JP2023068909A - 多層容器、容器を製造する方法および再生ポリエステル樹脂の製造方法 - Google Patents

多層容器、容器を製造する方法および再生ポリエステル樹脂の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 遮光性に優れ、かつ、リサイクル性に優れた、多層容器、容器を製造する方法および再生ポリエステル樹脂の製造方法の提供。【解決手段】 ポリエステル樹脂層と、ポリアミド樹脂層を有し、ポリエステル樹脂層は、ポリエステル樹脂を含み、かつ、全光線透過率が80%以上であり、ポリアミド樹脂層は、ポリアミド樹脂をポリアミド樹脂層の10質量%以上の割合で含み、かつ、全光線透過率が80%未満である、多層容器。【選択図】 図1

Description

本発明は、多層容器、容器を製造する方法および再生ポリエステル樹脂の製造方法に関する。
芳香族ジカルボン酸化合物と脂肪族ジオール化合物とをモノマーとして使用して得られるポリマー、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)等に代表されるポリエステル樹脂は、透明性、機械的性能、溶融安定性、耐溶剤性、保香性、ガスバリア性、リサイクル性等に優れるという特長を有している。そのため、ポリエステル樹脂は、フィルム、シート、中空容器等の各種包装材料に広く利用されている。ポリエステル樹脂は高いガスバリア性を有するが、さらなる酸素、炭酸ガス等に対するガスバリア性が求められる用途にとっては必ずしも十分ではない。そのため、ポリエステル樹脂のガスバリア性を改善する手段として、酸化アルミニウムや酸化珪素をポリエステル樹脂からなる成形体や包装容器に蒸着したり、あるいはポリエステル樹脂よりも高いガスバリア性能を有する樹脂をポリエステル樹脂からなる成形体や包装容器に塗布、積層、あるいは溶融混合する等の手段が挙げられる。
ポリエステル樹脂より高いガスバリア性を有する樹脂の一つとしてエチレン-ビニルアルコール共重合樹脂が挙げられる。エチレン-ビニルアルコール共重合体以外のガスバリア性樹脂としては、ナイロン6、ナイロン66等に代表されるポリアミド樹脂が挙げられる。
一方、上記のような多層容器においても、白色顔料などを配合したものも知られている(特許文献1)。このような顔料を配合した多層容器は、意匠性を付与する目的の他、遮光機能を有する目的にも用いられる。
特開2011-183663号公報
ここで、上述のような遮光性がある多層容器について需要があるが、リサイクル性に問題がある場合がある。例えば、ポリエステル樹脂層とガスバリア層を有する多層容器は、遮光目的で、ポリエステル樹脂層に着色剤や遮光剤を入れることが一般的である。しかしながら、ポリエステル樹脂層に着色剤や遮光剤を配合した多層容器は、リサイクルする際に、ポリエステル樹脂層が着色されてしまっている。つまり、このようなポリエステル樹脂層からリサイクルされたポリエステル樹脂を透明な容器へリサイクルすることが困難となる。
また、ポリエステル樹脂層とガスバリア層を有する多層容器において、ポリエステル樹脂をリサイクルするには、ポリエステル樹脂層とガスバリア層が剥離しやすいこと、すなわち、リサイクル性が求められる。
本発明は、かかる課題を解決することを目的とするものであって、遮光性に優れ、かつ、リサイクル性に優れた多層容器、ならびに、前記多層容器から回収したポリエステル樹脂を用いて容器を製造する方法および再生ポリエステル樹脂の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題のもと、本発明者が検討を行った結果、ガスバリア層として、ポリエステル樹脂層との剥離が容易であるポリアミド樹脂層を採用し、かつ、ポリアミド樹脂層に遮光機能を持たせることにより、遮光機能があるガスバリア性多層容器であって、ポリエステル樹脂のリサイクルが可能な多層容器が得られることを見出し、本発明を完成した。
具体的には、下記手段により、上記課題は解決された。
<1>ポリエステル樹脂層と、ポリアミド樹脂層を有し、前記ポリエステル樹脂層は、ポリエステル樹脂を含み、かつ、全光線透過率が80%以上であり、前記ポリアミド樹脂層は、ポリアミド樹脂を前記ポリアミド樹脂層の10質量%以上の割合で含み、かつ、全光線透過率が80%未満である、多層容器。
<2>前記ポリアミド樹脂層が、着色剤および遮光剤の少なくとも1種を含む、<1>に記載の多層容器。
<3>前記着色剤および遮光剤の少なくとも1種が、酸化チタンおよびカーボンブラックの少なくとも1種である、<2>に記載の多層容器。
<4>前記ポリアミド樹脂が、ジアミン由来の構成単位と、ジカルボン酸由来の構成単位を含み、前記ジアミン由来の構成単位の70モル%以上がキシリレンジアミンに由来する構成単位であり、前記ジカルボン酸由来の構成単位の70モル%以上が炭素数4~20のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸に由来する構成単位であるポリアミド樹脂を含む、<1>~<3>のいずれか1つに記載の多層容器。
<5>前記ポリアミド樹脂層は、ポリアミド樹脂を前記ポリアミド樹脂層の50質量%以上の割合で含む、<1>~<4>のいずれか1つに記載の多層容器。
<6>前記ポリアミド樹脂層の全光線透過率が70%以下である、<1>~<5>のいずれか1つに記載の多層容器。
<7>前記多層容器の酸素透過率が0.040cc/(bottle・day・0.21atm)以下である、<1>~<6>のいずれか1つに記載の多層容器。
<8>前記ポリエステル樹脂層の全光線透過率が90%以上である、<1>~<7>のいずれか1つに記載の多層容器。
<9>前記ポリアミド樹脂層が、酸素吸収剤を含む、<1>~<8>のいずれか1つに記載の多層容器。
<10>リサイクル機能を有する、<1>~<9>のいずれか1つに記載の多層容器。
<11><1>~<10>のいずれか1つに多層容器からポリエステル樹脂を回収し、前記回収したポリエステル樹脂を用いて、ポリエステル樹脂層を有し、前記ポリエステル樹脂層は、ポリエステル樹脂を含み、かつ、全光線透過率が80%以上である容器を製造する方法。
<12><1>~<10>のいずれか1つに記載の多層容器からポリエステル樹脂を回収することを含む、再生ポリエステル樹脂の製造方法。
<13>多層容器から前記ポリアミド樹脂層の全部または一部を除去して、前記ポリエステル樹脂を回収することを含む、<12>に記載の再生ポリエステル樹脂の製造方法。
<14>前記ポリアミド樹脂層の除去を、前記多層容器を粉砕した後、風選分離にて行う、<13>に記載の再生ポリエステル樹脂の製造方法。
<15>前記回収されたポリエステル樹脂に対して、結晶化すること、および、固相重合を行うことの少なくとも一方を行う、<12>~<14>のいずれか1つに記載の再生ポリエステル樹脂の製造方法。
本発明により、遮光性に優れ、かつ、リサイクル性に優れた多層容器、ならびに、前記多層容器から回収したポリエステル樹脂を用いて容器を製造する方法および再生ポリエステル樹脂の製造方法を提供可能になった。
多層容器の一例を示す模式図である。
以下、本発明を実施するための形態(以下、単に「本実施形態」という)について詳細に説明する。なお、以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明は本実施形態のみに限定されない。
なお、本明細書において「~」とはその前後に記載される数値を下限値および上限値として含む意味で使用される。
本明細書において、各種物性値および特性値は、特に述べない限り、23℃におけるものとする。
本明細書において、各工程は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の作用が達成されれば、本用語に含まれる。
本明細書で示す規格が年度によって、測定方法等が異なる場合、特に述べない限り、出願時点における規格に基づくものとする。
本実施形態の多層容器は、ポリエステル樹脂層と、ポリアミド樹脂層を有し、前記ポリエステル樹脂層は、ポリエステル樹脂を含み、かつ、全光線透過率が80%以上であり、前記ポリアミド樹脂層は、ポリアミド樹脂を前記ポリアミド樹脂層の10質量%以上の割合で含み、かつ、全光線透過率が80%未満であることを特徴とする。
このような構成とすることにより、遮光性に優れ、かつ、リサイクル性に優れた多層容器が得られる。さらに、成形性(ブロー特性)、金型汚れ抑制(着色剤の表面浮き)、光沢感および酸素バリア性に優れた多層容器とすることができる。
すなわち、遮光性を有するペットボトル等のポリエステル樹脂を用いた遮光性容器においては、ポリエステル樹脂層に着色剤/遮光剤を入れるのが主流である。しかしながら、ポリエステル樹脂層に着色剤/遮光剤を配合すると、ポリエステル樹脂自身が着色されてしまうため、透明な容器へのリサイクルが困難である。さらに、ボトル成形時に金型汚れが発生する問題もある。
本実施形態では、ポリエステル樹脂層と、前記ポリエステル樹脂層と容易に剥離できるポリアミド樹脂層(例えば、ガスバリア層)を用い、かつ、ポリアミド樹脂層に遮光機能を持たせることにより、遮光機能がある多層容器であって、ポリエステル樹脂のリサイクルが可能な多層容器が得られたものである。
<多層容器>
本実施形態の多層容器は、ポリエステル樹脂層と、ポリアミド樹脂層を有する。このような多層構造とすることにより、ポリエステル樹脂を用いた容器において、より高いガスバリア性を付与することができる。ポリアミド樹脂層の一例は、酸素や光のバリア層のとして機能する層である。
図1は、本実施形態の多層容器の一例を示す模式図であって、10は多層容器を、11は内層を、12はガスバリア層を、13は外層を示している。通常、内層11および外層13はポリエステル樹脂層であり、ガスバリア層12はポリアミド樹脂層である。本実施形態の多層容器においては、内層11と外層13のポリエステル樹脂層は同一組成であってもよいし、異なる組成であってもよい。本実施形態において、内層11および/または外層13であるポリエステル樹脂層の少なくとも一方(好ましくは両方)が、ガスバリア層12であるポリアミド樹脂層と接していることが好ましい。このような構成とすることにより、より剥離性に優れた多層容器が得られる。また、ガスバリア層12は1層のみであってもよいし、2層以上であってもよい。同様に、内層11および外層13も1層のみであってもよいし、2層以上であってもよい。また、本実施形態の多層容器は、上記内層11、ガスバリア層12および外層13以外の層を有していてもよい。他の層としては、接着剤層や意匠層が例示される。
本実施形態においては、多層容器は、「ポリエステル樹脂層/ポリアミド樹脂層」の2層構造、「ポリエステル樹脂層/ポリアミド樹脂層/ポリエステル樹脂層」の3層構造、および「ポリエステル樹脂層/ポリアミド樹脂層/ポリエステル樹脂層/ポリアミド樹脂層/ポリエステル樹脂層」の5層構造から選択される多層構造を有することが好ましく、「ポリエステル樹脂層/ポリアミド樹脂層/ポリエステル樹脂層」の3層構造を有することがより好ましい。特に、ポリエステル樹脂層とポリアミド樹脂層の間に他の層が介在せず、互いに接していることが好ましい。
本実施形態の多層容器は、通常、中空容器であり、胴部が、少なくとも多層構造を有する。そして、胴部におけるポリエステル樹脂層の厚み(W)のポリアミド樹脂層の厚み(S)に対する比(厚み比W/S)が、1以上200以下となることが好ましい。なお、ポリエステル樹脂層の厚みとは、平均厚みを意味し、胴部においてポリエステル樹脂層が複数層ある場合には、その複数層の厚みを平均して1層あたりの平均厚みを求めたものである。ポリアミド樹脂層の厚みも同様である。厚み比W/Sが1以上であると、再生ポリエステル樹脂を得る際に、ポリアミド樹脂層を、ポリエステル樹脂層から分別し易いので好ましい。また、厚み比W/Sが200以下であると、中空容器のガスバリア性能を確保し易く、内容物の保存性能が向上するので好ましい。上記厚み比(W/S)は、50以下であることがより好ましく、15以下であることがさらに好ましく、10以下であることが一層好ましく、5以下であることがより一層好ましい。
多層容器の胴部における総厚み(すなわち、胴部の全層の合計厚み)は、好ましくは50μm以上であり、100μm以上であり、より好ましくは150μm以上であり、さらに好ましくは200μm以上であり、一層好ましくは300μm以上である。また、多層容器の胴部における総厚みは、好ましくは5mm以下であり、より好ましくは3mm以下であり、さらに好ましくは2mm以下であり、500μm以下であってもよく、450μm以下であってもよく、400μm以下であってもよい、
多層容器の胴部におけるポリエステル樹脂層の厚み(W)は、好ましくは50μm以上であり、より好ましくは75μm以上であり、さらに好ましくは100μm以上である。また、前記ポリエステル樹脂層の厚み(W)は好ましくは2mm以下であり、より好ましくは1mm以下であり、さらに好ましくは500μm以下である。本実施形態の多層容器がポリエステル樹脂層を2層以上有する場合、それぞれのポリエステル樹脂層の厚みは同一であってもよいし、異なっていてもよい。
多層容器の胴部におけるポリアミド樹脂層の厚み(S)は、好ましくは1μm以上であり、より好ましくは3μm以上であり、さらに好ましくは10μm以上である。前記下限値以上とすることにより、ガスバリア性および光遮光性がより向上する傾向にある。また、前記ポリアミド樹脂層の厚み(S)は、好ましくは200μm以下であり、より好ましくは150μm以下であり、さらに好ましくは100μm以下である。前記上限値以下とすることによりリサイクル時の分別・分離性がより向上する傾向にある。
また、本実施形態の多層容器の一例として、容器内側表面からのポリアミド層の位置(最内層のポリエステル層とポリアミド層の界面の位置)は、好ましくは5μm以上、より好ましくは10μm以上、さらに好ましくは15μm以上、一層好ましくは20μm以上であってもよく、また、好ましくは300μm以下、より好ましくは200μm以下、さらに好ましくは180μm以下、一層好ましくは150μm以下である。ポリアミド層の位置を上記範囲内とすることにより、より酸素バリア性が向上する。
多層容器の容量は特に限定されないが、酸素バリア性、および、製造上の観点から、好ましくは30mL以上、より好ましくは50mL以上、さらに好ましくは100mL以上、一層好ましくは200mL以上、より一層好ましくは250mL以上であり、また、好ましくは3,000mL以下、より好ましくは2,000mL以下、さらに好ましくは1,500mL以下、一層好ましくは1,000mL以下、より一層好ましくは600mL以下である。
本実施形態の多層容器は、酸素バリア性に優れることが好ましい。
具体的には、本実施形態の多層容器は、酸素透過率が0.040cc/(bottle・day・0.21atm)以下であることが好ましい。前記酸素透過率は、0.020cc/(bottle・day・0.21atm)以下であることが好ましく、0.015cc/(bottle・day・0.21atm)以下であることがより好ましく、0.008cc/(bottle・day・0.21atm)以下であることがさらに好ましい。前記酸素透過率は、例えば、ポリアミド樹脂層に酸素バリア性に優れたポリアミド樹脂を用いることによって達成される。下限値は特に定めるものではなく、0.001cc/(bottle・day・0.21atm)以上であることが好ましい。多層容器の酸素透過率は、多層容器がボトルである場合、ボトルの胴部の値が測定される。酸素透過率は、後述する実施例の記載に従って測定される。
本実施形態の多層容器(胴部)の全光透過率は、70%以下であることが好ましく、55%以下であることがより好ましく、40%以下であることがさらに好ましく、20%以下であることが一層好ましく、14%以下であることがより一層好ましい。前記全光線透過率の下限値は、0%が理想であるが、1%以上、さらには5%以上であっても要求性能を満たすものである。全光線透過率は後述する実施例の記載に従って測定される。このような全光線透過率は、例えば、ポリアミド樹脂層に、詳細を後述する着色剤および/または遮光剤を配合することによって達成される。
<ポリエステル樹脂層>
本実施形態の多層容器は、ポリエステル樹脂層を含む。ポリエステル樹脂層は、ポリエステル樹脂を含み、かつ、全光線透過率が80%以上である。全光線透過率が80%以上であることにより、ポリエステル樹脂層が透明なものとなり、ポリエステル樹脂をリサイクルする際に、透明なポリエステル樹脂層を有する容器に容易にリサイクルできる。
本実施形態において、ポリエステル樹脂層の全光線透過率は85%以上であることが好ましく、87%以上であることがより好ましく、89%以上であることがさらに好ましく、90%以上であることが一層好ましい。前記光線透過率の上限は100%が理想であるが、91%以下が実際的である。全光線透過率は後述する実施例の記載に従って測定される。
このような全光線透過率は、ポリエステル樹脂層に、必要以上の添加剤、特に、着色剤および/または遮光剤を実質的に含まない構成とすることにより達成される。着色剤および/または遮光剤を実質的に含まないとは、着色剤および/または遮光剤の含有量がポリエステル樹脂層の100質量ppm未満であることをいい、50質量ppm未満であることが好ましく、10質量ppm未満であることがさらに好ましく、1質量ppm未満であることが一層好ましく、0.1質量ppm未満であることがより一層好ましい。
ポリエステル樹脂層が含有するポリエステル樹脂は、ジカルボン酸とジオールとの重縮合ポリマーが好ましく、ジカルボン酸に由来する構成単位(ジカルボン酸単位)とジオールに由来する構成単位(ジオール単位)とを有することが好ましい。
ジカルボン酸単位としては、芳香族ジカルボン酸に由来する構成単位、脂環式ジカルボン酸に由来する構成単位、脂肪族ジカルボン酸に由来する構成単位が挙げられ、芳香族ジカルボン酸に由来する構成単位が好ましい。
芳香族ジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、ビフェニルジカルボン酸、ジフェニルエーテル-ジカルボン酸、ジフェニルスルホン-ジカルボン酸、ジフェニルケトン-ジカルボン酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、1,4-ナフタレンジカルボン酸および2,7-ナフタレンジカルボン酸等が挙げられ、コストと製造の容易性の観点から、テレフタル酸、イソフタル酸、オルトフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、および、4,4'-ビフェニルジカルボン酸が好ましく、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸がより好ましく、成形性の観点から、テレフタル酸およびイソフタル酸がさらに好ましく、テレフタル酸が一層好ましい。
なお、芳香族ジカルボン酸として、芳香族ジカルボン酸の炭素数1~4のアルキルエステルを使用してもよい。
本実施形態の多層容器をリサイクルする際には、従来のポリエステル樹脂からなる単層容器と溶融混練されることがある。ジカルボン酸単位として、テレフタル酸由来の単位を有することで、本実施形態の多層容器と従来の単層容器の相溶性が良好となり、良好なリサイクル性が得られる。
芳香族ジカルボン酸として、スルホフタル酸、スルホフタル酸金属塩を用いてもよい。スルホフタル酸、スルホフタル酸金属塩の詳細は、国際公開第2017/057463号の段落0018の内容を参酌でき、これらの内容は本明細書に組み込まれる。
脂環式ジカルボン酸としては、シクロヘキサンジカルボン酸、ノルボルネンジカルボン酸およびトリシクロデカンジカルボン酸等が挙げられる。
脂肪族ジカルボン酸としては、マロン酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸およびセバシン酸等が挙げられる。
ジオール単位としては、脂肪族ジオールに由来する構成単位、脂環式ジオールに由来する構成単位、芳香族ジオールに由来する構成単位が挙げられ、脂肪族ジオールに由来する構成単位が好ましい。
脂肪族ジオールとしては、エチレングリコール、2-ブテン-1,4-ジオール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリコール、ヘキサメチレングリコール、ネオペンチルグリコール、メチルペンタンジオールおよびジエチレングリコールが挙げられる。これらの中では、エチレングリコールが好ましく、エチレングリコールがより好ましい。
脂環式ジオールとしては、シクロヘキサンジメタノール、イソソルビド、スピログリコール、2,2,4,4-テトラメチル-1,3-シクロブタンジオール、ノルボルネンジメタノールおよびトリシクロデカンジメタノールが挙げられる。
芳香族ジオールとしては、ビスフェノール化合物およびヒドロキノン化合物が挙げられる。
本実施形態で用いられるポリエステル樹脂は、ジカルボン酸に由来する構成単位(ジカルボン酸単位)の50モル%以上が芳香族ジカルボン酸に由来する構成単位であり、かつ、ジオールに由来する構成単位(ジオール単位)の50%以上が脂肪族ジオールに由来することが好ましく、ジカルボン酸単位の50モル%以上がテレフタル酸に由来する構成単位であり、かつ、ジオール単位の50モル%以上がエチレングリコールに由来する構成単位であることがより好ましく、ジカルボン酸単位の80モル%以上がテレフタル酸に由来する構成単位であり、かつ、ジオール単位の80モル%以上がエチレングリコールに由来する構成単位であることがさらに好ましく、ジカルボン酸単位の90モル%以上がテレフタル酸に由来する構成単位であり、かつ、ジオール単位の90モル%以上がエチレングリコールに由来する構成単位であることが一層好ましい。
以下の説明において、ジカルボン酸単位の50モル%以上がテレフタル酸に由来する構成単位であり、かつ、ジオール単位の50モル%以上がエチレングリコールに由来する構成単位であるポリエステル樹脂を、ポリエチレンテレフタレートともいう。
上記したようにジカルボン酸単位中に占めるテレフタル酸由来の単位の割合を50モル%以上とすることで、ポリエステル樹脂が非晶質となりにくく、そのため、多層容器は、その内部に高温のものを充填する時等に熱収縮しにくくなり、耐熱性が良好となる。
ポリエステル樹脂としてポリエチレンテレフタレートを使用する場合、ポリエステル樹脂は、ポリエチレンテレフタレート単体で構成されてもよいが、ポリエチレンテレフタレートに加えて、ポリエチレンテレフタレート以外のポリエステル樹脂を含んでいてもよい。ポリエチレンテレフタレートは、好ましくはポリエステル樹脂全量に対して80~100質量%、より好ましくは90~100質量%含有される。
ポリエステル樹脂がポリエチレンテレフタレートである場合の好ましい態様について、以下に説明する。ポリエチレンテレフタレートは、テレフタル酸、エチレングリコール以外の二官能性化合物由来の構成単位を含むものであってもよいが、その二官能性化合物としては、テレフタル酸およびエチレングリコール以外の上記した芳香族ジカルボン酸および脂肪族ジオール、並びに芳香族ジカルボン酸、脂肪族ジオール以外の二官能性化合物が挙げられる。この際、テレフタル酸、エチレングリコール以外の二官能性化合物由来の構成単位は、ポリエステル樹脂を構成する全構成単位の総モルに対して、20モル%以下が好ましく、より好ましくは10モル%以下である。
なお、ポリエステル樹脂が、ポリエチレンテレフタレート以外の場合であっても、芳香族ジカルボン酸、脂肪族ジオール以外の二官能性化合物由来の構成単位を含むものであってもよい。脂肪族ジオール、芳香族ジカルボン酸以外の二官能性化合物の詳細は、国際公開第2017/057463号の段落0022および0023の記載を参酌でき、これらの内容は本明細書に組み込まれる。
ポリエステル樹脂は、さらに、モノカルボン酸、モノアルコール等の単官能性化合物由来の構成単位を含んでもよい。これらの詳細は、国際公開第2017/057463号の段落0024の記載を参酌でき、この内容は本明細書に組み込まれる。
さらに、ポリエステル樹脂は、必要な物性を得るために、カルボキシル基、ヒドロキシ基およびそれらのエステル形成基から選択される少なくとも3つの基を有する多官能性化合物を共重合成分としてもよい。これらの詳細は、国際公開第2017/057463号の段落0025の記載を参酌でき、この内容は本明細書に組み込まれる。
ポリエステル樹脂の製造方法は、例えば、国際公開第2017/057463号の段落0026の記載を参酌でき、この内容は本明細書に組み込まれる。
ポリエステル樹脂の固有粘度は、特に制限はないが、好ましくは0.5~2.0dL/gであり、より好ましくは0.6~1.5dL/gである。固有粘度が0.5dL/g以上であるとポリエステル樹脂の分子量が充分に高いために、多層容器は構造物として必要な機械的性質を発現することができる。
なお、固有粘度は、フェノール/1,1,2,2-テトラクロロエタン(=6/4質量比)混合溶媒に、ポリエステル樹脂を溶解して0.2、0.4、0.6g/dL溶液を調製し、25℃にて自動粘度測定装置(マルバーン製、Viscotek)により測定する。
ポリエステル樹脂層におけるポリエステル樹脂(好ましくは、ポリブチレンテレフタレート樹脂)の含有量は、ポリエステル樹脂層の90質量%超であることが好ましく、95質量%以上であることがより好ましく、98質量%以上であることがさらに好ましく、99質量%以上であってもよい。前記含有量の上限値は100質量%であってもよい。
本実施形態におけるポリエステル樹脂層は、ポリエステル樹脂を、1種のみ含んでいてもよいし、2種以上含んでいてもよい。2種以上含む場合、合計量が上記範囲となることが好ましい。
ポリエステル樹脂層には、ポリエステル樹脂以外の成分を含有してもよい。その他の成分としては、ポリエステル樹脂以外の樹脂、熱安定剤、光安定剤、防湿剤、防水剤、滑剤、展着剤などが挙げられる。
<ポリアミド樹脂層>
本実施形態におけるポリアミド樹脂層は、ポリアミド樹脂をポリアミド樹脂層の10質量%以上の割合で含み、かつ、全光線透過率が80%未満である。ポリアミド樹脂を10質量%以上含むことにより、ポリアミド樹脂層のガスバリア性をより向上させることができる。また、全光線透過率を80%未満とすることにより、遮光性を有する多層容器が得られる。
本実施形態におけるポリアミド樹脂層の全光線透過率は、70%以下であることが好ましく、55%以下であることがより好ましく、40%以下であることがさらに好ましく、20%以下であることが一層好ましく、14%以下であることがより一層好ましい。全光線透過率の下限は0%が理想であるが、5%以上であっても十分に要求性能を満たすものである。全光線透過率は後述する実施例の記載に従って測定される。このような全光線透過率は、例えば、詳細を後述する着色剤および/または遮光剤を配合することによって達成される。
また、本実施形態におけるポリエステル樹脂層の全光線透過率とポリアミド樹脂層の全光線透過率の差は、10%以上であることが好ましく、20%以上であることがより好ましく、30%以上であることがさらに好ましく、40%以上であることが一層好ましく、50%以上であることがより一層好ましく、60%以上であることがさらに一層好ましい。前記下限値以上とすることにより、本発明の効果がより効果的に発揮される傾向にある。前記光線透過率の差の上限は、特に定めるものではないが、90%以下が実際的である。
本実施形態で用いるポリアミド樹脂は、脂肪族ポリアミド樹脂であっても、半芳香族ポリアミド樹脂であっても、脂肪族ポリアミド樹脂と半芳香族ポリアミド樹脂の混合物であってもよいが、少なくとも半芳香族ポリアミド樹脂を含むことが好ましい。例えば、ポリアミド樹脂としては、特開2011-132550号公報の段落0011~0013の記載を参酌することができる。
脂肪族ポリアミド樹脂としては、ポリアミド6、ポリアミド66が例示され、ポリアミド66が好ましい。
本実施形態で用いるポリアミド樹脂は、半芳香族ポリアミド樹脂を含むことが好ましい。例えば、本実施形態の樹脂組成物に含まれるポリアミド樹脂の80質量%以上(好ましくは85~95質量%)が半芳香族ポリアミド樹脂であることが好ましい。ここで、半芳香族ポリアミド樹脂とは、ジアミン由来の構成単位とジカルボン酸由来の構成単位から構成され、ジアミン由来の構成単位およびジカルボン酸由来の構成単位の合計構成単位の20~80モル%が芳香環を含む構成単位であることをいう。このような半芳香族ポリアミド樹脂を用いることにより、得られる多層容器の機械的強度を高くすることができる。半芳香族ポリアミド樹脂としては、テレフタル酸系ポリアミド樹脂(ポリアミド6T、ポリアミド9T、ポリアミド10T)、テレフタル酸およびイソフタル酸系ポリアミド樹脂(ポリアミド6T/6I、ポリアミド9T/9I、ポリアミド10T/10I)、後述するキシリレンジアミン系ポリアミド樹脂などが例示され、キシリレンジアミン系ポリアミド樹脂が好ましい。
本実施形態では、ジアミン由来の構成単位と、ジカルボン酸由来の構成単位を含み、前記ジアミン由来の構成単位の70モル%以上がキシリレンジアミンに由来する構成単位であり、前記ジカルボン酸由来の構成単位の70モル%以上が炭素数4~20のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸に由来する構成単位であるポリアミド樹脂を含むことが好ましい。以下、このようなポリアミド樹脂を、キシリレンジアミン系ポリアミド樹脂ということがある。キシリレンジアミン系ポリアミド樹脂を用いることにより、ガスバリア性により優れた多層容器が得られると共に、ポリエステル樹脂層とより剥離しやすくなり、リサイクル性が向上する傾向にある。
キシリレンジアミン系ポリアミド樹脂のジアミン由来の構成単位は、より好ましくは75モル%以上、さらに好ましくは80モル%以上、一層好ましくは85モル%以上、より一層好ましくは90モル%以上、さらに一層好ましくは95モル%以上がメタキシリレンジアミンおよび/またはパラキシリレンジアミンに由来する。
本実施形態において、メタキシリレンジアミンとパラキシリレンジアミンの比率は、メタキシリレンジアミン10~100モル%に対し、パラキシリレンジアミン0~90モル%であることが好ましく、メタキシリレンジアミン30~100モル%に対し、パラキシリレンジアミン0~70モル%であることがより好ましく、メタキシリレンジアミン70~100モル%に対し、パラキシリレンジアミン0~30モル%であることがさらに好ましく、メタキシリレンジアミン90~100モル%に対し、パラキシリレンジアミン0~10モル%であることが一層好ましく、メタキシリレンジアミン98~100モル%に対し、パラキシリレンジアミン0~2モル%であることがより一層好ましい。上記範囲とすることにより、ガスバリア性がより向上する傾向にある。
キシリレンジアミン系ポリアミド樹脂の原料ジアミン成分として用いることができるメタキシリレンジアミンおよびパラキシリレンジアミン以外のジアミンとしては、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、2-メチルペンタンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ヘプタメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、デカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4-トリメチル-ヘキサメチレンジアミン、2,4,4-トリメチルヘキサメチレンジアミン等の脂肪族ジアミン、1,3-ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,4-ビス(アミノメチル)シクロヘキサン、1,3-ジアミノシクロヘキサン、1,4-ジアミノシクロヘキサン、ビス(4-アミノシクロヘキシル)メタン、2,2-ビス(4-アミノシクロヘキシル)プロパン、ビス(アミノメチル)デカリン、ビス(アミノメチル)トリシクロデカン等の脂環式ジアミン、ビス(4-アミノフェニル)エーテル、パラフェニレンジアミン、ビス(アミノメチル)ナフタレン等の芳香環を有するジアミン等を例示することができ、1種または2種以上を混合して使用できる。
キシリレンジアミン系ポリアミド樹脂のジカルボン酸由来の構成単位は、より好ましくは75モル%以上、さらに好ましくは80モル%以上、一層好ましくは90モル%以上、より一層好ましくは95モル%以上が、さらに一層好ましくは98モル%以上が、炭素数が4~20のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸に由来する。
キシリレンジアミン系ポリアミド樹脂の原料ジカルボン酸成分として用いるのに好ましい炭素数4~20のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸としては、例えば、コハク酸、グルタル酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、アジピン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸が例示でき、1種または2種以上を混合して使用できるが、これらの中でもポリアミド樹脂の融点が成形加工するのに適切な範囲となることから、アジピン酸および/またはセバシン酸がより好ましく、アジピン酸がさらに好ましい。
上記炭素数4~20のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸以外のジカルボン酸成分としては、イソフタル酸、テレフタル酸、オルソフタル酸等のフタル酸化合物、1,2-ナフタレンジカルボン酸、1,3-ナフタレンジカルボン酸、1,4-ナフタレンジカルボン酸、1,5-ナフタレンジカルボン酸、1,6-ナフタレンジカルボン酸、1,7-ナフタレンジカルボン酸、1,8-ナフタレンジカルボン酸、2,3-ナフタレンジカルボン酸、2,6-ナフタレンジカルボン酸、2,7-ナフタレンジカルボン酸といったナフタレンジカルボン酸の異性体等を例示することができ、1種または2種以上を混合して使用できる。特に、炭素数4~20のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸以外のジカルボン酸成分としては、イソフタル酸が例示される。
本実施形態におけるキシリレンジアミン系ポリアミド樹脂は、ジアミン由来の構成単位の70モル%以上(より好ましくは75モル%以上、さらに好ましくは80モル%以上、一層好ましくは90モル%以上、より一層好ましくは95モル%以上が、さらに一層好ましくは98モル%以上)がメタキシリレンジアミンに由来し、ジカルボン酸由来の構成単位の70モル%以上(より好ましくは75モル%以上、さらに好ましくは80モル%以上、一層好ましくは90モル%以上、より一層好ましくは95モル%以上が、さらに一層好ましくは98モル%以上)がアジピン酸に由来するものが特に好ましい。
また、前記キシリレンジアミン系ポリアミド樹脂がイソフタル酸変性されたものであってもよい。例えば、ジカルボン酸由来の構成単位の1~10モル%がイソフタル酸由来の構成単位である場合などが例示される。
なお、本実施形態で用いるキシリレンジアミン系ポリアミド樹脂は、ジアミン由来の構成単位とジカルボン酸由来の構成単位を主成分として構成されるが、これら以外の構成単位を完全に排除するものではなく、ε-カプロラクタムやラウロラクタム等のラクタム類、アミノカプロン酸、アミノウンデカン酸等の脂肪族アミノカルボン酸類由来の構成単位を含んでいてもよいことは言うまでもない。ここで主成分とは、キシリレンジアミン系ポリアミド樹脂を構成する構成単位のうち、ジアミン由来の構成単位とジカルボン酸由来の構成単位の合計数が全構成単位のうち最も多いことをいう。本実施形態では、キシリレンジアミン系ポリアミド樹脂における、ジアミン由来の構成単位とジカルボン酸由来の構成単位の合計は、全構成単位の90質量%以上を占めることが好ましく、95質量%以上を占めることがより好ましく、98質量%以上を占めていてもよい。
キシリレンジアミン系ポリアミド樹脂の製造方法は、公知の方法を採用できる。例えば、国際公開第2017/057463号の段落0041~0043の記載を参酌でき、この内容は本明細書に組み込まれる。
本実施形態で用いるポリアミド樹脂(好ましくは、キシリレンジアミン系ポリアミド樹脂)の数平均分子量は、多層容器の用途や成形方法により適宜選択されるが、多層容器の成形性や強度の観点から、10,000~60,000が好ましく、11,000~50,000がより好ましい。
なお、ポリアミド樹脂の数平均分子量については、下式(X)から算出される。
数平均分子量=2×1,000,000/([COOH]+[NH2])・・・・(X)
(式中、[COOH]はポリアミド樹脂中の末端カルボキシル基濃度(μmol/g)を表し、[NH2]はポリアミド樹脂中の末端アミノ基濃度(μmol/g)を表す。)
ここで、末端カルボキシル基濃度は、ポリアミドをベンジルアルコールに溶解したものを水酸化ナトリウム水溶液で中和滴定して算出した値を用いる。
本実施形態におけるポリアミド樹脂層に含まれるポリアミド樹脂(好ましくは、キシリレンジアミン系ポリアミド樹脂)の含有量は、ポリアミド樹脂層を基準として、10質量%以上であり、30質量%以上であることが好ましく、50質量%以上であることがより好ましく、70質量%以上であることがさらに好ましく、80質量%以上であることが一層好ましく、85質量%以上であることがより一層好ましく、89質量%以上であることがさらに一層好ましく、90質量%以上であってもよい。前記下限値以上とすることにより、ポリエステル樹脂層との剥離性が向上し、リサイクルがより容易になる傾向にある。前記ポリアミド樹脂の含有量の上限は、特に定めるものではないが、例えば、99.9質量%以下である。または、前記ポリアミド樹脂の含有量の上限は、着色剤および/または遮光剤、ならびに、必要に応じ配合される添加剤(例えば、酸素吸収剤)以外の成分のすべてがポリアミド樹脂となる量である。
ポリアミド樹脂層は、さらに、着色剤および/または遮光剤、ポリエステル樹脂、酸素吸収剤、その他の添加剤等を含んでいてもよい。以下、これらの成分について説明する。
本実施形態におけるポリアミド樹脂層は、上述の通り、前記全光線透過率を達成するために、着色剤および遮光剤の少なくとも1種を含むことが好ましい。このような構成とすることにより、遮光性を有する多層容器が得られる。また、多層容器に色味をつけることができ、意匠性に優れた多層容器とすることもできる。
本実施形態では、高いガスバリア性を有するポリアミド樹脂層に着色剤および/または遮光剤を配合することにより、ポリエステル樹脂層に着色剤および/または遮光剤を配合しなくても、得られる多層容器に遮光性を持たせることができる。
着色剤と遮光剤は、互いに明確に区別されるものではなく、着色剤と遮光剤の両方の機能を兼ね備える物質も含まれる趣旨である。着色剤/遮光剤は、通常、顔料であるが、染料であってもよい。
着色剤および遮光剤は、白色、黒色、赤色、青色、黄色、緑色、茶色またはこれらの2種以上の組み合わせである着色剤/遮光剤が例示され、白色顔料または黒色顔料であることが好ましく、酸化チタンおよびカーボンブラックの少なくとも1種であることがより好ましく、酸化チタンであることがさらに好ましい。
白色顔料の種類は特に制限されず公知のものを使用することができ、例えば、酸化チタン、硫酸バリウム、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸カルシウムなどが挙げられる。なかでも、光学濃度の観点からは、酸化チタンが好ましい。
黒色顔料の種類は特に制限されず公知のものを使用することができ、例えば、カーボンブラックが挙げられる。
上記白色顔料の数平均粒径は特に限定されないが、数平均粒径が0.1~0.5μmの範囲であることが好ましく、0.2~0.4μmの範囲であることがより好ましい。数平均粒径が0.1μm未満であると、ポリアミド樹脂層中における白色顔料の分散性が低下する場合があり、一方、数平均粒径が0.5μmを超えると、ポリアミド樹脂層を製膜する際に破断しやすくなり生産性が低下する場合がある。
着色剤および/または遮光剤をポリアミド樹脂層に配合する方法は特に制限されるものではなく、製造工程の任意の段階で配合することができる。例えば、ポリアミド樹脂の重合時に着色剤および/または遮光剤を添加する方法、樹脂中に着色剤および/または遮光剤を高濃度に練り込んで配合したマスターバッチを製造し、これをポリアミド樹脂に添加して希釈する方法(マスターバッチ法)、ポリアミド樹脂と着色剤および/または遮光剤とを押出機にて溶融混合する方法が挙げられる。本実施形態においては、所望の濃度に調整しやすいという観点から、マスターバッチ法を用いて、ポリアミド樹脂層形成前に所望の着色剤および/または遮光剤の濃度となるように調整する方法が好ましい。マスターバッチに用いる樹脂は、ポリアミド樹脂が好ましい。また、マスターバッチに用いる樹脂は、ポリエステル樹脂も好ましい。
着色剤および/または遮光剤の含有量は、ポリアミド樹脂層が所望の全光線透過率を達成できる限り、特に定めるものではないが、例えば、ポリアミド樹脂層100質量部中、1質量部以上であることが好ましく、3質量部以上であることがより好ましく、5質量部以上であることがさらに好ましく、7質量部以上であることが一層好ましく、9質量部以上であることがより一層好ましい。前記下限値以上とすることにより、全光線透過率をより低くできる傾向にある。また、着色剤および/または遮光剤の含有量は、ポリアミド樹脂層100質量部中、40質量部以下であることが好ましく、35質量部以下であることがより好ましく、30質量部以下であることがさらに好ましく、25質量部以下であることが一層好ましく、20質量部以下であることがより一層好ましい。前記上限値以下とすることにより、成形加工性(ブロー成形性)がより向上する傾向にある。
本実施形態におけるポリアミド樹脂層は、着色剤または遮光剤を1種のみ含んでいてもよいし、着色剤および/または遮光剤を2種以上含んでいてもよい。2種以上含む場合、合計量が上記範囲となることが好ましい。
本実施形態におけるポリアミド樹脂層は、また、ポリエステル樹脂を含んでいてもよい。ポリエステル樹脂を含むことにより、多層容器の市場流通時の層間剥離を効果的に抑制できる。
ポリエステル樹脂の詳細は、上述のポリエステル樹脂層に含まれる樹脂と同様であり、好ましい範囲も同様である。すなわち、ポリエチレンテレフタレートが好ましい。
本実施形態におけるポリアミド樹脂層がポリエステル樹脂を含む場合、ポリアミド樹脂とポリエステル樹脂の質量比率は、100未満:0超~10:90であることが好ましく、100未満:0超~30:70であることがより好ましく、100未満:0超~50:50であることがさらに好ましく、100未満:0超~70:30であることが一層好ましく、100未満:0超~80:20であることがより一層好ましく、100未満:0超~90:10であることがさらに一層好ましい。前記範囲とすることにより、ガスバリア性がより向上する傾向にある。
本実施形態におけるポリアミド樹脂層は、ポリエステル樹脂を1種のみ含んでいてもよいし、を2種以上含んでいてもよい。2種以上含む場合、合計量が上記範囲となることが好ましい。
また、ポリアミド樹脂層は、酸素吸収剤を含んでいてもよい。酸素吸収剤を含むことにより、酸素バリア性をより向上させることができる。
酸素吸収剤は、遷移金属を含む化合物が例示される。遷移金属としては、元素周期律表の第VIII族の遷移金属、マンガン、銅、および、亜鉛よりなる群から選択される少なくとも1種が好ましく、酸素吸収能をより効果的に発現させる観点から、コバルト、鉄、マンガン、およびニッケルよりなる群から選択される少なくとも1種がより好ましく、コバルトがさらに好ましい。
遷移金属は、単体のほか、上記の金属を含む低価数(例えば、1~3価)の酸化物、無機酸塩、有機酸塩、または錯塩の形で使用される。無機酸塩としては、塩化物や臭化物等のハロゲン化物、炭酸塩、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、ケイ酸塩等が挙げられる。一方、有機酸塩としては、カルボン酸塩、スルホン酸塩、ホスホン酸塩等が挙げられる。また、β-ジケトンまたはβ-ケト酸エステル等との遷移金属錯体も利用することができる。
本実施形態において、酸素吸収能をより良好に発現させる観点から、遷移金属を含むカルボン酸塩、炭酸塩、アセチルアセトネート錯体、酸化物およびハロゲン化物よりなる群から選択される少なくとも1種を使用することが好ましく、オクタン酸塩、ネオデカン酸塩、ナフテン酸塩、ステアリン酸塩、酢酸塩、炭酸塩およびアセチルアセトネート錯体よりなる群から選択される少なくとも1種を使用することがより好ましく、オクタン酸コバルト、ナフテン酸コバルト、酢酸コバルト、ステアリン酸コバルト等のコバルトカルボキシレート類を使用することがさらに好ましく、ステアリン酸コバルトが一層好ましい。
ポリアミド樹脂層における酸素吸収剤の含有量は、ポリアミド樹脂100質量部に対し、遷移金属基準で、0.0001質量部以上であることが好ましく、0.001質量部以上であることがより好ましく、0.03質量部以上であることがさらに好ましく、0.005質量部以上であることが一層好ましい。前記下限値以上とすることにより、酸素バリア性がより向上する傾向にある。また、前記酸素吸収剤の含有量は、ポリアミド樹脂100質量部に対し、遷移金属基準で、1.0質量部以下であることが好ましく、0.5質量部以下であることがより好ましく、0.1質量部以下であることがさらに好ましく、0.05質量部以下であることが一層好ましい。前記上限値以下とすることにより、成形加工性と酸素吸収性がバランスよく向上する傾向にある。尚、遷移金属基準とは、遷移金属単体、または、遷移金属を含む化合物中の遷移金属自体の含有量を意味する。特に、ポリアミド樹脂層におけるポリアミド樹脂の割合が、30質量%以上(好ましくは50質量%)の場合に、酸素バリア性が顕著に向上する傾向にある。
前記ポリアミド樹脂層は、酸素吸収剤を1種のみ含んでいてもよいし、2種以上含んでいてもよい。2種以上含む場合、合計量が上記範囲となることが好ましい。
本実施形態において、ポリアミド樹脂層は、上記以外の成分を含んでいてもよい。その他の成分としては、ポリアミド樹脂およびポリエステル樹脂以外の樹脂、熱安定剤、光安定剤、防湿剤、防水剤、滑剤、展着剤などが挙げられる。
本実施形態において、ポリアミド樹脂層は、ポリアミド樹脂とポリエステル樹脂の合計が、ポリアミド樹脂層の90質量%超であることが好ましく、95質量%以上であることがより好ましく、98質量%以上であることがさらに好ましい。
本実施形態において、ポリアミド樹脂層は、ポリアミド樹脂(好ましくは、キシリレンジアミン系ポリアミド樹脂)と、ポリエステル樹脂と、着色剤および/または遮光剤と、酸素吸収剤の合計が96質量%以上であることが好ましく、99質量%以上であることがより好ましい。また、前記合計の上限値は100質量%である。
<用途>
本実施形態の多層容器は、各種容器に用いられる。特に、本実施形態の多層容器は、リサイクル機能を有する多層容器として好ましく用いられる。本実施形態の多層容器は、さらに、外層フィルムやフタなどを有していてもよい。さらに、本実施形態の多層容器は、識別マーク、例えば、PETボトルであることの表示、プラスチック製容器包装であることの表示が付されていてもよい。
すなわち、本実施形態の多層容器から回収したポリエステル樹脂を用いて容器を製造することができる。特に、本実施形態の多層容器からポリエステル樹脂を回収し、前記回収したポリエステル樹脂を用いて、ポリエステル樹脂層を有し、前記ポリエステル樹脂層は、ポリエステル樹脂を含み、かつ、全光線透過率が80%以上である容器を製造する方法が挙げられる。前記リサイクルによって製造された容器は、ポリエステル樹脂層の単層容器であってもよいし、ポリエステル樹脂層と他の樹脂層との多層容器であってもよい。多層容器の場合における前記他の樹脂層としては、ポリアミド樹脂層が例示される。
前記リサイクルによって製造された容器は、ポリエステル樹脂層に着色剤および/または遮光剤を含まない構成とすることができるので、全光線透過率が80%以上、すなわち、透明な容器のポリエステル樹脂層として用いることができる。前記全光線透過率は90%以上であることが好ましく、95%以上であることがより好ましい。全光線透過率は後述する実施例の記載に従って測定される値とする。
本実施形態の多層容器は、また、中空容器であることが好ましく、中空容器の内部に液体を充填して使用される液体用包装容器であることがより好ましく、飲料用包装容器であることがさらに好ましい。内部に充填される液体としては、水、炭酸水、酸素水、水素水、牛乳、乳製品、ジュース、コーヒー、コーヒー飲料、炭酸ソフトドリンク類、茶類、アルコール飲料等の飲料;ソース、醤油、シロップ、みりん類、ドレッシング等の液体調味料;農薬、殺虫剤等の化学品;医薬品;洗剤等、種々の物品を挙げることができる。特に、酸素存在下で劣化を起こしやすい飲料や炭酸飲料、例えば、ビール、ワイン、コーヒー、コーヒー飲料、フルーツジュース、炭酸ソフトドリンク、炭酸水、茶類が好ましく挙げられる。
<多層容器の製造方法>
本実施形態の多層容器の製造方法は、特に定めるものではなく、公知の方法を採用することができる。具体的には、国際公開第2017/057463号の段落0055~0058の記載を参酌でき、この内容は本明細書に組み込まれる。
特に、本実施形態の多層容器の製造方法は、押出成形によって得られる多層プリフォームをダイレクトブロー成形するか、または、共射出成形にて得られた多層プリフォームを延伸ブロー成形することが好ましく、共射出成形により得られた多層プリフォームを二軸延伸ブロー成形することがより好ましい。なお、二軸延伸ブロー成形の条件としては、プリフォーム加熱温度を95~110℃、一次ブロー圧力を0.5~1.2MPa、二次ブロー圧力を2.0~2.6MPaとすることが好ましく、これにより、厚みムラや延伸ムラの発生が抑制され、優れた強度の多層容器を得ることができる。
<再生ポリエステル樹脂の製造方法>
本実施形態の再生ポリエステル樹脂の製造方法は、本実施形態の多層容器からポリエステル樹脂を回収することを含む。
本実施形態の多層容器は、上述したとおり、リサイクル性に優れたものであり、本実施形態の多層容器を原料として、再生ポリエステル樹脂を容易に製造することが可能である。本実施形態において、再生ポリエステル樹脂の製造方法は、本実施形態の多層容器からポリエステル樹脂を回収し、再生ポリエステル樹脂を製造するものであれば特に限定されない。本実施形態の再生ポリエステル樹脂の製造方法は、本実施形態の多層容器からポリアミド樹脂層の全部または一部を除去して、ポリエステル樹脂を回収することが好ましい。
以下、本実施形態の再生ポリエステル樹脂の製造方法を詳述する。
本製造方法において、多層容器は、使用済みのものが通常使用されるが、未使用品のものであってもよい。使用済みの多層容器としては、市場に一旦流通したものを回収したものが挙げられる。
本実施形態の再生ポリエステル樹脂の製造方法では、まず、多層容器に蓋が取り付けられている場合には、蓋を多層容器から取り外し、その後、ポリアミド樹脂層の全部または一部除去すること(以下、除去工程ともいう)が行われることが好ましい。また、蓋が多層容器から既に取り外されている場合には、蓋が取り外されている多層容器に対して、除去工程が行われることが好ましい。
除去工程は、ポリアミド樹脂層を除去して、ポリエステル樹脂を選択的に取り出せるものであれば特に限定されないが、例えば、ポリアミド樹脂層の除去を、多層容器を粉砕した後、風選分離にて行うことが好ましい。多層容器の粉砕は、単軸粉砕機、二軸粉砕機、三軸粉砕機、カッターミル等の粉砕機を用いて行うことができる。粉砕して得られた粉砕物は、例えば、フレーク状、粉末状、塊状のものとなる。ただし、多層容器は、胴部等、厚みが数mm以下の薄厚状の多層積層構造となる部分が大部分であるため、通常、粉砕物の大部分がフレーク状のものとなる。なお、フレーク状である粉砕物とは、厚みが2mm以下程度の薄片状ないし扁平状であるものをいう。
また、本実施形態の多層容器において、ポリエステル樹脂層とポリアミド樹脂層とは構造上一体となっているが、通常、これらは互いに接着しているものではなく、粉砕工程において、ポリエステル樹脂層とポリアミド樹脂層は別体の粉砕物として分離されやすい。また、フレーク状とすることで、後述する風選分離の気流により巻き上げて分離しやすくなる。ただし、ポリエステル樹脂層とポリアミド樹脂層は、粉砕工程において必ずしも完全に分離できるものではなく、粉砕物には、ポリエステル樹脂の含有率が相対的に高いものと、ポリエステル樹脂の含有率が相対的に低くて、ポリアミド樹脂の含有率が比較的高いものに分離される。なお、以下では、説明の便宜上、ポリエステル樹脂の含有率が相対的に高いものを単にポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂の含有率が比較的高いものを単にポリアミド樹脂ということがある。
上記のように、粉砕した粉砕物は、ポリエステル樹脂とポリアミド樹脂に分別する(分別工程)。その分別方法としては、ポリエステル樹脂とポリアミド樹脂の比重の違いを利用した比重選別を使用することが好ましい。
比重選別としては、具体的には、風力による粉砕物の選別を行う風選分離が挙げられる。風選分離は、例えば、内部に回転気流を発生させることが可能な分離装置内で、前記分離装置によって生じた気流を当てられた粉砕物のうち、比重あるいは嵩比重が大きく自重によって自然落下するものと、比重あるいは嵩比重が小さく、気流によって巻き上げられるものとに分別回収する方法である。
この方法では、ポリエステル樹脂の粉砕物が自重によって自然落下する一方、ポリアミド樹脂の粉砕物が巻き上げられることになるので、それにより、ポリエステル樹脂とポリアミド樹脂とを分別して回収することが可能になる。
このような風選分離においては、同じ粉砕物に対して、同様の操作を繰り返し行ってもよい。例えば、自然落下したものをさらに風選分離して、再生ポリエステル樹脂中におけるポリエステル樹脂の含有率を高めてもよい。
なお、分別方法は、風選分離に限定されず、粉砕物を水等の液体に浸し、液体に対する粉砕物の比重差によって分別する方法、粉砕物に一定の振動を与えて比重の異なる粉砕物を分離し分別する方法等が挙げられる。
本実施形態の再生ポリエステル樹脂の製造方法においては、回収されたポリエステル樹脂(再生ポリエステル樹脂)は、成形加工時等における取扱いを容易にするため、造粒化を行い、ペレットとすることが好ましい。造粒化は、後述する結晶化/固相重合工程の前でも後でもよいが、結晶化/固相重合工程の前に行ったほうがよい。結晶化/固相重合工程の前に行うことで、結晶化/固相重合工程における取り扱い性も良好となる。
造粒化の詳細は、国際公開第2017/057463号の段落0072の内容を参酌でき、これらの内容は本明細書に組み込まれる。
本実施形態の再生ポリエステル樹脂の製造方法においては、回収されたポリエステル樹脂に対して、結晶化することおよび固相重合を行うことの少なくとも一方を行うことが好ましい。本実施形態においては、結晶化および固相重合の両方を行うことがより好ましい。結晶化および/または固相重合は、上記したペレット化したポリエステル樹脂に対して行うことが好ましいが、ペレット化されていないもの(例えば、粉砕物)に対して行ってもよい。なお、結晶化と固相重合の両方を行う場合、再生ポリエステル樹脂を結晶化した後に、固相重合することが好ましい。
再生ポリエステル樹脂の結晶化/固相重合の詳細は、国際公開第2017/057463号の段落0073~0076の内容を参酌でき、これらの内容は本明細書に組み込まれる。
本実施形態の再生ポリエステル樹脂の製造方法においては、上記で説明した工程以外の工程を実施してもよく、例えば、多層容器内部に付着した内容物を除去するために、多層容器の洗浄を行ってもよい。また、多層容器の洗浄を行う場合、洗浄の後に、多層容器を乾燥させてもよい。
多層容器の洗浄および乾燥は、国際公開第2017/057463号の段落0077の内容を参酌でき、これらの内容は本明細書に組み込まれる。
本実施形態の再生ポリエステル樹脂の製造方法においては、得られた再生ポリエステル樹脂において、ポリアミド樹脂の含有量は、好ましくは1質量%未満であり、より好ましくは0.8質量%未満、さらに好ましくは0.6質量%未満である。このように、ポリアミド樹脂の含有量を少なくすることで、ポリアミド樹脂が要因となって色調等が悪くなることが防止され、再生ポリエステル樹脂の品質を良好にしやすくなる。
以下に実施例を挙げて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更することができる。従って、本発明の範囲は以下に示す具体例に限定されるものではない。
実施例で用いた測定機器等が廃番等により入手困難な場合、他の同等の性能を有する機器を用いて測定することができる。
原料
<ポリエステル樹脂>
PET:イソフタル酸共重合ポリエチレンテレフタレート、固有粘度:0.83dL/g、融点:248℃、商品名:BK2180、三菱ケミカル社製
<ポリアミド樹脂>
MXD6:下記製造例1で得られたポリアミド樹脂
<<製造例1>>
撹拌機、分縮器、全縮器、温度計、滴下ロート、窒素導入管、およびストランドダイを備えた内容積50リットルの反応容器に、精秤したアジピン酸15,000g(102.6mol)、次亜リン酸ナトリウム一水和物(NaH2PO2・H2O)13.06g(123.3mmol、ポリアミド中のリン原子濃度として151ppm)、酢酸ナトリウム6.849g(83.49mmol、次亜リン酸ナトリウム一水和物に対するモル数比として0.68)を入れ、十分に窒素置換した後、さらに少量の窒素気流下で系内を撹拌しながら170℃まで加熱した。これにメタキシリレンジアミン13,896g(102.0mol、仕込みモル比として0.994)を撹拌下に滴下し、生成する縮合水を系外へ除きながら系内を連続的に昇温した。メタキシリレンジアミンの滴下終了後、内温を260℃として40分反応を継続した。その後、系内を窒素で加圧し、ストランドダイからポリマーを取り出してこれをペレット化し、約24kgのポリアミドを得た。
次いで、窒素ガス導入管、真空ライン、真空ポンプ、内温測定用の熱電対を設けたジャケット付きのタンブルドライヤーに前記ポリアミドを仕込み、一定速度で回転させつつ、タンブルドライヤー内部を純度が99容量%以上の窒素ガスで十分に置換した後、同窒素ガス気流下でタンブルドライヤーを加熱し、約150分かけてペレット温度を150℃に昇温した。ペレット温度が150℃に達した時点で系内の圧力を1torr以下に減圧した。さらに昇温を続け、約70分かけてペレット温度を200℃まで昇温した後、200℃で30~45分保持した。次いで、系内に純度が99容量%以上の窒素ガスを導入して、タンブルドライヤーを回転させたまま冷却してポリアミド樹脂(MXD6)を得た。アミノ末端基濃度を測定した結果、14.4μmol/gであった。
<着色剤/遮光剤>
HOLCOMER UHT、Holland Colours社製、白色顔料(酸化チタン)をポリエステル樹脂によりマスターバッチとしたもの
<酸素吸収剤>
ステアリン酸コバルト
実施例1
<ポリアミド樹脂組成物の製造>
ポリアミド樹脂(MXD6)と、着色剤/遮光剤として白色顔料(酸化チタン)をポリエステル樹脂によってマスターバッチ化されたもの(HOLCOMER UHT、Holland Colours社製)と、酸素吸収剤としてステアリン酸コバルトを、二軸押出機(芝浦機械社製、TEM26SX)を用いて、260℃で溶融混練してポリアミド樹脂組成物ペレットを得た。その後、ポリアミド樹脂組成物ペレットを真空乾燥機にて、150℃で5時間乾燥した。
表1において、「無」とはその成分を配合していないことを意味し、「有」とは配合したことを意味する。
なお、前記ポリアミド樹脂組成物ペレットにおいて、マスターバッチは、所望の全光線透過率となるように配合した。マスターバッチの量は、概ね、ポリアミド樹脂組成物の10質量%程度であった。また、前記ポリアミド樹脂組成物ペレットにおいて、ステアリン酸コバルトは、コバルト原子基準でポリアミド樹脂組成物に対し200質量ppmとなるように配合した。残りの成分はポリアミド樹脂(MXD6)とした。
<プリフォーム成形>
2本の射出シリンダーを有する射出成形機(住友重機械工業株式会社製、型式SE130DU-CI)、および、2個取りの金型(Kortec製)を使用して、一方の射出シリンダーからポリエステル樹脂を、他方の射出シリンダーから、ポリアミド樹脂組成物を射出して、以下に示した条件で、ポリエステル樹脂層/ポリアミド樹脂層/ポリエステル樹脂層からなる3層プリフォーム(プリフォーム1つ当たり、25g相当の設定)を、プリフォーム全体に対するポリアミド樹脂層の質量が全体の10質量%となるように、射出成形して製造した。プリフォームの形状は、全長95mm、外径22mm、肉厚4.0mmであった。3層プリフォーム成形条件は、以下に示したとおりである。
スキン側射出シリンダー温度 :285℃
コア側射出シリンダー温度(3層のみ):265℃
金型内樹脂流路温度 :285℃
金型冷却水温度 :15℃
サイクルタイム :40秒
<ボトル成形>
前記で得られたプリフォームをブロー成形装置(EFB1000ET、フロンティア製)により二軸延伸ブロー成形しボトル(中空多層容器)を得た。ボトルの全長は223mm、外径は65mm、内容積は500mLであり、ポリエステル樹脂層/ポリアミド樹脂層/ポリエステル樹脂層の厚みは、それぞれ、140μm/70μm/140μm、底部はペタロイド形状である。胴部にディンプルは設けなかった。2軸延伸ブロー成形条件は以下に示したとおりである。
プリフォーム加熱温度:103℃
延伸ロッド用圧力:0.7MPa
一次ブロー圧力:1.1MPa
二次ブロー圧力:2.5MPa
一次ブロー遅延時間:0.30秒
一次ブロー時間:0.30秒
二次ブロー時間:2.0秒
ブロー排気時間:0.6秒
金型温度:30℃
<全光線透過率>
得られたボトルの全光線透過率、得られたボトルから分離したポリアミド樹脂層の全光線透過率、得られたボトルから分離したポリエステル樹脂層の全光線透過率は、以下の通り測定した。
測定試料を5cm角に切り出し、分光光度計を用い、積分球式測定法により波長300~800nmの範囲で全光線透過率を測定した。
分光光度計は、(株)島津製作所UV-3100を用いた。
<リサイクル性(易剥離性)>
得られたボトル10kgを粉砕し、フレーク状の粉砕品を作成した。その粉砕品を85℃の温水洗浄で15分間撹拌したのち、5分間静置をし、水中に沈んだ粉砕品を回収した。回収した粉砕品を60℃2時間の熱風乾燥を実施したのち、国際公開第2017/057463号に記載に従って、風選分離を行ない、厚みや比重が大きく、下受けに落ちた材料を回収した。回収したフレークを無作為に50枚取出し、着色されたバリア層の枚数を目視で測定した。着色されたバリア層の枚数が少ないことは、ボトルを粉砕した際のポリエステル樹脂層とポリアミド樹脂層が剥離しやすいため、その後の風選分離により着色されたバリア層(ポリアミド樹脂層)が除去されていることを表している。
A:回収したフレーク50枚のうち、着色されたバリア層が1枚以下
B:回収したフレーク50枚のうち、着色されたバリア層が2枚以上、4枚以下
C:回収したフレーク50枚のうち、着色されたバリア層が5枚以上、10枚以下
D:回収したフレーク50枚のうち、着色されたバリア層が11枚以上
<成形性(ブロー特性)>
得られたボトルを目視にて観察し、以下の通り評価した。評価は5人の専門家が行い多数決とした。
A:ボトルの偏肉や破裂等がなく、白化等の外観不良もなく、設計通りのボトルが得られた。
B:上記A以外、例えば、ボトルの偏肉や破裂等や、白化等の外観不良が発生し、設計通りのボトルが得られなかった等。
<金型汚れ抑制(着色剤の表面浮き)>
上記<ボトル成形>において、溶融樹脂を、プリフォーム金型内に500ショットした後に、金型表面の状態を目視評価した。評価は5人の専門家が行い多数決とした。
A:成形前と変わらなかった。
B:上記A以外、例えば、成形前と比べて、曇り等の金型表面への付着物が観察された等。
<酸素バリア性>
実施例および比較例で作製したボトルに、水を100mL充填し、酸素分圧0.21atmの条件下で、ボトル内部湿度100%RH(相対湿度)、外部湿度50%RH(相対湿度)、温度23℃の条件にて、ボトル内部に1atmの窒素を20mL/分で流通させ、200時間後のクーロメトリックセンサーにてボトル内部を流通後の窒素中に含まれる酸素量を検出することで、酸素透過率を測定した。
酸素透過率の測定に際し、酸素透過率測定装置(MOCON社製、商品名「OX-TRAN 2/61」)を使用した。
A:0.008cc/(bottle・day・0.21atm)以下
B:0.008cc/(bottle・day・0.21atm)超え0.040cc/(bottle・day・0.21atm)以下
C:0.040cc/(bottle・day・0.21atm)超え
実施例2、実施例3、比較例1
実施例1において、ポリアミド樹脂層に配合するポリアミド樹脂を表1に記載の通り、樹脂の種類、およびそのブレンド比を変更し、他は同様に行った。表1において、PET/MXD6=40/60およびPET/MXD6=80/20は、それぞれの樹脂の質量比を示している。また、実施例2と実施例3は、ポリアミド樹脂層の射出成形温度を280℃とした。
実施例1と同様に各種評価項目について評価した。
Figure 2023068909000002
上記結果から明らかなとおり、本発明の多層容器は、全光線透過率が低く、遮光性に優れていた。また、リサイクル性に優れていた。さらに、本発明の多層容器は、成形性に優れ、金型汚れを抑制できた。
10 多層容器
11 ポリエステル樹脂層(内層)
12 ポリアミド樹脂層(ガスバリア層)
13 ポリエステル樹脂層(外層)

Claims (15)

  1. ポリエステル樹脂層と、ポリアミド樹脂層を有し、
    前記ポリエステル樹脂層は、ポリエステル樹脂を含み、かつ、全光線透過率が80%以上であり、
    前記ポリアミド樹脂層は、ポリアミド樹脂を前記ポリアミド樹脂層の10質量%以上の割合で含み、かつ、全光線透過率が80%未満である、
    多層容器。
  2. 前記ポリアミド樹脂層が、着色剤および遮光剤の少なくとも1種を含む、請求項1に記載の多層容器。
  3. 前記着色剤および遮光剤の少なくとも1種が、酸化チタンおよびカーボンブラックの少なくとも1種である、請求項2に記載の多層容器。
  4. 前記ポリアミド樹脂が、ジアミン由来の構成単位と、ジカルボン酸由来の構成単位を含み、前記ジアミン由来の構成単位の70モル%以上がキシリレンジアミンに由来する構成単位であり、前記ジカルボン酸由来の構成単位の70モル%以上が炭素数4~20のα,ω-直鎖脂肪族ジカルボン酸に由来する構成単位であるポリアミド樹脂を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の多層容器。
  5. 前記ポリアミド樹脂層は、ポリアミド樹脂を前記ポリアミド樹脂層の50質量%以上の割合で含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の多層容器。
  6. 前記ポリアミド樹脂層の全光線透過率が70%以下である、請求項1~5のいずれか1項に記載の多層容器。
  7. 前記多層容器の酸素透過率が0.040cc/(bottle・day・0.21atm)以下である、請求項1~6のいずれか1項に記載の多層容器。
  8. 前記ポリエステル樹脂層の全光線透過率が90%以上である、請求項1~7のいずれか1項に記載の多層容器。
  9. 前記ポリアミド樹脂層が、酸素吸収剤を含む、請求項1~8のいずれか1項に記載の多層容器。
  10. リサイクル機能を有する、請求項1~9のいずれか1項に記載の多層容器。
  11. 請求項1~10のいずれか1項に多層容器からポリエステル樹脂を回収し、前記回収したポリエステル樹脂を用いて、
    ポリエステル樹脂層を有し、前記ポリエステル樹脂層は、ポリエステル樹脂を含み、かつ、全光線透過率が80%以上である容器を製造する方法。
  12. 請求項1~10のいずれか1項に記載の多層容器からポリエステル樹脂を回収することを含む、再生ポリエステル樹脂の製造方法。
  13. 多層容器から前記ポリアミド樹脂層の全部または一部を除去して、前記ポリエステル樹脂を回収することを含む、請求項12に記載の再生ポリエステル樹脂の製造方法。
  14. 前記ポリアミド樹脂層の除去を、前記多層容器を粉砕した後、風選分離にて行う、請求項13に記載の再生ポリエステル樹脂の製造方法。
  15. 前記回収されたポリエステル樹脂に対して、結晶化すること、および、固相重合を行うことの少なくとも一方を行う、請求項12~14のいずれか1項に記載の再生ポリエステル樹脂の製造方法。
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