JP2023067619A - カメラ制御装置およびカメラ制御方法、プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】複数のカメラを操作するユーザの負担を軽減する技術を提供する。【解決手段】ユーザ操作に応じて、第一のカメラの撮影方向またはズームの変更と、第二のカメラの空間の移動を指示するカメラ制御装置は、指示に応じて撮影方向またはズームが変更された第一のカメラの撮影画角に対応する撮影空間を取得し、第二のカメラが指示に応じて移動する空間座標を取得し、取得された撮影空間と取得された空間座標との位置関係に基づいて、第一のカメラの撮影空間に第二のカメラが入らないように、第一のカメラの撮影方向またはズームを制御する。【選択図】 図1B

Description

本発明は、カメラ制御装置およびカメラ制御方法、プログラムに関する。
無線、有線ネットワークを介して接続された複数台のカメラを制御し、スポーツなどのイベントを撮影し配信する映像制作システムが普及している。このようなシステムは、個々のカメラの専任のカメラマン、各カメラからの映像を集約・選択して配信するスイッチャ端末を制御する専任のオペレータ、それらをサポートする複数人のスタッフによって運用される。しかしながら、映像制作現場においては、カメラの遠隔制御による低コスト化、省人化が課題となっている。
複数のカメラを同時に遠隔制御する手法として、特許文献1は、パン・チルト・ズーム機能を備えた設置型のPTZカメラと、ドローンに搭載された空間移動型のカメラをメインコントローラから同時に遠隔制御する手法を提案する。特許文献1によれば、設置型のカメラによるパン・チルト・ズームでは捉えきれない領域に対する撮影指示が行われた場合に、設置型のPTZカメラではなく、空間移動型のカメラに撮影指示が送信される。このような構成によれば、一人のオペレータが複数のカメラを用いて映像制作を行う状況において、それぞれのカメラに別々に制御指示を出さずとも、複数のカメラを同時制御することができるため、オペレーションの簡易化が実現される。
特開2018-125699号公報
しかし、特許文献1の技術は、設置型カメラでは捉えきれない映像領域に空間移動型カメラを移動させて撮影させるものであり、空間移動型カメラ自体が設置型カメラの映像に映り込んでしまう状況が発生し得ることは考慮されていない。設置型カメラの映像に空間移動型カメラが映るような場合、空間移動型のカメラによる撮影から設置型カメラによる撮影に切り替えた際に、ユーザが意図する被写体ではなく、空間移動型のカメラに自動フォーカスしてしまう状況が発生し得る。一人または複数のオペレータにより設置型カメラと空間移動型カメラを同時に操作しながら、空間移動型カメラが設置型カメラの映像に映り込んでしまうことを防止するためには、操作の連携等が要求され、操作の煩雑さが増す。
本発明は、複数のカメラを操作するユーザの負担を軽減する技術を提供する。
本発明の一態様によるカメラ制御装置は以下の構成を有する。すなわち、
ユーザ操作に応じて、第一のカメラの撮影方向またはズームの変更と、第二のカメラの空間の移動を指示する指示手段と、
前記第一のカメラの、前記指示に応じて撮影方向またはズームが変更された撮影画角に対応する撮影空間を取得する第一取得手段と、
前記第二のカメラが前記指示に応じて移動する空間座標を取得する第二取得手段と、
取得された前記撮影空間と取得された前記空間座標との位置関係に基づいて、前記第一のカメラの撮影空間に前記第二のカメラが入らないように、前記第一のカメラの撮影方向またはズームを制御する制御手段と、を有する。
本発明によれば、複数のカメラを操作するユーザの負担を軽減することができる。
実施形態によるカメラ制御システムの構成例を示すブロック図。 実施形態によるコントロール端末の機能構成例を示すブロック図。 実施形態が解消する課題を説明した図。 実施形態によるカメラのパン・チルト・ズームの制御例を説明する図。 実施形態による映像配信のためのインターフェース例を示す図。 (a)は制御モードの設定画面の例を示す図、(b)制御モードの選択状態を示す内部データの例を示した図。 実施形態によるコントロール端末のイベント処理を示すフローチャート。 失敗映像の撮影または失敗映像の配信を回避する処理を説明するフローチャート。 失敗映像の撮影または失敗映像の配信を回避する処理を説明するフローチャート。
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
図1Aは、実施形態によるカメラ制御方法を実現するためのカメラ制御システムの構成例を示したブロック図である。カメラ制御システムは、複数のカメラ端末102と、それら複数のカメラ端末102を遠隔制御するためのカメラ制御装置としてのコントロール端末101を有する。複数のカメラ端末102は、パン・チルト・ズーム(PTZ)機構を備えた設置型PTZカメラ端末、および空間移動が可能な空間移動型カメラ端末を含む。コントロール端末101と複数のカメラ端末102の各々は、通信部110と通信部111を介して接続される。
カメラ制御装置として機能するコントロール端末101のハードウェア構成の一例について説明する。CPU103はマイクロプロセッサを有する。CPU103は、ユーザからの命令を受けて、カメラ端末との接続、カメラの遠隔制御、カメラ映像の受信や配信時のスイッチング等の各種制御を行う。CPU103は、バス106を介して以下に説明される各部を制御する。入力部104は、キーボード、マウス、タッチパネルなどを備え、映像制作作業を進めるために行われるユーザの入力指示を受け付ける。また、入力部104は、通信部110を介して遠隔操作するカメラからの映像/音声データなどを入力する。出力部105は、スピーカと液晶モニタ等のディスプレイを有する。また、出力部105は、外部デバイスへの映像出力を行う。出力部105には、タッチパネル等の入力機能を備えたものも含まれる。バス106は、CPU103の制御対象である各部と接続され、アドレス信号、コントロール信号を転送する。また、CPU103は、各部間のデータ転送を行う。
ROM107は、読出専用の不揮発性メモリである。ROM107は、CPU103により起動時に実行されるブートプログラム等を記憶する。ブートプログラムはシステム起動時にブートデバイスとして選択されるストレージ109より起動対象のオペレーティングシステムおよび各種制御プログラムをRAM108にロードし、CPU103に実行させる。RAM108は読み書き可能なランダムアクセスメモリである。RAM108は、コントロール端末101で使用される各種データの一次記憶に用いられる。RAM108は、CPU103が実行する処理に必要なデータ、処理中に値変更が行われる各種データを記憶する各種ワーク領域を提供する。後述の処理で使用される各種データは、RAM108のワーク領域にロードされる。ストレージ109は、不揮発性であり、例えばハードディスク、SDカード、CFカードなどのリムーバブルメディアを含み、大量のデータを変更可能に記憶する。ストレージ109には、カメラ制御システムの制御を行うためのプログラム、後述の処理で使用する各種管理データが格納され、必要に応じて随時内容が更新される。
通信部110は、有線あるいは無線の通信路を介して外部装置と映像や音声を含むデータの交換を行う。コントロール端末101は通信部110を介して複数のカメラ端末102の各々の通信部111と接続することでカメラ制御システムを構成する。
カメラ端末102のハードウェア構成の一例について説明する。カメラ制御システムは複数のカメラ端末102を備えており、上述したように複数のカメラ端末102は、例えば、設置型PTZカメラ端末と空間移動可能な空間移動型カメラ端末を含む。空間移動型カメラ端末には、例えば、複数のプロペラを備えた飛行型カメラや、スタジアムの四方から吊るされたワイヤを巻き上げることでスタジアム空間を移動する懸架式カメラが含まれる。通信部111は、有線あるいは無線の通信路を介してコントロール端末101と映像や音声を含むデータの交換を行う。カメラ端末102は通信部111を介してコントロール端末101と接続することでカメラ制御システムを構成する。
CPU112はマイクロプロセッサを含み、コントロール端末101からの遠隔制御命令を受けてパン・チルト・ズーム制御や空間移動、撮影、被写体認識などの各種制御を行う。CPU112は、バス115を介して以下の各部を制御する。入力部113は、各種制御コマンドを入力する。入力部113は、コントロール端末101から送信される、カメラ制御のための制御コマンドを通信部111から受け取り、CPU112に転送する。撮影部114は、イメージセンサからの信号を取り込む。撮影部114により取り込まれた信号は、CPU112により、コンピュータで処理できる映像データ(画像)に変換される。バス115は、CPU112の制御対象である各部と接続し、各部を指定するためのアドレス信号、各部を制御するためのコントロール信号の転送、部間のデータ転送を行う。
ROM116は読出専用の不揮発性メモリである。ROM116は、CPU112によるブートプログラム等を記憶する。ブートプログラムはシステム起動時にブートデバイスとして選択されたストレージ118より起動対象のオペレーティングシステムおよび各種制御プログラムをRAM117にロードし、CPU112に実行させる。RAM117は読み書き可能なランダムアクセスメモリである。RAM117は、各部で使用される各種データの一次記憶に用いられる。RAM117は、処理に必要なデータを記憶する各種ワーク領域を提供し、各種ワーク領域には処理中に値変更が行われる各種データが格納される。後述の処理フローで使用される各種データは、RAM117が提供するワーク領域にロードされる。
ストレージ118は、不揮発性であり、例えば、ハードディスク、SDカード、CFカードなどのリムーバブルメディアを含み、大量のデータを変更可能に記憶する。本例では、ストレージ118は、映像、画像データの一次記録等に使用される。アクチュエータ制御部119は、カメラのパン・チルト・ズームを行うデバイスの制御や、プロペラやワイヤなどにより空間移動を行うためのモータの制御などを行う。
カメラ制御システムにおいて、コントロール端末101は、入力部104等からの各種イベントに応じて作動する。入力部104等からのイベントに応じてインタラプト信号が発生すると、インタラプト信号がCPU103に送られる。インタラプト信号に応じてイベントが発生し、イベントに応じてCPU103がROM107またはRAM108内に記憶されている各種命令を読み出して実行することにより、各種の制御が行われる。
なお、第一実施形態のCPU103、CPU112はプログラムを実行することで各種の手段として機能する。CPU103,112と協調して動作するASICなどの制御回路がこれらの手段として機能してもよい。また、CPU103,112と制御回路との協調によってこれらの手段が実現されてもよい。また、CPU103,112はそれぞれ単一のものである必要はなく、複数であってもよい。この場合、複数のCPUは分散して処理を実行する。CPUがソフトウェアを実行することで実現する手段が専用の回路によって実現されてもよい。
図1Bは、コントロール端末101の機能構成例を示すブロック図である。各機能部は、CPU103がROM107またはストレージ109に格納された所定のプログラムをRAM108に展開し、実行することにより実現される。なお、上述の様に、各機能部の一部またはすべてがASIC等専用のハードウェアにより実現されてもよいし、CPUと専用のハードウェアとの協調により実現されてもよい。
指示部151は、入力部104を介して受け付けたユーザ操作に応じて、複数のカメラ端末102へ動作指示を送信する。複数のカメラ端末102は、設置型PTZカメラ端末102aと空間移動型カメラ端末102bを含む。設置型PTZカメラ端末102aに対する動作指示は、例えば、撮影画角を変更するための、パン・チルト・ズームの駆動の指示を含む。空間移動型カメラ端末102bに対する動作指示は、例えば移動先となる空間座標(目標位置)の指定を含む。それぞれの動作指示には、動きの速度に関する指示が含まれてもよい。
第一取得部152は、設置型PTZカメラ端末102aの撮影画角(パン・チルト・ズームの状態)に基づいて設置型PTZカメラ端末102aの撮影空間を取得する。パン・チルト・ズームの状態は、指示部151が行った動作指示に基づいて取得されてもよいし、設置型PTZカメラ端末102aからパン・チルト・ズームの状態の通知を受信することで取得されてもよい。
第二取得部153は、空間位置情報161に基づいて、空間移動型カメラ端末102bが位置する空間座標を取得する。空間位置情報161には、例えば、空間移動型カメラ端末102bが移動する空間を俯瞰するカメラ(以下、全体俯瞰カメラ)を別途用意し、全体俯瞰カメラの撮影画像が用いられ得る。この場合、第二取得部153は、全体俯瞰カメラの撮影画像から空間移動型カメラ端末102bの空間座標を取得する。或いは、第二取得部153は、空間移動型カメラ端末102bに搭載された3軸加速度センサの計測値を空間位置情報161として取得し、この計測値に基づいて空間座標を取得してもよい。また、全体俯瞰カメラと3軸加速度センサの計測値の両方に基づいて空間座標が取得されてもよい。
制御部154は、第一取得部152により取得された撮影空間と第二取得部153により取得された空間座標との位置関係に基づいて、設置型PTZカメラ端末102aの撮影画角を制御する。制御部154は、設置型PTZカメラ端末102aの撮影空間に空間移動型カメラ端末102bが入らないように撮影画角を変更するための指示を、指示部151を介して設置型PTZカメラ端末102aに行う。
スイッチャ部155は、複数のカメラ端末から受信された映像のうち、外部装置へ配信する映像をユーザ操作に応じて切り替える。操作部156は、指示部151のための操作画面、スイッチャ部155のための操作画面を提供する。それぞれの操作画面で受け付けたユーザ操作を、指示部151、スイッチャ部155へ提供する。
図2は、実施形態によるカメラ制御システムにより解決される課題の一例を説明した図である。図2では、スポーツやコンサートなどのイベントにおいて、オペレータ201が実施形態のカメラ制御システムを利用して、一人でライブ配信や映像制作を行う状況が想定されている。オペレータ201は、コントロール端末101を介して、有線または無線ネットワークで接続されたカメラ端末102(ここでは、設置型PTZカメラ端末102aと空間移動型カメラ端末102b)を操作し、被写体205を撮影する。図2では2台のカメラ端末を使用する例を説明しているが、これに限られるものではなく、3台以上のカメラ端末が用いられてもよい。
カメラ制御システムは、予め設置時に構築されたスタジアム、会場等の撮影対象空間の空間座標マップを利用する。空間座標マップは予め作成され、コントロール端末101のストレージ109に格納される。空間座標マップには、例えば、競技フィールドの3次元領域、設置型PTZカメラ端末を含む各カメラの設置位置の座標、各カメラの撮影方向、空間移動型カメラの待機位置座標、移動速度、空間移動可能な3次元領域などの情報が含まれる。コントロール端末101は、有線または無線ネットワーク(以下、通信ネットワーク)によりカメラ端末102a、102bと接続し、オペレータ201からの指示入力に応じてカメラ端末102a、102bを制御する。また、コントロール端末101は、これらカメラ端末102a、102bから映像を受信し、オペレータ201からの指示に応じて配信映像のスイッチング、ピクチャインピクチャなどの編集処理を行う。編集された映像はストリーミング配信や、記録メディアへの記録等に利用される。
設置型PTZカメラ端末102aと空間移動型カメラ端末102bはそれぞれコントロール端末101と通信ネットワークを介して接続され遠隔制御される。コントロール端末101の指示部151は、遠隔制御のために各カメラ端末に特化した指示が可能である。例えば、指示部151は、設置型PTZカメラ端末102aにはパン・チルト・ズームの指示を、空間移動型カメラ端末102bには移動先となる目標の空間座標への移動指示(空間移動指示)を行うことが可能である。他にも、遠隔制御として、カメラの撮影モード変更、映像伝送の開始および停止指示などが可能である。オペレータ201は、コントロール端末101を用いてこれらの遠隔制御を用いて、イベント全体の俯瞰映像や、特定の被写体を大きく捉えたズーム映像等を撮影する。
図2には、空間移動型カメラ端末102bの現在の撮影画角207、設置型PTZカメラ端末102aの現在の撮影画角210が示されている。撮影画角207、210は、被写体205を大きく捉えた状態である。撮影画角207は、空間移動型カメラ端末102bが被写体205の付近に存在した状態の撮影画角であり、撮影画角210は設置型PTZカメラ端末102bが大きくズームした状態の撮影画角である。
遠隔操作指示206は、空間移動型カメラ端末102bに対する空間移動指示である。遠隔操作指示206により、空間移動型カメラ端末102bのアクチュエータ制御部119は、空間移動用のプロペラやケーブルと言った駆動デバイスを制御し、静止状態から矢印の方向に存在する目標の空間座標まで移動する。遠隔操作指示208、209は設置型PTZカメラ端末102aに対する撮影画角を変更するための指示(パン・チルト・ズーム制御指示)である。例えば、オペレータ201は、被写体205を画面に大きく捉えた映像から、会場全体を俯瞰する映像に遷移させるために、設置型PTZカメラ端末102aと空間移動型カメラ端末102bに遠隔操作指示206、208を与える。遠隔操作指示208により、ズームアップした状態から目的の画角へ変更するように、設置型PTZカメラ端末102aのズームが制御される。遠隔操作指示208に従ってズームアウトすることで、設置型PTZカメラ端末102aの撮影画角は、撮影画角210から撮影画角211、撮影画角212の順に変化する。
一般に、設置型PTZカメラ端末102aのズームアウトによる画角変更に要する時間よりも、空間移動型カメラ端末102bの空間移動に要する時間の方が大きい。そのため、個々に制御指示が与えられた場合、比較的高い確率で、設置型PTZカメラ端末102aのズームアウト中の映像に空間移動型カメラ端末102bの本体が映り込んでしまう。例えば、図2において、撮影画角210から撮影画角212へズームアウトした場合、撮影画角210から撮影画角211に至る範囲であれば、設置型PTZカメラ端末102aの撮影空間に空間移動型カメラ端末102bが映り込むことは無い。しかしながら、撮影画角211から撮影画角212に至る範囲では、設置型PTZカメラ端末102aの撮影空間に空間移動型カメラ端末102bの本体が映り込んでしまう。このような状況では、それまで被写体205に合焦していた設置型PTZカメラ端末102aのオートフォーカスが、意図せず空間移動型カメラ端末102bの本体に合ってしまう可能性がある。このような、空間移動型カメラ端末102bの本体が映り込みかつそれに焦点が合っているような映像は失敗映像となるため、そのような状況は回避されることが望ましい。しかしながら、オペレータ201がコントロール端末101に表示される映像を見ながら設置型PTZカメラ端末102aおよび空間移動型カメラ端末102bに別々に操作指示を与えて、上述の状況を回避するのは困難である。
図3は、本実施形態によるカメラの映像制御処理において、上述の様な状況の発生を回避するための撮影画角の制御例を説明した図である。図3(a)は、設置型PTZカメラ端末102aのズームアウト中の映像に空間移動型カメラ端末102bの本体が映り込んでしまうリスクをズーム動作の補正により回避するための方法を説明した図である。なお、図3(a)により例示される制御モードを、「ズーム補正」と称する。撮影画角303、304、305は、それぞれ前述の設置型PTZカメラ端末102aの撮影画角210、211、212に対応する。
コントロール端末101において、第二取得部153は空間移動型カメラ端末102bが移動する空間座標を取得する。空間移動型カメラ端末102bには3軸加速度センサが搭載されており、第二取得部153は空間移動型カメラ端末102bから逐次送信される加速度センサの測定結果に基づき、空間移動型カメラ端末102bの本体の空間座標を計測する。第一取得部152は、設置型PTZカメラ端末102aの設置位置座標、撮影画角、焦点距離等を用いて撮影空間を算出する。撮影空間は、例えば、設置位置座標からの空間ベクトルを「撮影画角×焦点距離」とすることで算出される。
制御部154は、設置型PTZカメラ端末102a、空間移動型カメラ端末102bに動作指示を出した際に、設置型PTZカメラ端末102aの撮影空間に空間移動型カメラ端末102bの本体が入るかどうかを判定する。制御部154は、空間移動型カメラ端末102bの本体の空間座標と設置型PTZカメラ端末102aの撮影空間をズームステップ毎に取得し、上記判定を行う。ズームステップとは、ズーム駆動を行うアクチュエータの性能によって決まるズーム動作の単位変化量(最小の駆動量)である。設置型PTZカメラの撮影画角がオペレータから指示された目標の撮影画角(目標のズームアウト値)に達するまでの範囲で複数のステップが刻まれる。ここではズームおよびズームステップについて記載するが、パン、チルトについても同様のステップ駆動が可能である。また、パン、チルト、ズームのうちの2つ以上の駆動が同時に行われてもよい。その場合、同時に駆動されているパン、チルト、ズームのそれぞれの駆動ステップごとに、上記の判定が行われるようにしてもよい。
ズームアウトにより撮影画角が撮影画角303から撮影画角304に変更される場合、空間移動型カメラ端末102bの本体が設置型PTZカメラ端末102aの撮影空間に入ることはない。したがって、この撮影画角の変更において、空間移動型カメラ端末102bの本体が設置型PTZカメラ端末102aの映像に映り込むことは無い。そのため、指示部151からは、設置型PTZカメラ端末102aは連続的にズームアウトを実行する指示が出力される。一方、設置型PTZカメラ端末102aの撮影画角が撮影画角304に達した後では、制御部154は、次のズームステップの実行により空間移動型カメラ端末102bの本体が設置型PTZカメラ端末102aの撮影空間に入ると判定する。この場合、制御部154は、設置型PTZカメラ端末102aによる次のズームステップを実行させない。以降、制御部154は、空間移動型カメラ端末102bの本体の位置座標に基づいて、設置型PTZカメラ端末102aの撮影空間に空間移動型カメラ端末102bの本体が入らないようにズーム動作を調整する。すなわち、ズーム補正では、設置型PTZカメラ端末102aの撮影空間に空間移動型カメラ端末102bが入らないように設置型PTZカメラ端末102aのズームの駆動が制御される。このようなズームの駆動の制御は、設置型PTZカメラ端末102aのズーム位置がユーザにより指示されたズーム位置に到達するまで実施される。これにより、映像製作上望ましくない空間移動型カメラ端末102bの映像への映り込みを回避することが可能となる。なお、図3(a)に示される「ズーム補正」では、パン・チルトの状態が制限されないので、撮影方向が優先された補正となる。なお、設置型PTZカメラ端末102aの映像に空間移動型カメラ端末102bが映り込むと判定された場合に、直ちにズーム駆動を停止し、ユーザからのズーム動作の指示を打ち切るようにしてもよい。
図3(b)は、図2に示された状況において設置型PTZカメラ端末102aのズームアウト中の映像に空間移動型カメラ端末102bの本体が映り込んでしまうリスクを回避する他の方法を説明した図である。図3(a)では、ズーム動作を制御することで空間移動型カメラ端末102bの映り込みを回避した。これに対して、図3(b)では、設置型PTZカメラ端末102aの撮影方向、すなわちパン・チルト動作を制御することにより、空間移動型カメラ端末102bの映り込みを回避する。図3(b)に示される制御モードを、「パン・チルト補正」と称する。
図3(a)と同様に、制御部154は、指示部151がカメラ端末102に動作指示を出した際に、設置型PTZカメラ端末102aの映像に空間移動型カメラ端末102bの本体が映り込むか否かをズームステップ毎に判定する。矢印306は、パン・チルト補正による、撮影方向に関する補正方向と補正量を示す。制御部154は、次のズームステップで、設置型PTZカメラ端末102aの撮影空間に空間移動型カメラ端末102bの本体が入ると判定した場合、空間移動型カメラ端末102bを避けるように、設置型PTZカメラ端末102aのパン・チルトを補正する。この補正により、設置型PTZカメラ端末102aの最終的な撮影画角は、撮影画角307となる。これにより、設置型PTZカメラ端末102aのズームアウトを優先させたい場合において、パン・チルトの量および/または方向を調整することで、映像製作上望ましくない空間移動型カメラ端末102bの本体の映像への映り込みを回避することができる。以上のように、ズーム補正、パン・チルト補正によれば、撮影画角を指示することが可能なカメラの映像へ他のカメラが映り込むことを回避するためのユーザ操作の負担が軽減される。
図4は、スイッチャ部155による配信対象の選択において、空間移動型カメラ端末102bが映りこんだ映像が配信対象に選択されることを防止するための処理を説明した図である。
図4(a)は、設置型PTZカメラ端末102aの映像に空間移動型カメラ端末102bの本体が映り込んだ映像が配信対象として選択されてしまうリスクを回避するために警告表示を行う例を示す図である。以下、このような制御モードを「スイッチング候補アラート」と称する。スイッチャ部155は、出力部105の一例であるディスプレイに、操作画面401を表示する。操作画面401を介して、オペレータはコントロール端末101に各種指示を与えることができる。例えば、オペレータは、操作画面401を用いて、複数のカメラ端末102から送信された映像を選択し、配信映像のスイッチングなどを行うことができる。
操作画面401において、一覧表示エリア402は、複数のカメラ端末102から受信した映像を一覧表示する。図4(a)では、空間移動型カメラ端末と設置型PTZカメラ端末を含む合計8台のカメラ端末が接続された状態を示している。なお、一覧表示エリア402ではすべてのカメラ端末の映像を一度に表示し切れないため、4台のカメラ端末の映像が表示されている。残りのカメラ端末の映像はスクロースすることで表示される構成となっている。ここでは映像405が設置型PTZカメラ端末102aの映像、映像404が空間移動型カメラ端末102bの映像であるとする。
コントロールエリア403は、カメラ端末102を制御するために指示部151により提供されるユーザインターフェースである。本例では、オペレータは、コントロールエリア403を用いて、コントロール端末101に接続されている8台のカメラ端末に対する操作指示を行うことができる。8台のカメラ端末には、コントロール端末101と接続された順に1~8の番号が割り付けられている。オペレータは、この番号を指定することで、操作対象となるカメラ端末を指定し、動作を指示することができる。指示内容には、パン・チルト・ズーム、空間移動、映像や音声データの配信の開始/停止などが含まれる。
スイッチングエリア406は、配信対象の映像を選択するためにスイッチャ部155が提供するユーザインターフェースである。スイッチングエリア406には、メインとなる配信中の映像が一つと、選択可能な複数のスイッチング候補の映像が表示される。オペレータは、スイッチングエリア406において、配信対象の映像を選択することで、配信する映像を切り替えることができる。映像407が現在配信対象となっている空間移動型カメラ端末102bの映像であり、スイッチング候補となっている他の映像よりも大きく表示することにより配信対象であることが示されている。映像408は、設置型PTZカメラ端末102aの映像である。映像407,408はそれぞれ前述の映像404、405と同一の映像となっている。
ここで、オペレータがコントロールエリア403を介して、設置型PTZカメラ端末102aにズームアウトの指示を出し、指示を受けた設置型PTZカメラ端末102aがズームアウト動作を行っているとする。上述の様に、制御部154は、設置型PTZカメラ端末102aに動作指示を出した際、設置型PTZカメラ端末102aの撮影空間に空間移動型カメラ端末102bの本体が入るかどうかをズームステップ毎に判定する。空間移動型カメラ端末102bの本体が設置型PTZカメラ端末102aの撮影空間に入ると判定された場合、制御部154は、オペレータに警告を行う。例えば、制御部154は、設置型PTZカメラ端末102aの映像408の映像表示領域に警告メッセージとして「ALERT!」という文字を重畳表示するようにスイッチャ部155に指示する。これにより、映像408を配信対象としないようにオペレータに警告することができる。このため、失敗映像が配信されてしまうリスクが低減もしくは回避される。なお、警告の表示方法は、上記に限られるものではなく、オペレータに上述の警告を行える方法であれば、いかような方法でもよい。
図4(b)は、例えば、設置型PTZカメラ端末102aのズームアウト中の映像に空間移動型カメラ端末102bの本体が映り込んだ映像が配信対象として選択されることを禁止する例を示す。図4(b)で説明される制御モードを、「スイッチング候補から除外」と称する。図4(a)の場合と同様に、制御部154は、設置型PTZカメラ端末102aに制御指示を出した際、設置型PTZカメラ端末102aの撮影空間に空間移動型カメラ端末102bの本体が入るかどうかをズームステップ毎に判定する。空間移動型カメラ端末102bの本体が設置型PTZカメラ端末102aの撮影可能空間に入ると判定された場合、制御部154は、スイッチャ部155において設置型PTZカメラ端末102aの映像が配信対象に選択されることを禁止する。スイッチャ部155は、選択が禁止された設置型PTZカメラ端末102aの映像の表示を「No Data」表示410で置き換える。これにより、空間移動型カメラ端末102bの本体が映っている設置型PTZカメラ端末102aの映像が、配信対象の候補から除外される。従って、コントロール端末101の操作に不慣れなオペレータであっても、配信対象として好ましくない映像を誤って配信対象としてしまう操作の発生を低減または防止できるため、失敗映像が配信されてしまうリスクを低減または回避することができる。
図5は、図3および図4を参照して説明した4つの制御モード(ズーム補正、パン・チルト補正、スイッチング候補アラート、スイッチング候補から除外)と、「補正なし」の制御モードの中からユーザが所望の制御方法を選択するための構成説明する図である。本実施形態によれば、映像制作を支援するカメラ制御システムにおいて、オペレータの習熟度に応じて制御方法が選択、設定され得る。
図5(a)は、制御方法の選択を行うための、モード設定画面の例を示す図である。モード設定画面には、図3および図4により説明した4つのモード(ズーム補正、パン・チルト補正、スイッチング候補アラート、スイッチング候補から除外」と、「補正なし」のモードが選択項目として表示されている。ここでは、ズーム補正とパン・チルト補正の2つのモードが選択された状態が示されている。なお、同時に選択できない制御モードの組合せがあり、例えば、「補正なし」が選択された場合、他の制御モードは選択できない。また、「スイッチング候補アラート」、「スイッチング候補から除外」についても、両モードを同時に選択できない。制御モードの選択状態はストレージ109の不揮発メモリに記録され、コントロール端末101の再起動後も引き継がれる。
図5(b)は、ストレージ109に格納されるモード設定管理テーブルのデータ構成例を示した図である。モード設定管理テーブルは、図5(a)に示したモード設定画面で選択されたモードを保持する。モード設定管理テーブルは、「モードID」、「検出時アクション」、「選択中フラグ」を属性とするデータを格納し、各処理で利用される。図5(b)では、「ズーム補正」、「パン・チルト補正」の両方が選択された状態が示されている。
図6は、本実施形態のコントロール端末101におけるイベント処理の手順を示すフローチャートである。ステップS601において、コントロール端末101は、各種パラメータの初期化等を行う(システムの初期化処理)。ステップS602において、CPU103は、入力部104で検知されるイベントが発生するのを待つ。イベントの発生は、物理的なボタンのみならずタッチパネル等へのユーザの接触判定、マイクへの音声入力やカメラの映像入力等により検知される。ステップS603において、CPU103は、発生したイベントの種類を判別する。ステップS604において、CPU103は、判別されたイベントの種類に応じて各種処理(イベント処理)を実行する。イベント処理は、後述のカメラ遠隔制御処理、カメラ空間座標特定処理、撮影空間算出処理、侵入予測処理、カメラ映像制御処理など、映像制作を支援するカメラ制御システムを実現するための各種処理を含む。
図7は、コントロール端末101による、失敗映像が撮影されることまたは失敗映像が配信されることを回避する処理を説明するフローチャートである。コントロール端末101の制御部154は、予め構築された、スタジアム会場等の撮影対象フィールドの空間座標マップを利用する。上述したように、空間座標マップはユーザにより作成され、ストレージ109に格納されている。
ここで、図2で説明したように、オペレータが画面に選手を大きく捉えた映像から会場全体を俯瞰する映像に遷移させる動作指示を行う場合を想定する。例えば、オペレータは、コントロール端末101を操作して設置型PTZカメラ端末102aのズームアウト、空間移動型カメラ端末102bの移動を指示する。
ステップS701において、第二取得部153は、第二のカメラ(例えば、空間移動型カメラ端末102b)の空間における位置を示す空間座標を取得する。第二のカメラの空間座標は、例えば、全体俯瞰カメラを別途用意し、その撮影画像からスタジアム内における第二のカメラの本体画像を検出し、三次元座標上にマップすることで取得され得る。他にも、第二のカメラに搭載された3軸加速度センサの計測値に基づき、第二のカメラの本体の空間座標を計測するようにしても良い。この場合、全体俯瞰カメラでの検出結果と組み合わせることで、より高精度な空間座標(空間位置)を取得することができる。
ステップS702において、第一取得部は、第一のカメラ(例えば、設置型PTZカメラ端末102a)の撮影可能空間を取得する。第一のカメラの撮影空間は、例えば、第一のカメラの設置位置座標を起点とし、撮影画角、焦点距離に基づいて撮影画角ベクトルを決定し、スタジアム全体の空間座標内の領域にマップすることで取得され得る。
ステップS703において、制御部154は、第二のカメラが第一のカメラの撮影空間へ侵入するか否かを判定する。制御部154は、第一のカメラの撮影空間内に第二のカメラの本体が入るかどうかの判定を第一のカメラのズームステップ毎に行う。まず、制御部154は、現在のズームの状態において、ステップS701で取得した第二のカメラの空間座標が、ステップS702で取得した撮影空間に含まれるかを判定する。その後、制御部154は、次のズームステップの駆動後において第二のカメラの空間座標が第一のカメラの撮影空間に含まれるかを判定する。これをn個(nは自然数)のズームステップの先まで行う。n個のズームステップの間に、第二のカメラの空間座標が第一のカメラの撮影空間に含まれると1回でも判定された場合は、第一のカメラの映像に第二のカメラが映り込むと判定される。なお、n個先のズームステップの空間座標と撮影空間は、ステップS701、S702でそれまでに取得された過去の空間座標と撮影空間から予測され得る。例えば、制御部154は、過去に取得された空間座標と撮影空間の履歴をRAM上108に複数ズームステップ分保持しておき、これらの変化量を元に線形予測した空間座標と撮影空間をnズームステップ後の予測値として用いる。なお、線形予測において、第一のカメラおよび第二のカメラのアクチュエータの特性をモデル化し、動作開始・停止状態付近の移動量を最小とし、動作中の状態付近の移動量を最大とする補正を加えることで、予測の精度を向上させることができる。なお、nが1の場合には、次の1回のズームステップにおける撮影空間と空間座標について判定が行われることになる。
ステップS704において第一のカメラの撮影空間へ第二のカメラが入ると判定された場合(S704でYES)、ステップS705において、制御部154は、モード設定画面で設定された制御モードを実行する。上述のように、「補正なし」、「ズーム補正」、「パン・チルト補正」、「スイッチング候補アラート」、「スイッチング候補から除外」の制御モードのうち、選択された制御モードが実行される。一方、ステップS704において、第一のカメラの撮影空間へ第二のカメラが入たないと判定された場合、ステップS706において、制御部154は、指示部151からのユーザ操作に従った動作指示を第一のカメラに送信する。これにより、第一のカメラのパン・チルト・ズームのユーザ操作に従った動作が実行される。
ステップS707において、制御部154は、第一のカメラのパン・チルト・ズームの動作を継続するかを判定する。例えば、制御部154は、第一のカメラの撮影画角がオペレータから指示された所定の撮影画角に達したかどうかを判定し、未達の場合は処理をステップ701に戻し、到達した場合は本処理を終了する。S707による処理の繰り返しは、1ズームステップずつ実行される。上述の様に、ズームステップとは、ズーム駆動を行うアクチュエータの性能によって決まるズーム動作の単位変化量である。なお、ここでは第一のカメラのズーム動作を例示したが、パン、チルトについても同様の動作(ステップ動作)が可能である。
図8は、ステップS705の処理(設定された制御モードを実行する処理)を示すフローチャートである。本例では、第一のカメラ(例えば、設置型PTZカメラ端末102a)の制御に関する一連の処理手順が示される。ステップS801において、制御部154は、図5(a)の設定画面によりユーザ設定された制御モードをモード設定管理テーブル(図5(b))から取得し、ユーザ設定されたモードに基づいて以下のステップS802からS806の処理を実行する。
制御モードとして「補正なし」が設定されている場合、ステップS802において、制御部154は、第一のカメラのユーザ操作に従ったパン・チルト・ズームを実施させる。すなわち、指示部151から、ユーザ操作に従った動作指示が、変更されることなく、第一のカメラに送信させる。この場合の処理内容は、前述のステップS706と同様となる。
制御モードとして「ズーム補正」が設定されている場合、ステップS803において、制御部154は、図3(a)で説明したようなズーム補正処理を行う。第一のカメラの撮影空間に第二のカメラの本体が入り込むと判定されているため、制御部154は、ズームステップを停止する。その後、ズームステップ毎に、第二のカメラの本体が撮影空間の外に位置するようにズーム動作の補正を繰り返す。
制御モードとして「パン・チルト補正」が選択されている場合、ステップS804において、制御部154は、図3(b)で説明したようなパン・チルトの制御を実行する。第一のカメラの撮影画角が第二のカメラの本体と重なると判定されているため、第二のカメラの本体が撮影画角に入るのを避けるように第一のカメラの撮影方向(パン・チルト)を補正する。これにより、例えば、第二のカメラの本体が第一のカメラの映像に映り込むのを回避しながら第一のカメラのズームアウトを継続させることができる。
制御モードとして「スイッチング候補アラート」が選択されている場合、ステップS805において、制御部154は、図4(a)で説明したようなスイッチング候補アラート処理(警告表示処理)を実行する。第一のカメラの撮影空間に第二のカメラの本体が入り込んでいる或いは入り込むと判定されているため、図4(a)に示されるように、第一のカメラの映像に警告メッセージ(例えば「ALERT!」)を重畳表示する。これにより、失敗映像がスイッチ対象とならないようオペレータに警告する事ができるため、失敗映像が配信されてしまうリスクを回避する事ができる。
制御モードとして「スイッチング候補から除外」が選択されている場合、ステップS806において、制御部154は、図4(b)で説明したような選択候補除外処理を実行する。ここでは、第一のカメラの撮影空間に第二のカメラの本体が入り込んでいる、或いは入り込むと判定されている。そのため、図4(b)で説明したように、第一のカメラの映像をスイッチング操作の選択対象外とし、第一のカメラの映像の表示位置に「No Image」を表示する。これにより、コントロール端末の制御に不慣れなオペレータが誤って映像をスイッチ対象としてしまう操作を防止できるため、失敗映像が配信されてしまうリスクを回避する事ができる。
なお、以上では個別の分岐処理内容について説明したが、モード設定管理テーブルの「選択中フラグ」の値が「選択」となっている条件が複数存在する場合はOR条件とし、選択されている処理をすべて実施する。したがって、複数の制御モードが選択されている場合は、それら制御モードは実質的に並列に実行される。
以上のように実施形態の構成によれば、設置型カメラと空間移動型カメラを同時に少ない人数で操作しながら撮影する状況において、設置型カメラの撮影映像に空間移動型カメラが映り込んでしまう状況を回避するためのオペレーションの煩雑さが軽減される。また、少ない人数で複数台のカメラを同時制御しつつ、より広範囲な空間を撮影することが可能となる。
なお、実施形態では、設置型PTZカメラ端末102aと空間移動型カメラ端末102bが1台ずつである場合を説明したが、もちろんこれに限られるものではない。設置型PTZカメラおよび空間移動型カメラのそれぞれが複数台で構成されても良い。また、上記実施形態において、コントロール端末101は必須ではない。例えば、設置型カメラ内に前述の一連のプログラムを内蔵させ、実行する事で、より少ないデバイス構成でシステムを構築することが可能となる。また、上記では制御モード設定画面(図5(a))を介してユーザにより選択された制御モードが実行される構成を説明したが、これに限られるものではない。例えば、第一のカメラの映像が配信対象となっている場合にはズーム補正またはパン・チルト補正が実行され、第一のカメラの映像が配信対象となっていない場合にはスイッチング候補アラートまたはスイッチング候補から除外が実行されるようにしてもよい。
(他の実施形態)
なお、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用されても良いし、一つの機器からなる装置に適用されても良い。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
101:コントロール端末、102:カメラ端末、151:指示部、152:第一取得部、153:第二取得部、154:制御部、155:スイッチャ部、156:操作部

Claims (16)

  1. ユーザ操作に応じて、第一のカメラの撮影方向またはズームの変更と、第二のカメラの空間の移動を指示する指示手段と、
    前記第一のカメラの、前記指示に応じて撮影方向またはズームが変更された撮影画角に対応する撮影空間を取得する第一取得手段と、
    前記第二のカメラが前記指示に応じて移動する空間座標を取得する第二取得手段と、
    取得された前記撮影空間と取得された前記空間座標との位置関係に基づいて、前記第一のカメラの撮影空間に前記第二のカメラが入らないように、前記第一のカメラの撮影方向またはズームを制御する制御手段と、を有することを特徴とするカメラ制御装置。
  2. 前記制御手段は、前記第一のカメラのズーム位置が前記指示手段により指示されたズーム位置に到達するまで、前記第一のカメラの撮影空間に前記第二のカメラが入らないように前記第一のカメラのズームの駆動を制御することを特徴とする請求項1に記載のカメラ制御装置。
  3. 前記制御手段は、前記位置関係に基づいて、前記第二のカメラが前記第一のカメラの撮影空間に入ると判定された場合に、前記第一のカメラのズームアウトの動作を停止させ、前記指示手段からの前記指示によるズームの動作を打ち切ることを特徴とする請求項1に記載のカメラ制御装置。
  4. 前記制御手段によるズーム動作の制御は、ズームの最小の駆動量を単位とするズームステップごとに行われることを特徴とする請求項3に記載のカメラ制御装置。
  5. 前記制御手段は、前記第一のカメラの撮影空間に前記第二のカメラが入らないように、前記第一のカメラの撮影方向を変更することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載のカメラ制御装置。
  6. ユーザ操作に応じて、第一のカメラの撮影方向またはズームの変更と、第二のカメラの空間の移動を指示する指示手段と、
    前記第一のカメラの、前記指示に応じて撮影方向またはズームが変更された撮影画角に対応する撮影空間を取得する第一取得手段と、
    前記第二のカメラが前記指示に応じて移動する空間座標を取得する第二取得手段と、
    前記第一のカメラと前記第二のカメラを含む複数のカメラから得られる複数の映像から、ユーザインターフェースを介してユーザが選択した映像を配信する配信手段と、
    取得された前記撮影空間と取得された前記空間座標との位置関係に基づいて、前記第二のカメラが映った前記第一のカメラからの映像が前記配信手段で選択されることを防止するように前記ユーザインターフェースを制御する制御手段と、を有することを特徴とするカメラ制御装置。
  7. 前記制御手段は、前記位置関係に基づいて前記第一のカメラの撮影空間に前記第二のカメラが入ったまたは入ると判定された場合に、前記第一のカメラの映像を選択させないための警告を行うことを特徴とする請求項6に記載のカメラ制御装置。
  8. 前記配信手段は、前記複数のカメラからの前記複数の映像を、配信対象として選択可能な映像として表示し、
    前記制御手段は、前記第一のカメラからの映像の表示に前記警告を示す表示を重畳することを特徴とする請求項7に記載のカメラ制御装置。
  9. 前記制御手段は、前記位置関係に基づいて前記第一のカメラの撮影空間に前記第二のカメラが入ったまたは入ると判定された場合に、前記配信手段における前記第一のカメラの映像の選択を禁止することを特徴とする請求項6に記載のカメラ制御装置。
  10. 前記配信手段は、前記複数のカメラからの前記複数の映像を、配信対象として選択可能な映像として表示し、
    前記制御手段は、前記第一のカメラからの映像の選択を禁止した場合に、前記第一のカメラからの映像の表示を所定の表示に切り替えることを特徴とする請求項9に記載のカメラ制御装置。
  11. 前記制御手段は、前記第一のカメラの過去の撮影空間の変化と前記第二のカメラの過去の空間座標の変化に基づいて、前記第一のカメラの撮影方向またはズームの1つまたは複数のステップ駆動のそれぞれを実行した後の前記第一のカメラの撮影空間と前記第二のカメラの空間座標とを予測し、予測された撮影空間と空間座標の位置関係に基づいて前記制御を行うことを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載のカメラ制御装置。
  12. 前記第二取得手段は、前記第二のカメラが移動する空間を俯瞰する他のカメラからの映像に基づいて前記第二のカメラの空間座標を取得することを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載のカメラ制御装置。
  13. 前記第二取得手段は、前記第二のカメラが備える3軸加速度センサの計測値に基づいて前記第二のカメラの空間座標を取得することを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載のカメラ制御装置。
  14. ユーザ操作に応じて、第一のカメラの撮影方向またはズームの変更と、第二のカメラの空間の移動を指示する指示工程と、
    前記第一のカメラの、前記指示に応じて撮影方向またはズームが変更された撮影画角に対応する撮影空間を取得する第一取得工程と、
    前記第二のカメラが前記指示に応じて移動する空間座標を取得する第二取得工程と、
    取得された前記空間座標と取得された前記撮影空間との位置関係に基づいて、前記第一のカメラの撮影空間に前記第二のカメラが入らないように、前記第一のカメラの撮影方向またはズームを制御する制御工程と、を有することを特徴とするカメラ制御方法。
  15. ユーザ操作に応じて、第一のカメラの撮影方向またはズームの変更と、第二のカメラの空間の移動を指示する指示工程と、
    前記第一のカメラの、前記指示に応じて撮影方向またはズームが変更された撮影画角に対応する撮影空間を取得する第一取得工程と、
    前記第二のカメラが前記指示に応じて移動する空間座標を取得する第二取得工程と、
    前記第一のカメラと前記第二のカメラを含む複数のカメラから得られる複数の映像から、ユーザインターフェースを介してユーザが選択した映像を配信する配信工程と、
    取得された前記撮影空間と取得された前記空間座標との位置関係に基づいて、前記第二のカメラが映った前記第一のカメラからの映像が前記配信工程で選択されることを防止するように前記ユーザインターフェースを制御する制御手段と、を有することを特徴とするカメラ制御方法。
  16. コンピュータを、請求項1乃至13のいずれか1項に記載されたカメラ制御装置として機能させるためのプログラム。
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