JP2023060662A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】環境温度が上昇しても、装置のダウンタイムの発生を抑制できる構成を提供する。【解決手段】システムコントローラは、第1駆動シーケンスと第2駆動シーケンスを実行可能である。第2駆動シーケンスは、現像モータを第1駆動シーケンスにおける第1の速度よりも遅い第2の速度で駆動し、且つ、現像モータに印加する駆動電流が、第1駆動シーケンスにおける駆動電流よりも大きい。システムコントローラは、画像形成装置の電源ON時、或いは、画像形成を待機する待機状態よりも消費電力が低いスリープ状態から待機状態への復帰時に、環境センサにより検知された温度が所定温度以上であるか否かを判断する。所定温度以上である場合には第2駆動シーケンスを実行してから待機状態に移行する。所定温度未満である場合には第2駆動シーケンスを実行せずに待機状態に移行する。【選択図】図6
Description
本発明は、複写機、プリンタ、ファクシミリ、これらの複数の機能を有する複合機などの画像形成装置に関する。
画像形成装置として、省エネルギー化のために、トナーの融点を低くすることで、記録材上のトナー像を記録材に定着させる定着温度を低くする構成が提案されている(特許文献1)。
トナーの融点を低くした場合、画像形成装置の周囲の環境温度の上昇により、感光ドラムなどの像担持体にトナー像を現像する現像装置周辺の温度が上昇すると、現像装置内のトナーを含む現像剤が溶融し易くなる。現像装置内の現像剤が溶融した場合、現像装置内に現像剤の凝集塊が発生し、現像装置内で現像剤を攪拌搬送する搬送部材の負荷が大きくなってしまう。そして、搬送部材の負荷が大きくなると、搬送部材を駆動するモータにエラーが発生し、装置のダウンタイムが生じる虞がある。
本発明は、環境温度が上昇しても、装置のダウンタイムの発生を抑制できる構成を提供することを目的とする。
本発明の画像形成装置は、静電潜像を担持する像担持体と、現像剤を収容する現像容器と、前記現像容器内の現像剤を攪拌搬送する搬送部材と、前記現像容器内の現像剤を担持して前記像担持体と対向する位置に搬送し、前記像担持体上の静電潜像を現像剤により現像する現像剤担持体と、を有する現像装置と、前記搬送部材を駆動するモータと、画像形成装置の周囲の環境温度を検知する温度検知センサと、前記モータを制御する制御部と、を備え、前記制御部は、画像形成時に前記モータを第1の速度で駆動する第1駆動シーケンスと、前記モータを前記第1の速度よりも遅い第2の速度で駆動し、且つ、前記モータに印加する駆動電流が、前記第1駆動シーケンスにおいて前記モータに印加する駆動電流よりも大きい第2駆動シーケンスとを実行可能であり、前記画像形成装置の電源ON時、或いは、画像形成を待機する待機状態よりも消費電力が低いスリープ状態から前記待機状態への復帰時に、前記温度検知センサにより検知された温度が所定温度以上である場合には前記第2駆動シーケンスを実行してから前記待機状態に移行し、前記温度検知センサにより検知された温度が所定温度未満である場合には前記第2駆動シーケンスを実行せずに前記待機状態に移行することを特徴とする。
本発明によれば、環境温度が上昇しても、装置のダウンタイムの発生を抑制できる。
<第1の実施形態>
第1の実施形態について、図1ないし図8を用いて説明する。画像形成装置、特にオフィス向けの電子写真方式の画像形成装置では、感光体および現像装置を有する画像形成部の下側にレーザスキャナなどから成る露光装置を有する下面露光方式が用いられることがある。下面露光方式の場合、感光体表面の静電潜像に現像装置よりトナーを含む現像剤が供給され形成された画像を感光体上部に配置される中間転写体に転写する。このような下面露光方式の構成において、感光体下部に感光体ヒータを配置すれば、例えば露光装置の照射光を通過させるための空間を利用して自然対流による感光体の加熱効果を期待できる可能性がある。以下に示す実施形態では、下面露光方式の画像形成装置を例として、感光体を加熱するヒータを配置する構成を説明する。
第1の実施形態について、図1ないし図8を用いて説明する。画像形成装置、特にオフィス向けの電子写真方式の画像形成装置では、感光体および現像装置を有する画像形成部の下側にレーザスキャナなどから成る露光装置を有する下面露光方式が用いられることがある。下面露光方式の場合、感光体表面の静電潜像に現像装置よりトナーを含む現像剤が供給され形成された画像を感光体上部に配置される中間転写体に転写する。このような下面露光方式の構成において、感光体下部に感光体ヒータを配置すれば、例えば露光装置の照射光を通過させるための空間を利用して自然対流による感光体の加熱効果を期待できる可能性がある。以下に示す実施形態では、下面露光方式の画像形成装置を例として、感光体を加熱するヒータを配置する構成を説明する。
[画像形成装置]
本実施形態では、カラー画像を形成する画像形成装置100の構成を例示する。カラー画像形成装置100の構成は、主に、複数の画像形成部200を並べて配置したタンデム方式と円筒状に配置したロータリー方式に分類できる。また、転写方式から見ると、感光体から直接、記録材としてのシート(例えば、用紙、プラスチックシートなど)にトナー像を転写する直接転写方式と、一旦、中間転写体に転写した後、シートに転写する中間転写方式がある。
本実施形態では、カラー画像を形成する画像形成装置100の構成を例示する。カラー画像形成装置100の構成は、主に、複数の画像形成部200を並べて配置したタンデム方式と円筒状に配置したロータリー方式に分類できる。また、転写方式から見ると、感光体から直接、記録材としてのシート(例えば、用紙、プラスチックシートなど)にトナー像を転写する直接転写方式と、一旦、中間転写体に転写した後、シートに転写する中間転写方式がある。
図1は、中間転写体としての中間転写ベルト506を中心として4色のカラー記録を行う画像形成部200を配置した中間転写タンデム方式の画像形成装置100の概略構成を断面図として示している。このような中間転写方式は、直接転写方式のようにシートを転写ドラムや転写ベルト上に保持する必要がない。そのため、超厚紙やコート紙などの多種多様なシートに対応できる上、複数の画像形成部200における並列処理およびフルカラー画像の一括転写が可能で、高生産性の画像形成装置を容易に実現できる。
本実施形態では、中間転写ベルト506に沿って、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)およびブラック(Bk)の記録色に相当する4つの画像形成部200が配置される。各色の画像形成部200は、静電潜像を担持する像担持体としての感光ドラム(感光体)4、像担持体上の静電潜像を現像剤により現像する現像装置2などを備える。感光ドラム4は、円筒状の感光体であり、不図示のモータにより回転駆動される。現像装置2は、内部にトナーを含む現像剤が収容されている。本実施形態では、非磁性のトナーと、磁性を有するキャリアを含む2成分現像剤が現像装置2内に収容されている。
図2は、各色の画像形成部200の内、特定の1色を記録する画像形成部200を示している。具体的には、感光ドラムユニット1、現像装置2、および露光装置7の部分の構造を斜視図の形式で示している。また、図3(a)、(b)は、この感光ドラムユニット1、現像装置2、および露光装置7の部分の構造を断面図及び側面図の形式でそれぞれ示している。図3(a)は正面の断面図であり、図3(b)は図3(a)の矢印B方向から見て現像装置2の内部の一部を透視して示す側面図である。
以下ではまず、特に図1ないし図2、図3を参照して、本実施形態の画像形成装置100の基本的な構成および動作について説明する。本実施形態の画像形成装置100では、図1のように普通紙などの材質から成るシートSが不図示のリフトアップ機構の上に積載された状態でカセット内に収納されている。カセット内のシートは、シート給送装置53によって最上層のシートから順次、画像形成タイミングに合わせて給送される。シート給送装置53は給送ローラなどによる摩擦分離を利用する方式や、エアによる分離吸着を利用する方式などによって構成される。本実施形態の画像形成装置100では摩擦分離によるシート給送方式を用いるものとする。
シート給送装置53により送り出されたシートSは搬送パス54を通過し、斜行補正装置55へ搬送される。この斜行補正装置55において斜行補正やタイミング補正を行った後、二次転写部へと送られる。本実施形態の二次転写部は、中間転写ベルト506のうち二次転写内ローラ503により張架された部分と、この部分に対向配置された二次転写外ローラ56から成るトナー像転写挟持部として構成される。二次転写部では、所定の加圧力と静電的負荷バイアスを与えることでシートSにトナー画像を転写させる。以上が二次転写部までのシートSの搬送プロセスに相当する。
次に、図1及び図2を用いて画像形成プロセスについて説明する。画像形成装置100では、中間転写ベルト506に沿って、各色のトナー像を担持する回転可能な円筒形状の感光ドラム4と、その鉛直下方に露光装置7が配置されている。露光装置7は、レーザ光源511およびレーザ光源511の記録光を感光ドラム4に対して走査させるための走査装置512を備える。また、各々の感光ドラム4に対して、感光ドラム4に形成された静電潜像をトナー現像する現像装置2、および一次転写装置507などが配置される。
上記構成において、予め帯電ローラ10により表面を一様に帯電された感光ドラム4に対し、露光装置7が、記録すべき画像情報に基づき変調された記録光を照射する。この記録光は、走査装置512によって偏向され、感光ドラム4を走査し、これにより感光ドラム4の表面に静電潜像が形成される。
さらに、感光ドラム4上に形成された静電潜像に対して現像装置2によってトナー現像が行われ、感光ドラム4上にトナー像が形成される。その後、一次転写装置507により所定の加圧力および静電的負荷バイアスが与えられ、中間転写ベルト506上にトナー像が転写される。
中間転写ベルト506は、図中矢印Aの方向へと搬送駆動され、これにより上述のY、M、CおよびBkの各記録色の画像形成が行われる。各記録色の画像形成プロセスは、中間転写ベルト506上に一次転写された上流のトナー像に順次、重畳されていくようなタイミングで行われる。その結果、最終的には各記録色の減色混合によるフルカラーのトナー像が中間転写ベルト506上に形成され、二次転写部へと搬送される。
上述のシートSの搬送プロセスと画像形成プロセスによって、二次転写部に搬送されたシートSに対して、上記のようにして形成されたフルカラーのトナー像が二次転写され、その後、シートSは定着装置58へと搬送される。定着装置58は、略対向するローラもしくはベルトなどによる所定の加圧力と、例えばヒータなどの熱源による加熱効果によってシートS上にトナーを溶融固着させる。画像が定着済みとなったシートSは定着後搬送部59を通過して、そのまま排出トレー500上に排出されるか、あるいは両面画像形成を要する場合には反転搬送装置501へと搬送される。シートSは、反転搬送装置501により表裏が反転された後、反転搬送部502を通って斜行補正装置55へ搬送される。その後、上述と同様に、シートSの裏面に画像が形成される。
また、本実施形態においては、画像形成装置100の周囲の設置環境を計測する環境センサ60が装置内部に配置されている。温度検知センサとしての環境センサ60は、温度に加えて湿度も計測可能である。環境センサ60は、画像形成装置100が設置された場所の温度(環境温度)や湿度などの環境情報を計測するためのセンサであり、検出結果は、画像形成のための各種高圧の補正や現像装置2近傍の温度を予測するために用いられる。そして環境センサ60は熱源を持つ定着装置58から各色の画像形成部200よりも離れた位置で装置から発する熱の影響を受けずに設置環境を検知できる位置に配置される。また、環境センサ60は、後述する感光ドラムヒータ6から現像装置2よりも離れた位置に配置されている。
[画像形成部]
図2、図3(a)、(b)に本実施形態の感光ドラムユニット1、現像装置2を含む画像形成部200、および露光装置7の部分の構造を示す。本実施形態では、感光ドラムユニット1、および現像装置2はそれぞれ別体カートリッジから成り、画像形成装置本体に対してそれぞれ個別に挿抜できるように構成されている。
図2、図3(a)、(b)に本実施形態の感光ドラムユニット1、現像装置2を含む画像形成部200、および露光装置7の部分の構造を示す。本実施形態では、感光ドラムユニット1、および現像装置2はそれぞれ別体カートリッジから成り、画像形成装置本体に対してそれぞれ個別に挿抜できるように構成されている。
感光ドラムユニット1は、円筒形状の感光ドラム4を、回転軸4aを介して回転自在に支持する。また、感光ドラムユニット1は、感光ドラム4を帯電する帯電部としての帯電ローラ10を回転自在に支持する。感光ドラムユニット1が例えば下記のように所定の装着位置に位置決めされると、感光ドラム4の端部のギアなどが不図示の回転駆動系のギアと係合し、これにより感光ドラム4の回転駆動が可能となる。
本実施形態の感光ドラムユニット1は、感光ドラム4の両端の回転軸4aを回転自在に支持する例えばコの字型の筐体部1aを備える。感光ドラムユニット1の筐体部1aの現像装置2に面する側は、特に、帯電ローラ10と現像装置2の間の部位は、帯電後の感光ドラム4の表面に照射される例えば露光装置7の記録光を通過させる開口部1bとなっている。また、この開口部1bは、本実施形態では後述の感光ドラムヒータ6の発する熱の対流経路として機能する。
現像装置2は、図2、図3(a)、(b)に示すように、現像剤を収容する現像容器20と、現像容器内の現像剤を攪拌搬送する搬送部材としての第1搬送スクリュー21及び第2搬送スクリュー22と、現像剤担持体としての現像スリーブ5とを有する。現像スリーブ5は、現像容器内の現像剤を担持して感光ドラム4と対向する位置に搬送し、感光ドラム4上の静電潜像を現像剤により現像する。
具体的に説明すると、現像容器20は、例えば露光装置7の記録光によって感光ドラム4に形成された静電潜像にトナーを供給してトナー現像する現像スリーブ5(現像ローラ)を回転自在に支持する。また、現像容器20は、トナーを含む現像剤を収容して攪拌、搬送する容器として機能する。また、第1搬送スクリュー21及び第2搬送スクリュー22、現像容器20内の下部に配置されている。現像容器20は、不図示の隔壁により区切られた現像室と攪拌室とを有し、攪拌室に第1搬送スクリュー21が、現像室に第2搬送スクリュー22がそれぞれ長手方向(現像スリーブ5の回転軸線方向)に沿って配置されている。第1搬送スクリュー21及び第2搬送スクリュー22は、回転することで互いに反対方向に現像剤を搬送する。隔壁の長手方向の両端部には現像室と攪拌室とを連通する連通口が形成されており、現像容器20内を現像剤が循環するようになっている。
図3(b)に図示する通り、現像装置2内の現像スリーブ5や第1、第2搬送スクリュー21,22の駆動源は現像モータ61であり、回転系駆動ギアと係合しており、現像モータ61が駆動することによって各々が回転する。本実施形態において、現像モータ61はステッピングモータを用いている。
なお、本実施形態では、感光ドラムユニット1と現像装置2が個別交換可能な形態を例示しているが、感光ドラムユニット1と現像装置2が一体化されたプロセスカートリッジを用いる構成であっても構わない。
また、本実施形態では、感光ドラム4を加熱(ないし保温)するため、図3(a)のように、感光ドラムユニット1の下側、特に感光ドラム4の鉛直下方に、感光ドラム4を加熱するためのヒータ、即ち、感光ドラムヒータ6を配置する。感光ドラムヒータ6は例えば電熱線のような熱源を備える。
本実施形態のような下面露光方式では、感光ドラム4と現像装置2の間には、これらの長手方向に沿って露光装置7の記録光を通過させる空間がある。例えば、感光ドラムユニット1の筐体の感光ドラム4の下部、特に現像装置2の側は、露光装置7の記録光を通過させるように開放されている。従って、下面露光方式においては、感光ドラム4の鉛直下方に、感光ドラム4に少なくともその一部が面するよう感光ドラムヒータ6を配置することによって、効率よく感光ドラム4を加熱することができる。即ち、感光ドラムヒータ6により加熱された空気は、感光ドラムヒータ6から上方への対流によって、障害物で妨げられることなく、効率よく露光装置7の記録光が通過する空間を介して感光ドラム4の近傍まで運ばれる。
感光ドラムヒータ6は、例えば電熱線のような熱源を備え、この熱源には感光ドラム4の表面を所定温度以上に維持できるような仕様のものを選択する。感光ドラムヒータ6への電力供給は、例えば後述するACドライバ411(図4)によって制御される。その場合、感光ドラム4や感光ドラムヒータ6の近傍にサーミスタなどの温度検出手段を配置し、この温度検出手段によって検出された温度に応じて、ACドライバ411が感光ドラムヒータ6への電力供給を制御するような構成を用いてよい。
図3(a)に示すように、感光ドラムヒータ6が周囲の雰囲気温度を上昇させることにより、矢印Cのように感光ドラムヒータ6で加熱された空気が上昇する。これにより感光ドラム4と帯電ローラ10、現像スリーブ5とで囲われた空気が加熱される。即ち、感光ドラムヒータ6で加熱された空気(熱気)を自然対流によって感光ドラムヒータ6上方へ移動させ、これにより感光ドラム4周囲の雰囲気温度を上昇させて感光ドラム4の表面温度を所定温度以上に維持することができる。このような本実施形態の場合、感光ドラムヒータ6は、感光ドラム4よりも現像装置2に近い位置に配置されている。
[制御構成]
図4は、画像形成装置100の制御構成の例を示すブロック図である。制御部としてのシステムコントローラ401は、図4に示すように、CPU401a、ROM401b、RAM401cを備えている。また、システムコントローラ401は、画像処理部403、操作部402、アナログ・デジタル(A/D)変換器404、高圧制御部406、モータ制御装置408、センサ類410、ACドライバ411と接続されている。システムコントローラ401は、接続された各ユニットとの間でデータやコマンドの送受信をすることが可能である。
図4は、画像形成装置100の制御構成の例を示すブロック図である。制御部としてのシステムコントローラ401は、図4に示すように、CPU401a、ROM401b、RAM401cを備えている。また、システムコントローラ401は、画像処理部403、操作部402、アナログ・デジタル(A/D)変換器404、高圧制御部406、モータ制御装置408、センサ類410、ACドライバ411と接続されている。システムコントローラ401は、接続された各ユニットとの間でデータやコマンドの送受信をすることが可能である。
CPU401aは、ROM401bに格納された各種プログラムを読み出して実行することによって、予め定められた画像形成シーケンスに関連する各種シーケンスを実行する。RAM401cは記憶デバイスである。RAM401cには、例えば、高圧制御部406に対する設定値、モータ制御装置408に対する指令値及び操作部402から受信される情報等の各種データが記憶される。
システムコントローラ401は、画像処理部403における画像処理に必要となる、画像形成装置100の内部に設けられた各種装置の設定値データを画像処理部403に送信する。更に、システムコントローラ401は、センサ類410、例えば環境センサ60からの信号を受信して、受信した信号に基づいて高圧制御部406の設定値を設定する。なお、図4においては画像形成装置のセンサとしてセンサ類410のみが記載されているが、実際には画像形成装置内を搬送されるシートSの位置情報を検知する光学センサも含まれており、2種類以上の複数のセンサが設けられている。
高圧制御部406は、システムコントローラ401によって設定された設定値に応じて、高圧ユニット407(帯電ローラ10、現像装置2、一次転写装置507等)に必要な電圧を供給する。
モータ制御装置408は、CPU401aから出力された指令に応じてモータ409を制御する。例えばモータ409は現像モータ61がある。なお、図4においては、画像形成装置のモータとしてモータ409のみが記載されているが、実際には、画像形成装置には2個以上のモータが設けられており、ステッピングモータやDCブラシレスモータなど様々なモータがある。また、1個のモータ制御装置408が複数個のモータを制御する構成であっても良い。更に、図4においては、モータ制御装置408が1個しか設けられていないが、2個以上のモータ制御装置408が画像形成装置に設けられていてもよい。
本実施形態では、複数存在するモータ409の中の1つである現像モータ61はステッピングモータが使用され、モータ制御装置408はベクトル制御を実施する。ベクトル制御とは、モータの回転子の回転位相を基準とした回転座標系における電流値を制御することによってモータを制御する制御方法である。回転座標系における電流値とは、モータの回転子にトルクを発生させるq軸成分(トルク電流成分)の電流値と、モータの回転子の磁束強度に影響するd軸成分(励磁電流成分)の電流値であり、それぞれの電流成分を独立に制御している。そして、回転座標系における電流値を用いることでモータの回転状態の検出や負荷のトルク換算をすることが可能である。本実施形態では現像モータ61に対してモータ制御装置408はベクトル制御を実施しているが、モータ制御装置408はDCブラシレスモータに対してのベクトル制御をする装置やステッピングモータを定電流駆動方式にて制御する装置であってもよい。
A/D変換器404は、定着ヒータ412の温度を検出するためのサーミスタ405が検出した検出信号を受信し、検出信号をアナログ信号からデジタル信号に変換してシステムコントローラ401に送信する。システムコントローラ401は、A/D変換器404から受信したデジタル信号に基づいてACドライバ411の制御を行う。
ACドライバ411は、定着ヒータ412の温度が定着処理を行うために必要な温度となるように定着ヒータ412を制御する。なお、定着ヒータ412は、定着処理に用いられるヒータであり、定着装置58に含まれる。また、ACドライバ411は、除湿ヒータ413の制御も行っており、例えば感光ドラムヒータ6の制御を実施している。感光ドラムヒータ6に含まれるサーミスタ(詳細不図示)を元に感光ドラムヒータ6への電力供給をON/OFFすることで感光ドラムヒータ6を一定温度に保っている。なお、図4においては、除湿ヒータ413とは感光ドラムヒータ6であるが、除湿ヒータ413は1つとは限らず、他の結露防止ヒータやカセット内のシートの除湿を行うカセットヒータなど複数の除湿ヒータを含んでも良い。この場合、ACドライバ411は、複数の除湿ヒータ413を制御する。
システムコントローラ401は、使用する記録媒体(シート)の種類(以下、紙種と称する)等の設定をユーザが行うための操作画面を、操作部402に設けられた表示部に表示するように、操作部402を制御する。システムコントローラ401は、ユーザが設定した情報を操作部402から受信し、ユーザが設定した情報に基づいて画像形成装置100の動作シーケンスを制御する。また、システムコントローラ401は、画像形成装置100の状態を示す情報を操作部402に送信する。なお、画像形成装置100の状態を示す情報とは、例えば、画像形成枚数、画像形成動作の進行状況、画像形成装置100におけるシートのジャムや重送等に関する情報である。操作部402は、システムコントローラ401から受信した情報を表示部に表示する。このようにして、システムコントローラ401は画像形成装置100の動作シーケンスを制御する。
[環境温度と各部の温度の関係]
図5は感光ドラム4、現像装置2の周囲温度、感光ドラムヒータ6の温調温度と環境温度の特性を示した図である。画像形成装置100は、感光ドラムヒータ6によって感光ドラム4の表面温度を所定温度以上に保つように感光ドラム4を温めている。感光ドラム4の帯電によって生じる放電生成物が感光ドラム4表面に付着したまま空気中の水分を吸湿して結合すると、感光ドラム4ドラムの表面抵抗が低下して静電潜像に影響を与え、画像不良を生じる場合がある。そのため、感光ドラムヒータ6によって感光ドラム4の表面温度を一定に保つことで水分を揮発させ、放電生成物と空気中の水分が結合することを防いでいる。そこで、本実施形態の場合、感光ドラムヒータ6を例えば50.0℃の一定温度で温調し、30℃の環境温度の場合に感光ドラム4の周囲温度を37.5℃以上に保つように制御している。
図5は感光ドラム4、現像装置2の周囲温度、感光ドラムヒータ6の温調温度と環境温度の特性を示した図である。画像形成装置100は、感光ドラムヒータ6によって感光ドラム4の表面温度を所定温度以上に保つように感光ドラム4を温めている。感光ドラム4の帯電によって生じる放電生成物が感光ドラム4表面に付着したまま空気中の水分を吸湿して結合すると、感光ドラム4ドラムの表面抵抗が低下して静電潜像に影響を与え、画像不良を生じる場合がある。そのため、感光ドラムヒータ6によって感光ドラム4の表面温度を一定に保つことで水分を揮発させ、放電生成物と空気中の水分が結合することを防いでいる。そこで、本実施形態の場合、感光ドラムヒータ6を例えば50.0℃の一定温度で温調し、30℃の環境温度の場合に感光ドラム4の周囲温度を37.5℃以上に保つように制御している。
図5に示すように30℃の環境温度で感光ドラム4の周囲温度は37.5℃である一方、現像装置2の周囲温度は39.5℃と感光ドラム4の周囲温度に対して2.0℃高い。これは現像装置2の方が感光ドラム4よりも感光ドラムヒータ6に距離が近いためである。更に、環境温度が37.5℃になると、感光ドラムヒータ6は50.0℃の同一温度であっても、感光ドラム4の周囲温度は45.0℃、現像装置2の周囲温度は47.0℃に上昇する。現像装置2や感光ドラム4は感光ドラムヒータ6による熱の他に環境温度による外気からの影響を受けているためであり、環境温度が高くなればなるほど感光ドラム4や現像装置2の温度は上昇する。また、感光ドラムヒータ6は画像形成装置100の電源OFF時でも温調されるため、複雑な制御は実施しておらず環境温度に依らず50.0℃の同一温度で温調されている。
現像装置2はトナーを含む現像剤を収容しているため、周囲温度が高くなると現像剤が溶融して凝集塊が発生するリスクが高くなる。更に低電力化を図るべく低融点トナーを採用している場合はより凝集塊の発生するリスクが高くなる。本実施形態の場合、トナーとして、ガラス転移点Tgが70°以下のものを採用している。トナーの凝集塊が発生してしまうと、現像容器20内の現像剤を攪拌搬送している第1搬送スクリュー21及び第2搬送スクリュー22に過負荷がかかり駆動源である現像モータ61が停止し、エラーが発生してしまう虞がある。本実施形態では環境温度が30℃以上の場合に現像装置2の周囲温度が39.5℃まで上昇するため、凝集塊が発生するリスクが高くなる。しかし、凝集塊が発生する可能性が高まる環境温度(所定温度)については、本実施形態では30℃であるが、トナーの特性や装置の構成に依るものでありこの限りではない。
[電源ON又はスリープ復帰時の制御]
上述のように環境温度が所定温度以上(本実施形態では30℃以上)になると、現像容器20内でトナーの凝集塊が発生して、第1搬送スクリュー21及び第2搬送スクリュー22を駆動する現像モータ61が停止する虞がある。そして、現像モータ61が停止してしまうと、装置のダウンタイムが発生する。そこで、本実施形態では、画像形成装置の電源ON時、或いは、画像形成(ジョブ)を待機する待機状態よりも消費電力が低いスリープ状態から待機状態(Standby)への復帰時の環境温度に応じて、現像モータ61の駆動シーケンスを変更するようにしている。
上述のように環境温度が所定温度以上(本実施形態では30℃以上)になると、現像容器20内でトナーの凝集塊が発生して、第1搬送スクリュー21及び第2搬送スクリュー22を駆動する現像モータ61が停止する虞がある。そして、現像モータ61が停止してしまうと、装置のダウンタイムが発生する。そこで、本実施形態では、画像形成装置の電源ON時、或いは、画像形成(ジョブ)を待機する待機状態よりも消費電力が低いスリープ状態から待機状態(Standby)への復帰時の環境温度に応じて、現像モータ61の駆動シーケンスを変更するようにしている。
具体的には、システムコントローラ401は、画像形成時に現像モータ61を第1の速度で駆動する第1駆動シーケンスと、現像モータ61を第1の速度よりも遅い第2の速度で駆動する第2駆動シーケンスとを実行可能である。本実施形態では、第2駆動シーケンスにおいて現像モータ61に印加する駆動電流は、第1駆動シーケンスにおいて現像モータ61に印加する駆動電流よりも大きくしている。第1駆動シーケンス及び第2駆動シーケンスの詳細については後述する。
そして、システムコントローラ401は、電源ON時或いはスリープ復帰時に、環境センサ60により検知された温度が所定温度以上である場合には第2駆動シーケンスを実行してから待機状態に移行する。また、システムコントローラ401は、電源ON時或いはスリープ復帰時に、環境センサ60により検知された温度が所定温度未満である場合には第2駆動シーケンスを実行せずに前記待機状態に移行する。以下、図6を用いて詳細に説明する。
図6は、画像形成装置100起動時の全体動作シーケンスを示すフローチャートである。電源ON又はスリープ復帰後に(S101)、システムコントローラ401は、環境センサ60で検知している環境温度Tが30℃未満であるか否かを判断する(S102)。30℃未満(所定温度未満)であれば(S102のY)、現像モータ61を回転させることなく、即ち、第2駆動シーケンスを実行することなく、ジョブ受付状態であるStandby(待機状態)へ移行する(S103)。そして、第2駆動シーケンスの実行後に現像モータ61が正常回転していなかった回数であるカウント値Nをクリアして、N=0にした後(S104)、制御を終了する。
一方、S102において、環境温度Tが30℃以上(所定温度以上)の場合(S102のN)、通常画像形成時の第1駆動シーケンスとは異なる、第2駆動シーケンスを実行し、第1駆動シーケンスとは異なる駆動速度で現像モータ61を回転させる(S105)。これにより、高温環境に設置されたことにより発生する現像装置2内の凝集塊を崩す。次に、システムコントローラ401は、第2駆動シーケンス後に現像モータ61が正常回転したか否かを判断し(S106)、正常回転した場合(S106のY)、Standbyに移行し(S103)、カウント値をクリアする(S104)。
一方、S106において、第2駆動シーケンス後に現像モータ61が正常回転しなかった場合(S106のN)、システムコントローラ401は、カウント値Nが2以上であるかを判定する(S107)。カウント値が2以上の場合は(S107のY)、現像モータ61にエラーが発生している旨の現像モータエラー(エラー情報)を出力する。システムコントローラ401から出力された情報は、例えば、操作部402の表示部に表示(通知)される(S108)。そして、カウント値Nをクリア後(S104)、終了する。S107において、カウント値Nが2より小さい場合は(S107のN)、カウント値Nをカウントアップ(N+1)し(S109)、再度、第2二駆動シーケンス実行する(S105)。
現像モータ61が正常回転しているか否かは、上述した回転座標系における電流値を用いることで検出した現像モータ61の回転状態から判定する。即ち、システムコントローラ401は、第2駆動シーケンスの実行後に、検出した現像モータ61の電流値に基づいて、現像モータ61が回転している否かを判断する。現像モータ61が回転していない場合には、現像容器20内の凝集塊を十分に崩せていないと判断できるため、再度、第2駆動シーケンスを実行する。但し、カウント値Nが2以上(所定値以上)となった場合には、待機状態に移行せずに、現像モータエラーを通知するようにしている。なお、エラー通知するまでのカウント値Nは、2に限らず、3以上の他の数値に設定しても良い。
[第2駆動シーケンス]
次に、第2駆動シーケンスについて説明する。図7は、現像モータ61の第2駆動シーケンスの詳細について示すフローチャートである。システムコントローラ401は、第2駆動シーケンスの実行要求を受けると、現像モータ61の位相合わせを実施する(S201)。移送合わせ実施後、現像モータ61に印加する駆動電流を画像形成時時の第1駆動シーケンスに対して2倍の値に設定する(S202)。本実施形態では画像形成時、即ち、第1駆動シーケンスの実行時の平均駆動電流500mAに対して、第2駆動シーケンスの実行時の平均駆動電流を1Aに設定する。第2駆動シーケンスでは、電流設定後、回転速度を自起動周波数である200rpmの速度で現像モータ61を立ち上げ(S203)、自起動周波数のまま加速することなく1秒間(所定時間)、現像モータ61を回転させる(S204)。
次に、第2駆動シーケンスについて説明する。図7は、現像モータ61の第2駆動シーケンスの詳細について示すフローチャートである。システムコントローラ401は、第2駆動シーケンスの実行要求を受けると、現像モータ61の位相合わせを実施する(S201)。移送合わせ実施後、現像モータ61に印加する駆動電流を画像形成時時の第1駆動シーケンスに対して2倍の値に設定する(S202)。本実施形態では画像形成時、即ち、第1駆動シーケンスの実行時の平均駆動電流500mAに対して、第2駆動シーケンスの実行時の平均駆動電流を1Aに設定する。第2駆動シーケンスでは、電流設定後、回転速度を自起動周波数である200rpmの速度で現像モータ61を立ち上げ(S203)、自起動周波数のまま加速することなく1秒間(所定時間)、現像モータ61を回転させる(S204)。
[第1駆動シーケンスと第2駆動シーケンス]
図8(a)、(b)は、第1駆動シーケンスと第2駆動シーケンスのタイミングチャートを示した図である。図8(a)に第1駆動シーケンスのタイミングチャート、図8(b)に第2駆動シーケンスのタイミングチャートを示している。第1駆動シーケンスは、現像モータ61起動のタイミングで自起動周波数である200rpm(第3の速度)で立ち上げた後に加速時間t1を要して目標回転数である1000rpm(第1の速度)まで加速させている。即ち、第1駆動シーケンスは、第1の速度(1000rpm)よりも遅い第3の速度(200rpm)で現像モータ61の駆動を開始してから、第1の速度まで加速するシーケンスである。これは画像形成時のシーケンスであり、所望のプリント生産性を成立させるために決められたプロセススピードを満たす速度で回転している。
図8(a)、(b)は、第1駆動シーケンスと第2駆動シーケンスのタイミングチャートを示した図である。図8(a)に第1駆動シーケンスのタイミングチャート、図8(b)に第2駆動シーケンスのタイミングチャートを示している。第1駆動シーケンスは、現像モータ61起動のタイミングで自起動周波数である200rpm(第3の速度)で立ち上げた後に加速時間t1を要して目標回転数である1000rpm(第1の速度)まで加速させている。即ち、第1駆動シーケンスは、第1の速度(1000rpm)よりも遅い第3の速度(200rpm)で現像モータ61の駆動を開始してから、第1の速度まで加速するシーケンスである。これは画像形成時のシーケンスであり、所望のプリント生産性を成立させるために決められたプロセススピードを満たす速度で回転している。
ここで、万が一、現像モータ61に想定以上の負荷が発生していると、第1駆動シーケンスを実行しても、現像モータ61を目標速度に加速している最中もしくは目標回転速度に到達した直後にトルクが不足して現像モータ61が回転できずにモータエラーが生じてしまう。
一方、第2駆動シーケンスは、現像モータ61起動のタイミングで自起動周波数である200rpm(第2の速度)で立ち上げ、そのまま速度を加速することなく同じ速度で1秒以上回転を続ける。即ち、第2駆動シーケンスは、第2の速度(200rpm)で現像モータ61の駆動を開始し、第2の速度のまま所定時間(1秒以上)、現像モータ61を駆動するシーケンスである。なお、本実施形態では、第2の速度と第3の速度は同じである。
このように本実施形態においては、第2駆動シーケンスを実行することで、200rpmの速度で少なくとも1秒以上回転することによって、第1、第2搬送スクリュー21、22が1回転し、現像容器20内の凝集塊を崩すことができる。また駆動時の電流は第1駆動シーケンスの500mAに対して第2駆動シーケンスは1Aの電流設定で駆動する。これにより、画像形成時の第1駆動シーケンスの目標速度1000rpm時に52mN・mのトルク出力に対して、第2駆動シーケンスは、156mN・mの3倍のトルクが出力可能となる。この結果、第2駆動シーケンスを実行することで、現像装置2内に凝集塊が万が一発生しても、高いトルク出力で第1、第2搬送スクリュー21、22を回転させることにより凝集塊を崩すことが可能となる。
例えば、50℃の環境に放置された現像装置2内に発生する凝集塊を崩す際に約120mN・mのトルクが必要になることが分かっているので、第2駆動シーケンスにおいて156mN・mを出力できれば凝集塊を崩しながら現像モータ61を回転させることができる。本実施形態では、第2駆動シーケンスにおいて、現像モータ61の駆動時間(所定時間)は1秒に設定しているが、現像装置2内のスクリューが1回転するまでに要する時間は装置の構成に依存するものであり、1秒とは限らず装置によって設定される。即ち、第2駆動シーケンスにおける現像モータ61の駆動時間は、第1、第2搬送スクリュー21、22を少なくとも1回転させるのに要する時間に設定されていれば良い。
このような本実施形態の場合、環境温度が上昇しても、装置のダウンタイムの発生を抑制できる。即ち、上述のように、本実施形態では、画像形成装置100を起動後に環境センサ60で計測する環境温度が30℃以上の場合、現像装置2内に現像剤の凝集塊が発生している可能性があると判断する。そして、高トルク出力可能な第2駆動シーケンスで現像モータ61を回転させることで凝集塊を崩すことが可能となる。これによって、感光ドラムヒータ6などの除湿ヒータを備え、かつ低融点トナーを採用して省電力を図った画像形成装置100が高温環境に放置されるような状況においても、現像装置2内の凝集塊による過負荷モータエラーを未然に防ぐことができ、ダウンタイム低減、かつ省電力である装置を提供可能となる。
<第2の実施形態>
第2の実施形態について、図9を用いて説明する。上述の第1の実施形態と異なる点は、第2駆動シーケンスにおける現像モータ61の駆動を間欠的に行っている点である。その他の構成及び作用は上述の第1の実施形態と同様であるため、同様の構成については同じ符号を付して説明及び図示を省略又は簡潔にし、以下、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
第2の実施形態について、図9を用いて説明する。上述の第1の実施形態と異なる点は、第2駆動シーケンスにおける現像モータ61の駆動を間欠的に行っている点である。その他の構成及び作用は上述の第1の実施形態と同様であるため、同様の構成については同じ符号を付して説明及び図示を省略又は簡潔にし、以下、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
図9(a)、(b)は、第2の実施形態に係る第1駆動シーケンス及び第2駆動シーケンスのタイミングチャートを示す図である。図9(a)に第1駆動シーケンスのタイミングチャート、図9(b)に第2駆動シーケンスのタイミングチャートを示している。第1駆動シーケンスについては、第1の実施形態と同様であるため、説明を省略する。
第2駆動シーケンスは、現像モータ61起動のタイミングで自起動周波数である200rpm(第2の速度)で立ち上げ、回転時間t2(第1の時間)経過後に停止する。その後、停止時間(第2の時間)t3経過後に再び自起動周波数の200rpmで現像モータ61を立ち上げ、回転時間t2経過後にt3時間停止し、再び自起動周波数200rpmで現像モータ61を立ち上げt2経過後に停止する。即ち、本実施形態の第2駆動シーケンスは、第2の速度(200rpm)で現像モータ61の駆動を開始し、第2の速度のまま現像モータ61を第1の時間駆動してから、現像モータ61の駆動を第2の時間停止するサイクルを所定時間繰り返すシーケンスである。
このように、本実施形態では、第2駆動シーケンスにおいて現像モータ61を間欠動作させ、回転時間t2は複数回繰り返されるが、合計で1秒以上となるように設定される。停止時間t3は、回転時間t2と同じ時間であっても良いし、異なっていても良い。何れにしても、現像モータ61の回転が複数回となるように回転と停止を繰り返し、回転時間t2の合計時間が1秒以上となる所定時間の間、第2駆動シーケンスが実行される。これは、現像モータ61が200rpmの速度で、合計時間が少なくとも1秒以上回転することによって、第1、第2搬送スクリュー21、22が1回転し、凝集塊を崩すことができるためである。
また、本実施形態においても、第2駆動シーケンス実行時の現像モータ61の駆動電流を、第1駆動シーケンスの500mAよりも大きい1Aに設定している。これにより、第2駆動シーケンスを実行することで、より高トルクを出力して現像モータ61を回転させ、間欠動作によるショックを与えることによって凝集塊をより効果的に崩すことが可能となる。
更に、現像モータ61の設定電流が通常の画像形成時より大きいため昇温の影響が懸念されるが、間欠動作で停止時間を設けることでモータ駆動部品の温度上昇を抑えることができる。なお、本実施形態では、第2駆動シーケンスにおいて、間欠動作によって複数回繰り返される回転時間t2が合計で1秒以上となるように設定しているが、現像装置2内のスクリューが1回転するまでに要する時間は装置の構成に依存するものであり、1秒に限らず装置によって設定される。
<第3の実施形態>
第3の実施形態について、図10を用いて説明する。上述の第1の実施形態と異なる点は、第2駆動シーケンスの実行後に、現像モータ61の負荷トルクの判定を行っている点である。その他の構成及び作用は上述の第1の実施形態と同様であるため、同様の構成については同じ符号を付して説明及び図示を省略又は簡潔にし、以下、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
第3の実施形態について、図10を用いて説明する。上述の第1の実施形態と異なる点は、第2駆動シーケンスの実行後に、現像モータ61の負荷トルクの判定を行っている点である。その他の構成及び作用は上述の第1の実施形態と同様であるため、同様の構成については同じ符号を付して説明及び図示を省略又は簡潔にし、以下、第1の実施形態と異なる点を中心に説明する。
図10は、第3実施形態に係る画像形成装置100起動時の全体動作シーケンスを示すフローチャートである。電源ON又はスリープ復帰後に(S301)、システムコントローラ401は、環境センサ60で検知している環境温度Tが30℃未満であるか否かを判断する(S302)。30℃未満(所定温度未満)であれば(S302のY)、現像モータ61を回転させることなく、即ち、第2駆動シーケンスを実行することなく、ジョブ受付状態であるStandby(待機状態)へ移行する(S303)。そして、第2駆動シーケンスの実行後に現像モータ61が正常回転していなかった回数であるカウント値N、及び、現像モータ61が正常トルクではなかった回数であるカウント値Kをクリアして、N=0、K=0にした後(S304)、制御を終了する。
一方、S302において、環境温度Tが30℃以上(所定温度以上)の場合(S302のN)、通常画像形成時の第1駆動シーケンスとは異なる、第2駆動シーケンスを実行し、第1駆動シーケンスとは異なる駆動速度で現像モータ61を回転させる(S305)。これにより、高温環境に設置されたことにより発生する現像装置2内の凝集塊を崩す。次に、システムコントローラ401は、第2駆動シーケンス後に現像モータ61が回転したか否かをモータ制御装置408にて判断する(S306)。
システムコントローラ401は、現像モータ61が回転していると判定した場合(S306のY)、モータ制御装置408によりモータトルク(負荷)を検出し、正常トルクであるか否かを判定する(S307)。正常トルクとは正常時に現像モータ61を回転させたときの負荷トルクで、例えば本実施形態では正常時の現像モータ61に掛かる負荷トルクは52±5mN・mであり、この正常トルク範囲(所定の範囲)であるか否かを判定する。即ち、正常トルク範囲(所定の範囲)は、47mN・m以上57mN・m以下であり、モータ制御装置408により上述の回転座標系における電流値を用いることで検出した負荷トルクがこの範囲内にあるか、範囲外(47mN・m未満、或いは、57mN・mよりも大きい)にあるかを判定する。
システムコントローラ401は、S307にて正常トルクであると判定した場合は(S307のY)、Standbyに移行し(S303)、カウント値N、Kをクリアして(S304)、終了する。一方、システムコントローラ401は、S307にて正常トルク範囲外(所定の範囲外)であると判定した場合(S307のN)、カウント値Kが2以上であるか否かを判定する(S308)。K≧2の場合は(S308のY)、現像モータ過負荷エラーを通知する(S309)。即ち、現像モータ61に過負荷によるエラーが発生している旨の現像モータ過負荷エラー(エラー情報)を出力する。システムコントローラ401から出力された情報は、例えば、操作部402の表示部に表示(通知)される。そして、カウント値N、Kをクリア後(S304)、終了する。S308において、カウント値Kが2未満の場合は(S308のN)、凝集塊が崩し切れていないと判定し、カウント値Kをカウントアップ(K+1)し(S310)、再度、第2駆動シーケンスを実施する(S305)。
一方、S306において、第2駆動シーケンス後に現像モータ61が回転せずに停止していると判定した場合(S306のN)、カウント値Nが2以上であるかを判定する(S311)。カウント値が2以上の場合は(S311のY)、現像モータエラーを通知後(S312)、カウント値N,Kをクリアして(S304)、終了する。S311において、カウント値Nが2より小さい場合は(S311のN)、カウント値Nをカウントアップ(N+1)し(S313)、再度、第2二駆動シーケンス実行する(S305)。
このようにシステムコントローラ401は、第2駆動シーケンスの実行後に、検出した現像モータ61の電流値に基づいて、現像モータ61が回転している否か、及び、現像モータ61の負荷トルクが正常範囲か否かを判断する。現像モータ61が回転していない場合や負荷トルクが正常範囲外である場合には、現像容器20内の凝集塊を十分に崩せていないと判断できるため、再度、第2駆動シーケンスを実行する。但し、カウント値Nが2以上(第1の値以上)、或いは、カウント値Kが2以上(第2の値以上)となった場合には、待機状態に移行せずに、現像モータエラーを又は現像負荷エラーを通知するようにしている。
即ち、システムコントローラ401は、第2駆動シーケンスの実行後に現像モータ61が回転しなかった回数であるカウント値Nと、第2駆動シーケンスの実行後に検出したモータトルクが所定の範囲外(正常範囲外)であった回数であるカウント値Kとをそれぞれカウントする。そして、第2駆動シーケンスの実行後に、現像モータ61が回転しており、且つ、検出したモータトルクが所定の範囲内であれば、待機状態に移行して、カウント値N及びカウント値Kをそれぞれ0にする。一方、カウント値Nが第1の値以上(2以上)、或いは、カウント値Kが第2の値以上(2以上)となった場合には、待機状態に移行せずに、エラー情報を出力する。なお、エラー通知するまでのカウント値N、K(第1の値、第2の値)は、2に限らず、3以上の他の数値に設定しても良い。また、第1の値と第2の値は異なっていても良い。
本実施形態の場合、上述のように画像形成装置100を高トルク出力可能な第2駆動シーケンスで現像モータ61を回転させ、モータ回転時のトルクが正常か否かを判定することで、より確実に凝集塊を崩すことが可能となる。なお、本実施形態の第2駆動シーケンスを第2の実施形態で説明したシーケンスとしても良い。
2・・・現像装置
4・・・感光ドラム(像担持体)
5・・・現像スリーブ(現像剤担持体)
6・・・感光ドラムヒータ(ヒータ)
20・・・現像容器
21・・・第1搬送スクリュー(搬送部材)
22・・・第2搬送スクリュー(搬送部材)
60・・・環境センサ(温度検知センサ)
61・・・現像モータ(モータ)
100・・・画像形成装置
401・・・システムコントローラ(制御部)
4・・・感光ドラム(像担持体)
5・・・現像スリーブ(現像剤担持体)
6・・・感光ドラムヒータ(ヒータ)
20・・・現像容器
21・・・第1搬送スクリュー(搬送部材)
22・・・第2搬送スクリュー(搬送部材)
60・・・環境センサ(温度検知センサ)
61・・・現像モータ(モータ)
100・・・画像形成装置
401・・・システムコントローラ(制御部)
Claims (10)
- 静電潜像を担持する像担持体と、
現像剤を収容する現像容器と、前記現像容器内の現像剤を攪拌搬送する搬送部材と、前記現像容器内の現像剤を担持して前記像担持体と対向する位置に搬送し、前記像担持体上の静電潜像を現像剤により現像する現像剤担持体と、を有する現像装置と、
前記搬送部材を駆動するモータと、
画像形成装置の周囲の環境温度を検知する温度検知センサと、
前記モータを制御する制御部と、を備え、
前記制御部は、
画像形成時に前記モータを第1の速度で駆動する第1駆動シーケンスと、前記モータを前記第1の速度よりも遅い第2の速度で駆動し、且つ、前記モータに印加する駆動電流が、前記第1駆動シーケンスにおいて前記モータに印加する駆動電流よりも大きい第2駆動シーケンスとを実行可能であり、
前記画像形成装置の電源ON時、或いは、画像形成を待機する待機状態よりも消費電力が低いスリープ状態から前記待機状態への復帰時に、前記温度検知センサにより検知された温度が所定温度以上である場合には前記第2駆動シーケンスを実行してから前記待機状態に移行し、前記温度検知センサにより検知された温度が所定温度未満である場合には前記第2駆動シーケンスを実行せずに前記待機状態に移行する
ことを特徴とする画像形成装置。 - 現像剤は、ガラス転移点Tgが70°以下であるトナーを含む
ことを特徴とする、請求項1に記載の画像形成装置。 - 前記第2駆動シーケンスは、前記第2の速度で前記モータの駆動を開始し、前記第2の速度のまま所定時間、前記モータを駆動するシーケンスである
ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の画像形成装置。 - 前記第2駆動シーケンスは、前記第2の速度で前記モータの駆動を開始し、前記第2の速度のまま前記モータを第1の時間駆動してから、前記モータの駆動を第2の時間停止するサイクルを所定時間繰り返すシーケンスである
ことを特徴とする、請求項1又は2に記載の画像形成装置。 - 前記第1駆動シーケンスは、前記第1の速度よりも遅い第3の速度で前記モータの駆動を開始してから、前記第1の速度まで加速するシーケンスである
ことを特徴とする、請求項1ないし4の何れか1項に記載の画像形成装置。 - 前記制御部は、前記第2駆動シーケンスの実行後に前記モータが回転していなければ、再度、前記第2駆動シーケンスを実行する
ことを特徴とする、請求項1ないし5の何れか1項に記載の画像形成装置。 - 前記制御部は、前記モータに掛かる負荷を検出し、前記第2駆動シーケンスの実行後に、前記モータが回転しているが、検出した前記負荷が所定の範囲外であれば、再度、前記第2駆動シーケンスを実行する
ことを特徴とする、請求項6に記載の画像形成装置。 - 前記制御部は、
前記第2駆動シーケンスの実行後に前記モータが回転しなかった回数であるカウント値Nと、前記第2駆動シーケンスの実行後に検出した前記負荷が前記所定の範囲外であった回数であるカウント値Kとをそれぞれカウントし、
前記第2駆動シーケンスの実行後に、前記モータが回転しており、且つ、検出した前記負荷が前記所定の範囲内であれば、前記待機状態に移行して、前記カウント値N及び前記カウント値Kをそれぞれ0にし、
前記カウント値Nが第1の値以上、或いは、前記カウント値Kが第2の値以上となった場合には、前記待機状態に移行せずに、エラー情報を出力する
ことを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。 - 前記像担持体を加熱するためのヒータを備えた
ことを特徴とする、請求項1ないし8の何れか1項に記載の画像形成装置。 - 前記ヒータは、前記像担持体よりも前記現像装置に近い位置に配置されている
ことを特徴とする、請求項9に記載の画像形成装置。
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