JP2023064605A - 作業車両 - Google Patents

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俊也 福本
Toshiya Fukumoto
健祐 井澤
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Abstract

Figure 2023064605000001
【課題】センサへの外乱(振動・横揺れ)を低減することができる作業車両を提供する。
【解決手段】トラクタ1(作業車両)は、車体3と、車体3に設けられた走行装置と、
走行装置を駆動させる変速装置5(駆動装置)と、変速装置5のミッションケース74
に設けられ、且つ防振装置78を介して車体3を支持する支持部材77と、を備え、車
体3は、運転席10を支持するフレーム31Rと、フレーム31Rに装着可能なブラケ
ット80と、ブラケット80に設けられ、車体3の加速度及び角速度を検出する慣性計
測装置42(センサ)と、を備える。
【選択図】図5

Description

本発明は、例えばトラクタ等の作業車両に関する。
従来、特許文献1に開示された作業車両が知られている。
特許文献1に開示された作業車両は、走行装置を有する走行機体と、衛星測位システムにより走行機体の位置情報を取得する受信装置と、走行機体の慣性情報を計測する慣性計測装置と、を備えている。特許文献1に記載の作業車両では、受信装置により取得される位置情報と、慣性計測装置により計測される慣性情報とに基づいて、走行機体の位置及び方位を把握することが可能である。また、走行機体の前半部には、原動部(エンジンとエンジンを収容するボンネット)が設けられている。走行機体の後半部には、運転者が搭乗する運転部が設けられている。運転部には、運転者が着座する運転座席と、運転座席の前方に位置するフロントパネルと、が備えられている。
特開2020-99223号公報
特許文献1に記載の作業車両では、慣性計測装置は、運転座席のフロントパネルに設けられた操縦塔の下方であって、フロントパネルを支持するフロントパネルフレームに設けられた台座の水平面部に、載置支持されている。運転座席は、走行装置(車輪など)からの振動が伝わり易く、横揺れの影響を受ける虞がある。つまり、慣性計測装置の慣性情報の精度を高めるためには、当該慣性計測装置などのセンサへの外乱(振動・横揺れ)を低減する必要がある。
本発明は、このような従来技術に鑑みてなされたものであって、センサへの外乱(振動・横揺れ)を低減することができる作業車両を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る作業車両は、車体と、前記車体に設けられた走行装置と、前記走行装置を駆動させる駆動装置と、前記駆動装置のハウジングに設けられ、且つ防振装置を介して前記車体を支持する支持部材と、を備え、前記車体は、運転席を支持するフレームと、前記フレームに装着可能なブラケットと、前記ブラケットに設けられ、前記車体の加速度及び角速度の少なくとも一方を検出するセンサと、を備える。
好ましくは、前記駆動装置は、前記フレームの下方で前記車体の幅方向の中央で且つ当該車体の前後方向に延出して配置され、前記ブラケットは、前記車体の幅方向の中央から当該幅方向に離れた位置に対応する、前記フレームの取付位置に装着されている。
好ましくは、前記作業車両は、前記車体の後方に、作業装置を取り付け可能な連結装置を備え、前記ブラケットは、前記フレームの下方で当該フレームの前側の位置に装着されている。
好ましくは、前記ブラケットに設けられた前記センサを覆うカバー部材が当該ブラケットに装着されている。
好ましくは、前記カバー部材は、前記センサの幅方向外側に配置された側壁と、前記センサの後方に配置された後壁と、を有している。
好ましくは、前記カバー部材は、前記センサの下方に配置された底壁を有している。
好ましくは、前記カバー部材は、少なくとも前記底壁の一部が切り欠かれた形状の切欠き部を備えている。
好ましくは、前記カバー部材は、前記センサに接続されるハーネスを保持する第1保持部を備えている。
好ましくは、前記走行装置は、前記車体の前部に配置された前輪と、前記車体の後部に配置された後輪と、を有し、前記車体は、前記フレームの前記ブラケットの位置よりも後方に位置し、且つ、前記後輪の上方位置に配置されたフェンダーと、前記フレームにおける前記ブラケットの位置と前記フェンダーとの間に位置し、且つ、前記フェンダーの前方端部の位置よりも下方に延出した延出部材と、を有している。
好ましくは、前記作業車両は、前記延出部材に取り付けられ、且つ、前記センサに接続されるハーネスを前記ブラケットの方向に規制するための規制部材を備え、前記規制部材は、前記ハーネスを保持する第2保持部を備えている。
好ましくは、前記第1保持部及び前記第2保持部は、前記車体と前記駆動装置との間の空間に前記ハーネスを配策する。
上記作業車両によれば、センサへの外乱(振動・横揺れ)を低減することができる。
作業車両(トラクタ)の外観斜視図である。 図1の作業車両(トラクタ)の右側面図である。 図1の作業車両(トラクタ)の正面図である。 車体のキャビン部分と変速装置等を含む要部構成を右前下方位置から見た斜視図である。 車体のキャビン部分と変速装置等を含む要部構成の右側面図である。 車体のキャビン部分と変速装置等を含む要部構成の左側面図である。 図4の車体のキャビン部分を除した状態における変速装置等を示す平面図である。 図4の車体のキャビン部分の下部前方右角部を右後方から見上げたときの部分斜視図である。 図4の車体のキャビン部分の下部前方右角部を左後方から見上げたときの部分斜視図である。 図4の車体のキャビン部分の下部前方右角部を右前方から見下ろしたときの部分斜視図である。 センサを取り付けたブラケットからカバー部材を取り外した状態を示す分解斜視図である。 ブラケット、センサ及びカバー部材を右後方から見上げたときの分解斜視図である。 ブラケット、センサ及びカバー部材を左側から見上げたときの分解斜視図である。 図4の車体のキャビン部分の下部前方右角部の右側面図である。 図4の車体のキャビン部分の下部前方右角部の左側面図である。 図4の車体のキャビン部分の下部前方右角部の底面図である。 図4の車体のキャビン部分の下部前方右角部の正面図である。 図4の車体のキャビン部分の下部前方右角部の背面図である。 センサを取り付けたブラケットにカバー部材を取り付けた状態を示すセンサ防護構造の斜視図である。 図19に示すセンサ防護構造の左側面図である。 図19に示すセンサ防護構造の背面図である。 図19に示すセンサ防護構造の右側面図である。 図19に示すセンサ防護構造の正面図である。 図19に示すセンサ防護構造の平面図である。 図19に示すセンサ防護構造の底面図である。 図2に示す作業車両の一部を拡大して示す部分右側面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
<作業車両の概略>
図1は、一実施形態の作業車両(トラクタ1)を示す外観斜視図である。図2は、図1に示すトラクタ1の右側面図である。図3は、図1に示すトラクタ1の正面図である。本実施形態の場合、作業車両はトラクタ1である。但し、作業車両は、トラクタ1に限定されず、コンバインや移植機等の農業機械(農業車両)であってもよいし、ローダ作業機等の建設機械(建設車両)等であってもよい。
以下、トラクタ(作業車両)1の運転席10に着座した運転者が向く方向(図2の矢印A1の方向)を前方といい、その反対方向(図2の矢印A2の方向)を後方という。運転者の右側(図3の矢印B1の方向)を右方といい、運転者の左側(図3の矢印B2の方向)を左方という。また、トラクタ1の前後方向(図2の矢印A3の方向)に直交する方向である水平方向(図3の矢印B3の方向)を車体幅方向(あるいは、幅方向)という。
図2に示すように、トラクタ1は、車体3と、原動機4と、変速装置5(駆動装置)とを備えている。車体3は走行装置7を有していて走行可能である。走行装置7は、前輪7F及び後輪7Rを有する装置である。前輪7Fは、タイヤ型であってもクローラ型であってもよい。また、後輪7Rも、タイヤ型であってもクローラ型であってもよい。
原動機4は、ディーゼルエンジン、電動モータ等であって、この実施形態ではディーゼルエンジンで構成されている。変速装置5は、変速によって走行装置7の推進力を切換可能であると共に、走行装置7の前進、後進の切換が可能である。変速装置5は、ハウジング(ミッションケース74)に覆われている。車体3にはキャビン9が設けられている。キャビン9内には、運転席10が設けられている。
また、車体3の後部には、3点リンク機構等で構成された連結部8が設けられている。連結部8には、作業装置(インプルメント)2を着脱可能である。作業装置を連結部8に連結することによって、車体3によって作業装置を牽引することができる。作業装置は、耕耘する耕耘装置、肥料を散布する肥料散布装置、農薬を散布する農薬散布装置、収穫を行う収穫装置、牧草等の刈取を行う刈取装置、牧草等の拡散を行う拡散装置、牧草等の集草を行う集草装置、牧草等の成形を行う成形装置等である。また、車体3の後部には、作業装置を水平に維持するための水平制御装置(モンロー)が設けられている。
<車体等の具体的構成>
図2に示すように、トラクタ1は、前車軸フレーム70、フライホイールハウジング71、クラッチハウジング72、ミッションケース74を有している。
前車軸フレーム70は、トラクタ1の前部に配置されており、前輪7Fの車軸(前車軸)を回転可能に支持している。また、前車軸フレーム70は、原動機4を支持し且つ原動機4から前方に延びている。前車軸フレーム70、フライホイールハウジング71、クラッチハウジング72、ミッションケース74は、一体的に連結されることによって剛性の高い車体フレームを構成している。
フライホイールハウジング71は、原動機4の後部に連結されていて、原動機4の出力軸に連結されたフライホイールを収容している。クラッチハウジング72は、フライホイールハウジング71に連結されていて、フライホイールを介して伝達される原動機4の動力を断続可能に伝達するクラッチを収容している。ミッションケース74は、クラッチハウジング72の後部に連結されていて、クラッチハウジング72から後方に延びている。ミッションケース74は、変速装置5及び後輪デフ装置を収容している。
図2に示すように、前車軸フレーム70の上部には、ボンネット76が取り付けられている。ボンネット76は、原動機4を覆っている。
<車体の防振構造>
変速装置5のミッションケース74(ハウジング)は、図4~図7に示すように、防振装置78を介して車体3を支持する支持部材77を備えている。図4~図6はそれぞれ、車体のキャビン部分と変速装置等を含む要部構成の斜視図、右側面図、左側面図である。図7は、図4の車体のキャビン部分を除した状態における変速装置等を示す平面図である。
具体的には、支持部材77は、ミッションケース74の前方右側面及び前方左側面からそれぞれ斜め上方向に延出する一対の第1支持部材77Aと、ミッションケース74の後方右上面部及び後方左上面部からそれぞれ上方向に延出する一対の第2支持部材77Bとを備えている。防振装置78は、車体3の振動を抑制するための装置又は部材であり、例えばゴム、バネ等の弾性変形可能な部材、ダンパー装置、サスペンション装置などである。ここでは、防振装置78は、第1防振装置78Aと第2防振装置78Bとを備えている。第1防振装置78Aは、例えばマウントゴムである。第2防振装置78Bは、例えばスプリングサスペンションである。第2防振装置78Bは、エアサスペンション、ダンパー装置などであってもよい。そして、一対の第1支持部材77A、つまり、左右の第1支持部材77Aは、第1防振装置78A(マウントゴム)を介して車体3を下方から受け止め支持している。また、一対の第2支持部材77B、つまり、左右の第2支持部材77Bは、第2防振装置78B(スプリングサスペンション)を介して車体3を下方から受け止め支持している。つまり、車体3は、防振装置78を介してミッションケース74の支持部材77に支持されている。このため、車体3への振動が低減された構造となっている。
なお、支持部材77及び防振装置78の組み合わせは、この実施形態の内容に限定されない。例えば、第1支持部材77A及び第1防振装置78Aがミッションケース74の後方側に設けられ、第2支持部材77B及び第2防振装置78Bがミッションケース74の前方側に設けられるとしてもよい。また、防振装置78は、全て第1防振装置78A(マウントゴム)であってもよいし、全て第2防振装置78B(スプリングサスペンション、エアサスペンション又はダンパー装置)であってもよいし、これら以外の防振装置であってもよい。
<キャビンの概要>
図4~図6に示すように、キャビン9は、車体3における床ベース部30の上に設けられている。床ベース部30は、平面視で略矩形状であり、且つ、側面視で後方下部箇所が
トラクタ1のフェンダー13に沿うように円弧状に上側に突出した突出部36を有している。床ベース部30は、例えば、金属製部材である。キャビン9は、床ベース部30の四隅に固定され且つ上方に延出する複数(例えば、4個)の支柱9aと、複数の支柱9aによって支持され且つ運転席10の上方に配置されたルーフ9bとを含んでいる。キャビン9は、複数の支柱9aの間にガラス、ドア等が設けられ、ガラス及びドア等によって運転席10を覆っている。また、キャビン9の後方下部で左右側面箇所には、フェンダー13が取り付けられており、フェンダー13は後輪7Rの上部を覆っている。
床ベース部30は、運転席10を支持する右側のフレーム31Rと左側のフレーム31Lとを備えている。右側のフレーム31Rは、図4、図5に示すように、側面視で直線状の連結フレーム32Rと、側面視で円弧状のサイドロアフレーム33Rとが連結して構成されている。連結フレーム32Rは、前端が右前端の支柱9aに連結され、且つ、後端が
サイドロアフレーム33Rに連結されている。サイドロアフレーム33Rは、右後端の支柱9aの下部から前方に行くに従って下方に移行するように延出しており、下端部が連結フレーム32Rの後端に連結されている。また、左側のフレーム31Lも右側のフレーム31Rと同様に構成されている。左側のフレーム31Lは、図4、図6に示すように、側面視で直線状の連結フレーム32Lと、側面視で円弧状のサイドロアフレーム33Lとが連結して構成されている。連結フレーム32Lは、前端が左前端の支柱9aに連結され、且つ、後端がサイドロアフレーム33Lに連結されている。サイドロアフレーム33Lは、左後端の支柱9aの下部から前方に行くに従って下方に移行するように延出しており、下端部が連結フレーム32Lの後端に連結されている。
<位置検出装置の概要>
図1に示すように、トラクタ1は、位置検出装置40を備えている。位置検出装置40は、D-GPS、GPS、GLONASS、北斗、ガリレオ、みちびき等の衛星測位システム(測位衛星)により、自己の位置(緯度、経度を含む測位情報)を検出する装置である。即ち、位置検出装置40は、測位衛星から送信された受信信号(測位衛星の位置、送信時刻、補正情報等)を受信し、受信信号に基づいて位置(例えば、緯度、経度)を検出する。位置検出装置40は、受信装置41と、慣性計測装置(IMU:Inertial Measurement Unit)42とを有している。
受信装置41は、アンテナ等を有していて測位衛星から送信された受信信号を受信する装置であり、慣性計測装置42とは別に車体3に取付けられている。この実施形態では、受信装置41は、車体3に設けられたキャビン9に取付けられている。なお、受信装置41の取付箇所は、実施形態に限定されない。
慣性計測装置42は、加速度を検出する加速度センサ、角速度を検出するジャイロセンサ等を有している。慣性計測装置42は、車体3に設けられ、慣性計測装置42によって、車体3のロール角、ピッチ角、ヨー角等を検出することができる。なお、慣性計測装置42の配置箇所などについては、後述する。
<受信装置の配置等>
次に、位置検出装置40を構成する受信装置41の配置等について説明する。
受信装置41は、測位衛星の信号を受信し、受信した信号に基づいて車体3の位置を検出する。つまり、受信装置41は、衛星測位システム(GNSS:Global Navigation Satellite System)により車体3の位置情報を検出する装置である。衛星測位システムとしては、例えばGPS(Global Positioning System)が用いられる。例えば、受信装置41は、測位衛星から送信された信号と、地上に設置された基地局から送信された信号とを受信し、受信した信号に基づいて車体3の位置等を算出する。詳しくは、基地局では、当該基地局の位置情報(基準位置)、測位衛星からの信号によって求めた情報(衛星受信機間距離等)等を含む補正情報を、受信装置41に無線通信等により伝達する。受信装置41においては、基地局から取得した補正情報に基づいて、測位衛星から受信した情報を補正して、より高い精度の位置情報を取得する。但し、受信装置41による車体位置の検出方法として、RTK方式等の他の方法を使用してもよい。
図1に示すように、受信装置41はキャビン9に取り付けられている。具体的には、受信装置41は、キャビン9のルーフ9bの前端側で且つ車体幅方向の中央部に取り付けられている。このため、受信装置41は、運転席10の上方且つ前方に位置している。運転席10を基準に見れば、受信装置41は、運転席10から前方にオフセットした(ずれた
)位置に配置されている。なお、トラクタ1について見れば、受信装置41は概ねトラクタ1の前後方向の中央箇所且つトラクタ1の車体幅方向の中央箇所に位置している。
但し、受信装置41の取付位置は、図1に示した位置には限定されない。例えば、受信装置41は、キャビン9の後方又は側方にオフセットした位置に配置してもよい。また、受信装置41は、キャビン9の支柱9aに取り付けてもよいし、隣接する2本の支柱9aの間に位置するように配置してもよいし、トラクタ1のキャビン9以外の箇所に取り付けてもよい。また、トラクタ1のキャビン9に替えてロプス又はキャノピなどを使用し、当該ロプス又はキャノピなどに受信装置41を取り付けてもよい。
<制御装置の概略>
図1~図3に示すように、トラクタ1は、制御装置60を備えている。制御装置60は、トラクタ1における走行系の制御、作業系の制御、車体位置の演算等を行う装置である。制御装置60は、キャビン9内に設置された種々の操作装置(操作レバー、スイッチ、ダイヤル等)を操作したときの操作信号、車体3の各所に設けられたセンサの検出信号等に基づいてトラクタ1の走行系の制御や作業系の制御を行う。また、制御装置60は、受信装置41が受信した受信信号(受信情報)と、慣性計測装置42が測定した測定情報(加速度、角速度等)を受信し、受信情報及び測定情報に基づいて車体位置を求める。また、制御装置60は、慣性計測装置42が測定した測定情報(加速度、角速度等)から取得した車体3の姿勢情報(例えば、車体3のロール角情報)を水平制御装置に出力する。水平制御装置は、車体3の姿勢情報を用いて、作業装置を水平に制御する。つまり、水平制御装置は、車体3が傾いたとしても、作業装置を水平に維持することができる。
<制御装置の配置等>
図1~図3に示すように、制御装置60は、筐体と、筐体内に配置された回路基板とを有している。回路基板は、半導体等の様々な電気・電子部品(CPU、不揮発性のメモリ等)から構成され、メモリに格納されたプログラムをCPUが実行することにより、上述した制御等を行うことができる。トラクタ1は、例えば制御装置60を複数有しており、図2に示すように、複数の制御装置60のうち、水平制御を行う水平制御装置は、キャビン9の右側面側に支持部材9cによって支持されている。以下、水平制御装置を例に制御装置60の配置を説明する。
具体的には、制御装置60の筐体は、直方体状であって、縦置きで配置されている。支持部材9cは、例えば、筒状又は棒状の部材であり、ルーフ9bの右端部と右後端の支柱9aと結ぶ略J字状形状としている。支持部材9cは、ルーフ9bの右端部から垂下した後に右後端の支柱9aの方に屈曲して当該後端の支柱9aに近づくように延出し、更にルーフ9bの方に屈曲してルーフ9bに近づくように延出した後に右後端の支柱9aの方に屈曲して右後端の支柱9aに接続された形状となっている。なお、支持部材9cは、略J字状形状以外の形状であってもよく、制御装置60を支持する形状であればよい。制御装置60の筐体は、支持部材9cに対して2点支持されている。詳しくは、制御装置60の筐体は、3つの辺(縦、横、高さ)のうち、最も短い辺が車体幅方向を向き、最も長い辺が前後方向を向いている。このように、制御装置60は、最も短い辺が車体幅方向を向いている。これにより、制御装置60の車体幅方向における占有領域が小さくなるため、制御装置60をキャビン9の右側のガラス面に沿う状態で配置することができる。制御装置60の配置は、この実施形態に限定されず、キャビン9の任意の箇所、キャビン9に設けられた操作装置にカバー、キャビン9の内装パネルの内部に配置するようにしてもよい。
<慣性計測装置の配置等>
次に、位置検出装置40を構成する慣性計測装置42の配置等について説明する。
慣性計測装置42は、車体3の慣性を計測する装置である。詳しくは、慣性計測装置4
2は、車体3のヨー角、ピッチ角、ロール角等の慣性(慣性情報)を計測することができる。
図4、図7に示すように、慣性計測装置42は、キャビン9の下方、具体的には車体3の床ベース部30の下方であって、車体3の幅方向の中央(車体幅方向の図7に示す中心線CL1)から当該幅方向の右側に離れた端部位置で、且つ、車体3の前側の位置のブラケット80に装着されている。つまり、慣性計測装置42は、車体3の床ベース部30の下方で前右角部の箇所に配置されている。
図7に示すように、変速装置5のミッションケース74は、車体3の床ベース部30の下方であって、車体3の幅方向の中央で且つ当該車体3の前後方向に延出して配置されている。そして、ブラケット80及び慣性計測装置42は、平面視において、ミッションケース74とオーバーラップしない位置に配置されている。また、ブラケット80及び慣性計測装置42は、側面視において、ミッションケース74とオーバーラップしない位置に配置されている。このため、ブラケット80及び慣性計測装置42をミッションケース74と干渉しない位置に配置することができる。
また、図7に示すように、ブラケット80及び慣性計測装置42は、平面視において連結部8から離れた前側位置に配置されている。連結部8に作業装置(インプルメント)を装着した場合、慣性計測装置42は、作業装置から離れた位置にあるので、作業装置の振動が慣性計測装置42に伝達されることを低減できる。
<慣性計測装置の支持構造(取付構造)>
以下、図8~図18などを用いて、慣性計測装置42の支持構造(取付構造)について説明する。図8~図10はそれぞれ、図4の車体3のキャビン部分の下部前方右角部についての部分斜視図である。図11は、センサを取り付けたブラケットからカバー部材を取り外した状態を示す分解斜視図である。図12、図13はそれぞれ、ブラケット、センサ及びカバー部材の分解斜視図である。図14~図18はそれぞれ、図4の車体のキャビン部分の下部前方右角部の右側面図、左側面図、底面図、正面図、及び背面図である。
図4、図8に示すように、床ベース部30の右側のフレーム31Rの連結フレーム32Rには、ブラケット80が装着されている。そして、このブラケット80に慣性計測装置42が装着されている。図8、図11に示すように、ブラケット80は、右側のフレーム31Rの連結フレーム32Rにボルト84で固定されている。
図11~図14に示すように、ブラケット80は、慣性計測装置42が装着される部材である。ブラケット80は、例えば、側面視でL字状の金属製部材である。具体的には、ブラケット80は、連結フレーム32Rの下面に当接する上面板部81と、上面板部81の後側にて下方向に屈折して下方向に延出する延出板部82とを備えている。この延出板部82には、慣性計測装置42が取り付けられる。
ブラケット80の上面板部81には、ボルト84が挿入される貫通穴81aが、前後方
向に間隔を空けて2個形成されている。連結フレーム32Rの下面には、図12に示すように、ブラケット80の2個の貫通穴81aに対応する位置(つまり、連結フレーム32Rでの取付位置)にねじ孔32aが形成されている。連結フレーム32Rの下面にブラケット80を当接させた状態で、ブラケット80の2個の貫通穴81aにそれぞれボルト84を挿入し、各ボルト84が連結フレーム32Rの各ねじ孔32aに螺合されることにより、図11に示すように、ブラケット80が連結フレーム32Rの下面に固定される。このように、ブラケット80は、車体3の幅方向の端部で且つ前方位置に対応する、右側のフレーム31Rの連結フレーム32Rの取付位置に装着されている。
なお、ボルト84を緩めてねじ孔32aから取り外すことにより、ブラケット80が連
結フレーム32Rから取り外すことができる。つまり、ブラケット80は、連結フレーム 32Rに対して着脱可能となっている。
慣性計測装置42は、ブラケット80への取付状態において上端側及び下端側に位置する各取付部に、貫通孔42aが形成されている。ブラケット80の延出板部82には、図12に示すように、慣性計測装置42の上端側及び下端側の貫通孔42aに対応する位置(つまり、ブラケット80でのセンサ取付位置)に、ねじ孔82aが形成されている。つまり、延出板部82の左端側で上下方向の2箇所にねじ孔82aが形成されている。
ブラケット80の延出板部82に慣性計測装置42を当接させた状態で、慣性計測装置
42の2個の貫通孔42aにそれぞれボルト43を挿入し、各ボルト43が各ねじ孔82aに螺合されることにより、図11に示すように、慣性計測装置42がブラケット80の延出板部82に固定される。このように、慣性計測装置42は、予め定められた取付姿勢でブラケット80に装着可能となっている。この取付姿勢では、例えば、慣性計測装置42が垂直姿勢(例えば、慣性計測装置42の両端の取付部が上下方向に位置する姿勢)で、且つ、車体3の前後方向と直角な姿勢(慣性計測装置42におけるブラケット80の延出板部82と当接する面が車体3の前後方向と直角な姿勢)となっている。なお、慣性計測装置42の取付姿勢は、これに限定されるものではなく、慣性計測装置42の種類、用途などに応じて適切な取付姿勢でブラケット80に装着されていればよい。
また、ボルト43を緩めて、当該ボルト43をねじ孔82aから取り外すことにより、ブラケット80の延出板部82から慣性計測装置42を取り外すことができる。つまり、慣性計測装置42は、ブラケット80に対して着脱可能となっている。
慣性計測装置42は、図7に示すようにハーネス100を介して制御装置60に接続されている。具体的には、慣性計測装置42は、コネクタ部42bを備えている。ハーネス100の一端側のコネクタ101が、慣性計測装置42のコネクタ部42bに接続される。ハーネス100の他端側のコネクタが制御装置60のコネクタ部に接続される。ハーネス100は、キャビン9内の制御装置60から床ベース部30の通し孔30a(図10、図11参照)に通されてキャビン9の下方外側に引き出され、ブラケット80に設けられた慣性計測装置42に接続されている。通し孔30aには、ハーネス保護部品としてゴム製のグロメット30bが設けられている。グロメット30bは、外形が円盤状でその中央に貫通孔を有している。ハーネス100は、グロメット30bの貫通孔に挿通され、当該グロメット30bにより保護されている。
図11~図14に示すように、カバー部材90は、ブラケット80に設けられた慣性計測装置42を覆うための部材である。カバー部材90は、例えば、金属製部材である。具体的には、カバー部材90は、右側に位置する側壁91と、後方に位置する後壁92と、下方に位置する底壁93と、底壁93の一部(左端部分)が切り欠かれた形状の切欠き部94を備えている。
後述する図20に示すように、側壁91の前側の端部(前端部)は、慣性計測装置42の前側の端部(前端部)よりも前側に位置しており、側壁91の後側の端部(後端部)は、慣性計測装置42の後側の端部(後端部)よりも後側に位置している。つまり、側壁91は、慣性計測装置42の前端部から後端部に亘って配置されている。
後述する図21に示すように、後壁92の幅方向内側の端部(左端部)は、慣性計測装置42の幅方向内側の端部(左端部)よりも幅方向内側(左側)に位置しており、後壁92の幅方向外側の端部(右端部)は、慣性計測装置42の幅方向外側の端部(右端部)よりも幅方向外側(右側)に位置している。つまり、後壁92は、慣性計測装置42の幅方向の第1端部(左端部)から幅方向の第一端部の反対側の端部である第2端部(右端部)に亘って配置されている。
後述する図22に示すように、底壁93の前側の端部(前端部)は、慣性計測装置42の前側の端部(前端部)よりも前側に位置しており、底壁93の後側の端部(後端部)は、慣性計測装置42の後側の端部(後端部)よりも後側に位置している。つまり、底壁93は、慣性計測装置42の前端部から後端部に亘って配置されている。
また、側壁91には、ブラケット80に当接する取付部95が設けられている。カバー部材90の取付部95には、ボルト99が挿入される貫通穴95aが、前後方向に間隔を空けて2個形成されている。また、ブラケット80の延出板部82には、その右端側で上下方向の2箇所にねじ孔82bが形成されている。ねじ孔82bは、カバー部材90を取り付けるためのボルト99が螺合されるねじ孔である。カバー部材90の取付部95をブラケット80の延出板部82に当接させた状態で、取付部95の2個の貫通穴95aにそれぞれボルト99を挿入し、各ボルト99が各ねじ孔82bに螺合されることにより、図11、図12に示すように、カバー部材90は、ブラケット80の延出板部82に固定される。このように、カバー部材90は、ブラケット80に設けられた慣性計測装置42を覆う状態で、ブラケット80に装着されている。
なお、ボルト99を緩めて、当該ボルト99をねじ孔82bから取り外すことにより、カバー部材90がブラケット80から取り外すことができる。つまり、カバー部材90は、ブラケット80に対して着脱可能となっている。
また、カバー部材90の後壁92は、図18、後述する図21に示すように、後方視で左下角部が矩形状に切り欠かれた切欠き部94を備えている。また、後壁92には、その左端側のうちで切欠き部94よりも上側の端部部分から後方に突出する突出壁96が設けられている。
ここで、図19~図25を用いて、慣性計測装置42(センサ)を取り付けたブラケット80にカバー部材90を取り付けた状態を示すセンサ防護構造について説明する。図19~図25はそれぞれ、慣性計測装置42(センサ)の防護構造の斜視図、左側面図、背面図、右側面図、正面図、平面図、及び底面図である。
図19、図20、図22、図24、図25に示すように、カバー部材90は、ブラケット80に設けられた慣性計測装置42を、間隔を空けて覆う状態でブラケット80に装着されている。つまり、カバー部材90は、慣性計測装置42を非接触で覆っている。なお、カバー部材90は、ブラケット80に設けられた慣性計測装置42を、間隔を空けずに覆う状態でブラケット80に装着されるものであってもよい。つまり、カバー部材90は、慣性計測装置42に接触して慣性計測装置42を覆うものであってもよい。
具体的には、図19に示すように、後壁92の右端側から前方に屈曲して延出した壁部が側壁91となっている。また、後壁92の下端右側部分から前方に屈曲して延出した壁部が底壁93となっている。
慣性計測装置42のコネクタ部42bは、図19に示すように、ブラケット80の延出板部82よりも突出している。具体的には、図21、図23、図24に示すように、慣性計測装置42のコネクタ部42bは、ブラケット80の延出板部82よりも、長さL1だけ突出している。このため、慣性計測装置42のコネクタ部42bに対するハーネス100のコネクタ101の着脱が容易となっている。
また、カバー部材90は、図8、図9、図12に示すように、慣性計測装置42に接続されるハーネス100を保持する第1保持部110を備えている。カバー部材90の突出
壁96には、図11、図12に示すように、貫通孔96aが形成されている。第1保持部110は、図12に示すように、結束部品113と貫通孔96aとにより構成されている。結束部品113は、ハーネス100を結束する結束部111と、カバー部材90の貫通孔96aに挿入されて当該貫通孔96aに係止する係止部112とを有している。なお、この実施形態では、結束部111は、ハーネス100をしっかりと結束することができ、結束後には結束部111がハーネス100の結束位置で固定される。このため、結束部品113は、結束後において、ハーネス100の長さ方向に移動させることが困難となっている。
そして、図9に示すように、ハーネス100のコネクタ101が慣性計測装置42のコネクタ部42bに接続された状態において、カバー部材90の突出壁96の貫通孔96aに位置するハーネス100の部分(第1結束箇所)を、結束部品113の結束部11結束箇所)に結束することができれば、ハーネス100のコネクタ101が慣性計測装置42のコネクタ部42bに接続された状態であっても接続されていない状態のいずれに行ってもよい。続いて、ハーネス100を結束部111で結束した結束部品113の係止部112を、カバー部材90の突出壁96の貫通孔96aに挿入することで、図14~図16に示すように、結束部品113の係止部112が貫通孔96aに係止される。このため、慣性計測装置42のハーネス100が第1保持部110(結束部品113)によってカバー部材90に保持される。
また、貫通孔96aへの係止部112の係止を緩めた状態で且つ貫通孔96aから抜く方向に結束部品113を押し出すことにより、結束部品113の係止部112を貫通孔96aから抜くことが可能である。このため、第1保持部110(結束部品113)の係止部112は、カバー部材90の貫通孔96aに着脱可能となっている。
なお、結束部111は、ハーネス100を緩く結束するとしてもよい。例えば、結束部111は、ハーネス100を、隙間を有して結束するか、又は、見た目上隙間がないが、ハーネス100の長さ方向に移動可能な程度に結束するなどとしてもよい。
また、車体3は、図1~図3に示すように、フェンダー13を備えている。フェンダー13は、図1、図2に示すように、連結フレーム32Rのブラケット80の位置よりも後方に位置し、且つ、後輪7Rの上方位置に配置されている。
車体3は、図8に示すように、床ベース部30の下面から下方に延出した延出部材35を有している。延出部材35は、例えば、金属製部材である。また、延出部材35は、図18に示すように、背面視した状態において、カバー部材90及びブラケット80とオーバーラップする位置に配置されている。特に、延出部材35は、図26に示すように、トラクタ1を右側面視した状態において、連結フレーム32Rにおけるブラケット80とフェンダー13との間に位置し、且つ、フェンダー13の前方端部13aの位置よりも下方に延出している。図26は、図2に示す作業車両の一部を拡大して示す部分右側面図である。トラクタ1の右側面視において、回転する後輪7Rとフェンダー13とからの石、泥、水などのはねのうち、ブラケット80の慣性計測装置42の方向に飛来するはねが、延出部材35に当たり、防護壁として機能する。フェンダー13の前方端部13aと延出部材35の下端とを結ぶ直線CL2よりも上側は、防護範囲となっている。このため、はねが直線CL2よりも上側には飛来しない。つまり、はねがブラケット80の慣性計測装置42に向かうことを低減できる。
図8、図9に示すように、床ベース部30の下方には、断面視でL字状の補強部材34が固定されている。具体的には、補強部材34は、床ベース部30の下方で且つ連結フレーム32Rとサイドロアフレーム33Rとの境界位置から車体3の幅方向に向けて延出した部材である。補強部材34は、例えば、金属製のアングル鋼材などである。延出部材35は、補強部材34に固定されている。
また、延出部材35には、規制部材130が取り付けられている。規制部材130は、慣性計測装置42に接続されるハーネス100をブラケット80の方向に規制するための部材である。
具体的には、規制部材130は、例えば、金属製のL字状部材であり、延出部材35に当接し且つ幅方向に延出する当接板部130aと、この当接板部130aの先端側とは反対の端部側が略90度に屈曲して車体3の前方向に延出した延出板部130bとを備える。規制部材130は、締結部品131により、延出部材35に固定されている。
締結部品131は、例えば、ボルトとナットである。延出部材35及び当接板部130aには、幅方向に間隔を空けて2個の貫通孔が形成されている。規制部材130の当接板部130aを延出部材35に当接させた状態において、延出部材35の貫通孔と当接板部130aの貫通孔とが一致し、両方の貫通孔にボルトを挿入してナットを締めることにより、規制部材130が締結部品131によって延出部材35に固定される。
規制部材130は、図9、図11に示すように、ハーネス100を保持する第2保持部120を備えている。第2保持部120は、前述した第1保持部110と基本的に同じ構成である。つまり、第2保持部120は、結束部品113と同一の結束部品123と、貫通孔96aと同一の貫通孔130cとにより構成されている。結束部品123は、図16に示すように、ハーネス100を結束する結束部121と、規制部材130の延出板部130bの貫通孔130cに挿入されて当該貫通孔130cに係止する係止部122とを有している。結束部121は結束部111と同じものである。係止部122は、係止部112と同じものである。規制部材130の延出板部130bには、図14に示すように、貫通孔130cが車体3の前後方向に間隔を空けて2個形成されている。なお、この実施形態では、結束部121は、ハーネス100をしっかりと結束することができ、結束後には結束部121がハーネス100の結束位置で固定される。このため、結束部品123は、結束後において、ハーネス100の長さ方向に移動させることが困難となっている。
そして、図16に示すように、ハーネス100のコネクタ101が慣性計測装置42のコネクタ部42bに接続された状態において、規制部材130の延出板部130bの貫通孔130cに位置するハーネス100の部分(第2結束箇所)を、結束部品123の結束部121によって結束する。なお、結束部121による結束は、ハーネス100の部分(第2結束箇所)に結束することができれば、ハーネス100のコネクタ101が慣性計測装置42のコネクタ部42bに接続された状態であっても接続されていない状態のいずれに行ってもよい。続いて、ハーネス100を結束部121で結束した結束部品123の係止部122を、規制部材130の延出板部130bの貫通孔130cに挿入することで、図11、図13~図18に示すように、結束部品123の係止部122が貫通孔130cに係止される。このため、慣性計測装置42のハーネス100が第2保持部120(結束部品123)によって規制部材130に保持される。
また、貫通孔130cへの係止部122の係止を緩めた状態で且つ貫通孔130cか ら抜く方向に結束部品123を押し出すことにより、結束部品123の係止部122を貫通孔130cから抜くことが可能である。このため、第2保持部120(結束部品123)の係止部122は、規制部材130の貫通孔130cに着脱可能となっている。
なお、結束部121は、ハーネス100を緩く結束するとしてもよい。例えば、結束部121は、ハーネス100を、隙間を有して結束するか、又は、見た目上隙間がないが、ハーネス100の長さ方向に移動可能な程度に結束するなどとしてもよい。
図5に示す側面視の場合において、第1保持部110及び第2保持部120は、車体3と変速装置5(駆動装置)との間の空間(つまり、車体3と変速装置5との間に存する上
下空間)において、ハーネス100を配策する。言い換えれば、図16に示すように、第1保持部110及び第2保持部120は、床ベース部30の下方で、ハーネス100のコネクタ101に近いハーネス部分を通し孔30aに向けて直線状に案内するという態様で配策している。
<効果>
上記実施形態の作業車両(トラクタ1)によれば、以下の効果を奏する。
作業車両(トラクタ1)は、車体3と、車体3に設けられた走行装置7と、走行装置7を駆動させる変速装置5(駆動装置)と、変速装置5のミッションケース74(ハウジング)に設けられ、且つ防振装置78を介して車体3を支持する支持部材77と、を備え、車体3は、運転席10を支持するフレーム31Rと、フレーム31Rに装着可能なブラケット80と、ブラケット80に設けられ、車体3の加速度及び角速度を検出する慣性計測装置42(センサ)と、を備えている。
この構成によれば、車体3は、防振装置78を介して変速装置5(駆動装置)の支持部材77に支持されているので、車体3の振動を低減することができ、車体3に設けられた慣性計測装置42への振動を低減することができる。また、防振された車体3における、運転席10を支持するフレーム31Rには、ブラケット80を介して慣性計測装置42が設けられているので、慣性計測装置42を、フレーム31Rのブラケット80の位置、つまり、作業車両(例えばトラクタ1)の比較的に低い位置に設けることができ、慣性計測装置42への横揺れを低減することができる。慣性計測装置42への横揺れは設置高さが低いほど効果がある。このため、慣性計測装置42(センサ)への外乱(振動・横揺れ)を低減することができる。また、水平制御装置を用いた作業を行う際に、従来よりも速い速度で走行しながら作業を行うことができるようになった。
また、変速装置5(駆動装置)は、フレーム31Rの下方で車体3の幅方向の中央で且つ当該車体3の前後方向に延出して配置され、ブラケット80は、車体3の幅方向の中央から当該幅方向に離れた位置に対応する、フレーム31Rの取付位置に装着されている。この構成によれば、慣性計測装置42への横揺れを低減しつつ、ブラケット80及び慣性計測装置42を変速装置5(駆動装置)と干渉しない位置に配置することができる。
また、車体3の後方に、作業装置2を取り付け可能な連結部8(連結装置)を備え、ブラケット80は、フレーム31Rの下方で当該フレーム31Rの前側の位置に装着されている。この構成によれば、慣性計測装置42が作業装置2から離れた位置に設けられているので、作業装置2の振動が慣性計測装置42に伝達されることを低減することができる。つまり、慣性計測装置42への横揺れを低減しつつ、慣性計測装置42への作業装置2の振動を低減することができる。
また、ブラケット80に設けられた慣性計測装置42を覆うカバー部材90が当該ブラケット80に装着されている。この構成によれば、ブラケット80に設けられた慣性計測装置42がカバー部材90によって覆われているので、小石、土などの飛来物が慣性計測装置42に直撃することを防止でき、慣性計測装置42を保護することができ、且つ、飛来物の直撃による慣性計測装置42での誤検出を低減することができる。
また、カバー部材90は、慣性計測装置42の幅方向外側に配置された側壁91と、慣性計測装置42の後方に配置された後壁92と、を有している。この構成によれば、ブラケット80に設けられた慣性計測装置42を覆うカバー部材90は、側方からの風雨から慣性計測装置42を遮蔽したり、後方からの小石、土などの飛来物が慣性計測装置42に直撃することを抑止したりでき、慣性計測装置42を保護し、且つ、飛来物の直撃による慣性計測装置42での誤検出を低減することができる。
また、カバー部材90は、慣性計測装置42の下方に配置された底壁93を有している。この構成によれば、ブラケット80に設けられた慣性計測装置42を覆うカバー部材90は、底壁93を備えているので、下方からの小石、土などの飛来物が慣性計測装置42に直撃することを防止でき、慣性計測装置42を保護することができ、且つ、飛来物の直撃による慣性計測装置42での誤検出を低減することができる。
また、カバー部材90は、少なくとも底壁93の一部が切り欠かれた形状の切欠き部94を備えている。この構成によれば、ブラケット80に設けられた慣性計測装置42を覆うカバー部材90は、底壁93に切欠き部94を備えているので、ブラケット80とカバー部材90との間に形成される内部空間に水やごみなどが入ったとしても、切欠き部94から排除されるので、水やごみなどが内部空間に溜まることを防止できる。
また、カバー部材90は、慣性計測装置42に接続されるハーネス100を保持する第1保持部110を備えている。この構成によれば、カバー部材90は、ブラケット80に設けられた慣性計測装置42を覆うだけでなく、カバー部材90の第1保持部110によって慣性計測装置42のハーネス100が保持されるので、ハーネス100を通じた振動が慣性計測装置42に伝達されることを低減でき、ハーネス100の振動による慣性計測装置42での誤検出を低減することができる。また、第1保持部110によってハーネス100の位置を規制することができる。
また、走行装置7は、車体3の前部に配置された前輪7Fと、車体3の後部に配置された後輪7Rと、を有し、車体3は、フレーム31Rのブラケット80の位置よりも後方に位置し、且つ、後輪7Rの上方位置に配置されたフェンダー13と、フレーム31Rにおけるブラケット80の位置とフェンダー13との間に位置し、且つ、フェンダー13の前方端部の位置よりも下方に延出した延出部材35と、を有している。この構成によれば、延出部材35が、フレーム31Rにおけるブラケット80の位置とフェンダー13との間に位置し、且つ、フェンダー13の前方端部の位置よりも下方に延出しているので、回転する後輪7Rとフェンダー13とからの石、泥、水などのはねのうち、ブラケット80の慣性計測装置42の方向に飛来するはねが、延出部材35に当たり、防護壁として機能するので、はねがブラケット80の慣性計測装置42に向かうことを低減できる。このため、延出部材35とカバー部材90とによって、慣性計測装置42を二重に防護することができる。
また、延出部材35に取り付けられ、且つ、慣性計測装置42に接続されるハーネス100をブラケット80の方向に規制するための規制部材130を備え、規制部材130は、ハーネス100を保持する第2保持部120を備えている。この構成によれば、後輪7Rによる石、泥、水などのはねがブラケット80に到来することを防止する延出部材35に取り付けた規制部材130により、ハーネス100をブラケット80の方向に案内することができる。また、カバー部材90の第2保持部120によってハーネス100のコネクタに近い部分を保持でき、更に、規制部材130の第2保持部120によってハーネス100のコネクタから離れた部分を保持でき、ハーネス100をその長手方向に亘って好適に保持することができると共に、ハーネス100を通じた振動が慣性計測装置42に伝達されることを更に低減でき、ハーネス100の振動による慣性計測装置42での誤検出を低減することができる。
また、第1保持部110及び第2保持部120は、車体3と変速装置5(駆動装置)との間の空間にハーネス100を配策する。この構成によれば、ハーネス100が変速装置5(駆動装置)と接触することで損傷したり、当該接触によってハーネス100を通じた振動が慣性計測装置42に伝達されたりすることを抑制できる。このため、ハーネス10
0の振動による慣性計測装置42での誤検出を低減することができる。
なお、上記実施形態では、センサの一例として慣性計測装置42について説明しているが、慣性計測装置42に限定されない。例えば、センサは、車体3の加速度及び角速度の少なくとも一方を検出するセンサであればよく、角速度センサ(ジャイロセンサ)、加速度センサなどであってもよい。
また、センサ(慣性計測装置42)の位置は、上記実施形態の位置に限定されない。
例えば、センサ(慣性計測装置42)は、フレーム31Rの下方で車体3の右角部の位置(車体3の前側かつ右端側の位置)に配置されているが、車体3の左角部の位置(車体3の前側かつ左端側の位置)、車体3の右側又は左側で前後方向の途中の位置などであってもよい。詳述すると、センサ(慣性計測装置42)が取り付けられるブラケット80は、車体3の幅方向の端部以外の位置に対応するフレーム31Rの取付位置に装着されるとしてもよい。また、ブラケット80は、フレーム31Rの下方で当該フレーム31Rの前側の位置ではなく、当該フレーム31Rの前後方向の途中の位置に装着されているとしてもよい。
上記の実施形態では、駆動装置は、原動機4又は原動機4の動力を伝達する装置であり、例えば、駆動装置は変速装置5であって、ハウジングはミッションケース74であるとしているが、駆動装置は変速装置5に限定されない。例えば、駆動装置がクラッチであり、ハウジングがクラッチハウジング72であってもよい。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 トラクタ(作業車両)
3 車体
5 駆動装置(変速装置)
7 走行装置
7F 前輪
7R 後輪
8 連結部(連結装置
10 運転席
13 フェンダー
31R フレーム
35 延出部材
42 慣性計測装置(センサ)
74 ハウジング(ミッションケース)
77 支持部材
78 防振装置
80 ブラケット
90 カバー部材
91 側壁
92 後壁
93 底壁
94 切欠き部
100 ハーネス
110 第1保持部
120 第2保持部
130 規制部材

Claims (11)

  1. 車体と、
    前記車体に設けられた走行装置と、
    前記走行装置を駆動させる駆動装置と、
    前記駆動装置のハウジングに設けられ、且つ防振装置を介して前記車体を支持する支
    持部材と、
    を備え、
    前記車体は、運転席を支持するフレームと、
    前記フレームに装着可能なブラケットと、
    前記ブラケットに設けられ、前記車体の加速度及び角速度の少なくとも一方を検出す
    るセンサと、を備える作業車両。
  2. 前記駆動装置は、前記フレームの下方で前記車体の幅方向の中央で且つ当該車体の前
    後方向に延出して配置され、
    前記ブラケットは、前記車体の幅方向の中央から当該幅方向に離れた位置に対応する
    、前記フレームの取付位置に装着されている請求項1に記載の作業車両。
  3. 前記車体の後方に、作業装置を取り付け可能な連結装置を備え、
    前記ブラケットは、前記フレームの下方で当該フレームの前側の位置に装着されてい
    る請求項1又は2に記載の作業車両。
  4. 前記ブラケットに設けられた前記センサを覆うカバー部材が当該ブラケットに装着さ
    れている請求項1~3のいずれか1項に記載の作業車両。
  5. 前記カバー部材は、
    前記センサの幅方向外側に配置された側壁と、
    前記センサの後方に配置された後壁と、
    を有している請求項4に記載の作業車両。
  6. 前記カバー部材は、前記センサの下方に配置された底壁を有している請求項5に記載
    の作業車両。
  7. 前記カバー部材は、少なくとも前記底壁の一部が切り欠かれた形状の切欠き部を備え
    ている請求項6に記載の作業車両。
  8. 前記カバー部材は、前記センサに接続されるハーネスを保持する第1保持部を備えて
    いる請求項4~7のいずれか1項に記載の作業車両。
  9. 前記走行装置は、
    前記車体の前部に配置された前輪と、
    前記車体の後部に配置された後輪と、
    を有し、
    前記車体は、
    前記フレームの前記ブラケットの位置よりも後方に位置し、且つ、前記後輪の上方位
    置に配置されたフェンダーと、
    前記フレームにおける前記ブラケットの位置と前記フェンダーとの間に位置し、且つ
    、前記フェンダーの前方端部の位置よりも下方に延出した延出部材と、
    を有している請求項8に記載の作業車両。
  10. 前記延出部材に取り付けられ、且つ、前記センサに接続されるハーネスを前記ブラケ
    ットの方向に規制するための規制部材を備え、
    前記規制部材は、前記ハーネスを保持する第2保持部を備えている請求項9に記載の
    作業車両。
  11. 前記第1保持部及び前記第2保持部は、前記車体と前記駆動装置との間の空間に前記ハーネスを配策する前記請求項10に記載の作業車両。
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