JP2023069283A - 薬剤揮散装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】揮散した薬剤を効率よくエアコン室内機内に取り込むことができる薬剤揮散装置を提供する。【解決手段】薬剤揮散装置1は、常温揮散性の薬剤を保持した薬液カプセル2と、薬液カプセル2を収納する容器3と、を備える。容器3は、後壁部4と、後壁部4と対向する前壁部5と、後壁部4及び前壁部5間に連なる一対の側壁部6,6と、を備える。側壁部6,6は、後壁部4に連なり、後壁部4から離れ、前壁部5に近づくに従って容器3の外側に向かう傾斜部61を有し、傾斜部61には、開口63が設けられている。【選択図】図2
Description
本発明は、常温揮散性の薬剤を保持した薬剤揮散体と、前記薬剤揮散体を収容する容器と、を備えた薬剤揮散装置に関する。
エアコンの室内機は、吸気口から室内の空気を取り込み、熱交換フィンにより熱交換を行い、室内に排出することで、室内の空気調整を行っている。長期の運転により、エアコンの室内機内(特にフィン)に空気中に含まれる塵、油分、タバコのヤニなどの汚れが付着し、菌や黴の繁殖による悪臭の発生などの問題が生じている。
そこで、揮散させた薬剤を吸気口からエアコン室内機内へ取り込ませることにより、エアコン室内機内の菌や黴の繁殖を抑制する常設タイプの薬剤揮散装置が提案されている。しかしながら、従来の薬剤揮散装置は、薬剤揮散体を収容する容器のエアコンの筐体に接する面と逆側の面にのみ揮散口を有している。このため、揮散した薬剤を効率よくエアコン室内機内に取り込むことができない、という問題があった。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、揮散した薬剤を効率よくエアコン室内機内に取り込むことができる薬剤揮散装置を提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明に係る薬剤揮散装置は、下記[1]~[5]を特徴としている。
[1]
常温揮散性の薬剤を保持した薬剤揮散体と、前記薬剤揮散体を収納する容器と、を備えた薬剤揮散装置であって、
前記容器は、後壁部と、前記後壁部と対向する前壁部と、前記後壁部及び前記前壁部間に連なる第1側壁部と、を備え、
前記第1側壁部は、前記後壁部に連なり、前記後壁部から離れ、前記前壁部に近づくに従って前記容器の外側に向かう傾斜部を有し、
前記傾斜部には、第1開口が設けられている、
薬剤揮散装置であること。
[2]
[1]に記載の薬剤揮散装置であって、
前記第1開口は、前記第1側壁部が連なる前記後壁部の縁部に沿って複数並べて設けられている、
薬剤揮散装置であること。
[3]
[1]又は[2]に記載の薬剤揮散装置であって、
前記第1側壁部は、互いに対向して一対設けられ、
前記容器は、前記後壁部及び前記前壁部間に連なり、一対の前記第1側壁部の対向方向と交差する交差方向に互いに対向した一対の第2側壁部を備え、
一対の前記第2側壁部の一方には、前記薬剤揮散体よりも前記後壁部側に第2開口が設けられている、
薬剤揮散装置であること。
[4]
[3]に記載の薬剤揮散装置であって、
一対の前記第2側壁部の一方には、前記第2開口よりも前記前壁部側に、前記薬剤揮散体を前記容器内に挿入するための第3開口が設けられている、
薬剤揮散装置であること。
[5]
[3]又は[4]に記載の薬剤揮散装置であって、
一対の前記第2側壁部の他方には、前記薬剤揮散体を視認するための第4開口が設けられ、
前記容器は、前記第4開口のうち前記薬剤揮散体よりも前記後壁部側を覆う覆い壁部を備える、
薬剤揮散装置であること。
[1]
常温揮散性の薬剤を保持した薬剤揮散体と、前記薬剤揮散体を収納する容器と、を備えた薬剤揮散装置であって、
前記容器は、後壁部と、前記後壁部と対向する前壁部と、前記後壁部及び前記前壁部間に連なる第1側壁部と、を備え、
前記第1側壁部は、前記後壁部に連なり、前記後壁部から離れ、前記前壁部に近づくに従って前記容器の外側に向かう傾斜部を有し、
前記傾斜部には、第1開口が設けられている、
薬剤揮散装置であること。
[2]
[1]に記載の薬剤揮散装置であって、
前記第1開口は、前記第1側壁部が連なる前記後壁部の縁部に沿って複数並べて設けられている、
薬剤揮散装置であること。
[3]
[1]又は[2]に記載の薬剤揮散装置であって、
前記第1側壁部は、互いに対向して一対設けられ、
前記容器は、前記後壁部及び前記前壁部間に連なり、一対の前記第1側壁部の対向方向と交差する交差方向に互いに対向した一対の第2側壁部を備え、
一対の前記第2側壁部の一方には、前記薬剤揮散体よりも前記後壁部側に第2開口が設けられている、
薬剤揮散装置であること。
[4]
[3]に記載の薬剤揮散装置であって、
一対の前記第2側壁部の一方には、前記第2開口よりも前記前壁部側に、前記薬剤揮散体を前記容器内に挿入するための第3開口が設けられている、
薬剤揮散装置であること。
[5]
[3]又は[4]に記載の薬剤揮散装置であって、
一対の前記第2側壁部の他方には、前記薬剤揮散体を視認するための第4開口が設けられ、
前記容器は、前記第4開口のうち前記薬剤揮散体よりも前記後壁部側を覆う覆い壁部を備える、
薬剤揮散装置であること。
上記[1]の構成の薬剤揮散装置によれば、後壁部をエアコン室内機の吸気口に向けて配置すれば、第1開口と吸気口との間に隙間が空き、第1開口と対向する吸気口に向かって空気が流れやすくなる。この空気の流れに乗って揮散された薬剤がエアコン室内機内に取り込まれるため、揮散した薬剤を効率よくエアコン室内機内に取り込むことができる。
上記[2]の構成の薬剤揮散装置によれば、第1開口は、第1側壁部が連なる後壁部の縁部に沿って複数並べて設けられている。これにより、容器の強度を保ちつつ広範囲に薬剤を揮散させることができる。
上記[3]の構成の薬剤揮散装置によれば、一対の第2側壁部の一方には、薬剤揮散体よりも後壁部側に第2開口が設けられている。これにより、第2開口から容器内に入り、第1開口を通って容器3外に出る空気の通り道を形成することができ、より一層揮散した薬剤を効率よくエアコン室内機内に取り込むことができる。
上記[4]の構成の薬剤揮散装置によれば、一対の第2側壁部の一方には、第2開口よりも前壁部側に、薬剤揮散体を容器内に挿入するための第3開口が設けられている。これにより、薬剤揮散体を第3開口から容器内にスライド挿入することができる。
上記[5]の構成の薬剤揮散装置によれば、覆い壁部が、薬剤揮散体を視認するための第4開口のうち薬剤揮散体よりも後壁部側を覆う。これにより、薬剤揮散体内の薬剤量が確認しやすくなる。
上記[2]の構成の薬剤揮散装置によれば、第1開口は、第1側壁部が連なる後壁部の縁部に沿って複数並べて設けられている。これにより、容器の強度を保ちつつ広範囲に薬剤を揮散させることができる。
上記[3]の構成の薬剤揮散装置によれば、一対の第2側壁部の一方には、薬剤揮散体よりも後壁部側に第2開口が設けられている。これにより、第2開口から容器内に入り、第1開口を通って容器3外に出る空気の通り道を形成することができ、より一層揮散した薬剤を効率よくエアコン室内機内に取り込むことができる。
上記[4]の構成の薬剤揮散装置によれば、一対の第2側壁部の一方には、第2開口よりも前壁部側に、薬剤揮散体を容器内に挿入するための第3開口が設けられている。これにより、薬剤揮散体を第3開口から容器内にスライド挿入することができる。
上記[5]の構成の薬剤揮散装置によれば、覆い壁部が、薬剤揮散体を視認するための第4開口のうち薬剤揮散体よりも後壁部側を覆う。これにより、薬剤揮散体内の薬剤量が確認しやすくなる。
本発明によれば、揮散した薬剤を効率よくエアコン室内機内に取り込むことができる薬剤揮散装置を提供できる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
本発明に関する具体的な実施形態について、各図を参照しながら以下に説明する。
本実施形態の薬剤揮散装置1は、図5に示すように、エアコン室内機10の吸気口11の周辺に配置される。本実施形態の薬剤揮散装置1は、菌や黴の繁殖を抑える薬剤を揮散させ、吸気口11からエアコン室内機10内に取り込ませる。
(薬剤揮散装置の構成)
本実施形態の薬剤揮散装置1は、図1に示すように、略長方形状に設けられている。説明の便宜上、図1に示すように、薬剤揮散装置1の長手方向を「上下方向」とし、短手方向を「左右方向」とし、厚さ方向を「前後方向」とする。これら上下方向、左右方向及び前後方向は互いに直交している。
本実施形態の薬剤揮散装置1は、図1に示すように、略長方形状に設けられている。説明の便宜上、図1に示すように、薬剤揮散装置1の長手方向を「上下方向」とし、短手方向を「左右方向」とし、厚さ方向を「前後方向」とする。これら上下方向、左右方向及び前後方向は互いに直交している。
本実施形態の薬剤揮散装置1は、常温揮散性の薬剤を保持した薬剤揮散体としての薬液カプセル2と、薬液カプセル2を収納する容器3と、を備えている。
薬液カプセル2は、カプセル本体21と、透過性フィルム(図示せず)と、非透過性フィルム(図示せず)と、を有している。カプセル本体21は、液状の薬剤を収容するための凹部22及び凹部22の縁部から突出したフランジ部23が一体に設けられている。凹部22は、略長方形状の底壁221と、底壁221の縁部から後側に立設する周壁222と、を有する。フランジ部23は、周壁222の後側端部から周壁222と直交する方向に突出して設けられている。
図示しない透過性フィルムは、凹部22の開口及びフランジ部23を覆う。透過性フィルムは、半透明の樹脂材からなり、揮発した薬剤を通し、かつ、揮発していない薬剤を通さないように構成されている。透過性フィルムは、例えば、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)で構成することができる。図示しない非透過性フィルムは、透過性フィルムを覆う。非透過性フィルムは、揮発した薬剤及び液状の薬剤を通さない性質を有しており、例えば、アルミニウムフィルム、ポリエステルフィルム、ポリアミドフィルム、ポリアセタールフィルム等を挙げることができる。非透過性フィルムを剥がすと、凹部22に収容された薬剤が透過性フィルムを通して揮散される。また、非透過性フィルムを剥がした後、薬液カプセル2は、カプセル本体21が前側、透過性フィルムが後側に向けて後述する容器3内に収容される。
容器3は、図1などに示すように、後壁部4(図2参照)と、後壁部4と前後方向に対向する前壁部5と、後壁部4及び前壁部5の左右方向両端間に連なる一対の側壁部6,6(第1側壁部)と、後壁部4及び前壁部5の上下方向両端間に連なる上壁部71及び下壁部72(図4参照)と、を備えている。図2に示すように、後壁部4は、前後方向に直交する平板状に設けられると共に、上下方向に長尺な略長方形状に設けられている。後壁部4の中央には、固定用の部材を貼り付けるための略正方形状の凹部41が設けられている。凹部41は、前側に向かって窪んで設けられている。固定用の部材は両面テープ、フック、面ファスナー、エラストマー等があげられる。固定する場所を選ばずシール跡が残らないため、特にエラストマーが望ましい。
図1に示すように、前壁部5は、後壁部4と同様に、前後方向に直交する平板状に設けられると共に、上下方向に長尺な略長方形状に設けられている。前壁部5の中央には、開口51が設けられている。
一対の側壁部6,6は、左右方向(対向方向)に対向して設けられている。一対の側壁部6,6は各々、後壁部4側に設けられた傾斜部61と、前壁部5側に設けられた傾斜部62と、を有している。図2に示すように、傾斜部61は、後壁部4に連なり、後壁部4から離れ、前壁部5に近づくに従って容器3の外側に向かうように設けられている。図1に示すように、傾斜部62は、前壁部5に連なり、前壁部5から離れ、後壁部4に近づくに従って容器3の外側に向かうように設けられている。
本実施形態では、傾斜部61、62は、後壁部4及び前壁部5の上端から下端に亘って設けられている。また、本実施形態では、傾斜部61、62は、外側に凸となる曲板状に設けられている。図2に示すように、後壁部4側の傾斜部61には、開口63(第1開口)が設けられている。本実施形態では、開口63は上下方向に並べて4つ設けられている。
図3及び図4に示す上壁部71(一対の第2側壁部の一方)、下壁部72(一対の第2側壁部の他方)は、左右方向に直交(交差)する上下方向(交差方向)に対向して設けられている。上壁部71には、図3に示すように、開口73が設けられている。開口73は、薬液カプセル2の後側に空気の通り道を作るための開口部731(第2開口)と、薬液カプセル2を容器3内に挿入するための開口部732(第3開口)と、が連通して設けられている。
開口部731は、上壁部71において容器3内に収容された薬液カプセル2よりも後壁部4側に設けられている。開口部731は、後側に向かうに従って左右方向の長さが短くなるように設けられている。開口部731の一番長い左右方向の長さは、凹部22の左右方向の長さよりも短く設けられている。このため、この開口部731から凹部22を挿入することができず、凹部22を前側に向けて誤って差し込むことができないようになっている。
開口部732は、開口部731の前壁部5側に設けられている。開口部732は、薬液カプセル2を上側から見た際の外形とほぼ同じ形状に設けられている。この開口部732から薬液カプセル2を容器3内に挿入すると、容器3内部に設けられた圧入部(図示せず)にフランジ部23が差し込まれて容器3内部に薬液カプセル2が保持される。薬液カプセル2は、容器3内において上述した傾斜部61に設けた開口63よりも前面側に配置される。
下壁部72には、図4に示すように、開口74(第4開口)が設けられている。本実施形態では、開口74は、左右方向に長尺な長円状に設けられている。また、容器3には、この開口74を容器3の内側から覆う覆い壁部8が設けられている。覆い壁部8は、開口74のうち凹部22よりも後壁部4側を覆う。覆い壁部8には凹部22と上下方向に対向する部分にのみ開口81が設けられている。この開口81を通して凹部22が視認でき、凹部22に収容される薬剤量を確認することができる。また、凹部22以外の部分は覆い壁部8により隠されているため、凹部22に収容される薬剤量が確認しやすい。また、本実施形態では、容器3の前壁部5に開口51が設けられている。この開口51があることで容器3内に光が取り込まれて明るくなるため、より一層、薬液量が確認しやすくなる。
(薬剤揮散装置の設置例)
次に、上述した構成の薬剤揮散装置1のエアコン室内機10への設置例について図5を参照して説明する。図5に示すエアコン室内機10は、筐体12の上部に複数の吸気口11が設けられている。吸気口11は、筐体12内側からフィルタ13により覆われている。薬剤揮散装置1は、後壁部4を下側に向けてエアコン室内機10の上部に配置される。
次に、上述した構成の薬剤揮散装置1のエアコン室内機10への設置例について図5を参照して説明する。図5に示すエアコン室内機10は、筐体12の上部に複数の吸気口11が設けられている。吸気口11は、筐体12内側からフィルタ13により覆われている。薬剤揮散装置1は、後壁部4を下側に向けてエアコン室内機10の上部に配置される。
(薬剤揮散装置の効果)
次に、上述した構成の薬剤揮散装置1の効果について図6を参照して説明する。本実施形態の薬剤揮散装置1は、後壁部4に連なり、後壁部4から離れ、前壁部5に近づくに従って容器3の外側に向かう傾斜部61を有し、傾斜部61には開口63が設けられている。これにより、開口63と吸気口11との間に隙間が空き、図中矢印で示すように、開口63と対向する吸気口11に向かって空気が流れやすくなる。この空気の流れに乗って揮散された薬剤がエアコン室内機10内に取り込まれるため、揮散した薬剤を効率よくエアコン室内機10内に取り込むことができる。
次に、上述した構成の薬剤揮散装置1の効果について図6を参照して説明する。本実施形態の薬剤揮散装置1は、後壁部4に連なり、後壁部4から離れ、前壁部5に近づくに従って容器3の外側に向かう傾斜部61を有し、傾斜部61には開口63が設けられている。これにより、開口63と吸気口11との間に隙間が空き、図中矢印で示すように、開口63と対向する吸気口11に向かって空気が流れやすくなる。この空気の流れに乗って揮散された薬剤がエアコン室内機10内に取り込まれるため、揮散した薬剤を効率よくエアコン室内機10内に取り込むことができる。
また、本実施形態の薬剤揮散装置1において、開口63は、側壁部6が連なる後壁部4の縁部に沿って複数並べて設けられている。これにより、容器3の強度を保ちつつ広範囲に薬剤を揮散させることができる。
また、本実施形態の薬剤揮散装置1において、上壁部71には、薬液カプセル2よりも後壁部4側の位置に開口部731が設けられている。これにより、開口部731から容器3内に入り、開口63を通って容器3外に出る空気の通り道を形成することができ、より一層揮散した薬剤を効率よくエアコン室内機10内に取り込むことができる。
また、本実施形態の薬剤揮散装置1において、上壁部71には、開口部731の前壁部5側に連通し、薬液カプセル2を容器3内に挿入するための開口部732が設けられている。これにより、薬液カプセル2を開口部732から容器3内にスライド挿入することができる。
また、本実施形態の薬剤揮散装置1において、覆い壁部8が薬液カプセル2よりも後壁部4側の開口74を覆っている。これにより、薬液カプセル2内の薬剤量が確認しやすくなる。
次に、本発明者は、上述した効果を確認すべく、下記に示す試験を行った。2台のエアコン室内機10を既存の洗浄剤で洗浄して、黴をほぼ0の状態する。2台のエアコン室内機10の一方に上述した本実施形態の薬剤揮散装置1をエアコン室内機10天面の吸気口11周辺に設置し、他方には何も設置せず、1か月後、2か月後に黴を採取した。結果、本実施形態の薬剤揮散装置1を設置した方が、何も設置していないエアコン室内機10よりも黴の量が少なくなり、黴の発生を抑制できる、即ち、揮散した薬剤を効率よくエアコン室内機10に取り込むことができることが分かった。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。その他、上述した実施形態における各構成要素の材質、形状、寸法、数、配置箇所、等は本発明を達成できるものであれば任意であり、限定されない。
例えば、容器3の後壁部4の外表面に鏡を設けてもよい。鏡は、ミラーシールから構成し、後壁部4に貼り付けてもよいし、印刷などにより形成してもよい。後壁部4に鏡を設けることで、吸気口11付近の様子を目視できるようになるため、薬剤揮散装置1をエアコンに設置しやすくなる。
また、上述した実施形態によれば、傾斜部61、62は、曲板状に設けられていたが、これに限ったものではない。傾斜部61、62は、平板状に設けてもよい。
上述した実施形態によれば、開口63は、後壁部4の縁部に連なって複数設けられていたが、これに限ったものではない。開口63としては、上下方向に長尺となる1つ設けられていてもよい。
上述した実施形態によれば、上壁部71に設けた開口部731、732は連通していたが、これに限ったものではない。開口部731、732は独立して設けてもよい。
上述した実施形態によれば、上壁部71には、薬液カプセル2よりも後壁部4側の位置に開口部731が設けられていたが、これに限ったものではない。開口部731を設けるのは必須ではなく、なくてもよい。
上述した実施形態によれば、上壁部71には、薬液カプセル2を容器3内に挿入するための開口部732を設けていたが、これに限ったものではない。例えば、容器3を2分割して、薬液カプセル2を収容できるように構成すれば、開口部732を設けるのは必須ではなく、なくてもよい。
上述した実施形態によれば、覆い壁部8は、下壁部72よりも内側に設けられていたが、これに限ったものではない。覆い壁部8は、下壁部72と同一平面上に設けてもよいし、下壁部の外側に設けてもよい。また、覆い壁部8を設けるのは必須ではなく、なくてもよい。
上述した実施形態によれば、薬液カプセル2は、菌や黴などの微生物の繁殖を抑える薬剤を保持していたが、これに限ったものではない。薬剤としては、常温揮散性を有する薬剤であればよく、消臭、芳香、虫よけなどに効果のある薬剤であってもよい。
1 薬剤揮散装置
2 薬液カプセル(薬剤揮散体)
3 容器
4 後壁部
5 前壁部
6 側壁部(第1側壁部)
8 覆い壁部
61 傾斜部
63 開口(第1開口)
71 上壁部(一対の第2側壁部の一方)
72 下壁部(一対の第2側壁部の他方)
74 開口(第4開口)
731 開口部(第2開口)
732 開口部(第3開口)
2 薬液カプセル(薬剤揮散体)
3 容器
4 後壁部
5 前壁部
6 側壁部(第1側壁部)
8 覆い壁部
61 傾斜部
63 開口(第1開口)
71 上壁部(一対の第2側壁部の一方)
72 下壁部(一対の第2側壁部の他方)
74 開口(第4開口)
731 開口部(第2開口)
732 開口部(第3開口)
Claims (5)
- 常温揮散性の薬剤を保持した薬剤揮散体と、前記薬剤揮散体を収納する容器と、を備えた薬剤揮散装置であって、
前記容器は、後壁部と、前記後壁部と対向する前壁部と、前記後壁部及び前記前壁部間に連なる第1側壁部と、を備え、
前記第1側壁部は、前記後壁部に連なり、前記後壁部から離れ、前記前壁部に近づくに従って前記容器の外側に向かう傾斜部を有し、
前記傾斜部には、第1開口が設けられている、
薬剤揮散装置。 - 請求項1に記載の薬剤揮散装置であって、
前記第1開口は、前記第1側壁部が連なる前記後壁部の縁部に沿って複数並べて設けられている、
薬剤揮散装置。 - 請求項1又は2に記載の薬剤揮散装置であって、
前記第1側壁部は、互いに対向して一対設けられ、
前記容器は、前記後壁部及び前記前壁部間に連なり、一対の前記第1側壁部の対向方向と交差する交差方向に互いに対向した一対の第2側壁部を備え、
一対の前記第2側壁部の一方には、前記薬剤揮散体よりも前記後壁部側に第2開口が設けられている、
薬剤揮散装置。 - 請求項3に記載の薬剤揮散装置であって、
一対の前記第2側壁部の一方には、前記第2開口よりも前記前壁部側に、前記薬剤揮散体を前記容器内に挿入するための第3開口が設けられている、
薬剤揮散装置。 - 請求項3又は4に記載の薬剤揮散装置であって、
一対の前記第2側壁部の他方には、前記薬剤揮散体を視認するための第4開口が設けられ、
前記容器は、前記第4開口のうち前記薬剤揮散体よりも前記後壁部側を覆う覆い壁部を備える、
薬剤揮散装置。
Priority Applications (2)
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