JP2023057710A - 羽根車およびポンプ - Google Patents

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毅 前田
Tsuyoshi Maeda
崇寛 野地
Takahiro Noji
シュルナリ ラナデ
Shrunali Ranade
美帆 磯野
Miho Isono
哲也 石渡
Tetsuya Ishiwatari
賢明 今福
Masaaki Imafuku
和也 平本
Kazuya Hiramoto
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Abstract

【課題】異物によるポンプの閉塞を防止することができる羽根車が提供される。【解決手段】羽根車4は、翼52の液体入口に接続された回転突起55と、溝56と、を備えている。【選択図】図1

Description

本発明は、羽根車およびポンプに関する。
下水管を流れる汚水などの液体を移送するために、ポンプが用いられている。
特開2006-291938号公報
このような汚水には、繊維状物質や固形状物質などの異物が含まれていることがある。このような異物が羽根車の翼に付着し、堆積すると、異物によってポンプが閉塞されるおそれがある。
そこで、本発明は、異物によるポンプの閉塞を防止することができる羽根車およびポンプを提供することを目的とする。
一態様では、クローズド型の羽根車が提供される。前記羽根車は、主板および側板と、前記主板と前記側板との間に配置された翼と、前記翼の液体入口に接続された回転突起と、前記側板の外周面に形成され、かつ前記回転突起から前記側板の半径方向外側に向かって延びる溝と、を備えている。
一態様では、前記溝は、前記回転突起の基端部から前記側板の最外周面まで、螺旋状に延びる翼形状を有している。
一態様では、前記羽根車の軸心と前記溝の始端部とを結ぶ線分と垂直な第1基準線と、前記始端部の接線との間の角度は、第1角度であり、前記羽根車の軸心と前記溝の終端部とを結ぶ線分と垂直な第2基準線と、前記終端部の接線との間の角度は、第2角度であり、前記翼形状は、前記第1角度および前記第2角度に基づいて決定される。
一態様では、前記羽根車は、バランスウェイトを備えており、前記溝および前記バランスウェイトは、前記羽根車に生じる動アンバランスを解消する。
一態様では、前記翼は、前記液体入口が前記羽根車の軸心方向に配置され、かつ前記翼の液体出口が前記羽根車の半径方向に配置された、渦巻き状に延びる1枚翼である。
一態様では、上記羽根車と、前記羽根車を収容するポンプケーシングと、を備える、ポンプが提供される。
一態様では、前記ポンプケーシングは、前記回転突起と対向する上面を有する静止突起を備えており、前記上面は、少なくとも2つの角度を有する領域を有している。
一態様では、前記領域は、前記回転突起の先端側に配置された先端側領域と、前記回転突起の基端側に配置された基端側領域と、に区画されており、前記先端側領域と前記回転突起との間の角度は、前記基端側領域と前記回転突起との間の角度よりも大きい。
一態様では、前記領域は、前記回転突起の先端側に配置された先端側領域と、前記回転突起の基端側に配置された基端側領域と、に区画されており、前記基端側領域と前記回転突起との間の角度は、前記先端側領域と前記回転突起との間の角度よりも大きい。
一態様では、前記上面は、前記領域を、前記回転突起の先端側に配置された先端側領域と、前記回転突起の基端側に配置された基端側領域と、に区画する境界部を有しており、前記境界部と前記回転突起との間の隙間は、前記先端側領域と前記回転突起との間の隙間および前記基端側領域と前記回転突起との間の隙間よりも小さい。
一態様では、前記静止突起は、前記羽根車の回転方向において、前方に位置する前方側面と、前記羽根車の回転方向において、後方に位置する後方側面と、を有しており、前記前方側面および前記後方側面は、前記上面に接続されている。
一態様では、前記前方側面は、平面形状を有している。
一態様では、前記前方側面は、所定の角度で折れ曲がった形状を有している。
一態様では、前記前方側面は、曲面形状を有している。
回転突起および溝を備える羽根車は、捕捉した異物を外部に押し出すことができる。結果として、羽根車は、異物によるポンプの閉塞を確実に防止することができる。
ポンプ装置の一実施形態を示す図である。 羽根車の斜視図である。 図2のA線方向から見た図である。 回転突起および溝の斜視図である。 回転突起および溝の位置関係を示す図である。 第1基準線と溝の始端部の接線との間の角度を示す図である。 第2基準線と溝の終端部の接線との間の角度を示す図である。 回転突起と対向する静止突起の上面を示す図である。 図9(a)~図9(c)は、回転突起と静止突起の上面との間の角度を説明する図である。 平面形状を有する静止突起の前方側面を示す図である。 所定の角度で折れ曲がった静止突起の前方側面を示す図である。 曲面形状を有する静止突起の前方側面を示す図である。 図13(a)~図13(c)は、静止突起の上面と静止突起の前方側面との間の角度を示す図である。
以下、実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、ポンプ装置の一実施形態を示す図である。図1に示すように、ポンプ装置PAは、液体を移送するポンプ1と、ポンプ1を駆動するモータ2と、を備えている。図1に示す実施形態では、ポンプ1は、下水管を流れる汚水などの液体を移送するためのポンプである。
ポンプ1は、モータ2に連結された回転軸3と、回転軸3の端部に固定された羽根車4と、羽根車4を収容するポンプケーシング5と、を備えている。回転軸3は、モータ2によって回転され、羽根車4は、ポンプケーシング5内において回転軸3とともに回転する。モータ2と羽根車4との間には、回転軸3に装着されたメカニカルシール6が配置されている。メカニカルシール6は、ポンプ1に吸い込まれた液体の、モータ2への浸入を防止する。
ポンプケーシング5は、羽根車4の周囲に配置されたケーシング本体10と、ケーシング本体10に接続されたケーシングライナ11と、を備えている。ケーシングライナ11は、その中央部分に形成された吸込口12を有している。ケーシング本体10は、その内部に形成されたボリュート室(渦室)13と、ボリュート室13に接続された吐出口14と、を有している。ボリュート室13は、羽根車4を取り囲む形状を有している。
羽根車4は、締結具7によって回転軸3の端部に固定されている。モータ2の駆動によって、羽根車4が回転すると、液体は、吸込口12から吸い込まれる。液体には、羽根車4の回転により速度エネルギーが付与され、さらに液体がボリュート室13を通過することによって、速度エネルギーが圧力エネルギーに変換され、液体が昇圧される。昇圧された液体は、吐出口14から吐き出される。
図2は、羽根車の斜視図である。図3は、図2のA線方向から見た図である。図1乃至図3に示すように、羽根車4は、クローズド型の羽根車である。より具体的には、羽根車4は、主板50および側板51と、主板50と側板51との間に配置された翼52と、を備えている。
翼52の液体入口53はポンプケーシング5の吸込口12に連通しており、翼52の液体出口60はポンプケーシング5の吐出口14に連通している。本実施形態では、翼52は、液体入口53が羽根車4の軸心方向(すなわち、回転軸3の軸線CL方向)に配置され、かつ翼52の液体出口60(図1参照)が羽根車4の半径方向に配置された、渦巻き状に延びる1枚翼である。
羽根車4は、その内部に形成された内部流路61と、内部流路61に接続され、かつ翼52を取り囲むように延びる外部流路62と、を有している。液体入口53は内部流路61に連通しており、内部流路61に接続された外部流路62は液体出口60に連通している。
内部流路61は、羽根車4の軸心方向に沿って螺旋状に延びており、外部流路62は、羽根車4の軸心方向と垂直な方向(すなわち、回転軸3の軸線CL方向と垂直な方向)に延びている。羽根車4の外部流路62は、ポンプケーシング5のボリュート室13に相当する。
図1に示す白抜き矢印および図2に示す矢印は、ポンプケーシング5に吸い込まれた液体の流れ方向を示している。吸込口12および液体入口53から吸い込まれた液体は、羽根車4の軸心方向に沿って内部流路61を通過し、その後、羽根車4の軸心方向とは垂直な方向に沿って外部流路62(すなわち、ボリュート室13)を通過する。外部流路62を通過した液体は液体出口60および吐出口14から外部に吐き出される。
上述したように、汚水には、異物が含まれている場合がある。セミオープン型ポンプは、クローズド型ポンプと比較して、高い非閉塞性を有しているため、汚水を排水する排水ポンプに採用される場合がある。しかしながら、セミオープン型ポンプは、クローズド型ポンプよりもポンプ効率では劣ってしまう。すなわち、ポンプの非閉塞性およびポンプ効率はトレードオフの関係性を有している。
そこで、本実施形態では、ポンプ1は、高い閉塞性および高いポンプ効率を有し、かつ異物によるポンプの閉塞を確実に防止する羽根車4を備えている。以下、羽根車4の構造について説明する。
図4は、回転突起および溝の斜視図である。図1乃至図4に示すように、羽根車4は、翼52の液体入口53に接続された回転突起55と、側板51の外周面51aに形成され、かつ回転突起55の基端部55aから側板51の半径方向外側に向かって延びる溝(羽根車側溝)56と、を備えている。
回転突起55は、側板51の最下端に接続され、かつ側板51の半径方向内側に突出している。言い換えれば、回転突起55は、液体入口53を通過する液体の流路を阻害するように、液体入口53から突出している。
回転突起55は、側板51と一体成形部材であってもよく、側板51とは異なる部材であってもよい。回転突起55を側板51とは異なる部材から構成することにより、回転突起55が摩耗しても、作業者は、回転突起55を容易に交換することができる。
図5は、回転突起および溝の位置関係を示す図である。図5に示すように、溝56は、回転突起55に接続されている。溝56は、溝56に侵入した異物を翼52の液体出口60に移動させるように、螺旋状に延びる翼形状を有している。より具体的には、溝56は、羽根車4の回転により、異物を含む液体を液体入口53から液体出口60まで移動させる流れを形成する。
図6は、第1基準線と溝の始端部の接線との間の角度を示す図である。図7は、第2基準線と溝の終端部の接線との間の角度を示す図である。図6および図7に示すように、溝56は、回転突起55に隣接する始端部56aと、側板51の最外周面51bに隣接する終端部56bと、を有している。
側板51の外周面51aは、ケーシングライナ11に対向しており、側板51の最外周面51bは、外周面51aの最も外側に位置している。本実施形態では、溝56は、液体入口53から最外周面51bまで延びており、羽根車4をその軸心方向(すなわち、軸線CL方向)から見たとき、溝56は、円弧状に延びるブーメラン形状を有している。より具体的には、溝56の面積は、始端部56aから徐々に大きくなり、終端部56bに向かって徐々に小さくなっている。
図6に示すように、羽根車4の軸心と溝56の始端部56aとを結ぶ線分と垂直な第1基準線RL1と、始端部56aの接線TL1との間の角度θaは、第1角度である。本実施形態では、第1角度θaは鋭角である。
図7に示すように、羽根車4の軸心と溝56の終端部56bとを結ぶ線分と垂直な第2基準線RL2と、終端部56bの接線TL2との間の角度θbは、第2角度である。本実施形態では、第2角度θbは鋭角である。
上述したように、溝56は、液体を液体入口53から液体出口60まで移動させる翼形状を有している。このような翼形状は、第1角度θaおよび第2角度θbに基づいて決定される。第1角度θaおよび第2角度θbは、羽根車4のサイズや取り扱い液の性質などの様々な条件に基づいて決定される。
通常のポンプでは、液体の逆流を防止するライナーリング(図示しない)が吸込口12側に取り付けられている。本実施形態では、溝56は、液体の逆流を防止させる構造(すなわち、翼形状)を有しているため、ポンプケーシング5にライナーリングを取り付ける必要はない。結果として、部品点数を削減することができ、ポンプ装置PAの全体のコストを低減することができる。
図1に戻り、ポンプケーシング5は、異物を切断する(および/またはすり潰す)静止突起(すなわち、カッター)30を備えている。静止突起30は、ケーシングライナ11に固定されており、吸込口12を通過する液体の流路を阻害するように、吸込口12から突出している。
本実施形態では、静止突起30は、ケーシングライナ11とは異なる部材から構成されており、締結具32によってケーシングライナ11に固定されている。このような構成により、静止突起30が摩耗しても、作業者は、静止突起30を容易に交換することができる。一実施形態では、静止突起30は、ケーシングライナ11と一体成形部材であってもよい。
図3に示すように、静止突起30は、回転突起55と対向する上面35と、羽根車4の回転方向(図3の矢印参照)において、前方に位置する前方側面36と、羽根車4の回転方向において後方に位置する後方側面37と、上面35の反対側に位置する下面38と、を有している。前方側面36および後方側面37は、上面35および下面38に接続されている。
本実施形態では、異物が含まれていない液体を移送する場合、ポンプ装置PAは、高いポンプ効率を有する羽根車4の回転により、内部流路61および外部流路62を通じて、排水することができる。異物が含まれる液体を移送する場合、モータ2の駆動により、羽根車4が回転すると、液体に含まれる異物は、回転突起55に捕捉される。その一方で、液体は、内部流路61および外部流路62を通じて、吐出口14から吐き出される。
回転突起55に捕捉された異物は、羽根車4の回転により、回転突起55と静止突起30との間の隙間に入り込み、静止突起30によって切断される(すり潰される)。より具体的には、異物は、静止突起30の上面35および回転突起55に挟まれた状態で、回転する回転突起55によってすり潰されながら、溝56に押し込まれる。溝56に押し込まれた異物は、羽根車4の回転により、溝56に沿って移動し、溝56の終端部56bにおいてボリュート室13(すなわち、外部流路62)に放出される。翼形状を有する溝56は、液体の逆流を防止するのみならず、異物の逆流を防止することができる。
本実施形態によれば、羽根車4は、回転突起55と、側板51の外周面51aに形成された溝56を備えている。したがって、ポンプ1は、翼52の内部流路61の外側に配置された流路(すなわち、ケーシングライナ11と側板51の外周面51aとの間の隙間)を通じて、異物を移動させることができる。結果として、羽根車4は、異物の、内部流路61の通過を防止することができる。このような構成により、羽根車4は、異物によるポンプの閉塞を確実に防止することができる。
一実施形態では、ポンプケーシング5は、その内面に形成された溝(ポンプケーシング側溝)40を有してもよい(図2および図3参照)。溝40は、羽根車4の回転方向において静止突起30の上流側に配置されており、静止突起30に隣接している。
より具体的には、溝40は、ケーシングライナ11の内面11a(図1および図2参照)に形成されており、吸込口12からボリュート室13に向かって延びている。溝40は、羽根車4とポンプケーシング5との間に入り込んだ異物を、より積極的にボリュート室13側に移動させることができる。
図1に示すように、羽根車4は、バランスウェイト80を備えている。溝56およびバランスウェイト80は、羽根車4に生じる動アンバランスを解消する。動アンバランスは、羽根車4の静止時に生じる静アンバランスと、羽根車4の回転時に生じる偶アンバランスと、の複合的なアンバランスである。
本実施形態では、溝56は、側板51の外周面51aに形成された窪みである。したがって、溝56が形成された羽根車4は、その静アンバランスを解消することができる。より具体的には、作業者は、羽根車4に生じる静アンバランスに基づいて、溝56の形成位置を決定することにより、静アンバランスを解消することができる。
羽根車4には、静アンバランスのみならず偶アンバランスをも生じる。そこで、本実施形態では、羽根車4は、主板50に埋め込まれたバランスウェイト80を備えている。バランスウェイト80を埋め込む位置は、羽根車4を回転することにより測定される偶アンバランスの位置に基づいて決定される。
本実施形態によれば、溝56を羽根車4に形成することにより、新たなバランスウェイト(図示しない)を埋め込むことなく、静アンバランスを解消することができる。バランスウェイト80を埋め込むことにより、偶アンバランスを解消することができる。このようにして、溝56およびバランスウェイト80は、羽根車4に生じる動アンバランスを解消することができる。結果として、羽根車4は、必要以上のバランスウェイトを備える必要はないため、羽根車4のコストを低減することができる。
図8は、回転突起と対向する静止突起の上面を示す図である。図8に示すように、静止突起30の上面35は、少なくとも2つの角度(傾斜角度)を有する領域を有している。本実施形態では、静止突起30の上面35は、回転突起55の先端側に配置された先端側領域35Aと、回転突起55の基端側に配置された基端側領域35Bと、先端側領域35Aと基端側領域35Bとの間に配置された境界部35Cと、を有している。境界部35Cを示す黒点は、境界部35Cの位置をわかりやすく示すための仮想的な点である。
静止突起30の上面35に形成された領域は、境界部35Cによって先端側領域35Aと、基端側領域35Bと、に区画される。基端側領域35Bは、静止突起30の基端側から先端側に向かって下方に傾斜しており、先端側領域35Aは、基端側領域35Bから静止突起30の先端側に向かって下方に傾斜している。
図9(a)~図9(c)は、回転突起と静止突起の上面との間の角度を説明する図である。なお、図9(a)~図9(c)において、図面を見やすくするために、角度は誇張して表現されている。図9(a)に示すように、回転突起55は、水平線HLに対して上向きに傾斜して延びている。図9(b)に示すように、先端側領域35Aと回転突起55との間の角度θ1は、基端側領域35Bと回転突起55との間の角度θ2よりも大きい(θ1>θ2)。角度θ1は角度θ2よりも大きいため、異物は、積極的に、上面35の先端側領域35Aと回転突起55との間の隙間に入り込む。
図9(b)に示すように、境界部35Cと回転突起55との間の隙間は、先端側領域35Aと回転突起55との間の隙間および基端側領域35Bと回転突起55との間の隙間よりも小さい。言い換えれば、境界部35Cは、静止突起30の上面35において最も回転突起55に近接している。したがって、先端側領域35Aから基端側領域35Bに移動する異物は、回転突起55および境界部35Cによって押しつぶされ、より細かく切断される。
図9(c)に示すように、角度θ1は角度θ2よりも小さくてもよい(θ1<θ2)。言い換えれば、基端側領域35Bと回転突起55との間の角度θ2は、先端側領域35Aと回転突起55との間の角度θ1よりも大きい。このような構造により、先端側領域35Aと回転突起55との間の隙間に入り込んだ異物は、積極的に、先端側領域35Aおよび回転突起55によって、すり潰される。図9(c)に示す実施形態においても、境界部35Cは、静止突起30の上面35において最も回転突起55に近接している。したがって、異物は、回転突起55および境界部35Cによって、より細かく切断される。
図10は、平面形状を有する静止突起の前方側面を示す図である。図11は、所定の角度で折れ曲がった静止突起の前方側面を示す図である。図12は、曲面形状を有する静止突起の前方側面を示す図である。
図10に示す実施形態では、静止突起30の前方側面36は、軸線CL方向と垂直に延びる垂直線VLと平行な平面形状を有している。図11に示す実施形態では、垂直線VLと平行に延びる前方側面36は、その途中で羽根車4の回転方向(図11の矢印参照)に折れ曲がった形状を有している。図12に示す実施形態では、前方側面36は、羽根車4の回転方向(図12の矢印参照)に円弧状に延びる曲面形状を有している。
図13(a)~図13(c)は、静止突起の上面と静止突起の前方側面との間の角度を示す図である。図13(a)および図13(c)に示すように、上面35と前方側面36との間の角度θΔは、鋭角であってもよく、または図13(b)に示すように、角度θΔは直角(90度)であってもよい。角度θΔが鋭角である場合、角度θΔは、45度~58度であってもよい。図示しないが、上述した効果を奏することができれば、角度θΔは、鈍角であってもよい。
図13(c)に示す実施形態では、静止突起30は、下面38を有しておらず、静止突起30の縦断面形状は、三角形状を有している。図13(a)~図13(c)に示すように、静止突起30の縦断面形状は、四角形状を有してもよく、または三角形状を有してもよい。
上述した実施形態では、1枚の翼52を備えるクローズド型の羽根車4について説明したが、翼52の枚数は本実施形態には限定されない。一実施形態では、羽根車4は、複数枚の翼を備えるクローズド型の羽根車であってもよい。この場合であっても、回転突起55および溝56を備える羽根車4は、上述した実施形態に係る羽根車4と同一の効果を奏することができる。
上述した実施形態では、2つの領域(すなわち、先端側領域35Aおよび基端側領域35B)を有する静止突起30の上面35について説明したが、静止突起30の上面35の領域は、2つには限定されない。一実施形態では、静止突起30の上面35は、3つ以上の角度(傾斜角度)を有する領域を有してもよい。
上述した実施形態は、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明を実施できることを目的として記載されたものである。上記実施形態の種々の変形例は、当業者であれば当然になしうることであり、本発明の技術的思想は他の実施形態にも適用しうることである。したがって、本発明は、記載された実施形態に限定されることはなく、特許請求の範囲によって定義される技術的思想に従った最も広い範囲とすべきである。
1 ポンプ
2 モータ
3 回転軸
4 羽根車
5 ポンプケーシング
6 メカニカルシール
7 締結具
10 ケーシング本体
11 ケーシングライナ
11a 内面
12 吸込口
13 ボリュート室
14 吐出口
30 静止突起
35 上面
35A 先端側領域
35B 基端側領域
35C 境界部
36 前方側面
37 後方側面
38 下面
40 溝(ポンプケーシング側溝)
50 主板
51 側板
51a 外周面
51b 最外周面
52 翼
53 液体入口
55 回転突起
55a 基端部
56 溝(羽根車側溝)
56a 始端部
56b 終端部
60 液体出口
61 内部流路
62 外部流路
80 バランスウェイト

Claims (14)

  1. クローズド型の羽根車であって、
    前記羽根車は、
    主板および側板と、
    前記主板と前記側板との間に配置された翼と、
    前記翼の液体入口に接続された回転突起と、
    前記側板の外周面に形成され、かつ前記回転突起から前記側板の半径方向外側に向かって延びる溝と、を備えている、羽根車。
  2. 前記溝は、前記回転突起の基端部から前記側板の最外周面まで、螺旋状に延びる翼形状を有している、請求項1に記載の羽根車。
  3. 前記羽根車の軸心と前記溝の始端部とを結ぶ線分と垂直な第1基準線と、前記始端部の接線との間の角度は、第1角度であり、
    前記羽根車の軸心と前記溝の終端部とを結ぶ線分と垂直な第2基準線と、前記終端部の接線との間の角度は、第2角度であり、
    前記翼形状は、前記第1角度および前記第2角度に基づいて決定される、請求項2に記載の羽根車。
  4. 前記羽根車は、バランスウェイトを備えており、
    前記溝および前記バランスウェイトは、前記羽根車に生じる動アンバランスを解消する、請求項1~請求項3のいずれか一項に記載の羽根車。
  5. 前記翼は、前記液体入口が前記羽根車の軸心方向に配置され、かつ前記翼の液体出口が前記羽根車の半径方向に配置された、渦巻き状に延びる1枚翼である、請求項1~請求項4のいずれか一項に記載の羽根車。
  6. 請求項1~請求項5のいずれか一項に記載の羽根車と、
    前記羽根車を収容するポンプケーシングと、を備える、ポンプ。
  7. 前記ポンプケーシングは、前記回転突起と対向する上面を有する静止突起を備えており、
    前記上面は、少なくとも2つの角度を有する領域を有している、請求項6に記載のポンプ。
  8. 前記領域は、
    前記回転突起の先端側に配置された先端側領域と、
    前記回転突起の基端側に配置された基端側領域と、に区画されており、
    前記先端側領域と前記回転突起との間の角度は、前記基端側領域と前記回転突起との間の角度よりも大きい、請求項7に記載のポンプ。
  9. 前記領域は、
    前記回転突起の先端側に配置された先端側領域と、
    前記回転突起の基端側に配置された基端側領域と、に区画されており、
    前記基端側領域と前記回転突起との間の角度は、前記先端側領域と前記回転突起との間の角度よりも大きい、請求項7に記載のポンプ。
  10. 前記上面は、前記領域を、前記回転突起の先端側に配置された先端側領域と、前記回転突起の基端側に配置された基端側領域と、に区画する境界部を有しており、
    前記境界部と前記回転突起との間の隙間は、前記先端側領域と前記回転突起との間の隙間および前記基端側領域と前記回転突起との間の隙間よりも小さい、請求項7~請求項9のいずれか一項に記載のポンプ。
  11. 前記静止突起は、
    前記羽根車の回転方向において、前方に位置する前方側面と、
    前記羽根車の回転方向において、後方に位置する後方側面と、を有しており、
    前記前方側面および前記後方側面は、前記上面に接続されている、請求項6~請求項10のいずれか一項に記載のポンプ。
  12. 前記前方側面は、平面形状を有している、請求項11に記載のポンプ。
  13. 前記前方側面は、所定の角度で折れ曲がった形状を有している、請求項11に記載のポンプ。
  14. 前記前方側面は、曲面形状を有している、請求項11に記載のポンプ。
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