JP2023070978A - 半導体装置 - Google Patents

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達志 金田
Tatsushi Kaneda
龍之介 中村
Ryunosuke Nakamura
弘貴 大森
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Abstract

【課題】インダクタンスをより低減できる半導体装置を提供する。【解決手段】半導体装置は、第1端子と、電気的にフローティングの状態にある金属板と、を有し、前記第1端子は、第1面を備えた第1平板部と、前記第1面に対向する第2面を備え、前記第1平板部に電気的に接続された第2平板部と、を有し、前記金属板は、前記第1面と前記第2面との間に配置されている。【選択図】図2

Description

本開示は、半導体装置に関する。
パワーモジュールに使用される半導体装置として、インダクタンスの低減のために、電極端子の一部を平行平板化した半導体装置が提案されている(特許文献1、2)。
特開2016-162773号公報 国際公開第2020/261433号
更なる高速化のために、インダクタンスの更なる低減が望まれる。
本開示は、インダクタンスをより低減できる半導体装置を提供することを目的とする。
本開示の半導体装置は、第1端子と、電気的にフローティングの状態にある金属板と、を有し、前記第1端子は、第1面を備えた第1平板部と、前記第1面に対向する第2面を備え、前記第1平板部に電気的に接続された第2平板部と、を有し、前記金属板は、前記第1面と前記第2面との間に配置されている。
本開示によれば、インダクタンスをより低減できる。
図1は、実施形態に係る半導体装置を示す斜視図(その1)である。 図2は、実施形態に係る半導体装置を示す斜視図(その2)である。 図3は、実施形態に係る半導体装置を示す上面図である。 図4は、実施形態に係る半導体装置における放熱板と、第1絶縁基板と、第2絶縁基板との関係を示す断面図である。 図5は、第1トランジスタを示す断面図である。 図6は、第1ダイオードを示す断面図である。 図7は、第2トランジスタを示す断面図である。 図8は、第2ダイオードを示す断面図である。 図9は、実施形態に係る半導体装置を示す回路図である。 図10は、第1金属板、第2金属板、P端子及びN端子を示す分解斜視図である。 図11は、第1金属板、第2金属板、P端子及びN端子を示す断面図である。 図12は、実施形態に係る半導体装置の動作を示す模式図(その1)である。 図13は、実施形態に係る半導体装置の動作を示す模式図(その2)である。 図14は、実施形態に係る半導体装置の動作を示す模式図(その3)である。 図15は、実施形態に係る半導体装置の動作を示す模式図(その4)である。 図16は、第1金属板及び第2金属板をケースに埋め込む方法を示す斜視図である。 図17は、第1金属板をケースに埋め込む方法を示す断面図(その1)である。 図18は、第1金属板をケースに埋め込む方法を示す断面図(その2)である。 図19は、第1金属板をケースに埋め込む方法を示す断面図(その3)である。 図20は、第1金属板をケースに埋め込む方法を示す断面図(その4)である。 図21は、第1金属板を被覆する絶縁膜を示す断面図である。
実施するための形態について、以下に説明する。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施態様を列記して説明する。以下の説明では、同一又は対応する要素には同一の符号を付し、それらについて同じ説明は繰り返さない。
〔1〕 本開示の一態様に係る半導体装置は、第1端子と、電気的にフローティングの状態にある金属板と、を有し、前記第1端子は、第1面を備えた第1平板部と、前記第1面に対向する第2面を備え、前記第1平板部に電気的に接続された第2平板部と、を有し、前記金属板は、前記第1面と前記第2面との間に配置されている。
第1平板部の第1面と第2平板部の第2面との間に、電気的にフローティングの状態にある金属板が配置されているため、第1端子のインダクタンスを低減できる。
〔2〕 〔1〕において、前記第1平板部と前記第2平板部とが互いに平行に配置されていてもよい。この場合、第1平板部と第2平板部との間でインダクタンスを相殺しやすい。
〔3〕 〔1〕又は〔2〕において、前記第1端子は、前記第1平板部につながる第1端部と、前記第2平板部につながる第2端部とを備えた第3平板部を有してもよい。この場合、第1平板部と第2平板部との間で導通を確保しやすい。
〔4〕 〔3〕において、前記第3平板部は、前記第1平板部及び前記第2平板部に直交してもよい。この場合、第1端子の形状を整えやすい。
〔5〕 〔3〕又は〔4〕において、前記第3平板部に対向する第3面を備え、通電時に前記第3平板部とは反対方向に電流変位が生じる第2端子を有してもよい。この場合、第1端子と第2端子との間でインダクタンスを相殺しやすい。
〔6〕 〔1〕~〔5〕において、前記金属板の厚さは、前記第1平板部の厚さ及び前記第2平板部の厚さと等しくてもよい。この場合、金属板を第1平板部及び第2平板部と同じ素材から切り出すことができる。
〔7〕 〔1〕~〔6〕において、前記金属板の厚さは、前記第1面と前記第2面との間の距離の10%以上80%以下であってもよい。この場合、インダクタンスを低減しながら、金属板と第1端子との間に絶縁材料を充填しやすい。
〔8〕 〔1〕~〔7〕において、前記金属板と前記第1面との間の距離は、0.1mm以上3.0mm以下であり、前記金属板と前記第2面との間の距離は、0.1mm以上3.0mm以下であってもよい。この場合、インダクタンスを低減しながら、金属板と第1端子との間に絶縁材料を充填しやすい。
〔9〕 〔1〕~〔8〕において、前記金属板の材料は反磁性体であってもよい。この場合、インダクタンスを低減しやすい。
〔10〕 〔9〕において、前記金属板の材料は銅であってもよい。この場合、金属板を入手しやすい。
〔11〕 〔1〕~〔8〕において、前記金属板の材料はアルミニウムであってもよい。この場合、金属板を入手しやすい。
〔12〕 〔1〕~〔11〕において、前記第2平板部に垂直な方向から見たときに、前記金属板は、前記第1平板部及び前記第2平板部の20面積%以上98面積%以下の部分と重なってもよい。この場合、インダクタンスを低減しながら、金属板と第1端子との電気的な接続を回避しやすい。
〔13〕 〔1〕~〔12〕において、前記第1平板部及び前記第2平板部の各々と前記金属板との間に設けられた絶縁部材を有してもよい。この場合、例えばインサート成形により金属板を第1平板部と第2平板部との間に配置できる。
〔14〕 〔1〕~〔12〕において、前記第1平板部に、前記第1端子に接続される外部端子を固定するためのボルトが挿入される開口が形成され、前記第1面と前記第2面との間に、前記ボルトが挿入されるナットを有し、前記ナットは前記金属板よりも前記第2平板部側に位置し、前記ナットと前記金属板とは互いに電気的に絶縁されていてもよい。この場合、電気的にフローティングな状態を確保しながら、ナットと重なるように金属板を配置できる。
〔15〕 〔1〕~〔14〕において、前記第1端子に接続された炭化珪素半導体素子を有してもよい。この場合、高耐圧及び高速動作を実現しやすい。
〔16〕 〔1〕~〔15〕において、前記金属板を被覆する絶縁膜を有してもよい。この場合、金属板を電気的にフローティングな状態に維持しやすい。
[本開示の実施形態の詳細]
以下、本開示の実施形態について詳細に説明するが、本実施形態はこれらに限定されるものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複した説明を省くことがある。
図1及び図2は、実施形態に係る半導体装置を示す斜視図である。図3は、実施形態に係る半導体装置を示す上面図である。ただし、図2及び図3では、ケースを透視している。図4は、実施形態に係る半導体装置における放熱板と、第1絶縁基板と、第2絶縁基板との関係を示す断面図である。図4は、図3中のIV-IV線に沿った断面図に相当する。
実施形態に係る半導体装置1は、主として、放熱板2と、ケース9と、P端子3と、N端子4と、第1O端子5と、第2O端子6と、第1金属板610と、第2金属板620とを有する。以下、第1O端子5及び第2O端子6を総称してO端子ということがある。P端子3は正極側の電源端子であり、N端子4は負極側の電源端子であり、第1O端子5及び第2O端子6は出力端子である。P端子3、N端子4、第1O端子5及び第2O端子6はケース9に組み付けられている。ケース9には、更に、第1ゲート端子131と、第1センスソース端子132と、センスドレイン端子133と、第2ゲート端子231と、第2センスソース端子232と、第1サーミスタ端子331と、第2サーミスタ端子332と、第1金属板610と、第2金属板620とが組み付けられている。P端子3は第1端子の一例であり、N端子4は第2端子の一例である。
本開示において、X1-X2方向、Y1-Y2方向、Z1-Z2方向を相互に直交する方向とする。X1-X2方向及びY1-Y2方向を含む面をXY面とし、Y1-Y2方向及びZ1-Z2方向を含む面をYZ面とし、Z1-Z2方向及びX1-X2方向を含む面をZX面とする。便宜上、Z1方向を上方向、Z2方向を下方向とする。また、本開示において平面視とは、Z1側から対象物を視ることをいう。X1-X2方向は平面視で矩形状の放熱板2及びケース9の長辺に沿う方向であり、Y1-Y2方向は放熱板2及びケース9の短辺に沿う方向であり、Z1-Z2方向は放熱板2及びケース9の法線に沿う方向である。
放熱板2は、例えば平面視で矩形状の厚さが一様の板状体である。放熱板2は、第1主面2Aと、第1主面2Aとは反対側の第2主面2Bとを備える。放熱板2の材料は、熱伝導率の高い素材である金属、例えば銅(Cu)、銅合金、アルミニウム(Al)等である。放熱板2は、熱界面材料(thermal interface material:TIM)等を用いて冷却器等に固定される。
ケース9は、例えば平面視において枠状に形成されており、ケース9の外形は放熱板2の外形と同等である。ケース9の材料は樹脂等の絶縁体である。ケース9は、互いに対向する一対の側壁部91及び92と、側壁部91及び92の両端をつなぐ一対の端壁部93及び94とを有する。側壁部91及び92はZX平面に平行に配置され、端壁部93及び94はYZ平面に平行に配置されている。側壁部92は側壁部91のY2側に配置され、端壁部94は端壁部93のX2側に配置されている。ケース9は、端壁部93からX1方向に突出する端子台95と、端壁部94からX2方向に突出する端子台96とを有する。ケース9は、モールド樹脂等の絶縁材料から構成されている。ケース9は絶縁部材の一例である。
端子台95の上面(Z1側の表面)にP端子3及びN端子4が配置され、端子台96の上面(Z1側の表面)に第1O端子5及び第2O端子6が配置されている。例えば、N端子4がP端子3のY2側に配置され、第2O端子6が第1O端子5のY2側に配置されている。P端子3、N端子4、第1O端子5及び第2O端子6は金属板から構成されている。P端子3及びN端子4のそれぞれの一方の端部が端壁部93のX2側に露出し、それぞれの他方の端部が端子台95の上面に引き出されている。第1O端子5及び第2O端子6のそれぞれの一方の端部が端壁部94のX1側に露出し、それぞれの他方の端部が端子台96の上面に引き出されている。P端子3及びN端子4の具体的な構成については、第1金属板610及び第2金属板620についての説明と共に後述する。
側壁部91に、第1ゲート端子131、第1センスソース端子132、センスドレイン端子133、第1サーミスタ端子331及び第2サーミスタ端子332が取り付けられている。第1ゲート端子131、第1センスソース端子132、センスドレイン端子133、第1サーミスタ端子331及び第2サーミスタ端子332のそれぞれの一方の端部が側壁部91のY2側に露出し、それぞれの他方の端部が側壁部91の上面(Z1側の表面)からケース9の外方(Z1側)に突出している。センスドレイン端子133は、側壁部91のX2側の端部近傍に配置されている。第1サーミスタ端子331及び第2サーミスタ端子332は、側壁部91のX1側の端部近傍に配置されている。例えば、第2サーミスタ端子332は第1サーミスタ端子331のX1側に配置されている。第1ゲート端子131及び第1センスソース端子132は、側壁部91のX1-X2方向の中心の近傍で、かつX1-X2方向の中心よりもX2側に配置されている。例えば、第1センスソース端子132は第1ゲート端子131のX2側に配置されている。
側壁部92に、第2ゲート端子231及び第2センスソース端子232が取り付けられている。第2ゲート端子231及び第2センスソース端子232のそれぞれの一方の端部が側壁部92のY1側に露出し、それぞれの他方の端部が側壁部92の上面(Z1側の表面)からケース9の外方(Z1側)に突出している。第2ゲート端子231及び第2センスソース端子232は、側壁部92のX1-X2方向の中心の近傍で、かつX1-X2方向の中心よりもX1側に配置されている。例えば、第2センスソース端子232は第2ゲート端子231のX1側に配置されている。
放熱板2のZ1側に、第1絶縁基板10と、第2絶縁基板20とが配置されている。つまり、放熱板2の第1主面2Aに第1絶縁基板10と、第2絶縁基板20とが配置されている。例えば、第2絶縁基板20は第1絶縁基板10のX1側に配置されている。
第1絶縁基板10は、Z1側の面に導電層11、12、13、14及び18を有し、Z2側の面に導電層19を有する。導電層19が、はんだ等の接合材7により放熱板2に接合されている。導電層13の上に複数個、例えば4個の第1トランジスタ110が実装されている。4個の第1トランジスタ110はX1-X2方向に並んでいる。4個の第1トランジスタ110から第1トランジスタ群110Aが構成される。導電層12の上に複数個、例えば8個の第2ダイオード220が実装されている。8個の第2ダイオード220は、2列になってX1-X2方向に4個ずつ並んでいる。8個の第2ダイオード220から第2ダイオード群220Aが構成される。
第2絶縁基板20は、Z1側の面に導電層21、22、23、24、25、26、27及び28を有し、Z2側の面に導電層29を有する。導電層29が、はんだ等の接合材8により放熱板2に接合されている。導電層23の上に複数個、例えば4個の第2トランジスタ210が実装されている。4個の第2トランジスタ210はX1-X2方向に並んでいる。4個の第2トランジスタ210から第2トランジスタ群210Aが構成される。導電層25の上に複数個、例えば8個の第1ダイオード120が実装されている。8個の第1ダイオード120は、2列になってX1-X2方向に4個ずつ並んでいる。8個の第1ダイオード120から第1ダイオード群120Aが構成される。
ここで、第1トランジスタ110、第1ダイオード120、第2トランジスタ210及び第2ダイオード220について説明する。図5は、第1トランジスタを示す断面図である。図6は、第1ダイオードを示す断面図である。図7は、第2トランジスタを示す断面図である。図8は、第2ダイオードを示す断面図である。
図5に示すように、第1トランジスタ110は、第1ゲート電極111と、第1ソース電極112と、第1ドレイン電極113とを有する。第1ゲート電極111及び第1ソース電極112は第1トランジスタ110のZ1側の主面に配置され、第1ドレイン電極113は第1トランジスタ110のZ2側の主面に配置されている。第1ドレイン電極113がはんだ等の接合材(図示せず)により導電層13に接合されている。
図6に示すように、第1ダイオード120は、第1アノード電極121と、第1カソード電極122とを有する。第1アノード電極121は第1ダイオード120のZ1側の主面に配置され、第1カソード電極122は第1ダイオード120のZ2側の主面に配置されている。第1カソード電極122がはんだ等の接合材(図示せず)により導電層25に接合されている。
図7に示すように、第2トランジスタ210は、第2ゲート電極211と、第2ソース電極212と、第2ドレイン電極213とを有する。第2ゲート電極211及び第2ソース電極212は第2トランジスタ210のZ1側の主面に配置され、第2ドレイン電極213は第2トランジスタ210のZ2側の主面に配置されている。第2ドレイン電極213がはんだ等の接合材(図示せず)により導電層23に接合されている。
図8に示すように、第2ダイオード220は、第2アノード電極221と、第2カソード電極222とを有する。第2アノード電極221は第2ダイオード220のZ1側の主面に配置され、第2カソード電極222は第2ダイオード220のZ2側の主面に配置されている。第2カソード電極222がはんだ等の接合材(図示せず)により導電層12に接合されている。
半導体装置1は、複数本のワイヤ31と、複数本のワイヤ32と、複数本のワイヤ41と、複数本のワイヤ42とを有する。ワイヤ31は、第1絶縁基板10に設けられた導電層13と第2絶縁基板20に設けられた導電層25とを接続する。ワイヤ32は、第1絶縁基板10に設けられた導電層12と第2絶縁基板20に設けられた導電層24とを接続する。ワイヤ41は、第1絶縁基板10に設けられた導電層12と第2絶縁基板20に設けられた導電層23とを接続する。ワイヤ42は、第1絶縁基板10に設けられた導電層14と第2絶縁基板20に設けられた導電層22とを接続する。
半導体装置1は、複数本のワイヤ51と、複数本のワイヤ52と、複数本のワイヤ53と、複数本のワイヤ54と、複数本のワイヤ55とを有する。ワイヤ51は、4個の第1トランジスタ110にそれぞれ設けられた第1ゲート電極111と第1絶縁基板10に設けられた導電層11とを接続する。ワイヤ52は、4個の第1トランジスタ110にそれぞれ設けられた第1ソース電極112と第1絶縁基板10に設けられた導電層12とを接続する。ワイヤ53は、4個の第1トランジスタ110にそれぞれ設けられた第1センスソース電極(図示せず)と第1絶縁基板10に設けられた導電層18とを接続する。ワイヤ54は、8個の第2ダイオード220のうちY1側に配置された4個の第2ダイオード220にそれぞれ設けられた第2アノード電極221と第1絶縁基板10に設けられた導電層14とを接続する。ワイヤ55は、8個の第2ダイオード220のうちY1側に配置された4個の第2ダイオード220にそれぞれ設けられた第2アノード電極221とY2側に配置された4個の第2ダイオード220にそれぞれ設けられた第2アノード電極221とを接続する。
半導体装置1は、ワイヤ61と、複数本のワイヤ62と、複数本のワイヤ63と、ワイヤ64と、ワイヤ65とを有する。ワイヤ61は、第1絶縁基板10に設けられた導電層11と第1ゲート端子131とを接続する。ワイヤ62は、第1絶縁基板10に設けられた導電層12と第1O端子5とを接続する。ワイヤ63は、第1絶縁基板10に設けられた導電層12と第2O端子6とを接続する。ワイヤ64は、第1絶縁基板10に設けられた導電層13とセンスドレイン端子133とを接続する。ワイヤ65は、第1絶縁基板10に設けられた導電層18と第1センスソース端子132とを接続する。
半導体装置1は、複数本のワイヤ71と、複数本のワイヤ72と、複数本のワイヤ73と、複数本のワイヤ74と、複数本のワイヤ75とを有する。ワイヤ71は、4個の第2トランジスタ210にそれぞれ設けられた第2ゲート電極211と第2絶縁基板20に設けられた導電層21とを接続する。ワイヤ72は、4個の第2トランジスタ210にそれぞれ設けられた第2ソース電極212と第2絶縁基板20に設けられた導電層22とを接続する。ワイヤ73は、4個の第2トランジスタ210にそれぞれ設けられた第2センスソース電極(図示せず)と第2絶縁基板20に設けられた導電層28とを接続する。ワイヤ74は、8個の第1ダイオード120のうちY2側に配置された4個の第1ダイオード120にそれぞれ設けられた第1アノード電極121と第2絶縁基板20に設けられた導電層24とを接続する。ワイヤ75は、8個の第1ダイオード120のうちY2側に配置された4個の第1ダイオード120にそれぞれ設けられた第1アノード電極121とY1側に配置された4個の第1ダイオード120にそれぞれ設けられた第1アノード電極121とを接続する。
半導体装置1は、ワイヤ81と、複数本のワイヤ82と、複数本のワイヤ83と、ワイヤ85と、ワイヤ86と、ワイヤ87とを有する。ワイヤ81は、第2絶縁基板20に設けられた導電層21と第2ゲート端子231とを接続する。ワイヤ82は、第2絶縁基板20に設けられた導電層22とN端子4とを接続する。ワイヤ83は、第2絶縁基板20に設けられた導電層25とP端子3とを接続する。ワイヤ85は、第2絶縁基板20に設けられた導電層28と第2センスソース端子232とを接続する。ワイヤ86は、第2絶縁基板20に設けられた導電層26と第1サーミスタ端子331とを接続する。ワイヤ87は、第2絶縁基板20に設けられた導電層27と第2サーミスタ端子332とを接続する。半導体装置1は、導電層26及び導電層27に接続されたサーミスタ330を有する。
ここで、実施形態に係る半導体装置1の回路構成について説明する。図9は、実施形態に係る半導体装置を示す回路図である。
P端子3に、ワイヤ83と、導電層25とを介して第1ダイオード120の第1カソード電極122が接続される。また、P端子3に、ワイヤ83と、導電層25と、ワイヤ31と、導電層13とを介して第1トランジスタ110の第1ドレイン電極113が接続される。導電層12が、ワイヤ62を介して第1O端子5に接続され、ワイヤ63を介して第2O端子6に接続される。導電層12に、ワイヤ52を介して第1トランジスタ110の第1ソース電極112が接続される。また、導電層12に、ワイヤ32と、導電層24と、ワイヤ74及び75とを介して第1ダイオードの第1アノード電極121が接続される。
第1ゲート端子131に、ワイヤ61と、導電層11と、ワイヤ51とを介して第1トランジスタ110の第1ゲート電極111が接続される。第1センスソース端子132に、ワイヤ65と、導電層18と、ワイヤ53とを介して第1トランジスタ110の第1センスソース電極が接続される。センスドレイン端子133に、ワイヤ64と、導電層13とを介して第1トランジスタ110の第1ドレイン電極113が接続される。
N端子4に、ワイヤ82と、導電層22と、ワイヤ72とを介して第2トランジスタ210の第2ソース電極212が接続される。また、N端子4に、ワイヤ82と、導電層22と、ワイヤ42と、ワイヤ54及び55とを介して第2ダイオード220の第2アノード電極221が接続される。導電層12に第2トランジスタ210の第2カソード電極222が接続される。また、導電層12に、ワイヤ41と、導電層23とを介して第2トランジスタ210の第2ドレイン電極213が接続される。
第2ゲート端子231に、ワイヤ81と、導電層21と、ワイヤ71とを介して第2トランジスタ210の第2ゲート電極211が接続される。第2センスソース端子232に、ワイヤ85と、導電層28と、ワイヤ73とを介して第2トランジスタ210の第2センスソース電極が接続される。第1サーミスタ端子331に、ワイヤ86と、導電層26とを介してサーミスタ330の一方の電極が接続される。第2サーミスタ端子332に、ワイヤ87と、導電層27とを介してサーミスタ330の他方の電極が接続される。
図9に示すように、第1トランジスタ110の第1ドレイン電極113と第1ダイオード120の第1カソード電極122とがP端子3に共通に接続され、第1ソース電極112と第1アノード電極121とが第1O端子5及び第2O端子6に共通に接続されている。つまり、第1トランジスタ110と第1ダイオード120とが、P端子3と、第1O端子5及び第2O端子6との間に並列に接続されている。図1~図3に示すように、第1トランジスタ110と第1ダイオード120とは、P端子3と、第1O端子5及び第2O端子6との間に複数組並列に接続されている。
また、第2トランジスタ210の第2ドレイン電極213と第2ダイオード220の第2カソード電極222とが第1O端子5及び第2O端子6に共通に接続され、第2ソース電極212と第2アノード電極221とがN端子4に共通に接続されている。つまり、第2トランジスタ210と第2ダイオード220とが、N端子4と、第1O端子5及び第2O端子6との間に並列に接続されている。図1~図3に示すように、第2トランジスタ210と第2ダイオード220とは、N端子4と、第1O端子5及び第2O端子6との間に複数組並列に接続されている。
上アーム100は、第1トランジスタ110(第1トランジスタ群110A)と、第1ダイオード120(第1ダイオード群120A)とを含む。下アーム200は、第2トランジスタ210(第2トランジスタ群210A)と、第2ダイオード220(第2ダイオード群220A)とを含む。P端子3とN端子4との間に上アーム100と下アーム200とが直列に接続されている。上アーム100がP端子3及びO端子を含んでもよく、下アーム200がN端子及びO端子を含んでもよい。
上アーム100に含まれる複数の第1トランジスタ110が第1絶縁基板10のみに設けられ、上アーム100に含まれる複数の第1ダイオード120が第2絶縁基板20のみに設けられてもよい。また、下アーム200に含まれる複数の第2トランジスタ210が第2絶縁基板20のみに設けられ、下アーム200に含まれる複数の第2ダイオード220が第1絶縁基板10のみに設けられてもよい。
ここで、第1金属板610、第2金属板620、P端子3及びN端子4の詳細について説明する。図10は、第1金属板610、第2金属板620、P端子3及びN端子4を示す分解斜視図である。図11は、第1金属板610、第2金属板620、P端子3及びN端子4を示す断面図である。
図10及び図11に示すように、P端子3は、第1平板部410と、第2平板部420と、第3平板部430とを有する。第1平板部410及び第2平板部420はXY平面に平行に配置されている。第2平板部420は第1平板部410のZ1側に配置されている。第1平板部410はZ1側の第1面410Aを有し、第2平板部420はZ2側の第2面420Aを有する。第1面410A及び第2面420Aは互いに対向する。第1平板部410は、平面視で第2平板部420よりもX2側に突出するワイヤ接続部415を有する。ワイヤ接続部415に複数本のワイヤ83が接続される。第3平板部430はZX平面に平行に配置されている。第3平板部430は第1平板部410及び第2平板部420のY2側に配置されている。第3平板部430は、第1平板部410につながる第1端部431と、第2平板部420につながる第2端部432とを有する。第3平板部430はY2側の第6面430Aを有する。第2平板部420に、ボルトが挿入される貫通孔425が形成されている。このボルトは、P端子3に接続される外部端子を固定するために用いられる。
図10及び図11に示すように、N端子4は、第4平板部440と、第5平板部450と、第6平板部460とを有する。第4平板部440及び第5平板部450はXY平面に平行に配置されている。第5平板部450は第4平板部440のZ1側に配置されている。第4平板部440はZ1側の第4面440Aを有し、第5平板部450はZ2側の第5面450Aを有する。第4面440A及び第5面450Aは互いに対向する。第4平板部440は、平面視で第5平板部450よりもX2側に突出するワイヤ接続部445を有する。ワイヤ接続部445に複数本のワイヤ82が接続される。第6平板部460はZX平面に平行に配置されている。第6平板部460は第4平板部440及び第5平板部450のY1側に配置されている。第6平板部460は、第4平板部440につながる第3端部461と、第5平板部450につながる第4端部462とを有する。第6平板部460はY1側の第3面460Aを有する。第5平板部450に、ボルトが挿入される貫通孔455が形成されている。このボルトは、N端子4に接続される外部端子を固定するために用いられる。
第6平板部460の第3面460AはP端子3に対向し、第3平板部430の第6面430AはN端子4に対向する。第3面460Aと第6面430Aとは互いに対向する。
第1金属板610は、第1面410Aと第2面420Aとの間に配置されている。第2金属板620は、第4面440Aと第5面450Aとの間に配置されている。第1金属板610及び第2金属板620はXY平面に平行に配置されている。第1金属板610及び第2金属板620は電気的にフローティングの状態にある。つまり、第1金属板610及び第2金属板620は他の部材から電気的に絶縁されている。
次に、実施形態に係る半導体装置1の動作について説明する。図12~図15は、実施形態に係る半導体装置の動作を示す模式図である。
図12は、P端子3から第1O端子5及び第2O端子6に流れる電流I1の経路を示す。図12に示すように、電流I1は、P端子3から、ワイヤ83と、導電層25と、ワイヤ31と、導電層13と、第1トランジスタ群110Aと、ワイヤ52と、導電層12と、ワイヤ62及び63とを介して、第1O端子5及び第2O端子6に流れる。
図13は、第1O端子5及び第2O端子6からP端子3に流れる電流I2の経路を示す。図13に示すように、電流I2は、第1O端子5及び第2O端子6から、ワイヤ62及び63と、導電層12と、ワイヤ32と、導電層24と、ワイヤ74及び75と、第1ダイオード群120Aと、導電層25と、ワイヤ83とを介して、P端子3に流れる。
このように、P端子3から第1O端子5及び第2O端子6に流れる電流I1は、ワイヤ31を流れるが、ワイヤ32を流れない。一方、第1O端子5及び第2O端子6からP端子3に流れる電流I2は、ワイヤ32を流れるが、ワイヤ31を流れない。
図14は、N端子4から第1O端子5及び第2O端子6に流れる電流I3の経路を示す。図14に示すように、電流I3は、N端子4から、ワイヤ82と、導電層22と、ワイヤ72と、第2トランジスタ群210Aと、導電層23と、ワイヤ41と、導電層12と、ワイヤ62及び63とを介して、第1O端子5及び第2O端子6に流れる。
図15は、第1O端子5及び第2O端子6からN端子4に流れる電流I4の経路を示す。図15に示すように、電流I4は、第1O端子5及び第2O端子6から、ワイヤ62及び63と、導電層12と、第2ダイオード群220Aと、ワイヤ54及び55と、導電層14と、ワイヤ42と、導電層22と、ワイヤ82とを介して、N端子4に流れる。
このように、N端子4から第1O端子5及び第2O端子6に流れる電流I3は、ワイヤ41を流れるが、ワイヤ42を流れない。一方、第1O端子5及び第2O端子6からN端子4に流れる電流I4は、ワイヤ42を流れるが、ワイヤ41を流れない。
実施形態に係る半導体装置1では、上アーム100に第1トランジスタ110及び第1ダイオード120が含まれ、第1トランジスタ110は第1絶縁基板10に設けられ、第1ダイオード120は第2絶縁基板20に設けられている。このため、P端子3から第1O端子5及び第2O端子6に流れる電流I1と、第1O端子5及び第2O端子6からP端子3に流れる電流I2との間で、経由するワイヤ31、32が相違する。従って、第1絶縁基板10と第2絶縁基板20との間を流れる電流が同一の接続部材を経由する場合と比較して、ワイヤ31及び32における発熱量を低減できる。
同様に、下アーム200に第2トランジスタ210及び第2ダイオード220が含まれ、第2トランジスタ210は第2絶縁基板20に設けられ、第2ダイオード220は第1絶縁基板10に設けられている。このため、N端子4から第1O端子5及び第2O端子6に流れる電流I3と、第1O端子5及び第2O端子6からN端子4に流れる電流I4との間で、経由するワイヤ41、42が相違する。従って、第1絶縁基板10と第2絶縁基板20との間を流れる電流が同一の接続部材を経由する場合と比較して、ワイヤ41及び42における発熱量を低減できる。
このように発熱量を低減することによって、接続部材、ワイヤの発熱量が過大となるおそれを抑制し、ワイヤが溶断に至るおそれを低減することが可能となる。
また、本実施形態では、P端子3の第1平板部410と第2平板部420との間に第1金属板610が設けられているため、P端子3の第1平板部410及び第2平板部420における自己インダクタンスを低減できる。更に、第1平板部410と第2平板部420とが互いに平行に配置されていることで、第1平板部410と第2平板部420との間でインダクタンスを相殺しやすい。
同様に、N端子4の第4平板部440と第5平板部450との間に第2金属板620が設けられているため、N端子4の第4平板部440及び第5平板部450における自己インダクタンスを低減できる。更に、第4平板部440と第5平板部450とが互いに平行に配置されていることで、第4平板部440と第5平板部450との間でインダクタンスを相殺しやすい。
第2平板部420に垂直な方向から見たときに、第1金属板610は、第1平板部410及び第2平板部420の20面積%以上98面積%以下の部分と重なることが好ましい。平面視で重なる部分が多いほど、インダクタンスを低減しやすい。その一方で、平面視で重なる部分が98面積%超であると、第1金属板610が第3平板部430に電気的に接続される可能性が高くなる。第2平板部420に垂直な方向から見たときに、第1金属板610は、第1平板部410及び第2平板部420の、より好ましくは50面積%以上95面積%以下の部分と重なり、更に好ましくは70面積%以上90面積%以下の部分と重なる。同様に、第5平板部450に垂直な方向から見たときに、第2金属板620は、第4平板部440及び第5平板部450の、好ましくは20面積%以上98面積%以下の部分と重なり、より好ましくは50面積%以上95面積%以下の部分と重なり、更に好ましくは70面積%以上90面積%以下の部分と重なる。
なお、図12~図15に示す動作は、高速で繰り返される。このため、半導体装置1では、上アーム100の第1トランジスタ110がターンオフする際、電流は下アーム200の第2ダイオード220に転流し、第1トランジスタ110に流れる電流が減少する。このとき、第3平板部430をZ1側からZ2側に向けて流れる電流の量が減少する一方で、第6平板部460をZ2側からZ1側に向けて流れる電流の量が上昇することがある。逆に、上アーム100の第1トランジスタ110がターンオンする際、電流は第1トランジスタ110に流れ出し、第2ダイオード220に転流している電流が減少する。このとき、第3平板部430をZ1側からZ2側に向けて流れる電流の量が上昇する一方で、第6平板部460をZ2側からZ1側に向けて流れる電流の量が減少することがある。
さらに、下アーム200の第2トランジスタ210がターンオフする際、電流は上アーム100の第1ダイオード120に転流し、第2トランジスタ210に流れる電流が減少する。このとき、第3平板部430をZ2側からZ1側に向けて流れる電流の量が上昇する一方で、第6平板部460をZ2側からZ1側に向けて流れる電流の量が減少することがある。逆に、下アーム200の第2トランジスタ210がターンオンする際、電流は第2トランジスタ210に流れ出し、第1ダイオード120に転流している電流が減少する。このとき、第3平板部430をZ2側からZ1側に向けて流れる電流の量が減少する一方で、第6平板部460をZ2側からZ1側に向けて流れる電流の量が増加することがある。
このように、スイッチング時には、P端子3とN端子4との間で反対方向に電流変位が生じる。
従って、本実施形態では、P端子3とN端子4との間でもインダクタンスを低減できる。特に第3平板部430が第1平板部410及び第2平板部420に直交し、第6平板部460が第4平板部440及び第5平板部450に直交していることで、P端子3とN端子4との間でインダクタンスを低減しやすい。この場合、P端子3及びN端子4の形状を整えやすいという効果も得られる。
第1金属板610の厚さは、第1面410Aと第2面420Aとの間の距離の、好ましくは10%以上80%以下であり、より好ましくは30%以上75%以下であり、更に好ましくは50%以上70%以下である。第1金属板610が第1面410Aと第2面420Aとの間の空間を占める割合が高いほど、インダクタンスを低減しやすい。その一方で、この割合が高いほど、ケース9を構成するモールド樹脂等の絶縁材料を第1金属板610とP端子3との間に充填しにくくなる可能性が高くなる。同様に、第2金属板620の厚さは、第4面440Aと第5面450Aとの間の距離の、好ましくは10%以上80%以下であり、より好ましくは30%以上75%以下であり、更に好ましくは50%以上70%以下である。
好ましくは、第1金属板610と第1面410Aとの間の距離は、0.1mm以上3.0mm以下であり、第1金属板610と第2面420Aとの間の距離は、0.1mm以上3.0mm以下である。より好ましくは、第1金属板610と第1面410Aとの間の距離は、0.3mm以上2.8mm以下であり、第1金属板610と第2面420Aとの間の距離は、0.3mm以上2.8mm以下である。更に好ましくは、第1金属板610と第1面410Aとの間の距離は、0.5mm以上2.5mm以下であり、第1金属板610と第2面420Aとの間の距離は、0.5mm以上2.5mm以下である。同様に、第2金属板620と第4面440Aとの間の距離は、0.1mm以上3.0mm以下であり、第2金属板620と第5面450Aとの間の距離は、0.1mm以上3.0mm以下である。より好ましくは、第2金属板620と第4面440Aとの間の距離は、0.3mm以上2.8mm以下であり、第2金属板620と第5面450Aとの間の距離は、0.3mm以上2.8mm以下である。更に好ましくは、第2金属板620と第4面440Aとの間の距離は、0.5mm以上2.5mm以下であり、第2金属板620と第5面450Aとの間の距離は、0.5mm以上2.5mm以下である。上記のように、インダクタンスの低減及び絶縁材料の充填しやすさのためである。
第1平板部410、第2平板部420及び第3平板部430の厚さは均一でもよい。第1金属板610の厚さは、第1平板部410及び第2平板部420の厚さと等しくてもよい。この場合、第1金属板610を、P端子3となる金属板と同一の素材から切り出すことができる。
同様に、第4平板部440、第5平板部450及び第6平板部460の厚さは均一でもよい。第2金属板620の厚さは、第4平板部440及び第5平板部450の厚さと等しくてもよい。この場合、第2金属板620を、N端子4となる金属板と同一の素材から切り出すことができる。
P端子3となる金属板と、N端子4となる金属板と、第1金属板610と、第2金属板620とを同一の素材から切り出してもよい。
第1金属板610及び第2金属板620の材料は反磁性体であることが好ましい。P端子3及びN端子4のインダクタンスを低減しやすいためである。例えば、第1金属板610及び第2金属板620の材料は銅であってもよい。この場合、第1金属板610及び第2金属板620を入手しやすい。第1金属板610及び第2金属板620の材料は反磁性体に限定されず、アルミニウム又は金等であってもよい。この場合も、第1金属板610及び第2金属板620を入手しやすい。
第1金属板610及び第2金属板620は、ケース9のインサート成形の際に、ケース9内に埋め込むことができる。例えば、図16に示すように、第1金属板610及び第2金属板620をケース9からはみ出す大きさに形成しておき、第1金属板610及び第2金属板620がP端子3及びN端子4に接触しないように、ケース9からはみ出す部分を支持する。そして、ケース9からはみ出す部分を支持しながら、インサート成形を行い、インサート成形後に、ケース9からはみ出した部分を切断する。このようにして、第1金属板610及び第2金属板620をケース9内に埋め込むことができる。
また、図17~図20に示す方法によって、第1金属板610をケース9内に埋め込むことができる。
まず、図17に示すように、ケース9のインサート成形の際に、第1金属板610をケース9に埋め込みつつ、第1平板部410のZ1側に、第2平板部420の貫通孔425に挿入されるボルトを受けるナット710(図19参照)が挿入される孔720を形成する。また、ケース9のインサート成形の際に、孔720よりも第1平板部410側(Z2側)にラッチ721を介して、第1金属板610が嵌め込まれる孔730も形成する。このとき、第2平板部420となる部分は、第3平板部430と同様に、第3平板部430の延長線上でZX平面に平行な状態としておく。
次に、図18に示すように、孔730内に第1金属板610を挿入し、ラッチ721により孔730内に第1金属板610を固定する。
次に、図19に示すように、孔720内にナット710を挿入する。ナット710はラッチ721の上に配置すればよい。
次に、図20に示すように、第2平板部420となる部分を折り曲げることにより、第2平板部420を形成する。第2平板部420は、孔720の蓋として機能し、ナット710の孔720からの脱落が防止される。ナット710は第1面410Aと第2面420Aとの間に位置する。ナット710は第1金属板610よりも第2平板部420側に位置する。
このようにして、第1金属板610をケース9内に埋め込むことができる。第1金属板610及び第2金属板620は、ケース9に設けられたラッチ721によりナット710から電気的に絶縁されている。このため、第2平板部420の貫通孔425に挿入されるボルトが第1金属板610に接触しなければ、第1金属板610を電気的にフローティングの状態に維持することができる。なお、第2金属板620も同様の方法により、ケース9内に埋め込むことができる。
なお、第1金属板610及び第2金属板620が絶縁膜により被覆されていてもよい。例えば、図21に示すように、半導体装置1が、第1金属板610を被覆する絶縁膜611と、第2金属板620を被覆する絶縁膜621とを有してもよい。絶縁膜611及び621が形成されることで、第1金属板610及び第2金属板620を電気的にフローティングな状態に維持しやすい。インサート成形の際に、第1金属板610は絶縁膜611ごとケース9にモールドされてもよく、第2金属板620は絶縁膜621ごとケース9にモールドされてもよい。
絶縁膜611及び621の厚さは、好ましくは10nm以上2mm以下であり、より好ましくは100nm以上1mm以下であり、更に好ましくは200nm以上1mm以下である。
半導体装置1が第1金属板610及び第2金属板620の両方を含む必要はなく、少なくとも第1金属板610又は第2金属板620のどちらか一方を有していれば、従来の半導体装置よりもインダクタンスを低減できる。
第1トランジスタ110及び第2トランジスタ210は、炭化珪素を用いて構成されたMOS(metal-oxide-semiconductor)電界効果トランジスタ(field effect transistor)等の電界効果トランジスタであってもよい。第1ダイオード120及び第2ダイオード220は、炭化珪素を用いて構成されたショットキーバリアダイオードあってもよい。このように、第1トランジスタ110、第2トランジスタ210、第1ダイオード120及び第2ダイオード220は炭化珪素半導体素子であってもよい。炭化珪素半導体素子を用いることで、高耐圧及び高速動作を実現しやすい。
以上、実施形態について詳述したが、特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。
1:半導体装置
2:放熱板
2A:第1主面
2B:第2主面
3:P端子(第1端子)
4:N端子(第2端子)
5:第1O端子
6:第2O端子
7、8:接合材
9:ケース
10:第1絶縁基板
11、12、13、14、18、19:導電層
20:第2絶縁基板
21、22、23、24、25、26、27、28、29:導電層
31、32、41、42、51、52、53、54、55、61、62、63、64、65、71、72、73、74、75、81、82、83、85、86、87:ワイヤ
91、92:側壁部
93、94:端壁部
95、96:端子台
100:上アーム
110:第1トランジスタ(炭化珪素半導体素子)
110A:第1トランジスタ群
111:第1ゲート電極
112:第1ソース電極
113:第1ドレイン電極
120:第1ダイオード(炭化珪素半導体素子)
120A:第1ダイオード群
121:第1アノード電極
122:第1カソード電極
131:第1ゲート端子
132:第1センスソース端子
133:センスドレイン端子
200:下アーム
210:第2トランジスタ(炭化珪素半導体素子)
210A:第2トランジスタ群
211:第2ゲート電極
212:第2ソース電極
213:第2ドレイン電極
220:第2ダイオード(炭化珪素半導体素子)
220A:第2ダイオード群
221:第2アノード電極
222:第2カソード電極
231:第2ゲート端子
232:第2センスソース端子
330:サーミスタ
331:第1サーミスタ端子
332:第2サーミスタ端子
410:第1平板部
410A:第1面
415:ワイヤ接続部
420:第2平板部
420A:第2面
425:貫通孔
430:第3平板部
430A:第6面
431:第1端部
432:第2端部
440:第4平板部
440A:第4面
445:ワイヤ接続部
450:第5平板部
450A:第5面
455:貫通孔
460:第6平板部
460A:第3面
461:第3端部
462:第4端部
610:第1金属板
611:絶縁膜
620:第2金属板
621:絶縁膜
710:ナット
720:孔
721:ラッチ
730:孔
I1、I2、I3、I4:電流

Claims (16)

  1. 第1端子と、
    電気的にフローティングの状態にある金属板と、
    を有し、
    前記第1端子は、
    第1面を備えた第1平板部と、
    前記第1面に対向する第2面を備え、前記第1平板部に電気的に接続された第2平板部と、
    を有し、
    前記金属板は、前記第1面と前記第2面との間に配置されている半導体装置。
  2. 前記第1平板部と前記第2平板部とが互いに平行に配置されている請求項1に記載の半導体装置。
  3. 前記第1端子は、
    前記第1平板部につながる第1端部と、前記第2平板部につながる第2端部とを備えた第3平板部を有する請求項1又は請求項2に記載の半導体装置。
  4. 前記第3平板部は、前記第1平板部及び前記第2平板部に直交する請求項3に記載の半導体装置。
  5. 前記第3平板部に対向する第3面を備え、通電時に前記第3平板部とは反対方向に電流変位が生じる第2端子を有する請求項3又は請求項4に記載の半導体装置。
  6. 前記金属板の厚さは、前記第1平板部の厚さ及び前記第2平板部の厚さと等しい請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の半導体装置。
  7. 前記金属板の厚さは、前記第1面と前記第2面との間の距離の10%以上80%以下である請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の半導体装置。
  8. 前記金属板と前記第1面との間の距離は、0.1mm以上3.0mm以下であり、
    前記金属板と前記第2面との間の距離は、0.1mm以上3.0mm以下である請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の半導体装置。
  9. 前記金属板の材料は反磁性体である請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の半導体装置。
  10. 前記金属板の材料は銅である請求項9に記載の半導体装置。
  11. 前記金属板の材料はアルミニウムである請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の半導体装置。
  12. 前記第2平板部に垂直な方向から見たときに、
    前記金属板は、前記第1平板部及び前記第2平板部の20面積%以上98面積%以下の部分と重なる請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の半導体装置。
  13. 前記第1平板部及び前記第2平板部の各々と前記金属板との間に設けられた絶縁部材を有する請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の半導体装置。
  14. 前記第1平板部に、前記第1端子に接続される外部端子を固定するためのボルトが挿入される開口が形成され、
    前記第1面と前記第2面との間に、前記ボルトが挿入されるナットを有し、
    前記ナットは前記金属板よりも前記第2平板部側に位置し、
    前記ナットと前記金属板とは互いに電気的に絶縁されている請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の半導体装置。
  15. 前記第1端子に接続された炭化珪素半導体素子を有する請求項1から請求項14のいずれか1項に記載の半導体装置。
  16. 前記金属板を被覆する絶縁膜を有する請求項1から請求項15のいずれか1項に記載の半導体装置。
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