JP2023070291A - 車両用灯具 - Google Patents

Abstract

【課題】車両の側方側から視認した場合と、車両の後方側から視認した場合とにおいて、発光の明暗差を小さくすることによって、発光の見栄えを良くすることを可能とした車両用灯具を提供する。【解決手段】光源から出射された光を導光させる導光体３を備え、導光体３は、一の方向に延在する導光部８と、導光部８の一の方向の一端側に位置する入射部と、導光部８の背面側に位置する反射部１０と、導光部８の正面側に位置する出射部１１とを有し、出射部１１は、反射部１０で反射された光Ｌの一部Ｌ２，Ｌ３を車両の側方側に向けて出射する主出射面を構成する複数の第１の出射カット１３と、反射部１０で反射された光Ｌの一部Ｌ１を車両の後方側に向けて出射する前記一の方向に連続しない複数の副出射面を構成する複数の第２の出射カット１４とを含む。【選択図】図６

Description

本発明は、車両用灯具に関する。

従来より、車両に搭載される車両用灯具として、発光ダイオード（ＬＥＤ）などの光源と、インナーレンズなどの導光体とを組み合わせたものが知られている（例えば、下記特許文献１を参照。）。

このような車両用灯具では、光源から出射された光を導光レンズの一端側から導光レンズの内部へと入射し、導光レンズの内部で反射を繰り返しながら、導光レンズの他端側に向けて光を導光させると共に、導光レンズの背面側に設けられた複数の反射カットにより反射された光を導光レンズの正面側から外部へと出射する。これにより、導光レンズの正面側を車両用灯具の発光部として発光させることが可能である。

特開２０２１－９７０１３号公報

ところで、上述した車両用灯具の中には、車両の後端側から側方に向けて赤色発光又は橙色発光させるサイドマーカーランプがある。サイドマーカーランプとは、車両の後端側の両コーナー部付近に搭載されて、夜間等に車両の大きさを認識できるように設けられた標識灯のことである。

このような車両用灯具では、車両の後端側のコーナー部に付与されるスラント形状に合わせて、車両の幅方向（以下、「車幅方向」という。）における内側よりも外側が後退する方向に向かって、サイドマーカーランプが傾斜して配置されている。

このため、サイドマーカーランプを車両の後方側から視認した場合、車両の側方側から視認したときよりも視認される発光部の面積が小さくなることによって、発光部が暗くなった状態で視認されることになる。

したがって、従来の車両用灯具では、サイドマーカーランプを車両の後方側から視認した場合、車両の側方側から視認したときよりも発光の明暗差が大きく変化してしまい、発光部の見栄えが悪くなることがあった。

本発明は、このような従来の事情に鑑みて提案されたものであり、車両の側方側から視認した場合と、車両の後方側から視認した場合とにおいて、発光の明暗差を小さくすることによって、発光の見栄えを良くすることを可能とした車両用灯具を提供することを目的とする。

上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
〔１〕 光源と、
前記光源から出射された光を導光させる導光体とを備え、
前記導光体は、一の方向に延在する導光部と、
前記導光部の前記一の方向の一端側に位置して、前記光源から出射された光を前記導光部の内部へと入射する入射部と、
前記導光部の背面側に位置して、前記導光部の背面側に入射した光を前記導光部の正面側に向けて反射する反射部と、
前記導光部の正面側に位置して、前記反射部で反射された光を前記導光部の外部へと出射する出射部とを有し、
前記出射部は、前記反射部で反射された光の一部を車両の側方側に向けて出射する主出射面を構成する複数の第１の出射カットと、
前記反射部で反射された光の一部を車両の後方側に向けて出射する前記一の方向に連続しない複数の副出射面を構成する複数の第２の出射カットとを含むことを特徴とする車両用灯具。
〔２〕 前記導光部の正面側には、前記複数の第１の出射カットと前記複数の第２の出射カットとが周期的に並んで設けられていることを特徴とする前記〔１〕に記載の車両用灯具。
〔３〕 前記複数の第１の出射カットは、前記一の方向に延在する凸状のフルートカットが前記一の方向とは交差する他の方向に並ぶことによって構成され、
前記複数の第２の出射カットは、前記他の方向に延在しながら前記フルートカットを分断する凹状のスリットカットが前記一の方向に並ぶことによって構成されていることを特徴とする前記〔２〕に記載の車両用灯具。
〔４〕 前記フルートカットの前記他の方向において隣り合う間の面が凹状の曲面により構成されていることを特徴とする前記〔３〕に記載の車両用灯具。
〔５〕 前記凹状の曲面の底部が前記他の方向の一方側に位置することを特徴とする前記〔４〕に記載の車両用灯具。
〔６〕 前記フルートカットの前記スリットカットにより分断された面が凸状の曲面により構成されていることを特徴とする前記〔３〕～〔５〕の何れか一項に記載の車両用灯具。
〔７〕 前記反射部は、前記一の方向とは交差する他の方向に延在する複数の反射カットが前記一の方向に並ぶことによって構成され、
前記反射カットは、少なくとも第１のカット面と、前記第１のカット面の前記一の方向の他端側に隣接して、前記第１のカット面よりも前記導光部の正面側に向かって傾斜した第２のカット面とを含むことを特徴とする前記〔１〕～〔６〕の何れか一項に記載の車両用灯具。
〔８〕 前記導光体は、車両の後端側のコーナー部に付与されるスラント形状に合わせて、車両の幅方向における内側よりも外側が後退する方向に向かって傾斜して配置されていることを特徴とする前記〔１〕～〔７〕の何れか一項に記載の車両用灯具。

以上のように、本発明によれば、車両の側方側から視認した場合と、車両の後方側から視認した場合とにおいて、発光の明暗差を小さくすることによって、発光の見栄えを良くすることを可能とした車両用灯具を提供することが可能である。

本発明の一実施形態に係る車両用灯具の構成を示す正面図である。 図１中に示す線分Ａ－Ａによる車両用灯具の断面図である。 図１中に示す線分Ｂ－Ｂによる車両用灯具の断面図である。 図１中に示す囲み部分Ｃを拡大した出射部の図（カット面に丸みあり）であり、（Ａ）は出射部を拡大した正面図、（Ｂ）は出射部を拡大した斜視図である。 出射部の構成を説明するための図（カット面に丸みなし）であり、（Ａ）は複数のフルートカットを示す正面図、（Ｂ）は複数のフルートカットを分断する複数のスリットカットを示す正面図、（Ｃ）は複数のフルートカットを分断する複数のスリットカットを示す斜視図である。 （Ａ）は図２中に示す囲み部分Ｄを拡大した導光体の断面図であり、（Ｂ）は（Ａ）中に示す囲み部分Ｅを拡大した導光体の断面図である。 図１に示す車両用灯具を搭載した車両を示し、（Ａ）はサイドマーカーランプの一の方向における配光角度を示す車両の平面図であり、（Ｂ）はサイドマーカーランプの他の方向における配光角度を示す車両の側面図である。

以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下の説明で用いる図面においては、各構成要素を見やすくするため、構成要素によって寸法の縮尺を異ならせて示すことがあり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。

本発明の一実施形態として、例えば図１～図７に示す車両用灯具１について説明する。
なお、図１は、車両用灯具１の構成を示す正面図である。図２は、図１中に示す線分Ａ－Ａによる車両用灯具１の断面図である。図３は、図１中に示す線分Ｂ－Ｂによる車両用灯具１の断面図である。図４は、図１中に示す囲み部分Ｃを拡大した出射部１１の図（カット面に丸みあり）であり、（Ａ）は出射部１１を拡大した正面図、（Ｂ）は出射部１１を拡大した斜視図である。図５は、出射部１１の構成を説明するための図（カット面に丸みなし）であり、（Ａ）は複数のフルートカット１３ａを示す正面図、（Ｂ）は複数のフルートカット１３ａを分断する複数のスリットカット１４ａを示す正面図、（Ｃ）は複数のフルートカット１３ａを分断する複数のスリットカット１４ａを示す斜視図である。図６（Ａ）は、図２中に示す囲み部分Ｄを拡大した導光体３の断面図である。図６（Ｂ）は、図６（Ａ）中に示す囲み部分Ｅを拡大した導光体３の断面図である。図７は、車両用灯具１を搭載した車両１００を示し、（Ａ）はサイドマーカーランプＳＭＬの一の方向における配光角度を示す車両１００の平面図であり、（Ｂ）はサイドマーカーランプＳＭＬの他の方向における配光角度を示す車両１００の側面図である。

また、以下に示す図面では、ＸＹＺ直交座標系を設定し、Ｘ軸方向を車両の前後方向（長さ方向）、Ｙ軸方向を車両の左右方向（幅方向）、Ｚ軸方向を車両の上下方向（高さ方向）として、それぞれ示すものとする。

本実施形態の車両用灯具１は、図１、図２及び図３に示すように、車両の後端側の両コーナー部（本実施形態では左後端側のコーナー部）に搭載されるリアコンビネーションランプのうち、車両の後端側から側方及び後方に向けて赤色発光又は橙色発光させるサイドマーカーランプＳＭＬに本発明を適用したものである。

なお、以下の説明において、「前」「後」「左」「右」「上」「下」との記載は、特に断りのない限り、車両用灯具１を正面（車両後方）から見たときのそれぞれの方向を意味するものとする。したがって、車両を正面（車両前方）から見たときのそれぞれの方向とは、前後左右を逆にした方向となっている。

具体的に、この車両用灯具１は、リアコンビネーションランプを構成する灯体（図示せず。）の内側に配置されている。灯体は、前面が開口したハウジングと、ハウジングの開口を覆うアウターレンズ（カバーレンズ）とにより構成される。

灯体では、車両の後端側のコーナー部に付与されるスラント形状に合わせて、車両の幅方向（以下、「車幅方向」という。）における内側よりも外側が後退する方向に向かって、アウターレンズが湾曲した形状を有している。

本実施形態の車両用灯具１は、光源２と、第１のインナーレンズ３と、リフレクタ４と、ブラケット５と、第２のインナーレンズ６とを備え、これらが灯体の内側に配置された構造を有している。なお、図１では、ブラケット５及び第２のインナーレンズ６の図示を省略している。

光源２は、赤色光又は橙色光（以下、「光」という。）Ｌを発する発光ダイオード（ＬＥＤ）からなる。光源２は、ＬＥＤを駆動する駆動回路が設けられた回路基板７の一面に実装されている。これにより、光源２は、回路基板７の一面に対して垂直な方向（本実施形態では車両の後方）に向けて光Ｌを放射状に出射する。

なお、回路基板７は、上述したＬＥＤを駆動する駆動回路が設けられた構成となっているが、ＬＥＤが設けられた実装基板と、駆動回路が設けられた回路基板とを別々に配置し、これら実装基板と回路基板とをハーネスと呼ばれる配線コードを介して電気的に接続し、ＬＥＤが発する熱から駆動回路を保護する構成としてもよい。

第１のインナーレンズ３は、光源２から出射された光Ｌを導光させる導光体である。第１のインナーレンズ３は、例えばポリカーボネイトやアクリル等の透明樹脂やガラスなどの光透過性部材からなる。

第１のインナーレンズ３は、灯体の形状に合わせて、車幅方向の内側よりも外側が後退する方向に向かって傾斜して配置されている。

第１のインナーレンズ３は、一の方向（本実施形態では車両の前後方向）に延在する略矩形平板状の導光部８と、導光部８の一の方向の一端（本実施形態では前端）側に位置する入射部９と、導光部８の背面側に位置する反射部１０と、導光部８の正面側に位置する出射部１１とを有している。

導光部８は、車両の後端側のコーナー部に付与されるスラント形状に合わせて、車幅方向における内側よりも外側が後退する方向に向かって湾曲した形状を有している。

入射部９は、光源２と対向する導光部８の先端に、平坦（平面）な入射面９ａを有している。光源２から出射された光Ｌは、この入射面９ａ（入射部９）から導光部８の内部へと入射し、導光部８の内部で反射を繰り返しながら、導光部８の一の方向の他端（本実施形態では後端）側に向けて導光される。

反射部１０は、図２、図３及び図６（Ａ）に示すように、導光部８の背面側に入射した光Ｌを導光部８の正面側に向けて反射する複数の反射カット１２を有している。複数の反射カット１２は、一の方向とは交差する他の方向（本実施形態では車両の上下方向）に延在し、且つ、一の方向に並ぶことによって構成されている。

反射カット１２は、少なくとも第１のカット面１２ａと、第２のカット面１２ｂと、第３のカット面１２ｃと、第４のカット面１２ｄとを順に含むプリズムカットにより構成されている。

このうち、第１のカット面１２ａは、導光部８の正面側に対して略平行となる面からなる。一方、第２のカット面１２ｂは、第１のカット面１２ａの一の方向の他端側に隣接して、第１のカット面１２ａよりも導光部８の正面側に向かって傾斜した面からなる。一方、第３のカット面１２ｃは、第２のカット面１２ｂの一の方向の他端側に隣接して、導光部８の背面側に向かって傾斜した面からなる。一方、第４のカット面１２ｄは、第３のカット面１２ｃと、その隣の反射カット１２中の第１のカット面１２ａとの間に位置して、導光部８の正面側に向かって傾斜した面からなる。

また、反射カット１２は、第２のカット面１２ｂと第３のカット面１２ｃとの間に、第１のカット面１２ａよりも導光部８の正面側に向かって突出した第１の頂部１２ｅと、第３のカット面１２ｃと第４のカット面１２ｄとの間に、第１のカット面１２ａよりも導光部８の背面側に向かって突出した第２の頂部１２ｆとを有している。

反射部１０は、反射カット１２に入射した光Ｌを導光部８の正面側に向けて反射する。具体的に、この反射カット１２に入射した光Ｌのうち、第１のカット面１２ａに入射した光Ｌ１は、導光部８の正面方向に対して車両の斜め後方寄りに反射される。一方、第２のカット面１２ｂに入射した光Ｌ２は、導光部８の正面方向に対して車両の側方寄りに反射される。一方、第１のカット面１２ａで反射された後、第２のカット面１２ｂに入射した光Ｌ３は、導光部８の正面方向に対して車両の斜め前方寄りに反射される。

但し、本発明が解決しようとする課題として、車両後方から見ても、サイドマーカーランプＳＭＬを視認させるためには、上述した反射カット１２の構成に必ずしも限定されるものではない。すなわち、本発明が適用される場面によっては、反射カット１２として、例えば、第１のインナーレンズ３の形状や入射部９の位置によって、導光部８の内部で導光される光Ｌの一部を後述する凸状の曲面１４ｂに導くような構成としてもよい。

出射部１１は、図１～図６に示すように、反射部１０で反射された光Ｌを導光部８の外部へと出射する複数の第１の出射カット１３及び複数の第２の出射カット１４を有している。また、複数の第１の出射カット１３と複数の第２の出射カット１４とは、導光部８の正面側に周期的に並んで設けられている。

複数の第１の出射カット１３は、一の方向に延在する凸状のフルートカット１３ａが他の方向に並ぶことによって構成されている。また、フルートカット１３ａの他の方向において隣り合う間の面が凹状の曲面１３ｂにより構成されている。さらに、凹状の曲面１３ｂの底部が他の方向の一方側（上方側）に位置している。

複数の第１の出射カット１３は、反射カット１２（反射部１０）で反射された光Ｌのうち、第２のカット面１２ｂで反射された光Ｌ２を導光部８の正面方向に対して車両の側方に向けて出射し、第１のカット面１２ａで反射された後、第２のカット面１２ｂで反射された光Ｌ３を導光部８の正面方向に対して車両の斜め前方に向けて出射する。

さらに、複数の第１の出射カット１３は、上述したフルートカット１３ａ及び凹状の曲面１３ｂの形状によって、この第１の出射カット１３に入射した光Ｌ２，Ｌ３を車両の上下方向に拡散しながら出射する。これにより、導光部８の正面側（車両の側方）に向けた主出射面を構成することができる。

複数の第２の出射カット１４は、他の方向に延在しながらフルートカット１３ａを分断する凹状のスリットカット１４ａが一の方向に並ぶことによって構成されている。また、フルートカット１３ａのスリットカット１４ａにより分断された面が凸状の曲面１４ｂにより構成されている。

複数の第２の出射カット１４は、反射カット１２（反射部１０）で反射された光Ｌのうち、第１のカット面１２ａで反射された光Ｌ１を導光部８の正面方向に対して車両の斜め後方に向けて出射する。このとき、第２の出射カット１４から出射される光Ｌ１と、第１の出射カット１３から出射される光Ｌ２との為す角度が、約９０°となっている。これにより、車両の後方から見たときに、導光部８の正面側（車両の側方）に向けた主出射面とは別に、複数の曲面１４ｂからなる副出射面を構成することができる。

複数の曲面１４ｂは、一の方向に連続せず、且つ、車両の前後方向に並んで配置されている。この場合、複数の曲面１４ｂが全体として発光するため、一体感のある副出射面を構成することが可能である。また、曲面１４ｂに丸みを付けることによって、より一層各方向での均一な発光の見栄えを得ることが可能である。

さらに、複数の第２の出射カット１４は、上述したスリットカット１４ａ及び凸状の曲面１４ｂの形状によって、この第２の出射カット１４に入射した光Ｌ１を車両の上下方向及び左右方向に拡散しながら出射する。

リフレクタ４は、図２に示すように、例えば白色のガラスエポキシ樹脂などの光拡散性を有する反射部材や、アルミ蒸着膜などの反射膜が設けられた反射部材などからなる。リフレクタ４は、導光部８の背面と対向して配置されて、導光部８の背面と対向する反射面４ａを有している。

リフレクタ４は、導光部８の背面側から外部へと出射された光Ｌを反射面４ａにより反射して、再び導光部８の背面側から導光部８の内部へと入射させる。これにより、光源２から出射された光Ｌの利用効率を高めることが可能である。

ブラケット５は、図１及び図２に示すように、有色（例えば黒色）の遮光部材からなり、第１のインナーレンズ３の出射部１１に対応した開口部５ａを有して、第１のインナーレンズ３の出射部１１の周囲を覆うように配置されている。これにより、ブラケット５は、第１のインナーレンズ３の出射部１１以外から出射される光Ｌを遮光するエクステンションとしての機能を有している。

第２のインナーレンズ６は、無色（クリア）透明な光透過性部材からなり、ブラケット５の正面側を覆うように配置されている。一方、第２のインナーレンズ６は、赤色透明又は橙色透明な光透過性部材からなる構成であってもよい。また、第２のインナーレンズ６は、車両の後端側のコーナー部に付与されるスラント形状に合わせて、車幅方向における内側よりも外側が後退する方向に向かって湾曲した形状を有している。

第２のインナーレンズ６は、第１のインナーレンズ３の出射部１１から出射された光Ｌを背面側から内部へと入射した後、正面側から外部へと出射する。これにより、本実施形態の車両用灯具１では、第２のインナーレンズ６の正面側をサイドマーカーランプＳＭＬの発光部として赤色発光又は橙色発光させることが可能である。

また、第２のインナーレンズ６は、背面と正面との少なくとも一方（本実施形態では背面）には、この第２のインナーレンズ６から外部に向けて出射される光Ｌを拡散させるための複数の拡散カット６ａが設けられている。

拡散カット６ａとしては、例えば、フルートカットや魚眼カットと呼ばれるレンズカットや、ローレット加工やシボ加工等を施すことによって形成された凹凸構造などを挙げることができる。また、この拡散カット６ａの形状等を調整することによって、出射される光Ｌの拡散度合いを制御することが可能である。本実施形態では、拡散カット６ａとして、第２のインナーレンズ６から出射される光Ｌを車両の上下方向及び前後方向に拡散させる魚眼カットが設けられている。

以上のような構成を有する本実施形態の車両用灯具１では、図７（Ａ）に示すように、車両１００の側方から見たときの位置を０°とし、一の方向（車両１００の前後方向）に±３０°の範囲でサイドマーカーランプＳＭＬとして視認可能な配光角度を設定している。

また、本実施形態の車両用灯具１では、図７（Ｂ）に示すように、車両１００の後方から見たときの位置を０°とし、他の方向（車両１００の上下方向）に±１０°の範囲でサイドマーカーランプＳＭＬとして視認可能な配光角度を設定している。

本実施形態の車両用灯具１では、上述した出射部１１を構成する複数の第１の出射カット１３及び第２の出射カット１４によって、サイドマーカーランプＳＭＬとして視認可能な配光角度を満足することが可能である。

すなわち、本実施形態の車両用灯具１では、車両１００の側方側から視認した場合と、車両１００の後方側から視認した場合とにおいて、サイドマーカーランプＳＭＬの発光部の明暗差を小さくすることでき、このサイドマーカーランプＳＭＬの発光部の見栄えを良くすることが可能である。

なお、本発明は、上記実施形態のものに必ずしも限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、上記車両用灯具１では、実際の車両のデザイン等に合わせて、上記サイドマーカーランプＳＭＬの形状などを適宜変更することが可能である。

１…車両用灯具 ２…光源 ３…第１のインナーレンズ（導光体） ４…リフレクタ ５…ブラケット ６…第２のインナーレンズ ６ａ…拡散カット ７…回路基板 ８…導光部 ９…入射部 １０…反射部 １１…出射部 １２…反射カット １２ａ…第１のカット面 １２ｂ…第２のカット面 １３…第１の出射カット １３ａ…フルートカット １３ｂ…凹状の曲面 １４…第２の出射カット １４ａ…スリットカット １４ｂ…凸状の曲面 ＳＭＬ…サイドマーカーランプ Ｌ…光

Claims (8)

1. 光源と、
   前記光源から出射された光を導光させる導光体とを備え、
   前記導光体は、一の方向に延在する導光部と、
   前記導光部の前記一の方向の一端側に位置して、前記光源から出射された光を前記導光部の内部へと入射する入射部と、
   前記導光部の背面側に位置して、前記導光部の背面側に入射した光を前記導光部の正面側に向けて反射する反射部と、
   前記導光部の正面側に位置して、前記反射部で反射された光を前記導光部の外部へと出射する出射部とを有し、
   前記出射部は、前記反射部で反射された光の一部を車両の側方側に向けて出射する主出射面を構成する複数の第１の出射カットと、
   前記反射部で反射された光の一部を車両の後方側に向けて出射する前記一の方向に連続しない複数の副出射面を構成する複数の第２の出射カットとを含むことを特徴とする車両用灯具。
2. 前記導光部の正面側には、前記複数の第１の出射カットと前記複数の第２の出射カットとが周期的に並んで設けられていることを特徴とする請求項１に記載の車両用灯具。
3. 前記複数の第１の出射カットは、前記一の方向に延在する凸状のフルートカットが前記一の方向とは交差する他の方向に並ぶことによって構成され、
   前記複数の第２の出射カットは、前記他の方向に延在しながら前記フルートカットを分断する凹状のスリットカットが前記一の方向に並ぶことによって構成されていることを特徴とする請求項２に記載の車両用灯具。
4. 前記フルートカットの前記他の方向において隣り合う間の面が凹状の曲面により構成されていることを特徴とする請求項３に記載の車両用灯具。
5. 前記凹状の曲面の底部が前記他の方向の一方側に位置することを特徴とする請求項４に記載の車両用灯具。
6. 前記フルートカットの前記スリットカットにより分断された面が凸状の曲面により構成されていることを特徴とする請求項３～５の何れか一項に記載の車両用灯具。
7. 前記反射部は、前記一の方向とは交差する他の方向に延在する複数の反射カットが前記一の方向に並ぶことによって構成され、
   前記反射カットは、少なくとも第１のカット面と、前記第１のカット面の前記一の方向の他端側に隣接して、前記第１のカット面よりも前記導光部の正面側に向かって傾斜した第２のカット面とを含むことを特徴とする請求項１～６の何れか一項に記載の車両用灯具。
8. 前記導光体は、車両の後端側のコーナー部に付与されるスラント形状に合わせて、車両の幅方向における内側よりも外側が後退する方向に向かって傾斜して配置されていることを特徴とする請求項１～７の何れか一項に記載の車両用灯具。

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