JP2023061543A - カチオン硬化型エポキシ樹脂組成物及びその硬化方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】光学部品の接着剤として適する粘度と光透過性を有しつつ、硬化温度が100℃でも高いガラス転移点となる硬化物が得られるカチオン硬化型エポキシ樹脂接着剤、及びその硬化方法を提供する。
【解決手段】脂環式エポキシ樹脂と、ポリビニルアセタール樹脂と、重合開始剤と、を含み、前記エポキシ樹脂がシクロアルケンオキサイド骨格を有するエポキシ樹脂及び脂環族ポリグリシジルエーテル含み、前記重合開始剤が光カチオン重合開始剤及び熱カチオン重合開始剤を含み、E型粘度計で測定した粘度が5~15Pa・sであることを特徴とするカチオン硬化型樹脂組成物である。
【選択図】なし

Description

本発明は、光カチオン重合及び熱カチオン重合の併用により硬化させるカチオン硬化型エポキシ樹脂組成物、及びその硬化方法に関する。
従来から光学部品の接着には透明性や速硬化性の要求から、紫外線硬化型接着剤が広く用いられている。紫外線硬化型接着剤としては主にラジカル硬化型のアクリル系と、カチオン硬化型のエポキシ系があるが、前者は空気中の酸素による重合阻害を受けること、およびエステル基が加水分解することにより接着力が低下するという長期信頼性の面で課題があり、信頼性を重要視される分野ではエポキシ系の紫外線硬化型接着剤が広く用いられるようになっている。
信頼性を要求される分野としては、例えば光通信分野で使用される光部品や光ファイバーの固定があり、具体的には光学レンズの固定や、光デバイスパッケージの封止、光ファイバーとフェルールの固定等が挙げられる。特に光デバイスであるレーザーモジュールでは、レーザー光源から出射されたレーザー光を平行光に変換、集光するレンズの固定で、近年、樹脂接着剤が使用されるようになってきている。
この分野では、基板上に光学部品が高密度実装されているため、熱硬化させる際に隣接する光学部品に接着剤が流れ出すことを防ぐため、接着剤を塗布後に一旦紫外線硬化させ、その後に熱硬化させる方法も採用されている。こうした接着剤としては、例えばビスフェノール骨格を有するエポキシ樹脂、脂肪族ポリエーテル骨格を有するエポキシ樹脂、希釈性モノマー、光及び熱カチオン重合開始剤、シランカップリング剤、疎水性及び親水性シリカ粒子を含む組成物が提案されている(特許文献1)。しかしながらこの組成物は、熱硬化に必要な温度が100℃では低すぎ、十分な硬化のためには110~120℃の温度が必要であり、耐熱性が十分でない光デバイスを固定するには改善の余地があった。
特許6569454号公報
本発明が解決しようとする課題は、光学部品の接着剤として適する粘度と光透過性を有しつつ、硬化温度が100℃でも高いガラス転移点となる硬化物が得られるカチオン硬化型エポキシ樹脂接着剤、及びその硬化方法を提供することにある。
上記課題を解決するため請求項1記載の発明は、脂環式エポキシ樹脂(A)と、ポリビニルアセタール樹脂(B)と、重合開始剤(C)と、を含み、前記(A)が脂環族ポリグリシジルエーテル(a1)及びシクロアルケンオキサイド骨格を有するエポキシ樹脂(a2)含み、前記(C)が光カチオン重合開始剤(c1)及び熱カチオン重合開始剤(c2)を含み、E型粘度計でコーン角3°、R17.65のローターを用い1rpmでの粘度が5~15Pa・sであることを特徴とするカチオン硬化型樹脂組成物を提供する。
また請求項2記載の発明は、前記(B)がポリビニルブチラール樹脂であることを特徴とする請求項1記載のカチオン硬化型樹脂組成物を提供する。
また請求項3記載の発明は、前記(c2)が芳香族スルホニウム塩及び/又は4級アンモニウム塩であることを特徴とする請求項1又は2記載のカチオン硬化型樹脂組成物を提供する。
また請求項4記載の発明は、光学部品又は光学装置用の接着剤であることを特徴とする請求項1~3いずれか記載のカチオン硬化型樹脂組成物を提供する。
また請求項5記載の発明は、請求項1~4いずれか記載のカチオン硬化型樹脂組成物を用い、光硬化後に熱硬化を行うことを特徴とする硬化方法を提供する。
本発明のカチオン硬化型エポキシ樹脂組成物は、作業性に優れる粘度と光透過性を有しつつ、硬化温度が100℃でも高いガラス転移点(以下Tgという)となる硬化物が得られるため、光学部品用の接着剤として有用である。
以下本発明について詳細に説明する。
本発明の組成物は、脂環式エポキシ樹脂(A)と、ポリビニルアセタール樹脂(B)と、重合開始剤(C)とから成る。
本発明に使用される脂環式エポキシ樹脂(A)は、カチオン重合開始剤によって開環し架橋構造となるエポキシ基を有する耐熱性、可撓性に優れる透明性の高い主要構成樹脂であり、脂環族ポリグリシジルエーテル(a1)及びシクロアルケンオキサイド骨格を有するエポキシ樹脂(a2)を少なくとも含む。
前記(a1)はフェニルグリシジルエーテルのベンゼン環に水素添加(以下水添という)することにより得られ、代表例としてはビスフェノール型エポキシを水添したエポキシ樹脂等を挙げることができる。低粘度で耐候性が良好で、低温硬化性にも優れる樹脂であり、例えば水添ビスフェノールA型エポキシ、水添ビスフェノールF型エポキシ、水添ビスフェノールE型エポキシ、及びこれらのアルキレンオキサイド付加物等が挙げられ、単独あるいは2種類以上を組み合わせて使用することができる。常温で液状が好ましく、またエポキシ当量は180~220が好ましく、190~210が更に好ましい。これらの中では入手性に優れ汎用性の高い、水添ビスフェノールA型エポキシが好ましい。
一方、前記(a2)は脂環骨格に直接エポキシ基が配置された構造で、カチオン触媒と良好な反応性を有し、接着性と硬化性が良好で、低温硬化性にも優れる樹脂である。硬化性に優れるので、硬化後に硬化物に残存する未硬化物の量を減らすことができ、また高温高湿環境下でも収縮応力の増加を抑えることができるため、結果として耐高温高湿性を向上させることができる。常温で液状が好ましく、また反応性の点でエポキシ基は2官能以上であることが好ましい。2官能以上の(a2)としては、例えば3′,4′-エポキシシクロヘキシルメチル3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシルレート、3,4,3’,4’-ジエポキシビシクロヘキサン、ε-カプロラクトン変性3’,4’-エポキシシクロヘキシルメチル3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)などが挙げられ、単独あるいは2種類以上を組み合わせて使用することができる。これらの中では、低粘度で架橋密度の高い硬化物が得られる3′,4′-エポキシシクロヘキシルメチル3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシルレートが好ましい。
前記(a1)及び(a2)の合計配合量は、(A)の配合量全量に対し70~100重量%が好ましく、80~100重量%が更に好ましい。70重量%以上とすることで十分な硬化性と高いTgを確保することができる。
前記(a1)および(a2)の配合比率としては、(a1):(a2)=1:9~9:1が好ましく、2:8~8:2が更に好ましい。この範囲とすることで、低温での硬化性高いTgのバランスが取れた組成物とすることができる。また(a1)及び(a2)に加え、組成物の粘度を調整する反応性希釈剤として、単官能あるいは2官能の直鎖脂肪族骨格、分岐脂肪族骨格などのエポキシ樹脂を配合しても良い。
本発明に使用されるポリビニルアセタール樹脂(B)は、光透過性を損なうことなく、作業性が良好な範囲に組成物の粘度を調整する目的で配合し、例えばポリビニルブチラール等が挙げられる。ポリビニルアルコールにアルデヒドを反応させてアセタール化した樹脂で、可撓性を有するため、硬くて脆いエポキシ樹脂の単独硬化物に対し耐衝撃性を付与できる。他の増粘剤、例えば乾式シリカ等を使用すると光透過性を低下させるおそれがあり、またチクソ特性にも大きな影響を与える場合がある。
前記(B)の配合比率はその分子量により異なるため、組成物の粘度を勘案しながら配合量を決める必要がある。例えば分子量が15,000~20,000程度の場合は、固形分全量に対し2~12重量%が好ましく、5~10重量%が更に好ましい。2重量%以上とすることで十分な粘度調整効果を得ることができ、12重量%以下とすることで十分な作業性を確保できる。更に分子量の大きい(B)を使用する場合は、上記よりも配合量を少なくすることができるが、配合量の変動により粘度のブレが大きくなる傾向があるため、比較的分子量が小さいグレードを選定することが好ましい。市販品ではエスレックBL-10、BL-1、BL-1H(商品名:積水化学工業社製)等が挙げられる。
本発明に使用される重合開始剤(C)は、光及び熱重合反応の開始物質として、光カチオン重合開始剤(c1)及び熱カチオン重合開始剤(c2)を含む。
前記(c1)は、可視光線、紫外線、電子線などの活性エネルギー線の照射によってカチオンイオンを発生する開始剤で、例えばアンチモン、リン、イオウ、窒素、ヨウ素の芳香族有機原子陽イオンと、FG、FGa、BF 、PF 、SbF 、(CPF 等の陰イオン等で構成されるオニウム塩である。具体的には芳香族ジアゾニウム塩、芳香族スルホニウム塩、芳香族ヨードニウム塩等があり、単独あるいは2種以上を組み合わせて使用できる。これらの中では毒性が低く、モノマーへの溶解性と光感度に優れる、芳香族トリアリールスルホニウム塩系が好適である。
前記(c1)成分の配合量は、(A)100重量部に対し0.1~5重量部が好ましく、0.3~3重量部が更に好ましく、0.5~2重量部が特に好ましい。この範囲内とすることで、十分な光硬化性と保存安定性を確保することができる。市販品ではCPI-100シリーズ、200シリーズ、300シリーズ(商品名:いずれもサンアプロ社製)等がある。特にi線(365nm)に高感度で非アンチモン系のCPI-310FGが硬化物の着色が無く好ましい。
前記(c2)は、加熱によりカチオンイオンを発生する開始剤で、例えば、窒素のオニウム塩、イオウのオニウム塩、リンのオニウム塩、ヨードのオニウム塩等が挙げられる。これらオニウム塩の陰イオン成分として、例えば、SbF 、SbF 、AsF 、B(C ,PF 等が挙げられ、(c1)成分として用いることができる場合もある。具体的には4級アンモニウム塩型化合物、スルホニウム塩型化合物、ホスホニウム塩型化合物、ヨードニウム塩型化合物等があり、単独あるいは2種類以上を組み合わせて使用することができる。これらの中では低温硬化性が良好な点で、リン系芳香族スルホニウム塩型化合物、ホウ素系芳香族スルホニウム塩型化合物、及び4級アンモニウム塩型化合物が好ましい。
前記(A)に対する(c2)の溶解性が低い場合は、(c2)を一旦溶剤に溶かしてから配合することが好ましい。溶剤として、例えばγブチロラクトン等が挙げられるが、溶剤(c2)の良溶媒であり、(A)を含む他の成分との相溶性が良好であれば特に限定されず、γブチロラクトン以外の溶媒であってもよい。また安定剤等の添加剤を加えても良い。
前記(c2)の配合量は、(A)100重量部に対し0.1~3重量部が好ましく、0.3~2重量部が更に好ましく、0.5~1.5重量部が特に好ましい。この範囲内とすることで、十分な熱硬化性と保存安定性を確保することができる。市販品ではTA-100(商品名:サンアプロ社製、芳香族スルホニウム塩系化合物)、CXC-1612及びCXC-1821(いずれも商品名:KING INDUSTRIES社製、4級アンモニウム塩型化合物)等が挙げられる。
前記(c1)と(c2)の合計である(C)の配合量は、(A)100重量部に対し0.3~8重量部が好ましく、0.5~5重量部が更に好ましく、1~3重量部が特に好ましい。この範囲内とすることで、十分な低温硬化性と保存安定性を確保することができる。また(c1)と(c2)の配合比率は、(c2)/(c1)=0.95~0.3が好ましく、0.9~0.5が更に好ましく、0.85~0.65が特に好ましい。(c2)の配合量を(c1)よりも少なくすることで、光照射時に(c1)から発生する光酸によって(c2)が開裂するリスクを低減でき、結果として光学部品の固定精度を維持できる。
本発明では更にシランカップリング剤(D)を含むことが好ましい。(D)を配合することにより、耐熱性及び被着体との接着性をより向上させることが可能となる。(D)は分子内に有機材料及び無機材料と結合する官能基を併せ持つ構造であり、有機材料と反応する官能基としては、例えばビニル基、エポキシ基、アミノ基、メタクリル基、メルカプト基などが挙げられ、無機材料とは加水分解性シリル基が反応する。
前記(D)としては、(A)との相溶性が良好なエポキシ官能基を有するタイプが好ましく、またイソシアヌレート骨格を有するタイプも、接着力及び耐熱性の向上に効果が大きく好ましい。前者の市販品としてはGLYMO(商品名:エボニックインダストリーズ社製、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン)があり、後者の市販品としてはKBM9659(商品名:信越化学社製、トリス(-トリメトキシシリルプロピル)イソシアヌレート)等が挙げられる。
前記(D)の配合量としては、(A)100重量部に対し0.5~8重量部であることが好ましく、1~5重量部であることが更に好ましい。この範囲内とすることで耐熱性の向上や、被着体との接着強度をバランス良く向上させることができる。
上記のほか、本組成物の性能を損なわない範囲で、必要により酸化防止剤、光増感剤、粘着付与剤、レベリング剤、消泡剤、硬化促進剤、着色剤、増粘剤、難燃剤、無機フィラー、有機微粒子等を配合することが出来る。
前記酸化防止剤は、配合することにより硬化後の皮膜物性劣化を防止することができる。酸化防止剤としてはフェノール系、リン系、フェノールリン系、硫黄系などが挙げられ、単独あるいは2種以上を組み合わせて使用することができる。酸化防止剤の配合量としては、全固形分に対し5重量%以下が好ましく、2重量%以下が更に好ましい。市販品ではスミライザーGP(商品名:住友化学社製、フェノールリン系)等が挙げられる。
本発明の光カチオン硬化型エポキシ樹脂組成物の、E型粘度計でコーン角3°、R17.65のローターを用い1rpmでの粘度は5.0~15Pa・sであり、5.5~12Pa・sが好ましく、6.0~10Pa・sが更に好ましい。この範囲とすることにより、塗布時に十分な濡れ性を確保できると共に、熱硬化時でも流れ出さずに光学部品の精密な固定や周囲の汚染を防ぐことができる。
本発明のカチオン硬化型エポキシ樹脂組成物を用い、光デバイスを固定する場合の使用方法としては、先ず実装基板を準備し、光デバイスを固定する所定の位置に本組成物を塗布した後、光デバイスを載置する。その後、紫外線を照射して光デバイスを仮固定し、徐冷して熱歪を解放させた後、更に熱硬化させる。熱硬化条件は95~120℃で1~3時間であるが、本組成物の場合は100℃でも十分な硬化が可能であり、硬化物のTgも130℃以上を確保できるため、耐熱性が十分でない光デバイスを固定するのに好適である。また硬化温度を高くすることで、更に硬化度を上げ、硬化物のTgをより高くすることも可能である。硬化物のTgは130℃以上が好ましく、140℃以上が更に好ましく、150℃以上が特に好ましい。
本発明のカチオン硬化型エポキシ樹脂組成物を光硬化させる際の光源としては公知のもので良く、例えば低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、カーボンアーク灯、キセノンランプ、メタルハライドランプ、LEDランプ、無電極紫外線ランプなどがあげられる。また硬化条件としては無電極紫外線ランプを用いた場合で、50mW/cm~500mW/cmの照射強度で、積算光量として1,000~10,000mJ/cmが例示される。
以下,実施例及び比較例にて本出願に係るカチオン硬化型エポキシ樹脂組成物について具体的に説明するが、具体例を示すものであって特にこれらに限定するものではない。なお表記が無い場合、室温は25℃相対湿度65%の条件で測定を行った。また配合表の単位は重量部とする。
実施例1~6
遮光ビンに(a1)としてYX8000(商品名:三菱化学社製、水添ビスフェノールAエポキシ、エポキシ当量205)を、(a2)としてセロキサイド2021P(商品名:ダイセル社製、3′,4′-エポキシシクロヘキシルメチル3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート)を、(B)としてエスレックBL-10(商品名:積水化学工業社製、ポリビニルブチラール)を、(c1)としてCPI-310FG(商品名:サンアプロ社製、トリアリールスルホニウム-テトラキスペンタフルオロフェニルガレイト)を、(c2)としてTA-100(商品名:サンアプロ社製、芳香族スルホニウム塩系化合物)及びCXC-1821(商品名:KING INDUSTRIES社製、ヘキサフルオロアンチモン酸の4級アンモニウム)を、(D)としてGLYMO(商品名:エボニックインダストリーズ社製、3-グリシドキシプロピルトリエトキシシラン)及びKBM9659(商品名:信越化学社製、トリス-(トリエトキシシリルプロピル)イソシアヌレート)を、エポキシ樹脂としてYL980(商品名:三菱化学社製、ビスフェノールAエポキシ樹脂、エポキシ当量180~190)を、酸化防止剤としてスミライザーGP(商品名:住友化学社製、フェノールリン系)を、表1に示す量入れ、撹拌脱泡器を用いて均一になるまで撹拌して実施例1~6のカチオン硬化型エポキシ樹脂組成物を得た。なおCXC-1821は予めγ-ブチルラクトンに溶解(配合比率1:1)して用いた。
比較例1~7
実施例で用いた材料の他、エポキシ樹脂としてED503(商品名:ADEKA社製、1,6-ヘキサンジオールジグリシジルエーテル)を、フィラーとしてRY200S(商品名:日本アエロジル社製、疎水性フュームドシリカ)を表2に示す量入れ、撹拌脱泡器を用いて均一になるまで撹拌して比較例1~7の光カチオン硬化型エポキシ樹脂組成物を得た。
Figure 2023061543000001
Figure 2023061543000002
評価項目及び評価方法
Tg:5mm×40mm×t0.5mmのシリコーン型に樹脂組成物を流し込み、離型フィルムを重ねた上からFusionD bulbで100mW/cm2、6000mJ/cm2の条件で硬化させ、型から取り出した試験体を100℃の恒温槽で3時間加熱処理を行ったものをサンプルとした。得られたサンプルを、TAインスツルメント社製の動的粘弾性測定装置Q800を用いて常温から200℃までを昇温速度3℃/分、周波数1Hzの条件で引張試験を行い、貯蔵弾性率と損失弾性率を求め、得られたTanΔの極大点における温度をガラス転移温度とし、150℃以上を◎、130℃以上~150℃未満を〇、130℃未満を×とした。
硬化性: 示差走査熱量計を用い、各樹脂組成物を100℃で3時間保持した際の、硬化前の樹脂の総発熱量Aと、硬化後の樹脂の総発熱量Bを測定した。
反応率=(A-B)/A×100で算出し、反応率が95%超を〇、90~95%を△、90%未満を×とした。
粘度:東機産業製のE型粘度計RE-215Rを用い、コーン角3°R17.65で25±1℃、回転数1rpmで測定し、5~15Pa・Sを〇、この範囲から外れる場合を×とした。
透過率:2枚の白板ガラスS1126(商品名:松浪硝子工業社製)で樹脂組成物を100μmの厚みとなるように挟み、Fusion D bulbで100mW/cm2、6000mJ/cm2の条件で硬化させ、試験体を100℃の恒温槽で3時間加熱処理を行ったものをサンプルとした。東洋精機製作所製のヘイズメーターHaze-GARD2を用いJISK7361-1に準拠して全光線透過率を測定し、80%以上を〇、80%未満を×とした。
作業性:白板ガラスS1126(商品名:松浪硝子工業社製)サイズ76mm×26mm、厚み1mm上に、スポイトで樹脂組成物を1滴(約0.5g)滴下し、25℃環境下で1分放置後に、滴下直後からの面積の増加率が10%以下である場合を〇、10%超或いは粘度が高すぎて吐出性が劣る場合を×とした。
評価結果
実施例の評価結果を表3、比較例の評価結果を表4に示す。
Figure 2023061543000003
Figure 2023061543000004
実施例の樹脂組成物は、Tg、硬化性、粘度、透過率、作業性いずれの評価も良好な結果であった。
一方、(a2)の代わりに脂肪族ジグリシジルエーテルを用いた比較例1はTgが低く硬化性も劣り、(a1)を単独で配合した比較例2はTgが低く、(a2)の代わりに水添をしていないビスフェノールA型エポキシを用いた比較例3は硬化性が十分ではなかった。また粘度が下限及び上限から外れている比較例4及び5は作業性が劣り、(B)の代わりに無機フィラーを用いた比較例6は透過率が低く、更に(a1)の代わりに水添をしていないビスフェノールA型エポキシを用いた比較例3は硬化性が劣っており、いずれも本願発明に適さないものであった。

Claims (5)

  1. 脂環式エポキシ樹脂(A)と、ポリビニルアセタール樹脂(B)と、重合開始剤(C)と、を含み、前記(A)が脂環族ポリグリシジルエーテル(a1)及びシクロアルケンオキサイド骨格を有するエポキシ樹脂(a2)含み、前記(C)が光カチオン重合開始剤(c1)及び熱カチオン重合開始剤(c2)を含み、E型粘度計でコーン角3°、R17.65のローターを用い1rpmでの粘度が5~15Pa・sであることを特徴とするカチオン硬化型樹脂組成物。
  2. 前記(B)がポリビニルブチラール樹脂であることを特徴とする請求項1記載のカチオン硬化型樹脂組成物。
  3. 前記(c2)が芳香族スルホニウム塩及び/又は4級アンモニウム塩であることを特徴とする請求項1又は2記載のカチオン硬化型樹脂組成物。
  4. 光学部品又は光学装置用の接着剤であることを特徴とする請求項1~3いずれか記載のカチオン硬化型樹脂組成物。
  5. 請求項1~4いずれか記載のカチオン硬化型樹脂組成物を用い、光硬化後に熱硬化を行うことを特徴とする硬化方法。
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