JP2023055322A - 機械学習モデル評価装置、機械学習モデル評価方法、及びプログラム - Google Patents

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Abstract

Figure 2023055322000001
【課題】解析診療AIアプリを十分に活用できるようにすることである。
【解決手段】実施形態の機械学習モデル評価装置は、取得部と、処理部と、算出部と、を持つ。取得部は、医用データの入力に対する出力データを生成する機械学習モデルを取得する。処理部は、準医用データが生成された第1条件とは異なる第2条件に基づいて生成された対象医用データを前記機械学習モデルに入力することで対象出力データを生成する。算出部は、前記基準医用データを前記機械学習モデルに入力することで生成される基準出力データと、前記対象出力データとの比較結果に基づいて、前記第2条件の前記機械学習モデルに対する適合度を算出する。
【選択図】図1

Description

本明細書及び図面に開示の実施形態は、機械学習モデル評価装置、機械学習モデル評価方法、及びプログラムに関する。
近年、診療にあたり、様々な解析診療用の人工知能(Artificial Intelligence、以下、AI)アプリケーションソフト(以下、解析診療AIアプリ)がベンダーから供給されている。解析診療AIアプリは、種々の解析や演算を技師等に代わって実行する。このため、医療機関では、解析診療AIアプリを導入することにより、医療診療の効率化を図ることができる。この種の解析診療AIアプリにおいて利用される条件、例えば、画像解析に用いられる解析診療AIアプリに入力される画像の撮像条件などは、医療機関ごとに異なる。
近年発表される解析診療AIアプリの種類は増加する傾向にあるが、最適な利用条件は解析診療AIアプリごとに異なる。しかしながら、解析診療AIアプリ内の処理はブラックボックス化されている場合が多く、医療機関では、導入した解析診療AIアプリに適した条件を把握することができなかった。このため、医療機関では、せっかく導入した解析診療AIアプリを十分に活用できないことがあった。
特表2019-507657号公報 特表2019-532390号公報 特表2020-515924号公報
本明細書及び図面に開示の実施形態が解決しようとする課題は、解析診療AIアプリを十分に活用できるようにすることである。ただし、本明細書及び図面に開示の実施形態により解決しようとする課題は上記課題に限られない。後述する実施形態に示す各構成による各効果に対応する課題を他の課題として位置づけることもできる。
実施形態の機械学習モデル評価装置は、取得部と、処理部と、算出部と、を持つ。取得部は、医用データの入力に対する出力データを生成する機械学習モデルを取得する。処理部は、基準医用データが生成された第1条件とは異なる第2条件に基づいて生成された対象医用データを前記機械学習モデルに入力することで対象出力データを生成する。算出部は、前記基準医用データを前記機械学習モデルに入力することで生成される基準出力データと、前記対象出力データとの比較結果に基づいて、前記第2条件の前記機械学習モデルに対する適合度を算出する。
第1の実施形態における機械学習モデル評価システム1の構成例を表す図。 第1の実施形態におけるX線CT装置100の構成例を表す図。 第1の実施形態における診療装置200の構成例を表す図。 第1の実施形態における機械学習モデル評価装置300の構成例を表す図。 第1の実施形態における機械学習モデル評価システム1の処理の流れの一例の概要を示す図。 第1の実施形態における機械学習モデル評価システム1の処理の流れを示すシーケンス図。 第1の実施形態におけるディスプレイ306に表示された撮像条件の許容範囲をマップで示す画像の一例を示す図。 第1の実施形態におけるディスプレイ306に表示された撮像条件の許容範囲の許容度マージンを示す画像の一例を示す図。 第1の実施形態におけるディスプレイ306に表示された撮像条件の増減可能範囲を示す画像の一例を示す図。 第2の実施形態における機械学習モデル評価装置300の構成例を表す図。 第3の実施形態における機械学習モデル評価システム1の処理の流れの一例の概要を示す図。 第3の実施形態における機械学習モデル評価装置300の構成例を示す図。 第3の実施形態における第1データ分布と対象データ分布の関係の一例を示す図。 第3の実施形態における第1データ分布と対象データ分布の関係の一例を示す図。 第3の実施形態における第1データ分布と対象データ分布の関係の一例を示す図。 第3の実施形態における第1データ分布と対象データ分布の関係の一例を示す図。 第3の実施形態における第1データ分布と対象データ分布の関係の一例を示す図。 第4の実施形態におけるディスプレイ306に表示された撮像条件の許容範囲を表す画像の一例を示す図。 第5の実施形態におけるディスプレイ306に表示された撮像条件の許容範囲をマップで示す画像の一例を示す図。
以下、図面を参照しながら、実施形態の機械学習モデル評価装置、機械学習モデル評価方法、及びプログラムについて説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態における機械学習モデル評価システム1の構成例を表す図である。機械学習モデル評価システム1は、例えば、医用画像撮像装置100と、診療装置200と、機械学習モデル評価装置300とを備える。医用画像撮像装置100、診療装置200、及び機械学習モデル評価装置300は、通信ネットワークNWを介して通信可能に接続される。
医用画像撮像装置100は、被検体Pをスキャンすることで医用画像を生成する装置である。被検体Pは、例えば、人間の患者であるがこれに限られず、その他動物や無機物であってもよい。医用画像撮像装置100は、例えば、X線CT装置であってよく、そのほかに、MRI装置や、超音波画像診断装置、核医学診断装置などであってもよい。医用画像撮像装置100は、いわゆるモダリティである。以下、一例として、医用画像撮像装置100がX線CT装置であるものとして説明する。
診療装置200は、例えば、ベンダーにより提供される解析診療AIアプリがインストールされたパーソナルコンピュータやスマートフォンなどに含まれて構成される。診療装置200は、例えば、X線CT装置100により提供される画像データを取得する。診療装置200は、解析診療AIアプリにより画像データを解析することにより解析結果を算出する。解析診療AIアプリは、機械学習モデル(学習済モデル)を含む。
解析診療AIアプリには、種々のものがあり、例えば、Visualization系、Workflow系、計測系、診断系のアプリがある。Visualization系のアプリには、例えば、画像に対してTracking(追跡)、Stabilizer(安定化)、Needle(針刺し)、補間(時空間)、超解像、拡大、強調などを実行して解析結果を得るアプリがある。Workflow系のアプリには、例えば、時短を図るためのスケジュールを生成して解析結果を得るアプリがある。
計測系のアプリには、例えば、Segmentation(区分)、Measurement(計測)、Quantification(定量化)などを実行して解析結果を得るアプリがある。診断系のアプリには、たとえば、Detection(検出)、Triage(重症度診断)、所見、予後予測などを実行して解析結果を得るアプリがある。診療装置200は、モダリティであるX線CT装置100に組み込まれていたり、X線CT装置100に接続されたワークステーションやクラウドサーバであったりしてもよい。
機械学習モデル評価装置300は、X線CT装置(医用画像撮像装置)100から医用画像を収集し、その収集した医用画像を用いて、診療装置200に導入された機械学習モデルを評価する。機械学習モデルの詳細については後述する。機械学習モデル評価装置300は、X線CT装置100や診療装置200に組み込まれてもよいし、X線CT装置100や診療装置200に接続されたワークステーションやクラウドサーバであってもよい。
図2は、第1の実施形態におけるX線CT装置100の構成例を表す図である。X線CT装置100は、例えば、架台装置110と、寝台装置130と、コンソール装置140とを備える。図2では、説明の都合上、架台装置110をZ軸方向から見た図とX軸方向から見た図の双方を掲載しているが、実際には、架台装置110は一つである。実施形態では、非チルト状態での回転フレーム117の回転軸または寝台装置130の天板133の長手方向をZ軸方向とし、Z軸方向に直交し、かつ床面に対して水平である軸をX軸方向とし、Z軸方向に直交し、かつ床面に対して垂直である方向をY軸方向とそれぞれ定義する。
架台装置110は、例えば、X線管111と、ウェッジ112と、コリメータ113と、X線高電圧装置114と、X線検出器115と、データ収集システム(以下、DAS:Data Acquisition System)116と、回転フレーム117と、制御装置118とを有する。
X線管111は、X線高電圧装置114からの高電圧の印加により、陰極(フィラメント)から陽極(ターゲット)に向けて熱電子を照射することでX線を発生させる。X線管111は、真空管を含む。例えば、X線管111は、回転する陽極に熱電子を照射することでX線を発生させる回転陽極型のX線管である。
ウェッジ112は、X線管111から被検体Pに照射されるX線量を調節するためのフィルタである。ウェッジ112は、X線管111から被検体Pに照射されるX線量の分布が予め定められた分布になるように、自身を透過するX線を減衰させる。ウェッジ112は、ウェッジフィルタ(wedge filter)、ボウタイフィルタ(bow-tie filter)とも呼ばれる。ウェッジ112は、例えば、所定のターゲット角度や所定の厚みとなるようにアルミニウムを加工したものである。
コリメータ113は、ウェッジ112を透過したX線の照射範囲を絞り込むための機構である。コリメータ113は、例えば、複数の鉛板の組み合わせによってスリットを形成することで、X線の照射範囲を絞り込む。コリメータ113は、X線絞りと呼ばれる場合もある。
X線高電圧装置114は、例えば、高電圧発生装置と、X線制御装置とを有する。高電圧発生装置は、変圧器(トランス)および整流器などを含む電気回路を有し、X線管111に印加する高電圧を発生させる。X線制御装置は、X線管111に発生させるべきX線量に応じて高電圧発生装置の出力電圧を制御する。高電圧発生装置は、上述した変圧器によって昇圧を行うものであってもよいし、インバータによって昇圧を行うものであってもよい。X線高電圧装置114は、回転フレーム117に設けられてもよいし、架台装置110の固定フレーム(不図示)の側に設けられてもよい。
X線検出器115は、X線管111が発生させ、被検体Pを通過して入射したX線の強度を検出する。X線検出器115は、検出したX線の強度に応じた電気信号(光信号などでもよい)をDAS116に出力する。X線検出器115は、例えば、複数のX線検出素子列を有する。複数のX線検出素子列のそれぞれは、X線管111の焦点を中心とした円弧に沿ってチャネル方向に複数のX線検出素子が配列されたものである。複数のX線検出素子列は、スライス方向(列方向、row方向)に配列される。
X線検出器115は、例えば、グリッドと、シンチレータアレイと、光センサアレイとを有する間接型の検出器である。シンチレータアレイは、複数のシンチレータを有する。それぞれのシンチレータは、シンチレータ結晶を有する。シンチレータ結晶は、入射するX線の強度に応じた光量の光を発する。グリッドは、シンチレータアレイのX線が入射する面に配置され、散乱X線を吸収する機能を有するX線遮蔽板を有する。なお、グリッドは、コリメータ(一次元コリメータまたは二次元コリメータ)と呼ばれる場合もある。光センサアレイは、例えば、光電子増倍管(フォトマルチプライヤー:PMT)等の光センサを有する。光センサアレイは、シンチレータにより発せられる光の光量に応じた電気信号を出力する。X線検出器115は、入射したX線を電気信号に変換する半導体素子を有する直接変換型の検出器であってもかまわない。
DAS116は、例えば、増幅器と、積分器と、A/D変換器とを有する。増幅器は、X線検出器115の各X線検出素子により出力される電気信号に対して増幅処理を行う。積分器は、増幅処理が行われた電気信号をビュー期間に亘って積分する。A/D変換器は、積分結果を示す電気信号をデジタル信号に変換する。DAS116は、デジタル信号に基づく検出データをコンソール装置140に出力する。
回転フレーム117は、X線管111、ウェッジ112、およびコリメータ113と、X線検出器115とを対向保持した状態で回転させる円環状の回転部材である。回転フレーム117は、固定フレームによって、内部に導入された被検体Pを中心として回転自在に支持される。回転フレーム117は、更にDAS116を支持する。DAS116が出力する検出データは、回転フレーム117に設けられた発光ダイオード(LED)を有する送信機から、光通信によって、架台装置110の非回転部分(例えば固定フレーム)に設けられたフォトダイオードを有する受信機に送信され、受信機によってコンソール装置140に転送される。なお、回転フレーム117から非回転部分への検出データの送信方法として、前述の光通信を用いた方法に限らず、非接触型の任意の送信方法を採用してよい。回転フレーム117は、X線管111などを支持して回転させることができるものであれば、円環状の部材に限らず、アームのような部材であってもよい。
X線CT装置100は、例えば、X線管111とX線検出器115の双方が回転フレーム117によって支持されて被検体Pの周囲を回転するRotate/Rotate-TypeのX線CT装置(第3世代CT)であるが、これに限らず、円環状に配列された複数のX線検出素子が固定フレームに固定され、X線管111が被検体Pの周囲を回転するStationary/Rotate-TypeのX線CT装置(第4世代CT)であってもよい。
制御装置118は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などのプロセッサを有する処理回路と、モータやアクチュエータなどを含む駆動機構とを有する。制御装置118は、コンソール装置140または架台装置110に取り付けられた入力インタフェース143からの入力信号を受け付けて、架台装置110および寝台装置130の動作を制御する。
制御装置118は、例えば、回転フレーム117を回転させたり、架台装置110をチルトさせたり、寝台装置130の天板133を移動させたりする。架台装置110をチルトさせる場合、制御装置118は、入力インタフェース143に入力された傾斜角度(チルト角度)に基づいて、Z軸方向に平行な軸を中心に回転フレーム117を回転させる。制御装置118は、図示しないセンサの出力等によって回転フレーム117の回転角度を把握している。また、制御装置118は、回転フレーム117の回転角度を随時、処理回路150に提供する。制御装置118は、架台装置110に設けられてもよいし、コンソール装置140に設けられてもよい。
制御装置118は、架台装置110を移動レールに沿って自走させ、本スキャン撮影を行ったり、本スキャン撮影の実行前に行う位置決め撮影であるスキャノ撮影を行ったりする。
寝台装置130は、スキャン対象の被検体Pを載置して、架台装置110の回転フレーム117の内部に導入する装置である。寝台装置130は、例えば、基台131と、寝台駆動装置132と、天板133と、支持フレーム134とを有する。基台131は、支持フレーム134を鉛直方向(Y軸方向)に移動可能に支持する筐体を含む。寝台駆動装置132は、モータやアクチュエータを含む。寝台駆動装置132は、被検体Pが載置された天板133を、支持フレーム134に沿って、天板133の長手方向(Z軸方向)に移動させる。天板133は、被検体Pが載置される板状の部材である。
コンソール装置140は、例えば、メモリ141と、ディスプレイ142と、入力インタフェース143と、通信インタフェース144と、処理回路150とを有する。本実施形態では、コンソール装置140は架台装置110とは別体として説明するが、架台装置110にコンソール装置140の各構成要素の一部または全部が含まれてもよい。
メモリ141は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ等の半導体メモリ素子、ハードディスク、光ディスク等により実現される。また、メモリ141には、ROM(Read Only Memory)やレジスタ等の記憶媒体が含まれてもよい。また、メモリ141には、ROM(Read Only Memory)やレジスタ等の記憶媒体が含まれてもよい。
メモリ141は、例えば、検出データや投影データ、再構成画像等を記憶する。これらのデータは、メモリ141ではなく(或いはメモリ141に加えて)、X線CT装置100が通信可能な外部メモリ(例えばNAS(Network Attached Storage)等)に記憶されてもよい。
ディスプレイ142は、各種の情報を表示する。例えば、ディスプレイ142は、処理回路150によって生成されたCT画像や、操作者(例えば医者等)による各種操作を受け付けるGUI(Graphical User Interface)等を表示する。ディスプレイ142は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)や、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等である。ディスプレイ142は、架台装置110に設けられてもよい。ディスプレイ142は、デスクトップ型でもよいし、コンソール装置140の本体部と無線通信可能な表示装置(例えばタブレット端末)であってもよい。
入力インタフェース143は、操作者(例えば医者等)による各種の入力操作を受け付け、受け付けた入力操作の内容を示す電気信号を処理回路150に出力する。例えば、入力インタフェース143は、検出データまたは投影データ(後述)を収集する際の収集条件、CT画像を再構成する際の再構成条件、CT画像から後処理画像を生成する際の画像処理条件などの入力操作を受け付ける。
入力インタフェース143は、例えば、マウスやキーボード、タッチパネル、ドラッグボール、スイッチ、ボタン、ジョイスティック、フットペダル、カメラ、赤外線センサ、マイク等により実現される。入力インタフェース143は、架台装置110に設けられてもよい。また、入力インタフェース143は、コンソール装置140の本体部と無線通信可能な表示装置(例えばタブレット端末)により実現されてもよい。
なお、本明細書において入力インタフェース143はマウス、キーボードなどの物理的な操作部品を備えるものだけに限られない。例えば、装置とは別体に設けられた外部の入力機器から入力操作に対応する電気信号を受け取り、この電気信号を制御回路へ出力する電気信号の処理回路も入力インタフェース143の例に含まれる。
通信インタフェース144は、例えば、NIC(Network Interface Card)や無線通信モジュールなどを含む。通信インタフェース144は、通信ネットワークNWを介して、診療装置200や機械学習モデル評価装置300を含むその他の外部装置と通信する。
処理回路150は、X線CT装置100の全体の動作を制御する。処理回路150は、例えば、システム制御機能151、前処理機能152、再構成処理機能153、画像処理機能154、出力制御機能155などを実行する。処理回路150は、例えば、ハードウェアプロセッサがメモリ141に記憶されたプログラムを実行することにより、これらの機能を実現するものである。
ハードウェアプロセッサとは、例えば、CPU、GPU(Graphics Processing Unit)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit; ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device; SPLD)または複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device; CPLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array; FPGA))等の回路(circuitry)を意味する。
メモリ141にプログラムを記憶させる代わりに、ハードウェアプロセッサの回路内にプログラムを直接組み込むように構成しても構わない。この場合、ハードウェアプロセッサは回路内に組み込まれたプログラムを読み出し実行することで機能を実現する。上記のプログラムは、予めメモリ141に格納されていてもよいし、DVDやCD-ROM等の非一時的記憶媒体に格納されており、非一時的記憶媒体がコンソール装置140のドライブ装置(不図示)に装着されることで非一時的記憶媒体からメモリ141にインストールされてもよい。ハードウェアプロセッサは、単一の回路として構成されるものに限らず、複数の独立した回路を組み合わせて1つのハードウェアプロセッサとして構成され、各機能を実現するようにしてもよい。また、複数の構成要素を1つのハードウェアプロセッサに統合して各機能を実現するようにしてもよい。
コンソール装置140または処理回路150が有する各構成要素は、分散化されて複数のハードウェアにより実現されてもよい。処理回路150は、コンソール装置140が有する構成ではなく、コンソール装置140と通信可能な別体の処理装置によって実現されてもよい。処理装置は、例えば、X線CT装置100と接続されたワークステーションや、処理回路150と同等の処理を一括して実行可能なクラウドサーバであってよい。
システム制御機能151は、入力インタフェース143が受け付けた入力操作に基づいて、処理回路150の各種機能を制御する。システム制御機能151は、入力インタフェース143が受け付けた入力操作に基づいて被検体Pを撮像した際の撮像条件(以下、第1条件)を取得する。第1条件は、画像データを得るための撮像をする際の条件である。第1条件は、被検体の計測により取得された条件である。第1条件には、例えば、線質、体重、被曝(被曝量)、画質、造影剤量、造影タイミング、再構成パラメータの各条件が含まれる。システム制御機能151は、取得した第1条件を、通信インタフェース144を介して機械学習モデル評価装置300に送信する。第1条件は、例えば、後に説明する診療装置200による処理結果が、適正である場合の条件である。
前処理機能152は、DAS116により出力された検出データに対して対数変換処理やオフセット補正処理、チャネル間の感度補正処理、ビームハードニング補正等の前処理を行って、投影データを生成し、生成した投影データをメモリ141に記憶させる。
再構成処理機能153は、前処理機能152によって生成された投影データに対して、フィルタ補正逆投影法や逐次近似再構成法等による再構成処理を行って、医用画像の一つであるCT画像を生成し、生成したCT画像をメモリ141に記憶させる。
画像処理機能154は、入力インタフェース143が受け付けた入力操作に基づいて、CT画像を公知の方法により、三次元画像や任意断面の断面像データに変換する。三次元画像への変換は、前処理機能152によって行われてもよい。
出力制御機能155は、再構成処理機能153によって再構成処理を通じて生成されたCT画像や、画像処理機能154によって生成された画像(例えば、三次元画像、断面画像、高解像画像)のデータ(以下、画像データ)をディスプレイ142に表示させる。また、出力制御機能155は、画像データとして、通信インタフェース144を介して診療装置200に送信する。出力制御機能155は、画像データを、機械学習モデル評価装置300を含むその他外部装置に送信してもよい。画像データは、医用画像データの一例である。
図3は、第1の実施形態における診療装置200の構成例を表す図である。診療装置200は、例えば、通信インタフェース202と、入力インタフェース204と、ディスプレイ206と、メモリ208と、処理回路210とを備える。
通信インタフェース202は、例えば、NICや無線通信モジュールなどを含む。通信インタフェース202は、通信ネットワークNWを介して、X線CT装置100や機械学習モデル評価装置300を含むその他の外部装置と通信する。入力インタフェース204は、X線CT装置100で説明した入力インタフェース143として例示したものいずれかと同様の構成を有し、操作者による各種の入力操作を受け付け、受け付けた入力操作の内容を示す電気信号を処理回路210に出力する。
ディスプレイ206は、各種の情報を表示する。例えば、ディスプレイ206は、処理回路210の処理結果や、操作者による各種操作を受け付けるGUI等を表示する。ディスプレイ206は、例えば、LCDや有機ELディスプレイ等である。メモリ208は、X線CT装置100で説明したメモリ141として例示したもののいずれか同様の構成を有する。メモリ208には、ベンダーより供給される機械学習モデル10が記憶されている。メモリ208には、複数種類の機械学習モデル10が記憶されていてもよい。
処理回路210は、例えば、データ取得機能212と、データ処理機能214と、処理結果出力制御機能216と、を備える。処理回路210は、例えば、ハードウェアプロセッサ(コンピュータ)がメモリ208に記憶されたプログラムを実行することにより、これらの機能を実現するものである。ハードウェアプロセッサは、X線CT装置100において説明したハードウェアプロセッサとして例示したもののいずれかと同様の構成を有する。
データ取得機能212は、X線CT装置100により送信される画像データを、通信インタフェース202を介して取得する。データ処理機能214は、データ取得機能212が取得した画像データを、メモリ208に格納された機械学習モデル10を用いて処理する。
機械学習モデル10は、医用データの入力に対する出力データを生成する。医用データは、例えば、X線CT装置100により送信された画像データである。機械学習モデル10は、画像データを入力データとして入力することにより、出力データとして診療データを出力する。
データ処理機能214は、さらに、入力データである第1条件に基づく画像データ(以下、基準画像データ)を機械学習モデル10に入力することで生成される診療データ(以下、基準診療データ)を生成する。基準診療データは、基準画像データを機械学習モデル10に入力した場合の基準画像データと対応付けられる機械学習モデルの正解データである。データ処理機能214は、生成した基準画像データを、通信インタフェース202を介して機械学習モデル評価装置300に送信する。基準画像データは、基準医用データの一例である。基準診療データは、基準出力データの一例である。
処理結果出力制御機能216は、データ処理機能214により生成された診療データをディスプレイ206に表示させたり、図示しないスピーカを用いて音声出力させたりする。処理結果出力制御機能216は、さらに、処理結果を、通信インタフェース202を介して、外部装置、例えば機械学習モデル評価装置300に送信してもよい。
解析診療AIアプリがVisualization系のアプリである場合の診療データは、例えば、表示態様が調整された画像のデータである。解析診療AIアプリがWorkflow系のアプリである場合の診療データは、例えば、技師等の作業手順のデータである。解析診療AIアプリが計測系のアプリである場合の診療データは、例えば、計測結果のデータである。解析診療AIアプリが診断系のアプリである場合の診療データは、例えば、診断結果を示すデータである。
図4は、第1の実施形態における機械学習モデル評価装置300の構成例を表す図である。機械学習モデル評価装置300は、例えば、通信インタフェース302と、入力インタフェース304と、ディスプレイ306と、メモリ308と、処理回路310とを備える。実施形態においては、機械学習モデル評価装置300は、診療装置200とは独立して設けられるが、機械学習モデル評価装置300は、診療装置200に含まれるパーソナルコンピュータやスマートフォンに含まれてもよい。この場合、機械学習モデル評価装置300は、例えば機械学習モデル評価装置300の機能を果たすアプリがインストールされたパーソナルコンピュータやスマートフォンに含まれてよく、診療装置200と機械学習モデル評価装置300が共用できる通信インタフェース等は共用してよい。
通信インタフェース302は、例えば、NICや無線通信モジュールなどを含む。通信インタフェース302は、通信ネットワークNWを介して、X線CT装置100やその他の外部装置と通信する。入力インタフェース304は、X線CT装置100で説明した入力インタフェース143のいずれかと同様の構成を有し、操作者による各種の入力操作を受け付け、受け付けた入力操作の内容を示す電気信号を処理回路310に出力する。
ディスプレイ306は、各種の情報を表示する。例えば、ディスプレイ306は、処理回路310の処理結果や、操作者による各種操作を受け付けるGUI等を表示する。メモリ308は、X線CT装置100で説明したメモリ141として例示したもののいずれかと同様の構成を有する。ディスプレイ306は、出力部の一例である。ディスプレイ306は、表示部の一例である。出力部は、画像を表示するディスプレイ306以外でもよい。出力部は、例えば、スピーカや送信インタフェースでもよい。
処理回路310は、例えば、取得機能312と、処理機能314と、算出機能316と、出力制御機能318を備える。処理回路310は、例えば、ハードウェアプロセッサ(コンピュータ)がメモリ308に記憶されたプログラムを実行することにより、これらの機能を実現するものである。取得機能312は取得部の一例である。処理機能314は処理部の一例である。算出機能316は算出部の一例である。出力制御機能318は、出力制御部の一例である。
取得機能312は、例えば、第1条件取得機能322と、画像データ取得機能324と、機械学習モデル取得機能326と、を備える。第1条件取得機能322は、X線CT装置100により送信される第1条件を、通信インタフェース302を介して取得する。画像データ取得機能324は、X線CT装置100により送信される画像データを、通信インタフェース302を介して取得する。
機械学習モデル取得機能326は、ベンダーより供給される機械学習モデル10のうち、診療装置200のメモリ308に格納された機械学習モデル10と同一の機械学習モデル10を取得する。機械学習モデル取得機能326は、診療装置200により送信された診療装置200のメモリ208に格納された機械学習モデル10と同一の機械学習モデル10を、通信インタフェース302を介して取得してもよい。
処理機能314は、例えば、シミュレーション処理機能332と、対象データ生成機能334と、を備える。シミュレーション処理機能332は、第1条件取得機能322により取得された第1条件の一部を調整した第2条件を生成する。シミュレーション処理機能332は、例えば、第1条件のうち、体重を1kg減じ、その他の条件を第1条件と一致させた第2条件を生成する。同様に、第1条件のうちの1つまたは複数のパラメータに僅かな変更を加えた第2条件を大量に生成する。シミュレーション処理機能332は、機械学習モデル10に対して、第1条件とは異なる第2条件で撮像された画像のシミュレーションデータ(以下、対象画像データ)を大量に生成する。シミュレーション処理機能332は、シミュレーション処理部の一例である。対象画像データは、対象医用データの一例である。
シミュレーション処理機能332は、どのような条件でパラメータに変更を加えてもよい。シミュレーション処理機能332は、複数種類のパラメータに対して順次変更を加えてもよい。シミュレーション処理機能332は、例えば、患者の属性、検査の目的、病変の種類や状態に応じて変更を加えるパラメータを決定してもよい。
対象データ生成機能334は、シミュレーション処理機能332により生成された対象画像データをそれぞれ機械学習モデル取得機能326が取得した機械学習モデル10の入力データとして入力する。対象データ生成機能334は、大量の対象画像データのそれぞれに対する対象診療データを生成する。対象診療データは、対象出力データの一例である。
算出機能316は、診療装置200により送信された基準診療データと、対象データ生成機能334により生成された対象診療データとを比較する。算出機能316は、基準診療データと対象診療データとを比較した比較結果に基づいて、第2条件の機械学習モデル10に対する適合度を算出する。適合度は、例えば、条件(例えば第2条件)をデータとして機械学習モデルに入力した場合に、正解となるデータを出力する度合いを示す。
適合度は、撮像条件の下で撮像した画像の画像データ(医用データ)を機械学習モデル10に入力した場合の診療データ(出力データ)が正解データとなる度合いに応じて算出される。例えば、第1条件の機械学習モデル10に対する適合度は「1」である。第2条件の機械学習モデル10に対する適合度は、例えば、第1条件の機械学習モデル10に対する適合度を基準として算出される。
診療装置200により送信された基準診療データは正解データであるので、機械学習モデル10は、基準画像データを入力データとした場合の出力データを正しく求めたモデルであるといえる。このため、基準画像データを生成する条件である第1条件の機械学習モデル10に対する適合度は、例えば「1」である。これに対して、対象画像データを生成する条件である第2条件の機械学習モデル10に対する適合度は、例えば「1」または「0」として算出され、適合度が「1」である場合には、適合度が「0」である場合よりも適合度が高い。第2条件の機械学習モデル10に対する適合度は、「0」を超えた「1」未満の値として算出されてもよい。
算出機能316は、基準診療データと対象診療データとを比較したときの基準診療データと対象診療データの相違が規定範囲に収まる場合に、第2条件の機械学習モデル10に対する適合度を「1」と算出する。算出機能316は、比較した基準診療データと対象診療データの相違が規定範囲を超える場合に、第2条件の機械学習モデル10に対する適合度を0と算出する。
基準診療データと対象診療データの相違が規定範囲に収まるか否かは、機械学習モデル10が含まれる解析診療AIアプリの種類によって異なる。算出機能316は、例えば、解析診療AIアプリがVisualization系のアプリである場合には、生成された比較対象の画像が、技師などが視認した際に同一と判定し得る範囲にある場合には、基準診療データと対象診療データの相違が規定範囲に収まるとして、第2条件の機械学習モデル10に対する適合度を「1」と算出する。
算出機能316は、解析診療AIアプリがWorkflow系のアプリである場合には、比較対象の時短の差が所定時間以内であるときに、基準診療データと対象診療データの相違が規定範囲に収まるとして、第2条件の機械学習モデル10に対する適合度を「1」と算出する。算出機能316は、解析診療AIアプリが計測系のアプリである場合には、比較対象の計測結果の差が所定数値以内であるときに、基準診療データと対象診療データの相違が規定範囲に収まるとして、第2条件の機械学習モデル10に対する適合度を「1」と算出する。算出機能316は、解析診療AIアプリが診断系のアプリである場合には、比較対象の診断結果が一致するときに、基準診療データと対象診療データの相違が規定範囲に収まるとして、第2条件の機械学習モデル10に対する適合度を「1」と算出する。
算出機能316は、第2条件の機械学習モデル10に対する適合度を「1」とした場合には、第2条件に許容範囲を決定する。算出機能316は、例えば、基準診療データと対象診療データの相違が規定範囲に収まるとして、第2条件の機械学習モデル10に対する適合度を「1」と算出した場合に、対象画像データを生成した第2条件の最大値と最小値の間の範囲を許容範囲として規定する。
出力制御機能318は、データ処理機能214により生成された第2条件や対象診療データをディスプレイ206に表示させたり、図示しないスピーカを用いて音声出力させたりする。処理結果出力制御機能216は、さらに、第2条件や対象診療データを、通信インタフェース202を介して外部装置、例えば機械学習モデル評価装置300に送信したりする。出力制御機能318は、算出機能316により機械学習モデル10に対する適合度が「1」と算出された場合の第2条件の許容範囲をディスプレイ306に表示させる。出力制御機能318は、第2条件の許容範囲の表示に代えてまたは加えて第2条件の機械学習モデル10に対する適合度をディスプレイ306に表示させてもよい。
次に、機械学習モデル評価システム1における処理について説明する。機械学習モデル評価システム1においては、X線CT装置100において撮像した被検体Pの画像に基づいて、診療装置200を用いた診断が行われる。その一方で、X線CT装置100において撮像した画像を用いて、診療装置200で用いられる機械学習モデルの適性を、機械学習モデル評価装置300を用いて評価する。
図5は、第1の実施形態における機械学習モデル評価システム1の処理の流れの一例の概要を示す図である。機械学習モデル評価システム1において、X線CT装置100には、まず、撮像条件(第1条件)が設定され、X線CT装置100により被検体Pの撮像が終了した後、画像データの生成処理が施された画像が生成される。生成された画像は、診療装置200に送信され、第1条件は機械学習モデル評価装置300に送信される。
診療装置200では、X線CT装置100により送信された画像データに対して機械学習モデル10を用いた処理が行われ、診療データが生成される。生成された診療データは、医師等の診療者による診療に用いられるほか、基準診療データとして機械学習モデル評価装置300に送信される。X線CT装置100により診療装置200に送信された画像データは、基準画像データとして機械学習モデル評価装置300に送信される。
機械学習モデル評価装置300では、X線CT装置100により送信された第1条件に基づいて生成された第2条件を用いたシミュレーションが実行され、対象画像データが生成される。この対象画像データに対して機械学習モデル10を用いた処理が行われ、対象診療データが生成される。機械学習モデル評価装置300は、対象診療データを生成し、診療装置200により送信された基準診療データと比較する。機械学習モデル評価装置300は、第2条件の設定条件を少しずつ変えながら順次対象画像データ及び対象診療データを生成し、機械学習モデル10に対する第2条件の適合度を算出して、第2条件の許容範囲を決定する。以下、機械学習モデル評価システム1における、より具体的な処理の手順について説明する。
図6は、第1の実施形態における機械学習モデル評価システム1の処理の流れを示すシーケンス図である。機械学習モデル評価システム1では、被検体Pを撮像するにあたり、X線CT装置100では、まず、被検体Pを撮像する際の第1条件が設定される(ステップS101)。第1条件が設定されたら、X線CT装置100は、被検体Pを撮像する(ステップS103)。
続いて、X線CT装置100は、処理回路150において、撮像した得られた検出データや投影データなどを画像処理して、画像データを生成する(ステップS105)。X線CT装置100は、生成した画像データを診療装置200に送信するとともに、ステップS101で設定された第1条件を機械学習モデル評価装置300に送信する(ステップS107)。
X線CT装置100により画像データを送信された診療装置200は、データ取得機能212において、送信された画像データを受信して取得する。続いて、診療装置200は、データ処理機能214において、X線CT装置100により送信された画像データを、メモリ208に格納された機械学習モデル10の入力データとして処理し(ステップS201)、診療データを生成する(ステップS203)。
続いて、診療装置200は、処理結果出力制御機能216において、生成した診療データを、ディスプレイ206に表示させるなどして出力し(ステップS205)、診療装置200を操作する医師等の診療者に診療データを提供する。診療装置200を操作する診療者は、診療装置200に出力された診療データを視認等しながら、例えば被検体Pを診療する。
診療装置200は、データ処理機能214において、X線CT装置100により送信された画像データ及びステップS205で生成した診療データをそれぞれ基準画像データ及び基準診療データとする。データ処理機能214は、基準画像データ及び基準診療データを機械学習モデル評価装置300に送信する(ステップS207)。
一方、機械学習モデル評価装置300は、第1条件取得機能322において、X線CT装置100により送信された第1条件を受信して取得する。続いて、機械学習モデル評価装置300は、処理機能314のシミュレーション処理機能332において、取得した第1条件に基づいて、第2条件を生成する(ステップS301)。
続いて、機械学習モデル評価装置300は、処理機能314のシミュレーション処理機能332において、第2条件に基づく対象画像データを生成する(ステップS303)。処理機能314では、第2条件を大量に生成するとともに、大量の第2条件に基づく大量の対象画像データを生成する。
続いて、シミュレーション処理機能332は、対象画像データを機械学習モデル取得機能326が取得した機械学習モデル10の入力データとして処理し(ステップS305)、第2条件のそれぞれに対する対象診療データを生成する(ステップS307)。
続いて、機械学習モデル評価装置300は、算出機能316において、基準診療データと、対象診療データを比較することにより(ステップS311)、対象画像データを生成した第2条件の適合度を算出する。算出機能316は、基準診療データと対象診療データとを比較した結果、基準診療データと対象診療データを相違が規定範囲内にあるか否かを判定する(ステップS313)。
基準診療データと対象診療データを相違が規定範囲内にあると判定した場合、算出機能316は、第2条件の機械学習モデル10に対する適合度を「1」と算出して、比較した対象データセットにおける対象画像データを生成した際の第2条件を許容範囲に含める(ステップS315)。基準診療データと対象診療データを相違が規定範囲内にないと判定した場合、算出機能316は、第2条件の機械学習モデル10に対する適合度を「0」と算出して、ステップS315をスキップして処理をステップS317に進める。
続いて、算出機能316は、適合度の算出が完了したか否かを判定する(ステップS317)。算出機能316は、例えば、第2条件の許容範囲の上限値と下限値が設定された場合や、すべての第2条件の適合度が算出された場合に、適合度の算出が完了したと判定する。
第2条件の許容範囲の設定が完了していないと判定した場合、算出機能316は、処理をステップS311に戻す。第2条件の許容範囲の設定が完了したと算出機能316が判定した場合、出力制御機能318は、算出機能316により算出された第2条件の機械学習モデル10に対する適合度や第2条件の許容範囲をディスプレイ306に表示させたりするなどして(ステップS319)、所定の情報を出力する。こうして、機械学習モデル評価システム1における処理を終了する。
図7は、第1の実施形態におけるディスプレイ306に表示された撮像条件の許容範囲をマップで示す画像の一例を示す図である。撮像条件としては、「線質」「被曝」「画質」「造影剤量」「造影タイミング」「再構成パラメータ」「体重」が含まれる。機械学習モデル評価装置300における出力制御機能318は、これらの撮像条件のそれぞれに対しての許容範囲を示す許容範囲マップ画像GA10をディスプレイ306に表示させる。
出力制御機能318が各撮像条件についての許容範囲を許容範囲マップ画像GA10としてディスプレイ306に表示させることにより、診療者等の操作者は、各条件の許容範囲を容易に把握することができる。この例において、出力制御機能318は、7個の撮像条件に対する許容範囲マップ画像GA10を示しているが、7個より少ないまたは多い数の撮像条件に対する許容範囲マップ画像を示してもよい。許容範囲は、図7に示す許容範囲マップ画像GA10の態様以外の態様で示してもよい。
第1の実施形態の機械学習モデル評価システム1は、基準画像データに対する基準診療データと、対象画像データに対する対象診療データを比較することにより、第2条件の機械学習モデル10に対する適合度を算出する。基準画像データは正解データであるので、第1条件の機械学習モデル10に対する適合度は「1」である。このため、第2条件の機械学習モデル10に対する適合度を正確に評価できるので、ベンダーより供給される複数種類の解析診療AIアプリを十分に活用できる。
第1の実施形態の機械学習モデル評価システム1は、第2条件の機械学習モデル10に対する適合度を「1」と算出した場合に、第2条件に対する許容範囲を決定し、許容範囲をディスプレイ306に表示させる。このため、機械学習モデル10を含む解析診療AIアプリを精度良く活用できる撮像条件の範囲を操作者に知らせることができる。
上記の第1の実施形態では、出力制御機能318は、機械学習モデル10に対する適合度に基づく撮像条件(第2条件)の許容範囲を示しているが、撮像条件の許容範囲に対する許容度マージンを表示してもよい。図8は、第1の実施形態におけるディスプレイ306に表示された撮像条件の許容範囲の許容度マージンを示す画像の一例を示す図である。
この例では、出力制御機能318は、許容範囲マップ画像GA10とともに、基準画像データを生成した際の第1条件を示す基準条件マップ画像GA20をディスプレイ306に表示させる。許容範囲マップ画像GA10と基準条件マップ画像GA20が表示されることにより、例えば、「被曝」の撮像条件について、許容範囲マップ画像GA10と基準条件マップ画像GA20の間の矢印画像YA10で示す範囲を許容度マージンとして操作者に認識させることができる。
さらには、許容範囲マップ画像GA10や基準条件マップ画像GA20をGUIで表示し、入力インタフェース304の操作により、撮像条件を許容範囲マップ画像GA10の内側などに指定できるようにしてもよい。許容範囲マップ画像GA10や基準条件マップ画像GA20は、機械学習モデル評価装置300のディスプレイ306以外のディスプレイ、例えば、X線CT装置100のコンソール装置に設けられたディスプレイ142や診療装置200に設けられたディスプレイ206に表示されてもよい。
上記の第1の実施形態では、出力制御機能318は、機械学習モデル10に対する第2条件の適合度に基づく撮像条件の許容範囲を示しているが、撮像条件の増減可能範囲を表示してもよい。図9は、第1の実施形態におけるディスプレイ306に表示された撮像条件の増減可能範囲を示す画像の一例を示す図である。
この例では、出力制御機能318は、撮像条件としての被曝の許容範囲を第1矢印GA21~第5矢印GA25でディスプレイ306に表示させている。出力制御機能318は、現在の設定値として第2矢印GA22を示しており、第2矢印GA22を第1矢印GA21~第5矢印GA25の他の矢印より太い設定矢印として表示することで第2矢印GA22が現在の設定値を示すことを強調して表示している。出力制御機能318は、第1矢印GA21の上方及び第5矢印GA25の下方に、許容範囲外矢印GA40を破線で示している。
出力制御機能318は、第1矢印GA21~第5矢印GA25の右側に設定値アイコンGA30を表示している。設定値アイコンGA30は、GUIである。設定値アイコンGA30が上下動方向に操作されることにより、設定値を示す設定矢印が上下動する。設定値アイコンGA30は、第1矢印GA21~第5矢印GA25の右側の間を移動可能であり、許容範囲外矢印GA40の側方までは移動できなくなっている。
出力制御機能318は、第1矢印GA21~第5矢印GA25の右側中央部に第1メッセージ画像MA11を表示している。第1メッセージ画像MA11は、「許容範囲」の文字と、第1矢印GA21~第5矢印GA25を囲むカッコを含んでおり、第1矢印GA21~第5矢印GA25が指し示す範囲が被曝の許容範囲であることを操作者に知らせている。
出力制御機能318は、第1矢印GA21~第5矢印GA25の左側上部に第2メッセージ画像MA12を表示している。第2メッセージ画像MA12は、太い矢印が現在の設定値であることを操作者に知らせている。出力制御機能318は、第1矢印GA21~第5矢印GA25の左側下部に第3メッセージ画像MA13を表示している。第3メッセージ画像MA13は、「もっと下げることができます」という文字を含み、被曝量を下げることができる旨を操作者に知らせている。
このように、機械学習モデル評価装置300は、出力制御機能318により第1矢印GA21~第5矢印GA25及び第1メッセージ画像MA11~第3メッセージ画像MA13をディスプレイ306に表示させることにより、撮像条件、ここでは被曝についての設定できる範囲を操作者に対して容易に認識させることができる。また、第1矢印GA21~第5矢印GA25に応じた範囲を設定値アイコンGA30が移動可能であることにより、撮像条件、ここでは被曝について設定を操作者が容易に行うことができる。
また、撮像条件の許容範囲を決定することにより、例えば複数の画像を連続して撮像するときなどには、どの程度まで撮像条件が変わっても(ぶれても)よいかを調べておいてもよい。この場合、例えば、連続して画像を撮像する初期の段階では、ある程度被検体Pに負担がかかるが、撮像しやすい撮像条件で撮影し、撮像条件の許容範囲を決定した後、撮像可能な範囲で被検体Pにかかる負担が小さくなる撮像条件として画像を撮像するようにしてもよい。また、連続して画像を撮像する場合には、連続した撮像の途中で撮像条件を変更してもよいし、一定間隔を置いて画像を撮像する場合には、数回の撮像を終えた後に撮像条件を変更してもよい。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。第2の実施形態の機械学習モデル評価システム1は、第1の実施形態と比較して、主に機械学習モデル評価装置300の構成の一部が異なる。以下、第1の実施形態との相違点を中心として、第2の実施形態の機械学習モデル評価システム1について説明する。図10は、第2の実施形態における機械学習モデル評価装置300の構成例を表す図である。
第2の実施形態の機械学習モデル評価装置300のメモリ308は、撮像条件データ付き画像データ350を格納する。撮像条件データ付き画像データ350は、画像データと、その画像データを撮像した際の撮像条件を含む。撮像条件データ付き画像データは、例えば、X線CT装置100が設置された医療施設における過去の診療行為において被検体を計測する際に得られた画像データと、その画像データを撮像した際の撮像条件を蓄積したデータである。
第2の実施形態の機械学習モデル評価装置300は、例えば大規模の医療施設や、複数の医療施設などから複数の撮像条件データ付き画像データ350を収集可能な施設に設置される。第2の実施形態の機械学習モデル評価装置300は、例えば大量の撮像条件データ付き画像データ350をメモリ308に格納する。
第2の実施形態の機械学習モデル評価装置300における処理機能314は、X線CT装置100により送信される撮像条件データ付き画像データ350の中から、第1条件に近似する撮像条件を付随データに含むデータを抽出する。算出機能316は、処理機能314が抽出した撮像条件データ付き画像データ350に含まれる画像データを基準画像データとし、診療データを基準診療データとして生成する。その他の構成は、上記の第1の実施形態と共通である。第1の実施形態の診療データは、特定の被検体Pに対するデータであるのに対して、撮像条件データ付き画像データ350は、複数の被検体に対するデータである。このため、生成される許容範囲は、特定の被検体に対する値ではなく、代表値として一般的に使用される値である。
第2の実施形態の機械学習モデル評価システム1は、上記の第1の実施形態の機械学習モデル評価システム1と同様の作用効果を奏する。さらに、第2の実施形態の機械学習モデル評価システム1は、シミュレーション処理機能などを備える必要がないので、その分簡素な構成とすることができる。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について説明する。第3の実施形態の機械学習モデル評価システム1は、第1の実施形態と比較して、主に機械学習モデル評価装置300の構成の一部が異なる。図11は、第3の実施形態における機械学習モデル評価システム1の処理の流れの一例の概要を示す図である。
第1の実施形態の機械学習モデル評価システム1では、診療装置200の機械学習モデル10により出力される診療データ(基準診療データ)と、機械学習モデル評価装置300の機械学習モデル10により出力される診療データ(対象診療データ)を比較した結果に基づいて、第2条件の機械学習モデル10に対する適合度を算出する。
これに対して、第3の実施形態の機械学習モデル評価システム1では、診療装置200の機械学習モデル10に入力される画像データ(基準画像データ)と、機械学習モデル評価装置300の機械学習モデル10に入力される画像データ(対象画像データ)を比較した結果に基づいて、第2条件の機械学習モデル10に対する適合度を算出する。第3の実施形態の機械学習モデル評価装置300では、第2条件の機械学習モデル10に対する適合度を算出するために、機械学習モデル10の学習に用いられた学習データの入力データの分布を利用する。
図12は、第3の実施形態における機械学習モデル評価装置300の構成例を示す図である。第3の実施形における機械学習モデル評価装置300は、第1の実施形態の機械学習モデル評価装置300と比較して、推定機能319を備える点と、取得機能312が第1条件取得機能322及び画像データ取得機能324に代えて、第1取得機能327及び第2取得機能328を備える点で主に異なる。また、処理機能314によりシミュレートされる内容が異なる。取得機能312における機械学習モデル取得機能326は、機械学習モデル取得部の一例である。
推定機能319は、機械学習モデル10の学習に用いられた学習データの分布、例えば学習データに含まれる入力データ(画像データ)のデータ分布(以下、第1データ分布)を推定する。データ分布の推定には、機械学習モデル10やその学習に用いられる各データをエンコードすること含む。取得機能312の第1取得機能327は、推定機能319により推定された第1データ分布を取得する。第1取得機能327は、第1取得部の一例である。
処理機能314におけるシミュレーション処理機能332は、例えば、コホートにおける画像データを撮像した際の撮像条件及びその画像データを取得する。コホートは、どのようなコホートでもよく、例えば、X線CT装置100が設置された医療施設のコホートでもよいし、通信ネットワークNWを介して接続された複数の医療施設のコホートでもよい。
シミュレーション処理機能332は、取得した撮像条件をそのまま第2条件として生成する。シミュレーション処理機能332は、取得したコホートにおける画像データを、機械学習モデル10に入力する対象画像データとしてそのまま生成する。シミュレーション処理機能332は、生成した対象画像データのデータ分布(以下、第2データ分布)を生成する。取得機能312の第2取得機能328は、シミュレーション処理機能332により生成された第2データ分布を取得する。第2取得機能328は、第2取得部の一例である。
第2データ分布は、コホートにおけるデータセットに含まれる画像データの分布に関するデータ分布であり、例えば、X線CT装置100が設置される医療施設(以下、設置医療施設)の被検体における画像データの一部または全部のデータ分布である。第2データ分布は、シミュレーション処理機能332により取得された画像データ以外の画像データのデータ分布でもよい。例えば、X線CT装置100のメモリ141に格納された設置医療施設の患者(被検体)の画像データの画像分布でもよい。
算出機能316は、第1データ分布と第2データ分布の比較結果に基づいて、機械学習モデル10に対する第2データ分布の適合度を算出する。第1データ分布は、機械学習モデル10に対する適合度が高いデータ分布であるので、第2データ分布は、第1データ分布に近いほど、機械学習モデル10に対する適合度が高い傾向にある。算出機能316は、第2データ分布の適合度に基づいて、撮像条件の許容範囲を規定する。
第2データ分布は、例えば、第1データ分布により推定されたデータ分布でもよい。例えば、データ分布が画像データの画質に関する撮像条件の分布である場合には、この場合、例えば、第2データ分布を構成する画像データを撮像した撮像条件の許容範囲が、機械学習モデル10を利用する際の画像データを撮像した撮像条件の許容範囲として適切な範囲となる。したがって、算出した許容範囲を出力することにより、医師等による適切な撮像条件の設定を補助することができる。
算出機能316は、被検体を撮像したときの画像のデータ分布(以下、対象データ分布)が第1データ分布とずれている場合、例えば、対象データ分布が第1データ分布と近似または一致するように対象データ分布が求められた画像を補正する画像処理してもよい。図13は、第3の実施形態における第1データ分布と対象データ分布の関係の一例を示す図である。
図13に示すヒストグラムの横軸は、例えば画像データの画質である。画像データの画質は、画像を撮像する際に被検体Pに照射するX線の線量と同等の関係にあり、X線の線量が多いほど画質は高くなる。対象データ分布DB21が、第1データ分布DB11に対して画像データの画質が低くなる側にシフトしている場合には、各画像データに画質を向上させる画像処理を施した補正データ分布DB22を生成することにより、対象データ分布DB21が第1データ分布DB11に重なるようにすることができる。
対象データ分布DB21に含まれる画像データに画像処理を施すとともにまたはその代わりに、撮像条件を調整することにより対象データ分布を調整してもよい。以下に、対象データ分布の調整の具体的態様について説明する。図14~図17は、第3の実施形態における第1データ分布と対象データ分布の関係の一例を示す図である。
図14に示すように、第1データ分布DB11に対して、対象データ分布DB21に含まれる画像データの画質(=線量)が低くなる側にシフトしている場合がある。この場合には、画像データを得るために被検体Pを撮像する際のX線の線量は多くなるが、画質を高めることができる。
図15に示すように、第1データ分布DB11に対して、対象データ分布DB21に含まれる画像データの画質(=線量)が高くなる側にシフトしている場合がある。この場合には、画像データを得るために被検体Pを撮像する際のX線の線量を少なくして、被検体Pの被曝量を少なくしながら、満足な画質の画像を得ることができる。
図16に示すように、第1データ分布DB11に対して、対象データ分布DB21がほとんど重なる場合がある。この場合には、画像データを得るために被検体Pを撮像する際のX線の線量(=線量)などの撮像条件を変えることなく画像データを得ることができる。図17に示すように、第1データ分布DB11に対して、線量が高い側の範囲で対象データ分布DB21が含まれる場合がある。この場合には、撮像条件を変えなくてもよいし、画像データを得るために被検体Pを撮像する際のX線の線量を減らしてもよい。
上記の各実施形態では、第1データ分布及び第2データ分布は、それぞれ画像データのデータ分布であるが、それ以外のデータのデータ分布でもよい。例えば、第1データ分布が、基準画像データと基準診療データのデータセットのデータ分布であり、第2データセットが、シミュレーション処理機能332に入力される対象画像データとこの対象画像データに対応する対象診療データのデータセットのデータ分布であってもよい。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態について説明する。第4の実施形態の機械学習モデル評価システムは、第1の実施形態の機械学習モデル評価システム1と比較して、主に、算出機能316及び出力制御機能318における撮像条件(第2条件)の許容範囲の算出及び出力に関する処理が異なっている。
第4の実施形態の機械学習モデル評価システムにおいて、算出機能316は、診療データを利用する利用主体に応じた第2条件の許容範囲を決定する。具体的には、算出機能316は、利用主体が医師(ヒト)などの利用者(以下、医師等)である場合と、AIなどのコンピュータである場合と、医師等またはコンピュータの双方である場合に対して、それぞれ第2条件の許容範囲を決定する。
出力制御機能318は、算出機能316により算出された利用主体ごとに決定された許容範囲をディスプレイ306に表示させる。以下、ディスプレイ306の表示例について説明する。図18は、第4の実施形態におけるディスプレイ306に表示された撮像条件の許容範囲を表す画像の一例を示す図である。
出力制御機能318は、線量の許容範囲を示す画像として、第1許容範囲画像GA50と、第2許容範囲画像GA52と、第3許容範囲画像GA54とをディスプレイ306に表示させる。第1許容範囲画像GA50は、利用主体が医師等である場合の許容範囲を示す画像である。第2許容範囲画像GA52は、利用主体が解析診療AIアプリである場合の許容範囲を示す画像である。第3許容範囲画像GA54は、利用主体が医師等または解析診療AIアプリの双方である場合の許容範囲を示す画像である。
例えば、利用主体(医師等または解析診療AIアプリ)が画像データを用いて診断を実行するにあたり、医師等が利用主体となって診断する際には、例えば画像データに基づく画像を見ながら診断を行う。一方、解析診療AIアプリが利用主体となって診断する際には、画像を見ることなく、画像データに含まれる数値等に基づいて診断を行う。このように、利用主体によって、画像データを利用する領域などが異なることから、算出機能316は、利用主体によって第2条件の許容範囲を決定する。
第4の実施形態の機械学習モデル評価システム1は、上記の第1の実施形態の機械学習モデル評価システム1と同様の作用効果を奏する。さらに、第4の実施形態の機械学習モデル評価装置300は、利用主体が複数ある場合、例えば、利用主体が医師等と解析診療AIアプリの双方である場合には、算出機能316は、はそれらの複数の利用主体に対する第2条件の許容範囲が重なる範囲を許容範囲として決定する。このため、複数の利用主体のそれぞれに適した許容範囲を決定することができる。
(第5の実施形態)
次に、第5の実施形態について説明する。第5の実施形態の機械学習モデル評価システム1は、機械学習モデル評価装置300において、複数、例えば2つの解析診療AIアプリのそれぞれに含まれる機械学習モデル10における撮像条件の許容範囲を重畳してディスプレイ306に表示させる。図19は、第5の実施形態におけるディスプレイ306に表示された撮像条件の許容範囲をマップで示す画像の一例を示す図である。
ディスプレイ306には、第1許容範囲マップ画像GA11及び第2許容範囲マップ画像GA12が表示される。第1許容範囲マップ画像GA11は、第1解析診療AIアプリに含まれる機械学習モデル10に対する撮像条件の許容範囲を示す画像である。第2許容範囲マップ画像GA12は、第2解析診療AIアプリに含まれる機械学習モデル10に対する撮像条件の許容範囲を示す画像である。
第1解析診療AIアプリは、線量の許容範囲が広く、造影剤量の許容範囲が狭いアプリである。第2解析診療AIアプリは、線量の許容範囲が狭く、造影剤量の許容範囲が広いアプリである。第5の実施形態の機械学習モデル評価システム1では、2つの解析診療AIアプリについて、撮像条件の許容範囲を解析診療アプリごとにディスプレイ306に表示させることができる。
第5の実施形態の機械学習モデル評価システム1は、上記の第1の実施形態の機械学習モデル評価システム1と同様の作用効果を奏する。さらに、第5の実施形態の機械学習モデル評価システム1は、複数の解析診療AIアプリについての撮像条件の許容範囲を表示する。このため、被検体Pの属性や状態に応じた解析診療AIアプリを利用することができる。第5の実施形態の機械学習モデル評価システム1は、複数の解析診療AIアプリについての撮像条件の許容範囲を重畳して表示させる。このため、複数の解析診療AIアプリの撮像条件を容易に比較することができる。
例えば、被検体Pが若い患者である場合には、造影剤の量が増えたとしても線量を増やさないようにするために、第1解析診療AIアプリを利用することができる。被検体Pが腎臓を患う患者である場合には、造影剤の量を抑制するために第2解析診療AIアプリを利用することができる。
上記の各実施形態では、機械学習モデル評価装置300は、第2条件の機械学習モデル10に対する適合度を算出するが、第2条件以外の機械学習モデル10に対する適合度を算出してもよい。例えば、機械学習モデル評価装置300は、機械学習モデル10に入力される入力データの適合度を算出してもよいし、機械学習モデル10に入力される入力データ及び機械学習モデル10から出力される出力データのセットであるデータセットの適合度を算出してもよい。
上記の各実施形態では、第1条件を撮像条件としているが、第1条件は他の条件でもよい。例えば、第1条件は、画像データを画像処理する際の画像処理条件でもよい。画像処理条件としては、例えば、ノイズの低減、解像度変更、画像サイズ、明度、コントラスト、WW(Window Level)、WL(Window width)、エッジ協調、物体認識、物体強調、動き認識、動き協調、Segmentation、Registration、バイオマーカ画像などの条件が挙げられる。ノイズの低減は、例えば、平滑化を行ったりフィルタを用いたりすることにより行われる。ノイズには、例えば、加算数、ぼけ、平滑度、リサンプリング、Band Pass Filterによるものがある。解像度には、例えば、空間解像度、濃度解像度、時間解像度が含まれる。
また、撮像条件としては、各実施形態に示したもののほか、画質SN(S/N比)、フレームレート、視野(FOV:Field of view)、絞り、ハレーション、撮像時の解像度、撮像方向、SN(ノイズ、コントラスト)、シェーディング、心拍数等であってもよい。線量には、例えば、管電圧、管電流、パルス幅、フィルタ、線質が含まれる。
上記の各実施形態では、X線CT装置100により生成された画像データを医用データとして用いているが、医用データとして用いる画像データは、他の画像データでもよい。例えば、X線CT装置100により生成された画像データをディスプレイ206に表示する際には、画像データに対して、患部を見やすくするために骨などの障害物を透過させたり、臓器を立体表示させたりするなどの画像処理を施すことがある。医用データとして用いる画像データは、このように患部を見やすくするなどのために画像処理を施した後の画像データであってもよい。
以上説明した少なくとも1つの実施形態によれば、医用データの入力に対する出力データを生成する機械学習モデルを取得する取得部と、準医用データが生成された第1条件とは異なる第2条件に基づいて生成された対象医用データを前記機械学習モデルに入力することで対象出力データを生成する処理部と、記基準医用データを前記機械学習モデルに入力することで生成される基準出力データと、前記対象出力データとの比較結果に基づいて、前記第2条件の前記機械学習モデルに対する適合度を算出する算出部と、を持つことにより、解析診療AIアプリを十分に活用できるようにすることができる。
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
1 機械学習モデル評価システム
10 機械学習モデル
100 X線CT装置(医用画像撮像装置)
110 架台装置
111 X線管
112 ウェッジ
113 コリメータ
114 X線高電圧装置
115 X線検出器
116 DAS
117 回転フレーム
118 制御装置
130 寝台装置
131 基台
132 寝台駆動装置
133 天板
134 支持フレーム
140 コンソール装置
141,208,308 メモリ
142,206.306 ディスプレイ
143,204,304 入力インタフェース
144,202,302 通信インタフェース
150,210,310 処理回路
151 システム制御機能
152 前処理機能
153 再構成処理機能
154 画像処理機能
155,318 出力制御機能
200 診療装置
202 通信インタフェース
212 データ取得機能
214 データ処理機能
216 処理結果出力制御機能
300 機械学習モデル評価装置
312 取得機能
314 処理機能
316 算出機能
318 出力制御機能
319 推定機能
322 第1条件取得機能
324 画像データ取得機能
326 機械学習モデル取得機能
327 第1取得機能
328 第2取得機能
332 シミュレーション処理機能
334 対象データ生成機能
350 撮像条件データ付き画像データ
DB11 第1データ分布
DB21 対象データ分布
DB22 補正データ分布
GA10 許容範囲マップ画像
GA11 第1許容範囲マップ画像
GA12 第2許容範囲マップ画像
GA20 基準条件マップ画像
NW 通信ネットワーク
P 被検体

Claims (16)

  1. 医用データの入力に対する出力データを生成する機械学習モデルを取得する取得部と、
    基準医用データが生成された第1条件とは異なる第2条件に基づいて生成された対象医用データを前記機械学習モデルに入力することで対象出力データを生成する処理部と、
    前記基準医用データを前記機械学習モデルに入力することで生成される基準出力データと、前記対象出力データとの比較結果に基づいて、前記第2条件の前記機械学習モデルに対する適合度を算出する算出部と、を備える、
    機械学習モデル評価装置。
  2. 前記基準出力データは、前記基準医用データと対応付けられる前記機械学習モデルの正解データである、
    請求項1に記載の機械学習モデル評価装置。
  3. 前記医用データは、医用画像データである、
    請求項1または2に記載の機械学習モデル評価装置。
  4. 前記第1条件は、前記医用画像データを得るための撮像をする際の撮像条件または前記医用画像データを画像処理する際の画像処理条件のうち少なくともいずれか一方である、
    請求項3に記載の機械学習モデル評価装置。
  5. 前記第1条件は、被検体の計測により取得された条件である、
    請求項1から4のうちいずれか1項に記載の機械学習モデル評価装置。
  6. 前記処理部は、前記第1条件に基づいて前記第2条件を決定し、前記対象医用データとして、前記第2条件に基づくシミュレーションデータを生成するシミュレーション処理部、
    を更に備える、
    請求項1から5のうちいずれか1項に記載の機械学習モデル評価装置。
  7. 前記対象医用データは、過去に被検体を計測することにより得られたデータを蓄積したデータを含む、
    請求項1から5のうちいずれか1項に記載の機械学習モデル評価装置。
  8. 前記算出部は、前記適合度に基づいて、前記第2条件の許容範囲を決定する、
    請求項1から7のうちいずれか1項に記載の機械学習モデル評価装置。
  9. 前記算出部は、前記出力データを利用する利用主体に応じた前記第2条件の許容範囲を決定する、
    請求項8に記載の機械学習モデル評価装置。
  10. 前記適合度を示す情報を、表示部に表示させる出力制御部を更に備える、
    請求項1から9のうちいずれか1項に記載の機械学習モデル評価装置。
  11. 前記算出部は、複数の前記機械学習モデルに対する前記第2条件の許容範囲を決定し、
    前記出力制御部は、複数の前記第2条件を重畳して表示部に表示させる、
    請求項10に記載の機械学習モデル評価装置。
  12. 前記算出部は、前記基準出力データと、前記対象出力データとの相違が規定範囲に収まる場合に、前記第2条件を許容範囲内と決定する、
    請求項8から11のうちいずれか1項に記載の機械学習モデル評価装置。
  13. 前記規定範囲は、前記機械学習モデルの種類によって異なる、
    請求項12に記載の機械学習モデル評価装置。
  14. 医用データの入力に対する出力データを生成する機械学習モデルを取得する機械学習モデル取得部と、
    前記機械学習モデルに入力する基準医用データの分布に関する第1データ分布を取得する第1取得部と、
    コホートにおける前記機械学習モデルに入力する対象医用データの分布に関する第2データ分布を取得する第2取得部と、
    前記第1データ分布及び前記第2データ分布との比較結果に基づいて、前記対象医用データの分布の前記機械学習モデルに対する適合度を算出する算出部と、を備える、
    機械学習モデル評価装置。
  15. 機械学習モデル評価装置のコンピュータが、
    医用データの入力に対する出力データを生成する機械学習モデルを取得し、
    基準医用データが生成された第1条件とは異なる第2条件に基づいて生成された対象医用データを前記機械学習モデルに入力することで対象出力データを生成し、
    前記基準医用データを前記機械学習モデルに入力することで生成される基準出力データと、前記対象出力データとの比較結果に基づいて、前記第2条件の前記機械学習モデルに対する適合度を算出する、
    機械学習モデル評価方法。
  16. 機械学習モデル評価装置のコンピュータに、
    医用データの入力に対する出力データを生成する機械学習モデルを取得させ、
    基準医用データが生成された第1条件とは異なる第2条件に基づいて生成された対象医用データを前記機械学習モデルに入力することで対象出力データを生成させ、
    前記基準医用データを前記機械学習モデルに入力することで生成される基準出力データと、前記対象出力データとの比較結果に基づいて、前記第2条件の前記機械学習モデルに対する適合度を算出させる、
    プログラム。
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