JP2023069480A - 電力変換装置の制御方法及び電力変換装置 - Google Patents

電力変換装置の制御方法及び電力変換装置 Download PDF

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Abstract

【課題】スイッチング素子の耐性と効率の向上とを両立できる電力変換装置を提供する。【解決手段】第1のスイッチング素子のオンオフを制御する第1のゲートドライブ回路と、第2のスイッチング素子のオンオフを制御する第2のゲートドライブ回路と、第1のゲートドライブ回路と第2のゲートドライブ回路との動作を制御するコントローラと、を備える。第1のゲートドライブ回路によりオンオフされる第1のスイッチング素子のスイッチング速度は、第2のゲートドライブ回路によりオンオフされる第2のスイッチング素子のスイッチング速度よりも遅い速度に設定され、第2のスイッチング素子をオン状態とし第1のスイッチング素子をオンオフ制御する、又は、第1のスイッチング素子をオン状態とし第2のスイッチング素子をオンオフ制御することで、負荷に電力を供給する。【選択図】図1

Description

本発明は、負荷に電力を供給する電力変換装置の制御方法及び電力変換装置に関する。
モータの巻線等の負荷に供給する電力の制御にスイッチング素子が用いられる。スイッチング素子の耐性と効率の向上とを両立させるため、ゲート信号に接続されるゲート抵抗の値をスイッチング素子の状態に応じて変更することが従来行われている。
特許文献1には、ゲートドライブ回路に抵抗値が異なる複数のゲート抵抗を予め備えておき、スイッチング素子の状態に応じて、ゲート抵抗を切り替える構成が開示されている。
公開特許第6170119号
上述した従来技術では、ゲートドライブ回路に複数のゲート抵抗を備えるので部品点数が増加し、回路構成や制御が複雑となり、コストが増加するという問題があった。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、部品点数を増加させることなく、スイッチング素子の耐性と効率の向上とを両立できる電力変換装置の制御方法及び制御装置を提供することを目的とする。
本発明の一実施態様によれば、負荷に電力を供給する電力変換装置の制御方法に適用される。電力変換装置は、直流電源と、負荷の一端と直流電源の正極との間に介装される第1のスイッチング素子と、負荷の他端と直流電源の負極との間に介装される第2のスイッチング素子と、第1のスイッチング素子のオンオフを制御するゲート信号を出力する第1のゲートドライブ回路と、第2のスイッチング素子のオンオフを制御するゲート信号を出力する第2のゲートドライブ回路と、第1のゲートドライブ回路と第2のゲートドライブ回路との動作を制御するコントローラと、を備える。第1のゲートドライブ回路によりオンオフされる第1のスイッチング素子のスイッチング速度は、第2のゲートドライブ回路によりオンオフされる第2のスイッチング素子のスイッチング速度よりも遅い速度に設定される。第2のスイッチング素子をオン状態とし第1のスイッチング素子をオンオフ制御する、又は、第1のスイッチング素子をオン状態とし第2のスイッチング素子をオンオフ制御することで、負荷に電力を供給する。
本発明によれば、第1のスイッチング素子及び第2のスイッチング素子の状態に基づいて、スイッチング速度が遅い第1のスイッチング素子をオンオフ制御させるか、スイッチング速度が速い第2のスイッチング素子S2をオンオフ制御させるか、を切り換えて負荷に電力を供給する。これにより、スイッチング素子の状態によらず、サージ電圧を抑制しながらスイッチング素子の効率を確保することができる。さらに、部品点数の増加も抑制できる。
図1は、本発明の実施形態の電力変換装置の説明図である。 図2は、スイッチング素子温度と閾値との関係を示す説明図である 図3は、コントローラが実行する制御のフローチャートである。 図4は、第1の状態のスイッチング制御の説明図である。 図5は、第1の状態のスイッチング制御の説明図である。 図6は、第2の状態のスイッチング制御の説明図である。 図7は、第2の状態のスイッチング制御の説明図である。
以下、図面等を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態の電力変換装置1の説明図である。
電力変換装置1は、スイッチング回路10、制御回路20及びコントローラ30から構成される。
スイッチング回路10は、負荷Lに電力を供給する。制御回路20は、スイッチング回路10を制御して、負荷Lに供給する電力を制御する。コントローラ30は、制御回路20の動作を制御する。
スイッチング回路10は、直流電源11から負荷Lに供給される電流量を制御する。
スイッチング回路10は、直流電源11の正極Pと負荷Lの一端L1との間に介装される第1のスイッチング素子S1と、負荷Lの他端L2と直流電源11の負極Nとの間に介装される第2のスイッチング素子S2とを備える。なお以下では、第1のスイッチング素子S1と第2のスイッチング素子S2とを特に区別しない場合は、「スイッチング素子S」とも表記する。スイッチング素子Sには、例えばIGBTやMOS-FET等のパワー半導体が用いられる。
また、スイッチング回路10は、直流電源11の正極Pと負荷Lの他端L2との間に介装される第1の還流ダイオードD1と、負荷Lの一端L1と直流電源11の負極Nとの間に介装される第2の還流ダイオードD2とを備える。
第1のスイッチング素子S1及び第2のスイッチング素子S2は、それぞれ、制御回路20から入力されるゲート信号によってオンオフが制御される。第1のスイッチング素子S1がオン状態となったときは、正極Pと負荷Lとが導通する。第2のスイッチング素子S2がオン状態となったときは、負荷Lと負極Nとが導通する。
第1の還流ダイオードD1は、アノードが負荷Lの他端L2に、カソードが正極Pに接続されるように配置され、第2の還流ダイオードD2は、アノードが負極Nに、カソードが負荷Lの一端L1に接続されるように配置される。このような構成により、第1の還流ダイオードD1及び第2の還流ダイオードD2は、第1のスイッチング素子S1又は第2のスイッチング素子S2のオフ時に負荷Lにより発生する逆起電力を循環させることで、第1のスイッチング素子S1及び第2のスイッチング素子S2を保護する。
本実施形態の負荷Lは、巻線界磁型同期電動機の回転子の界磁巻線として構成され、スイッチング回路10により供給される直流電流により界磁を発生することで回転子を回転させる。なお、負荷Lは巻線のような誘導性負荷に限られず、抵抗体など非誘導性負荷であってもよい。
制御回路20は、第1のゲートドライブ回路21と第2のゲートドライブ回路22とを備える。
第1のゲートドライブ回路21は、第1のドライバDR1と第1の信号線211と第1のゲート抵抗器R1とを備え、第1のスイッチング素子S1にゲート信号を出力する。第1のスイッチング素子S1は、第1のゲートドライブ回路21からゲート信号が入力されることでオン状態となる。
第2のゲートドライブ回路22は、第2のドライバDR2と第2の信号線212と第2のゲート抵抗器R2とを備え、第2のスイッチング素子S2にゲート信号を出力する。第2のスイッチング素子S2は、第2のゲートドライブ回路22からゲート信号が入力されることでオン状態となる。
本実施形態では、第1のゲート抵抗器R1の抵抗値は、第2のゲート抵抗器R2の抵抗値よりも大きい値に設定される。すなわち、第1のゲートドライブ回路21から第1のスイッチング素子S1にゲート信号を出力する第1の信号線211に介装される抵抗値が、第2のゲートドライブ回路22から第2のスイッチング素子S2にゲート信号を出力する第2の信号線212に介装される抵抗値よりも大きく設定される。このように、ゲート信号に介装されるゲート抵抗値の大きさにより、第1のゲートドライブ回路21から出力されるゲート信号により制御される第1のスイッチング素子S1のスイッチング速度は、第2のゲートドライブ回路22から出力されるゲート信号により制御される第2のスイッチング素子S2のスイッチング速度よりも、遅く設定される。
コントローラ30は、例えばCPUとROM、RAM等からなる記憶装置とにより構成され、記憶装置に記憶されたプログラムをCPUが実行することにより、以降説明する制御を実行する。コントローラ30は、この制御を実行することにより、負荷Lに所望の電力が供給されるように、制御回路20の第1のドライバDR1及び第2のドライバDR2にそれぞれ指令を行う。
次に、コントローラ30によるスイッチング回路10の制御を説明する。
本実施形態の電力変換装置1は、コントローラ30の制御によってスイッチング回路10の第1のスイッチング素子S1及び第2のスイッチング素子S2をオンオフすることにより、負荷Lに直流電力を供給する。
より具体的には、コントローラ30が、第1のスイッチング素子S1と第2のスイッチング素子S2とを共にオン状態に制御した場合は、直流電源11の正極Pと負荷Lの一端L1が導通状態となり、負荷Lの他端L2と直流電源11の負極Nとが導通状態となる。これにより、負荷Lに電流が流れる状態となる。
また、コントローラ30が、第1のスイッチング素子S1及び第2のスイッチング素子S2のすくなくとも一方をオフ状態に制御した場合は、直流電源11の正極Pと負荷Lの一端L1との間、又は、負荷Lの他端L2と直流電源11の負極Nとの間、のいずれか一方が非導通状態となる。これにより、負荷Lには電流が流れない状態となる。
コントローラ30は、このように、第1のスイッチング素子S1及び第2のスイッチング素子S2のオンオフ状態を制御することにより、負荷Lに電流が流れる状態と電流が流れない状態とのデューティー比を制御して、負荷Lに供給する電流量を制御する。
本実施形態では、コントローラ30の制御により、後述するように、第2のスイッチング素子S2を常にオンに制御し、第1のスイッチング素子S1をオンオフ制御することで負荷Lの電流量を調整する第1の状態と、第1のスイッチング素子S1を常にオンに制御し、第2のスイッチング素子S2をオンオフ制御することで負荷Lの電流量を調整する第2の状態と、が切り換えられる。
次に、スイッチング素子温度に基づくコントローラ30の制御を説明する。
図2は、閾値Ttの説明図であり、スイッチング素子温度とゲート抵抗値とスイッチング素子Sの効率と閾値Ttとの関係を示す。
スイッチング素子Sは、スイッチング素子温度に応じて特性が変化し、一般的に、素子温度が高いほどサージ電圧が大きくなる。サージ電圧を抑制してスイッチング素子Sの耐性を高めるためには、スイッチング素子Sのゲート信号に介装されるゲート抵抗値を高く設定して、スイッチング速度を低下させることが好ましい。
一方で、ゲート抵抗値を高くしてスイッチング速度を低下させると、スイッチング素子Sの温度上昇が大きくなる。しかしながら、スイッチング素子温度が高温になるに従って、スイッチング素子Sの効率が低下するという問題もある。例えば図2において、ゲート抵抗値を高く設定した第1のスイッチング素子S1では、スイッチング素子温度が高くなるに従って効率が低下することが示されている。
スイッチング素子温度が高温である場合にスイッチング素子Sの効率を確保するには、スイッチング素子Sのゲート信号に介装されるゲート抵抗値を低く設定して、スイッチング速度を高くさせることが好ましい。
このように、スイッチング素子温度によらずスイッチング素子Sの効率を確保するためには、スイッチング素子温度に応じてゲート抵抗値を変更することが好ましい。
これを実現するために、一つのスイッチング素子Sに対して異なる抵抗値の抵抗器を複数配置しておき、スイッチング素子Sの状態に応じていずれか一つの抵抗器に切り換えるように構成することもできる。しかしながら、このような構成では抵抗器の部品点数が増加し、回路構成が複雑になることにより、コストが増加するという問題があった。
そこで本発明の実施形態では、スイッチング速度を異ならせた第1のスイッチング素子S1及び第2のスイッチング素子S2を負荷Lに対して接続し、スイッチング素子温度と閾値Ttとの比較結果に応じて、いずれの一方のスイッチング素子Sをオンオフ制御させるかを切り換えるように構成した。
図3は、本実施形態のコントローラ30が実行する制御のフローチャートである。このフローチャートは、コントローラ30において実行されるプログラムにより実現され、所定周期(例えば10ms毎)で実行される。
まず、コントローラ30は、スイッチング素子温度が、第1の状態と第2の状態とを切り換える基準となるスイッチング素子温度を示す閾値Ttと比較して大きいか否かを判定する(ステップS10)。スイッチング素子温度が閾値Ttよりも大きい場合はステップS30に移行し、スイッチング素子温度が閾値Tt以下である場合はステップS20に移行する。閾値Ttは、後述のように設定され、予めコントローラ30内に記憶しておく。
スイッチング素子温度は、第1のスイッチング素子S1に備えられた温度センサにより検出された温度、又は、第2のスイッチング素子S2に備えられた温度センサにより検出された温度をコントローラ30が取得して、これら2つの温度のいずれか、又は平均値を、スイッチング素子温度として設定する。
スイッチング素子温度が閾値Ttよりも大きい場合は、ステップS30に移行して、コントローラ30は、第1のスイッチング素子S1を常にオン状態とし、第2のスイッチング素子S2のみをオンオフ制御する第2の状態を選択する。
スイッチング素子温度が閾値Tt以下である場合は、ステップS20に移行して、コントローラ30は、第2のスイッチング素子S2を常にオン状態とし、第1のスイッチング素子S1のみをオンオフ制御する第1の状態を選択する。
これらステップS20及びステップS30の後、コントローラ30は、他の処理に戻る。
このように、コントローラ30が、スイッチング素子温度に基づいて、第1の状態と第2の状態とを切り換えることで、第1のスイッチング素子S1をオン状態として第2のスイッチング素子S2をオンオフ制御するか、第2のスイッチング素子S2をオン状態として第1のスイッチング素子S1をオンオフ制御するか、のいずれかを選択する。
次に、第1の状態と第2の状態とを切り換えるスイッチング素子温度の基準値である閾値Ttついて説明する。
図2において、負荷Lに電流を供給する際に要求されるスイッチング素子Sの効率が、一点鎖線で囲まれた領域であるとする。前述のように、第1のスイッチング素子S1による効率と、第2のスイッチング素子S2による効率とは、それぞれ温度によって変化する。
そこで、第1のスイッチング素子S1による効率と、第2のスイッチング素子S2による効率とが、共にこの領域に含まれるように、閾値Ttを設定する。すなわち、低温側でより効率が高い第1のスイッチング素子S1が、温度上昇によりこの領域から外れる温度付近において、高温側でより効率が高い第2のスイッチング素子S2に切り替わるように、閾値Ttを設定する。
閾値Ttをこのように設定することにより、スイッチング素子温度が閾値Ttよりも高い場合は第2の状態が選択され、ゲート抵抗値が低い第2のスイッチング素子S2がオンオフ制御される。スイッチング素子温度が閾値Tt以下である場合は第1の状態が選択され、ゲート抵抗値が高い第1のスイッチング素子S1がオンオフ制御される。これにより、スイッチング素子Sのサージ電圧を抑制しつつ、スイッチング素子温度が上昇してもスイッチング素子Sの効率を確保できる。なお、閾値Ttは、スイッチング素子Sやゲートドライブ回路の特性にもよるが、スイッチング素子Sの最大温度が150℃である場合に、たとえば100℃に設定される。
次に、第1の状態による制御と第2の状態による制御とを具体的に説明する。
図4及び図5は、スイッチング回路10を第1の状態とした場合の制御の説明図である。
コントローラ30は、第1の状態を選択した場合、第2のドライバDR2に対して、第2のスイッチング素子S2を常にオン状態とする指令を送る。そして、第1のドライバDR1に対して、負荷Lに供給される電流量が目標値となるように、第1のスイッチング素子S1をオンオフ制御する指令を送る。この指令は、例えばオン状態となる時間とオフ状態の時間とのデューティー比を制御するPWM制御により行われる。
第1のスイッチング素子S1をオンオフ制御するゲート信号は、第1のドライバDR1により出力され、第1のゲート抵抗器R1を介して第1のスイッチング素子S1のゲート端子に入力される。
図4は、第1のスイッチング素子S1及び第2のスイッチング素子S2を共にオン状態に制御した場合の説明図である。この場合は、直流電源11の正極Pと負荷Lの一端L1とが導通し、負荷Lの他端L2と直流電源11の負極Nとが導通することで、負荷Lに直流電源11からの電流が流れる。
図5は、第2のスイッチング素子S2がオン状態のまま、第1のスイッチング素子S1がオフ状態に制御された場合の説明図である。この場合は、直流電源11の正極Pと負荷Lの一端L1との間が遮断され、負荷Lに対する直流電源11からの電流が遮断される。このとき負荷Lに発生する誘導電流は、第2のスイッチング素子S2と第2の還流ダイオードD2とで形成されるループ回路を循環する。
このように、スイッチング素子温度が低い状態では、第2のスイッチング素子S2と比較してスイッチング速度が遅い第1のスイッチング素子S1をオンオフ制御してスイッチング素子Sの負荷Lに流れる電流量を調整することで、スイッチング素子Sのサージ電圧を低く抑えながら、スイッチング素子Sの効率を確保することができる。
図6及び図7は、スイッチング回路10を第2の状態とした場合の制御の説明図である。
コントローラ30は、第2の状態を選択した場合、第1のドライバDR1に対して、第1のスイッチング素子S1を常にオン状態とする指令を送る。そして、第2のドライバDR2に対して、負荷Lに供給される電流量が目標値となるように、第2のスイッチング素子S2をオンオフ制御する指令を送る。
第2のスイッチング素子S2をオンオフ制御するゲート信号は、第2のドライバDR2により出力され、第2のゲート抵抗器R2を介して第2のスイッチング素子S2のゲート端子に入力される。
図6は、第1のスイッチング素子S1及び第2のスイッチング素子S2を共にオン状態に制御した場合の説明図である。この場合は、図4に示す場合と同様に、直流電源11の正極Pと負荷Lの一端L1とが導通し、負荷Lの他端L2と直流電源11の負極Nとが導通することで、負荷Lに直流電源11からの電流が流れる。
図7は、第1のスイッチング素子S1がオン状態のまま、第2のスイッチング素子S2がオフ状態に制御された場合の説明図である。この場合は、直流電源11の負極Nと負荷Lの他端L2との間が遮断され、負荷Lに対する直流電源11からの電流が遮断される。このとき負荷Lに発生する誘導電流は、第1の還流ダイオードD1と第1のスイッチング素子S1とで形成されるループ回路を循環する。
このようにスイッチング素子温度が高い状態では、第1のスイッチング素子S1と比較してスイッチング速度が速い第2のスイッチング素子S2をオンオフ制御して負荷Lに流れる電流量を調整することで、スイッチング素子Sの温度上昇を抑えながら、スイッチング素子Sの効率を確保することができる。
なお、第1のゲート抵抗器R1の抵抗値は、第1のスイッチング素子S1のサージ電圧を抑制しつつ効率を確保できるような値であればよく、例えば25Ωに設定される。第2のゲート抵抗器R2の抵抗値は、第2のスイッチング素子S2の温度上昇を抑えながら効率を確保できるような値であればよく、例えば第1のゲート抵抗器R1の抵抗値の半分程度の値である15Ωに設定される。
以上のように構成された本発明の実施形態は、負荷Lに電力を供給する電力変換装置1の制御方法に関わる。電力変換装置1は、直流電源11と、負荷Lの一端L1と直流電源11の正極Pとの間に介装される第1のスイッチング素子S1と、負荷Lの他端L2と直流電源11の負極Nとの間に介装される第2のスイッチング素子S2と、第1のスイッチング素子S1のオンオフを制御するゲート信号を出力する第1のゲートドライブ回路21と、第2のスイッチング素子S2のオンオフを制御するゲート信号を出力する第2のゲートドライブ回路22と、第1のゲートドライブ回路21と第2のゲートドライブ回路22との動作を制御するコントローラ30とを備える。第1のゲートドライブ回路21による第1のスイッチング素子S1のスイッチング速度は、第2のゲートドライブ回路22による第2のスイッチング素子S2のスイッチング速度よりも遅い速度に設定される。第1のスイッチング素子S1及び第2のスイッチング素子S2の状態に基づいて、第2のスイッチング素子S2をオン状態とし、第1のスイッチング素子S1をオンオフ制御する第1の状態と、第1のスイッチング素子S1をオン状態とし、第2のスイッチング素子S2をオンオフ制御する第2の状態と、のいずれか一方に切り替えて、負荷Lに電力を供給する。
このような制御により、第1のスイッチング素子S1及び第2のスイッチング素子S2の状態に基づいて、スイッチング速度が遅い第1のスイッチング素子S1をオンオフ制御させるか、スイッチング速度が速い第2のスイッチング素子S2をオンオフ制御させるかを選択し、負荷Lに電力を供給することにより、スイッチング素子Sの状態によらず、サージ電圧を抑制しながらスイッチング素子Sの効率を確保することができる。さらに、部品点数の増加も抑制できる。
また、本実施形態では、第1のゲートドライブ回路21において、ゲート信号を第1のスイッチング素子S1に伝達する第1の信号線211に第1のゲート抵抗器R1が設けられ、第2のゲートドライブ回路22において、ゲート信号を第2のスイッチング素子S2に伝達する第2の信号線212に第2のゲート抵抗器R2が設けられ、第1のゲート抵抗器R1の抵抗値は第2のゲート抵抗器R2の抵抗値よりも大きく設定される。
このような構成により、ゲート信号に介装される抵抗値を異ならせることで、部品点数を増加することなく、第1のスイッチング素子S1と第2のスイッチング素子S2とのスイッチング速度を異ならせることができる。
なお、本実施形態では、ゲート信号に介装される抵抗値を異ならせることで第1のスイッチング素子S1と第2のスイッチング素子S2とのスイッチング速度を異ならせるように構成したが、これに限られない。第1のゲート抵抗器R1の抵抗値と第2のゲート抵抗器R2の抵抗値を同一とし、第1のスイッチング素子S1のスイッチング速度が、第2のスイッチング素子S2のスイッチング速度よりも遅い特性を有するように、素子をそれぞれ選定してもよい。
また、本実施形態では、第1のスイッチング素子S1及び第2のスイッチング素子S2の状態に基づいて、第2のスイッチング素子S2をオン状態とし、第1のスイッチング素子S1をオンオフ制御する第1の状態と、第1のスイッチング素子S1をオン状態とし、第2のスイッチング素子S2をオンオフ制御する第2の状態と、のいずれか一方の状態を選択して、負荷Lに電力を供給する。
このような構成により、部品点数を増加することなく、スイッチング速度が異なる第1のスイッチング素子S1又は第2のスイッチング素子S2により、負荷Lに電力を供給することができる。
また、本実施形態では、第1のスイッチング素子S1又は第2のスイッチング素子S2の温度に基づいて、温度が所定温度(閾値Tt)よりも高い場合は、第2の状態が選択され、温度が所定温度(閾値Tt)よりも低い場合は、第1の状態が選択される。
このような構成により、スイッチング素子温度が低い場合にスイッチング速度が低い第1の状態を選択し、スイッチング素子温度が高い場合にスイッチング速度が速い第2の状態を選択するので、サージ電圧を抑制しながら、スイッチング素子Sの効率を確保することができる。
また、本実施形態では、電力変換装置1は、負荷Lの他端L2と直流電源11の正極Pとの間に介装される第1の還流ダイオードD1と、負荷Lの一端L1と直流電源11の負極Nとの間に介装される第2の還流ダイオードD2と、をさらに備える。
このような構成により、負荷Lがインダクタである場合に、スイッチング時の逆起電力を還流させることができる。
なお、本実施形態では、前述したようにスイッチング素子温度と閾値Ttとの比較に基づいて第1の状態と第2の状態とを切り換えるように制御したが、これに限られない。第1のスイッチング素子S1又は第2のスイッチング素子S2に印加される電圧値に基づいて、電圧値が所定電圧値よりも大きい場合は第1の状態が選択され、電圧値が所定電圧値よりも小さい場合は第2の状態が選択されるように構成してもよい。すなわち、スイッチング素子Sに印加される電圧値が小さい場合は、サージ電圧が相対的に低くなりサージ電圧に対する保護が不要となることから、スイッチング速度が速い第2の状態を選択することで、スイッチング素子Sの効率を高めることができる。
同様に、第1のスイッチング素子S1又は第2のスイッチング素子S2を流れる電流値に基づいて、電流値が所定電流値よりも大きい場合は、第1の状態が選択され、電流値が所定電流値よりも小さい場合は、第2の状態が選択されるように構成してもよい。すなわち、スイッチング素子Sに流れる電流値が小さい場合も同様にサージ電圧が相対的に低くなりサージ電圧に対する保護が不要となることから、スイッチング速度が速い第2の状態を選択することで、スイッチング素子Sの効率を高めることができる。
以上、本発明の実施形態、及びその変形例について説明したが、上記実施形態及び変形例は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
本実施形態では、スイッチング素子温度をスイッチング素子Sに備えた温度センサで検出したが、これに限られない。スイッチング素子Sが実装された基板に備えた温度センサや、スイッチング素子Sを冷却する冷却器や冷媒の温度から、相対的にスイッチング素子温度を算出するようにしてもよい。
また、本実施形態では一組のスイッチング素子Sと一組の還流ダイオードとにより構成したが、これに限られない。例えば負荷Lの他端L2と正極Pとの間に第3のスイッチング素子を、負荷Lの一端L1と負極Nとの間に第4のスイッチング素子を、それぞれ設け、これらのスイッチング速度が異ならせるようにゲート抵抗値を設定した上で、前述したようにオンオフ制御を行うように構成してもよい。このように負荷Lに対してHブリッジ構成とすることで、負荷Lに対する電流値の正負を切り替えながら電流を供給することができる。なお、このような構成とした場合は、第1のスイッチング素子S1及び第2のスイッチング素子S2に、それぞれ還流ダイオードを並列に配置することが必要であることは言うまでもない。
1:電力変換装置、10:スイッチング回路、11:直流電源、20:制御回路、21:第1のゲートドライブ回路、22:第2のゲートドライブ回路、30:コントローラ、211:第1の信号線、212:第2の信号線、L:負荷、L1:一端、L2:他端、N:負極、P:正極、R1:第1のゲート抵抗器、R2:第2のゲート抵抗器、S1:第1のスイッチング素子、S2:第2のスイッチング素子

Claims (8)

  1. 負荷に電力を供給する電力変換装置の制御方法であって、
    前記電力変換装置は、
    直流電源と、
    前記負荷の一端と前記直流電源の正極との間に介装される第1のスイッチング素子と、
    前記負荷の他端と前記直流電源の負極との間に介装される第2のスイッチング素子と、
    前記第1のスイッチング素子のオンオフを制御するゲート信号を出力する第1のゲートドライブ回路と、
    前記第2のスイッチング素子のオンオフを制御するゲート信号を出力する第2のゲートドライブ回路と、
    前記第1のゲートドライブ回路と前記第2のゲートドライブ回路との動作を制御するコントローラと、
    を備え、
    前記第1のゲートドライブ回路によりオンオフされる前記第1のスイッチング素子のスイッチング速度は、前記第2のゲートドライブ回路によりオンオフされる前記第2のスイッチング素子のスイッチング速度よりも遅い速度に設定され、
    前記第2のスイッチング素子をオン状態とし前記第1のスイッチング素子をオンオフ制御する、又は、前記第1のスイッチング素子をオン状態とし前記第2のスイッチング素子をオンオフ制御することで、前記負荷に電力を供給する、
    電力変換装置の制御方法。
  2. 請求項1に記載の電力変換装置の制御方法であって、
    前記第1のゲートドライブ回路において、前記ゲート信号を前記第1のスイッチング素子に伝達する第1の信号線に第1のゲート抵抗器が設けられ、
    前記第2のゲートドライブ回路において、前記ゲート信号を前記第2のスイッチング素子に伝達する第2の信号線に第2のゲート抵抗器が設けられ、
    前記第1のゲート抵抗器の抵抗値は、前記第2のゲート抵抗器の抵抗値よりも大きく設定される、
    電力変換装置の制御方法。
  3. 請求項1又は2に記載の電力変換装置の制御方法であって、
    前記第1のスイッチング素子及び前記第2のスイッチング素子の状態に基づいて、
    前記第2のスイッチング素子をオン状態とし、前記第1のスイッチング素子をオンオフ制御する第1の状態と、
    前記第1のスイッチング素子をオン状態とし、前記第2のスイッチング素子をオンオフ制御する第2の状態と、
    のいずれか一方の状態を選択して、前記負荷に電力を供給する、
    電力変換装置の制御方法。
  4. 請求項3に記載の電力変換装置の制御方法であって、
    前記第1のスイッチング素子又は前記第2のスイッチング素子の温度に基づいて、
    前記温度が所定温度よりも高い場合は、前記第2の状態が選択され、
    前記温度が前記所定温度よりも低い場合は、前記第1の状態が選択される、
    電力変換装置の制御方法。
  5. 請求項3に記載の電力変換装置の制御方法であって、
    前記第1のスイッチング素子又は前記第2のスイッチング素子に印加される電圧値に基づいて、
    前記電圧値が所定電圧値よりも大きい場合は、前記第2の状態が選択され、
    前記電圧値が前記所定電圧値よりも小さい場合は、前記第1の状態が選択される、
    電力変換装置の制御方法。
  6. 請求項3に記載の電力変換装置の制御方法であって、
    前記第1のスイッチング素子又は前記第2のスイッチング素子を流れる電流値に基づいて、
    前記電流値が所定電流値よりも大きい場合は、前記第2の状態が選択され、
    前記電流値が前記所定電流値よりも小さい場合は、前記第1の状態が選択される、
    電力変換装置の制御方法。
  7. 請求項1から6のいずれか一つに記載の電力変換装置の制御方法であって、
    前記電力変換装置は、
    前記負荷の他端側と前記直流電源の正極との間に介装される第1の還流ダイオードと、
    前記負荷の一端側と前記直流電源の負極との間に介装される第2の還流ダイオードと、
    をさらに備える
    電力変換装置の制御方法。
  8. 負荷に電力を供給する電力変換装置であって、
    直流電源と、
    前記負荷の一端と前記直流電源の正極との間に介装される第1のスイッチング素子と、
    前記負荷の他端と前記直流電源の負極との間に介装される第2のスイッチング素子と、
    前記第1のスイッチング素子のオンオフを制御するゲート信号を出力する第1のゲートドライブ回路と、
    前記第2のスイッチング素子のオンオフを制御するゲート信号を出力する第2のゲートドライブ回路と、
    前記第1のゲートドライブ回路と前記第2のゲートドライブ回路との動作を制御するコントローラと、
    を備え、
    前記第1のゲートドライブ回路によりオンオフされる前記第1のスイッチング素子のスイッチング速度は、前記第2のゲートドライブ回路によりオンオフされる前記第2のスイッチング素子のスイッチング速度よりも遅い速度に設定され、
    前記第2のスイッチング素子をオン状態とし前記第1のスイッチング素子をオンオフ制御する、又は、前記第1のスイッチング素子をオン状態とし前記第2のスイッチング素子をオンオフ制御することで、前記負荷に電力を供給する、
    電力変換装置。
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