JP2023073115A - 作業車両の制御システム及び作業車両の制御方法 - Google Patents

作業車両の制御システム及び作業車両の制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】操舵装置の劣化を抑制すること。【解決手段】作業車両の制御システムは、作業車両が停車状態において作業車両の操舵装置を第1操舵方向へ動作させる第1動作指令を出力する第1動作指令部と、操舵装置の状態を監視する状態監視部と、第1動作指令が出力されているときの状態に基づいて、第1操舵方向への操舵装置の動作を制限するか否かを判定する制限判定部と、制限判定部の判定に基づいて、第1操舵方向への操舵装置の動作を制限する制限指令部と、を備える。【選択図】図5

Description

本開示は、作業車両の制御システム及び作業車両の制御方法に関する。
作業車両に係る技術分野において、特許文献1に開示されているような、操舵装置を備える無人車両が知られている。
特開2020-125783号公報
作業車両が停車状態において操舵装置を動作させる場合がある。操舵装置に高い負荷が掛かった状態で操舵装置を動作させると、操舵装置が劣化する可能性がある。
本開示は、操舵装置の劣化を抑制することを目的とする。
本開示に従えば、作業車両が停車状態において作業車両の操舵装置を第1操舵方向へ動作させる第1動作指令を出力する第1動作指令部と、操舵装置の状態を監視する状態監視部と、第1動作指令が出力されているときの状態に基づいて、第1操舵方向への操舵装置の動作を制限するか否かを判定する制限判定部と、制限判定部の判定に基づいて、第1操舵方向への操舵装置の動作を制限する制限指令部と、を備える、作業車両の制御システムが提供される。
本開示によれば、操舵装置の劣化が抑制される。
図1は、実施形態に係る作業車両の作業現場を模式的に示す図である。 図2は、実施形態に係る作業現場の管理システムを模式的に示す図である。 図3は、実施形態に係る作業車両を示す構成図である。 図4は、実施形態に係る作業車両を示すブロック図である。 図5は、実施形態に係る作業車両の制御システムを示す機能ブロック図である。 図6は、実施形態に係る作業車両の動作を説明するための図である。 図7は、実施形態に係る第1動作指令が出力されているときの前タイヤの動作の一例を説明するための図である。 図8は、実施形態に係る第1動作指令が出力されているときの前タイヤの動作の一例を説明するための図である。 図9は、実施形態に係る操舵装置の動作を示すタイミングチャートである。 図10は、実施形態に係る作動油の加温処理の一例を説明するための図である。 図11は、実施形態に係る作動油の加温処理の一例を説明するための図である。 図12は、実施形態に係る作業車両の制御方法を示すフローチャートである。 図13は、実施形態に係る操舵装置の暖機処理を示すフローチャートである。 図14は、実施形態に係る操舵装置の暖機処理を示すフローチャートである。 図15は、実施形態に係る有人車両の制御システムを示す機能ブロック図である。
以下、本開示に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本開示は実施形態に限定されない。以下で説明する実施形態の構成要素は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。
[作業現場]
図1は、実施形態に係る作業車両2の作業現場1を模式的に示す図である。
実施形態において、作業現場1は、鉱山である。鉱山とは、鉱物を採掘する場所又は事業所をいう。鉱山として、金属を採掘する金属鉱山、石灰石を採掘する非金属鉱山、又は石炭を採掘する石炭鉱山が例示される。なお、作業現場1は、採石場でもよい。採石場とは、石材を採掘する場所又は事業所をいう。
作業現場1において、複数の作業車両2が稼働する。作業車両2として、作業現場1を走行して積荷を運搬する運搬車両が例示される。作業車両2に運搬される積荷として、作業現場1において採掘された掘削物が例示される。
実施形態において、作業車両2は、運転者の運転操作によらずに無人で稼働する無人車両である。実施形態において、作業車両2は、無人で作業現場1を走行して積荷を運搬する無人ダンプトラックである。
作業現場1に走行エリア3が設定される。走行エリア3とは、作業車両2が走行可能なエリアをいう。走行エリア3は、積込場4、排土場5、及び走行路6を含む。
積込場4とは、作業車両2に積荷を積載する積込作業が実施されるエリアをいう。積込場4において、積込機7が稼働する。積込機7として、油圧ショベルが例示される。
排土場5とは、作業車両2から積荷が排出される排土作業が実施されるエリアをいう。排土場5に、破砕機8が配置される。
走行路6とは、積込場4及び排土場5の少なくとも一方に向かう作業車両2が走行するエリアをいう。走行路6は、積込場4と排土場5とを繋ぐように設けられる。作業車両2は、積込場4と排土場5とを往復するように走行路6を走行する。
[管理システム]
図2は、実施形態に係る作業現場1の管理システム20を模式的に示す図である。
管理システム20は、少なくとも作業車両2の稼働状況を管理する。管理システム20は、管理装置21と、通信システム22とを備える。管理装置21は、作業現場1の管制施設10に設置される。管理装置21は、コンピュータシステムを含む。通信システム22として、インターネット(internet)、携帯電話通信網、衛星通信網、又はローカルエリアネットワーク(LAN:Local Area Network)が例示される。
作業車両2は、制御装置30を有する。制御装置30は、コンピュータシステムを含む。管理装置21と作業車両2の制御装置30とは、通信システム22を介して無線通信する。管理装置21に無線通信機22Aが接続される。制御装置30に無線通信機22Bが接続される。通信システム22は、無線通信機22A及び無線通信機22Bを含む。
実施形態において、管理装置21は、作業車両2の走行条件を示す走行データを生成する。作業車両2の走行条件は、作業車両2の目標位置、作業車両2の目標走行速度、及び作業車両2の目標方位を含む。管理装置21において生成された走行データは、通信システム22を介して作業車両2に送信される。作業車両2は、管理装置21から送信された走行データに基づいて、走行エリア3を走行する。
図1に示すように、走行データは、走行点11及び走行パス12により規定される。走行点11は、走行エリア3に複数設定される。複数の走行点11は、間隔をあけて設定される。走行点11は、作業車両2の目標位置を規定する。作業車両2の目標位置とは、走行点11を通過するときの作業車両2の目標位置をいう。複数の走行点11のそれぞれに、作業車両2の目標走行速度及び作業車両2の目標方位が設定される。作業車両2の目標走行速度とは、走行点11を通過するときの作業車両2の目標走行速度をいう。作業車両2の目標方位とは、走行点11を通過するときの作業車両2の目標方位をいう。走行パス12は、作業車両2の目標走行経路を規定する。走行パス12は、複数の走行点11を通過する仮想線によって規定される。
[作業車両]
図3は、実施形態に係る作業車両2を示す構成図である。図4は、実施形態に係る作業車両2を示すブロック図である。
図2、図3、及び図4に示すように、作業車両2は、無線通信機22Bと、制御装置30と、車両本体50と、走行装置51と、ダンプボディ52と、油圧装置60と、センサシステム70とを備える。
車両本体50は、車体フレームを含む。車両本体50は、走行装置51に支持される。車両本体50は、ダンプボディ52を支持する。
走行装置51は、作業車両2を走行させる。走行装置51は、作業車両2を前進又は後進させる。走行装置51の少なくとも一部は、車両本体50よりも下方に配置される。走行装置51は、車輪53と、タイヤ54と、駆動装置55と、ブレーキ装置56と、トランスミッション装置57と、操舵装置58とを有する。
車輪53は、車両本体50の少なくとも一部に回転可能に支持される。タイヤ54は、車輪53に装着される。タイヤ54が作業現場の路面と接触した状態で、車輪53が回転することにより、作業車両2は、作業現場1を走行する。車輪53は、前輪53Fと、後輪53Rとを含む。タイヤ54は、前輪53Fに装着される前タイヤ54Fと、後輪53Rに装着される後タイヤ54Rとを含む。
駆動装置55は、作業車両2を発進又は加速させるための駆動力を発生する。駆動装置55として、内燃機関又は電動機が例示される。内燃機関として、ディーゼルエンジンが例示される。
ブレーキ装置56は、作業車両2を減速又は停止させるための制動力を発生する。ブレーキ装置56として、ディスクブレーキ又はドラムブレーキが例示される。ブレーキ装置56は、前輪53Fの回転を停止させるための前ブレーキ56Fと、後輪53Rの回転を停止させるための後ブレーキ56Rとを含む。
トランスミッション装置57は、駆動装置55が発生する駆動力を車輪53に伝達する。駆動装置55が発生した駆動力の一部は、動力分配機構59を介してトランスミッション装置57に伝達される。車輪53は、駆動装置55が発生する駆動力により回転する。
操舵装置58は、作業車両2の走行方向を調整するための操舵力を発生する。操舵装置58により、車輪53が操舵される。車輪53が操舵されることにより、作業車両2の走行方向が調整される。
車輪53は、トランスミッション装置57からの駆動力が伝達される駆動輪と、操舵装置58により操舵される操舵輪とを含む。実施形態において、駆動輪は、後輪53Rである。操舵輪は、前輪53Fである。
ダンプボディ52は、積荷が積載される部材である。ダンプボディ52の少なくとも一部は、車両本体50よりも上方に配置される。ダンプボディ52は、ダンプ動作及び下げ動作する。ダンプ動作及び下げ動作により、ダンプボディ52は、ダンプ姿勢及び積載姿勢に調整される。ダンプ動作とは、ダンプボディ52がダンプ方向に傾斜するようにダンプボディ52を車両本体50から上昇させる動作をいう。実施形態において、ダンプ方向は、車両本体50の後方である。ダンプ姿勢とは、ダンプボディ52が上昇している姿勢をいう。下げ動作とは、ダンプボディ52が車両本体50に接近するようにダンプボディ52を下降させる動作をいう。積載姿勢とは、ダンプボディ52が下降している姿勢をいう。排土作業を実施する場合、ダンプボディ52は、積載姿勢からダンプ姿勢に変化するように、ダンプ動作する。ダンプボディ52のダンプ動作により、ダンプボディ52に積載されている積荷は、ダンプボディ52からダンプ方向に排出される。積込作業が実施される場合、ダンプボディ52は、積載姿勢に調整される。
油圧装置60は、ステアリングシリンダ61と、ホイストシリンダ62と、油圧ポンプ63と、バルブ装置64と、作動油タンク65とを有する。
ステアリングシリンダ61は、操舵装置58において前輪53Fを操舵する操舵力を発生する。ステアリングシリンダ61は、油圧シリンダである。操舵装置58は、ステアリングシリンダ61を含む。操舵装置58は、前輪53Fに連結されるリンク機構58Lを有する。前輪53Fは、リンク機構58Lを介してステアリングシリンダ61に連結される。ステアリングシリンダ61は、油圧ポンプ63から供給される作動油に基づいて、リンク機構58Lを駆動させる。ステアリングシリンダ61が伸縮することにより、リンク機構58Lが駆動され、前輪53Fが操舵される。ステアリングシリンダ61は、ボトム室とヘッド室とを有する。ボトム室に作動油が供給されることにより、ステアリングシリンダ61が伸びる。ヘッド室に作動油が供給されることにより、ステアリングシリンダ61が縮む。例えば、ステアリングシリンダ61が伸びると、前輪53Fが左方向へ操舵され、ステアリングシリンダ61が縮むと、前輪53Fが右方向へ操舵される。
ホイストシリンダ62は、ダンプボディ52を動作させる昇降力を発生する。ホイストシリンダ62は、油圧シリンダである。ダンプボディ52は、ホイストシリンダ62に連結される。ホイストシリンダ62が伸縮することにより、ダンプボディ52がダンプ動作及び下げ動作する。ホイストシリンダ62は、ボトム室とヘッド室とを有する。ボトム室に作動油が供給されることにより、ホイストシリンダ62が伸びる。ヘッド室に作動油が供給されることにより、ホイストシリンダ62が縮む。例えば、ホイストシリンダ62が伸びると、ダンプボディ52がダンプ動作し、ホイストシリンダ62が縮むと、ダンプボディ52が下げ動作する。
油圧ポンプ63は、駆動装置55が発生した駆動力により作動する。駆動装置55が発生した駆動力の一部は、動力分配機構59を介して油圧ポンプ63に伝達される。油圧ポンプ63は、ステアリングシリンダ61及びホイストシリンダ62のそれぞれを伸縮させるための作動油を吐出する。
バルブ装置64は、ステアリングシリンダ61及びホイストシリンダ62のそれぞれに供給される作動油の流通状態を調整する。バルブ装置64は、制御装置30からの制御指令に基づいて作動する。バルブ装置64は、ステアリングシリンダ61に供給される作動油の流量及び方向を調整可能である。バルブ装置64は、ホイストシリンダ62に供給される作動油の流量及び方向を調整可能である。ステアリングシリンダ61は、油圧ポンプ63からバルブ装置64を介して供給される作動油により伸縮する。ホイストシリンダ62は、油圧ポンプ63からバルブ装置64を介して供給される作動油により伸縮する。
作動油タンク65は、作動油を収容する。油圧ポンプ63は、作動油タンク65に収容されている作動油を吸引して、吐出口から吐出する。ステアリングシリンダ61及びホイストシリンダ62のそれぞれから流出した作動油は、バルブ装置64を介して作動油タンク65に戻される。
センサシステム70は、位置センサ71と、方位センサ72と、傾斜センサ73と、速度センサ74と、操舵センサ75と、圧力センサ76と、温度センサ77と、温度センサ78とを有する。
位置センサ71は、作業車両2の位置を検出する。作業車両2の位置の検出方法として、全地球航法衛星システム(GNSS:Global Navigation Satellite System)を利用する検出方法が例示される。作業車両2の位置がGNSSを利用して検出される場合、位置センサ71は、GNSS受信機を含み、作業車両2のグローバル座標系の位置を検出する。
方位センサ72は、作業車両2の方位を検出する。方位センサ72として、ジャイロセンサが例示される。
傾斜センサ73は、作業車両2の姿勢を検出する。作業車両2の姿勢は、車両本体50の傾斜角度を含む。傾斜センサ73として、慣性計測装置(IMU:Inertial Measurement Unit)が例示される。
速度センサ74は、作業車両2の走行速度を検出する。速度センサ74として、車輪53の回転を検出するパルスセンサが例示される。
操舵センサ75は、操舵装置58の操舵角を検出する。操舵センサ75として、ポテンショメータが例示される。
圧力センサ76は、ステアリングシリンダ61における作動油の圧力を検出する。圧力センサ76は、一対設けられる。一方の圧力センサ76は、ステアリングシリンダ61のボトム室における作動油の圧力を検出する。他方の圧力センサ76は、ステアリングシリンダ61のヘッド室における作動油の圧力を検出する。
温度センサ77は、作動油タンク65に収容される作動油の温度を検出する。
温度センサ78は、操舵装置58における作動油の温度を検出する。温度センサ78は、例えばステアリングシリンダ61における作動油の温度を検出する。
制御装置30は、車両本体50に配置される。制御装置30は、走行装置51を制御する制御指令を出力する。制御装置30は、駆動装置55、ブレーキ装置56、トランスミッション装置57、及び操舵装置58の少なくとも一つを作動させる制御指令を出力する。
[制御システム]
図5は、実施形態に係る作業車両2の制御システム100を示す機能ブロック図である。
制御システム100は、制御装置30と、走行装置51と、油圧装置60と、センサシステム70とを有する。
制御装置30は、コンピュータシステムを含む。制御装置30は、通信インタフェース31と、記憶回路32と、処理回路33とを有する。
通信インタフェース31は、処理回路33に接続される。通信インタフェース31は、制御装置30と管理装置21との間の通信を制御する。通信インタフェース31は、通信システム22を介して管理装置21と通信する。
記憶回路32は、処理回路33に接続される。記憶回路32は、データを記憶する。記憶回路32として、不揮発性メモリ又は揮発性メモリが例示される。不揮発性メモリとして、ROM(Read Only Memory)又はストレージが例示される。ストレージとして、ハードディスクドライブ(HDD:Hard Disk Drive)又はソリッドステートドライブ(SSD:Solid State Drive)が例示される。揮発性メモリとして、RAM(Random Access Memory)が例示される。
処理回路33は、演算処理及び制御指令の出力処理を実施する。処理回路33として、プロセッサが例示される。プロセッサとして、CPU(Central Processing Unit)又はMPU(Micro Processing Unit)が例示される。コンピュータプログラム34が記憶回路32に記憶される。処理回路33は、記憶回路32からコンピュータプログラム34を取得して実行することにより、所定の機能を発揮する。
処理回路33は、第1動作指令部101と、第2動作指令部102と、状態監視部103と、制限判定部104と、制限指令部105と、走行データ取得部106と、走行制御部107と、作動油温度監視部108と、暖機判定部109と、加温指令部110と、暖機指令部111と、カウンタ部112とを有する。
第1動作指令部101は、作業車両2が停車状態において作業車両2の操舵装置58を第1操舵方向へ動作させる第1動作指令Caを出力する。
第2動作指令部102は、第1操舵方向への操舵装置58の動作が制限された後、作業車両2が停車状態において操舵装置58を第1操舵方向とは逆の第2操舵方向へ動作させる第2動作指令Cbを出力する。
状態監視部103は、操舵装置58の状態を監視する。実施形態において、操舵装置58の状態は、操舵装置58の動作状態を含む。
制限判定部104は、第1動作指令部101から第1動作指令Caが出力されているときの操舵装置58の状態に基づいて、第1操舵方向への操舵装置58の動作を制限するか否かを判定する。実施形態において、操舵装置58の動作を制限することは、操舵装置58の動作を停止させることを含む。
制限指令部105は、制限判定部104の判定に基づいて、第1操舵方向への操舵装置58の動作を制限する。
走行データ取得部106は、管理装置21から送信された走行データを取得する。
走行制御部107は、走行データに基づいて走行装置51を制御する。走行制御部107は、作業車両2が停車状態又は走行状態になるように、走行装置51を制御する。
作動油温度監視部108は、油圧装置60における作動油の温度を監視する。
暖機判定部109は、作動油の温度に基づいて、作動油タンク65に収容される作動油の加温処理を実施するか否かを判定する。暖機判定部109は、作動油の温度に基づいて、操舵装置58の暖機処理を実施するか否かを判定する。
加温指令部110は、暖機判定部109の判定に基づいて、作動油タンク65に収容される作動油を加温処理する加温指令を出力する。
暖機指令部111は、暖機判定部109の判定に基づいて、操舵装置58を暖機処理する暖機指令を出力する。
カウンタ部112は、カウンタteを設定する。
[据え切り動作]
図6は、実施形態に係る作業車両2の動作を説明するための図である。
図6に示すように、作業車両2が停車状態において操舵装置58を動作させる場合がある。作業車両2が停車状態であることは、作業車両2の車輪53の回転が停止状態であることを含む。以下の説明において、作業車両2が停車状態における操舵装置58の動作を適宜、据え切り動作、と称する。
第1動作指令部101及び第2動作指令部102のそれぞれは、操舵装置58を据え切り動作させるための動作指令を出力する。第1動作指令部101は、作業車両2が停車状態において操舵装置58を第1操舵方向へ動作させる第1動作指令Caを出力する。第2動作指令部102は、作業車両2が停車状態において操舵装置58を第1操舵方向とは逆の第2操舵方向へ動作させる第2動作指令Cbを出力する。
実施形態において、第1操舵方向が左方向であり、第2操舵方向が右方向であることとする。第1動作指令部101から第1動作指令Caが出力されることにより、作業車両2が停車状態において前輪53Fが左方向へ操舵されるように操舵装置58が動作する。第2動作指令部102から第2動作指令Cbが出力されることにより、作業車両2が停車状態において前輪53Fが右方向へ操舵されるように操舵装置58が動作する。
第1動作指令Caと第2動作指令Cbとが交互に出力されることにより、作業車両2が停車状態において前輪53Fが左方向と右方向とに往復するように操舵される。
状態監視部103は、操舵装置58の状態を監視する。操舵装置58の状態は、操舵装置58の動作状態を含む。操舵装置58の動作状態は、操舵装置58の操舵角を含む。また、操舵装置58の動作状態は、操舵装置58の動作速度を含む。操舵装置58の動作速度は、単位時間当たりの操舵角の変化量[rad/sec.]を含む。すなわち、操舵装置58の動作速度は、操舵速度を示す。
状態監視部103は、操舵センサ75の検出データを取得する。上述のように、操舵センサ75は、操舵装置58の操舵角を検出する。状態監視部103は、操舵センサ75の検出データを取得して、操舵装置58の操舵角を監視する。状態監視部103は、操舵センサ75の検出データに基づいて演算処理を実施して、操舵装置58の動作速度を監視する。
制限判定部104は、第1動作指令部101から第1動作指令Caが出力されているときの操舵装置58の状態に基づいて、第1操舵方向への操舵装置58の動作を制限するか否かを判定する。実施形態において、制限判定部104は、状態監視部103により監視された操舵装置58の動作状態に基づいて、第1操舵方向への操舵装置58の動作を停止させるか否かを判定する。
制限指令部105は、制限判定部104の判定に基づいて、第1操舵方向への操舵装置58の動作を制限する。上述のように、操舵装置58の動作を制限することは、操舵装置58の動作を停止させることを含む。制限判定部104が第1操舵方向への操舵装置58の動作を停止させると判定した場合、制限指令部105は、第1操舵方向への操舵装置58の動作を停止させる。制限判定部104が第1操舵方向への操舵装置58の動作を停止させないと判定した場合、制限指令部105は、第1操舵方向への操舵装置58の動作を停止させない。
図7は、実施形態に係る第1動作指令Caが出力されているときの前タイヤ54Fの動作の一例を説明するための図である。
図7に示す例において、前タイヤ54Fが接触する地面は、例えばドライな平坦面であることとする。また、図7に示す例において、ダンプボディ52は、積荷が積載されていない空荷状態である。図7に示す例において、前タイヤ54Fに掛かる負荷は、低い。前タイヤ54Fに掛かる負荷は、前タイヤ54Fに掛かる車重及び前タイヤ54Fが操舵されるときに地面から受ける抵抗力を含む。前タイヤ54Fに掛かる負荷が低いので、前タイヤ54Fを操舵させるときに操舵装置58に掛かる負荷は、低い。操舵装置58は、低負荷状態で動作する。前タイヤ54Fは、低負荷状態で操舵される。
第1動作指令部101は、操舵装置58が目標状態で動作するように第1動作指令Caを出力する。操舵装置58の目標状態は、動作速度の目標値を示す第1目標速度Vr1を含む。操舵装置58の目標状態は、最大操舵角の目標値を示す第1目標角度θr1を含む。第1動作指令部101は、操舵装置58が第1操舵方向へ第1目標角度θr1まで第1目標速度Vr1で動作するように、第1動作指令Caを出力する。実施形態において、第1目標角度θr1は、操舵装置58の最大可動角度である。走行装置51が直進状態のときの操舵角を示す基準角度θ0を0度とした場合、第1目標角度θr1は、基準角度θ0から第1操舵方向へ例えば35[°]である。第1目標速度Vr1は、例えば5[rad/sec.]以上7[rad/sec.]以下である。なお、第1目標角度θr1は、35[°]でなくてもよい。第1目標速度Vr1は、[rad/sec.]以上7[rad/sec.]以下でなくてもよい。
操舵装置58に掛かる負荷が低い場合、操舵装置58は、第1動作指令Caに基づいて、目標状態で動作することができる。状態監視部103により取得される操舵装置58の実際の動作速度Vs1は、実質的に第1目標速度Vr1に等しい。操舵装置58の動作が終了したときに状態監視部103により取得される操舵装置58の実際の操舵角θs1は、実質的に第1目標角度θr1に等しい。
図8は、実施形態に係る第1動作指令Caが出力されているときの前タイヤ54Fの動作の一例を説明するための図である。
図8に示す例において、ダンプボディ52は、図6に示すように積荷が積載された積荷状態である。図8に示す例において、前タイヤ54Fに掛かる車重が大きいので、前タイヤ54Fに掛かる負荷は、高い。前タイヤ54Fに掛かる負荷が高いので、前タイヤ54Fを操舵させるときに操舵装置58に掛かる負荷は、高い。操舵装置58は、高負荷状態で動作する。前タイヤ54Fは、高負荷状態で操舵される。
操舵装置58に掛かる負荷が高い場合、第1動作指令部101から第1動作指令Caが出力されても、操舵装置58は、目標状態で動作することが困難となる可能性がある。
操舵装置58に掛かる負荷が高い場合、第1動作指令部101から第1動作指令Caが出力されても、図8に示すように、操舵装置58は、第1目標角度θr1まで動作できず、第1目標角度θr1よりも小さい操舵角θs1で実質的に停止してしまう可能性がある。すなわち、操舵装置58に掛かる高い負荷に起因して、操舵装置58は、第1目標角度θr1に到達する前に動けなくなってしまう可能性がある。この場合、状態監視部103により取得される操舵装置58の実際の動作速度Vs1は、操舵装置58が第1目標角度θr1に到達する前に実質的にゼロになる。
操舵装置58に掛かる高い負荷に起因して、操舵装置58が実質的に停止してしまう状況が発生しても、第1動作指令部101から第1動作指令Caが出力され続けた場合、操舵装置58に過度に高い負荷が掛かってしまう可能性がある。その結果、操舵装置58が劣化する可能性がある。例えば、操舵装置58のリンク機構58Lが動けなくなったにも関わらず、ステアリングシリンダ61を作動させる第1動作指令Caが出力され続けた場合、リンク機構58Lに過度に高い負荷が掛かってしまう可能性がある。その結果、リンク機構58Lが劣化して、操舵装置58の寿命が低下する可能性がある。また、操舵装置58が実質的に停止してしまう状況が発生しても、第1動作指令部101から第1動作指令Caが出力され続けた場合、前タイヤ54Fにも過度に高い負荷が掛かってしまう可能性がある。その結果、前タイヤ54Fが摩耗したり劣化したりする可能性がある。
操舵装置58の劣化及び前タイヤ54Fの劣化を抑制するために、制限判定部104は、第1動作指令部101から第1動作指令Caが出力されているときの操舵装置58の状態に基づいて、第1操舵方向への操舵装置58の動作を制限するか否かを判定する。
実施形態において、制限判定部104は、第1動作指令Caが出力されているときの動作速度Vs1が判定閾値Ha以下である状態が判定時間Taだけ継続したときに、操舵装置58が実質的に停止したと判定して、第1操舵方向への操舵装置58の動作を制限すると判定する。制限判定部104が第1操舵方向への操舵装置58の動作を制限すると判定した場合、制限指令部105は、第1動作指令部101に第1動作指令Caの出力を停止させて、第1操舵方向への操舵装置58の動作を制限する。第1操舵方向に動作している途中において操舵装置58が停止してしまう状況が発生した場合、第1動作指令部101からの第1動作指令Caの出力が停止されることにより、操舵装置58を無理に動作させることが無くなる。これにより、操舵装置58に過度に高い負荷が掛かることが抑制される。したがって、操舵装置58の劣化及び前タイヤ54Fの劣化が抑制される。
以上、図7及び図8を参照しながら、第1動作指令Caが出力されたときの操舵装置58の動作について説明した。第2動作指令Cbが出力されたときの操舵装置58の動作についても同様である。制限判定部104は、第2動作指令部102から第2動作指令Cbが出力されているときの操舵装置58の状態に基づいて、第2操舵方向への操舵装置58の動作を制限するか否かを判定する。第2動作指令部102は、操舵装置58が目標状態で動作するように第2動作指令Cbを出力する。操舵装置58の目標状態は、動作速度の目標値を示す第2目標速度Vr2及び最大操舵角の目標値を示す第2目標角度θr2を含む。状態監視部103は、第2動作指令Cbが出力されているときの操舵装置58の実際の動作速度Vs2を監視する。制限判定部104は、操舵装置58の目標状態と状態監視部103により監視された操舵装置58の状態との差に基づいて、第2操舵方向への操舵装置58の動作を制限するか否かを判定する。制限指令部105は、制限判定部104の判定に基づいて、第2操舵方向への操舵装置58の動作を制限する。
図9は、実施形態に係る操舵装置58の動作を示すタイミングチャートである。
図9は、操舵装置58が高負荷状態で動作して、操舵装置58の目標状態と動作状態とに差が有る場合のタイミングチャートを示す。図9において、横軸は、第1動作指令Caが出力されてから経過した時間を示す。縦軸は、操舵装置58の操舵角を示す。ラインLrは、操舵角の目標値を示し、ラインLsは、操舵センサ75により検出された操舵角の検出値を示す。
据え切り動作が時点t0において開始される。第1動作指令部101は、時点t0において第1動作指令Caの出力を開始する。第1動作指令部101は、操舵装置58が目標状態で動作するように第1動作指令Caを出力する。第1動作指令部101は、操舵装置58が第1操舵方向へ第1目標角度θr1まで動作するように第1動作指令Caを出力する。
操舵装置58が高負荷状態で動作すると、操舵装置58は、第1目標角度θr1に到達することができず、第1目標角度θr1よりも小さい操舵角θs1において、実質的に停止してしまう。実施形態において、制限判定部104は、第1動作指令Caが出力されているときの動作速度Vs1が判定閾値Ha以下である状態が判定時間Taだけ継続したときに、操舵装置58が実質的に停止したと判定して、第1操舵方向への操舵装置58の動作を停止させると判定する。動作速度Vs1に係る判定閾値Ha及び判定時間Taのそれぞれは、予め定められた値である。一例として、判定閾値Haは、0.75[rad/sec.]であり、判定時間Taは、1[sec.]である。
制限指令部105は、制限判定部104が第1操舵方向への操舵装置58の動作を停止させると判定した場合、第1操舵方向への操舵装置58の動作を停止させる。制限指令部105は、第1目標角度θr1を変更して、第1操舵方向への操舵装置58の動作を停止させる。実施形態において、状態監視部103は、第1動作指令Caに基づいて第1操舵方向へ動作した操舵装置58が実質的に停止したときの操舵装置58の操舵角θs1を示す停止角度θp1を監視する。停止角度θp1は、第1動作指令Caが出力されているときの動作速度Vs1が判定閾値Ha以下である状態が判定時間Taだけ継続したと制限判定部104により判定された時点における操舵角θs1である。すなわち、停止角度θp1は、操舵装置58が実質的に停止した時点における操舵角θs1である。制限指令部105は、第1目標角度θr1を停止角度θp1に変更する。第1目標角度θr1が、操舵装置58が実質的に停止した時点における停止角度θp1に変更されることにより、第1動作指令部101は、操舵装置58を停止角度θp1から更に第1操舵方向へ動作させるための第1動作指令Caの出力を停止する。第1動作指令部101からの第1動作指令Caの出力が停止されることにより、第1操舵方向への操舵装置58の動作が停止される。
制限指令部105は、判定時間Taが経過した後、静止時間Tbを経過するまで、操舵装置58が停止角度θp1に配置されている状態を維持する。静止時間Tbは、予め定められている値である。一例として、静止時間Tbは、3[sec.]である。
第1操舵方向への操舵装置58の動作が停止され、静止時間Tbが経過した後、第2動作指令部102は、操舵装置58が目標状態で動作するように第2動作指令Cbを出力する。第2動作指令部102は、操舵装置58が第2操舵方向へ第2目標角度θr2まで動作するように第2動作指令Cbを出力する。
操舵装置58が高負荷状態で動作すると、操舵装置58は、第2目標角度θr2に到達することができず、第2目標角度θr2よりも小さい操舵角θs2において、実質的に停止してしまう。実施形態において、制限判定部104は、第2動作指令Cbが出力されているときの動作速度Vs2が判定閾値Ha以下である状態が判定時間Taだけ継続したときに、操舵装置58が実質的に停止したと判定して、第2操舵方向への操舵装置58の動作を停止させると判定する。
制限指令部105は、制限判定部104が第2操舵方向への操舵装置58の動作を停止させると判定した場合、第2操舵方向への操舵装置58の動作を停止させる。制限指令部105は、第2目標角度θr2を変更して、第2操舵方向への操舵装置58の動作を停止させる。実施形態において、状態監視部103は、第2動作指令Cbに基づいて第2操舵方向へ動作した操舵装置58が実質的に停止したときの操舵装置58の操舵角θs2を示す停止角度θp2を監視する。停止角度θp2は、第2動作指令Cbが出力されているときの動作速度Vs2が判定閾値Ha以下である状態が判定時間Taだけ継続したと制限判定部104により判定された時点における操舵角θs2である。すなわち、停止角度θp2は、操舵装置58が実質的に停止した時点における操舵角θs2である。制限指令部105は、第2目標角度θr2を停止角度θp2に変更する。第2目標角度θr2が、操舵装置58が実質的に停止した時点における停止角度θp2に変更されることにより、第2動作指令部102は、操舵装置58を停止角度θp2から更に第2操舵方向へ動作させるための第2動作指令Cbの出力を停止する。第2動作指令部102からの第2動作指令Cbの出力が停止されることにより、第2操舵方向への操舵装置58の動作が停止される。
制限指令部105は、判定時間Taが経過した後、静止時間Tbを経過するまで、操舵装置58が第2目標角度θr2に配置されている状態を維持する。
第2操舵方向への操舵装置58の動作が停止され、静止時間Tbが経過した後、第1動作指令部101は、操舵装置58が目標状態で動作するように第1動作指令Caを出力する。
以下、上述の処理が規定回数繰り返されることにより、作業車両2が停車状態において操舵装置58が第1操舵方向及び第2操舵方向のそれぞれに動作する据え切り動作が実施される。据え切り動作が終了した後、走行装置51は、走行データに基づいて、走行を開始する。
[走行制御]
走行データ取得部106は、管理装置21から送信された走行データを取得する。走行制御部107は、走行データ取得部106により取得された走行データに基づいて、走行装置51を制御する。
上述のように、走行データは、走行点11及び走行パス12により規定される。走行制御部107は、作業車両2が走行パス12に従って走行するように、走行装置51を制御する。走行制御部107は、例えば作業車両2の車幅方向の中心と走行パス12とが一致した状態で作業車両2が走行するように、走行装置51を制御する。
走行制御部107は、位置センサ71の検出データ、方位センサ72の検出データ、傾斜センサ73の検出データ、速度センサ74の検出データ、及び操舵センサ75の検出データのそれぞれに基づいて、走行装置51を制御する。走行制御部107は、走行点11を通過するときに位置センサ71により検出された作業車両2の検出位置と走行点11に設定されている作業車両2の目標位置との偏差が小さくなるように、走行装置51を制御する。走行制御部107は、走行点11を通過するときに方位センサ72により検出された作業車両2の検出方位と走行点11に設定されている作業車両2の目標方位との偏差が小さくなるように、走行装置51を制御する。走行制御部107は、走行点11を通過するときの傾斜センサ73により検出された作業車両2の姿勢に基づいて、作業車両2の検出位置を補正する。走行制御部107は、走行点11を通過するときに速度センサ74により検出された作業車両2の検出走行速度と走行点11に設定されている作業車両2の目標走行速度との偏差が小さくなるように、走行装置51を制御する。走行制御部107は、走行点11を通過するときに操舵センサ75により検出された作業車両2の検出操舵角と走行点11に設定されている作業車両2の目標操舵角との偏差が小さくなるように、走行装置51を制御する。
[加温処理及び暖機処理]
作業現場1が寒冷地である場合、油圧装置60を作動する作動油の温度が低下する。温度の低下に伴って作動油の粘度が上昇すると、油圧装置60の応答性が低下する可能性がある。例えば、温度の低下に伴って作動油の粘度が上昇すると、操舵装置58の操舵応答性が低下する可能性がある。操舵装置58の操舵応答性が低下すると、走行パス12に従って走行する作業車両2の追従性能が低下する可能性がある。
実施形態において、作動油の温度が低下した場合、作動油タンク65に収容される作動油を加温する加温処理が実施される。作動油の加温処理が実施された後、加温された作動油タンク65の作動油を操舵装置58に供給して操舵装置58を暖機する暖機処理が実施される。実施形態において、加温処理及び暖機処理のそれぞれは、作業車両2が停車状態において実施される。加温処理及び暖機処理が実施される場合、走行制御部107は、作業車両2を停車状態にする。
作動油温度監視部108は、油圧装置60の作動油の温度を監視する。実施形態において、作動油温度監視部108に監視される作動油の温度は、作動油タンク65に収容される作動油の温度、及び操舵装置58における作動油の温度の少なくとも一方を含む。作動油温度監視部108は、温度センサ77の検出データ及び温度センサ78の検出データを取得する。温度センサ77は、作動油タンク65に収容される作動油の温度を検出する。温度センサ78は、操舵装置58における作動油の温度を検出する。作動油温度監視部108は、温度センサ77の検出データを取得して、作動油タンク65に収容される作動油の温度を監視する。作動油温度監視部108は、温度センサ78の検出データを取得して、操舵装置58における作動油の温度を監視する。
暖機判定部109は、作動油温度監視部108により監視された油圧装置60の作動油の温度に基づいて、作動油タンク65に収容される作動油の加温処理及び操舵装置58の暖機処理を実施するか否かを判定する。すなわち、暖機判定部109は、温度センサ77の検出データ及び温度センサ78の検出データに基づいて、加温処理及び暖機処理を実施するか否かを判定する。実施形態において、暖機判定部109は、作動油タンク65に収容される作動油の温度が第1温度閾値Hb未満である条件及び操舵装置58における作動油の温度が第2温度閾値Hc未満である条件の両方を満足すると判定した場合、加温処理及び暖機処理を実施すると判定する。暖機判定部109は、作動油タンク65に収容される作動油の温度が第1温度閾値Hb未満である条件及び操舵装置58における作動油の温度が第2温度閾値Hc未満である条件の少なくとも一方を満足しないと判定した場合、加温処理及び暖機処理を実施しないと判定する。一例として、第1温度閾値Hbは、30[℃]であり、第2温度閾値Hcは、0[℃]である。
加温指令部110は、作動油タンク65に収容される作動油を加温処理する加温指令を出力する。加温指令部110は、暖機判定部109の判定に基づいて、加温指令を出力する。暖機判定部109が加温処理及び暖機処理を実施すると判定した場合、加温指令部110は、加温指令を出力する。暖機判定部109が加温処理及び暖機処理を実施しないと判定した場合、加温指令部110は、加温指令を出力しない。
図10は、実施形態に係る作動油の加温処理の一例を説明するための図である。
図10に示すように、バルブ装置64は、制御弁64Aと、リリーフ弁64Bとを有する。制御弁64Aは、ホイストシリンダ62に供給される作動油の流量及び方向を制御する。リリーフ弁64Bは、リリーフ弁64Bに作用する圧力が圧力閾値を上回った場合に開放される。
ホイストシリンダ62は、ボトムを有するシリンダチューブ62Aと、シリンダチューブ62Aの内部空間をヘッド室62Bとボトム室62Cとに区画するピストン62Dと、ピストン62Dに連結されるピストンロッド62Eとを有する。
油圧ポンプ63の吐出口と制御弁64Aとは、流路60Aを介して接続される。制御弁64Aとヘッド室62Bとは、流路60Bを介して接続される。制御弁64Aとボトム室62Cとは、流路60Cを介して接続される。制御弁64Aと作動油タンク65とは、流路60Dを介して接続される。流路60Aと作動油タンク65とは、流路60Eを介して接続される。リリーフ弁64Bは、流路60Eに配置される。
油圧ポンプ63は、作動油タンク65に収容される作動油を吸引して、流路60Aに作動油を吐出する。
ホイストシリンダ62を縮ませる場合、制御弁64Aは、油圧ポンプ63から流路60Aに吐出された作動油が流路60Bを介してヘッド室62Bに供給されるように作動する。ホイストシリンダ62が縮むことによりボトム室62Cから流出した作動油は、流路60C、制御弁64A、及び流路60Dを介して作動油タンク65に排出される。ホイストシリンダ62が縮むことにより、ダンプボディ52が下げ動作する。
ホイストシリンダ62を伸ばす場合、制御弁64Aは、油圧ポンプ63から流路60Aに吐出された作動油が流路60Cを介してボトム室62Cに供給されるように作動する。ホイストシリンダ62が伸びることによりヘッド室62Bから流出した作動油は、流路60B、制御弁64A、及び流路60Dを介して作動油タンク65に排出される。ホイストシリンダ62が伸びることにより、ダンプボディ52がダンプ動作する。
作動油タンク65に収容される作動油の加温処理する場合、加温指令部110は、作業車両2が停車状態において、ダンプボディ52が積載姿勢の状態で、油圧ポンプ63を作動し続ける。ダンプボディ52が積載姿勢の状態は、ピストン62Dがシリンダチューブ62Aのボトム側の端部(ストロークエンド)に移動した状態を含む。ダンプボディ52が積載姿勢の状態で油圧ポンプ63が作動し続けると、ヘッド室62Bの圧力が上昇する。ヘッド室62Bの圧力が上昇して、リリーフ弁64Bに作用する圧力が圧力閾値を上回ると、リリーフ弁64Bが開放される。これにより、油圧ポンプ63から吐出され、流路60Aを流れた作動油は、リリーフ弁64B及び流路60Eを介して作動油タンク65に戻される。すなわち、ダンプボディ52が積載姿勢の状態で油圧ポンプ63が作動し続けると、油圧ポンプ63から吐出された作動油は、流路60A、リリーフ弁64B、流路60E、及び作動油タンク65を含む油圧装置60の一部の循環経路において循環する。作動油が油圧装置60の一部を循環するように流通することにより、作動油と油圧装置60の流路との摩擦によって、作動油の温度が上昇する。これにより、作動油タンク65に収容される作動油が加温される。
図11は、実施形態に係る作動油の加温処理の一例を説明するための図である。
図11に示すように、ブレーキ装置56は、前ブレーキ56Fと、後ブレーキ56Rと、緊急ブレーキ56Eとを有する。バルブ装置64は、前ブレーキ弁64Cと、後ブレーキ弁64Dと、緊急ブレーキ弁64Eと、アンロード弁64Fとを有する。前ブレーキ弁64Cは、前ブレーキ56Fに供給される作動油の流量を制御する。後ブレーキ弁64Dは、後ブレーキ56Rに供給される作動油の流量を制御する。緊急ブレーキ弁64Eは、緊急ブレーキ56Eに供給される作動油の流量を制御する。
油圧ポンプ63の吐出口は、流路60Fを介してアンロード弁64Fに接続される。アンロード弁64Fは、流路60Gを介して作動油タンク65に接続される。アンロード弁64Fは、アンロード弁64Fに作用する圧力が圧力閾値を上回った場合に油圧ポンプ63から吐出された作動油が作動油タンク65に戻るように作動する。
油圧ポンプ63から吐出された作動油の少なくとも一部は、前ブレーキ弁64Cを介して前ブレーキ56Fに供給される。前ブレーキ56Fは、前ブレーキ弁64Cから供給された作動油により作動して、前輪53Fの回転を停止する。油圧ポンプ63から吐出された作動油の少なくとも一部は、後ブレーキ弁64Dを介して後ブレーキ56Rに供給される。後ブレーキ56Rは、後ブレーキ弁64Dから供給された作動油により作動して、後輪53Rの回転を停止する。
緊急ブレーキ56Eは、後ブレーキ56Rに設けられる。緊急ブレーキ56Eは、シリンダ56Aと、ばね56Bと、ディスク56Cとを有する。ばね56Bは、シリンダ56Aの内部空間であるシリンダ室に配置される。ばね56Bは、ディスク56Cに弾性力を与える。ディスク56Cがばね56Bからの弾性力を受けることにより、緊急ブレーキ56Eが作動する。ディスク56Cがばね56Bの弾性力から解放されることにより、緊急ブレーキ56Eの作動が停止する。
油圧ポンプ63から吐出された作動油の少なくとも一部が緊急ブレーキ弁64Eを介してシリンダ56Aのシリンダ室に供給されると、シリンダ室の圧力が高くなる。シリンダ室の圧力が高くなることにより、ばね56Bがディスク56Cから離れるように弾性変形する。これにより、ディスク56Cがばね56Bの弾性力から解放され、緊急ブレーキ56Eの作動が停止する。緊急ブレーキ弁64Eによりシリンダ室に対する作動油の供給が停止されると、シリンダ室の圧力が低くなる。シリンダ室の圧力が低くなることにより、ばね56Bがディスク56Cに弾性力を与えるように弾性変形する。これにより、ディスク56Cがばね56Bからの弾性力を受け、緊急ブレーキ56Eが作動する。
作動油タンク65に収容される作動油の加温処理する場合、加温指令部110は、作業車両2が停車状態において、前ブレーキ56Fに作動油が供給されないように前ブレーキ弁64Cを作動させた状態で、油圧ポンプ63を作動し続ける。前ブレーキ56Fに作動油が供給されない状態で油圧ポンプ63が作動し続けると、油圧ポンプ63と前ブレーキ弁64Cとの間の流路の圧力が上昇する。油圧ポンプ63と前ブレーキ弁64Cとの間の流路の圧力が上昇して、アンロード弁64Fに作用する圧力が圧力閾値を上回ると、アンロード弁64Fが開放される。これにより、油圧ポンプ63から吐出され、流路60Fを流れた作動油は、アンロード弁64F及び流路60Gを介して作動油タンク65に戻される。すなわち、前ブレーキ56Fに作動油が供給されない状態で油圧ポンプ63が作動し続けると、油圧ポンプ63から吐出された作動油は、流路60F、アンロード弁64F、流路60G、及び作動油タンク65を含む油圧装置60の一部の循環経路において循環する。作動油が油圧装置60の一部を循環するように流通することにより、作動油と油圧装置60の流路との摩擦によって、作動油の温度が上昇する。これにより、作動油タンク65に収容される作動油が加温される。
また、加温指令部110は、作業車両2が停車状態において、後ブレーキ56Rに作動油が供給されないように後ブレーキ弁64Dを作動させた状態で、油圧ポンプ63を作動し続けてもよい。後ブレーキ56Rに作動油が供給されない状態で油圧ポンプ63が作動し続けると、油圧ポンプ63と後ブレーキ弁64Dとの間の流路の圧力が上昇し、アンロード弁64Fが開放される。これにより、油圧ポンプ63から吐出された作動油は、流路60F、アンロード弁64F、流路60G、及び作動油タンク65を含む油圧装置60の一部の循環経路において循環する。
また、加温指令部110は、作業車両2が停車状態において、緊急ブレーキ56Eに作動油が供給されないように緊急ブレーキ弁64Eを作動させた状態で、油圧ポンプ63を作動し続けてもよい。緊急ブレーキ56Eに作動油が供給されない状態で油圧ポンプ63が作動し続けると、油圧ポンプ63と緊急ブレーキ弁64Eとの間の流路の圧力が上昇し、アンロード弁64Fが開放される。これにより、油圧ポンプ63から吐出された作動油は、流路60F、アンロード弁64F、流路60G、及び作動油タンク65を含む油圧装置60の一部の循環経路において循環する。
暖機指令部111は、操舵装置58を暖機処理する暖機指令を出力する。暖機指令部111は、暖機判定部109の判定に基づいて、暖機指令を出力する。暖機判定部109が加温処理及び暖機処理を実施すると判定した場合、暖機指令部111は、暖機指令を出力する。暖機判定部109が加温処理及び暖機処理を実施しないと判定した場合、暖機指令部111は、暖機指令を出力しない。
操舵装置58の暖機処理は、加温処理により加温された作動油タンク65の作動油を操舵装置58に供給することを含む。実施形態において、操舵装置58の暖機処理は、操舵装置58を据え切り動作させることを含む。暖機指令部111から出力される暖機指令は、第1動作指令部101に第1動作指令Caを出力させる出力指令を含む。また、暖機指令部111から出力される暖機指令は、第2動作指令部102に第2動作指令Cbを出力させる出力指令を含む。暖機指令部111は、暖機判定部109の判定に基づいて、第1動作指令部101に第1動作指令Caを出力させる。暖機指令部111は、暖機判定部109の判定に基づいて、第2動作指令部102に第2動作指令Cbを出力させる。作業車両2が停車状態において、ステアリングシリンダ61が作動するように、第1動作指令Ca及び第2動作指令Cbが出力されることにより、加温された作動油タンク65の作動油が油圧ポンプ63からステアリングシリンダ61に供給される。これにより、操舵装置58が暖機処理される。
操舵装置58が暖機処理された後、作業車両2の走行が開始される。加温された作動油がステアリングシリンダ61に供給されるので、操舵装置58の操舵応答性の低下が抑制される。
積荷状態の作業車両2が、排土作業の待機のために、排土場5又は排土場5の入口の待機ポイントで停車する場合がある。作業現場1が寒冷地である場合、作業車両2が停車しているときに作動油の温度が低下する。そのため、待機ポイントにおいて、操舵装置58を暖機処理する必要が生じる場合がある。すなわち、積荷状態の作業車両2が操舵装置58を据え切り動作させる必要が生じる場合がある。実施形態によれば、操舵装置58の状態に基づいて、操舵装置58に過度に高い負荷が掛かる前に、操舵装置58の動作が停止される。これにより、作業車両2は、操舵装置58の劣化を抑制しつつ、操舵装置58を暖機処理することができる。作業車両2は、高い追従性能で走行パス12に従って待機ポイントから排土ポイントに走行することができる。
[制御方法]
図12は、実施形態に係る作業車両2の制御方法を示すフローチャートである。
図12に示すように、作業車両2の制御方法は、作動油タンク65に収容される作動油の加温処理(ステップSM1)と、操舵装置58の暖機処理(ステップSM2)とを含む。加温処理及び暖機処理のそれぞれは、作業車両2が停車状態において実施される。
上述のように、暖機判定部109は、作動油温度監視部108により監視された作動油の温度に基づいて、加温処理及び暖機処理を実施するか否かを判定する。暖機判定部109により加温処理及び暖機処理を実施すると判定された場合、加温処理(ステップSM1)が実施された後に、暖機処理(ステップSM2)が実施される。
図10及び図11を参照して説明したように、加温指令部110は、油圧装置60の少なくとも一部において作動油を循環させることにより、作動油タンク65に収容される作動油を加温することができる。
作動油タンク65に収容される作動油が加温処理された後、操舵装置58が暖機処理される。上述のように、暖機処理は、加温処理により加温された作動油タンク65の作動油を操舵装置58に供給することを含む。操舵装置58の暖機処理は、操舵装置58を据え切り動作させることを含む。暖機指令部111は、操舵装置58を据え切り動作させるための暖機指令を出力する。暖機指令部111から暖機指令が出力されることにより、操舵装置58を暖機処理するための据え切り動作が開示される。
図13及び図14のそれぞれは、実施形態に係る操舵装置58の暖機処理を示すフローチャートである。
暖機指令部111から暖機指令が出力され、操舵装置58の暖機処理が開始されると、カウンタ部112は、カウンタteを初期化する(ステップS1)。
状態監視部103は、操舵装置58の動作状態の監視を開始する(ステップS2)。
第1動作指令部101は、暖機指令部111から出力された暖機指令に基づいて、操舵装置58を第1操舵方向へ動作させる第1動作指令Caを出力する(ステップS3)。
第1動作指令部101は、カウンタteに基づいて、第1動作指令Caを出力した時点からタイムアウト時間Tdが経過していないか否かを判定する(ステップS4)。
タイムアウト時間Tdは、予め定められている値である。タイムアウト時間Tdは、例えば20[sec.]である。
ステップS4において、タイムアウト時間Tdが経過していないと判定された場合(ステップS4:Yes)、制限判定部104は、カウンタteに基づいて、第1動作指令Caの出力が開始されてから規定時間Tcが経過したか否かを判定する(ステップS5)。
規定時間Tcは、予め定められた値である。規定時間Tcは、例えば1[sec.]である。
ステップS5において、規定時間Tcが経過したと判定された場合(ステップS5:Yes)、制限判定部104は、状態監視部103により監視された操舵センサ75の検出データに基づいて、操舵装置58の動作速度が判定閾値Ha以下か否かを判定する(ステップS6)。
ステップS6において、操舵装置58の動作速度が判定閾値Ha以下であると判定された場合(ステップS6:Yes)、制限判定部104は、カウンタteに基づいて、操舵装置58の動作速度が判定閾値Ha以下であると判定された時点から判定閾値Ha以下である状態が判定時間Taだけ継続したか否かを判定する(ステップS7)。
ステップS7において、判定閾値Ha以下である状態が判定時間Taだけ継続したと判定された場合(ステップS7:Yes)、及びステップS4において、タイムアウト時間Tdが経過していると判定された場合(ステップS4:No)、制限指令部105は、第1目標角度θr1を変更する。状態監視部103は、第1動作指令Caに基づいて第1操舵方向へ動作した操舵装置58が実質的に停止したときの操舵装置58の操舵角を示す停止角度θp1を監視する。停止角度θp1は、操舵装置58の動作速度が判定閾値Ha以下であると判定された時点から判定時間Taが経過した時点における操舵装置58の操舵角である。制限指令部105は、第1目標角度θr1を停止角度θp1に変更する(ステップS8)。
第1目標角度θr1が停止角度θp1に変更されることにより、第1動作指令部101は、第1動作指令Caの出力を停止する(ステップS9)。
ステップS5において、規定時間Tcが経過していないと判定された場合(ステップS5:No)、ステップS6において、操舵装置58の動作速度が判定閾値Ha以下でないと判定された場合(ステップS6:No)、及びステップS7において、判定閾値Ha以下である状態が判定時間Taだけ継続していないと判定された場合(ステップS7:No)、制限判定部104は、状態監視部103により監視された操舵センサ75の検出データに基づいて、操舵装置58が第1目標角度θr1まで動作したか否かを判定する(ステップS10)。
ステップS9において、第1動作指令Caの出力が停止された場合、及びステップS10において、操舵装置58が第1目標角度θr1まで動作したと判定された場合(ステップS10:Yes)、カウンタ部112は、カウンタteを初期化する(ステップS11)。
制限判定部104は、カウンタteに基づいて、第1動作指令Caの出力が停止された時点から静止時間Tbが経過したか否かを判定する(ステップS12)。
ステップS12において、静止時間Tbが経過していないと判定された場合(ステップS12:No)、カウンタ部112は、カウンタteをインクリメントする(ステップS13)。
カウンタteがインクリメントされた後、ステップS12の処理に戻る。
ステップS10において、操舵装置58が第1目標角度θr1まで動作していないと判定された場合(ステップS10:No)、カウンタ部112は、カウンタteをインクリメントする(ステップS14)。
カウンタteがインクリメントされた後、ステップS2の処理に戻る。
ステップS12において、静止時間Tbが経過したと判定された場合(ステップS12:Yes)、カウンタ部112は、カウンタteを初期化する(ステップS15)。
状態監視部103は、操舵装置58の動作状態の監視を開始する(ステップS16)。
第2動作指令部102は、操舵装置58を第2操舵方向へ動作させる第2動作指令Cbを出力する(ステップS17)。
第2動作指令部102は、カウンタteに基づいて、第2動作指令Cbを出力した時点からタイムアウト時間Tdが経過していないか否かを判定する(ステップS18)。
ステップS18において、タイムアウト時間Tdが経過していないと判定された場合(ステップS18:Yes)、制限判定部104は、カウンタteに基づいて、第2動作指令Cbの出力が開始されてから規定時間Tcが経過したか否かを判定する(ステップS19)。
ステップS19において、規定時間Tcが経過したと判定された場合(ステップS19:Yes)、制限判定部104は、状態監視部103により監視された操舵センサ75の検出データに基づいて、操舵装置58の動作速度が判定閾値Ha以下か否かを判定する(ステップS20)。
ステップS20において、操舵装置58の動作速度が判定閾値Ha以下であると判定された場合(ステップS20:Yes)、制限判定部104は、カウンタteに基づいて、操舵装置58の動作速度が判定閾値Ha以下であると判定された時点から判定閾値Ha以下である状態が判定時間Taだけ継続したか否かを判定する(ステップS21)。
ステップS21において、判定閾値Ha以下である状態が判定時間Taだけ継続したと判定された場合(ステップS21:Yes)、及びステップS18において、タイムアウト時間Tdが経過していると判定された場合(ステップS18:No)、制限指令部105は、第2目標角度θr2を変更する。状態監視部103は、第2動作指令Cbに基づいて第2操舵方向へ動作した操舵装置58が実質的に停止したときの操舵装置58の操舵角を示す停止角度θp2を監視する。停止角度θp2は、操舵装置58の動作速度が判定閾値Ha以下であると判定された時点から判定時間Taが経過した時点における操舵装置58の操舵角である。制限指令部105は、第2目標角度θr2を停止角度θp2に変更する(ステップS22)。
第2目標角度θr2が停止角度θp2に変更されることにより、第2動作指令部102は、第2動作指令Cbの出力を停止する(ステップS23)。
ステップS19において、規定時間Tcが経過していないと判定された場合(ステップS19:No)、ステップS20において、操舵装置58の動作速度が判定閾値Ha以下でないと判定された場合(ステップS20:No)、及びステップS21において、判定閾値Ha以下である状態が判定時間Taだけ継続していないと判定された場合(ステップS21:No)、制限判定部104は、状態監視部103により監視された操舵センサ75の検出データに基づいて、操舵装置58が第2目標角度θr2まで動作したか否かを判定する(ステップS24)。
ステップS23において、第2動作指令Cbの出力が停止された場合、及びステップS24において、操舵装置58が第2目標角度θr2まで動作したと判定された場合(ステップS24:Yes)、カウンタ部112は、カウンタteを初期化する(ステップS25)。
制限判定部104は、カウンタteに基づいて、第2動作指令Cbの出力が停止された時点から静止時間Tbが経過したか否かを判定する(ステップS26)。
ステップS26において、静止時間Tbが経過していないと判定された場合(ステップS26:No)、カウンタ部112は、カウンタteをインクリメントする(ステップS27)。
カウンタteがインクリメントされた後、ステップS26の処理に戻る。
ステップS24において、操舵装置58が第2目標角度θr2まで動作していないと判定された場合(ステップS24:No)、カウンタ部112は、カウンタteをインクリメントする(ステップS28)。
カウンタteがインクリメントされた後、ステップS16の処理に戻る。
ステップS26において、静止時間Tbが経過したと判定された場合(ステップS26:Yes)、暖機指令部111は、作業車両2が停車状態において操舵装置58を第1操舵方向に動作させることと第2操舵方向に動作させることとを規定回数繰り返したか否かを判定する(ステップS29)。
規定回数は、予め定められた値である。一例として、規定回数は、5回である。
ステップS29において、規定回数繰り返していないと判定された場合(ステップS29:No)、ステップS1の処理に戻る。
ステップS29において、規定回数繰り返したと判定された場合(ステップS29:Yes)、操舵装置58の暖機処理が終了する。
[効果]
以上説明したように、実施形態によれば、作業車両2が停車状態において作業車両2の操舵装置58を第1操舵方向へ動作させる第1動作指令Caが出力される。第1動作指令Caが出力されているときの操舵装置58の状態が監視される。第1動作指令Caが出力されているときの操舵装置58の状態に基づいて、第1操舵方向への操舵装置58の動作を制限するか否かが判定される。例えば、操舵装置58の動作状態に基づいて、操舵装置58に高い負荷が掛かっていると判定された場合、第1操舵方向への操舵装置58の動作が停止される。これにより、操舵装置58を無理に動作させることが無くなる。そのため、操舵装置58の少なくとも一部に過度に高い負荷が掛かることが抑制される。例えば、リンク機構58Lに過度に高い負荷が掛かることが抑制される。したがって、操舵装置58の劣化が抑制される。また、前タイヤ54Fの劣化も抑制される。
操舵装置58が目標状態で動作するように第1動作指令Caが出力される。目標状態と動作状態との差に基づいて、第1操舵方向への操舵装置の動作を制限するか否かが適正に判定される。
操舵装置58の状態は、操舵装置58の動作速度を含む。操舵装置58の動作速度に基づいて、操舵装置58に高い負荷が掛かっているか否かが適正に判定される。
第1動作指令Caが出力されているときの操舵装置58の動作速度が判定閾値Ha以下である状態が判定時間Taだけ継続したときに、第1操舵方向への操舵装置58の動作が制限される。操舵装置58の動作を制限する判定基準が適正に設定されないと、据え切り動作が適正に実施されなくなってしまう可能性がある。実施形態によれば、操舵装置58の動作を制限する判定基準が適正に設定されるので、据え切り動作が適正に実施される。
図13のステップS4に示したように、第1動作指令Caが出力されてから規定時間Tcが経過したか否かが判定される。第1動作指令Caが出力されてから規定時間Tcが経過した後に、第1操舵方向への操舵装置58の動作を制限するか否かが判定される。すなわち、制限判定部104は、規定時間Tcが経過した後に、動作速度が判定閾値Ha以下であること(ステップS5)及び判定時間Taが経過したことを判定する(ステップS6)。第1動作指令Caが出力されてから操舵装置58が実際に動作を開始するまでの間にタイムラグが生じる可能性がある。タイムラグを考慮せずに操舵装置58の動作を制限するか否かが判定された場合、制限判定部104は、操舵装置58が実際には動作できる状況であるにも関わらず、操舵装置58が動作できないと誤判定してしまう可能性がある。タイムラグを考慮して規定時間Tcが設定されることにより、制限判定部104の誤判定が抑制される。
図9及び図13のステップS12に示したように、第1動作指令Caの出力が停止されてから静止時間Tbが経過した後に、第2動作指令Cbが出力される。また、図9及び図14のステップS26に示したように、第2動作指令Cbの出力が停止されてから静止時間Tbが経過した後に、第1動作指令Caが出力される。静止時間Tbが設定されることにより、据え切り動作において、操舵装置58に掛かる負荷が大きくなることが抑制される。
操舵装置58が第1目標角度θr1に到達する前に実質的に停止した場合、第1目標角度θr1が、操舵装置58が実質的に停止したときの操舵角である停止角度θp1に変更される。これにより、操舵装置58を停止角度θp1から更に第1操舵方向へ動作させるための第1動作指令Caの出力が停止される。第1動作指令Caの出力が停止されることにより、第1操舵方向への操舵装置58の動作が停止される。なお、第1目標角度θr1が操舵装置58の最大可動角度に設定される場合において、第1目標角度θr1は、停止角度θp1に変更されなくてもよく、最大可動角度よりも小さい値に変更されてもよい。第1目標角度θr1は、例えば最大可動角度と停止角度θp1との間の操舵角に変更されてもよい。
実施形態において、油圧装置60の作動油の温度に基づいて、作動油タンク65に収容される加温処理及び操舵装置58の暖機処理が実施される。実施形態において、操舵装置58の暖機処理は、操舵装置58の据え切り動作を含む。上述のように、寒冷な作業現場1において、積荷状態の作業車両2が待機ポイントにおいて操舵装置58を据え切り動作させる必要が生じる場合がある。実施形態によれば、操舵装置58の動作状態に基づいて、操舵装置58に過度に高い負荷が掛かる前に、操舵装置58の動作が制限される。これにより、作業車両2は、操舵装置58の劣化を抑制しつつ、操舵装置58を暖機処理することができる。作業車両2は、高い追従性能で走行パス12に従って待機ポイントから排土ポイントに走行することができる。
[その他の実施形態]
上述の実施形態において、操舵装置58に高い負荷が掛かる要因がダンプボディ52に積載された積荷であることとした。操舵装置58に高い負荷が掛かる要因として、ダンプボディ52に積載された積荷の他に、作業現場1の地面に存在する溝に前タイヤ54Fが嵌まることが挙げられる。前タイヤ54Fが溝に嵌まった場合、前タイヤ54Fが操舵され難くなるので、操舵装置58に高い負荷が掛かる可能性がある。また、操舵装置58に高い負荷が掛かる要因として、作業現場1の地面の性質が挙げられる。例えば、作業現場1の地面がぬかるんでいたり砂地であったりする場合、前タイヤ54Fが操舵され難くなるので、操舵装置58に高い負荷が掛かる可能性がある。
上述の実施形態においては、操舵装置58の暖機処理のために、操舵装置58の据え切り動作が実施されることとした。操舵装置58の据え切り動作が実施される場面は、暖機処理に限定されない。例えば、作業現場1の地面の性質に起因して、前タイヤ54Fの一部が地面に埋まってしまった場合、地面から前タイヤ54Fを脱出させせるために、操舵装置58の据え切り動作が実施される。
上述の実施形態において、操舵装置58の状態は、操舵装置58の動作状態を含むこととした。また、操舵装置58の動作状態は、操舵装置58の操舵角及び操舵装置58の動作速度を含むこととした。操舵装置58の操舵角に基づいて、操舵装置58の動作を制限するか否かが判定されてもよい。例えば、第1動作指令Caが出力されてから操舵装置58の動作が終了したときの実際の操舵角と目標角度とに差がある場合、操舵装置58の動作が制限されてもよい。
操舵装置58の状態は、ステアリングシリンダ61における作動油の圧力を含んでもよい。操舵装置58の動作状態により、ステアリングシリンダ61における作動油の圧力が変化する。操舵装置58に掛かる負荷が高い場合、作動油の圧力は高くなる。状態監視部103は、圧力センサ76の検出データを取得する。圧力センサ76は、ステアリングシリンダ61における作動油の圧力を検出する。状態監視部103は、圧力センサ76の検出データを取得して、操舵装置58の状態を監視してもよい。また、状態監視部103は、車両本体50の傾斜角度に基づいて、操舵装置58の状態を間接的に監視してもよい。例えば作業現場1の地面の性質に起因して車両本体50が大きく傾いた場合、前輪53Fが操舵し難くなるので、操舵装置58に高い負荷が掛かる可能性がある。状態監視部103は、傾斜センサ73の検出データを取得する。傾斜センサ73は、車両本体50の傾斜角度を検出する。状態監視部103は、傾斜センサ73の検出データを取得して、操舵装置58の状態を間接的に監視してもよい。
上述の実施形態において、据え切り動作において、第1動作指令Caと第2動作指令Cbとが交互に出力されることとした。すなわち、操舵装置58が第1操舵方向と第2操舵方向とに交互に動作することとした。据え切り動作において、第1動作指令Caが出力され、第2動作指令Cbが出力されなくてもよい。すなわち、操舵装置58が第1操舵方向と第2操舵方向とに交互に動作しなくてもよい。操舵装置58は、第1操舵方向及び第2操舵方向のいずれか一方の方向に1回だけ動作してもよい。
上述の実施形態において、制御装置30の少なくとも一部の機能が管理装置21に設けられてもよい。すなわち、第1動作指令部101、第2動作指令部102、状態監視部103、制限判定部104、制限指令部105、走行データ取得部106、走行制御部107、作動油温度監視部108、暖機判定部109、加温指令部110、暖機指令部111、及びカウンタ部112の一部又は全部が、管理装置21に設けられてもよい。例えば、第1動作指令部101が管理装置21に設けられる場合、第1動作指令Caは、通信システム22を介して作業車両2の制御装置30に送信される。状態監視部103が管理装置21に設けられる場合、操舵センサ75の検出データが通信システム22を介して管理装置21に送信されることにより、状態監視部103は、操舵装置58の状態を監視することができる。また、制限判定部104が管理装置21に設けられている場合、制限判定部104は、管理装置21に送信された操舵センサ75の検出データに基づいて、第1操舵方向への操舵装置58の動作を制限するか否かを判定することができる。制限指令部105は、管理装置21に設けられていても、第1動作指令Caの出力を停止させることができる。
上述の実施形態において、管理装置21の少なくとも一部の機能が制御装置30に設けられてもよい。
上述の実施形態において、第1動作指令部101、第2動作指令部102、状態監視部103、制限判定部104、制限指令部105、走行データ取得部106、走行制御部107、作動油温度監視部108、暖機判定部109、加温指令部110、暖機指令部111、及びカウンタ部112のそれぞれが、別々のハードウエアにより構成されてもよい。
上述の実施形態において、作業車両2が無人車両であることとした。作業車両2は、有人車両でもよい。有人車両とは、作業車両2の運転室に搭乗した運転者の運転操作によって稼働する作業車両をいう。
図15は、実施形態に係る有人車両の制御システム100Bを示す機能ブロック図である。
有人車両は、ステアリングホイール80と、出力装置90とを有する。ステアリングホイール80及び出力装置90のそれぞれは、有人車両の運転室に配置される。
ステアリングホイール80は、操舵装置58を作動するために運転者により操作される。ステアリングホイール80は、ステアリングホイール80の操作量に基づいて、操作信号を生成する。ステアリングホイール80が操作されることにより、ステアリングホイール80から制御装置30Bに操作信号が送信される。
出力装置90は、操舵装置58に掛かる出力データを出力する。出力装置90として、表示装置又は音声出力装置が例示される。表示装置として、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display:LCD)又は有機ELディスプレイ(Organic Electroluminescence Display:OELD)のようなフラットパネルディスプレイが例示される。表示装置は、出力データとして表示データを出力する。音声出力装置は、出力データとして音声データを出力する。
制御システム100Bの制御装置30Bは、走行データ取得部106に代えて、操作信号取得部113を有する。また、制御装置30Bは、出力制御部114を有する。操作信号取得部113は、ステアリングホイール80から送信された操作信号を取得する。出力制御部114は、出力装置90を制御する。
運転者は、操舵装置58を据え切り動作させるために、有人車両が停車状態においてステアリングホイール80を操作する。操舵装置58が第1操舵方向に動作するようにステアリングホイール80が操作された場合、第1動作指令部101は、操作信号取得部113により取得された操作信号に基づいて、操舵装置58を第1操舵方向へ動作させる第1動作指令Caを出力する。操舵装置58が第1操舵方向に動作するように第1動作指令Caが出力された場合において、操舵装置58が停止してしまった場合、制限指令部105は、第1動作指令Caの出力を停止させる。これにより、第1操舵方向への操舵装置58の動作が停止され、操舵装置58に過度に高い負荷が掛かることが抑制される。
第1動作指令Caの出力が停止された場合、出力制御部114は、第1動作指令Caの出力が停止されたことを示す出力データを出力装置90に出力させる。また、出力制御部114は、ステアリングホイール80の操作に係るガイダンスを示す出力データを出力装置90に出力させる。ステアリングホイール80の操作に係るガイダンスは、操舵装置58が第2操舵方向に動作するようにステアリングホイール80を操作させるガイダンスを含む。これにより、運転者は、操舵装置58が第1操舵方向に動作するようにステアリングホイール80を操作し続けることを止めることができる。運転者は、操舵装置58が第2操舵方向に動作するようにステアリングホイール80を操作することができる。
上述の実施形態において、第2動作指令部102は、第1操舵方向への操舵装置58の動作が停止され、静止時間Tbが経過した後、操舵装置58を第1操舵方向とは逆の第2操舵方向へ動作させる第2動作指令Cbを出力することとした。制限指令部105は、静止時間Tbを設定しなくてもよい。第2動作指令部102は、第1操舵方向への操舵装置58の動作が停止された後、直ちに、操舵装置58を第1操舵方向とは逆の第2操舵方向へ動作させる第2動作指令Cbを出力してもよい。
上述の実施形態において、制限判定部104は、第1動作指令Caが出力されているときの動作速度Vs1が判定閾値Ha以下である状態が判定時間Taだけ継続したときに、操舵装置58が実質的に停止したと判定して、第1操舵方向への操舵装置58の動作を制限すると判定することとした。制限判定部104は、第1動作指令部101から第1動作指令Caが出力されているときの操舵装置58の目標状態と、第1動作指令部101から第1動作指令Caが出力されているときに状態監視部103により取得された操舵装置58の状態とを比較し、操舵装置58の目標状態と操舵装置58の状態との差に基づいて、第1操舵方向への操舵装置58の動作を制限するか否かを判定してもよい。操舵装置58の目標状態と状態監視部103により取得された操舵装置58の状態との差が実質的に無い場合、制限判定部104は、第1操舵方向への操舵装置58の動作を制限しないと判定してもよい。操舵装置58の目標状態と状態監視部103により取得された操舵装置58の状態との差が有る場合、制限判定部104は、第1操舵方向への操舵装置58の動作を制限すると判定してもよい。
上述の実施形態において、作業車両2は、機械駆動式ダンプトラックでもよいし、電気駆動式ダンプトラックでもよい。
上述の実施形態において、作業車両2は、運搬車両であることとした。作業車両2は、運搬車両でなくてもよく、操舵輪及び操舵装置58を備える作業車両であればよい。
1…作業現場、2…作業車両、3…走行エリア、4…積込場、5…排土場、6…走行路、7…積込機、8…破砕機、10…管制施設、11…走行点、12…走行パス、20…管理システム、21…管理装置、22…通信システム、22A…無線通信機、22B…無線通信機、30…制御装置、30B…制御装置、31…通信インタフェース、32…記憶回路、33…処理回路、34…コンピュータプログラム、50…車両本体、51…走行装置、52…ダンプボディ、53…車輪、53F…前輪、53R…後輪、54…タイヤ、54F…前タイヤ、54R…後タイヤ、55…駆動装置、56…ブレーキ装置、56A…シリンダ、56B…ばね、56C…ディスク、56F…前ブレーキ、56R…後ブレーキ、56E…緊急ブレーキ、57…トランスミッション装置、58…操舵装置、58L…リンク機構、59…動力分配機構、60…油圧装置、60A…流路、60B…流路、60C…流路、60D…流路、60E…流路、60F…流路、60G…流路、61…ステアリングシリンダ、62…ホイストシリンダ、62A…シリンダチューブ、62B…ヘッド室、62C…ボトム室、62D…ピストン、62E…ピストンロッド、63…油圧ポンプ、64…バルブ装置、64A…制御弁、64B…リリーフ弁、64C…前ブレーキ弁、64D…後ブレーキ弁、64E…緊急ブレーキ弁、64F…アンロード弁、65…作動油タンク、70…センサシステム、71…位置センサ、72…方位センサ、73…傾斜センサ、74…速度センサ、75…操舵センサ、76…圧力センサ、77…温度センサ、78…温度センサ、80…ステアリングホイール、90…出力装置、100…制御システム、100B…制御システム、101…第1動作指令部、102…第2動作指令部、103…状態監視部、104…制限判定部、105…制限指令部、106…走行データ取得部、107…走行制御部、108…作動油温度監視部、109…暖機判定部、110…加温指令部、111…暖機指令部、112…カウンタ部、113…操作信号取得部、114…出力制御部、Ca…第1動作指令、Cb…第2動作指令、Ha…判定閾値、Lr…ライン、Ls…ライン、t0…時点、Ta…判定時間、Tb…静止時間、Tc…規定時間、Td…タイムアウト時間、te…カウンタ、Vr1…第1目標速度、Vr2…第2目標速度、Vs1…動作速度、θ0…基準角度、θp1…停止角度、θp2…停止角度、θr1…第1目標角度、θr2…第2目標角度、θs1…操舵角、θs2…操舵角。

Claims (20)

  1. 作業車両が停車状態において前記作業車両の操舵装置を第1操舵方向へ動作させる第1動作指令を出力する第1動作指令部と、
    前記操舵装置の状態を監視する状態監視部と、
    前記第1動作指令が出力されているときの前記状態に基づいて、前記第1操舵方向への前記操舵装置の動作を制限するか否かを判定する制限判定部と、
    前記制限判定部の判定に基づいて、前記第1操舵方向への前記操舵装置の動作を制限する制限指令部と、を備える、
    作業車両の制御システム。
  2. 前記状態は、前記操舵装置の動作速度を含む、
    請求項1に記載の作業車両の制御システム。
  3. 前記制限判定部は、前記第1動作指令が出力されているときの前記動作速度が判定閾値以下である状態が判定時間だけ継続したときに、前記第1操舵方向への前記操舵装置の動作を制限すると判定する、
    請求項2に記載の作業車両の制御システム。
  4. 前記第1動作指令部は、前記操舵装置が目標状態で動作するように前記第1動作指令を出力し、
    前記制限判定部は、前記目標状態と前記状態との差に基づいて、前記第1操舵方向への前記操舵装置の動作を制限するか否かを判定する、
    請求項1に記載の作業車両の制御システム。
  5. 前記制限判定部は、前記第1動作指令が出力されてから規定時間が経過した後に、前記第1操舵方向への前記操舵装置の動作を制限するか否かを判定する、
    請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の作業車両の制御システム。
  6. 前記第1動作指令部は、前記操舵装置が前記第1操舵方向へ第1目標角度まで動作するように前記第1動作指令を出力し、
    前記制限指令部は、前記第1目標角度を変更して、前記第1操舵方向への前記操舵装置の動作を制限する、
    請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の作業車両の制御システム。
  7. 前記状態監視部は、前記第1動作指令に基づいて前記第1操舵方向へ動作した前記操舵装置が実質的に停止したときの前記操舵装置の操舵角を示す停止角度を監視し、
    前記制限指令部は、前記第1目標角度を前記停止角度に変更する、
    請求項6に記載の作業車両の制御システム。
  8. 前記制限指令部は、前記第1動作指令の出力を停止させて、前記第1操舵方向への前記操舵装置の動作を制限する、
    請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の作業車両の制御システム。
  9. 前記操舵装置は、前記作業車両の車輪に連結されるリンク機構と、作動油に基づいて前記リンク機構を駆動させる油圧シリンダと、を有し、
    前記作動油の温度を監視する作動油温度監視部と、
    前記作動油の温度に基づいて、前記操舵装置の暖機処理を実施するか否かを判定する暖機判定部と、
    前記暖機判定部の判定に基づいて、前記第1動作指令部に前記第1動作指令を出力させる暖機指令部と、を備える、
    請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の作業車両の制御システム。
  10. 前記第1操舵方向への前記操舵装置の動作が制限された後、前記作業車両が停車状態において前記操舵装置を前記第1操舵方向とは逆の第2操舵方向へ動作させる第2動作指令を出力する第2動作指令部を備える、
    請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の作業車両の制御システム。
  11. 作業車両が停車状態において作業車両の操舵装置を第1操舵方向へ動作させる第1動作指令を出力することと、
    前記操舵装置の状態を監視することと、
    前記第1動作指令が出力されているときの前記状態に基づいて、前記第1操舵方向への前記操舵装置の動作を制限するか否かを判定することと、
    前記操舵装置の動作を制限するか否かの判定に基づいて、前記第1操舵方向への前記操舵装置の動作を制限することと、を含む、
    作業車両の制御方法。
  12. 前記操舵装置が目標状態で動作するように前記第1動作指令を出力し、
    前記状態と前記目標状態との差に基づいて、前記第1操舵方向への前記操舵装置の動作を制限するか否かを判定する、
    請求項11に記載の作業車両の制御方法。
  13. 前記状態は、前記操舵装置の動作速度を含む、
    請求項11又は請求項12に記載の作業車両の制御方法。
  14. 前記第1動作指令が出力されているときの前記動作速度が判定閾値以下である状態が判定時間だけ継続したときに、前記第1操舵方向への前記操舵装置の動作を制限すると判定する、
    請求項13に記載の作業車両の制御方法。
  15. 前記第1動作指令が出力されてから規定時間が経過した後に、前記第1操舵方向への前記操舵装置の動作を制限するか否かを判定する、
    請求項11から請求項14のいずれか一項に記載の作業車両の制御方法。
  16. 前記操舵装置が前記第1操舵方向へ第1目標角度まで動作するように前記第1動作指令を出力し、
    前記第1目標角度を変更して、前記第1操舵方向への前記操舵装置の動作を制限する、
    請求項11から請求項15のいずれか一項に記載の作業車両の制御方法。
  17. 前記第1動作指令に基づいて前記第1操舵方向へ動作した前記操舵装置が実質的に停止したときの前記操舵装置の操舵角を示す停止角度を監視し、
    前記第1目標角度を前記停止角度に変更する、
    請求項16に記載の作業車両の制御方法。
  18. 前記第1動作指令の出力を停止させて、前記第1操舵方向への前記操舵装置の動作を制限する、
    請求項11から請求項17のいずれか一項に記載の作業車両の制御方法。
  19. 前記操舵装置は、前記作業車両の車輪に連結されるリンク機構と、作動油に基づいて前記リンク機構を駆動させる油圧シリンダと、を有し、
    前記作動油の温度を監視することと、
    前記作動油の温度に基づいて、前記操舵装置を暖機するか否かを判定することと、を含み、
    前記操舵装置を暖機するか否かの判定に基づいて、前記第1動作指令を出力する、
    請求項11から請求項18のいずれか一項に記載の作業車両の制御方法。
  20. 前記第1操舵方向への前記操舵装置の動作が制限された後、前記作業車両が停車状態において前記操舵装置を前記第1操舵方向とは逆の第2操舵方向へ動作させる第2動作指令を出力することを含む、
    請求項11から請求項19のいずれか一項に記載の作業車両の制御方法。
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