JP2023070196A - ビソプロロールフマル酸塩含有経口固形製剤の類縁物質増加を抑制する包装体 - Google Patents

ビソプロロールフマル酸塩含有経口固形製剤の類縁物質増加を抑制する包装体 Download PDF

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Abstract

【課題】 ビソプロロールフマル酸塩含有経口固形製剤の類縁物質増加を抑制する包装体、及びその使用を提供することを目的とする。【解決手段】 ビソプロロールフマル酸塩を含有する経口固形製剤を収容する包装体であって、さらに脱酸素剤を収容する、包装体を提供する。

Description

本発明は、ビソプロロールフマル酸塩含有経口固形製剤の類縁物質増加を抑制する包装体、及びその使用に関する。
本発明に用いられるビソプロロールフマル酸塩を有効成分とする経口固形製剤は、選択的β1アンタゴニストであることが知られており、メインテート(登録商標)錠0.625mg/2.5mg/5mg(非特許文献1)として販売されている。
効能・効果は「本態性高血圧症(軽症~中等症)」、「狭心症」、「心室性期外収縮」、「虚血性心疾患又は拡張型心筋症に基づく慢性心不全」及び「頻脈性心房細動」であり、用法・用量は、例えば本態性高血圧症(軽症~中等症)、狭心症、心室性期外収縮では、「通常、成人にはビソプロロールフマル酸塩として、5mgを1日1回経口投与する。なお、年齢、症状により適宜増減する。」という薬剤である。
非特許文献2には、ビソプロロールフマル酸塩を有効成分とする経口固形製剤の製品に、乾燥剤が使用されていることが記載されている。
特許文献1には、他の有効成分に対して、脱酸素剤を使用し、非晶質体の安定性を向上させる方法に関する発明が記載されている。
しかしながら、脱酸素剤を収容する包装体を使用し、経時的な類縁物質の増加を抑制するビソプロロールフマル酸塩を含有する経口固形製剤の包装体に関する記載はなされていない。
特開2018-100271
医薬品インタビューフォーム「メインテート錠0.625mg/2.5mg/5mg」、2013年9月改訂(第12版)
医薬品インタビューフォーム「ビソプロロールフマル酸塩0.625mg/2.5mg/5mg「トーワ」」、2020年7月改訂(第21版)
本発明の目的は、ビソプロロールフマル酸塩含有経口固形製剤の類縁物質増加を抑制する包装体、及びその使用を提供することにある。
本発明の発明者らは、ビソプロロールフマル酸塩含有経口固形製剤の類縁物質増加を抑制する包装体の製造を目的とし、包装体の構成を検討した結果、脱酸素剤を使用することで、ビソプロロールフマル酸塩を含有する経口固形製剤の安定性が良好であることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、
(1)ビソプロロールフマル酸塩を含有する経口固形製剤を収容する包装体であって、さらに脱酸素剤を収容する、包装体、
(2)包装体が、アルミピロー包装である、前記(1)に記載の包装体、
(3)包装体が、オキシバリアボトル包装である、前記(1)に記載の包装体
(4)脱酸素剤が、有機系脱酸素剤である、前記(1)~(3)のいずれかに記載の包装体、
(5)脱酸素剤が、鉄系脱酸素剤である、前記(1)~(3)のいずれかに記載の包装体、
(6)ビソプロロールフマル酸塩を含有する経口固形製剤を収容する包装体であって、脱酸素剤を収容する包装体の製造において、経時的な類縁物質の増加を抑制するための、脱酸素剤の使用、
に関するものである。
本発明によれば、ビソプロロールフマル酸塩含有経口固形製剤の類縁物質増加を抑制する包装体、及びその使用を提供することができる。
本明細書における「類縁物質の増加抑制」とは、安定性試験を実施するとき、同一試験項目における試験開始時の類縁物質の含量と試験後の類縁物質の含量の差が小さいことを意味し、例えば、室温で保存した場合の3年分の熱量が与えられる条件における試験開始時からの類縁物質の含量の増加量が、個々の類縁物質で0.1%以下かつ総類縁物質で0.2%以下であることが挙げられる。安定性試験の保存条件としては、例えば、室温で保存した場合の3年分の熱量が与えられる条件として、60℃条件下で26日保存することや、40℃75%RH条件下で6箇月保存することが挙げられる。
以下に、本発明のビソプロロールフマル酸塩含有経口固形製剤の類縁物質増加を抑制する包装体に関して説明する。
本発明に用いられる包装体としては、経口固形製剤を密封されうるものであればよく、例えば、アルミピロー包装、PTP包装、SP包装、スティック包装、ガラス瓶包装、プラスチックボトル包装が挙げられる。また、プラスチックボトル包装としては、例えば、医薬品の劣化原因となる酸素の外部からの侵入を防ぐオキシバリアボトル包装が挙げられる。ある態様として、アルミピロー包装、PTP包装、プラスチックボトル包装であり、ある態様として、アルミピロー包装、オキシバリアボトル包装である。
本発明に用いられる包装体は、経口固形製剤を収容し、さらに脱酸素剤を収容する。
本発明に用いられる脱酸素剤としては、包装体の内部に存在する酸素を吸着し、包装体の内部における酸素量を低減させる機能(脱酸素能)を持つものであれば特に制限されない。例えば、脱酸素剤の種類として、鉄系脱酸素剤(鉄が酸化される際に必要な酸素を周囲の酸素から吸収する機構により脱酸素機能を発揮する脱酸素剤)、有機系脱酸素剤(有機物の酸化吸収する機構により脱酸素機能を発揮する脱酸素剤)、非鉄系脱酸素剤(酸素欠損の非鉄系金属が酸化される際に必要な酸素を周囲の酸素から吸収する機構により脱酸素機能を発揮する脱酸素剤)が挙げられる。ある態様として、鉄系脱酸素剤であり、ある態様として、有機系脱酸素剤である。
鉄系脱酸素剤としては、具体的には、例えば、エージレス(登録商標)ZM、FX、FX-L、FJ-N、S、SP、SPE、ZP、Z-PT、Z-PKC、ZJ-PT、ZJ-PK(三菱ガス化学株式会社社製)、ワンダーキープ(登録商標)RP、LP、EP、X、XA、XP(パウダーテック株式会社社製)、エバーフレッシュQ、QJ、L、LJI、C、AQ、PQ、KWZタイプ(株式会社鳥繁産業製)、オキシムーブ(登録商標)N、NF、W(南通大江化学有限公司社製)、モデュラン(登録商標)S、W(日本化薬フードテクノ株式会社)、キーピット(登録商標)LPW、LPY、LKPW、CPW、QPW、QTPW、KMX、WR(ドレンシー株式会社製)、ウェルパックBタイプ(株式会社タイセイ)、バイタロンPH、PHR、PD、PDA、T、U、CF、LT、GS、GM(株式会社常盤産業製)、セキュール(登録商標)AP、BP、CP、DU(ニッソーファイン株式会社製)、オキシーター(登録商標)鉄系・自力反応型、鉄系・水分依存型(株式会社ウエノフードテクノ社製)、サンソレス(登録商標)SAタイプ、SPタイプ、Kタイプ、KMタイプ(株式会社博洋製)、サンソカット(登録商標)FWS、FW、FW-C、FWA、FWE、FWD、FWR、WY、WYL、WYL(アイリス・ファインプロダクツ株式会社製)等が挙げられる。ある態様として、エージレス(登録商標)ZMである。
有機系脱酸素剤としては、具体的には、例えば、ファーマキープ(登録商標)CD、KD(三菱ガス化学株式会社社製)、ワンダーキープ(登録商標)UP(パウダーテック株式会社製)、オキシムーブ(登録商標)OA(南通大江化学有限公司社製)、キーピット(登録商標)YC、YF(ドレンシー株式会社製)、オキシーター(登録商標)有機系(株式会社ウエノフードテクノ社製)、サンソカット(登録商標)GN、GNE、GN-C、GA(アイリス・ファインプロダクツ株式会社製)、サンソレス(登録商標)Yタイプ、TGタイプ(株式会社博洋製)、タモツ(登録商標)VXDタイプ(大江化学工業株式会社)等が挙げられる。ある態様として、ファーマキープ(登録商標)CD、KDである。
非鉄系脱酸素剤としては、具体的には、例えば、エージレスGLS、エージレスGL-M、エージレスGE等が挙げられる(三菱ガス化学株式会社社製)、エバーフレッシュCO、YFタイプ(株式会社鳥繁産業製)等が挙げられる。
本発明に用いられる脱酸素剤の量は、脱酸素能を発揮するような量であればよく、その種類、包装形態、経口固形製剤の量等に応じて適宜選択することができる。例えば、ある態様として、1mg~100gであり、ある態様として、50mg~50gであり、ある態様として、100mg~10gである。
本発明に用いられる脱酸素剤の量は、包装体に収容される経口固形製剤中のビソプロロールフマル酸塩の総量に対して、相対的に一定の割合であってよい。例えば、包装体に収容される経口固形製剤中のビソプロロールフマル酸塩100重量部に対して、ある態様として、1~6000重量部、ある態様として、50~5000重量部、ある態様として、100~4000重量部である。
本発明に用いられる脱酸素剤の形態は、脱酸素能を妨げないような形態であればよく、その種類、包装形態、経口固形製剤の量等に応じて適宜選択することができる。具体的には、例えば、小袋、キャニスター、シートなどが挙げられる。ある態様として、小袋である。
本発明に用いられるビソプロロールフマル酸塩は、例えば、特開昭53-046930号に記載された方法に従って製造され得る。ビソプロロールフマル酸塩の形態は、結晶状態、非晶質状態のいずれでも使用することができる。
本発明に用いられるビソプロロールフマル酸塩の配合量は、経口固形製剤としての用量を構成する製剤中のビソプロロールフマル酸塩量であれば、特に制限されない。例えば、経口固形製剤全量あたり、ある態様として0.1~15重量%であり、ある態様として0.3~10重量%であり、ある態様として0.6~5重量%である。
経口固形製剤におけるビソプロロールフマル酸塩以外の成分としては、製薬学的に許容されるものであれば特に制限されない。具体的には、例えば、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、界面活性剤、流動化剤、コーティング剤、酸味料、発泡剤、甘味剤、香料、着色剤、緩衝剤、抗酸化剤等が挙げられる。
賦形剤としては、例えば、D-マンニトール、トウモロコシデンプン、結晶セルロース、トレハロース、無水リン酸水素カルシウム、D-ソルビトール、乳糖、白糖、デンプン、アルファ化デンプン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロースナトリウム、軽質無水ケイ酸、合成ケイ酸アルミニウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、アラビアゴム、デキストリン、プルラン等が挙げられる。
結合剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒプロメロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール・ポリエチレングリコール・グラフトコポリマー、ポリビニルアルコール・アクリル酸・メタクリル酸メチル共重合体、アラビアゴム、ヒドロキシエチルセルロース等が挙げられる。
崩壊剤としては、例えば、トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、デンプングリコール酸ナトリウム、カルメロース、カルメロースカルシウム、ヒドロキシプロピルスターチ、クロスカルメロース、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、アルファ化デンプン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース等が挙げられる。
滑沢剤としては、例えば、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、フマル酸ステアリルナトリウム、硬化油、ショ糖脂肪酸エステル等が挙げられる。
界面活性剤としては、例えば、ポリソルベート80、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等が挙げられる。
流動化剤としては、例えば、軽質無水ケイ酸、タルク等が挙げられる。
コーティング剤としては、例えば、ヒプロメロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルアルコール・ポリエチレングリコール・グラフトコポリマー、ポリビニルアルコール・アクリル酸・メタクリル酸メチル共重合体、ポリエチレングリコール、モノステアリン酸グリセリン、酸化チタン、タルク等が挙げられる。
酸味料としては、例えば、クエン酸、酒石酸、リンゴ酸等が挙げられる。
発泡剤としては、例えば、重層等が挙げられる。
甘味剤としては、例えば、スクラロース、サッカリンナトリウム、グリチルリチン二カリウム、アスパルテーム、ステビア、ソーマチン等が挙げられる。
香料としては、例えば、レモン、レモンライム、オレンジ、メントール等が挙げられる。
着色剤としては、例えば、三二酸化鉄、黄色三二酸化鉄、黒酸化鉄、酸化チタン、食用黄色4号、食用黄色5号、食用赤色3号、食用赤色102号、食用青色3号等が挙げられる。
緩衝剤としては、例えば、クエン酸、コハク酸、フマル酸、酒石酸、アスコルビン酸又はその塩類、グルタミン酸、グルタミン、グリシン、アスパラギン酸、アラニン、アルギニン又はその塩類、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、水酸化マグネシウム、リン酸、ホウ酸又はその塩類等が挙げられる。
抗酸化剤としては、例えば、アスコルビン酸、ジブチルヒドロキシトルエン、没食子酸プロピル等が挙げられる。
本発明の包装体は、ビソプロロールフマル酸塩を含有する経口固形製剤を脱酸素剤とともに包装体に収容し、密封することにより製造することができる。具体的には、例えば、包装用シートとアルミ箔等で経口固形製剤を挟んで覆い、加熱シールすることで、PTP包装である、本発明の包装体を得ることができる。
ある態様では、経口固形製剤をPTP包装において包装し、かかるPTP包装をアルミピロー包装で包装して、PTP包装の外面とアルミピロー包装の内面との間の空間に脱酸素剤を配置することで、本発明の包装体を得ることもできる。
ある態様では、経口固形製剤をプラスチックボトル包装において包装し、プラスチックボトル包装内に脱酸素剤を直接入れるか、プラスチックボトル包装のキャップ部分に脱酸素剤を配置することで、本発明の包装体を得ることもできる。
特に限定されないが、本発明の固形製剤は、包装体内に乾燥剤を入れても良い。そのような乾燥剤としては、従来の公知のものを使用できるが、例えば、シリカゲル、シリカアルミナゲル(アロフェン)、合成ゼオライト、天然ゼオライト、塩化カルシウム、生石灰(酸化カルシウム)、ベントナイトクレイ(モンモリロナイト)、酸化マグネシウム、塩化マグネシウム等が挙げられる。
ビソプロロールフマル酸塩を含有する経口固形製剤には、具体的には、散剤、顆粒、錠剤が含まれる。また、錠剤には口腔内崩壊錠も含まれ、素錠、フィルムコーティング錠であってもよい。
ビソプロロールフマル酸塩を含有する経口固形製剤は、通常の錠剤製造方法により製造することが可能である。より具体的には、例えば、ビソプロロールフマル酸塩、賦形剤、崩壊剤及び流動化剤を混合し、滑沢剤を添加して混合し、打錠用末を得る。
またある様態では、ビソプロロールフマル酸塩、賦形剤、崩壊剤及び流動化剤を混合し、乾式造粒機により圧縮し、得られた造粒品を整粒する。得られる整粒品に、崩壊剤、滑沢剤を添加し、混合することで打錠用末が得られる。
またある様態では、ビソプロロールフマル酸塩、賦形剤を流動層造粒機に投入して、精製水に結合剤を溶解させ、必要に応じて色素を分散させた結合剤溶液を噴霧し、造粒・乾燥する。ビソプロロールフマル酸塩、賦形剤及び結合剤を流動層造粒機に投入して、精製水を噴霧し、造粒・乾燥することもできる。乾燥終了後、整粒機を用いて整粒し、得られる整粒品に、崩壊剤、滑沢剤を添加し、混合することで打錠用末が得られる。
またある様態では、ビソプロロールフマル酸塩、賦形剤を撹拌造粒機に投入して、精製水に結合剤を溶解させ、必要に応じて色素を分散させた結合剤溶液を噴霧し、造粒・乾燥する。ビソプロロールフマル酸塩、賦形剤及び結合剤を撹拌造粒機に投入して、精製水を噴霧し、造粒・乾燥することもできる。乾燥終了後、整粒機を用いて整粒し、得られる整粒品に、崩壊剤、滑沢剤を添加し、混合することで打錠用末が得られる。
得られた打錠用末を打錠機で製錠し、素錠を得る。製錠の際に、外部滑沢装置を用いて滑沢剤を噴霧しながら打錠してもよい。必要に応じて、素錠にフィルムコーティング液を噴霧し、フィルムコーティングを行う。
以下に、実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に何ら限定されるものではない。
製造例1
ビソプロロールフマル酸塩、D-マンニトール及び軽質無水ケイ酸を混合し、粉砕機(ダルトン製:KIIWG-1F)を用いて解砕し、解砕品を得た。解砕品にD-マンニトール、トウモロコシデンプン、タルク及びステアリン酸マグネシウムを加えて混合し、調製した打錠末を、ロータリー式打錠機にて打錠し、ビソプロロールフマル酸塩を0.625mg含有する、錠剤質量80mg、φ6.0mmの円形の素錠を得た。
製造例1で得られた経口固形製剤100錠を、有機系脱酸素剤(三菱ガス化学製:ファーマキープKD-20)1個とともにアルミピロー包装に収容し、包装体とした。
製造例1で得られた経口固形製剤100錠を、ポリプロピレンを原料とするPTPシート及びアルミ箔に収容し、さらに有機系脱酸素剤(三菱ガス化学製:ファーマキープKD-20)1個とともにアルミピロー包装に収容し、包装体とした。
製造例1で得られた経口固形製剤200錠を、有機系脱酸素剤(三菱ガス化学製:ファーマキープKD-20)1個とともにオキシバリアボトル包装に収容し、包装体とした。
比較例1
製造例1で得られた経口固形製剤100錠を、塩化カルシウムを主成分とする乾燥剤(アイディ製:アイディシートGR-W 30×80×1.0mm)1個とともにアルミピロー包装に収容し、包装体とした。
比較例2
製造例1で得られた経口固形製剤100錠を、合成ゼオライトを主成分とする乾燥剤(東海化学工業所製:MS-セラム-W 3G)1個とともにアルミピロー包装に収容し、包装体とした。
比較例3
製造例1で得られた経口固形製剤100錠を、ポリプロピレンを原料とするPTPシート及びアルミ箔に収容し、さらに塩化カルシウムを主成分とする乾燥剤(アイディ製:アイディシートGR-W 30×80×1.0mm)1個とともにアルミピロー包装に収容し、包装体とした。
比較例4
製造例1で得られた経口固形製剤200錠を、合成ゼオライトを主成分とする乾燥剤(東海化学工業所製:MS-タブレット-W1510)1個とともにポリエチレンボトル包装に収容し、包装体とした。
試験例1
実施例1及び比較例1、2の包装体について、それぞれの検体を、60℃(±2℃)条件下で26日まで保存し、安定性試験を実施した。保存した検体について、類縁物質の含量を液体クロマトグラフ法により測定した。測定結果を表1に示す。
純度試験(類縁物質)
本品を粉末とし、希釈液を水/アセトニトリル混液(3:1)とし、ビソプロロールフマル酸塩0.25mg/mLの試料溶液を調製し10分間激しく振り混ぜた後、孔径0.45μm以下のメンブランフィルターでろ過し、初めのろ液3mLを除き、次のろ液を試料溶液とする。試料溶液20μLにつき、次の条件で液体クロマトグラフィーにより試験を行う。試料溶液の各々のピーク面積を自動積分法により測定し、面積百分率法によりビソプロロール、ビソプロロールに対する相対保持時間約1.2、約3.8、約0.44及び約1.56のピークの量を求める。ただし、ビソプロロールに対する相対保持時間約1.2のピーク面積は自動積分法で求めた面積に感度係数5を乗じた値とする。
試験条件
検出器:紫外吸光光度計(測定波長:225nm)
カラム:内径4.6mm、長さ15cmのステンレス管に5μmの液体クロマトグラフィー用オクチルシリル化シリカゲルを充填する。
カラム温度:40℃付近の一定温度
移動相:リン酸二水素カリウム4.08gを水1000mLに溶かし、リン酸を加えてpH2.5に調整する。この液750mLにアセトニトリル250mLを加える。
流量:ビソプロロールの保持時間が約8分になるように調整する。面積測定範囲:フマル酸のピークの後からビソプロロールの保持時間の約5倍の範囲
Figure 2023070196000001
※1RRT:相対保持時間
※2定量限界:0.02%
※3検出せず及び定量限界未満は0.00%とみなして算出
いずれの試験項目においても、実施例1の包装体は比較例1及び比較例2の包装体と比較し、開始時からの類縁物質の増加量が小さく、経時的な類縁物質量の増加が抑制されていた。
試験例2
実施例2~3及び比較例3~4の包装体について、それぞれの検体を、40℃(±2℃)75%RH条件下で6箇月まで保存し、安定性試験を実施した。保存した検体について、類縁物質の含量を液体クロマトグラフ法により測定した。検体の調製及び続低条件は試験例1と同様とした。測定結果を表2及び表3に示す。
Figure 2023070196000002
※1RRT:相対保持時間
※2定量限界:0.02%
※3検出せず及び定量限界未満は0.00%とみなして算出
Figure 2023070196000003
※1RRT:相対保持時間
※2定量限界:0.02%
※3検出せず及び定量限界未満は0.00%とみなして算出
いずれの試験項目においても、実施例2の包装体は比較例3の包装体と比較し、開始時からの類縁物質の増加量が小さく、経時的な類縁物質量の増加が抑制されていた。また、実施例3の包装体は比較例4の包装体と比較し、開始時からの類縁物質の増加量が小さく、経時的な類縁物質量の増加が抑制されていた。

Claims (6)

  1. ビソプロロールフマル酸塩を含有する経口固形製剤を収容する包装体であって、さらに脱酸素剤を収容する、包装体。
  2. 包装体が、アルミピロー包装である、請求項1に記載の包装体。
  3. 包装体が、オキシバリアボトル包装である、請求項1に記載の包装体。
  4. 脱酸素剤が、有機系脱酸素剤である、請求項1~3のいずれか一項に記載の包装体。
  5. 脱酸素剤が、鉄系脱酸素剤である、請求項1~3のいずれか一項に記載の包装体。
  6. ビソプロロールフマル酸塩を含有する経口固形製剤を収容する包装体であって、脱酸素剤を収容する包装体の製造において、経時的な類縁物質の増加を抑制するための、脱酸素剤の使用。
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