JP2023066117A - マリンホースおよびその製造方法 - Google Patents

マリンホースおよびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】良好な耐摩耗性を有して所望厚さのウレタン層を最外周面に備えたマリンホースの生産性を向上させることができるマリンホースおよびその製造方法を提供する。【解決手段】円筒状の未加硫の内面層4とカバー層9との間に円筒状の補強層5、6、7が埋設された円筒状の外周面に、ミラブルウレタンポリマーを含むゴム組成物からなるシート状材料11Tを積層した成形体を、加硫缶14の内部でスチーム加硫してホース本体部3を加硫するとともに、シート状材料11Tをウレタン内周層11に形成し、ウレタン内周層11の外周面にキャスタブルウレタンポリマーを含むゴム組成物からなる液状材料12Tを塗布して熟成させることで液状材料12Tをウレタン外周層12に形成して、加硫されたホース本体部3の外周面に、ウレタン内周層11aとウレタン外周層12とが順に積層された積層構造の所望厚さのウレタン層10を設ける。【選択図】図3

Description

本発明は、マリンホースおよびその製造方法に関し、さらに詳しくは、良好な耐摩耗性を有して所望厚さのウレタン層を最外周面に備えたマリンホースの生産性を向上させることができるマリンホースおよびその製造方法に関するものである。
原油等の流体を海上輸送するためにはマリンホースが使用されている(例えば、特許文献1参照)。マリンホースには、最外周面の摩耗を抑制するために、最外周面にウレタン層を備えているものがある。
このウレタン層は例えば、キャスタブルウレタンポリマーを含むゴム組成物からなる液状材料をホース本体部の外周面に塗布して熟成させることで形成される。このゴム組成物を用いることで、加硫工程を経ることなく耐摩耗性に優れたウレタン層を形成できるメリットがある。しかしながら、液状材料なので一度に厚く塗布することができないため、所望の厚さにするには繰り返し塗布する必要がある。また、液状材料を硬化させるまでには非常に長い熟成時間が必要になる。それ故、良好な耐摩耗性を有して所望厚さのウレタン層を最外周面に備えたマリンホースの生産性を向上させるには改善の余地がある。
特開2014-122672号公報
本発明の目的は、良好な耐摩耗性を有して所望厚さのウレタン層を最外周面に備えたマリンホースの生産性を向上させることができるマリンホースおよびその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するため本発明のマリンホースは、最外周面にウレタン層を備えたマリンホースにおいて、前記ウレタン層が、キャスタブルウレタンポリマーを含むゴム組成物からなるウレタン外周層と、このウレタン外周層の内周側に配置されるミラブルウレタンポリマーを含むゴム組成物からなるウレタン内周層との積層構造であることを特徴とする。
本発明のマリンホースの製造方法は、最外周面にウレタン層を備えたマリンホースの製造方法において、円筒状の未加硫の内面層とカバー層との間に円筒状の補強層が埋設された円筒状のホース本体部を成形し、前記ホース本体部の外周面に、ミラブルウレタンポリマーを含むゴム組成物からなるシート状材料を積層した成形体を、加硫缶の内部に配置してスチーム加硫することで前記ホース本体部を加硫するとともに、前記シート状材料をウレタン内周層に形成し、前記ウレタン内周層の外周面にキャスタブルウレタンポリマーを含むゴム組成物からなる液状材料を塗布して熟成させることで前記液状材料をウレタン外周層に形成して、加硫された前記ホース本体部の外周面に、前記ウレタン内周層と前記ウレタン外周層とが順に積層された積層構造の前記ウレタン層を設けることを特徴とする。
本発明によれば、前記ウレタン内周層は、ミラブルウレタンポリマーを含むゴム組成物からなる前記シート状材料を積層してスチーム加硫することで形成できるので、短時間で任意の層厚を得るには有利になる。前記ウレタン外周層は、キャスタブルウレタンポリマーを含むゴム組成物からなる液状材料を塗布して熟成させることで形成できるので優れた耐摩耗性を確保できる。そのため、前記ウレタン層を前記ウレタン外周層と前記ウレタン内周層との積層構造にすることで、前記ウレタン層の外周面は優れた耐摩耗性を得ることができるとともに、前記ウレタン層を所望厚さにし易くなる。したがって、良好な耐摩耗性を有して所望厚さのウレタン層を最外周面に備えたマリンホースを生産性よく製造するには有利になる。
本発明のマリンホースを例示する説明図である。 図1のマリンホースの長手方向一端部周辺の上半分を拡大して縦断面視で例示する説明図である。 図1のA-A断面視でマリンホースの横断面構造を例示する説明図である。 図3のウレタン層周辺を拡大して縦断面視で例示する説明図である。 図4のウレタン層の変形例を示す説明図である。 図1のマリンホースを製造する際にホース本体部の外周面にシート状材料を積層する工程を例示する説明図である。 図6のシート状材料を積層したホース本体部をスチーム加硫する工程を例示する説明図である。 図7の工程によって加硫されたホース本体部およびウレタン内周層を例示する説明図である。 図8のウレタン内周層の外周面に液状材料を塗布する工程を例示する説明図である。
以下、本発明のマリンホースおよびその製造方法を、図に示した実施形態に基づいて説明する。
図1~図4に例示するマリンホース1の実施形態は、円筒状の内面層4とカバー層9との間に円筒状の補強層群5、6、7が埋設された円筒状のホース本体部3と、ホース本体部3の外周面に積層されたウレタン層10とを有している。マリンホース1の最外層面はこのウレタン層10になっている。補強層群6、7はマリンホース1に要求される耐圧性能などに基づいて適宜設けることができる。
マリンホース1の長手方向両端には別のマリンホース1を連結するための連結端部2を備えている。連結端部2は、マリンホース1の長手方向に延在するニップル2bと、ニップル2bの長手方向一端に接合されたフランジ2aとを有している。一般的には例えば、8本~10数本程度のマリンホース1が連結されて使用される。図中の一点鎖線CLは、マリンホース1の断面中心を通過してホース長手方向に延在する中心線である。尚、図3では、マリンホース1の横断面の1/4の範囲が記載されているが、記載されていないその他の範囲(3/4の範囲)も同じ構造である。
それぞれの連結端部2の間に延在するホース本体部3を詳述すると、円筒状の流路1aを中心にして(即ち、中心線CLを中心にして)、内周側から順に、内面層4、内側第一補強層群5、補強ワイヤ層6r、内側第二補強層群6、外側補強層群7、浮力層8、カバー層9が同軸上に積層されている。内側第一補強層群5、内側第二補強層群6、外側補強層群7は、それぞれの一端部のニップルワイヤ5w、6w、7wと、ニップル2bの外周面に突設された固定リング2c等により、ニップル2bに固定されている。
内面層4の内周面が流体Lの流路1aになる。流体Lとしては、原油、ガソリン、LPG等を例示できる。内面層4は流体Lの種類によって適切な材質が採用される。流体Lが原油等の場合は、内面層4は耐油性に優れたニトリルゴム等で形成される。
内側第一補強層群5は、複数のコード補強層が積層されて構成されている。そのコード補強層は適宜必要な層数に設定され、例えば4層~30層程度に設定される。それぞれのコード補強層は、ゴム被覆された多数の補強コードが並列に引き揃えられて形成されている。
それぞれのコード補強層では、多数の補強コードが中心線CLに対して所定角度で傾斜して延在している。上下に隣り合って積層されるコード補強層どうしでは、補強コードの傾斜方向が反対方向になって交差する配置になっている。補強コードとしてはマリンホースにおいて通常使用されているポリエステル、ポリケトン、アラミド、ビニロン、ナイロン等からなる樹脂繊維コード、或いは、スチールコードが用いられる。
それぞれのコード補強層は、接着用の薄いゴム層で被覆されていて、隣り合って積層されるコード補強層どうしはこの薄いゴム層を介して接合されている。また、第一内側補強層群5の内周面と内面層4の外周面とが当接して接合されている。
補強ワイヤ層6rは、第一内側補強層群5の外周面に補強ワイヤがマリンホース1の長手方向に間隔をあけて螺旋状に巻付けられて形成されている。補強ワイヤ層6rも接着用のゴム層で被覆されている。内側第一補強層群5の外周面と補強ワイヤ層6rの外周面とが当接して接合されている。補強ワイヤ層6rは任意で設けることができる。補強ワイヤ層6rは、第一内側補強層群5の内部に配置することもできる。
内側第二補強層群6および外側補強層群7もそれぞれ、内側第一補強層群5と実質的に同様の構造であり、複数のコード補強層が積層されて構成されている。内側第二補強層群6の内周面と補強ワイヤ層6rの外周面とが当接して接合されている。外側補強層群7は、内側補強層群5、6を補助する補強層であり、内側補強層群5、6が破損した場合にマリンホース1に生じる衝撃力(内圧)に対抗する。外側補強層群7の内周面と内側第二補強層群6の外周面とが当接して接合されている。
浮力層8は、スポンジゴムや発泡ポリウレタン等のマリンホース1を海上に浮上させる浮力を発揮する材料で形成されている。浮力層8の層厚(長手方向両端部以外の層厚)は、マリンホース1の大きさや要求される浮力等によって異なるが、例えば60mm~300mm程度である。外側補強層群7の外周面と浮力層8の内周面とが当接して接合されている。このマリンホース1はフローティングタイプなので浮力層8を備えているが、サブマリンタイプのマリンホース1の場合は浮力層8が省略される。
カバー層9は、ゴム等の非透水性材料で形成されている。浮力層8の外周面とカバー層9の内周面とが当接して接合され、カバー層9の外周面とウレタン層10の内周面とが当接して接合されている。カバー層9はウレタン層10との良好な接合性を確保するために、ウレタンとの接着性がよいNBRゴムを主成分にするとよい。
図4に例示するようにウレタン層10は、ウレタン外周層12とウレタン内周層11との積層構造になっている。ウレタン層10の層厚は例えば3mm以上10mm以下である。この実施形態では、ウレタン層10は、ホース本体部3の全長に渡って連続して延在しているが、ホース本体部3の長手方向の必要な範囲のみに設けることができる。例えば、ウレタン層10はホース本体部3の長手方向で最も摩耗が激しい両端部のみ、或いは、少なくとも少なくとも両端部を含む範囲に設けるようする。
ウレタン内周層11は、ホース本体部3(カバー層9)の外周面に積層されている。ウレタン内周層11は、ミラブルウレタンポリマーを含むゴム組成物が硬化して形成されている。硬化前のミラブルウレタンポリマーを含むゴム組成物は、一般的な未加硫ゴムのように加硫することで硬化する。
ミラブルウレタンポリマーを含むゴム組成物としては公知の種々のものを使用することができる。この組成物の配合を例示すると、ウレタンポリマーが100質量部、カーボンブラックまたはシリカが50質量部、可塑剤が30質量部、加硫剤が5質量部である。ウレタンポリマー種や配合剤の種類、これらの配合割合は、要求される耐久性(耐摩耗性)などに応じて適宜決定される。
ウレタン内周層11の層厚は例えば2mm以上であり、ウレタン外周層12の層厚以上の厚さである。ウレタン内周層11の層厚は、ウレタン層10の層厚の60%以上であることがより好ましい。
ウレタン外周層12は、ウレタン内周層11の外周面に積層されていて、ウレタン内周層11の外周面とウレタン外周層12の内周面とが当接して接合されている。ウレタン外周層12は、キャスタブルウレタンポリマーを含むゴム組成物が硬化して形成されている。液状のミラブルウレタンポリマーを含むゴム組成物は、常温下で熟成(養生)することで硬化するので、硬化させるための加硫工程が不要である。ウレタン外周層12の層厚は例えば0.5mm以上2mm以下である。
ミラブルウレタンポリマーを含むゴム組成物としては公知の種々のものを使用することができる。この組成物の配合を例示すると、ウレタンポリマーが100質量部、カーボンブラックまたはシリカが50質量部、可塑剤が30質量部、加硫剤が5質量部である。ウレタンポリマー種や配合剤の種類、これらの配合割合は、要求される耐久性(耐摩耗性)などに応じて適宜決定される。
ウレタン外周層12の色とウレタン外周層12に隣接して積層されるウレタン内周層11との色は、同じにすることもできるが異なっている仕様にすることもできる。両者の色を異ならせる場合は、一目して判別が容易になるように、両者の色相、彩度、明度の少なくもいずれかを異ならせる。例えば、一方を赤、橙、黄色系にして、他方を黒、グレー、茶、青色系にする。
図5に例示するように、ウレタン内周層11は、色が異なる複数層11a、11bが積層された積層構造にすることもできる。例えば、それぞれのウレタン内周層11a、11bが一目して判別が容易になるように、両者の色相、彩度、明度の少なくもいずれかを異ならせる。例えば、一方を赤、橙、黄色系にして、他方を黒、グレー、茶、青色系にする。この場合、内周側のウレタン内周層11bの色はさらに、ウレタン外周層12の色と一目して判別が容易な色にすることが好ましい。
次に、このマリンホース1を製造する手順の一例を、図6~図9に基づいて説明する。
マリンホース1の製造工程では、連結端部2が外嵌されたマンドレル13の外周側に順次、上述した内面層4、内側第一補強層群5、補強ワイヤ層6r、内側第二補強層群6、外側補強層群7、浮力層8、カバー層9を形成する材料を同軸上に積層する。これにより、円筒状の未加硫の内面層4とカバー層9との間に円筒状の補強層5、6、7が埋設された円筒状のホース本体部3を成形する。
次いで、図6に例示するように、成形した円筒状のホース本体部3の外周面に、未加硫のミラブルウレタンポリマーを含むゴム組成物からなるシート状材料11Tを積層して成形体を成形する。所定厚さのシート状材料11Tを、ホース本体部3(カバー層9)の外周面の必要な範囲に螺旋状に巻付ければよい。形成するウレタン内周層11の層厚に応じて所定厚さのシート状材料11Tを使用する。ウレタン内周層11の層厚が大きい場合は、所定厚さのシート状材料11Tを複数回重ねて巻き付ける場合もあるが、シート状材料11Tの所定厚さは10mm程度まで大きくすることも可能である。
次いで、図7に例示するように、円筒状のホース本体部3の外周面にシート状材料11Tが積層された成形体を、加硫缶14の内部に配置してスチーム加硫する。この加硫工程によって、図8に例示するように、ホース本体部3が加硫されるとともに、シート状材料11Tが硬化してウレタン内周層11が形成される。
次いで、図9に例示するように、キャスタブルウレタンポリマーを含むゴム組成物からなる液状材料12Tを容器15から供給して、形成されたウレタン内周層11の外周面に塗布して常温下で熟成させる。形成するウレタン外周層12の層厚に応じて液状材料12Tの塗布厚さを調整する。ウレタン外周層12の層厚が大きい場合は、液状材料12Tを所定厚さに塗布する作業を繰り返してウレタン外周層12の層厚にする。液状材料12Tを一度に塗布して形成できる塗布厚さは最大で1.0mm程度である。
所定の熟成時間が経過することにより、液状材料12Tが硬化してウレタン外周層12が形成される。これにより、加硫されたホース本体部3(カバー層9)の外周面に、ウレタン内周層11とウレタン外周層12とが同軸上に順に積層された積層構造のウレタン層10が形成されて、図1~図4に例示したマリンホース1が完成する。
このマリンホース1によれば、ウレタン内周層11は、ミラブルウレタンポリマーを含むゴム組成物からなるシート状材料11Tを積層してスチーム加硫することで形成できる。所定厚さのシート状材料11Tを積層するために要する時間は、1本のマリンホース1で5~10分程度にすることができる。シート状材料11Tの加硫に要する時間は、他の材料の加硫と同時に行われるので追加的な時間にはならない。
一方、キャスタブルウレタンポリマーを含むゴム組成物を用いてウレタン層10を形成する場合は、液状材料12Tの塗布および熟成に長い時間を要する。例えば層厚1.0mmのウレタン層10を1本のマリンホース1に形成する場合、1時間程度の時間を要する。また、液状材料12Tを均一な層厚に塗布するには作業者の高い熟練度が必要になる。したがって、ミラブルウレタンポリマーを含むゴム組成物を用いることで、短時間で任意の層厚のウレタン層10(ウレタン内周層11)を得るには有利になる。
そして、ウレタン外周層12は、キャスタブルウレタンポリマーを含むゴム組成物からなる液状材料12Tを塗布して熟成させることで形成できるので優れた耐摩耗性を確保できる。ミラブルウレタンポリマーを含むゴム組成物を用いてウレタン層10を形成する場合は、スチーム加硫によってウレタンが加水分解するため、ウレタン層10の耐摩耗性が低下するリスクがあるが、液状材料12Tを用いて形成したウレタン外周層12ではこのリスクが回避できる。
そのため、ウレタン層10をウレタン外周層12とウレタン内周層11との積層構造にすることで、ウレタン層10を所望厚さにし易くなるとともに、ウレタン層10の外周面では優れた耐摩耗性を得ることができる。したがって、良好な耐摩耗性を有して所望厚さのウレタン層10を最外周面に備えたマリンホース1を生産性よく製造するには有利になる。
ウレタン外周層12の層厚が1.0mm以下であると、この層厚のウレタン外周層12を形成する際に、液状材料12Tを一度の塗布工程で済ますことが可能になるので成形時間を短縮するには一段と有利になり、生産性がより向上する。成形時間を短縮するには、ウレタン外周層12の層厚は1mm以下にすることがより好ましい。
ウレタン外周層12が厚さ方向にすべて摩耗した場合にはウレタン内周層11が露出する。そのため、ウレタン外周層12の色とウレタン外周層12に隣接して積層されるウレタン内周層11との色が異なっていると、一目してウレタン層10の摩耗具合を把握し易くなる。
図5に例示するようにウレタン内周層11が、色が異なる複数層11a、11bが積層された積層構造である場合、外周側のウレタン内周層11aが厚さ方向にすべて摩耗した場合に内周側のウレタン内周層11bが露出する。そのため、ウレタン内周層11が、色が異なる複数層11a、11bが積層された積層構造であると、ウレタン層10の摩耗具合を把握し易くなる。
ホース本体部の外径を830mmにして、ホース本体部の外周面に全長に亘り、層厚4.5mmのウレタン層を備えた2種類のマリンホースを製造した。一方のマリンホース(実施例)では、図4に例示するようにウレタン層を、キャスタブルウレタンポリマーを含むゴム組成物からなるウレタン外周層(層厚1.5mm)と、このウレタン外周層の内周側に配置されるミラブルウレタンポリマーを含むゴム組成物からなるウレタン内周層(層厚3mm)との積層構造にした。他方のマリンホース(比較例)では、ウレタン層を、キャスタブルウレタンポリマーを含むゴム組成物からなる単層構造にした。ウレタン層の成形からマリンホース1の製造完了までに要する時間を比較すると、実施例は、比較例の約30%であった。
1 マリンホース
1a 流路
2 連結端部
2a フランジ
2b ニップル
2c 固定リング
3 ホース本体部
4 内面層
5 内側第一補強層群
5w ニップルワイヤ
6 内側第二補強層群
6r 補強ワイヤ層
6w ニップルワイヤ
7 外側補強層群
7w ニップルワイヤ
8 浮力層
9 カバー層
10 ウレタン層
11、11a、11b 内周ウレタン層
11T シート状材料
12 外周ウレタン層
12T 液状材料
13 マンドレル
14 加硫缶
15 容器
L 流体

Claims (6)

  1. 最外周面にウレタン層を備えたマリンホースにおいて、
    前記ウレタン層が、キャスタブルウレタンポリマーを含むゴム組成物からなるウレタン外周層と、このウレタン外周層の内周側に配置されるミラブルウレタンポリマーを含むゴム組成物からなるウレタン内周層との積層構造であるマリンホース。
  2. 前記ウレタン外周層の色と前記ウレタン外周層に隣接して積層される前記ウレタン内周層との色が異なっている請求項1に記載のマリンホース。
  3. 前記ウレタン内周層は、色が異なる複数層が積層された積層構造である請求項1または2に記載のマリンホース。
  4. 前記ウレタン層が、NBRゴムを主成分とするゴム層の外周面に積層されている請求項1~3にいずれかに記載のマリンホース。
  5. 前記ウレタン外周層の層厚が1.5mm以下である請求項1~4のいずれかに記載のマリンホース。
  6. 最外周面にウレタン層を備えたマリンホースの製造方法において、
    円筒状の未加硫の内面層とカバー層との間に円筒状の補強層が埋設された円筒状のホース本体部を成形し、前記ホース本体部の外周面に、ミラブルウレタンポリマーを含むゴム組成物からなるシート状材料を積層した成形体を、加硫缶の内部に配置してスチーム加硫することで前記ホース本体部を加硫するとともに、前記シート状材料をウレタン内周層に形成し、前記ウレタン内周層の外周面にキャスタブルウレタンポリマーを含むゴム組成物からなる液状材料を塗布して熟成させることで前記液状材料をウレタン外周層に形成して、加硫された前記ホース本体部の外周面に、前記ウレタン内周層と前記ウレタン外周層とが順に積層された積層構造の前記ウレタン層を設けるマリンホースの製造方法。
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