JP2023063642A - 内面部材連結材、これを備えた管路の内張り構造、及び管路の内張り方法 - Google Patents

内面部材連結材、これを備えた管路の内張り構造、及び管路の内張り方法 Download PDF

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Yasushi Ishizuka
翔吾 田中
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Abstract

Figure 2023063642000001
【課題】長手方向に隣接する内面部材同士を連結する作業を容易にすることが可能な内面部材連結材、これを備えた管路の内張り構造、及び管路の内張り方法を提供する。
【解決手段】内面部材同士が連結された際に内面部材の側壁部に対向する壁面部31と、管路の周方向における壁面部31の両端部にそれぞれ設けられて、管路の内面側にそれぞれ突出し、管路の長手方向に沿って連続して形成されて、内面部材の凹状被挿入部に挿入される側面部32と、長手方向における側面部32の両側から長手方向にそれぞれ突出して設けられた傾斜部33と、を有する。傾斜部33は、長手方向の端に向かって管路の内面側に傾斜されている。
【選択図】図6

Description

本発明は、既設管路を補強するための管路の内張り構造に採用される内面部材連結材、これを備えた管路の内張り構造、及び管路の内張り方法に関する。
老朽化した水道管、下水道管、或いは農業用水管などの既設管路を補強する技術として、管路の内面を補強材で全面的に覆う技術が各種提案されている。例えば、管路内に人が入って作業可能な大口径の管路の内面を被覆するのに適した管路の内張り構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載の管路の内張り構造は、既設管路の内面に沿って配置された中空骨組み状の管路補強材の内周側に、長手方向に延在する複数の内面部材を周方向に並べて取り付けることで構成される。長手方向に隣接する内面部材同士は、双方の内面部材に跨って配置される内面部材連結材により連結される。
特開2009-014092号公報
ところで、長手方向に隣接する内面部材同士を連結する作業は、管路の内部で行われる。その手順は以下のようになる。まず、一方の内面部材の端部を持ち上げ、この端部に内面部材連結材の約半分を挿入する。このとき、管路の内面に対して、内面部材連結材は斜めになっている。次に、内面部材連結材の残りの半分に、他方の内面部材を挿入する。
しかしながら、特許文献1の内面部材連結材は、内面部材の長手方向に平行に内面部材に挿入されるものである。そして、内面部材は長手方向に長い(5m程度)。一方の内面部材に挿入され、管路の内面に対して斜めを向いた内面部材連結材に他方の内面部材を挿入するためには、他方の内面部材の端部を持ち上げて内面部材連結材と平行にしなければならない。内面部材は長いため、内面部材の端部を内面部材連結材と平行にするには、内面部材の端部の長い範囲を持ち上げる必要があり、作業者にとって負担になる。
本発明の目的は、長手方向に隣接する内面部材同士を連結する作業を容易にすることが可能な内面部材連結材、これを備えた管路の内張り構造、及び管路の内張り方法を提供することである。
本発明は、管路の内面に沿って配設される管路補強材の内周側に取り付けられる内面部材同士を、前記管路の長手方向に連結する内面部材連結材において、前記内面部材は、前記長手方向に沿って前記管路の前記内面を被覆する側壁部と、前記管路の周方向における前記側壁部の両端部にそれぞれ設けられて、前記管路の前記内面側にそれぞれ突出し、前記長手方向に沿って連続して形成された凹状被挿入部と、を有し、前記内面部材同士が連結された際に前記側壁部に対向する壁面部と、前記周方向における前記壁面部の両端部にそれぞれ設けられて、前記内面側にそれぞれ突出し、前記長手方向に沿って連続して形成されて、前記凹状被挿入部に挿入される側面部と、前記長手方向における前記側面部の両側から前記長手方向にそれぞれ突出して設けられた傾斜部と、を有し、前記傾斜部は、前記長手方向の端に向かって前記管路の前記内面側に傾斜されていることを特徴とする。
本発明によると、内面部材連結材の傾斜部が、管路の長手方向の端に向かって管路の内面側に傾斜されている。よって、内面部材の凹状被挿入部を傾斜部に挿入する際に、傾斜部の傾斜に沿って凹状被挿入部を挿入することができる。これにより、一方の内面部材に挿入され、管路の内面に対して斜めになっている内面部材連結材に、他方の内面部材を挿入する際に、内面部材の端部を大きく持ち上げて壁面部及び側面部と平行にしなくても、内面部材の端部を少し持ち上げるだけで傾斜部と平行になり、傾斜部に凹状被挿入部を容易に挿入することができる。その結果、内面部材の端部を壁面部及び側面部と平行にする場合よりも、内面部材の端部を持ち上げる範囲が短くなるので、作業者の負担が軽減される。これにより、長手方向に隣接する内面部材同士を連結する作業を容易にすることができ、その作業に要する時間も短縮することができる。
また、傾斜部に凹状被挿入部を挿入するときと、側面部に凹状被挿入部を挿入するときとで、内面部材連結材に対する内面部材の挿入角度が異なるので、挿入角度を変化させながら内面部材を挿入する一連の動きにより、側壁部は壁面部に覆いかぶさるようにしながら壁面部と接触する。よって、壁面部に塗布された所定量の接着剤は、内面部材の側壁部の壁面部に対向する面によって過度に塗り広げられたり、側壁部の端部に接触して削ぎ落されることなく、側壁部の奥まった位置にて内面部材と内面連結部材の間に留まる。このように、内面部材連結材に内面部材を挿入するだけで、接着剤を最初に塗布された位置から押し出すことなく所定の位置に留めることができるので、内面部材と内面部材連結材とを確実に接着することができる。これにより、内面部材同士を管路の長手方向に、より確実に連結することができる。
内張り構造の構造説明図であり、既設管路及び内張り構造についてはその長手方向に沿った鉛直断面で切断して示す図である。 図1のA-A断面図である。 図2のB部拡大図である。 管路補強材のみを既設管路の内面に沿って配設した状態を示す、既設管路の長手方向に沿った断面図である。 図1に示す内面部材の正面図である。 図1に示す内面部材連結材の斜視図である。 内面部材連結材に内面部材を挿入している最中の状態を示す斜視図である。 内面部材の正面図であり、内面部材に内面部材連結材が嵌合した状態を示す図である。 既設管路の内面に沿って内面部材が配設される前の状態を示す既設管路の断面図である。 既設管路の内張りが完了した状態を示す既設管路の断面図である。
以下、本発明の一実施形態に係る内面部材連結材が採用された管路の内張り構造について、図面を参照しつつ以下に説明する。なお、本発明に係る管路の内張り構造(内張り構造)は、老朽化した水道管、下水道管、或いは農業用水管などの既設管路の内面を被覆して補強するのに適した内張り構造であるが、新設のこれら管路の内面被覆(二次覆工)をする際にも適用できる技術である。
(内張り構造の構成)
図1は、本発明に係る内張り構造100の構造説明図であり、既設管路P及び内張り構造100についてはその長手方向に沿った鉛直断面で切断して示す図である。また、図2には図1のA-A断面図を、図3には図2のB部拡大図をそれぞれ示す。さらに、図4は、管路補強材1を説明するための、管路補強材1のみを既設管路Pの内面に沿って配設した状態を示す、既設管路Pの長手方向に沿った断面図である。なお、後述するように、既設管路P内に内張り構造100が構築された後に、裏込め充填空間Sに自硬化性充填材99が充填されるのであるが(図10参照)、図1~図3においては自硬化性充填材99が充填される前の状態を示している。
図1~図3に示すように、内張り構造100は、管路補強材1と、嵌合部材4と、内面部材2と、内面部材連結材3と、を有し、既設管路Pの内面に沿った筒状に構成されている。管路補強材1は、中空骨組み状であって、既設管路Pの内面に沿って配設される。嵌合部材4は、管路補強材1の内周側に複数配置される。内面部材2は、複数の嵌合部材4を介して管路補強材1に取り付けられる。
(管路補強材)
図2及び図4に示すように、管路補強材1は、リング状補強部材11と、連結部材12と、を有している。リング状補強部材11は、リング状であって、既設管路Pの長手方向に沿って所定間隔をおいて複数配置される。図3に示すように、リング状補強部材11の内周側には、嵌合部材4を嵌め込むための複数の嵌合部11aが既設管路Pの周方向に等間隔に形成されている。
リング状補強部材11の材質は、コスト面と強度面とから鉄鋼とすることが好ましいが、特に限定するものではなく、炭素鋼、ステンレス鋼、合成樹脂等とすることも可能である。また、リング状補強部材11は、例えば、その周方向に複数分割された円弧状の部材が相互に連結されることで形成されてもよい。
図4に示すように、複数の連結部材12は、リング状補強部材11を互いに連結する。複数の連結部材12でリング状補強部材11を互いに連結することで、管路補強材1は中空円筒状に構成される。
図4に示すように、連結部材12は、パイプ材12cと、連結用ボルト12aと、ナット12bと、を有している。パイプ材12cは、既設管路Pの長手方向において、隣接する2つのリング状補強部材11の間に配置されて、スペーサの役割を担う。連結用ボルト12aの両端には、雄ねじが形成されている。ナット12bは、連結用ボルト12aの各雄ねじにねじ込まれる。
隣接する2つのリング状補強部材11の間に介在するパイプ材12cの内部に連結用ボルト12aを挿入し、その両端の雄ねじ部分にナット12bをねじ込むことによって、連結部材12は、隣接する2つのリング状補強部材11を相互に連結・一体化している。ここで、既設管路Pに曲りや段差があっても、パイプ材12c及び連結用ボルト12aの長さを周方向に適宜変更することにより、それらに対処することが可能である。また、パイプ材12cに代えて、両端の少し中よりまでナット12bを予めねじ込んだ連結用ボルト12aをスペーサとして使用し、別のナット12bとでリング状補強部材11を挟みこむことで連結・一体化してもよい。なお、リング状補強部材11と既設管路Pとの隙間(裏込め充填空間S)には、後述するように施工最終段階において、未硬化状態の自硬化性充填材99が注入される。
(嵌合部材)
図2及び図3に示すように、管路補強材1の内周側には、複数の嵌合部材4が既設管路Pの長手方向に沿って互いに平行に取り付けられている。図3に示すように、嵌合部材4は、その断面形状が上述のリング状補強部材11の嵌合部11aとほぼ同一の角張ったC字形をした一様断面の成形体である。また、嵌合部材4の長手方向の長さは、例えば、5m程度の一定の長さを有する。
管路補強材1に対する嵌合部材4の取り付けは、嵌合部材4の開口部分が既設管路Pの中心側(すなわち既設管路Pの径方向の内側)を向くように、既設管路Pの長手方向に複数設けられているリング状補強部材11の各嵌合部11a内に嵌合部材4を嵌め込むことによって行われる。また、一定の長さを有する嵌合部材4は、既設管路Pの長手方向に複数本が連結されることによって、補修長をカバーしている。すなわち、複数の嵌合部材4が、長手方向に隣接する端面同士を互いに当接させた状態で、連結部材(不図示)によって連結されることにより、全体として既設管路Pの補修長に対応する長さとされ、その全体が管路補強材1に対して取り付けられている。
嵌合部材4の材質は、耐腐食性に優れ、軽量で施工性にも優れ、かつコストも安価なポリエチレン樹脂をはじめとするオレフィン系等の熱可塑性樹脂が好ましいが、不飽和ポリエステル樹脂をはじめとする熱硬化性樹脂や、より強度の高い繊維強化プラスチック、難燃性を有する熱可塑性樹脂、ステンレスをはじめとする金属とすることもできる。
(内面部材)
図2及び図3に示すように、内面部材2は、管路補強材1の内周側において、既設管路Pの長手方向及び周方向に装着された複数の嵌合部材4を介して、管路補強材1に取り付けられている。
内面部材2は、既設管路Pの長手方向に沿って一定の長さ、例えば5m程度の長さを有する。また、一定の長さを有する内面部材2は、既設管路Pの長手方向に複数本が連結されることによって、補修長をカバーしている。すなわち、複数の内面部材2が、長手方向に隣接する端面同士を互いに当接させた状態で、内面部材連結材3によって連結されることにより、全体として既設管路Pの補修長に対応する長さとされ、その全体が嵌合部材4を介して管路補強材1に対して取り付けられている。
図5は、図1に示す内面部材2の正面図である。図3及び図5に示すように、内面部材2は、左右対称の一様断面の形態を有している。図5に示すように、内面部材2は、側壁部22と、凹状被挿入部21と、を有している。側壁部22は、既設管路Pの長手方向に沿って既設管路Pの内面を被覆する。側壁部22は、既設管路Pの周方向における両端部から中央部に向かって、既設管路Pの内面側(図中上側)に弓形に傾斜するように形成されている。
凹状被挿入部21は、既設管路Pの周方向における側壁部22の両端部にそれぞれ設けられている。2つの凹状被挿入部21は、既設管路Pの内面側(径方向の外側)(図中上側)にそれぞれ突出している。凹状被挿入部21は、内面部材2の長手方向に沿って連続して形成されている。
図5に示すように、凹状被挿入部21は、突出部21aと、傾斜部21bと、を有している。突出部21aは、側壁部22の周方向の端部から側壁部22の厚み方向(既設管路Pの径方向)の一方側(既設管路Pの内面側)に突出している。傾斜部21bは、突出部21aの先端から側壁部22に近づくように傾斜して延在している。突出部21aと傾斜部21bと側壁部22とで囲まれた部分が、凹部23を構成している。
凹状被挿入部21の凹部内寸法H2は、内面部材2の長手方向に沿って一様な大きさとなるように形成されている。詳しくは後述するが、凹状被挿入部21には、内面部材連結材3の傾斜部33及び側面部32が挿入される。
図3に示すように、2つの内面部材2の凹状被挿入部21同士(内面部材2の長手方向に沿う縁部同士であって一の内面部材2の既設管路Pの周方向の一端部と当該一の内面部材2に隣接する他の内面部材2の既設管路Pの周方向の他端部)が対の状態で、内面部材2が嵌合部材4の開口部分に挿入されることにより、凹状被挿入部21の傾斜部21bの先端が嵌合部材4の開口部分に係止される。こうして、内面部材2が嵌合部材4を介して管路補強材1に確実に保持された状態となる。
この内面部材2の材質は、上述の嵌合部材4と同様、耐腐食性に優れ、軽量で施工性にも優れ、かつコストも安価なポリエチレン樹脂をはじめとするオレフィン系等の熱可塑性樹脂とすることが好ましいが、不飽和ポリエステル樹脂をはじめとする熱硬化性樹脂や、より強度の高い繊維強化プラスチック、難燃性を有する熱可塑性樹脂、ステンレスをはじめとする金属とすることもできる。なお、内面部材2の材質は、嵌合部材4の材質と同一であることが望ましい。
なお、内面部材2の材質の選択、内面部材2の厚さの決定に際しては、内面部材連結材3の側面部32を凹状被挿入部21に挿入した際に、凹状被挿入部21が押し広がるように、すなわち、凹部内寸法H2が大きくなるように、且つ、側面部32を凹状被挿入部21から引き抜いた際には、凹状被挿入部21の凹部内寸法H2が元の大きさに戻るように、凹状被挿入部21が弾性変形するようにするとよい。
(シール材)
図3に示すように、各嵌合部材4と、各嵌合部材4に取り付けられた2つの内面部材2の相互に当接した凹状被挿入部21との間には、例えば熱可塑性エラストマーや合成ゴム、水膨張性ゴム等からなるシール材5が配置されている。これにより、既設管路Pの周方向に隣接する内面部材2間の水密性を得ることができる。
(内面部材連結材)
図6は、図1に示す内面部材連結材3の斜視図である。図6に示すように、内面部材連結材3は、一定の長さを有する左右対称形態の板状部材であり、長手方向に直交する方向の断面形状がコの字形である。内面部材連結材3は、既設管路Pの長手方向に内面部材2同士を連結するものである。
内面部材連結材3は、壁面部31と、側面部32と、傾斜部33と、を有している。壁面部31は、内面部材2同士が連結された際に、内面部材2の側壁部22に対向する。内面部材連結材3の長手方向における壁面部31の両端31aは、長手方向の壁面部31中央に向かって凹状に湾曲されている。
壁面部31には、内面部材2の側壁部22と壁面部31とを接着する接着剤40が塗布されている。接着剤40は、壁面部31の長手方向の略両端部(所定の位置)にそれぞれ塗布される。
側面部32は、既設管路Pの周方向における壁面部31の両端部にそれぞれ設けられている。2つの側面部32は、既設管路Pの内面側(図中下側)にそれぞれ突出している。側面部32は、内面部材連結材3の長手方向に沿って連続して形成されている。
側面部32は、その長手方向の中央部Cにおいて凸部高さが最大のH1となっている。側面部32は、その長手方向の中央部Cにおける凸部高さH1が、その長手方向に沿って一定の高さH1で所定長さLだけ連続するように形成されている。
傾斜部33は、内面部材連結材3の長手方向における側面部32の両側から長手方向にそれぞれ突出して設けられている。傾斜部33は、その長手方向の端に向かって既設管路Pの内面側(図中下側)に傾斜されている。その傾斜角度は、例えば15°であるが、これに限定されない。
既設管路Pの径方向において、既設管路Pの内面側(図中下側)の傾斜部33の端から、既設管路Pの中心側(図中上側)の壁面部31の表面までの高さは、側面部32の中央部Cにおける凸部高さH1と同じH1である。
傾斜部33及び側面部32は、内面部材2同士が連結される際に、凹状被挿入部21にこの順番でそれぞれ挿入される。
ここで、内面部材連結材3には、ステンレスをはじめとする金属材料の加工品や熱可塑性樹脂の成形品、熱硬化性樹脂(FRPを含む)の成形品などが採用される。
図7は、内面部材連結材3に内面部材2を挿入している最中の状態を示す斜視図である。内面部材連結材3を用いて2本の内面部材2を長手方向に連結するには、まず、一方の内面部材2の端部を持ち上げ、この端部の凹状被挿入部21に内面部材連結材3の一方の傾斜部33を挿入し、さらに、内面部材連結材3の側面部32をその長さの略半分まで挿入して、側面部32と凹状被挿入部21とを密嵌させる。このとき、凹状被挿入部21の長手方向に平行に傾斜部33が挿入され、その後、凹状被挿入部21の長手方向に平行に側面部32が挿入される。傾斜部33は側面部32に対して傾斜しているので、凹状被挿入部21に傾斜部33を挿入するときと、凹状被挿入部21に側面部32を挿入するときとで、内面部材2に対する内面部材連結材3の挿入角度は異なる。
一方の内面部材2に内面部材連結材3を挿入すると、図7に示すように、内面部材2の端部の端面は、側面部32の中央部Cに位置し、一方の内面部材2と内面部材連結材3とが嵌合する。このとき、内面部材連結材3は、作業者に把持されることで、既設管路Pの内面に対して斜めになっており、側面部32の残り略半分と、他方の傾斜部33とが露出した状態になっている。
次に、図7に示すように、他方の内面部材2の端部を持ち上げ、この端部の凹状被挿入部21を、露出している他方の傾斜部33に挿入し、さらに、側面部32の残り略半分に挿入して、側面部32と凹状被挿入部21とを密嵌させる。このとき、傾斜部33の傾斜に沿って凹状被挿入部21が挿入され、その後、側面部32の長手方向に平行に凹状被挿入部21が挿入される。傾斜部33は側面部32に対して傾斜しているので、傾斜部33に凹状被挿入部21を挿入するときと、側面部32に凹状被挿入部21を挿入するときとで、内面部材連結材3に対する内面部材2の挿入角度は異なる。
他方の内面部材2を内面部材連結材3に挿入すると、他方の内面部材2と内面部材連結材3とが嵌合する。そして、双方の内面部材2の端面同士を突き合わせて互いに当接させる。
ここで、凹状被挿入部21を傾斜部33に挿入する際に、傾斜部33の傾斜に沿って凹状被挿入部21を挿入することができる。これにより、一方の内面部材2に挿入され、既設管路Pの内面に対して斜めになっている内面部材連結材3に、他方の内面部材2を挿入する際に、内面部材2の端部を大きく持ち上げて壁面部31及び側面部32と平行にしなくても、内面部材2の端部を少し持ち上げるだけで傾斜部33と平行になり、傾斜部33に内面部材2を容易に挿入することができる。その結果、内面部材2の端部を壁面部31及び側面部32と平行にする場合よりも、内面部材2の端部を持ち上げる範囲が短くなるので、作業者の負担が軽減される。これにより、長手方向に隣接する内面部材2同士を連結する作業を容易にすることができ、その作業に要する時間も短縮することができる。
また、内面部材連結材3の長手方向における壁面部31の両端31aが、長手方向の壁面部31中央に向かって凹状に湾曲されている。これにより、傾斜部33に凹状被挿入部21を挿入する際に、壁面部31の端が内面部材2の側壁部22の端面に干渉するのが抑制される。よって、傾斜部33に凹状被挿入部21をスムーズに挿入することができる。
また、傾斜部33に凹状被挿入部21を挿入するときと、側面部32に凹状被挿入部21を挿入するときとで、内面部材連結材3に対する内面部材2の挿入角度が異なるので、挿入角度を変化させながら内面部材2を挿入する一連の動きにより、側壁部22は壁面部31に覆いかぶさるようにしながら壁面部31と接触する。よって、壁面部31に塗布された所定量の接着剤40は、内面部材2の側壁部22の壁面部31に対向する面によって過度に塗り広げられたり、側壁部22の端部に接触して削ぎ落されることなく、側壁部22の奥まった位置にて内面部材2と内面連結部材3との間に留まる。このように、内面部材連結材3に他方の内面部材2を挿入するだけで、接着剤40を最初に塗布された位置から押し出すことなく所定の位置に留めることができるので、内面部材2と内面部材連結材3とを確実に接着することができる。一方の内面部材2に内面部材連結材3を挿入する際も同様である。以上のようにして、内面部材連結材3により、内面部材2同士が既設管路Pの長手方向に確実に連結される。
ここで、凹状被挿入部21の凹部内寸法H2(図5参照)は、内面部材連結材3の長手方向の中央部Cにおける凸部高さH1(図6参照)よりもわずかに小さくされている。
図8は、内面部材2の正面図であり、内面部材2に内面部材連結材3が嵌合した状態を示す図である。図8に示すように、2本の内面部材2を長手方向に連結した際に、内面部材連結材3の側面部32が内面部材2の凹状被挿入部21を押し広げる。これにより、側面部32の凸部高さが最大となる長手方向の中央部Cと凹状被挿入部21の内側との接触部Yにおいて摩擦力が大きくなる、また、内面部材連結材3を内面部材2に挿入していくと、内面部材2の側壁部22の弓形に湾曲した中央部が内面部材連結材3の壁面部31に押し付けられる。これにより、内面部材連結材3の壁面部31と内面部材2の側壁部22との接触部Zにおいて摩擦力が大きくなる。これらによって、内面部材2と内面部材連結材3とは相互に強く連結される。
なお、2つの内面部材2の長手方向の端面同士が互いに当接した際に、内面部材2の凹状被挿入部21と内面部材連結材3の側面部32とが密嵌するように、凹状被挿入部21の凹部内寸法H2、及び側面部32の凸部高さH1が決定される。すなわち、凹状被挿入部21の凹部内寸法H2、及び側面部32の凸部高さH1は、内面部材2及び内面部材連結材3の材質、厚み、内面部材2の凹状被挿入部21の弾性変形の程度などを考慮して決定される。
(内張り構造の敷設方法)
次に、内張り構造100を既設管路P内に敷設する方法について説明する。図9は、既設管路Pの内面に沿って内面部材2が配設される前の状態を示す既設管路Pの断面図である。また、図10は、既設管路Pの内張りが完了した状態を示す既設管路Pの断面図である。
まず、施工に際して、既設管路Pの上流側に例えば堰(不図示)を設置する。又は、バイパスを配置して水替えを行うなどの手法により、既設管路Pで人が作業できる環境を作る。そして、管路補強材1を既設管路Pの内面に沿って配設する。管路補強材1を構成するリング状補強部材11は、通常、複数に分割された弧状部材を既設管路P内で組み立てることで形成される。そして、一部又は全ての部材が組み立てられたリング状補強部材11を、連結部材12により既設管路Pの長手方向に複数個結合して筒状の管路補強材1を得る。
管路補強材1の組立が完了した後、管路補強材1を構成するリング状補強部材11の各嵌合部11aに嵌合部材4をそれぞれ嵌め込む。嵌合部材4をリング状補強部材11に嵌め込んだ状態を図9に断面図で示す。次いで、その嵌合部材4に対して内面部材2を対にして嵌合させる。内面部材2は、前記した方法によって内面部材連結材3を用いて連結し、その長手方向に連続体とする。内面部材2を嵌合部材4に対して嵌合させた状態を図1及び図2に断面図で示している。なお、本実施形態においては、必ずしも嵌合部材4を用いる必要はなく、管路補強材1を構成するリング状補強部材11に対して内面部材2を直接、嵌合により取り付けてもよい。
そして、図1及び図2に示す内面部材2を管路補強材1に取り付けた状態から、内面部材2と既設管路Pとの間に自硬化性充填材99を注入してこれらの間で硬化させる。自硬化性充填材99を注入した最終的な構造を、図10に断面図で示す。自硬化性充填材99としては、例えばセメントミルク、モルタル、コンクリート等のセメント系材料、あるいは不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂などを用いることができ、要求性能やコストによって適宜に選択される。自硬化性充填材99の注入に際しては、既設管路Pの端部に妻型枠などを設置して注入してもよいし、内面部材2に注入口を設けて注入してもよい。
(効果)
以上に述べたように、本実施形態に係る内面部材連結材3及び内張り構造100によれば、内面部材連結材3の傾斜部33が、既設管路Pの長手方向の端に向かって既設管路Pの内面側に傾斜されている。よって、内面部材2の凹状被挿入部21を傾斜部33に挿入する際に、傾斜部33の傾斜に沿って凹状被挿入部21を挿入することができる。これにより、一方の内面部材2に挿入され、既設管路Pの内面に対して斜めになっている内面部材連結材3に、他方の内面部材2を挿入する際に、内面部材2の端部を大きく持ち上げて壁面部31及び側面部32と平行にしなくても、内面部材2の端部を少し持ち上げるだけで傾斜部33と平行になり、傾斜部33に凹状被挿入部21を容易に挿入することができる。その結果、内面部材2の端部を内面部材連結材3の壁面部31及び側面部32と平行にする場合よりも、内面部材2の端部を持ち上げる範囲が短くなるので、作業者の負担が軽減される。これにより、長手方向に隣接する内面部材2同士を連結する作業を容易にすることができ、その作業に要する時間も短縮することができる。
また、内面部材連結材3の長手方向における壁面部31の両端31aが、長手方向の壁面部31中央に向かって凹状に湾曲されている。これにより、傾斜部33に凹状被挿入部21を挿入する際に、壁面部31の端が内面部材2の側壁部22の端面に干渉するのが抑制される。よって、傾斜部33に凹状被挿入部21をスムーズに挿入することができる。
また、傾斜部33に凹状被挿入部21を挿入するときと、側面部32に凹状被挿入部21を挿入するときとで、内面部材連結材3に対する内面部材2の挿入角度が異なるので、挿入角度を変化させながら内面部材2を挿入する一連の動きにより、側壁部22は壁面部31に覆いかぶさるようにしながら壁面部31と接触する。よって、壁面部31に塗布された所定量の接着剤40は、内面部材2の側壁部22の壁面部31に対向する面によって過度に塗り広げられたり、側壁部22の端部に接触して削ぎ落されることなく、側壁部22の奥まった位置にて内面部材2と内面連結部材3との間に留まる。このように、内面部材連結材3に内面部材2を挿入するだけで、接着剤40を最初に塗布された位置から押し出すことなく所定の位置に留めることができるので、内面部材2と内面部材連結材3とを確実に接着することができる。これにより、内面部材2同士を既設管路Pの長手方向に、より確実に連結することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、具体的構成などは、適宜設計変更可能である。また、発明の実施の形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
1 管路補強材
2 内面部材
3 内面部材連結材
4 嵌合部材
5 シール材
11 リング状補強部材
11a 嵌合部
12 連結部材
12a 連結用ボルト
12b ナット
12c パイプ材
21 凹状被挿入部
21a 突出部
21b 傾斜部
22 側壁部
23 凹部
31 壁面部
32 側面部
33 傾斜部
40 接着剤
99 自硬化性充填材
100 内張り構造

Claims (4)

  1. 管路の内面に沿って配設される管路補強材の内周側に取り付けられる内面部材同士を、前記管路の長手方向に連結する内面部材連結材において、
    前記内面部材は、
    前記長手方向に沿って前記管路の前記内面を被覆する側壁部と、
    前記管路の周方向における前記側壁部の両端部にそれぞれ設けられて、前記管路の前記内面側にそれぞれ突出し、前記長手方向に沿って連続して形成された凹状被挿入部と、
    を有し、
    前記内面部材同士が連結された際に前記側壁部に対向する壁面部と、
    前記周方向における前記壁面部の両端部にそれぞれ設けられて、前記内面側にそれぞれ突出し、前記長手方向に沿って連続して形成されて、前記凹状被挿入部に挿入される側面部と、
    前記長手方向における前記側面部の両側から前記長手方向にそれぞれ突出して設けられた傾斜部と、
    を有し、
    前記傾斜部は、前記長手方向の端に向かって前記管路の前記内面側に傾斜されていることを特徴とする内面部材連結材。
  2. 前記長手方向における前記壁面部の両端は、前記長手方向の前記壁面部中央に向かって凹状に湾曲されていることを特徴とする請求項1に記載の内面部材連結材。
  3. 請求項1又は2に記載の内面部材連結材と、
    前記内面部材と、
    を有し、
    前記内面部材連結材の側面部及び傾斜部が前記内面部材の凹状被挿入部に挿入され、前記側面部と前記凹状被挿入部とが密嵌していることを特徴とする、管路の内張り構造。
  4. 管路の内面に沿って配設される管路補強材の内周側に取り付けられる内面部材同士を、請求項1又は2に記載の内面部材連結部材で、前記管路の長手方向に連結する連結ステップを有する管路の内張り方法であって、
    前記内面部材連結部材の前記壁面部の所定の位置に接着剤を塗布する塗布ステップを有し、
    前記連結ステップでは、前記塗布ステップの後に、前記内面部材連結部材の前記傾斜部及び前記側面部を前記内面部材の前記凹状被挿入部に挿入角度をそれぞれ変化させながら挿入することで、前記内面部材と前記内面部材連結材とを連結することを、一対の前記内面部材の各々に対して行うことを特徴とする、管路の内張り方法。
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