JP2023068687A - 制御装置及び工作機械 - Google Patents

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敦 神谷
Atsushi Kamiya
淳 ▲柳▼▲崎▼
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Abstract

Figure 2023068687000001
【課題】ポンプの作動状態に応じて洗浄処理を自動的に実行する制御装置及び工作機械を提供すること。
【解決手段】制御装置は、正転作動及び逆転作動によって液体を異なる方向に圧送するポンプに適用され、ポンプが正転作動によって液体を圧送して吐出する際のポンプの作動状態を検出するセンサと、センサから入力した検出値と所定の閾値とを比較することによって正転作動中のポンプに異常が発生したと判定した場合、ポンプを逆転作動に切り替えて、逆流する液体によってポンプを洗浄する洗浄処理を実行する制御部と、を備える。
【選択図】図2

Description

本明細書は、制御装置及び工作機械に関するものである。
従来から、例えば、下記特許文献1に開示された工作機械の洗浄液濾過装置(以下、単に、「洗浄液濾過装置」と称呼する。)が知られている。この従来の洗浄液濾過装置は、ポンプの吸込口とポンプの吸込口側に配置してあるフィルタとの間において、タンク内の洗浄液を洗浄ノズルに供給する洗浄液通路に接続され、洗浄液通路内を空気によって加圧する加圧路を備えるようになっている。
これにより、従来の洗浄液濾過装置は、フィルタとポンプの吸込口との間の洗浄液通路内において加圧路から空気を供給して加圧することにより、フィルタ及びポンプの吸込口の間に存在する洗浄液をフィルタ側に移動させることができる。従って、フィルタ側に移動した洗浄液が逆向きに流れることになり、その結果、フィルタの詰まりを解消するようになっている。
特開2015-160304号公報
ところで、上述した従来の洗浄液濾過装置では、例えば、作業者がポンプの作動状態に応じて装置を作動させ、フィルタの詰まりを解消するようになっている。つまり、従来の洗浄液濾過装置では、作業者の判断によってポンプをメンテナンスする際に、手動により作動させる必要がある。そして、作業者によるメンテナンスの頻度、即ち、洗浄の頻度が不適切な場合には、ポンプの破損等を引き起こす虞もある。従って、ポンプのメンテナンスに要する工数を低減すると共にポンプの洗浄処理の頻度を適切に確保する観点から、ポンプの作動状態に応じて洗浄処理が自動的に実行されることが望まれている。
本明細書は、ポンプの作動状態に応じて洗浄処理を自動的に実行する制御装置及び工作機械を提供することを目的とする。
本明細書は、正転作動及び逆転作動によって液体を異なる方向に圧送するポンプに適用され、ポンプが正転作動によって液体を圧送して吐出する際のポンプの作動状態を検出するセンサと、センサから入力した検出値と所定の閾値とを比較することによって正転作動中のポンプに異常が発生したと判定した場合、ポンプを逆転作動に切り替えて、逆流する液体によってポンプを洗浄する洗浄処理を実行する制御部と、を備えた制御装置を開示する。
これによれば、制御装置は、センサによって検出されたポンプの作動状態に応じて、ポンプを洗浄する洗浄処理を自動的に実行することができる。制御装置がポンプの作動状態に応じて自動的に且つ定期的に洗浄処理を実行することにより、ポンプをメンテナンスする工数を低減することができると共に、洗浄処理を実行する頻度を適切に確保することができる。従って、ポンプの破損等が生じることを未然に防ぐことが可能となり、ひいては、工作機械等の設備のメンテナンス費用の低減を実現することができる。
制御装置による洗浄処理が実行されるポンプを備えた工作機械の構成を説明するための側面図である。 図1のポンプを含み、洗浄処理を実行するための液圧回路の構成を説明するための図である。 図2の液圧回路図である。 図1の制御装置の構成を説明するための機能ブロック図である。 制御装置によって実行される洗浄処理プログラムのフローチャートである。
以下、制御装置及び工作機械について、図面を参照しながら説明する。本実施形態においては、加工システムを形成する工作機械に設けられた制御装置がクーラント供給装置の動作を制御する場合を例示して説明する。
1.加工システム10の全体構成
加工システム10は、図1に示すように、ベース20と、ベース20に設けられてワークWに機械加工を施す工作機械30とを備える。工作機械30は、機械加工時にクーラント液を供給するクーラント供給装置50を有する。尚、本実施形態においては、ベース20に1つの工作機械30が設けられる場合を例示するが、ベース20に複数の工作機械30を設けることも可能である。又、加工システム10は、工作機械30に機械加工前のワークWを搬入すると共に工作機械30から機械加工後のワークWを搬出するワーク自動搬送機としての多関節ロボット60(以下、単に「ロボット60」と称呼する場合もある。)を備えている。
2.工作機械30
工作機械30は、機械加工の対象物であるワークWを回転させて、又は、回転不能に固定して、機械加工を施すものである。ここで、機械加工としては、例えば、ワークWを切削する切削加工、ワークWを研削する研削加工、又は、ワークWを削孔する削孔加工等を例示することができる。工作機械30は、図1に示すように、可動ヘッド41、主軸台42、工具台43、工具台移動装置44、加工室45、走行室46、エアブロー装置47、及び、制御盤48を備えている。
又、工作機械30は、ワークWに機械加工を施す際にクーラント液を供給するクーラント供給装置50を備えている。ここで、クーラント供給装置50は、例えば、ベース20に工作機械30が複数設置された場合、各々の工作機械30に対してクーラント液を供給することができる。
可動ヘッド41は、複数の車輪41aを介してベース20に設けられたレール(図示省略)上を前後方向に沿って移動する。主軸台42は、ワークWを回転可能に保持するものである。主軸台42は、Z軸線方向(前後方向)に沿って水平に配置された主軸42aをZ軸線の回りに回転可能に支持する。主軸42aの先端部には、ワークWを保持するチャック42bが設けられる。主軸42aは、回転伝達機構42cを介してサーボモータ42dによって回転駆動される。
工具台43は、切削工具43aを保持し、切削工具43aに送り運動を与える装置である。工具台43は、所謂、タレット型の工具台(刃物台)であり、ワークWを切削する複数の切削工具43aが装着される工具保持部43bを有している。又、工具台43は、工具保持部43bを回転可能に支持すると共に、所定の切削位置に位置決め固定可能である回転駆動部43cを有している。
工具台移動装置44は、工具台43ひいては切削工具43aをX軸線方向(上下方向)及びZ軸線方向(前後方向)に沿って移動させる装置である。工具台移動装置44は、工具台43をX軸線方向に沿って移動させるX軸駆動装置44aと、工具台43をZ軸線方向に沿って移動させるZ軸駆動装置44bとを有している。
X軸駆動装置44aは、可動ヘッド41に設けられたコラムに対して上下方向に沿って摺動可能に取り付けられたX軸スライダ44a1と、X軸スライダ44a1を移動させるためのサーボモータ44a2とを有している。Z軸駆動装置44bは、X軸スライダ44a1に対して前後方向に沿って摺動可能に取り付けられたZ軸スライダ44b1と、Z軸スライダ44b1を移動させるためのサーボモータ44b2とを有している。
加工室45は、ワークWを加工するための空間であり、加工室45内には、チャック42b、工具台43(切削工具43a、工具保持部43b及び回転駆動部43c)が収容されている。加工室45は、前壁45a、天井壁45b、左右壁及び後壁(何れも図示省略)によって区画されている。前壁45aには、ワークWが入出される入出口45a1が形成されている。入出口45a1は、図示省略のモータによって駆動するシャッタ45cによって開閉される。尚、シャッタ45cの開状態(開位置)を実線により、閉状態(閉位置)を二点鎖線により示す。
走行室46は、加工室45の入出口45a1に臨んで設けられた空間である。走行室46は、前壁45a及び全面パネル31によって区画されている。走行室46内は、ロボット60が走行可能である。エアブロー装置47は、加工室45の内部において、切削加工前又は切削加工中の切削工具43a及びワークWに正圧エアを吹き付ける。
制御盤48は、回転駆動部43cや、工具台移動装置44、エアブロー装置47等の各々の作動を制御する制御機器(例えば、PLC等)を主要構成部品として備える。又、制御盤48は、後述するクーラント供給装置50の制御装置54と通信可能であり、制御装置54に対して工作機械30の作動状態等を表す各種情報を出力する。
尚、制御盤48は、表示装置(図示省略)を備えており、作業者に対して工作機械30や、クーラント供給装置50の作動状態等(異常警報を含む)を表示することができる。又、制御盤48は、入力装置(図示省略)を備えており、作業者による工作機械30や、クーラント供給装置50に対する指令等を入力することができる。
3.クーラント供給装置50
クーラント供給装置50は、主として、工作機械30においてワークWに機械加工を施す際に、液体としてのクーラント液を供給する装置である。クーラント供給装置50は、図1、図2及び図3に示すように、第一タンクとしてのタンク51、ポンプとしてのクーラントポンプ52、供給配管53及び制御装置54を備える。又、クーラント供給装置50は、図2及び図3に示すように、第二タンクとして清浄なクーラント液を貯留しているクーラント容器Y及び作業者による手動のメンテナンス作業において用いられるメンテナンスツールMを備えている。
尚、本実施形態においては、説明上、クーラント供給装置50が1つの工作機械30にクーラント液を供給する場合を例示する。しかし、上述したように、ベース20に対して複数の工作機械30が設置される場合には、1つのクーラント供給装置50が各々の工作機械30に対してクーラント液を供給することも可能である。
3-1.タンク51
タンク51は、工作機械30におけるワークWと切削工具43aとの加工点に向けて供給するクーラント液を循環可能に貯留する。タンク51の内部は、図2に示すように、スクリーンフィルタ51aにより、工作機械30における機械加工の際にクーラントポンプ52によって汲み出されて供給されるクーラント液を貯留する第一室R1と、加工室45から帰還したクーラント液及び後述する洗浄処理の際にクーラントポンプ52の内部を逆流したクーラント液が吐出される第二室R2とに区画されている。
ここで、本実施形態においては、タンク51の第二室R2に回収されたクーラント液は、スクリーンフィルタ51aによって濾過された後、第一室R1に貯留される。これにより、第一室R1に貯留されるクーラント液、即ち、クーラントポンプ52によって工作機械30の加工室45に供給されるクーラント液については、大きな切粉等の異物がスクリーンフィルタ51aによって除去されている。
3-2.クーラントポンプ52
ポンプとしてのクーラントポンプ52は、正転作動及び逆転作動によってタンク51に貯留されているクーラント液を異なる方向に圧送する。クーラントポンプ52は、図2に示すように、タンク51の第一室R1に配置されている。これにより、クーラントポンプ52は、正転作動において、図2にて太実線の矢印によって示すように、下部に配置されたストレーナ52aからクーラント液を汲み上げ、汲み上げたクーラント液を第一ポート52bから供給配管53を介して工作機械30に圧送する。尚、第一ポート52bは、クーラントポンプ52が正転作動時にクーラント液を吐出する吐出側である。
ここで、供給配管53は、工作機械30の加工室45の内部にて開口し、ワークWと切削工具43aとの加工点に向けてクーラント液を吐出して供給する(図1を参照)。このため、供給配管53には、クーラントポンプ52から工作機械30の加工室45に向けたクーラント液の流通のみを許可するチェックバルブ53aが設けられる。又、供給配管53には、クーラントポンプ52から吐出されるクーラント液の圧力Pに応じて作動するプレッシャスイッチ53bが設けられる。尚、プレッシャスイッチ53bは、クーラントポンプ52から供給されるクーラント液の圧力Pに応じて作動するため、クーラントポンプ52の作動状態を検出するセンサとしても機能することが可能である。
又、クーラントポンプ52は、逆転作動において、図2にて太破線の矢印によって示すように、供給配管53に接続された分岐配管55を用いてクーラント液を汲み上げる。ここで、分岐配管55には、クーラントポンプ52が正転作動している場合に閉状態とされ、クーラントポンプ52が逆転作動している場合に開状態とされるストップバルブ55aが設けられる。
これにより、ストップバルブ55aが開状態に切り替えられた状態で、クーラントポンプ52は、逆転作動することにより、分岐配管55を介して第一室R1に貯留されたクーラント液を汲み上げる。汲み上げられたクーラント液は、供給配管53を逆流して第一ポート52bからクーラントポンプ52の内部を流れる。
そして、クーラントポンプ52の内部を流れたクーラント液は、図2にて太破線の矢印によって示すように、第二ポート52cを介して排出配管56に吐出される。これにより、クーラントポンプ52の内部を逆流によって流通したクーラント液は、排出配管56を介してタンク51の第二室R2に排出される。尚、排出配管56には、クーラントポンプ52からタンク51の第二室R2に向けたクーラント液の流通のみを許可するチェックバルブ56aが設けられる。
ところで、本実施形態のクーラントポンプ52は、図3に示すように、モータ81と、モータ81によって駆動される低圧用ポンプ82及び高圧用ポンプ83と、フィルタ84と、リリーフバルブ85とを有する。モータ81は、図示省略の電源から供給される電流により駆動する。ここで、モータ81は、サーマルリレー等によって供給される電流が監視されており、例えば、過負荷の発生による破損が防止されるようになっている。
低圧用ポンプ82は、ストレーナ52aを介してタンク51の第一室R1に貯留されているクーラント液を汲み上げ、フィルタ84を介して高圧用ポンプ83にクーラント液を供給する。高圧用ポンプ83は、フィルタ84を介して供給されたクーラント液を加圧して第一ポート52bから供給配管53に圧送する。
フィルタ84は、例えば、タービュランスフィルタ等であり、クーラントポンプ52が正転作動している場合、低圧用ポンプ82から高圧用ポンプ83に流れるクーラント液を濾過する。従って、フィルタ84の低圧用ポンプ82側の濾過面84aでは、タンク51の第一室R1に貯留されているクーラント液に含まれる細かな切粉等の異物が除去される。リリーフバルブ85は、高圧用ポンプ83から圧送されるクーラント液の圧力を適切に制限する。
ここで、クーラントポンプ52の正転作動においては、モータ81の駆動によって低圧用ポンプ82及び高圧用ポンプ83が正転作動し、第一ポート52bから加圧されたクーラント液が供給配管53に吐出される。これにより、クーラント液が供給配管53を介して工作機械30の加工室45に圧送される。
又、クーラントポンプ52の逆転作動においては、モータ81の駆動によって低圧用ポンプ82及び高圧用ポンプ83が逆転作動し、分岐配管55を介して汲み上げたクーラント液を第一ポート52bからフィルタ84に向けて供給する。この場合、クーラントポンプ52の逆転作動においては、主に高圧用ポンプ83によって加圧されたクーラント液がフィルタ84を逆流して通過する。
このため、クーラントポンプ52の逆転作動においては、フィルタ84の濾過面84aに付着した異物がクーラント液と共に第二ポート52cに向けて流される。従って、フィルタ84の濾過面84aに付着した異物は、排出配管56を介して第二室R2に排出される。又、クーラントポンプ52の逆転作動においては、低圧用ポンプ82の逆転作動により、分岐配管55を介して汲み上げたクーラント液の一部がストレーナ52aに向けて供給される。このため、クーラントポンプ52の逆転作動においては、クーラント液がストレーナ52aを通過して第一室R1に排出されることにより、ストレーナ52aに付着した異物が除去される。
3-3.制御装置54
制御装置54は、図4に示すように、作動状態取得部541、作動状態判定部542、作動制御部543、リトライ異常判定部544、及び、停止制御部545を有する。ここで、作動状態取得部541、作動状態判定部542、作動制御部543、リトライ異常判定部544、及び、停止制御部545は、制御装置54の「制御部」を形成する。
作動状態取得部541は、クーラントポンプ52が正転作動によってクーラント液を圧送して吐出する際のクーラントポンプ52の作動状態を取得する。本実施形態において、クーラントポンプ52の正転作動における作動状態は、図2に示すように、供給配管53に設けられたセンサとしての圧力センサ57が検出する圧力Pの大きさによって表される。
従って、本実施形態において、作動状態取得部541は、クーラントポンプ52の正転作動における作動状態として、圧力センサ57によって検出された圧力Pを取得する。ここで、圧力センサ57が検出する圧力Pは、クーラントポンプ52が供給配管53に吐出するクーラント液の圧力(正圧)や、クーラントポンプ52がタンク51からクーラント液を汲み上げる圧力(負圧)とすることができる。
尚、クーラントポンプ52の正転作動における作動状態は、例えば、プレッシャスイッチ53bのオン状態及びオフ状態によって表すことも可能である。この場合、作動状態取得部541は、クーラントポンプ52の正転作動における作動状態として、プレッシャスイッチ53bから出力されるオン信号(又はオフ信号)を取得することができる。
作動状態判定部542は、作動状態取得部541によって取得された圧力Pと、予め設定された閾値Pbとを比較する。そして、作動状態判定部542は、圧力Pと閾値Pbとの比較に基づき、クーラントポンプ52の作動状態が正常であるか異常であるかを判定する。ここで、閾値Pbは、任意に設定可能な値であり、例えば、工作機械30の加工室45にて加工点に吹き付けられる際のクーラント液の圧力に基づいて決定される値である。
即ち、検出された圧力Pが閾値Pbよりも大きい場合、クーラント液がクーラントポンプ52から供給配管53に適切に圧送されている。つまり、クーラントポンプ52が、例えば、ストレーナ52a及びフィルタ84において異物による目詰まり等を生じることなくタンク51の第一室R1に貯留されたクーラント液を汲み上げて加圧している。従って、作動状態判定部542は、圧力Pが閾値Pbよりも大きい場合、クーラントポンプ52の作動状態が正常であることを表す正常信号Snを作動制御部543に出力する。
又、検出された圧力Pが閾値Pb以下の場合、クーラント液がクーラントポンプ52から供給配管53に適切に圧送されていない。つまり、クーラントポンプ52が、例えば、ストレーナ52a及びフィルタ84において異物による目詰まり等を生じており、タンク51の第一室R1に貯留されたクーラント液を汲み上げて十分に加圧できていない。従って、作動状態判定部542は、圧力Pが閾値Pb以下の場合、クーラントポンプ52の作動状態が異常であることを表す異常信号Saを作動制御部543に出力する。
作動制御部543は、作動状態判定部542による判定結果に応じて、クーラントポンプ52を正転作動させる、或いは、後述する洗浄処理を実行するためにクーラントポンプ52を逆転作動させる。即ち、作動制御部543は、作動状態判定部542から正常信号Snを取得した場合、正転作動指令Rc1をクーラントポンプ52に出力し、クーラントポンプ52を主に正転作動させる。尚、作動制御部543は、洗浄処理を実行しない場合、換言すれば、正常信号Snを取得している状態であっても、定期的にクーラントポンプ52を逆転作動させる場合がある。
又、作動制御部543は、作動状態判定部542から異常信号Saを取得した場合、逆転作動指令Rc2をクーラントポンプ52に出力し、クーラントポンプ52を主に逆転作動させる。尚、作動制御部543は、洗浄処理を実行する場合、換言すれば、異常信号Saを取得している状態であっても、必要に応じてクーラントポンプ52を正転作動させる場合がある。
リトライ異常判定部544は、作動制御部543が洗浄処理としてクーラントポンプ52を逆転作動から切り替えて正転作動させた繰り返し(即ち、リトライ)の回数Nが所定回数Nd以上になるリトライ異常の場合、リトライ異常信号Sraを停止制御部545に出力する。ここで、所定回数Ndは、「2」以上の任意に設定可能な値であり、例えば、種々の実験を行った際の洗浄効果に基づいて決定される値である。
本実施形態の停止制御部545は、リトライ異常判定部544からリトライ異常信号Sraを取得すると、クーラントポンプ52に対して停止指令Rtを出力する。これにより、本実施形態のクーラントポンプ52は、リトライ異常の際には作動を停止する。又、停止制御部545は、停止指令Rtの出力に伴い、工作機械30の制御盤48に対してクーラントポンプ52が停止したことを報知する異常警報Aを出力する。
ここで、リトライの回数Nが所定回数Nd以上となるまで洗浄処理の実行を繰り返してもクーラントポンプ52の作動状態が正常に戻らない場合がある。この場合、例えば、クーラントポンプ52のフィルタ84やストレーナ52aの交換、タンク51に貯留されているクーラント液の交換、タンク51の内部の洗浄、或いは、メンテナンスツールMを用いた手動によるマニュアルメンテナンスの実施を必要としている可能性が高い。
従って、リトライ異常判定部544は、リトライ異常信号Sraに基づいて、交換要求Reや洗浄要求Rw、マニュアルメンテナンスの実行要求Rmを工作機械30の制御盤48に出力することができる。これにより、例えば、制御盤48に設けられた表示装置等を介して、作業者にクーラントポンプ52のフィルタ84やストレーナ52aの交換、タンク51に貯留されているクーラント液の交換、タンク51の内部の洗浄、或いは、マニュアルメンテナンスの実施の必要性を報知することができる。
3-4.メンテナンスツールM
メンテナンスツールMは、クーラントポンプ52の逆転作動による自動的な洗浄処理によっても作動状態が正常に戻らない場合、作業者がクーラントポンプ52に対してマニュアルメンテナンスを実施する際に用いるものである。従って、通常、メンテナンスツールMは、クーラント容器Yと共に、例えば、工作機械30の近傍にて格納されており、マニュアルメンテナンスを実施する際にクーラント供給装置50に接続されるようになっている。
このため、メンテナンスツールMは、図2及び図3に示すように、クーラント容器Yに貯留されている清浄なクーラント液を供給するためのメンテナンス配管M1を有する。そして、メンテナンス配管M1には、供給配管53に設けられた接続継手53cに液密に接続するためのカプラーM2が設けられている。尚、メンテナンス配管M1には、クーラント容器Yから供給配管53の接続継手53cに向けた清浄なクーラント液の流通のみを許可するチェックバルブM3が設けられる。
マニュアルメンテナンスを実施する場合、作業者は、清浄なクーラント液を貯留しているクーラント容器Yにメンテナンス配管M1の一端を浸漬させた状態で、他端のカプラーM2を接続継手53cに液密に接続する。そして、作業者は、例えば、制御盤48に設けられた操作盤(図示省略)を手動操作(各個操作)して、クーラントポンプ52を逆転作動させる。これにより、メンテナンスツールMにおいては、図2にて太一点鎖線の矢印によって示すように、メンテナンス配管M1が清浄なクーラント液をクーラント容器Yから接続継手53cを介して供給配管53、即ち、クーラントポンプ52に供給する。
清浄なクーラント液は、クーラントポンプ52の第一ポート52bから内部を流通し、第二ポート52cから排出配管56を介してタンク51の第二室R2排出される。従って、クーラントポンプ52のフィルタ84及びストレーナ52aは、清浄なクーラント液が逆流して通過することにより、切粉等の異物が除去される。ここで、作業者は、清浄なクーラント液をクーラントポンプ52に向けて逆流させる時間、逆流させる回数等を、例えば、経験等に基づいて適宜変更することができる。従って、作業者がマニュアルメンテナンスを行う際には、自動的に洗浄処理を実行する場合に比べて、クーラントポンプ52の作動状態が正常に戻る可能性が高くなる場合がある。
4.クーラント供給装置50の作動
制御装置54(より詳しくは、「CPU」。以下同じ。)は、図5に示す洗浄処理プログラムの実行をステップS100にて開始する。そして、制御装置54は、ステップS101において、クーラント供給装置50を作動させる際の所定の運転準備(例えば、タンク51に貯留されたクーラント液の量の確認等)を行い、クーラント供給装置50を作動させるための準備を完了する。
続いて、制御装置54(より詳しくは、作動制御部543)は、ステップS102にて、クーラントポンプ52に逆転作動指令Rc2を出力し、クーラントポンプ52を作動時間Tが所定時間Ts1となるまで逆転作動させる。これにより、クーラントポンプ52においては、実際に工作機械30の加工室45にクーラント液を供給する前(機械加工が施される前)に、分岐配管55を介して汲み上げたクーラント液を第一ポート52bから第二ポート52cに向けて逆流させてクーラントポンプ52の洗浄を自動的に行うことができる。そして、制御装置54(作動制御部543)は、所定時間Ts1だけクーラントポンプ52を逆転作動させると、ステップS103のステップ処理を実行する。
ステップS103においては、制御装置54(より詳しくは、作動制御部543)は、クーラントポンプ52に正転作動指令Rc1を出力し、クーラントポンプ52を正転作動させる。これにより、クーラントポンプ52は、正転作動指令Rc1の取得に伴い、逆転作動から正転作動に切り替え、正転作動を継続する。そして、制御装置54(作動制御部543)は、クーラントポンプ52を正転作動させると、ステップS104のステップ処理を実行する。
ステップS104においては、制御装置54(より詳しくは、作動状態取得部541及び作動状態判定部542)は、圧力センサ57によって検出された圧力Pが予め設定された閾値Pbよりも大きいか否かを判定する。即ち、ステップS104においては、制御装置54(作動状態判定部542)は、クーラント液の供給を開始するクーラントポンプ52の作動状態が正常であるか否かを判定する。
具体的に、作動状態取得部541は、圧力センサ57からクーラントポンプ52の作動状態を表す圧力Pを取得する。作動状態判定部542は、作動状態取得部541が取得した圧力Pと閾値Pbとを比較し、圧力Pが閾値Pbよりも大きければ、換言すれば、クーラントポンプ52が正常であれば、「Yes」と判定してステップS105のステップ処理を実行する。又、作動状態判定部542は、作動状態取得部541が取得した圧力Pが閾値Pb以下であれば、換言すれば、クーラントポンプ52が異常であれば、「No」と判定してステップS110以降の各ステップ処理を実行する。
ステップS105においては、制御装置54(より詳しくは、作動制御部543)は、例えば、制御盤48との通信に基づき、工作機械30が複数のワークWを順次機械加工を施す加工サイクルの開始に合わせて、クーラントポンプ52の正転作動を継続させる。これにより、クーラントポンプ52は、供給配管53を介して、工作機械30の加工室45の内部におけるワークWと切削工具43aとの加工点にクーラント液を供給する。そして、制御装置54は、クーラントポンプ52の正転作動を継続させると、ステップS106のステップ処理を実行する。尚、ステップS105においてクーラントポンプ52を正転作動させる状況は、前記ステップS104及び後述するステップS112にてクーラントポンプ52の正転作動における作動状態が正常であると判定された場合である。
ステップS106においては、制御装置54(より詳しくは、作動状態取得部541及び作動状態判定部542)は、工作機械30が加工サイクルを開始している状況で、圧力センサ57によって検出された圧力Pが予め設定された閾値Pbよりも大きいか否かを判定する。即ち、ステップS106においては、制御装置54(作動状態判定部542)は、工作機械30の加工室45に向けてクーラント液を供給している、換言すれば、工作機械30がワークWに機械加工を施している状況で、クーラントポンプ52の作動状態が正常であるか否かを判定する。
具体的に、作動状態取得部541は、圧力センサ57からクーラントポンプ52の作動状態を表す圧力Pを取得する。作動状態判定部542は、作動状態取得部541が取得した圧力Pと閾値Pbとを比較し、圧力Pが閾値Pbよりも大きければ、換言すれば、クーラントポンプ52が正常であれば、「Yes」と判定してステップS107のステップ処理を実行する。又、作動状態判定部542は、作動状態取得部541が取得した圧力Pが閾値Pb以下であれば、換言すれば、クーラントポンプ52が異常であれば、「No」と判定してステップS110以降の各ステップ処理を実行する。
ステップS107においては、制御装置54は、例えば、制御盤48との通信に基づき、工作機械30による1つのワークWに対する機械加工が終了したか否かを判定する。即ち、制御装置54は、工作機械30による1つのワークWに対する機械加工が終了していれば、「Yes」と判定してステップS108のステップ処理を実行する。一方、制御装置54は、未だ、工作機械30による1つのワークWに対する機械加工が終了していなければ、「No」と判定する。そして、制御装置54は、前記ステップS106の判定処理を、工作機械30による1つのワークWに対する機械加工が終了するまで、繰り返し実行する。
ステップS109においては、制御装置54は、例えば、制御盤48との通信に基づき、加工サイクルが終了したか否かを判定する。即ち、制御装置54は、次の加工サイクルがあれば、「No」と判定し、前記ステップS105から前記ステップS107までの各ステップ処理を実行する。一方、制御装置54は、加工サイクルが終了していれば、即ち、全てのワークWに対する機械加工が終了していれば、「Yes」と判定する。そして、制御装置54は、ステップS109のステップ処理を実行する。
ステップS109においては、制御装置54(より詳しくは、作動制御部543)は、工作機械30による加工サイクルが終了したことに伴い、クーラントポンプ52に逆転作動指令Rc2を出力し、クーラントポンプ52を作動時間Tが所定時間Ts1となるまで逆転作動させる。これにより、クーラントポンプ52においては、工作機械30が機械加工を施した後に、分岐配管55を介して汲み上げたクーラント液を第一ポート52bから第二ポート52cに向けて逆流させる。
即ち、制御装置54(作動制御部543)は、クーラントポンプ52が使用されない状況において、クーラントポンプ52の洗浄を自動的に行うことができる。そして、制御装置54(作動制御部543)は、所定時間Ts1だけクーラントポンプ52を逆転作動させると、ステップS116のステップ処理の実行により、洗浄処理プログラムの実行を終了する。
前記ステップS104又は前記ステップS106の判定処理において、圧力Pが閾値Pb以下と判定された場合(「No」と判定された場合)、制御装置54は、ステップS110以降の各ステップ処理を実行する。これにより、制御装置54は、クーラントポンプ52の洗浄処理を実行する。
ステップS110においては、制御装置54(より詳しくは、作動制御部543)は、クーラントポンプ52に逆転作動指令Rc2を出力し、クーラントポンプ52を作動時間Tが所定時間Ts2となるまで逆転作動させる。ここで、所定時間Ts2は、所定時間Ts1よりも長い時間に設定される。これにより、クーラントポンプ52においては、所定時間Ts2が経過するまで、分岐配管55を介して汲み上げたクーラント液を第一ポート52bから第二ポート52cに向けて逆流させ、クーラントポンプ52の洗浄を自動的に行うことができる。そして、制御装置54(作動制御部543)は、所定時間Ts2だけクーラントポンプ52を逆転作動させると、ステップS111のステップ処理を実行する。
ステップS111においては、制御装置54(より詳しくは、作動制御部543)は、クーラントポンプ52に正転作動指令Rc1を出力し、クーラントポンプ52を正転作動させる。これにより、クーラントポンプ52は、正転作動指令Rc1の取得に伴い、逆転作動から正転作動に切り替え、正転作動を継続する。そして、制御装置54(作動制御部543)は、クーラントポンプ52を正転作動させると、ステップS112のステップ処理を実行する。
ステップS112においては、制御装置54(より詳しくは、作動状態取得部541及び作動状態判定部542)は、前記ステップS110にて所定時間Ts2となる逆転作動で洗浄した後に前記ステップS111にて正転作動させた場合において、圧力センサ57によって検出された圧力Pが予め設定された閾値Pbよりも大きいか否かを判定する。即ち、ステップS112においては、制御装置54(作動状態判定部542)は、クーラントポンプ52の作動状態が異常から正常に戻っているか否かを判定する。
具体的に、作動状態取得部541は、圧力センサ57からクーラントポンプ52の作動状態を表す圧力Pを取得する。作動状態判定部542は、作動状態取得部541が取得した圧力Pと閾値Pbとを比較し、圧力Pが閾値Pbよりも大きくなっていれば、換言すれば、クーラントポンプ52が正常に戻っていれば、「Yes」と判定して前記ステップS105から前記ステップS109の各ステップ処理を実行する。又、作動状態判定部542は、作動状態取得部541が取得した圧力Pが閾値Pb以下のままであれば、換言すれば、クーラントポンプ52が異常のままであれば、「No」と判定してステップS113のステップ処理を実行する。
ステップS113においては、制御装置54(より詳しくは、リトライ異常判定部544)は、前記ステップS110にて逆転作動させた後に前記ステップS111にて正転作動させる一連の繰り返し作動(即ち、リトライ作動)を行った回数Nが所定回数Nd(例えば、2回程度)未満であるか否かを判定する。即ち、リトライ異常判定部544は、リトライ作動を行った回数Nが所定回数Nd未満であれば、再度リトライ作動を行うべく、「Yes」と判定する。これにより、制御装置54(より詳しくは、作動制御部543)は、前記ステップS110及び前記ステップS111を再度実行する。そして、前記ステップS112にて、制御装置54(より詳しくは、作動状態判定部542)は、再度リトライ作動した後にクーラントポンプ52の作動状態が正常に戻っているか否かを判定する。
又、リトライ異常判定部544は、リトライ作動を行った回数Nが所定回数Nd以上であれば、再度リトライ作動を行ってもクーラントポンプ52の作動状態が正常に戻る可能性が低いため、「No」と判定する。そして、制御装置54は、ステップS114のステップ処理を実行する。
ステップS114においては、制御装置54(より詳しくは、停止制御部545)は、前記ステップS113における「No」判定に伴ってリトライ異常判定部544から出力されたリトライ異常信号Sraを取得し、クーラントポンプ52を停止させる。即ち、停止制御部545は、クーラントポンプ52に対して、停止指令Rtを出力し、クーラントポンプ52を停止させる。これにより、クーラントポンプ52は、停止指令Rtの取得に伴い、正転作動から停止する。
又、停止制御部545は、クーラントポンプ52の停止に伴い、工作機械30の制御盤48に対して、クーラントポンプ52が停止したことを報知する異常警報Aを出力する。これにより、制御盤48は、工作機械30の作動を停止、即ち、加工サイクルを停止させる。このように、停止制御部545が停止指令Rt及び異常警報Aを出力すると、制御装置54は、ステップS115のステップ処理を実行する。
ステップS115においては、制御装置54(より詳しくは、リトライ異常判定部544)は、フィルタ84、ストレーナ52a及びクーラント液の交換要求Re、タンク51の洗浄要求Rw、或いは、マニュアルメンテナンスの実行要求Rmを工作機械30の制御盤48に出力する。これにより、交換、洗浄、マニュアルメンテナンスの必要性が、工作機械30を用いて作業を行っている作業者に報知される。そして、制御装置54は、交換要求Re、洗浄要求Rw、或いは、実行要求Rmを出力すると、ステップS116にて洗浄処理プログラムの実行を終了する。
ここで、前記ステップS115において交換要求Reが報知された場合、作業者は、クーラントポンプ52のフィルタ84又はストレーナ52aを交換したり、タンク51に貯留されているクーラント液を交換したりする。又、前記ステップS115において洗浄要求Rwが報知された場合、作業者は、タンク51の内部を洗浄し、例えば、タンク51の内部に存在している切粉等の異物を除去する。
又、前記ステップS115において実行要求Rmが報知された場合、作業者は、メンテナンスツールM及びクーラント容器Yを準備し、手動によってクーラントポンプ52のメンテナンスを実行する。即ち、作業者は、メンテナンスツールMのメンテナンス配管M1を供給配管53に接続し、操作盤を手動操作(各個操作)してクーラントポンプ52を逆転作動させることにより、クーラント容器Yから清浄なクーラント液をクーラントポンプ52の内部で逆流させる。そして、作業者は、例えば、経験等に基づいて、クーラント液を逆流させる回数や時間を適宜変更することにより、クーラントポンプ52のメンテナンス、即ち、洗浄処理を手動で行うことができる。
以上の説明からも理解できるように、制御装置54は、正転作動及び逆転作動によって液体としてのクーラント液を異なる方向に圧送するクーラントポンプ52に適用される。制御装置54は、クーラントポンプ52が正転作動によってクーラント液を圧送して吐出する際のクーラントポンプ52の作動状態を検出するセンサとしての圧力センサ57を備える。又、制御装置54は、圧力センサ57から入力した検出値である圧力Pと所定の閾値Pbとを比較することによって正転作動中のクーラントポンプ52に異常が発生したと判定した場合、クーラントポンプ52を逆転作動に切り替えて、逆流するクーラント液によってクーラントポンプ52を洗浄する洗浄処理を実行する制御部としての作動状態取得部541、作動状態判定部542、作動制御部543、リトライ異常判定部544及び停止制御部545を備える。
これによれば、制御装置54は、圧力センサ57によって検出されたクーラントポンプ52の作動状態を表す圧力Pに応じて、クーラントポンプ52を洗浄する洗浄処理を自動的に実行することができる。制御装置54がクーラントポンプ52の作動状態に応じて自動的に且つ定期的に洗浄処理を実行することにより、クーラントポンプ52をメンテナンスする工数を低減することができると共に、洗浄処理を実行する頻度を適切に確保することができる。従って、クーラントポンプ52の破損等が生じることを未然に防ぐことが可能となり、ひいては、工作機械30等の設備のメンテナンス費用の低減を実現することができる。
5.変形例
5-1.第一変形例
上述した実施形態においては、制御装置54を工作機械30の制御盤48とは別体として設けるようにした。これに代えて、制御装置54を工作機械30の制御盤48に統合して設けても良い。
又、上述した実施形態においては、制御装置54をクーラント供給装置50が設けられる工作機械30に組み付けるようにした。しかしながら、制御装置54の設置場所については、センサとしての圧力センサ57(又は、プレッシャスイッチ53b)からの信号を受信でき、且つ、ポンプとしてのクーラントポンプ52に正転作動指令Rc1又は逆転作動指令Rc2を出力できる限り、如何なる場所に設置しても良い。例えば、制御装置54を、工作機械30及びクーラント供給装置50が設置される工場から離間した別の工場に設置しても良い。この場合、センサからの信号や正転作動指令Rc1、逆転作動指令Rc2は、例えば、ネットワーク回線を介して送受信される。従って、第一変形例の場合においても、上述した実施形態と同様の効果が得られる。
5-2.第二変形例
上述した実施形態においては、異常警報Aが出力された後に、マニュアルメンテナンスの実行要求Rmが出力されるようにした。これにより、作業者は、クーラントポンプ52の作動状態に応じて出力された実行要求Rmに従い、メンテナンスツールMを用いてクーラントポンプ52をマニュアルメンテナンスするようにした。しかしながら、マニュアルメンテナンスについては、自動的に出力される実行要求Rmに依らず、作業者が定期的に実施しても良い。
この場合であっても、制御装置54は、クーラントポンプ52の作動状態に応じて自動的に逆転作動指令Rc2を出力して洗浄処理を実行することができる。これにより、第二変形例の場合であっても、フィルタ84の目詰まり等の発生を予防し、クーラントポンプ52の破損等の発生を防止することができる。従って、第二変形例の場合においては、予防的にクーラントポンプ52のマニュアルメンテナンスを実行するため、上述した実施形態と同様の効果が期待できる。
5-3.第三変形例
上述した実施形態においては、制御装置54の作動制御部543は、洗浄処理プログラムにおける前記ステップS113のステップ処理にて、クーラントポンプ52によるリトライ作動の回数Nが所定回数Nd未満で複数回行うようにした。しかしながら、制御装置54の作動制御部543は、前記ステップS113のステップ処理を省略して、洗浄処理プログラムを実行することも可能である。
即ち、所定時間Ts2となるまで逆転作動による洗浄処理を実行したにもかかわらず、クーラントポンプ52が正常に戻らない場合(前記ステップS112にて「No」の場合)には、クーラントポンプ52が異常であるため、前記ステップS114にてクーラントポンプ52の作動を直ちに停止する。これにより、第三変形例の場合であっても、クーラントポンプ52の破損等の発生を防止することができる。従って、第三変形例の場合においても、上述した実施形態と同様の効果が期待できる。
5-4.第四変形例
上述した実施形態においては、ポンプであるクーラントポンプ52の作動状態を検出するセンサとして、圧力Pを検出する圧力センサ57を用いるようにした。又、上述したように、クーラントポンプ52の作動状態を検出するセンサとして、圧力Pに応じて作動するプレッシャスイッチ53bを用いることも可能である。
ところで、ポンプの作動状態を検出する場合には、圧力を検出することや、圧力に依存することに限られない。例えば、ポンプが作動した際に発生する振動を検出することにより、ポンプの作動状態を検出することが可能となる。この場合、例えば、検出した振動の大きさが閾値以下の場合にポンプの作動状態が正常であると判定し、振動の大きさが閾値よりも大きい場合にポンプの作動状態が異常であると判定することができる。従って、第四変形例の場合であっても、上述した実施形態と同様の効果が得られる。
30…工作機械、42…主軸台、42a…主軸、43…工具台、43a…切削工具(工具)、48…制御盤、50…クーラント供給装置、51…タンク(第一タンク)、51a…スクリーンフィルタ、52…クーラントポンプ(ポンプ)、52a…ストレーナ、52b…第一ポート(吐出側)、52c…第二ポート、53…供給配管、53a…チェックバルブ、53b…プレッシャスイッチ、53c…接続継手、54…制御装置、541…作動状態取得部(制御部)、542…作動状態判定部(制御部)、543…作動制御部(制御部)、544…リトライ異常判定部(制御部)、545…停止制御部(制御部)、55…分岐配管、55a…ストップバルブ、56…排出配管、56a…チェックバルブ、57…圧力センサ(センサ)、81…モータ、82…低圧用ポンプ、83…高圧用ポンプ、84…フィルタ、84a…濾過面、85…リリーフバルブ、M…メンテナンスツール、M1…メンテナンス配管、M2…カプラー、M3…チェックバルブ、Y…クーラント容器、P…圧力、Pb…閾値、Sn…正常信号、Sa…異常信号、Rc1…正転作動指令、Rc2…逆転作動指令、N…(リトライ作動の)回数、Nd…所定回数、Sra…リトライ異常信号、Re…交換要求、Rw…洗浄要求、Rm…マニュアルメンテナンスの実行要求、Rt…停止指令、A…異常警報、T…作動時間、Ts1…所定時間、Ts2…所定時間、W…ワーク

Claims (15)

  1. 正転作動及び逆転作動によって液体を異なる方向に圧送するポンプに適用され、
    前記ポンプが前記正転作動によって前記液体を圧送して吐出する際の前記ポンプの作動状態を検出するセンサと、
    前記センサから入力した検出値と所定の閾値とを比較することによって前記正転作動中の前記ポンプに異常が発生したと判定した場合、前記ポンプを前記逆転作動に切り替えて、逆流する前記液体によって前記ポンプを洗浄する洗浄処理を実行する制御部と、
    を備えた、制御装置。
  2. 前記制御部は、前記洗浄処理において、前記ポンプを前記逆転作動に切り替えることにより、前記正転作動時に前記液体を吐出する吐出側を介して前記液体を圧送させ、逆流する前記液体によって前記ポンプを洗浄する、請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記制御部は、前記洗浄処理において、所定時間が経過するまで前記ポンプを前記逆転作動により作動させる、請求項1又は2に記載の制御装置。
  4. 前記制御部は、前記洗浄処理を実行した後において前記ポンプを前記正転作動に切り替え、前記検出値と前記閾値とを比較することにより、前記ポンプが正常であるか否かを判定する、請求項1-3の何れか一項に記載の制御装置。
  5. 前記制御部は、前記ポンプが正常である場合、前記ポンプを前記正転作動により作動させる、請求項4に記載の制御装置。
  6. 前記制御部は、前記洗浄処理を実行した後において前記ポンプを前記正転作動に切り替え、前記検出値と前記閾値とを比較することにより、前記ポンプが異常であると判定した場合に前記ポンプの作動を停止する、請求項4に記載の制御装置。
  7. 前記制御部は、前記洗浄処理を複数回実行した後において前記ポンプが異常であると判定した場合、前記ポンプの作動を停止する、請求項6に記載の制御装置。
  8. 前記ポンプは、前記液体が貯留されたタンクから前記液体を圧送するものであり、
    前記制御部は、前記ポンプを前記正転作動及び前記逆転作動により作動させて前記液体を前記異なる方向に圧送させる、請求項1-7の何れか一項に記載の制御装置。
  9. 前記タンクは、第一タンク及び第二タンクを有しており、
    前記制御部は、前記ポンプを前記正転作動により前記第一タンクに貯留された前記液体を圧送させ、前記洗浄処理において前記ポンプを前記逆転作動により前記第二タンクに貯留された前記液体を圧送して逆流させる、請求項8に記載の制御装置。
  10. 前記制御部は、前記洗浄処理を複数回実行した後において前記ポンプが異常であると判定した場合、前記タンクの内部の洗浄要求及び前記タンクに貯留された前記液体の交換要求の少なくとも一方を報知する、請求項8又は9に記載の制御装置。
  11. 前記センサは、前記ポンプが前記正転作動によって前記液体を圧送する際に発生する圧力を検出するものであり、
    前記制御部は、前記検出値と前記閾値とを比較することにより、前記検出値が前記閾値以下の場合、前記ポンプが異常であると判定する、請求項1-10の何れか一項に記載の制御装置。
  12. 前記制御部は、前記洗浄処理を実行して前記ポンプを前記逆転作動により作動させ、逆流した前記液体によって前記ポンプに設けられたフィルタを洗浄する、請求項1-11の何れか一項に記載の制御装置。
  13. 請求項1-12の何れか一項に記載の前記制御装置を備え、
    前記ポンプが前記正転作動によって前記液体であるクーラント液を圧送し、ワークと機械加工を施す工具との加工点に向けて前記クーラント液を吐出するように設けられた工作機械。
  14. 前記制御部は、前記ワークに前記機械加工が施される前、及び、前記ワークに前記機械加工が施された後において、前記洗浄処理を実行する、請求項13に記載の工作機械。
  15. 前記機械加工は、前記ワークを切削する切削加工、前記ワークを研削する研削加工、及び、前記ワークを削孔する削孔加工のうちの少なくとも1つである、請求項13又は14に記載の工作機械。
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