JP2023069461A - 飛行制御装置及び垂直離着陸機の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】垂直離着陸機等の飛行体において異常が発生した場合の安全性を高めることができる飛行制御装置及び垂直離着陸機の制御装置を提供する。【解決手段】飛行制御装置は、eVTOLを飛行させるための飛行制御処理を行う。飛行制御装置は、eVTOLに異常が発生した場合に運転モードが複数の正常モードのいずれであるかに応じて、運転モードを複数のフェイルセーフモードのいずれかに設定する。異常発生時の運転モードが垂直着陸モードである場合、飛行制御装置は、ステップS105において運転モードを着陸継続モードに変更する。異常発生時の運転モードが垂直離陸モードである場合、飛行制御装置は、ステップS107において運転モードを緊急着陸モードに設定する。異常発生時の運転モードがクルーズモード又はホバリングモードである場合、飛行制御装置は、ステップS108において運転モードを再設定モードに設定する。【選択図】図3

Description

この明細書における開示は、飛行制御装置及び垂直離着陸機の制御装置に関する。
特許文献1には、複数の回転翼により飛行する無人飛行体について記載されている。この無人飛行体には、電力を分配する分電機、及び無人飛行体の飛行を制御するフライトコントローラなどの機器が搭載されている。この無人飛行体においては、異常が発生した機器に応じて、緊急着陸及び緊急停止などの緊急退避動作が行われる。
特開2020-196440号公報
しかしながら、無人飛行体等の飛行体においては、異常が発生した機器に応じて緊急退避動作が行われても、その緊急退避動作が飛行体の飛行状態にとっては適切ではないことが懸念される。
本開示の主な目的は、垂直離着陸機等の飛行体において異常が発生した場合の安全性を高めることができる飛行制御装置及び垂直離着陸機の制御装置を提供することである。
この明細書に開示された複数の態様は、それぞれの目的を達成するために、互いに異なる技術的手段を採用する。また、特許請求の範囲及びこの項に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例であって、技術的範囲を限定するものではない。
上記目的を達成するため、開示された態様は、
飛行体(10)を制御する飛行制御装置(40)であって、
飛行体に異常が発生していない場合に、飛行体を制御するための運転モードを複数の正常モードのいずれかに設定する正常設定部(S113)と、
飛行体に異常が発生した場合に運転モードが複数の正常モードのいずれであるかに応じて、運転モードを、異常が発生している状態の飛行体を着陸させるための複数のフェイルセーフモードのいずれかに変更するフェイルセーフ部(S103~S110)と、
を備えている飛行制御装置である。
上記態様によれば、飛行体に異常が発生した場合に運転モードがいずれの正常モードであるかに応じて、飛行体を着陸させるための複数のフェイルセーフモードのいずれかに運転モードが変更される。この構成では、異常が発生した状態の飛行体を着陸させるために、異常発生時の運転モードに適したフェイルセーフモードを用いることができる。このため、飛行体に異常が発生した場合の安全性を高めることができる。
開示された態様は、
垂直離着陸することが可能な垂直離着陸機(10)の制御装置(40)であって、
垂直離着陸機に異常が発生していない場合に、垂直離着陸機を制御するための運転モードを複数の正常モードのいずれかに設定する正常設定部(S113)と、
垂直離着陸機に異常が発生した場合に運転モードが複数の正常モードのいずれであるかに応じて、運転モードを、異常が発生している状態の垂直離着陸機を垂直着陸させるための異常着陸モードに変更する異常着陸部(S107,S801)と、
を備えている垂直離着陸機の制御装置である。
上記態様によれば、垂直離着陸機に異常が発生した場合に運転モードがいずれの正常モードであるかに応じて、運転モードが異常着陸モードに設定される。異常着陸モードでは垂直離着陸機の垂直着陸が行われるため、垂直離着陸機が飛行している状態を異常着陸モードにより速やかに終了させることができる。このため、垂直離着陸機に異常が発生した場合の安全性を高めることができる。
第1実施形態におけるeVTOLの構成を示す図。 飛行システム及び管理システムの電気的な構成を示すブロック図。 飛行制御処理の手順を示すフローチャート。 診断準備処理の手順を示すフローチャート。 緊急着陸モード処理の手順を示すフローチャート。 再設定モード処理の手順を示すフローチャート。 飛行可能範囲算出処理の手順を示すフローチャート。 正常モード処理の手順を示すフローチャート。 点検処理の手順を示すフローチャート。 第2実施形態における飛行制御処理の手順を示すフローチャート。
以下に、図面を参照しながら本開示を実施するための複数の形態を説明する。各形態において先行する形態で説明した事項に対応する部分には同一の参照符号を付して重複する説明を省略する場合がある。各形態において構成の一部のみを説明している場合は、構成の他の部分については先行して説明した他の形態を適用することができる。各実施形態で具体的に組み合わせが可能であることを明示している部分同士の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても実施形態同士を部分的に組み合せることも可能である。
<第1実施形態>
図1に示す飛行システム30は、eVTOL10に搭載されている。eVTOL10は、電動垂直離着陸機である。電動垂直離着陸機は、電動式の垂直離着陸機であり、垂直離着陸することが可能である。eVTOLは、electric Vertical Take-Off and Landing aircraftの略称である。eVTOL10は、大気中を飛行する電動式の航空機であり、飛行体及び電動航空機に相当する。eVTOL10は、乗員が乗る有人飛行体である。eVTOL10の乗員には、操縦者としてのパイロットが含まれる。飛行システム30は、eVTOL10を飛行させるために駆動するシステムである。飛行システム30は、推進システムと称されることがある。
eVTOL10は、機体11及びロータ20を有している。機体11は、機体本体12及び翼13を有している。機体本体12は、機体11の胴体であり、例えば前後に延びた形状になっている。機体本体12は、乗員が乗るための乗員室を有している。翼13は、機体本体12から延びており、機体本体12に複数設けられている。翼13は固定翼である。複数の翼13には、主翼、尾翼などが含まれている。
ロータ20は、機体11に複数設けられている。eVTOL10には、少なくとも4つのロータ20が設けられている。ロータ20は、機体本体12及び翼13のそれぞれに設けられている。ロータ20は、ロータ軸線を中心に回転する。ロータ軸線は、ロータ20の回転軸線であり、ロータ20の中心線に一致している。
ロータ20は、ブレード21、ロータヘッド22及びロータシャフト23を有している。ブレード21は、周方向CDに複数並べられている。ロータヘッド22は、複数のブレード21を連結している。ブレード21は、ロータヘッド22から径方向RDに延びている。ブレード21は、ロータシャフト23と共に回転する羽根である。ロータシャフト23は、ロータ20の回転軸であり、ロータヘッド22からロータ軸線に沿って延びている。
eVTOL10は、チルトロータ機である。eVTOL10においては、ロータ20を傾けることが可能になっている。すなわち、ロータ20のチルト角が調整可能になっている。例えば、eVTOL10が上昇する場合には、ロータ軸線が上下方向に延びるようにロータ20の向きが設定される。この場合、ロータ20は、eVTOL10に揚力を生じさせるためのリフト用ロータとして機能する。すなわち、ロータ20は、回転翼としての役割を果たすことが可能である。リフト用ロータは、eVTOL10をホバリングさせるためのホバリング用ロータとしても機能する。また、リフト用ロータは、eVTOL10を下降させることも可能である。なお、ホバリング用ロータはホバー用ロータと称されることがある。
eVTOL10が前方に進む場合には、ロータ軸線が前後方向に延びるようにロータ20の向きが設定される。この場合、ロータ20は、eVTOL10に推力を生じさせるためのクルーズ用ロータとして機能する。本実施形態では、パイロットにとっての前方をeVTOL10にとっての前方としている。なお、パイロットにとっての前方に関係なく、水平方向のうちeVTOL10が進む向きを前方としてもよい。この場合、eVTOL10は、進行方向を変えても常に前方に進んでいることになる。
図2に示すように、eVTOL10は、チルト機構38を有している。チルト機構38は、モータ等を含んで構成されており、ロータ20のチルト角を調整するために駆動する。チルト機構38は、チルト駆動部と称されることがある。例えば、eVTOL10においては、翼13を機体本体12に対して相対的に傾けることが可能になっている。すなわち、翼13ごとロータ20を傾けることが可能になっている。このeVTOL10においては、機体本体12に対する翼13の傾斜角度が調整されることで、ロータ20のチルト角が調整される。このeVTOL10においては、翼13の傾斜角度を調整する機構がチルト機構38である。
なお、eVTOL10においては、ロータ20が機体11に対して相対的に傾くことが可能になっていてもよい。例えば、翼13に対するロータ20の相対的な傾斜角度が調整されることで、ロータ20のチルト角が調整されてもよい。
図1、図2に示すように、飛行システム30は、バッテリ31、分配器32、通信装置34、記憶装置35、センサ群36、撮像装置37、チルト機構38、飛行制御装置40、EPU50を有している。EPU50は、回転センサ55、電流センサ56、電圧センサ57を有している。図2では、バッテリ31をBT、通信装置34をFCU、記憶装置35をFSD、センサ群36をFSG、撮像装置37をIMD、飛行制御装置40をFCD、と図示している。また、回転センサ55をRS、電流センサ56をIS、電圧センサ57をVSと図示している。なお、図2では、分配器32の図示を省略している。
EPU50は、ロータ20を駆動回転させるために駆動する装置であり、駆動装置に相当する。EPUは、Electric Propulsion Unitの略称である。EPU50は、電駆動装置と称されることがある。EPU50は、複数のロータ20のそれぞれに対して個別に設けられている。EPU50は、ロータ軸線に沿ってロータ20に並べられている。複数のEPU50はいずれも、機体11に固定されている。EPU50は、ロータ20を回転可能に支持している。EPU50は、ロータシャフト23に機械的に接続されている。複数のEPU50には、機体11の外側にはみ出した状態で機体11に固定されたEPU50、及び機体11の内側に埋め込まれた状態で機体11に固定されたEPU50、の少なくとも一方が含まれている。
ロータ20は、EPU50を介して機体11に固定されている。EPU50は、ロータ20に対して相対的に傾くということが生じないようになっている。EPU50は、ロータ20と共に傾くことが可能になっている。ロータ20のチルト角が調整される場合、ロータ20と共にEPU50の向きが設定されることになる。
EPU50は、モータ装置80及びインバータ装置60を有している。モータ装置80は、モータ及びモータハウジングを有している。モータはモータハウジングに収容されている。モータは、複数相の交流モータであり、例えば3相交流方式の回転電機である。モータは、eVTOL10の飛行駆動源である電動機として機能する。モータは、回転子及び固定子を有している。モータは、バッテリ31の電力により駆動される。EPU50は、モータの駆動によりロータ20を駆動回転させる。モータとしては、例えばブラシレスモータが用いられている。なお、モータとしては、誘導モータやリアクタンスモータが用いられてもよい。
インバータ装置60は、インバータ及びインバータハウジングを有している。インバータはインバータハウジングに収容されている。インバータは、モータに供給する電力を変換することでモータを駆動する。インバータは、駆動部と称されることがある。インバータは、モータに供給される電力を直流から交流に変換する。インバータは、電力を変換する電力変換部である。インバータは、複数相の電力変換部であり、複数相のそれぞれについて電力変換を行う。インバータは、例えば3相インバータである。モータは、インバータから供給される電圧及び電流に応じて駆動する。
EPU50においては、センサ55~57の検出結果などに応じてモータの駆動が制御される。例えば、EPU50は、モータの駆動を制御する駆動制御部を有している。駆動制御部は、インバータ、センサ55~57に電気的に接続されている。センサ55~57は、検出結果を駆動制御部に対して出力する。駆動制御部は、インバータを介してモータ制御を行う。駆動制御部は、飛行制御装置40に電気的に接続されており、飛行制御装置40からの信号に応じてモータ制御を行う。なお、飛行制御装置40がEPU50についてモータ等の制御を直接的に行ってもよい。
回転センサ55は、モータに対して設けられている。回転センサ55は、モータの回転数を検出する。回転センサ55は、例えばエンコーダやレゾルバなどを含んで構成されている。電流センサ56は、モータに流れる電流をモータ電流として検出する。電流センサ56は、例えば複数相のそれぞれについてモータ電流を検出する。電圧センサ57は、インバータから出力される電圧をインバータ電圧として検出する。
バッテリ31は、複数のEPU50に電気的に接続されている。バッテリ31は、EPU50に電力を供給する電力供給部であり、電源部に相当する。バッテリ31は、EPU50に直流電圧を印加する直流電圧源である。バッテリ31は、充放電可能な2次電池を有している。この2次電池としては、リチウムイオン電池、ニッケル水素電池などがある。なお、電源部としては、バッテリ31に加えて又は代えて、燃料電池や発電機などが用いられてもよい。バッテリ31は、電力を蓄えることが可能であり、蓄電装置に相当する。
分配器32は、バッテリ31及び複数のEPU50に電気的に接続されている。分配器32は、バッテリ31からの電力を複数のEPU50に分配する。バッテリ31は、分配器32を介して複数のEPU50に電気的に接続されている。バッテリ31は、分配器32を介してEPU50に電力を供給する。バッテリ31の電圧を高電圧と称すると、EPU50において後述するインバータには高電圧が印加される。なお、バッテリ31の電力が複数のEPU50に供給される構成であれば、分配器32がなくてもよい。分配器32がなくてもよい構成としては、例えば、複数のEPU50のそれぞれに個別に電源部が設けられた構成がある。 図2に示す飛行制御装置40は、例えばECUであり、eVTOL10を飛行させるための飛行制御を行う。飛行制御装置40は、飛行システム30を制御する制御装置であり、例えばEPU50を制御する。ECUは、Electronic Control Unitの略称である。飛行制御装置40は、例えばプロセッサ、メモリ、I/O、これらを接続するバスを備えるマイクロコンピュータを主体として構成されている。マイクロコンピュータはマイコンと称されることがある。メモリは、コンピュータによって読み取り可能なプログラム及びデータを非一時的に格納する非遷移的実体的記憶媒体である。また、非遷移的実体的記憶媒体は、non-transitory tangible storage mediumであり、半導体メモリ又は磁気ディスクなどによって実現される。
飛行制御装置40は、記憶装置35、EPU50及びチルト機構38に電気的に接続されている。飛行制御装置40は、メモリ及び記憶装置35の少なくとも一方に記憶された制御プログラムを実行することで、飛行制御に関する各種の処理を実行する。飛行制御装置40は、各種センサの検出結果などに応じて飛行制御を行う。この飛行制御には、EPU50を駆動する駆動制御、チルト角を調整するためにチルト機構38を制御するチルト角制御、などが含まれている。記憶装置35は、制御プログラムなど飛行制御に関する情報を記憶している。各種センサには、センサ群36の各センサ、回転センサ55、電流センサ56及び電圧センサ57などが含まれている。なお、記憶装置35は、飛行制御装置40に含まれていてもよい。
飛行制御装置40は、通信装置34、センサ群36、撮像装置37に電気的に接続されている。通信装置34は、eVTOL10とは異なる外部装置との通信が可能である。通信装置34は、飛行制御装置40に対して情報の出力及び入力が可能である。
センサ群36には、複数のセンサが含まれている。例えば、センサ群36には、外気温度を検出するセンサ、eVTOL10の飛行速度を検出するセンサ、eVTOL10の高度を検出するセンサなどが含まれている。センサ群36の各センサは、検出結果を飛行制御装置40に対して出力する。
撮像装置37は、eVTOL10の外部及び内部の画像を撮像することが可能である。撮像装置37は、動画像及び静止画像の少なくとも一方を撮像可能である。撮像装置37は、例えばカメラである。撮像装置37は、撮像した画像に関する情報を飛行制御装置40に対して出力する。
eVTOL10は、管理システム150により管理される。管理システム150は、管理センタ155に設けられている。管理センタ155は、管理システム150によりeVTOL10を管理することが可能な施設である。管理センタ155は、管制センタ及び航空管制センタと称されることがある。
管理システム150は、eVTOL10を管制することが可能である。例えば、管理システム150は、eVTOL10の飛行について管理及び制限することが可能である。管理システム150は、eVTOL10の飛行を制御可能であってもよい。管理システム150は、管理装置151、記憶装置152及び通信装置153を有している。管理装置151は、飛行制御装置40と同様に、マイコンを主体として構成されている。管理装置151は、管理システム150を制御する制御装置である。管理装置151は、記憶装置152及び通信装置153に電気的に接続されている。
記憶装置152は、eVTOL10に関する情報を記憶している。記憶装置152は、複数の記憶領域を有している。複数の記憶領域には、例えば第1記憶領域152a、第2記憶領域152b、第3記憶領域152cが含まれている。これら記憶領域152a,152b,152cには、eVTOL10に関する情報が記憶されている。
例えば、第1記憶領域152aには、例えば着陸場のデータベースが記憶されている。着陸場は、eVTOL10が着陸可能な場所である。着陸場は、eVTOL10の離着陸が可能な場所でもあり、離着陸場及び離発着場と称されることがある。着陸場のデータベースには、複数の着陸場に関する情報が含まれている。着陸場に関する情報には、着陸場の位置及び大きさなどが含まれている。記憶装置152には、着陸場についての最新情報が第1記憶領域152a等に記憶されている。着陸場の最新情報には、飛行体などによる着陸場の利用状況に関する情報、eVTOL10が着陸場を利用可能であるか否かに関する情報などが含まれている。着陸場は、飛行体が離陸及び着陸できる場所であり、発着場及び飛行場と称されることがある。着陸場は、eVTOL10の出発地及び目的地になる場所である。
第2記憶領域152bには、例えば天候情報が記憶されている。天候に関する天候情報としては、複数の着陸場についての天候、着陸場まで飛行するための飛行ルートについての天候、などがある。第3記憶領域152cには、例えば飛行制限空域情報が記憶されている。飛行制限空域情報は、eVTOL10の飛行が制限される空域及び地域に関する情報である。
通信装置153は、eVTOL10が有する通信装置34との無線通信が可能である。通信装置153は、管理装置151に対して情報の出力及び入力が可能である。管理センタ155とeVTOL10との情報の授受が通信装置34,153により可能になっている。管理装置151と飛行制御装置40とは、通信装置34,153を介して各種情報の送信及び受信が可能になっている。
eVTOL10から管理センタ155に送信される各種情報には、飛行情報が含まれている。飛行情報としては、eVTOL10に異常が発生した場合にその異常の態様を示す情報、及びeVTOL10が飛行可能な範囲を示す情報がある。また、飛行情報としては、eVTOL10の緊急着陸を管理センタ155に要請する情報、及びeVTOL10に搭乗した乗員の救助を要請する情報がある。eVTOL10が管理センタ155から受信する各種情報には、管理情報が含まれている。管理情報としては、eVTOL10が着陸可能な着陸場を指示する情報がある。
飛行制御装置40は、eVTOL10の異常を診断する異常診断を行うことが可能である。飛行制御装置40は、eVTOL10の異常診断として、eVTOL10に異常が発生したか否かの判定を行う。飛行制御装置40による異常診断は、eVTOL10の運転状態に応じて行われる。例えば、eVTOL10が離陸する前である場合、飛行制御装置40は、eVTOL10が離陸前であることに応じた内容で異常診断を行う。
飛行制御装置40には、診断装置160が電気的に着脱可能に接続される。診断装置160は、eVTOL10が正常であることを確認するための点検処理を行う。例えば、飛行制御装置40によりeVTOL10での異常発生が診断され、作業者による修理等によりeVTOL10の異常が解消された場合に、診断装置160による点検処理が行われる。診断装置160は、eVTOL10が正常であることを点検処理により診断するための装置である。診断装置160は、点検処理を行うために飛行制御装置40に一時的に接続される。診断装置160は、飛行制御装置40と同様に、マイコンを主体として構成されている。飛行制御装置40と診断装置160とは、点検処理に必要な情報、及び異常解消後に必要な情報などの授受を行う。なお、診断装置160は、飛行制御装置40との無線通信により情報の授受を行ってもよい。診断装置160は、外部コントローラと称されることがある。
図2では、管理装置151をATCD、記憶装置152をATSD、通信装置153をATCU、管理センタ155をATCC、と図示している。また、第1記憶領域152aをSAa、第2記憶領域152bをSAb、第3記憶領域152cをSAc、と図示している。さらに、診断装置160をECDと図示している。
飛行制御装置40は、eVTOL10を飛行させるための飛行制御処理を行う。飛行制御装置40は、飛行制御処理において例えばEPU50を介してロータ20の駆動回転を制御する。eVTOL10は垂直離着陸機に相当し、飛行制御装置40は垂直離着陸機の制御装置に相当する。飛行制御装置40は、フライトコントローラ及び内部コントローラと称されることがある。
飛行制御処理について、図3~図8のフローチャートを参照しつつ説明する。飛行制御装置40は、飛行制御処理を所定の制御周期で繰り返し実行する。飛行制御装置40は、飛行制御処理の各ステップの処理を実行する機能を有している。
飛行制御装置40は、図3に示すステップS101にて、診断準備を行う。飛行制御装置40は、eVTOL10の異常診断を所定の診断条件で行う。診断準備は、eVTOL10の異常診断を行うための準備として、診断条件を設定するための処理である。飛行制御装置40は、診断準備において、現在の運転モードに応じて診断条件を設定する。飛行制御装置40におけるステップS101の処理を実行する機能が条件設定部に相当する。S101についての詳細説明は後述する。
飛行制御装置40は、ステップS102にて異常診断を行う。飛行制御装置40は、現在の運転モードに応じて異常診断を行う。例えば、飛行制御装置40は、運転モードに応じて設定された診断条件で異常診断を行う。運転モードは、飛行制御装置40がeVTOL10を運転するために設定されるモードである。飛行制御装置40は、都度の運転モードに応じてeVTOL10を運転する。飛行制御装置40により運転されるeVTOL10の運転状態は、運転モードに応じて変化する。eVTOL10の飛行態様は運転モードに応じて変化する。運転モードは、eVTOL10の飛行態様を変化させることが可能である。
飛行制御装置40は、異常診断として、eVTOL10について異常が発生しているか否かの判定を行う。飛行制御装置40におけるステップS102の処理を実行する機能が異常診断部に相当する。飛行制御装置40は、異常発生と診断した場合、ステップS103に進む。一方で、飛行制御装置40は、異常が発生していないと診断した場合、ステップS113に進む。
飛行制御装置40は、ステップS113にて正常モード処理を行う。飛行制御装置40は、正常モード処理において運転モードを正常モードに設定する。飛行制御装置40は、運転モードの内容に応じてeVTOL10を運転する。すなわち、飛行制御装置40は、運転モードの内容に応じて飛行制御を行う。運転モードとして設定可能なモードは複数ある。これらモードには、正常モード及びフェイルセーフモードが含まれている。正常モードは、異常が発生しておらず正常な状態のeVTOL10を飛行させるためのモードである。正常モードとしては、例えば離陸準備モード、垂直離陸モード、クルーズモード、ホバリングモード、垂直着陸モードがある。飛行制御装置40におけるステップS113の処理を実行する機能が正常設定部に相当する。
飛行制御装置40は、運転モードが正常モードに設定された状態では、正常モードにて行われる処理の少なくとも一部を自動で実行することが可能である。例えば、パイロットによる操作が行われていない状態で飛行制御装置40が所定の処理を行うことが自動に含まれる。運転モードが正常モードに設定されている場合、飛行制御装置40は、eVTOL10を飛行させるための処理の少なくとも一部を自動で行う。例えば、運転モードが垂直離陸モードに設定された状態では、eVTOL10を垂直離陸させるための処理の少なくとも一部が飛行制御装置40により自動で行われる。同様に、離陸準備モード、クルーズモード、ホバリングモード及び垂直着陸モードのそれぞれについて、これらモードで行われる処理の少なくとも一部が飛行制御装置40により自動で行われる。
正常モード処理については、図8のフローチャートを参照しつつ説明する。飛行制御装置40は、正常モード処理のステップS601にて、離陸準備するか否かの離陸準備判定を行う。離陸準備判定は、eVTOL10が着陸中である場合に行われる。本実施形態では、eVTOL10が着陸した状態にあることを着陸中と称する。eVTOL10が着陸中である場合、このeVTOL10は、飛行しておらずに陸地に存在している。eVTOL10が着陸中である場合としては、例えばeVTOL10が離陸する前の状態、及びeVTOL10が着陸した後の状態がある。なお、飛行体については、着陸中が着陸状態に相当する。
離陸準備判定では、例えばeVTOL10の離陸準備を行うための操作がパイロットにより行われた場合に、飛行制御装置40が離陸準備を行うと判断する。eVTOL10の離陸準備を行うための操作としては、例えばeVTOL10の電源スイッチをオンするオン操作がある。なお、パイロットによる操作はパイロットの指示に相当する。パイロットによる操作としては、手足等による物理的な操作、及び音声による操作などがある。
飛行制御装置40は、eVTOL10の離陸準備を行う場合にステップS602に進み、運転モードを離陸準備モードに設定する。離陸準備モードは、eVTOL10が離陸する準備を行うためのモードである。運転モードが離陸準備モードである場合、飛行制御装置40は、eVTOL10が離陸するために必要な離陸準備を行う。この場合、飛行制御装置40は、例えばeVTOL10が垂直離陸するための準備として、ロータ20がリフト用ロータとして機能するようにチルト角を調整する。飛行制御装置40は、チルト機構38を駆動させてチルト角を調整する。
ステップS601が否定判断された場合、飛行制御装置40は、ステップS603に進み、eVTOL10が垂直離陸するか否かを判定する。例えば、eVTOL10の離陸準備が完了した状態で、eVTOL10を垂直離陸させるための操作がパイロットにより行われた場合、飛行制御装置40は、eVTOL10に垂直離陸させると判断する。
飛行制御装置40は、eVTOL10を垂直離陸させる場合にステップS604に進み、運転モードを垂直離陸モードに設定する。垂直離陸モードは、eVTOL10を垂直離陸させるためのモードである。運転モードが垂直離陸モードである場合、飛行制御装置40は、eVTOL10が垂直離陸するようにロータ20を駆動回転させる。飛行制御装置40は、垂直離陸モードにおいてリフト用ロータとして機能するロータ20を駆動回転させる。垂直離陸モードでは、eVTOL10が滑走を行わずに垂直方向に上昇することで離陸地点から垂直離陸する。
ステップS603が否定判断された場合、飛行制御装置40は、ステップS605に進み、eVTOL10をクルーズさせるか否かを判定する。例えば、eVTOL10の垂直離陸が完了した状態で、eVTOL10をクルーズさせるための操作がパイロットにより行われた場合、飛行制御装置40は、eVTOL10にクルーズさせると判断する。本実施形態では、eVTOL10が水平方向に移動するように飛行することをクルーズと称する。
飛行制御装置40は、eVTOL10をクルーズさせる場合にステップS606に進み、運転モードをクルーズモードに設定する。クルーズモードは、eVTOL10をクルーズにより飛行させるためのモードである。運転モードがクルーズモードである場合、飛行制御装置40は、eVTOL10が水平飛行で前方に進むようにロータ20を駆動回転させる。飛行制御装置40は、クルーズ用ロータとして機能するロータ20を駆動回転させる。クルーズモードでは、例えばeVTOL10が所定の飛行ルートで所定の巡航高度及び所定の巡航速度を維持するように巡航する。飛行ルートは、eVTOL10が出発地から目的地まで飛行するためのルートである。飛行ルートには、eVTOL10にとっての進路及び経路の少なくとも一方が含まれる。
ステップS605が否定判断された場合、飛行制御装置40は、ステップS607に進み、eVTOL10を垂直着陸させるか否かを判断する。例えば、eVTOL10のクルーズが完了してeVTOL10が目的地の上空に到達し、eVTOL10を垂直着陸させるための操作がパイロットにより行われた場合、飛行制御装置40は、eVTOL10を垂直着陸させると判断する。
飛行制御装置40は、eVTOL10を垂直着陸させる場合にステップS608に進み、運転モードを垂直着陸モードに設定する。垂直着陸モードは、eVTOL10を垂直着陸させるためのモードである。運転モードが垂直着陸モードである場合、飛行制御装置40は、eVTOL10が垂直着陸するようにロータ20を駆動回転させる。飛行制御装置40は、垂直着陸モードにおいてリフト用ロータとして機能するロータ20を駆動回転させる。垂直着陸モードでは、eVTOL10が垂直方向に下降することで滑走せずに着陸地点に垂直着陸する。飛行制御装置40は、eVTOL10の垂直着陸が完了した後に垂直着陸モードを解除してもよい。
ステップS607が否定判断された場合、飛行制御装置40は、ステップS609に進み、eVTOL10をホバリングさせるか否かを判定する。例えば、eVTOL10がクルーズしている状態で、eVTOL10をホバリングさせるための操作がパイロットにより行われた場合、飛行制御装置40は、eVTOL10にホバリングさせると判断する。
飛行制御装置40は、eVTOL10をホバリングさせる場合にステップS610に進み、運転モードをホバリングモードに設定する。ホバリングモードは、eVTOL10をホバリングさせるためのモードである。運転モードがホバリングモードである場合、飛行制御装置40は、eVTOL10が空中に停止したかのように飛行するようにロータ20を駆動回転させる。飛行制御装置40は、ホバリング用ロータとして機能するロータ20を駆動回転させる。ホバリングモードでは、eVTOL10が例えば所定高度及び所定位置を維持するように浮遊した状態になる。
飛行制御装置40は、運転モードを切り替えるモード切替が可能である。例えば、飛行制御装置40は、垂直離陸モードからクルーズモードへのモード切替、クルーズモード及びホバリングモードのうち一方から他方へのモード切替、クルーズモードから垂直着陸モードへのモード切替、が可能である。
なお、運転モードには、モード切替を行うための正常切替モードが正常モードとして含まれていてもよい。例えば、飛行制御装置40は、運転モードが正常切替モードに設定された場合にモード切替を行う。換言すれば、飛行制御装置40がモード切替を行っている場合には、運転モードが正常切替モードに設定されていることになる。
飛行制御装置40は、垂直離陸モードからクルーズモードへのモード切替を行う場合に、eVTOL10を垂直離陸可能な状態からクルーズ可能な状態に変更する。例えば、飛行制御装置40は、ロータ20がリフト用ロータからクルーズ用ロータになるようにチルト機構38を駆動させる。
また、飛行制御装置40は、クルーズモード及びホバリングモードのうち一方から他方へのモード切替を行う場合に、eVTOL10をクルーズ可能な状態及びホバリング可能な状態のうち一方から他方に変更する。例えば、飛行制御装置40は、ロータ20がクルーズ用ロータ及びホバリング用ロータのうち一方から他方になるようにチルト機構38を駆動させる。
さらに、飛行制御装置40は、クルーズモードから垂直着陸モードへのモード切替を行う場合に、eVTOL10をクルーズ可能な状態から垂直着陸可能な状態に変更する。例えば、飛行制御装置40は、ロータ20がクルーズ用ロータからリフト用ロータになるようにチルト機構38を駆動させる。
次に、ステップS101の診断準備処理について、図4のフローチャートを参照しつつ説明する。eVTOL10は、装置及び機器を複数ずつ有しており、これら装置及び機器を運転モードに応じて使い分けるように駆動させて飛行する。このため、装置及び機器のいずれかに異常が発生した時の運転モードがどのモードであるかによって、eVTOL10の飛行に支障が出やすい場合と出にくい場合とが想定される。そこで、飛行制御装置40は、診断準備処理において、eVTOL10の異常を診断するための診断条件を運転モードに応じて設定する。診断条件は、運転モードが複数の正常モードのいずれに設定されているかに応じて設定される。
診断条件としては、例えば診断周期、診断対象、診断基準がある。診断周期は、例えばステップS102の異常診断を行う周期である。診断対象は、eVTOL10において異常診断の対象になる装置及び機器である。診断対象としては、例えばEPU50及びチルト機構38などがある。診断基準は、飛行制御装置40が取得する各種情報について、eVTOL10に異常が発生したか否かを判定するための判定基準である。判定基準は、例えばeVTOL10が正常であることを示す正常範囲として設定される。正常範囲は許容範囲と称されることがある。
本実施形態では、eVTOL10に発生する異常として、eVTOL10が着陸できる程度に飛行を継続できる異常を想定している。例えば、少なくとも4つのロータ20が搭載されたeVTOL10において少なくとも2つのロータ20を駆動回転させることが可能な異常を想定している。この異常が発生した場合、eVTOL10は、少なくとも2つのロータ20を駆動回転させることで着陸可能である。例えば、eVTOL10の異常としてEPU50の故障が発生した場合には、故障したEPU50の駆動を停止させ、正常なEPU50によりロータ20を駆動回転させる。
飛行制御装置40は、診断準備処理のステップS201において、現在の運転モードを取得する。診断準備処理の説明においては、現在の運転モードを単に運転モードと称することがある。飛行制御装置40は、ステップS202において、運転モードが垂直離陸モードであるか否かを判定する。運転モードが垂直離陸モードである場合、飛行制御装置40は、ステップS203に進み、垂直離陸モードの診断条件を設定する。飛行制御装置40は、垂直離陸モードの診断条件として、診断周期、診断対象及び診断基準のそれぞれを設定する。飛行制御装置40におけるステップS203の処理を実行する機能が垂直離陸周期部に相当する。
飛行制御装置40は、垂直離陸モードの診断周期について、所定の垂直離陸周期を診断周期として設定する。垂直離陸周期は、例えば飛行制御処理の制御周期とほぼ同じ周期である。飛行制御装置40は、運転モードが垂直離陸モードである場合に、飛行制御処理を行うたびにステップS102の異常診断を実行する。
飛行制御装置40は、垂直離陸モードの診断対象について、eVTOL10の垂直離陸のために駆動させる装置及び機器を診断対象として設定する。この診断対象には、飛行制御装置40が垂直離陸モードで駆動させる装置及び機器が含まれている。垂直離陸モードの診断対象には、例えばEPU50及びチルト機構38が含まれている。なお、垂直離陸モードの診断対象には、eVTOL10が垂直離陸してから目的地に到着するまでに駆動させる装置及び機器が含まれている。この診断対象には、飛行制御装置40が垂直離陸モード、クルーズモード、垂直着陸モード、ホバリングモード及びモード切替で駆動させる装置及び機器が含まれている。
飛行制御装置40は、垂直離陸モードの診断基準について、eVTOL10の垂直離陸のために取得する各種情報のそれぞれの正常範囲を診断基準として設定する。この診断基準が設定される各種情報には、飛行制御装置40が垂直離陸モードで取得する各種情報が含まれている。なお、垂直離陸モードにて診断基準が設定される各種情報には、eVTOL10が垂直離陸してから目的地に到着するまでに取得する各種情報が含まれている。例えばこの各種情報には、飛行制御装置40が垂直離陸モード、クルーズモード、垂直着陸モード、ホバリングモード及びモード切替のそれぞれで取得する各種情報が含まれている。
ステップS202が否定判断された場合、飛行制御装置40は、ステップS204に進み、運転モードがクルーズモードであるか否かを判定する。運転モードがクルーズモードである場合、飛行制御装置40は、ステップS205に進み、クルーズモードの診断条件を設定する。飛行制御装置40は、クルーズモードの診断条件として、診断周期、診断対象及び診断基準のそれぞれを設定する。飛行制御装置40におけるステップS205の処理を実行する機能がクルーズ周期部に相当する。
飛行制御装置40は、クルーズモードの診断周期をeVTOL10の飛行速度に応じて設定する。飛行制御装置40は、センサ群36からの検出結果を用いてeVTOL10の飛行速度を取得する。飛行制御装置40は、eVTOL10の飛行速度が所定の判定速度よりも速いか否かを判定する。飛行速度が判定速度よりも速い場合、飛行制御装置40は、所定のクルーズ周期を診断周期として設定する。判定値は、例えばクルーズモードに対して設定された所定の巡航速度である。クルーズ周期は、例えば垂直離陸周期よりも長い周期である。また、クルーズ周期は、飛行制御処理の制御周期よりも長い周期である。例えば、飛行制御装置40は、運転モードがクルーズモードである場合に、飛行制御処理を所定の複数回行うごとにステップS102の異常診断を1回実行する。
一方、飛行速度が判定速度よりも速くない場合、飛行制御装置40は、診断周期をクルーズ周期よりも短い周期に設定する。この場合、飛行制御装置40は、例えば診断周期を垂直離陸周期とほぼ同じ周期に設定する。飛行制御装置40は、運転モードがクルーズモードであり、且つ飛行速度が判定速度よりも速くない場合に、飛行制御処理を行うたびにステップS102の異常診断を実行する。
飛行制御装置40は、クルーズモードの診断対象について、eVTOL10のクルーズのために駆動させる装置及び機器を診断対象として設定する。この診断対象には、飛行制御装置40がクルーズモードで駆動させる装置及び機器が含まれている。クルーズモードの診断対象には、例えばEPU50及びチルト機構38が含まれている。なお、クルーズモードの診断対象には、eVTOL10がクルーズ等により目的地に到着するまでに駆動させる装置及び機器が含まれている。この診断対象には、飛行制御装置40がクルーズモード、垂直着陸モード、ホバリングモード及びモード切替で駆動させる装置及び機器が含まれている。
飛行制御装置40は、クルーズモードの診断基準について、eVTOL10のクルーズのために取得する各種情報のそれぞれの正常範囲を診断基準として設定する。この診断基準が設定される各種情報には、飛行制御装置40がクルーズモードで取得する各種情報が含まれている。なお、クルーズモードにて診断基準が設定される各種情報には、eVTOL10がクルーズから目的地に到着するまでに取得する各種情報が含まれている。例えばこの各種情報には、垂直離陸モードを除いて、飛行制御装置40がクルーズモード、垂直着陸モード、ホバリングモード及びモード切替のそれぞれで取得する各種情報が含まれている。
ステップS204が否定判断された場合、飛行制御装置40は、ステップS206に進み、運転モードが垂直着陸モードであるか否かを判定する。運転モードが垂直着陸モードである場合、飛行制御装置40は、ステップS207に進み、垂直着陸モードの診断条件を設定する。飛行制御装置40は、垂直着陸モードの診断条件として、診断周期、診断対象及び診断基準のそれぞれを設定する。
飛行制御装置40は、垂直着陸モードの診断周期について、所定の垂直着陸周期を診断周期として設定する。垂直着陸周期は、例えばクルーズ周期よりも短い周期である。垂直着陸周期は、垂直離陸周期とほぼ同じ周期である。例えば、飛行制御装置40は、運転モードが垂直着陸モードである場合に、飛行制御処理を行うたびにステップS102の異常診断を実行する。
飛行制御装置40は、垂直着陸モードの診断対象について、eVTOL10の垂直着陸のために駆動させる装置及び機器を診断対象として設定する。この診断対象には、飛行制御装置40が垂直着陸モードで駆動させる装置及び機器が含まれている。この診断対象には、例えばEPU50が含まれている一方で、チルト機構38は含まれていない。これは、eVTOL10が垂直着陸した後にはチルト機構38を駆動させる必要がないとしたためである。eVTOL10については、垂直着陸している最中にチルト機構38の異常を発見しなくても、垂直着陸した後にチルト機構38の異常を発見することが可能である。
飛行制御装置40は、垂直着陸モードの診断基準について、eVTOL10の垂直着陸のために取得する各種情報のそれぞれの正常範囲を診断基準として設定する。診断基準が設定される各種情報には、飛行制御装置40が垂直着陸モードで取得する各種情報が含まれている。
ステップS206が否定判断された場合、飛行制御装置40は、ステップS208に進み、運転モードがホバリングモードであるか否かを判定する。運転モードがホバリングモードである場合、飛行制御装置40は、ステップS209に進み、ホバリングモードの診断条件を設定する。飛行制御装置40は、ホバリングモードの診断条件として、診断周期、診断対象及び診断基準のそれぞれを設定する。
飛行制御装置40は、ホバリングモードの診断周期について、所定のホバリング周期を診断周期として設定する。ホバリング周期は、例えばクルーズ周期よりも短い周期である。ホバリング周期は、例えば垂直離陸周期とほぼ同じ周期である。例えば、飛行制御装置40は、運転モードがホバリングモードにある場合に、飛行制御処理を行うたびにステップS102の異常診断を実行する。
飛行制御装置40は、ホバリングモードの診断対象について、eVTOL10のホバリングのために駆動させる装置及び機器を診断対象として設定する。この診断対象には、飛行制御装置40がホバリングモードで駆動させる装置及び機器が含まれている。ホバリングモードの診断対象には、例えばEPU50及びチルト機構38が含まれている。なお、ホバリングモードの診断対象には、eVTOL10がホバリングしてから目的地に到着するまでに駆動させる装置及び機器が含まれている。この診断対象には、クルーズモードと同様に、飛行制御装置40がクルーズモード、垂直着陸モード、ホバリングモード及びモード切替で駆動させる装置及び機器が含まれる。
飛行制御装置40は、ホバリングモードの診断基準について、eVTOL10のホバリングのために取得する各種情報のそれぞれの正常範囲を診断基準として設定する。この診断基準が設定される各種情報には、飛行制御装置40がホバリングモードで取得する各種情報が含まれている。なお、ホバリングモードにて診断基準が設定される各種情報には、eVTOL10がホバリングしてから目的地に到着するまでに取得する各種情報が含まれている。例えばこの各種情報には、クルーズモードと同様に垂直離陸モードを除いて、飛行制御装置40がクルーズモード、垂直着陸モード、ホバリングモード及びモード切替のそれぞれで取得する各種情報が含まれている。
ステップS208が否定判断された場合、飛行制御装置40は、ステップS210に進み、モード切替中であるか否かを判定する。モード切替中である場合、飛行制御装置40は、モード切替を行っている最中であるとして、ステップS211に進み、モード切替中の診断条件を設定する。飛行制御装置40は、モード切替中の診断条件として、診断周期、診断対象及び診断基準のそれぞれを設定する。
飛行制御装置40は、モード切替中の診断周期について、所定のモード切替周期を診断周期として設定する。モード切替周期は、例えばクルーズ周期よりも短い周期である。モード切替周期は、垂直離陸周期とほぼ同じ周期である。例えば、飛行制御装置40は、モード切替中に、飛行制御処理を行うたびにステップS102の異常診断を実行する。
飛行制御装置40は、モード切替中の診断対象について、eVTOL10においてモード切替中に駆動させる装置及び機器を診断対象として設定する。この診断対象には、EPU50及びチルト機構38の少なくともチルト機構38が含まれている。なお、モード切替中の診断対象には、eVTOL10が垂直離陸した後にモード切替してから目的地に到着するまでに駆動させる装置及び機器が含まれている。この診断対象には、ホバリングモードと同様に、飛行制御装置40がクルーズモード、垂直着陸モード、ホバリングモード及びモード切替で駆動させる装置及び機器が含まれる。
飛行制御装置40は、モード切替中の診断基準について、eVTOL10においてモード切替中に取得する各種情報のそれぞれの正常範囲を診断基準として設定する。なお、モード切替中に診断基準が設定される各種情報には、eVTOL10が垂直離陸した後にモード切替してから目的地に到着するまでに取得する各種情報が含まれている。例えば、この各種情報には、クルーズモード及びホバリングモードと同様に垂直離陸モードを除いて、飛行制御装置40がクルーズモード、垂直着陸モード、ホバリングモード及びモード切替のそれぞれで取得する各種情報が含まれている。
ステップS210が否定判断された場合、飛行制御装置40は、ステップS212に進み、eVTOL10が着陸中であるか否かを判定する。eVTOL10の着陸中としては、例えば垂直着陸モードによるeVTOL10の着陸が完了した場合、運転モードが離陸準備モードである場合、などがある。eVTOL10が着陸中である場合、飛行制御装置40は、ステップS213に進み、着陸中の診断条件を設定する。飛行制御装置40は、着陸中の診断条件として、診断周期、診断対象及び診断基準のそれぞれを設定する。飛行制御装置40におけるステップS213の処理を実行する機能が着陸状態周期部に相当する。
飛行制御装置40は、着陸中の診断周期について、所定の着陸中周期を診断周期として設定する。着陸中周期は、例えば垂直離陸周期よりも長い周期である。着陸中周期はクルーズ周期とほぼ同じ周期である。例えば、飛行制御装置40は、着陸中に飛行制御処理を所定の複数回行うごとにステップS102の異常診断を1回実行する。着陸中周期が着陸状態周期に相当する。
飛行制御装置40は、着陸中の診断対象について、eVTOL10の着陸中に駆動させる装置及び機器を診断対象として設定する。この診断対象には、例えば飛行制御装置40が離陸準備モードで駆動させる装置及び機器が含まれている。また、この診断対象には、例えば垂直着陸モードによるeVTOL10の着陸が完了した後に飛行制御装置40が駆動させる装置及び機器が含まれている。
飛行制御装置40は、着陸中の診断基準について、eVTOL10の着陸中に取得する各種情報のそれぞれの正常範囲を診断基準として設定する。診断基準が設定される各種情報には、飛行制御装置40が着陸中に取得する各種情報が含まれている。
ステップS212が否定判断された場合、飛行制御装置40は、ステップS214に進み、保留処理を行う。飛行制御装置40は、保留処理において診断条件の設定を行わずに、そのまま診断準備処理を終了する。
診断準備処理についてまとめて説明する。飛行制御装置40は、eVTOL10において、異常が発生した装置や機能などの部位を適切に検出できること、異常発生への対処に必要な診断が適正にできること、を前提として診断準備処理を行う。飛行制御装置40は、ステップS203,S205,S207,S209において、運転モードに合わせて診断条件を設定している。飛行制御装置40は、ステップS211,S213において、eVTOL10の動作に合わせて診断条件を設定している。飛行制御装置40は、異常診断を行うことで飛行制御装置40にとっての処理負荷が増加する、ということを抑制できるように診断条件を設定している。飛行制御装置40は、異常診断での誤診断の発生を抑制できるように診断条件を設定している。
診断準備処理のうち診断周期についてまとめて説明する。飛行制御装置40は、eVTOL10が離着陸を行っている最中について、異常を速やかに検知する必要があるので診断周期を短くする。クルーズモードでは、仮にeVTOL10の推力に異常が発生してもeVTOL10が慣性で飛行できる。そこで、飛行制御装置40は、クルーズモードでの診断周期が垂直離陸モードでの診断周期に比べて長くすることで、飛行制御装置40の負荷を低減できる。ただし、eVTOL10の飛行速度が所定の巡航速度以下である場合は、eVTOL10に生じる慣性力が不足しやすいため、飛行制御装置40は診断周期を垂直離陸モードに準じて短くする。
飛行制御装置40は、ホバリングモード中の診断周期及び垂直着陸モード中の診断周期を、垂直離陸モード中の診断周期と同等の周期に設定する。モード切替中は、eVTOL10の機体が不安定になるリスクがあり、診断周期は短い方がよい。このため、飛行制御装置40は、モード切替中の診断周期を、垂直離陸モード中の診断周期と同等の周期に設定する。飛行制御装置40は、着陸中の診断周期を長めに設定する。
診断準備処理のうち診断対象についてまとめて説明する。飛行制御装置40は、稼働中のEPU50を診断対象として異常診断を行う。例えば、クルーズモードでは、飛行制御装置40は、クルーズ用ロータとして機能するロータ20についてEPU50の異常診断を行う。クルーズモードでは、リフト用ロータ又はホバリング用ロータとして機能するロータ20が存在しても、このロータ20についてはEPU50の異常診断の必要がない。このため、クルーズモードでは、リフト用ロータ又はホバリング用ロータとして機能するロータ20が存在しても、飛行制御装置40は、このロータ20についてはEPU50を診断対象外とする。
なお、クルーズモードにおいて、リフト用ロータ又はホバリング用ロータとして機能するロータ20が存在する場合に、飛行制御装置40は、このロータ20についてEPU50を診断対象に含めてもよい。この場合、飛行制御装置40は、リフト用ロータ又はホバリング用ロータとして機能するロータ20について、EPU50の診断周期を長くすることが好ましい。例えば、飛行制御装置40は、この場合の診断周期をクルーズ周期よりも長い周期に設定する。
飛行制御装置40は、モード切替中である場合に、チルト機構38について異常診断を行う。一方で、垂直着陸モードにおいては、eVTOL10の垂直着陸が完了するまでチルト機構38が稼働しないとする。このため、飛行制御装置40はチルト機構38についての異常診断を行う必要がない。また、eVTOL10は着陸中に大きな推力を出力することができない可能性が高い。このため、飛行制御装置40は、eVTOL10において断線及び短絡が発生したことを検出するなど、eVTOL10が大きな推力を必要としない診断項目を診断対象に含める。
診断準備処理のうち診断基準についてまとめて説明する。eVTOL10においては、運転モードに応じてEPU50の作動状態が異なる。また、各種センサの検出結果であるセンサ値については、運転モードに応じて正常範囲が異なる。このため、飛行制御装置40は、EPU50の作動状態及びセンサ値の正常範囲の少なくとも一方に合わせて診断基準を設定する。ただし、運転モードが切り替わっても徐々に変化するセンサ値については、飛行制御装置40は、演算モデルなどを用いて診断基準を徐々に変更していく。運転モードが切り替わっても徐々に変化するセンサ値としては、例えば温度センサのセンサ値などがある。
図3に戻り、飛行制御装置40は、ステップS102にて異常発生と診断した場合に、フェイルセーフモード処理を行う。飛行制御装置40は、フェイルセーフモード処理として、ステップS103~S110の処理を行う。フェイルセーフモードは、異常が発生した状態のeVTOL10を着陸させるためのモードである。フェイルセーフモードでは、eVTOL10が飛行している状態から着陸した状態に退避される。フェイルセーフモードとしては、例えば着陸継続モード、緊急着陸モード、再設定モード、探索飛行モード及び離陸禁止モードがある。緊急着陸モードとしては、直接着陸モード及び一旦上昇モードがある。フェイルセーフモードは、退避モードと称されることがある。eVTOL10がフェイルセーフモードで飛行することがフェイルセーフ飛行及び退避飛行と称されることがある。飛行制御装置40におけるステップS103~S110の処理を実行する機能がフェイルセーフ部に相当する。
飛行制御装置40は、運転モードがフェイルセーフモードに設定された状態では、フェイルセーフモードにて行われる処理の少なくとも一部を自動で実行することが可能である。運転モードがフェイルセーフモードに設定されている場合、飛行制御装置40は、eVTOL10をフェイルセーフ飛行させるための処理の少なくとも一部を自動で行う。例えば、運転モードが緊急着陸モードに設定された状態では、eVTOL10を緊急着陸させるための処理の少なくとも一部が飛行制御装置40により自動で行われる。同様に、着陸継続モード、再設定モード、探索飛行モード及び離陸禁止モードのそれぞれについて、これらモードで行われる処理の少なくとも一部が飛行制御装置40により自動で行われる。
フェイルセーフ処理において、飛行制御装置40は、ステップS103にてeVTOL10が飛行中であるか否かを判定する。飛行制御装置40は、運転モードが垂直離陸モード、クルーズモード、垂直着陸モード及びホバリングモードのいずれかである場合に、eVTOL10が飛行中であると判断する。飛行制御装置40は、運転モードが離陸準備モードである場合に、eVTOL10が飛行中ではないと判断する。本実施形態では、eVTOL10が飛行している状態を飛行中と称する。eVTOL10が飛行中である場合としては、例えばeVTOL10の垂直離陸中、垂直着陸中、クルーズ中及びホバリング中がある。
eVTOL10が飛行中である場合、飛行制御装置40は、ステップS104に進み、運転モードが垂直着陸モードにあるか否かを判定する。運転モードが垂直着陸モードである場合、飛行制御装置40は、ステップS105に進み、着陸継続モード処理を行う。飛行制御装置40は、着陸継続モード処理において、運転モードを着陸継続モードに変更する。着陸継続モードは、垂直着陸中のeVTOL10に異常が発生した状態でeVTOL10に垂直着陸を継続して行わせるためのモードである。運転モードが着陸継続モードに設定された場合、飛行制御装置40は、異常が発生した状態のeVTOL10が垂直着陸できるように飛行制御を行う。例えば、1つのEPU50に異常が発生した状態で運転モードが着陸継続モードに設定された場合、飛行制御装置40は、異常が発生したEPU50を駆動停止させた状態でeVTOL10が垂直着陸できるように、他のEPU50を駆動させる。
飛行制御装置40は、ステップS105の後、ステップS111に進み、記録処理を行う。飛行制御装置40は、この記録処理において、eVTOL10についての異常情報を記憶装置35に記憶させる。異常情報には、eVTOL10での異常の内容を示す異常内容が含まれている。異常内容は異常状態と称されることがある。飛行制御装置40は、ステップS112において発信処理を行う。飛行制御装置40は、発信処理において、異常情報を管理センタ155に対して発信する。
ステップS104が否定判断された場合、飛行制御装置40は、ステップS106に進み、運転モードが垂直離陸モードであるか否かを判定する。運転モードが垂直離陸モードである場合、飛行制御装置40は、ステップS107に進み、緊急着陸モード処理を行う。緊急着陸モードは、垂直離陸中のeVTOL10に異常が発生した状態でeVTOL10を緊急で着陸させるためのモードである。緊急着陸モードにおいては、eVTOL10の垂直離陸が中止され、eVTOL10の垂直着陸が行われる。緊急着陸モードにおいては、eVTOL10の少なくとも4つのロータ20の少なくとも2つのロータ20が駆動回転することでeVTOL10の垂直着陸が行われる。緊急着陸モードが異常着陸モードに相当する。飛行制御装置40におけるステップS107の処理を実行する機能が異常着陸部に相当する。飛行制御装置40は、ステップS107の後、ステップS111にて記録処理を行い、ステップS112にて発信処理を行う。
eVTOL10の高度については、eVTOL10が垂直着陸を行わない回避範囲が設定されている。eVTOL10が十分に低い高度から垂直着陸を行う場合、及びeVTOL10が十分に高い高度から垂直着陸を行う場合については、eVTOL10の垂直着陸についての安全性が十分に高くなっている。例えば、eVTOL10が十分に低い高度から垂直着陸を行う場合については、仮にeVTOL10において重力に対抗する推力が十分に出力できなくても、eVTOL10が着陸した時の衝撃を小さく抑えることができる。eVTOL10が十分に高い高度から垂直着陸を行う場合については、eVTOL10が着陸するまでに要する時間が長くなることで、安全な着陸に必要な措置を行うための時間を十分に確保できる。一方、eVTOL10が中途半端な高度から垂直離陸を行う場合、eVTOL10の垂直着陸についての安全性が不足することが懸念される。本実施形態では、eVTOL10の垂直着陸について、安全性の不足が懸念されるような中途半端な高度帯を回避範囲と称する。回避範囲については、回避範囲の上限値を回避上限値Haと称し、下限値を回避下限値Hbと称する。回避上限値Haは例えば120mに設定され、回避下限値Hbは例えば、いずれも高さを示す値である。回避上限値Haが基準高度に相当する。
緊急着陸モード処理については、図5のフローチャートを参照しつつ説明する。飛行制御装置40は、緊急着陸モード処理のステップS301,S302において、eVTOL10の高度が回避範囲に含まれているか否かを判定する高度判定を行う。飛行制御装置40は、センサ群36の検出結果等を用いてeVTOL10の現在の高度を検出し、この高度を用いて高度判定を行う。具体的には、飛行制御装置40は、ステップS301にて、eVTOL10の高度が回避上限値Ha以上であるか否かを判定する。また、飛行制御装置40は、ステップS302にて、eVTOL10の高度が回避下限値Hb以下であるか否かを判定する。
eVTOL10の高度が回避上限値Ha以上である場合、又はeVTOL10の高度が回避下限値Hb以下である場合、飛行制御装置40は、eVTOL10の高度が回避範囲に含まれていないとして、ステップS303,S304にて直接着陸モード処理を行う。飛行制御装置40は、直接着陸モード処理のステップS303において、運転モードを緊急着陸モードとしての直接着陸モードに変更する。飛行制御装置40におけるステップS303の処理を実行する機能が直接着陸部に相当する。
直接着陸モードは、垂直離陸中のeVTOL10に異常が発生した状態で、eVTOL10に現在の高度から直接的に垂直着陸させるためのモードである。直接着陸モードは、eVTOL10の高度が回避範囲に含まれていない場合に、eVTOL10が現在の高度から上昇せずに下降することで垂直着陸するためのモードである。eVTOL10の高度が回避上限値Ha以上である場合、及びeVTOL10の高度が回避下限値Hb以下である場合はいずれも、eVTOL10の高度が回避範囲に含まれない。
飛行制御装置40は、直接着陸モード処理のステップS304において、直接着陸モードでeVTOL10を垂直着陸させるための処理として、着陸制御を行う。飛行制御装置40は、異常が発生した状態のeVTOL10が垂直着陸できるように飛行制御を行う。例えば、1つのEPU50に異常が発生した状態で運転モードが直接着陸モードに設定された場合、飛行制御装置40は、異常が発生したEPU50を駆動停止させた状態でeVTOL10が垂直着陸できるように、他のEPU50を駆動させる。
eVTOL10の高度が回避上限値Ha以上でなく、且つeVTOL10の高度が回避下限値Hb以下でない場合、飛行制御装置40は、eVTOL10の高度が回避範囲に含まれていると判断する。この場合、飛行制御装置40は、ステップS305~S308,S304において一旦上昇モード処理を行う。飛行制御装置40は、一旦上昇モード処理のステップS305において、運転モードを緊急着陸モードとしての一旦上昇モードに変更する。飛行制御装置40におけるステップS305の処理を実行する機能が一旦上昇部に相当する。
一旦上昇モードは、垂直離陸中のeVTOL10に異常が発生した状態で、eVTOL10を回避上限値Ha以上に上昇させてから垂直着陸させるためのモードである。一旦上昇モードでは、eVTOL10が回避上限値Haに達するように一旦上昇し、その後、eVTOL10が回避上限値Ha以上の高度から垂直着陸を行う。
飛行制御装置40は、一旦上昇モード処理のステップS306~S309,S304において、eVTOL10を垂直着陸させるための処理を行う。飛行制御装置40は、ステップS306において、垂直離陸中のeVTOL10が上昇を継続して行うように飛行制御を行う。例えば、1つのEPU50に異常が発生した状態で運転モードが一旦上昇モードに設定された場合、飛行制御装置40は、異常が発生したEPU50を駆動停止させた状態でeVTOL10が上昇できるように、他のEPU50を駆動させる。
飛行制御装置40は、ステップS307にて、一旦上昇モードで上昇継続中のeVTOL10が回避上限値Haまで上昇したか否かを判定する。例えば、飛行制御装置40は、運転モードが一旦上昇モードに変更されてからの経過時間を計測し、この経過時間が所定の判定時間に達するまでの間に、eVTOL10の高度が回避上限値Ha以上になったか否かを判定する。判定時間の間にeVTOL10の高度が回避上限値Ha以上になった場合に、飛行制御装置40は、eVTOL10が回避上限値Haまで上昇したと判断する。
一旦上昇モードにおいてeVTOL10が回避上限値Haまで上昇した場合、飛行制御装置40は、ステップS304に進む。飛行制御装置40は、ステップS304において、一旦上昇モードでeVTOL10を垂直着陸させるための処理として、一旦上昇モードでの着陸制御を行う。飛行制御装置40は、一旦上昇モードでの着陸制御として、異常が発生した状態のeVTOL10が垂直着陸できるように飛行制御を行う。
一旦上昇モードにおいてeVTOL10の高度が回避上限値Haに達していない場合、飛行制御装置40は、ステップS308に進む。飛行制御装置40は、ステップS308において、eVTOL10の上昇が困難であるか否かを判定する。例えば、飛行制御装置40は、ステップS306の上昇継続処理によりeVTOL10が上昇しているか否かを判定する。また、飛行制御装置40は、単位時間当たりにeVTOL10が上昇する上昇量が所定の判定量に達しているか否かを判定する。eVTOL10が上昇していない場合、又は単位時間当たりの上昇量が判定量に達していない場合、飛行制御装置40は、eVTOL10の上昇が困難であると判断する。
eVTOL10の上昇が困難である場合、飛行制御装置40は、ステップS304に進む。飛行制御装置40は、ステップS304において、eVTOL10を上昇させるための飛行制御を停止し、一旦上昇モードでの着陸制御を行う。eVTOL10の上昇が困難でない場合、飛行制御装置40は、ステップS306に進み、eVTOL10の上昇を継続させるための飛行制御を更に継続して行う。
緊急着陸モード処理についてまとめて説明する。飛行制御装置40は、離陸動作中に異常が検出された場合に速やかに運転モードを緊急着陸モードに移行する。ただし、低高度の状態で異常が検出された場合、むしろある程度の高度である回避上限値HaまでeVTOL10の高度を上げた方が着陸までの時間が長くなり機体制御が容易になる。このため、eVTOL10の高度が回避上限値Haに達しないほどに低高度の場合、飛行制御装置40はある程度までeVTOL10を上昇させる。ただし、eVTOL10の高度が回避下限値Hbに達しないほどに低い場合、そのまま着陸しても安全なごく低高度であるとして、飛行制御装置40はeVTOL10を上昇させずにそのまま着陸させる。また、飛行制御装置40は、上昇指令を出しているのにeVTOL10が上昇しない場合、eVTOL10をそのまま着陸させる。
図3に戻り、ステップS104,S106について運転モードが垂直着陸モード及び垂直離陸モードのいずれでもない場合、運転モードがクルーズモード及びホバリングモードであるとして、飛行制御装置40はステップS108に進む。飛行制御装置40は、ステップS108において再設定モード処理を行う。再設定モードは、クルーズ中又はホバリング中のeVTOL10に異常が発生した状態でeVTOL10の飛行ルートを再設定するためのモードである。再設定モードにおいては、異常が発生した状態のeVTOL10を着陸させるためのフェイルセーフルートが飛行ルートとして設定される。再設定モードにおいては、eVTOL10の少なくとも4つのロータ20の少なくとも2つのロータ20が駆動回転することでeVTOL10がフェイルセーフルートで目的地まで飛行する。飛行制御装置40におけるステップS108の処理を実行する機能が再設定部に相当する。飛行制御装置40は、ステップS108の後、ステップS111にて記録処理を行い、ステップS112にて発信処理を行う。
再設定モード処理については、図6のフローチャートを参照しつつ説明する。飛行制御装置40は、再設定モード処理のステップS401において、飛行可能範囲算出処理を行う。飛行可能範囲算出処理は、異常が発生した状態のeVTOL10について飛行可能範囲を算出するための処理である。飛行制御装置40におけるステップS401の処理を実行する機能が範囲算出部に相当する。
飛行可能範囲算出処理については、図7のフローチャートを参照しつつ説明する。飛行制御装置40は、飛行可能範囲算出処理のステップS501において、異常内容を取得する。異常内容としては、いずれの装置及び機器に異常が発生したのか、異常が発生した装置及び機器はどの程度動作するのか、などの情報がある。飛行制御装置40は、各種センサの検出結果に応じて異常内容を取得する。また、飛行制御装置40は、異常内容に応じて飛行可否及び制限内容を決定する。例えば、異常内容と飛行可否及び制限内容の少なくとも一方とを対応させた異常対応情報が、異常内容ごとに記憶装置35に記憶されている。飛行制御装置40は、記憶装置35から異常対応情報を読み込み、この異常対応情報を用いて飛行可否及び制限内容を設定する。飛行可否は、eVTOL10がクルーズ可能であるか否かを示す情報である。制限内容は、EPU50等の故障発生に起因した2次故障が発生しないようにeVTOL10の飛行を制限することを示す情報である。
飛行制御装置40は、ステップS502において飛行可能であるか否かを判定する。例えば、飛行制御装置40は、eVTOL10がクルーズで飛行可能な飛行可能範囲がゼロであるか否かを判定する。飛行可能範囲がゼロである場合、飛行制御装置40は、飛行可能ではないとしてステップS508に進む。飛行制御装置40は、ステップS508において、eVTOL10を着陸させるための処理を行う。例えば、飛行制御装置40は、ステップS107と同様に緊急着陸モード処理を行い、運転モードを緊急着陸モードに速やかに変更する。この場合、飛行制御装置40は、運転モードを直接着陸モード又は一旦上昇モードに変更してeVTOL10の垂直着陸を行う。
飛行可能範囲がゼロでない場合、飛行制御装置40は、飛行可能であるとして、ステップS503に進み、バッテリ残量を取得する。バッテリ残量は、バッテリ31に蓄えられている電力の残り量である。飛行制御装置40は、電圧センサ57の検出結果等に応じて現在のバッテリ残量を算出する。バッテリ残量が電力残量に相当する。
飛行制御装置40は、ステップS504において、着陸消費量を算出する。着陸消費量は、eVTOL10が垂直着陸する場合に消費する電力の消費量である。例えば、eVTOL10の高度と着陸消費量とを対応させた高度対応情報が高度ごとに記憶装置35に記憶されている。飛行制御装置40は、記憶装置35から高度対応情報を読み込み、この高度対応情報を用いて現在の高度に対応した着陸消費量を算出する。
飛行制御装置40は、ステップS505において、クルーズ可能量を算出する。クルーズ可能量は、eVTOL10のクルーズに使用することが可能な電力の量である。すなわち、クルーズ可能量は、eVTOL10を水平方向に移動させるために消費できるバッテリ残量である。飛行制御装置40は、現在のバッテリ残量から着陸消費量を引いた値をクルーズ可能量として算出する。クルーズ可能量が実残量に相当する。
飛行制御装置40は、ステップS506において、飛行可能距離を算出する。飛行制御装置40は、正常な状態のeVTOL10が定常条件で飛行したと仮定して、現在のクルーズ可能量でeVTOL10がクルーズで飛行可能な飛行可能距離を算出する。この飛行可能距離は、標準的な状態における飛行可能距離と称されることがある。定常条件としては、クルーズ消費量が天候による影響を受けにくい天候条件がある。クルーズ消費量は、eVTOL10がクルーズする場合に消費する電力の消費量である。
飛行制御装置40は、ステップS507において、飛行可能距離の補正処理を行う。飛行制御装置40は、補正処理において、標準的な状態における飛行可能距離を異常内容に応じて補正する。eVTOL10においては、発生した異常がEPU50の故障である場合、故障したEPU50の位置及び数によって飛行可能距離に与えられる影響が異なる。例えば、eVTOL10において駆動できるEPU50の数が少なくなることによって、他のEPU50が正常時とは異なる動作条件で制御されることになる。そこで、飛行制御装置40は、故障したEPU50の位置及び数の少なくとも一方に応じて飛行可能距離を補正する。
飛行制御装置40は、異常内容に応じて補正係数を設定し、この補正係数により飛行可能距離を補正する。異常内容と補正係数とを対応させた係数対応情報が、異常内容ごとに記憶装置35に記憶されている。飛行制御装置40は、記憶装置35から係数対応情報を読み込み、この係数対応情報を用いて補正係数を取得する。飛行制御装置40は、標準的な状態における飛行可能距離に補正係数を乗じることで補正した飛行可能距離を算出する。飛行制御装置40は、補正した飛行可能距離を用いて飛行可能範囲を算出する。
図6に戻り、飛行制御装置40は、ステップS401の後、ステップS402に進み、管理センタ155に対して指示要請を行う。飛行制御装置40が管理センタ155に対して要請する指示としては、複数の着陸場のいずれをeVTOL10の着陸先にするのかに関する指示がある。飛行制御装置40は、管理センタ155にてeVTOL10の着陸先を決定するために必要な必要情報を管理センタ155対して発信する。必要情報には、飛行可能範囲を示す情報が含まれている。飛行制御装置40は、異常状態やバッテリ残量などから推定する飛行可能範囲内に緊急着陸できる着陸場がないかということについて、管理センタ155に要請を出す。なお、必要情報には、飛行可能距離を示す情報が含まれていてもよい。また、異常情報を管理センタ155に対して発信する処理は、ステップS111にて行われるが、ステップS402にて行われてもよい。
飛行制御装置40は、ステップS403において、管理センタ155からの指示を受信したか否かを判定する。飛行制御装置40は、ステップS402での指示要請からの経過時間を計測し、この経過時間が所定の判定時間に達したか否かを判定する。飛行制御装置40は、指示要請からの経過時間が判定時間に達するまでに管理センタ155からの指示を受信した場合、ステップS404に進む。なお、判定時間は、例えば異常内容に応じた値に可変設定されてもよい。
管理センタ155では、実際にeVTOL10到達できる範囲内に正規の着陸場があるか否かの判定が管理装置151等により行われる。例えば、管理装置151は、eVTOL10から受け取った飛行可能範囲の情報を元に、さらに飛行制限空域や風向きなどの天候条件を考慮して、実際にeVTOL10が到達できる実範囲を算出し、実範囲に正規の着陸場があるか否かを判定する。実範囲に着陸可能な着陸場が複数存在し、且つその中にもともと目的地として設定されていた着陸場が存在する場合、管理装置151は、その着陸場を目的地として指定する。実範囲に存在する複数の着陸場の中にもともと目的地として設定されていた着陸場が存在しない場合、管理装置151は、eVTOL10が最短で到達できる着陸場を目的地として指定する。管理センタ155では、目的地として指定した着陸場に対して、目的地として指定したことなどを知らせる連絡が管理装置151等により行われる。
飛行制御装置40は、ステップS404において、管理センタ155からの指示に応じてeVTOL10の目的地を再設定する。飛行制御装置40は、管理センタ155から指示された着陸場を目的として設定する。飛行制御装置40におけるステップS404の処理を実行する機能が目的地設定部に相当する。
飛行制御装置40は、ステップS405において、飛行ルートを再設定する。飛行制御装置40は、ステップS404にて設定した目的地に合わせて飛行ルートを設定する。異常が発生する前のeVTOL10にとっての目的地を初期目的地と称し、ステップS404にて設定された目的地を再設定目的地と称する。飛行制御装置40は、再設定目的地が初期目的地と同じ着陸場であっても、例えば飛行ルートを短縮できる場合などには、着陸場までの飛行ルートを変更することが可能である。
飛行制御装置40は、飛行ルートを再設定した後、eVTOL10を再設定目的地に着陸させるための処理を行う。例えば、飛行制御装置40は、再設定モードでのクルーズ制御を行う。飛行制御装置40は、再設定モードでのクルーズ制御として、異常が発生した状態のeVTOL10がクルーズできるように飛行制御を行う。例えば、1つのEPU50に異常が発生した状態で運転モードが再設定モードに設定された場合、飛行制御装置40は、異常が発生したEPU50を駆動停止させた状態でeVTOL10がクルーズできるように、他のEPU50を駆動させる。eVTOL10がクルーズにより再設定目的地の上空に到達した場合、飛行制御装置40は、eVTOL10を着陸させるための処理を行う。例えば、飛行制御装置40は、ステップS107,S508と同様に緊急着陸モード処理を行い、運転モードを緊急着陸モードに変更する。
飛行制御装置40は、管理センタ155からの指示を受信しなかった場合、eVTOL10を着陸させるために独自にステップS406~S413にて独自処理を行う。管理センタ155からの指示を受信しなかった場合としては、管理センタ155からの返信がなかった場合、及びeVTOL10の着陸可能な着陸場がないという返信が管理センタ155からあった場合、などがある。
飛行制御装置40は、独自処理のステップS406において、探索処理を行う。飛行制御装置40は、探索処理において、eVTOL10を着陸させることが可能な平地等の着陸可能地を自ら探索する。飛行制御装置40は、例えば撮像装置37が撮像した画像などを用いて着陸可能地を探索する。飛行制御装置40は、eVTOL10の現在地から撮像装置37が撮像可能な撮像可能範囲を対象として探索を行う。飛行制御装置40は、eVTOL10がクルーズ又はホバリングしている状態で探索処理を行うことになる。着陸可能地は、管理センタ155が認めた正規の着陸場ではない。着陸可能地は、管理センタ155が認めていない非正規の着陸場と称されることがある。なお、飛行制御装置40は、着陸可能地として池等の水面を探索してもよい。
飛行制御装置40は、ステップS407において、探索処理の結果を用いて着陸可能地があるか否かの判定を行う。探索の結果として着陸可能地がある場合、飛行制御装置40は、ステップS408に進み、探索によって発見した着陸可能地を目的地に設定する。飛行制御装置40におけるステップS408の処理を実行する機能が目的地設定部に相当する。
飛行制御装置40は、ステップS409において、飛行ルートを再設定する。飛行制御装置40は、着陸可能地に合わせて飛行ルートを変更する。飛行制御装置40は、飛行ルートを再設定した後、ステップS405と同様に、eVTOL10を再設定目的地に着陸させるための処理を行う。例えば、飛行制御装置40は、再設定モードでのクルーズ制御及び緊急着陸モード処理を行い、運転モードを緊急着陸モードに変更する。
飛行制御装置40は、ステップS410において、管理センタ155に救助要請を行う。飛行制御装置40は、救助要請として、例えばeVTOL10が着陸した位置に関する情報、及び乗員の人数など乗員に関する情報などを管理センタ155に対して発信する。
探索によって着陸可能地を発見できなかった場合、飛行制御装置40は、ステップS411に進む。飛行制御装置40は、ステップS411において、ステップS502と同様に、eVTOL10が飛行可能であるか否かを判定する。eVTOL10が飛行可能である場合、飛行制御装置40は、ステップS412に進み、探索飛行モード処理を行う。飛行制御装置40は、探索飛行モード処理において、運転モードを探索飛行モードに変更する。探索飛行モードは、着陸可能地を探索しながらeVTOL10を飛行させるためのモードである。探索飛行モードは、飛行制御装置40が着陸可能地を発見されるまで継続される。探索飛行モードでは、飛行制御装置40がeVTOL10をクルーズさせながら、ステップS406と同様に探索処理を行う。
着陸可能地が発見された場合、飛行制御装置40は、ステップS408,S409と同様に、発見した着陸可能地を再設定目的地として設定し、飛行ルートを変更する。そして、飛行制御装置40は、ステップS405と同様に、eVTOL10を再設定目的地に着陸させるための処理を行う。例えば、飛行制御装置40は、探索飛行モードでのクルーズ制御及び緊急着陸モード処理を行い、運転モードを緊急着陸モードに変更する。
eVTOL10が飛行可能でない場合、飛行制御装置40は、やむを得ずに着陸可能地でない場所にeVTOL10を着陸させるとして、ステップS413に進む。飛行制御装置40は、ステップS413において、ステップS107と同様に緊急着陸モード処理を行い、運転モードを緊急着陸モードに変更する。例えば、eVTOL10が水面の上空を飛行している場合、飛行制御装置40は、eVTOL10を水面に垂直着陸させる。本実施形態では、eVTOL10について、水面への着水を含んで着陸と称する。
飛行制御装置40は、ステップS412,S413のいずれの処理を行った場合でも、ステップS410に進み、管理センタ155に救助要請を行う。飛行制御装置40は、着陸可能地など、管理センタ155が認めた場所以外にeVTOL10を着陸させる場合に、管理センタ155に対して救助要請を発信する。
再設定モードについてまとめて説明する。飛行制御装置40が異常を検知した場合、eVTOL10を速やかに安全に着陸させることが好ましい。しかし、クルーズ中又はホバリング中に異常が検知された場合、垂直離陸モード及び垂直着陸モードとは異なり、eVTOL10が離発着場から離れている可能性がある。そこで、クルーズ中又はホバリング中に異常が検知された場合は、飛行制御装置40が飛行ルートを再設定する必要がある。具体的には、飛行制御装置40は、最寄りの安全な離着陸場を検索し、その離発着場に緊急着陸するために管理センタ155などとの通信を行った上で、その離発着場に飛行ルートを変更する。この際、飛行制御装置40は、故障状態やバッテリ残量などの都合で正規の離発着場に到達できないと判断した場合に、安全に着陸できる陸地を探す。安全に着陸できる陸地としては、例えば所定以上の面積の平地がある。探し方としては、飛行制御装置40が、eVTOL10に搭載されている撮像装置37としてのカメラなどで平地を認識してもよく、管理センタ155からeVTOL10に対して着陸場所が指示されてもよい。
図3に戻り、eVTOL10が飛行中でない場合、飛行制御装置40は、eVTOL10が着陸中であるとして、ステップS109に進む。飛行制御装置40は、ステップS109において、離陸禁止モード処理を行う。飛行制御装置40は、離陸禁止モード処理において運転モードを離陸禁止モードに変更する。離陸禁止モードは、eVTOL10の離陸を禁止するためのモードである。運転モードが離陸禁止モードに設定された場合、飛行制御装置40は、離陸禁止フラグをメモリ等にセットする。離陸禁止フラグは、eVTOL10の離陸を禁止していることを示すフラグである。離陸禁止モードでは、離陸禁止フラグがセットされることでeVTOL10の離陸を制限する。離陸禁止モードは離陸制限モードに相当する。飛行制御装置40におけるステップS109の処理を実行する機能が離陸制限部に相当する。
飛行制御装置40は、離陸禁止フラグがセットされている場合に、離陸禁止処理を行う。離陸禁止処理は、eVTOL10を垂直離陸させるための操作がパイロットにより行われることを禁止する処理である。離陸禁止処理としては、eVTOL10の垂直離陸が禁止されていることをパイロット等に報知する報知処理がある。また、離陸禁止処理としては、eVTOL10を垂直離陸させるために操作される操作部が動作しないように規制する規制処理がある。異常が発生している状態のeVTOL10については、離陸させないことが最も安全である。
飛行制御装置40は、ステップS110において、点検要請処理を行う。飛行制御装置40は、点検要請処理において、eVTOL10の点検要請を通知する。点検要請を通知する処理としては、eVTOL10の点検が必要であることを報知する報知処理がある。なお、点検要請には、eVTOL10についての異常情報が含まれていてもよい。飛行制御装置40は、ステップS110の後、ステップS111にて記録処理を行い、ステップS112にて発信処理を行う。
整備員等の作業者は、離陸禁止モード処理により点検要請が行われたeVTOL10について、異常を解消するために修理等の異常解消作業を行う。作業者は、着陸中のeVTOL10について異常解消作業が完了した後、そのeVTOL10を点検する点検作業を行う。点検作業には、診断装置160が用いられる。作業者は、診断装置160を飛行制御装置40に接続した状態で、診断装置160に点検処理を実行させる。点検処理は、eVTOL10に異常がないことを確認するために点検する処理である。点検処理は、離陸禁止モード処理によりセットされた離陸禁止フラグを解除することが可能である。診断装置160は、点検処理を実行するための操作が作業者により行われることで点検処理を開始する。
点検処理について、図9のフローチャートを参照しつつ説明する。診断装置160は、点検処理の各ステップを実行する機能を有している。
診断装置160は、図9に示すステップS701において、解除要請があるか否かを判定する。解除要請は、離陸禁止フラグを解除するための要請である。例えば、診断装置160は、離陸禁止フラグを解除するための操作が作業者により診断装置160に対して行われたか否かを判定する。離陸禁止フラグを解除するための操作が診断装置160に対して行われた場合、診断装置160は、解除要請があるとしてステップS702に進む。
診断装置160は、ステップS702において、診断履歴があるか否かを判定する。診断履歴は、飛行制御装置40が正常診断を行ったことを示す履歴である。飛行制御装置40は、正常診断を行うことが可能である。正常診断は、eVTOL10が正常であることを確認するための診断であり、eVTOL10が正常であるか否かの判定を行う。正常診断は、基本的には異常診断と同じ内容である。例えば、正常診断では、全ての正常モードについての異常診断が行われる。正常診断は、作業者による異常解消作業が行われた後、例えば正常診断を行うための操作が作業者により飛行制御装置40に対して行われた場合に、飛行制御装置40により実行される。
診断履歴がない場合、飛行制御装置40は、ステップS703に進み、飛行制御装置40に正常診断を実行させる。診断装置160は、ステップS703の正常診断が完了した後、ステップS704に進む。診断装置160は、ステップS702,S703のいずれにおいても、飛行制御装置40による正常診断が完了した状態で、ステップS704に進むことになる。
診断装置160は、ステップS704において、飛行制御装置40による正常診断の結果が異常なしであるか否かを判定する。すなわち、診断装置160は、診断結果が正常であるか否かを判定する。例えば、診断履歴には、正常診断の結果を示す情報が含まれている。診断装置160は、診断履歴に含まれた正常診断の結果情報が異常なしを示す情報であるか否かを判定する。診断履歴が複数ある場合、診断装置160は、最も新しい正常診断の結果で異常の有無を判定する。
正常診断の結果が異常なしである場合、診断装置160は、ステップS705に進み、飛行制御装置40にセットされている離陸禁止フラグを解除する。例えば、診断装置160は、離陸禁止フラグを解除するための指令を飛行制御装置40に対して出力する。このように離陸禁止フラグが解除されることで、eVTOL10は離陸可能な状態になる。
一方、正常診断の結果が異常なしではない場合、診断装置160は、離陸禁止フラグを解除せずに、本点検処理をそのまま終了する。この場合、例えば作業者は、正常診断の結果が異常なしになるまで、異常解消作業と点検処理を含む点検作業とを繰り返し行う。
点検処理についてまとめて説明する。点検処理において、離陸禁止フラグの解除は、eVTOL10が正常であることを作業者が確認してから行われることが好ましい。内部コントローラとしての飛行制御装置40が、外部コントローラとしての診断装置160から解除要請を受けた場合でも、飛行制御装置40による診断結果が正常であることを確認して離陸禁止フラグが解除されることが好ましい。
なお、飛行制御装置40に加えて又は代えて、診断装置160が正常診断を行ってもよい。この場合、診断装置160は、正常診断を行うために必要な情報を飛行制御装置40から取得し、この情報を用いて正常診断を行う。例えば、図9に示す点検処理において、ステップS704での飛行制御装置40による正常診断の結果が正常である場合に、診断装置160による正常診断が行われてもよい。この場合、飛行制御装置40による正常診断の結果が正常でも、診断装置160による正常診断の結果が正常でなければ、離陸禁止フラグが解除されないようにしてもよい。例えば、診断装置160による正常診断の結果が正常でない場合には、離陸禁止フラグを解除するための操作が作業者により診断装置160に対して行われても、離陸禁止フラグが解除されないことが好ましい。
ここまで説明した本実施形態によれば、eVTOL10に異常が発生した場合に運転モードがいずれの正常モードであるかに応じて、eVTOL10を着陸させるための複数のフェイルセーフモードのいずれかに運転モードが変更される。この構成では、異常が発生した状態のeVTOL10を着陸させるために、異常発生時の運転モードに適したフェイルセーフモードを用いることができる。このため、eVTOL10に異常が発生した場合のフェイルセーフモードにより安全性を高めることができる。
本実施形態によれば、運転モードが垂直離陸モードであり且つeVTOL10に異常が発生した場合に、運転モードが緊急着陸モードに変更される。この構成では、垂直離陸中に異常が発生した状態のeVTOL10を、eVTOL10が上昇時に通ってきたルートを戻るように下降させることができる。すなわち、離陸地点と着陸地点が一致するようにeVTOL10を最短距離で垂直着陸させることができる。このため、垂直離陸中に異常が発生した状態のeVTOL10について、着陸させる際の安全性を高めることができる。例えば、eVTOL10を着陸させる際にeVTOL10に2次的な異常が発生することや、eVTOL10を着陸させる際に乗員の安全性が低下すること、を抑制できる。
本実施形態によれば、垂直離陸モードで垂直離陸中のeVTOL10に異常が発生した場合に、eVTOL10の高度が回避上限値Haに達していれば、運転モードが直接着陸モードに変更される。直接着陸モードではeVTOL10が直接的に垂直着陸するため、eVTOL10が飛行中である時間を極力短くできる。このため、飛行中であるeVTOL10に2次的な異常が発生する可能性を強制着陸モードにより低減できる。
一方、eVTOL10の高度が回避上限値Haに達していなければ、運転モードが一旦上昇モードに変更される。一旦上昇モードではeVTOL10が回避上限値Ha以上に上昇してから垂直離陸するため、垂直離陸するeVTOL10の安全性を高めることができる。eVTOL10の飛行状態が不安定になりやすいような異常が発生した場合に、eVTOL10を回避上限値Haよりも高い高度から垂直着陸させることで、異常に応じた処置を行うために必要な時間をeVTOL10の着陸までに確保できる。このため、飛行状態にあるeVTOL10に2次的な異常が発生する可能性を一旦上昇モードにより低減できる。
本実施形態によれば、クルーズモードでクルーズ中又はホバリングモードでホバリング中のeVTOL10に異常が発生した場合に、運天モードが再設定モードに変更される。再設定モードでは、eVTOL10が目的地に着陸できるように飛行ルートが再設定されるため、異常が発生した状態のeVTOL10が目的地まで行うクルーズについて安全性を高めることができる。
本実施形態によれば、再設定モードにおいて、飛行可能範囲に含まれるように目的地が再設定される。この構成では、eVTOL10が現在のバッテリ残量で到達可能な着陸場が目的地として設定される。このため、異常が発生した状態のeVTOL10が目的地に到達できないという事態の発生を抑制できる。
本実施形態によれば、再設定モードにおいて、バッテリ残量から着陸消費量を減じたクルーズ可能量に応じて飛行可能範囲が算出される。このため、異常が発生した状態のeVTOL10が目的地の上空に到達した場合に、eVTOL10を垂直着陸させるための電力がバッテリ31に残っていない、という事態の発生を抑制できる。
本実施形態によれば、再設定モードにおいて、eVTOL10においていずれのEPU50に異常が発生したかに応じて飛行可能範囲が算出される。この構成では、仮に飛行可能範囲が小さくなるような数や位置でEPU50に異常が発生したとしても、飛行可能範囲に含まれるように目的地が再設定されていれば、eVTOL10が目的地に到達できないという事態の発生を抑制できる。
本実施形態によれば、離陸準備モードで離陸準備中のeVTOL10に異常が発生した場合、運転モードが離陸禁止モードに変更される。このため、異常が発生した状態のeVTOL10が離陸するという事態の発生を抑制できる。このように、離陸準備中に異常が発生したeVTOL10について離陸禁止モードにより安全性を高めることができる。
本実施形態によれば、正常モードにて行われる少なくとも一部の処理が飛行制御装置40により自動で行われる。このため、正常モードについて、操縦ミス等の人為的な要因によりeVTOL10に異常が発生するということを抑制できる。また、フェイルセーフモードにて行われる少なくとも一部の処理が飛行制御装置40により自動で行われる。このため、フェイルセーフモードについて、異常が発生している状態のeVTOL10にて人為的な要因により2次的な異常が発生するということを抑制できる。
eVTOL10においては、複数のEPU50が搭載されていることに起因して、1つのEPU50が故障しても残りのEPU50で必要な推力を出力して飛行を継続できるというメリットがある。その一方で、eVTOL10については、故障したEPU50の位置及び都度の運転状況などに応じた飛行制御が必要になる。そこで、EPU50の故障状況など異常内容に応じてあるべき制御態様があらかじめ記憶装置35に記憶され、且つその制御態様に応じてeVTOL10の自動制御が行われることで、パイロットの人為的なミスを防止できる。
本実施形態によれば、クルーズモードでは、異常診断の診断周期がクルーズ周期に設定される。クルーズモードでクルーズしているeVTOL10においては、飛行状態が安定しやすい。このため、仮にeVTOL10に異常が発生したとしても、その異常によってeVTOL10の飛行状態が急激に悪化するという可能性が低い。このため、クルーズ周期を比較的長い周期に設定することにより、飛行制御装置40の処理負担を低減することを優先しても、eVTOL10の安全性が低下しにくくなっている。
本実施形態によれば、異常診断について、クルーズモードでの診断周期であるクルーズ周期が、eVTOL10が着陸中である着陸中周期よりも短い周期に設定されている。この構成では、クルーズモードでの異常診断がクルーズ周期という適度に短い周期で繰り返し行われる。このため、クルーズ中のeVTOL10にて発生した異常の検出タイミングが過剰に遅れるということを抑制できる。したがって、飛行制御装置40の処理負担が過剰に増加することを抑制しつつ、異常が発生したことが検出されないままeVTOL10のクルーズが長時間にわたって継続されるという事態を抑制できる。
また、この構成では、着陸中のeVTOL10について、過剰に短い周期で異常診断が繰り返し行われるという事態を回避できる。このため、例えば離陸準備中のeVTOL10について、飛行制御装置40の処理負担を低減できる。
垂直離陸モードで垂直離陸中のeVTOL10においては、飛行状態が不安定になりやすい。このため、垂直離陸中のeVTOL10に異常が発生すると、eVTOL10の飛行状態が急激に悪化することが懸念される。そこで、本実施形態によれば、異常診断について、垂直離陸モードでの診断周期である垂直離陸周期がクルーズ周期よりも短い周期に設定されている。この構成では、垂直離陸中のeVTOL10にとって異常診断の回数が不足するということを回避できる。このため、仮に垂直離陸中のeVTOL10に発生した異常を異常診断により速やかに検出することができる。したがって、異常発生によってeVTOL10の飛行状態が回復困難なほどに悪化するということをクルーズモードでの異常診断により抑制できる。
本実施形態によれば、eVTOL10に異常が発生した場合に運転モードがいずれの正常モードであるかに応じて、運転モードが緊急着陸モードに設定される。緊急着陸モードではeVTOL10の垂直着陸が行われるため、eVTOL10が飛行している状態を緊急着陸モードにより速やかに終了させることができる。このため、eVTOL10に異常が発生した場合の安全性を緊急着陸モードにより高めることができる。
本実施形態によれば、eVTOL10は、ロータ20及びEPU50を有している電動航空機である。このため、フェイルセーフモードによりeVTOL10を着陸させることが可能な構成を実現しやすい。
<第2実施形態>
第1実施形態では、緊急着陸モード処理において、一旦上昇モード又は直接着陸モードによりeVTOL10の垂直着陸が行われるようになっていた。これに対して、第2実施形態では、緊急着陸モード処理において、強制着陸モードによりeVTOL10の垂直着陸が行われるようになっている。第2実施形態で特に説明しない構成、作用、効果については上記第1実施形態と同様である。第2本実施形態では、上記第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
本実施形態の飛行制御処理について、図10のフローチャートを参照しつつ説明する。飛行制御装置40は、図10に示すステップS101~S106において、上記第1実施形態と同様の処理を行う。飛行中のeVTOL10について異常が発生し、且つステップS106について運転モードが垂直離陸モードである場合、飛行制御装置40は、ステップS801に進む。
飛行制御装置40は、ステップS801において、強制着陸モード処理を行う。飛行制御装置40は、強制着陸モード処理において、運転モードを強制着陸モードに変更する。強制着陸モードは、直接着陸モード及び一旦上昇モードと同様に、緊急着陸モードに含まれるモードである。強制着陸モードは、直接離陸中のeVTOL10に異常が発生した状態で、eVTOL10に現在の高度から直接的に垂直着陸させるためのモードである。強制着陸モードは、eVTOL10の高度に関係なく、eVTOL10が現在の高度から上昇せずに下降することで垂直着陸するためのモードである。強制着陸モードにおいては、eVTOL10の少なくとも4つのロータ20のうち少なくとも2つのロータ20が駆動回転することでeVTOL10の垂直着陸が行われる。なお、強制着陸モードが異常着陸モードに相当する。
飛行制御装置40は、強制着陸モード処理において、eVTOL10の高度に関係なく、運転モードを強制着陸モードに変更し、強制着陸モードで着陸制御を行う。飛行制御装置40は、eVTOL10の高度が回避上限値Haと回避下限値Hbとの間にある場合でも、eVTOL10を上昇させずに下降させることで垂直着陸させる。飛行制御装置40におけるステップS801の処理を実行する機能が異常着陸部及び強制着陸部に相当する。
本実施形態によれば、垂直離陸中のeVTOL10に異常が発生した場合に、eVTOL10の高度に関係なく運転モードが強制着陸モードに変更される。この構成では、eVTOL10が高度に関係なく直接的に垂直着陸されるため、異常が発生した状態のeVTOL10が飛行中である時間を極力短くできる。したがって、飛行中のeVTOL10に2次的な異常が発生する可能性を強制着陸モードにより低減できる。
<他の実施形態>
この明細書の開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。例えば、開示は、実施形態において示された部品、要素の組み合わせに限定されず、種々変形して実施することが可能である。開示は、多様な組み合わせによって実施可能である。開示は、実施形態に追加可能な追加的な部分をもつことができる。開示は、実施形態の部品、要素が省略されたものを包含する。開示は、一つの実施形態と他の実施形態との間における部品、要素の置き換え、又は組み合わせを包含する。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示される技術的範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味及び範囲内での全ての変更を含むものと解されるべきである。
上記各実施形態において、緊急着陸モードでは複数のモードが選択的に用いられてもよい。例えば、上記第1実施形態の直接着陸モード及び一旦上昇モードと、上記第2実施形態の強制着陸モードとが、飛行制御装置40により選択的に用いられてもよい。例えば、一旦上昇モードと強制着陸モードとが異常内容に応じて使い分けられてもよい。例えば飛行制御装置40は、異常発生に伴って複数のロータ20が駆動停止したか否かを判定し、複数のロータ20が停止した場合に、運転モードを強制着陸モードに変更する。一方、停止したロータ20が1つだけの場合に、飛行制御装置40は、運転モードを一旦上昇モードに変更する。また、飛行制御装置40は、直接着陸モードと同様に、eVTOL10の高度に応じて運転モードを強制着陸モードに変更してもよい。
上記第1実施形態において、eVTOL10の高度が回避下限値Hbに達していない場合に、運転モードが直接着陸モードではなく一旦上昇モードに変更されてもよい。すなわち、eVTOL10の高度が回避上限値Haに達していない場合、飛行制御装置40は、eVTOL10の高度が回避下限値Hbに達しているか否かに関係なく、運転モードを一旦上昇モードに変更してもよい。
上記各実施形態において、緊急着陸モードでは、所定の許容範囲内であればeVTOL10の高度が変化してもよい。例えば運転モードが直接着陸モードである場合、飛行制御装置40は、eVTOL10を直接的に垂直着陸させることができれば、eVTOL10を許容範囲内で上昇させた後に下降を開始してもよい。直接的な垂直着陸には、eVTOL10が上昇せずに下降することに加えて、eVTOL10が許容範囲内で上昇した後に下降することが含まれる。これは、強制着陸モードについても同様である。なお、許容範囲としては、例えば数mの高さが設定される。
また、運転モードが一旦上昇モードである場合、飛行制御装置40は、eVTOL10を一旦上昇させることができれば、eVTOL10を許容範囲内で下降させた後に一旦上昇を開始してもよい。一旦上昇には、eVTOL10が下降せずに上昇することに加えて、eVTOL10が許容範囲内で下降した後に上昇することが含まれる。
上記各実施形態において、離陸禁止モード等の離陸制限モードは、eVTOL10の離陸を制限するモードであればよい。例えば、運転モードが離陸制限モードである場合、eVTOL10の異常が解消していない状態で、例えば飛行制御装置40に対して特定のパイロットにより特定の操作が行われた場合に限って、離陸禁止フラグが解除されてもよい。なお、eVTOL10については、離陸の制限に離陸の禁止が含まれる。すなわち、離陸制限モードに離陸禁止モードが含まれる。
上記各実施形態において、eVTOL10は、チルトロータ機でなくてもよい。すなわち、1つのロータ20がリフト用ロータ及びクルーズ用ロータを兼用する構成でなくてもよい。例えば、1つのロータ20がリフト用ロータ及びクルーズ用ロータのうち一方だけとして機能する構成とする。この構成では、eVTOL10において、複数のロータ20に、リフト用ロータとクルーズ用ロータとが含まれている。このeVTOL10では、上昇する場合にはリフト用ロータが駆動し、前方に進む場合にはクルーズ用ロータが駆動する。リフト用ロータはホバー用ロータと称されることがある。
異常診断については、飛行制御装置40がリフト用ロータ及びクルーズ用モータのうち稼働中のロータを診断対象として異常診断を行う。例えばクルーズモードでは、飛行制御装置40は、クルーズ用モータについてEPU50を診断対象に含める一方で、リフト用モータについてはEPU50を診断対象外とする。また、クルーズモードでは、リフト用ロータについての診断周期がクルーズ用ロータについての診断周期より長い周期に設定されてもよい。
上記各実施形態において、飛行制御装置40が搭載される垂直離着陸機は、少なくとも1つのロータ20を少なくとも1つのEPU50が駆動するという電動式の垂直離着陸機であればよい。例えば、1つのロータ20を複数のEPU50が駆動する構成でもよく、複数のロータ20を1つのEPU50が駆動する構成でもよい。
上記各実施形態において、飛行制御装置40が搭載される飛行体は、垂直離着陸機であれば、電動式でなくてもよい。垂直離着陸機には、飛行するための駆動源としてエンジン等の内燃機関が搭載されていてもよい。また、飛行体は、電動式であれば、垂直離着陸機でなくてもよい。例えば、飛行体は、電動航空機として、滑走を伴う離着陸が可能な飛行体でもよい。さらに、飛行体は、回転翼機又は固定翼機でもよい。飛行体は、人が乗らない無人飛行体でもよい。
上記各実施形態において、飛行制御装置40は、少なくとも1つのコンピュータを含む制御システムによって提供される。制御システムは、ハードウェアである少なくとも1つのプロセッサを含む。このプロセッサをハードウェアプロセッサと称すると、ハードウェアプロセッサは、下記(i)、(ii)、又は(iii)により提供することができる。
(i)ハードウェアプロセッサは、ハードウェア論理回路である場合がある。この場合、コンピュータは、プログラムされた多数の論理ユニット(ゲート回路)を含むデジタル回路によって提供される。デジタル回路は、プログラム及びデータの少なくとも一方を格納したメモリを備える場合がある。コンピュータは、アナログ回路によって提供される場合がある。コンピュータは、デジタル回路とアナログ回路との組み合わせによって提供される場合がある。
(ii)ハードウェアプロセッサは、少なくとも1つのメモリに格納されたプログラムを実行する少なくとも1つのプロセッサコアである場合がある。この場合、コンピュータは、少なくとも1つのメモリと、少なくとも1つのプロセッサコアとによって提供される。プロセッサコアは、例えばCPUと称される。メモリは、記憶媒体とも称される。メモリは、プロセッサによって読み取り可能な「プログラム及びデータの少なくとも一方」を非一時的に格納する非遷移的かつ実体的な記憶媒体である。
(iii)ハードウェアプロセッサは、上記(i)と上記(ii)との組み合わせである場合がある。(i)と(ii)とは、異なるチップの上、又は共通のチップの上に配置される。
すなわち、飛行制御装置40が提供する手段及び機能の少なくとも一方は、ハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、又はそれらの組み合わせにより提供することができる。
10…飛行体としてのeVTOL、20…ロータ、31…蓄電装置としてのバッテリ、40…飛行制御装置、50…駆動装置としてのEPU、Ha…基準高度としての回避上限値、S101…条件設定部、S102…異常診断部、S103~S110…フェイルセーフ部、S107…異常着陸部、S108…再設定部、S109…離陸制限部、S113…正常設定部、S203…垂直離陸周期部、S205…クルーズ周期部、S213…着陸状態周期部、S303…直接着陸部、S305…一旦上昇部、S401…範囲算出部、S404…目的地設定部、S408…目的地設定部、S801…異常着陸部及び強制着陸部。

Claims (18)

  1. 飛行体(10)を制御する飛行制御装置(40)であって、
    前記飛行体に異常が発生していない場合に、前記飛行体を制御するための運転モードを複数の正常モードのいずれかに設定する正常設定部(S113)と、
    前記飛行体に異常が発生した場合に前記運転モードが複数の前記正常モードのいずれであるかに応じて、前記運転モードを、異常が発生している状態の前記飛行体を着陸させるための複数のフェイルセーフモードのいずれかに変更するフェイルセーフ部(S103~S110)と、
    を備えている飛行制御装置。
  2. 複数の前記正常モードには、前記飛行体を垂直離陸させるための垂直離陸モードが含まれており、
    複数の前記フェイルセーフモードには、異常が発生している状態の前記飛行体を垂直着陸させるための異常着陸モードが含まれており、
    前記フェイルセーフ部は、
    前記運転モードが前記垂直離陸モードであり且つ前記飛行体に異常が発生した場合に、前記運転モードを前記異常着陸モードに変更する異常着陸部(S107,S801)、を有している請求項1に記載の飛行制御装置。
  3. 前記異常着陸モードとしては、異常が発生している状態の前記飛行体を直接的に垂直着陸させるための強制着陸モードがあり、
    前記異常着陸部は、
    前記飛行体に異常が発生した場合に、前記運転モードを強制着陸モードに変更する強制着陸部(S801)、を有している請求項2に記載の飛行制御装置。
  4. 前記異常着陸モードとしては、
    異常が発生している状態の前記飛行体を所定の基準高度(Ha)以上に上昇させてから垂直着陸させるための一旦上昇モードと、
    異常が発生している状態の前記飛行体を直接的に垂直着陸させるための直接着陸モードと、
    があり、
    前記異常着陸部は、
    前記垂直離陸モードで前記基準高度に達した前記飛行体に異常が発生した場合に、前記運転モードを前記垂直離陸モードから前記直接着陸モードに変更する直接着陸部(S303)と、
    前記垂直離陸モードで前記基準高度に達していない前記飛行体に異常が発生した場合に、前記運転モードを前記一旦上昇モードに変更する一旦上昇部(S305)と、
    を有している請求項2又は3に記載の飛行制御装置。
  5. 複数の前記正常モードには、前記飛行体をクルーズさせるためのクルーズモードと、前記飛行体をホバリングさせるためのホバリングモードと、が含まれており、
    複数の前記フェイルセーフモードには、異常が発生している状態の前記飛行体が目的地に着陸できるように飛行ルートを再設定するための再設定モード、が含まれており、
    前記フェイルセーフ部は、
    前記運転モードが前記クルーズモード又は前記ホバリングモードであり且つ前記飛行体に異常が発生した場合に、前記運転モードを前記再設定モードに変更する再設定部(S108)、を有している請求項1~4のいずれか1つに記載の飛行制御装置。
  6. 前記飛行体には、前記飛行体を飛行させるための電力を蓄える蓄電装置(31)が設けられており、
    前記再設定部は、
    前記蓄電装置に残った電力の電力残量で前記飛行体が飛行可能な飛行可能範囲を算出する範囲算出部(S401)と、
    前記範囲算出部により算出された前記飛行可能範囲に含まれるように前記目的地を再設定する目的地設定部(S404,S408)と、
    を有している請求項5に記載の飛行制御装置。
  7. 前記範囲算出部は、前記飛行体が垂直着陸する場合に消費する電力の着陸消費量を前記電力残量から減じた実残量で前記飛行体が飛行可能な範囲を前記飛行可能範囲として算出する、請求項6に記載の飛行制御装置。
  8. 前記飛行体には、前記飛行体のロータ(20)を回転させるために駆動する駆動装置(50)が複数の前記ロータのそれぞれに設けられており、
    前記範囲算出部は、前記駆動装置に異常が発生した場合に複数の前記駆動装置のいずれに異常が発生したかに応じて前記飛行可能範囲を算出する、請求項6又は7に記載の飛行制御装置。
  9. 複数の前記正常モードには、前記飛行体の離陸準備を行うための離陸準備モードが含まれており、
    複数の前記フェイルセーフモードには、前記飛行体の離陸を制限する離陸制限モードが含まれており、
    前記フェイルセーフ部は、
    前記運転モードが前記離陸準備モードであり且つ前記飛行体に異常が発生した場合に、前記運転モードを前記離陸制限モードに変更する離陸制限部(S109)、を有している請求項1~8のいずれか1つに記載の飛行制御装置。
  10. 前記正常設定部により前記運転モードが複数の前記正常モードのいずれかに設定された状態では、前記正常モードにて行われる処理の少なくとも一部が自動で行われ、
    前記フェイルセーフ部により前記運転モードが複数の前記フェイルセーフモードのいずれかに設定された状態では、前記フェイルセーフモードにて行われる処理の少なくとも一部が自動で行われる、請求項1~9のいずれか1つに記載の飛行制御装置。
  11. 前記飛行体に異常が発生したか否かの異常診断を所定の診断条件で行う異常診断部(S102)と、
    前記運転モードが複数の前記正常モードのいずれになっているかに応じて前記診断条件を設定する条件設定部(S101)と、
    を備えている請求項1~10のいずれか1つに記載の飛行制御装置。
  12. 複数の前記正常モードには、目的地に向けてクルーズにより飛行するクルーズモードが含まれており、
    前記条件設定部は、
    前記運転モードが前記クルーズモードである場合に、前記異常診断部により前記異常診断が行われる診断周期をクルーズ周期に設定するクルーズ周期部(S205)、を有している請求項11に記載の飛行制御装置。
  13. 前記条件設定部は、
    前記飛行体が着陸状態にある場合に、前記診断周期を着陸状態周期に設定する着陸状態周期部(S213)、を有しており、
    前記クルーズ周期は、前記着陸状態周期よりも短い周期である、請求項12に記載の飛行制御装置。
  14. 複数の前記正常モードには、前記飛行体を垂直離陸させるための垂直離陸モードが含まれており、
    前記条件設定部は、
    前記運転モードが前記垂直離陸モードである場合に、前記診断周期を垂直離陸周期に設定する垂直離陸周期部(S203)、を有しており、
    前記垂直離陸周期は、前記クルーズ周期よりも短い周期である、請求項12又は13に記載の飛行制御装置。
  15. 前記飛行体は、
    前記飛行体を飛行させるために駆動回転するロータ(20)と、
    モータを含み、前記モータの駆動により前記ロータを駆動回転させる駆動装置(50)と、
    を有しており、前記駆動装置の駆動により飛行する電動航空機である、請求項1~14のいずれか1つに記載の飛行制御装置。
  16. 垂直離着陸することが可能な垂直離着陸機(10)の制御装置(40)であって、
    前記垂直離着陸機に異常が発生していない場合に、前記垂直離着陸機を制御するための運転モードを複数の正常モードのいずれかに設定する正常設定部(S113)と、
    前記垂直離着陸機に異常が発生した場合に前記運転モードが複数の前記正常モードのいずれであるかに応じて、前記運転モードを、異常が発生している状態の前記垂直離着陸機を垂直着陸させるための異常着陸モードに変更する異常着陸部(S107,S801)と、
    を備えている垂直離着陸機の制御装置。
  17. 前記垂直離着陸機は、前記垂直離着陸機を飛行させるために駆動回転するロータ(20)を少なくとも4つ有しており、
    前記異常着陸モードは、4つの前記ロータのうち少なくとも2つを駆動回転させて前記垂直離着陸機を垂直着陸させるためのモードである、請求項16に記載の垂直離着陸機の制御装置。
  18. 前記垂直離着陸機は、
    前記垂直離着陸機を飛行させるために駆動回転するロータ(20)と、
    モータを含み、前記モータの駆動により前記ロータを駆動回転させる駆動装置(50)と、
    を有しており、前記駆動装置の駆動により飛行する電動航空機である、請求項16又は17に記載の垂直離着陸機の制御装置。
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