JP2023056220A - 園芸用トレイ - Google Patents

園芸用トレイ Download PDF

Info

Publication number
JP2023056220A
JP2023056220A JP2021165436A JP2021165436A JP2023056220A JP 2023056220 A JP2023056220 A JP 2023056220A JP 2021165436 A JP2021165436 A JP 2021165436A JP 2021165436 A JP2021165436 A JP 2021165436A JP 2023056220 A JP2023056220 A JP 2023056220A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
accommodation
area
portions
tray
gardening
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2021165436A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7440097B2 (ja
Inventor
松夫 青山
Matsuo Aoyama
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kaneya Sangyo KK
Original Assignee
Kaneya Sangyo KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kaneya Sangyo KK filed Critical Kaneya Sangyo KK
Priority to JP2021165436A priority Critical patent/JP7440097B2/ja
Publication of JP2023056220A publication Critical patent/JP2023056220A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7440097B2 publication Critical patent/JP7440097B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Cultivation Receptacles Or Flower-Pots, Or Pots For Seedlings (AREA)

Abstract

【課題】部品点数の増加を抑制しながらも、出来る限り多数の植物の栽培を行いつつ、より優れたスペーシングを行える園芸用トレイを提供することにある。【解決手段】複数の収容部(11~13)からなる列が形成された第一の収容領域31と、第一の収容領域よりも少ない数の収容部(14,15)からなる列が形成された第二の収容領域32とが、収容部の列の延びる方向と直交する方向に互い違いに形成されていると共に、収容部の列の延びる方向において、第二の収容領域32の収容部間の間隔は、第一の収容領域31の収容部間の間隔よりも大きくとられている。【選択図】図8

Description

本発明は、複数の栽培容器を収容可能な園芸用トレイに関する。
この種の園芸用トレイは、多数の植物の栽培に適しており、植物工場等の栽培施設で使用されている。例えば複数のポット(栽培容器の一例)が収容された園芸用トレイを植物工場等に配置し、園芸用トレイ上の各ポットで植物を生育させる。また頃合いを見て、植物同士が干渉しあわないように植物間の間隔を広げるスペーシング作業が行われる。このスペーシング作業は、人力で行われる場合もあるが、作業効率の観点等から自動で行われる様になっている。
そして上記したスペーシング作業に関する技術が様々提案されている。例えば特許文献1に開示の栽培トレイは、上方視で左右に長い長方形に形成された枠体と、この枠体の内側にセットできる複数の植え込みユニットとを有している。植え込みユニットは、上方視で細長な長方形状に形成された板材であり、複数の植え込み凹部が等間隔で前後方向に並ぶように形成されている。上記技術では、生育の初期段階の植物を各植え込み凹部に収容した上で、植え込みユニットを枠体の内側に複数個セットする。この生育の初期段階では、複数の植え込みユニット同士を隙間なく配置することにより、出来る限り多くの植物を枠体内で生育させる。そして植物がある程度生育した段階で、枠体から植え込みユニットを1つおきに取外すこと(スペーシング作業を行うこと)で、植物間の間隔を広げられるようになる。
特開2008-11729号公報
ところで上記の栽培トレイは、多数の植え込みユニットと枠体とが必須であるため、部品点数が増加して構造が複雑となっていた。また上記した植え込みユニットには、複数の植え込み凹部が等間隔で前後に並んでいる。このため植え込みユニットの中では、植物間の前後の間隔がスペーシング作業後においても変わらず、適切なスペーシングを行うにはやや不向きの構成であった。もっとも植え込み凹部の前後の間隔を大きく広げておくことも考えられるが、そうすると生育の初期段階において多くの植物を収容することができなくなる。本発明は上述の点に鑑みて創案されたものであり、本発明が解決しようとする課題は、部品点数の増加を抑制しながらも、出来る限り多数の植物の栽培を可能としつつ、より優れたスペーシングを行える園芸用トレイを提供することにある。
上記課題を解決するための手段として、第1発明の園芸用トレイは、栽培容器が収容される有底の収容部を複数備えている。そして収容部は、上側から見た平面視において収容部の底部の四方からそれぞれ立ち上がる縦壁部と、底部に形成されて外部に連通する貫通部とを有している。この種の園芸用トレイでは、部品点数の増加を抑制しながらも、出来る限り多数の植物の栽培を可能としつつ、より優れたスペーシングを行えることが望ましい。
そこで本発明の園芸用トレイには、複数の収容部からなる列が形成された第一の収容領域と、第一の収容領域よりも少ない数の収容部からなる列が形成された第二の収容領域とが、収容部の列の延びる方向と直交する方向に互い違いに形成されている。そして収容部の列の延びる方向において、第二の収容領域の収容部間の間隔は、第一の収容領域の収容部間の間隔よりも大きくとられている。本発明の園芸用トレイは、第一の収容領域内の栽培容器を、その数を減らして第二の収容領域内に移動させることで、スペーシング作業を行えるようになっている。そして第一の収容領域では、その収容部間の間隔が相対的に小さいため、多数の植物の初期段階における生育に適している。また第二の収容領域では、その収容部間の間隔が相対的に大きいため、スペーシング後における植物の生育に適している。このため本発明によれば、一つの園芸用トレイだけを用いながらも、出来る限り多数の植物の栽培を可能としつつ、より優れたスペーシングを行えるようになる。
また第2発明の園芸用トレイは、第1発明の園芸用トレイにおいて、収容部には、縦壁部の上側に、収容部に収容された栽培容器の側面が外部に露出する露出領域が形成されている。本発明の園芸用トレイでは、縦壁部の上側に形成された露出領域から、栽培容器の側面を外部に露出させておくことができる。これにより、栽培容器の側面部分を持ち手とすることが可能となり、スペーシング作業時等に栽培容器の移動を容易に行えるようになる。
また第3発明の園芸用トレイは、第1発明又は第2発明の園芸用トレイにおいて、貫通部を除く園芸用トレイ部分は、外部と連通しないように連続した板状に形成されている。本発明の園芸用トレイは、剛性を確保できるように、連続した板状に形成されて不要な貫通部が省略されている。これにより、運搬時における園芸用トレイの意図しない変形を抑制でき、とりわけ栽培容器が収容されて重量の増加した園芸用トレイの運搬に資する構成となる。
本発明に係る第1発明によれば、部品点数の増加を抑制しながらも、出来る限り多数の植物の栽培を可能としつつ、より優れたスペーシングを行える園芸用トレイを提供することができる。また第2発明によれば、スペーシング作業の効率化を図ることができる。そして第3発明によれば、運搬作業に資する構成とすることができる。
園芸用トレイの表側の斜視図である。 園芸用トレイの裏側の斜視図である。 第一の収容領域に栽培容器を収容した園芸用トレイの斜視図である。 第一の収容領域に栽培容器を収容した園芸用トレイ一部の断面図である。 第二の収容領域に栽培容器を収容した園芸用トレイの斜視図である。 第二の収容領域に栽培容器を収容した園芸用トレイ一部の断面図である。 園芸用トレイを上側から見た平面図である。 園芸用トレイの左部を上側から見た拡大平面図である。 図7のIX-IX線断面図である。 図7のX-X線断面図である。 図7のXI-XI線断面図である。 図7のXII-XII線断面図である。
以下、本発明を実施するための形態を、図1~図12を参照して説明する。各図には、園芸用トレイの上下方向と前後方向と左右方向を示す矢線を図示する。また図3及び図5では、便宜上、栽培容器のみを図示し、その中の植物及び培地を省略する。
図1及び図2に示す園芸用トレイ10は、複数の植物を栽培するために用いることができ、植物工場等の栽培施設での使用に適している。即ち、園芸用トレイ10は、図3~図6に示す栽培容器2と共に、複数の植物を栽培する栽培システム(栽培方法)に使用することができる。この栽培システムでは、出来る限り多くの植物を栽培できることが望まれていると共に、頃合いを見て栽培容器2(植物)間の間隔を広げるスペーシング作業が行われる。そして栽培システムでは、園芸用トレイ10の部品点数の増加を抑制しながらも、上記の栽培及びスペーシング作業を行えることが望ましい。そこで本実施例では、後述する園芸用トレイ10によって、出来る限り多数の植物の栽培を可能としつつ、優れたスペーシングを行えるようにした。以下、園芸用トレイ10の構成と、この園芸用トレイ10と栽培容器2を用いた栽培システム(スペーシング作業を含めた栽培方法)について説明する。
[栽培容器]
ここで図3及び図4に示す栽培容器2として、ポットや鉢等の各種の容器を使用でき、その素材として、硬質又は軟質な樹脂、陶磁器やセラミックなどの焼物、ガラス、金属、木等の天然素材を例示できる。例えば本実施例の栽培容器2は、樹脂製の一体成形品であって、上側が解放された四角柱状に形成されている。この栽培容器2は、平面視で四角形状の底壁3と、底壁3の四辺から立ち上がる周側壁4(側面)と、補給部5とを備えている。そして周側壁4には、その上縁が下側に曲げられた縁部6が形成されている。また底壁3には、上下が解放された円錐状の補給部5が起立しており、この補給部5は、図4に示すように底壁3の中心C1からやや外側にずれた位置に形成されている。そして栽培容器2では、水や養分(液肥)などの液体成分を、補給部5を通じて栽培容器2内に導き入れられるようになっている。なお植物の栽培時には、栽培容器2の上側をシート材(図示省略)で覆うなどして、生育中の植物や培地を保護することもできる。
[園芸用トレイ]
園芸用トレイ10は、図7に示す平面視で左右に長い四角形に形成されており、栽培容器を収容可能な複数の有底の収容部11~15(11x~15x,11y~15y、11z~13z)を備えている。この園芸用トレイ10は、その前後左右の外縁が下側に曲げられており、この曲げられた外縁部分が持ち手部100となっている。そして複数の収容部11~15等は、概ね同一の基本構成を有しているため、図7中の左前に位置する第一収容部11を一例にその詳細を説明する。
[収容部]
第一収容部11は、図8に示すように、概ね正方形状に形成された底部110と、縦壁部111~114と、貫通部115とを有している。そして第一収容部11では、上側から見た平面視において、底部110の前後左右の辺(四方)からそれぞれ縦壁部111~114が立ち上がっている。この前後左右の各縦壁部111~114にて、第一収容部11内の栽培容器を、前後左右に過度に動かさないように保持できる。また第一収容部11では、その開口面積(対をなす縦壁部間の間隔)が上側に向かうほど大きくなっている。即ち、前側の縦壁部111と後側の縦壁部112は、図9に示すように上側に向かうにつれて次第に互いに離れる方向に傾斜している。また左側の縦壁部113と右側の縦壁部114も、図10に示すように上側に向かうにつれて次第に互いに離れる方向に傾斜している。これにより、複数の園芸用トレイを重ねて保管等する場合、一つの園芸用トレイ10の第一収容部11に他の園芸用トレイの第一収容部(図示省略)を嵌込めるようになる。
[貫通部]
また図8に示す底部110の中央には、外部に連通する貫通部115が形成されており、この貫通部115を通じて栽培容器内に給水等することができるようになっている。ここで貫通部115の平面視における形状は特に限定しないが、本実施例では概ね左右に長い四角形状に形成されている。そして貫通部115の開口寸法は、図4に示す栽培容器2の補給部5の位置や寸法を考慮して設定することができる。例えば図4及び図8を参照して、栽培容器2の底壁3の中心C1から補給部5の外面までの距離を半径とする仮想円CRを想定し、この仮想円CRよりも貫通部115の開口寸法が大きくなるように設定する。そして図4に示す第一収容部11に栽培容器2を配置した場合には、この栽培容器2の底壁3の中心C1が貫通部115の中心C2と一致するようになる。これにより、栽培容器2の向きをどのように変えたとしても、この栽培容器2の補給部5を貫通部115の内側に配置させておけるようになる。
[露出領域]
ここで図9及び図10を参照して、第一収容部11の各縦壁部111~114の高さ寸法(L1等)は、第一収容部11に収容された栽培容器2の高さ寸法L2より低いことが望ましい。例えば園芸用トレイ10では、その内側に配置された各縦壁部(後側の縦壁部112,右側の縦壁部114等)の高さ寸法L1が、第一収容部11に収容された栽培容器2の高さ寸法L2の2/3以下(好ましくは半分以下)に設定されている。これにより、図4に示す第一収容部11には、園芸用トレイ10の内側に配置された各縦壁部112等の上側に、栽培容器2の周側壁4(縁部6より下側の部分)が外部に露出する露出領域26が形成される。そして露出領域26から栽培容器2の周側壁4を外部に露出させておくことで、この栽培容器2の周側壁4部分を、後述するスペーシング作業等の際に持ち手とすることができる。さらにスペーシング作業時に、図示しない移動装置(ロボットアーム等)を用いて栽培容器2を移動させる場合、この移動装置を、上記の各縦壁部112等に極力邪魔されることなく適宜の方向に動かせるようになる。
なお図4に示す露出領域26は、園芸用トレイ10の寸法を基準に形成することもできる。例えば上記した各縦壁部112等の長さ寸法を、第一収容部11の底部110の辺の長さの2/3以下(好ましくは半分以下)に設定することで露出領域26が形成されるようになる。ここで底部110の各辺の長さが異なる場合には、最も短い辺を基準として各縦壁部112等の長さ寸法を設定できる。また底部110が円形の場合にはその直径を基準とすることができ、楕円の場合には短径を基準にすることができる。
そして図7に示す園芸用トレイ10には、収容部数の異なる2種類の収容領域(第一の収容領域31等、第二の収容領域32等が形成されている。即ち、本実施例の園芸用トレイ10では、4つの第一の収容領域(31,31x,31y,31z)と、3つの第二の収容領域(32、32x,32y)が形成されている。各第一の収容領域31(31x、31y、31z)では、複数の収容部11~13(11x~13x、11y~13y,11z~13z)からなる列が前後方向に延びるように形成されている。また各第二の収容領域32(32x、32y)にも、複数の収容部14,15(14x,15x、14y,15y)からなる列が前後方向に延びるように形成されている。そして園芸用トレイ10では、第一の収容領域31等と第二の収容領域32等とが左右方向(収容部の列の延びる方向と直交する方向)に互い違いに形成されている。なお園芸用トレイ10における各収容領域(及び収容部)の形成数は、上記の数に限定されず、植物工場等の規模や植物の出荷数などを考慮して適宜設定することができる。
ここで図7に示す各第一の収容領域31,31x,31y,31zは同一の基本構成を有している。また各第二の収容領域32、32x,32yも同一の基本構成を有している。そこで以下に、園芸用トレイ10の左側に位置する第一の収容領域31と第二の収容領域32を一例に各収容領域の詳細を説明する。
[第一の収容領域]
図8に示す第一の収容領域31には、上記したように、第一収容部11と第二収容部12と第三収容部13とからなる列が前後方向に延びるように形成されている。ここで第二収容部12と第三収容部13は、第一収容部11と同様の構成要素を有している。即ち、第二収容部12も、底部120と、前後左右の縦壁部121~124と、貫通部125とを有している。また第三収容部13も、底部130と、前後左右の縦壁部131~134と、貫通部135とを有している。そして図9を参照して、第一収容部11と第二収容部12(第二収容部12と第三収容部13)間の前後の間隔D1は、植物の生育が可能であるならば特に限定しないが、出来る限り多くの栽培容器2を収容できるように設定することが望ましい。例えば本実施例の第一の収容領域31では、第一収容部11と第二収容部12(第二収容部12と第三収容部13)が、生育の初期段階からスペーシング直前の植物の寸法を考慮した間隔D1で等間隔に形成されている。なお収容部間の間隔は、収容部の底部の中心C2間の距離で規定できる。そして第一の収容領域31では、限られたスペースで多くの収容部を形成するために、第一収容部11が園芸用トレイ10の前縁に隣接配置され、第三収容部13が園芸用トレイ10の後縁に隣接配置されている。
また園芸用トレイ10では、図7及び図10を参照して、複数の第一の収容領域31、31x、31y、31zが左右方向に等間隔で形成されている(各図では、別の第一の収容領域31x、31y,31zの各第一収容部に対応する符号11x,11y,11zを付すが、収容部毎の構成要素の符号は極力省略する)。例えば第一の収容領域31と別の第一の収容領域31xとは、後述する第二の収容領域32を間に挟んで左右に並ぶように形成されている。そして第一の収容領域31,31x間の左右の間隔D2は、植物の生育が可能であるならば特に限定しないが、出来る限り多くの栽培容器2を収容できるように設定することが望ましい。そこで本実施例では、第一の収容領域31,31x間の左右の間隔D2を、生育の初期段階からスペーシング直前の植物の寸法を考慮して設定している。
[第二の収容領域]
また図8に示す第二の収容領域32には、第一の収容領域31よりも少ない数の収容部、即ち、第四収容部14と第五収容部15とからなる列が前後方向に延びるように形成されている。ここで第四収容部14と第五収容部15は、上記した第一収容部11と同様の構成要素を有している。第四収容部14は、底部140と、前後左右の縦壁部141~144と、貫通部145とを有している。また第五収容部15も、底部150と、前後左右の縦壁部151~154と、貫通部155とを有している。そして図9及び図11を参照して、第四収容部14と第五収容部15間の前後の間隔D3は、上記した第一の収容領域31の収容部間の間隔D1よりも大きくなるように設定されている。例えば本実施例の第二の収容領域32では、第四収容部14と第五収容部15とが、スペーシング後から栽培終了時(出荷時)までの植物の寸法を考慮した間隔D3で形成されている。
また園芸用トレイ10では、図7及び図12を参照して、複数の第二の収容領域32、32x、32yが左右方向に等間隔で形成されている(各図では、別の第二の収容領域32x,32yの各第四収容部に対応する符号14x,14yを付すが、収容部毎の構成要素の符号は省略することがある)。例えば第二の収容領域32と別の第二の収容領域32xとは、上記した別の第一の収容領域31xを間に挟んで左右に並ぶように形成されている。そして図10及び図12を参照して、第二の収容領域32,32x間の左右の間隔D4は、上記した第一の収容領域31、31x間の左右の間隔D2よりも大きくなるように設定することが望ましい。
[第一の収容領域と第二の収容領域に配置関係]
ここで図8に示す園芸用トレイ10では、後述する植物の栽培時において第一の収容領域31と第二の収容領域32のいずれかが使用される。そこで各収容領域31,32を左右方向に互い違いに形成することで、第一の収容領域31の収容部と、第二の収容領域32の収容部とを部分的に重複させられるようになる。例えば第二の収容領域32の第四収容部14を一例に重複状態を説明すると、この第四収容部14は、前後方向において、第一の収容領域31の第一収容部11と第二収容部12の間に配置されている。そして第四収容部14の形成された第二の収容領域32と、第一収容部11及び第二収容部12等の形成された第一の収容領域31とは左右方向に部分的に重複している(図8では、両収容領域の重複する範囲を符号X1で示す)。これにより、第四収容部14(底部140)の前左隅X2は、左隣りに位置する第一収容部11の後右隅に重複した状態となる。また第四収容部14(底部140)の後左隅X3は、左隣りに位置する第二収容部12の前右隅に重複した状態となる。こうして園芸用トレイ10では、左右に並ぶ収容部同士を部分的に重複させて、スペースを無駄なく活用することにより、左右方向に出来る限り多くの収容部を形成できるようになっている。
[園芸用トレイの剛性]
そして図7に示す園芸用トレイ10は、複数の栽培容器(植物及び培地)を収容した状態で運搬されることを考慮して、適度な剛性を備えていることが望ましい。そこで本実施例の園芸用トレイ10は、貫通部を除く園芸用トレイ部分が、外部と連通しないように連続した板状に形成されている。即ち、図8及び図9を参照して、園芸用トレイ10を前後方向から見た場合、相対的に凹状とされた収容部11等の底部110等と、相対的に上側に凸状とされた凸部分40とが連続した板状に形成されている(各図では、便宜上、全ての凸部分(頂部)に共通の符号40(41)を付す)。この凸部分40は、前後に並ぶ各収容部間に形成されており、対をなす縦壁部と、これらの上縁間に渡された板状の頂部41とから構成されている。例えば図9に示す第一収容部11と第二収容部12間に形成された凸部分40は、第一収容部11の後側の縦壁部112と、第二収容部12の前側の縦壁部121と、両縦壁部の上縁間に渡された頂部41とで形成されている。
また図10に示すように園芸用トレイ10を左右方向から見た場合にも、相対的に凹状とされた収容部11等の底部110等と、相対的に凸状とされた凸部分40とが連続した板状に形成されている。この凸部分40は、左右に並ぶ各収容部間に形成されており、対をなす縦壁部と、これらの上縁間に渡された板状の頂部41とから構成されている。例えば第一収容部11と別の第一収容部11x間に形成された凸部分40は、第一収容部11の右側の縦壁部114と、別の第一収容部11xの左側の縦壁部113xと、両縦壁部の上縁間に渡された頂部41とで形成されている。
さらに図11及び図12を参照して、第二の収容領域32等においても、第一の収容領域31等と同様に、前後方向及び左右方向において、収容部14等の底部140等と、相対的に凸状とされた凸部分40とが連続した板状に形成されている。こうして図7に示す園芸用トレイ10では、その貫通部を除く部分が連続した板状に形成されることで、優れた剛性を備えるようになる。また園芸用トレイ10は、連続した板状に形成されることで剛性を確保しているため、底部や凸部分に余分なリブ形状部分(凸条部や凹条部)を設ける必要がない。このため園芸用トレイ10は、余分な凹凸のない板状の底部や凸部分に汚れが溜まり難くなる等して、栽培前後の洗浄作業を容易に行うことができるようになる。
[園芸用トレイと栽培容器を用いた栽培システム(植物の栽培方法)]
図1及び図2に示す園芸用トレイ10を、植物工場等の栽培施設での植物栽培に使用する。このとき、先ず、図3に示す園芸用トレイ10に設けられた各第一の収容領域31、31x~31zの各収容部にそれぞれ栽培容器2を収容する。この第一の収容領域31等では、収容部間の前後の間隔D1(及び左右の間隔D2)が相対的に小さいため、比較的多くの栽培容器2を収容することができる。例えば園芸用トレイ10では、4つの第一の収容領域31等を利用して最大12個の栽培容器2を収容することができる。このため生育の初期段階では、図4に示すように第一の収容領域31等を利用することで、出来る限り多くの植物を園芸用トレイ10にて生育させることができるようになる。
[スペーシング作業]
そして上記の栽培方法では、植物がある程度生育した段階でスペーシング作業を行う。この種の構成では、図1及び図2に示す園芸用トレイ10の部品点数の増加を抑制しながらも、植物間の間隔を適切に広げるなどして、より優れたスペーシングを行えることが望ましい。そこで本実施例の園芸用トレイ10には、複数の収容部11~13等からなる列が形成された第一の収容領域31等と、第一の収容領域31等よりも少ない数の収容部14,15等からなる列が形成された第二の収容領域32等とが、収容部の列の延びる方向と直交する方向(左右方向)に互い違いに形成されている。そして図4及び図6を参照して、収容部の列の延びる方向(前後方向)において、第二の収容領域32等の収容部間の間隔D3は、第一の収容領域31等の収容部間の間隔D1よりも大きくとられている。
上記構成によると、図3及び図5を参照して、第一の収容領域31内の各栽培容器2を、その数を減らして第二の収容領域32に移動させることで、スペーシング作業を行えるようになる。例えば園芸用トレイ10では、図5に示すように、4つの第一の収容領域31等に収容された栽培容器2を、3つの第二の収容領域32等に移動させることで、最大12個の栽培容器2を最大6個(半数)にすることができる。そして図5及び図6を参照して、第二の収容領域32等に収容された栽培容器2は、上記したように収容部間の前後の間隔D3(及び左右の間隔D4)に応じて植物間の間隔が広がるため、スペーシング後における植物の生育に適した環境となる。また上記のスペーシング作業は、人力で行われる場合もあるが、作業効率の観点などから自動で行われることが多くなっている。そこで本実施例では、図4及び図6を参照して、各縦壁部の上側に設けた露出領域26から栽培容器2の周側壁4が外部に露出している。これにより、露出領域26から露出した培用容器の周側壁4部分を持ち手として、移動装置(ロボットアーム等)を利用して栽培容器2を移動できるようになり、スペーシング作業の自動化に資する構成となる。
[運搬作業]
そして栽培終了時(出荷時)には、図5に示す複数の栽培容器2を園芸用トレイ10と共に所定の場所に運搬する。このとき園芸用トレイ10の持ち手部100を、例えば運搬装置(ロボットアーム等)で持ちながら所定の場所に運搬するのであるが、このとき栽培容器2の重量により、園芸用トレイ10が下側に撓むことは極力回避すべきである。そこで園芸用トレイ10では、図7に示すように、貫通部を除く園芸用トレイ部分が、外部と連通しないように連続した板状に形成されている。このように園芸用トレイ10では、剛性を確保できるように不要な貫通部を省略しているため、重量の増加した園芸用トレイ10を、その下側への意図しない撓み変形を極力抑制しつつ運搬できるようになる。
以上説明した通り、本実施例の園芸用トレイ10は、第一の収容領域31等内の栽培容器2を、その数を減らして第二の収容領域32等に移動させることで、スペーシング作業を行えるようになっている。そして第一の収容領域31等では、その収容部間の間隔が相対的に小さいため、多数の植物の初期段階における生育に適している。また第二の収容領域32等では、その収容部間の間隔が相対的に大きいため、スペーシング後における植物の生育に適している。このため本実施例によれば、一つの園芸用トレイ10を用いながらも(部品点数の増加を抑制しながらも)、出来る限り多数の植物の栽培を可能としつつ、より優れたスペーシングを行えるようになる。
さらに本実施例の園芸用トレイ10では、縦壁部の上側に形成された露出領域26から、栽培容器2の周側壁4(側面)を外部に露出させておくことができる。これにより、栽培容器2の周側壁4部分を持ち手とすることが可能となり、スペーシング作業時等に栽培容器2の移動を容易に行えるようになる。そして本実施例の園芸用トレイ10は、剛性を確保できるように、連続した板状に形成されて不要な貫通部が省略されている。これにより、運搬時における園芸用トレイ10の意図しない変形を抑制でき、とりわけ栽培容器2が収容されて重量の増加した園芸用トレイ10の運搬に資する構成となる。
本実施形態の園芸用トレイは、上述した実施形態に限定されるものではなく、その他各種の実施形態を取り得る。本実施形態では、第一の収容領域と第二の収容領域の構成を例示したが、各収容領域の構成を限定する趣旨ではない。例えば各収容領域では、収容部の形成数を適宜の数に設定でき、3以上の収容部を形成する場合、収容部間の間隔を必ずしも等間隔にする必要はない。例えば図8に示す第一の収容領域において、第一収容部と第二収容部間の間隔と、第二収容部と第三収容部間の間隔を異ならせてもよい。そして第二の収容領域の収容部間の間隔は、第一の収容領域の最も大きい収容部間の間隔を基準に設定できる。また各収容領域中の収容部の列は、園芸用トレイの適宜の向きに延設でき、例えば図7において左右方向や斜め方向に延設することもできる。なお複数の収容部は、全て同形(同寸)でもよく、その一部が異形又は異なる寸法とされていてもよい。また各収容領域は、収容部の列の延びる方向と直交する方向において、部分的に重複していてもよく、重複していなくともよい。そして園芸用トレイには、露出領域を設けてもよく、設けなくともよい。また露出領域は、複数の収容部の内の一部の収容部にのみ設けることもできる。
また栽培容器は、上記の構成に限らず、各種の構成を取り得る。例えば栽培容器の形状として、多角形型(多角柱状や多角錐状等)、丸型(円柱状や円錐台状等)などの各種形状を採用できる。また栽培容器は、底壁側から液体成分を供給可能な構造であることが望ましく、例えば、液体成分を供給するノズルを差し込むための貫通部を底壁に設けることもできる。また園芸用トレイは、必ずしも連続した板状に形成される必要はなく、その適宜の位置で外部と連通していてもよい。また園芸用トレイの適宜の位置にリブ形状部分を設けて剛性を更に向上させることもできる。また園芸用トレイは、各種の樹脂(例えば一体成型品)のほか、各種の素材で形成することができる。なお園芸用トレイに用いられる樹脂として、ポリプロピレン(PP)、ポリスチレン(PS)、ポリエチレン(PE)、塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンテレフタレート(PET),アクリロニトリルブタジエンスチレン(ABS)を例示できる。そして園芸用トレイは、植物を栽培可能な各種の施設のほか、露地栽培や植物の売場や家庭内で使用することができる。また園芸用トレイは、植物栽培のほか、栽培容器(植物)の運搬用や陳列用や鑑賞用などの各種用途に使用することができる。
2 栽培容器
3 底壁
4 周側壁(栽培容器の側面)
5 補給部
6 縁部
10 園芸用トレイ
100 持ち手部
11 第一収容部
110 底部
111 前側の縦壁部
112 後側の縦壁部
113 左側の縦壁部
114 右側の縦壁部
115 貫通部
12 第二収容部
13 第三収容部
14 第四収容部
15 第五収容部
26 露出領域
31 第一の収容領域
31x,31y,31z 別の第一の収容領域
32 第二の収容領域
32x,32y 別の第二の収容領域
40 凸部分
41 頂部
C1 (栽培容器の底壁の)中心
C2 (第一収容部の底部の)中心
X1 (第一の収容領域と第二の収容領域の)重複範囲
X2 (第四収容部の)前左隅
X3 (第四収容部の)後左隅

Claims (3)

  1. 栽培容器が収容される有底の収容部を複数備えた園芸用トレイにおいて、
    前記収容部は、上側から見た平面視において前記収容部の底部の四方からそれぞれ立ち上がる縦壁部と、前記底部に形成されて外部に連通する貫通部とを有し、
    複数の前記収容部からなる列が形成された第一の収容領域と、前記第一の収容領域よりも少ない数の前記収容部からなる列が形成された第二の収容領域とが、前記収容部の列の延びる方向と直交する方向に互い違いに形成されていると共に、
    前記収容部の列の延びる方向において、前記第二の収容領域の収容部間の間隔は、前記第一の収容領域の収容部間の間隔よりも大きくとられている園芸用トレイ。
  2. 前記収容部には、前記縦壁部の上側に、前記収容部に収容された前記栽培容器の側面が外部に露出する露出領域が形成されている請求項1に記載の園芸用トレイ。
  3. 前記貫通部を除く園芸用トレイ部分は、外部と連通しないように連続した板状に形成されている請求項1又は2に記載の園芸用トレイ。
JP2021165436A 2021-10-07 2021-10-07 園芸用トレイ及び植物の栽培方法 Active JP7440097B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021165436A JP7440097B2 (ja) 2021-10-07 2021-10-07 園芸用トレイ及び植物の栽培方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021165436A JP7440097B2 (ja) 2021-10-07 2021-10-07 園芸用トレイ及び植物の栽培方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2023056220A true JP2023056220A (ja) 2023-04-19
JP7440097B2 JP7440097B2 (ja) 2024-02-28

Family

ID=86004440

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021165436A Active JP7440097B2 (ja) 2021-10-07 2021-10-07 園芸用トレイ及び植物の栽培方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7440097B2 (ja)

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009034044A (ja) 2007-08-01 2009-02-19 Nishibara Yosai:Kk 水耕栽培用パネル
JP4651743B1 (ja) 2010-03-12 2011-03-16 株式会社椿本チエイン 植物栽培装置
JP6138672B2 (ja) 2013-12-20 2017-05-31 工藤 哲也 育苗セットと、トレイと、育苗ポットと、苗のスペーシング方法と、育苗方法
JP6746056B2 (ja) 2015-02-13 2020-08-26 伊東電機株式会社 植物栽培装置及び植物栽培システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP7440097B2 (ja) 2024-02-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8985329B2 (en) Assemblies, systems and methods for the transportation and display of plants and flowers
AU2018100958A4 (en) Container and method for supplying plants
US8978888B2 (en) Flower pot carrier with suspension tab
US20080276530A1 (en) Multi-pot container
US20140366444A1 (en) Propagation container for plants and propagation plate having several such propagation containers
WO2010103276A1 (en) Plant frame and method
US10492390B2 (en) Hydroponic display container for flowering bulbs
JP7440097B2 (ja) 園芸用トレイ及び植物の栽培方法
JP2010035549A (ja) きのこ栽培用容器及びきのこ栽培用の子実体ガイド
US6085460A (en) System for holding plant containers
CN205233052U (zh) 用于培育无土栽培植物的托盘组件
US6266919B1 (en) Method and apparatus for containing plants
JP2019004810A (ja) 水耕栽培用パネル
JP2014064522A (ja) 水耕栽培用ポット、及びそれを備える水耕栽培装置
JP3328233B2 (ja) 植物栽培用トレー
JPH1042709A (ja) 植物苗保持フレーム
JPH11313555A (ja) 無底の植栽用トレー
JP7498936B2 (ja) 鉢植え用鉢
WO2004063020A2 (en) Potted plant tray
NO128359B (ja)
WO2022239662A1 (ja) 水耕栽培用パネル
JP2005328786A (ja) きのこ栽培方法とそれに用いるカバー及び差込ブロック
JP5346559B2 (ja) きのこ栽培用コンテナ
JP2023154382A (ja) 水耕栽培用の水槽、蓋付き水槽、及び栽培方法
KR101844418B1 (ko) 산파묘용 육묘상자

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20230526

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20231107

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20231110

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20240104

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20240130

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20240207

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7440097

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150