本発明にかかる遊技機の実施形態について、図面を参照しながら以下の順序で説明する。
《1》第1実施形態(主に、下記の《Z》の特徴gA群~特徴gP群に対応):
《2》第2実施形態(主に、下記の《Z》の特徴hA群~特徴hF群に対応):
《3》第3実施形態(主に、下記の《Z》の特徴iA群~特徴iH群に対応):
《4》第4実施形態(主に、下記の《Z》の特徴jA群~特徴jO群に対応):
《5》第5実施形態(主に、下記の《Z》の特徴kA群~特徴kW群に対応):
《6》第6実施形態(主に、下記の《Z》の特徴lA群~特徴lH群に対応):
《7》第7実施形態(主に、下記の《Z》の特徴mA群~特徴mR群に対応):
《8》第8実施形態(主に、下記の《Z》の特徴nA群~特徴nN群に対応):
《9》第9実施形態(主に、下記の《Z》の特徴oA群~特徴oJ群に対応):
《10》第10実施形態(主に、下記の《Z》の特徴pA群~特徴pL群に対応):
《11》第11実施形態(主に、下記の《Z》の特徴qA群~特徴qM群に対応):
《12》第12実施形態(主に、下記の《Z》の特徴rA群~特徴rV群に対応):
《13》第13実施形態(主に、下記の《Z》の特徴sA群~特徴sV群に対応):
《14》第14実施形態(主に、下記の《Z》の特徴tA群~特徴tP群に対応):
《15》第15実施形態(主に、下記の《Z》の特徴uA群~特徴uU群に対応):
《16》第16実施形態(主に、下記の《Z》の特徴vA群~特徴vR群に対応):
《Y》他の構成への適用:
《Z》上記各実施形態等から抽出される特徴群について:
《1》第1実施形態:
《1-1》遊技機の構造:
本実施形態における遊技機の構造について説明する。
図1は、第1実施形態におけるパチンコ機10の斜視図である。パチンコ機10は、略矩形に組み合わされた木製の外枠11を備えている。パチンコ機10を遊技ホールに設置する際には、この外枠11が遊技ホールの島設備に固定される。また、パチンコ機10は、外枠11に回動可能に支持されたパチンコ機本体12を備えている。パチンコ機本体12は、内枠13と、内枠13の前面に配置された前扉枠14とを備えている。内枠13は、外枠11に対して金属製のヒンジ15によって回動可能に支持されている。前扉枠14は、内枠13に対して金属製のヒンジ16によって回動可能に支持されている。内枠13の背面には、主制御装置、音声発光制御装置、表示制御装置など、パチンコ機本体12を制御する制御機器が配置されている。これら制御機器の詳細については後述する。さらに、パチンコ機10には、シリンダ錠17が設けられている。シリンダ錠17は、内枠13を外枠11に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠する機能とを有する。各施錠は、シリンダ錠17に対して専用の鍵を用いた所定の操作が行われることによって解錠される。
前扉枠14の略中央部には、開口された窓部18が形成されている。前扉枠14の窓部18の周囲には、パチンコ機10を装飾するための樹脂部品や電飾部品が設けられている。電飾部品は、LEDなどの各種ランプからなる発光手段によって構成されている。発光手段は、パチンコ機10によって行われる当たり抽選時、当たり当選時、リーチ発生時などに点灯又は点滅することによって、演出効果を高める役割を果たす。また、前扉枠14の裏側には、2枚の板ガラスからなるガラスユニット19が配置されており、開口された窓部18がガラスユニット19によって封じられている。内枠13には、後述する遊技盤が着脱可能に取り付けられており、パチンコ機10の遊技者は、パチンコ機10の正面からガラスユニット19を介して遊技盤を視認することができる。遊技盤の詳細については後述する。
前扉枠14には、遊技球を貯留するための上皿20と下皿21とが設けられている。上皿20は、上面が開放した箱状に形成されており、図示しない貸出機から貸し出された貸出球やパチンコ機本体12から排出された賞球などの遊技球を貯留する。上皿20に貯留された遊技球は、パチンコ機本体12が備える遊技球発射機構に供給される。遊技球発射機構は、遊技者による操作ハンドル25の操作によって駆動し、上皿20から供給された遊技球を遊技盤の前面に発射する。下皿21は、上皿20の下方に配置されており、上面が開放した箱状に形成されている。下皿21は、上皿20で貯留しきれなかった遊技球を貯留する。下皿21の底面には、下皿21に貯留された遊技球を排出するための排出口22が形成されている。排出口22の下方にはレバー23が設けられており、遊技者がレバー23を操作することによって、排出口22の閉状態と開状態とを切り替えることが可能である。遊技者がレバー23を操作して排出口22を開状態にすると、排出口22から遊技球が落下し、遊技球は下皿21から外部に排出される。
上皿20の周縁部の前方には、操作受入手段としての演出操作ボタン24が設けられている。演出操作ボタン24は、パチンコ機10によって行われる遊技演出に対して、遊技者が入力操作を行うための操作部である。パチンコ機10によって用意された所定のタイミングで遊技者が演出操作ボタン24を操作することによって、当該操作が反映された遊技演出がパチンコ機10によって行われる。
さらに、前扉枠14の正面視右側には、遊技者が操作するための操作ハンドル25が設けられている。遊技者が操作ハンドル25を操作(回動操作)すると、当該操作に連動して、遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。操作ハンドル25の内部には、遊技球発射機構の駆動を許可するためのタッチセンサ25aと、遊技者による押下操作によって遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させるウェイトボタン25bと、操作ハンドル25の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器25cとが設けられている。遊技者が操作ハンドル25を握ると、タッチセンサ25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を右回りに回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。
また、上皿20の周縁部の正面視左側には、遊技者が操作するための遊技球発射ボタン26が設けられている。遊技球発射ボタン26は、遊技者によって操作されることによって、遊技者の操作ハンドル25の回動操作量にかかわらず、所定の発射強度で、遊技盤の前面に遊技球が発射される。具体的には、遊技者が遊技球発射ボタン26を操作すると、操作ハンドル25の回動操作量が最大である場合と同じ発射強度で遊技球が遊技盤の前面に発射される。本実施形態の場合、遊技球発射ボタン26が操作されることによって遊技球が発射されると、遊技球は遊技盤の正面視右側に流れるとともに、遊技盤の右側を流下する。すなわち、遊技球発射ボタン26を操作することによって、遊技者はいわゆる「右打ち」をすることができる。また、以降の説明においては、操作ハンドル25が操作されることによって遊技球が発射され、遊技球が遊技盤の正面視左側に流れるとともに遊技盤の左側を流下する場合を、遊技者が「左打ち」をすると表現する場合がある。なお、本実施形態のパチンコ機10においては、遊技球発射ボタン26が操作された場合、タッチセンサ25aがオンであることを条件として、遊技球が遊技盤に発射されるように構成されている。すなわち、遊技者は、操作ハンドル25を握ることによって少なくともタッチセンサ25aをオンにした上で、遊技球発射ボタン26を操作することで、遊技球発射ボタン26の操作を契機とした遊技球の発射を実現することができる。
なお、本実施形態においては、遊技球発射ボタン26は、上皿20の周縁部の正面視左側に配置される構成を採用したが、遊技球発射ボタン26が他の位置に配置される構成を採用してもよい。例えば、遊技球発射ボタン26を、ウェイトボタン25bと同様に、操作ハンドル25の内部(周縁部)に配置する構成を採用してもよい。このようにすることで、遊技者が、操作ハンドル25、ウェイトボタン25b、遊技球発射ボタン26を、右手のみで操作することを可能にする。
図2は、遊技盤30の正面図である。遊技盤30は、合板によって構成されており、その前面には遊技領域PAが形成されている。遊技盤30には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部31aと、外レール部31bとが取り付けられている。内レール部31aと外レール部31bとの間には、遊技球を誘導するための誘導レール31が形成されている。遊技球発射機構から発射された遊技球は、誘導レール31に誘導されて遊技領域PAの上部に放出され、その後、遊技領域PAを流下する。遊技領域PAには、遊技盤30に対して略垂直に複数の釘42が植設されるとともに、風車等の各役物が配設されている。これら釘42や風車は、遊技領域PAを流下する遊技球の落下方向を分散、整理する。
遊技盤30には、一般入賞口32、第1始動口33a、第1始動口33b、第2始動口34、スルーゲート35a、スルーゲート35b、普通電動役物53、可変入賞装置54、および振分機構120が設けられている。また、遊技盤30には、可変表示ユニット40及びメイン表示部45が設けられている。メイン表示部45は、特図ユニット37と、普図ユニット38と、ラウンド表示部39とを有している。
一般入賞口32は、遊技球が入球可能な入球口であり、遊技盤30上に複数設けられている。本実施形態では、一般入賞口32に遊技球が入球すると、10個の遊技球が賞球として払出装置71から払い出される。
振分機構120は、遊技盤30の中央の下部に配置されている。振分機構120は、当該振分機構120に到達した遊技球を交互に2つの流路に振り分ける。振分機構120が振り分ける2つの流路のうち、一方の流路は、遊技球を第1始動口33aに案内し、他方の流路は、遊技球を第1始動口33bに案内する。振分機構120の構造についての詳細は後述する。
第1始動口33aおよび第1始動口33bは、遊技球が入球可能な入球口である。図2に示すように、第1始動口33aは、振分機構120によって、遊技盤30を正面視して左側に振り分けられた遊技球が入球可能な位置に配置されている。また、第1始動口33bは、振分機構120によって、遊技盤30を正面視して右側に振り分けられた遊技球が入球可能な位置に配置されている。本実施形態では、第1始動口33a、または、第1始動口33bに遊技球が入球すると、1個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。なお、第1始動口33a、または、第1始動口33bに遊技球が入球した場合に払い出される賞球は1個に限らず、2個以上である構成を採用してもよい。
第2始動口34は、遊技球が入球可能な入球口である。図2に示すように、第2始動口34は、第1始動口33aと第1始動口33bとの間に配置されている。本実施形態では、第2始動口34に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。なお、第2始動口34に遊技球が入球した場合に払い出される賞球は3個に限らず、2個以下や、4個以上である構成を採用してもよい。
可変入賞装置54は、遊技盤30の背面側へと通じる大入賞口54aと、当該大入賞口54aを開閉する開閉扉54bとを備えている。開閉扉54bは、通常は遊技球が大入賞口54aに入球できない閉鎖状態となっている。第1始動口33a、第1始動口33b、または、第2始動口34に遊技球が入球すると、主制御装置60は、当たり抽選(内部抽選)を実行する。当たり抽選の結果、大当たりに当選すると、パチンコ機10は、開閉実行モードに移行する。開閉実行モードとは、可変入賞装置54の開閉扉54bの開閉処理を実行するモードである。具体的には、可変入賞装置54の開閉扉54bは、開閉実行モードに移行すると、遊技球が入球できない閉鎖状態から遊技球が入球可能な開放状態に遷移するとともに、所定の条件が満たされた後に、再び、閉鎖状態に遷移する。本実施形態では、可変入賞装置54の大入賞口54aに遊技球が入球すると、払出装置71によって15個の遊技球が賞球として払い出される。
スルーゲート35aおよびスルーゲート35bは、普通電動役物53を動作させるための抽選を実行するための契機となるスルーゲートである。図2に示すように、スルーゲート35aは振分機構120に配置されている。スルーゲート35aの詳細は後述する。スルーゲート35bは、振分機構120の外部であって、遊技盤30を正面視して振分機構120より右側に配置されている。遊技球がスルーゲート35aまたはスルーゲート35bを通過すると、主制御装置60は、当該通過を契機として内部抽選(電動役物開放抽選)を行なう。内部抽選の結果、電役開放に当選すると、普通電動役物53は、所定の態様で動作する電役開放状態へと移行する。なお、本実施形態においては、スルーゲート35aを通過した遊技球と、スルーゲート35bを通過した遊技球は保留されない。
普通電動役物53は、振分機構120の下方であって第1始動口33bの上方に配置された電動役物である。上述のように、普通電動役物53は、遊技球がスルーゲート35aまたはスルーゲート35bを通過したことを契機として実行された電動役物開放抽選に当選した場合に、所定の態様で動作する。普通電動役物53の詳細については、後述する。
ここで、振分機構120および普通電動役物53について説明をする。
図3は、振分機構120を説明する説明図である。図3(a)に示すように、振分機構120は、樹脂製の振分機構用筐体121を備える。図3においては、振分機構用筐体121の内部を示すため、振分機構用筐体121の外形を破線によって示した。振分機構用筐体121には、遊技球が流入可能な開口部122と、遊技球が流出可能な開口部123および開口部124が形成されている。また、振分機構用筐体121には、左側流路R1および右側流路R2が形成されている。さらに、振分機構用筐体121の内部には、振分用回動部125と、スルーゲート35aが配置されている。スルーゲート35aは右側流路R2に配置されている。
振分用回動部125は、回動軸126を備えており、回動軸126を中心として回動可能である。振分用回動部125が右回りに回動した場合、および、左回りに回動した場合、振分用回動部125の底部が振分機構用筐体121に当接するようになっており、振分用回動部125の回動域は制限される。また、振分用回動部125は、開口部122から流入した遊技球を一時的に保持する左側保持部127と、右側保持部128とを備える。
図3(a)から図3(d)を用いて、振分機構120の動作の一例を示す。図3(a)に示すように、振分用回動部125が左側に傾いた状態である場合、開口部122から遊技球が流入すると、右側保持部128において一時的に遊技球を保持する。その後、図3(b)に示すように、右側保持部128で保持した遊技球の重さで振分用回動部125が右回りに回動し、右側保持部128に保持していた遊技球を右側流路R2に向けて放出する。右側保持部128から放出された遊技球は、スルーゲート35aを通過し、右側流路R2を流通した後、開口部124から流出する。開口部124から流出した遊技球は、第1始動口33bに入球するか、または、普通電動役物53が動作している場合には第2始動口34に入球する。なお、右回りに回動した後の振分用回動部125は右側に傾いた状態を維持している。
その後、図3(c)に示すように、次に開口部122から遊技球が流入すると、振分用回動部125は右側に傾いた状態を維持しているため、左側保持部127において一時的に当該遊技球を保持する。その後、図3(d)に示すように、左側保持部127で保持した遊技球の重さで振分用回動部125が左回りに回動し、左側保持部127に保持していた遊技球を左側流路R1に向けて放出する。左側保持部127から放出された遊技球は、左側流路R1を流通した後、開口部123から流出する。開口部123から流出した遊技球は、第1始動口33aに入球する。なお、左回りに回動した後の振分用回動部125は左側に傾いた状態を維持している。このように、振分機構120は、開口部122に流入する遊技球を左側流路R1と右側流路R2に交互に振り分ける機能を有する。
次に、普通電動役物53について説明する。
図4は、普通電動役物53を説明する説明図である。図4(a)には、閉鎖状態の普通電動役物53を示した。上述したように、普通電動役物53は、振分機構120の下方であって、第1始動口33bの上方に配置されている。遊技球がスルーゲート35aまたはスルーゲート35bを通過したことを契機として実行された電動役物開放抽選において電役開放に当選すると、図4(b)に示すように、普通電動役物53が備える可動片53aが遊技盤30の手前側に向かって突出(以下、開放とも呼ぶ)する。
図示するように普通電動役物53は、可動片53aと、可動片53aに配置される凸部53bを備える。また、図4(b)には図示していないが、普通電動役物53は、可動片53aを駆動させる普電役物駆動部53cを備える。
図4(b)に示すように、突出した可動片53aは、遊技球が第2始動口34に入球するのを補助する。本実施形態においては、突出した可動片53aが第2始動口34に遊技球が入球するのを補助するパターンは、大きく2つのパターンである。1つ目のパターンは、遊技球が振分機構120の開口部122から流入し、右側流路R2に振り分けられた遊技球が第2始動口34に入球するのを補助するパターンである。具体的には、右側流路R2に振り分けられた遊技球が開口部124から流出したときに、可動片53aが突出している場合には、当該可動片53aは、当該遊技球を第2始動口34まで案内し、第2始動口34に入球することを補助する。2つ目のパターンは、スルーゲート35bを通過して流下する遊技球が第2始動口34に入球するのを補助するパターンである。具体的には、スルーゲート35bを通過した遊技球が流下して普通電動役物53まで到達したときに、可動片53aが突出している場合には、当該可動片53aは、当該遊技球を第2始動口34まで案内し、第2始動口34に入球することを補助する。なお、2つ目のパターンの場合には、スルーゲート35bを通過していない遊技球が普通電動役物53に到達したときに可動片53aが突出している場合には、可動片53aは当該遊技球が第2始動口34へ入球するのを補助する。
上記説明したいずれのパターンの場合も、遊技球が可動片53aの上を流通して第2始動口34まで到達するまで普通電動役物53が開放状態を維持していた場合を前提としており、遊技球が可動片53aの上を流通して第2始動口34まで到達するよりも先に普通電動役物53が閉鎖状態となった場合には、上記パターンには該当せず、その場合には、可動片53aの上を流通した遊技球は第2始動口34に入球せずにさらに下流方向へ流下することになる。
図4(b)の状態から所定時間経過後、図4(c)に示すように、開放状態であった普通電動役物53は閉鎖状態となる。すなわち、突出していた可動片53aは遊技盤30内に収納される。本実施形態におけるパチンコ機10は、普通電動役物53の開放パターンを複数種類備えており、普通電動役物53が第2始動口34への遊技球の入球を補助するサポートモードの種類毎に異なる。パチンコ機10が備えるサポートモードは、各々、スルーゲート35aやスルーゲート35bを遊技球が通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の開始から抽選結果が出力されるまでの時間(電動役物開放抽選の変動時間)、電動役物開放抽選の当選確率、普通電動役物53の開放時間が異なる。本実施形態のパチンコ機10が備えるサポートモードの詳細については後述する。以上、振分機構120および普通電動役物53について説明をした。
説明を図2に戻す。遊技盤30の最下部にはアウト口43が設けられており、各種入球口に入球しなかった遊技球は、アウト口43を通って遊技領域PAから排出される。
特図ユニット37は、第1図柄表示部37aと、第2図柄表示部37bとを備えている。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bは、それぞれ、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されたセグメント表示器によって構成されている。
第1図柄表示部37aは第1の図柄を表示するための表示部である。第1の図柄とは、第1始動口33aまたは第1始動口33bへの遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第1図柄表示部37aは、第1始動口33aまたは第1始動口33bへの遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第1の図柄の変動表示又は所定の表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第1図柄表示部37aは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第1の図柄の停止表示を行なわせる。
第2図柄表示部37bは第2の図柄を表示するための表示部である。第2の図柄とは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第2図柄表示部37bは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第2の図柄の変動表示又は所定の表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第2図柄表示部37bは、第2図柄表示部37bは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第2の図柄の停止表示を行なわせる。
ここで、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄、または、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を変動時間という。具体的には、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第1の変動時間といい、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第2の変動時間という。
特図ユニット37は、さらに、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに隣接した位置に、LEDランプからなる第1保留表示部37cと第2保留表示部37dとを備えている。
第1保留表示部37cは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第1始動口(第1始動口33aと第1始動口33b)の保留個数を表示する。本実施形態では、第1始動口33aまたは第1始動口33bに入球した遊技球は、当該2つの第1始動口の合計として最大4個まで保留される。
第2保留表示部37dは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第2始動口34の保留個数を表示する。本実施形態では、第2始動口34に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。
普図ユニット38は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されている。普図ユニット38は、スルーゲート35aまたはスルーゲート35bを遊技球が通過したことを契機とした電動役物開放抽選が行われると、発光表示器の表示態様として点灯表示、点滅表示又は所定の態様の表示をさせる。電動役物開放抽選が終了した際には、普図ユニット38は、抽選結果に対応した所定の態様の表示を行う。
ラウンド表示部39は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されており、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数の表示、又は、それに対応した表示をする。ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間が経過すること、又は、予め定められた上限個数の遊技球が可変入賞装置54に入球することのいずれか一方の条件が満たされるまで、開閉扉54bの開放状態を継続する遊技のことである。ラウンド遊技の回数は、その移行の契機となった大当たり当選の種類に応じて異なる。ラウンド表示部39は、開閉実行モードが開始される場合にラウンド遊技の回数の表示を開始し、開閉実行モードが終了した場合に終了する。
なお、特図ユニット37、普図ユニット38、及びラウンド表示部39は、セグメント表示器やLEDランプによる発光表示器によって構成されることに限定されず、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器など、抽選中及び抽選結果を示すことが可能な種々の表示装置によって構成されてもよい。
可変表示ユニット40は、遊技領域PAの略中央に配置されている。可変表示ユニット40は、液晶表示装置41を備える。液晶表示装置41は、液晶ディスプレイを備えている。液晶表示装置41は、表示制御装置100によって表示内容が制御される。なお、可変表示ユニット40が備える表示装置の構成は、液晶表示装置41に限定されず、例えば、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTなど、種々の表示装置によって構成されてもよい。
液晶表示装置41は、第1始動口33aまたは第1始動口33bへの遊技球の入球に基づいて第1図柄表示部37aが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。また、液晶表示装置41は、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて第2図柄表示部37bが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。液晶表示装置41は、第1始動口33a、第1始動口33b又は第2始動口34への遊技球の入球を契機とした図柄の変動表示又は所定の表示をすることに限らず、大当たり当選となった場合に移行する開閉実行モード中の演出表示なども行なう。以下、液晶表示装置41の詳細について説明する。
図5は、液晶表示装置41において変動表示される図柄及び表示面41aを示す説明図である。図5(a)は、液晶表示装置41において変動表示される第1液晶用図柄または第2液晶用図柄を示す説明図である。第1液晶用図柄は、液晶表示装置41に表示される画像であって、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄に対応した図柄である。第2液晶用図柄は、液晶表示装置41に表示される画像であって、第2図柄表示部37bに表示される第1の図柄に対応した図柄である。
図5(a)に示すように、液晶表示装置41には、第1液晶用図柄または第2液晶用図柄として、数字の1~8を示す図柄が変動表示される。なお、変動表示される図柄として、数字の1~8を示す各図柄に、キャラクターなどの絵柄が付された図柄を採用してもよい。
図5(b)は、図柄表示装置41の表示面41aを示す説明図である。図示するように、表示面41aには、左、中、右の3つの図柄列Z1、Z2、Z3が表示される。各図柄列Z1~Z3には、図5(a)に示した数字1~8の図柄が、数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各図柄列が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。図5(b)に示すように、スクロールによる変動表示の後、各図柄列毎に1個の図柄が、有効ラインL上に停止した状態で表示される。具体的には、第1始動口33(第1始動口33a、第1始動口33b)又は第2始動口34へ遊技球が入賞すると、各図柄列Z1~Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各図柄が、図柄列Z1、図柄列Z3、図柄列Z2の順に、変動表示から待機表示に切り替わり、最終的に各図柄列Z1~Z3に所定の図柄が停止表示した状態となる。図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる場合、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選であった場合には、予め定められた所定の図柄の組み合わせが有効ラインL上に形成される。例えば、同一の図柄の組み合わせが有効ラインL上に形成される。なお、図柄表示装置41における図柄の変動表示の態様は、上述の態様に限定されることなく、図柄列の数、有効ラインの数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数など、図柄の変動表示の態様は種々の態様を採用可能である。
ここで、遊技回とは、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかの入賞に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選の抽選結果を、遊技者に告知する処理の1単位である。換言すれば、パチンコ機10は、1遊技回毎に、1つの特別情報についての1つの当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知する。本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかの入賞に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれか一方において、セグメント表示器を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるようにセグメント表示器を停止表示させる。また、本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかの入賞に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、図柄表示装置41において、所定の図柄列を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるように図柄列を停止表示させる。また、1回の遊技回に要する時間を単位遊技時間とも呼ぶ。単位遊技時間は、変動表示が開始されてから所定の抽選結果が停止表示されるまでの時間である変動時間と、所定の抽選結果が停止表示されている時間である停止時間とによって構成されている。
さらに、図5(b)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aには、第1保留表示領域Ds1と、第2保留表示領域Ds2とが表示される。第1保留表示領域Ds1には、第1始動口33への入賞に基づく保留個数が表示される。第2保留表示領域Ds2には、第2始動口34への入賞に基づく保留個数が表示される。なお、本実施形態では、上述したように、第1始動口33及び第2始動口34に入賞した遊技球の保留個数は、それぞれ最大4つまでである。
図5(b)は、液晶表示装置41の表示面41aを示す説明図である。図示するように、表示面41aには、メイン表示領域MAが表示される。
メイン表示領域MAには、左、中、右の3つの図柄列Z1、Z2、Z3が表示される。各図柄列Z1~Z3には、図5(a)に示した液晶用図柄として数字1~8の図柄が、数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各図柄列が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。図5(b)に示すように、スクロールによる変動表示の後、各図柄列毎に1個の図柄が、有効ラインL1上に停止した状態で表示される。
具体的には、特図始動口51に遊技球が入球すると、各図柄列Z1~Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各図柄が、図柄列Z1、図柄列Z3、図柄列Z2の順に、変動表示から待機表示に切り替わり、最終的に各図柄列Z1~Z3に所定の図柄が停止表示した状態となる。図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる場合、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選であった場合には、予め定められた所定の図柄の組み合わせが有効ラインL1上に形成される。例えば、同一の図柄の組み合わせが有効ラインL1上に形成される。なお、メイン表示領域MAにおける液晶用図柄の態様は、上述の態様に限定されることはない。例えば、メイン表示領域MAにおける図柄列の数、有効ラインの数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数など、液晶用図柄の表示の態様は種々の態様を採用可能である。
ここで、遊技回とは、第1図柄表示部37aまたは第2図柄表示部37bの変動表示が開始されてから、変動表示が終了して停止表示となり、当該停止表示が終了するまでを言い、第1始動口33(第1始動口33a、第1始動口33b)又は第2始動口34のいずれかの入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選の抽選結果を、遊技者に報知する処理の1単位である。換言すれば、パチンコ機10は、1遊技回毎に、1回の当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知する。本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33(第1始動口33a、第1始動口33b)又は第2始動口34への遊技球の入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれか一方において、セグメント表示器を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるようにセグメント表示器を停止表示させる。また、本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33(第1始動口33a、第1始動口33b)又は第2始動口34への遊技球の入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、図柄表示装置41において、第1液晶用図柄または第2液晶用図柄として図柄列を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるように図柄列を停止表示させる。また、1回の遊技回に要する時間を単位遊技時間とも呼ぶ。単位遊技時間は、変動表示が開始されてから所定の抽選結果が停止表示されるまでの時間である変動時間と、所定の抽選結果が停止表示されている時間である停止時間とによって構成されている。
図5(b)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aには、第1保留表示領域Ds1と、第2保留表示領域Ds2とが表示される。第1保留表示領域Ds1には、第1始動口33(第1始動口33a、第1始動口33b)への入球に基づく保留遊技回の数に対応した表示がされる。第2保留表示領域Ds2には、第2始動口34への入球に基づく保留遊技回の数に対応した表示がされる。保留遊技回とは、未実行の遊技回であって、第1始動口33(第1始動口33a、第1始動口33b)または第2始動口34への入球に基づいて取得された特別情報について、当たり抽選の抽選結果を報知するための変動表示が開始されていない遊技回を言う。第1始動口33(第1始動口33a、第1始動口33b)への入球に基づいて保留可能な保留遊技回の数は4つである。従って、図示するように、第1保留表示領域Ds1には4つの保留遊技回に対応した保留表示(以下、第1保留遊技回表示とも呼ぶ)が表示可能である。また、第2始動口34への入球に基づいて保留可能な保留遊技回の数は4つである。従って、図示するように、第2保留表示領域Ds2には4つの保留遊技回に対応した保留表示(以下、第2保留遊技回表示とも呼ぶ)が表示可能である。
また、図5(b)に示すように、表示面41aには、特図ユニット37の第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示および停止表示に同期した点滅表示および点灯表示を行う第1同期表示部Sync1と、特図ユニット37の第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示および停止表示に同期した点滅表示および点灯表示を行う第2同期表示部Sync2とを備える。具体的には、第1図柄表示部37aが変動表示をしている場合には第1同期表示部Sync1は点滅表示をし、第1図柄表示部37aが停止表示をしている場合には第1同期表示部Sync1は点灯表示をする。また、第2図柄表示部37bが変動表示をしている場合には第2同期表示部Sync2は点滅表示をし、第2図柄表示部37bが停止表示をしている場合には第2同期表示部Sync2は点灯表示をする。
なお、本実施形態においては、表示面41aは、メイン表示領域MA、第1保留表示領域Ds1、第2保留表示領域Ds2、第1同期表示部Sync1、および、第2同期表示部Sync2を表示する構成としたが、表示面41aがこれらの表示の一部または全部を表示しない構成を採用してもよい。
《1-2》遊技機の電気的構成:
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。本説明においては、パチンコ機10の電気的構成をブロック図を用いて説明する。
図6は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10は、主に、主制御装置60を中心に構成されるとともに、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61を備えている。主制御基板61は、複数の機能を有する素子によって構成されるMPU62を備えている。MPU62は、各種制御プログラムや固定値データを記録したROM63と、ROM63内に記録されているプログラムを実行する際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64とを備えている。MPU62は、その他、割込回路、タイマー回路、データ入出力回路、乱数発生器としてのカウンタ回路を備えている。なお、MPU62が有する機能の一部を、別の素子が備えていてもよい。また、ROM63やRAM64に設けられている各種エリアの詳細については後述する。
主制御基板61には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。主制御基板61の入力側には、払出制御装置70と、電源装置85に設けられた停電監視回路86とが接続されている。主制御基板61は、停電監視回路86を介して、電源装置85から直流安定24Vの電源の供給を受ける。電源装置85は、外部電源としての商用電源に接続されており、商用電源から供給される外部電力を、主制御装置60や払出制御装置70等が必要な動作電力に変換して、各装置に電力を供給する。また、主制御基板61の入力側には、一般入賞口32、第1始動口33(第1始動口33a、第1始動口33b)、第2始動口34、スルーゲート35a、スルーゲート35b、可変入賞装置54などの各種の入球口やスルーゲートに設けられた各種検出センサーが接続されている。主制御基板61のMPU62は、これらの検出センサーからの信号に基づいて、遊技領域PAを流下する遊技球が各入球口へ入球したか否かの判定や、遊技球がスルーゲートを通過したか否かの判定を行う。さらに、MPU62は、第1始動口33(第1始動口33a、第1始動口33b)、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて当たり抽選を実行する。
主制御基板61の出力側には、普通電動役物53を開閉動作させる普電役物駆動部53cと、可変入賞装置54の開閉扉54bを開閉動作させる可変入賞駆動部54cと、メイン表示部45とが接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、MPU62は、当該ドライバ回路を通じて各種駆動部の駆動制御を実行する。
具体的には、MPU62は、開閉実行モードにおいては、開閉扉54bが開閉されるように、可変入賞駆動部54cの駆動制御を実行する。また、電動役物開放抽選の結果、電役開放に当選した場合には、MPU62は、普通電動役物53が開放されるように普電役物駆動部53cの駆動制御を実行する。さらに、各遊技回においては、MPU62は、メイン表示部45における第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bの表示制御を実行するとともに、開閉実行モードにおいては、メイン表示部45におけるラウンド表示部39の表示制御を実行する。
また、主制御基板61の送信側には、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とが接続されている。払出制御装置70には、例えば、主制御装置60から入球判定結果に基づいて賞球コマンドが送信される。主制御装置60が賞球コマンドを送信する際には、主制御基板61のMPU62は、ROM63のコマンド情報記憶エリア63fを参照する。具体的には、一般入賞口32への遊技球の入球を特定した場合には10個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第1始動口33(第1始動口33a、第1始動口33b)への遊技球の入球を特定した場合には1個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第2始動口34への遊技球の入球を特定した場合には3個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信される。払出制御装置70は、主制御装置60から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置71を制御して賞球の払出を行う。
払出制御装置70には、発射制御装置80が接続されている。発射制御装置80は、遊技球発射機構81の発射制御を行う。遊技球発射機構81は、所定の発射条件が整っている場合に駆動される。また、発射制御装置80には、操作ハンドル25が接続されている。上述のように、操作ハンドル25は、タッチセンサー25aと、ウェイトボタン25bと、可変抵抗器25cとを備える。遊技者が操作ハンドル25を握ることによって、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。さらに、発射制御装置80には、遊技球発射ボタン26が接続されている。遊技者によって遊技球発射ボタン26が操作された場合、タッチセンサー25aがオンであることを条件として、遊技球が遊技盤に発射されるように構成されている。
音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信された各種コマンドを受信し、受信した各種コマンドに対応した処理を実行する。主制御装置60が各種コマンドを送信する際には、ROM63のコマンド情報記憶エリア63fを参照する。これら各種コマンドの詳細については後述する
その他、音声発光制御装置90は、主制御装置60から受信した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に配置されたLEDなどの発光手段からなる各種ランプ47の駆動制御や、スピーカー46の駆動制御を行うとともに、表示制御装置100の制御を行う。また、音声発光制御装置90には、演出操作ボタン24が接続されており、所定のタイミングで遊技者によって演出操作ボタン24が操作された場合には、当該操作を反映した遊技演出を行うように各種ランプ47、スピーカー46、表示制御装置100等の制御を行う。
表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。具体的には、表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における図柄の変動時間及び最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を把握するとともに、リーチの発生の有無、リーチ演出の内容、及び、第1液晶用図柄や第2液晶用図柄が変動表示をしている間に実行される演出の内容等を把握する。なお、本実施形態においては、第1液晶用図柄または第2液晶用図柄が停止表示している時間である停止時間は一定ある。従って、変動時間が決定されることによって、1遊技回に要する時間である単位遊技回時間は一意に決定される。以上、パチンコ機10の電気的構成について説明した。
図7は、当たり抽選などに用いられる各種カウンタの内容を示す説明図である。各種カウンタ情報は、MPU62が当たり抽選、メイン表示部45の表示の設定、及び、図柄表示装置41の図柄表示の設定などを行う際に用いられる。具体的には、当たり抽選には大当たり乱数カウンタC1が用いられる。大当たり種別を振り分ける際には大当たり種別カウンタC2が用いられる。図柄表示装置41に表示させる図柄列を外れ変動させる際にリーチを発生させるか否かのリーチ判定にはリーチ乱数カウンタC3が用いられる。
大当たり乱数カウンタC1の初期値設定には乱数初期値カウンタCINIが用いられる。また、メイン表示部45の第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37b、並びに図柄表示装置41における変動時間を決定する際には変動種別カウンタCSが用いられる。さらに、普通電動役物53を開放状態とするか否かの電動役物開放抽選には電動役物開放カウンタC4が用いられる。
各カウンタC1~C3、CINI、CS、C4は、その更新の都度、カウンタ値に1が加算され、最大値に達した後に0に戻るループカウンタである。各カウンタは短時間の間隔で更新され、その更新値がRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ64aに適宜記憶される。
また、RAM64には保留情報記憶エリア64bと、判定処理実行エリア64cとが設けられている。保留情報記憶エリア64bには、第1保留エリアRaと第2保留エリアRbとが設けられている。本実施形態では、第1始動口33(第1始動口33a、第1始動口33b)に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および変動種別カウンタCSの各値が保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに時系列的に記憶される。また、第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および変動種別カウンタCSの各値が保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに時系列的に記憶される。
大当たり乱数カウンタC1の詳細について説明する。大当たり乱数カウンタC1は、上述のように当たり抽選に用いられる。大当たり乱数カウンタC1は、例えば、0~1199の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。また、大当たり乱数カウンタC1が1周すると、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0~1199)。
大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33(第1始動口33a、第1始動口33b)に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
第1保留エリアRaに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。また、第2保留エリアRbに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
本実施形態のパチンコ機10においては、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値は、第1始動口33(第1始動口33a、第1始動口33b)または第2始動口34に遊技球が入球することによって取得された順番に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。そして、実行エリアAEに移動した大当たり乱数カウンタC1は、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
次に、大当たり種別カウンタC2の詳細について説明する。大当たり種別カウンタC2は、大当たり種別を判定する際に用いられる。大当たり種別カウンタC2は、0~39の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33(第1始動口33a、第1始動口33b)に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
上述したように、MPU62は、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行なうとともに、当たり抽選の結果が大当たりである場合には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定する。さらに、MPU62は、これらの大当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63eに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
次に、リーチ乱数カウンタC3の詳細について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、当たり抽選の結果が大当たりではない場合においてリーチが発生するか否かを判定する際に用いられる。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0~238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33(第1始動口33a、第1始動口33b)に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。第2保留エリアRbに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。ただし、当たり抽選の結果が大当たりとなり、開閉実行モードに移行する場合には、MPU62は、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生が決定される。
リーチとは、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について、大当たりに対応した図柄の組み合わせが成立する可能性がある図柄の一部の組み合わせが停止表示され、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことを言う。なお、本実施形態のパチンコ機10において大当たりに対応した図柄の組み合わせとは、所定の有効ラインにおける同一の図柄の組み合わせのことをいう。具体例としては、図5(b)の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて、最初に図柄列Z1において図柄が停止表示され、次に図柄列Z3においてZ1と同じ図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることでリーチとなる。そして、大当たりが発生する場合には、リーチラインを形成している図柄と同一の図柄が図柄列Z2に停止表示される。
また、リーチには、リーチラインが形成された状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチラインが形成された図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ演出が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクターといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
次に、変動種別カウンタCSの詳細について説明する。変動種別カウンタCSは、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間と、図柄表示装置41における図柄の変動時間とを、MPU62において決定する際に用いられる。変動種別カウンタCSは、例えば0~198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターンの決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間の決定に際しては、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている変動時間テーブルが用いられる。
次に、電動役物開放カウンタC4の詳細について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、0~465の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成である。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35aまたはスルーゲート35bに遊技球が入球したタイミングで、当該電動役物開放カウンタC4の値が電動役物用実行エリア64eに移動した後、電動役物用実行エリア64eにおいて電動役物開放カウンタC4の値を用いて普通電動役物53を開放状態に制御するか否かの抽選が行われる。例えば、C4=0,1であれば、普通電動役物53を開放状態に制御し、C4=2~465であれば、普通電動役物53を閉鎖状態に維持する。
なお、取得された大当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値、電動役物開放カウンタC4の値および変動種別カウンタCSの値の少なくとも一つが本発明における特別情報に相当する。また、第1保留エリアRaおよび第2保留エリアRbに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値および変動種別カウンタCSの値の少なくとも一つを保留情報とも呼ぶ。
次に、当否テーブルについて説明する。当否テーブルは、大当たり乱数カウンタC1に基づいて当たり抽選を行う際に、当該大当たり乱数カウンタC1と照合するためのテーブルデータである。パチンコ機10には、当たり抽選の抽選モードとして、低確率モードと高確率モードとが設定されており、低確率モード時における当たり抽選の際には低確率モード用の当否テーブルが参照され、高確率モード時における当たり抽選の際には高確率モード用の当否テーブルが参照される。また、本実施形態においては、パチンコ機10は、第1始動口33(第1始動口33a、第1始動口33b)に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶された大当たり乱数カウンタC1と照合するための当否テーブルと、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで判定処理実行エリア64cに記憶された大当たり乱数カウンタC1と照合するための当否テーブルとを、それぞれ別のテーブルデータとして記憶している。具体的には、パチンコ機10は、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)の4つの当否テーブルを、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶している。
図8は、第1始動口用の当否テーブルの内容を示す説明図である。図8(a)は第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を示し、図8(b)は第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を示している。
図8(a)に示すように、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)には、大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値として、0~3の4個の値が設定されている。そして、0~1199の値のうち、0~3の4個の値以外の値(4~1199)が外れである。一方、図8(b)に示すように、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)には、大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値として、0~19の20個の値が設定されている。そして、0~1199の値のうち、0~19の20個の値以外の値が外れである。このように、高確率モードは、低確率モードに比べて、当たり抽選において大当たりに当選する確率が高くなっている。
図9は、第2始動口用の当否テーブルの内容を示す説明図である。図9(a)は第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を示し、図9(b)は第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を示している。
図9(a)に示すように、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)には、大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値として、0~3の4個の値が設定されている。そして、0~1199の値のうち、0~3の4個の値以外の値(4~1199)が外れである。一方、図9(b)に示すように、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)には、大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値として、0~19の20個の値が設定されている。そして、0~1199の値のうち、0~19の20個の値以外の値が外れである。このように、高確率モードは、低確率モードに比べて、当たり抽選において大当たりに当選する確率が高くなっている。
また、本実施形態では、低確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている大当たり乱数カウンタC1の値群は、高確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている大当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。ただし、当たり抽選の結果、低確率モードよりも高確率モードの方が大当たりとなる確率が高くなるのであれば、大当たりとして設定されている乱数の数及び値は任意である。
なお、本実施形態における当否テーブルにおいては採用していないが、当たり抽選の結果として「小当たり」を設けてもよい。
「小当たり」とは、可変入賞装置54の開閉が実行される開閉実行モードへの移行契機とはなるが、抽選モードおよびサポートモードの両方について、移行契機とならない当否結果である。これに対して、「外れ」は、開閉実行モードの移行契機とはならず、さらに、抽選モードおよびサポートモードについても移行契機とならない当否結果である。
次に、大当たり種別について説明する。パチンコ機10には、複数種類の大当たりを設定することができる。具体的には、例えば、以下の4つの態様又はモードに差異を設けることにより、複数種類の大当たりを設定することができる。
(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置の開閉扉の開閉回数(ラウンド数)
(2)開閉実行モードにおける可変入賞装置の開閉制御の態様
(3)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モード(低確率モード又は高確率モード)
(4)開閉実行モード終了後のサポートモードの態様
上記の(2)開閉実行モードにおける可変入賞装置の開閉制御の態様として、可変入賞装置54の開閉扉54bの開閉パターン(以下、単に「開閉パターン」とも呼ぶ)を複数種類設け、大当たりの種類毎に1種類の開閉パターンが対応して設定されてもよい。本実施形態においては、大当たりの種類毎に1種類の開閉パターンが対応して設定されており、開閉パターン毎に、開閉扉54bの開閉の態様が異なる。本実施形態における開閉扉54bの開閉パターンについては後述する。
その他、開閉実行モードにおける可変入賞装置の開閉制御の態様として、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置54への遊技球の入球(入賞)の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとを設定することができる。例えば、高頻度入賞モードでは、開閉実行モードにおける開閉扉54bの1回の開放は5秒が経過するまで又は開閉扉54bへの遊技球の入球個数が7個となるまで継続するように設定することができる。一方、低頻度入賞モードでは、開閉実行モードにおける開閉扉54bの1回の開放が1.6秒が経過するまで又は開閉扉54bへの入球個数が7個となるまで継続するよう設定することができる。
開閉扉54bの1回の開放に対する開放限度時間、及び1回の開放に対する開放限度個数は、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置への入球の発生頻度が、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも高くなるのであれば、開閉扉54bの開放態様は任意である。具体的には、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、1回の開放に対する開放限度時間が長い又は1回の開放に対する開放限度個数が多く設定されていればよい。高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとの差異を明確にする上では、低頻度入賞モードの開閉実行モードでは、実質的に可変入賞装置54への入賞が発生しない構成としてもよい。なお、本実施形態においては、低頻度入賞モードは設けておらず、全ての大当たりにおいて高頻度入賞モードが設定される。
本実施形態では、当たり抽選の結果、大当たりとなった場合には、大当たり種別カウンタC2を用いて、大当たり種別を振り分ける。大当たり種別カウンタC2の値に対応する大当たり種別の振り分けは、ROM63の振分テーブル記憶エリア63bに振分テーブルとして記憶されている。
図10は、振分テーブルの内容を示す説明図である。図10(a)は第1始動口用の振分テーブルを示し、図10(b)は第2始動口用の振分テーブルを示している。第1始動口用の振分テーブルは、第1始動口33(第1始動口33a、第1始動口33b)への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照され、第2始動口用の振分テーブルは、第2始動口34への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照される。
図10(a)の第1始動口用の振分テーブルに示すように、第1始動口用の振分テーブルには、第1始動口33(第1始動口33a、第1始動口33b)への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たりB、8R確変大当たりA、8R通常大当たりAが設定されている。本実施形態においては、「0~39」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~4」が16R確変大当たりBに対応し、「5~19」が8R確変大当たりAに対応し、「20~39」が8R通常大当たりAに対応するように設定されている。
16R確変大当たりBは、開閉実行モードにおける可変入賞装置54の開放回数が16回(16ラウンド)であり、開閉実行モードにおける可変入賞装置54の開閉制御の態様が高頻度入賞モードである。また、16R確変大当たりBは、開閉実行モードが終了した後の抽選モードが高確率モードとなり、サポートモードが高頻度サポートモードBとなり、次回に大当たりに当選するまで当該高頻度サポートモードBは継続する。なお、パチンコ機10において実行するサポートモードの詳細については後で説明する。
8R確変大当たりAは、開閉実行モードにおける可変入賞装置54の開放回数が8回(8ラウンド)であり、開閉実行モードにおける可変入賞装置54の開閉制御の態様が高頻度入賞モードである。また、8R確変大当たりAは、開閉実行モードが終了した後の抽選モードが高確率モードとなり、サポートモードが高頻度サポートモードAとなり、次回に大当たりに当選するまで当該高頻度サポートモードAは継続する。
8R通常大当たりAは、開閉実行モードにおける可変入賞装置54の開放回数が8回(8ラウンド)であり、開閉実行モードにおける可変入賞装置54の開閉制御の態様が高頻度入賞モードである。また、8R通常大当たりAは、開閉実行モードが終了した後の抽選モードが高確率モードとなり、サポートモードが高頻度サポートモードAとなり、高頻度サポートモードAが開始されてから遊技回が100回終了するまで当該高頻度サポートモードAは実行され、遊技回が100回終了すると、サポートモードは高頻度サポートモードAから低頻度サポートモードに移行する。
図10(b)の第2始動口用の振分テーブルに示すように、第2始動口用の振分テーブルには、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たりB、8R確変大当たりB、8R通常大当たりBが設定されている。本実施形態においては、「0~39」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~9」が16R確変大当たりBに対応し、「10~19」が8R確変大当たりBに対応し、「20~39」が8R通常大当たりBに対応するように設定されている。
16R確変大当たりBについては、図10の第1始動口用の振分テーブルにおいて説明したので、ここでの説明は省略する。
8R確変大当たりBは、開閉実行モードにおける可変入賞装置54の開放回数が8回(8ラウンド)であり、開閉実行モードにおける可変入賞装置54の開閉制御の態様が高頻度入賞モードである。また、8R確変大当たりBは、開閉実行モードが終了した後の抽選モードが高確率モードとなり、サポートモードが高頻度サポートモードBとなり、次回に大当たりに当選するまで当該高頻度サポートモードBは継続する。
8R通常大当たりBは、開閉実行モードにおける可変入賞装置54の開放回数が8回(8ラウンド)であり、開閉実行モードにおける可変入賞装置54の開閉制御の態様が高頻度入賞モードである。また、8R通常大当たりBは、開閉実行モードが終了した後の抽選モードが低確率モードとなり、サポートモードが高頻度サポートモードBとなり、高頻度サポートモードBが開始されてから遊技回が100回終了するまで当該高頻度サポートモードBは実行され、遊技回が100回終了すると、サポートモードは高頻度サポートモードBから低頻度サポートモードに移行する。
このように、本実施形態のパチンコ機10では、大当たりとなった場合の大当たり種別の振分態様は、第1始動口33(第1始動口33a、第1始動口33b)への遊技球の入球に基づいて大当たりとなった場合と、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて大当たりとなった場合とで異なっているとともに、遊技者にとっての有利性に明確な差異が設けられている。
上述のように、MPU62は、実行エリアAEに記憶されている大当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行なうとともに、実行エリアAEに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定するが、さらに、MPU62は、これらの大当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63eに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
次に、電役開放抽選およびサポートモードについて説明する。
図11は、電動役物開放抽選を実行する際に用いられる当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)の内容を示す説明図である。
図11(a)は、低頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)を示している。図11(a)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0、1の2個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として2~465の464個の値が設定されている。すなわち、低頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35(スルーゲート35a、スルーゲート35b)を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、1/233の確率で電役開放当選となる。電役開放抽選に当選すると、普通電動役物53の開閉動作が実行される。低頻度サポートモードの実行時における普通電動役物53の開閉動作の態様については後述する。
図11(b)は、高頻度サポートモード時(高頻度サポートモードA、高頻度サポートモードB)に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)を示している。図11(b)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0~461の462個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として462~465の4個の値が設定されている。すなわち、高頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35(スルーゲート35a、スルーゲート35b)を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、231/233の確率で電役開放当選となる。電役開放抽選に当選すると、普通電動役物53の開閉動作が実行される。高頻度サポートモードAおよび高頻度サポートモードBの実行時における普通電動役物53の開閉動作の態様については後述する。
上記説明したように、電動役物開放抽選用当否テーブルによって、高頻度サポートモード(高頻度サポートモードA、高頻度サポートモードB)の方が低頻度サポートモードよりも電役開放抽選に当選しやすくなるように設定されている。
次に、パチンコ機10が実行可能なサポートモードの詳細について説明をする。
図12は、パチンコ機10が実行可能なサポートモードの種類について説明をする説明図である。図示するように、パチンコ機10は、低頻度サポートモード、高頻度サポートモードA、高頻度サポートモードBの3種類のサポートモードを実行可能である。
[低頻度サポートモード]
図12に示すように、低頻度サポートモードは、電役開放抽選の当選確率が1/233であり、電役開放抽選における図柄(普通図柄)の変動時間が10秒である。すなわち、電役開放抽選が開始されるとともに普通図柄が変動を開始し、抽選結果を報知するために普通図柄が停止表示となるまでの時間が10秒である。また、電役開放抽選に当選した場合に変動時間が終了した時点から、可動片53aが突出を開始して遊技球が上面を流通可能な状態になるまでの時間は0.1秒である。電役開放抽選に当選した場合の普通電動役物53の開放時間(可動片53aが遊技盤30から突出した状態を維持している時間)は3秒である。ただし、普通電動役物53の開放中に遊技球が第2始動口34に1個入球したら普通電動役物53は閉鎖する。
低頻度サポートモードは、左打ちをして振分機構120の開口部122に入球させるように遊技球を流通させた場合に遊技者の利益が最大になる。
図13は、低頻度サポートモードの実行時に遊技球が流通する態様を説明する説明図である。なお、図13において普通電動役物53は破線で表した場合には閉鎖状態を示し、実線で表した場合には開放状態を示す。
遊技者が左打ちをして振分機構120の開口部122に入球させるように遊技球を流通させた場合、開口部122に入球した遊技球は振分用回動部125によって左側流路R1と右側流路R2とに交互に振り分けられる。図13(a)に示したように、左側流路R1に振り分けられた遊技球は、開口部123から流出し、第1始動口33aに入球する。図13(b)に示したように、右側流路R2に振り分けられた遊技球は、スルーゲート35aを通過した後、開口部124から流出する。低頻度サポートモードにおいては、遊技球がスルーゲート35aを通過したことを契機として実行された電役開放抽選において当選する確率は低く(当選確率:1/233)、普通電動役物53が開放状態となる確率は低い。そのため、開口部124から遊技球が流出した時点において普通電動役物53は閉鎖している確率が高く、開口部124から流出した遊技球は、第1始動口33bに入球する。すなわち、低頻度サポートモードにおいては、振分機構120に入球した遊技球は、ほとんどの場合、第1始動口33aと第1始動口33bとに入球し、第1始動口33(第1始動口33a、第1始動口33b)への遊技球の入球を契機とする遊技回が実行される。また、低頻度サポートモードにおいては、遊技球がスルーゲート35aを通過したことを契機として実行された電役開放抽選において当選した場合であっても、電役開放抽選の変動時間が10秒であり、かつ、遊技球がスルーゲート35bを通過してから普通電動役物53に到達するまでの時間は約0.3秒であるので、当該当選の契機となったスルーゲート35aを通過した遊技球が、当該当選によって開放状態となった普通電動役物53の補助によって第2始動口34に入球することはない。なお、普通電動役物53が開放状態であるタイミングで当該普通電動役物53に到達した遊技球が、普通電動役物53の補助によって第2始動口34に入球することはある。
また、仮に、低頻度サポートモードにおいて、右打ちをしてスルーゲート35bに遊技球を通過させるように遊技球を通過させた場合、遊技球がスルーゲート35bを通過したことを契機として実行された電役開放抽選において当選する確率は低く(当選確率:1/233)、普通電動役物53が開放状態となる確率は低い。よって、スルーゲート35bを通過した遊技球が第1始動口33a、第1始動口33b、第2始動口34に入球する可能性は低く、スルーゲート35bを通過した遊技球はそのまま流下してアウト口43に入球する。仮に、低頻度サポートモードにおいて、右打ちをしてスルーゲート35bに遊技球を通過させるように遊技球を通過させ、遊技球がスルーゲート35bを通過したことを契機として実行された電役開放抽選において当選した場合であっても、低頻度サポートモードにおける普通電動役物53の開放時間は3秒であり、また、スルーゲート35bを通過して普通電動役物53に到達した遊技球が第2始動口34に到達するまでに必要な時間は約5.0秒であるので、可動片53aの上面を流通している遊技球が第2始動口34に到達する前に普通電動役物53が閉鎖し、当該電役開放抽選に当選する契機となった遊技球が第2始動口34に入球することはない。
[高頻度サポートモードA]
図12に示すように、高頻度サポートモードAは、電役開放抽選の当選確率が231/233であり、電役開放抽選における図柄(普通図柄)の変動時間が0.05秒である。すなわち、電役開放抽選が開始されるとともに普通図柄が変動を開始し、抽選結果を報知するために普通図柄が停止表示となるまでの時間が0.05秒である。また、上述したように、電役開放抽選に当選した場合に変動時間が終了した時点から、可動片53aが突出を開始して遊技球が上面を流通可能な状態になるまでの時間は0.1秒である。電役開放抽選に当選した場合の普通電動役物53の開放時間は3秒である。ただし、普通電動役物53の開放中に遊技球が第2始動口34に1個入球したら普通電動役物53は閉鎖する。
高頻度サポートモードAは、左打ちをして振分機構120の開口部122に入球させるように遊技球を流通させた場合に遊技者の利益が最大になる。
図14は、高頻度サポートモードAの実行時に遊技球が流通する態様を説明する説明図である。なお、図14において普通電動役物53は破線で表した場合には閉鎖状態を示し、実線で表した場合には開放状態を示す。
遊技者が左打ちをして振分機構120(開口部122)に入球させるように遊技球を流通させた場合、開口部122に入球した遊技球は振分用回動部125によって左側流路R1と右側流路R2とに交互に振り分けられる。図14(a)に示したように、左側流路R1に振り分けられた遊技球は、開口部123から流出し、第1始動口33aに入球する。図14(b)に示したように、右側流路R2に振り分けられた遊技球は、スルーゲート35aを通過した後、開口部124から流出する。高頻度サポートモードAにおいては、遊技球がスルーゲート35aを通過したことを契機として実行された電役開放抽選において当選する確率は高く(当選確率:231/233)、普通電動役物53が開放状態となる確率は高い。また、本実施形態においては、遊技球がスルーゲート35aを通過して電役開放抽選に当選した場合に、開口部124から遊技球が流出した時点において普通電動役物53が開放状態となるようにするために、高頻度サポートモードAにおける電役開放抽選の変動時間は0.05秒に設定されている。また、電役開放抽選に当選した場合に変動時間が終了した時点から、可動片53aが突出を開始して遊技球が上面を流通可能な状態になるまでの時間は0.1秒である。本実施形態のパチンコ機10においては、遊技球がスルーゲート35aを通過してから普通電動役物53に到達するまでの時間の平均値は、0.3秒である。すなわち、遊技球がスルーゲート35aを通過してから普通電動役物53に到達するまでの時間(0.3秒)より、遊技球がスルーゲート35aを通過したことを契機として実行される電役開放抽選の変動時間(0.05秒)と電役開放抽選に当選した場合に変動時間が終了した時点から、可動片53aが突出を開始して遊技球が上面を流通可能な状態になるまでの時間(0.1秒)の和の値(0.15秒)の方が短いため電役開放抽選に当選した場合には、開口部124から遊技球が流出した時点において普通電動役物53は開放しており、開口部124から流出した遊技球は普通電動役物53の可動片53aの上面を流通する。
また、本実施形態においては、開口部124から流出した遊技球が可動片53aの上面を流通し第2始動口34に到達することを可能とするために、高頻度サポートモードAにおける普通電動役物53の開放時間は3.0秒に設定されている。本実施形態のパチンコ機10においては、開口部124から流出し可動片53aに到達した遊技球が、当該可動片53aの上面を流通し第2始動口34に到達するまでの時間の平均値は2.0秒である。従って、開口部124から流出した遊技球は、可動片53aの上面を流通し第2始動口34に入球する。このように、高頻度サポートモードAにおいては、低頻度サポートモードと比較して、遊技球が右側流路R2に振り分けられた場合に、当該遊技球は普通電動役物53の補助によって第2始動口34に入球する確率が高い。なお、高頻度サポートモードAは、普通電動役物53の開放時間は3秒であるが、第2始動口34に遊技球が1個入球したら閉鎖するため、右側流路R2に振り分けられた遊技球が普通電動役物53が閉鎖した直後に当該普通電動役物53に到達した場合には、開口部124から流出した遊技球は第1始動口33bに入球する。また、第2始動口34に1個の遊技球が入球した時に他の遊技球が可動片53aの上面を流通している場合には、当該遊技球は普通電動役物53が閉鎖することによって第2始動口34には入球せず、さらに下流方向へ流下する。従って、高頻度サポートモードAにおいて、右側流路R2に振り分けられた遊技球の全てが第2始動口34に入球するとは限らない。また、本実施形態におけるパチンコ機10は、高頻度サポートモードAの場合に遊技者が右打ちをしてスルーゲート35bを通過させるように遊技球を流通させた場合に、スルーゲート35bを通過して普通電動役物53に到達した遊技球が第2始動口34に入球しないように構成されている。具体的には、本実施形態のパチンコ機10においては、スルーゲート35bを通過して普通電動役物53に到達した遊技球が、当該可動片53aの上面を流通し第2始動口34に到達するまでの時間の平均値は5.0秒である。一方、上述したように、高頻度サポートモードAにおける普通電動役物53の開放時間は3.0秒に設定されている。従って、仮にスルーゲート35bを通過した遊技球が開放中の普通電動役物53に到達したとしても、可動片53aの上面を流通している途中で普通電動役物53が閉鎖するため、当該遊技球は第2始動口34に到達する前に普通電動役物53から放出されさらに下方に流下することとなるため、第2始動口34には入球しない。よって、高頻度サポートモードAの場合には、振分機構120の開口部122に入球させる遊技球の流通態様が、遊技者の利益が最大となる遊技球の流通態様となる。
[高頻度サポートモードB]
図12に示すように、高頻度サポートモードBは、電役開放抽選の当選確率が231/233であり、電役開放抽選における図柄(普通図柄)の変動時間が0.05秒である。すなわち、電役開放抽選が開始されるとともに普通図柄が変動を開始し、抽選結果を報知するために普通図柄が停止表示となるまでの時間が0.05秒である。また、上述のように、電役開放抽選に当選した場合に変動時間が終了した時点から、可動片53aが突出を開始して遊技球が上面を流通可能な状態になるまでの時間は0.1秒である。電役開放抽選に当選した場合の普通電動役物53の開放時間は6秒である。ただし、普通電動役物53の開放中に遊技球が第2始動口34に1個入球したら普通電動役物53は閉鎖する。
高頻度サポートモードBは、右打ちをしてスルーゲート35bを通過させるように遊技球を流通させた場合に遊技者の利益が最大になる。
図15は、高頻度サポートモードBの実行時に遊技球が流通する態様を説明する説明図である。なお、図15において普通電動役物53は破線で表した場合には閉鎖状態を示し、実線で表した場合には開放状態を示す。
遊技者が右打ちをしてスルーゲート35bを通過させるように遊技球を流通させた場合、遊技球がスルーゲート35bを通過したことを契機として電役開放抽選が実行される。高頻度サポートモードBにおいては、遊技球がスルーゲート35bを通過したことを契機として実行された電役開放抽選において当選する確率は高く(当選確率:231/233)、普通電動役物53が開放状態となる確率は高い。また、本実施形態においては、遊技球がスルーゲート35bを通過して電役開放抽選に当選した場合に、スルーゲート35bを通過した遊技球が普通電動役物53に到達した時点において当該普通電動役物53が開放状態となるようにするために、高頻度サポートモードBにおける電役開放抽選の変動時間は0.05秒に設定されている。また、電役開放抽選に当選した場合に変動時間が終了した時点から、可動片53aが突出を開始して遊技球が上面を流通可能な状態になるまでの時間は0.1秒である。本実施形態のパチンコ機10においては、遊技球がスルーゲート35bを通過してから普通電動役物53に到達するまでの時間の平均値は、0.3秒である。すなわち、遊技球がスルーゲート35bを通過してから普通電動役物53に到達するまでの時間(0.3秒)より、遊技球がスルーゲート35bを通過したことを契機として実行される電役開放抽選の変動時間(0.05秒)と電役開放抽選に当選した場合に変動時間が終了した時点から、可動片53aが突出を開始して遊技球が上面を流通可能な状態になるまでの時間(0.1秒)の和の値(0.15秒)の方が短いため電役開放抽選に当選した場合には、スルーゲート35bを通過した遊技球が普通電動役物53に到達した時点において当該普通電動役物53は開放しており、普通電動役物53に到達した遊技球は普通電動役物53の可動片53aの上面を流通する。
また、本実施形態においては、スルーゲート35bを通過して普通電動役物53に到達した遊技球が可動片53aの上面を流通し第2始動口34に到達することを可能とするために、高頻度サポートモードBにおける普通電動役物53の開放時間は6.0秒に設定されている。本実施形態のパチンコ機10においては、スルーゲート35bを通過して普通電動役物53に到達した遊技球が、当該可動片53aの上面を流通し第2始動口34に到達するまでの時間の平均値は5.0秒である。従って、開口部124から流出した遊技球は、可動片53aの上面を流通し第2始動口34に入球する。なお、高頻度サポートモードBは、普通電動役物53の開放時間は6.0秒であるが、第2始動口34に遊技球が1個入球したら閉鎖するため、スルーゲート35bを通過した遊技球が普通電動役物53が閉鎖した直後に当該普通電動役物53に到達した場合には、当該遊技球はそのまま流下する。すなわち、当該遊技球が第2始動口34に入球することはない。また、第2始動口34に1個の遊技球が入球した時に他の遊技球が可動片53aの上面を流通している場合には、当該遊技球は普通電動役物53が閉鎖することによって第2始動口34には入球せず、さらに下流方向へ流下する。従って、高頻度サポートモードBにおいて、スルーゲート35bを通過した遊技球の全てが第2始動口34に入球するとは限らない。
このように、高頻度サポートBにおいては、遊技者が右打ちをした場合、高い確率で第2始動口34にのみ遊技球を入球させることができる。図10の第1始動口用の振分テーブルおよび第2始動口用の振分テーブルで示したように、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選において大当たりに当選した場合に付与される特典の期待値よりも、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選において大当たりに当選した場合に付与される特典の期待値の方が高い。仮に、高頻度サポートモードBにおいて、仮に左打ちをして振分機構120の開口部122に入球させるように遊技球を流通させた場合には、第1始動口33と第2始動口34とに交互に遊技球が入球するため、右打ちをして高い確率で第2始動口34にのみ遊技球を入球させた場合よりも、大当たりに当選した場合に付与される特典の期待値は低くなる。よって、高頻度サポートモードBの場合には、右打ちをしてスルーゲート35bを通過させる遊技球の流通態様が、遊技者の利益が最大となる遊技球の流通態様となる。
以上説明したように、本実施形態におけるパチンコ機10は、遊技者の利益が最大となるように遊技球を流通させた場合に、第1始動口33(第1始動口33a、第1始動口33b)のみに遊技球が入球する状態(低頻度サポートモードの状態)、第1始動口33と第2始動口34とに交互に遊技球が入球する状態(高頻度サポートモードAの状態)、第2始動口34のみに遊技球が入球する状態(高頻度サポートモードBの状態)の、3つの状態を作り出すことができる。
《1-3》遊技の流れ
次に、本実施形態のパチンコ機10における遊技の流れについて説明する。
図16は、パチンコ機10における遊技の流れを示す説明図である。
ステップF101に示すように、遊技者が遊技を開始した時点においては、パチンコ機10における抽選モードは低確率モードで、サポートモードは低頻度サポートモードである。このとき、パチンコ機10は、遊技者に対して、左打ちをして振分機構120(開口部122)に遊技球を入球させるように促す演出を実行する。
上述のように、低頻度サポートモードの状態においては、振分機構120に入球した遊技球は、ほとんどの場合、第1始動口33aと第1始動口33bとに入球し、第1始動口33(第1始動口33a、第1始動口33b)への遊技球の入球を契機とする遊技回が実行される。ステップF101の状態は、第1始動口33(第1始動口33a、第1始動口33b)への遊技球の入球を契機とする遊技回において大当たりに当選するまで実行される(F102:NO)。
ステップF101の状態で、第1始動口33(第1始動口33a、第1始動口33b)への遊技球の入球を契機とする遊技回において大当たりに当選すると(F102:YES)、大当たりの種別に応じたラウンド遊技が実行される(F103)。例えば、大当たり種別が16R確変大当たりBの場合であれば、可変入賞装置54が開閉動作を実行し16ラウンド分のラウンド遊技が実行され、8R確変大当たりAおよび8R通常大当たりAの場合であれば、可変入賞装置54が開閉動作を実行し8ラウンド分のラウンド遊技が実行される。
ラウンド遊技の終了後は、先ほど当選した大当たりの大当たり種別毎に、異なる遊技の状態へと移行する。大当たり種別が大当たりBである場合には(F104:YES)、ステップF111に進む。すなわち、ラウンド遊技の終了後に高頻度サポートモードBの状態に移行する大当たり種別の場合には、ステップF111に進む。
ステップF104において、大当たり種別が大当たりBではない場合(F104:NO)、ステップF105に進む。すなわち、ラウンド遊技の終了後に高頻度サポートモードAの状態に移行する大当たり種別の場合であり、具体的には、第1始動口33(第1始動口33a、第1始動口33b)への遊技球の入球を契機として実行された遊技回において8R確変大当たりA、8R通常大当たりAに当選した場合に、ステップF105に進む。
ステップF105において、当該大当たり種別が確変大当たりである場合には(F105:YES)、ステップF109に進み、確変大当たりではない場合すなわち通常大当たり(例えば、8R通常大当たりA)の場合には(F105:NO)、ステップF106に進む。
ステップF106では、ラウンド遊技(F103)の終了後に、抽選モードは低確率モードで、サポートモードは高頻度サポートモードAとなる。また、パチンコ機10は、遊技者に対して、左打ちをして振分機構120(開口部122)に遊技球を入球させるように促す演出を実行する。
上述のように、高頻度サポートモードAの状態においては、振分機構120に入球した遊技球は、第1始動口33(第1始動口33a)と、第2始動口34とに交互に入球する。パチンコ機10においては、各始動口に遊技球が入球した順に、当該遊技球の入球を契機とする遊技回が実行される。従って、遊技球が第1始動口33(第1始動口33a)と、第2始動口34とに交互に入球する状態においては、第1始動口33への遊技球の入球を契機とする遊技回と、第2始動口34への遊技球の入球を契機とする遊技回とが交互に実行される。
ステップF106の状態における高頻度サポートモードAは、第1始動口33(第1始動口33a、第1始動口33b)または第2始動口34への遊技球の入球を契機とする遊技回が100回実行されるまで継続し(F107:N0→F108:NO)、遊技回が100回実行されるまでに大当たりに当選しなかった場合には(F107:NO→F108:YES)、ステップF101に示した状態に戻る。すなわち、低確率モードかつ低頻度サポートモードの状態に戻る。
一方、ステップF106の状態において、第1始動口33(第1始動口33a、第1始動口33b)または第2始動口34への遊技球の入球を契機とする遊技回が100回実行されるまでに大当たりに当選した場合には(F107:YES)、ステップF103に進み、大当たりの種別に応じたラウンド遊技が実行される。
ステップF105において、大当たり種別が確変大当たりである場合には(F105:YES)、ステップF109に進む。
ステップF109では、ラウンド遊技(F103)の終了後に、抽選モードは高確率モードで、サポートモードは高頻度サポートモードAとなる。また、パチンコ機10は、遊技者に対して、左打ちをして振分機構120(開口部122)に遊技球を入球させるように促す演出を実行する。
ステップF109の状態は、高頻度サポートモードAである。上述のように、高頻度サポートモードAの状態においては、振分機構120に入球した遊技球は、第1始動口33(第1始動口33a)と、第2始動口34とに交互に入球する。パチンコ機10においては、各始動口に遊技球が入球した順に、当該遊技球の入球を契機とする遊技回が実行される。従って、遊技球が第1始動口33(第1始動口33a)と、第2始動口34とに交互に入球する状態においては、第1始動口33への遊技球の入球を契機とする遊技回と、第2始動口34への遊技球の入球を契機とする遊技回とが交互に実行される。
ステップF109の状態は高確率モードであるため、高頻度サポートモードAの状態は、実行される遊技回において大当たりに当選するまで継続する(F110:NO)。
ステップF109の状態において、第1始動口33(第1始動口33a、第1始動口33b)または第2始動口34への遊技球の入球を契機とする遊技回において大当たりに当選した場合には(F110:YES)、ステップF103に進み、大当たりの種別に応じたラウンド遊技が実行される。
ステップF104において、大当たり種別が大当たりBである場合には(F104:YES)、ステップF111に進む。具体的には、第1始動口33(第1始動口33a、第1始動口33b)への遊技球の入球を契機として実行された遊技回において16R確変大当たりBに当選した場合や、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行された遊技回において16R確変大当たりB、8R確変大当たりB、8R通常大当たりBに当選した場合に、ステップF111に進む。
ステップF111において、当該大当たり種別が確変大当たりBである場合には(F111:YES)、ステップF112に進む。
ステップF112では、ラウンド遊技(F103)の終了後に、抽選モードは高確率モードで、サポートモードは高頻度サポートモードBとなる。また、パチンコ機10は、遊技者に対して、右打ちをして振分機構120(開口部122)に遊技球を入球させるように促す演出を実行する。
高頻度サポートモードBの状態においては、スルーゲート35bを通過した遊技球は、普通電動役物53に補助されて第2始動口34に入球する。従って、第2始動口34への遊技球の入球を契機とする遊技回が実行される。
ステップF112は高確率モードであるため、高頻度サポートモードBの状態は、実行される遊技回において大当たりに当選するまで継続する(F113:NO)。
ステップF112の状態において、第2始動口34への遊技球の入球を契機とする遊技回において大当たりに当選した場合には(F113:YES)、ステップF103に進み、大当たりの種別に応じたラウンド遊技が実行される。
ステップF111において、当該大当たり種別が確変大当たりBではない場合には(F111:NO)、ステップF114に進む。
ステップF114では、ラウンド遊技(F103)の終了後に、抽選モードは低確率モードで、サポートモードは高頻度サポートモードBとなる。また、パチンコ機10は、遊技者に対して、左打ちをして振分機構120(開口部122)に遊技球を入球させるように促す演出を実行する。
上述のように、高頻度サポートモードBの状態においては、スルーゲート35bを通過した遊技球は、普通電動役物53に補助されて第2始動口34に入球する。従って、第2始動口34への遊技球の入球を契機とする遊技回が実行される。
ステップF114の状態における高頻度サポートモードBは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とする遊技回が100回実行されるまで継続し(F115:N0→F116:NO)、遊技回が100回実行されるまでに大当たりに当選しなかった場合には(F115:NO→F116:YES)、ステップF101に示した状態に戻る。すなわち、低確率モードかつ低頻度サポートモードの状態に戻る。
一方、ステップF114の状態において、第2始動口34への遊技球の入球を契機とする遊技回が100回実行されるまでに大当たりに当選した場合には(F115:YES)、ステップF103に進み、大当たりの種別に応じたラウンド遊技が実行される。
以上、パチンコ機10における遊技の流れについて説明をした。遊技の流れにおいて説明したように、本実施形態におけるパチンコ機10は、遊技者の利益が最大となるように遊技球を流通させた場合に、第1始動口33(第1始動口33a、第1始動口33b)のみに遊技球が入球する状態(低頻度サポートモードの状態)、第1始動口33と第2始動口34とに交互に遊技球が入球する状態(高頻度サポートモードAの状態)、第2始動口34のみに遊技球が入球する状態(高頻度サポートモードBの状態)の3つの状態の間を移行しながら遊技が進行する。
ここで、本実施形態のパチンコ機10の特徴および当該特徴が奏する効果を、従来のパチンコ機との比較によって説明する。先に、第1始動口への遊技球の入球を契機として実行された当たり抽選において当たり当選(大当たり当選、および、小当たり当選が設定されている場合には小当たり当選も含む)した場合に付与される特典(例えば払い出される賞球数)の期待値を第1特典期待値とし、第2始動口への遊技球の入球を契機として実行された当たり抽選において当たり当選(大当たり当選、および、小当たり当選が設定されている場合には小当たり当選も含む)した場合に付与される特典(例えば払い出される賞球数)の期待値を第2特典期待値とする。また、通常時に当たりに当選した場合に付与される特典の期待値を通常時特典期待値とし、高頻度サポートモード時に当たりに当選した場合に付与される特典の期待値を高サポ時特典期待値とする。
従来から、第1始動口と第2始動口とに遊技球を振り分ける振分機構を備えるパチンコ機(以下、「従来パチンコ機」とも呼ぶ)は存在する。従来パチンコ機は、遊技を開始した当初の通常状態(例えば、低確率モードかつ低頻度サポートモード)においては、振分機構に到達するように遊技球を流通させて第1始動口と第2始動口とに交互に遊技球を入球させる。そして、高頻度サポートモードに移行した場合には、補助手段(普通電動役物)が高頻度に動作することにより、振分手段を介さずに高い確率で第2始動口に遊技球を入球させる。
従来パチンコ機において、高サポ時特典期待値を通常時特典期待値よりも高く、かつ、その差を大きくしようとした場合には、高サポ時特典期待値を大きくするために必然的に第2特典期待値を大きくする必要があるが、第2特典期待値を大きくすると、通常時特典期待値も高くなってしまう(通常状態においては第1始動口と第2始動口とに遊技球が入球して当たり抽選が実行されるため)。また、第1特典期待値を小さくしても、通常時特典期待値は、第1特典期待値と第2特典期待値との平均であるので、第1特典期待値を小さくすることによる効果は小さくなってしまう。
さらに、単位時間当たりに付与可能な特典の大きさに規制が設けられている場合、通常時特典期待値が比較的大きいと、当該規制の範囲内に調整するために、高サポ時特典期待値を小さくする必要がある。すなわち、従来パチンコ機においては、通常時特典期待値と高サポ時特典期待値との間に大きな差を設定することが困難である。換言すれば、開閉実行モードを除いた遊技状態のうち、通常の遊技状態と最も良い遊技状態との間で、遊技者が得られる利益に大きな振り幅を設けることができない。結果として、通常状態(通常の遊技状態、最も特典期待値の小さい状態)から高頻度サポートモード(最も良い遊技状態、最も特典期待値の大きい状態)に移行した場合における遊技者の期待感を大きく惹起させることができない。
一方、本実施形態におけるパチンコ機10は、通常状態においては、振分機構120に到達するように遊技球を流通させるが、高い確率で第1始動口33aにのみ遊技球が入球するので、第1特典期待値を低く設定することによって、通常時特典期待値を低くすることができる。さらに、高頻度サポートモードBの場合には、遊技者が右打ちをすることによって、高い確率で第2始動口34にのみ遊技球が入球するので、第2特典期待値を高く設定することによって、高頻度サポートBにおける高サポ時特典期待値を高くすることができる。すなわち、開閉実行モードを除いた遊技状態のうち、通常の遊技状態と最も良い遊技状態との間で、遊技者が得られる利益に大きな振り幅を設けることができる。さらに、高頻度サポートモードAの場合には、振分機構120に到達するように遊技球を流通させ、第1始動口33aと第2始動口34とに遊技球を交互に入球させるので、高サポ時特典期待値(高頻度サポートモードA時)は、通常時特典期待値と高サポ時特典期待値(高頻度サポートモードB時)との中間的な値となり、通常状態→高頻度サポートモードA→高頻度サポートモードBといった遊技の流れで遊技が進行した場合、付与される特典期待値の値が段階的に大きくなりつつ、かつ、開閉実行モードを除いた遊技状態のうち、通常の遊技状態と最も良い遊技状態との間で、遊技者が得られる利益に大きな振り幅を設けることができる。
さらに、単位時間当たりに付与可能な特典の大きさに規制が設けられている場合には、第1特典期待値を低く設定することによって、全体として単位時間当たりに付与可能な特典の大きさを調整することが可能であり、第1特典期待値と第2特典期待値との差を大きくした状態を維持することが可能となる。すなわち、開閉実行モードを除いた遊技状態のうち、通常の遊技状態と最も良い遊技状態との間での遊技者が得られる利益の差に大きな振り幅を確保しつつ、単位時間当たりに付与可能な特典の大きさを規制の範囲内に調整することが容易となる。
なお、本実施形態のパチンコ機10の特徴および当該特徴が奏する効果を、第1始動口と第2始動口とに遊技球を振り分ける振分機構を備えるパチンコ機(従来パチンコ機)との比較によって説明したが、当該効果は、上記に例示した従来パチンコ機に対してのみ効果を奏するものではなく、異なる種類の抽選が実行される契機となる2つ以上の入球部を備えるパチンコ機に対してその効果を奏する。
《1-4》主制御装置において実行される各種処理:
次に、本実施形態のパチンコ機10において実行される具体的な処理の一例を説明する。先に主制御装置60において実行される処理について説明し、その後、音声発光制御装置90及び表示制御装置100において実行される処理について説明する。
<タイマ割込み処理>
図17は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。上述のように、タイマ割込み処理は、主制御装置60のMPU62によって定期的(例えば2msec周期)に起動される。
ステップSg0101では、各種検知センサの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置60に接続されている各種検知センサの状態を読み込み、当該センサの状態を判定して検出情報(入球検知情報)を保存する。その後、ステップSg0102に進む。
ステップSg0102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した場合には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。その後、ステップSg0103に進む。
ステップSg0103では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および電動役物開放カウンタC4の値の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および電動役物開放カウンタC4にそれぞれ1を加算すると共に、それらの各カウンタ値が最大値に達した場合には、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1~C4の更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。その後、ステップSg0104に進む。なお、変動種別カウンタCSは、後述する通常処理(図23)において、その値を更新する。
ステップSg0104では、第1始動口33(第1始動口33a、第1始動口33b)及び第2始動口34への入球に伴う始動口用の入球処理を実行する。ステップSg0104の始動口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSg0104を実行した後、ステップSg0105に進む。
ステップSg0105では、スルーゲート35(スルーゲート35a、スルーゲート35b)への入球に伴うスルー用の入球処理を実行する。ステップSg0105におけるスルー用の入球処理の詳細については後述する。ステップSg0105を実行した後、MPU62はタイマ割込み処理を終了する。
<始動口用の入球処理>
次に、始動口用の入球処理について説明する。始動口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図17:Sg0104)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図18は、始動口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSg0201では、遊技球が第1始動口33(第1始動口33a、第1始動口33b)に入球(始動入賞)したか否かを、第1始動口33に対応した検知センサの検知状態により判定する。ステップSg0201において、遊技球が第1始動口33に入球したと判定した場合には(Sg0201:YES)、ステップSg0202に進み、払出制御装置70に遊技球を1個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSg0203に進む。
ステップSg0203では、第1始動口33(第1始動口33a、第1始動口33b)に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために外部信号設定処理を行う。その後、ステップSg0204に進む。
ステップSg0204では、第1保留エリアRaの保留個数記憶エリアに記憶された値である始動保留個数RaN(以下、第1始動保留個数RaNともいう)を読み出し、当該第1始動保留個数RaNを後述する処理の対象として設定する。第1始動保留個数RaNは、第1始動口33(第1始動口33a、第1始動口33b)への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSg0209に進む。
ステップSg0201において、遊技球が第1始動口33(第1始動口33a、第1始動口33b)に入球していないと判定した場合には(Sg0201:NO)、ステップSg0205に進み、遊技球が第2始動口34に入球したか否かを第2始動口34に対応した検知センサの検知状態により判定する。
ステップSg0205において、遊技球が第2始動口34に入球したと判定した場合には(Sg0205:YES)、ステップSg0206に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSg0207に進む。一方、ステップSg0205において、遊技球が第2始動口34に入球していないと判定した場合には(Sg0205:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
ステップSg0207では、第2始動口34に遊技球が入賞したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために、外部信号設定処理を行う。その後、ステップSg0208に進む。
ステップSg0208では、第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに記憶された値である始動保留個数RbN(以下、第2始動保留個数RbNともいう)を読み出し、当該第2始動保留個数RbNを後述する処理の対象として設定する。第2始動保留個数RbNは、第2始動口34への入賞に基づく保留個数を示す。その後、ステップSg0209に進む。
ステップSg0209では、上述したステップSg0204又はステップSg0208において設定された始動保留個数N(RaN又はRbN)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。ステップSg0209において、始動保留個数Nが上限値未満でない場合には(Sg0209:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
一方、ステップSg0209において、始動保留個数Nが上限値未満である場合には(Sg0209:YES)、ステップSg0210に進み、対応する保留エリアの始動保留個数Nに1を加算した後、ステップSg0211に進み、合計保留個数記憶エリアに記憶された値(以下、合計保留個数CRNと言う)に1を加算する。合計保留個数CRNは、第1始動保留個数RaNと第2始動保留個数RbNとの合計値を示す。その後、ステップSg0212に進む。
ステップSg0212では、ステップSg0103(図17)において更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および、通常処理(図23)において更新している変動種別カウンタCSの各値を、対応する保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち、ステップSg0210において1を加算した保留個数と対応する記憶エリアに記憶する。具体的には、第1始動保留個数RaNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSg0103(図17)にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値を、第1保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSg0210において1を加算した第1始動保留個数RaNと対応する記憶エリアに記憶する。また、第2始動保留個数RbNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSg0103(図17)にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値を、第2保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSg0210において1を加算した第2始動保留個数RbNと対応する記憶エリアに記憶する。ステップSg0212を実行した後、ステップSg0213に進む。
ステップSg0213では、先判定処理を実行する。先判定処理は、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値の情報(保留情報)に基づいて、当たり抽選の当否判定結果(抽選結果)、大当たりの種別、リーチの発生の有無、遊技回の変動時間などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。先判定処理の詳細については後述する。ステップSg0213を実行した後、ステップSg0214に進む。
ステップSg0214では、保留コマンドを設定する処理を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値の情報(保留情報)に基づいて実行された先判定処理の判定結果(先判定情報)を保留コマンドとして設定する。
保留コマンドは、第1始動口33(第1始動口33a、第1始動口33b)又は第2始動口34への入球が発生したこと及び当該入球に基づいて取得された保留情報に基づく先判定処理による判定結果(先判定情報)を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に、サブ側の制御装置に確認させるためのコマンドである。保留コマンドは、後述する通常処理のコマンド出力処理(図23:ステップSg0703)において音声発光制御装置90に送信される。
また、音声発光制御装置90は、第1始動口33(第1始動口33a、第1始動口33b)への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。一方、第2始動口34への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、音声発光制御装置90は、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。
主側MPU62は、ステップSg0214を実行した後、本始動口用の入球処理を終了する。
<先判定処理>
次に、先判定処理について説明する。先判定処理は、始動口用の入球処理のサブルーチン(図18:Sg0213)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図19は、先判定処理を示すフローチャートである。上述のように先判定処理は、保留情報に基づいて、当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定、遊技回の変動時間の判定などを、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。
ステップSg0301では、大当たり・リーチ情報取得処理を実行する。当該処理は、当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定を行う処理である。大当たり・リーチ情報取得処理の詳細については後述する。ステップSg0301を実行した後、ステップSg0302に進む。
ステップSg0302では、変動時間情報取得処理を実行する。当該処理は、遊技回の変動時間の判定を行う処理である。変動時間情報取得処理の詳細については後述する。
ステップSg0302を実行した後、本先判定処理を終了する。
<大当たり・リーチ情報取得処理>
次に、大当たり・リーチ情報取得処理について説明する。大当たり・リーチ情報取得処理は、先判定処理のサブルーチン(図19:Sg0301)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図20は、大当たり・リーチ情報取得処理を示すフローチャートである。ステップSg0401では、始動口用の入球処理(図18)における始動口への入球によって記憶エリアに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値を読み出す。その後、ステップSg0402に進み、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。具体的には、今回の入球よりも前の入球によって実行された先判定処理の判定結果を該当する記憶エリアから読み出し、今回の入球による当たり抽選よりも前に発生する確変大当たりの有無を判定することによって、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。
ステップSg0402において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードであると判定した場合には、(Sg0402:YES)、ステップSg0403に進み、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている低確率モード用の当否テーブルを参照する。その後、ステップSg0405に進み、低確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回読み出した大当たり乱数カウンタC1の値の情報が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
一方、ステップSg0402において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードでないと判定した場合には(Sg0402:NO)、ステップSg0404に進み、高確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回読み出した大当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応しているか否かを判定する。その後、ステップSg0405に進み、高確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回読み出した大当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
ステップSg0405において、今回読み出した大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応していると判定した場合には(Sg0405:YES)、ステップSg0406に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに記憶された大当たり種別カウンタC2の値を読み出す。その後、ステップSg0407に進み、振分テーブル記憶エリア63bに記憶されている振分テーブルを参照する。具体的には、今回の振り分け対象となった大当たり種別カウンタC2が第1始動口33(第1始動口33a、第1始動口33b)への入球に基づいて取得されたものである場合には、第1始動口用振分テーブルを参照し、第2始動口34への入球に基づいて取得されたものである場合には、第2始動口用振分テーブルを参照する。ステップSg0407を実行した後、ステップSg0408に進む。
ステップSg0408では、振分テーブルを参照した結果、今回読み出した大当たり種別カウンタC2の値が、確変大当たりに対応しているか否かを判定する。ステップSg0408において、確変大当たりに対応していると判定した場合には(Sg0408:YES)、ステップSg0409に進み、先判定処理結果記憶エリア64fに確変大当たり情報を記憶する。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップSg0408において、確変大当たりに対応していないと判定した場合には(Sg0408:NO)、ステップSg0410に進み、先判定処理結果記憶エリア64hに通常大当たり情報を記憶する。その後、先判定処理を終了する。
ステップSg0405において、今回読み出した大当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応していないと判定した場合には(Sg0405:NO)、ステップSg0411に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値を読み出す。その後、ステップSg0412に進み、リーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。その後、ステップSg0413に進み、リーチ判定用テーブルを参照した結果、今回読み出したリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ発生に対応しているか否かを判定する。
ステップSg0413において、リーチ発生に対応していると判定した場合には(Sg0413:YES)、ステップSg0414に進み、先判定処理結果記憶エリア64hにリーチ発生情報を記憶させる。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップSg0413において、リーチ発生に対応していないと判定した場合には(Sg0413:NO)、そのまま先判定処理を終了する。
<変動時間情報取得処理>
次に、変動時間情報取得処理について説明する。変動時間情報取得処理は、先判定処理のサブルーチン(図19:Sg0302)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図21は、変動時間情報取得処理を示すフローチャートである。ステップSg0501では、始動口用の入球処理(図18)における始動口への入球によって記憶エリアに記憶された変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップSg0502に進む。
ステップSg0502では、今回の遊技回に係る当たり抽選が当選であるか否かを判定する。具体的には、大当たり・リーチ情報取得処理によって判定した当たり抽選の抽選結果に基づいて大当たりの有無を判定し、大当たりである場合には(Sg0502:YES)、ステップSg0503に進む。
ステップSg0503では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている大当たり用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSg0503を実行した後、ステップSg0507に進む。
ステップSg0507では、取得した変動時間情報をRAM64の先判定処理結果記憶エリア64hに記憶する。その後、本変動時間情報取得処理を終了する。
ステップSg0502において、当たり抽選の抽選結果が大当たりではないと判定した場合には(ステップSg0502:NO)、ステップSg0504に進み、リーチが発生するか否かを判定する。ステップSg0504において、リーチが発生すると判定した場合には(Sg0504:YES)、ステップSg0505に進む。
ステップSg0505では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されているリーチ発生用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。その後、ステップSg0507に進み、取得した変動時間情報をRAM64の先判定処理結果記憶エリア64hに記憶した後、本変動時間情報取得処理を終了する。
ステップSg0504において、今回の遊技回においてリーチが発生しないと判定した場合には(ステップSg0504:NO)、ステップSg0506に進み、変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されているリーチ非発生用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間を取得する。その後、ステップSg0507に進み、取得した変動時間情報をRAM64の先判定処理結果記憶エリア64hに記憶した後、本変動時間情報取得処理を終了する。
本実施形態のパチンコ機10では、変動時間テーブルに記憶されている変動時間情報は、第1始動保留個数RaNおよび第2始動保留個数RbNの値が大きいほど変動時間が短くなるように設定されている。すなわち、変動種別カウンタCSの値が同じであっても、当該遊技回の変動時間を決定するときの第1始動保留個数RaNおよび第2始動保留個数RbNの値によって、参照する変動時間テーブルのデータが異なる。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、変動時間テーブルに記憶されている変動時間情報は、第1始動保留個数RaNおよび第2始動保留個数RbNの値が大きいほど変動時間が短くなるように設定される構成としたが、その他、例えば、合計保留個数CRNの値が大きいほど、変動時間が短くなるように設定される構成としてもよい。また、これに限定されることはなく、例えば、合計保留個数CRNの数に依存しない構成としてもよく、合計保留個数CRNの数が少ないほど変動時間が短くなるように設定されていてもよい。また、第2始動保留個数RbNが「0」である場合には、第1始動保留個数RaNの数が多いほど変動時間が短くなり、第2始動保留個数RbNが「1」以上である場合には、第2始動保留個数RbNの数が多いほど変動時間が短くなるように設定されていてもよい。また、第2始動保留個数RbNが「0」である場合には、第1始動保留個数RaNの数が多いほど変動時間が長くなり、第2始動保留個数RbNが「1」以上である場合には、第2始動保留個数RbNの数が多いほど変動時間が長くなる又は各保留個数RaN,RbNに依存することなく一定となるように設定されていてもよい。
また、サポートモードが高頻度サポートモードである状況においては低頻度サポートモードである状況よりも、保留情報の数が同一である場合で比較して、短い変動時間が選択されるようにリーチ非発生用変動時間テーブルが設定されていてもよい。ただし、これに限定されることはなく、選択される変動時間が同一であってもよく、上記の関係とは逆であってもよい。
さらには、リーチ発生時における変動時間に対して、上記構成を適用してもよく、大当たり当選時と外れリーチ時とで選択され易い変動時間と選択され難い変動時間とが異なっている構成としてもよい。また、確変大当たり用の変動時間テーブル、通常大当たり用の変動時間テーブル、外れリーチ用の変動時間テーブル及び完全外れ用の変動時間テーブルがそれぞれ個別に設定されている構成としてもよい。
<スルー用の入球処理>
次に、スルー用の入球処理について説明する。スルー用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図17:ステップSg0105)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図22は、スルー用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSg0601では、遊技球がスルーゲート35(スルーゲート35a、スルーゲート35b)に入球(通過)したか否かを判定する。ステップSg0601において、遊技球がスルーゲート35(スルーゲート35a、スルーゲート35b)に入球したと判定した場合には(Sg0601:YES)、ステップSg0602に進む。一方、ステップSg0601において、スルーゲート35(スルーゲート35a、スルーゲート35b)に遊技球が入球しなかったと判定した場合には(Sg0601:NO)、本スルー用の入球処理を終了する。
ステップSg0602では、電役用処理実行中フラグがONであるか否かを判定する。電役用処理実行中フラグは、スルーゲート35(スルーゲート35a、スルーゲート35b)を遊技球が通過したことを契機とした電役開放抽選が実行される場合にONとなり、電役開放抽選の抽選結果が外れである場合には外れ表示の設定後にOFFにされ、電役開放抽選の抽選結果が当たりの場合には当たり表示の設定および当たりに伴って実行される普通電動役物53の開放処理の終了後にOFFにされる。以下、スルーゲート35(スルーゲート35a、スルーゲート35b)を遊技球が通過したことを契機とした電役開放抽選、当該抽選に伴って実行される抽選結果(当たり、外れ)の表示、および、当たりの場合に実行される普通電動役物53の開放処理を電役用処理とも呼ぶ。なお、本実施形態においては、スルーゲート35(スルーゲート35a、スルーゲート35b)は遊技球の通過を保留しない。すなわち、スルーゲート35(スルーゲート35a、スルーゲート35b)に遊技球が通過したことを契機とした電役用処理が実行されている期間に、新たにスルーゲート35(スルーゲート35a、スルーゲート35b)に遊技球が入球しても、当該入球を契機とした電役用処理は実行されない。
ステップSg0602において、電役用処理実行中フラグがONではないと判定した場合には(Sg0602:NO)、ステップSg0603に進み、電役用処理実行中フラグをONにする。ステップSg0603を実行した後、ステップSg0604に進む。一方、ステップSg0602において、電役用処理実行中フラグがONであると判定した場合には(Sg0602:YES)、本スルー用の入球処理を終了する。
ステップSg0604では、ステップSg0103(図17)において更新した電動役物開放カウンタC4の値を電動役物用実行エリア64eに移動する。その後、スルー用の入球処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理について説明する。通常処理は、電源投入に伴い主制御装置60のMPU62によって開始される処理である。通常処理においては、遊技の主要な処理が実行される。
図23は、通常処理を示すフローチャートである。ステップSg0701では、立ち上げ処理を実行する。具体的には、電源投入に伴う各制御装置の初期設定や、RAM64に記憶保持されたデータの有効性の判定などが実行される。その後、ステップSg0702に進む。
ステップSg0702では、立ち上げコマンドを設定する。立ち上げコマンドは、電源投入に伴ってサブ側の各制御装置に対してデモ動画を開始させるためのコマンドである。その後、ステップSg0703に進む。
ステップSg0703では、ステップSg0702において設定された立ち上げコマンドや、タイマ割込み処理又は前回に実行した通常処理で設定されたコマンド等の出力データを、サブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置70に対して送信する。また、立ち上げコマンド、変動用コマンド、種別コマンド、保留コマンド等の演出に関するコマンドが設定されている場合には、それらを音声発光制御装置90に対して送信する。ステップSg0703を実行した後、ステップSg0704に進む。
ステップSg0704では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。その後、ステップSg0705に進む。
ステップSg0705では、払出制御装置70から受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み、ステップSg0706に進む。ステップSg0706では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、当たり抽選、図柄表示装置41による図柄の変動表示の設定、第1図柄表示部37a,第2図柄表示部37bの表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。ステップSg0706を実行した後、ステップSg0707に進む。
ステップSg0707では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。遊技状態移行処理を実行することにより、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。遊技状態移行処理の詳細は後述する。その後、ステップSg0708に進む。
ステップSg0708では、普通電動役物53を駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。電役サポート用処理では、普通電動役物53を開放状態とするか否かの判定を行う。電役サポート用処理の詳細は後述する。その後、ステップSg0709に進む。
ステップSg0709では、今回の通常処理の開始(厳密には、ステップSg0703のコマンド出力処理の開始)から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。すなわち、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否かを判定する。ステップSg0709において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していないと判定した場合には(Sg0709:NO)、ステップSg0710及びステップSg0711において、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内で、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。具体的には、ステップSg0710において、乱数初期値カウンタCINIに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。また、ステップSg0711において、変動種別カウンタCSに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。一方、ステップSg0709において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していると判定した場合には(Sg0709:YES)、ステップSg0703に戻り、ステップSg0703からステップSg0708までの各処理を実行する。
なお、ステップSg0703からステップSg0708の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。したがって、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行することにより、これらのカウンタの値をランダムに更新することができる。
<遊技回制御処理>
次に、遊技回制御処理について説明する。遊技回制御処理は、通常処理のサブルーチン(図23:Sg0706)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図24は、遊技回制御処理を示すフローチャートである。ステップSg0801では、開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグは、開閉実行モードの開始時にONにされ、開閉実行モードの終了時にOFFにされるフラグである。
ステップSg0801において開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(Sg0801:YES)、開閉実行モード中であると判定し、ステップSg0802以降の処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。すなわち、開閉実行モード中である場合には、特図始動口51への入球が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。一方、ステップSg0801において、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Sg0801:NO)、ステップSg0802に進む。
ステップSg0802では、メイン表示部45が変動表示中であるか否かを判定する。具体的には、第1図柄表示部37aまたは第2図柄表示部37bのいずれか一方が変動表示中であるか否かを判定する。この判定は、RAM64の各種大当たりフラグ記憶エリア64gにおける変動表示中フラグ記憶エリアの変動表示中フラグがONであるか否かを判定することにより行われる。変動表示中フラグは、第1図柄表示部37aまたは第2図柄表示部37bのいずれか一方について変動表示を開始させる場合にONにされ、その変動表示が終了する場合にOFFにされる。
ステップSg0802において、メイン表示部45が変動表示中でないと判定した場合には(Sg0802:NO)、ステップSg0803~ステップSg0805の遊技回開始用の処理に進む。ステップSg0803では、保留個数CRNが「0」であるか否かを判定する。保留個数CRNが「0」である場合とは、第1始動口33(第1始動口33a、第1始動口33b)および第2始動口34のいずれについて保留個数が「0」であることを意味する。したがって、ステップSg0803において、保留個数CRNが「0」であると判定した場合には(Sg0803:YES)、本遊技回制御処理を終了する。一方、ステップSg0803において、保留個数CRNが「0」でないと判定した場合には(Sg0803:NO)、ステップSg0804に進む。
ステップSg0804では、第1保留エリアRa又は第2保留エリアRbに記憶されているデータを変動開始後の状態に設定するためのデータ設定処理を実行し、ステップSg0805に進む。データ設定処理の詳細は後述する。
ステップSg0805では、メイン表示部45における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を開始させるための変動開始処理を実行する。なお、変動開始処理の詳細は後述する。ステップSg0805を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
ステップSg0802において、メイン表示部45が変動表示中であると判定した場合には(Sg0802:YES)、ステップSg0806~ステップSg0815の遊技回進行用の処理を実行する。
ステップSg0806では、今回の遊技回の変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間とは、上述したように、図柄列が変動を開始してから全ての図柄列が停止するまでの時間であり、単位遊技時間の一部である。具体的には、ステップSg0806では、RAM64の変動時間カウンタエリア(各種カウンタエリア64f)に記憶されている変動時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動時間情報の値は、後述する変動時間の設定処理(図27)において設定される。この設定された変動時間情報の値は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。
ステップSg0806において、変動時間が経過していないと判定した場合には(Sg0806:NO)、ステップSg0807に進み、変動表示用処理を実行する。変動表示用処理は、今回の遊技回に係る図柄表示部における表示態様を変更する処理である。ステップSg0807を実行した後、遊技回制御処理を終了する。
ステップSg0806において、変動時間が経過していると判定した場合には(Sg0806:YES)、ステップSg0808に進み、変動終了処理を実行する。変動終了処理は、後述する変動開始処理(図26)において決定された図柄表示部に表示させる図柄の態様が、今回の遊技回に係る図柄表示部にて表示されるように当該図柄表示部を表示制御する。ステップSg0808を実行した後、ステップSg0809に進む。
ステップSg0809では、いずれかの大当たりフラグ(本実施形態においては、16R確変大当たりBフラグ、8R確変大当たりBフラグ、8R確変大当たりフラグA、8R通常大当たりAフラグ)がONであるか否かを判定する。ステップSg0809において、いずれかの大当たりフラグがONである場合には(Sg0809:YES)、ステップSg0810に進む。
ステップSg0810では、開閉実行モードフラグをONにする。その後、本遊技回制御処理を終了する。一方、ステップSg0809において、いずれの大当たりフラグもONではない場合には(Sg0809:NO)、ステップSg0811に進む。
ステップSg0811では、遊技回数カウンタPNCの値を1減算する。遊技回数カウンタPNCにセットされる値は、遊技回数を限定して高頻度サポートモードを実行する際の、当該遊技回数を示す値である。ステップSg0811を実行した後、ステップSg0812に進む。
ステップSg0812では、現在の抽選モードが低確率モードであるか否かを判定する。具体的には、高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSg0812において、抽選モードが低確率モードではないと判定した場合には(Sg0812:NO)、そのまま遊技回制御処理を終了する。
ステップSg0812において、抽選モードが低確率モードであると判定した場合には(Sg0812:YES)、ステップSg0813に進み、遊技回数カウンタPNCの値が0であるか否かを判定する。
ステップSg0813において、遊技回数カウンタPNCの値が0ではないと判定した場合には(Sg0813:NO)、そのまま遊技回制御処理を終了する。ステップSg0813において、遊技回数カウンタPNCの値が0であると判定した場合には(Sg0813:YES)、ステップSg0814に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。その後、ステップSg0815に進み、低頻度サポートモードコマンドを設定する。低頻度サポートモードコマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図23:ステップSg0703)において音声発光制御装置90に送信される。低頻度サポートモードコマンドを受信した音声発光制御装置90は、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行したことを認識するとともに、低頻度サポートモードに対応した演出を実行する。ステップSg0815を実行した後、遊技回制御処理を終了する。
<データ設定処理>
次に、データ設定処理について説明する。データ設定処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図24:Sg0804)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図25は、データ設定処理を示すフローチャートである。ステップSg0901では、データ設定処理を実行する処理対象である保留エリアが第1保留エリアRaであるか否かを判定する。具体的には、第1保留エリアRa(図7)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第1保留エリアRaの第1エリアに記憶されている保留情報)の方が、第2保留エリアRb(図7)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第2保留エリアRbの第1エリアに記憶されている保留情報)よりも先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第1保留エリアRaであると判定する。一方、第1保留エリアRaに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報よりも、第2保留エリアRbに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報の方が先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第2保留エリアRbであると判定する。すなわち、ステップSg0901の処理を実行することにより、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された順に、保留情報を処理対象とすることができる。
ステップSg0901において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaであると判定した場合には(ステップSg0901:YES)、ステップSg0902~ステップSg0907の第1保留エリア用のデータ設定処理を実行する。一方、ステップSg0901において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(ステップSg0901:NO)、ステップSg0908~ステップSg0913の第2保留エリア用のデータ設定処理を実行する。
ステップSg0902では、第1保留エリアRaの第1始動保留個数RaNを1減算した後、ステップSg0903に進み、合計保留個数CRNを1減算する。その後、ステップSg0904に進む。ステップSg0904では、第1保留エリアRaの第1エリアに記憶されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSg0905に進む。
ステップSg0905では、第1保留エリアRaの記憶エリアに記憶されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに記憶されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSg0905を実行した後、ステップSg0906に進む。
ステップSg0906では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONである場合には当該フラグをOFFにし、ONではない場合にはその状態を維持する。第2図柄表示部フラグは、今回の変動表示の開始の対象が第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれであるかを特定するための情報である。その後、ステップSg0907へ進む。
ステップSg0907では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63fから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第1保留エリアRaに対応していることの情報、すなわち第1始動口33に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、データ設定処理を終了する。
ステップSg0907において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図23)におけるステップSg0703において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信したシフト時コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の減少に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の減少に対応させて変更する。
ステップSg0901において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(ステップSg0901:NO)、ステップSg0908に進む。
ステップSg0908では、第2保留エリアRbの第2始動保留個数RbNを1減算する。その後、ステップSg0909に進む。ステップSg0909では、合計保留個数CRNを1減算し、ステップSg0910に進み、第2保留エリアRbの第1エリアに記憶されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSg0911に進む。
ステップSg0911では、第2保留エリアRbの記憶エリアに記憶されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに記憶されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSg0911を実行した後、ステップSg0912に進む。
ステップSg0912では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONではない場合には当該フラグをONにし、ONである場合にはその状態を維持する。その後、ステップSg0913に進む。
ステップSg0913では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63fから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第2保留エリアRbに対応していることの情報、すなわち第2始動口34に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本データ設定処理を終了する。
ステップSg0913において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図23)におけるステップSg0703において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信したシフト時コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を、保留個数の減少に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の減少に対応させて変更する。
<変動開始処理>
次に、変動開始処理について説明する。変動開始処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図24:Sg0805)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図26は、変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSg1001では、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。高確率モードフラグは、当否抽選モードが高確率モードであるか否かをMPU62にて特定するためのフラグであり、本実施形態では、確変大当たりの当選に係る開閉実行モードの終了に際してONにされ、その後に通常大当たりに当選した場合にOFFにされる。ステップSg1001において、高確率モードであると判定した場合には(Sg1001:YES)、ステップSg1002に進む。
ステップSg1002では、高確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、実行エリアAEに記憶されている大当たり乱数カウンタC1の値が、図8(b)に示す高確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSg1004に進む。一方、ステップSg1001において高確率モードではないと判定した場合には(Sg1001:NO)、ステップSg1003に進む。
ステップSg1003では、低確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、実行エリアAEに記憶されている大当たり乱数カウンタC1の値が、図8(a)に示す低確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSg1004に進む。
ステップSg1004では、ステップSg1002又はステップSg1003における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSg1004において、当否判定の結果が大当たり当選である場合には(Sg1004:YES)、ステップSg1005~ステップSg1012において、大当たり当選である場合における遊技結果を設定するための処理及び停止結果を設定するための処理を実行する。
ステップSg1005では、RAM64の第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定する。ステップSg1005において、第2図柄表示部フラグがONではないと判定した場合には(Sg1005:NO)、ステップSg1006に進み、第1始動口用の振分テーブル(図10(a)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりBの数値範囲、8R確変大当たりAの数値範囲、8R通常大当たりAの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。
一方、ステップSg1005において、第2図柄表示部フラグがONであると判定した場合には(Sg1005:YES)、ステップSg1007に進み、第2始動口用の振分テーブル(図10(b)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりBの数値範囲、8R確変大当たりBの数値範囲、8R通常大当たりBのいずれに含まれているかを判定する。ステップSg1006又はステップSg1007の処理を実行した後。ステップSg1008に進む。
ステップSg1008では、ステップSg1006又はステップSg1007において振り分けた大当たりの種別が確変大当たりであるか否かを判定する。ステップSg1008において、遊技結果が確変大当たりであると判定した場合には(Sg1008:YES)、ステップSg1009に進む。
ステップSg1009では、確変大当たり用の停止結果設定処理を実行する。確変大当たり用の停止結果設定処理とは、確変大当たりに当選することとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eに記憶されている確変大当たり用の停止結果テーブルを参照することで、ステップSg1006又はステップSg1007において振り分けた大当たりの種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSg1009を実行した後、ステップSg1010に進む。
ステップSg1010では、ステップSg1006又はステップSg1007において振り分けた大当たりの種別に対応したフラグ(大当たり種別フラグ)をONにする。具体的には、16R確変大当たりBである場合には16R確変大当たりBフラグをONにし、8R確変大当たりBである場合には8R確変大当たりBフラグをONにし、8R確変大当たりAである場合には8R確変大当たりAフラグをONにする。その後、ステップSg1016に進む。
一方、ステップSg1008において、ステップSg1006又はステップSg1007において振り分けた大当たりの種別が確変大当たりでないと判定した場合には(Sg1008:NO)、すなわち、振り分けた大当たりの種別が通常大当たりである場合には、ステップSg1011に進む。
ステップSg1011では、通常大当たり用の停止結果設定処理を実行する。通常大当たり用の停止結果設定処理とは、通常大当たりに当選することとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eに記憶されている通常大当たり用の停止結果テーブルを参照することで、ステップSg1006又はステップSg1007において振り分けた大当たりの種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSg1011を実行した後、ステップSg1012に進む。
ステップSg1012では、ステップSg1006又はステップSg1007において振り分けた大当たりの種別に対応したフラグ(大当たり種別フラグ)をONにする。具体的には、8R通常大当たりBである場合には8R通常大当たりBフラグをONにし、8R通常大当たりAである場合には8R通常大当たりAフラグをONにする。その後、ステップSg1016に進む。
ステップSg1004において、ステップSg1002又はステップSg1003における当たり抽選の結果が大当たり当選でない場合には(Sg1004:NO)、ステップSg1013に進み、当該遊技回においてリーチが発生するか否かの判定をする。具体的には、実行エリアAEに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルにおいて、リーチが発生として設定されている値と一致しているか否かを判定する。
ステップSg1013において、当該遊技回においてリーチが発生すると判定した場合には(Sg1013:YES)、ステップSg1014に進む。
ステップSg1014では、リーチ用の停止結果設定処理を実行する。リーチ用の停止結果となる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eにおけるリーチ用の停止結果テーブルを参照することで、実行エリアAEに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSg1014を実行した後、ステップSg1016に進む。
ステップSg1013において、当該遊技回においてリーチが発生しないと判定した場合には(Sg1013:NO)、ステップSg1015に進む。
ステップSg1015では、外れ用の停止結果設定処理を実行する。外れ時用の停止結果設定処理とは、外れ結果となる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eにおける外れ時用の停止結果テーブルを参照することで、実行エリアAEに記憶されている大当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSg1015を実行した後、ステップSg1016に進む。
ステップSg1016では、変動時間の設定処理を実行する。変動時間の設定処理とは、大当たりの有無やリーチの発生の有無に基づいて、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける今回の遊技回に要する時間である変動時間を設定するための処理である。変動時間の設定処理の詳細については後述する。ステップSg1016を実行した後、ステップSg1017に進む。
ステップSg1017では、RAM64の第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定する。ステップSg1017において、RAM64の第2図柄表示部フラグがONではないと判定した場合には(Sg1017:NO)、ステップSg1018に進み、第1変動用コマンドを設定する。第1変動用コマンドには、今回の遊技回が第1始動口33(第1始動口33a、第1始動口33b)への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであることを示す情報が含まれているとともに、リーチの発生の有無の情報及びステップSg1016で設定された変動時間の情報が含まれている。
一方、ステップSg1017において、第2図柄表示部フラグがONであると判定した場合には(Sg1017:YES)、ステップSg1019に進み、第2変動用コマンドを設定する。第2変動用コマンドには、今回の遊技回が第2始動口34への入賞に基づいて取得された保留情報に係るものであることを示す情報が含まれているとともに、リーチの発生の有無の情報及びステップSg1016で設定された変動時間の情報が含まれている。ステップSg1018又はステップSg1019を実行した後、ステップSg1020に進む。
ステップSg1020では、種別コマンドを設定する。種別コマンドには、大当たりの有無及び振分け判定の結果、リーチ発生の有無の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、大当たりの種別の情報として、16R確変大当たりBの情報、8R確変大当たりBの情報、8R確変大当たりAの情報、8R通常大当たりBの情報、8R通常大当たりAの情報、または、リーチ発生の有無の情報および外れ結果の情報が含まれている。
ステップSg1018~ステップSg1020にて設定された変動用コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図23)におけるステップSg0703によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSg1020を実行後、ステップSg1021に進む。
ステップSg1021では、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した結果表示部に、図柄の変動表示を開始させる。具体的には、RAM64の第2図柄表示部フラグがONではない場合には、今回の遊技回に対応した結果表示部が第1図柄表示部37aであると特定して変動表示を開始させ、第2図柄表示部フラグがONである場合には、今回の遊技回に対応した結果表示部が第2図柄表示部37bであると特定して変動表示を開始させる。ステップSg1021を実行した後、本変動開始処理を終了する。
<変動時間の設定処理>
次に、変動時間の設定処理について説明する。変動時間の設定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図26:Sg1016)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図27は、変動時間の設定処理を示すフローチャートである。ステップSg1101では、実行エリアAEに格納されている変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップSg1102に進む。
ステップSg1102では、今回の遊技回に係る当たり抽選が当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、確変大当たりフラグ又は通常大当たりフラグがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には(Sg1102:YES)、ステップSg1103に進む。
ステップSg1103では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている大当たり用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。その後、ステップSg1107に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、変動時間の設定処理を終了する。
ステップSg1102において、今回の遊技回に係る当たり抽選が当選ではないと判定した場合には(Sg1102:NO)、ステップSg1104に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。上記ステップSg1102において今回の遊技回に係る当たり抽選が当選していない場合に本処理(Sg1104)を実行することから、ステップSg1104においては、当たり抽選に当選していない遊技回のうちリーチが発生する遊技回であるか否の判定を行う。具体的には、実行エリアAEに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値がリーチの発生に対応した値である場合に、リーチが発生すると判定して(Sg1104:YES)、ステップSg1105に進む。なお、リーチ乱数カウンタC3の値を用いたリーチの発生の有無の特定に際しては、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリアに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。
ステップSg1105では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されているリーチ発生用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。本実施形態のパチンコ機10においては、リーチ発生用の変動時間は一定である。その後、ステップSg1107に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、変動時間の設定処理を終了する。
ステップSg1104において、今回の遊技回においてリーチが発生しないと判定した場合には(Sg1104:NO)、ステップSg1106に進み、変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されているリーチ非発生用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間を取得する。その後、ステップSg1107に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64dに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、変動時間の設定処理を終了する。
なお、上述のように、本実施形態のパチンコ機10では、変動時間テーブルに記憶されている変動時間情報は、第1始動保留個数RaNおよび第2始動保留個数RbNの値が大きいほど変動時間が短くなるように設定されている。すなわち、変動種別カウンタCSの値が同じであっても、当該遊技回の変動時間を決定するときの第1始動保留個数RaNおよび第2始動保留個数RbNの値によって、参照する変動時間テーブルのデータが異なる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、変動時間テーブルに記憶されている変動時間情報は、第1始動保留個数RaNおよび第2始動保留個数RbNの値が大きいほど変動時間が短くなるように設定される構成としたが、その他、例えば、合計保留個数CRNの値が大きいほど、変動時間が短くなるように設定される構成としてもよい。また、これに限定されることはなく、例えば、合計保留個数CRNの数に依存しない構成としてもよく、合計保留個数CRNの数が少ないほど変動時間が短くなるように設定されていてもよい。また、第2始動保留個数RbNが「0」である場合には、第1始動保留個数RaNの数が多いほど変動時間が短くなり、第2始動保留個数RbNが「1」以上である場合には、第2始動保留個数RbNの数が多いほど変動時間が短くなるように設定されていてもよい。また、第2始動保留個数RbNが「0」である場合には、第1始動保留個数RaNの数が多いほど変動時間が長くなり、第2始動保留個数RbNが「1」以上である場合には、第2始動保留個数RbNの数が多いほど変動時間が長くなる又は各保留個数RaN,RbNに依存することなく一定となるように設定されていてもよい。
また、サポートモードが高頻度サポートモードである状況においては低頻度サポートモードである状況よりも、保留情報の数が同一である場合で比較して、短い変動時間が選択されるようにリーチ非発生用変動時間テーブルが設定されていてもよい。ただし、これに限定されることはなく、選択される変動時間が同一であってもよく、上記の関係とは逆であってもよい。
さらには、リーチ発生時における変動時間に対して、上記構成を適用してもよく、大当たり当選時と外れリーチ時とで選択され易い変動時間と選択され難い変動時間とが異なっている構成としてもよい。また、確変大当たり用の変動時間テーブル、通常大当たり用の変動時間テーブル、外れリーチ用の変動時間テーブル及び完全外れ用の変動時間テーブルがそれぞれ個別に設定されている構成としてもよい。
<遊技状態移行処理>
次に、遊技状態移行処理について説明する。遊技状態移行処理は、通常処理のサブルーチン(図23:Sg0707)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図28は、遊技状態移行処理を示すフローチャートである。ステップSg1201では、エンディング期間フラグがONであるか否かを判定する。エンディング期間フラグは、開閉実行モードにおける開閉処理期間の終了時(エンディング期間の開始時)にONにされ、エンディング期間の終了時にOFFにされる。エンディング期間は、開閉実行モードにおいてエンディング演出を実行するための期間である。
ステップSg1201において、エンディング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sg1201:NO)、ステップSg1202に進み、開閉処理期間フラグがONであるか否かを判定する。上述のように、開閉処理期間フラグは、遊技状態を開閉処理期間に移行させる場合にONにされ、開閉処理期間を終了させる場合にOFFにされる。
ステップSg1202において、開閉処理期間フラグがONではないと判定した場合には(Sg1202:NO)、ステップSg1203に進み、オープニング期間フラグがONであるか否かを判定する。オープニング期間フラグは、オープニング期間の開始時にONにされ、オープニング期間の終了時にOFFにされる。
ステップSg1203において、オープニング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sg1203:NO)、ステップSg1204に進み、開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグは、開閉実行モードが開始される契機となった遊技回が終了する場合にONにされ、開閉実行モードが終了する場合にOFFにされる。
ステップSg1204において、開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(Sg1204:YES)、ステップSg1205に進む。一方、ステップSg1204において、開閉実行モードフラグがONではないと判定した場合には(Sg1204:NO)、そのまま遊技状態移行処理を終了する。
ステップSg1205では、高確率モードフラグをOFFにする。大当たりに当選したことを契機として実行される開閉実行モードの実行中の抽選モードを低確率モードにするため、高確率モードフラグをOFFにする。ステップSg1205を実行した後、ステップSg1206に進む。
ステップSg1206では、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。大当たりに当選したことを契機として実行される開閉実行モードの実行中のサポートモードを低頻度サポートモードにするため、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。ステップSg1206を実行した後、ステップSg1207に進む。
ステップSg1207では、開閉実行モード開始コマンドを設定する。開閉実行モード開始コマンドは、大当たり当選を契機として開閉実行モードが開始されることを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。開閉実行モード開始コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図23:ステップSg0703)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSg1207を実行した後、ステップSg1208に進む。
ステップSg1208では、開閉シナリオ設定処理を実行する。開閉シナリオ設定処理は、ラウンド遊技における開閉扉54bの開放パターンが設定された開閉シナリオを設定するための処理である。本実施形態においては、1ラウンド遊技における開閉扉54bの開放時間は30秒である。ただし、開閉扉54bの開放後30秒の経過前であっても、大入賞口54aに9個の遊技球が入球した場合には開閉扉54bは閉鎖する。本実施形態においては、このような開閉扉54bの開放パターンが開閉シナリオに設定されている。当該開閉シナリオ設定処理においては、大当たり種別に対応した開閉シナリオが設定される。例えば、16R確変大当たりBであれば、16ラウンド分の開閉扉54bの開放パターンが開閉シナリオに設定されており、8R確変大当たりAであれば、8ラウンド分の開閉扉54bの開放パターンが開閉シナリオに設定されている。ステップSg1208を実行した後、ステップSg1209に進む。
ステップSg1209では、オープニング時間設定処理を実行する。オープニング時間設定処理は、特別遊技状態におけるオープニング期間の時間的長さ(以下、オープニング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。具体的には、オープニング時間としてオープニング用タイマカウンタエリアに所定の値を設定する。ステップSg1209を実行した後、ステップSg1210に進む。
ステップSg1210では、オープニングコマンドを設定する。設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図23)におけるステップSg0703にて、音声発光制御装置90に送信される。このオープニングコマンドには、設定したオープニング時間の情報、大当たり種別の情報、および、今回の開閉実行モードが実行される契機となった大当たりに関する情報が含まれる。音声発光制御装置90では、受信したオープニングコマンドに基づいて、オープニング時間および開閉実行モードに対応した演出の内容を決定し、その決定した内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSg1210を実行した後、ステップSg1211に進み、オープニング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSg1203において、オープニング期間フラグがONであると判定した場合には(Sg1203:YES)、ステップSg1212に進む。
ステップSg1212では、オープニング期間が終了したか否かを判定する。具体的には、オープニング時間設定処理において設定したオープニング用タイマカウンタエリアTの値が「0」であるか否かを判定する。ステップSg1212において、オープニング期間が終了したと判定した場合には(Sg1212:YES)、ステップSg1213に進み、オープニング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSg1214に進む。
ステップSg1214では、今回の開閉実行モードの種別を報知するためのラウンド表示の開始処理を実行する。具体的には、大当たり種別をラウンド表示部39に表示させる。ステップSg1214を実行した後、ステップSg1215に進む。
ステップSg1215では、開閉処理期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSg1202において、開閉処理期間フラグがONであると判定した場合には(Sg1202:YES)、ステップSg1216に進み、大入賞口開閉処理を実行する。大入賞口開閉処理については後述する。ステップSg1216を実行した後、ステップSg1217に進む。
ステップSg1217では、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定し、大入賞口開閉処理が終了したと判定した場合には(Sg1217:YES)、ステップSg1218に進む。一方、ステップSg1217において、大入賞口開閉処理が終了していないと判定した場合には(Sg1217:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSg1218では、開閉処理期間フラグをOFFにし、その後、ステップSg1219に進む。
ステップSg1219では、ラウンド表示の終了処理を実行する。当該処理では、メイン表示部45におけるラウンド表示部39が消灯されるように当該ラウンド表示部39の表示制御を終了する。ステップSg1219を実行した後、ステップSg1220に進む。
ステップSg1220では、エンディング時間設定処理を実行する。エンディング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるエンディング期間の時間的長さ(以下、エンディング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。具体的には、エンディング時間としてエンディング用タイマカウンタに所定の値を設定する。ステップSg1220を実行した後、ステップSg1221に進む。
ステップSg1221では、エンディングコマンドを設定する。設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図23)におけるステップ40703にて、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90では、エンディングコマンドを受信することに基づいて、当該エンディング期間に対応した演出を開始させる。ステップSg1221を実行した後、ステップSg1222に進む。
ステップSg1222では、エンディング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSg1201において、エンディング期間フラグがONであると判定した場合には(Sg1201:YES)、ステップSg1223に進む。
ステップSg1223では、エンディング期間が終了したか否かの判定を行う。具体的には、エンディング時間設定処理(Sg1220)において、エンディング時間として設定したエンディング用タイマカウンタの値が「0」であるか否かを判定する。ステップSg1223において、エンディング時間として設定したエンディング用タイマカウンタの値が「0」であると判定した場合には(Sg1223:YES)、ステップSg1224に進む。
ステップSg1224では、エンディング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSg1225に進み、エンディング期間終了時の移行処理を実行する。エンディング期間終了時の移行処理は、今回のエンディング期間が終了した後の遊技回の各種モードを設定するための処理である。エンディング期間終了時の移行処理の詳細は後述する。ステップSg1225を実行した後、ステップSg1226に進み、開閉実行モードフラグをOFFにする。その後、ステップSg1227に進み、開閉実行モード終了コマンドを設定する。開閉実行モード終了コマンドは、開閉実行モードが終了したことを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。開閉実行モード終了コマンドは、通常処理(図23)におけるステップSg0703にて、音声発光制御装置90に送信される。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
一方、ステップSg1223において、エンディング時間として設定したエンディング用タイマカウンタの値が「0」ではないと判定した場合には(Sg1223:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
<大入賞口開閉処理>
次に、大入賞口開閉処理について説明する。大入賞口開閉処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図28:Sg1216)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図29は、大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。ステップSg1301では、開閉扉54bは開放中であるか否かを判定する。ステップSg1301において、開閉扉54bは開放中ではないと判定した場合には(Sg1301:NO)、ステップSg1302に進む。
ステップSg1302では、開閉扉54bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理(図28:Sg1208)によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉54bの開放のタイミングであるか否かを判定する。ステップSg1302において、開閉扉54bの開放条件が成立したと判定した場合には(Sg1302:YES)、ステップSg1303に進む。
ステップSg1303では、開閉扉54bを開放する。その後、ステップSg1304に進む。
ステップSg1304では、開閉扉開放コマンドを設定する。開閉扉開放コマンドは、開閉扉54bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図23:Sg0703)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSg1304を実行した後、本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSg1302において、開閉扉54bの開放条件が成立していないと判定した場合には(Sg1302:NO)、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSg1301において、開閉扉54bは開放中であると判定した場合には(Sg1301:YES)、ステップSg1305に進む。
ステップSg1305では、開閉扉54bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。開閉扉54bの閉鎖条件は、開閉シナリオに設定された開閉扉54bの継続開放時間(本実施形態においては30秒)が経過したか、または、大入賞口54aに予め設定された数(本実施形態においては9個)の遊技球が入球したことが検出された場合に成立する。ステップSg1305において、開閉扉54bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Sg1305:YES)、ステップSg1306に進む。
ステップSg1306では、開閉扉54bを閉鎖する。その後、ステップSg1307に進む。
ステップSg1307では、開閉扉閉鎖コマンドを設定する。開閉扉閉鎖コマンドは、開閉扉54bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図23:Sg0303)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSg1307を実行した後、本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSg1305において、開閉扉54bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Sg1305:NO)、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
<エンディング期間終了時の移行処理>
次に、エンディング期間終了時の移行処理について説明する。エンディング期間終了時の移行処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図28:Sg1225)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図30は、エンディング期間終了時の移行処理を示すフローチャートである。ステップSg1401では、RAM64に、大当たりフラグとして確変大当たりに対応する大当たりフラグがONにされているか否かを判定する。
ステップSg1401において、RAM64に設定された確変大当たりに対応する大当たりフラグがONであると判定した場合には(Sg1401:YES)、ステップSg1402に進み、高確率モードフラグをONにする。ステップSg1402を実行した後、ステップSg1403に進む。
ステップSg1403では、抽選モードが高確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。ステップSg1403を実行した後、ステップSg1404に進む。
一方、ステップSg1401において、RAM64に設定された確変大当たりに対応する大当たりフラグがONではないと判定した場合には(Sg1401:NO)、そのままステップSg1404に進む。
ステップSg1404では、大当たり種別に応じた高頻度サポートモードフラグをONにする。具体的には、大当たりフラグに基づいて大当たり種別を判定し、判定した大当たり種別が16R確変大当たりBおよび8R確変大当たりBの場合には高頻度サポートモードBフラグをONにし、判定した大当たり種別が8R確変大当たりAの場合には高頻度サポートモードAフラグをONにする。ステップSg1404を実行した後、ステップSg1405に進む。
ステップSg1405では、大当たり種別に応じた高頻度サポートモードコマンドを設定する。具体的には、高頻度サポートモードAコマンドまたは高頻度サポートモードBコマンドを設定する。設定されたコマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図23:ステップSg0703)において音声発光制御装置90に送信される。
ステップSg1406では、大当たりフラグを消去する(OFFにする)処理を実行する。その後、ステップSg1407に進む。
ステップSg1407では、RAM64の各種カウンタエリア64dに設けられた遊技回数カウンタPNCに100をセットする。遊技回数カウンタPNCにセットされる値は、遊技回数を限定して高頻度サポートモードを実行する際の、当該遊技回数を示す値である。その後、エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
<電役サポート用処理>
次に、電役サポート用処理について説明する。電役サポート用処理は、通常処理のサブルーチン(図23:Sg0708)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図31は、電役サポート用処理を示すフローチャートである。ステップSg1501では、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種大当たりフラグ記憶エリア64eのサポート中フラグがONであるか否かを判定する。サポート中フラグは、普通電動役物53を開放状態にさせる場合にONにされ、閉鎖状態に復帰させる場合にOFFにされるフラグである。ステップSg1501において、サポート中フラグがONではないと判定した場合には(Sg1501:NO)、ステップSg1502に進む。
ステップSg1502では、RAM64の各種大当たりフラグ記憶エリア64eのサポート当選フラグがONであるか否かを判定する。サポート当選フラグは、普通電動役物53を開放状態とするか否かの電動役物開放抽選において開放状態当選となった場合にONにされ、サポート中フラグがONである場合にOFFにされるフラグである。ステップSg1502において、サポート当選フラグがONではないと判定した場合には(Sg1502:NO)、ステップSg1503に進む。
ステップSg1503では、RAM64の各種カウンタエリア64dに設けられた電役用タイマカウンタTdの値が「0」であるか否かを判定する。この場合、電役用タイマカウンタTdは、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。電役用タイマカウンタTdにセットされたカウント値は、タイマ割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。
ステップSg1503において、電役用タイマカウンタTdの値が「0」でないと判定した場合には(Sg1503:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、電役用タイマカウンタTdの値が「0」であると判定した場合には(Sg1503:YES)、ステップSg1504に進む。
ステップSg1504では、普図ユニット38における図柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。ステップSg1504において、変動表示の終了タイミングであると判定した場合には(Sg1504:YES)、ステップSg1505に進み、外れ表示を設定する。外れ表示が設定されることにより、外れ表示を停止表示した状態で普図ユニット38における図柄の変動表示が終了される。その後、ステップSg1506に進み、電役用処理実行中フラグをOFFにする。ステップSg1506を実行した後、本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSg1504において、変動表示の終了タイミングでないと判定した場合には(Sg1504:NO)、ステップSg1507に進む。
ステップSg1507では、電役用処理実行中フラグがONであるか否かを判定する。ステップSg1507において、電役用処理実行中フラグがONではないと判定した場合には(Sg1507:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。ステップSg1507において、電役用処理実行中フラグがONであると判定した場合には(Sg1507:YES)、ステップSg1508に進む。
ステップSg1508では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、その後、ステップSg1509に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、高頻度サポートモードAフラグまたは高頻度サポートモードBフラグのいずれかがONになっているか否かを判定する。ステップSg1508において開閉実行モードではなく(Sg1508:NO)、且つ、ステップSg1509において高頻度サポートモードである場合には(Sg1509:YES)、ステップSg1510に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、スルー用の入球処理(図22:Sg0604)において電動役物用実行エリア64eに移動した電動役物開放カウンタC4の値が0~461であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる(図11(b)参照)。また、電動役物開放抽選と同時に電役用タイマカウンタTdに「25」(すなわち0.05sec)をセットする。図12において説明したように、高頻度サポートモードAおよび高頻度サポートモードBは、電役開放抽選における変動時間が0.05秒であるため電役用タイマカウンタTdに「25」(すなわち0.05sec)をセットする。電役用タイマカウンタTdは、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。その後、ステップSg1511に進む。
ステップSg1511では、ステップSg1510の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSg1511において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選であると判定した場合には(Sg1511:YES)、ステップSg1512に進み、サポート当選フラグをONにする。ステップSg1512を実行した後、ステップSg1513に進む。
ステップSg1513では、高頻度サポートモードの種類に応じた高頻度サポートモード用電役開閉シナリオの設定処理を実行する。本処理は、高頻度サポートモード(高頻度サポートモードAまたは高頻度サポートモードB)において電動役物開放抽選に当選した場合の普通電動役物53の開放パターンが設定された開閉シナリオを設定する処理である。具体的には、高頻度サポートモードAフラグがONの場合には、高頻度サポートモードA用電役開閉シナリオが設定される。高頻度サポートモードA用電役開閉シナリオは、高頻度サポートモードA中に電動役物開放抽選に当選した場合に、普通電動役物53の開放を1回行うことが設定されるとともに、普通電動役物53の開放状態で3秒が経過することまたは第2始動口34に遊技球が1個入球することを条件として普通電動役物53を閉鎖することが設定されている(図12参照)。一方、高頻度サポートモードBフラグがONの場合には、高頻度サポートモードB用電役開閉シナリオが設定される。高頻度サポートモードB用電役開閉シナリオは、高頻度サポートモードB中に電動役物開放抽選に当選した場合に、普通電動役物53の開放を1回行うことが設定されるとともに、普通電動役物53の開放状態で6秒が経過することまたは第2始動口34に遊技球が1個入球することを条件として普通電動役物53を閉鎖することが設定されている(図12参照)。ステップSg1513を実行した後、電役サポート用処理を終了する。
ステップSg1508において開閉実行モード中ではないと判定した場合(Sg1508:YES)、または、ステップSg1509において高頻度サポートモードではないと判定した場合(Sg1509:NO)には、ステップSg1514に進む。
ステップSg1514では、電動役物開放抽選を行う。具体的には、スルー用の入球処理(図22:Sg0604)において電動役物用実行エリア64eに移動した電動役物開放カウンタC4の値が0または1であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる(図11(a)参照)。また、電動役物開放抽選と同時に電役用タイマカウンタTdに「5000」(すなわち10.0sec)をセットする。図12において説明したように、低頻度サポートモードは、電役開放抽選における変動時間が10秒であるため電役用タイマカウンタTdに「5000」(すなわち10.0sec)をセットする。電役用タイマカウンタTdは、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。その後、ステップSg1515に進む。
ステップSg1515では、ステップSg1514の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSg1515において、サポート当選でないと判定した場合には(Sg1515:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSg1515において、サポート当選であると判定した場合には(Sg1515:YES)、ステップSg1516に進み、サポート当選フラグをONにする。ステップSg1516を実行した後、ステップSg1517に進む。
ステップSg1517では、低頻度サポートモード用電役開閉シナリオの設定処理を実行する。本処理は、低頻度サポートモードにおいて電動役物開放抽選に当選した場合の普通電動役物53の開放パターンが設定された開閉シナリオを設定する処理である。低頻度サポートモード用電役開閉シナリオは、低頻度サポートモード中に電動役物開放抽選に当選した場合に、普通電動役物53の開放を1回行うことが設定されるとともに、普通電動役物53の開放状態で3秒が経過することまたは第2始動口34に遊技球が1個入球することを条件として普通電動役物53を閉鎖することが設定されている(図12参照)。ステップSg1517を実行した後、電役サポート用処理を終了する。
ステップSg1502において、サポート当選フラグがONであると判定した場合には(Sg1502:YES)、ステップSg1518に進み、電役用タイマカウンタTdの値が「0」であるか否かを判定する。この場合、電役用タイマカウンタTdは、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSg1518において、電役用タイマカウンタTdの値が「0」でないと判定した場合には(Sg1518:NO)、普図ユニット38における絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSg1518において、電役用タイマカウンタTdの値が「0」であると判定した場合には(Sg1518:YES)、ステップSg1519に進む。
ステップSg1519では、当たり表示を設定する。これにより、当たり表示を停止表示した状態で普図ユニット38における絵柄の変動表示が終了される。その後、ステップSg1520に進み、サポート中フラグをONにするとともに、サポート当選フラグをOFFにする。その後、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSg1501において、サポート中フラグがONであると判定した場合には(Sg1501:YES)、ステップSg1521に進み、普通電動役物53を開閉制御するための電役開閉処理を実行する。電役開閉処理の詳細は後述する。ステップSg1521を実行した後、ステップSg1522に進む。
ステップSg1522では、電役開閉処理が終了したかを判定する。ステップSg1522において、電役開閉処理が終了していないと判定した場合には(Sg1522:NO)、そのまま電役サポート用処理を終了する。ステップSg1522において、電役開閉処理が終了したと判定した場合には(Sg1522:YES)、ステップSg1523に進み、サポート中フラグをOFFにする。その後、ステップSg1524に進み、電役用処理実行中フラグをOFFにする。ステップSg1524を実行した後、電役サポート用処理を終了する。
<電役開閉処理>
次に、電役開閉処理について説明する。電役開閉処理は、電役サポート用処理のサブルーチン(図31:Sg1521)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図32は、電役開閉処理を示すフローチャートである。ステップSg1601では、普通電動役物53が開放中であるか否かを判定する。ステップSg1601において、普通電動役物53が開放中ではないと判定した場合には(Sg1601:NO)、ステップSg1602に進む。
ステップSg1602では、設定された開閉シナリオの開放条件が成立しているか否かの判定を行う。具体的には、1回の電役開放抽選に当選した場合の普通電動役物53の開放回数(本実施形態においては1回)をカウントするとともに、普通電動役物53の閉鎖状態を維持する時間が経過し開放するタイミングに達したかをタイマカウンタでカウントすることによって、普通電動役物53を開放状態に移行する条件が成立したか否かを判定する。ステップSg1602において、開閉シナリオの開放条件が成立していないと判定した場合には(Sg1602:NO)、電役開閉処理を終了する。
一方、ステップSg1602において、開閉シナリオの開放条件が成立していると判定した場合には(Sg1602:YES)、ステップSg1603に進む。
ステップSg1603では、普通電動役物53を開放状態にする。ステップSg1603を実行した後、ステップSg1604に進む。
ステップSg1604では、電役開放コマンドを設定する。電役開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図23:ステップSg0703)において音声発光制御装置90に送信される。電役開放コマンドを受信した音声発光装置は、電役開放用の演出を実行するための設定を実行する。その後、電役開閉処理を終了する。
一方、ステップSg1601において、普通電動役物53が開放中ではないと判定した場合には(Sg1601:YES)、ステップSg1605に進む。
ステップSg1605では、普通電動役物53の閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、高頻度サポートモードA時における普通電動役物53の閉鎖条件は、「開放状態で3秒間が経過したこと」または「普通電動役物53が開放中に1個の遊技球が第2始動口34に入球したこと」のいずれか一方が成立することである。高頻度サポートモードB時における普通電動役物53の閉鎖条件は、「開放状態で6秒間が経過したこと」または「普通電動役物53が開放中に1個の遊技球が第2始動口34に入球したこと」のいずれか一方が成立することである。低頻度サポートモード時における普通電動役物53の閉鎖条件は、「開放状態で3秒間が経過したこと」または「普通電動役物53が開放中に1個の遊技球が第2始動口34に入球したこと」のいずれか一方が成立することである。ステップSg1605において、閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Sg1605:NO)、電役開閉処理を終了する。一方、ステップSg1605において、閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Sg1605:YES)、ステップSg1606に進む。
ステップSg1606では、普通電動役物53を閉鎖状態にする。ステップSg1606を実行した後、ステップSg1607に進む。
ステップSg1607では、電役閉鎖コマンドを設定する。電役閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図23:ステップSg0703)において音声発光制御装置90に送信される。電役閉鎖コマンドを受信した音声発光装置は、電役閉鎖用の演出を実行するための設定を実行する。その後、電役開閉処理を終了する。
《1-5》音声発光制御装置及び表示制御装置の電気的構成:
次に、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成について説明する。
図33は、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成を中心として示すブロック図である。なお、電源装置85等の一部の構成は省略されている。
音声発光制御装置90に設けられた音声発光制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92は、ROM93、RAM94、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵された素子である。
ROM93には、MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データ、テーブル等が記憶されている。例えば、ROM93のエリアの一部には、演出パターンテーブル記憶エリア93a、変動表示パターンテーブル記憶エリア93b等が設けられている。
RAM94は、ROM93内に記憶されている制御プログラムの実行の際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリである。例えば、RAM94のエリアの一部には、各種フラグ記憶エリア94a、各種カウンタエリア94b、抽選用カウンタエリア94c等が設けられている。なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には主制御装置60および演出操作ボタン24が接続されている。主制御装置60からは、各種コマンドを受信する。MPU92の出力側には、スピーカー46、各種ランプ47が接続されているとともに、表示制御装置100が接続されている。
表示制御装置100に設けられた表示制御基板101には、プログラムROM103及びワークRAM104が複合的にチップ化された素子であるMPU102と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とが搭載されている。なお、MPU102に対してプログラムROM103及びワークRAM104が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU102は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づいて所定の演算処理を行って、VDP105の制御(具体的にはVDP105に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM103は、MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶されている。
ワークRAM104は、MPU102による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
VDP105は、一種の描画回路であり、液晶表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する。VDP105は、ICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、描画処理専用のファームウェアを内蔵した一種のマイコンチップである。VDP105は、MPU102、ビデオRAM107等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM107に記憶させる画像データを、キャラクタROM106から所定のタイミングで読み出して液晶表示装置41に表示させる。
キャラクタROM106は、液晶表示装置41に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM106には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照される色パレットテーブル等が記憶されている。なお、キャラクタROM106を複数設け、各キャラクタROM106に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM103に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM106に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM107は、液晶表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM107の内容を書き替えることにより液晶表示装置41の表示内容が変更される。
以下では、主制御装置60のMPU62、ROM63、RAM64をそれぞれ主側MPU62、主側ROM63、主側RAM64とも呼び、音声発光制御装置90のMPU92、ROM93、RAM94をそれぞれ音光側MPU92、音光側ROM93、音光側RAM94とも呼び、表示制御装置100のMPU102を表示側MPU102とも呼ぶ。
《1-6》音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される各種処理:
次に、音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される具体的な制御の一例を説明する。先に音声発光制御装置90において実行される処理について説明し、その後、表示制御装置100において実行される処理について説明する。
<音声発光制御装置において実行される各種処理>
<タイマ割込み処理>
最初に、音声発光制御装置90のMPU92において実行されるタイマ割込み処理について説明する。
図34は、音声発光制御装置90のMPU92において実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。以下、タイマ割込み処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSg1701では、コマンド記憶処理を実行する。コマンド記憶処理は、主側MPU62からコマンドを受信した場合に、受信したコマンドを音光側RAM94に記憶するための処理である。音光側RAM94には、主側MPU62から受信したコマンドの記憶及び読み出しを可能とするためのリングバッファが設けられており、主側MPU62から受信したコマンドは、当該リングバッファに順次記憶されるとともに、記憶された順序に従って順次読み出される。ステップSg1701を実行した後、ステップSg1702に進む。
ステップSg1702では、状態記憶処理を実行する。状態記憶処理は、主側MPU62から受信したコマンドに基づいて、実行中の遊技の状態をフラグを用いて記憶する処理である。フラグとして記憶された遊技の状態は、実行する演出の決定に用いられる。状態記憶処理の詳細については後述する。ステップSg1702を実行した後、ステップSg1703に進む。
ステップSg1703では、サポートモード演出用処理を実行する。サポートモード演出用処理は、サポートモードの種類に応じて遊技回毎の演出とは別に背景動画や出力する音声を設定するための処理である。サポートモード演出用処理の詳細は後述する。ステップSg1703を実行した後、ステップSg1704に進む。
ステップSg1704では、遊技回演出用処理を実行する。遊技回演出用処理は、遊技回毎に実行する演出を設定するための処理である。遊技回演出用処理の詳細は後述する。ステップSg1704を実行した後、ステップSg1705に進む。
ステップSg1705では、その他の表示用処理を実行する。その他の表示用処理は、主側MPU62から受信した種々のコマンドに基づいて、表示に関する種々の設定等を実行する処理である。例えば、主側MPU62から保留コマンドを受信した場合に、保留表示領域Dsに表示している保留の個数を更新するための処理を行う。ステップSg1705を実行した後、ステップSg1706に進む。
ステップSg1706では、各種ランプ47の発光制御を行うための発光制御処理を実行する。発光制御処理では、上記ステップSg1703からステップSg1705の処理において読み出された発光データに基づいて、各種ランプ47の発光制御を行う。すなわち、上記ステップSg1703からステップSg1705において設定された演出に対応した発光態様となるように、各種ランプ47の発光制御を行う。ステップSg1706を実行した後、ステップSg1707に進む。
ステップSg1707では、スピーカー46の音声出力制御を行うための音声出力制御処理を実行する。音声出力制御処理では、上記ステップSg1703からステップSg1705の処理において読み出された音声出力データに基づいて、スピーカー46の音声出力制御を行う。すなわち、上記ステップSg1703からステップSg1705において設定された演出に対応した音声が出力されるように、スピーカー46の音声出力制御を行う。ステップSg1707を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
<状態記憶処理>
次に、状態記憶処理について説明する。状態記憶処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図34:Sg1702)として音声発光制御装置90の音光側MPU92によって実行される。
図35は、状態記憶処理を示すフローチャートである。当該状態記憶処理は、音声発光制御装置90において、実行中の遊技の状態を記憶するための処理である。当該状態記憶処理は、大きく3つの処理から構成される。具体的には、ステップSg1801~ステップSg1804は、開閉実行モードの実行中であるか否かを記憶する処理である。ステップSg1805~ステップSg1808は、抽選モードが高確率モードであるか低確率モードであるかを記憶する処理である。ステップSg1809~ステップSg1818は、サポートモードが高頻度サポートモードAであるのか、高頻度サポートモードBであるのか、低頻度サポートモードであるのかを記憶する処理である。
ステップSg1801では、開閉実行モード終了コマンドを受信したか否かを判定する。開閉実行モード終了コマンドは、開閉実行モードが終了した場合に、主制御装置60から音声発光制御装置90に送信されるコマンドである。ステップSg1801において、開閉実行モード終了コマンドを受信したと判定した場合には(Sg1801:YES)、ステップSg1802に進み、開閉実行モード実行中フラグをOFFにする。開閉実行モード実行中フラグは、開閉実行モードの実行中であるかを記憶するためのフラグであり、開閉実行モードの実行が開始される場合にONにされ、開閉実行モードが終了する場合にOFFにされるフラグである。ステップSg1802を実行した後、ステップSg1803へ進む。
一方、ステップSg1801において、開閉実行モード終了コマンドを受信していないと判定した場合には(Sg1801:NO)、そのままステップSg1803に進む。
ステップSg1803では、開閉実行モード開始コマンドを受信したか否かを判定する。開閉実行モード開始コマンドは、開閉実行モードが開始された場合に、主制御装置60から音声発光制御装置90に送信されるコマンドである。ステップSg1803において、開閉実行モード開始コマンドを受信したと判定した場合には(Sg1803:YES)、ステップSg1804に進み、開閉実行モード実行中フラグをONにする。ステップSg1804を実行した後、ステップSg1805へ進む。
ステップSg1803において、開閉実行モード開始コマンドを受信していないと判定した場合には(Sg1803:NO)、そのままステップSg1805に進む。
ステップSg1805では、高確率モードコマンドを受信したか否かを判定する。高確率モードコマンドは、開閉実行モードが終了して高確率モードが開始される場合に主制御装置60から音声発光制御装置90に送信されるコマンドである。ステップSg1805において、高確率モードコマンドを受信したと判定した場合には、ステップSg1806に進み、音光側高確率モードフラグをONにする。音光側高確率モードフラグは、抽選モードが高確率モードであるか否かを記憶するためのフラグである。ステップSg1806を実行した後、ステップSg1807に進む。
一方、ステップSg1805において、高確率モードコマンドを受信していないと判定した場合には(Sg1805:NO)、そのままステップSg1807に進む。
ステップSg1807では、低確率モードコマンドを受信したか否かを判定する。低確率モードコマンドは、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行した場合に主制御装置60から音声発光制御装置90に送信されるコマンドである。ステップSg1807において、低確率モードコマンドを受信したと判定した場合には、ステップSg1808に進み、音光側高確率モードフラグをOFFにする。ステップSg1808を実行した後、ステップSg1809に進む。
ステップSg1807において、低確率モードコマンドを受信していないと判定した場合には(Sg1807:NO)、そのままステップSg1809に進む。
ステップSg1809では、高頻度サポートモードAコマンドを受信したか否かを判定する。高頻度サポートモードAコマンドは、サポートモードが高頻度サポートモードAに移行する場合に、主制御装置60から音声発光制御装置90に送信されるコマンドである。ステップSg1809において、高頻度サポートモードAコマンドを受信したと判定した場合には(Sg1809:YES)、ステップSg1810に進む。
ステップSg1810では、音光側高頻度サポートモードBフラグがONであるか否かを判定する。音光側高頻度サポートモードBフラグは、サポートモードが高頻度サポートモードBに移行する場合にONにされ、高頻度サポートモードBから他のサポートモードに移行する場合にOFFにされるフラグである。ステップSg1810において、音光側高頻度サポートモードBフラグがONであると判定した場合には(Sg1810:YES)、ステップSg1811に進み、音光側高頻度サポートモードBフラグをOFFにする。その後、ステップSg1812に進む。
ステップSg1810において、音光側高頻度サポートモードBフラグがONではないと判定した場合には(Sg1810:NO)、そのままステップSg1812に進む。
ステップSg1812では、音光側高頻度サポートモードAフラグをONにする。音光側高頻度サポートモードAフラグは、サポートモードが高頻度サポートモードAに移行する場合にONにされ、高頻度サポートモードAから他のサポートモードに移行する場合にOFFにされるフラグである。ステップSg1812を実行した後、ステップSg1813に進む。
一方、ステップSg1809において、高頻度サポートモードAコマンドを受信していないと判定した場合には(Sg1809:NO)、そのままステップSg1813に進む。
ステップSg1813では、高頻度サポートモードBコマンドを受信したか否かを判定する。高頻度サポートモードBコマンドは、サポートモードが高頻度サポートモードBに移行する場合に、主制御装置60から音声発光制御装置90に送信されるコマンドである。ステップSg1813において、高頻度サポートモードBコマンドを受信したと判定した場合には(Sg1813:YES)、ステップSg1814に進む。
ステップSg1814では、音光側高頻度サポートモードAフラグがONであるか否かを判定する。ステップSg1814において、音光側高頻度サポートモードAフラグがONであると判定した場合には(Sg1814:YES)、ステップSg1815に進み、音光側高頻度サポートモードAフラグをOFFにする。その後、ステップSg1816に進む。
ステップSg1814において、音光側高頻度サポートモードAフラグがONではないと判定した場合には(Sg1814:NO)、そのままステップSg1816に進む。
ステップSg1816では、音光側高頻度サポートモードBフラグをONにする。ステップSg1816を実行した後、ステップSg1817に進む。
一方、ステップSg1813において、高頻度サポートモードBコマンドを受信していないと判定した場合には(Sg1813:NO)、そのままステップSg1817に進む。
ステップSg1817では、低頻度サポートモードコマンドを受信したか否かを判定する。低頻度サポートモードコマンドは、サポートモードが低頻度サポートモードに移行する場合に、主制御装置60から音声発光制御装置90に送信されるコマンドである。ステップSg1817において、低頻度サポートモードコマンドを受信したと判定した場合には(Sg1817:YES)、ステップSg1818に進む。
ステップSg1818では、音光側高頻度サポートモードAフラグまたは音光側高頻度サポートモードBフラグのうち、ONとなっているフラグをOFFにする。その後、状態記憶処理を終了する。一方、ステップSg1817において、低頻度サポートモードコマンドを受信していないと判定した場合には(Sg1817:NO)、そのまま状態記憶処理を終了する。
<サポートモード演出用処理>
次に、サポートモード演出用処理について説明する。サポートモード演出用処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図34:Sg1703)として音声発光制御装置90の音光側MPU92によって実行される。
図36は、サポートモード演出用処理を示すフローチャートである。ステップSg1901では、開閉実行モード実行中フラグがONであるか否かを判定する。ステップSg1901において、開閉実行モード実行中フラグがONではないと判定した場合には(Sg1901:NO)、ステップSg1902に進む。一方、ステップSg1901において、開閉実行モード実行中フラグがONであると判定した場合には(Sg1901:YES)、サポートモード演出用処理を終了する。
ステップSg1902では、音光側高頻度サポートモードAフラグ、又は、音光側高頻度サポートモードBフラグがONであるか否かを判定する。ステップSg1902において、音光側高頻度サポートモードAフラグ、および、音光側高頻度サポートモードBフラグのいずれもONではないと判定した場合には(Sg1902:NO)、ステップSg1903に進む。
ステップSg1903では、低頻度サポートモード用の演出パターンの設定処理を実行する。具体的には、低頻度サポートモードの状態において、左打ちをして振分機構120に遊技球を入球させることを促す映像や音声を、遊技回毎の演出(遊技回演出)とは別に、背景映像および背景音楽として出力するために、当該背景映像および背景音楽として出力する内容を演出パターンとして設定するための処理である。ステップSg1903を実行した後、当該サポートモード演出用処理を終了する。
ステップSg1902において、音光側高頻度サポートモードAフラグ、又は、音光側高頻度サポートモードBフラグがONであると判定した場合には(Sg1902:YES)、ステップSg1904に進む。
ステップSg1904では、音光側高頻度サポートモードAフラグがONであるか否かを判定する。ステップSg1904において、音光側高頻度サポートモードAフラグがONであると判定した場合には(Sg1904:YES)、ステップSg1905に進む。
ステップSg1905では、高頻度サポートモードA用の演出パターンの設定処理を実行する。具体的には、高頻度サポートモードAの状態において、左打ちをして振分機構120に遊技球を入球させることを遊技者に促す映像や音声を、遊技回毎の演出(遊技回演出)とは別に、背景映像および背景音楽として出力するために、当該背景映像および背景音楽として出力する内容を演出パターンとして設定するための処理である。高頻度サポートモードAの状態は、低頻度サポートモードの状態と比較して、第2始動口34に遊技球が入球する割合が高く、大当たりに当選した場合により有利な特典が付与される可能性があることから、高頻度サポートモードA用の演出は、低頻度サポートモード用の演出と比較して、より一層遊技者に期待感を付与する内容の演出である。ステップSg1905を実行した後、当該サポートモード演出用処理を終了する。
ステップSg1904において、音光側高頻度サポートモードAフラグがONではないと判定した場合には(Sg1904:NO)、ステップSg1906に進む。
ステップSg1906では、高頻度サポートモードB用の演出パターンの設定処理を実行する。具体的には、高頻度サポートモードBの状態において、右打ちをしてスルーゲート35bに遊技球を通過させることを遊技者に促す映像や音声を、遊技回毎の演出(遊技回演出)とは別に、背景映像および背景音楽として出力するために、当該背景映像および背景音楽として出力する内容を演出パターンとして設定するための処理である。高頻度サポートモードBの状態は、高頻度サポートモードAの状態と比較して、第2始動口34に遊技球が入球する割合が高く、大当たりに当選した場合により有利な特典が付与される可能性があることから、高頻度サポートモードB用の演出は、高頻度サポートモードA用の演出と比較して、より一層遊技者に期待感を付与する内容の演出である。ステップSg1906を実行した後、当該サポートモード演出用処理を終了する。
<遊技回演出用処理>
次に、遊技回演出用処理について説明する。遊技回演出用処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図34:Sg1704)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図37は、遊技回演出用処理を示すフローチャートである。ステップSg2001では、主側MPU62から変動用コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップSg2001において、変動用コマンドを受信していると判定した場合には(Sg2001:YES)、ステップSg2002に進む。
ステップSg2002では、今回受信した変動用コマンドを読み出し、当該コマンドから、大当たりの有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無、および、変動時間の情報を読み出す。そして、読み出した情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。その後、ステップSg2003に進む。
ステップSg2003では、演出パターンの設定処理を実行する。当該処理は、処理対象である遊技回における演出のパターンを設定する処理である。演出パターンの設定処理の詳細は後述する。ステップSg2003を実行した後、ステップSg2004に進む。
ステップSg2004では、停止する液晶用図柄の設定処理を実行する。液晶用図柄の設定処理では、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、大当たりである場合には、有効ラインL1上に同一の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の液晶用図柄の情報として設定する。また、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、外れである場合には、変動用コマンドの内容からリーチ発生の有無を判定する。リーチ発生に対応していると判定した場合には、有効ラインL1上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL1上にリーチ図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。一方、リーチ発生に対応していないと判定した場合には、有効ラインL1上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL1上にリーチ図柄の組合せが成立しない停止結果に対応した情報を、今回の液晶用図柄の情報として設定する。ステップSg2004を実行した後、ステップSg2005に進む。
ステップSg2005では、遊技回演出コマンドを表示制御装置100に送信する。遊技回演出コマンドは、ステップSg2003で設定した演出パターンおよびステップSg2004で設定した停止する液晶図柄の内容を含む情報である。遊技回演出コマンドを受信した表示制御装置100は、遊技回コマンドに含まれる情報に基づいて液晶表示装置41に演出用の画像や液晶用図柄の画像を表示させる。ステップSg2005を実行した後、ステップSg2006に進む。
ステップSg2006では、保留情報の更新処理を実行する。保留情報の更新処理では、音光側RAM94の保留個数カウンタエリアに記憶されている保留個数が1減算されるように、当該保留個数カウンタエリアの情報を更新する。ステップSg2008を実行した後、遊技回演出用処理を終了する。
<演出パターンの設定処理>
次に、演出パターンの設定処理について説明する。演出パターンの設定処理は、遊技回演出用処理のサブルーチン(図37:Sg2003)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図38は、演出パターンの設定処理を示すフローチャートである。ステップSg2101では、演出を設定する対象である遊技回が当たり抽選において大当たりに当選しているか否かを判定する。具体的には、受信した変動用コマンドに含まれる大当たりの有無に関する情報に基づいて判定する。ステップSg2101において、処理対象である遊技回が当たり抽選において大当たりに当選していると判定した場合には(Sg2101:YES)、ステップSg2102に進む。
ステップSg2102では、演出を設定する対象である遊技回が当たり抽選において確変大当たりに当選しているか否かを判定する。ステップSg2102において、確変大当たりに当選していると判定した場合には(Sg2102:YES)、ステップSg2103に進む。
ステップSg2103では、当該処理対象である大当たりに当選した遊技回の大当たり種別が大当たりBであるか否かを判定する。ステップSg2103において、当該処理対象である大当たりに当選した遊技回の大当たり種別が大当たりBであると判定した場合には(Sg2103:YES)、ステップSg2104に進む。
ステップSg2104では、確変大当たりB用の演出パターンの設定処理を実行する。確変大当たりBに当選した場合、次回から実行される遊技回は高確率モードであり、かつ、高頻度サポートモードBとなる。よって、確変大当たりBは、遊技者にとっては非常に有利な状態となる大当たりであるので、確変大当たりB用の演出パターンは、遊技者に大きな期待感を付与する内容に設定されている。ステップSg2104を実行した後、演出パターンの設定処理を終了する。
ステップSg2103において、当該処理対象である大当たりに当選した遊技回の大当たり種別が大当たりBはないと判定した場合には(Sg2103:NO)、ステップSg2105に進む。
ステップSg2105では、確変大当たりA用の演出パターンの設定処理を実行する。ステップSg2105を実行した後、演出パターンの設定処理を終了する。
ステップSg2102において、確変大当たりに当選していないと判定した場合には(Sg2102:NO)、ステップSg2106に進む。ステップSg2106では、当該処理対象である大当たりに当選した遊技回の大当たり種別が大当たりBであるか否かを判定する。ステップSg2106において、当該処理対象である大当たりに当選した遊技回の大当たり種別が大当たりBであると判定した場合には(Sg2106:YES)、ステップSg2107に進む。
ステップSg2107では、通常大当たりB用の演出パターンの設定処理を実行する。ステップSg2107を実行した後、演出パターンの設定処理を終了する。
ステップSg2106において、当該処理対象である大当たりに当選した遊技回の大当たり種別が大当たりBではないと判定した場合には(Sg2106:NO)、ステップSg2108に進む。
ステップSg2108では、通常大当たりA用の演出パターンの設定処理を実行する。ステップSg2108を実行した後、演出パターンの設定処理を終了する。
ステップSg2101において、処理対象である遊技回が当たり抽選において大当たりに当選していないと判定した場合には(Sg2101:NO)、ステップSg2109に進む。
ステップSg2109では、外れ用の演出パターンの設定処理を実行する。ステップSg2109を実行した後、演出パターンの設定処理を終了する。
<メイン処理>
次に、表示制御装置100のMPU102によって実行されるメイン処理について説明する。
図39は、表示制御装置100のMPU102において実行されるメイン処理を示すフローチャートである。上述したように、メイン処理は、電源が投入された場合に実行され、電源が切断されるまでそのまま実行され続ける処理である。以下、メイン処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSg2201では、初期設定処理を実行する。具体的には、まず、MPU102を初期設定し、ワークRAM104及びビデオRAM107の記憶をクリアする処理が行われる。そして、キャラクタROM106に記憶された圧縮形式のキャラクタ情報を読み出し、読み出したキャラクタ情報を解凍して、解凍後のキャラクタ情報をビデオRAM107のキャラクタ領域に記憶する。更に、初期画面を表示するために、ビデオRAM107に書き込まれたキャラクタ情報から初期画面に対応した情報を抽出し、ビデオRAM107のフレームバッファ領域に、抽出したキャラクタ情報を書き込む。また、その他の初期化に必要な設定を行う。その後、ステップSg2202に進む。
ステップSg2202では、割込み許可設定を実行する。割込み許可設定が実行されると、以後、メイン処理では、電源が切断されるまで無限ループ処理を実行する。これにより、割込み許可が設定されて以降、コマンドの受信及びV割込信号の検出に合わせて、以下で説明するコマンド割込み処理及びV割込み処理を実行する。
<コマンド割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理について説明する。上述したように、コマンド割込み処理は、音声発光制御装置90からコマンドを受信する毎に実行される処理である。
図40は、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理を示すフローチャートである。ステップSg2301では、コマンド記憶処理を実行する。コマンド記憶処理では、受信したコマンドデータを抽出し、ワークRAM104に設けられたコマンド記憶エリアに、その抽出したコマンドデータを記憶する。コマンド記憶処理によってコマンド記憶エリアに記憶された各種コマンドは、後述するV割込み処理のコマンド判定処理によって読み出され、そのコマンドに対応した処理が実行される。
<V割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理について説明する。
図41は、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理を示すフローチャートである。上述したように、V割込み処理は、VDP105からのV割込み信号が検出されることによって実行される処理である。V割込み処理では、コマンド割込み処理によってコマンド記憶領域に記憶されたコマンドに対応する各種処理を実行するとともに、図柄表示装置41に表示させる画像を特定した上で、VDP105に対してその画像の描画及び表示の指示を実行する。
上述したように、V割込み信号は、VDP105において、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に生成されるとともに、MPU102に対して送信される信号である。したがって、MPU102がこのV割込み信号に同期してV割込み処理を実行することにより、VDP105に対する描画指示が、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に行われることになる。このため、VDP105は、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が記憶されているフレームバッファ領域に、新たな描画指示に伴った画像が展開されたりすることを抑制することができる。以下、V割込み処理の各ステップの処理の詳細について説明する。
ステップSg2401では、コマンド対応処理を実行する。コマンド対応処理では、コマンド割込み処理(図40)によってコマンド記憶エリアに記憶されたコマンドの内容を解析するとともに、そのコマンドに対応した処理を実行する。具体的には、例えば、演出コマンドが記憶されていた場合には、その演出コマンドによって指定された演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。
演出操作コマンドが記憶されていた場合には、演出操作ボタン24の押下の受付期間であるか否かを判定し、演出操作ボタン24の押下の受付期間であると判定した場合には、演出操作ボタン24の押下に対応した演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。一方、演出操作ボタン24の押下の受付期間でないと判定した場合には、処理を実行することなく、次のコマンドの内容を解析する。
なお、コマンド対応処理(Sg2401)では、その時点でコマンド記憶エリアに記憶されている全てのコマンドを解析するとともに、当該解析した全てのコマンドに対応した処理を実行する。この理由について説明する。コマンド判定処理は、V割込み処理の実行される20ミリ秒間隔で行われるため、その20ミリ秒の間に複数のコマンドがコマンド記憶エリアに記憶されている可能性が高いためである。特に、音声発光制御装置90によって演出の内容が設定され、演出が開始される場合、当該演出の内容を特定するための各種のコマンドが同時にコマンド記憶エリアに記憶されている可能性が高い。したがって、これらのコマンドを一度に解析して実行することによって、音声発光制御装置90によって設定された予告演出や液晶用図柄等の演出の態様を素早く把握し、その態様に応じた演出画像を図柄表示装置41に表示させるように、画像の描画を制御することができる。
ステップSg2402では、表示設定処理を実行する。表示設定処理では、コマンド対応処理(Sg2401)などによって設定された図柄表示装置41に表示すべき画面の種別に基づき、図柄表示装置41において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定する。その後、ステップSg2403に進む。
ステップSg2403では、タスク処理を実行する。タスク処理では、表示設定処理(Sg2402)によって特定された、図柄表示装置41に表示すべき次の1フレーム分の画像の内容に基づき、その画像を構成するキャラクター(スプライト、表示物)の種別を特定すると共に、各キャラクター(スプライト)毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度等の描画に必要な各種パラメーターを決定する。その後、ステップSg2404に進む。
ステップSg2404では、描画処理を実行する。描画処理では、タスク処理(Sg2403)によって決定された、1フレームを構成する各種キャラクターの種別やそれぞれのキャラクターの描画に必要なパラメーターを、VDP105に対して送信する。VDP105は、これらの情報に基づいて画像の描画処理を実行すると共に、1つ前のV割込み処理時に受信した情報に基づいて描画した画像を図柄表示装置41に表示させるべく、駆動信号とあわせてその画像データを図柄表示装置41へ送信する。その後、ステップSg2405に進み、その他の処理を実行した後、V割込み処理を終了する。
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機10においては、振分機構120によって開口部122から入球した遊技球が左側流路R1と右側流路R2とに振り分けられたにも関わらず、当該振り分けられた遊技球が、第1始動口33aに入球した場合も、第1始動口33bに入球した場合も、いずれも同一の図柄(第1の図柄)を変動させるので、振り分けられた先の入球部(始動口)ごとに異なる図柄が変動すると推測していた遊技者に対して意外性を付与することができる。また、2つの経路に振り分けたにも関わらず同一の図柄を変動させる入球部(始動口)に案内する振分機構120の役割(設置目的)について、遊技者に種々の推測をさせることができる。
本実施形態におけるパチンコ機10は、右側流路R2から第1始動口33bへ遊技球が流通する経路上に普通電動役物53を備えるので、振分機構120によって左側流路R1と右側流路R2のいずれに振り分けられても、いずれに振り分けられた遊技球も同一の図柄(第1の図柄)を変動させる契機となる場合と、右側流路R2に振り分けられた遊技球が普通電動役物53によって第2の図柄を変動させる契機となる場合があり、遊技球を振分機構120に到達させる同じ流通態様であっても、サポートモードの種類によって第1の図柄と第2の図柄を変動させる割合を異なる態様にすることができる。すなわち、普通電動役物53が開放するか否かを決定する電役開放抽選の当選確率を制御することによって、第1の図柄と第2の図柄を変動させる割合を異なる態様にすることができる。
より具体的には、普通電動役物53は、開口部124から流出した遊技球を、第1始動口33bと第2始動口34に振り分ける振分機構と考えることができ、本実施形態におけるパチンコ機10は振分機構120と普通電動役物53の2つの振分機構を備えると考えることができる。そして、振分機構として機能する普通電動役物53が動作する確率は、電役開放抽選の当選確率であるので、サポートモードを変更することによって変更することが可能である。従って、振分機構120に到達した遊技球を当該振分機構120が、左側流路R1と右側流路R2とに交互に振り分ける場合であっても、振分機構として機能する普通電動役物53が右側流路R2に振り分けられた遊技球を第2始動口34に振り分ける確率(すなわち、電役開放抽選の当選確率)を変更することによって、第1の図柄と第2の図柄との変動する比率を変更することができる。例えば、普通電動役物53が遊技球を第2始動口34に振り分ける確率(電役開放抽選の当選確率)を低く設定した場合(低頻度サポートモードの場合)には、振分機構120によって左側流路R1に振り分けた遊技球を第1始動口33aに入球させ、第1の図柄を変動させる。そして、右側流路R2に振り分けた遊技球は、電役開放抽選の当選確率が低いので、高い確率で第1始動口33bに入球させ、第1の図柄を変動させることができる。すなわち、振分機構120に到達した遊技球を高い確率で第1始動口33(第1始動口33a、第1始動口33b)に入球させ、高い確率(頻度)で第1の図柄を変動させることができる。
一方、普通電動役物53が遊技球を第2始動口34に振り分ける確率(電役開放抽選の当選確率)を高く設定した場合(高頻度サポートモードAの場合)には、振分機構120によって左側流路R1に振り分けた遊技球を第1始動口33aに入球させ、第1の図柄を変動させる。そして、右側流路R2に振り分けた遊技球は、電役開放抽選の当選確率が高いので、高い確率で第2始動口34に入球させ、第2の図柄を変動させることができる。このように、電役開放抽選の当選確率を変更することによって、遊技球の流通態様が同じであっても、第1の図柄と第2の図柄との変動する比率を変更することができる。
本実施形態のパチンコ機10は、電役開放抽選を実行する契機となるスルーゲートとして、振分機構120の内部に配置されたスルーゲート35aとは別に、スルーゲート35bを備えるので、振分機構120を経由しない遊技球の流通態様であっても普通電動役物53を開放させることができる。その結果、高頻度サポートモードBの状態の場合に、スルーゲート35bを通過する流通態様で遊技球を流通させることによって、高い確率で第2始動口34に遊技球を入球させることができる。
従って、本実施形態におけるパチンコ機10は以下のことが実現可能である。低頻度サポートモードで遊技者が振分機構120に到達させるように遊技球を流通させた場合には、第1始動口33aと第1始動口33bに遊技球が入球し、第2始動口34に遊技球が入球する可能性は低いため、高い確率で第1の図柄のみを変動させることができる。高頻度サポートモードAで遊技者が振分機構120に到達させるように遊技球を流通させた場合には、第1始動口33aと第2始動口34に遊技球が入球する可能性が高いので、第1の図柄と第2の図柄とを変動させることができる。高頻度サポートモードBで遊技者がスルーゲート35bを通過するように遊技球を流通させた場合には、第2始動口34のみに遊技球が入球する可能性が高いので、高い確率で第2の図柄のみを変動させることができる。その結果、高い確率で第1の図柄のみが変動する遊技状態、第1の図柄と第2の図柄とが変動する遊技状態、高い確率で第2の図柄のみが変動する遊技状態の少なくとも3つの状態をつくり出すことができる。
換言すれば、遊技者にとって最も有利な流通態様で遊技球を流通させた場合に、単位時間当たりにおける、第1始動口33(第1始動口33a、第1始動口33b)への遊技球の入球数と第2始動口34への遊技球の入球数との相対比を、少なくとも3段階に変更可能に制御することができる。よって、当該3段階の入球相対比(遊技状態)を組み合わせることによって、新たな種々の遊技の流れを創出することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに換言すれば、パチンコ機10は、遊技者にとって最も有利な流通態様で遊技球を流通させた場合において、遊技球が第1始動口に連続して入球する確率を第1始動口連続入球確率とし、遊技球が第1始動口と第2始動口とに交互に入球する確率を交互入球確率とし、遊技球が第2始動口に連続して入球する確率を第2始動口連続入球確率とした場合に、第1始動口連続入球確率が、交互入球確率および第2始動口連続入球確率よりも高い第1遊技状態(低頻度サポートモード)と、交互入球確率が、第1始動口連続入球確率および第2始動口連続入球確率よりも高い第2の遊技状態(高頻度サポートモードA)と、第2始動口連続入球確率が、第1始動口連続入球確率および交互入球確率よりも高い第3の遊技状態(高頻度サポートモードB)と、を切り替え可能に制御することができる。従って、パチンコ機10は、第1遊技状態(低頻度サポートモード)と第2の遊技状態(高頻度サポートモードA)と第3の遊技状態(高頻度サポートモードB)の3つの遊技状態を切り替え可能に制御するので、当該3つの遊技状態を組み合わせることによって、新たな種々の遊技の流れを創出することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
そして、第1遊技状態(低頻度サポートモード)よりも第2の遊技状態(高頻度サポートモードA)の方が遊技者に有利な遊技状態であり、第2の遊技状態(高頻度サポートモードA)よりも第3の遊技状態(高頻度サポートモードB)の方が遊技者に有利な遊技状態であるという特徴を有する。従って、パチンコ機10は、遊技者にとって有利の度合いに差のある3つの遊技状態を切り替え可能に制御するので、遊技状態の切り替えを行うことによって遊技者の期待感に抑揚を付与することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
上記の遊技の流れにおいても説明したが、ここで、本実施形態におけるパチンコ機10が奏する効果を従来のパチンコ機との比較によって説明する。先に、第1始動口への遊技球の入球を契機として実行された当たり抽選において当たり当選(大当たり当選、および、小当たり当選が設定されている場合には小当たり当選も含む)した場合に付与される特典(例えば払い出される賞球数)の期待値を第1特典期待値とし、第2始動口への遊技球の入球を契機として実行された当たり抽選において当たり当選(大当たり当選、および、小当たり当選が設定されている場合には小当たり当選も含む)した場合に付与される特典(例えば払い出される賞球数)の期待値を第2特典期待値とする。また、通常時に当たりに当選した場合に付与される特典の期待値を通常時特典期待値とし、高頻度サポートモード時に当たりに当選した場合に付与される特典の期待値を高サポ時特典期待値とする。
従来から、第1始動口と第2始動口とに遊技球を振り分ける振分機構を備えるパチンコ機(以下、「従来パチンコ機」とも呼ぶ)は存在する。従来パチンコ機は、遊技を開始した当初の通常状態(例えば、低確率モードかつ低頻度サポートモード)においては、振分機構に到達するように遊技球を流通させて第1始動口と第2始動口とに交互に遊技球を入球させる。そして、高頻度サポートモードに移行した場合には、補助手段(普通電動役物)が高頻度に動作することにより、振分手段を介さずに高い確率で第2始動口に遊技球を入球させる。
従来パチンコ機において、高サポ時特典期待値を通常時特典期待値よりも高く、かつ、その差を大きくしようとした場合には、高サポ時特典期待値を大きくするために必然的に第2特典期待値を大きくする必要があるが、第2特典期待値を大きくすると、通常時特典期待値も高くなってしまう(通常状態においては第1始動口と第2始動口とに遊技球が入球して当たり抽選が実行されるため)。また、第1特典期待値を小さくしても、通常時特典期待値は、第1特典期待値と第2特典期待値との平均であるので、第1特典期待値を小さくすることによる効果は小さくなってしまう。
さらに、単位時間当たりに付与可能な特典の大きさに規制が設けられている場合、通常時特典期待値が比較的大きいと、当該規制の範囲内に調整するために、高サポ時特典期待値を小さくする必要がある。すなわち、従来パチンコ機においては、通常時特典期待値と高サポ時特典期待値との間に大きな差を設定することが困難である。換言すれば、開閉実行モードを除いた遊技状態のうち、通常の遊技状態と最も良い遊技状態との間で、遊技者が得られる利益に大きな振り幅を設けることができない。結果として、通常状態(通常の遊技状態、最も特典期待値の小さい状態)から高頻度サポートモード(最も良い遊技状態、最も特典期待値の大きい状態)に移行した場合における遊技者の期待感を大きく惹起させることができない。
一方、本実施形態におけるパチンコ機10は、通常状態においては、振分機構120に到達するように遊技球を流通させるが、高い確率で第1始動口33aにのみ遊技球が入球するので、第1特典期待値を低く設定することによって、通常時特典期待値を低くすることができる。さらに、高頻度サポートモードBの場合には、遊技者が右打ちをすることによって、高い確率で第2始動口34にのみ遊技球が入球するので、第2特典期待値を高く設定することによって、高頻度サポートBにおける高サポ時特典期待値を高くすることができる。すなわち、開閉実行モードを除いた遊技状態のうち、通常の遊技状態と最も良い遊技状態との間で、遊技者が得られる利益に大きな振り幅を設けることができる。さらに、高頻度サポートモードAの場合には、振分機構120に到達するように遊技球を流通させ、第1始動口33aと第2始動口34とに遊技球を交互に入球させるので、高サポ時特典期待値(高頻度サポートモードA時)は、通常時特典期待値と高サポ時特典期待値(高頻度サポートモードB時)との中間的な値となり、通常状態→高頻度サポートモードA→高頻度サポートモードBといった遊技の流れで遊技が進行した場合、付与される特典期待値の値が段階的に大きくなりつつ、かつ、開閉実行モードを除いた遊技状態のうち、通常の遊技状態と最も良い遊技状態との間で、遊技者が得られる利益に大きな振り幅を設けることができる。
さらに、単位時間当たりに付与可能な特典の大きさに規制が設けられている場合には、第1特典期待値を低く設定することによって、全体として単位時間当たりに付与可能な特典の大きさを調整することが可能であり、第1特典期待値と第2特典期待値との差を大きくした状態を維持することが可能となる。すなわち、開閉実行モードを除いた遊技状態のうち、通常の遊技状態と最も良い遊技状態との間での遊技者が得られる利益の差に大きな振り幅を確保しつつ、単位時間当たりに付与可能な特典の大きさを規制の範囲内に調整することが容易となる。
なお、本実施形態のパチンコ機10の特徴および当該特徴が奏する効果を、第1始動口と第2始動口とに遊技球を振り分ける振分機構を備えるパチンコ機(従来パチンコ機)との比較によって説明したが、当該効果は、上記に例示した従来パチンコ機に対してのみ効果を奏するものではなく、異なる種類の抽選が実行される契機となる2つ以上の入球部を備えるパチンコ機に対してその効果を奏する。
本実施形態におけるパチンコ機10は、遊技球の通過が電役開放抽選を実行する契機となるスルーゲート35aが、振分機構120によって振り分けられた一の経路(右側流路R2)に配置されているので、振分機構120が遊技球を振り分ける態様(左側流路R1と右側流路R2とに振り分ける順番)について、遊技者に注目させることができるとともに期待感を付与することができる。さらに、右側流路R2に振り分けられた場合には、電役開放抽選に当選するか否かといった期待感を付与することができる。従って、振分機構120における遊技球の振り分けの態様と、電役開放抽選における抽選結果(すなわち、普通電動役物53が開放するか否か)との、少なくとも2段階の期待感を付与することができる。
本実施形態におけるパチンコ機10は、サポートモードとして、低頻度サポートモードと、電役開放抽選の当選確率は低頻度サポートモードより高いが電役開放抽選における変動時間(普通図柄の変動時間)および普通電動役物53の開放時間が低頻度サポートモードと同じである高頻度サポートモードAと、低頻度サポートモードと比べて電役開放抽選の当選確率が高く、電役開放抽選における変動時間(普通図柄の変動時間)が短く、普通電動役物53の開放時間が長い高頻度サポートモードBとを実行可能であり、これら3つのサポートモードの切り替えを利用して、上記の遊技の流れで説明したように、種々の新たな遊技の流れを創出することができる。
また、本実施形態におけるパチンコ機10は、以下の効果を奏する。
まず、以下のように定義する。
・高頻度サポートモードAにおける電役開放抽選の抽選時間(普通図柄の変動時間)をTp、電役開放抽選に当選した場合に変動時間が終了した時点から、普通電動役物53が遊技球を補助可能な状態になるまでの時間(可動片53aが突出を開始して遊技球が上面を流通可能な状態になるまでの時間)をTm、1回の電役開放抽選に当選した場合の普通電動役物53の開放時間をTs1、遊技球がスルーゲート35aを通過した時点から普通電動役物53に到達するまでの時間をTr1、遊技球がスルーゲート35aを通過して普通電動役物53に到達した時点から開放した普通電動役物53によって第2始動口34に入球するまでの時間をTf1とする。
・高頻度サポートモードBにおける電役開放抽選の抽選時間(普通図柄の変動時間)をTp、電役開放抽選に当選した場合に変動時間が終了した時点から、普通電動役物53が遊技球を補助可能な状態になるまでの時間(可動片53aが突出を開始して遊技球が上面を流通可能な状態になるまでの時間)をTm、1回の電役開放抽選に当選した場合の普通電動役物53の開放時間をTs2、遊技球がスルーゲート35bを通過した時点から普通電動役物53に到達するまでの時間をTr2、遊技球がスルーゲート35bを通過して普通電動役物53に到達した時点から開放した普通電動役物53によって第2始動口34に入球するまでの時間をTf2とする。
このように定義した場合、本実施形態におけるパチンコ機10は、以下の式(1)~式(3)を満たすように構成されている。
Tp+Tm≦Tr1...式(1)
Tp+Tm≦Tr2...式(2)
Tr1+Tf1≦Tp+Tm+Ts1<Tr2+Tf2≦Tp+Tm+Ts2...式(3)
なお、本実施形態においては、上記の各パラメータの具体的な値は、Tp=0.05秒、Tm=0.1秒、Tr1=0.3秒、Tr2=0.3秒、Tf1=2.0秒、Tf2=5.0秒、Ts1=3.0秒、Ts2=6.0秒であり、上記式(1)~式(3)を満たす。
このような構成において、サポートモードが高頻度サポートモードAである場合には、スルーゲート35aを通過するように遊技球を流通(左打ち)させた場合には、普通電動役物53による誘導(補助)によって遊技球を第2始動口34に入球させることができるが、スルーゲート35bを通過するように遊技球を流通(右打ち)させた場合には、遊技球が第2始動口34に入球するよりも前に普通電動役物53が閉鎖してしまうため、遊技球を第2始動口34に入球させることができない。
よって、遊技者にとって有利な遊技球の流通態様を考えた場合、サポートモードが高頻度サポートモードAの場合には、スルーゲート35aを通過するように(振分機構120に到達するように)遊技球を流通させる流通態様(左打ち)の方が、スルーゲート35bを遊技球が通過するように流通させる流通態様(右打ち)よりも、遊技者にとって有利な遊技球の流通態様となる。
一方、サポートモードが高頻度サポートモードBである場合には、スルーゲート35aを遊技球が通過するように流通させた場合、および、スルーゲート35bを遊技球が通過するように流通させた場合のいずれの場合であっても、普通電動役物53による誘導(補助)によって遊技球を第2始動口34に入球させることができる。しかしながら、スルーゲート35aを遊技球が通過するように流通させる場合、遊技球は振分機構120を通過するので、振分機構120に到達した遊技球のうち、右側流路R2に振り分けられた遊技球しかスルーゲート35aを通過することができない。よって、振分機構120に到達するように遊技球を流通(左打ち)させた場合における振分機構120に到達した遊技球の個数に対するスルーゲート35aを通過して第2始動口34に入球する遊技球の個数の割合は、スルーゲート35bを通過するように遊技球を流通(右打ち)させた場合におけるスルーゲート35bに到達した遊技球の個数に対する当該スルーゲート35bを通過して第2始動口34に入球する遊技球の個数の割合よりも低くなる。よって、遊技者にとって有利な遊技球の流通態様を考えた場合、サポートモードが高頻度サポートモードBの場合には、スルーゲート35bを遊技球が通過するように流通させる流通態様(右打ち)の方が、スルーゲート35aを通過するように(振分機構120に到達するように)遊技球を流通させる流通態様(左打ち)よりも、遊技者にとって有利な遊技球の流通態様となる。
ここで、高頻度サポートモードAと高頻度サポートモードBとは、遊技中の制御としては、1回の電役開放抽選に当選した場合の普通電動役物53の開放時間が異なるだけである。従って、本実施形態におけるパチンコ機10は、1回の電役開放抽選に当選した場合の普通電動役物53の開放時間が異なる2つの高頻度サポートモードを切り替えるだけで、遊技者にとって有利な遊技球の流通態様を変えることができる。従って、新たな遊技性を創出することができ、さらに、遊技者に遊技球の流通態様の変更操作に積極的に参加させることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
《1-7》第1実施形態の変形例:
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。なお、以下で説明する変形例では、上記の実施形態と同一の構成、処理及び効果については、説明を省略する。
《1-7-1》変形例1:
上記第1実施形態は、遊技球を第2始動口34へ誘導する普通電動役物53が第1始動口33bの上方に配置されているため、高頻度サポートモードBにおいて、普通電動役物53が遊技球を第2始動口34に誘導中に、当該普通電動役物53が意図しないタイミングで閉鎖してしまい、遊技球が普通電動役物53から放出され流下し第1始動口33bに入球してしまうといった課題がある。以下に示す変形例1は、上記課題を解決する。
図42は、変形例1における振分機構120、普通電動役物53、および各始動口を示す説明図である。また当該図42は、変形例1における低頻度サポートモードを説明する説明図でもある。なお、図42において普通電動役物53は破線で表した場合には閉鎖状態を示し、実線で表した場合には開放状態を示す。
図42(a)に示すように、本例における第2始動口34は、第1始動口33bよりも遊技盤30に正面視して右側に配置されている。また、普通電動役物53は、2つの可動片である左側可動片53dと右側可動片53eとを備える。左側可動片53dは、開口部124から第1始動口33bまでの遊技球の流通経路上に配置されている。左側可動片53dは、右側の部位が左側の部位より下方に位置するように傾斜している。右側可動片53eは、スルーゲート35bを通過した遊技球の流通経路上に配置されている。右側可動片53eは、左側の部位が右側の部位より下方に位置するように傾斜している。
その他の構成および各サポートモードにおける電役開放抽選の当選確率、電役開放抽選における変動時間、普通電動役物53の開放時間等の制御の内容は上記実施形態と同じである。このような構成を採用した場合の、各サポートモードについて以下に説明する。
本例における低頻度サポートモードは、左打ちをして振分機構120の開口部122に入球させるように遊技球を流通させた場合に遊技者の利益が最大になる。低頻度サポートモードの実行中は、上記実施形態と同様に、振分機構120の開口部122に入球した遊技球は、左側流路R1と右側流路R2とに交互に振り分けられ、左側流路R1に振りけられた遊技球は第1始動口33aに入球し(図42(a))、右側流路R2に振り分けられた遊技球は第1始動口33bに入球する(図42(b))。
図43は、変形例1における高頻度サポートモードAを説明する説明図である。本例における高頻度サポートモードAは、左打ちをして振分機構120の開口部122に入球させるように遊技球を流通させた場合に遊技者の利益が最大になる。高頻度サポートモードAの実行中は、上記実施形態と同様に、振分機構120の開口部122に入球した遊技球は、左側流路R1と右側流路R2とに交互に振り分けられる。図43(a)に示すように、左側流路R1に振りけられた遊技球は第1始動口33aに入球する。図43(b)に示すように、右側流路R2に振り分けられた遊技球は、高い確率で、開放中の普通電動役物53の左側可動片53dに誘導(補助)されて第2始動口34に入球する。なお、本変形例においては、高頻度サポートモードAの実行中に遊技者が右打ちをしても、開放状態の普通電動役物53によって遊技球が誘導(補助)されて第2始動口34に到達するよりも前に、普通電動役物53が閉鎖状態に移行するため、当該遊技球は第2始動口34に入球しない。
図44は、変形例1における高頻度サポートモードBを説明する説明図である。本例における高頻度サポートモードBは、右打ちをしてスルーゲート35bを通過させるように遊技球を流通させた場合に遊技者の利益が最大になる。高頻度サポートモードBの実行中は、上記実施形態と同様に、スルーゲート35bを通過した遊技球は、高い確率で、開放中の普通電動役物53の右側可動片53eに誘導(補助)されて第2始動口34に入球する。
このとき、上記第1実施形態と異なり、高頻度サポートモードBの実行中に遊技球を第2始動口34へ誘導する普通電動役物53の部位(右側可動片53e)が第1始動口33bの上方に配置されていないので、高頻度サポートモードBにおいて普通電動役物53(右側可動片53e)によって誘導されている遊技球は、第1始動口33bの上部を通過しないで第2始動口34まで到達することができる。その結果、仮に、普通電動役物53が遊技球を第2始動口34に誘導中に普通電動役物53が閉鎖した場合であっても、普通電動役物53から放出されて流下した遊技球が第1始動口33bに入球することを抑制することができる。従って、高頻度サポートモードBの実行中に、第1始動口33への遊技球の入球個数と第2始動口34への遊技球の入球個数との相対比を考えた場合、変形例1は、上記実施形態と比較して、より一層、第2始動口34への遊技球の入球比率を高くすることができる。
《1-7-2》変形例2:
上記第1実施形態は、遊技球を第2始動口34へ誘導する普通電動役物53が第1始動口33bの上方に配置されているため、高頻度サポートモードAにおいて、普通電動役物53が遊技球を第2始動口34に誘導中に、当該普通電動役物53が意図しないタイミングで閉鎖してしまい、遊技球が普通電動役物53から放出され流下した遊技球が第1始動口33bに入球してしまうといった課題がある。
また、同様に、高頻度サポートモードBにおいて、普通電動役物53が遊技球を第2始動口34に誘導中に、当該普通電動役物53が意図しないタイミングで閉鎖してしまい、遊技球が普通電動役物53から放出され流下した遊技球が第1始動口33bに入球してしまうといった課題がある。以下に示す変形例2は、上記課題を解決する。
図45は、変形例2における振分機構120、普通電動役物53、および各始動口を示す説明図である。また当該図45は、変形例2における低頻度サポートモードを説明する説明図でもある。
本変形例2と上記変形例1との異なる点は、変形例2は、変形例1が備えていた第1始動口33bを備えない点である。その他の構成は、変形例1と同じである。
図45は、変形例2における低頻度サポートモードを説明する説明図であり、図46は、変形例2における高頻度サポートモードAを説明する説明図であり、図47は、変形例2における高頻度サポートモードBを説明する説明図である。
変形例2の場合、図46(b)に示すように、高頻度サポートモードAにおいて、振分機構120によって右側流路R2に振り分けられた遊技球は左側可動片53dによって誘導されて第2始動口34に入球する。このとき、変形例2は変形例1の構成と異なり、第1始動口33bを備えないので、遊技球を第2始動口34に誘導中に普通電動役物53が意図しないタイミングで閉鎖し、遊技球が普通電動役物53から放出され流下した場合であっても、遊技球が第1始動口33bに入球してしまうことを回避することができる。なお、本変形例においては、高頻度サポートモードAの実行中に遊技者が右打ちをしても、開放状態の普通電動役物53によって遊技球が誘導(補助)されて第2始動口34に到達するよりも前に、普通電動役物53が閉鎖状態に移行するため、当該遊技球は第2始動口34に入球しない。
また、上記第1実施形態と異なり、第1始動口33bを備えないので、高頻度サポートモードBの実行中に遊技球を第2始動口34へ誘導する普通電動役物53の部位(右側可動片53e)が第1始動口33bの上方に位置することがなく、高頻度サポートモードBにおいて普通電動役物53(右側可動片53e)によって誘導されている遊技球は、第1始動口33bの上部を通過しないで第2始動口34まで到達することができる。その結果、仮に、普通電動役物53が遊技球を第2始動口34に誘導中に普通電動役物53が閉鎖した場合であっても、普通電動役物53から放出されて流下した遊技球が第1始動口33bに入球することを回避することができる。従って、高頻度サポートモードBの実行中に、第1始動口33への遊技球の入球個数と第2始動口34への遊技球の入球個数との相対比を考えた場合、変形例2は、上記第1実施形態と比較して、より一層、第2始動口34への遊技球の入球比率を高くすることができる。
《1-7-3》変形例3:
上記第1実施形態は、遊技球を第2始動口34へ誘導する普通電動役物53が第1始動口33bの上方に配置されているため、高頻度サポートモードAにおいて、普通電動役物53が遊技球を第2始動口34に誘導中に、当該普通電動役物53が意図しないタイミングで閉鎖してしまい、遊技球が普通電動役物53から放出され流下した遊技球が第1始動口33bに入球してしまうといった課題がある。
また、同様に、高頻度サポートモードBにおいて、普通電動役物53が遊技球を第2始動口34に誘導中に、当該普通電動役物53が意図しないタイミングで閉鎖してしまい、遊技球が普通電動役物53から放出され流下した遊技球が第1始動口33bに入球してしまうといった課題がある。以下に示す変形例2は、上記課題を解決する。
また、上記変形例1および変形例2においては、普通電動役物53は左側可動片53dと右側可動片53eとの2つの部位を備えるため、遊技盤30の遊技領域PAに対して普通電動役物53を配置するスペースを広く(大きく)確保しないといけないといった課題がある。以下に示す変形例3は、上記課題を解決する。
図48は、変形例3における振分機構120、普通電動役物53、および各始動口を示す説明図である。また当該図48は、変形例3における低頻度サポートモードを説明する説明図でもある。
図48に示すように、変形例3のパチンコ機10は、変形例2と同様に第1始動口33bを備えない。また、第2始動口34が、開口部124から放出された遊技球が流下する流通経路上に配置されている。さらに、開口部124から第2始動口34までの遊技球の流通経路上に普通電動役物53が配置されている。本変形例における普通電動役物53の動作は、上記実施形態と異なる。変形例3における普通電動役物53は、遊技盤30から突出して配置されている可動片53aが遊技盤30の平面上を移動することで、その開閉動作が実行される。図48は、低頻度サポートモードの状態を示しており、図48(a)および図48(b)に示した普通電動役物53は閉鎖状態である。
本例における低頻度サポートモードは、左打ちをして振分機構120の開口部122に入球させるように遊技球を流通させた場合に遊技者の利益が最大になる。図48(a)および図48(b)に示すように、低頻度サポートモードの実行中は、振分機構120の開口部122に入球した遊技球は、左側流路R1と右側流路R2とに交互に振り分けられ、左側流路R1に振りけられた遊技球は第1始動口33aに入球し、右側流路R2に振り分けられた遊技球は、開口部124から流出した後、閉鎖状態の普通電動役物53の可動片53aの上面を流下し、第2始動口34には入球せずにさらに普通電動役物53より下方に流下する。
図49は、変形例3における高頻度サポートモードAを説明する説明図である。本例における高頻度サポートモードAは、左打ちをして振分機構120の開口部122に入球させるように遊技球を流通させた場合に遊技者の利益が最大になる。高頻度サポートモードAの実行中は、振分機構120の開口部122に入球した遊技球は、左側流路R1と右側流路R2とに交互に振り分けられる。図49(a)は、左側流路R1に振りけられた遊技球が第1始動口33aに入球する様子を示している。図49(b)は、右側流路R2に振り分けられた遊技球が第2始動口34に入球する様子を示している。図49(b)に示すように、本例における普通電動役物53は、遊技盤30を正面視して右上方向に移動することによって、閉鎖状態から開放状態に移行する。普通電動役物53が右上方向に移動すると、開口部124から第2始動口34まで遊技球が流通可能となり、遊技球は第2始動口34に入球する。なお、上記実施形態および変形例における普通電動役物53は、普通電動役物53の上面に到達した遊技球を第2始動口34まで誘導するので、第2始動口34への遊技球の入球を補助する補助手段として機能するが、本例における普通電動役物53も、開放状態に移行することによって開口部124から放出された遊技球が第2始動口34に入球することを容易にすることから、第2始動口34への遊技球の入球を補助する補助手段として機能する。
また、本変形例においては、高頻度サポートモードAの実行中に遊技者が右打ちをしても、開放状態の普通電動役物53によって遊技球が誘導(補助)されて第2始動口34に到達するよりも前に、普通電動役物53が閉鎖状態に移行するため、当該遊技球は第2始動口34に入球しない。
図50は、変形例3における高頻度サポートモードBを説明する説明図である。本例における高頻度サポートモードBは、右打ちをしてスルーゲート35bを通過させるように遊技球を流通させた場合に遊技者の利益が最大になる。図示するように、スルーゲート35bを通過した遊技球は、遊技盤30が備える壁部Wの上面に到達し、当該壁部Wの上面を流通した後、開放中の普通電動役物53の上面を流通し、第2始動口34に入球する。
このように、変形例3のパチンコ機10は、変形例2と同様に、第1始動口33bを備えないので、高頻度サポートモードAの状態において普通電動役物53が意図しないタイミングで開放状態から閉鎖状態に移行した場合であっても、遊技球が第1始動口33bに入球してしまうことを回避することができる。
また、第1始動口33bを備えないので、高頻度サポートモードBの実行中に遊技球を第2始動口34へ誘導する普通電動役物53が第1始動口33bの上方に位置することがなく、高頻度サポートモードBにおいて普通電動役物53によって誘導されている遊技球は、第1始動口33bの上部を通過しないで第2始動口34まで到達することができる。その結果、仮に、普通電動役物53が遊技球を第2始動口34に誘導中に普通電動役物53が閉鎖した場合であっても、普通電動役物53から放出されて流下した遊技球が第1始動口33bに入球することを回避することができる。従って、高頻度サポートモードBの実行中に、第1始動口33への遊技球の入球個数と第2始動口34への遊技球の入球個数との相対比を考えた場合、変形例3は、上記第1実施形態と比較して、より一層、第2始動口34への遊技球の入球比率を高くすることができる。
さらに、変形例3における普通電動役物53は、上記変形例1および変形例2と異なり、左側可動片53dおよび右側可動片53eといった2つの部位を備えず、1つの可動片によって構成されている。従って、遊技盤30の遊技領域PAに対して普通電動役物53を配置するスペースを狭く(小さく)することができ、普通電動役物53の配置領域の省スペース化を実現することができる。
また、変形例3における普通電動役物53は、閉鎖状態のときには、右側流路R2から第2始動口34までの流通経路を遮蔽し、かつ、壁部Wから第2始動口34までの流通経路を分断する。そして、開放状態のときには、右側流路R2から第2始動口34までの流通経路の遮蔽を解除し、かつ、壁部Wから第2始動口34までの流通経路を形成する。従って、普通電動役物53は、閉鎖状態から開放状態に移行することによって、2つの流通経路を変更することができる。すなわち、普通電動役物53は、1つの状態変化で2種類の流通経路の状態を同時に変化させることができる。その結果、右側流路R2から第2始動口34までの流通経路に遊技球を流通させる場合も、壁部Wから第2始動口34までの流通経路に遊技球を流通させる場合も、いずれの場合も、普通電動役物53を利用した遊技を実行することができる。
《1-7-4》変形例4:
上記第1実施形態は、遊技球を第2始動口34へ誘導する普通電動役物53が第1始動口33bの上方に配置されているため、高頻度サポートモードAにおいて、普通電動役物53が遊技球を第2始動口34に誘導中に、当該普通電動役物53が意図しないタイミングで閉鎖してしまい、遊技球が普通電動役物53から放出され流下した遊技球が第1始動口33bに入球してしまうといった課題がある。
また、同様に、高頻度サポートモードBにおいて、普通電動役物53が遊技球を第2始動口34に誘導中に、当該普通電動役物53が意図しないタイミングで閉鎖してしまい、遊技球が普通電動役物53から放出され流下した遊技球が第1始動口33bに入球してしまうといった課題がある。以下に示す変形例2は、上記課題を解決する。
また、上記変形例2および変形例3の構成においては、低頻度サポートモードにおいて右側流路R2に振り分けられ開口部124から放出された遊技球は第1始動口33や第2始動口34に入球せずそのまま流下する構成であった。その結果、一連の遊技において払い出される全賞球数に占める役物の動作によらないで払い出される賞球数の比率が低くなってしまうといった課題がある。以下に示す変形例4は、上記の課題を解決する。
図51は、変形例4における振分機構120、普通電動役物53、および各始動口を示す説明図である。また当該図51は、変形例2における低頻度サポートモードを説明する説明図でもある。
変形例4のパチンコ機10は、開口部124から放出された遊技球が流下する流通経路上に一般入賞口32が配置されている。さらに、変形例4のパチンコ機10は第1始動口33bを備えない。
図51(a)に示すように、低頻度サポートモードにおいて開口部122から入球し振分機構120によって左側流路R1に振り分けられた遊技球は第1始動口33aに入球する。そして、図51(b)に示すように、右側流路R2に振り分けられた遊技球は一般入賞口32に入球する。上記変形例2および変形例3の構成においては、低頻度サポートモードにおいて右側流路R2に振り分けられ開口部124から放出された遊技球は第1始動口33や第2始動口34に入球せずそのまま流下したが、本変形例においては、低頻度サポートモードにおいて右側流路R2に振り分けられ開口部124から放出された遊技球は一般入賞口32に入球する。よって、上記変形例2および変形例3と比較して、一連の遊技において払い出される全賞球数に占める役物の動作によらないで払い出される賞球数の比率を高めることができる。
図52は、変形例4における高頻度サポートモードAを説明する説明図である。図52(a)および図52(b)に示すように、高頻度サポートモードAの場合には、振分機構120によって左側流路R1に振り分けられた遊技球は第1始動口33aに入球し、右側流路R2に振り分けられた遊技球は第2始動口34に入球する。変形例4の構成においては、仮に、左側可動片53dが遊技球を第2始動口34まで誘導中に、普通電動役物53が閉鎖した場合であっても、遊技球が一般入賞口32に入球し、意図せず第1始動口33bに入球してしまうことを回避することができる。なお、本変形例においては、高頻度サポートモードAの実行中に遊技者が右打ちをしても、開放状態の普通電動役物53によって遊技球が誘導(補助)されて第2始動口34に到達するよりも前に、普通電動役物53が閉鎖状態に移行するため、当該遊技球は第2始動口34に入球しない。
図53は、変形例4における高頻度サポートモードBを説明する説明図である。図53に示すように、高頻度サポートモードBの場合には、上記変形例1と同様に、スルーゲート35bを通過した遊技球は、高い確率で、開放中の普通電動役物53の右側可動片53eに誘導(補助)されて第2始動口34に入球する。変形例4の構成においては、上記第1実施形態と異なり、第1始動口33bを備えないので、高頻度サポートモードBの実行中に遊技球を第2始動口34へ誘導する普通電動役物53の部位(右側可動片53e)が第1始動口33bの上方に位置することがなく、高頻度サポートモードBにおいて普通電動役物53(右側可動片53e)によって誘導されている遊技球は、第1始動口33bの上部を通過しないで第2始動口34まで到達することができる。その結果、仮に、普通電動役物53が遊技球を第2始動口34に誘導中に普通電動役物53が閉鎖した場合であっても、普通電動役物53から放出されて流下した遊技球が第1始動口33bに入球することを回避することができる。従って、高頻度サポートモードBの実行中に、第1始動口33への遊技球の入球個数と第2始動口34への遊技球の入球個数との相対比を考えた場合、変形例2は、上記第1実施形態と比較して、より一層、第2始動口34への遊技球の入球比率を高くすることができる。
《1-7-5》変形例5:
上記第1実施形態においては、第1始動口33として第1始動口33aと第1始動口33bの2つを備えているので、第1始動口33に関して遊技球の入球の検出を、第1始動口33aと第1始動口33bの2つの入球部において行う必要があり、遊技球の入球検知用のセンサを従来より多く備えないといけないといった課題や、遊技盤30の遊技領域PAに対して始動口を配置するスペースを従来より広く(大きく)確保しないといけないといった課題がある。さらに、上記第1実施形態においては、高頻度サポートモードBの実行中に遊技球を第2始動口34へ誘導する普通電動役物53が第1始動口33bの上方に配置されているため、高頻度サポートモードBにおいて普通電動役物53によって誘導(補助)されている遊技球は、第1始動口33bの上部を通過して第2始動口34まで到達する。このとき、仮に、普通電動役物53が遊技球を第2始動口34に誘導中に普通電動役物53が閉鎖した場合には、普通電動役物53から放出されて流下した遊技球が、意図せず第1始動口33bに入球してしまうといった課題がある。以下に示す変形例5は、上記課題を解決する。
図54は、変形例5における振分機構120、普通電動役物53、および各始動口を示す説明図である。また当該図54は、変形例5における低頻度サポートモードを説明する説明図でもある。
図54に示すように、変形例5における振分機構120は、左側流路R1が半円形状を形成している。また、左側流路R1に振り分けられ開口部123から放出された遊技球も、右側流路R2に振り分けられ開口部124から放出した遊技球も、いずれの遊技球も入球可能な位置に第1始動口33aが配置されている。また、変形例5のパチンコ機10は、第1始動口33bを備えない。
本例における低頻度サポートモードは、左打ちをして振分機構120の開口部122に入球させるように遊技球を流通させた場合に遊技者の利益が最大になる。
図54(a)および図54(b)に示すように、低頻度サポートモードの実行中は、振分機構120の開口部122に入球した遊技球は、左側流路R1と右側流路R2とに交互に振り分けられ、左側流路R1に振りけられた遊技球は第1始動口33aに入球し、右側流路R2に振り分けられた遊技球も、開口部124から流出した後、第1始動口33aに入球する。
図55は、変形例5における高頻度サポートモードAを説明する説明図である。本例における高頻度サポートモードAは、左打ちをして振分機構120の開口部122に入球させるように遊技球を流通させた場合に遊技者の利益が最大になる。高頻度サポートモードAの実行中は、振分機構120の開口部122に入球した遊技球は、左側流路R1と右側流路R2とに交互に振り分けられる。図55(a)に示すように、左側流路R1に振りけられた遊技球は第1始動口33aに入球する。図55(b)に示すように、右側流路R2に振り分けられた遊技球は、高い確率で、開放中の普通電動役物53の左側可動片53dに誘導(補助)されて第2始動口34に入球する。なお、本変形例においては、高頻度サポートモードAの実行中に遊技者が右打ちをしても、開放状態の普通電動役物53によって遊技球が誘導(補助)されて第2始動口34に到達するよりも前に、普通電動役物53が閉鎖状態に移行するため、当該遊技球は第2始動口34に入球しない。
図56は、変形例5における高頻度サポートモードBを説明する説明図である。本例における高頻度サポートモードBは、右打ちをしてスルーゲート35bを通過させるように遊技球を流通させた場合に遊技者の利益が最大になる。高頻度サポートモードBの実行中は、スルーゲート35bを通過した遊技球は、高い確率で、開放中の普通電動役物53の右側可動片53eに誘導(補助)されて第2始動口34に入球する。
変形例5におけるパチンコ機10は、第1始動口として第1始動口33aの一つしか備えないので、上記第1実施形態と比較して、備えなければならない遊技球の入球検知用のセンサの数を削減することができる。また、それに伴って、入球検知に必要な処理も削減することができる。さらに、遊技盤30の遊技領域PAに対して始動口を配置するために確保しなければいけないスペースを上記第1実施形態より狭く(小さく)することができる。
また、本変形例におけるパチンコ機10は、高頻度サポートモードBの実行中に遊技球を第2始動口34へ誘導する普通電動役物53の部位(右側可動片53e)が第1始動口33(第1始動口33a)の上方に配置されていないので、高頻度サポートモードBにおいて普通電動役物53(右側可動片53e)によって誘導されている遊技球は、第1始動口33の上部を通過しないで第2始動口34まで到達することができる。その結果、仮に、普通電動役物53が遊技球を第2始動口34に誘導中に普通電動役物53が閉鎖した場合であっても、普通電動役物53から放出されて流下した遊技球が第1始動口33に入球することを抑制することができる。従って、高頻度サポートモードBの実行中に、第1始動口33への遊技球の入球個数と第2始動口34への遊技球の入球個数との相対比を考えた場合、変形例5は、上記実施形態と比較して、より一層、第2始動口34への遊技球の入球比率を高くすることができる。
さらに、本変形例におけるパチンコ機10は、遊技球が振分機構120によって振り分けられたにも関わらず、左側流路R1に振り分けられた遊技球と、右側流路R2に振り分けられた遊技球は、いずれも同一の入球部である第1始動口33aに入球するので、遊技者に、振分機構120の設置目的について種々の推測をさせるとともに、意外性を付与することができる。
《1-7-6》変形例6:
上記第1実施形態および変形例における振分機構120は、到達した遊技球を左側流路R1と右側流路R2とに交互に振り分けるため、遊技者は、振分機構120に到達した遊技球がどのように流通するのかを推測することができ、遊技者の遊技に対する集中力や、注目度が低下してしまう可能性があるといった課題がある。以下に示す変形例6は、上記課題を解決する。
図57は、変形例6における振分機構120、普通電動役物53、および各始動口を示す説明図である。また当該図57は、変形例6における低頻度サポートモードを説明する説明図でもある。なお、図57において普通電動役物53は破線で表した場合には閉鎖状態を示し、実線で表した場合には開放状態を示す。
図57に示すように、変形例6における振分機構120は、開口部122から入球した遊技球を一時的に滞留させるクルーン129を備える。クルーン129には開口部123と開口部124とが形成されている。また、開口部124にはスルーゲート35aが設けられている。
開口部122から入球した遊技球は、クルーン129の領域内で移動しながら一時的に滞留した後、開口部123または開口部124から放出される。すなわち、本変形例における振分機構120は、到達した遊技球を開口部123と開口部124とにランダムに振り分ける。
本例における低頻度サポートモードは、左打ちをして振分機構120の開口部122に入球させるように遊技球を流通させた場合に遊技者の利益が最大になる。図57(a)に示すように、クルーン129において開口部123に振り分けられた遊技球は、第1始動口33aに入球する。また、図57(b)に示すように、クルーン129において開口部124に振り分けられた遊技球はスルーゲート35aを通過する。当該通過を契機として電役開放抽選が実行されるが、低頻度サポートモードであるので当該抽選に当選する確率は低く、開口部124に振り分けられた遊技球は高い確率で第1始動口33bに入球する。
図58は、変形例6における高頻度サポートモードAを説明する説明図である。本例における高頻度サポートモードAは、左打ちをして振分機構120の開口部122に入球させるように遊技球を流通させた場合に遊技者の利益が最大になる。図58(a)に示すように、クルーン129において開口部123に振り分けられた遊技球は、第1始動口33aに入球する。また、図58(b)に示すように、クルーン129において開口部124に振り分けられた遊技球はスルーゲート35aを通過し、当該通過を契機として電役開放抽選が実行される。高頻度サポートモードAであるので当該抽選に当選する確率は高く、その場合、普通電動役物53が開放状態に移行する。よって、クルーン129によって開口部124に振り分けられた遊技球は、普通電動役物53に誘導(補助)され、高い確率で第2始動口34に入球する。なお、本変形例においては、高頻度サポートモードAの実行中に遊技者が右打ちをしても、開放状態の普通電動役物53によって遊技球が誘導(補助)されて第2始動口34に到達するよりも前に、普通電動役物53が閉鎖状態に移行するため、当該遊技球は第2始動口34に入球しない。
図59は、変形例6における高頻度サポートモードBを説明する説明図である。図59に示すように、高頻度サポートモードBの場合には、スルーゲート35bを通過した遊技球は、高い確率で、開放中の普通電動役物53の右側可動片53eに誘導(補助)されて第2始動口34に入球する。
このように変形例6は、振分機構120の構成が上記実施形態および変形例と異なり、クルーン129を備える。すなわち、振分機構120に到達した遊技球を2つの経路に交互に振り分けるのではなく、ランダムに振り分ける。従って、遊技者は、振分機構120に到達した遊技球がどのように振り分けられるのかを推測しにくい。従って、遊技者に対して、振分機構120における振り分け態様に注目させることができるとともに、遊技者を遊技に集中させることができる。特に、高頻度サポートモードAの場合には、開口部123に振り分けられた遊技球は第1始動口33aに入球し、開口部124に振り分けられた遊技球は高い確率で第2始動口34に入球する。従って、振分機構120が2つの経路に交互に振り分ける場合と異なり、第1始動口33aへの遊技球の入球個数と第2始動口34への遊技球の入球個数との相対比に偏りが生じる場合がある。従って、変形例6の構成の場合、高頻度サポートAにおいて、遊技者に対して、期待感や緊迫感を付与することができる。
また、本変形例ではクルーン129には開口部123と開口部124との2つの開口部が形成されている構成を採用したが、クルーン129に3つ以上の開口部が形成されている構成を採用してもよい。例えば、クルーン129が、開口部123および開口部124に加え、3つ目の開口部を備える構成を採用してもよい。そして、3つ目の開口部から放出された遊技球の流通経路上に一般入賞口32を設ける構成や、入球部を設けない構成を採用してもよい。このようにすることで、遊技者は、振分機構120に到達した遊技球がどのように振り分けられるのかをより一層推測しにくくなる。従って、遊技者に対して、振分機構120における振り分け態様について、より一層注目させることができる。
《1-7-7》変形例7:
上記実施形態におけるパチンコ機10は、確変大当たりに当選した場合には、抽選モードが高確率モードとなり、次回に大当たりに当選するまで当該高確率モードが継続する構成を採用したが、高確率モードでの遊技回の実行数に制限がある構成を採用してもよい。このような構成を採用することによって、例えば、16R確変大当たりBに当選したことを契機として、高確率モードかつ高頻度サポートモードBとなった場合であっても、高確率モードかつ高頻度サポートモードBの状態で実行できる遊技回の回数に制限があるので(例えば150回)、当該制限回数に達するまでに大当たりに当選しない場合には、低確率モードかつ低頻度サポートモードになってしまう。従って、変形例7のパチンコ機10は、高確率モードの状態において、遊技者に対して、大当たりに当選する期待感を付与することに加え、制限回数以内に大当たりに当選しなかった場合に不利な状態に移行してしまうといった危機感も付与することができ、遊技者の期待感に抑揚を付与することができる。
《1-7-8》変形例8:
上記実施形態において、第1始動口用の振り分けテーブルに設定されている大当たり種別のうち、高頻度サポートモードAとなる大当たり種別(確変大当たりA、通常大当たりA)に当選した場合に、当該大当たりに当選したことを遊技者が認識しにくい態様にする構成を採用してもよい。例えば、高頻度サポートモードAとなる大当たりに当選した場合の遊技回の演出において大当たりに当選したことを遊技者が認識しにくい態様に設定する。そして、大当たりに当選した遊技回の終了後の開閉実行モードの期間を極めて短期間に設定して、遊技者が、開閉実行モードが実行されたことを認識しにくい態様に設定する。具体的には、高頻度サポートモードAとなる大当たり種別(確変大当たりA、通常大当たりA)に設定するラウンド遊技の回数(ラウンド数)を少なくし(例えば、2ラウンド)、かつ、当該ラウンド遊技の時間を極めて短期間に設定する。さらに、開閉実行モード中の演出も遊技者に認識されにくい態様に設定する。このような構成を採用することで、遊技者が低頻度サポートモードの状態から、大当たり当選を経て、高頻度サポートAに移行したことを認識しにくくする。その結果、遊技者の気が付かない間に、振分機構120に到達した遊技球が第1始動口33aと第1始動口33bに交互に入球していた状態(低頻度サポートモード)から、振分機構120に到達した遊技球が第1始動口33aと第2始動口34に交互に入球する状態(高頻度サポートモードA)に移行させることができ、遊技者に意外性を付与することができるとともに、遊技の興趣向上を図ることができる。
《1-7-9》変形例9:
上記実施形態のパチンコ機10において、スルーゲート35(スルーゲート35a、スルーゲート35b)を通過した遊技球を保留しない構成を採用したが、通過した遊技球を保留する構成を採用してもよい(最大保留数は4個)。このようにすることで、高頻度サポートモードA、および、高頻度サポートモードBの場合に、スルーゲート35(スルーゲート35a、スルーゲート35b)を通過して普通電動役物53に遊技球が到達するタイミングと、普通電動役物53が開放状態となるタイミングとがずれる現象が生じやすくなり、当該タイミングが合って普通電動役物53に誘導されて第2始動口34まで遊技球が到達するか否かについて遊技者により一層注目させることができるとともに、期待感や緊迫感を付与することができる。
《1-7-10》変形例10:
普通電動役物53は、上記実施形態および変形例の構成に限らず、他の構成を採用することができる。図60は普通電動役物53の構成の一例を示す説明図である。図に示すように、普通電動役物53が閉鎖状態の場合には、板状の可動片53aにおける遊技球の流通面53sが遊技盤30の平面と平行になるように倒れた状態となっており、普通電動役物53が開放状態の場合には、流通面53sが遊技盤30の平面と略垂直となるように回動し、流通面53sを遊技球が流通可能な状態となる。このような構成を採用しても、上記実施形態および変形例と同様の効果を奏することができる。
《1-7-11》変形例11:
上記第1実施形態において、普通電動役物53に代えて、非電動役物を備えるとしてもよい。具体的には、スルーゲート35aまたはスルーゲート35bを遊技球が通過した場合には、スルーゲート35aおよびスルーゲート35bと機械的に連動した非電動役物が所定時間、開放状態となり、所定時間の経過後、閉鎖する。このようにすることで、処理を簡易化することができるとともに、上記第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
《1-7-12》変形例12:
上記第1実施形態においては、低頻度サポートモード、高頻度サポートモードA、高頻度サポートモードBの各遊技状態における遊技回で実行される演出は、各遊技回に対応する抽選結果に基づいて決定されているが、遊技回が実行されている時点における遊技状態に関する情報を反映して設定していない。各遊技状態には各々特性があるにも関わらず、各特性を反映した演出が設定されておらず、演出を介した遊技の興趣向上を図る余地がある。
例えば、高頻度サポートモードAにおいては、第1始動口(第1始動口33a、第1始動口33b)と第2始動口34とに交互に遊技球が入球する確率(以下、交互入球確率とも呼ぶ)が、第1始動口(第1始動口33a、第1始動口33b)に連続して遊技球が入球する確率(第1始動口連続入球確率とも呼ぶ)や、第2始動口34に連続して遊技球が入球する確率よりも高い。
また、図10に示すように、第1実施形態のパチンコ機10においては、第1始動口に遊技球が入球したことを起因とする遊技回(以下、第1始動口遊技回とも呼ぶ)が実行されるよりも、第2始動口に遊技球が入球したことを起因とする遊技回(以下、第2始動口遊技回とも呼ぶ)が実行される方が遊技者にとって有利となるように構成されている。つまり、第1始動口に入球したことを契機として実行される遊技回において大当たりに当選するよりも、第2始動口に入球したことを契機として実行される遊技回において大当たりに当選する方が、遊技者にとって有利となる可能性が高い。具体的には、大当たりに当選した場合に、大当たり種別として高頻度サポートモードBに移行(または維持)する大当たり種別(大当たりB)に当選する確率は、第1始動口遊技回で大当たりに当選するよりも第2始動口遊技回で大当たりに当選する方が高く、逆に、第1始動口遊技回で大当たりに当選しても殆どの場合、大当たり種別が高頻度サポートモードAに移行(または維持)する大当たり種別(大当たりA)となる。換言すれば、第1始動口遊技回において大当たりに当選するよりも、第2始動口遊技回において大当たりに当選する方が、大当たりに当選したことによって付与される特典の有利度合の期待度が高い。
従って、低頻度サポートモード、高頻度サポートモードA、高頻度サポートモードBの3つの遊技状態のうち、特に第1始動口遊技回と第2始動口遊技回が交互に実行される確率が高い高頻度サポートモードAにおいては、第1始動口遊技回は第2始動口遊技回と比較して相対的に遊技者の期待感が小さくなる。また、遊技者は、高頻度サポートモードAにおいては、第1始動口遊技回で大当たりに当選することを望まない場合もあり、そのような場合に、第1始動口遊技回において比較的長い期間をかけて、大当たりに当選するのか又は外れるのといった遊技者の期待感を煽る演出を実行すると遊技者に不快感を与えてしまう。従って、高頻度サポートモードAにおいては、遊技者の期待感が小さい第1始動口遊技回は短時間で実行し、遊技者の期待感が大きい第2始動口遊技回を比較的長い時間をかけて実行し遊技者に期待感を付与すること、および、遊技者の不快感を軽減、抑制することが好適である。
そこで本変形例では、高頻度サポートモードAにおいて、第1始動口遊技回の変動時間の平均値を第2始動口遊技回の変動時間の平均値より短く設定する。このようにすることで、高頻度サポートモードAにおいて、遊技者の期待感が小さい第1始動口遊技回を短時間で実行して期待感の低下を抑制し、第2始動口遊技回を比較的長い時間をかけて実行して遊技者の期待感を向上させることができる。
また、通常の遊技機においては、当たり抽選の抽選結果が外れ(リーチ発生)や大当たり当選の場合には、リーチ演出等を実行する時間を考慮して、外れ(リーチ非発生)よりも変動時間が長くなるように設定されている。上記第1実施形態においては、外れ(リーチ非発生)、外れ(リーチ発生)、大当たりの各抽選結果に対応する3つの変動時間テーブルを用意し、当たり抽選の抽選結果に応じた変動時間テーブルを参照することによって実現している。
しかしながら、上記第1実施形態における高頻度サポートモードAにおいては、第1始動口遊技回において当たり抽選に当選したとしても、高頻度サポートモードBに移行する大当たり種別(大当たりB)に当選する確率は低いため、第1始動口遊技回における演出によって大当たりに当選することを認識した場合であっても、その遊技回に対する遊技者の期待感は小さい。すなわち、高頻度サポートモードAにおいて実行される第1始動口遊技回に対しては、当たり抽選の結果如何に関わらず、遊技者の期待感は小さい。
そこで本変形例では、高頻度サポートモードAにおいて第1始動口遊技回が実行される場合には、当たり抽選の抽選結果が大当たりである場合と外れである場合において変動時間に差がない構成にする。具体的には、高頻度サポートモードAにおいて第1始動口遊技回が実行される際には、当たり抽選の抽選結果に関わらず同じ変動時間テーブルを参照する。以下、高頻度サポートモードAにおいて第1始動口遊技回が実行される際に参照する変動時間テーブルを、高サポA時第1始動口用変動時間テーブルとも呼ぶ。そして、上述したように、当該高サポA時第1始動口用変動時間テーブルを参照することによって設定される変動時間の平均値が、高頻度サポートモードAにおいて実行される第2始動口遊技回の変動時間の平均値より短くなるように、高サポA時第1始動口用変動時間テーブルに、変動時間に対応する情報(値)を設定する。
以下、本変形例を実現する具体的な構成の一例を説明する。なお、本説明においては、本変形例と上記第1実施形態との差異点を説明し、本変形例と上記第1実施形態における同じ構成については説明を省略する。
<変動時間の設定処理>
図61は、変形例12における変動時間の設定処理を示すフローチャートである。変動時間の設定処理は、第1実施形態における変動開始処理のサブルーチン(図26:Sg1016)として主制御装置60のMPU62によって実行される。すなわち、本変形例においては、第1実施形態の図27で説明した変動時間の設定処理に代えて、以下に説明する図61に示す変動時間の設定処理を採用する。
ステップSg2501では、実行エリアAEに格納されている変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップSg2502に進む。
ステップSg2502では、高頻度サポートモードAフラグ、又は、高頻度サポートモードBフラグがONであるか否かを判定する。ステップSg2502において、高頻度サポートモードAフラグおよび高頻度サポートモードBのいずれもONではないと判定した場合には(Sg2502:NO)、ステップSg2503に進む。
ステップSg2503では、低頻度サポートモード用変動時間設定処理を実行する。すなわち、高頻度サポートモードAフラグおよび高頻度サポートモードBフラグのいずれもONではない状態は、低頻度サポートモードの状態であるので、低頻度サポートモードに対応した変動時間の設定処理を実行する。低頻度サポートモード用変動時間設定処理は、低頻度サポートモードの状態において実行される遊技回の変動時間を設定する処理である。低頻度サポートモード用変動時間設定処理の詳細については後述する。ステップSg2503を実行した後、ステップSg2507に進む。
一方、ステップSg2502において、高頻度サポートモードAフラグ、又は、高頻度サポートモードBフラグがONであると判定した場合には(Sg2502:YES)、ステップSg2504に進む。
ステップSg2504では、高頻度サポートモードAフラグがONであるか否かを判定する。ステップSg2504において、高頻度サポートモードAフラグがONであると判定した場合には(Sg2504:YES)、ステップSg2505に進む。
ステップSg2505では、高頻度サポートモードA用変動時間設定処理を実行する。高頻度サポートモードA用変動時間設定処理は、高頻度サポートモードAの状態において実行される遊技回の変動時間を設定する処理である。高頻度サポートモードA用変動時間設定処理の詳細については後述する。ステップSg2505を実行した後、ステップSg2507に進む。
ステップSg2504において、高頻度サポートモードAフラグがONではないと判定した場合には(Sg2504:NO)、ステップSg2506に進む。ステップSg2506では、高頻度サポートモードB用変動時間設定処理を実行する。高頻度サポートモードB用変動時間設定処理は、高頻度サポートモードBの状態において実行される遊技回の変動時間を設定する処理である。高頻度サポートモードB用変動時間設定処理の詳細については後述する。ステップSg2506を実行した後、ステップSg2507に進む。
ステップSg2507では、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、変動時間の設定処理を終了する。
<低頻度サポートモード用変動時間設定処理>
次に、低頻度サポートモード用変動時間設定処理について説明する。低頻度サポートモード用変動時間設定処理は、変動時間の設定処理のサブルーチン(図61:Sg2503)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図62は、低頻度サポートモード用変動時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSg2601では、処理対象の遊技回の当たり抽選の抽選結果が大当たりであるか否かを判定する。ステップSg2601において、処理対象の遊技回の当たり抽選の抽選結果が大当たりであると判定した場合には(Sg2601:YES)、ステップSg2602に進む。
ステップSg2602では、変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低頻度サポートモード時大当たり用変動時間テーブル(図では、低サポ時大当たり用変動時間テーブルと表記)を参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間を取得する。その後、低頻度サポートモード用変動時間設定処理を終了する。
ステップSg2601において、処理対象の遊技回の当たり抽選の抽選結果が大当たりではないと判定した場合には(Sg2601:NO)、ステップSg2603に進む。
ステップSg2603では、処理対象の遊技回の当たり抽選の抽選結果が外れ(リーチ発生)であるか否かを判定する。ステップSg2603において、処理対象の遊技回の当たり抽選の抽選結果が外れ(リーチ発生)であると判定した場合には(Sg2603:YES)、ステップSg2604に進む。
ステップSg2604では、変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低頻度サポートモード時リーチ発生用変動時間テーブル(図では、低サポ時リーチ発生用変動時間テーブルと表記)を参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間を取得する。その後、低頻度サポートモード用変動時間設定処理を終了する。
ステップSg2603において、処理対象の遊技回の当たり抽選の抽選結果が外れ(リーチ発生)ではないと判定した場合には(Sg2603:NO)、ステップSg2605に進む。ステップSg2605では、変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低頻度サポートモード時リーチ非発生用変動時間テーブル(図では、低サポ時リーチ非発生用変動時間テーブルと表記)を参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間を取得する。その後、低頻度サポートモード用変動時間設定処理を終了する。
なお、本変形例においては、低頻度サポートモードの状態においては、第1始動口遊技回と第2始動口遊技回とを区別することなく、当たり抽選の抽選結果に応じた変動時間の設定を行う。このようにすることで、第1始動口遊技回用の変動時間テーブルと第2始動口遊技回用の変動時間テーブルを記憶する必要がなく、記憶容量を削減することができる。また、低頻度サポートモードにおいて、変動時間を設定する際に、第1始動口遊技回であるか第2始動口遊技回であるかを判定する処理を省略することができ、変動時間の設定処理を簡易化することができる。さらに、低頻度サポートモードにおいては、遊技球が第2始動口34に入球する確率が極めて低いため、低頻度サポートモードにおいて第2始動口遊技回が実行されることを想定してデータの記憶容量を確保したり、変動時間の設定処理を複雑化させることは、製造の非効率化につながるため、低頻度サポートモードの状態においては、第1始動口遊技回と第2始動口遊技回とを区別することなく、当たり抽選の抽選結果に応じた変動時間の設定を行うことは好適である。
また、本変形例においては、当たり抽選の抽選結果が大当たりである場合、外れ(リーチ発生)である場合、外れ(リーチ非発生)である場合のうち、大当たりである場合の変動時間の平均値が最も長く、次に、外れ(リーチ発生)である場合の変動時間の平均値が長く、外れ(リーチ非発生)である場合の変動時間の平均値が最も短くなるように、各変動時間テーブルは構成されている。
<高頻度サポートモードA用変動時間設定処理>
次に、高頻度サポートモードA用変動時間設定処理について説明する。高頻度サポートモードA用変動時間設定処理は、変動時間の設定処理のサブルーチン(図62:Sg2505)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図63は、高頻度サポートモードA用変動時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSg2701では、処理対象である遊技回が第1始動口への遊技球の入球に起因する遊技回(第1始動口遊技回)であるか否かを判定する。具体的には、第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定し、第2図柄表示部フラグがOFFの場合には処理対象の遊技回が第1始動口遊技回であると判定し、第2図柄表示部フラグがONの場合には処理対象の遊技回が第2始動口遊技回であると判定する。
ステップSg2701において、処理対象の遊技回が第1始動口遊技回であると判定した場合には(Sg2701:YES)、ステップSg2702に進む。ステップSg2702では、変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高頻度サポートモードA時第1始動口用変動時間テーブル(図では、高サポA時第1始動口用変動時間テーブルと表記)を参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間を取得する。その後、高頻度サポートモードA用変動時間設定処理を終了する。
ステップSg2701において、処理対象の遊技回が第1始動口遊技回ではないと判定した場合には(Sg2701:NO)、ステップSg2703に進む。すなわち、処理対象の遊技回が第2始動口遊技回である場合には、ステップSg2703に進む。
ステップSg2703では、処理対象の遊技回の当たり抽選の抽選結果が大当たりであるか否かを判定する。ステップSg2703において、処理対象の遊技回の当たり抽選の抽選結果が大当たりであると判定した場合には(Sg2703:YES)、ステップSg2704に進む。ステップSg2704では、高頻度サポートモードA時第2始動口大当たり用変動時間テーブル(図では、高サポA時第2始動口大当たり用変動時間テーブルと表記)を参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間を取得する。その後、高頻度サポートモードA用変動時間設定処理を終了する。
ステップSg2703において、処理対象の遊技回の当たり抽選の抽選結果が大当たりではないと判定した場合には(Sg2703:NO)、ステップSg2705に進む。ステップSg2705では、処理対象の遊技回の当たり抽選の抽選結果が外れ(リーチ発生)であるか否かを判定する。ステップSg2705において、処理対象の遊技回の当たり抽選の抽選結果が外れ(リーチ発生)であると判定した場合には(Sg2705:YES)、ステップSg2706に進む。
ステップSg2706では、高頻度サポートモードA時第2始動口リーチ発生用変動時間テーブル(図では、高サポA時第2始動口リーチ発生用変動時間テーブルと表記)を参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間を取得する。その後、高頻度サポートモードA用変動時間設定処理を終了する。
ステップSg2705において、処理対象の遊技回の当たり抽選の抽選結果が外れ(リーチ非発生)であると判定した場合には(Sg2705:NO)、ステップSg2707に進む。
ステップSg2707では、高頻度サポートモードA時第2始動口リーチ非発生用変動時間テーブル(図では、高サポA時第2始動口リーチ非発生用変動時間テーブルと表記)を参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間を取得する。その後、高頻度サポートモードA用変動時間設定処理を終了する。
上記図63のフローチャートに示すように、本変形例においては、高頻度サポートモードAのときは、第1始動口遊技回が実行される場合の変動時間は当たり抽選の抽選結果に関わらず同じ変動時間テーブルを参照して変動時間を設定する。本変形例の最初に説明したように、高頻度サポートモードAにおいては、第1始動口遊技回において当たり抽選に当選したとしても、高頻度サポートモードBに移行する大当たり種別(大当たりB)に当選する確率が低いため、第1始動口遊技回における演出によって大当たり当選に当選することを認識した場合であっても、その遊技回に対する遊技者の期待感は小さい。すなわち第1始動口遊技回に対しては、当たり抽選の結果如何に関わらず、遊技者の期待感が小さい。そこで、本変形例では、高頻度サポートモードAにおいて第1始動口遊技回が実行される場合には、当たり抽選の抽選結果が大当たりである場合と外れである場合において変動時間に差がない構成にするため、高頻度サポートモードAにおいて第1始動口遊技回が実行される際には、当たり抽選の抽選結果に関わらず同じ変動時間テーブルを参照する構成とした。さらに、本変形例においては、高頻度サポートモードAにおいて第1始動口遊技回が実行される場合には、当たり抽選の抽選結果が大当たりである場合に設定される変動時間と、外れである場合に設定される変動時間とが同一または略同一である。換言すれば、高頻度サポートモードAにおいて第1始動口遊技回が実行される場合には、当たり抽選の抽選結果が大当たりである場合に設定される変動時間の平均値と、外れである場合に設定される変動時間の平均値とが同一または略同一である。また、本変形例においては、高頻度サポートモードAにおいては、第1始動口遊技回が実行される際に参照する高サポA時第1始動口用変動時間テーブルによって設定される変動時間の平均値が、第2始動口遊技回が実行される際に参照する高サポA時第2始動口大当たり用変動時間テーブル、高サポA時第2始動口リーチ発生用変動時間テーブル、高サポA時第2始動口リーチ非発生用変動時間テーブルによって設定される変動時間の平均値より短くなるように、各変動時間テーブルは構成されている。すなわち、本変形例では、高頻度サポートモードAにおいては、遊技者の期待感の小さい第1始動口遊技回の変動時間の平均値が遊技者の期待感の大きい第2始動口遊技回の変動時間の平均値より短くなるように構成されている。このような構成を採用することによって、高頻度サポートモードAの状態のときに、第1始動口遊技回の変動時間を短くして遊技者の期待感の低下を抑制することができるとともに、第2始動口遊技回の変動時間を比較的長くして遊技者の期待感を上昇させることができる。また、遊技者は、高頻度サポートモードAにおいては、第1始動口遊技回で大当たりに当選することを望まない場合もあり、そのような場合に、第1始動口遊技回において比較的長い期間をかけて、大当たりに当選するのか又は外れるのといった遊技者の期待感を煽る演出を実行すると遊技者に不快感を与えてしまう。従って、本変形例のように、高頻度サポートモードAの場合に、第1始動口遊技回の変動時間の平均値を比較的短くすることによって、遊技に対する遊技者の不快感を軽減、抑制することができる。
<高頻度サポートモードB用変動時間設定処理>
次に、高頻度サポートモードB用変動時間設定処理について説明する。高頻度サポートモードB用変動時間設定処理は、変動時間の設定処理のサブルーチン(図62:Sg2506)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図64は、高頻度サポートモードB用変動時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSg2801では、処理対象である遊技回が第1始動口への遊技球の入球に起因する遊技回(第1始動口遊技回)であるか否かを判定する。具体的には、第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定し、第2図柄表示部フラグがOFFの場合には処理対象の遊技回が第1始動口遊技回であると判定し、第2図柄表示部フラグがONの場合には処理対象の遊技回が第2始動口遊技回であると判定する。
ステップSg2801において、処理対象の遊技回が第1始動口遊技回であると判定した場合には(Sg2801:YES)、ステップSg2802に進む。ステップSg2802では、変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高頻度サポートモードB時第1始動口用変動時間テーブル(図では、高サポB時第1始動口用変動時間テーブルと表記)を参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間を取得する。その後、高頻度サポートモードA用変動時間設定処理を終了する。
ステップSg2801において、処理対象の遊技回が第1始動口遊技回ではないと判定した場合には(Sg2801:NO)、ステップSg2803に進む。すなわち、処理対象の遊技回が第2始動口遊技回である場合には、ステップSg2803に進む。
ステップSg2803では、処理対象の遊技回の当たり抽選の抽選結果が大当たりであるか否かを判定する。ステップSg2803において、処理対象の遊技回の当たり抽選の抽選結果が大当たりであると判定した場合には(Sg2803:YES)、ステップSg2804に進む。ステップSg2804では、高頻度サポートモードB時第2始動口大当たり用変動時間テーブル(図では、高サポB時第2始動口大当たり用変動時間テーブルと表記)を参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間を取得する。その後、高頻度サポートモードA用変動時間設定処理を終了する。
ステップSg2803において、処理対象の遊技回の当たり抽選の抽選結果が大当たりではないと判定した場合には(Sg2803:NO)、ステップSg2805に進む。ステップSg2805では、処理対象の遊技回の当たり抽選の抽選結果が外れ(リーチ発生)であるか否かを判定する。ステップSg2805において、処理対象の遊技回の当たり抽選の抽選結果が外れ(リーチ発生)であると判定した場合には(Sg2805:YES)、ステップSg2806に進む。
ステップSg2806では、高頻度サポートモードB時第2始動口リーチ発生用変動時間テーブル(図では、高サポB時第2始動口リーチ発生用変動時間テーブルと表記)を参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間を取得する。その後、高頻度サポートモードB用変動時間設定処理を終了する。
ステップSg2805において、処理対象の遊技回の当たり抽選の抽選結果が外れ(リーチ非発生)であると判定した場合には(Sg2805:NO)、ステップSg2807に進む。
ステップSg2807では、高頻度サポートモードB時第2始動口リーチ非発生用変動時間テーブル(図では、高サポB時第2始動口リーチ非発生用変動時間テーブルと表記)を参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間を取得する。その後、高頻度サポートモードB用変動時間設定処理を終了する。
上記図64のフローチャートに示すように、高頻度サポートモードBのときも、高頻度サポートモードAのときと同様に、第1始動口遊技回が実行される場合における遊技者の期待感は小さい。従って、高頻度サポートモードBにおいて第1始動口遊技回の変動時間を設定する場合も、高頻度サポートモードAにおいて第1始動口遊技回の変動時間を設定する場合と同様に、当たり抽選の抽選結果に関わらず同じ変動時間テーブルを参照する構成とした。また、第1始動口遊技回が実行される際に参照する高サポB時第1始動口用変動時間テーブルによって設定される変動時間の平均値が、第2始動口遊技回が実行される際に参照する高サポB時第2始動口大当たり用変動時間テーブル、高サポB時第2始動口リーチ発生用変動時間テーブル、高サポB時第2始動口リーチ非発生用変動時間テーブルによって設定される変動時間の平均値より短くなるように、各変動時間テーブルは構成されている。すなわち、高頻度サポートモードBにおいても、第1始動口遊技回の変動時間の平均値が第2始動口遊技回の変動時間の平均値より短くなるように構成されている。このような構成を採用することによって、高頻度サポートモードBの状態のときに、第1始動口遊技回の変動時間を短くして遊技者の期待感の低下を抑制することができるとともに、第2始動口遊技回の変動時間を比較的長くして遊技者の期待感を上昇させることができる。
<演出パターンの設定処理>
図65は、変形例12における演出パターンの設定処理を示すフローチャートである。演出パターンの設定処理は、第1実施形態における遊技回演出用処理のサブルーチン(図37:Sg2003)として音声発光制御装置90の音光側MPU92によって実行される。すなわち、本変形例においては、第1実施形態の図38で説明した演出パターンの設定処理に代えて、以下に説明する図65に示す演出パターンの設定処理を採用する。
ステップSg2901では、音光側高頻度サポートモードAフラグ、又は、音光側高頻度サポートモードBフラグがONであるか否かを判定する。ステップSg2901において、音光側高頻度サポートモードAフラグおよび音光側高頻度サポートモードBフラグのいずれもONではないと判定した場合には(Sg2901:NO)、ステップSg2902に進む。
ステップSg2902では、低頻度サポートモード用演出パターン設定処理を実行する。低頻度サポートモード用演出パターン設定処理は、低頻度サポートモードの状態で実行される遊技回において実行する演出のパターンを設定する処理である。低頻度サポートモード用演出パターン設定処理の詳細については後述する。ステップSg2902を実行した後、演出パターンの設定処理を終了する。
一方、ステップSg2901において、音光側高頻度サポートモードAフラグ、又は、音光側高頻度サポートモードBフラグがONであると判定した場合には(Sg2901:YES)、ステップSg2903に進む。
ステップSg2903では、音光側高頻度サポートモードAフラグがONであるか否かを判定する。ステップSg2903において、音光側高頻度サポートモードAフラグがONであると判定した場合には(Sg2903:YES)、ステップSg2904に進む。
ステップSg2904では、高頻度サポートモードA用演出パターン設定処理を実行する。高頻度サポートモードA用演出パターン設定処理は、高頻度サポートモードAの状態で実行される遊技回において実行する演出のパターンを設定する処理である。高頻度サポートモードA用演出パターン設定処理の詳細については後述する。ステップSg2904を実行した後、演出パターンの設定処理を終了する。
ステップSg2903において、音光側高頻度サポートモードAフラグがONではないと判定した場合には(Sg2903:NO)、ステップSg2905に進む。
ステップSg2905では、高頻度サポートモードB用演出パターン設定処理を実行する。高頻度サポートモードB用演出パターン設定処理は、高頻度サポートモードBの状態で実行される遊技回において実行する演出のパターンを設定する処理である。高頻度サポートモードB用演出パターン設定処理の詳細については後述する。ステップSg2905を実行した後、演出パターンの設定処理を終了する。
<低頻度サポートモード用演出パターン設定処理>
次に、低頻度サポートモード用演出パターン設定処理について説明する。低頻度サポートモード用演出パターン設定処理は、演出パターンの設定処理のサブルーチン(図65:Sg2902)として音声発光制御装置90の音光側MPU92によって実行される。
図66は、低頻度サポートモード用演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSg3001では、処理対象の遊技回が第1始動口遊技回であるか第2始動口遊技回であるか判定する。ステップSg3001において、処理対象の遊技回が第1始動口遊技回であると判定した場合には(Sg3001:YES)、ステップSg3002に進む。
ステップSg3002では、処理対象の遊技回の当たり抽選の抽選結果が大当たりであるか否かを判定する。ステップSg3002において、処理対象の遊技回の当たり抽選の抽選結果が大当たりであると判定した場合には(Sg3002:YES)、ステップSg3003に進む。
ステップSg3003では、低頻度サポートモード第1始動口大当たり用演出パターンの設定処理(図では、低サポ第1始動口大当たり用演出パターンの設定処理と表記)を実行する。当該処理は、低頻度サポートモードにおける第1始動口遊技回で大当たりに当選した場合に実行する演出のパターンを設定する処理である。低頻度サポートモードにおいては、第1始動口遊技回が継続的に実行される確率が高いため、第1始動口遊技回で実行する演出において遊技者の期待感を向上させる演出を実行する。より具体的には、後述する高頻度サポートモードAにおける第1始動口遊技回で実行する演出よりも、遊技者の期待感を向上させる内容の演出を実行する。すなわち、同じ第1始動口遊技回であっても、実行される遊技の状態が異なれば遊技者の期待感は異なったものとなる。高頻度サポートモードAにおいては、第1始動口遊技回の実行に加え、より遊技者にとって有利な第2始動口遊技回も頻繁に実行される(第1始動口遊技回と第2始動口遊技回が交互に実行される)。よって、高頻度サポートモードAにおいては、第1始動口遊技回に対して遊技者はあまり期待感を持たない。一方、低頻度サポートモードにおいては、高い確率で第1始動口遊技回のみが実行される。よって、低頻度サポートモードにおいては、第1始動口遊技回に対して遊技者は期待感を持つ。従って、低頻度サポートモードにおける第1始動口遊技回においては、高頻度サポートモードAにおける第1始動口遊技回で実行する演出よりも、遊技者の期待感を向上させる内容の演出を実行する。例えば、低頻度サポートモードにおける第1始動口遊技回においては、当たり抽選の抽選結果毎に、演出を実行する時間の長さ(変動時間の長さ)を変える。より具体的には、外れ(リーチ非発生)、外れ(リーチ発生)、大当たりの3つのうち、外れ(リーチ非発生)における演出を実行する時間の長さ(変動時間)が最も短く、次に外れ(リーチ発生)における演出を実行する時間の長さ(変動時間)が短く、大当たりにおける演出を実行する時間の長さ(変動時間)が最も長くなるように構成する。その他、当たり抽選の抽選結果に対応する液晶用図柄が停止またはそれに対応する演出にかける時間を高頻度サポートモードAにおける第1始動口遊技回よりも長くする。このようにすることで、低頻度サポートモードにおける第1始動口遊技回を、高頻度サポートモードAにおける第1始動口遊技回よりも、遊技者の期待感を向上させるものにすることができる。
ステップSg3003を実行した後、低頻度サポートモード用演出パターン設定処理を終了する。
ステップSg3002において、処理対象の遊技回の当たり抽選の抽選結果が大当たりではないと判定した場合には(Sg3002:NO)、ステップSg3004に進む。
ステップSg3004では、低頻度サポートモード第1始動口外れ用演出パターンの設定処理(図では、低サポ第1始動口外れ用演出パターンの設定処理と表記)を実行する。当該処理は、低頻度サポートモードにおける第1始動口遊技回で当たり抽選の抽選結果が外れである場合に実行する演出のパターンを設定する処理である。上述のように、低頻度サポートモードにおいては、第1始動口遊技回が継続的に実行される確率が高いため、高頻度サポートモードAにおける第1始動口遊技回で実行する演出よりも、遊技者の期待感を向上させる内容の演出を実行する。
ステップSg3004を実行した後、低頻度サポートモード用演出パターン設定処理を終了する。
ステップSg3001において、処理対象の遊技回が第1始動口遊技回ではないと判定した場合には(Sg3001:NO)、ステップSg3005に進む。
ステップSg3005では、処理対象の遊技回の当たり抽選の抽選結果が大当たりであるか否かを判定する。ステップSg3005において、処理対象の遊技回の当たり抽選の抽選結果が大当たりであると判定した場合には(Sg3005:YES)、ステップSg3006に進む。
ステップSg3006では、低頻度サポートモード第2始動口大当たり用演出パターンの設定処理(図では、低サポ第2始動口大当たり用演出パターンの設定処理と表記)を実行する。当該処理は、低頻度サポートモードにおける第2始動口遊技回で大当たりに当選した場合に実行する演出のパターンを設定する処理である。低頻度サポートモードにおいては、第2始動口34に遊技球が入球する可能性が極めて低い。そのような状態にも関わらず、第2始動口34に遊技球が入球して第2始動口遊技回が実行され、かつ、大当たりに当選した場合に本処理は実行される。従って、本処理においては、極めて遊技者の期待感を向上させる内容の演出を設定する。ステップSg3006を実行した後、低頻度サポートモード用演出パターン設定処理を終了する。
ステップSg3005において、処理対象の遊技回の当たり抽選の抽選結果が外れであると判定した場合には(Sg3005:NO)、ステップSg3007に進む。
ステップSg3007では、低頻度サポートモード第2始動口外れ用演出パターンの設定処理(図では、低サポ第2始動口外れ用演出パターンの設定処理と表記)を実行する。当該処理は、低頻度サポートモードにおける第2始動口遊技回で当たり抽選の抽選結果が外れである場合に実行する演出のパターンを設定する処理である。本処理も、ステップSg3006と同様に、極めて遊技者の期待感を向上させる内容の演出を設定する。ステップSg3007を実行した後、低頻度サポートモード用演出パターン設定処理を終了する。
<高頻度サポートモードA用演出パターン設定処理>
次に、高頻度サポートモードA用演出パターン設定処理について説明する。高頻度サポートモードA用演出パターン設定処理は、演出パターンの設定処理のサブルーチン(図65:Sg2904)として音声発光制御装置90の音光側MPU92によって実行される。
図67は、高頻度サポートモードA用演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSg3101では、処理対象の遊技回が第1始動口遊技回であるか否かを判定する。ステップSg3101において、処理対象の遊技回が第1始動口遊技回であると判定した場合には(Sg3101:YES)、ステップSg3102に進む。
ステップSg3102では、連続演出フラグがONであるか否かを判定する。本変形例においては、高頻度サポートモードAにおいて2回連続して第1始動口遊技回が実行される場合には、当該2回の第1始動口遊技回のうち1回目の遊技回における当たり抽選の抽選結果が外れである場合に、特定の演出として、当該2回の遊技回を跨いで一連の演出を実行する連続演出を実行する。連続演出フラグは、当該連続演出において実行する演出のパターンを設定する場合にONにされ、当該連続演出が設定された2回目の遊技回の開始時にOFFにされる。
ステップSg3102において、連続演出フラグがONではないと判定した場合には(Sg3102:NO)、ステップSg3103に進む。ステップSg3103では、当該処理対象である遊技回における当たり抽選の抽選結果が大当たりであるか否かを判定する。
ステップSg3103において、処理対象である遊技回における当たり抽選の抽選結果が大当たりではないと判定した場合には(Sg3103:NO)、ステップSg3104に進む。ステップSg3104では、保留されている次回の遊技回が第1始動口遊技回であるか否かを判定する。ステップSg3104において、次回の遊技回が第1始動口遊技回であると判定した場合には(Sg3104:YES)、ステップSg3105に進み、連続演出フラグをONにする。その後、ステップSg3106に進む。
ステップSg3106では、連続演出用演出パターンの設定処理を実行する。本処理においては、連続演出を実行する2回の第1始動口遊技回について、2遊技回分の演出パターンを本処理において決定する。連続演出用演出パターンの設定処理で設定する演出の内容の詳細は後述する。ステップSg3106を実行した後、高頻度サポートモードA用演出パターン設定処理を終了する。
ステップSg3102において、連続演出フラグがONであると判定した場合には(Sg3102:YES)、ステップSg3107に進む。ステップSg3107では、連続演出フラグをOFFにする。すなわち、処理対象の第1始動口遊技回の演出の設定を行う際に、既に連続演出フラグがONである場合とは、既に当該処理対象の第1始動口遊技回について連続演出の演出パターンが設定されている場合である。従って、その場合には、連続演出フラグをOFFにするとともに、そのまま高頻度サポートモードA用演出パターン設定処理を終了する。
ステップSg3104において、次回の遊技回が第1始動口遊技回ではないと判定した場合には(Sg3104:NO)、ステップSg3108に進む。ステップSg3108では、高頻度サポートモードA第1始動口外れ用演出パターンの設定処理(図では、高サポA第1始動口外れ用演出パターンの設定処理と表記)を実行する。当該処理は、高頻度サポートモードAにおける第1始動口遊技回で当たり抽選の抽選結果が外れである場合に実行する演出のパターンを設定する処理である。高頻度サポートモードA第1始動口外れ用演出パターンの設定処理で設定する演出の内容の詳細は後述する。ステップSg3108を実行した後、高頻度サポートモードA用演出パターン設定処理を終了する。
ステップSg3103において、処理対象である遊技回における当たり抽選の抽選結果が大当たりであると判定した場合には(Sg3103:YES)、ステップSg3109に進む。ステップSg3109では、高頻度サポートモードA第1始動口大当たり用演出パターンの設定処理(図では、高サポA第1始動口大当たり用演出パターンの設定処理と表記)を実行する。当該処理は、高頻度サポートモードAにおける第1始動口遊技回で当たり抽選の抽選結果が大当たりである場合に実行する演出のパターンを設定する処理である。高頻度サポートモードA第1始動口大当たり用演出パターンの設定処理で設定する演出の内容の詳細は後述する。ステップSg3109を実行した後、高頻度サポートモードA用演出パターン設定処理を終了する。
ステップSg3101において、処理対象の遊技回が第1始動口遊技回ではないと判定した場合には(Sg3101:NO)、ステップSg3110に進む。ステップSg3110では、当該処理対象である遊技回における当たり抽選の抽選結果が大当たりであるか否かを判定する。
ステップSg3110において、処理対象である遊技回における当たり抽選の抽選結果が大当たりであると判定した場合には(Sg3110:YES)、ステップSg3111に進む。
ステップSg3111では、高頻度サポートモードA第2始動口大当たり用演出パターンの設定処理(図では、高サポA第2始動口大当たり用演出パターンの設定処理と表記)を実行する。当該処理は、高頻度サポートモードAにおける第2始動口遊技回で当たり抽選の抽選結果が大当たりである場合に実行する演出のパターンを設定する処理である。高頻度サポートモードA第2始動口大当たり用演出パターンの設定処理で設定する演出の内容の詳細は後述する。ステップSg3111を実行した後、高頻度サポートモードA用演出パターン設定処理を終了する。
ステップSg3110において、処理対象である遊技回における当たり抽選の抽選結果が外れであると判定した場合には(Sg3110:NO)、ステップSg3112に進む。
ステップSg3112では、高頻度サポートモードA第2始動口外れ用演出パターンの設定処理(図では、高サポA第2始動口外れ用演出パターンの設定処理と表記)を実行する。当該処理は、高頻度サポートモードAにおける第2始動口遊技回で当たり抽選の抽選結果が外れである場合に実行する演出のパターンを設定する処理である。高頻度サポートモードA第2始動口外れ用演出パターンの設定処理で設定する演出の内容の詳細は後述する。ステップSg3112を実行した後、高頻度サポートモードA用演出パターン設定処理を終了する。
次に、高頻度サポートモードAの遊技回における演出のパターンについて説明する。
図68は、高頻度サポートモードAの第1始動口遊技回における演出パターンを説明する説明図である。先に、上記説明した連続演出以外の演出パターンについて説明し、その後、図69において、連続演出の演出パターンについて説明する。
図68(a)、および、図68(b)には、高頻度サポートモードAでの第1始動口遊技回が開始された直後の演出パターンの様子を示した。図示するように、高頻度サポートモードAの第1始動口遊技回では、バトル演出が実行され、遊技者側を示すカメのキャラクターと、敵側を示すタコのキャラクターとが戦いをしている様子が表示面41aに表示される。図示するように、このときメイン表示領域MAは、表示面41aの右側上部に表示され、液晶用図柄は変動をしている。上述したように、高頻度サポートモードAでの第1始動口遊技回は、高頻度サポートモードAの第2始動口遊技回より遊技者にとって不利な遊技回であるので、当該演出では、第1始動口遊技回が開始された直後に敵側を示すタコが遊技者側を示すカメに攻めこみ、遊技者側が不利な状況であることを示唆する。
高頻度サポートモードAの第1始動口遊技回における当たり抽選の抽選結果が外れである場合には、図68(c)に示すように、遊技者側を示すカメが敗北する様子が表示面41aに表示される。その後、図示は省略したが、メイン表示領域MAが表示面41aの中央に表示され、外れを示す液晶用図柄が停止表示する。高サポA第1始動口外れ用演出パターンでは、遊技者が不利な状況であることを示唆するとともに、遊技者側が敗北したことを示唆する。図68(a)→図68(b)→図68(c)に示した演出パターンが、図67のステップSg3108に示した高サポA第1始動口外れ用演出パターンの一例である。
高頻度サポートモードAの第1始動口遊技回における当たり抽選の抽選結果が大当たりAである場合には、図68(d)および図68(e)に示すように、遊技者側を示すカメが敵側を示すタコの攻撃に耐え、現在の状態を維持した様子が表示面41aに表示される。その後、図示は省略したが、メイン表示領域MAが表示面41aの中央に表示され、大当たりAを示す液晶用図柄が停止表示する。高頻度サポートモードAの第1始動口遊技回における当たり抽選の抽選結果が大当たりAであることは、現在の遊技状態(高頻度サポートモードA)が、当該遊技回の終了後、次回以降の遊技回においても維持されることを意味する。よって、図68(d)および図68(e)に示したように、高頻度サポートモードAの第1始動口遊技回における当たり抽選の抽選結果が大当たりAである場合には、現在の遊技状態が維持されたことを示唆する演出を実行する。
高頻度サポートモードAの第1始動口遊技回における当たり抽選の抽選結果が大当たりBである場合には、図68(f)および図68(g)に示すように、遊技者側を示すカメが敵側を示すタコの攻撃に耐え、その後、遊技者を示すカメが敵を攻撃して勝利した様子が表示面41aに表示される。その後、図示は省略したが、メイン表示領域MAが表示面41aの中央に表示され、大当たりBを示す液晶用図柄が停止表示する。高頻度サポートモードAの第1始動口遊技回における当たり抽選の抽選結果が大当たりBであることは、次回以降の遊技回において、現在の遊技状態(高頻度サポートモードA)よりも有利な遊技状態に移行することを意味する。よって、図68(f)および図68(g)に示したように、高頻度サポートモードAの第1始動口遊技回における当たり抽選の抽選結果が大当たりBである場合には、現在の遊技状態よりも有利な遊技状態に移行することを示唆する演出を実行する。
図68(a)→図68(b)→図68(d)→図68(e)、および、図68(a)→図68(b)→図68(f)→図68(g)に示した演出パターンが、図67のステップSg3109に示した高サポA第1始動口大当たり用演出パターンの一例である。
なお、上述したように、高頻度サポートモードAにおいて実行される第1始動口遊技回は、当たり抽選の結果に関わらず同じ変動時間テーブルを用いて変動時間を設定する。従って、図68において説明した演出の実行時間も、当たり抽選の抽選結果には関わらず設定される。また、本変形例においては、高頻度サポートモードAにおける第1始動口遊技回に設定される変動時間は、当たり抽選の抽選結果には関わらず、同一また略同一である。より具体的には、抽選結果が大当たりである場合に設定される変動時間と外れ(リーチ発生およびリーチ非発生)の場合に設定される変動時間とが同一または略同一である。
図69は、高頻度サポートモードAの第1始動口遊技回における連続演出を説明する説明図である。
上述のように、高頻度サポートモードAにおいて2回連続で第1始動口遊技回が実行される場合に、連続演出は実行される。すなわち、高頻度サポートモードAにおいて実行される遊技回(第1始動口遊技回と第2始動口遊技回)の中で遊技者にとって不利な遊技回である第1始動口遊技回が2回連続で実行されるので、第1始動口遊技回と第2始動口遊技回とが交互に実行される場合と比較して、遊技者にとって不利である度合が大きい。従って、連続演出では、2回の第1始動口遊技回を跨いで遊技者にとって不利である度合が大きいことを示唆する演出を実行する。具体的には、図69(a)、図69(b)に示すように、敵側を示すタコがより大きく表示され、遊技者が不利である度合が大きいことを示唆する。連続演出においては、図69(a)→図69(b)の演出パターンが、2回の第1始動口遊技回のうちの1回目で実行され、右側上部のメイン表示領域MAに外れに対応する液晶用図柄が停止表示する。
2回目の第1始動口遊技回における当たり抽選の抽選結果が外れである場合には、図69(c)に示すように、遊技者側を示すカメが敗北する様子が表示面41aに表示される。その後、図示は省略したが、メイン表示領域MAが表示面41aの中央に表示され、2回目の第1始動口遊技回における当たり抽選の抽選結果が外れであることを示す液晶用図柄が停止表示する。
2回目の第1始動口遊技回における当たり抽選の抽選結果が大当たりAである場合には、図69(d)および図69(e)に示すように、遊技者側を示すカメが敵側を示すタコの攻撃に耐え、現在の状態を維持した様子が表示面41aに表示される。その後、図示は省略したが、メイン表示領域MAが表示面41aの中央に表示され、2回目の第1始動口遊技回における当たり抽選の抽選結果が大当たりAであることを示す液晶用図柄が停止表示する。
2回目の第1始動口遊技回における当たり抽選の抽選結果が大当たりBである場合には、図69(f)および図69(g)に示すように、遊技者側を示すカメが敵側を示すタコの攻撃に耐え、その後、遊技者を示すカメが敵を攻撃して勝利した様子が表示面41aに表示される。その後、図示は省略したが、メイン表示領域MAが表示面41aの中央に表示され、2回目の第1始動口遊技回における当たり抽選の抽選結果が大当たりBであることを示す液晶用図柄が停止表示する。
このように、高頻度サポートモードAにおいて2回連続で第1始動口遊技回が実行される場合には、特定の演出として、遊技者にとって不利である度合が大きいことを示唆する連続演出が実行される。このような態様の連続演出を実行することによって遊技者に緊迫感や危機感を付与するとともに、仮に、2回目の第1始動口遊技回において大当たりBに当選した場合には、遊技者に大きな達成感を付与することができる。
なお、連続演出が実行される場合において、2回連続して実行される第1始動口遊技回のうちの1回目の第1始動口遊技回および2回目の第1始動口遊技回の変動時間は、高頻度サポートモードAにおける第1始動口遊技回における変動時間の設定方法と同じである。すなわち、連続演出が実行される第1始動口遊技回の変動時間は、当たり抽選の抽選結果に関わらず同じ変動時間テーブル(高サポA時第1始動口用変動時間テーブル)を用いて変動時間を設定する。また、本変形例においては、高頻度サポートモードAにおける2回連続して実行される第1始動口遊技回に設定される変動時間は、当たり抽選の抽選結果には関わらず、同一また略同一である。具体的には、第1始動口遊技回の抽選結果が大当たりである場合に設定される変動時間と外れ(リーチ発生およびリーチ非発生)の場合に設定される変動時間とが同一または略同一である。
図70は、高頻度サポートモードAの第2始動口遊技回における演出パターンを説明する説明図である。
図70(a)、および、図70(b)には、高頻度サポートモードAでの第2始動口遊技回が開始された直後の演出パターンの様子を示した。図示するように、高頻度サポートモードAの第2始動口遊技回では、バトル演出が実行され、遊技者側を示すカメのキャラクターと、敵側を示すタコのキャラクターとが戦いをしている様子が表示面41aに表示される。図示するように、このときメイン表示領域MAは、表示面41aの右側上部に表示され、液晶用図柄は変動をしている。上述したように、高頻度サポートAでの第2始動口遊技回は、高頻度サポートモードAの第1始動口遊技回より遊技者にとって有利な遊技回であるので、当該演出では、第2始動口遊技回が開始された直後に、遊技者側を示すカメが敵側を示すタコに攻めこみ、遊技者側が有利な状況であることを示唆する。
高頻度サポートモードAの第2始動口遊技回における当たり抽選の抽選結果が外れである場合には、図70(c)に示すように、遊技者側を示すカメが敵側を示すタコに攻められて敗北する様子が表示面41aに表示される。その後、図示は省略したが、メイン表示領域MAが表示面41aの中央に表示され、外れを示す液晶用図柄が停止表示する。高サポA第2始動口外れ用演出パターンでは、遊技者が有利な状況であることを示唆した後、遊技者側が敗北したことを示唆する。図70(a)→図70(b)→図70(c)に示した演出パターンが、図67のステップSg3112に示した高サポA第2始動口外れ用演出パターンの一例である。
高頻度サポートモードAの第2始動口遊技回における当たり抽選の抽選結果が大当たりBである場合には、図70(d)および図70(e)に示すように、遊技者側を示すカメが敵側を示すタコに攻撃し、その後、遊技者を示すカメが敵側を示すタコに勝利した様子が表示面41aに表示される。その後、図示は省略したが、メイン表示領域MAが表示面41aの中央に表示され、大当たりBを示す液晶用図柄が停止表示する。高頻度サポートモードAの第2始動口遊技回における当たり抽選の抽選結果が大当たりBであることは、次回以降の遊技回において、現在の遊技状態(高頻度サポートモードA)よりも有利な遊技状態に移行することを意味する。よって、高頻度サポートモードAの第2始動口遊技回における当たり抽選の抽選結果が大当たりBである場合には、現在の遊技状態よりも有利な遊技状態に移行することを示唆する演出を実行する。なお、上記第1実施形態および本変形例においては第2始動口遊技回において大当たりに当選した場合の大当たり種別に大当たりAは設定されていないため、第2始動口遊技回で大当たりAに当選した場合における演出パターンは構成として備えない。
図70(a)→図70(b)→図70(d)→図70(e)に示した演出パターンが、図67のステップSg3111に示した高サポA第2始動口大当たり用演出パターンの一例である。
なお、上述のように、高頻度サポートモードAの第2始動口遊技回に設定される変動時間は、当たり抽選の抽選結果に対応して異なる。より具体的には、当たり抽選の抽選結果が大当たりである場合と、外れ(リーチ発生)である場合と、外れ(リーチ非発生)の場合とで、変動時間の設定処理において参照する変動時間テーブルが異なる(図63参照)。本変形例においては、当たり抽選の抽選結果が大当たりである場合に設定される変動時間(または変動時間の平均値)が最も長く、次に外れ(リーチ発生)である場合に設定される変動時間(または変動時間の平均値)が長く、外れ(リーチ非発生)である場合に設定される変動時間(または変動時間の平均値)が最も短い。
以上、高頻度サポートモードAの遊技回における演出のパターンについて説明した。
<高頻度サポートモードB用演出パターン設定処理>
次に、高頻度サポートモードB用演出パターン設定処理について説明する。高頻度サポートモードB用演出パターン設定処理は、演出パターンの設定処理のサブルーチン(図65:Sg2905)として音声発光制御装置90の音光側MPU92によって実行される。
図71は、高頻度サポートモードB用演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSg3201では、処理対象の遊技回が第1始動口遊技回であるか否かを判定する。ステップSg3201において、処理対象の遊技回が第1始動口遊技回であると判定した場合には(Sg3201:YES)、ステップSg3202に進む。ステップSg3202では、当該処理対象である遊技回における当たり抽選の抽選結果が大当たりであるか否かを判定する。
ステップSg3202において、処理対象である遊技回における当たり抽選の抽選結果が大当たりであると判定した場合には(Sg3202:YES)、ステップSg3203に進む。ステップSg3203では、高頻度サポートモードB第1始動口大当たり用演出パターンの設定処理(図では、高サポB第1始動口大当たり用演出パターンの設定処理と表記)を実行する。当該処理は、高頻度サポートモードBにおける第1始動口遊技回で当たり抽選の抽選結果が大当たりである場合に実行する演出のパターンを設定する処理である。高頻度サポートモードBにおいても、高頻度サポートモードAと同様に、第1始動口遊技回は第2始動口遊技回より遊技者にとって不利である。従って、当該大当たりの種別が大当たりAの場合には、高頻度サポートモードA第1始動口遊技回の演出パターンと同様に、例えば、図68(a)→図68(b)→図68(d)→図68(e)の演出パターンが設定される。また、当該大当たりの種別が大当たりBの場合には、例えば、図68(a)→図68(b)→図68(f)→図68(g)の演出パターンが設定される。ステップSg3203を実行した後、高頻度サポートモードB用演出パターン設定処理を終了する。
ステップSg3202において、処理対象である遊技回における当たり抽選の抽選結果が大当たりではないと判定した場合には(Sg3202:NO)、ステップSg3204に進む。ステップSg3204では、高頻度サポートモードB第1始動口外れ用演出パターンの設定処理(図では、高サポB第1始動口外れ用演出パターンの設定処理と表記)を実行する。当該処理は、高頻度サポートモードBにおける第1始動口遊技回で当たり抽選の抽選結果が外れである場合に実行する演出のパターンを設定する処理である。当該処理において設定される演出のパターンは、高頻度サポートモードA第1始動口遊技回の演出パターンと同様に、例えば、図68(a)→図68(b)→図68(c)の演出パターンが設定される。ステップSg3204を実行した後、高頻度サポートモードB用演出パターン設定処理を終了する。
ステップSg3201において、処理対象の遊技回が第1始動口遊技回ではないと判定した場合には(Sg3201:NO)、ステップSg3205に進む。ステップSg3205では、当該処理対象である遊技回における当たり抽選の抽選結果が大当たりであるか否かを判定する。
ステップSg3205において、処理対象である遊技回における当たり抽選の抽選結果が大当たりであると判定した場合には(Sg3205:YES)、ステップSg3206に進む。
ステップSg3206では、高頻度サポートモードB第2始動口大当たり用演出パターンの設定処理(図では、高サポB第2始動口大当たり用演出パターンの設定処理と表記)を実行する。当該処理は、高頻度サポートモードBにおける第2始動口遊技回で当たり抽選の抽選結果が大当たりである場合に実行する演出のパターンを設定する処理である。
高頻度サポートモードBにおいても、高頻度サポートモードAと同様に、第2始動口遊技回は第1始動口遊技回より遊技者にとって有利である。従って、当該大当たりの種別が大当たりBの場合には、高頻度サポートモードA第2始動口遊技回の演出パターンと同様に、例えば、図70(a)→図70(b)→図70(d)→図70(e)の演出パターンが設定される。ステップSg3206を実行した後、高頻度サポートモードB用演出パターン設定処理を終了する。
ステップSg3205において、処理対象である遊技回における当たり抽選の抽選結果が外れであると判定した場合には(Sg3205:NO)、ステップSg3207に進む。
ステップSg3207では、高頻度サポートモードB第2始動口外れ用演出パターンの設定処理(図では、高サポB第2始動口外れ用演出パターンの設定処理と表記)を実行する。当該処理は、高頻度サポートモードBにおける第2始動口遊技回で当たり抽選の抽選結果が外れである場合に実行する演出のパターンを設定する処理である。当該処理において設定される演出のパターンは、高頻度サポートモードA第2始動口遊技回の演出パターンと同様に、例えば、図70(a)→図70(b)→図70(c)の演出パターンが設定される。ステップSg3207を実行した後、高頻度サポートモードB用演出パターン設定処理を終了する。
以上説明したように、本変形例では、高頻度サポートモードAにおいて実行される第1始動口遊技回の変動時間を決定する際に用いる変動時間テーブルは、当該第1始動口遊技回の当たり抽選の抽選結果に関係なく同じ変動時間テーブル(高サポA時第1始動口用変動時間テーブル)を用いるので、高頻度サポートモードAの状態において、第2始動口遊技回と比較して相対的に不利である第1始動口遊技回の抽選結果に注目させないようにすることができ、第1始動口遊技回が実行されることによる遊技者の期待感の低下を抑制することができる。
より具体的には、低頻度サポートモードにおいては、第1始動口遊技回における変動時間を決定する場合に、当たり抽選の抽選結果毎に異なる変動時間テーブルを用い、高頻度サポートモードAにおいては、第1始動口遊技回における変動時間を決定する場合に、当たり抽選の抽選結果に関わらず同じ変動時間テーブルを用いる。すなわち、低頻度サポートモードにおいては、第1始動口遊技回の抽選結果毎に変動時間に変化を設けるのに対して、高頻度サポートモードAにおいては、第1始動口遊技回の抽選結果に関係なく変動時間に変化を設けない。このようにすることで、低頻度サポートモードと高頻度サポートモードAとの間で、第1始動口遊技回の抽選結果に注目させる度合に差をつけることができる。低頻度サポートモードにおいては、第1始動口遊技回の当たり抽選の結果毎に変動時間に変化を設けるので、遊技者に抽選結果について注目させることができる。高頻度サポートモードAにおいては、第1始動口遊技回の当たり抽選の結果に関係なく変動時間に変化を設けないので、遊技者に抽選結果について注目させないようにすることができる。よって、低頻度サポートモードと高頻度サポートモードAとの間で、第1始動口遊技回について遊技者の注目度合を変えることができ、遊技者の遊技に対する注目度の低下や期待感の低下を抑制することができる。また、高頻度サポートモードAにおいて、遊技者にとって有利でない第1始動口遊技回の当たり抽選の結果の注目度を下げ、遊技者にとって有利な第2始動口遊技回の当たり抽選の結果の注目度を上げることができる。その結果、遊技者の期待感の低下を抑制することができる。
さらに、高頻度サポートモードAにおいては、第1始動口遊技回における変動時間を決定する場合に、当たり抽選の抽選結果に関わらず同じ変動時間テーブルを用いるので、当たり抽選の抽選結果に応じて異なる変動時間テーブルを用いて変動時間を決定する場合と比較して、変動時間テーブルを記憶するための記憶容量の削減、および、変動時間を決定する際の処理の簡易化を実現することができる。
高頻度サポートモードAにおいては、第1始動口遊技回が第2始動口遊技回よりも不利であると遊技者に想起させてしまう頻度が高く、第1始動口遊技回の実行中に遊技者の期待感を低下させてしまう可能性がある。従って、高頻度サポートモードAにおいて第1始動口遊技回が実行されることについて遊技者の期待感の低下を抑制する必要がある。そこで、第1始動口遊技回が実行されている期間(すなわち、変動時間)を第2始動口遊技回が実行されている期間(変動時間)よりも相対的に短くなるような構成にすれば、高頻度サポートモードAにおいて第1始動口遊技回の実行よりも第2始動口遊技回の実行に遊技者の意識がいく。すなわち、高頻度サポートモードAにおいて遊技者が、第1始動口遊技回の変動時間が短いと感じ、第2始動口遊技回の変動時間が長いと感じることができる構成にすることで、高頻度サポートモードAの期間全体として遊技者の期待感の低下を抑制することができる。
本変形例では、その一形態として、高頻度サポートモードAにおいては、第1始動口遊技回の変動時間の平均値が、第2始動口遊技回の変動時間の平均値より短くなるように変動時間を決定する。すなわち、高頻度サポートモードAにおいて実際に実行された第1始動口遊技回の変動時間の平均値が、高頻度サポートモードAにおいて実際に実行された第2始動口遊技回の変動時間の平均値よりも短くなるように構成にする。例えば、高頻度サポートモードA用変動時間設定処理において用いる4つの変動時間テーブル(高サポA時第1始動口用変動時間テーブル、高サポA時第2始動口大当たり用変動時間テーブル、高サポA時第2始動口リーチ発生用変動時間テーブル、高サポA時第2始動口リーチ非発生用変動時間テーブル:図63参照)において、乱数(変動種別カウンタCS)の値に対応して記録・設定する変動時間(または変動時間に対応する情報)の値の平均値が、長い方から高サポA時第2始動口大当たり用変動時間テーブル、高サポA時第2始動口リーチ発生用変動時間テーブル、高サポA時第2始動口リーチ非発生用変動時間テーブル、高サポA時第1始動口用変動時間テーブルの順になるような構成を採用してもよい。
その他、高頻度サポートモードAにおいて、当たり抽選の抽選結果が大当たりである第1始動口遊技回の変動時間の平均値が、当たり抽選の抽選結果が大当たりである第2始動口遊技回の変動時間の平均値より短くなる構成を採用してもよいし、高頻度サポートモードAにおいて、当たり抽選の結果が外れ(リーチ発生)である第1始動口遊技回の変動時間の平均値が、当たり抽選の結果が外れ(リーチ発生)である第2始動口遊技回の変動時間の平均値より短くなる構成を採用してもよいし、高頻度サポートモードAにおいて、当たり抽選の結果が外れ(リーチ非発生)である第1始動口遊技回の変動時間の平均値が、当たり抽選の結果が外れ(リーチ非発生)である第2始動口遊技回の変動時間の平均値より短くなる構成を採用してもよいし、これら全ての特徴を備える構成を採用してもよい。
例えば、本変形例では、高頻度サポートモードAにおける第1始動口遊技回の変動時間を設定する際に用いる変動時間テーブルは一つであるが、第1始動口遊技回の当たり抽選の抽選結果毎に用いる変動時間テーブルを分けてもよい。すなわち、高サポA時第1始動口大当たり用変動時間テーブル、高サポA時第1始動口リーチ発生用変動時間テーブル、高サポA時第1始動口リーチ非発生用変動時間テーブルを備える構成にする。そして、高サポA時第1始動口大当たり用変動時間テーブルに記録されている変動時間(又は、変動時間に対応する情報)の平均値が、高サポA時第2始動口大当たり用変動時間テーブルに記録されている変動時間(又は、変動時間に対応する情報)の平均値より短い構成を採用してもよい。また、高サポA時第1始動口リーチ発生用変動時間テーブルに記録されている変動時間(又は、変動時間に対応する情報)の平均値が、高サポA時第2始動口リーチ発生用変動時間テーブルに記録されている変動時間(又は、変動時間に対応する情報)の平均値より短い構成を採用してもよい。さらに、高サポA時第1始動口リーチ非発生用変動時間テーブルに記録されている変動時間(又は、変動時間に対応する情報)の平均値が、高サポA時第2始動口リーチ非発生用変動時間テーブルに記録されている変動時間(又は、変動時間に対応する情報)の平均値より短い構成を採用してもよい。
このようにすることで、第1始動口遊技回が実行されている期間に遊技者の期待感を低下させることを抑制することができる。そして、遊技者にとって有利でない第1始動口遊技回の当たり抽選の結果の注目度を、遊技者にとって有利な第2始動口遊技回の当たり抽選の結果の注目度に対して相対的に下げ、逆に、遊技者にとって有利な第2始動口遊技回の当たり抽選の結果の注目度を、遊技者にとって有利でない第1始動口遊技回の当たり抽選の結果の注目度に対して相対的に上げることができる。
さらに、本変形例では、高頻度サポートモードAにおいて、第1始動口遊技回においてタコがカメを攻撃する演出を実行し、第2始動口遊技回においてカメがタコを攻撃する演出を実行するので、いずれの第1始動口遊技回と第2始動口遊技回のいずれが実行されているのかを遊技者に認識させやすくすることができ、遊技者が遊技の流れを理解するのを補助することができる。
また、高頻度サポートモードAでは、第1始動口遊技回において敵側を示すタコが遊技者側を示すカメを攻撃する演出を実行することによって遊技者側が不利な状況であることを示唆し、第2始動口遊技回において遊技者側を示すカメが敵側を示すタコを攻撃する演出を実行することによって遊技者側が有利な状況であることを示唆する。このような演出を実行することによって、実行されている遊技回が遊技者に有利な遊技回であるのか、遊技者に不利な遊技回であるのかを遊技者に認識させやすくすることができ、遊技者の遊技の流れの理解をより一層補助することができる。
さらに、高頻度サポートモードBにおいて、第1始動口遊技回が実行される場合には、現在の遊技状態よりも不利な遊技状態に移行する可能性があることを示唆する演出(図68(a)→図68(b)→図68(d)→図68(e)の演出パターン/図68(a)→図68(b)→図68(f)→図68(g)の演出パターン)を実行するので、複雑に変化する遊技状態において、実行される遊技回が有利となるのか不利となるのかを遊技者に認識しやすくすることができ、遊技者の遊技の流れの理解を一層補助することができる。
また、高頻度サポートモードAにおいて、第1始動口遊技回を2回連続で実行する場合には特定の演出として連続演出を実行するので、特定の演出の実行を認識した遊技者に対して、第1始動口に遊技球が連続して2回入球するといった確率の低い事象が起きたことを認識させることができ、発生する確率の低い事象が起きたことに対する遊技者の好奇心を惹起させることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。なお、特定の演出は連続演出に限定されず、2回の第1始動口遊技回の1回ごとに演出パターンが設定された演出を実行する構成を採用してもよい。また、2回の第1始動口遊技回のうちの少なくとも1回において特定の演出を実行するとしてもよい。
また、第1実施形態においては、第1の図柄として特別図柄(始動口に入球したことを契機として変動させる図柄)、第2の図柄として普通図柄(電動役物開放抽選、電役開放抽選において変動させる図柄)を採用してもよいし、第1の図柄として普通図柄、第2の図柄として特別図柄を採用してもよい。その他、第1種入球手段を第1始動口33(第1始動口33a、第1始動口33b)、第2種入球手段を第2始動口34とする構成を採用してもよいし、第1種入球手段を第2始動口34、第2種入球手段を第1始動口33(第1始動口33a、第1始動口33b)とする構成を採用してもよい。
なお、本変形例においては、高頻度サポートモードAにおいて第1始動口遊技回が実行される場合に、当たり抽選の抽選結果が大当たりである場合に設定される変動時間と、外れである場合に設定される変動時間とが同一または略同一であるようにする構成として、高頻度サポートモードAのときは、第1始動口遊技回が実行される場合の変動時間は当たり抽選の抽選結果に関わらず同じ変動時間テーブルを参照して変動時間を設定する構成を採用したが、高頻度サポートモードAにおいて第1始動口遊技回が実行される場合に、当たり抽選の抽選結果が大当たりである場合に設定される変動時間と、外れである場合に設定される変動時間とが同一または略同一であるようにする構成であればどのような構成を採用してもよい。
例えば、高頻度サポートモードAにおいて第1始動口遊技回が実行される場合に、当たり抽選の抽選結果に応じて参照する変動時間テーブルを用意する。具体的には、大当たり用の変動時間テーブルと、外れ(リーチ発生)用の変動時間テーブルと、外れ(リーチ非発生)用の変動時間を用意し、それらのテーブルに記録されている変動時間(または変動時間に対応する情報)が、各変動時間テーブル間で同一または略同一である構成を採用してもよい。その他、高頻度サポートモードAのときは、第1始動口遊技回が実行される場合の変動時間は当たり抽選の抽選結果に関わらず常に同じ変動時間(常時、一定値の変動時間)が設定される構成を採用してもよい。具体的には、高頻度サポートモードAのときの第1始動口遊技回の変動時間の値(または、変動時間に対応する情報)を1つのみ記憶し、いずれの第1始動口遊技回の変動時間に対しても当該記憶している1つの変動時間を設定する構成を採用してもよいし、1つの変動時間テーブルを用意し、当該変動時間テーブルに記憶されている変動時間(または変動時間に対応する情報)が、全て同一または略同一である構成を採用してもよい。
本変形例においては、高頻度サポートモードAにおいて第1始動口遊技回が連続して2回以上実行される場合に、特定の演出として連続演出を実行する構成を採用したが、他の構成を採用してもよい。例えば、高頻度サポートモードAにおいて第2始動口遊技回が連続して2回以上実行される場合に、特定の演出として連続演出を実行する構成を採用してもよい。この場合、高頻度サポートAにおいて第2始動口遊技回が連続して実行されることは遊技者にとって有利であるので、例えば、連続演出として、遊技者側を示すカメが敵側を示すタコを攻める演出を実行する構成を採用してもよい。このような構成を採用することによって、さらに遊技の興趣向上を図ることができる。
《2》第2実施形態:
《2-1》遊技機の構造:
図72は、本発明の第2実施形態としてのパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」ともいう)の斜視図である。パチンコ機10は、略矩形に組み合わされた木製の外枠11を備えている。パチンコ機10を遊技ホールに設置する際には、この外枠11が遊技ホールの島設備に固定される。また、パチンコ機10は、外枠11に回動可能に支持されたパチンコ機本体12を備えている。パチンコ機本体12は、内枠13と、内枠13の前面に配置された前扉枠14とを備えている。内枠13は、外枠11に対して金属製のヒンジ15によって回動可能に支持されている。前扉枠14は、内枠13に対して金属製のヒンジ16によって回動可能に支持されている。内枠13の背面には、主制御装置、音声発光制御装置、表示制御装置など、パチンコ機本体12を制御する制御機器が配置されている。これら制御機器の詳細については後述する。さらに、パチンコ機10には、シリンダ錠17が設けられている。シリンダ錠17は、内枠13を外枠11に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠する機能とを有する。各施錠は、シリンダ錠17に対して専用の鍵を用いた所定の操作が行われることによって解錠される。
前扉枠14の略中央部には、開口された窓部18が形成されている。窓部18の周囲には、パチンコ機10を装飾するための樹脂部品や電飾部品が設けられている。電飾部品は、LEDなどの各種ランプからなる発光手段によって構成されている。発光手段は、パチンコ機10によって行われる各遊技回、大当たり当選時、リーチ発生時などに点灯又は点滅することによって、演出効果を高める役割を果たす。また、前扉枠14の裏側には、2枚の板ガラスからなるガラスユニット19が配置されており、開口された窓部18がガラスユニット19によって封じられている。内枠13には、後述する遊技盤が着脱可能に取り付けられており、パチンコ機10の遊技者は、パチンコ機10の正面からガラスユニット19を介して遊技盤を視認することができる。遊技盤の詳細については後述する。
前扉枠14には、遊技球を貯留するための上皿20と下皿21とが設けられている。上皿20は、上面が開放した箱状に形成されており、図示しない貸出機から貸し出された貸出球やパチンコ機本体12から排出された賞球などの遊技球を貯留する。上皿20に貯留された遊技球は、パチンコ機本体12が備える遊技球発射機構に供給される。遊技球発射機構は、遊技者による操作ハンドル25の操作によって駆動し、上皿20から供給された遊技球を遊技盤の前面に発射する。下皿21は、上皿20の下方に配置されており、上面が開放した箱状に形成されている。下皿21は、上皿20で貯留しきれなかった遊技球を貯留する。下皿21の底面には、下皿21に貯留された遊技球を排出するための排出口22が形成されている。排出口22の下方にはレバー23が設けられており、遊技者がレバー23を操作することによって、排出口22の閉状態と開状態とを切り替えることが可能である。遊技者がレバー23を操作して排出口22を開状態にすると、排出口22から遊技球が落下し、遊技球は下皿21から外部に排出される。
上皿20の周縁部の前方には、演出操作ボタン24が設けられている。演出操作ボタン24は、パチンコ機10によって行われる遊技演出に対して、遊技者が入力操作を行うための操作部である。パチンコ機10によって用意された所定のタイミングで遊技者が演出操作ボタン24を操作することによって、当該操作が反映された遊技演出がパチンコ機10によって行われる。
前扉枠14の正面視右側(以下、単に「右側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための操作ハンドル25が設けられている。遊技者が操作ハンドル25を操作(回動操作)すると、当該操作に連動して、遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。操作ハンドル25の内部には、遊技球発射機構の駆動を許可するためのタッチセンサー25aと、遊技者による押下操作によって遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させるウェイトボタン25bと、操作ハンドル25の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器25cとが設けられている。遊技者が操作ハンドル25を握ると、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を右回りに回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。
上皿20の周縁部の正面視左側(以下、単に「左側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための遊技球発射ボタン26が設けられている。遊技球発射ボタン26は、遊技者によって操作されることによって、遊技者の操作ハンドル25の回動操作量にかかわらず、所定の発射強度で、遊技盤の前面に遊技球が発射される。具体的には、遊技者が遊技球発射ボタン26を操作すると、操作ハンドル25の回動操作量が最大である場合と同じ発射強度で遊技球が遊技盤の前面に発射される。本実施形態の場合、遊技球発射ボタン26が操作されることによって遊技球が発射されると、遊技球は遊技盤の正面視右側に流れるとともに、遊技盤の右側を流下する。すなわち、遊技球発射ボタン26を操作することによって、遊技者はいわゆる「右打ち」をすることができる。なお、本実施形態のパチンコ機10においては、遊技球発射ボタン26が操作された場合、タッチセンサー25aがオンであることを条件として、遊技球が遊技盤に発射されるように構成されている。すなわち、遊技者は、操作ハンドル25を握ることによって少なくともタッチセンサー25aをオンにした上で、遊技球発射ボタン26を操作することで、遊技球発射ボタン26の操作を契機とした遊技球の発射を実現することができる。
次に、パチンコ機10の背面の構成について説明する。パチンコ機10の背面には、パチンコ機10の動作を制御するための制御機器が配置されている。
図73は、パチンコ機10の背面図である。図示するように、パチンコ機10は、第1制御ユニット51と、第2制御ユニット52と、第3制御ユニット53と、電源ユニット58とを備えている。具体的には、これらユニットは、内枠13の背面に設けられている。
第1制御ユニット51は、主制御装置60を備えている。主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る機能を有する主制御基板を有している。主制御基板は、透明樹脂材料からなる基板ボックスに収容されている。この基板ボックスは、開閉の痕跡が残るように構成されている。例えば、開閉可能な箇所に封印シールが貼付されており、基板ボックスを開放すると「開封」といった文字が現れるように構成されている。
第2制御ユニット52は、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信されたコマンドに基づいて、パチンコ機10の前面に設けられたスピーカーや各種ランプ等の発光手段の制御を行う。表示制御装置100は、音声発光制御装置90から送信されたコマンドに基づいて、図柄表示装置を制御する。図柄表示装置は、図柄や演出用の映像を表示する液晶ディスプレイを備えている。
第3制御ユニット53は、払出制御装置70と、発射制御装置80とを備えている。払出制御装置70は、賞球の払い出しを行うための払出制御を行う。発射制御装置80は、主制御装置60から遊技球の発射の指示が入力された場合に、遊技者による操作ハンドル25の回動操作量に応じた強さの遊技球の発射を行うように遊技球発射機構を制御する。その他、内枠13の背面には、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク54、タンク54の下方に連結され遊技球が下流側に流れるように緩やかに傾斜した斜面を有するタンクレール55、タンクレール55の下流側に鉛直方向に連結されたケースレール56、ケースレール56から遊技球の供給を受け払出制御装置70からの指示により所定数の遊技球の払い出しを行う払出装置71など、パチンコ機10の動作に必要な複数の機器が設けられている。
電源ユニット58は、電源装置85と、電源スイッチ88とを備えている。電源装置85は、パチンコ機10の動作に必要な電力を供給する。電源装置85には、電源スイッチ88が接続されている。電源スイッチ88のON/OFF操作により、パチンコ機10に電力が供給されている供給状態と、パチンコ機10に電力が供給されていない非供給状態とが切り換えられる。
次に、遊技盤について説明する。遊技盤は、内枠13の前面に着脱可能に取り付けられている。
図74は、遊技盤30の正面図である。遊技盤30は、合板によって構成されており、その前面には遊技領域PAが形成されている。遊技盤30には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部31aと、外レール部31bとが取り付けられている。内レール部31aと外レール部31bとの間には、遊技球を誘導するための誘導レール31が形成されている。遊技球発射機構から発射された遊技球は、誘導レール31に誘導されて遊技領域PAの上部に放出され、その後、遊技領域PAを流下する。遊技領域PAには、遊技盤30に対して略垂直に複数の釘42が植設されるとともに、風車等の各役物が配設されている。これら釘42や風車は、遊技領域PAを流下する遊技球の落下方向を分散、整理する。
遊技盤30には、前後方向に貫通する複数の開口部が形成されている。各開口部には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、及び可変入賞装置36が設けられている。また、遊技盤30には、可変表示ユニット40及びメイン表示部45が設けられている。具体的には、可変表示ユニット40は遊技盤30の略中央に設けられており、メイン表示部45は遊技盤30の正面視右上付近に設けられている。遊技盤30には、可変表示ユニット40を囲むように、表面に装飾が施された装飾枠部材DFが取り付けられている。
装飾枠部材DFの上側から右側までの部分と、外レール部31bおよびメイン表示部45とによって挟まれた空間には、第1右打ち用レールR1と、第2右打ち用レールR2と、が設けられている。第2右打ち用レールR2の下側部分の右側には、右打ち用外側レールR3が設けられている。第1右打ち用レールR1と第2右打ち用レールR2とによって、右打ち時第1通路P1が形成されている。第2右打ち用レールR2と、外レール部31b、メイン表示部45および右打ち用外側レールR3とによって、右打ち時第2通路P2が形成されている。右打ち時第1通路P1、右打ち時第2通路P2共に略円弧形に形成されており、右打ち時第1通路P1は右打ち時第2通路P2よりも内側に位置する。第1通路P1の一方側の開口端P1a、第2通路P2の一方側の開口端P2aは共に、遊技領域PAの頂上付近に位置し、遊技球が入球可能となっている。第1通路P1の他方側の開口端P1b、第2通路P2の他方側の開口端P2bは共に、遊技領域PAの右側付近に位置し、可変入賞装置36に向かって遊技球を送ることができる。
先に説明したように、操作ハンドル25(図72)の回動操作量を最大とすること、あるいは、遊技球発射ボタン26(図72)を操作することによって、遊技球を遊技領域PAの右側に打ついわゆる「右打ち」をすることができるが、これら操作の場合には、右打ち時第2通路P2に遊技球を誘導することができる。これに対して、操作ハンドル25(図72)の回動操作量を最大から減らす方向に調整することによって、右打ち時第1通路P1に遊技球を誘導することができる。以下、右打ち時第2通路P2を「強右打ち通路P2」と呼び、右打ち時第1通路P1を「弱右打ち通路P1」と呼ぶ。強右打ち通路P2に遊技球を誘導する操作、即ち、操作ハンドル25(図72)の回動操作量を最大とすること、あるいは、遊技球発射ボタン26(図72)を操作することを「強右打ち操作」と呼び、弱右打ち通路P1に遊技球を誘導する操作を「弱右打ち操作」と呼ぶ。
一般入賞口32は、遊技球が入球可能な入球口であり、遊技盤30上に複数設けられている。本実施形態では、一般入賞口32に遊技球が入球すると、10個の遊技球が賞球として払出装置71(図73)から払い出される。
第1始動口33は、遊技球が入球可能な入球口である。第1始動口33は、遊技盤30の中央下方に設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
第2始動口34は、遊技球が入球可能な入球口であり、第1始動口33の下方に設けられている。すなわち、第1始動口33及び第2始動口34は、第1始動口33が第2始動口34よりも上方となるように並んで配置されている。本実施形態では、第2始動口34に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。また、第2始動口34には、電動役物34aが設けられている。
スルーゲート35は、縦方向に貫通した貫通孔を備えている。スルーゲート35は、電動役物34aを開放状態とするための抽選を実行するための契機となるスルーゲートである。具体的には、遊技球がスルーゲート35を通過すると、主制御装置60は、当該通過を契機として内部抽選(電動役物開放抽選)を行う。内部抽選の結果、電役開放に当選すると、電動役物34aは、所定の態様で開放状態となる電役開放状態へと移行する。スルーゲート35は、遊技球の流下方向に対して第2始動口34よりも上流側に配置されているため、スルーゲート35を通過した遊技球は、通過後に遊技領域PAを流下して第2始動口34へ入球することが可能となっている。なお、本実施形態では、スルーゲート35に遊技球が通過しても、賞球の払い出しは実行されない。
可変入賞装置36は、弱右打ち通路P1の下側の開口端P1bと強右打ち通路P2の下側の開口端P2bとの下方に設けられており、大入賞口36aと、大入賞口36aを開閉する開閉扉36bと、V獲得チャレンジ機構部36vと、を備えている。詳しくは、弱右打ち通路P1の下側の開口端P1bと強右打ち通路P2の下側の開口端P2bとの鉛直下方に、大入賞口36aが位置する。このため、各開口端P1b,P2bから流出した遊技球は、大入賞口36aに向かって落下する。
大入賞口36aは、遊技球が入球可能な入球口であり、本実施形態では矩形に形成されている。
開閉扉36bは、大入賞口36aよりも一回り大きいサイズの正面視直方体形状の蓋体であり、通常は遊技球が大入賞口36aに入球できない閉鎖状態になっている。主制御装置60による内部抽選(当たり抽選)の結果、大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合には、開閉扉36bは、遊技球が入球可能な開放状態と閉鎖状態とを繰り返す。具体的には、開閉扉36bは、下側の縁を軸として、上側が前側に向かって回動することによって開放状態と閉鎖状態とを繰り返す。開閉実行モードとは、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした主制御装置60による当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合に移行し、開閉扉36bが開放状態と閉鎖状態とを繰り返すモードである。すなわち、第1始動口33への入賞に基づく当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合には、可変入賞装置36の大入賞口36aへの入球が可能になる開閉実行モードへ移行する。同様に、第2始動口34への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合にも、可変入賞装置36の大入賞口36aへの入球が可能な開閉実行モードへと移行する。
V獲得チャレンジ機構部36vは、大入賞口36aへ入球した遊技球をV入賞ゾーンFVと非V入賞ゾーンFNVとに振り分ける装置である。V入賞ゾーンFVは、遊技球が入球した場合に、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードを高確率モードに移行させることのできる領域である。非V入賞ゾーンFNVは、高確率モードへの移行を行うことのできない外れ領域である。V入賞ゾーンFVまたは非V入賞ゾーンFNVを通過した遊技球は、その後、遊技盤30の背面側へ送られる。振り分けは、遊技者の技量に応じてなされるものであり、技量が高ければ、V入賞ゾーンFVに遊技球を送ることが可能となる。
本実施形態では、大入賞口36aに1個の遊技球が入球した場合に、払出装置71(図73)によって15個の遊技球が賞球として払い出される。すなわち、V入賞ゾーンFVと非V入賞ゾーンFNVとのいずれに振り分けられた場合にも、1個の遊技球の入球に対して同じ15個の遊技球が払い出される。なお、V入賞ゾーンFVに入球した場合と非V入賞ゾーンFNVに入球した場合とで、払出装置71によって払い出される遊技球の数が異なる構成としてもよい。V入賞ゾーンFVの下方には、V入賞ゾーンFVがこの位置にあること示す「V」という文字が刻印されている。V獲得チャレンジ機構部36vの詳細な構成については、後述する。
遊技盤30の最下部にはアウト口43が設けられており、各種入球口に入球しなかった遊技球は、アウト口43を通って遊技領域PAから排出される。
一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、可変入賞装置36の大入賞口36a、及びアウト口43に入球した遊技球は、遊技盤30の背面に設けられた排出通路に最終的に合流するように構成されており、当該排出通路には、遊技球を検知する排出通路検知センサーが設けられている。排出通路検知センサーによって遊技球を検知することによって、遊技盤30に発射された遊技球の個数を把握することが可能となっている。
メイン表示部45は、特図ユニット37と、普図ユニット38と、ラウンド表示部39とを有している。
特図ユニット37は、第1図柄表示部37aと、第2図柄表示部37bとを備えている。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bは、それぞれ、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されたセグメント表示器によって構成されている。
第1図柄表示部37aは第1の図柄を表示するための表示部である。第1の図柄とは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第1図柄表示部37aは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第1の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第1図柄表示部37aは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第1の図柄の停止表示を行わせる。
第2図柄表示部37bは第2の図柄を表示するための表示部である。第2の図柄とは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第2図柄表示部37bは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第2の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第2図柄表示部37bは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第2の図柄の停止表示を行わせる。
ここで、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄、または、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を変動時間とも呼ぶ。具体的には、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第1の変動時間とも呼び、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第2の変動時間とも呼ぶ。
特図ユニット37は、さらに、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに隣接した位置に、LEDランプからなる第1保留表示部37cと第2保留表示部37dとを備えている。本実施形態では、第1始動口33に入賞した遊技球は、最大4個まで保留される。第1保留表示部37cは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第1始動口33の保留個数を表示する。また、本実施形態では、第2始動口34に入賞した遊技球は、最大4個まで保留される。第2保留表示部37dは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第2始動口34の保留個数を表示する。
普図ユニット38は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されている。普図ユニット38は、スルーゲート35の通過を契機とした電動役物開放抽選が行われると、発光表示器の表示態様として点灯表示、点滅表示又は所定の態様の表示をさせる。電動役物開放抽選が終了した際には、普図ユニット38は、抽選結果に対応した所定の態様の表示を行う。
ラウンド表示部39は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されており、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数の表示、又は、それに対応した表示をする。ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間が経過すること、又は、予め定められた上限個数の遊技球が可変入賞装置36に入賞することのいずれか一方の条件が満たされるまで、開閉扉36bの開放状態を継続する遊技のことである。ラウンド遊技の回数は、その移行の契機となった大当たり当選の種類に応じて異なる。ラウンド表示部39は、開閉実行モードが開始される場合にラウンド遊技の回数の表示を開始し、開閉実行モードが終了し新たな遊技回が開始される場合に終了する。
なお、特図ユニット37、普図ユニット38、およびラウンド表示部39は、セグメント表示器やLEDランプによる発光表示器によって構成されることに限定されず、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器など、抽選中及び抽選結果を示すことが可能な種々の表示装置によって構成されてもよい。
可変表示ユニット40は、図柄表示装置41を備える。図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えている。図柄表示装置41は、表示制御装置100によって表示内容が制御される。なお、図柄表示装置41は、例えば、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTなど、種々の表示装置に換えてもよい。
図柄表示装置41は、第1始動口33への入賞に基づいて第1図柄表示部37aが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。また、図柄表示装置41は、第2始動口34への入賞に基づいて第2図柄表示部37bが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。図柄表示装置41は、第1始動口33又は第2始動口34への入球をトリガとした表示演出に限らず、大当たり当選となった場合に移行する開閉実行モード中の表示演出なども行う。以下、図柄表示装置41の詳細について説明する。
図75は、図柄表示装置41において変動表示される図柄及び表示面41aを示す説明図である。図75(a)は、図柄表示装置41において変動表示される図柄を示す説明図である。図75(a)に示すように、図柄表示装置41には、数字の1~8を示す図柄が変動表示される。なお、変動表示される図柄として、数字の1~8を示す各図柄に、キャラクターなどの絵柄が付された図柄を採用してもよい。
図75(b)は、図柄表示装置41の表示面41aを示す説明図である。図示するように、表示面41aには、左、中、右の3つの図柄列Z1、Z2、Z3が表示される。各図柄列Z1~Z3には、図75(a)に示した数字1~8の図柄が、数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各図柄列が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。図75(b)に示すように、スクロールによる変動表示の後、各図柄列毎に1個の図柄が、有効ラインL上に停止した状態で表示される。具体的には、第1始動口33又は第2始動口34へ遊技球が入賞すると、各図柄列Z1~Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各図柄が、図柄列Z1、図柄列Z3、図柄列Z2の順に、変動表示から待機表示に切り替わり、最終的に各図柄列Z1~Z3に所定の図柄が停止表示した状態となる。図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる場合、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選であった場合には、予め定められた所定の図柄の組み合わせが有効ラインL上に形成される。例えば、同一の図柄の組み合わせが有効ラインL上に形成される。なお、図柄表示装置41における図柄の変動表示の態様は、上述の態様に限定されることなく、図柄列の数、有効ラインの数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数など、図柄の変動表示の態様は種々の態様を採用可能である。
ここで、「遊技回」とは、第1図柄表示部37aまたは第2図柄表示部37bの変動表示が開始されてから、変動表示が終了して停止表示となり、当該停止表示が終了するまでを言い、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかの入賞に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選の抽選結果を、遊技者に告知する処理の1単位である。換言すれば、パチンコ機10は、1遊技回毎に、1つの特別情報についての1つの当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知する。本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかの入賞に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれか一方において、セグメント表示器を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるようにセグメント表示器を停止表示させる。また、本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかの入賞に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、図柄表示装置41において、所定の図柄列を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるように図柄列を停止表示させる。また、1回の遊技回に要する時間を単位遊技時間とも呼ぶ。単位遊技時間は、変動表示が開始されてから所定の抽選結果が停止表示されるまでの時間である変動時間と、所定の抽選結果が停止表示されている時間である停止時間とによって構成されている。
さらに、図75(b)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aには、第1保留表示領域Ds1と、第2保留表示領域Ds2とが表示される。第1保留表示領域Ds1には、第1始動口33への入賞に基づく保留個数が表示される。第2保留表示領域Ds2には、第2始動口34への入賞に基づく保留個数が表示される。なお、本実施形態では、上述したように、第1始動口33及び第2始動口34に入賞した遊技球の保留個数は、それぞれ最大4つまでである。
《2-2》V獲得チャレンジ機構部36vの構成:
図76は、V獲得チャレンジ機構部36vを示す説明図である。図中におけるX軸正方向は遊技盤30の正面視右側を示し、Y軸正方向は遊技盤30の上側を示し、Z軸正方向は遊技盤30の前側を示す。つまり、X軸方向は遊技盤30の正面視右左方向を示し、Y軸方向は遊技盤30の上下方向を示し、Z軸方向は遊技盤30の前後方向を示す。X軸、Y軸、Z軸は、互いに直交する三軸である。以下、X軸正方向を「+X方向」と呼び、X軸負方向を「-X方向」と呼び、Y軸正方向を「+Y方向」と呼び、Y軸負方向を「-Y方向」と呼び、Z軸正方向を「+Z方向」と呼び、Z軸負方向を「-Z方向」と呼ぶ。
V獲得チャレンジ機構部36vは、第1通路210と、クルーン220と、第2通路300と、非V入賞口シャッター350と、を備える。第1通路210と第2通路300とは、透明または半透明な樹脂製部材によって構成されている。
第1通路210は、+Y方向側の端部に入球口210aを有し、入球口210aとは反対の側の端部に排球口210bを有し、入球口210aから排球口210bへ遊技球が流通可能な通路である。第1通路210は、途中で折れ曲がった形状を有する。
第1通路210において折れ曲がった部分より上流側である第1通路上流側部分211は、遊技盤30の正面視においてはY軸方向に沿って伸びている。第1通路上流側部分211の上端に位置する入球口210aは、大入賞口36aに通じており、第1通路上流側部分211は大入賞口36aと連通している。図76において、第1通路上流側部分211は破線にて示されているが、これは、Z軸方向において大入賞口36aが形成されている面よりも裏側(-Z方向側)に上記の破線で示される部分が形成されているためである。なお、入球口210aは、弱右打ち通路P1の下側の開口端P1bに対して、-Y方向、すなわち鉛直下方に位置している。
第1通路210において折れ曲がった部分より下流側である第1通路下流側部分212は、正面視においては折れ曲がった部分から左下方向(すなわち、-X方向かつ-Y方向)に向かって延びており、右側面視においては折れ曲がった部分から前下(すなわち、+Z方向かつ-Y方向)に向かって延びている。大入賞口36aから入球口210aに入球した遊技球は、第1通路上流側部分211を通り、続いて第1通路下流側部分212を通り、第1通路下流側部分212の下流側の端部である排球口210bから排出される。
第1通路210の-Y方向側に、クルーン220が配設されている。クルーン220は、金属製部材によって構成されている。クルーン220は、底側に向けて縮径しつつ下降傾斜する内壁220aを有する皿形状であり、底に一つの孔220bが穿設されている。排球口210bから落下した遊技球は、クルーン220によって受け止められ、内壁220aを周回しながら流下し、孔220bに流入する。このようにして、クルーン220は、受けた遊技球を一定時間停留させることができる。なお、遊技者は、クルーン220内の遊技球の流れを観察することによって、孔220bに遊技球が流入するタイミングを計ることができる。
第2通路300は、本線通路部310と、クルーン220の孔220bと本線通路部310との間を連通するための連通路部320と、本線通路部310から分岐した分岐通路部330と、を備える。
本線通路部310は、+Y方向側の端部に入球口310aを有し、-Y方向側の端部に排球口310bを有し、入球口310aから排球口310bへ遊技球が流通可能な通路である。本線通路部310は、上流側に位置する本線通路上流側部分311と、中流側に位置する本線通路中流側部分312と、下流側に位置する本線通路下流側部分313と、に区分けされる。
本線通路上流側部分311は、遊技盤30の正面視においてはY軸方向に沿って伸びている。本線通路上流側部分311の上端に位置する入球口310aは、大入賞口36aに通じており、本線通路上流側部分311は大入賞口36aと連通している。図76において、本線通路上流側部分311の一部は破線にて示されているが、これは、Z軸方向において大入賞口36aが形成されている面よりも裏側(―Z方向側)にその一部が形成されているためである。なお、入球口310aは、強右打ち通路P2の下側の開口端P2bに対して、-Y方向、すなわち鉛直下方に位置している。
本線通路中流側部分312は、本線通路上流側部分311に続く部分であり、上流側から下流側に向かって左下方向(すなわち、-X方向かつ-Y方向)に延びている。
本線通路下流側部分313は、本線通路中流側部分312に続く部分であり、Y軸方向に沿って延び、-Y方向側の端部に排球口310bを有する。本線通路下流側部分313の中心軸方向がクルーン220の孔220bの中心軸方向と一致するように、本線通路下流側部分313の位置は定められている。
連通路部320は、Y軸方向に沿って延び、+Y方向側の端部がクルーン220の孔220bと接続され、-Y方向側の端部が本線通路部310と接続されている。これによって、クルーン220の孔220bから本線通路下流側部分313の排球口310bまでY軸方向に沿った遊技球の流路が構成される。
分岐通路部330は、本線通路中流側部分312と本線通路下流側部分313との境い部分に連結されており、途中で折れ曲がった形状を有する。この折れ曲がった部分によって、分岐通路部330は、上流側に位置する分岐通路上流側部分331と、下流側に位置する分岐通路下流側部分332と、に区分けされる。
分岐通路上流側部分331は、本線通路中流側部分312と同じ方向に延びている。分岐通路下流側部分332は、Y軸方向に沿って延び、-Y方向側の端部に排球口330bを有する。
本実施形態では、本線通路部310の排球口310bの周辺が先に説明した非V入賞ゾーンFNVに定められており、分岐通路部330の排球口330bの周辺が先に説明したV入賞ゾーンFVに定められている。非V入賞ゾーンFNVを通過して排球口310bに入球した遊技球、およびV入賞ゾーンFVを通過して排球口330bに入球した遊技球は、遊技盤30の背面側に送られる。
非V入賞口シャッター350は、本線通路下流側部分313の上端(+Y軸方向の端部)に設けられており、開放状態にある場合に本線通路下流側部分313への遊技球の侵入を許可し、閉鎖状態にある場合に本線通路下流側部分313への遊技球の侵入を禁止する。このため、非V入賞口シャッター350が開放状態にある場合には、本線通路下流側部分313の上端まで流れてきた遊技球は、本線通路下流側部分313に振り分けられ、非V入賞ゾーンFNVに送られる。非V入賞口シャッター350が閉鎖状態にある場合には、本線通路下流側部分313の上端まで流れてきた遊技球は、分岐通路部330に振り分けられ、V入賞ゾーンFVに送られる。
本実施形態において、大入賞口36aと接続されている通路は、第1通路210と第2通路300だけである。このため、大入賞口36aに流入した遊技球は、第1通路210と第2通路300とのうちのいずれかに送られる。具体的には、遊技盤30の正面視において第1通路210の入球口210aが弱右打ち通路P1の開口端P1bの鉛直下方に位置することから、弱右打ち通路P1から送られ大入賞口36aに入球した遊技球は、第1通路210に高い確率で送られる。遊技盤30の正面視において第2通路300の入球口310aが強右打ち通路P2の下側の開口端P2bの鉛直下方に位置することから、強右打ち通路P2から送られ大入賞口36aに入球した遊技球は、第2通路300に高い確率で送られる。
第1通路210の入球口210a付近には、遊技球を検知する検知センサー(以下、第1通路検知センサーと呼ぶ)SP1が設けられており、第1通路検知センサーSP1によって、第1通路210への遊技球の入球を検知することができる。第2通路300の入球口310a付近には、遊技球を検知する検知センサー(以下、第2通路検知センサーと呼ぶ)SP2が設けられており、第2通路検知センサーSP2によって、第2通路300への遊技球の入球を検知することができる。第2通路300における分岐通路部330の排球口330b付近には、遊技球を検知する検知センサー(以下、V入賞ゾーン検知センサーと呼ぶ)SP3が設けられており、V入賞ゾーン検知センサーSP3によって、V入賞ゾーンFVへの遊技球の入球を検知することができる。
各検知センサーSP1~SP3の検知信号は、主制御装置60(図73)に送られる。主制御装置60(図73)は、第1通路検知センサーSP1の検知信号と第2通路検知センサーSP2の検知信号とに基づいて、非V入賞口シャッター350の開閉時期を定めて、非V入賞口シャッター350の開閉を指示する。また、主制御装置60(図73)は、V入賞ゾーン検知センサーSP3の検知信号から、V入賞ゾーンFVへ遊技球が入球したと判断された場合には、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードを高確率モードに移行する処理を行う。主制御装置60で行なうこれらの処理については、後ほど詳述する。
《2-3》遊技機の電気的構成:
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。本説明においては、パチンコ機10の電気的構成をブロック図を用いて説明する。
図77は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10は、主に、主制御装置60を中心に構成されるとともに、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。
主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61を備えている。主制御基板61は、複数の機能を有する素子によって構成されるMPU62を備えている。MPU62は、各種制御プログラムを実行するCPU(図示せず)と、各種制御プログラムや固定値データを記録したROM63と、ROM63内に記録されているプログラムを実行する際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64とを備えている。MPU62は、その他、割込回路、タイマー回路、データ入出力回路、乱数発生器としてのカウンタ回路を備えている。なお、MPU62が有する機能の一部を、別の素子が備えていてもよい。ROM63やRAM64に設けられている各種エリアの詳細については後述する。
主制御基板61には、入力ポート(図示せず)及び出力ポート(図示せず)がそれぞれ設けられている。主制御基板61の入力ポートには、払出制御装置70と、電源装置85に設けられた停電監視回路86とが接続されている。主制御基板61は、停電監視回路86を介して、電源装置85から直流安定24Vの電源の供給を受ける。電源装置85は、外部電源としての商用電源に接続されており、商用電源から供給される外部電力を、主制御装置60や払出制御装置70等が必要な動作電力に変換して、各装置に電力を供給する。また電源装置85は、コンデンサ(図示せず)を備えており、停電が発生した場合や電源スイッチ88(図73)がOFFにされた場合には、所定期間、各装置への電力供給を継続する。
また、主制御基板61の入力ポートには、各入球口に設けられた遊技球検知センサーが接続されている。具体的には、第1始動口33に入球した遊技球を検知する第1始動口検知センサー67bと、第2始動口34に入球した遊技球を検知する第2始動口検知センサー67cと、スルーゲート35を通過した遊技球を検知するスルーゲート検知センサー67dと、上述したV獲得チャレンジ機構部36vに備えられる検知センサーSP1~SP3が接続されている。V獲得チャレンジ機構部36vに備えられる検知センサーSP1~SP3のうちの第1通路検知センサーSP1および第2通路検知センサーSP2は、大入賞口36aに入球した遊技球を検知するセンサーとしても機能する。主制御基板61のMPU62は、これらの検知センサーからの信号に基づいて、遊技領域PAを流下する遊技球が始動口や入賞口に入球したか否かの判定や、遊技球がスルーゲートを通過したか否かの判定を行う。さらに、MPU62は、第1始動口33、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて当たり抽選を実行するとともに、スルーゲート35への入球に基づいて電動役物開放抽選を実行する。また、V獲得チャレンジ機構部36vの第1通路210への入球、および第2通路300への入球に基づいて、非V入賞口シャッター350の開閉を制御する。
主制御基板61の出力ポートには、可変入賞装置36の開閉扉36bを開閉動作させる可変入賞駆動部36cと、第2始動口34の電動役物34aを開閉動作させる電動役物駆動部34bと、非V入賞口シャッター350を開閉動作させる非V入賞口シャッター駆動部36dと、メイン表示部45とが接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、MPU62は、当該ドライバ回路を通じて各種駆動部の駆動制御を実行する。
具体的には、MPU62は、開閉実行モードにおいては、開閉扉36bが開閉されるように可変入賞駆動部36cの駆動制御を実行する。また、電動役物開放抽選の結果、電役開放に当選した場合には、MPU62は、電動役物34aが開放されるように電動役物駆動部34bの駆動制御を実行する。各遊技回においては、MPU62は、メイン表示部45における第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bの表示制御を実行する。また、開閉実行モードにおいて大当たり種別が決定され開閉実行モードにおいて実行されるラウンド遊技の回数が決定した場合には、メイン表示部45におけるラウンド表示部39の表示制御を実行する。また、開閉実行モードの1ラウンド目において、非V入賞口シャッター350が開閉されるように非V入賞口シャッター駆動部36dの駆動制御を実行する。非V入賞口シャッター駆動部36dの駆動制御については、後ほど詳述する。
また、主制御基板61の出力ポートには、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とが接続されている。払出制御装置70には、例えば、主制御装置60から入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが送信される。主制御装置60が賞球コマンドを送信する際には、主制御基板61のMPU62は、ROM63のコマンド情報記憶エリア63fを参照する。具体的には、一般入賞口32への入球を特定した場合には10個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第1始動口33への入球を特定した場合には3個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第2始動口34への入球を特定した場合には1個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、大入賞口36aへの入球を特定した場合には15個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信される。払出制御装置70は、主制御装置60から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置71を制御して賞球の払出を行う。
払出制御装置70には、発射制御装置80が接続されている。発射制御装置80は、遊技球発射機構81の発射制御を行う。遊技球発射機構81は、所定の発射条件が整っている場合に駆動される。また、発射制御装置80には、操作ハンドル25と、遊技球発射ボタン26とが接続されている。上述のように、操作ハンドル25は、タッチセンサー25aと、ウェイトボタン25bと、可変抵抗器25cとを備える。遊技者が操作ハンドル25を握ることによって、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。上述のように、遊技球発射ボタン26は、遊技者によって操作されることによって、遊技者の操作ハンドル25の回動操作量にかかわらず、操作ハンドル25の回動操作量が最大である場合と同じ発射強度で、遊技盤の前面に遊技球が発射される。
音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信された各種コマンドを受信し、受信した各種コマンドに対応した処理を実行する。主制御装置60が各種コマンドを送信する際には、ROM63のコマンド情報記憶エリア63fを参照する。これら各種コマンドの詳細については後述する
その他、音声発光制御装置90は、主制御装置60から受信した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に配置されたLEDなどの発光手段からなる各種ランプ47の駆動制御や、スピーカー46の駆動制御を行うとともに、表示制御装置100の制御を行う。また、音声発光制御装置90には、演出操作ボタン24が接続されており、所定のタイミングで遊技者によって演出操作ボタン24が操作された場合には、当該操作を反映した遊技演出を行うように各種ランプ47、スピーカー46、表示制御装置100等の制御を行う。
表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。具体的には、表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における図柄の変動時間及び最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を把握するとともに、リーチの発生の有無、リーチ演出の内容、及び、各遊技回において実行される予告演出の内容等を把握する。なお、本実施形態においては、図柄の組み合わせが停止表示している時間である停止時間は一定である。従って、変動時間が決定されることによって、1遊技回に要する時間である単位遊技時間は一意に決定される。以上、パチンコ機10の電気的構成について説明した。
図78は、当たり抽選などに用いられる各種カウンタの内容を示す説明図である。各種カウンタ情報は、MPU62が当たり抽選、メイン表示部45の表示の設定、及び、図柄表示装置41の図柄表示の設定などを行う際に用いられる。具体的には、当たり抽選には大当たり乱数カウンタC1が用いられる。大当たり種別を振り分ける際には大当たり種別カウンタC2が用いられる。図柄表示装置41に表示させる図柄列を外れ変動させる際にリーチを発生させるか否かのリーチ判定にはリーチ乱数カウンタC3が用いられる。
大当たり乱数カウンタC1の初期値設定には乱数初期値カウンタCINIが用いられる。また、メイン表示部45の第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37b、並びに図柄表示装置41における変動時間を決定する際には変動種別カウンタCSが用いられる。さらに、第2始動口34の電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選には電動役物開放カウンタC4が用いられる。
各カウンタC1~C3、CINI、CS、C4は、その更新の都度、カウンタ値に1が加算され、最大値に達した後に0に戻るループカウンタである。各カウンタは短時間の間隔で更新され、その更新値がRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ64aに適宜記憶される。
RAM64には、保留情報記憶エリア64bと、判定処理実行エリア64cとが設けられている。保留情報記憶エリア64bには、第1保留エリアRaと第2保留エリアRbとが設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および変動種別カウンタCSの各値が保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに時系列的に記憶される。また、第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および変動種別カウンタCSの各値が保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに時系列的に記憶される。
大当たり乱数カウンタC1の詳細について説明する。大当たり乱数カウンタC1は、上述のように当たり抽選に用いられる。大当たり乱数カウンタC1は、例えば、0~1199の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。また、大当たり乱数カウンタC1が1周すると、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0~1199)。
大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
第1保留エリアRaに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。また、第2保留エリアRbに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
本実施形態のパチンコ機10においては、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値は、第1始動口33または第2始動口34に遊技球が入球することによって取得された順番に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。そして、実行エリアAEに移動した大当たり乱数カウンタC1は、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
次に、大当たり種別カウンタC2の詳細について説明する。大当たり種別カウンタC2は、大当たり種別を判定する際に用いられる。大当たり種別カウンタC2は、0~39の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
上述したように、MPU62は、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行なうとともに、当たり抽選の結果が大当たりである場合には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定する。さらに、MPU62は、これらの大当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63eに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
次に、リーチ乱数カウンタC3の詳細について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、当たり抽選の結果が大当たりではない場合においてリーチが発生するか否かを判定する際に用いられる。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0~238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。第2保留エリアRbに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。ただし、当たり抽選の結果が大当たりとなり、開閉実行モードに移行する場合には、MPU62は、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生が決定される。
リーチとは、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について、大当たりに対応した図柄の組み合わせが成立する可能性がある図柄の一部の組み合わせが停止表示され、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことを言う。なお、本実施形態のパチンコ機10において大当たりに対応した図柄の組み合わせとは、所定の有効ラインにおける同一の図柄の組み合わせのことをいう。具体例としては、図75(b)の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて、最初に図柄列Z1において図柄が停止表示され、次に図柄列Z3においてZ1と同じ図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることでリーチとなる。そして、大当たりが発生する場合には、リーチラインを形成している図柄と同一の図柄が図柄列Z2に停止表示される。
また、リーチには、リーチラインが形成された状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチラインが形成された図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ演出が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクターといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
次に、変動種別カウンタCSの詳細について説明する。変動種別カウンタCSは、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間と、図柄表示装置41における図柄の変動時間とを、MPU62において決定する際に用いられる。変動種別カウンタCSは、例えば0~198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターンの決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間の決定に際しては、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている変動時間テーブルが用いられる。
次に、電動役物開放カウンタC4の詳細について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、0~465の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成である。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入球したタイミングでRAM64の電役保留エリア64dに記憶される。そして、所定のタイミングで、電役保留エリア64dに記憶されている電動役物開放カウンタC4の値が電役実行エリア64eに移動した後、電役実行エリア64eにおいて電動役物開放カウンタC4の値を用いて電動役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選が行われる。例えば、C4=0,1であれば、電動役物34aを開放状態に制御し、C4=2~465であれば、電動役物34aを閉鎖状態に維持する。
なお、第1保留エリアRaおよび第2保留エリアRbに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値および変動種別カウンタCSの値の少なくとも一つを保留情報とも呼ぶ。
次に、当否テーブルについて説明する。当否テーブルは、大当たり乱数カウンタC1に基づいて当たり抽選を行う際に、当該大当たり乱数カウンタC1と照合するためのテーブルデータである。パチンコ機10には、当たり抽選の抽選モードとして、低確率モードと高確率モードとが設定されており、低確率モード時における当たり抽選の際には低確率モード用の当否テーブルが参照され、高確率モード時における当たり抽選の際には高確率モード用の当否テーブルが参照される。また、本実施形態においては、パチンコ機10は、第1始動口33に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶された大当たり乱数カウンタC1と照合するための当否テーブルと、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで判定処理実行エリア64cに記憶された大当たり乱数カウンタC1と照合するための当否テーブルとを、それぞれ別のテーブルデータとして記憶している。具体的には、パチンコ機10は、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)の4つの当否テーブルを、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶している。
図79は、第1始動口用の当否テーブルの内容を示す説明図である。図79(a)は第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を示し、図79(b)は第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を示している。
図79(a)に示すように、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)には、大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値として、0~4の5個の値が設定されている。そして、0~1199の値のうち、0~4の5個の値以外の値(5~1199)が外れである。一方、図79(b)に示すように、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)には、大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値として、0~15の16個の値が設定されている。そして、0~1199の値のうち、0~15の16個の値以外の値(16~1199)が外れである。このように、高確率モードは、低確率モードに比べて、当たり抽選において大当たりに当選する確率が高くなっている。
図80は、第2始動口用の当否テーブルの内容を示す説明図である。図80(a)は第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を示し、図80(b)は第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を示している。
図80(a)に示すように、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)には、大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値として、0~4の5個の値が設定されている。そして、0~1199の値のうち、0~4の5個の値以外の値(5~1199)が外れである。一方、図80(b)に示すように、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)には、大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値として、0~15の16個の値が設定されている。そして、0~1199の値のうち、0~15の16個の値以外の値(16~1199)が外れである。このように、高確率モードは、低確率モードに比べて、当たり抽選において大当たりに当選する確率が高くなっている。
また、本実施形態では、低確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている大当たり乱数カウンタC1の値群は、高確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている大当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。ただし、当たり抽選の結果、低確率モードよりも高確率モードの方が大当たりとなる確率が高くなるのであれば、大当たりとして設定されている乱数の数及び値は任意である。
なお、本実施形態における当否テーブルにおいては採用していないが、当たり抽選の結果として「小当たり」を設けてもよい。
「小当たり」とは、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉が実行される開閉実行モードへの移行契機とはなるが、抽選モードおよびサポートモードの両方について、移行契機とならない当否結果である。これに対して、「外れ」は、開閉実行モードの移行契機とはならず、さらに、抽選モードおよびサポートモードについても移行契機とならない当否結果である。
次に、大当たり種別について説明する。パチンコ機10には、複数種類の大当たりを設定することができる。具体的には、例えば、以下の3つの態様又はモードに差異を設けることにより、複数種類の大当たりを設定することができる。
(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数(ラウンド数)
(2)開閉実行モードにおけるV獲得チャレンジ機構部36の非V入賞口シャッター350の開閉制御の態様
(3)開閉実行モード終了後のサポートモード(低頻度サポートモード又は高頻度サポートモード)
上記の(2)開閉実行モードにおけるV獲得チャレンジ機構部36の非V入賞口シャッター350の開閉制御の態様として、可変入賞装置36が備えるV獲得チャレンジ機構部36の非V入賞口シャッター350の開閉パターン(以下、単に「開閉パターン」とも呼ぶ)を複数種類設け、大当たりの種類毎に1種類または複数種類の開閉パターンが対応して設定されてもよい。非V入賞口シャッター350の開閉パターンによって、V獲得チャレンジ機構部36vにおけるV入賞ゾーンFVへの遊技球の入球の難しさを調整することができる。本実施形態では、以下の3つの開閉パターンを用意した。
・V入賞ゾーンFVへ遊技球を入れることが実質的に不可能なV入賞不可閉開パターン。
・V入賞ゾーンFVへ遊技球を入れることが可能であるが、入れることが難しいV入賞高難度閉開パターン。
・V入賞ゾーンFVへ遊技球を入れることが可能であり、入れることがV入賞高難度閉開パターンより容易なV入賞低難度閉開パターン。
各閉開パターンの具体的な態様、および大当たりの種類に対する第1ないし第3の閉開パターンの割り振りについては、後ほど詳しく説明する。
本実施形態では、当たり抽選の結果、大当たりとなった場合には、大当たり種別カウンタC2を用いて、大当たり種別を振り分ける。大当たり種別カウンタC2の値に対応する大当たり種別の振り分けは、ROM63の振分テーブル記憶エリア63bに振分テーブルとして記憶されている。
図81は、振分テーブルの内容を示す説明図である。図81(a)は第1始動口用の振分テーブルを示し、図81(b)は第2始動口用の振分テーブルを示している。第1始動口用の振分テーブルは、第1始動口33への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照され、第2始動口用の振分テーブルは、第2始動口34への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照される。
図81(a)の第1始動口用の振分テーブルに示すように、第1始動口用の振分テーブルには、第1始動口33への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、8R第1種大当たり、及び、8R第2種大当たりが設定されている。本実施形態においては、「0~39」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~27」が8R第1種大当たりに対応し、「28~39」が8R第2種大当たりに対応するように設定されている。
8R第1種大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が8回(8ラウンド)であり、開閉実行モードにおけるV獲得チャレンジ機構部36の非V入賞口シャッター350の開閉制御の態様がV入賞高難度閉開パターンまたはV入賞低難度閉開パターンである。V入賞高難度閉開パターンとV入賞低難度閉開パターンとのいずれが採用されるかは、大当たり種別以外のパラメータによって決定される。本実施形態では、低頻度サポートモード中に8R第1種大当たりに当選した場合には、V入賞高難度閉開パターンが採用される。一方、高頻度サポートモード中に8R第1種大当たりに当選した場合には、V入賞低難度閉開パターンが採用される。そして、V入賞ゾーンFVに遊技球が入球した場合には、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが高確率モードとなる。
8R第2種大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が8回(8ラウンド)であり、開閉実行モードにおけるV獲得チャレンジ機構部36の非V入賞口シャッター350の開閉制御の態様がV入賞不可閉開パターンである。なお、V入賞不可閉開パターンでは、上述したように、V入賞ゾーンFVへ遊技球を入れることが実質的に不可能であることから、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが高確率モードとなることはないが、仮にV入賞ゾーンFVに遊技球が入球した場合には、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが高確率モードとなる。また、仮にV入賞ゾーンFVに遊技球が入球した場合には、高確率モードへの変更を行うことなく、エラーが発生した旨を報知するためにエラーメッセージが図柄表示装置41に表示される構成としてもよい。遊技者の不正によってV入賞ゾーンFVに遊技球が入球した可能性を否定できないことから、エラーメッセージが表示されるようにする。さらに、仮にV入賞ゾーンFVに遊技球が入球した場合には、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが高確率モードとなると共に、エラーメッセージが表示される構成としてもよい。なお、上述したエラーメッセージの表示は、警告音を発生させることに換えることができ、エラーが発生した旨を報知することができれば、どのような手段によるものでも良い。また、仮にV入賞ゾーンFVに遊技球が入球した場合には、パチンコ機の動作を停止する構成としても良い。
このように、第1種大当たりに当選した場合には、V獲得チャレンジ機構部36においてV入賞ゾーンFVへ遊技球を入れることが可能となる。このため、第1種大当たりに当選した場合、開閉実行モードにおいて、遊技者は、右打ち中に、V獲得チャレンジ機構部36においてV入賞ゾーンFVへの遊技球の入球を試みる遊技を行うことが好ましい。V入賞ゾーンFVへの遊技球の入球をどのように試みるかについては、後述する。一方、第2種大当たりに当選した場合には、V入賞ゾーンFVへの遊技球の入球は実質的にないことから、通常の右打ち、すなわち、操作ハンドル25(図72)の回動操作量を最大とすること、あるいは、遊技球発射ボタン26(図72)を操作することによる遊技を行うことになる。
図81(b)の第2始動口用の振分テーブルに示すように、第2始動口用の振分テーブルには、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R第1種大当たり、及び、8R第2種大当たりが設定されている。本実施形態においては、「0~39」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~27」が16R第1種大当たりに対応し、「28~39」が8R第2種大当たりに対応するように設定されている。
16R第1種大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が16回(16ラウンド)であり、開閉実行モードにおけるV獲得チャレンジ機構部36の非V入賞口シャッター350の開閉制御の態様がV入賞高難度閉開パターンまたはV入賞低難度閉開パターンである。V入賞高難度閉開パターンとV入賞低難度閉開パターンとのいずれが採用されるかは、大当たり種別以外のパラメータによって決定される。本実施形態では、低頻度サポートモード中に16R第1種大当たりに当選した場合には、V入賞高難度閉開パターンが採用される。一方、高頻度サポートモード中に16R第1種大当たりに当選した場合には、V入賞低難度閉開パターンが採用される。そして、V入賞ゾーンFVに遊技球が入球した場合には、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが高確率モードとなる。
8R第2種大当たりは、上述のように、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が8回(8ラウンド)であり、開閉実行モードにおけるV獲得チャレンジ機構部36の非V入賞口シャッター350の開閉制御の態様がV入賞不可閉開パターンである。なお、V入賞不可閉開パターンでは、上述したように、V入賞ゾーンFVへ遊技球を入れることが実質的に不可能であることから、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが高確率モードとなることはないが、仮にV入賞ゾーンFVに遊技球が入球した場合には、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが高確率モードとなる。
このように、本実施形態のパチンコ機10では、大当たりとなった場合の大当たり種別の振分態様は、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて大当たりとなった場合と、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて大当たりとなった場合とで異なっているとともに、遊技者にとっての有利性に明確な差異が設けられている。
なお、本実施形態においては、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの1回の開放、すなわち開閉扉36bが開いてから閉じるまでを1ラウンドとした。これ対して、他の態様として、1ラウンド中に開閉扉36bが複数回開放する態様を採用してもよい。
本実施形態では、先に説明したように、大当たり種別として、8R第1種大当たり、8R第2種大当たり、16R第1種大当たりの3種類が用意されており、これらは上述したように先に説明した(1)、(2)についての態様またはモードに差異を設けるものであり、先に説明した(3)、すなわち、開閉実行モード終了後のサポートモード(低頻度サポートモード又は高頻度サポートモード)については差異を設けない構成であった。これに換えて、(3)についても差異を設ける構成としてもよい。例えば、8R第1種大当たり、および16R第1種大当たりは、開閉実行モード終了後のサポートモードが高頻度サポートモードであり、8R第2種大当たりは、開閉実行モード終了後のサポートモードが低頻度サポートモードである構成としてもよい。
上述のように、MPU62は、実行エリアAEに記憶されている大当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行なうとともに、実行エリアAEに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定するが、さらに、MPU62は、これらの大当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63eに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
パチンコ機10には、開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモードの態様として、遊技領域PAに対して遊技球の発射が同様の態様で継続されている状況で比較した場合に、第2始動口34の電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとを設定することができる。
具体的には、本実施形態におけるパチンコ機10は、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率が異なる。高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率を高くする。また、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aの1回の開放時間が長く設定されている。
なお、本実施形態においては採用していないが、高頻度サポートモードで電役開放当選となり電動役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されてもよい。さらに、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われるまでに確保される時間が相対的に短く設定されてもよい。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも第2始動口34への遊技球の入球が発生する確率が高くなる。すなわち、高頻度サポートモードは、特別情報の取得条件の成立を補助する補助遊技状態として機能する。
図82は、電動役物開放抽選を実行する際に用いられる当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)の内容を示す説明図である。
図82(a)は、低頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)を示している。図82(a)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0、1の2個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として2~465の464個の値が設定されている。すなわち、低頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、1/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、低頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.4秒である。
図82(b)は、高頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)を示している。図82(b)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0~461の462個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として462~465の4個の値が設定されている。すなわち、高頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、231/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、高頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.6秒である。
このように、電動役物開放抽選用当否テーブルによって、高頻度サポートモードが低頻度サポートモードよりも第2始動口34への遊技球の入球が発生する確率が高くなるように設定されている。
《2-4》音声発光制御装置及び表示制御装置の電気的構成:
次に、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成について説明する。
図83は、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成を中心として示すブロック図である。なお、電源装置85(図77)等の一部の構成は省略されている。音声発光制御装置90に設けられた音声発光制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92は、CPU、ROM93、RAM94、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵された素子である。
ROM93には、MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データ、テーブル等が記憶されている。例えば、ROM93のエリアの一部には、演出パターンテーブル記憶エリア93a、変動表示パターンテーブル記憶エリア93b等が設けられている。これらの詳細については後述する。
RAM94は、ROM93内に記憶されている制御プログラムの実行の際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリである。例えば、RAM94のエリアの一部には、各種フラグ記憶エリア94a、各種カウンタエリア94b、抽選用カウンタエリア94c等が設けられている。なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には、主制御装置60と演出操作ボタン24が接続されている。主制御装置60からは、各種コマンドを受信する。MPU92の出力側には、スピーカー46や各種ランプ47が接続されているとともに、表示制御装置100が接続されている。
表示制御装置100に設けられた表示制御基板101には、プログラムROM103及びワークRAM104が複合的にチップ化された素子であるMPU102と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とが搭載されている。なお、MPU102に対してプログラムROM103及びワークRAM104が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU102は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づいて所定の演算処理を行って、VDP105の制御(具体的にはVDP105に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM103は、MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶されている。
ワークRAM104は、MPU102による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
VDP105は、一種の描画回路であり、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する。VDP105は、ICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、描画処理専用のファームウェアを内蔵した一種のマイコンチップである。VDP105は、MPU102、ビデオRAM107等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM107に記憶させる画像データを、キャラクタROM106から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置41に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM106には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照される色パレットテーブル等が記憶されている。なお、キャラクタROM106を複数設け、各キャラクタROM106に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM103に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM106に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM107は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM107の内容を書き替えることにより図柄表示装置41の表示内容が変更される。
以下では、主制御装置60のMPU62、ROM63、RAM64をそれぞれ主側MPU62、主側ROM63、主側RAM64とも呼び、音声発光制御装置90のMPU92、ROM93、RAM94をそれぞれ音光側MPU92、音光側ROM93、音光側RAM94とも呼び、表示制御装置100のMPU102を表示側MPU102とも呼ぶ。
《2-5》主制御装置において実行される各種処理:
次に、本実施形態のパチンコ機10において上述した処理を実行するための具体的な制御の一例を説明する。先に主制御装置60において実行される処理について説明し、その後、音声発光制御装置90及び表示制御装置100において実行される処理について説明する。
主制御装置60において実行される処理の中には、V獲得チャレンジ機構部36vが有する非V入賞口シャッター350を開閉制御する処理が含まれる。まず、この開閉制御の概要について説明する。なお、V獲得チャレンジ機構部36vの構成は、図76を用いて先に説明した通りである。
本実施形態では、非V入賞口シャッター350の開閉制御は、非V入賞口シャッター350を開放状態から閉鎖状態へ移行する条件(以下、「閉鎖条件」とも呼ぶ)と、非V入賞口シャッター350を閉鎖状態から開放状態へ移行する条件(以下、「開放条件」とも呼ぶ)と、が記録されたプログラムである開閉シナリオに従って制御される。開閉シナリオは、3種類用意されている。3種類の開閉シナリオを順に説明する。
<第1開閉シナリオ>
図84は、第1開閉シナリオを説明するためのタイミングチャートである。図84(a)は、大入賞口36aを開閉する開閉扉36bの開放状態・閉鎖状態の時間的な変化を示している。図84(b)は、第1通路検知センサーSP1のON状態・OFF状態の時間的な変化を示している。図84(c)は、第2通路検知センサーSP2のON状態・OFF状態の時間的な変化を示している。図84(d)は、非V入賞口シャッター350を閉鎖状態・開放状態の時間的な変化を示している。
大当たりに当選していない通常状態(低確率モード、かつ低頻度サポートモード)では、非V入賞口シャッター350は、開放状態である。低頻度サポートモード中において、第1種大当たりに当選した場合に、開閉実行モードに移行するが、この開閉実行モードにおいては、開閉扉36bが閉鎖状態から開放状態に移行して最初のラウンド遊技(以下、単に「1ラウンド目」とも呼ぶ)が開始される(時刻t1)。こうした開閉実行モードにおいて、非V入賞口シャッター350の閉鎖条件が成立した場合に、非V入賞口シャッター350を開放状態から閉鎖状態へ移行する。閉鎖条件は、下記の(i)、(ii)の通りである。
(i)パチンコ機10の現在の状態が、開閉実行モードにおける1ラウンド目の実行中であること。
(ii)1ラウンド目が開始されてから大入賞口36aに1個の遊技球が入球したこと、または、1ラウンド目が開始されてから大入賞口36aに2個の遊技球が入球したこと。
上記2つの項目の両方が成立した場合に、非V入賞口シャッター350は開放状態から閉鎖状態に移行する。
本実施形態では、大入賞口36aへ遊技球が入球したことは、第1通路検知センサーSP1と第2通路検知センサーSP2との両方を用いて検知している。すなわち、第1通路検知センサーSP1と第2通路検知センサーSP2とのいずれかで、遊技球の入球を検知した場合に、大入賞口36aへ遊技球が入球したものと認定している。このため、(ii)の項目における「大入賞口36aに1個の遊技球が入球したこと」は「第1通路検知センサーSP1と第2通路検知センサーSP2とのいずれかで遊技球が1個、入球したこと」を意味し、「大入賞口36aに2個の遊技球が入球したこと」は「第1通路検知センサーSP1と第2通路検知センサーSP2との両方で検出した遊技球の個数の合計が2個となったこと」を意味する。
図84の例示では、時刻t1で、開閉実行モードにおいて1ラウンド目が開始され、この開始された時(時刻t1)を起点として、時刻t2で、第1通路検知センサーSP1によって大入賞口36aへの1個目の入球が検知され、時刻t4で、第2通路検知センサーSP2によって大入賞口36aへの2個目の入球が検知される。時刻t2と時刻t4のそれぞれで、(i)、(ii)の項目の両方が成立することになり、非V入賞口シャッター350は開放状態から閉鎖状態に移行する。
非V入賞口シャッター350の開放条件は、以下のとおりである。
・(ii)で成立した条件が大入賞口36aに1個の遊技球が入球したことである場合には、非V入賞口シャッター350が閉鎖状態で0.06秒間が経過したこと。
・(ii)で成立した条件が大入賞口36aに2個の遊技球が入球したことである場合には、非V入賞口シャッター350が閉鎖状態で0.2秒間が経過したこと。
上記2つのうちのいずれかが成立した場合に、非V入賞口シャッター350は閉鎖状態から開放状態に移行する(時刻t3,t5)。
上記の開放条件によれば、(ii)で成立した条件が大入賞口36aに1個の遊技球が入球したことである場合に、非V入賞口シャッター350は0.06秒と極めて短い時間だけ閉鎖することになる。0.06秒の閉鎖時間では、本線通路下流側部分313(図76)への遊技球の落下を阻止することができず、実質的に、非V入賞口シャッター350は、遊技球を分岐通路部330(図76)側に案内することができない。すなわち、本実施形態では、1ラウンド目が開始されてから大入賞口36aに1個の遊技球が入球した時にも、非V入賞口シャッター350を開放状態から閉鎖状態へ移行しているが、閉鎖時間は極めて短い時間であり、実質的に遊技球を分岐通路部330側に案内することはできない構成となっている。なお、この構成に対して、他の形態として、1ラウンド目が開始されてから大入賞口36aに1個の遊技球が入球した時に、閉鎖状態への移行を全く行わない構成としても良い。
上記の開放条件によれば、大入賞口36aに2個の遊技球が入球したことである場合に、非V入賞口シャッター350は0.2秒、閉鎖することになる。この0.2秒の間に、非V入賞口シャッター350は、遊技球を分岐通路部330側に案内することが可能となる。なお、閉鎖時間は、0.2秒間に換えて、0.4秒未満の他の時間(例えば、0.3秒)としてもよい。0.4秒未満とした理由は、後述する。
本実施形態では、第1開閉シナリオは、主制御基板61に含まれるROM63の開閉シナリオ記憶エリア63gに記憶される。主制御基板61のMPU62は、低頻度サポートモード中に第1種大当たりに当選した場合に実行される開閉実行モードにおいて、ROM63の開閉シナリオ記憶エリア63gから第1開閉シナリオを読み出し、読み出した第1開閉シナリオに従って、非V入賞口シャッター350の開閉制御を行う。
遊技者は、大当たりに当選していない通常状態(低確率モードかつ低頻度サポートモード)で左打ち中に、第1種大当たりに当選した場合に、開閉実行モードの1ラウンド目において、下記の(イ)、(ロ)の手順で操作を行うことで、V獲得チャレンジ機構部36vにおいて、遊技球をV入賞ゾーンFVに入れることが可能となる。
(イ)操作ハンドル25(図72)の回動操作量を調整して(すなわち、弱右打ち操作を行って)、弱右打ち通路P1(図74)へ遊技球を1個入れる。
弱右打ち通路P1へ入った遊技球は、大入賞口36a(図76)から第1通路210を通って、排球口210bから排出される。その後、図85に示すように、排球口210bから排出された遊技球B1は、クルーン220によって受け止められ、内壁220aを周回しながら流下する。続いて、図86に示すように、遊技球B1は孔220bに流入する。なお、クルーン220において遊技球が保持される時間は、例えば数秒~数十秒というように、遊技球発射機構81の遊技球の発射間隔である0.6秒に比べて極めて長い。
(ロ)操作ハンドル25(図72)の回動操作量を最大とすること、あるいは、遊技球発射ボタン26(図72)を操作することによって(すなわち、強右打ち操作を行って)、強右打ち通路P2へ遊技球を1個入れる。
第1開閉シナリオによれば、1ラウンド目が開始されてから大入賞口36aに2個の遊技球が入球した時に同期して、非V入賞口シャッター350が閉鎖状態に移行することから、遊技者は、強右打ち通路P2へ入れた遊技球B2が第2通路300へ入球するタイミングが、(イ)によって弱右打ち通路P1へ入れた遊技球B1がクルーン220の孔220bに流入するタイミングと一致するように(図86参照)、強右打ち通路P2へ遊技球B2を入れるタイミングを調整する。図84を用いて説明すると、時刻t2で検知された第1通路210に入球した遊技球がクルーン220に達するまでの期間が時刻t2から時刻t4までの期間と一致するように、強右打ち通路P2へ遊技球B2を入れるタイミングを調整する。このようにして、非V入賞口シャッター350が閉鎖状態に移行するタイミングを計ることによって、図87に示すように、(イ)の操作によって弱右打ち通路P1へ入れた遊技球B1は、閉鎖状態にある非V入賞口シャッター350によって、本線通路下流側部分313への侵入が阻止されて分岐通路部330に誘導される。この結果、弱右打ち通路P1へ入れた遊技球B1をV入賞ゾーンFVに入れることが可能となる。なお、上記のように構成された第1開閉シナリオは、先に説明したV入賞高難度閉開パターンを実現するためのものである。
第1開閉シナリオでは、前述したように、1ラウンド目において、弱右打ち通路P1へ遊技球を1個入球し、その後、強右打ち通路P2へ遊技球を1個入球することによって、V入賞ゾーンFVへの入球(V入賞)を狙うことができるが、他の操作によっても、V入賞を狙うことができる。具体的には、1ラウンド目において、弱右打ち通路P1へ遊技球を1個入球し、その後、再び、弱右打ち通路P1へ遊技球を1個入球することによっても、V入賞を狙うことができる。
なお、本実施形態では、1ラウンド目における大入賞口36aへの遊技球の最初の入球が、強右打ち通路P2による場合には、V入賞ゾーンFVに遊技球を入れることが不可能な構成となっている。V入賞ゾーンFVに遊技球を入れることができないのは、次のような理由である。
V獲得チャレンジ機構部36vの第2通路300は、入球口310aに入球してから非V入賞口シャッター350の上部に到達するまでに0.4秒かかる内部構造となっている。その上、遊技球発射機構81からは0.6秒間隔で遊技球が発射される。このため、第2通路300の入球口310aに最初に入球した遊技球は、次に発射された遊技球が大入賞口36aに入球して非V入賞口シャッター350が閉鎖状態となるより前に非V入賞口シャッター350の位置まで到達してしまうことになる。したがって、非V入賞口シャッター350が閉鎖状態となったときには、最初の遊技球は本線通路下流側部分313へ落下してしまい、V入賞ゾーンFVに入球することはない。
また、第2通路300は、入球口310aに入球してから非V入賞口シャッター350に到達するまでに0.4秒かかる内部構造となっており、非V入賞口シャッター350の閉鎖時間は0.2秒というように、0.4秒より短い時間に設定されていることから、大入賞口36aに2個目に入球した遊技球が、当該遊技球の入球によって非V入賞口シャッター350を閉鎖状態に移行して、V入賞ゾーンFVに入球することがない。このように、本実施形態では、強右打ち通路P2へ遊技球を連続して入球するだけでは、V入賞を狙うことができない。
<第2開閉シナリオ>
図88は、第2開閉シナリオを説明するためのタイミングチャートである。図88(a)は、大入賞口36aを開閉する開閉扉36bの開放状態・閉鎖状態の時間的な変化を示している。図88(b)は、第1通路検知センサーSP1のON状態・OFF状態の時間的な変化を示している。図88(c)は、第2通路検知センサーSP2のON状態・OFF状態の時間的な変化を示している。図88(d)は、非V入賞口シャッター350を閉鎖状態・開放状態の時間的な変化を示している。
第2種大当たりに当選した場合に、開閉実行モードに移行するが、この開閉実行モードにおいては、開閉扉36bが閉鎖状態から開放状態に移行して1ラウンド目が開始される(時刻t11)。こうした開閉実行モードにおいて、非V入賞口シャッター350の閉鎖条件が成立した場合に、非V入賞口シャッター350を開放状態から閉鎖状態へ移行する。第2開閉シナリオの閉鎖条件は、下記の(iii)、(iv)の通りである。
(iii)パチンコ機10の現在の状態が、開閉実行モードにおける1ラウンド目の実行中であること。
(iv)1ラウンド目が開始されてから大入賞口36aに1個の遊技球が入球したこと。
上記2つの項目の両方が成立した場合に、非V入賞口シャッター350は開放状態から閉鎖状態に移行する。
図88の例示では、時刻t11で、開閉実行モードにおいて1ラウンド目が開始され、この開始された時(時刻t1)を起点として、時刻t12で、第1通路検知センサーSP1によって大入賞口36aへの1個目の入球が検知される。この時刻t12で、(iii)、(iv)の項目の両方が成立することになり、非V入賞口シャッター350は開放状態から閉鎖状態に移行する。
非V入賞口シャッター350の開放条件は、以下のとおりである。
・非V入賞口シャッター350が閉鎖状態で0.06秒間が経過したこと。
上記の条件が成立した場合に、非V入賞口シャッター350は閉鎖状態から開放状態に移行する(時刻t13)。
上記の開放条件によれば、大入賞口36aに1個の遊技球が入球したことである場合に、非V入賞口シャッター350は0.06秒と極めて短い時間だけ閉鎖することになる。このため、第2開閉シナリオによれば、第1開閉シナリオの場合と同様に、1ラウンド目が開始されてから大入賞口36aに1個の遊技球が入球した時に、実質的に遊技球を分岐通路部330側に案内することはできない。なお、1ラウンド目が開始されてから大入賞口36aに1個の遊技球が入球した時に、非V入賞口シャッター350が極めて短い時間だけ閉鎖する構成に換えて、1ラウンド目が開始されてから大入賞口36aに1個の遊技球が入球した時に、閉鎖状態への移行を全く行わない構成としても良い。
上記のように構成された第2開閉シナリオでは、1ラウンド目が開始されてから大入賞口36aに1個の遊技球が入球した時に実質的に遊技球を分岐通路部330側に案内することはできず、また、1ラウンド目が開始されてから大入賞口36aに2個目以降に遊技球が入球したときに非V入賞口シャッター350が閉鎖されることはないことから、1ラウンド目において、V入賞ゾーンFVへ遊技球を入れることができない。第2開閉シナリオは、先に説明したV入賞不可閉開パターンを実現するためのものである。
本実施形態では、第2開閉シナリオは、主制御基板61に含まれるROM63の開閉シナリオ記憶エリア63gに記憶される。主制御基板61のMPU62は、第2種大当たりに当選した場合に実行される開閉実行モードにおいて、ROM63の開閉シナリオ記憶エリア63gから第2開閉シナリオを読み出し、読み出した第2開閉シナリオに従って、非V入賞口シャッター350の開閉制御を行う。
<第3開閉シナリオ>
図89は、第3開閉シナリオを説明するためのタイミングチャートである。図89(a)は、大入賞口36aを開閉する開閉扉36bの開放状態・閉鎖状態の時間的な変化を示している。図89(b)は、第1通路検知センサーSP1のON状態・OFF状態の時間的な変化を示している。図89(c)は、第2通路検知センサーSP2のON状態・OFF状態の時間的な変化を示している。図89(d)は、非V入賞口シャッター350を閉鎖状態・開放状態の時間的な変化を示している。
高頻度サポートモード中において、第1種大当たりに当選した場合に、開閉実行モードに移行するが、この開閉実行モードにおいては、開閉扉36bが閉鎖状態から開放状態に移行して1ラウンド目が開始される(時刻t21)。こうした開閉実行モードにおいて、非V入賞口シャッター350の閉鎖条件が成立した場合に、非V入賞口シャッター350を開放状態から閉鎖状態へ移行する。第3開閉シナリオの閉鎖条件は、第1開閉シナリオの閉鎖条件と同一である。すなわち、第3開閉シナリオの閉鎖条件は、先に説明した(i)、(ii)の両方を満たすことである。
図89の例示では、時刻t21で、開閉実行モードにおいて1ラウンド目が開始され、この開始された時(時刻t21)を起点として、時刻t22で、第1通路検知センサーSP1によって大入賞口36aへの1個目の入球が検知され、時刻t24で、第2通路検知センサーSP2によって大入賞口36aへの2個目の入球が検知される。時刻t22と時刻t24のそれぞれで、(i)、(ii)の項目の両方が成立することになり、非V入賞口シャッター350は開放状態から閉鎖状態に移行する。
非V入賞口シャッター350の開放条件は、下記のとおりである。
・(ii)で成立した条件が大入賞口36aに1個の遊技球が入球したことである場合には、非V入賞口シャッター350が閉鎖状態で0.06秒間が経過したこと。
・(ii)で成立した条件が大入賞口36aに2個の遊技球が入球したことである場合には、開閉実行モードの1ラウンド目が終了したこと。
上記2つのうちのいずれかが成立した場合に、非V入賞口シャッター350は閉鎖状態から開放状態に移行する(時刻t23,t25)。
上記の第3開閉シナリオの開放条件によれば、大入賞口36aに1個の遊技球が入球したことである場合に、非V入賞口シャッター350は0.06秒と極めて短い時間だけ閉鎖することになる。このため、第3開閉シナリオによれば、第1開閉シナリオの場合と同様に、1ラウンド目が開始されてから大入賞口36aに1個の遊技球が入球した時に、実質的に遊技球を分岐通路部330側に案内することはできない。なお、1ラウンド目が開始されてから大入賞口36aに1個の遊技球が入球した時に、非V入賞口シャッター350が極めて短い時間だけ閉鎖する構成に換えて、1ラウンド目が開始されてから大入賞口36aに1個の遊技球が入球した時に、閉鎖状態への移行を全く行わない構成としても良い。
また、開放条件の2つめの項目は、上述した内容に換えて、「(ii)で成立した条件が大入賞口36aに2個の遊技球が入球したことである場合には、2個目の遊技球が入球した時から、開閉実行モードの1ラウンド目が終了するに十分な予め定められた時間(例えば、1分とか2分)が経過したこと。」としても良い。
上記のように構成された第3開閉シナリオは、先に説明したV入賞低難度閉開パターンを実現するためのものである。強右打ち操作のみ(1球目は弱右打ち操作で、2球目は強右打ち操作でも可能であるが、強右打ち操作のみでも可能)によって非V入賞口シャッター350が閉鎖状態に移行した後は、1ラウンド目が終了するまで、非V入賞口シャッター350は閉鎖状態を維持する。したがって、高頻度サポートモード中に第1種大当たりに当選した場合には、強右打ち操作を行なうだけで、遊技球をV入賞ゾーンFVに入れることが可能となる。
本実施形態では、第3開閉シナリオは、主制御基板61に含まれるROM63の開閉シナリオ記憶エリア63gに記憶される。主制御基板61のMPU62は、高頻度サポートモード中に第1種大当たりに当選した場合に実行される開閉実行モードにおいて、ROM63の開閉シナリオ記憶エリア63gから第3開閉シナリオを読み出し、読み出した第3開閉シナリオに従って、非V入賞口シャッター350の開閉制御を行う。
各遊技回の遊技を進行させるために、主制御装置60のMPU62は、タイマ割込み処理および通常処理を実行する。これらの処理について次に説明する。MPU62は、タイマ割込み処理及び通常処理の他に、停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理を実行するが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
図90は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。上述のように、タイマ割込み処理は、主制御装置60のMPU62によって定期的(例えば2msec周期)に起動される。
ステップSh0101では、各種検知センサ67b~67d,SP1~SP3の読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置60に接続されている各種検知センサ67b~67d,SP1~SP3の状態を読み込み、当該センサの状態を判定して検出情報(入球検知情報)を保存する。その後、ステップSh0102に進む。
ステップSh0102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した場合には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSh0103に進む。
ステップSh0103では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および電動役物開放カウンタC4の値の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および電動役物開放カウンタC4にそれぞれ1を加算すると共に、それらの各カウンタ値が最大値に達した場合には、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1~C4の更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSh0104に進む。なお、変動種別カウンタCSは、後述する通常処理(図94)において、その値を更新する。
ステップSh0104では、第1始動口33及び第2始動口34への入球に伴う始動口用の入球処理を実行する。ステップSh0104の始動口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSh0104を実行した後、ステップSh0105に進む。
ステップSh0105では、スルーゲート35への入球に伴うスルー用の入球処理を実行する。ステップSh0105のスルー用の入球処理の詳細については後述する。ステップSh0105を実行した後、MPU62はタイマ割込み処理を終了する。
<始動口用の入球処理>
次に、始動口用の入球処理について説明する。始動口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図90:Sh0104)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図91は、始動口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSh0201では、遊技球が第1始動口33に入球(始動入球)したか否かを、第1始動口33に対応した検知センサの検知状態により判定する。ステップSh0201において、遊技球が第1始動口33に入球したと判定した場合には(Sh0201:YES)、ステップSh0202に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSh0203に進む。
ステップSh0203では、第1始動口33に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために外部信号設定処理を行う。その後、ステップSh0204に進む。
ステップSh0204では、第1保留エリアRaの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RaN(以下、第1始動保留個数RaNともいう)を読み出し、当該第1始動保留個数RaNを後述する処理の対象として設定する。第1始動保留個数RaNは、第1始動口33への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSh0209に進む。
ステップSh0201において、遊技球が第1始動口33に入球していないと判定した場合には(Sh0201:NO)、ステップSh0205に進み、遊技球が第2始動口34に入球したか否かを第2始動口34に対応した検知センサの検知状態により判定する。
ステップSh0205において、遊技球が第2始動口34に入球したと判定した場合には(Sh0205:YES)、ステップSh0206に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSh0207に進む。一方、ステップSh0205において、遊技球が第2始動口34に入球していないと判定した場合には(Sh0205:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
ステップSh0207では、第2始動口34に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために、外部信号設定処理を行う。その後、ステップSh0208に進む。
ステップSh0208では、第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RbN(以下、第2始動保留個数RbNともいう)を読み出し、当該第2始動保留個数RbNを後述する処理の対象として設定する。第2始動保留個数RbNは、第2始動口34への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSh0209に進む。
ステップSh0209では、上述したステップSh0204又はステップSh0208において設定された始動保留個数N(RaN又はRbN)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。ステップSh0209において、始動保留個数Nが上限値未満でない場合には(Sh0209:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
一方、ステップSh0209において、始動保留個数Nが上限値未満である場合には(Sh0209:YES)、ステップSh0210に進み、対応する保留エリアの始動保留個数Nに1を加算した後、ステップSh0211に進み、合計保留個数記憶エリアに格納された値(以下、合計保留個数CRNと言う)に1を加算する。合計保留個数CRNは、第1始動保留個数RaNと第2始動保留個数RbNとの合計値を示す。その後、ステップSh0212に進む。
ステップSh0212では、ステップSh0103(図90)において更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および通常処理(図94)において更新している変動種別カウンタCSの各値を、対応する保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち、ステップSh0210において1を加算した保留個数と対応する記憶エリアに格納する。具体的には、第1始動保留個数RaNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSh0103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値を、第1保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSh0210において1を加算した第1始動保留個数RaNと対応する記憶エリアに格納する。また、第2始動保留個数RbNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSh0103(図90)にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値を、第2保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSh0210において1を加算した第2始動保留個数RbNと対応する記憶エリアに格納する。ステップSh0212を実行した後、ステップSh0213に進む。
ステップSh0213では、先判定処理を実行する。先判定処理は、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値の情報(保留情報)に基づいて、当たり抽選の当否判定結果(抽選結果)、大当たりの種別、リーチの発生の有無、遊技回の変動時間などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。先判定処理の詳細については後述する。ステップSh0213を実行した後、ステップSh0214に進む。
ステップSh0214では、保留コマンドを設定する処理を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値の情報(保留情報)に基づいて実行された先判定処理の判定結果を保留コマンドとして設定する。
保留コマンドは、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生したこと及び当該入球に基づいて取得された保留情報に基づく先判定処理による判定結果(先判定情報)を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に、サブ側の制御装置に確認させるためのコマンドである。保留コマンドは、後述する通常処理のコマンド出力処理(図94:ステップSh0502)において音声発光制御装置90に送信される。
また、音声発光制御装置90は、第1始動口33への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。一方、第2始動口34への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、音声発光制御装置90は、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。
主制御装置60のMPU62は、ステップSh0214を実行した後、本始動口用の入球処理を終了する。
<先判定処理>
次に、先判定処理について説明する。先判定処理は、始動口用の入球処理のサブルーチン(図91:Sh0213)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図92は、先判定処理を示すフローチャートである。上述のように先判定処理は、保留情報に基づいて、当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定などの判定結果を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。
ステップSh0301では、始動口用の入球処理(図91)における始動口への入球によって記憶エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値を読み出す。その後、ステップSh0302に進み、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。具体的には、今回の入球よりも前の入球によって実行された先判定処理の判定結果を該当する記憶エリアから読み出し、今回の入球による当たり抽選よりも前に実行される当たり抽選の抽選結果を判定することによって、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。
ステップSh0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードであると判定した場合には、(Sh0302:YES)、ステップSh0303に進み、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている低確率モード用の当否テーブルを参照する。その後、ステップSh0305に進み、低確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回読み出した大当たり乱数カウンタC1の値の情報が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
一方、ステップSh0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードでないと判定した場合には(Sh0302:NO)、ステップSh0304に進み、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている高確率モード用の当否テーブルを参照する。その後、ステップSh0305に進み、高確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回読み出した大当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
ステップSh0305では、今回読み出した大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応していると判定した場合には(Sh0305:YES)、ステップSh0306に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納された大当たり種別カウンタC2の値を把握する。その後、ステップSh0307に進み、振分テーブル記憶エリア63bに記憶されている振分テーブルを参照する。具体的には、今回の振り分け対象となった大当たり種別カウンタC2が第1始動口33への入球に基づいて取得されたものである場合には、第1始動口用振分テーブルを参照し、第2始動口34への入球に基づいて取得されたものである場合には、第2始動口用振分テーブルを参照する。ステップSh0307を実行した後、ステップSh0308に進む。
ステップSh0308では、振分テーブルを参照した結果、今回読み出した大当たり種別カウンタC2の値が、第1種大当たりに対応しているか否かを判定する。ステップSh0308において、第1種大当たりに対応していると判定した場合には(Sh0308:YES)、ステップSh0309に進み、先判定処理結果記憶エリア64hに第1種大当たり情報を記憶する。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップSh0308において、第1種大当たりに対応していないと判定した場合には(Sh0308:NO)、ステップSh0310に進み、先判定処理結果記憶エリア64hに第2種大当たり情報を記憶する。その後、先判定処理を終了する。
ステップSh0305において、今回読み出した大当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応していないと判定した場合には(Sh0305:NO)、ステップSh0311に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納されたリーチ乱数カウンタC3の値を読み出す。その後、ステップSh0312に進み、リーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。その後、ステップSh0313に進み、リーチ判定用テーブルを参照した結果、今回読み出したリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ発生に対応しているか否かを判定する。
ステップSh0313において、リーチ発生に対応していると判定した場合には(Sh0313:YES)、ステップSh0314に進み、先判定処理結果記憶エリア64hにリーチ発生情報を記憶させる。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップSh0313において、リーチ発生に対応していないと判定した場合には(Sh0313:NO)、そのまま先判定処理を終了する。
<スルー用の入球処理>
次に、スルー用の入球処理について説明する。スルー用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図90:Sh0105)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図93は、スルー用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSh0401では、遊技球がスルーゲート35に入球したか否かを判定する。ステップSh0401において、遊技球がスルーゲート35に入球したと判定した場合には(Sh0401:YES)、ステップSh0402に進み、役物保留個数SNが上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。なお、役物保留個数SNは、電動役物開放抽選を行うために保留されているスルーゲート35への入球数を示す値である。本実施形態では、役物保留個数SNの最大値は4である。一方、ステップSh0401において、スルーゲート35に遊技球が入球しなかったと判定した場合には(Sh0401:NO)、本スルー用の入球処理を終了する。
ステップSh0402において、役物保留個数SNの上限値未満(4未満)であると判定した場合には(Sh0402:YES)、ステップSh0403に進み、役物保留個数SNに1を加算する。その後、ステップSh0404に進む。
ステップSh0404では、ステップSh0103(図90)において更新した電動役物開放カウンタC4の値をRAM64の電役保留エリア64dの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリアに格納する。その後、スルー用の入球処理を終了する。
一方、ステップSh0402において、役物保留個数SNの値が上限値未満でないと判定した場合(Sh0402:NO)、すなわち、役物保留個数SNの値が上限値以上であると判定した場合には、電動役物開放カウンタC4の値を格納することなく、スルー用の入球処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理について説明する。通常処理は、電源スイッチ88がオフ状態からオン状態に切り替えられたこと(以下、「電源投入」とも呼ぶ)に伴い主制御装置60のMPU62によって開始される処理である。通常処理においては、遊技の主要な処理が実行される。
図94は、通常処理を示すフローチャートである。ステップSh0501では、立ち上げ処理を実行する。具体的には、電源投入に伴う各制御装置の初期設定や、RAM64に記憶保持されたデータの有効性の判定などが実行される。その後、ステップSh0502に進む。
ステップSh0502では、タイマ割込み処理又は前回に実行した通常処理で設定されたコマンド等の出力データを、サブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置70に対して送信する。また、変動用コマンド、種別コマンド、保留コマンド等の演出に関するコマンドが設定されている場合には、それらを音声発光制御装置90に対して送信する。ステップSh0502を実行した後、ステップSh0503に進む。
ステップSh0503では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSh0504に進む。
ステップSh0504では、払出制御装置70から受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み、ステップSh0505に進む。ステップSh0505では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、当たり抽選、図柄表示装置41による図柄の変動表示の設定、第1図柄表示部37a,第2図柄表示部37bの表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。ステップSh0505を実行した後、ステップSh0506に進む。
ステップSh0506では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。遊技状態移行処理を実行することにより、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。遊技状態移行処理の詳細は後述する。その後、ステップSh0507に進む。
ステップSh0507では、第2始動口34に設けられた電動役物34aを駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。電役サポート用処理では、電動役物34aを開放状態とするか否かの判定を行う。電役サポート用処理の詳細は後述する。その後、ステップSh0508に進む。
ステップSh0508では、今回の通常処理の開始(厳密には、ステップSh0502のコマンド出力処理の開始)から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。すなわち、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否かを判定する。ステップSh0508において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していないと判定した場合には(Sh0508:NO)、ステップSh0509及びステップSh0510において、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内で、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。具体的には、ステップSh0509において、乱数初期値カウンタCINIに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。また、ステップSh0510において、変動種別カウンタCSに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。一方、ステップSh0508において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していると判定した場合には(Sh0508:YES)、ステップSh0502に戻り、ステップSh0502からステップSh0507までの各処理を実行する。
なお、ステップSh0502からステップSh0507の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。したがって、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行することにより、これらのカウンタの値をランダムに更新することができる。
<遊技回制御処理>
次に、遊技回制御処理について説明する。遊技回制御処理は、通常処理のサブルーチン(図94:Sh0505)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図95は、遊技回制御処理を示すフローチャートである。ステップSh0601では、開閉実行モード中か否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグは、後述する遊技状態移行処理において遊技状態を開閉実行モードに移行させる場合にONにされ、同じく遊技状態移行処理において開閉実行モードを終了させる場合にOFFにされる。
ステップSh0601において、開閉実行モード中であると判定した場合には(Sh0601:YES)、ステップSh0602以降の処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。すなわち、開閉実行モード中である場合には、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。一方、ステップSh0601において、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Sh0601:NO)、ステップSh0602に進む。
ステップSh0602では、メイン表示部45が変動表示中であるか否かを判定する。具体的には、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれか一方が変動表示中であるか否かを判定する。この判定は、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける変動表示中フラグ記憶エリアの変動表示中フラグがONであるか否かを判定することにより行われる。変動表示中フラグは、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれか一方について変動表示を開始させる場合にONにされ、その変動表示が終了する場合にOFFにされる。
ステップSh0602において、メイン表示部45が変動表示中でないと判定した場合には(Sh0602:NO)、ステップSh0603~ステップSh0606の遊技回開始用処理に進む。ステップSh0603では、合計保留個数CRNが「0」であるか否かを判定する。合計保留個数CRNが「0」である場合とは、第1始動口33及び第2始動口34のいずれについても始動保留個数が「0」であることを意味する。したがって、ステップSh0603において、合計保留個数CRNが「0」であると判定した場合には(Sh0603:YES)、本遊技回制御処理を終了する。一方、ステップSh0603において、合計保留個数CRNが「0」でないと判定した場合には(Sh0603:NO)、ステップSh0604に進む。
ステップSh0604では、第1保留エリアRa又は第2保留エリアRbに記憶されているデータを変動開始後の状態に設定するためのデータ設定処理を実行し、ステップSh0605に進む。データ設定処理の詳細は後述する。
ステップSh0605では、メイン表示部45における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を開始させるための変動開始処理を実行する。なお、変動開始処理の詳細は後述する。ステップSh0605を実行した後、遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSh0602において、メイン表示部45が変動表示中であると判定した場合には(Sh0602:YES)、ステップSh0606~ステップSh0610の遊技回進行用処理に進む。
ステップSh0606では、今回の遊技回の変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間とは、上述したように、図柄列が変動を開始してから全ての図柄列が停止するまでの時間であり、単位遊技時間の一部である。具体的には、ステップSh0606では、RAM64の変動時間カウンタエリア(各種カウンタエリア64f)に格納されている変動時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動時間情報の値は、後述する変動時間の設定処理(図97:Sh0802)において設定される。この設定された変動時間情報の値は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。
ステップSh0606において、変動時間が経過していないと判定した場合には(Sh0606:NO)、ステップSh0607に進み、変動表示用処理を実行する。変動表示用処理は、今回の遊技回に係る図柄表示部における表示態様を変更する処理である。ステップSh0607を実行した後、遊技回制御処理を終了する。
ステップSh0606において、変動時間が経過していると判定した場合には(Sh0606:YES)、ステップSh0608に進み、変動終了処理を実行する。変動終了処理は、後述する変動開始処理(図97)において決定された図柄表示部に表示させる図柄の態様が、今回の遊技回に係る図柄表示部にて表示されるように当該図柄表示部を表示制御する。その後、ステップSh0609に進む。
ステップSh0609では、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。高頻度サポートモードフラグは、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かをMPU62にて特定するためのフラグであり、RAM64の所定領域に設定された各種フラグ記憶エリア64gに格納される。高頻度サポートモードフラグがONであるとき、サポートモードは高頻度サポートモードである。高頻度サポートモードフラグがOFFであるとき、サポートモードは高頻度サポートモードではない、すなわち低頻度サポートモードである。高頻度サポートモードフラグは、後述する開閉実行モードの終了後にオンされる。
ステップSh0609において、高頻度サポートモードであると判定した場合には(Sh0609:YES)、ステップSh0610に進み、遊技回数カウンタPNCの値を1減算する。遊技回数カウンタPNCは、高頻度サポートモードにおいて保証された保証遊技回数の残りの回数をカウントするためのカウンタである。遊技回数カウンタPNCは、後述する図104のステップSh1309で値100が予めセットされている。ステップSh0610を実行した後、ステップSh0611に進む。一方、ステップSh0609において、高頻度サポートモードではないと判定した場合には(Sh0609:NO)、後述するステップSh0615に進む。
ステップSh0611では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSh0611において、高確率モードではないと判定した場合には(Sh0611:NO)、ステップSh0612に進み、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が保証遊技回数(例えば100回)に達する前(=保証遊技回数内)であるか否かを判定する。具体的には、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。上述したように、遊技回数カウンタPNCは保証遊技回数の残りの回数を示すものであることから、PNC>0であるか否かを判定することによって、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が保証遊技回数に達する前であるか否かを判定することができる。
ステップSh0612において、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていないと判定した場合(ステップSh0612:NO)、すなわち、保証遊技回数内でないと判定した場合には、ステップSh0613に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFする。ステップSh0613を実行した後、ステップSh0614に進む。
ステップSh0614では、サポートモードが低頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである低頻度サポートモードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。ステップSh0614を実行した後、ステップSh0615に進む。
ステップSh0615では、いずれかの大当たりフラグ(16R第1種大当たりフラグ、8R第1種大当たりフラグ、8R第2種大当たりフラグ)がONであるか否かを判定する。ステップSh0615において、いずれかの大当たりフラグがONである場合には(Sh0615:YES)、ステップSh0616に進む。
ステップSh0616では、開閉実行モードフラグをONにする。その後、本遊技回制御処理を終了する。一方、ステップSh0615において、いずれの大当たりフラグもONではない場合には(Sh0615:NO)、ステップSh0616を実行せずに、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSh0612において保証遊技回数内であると判定した場合(ステップSh0612:YES)には、ステップSh0613およびステップSh0614を実行することなく、ステップSh0615に進む。また、ステップSh0611において高確率モードであると判定した場合(Sh0611:YES)にも、ステップSh0615に進む。
上述したステップSh0611からステップSh0614までの処理によれば、高頻度サポートモードにおいて継続して実行された遊技回数が100回に達した場合に低頻度サポートモードに移行すること、しかし、遊技回数が100回に達した以後(すなわち、遊技回数カウンタPNCが0以下の値)であっても、その時点における抽選モードとして高確率モードが継続されている場合には、サポートモードとして高頻度サポートモードは継続されること、が実現される。
<データ設定処理>
次に、データ設定処理について説明する。データ設定処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図95:Sh0604)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図96は、データ設定処理を示すフローチャートである。ステップSh0701では、データ設定処理を実行する処理対象である保留エリアが第1保留エリアRaであるか否かを判定する。具体的には、第1保留エリアRa(図78)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第1保留エリアRaの第1エリアに記憶されている保留情報)の方が、第2保留エリアRb(図78)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第2保留エリアRbの第1エリアに記憶されている保留情報)よりも先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第1保留エリアRaであると判定する。一方、第1保留エリアRaに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報よりも、第2保留エリアRbに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報の方が先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第2保留エリアRbであると判定する。すなわち、ステップSh0701の処理を実行することにより、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された順に、保留情報を処理対象とすることができる。
ステップSh0701において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaであると判定した場合には(ステップSh0701:YES)、ステップSh0702~ステップSh0707の第1保留エリア用のデータ設定処理を実行する。一方、ステップSh0701において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(ステップSh0701:NO)、ステップSh0708~ステップSh0713の第2保留エリア用のデータ設定処理を実行する。
ステップSh0702では、第1保留エリアRaの第1始動保留個数RaNを1減算した後、ステップSh0703に進み、合計保留個数CRNを1減算する。その後、ステップSh0704に進む。ステップSh0704では、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSh0705に進む。
ステップSh0705では、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSh0705を実行した後、ステップSh0706に進む。
ステップSh0706では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONである場合には当該フラグをOFFにし、ONではない場合にはその状態を維持する。第2図柄表示部フラグは、今回の変動表示の開始の対象が第1図柄表示部37aと第2図柄表示部37bのうちのいずれであるかを特定するための情報である。その後、ステップSh0707へ進む。
ステップSh0707では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63fから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第1保留エリアRaに対応していることの情報、すなわち第1始動口33に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、データ設定処理を終了する。
ステップSh0707において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図94)におけるステップSh0502において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信したシフト時コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の減少に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の減少に対応させて変更する。
ステップSh0701において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(Sh0701:NO)、ステップSh0708に進む。
ステップSh0708では、第2保留エリアRbの第2始動保留個数RbNを1減算する。その後、ステップSh0709に進む。ステップSh0709では、合計保留個数CRNを1減算し、ステップSh0710に進み、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSh0711に進む。
ステップSh0711では、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSh0711を実行した後、ステップSh0712に進む。
ステップSh0712では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONではない場合には当該フラグをONにし、ONである場合にはその状態を維持する。その後、ステップSh0713に進む。
ステップSh0713では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63fから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第2保留エリアRbに対応していることの情報、すなわち第2始動口34に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本データ設定処理を終了する。
ステップSh0713において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図94)におけるステップSh0505において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信したシフト時コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を、保留個数の減少に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の減少に対応させて変更する。
<変動開始処理>
次に、変動開始処理について説明する。変動開始処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図95:Sh0605)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図97は、変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSh0801では、当たり抽選において大当たりに当選したときの処理を含む当たり判定処理を行う。当たり判定処理の詳細については後述する。ステップSh0801を実行した後、ステップSh0802に進む。
ステップSh0802では、変動時間の設定処理を実行する。変動時間の設定処理とは、当たりの有無やリーチの発生の有無に基づいて、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける今回の遊技回に要する時間である変動時間を設定するための処理である。変動時間の設定処理の詳細については後述する。ステップSh0802を実行した後、ステップSh0803に進む。
ステップSh0803では、RAM64の第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定する。ステップSh0803において、RAM64の第2図柄表示部フラグがONではないと判定した場合には(Sh0803:NO)、ステップSh0804に進み、第1変動用コマンドを設定する。第1変動用コマンドには、今回の遊技回が第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであることを示す情報が含まれているとともに、リーチの発生の有無の情報及びステップSh0802で設定された変動時間の情報が含まれている。
一方、ステップSh0803において、第2図柄表示部フラグがONであると判定した場合には(Sh0803:YES)、ステップSh0805に進み、第2変動用コマンドを設定する。第2変動用コマンドには、今回の遊技回が第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであることを示す情報が含まれているとともに、リーチの発生の有無の情報及びステップSh0802で設定された変動時間の情報が含まれている。ステップSh0804又はステップSh0805を実行した後、ステップSh0806に進む。
ステップSh0806では、種別コマンドを設定する。種別コマンドには、大当たりの有無及び振分け判定の結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、大当たりの種別の情報として、16R第1種大当たりの情報、8R第1種大当たりの情報、8R第2種大当たりの情報、または、リーチ発生の有無の情報および外れ結果の情報が含まれている。
ステップSh0804~ステップSh0806にて設定された変動用コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図94)におけるステップSh0502によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSh0806を実行後、ステップSh0807に進む。
ステップSh0807では、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部に、図柄の変動表示を開始させる。具体的には、RAM64の第2図柄表示部フラグがONではない場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第1図柄表示部37aであると特定して変動表示を開始させ、第2図柄表示部フラグがONである場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第2図柄表示部37bであると特定して変動表示を開始させる。ステップSh0807を実行した後、本変動開始処理を終了する。
<当たり判定処理>
次に、当たり判定処理について説明する。当たり判定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図97:Sh0801)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図98は、当たり判定処理を示すフローチャートである。ステップSh0901では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。高確率モードフラグは、当否抽選モードが高確率モードであるか否かをMPU62にて特定するためのフラグであり、本実施形態では、V入賞ゾーンFVへの遊技球の入球があった開閉実行モードの終了に際してONにされ、その後に大当たりに当選した場合に実行される開閉実行モードの開始時にOFFにされる。
ステップSh0901において、高確率モードであると判定した場合には(Sh0901:YES)、ステップSh0902に進み、高確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、当該変動開始処理が第1始動口33への遊技球の入球を契機とするものである場合には、実行エリアAEに記憶されている大当たり乱数カウンタC1の値が、図79(b)に示す第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)において大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。また、当該変動開始処理が第2始動口34への遊技球の入球を契機とするものである場合には、実行エリアAEに記憶されている大当たり乱数カウンタC1の値が、図80(b)に示す第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)において大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSh0904に進む。
一方、ステップSh0901において高確率モードではないと判定した場合には(Sh0901:NO)、ステップSh0903に進み、低確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、当該変動開始処理が第1始動口33への遊技球の入球を契機とするものである場合には、実行エリアAEに記憶されている大当たり乱数カウンタC1の値が、図79(a)に示す第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)において大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。また、当該変動開始処理が第2始動口34への遊技球の入球を契機とするものである場合には、実行エリアAEに記憶されている大当たり乱数カウンタC1の値が、図80(a)に示す第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)において大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSh0904に進む。
ステップSh0904では、ステップSh0902又はステップSh0903における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSh0904において、当否判定の結果が大当たり当選である場合には(Sh0904:YES)、ステップSh0905に進む。
続くステップSh0905からステップSh0912においては、大当たり当選である場合における遊技結果を設定するための処理及び停止結果を設定するための処理を実行する。
ステップSh0905では、RAM64の第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定する。ステップSh0905において、第2図柄表示部フラグがONではないと判定した場合には(Sh0905:NO)、ステップSh0906に進み、第1始動口用の振分テーブル(図80(a)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、8R第1種大当たりの数値範囲、8R第2種大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。
一方、ステップSh0905において、第2図柄表示部フラグがONであると判定した場合には(Sh0905:YES)、ステップSh0907に進み、第2始動口用の振分テーブル(図80(b)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R第1種大当たりの数値範囲、8R第2種大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。ステップSh0906又はステップSh0907の処理を実行した後、ステップSh0908に進む。
ステップSh0908では、ステップSh0906又はステップSh0907において振り分けた大当たりの種別が第1種大当たりであるか否かを判定する。ステップSh0908において、遊技結果が第1種大当たりであると判定した場合には(Sh0908:YES)、ステップSh0909に進む。
ステップSh0909では、第1種大当たり用の停止結果設定処理を実行する。第1種大当たり用の停止結果設定処理とは、第1種大当たりに当選することとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eに記憶されている第1種大当たり用の停止結果テーブルを参照することで、ステップSh0906又はステップSh0907において振り分けた大当たりの種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSh0909を実行した後、ステップSh0910に進む。
ステップSh0910では、ステップSh0906又はステップSh0907において振り分けた大当たりの種別に対応したフラグ(大当たり種別フラグ)をONにする。具体的には、16R第1種大当たりである場合には16R第1種大当たりフラグをONにし、8R第1種大当たりである場合には8R第1種大当たりフラグをONにする。ステップSh0910を実行した後、当たり判定処理を終了する。
ステップSh0908において、ステップSh0906又はステップSh0907において振り分けた大当たりの種別が第1種大当たりでないと判定した場合(Sh0908:NO)、すなわち、振り分けた大当たりの種別が第2種大当たりである場合には、ステップSh0911に進む。
ステップSh0911では、第2種大当たり用の停止結果設定処理を実行する。第2種大当たり用の停止結果設定処理とは、第2種大当たりに当選することとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eに記憶されている第2種大当たり用の停止結果テーブルを参照することで、ステップSh0906又はステップSh0907において振り分けた大当たりの種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSh0911を実行した後、ステップSh0912に進む。
ステップSh0912では、ステップSh0906又はステップSh0907において振り分けた大当たりの種別に対応したフラグ(大当たり種別フラグ)をONにする。本実施形態においては、第2種大当たりの種別は、8R第2種大当たりのみであるので、8R第2種大当たりフラグをONにする。なお、第2種大当たりの種別が複数設定されている場合には、対応する第2種大当たりフラグをONにする。ステップSh0912を実行した後、当たり判定処理を終了する。
ステップSh0904において、ステップSh0902又はステップSh0903における当たり抽選の結果が大当たり当選でない場合には(Sh0904:NO)、ステップSh0913に進み、当該遊技回においてリーチが発生するか否かの判定をする。具体的には、実行エリアAEに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ判定用テーブル記憶エリア63c(図77)に記憶されているリーチ判定用テーブルにおいて、リーチが発生として設定されている値と一致しているか否かを判定する。
ステップSh0913において、当該遊技回においてリーチが発生すると判定した場合には(Sh0913:YES)、ステップSh0914に進む。
ステップSh0914では、リーチ用の停止結果設定処理を実行する。リーチ用の停止結果となる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63e(図77)におけるリーチ用の停止結果テーブルを参照することで、実行エリアAEに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSh0914を実行した後、当たり判定処理を終了する。
ステップSh0913において、当該遊技回においてリーチが発生しないと判定した場合には(Sh0913:NO)、ステップSh0915に進む。
ステップSh0915では、外れ時用の停止結果設定処理を実行する。外れ時用の停止結果設定処理とは、外れ結果となる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63e(図77)における外れ時用の停止結果テーブルを参照することで、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSh0913を実行した後、当たり判定処理を終了する。
<変動時間の設定処理>
次に、変動時間の設定処理について説明する。変動時間の設定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図97:Sh0802)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図99は、変動時間の設定処理を示すフローチャートである。ステップSh1001では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップSh1002に進む。
ステップSh1002では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、16R第1種大当たりフラグ、8R第1種大当たりフラグ、8R第2種大当たりフラグの内のいずれかがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には(Sh1002:YES)、ステップSh1003に進む。
ステップSh1003では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている大当たり用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。本実施形態のパチンコ機10においては、当たり抽選において大当たりに当選した遊技回の変動時間は一定である。その後、ステップSh1004に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、変動時間の設定処理を終了する。
ステップSh1002において、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Sh1002:NO)、ステップSh1005に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。上記ステップSh1002において今回の遊技回に係る当たり抽選において大当たり当選していない場合に本処理(Sh1005)を実行することから、ステップSh1005においては、当たり抽選において大当たり当選していない遊技回のうちリーチが発生する遊技回であるか否の判定を行う。具体的には、実行エリアAEに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値がリーチの発生に対応した値である場合に、リーチが発生すると判定して(Sh1005:YES)、ステップSh1006に進む。なお、リーチ乱数カウンタC3の値を用いたリーチの発生の有無の特定に際しては、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。
ステップSh1006では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されているリーチ発生用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。本実施形態のパチンコ機10においては、リーチ発生用の変動時間は一定である。その後、ステップSh1004に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、変動時間の設定処理を終了する。
ステップSh1005において、今回の遊技回においてリーチが発生しないと判定した場合には(Sh1005:NO)、ステップSh1007に進み、変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されているリーチ非発生用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間を取得する。その後、ステップSh1004に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、変動時間の設定処理を終了する。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、リーチ非発生用変動時間テーブルに記憶されている変動時間情報は、合計保留個数CRNの数が多いほど変動時間が短くなるように設定されている。但し、これに限定されることはなく、例えば、合計保留個数CRNの数に依存しない構成としてもよく、合計保留個数CRNの数が少ないほど変動時間が短くなるように設定されていてもよい。また、第2始動保留個数RbNが「0」である場合には、第1始動保留個数RaNの数が多いほど変動時間が短くなり、第2始動保留個数RbNが「1」以上である場合には、第2始動保留個数RbNの数が多いほど変動時間が短くなるように設定されていてもよい。また、第2始動保留個数RbNが「0」である場合には、第1始動保留個数RaNの数が多いほど変動時間が長くなり、第2始動保留個数RbNが「1」以上である場合には、第2始動保留個数RbNの数が多いほど変動時間が長くなる又は各保留個数RaN,RbNに依存することなく一定となるように設定されていてもよい。
また、サポートモードが高頻度サポートモードである状況においては低頻度サポートモードである状況よりも、保留情報の数が同一である場合で比較して、短い変動時間が選択されるようにリーチ非発生用変動時間テーブルが設定されていてもよい。ただし、これに限定されることはなく、選択される変動時間が同一であってもよく、上記の関係とは逆であってもよい。
さらには、リーチ発生時における変動時間に対して、上記構成を適用してもよく、大当たり当選時と外れリーチ時とで選択され易い変動時間と選択され難い変動時間とが異なっている構成としてもよい。また、第1種大当たり用の変動時間テーブル、第2種大当たり用の変動時間テーブル、外れリーチ用の変動時間テーブル及び完全外れ用の変動時間テーブルがそれぞれ個別に設定されている構成としてもよい。
<遊技状態移行処理>
次に、遊技状態移行処理について説明する。遊技状態移行処理は、通常処理のサブルーチン(図94:Sh0506)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図100は、遊技状態移行処理を示すフローチャートである。ステップSh1101では、エンディング期間フラグがONであるか否かを判定する。エンディング期間フラグは、開閉実行モードにおける大入賞口開閉処理期間の終了時(エンディング期間の開始時)にONにされ、エンディング期間の終了時にOFFにされる。エンディング期間は、開閉実行モードにおいてエンディング演出を実行するための期間である。
ステップSh1101において、エンディング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sh1101:NO)、ステップSh1102に進み、開閉処理期間フラグがONであるか否かを判定する。開閉処理期間フラグは、開閉実行モード中においてオープニング期間が終了し、可変入賞装置57の開閉扉36bの開閉動作が実行される期間である大入賞口開閉処理期間が開始されるタイミングでONにされ、当該開閉扉36bの開閉動作が終了するタイミングでOFFにされる。
ステップSh1102において、開閉処理期間フラグがONではないと判定した場合には(Sh1102:NO)、ステップSh1103に進み、オープニング期間フラグがONであるか否かを判定する。オープニング期間フラグは、オープニング期間の開始時にONにされ、オープニング期間の終了時にOFFにされる。
ステップSh1103において、オープニング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sh1103:NO)、ステップSh1104に進み、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける図柄の変動表示が終了したタイミングであるか否かを判定する。ステップSh1104において、変動表示が終了したタイミングではないと判定した場合には(Sh1104:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSh1104において、変動表示が終了したタイミングであると判定した場合には(Sh1104:YES)、ステップSh1105に進み、開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSh1105において、開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(Sh1105:YES)、ステップSh1106に進む。一方、ステップSh1105において、開閉実行モードフラグがOFFであると判定した場合には(Sh1105:NO)、そのまま遊技状態移行処理を終了する。
ステップSh1106では、大当たり種別とサポートモード(低頻度サポートモード又は高頻度サポートモード)に対応した開閉シナリオを設定する。具体的には、第1種大当たりであり、かつ低頻度サポートモードである場合には、図84を用いて先に説明した第1開閉シナリオを設定する。第2種大当たりである場合には、図88を用いて先に説明した第2開閉シナリオを設定する。第1種大当たりであり、かつ高頻度サポートモードである場合には、図89を用いて先に説明した第3開閉シナリオを設定する。その後、ステップSh1107に進む。
ステップSh1107では、高確率モードフラグをOFFにする。その後、ステップSh1108に進む。
ステップSh1108では、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。その後、ステップSh1109に進む。
ステップSh1109では、オープニング時間設定処理を実行する。オープニング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるオープニング期間の時間的長さ(以下、オープニング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のオープニング期間において同じ一定の長さのオープニング時間を設定する。具体的には、オープニング時間を決定する第3タイマカウンタエリアT3に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第3タイマカウンタエリアT3は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSh1109を実行した後、ステップSh1110に進む。
ステップSh1110では、オープニングコマンドを設定する。設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図94)におけるステップSh0502にて、音声発光制御装置90に送信される。このオープニングコマンドには、設定したオープニング時間および今回の開閉実行モードのラウンド数の情報が含まれる。音声発光制御装置90では、受信したオープニングコマンドに基づいて、オープニング時間および大入賞口開閉処理期間に対応した演出の内容を決定し、その決定した内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSh1110を実行した後、ステップSh1111に進み、オープニング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSh1103において、オープニング期間フラグがONであると判定した場合には(Sh1103:YES)、ステップSh1112に進む。
ステップSh1112では、オープニング期間が終了したか否かを判定する。具体的には、第3タイマカウンタエリアT3の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSh1112において、オープニング期間が終了したと判定した場合には(Sh1112:YES)、ステップSh1113に進み、オープニング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSh1114に進む。
ステップSh1114では、今回の開閉実行モードの種別を報知するためのラウンド表示の開始処理を実行する。具体的には、RAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶されているアドレス情報を確認する。そして、確認したアドレス情報に基づいて、ROM63に記憶されている停止結果データ群の中から、上記アドレス情報に対応した停止結果データを特定するとともに、その特定した停止結果データからラウンド回数の内容を確認する。その後、その確認したラウンド回数の内容を、メイン表示部45におけるラウンド表示部39に出力する。これにより、ラウンド表示部39では上記出力に係るラウンドの情報が表示される。ステップSh1114を実行した後、ステップSh1115に進む。
ステップSh1115では、ステップSh1114で確認したラウンド回数を、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第1ラウンドカウンタエリアRC1にセットする。これにより、8R第1種大当たり、または8R第2種大当たりである場合には、第1ラウンドカウンタエリアRC1に「8」がセットされ、16R第1種大当たりである場合には、第1ラウンドカウンタエリアRC1に「16」がセットされる。第1ラウンドカウンタエリアRC1は、開閉扉36bが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアであり、ステップSh1115では、初期値として「8」または「16」がセットされる。ステップSh1115を実行した後、ステップSh1116に進む。
ステップSh1116では、開閉処理期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSh1102において、開閉処理期間フラグがONであると判定した場合には(Sh1102:YES)、ステップSh1117に進み、大入賞口開閉処理を実行する。大入賞口開閉処理については後述する。ステップSh1117を実行した後、ステップSh1118に進む。
ステップSh1118では、シャッター開閉処理を実行する。シャッター開閉処理については後述する。ステップSh1118を実行した後、ステップSh1119に進む。
ステップSh1119では、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。具体的には、開閉扉36bが開放された回数をカウントするための第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であるか否かによって、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。ステップSh1119において、大入賞口開閉処理が終了したと判定した場合には(Sh1119:YES)、ステップSh1120に進む。一方、ステップSh1119において、大入賞口開閉処理が終了していないと判定した場合には(Sh1119:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSh1120では、開閉処理期間フラグをOFFにし、その後、ステップSh1121に進む。
ステップSh1121では、ラウンド表示の終了処理を実行する。当該処理では、メイン表示部45におけるラウンド表示部39が消灯されるように当該ラウンド表示部39の表示制御を終了する。ステップSh1121を実行した後、ステップSh1122に進む。
ステップSh1122では、エンディング時間設定処理を実行する。エンディング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるエンディング期間の時間的長さ(以下、エンディング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のエンディング期間において同じ一定の長さのエンディング時間を設定する。具体的には、エンディング時間を決定する第4タイマカウンタエリアT4に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第4タイマカウンタエリアT4は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSh1122を実行した後、ステップSh1123に進む。
ステップSh1123では、エンディングコマンドを設定する。この設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図94)におけるステップSh0502において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90では、エンディングコマンドを受信することに基づいて、開閉実行モードに対応した演出を終了させる。ステップSh1123を実行した後、ステップSh1124に進む。
ステップSh1124では、エンディング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSh1101において、エンディング期間フラグがONであると判定した場合には(Sh1101:YES)、ステップSh1125に進む。
ステップSh1125では、エンディング期間が終了したか否かの判定を行う。具体的には、エンディング時間設定処理(Sh1122)において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSh1125において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であると判定した場合には(Sh1125:YES)、ステップSh1126に進む。
ステップSh1126では、エンディング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSh1127に進み、エンディング期間終了時の移行処理を実行する。エンディング期間終了時の移行処理は、今回のエンディング期間が終了した後の遊技回の各種モードを設定するための処理である。エンディング期間終了時の移行処理の詳細は後述する。ステップSh1127を実行した後、ステップSh1128に進み、開閉実行モードフラグをOFFにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
一方、ステップSh1125において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」ではないと判定した場合には(Sh1125:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
<大入賞口開閉処理>
次に、大入賞口開閉処理について説明する。大入賞口開閉処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図100:Sh1117)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図101は、大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。ステップSh1201では、大入賞口36aを開放中であるか否かを判定する。具体的には、可変入賞駆動部36cの駆動状態に基づいて判定を行う。ステップSh1201において、大入賞口36aが開放中でないと判定した場合には(Sh1201:NO)、ステップSh1202に進み、第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSh1202において、第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であると判定した場合には(Sh1202:YES)、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。一方、ステップSh1202において、第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」でないと判定した場合には(Sh1202:NO)、ステップSh1203に進む。
ステップSh1203では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第1タイマカウンタエリアT1の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第1タイマカウンタエリアT1は、大入賞口36aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSh1203において、第1タイマカウンタエリアT1の値が「0」でないと判定した場合には(Sh1203:NO)、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。一方、ステップSh1203において、第1タイマカウンタエリアT1の値が「0」であると判定した場合には(Sh1203:YES)、ステップSh1204に進み、大入賞口36aを開放するために可変入賞駆動部36cを駆動状態とする。その後、ステップSh1205に進む。
ステップSh1205では、各ラウンド用の設定処理を実行する。本実施形態では、第1タイマカウンタエリアT1に「15000」(すなわち30sec)をセットする。さらに、大入賞口36aへの遊技球の入球数をカウントするために、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた入球カウンタエリアPCに「10」をセットする。第1タイマカウンタエリアT1にセットされたカウント値は、タイマ割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。なお、仮にパチンコ機10に低頻度入球モードが設定されている場合には、例えば、第1タイマカウンタエリアT1に「100」(すなわち0.2sec)をセットするとともに、入球カウンタエリアPCに「6」をセットしてもよい。ステップSh1205を実行した後、ステップSh1206に進む。
ステップSh1206では、開放コマンドを設定する。その後、本大入賞口開閉処理を終了する。なお、開放コマンドは、大入賞口36aの開放が開始されたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90及び表示制御装置100に認識させるための情報を含むコマンドであり、通常処理のコマンド出力処理(図94:ステップSh0502)によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した開放コマンドに基づいて、1ラウンド分の大入賞口36aの開放が開始されたことを特定するとともに、各種ランプ47やスピーカー46における演出内容を、大入賞口36aの開放が開始されたことに対応する内容に更新する。また、音声発光制御装置90は、上記開放コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置100に送信する。表示制御装置100は、受信した開放コマンドに基づいて、1ラウンド分の大入賞口36aの開放が開始されたことを特定するとともに、図柄表示装置41における演出内容を、大入賞口36aの開放が開始されたことに対応する内容に更新する。
ステップSh1201において、大入賞口36aが開放中であると判定した場合には(ステップSh1201:YES)、ステップSh1207に進み、第1タイマカウンタエリアT1の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第1タイマカウンタエリアT1は、大入賞口36aの開放継続時間を計測するためのパラメータとして用いられる。ステップSh1207において、第1タイマカウンタエリアT1の値が「0」でないと判定した場合には(Sh1207:NO)、ステップSh1208に進む。
ステップSh1208では、大入賞口36aに遊技球が入球したか否かを、可変入賞装置36に対応した検知センサ、具体的には、V獲得チャレンジ機構部36vに備えられた第1通路検知センサーSP1および第2通路検知センサーSP2の検知状態により判定する。ステップSh1208において、入球が発生していないと判定した場合には(Sh1208:NO)、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。一方、ステップSh1208において、入球が発生していると判定した場合には(Sh1208:YES)、ステップSh1209に進み、入球カウンタエリアPCの値を1減算する。その後、ステップSh1210に進む。
ステップSh1210では、入球カウンタエリアPCの値が「0」であるか否かを判定する。ステップSh1210において、入球カウンタエリアPCの値が「0」でないと判定した場合には(Sh1210:NO)、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSh1207において第1タイマカウンタエリアT1の値が「0」であると判定した場合(Sh1207:YES)、又は、ステップSh1210において入球カウンタエリアPCの値が「0」であると判定した場合には(Sh1210:YES)、ステップSh1211に進み、大入賞口閉鎖処理を実行する。具体的には、大入賞口36aを閉鎖するために可変入賞駆動部36cを非駆動状態とする。その後、ステップSh1212に進む。
ステップSh1212では、第1ラウンドカウンタエリアRC1の値を1減算する。その後、ステップSh1213に進み、第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSh1213において、第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であると判定した場合には(Sh1213:YES)、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。一方、ステップSh1213において、第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」でないと判定した場合には(Sh1213:NO)、第1タイマカウンタエリアT1に「1000」(すなわち2sec)をセットする。この場合、第1タイマカウンタエリアT1は、大入賞口36aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメータとして用いられる。ステップSh1214を実行した後、ステップSh1215に進み、閉鎖コマンドを設定する。その後、大入賞口開閉処理を終了する。
この設定された閉鎖コマンドは、大入賞口36aの開放が終了したことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90及び表示制御装置100に認識させるための情報を含むコマンドであり、通常処理のコマンド出力処理(図94:ステップSh0502)において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した閉鎖コマンドに基づいて、1ラウンド分の大入賞口36aの開放が終了したことを特定するとともに、各種ランプ47やスピーカー46における演出内容を、大入賞口36aの開放が終了したことに対応する内容に更新する。また、音声発光制御装置90は、上記閉鎖コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置100に送信する。表示制御装置100は、受信した閉鎖コマンドに基づいて、1ラウンド分の大入賞口36aの開放が終了したことを特定するとともに、図柄表示装置41における演出内容を、大入賞口36aの開放が終了したことに対応する内容に更新する。
<シャッター開閉処理>
次に、シャッター開閉処理について説明する。シャッター開閉処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図100:Sh1118)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図102は、シャッター開閉処理を示すフローチャートである。ステップSh1301では、非V入賞口シャッター350が開放中であるか否かを判定する。本実施形態では、非V入賞口シャッター駆動部36d(図77)の動作状態によって、非V入賞口シャッター350が開放中であるか否かが判定される。ステップSh1301において、非V入賞口シャッター350が開放中であると判定した場合には(Sh1301:YES)、ステップSh1302に進む。
ステップSh1302では、遊技状態移行処理(図100)のステップSh1106によって設定された開閉シナリオの閉鎖条件が成立しているか否かの判定を行う。具体的には、第1ラウンドカウンタエリアRC1の値と遊技状態移行処理(図100)におけるステップSh1114で確認したラウンド回数との値を比較して、実行中のラウンド数を特定し、特定したラウンド数が1ラウンド目である場合に、第1通路検知センサーSP1の検知信号と第2通路検知センサーSP2の検知信号から、大入賞口36aに入球した遊技球の数をカウントすることに基づいて、第1~第3開閉シナリオの中から設定された開閉シナリオの閉鎖条件が成立しているか否かを判定する。ステップSh1302において、閉鎖条件が成立していると判定した場合には(Sh1302:YES)、ステップSh1303に進む。
ステップSh1303では、非V入賞口シャッター駆動部36dによって、非V入賞口シャッター350を閉鎖する。ステップSh1303を実行した後、後述するステップSh1306に進む。
一方、ステップSh1302において、閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Sh1302:YES)、ステップSh1303を実行することなく、ステップSh1306に進む。
ステップSh1301において、非V入賞口シャッター350が開放中でないと判定した場合には(Sh1301:NO)、ステップSh1304に進む。
ステップSh1304では、遊技状態移行処理(図100)のステップSh1106によって設定された開閉シナリオの開放条件が成立しているか否かの判定を行う。具体的には、設定された開閉シナリオが第1開閉シナリオまたは第2開閉シナリオである場合、非V入賞口シャッター350の閉鎖状態を保持する時間が経過し開放するタイミングに達したかをタイマーカウンタでカウントすることによって、第1開閉シナリオまたは第2開閉シナリオの開放条件が成立しているか否かを判定する。設定された開閉シナリオが第3開閉シナリオである場合には、非V入賞口シャッター350の閉鎖状態を保持する時間が経過し開放するタイミングに達したかをタイマーカウンタでカウントすること、または開閉実行モードにおける1ラウンド目が終了したかを判定することによって、第3開閉シナリオの開放条件が成立しているか否かを判定する。ステップSh1304において、開放条件が成立していると判定した場合には(Sh1304:YES)、ステップSh1305に進む。
ステップSh1305では、非V入賞口シャッター駆動部36dによって、非V入賞口シャッター350を開放する。ステップSh1305を実行した後、ステップSh1306に進む。
一方、ステップSh1304において、開放条件が成立していないと判定した場合には(Sh1304:NO)、ステップSh1305を実行することなく、ステップSh1306に進む。
ステップSh1306では、V入賞判定処理を実行する。V入賞判定処理については後述する。ステップSh1306を実行した後、本シャッター開閉処理を終了する。
<V入賞判定処理>
次に、V入賞判定処理について説明する。V入賞判定処理は、シャッター開閉処のサブルーチン(図102:Sh1306)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図103は、V入賞判定処理を示すフローチャートである。ステップSh1401では、V獲得チャレンジ機構部36vのV入賞ゾーンFVへの遊技球の入球を検知したか否かを判定する。この判定は、V入賞ゾーン検知センサーSP3の検知信号から判断される。ステップSh1401において、V入賞ゾーンFVへの遊技球の入球を検知した場合には(Sh1401:YES)、ステップSh1402に進む。
ステップSh1402では、V入賞フラグをONにする。V入賞フラグは、V入賞ゾーンFVに遊技球が入球したことを示すフラグであって、当該ラウンド遊技の終了後に実行される通常の遊技回における抽選モードを高確率モードまたは低確率モードのいずれに設定するかの判定に用いられる。ステップSh1402を実行した後、ステップSh1403に進む。
ステップSh1403では、V入賞コマンドを設定する。V入賞コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図94:ステップSh0502)において音声発光制御装置90に送信される。V入賞コマンドを受信した音声発光装置は、V入賞演出を実行するための設定を実行する。V入賞演出はV入賞ゾーンFVに遊技球が入球したことを遊技者に報知するための演出である。ステップSh1403を実行した後、本V入賞判定処理を終了する。
一方、ステップSh1401において、V入賞ゾーンFVへの遊技球の入球を検知しない場合には(Sh1401:NO)、ステップSh1402およびステップSh1403を実行せずに、本V入賞判定処理を終了する。
<エンディング期間終了時の移行処理>
次に、エンディング期間終了時の移行処理について説明する。エンディング期間終了時の移行処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図100:Sh1127)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図104は、エンディング期間終了時の移行処理を示すフローチャートである。ステップSh1501では、V入賞フラグがONであるか否かを判定する。
ステップSh1501において、V入賞フラグがONであると判定した場合には(Sh1501:YES)、ステップSh1502に進み、フラグ消去処理を実行する。具体的には、16R第1種大当たりフラグ、8R第1種大当たりフラグ、8R第2種大当たりフラグがONである場合にはOFFにするとともに、ONではない場合には、その状態を維持する。また、V入賞フラグをOFFにする。ステップSh1502を実行した後、ステップSh1503に進む。
ステップSh1503では、高確率モードフラグをONにし、その後、ステップSh1504に進み、高頻度サポートモードフラグをONにする。これにより、開閉実行モードを終了した後に、抽選モードが高確率モードであり、且つ、サポートモードが高頻度サポートモードである遊技状態に移行する。なお、これら高確率モード及び高頻度サポートモードは少なくとも大当たり当選が次回発生するまで維持される。その後、ステップSh1505に進む。
ステップSh1505では、抽選モードが高確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、後述するステップSh1509に進む。
一方、ステップSh1501において、V入賞フラグがONではないと判定した場合には、(Sh1501:NO)、ステップSh1506に進み、フラグ消去処理を実行する。具体的には、16R第1種大当たりフラグ、8R第1種大当たりフラグ、8R第2種大当たりフラグがONである場合にはOFFにするとともに、ONではない場合には、その状態を維持する。その後、ステップSh1507に進む。
ステップSh1507では、高頻度サポートモードフラグをONにした後、ステップSh1508に進み、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた遊技回数カウンタPNCに100をセットする。遊技回数カウンタPNCにセットされる値は、遊技回数を限定して高頻度サポートモードを実行する際の、当該遊技回数を示す値である。その後、ステップSh1509に進む。
ステップSh1509では、サポートモードが高頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高頻度サポートモードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
<電役サポート用処理>
次に、電役サポート用処理について説明する。電役サポート用処理は、通常処理のサブルーチン(図94:Sh0507)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図105は、電役サポート用処理を示すフローチャートである。ステップSh1601では、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート中フラグがONであるか否かを判定する。サポート中フラグは、第2始動口34の電動役物34aを開放状態にさせる場合にONにされ、閉鎖状態に復帰させる場合にOFFにされるフラグである。ステップSh1601において、サポート中フラグがONではないと判定した場合には(Sh1601:NO)、ステップSh1602に進む。
ステップSh1602では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート当選フラグがONであるか否かを判定する。サポート当選フラグは、電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選において開放状態当選となった場合にONにされ、サポート中フラグがONである場合にOFFにされるフラグである。ステップSh1602において、サポート当選フラグがONではないと判定した場合には(Sh1602:NO)、ステップSh1603に進む。
ステップSh1603では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。第2タイマカウンタエリアT2にセットされたカウント値は、タイマ割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。
ステップSh1603において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sh1603:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sh1603:YES)、ステップSh1604に進む。
ステップSh1604では、普図ユニット38における図柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。ステップSh1604において、変動表示の終了タイミングであると判定した場合には(Sh1604:YES)、ステップSh1605に進み、外れ表示を設定した後、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより、外れ表示を停止表示した状態で普図ユニット38における図柄の変動表示が終了される。一方、ステップSh1604において、変動表示の終了タイミングでないと判定した場合には(Sh1604:NO)、ステップSh1606に進む。
ステップSh1606では、役物保留個数SNの値が「0」より大きいか否かを判定する。ステップSh1606において、役物保留個数SNの値が「0」であると判定した場合には(Sh1606:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSh1606において、役物保留個数SNの値が「0」より大きいと判定した場合には(Sh1606:YES)、ステップSh1607に進む。
ステップSh1607では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、その後、ステップSh1608に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。ステップSh1607において開閉実行モードではなく(Sh1607:NO)、且つ、ステップSh1608において高頻度サポートモードである場合には(Sh1608:YES)、ステップSh1609に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64dに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0~461であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「750」(すなわち1.5sec)をセットする。第2タイマカウンタエリアT2は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。その後、ステップSh1610に進む。
ステップSh1610では、ステップSh1609の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSh1610において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選であると判定した場合には(Sh1610:YES)、ステップSh1611に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2ラウンドカウンタエリアRC2に「3」をセットする。第2ラウンドカウンタエリアRC2は、電動役物34aが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。その後、電役サポート用処理を終了する。
一方、ステップSh1610において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選でないと判定した場合には(Sh1610:NO)、ステップSh1611の処理を実行することなく、電役サポート用処理を終了する。
ステップSh1607において開閉実行モードであると判定した場合(Sh1607:YES)、又は、ステップSh1608において高頻度サポートモードでないと判定した場合には(Sh1608:NO)、ステップSh1612に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64dに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0~190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「14750」(すなわち29.5sec)をセットする。その後、ステップSh1613に進む。
ステップSh1613では、ステップSh1612の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSh1613において、サポート当選でないと判定した場合には(Sh1613:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSh1613において、サポート当選であると判定した場合には(Sh1613:YES)、ステップSh1614に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、第2ラウンドカウンタエリアRC2に「1」をセットした後に、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSh1602において、サポート当選フラグがONであると判定した場合には(Sh1602:YES)、ステップSh1615に進み、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSh1615において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sh1615:NO)、普図ユニット38における絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSh1615において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sh1615:YES)、ステップSh1616に進む。
ステップSh1616では、当たり表示を設定する。これにより、当たり表示を停止表示した状態で普図ユニット38における絵柄の変動表示が終了される。その後、ステップSh1617に進み、サポート中フラグをONにするとともに、サポート当選フラグをOFFにする。その後、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSh1601において、サポート中フラグがONであると判定した場合には(Sh1601:YES)、ステップSh1618に進み、電動役物34aを開閉制御するための電役開閉制御処理を実行する。その後、本電役サポート用処理を終了する。
<電役開閉制御処理>
次に、電役開閉制御処理について説明する。電役開閉制御処理は、電役サポート用処理のサブルーチン(図105:Sh1618)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図106は、電役開閉制御処理を示すフローチャートである。ステップSh1701では、電動役物34aが開放中であるか否かを判定する。電動役物34aが開放中であるか否かは、電動役物駆動部34bが駆動状態であるか否かによって判定する。電動役物34aが開放されていると判定した場合には(Sh1701:YES)、ステップSh1702に進む。
ステップSh1702では、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの開放継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSh1702において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sh1702:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。すなわち、電動役物34aの開放継続時間が終了していない場合は、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSh1702において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sh1702:YES)、ステップSh1703に進み、電動役物34aを閉鎖状態に制御する閉鎖処理を行い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」(すなわち0.5sec)をセットする。すなわち、電動役物34aの開放継続時間の計測手段としての第2タイマカウンタエリアT2が「0」である場合には、電動役物34aを閉鎖するとともに、今度は第2タイマカウンタエリアT2を電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」をセットする。ステップSh1703を実行した後、ステップSh1704に進む。
ステップSh1704では、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値を1減算した後に、ステップSh1705に進み、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSh1705において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」でないと判定した場合には(Sh1705:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSh1705において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であると判定した場合には(Sh1705:YES)、ステップSh1706に進み、サポート中フラグをOFFにする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSh1701において、電動役物34aが開放中でないと判定した場合には(Sh1701:NO)、ステップSh1707に進み、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSh1707において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」でないと判定した場合には(Sh1707:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSh1707において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であると判定した場合には(Sh1707:YES)、ステップSh1708に進み、電動役物34aを開放状態に制御する開放処理を実行する。その後、ステップSh1709に進む。
ステップSh1709では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Sh1709:NO)、ステップSh1710に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。
ステップSh1710において、高頻度サポートモード中であると判定した場合には(Sh1710:YES)、ステップSh1711に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「800」(すなわち1.6sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
一方、ステップSh1709において開閉実行モードであると判定した場合(Sh1709:YES)、又は、ステップSh1710において高頻度サポートモードではないと判定した場合には(Sh1710:NO)、ステップSh1712に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「100」(すなわち0.2sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
A5.音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される各種処理:
次に、バトル演出および結果告知演出を実行するために、音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される具体的な制御の一例を説明する。先に音声発光制御装置90において実行される処理について説明し、その後、表示制御装置100において実行される処理について説明する。
<音声発光制御装置において実行される各種処理>
<タイマ割込み処理>
最初に、音光側MPU92によって実行されるタイマ割込み処理について説明する。
図107は、音光側MPU92において実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、比較的短い周期(例えば4msec)で繰り返し実行される。以下、タイマ割込み処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSh1801では、コマンド格納処理を実行する。コマンド格納処理は、主側MPU62からコマンドを受信した場合に、受信したコマンドを音光側RAM94に格納するための処理である。音光側RAM94には、主側MPU62から受信したコマンドの格納及び読み出しを可能とするためのリングバッファが設けられており、主側MPU62から受信したコマンドは、当該リングバッファに順次格納されるとともに、格納された順序に従って順次読み出される。ステップSh1801を実行した後、ステップSh1802に進む。
ステップSh1802では、受信したコマンドに対応した処理を行うためのコマンド対応処理を実行する。コマンド対応処理の詳細については後述する。ステップSh1802を実行した後、ステップSh1803に進む。
ステップSh1803では、各種ランプ47の発光制御を行うための発光制御処理を実行する。発光制御処理では、上記ステップSh1802のコマンド対応処理において読み出された発光データに基づいて、各種ランプ47の発光制御を行う。ステップSh1803を実行した後、ステップSh1804に進む。
ステップSh1804では、スピーカー46の音声出力制御を行うための音声出力制御処理を実行する。音声出力制御処理では、上記ステップSh1802のコマンド対応処理において読み出された音声出力データに基づいて、スピーカー46の音声出力制御を行う。ステップSh1804を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
<コマンド対応処理>
次に、コマンド対応処理について説明する。コマンド対応処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図107:Sh1802)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図108は、コマンド対応処理を示すフローチャートである。上述したように、コマンド対応処理では、主側MPU62から受信したコマンドに対応した処理を実行する。以下、コマンド対応処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSh1901では、主側MPU62から保留コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップSh1901において、主側MPU62から保留コマンドを受信していると判定した場合には(Sh1901:YES)、ステップSh1902に進み、保留コマンド対応処理を実行する。保留コマンド対応処理の詳細については後述する。ステップSh1902を実行した後、ステップSh1903に進む。一方、ステップSh1901において、主側MPU62から保留コマンドを受信していないと判定した場合には(Sh1901:NO)、ステップSh1902を実行することなく、ステップSh1903に進む。
ステップSh1903では、主側MPU62から高頻度サポートコマンドを受信しているか否かを判定する。ステップSh1903において、主側MPU62から高頻度サポートコマンドを受信していると判定した場合には(Sh1903:YES)、ステップSh1904に進み、音光側RAM94に記憶されている音光側高頻度サポートモードフラグをONにする。音光側高頻度サポートモードフラグは、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを音声発光制御装置90(図83参照)のMPU92にて特定するためのフラグであり、RAM94の所定領域に設定された各種フラグ記憶エリア94aに格納される。その後、ステップSh1907に進む。
ステップSh1903において、主側MPU62から高頻度サポートコマンドを受信していないと判定した場合には(Sh1903:NO)、ステップSh1905に進み、主側MPU62から低頻度サポートモードコマンドを受信しているか否かを判定する。ステップSh1905において、主側MPU62から低頻度サポートモードコマンドを受信していると判定した場合には(Sh1905:YES)、ステップSh1906に進み、音光側高頻度サポートモードフラグをOFFにする。その後、ステップSh1907に進む。ステップSh1905において、主側MPU62から低頻度サポートモードコマンドを受信していないと判定した場合には(Sh1905:NO)、そのまま、ステップSh1907に進む。
ステップSh1907では、主側MPU62から変動用コマンド及び種別コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップSh1907において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していると判定した場合には(Sh1907:YES)、ステップSh1908に進む。一方、ステップSh1907において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していないと判定した場合には(Sh1907:NO)、ステップSステップSh1909に進む。
ステップSh1908では、遊技回演出設定処理を実行する。遊技回演出設定処理では、今回の遊技回において実行される大当たり時用演出や、停止図柄、変動表示パターン等を設定する。遊技回演出設定処理の詳細については後述する。ステップSh1908を実行した後、ステップSh1909に進む。
ステップSh1909では、主側MPU62からオープニングコマンドを受信しているか否かを判定する。ステップSh1909において、主側MPU62からオープニングコマンドを受信していると判定した場合には(Sh1909:YES)、ステップSh1910に進みオープニング演出および右打ち報知演出を実行するように設定する。具体的には、今回受信したオープニングコマンドに含まれている大当たり種別を特定し、その大当たり種別に対応したオープニング演出の内容に対応した音声の出力制御及び発光制御を開始するように設定するとともに、オープニング演出に対応した制御が終了した後には右打ち報知演出に対応した音声の出力制御及び発光制御を開始するように設定し、その後に、オープニング演出及び右打ち報知演出を実行するように設定させるためのオープニング演出コマンドを表示側MPU102に送信する。右打ち報知演出においては、1ラウンド目において、1球目の遊技球を弱右打ち通路P1(図74)へ入れ、2球目の遊技球を強右打ち通路P2へ入れることによってV入賞を狙わせることを促す演出を実行する。その後、ステップSh1911に進む。一方、ステップSh1909において、主側MPU62からオープニングコマンドを受信していないと判定した場合には(Sh1909:NO)、ステップSh1910を実行することなく、ステップSh1911に進む。
ステップSh1911では、主側CPU62からV入賞コマンドを受信しているか否かを判定する。V入賞コマンドは、開閉実行モードの大入賞口開閉処理の実行中に、遊技球がV入賞ゾーンFVに入球した場合に、主側CPU62から音光側MPU92に送信されるコマンドである。ステップSh1911において、主側CPU62からV入賞コマンドを受信していると判定した場合には(Sh1911:YES)、ステップSh1912に進む。
ステップSh1912では、V入賞演出を実行するように設定する。具体的には、V入賞演出用の各種ランプの発光データの設定および音声出力データの設定を行う。V入賞演出は、V入賞ゾーンFVに遊技球が入球したことを遊技者に報知する演出である。ステップSh1912を実行した後、ステップSh1913に進む。
ステップSh1913では、V入賞演出コマンドを表示側MPU102に送信する。なお、表示側MPU102は、V入賞演出コマンドを受信すると、V入賞演出用の画像データを設定し、図柄表示装置41に当該画像データに基づいた映像を表示させる。ステップSh1913を実行した後、ステップSh1914に進む。一方、ステップSh1911において、主側MPU62からオープニングコマンドを受信していないと判定した場合には(Sh1911:NO)、ステップSh1912およびステップSh1913を実行することなく、ステップSh1914に進む。
ステップSh1914では、主側MPU62からエンディングコマンドを受信しているか否かを判定する。ステップSh1914おいて、エンディングコマンドを受信していると判定した場合には(Sh1914:YES)、ステップSh1915に進み、エンディング演出および左打ち報知演出を実行するように設定する。具体的には、今回受信したエンディングコマンドに含まれている開閉実行モード後の遊技状態の内容を特定し、その遊技状態の内容に対応したエンディング演出の内容に対応した音声の出力制御及び発光制御を開始するように設定するとともに、エンディング演出に対応した制御が終了した後には左打ち報知演出に対応した音声の出力制御及び発光制御を開始するように設定し、その後に、エンディング演出及び左打ち報知演出を実行するように設定させるためのエンディング演出コマンドを表示側MPU102に送信する。その後、ステップSh1916に進む。一方、ステップSh1914において、主側MPU62からエンディングコマンドを受信していないと判定した場合には(Sh1914:NO)、ステップSh1915を実行することなく、ステップSh1916に進む。
ステップSh1916では、その他の設定処理を実行する。その他の設定処理では、例えば、開放コマンドに対応した演出内容の設定及び閉鎖コマンドに対応した演出内容の設定を行う。また、演出操作ボタン24が押下された場合には、演出操作ボタン24が押下されたことを認識させるための演出操作コマンドを表示側MPU102に送信する。
<保留コマンド対応処理>
次に、保留コマンド対応処理について説明する。保留コマンド対応処理は、コマンド対応処理のサブルーチン(図108:Sh1902)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図109は、保留コマンド対応処理を示すフローチャートである。上述したように、保留コマンド対応処理は、主側MPU62から保留コマンドを受信している場合に実行される処理である。以下、保留コマンド対応処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSh2001では、入球時の更新処理を実行する。入球時の更新処理では、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数と、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数と、これらの保留情報の合計個数とを音光側MPU92において特定可能とするための処理を実行する。ステップSh2001の入球時の更新処理の詳細については後述する。以下では、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数を「第1保留個数」とも呼び、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数を「第2保留個数」とも呼び、第1保留個数と第2保留個数との合計数を「合計保留個数」とも呼ぶ。ステップSh2001を実行した後、ステップSh2002に進む。
ステップSh2002では、保留表示制御処理を実行する。具体的には、ステップSh2001において特定された第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数と、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数とに基づいて、第1保留表示部37cおよび第2保留表示部37dの表示態様(点灯させるLEDランプの色や組み合わせ)を制御する。ステップSh2002を実行した後、保留コマンド対応処理を終了する。
<入球時の更新処理>
次に、入球時の更新処理について説明する。入球時の更新処理は、保留コマンド対応処理のサブルーチン(図109:Sh2001)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図110は入球時の更新処理を示すフローチャートである。ステップSh2101では、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであるか否かを判定する。ステップSh2101において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には(Sh2101:YES)、ステップSh2102に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第1保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第1保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第1保留個数カウンタエリアの更新処理では、第1保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となった保留コマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSh2102を実行した後、ステップSh2104に進む。
ステップSh2101において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものでないと判定した場合(Sh2101:NO)、すなわち、当該保留コマンドが第2始動口34への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には、ステップSh2103に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第2保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第2保留個数カウンタエリアは、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第2保留個数カウンタエリアの更新処理では、第2保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となったコマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSh2103を実行した後、ステップSh2104に進む。
ステップSh2102及びステップSh2103の処理を上記のようにした理由について説明する。本実施形態では、パチンコ機10の電源遮断中において、主制御装置60のRAM64に対してはバックアップ電力が供給されるのに対して、音声発光制御装置90のRAM94に対してはバックアップ電力が供給されない。このため、第1始動口33又は第2始動口34への入球に係る保留情報が主制御装置60のRAM64に記憶されている状況において電源が遮断されると、主制御装置60では保留情報が記憶保持されるのに対して、音声発光制御装置90では保留情報が0個であると把握される。この場合に、仮に、音声発光制御装置90において保留コマンドを受信する度に第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアをカウントアップする構成を採用すると、主制御装置60において実際に保留記憶されている保留情報の数と、音声発光制御装置90において把握している保留情報の数とが一致しなくなるといった不都合が生じ得る。これに対して、上記の本実施形態のように、主制御装置60は、保留個数の情報を含めて保留コマンドを送信するとともに、音声発光制御装置90では保留コマンドを受信する度にそのコマンドに含まれる保留個数の情報を第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアに設定する構成を採用することによって、上記のような不都合の発生を抑制することができる。
ステップSh2104では、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた合計保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。合計保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数と第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数との和を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。当該更新処理では、合計保留個数カウンタエリアの情報を、第1保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報と第2保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報との和の情報に更新する。ステップSh2104を実行した後、本入球時の更新処理を終了する。
<遊技回演出設定処理>
次に、遊技回演出設定処理について説明する。遊技回演出設定処理は、コマンド対応処理のサブルーチン(図108:Sh2108)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図111は、遊技回演出設定処理を示すフローチャートである。上述したように、遊技回演出設定処理は、変動用コマンド及び種別コマンドを受信したと判定した場合に実行される処理であり、今回の遊技回において実行される演出の内容を設定するための処理である。以下、遊技回演出設定処理の具体的な処理について説明する。
ステップSh2201では、今回受信した変動用コマンドを読み出し、当該コマンドから、大当たりの有無、大当たり種別、リーチ発生の有無、および変動時間の情報を把握する。そして、把握した情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。その後、ステップSh2202に進む。
ステップSh2202では、大当たり時やリーチ時等における演出パターン設定処理を実行する。演出パターン設定処理の詳細については後述する。ステップSh2202を実行した後、ステップSh2203に進む。
ステップSh2203では、停止図柄の設定処理を実行する。停止図柄の設定処理では、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R第1種大当たり、8R第1種大当たり、又は8R第2種大当たりである場合には、有効ラインL(図75参照)上に同一の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。具体的には、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R第1種大当たり又は8R第1種大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の奇数図柄の組合せが選択され得るとともに、同一の偶数図柄の組合せが選択され得る。本実施形態のパチンコ機10では、この選択率は、同一の奇数図柄の組合せと、同一の偶数図柄の組合せとで同一となっているが、これに代えて、前者の方が後者よりも選択率が高い構成としてもよく、後者の方が前者よりも選択率が高い構成としてもよい。また、「7」図柄の組合せは、16R第1種大当たりの場合にのみ選択される。また、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、8R第2種大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の偶数図柄の組合せが選択される。
今回の遊技回の当たり抽選の結果が、外れ結果であれば、変動用コマンドの内容からリーチ発生の有無を判定する。リーチ発生に対応していると判定した場合には、有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL上にリーチ図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。一方、リーチ発生に対応していないと判定した場合には、有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL上にリーチ図柄の組合せが成立しない停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。ステップSh2203を実行した後、ステップSh2204に進む。
ステップSh2204では、今回の遊技回の変動表示パターンを決定するための処理を実行する。当該処理では、今回受信している変動用コマンドの内容から今回の遊技回の変動時間の情報を特定するとともに、当該変動時間の情報、及び、上記ステップSh2205において特定した停止図柄の情報の組合せに対応した変動表示パターンを選択する。この変動表示パターンの選択に際しては、音光側ROM93の変動表示パターンテーブル記憶エリア93bに記憶されている変動表示パターンテーブルが参照される。その後、ステップSh2205に進む。
ステップSh2205では、今回の遊技回においてステップSh2202で設定された演出の種類情報、ステップSh2203で設定された停止図柄の種類情報、及びステップSh2204で設定された変動表示パターンの種類情報を、演出コマンドに設定する。その後、ステップSh2206に進み、当該演出コマンドを表示側MPU102に送信する。表示側MPU102は、受信した演出コマンドに対応した演出内容を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。ステップSh2206を実行した後、ステップSh2207に進み、変動開始時の更新処理を実行した後、遊技回演出設定処理を終了する。変動開始時の更新処理の詳細については後述する。
<演出パターン設定処理>
次に、演出パターン設定処理について説明する。演出パターン設定処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図111:Sh2202)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図112は、演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSh2301では、今回の遊技回による当たり抽選において第1種大当たりに当選したか否かを判定する。この判定は、図111のステップSh2201によって把握した大当たりの有無の情報および大当たり種別の情報を用いて行う。ステップSh2301では、16R第1種大当たり又は8R第1種大当たりに当選した場合に肯定判定される。ステップSh2301において、今回の遊技回による当たり抽選において第1種大当たりに当選したと判定された場合には(Sh2301:YES)、ステップSh2302に進む。
ステップSh2302では、第1種大当たり時用演出パターン設定処理を実行する。具体的には、今回の遊技回において第1種大当たりしたことを示す演出についての演出パターンを実行するように設定する。この設定の際には、図99において大当たり用変動時間テーブルを用いて主制御装置60側で取得した変動時間を考慮して演出を定める。ステップSh2302を実行した後、演出パターン設定処理を終了する。
ステップSh2301において、今回の遊技回による第1種大当たりに当選しなかった場合には(Sh2301:NO)、ステップSh2303に進む。
ステップSh2303では、今回の遊技回における第2種大当たり当選したか否かを判定する。この判定は、図111のステップSh2201によって把握した大当たりの有無の情報および大当たり種別の情報を用いて行う。ステップSh2303では、16R第2種大当たり又は8R第2種大当たりに当選した場合に肯定判定される。ステップSh2303において、今回の遊技回において第2種大当たりに当選したと判定した場合には(Sh2303:YES)、ステップSh2304に進む。
ステップSh2304では、第2種大当たり時用演出パターン設定処理を実行する。具体的には、今回の遊技回において第2種大当たりしたことを示す演出についての演出パターンを実行するように設定する。この設定の際には、図99において大当たり用変動時間テーブルを用いて主制御装置60側で取得した変動時間を考慮して演出を定める。ステップSh2304を実行した後、演出パターン設定処理を終了する。
ステップSh2303において、今回の遊技回において第2種大当たりしていないと判定した場合には(Sh2303:NO)、ステップSh2305に進む。
ステップSh2305では、今回の遊技回においてリーチ発生となったか否かを判定する。この判定は、図111のステップSh2001によって把握したリーチ発生の有無の情報を用いて行う。ステップSh2305において、今回の遊技回においてリーチ発生となったと判定した場合には(Sh2305:YES)、ステップSh2306に進む。
ステップSh2306では、リーチ時用演出パターン設定処理を実行する。具体的には、今回の遊技回においてリーチとなったことを示す演出についての演出パターンを実行するように設定する。この設定の際には、図99においてリーチ発生用変動時間テーブルを用いて主制御装置60側で取得した変動時間を考慮して演出を定める。ステップSh2306を実行した後、演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSh2305において、今回の遊技回においてリーチ発生となっていなと判定した場合には(Sh2305:NO)、ステップSh2307に進み、外れ時用演出パターン設定処理を実行する。具体的には、第1種大当たり当選、第2種大当たり当選、およびリーチ発生のいずれにも該当しない場合の演出を実行するように設定する。この設定の際には、図99においてリーチ非発生用変動時間テーブルを用いて主制御装置60側で取得した変動時間に従って演出時間を定める。ステップSh2307を実行した後、演出パターン設定処理を終了する。
<変動開始時の更新処理>
次に、変動開始時の更新処理について説明する。変動開始時の更新処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図111:Sh2207)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図113は、変動開始時の更新処理を示すフローチャートである。ステップSh2401では、今回受信した変動用コマンドが第1変動用コマンドであるか否かを判定する。ステップSh2401において、今回受信した変動用コマンドが第1変動用コマンドであると判定した場合には(Sh2401:YES)、ステップSh2402に進み、音光側RAM94の合計保留個数カウンタエリアに記憶されている合計保留個数が1減算されるように、当該合計保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、変動開始時の更新処理を終了する。
一方、ステップSh2401において、今回受信した変動用コマンドが第1変動用コマンドではないと判定した場合には(Sh2401:NO)、ステップSh2203に進み、音光側RAM94の合計保留個数カウンタエリアに記憶されている合計保留個数が1減算されるように、当該合計保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、変動開始時の更新処理を終了する。
<表示制御装置において実行される各種処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行される処理について説明する。
表示制御装置100のMPU102において実行される処理としては、主に、電源投入後から電源が遮断されるまで繰り返し実行されるメイン処理と、音声発光制御装置90からコマンドを受信した場合に実行されるコマンド割込み処理と、VDP105から送信されるV割込み信号を検出した場合に実行されるV割込み処理とがある。V割込み信号は、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎にVDP105からMPU102に対して送信される信号である。
MPU102は、電源投入後にメイン処理を実行し、コマンドの受信やV割込み信号の検出に合わせて、コマンド割込み処理やV割込み処理を実行する。なお、コマンドの受信とV割込み信号の検出とが同時に行われた場合には、コマンド割込み処理を優先的に実行する。したがって、音声発光制御装置90から受信したコマンドの内容を素早く反映して、V割込み処理を実行することができる。
<メイン処理>
次に、表示制御装置100のMPU102によって実行されるメイン処理について説明する。
図114は、表示制御装置100のMPU102において実行されるメイン処理を示すフローチャートである。上述したように、メイン処理は、電源が投入された場合に実行され、電源が切断されるまでそのまま実行され続ける処理である。以下、メイン処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSh2501では、初期設定処理を実行する。具体的には、まず、MPU102を初期設定し、ワークRAM104及びビデオRAM107の記憶をクリアする処理が行われる。そして、キャラクタROM106に記憶された圧縮形式のキャラクタ情報を読み出し、読み出したキャラクタ情報を解凍して、解凍後のキャラクタ情報をビデオRAM107のキャラクタ領域に記憶する。更に、初期画面を表示するために、ビデオRAM107に書き込まれたキャラクタ情報から初期画面に対応した情報を抽出し、ビデオRAM107のフレームバッファ領域に、抽出したキャラクタ情報を書き込む。また、その他の初期化に必要な設定を行う。その後、ステップSh2502に進む。
ステップSh2502では、割込み許可設定を実行する。割込み許可設定が実行されると、以後、メイン処理では、電源が切断されるまで無限ループ処理を実行する。これにより、割込み許可が設定されて以降、コマンドの受信及びV割込信号の検出に合わせて、以下で説明するコマンド割込み処理及びV割込み処理を実行する。
<コマンド割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理について説明する。上述したように、コマンド割込み処理は、音声発光制御装置90からコマンドを受信する毎に実行される処理である。
図115は、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理を示すフローチャートである。ステップSh2601では、コマンド格納処理を実行する。コマンド格納処理では、受信したコマンドデータを抽出し、ワークRAM104に設けられたコマンド格納エリアに、その抽出したコマンドデータを格納する。コマンド格納処理によってコマンド格納エリアに格納された各種コマンドは、後述するV割込み処理のコマンド判定処理によって読み出され、そのコマンドに対応した処理が実行される。
<V割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理について説明する。
図116は、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理を示すフローチャートである。上述したように、V割込み処理は、VDP105からのV割込み信号が検出されることによって実行される処理である。V割込み処理では、コマンド割込み処理によってコマンド格納領域に格納されたコマンドに対応する各種処理を実行するとともに、図柄表示装置41に表示させる画像を特定した上で、VDP105に対してその画像の描画及び表示の指示を実行する。
上述したように、V割込み信号は、VDP105において、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に生成されるとともに、MPU102に対して送信される信号である。したがって、MPU102がこのV割込み信号に同期してV割込み処理を実行することにより、VDP105に対する描画指示が、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に行われることになる。このため、VDP105は、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が格納されているフレームバッファ領域に、新たな描画指示に伴った画像が展開されたりすることを抑制することができる。以下、V割込み処理の各ステップの処理の詳細について説明する。
ステップSh2701では、コマンド対応処理を実行する。コマンド対応処理では、コマンド割込み処理(図115)によってコマンド格納エリアに格納されたコマンドの内容を解析するとともに、そのコマンドに対応した処理を実行する。具体的には、例えば、演出コマンドが格納されていた場合には、その演出コマンドによって指定された演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。
演出操作コマンドが格納されていた場合には、演出操作ボタン24の押下の受付期間であるか否かを判定し、演出操作ボタン24の押下の受付期間であると判定した場合には、演出操作ボタン24の押下に対応した演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。一方、演出操作ボタン24の押下の受付期間でないと判定した場合には、処理を実行することなく、次のコマンドの内容を解析する。
なお、コマンド対応処理(Sh2701)では、その時点でコマンド格納エリアに格納されている全てのコマンドを解析するとともに、当該解析した全てのコマンドに対応した処理を実行する。この理由について説明する。コマンド判定処理は、V割込み処理の実行される20ミリ秒間隔で行われるため、その20ミリ秒の間に複数のコマンドがコマンド格納エリアに格納されている可能性が高いためである。特に、音声発光制御装置90によって演出の内容が設定され、演出が開始される場合、当該演出の内容を特定するための各種のコマンドが同時にコマンド格納エリアに格納されている可能性が高い。したがって、これらのコマンドを一度に解析して実行することによって、音声発光制御装置90によって設定された予告演出や停止図柄等の演出の態様を素早く把握し、その態様に応じた演出画像を図柄表示装置41に表示させるように、画像の描画を制御することができる。
ステップSh2702では、表示設定処理を実行する。表示設定処理では、コマンド対応処理(Sh2701)などによって設定された図柄表示装置41に表示すべき画面の種別に基づき、図柄表示装置41において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定する。その後、ステップSh2703に進む。
ステップSh2703では、タスク処理を実行する。タスク処理では、表示設定処理(Sh2702)によって特定された、図柄表示装置41に表示すべき次の1フレーム分の画像の内容に基づき、その画像を構成するキャラクター(スプライト、表示物)の種別を特定すると共に、各キャラクター(スプライト)毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度等の描画に必要な各種パラメーターを決定する。その後、ステップSh2704に進む。
ステップSh2704では、描画処理を実行する。描画処理では、タスク処理(Sh2703)によって決定された、1フレームを構成する各種キャラクターの種別やそれぞれのキャラクターの描画に必要なパラメーターを、VDP105に対して送信する。VDP105は、これらの情報に基づいて画像の描画処理を実行すると共に、1つ前のV割込み処理時に受信した情報に基づいて描画した画像を図柄表示装置41に表示させるべく、駆動信号とあわせてその画像データを図柄表示装置41へ送信する。その後、ステップSh2705に進み、その他の処理を実行した後、V割込み処理を終了する。以上、パチンコ機10において大当たり演出を含めた様々な処理を実行するための具体的な制御の一例を説明した。
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機10によれば、第2通路検知センサーSP2を遊技球が通過した場合に、非V入賞口シャッター350を開放状態から閉鎖状態に切り替えるので、クルーン220(以下、滞留領域とも呼ぶ)から遊技球が流出するタイミングを考慮して遊技者が第2通路検知センサーSP2に遊技球を通過させることによって、クルーン220から流出した遊技球を閉鎖状態に切り替わった後の非V入賞口シャッター350の上面に沿わせて流下させることができ、当該遊技球をV入賞ゾーンFVに流入させることができる。すなわち、遊技者は、非V入賞口シャッター350の状態の切り替えを、クルーン220から遊技球が流出するタイミングを考慮して第2通路検知センサーSP2に遊技球を通過させることによって制御することができる。この結果、非V入賞口シャッター350の状態の切り替えについて遊技者の技術介入を可能にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10においては、遊技球がクルーン220に流入してから流出するまでの時間の長さである滞留時間(遊技球がクルーン220に滞留している時間の長さ)は、遊技球が遊技球発射機構81から発射されてから第2通路検知センサーSP2を通過するまでの時間の長さである第2通路到達時間よりも長い構成となっている。従って、クルーン220に遊技球が流入し滞留を開始したのを視認してから、遊技者が、クルーン220から遊技球が流出するタイミングを考慮して第2通路検知センサーSP2に遊技球を通過させるために、第2通路検知センサーSP2に向けて遊技球を発射させても、クルーン220から流出した遊技球が非V入賞口シャッター350を通過するときに、当該非V入賞口シャッター350の状態を閉鎖状態にすることが可能であり、クルーン220から流出した遊技球をV入賞ゾーンFVに流入させることができる。すなわち、クルーン220に遊技球が流入し滞留を開始したのを視認した後に、一度、遊技球を発射させるのを止めて、クルーン220に滞留する遊技球の動きを確認しながら第2通路検知センサーSP2に向けて遊技球を発射させるタイミングを計ることができ、遊技者に、遊技球を発射させるタイミングについて比較的長い時間、期待感や緊迫感を付与することができる。比較例として、滞留時間が第2通路到達時間よりも短い場合には、第2通路検知センサーSP2に向けて遊技球を発射させるタイミングを、一旦、遊技球の発射を止めてから見計らうことができず、連続的に遊技球を発射させる必要がある。一方、本実施形態のパチンコ機10は、クルーン220に滞留する遊技球の動きを確認しながら第2通路検知センサーSP2に向けて遊技球を発射させるタイミングを計ることができるので、上記の比較例よりも、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、非V入賞口シャッター350が閉鎖状態のタイミングで遊技球を当該非V入賞口シャッター350上を通過させるためには、クルーン220から遊技球が流出するタイミングと、非V入賞口シャッター350が閉鎖状態を維持している期間(本実施形態においては0.2秒)とを考慮して、第2通路検知センサーSP2に遊技球を通過させる必要があるので、遊技者を遊技に積極的に参加させることができる。
本実施形態のパチンコ機10は、非V入賞口シャッター350が閉鎖状態を維持している期間(本実施形態においては0.2秒)が、遊技球を遊技球発射機構81から発射させてからクルーン220を経由してクルーン220から流出するまでの時間の長さ(以下、滞留領域流出時間とも呼ぶ)よりも短くなるように構成されている。従って、第1通路検知センサーSP1を通過させた遊技球を、クルーン220を経由させ、さらに当該遊技球を閉鎖状態の非V入賞口シャッター350によってV入賞ゾーンFVに流入させることを困難または不可能にすることができる。すなわち、遊技球1球だけを用いてV入賞ゾーンFVに当該遊技球を流入させることを困難または不可能にすることができる。換言すれば、クルーン220に滞留した後に非V入賞口シャッター350を経由してV入賞ゾーンFVに流入させる遊技球と、第2通路検知センサーSP2を通過させる遊技球とを別々の遊技球にすることを促すことができる。このようにすることによって、複数の遊技球の発射について遊技者の技術介入を促し、さらに、当該複数の遊技球の帰趨について遊技者に注目させることができるので、さらなる遊技の興趣向上を図ることができる。
また、パチンコ機10は、非V入賞口シャッター350が閉鎖状態の場合に、当該非V入賞口シャッター350を通過した遊技球が流入する領域は、当該領域への遊技球の流入が次回以降の遊技回の抽選モードを高確率モードに移行させるための条件として設定されている領域(V入賞ゾーンFV)であるので、V入賞ゾーンFVに遊技球を流入させたいと遊技者に所望させることができ、非V入賞口シャッター350の開閉についての技術介入に関して、遊技者に集中させるとともに、期待感や緊迫感を付与することができる。
本実施形態のパチンコ機10は、非V入賞口シャッター350の開閉シナリオとして、第1通路検知センサーSP1に遊技球を流通させないと、V入賞ゾーンFVに遊技球を入球させることが不可能又は困難な第1開閉シナリオと、第1通路検知センサーSP1に遊技球を流通させなくても、V入賞ゾーンFVに遊技球を入球させることが可能又は容易な第3開閉シナリオとを備える。非V入賞口シャッター350の開閉シナリオとして第1開閉シナリオが設定されている場合には、V入賞ゾーンFVに遊技球を入球させるために第1通路検知センサーSP1に遊技球を流通させる必要があり、遊技者は、遊技球の発射強度を調整するなど、遊技球の発射操作について技術介入が必要となる。一方、第3開閉シナリオが設定されている場合には、V入賞ゾーンFVに遊技球を入球させるために第1通路検知センサーSP1に遊技球を流通させなくてもよいので、遊技者は、第1開閉シナリオが設定されている場合よりも遊技球の発射操作について技術介入を必要としない。従って、本実施形態におけるパチンコ機10は、非V入賞口シャッター350の開閉シナリオを切り替えることによって、V入賞ゾーンFVに遊技球を入球させるための遊技者の技術介入についての難易度(技術介入の度合い)を変更することができ、遊技者の緊迫感や期待感に抑揚を付与することができる。結果として、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、非V入賞口シャッター350は、遊技球が第1通路検知センサーSP1または第2通路検知センサーSP2を通過したことを契機として、開放状態から閉鎖状態に切り替えられるので、設定されている開閉シナリオが第1開閉シナリオまたは第2開閉シナリオのいずれの場合であっても、遊技球が第1通路検知センサーSP1または第2通路検知センサーSP2を通過するように操作ハンドル25を操作する必要があり、遊技球をV入賞ゾーンFVに入球させることについて遊技者の技術介入を促すことができ、その結果、遊技者を遊技に積極的に参加させることができる。
また、第2通路検知センサーSP2に遊技球を通過させるだけで(すなわち、第1通路検知センサーSP1に遊技球を通過させなくても)V入賞ゾーンFVに遊技球を入球させることが可能なように非V入賞口シャッター350の開閉動作が実行される第3開閉シナリオに設定された遊技状態での遊技を経験した遊技者に対して、第2通路検知センサーSP2に遊技球を流通させた場合に、非V入賞口シャッター350は開放状態から閉鎖状態に切り替わるにもかかわらず、第2通路検知センサーSP2を流通した遊技球をV入賞ゾーンFVに流入させることができない非V入賞口シャッター350の開閉動作が実行される第1開閉シナリオに設定された遊技状態での遊技を経験させることで、遊技者に意外性を付与することができるとともに、第1開閉シナリオが設定されている場合に第1通路検知センサーSP1に遊技球を流通させることを促すことができる。
また、第3開閉シナリオが設定されている場合には、第1通路検知センサーSP1と第2通路検知センサーSP2のいずれを遊技球が流通しても非V入賞口シャッター350が閉鎖状態である期間に遊技球を当該非V入賞口シャッター350に到達させることができるので、第3開閉シナリオが設定されている場合には、遊技者は容易にV入賞ゾーンFVに遊技球を入球させることができる。本実施形態のパチンコ機10においては、第3開閉シナリオが設定される場合には、少なくとも先に第1開閉シナリオが設定された遊技状態を経由している。すなわち、第1開閉シナリオでの遊技を経験している遊技者は、第1開閉シナリオが設定されている場合にV入賞ゾーンFVに遊技球を流入させるために必要な技術介入を一度は経験しているため、第1開閉シナリオが設定されたラウンド遊技でV入賞ゾーンFVに遊技球を入球させることに成功して高確率モードとなり、当該高確率モード中(高頻度サポートモード中)に第1種大当たりに当選した場合に、再度、第1開閉シナリオが設定されたラウンド遊技でV入賞ゾーンFVに遊技球を流入させるために必要な技術介入をさせると、遊技者が疲弊してしまう虞がある。このため、本実施形態のパチンコ機10は、高頻度サポートモードの遊技回で第1種大当たりに当選した場合には、第3開閉シナリオが設定される構成としている。このようにすることで、遊技者が不要に疲弊することを抑制することができる。
また、本実施形態においては、第1開閉シナリオが設定されている場合には、遊技球が大入賞口36aに入球したタイミングのパターンが同じ場合であっても、大入賞口36aを通過した後の遊技球の第1通路検知センサーSP1と第2通路検知センサーSP2への遊技球の通過パターンが異なれば、遊技者の有利の度合いが異なる。具体的には、遊技球が大入賞口36aに入球したタイミングのパターンが同じであっても、大入賞口36aを通過した後の遊技球の第1通路検知センサーSP1と第2通路検知センサーSP2への遊技球の通過パターンとして、遊技球をV入賞ゾーンFVに遊技球を入球させることができる通過パターンと、遊技球をV入賞ゾーンFVに遊技球を入球させることができない通過パターンとがある。従って、開閉実行モード中の非V入賞口シャッター350の開閉シナリオが第1開閉シナリオであると認識した遊技者に対して、第1通路検知センサーSP1と第2通路検知センサーSP2への遊技球のどのような通過パターンが有利であるかを認識させることができ、有利の度合いについて期待感や緊迫感を付与することができる。
本実施形態においては、第2開閉シナリオが設定されている場合には、遊技球が大入賞口36aに入球したタイミングのパターンに関わらず、高い確率で、遊技球をV入賞ゾーンFVに遊技球を入球させることができないので、有利の度合いが同じとなる。
本実施形態においては、第3開閉シナリオが設定されている場合には、遊技球が大入賞口36aに入球したタイミングのパターンに関わらず、高い確率で、遊技球をV入賞ゾーンFVに遊技球を入球させることができるので、有利の度合いが同じとなる。
また、第1開閉シナリオは大入賞口36aへの遊技球の入球パターンによって遊技者の有利度合が異なり、かつ、第2開閉シナリオよりも有利であり、第2開閉シナリオは大入賞口36aへの遊技球の入球パターンに関わらず遊技者の有利度合が同じであり、第3開閉シナリオは大入賞口36aへの遊技球の入球パターンに関わらず遊技者の有利度合が同じであり、かつ、第1開閉シナリオおよび第2開閉シナリオよりも有利である。従って、特定の異なる3つの開閉シナリオを用いることによって、遊技者に期待感と緊迫感についての抑揚を付与することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10は、第1種大当たりに当選した遊技回の実行時の遊技の状態(サポートモード)に基づいて、ラウンド遊技中の非V入賞口シャッター350の開閉シナリオを決定するので、大当たりに当選した場合には、当該遊技回の実行時の遊技の状態について遊技者に意識をさせることができ、結果として、遊技に注目をさせることができる。さらに、大当たりに当選した遊技回の実行時の遊技の状態を認識した遊技者に対して、設定される非V入賞口シャッター350の開閉シナリオの種類についての推測を促し、非V入賞口シャッター350の開閉パターン(開閉シナリオ)について期待感や緊迫感を付与することができる。
また、パチンコ機10は、大当たりに当選した場合に、当該大当たりの種別が第1種大当たりである場合には、当該大当たりに当選した遊技回におけるサポートモードが低頻度サポートモードである場合には、ラウンド遊技中の非V入賞口シャッター350の開閉シナリオを第1開閉シナリオに設定し、当該大当たりに当選した遊技回におけるサポートモードが高頻度サポートモードである場合には、ラウンド遊技中の非V入賞口シャッター350の開閉シナリオを第3開閉シナリオに設定する。すなわち、第1種大当たりに当選した場合には、ラウンド遊技中の非V入賞口シャッター350の開閉シナリオは、当該大当たりに当選した遊技回の遊技状態(サポートモード)によって異なる。
一方、パチンコ機10は、大当たりに当選した場合に、当該大当たりの種別が第2種大当たりである場合には、当該大当たりに当選した遊技回におけるサポートモードが低頻度サポートモードである場合は、ラウンド遊技中の非V入賞口シャッター350の開閉シナリオを第2開閉シナリオに設定し、当該大当たりに当選した遊技回におけるサポートモードが高頻度サポートモードである場合には、ラウンド遊技中の非V入賞口シャッター350の開閉シナリオを第2開閉シナリオに設定する。すなわち、第2種大当たりに当選した場合には、ラウンド遊技中の非V入賞口シャッター350の開閉シナリオは、当該大当たりに当選した遊技回の遊技状態(サポートモード)に関わらず同じとなる。
よって、大当たりに当選した場合に、大当たりの種別が何であるのかについて期待感を付与することができる。さらに、大当たりの種別が第1種大当たりである場合には、当該大当たりに当選した遊技回のサポートモードが低頻度サポートモードであるのか高頻度サポートモードであるのかによってラウンド遊技中の非V入賞口シャッター350の開閉シナリオ(次回から実行する遊技回の抽選モードを決定する決定方法)が異なるので、遊技者に対してさらに期待感や緊迫感を付与することができる。従って本実施形態のパチンコ機10によれば、大当たりに当選した場合には、大当たりの種別は何であるのか、遊技の状態(サポートモード)は何であったか、非V入賞口シャッター350の開閉シナリオ(開閉の態様)はどのようであるのか、といったように、遊技者に段階的に推測や期待感を付与することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10においては、非V入賞口シャッター350は、ラウンド遊技が開始された時から大入賞口36aに入球した遊技球の数が2個となったことを1つの契機として、開放状態から閉鎖状態への切り替えを行う。この場合、遊技球をV入賞ゾーンFVに入球させることを所望する遊技者に対して、大入賞口36aに入球させる遊技球の個数を数えながら遊技球を発射させることを促す。従って、遊技者の積極的な技術介入を促すことができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、パチンコ機10においては、ラウンド遊技が開始された時から2個目(N個目)の遊技球が大入賞口36aに入球した時点から非V入賞口シャッター350の閉鎖状態が維持されている期間に、ラウンド遊技が開始された時から1個目(N-1個目)の遊技球が非V入賞口シャッター350に到達した場合に、当該1個目(N-1個目)の遊技球をV入賞ゾーンFVに入球させることが可能または容易となるように、開放状態と閉鎖状態との間で切り替えを行うので、遊技者に対して、大入賞口36aに入球させる遊技球の個数を数えながら遊技球を発射させることを促すことに加え、少なくとも、ラウンド遊技が開始された時から1個目(N-1個目)の遊技球と、ラウンド遊技が開始された時から2個目(N個目)の遊技球については、さらなる遊技者の技術介入を促すことができる。具体的には、ラウンド遊技が開始された時から2個目(N個目)の遊技球が大入賞口36aに入球した時点から非V入賞口シャッター350の閉鎖状態が維持されている期間内に、ラウンド遊技が開始された時から1個目(N-1個目)の遊技球が非V入賞口シャッター350に到達するように、遊技球の発射のタイミングや発射強度を調整することを遊技者に促すことができる。また、1個目(N-1個目)の遊技球をV入賞ゾーンFVに入球させることができるか否かについて期待感や緊迫感を遊技者に付与することができる。
本実施形態のパチンコ機10においては、非V入賞口シャッター350は、ラウンド遊技が開始された時から第1通路210に1個(J個)の遊技球が入球した後に、第2通路300に1個(K個)の遊技球が入球したことを契機に、開放状態から閉鎖状態への切り替えを行う。この場合、遊技球をV入賞ゾーンFVに入球させることを所望する遊技者に対して、第1通路210に1個(J個)、第2通路300に1個(K個)の遊技球を通過させるために、積極的な技術介入を促すことができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、非V入賞口シャッター350は、ラウンド遊技が開始された時から第1通路210に入球した1個目(J個目)の遊技球が非V入賞口シャッター350に到達する時が、ラウンド遊技が開始された時から第2通路300に入球した遊技球の数が1個(K個)に到達した時点から非V入賞口シャッター350の閉鎖状態が維持されている期間内である場合に、ラウンド遊技が開始された時から第1通路210に入球した1個目(J個目)の遊技球をV入賞ゾーンFVに送るので、遊技球をV入賞ゾーンFVに入球させることを所望する遊技者に対して、ラウンド遊技が開始された時から第1通路210に入球した1個目(J個目)の遊技球が非V入賞口シャッター350に到達する時が、ラウンド遊技が開始された時から第2通路300に入球した遊技球の数が1個(K個)に到達した時点から非V入賞口シャッター350の閉鎖状態が維持されている期間内となるように、遊技球の発射のタイミングや発射強度を調整することを促すことができ、さらなる遊技者の技術介入を促すことができる。
《2-6》第2実施形態の変形例:
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。なお、以下で説明する変形例では、上記の実施形態と同一の構成、処理及び効果については、説明を省略する。
《2-6-1》変形例1:
上記第2実施形態では、第1通路の備える遅延手段は、クルーン220によって構成されていた。クルーン220を遅延手段とした構成では、遊技球が排出されるタイミングを遊技者が予測しにくく、V入賞に失敗する確率が比較的高く、遊技者を不快にさせてしまう虞がある。この課題の解決策として、通路が蛇行状に折れ曲がった蛇行路によって遅延手段を構成してもよい。蛇行路によれば、蛇行路の入口に入球した遊技球が蛇行路の出口に至るまでの時間を、入口と出口とが真っ直ぐに結ばれた直線路に比べて遅らせることができる。蛇行路は、クルーン220に比べて遊技球が排出されるタイミングを予測し易い。このために、変形例1によれば、第2実施形態よりも、第2通路300に遊技球を入れるタイミング、ひいては、強右打ち通路P2に遊技球を入れるタイミングを計ることが容易となる。その結果、遊技者に技術介入をさせながらも、V入賞の成功率を高めることができる。
《2-6-2》変形例2:
変形例1に示したクルーンについての課題の解決策として、以下の構成を採用しても良い。
図117は、変形例2のパチンコ機に備えられる遅延ユニット420を示す説明図である。変形例2のパチンコ機において、第2実施形態のパチンコ機10との違いは、クルーン220(図76)の換わりに、遅延ユニット420が設けられている点であり、その他の構成は第2実施形態と同じである。変形例2のパチンコ機において、第2実施形態のパチンコ機10と同じ構成については同一の名称と符号を付けて、以下の説明を行う。遅延ユニット420は、回転体422と、回転体422を覆う覆部材424と、を備える。
回転体422は、遊技盤の裏側に設けられた駆動モーターに連結されており、遊技盤に対して略垂直な回転軸422aを中心として一定の速度(例えば、60秒で1回転)で回転している。回転体422の円周には、1つの遊技球が入球可能な凹部422bが設けられている。
覆部材424は、回転体422の周囲を覆う部材であり、回転体422の上側には、遊技球が入球可能な上側開口部424aが設けられており、回転体422の下側には、遊技球が通過可能な下側開口部424bが設けられている。上側開口部424aは、第1通路210の排球口210b(図76)の真下に位置している。下側開口部424bは連通路部320(図76)に接続されている。遅延ユニット420において、遊技球は、覆部材424の上側開口部424aに入球した後、回転体422が回転して凹部422bの位置と覆部材424の上側開口部424aの位置とが一致したタイミングで、回転体422の凹部422bに入球することになる。また、回転体422の凹部422bに入球した遊技球は、回転体422が回転して凹部422bの位置と覆部材424の下側開口部424bの位置とが一致したタイミングで、回転体422の凹部422bから落下し、覆部材424の下側開口部424bから下方に排出される。
遅延ユニット420によれば、遊技球が覆部材424の上側開口部424aに入球してから下側開口部424bから排出されるまでの時間を、入口と出口とが真っ直ぐに結ばれた直線路に比べて遅らせることができる。この変形例のパチンコ機によれば、クルーン220に比べて、遅延ユニット420から遊技球が排出されるタイミングを予測し易い。さらに、回転体422が一定速度で回転するので、遊技球が入球してから排出されるまでの時間を常に一定とすることができることから、変形例1としての蛇行路よりも、遊技球が排出されるタイミングをより予測し易い。これらのために、この変形例2によれば、第2通路300に遊技球を入れるタイミング、ひいては、強右打ち通路P2に遊技球を入れるタイミングを計ることが容易となる。なお、遅延手段は、第2実施形態のクルーン220、変形例1の蛇行路、変形例2の遅延ユニット420に限る必要もなく、入口と出口とが真っ直ぐに結ばれた直線路に比べて通過する時間を遅らせることができる装置であれば、どのような構成で実現しても良い。
《2-6-3》変形例3:
上記第2実施形態およびその変形例1、2では、遅延手段を設ける構成とした。これに対して、変形例として、遅延手段を設けない構成としてもよい。この場合、第1通路検知センサーSP1によって第1通路210への遊技球の入球が検知されてから、当該遊技球が非V入賞口シャッター350の手前の位置に達するまでの期間に、次に発射された遊技球が第2通路300に到達可能なように、第1通路210の長さを定めた構成とする。この変形例3によっても、第2通路300に遊技球を入れるタイミング、ひいては、強右打ち通路P2に遊技球を入れるタイミングを計ることが容易となる。
《2-6-4》変形例4:
上記第2実施形態およびその変形例1~3では、第1開閉シナリオの閉鎖条件のうちの一つの項目が、「(ii)1ラウンド目が開始されてから大入賞口36aに1個の遊技球が入球したこと、または、1ラウンド目が開始されてから大入賞口36aに2個の遊技球が入球したこと。」である構成とした。これに対して、変形例として、「(ii)1ラウンド目が開始されてから大入賞口36aに1個の遊技球が入球したこと、または、1ラウンド目が開始されてから大入賞口36aに3個の遊技球が入球したこと。」である構成としても良い。すなわち、(ii)における「または」以降の条件を、2個から3個に換えても良い。この変形例の場合には、図84の例示では、時刻t6において(ii)が満たされたと判断されることになる。また、3個に換えて、4個、5個というように他の複数の値としても良い。これらの変形例によれば、大入賞口36aへの遊技球の入球の数を数える必要があることから、遊技者は、より一層の技術介入が必要となる。このため、遊技者に対して、より積極的な遊技への参加を促すことができ、遊技の興趣向上をより図ることができる。なお、第3開閉シナリオの閉鎖条件についても、同様の変形ができる。
《2-6-5》変形例5:
上記第2実施形態およびその変形例1~4では、第1開閉シナリオの閉鎖条件は、(i)パチンコ機10の現在の状態が、開閉実行モードにおける1ラウンド目の実行中であること、(ii)1ラウンド目が開始されてから大入賞口36aに1個の遊技球が入球したこと、または、1ラウンド目が開始されてから大入賞口36aに2個の遊技球が入球したこと、の両方が成立することとした。この閉鎖条件の構成では、1ラウンド目が開始されてから最初に強右打ち通路P2へ遊技球が入球した場合にも、その後の大入賞口36aへの遊技球の入球によって、非V入賞口シャッター350は閉鎖状態へ移行してしまう。しかしながら、本実施形態では、前述したように、1ラウンド目における大入賞口36aへの遊技球の最初の入球が強右打ち通路P2による場合には、V入賞ゾーンFVに遊技球を入れることが不可能な流路構成となっていることから、遊技者は、実質的にはV入賞を狙う機会を失うことになる。この課題の解決策として、変形例として、第1開閉シナリオの閉鎖条件を、下記の(v)~(vii)の通りとしてもよい。
(v)パチンコ機10の現在の状態が、開閉実行モードにおける1ラウンド目の実行中であること。
(vi)1ラウンド目が開始されてから第1通路210に1個の遊技球が入球したこと。
(vii)上記(iv)が成立してから大入賞口36aに1個の遊技球が入球したこと。
上記(v)~(vii)の項目の全てが成立した場合に、非V入賞口シャッター350は開放状態から閉鎖状態に移行する。
この変形例の閉鎖条件によれば、1ラウンド目における大入賞口36aへの遊技球の最初の入球が強右打ち通路P2による場合にも、続く2球目以降で、弱右打ち通路P1へ遊技球を入れて第1通路210に入球すれば、第1通路210への入球に続く次の大入賞口36aへの遊技球の入球によって非V入賞口シャッター350を閉鎖状態に移行することができ、先に第1通路210に入球した遊技球をV入賞ゾーンFVに入れることが可能となる。すなわち、1ラウンド目における大入賞口36aへの遊技球の最初の入球が強右打ち通路P2による場合にも、V入賞を狙う機会を失うことがない。このため、変形例5によれば、V入賞を狙う機会を失うことによる遊技者の喪失感や不快感の軽減に寄与することができ、遊技の興趣向上をより図ることができる。
なお、この変形例5における(vi)の条件を、「1ラウンド目が開始されてから第1通路210に2個の遊技球が入球したこと。」に換えても良い。また、2個に換えて、3個、4個、5個というように他の数としても良い。
また、この変形例5における(vi)の条件を、「上記(iv)が成立してから大入賞口36aに2個の遊技球が入球したこと。」に換えても良い。また、2個に換えて、3個、4個、5個というように他の数としても良い。
《2-6-6》変形例6:
上記第2実施形態およびその変形例1~5では、第1開閉シナリオの閉鎖条件のうちの一つの項目が、(i)パチンコ機10の現在の状態が、開閉実行モードにおける1ラウンド目の実行中であることとした。これに対して、変形例として、「パチンコ機10の現在の状態が、開閉実行モードにおける2ラウンド目の実行中であること」を(i)の内容としても良い。また、2ラウンド目に換えて、3ラウンド目、4ラウンド目というように他の回数のラウンド目の実行中であることとしてもよい。また、一つのラウンドに限る必要もなく、例えば、1ラウンド目または2ラウンド目の実行中というように、複数のラウンドのうちのいずれかのラウンドを実行中であることとしてもよい。さらに、開閉実行モードにおける全てのラウンドのうちのいずれかのラウンドを実行中であることとしてもよい。複数のラウンドのうちのいずれかのラウンドを実行中であることとした場合、V入賞ゾーンFVを狙う遊技の回数を増やすことができることから、遊技の興趣向上をより図ることができる。
《2-6-7》変形例7:
上記第2実施形態およびその変形例1~6では、第1~第3開閉シナリオの閉鎖条件が成立した直後のタイミングで、非V入賞口シャッター350を閉鎖する構成とした。これに対して、変形例として、閉鎖条件が成立してから、予め定めた遅延時間(以下、閉鎖遅れ時間と呼ぶ)が経過したタイミングで、非V入賞口シャッター350を閉鎖する構成としてもよい。この構成によれは、上記第2実施形態およびその変形例1~6における技術介入に加えて、遊技者は閉鎖遅れ時間を直感で計る必要があることから、より一層の技術介入が必要となる。このため、遊技者に対して、より積極的な参加を促すことができ、遊技の興趣向上をより図ることができる。
《2-6-8》変形例8:
上記第2実施形態およびその変形例では、可変入賞装置36が遊技領域PAの右側に設けられていた。これに対して、変形例として、可変入賞装置36を遊技領域PAの左側、または中央側に設ける構成としても良い。これらの場合には、弱右打ち通路P1および強右打ち通路P2は除くのが好ましい。この変形例8によれば、右打ちとは異なる打ち方でV入賞を狙うことが可能となる。
《2-6-9》変形例9:
上記第2実施形態およびその変形例では、第2通路検知センサーSP2が第2通路300の入球口310a付近に設けられていた。これに対して、変形例として、第2通路検知センサーSP2が第2通路300において入球口310aから離れた位置に設けられた構成としても良い。この構成の場合、第2通路300の入球口310aに遊技球が入球したタイミングで、非V入賞口シャッター350を閉じることができないことから、第2通路300において第2通路検知センサーSP2が配置された位置にマークを付けるのが好ましい。この変形例9によれば、強右打ち通路P2へ遊技球を入れるタイミングを調整することによって、遊技球遊技球がクルーン220の孔220bに流入するタイミングに対して、第2通路300を通った遊技球が上記マークの位置に移動するタイミングを一致させる。これによって、遊技球がクルーン220の孔220bに流入するタイミングで非V入賞口シャッター350を閉鎖状態に移行させることでき、V入賞ゾーンFVへ遊技球を通すことが可能となる。この変形例9によれば、遊技者はマークを狙うという技術介入が必要となる。したがって、遊技者に対して、より積極的な参加を促すことができ、遊技の興趣向上をより図ることができる。
《2-6-10》変形例10:
上記第2実施形態およびその変形例では、クルーン220が一つの孔220bを備えた構成であった。これに対して変形例として、クルーンが複数の孔を備えた構成としてもよい。複数の孔のうちの一つが第2通路300に接続され、残余の孔は、第2通路300とは異なる通路に接続される。残余の孔に入球した遊技球は、この通路から遊技盤30の背面側に送られる。この変形例10によれば、弱右打ち通路P1に遊技球を入球して第1通路210に遊技球を入球させることが成功したとしても、遊技球が第2通路300以外に送られることがあることから、第2通路300へと続く孔に遊技球を排出させることができるかといった緊迫感を遊技者に付与することができる。したがって、遊技の興趣向上をより図ることができる。
《2-6-11》変形例11:
上記第2実施形態およびその変形例では、第2通路300の本線通路部310が有する本線通路中流側部分312の下流端は、第2通路300における非V入賞口シャッター350が配置されている位置より上流側、すなわち、本線通路部310から分岐通路部330に分岐する部分に接続されている。これに対して変形例として、本線通路中流側部分312の下流端が、分岐通路部330に通ずることなく、第2通路300における非V入賞口シャッター350が配置されている位置より下流側に接続された構成としても良い。第2実施形態では、先に説明したように、第2通路300を、入球口310aに入球してから非V入賞口シャッター350に到達するまでに0.4秒かかる内部構造とすることによって、第2通路300に入球した遊技球が分岐通路部330に送られない構成となっている。これに対して、この変形例11では、上述した内部構造を採用しなくても、容易な構成によって、第2通路300に入球した遊技球が分岐通路部330に送られない構造とすることができる。
《2-6-12》変形例12:
上記第2実施形態およびその変形例では、大入賞口36aに第1通路210と第2通路300が接続される構成であった。これに対して、変形例として、大入賞口36aに1本の通路、例えば第1通路210だけが接続される構成としても良い。この場合、強右打ち通路P2と第2通路300を備えない構成とする。この変形例12によれば、遊技者は、第1通路210へ遊技球を1球、入球させてから、次に第1通路210へ遊技球を入球させるタイミングを調整することによって、遊技球をV入賞ゾーンFVに入れることが可能となる。したがって、変形例12によれば、第2実施形態と同様に、遊技の興趣向上を図ることができる。
《2-6-13》変形例13:
上記第2実施形態およびその変形例では、大入賞口36aへ遊技球が入球したことを2つの遊技球検知センサー、すなわち、第1通路検知センサーSP1と第2通路検知センサーSP2とによって検知する構成とした。これに対して変形例として、大入賞口36aへ遊技球が入球したことを一つの遊技球検知センサーによって検知する構成としてもよい。具体的には、一つの遊技球検知センサーによって、第1通路210への遊技球の入球と、第2通路300への遊技球の入球との双方を検知可能な構成とする。すなわち、第1通路210と第2通路300のいずれかに遊技球の入球があったときにON状態となる一つの遊技球検知センサーを備える構成とする。この構成によっても、第2実施形態と同様の制御を行うことができる。なお、遊技球検知センサーとしては、磁気式、光学式等の種々の方式のセンサーを採用することができる。
《2-6-14》変形例14:
上記第2実施形態およびその変形例では、図76に示した機構・構成を、次回以降に実行される遊技回の遊技状態(上記第2実施形態では、抽選モード:高確率モードまたは低確率モード)を決定するための機構として用いたが、当該機構を他の用途に用いても良い。例えば、当たり抽選において大当たりに当選した場合の、ラウンド遊技のラウンド数を決定するための機構として用いても良い。例えば、非V入賞ゾーンFNVに対応する入球領域(以下、「第2ラウンド決定入球領域」と呼ぶ)に対して所定のラウンド数(例えば、4ラウンド)を割り振り、V入賞ゾーンFVに対応する入球領域に対して、第2ラウンド決定入球領域に割り振ったラウンド数より遊技者に有利となるラウンド数(例えば、16ラウンド)を割り振る。そして、開閉実行モードのオープニング期間の開始後、最初に遊技球が入球した方の入球領域に割り振られたラウンド数のラウンド遊技が、当該開閉実行モードにおける開閉処理期間に実行される構成にする。なお、この構成を採用した場合には、第1通路210の入球口210aと弱右打ち通路P1の開口端P1bとの間、および、第2通路300の入球口310aと強右打ち通路P2の開口端P2bとの間には、大入賞口36aおよび開閉扉36bを備えない構成とする。
このような構成を採用することによって、開閉実行モードにおいて実行されるラウンド遊技のラウンド数を決定する際に、遊技者に技術介入をさせることができ、開閉実行モードの期間において、遊技者に積極的に遊技に参加させることができるとともに、遊技に集中させることができる。さらに、決定するラウンド数について、遊技者に期待感を付与することができる。
《2-6-15》変形例15:
上記第2実施形態において、第1通路検知センサーSP1と第2通路検知センサーSP2とが、各々、別々に遊技球の通過をカウントする構成としてもよい。そして、ラウンド遊技が開始された時から第1通路検知センサーSP1でJ個(Jは整数/例えば、J=2)の遊技球の通過を検知した後に、第2通路検知センサーSP2でK個(Kは整数/例えば、K=3)の遊技球の通過を検知したことを契機に、非V入賞口シャッター350を開放状態から閉鎖状態に切り替える構成を採用してもよい。このような構成を採用することによって、遊技球をV入賞ゾーンFVに送ることを所望する遊技者に対して、第1通路210にJ個、第2通路300にK個の遊技球を通過させるために、積極的な技術介入を促すことができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
《2-6-16》変形例16:
上記第2実施形態およびその変形例では、非V入賞口シャッター350を開閉制御するための開閉シナリオは、大当たり種別と大当たりに当選した時点におけるサポートモード(低頻度サポートモード又は高頻度サポートモード)に基づいて設定される構成であった。これに対して、変形例として、前記開閉シナリオは、大当たり種別と第2図柄表示部フラグの値に基づいて設定される構成としても良い。第2図柄表示部フラグは、今回の変動表示の開始の対象が第1図柄表示部37aと第2図柄表示部37bのうちのいずれであるかを特定するための情報である。具体的には、図100のステップSh1106において、第1種大当たりであり且つ第2図柄表示部フラグがOFFである場合には、第1開閉シナリオ(図84)を設定し、第1種大当たりであり且つ第2図柄表示部フラグがONである場合には、第3開閉シナリオ(図89)を設定し、第2種大当たりである場合には、第2図柄表示部フラグがON、OFFいずれの場合であっても第2開閉シナリオ(図88)を設定する。
上記構成を採用することによって、第1始動口33への遊技球の入球を契機とする当たり抽選によって第1種大当たりとなったときには、V入賞高難度閉開パターンを実現する第1開閉シナリオが設定される。第2始動口34への遊技球の入球を契機とする当たり抽選によって第1種大当たりとなったときには、V入賞低難度閉開パターンを実現する第3開閉シナリオが設定される。第2種大当たりとなったときには、当たり抽選による契機が第1始動口33、第2始動口34のいずれによるものである場合にも、V入賞不可閉開パターンを実現する第2開閉シナリオが設定される。
こうした構成のパチンコ機によれば、第1図柄表示部37aと第2図柄表示部37bとの表示の切り替わりに対応して開閉シナリオを変更することができる。したがって、第1図柄表示部37aと第2図柄表示部37bを認識した遊技者に対して、設定される非V入賞口シャッター350の開閉シナリオの種類についての推測を促し、非V入賞口シャッター350の開閉パターン(開閉シナリオ)について期待感や緊迫感を付与することができる。また、第2始動口34への遊技球の入球は高頻度サポートモードの際に発生し易くなることに鑑みると、この変形例16のパチンコ機によれば、大当たり種別とサポートモードとに基づいて開閉シナリオを設定する第2実施形態とほぼ同一の動作を行う構成を実現できる。
《2-6-17》変形例17:
上記第2実施形態では、当たり抽選によって第1種大当たりとなったときに、大当たりに当選した時点におけるサポートモード(低頻度サポートモード又は高頻度サポートモード)に基づいて、開閉シナリオを第1開閉シナリオと第3開閉シナリオとのいずれにするかを決定していた。上記変形例16では、当たり抽選によって第1種大当たりとなったときに、当たり抽選による契機が第1始動口33、第2始動口34のいずれによるものであるかに基づいて、開閉シナリオを第1開閉シナリオと第3開閉シナリオとのいずれにするかを決定していた。これらに対して、変形例として、当たり抽選によって第1種大当たりとなったときに、第1種大当たりに当選した時の大当たり種別カウンタC2の値に基づいて、開閉シナリオを第1開閉シナリオと第3開閉シナリオとのいずれにするかを決定する構成としても良い。例えば、図81(a)の第1始動口用の振分テーブルによって、8R第1種大当たりに当選したとして、その当選した時の大当たり種別カウンタC2の値が例えば0~13の場合には第1開閉シナリオに決定し、その当選した時の大当たり種別カウンタC2の値が例えば14~27の場合には第3開閉シナリオに決定する。また、例えば図81(b)の第2始動口用の振分テーブルによって、16R第1種大当たりに当選したとして、その当選した時の大当たり種別カウンタC2の値が例えば0~13の場合には第1開閉シナリオに決定し、その当選した時の大当たり種別カウンタC2の値が例えば14~27の場合には第3開閉シナリオに決定する。
この変形例17のパチンコ機によっても、第2実施形態や変形例16と同様に、設定される非V入賞口シャッター350の開閉シナリオの種類についての推測を促し、非V入賞口シャッター350の開閉パターン(開閉シナリオ)について期待感や緊迫感を付与することができる。
《2-6-18》変形例18:
上記第2実施形態およびその変形例では、非V入賞口シャッター350を開閉制御するための開閉シナリオとして、3つの開閉シナリオを用意した。これに対して、変形例として、3つの開閉シナリオの内の2つの開閉シナリオを用意した構成としても良い。具体的には、第1開閉シナリオと第2開閉シナリオを用意した構成としても良いし、第1開閉シナリオと第3開閉シナリオを用意した構成としても良いし、第2開閉シナリオと第3開閉シナリオを用意した構成としても良い。また、変形例として、3つの開閉シナリオの内の1つの開閉シナリオ、具体的には、第1開閉シナリオだけを用意した構成としても良いし、第3開閉シナリオだけを用意した構成としても良い。
《2-6-19》変形例19:
上記第2実施形態およびその変形例では、非V入賞口シャッター350を開閉動作させる非V入賞口シャッター駆動部36dを備え、主制御装置60によって、非V入賞口シャッター駆動部36dを駆動制御することによって、非V入賞口シャッター350を開閉する構成とした。これに対して、変形例19として、モータ等の駆動手段を用いずに、遊技球の流下する力を受けて、非V入賞口シャッターが自動的に動作する構成としても良い。
図118は、変形例19のパチンコ機に備えられる可変入賞装置536を示す説明図である。可変入賞装置536は、大入賞口36aと、開閉扉36bと、V獲得チャレンジ機構部536vと、を備えている。大入賞口36aと開閉扉36bは、第2実施形態と同一の構成であることから、同一の符号を付けて、その説明は省略する。
V獲得チャレンジ機構部536vは、第1通路210と、クルーン220と、第2通路600と、非V入賞口シャッター650と、を備える。第1通路210とクルーン220は、第2実施形態と同一の構成であることから、同一の符号を付けて、その説明は省略する。
第2通路600は、本線通路部610と、クルーン220の孔220bと本線通路部610との間を連通するための連通路部620と、連通路部620から分岐した分岐通路部330と、を備える。分岐通路部330は、第2実施形態と同一の構成であることから、同一の符号を付けて、その説明は省略する。第2実施形態における第2通路300(図76)と、本変形例19の第2通路600とを対比すると、第2実施形態の第2通路300では、本線通路中流側部分312と本線通路下流側部分313との中間部分に対して、連通路部320が接続された構成であったが、本変形例19の第2通路600では、連通路部620がクルーン220の孔220bから本線通路部610の排球口610bの近くまで延びて、連通路部620が非V入賞口シャッター650よりも下流側の部分で本線通路部610に対して連通された構成である。
非V入賞口シャッター650は、本線通路部610と連通路部620との間に設けられており、第1の平板651と、第1の平板651の片端に対して直角に近い鋭角(例えば80度)に連結された第2の平板652とを備える。非V入賞口シャッター650は、第1の平板651と第2の平板652とが連結された部分を回転軸OAとして、図中の矢印の方向(時計回り)に回転可能な構成となっており、クルーン220の孔220bから落下した遊技球を本線通路部610の下流側と分岐通路部330側とに振り分けることができる。
具体的には、非V入賞口シャッター650は、図中、実線で示した第1の状態がデフォルトであり、本線通路中流側部分612を流下してきた遊技球によって第1の平板651が押し下げられることによって、図中、破線で示す第2の状態に移行する。遊技球が非V入賞口シャッター650部分を通過した後には、非V入賞口シャッター650は、自重によって第1の状態に戻る。第1の状態では、第2の平板651は縦向きとなって、連通路部620を開放する。第2の状態では、第2の平板651は、横向き、具体的には、第2の平板651の上面が分岐通路部330の下側の内面と連なる向きとなって、連通路部620を閉鎖する。したがって、第1の状態では、クルーン220の孔220bから落下した遊技球を連通路部620を通って本線通路部610の下流側に送ることができ、第2の状態では、クルーン220の孔220bから落下した遊技球を分岐通路部330側に送ることができる。
遊技者は、クルーン220の孔220bから遊技球が落下するタイミングを考慮して、本線通路部610の非V入賞口シャッター650部分に遊技球を通過させることによって、非V入賞口シャッター650の状態を連通路部620が閉鎖される第2の状態に切り替えることができる。この結果、遊技者は、クルーン220の孔220bから落下した遊技球を分岐通路部330側に振り分けることができ、V入賞ゾーンFVに遊技球を入球させることができる。
第2実施形態のパチンコ機10では、通常状態(低確率モード、かつ低頻度サポートモード)で第1種大当たりに当選して第1開閉シナリオが設定されたラウンド遊技で、V入賞ゾーンFVに遊技球を入球させることに成功して高確率モードとなり、当該高確率モード中(高頻度サポートモード中)に第1種大当たりに当選した場合に、第3開閉シナリオが設定される構成としている。これに対して、本変形例19では、非V入賞口シャッター650の開閉パターンは上述したメカニカル(機械的)な構成によって決まる一種類であることから、高頻度サポートモード中に第1種大当たりに当選した場合に、開閉パターンを切り替えるようなことはできない。このため、本変形例19では、通常状態(低確率モード、かつ低頻度サポートモード)で大当たり(本変形例19では、大当たりには第1種大当たり、第2種大当たりの区別はないものとする)に当選したラウンド遊技で、V入賞ゾーンFVに遊技球を入球させることに成功して高確率モードとなり、当該高確率モード中(高頻度サポートモード中)に大当たりに当選した場合には、V獲得チャレンジ機構部536vによってV入賞ゾーンFVに遊技球を入球させることが例え成功したとしても、そのV入賞は無効とする。すなわち、本変形例19では、通常状態(低確率モード、かつ低頻度サポートモード)で大当たりに当選した最初のラウンド遊技だけしか、V獲得チャレンジ機構部536vによってV入賞ゾーンFVに遊技球を入球させたことによる特典を与えない構成とすることで、開閉パターンが機械的に一種類に決まったV獲得チャレンジ機構部536vの採用を容易とすることができる。
さらに、上述したように、通常状態で大当たりに当選した最初のラウンド遊技だけしか、V獲得チャレンジ機構部536vによってV入賞ゾーンFVに遊技球を入球させたことによる特典を与えない構成とすることで、熟練した遊技者によって、V入賞ゾーンFVに遊技球を入球させたことによる特典が何度も継続して付与されることを防止することができる。なお、本変形例19では、通常状態で大当たりに当選した最初のラウンド遊技だけしかV入賞ゾーンFVに遊技球を入球させたことによる特典を与えない構成であったが、これに換えて、通常状態で大当たりに当選した最初のラウンド遊技で、V獲得チャレンジ機構部536vによってV入賞ゾーンFVに遊技球を入球させた場合に特典を与え、続く2回目のラウンド遊技で、V獲得チャレンジ機構部536vによってV入賞ゾーンFVに遊技球を入球させた場合に特典を与え、3回目のラウンド遊技で、V獲得チャレンジ機構部536vによってV入賞ゾーンFVに遊技球を入球させた場合には特典を与えない構成としても良い。さらに、3回目、4回目等の他の回数目までのラウンド遊技で、入賞ゾーンFVに遊技球を入球させた場合に特典を与える構成としても良い。
なお、非V入賞口シャッターをメカニカル(機械的)な構成によって実現する実施の形態としては、上記変形例19の構成に限る必要はなく、その他の構成としても良い。例えば、V獲得チャレンジ機構部の通路構成は変形例19と同一として、本線通路部610の本線通路中流側部分612の途中に遊技球によってONするボタンを設け、遊技球によってボタンがONされたときに、メカニカル的に非V入賞口シャッターが閉じる構成としても良い。
《2-6-20》変形例20:
上記第2実施形態およびその変形例(変形例19を含む)では、非V入賞口シャッターが開放状態であるときに遊技球は非V入賞ゾーンFNVに振り分けられ、非V入賞口シャッターが閉鎖状態であるときに遊技球はV入賞ゾーンFVに振り分けられる構成であった。これに対して、変形例として、シャッター(V入賞口シャッター)が開放状態であるときに遊技球はV入賞ゾ ーンFVに振り分けられ、シャッターが閉鎖状態であるときに遊技球は非V入賞ゾーンFNVに振り分けられる構成としても良い。この構成によっても、第2実施形態と同様に、遊技の興趣向上を図ることができる。
《2-6-21》変形例21:
上記第2実施形態およびその変形例では、シャッターの開閉によって、遊技球の振分先を切り替えていた。これに対して、シャッター開閉以外の構成によって、遊技球の振分先を切り替える構成としても良い。例えば、通路の形状を変化させることよって、遊技球の振分先を切り替える構成としても良い。この構成によっても、第2実施形態と同様に、遊技の興趣向上を図ることができる。
《2-6-22》変形例22:
上記第2実施形態では大当たり種別とサポートモードとに基づいて開閉シナリオを設定し、上記変形例16では大当たり種別と第2図柄表示部フラグの値に基づいて開閉シナリオを設定する構成であった。これに対して変形例として、大当たり種別の体系を変更して、大当たり種別だけで開閉シナリオを設定する構成としても良い。
図119は、変形例22における振分テーブルの内容を示す説明図である。図119(a)は第1始動口用の振分テーブルを示し、図119(b)は第2始動口用の振分テーブルを示している。図119(a)に示すように、第1始動口用の振分テーブルには、第1始動口33への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、8R第1種大当たり、及び8R第2種大当たりが設定されている。本実施形態においては、「0~27」が8R第1種大当たりに対応し、「28~39」が8R第2種大当たりに対応するように設定されている。図119(b)に示すように、第2始動口用の振分テーブルには、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R第3種大当たり、及び8R第2種大当たりが設定されている。本実施形態においては、「0~27」が16R第3種大当たりに対応し、「28~39」が8R第2種大当たりに対応するように設定されている。
この変形例22において、第1種大当たりは、非V入賞口シャッター350の開閉制御の態様がV入賞高難度閉開パターンである。第2種大当たりは、第2実施形態と同様に、非V入賞口シャッター350の開閉制御の態様がV入賞不可閉開パターンである。第3種大当たりは、非V入賞口シャッター350の開閉制御の態様がV入賞低難度閉開パターンである。図100のステップSh1106では、第1種大当たりである場合には第1開閉シナリオ(図84)を設定し、第2種大当たりである場合には第2開閉シナリオ(図88)を設定し、第3種大当たりである場合には第3開閉シナリオ(図89)を設定する構成とする。こうした構成によっても、変形例16と同一の動作を行う構成を実現できる。
《3》第3実施形態:
《3-1》遊技機の構造:
図120は、本発明の第3実施形態としてのパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」ともいう)の斜視図である。パチンコ機10は、略矩形に組み合わされた木製の外枠11を備えている。パチンコ機10を遊技ホールに設置する際には、この外枠11が遊技ホールの島設備に固定される。また、パチンコ機10は、外枠11に回動可能に支持されたパチンコ機本体12を備えている。パチンコ機本体12は、内枠13と、内枠13の前面に配置された前扉枠14とを備えている。内枠13は、外枠11に対して金属製のヒンジ15によって回動可能に支持されている。前扉枠14は、内枠13に対して金属製のヒンジ16によって回動可能に支持されている。内枠13の背面には、主制御装置、音声発光制御装置、表示制御装置など、パチンコ機本体12を制御する制御機器が配置されている。これら制御機器の詳細については後述する。さらに、パチンコ機10には、シリンダ錠17が設けられている。シリンダ錠17は、内枠13を外枠11に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠する機能とを有する。各施錠は、シリンダ錠17に対して専用の鍵を用いた所定の操作が行われることによって解錠される。
前扉枠14の略中央部には、開口された窓部18が形成されている。窓部18の周囲には、パチンコ機10を装飾するための樹脂部品や電飾部品が設けられている。電飾部品は、LEDなどの各種ランプからなる発光手段によって構成されている。発光手段は、パチンコ機10によって行われる各遊技回、大当たり当選時、リーチ発生時などに点灯又は点滅することによって、演出効果を高める役割を果たす。また、前扉枠14の裏側には、2枚の板ガラスからなるガラスユニット19が配置されており、開口された窓部18がガラスユニット19によって封じられている。内枠13には、後述する遊技盤が着脱可能に取り付けられており、パチンコ機10の遊技者は、パチンコ機10の正面からガラスユニット19を介して遊技盤を視認することができる。遊技盤の詳細については後述する。
前扉枠14には、遊技球を貯留するための上皿20と下皿21とが設けられている。上皿20は、上面が開放した箱状に形成されており、図示しない貸出機から貸し出された貸出球やパチンコ機本体12から排出された賞球などの遊技球を貯留する。上皿20に貯留された遊技球は、パチンコ機本体12が備える遊技球発射機構に供給される。遊技球発射機構は、遊技者による操作ハンドル25の操作によって駆動し、上皿20から供給された遊技球を遊技盤の前面に発射する。下皿21は、上皿20の下方に配置されており、上面が開放した箱状に形成されている。下皿21は、上皿20で貯留しきれなかった遊技球を貯留する。下皿21の底面には、下皿21に貯留された遊技球を排出するための排出口22が形成されている。排出口22の下方にはレバー23が設けられており、遊技者がレバー23を操作することによって、排出口22の閉状態と開状態とを切り替えることが可能である。遊技者がレバー23を操作して排出口22を開状態にすると、排出口22から遊技球が落下し、遊技球は下皿21から外部に排出される。
上皿20の周縁部の前方には、演出操作ボタン24が設けられている。演出操作ボタン24は、パチンコ機10によって行われる遊技演出に対して、遊技者が入力操作を行うための操作部である。パチンコ機10によって用意された所定のタイミングで遊技者が演出操作ボタン24を操作することによって、当該操作が反映された遊技演出がパチンコ機10によって行われる。
前扉枠14の正面視右側(以下、単に「右側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための操作ハンドル25が設けられている。遊技者が操作ハンドル25を操作(回動操作)すると、当該操作に連動して、遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。操作ハンドル25の内部には、遊技球発射機構の駆動を許可するためのタッチセンサー25aと、遊技者による押下操作によって遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させるウェイトボタン25bと、操作ハンドル25の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器25cとが設けられている。遊技者が操作ハンドル25を握ると、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を右回りに回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。
上皿20の周縁部の正面視左側(以下、単に「左側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための遊技球発射ボタン26が設けられている。遊技球発射ボタン26は、遊技者によって操作されることによって、遊技者の操作ハンドル25の回動操作量にかかわらず、所定の発射強度で、遊技盤の前面に遊技球が発射される。具体的には、遊技者が遊技球発射ボタン26を操作すると、操作ハンドル25の回動操作量が最大である場合と同じ発射強度で遊技球が遊技盤の前面に発射される。本実施形態の場合、遊技球発射ボタン26が操作されることによって遊技球が発射されると、遊技球は遊技盤の正面視右側に流れるとともに、遊技盤の右側を流下する。すなわち、遊技球発射ボタン26を操作することによって、遊技者はいわゆる「右打ち」をすることができる。なお、本実施形態のパチンコ機10においては、遊技球発射ボタン26が操作された場合、タッチセンサー25aがオンであることを条件として、遊技球が遊技盤に発射されるように構成されている。すなわち、遊技者は、操作ハンドル25を握ることによって少なくともタッチセンサー25aをオンにした上で、遊技球発射ボタン26を操作することで、遊技球発射ボタン26の操作を契機とした遊技球の発射を実現することができる。
次に、パチンコ機10の背面の構成について説明する。パチンコ機10の背面には、パチンコ機10の動作を制御するための制御機器が配置されている。
図121は、パチンコ機10の背面図である。図示するように、パチンコ機10は、第1制御ユニット51と、第2制御ユニット52と、第3制御ユニット53と、電源ユニット58とを備えている。具体的には、これらユニットは、内枠13の背面に設けられている。
第1制御ユニット51は、主制御装置60を備えている。主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る機能を有する主制御基板を有している。主制御基板は、透明樹脂材料からなる基板ボックスに収容されている。この基板ボックスは、開閉の痕跡が残るように構成されている。例えば、開閉可能な箇所に封印シールが貼付されており、基板ボックスを開放すると「開封」といった文字が現れるように構成されている。
第2制御ユニット52は、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信されたコマンドに基づいて、パチンコ機10の前面に設けられたスピーカーや各種ランプ等の発光手段の制御を行う。表示制御装置100は、音声発光制御装置90から送信されたコマンドに基づいて、図柄表示装置を制御する。図柄表示装置は、図柄や演出用の映像を表示する液晶ディスプレイを備えている。
第3制御ユニット53は、払出制御装置70と、発射制御装置80とを備えている。払出制御装置70は、賞球の払い出しを行うための払出制御を行う。発射制御装置80は、主制御装置60から遊技球の発射の指示が入力された場合に、遊技者による操作ハンドル25の回動操作量に応じた強さの遊技球の発射を行うように遊技球発射機構を制御する。その他、内枠13の背面には、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク54、タンク54の下方に連結され遊技球が下流側に流れるように緩やかに傾斜した斜面を有するタンクレール55、タンクレール55の下流側に鉛直方向に連結されたケースレール56、ケースレール56から遊技球の供給を受け払出制御装置70からの指示により所定数の遊技球の払い出しを行う払出装置71など、パチンコ機10の動作に必要な複数の機器が設けられている。
電源ユニット58は、電源装置85と、電源スイッチ88とを備えている。電源装置85は、パチンコ機10の動作に必要な電力を供給する。電源装置85には、電源スイッチ88が接続されている。電源スイッチ88のON/OFF操作により、パチンコ機10に電力が供給されている供給状態と、パチンコ機10に電力が供給されていない非供給状態とが切り換えられる。
次に、遊技盤について説明する。遊技盤は、内枠13の前面に着脱可能に取り付けられている。
図122は、遊技盤30の正面図である。遊技盤30は、合板によって構成されており、その前面には遊技領域PAが形成されている。遊技盤30には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部31aと、外レール部31bとが取り付けられている。内レール部31aと外レール部31bとの間には、遊技球を誘導するための誘導レール31が形成されている。遊技球発射機構から発射された遊技球は、誘導レール31に誘導されて遊技領域PAの上部に放出され、その後、遊技領域PAを流下する。遊技領域PAには、遊技盤30に対して略垂直に複数の釘42が植設されるとともに、風車等の各役物が配設されている。これら釘42や風車は、遊技領域PAを流下する遊技球の落下方向を分散、整理する。
遊技盤30には、前後方向に貫通する複数の開口部が形成されている。各開口部には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、及び可変入賞装置36が設けられている。一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、及び可変入賞装置36のそれぞれに入球した遊技球は、遊技盤30に形成された個別の上記の開口部に誘導される。また、遊技盤30には、可変表示ユニット40及びメイン表示部45が設けられている。メイン表示部45は、特図ユニット37と、普図ユニット38と、ラウンド表示部39とを有している。
図示するように、一般入賞口32は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、遊技盤30上に複数設けられている。本実施形態では、一般入賞口32に遊技球が入球すると、10個の遊技球が賞球として払出装置71(図121)から払い出される。
第1始動口33は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材である。第1始動口33は、遊技盤30の中央下方に設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
第2始動口34は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、遊技盤30の右側に設けられている。本実施形態では、第2始動口34に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。また、第2始動口34には、電動役物34aが設けられている。
スルーゲート35は、縦方向に貫通した貫通孔を備えている。スルーゲート35は、電動役物34aを開放状態とするための抽選を実行するための契機となるスルーゲートである。具体的には、遊技球がスルーゲート35を通過すると、主制御装置60は、当該通過を契機として内部抽選(電動役物開放抽選)を行う。内部抽選の結果、電役開放に当選すると、電動役物34aは、所定の態様で開放状態となる電役開放状態へと移行する。スルーゲート35は、遊技球の流下方向に対して第2始動口34よりも上流側に配置されているため、スルーゲート35を通過した遊技球は、通過後に遊技領域PAを流下して第2始動口34へ入球することが可能となっている。なお、本実施形態では、スルーゲート35に遊技球が通過しても、賞球の払い出しは実行されない。
可変入賞装置36は、遊技盤30の背面側へと通じる大入賞口36aを備えるとともに、大入賞口36aを開閉する開閉扉36bを備えている。開閉扉36bは、通常は遊技球が大入賞口36aに入球できない閉鎖状態になっている。主制御装置60による内部抽選(当たり抽選)の結果、大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合には、開閉扉36bは、遊技球が入賞可能な開放状態と閉鎖状態とを繰り返す。開閉実行モードとは、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした主制御装置60による当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合に移行し、開閉扉36bが開放状態と閉鎖状態とを繰り返すモードである。すなわち、第1始動口33への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合には、可変入賞装置36の大入賞口36aへの入球が可能になる開閉実行モードへ移行する。同様に、第2始動口34への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合にも、可変入賞装置36の大入賞口36aへの入球が可能な開閉実行モードへと移行する。本実施形態では、可変入賞装置36の大入賞口36aに遊技球が入球すると、払出装置71によって15個の遊技球が賞球として払い出される。
遊技盤30の最下部にはアウト口43が設けられており、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、または可変入賞装置36に入球しなかった遊技球は、アウト口43を通って遊技領域PAから排出される。
特図ユニット37は、第1図柄表示部37aと、第2図柄表示部37bとを備えている。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bは、それぞれ、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されたセグメント表示器によって構成されている。
第1図柄表示部37aは第1の図柄を表示するための表示部である。第1の図柄とは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第1図柄表示部37aは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第1の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第1図柄表示部37aは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第1の図柄の停止表示を行わせる。
第2図柄表示部37bは第2の図柄を表示するための表示部である。第2の図柄とは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第2図柄表示部37bは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第2の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第2図柄表示部37bは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第2の図柄の停止表示を行わせる。
第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄、または、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を変動時間とも呼ぶ。具体的には、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第1の変動時間とも呼び、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第2の変動時間とも呼ぶ。
特図ユニット37は、さらに、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに隣接した位置に、LEDランプからなる第1保留表示部37cと第2保留表示部37dとを備えている。本実施形態では、第1始動口33に入賞した遊技球は、最大4個まで保留される。第1保留表示部37cは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第1始動口33の保留個数を表示する。また、本実施形態では、第2始動口34に入賞した遊技球は、最大4個まで保留される。第2保留表示部37dは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第2始動口34の保留個数を表示する。
普図ユニット38は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されている。普図ユニット38は、スルーゲート35の通過を契機とした電動役物開放抽選が行われると、発光表示器の表示態様として点灯表示、点滅表示又は所定の態様の表示をさせる。電動役物開放抽選が終了した際には、普図ユニット38は、抽選結果に対応した所定の態様の表示を行う。
ラウンド表示部39は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されており、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数の表示、又は、それに対応した表示をする。ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間が経過すること、又は、予め定められた上限個数の遊技球が可変入賞装置36に入球することのいずれか一方の条件が満たされるまで、開閉扉36bの開放状態を継続する遊技のことである。ラウンド遊技の回数は、その移行の契機となった大当たり当選の種類に応じて異なる。ラウンド表示部39は、開閉実行モードが開始される場合にラウンド遊技の回数の表示を開始し、開閉実行モードが終了し新たな遊技回が開始される場合に終了する。
なお、特図ユニット37、普図ユニット38、およびラウンド表示部39は、セグメント表示器やLEDランプによる発光表示器によって構成されることに限定されず、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器など、抽選中及び抽選結果を示すことが可能な種々の表示装置によって構成されてもよい。
可変表示ユニット40は、遊技領域PAの略中央に配置されている。可変表示ユニット40は、図柄表示装置41を備える。図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えている。図柄表示装置41は、表示制御装置100によって表示内容が制御される。なお、図柄表示装置41は、例えば、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTなど、種々の表示装置に換えてもよい。
図柄表示装置41は、第1始動口33への入球に基づいて第1図柄表示部37aが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。また、図柄表示装置41は、第2始動口34への入球に基づいて第2図柄表示部37bが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。図柄表示装置41は、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした表示演出に限らず、大当たり当選となった場合に移行する開閉実行モード中の表示演出なども行う。以下、図柄表示装置41の詳細について説明する。
図123は、図柄表示装置41において変動表示される図柄及び表示面41aを示す説明図である。図123(a)は、図柄表示装置41において変動表示される図柄を示す説明図である。図123(a)に示すように、図柄表示装置41には、数字の1~8を示す図柄が変動表示される。なお、変動表示される図柄として、数字の1~8を示す各図柄に、キャラクターなどの絵柄が付された図柄を採用してもよい。
図123(b)は、図柄表示装置41の表示面41aを示す説明図である。図示するように、表示面41aには、左、中、右の3つの図柄列Z1、Z2、Z3が表示される。各図柄列Z1~Z3には、図123(a)に示した数字1~8の図柄が、数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各図柄列が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。図123(b)に示すように、スクロールによる変動表示の後、各図柄列毎に1個の図柄が、有効ラインL上に停止した状態で表示される。具体的には、第1始動口33又は第2始動口34へ遊技球が入賞すると、各図柄列Z1~Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各図柄が、図柄列Z1、図柄列Z3、図柄列Z2の順に、変動表示から待機表示に切り替わり、最終的に各図柄列Z1~Z3に所定の図柄が停止表示した状態となる。図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる場合、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選であった場合には、予め定められた所定の図柄の組み合わせが有効ラインL上に形成される。例えば、同一の図柄の組み合わせが有効ラインL上に形成される。なお、図柄表示装置41における図柄の変動表示の態様は、上述の態様に限定されることなく、図柄列の数、有効ラインの数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数など、図柄の変動表示の態様は種々の態様を採用可能である。
ここで、「遊技回」とは、第1図柄表示部37aまたは第2図柄表示部37bの変動表示が開始されてから、変動表示が終了して停止表示となり、当該停止表示が終了するまでを言い、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選の抽選結果を、遊技者に告知する処理の1単位である。換言すれば、パチンコ機10は、1遊技回毎に、1つの特別情報についての1つの当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知する。本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれか一方において、セグメント表示器を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるようにセグメント表示器を停止表示させる。また、本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、図柄表示装置41において、所定の図柄列を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるように図柄列を停止表示させる。また、1回の遊技回に要する時間を単位遊技時間とも呼ぶ。単位遊技時間は、変動表示が開始されてから所定の抽選結果が停止表示されるまでの時間である変動時間と、所定の抽選結果が停止表示されている時間である停止時間とによって構成されている。
さらに、図123(b)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aには、第1保留表示領域Ds1と、第2保留表示領域Ds2とが表示される。第1保留表示領域Ds1には、第1始動口33への入球に基づく保留個数が表示される。第2保留表示領域Ds2には、第2始動口34への入球に基づく保留個数が表示される。なお、本実施形態では、上述したように、第1始動口33及び第2始動口34に入球した遊技球の保留個数は、それぞれ最大4つまでである。
図122に示すように、第1始動口33の上方には、一対の釘(いわゆる命釘、ヘソ釘)42(42a,42b)が設けられている。一対の釘42a,42bの間隔によって、第1始動口33への遊技球の入球の確率が変化する。
《3-2》遊技機の電気的構成:
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。本説明においては、パチンコ機10の電気的構成をブロック図を用いて説明する。
図124は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10は、主に、主制御装置60を中心に構成されるとともに、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。
主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61を備えている。主制御基板61は、複数の機能を有する素子によって構成されるMPU62を備えている。MPU62は、各種制御プログラムを実行するCPU(図示せず)と、各種制御プログラムや固定値データを記録したROM63と、ROM63内に記録されているプログラムを実行する際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64とを備えている。MPU62は、その他、割込回路、タイマー回路、データ入出力回路、乱数発生器としてのカウンタ回路を備えている。なお、MPU62が有する機能の一部を、別の素子が備えていてもよい。ROM63やRAM64に設けられている各種エリアの詳細については後述する。
主制御基板61には、入力ポート(図示せず)及び出力ポート(図示せず)がそれぞれ設けられている。主制御基板61の入力ポートには、払出制御装置70と、電源装置85に設けられた停電監視回路86とが接続されている。主制御基板61は、停電監視回路86を介して、電源装置85から直流安定24Vの電源の供給を受ける。電源装置85は、外部電源としての商用電源に接続されており、商用電源から供給される外部電力を、主制御装置60や払出制御装置70等が必要な動作電力に変換して、各装置に電力を供給する。また電源装置85は、コンデンサ(図示せず)を備えており、停電が発生した場合や電源スイッチ88(図121)がOFFにされた場合には、所定期間、各装置への電力供給を継続する。
また、主制御基板61の入力ポートには、各種検知センサ67a~67eが接続されている。具体的には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、可変入賞装置36などの各種の入賞口に設けられた複数の検知センサと接続されている。主制御基板61のMPU62は、各種検知センサ67a~67eからの信号に基づいて、遊技領域PAを流下する遊技球が各入球口へ入球したか否かの判定や、遊技球がスルーゲート35を通過したか否かの判定を行う。さらに、MPU62は、第1始動口33及び第2始動口34への遊技球の入球に基づいて当たり抽選を実行するとともに、スルーゲート35への入球に基づいて電動役物開放抽選を実行する。
主制御基板61の出力ポートには、可変入賞装置36の開閉扉36bを開閉動作させる可変入賞駆動部36cと、第2始動口34の電動役物34aを開閉動作させる電動役物駆動部34bと、メイン表示部45とが接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、MPU62は、当該ドライバ回路を通じて各種駆動部の駆動制御を実行する。
具体的には、MPU62は、開閉実行モードにおいては、開閉扉36bが開閉されるように可変入賞駆動部36cの駆動制御を実行する。また、電動役物開放抽選の結果、電役開放に当選した場合には、MPU62は、電動役物34aが開放されるように電動役物駆動部34bの駆動制御を実行する。各遊技回においては、MPU62は、メイン表示部45における第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bの表示制御を実行する。また、開閉実行モードにおいて大当たり種別が決定され開閉実行モードにおいて実行されるラウンド遊技の回数が決定した場合には、メイン表示部45におけるラウンド表示部39の表示制御を実行する。
また、主制御基板61の出力ポートには、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とが接続されている。払出制御装置70には、例えば、主制御装置60から入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが送信される。主制御装置60が賞球コマンドを送信する際には、主制御基板61のMPU62は、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。具体的には、一般入賞口32への入球を特定した場合には10個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第1始動口33への入球を特定した場合には3個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第2始動口34への入球を特定した場合には1個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信される。払出制御装置70は、主制御装置60から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置71を制御して賞球の払出を行う。
払出制御装置70には、発射制御装置80が接続されている。発射制御装置80は、遊技球発射機構81の発射制御を行う。遊技球発射機構81は、所定の発射条件が整っている場合に駆動される。また、発射制御装置80には、操作ハンドル25と、遊技球発射ボタン26とが接続されている。
音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信された各種コマンドを受信し、受信した各種コマンドに対応した処理を実行する。主制御装置60が各種コマンドを送信する際には、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。これら各種コマンドの詳細については後述する
その他、音声発光制御装置90は、主制御装置60から受信した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に配置されたLEDなどの発光手段からなる各種ランプ47の駆動制御や、スピーカー46の駆動制御を行うとともに、表示制御装置100の制御を行う。また、音声発光制御装置90には、演出操作ボタン24が接続されており、所定のタイミングで遊技者によって演出操作ボタン24が操作された場合には、当該操作を反映した遊技演出を行うように各種ランプ47、スピーカー46、表示制御装置100等の制御を行う。
表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。具体的には、表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における図柄の変動時間及び最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を把握するとともに、リーチの発生の有無、リーチ演出の内容、及び、各遊技回において実行される予告演出の内容等を把握する。なお、本実施形態においては、図柄の組み合わせが停止表示している時間である停止時間は一定である。従って、変動時間が決定されることによって、1遊技回に要する時間である単位遊技時間は一意に決定される。以上、パチンコ機10の電気的構成について説明した。
図125は、当たり抽選などに用いられる各種カウンタの内容を示す説明図である。各種カウンタ情報は、MPU62が当たり抽選、メイン表示部45の表示の設定、及び、図柄表示装置41の図柄表示の設定などを行う際に用いられる。具体的には、当たり抽選には大当たり乱数カウンタC1が用いられる。確変大当たり結果や通常大当たり結果等の大当たり種別を振り分ける際には大当たり種別カウンタC2が用いられる。図柄表示装置41に表示させる図柄列を外れ変動させる際にリーチを発生させるか否かのリーチ判定にはリーチ乱数カウンタC3が用いられる。高確率モード(高確率遊技状態とも呼ぶ)を終了させるか否かの転落抽選には転落乱数カウンタCFが用いられる。なお、「高確率モード」は、確変大当たりに当選することによって開始される遊技状態であって、当たり抽選において大当たりに当選する確率が、低確率モードより相対的に高い遊技状態を言う。
大当たり乱数カウンタC1の初期値設定には乱数初期値カウンタCINIが用いられる。また、メイン表示部45の第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37b、並びに図柄表示装置41における変動時間を決定する際には変動種別カウンタCSが用いられる。さらに、第2始動口34の電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選には電動役物開放カウンタC4が用いられる。
各カウンタC1~C4、CF、CINI、CSは、その更新の都度、カウンタ値に1が加算され、最大値に達した後に0に戻るループカウンタである。各カウンタは短時間の間隔で更新され、その更新値がRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ64aに適宜記憶される。
RAM64には、保留情報記憶エリア64bと、判定処理実行エリア64cとが設けられている。保留情報記憶エリア64bには、第1保留エリアRaと第2保留エリアRbとが設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および転落乱数カウンタCFの各値が保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに時系列的に記憶される。また、第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および転落乱数カウンタCFの各値が保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに時系列的に記憶される。
大当たり乱数カウンタC1の詳細について説明する。大当たり乱数カウンタC1は、上述のように当たり抽選に用いられる。大当たり乱数カウンタC1は、例えば、0~1199の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。また、大当たり乱数カウンタC1が1周すると、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0~1199)。
大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
第1保留エリアRaに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。また、第2保留エリアRbに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
本実施形態のパチンコ機10においては、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値は、第1始動口33または第2始動口34に遊技球が入球することによって取得された順番に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。そして、実行エリアAEに移動した大当たり乱数カウンタC1は、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
次に、大当たり種別カウンタC2の詳細について説明する。大当たり種別カウンタC2は、大当たり種別を判定する際に用いられる。大当たり種別カウンタC2は、0~99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
上述したように、MPU62は、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行なうとともに、当たり抽選の結果が大当たりである場合には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定する。さらに、MPU62は、これらの大当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
次に、リーチ乱数カウンタC3の詳細について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、当たり抽選の結果が大当たりではない場合においてリーチが発生するか否かを判定する際に用いられる。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0~238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。第2保留エリアRbに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。ただし、当たり抽選の結果が大当たりとなり、開閉実行モードに移行する場合には、MPU62は、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生が決定される。
リーチとは、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について、大当たりに対応した図柄の組み合わせが成立する可能性がある図柄の一部の組み合わせが停止表示され、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことを言う。なお、本実施形態のパチンコ機10において大当たりに対応した図柄の組み合わせとは、所定の有効ラインにおける同一の図柄の組み合わせのことをいう。具体例としては、図123(b)の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて、最初に図柄列Z1において図柄が停止表示され、次に図柄列Z3においてZ1と同じ図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることでリーチとなる。そして、大当たりが発生する場合には、リーチラインを形成している図柄と同一の図柄が図柄列Z2に停止表示される。
また、リーチには、リーチラインが形成された状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチラインが形成された図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ演出が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクターといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
次に、転落乱数カウンタCFの詳細について説明する。転落乱数カウンタCFは、抽選モードが高確率モードである遊技状態において、高確率モードを終了させるか否かの判定である転落抽選を実行する際に用いられる。転落抽選に当選すると、遊技回における抽選モードは、高確率モードから低確率モードに変更される。
転落乱数カウンタCFは、例えば0~99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大に達した後0に戻る構成である。転落乱数カウンタCFは定期的に更新され、第1始動口33又は第2始動口34に遊技球が入球したタイミングでRAM64の保留情報格納エリア64bに格納される。具体的には、第1始動口33に遊技球が入球したタイミングで転落乱数カウンタCFの更新値がRAM64の第1保留エリアRaに格納され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで転落乱数カウンタCFの更新値がRAM64の第2保留エリアRbに格納される。そして、第1保留エリアRa又は第2保留エリアRbに格納された転落乱数カウンタCFの値は、実行エリアAEに移動した後、ROM63の転落抽選用テーブル記憶エリア63dに記憶されている当否テーブル(転落抽選用当否テーブル)と照合され、高確率モードを終了させるか否かが決定される。
次に、変動種別カウンタCSの詳細について説明する。変動種別カウンタCSは、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間と、図柄表示装置41における図柄の変動時間とを、MPU62において決定する際に用いられる。変動種別カウンタCSは、例えば0~198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターンの決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間の決定に際しては、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている変動時間テーブルが用いられる。
次に、電動役物開放カウンタC4の詳細について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、0~465の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成である。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入球したタイミングでRAM64の電役保留エリア64dに記憶される。そして、所定のタイミングで、電役保留エリア64dに記憶されている電動役物開放カウンタC4の値が電役実行エリア64eに移動した後、電役実行エリア64eにおいて電動役物開放カウンタC4の値を用いて電動役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選が行われる。具体的には、電役実行エリア64eにおいて、ROM63の役物抽選用テーブル記憶エリア63eに記憶されている当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)と電動役物開放カウンタC4の値とが照合され、電動役物34aを開放状態に制御するか否かが決定される。例えば、C4=0,1であれば、電動役物34aを開放状態に制御し、C4=2~465であれば、電動役物34aを閉鎖状態に維持する。
なお、取得された大当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値、電動役物開放カウンタC4の値および転落乱数カウンタCFの値の少なくとも一つが本発明における特別情報に相当する。また、第1保留エリアRaおよび第2保留エリアRbに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値および転落乱数カウンタCFの値の少なくとも一つを保留情報とも呼ぶ。
次に、当否テーブルについて説明する。当否テーブルは、大当たり乱数カウンタC1に基づいて当たり抽選を行う際に、当該大当たり乱数カウンタC1と照合するためのテーブルデータである。パチンコ機10には、当たり抽選の抽選モードとして、低確率モードと高確率モードとが設定されており、低確率モード時における当たり抽選の際には低確率モード用の当否テーブルが参照され、高確率モード時における当たり抽選の際には高確率モード用の当否テーブルが参照される。
図126は、当否テーブルの内容を示す説明図である。図126(a)は低確率モード用の当否テーブル(低確率モード用)を示し、図126(b)は高確率モード用の当否テーブルを示している。
図126(a)に示すように、低確率モード用の当否テーブルには、大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値として、0~4の5個の値が設定されている。そして、0~1199の値のうち、0~4の5個の値以外の値(5~1199)が外れである。一方、図126(b)に示すように、高確率モード用の当否テーブルには、大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値として、0~15の16個の値が設定されている。そして、0~1199の値のうち、0~15の16個の値以外の値(16~1199)が外れである。このように、高確率モードは、低確率モードに比べて、当たり抽選において大当たりに当選する確率が高くなっている。
また、本実施形態では、低確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている大当たり乱数カウンタC1の値群は、高確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている大当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。ただし、当たり抽選の結果、低確率モードよりも高確率モードの方が大当たりとなる確率が高くなるのであれば、大当たりとして設定されている乱数の数及び値は任意である。
なお、本実施形態における当否テーブルにおいては採用していないが、当たり抽選の結果として「小当たり」を設けてもよい。
「小当たり」とは、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉が実行される開閉実行モードへの移行契機とはなるが、抽選モードおよびサポートモードの両方について、移行契機とならない当否結果である。これに対して、「外れ」は、開閉実行モードの移行契機とはならず、さらに、抽選モードおよびサポートモードについても移行契機とならない当否結果である。
次に、大当たり種別について説明する。パチンコ機10には、複数種類の大当たりを設定することができる。具体的には、例えば、以下の3つの態様又はモードに差異を設けることにより、複数種類の大当たりを設定することができる。
(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様
(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モード
(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモード
パチンコ機10には、上記の(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様として、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入賞の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとを設定することができる。例えば、高頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が複数回(例えば16回)行われるとともに、1回の開放は30secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が10個となるまで継続するように設定可能である。一方、低頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が2回行われるとともに、1回の開放は0.2secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が6個となるまで継続するよう設定可能である。
遊技者により操作ハンドル25が操作されている場合、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構81が駆動制御される。上記具体例の場合、低頻度入賞モードでは、1回の開閉扉36bの開放時間は0.2secである。つまり、低頻度入賞モードでは、遊技球の発射周期よりも1回の開閉扉36bの開放時間が短くなっている。したがって、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードでは実質的に遊技球の入賞が発生しない。ただし、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードにおいても、遊技球の入賞が発生し得るように設定してもよい。
なお、開閉扉36bの開閉回数、1回の開放に対する開放限度時間、及び1回の開放に対する開放限度個数は、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入賞の発生頻度が、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも高くなるのであれば、開閉扉36bの開放態様は任意である。具体的には、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉回数が多い、1回の開放に対する開放限度時間が長い又は1回の開放に対する開放限度個数が多く設定されていればよい。高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとの差異を明確にする上では、低頻度入賞モードの開閉実行モードでは、実質的に可変入賞装置36への入賞が発生しない構成としてもよい。
パチンコ機10には、上記の(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードの態様として、当否テーブルとして高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う高確率モードと、当否テーブルとして低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う低確率モードとを設定することができる。図126を用いて説明したように、高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合の方が、低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合と比較して、大当たりに当選する確率が高い。
パチンコ機10には、上記の(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモードの態様として、遊技領域PAに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、第2始動口34の電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとを設定することができる。
具体的には、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率が異なる。高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率を高くする。また、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aの1回の開放時間が長く設定されていてもよい。
なお、本実施形態においては採用していないが、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aが開放状態となる回数が多く設定されてもよい。さらに、電動役物34aの1回の開放時間が長く設定された構成としてもよい。また、高頻度サポートモードで電役開放当選となり電動役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されてもよい。さらに、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われるまでに確保される時間が相対的に短く設定されてもよい。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも第2始動口34への入球が発生する確率が高くなる。すなわち、高頻度サポートモードは、特別情報の取得条件の成立を補助する補助遊技状態として機能する。
本実施形態では、当たり抽選の結果、大当たりとなった場合には、大当たり種別カウンタC2を用いて、大当たり種別を振り分ける。大当たり種別カウンタC2の値に対応する大当たり種別の振り分けは、ROM63の振分テーブル記憶エリア63bに振分テーブルとして記憶されている。
図127は、振分テーブルの内容を示す説明図である。図127(a)は第1始動口用の振分テーブルを示し、図127(b)は第2始動口用の振分テーブルを示している。第1始動口用の振分テーブルは、第1始動口33への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照され、第2始動口用の振分テーブルは、第2始動口34への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照される。
図127(a)の第1始動口用の振分テーブルに示すように、第1始動口用の振分テーブルには、第1始動口33への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たり、8R確変大当たり、16R通常大当たり、8R通常大当たりが設定されている。
16R確変大当たり及び8R確変大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の当たり抽選の抽選モード(以下、単に「抽選モード」とも呼ぶ)が高確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。16R確変大当たりと8R確変大当たりとの相違点は、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が相違し、16R確変大当たりは16回(16ラウンド)であり、8R確変大当たりは8回(8ラウンド)である。
16R通常大当たり及び8R通常大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の抽選モードが低確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。16R通常大当たりと8R通常大当たりとの相違点は、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が相違し、16R通常大当たりは16回(16ラウンド)であり、8R通常大当たりは8回(8ラウンド)である。
第1始動口用の振分テーブルでは、「0~99」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~39」が16R確変大当たりに対応しており、「40~64」が8R確変大当たりに対応しており、「65~89」が16R通常大当たりに対応しており、「90~99」が8R通常大当たりに対応している。
上記のように、本実施形態のパチンコ機10では、大当たりの種別として、4種類の大当たりが設定されている。したがって、大当たりの態様が多様化する。この4種類の大当たりを比較した場合、遊技者にとっての有利度合は、16R確変大当たりが最も高く、8R確変大当たりが次に高く、次に16R通常大当たり、最後に8R通常大当たりと続く。このように遊技者にとって有利度の異なる複数種類の大当たりが設定されていることにより、遊技の単調化が抑えられ、遊技への注目度を高めることが可能となる。
図127(b)の第2始動口用の振分テーブルに示すように、第2始動口用の振分テーブルには、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たり、8R通常大当たりが設定されている。第2始動口用の振分テーブルでは、「0~99」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~64」が16R確変大当たりに対応しており、「65~99」が8R通常大当たりに対応している。
このように本実施形態のパチンコ機10では、大当たり当選となった場合の大当たりの種別の振分態様は、第1始動口33への入球に基づいて大当たり当選となった場合と、第2始動口34への入球に基づいて大当たり当選となった場合とで異なっているとともに、遊技者にとっての有利性に明確な差異が設けられている。
なお、当たり抽選において外れ結果となった場合、開閉実行モードに移行することはなく、抽選モード及びサポートモードの変更も発生しない。大当たりの種別の振り分けにおいて、16確変大当たりまたは8R確変大当たりとなった場合には、先に説明したように、開閉実行モードの終了後の抽選モードは高確率モードとなるが、この高確率モードの状態は、次回、当たり抽選において大当たり当選するか、または転落抽選において当選するまで継続される。
上述のように、MPU62は、実行エリアAEに記憶されている大当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行なうとともに、実行エリアAEに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定するが、さらに、MPU62は、これらの大当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
図128は、転落抽選を実行する際に用いられる転落抽選用当否テーブルの内容を示す説明図である。図128に示すように、転落抽選用当否テーブルには、転落抽選で当選となる転落乱数カウンタCFの値として0、1、2の3個の値が設定されている。外れとなる転落乱数カウンタCFの値として3~99の97個の値が設定されている。すなわち、高確率モードの遊技回において、転落抽選に当選し高確率モードが終了し低確率モードとなる転落の確率は3/100であり、転落抽選に外れて高確率モードが継続される確率は97/100である。なお、本実施形態においては、転落抽選は、低確率モードの遊技回においては実行しない。
図129は、電動役物開放抽選を実行する際に用いられる当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)の内容を示す説明図である。
図129(a)は、低頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)を示している。図129(a)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0、1の2個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として2~465の464個の値が設定されている。すなわち、低頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、1/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、低頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.4秒である。
図129(b)は、高頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)を示している。図129(b)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0~461の462個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として462~465の4個の値が設定されている。すなわち、高頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、231/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、高頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.6秒である。
このように、電動役物開放抽選用当否テーブルによって、高頻度サポートモードが低頻度サポートモードよりも第2始動口34への遊技球の入球が発生する確率が高くなるように設定されている。
《3-3》音声発光制御装置及び表示制御装置の電気的構成:
次に、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成について説明する。
図130は、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成を中心として示すブロック図である。なお、電源装置85(図124)等の一部の構成は省略されている。音声発光制御装置90に設けられた音声発光制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92は、CPU、ROM93、RAM94、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵された素子である。
ROM93には、MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データ、テーブル等が記憶されている。例えば、ROM93のエリアの一部には、演出パターンテーブル記憶エリア93a、変動表示パターンテーブル記憶エリア93b等が設けられている。これらの詳細については後述する。
RAM94は、ROM93内に記憶されている制御プログラムの実行の際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリである。例えば、RAM94のエリアの一部には、各種フラグ記憶エリア94a、各種カウンタエリア94b、抽選用カウンタエリア94c等が設けられている。なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には、主制御装置60と演出操作ボタン24が接続されている。主制御装置60からは、各種コマンドを受信する。MPU92の出力側には、スピーカー46や各種ランプ47が接続されているとともに、表示制御装置100が接続されている。
表示制御装置100に設けられた表示制御基板101には、プログラムROM103及びワークRAM104が複合的にチップ化された素子であるMPU102と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とが搭載されている。なお、MPU102に対してプログラムROM103及びワークRAM104が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU102は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づいて所定の演算処理を行って、VDP105の制御(具体的にはVDP105に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM103は、MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶されている。
ワークRAM104は、MPU102による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
VDP105は、一種の描画回路であり、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する。VDP105は、ICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、描画処理専用のファームウェアを内蔵した一種のマイコンチップである。VDP105は、MPU102、ビデオRAM107等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM107に記憶させる画像データを、キャラクタROM106から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置41に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM106には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照される色パレットテーブル等が記憶されている。なお、キャラクタROM106を複数設け、各キャラクタROM106に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM103に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM106に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM107は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM107の内容を書き替えることにより図柄表示装置41の表示内容が変更される。
以下では、主制御装置60のMPU62、ROM63、RAM64をそれぞれ主側MPU62、主側ROM63、主側RAM64とも呼び、音声発光制御装置90のMPU92、ROM93、RAM94をそれぞれ音光側MPU92、音光側ROM93、音光側RAM94とも呼び、表示制御装置100のMPU102を表示側MPU102とも呼ぶ。
《3-4》遊技機による処理の概要:
次に、本実施形態のパチンコ機10が実行する処理の概要について説明する。本実施形態のパチンコ機10では、高頻度サポートモードに移行した後において、遊技回数が予め定めた保証遊技回数に達した場合に低頻度サポートモードに移行する。「保証遊技回数」とは、高頻度サポートモードにおいて継続して実行されることが保証された遊技回数であり、本実施形態では100回である。すなわち、パチンコ機10では、高頻度サポートモードに移行した後において、保証遊技回数である100回まで高頻度サポートモードは保証される。保証遊技回数である100回を超えた後については、その時点における抽選モードとして低確率モードが設定されている場合には、サポートモードは高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行される。高頻度サポートモードでの遊技回数が100回に達した後であっても、その時点における抽選モードとして高確率モードが継続されている場合には、サポートモードとして高頻度サポートモードは継続される。
本実施形態のパチンコ機10では、当たり抽選によって確変大当たりに当選し、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが高確率モードに、サポートモードが高頻度サポートモードに移行し、その後、高頻度サポートモードが開始されてから遊技回数が保証遊技回数に達していない遊技回(例えば、60回)において、転落抽選に当選した場合、抽選モードが低確率モードに移行する。そして、その60回目に実行される遊技回から、低確率モードで当たり抽選が実行される。一方、サポートモードについては、その60回目に実行される遊技回で転落抽選に当選し高確率モードが終了し低確率モードに移行した場合であっても、高頻度サポートモードが開始されてから100回目に実行される遊技回に達するまで、高頻度サポートモードは継続される。
また、本実施形態のパチンコ機10では、当たり抽選によって確変大当たりに当選し、抽選モードが高確率モードに、サポートモードが高頻度サポートモードに移行し、その後、高頻度サポートモードが開始されてから遊技回数が保証遊技回数に達していない遊技回(例えば、60回)で、当たり抽選において大当たりに当選した場合、その60回目の遊技回が終了し、開閉実行モードが開始したタイミング(すなわち、勝利の結果告知演出が終了した直後のタイミング)でもって、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行する。一方、サポートモードについても、その60回目の遊技回が終了し、開閉実行モードが開始したタイミングで、高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行する。すなわち、保証遊技回数に達していない場合には、大当たりに当選した遊技回が終了し、開閉実行モードが開始したタイミングでもって、抽選モードとサポートモードとを共に低い側にリセットする。
次に、保証遊技回数に達した以後の遊技回において、転落抽選に当選した場合と、当たり抽選において大当たりに当選した場合とについて、説明する。
図131は、保証遊技回数に達した以後の遊技回において、転落抽選に当選した場合の処理を説明するタイミングチャートである。図131(a)は、当たり抽選によって確変大当たりに当選し、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが高確率モードに、サポートモードが高頻度サポートモードに移行し、その後、高頻度サポートモードが開始されてから遊技回数が保証遊技回数に達した以後の遊技回(例えば、120回)において、転落抽選に当選して、抽選モードが低確率モードに、サポートモードが低頻度サポートモードに移行した場合を示している。120回目の遊技回で転落抽選に当選した場合でも、60回目の遊技回において転落抽選に当選した場合と同様に、転落抽選における抽選結果が、その遊技回における当たり抽選の抽選モードに反映される。すなわち、図131(a)の例では、120回目の遊技回において、転落抽選に当選して抽選モードが低確率モードに移行する。そして、120回目の遊技回から、低確率モードで当たり抽選が実行される。
サポートモードについては、先に説明したように、高頻度サポートモードに移行した後において、遊技回数が保証遊技回数(100回)に達した場合に低頻度サポートモードに移行する。但し、高頻度サポートモードでの遊技回数が100回に達した場合であっても、その時点における抽選モードとして高確率モードが継続されている場合には、サポートモードとして高頻度サポートモードは継続される。したがって、図131(a)の例では、120回目の遊技回で転落抽選に当選した場合、120回目の遊技回に達するまでは、高確率モードが継続されているので、高頻度サポートモードが継続されている。そして、120回目の遊技回において転落抽選に当選し、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行したことに伴って、サポートモードも高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行する。
図131(b)は、本実施形態のパチンコ機10が、転落抽選に当選した120回目の遊技回において実行する演出、抽選モード、サポートモードの各状態について示している。この例では、120回目の遊技回まで(1回~119回)、転落抽選にも当たり抽選にも当選していないので、120回目の遊技回までは、各遊技回における当たり抽選の結果の予告や抽選結果を告知する通常の演出(通常演出とも呼ぶ)を実行する。そして、転落抽選に当選した120回目の遊技回においては、例えば、遊技者側キャラクターと敵側キャラクターとが対決する戦闘演出(以下、バトル演出とも呼ぶ)を実行する。バトル演出は、遊技者に有利な結果または不利な結果のいずれの結果となるかを遊技者に対して告知する前の演出である。本実施形態においては、バトル演出は、転落抽選に当選した場合、当たり抽選に当選(大当たりに当選)した場合、そのいずれでもない場合(転落抽選および当たり抽選のいずれにも当選していない場合)の内のいずれかに該当することを示唆する演出である。
そして、バトル演出を実行後に、転落抽選および当たり抽選の抽選結果を告知する結果告知演出を実行する。結果告知演出においては、転落抽選および当たり抽選の抽選結果に対応した演出を実行する。具体的には、転落抽選に当選した場合は遊技者側キャラクターが敗北する敗北演出、当たり抽選に当選(本実施形態では大当たりに当選)した場合は遊技者側キャラクターが勝利する勝利演出、そのいずれでもない場合は遊技者側キャラクターと敵側キャラクターとが引き分けとなる引き分け演出を実行する。図131(b)の場合、120回目の遊技回において転落抽選に当選しているため、結果告知演出として敗北演出が実行される。バトル演出の開始から敗北演出の終了までの一連の演出を、以下、「バトル・敗北演出」とも呼ぶ。
なお、120回目に実行される遊技回で転落抽選に当選した結果、高確率モードから低確率モードに移行するタイミングは、転落抽選に当選した120回目の遊技回が開始されるタイミングと一致している。すなわち、120回目に実行される遊技回で転落抽選に当選した時、抽選モードは、直ちに高確率モードから低確率モードに移行する。また、抽選モードが低確率モードに移行したことに伴って、サポートモードは高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行する。サポートモードが低頻度サポートモードに移行するタイミングは、抽選モードが低確率モードに移行したタイミングとほぼ同時である。したがって、120回目の遊技回が開始されるタイミングとほぼ同時に低頻度サポートモードに移行する。
図132は、前述したバトル演出または結果告知演出が実行されているときの、図柄表示装置41の表示面41aの説明をする説明図である。図に示すように、バトル演出または結果告知演出が実行されるときには、表示面41aは、第1表示領域41aSと第2表示領域41aLとに区分される。そして、第1表示領域41aSでは、図柄の変動表示及び停止表示が実行される。具体的には、単位遊技時間のうち、変動時間においては図柄の変動表示が実行され、停止時間においては図柄の停止表示が実行される。一方、第2表示領域41aLでは、バトル演出または結果告知演出が実行される。
図133は、バトル演出および結果告知演出の一例を示す説明図である。図133(a)はバトル演出を示し、図133(b)は結果告知演出としての敗北演出を示し、図133(c)は結果告知演出としての勝利演出を示している。図133(a)に示したバトル演出は、遊技者側の女性キャラクターと敵側の男性キャラクターとが対決する画像を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該画像に伴った音声や光をスピーカー46や各種ランプ47に出力させる態様である。ただし、バトル演出は他の態様であってもよい。
また、図133(b)に示した敗北演出は、遊技者側の女性キャラクターが敗北で悲しむ画像を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該画像に伴った音声や光をスピーカー46や各種ランプ47に出力させる態様である。ただし、結果告知演出としての敗北演出は他の態様であってもよい。
図133(c)に示した勝利演出は、遊技者側の女性キャラクターが勝利に喜ぶ画像を図柄表示装置41に表示させるとともに、当該画像に伴った音声や光をスピーカー46や各種ランプ47に出力させる態様である。ただし、結果演出としての勝利演出は他の態様であってもよい。
さらに、図示はしないが、遊技者側キャラクターと敵側キャラクターとが引き分けとなる引き分け演出を結果告知演出としてもよい。
次に、保証遊技回数に達した以後の遊技回における当たり抽選において大当たりに当選した場合の処理について説明する。以下では、本実施形態のパチンコ機10が実行する処理の説明に先立って、比較例1のパチンコ機が実行する処理について説明する。
図134は、比較例1のパチンコ機において、保証遊技回数に達した以後の遊技回において、当たり抽選において大当たりに当選した場合の処理を説明するタイミングチャートである。具体的には、図134には、比較例1のパチンコ機において、当たり抽選によって確変大当たりに当選し、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが高確率モードに、サポートモードが高頻度サポートモードに移行し、その後、高頻度サポートモードが開始されてから遊技回数が保証遊技回数に達した以後の遊技回(例えば、120回)で、当たり抽選において大当たりに当選して、開閉実行モードの開始時に抽選モードが低確率モードに、サポートモードが低頻度サポートモードに移行した場合が示されている。
当たり抽選において大当たりに当選した120回目の遊技回においては、バトル演出を実行し、その後、遊技者側キャラクターが勝利する勝利演出を結果告知演出として実行する。そして、大当たりに当選した120回目の遊技回が終了し、開閉実行モードが開始したタイミング(すなわち、勝利の結果告知演出が終了するタイミング)でもって、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行すると共に、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行する。すなわち、大当たりに当選した遊技回が終了し、開閉実行モードが開始したタイミングでもって、抽選モードとサポートモードとを共に低い側にリセットする。
ここで、比較例1のパチンコ機は、保証遊技回数に達した以後の遊技回において、転落抽選に当選した場合に、本実施形態のパチンコ機10と同一の動作、すなわち、図131に示した動作を行うものとする。図131(b)と図134とを比較すると、120回目の遊技回の開始から終了までの期間において、サポートモードの変化の態様が、両者の間で異なったものであることが判る。この期間では、大当たり当選の際には、図134に示すように高頻度サポートモードであるのに対し、転落当選の際には、図131(b)に示すように低頻度サポートモードとなっている。このため、図131(b)に示した処理と図134に示した処理との両方を実行する比較例1の遊技機を想定した場合、遊技者は、結果告知演出が実行されるよりも前に、電動役物34a(図122)の開閉状態から高頻度サポートモードが終了し低頻度サポートモードに移行したか否かを判別することによって、120回目の遊技回の転落抽選および当たり抽選の結果を認識することができる。すなわち、遊技者は、バトル演出の実行中に、その後に実行される結果告知演出の種類(勝利演出か敗北演出か)を予測することが可能である。換言すれば、高確率モードでの遊技回が100回以上継続している場合であって、かつ高頻度サポートモードである場合に、バトル演出が開始されると、遊技者側キャラクターと敵側キャラクターのいずれが勝利するのかは結果告知まで分からない(すなわち、当たり抽選において大当たりに当選するのか転落抽選に当選するのかは結果告知までわからない)といった内容に演出的にはなっているが、遊技者は、バトル演出が実行されている期間に電動役物34aの開閉状態から高頻度サポートが終了したことを認識することによって、今回のバトルは遊技者側キャラクターが負けてしまう(転落抽選に当選する)ということを、バトル演出中に予測できてしまう。したがって、120回目の遊技回における転落抽選および当たり抽選の結果に対する期待感や緊迫感を、バトル演出および結果告知演出によって遊技者に付与できない場合がある。このことが、比較例1の問題点となっている。
図135は、本実施形態のパチンコ機10において、保証遊技回数に達した以後の遊技回において、当たり抽選において大当たりに当選した場合の処理を説明するタイミングチャートである。具体的には、本実施形態のパチンコ機10において、当たり抽選によって確変大当たりに当選し、抽選モードが高確率モードに、サポートモードが高頻度サポートモードに移行し、その後、高頻度サポートモードが開始されてから120回目に実行される遊技回で当たり抽選において大当たりに当選して、開閉実行モードの開始時に抽選モードが低確率モードに移行する場合が、図135に示されている。
当たり抽選において大当たりに当選した120回目の遊技回においては、バトル演出を実行し、その後、遊技者側キャラクターが勝利する勝利演出を結果告知演出として実行する。大当たりに当選した120回目の遊技回が開始するタイミングでもってサポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行し、大当たりに当選した120回目の遊技回が終了し、開閉実行モードが開始したタイミング(すなわち、勝利の結果告知演出が終了した直後のタイミング)でもって、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行する。すなわち、高確率モードでの遊技回が保証遊技回数(100回)以上継続して実行されている場合であって、当たり抽選において大当たりに当選した場合に、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行するタイミングが、比較例1のパチンコ機では、大当たりに当選した遊技回が終了し、開閉実行モードが開始したタイミングである(図134参照)のに対して、本実施形態のパチンコ機10では、大当たりに当選した遊技回が開始するタイミング(すなわち、遊技回の開始時)となっている点が相違する。
図131(b)と図135とを比較すると、120回目の遊技回の開始から終了までの期間において、サポートモードの変化の態様が同一であることが判る。このため、遊技者が、結果告知演出が実行されるよりも前に、電動役物34a(図122)の開閉状態から、120回目の遊技回の転落抽選および当たり抽選の結果を認識することはできない。すなわち、遊技者は、バトル演出の実行中に、その後に実行される結果告知演出の種類(勝利演出か敗北演出か)を予測することが不可能である。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、比較例1の前述した問題点を解決することができる。
なお、保証遊技回数に達した以後の遊技回において、当たり抽選において大当たりに当選した場合に、サポートモードを高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行するタイミングを、大当たりに当選した遊技回が開始するタイミングに定めることによって、バトル・勝利演出の期間におけるサポートモードの態様を転落当選時と一致させる処理を、以下、「サポートモード擬似化処理」と呼ぶ。
本実施形態のパチンコ機10では、各種遊技状態をMPU62にて特定するために、種々のフラグが用意されている。具体的には、抽選モードが高確率モードであるか否かをMPU62にて特定するための高確率モードフラグや、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かをMPU62にて特定するための高頻度サポートモードフラグ、転落抽選に当選したか否かをMPU62にて特定するための転落フラグ等が用意されている。さらに、本実施形態のパチンコ機10では、高確率モードフラグ、高頻度サポートモードフラグ、および転落フラグのそれぞれの値(各フラグ値)を一括してMPU62にて特定するための遊技状態判定値が用意されている。すなわち、遊技状態判定値は、高確率モードフラグ、高頻度サポートモードフラグ、および転落フラグの各フラグ値がいずれであるかを識別可能な数値となっている。これらフラグや遊技状態判定値は、RAM64の各種フラグ記憶エリア64g(図124参照)に記憶されている。
図136は、高確率モードフラグ、高頻度サポートモードフラグ、および転落フラグの各フラグ値に対する遊技状態判定値を示す説明図である。図示するように、高確率モードフラグのフラグ値として、高確率モードである場合には「02H(16進数表記で02という意味、以下同じ)」が設定され、高確率モードでない(すなわち低確率モードである)場合には「00H」が設定されている。高頻度サポートモードフラグのフラグ値として、高頻度サポートモードである場合には「01H」が設定され、高頻度サポートモードでない(すなわち低頻度サポートモードである)場合には「00H」が設定されている。転落フラグのフラグ値として、転落抽選に当選した場合には「10H」が設定され、転落抽選に当選していない場合には「00H」が設定されている。
本実施形態では、遊技状態判定値は、高確率モードフラグ、高頻度サポートモードフラグ、および転落フラグの各フラグ値を加算した合算値である。このため、次の通りとなる。
・高確率モードフラグが「00H」であり、高頻度サポートモードフラグが「00H」であり、転落フラグが「00H」である場合には、これらの合算値としての遊技状態判定値は「00H」となる。
・高確率モードフラグが「00H」であり、高頻度サポートモードフラグが「01H」であり、転落フラグが「00H」である場合には、遊技状態判定値は「01H」となる。
・高確率モードフラグが「02H」であり、高頻度サポートモードフラグが「00H」であり、転落フラグが「00H」である場合には、遊技状態判定値は「02H」となる。
・高確率モードフラグが「02H」であり、高頻度サポートモードフラグが「01H」であり、転落フラグが「00H」である場合には、遊技状態判定値は「03H」となる。
・高確率モードフラグが「00H」であり、高頻度サポートモードフラグが「01H」であり、転落フラグが「10H」である場合には、遊技状態判定値は「11H」となる。
・高確率モードフラグが「00H」であり、高頻度サポートモードフラグが「00H」であり、転落フラグが「10H」である場合には、遊技状態判定値は「10H」となる。
図136から判ることは、高確率モードフラグ、高頻度サポートモードフラグ、および転落フラグの各フラグ値の組合せに応じて、一義的に遊技状態判定値が導出されることとなる。このため、遊技状態判定値に基づいて、一義的に、抽選モードが高確率モードであるか否か、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否か、および転落抽選に当選したか否かを特定することが可能となっている。
なお、本実施形態では、高確率モードフラグ、高頻度サポートモードフラグ、および転落フラグの各フラグ値を加算する加算処理を行い、その加算値(合算値)を遊技状態判定値と定めていたが、これに対して変形例として、減算処理、乗算処理、除算処理、又は、これら処理及び加算処理のいずれか2以上を組み合わせた演算処理に基づき、一義的に遊技状態判定値を特定する構成としてもよい。要は、高確率モードフラグ、高頻度サポートモードフラグ、および転落フラグの各フラグ値の組合せに応じて、一義的に遊技状態判定値が導出されるものであれば、いずれの演算処理によるものであってもよい。
図136に示す表の一番右列には、「遊技状態判定値の算出時における遊技状態」の項が付加されている。この項の内容は、遊技状態判定値がどういった遊技状態を示すかを簡潔に示すものであり、次の通りである。
遊技状態判定値が「00H」である時は、低確率モードかつ低頻度サポートモードの状態であり、パチンコ機10は通常状態にある。この状態を、以下、「低確率低頻度状態」とも呼ぶ。
遊技状態判定値が「01H」である時は、低確率モードかつ高頻度サポートモードの状態であり、パチンコ機10はいわゆる時短状態にある。この状態を、以下、「低確率高頻度状態」とも呼ぶ。当たり抽選によって通常大当たりに当選し、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが低確率モードに、サポートモードが高頻度サポートモードに移行したときに、「低確率高頻度状態」になる。この低確率高頻度状態は、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の回数が保証遊技回数に達するまで維持される。
遊技状態判定値が「02H」である時は、高確率モードかつ低頻度サポートモードの状態であり、パチンコ機はいわゆる潜伏確変状態にある。潜伏確変状態は、本実施形態のパチンコ機10では取り得ない状態であるが、この点については後ほど詳述する。この状態を、以下、「高確率低頻度状態」とも呼ぶ。当たり抽選によって確変大当たりに当選し、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが高確率モードに、サポートモードが高頻度サポートモードに移行し、その後、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達した以後の遊技回において、大当たりに当選した場合に、前述したサポートモード擬似化処理を行ったときに、「高確率低頻度状態」となる。
遊技状態判定値が「03H」である時は、高確率モードかつ高頻度サポートモードの状態であり、パチンコ機10はいわゆる確変状態にある。この状態を、以下、「高確率高頻度状態」とも呼ぶ。当たり抽選によって確変大当たりに当選し、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが高確率モードに、サポートモードが高頻度サポートモードに移行したときに、「高確率高頻度状態」となる。
遊技状態判定値が「11H」である時は、保証遊技回数内の転落による低確率モードかつ高頻度サポートモードの状態であり、パチンコ機10はいわゆる転落時短状態にある。この状態を、以下、「転落低確率高頻度状態」とも呼ぶ。当たり抽選によって確変大当たりに当選し、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが高確率モードに、サポートモードが高頻度サポートモードに移行し、その後、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達していない遊技回において、転落抽選に当選した場合に、抽選モードが低確率モードに移行する。このときに「転落低確率高頻度状態」となる。この転落低確率高頻度状態は、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の回数が保証遊技回数に達するまで維持される。
遊技状態判定値が「10H」である時は、保証遊技回数後の転落による低確率モードかつ低頻度サポートモードの状態であり、パチンコ機10はいわゆる転落通常状態にある。転落通常状態は、先に説明した図131に示す120回目の遊技回における状態であり、以下、「転落低確率低頻度状態」とも呼ぶ。当たり抽選によって確変大当たりに当選し、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが高確率モードに、サポートモードが高頻度サポートモードに移行し、その後、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達した以後の遊技回において、転落抽選に当選した場合に、抽選モードが低確率モードに、サポートモードが低頻度サポートモードに移行する。このときに「転落低確率低頻度状態」となる。
遊技状態判定値が「02H」である時について、さらに説明する。遊技状態判定値が「02H」である時は、遊技状態として潜伏確変状態を搭載した機種のパチンコ機では、潜伏確変状態にあると言うことができる。「潜伏確変状態」とは、当たり抽選において大当たりに当選する確率が高確率モードとなっているにもかかわらず、電動役物34aによるサポートがない状態であり、かつ、遊技者が高確率モードであるか否かを把握することが不可能又は困難な状態である。しかしながら、本実施形態のパチンコ機10では、これまでに説明してきた処理の概要から判るように、潜伏確変状態になることはない。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、保証遊技回数後に大当たりに当選した場合に、前述したサポートモード擬似化処理を行なっているため、遊技状態判定値は「02H」と算出されることはある。
本実施形態のパチンコ機10では、上記の遊技状態判定値と、当たり抽選における抽選結果とに応じて、図柄の変動表示および停止表示の態様が異なったものとなっている。このために、本実施形態のパチンコ機10では、図柄の変動表示および停止表示の態様を特定する多数の変動時間テーブルが、変動時間テーブル記憶エリア63hに予め記憶されている。変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶された多数の変動時間テーブルは、遊技状態判定値別に分類されている。この結果、本実施形態のパチンコ機10では、各遊技状態判定値に対応した変動時間テーブル群を備えている。変動時間テーブル群とは、大当たりフラグの値とリーチ発生フラグの値とによって特定される変動時間テーブルを複数、集めた変動時間テーブルの集合である。大当たりフラグは、大当たりの種別(16R確変大当たり、8R確変大当たり、16R通常大当たり、8R通常大当たり)を特定するためのフラグである。リーチ発生フラグは、リーチ発生の有無を特定するためのフラグである。
具体的には、本実施形態のパチンコ機10では、遊技状態判定値が「00H」である時に用いる低確率低頻度状態用変動時間テーブル群と、遊技状態判定値が「01H」である時に用いる低確率高頻度状態用変動時間テーブル群と、遊技状態判定値が「03H」である時に用いる高確率高頻度状態用変動時間テーブル群と、遊技状態判定値が「11H」である時に用いる転落低確率高頻度状態用変動時間テーブル群と、遊技状態判定値が「10H」である時に用いる転落低確率低頻度状態用変動時間テーブル群とがROM63の変動時間テーブル記憶エリア63h(図124)に記憶されている。ただし、本実施形態のパチンコ機10では、前述したように、潜伏確変状態とならないことから、遊技状態判定値が「02H」である時に用いる潜伏確変状態用変動時間テーブル群は、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63h(図124)に用意されていない。
このため、保証遊技回数後に大当たりに当選した場合に、サポートモード擬似化処理を行なうだけのパチンコ機では、サポートモード擬似化処理によって遊技状態判定値が「03H」から「02H」に移行された場合に、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63h(図124)から遊技状態判定値が「02H」である時に用いる潜伏確変状態用変動時間テーブル群を読み出そうとして、処理が中断または停止してしまう課題があった。
これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、遊技状態判定値を演算した後に、演算結果が「02H」となった場合に遊技状態判定値を「03H」に書き換える処理を実行することによって、上記課題を解決する構成とした。
図137は、本実施形態のパチンコ機10において、保証遊技回数に達した以後の遊技回における処理の手順を説明するタイミングチャートである。図示するように、本実施形態のパチンコ機10では、当たり抽選によって確変大当たりに当選し、抽選モードが高確率モードに、サポートモードが高頻度サポートモードに移行し、その後、高頻度サポートモードが開始されてから120回目に実行される遊技回において、時刻t1で当たり抽選において大当たりに当選した場合、時刻t1の直後の時刻t2でもって、サポートモード擬似化処理がなされ、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行する。
時刻t2に続く時刻t3では、遊技状態判定値を算出し、算出結果が「02H」となった場合に遊技状態判定値を「03H」に書き換える処理を行う。時刻t3では、高確率モードフラグがON(=「02H」)であり、高頻度サポートモードフラグがOFF(=「00H」)であり、転落フラグがOFF(=「00H」)であることから、遊技状態判定値の算出結果は「02H」となる。このため、書換え処理によって、遊技状態判定値は「02H」から「03H」に書き換えられる。
時刻t3に続く時刻t4では、変動時間を設定する処理を行う。この変動時間の設定は、「03H」に書き換えられた遊技状態判定値に基づいて行われる。具体的には、MPU62は、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63h(図124)から、遊技状態判定値が「03H」である場合に対応した高確率高頻度状態用変動時間テーブル群を読み出し、この高確率高頻度状態用変動時間テーブル群を用いて変動時間の設定を行う。この変動時間テーブル群の読み出しは正常に行われ、処理が中断または停止してしまうことはない。
時刻t4に続く時刻t5では、時刻t4で設定された変動時間に基づく、図柄の変動表示が開始される。
なお、図137は、あくまでも処理の手順を説明するためのものであり、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行した時刻t2から変動開始される時刻t5までは、実際は瞬時に進む。このため、図135を用いて説明したように、遊技回の開始時に、サポートモードは高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行すると言うことができる。
《3-5》主制御装置において実行される各種処理:
次に、本実施形態のパチンコ機10において上述した処理を実行するための具体的な制御の一例を説明する。先に主制御装置60において実行される処理について説明し、その後、音声発光制御装置90及び表示制御装置100において実行される処理について説明する。
各遊技回の遊技を進行させるために、主制御装置60のMPU62は、タイマ割込み処理および通常処理を実行する。これらの処理について次に説明する。MPU62は、タイマ割込み処理及び通常処理の他に、停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理を実行するが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
図138は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。上述のように、タイマ割込み処理は、主制御装置60のMPU62によって定期的(例えば2msec周期)に起動される。
ステップSi0101では、各種検知センサ67a~67eの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置60に接続されている各種検知センサ67a~67eの状態を読み込み、当該センサの状態を判定して検出情報(入球検知情報)を保存する。その後、ステップSi0102に進む。
ステップSi0102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した場合には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSi0103に進む。
ステップSi0103では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、転落乱数カウンタCFおよび電動役物開放カウンタC4の値の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、転落乱数カウンタCFおよび電動役物開放カウンタC4にそれぞれ1を加算すると共に、それらの各カウンタ値が最大値に達した場合には、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1~C4,CFの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSi0104に進む。なお、変動種別カウンタCSは、後述する通常処理(図142)において、その値を更新する。
ステップSi0104では、第1始動口33及び第2始動口34への入球に伴う始動口用の入球処理を実行する。ステップSi0104の始動口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSi0104を実行した後、ステップSi0105に進む。
ステップSi0105では、スルーゲート35への入球に伴うスルー用の入球処理を実行する。ステップSi0105のスルー用の入球処理の詳細については後述する。ステップSi0105を実行した後、MPU62はタイマ割込み処理を終了する。
<始動口用の入球処理>
次に、始動口用の入球処理について説明する。始動口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図138:Si0104)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図139は、始動口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSi0201では、遊技球が第1始動口33に入球(始動入球)したか否かを、第1始動口33に対応した検知センサの検知状態により判定する。ステップSi0201において、遊技球が第1始動口33に入球したと判定した場合には(Si0201:YES)、ステップSi0202に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSi0203に進む。
ステップSi0203では、第1始動口33に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために外部信号設定処理を行う。その後、ステップSi0204に進む。
ステップSi0204では、第1保留エリアRaの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RaN(以下、第1始動保留個数RaNともいう)を読み出し、当該第1始動保留個数RaNを後述する処理の対象として設定する。第1始動保留個数RaNは、第1始動口33への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSi0209に進む。
ステップSi0201において、遊技球が第1始動口33に入球していないと判定した場合には(Si0201:NO)、ステップSi0205に進み、遊技球が第2始動口34に入球したか否かを第2始動口34に対応した検知センサの検知状態により判定する。
ステップSi0205において、遊技球が第2始動口34に入球したと判定した場合には(Si0205:YES)、ステップSi0206に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSi0207に進む。一方、ステップSi0205において、遊技球が第2始動口34に入球していないと判定した場合には(Si0205:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
ステップSi0207では、第2始動口34に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために、外部信号設定処理を行う。その後、ステップSi0208に進む。
ステップSi0208では、第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RbN(以下、第2始動保留個数RbNともいう)を読み出し、当該第2始動保留個数RbNを後述する処理の対象として設定する。第2始動保留個数RbNは、第2始動口34への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSi0209に進む。
ステップSi0209では、上述したステップSi0204又はステップSi0208において設定された始動保留個数N(RaN又はRbN)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。ステップSi0209において、始動保留個数Nが上限値未満でない場合には(Si0209:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
一方、ステップSi0209において、始動保留個数Nが上限値未満である場合には(Si0209:YES)、ステップSi0210に進み、対応する保留エリアの始動保留個数Nに1を加算した後、ステップSi0211に進み、合計保留個数記憶エリアに格納された値(以下、合計保留個数CRNと言う)に1を加算する。合計保留個数CRNは、第1始動保留個数RaNと第2始動保留個数RbNとの合計値を示す。その後、ステップSi0212に進む。
ステップSi0212では、ステップSi0103(図138)において更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および転落乱数カウンタCFの各値を、対応する保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち、ステップSi0210において1を加算した保留個数と対応する記憶エリアに格納する。具体的には、第1始動保留個数RaNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSi0103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および転落乱数カウンタCFの各値を、第1保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSi0210において1を加算した第1始動保留個数RaNと対応する記憶エリアに格納する。また、第2始動保留個数RbNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSi0103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および転落乱数カウンタCFの各値を、第2保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSi0210において1を加算した第2始動保留個数RbNと対応する記憶エリアに格納する。ステップSi0212を実行した後、ステップSi0213に進む。
ステップSi0213では、先判定処理を実行する。先判定処理は、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および転落乱数カウンタCFの各値の情報(保留情報)に基づいて、当たり抽選の当否判定結果(抽選結果)、大当たりの種別、リーチの発生の有無、転落抽選の当否判定結果(抽選結果)などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。先判定処理の詳細については後述する。ステップSi0213を実行した後、ステップSi0214に進む。
ステップSi0214では、保留コマンドを設定する処理を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、転落乱数カウンタCFの各値の情報(保留情報)に基づいて実行された先判定処理の判定結果を保留コマンドとして設定する。
保留コマンドは、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生したこと及び当該入球に基づいて取得された保留情報に基づく先判定処理による判定結果(先判定情報)を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に、サブ側の制御装置に確認させるためのコマンドである。保留コマンドは、後述する通常処理のコマンド出力処理(図142:ステップSi0503)において音声発光制御装置90に送信される。
また、音声発光制御装置90は、第1始動口33への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。一方、第2始動口34への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、音声発光制御装置90は、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。
主制御装置60のMPU62は、ステップSi0214を実行した後、本始動口用の入球処理を終了する。
<先判定処理>
次に、先判定処理について説明する。先判定処理は、始動口用の入球処理のサブルーチン(図139:Si0213)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図140は、先判定処理を示すフローチャートである。上述のように先判定処理は、保留情報に基づいて、当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定、転落抽選の当否判定などの判定結果を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。
ステップSi0301では、始動口用の入球処理(図139)における始動口への入球によって記憶エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値を把握する。その後、ステップSi0302に進み、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。具体的には、今回の入球よりも前の入球によって実行された先判定処理の判定結果を該当する記憶エリアから読み出し、今回の入球による当たり抽選よりも前に発生する確変大当たりの有無や、転落抽選への当選の有無を把握することによって、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。
ステップSi0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードであると判定した場合には、(Si0302:YES)、ステップSi0303に進み、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている低確率モード用の当否テーブルを参照する。その後、ステップSi0308に進み、低確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値の情報が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
一方、ステップSi0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードでないと判定した場合には(Si0302:NO)、ステップSi0304に進み、今回の入球によって記憶エリアに格納された転落乱数カウンタCFの値を把握する。その後、ステップSi0305に進み、転落当否判定テーブル記憶エリア63dに記憶されている転落当否判定テーブルを参照し、転落抽選に当選しているか否かの判定をする。
ステップSi0305において、転落抽選に当選していると判定した場合には(Si0305:YES)、ステップSi0306に進み、転落当選情報を先判定処理結果格納エリア64hに記憶し、ステップSi0303に進む。ステップSi0303では、上述のように、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている低確率モード用の当否テーブルを参照する。その後、ステップSi0308に進み、低確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
ステップSi0305において、転落抽選に当選していないと判定した場合には(Si0305:NO)、ステップSi0307に進む。ステップSi0307では、高確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応しているか否かを判定する。その後、ステップSi0308に進み、高確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
ステップSi0308では、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応していると判定した場合には(Si0308:YES)、ステップSi0309に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納された大当たり種別カウンタC2の値を把握する。その後、ステップSi0310に進み、振分テーブル記憶エリア63bに記憶されている振分テーブルを参照する。具体的には、今回の振り分け対象となった大当たり種別カウンタC2が第1始動口33への入球に基づいて取得されたものである場合には、第1始動口用振分テーブルを参照し、第2始動口34への入球に基づいて取得されたものである場合には、第2始動口用振分テーブルを参照する。ステップSi0310を実行した後、ステップSi0311に進む。
ステップSi0311では、振分テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり種別カウンタC2の値が、確変大当たりに対応しているか否かを判定する。ステップSi0311において、確変大当たりに対応していると判定した場合には(Si0311:YES)、ステップSi0312に進み、先判定処理結果格納エリア64hに確変大当たり情報を記憶する。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップSi0311において、確変大当たりに対応していないと判定した場合には(Si0311:NO)、ステップSi0313に進み、先判定処理結果格納エリア64hに通常大当たり情報を記憶する。その後、先判定処理を終了する。
ステップSi0308において、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応していないと判定した場合には(Si0308:NO)、ステップSi0314に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納されたリーチ乱数カウンタC3の値を把握する。その後、ステップSi0315に進み、リーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。その後、ステップSi0316に進み、リーチ判定用テーブルを参照した結果、今回把握したリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ発生に対応しているか否かを判定する。
ステップSi0316において、リーチ発生に対応していると判定した場合には(Si0316:YES)、ステップSi0317に進み、先判定処理結果格納エリア64hにリーチ発生情報を記憶させる。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップSi0316において、リーチ発生に対応していないと判定した場合には(Si0316:NO)、そのまま先判定処理を終了する。
<スルー用の入球処理>
次に、スルー用の入球処理について説明する。スルー用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図138:Si0105)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図141は、スルー用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSi0401では、遊技球がスルーゲート35に入球したか否かを判定する。ステップSi0401において、遊技球がスルーゲート35に入球したと判定した場合には(Si0401:YES)、ステップSi0402に進み、役物保留個数SNが上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。なお、役物保留個数SNは、電動役物開放抽選を行うために保留されているスルーゲート35への入球数を示す値である。本実施形態では、役物保留個数SNの最大値は4である。一方、ステップSi0401において、スルーゲート35に遊技球が入球しなかったと判定した場合には(Si0401:NO)、本スルー用の入球処理を終了する。
ステップSi0402において、役物保留個数SNの上限値未満(4未満)であると判定した場合には(Si0402:YES)、ステップSi0403に進み、役物保留個数SNに1を加算する。その後、ステップSi0404に進む。
ステップSi0404では、ステップSi0103(図138)において更新した電動役物開放カウンタC4の値をRAM64の電役保留エリア64dの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリアに格納する。その後、スルー用の入球処理を終了する。
一方、ステップSi0402において、役物保留個数SNの値が上限値未満でないと判定した場合(Si0402:NO)、すなわち、役物保留個数SNの値が上限値以上であると判定した場合には、電動役物開放カウンタC4の値を格納することなく、スルー用の入球処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理について説明する。通常処理は、電源スイッチ88がオフ状態からオン状態に切り替えられたこと(以下、「電源投入」とも呼ぶ)に伴い主制御装置60のMPU62によって開始される処理である。通常処理においては、遊技の主要な処理が実行される。
図142は、通常処理を示すフローチャートである。ステップSi0501では、立ち上げ処理を実行する。具体的には、電源投入に伴う各制御装置の初期設定や、RAM64に記憶保持されたデータの有効性の判定などが実行される。その後、ステップSi0502に進む。
ステップSi0502では、立ち上げコマンドを設定する。立ち上げコマンドは、電源投入に伴ってサブ側の各制御装置に対してデモ動画を開始させるためのコマンドである。その後、ステップSi0503に進む。
ステップSi0503では、ステップSi0502において設定された立ち上げコマンドや、タイマ割込み処理又は前回に実行した通常処理で設定されたコマンド等の出力データを、サブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置70に対して送信する。また、立ち上げコマンド、変動用コマンド、種別コマンド、保留コマンド等の演出に関するコマンドが設定されている場合には、それらを音声発光制御装置90に対して送信する。ステップSi0503を実行した後、ステップSi0504に進む。
ステップSi0504では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSi0505に進む。
ステップSi0505では、払出制御装置70から受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み、ステップSi0506に進む。ステップSi0506では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、当たり抽選、図柄表示装置41による図柄の変動表示の設定、第1図柄表示部37a,第2図柄表示部37bの表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。ステップSi0506を実行した後、ステップSi0507に進む。
ステップSi0507では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。遊技状態移行処理を実行することにより、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。遊技状態移行処理の詳細は後述する。その後、ステップSi0508に進む。
ステップSi0508では、第2始動口34に設けられた電動役物34aを駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。電役サポート用処理では、電動役物34aを開放状態とするか否かの判定を行う。電役サポート用処理の詳細は後述する。その後、ステップSi0509に進む。
ステップSi0509では、今回の通常処理の開始(厳密には、ステップSi0503のコマンド出力処理の開始)から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。すなわち、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否かを判定する。ステップSi0509において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していないと判定した場合には(Si0509:NO)、ステップSi0510及びステップSi0511において、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内で、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。具体的には、ステップSi0510において、乱数初期値カウンタCINIに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。また、ステップSi0511において、変動種別カウンタCSに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。一方、ステップSi0509において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していると判定した場合には(Si0509:YES)、ステップSi0503に戻り、ステップSi0503からステップSi0508までの各処理を実行する。
なお、ステップSi0503からステップSi0508の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。したがって、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行することにより、これらのカウンタの値をランダムに更新することができる。
<遊技回制御処理>
次に、遊技回制御処理について説明する。遊技回制御処理は、通常処理のサブルーチン(図142:Si0506)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図143は、遊技回制御処理を示すフローチャートである。ステップSi0601では、開閉実行モード中か否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグは、後述する遊技状態移行処理において遊技状態を開閉実行モードに移行させる場合にONにされ、同じく遊技状態移行処理において開閉実行モードを終了させる場合にOFFにされる。
ステップSi0601において、開閉実行モード中であると判定した場合には(Si0601:YES)、ステップSi0602以降の処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。すなわち、開閉実行モード中である場合には、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。一方、ステップSi0601において、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Si0601:NO)、ステップSi0602に進む。
ステップSi0602では、特図ユニット37が変動表示中であるか否かを判定する。具体的には、特図ユニット37に備えられる第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方が変動表示中であるか否かを判定する。この判定は、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアの特図変動表示中フラグがONであるか否かを判定することにより行われる。特図変動表示中フラグは、第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方について変動表示を開始させる場合にONにされ、その変動表示が終了する場合にOFFにされる。
ステップSi0602において、特図ユニット37が変動表示中でないと判定した場合には(Si0602:NO)、ステップSi0603に進む。
ステップSi0603では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を開始させるための変動開始処理を実行する。なお、変動開始処理の詳細は後述する。ステップSi0603を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSi0602において、特図ユニット37が変動表示中であると判定した場合には(Si0602:YES)、ステップSi0604に進む。
ステップSi0604では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を終了させるための変動終了処理を実行する。なお、変動終了処理の詳細は後述する。ステップSi0604を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
<変動開始処理>
次に、変動開始処理について説明する。変動開始処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図143:Si0603)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図144は、変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSi0701では、合計保留個数CRNが「0」を上回るか否かを判定する。合計保留個数CRNが「0」以下である場合とは、第1始動口33及び第2始動口34のいずれについても始動保留個数が「0」であることを意味する。したがって、ステップSi0701において、合計保留個数CRNが「0」以下であると判定した場合には(Si0701:NO)、本変動開始処理を終了する。一方、ステップSi0701において、合計保留個数CRNが「0」を上回ると判定した場合には(Si0701:YES)、ステップSi0702に進む。
ステップSi0702では、第1保留エリアRa又は第2保留エリアRbに記憶されている保留情報を変動開始後の状態に設定するための保留情報シフト処理を実行し、ステップSi0703に進む。保留情報シフト処理の詳細は後述する。
ステップSi0703では、転落抽選に当選したときの処理を含む転落判定処理を行う。転落判定処理の詳細については後述する。次いで、ステップSi0704に進む。
ステップSi0704では、当たり抽選において大当たりに当選したときの処理を含む当たり判定処理を行う。当たり判定処理の詳細については後述する。ステップSi0704を実行した後、ステップSi0705に進む。
ステップSi0705では、遊技状態を判定するための遊技状態判定処理を実行する。具体的には、先に説明した遊技状態判定値を算出することによって、遊技状態の判定を行う。遊技状態判定処理の詳細は後述する。ステップSi0705を実行した後、ステップSi0706に進む。
ステップSi0706では、変動時間設定処理を実行する。変動時間設定処理とは、遊技状態判定値と、大当たりの有無やリーチの発生の有無とに基づいて、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける今回の遊技回に要する時間である変動時間を設定するための処理である。変動時間設定処理の詳細については後述する。ステップSi0706を実行した後、ステップSi0707に進む。
ステップSi0707では、変動用コマンドを設定する。変動用コマンドには、今回の遊技回が第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるかを示す情報が含まれているとともに、リーチの発生の有無の情報及びステップSi0706で設定された変動時間の情報が含まれている。ステップSi0707を実行した後、ステップSi0708に進む。
ステップSi0708では、種別コマンドを設定する。種別コマンドには、大当たりの有無及び振分け判定の結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、大当たりの種別の情報として、16R確変大当たりの情報、8R確変大当たりの情報、16R通常大当たりの情報、8R通常大当たりの情報、又は、外れ結果の情報が含まれている。
ステップSi0707およびステップSi0708にて設定された変動用コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図142)におけるステップSi0503によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSi0708を実行した後、ステップSi0709に進む。
ステップSi0709では、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部に、図柄の変動表示を開始させる。具体的には、RAM64の第2図柄表示部フラグがONではない場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第1図柄表示部37aであると特定して変動表示を開始させ、第2図柄表示部フラグがONである場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第2図柄表示部37bであると特定して変動表示を開始させる。ステップSi0709を実行した後、ステップSi0710に進む。
ステップSi0710では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをONする。ステップSi0710を実行した後、本変動開始処理を終了する。
<保留情報シフト処理>
次に、保留情報シフト処理について説明する。保留情報シフト処理は、変動開始処理のサブルーチン(図144:Si0702)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図145は、保留情報シフト処理を示すフローチャートである。ステップSi0801では、保留情報シフト処理を実行する処理対象である保留エリアが第1保留エリアRaであるか否かを判定する。具体的には、第1保留エリアRa(図125)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第1保留エリアRaの第1エリアに記憶されている保留情報)の方が、第2保留エリアRb(図125)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第2保留エリアRbの第1エリアに記憶されている保留情報)よりも先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第1保留エリアRaであると判定する。一方、第1保留エリアRaに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報よりも、第2保留エリアRbに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報の方が先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第2保留エリアRbであると判定する。すなわち、ステップSi0801の処理を実行することにより、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された順に、保留情報を処理対象とすることができる。
ステップSi0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaであると判定した場合には(ステップSi0801:YES)、ステップSi0802~ステップSi0807の第1保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。一方、ステップSi0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(ステップSi0801:NO)、ステップSi0808~ステップSi0813の第2保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。
ステップSi0802では、第1保留エリアRaの第1始動保留個数RaNを1減算した後、ステップSi0803に進み、合計保留個数CRNを1減算する。その後、ステップSi0804に進む。ステップSi0804では、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSi0805に進む。
ステップSi0805では、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSi0805を実行した後、ステップSi0806に進む。
ステップSi0806では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONである場合には当該フラグをOFFにし、ONではない場合にはその状態を維持する。第2図柄表示部フラグは、今回の変動表示の開始の対象が第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれであるかを特定するための情報である。その後、ステップSi0807へ進む。
ステップSi0807では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第1保留エリアRaに対応していることの情報、すなわち第1始動口33に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。
ステップSi0807において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図142)におけるステップSi0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信したシフト時コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の減少に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の減少に対応させて変更する。
ステップSi0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(Si0801:NO)、ステップSi0808に進む。
ステップSi0808では、第2保留エリアRbの第2始動保留個数RbNを1減算する。その後、ステップSi0809に進む。ステップSi0809では、合計保留個数CRNを1減算し、ステップSi0810に進み、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSi0811に進む。
ステップSi0811では、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSi0811を実行した後、ステップSi0812に進む。
ステップSi0812では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONではない場合には当該フラグをONにし、ONである場合にはその状態を維持する。その後、ステップSi0813に進む。
ステップSi0813では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第2保留エリアRbに対応していることの情報、すなわち第2始動口34に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。
ステップSi0813において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図142)におけるステップSi0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信したシフト時コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を、保留個数の減少に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の減少に対応させて変更する。
<転落判定処理>
次に、転落判定処理について説明する。転落判定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図144:Si0703)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図146は、転落判定処理を示すフローチャートである。ステップSi0901では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSi0901において、高確率モードであると判定した場合には(Si0901:YES)、ステップSi0902に進む。
ステップSi0902では、転落抽選用当否テーブルを参照して、転落抽選の当否判定を実行する。具体的には、実行エリアAEに格納されている転落乱数カウンタCFの値が、転落抽選用テーブル記憶エリア63dの転落抽選用当否テーブル(図128参照)における当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。続くステップSi0903では、ステップSi0902における当否判定の結果が転落抽選に当選である場合には(Si0903:YES)、ステップSi0904に進む。
ステップSi0904では、高確率モードフラグをOFFにする。その後、ステップSi0905に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている転落フラグをONする。転落フラグは、転落抽選の当否判定の結果を記憶するためのフラグである。ステップSi0905を実行した後、ステップSi0906に進む。
ステップSi0906では、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が保証遊技回数(例えば100回)に達する前(=保証遊技回数内)であるか否かを判定する。具体的には、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。ステップSi0906において、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていないと判定した場合(ステップSi0906:NO)、すなわち、保証遊技回数内でないと判定した場合には、ステップSi0907に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFする。ステップSi0907を実行した後、本転落判定処理を終了する。
一方、ステップSi0906において、保証遊技回数内であると判定した場合(Si0906:YES)には、直ちに転落判定処理を終了する。また、ステップSi0901において高確率モードでないと判定した場合(Si0901:NO)、またはステップSi0903において当否判定の結果が転落抽選に当選していない場合(Si0903:NO)には、直ちに本転落判定処理を終了する。
以上のように構成された転落判定処理によって、図131の転落当選したタイミングにおける抽選モードおよびサポートモードについての変動が実現される。
<当たり判定処理>
次に、当たり判定処理について説明する。当たり判定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図144:Si0704)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図147は、当たり判定処理を示すフローチャートである。ステップSi1001では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSi1001において、高確率モードであると判定した場合には(Si1001:YES)、ステップSi1002に進み、高確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が、図126(b)に示す高確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSi1004に進む。
一方、ステップSi1001において高確率モードではないと判定した場合には(Si1001:NO)、ステップSi1003に進み、低確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が、図126(a)に示す低確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSi1004に進む。
ステップSi1004では、ステップSi1002又はステップSi1003における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSi1004において、当否判定の結果が大当たり当選である場合には(Si1004:YES)、ステップSi1005に進む。この大当たり当選となった時が、図137のタイミングチャートにおける時刻t1に該当する。
ステップSi1005では、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSi1005において、高頻度サポートモードであると判定した場合には(Si1005:YES)、ステップSi1006に進み、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が保証遊技回数(例えば100回)に達する前(=保証遊技回数内)であるか否かを判定する。具体的には、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。ステップSi1006において、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていないと判定した場合(ステップSi1006:NO)、すなわち、保証遊技回数内でないと判定した場合には、ステップSi1007に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFする。この高頻度サポートモードフラグをOFFする処理がサポートモード擬似化処理に相当する。この高頻度サポートモードフラグがOFFとなった時が、図137のタイミングチャートにおける時刻t2に該当する。ステップSi1007を実行した後、ステップSi1008に進む。
一方、ステップSi1005において、高頻度サポートモードでないと判定した場合(Si1005:NO)、またはステップSi1006において保証遊技回数内であると判定した場合(ステップSi1006:YES)には、直ちにステップSi1008に進む。
上述したステップSi1004からステップSi1007までの処理によって、図135の大当たり当選したタイミングにおける抽選モードおよびサポートモードについての変動が実現される。
続くステップSi1008からステップSi1012においては、大当たり当選である場合における遊技結果を設定するための処理及び停止結果を設定するための処理を実行する。
ステップSi1008では、RAM64の第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定する。ステップSi1008において、第2図柄表示部フラグがONではないと判定した場合には(Si1008:NO)、ステップSi1009に進み、第1始動口用の振分テーブル(図127(a)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりの数値範囲、8R確変大当たりの数値範囲、16R通常大当たりの数値範囲、8R通常大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。
一方、ステップSi1008において、第2図柄表示部フラグがONであると判定した場合には(Si1008:YES)、ステップSi1010に進み、第2始動口用の振分テーブル(図127(b)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりの数値範囲、8R通常大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。ステップSi1009又はステップSi1010の処理を実行した後、ステップSi1011に進む。
ステップSi1011では、ステップSi1008又はステップSi1009において振り分けた大当たりの種別に対応したフラグ(大当たりフラグ)をONにする。具体的には、16R確変大当たりである場合には16R確変大当たりフラグをONにし、8R確変大当たりである場合には8R確変大当たりフラグをONにし、16R通常大当たりである場合には16R通常大当たりフラグをONにし、8R通常大当たりである場合には8R通常大当たりフラグをONにする。ステップSi1011を実行した後、ステップSi1012に進む。
ステップSi1012では、大当たり用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、大当たりに当選することとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている大当たり用の停止結果テーブルを参照することで、ステップSi1009又はステップSi1010において振り分けた大当たりの種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSi1012を実行した後、本当たり判定処理を終了する。
ステップSi1004において、ステップSi1002又はSi1003における当たり抽選の結果が大当たり当選でない場合には(Si1004:NO)、ステップSi1013に進み、リーチ判定用テーブルを参照して、当該遊技回においてリーチが発生するか否かの判定を行う。具体的には、実行エリアAEに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ判定用テーブル記憶エリア63c(図124)に記憶されているリーチ判定用テーブルにおいて、リーチが発生として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSi1014に進む。
ステップSi1014において、ステップSi1013におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生するというものである場合には(Si1014:YES)、ステップSi1015に進み、リーチ発生フラグをONする。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのリーチ発生フラグをONする。ステップSi1015を実行した後、ステップSi1016に進む。
一方、ステップSi1014において、ステップSi1013におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生しないというものである場合には(Si1014:NO)、ステップSi1015を実行することなく、ステップSi1016に進む。
ステップSi1016では、外れ用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、外れ結果となる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fにおける外れ用の停止結果テーブルを参照することで、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSi1016を実行した後、本当たり判定処理を終了する。
<遊技状態判定処理>
次に、遊技状態判定処理について説明する。遊技状態判定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図144:Si0705)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図148は、遊技状態判定処理を示すフローチャートである。遊技状態判定処理は、先に説明した遊技状態判定値を算出する処理である。以下、遊技状態判定処理の具体的な処理について説明する。
ステップSi1101では、高確率モードフラグの値と、高頻度サポートモードフラグの値と、転落フラグの値とを加算することによって、遊技状態判定値PNを求める処理を行う。図136を用いて先に説明したように、遊技状態判定値PNは、高確率モードフラグ、高頻度サポートモードフラグ、および転落フラグの各値を合算することによって求めることができる。ステップSi1101を実行した後、ステップSi1102に進む。
ステップSi1102では、ステップSi1101で求めた遊技状態判定値PNが「02H」であるか否かを判定する。ステップSi1102において、遊技状態判定値PNが「02H」であると判定した場合には(Si1102:YES)、ステップSi1103に進み、遊技状態判定値PNを「02H」から「03H」に書き換える処理を行う。この遊技状態判定値PNが「02H」から「03H」に書き換えられた時が、図137のタイミングチャートにおける時刻t3に該当する。ステップSi1103を実行した後、本遊技状態判定処理を終了する。
ステップSi1102において、遊技状態判定値PNが「02H」でないと判定した場合(Si1102:NO)には、ステップSi1103を実行することなく、本遊技状態判定処理を終了する。
<変動時間設定処理>
次に、変動時間設定処理について説明する。変動時間設定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図144:Si0706)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図149は、変動時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSi1201では、遊技状態判定処理(図148)によって求められた遊技状態判定値PNが「00H」であるか否かを判定する。ステップSi1201において、遊技状態判定値PNが「00H」であると判定した場合には(Si1201:YES)、ステップSi1202に進み、低確率低頻度状態用の変動時間設定処理を実行する。低確率低頻度状態用の変動時間設定処理とは、遊技状態が低確率低頻度状態である場合の変動時間設定処理である。低確率低頻度状態用の変動時間設定処理については後述する。ステップSi1202を実行した後、本変動時間設定処理を終了する。
ステップSi1201において、遊技状態判定値PNが「00H」でないと判定した場合(Si1201:NO)には、ステップSi1203に進む。
ステップSi1203では、遊技状態判定処理(図148)によって求められた遊技状態判定値PNが「01H」であるか否かを判定する。ステップSi1203において、遊技状態判定値PNが「01H」であると判定した場合には(Si1203:YES)、ステップSi1204に進み、低確率高頻度状態用の変動時間設定処理を実行する。低確率高頻度状態用の変動時間設定処理とは、遊技状態が低確率高頻度状態である場合の変動時間設定処理である。低確率高頻度状態用の変動時間設定処理については後述する。ステップSi1204を実行した後、本変動時間設定処理を終了する。
ステップSi1203において、遊技状態判定値PNが「01H」でないと判定した場合(Si1203:NO)には、ステップSi1205に進む。
ステップSi1205では、遊技状態判定処理(図148)によって求められた遊技状態判定値PNが「03H」であるか否かを判定する。ステップSi1205において、遊技状態判定値PNが「03H」であると判定した場合には(Si1205:YES)、ステップSi1206に進み、高確率高頻度状態用の変動時間設定処理を実行する。高確率高頻度状態用の変動時間設定処理とは、遊技状態が高確率高頻度状態である場合の変動時間設定処理である。高確率高頻度状態用の変動時間設定処理については後述する。ステップSi1206を実行した後、本変動時間設定処理を終了する。
ステップSi1205において、遊技状態判定値PNが「03H」でないと判定した場合(Si1205:NO)には、ステップSi1207に進む。
ステップSi1207では、遊技状態判定処理(図148)によって求められた遊技状態判定値PNが「11H」であるか否かを判定する。ステップSi1207において、遊技状態判定値PNが「11H」であると判定した場合には(Si1207:YES)、ステップSi1208に進み、転落低確率高頻度状態用の変動時間設定処理を実行する。転落低確率高頻度状態用の変動時間設定処理とは、遊技状態が転落低確率高頻度状態である場合の変動時間設定処理である。転落低確率高頻度状態用の変動時間設定処理については後述する。ステップSi1208を実行した後、本変動時間設定処理を終了する。
ステップSi1207において、遊技状態判定値PNが「11H」でないと判定した場合(Si1207:NO)には、ステップSi1209に進む。
ステップSi1209では、転落低確率低頻度状態用の変動時間設定処理を実行する。転落低確率低頻度状態用の変動時間設定処理とは、遊技状態が転落低確率低頻度状態である場合の変動時間設定処理である。転落低確率低頻度状態用の変動時間設定処理については後述する。ステップSi1209を実行した後、本変動時間設定処理を終了する。
<低確率低頻度状態用の変動時間設定処理>
次に、低確率低頻度状態用の変動時間設定処理について説明する。低確率低頻度状態用の変動時間設定処理は、変動時間設定処理のサブルーチン(図149:Si1202)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図150は、低確率低頻度状態用の変動時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSi1301では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップSi1302に進む。
ステップSi1302では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には大当たり当選であるとして(Si1302:YES)、ステップSi1303に進む。
ステップSi1303では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている低確率低頻度状態用変動時間テーブル群から、大当たり用の変動時間テーブルを特定する。低確率低頻度状態用変動時間テーブル群には、(i)低確率低頻度状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用変動時間テーブル、(ii)低確率低頻度状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、(iii)低確率低頻度状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、が備えられている。ステップSi1303では、(i)~(iii)の中から(i)を特定する。(i)は、例えば、大当たり用通常演出を行うための変動時間テーブルである。ステップSi1303を実行した後、ステップSi1304に進む。
ステップSi1304では、ステップSi1303で特定した変動時間テーブルを参照して、ステップSi1301によって得られた今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。続く、ステップSi1305では、ステップSi1304によって取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、低確率低頻度状態用の変動時間設定処理を終了する。
一方、ステップSi1302において、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Si1302:NO)、ステップSi1306に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。上記ステップSi1302において今回の遊技回に係る当たり抽選において大当たり当選していない場合に本処理(Si1306)を実行することから、ステップSi1306においては、当たり抽選において大当たり当選していない遊技回のうちリーチが発生する遊技回であるか否の判定を行う。具体的には、実行エリアAE(図125)に記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値がリーチの発生に対応した値である場合に、リーチが発生すると判定して(Si1306:YES)、ステップSi1307に進む。なお、リーチ乱数カウンタC3の値を用いたリーチの発生の有無の特定に際しては、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63c(図124)に記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。
ステップSi1307では、リーチ発生フラグをOFFする。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのリーチ発生フラグをOFFする。ステップSi1307を実行した後、ステップSi1308に進む。
ステップSi1308では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている低確率低頻度状態用変動時間テーブル群から、リーチ発生用の変動時間テーブルを特定する。具体的には、上述した(ii)低確率低頻度状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、を特定する。(ii)は、例えば、リーチ用通常演出を行うための変動時間テーブルである。ステップSi1308を実行した後、先に説明したステップSi1304に進み、ステップSi1308で特定した変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。
ステップSi1306において、今回の遊技回においてリーチが発生しないと判定した場合には(Si1306:NO)、ステップSi1309に進む。
ステップSi1309では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている低確率低頻度状態用変動時間テーブル群から、リーチ非発生用の変動時間テーブルを特定する。具体的には、上述した(iii)低確率低頻度状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、を特定する。(iii)は、例えば、外れ用通常演出を行うための変動時間テーブルである。ステップSi1309を実行した後、先に説明したステップSi1304に進み、ステップSi1309で特定した変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。
<低確率高頻度状態用の変動時間設定処理>
次に、低確率高頻度状態用の変動時間設定処理について説明する。低確率高頻度状態用の変動時間設定処理は、変動時間設定処理のサブルーチン(図149:Si1204)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図151は、低確率高頻度状態用の変動時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSi1401では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップSi1402に進む。
ステップSi1402では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には大当たり当選であるとして(Si1402:YES)、ステップSi1403に進む。
ステップSi1403では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている低確率高頻度状態用変動時間テーブル群から、大当たり用の変動時間テーブルを特定する。低確率高頻度状態用変動時間テーブル群には、(iv)低確率高頻度状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用変動時間テーブル、(v)低確率高頻度状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、(vi)低確率高頻度状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、が備えられている。ステップSi1403では、(iv)~(vi)の中から(iv)を特定する。(iv)は、例えば、大当たり用通常演出を行うための変動時間テーブルである。ステップSi1403を実行した後、ステップSi1404に進む。
ステップSi1404では、ステップSi1403で特定した変動時間テーブルを参照して、ステップSi1401によって得られた今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。続く、ステップSi1405では、ステップSi1404によって取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、低確率高頻度状態用の変動時間設定処理を終了する。
一方、ステップSi1402において、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Si1402:NO)、ステップSi1406に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。上記ステップSi1402において今回の遊技回に係る当たり抽選において大当たり当選していない場合に本処理(Si1406)を実行することから、ステップSi1406においては、当たり抽選において大当たり当選していない遊技回のうちリーチが発生する遊技回であるか否の判定を行う。具体的には、実行エリアAE(図125)に記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値がリーチの発生に対応した値である場合に、リーチが発生すると判定して(Si1406:YES)、ステップSi1407に進む。なお、リーチ乱数カウンタC3の値を用いたリーチの発生の有無の特定に際しては、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63c(図124)に記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。
ステップSi1407では、リーチ発生フラグをOFFする。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのリーチ発生フラグをOFFする。ステップSi1407を実行した後、ステップSi1408に進む。
ステップSi1408では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている低確率高頻度状態用変動時間テーブル群から、リーチ発生用の変動時間テーブルを特定する。具体的には、上述した(v)低確率高頻度状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、を特定する。(v)は、例えば、リーチ用通常演出を行うための変動時間テーブルである。ステップSi1408を実行した後、先に説明したステップSi1404に進み、ステップSi1408で特定した変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。
ステップSi1406において、今回の遊技回においてリーチが発生しないと判定した場合には(Si1406:NO)、ステップSi1409に進む。
ステップSi1409では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている低確率高頻度状態用変動時間テーブル群から、リーチ非発生用の変動時間テーブルを特定する。具体的には、上述した(vi)低確率高頻度状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、を特定する。例えば、(vi)は、外れ用通常演出を行うための変動時間テーブルである。ステップSi1409を実行した後、先に説明したステップSi1404に進み、ステップSi1409で特定した変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。
<高確率高頻度状態用の変動時間設定処理>
次に、高確率高頻度状態用の変動時間設定処理について説明する。高確率高頻度状態用の変動時間設定処理は、変動時間設定処理のサブルーチン(図149:Si1206)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図152は、高確率高頻度状態用の変動時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSi1501では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップSi1502に進む。
ステップSi1502では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には大当たり当選であるとして(Si1502:YES)、ステップSi1503に進む。
ステップSi1503では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている高確率高頻度状態用変動時間テーブル群から、大当たり用の変動時間テーブルを特定する。高確率高頻度状態用変動時間テーブル群には、(vii)高確率高頻度状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用変動時間テーブル、(viii)高確率高頻度状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、(ix)高確率高頻度状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、が備えられている。ステップSi1503では、(vii)~(ix)の中から(vii)を特定する。(vii)は、例えば、バトル演出と、バトル演出の後に実行される勝利演出とによって構成されるバトル・勝利演出を行うための変動時間テーブルである。バトル・勝利演出は、例えば図133(a)と図133(c)に示した演出である。図152のステップSi1503では、「バトル・勝利演出用の変動時間テーブル」と記した。ステップSi1503を実行した後、ステップSi1504に進む。
ステップSi1504では、ステップSi1503で特定した変動時間テーブルを参照して、ステップSi1501によって得られた今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。続く、ステップSi1505では、ステップSi1504によって取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。この変動時間情報を変動時間カウンタエリアにセットした時が、図137のタイミングチャートにおける時刻t4に該当する。その後、高確率高頻度状態用の変動時間設定処理を終了する。
一方、ステップSi1502において、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Si1502:NO)、ステップSi1506に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。上記ステップSi1502において今回の遊技回に係る当たり抽選において大当たり当選していない場合に本処理(Si1506)を実行することから、ステップSi1506においては、当たり抽選において大当たり当選していない遊技回のうちリーチが発生する遊技回であるか否の判定を行う。具体的には、実行エリアAE(図125)に記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値がリーチの発生に対応した値である場合に、リーチが発生すると判定して(Si1506:YES)、ステップSi1507に進む。なお、リーチ乱数カウンタC3の値を用いたリーチの発生の有無の特定に際しては、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63c(図124)に記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。
ステップSi1507では、リーチ発生フラグをOFFする。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのリーチ発生フラグをOFFする。ステップSi1507を実行した後、ステップSi1508に進む。
ステップSi1508では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている高確率高頻度状態用変動時間テーブル群から、リーチ発生用の変動時間テーブルを特定する。具体的には、(vii)~(ix)の中から、(viii)高確率高頻度状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、を特定する。(viii)は、例えば、バトル演出と、バトル演出の後に実行される引き分け演出とによって構成されるバトル・引き分け演出を行うための変動時間テーブルである。図152のステップSi1508では、「バトル・引き分け演出用の変動時間テーブル」と記した。ステップSi1508を実行した後、先に説明したステップSi1504に進み、ステップSi1508で特定した変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。
ステップSi1506において、今回の遊技回においてリーチが発生しないと判定した場合には(Si1506:NO)、ステップSi1509に進む。
ステップSi1509では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている高確率高頻度状態用変動時間テーブル群から、リーチ非発生用の変動時間テーブルを特定する。具体的には、(vii)~(ix)の中から、(ix)高確率高頻度状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、を特定する。(ix)は、例えば、外れ用通常演出を行うための変動時間テーブルである。図152のステップSi1509では、「外れ演出用の変動時間テーブル」と記した。ステップSi1509を実行した後、先に説明したステップSi1504に進み、ステップSi1509で特定した変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。
<転落低確率高頻度状態用の変動時間設定処理>
次に、転落低確率高頻度状態用の変動時間設定処理について説明する。転落低確率高頻度状態用の変動時間設定処理は、変動時間設定処理のサブルーチン(図149:Si1208)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図153は、転落低確率高頻度状態用の変動時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSi1601では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップSi1602に進む。
ステップSi1602では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には大当たり当選であるとして(Si1602:YES)、ステップSi1603に進む。
ステップSi1603では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている転落低確率高頻度状態用変動時間テーブル群から、大当たり用の変動時間テーブルを特定する。転落低確率高頻度状態用変動時間テーブル群には、(x)転落低確率高頻度状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用変動時間テーブル、(xi)転落低確率高頻度状態で、当たり抽選において外れ結果となった時に用いられる変動時間テーブル、が備えられている。ステップSi1603では(x)および(xi)の中から(x)を特定する。(x)は、例えば、バトル演出と、バトル演出の後に実行される勝利演出とによって構成されるバトル・勝利演出を行うための変動時間テーブルである。特に、本実施形態では、上述したバトル・勝利演出は、転落当選していたことを示唆する演出を含んだものとなっている。なお、この構成に換えて、転落当選していたことを示唆する演出を含まないバトル・勝利演出としてもよい。具体的には、図152のステップSi1503で述べたバトル・勝利演出(高確率高頻度状態のバトル・勝利演出)と同じバトル・勝利演出としてもよい。図153のステップSi1603では、「バトル・勝利(転落示唆)演出用の変動時間テーブル」と記した。ステップSi1603を実行した後、ステップSi1604に進む。
ステップSi1604では、ステップSi1603で特定した変動時間テーブルを参照して、ステップSi1601によって得られた今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。続く、ステップSi1605では、ステップSi1604によって取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、転落低確率高頻度状態用の変動時間設定処理を終了する。
一方、ステップSi1602において、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Si1602:NO)、ステップSi1606に進む。
ステップSi1606では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている転落低確率高頻度状態用変動時間テーブル群から、上述した(xi)転落低確率高頻度状態で、当たり抽選において外れ結果となった時に用いられる変動時間テーブル、を特定する。(xi)は、例えば、バトル演出と、バトル演出の後に実行される敗北演出とによって構成されるバトル・敗北演出を行うための変動時間テーブルである。バトル・敗北演出は、例えば図133(a)と図133(b)に示した演出である。図153のステップSi1606では、「バトル・敗北演出用の変動時間テーブル」と記した。ステップSi1606を実行した後、先に説明したステップSi1604に進み、ステップSi1606で特定した変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。
<転落低確率低頻度状態用の変動時間設定処理>
次に、転落低確率低頻度状態用の変動時間設定処理について説明する。転落低確率低頻度状態用の変動時間設定処理は、変動時間設定処理のサブルーチン(図149:Si1209)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図154は、転落低確率低頻度状態用の変動時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSi1701では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップSi1702に進む。
ステップSi1702では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には大当たり当選であるとして(Si1702:YES)、ステップSi1703に進む。
ステップSi1703では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている転落低確率低頻度状態用変動時間テーブル群から、大当たり用の変動時間テーブルを特定する。転落低確率低頻度状態用変動時間テーブル群には、(xii)転落低確率低頻度状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用変動時間テーブル、(xiii)転落低確率低頻度状態で、当たり抽選において外れ結果となった時に用いられる変動時間テーブル、が備えられている。ステップSi1703では(xii)および(xiii)の中から(xii)を特定する。(xii)は、例えば、バトル演出と、バトル演出の後に実行される勝利演出とによって構成されるバトル・勝利演出を行うための変動時間テーブルである。特に、本実施形態では、上述したバトル・勝利演出は、転落当選したことを示唆する演出を含んだものとなっている。なお、この構成に換えて、転落当選したことを示唆する演出を含まないバトル・勝利演出としてもよい。具体的には、図152のステップSi1503で述べたバトル・勝利演出(高確率高頻度状態のバトル・勝利演出)と同じバトル・勝利演出としてもよい。図153のステップSi1703では、「バトル・勝利(転落示唆)演出用の変動時間テーブル」と記した。ステップSi1703を実行した後、ステップSi1704に進む。
ステップSi1704では、ステップSi1703で特定した変動時間テーブルを参照して、ステップSi1701によって得られた今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。続く、ステップSi1705では、ステップSi1704によって取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、転落低確率低頻度状態用の変動時間設定処理を終了する。
一方、ステップSi1702において、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Si1702:NO)、ステップSi1706に進む。
ステップSi1706では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている転落低確率低頻度状態用変動時間テーブル群から、上述した(xiii)転落低確率低頻度状態で、当たり抽選において外れ結果となった時に用いられる変動時間テーブル、を特定する。(xiii)は、例えば、バトル演出と、バトル演出の後に実行される敗北演出とによって構成されるバトル・敗北演出を行うための変動時間テーブルである。バトル・敗北演出は、例えば図133(a)と図133(b)に示した演出である。図153のステップSi1706では、「バトル・敗北演出用の変動時間テーブル」と記した。ステップSi1706を実行した後、先に説明したステップSi1704に進み、ステップSi1706で特定した変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。
<変動終了処理>
次に、変動終了処理について説明する。変動終了処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図143:Si0604)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図155は、変動終了処理を示すフローチャートである。ステップSi1801では、今回の遊技回の変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間とは、上述したように、図柄列が変動を開始してから全ての図柄列が停止するまでの時間であり、単位遊技時間の一部である。具体的には、ステップSi1801では、RAM64の変動時間カウンタエリア(各種カウンタエリア64f)に格納されている変動時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動時間情報の値は、前述した変動時間設定処理(図149)において設定されたものである。この設定された変動時間情報の値は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。
ステップSi1801において、変動時間が経過していないと判定した場合には(Si1801:NO)、本変動終了処理を終了する。
ステップSi1801において、変動時間が経過していると判定した場合には(Si1801:YES)、ステップSi1802に進み、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部における図柄の変動を終了させる処理を行う。続く、ステップSi1803では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをOFFする。ステップSi1803を実行した後、ステップSi1804に進む。
ステップSi1804では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には大当たり当選であると判定して(Si1804:YES)、ステップSi1805に進む。
ステップSi1805では、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSi1805において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Si1805:YES)、ステップSi1806に進み、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。ステップSi1806において、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回ると判定した場合には(Si1806:YES)、ステップSi1807に進み、保証遊技回数カウンタPNCの値を1減算する。ステップSi1807を実行した後、ステップSi1808に進む。一方、ステップSi1806において、保証遊技回数カウンタPNCの値が0以下であると判定した場合には(Si1806:NO)、ステップSi1807を実行することなく、ステップSi1808に進む。
ステップSi1808では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64eの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSi1808において、高確率モードフラグがONでないと判定した場合には(Si1808:NO)、ステップSi1809に進み、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が保証遊技回数(例えば100回)に達する前(=保証遊技回数内)であるか否かを判定する。具体的には、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。保証遊技回数カウンタPNCは保証遊技回数の残りの回数を示すものであることから、PNC>0であるか否かを判定することによって、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が保証遊技回数に達する前であるか否かを判定することができる。
ステップSi1809において、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていないと判定した場合(ステップSi1809:NO)、すなわち、保証遊技回数内でないと判定した場合には、ステップSi1810に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFする。ステップSi1810を実行した後、ステップSi1811に進む。
ステップSi1811では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている転落フラグがONであるか否かを判定する。ステップSi1811において、転落フラグがONであると判定した場合には(Si1811:YES)、ステップSi1812に進み、転落フラグをOFFする。ステップSi1812を実行した後、ステップSi1813に進む。
ステップSi1808において高確率モードフラグがONであると判定した場合(Si1808:YES)、または、ステップSi1809において保証遊技回数内であると判定した場合(ステップSi1809:YES)には、ステップSi1810~ステップSi1812を実行することなく、ステップSi1813に進む。また、ステップSi1811において転落フラグがONでないと判定した場合(Si1811:NO)にも、ステップSi1812を実行することなく、ステップSi1813に進む。
ステップSi1813では、高確率モードフラグの値と、高頻度サポートモードフラグの値と、転落フラグの値とを加算することによって、遊技状態判定値PNを求める処理を行う。この処理は、図148におけるステップSi1101と同一の処理であり、遊技状態判定値PNを更新する。ステップSi1813を実行した後、ステップSi1814に進む。
ステップSi1814では、遊技状態コマンドを設定する。遊技状態コマンドには、ステップSi1813で求められた遊技状態判定値PNの情報が含まれている。設定された遊技状態コマンドは、通常処理(図142)におけるステップSi0503によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、この遊技状態コマンドによって遊技回終了後の遊技状態を把握することができる。ステップSi1814を実行した後、本変動時間終了処理を終了する。
一方、ステップSi1805において、高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合には(Si1805:NO)、ステップSi1815に進む。
ステップSi1815では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている転落フラグがONであるか否かを判定する。ステップSi1815において、転落フラグがONであると判定した場合には(Si1815:YES)、ステップSi1816に進み、転落フラグをOFFする。ステップSi1815で転落フラグがONであると判定される場合は、図136の最下段に示す、保証遊技回数後の転落による低確率モードかつ低頻度サポートモードの状態(転落通常状態)に該当する場合であるが、本実施形態では、転落通常状態は転落抽選に当選した遊技回の1回限りで終了させ、図136の最上段に示す通常状態に移行させるために、ステップSi1816で転落フラグをOFFする。ステップSi1816を実行した後、前述したステップSi1813に進む。
ステップSi1815において、転落フラグがONでないと判定した場合(Si1815:NO)には、ステップSi1816を実行することなく、前述したステップSi1813に進む。
ステップSi1804において、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Si1804:NO)、ステップSi117に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグをONする。ステップSi1817を実行した後、本変動時間終了処理を終了する。
<遊技状態移行処理>
次に、遊技状態移行処理について説明する。遊技状態移行処理は、通常処理のサブルーチン(図142:Si0507)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図156は、遊技状態移行処理を示すフローチャートである。ステップSi1901では、エンディング期間フラグがONであるか否かを判定する。エンディング期間フラグは、開閉実行モードにおける大入賞口開閉処理期間の終了時(エンディング期間の開始時)にONにされ、エンディング期間の終了時にOFFにされる。エンディング期間は、開閉実行モードにおいてエンディング演出を実行するための期間である。
ステップSi1901において、エンディング期間フラグがONではないと判定した場合には(Si1901:NO)、ステップSi1902に進み、開閉処理期間フラグがONであるか否かを判定する。開閉処理期間フラグは、開閉実行モード中においてオープニング期間が終了し、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉動作が実行される期間である大入賞口開閉処理期間が開始されるタイミングでONにされ、当該開閉扉36bの開閉動作が終了するタイミングでOFFにされる。
ステップSi1902において、開閉処理期間フラグがONではないと判定した場合には(Si1902:NO)、ステップSi1903に進み、オープニング期間フラグがONであるか否かを判定する。オープニング期間フラグは、オープニング期間の開始時にONにされ、オープニング期間の終了時にOFFにされる。
ステップSi1903において、オープニング期間フラグがONではないと判定した場合には(Si1903:NO)、ステップSi1904に進み、開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSi1904において、開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(Si1904:YES)、ステップSi1905に進む。一方、ステップSi1904において、開閉実行モードフラグがOFFであると判定した場合には(Si1904:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSi1905では、高確率モードフラグをOFFにする。その後、ステップSi1906に進む。ステップSi1906では、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。その後、ステップSi1907に進む。
ステップSi1907では、開閉シナリオを設定する開閉シナリオ設定処理を実行する。開閉シナリオは、ラウンド遊技における開閉扉36bの開閉動作のパターンを定めるもので、本実施形態では、開閉扉36bを閉鎖状態から開放状態へ移行する条件(以下、「開放条件」とも呼ぶ)と、開閉扉36bを開放状態から閉鎖状態へ移行する条件(以下、「閉鎖条件」とも呼ぶ)と、が記録されたプログラムである。開閉シナリオは、ROM63の開閉シナリオ記憶エリア63iに記憶されている
開放条件は、例えば下記の通りである。
・パチンコ機10の現在の状態が、開閉実行モードにおける各ラウンド遊技を開始するタイミングであること。
上記1つの項目が成立した場合に、開閉扉36bは閉鎖状態から開放状態に移行する。
閉鎖条件は、例えば下記の通りである。
・各ラウンド遊技を開始してからの経過時間が、予め定められた上限継続時間(例えば15秒)を超えること。
・各ラウンド遊技を開始してから大入賞口36aへ入球した遊技球の個数が、予め定められた上限個数を超えること。
上記2つの項目のうちのいずれか一方が成立した場合に、開閉扉36bは開放状態から閉鎖状態に移行する。
ステップSi1907を実行した後、前述したステップSi1908に進む。
ステップSi1908では、オープニング時間設定処理を実行する。オープニング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるオープニング期間の時間的長さ(以下、オープニング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のオープニング期間において同じ一定の長さのオープニング時間を設定する。具体的には、オープニング時間を決定する第3タイマカウンタエリアT3に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第3タイマカウンタエリアT3は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSi1908を実行した後、ステップSi1909に進む。
ステップSi1909では、オープニングコマンドを設定する。設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図142)におけるステップSi0503にて、音声発光制御装置90に送信される。このオープニングコマンドには、設定したオープニング時間および今回の開閉実行モードのラウンド数の情報が含まれる。音声発光制御装置90では、受信したオープニングコマンドに基づいて、オープニング時間および大入賞口開閉処理期間に対応した演出の内容を決定し、その決定した内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSi1909を実行した後、ステップSi1910に進み、オープニング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSi1903において、オープニング期間フラグがONであると判定した場合には(Si1903:YES)、ステップSi1911に進む。
ステップSi1911では、オープニング期間が終了したか否かを判定する。具体的には、第3タイマカウンタエリアT3の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSi1911において、オープニング期間が終了したと判定した場合には(Si1911:YES)、ステップSi1912に進み、オープニング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSi1913に進む。
ステップSi1913では、今回の開閉実行モードの種別を報知するためのラウンド表示の開始処理を実行する。具体的には、RAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶されているアドレス情報を確認する。そして、確認したアドレス情報に基づいて、ROM63に記憶されている停止結果データ群の中から、上記アドレス情報に対応した停止結果データを特定するとともに、その特定した停止結果データからラウンド回数の内容を確認する。その後、その確認したラウンド回数の内容を、メイン表示部45におけるラウンド表示部39に出力する。これにより、ラウンド表示部39では上記出力に係るラウンドの情報が表示される。ステップSi1913を実行した後、ステップSi1914に進む。
ステップSi1914では、開閉処理期間フラグをONにする。続くステップSi1915では、開閉処理開始コマンドを設定する。開閉処理開始コマンドは、開閉処理期間が開始されたことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉処理開始コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図142:ステップSi0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSi1915を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSi1902において、開閉処理期間フラグがONであると判定した場合には(Si1902:YES)、ステップSi1916に進み、大入賞口開閉処理を実行する。大入賞口開閉処理については後述する。ステップSi1916を実行した後、ステップSi1917に進む。
ステップSi1917では、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。具体的には、開閉扉36bが開放された回数をカウントするための第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であるか否かによって、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。ステップSi1917において、大入賞口開閉処理が終了したと判定した場合には(Si1917:YES)、ステップSi1918に進む。一方、ステップSi1917において、大入賞口開閉処理が終了していないと判定した場合には(Si1917:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSi1918では、開閉処理期間フラグをOFFにし、その後、ステップSi1919に進む。
ステップSi1919では、ラウンド表示の終了処理を実行する。当該処理では、メイン表示部45におけるラウンド表示部39が消灯されるように当該ラウンド表示部39の表示制御を終了する。ステップSi1919を実行した後、ステップSi1920に進む。
ステップSi1920では、エンディング時間設定処理を実行する。エンディング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるエンディング期間の時間的長さ(以下、エンディング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のエンディング期間において同じ一定の長さのエンディング時間を設定する。具体的には、エンディング時間を決定する第4タイマカウンタエリアT4に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第4タイマカウンタエリアT4は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSi1920を実行した後、ステップSi1921に進む。
ステップSi1921では、エンディングコマンドを設定する。この設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図142)におけるステップSi0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90では、エンディングコマンドを受信することに基づいて、開閉実行モードに対応した演出を終了させる。ステップSi1921を実行した後、ステップSi1922に進む。
ステップSi1922では、エンディング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSi1901において、エンディング期間フラグがONであると判定した場合には(Si1901:YES)、ステップSi1923に進む。
ステップSi1923では、エンディング期間が終了したか否かの判定を行う。具体的には、エンディング時間設定処理(Si1920)において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSi1920において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であると判定した場合には(Si1923:YES)、ステップSi1924に進む。
ステップSi1924では、エンディング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSi1925に進み、エンディング期間終了時の移行処理を実行する。エンディング期間終了時の移行処理は、今回のエンディング期間が終了した後の遊技回の各種モードを設定するための処理である。エンディング期間終了時の移行処理の詳細は後述する。ステップSi1925を実行した後、ステップSi1926に進み、開閉実行モードフラグをOFFにする。ステップSi1926を実行した後、ステップSi1927に進む。
ステップSi1927では、合計保留個数CRNが「0」であるか否かを判定する。合計保留個数CRNが「0」である場合とは、第1始動口33及び第2始動口34のいずれについても始動保留個数が「0」であることを意味する。ステップSi1927において、合計保留個数CRNが「0」であると判定した場合には(Si1927:YES)、ステップSi1928に進む。
ステップSi1928では、客待ちコマンドを設定する。客待ちコマンドは、図柄の変動(遊技回)が終了した時点において保留情報記憶エリア64bに保留情報が1つも記憶されていないことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この設定された客待ちコマンドは、通常処理(図142)におけるステップSi1928において、音声発光制御装置90に送信される。ステップSi1928を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSi1927において、合計保留個数CRNが「0」ではないと判定した場合には(Si1927:NO)、そのまま本遊技回制御処理を終了する。また、ステップSi1923において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」ではないと判定した場合には(Si1923:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
<大入賞口開閉処理>
次に、大入賞口開閉処理について説明する。大入賞口開閉処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図156:Si1916)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図157は、大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。ステップSi2001では、開閉扉36bは開放中であるか否かを判定する。具体的には、可変入賞駆動部36cの駆動状態に基づいて判定を行う。ステップSi2001において、開閉扉36bは開放中ではないと判定した場合には(Si2001:NO)、ステップSi2002に進む。
ステップSi2002では、開閉扉36bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの開放のタイミングであるか否かを判定する。ステップSi2002において、開閉扉36bの開放条件が成立したと判定した場合には(Si2002:YES)、ステップSi2003に進む。
ステップSi2003では、開閉扉36bを開放する。その後、ステップSi2004に進む。
ステップSi2004では、開閉扉開放コマンドを設定する。開閉扉開放コマンドは、開閉扉36bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図142:ステップSi0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSi2004を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSi2002において、開閉扉36bの開放条件が成立していないと判定した場合には(Si2002:NO)、ステップSi2003およびステップSi2004を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSi2001において、開閉扉36bは開放中であると判定した場合には(Si2001:YES)、ステップSi2005に進む。
ステップSi2005では、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの閉鎖のタイミングであるか否かを判定する。ステップSi2005において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Si2005:YES)、ステップSi2006に進む。
ステップSi2006では、開閉扉36bを閉鎖する。その後、ステップSi2007に進む。
ステップSi2007では、開閉扉閉鎖コマンドを設定する。開閉扉閉鎖コマンドは、開閉扉36bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図142:ステップSi0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSi2007を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSi2005において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Si2005:NO)、ステップSi2006およびステップSi2007を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
<エンディング期間終了時の移行処理>
次に、エンディング期間終了時の移行処理について説明する。エンディング期間終了時の移行処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図156:Si1925)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図158は、エンディング期間終了時の移行処理を示すフローチャートである。ステップSi2101では、大当たりフラグにおいて確変大当たりに対応するフラグがONにされているか否かを判定する。すなわち、RAM64の16R確変大当たりフラグ又は8R確変大当たりフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSi2101において、RAM64の16R確変大当たりフラグ又は8R確変大当たりフラグがONであると判定した場合には(Si2101:YES)、ステップSi2102に進み、RAM64の16R確変大当たりフラグおよび8R確変大当たりフラグのうちのONとなっているフラグをOFFする。ステップSi2102を実行した後、ステップSi2103に進む。
ステップSi2103では、高確率モードフラグをONにし、その後、ステップSi2104に進み、高頻度サポートモードフラグをONにする。これにより、開閉実行モードを終了した後に、抽選モードが高確率モードであり、且つ、サポートモードが高頻度サポートモードである遊技状態に移行する。その後、ステップSi2105に進む。
ステップSi2105では、RAM64の各種カウンタエリア64dに設けられた保証遊技回数カウンタPNCに100をセットする。保証遊技回数カウンタPNCにセットされる値は、遊技回数を限定して高頻度サポートモードを実行する際の、当該遊技回数を示す値である。その後、ステップSi2106に進む。
ステップSi2106では、抽選モードが高確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、ステップSi2111に進む。
一方、ステップSi2101において、RAM64の16R確変大当たりフラグおよび8R確変大当たりフラグがONでないと判定した場合には(Si2101:NO)、ステップSi2107に進み、RAM64の16R通常大当たりフラグおよび8R通常大当たりフラグのうちのONとなっているフラグをOFFする。その後、ステップSi2108に進む。
ステップSi2108では、高頻度サポートモードフラグをONにした後、ステップSi2109に進み、RAM64の各種カウンタエリア64dに設けられた保証遊技回数カウンタPNCに100をセットする。その後、ステップSi2110に進む。
ステップSi2110では、抽選モードが低確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである低確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、ステップSi2111に進む。
ステップSi2111では、サポートモードが高頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高頻度サポートモードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
<電役サポート用処理>
次に、電役サポート用処理について説明する。電役サポート用処理は、通常処理のサブルーチン(図142:Si0508)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図159は、電役サポート用処理を示すフローチャートである。ステップSi2201では、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64eのサポート中フラグがONであるか否かを判定する。サポート中フラグは、第2始動口34の電動役物34aを開放状態にさせる場合にONにされ、閉鎖状態に復帰させる場合にOFFにされるフラグである。ステップSi2201において、サポート中フラグがONではないと判定した場合には(Si2201:NO)、ステップSi2202に進む。
ステップSi2202では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64eのサポート当選フラグがONであるか否かを判定する。サポート当選フラグは、電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選において開放状態当選となった場合にONにされ、サポート中フラグがONである場合にOFFにされるフラグである。ステップSi2202において、サポート当選フラグがONではないと判定した場合には(Si2202:NO)、ステップSi2203に進む。
ステップSi2203では、RAM64の各種カウンタエリア64dに設けられた第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。第2タイマカウンタエリアT2にセットされたカウント値は、タイマ割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。
ステップSi2203において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Si2203:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Si2203:YES)、ステップSi2204に進む。
ステップSi2204では、普図ユニット38における図柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。ステップSi2204において、変動表示の終了タイミングであると判定した場合には(Si2204:YES)、ステップSi2205に進み、外れ表示を設定した後、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより、外れ表示を停止表示した状態で普図ユニット38における図柄の変動表示が終了される。一方、ステップSi2204において、変動表示の終了タイミングでないと判定した場合には(Si2204:NO)、ステップSi2206に進む。
ステップSi2206では、役物保留個数SNの値が「0」より大きいか否かを判定する。ステップSi2206において、役物保留個数SNの値が「0」であると判定した場合には(Si2206:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSi2206において、役物保留個数SNの値が「0」より大きいと判定した場合には(Si2206:YES)、ステップSi2207に進む。
ステップSi2207では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、その後、ステップSi2208に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。ステップSi2207において開閉実行モードではなく(Si2207:NO)、且つ、ステップSi2208において高頻度サポートモードである場合には(Si2208:YES)、ステップSi2209に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64cに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC5の値が0~190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「750」(すなわち1.5sec)をセットする。第2タイマカウンタエリアT2は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。その後、ステップSi2210に進む。
ステップSi2210では、ステップSi2209の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSi2210において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選であると判定した場合には(Si2210:YES)、ステップSi2211に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、RAM64の各種カウンタエリア64dに設けられた第2ラウンドカウンタエリアRC2に「3」をセットする。第2ラウンドカウンタエリアRC2は、電動役物34aが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。その後、電役サポート用処理を終了する。
一方、ステップSi2210において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選でないと判定した場合には(Si2210:NO)、ステップSi2211の処理を実行することなく、電役サポート用処理を終了する。
ステップSi2207において開閉実行モードであると判定した場合(Si2207:YES)、又は、ステップSi2208において高頻度サポートモードでないと判定した場合には(Si2208:NO)、ステップSi2212に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64cに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC5の値が0~190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「14750」(すなわち29.5sec)をセットする。その後、ステップSi2213に進む。
ステップSi2213では、ステップSi2212の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSi2213において、サポート当選でないと判定した場合には(Si2213:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSi2213において、サポート当選であると判定した場合には(Si2213:YES)、ステップSi2214に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、第2ラウンドカウンタエリアRC2に「1」をセットした後に、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSi2202において、サポート当選フラグがONであると判定した場合には(Si2202:YES)、ステップSi2215に進み、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSi2215において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Si2215:NO)、普図ユニット38における絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSi2215において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Si2215:YES)、ステップSi2216に進む。
ステップSi2216では、当たり表示を設定する。これにより、当たり表示を停止表示した状態で普図ユニット38における絵柄の変動表示が終了される。その後、ステップSi2217に進み、サポート中フラグをONにするとともに、サポート当選フラグをOFFにする。その後、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSi2201において、サポート中フラグがONであると判定した場合には(Si2201:YES)、ステップSi2218に進み、電動役物34aを開閉制御するための電役開閉制御処理を実行する。その後、本電役サポート用処理を終了する。
<電役開閉制御処理>
次に、電役開閉制御処理について説明する。電役開閉制御処理は、電役サポート用処理のサブルーチン(図159:Si2218)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図160は、電役開閉制御処理を示すフローチャートである。ステップSi2301では、電動役物34aが開放中であるか否かを判定する。電動役物34aが開放中であるか否かは、電動役物駆動部34bが駆動状態であるか否かによって判定する。電動役物34aが開放されていると判定した場合には(Si2301:YES)、ステップSi2302に進む。
ステップSi2302では、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの開放継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSi2302において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Si2302:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。すなわち、電動役物34aの開放継続時間が終了していない場合は、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSi2302において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Si2302:YES)、ステップSi2303に進み、電動役物34aを閉鎖状態に制御する閉鎖処理を行い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」(すなわち0.5sec)をセットする。すなわち、電動役物34aの開放継続時間の計測手段としての第2タイマカウンタエリアT2が「0」である場合には、電動役物34aを閉鎖するとともに、今度は第2タイマカウンタエリアT2を電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」をセットする。ステップSi2303を実行した後、ステップSi2304に進む。
ステップSi2304では、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値を1減算した後に、ステップSi2305に進み、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSi2305において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」でないと判定した場合には(Si2305:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSi2305において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であると判定した場合には(Si2305:YES)、ステップSi2306に進み、サポート中フラグをOFFにする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSi2301において、電動役物34aが開放中でないと判定した場合には(Si2301:NO)、ステップSi2307に進み、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSi2307において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」でないと判定した場合には(Si2307:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSi2307において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であると判定した場合には(Si2307:YES)、ステップSi2308に進み、電動役物34aを開放状態に制御する開放処理を実行する。その後、ステップSi2309に進む。
ステップSi2309では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Si2309:NO)、ステップSi2310に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。
ステップSi2310において、高頻度サポートモード中であると判定した場合には(Si2310:YES)、ステップSi2311に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「800」(すなわち1.6sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
一方、ステップSi2309において開閉実行モードであると判定した場合(Si2309:YES)、又は、ステップSi2310において高頻度サポートモードではないと判定した場合には(Si2310:NO)、ステップSi2312に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「100」(すなわち0.2sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
《3-6》音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される各種処理:
次に、音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される具体的な制御の一例を説明する。先に音声発光制御装置90において実行される処理について説明し、その後、表示制御装置100において実行される処理について説明する。
<音声発光制御装置において実行される各種処理>
<タイマ割込み処理>
最初に、音光側MPU92によって実行されるタイマ割込み処理について説明する。
図161は、音光側MPU92において実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。以下、タイマ割込み処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSi2401では、コマンド記憶処理を実行する。コマンド記憶処理は、主側MPU62からコマンドを受信した場合に、受信したコマンドを音光側RAM94に記憶するための処理である。音光側RAM94には、主側MPU62から受信したコマンドの記憶及び読み出しを可能とするためのリングバッファが設けられており、主側MPU62から受信したコマンドは、当該リングバッファに順次記憶されるとともに、記憶された順序に従って順次読み出される。ステップSi2401を実行した後、ステップSi2402に進む。
ステップSi2402では、遊技回演出用処理を実行する。遊技回演出用処理では、図柄の変動が開始してから停止するまでの遊技回において実行する演出に関する処理を行なう。遊技回演出用処理の詳細については後述する。ステップSi2402を実行した後、ステップSi2403に進む。
ステップSi2403では、開閉実行モード演出用処理を実行する。開閉実行モード演出用処理では、オープニング期間における演出や、大入賞口開閉処理期間における演出、エンディング期間における演出に関する処理を行なう。ステップSi2403を実行した後、ステップSi2404に進む。
ステップSi2404では、その他の処理を実行する。その他の処理は、遊技状態を示す動画を図柄表示装置41に表示させる処理や、デモ動画を図柄表示装置41に表示させる処理等である。具体的には、遊技状態を示す動画として、主側MPU62から受信した遊技状態コマンドに含まれる遊技状態判定値PNに応じて定まる背景動画を図柄表示装置41に表示させる。例えば、高頻度サポートモードの継続中であることを示す背景動画や、高頻度サポートモードを終了したことを示す背景動画、高確率モードの継続中であることを示す背景動画を表示させる。ステップSi2404を実行した後、ステップSi2405に進む。
ステップSi2405では、各種ランプ47の発光制御を行うための発光制御処理を実行する。発光制御処理では、上記の各演出用処理において読み出された発光データに基づいて、各種ランプ47の発光制御を行う。ステップSi2405を実行した後、ステップSi2406に進む。
ステップSi2406では、スピーカー46の音声出力制御を行うための音声出力制御処理を実行する。音声出力制御処理では、上記のBGM用処理及び各演出用処理において読み出された音声データに基づいて、スピーカー46の音声出力制御を行う。ステップSi2406を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
<遊技回演出用処理>
次に、遊技回演出用処理について説明する。遊技回演出用処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図161:Si2402)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図162は、遊技回演出用処理を示すフローチャートである。ステップSi2501では、遊技回演出設定処理を実行する。遊技回演出設定処理は、主側MPU62から変動用コマンド及び種別コマンドを受信した場合に実行される処理であり、遊技回が開始される際に、当該遊技回において実行する演出を設定する処理である。遊技回演出設定処理の詳細については後述する。ステップSi2501を実行した後、ステップSi2502に進む。
ステップSi2502では、遊技回演出実行用処理を実行する。遊技回演出実行用処理は、上記の遊技回演出設定処理において遊技回演出(予告演出及びリーチ演出)を実行するように設定された場合に実行される処理である。遊技回演出実行用処理の詳細については後述する。ステップSi2502を実行した後、本遊技回演出用処理を終了する。
<遊技回演出設定処理>
次に、遊技回演出設定処理について説明する。遊技回演出設定処理は、遊技回演出用処理のサブルーチン(図162:Si2501)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図163は、遊技回演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSi2601では、変動用コマンド及び種別コマンドを受信したか否かを判定する。ステップSi2601において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していないと判定した場合には(Si2601:NO)、本遊技回演出設定処理を終了する。一方、ステップSi2601において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していると判定した場合には(Si2601:YES)、ステップSi2602に進む。
ステップSi2602では、今回受信した変動用コマンドを読み出し、当該コマンドから、大当たりの有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無、変動時間、および遊技状態判定値PNの情報を読み出す。そして、読み出した情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。その後、ステップSi2603に進む。
ステップSi2603では、演出パターン設定処理を実行する。演出パターン設定処理は、今回の遊技回において実行する演出のパターン(予告演出、リーチ演出の内容や実行のタイミング)を演出パターンテーブルに基づいて決定し、設定する処理である。演出パターン設定処理の詳細については後述する。ステップSi2603を実行した後、ステップSi2604に進む。
ステップSi2604では、停止図柄の設定処理を実行する。停止図柄の設定処理では、今回の遊技回の大当たり抽選の結果が、16R確変大当たり、8R確変大当たり、16R通常大当たり、又は、8R通常大当たりである場合には、図柄表示装置41の有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。具体的には、今回の遊技回の大当たり抽選の結果が、16R確変大当たり又は8R確変大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の奇数図柄の組合せが選択され得るとともに、同一の偶数図柄の組合せが選択され得る。本実施形態のパチンコ機10では、この選択率は、同一の奇数図柄の組合せと、同一の偶数図柄の組合せとで同一となっているが、これに代えて、前者の方が後者よりも選択率が高い構成としてもよく、後者の方が前者よりも選択率が高い構成としてもよい。また、「7」図柄の組合せは、16R確変大当たりの場合にのみ選択される。また、今回の遊技回の大当たり抽選の結果が、16R通常大当たり又は8R通常大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の偶数図柄の組合せが選択される。
今回の遊技回の大当たり抽選の結果が、外れ結果であれば、変動用コマンドの内容からリーチ発生の有無を判定する。リーチ発生に対応していると判定した場合には、有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL上にリーチ図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。一方、リーチ発生に対応していないと判定した場合には、有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL上にリーチ図柄の組合せが成立しない停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。ステップSi2604を実行した後、ステップSi2605に進む。
ステップSi2605では、今回の遊技回の変動表示パターンを設定するための処理を実行する。当該処理では、今回受信している変動用コマンドの内容から今回の遊技回の変動時間の情報を特定するとともに、当該変動時間の情報、及び、上記ステップSi2604において設定した停止図柄の情報の組合せに対応した変動表示パターンを選択する。なお、変動表示パターンを選択する際には、音光側ROM93の変動表示パターンテーブル記憶エリア93bに記憶されている変動表示パターンテーブルが参照される。その後、ステップSi2606に進む。
ステップSi2606では、今回の遊技回において設定された演出パターン、停止図柄、変動表示パターンの情報を演出コマンドに設定する。その後、ステップSi2607に進み、当該演出コマンドを表示側MPU102に送信する。表示側MPU102は、受信した演出コマンドに対応した演出内容を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。ステップSi2607を実行した後、ステップSi2608に進み、変動開始時の更新処理を実行する。変動開始時の更新処理は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1または第2保留表示領域Ds2における保留表示を更新するための処理である。ステップSi2608を実行した後、本遊技回演出設定処理を終了する。
<演出パターン設定処理>
次に、演出パターン設定処理について説明する。演出パターン設定処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図163:Si2603)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図164は、演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSi2701では、遊技回演出設定処理(図163)のステップSi2602によって音光側MPU92のレジスタに記憶された遊技状態判定値PNが「00H」であるか否かを判定する。ステップSi2701において、遊技状態判定値PNが「00H」であると判定した場合には(Si2701:YES)、ステップSi2702に進み、低確率低頻度状態用の演出パターン設定処理を実行する。低確率低頻度状態用の演出パターン設定処理とは、遊技状態が低確率低頻度状態である場合の演出パターン設定処理である。低確率低頻度状態用の演出パターン設定処理については後述する。ステップSi2702を実行した後、本変動時間設定処理を終了する。
ステップSi2701において、遊技状態判定値PNが「00H」でないと判定した場合(Si2701:NO)には、ステップSi2703に進む。
ステップSi2703では、遊技回演出設定処理(図163)のステップSi2602によって音光側MPU92のレジスタに記憶された遊技状態判定値PNが「01H」であるか否かを判定する。ステップSi2703において、遊技状態判定値PNが「01H」であると判定した場合には(Si2703:YES)、ステップSi2704に進み、低確率高頻度状態用の演出パターン設定処理を実行する。低確率高頻度状態用の演出パターン設定処理とは、遊技状態が低確率高頻度状態である場合の演出パターン設定処理である。低確率高頻度状態用の演出パターン設定処理については後述する。ステップSi2704を実行した後、本演出パターン設定処理を終了する。
ステップSi2703において、遊技状態判定値PNが「01H」でないと判定した場合(Si2703:NO)には、ステップSi2705に進む。
ステップSi2705では、遊技回演出設定処理(図163)のステップSi2602によって音光側MPU92のレジスタに記憶された遊技状態判定値PNが「03H」であるか否かを判定する。ステップSi2705において、遊技状態判定値PNが「03H」であると判定した場合には(Si2705:YES)、ステップSi2706に進み、高確率高頻度状態用の演出パターン設定処理を実行する。高確率高頻度状態用の演出パターン設定処理とは、遊技状態が高確率高頻度状態である場合の演出パターン設定処理である。高確率高頻度状態用の演出パターン設定処理については後述する。ステップSi2706を実行した後、本演出パターン設定処理を終了する。
ステップSi2705において、遊技状態判定値PNが「03H」でないと判定した場合(Si2705:NO)には、ステップSi2707に進む。
ステップSi2707では、遊技回演出設定処理(図163)のステップSi2602によって音光側MPU92のレジスタに記憶された遊技状態判定値PNが「11H」であるか否かを判定する。ステップSi2707において、遊技状態判定値PNが「11H」であると判定した場合には(Si2707:YES)、ステップSi2708に進み、転落低確率高頻度状態用の演出パターン設定処理を実行する。転落低確率高頻度状態用の演出パターン設定処理とは、遊技状態が転落低確率高頻度状態である場合の演出パターン設定処理である。転落低確率高頻度状態用の演出パターン設定処理については後述する。ステップSi2708を実行した後、本演出パターン設定処理を終了する。
ステップSi2707において、遊技状態判定値PNが「11H」でないと判定した場合(Si2707:NO)には、ステップSi2709に進む。
ステップSi2709では、転落低確率低頻度状態用の演出パターン設定処理を実行する。転落低確率低頻度状態用の演出パターン設定処理とは、遊技状態が転落低確率低頻度状態である場合の演出パターン設定処理である。転落低確率低頻度状態用の演出パターン設定処理については後述する。ステップSi2709を実行した後、本演出パターン設定処理を終了する。
<低確率低頻度状態用の演出パターン設定処理>
次に、低確率低頻度状態用の演出パターン設定処理について説明する。低確率低頻度状態用の演出パターン設定処理は、演出パターン設定処理のサブルーチン(図164:Si2702)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。低確率低頻度状態用の演出パターン設定処理は、パチンコ機10が通常状態にあるときに、大当たりに当選した場合と、リーチが発生した場合と、いずれの場合にも該当しない場合とに応じた演出パターンを設定するものである。以下、この演出パターン設定処理について詳述する。
図165は、低確率低頻度状態用の演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSi2801では、演出パターン用乱数取得処理を実行する。演出パターン用乱数取得処理では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数RNを取得する。その後、ステップSi2802に進む。
ステップSi2802では、今回の遊技回における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図163)のステップSi2602によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当否判定の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSi2802において、当否判定の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Si2802:YES)、ステップSi2803に進む。
ステップSi2803では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図130)に記憶されている低確率低頻度状態用演出パターンテーブル群から、大当たり用の演出パターンテーブルを特定する。低確率低頻度状態用演出パターンテーブル群には、(I)低確率低頻度状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用演出パターンテーブル、(II)低確率低頻度状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、(III)低確率低頻度状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、が備えられている。ステップSi2803では、(I)~(III)の中から(I)を特定する。(I)は、例えば、大当たり用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSi2803を実行した後、ステップSi2804に進む。
ステップSi2804では、ステップSi2803で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSi2602(図163)によって読み出した変動時間と、ステップSi2801によって得られた今回の演出パターン用乱数RNの値とに対応した演出パターンを取得する。続く、ステップSi2805では、ステップSi2804によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSi2805を実行した後、低確率低頻度状態用の演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSi2802において、今回の遊技回における当否判定の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Si2802:NO)、ステップSi2806に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図163)のステップSi2602によって音光側MPU92のレジスタに記憶されたリーチ発生の有無の情報から、リーチが発生するか否かを判定する。ステップSi2806において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生であると判定した場合には(Si2806:YES)、ステップSi2807に進む。
ステップSi2807では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図130)に記憶されている低確率低頻度状態用演出パターンテーブル群から、リーチ発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(II)低確率低頻度状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、を特定する。(II)は、例えば、リーチ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSi2807を実行した後、先に説明したステップSi2804に進み、ステップSi2807で特定した演出パターンテーブルを参照して、今回の演出パターン用乱数RNの値に対応した演出パターンを取得する。
ステップSi2806において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生ではないと判定した場合には(Si2806:NO)、ステップSi2808に進む。
ステップSi2808では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図130)に記憶されている低確率低頻度状態用演出パターンテーブル群から、リーチ非発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(III)低確率低頻度状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、を特定する。(III)は、例えば、外れ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSi2808を実行した後、先に説明したステップSi2804に進み、ステップSi2808で特定した演出パターンテーブルを参照して、今回の演出パターン用乱数RNの値に対応した演出パターンを取得する。
<低確率高頻度状態用の演出パターン設定処理>
次に、低確率高頻度状態用の演出パターン設定処理について説明する。低確率高頻度状態用の演出パターン設定処理は、演出パターン設定処理のサブルーチン(図164:Si2704)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。低確率高頻度状態用の演出パターン設定処理は、パチンコ機10がいわゆる時短状態にあるときに、大当たりに当選した場合と、リーチが発生した場合と、いずれの場合にも該当しない場合とに応じた演出パターンを設定するものである。以下、この演出パターン設定処理について詳述する。
図166は、低確率高頻度状態用の演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSi2901では、演出パターン用乱数取得処理を実行する。演出パターン用乱数取得処理では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数RNを取得する。その後、ステップSi2902に進む。
ステップSi2902では、今回の遊技回における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図163)のステップSi2602によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当否判定の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSi2902において、当否判定の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Si2902:YES)、ステップSi2903に進む。
ステップSi2903では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図130)に記憶されている低確率高頻度状態用演出パターンテーブル群から、大当たり用の演出パターンテーブルを特定する。低確率高頻度状態用演出パターンテーブル群には、(IV)低確率高頻度状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用演出パターンテーブル、(V)低確率高頻度状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、(VI)低確率高頻度状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、が備えられている。ステップSi2903では、(IV)~(VI)の中から(IV)を特定する。(IV)は、例えば、大当たり用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSi2903を実行した後、ステップSi2904に進む。
ステップSi2904では、ステップSi2903で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSi2602(図163)によって読み出した変動時間と、ステップSi2901によって得られた今回の演出パターン用乱数RNの値とに対応した演出パターンを取得する。続く、ステップSi2905では、ステップSi2904によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSi2905を実行した後、低確率高頻度状態用の演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSi2902において、今回の遊技回における当否判定の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Si2902:NO)、ステップSi2906に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図163)のステップSi2602によって音光側MPU92のレジスタに記憶されたリーチ発生の有無の情報から、リーチが発生するか否かを判定する。ステップSi2906において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生であると判定した場合には(Si2906:YES)、ステップSi2907に進む。
ステップSi2907では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図130)に記憶されている低確率高頻度状態用演出パターンテーブル群から、リーチ発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(V)低確率高頻度状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、を特定する。(V)は、例えば、リーチ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSi2907を実行した後、先に説明したステップSi2904に進み、ステップSi2907で特定した演出パターンテーブルを参照して、今回の演出パターン用乱数RNの値に対応した演出パターンを取得する。
ステップSi2906において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生ではないと判定した場合には(Si2906:NO)、ステップSi2908に進む。
ステップSi2908では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図130)に記憶されている低確率高頻度状態用演出パターンテーブル群から、リーチ非発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(VI)低確率高頻度状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、を特定する。(VI)は、例えば、外れ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSi2908を実行した後、先に説明したステップSi2904に進み、ステップSi2908で特定した演出パターンテーブルを参照して、今回の演出パターン用乱数RNの値に対応した演出パターンを取得する。
<高確率高頻度状態用の演出パターン設定処理>
次に、高確率高頻度状態用の演出パターン設定処理について説明する。高確率高頻度状態用の演出パターン設定処理は、演出パターン設定処理のサブルーチン(図164:Si2706)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。高確率高頻度状態用の演出パターン設定処理は、パチンコ機10がいわゆる確変状態にあるときに、大当たりに当選した場合と、リーチが発生した場合と、いずれの場合にも該当しない場合とに応じた演出パターンを設定するものである。なお、当たり抽選によって確変大当たりに当選し、開閉実行モードの終了後に、遊技球状態判定値PNが高確率高頻度状態を示す「03H」となり、その後、保証遊技回数に達した以後の遊技回において、大当たりに当選した場合に、サポートモード擬似化処理を行ったことによって、遊技球状態判定値PNが高確率低頻度状態を示す「02H」となり、その後、遊技球状態判定値PNを「02H」から「03H」に書き換える処理を実行したときにも、この演出パターン設定処理が実行される。以下、この演出パターン設定処理について詳述する。
図167は、高確率高頻度状態用の演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSi3001では、演出パターン用乱数取得処理を実行する。演出パターン用乱数取得処理では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数RNを取得する。その後、ステップSi3002に進む。
ステップSi3002では、今回の遊技回における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図163)のステップSi2602によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当否判定の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSi3002において、当否判定の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Si3002:YES)、ステップSi3003に進む。
ステップSi3003では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図130)に記憶されている高確率高頻度状態用演出パターンテーブル群から、大当たり用の演出パターンテーブルを特定する。高確率高頻度状態用演出パターンテーブル群には、(VII)高確率高頻度状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用演出パターンテーブル、(VIII)高確率高頻度状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、(IX)高確率高頻度状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、が備えられている。ステップSi3003では、(VII)~(IX)の中から(VII)を特定する。(VII)は、例えば、バトル演出と、バトル演出の後に実行される勝利演出とによって構成されるバトル・勝利演出を行うための演出パターンである。図167のステップSi3003では、「バトル・勝利演出用の演出パターンテーブル」と記した。ステップSi3003を実行した後、ステップSi3004に進む。
ステップSi3004では、ステップSi3003で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSi2602(図163)によって読み出した変動時間と、ステップSi3001によって得られた今回の演出パターン用乱数RNの値とに対応した演出パターンを取得する。続く、ステップSi3005では、ステップSi3004によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSi3005を実行した後、高確率高頻度状態用の演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSi3002において、今回の遊技回における当否判定の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Si3002:NO)、ステップSi3006に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図163)のステップSi2602によって音光側MPU92のレジスタに記憶されたリーチ発生の有無の情報から、リーチが発生するか否かを判定する。ステップSi3006において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生であると判定した場合には(Si3006:YES)、ステップSi3007に進む。
ステップSi3007では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図130)に記憶されている高確率高頻度状態用演出パターンテーブル群から、リーチ発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(VIII)高確率高頻度状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、を特定する。(VIII)は、例えば、バトル演出と、バトル演出の後に実行される引き分け演出とによって構成されるバトル・引き分け演出を行うための演出パターンテーブルである。図167のステップSi3007では、「バトル・引き分け演出用の演出パターンテーブル」と記した。ステップSi3007を実行した後、先に説明したステップSi3004に進み、ステップSi3007で特定した演出パターンテーブルを参照して、今回の演出パターン用乱数RNの値に対応した演出パターンを取得する。
ステップSi3006において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生ではないと判定した場合には(Si3006:NO)、ステップSi3008に進む。
ステップSi3008では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図130)に記憶されている高確率高頻度状態用演出パターンテーブル群から、リーチ非発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(IX)高確率高頻度状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、を特定する。(IX)は、例えば、外れ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。図167のステップSi3008では、「外れ演出用の演出パターンテーブル」と記した。ステップSi3008を実行した後、先に説明したステップSi3004に進み、ステップSi3008で特定した演出パターンテーブルを参照して、今回の演出パターン用乱数RNの値に対応した演出パターンを取得する。
<転落低確率高頻度状態用の演出パターン設定処理>
次に、転落低確率高頻度状態用の演出パターン設定処理について説明する。転落低確率高頻度状態用の演出パターン設定処理は、演出パターン設定処理のサブルーチン(図164:Si2708)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。転落低確率高頻度状態用の演出パターン設定処理は、パチンコ機10がいわゆる転落時短状態にあるときに、大当たりに当選した場合と、大当たりに当選しない場合とに応じた演出パターンを設定するものである。以下、この演出パターン設定処理について詳述する。
図168は、転落低確率高頻度状態用の演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSi3101では、演出パターン用乱数取得処理を実行する。演出パターン用乱数取得処理では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数RNを取得する。その後、ステップSi3102に進む。
ステップSi3102では、今回の遊技回における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図163)のステップSi2602によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当否判定の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSi3102において、当否判定の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Si3102:YES)、ステップSi3103に進む。
ステップSi3103では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図130)に記憶されている転落低確率高頻度状態用演出パターンテーブル群から、大当たり用の演出パターンテーブルを特定する。転落低確率高頻度状態用演出パターンテーブル群には、(X)転落低確率高頻度状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用演出パターンテーブル、(XI)転落低確率高頻度状態で、当たり抽選において外れ結果となった時に用いられる演出パターンテーブル、が備えられている。ステップSi3103では、(X)および(XI)の中から(X)を特定する。(X)は、例えば、バトル演出と、バトル演出の後に実行される勝利演出とによって構成されるバトル・勝利演出を行うための演出パターンテーブルである。特に、本実施形態では、上述したバトル・勝利演出は、転落当選していたことを示唆する演出を含んだものとなっている。なお、この構成に換えて、転落当選していたことを示唆する演出を含まないバトル・勝利演出としてもよい。図168のステップSi3103では、「バトル・勝利(転落示唆)演出用の演出パターン」と記した。ステップSi3103を実行した後、ステップSi3104に進む。
ステップSi3104では、ステップSi3103で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSi2602(図163)によって読み出した変動時間と、ステップSi3101によって得られた今回の演出パターン用乱数RNの値とに対応した演出パターンを取得する。続く、ステップSi3105では、ステップSi3104によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSi3105を実行した後、転落低確率高頻度状態用の演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSi3102において、今回の遊技回における当否判定の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Si3102:NO)、ステップSi3106に進む。
ステップSi3106では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図130)に記憶されている転落低確率高頻度状態用演出パターンテーブル群から、上述した(XI)転落低確率高頻度状態で、当たり抽選において外れ結果となった時に用いられる演出パターンテーブル、を特定する。(XI)は、例えば、バトル演出と、バトル演出の後に実行される敗北演出とによって構成されるバトル・敗北演出を行うための演出パターンテーブルである。図168のステップSi3106では、「バトル・敗北演出用の演出パターンテーブル」と記した。ステップSi3106を実行した後、先に説明したステップSi3104に進み、ステップSi3106で特定した演出パターンテーブルを参照して、今回の演出パターン用乱数RNの値に対応した演出パターンを取得する。
<転落低確率低頻度状態用の演出パターン設定処理>
次に、転落低確率低頻度状態用の演出パターン設定処理について説明する。転落低確率低頻度状態用の演出パターン設定処理は、演出パターン設定処理のサブルーチン(図164:Si2709)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。転落低確率低頻度状態用の演出パターン設定処理は、パチンコ機10がいわゆる転落通常状態にあるときに、大当たりに当選した場合と、大当たりに当選しない場合とに応じた演出パターンを設定するものである。以下、この演出パターン設定処理について詳述する。
図169は、転落低確率低頻度状態用の演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSi3201では、演出パターン用乱数取得処理を実行する。演出パターン用乱数取得処理では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数RNを取得する。その後、ステップSi3202に進む。
ステップSi3202では、今回の遊技回における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図163)のステップSi2602によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当否判定の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSi3202において、当否判定の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Si3202:YES)、ステップSi3203に進む。
ステップSi3203では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図130)に記憶されている転落低確率低頻度状態用演出パターンテーブル群から、大当たり用の演出パターンテーブルを特定する。転落低確率低頻度状態用演出パターンテーブル群には、(XII)転落低確率低頻度状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用演出パターンテーブル、(XIII)転落低確率低頻度状態で、当たり抽選において外れ結果となった時に用いられる演出パターンテーブル、が備えられている。ステップSi3203では、(XII)および(XIII)の中から(XII)を特定する。(XII)は、例えば、バトル演出と、バトル演出の後に実行される勝利演出とによって構成されるバトル・勝利演出を行うための演出パターンテーブルである。特に、本実施形態では、上述したバトル・勝利演出は、転落当選したことを示唆する演出を含んだものとなっている。なお、この構成に換えて、転落当選したことを示唆する演出を含まないバトル・勝利演出としてもよい。図168のステップSi3203では、「バトル・勝利(転落示唆)演出用の演出パターン」と記した。ステップSi3203を実行した後、ステップSi3204に進む。
ステップSi3204では、ステップSi3203で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSi2602(図163)によって読み出した変動時間と、ステップSi3201によって得られた今回の演出パターン用乱数RNの値とに対応した演出パターンを取得する。続く、ステップSi3205では、ステップSi3204によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSi3205を実行した後、転落低確率低頻度状態用の演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSi3202において、今回の遊技回における当否判定の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Si3202:NO)、ステップSi3206に進む。
ステップSi3206では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図130)に記憶されている転落低確率低頻度状態用演出パターンテーブル群から、上述した(XIII)転落低確率低頻度状態で、当たり抽選において外れ結果となった時に用いられる演出パターンテーブル、を特定する。(XIII)は、例えば、バトル演出と、バトル演出の後に実行される敗北演出とによって構成されるバトル・敗北演出を行うための演出パターンテーブルである。図168のステップSi3206では、「バトル・敗北演出用の演出パターンテーブル」と記した。ステップSi3206を実行した後、先に説明したステップSi3204に進み、ステップSi3206で特定した演出パターンテーブルを参照して、今回の演出パターン用乱数RNの値に対応した演出パターンを取得する。
<遊技回演出実行用処理>
次に、遊技回演出実行用処理について説明する。遊技回演出実行用処理は、遊技回演出用処理のサブルーチン(図162:Si2502)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図170は、遊技回演出実行用処理を示すフローチャートである。ステップSi3301では、上述した遊技回演出設定処理(図163)において設定された演出パターンが存在するか否かを判定する。ステップSi3301において、設定された演出パターンが存在しないと判定した場合には(Si3301:NO)、そのまま本遊技回演出実行用処理を終了する。一方、ステップSi3301において、設定された演出パターンが存在すると判定した場合には(Si3301:YES)、ステップSi3302に進む。
ステップSi3302では、設定された演出パターンを参照し、その後、ステップSi3303に進み、遊技回演出の開始タイミングであるか否かを判定する。ここで言う遊技回演出は、演出パターン設定処理(図164)で設定された各種の演出パターンに基づく演出である。これら演出パターンには、当該遊技回において実行する演出の内容やタイミングが記憶されている。
ステップSi3303において、遊技回演出の開始タイミングではないと判定した場合には(Si3303:NO)、そのまま本遊技回演出実行用処理を終了する。一方、ステップSi3303において、遊技回演出の開始タイミングであると判定した場合には(Si3303:YES)、ステップSi3304に進む。この遊技回演出の開始タイミングであると判定された時が、図137のタイミングチャートにおける時刻t5に該当する。
ステップSi3304では、演出パターンに設定された遊技回演出の内容に対応した動画表示開始コマンドを表示制御装置100に送信する。その後、ステップSi3305に進み、演出パターンに設定された遊技回演出の内容に対応した各種ランプ47の発光制御処理を開始する。その後、ステップSi3306に進み、演出パターンに設定された予告演出の内容に対応した音声データの再生を音出力LSI(図示せず)に開始させる。ステップSi3306を実行した後、本遊技回演出実行用処理を終了する。
<表示制御装置において実行される各種処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行される処理について説明する。
表示制御装置100のMPU102において実行される処理としては、主に、電源投入後から電源が遮断されるまで繰り返し実行されるメイン処理と、音声発光制御装置90からコマンドを受信した場合に実行されるコマンド割込み処理と、VDP105から送信されるV割込み信号を検出した場合に実行されるV割込み処理とがある。V割込み信号は、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎にVDP105からMPU102に対して送信される信号である。
MPU102は、電源投入後にメイン処理を実行し、コマンドの受信やV割込み信号の検出に合わせて、コマンド割込み処理やV割込み処理を実行する。なお、コマンドの受信とV割込み信号の検出とが同時に行われた場合には、コマンド割込み処理を優先的に実行する。したがって、音声発光制御装置90から受信したコマンドの内容を素早く反映して、V割込み処理を実行することができる。
<メイン処理>
次に、表示制御装置100のMPU102によって実行されるメイン処理について説明する。
図171は、表示制御装置100のMPU102において実行されるメイン処理を示すフローチャートである。上述したように、メイン処理は、電源が投入された場合に実行され、電源が切断されるまでそのまま実行され続ける処理である。以下、メイン処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSi3401では、初期設定処理を実行する。具体的には、まず、MPU102を初期設定し、ワークRAM104及びビデオRAM107の記憶をクリアする処理が行われる。そして、キャラクタROM106に記憶された圧縮形式のキャラクタ情報を読み出し、読み出したキャラクタ情報を解凍して、解凍後のキャラクタ情報をビデオRAM107のキャラクタ領域に記憶する。更に、初期画面を表示するために、ビデオRAM107に書き込まれたキャラクタ情報から初期画面に対応した情報を抽出し、ビデオRAM107のフレームバッファ領域に、抽出したキャラクタ情報を書き込む。また、その他の初期化に必要な設定を行う。その後、ステップSi3402に進む。
ステップSi3402では、割込み許可設定を実行する。割込み許可設定が実行されると、以後、メイン処理では、電源が切断されるまで無限ループ処理を実行する。これにより、割込み許可が設定されて以降、コマンドの受信及びV割込信号の検出に合わせて、以下で説明するコマンド割込み処理及びV割込み処理を実行する。
<コマンド割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理について説明する。上述したように、コマンド割込み処理は、音声発光制御装置90からコマンドを受信する毎に実行される処理である。
図172は、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理を示すフローチャートである。ステップSi3501では、コマンド格納処理を実行する。コマンド格納処理では、受信したコマンドデータを抽出し、ワークRAM104に設けられたコマンド格納エリアに、その抽出したコマンドデータを格納する。コマンド格納処理によってコマンド格納エリアに格納された各種コマンドは、後述するV割込み処理のコマンド判定処理によって読み出され、そのコマンドに対応した処理が実行される。
<V割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理について説明する。
図173は、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理を示すフローチャートである。上述したように、V割込み処理は、VDP105からのV割込み信号が検出されることによって実行される処理である。V割込み処理では、コマンド割込み処理によってコマンド格納領域に格納されたコマンドに対応する各種処理を実行するとともに、図柄表示装置41に表示させる画像を特定した上で、VDP105に対してその画像の描画及び表示の指示を実行する。
上述したように、V割込み信号は、VDP105において、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に生成されるとともに、MPU102に対して送信される信号である。したがって、MPU102がこのV割込み信号に同期してV割込み処理を実行することにより、VDP105に対する描画指示が、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に行われることになる。このため、VDP105は、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が格納されているフレームバッファ領域に、新たな描画指示に伴った画像が展開されたりすることを抑制することができる。以下、V割込み処理の各ステップの処理の詳細について説明する。
ステップSi3601では、コマンド対応処理を実行する。コマンド対応処理では、コマンド割込み処理(図172)によってコマンド格納エリアに格納されたコマンドの内容を解析するとともに、そのコマンドに対応した処理を実行する。具体的には、例えば、演出コマンドが格納されていた場合には、その演出コマンドによって指定された演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。
演出操作コマンドが格納されていた場合には、演出操作ボタン24の押下の受付期間であるか否かを判定し、演出操作ボタン24の押下の受付期間であると判定した場合には、演出操作ボタン24の押下に対応した演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。一方、演出操作ボタン24の押下の受付期間でないと判定した場合には、処理を実行することなく、次のコマンドの内容を解析する。
なお、コマンド対応処理(Si3601)では、その時点でコマンド格納エリアに格納されている全てのコマンドを解析するとともに、当該解析した全てのコマンドに対応した処理を実行する。この理由について説明する。コマンド判定処理は、V割込み処理の実行される20ミリ秒間隔で行われるため、その20ミリ秒の間に複数のコマンドがコマンド格納エリアに格納されている可能性が高いためである。特に、音声発光制御装置90によって演出の内容が設定され、演出が開始される場合、当該演出の内容を特定するための各種のコマンドが同時にコマンド格納エリアに格納されている可能性が高い。したがって、これらのコマンドを一度に解析して実行することによって、音声発光制御装置90によって設定された予告演出や停止図柄等の演出の態様を素早く把握し、その態様に応じた演出画像を図柄表示装置41に表示させるように、画像の描画を制御することができる。
ステップSi3602では、表示設定処理を実行する。表示設定処理では、コマンド対応処理(Si3601)などによって設定された図柄表示装置41に表示すべき画面の種別に基づき、図柄表示装置41において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定する。その後、ステップSi3603に進む。
ステップSi3603では、タスク処理を実行する。タスク処理では、表示設定処理(Si3602)によって特定された、図柄表示装置41に表示すべき次の1フレーム分の画像の内容に基づき、その画像を構成するキャラクター(スプライト、表示物)の種別を特定すると共に、各キャラクター(スプライト)毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度等の描画に必要な各種パラメーターを決定する。その後、ステップSi3604に進む。
ステップSi3604では、描画処理を実行する。描画処理では、タスク処理(Si3603)によって決定された、1フレームを構成する各種キャラクターの種別やそれぞれのキャラクターの描画に必要なパラメーターを、VDP105に対して送信する。VDP105は、これらの情報に基づいて画像の描画処理を実行すると共に、1つ前のV割込み処理時に受信した情報に基づいて描画した画像を図柄表示装置41に表示させるべく、駆動信号とあわせてその画像データを図柄表示装置41へ送信する。その後、ステップSi3605に進み、その他の処理を実行した後、V割込み処理を終了する。以上、パチンコ機10において大当たり演出を含めた様々な処理を実行するための具体的な制御の一例を説明した。
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機10によれば、当たり抽選によって確変大当たりに当選し、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが高確率モードに、サポートモードが高頻度サポートモードに移行し、その後、高頻度サポートモードが開始されてから遊技回数が保証遊技回数に達した以後の遊技回において、当たり抽選において大当たりに当選した場合に、サポートモード擬似化処理によって、その遊技回の開始時に、サポートモードは高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行させられる。一方、保証遊技回数に達した以後の遊技回において、転落抽選に当選した場合にも、その遊技回の開始時に、サポートモードは高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行させられる。このため、当たり抽選において大当たりに当選した遊技回か、転落抽選に当選した遊技回かを、高頻度サポートモード時に動作しうる電動役物34aの開閉状態から、遊技者に推測されてしまうことを抑制できる。したがって、本パチンコ機10によれば、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができ、その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10によれば、サポートモード擬似化処理によって、当たり抽選において大当たりに当選した遊技回の開始時に、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行させられた場合に、高確率モードとなっているにもかかわらず低頻度サポートモードの状態となる。この状態は、遊技状態として潜伏確変状態を搭載した機種のパチンコ機における潜伏確変状態(遊技状態判定値PN=「02H」)に相当する。これに対して、本パチンコ機10では、遊技状態として潜伏確変状態が搭載されていないため、遊技状態判定値PNが「02H」である時に用いる潜伏確変状態用変動時間テーブル群が、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63h(図124)に用意されていない(遊技状態判定値PNが「02H」である時用の変動時間テーブルを用意することは無駄なため)。したがって、本パチンコ機10では、高確率低頻度状態である場合には変動時間の設定が不可能である仕様となっている。このため、本パチンコ機10では、遊技状態判定値PNを演算した後に、演算結果が「02H」となった場合に遊技状態判定値PNを「03H」に書き換える処理を実行することによって、高確率低頻度状態である時には確変状態(遊技状態判定値PN=「03H」)であるものとみなして変動時間の設定を可能とした。したがって、本パチンコ機10によれば、変動時間の設定は正常に行われ、処理が中断または停止してしまうことがないことから、パチンコ機10の動作について高い信頼性を確保することができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、高確率モードフラグ、高頻度サポートモードフラグ、および転落フラグの各値を特定可能な遊技状態判定値PNを演算し、その遊技状態判定値PNに基づいて変動時間の設定を行っていることから、高確率モードフラグ、高頻度サポートモードフラグ、および転落フラグの各値を参照せずに、遊技状態判定値PNを参照すれば変動時間の設定を行うことができる。このために、変動時間を設定する制御を簡易化することができる。
《3-7》第3実施形態の変形例:
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。なお、以下で説明する変形例では、上記の実施形態と同一の構成、処理及び効果については、説明を省略する。
《3-7-1》変形例1:
<変形例1における処理の概要>
変形例1におけるパチンコ機による処理の手順を、第3実施形態との相違点を示しながら先に説明する。なお、変形例1におけるパチンコ機のハードウェア構成は、第3実施形態のパチンコ機10と同一であることから、第3実施形態と同じ部品については同一の名称と符号を用いて、処理の手順の説明を行う。
上記第3実施形態では、遊技状態判定値を演算した後に、演算結果が「02H」となった場合に遊技状態判定値を「03H」に書き換える処理を実行する構成とした。これに対して変形例1として、上記の遊技状態判定値を書き換える処理を実行することなしに、サポートモード擬似化処理の前に遊技状態判定値の算出を行う構成とした。
図174は、変形例1のパチンコ機において、保証遊技回数に達した以後の遊技回における処理の手順を説明するタイミングチャートである。図示するように、変形例1のパチンコ機では、当たり抽選によって確変大当たりに当選し、抽選モードが高確率モードに、サポートモードが高頻度サポートモードに移行し、その後、高頻度サポートモードが開始されてから120回目に実行される遊技回において、時刻t11で当たり抽選において大当たり当選した場合、時刻t11の直後の時刻t12でもって、遊技状態判定値を算出する。時刻t12では、高確率モードフラグがON(=「02H」)であり、高頻度サポートモードフラグがON(=「01H」)であり、転落フラグがOFF(=「00H」)であることから、遊技状態判定値の算出結果は「03H」となる。
時刻t12に続く時刻t13では、変動時間を設定する処理を行う。この変動時間の設定は、時刻t12で算出された遊技状態判定値である「03H」に基づいて行われる。具体的には、MPU62は、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63h(図124)から、遊技状態判定値が「03H」である場合に対応した高確率高頻度状態用変動時間テーブル群を読み出し、この高確率高頻度状態用変動時間テーブルを用いて変動時間の設定を行う。この変動時間テーブル群の読み出しは正常に行われ、処理が中断または停止してしまうことはない。
時刻t13に続く時刻t14では、サポートモード擬似化処理が実行され、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行する。
時刻t14に続く時刻t15では、時刻t13で設定された変動時間に基づく、図柄の変動表示が開始される。すなわち、サポートモード擬似化処理は、変動時間設定の後に実行され、かつ、変動表示開始の前に実行される。
なお、図174は、あくまでも処理の手順を説明するためのものであり、遊技状態判定値を算出した時刻t12から変動表示開始される時刻t15までは、実際は瞬時に進む。このため、図135を用いて説明したように、遊技回の開始時に、サポートモードは高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行すると言うことができる。
次に、変形例1のパチンコ機において上述した処理を実行するための具体的な制御の一例を説明する。その具体的な制御は、第3実施形態における具体的な制御と比較して、主制御装置60のMPU62によって実行される後述する図175~図177で示す処理が相違するだけで、主制御装置60のMPU62によって実行されるその他の処理、音声発光制御装置90において実行される各種処理、表示制御装置100において実行される各種処理は同一である。
<変動開始処理>
図175は、変形例1における変動開始処理を示すフローチャートである。この変動開始処理において、ステップSi3701~Si3708は第3実施形態の変動開始処理(図144)のステップSi0701~Si0708と同一であり、ステップSi3713~Si3714は第3実施形態の変動開始処理(図144)のステップSi0709~Si0710と同一である。変形例1における変動開始処理において、第3実施形態の変動開始処理と相違するのは、ステップSi3708とステップSi3713との間に、ステップSi3709~Si3712が追加されている点だけである。
ステップSi3709では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には大当たり当選であるとして(Si3709:YES)、ステップSi3710に進む。
ステップSi3710では、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSi3710において、高頻度サポートモードであると判定した場合には(Si3710:YES)、ステップSi3711に進み、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が保証遊技回数(例えば100回)に達する前(=保証遊技回数内)であるか否かを判定する。具体的には、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。ステップSi3711において、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていないと判定した場合(ステップSi3711:NO)、すなわち、保証遊技回数内でないと判定した場合には、ステップSi3712に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFする。この高頻度サポートモードフラグをOFFする処理がサポートモード擬似化処理に相当する。この高頻度サポートモードフラグがOFFとなった時が、図174のタイミングチャートにおける時刻t14に該当する。ステップSi3712を実行した後、ステップSi3713に進む。
ステップSi3709において当たり抽選の結果が大当たり当選でない(いずれのフラグもONでない)と判定した場合(Si3709:NO)、ステップSi3710において高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合(Si3710:NO)、または、ステップSi3711において保証遊技回数内であると判定した場合(ステップSi3711:YES)には、ステップSi3712を実行することなく、ステップSi3713に進む。追加されたステップSi3709~Si3712によれば、サポート擬似化処理が行われる。
<当たり判定処理>
図176は、変形例1における当たり判定処理を示すフローチャートである。この当たり判定処理において、ステップSi3801~Si3804は第3実施形態の当たり判定処理(図147)のステップSi1001~Si1004と同一であり、ステップSi3805~Si3813は第3実施形態の当たり判定処理(図147)のステップSi1008~Si1016と同一である。変形例1における当たり判定処理において、第3実施形態の当たり判定処理と相違するのは、第3実施形態の当たり判定処理におけるステップSi1005~Si1007が削除されている点だけである。この削除されたステップSi1005~Si1007は、サポート擬似化処理に該当する。
<遊技状態判定処理>
図177は、変形例1における遊技状態判定処理を示すフローチャートである。この遊技状態判定処理において、ステップSi3901は第3実施形態の遊技状態判定処理(図148)のステップSi1101と同一である。変形例1における遊技状態判定処理において、第3実施形態の遊技状態判定処理と相違するのは、第3実施形態の遊技状態判定処理におけるステップSi1102~Si11103が削除されている点だけである。ステップSi3901によって遊技状態判定値PNが算出された時が、図174のタイミングチャートにおける時刻t12に該当する。
上記構成の遊技状態判定処理によれば、遊技状態判定値を「02H」から「03H」に書き換える処理が実行されることがない。その上で、上記構成の変動開始処理および当たり判定処理によれば、遊技状態判定値の算出を行う遊技状態判定処理の後にサポート擬似化処理が実行されることになる。
以上説明したように、変形例1のパチンコ機によれば、サポートモード擬似化処理によって、当たり抽選において大当たりに当選した遊技回の開始時に、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行させられるより前のタイミングで、遊技状態判定値PNが算出され、その算出された遊技状態判定値PNに基づいて変動時間が設定される。このため、第3実施形態のパチンコ機10と同様に、変動時間の設定は正常に行われ、処理が中断または停止してしまうことがないことから、パチンコ機10の動作について高い信頼性を確保することができる。
また、変形例1のパチンコ機によれば、第3実施形態のパチンコ機10と同様に、保証遊技回数に達した以後の遊技回において、当たり抽選において大当たりに当選した場合、転落抽選に当選した場合、のいずれでも、その遊技回の開始時に、サポートモードは高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行させられる。このため、当たり抽選において大当たりに当選した遊技回か、転落抽選に当選した遊技回かを、電動役物34aの開閉状態から、遊技者に推測されてしまうことを抑制できる。したがって、変形例1のパチンコ機によれば、第3実施形態のパチンコ機10と同様に、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができ、その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。さらに、変形例1のパチンコ機によれば、第3実施形態のパチンコ機10と同様に、遊技状態判定値PNに基づいて変動時間の設定を行っていることから、高確率モードフラグ、高頻度サポートモードフラグ、および転落フラグの各値を参照せずに、遊技状態判定値PNを参照すれば変動時間の設定を行うことができる。このために、変動時間を設定する制御を簡易化することができる。
《3-7-2》変形例2:
上記第3実施形態およびその変形例1では、状態情報である高頻度サポートモードフラグが特定可能な状態として、低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとを有するが、これに換えて、電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が3段階に分かれる3種類のサポートモード(例えば、低頻度サポートモードと中頻度サポートモードと高頻度サポートモード)を有する構成としてもよい。さらに、上記頻度がn段階(nは4以上の正の整数)に分かれるn種類のサポートモードを有する構成としても良い。
《3-7-3》変形例3:
上記第3実施形態およびその変形例1では、判定手段が有する判定モード(抽選モード)として、低確率モードと高確率モードとを有するが、これに換えて、特別情報が所定の条件を満たす確率が3段階に分かれる3種類の確率モード(例えば、低確率モードと中確率モードと高確率モード)を有する構成としてもよい。さらに、特別情報が所定の条件を満たす確率がn段階(nは4以上の正の整数)に分かれるn種類の確率モードを有する構成としても良い。
《3-7-4》変形例4:
上記第3実施形態およびその変形例1では、特別情報が所定の条件を満たす場合として、当たり抽選において大当たり当選する場合を例に説明をしたが、所定の条件は、当たり抽選において大当たり当選することに限定されない。例えば、特別情報が所定の条件を満たす場合として、取得したリーチ乱数カウンタC3のカウンタ値に基づいてリーチ演出を実行する条件が満たされた場合を採用してもよい。
《3-7-5》変形例5:
上記第3実施形態およびその変形例1では、転落抽選を行い当選した場合に、当たり抽選の抽選モードを低確率モードに決定する構成としたが、これに換えて、転落抽選そのものを行わない構成としても良い。この構成によっても、例えば、ノイズ等の影響によって、潜伏確変状態となってしまった場合に変動時間の設定が不可能となり、処理が中断停止してしまうことを防止することができ、遊技機の動作について高い信頼性を確保することができるという効果を得ることができる。
《3-7-6》変形例6:
上記第3実施形態では、遊技状態判定値PNの書き換えを行うことによって、サポートモード擬似化処理によって移行される前のサポートモードの状態を定める構成としたが、これに換えて、サポートモード擬似化処理によって移行される前のサポートモードの状態を別途記憶する構成とし、その記憶したサポートモードの状態を用いて改めて遊技状態判定値PNを算出する構成としても良い。この構成によっても、上記第3実施形態と同様に、変動時間の設定が不可能となり、処理が中断停止してしまうことを防止することができ、遊技機の動作について高い信頼性を確保することができるという効果を得ることができる。
《3-7-7》変形例7:
上記第3実施形態およびその変形例1では、高確率モードフラグ、高頻度サポートモードフラグ、および転落フラグに基づいて遊技状態判定値PNを算出する構成としたが、これに換えて、転落フラグを用いずに高確率モードフラグと高頻度サポートモードフラグに基づいて遊技状態判定値PNを算出する構成としてもよい。また、高確率モードフラグを用いずに高頻度サポートモードフラグと転落フラグに基づいて遊技状態判定値PNを算出する構成としてもよい。
《3-7-8》変形例8:
上記第3実施形態およびその変形例1では、遊技状態判定値PNに基づいて変動時間テーブル群を選択し、選択した変動時間テーブル群の範囲内で、当たり抽選の当否判定結果(抽選結果)に基づいて変動時間テーブルを特定する構成としたが、これに換えて、当たり抽選の当否判定結果(抽選結果)に基づいて変動時間テーブル群を選択し、選択した変動時間テーブル群の範囲内で、遊技状態判定値PNに基づいて変動時間テーブルを特定する構成としてもよい。この構成によっても、上記第3実施形態と同様に、変動時間の設定が不可能となり、処理が中断停止してしまうことを防止することができ、遊技機の動作について高い信頼性を確保することができるという効果を得ることができる。
《3-7-9》変形例9:
上記第3実施形態およびその変形例1において、主制御装置60側では、遊技状態判定値PNに基づいて変動時間を設定し、音声発光制御装置90では、遊技状態判定値PNに基づいて演出パターンを設定する構成とした。これに対して、変形例として、遊技状態判定値に基づいて、上記以外の遊技機における特定の動作や表示等の態様、例えば図柄表示装置41に表示する背景動画を設定する構成としてもよい。
《3-7-10》変形例10
上記第3実施形態およびその変形例1では、遊技状態判定値PNに基づいて変動時間を設定していたが、遊技状態判定値PNを算出しない構成であっても良い。具体的には、高確率モードフラグ、高頻度サポートモードフラグ、および転落フラグの各値に基づいて変動時間を設定するように構成しても良い。この構成によっても、上記第3実施形態と同様に、変動時間の設定が不可能となり、処理が中断停止してしまうことを防止することができ、遊技機の動作について高い信頼性を確保することができるという効果を得ることができる。
《3-7-11》変形例11:
上記第3実施形態およびその変形例1では、結果告知演出として、勝利演出と敗北演出と引き分け演出とを行うが、これに換えて、結果告知演出として、勝利演出と敗北演出とだけを行う構成としても良い。この構成によれば、遊技者に勝ち負けを明確化することができる。
《3-7-12》変形例12:
上記第3実施形態およびその変形例1では、結果告知演出前に実行される特定の演出としてバトル演出が実行される構成としたが、上記特定の演出はバトル演出に限定されることはない。上記特定の演出は、結果告知演出が実行される可能性があることを示唆する演出であれば、いずれの構成とすることもできる。結果告知演出が実行される可能性があることを示唆する演出としては、例えば、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行することを示唆する演出等を採用することができる。こうした構成によっても、上記第3実施形態において説明した効果と同様の効果を得ることができる。
《3-7-13》変形例13:
上記第3実施形態およびその変形例1では、1遊技回において実行される演出は、バトル演出と結果告知演出との2種類の演出によって構成したが、これに換えて、予告演出とバトル演出と結果告知演出との3種類の演出によって構成してもよい。さらには、4種類以上の演出としても良い。また、バトル演出を実行することなく、結果告知演出だけの演出としてもよい。
《3-7-14》変形例14:
上記第3実施形態およびその変形例1では、転落抽選に当選したときに実行されるバトル演出と、当たり抽選において大当たり当選したときに実行されるバトル演出は、同一であったが、これに限定されない。例えば、転落抽選に当選したときのバトル演出と、当たり抽選において大当たり当選したときとで、バトル演出を構成する画像の一部が相違する構成としても良い。例えば、画像全体としては似通っているが、一部の遊技者だけが相違することを気がつくことのできる画像とすることで、遊技の興趣向上をよりいっそう図ることができる。
《3-7-15》変形例15:
上記第3実施形態およびその変形例1では、パチンコ機10は、主制御装置60、音声発光制御装置90、表示制御装置100といった3つの制御装置を備える構成としたが、これに換えて、主制御装置と副制御装置といった2つの制御装置を備える構成としても良い。副制御装置では、第3実施形態において音声発光制御装置90と表示制御装置100とにおいて実行される各種処理を実行する構成とすれば良い。また、上記第3実施形態およびその変形例1において、3つの制御装置60,90,100のそれぞれで実行される各種処理は、第3実施形態で説明した区分けに限る必要はなく、3つの制御装置60,90,100の全体として、第3実施形態における全ての処理が実行できれば良い。
《3-7-16》変形例16:
上記第3実施形態では、パチンコ機10は、遊技状態として潜伏確変状態を搭載していない構成であったが、これに換えて、遊技状態として潜伏確変状態を搭載した構成としても良い。変形例16のパチンコ機について、以下、詳細に説明する。なお、変形例16のパチンコ機のハードウェア構成は第3実施形態のパチンコ機10と同一であることから、第3実施形態と同じ部品については同一の名称と符号を用いて、以下の説明を行う。
第3実施形態のパチンコ機10では、大当たり種別として、確変大当たりと通常大当たりが用意されていた(図127参照)。これに換えて、変形例16のパチンコ機では、大当たり種別として、確変大当たり、通常大当たりに加えて、潜伏確変大当たりが用意されている。潜伏確変大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の当たり抽選の抽選モードが高確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが低頻度サポートモードとなる大当たりである。その上、変形例16のパチンコ機では、高確率モードにあることを、大当たりに当選した遊技回やその遊技回後に報知しない構成となっている。このため、変形例16のパチンコ機では、潜伏確変大当たりに当選した場合に、遊技者は高確率モードであるか否かを把握することが不可能又は困難となる。このようにして、変形例16のパチンコ機は、遊技状態として潜伏確変状態を搭載する。なお、潜伏確変状態は、潜伏確変大当たりに当選した場合に移行する構成に限る必要はなく、変形例として、他の特定の場合、例えば、大当たりに当選して高確率高頻度状態となってからの遊技回の回数が所定の回数を超えた場合に、サポートモードを高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行し、これによって、高確率モードが維持されているが、遊技者は高確率モードか低確率モードかを把握できない潜伏確変状態となる構成としても良い。
変形例16のパチンコ機は、第3実施形態における具体的な制御と比較して、主制御装置60のMPU62によって実行される後述する図178~図181で示す処理と、音声発光制御装置90のMPU92によって実行される後述する図182、図183で示す処理とが相違し、主制御装置60において実行されるその他の処理、音声発光制御装置90において実行されるその他の処理、表示制御装置100において実行される各種処理は同一である。
<当たり判定処理>
図178は、変形例16における当たり判定処理を示すフローチャートである。この当たり判定処理において、ステップSi4001~Si4007は第3実施形態の当たり判定処理(図147)のステップSi1001~Si1007と同一であり、ステップSi4009~Si4017は第3実施形態の当たり判定処理(図147)のステップSi1008~Si1016と同一である。変形例16における当たり判定処理において、第3実施形態の当たり判定処理と相違するのは、ステップSi4007とステップSi4009との間に、ステップSi4008が追加されている点だけである。
ステップSi4008では、サポートモード擬似化フラグをONする。サポートモード擬似化フラグは、今回の遊技回においてサポートモード擬似化処理が実行されたか否かを特定するためのフラグであり、ONである場合にサポートモード擬似化処理が実行されたことを、OFFである場合にサポートモード擬似化処理が実行されていないことを特定する。ステップSi4007において、高頻度サポートモードフラグをOFFするサポートモード擬似化処理が実行されたことを受けて、ステップSi4008に進み、サポートモード擬似化フラグをONする処理が行われる。サポートモード擬似化フラグの値は、変動開始処理(図144)において図柄の変動表示を開始するSi0709の処理の直前でOFFにクリアされる。ステップSi4008を実行した後、ステップSi4009に進む。
<遊技状態判定処理>
図179は、変形例16における遊技状態判定処理を示すフローチャートである。この遊技状態判定処理において、ステップSi4101、Si4102は第3実施形態の遊技状態判定処理(図148)のステップSi1101、Si1102と同一であり、ステップSi4104は遊技状態判定処理(図148)のステップSi1103と同一である。変形例16における遊技状態判定処理において、第3実施形態の遊技状態判定処理と相違するのは、ステップSi4102とステップSi4104との間に、ステップSi4103が追加されている点だけである。
ステップSi4103では、遊技回においてサポートモード擬似化処理が実行されたか否かを判定する。具体的には、サポートモード擬似化フラグがONであるか否かを判定する。ステップSi4103において、サポートモード擬似化フラグがONであると判定した場合には(Si4103:YES)、ステップSi4104に進む。ステップSi4103において、サポートモード擬似化フラグがONでないと判定した場合には(Si4103:NO)、本遊技状態判定処理を終了する。
この遊技状態判定処理によれば、サポートモード擬似化処理が実行されたことによって遊技状態判定値PNが「02H」になっているときに限り、遊技状態判定値PNを「02H」から「03H」に書き換える処理が行われ、潜伏確変大当たりに当選したことによって遊技状態が潜伏確変状態となっている場合には、遊技状態判定値PNは「02H」のまま維持され、「03H」に書き換えられることはない。
<変動時間設定処理>
図180は、変形例16における変動時間設定処理を示すフローチャートである。この変動時間設定処理において、ステップSi4201~Si4208は第3実施形態の変動時間設定処理(図149)のステップSi1201~Si1208と同一であり、ステップSi4210は第3実施形態の変動時間設定処理(図149)のステップSi1209と同一である。変形例16における変動時間設定処理において、第3実施形態の変動時間設定処理と相違するのは、ステップSi4209とステップSi4211とが追加されている点だけである。
ステップSi4207において、遊技状態判定値PNが「11H」でないと判定した場合(Si4207:NO)には、ステップSi4209に進む。ステップSi4209では、遊技状態判定値PNが「02H」であるか否かを判定する。ステップSi4209において、遊技状態判定値PNが「02H」でないと判定した場合(Si4209:NO)、すなわち、遊技状態判定値PNが「10H」である場合には、ステップSi4210に進む。ステップSi4210では、第3実施形態の変動時間設定処理(図149)のステップSi1209と同じ処理である、転落低確率低頻度状態用の変動時間設定処理を実行する。
ステップSi4209において、遊技状態判定値PNが「02H」であると判定した場合には(Si4209:YES)、ステップSi4211に進み、高確率低頻度状態用の変動時間設定処理を実行する。高確率低頻度状態用の変動時間設定処理とは、遊技状態が潜伏確変状態である場合の変動時間設定処理である。高確率低頻度状態用の変動時間設定処理については後述する。ステップSi4211を実行した後、本変動時間設定処理を終了する。
<高確率低頻度状態用の変動時間設定処理>
次に、高確率低頻度状態用の変動時間設定処理について説明する。高確率低頻度状態用の変動時間設定処理は、変動時間設定処理のサブルーチン(図180:Si4211)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図181は、高確率低頻度状態用の変動時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSi4301では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64a(図124)における変動種別カウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップSi4302に進む。
ステップSi4302では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、大当たりフラグがONであるか否かを判定し、ONである場合には大当たり当選であるとして(Si4302:YES)、ステップSi4303に進む。
ステップSi4303では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている高確率低頻度状態用変動時間テーブル群から、大当たり用の変動時間テーブルを特定する。高確率低頻度状態用変動時間テーブル群には、(xiv)高確率低頻度状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用変動時間テーブル、(xv)高確率低頻度状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、(xvi)高確率低頻度状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、が備えられている。ステップSi4303では、(xiv)~(xvi)の中から(xiv)を特定する。ステップSi4303を実行した後、ステップSi4304に進む。
ステップSi4304では、ステップSi4303で特定した変動時間テーブルを参照して、ステップSi4301によって得られた今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。続く、ステップSi4305では、ステップSi4304によって取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、高確率低頻度状態用の変動時間設定処理を終了する。
一方、ステップSi4302において、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Si4302:NO)、ステップSi4306に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。上記ステップSi4302において今回の遊技回に係る当たり抽選において大当たり当選していない場合に本処理(Si4306)を実行することから、ステップSi4306においては、当たり抽選において大当たり当選していない遊技回のうちリーチが発生する遊技回であるか否の判定を行う。具体的には、実行エリアAE(図125)に記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値がリーチの発生に対応した値である場合に、リーチが発生すると判定して(Si4306:YES)、ステップSi4307に進む。なお、リーチ乱数カウンタC3の値を用いたリーチの発生の有無の特定に際しては、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63c(図124)に記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。
ステップSi4307では、リーチ発生フラグをOFFする。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのリーチ発生フラグをOFFする。ステップSi4307を実行した後、ステップSi4308に進む。
ステップSi4308では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている高確率低頻度状態用変動時間テーブル群から、リーチ発生用の変動時間テーブルを特定する。具体的には、上述した(xv)高確率低頻度状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、を特定する。(xv)は、例えば、リーチ用通常演出を行うための変動時間テーブルである。ステップSi4308を実行した後、先に説明したステップSi4304に進み、ステップSi4308で特定した変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。
ステップSi4306において、今回の遊技回においてリーチが発生しないと判定した場合には(Si4306:NO)、ステップSi4309に進む。
ステップSi4309では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている高確率低頻度状態用変動時間テーブル群から、リーチ非発生用の変動時間テーブルを特定する。具体的には、上述した(xvi)高確率低頻度状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、を特定する。(xvi)は、例えば、外れ用通常演出を行うための変動時間テーブルである。ステップSi4309を実行した後、先に説明したステップSi4304に進み、ステップSi4309で特定した変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。
<演出パターン設定処理>
図182は、変形例16における演出パターン設定処理を示すフローチャートである。この演出パターン設定処理において、ステップSi4401~Si4408は第3実施形態の演出パターン設定処理(図164)のステップSi2701~Si2708と同一であり、ステップSi4410は第3実施形態の演出パターン設定処理(図164)のステップSi2709と同一である。変形例16における演出パターン設定処理において、第3実施形態の演出パターン設定処理と相違するのは、ステップSi4409とステップSi4411とが追加されている点だけである。
ステップSi4407において、遊技状態判定値PNが「11H」でないと判定した場合(Si4407:NO)には、ステップSi4409に進む。ステップSi4409では、遊技状態判定値PNが「02H」であるか否かを判定する。ステップSi4409において、遊技状態判定値PNが「02H」でないと判定した場合(Si4409:NO)、すなわち、遊技状態判定値PNが「10H」である場合には、ステップSi4410に進む。ステップSi4410では、第3実施形態の演出パターン設定処理(図164)のステップSi2709と同じ処理である、転落低確率低頻度状態用の演出パターン設定処理を実行する。
ステップSi4409において、遊技状態判定値PNが「02H」であると判定した場合には(Si4409:YES)、ステップSi4411に進み、高確率低頻度状態用の演出パターン設定処理を実行する。高確率低頻度状態用の演出パターン設定処理とは、遊技状態が潜伏確変状態である場合の演出パターン設定処理である。高確率低頻度状態用の演出パターン設定処理については後述する。ステップSi4411を実行した後、本演出パターン設定処理を終了する。
<高確率低頻度状態用の演出パターン設定処理>
次に、高確率低頻度状態用の演出パターン設定処理について説明する。高確率低頻度状態用の演出パターン設定処理は、演出パターン設定処理のサブルーチン(図182:Si4411)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。高確率低頻度状態用の演出パターン設定処理は、パチンコ機10が高確率低頻度状態にあるときに、大当たりに当選した場合と、リーチが発生した場合と、いずれの場合にも該当しない場合とに応じた演出パターンを設定するものである。以下、この演出パターン設定処理について詳述する。
図183は、高確率低頻度状態用の演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSi4501では、演出パターン用乱数取得処理を実行する。演出パターン用乱数取得処理では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数RNを取得する。その後、ステップSi4502に進む。
ステップSi4502では、今回の遊技回における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図163)のステップSi2602によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当否判定の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSi4502において、当否判定の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Si4502:YES)、ステップSi4503に進む。
ステップSi4503では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図130)に記憶されている高確率低頻度状態用演出パターンテーブル群から、大当たり用の演出パターンテーブルを特定する。高確率低頻度状態用演出パターンテーブル群には、(XIV)高確率低頻度状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用演出パターンテーブル、(XV)高確率低頻度状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、(XVI)高確率低頻度状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、が備えられている。ステップSi4503では、(XIV)~(XVI)の中から(XIV)を特定する。ステップSi4503を実行した後、ステップSi4504に進む。
ステップSi4504では、ステップSi4503で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSi2602(図163)によって読み出した変動時間と、ステップSi4501によって得られた今回の演出パターン用乱数RNの値とに対応した演出パターンを取得する。続く、ステップSi4505では、ステップSi4504によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSi4505を実行した後、高確率低頻度状態用の演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSi4502において、今回の遊技回における当否判定の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Si4502:NO)、ステップSi4506に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図163)のステップSi2602によって音光側MPU92のレジスタに記憶されたリーチ発生の有無の情報から、リーチが発生するか否かを判定する。ステップSi4506において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生であると判定した場合には(Si4506:YES)、ステップSi4507に進む。
ステップSi4507では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図130)に記憶されている高確率低頻度状態用演出パターンテーブル群から、リーチ発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(XV)高確率低頻度状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、を特定する。(XV)は、例えば、リーチ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSi4507を実行した後、先に説明したステップSi4504に進み、ステップSi4507で特定した演出パターンテーブルを参照して、今回の演出パターン用乱数RNの値に対応した演出パターンを取得する。
ステップSi4506において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生ではないと判定した場合には(Si4506:NO)、ステップSi4508に進む。
ステップSi4508では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図130)に記憶されている高確率低頻度状態用演出パターンテーブル群から、リーチ非発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(XVI)高確率低頻度状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、を特定する。(XVI)は、例えば、外れ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSi4508を実行した後、先に説明したステップSi4504に進み、ステップSi4508で特定した演出パターンテーブルを参照して、今回の演出パターン用乱数RNの値に対応した演出パターンを取得する。
以上説明したように、変形例16のパチンコ機によれば、当たり抽選において潜伏確変大当たりに当選した場合に、開閉実行モードの終了後に、当たり抽選の抽選モードが高確率モードであり、サポートモードが低頻度サポートモードである潜伏確変状態となる。また、変形例16のパチンコ機によれば、当たり抽選によって確変大当たりに当選し、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが高確率モードに、サポートモードが高頻度サポートモードに移行し、その後、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達した以後の遊技回において、大当たりに当選した場合に、サポートモード擬似化処理を行ったときに、高確率低頻度状態となる。すなわち、変形例16のパチンコ機では、高確率低頻度状態になる場合として、潜伏確変状態である場合と、上述したようにサポートモード擬似化処理を行った場合とがあり得る。
潜伏確変状態である場合には、主制御装置60において実行される図180の変動時間設定処理では、ステップSi4211によって高確率低頻度状態用の変動時間が設定され、音声発光制御装置90において実行される図182の演出パターン設定処理では、ステップSi4411によって高確率低頻度状態用の演出パターンが設定される。これに対して、サポートモード擬似化処理を行った場合には、遊技状態判定値PNを「02H」から「03H」に書き換える処理が行われる(図179参照)ことから、遊技状態が確変状態(遊技状態判定値PN=「03H」)であるものとみなして、上述した変動時間の設定や、演出パターンの設定が行われる。
遊技状態として潜伏確変状態を搭載したパチンコ機において、上述したようにサポートモード擬似化処理を行った場合に、潜伏確変状態と同じ高確率低頻度状態となるが、この場合に、従来技術では、遊技動作の態様をどのようにするかについては、特段の考慮がなされていなかった。これに対して、変形例16のパチンコ機によれば、上述したように、潜伏確変状態である場合と、サポートモード擬似化処理を行った場合とで、変動時間の設定や演出パターンの設定が異なったものとなる。したがって、変形例16のパチンコ機によれば、潜伏確変状態の遊技回に適した演出、およびサポートモード擬似化処理を実行した遊技回に適した演出を実行でき、遊技者に遊技状態を適切に報知することができる。
《3-7-17》変形例17:
変形例16のパチンコ機10は、第3実施形態のパチンコ機10に対して、遊技状態として潜伏確変状態を搭載したものである。これに換えて、変形例17として、第3実施形態の変形例1のパチンコ機に対して、遊技状態として潜伏確変状態を搭載しても良い。変形例17のパチンコ機について、以下、詳細に説明する。なお、変形例17のパチンコ機のハードウェア構成は第3実施形態のパチンコ機10と同一であることから、第3実施形態と同じ部品については同一の名称と符号を用いて、以下の説明を行う。
変形例17のパチンコ機10は、第3実施形態の変形例16のパチンコ機と同様にして、遊技状態として潜伏確変状態が搭載されている。
変形例17のパチンコ機は、第3実施形態の変形例1における具体的な制御と比較して、主制御装置60のMPU62によって実行される上述した図180,図181で示す処理と、音声発光制御装置90のMPU92によって実行される上述した図182、図183で示す処理とが相違し、主制御装置60のMPU62によって実行されるその他の処理、音声発光制御装置90において実行されるその他の処理、表示制御装置100において実行される各種処理は同一である。すなわち、変形例17のパチンコ機は、変形例16のパチンコ機と同様に、主制御装置60のMPU62によって図180、図181で示す変動時間設定処理を実行し、音声発光制御装置90のMPU92によって図182、図183で示した演出パターン設定処理を実行し、こうした点において第3実施形態の変形例16と相違する。
上記のように構成された変形例17のパチンコ機によれば、保証遊技回数に達した以後の遊技回における処理の手順は、図174に示した変形例1の処理手順と同一であり、遊技状態判定値PNが算出され、変動時間が設定された後に、サポートモード擬似化処理が行われる。このため、サポートモード擬似化処理が行われる遊技回であっても、変動時間が設定される時点における遊技状態判定値PNは、サポートモード擬似化処理が行われる前の値である「03H」となる。したがって、サポートモード擬似化処理が行われる場合には、サポートモード擬似化処理が行われる前の適切な値である「03H(=高確率高頻度状態)」に対応した変動時間の設定や、演出パターンの設定が行われる。一方、潜伏確変大当たりに当選したことによる潜伏確変状態においては、遊技状態判定値PNは「02H(=高確率低頻度状態)」となっており、02Hに対応した変動時間の設定や、演出パターンの設定が行われる。このため、変形例17のパチンコ機によれば、変形例16のパチンコ機と同様に、潜伏確変状態である場合と、サポートモード擬似化処理を行った場合とで、変動時間の設定や演出パターンの設定が異なったものとなる。したがって、変形例17のパチンコ機によれば、変形例16のパチンコ機と同様に、潜伏確変状態の遊技回に適した演出、およびサポートモード擬似化処理を実行した遊技回に適した演出を実行でき、遊技者に遊技状態を適切に報知することができる。
《3-7-18》変形例18:
変形例18のパチンコ機は、第3実施形態のパチンコ機10と同一のハードウェア構成を備える。変形例18のパチンコ機のソフトウェア構成、すなわち、具体的な制御については、第3実施形態のパチンコ機10と比較して次の(イ)~(ホ)の点が相違し、その他の処理については同一である。なお変形例18のパチンコ機において、第3実施形態と同じ部品については同一の名称と符号を用いて、以下の説明を行う。
(イ)変形例18のパチンコ機は遊技状態として潜伏確変状態を搭載しているのに対して、第3実施形態のパチンコ機10は遊技状態として潜伏確変状態を搭載していない。なお、潜伏確変状態を搭載する手法については、第3実施形態の変形例16および変形例17と同じである。
(ロ)変形例18のパチンコ機では、主制御装置60のMPU62によって実行される当たり判定処理が、第3実施形態の変形例16における当たり判定処理(図178)と同一の内容となっている。すなわち、変形例18のパチンコ機では、高頻度サポートモードフラグをOFFするサポートモード擬似化処理が行われた場合に、サポートモード擬似化フラグをONする処理が実行されるのに対して、第3実施形態のパチンコ機10では、サポートモード擬似化フラグそのものを備えない。
(ハ)変形例18のパチンコ機では、主制御装置60のMPU62によって実行される遊技状態判定処理が、第3実施形態の変形例1における遊技状態判定処理(図177)と同一の内容となっている。すなわち、第3実施形態のパチンコ機10では、遊技状態判定値を「02H」から「03H」に書き換える処理が行われるのに対して、変形例18のパチンコ機では、遊技状態判定値を「02H」から「03H」に書き換える処理が行われない。
(ニ)変形例18のパチンコ機では、主制御装置60のMPU62によって実行される変動時間設定処理が、第3実施形態の変形例16における変動時間設定処理(図180)と同一の内容となっている。なお、変動時間設定処理のサブルーチンの一つである高確率低頻度状態用の変動時間設定処理(図181)も同一である。すなわち、第3実施形態のパチンコ機10では、高確率低頻度状態用の変動時間設定処理は用意されていないのに対して、変形例18のパチンコ機では、遊技状態判定値PNが「02H」であるときに実行される高確率低頻度状態用の変動時間設定処理が用意されている。
(ホ)変形例18のパチンコ機は、音声発光制御装置90のMPU92によって実行される後述する図184~図187で示す処理について、第3実施形態のパチンコ機10と相違する。
<遊技回演出設定処理>
図184は、変形例18における遊技回演出設定処理を示すフローチャートである。この演遊技回演出設定処理において、ステップSi4601、Si4603~Si4608は第3実施形態の遊技回演出設定処理(図163)のステップSi2601、Si2603~Si2608と同一である。変形例18における遊技回演出設定処理において、第3実施形態の遊技回演出設定処理と相違するのは、ステップSi4602の処理だけである。
第3実施形態の遊技回演出設定処理(図163)のステップSi2602では、今回受信した変動用コマンドを読み出し、当該コマンドから、大当たりの有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無、変動時間、および遊技状態判定値PNの情報を読み出す処理を行っていた。これに対して、変形例18における遊技回演出設定処理のステップSi4602では、上記情報に加えて、サポートモード擬似化フラグの情報も読み出す。サポートモード擬似化フラグは、先に説明したように主制御装置60のMPU62によって実行される当たり判定処理によってONされるが、主制御装置60側では、サポートモード擬似化フラグの情報を変動用コマンドに含ませ、音声発光制御装置90に送信する。ステップSi2602では、この変動用コマンドを受信して、当該コマンドからサポートモード擬似化フラグの情報も読み出す。
<演出パターン設定処理>
図185は、変形例18における演出パターン設定処理を示すフローチャートである。この演出パターン設定処理において、ステップSi4701~Si4708は第3実施形態の演出パターン設定処理(図164)のステップSi2701~Si2708と同一であり、ステップSi4710は第3実施形態の演出パターン設定処理(図164)のステップSi2709と同一である。変形例18における演出パターン設定処理において、第3実施形態の演出パターン設定処理と相違するのは、ステップSi4709、ステップSi4711~Si4713が追加されている点だけである。
ステップSi4707において、遊技状態判定値PNが「11H」でないと判定した場合(Si4707:NO)には、ステップSi4709に進む。ステップSi4709では、遊技状態判定値PNが「02H」であるか否かを判定する。ステップSi4709において、遊技状態判定値PNが「02H」でないと判定した場合(Si4709:NO)、すなわち、遊技状態判定値PNが「10H」である場合には、ステップSi4710に進む。ステップSi4710では、第3実施形態の演出パターン設定処理(図164)のステップSi2709と同じ処理である、転落低確率低頻度状態用の演出パターン設定処理を実行する。
ステップSi4709において、遊技状態判定値PNが「02H」であると判定した場合には(Si4709:YES)、ステップSi4711に進む。
ステップSi4711では、今回の遊技回においてサポートモード擬似化処理が実行されたか否かを判定する。具体的には、主制御装置60におけるサポートモード擬似化フラグがONであるか否かを判定する。
ステップSi4711において、サポートモード擬似化フラグがONでないと判定した場合には(Si4711:NO)、ステップSi4712に進み、潜伏確変時高確率低頻度状態用の演出パターン設定処理を実行する。潜伏確変時高確率低頻度状態用の演出パターン設定処理とは、遊技状態が潜伏確変状態である場合の演出パターン設定処理である。潜伏確変時高確率低頻度状態用の演出パターン設定処理については後述する。ステップSi4711を実行した後、本演出パターン設定処理を終了する。
ステップSi4711において、サポートモード擬似化フラグがONであると判定した場合には(Si4711:YES)、ステップSi4713に進み、サポートモード擬似化時高確率低頻度状態用の演出パターン設定処理を実行する。サポートモード擬似化時高確率低頻度状態用の演出パターン設定処理とは、今回の遊技回においてサポートモード擬似化処理が行われる場合の演出パターン設定処理である。サポートモード擬似化時高確率低頻度状態用の演出パターン設定処理については後述する。ステップSi4713を実行した後、本演出パターン設定処理を終了する。
<潜伏確変時高確率低頻度状態用の演出パターン設定処理>
次に、潜伏確変時高確率低頻度状態用の演出パターン設定処理について説明する。潜伏確変時高確率低頻度状態用の演出パターン設定処理は、演出パターン設定処理のサブルーチン(図185:Si4712)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。潜伏確変時高確率低頻度状態用の演出パターン設定処理は、パチンコ機10が高確率低頻度状態にあるときに、大当たりに当選した場合と、リーチが発生した場合と、いずれの場合にも該当しない場合とに応じた演出パターンを設定するものである。以下、この演出パターン設定処理について詳述する。
図186は、潜伏確変時高確率低頻度状態用の演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSi4801では、演出パターン用乱数取得処理を実行する。演出パターン用乱数取得処理では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数RNを取得する。その後、ステップSi4802に進む。
ステップSi4802では、今回の遊技回における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図163)のステップSi2602によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当否判定の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSi4802において、当否判定の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Si4802:YES)、ステップSi4803に進む。
ステップSi4803では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図130)に記憶されている潜伏確変時高確率低頻度状態用演出パターンテーブル群から、大当たり用の演出パターンテーブルを特定する。潜伏確変時高確率低頻度状態用演出パターンテーブル群には、(XVII)高確率低頻度状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用演出パターンテーブル、(XVIII)高確率低頻度状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、(XIX)高確率低頻度状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、が備えられている。ステップSi4803では、(XVII)~(XIX)の中から(XVII)を特定する。ステップSi4803を実行した後、ステップSi4804に進む。
ステップSi4804では、ステップSi4803で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSi4602(図184)によって読み出した変動時間と、ステップSi4801によって得られた今回の演出パターン用乱数RNの値とに対応した演出パターンを取得する。続く、ステップSi4805では、ステップSi4804によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSi4805を実行した後、潜伏確変時高確率低頻度状態用の演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSi4802において、今回の遊技回における当否判定の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Si4802:NO)、ステップSi4806に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図163)のステップSi2602によって音光側MPU92のレジスタに記憶されたリーチ発生の有無の情報から、リーチが発生するか否かを判定する。ステップSi4806において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生であると判定した場合には(Si4806:YES)、ステップSi4807に進む。
ステップSi4807では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図130)に記憶されている潜伏確変時高確率低頻度状態用演出パターンテーブル群から、リーチ発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(XVIII)高確率低頻度状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブルを特定する。(XVIII)は、例えば、リーチ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSi4807を実行した後、先に説明したステップSi4804に進み、ステップSi4807で特定した演出パターンテーブルを参照して、今回の演出パターン用乱数RNの値に対応した演出パターンを取得する。
ステップSi4806において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生ではないと判定した場合には(Si4806:NO)、ステップSi4808に進む。
ステップSi4808では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図130)に記憶されている潜伏確変時高確率低頻度状態用演出パターンテーブル群から、リーチ非発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(XIX)高確率低頻度状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブルを特定する。(XIX)は、例えば、外れ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSi4808を実行した後、先に説明したステップSi4804に進み、ステップSi4808で特定した演出パターンテーブルを参照して、今回の演出パターン用乱数RNの値に対応した演出パターンを取得する。
<サポートモード擬似化時高確率低頻度状態用の演出パターン設定処理>
次に、サポートモード擬似化時高確率低頻度状態用の演出パターン設定処理について説明する。サポートモード擬似化時高確率低頻度状態用の演出パターン設定処理は、演出パターン設定処理のサブルーチン(図185:Si4713)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。サポートモード擬似化時高確率低頻度状態用の演出パターン設定処理は、サポートモード擬似化処理が実行されて遊技状態が高確率低頻度状態にあるときに、大当たり当選に応じた演出パターンを設定するものである。サポートモード擬似化処理が行われる遊技回は、大当たりに当選した場合しかあり得ないため、この演出パターン設定処理では、大当たり当選に応じた演出パターンの設定だけが行われる。以下、この演出パターン設定処理について詳述する。
図187は、サポートモード擬似化時高確率低頻度状態用の演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSi4901では、演出パターン用乱数取得処理を実行する。演出パターン用乱数取得処理では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数RNを取得する。その後、ステップSi4902に進む。
ステップSi4902では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図130)に記憶されているサポートモード擬似化時高確率低頻度状態用演出パターンテーブル群から、大当たり用の演出パターンテーブルを特定する。ステップSi4902を実行した後、ステップSi4903に進む。
ステップSi4903では、ステップSi4902で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSi4602(図184)によって読み出した変動時間と、ステップSi4901によって得られた今回の演出パターン用乱数RNの値とに対応した演出パターンを取得する。続く、ステップSi4904では、ステップSi4903によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSi4904を実行した後、サポートモード擬似化時高確率低頻度状態用の演出パターン設定処理を終了する。
以上説明したように、変形例18のパチンコ機によれば、当たり抽選において潜伏確変大当たりに当選した場合に、開閉実行モードの終了後に、当たり抽選の抽選モードが高確率モードであり、サポートモードが低頻度サポートモードである潜伏確変状態となる。また、変形例18のパチンコ機によれば、当たり抽選によって確変大当たりに当選し、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが高確率モードに、サポートモードが高頻度サポートモードに移行し、その後、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達した以後の遊技回において、大当たりに当選した場合に、サポートモード擬似化処理を行ったときに、高確率低頻度状態となる。すなわち、変形例18のパチンコ機では、高確率低頻度状態になる場合として、潜伏確変状態である場合と、上述したようにサポートモード擬似化処理を行った場合とがあり得る。
主制御装置60において実行される変動時間設定処理では、潜伏確変状態である場合とサポートモード擬似化処理を行った場合とで、同一の高確率低頻度状態用の変動時間設定処理が行われる(変形例16の図180を参照)。一方、音声発光制御装置90において実行される演出パターン設定処理では、潜伏確変状態である場合には潜伏確変時高確率低頻度状態用の演出パターン設定処理が行われ、サポートモード擬似化処理を行った場合にはサポートモード擬似化時高確率低頻度状態用の演出パターン設定処理が行われる(図185)。このため、主制御装置60において実行される変動時間設定処理においては、潜伏確変状態である場合とサポートモード擬似化処理を行った場合とで制御ルーチンを共通化することができる。したがって、変形例18のパチンコ機によれば、制御の簡易化を図ることができる。さらに、音声発光制御装置90において実行される演出パターン設定処理においては、潜伏確変状態である場合とサポートモード擬似化処理を行った場合とで相違したものとして演出パターンを設定することができる。したがって、変形例18のパチンコ機によれば、潜伏確変状態の遊技回に適した演出、およびサポートモード擬似化処理を実行した遊技回に適した演出を実行でき、遊技者に遊技状態を適切に報知することができる。
《4》第4実施形態:
《4-1》遊技機の構造:
図188は、本発明の第4実施形態としてのパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」ともいう)の斜視図である。パチンコ機10は、略矩形に組み合わされた木製の外枠11を備えている。パチンコ機10を遊技ホールに設置する際には、この外枠11が遊技ホールの島設備に固定される。また、パチンコ機10は、外枠11に回動可能に支持されたパチンコ機本体12を備えている。パチンコ機本体12は、内枠13と、内枠13の前面に配置された前扉枠14とを備えている。内枠13は、外枠11に対して金属製のヒンジ15によって回動可能に支持されている。前扉枠14は、内枠13に対して金属製のヒンジ16によって回動可能に支持されている。内枠13の背面には、主制御装置、音声発光制御装置、表示制御装置など、パチンコ機本体12を制御する制御機器が配置されている。これら制御機器の詳細については後述する。さらに、パチンコ機10には、シリンダ錠17が設けられている。シリンダ錠17は、内枠13を外枠11に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠する機能とを有する。各施錠は、シリンダ錠17に対して専用の鍵を用いた所定の操作が行われることによって解錠される。
前扉枠14の略中央部には、開口された窓部18が形成されている。窓部18の周囲には、パチンコ機10を装飾するための樹脂部品や電飾部品が設けられている。電飾部品は、LEDなどの各種ランプからなる発光手段によって構成されている。発光手段は、パチンコ機10によって行われる各遊技回、大当たり当選時、リーチ発生時などに点灯又は点滅することによって、演出効果を高める役割を果たす。また、前扉枠14の裏側には、2枚の板ガラスからなるガラスユニット19が配置されており、開口された窓部18がガラスユニット19によって封じられている。内枠13には、後述する遊技盤が着脱可能に取り付けられており、パチンコ機10の遊技者は、パチンコ機10の正面からガラスユニット19を介して遊技盤を視認することができる。遊技盤の詳細については後述する。
前扉枠14には、遊技球を貯留するための上皿20と下皿21とが設けられている。上皿20は、上面が開放した箱状に形成されており、図示しない貸出機から貸し出された貸出球やパチンコ機本体12から排出された賞球などの遊技球を貯留する。上皿20に貯留された遊技球は、パチンコ機本体12が備える遊技球発射機構に供給される。遊技球発射機構は、遊技者による操作ハンドル25の操作によって駆動し、上皿20から供給された遊技球を遊技盤の前面に発射する。下皿21は、上皿20の下方に配置されており、上面が開放した箱状に形成されている。下皿21は、上皿20で貯留しきれなかった遊技球を貯留する。下皿21の底面には、下皿21に貯留された遊技球を排出するための排出口22が形成されている。排出口22の下方にはレバー23が設けられており、遊技者がレバー23を操作することによって、排出口22の閉状態と開状態とを切り替えることが可能である。遊技者がレバー23を操作して排出口22を開状態にすると、排出口22から遊技球が落下し、遊技球は下皿21から外部に排出される。
上皿20の周縁部の前方には、演出操作ボタン24が設けられている。演出操作ボタン24は、パチンコ機10によって行われる遊技演出に対して、遊技者が入力操作を行うための操作部である。パチンコ機10によって用意された所定のタイミングで遊技者が演出操作ボタン24を操作することによって、当該操作が反映された遊技演出がパチンコ機10によって行われる。
前扉枠14の正面視右側(以下、単に「右側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための操作ハンドル25が設けられている。遊技者が操作ハンドル25を操作(回動操作)すると、当該操作に連動して、遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。操作ハンドル25の内部には、遊技球発射機構の駆動を許可するためのタッチセンサー25aと、遊技者による押下操作によって遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させるウェイトボタン25bと、操作ハンドル25の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器25cとが設けられている。遊技者が操作ハンドル25を握ると、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を右回りに回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。
上皿20の周縁部の正面視左側(以下、単に「左側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための遊技球発射ボタン26が設けられている。遊技球発射ボタン26は、遊技者によって操作されることによって、遊技者の操作ハンドル25の回動操作量にかかわらず、所定の発射強度で、遊技盤の前面に遊技球が発射される。具体的には、遊技者が遊技球発射ボタン26を操作すると、操作ハンドル25の回動操作量が最大である場合と同じ発射強度で遊技球が遊技盤の前面に発射される。本実施形態の場合、遊技球発射ボタン26が操作されることによって遊技球が発射されると、遊技球は遊技盤の正面視右側に流れるとともに、遊技盤の右側を流下する。すなわち、遊技球発射ボタン26を操作することによって、遊技者はいわゆる「右打ち」をすることができる。なお、本実施形態のパチンコ機10においては、遊技球発射ボタン26が操作された場合、タッチセンサー25aがオンであることを条件として、遊技球が遊技盤に発射されるように構成されている。すなわち、遊技者は、操作ハンドル25を握ることによって少なくともタッチセンサー25aをオンにした上で、遊技球発射ボタン26を操作することで、遊技球発射ボタン26の操作を契機とした遊技球の発射を実現することができる。
次に、パチンコ機10の背面の構成について説明する。パチンコ機10の背面には、パチンコ機10の動作を制御するための制御機器が配置されている。
図189は、パチンコ機10の背面図である。図示するように、パチンコ機10は、第1制御ユニット51と、第2制御ユニット52と、第3制御ユニット53と、電源ユニット58とを備えている。具体的には、これらユニットは、内枠13の背面に設けられている。
第1制御ユニット51は、主制御装置60を備えている。主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る機能を有する主制御基板を有している。主制御基板は、透明樹脂材料からなる基板ボックスに収容されている。この基板ボックスは、開閉の痕跡が残るように構成されている。例えば、開閉可能な箇所に封印シールが貼付されており、基板ボックスを開放すると「開封」といった文字が現れるように構成されている。
第2制御ユニット52は、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信されたコマンドに基づいて、パチンコ機10の前面に設けられたスピーカーや各種ランプ等の発光手段の制御を行う。表示制御装置100は、音声発光制御装置90から送信されたコマンドに基づいて、図柄表示装置を制御する。図柄表示装置は、図柄や演出用の映像を表示する液晶ディスプレイを備えている。
第3制御ユニット53は、払出制御装置70と、発射制御装置80とを備えている。払出制御装置70は、賞球の払い出しを行うための払出制御を行う。発射制御装置80は、主制御装置60から遊技球の発射の指示が入力された場合に、遊技者による操作ハンドル25の回動操作量に応じた強さの遊技球の発射を行うように遊技球発射機構を制御する。その他、内枠13の背面には、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク54、タンク54の下方に連結され遊技球が下流側に流れるように緩やかに傾斜した斜面を有するタンクレール55、タンクレール55の下流側に鉛直方向に連結されたケースレール56、ケースレール56から遊技球の供給を受け払出制御装置70からの指示により所定数の遊技球の払い出しを行う払出装置71など、パチンコ機10の動作に必要な複数の機器が設けられている。
電源ユニット58は、電源装置85と、電源スイッチ88とを備えている。電源装置85は、パチンコ機10の動作に必要な電力を供給する。電源装置85には、電源スイッチ88が接続されている。電源スイッチ88のON/OFF操作により、パチンコ機10に電力が供給されている供給状態と、パチンコ機10に電力が供給されていない非供給状態とが切り換えられる。
次に、遊技盤について説明する。遊技盤は、内枠13の前面に着脱可能に取り付けられている。
図190は、遊技盤30の正面図である。遊技盤30は、合板によって構成されており、その前面には遊技領域PAが形成されている。遊技盤30には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部31aと、外レール部31bとが取り付けられている。内レール部31aと外レール部31bとの間には、遊技球を誘導するための誘導レール31が形成されている。遊技球発射機構から発射された遊技球は、誘導レール31に誘導されて遊技領域PAの上部に放出され、その後、遊技領域PAを流下する。遊技領域PAには、遊技盤30に対して略垂直に複数の釘42が植設されるとともに、風車等の各役物が配設されている。これら釘42や風車は、遊技領域PAを流下する遊技球の落下方向を分散、整理する。
遊技盤30には、前後方向に貫通する複数の開口部が形成されている。各開口部には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、及び可変入賞装置36が設けられている。一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、及び可変入賞装置36のそれぞれに入球した遊技球は、遊技盤30に形成された個別の上記の開口部に誘導される。また、遊技盤30には、可変表示ユニット40及びメイン表示部45が設けられている。メイン表示部45は、特図ユニット37と、普図ユニット38と、ラウンド表示部39とを有している。
図示するように、一般入賞口32は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、遊技盤30上に複数設けられている。本実施形態では、一般入賞口32に遊技球が入球すると、10個の遊技球が賞球として払出装置71(図189)から払い出される。
第1始動口33は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材である。第1始動口33は、遊技盤30の中央下方に設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
第2始動口34は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、遊技盤30の右側に設けられている。本実施形態では、第2始動口34に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。また、第2始動口34には、電動役物34aが設けられている。
スルーゲート35は、縦方向に貫通した貫通孔を備えている。スルーゲート35は、電動役物34aを開放状態とするための抽選を実行するための契機となるスルーゲートである。具体的には、遊技球がスルーゲート35を通過すると、主制御装置60は、当該通過を契機として内部抽選(電動役物開放抽選)を行う。内部抽選の結果、電役開放に当選すると、電動役物34aは、所定の態様で開放状態となる電役開放状態へと移行する。スルーゲート35は、遊技球の流下方向に対して第2始動口34よりも上流側に配置されているため、スルーゲート35を通過した遊技球は、通過後に遊技領域PAを流下して第2始動口34へ入球することが可能となっている。なお、本実施形態では、スルーゲート35に遊技球が通過しても、賞球の払い出しは実行されない。
可変入賞装置36は、遊技盤30の背面側へと通じる大入賞口36aを備えるとともに、大入賞口36aを開閉する開閉扉36bを備えている。開閉扉36bは、通常は遊技球が大入賞口36aに入球できない閉鎖状態になっている。主制御装置60による内部抽選(当たり抽選)の結果、大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合には、開閉扉36bは、遊技球が入賞可能な開放状態と閉鎖状態とを繰り返す。開閉実行モードとは、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした主制御装置60による当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合に移行し、開閉扉36bが開放状態と閉鎖状態とを繰り返すモードである。すなわち、第1始動口33への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合には、可変入賞装置36の大入賞口36aへの入球が可能になる開閉実行モードへ移行する。同様に、第2始動口34への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合にも、可変入賞装置36の大入賞口36aへの入球が可能な開閉実行モードへと移行する。本実施形態では、可変入賞装置36の大入賞口36aに1個の遊技球が入球すると、払出装置71によって15個の遊技球が賞球として払い出される。
遊技盤30の最下部にはアウト口43が設けられており、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、または可変入賞装置36に入球しなかった遊技球は、アウト口43を通って遊技領域PAから排出される。
特図ユニット37は、第1図柄表示部37aと、第2図柄表示部37bとを備えている。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bは、それぞれ、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されたセグメント表示器によって構成されている。
第1図柄表示部37aは第1の図柄を表示するための表示部である。第1の図柄とは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第1図柄表示部37aは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第1の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第1図柄表示部37aは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第1の図柄の停止表示を行わせる。
第2図柄表示部37bは第2の図柄を表示するための表示部である。第2の図柄とは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第2図柄表示部37bは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第2の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第2図柄表示部37bは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第2の図柄の停止表示を行わせる。
第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄、または、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を変動時間とも呼ぶ。具体的には、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第1の変動時間とも呼び、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第2の変動時間とも呼ぶ。
特図ユニット37は、さらに、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに隣接した位置に、LEDランプからなる第1保留表示部37cと第2保留表示部37dとを備えている。本実施形態では、第1始動口33に入賞した遊技球は、最大4個まで保留される。第1保留表示部37cは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第1始動口33の保留個数を表示する。また、本実施形態では、第2始動口34に入賞した遊技球は、最大4個まで保留される。第2保留表示部37dは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第2始動口34の保留個数を表示する。
普図ユニット38は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されている。普図ユニット38は、スルーゲート35の通過を契機とした電動役物開放抽選が行われると、発光表示器の表示態様として点灯表示、点滅表示又は所定の態様の表示をさせる。電動役物開放抽選が終了した際には、普図ユニット38は、抽選結果に対応した所定の態様の表示を行う。
ラウンド表示部39は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されており、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数の表示、又は、それに対応した表示をする。ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間が経過すること、又は、予め定められた上限個数の遊技球が可変入賞装置36に入球することのいずれか一方の条件が満たされるまで、開閉扉36bの開放状態を継続する遊技のことである。ラウンド遊技の回数は、その移行の契機となった大当たり当選の種類に応じて異なる。ラウンド表示部39は、開閉実行モードが開始される場合にラウンド遊技の回数の表示を開始し、開閉実行モードが終了し新たな遊技回が開始される場合に終了する。
なお、特図ユニット37、普図ユニット38、およびラウンド表示部39は、セグメント表示器やLEDランプによる発光表示器によって構成されることに限定されず、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器など、抽選中及び抽選結果を示すことが可能な種々の表示装置によって構成されてもよい。
可変表示ユニット40は、遊技領域PAの略中央に配置されている。可変表示ユニット40は、図柄表示装置41を備える。図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えている。図柄表示装置41は、表示制御装置100によって表示内容が制御される。なお、図柄表示装置41は、例えば、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTなど、種々の表示装置に換えてもよい。
図柄表示装置41は、第1始動口33への入球に基づいて第1図柄表示部37aが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。また、図柄表示装置41は、第2始動口34への入球に基づいて第2図柄表示部37bが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。図柄表示装置41は、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした表示演出に限らず、大当たり当選となった場合に移行する開閉実行モード中の表示演出なども行う。以下、図柄表示装置41の詳細について説明する。
図191は、図柄表示装置41において変動表示される液晶用図柄及び表示面41aを示す説明図である。図191(a)は、図柄表示装置41において変動表示される液晶用図柄を示す説明図である。図191(a)に示すように、図柄表示装置41には、数字の1~8を示す液晶用図柄が変動表示される。なお、変動表示される液晶用図柄として、数字の1~8を示す各液晶用図柄に、キャラクターなどの絵柄が付された液晶用図柄を採用してもよい。
図191(b)は、図柄表示装置41の表示面41aを示す説明図である。図示するように、表示面41aには、左、中、右の3つの図柄列Z1、Z2、Z3が表示される。各図柄列Z1~Z3には、図191(a)に示した数字1~8の液晶用図柄が、数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各図柄列が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。図191(b)に示すように、スクロールによる変動表示の後、各図柄列毎に1個の液晶用図柄が、有効ラインL上に停止した状態で表示される。具体的には、第1始動口33又は第2始動口34へ遊技球が入賞すると、各図柄列Z1~Z3の液晶用図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各図柄が、図柄列Z1、図柄列Z3、図柄列Z2の順に、変動表示から待機表示に切り替わり、最終的に各図柄列Z1~Z3に所定の液晶用図柄が停止表示した状態となる。液晶用図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる場合、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選であった場合には、予め定められた所定の液晶用図柄の組み合わせが有効ラインL上に形成される。例えば、同一の液晶用図柄の組み合わせが有効ラインL上に形成される。なお、図柄表示装置41における液晶用図柄の変動表示の態様は、上述の態様に限定されることなく、図柄列の数、有効ラインの数、図柄列における液晶用図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数など、図柄の変動表示の態様は種々の態様を採用可能である。
ここで、「遊技回」とは、第1図柄表示部37aまたは第2図柄表示部37bの変動表示が開始されてから、変動表示が終了して停止表示となり、当該停止表示が終了するまでを言い、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選の抽選結果を、遊技者に告知する処理の1単位である。換言すれば、パチンコ機10は、1遊技回毎に、1つの特別情報についての1つの当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知する。本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれか一方において、セグメント表示器を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるようにセグメント表示器を停止表示させる。また、本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、図柄表示装置41において、所定の図柄列を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるように図柄列を停止表示させる。また、1回の遊技回に要する時間を単位遊技時間とも呼ぶ。単位遊技時間は、変動表示が開始されてから所定の抽選結果が停止表示されるまでの時間である変動時間と、所定の抽選結果が停止表示されている時間である停止時間とによって構成されている。
さらに、図191(b)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aには、第1保留表示領域Ds1と、第2保留表示領域Ds2とが表示される。第1保留表示領域Ds1には、第1始動口33への入球に基づく保留個数が表示される。第2保留表示領域Ds2には、第2始動口34への入球に基づく保留個数が表示される。なお、本実施形態では、上述したように、第1始動口33及び第2始動口34に入球した遊技球の保留個数は、それぞれ最大4つまでである。
《4-2》遊技機の電気的構成:
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。本説明においては、パチンコ機10の電気的構成をブロック図を用いて説明する。
図192は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10は、主に、主制御装置60を中心に構成されるとともに、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。
主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61を備えている。主制御基板61は、複数の機能を有する素子によって構成されるMPU62を備えている。MPU62は、各種制御プログラムを実行するCPU(図示せず)と、各種制御プログラムや固定値データを記録したROM63と、ROM63内に記録されているプログラムを実行する際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64とを備えている。MPU62は、その他、割込回路、タイマー回路、データ入出力回路、乱数発生器としてのカウンタ回路を備えている。なお、MPU62が有する機能の一部を、別の素子が備えていてもよい。ROM63やRAM64に設けられている各種エリアの詳細については後述する。
主制御基板61には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。主制御基板61の入力ポートには、払出制御装置70と、電源装置85に設けられた停電監視回路86とが接続されている。主制御基板61は、停電監視回路86を介して、電源装置85から直流安定24Vの電源の供給を受ける。電源装置85は、外部電源としての商用電源に接続されており、商用電源から供給される外部電力を、主制御装置60や払出制御装置70等が必要な動作電力に変換して、各装置に電力を供給する。また電源装置85は、コンデンサ(図示せず)を備えており、停電が発生した場合や電源スイッチ88(図189)がOFFにされた場合には、所定期間、各装置への電力供給を継続する。
また、主制御基板61の入力ポートには、各種検知センサ67a~67eが接続されている。具体的には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、可変入賞装置36などの各種の入賞口に設けられた複数の検知センサと接続されている。主制御基板61のMPU62は、各種検知センサ67a~67eからの信号に基づいて、遊技領域PAを流下する遊技球が各入球口へ入球したか否かの判定や、遊技球がスルーゲート35を通過したか否かの判定を行う。さらに、MPU62は、第1始動口33及び第2始動口34への遊技球の入球に基づいて当たり抽選を実行するとともに、スルーゲート35への入球に基づいて電動役物開放抽選を実行する。
主制御基板61の出力ポートには、可変入賞装置36の開閉扉36bを開閉動作させる可変入賞駆動部36cと、第2始動口34の電動役物34aを開閉動作させる電動役物駆動部34bと、メイン表示部45とが接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、MPU62は、当該ドライバ回路を通じて各種駆動部の駆動制御を実行する。
具体的には、MPU62は、開閉実行モードにおいては、開閉扉36bが開閉されるように可変入賞駆動部36cの駆動制御を実行する。また、電動役物開放抽選の結果、電役開放に当選した場合には、MPU62は、電動役物34aが開放されるように電動役物駆動部34bの駆動制御を実行する。各遊技回においては、MPU62は、メイン表示部45における第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bの表示制御を実行する。また、開閉実行モードにおいて大当たり種別が決定され開閉実行モードにおいて実行されるラウンド遊技の回数が決定した場合には、メイン表示部45におけるラウンド表示部39の表示制御を実行する。
また、主制御基板61の出力ポートには、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とが接続されている。払出制御装置70には、例えば、主制御装置60から入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが送信される。主制御装置60が賞球コマンドを送信する際には、主制御基板61のMPU62は、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。具体的には、一般入賞口32への入球を特定した場合には10個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第1始動口33への入球を特定した場合には3個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第2始動口34への入球を特定した場合には1個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信される。払出制御装置70は、主制御装置60から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置71を制御して賞球の払出を行う。
払出制御装置70には、発射制御装置80が接続されている。発射制御装置80は、遊技球発射機構81の発射制御を行う。遊技球発射機構81は、所定の発射条件が整っている場合に駆動される。また、発射制御装置80には、操作ハンドル25と、遊技球発射ボタン26とが接続されている。
音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信された各種コマンドを受信し、受信した各種コマンドに対応した処理を実行する。主制御装置60が各種コマンドを送信する際には、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。これら各種コマンドの詳細については後述する
その他、音声発光制御装置90は、主制御装置60から受信した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に配置されたLEDなどの発光手段からなる各種ランプ47の駆動制御や、スピーカー46の駆動制御を行うとともに、表示制御装置100の制御を行う。また、音声発光制御装置90には、演出操作ボタン24が接続されており、所定のタイミングで遊技者によって演出操作ボタン24が操作された場合には、当該操作を反映した遊技演出を行うように各種ランプ47、スピーカー46、表示制御装置100等の制御を行う。
表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。具体的には、表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における図柄の変動時間及び最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を把握するとともに、リーチの発生の有無、リーチ演出の内容、及び、各遊技回において実行される予告演出の内容等を把握する。なお、本実施形態においては、図柄の組み合わせが停止表示している時間である停止時間は一定である。従って、変動時間が決定されることによって、1遊技回に要する時間である単位遊技時間は一意に決定される。以上、パチンコ機10の電気的構成について説明した。
図193は、当たり抽選などに用いられる各種カウンタの内容を示す説明図である。各種カウンタ情報は、MPU62が当たり抽選、メイン表示部45の表示の設定、及び、図柄表示装置41の図柄表示の設定などを行う際に用いられる。具体的には、当たり抽選には大当たり乱数カウンタC1が用いられる。確変大当たり結果や通常大当たり結果等の大当たり種別を振り分ける際には大当たり種別カウンタC2が用いられる。図柄表示装置41に表示させる図柄列を外れ変動させる際にリーチを発生させるか否かのリーチ判定にはリーチ乱数カウンタC3が用いられる。高確率モード(高確率遊技状態とも呼ぶ)を終了させるか否かの転落抽選には転落乱数カウンタCFが用いられる。なお、「高確率モード」は、確変大当たりに当選することによって開始される遊技状態であって、当たり抽選において大当たりに当選する確率が、低確率モードより相対的に高い遊技状態を言う。
大当たり乱数カウンタC1の初期値設定には乱数初期値カウンタCINIが用いられる。また、メイン表示部45の第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37b、並びに図柄表示装置41における変動時間を決定する際には変動種別カウンタCSが用いられる。さらに、第2始動口34の電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選には電動役物開放カウンタC4が用いられる。
各カウンタC1~C4、CF、CINI、CSは、その更新の都度、カウンタ値に1が加算され、最大値に達した後に0に戻るループカウンタである。各カウンタは短時間の間隔で更新され、その更新値がRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ64aに適宜記憶される。
RAM64には、保留情報記憶エリア64bと、判定処理実行エリア64cとが設けられている。保留情報記憶エリア64bには、第1保留エリアRaと第2保留エリアRbとが設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および転落乱数カウンタCFの各値が保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに時系列的に記憶される。また、第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および転落乱数カウンタCFの各値が保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに時系列的に記憶される。
大当たり乱数カウンタC1の詳細について説明する。大当たり乱数カウンタC1は、上述のように当たり抽選に用いられる。大当たり乱数カウンタC1は、例えば、0~1199の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。また、大当たり乱数カウンタC1が1周すると、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0~1199)。
大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
第1保留エリアRaに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。また、第2保留エリアRbに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
本実施形態のパチンコ機10においては、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値は、第1始動口33または第2始動口34に遊技球が入球することによって取得された順番に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。そして、実行エリアAEに移動した大当たり乱数カウンタC1は、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
次に、大当たり種別カウンタC2の詳細について説明する。大当たり種別カウンタC2は、大当たり種別を判定する際に用いられる。大当たり種別カウンタC2は、0~99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
上述したように、MPU62は、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行なうとともに、当たり抽選の結果が大当たりである場合には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定する。さらに、MPU62は、これらの大当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
次に、リーチ乱数カウンタC3の詳細について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、当たり抽選の結果が大当たりではない場合においてリーチが発生するか否かを判定する際に用いられる。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0~238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。第2保留エリアRbに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。ただし、当たり抽選の結果が大当たりとなり、開閉実行モードに移行する場合には、MPU62は、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生が決定される。
リーチとは、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について、大当たりに対応した図柄の組み合わせが成立する可能性がある図柄の一部の組み合わせが停止表示され、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことを言う。なお、本実施形態のパチンコ機10において大当たりに対応した図柄の組み合わせとは、所定の有効ラインにおける同一の図柄の組み合わせのことをいう。具体例としては、図191(b)の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて、最初に図柄列Z1において図柄が停止表示され、次に図柄列Z3においてZ1と同じ図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることでリーチとなる。そして、大当たりが発生する場合には、リーチラインを形成している図柄と同一の図柄が図柄列Z2に停止表示される。
また、リーチには、リーチラインが形成された状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチラインが形成された図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ演出が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクターといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
次に、転落乱数カウンタCFの詳細について説明する。転落乱数カウンタCFは、抽選モードが高確率モードである遊技状態において、高確率モードを終了させるか否かの判定である転落抽選を実行する際に用いられる。転落抽選に当選すると、遊技回における抽選モードは、高確率モードから低確率モードに変更される。
転落乱数カウンタCFは、例えば0~199の範囲内で順に1ずつ加算され、最大に達した後0に戻る構成である。転落乱数カウンタCFは定期的に更新され、第1始動口33又は第2始動口34に遊技球が入球したタイミングでRAM64の保留情報格納エリア64bに格納される。具体的には、第1始動口33に遊技球が入球したタイミングで転落乱数カウンタCFの更新値がRAM64の第1保留エリアRaに格納され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで転落乱数カウンタCFの更新値がRAM64の第2保留エリアRbに格納される。そして、第1保留エリアRa又は第2保留エリアRbに格納された転落乱数カウンタCFの値は、実行エリアAEに移動した後、ROM63の転落抽選用テーブル記憶エリア63dに記憶されている当否テーブル(転落抽選用当否テーブル)と照合され、高確率モードを終了させるか否かが決定される。
次に、変動種別カウンタCSの詳細について説明する。変動種別カウンタCSは、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間と、図柄表示装置41における図柄の変動時間とを、MPU62において決定する際に用いられる。変動種別カウンタCSは、例えば0~199の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターンの決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間の決定に際しては、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている変動時間テーブルが用いられる。
次に、電動役物開放カウンタC4の詳細について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、0~465の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成である。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入球したタイミングでRAM64の電役保留エリア64dに記憶される。そして、所定のタイミングで、電役保留エリア64dに記憶されている電動役物開放カウンタC4の値が電役実行エリア64eに移動した後、電役実行エリア64eにおいて電動役物開放カウンタC4の値を用いて電動役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選が行われる。具体的には、電役実行エリア64eにおいて、ROM63の役物抽選用テーブル記憶エリア63eに記憶されている当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)と電動役物開放カウンタC4の値とが照合され、電動役物34aを開放状態に制御するか否かが決定される。例えば、C4=0,1であれば、電動役物34aを開放状態に制御し、C4=2~465であれば、電動役物34aを閉鎖状態に維持する。
なお、取得された大当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値、電動役物開放カウンタC4の値および転落乱数カウンタCFの値の少なくとも一つが本発明における特別情報に相当する。また、第1保留エリアRaおよび第2保留エリアRbに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値および転落乱数カウンタCFの値の少なくとも一つを保留情報とも呼ぶ。
次に、当否テーブルについて説明する。当否テーブルは、大当たり乱数カウンタC1に基づいて当たり抽選を行う際に、当該大当たり乱数カウンタC1と照合するためのテーブルデータである。パチンコ機10には、当たり抽選の抽選モードとして、低確率モードと高確率モードとが設定されており、低確率モード時における当たり抽選の際には低確率モード用の当否テーブルが参照され、高確率モード時における当たり抽選の際には高確率モード用の当否テーブルが参照される。
図194は、当否テーブルの内容を示す説明図である。図194(a)は低確率モード用の当否テーブル(低確率モード用)を示し、図194(b)は高確率モード用の当否テーブルを示している。
図194(a)に示すように、低確率モード用の当否テーブルには、大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値として、0~4の5個の値が設定されている。そして、0~1199の値のうち、0~4の5個の値以外の値(5~1199)が外れである。一方、図194(b)に示すように、高確率モード用の当否テーブルには、大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値として、0~15の16個の値が設定されている。そして、0~1199の値のうち、0~15の16個の値以外の値(16~1199)が外れである。このように、高確率モードは、低確率モードに比べて、当たり抽選において大当たりに当選する確率が高くなっている。
また、本実施形態では、低確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている大当たり乱数カウンタC1の値群は、高確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている大当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。ただし、当たり抽選の結果、低確率モードよりも高確率モードの方が大当たりとなる確率が高くなるのであれば、大当たりとして設定されている乱数の数及び値は任意である。
なお、本実施形態における当否テーブルにおいては採用していないが、当たり抽選の結果として「小当たり」を設けてもよい。
「小当たり」とは、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉が実行される開閉実行モードへの移行契機とはなるが、抽選モードおよびサポートモードの両方について、移行契機とならない当否結果である。これに対して、「外れ」は、開閉実行モードの移行契機とはならず、さらに、抽選モードおよびサポートモードについても移行契機とならない当否結果である。
次に、大当たり種別について説明する。パチンコ機10には、複数種類の大当たりを設定することができる。具体的には、例えば、以下の3つの態様又はモードに差異を設けることにより、複数種類の大当たりを設定することができる。
(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様
(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モード
(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモード
パチンコ機10には、上記の(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様として、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入賞の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとを設定することができる。例えば、高頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が複数回(例えば16回)行われるとともに、1回の開放は30secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が10個となるまで継続するように設定可能である。一方、低頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が2回行われるとともに、1回の開放は0.2secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が6個となるまで継続するよう設定可能である。
遊技者により操作ハンドル25が操作されている場合、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構81が駆動制御される。上記具体例の場合、低頻度入賞モードでは、1回の開閉扉36bの開放時間は0.2secである。つまり、低頻度入賞モードでは、遊技球の発射周期よりも1回の開閉扉36bの開放時間が短くなっている。したがって、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードでは実質的に遊技球の入賞が発生しない。ただし、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードにおいても、遊技球の入賞が発生し得るように設定してもよい。
なお、開閉扉36bの開閉回数、1回の開放に対する開放限度時間、及び1回の開放に対する開放限度個数は、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入賞の発生頻度が、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも高くなるのであれば、開閉扉36bの開放態様は任意である。具体的には、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉回数が多い、1回の開放に対する開放限度時間が長い又は1回の開放に対する開放限度個数が多く設定されていればよい。高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとの差異を明確にする上では、低頻度入賞モードの開閉実行モードでは、実質的に可変入賞装置36への入賞が発生しない構成としてもよい。
パチンコ機10には、上記の(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードの態様として、当否テーブルとして高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う高確率モードと、当否テーブルとして低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う低確率モードとを設定することができる。図194を用いて説明したように、高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合の方が、低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合と比較して、大当たりに当選する確率が高い。
パチンコ機10には、上記の(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモードの態様として、遊技領域PAに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、第2始動口34の電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとを設定することができる。
具体的には、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率が異なる。高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率を高くする。また、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aの1回の開放時間が長く設定されていてもよい。
なお、本実施形態においては採用していないが、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aが開放状態となる回数が多く設定されてもよい。さらに、電動役物34aの1回の開放時間が長く設定された構成としてもよい。また、高頻度サポートモードで電役開放当選となり電動役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されてもよい。さらに、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われるまでに確保される時間が相対的に短く設定されてもよい。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも第2始動口34への入球が発生する確率が高くなる。すなわち、高頻度サポートモードは、特別情報の取得条件の成立を補助する補助遊技状態として機能する。
本実施形態では、当たり抽選の結果、大当たりとなった場合には、大当たり種別カウンタC2を用いて、大当たり種別を振り分ける。大当たり種別カウンタC2の値に対応する大当たり種別の振り分けは、ROM63の振分テーブル記憶エリア63bに振分テーブルとして記憶されている。
図195は、振分テーブルの内容を示す説明図である。図195(a)は第1始動口用の振分テーブルを示し、図195(b)は第2始動口用の振分テーブルを示している。第1始動口用の振分テーブルは、第1始動口33への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照され、第2始動口用の振分テーブルは、第2始動口34への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照される。
図195(a)の第1始動口用の振分テーブルに示すように、第1始動口用の振分テーブルには、第1始動口33への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たり、8R確変大当たり、16R通常大当たり、8R通常大当たりが設定されている。
16R確変大当たり及び8R確変大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の当たり抽選の抽選モード(以下、単に「抽選モード」とも呼ぶ)が高確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。16R確変大当たりと8R確変大当たりとの相違点は、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が相違し、16R確変大当たりは16回(16ラウンド)であり、8R確変大当たりは8回(8ラウンド)である。
16R通常大当たり及び8R通常大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の抽選モードが低確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。16R通常大当たりと8R通常大当たりとの相違点は、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が相違し、16R通常大当たりは16回(16ラウンド)であり、8R通常大当たりは8回(8ラウンド)である。
第1始動口用の振分テーブルでは、「0~99」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~9」が16R確変大当たりに対応しており、「10~64」が8R確変大当たりに対応しており、「65~74」が16R通常大当たりに対応しており、「75~99」が8R通常大当たりに対応している。
上記のように、本実施形態のパチンコ機10では、大当たりの種別として、4種類の大当たりが設定されている。したがって、大当たりの態様が多様化する。この4種類の大当たりを比較した場合、遊技者にとっての有利度合は、16R確変大当たりが最も高く、8R確変大当たりが次に高く、次に16R通常大当たり、最後に8R通常大当たりと続く。このように遊技者にとって有利度の異なる複数種類の大当たりが設定されていることにより、遊技の単調化が抑えられ、遊技への注目度を高めることが可能となる。
図195(b)の第2始動口用の振分テーブルに示すように、第2始動口用の振分テーブルには、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たり、8R通常大当たりが設定されている。第2始動口用の振分テーブルでは、「0~99」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~64」が16R確変大当たりに対応しており、「65~99」が8R通常大当たりに対応している。
このように本実施形態のパチンコ機10では、大当たり当選となった場合の大当たりの種別の振分態様は、第1始動口33への入球に基づいて大当たり当選となった場合と、第2始動口34への入球に基づいて大当たり当選となった場合とで異なっているとともに、遊技者にとっての有利性に明確な差異が設けられている。
なお、当たり抽選において外れ結果となった場合、開閉実行モードに移行することはなく、抽選モード及びサポートモードの変更も発生しない。大当たりの種別の振り分けにおいて、16確変大当たりまたは8R確変大当たりとなった場合には、先に説明したように、開閉実行モードの終了後の抽選モードは高確率モードとなるが、この高確率モードの状態は、次回、当たり抽選において大当たり当選するか、または転落抽選において当選するまで継続される。
上述のように、MPU62は、実行エリアAEに記憶されている大当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行なうとともに、実行エリアAEに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定するが、さらに、MPU62は、これらの大当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
図196は、転落抽選を実行する際に用いられる転落抽選用当否テーブルの内容を示す説明図である。図196に示すように、転落抽選用当否テーブルには、転落抽選で当選となる転落乱数カウンタCFの値として0、1の2個の値が設定されている。外れとなる転落乱数カウンタCFの値として2~199の198個の値が設定されている。すなわち、高確率モードの遊技回において、転落抽選に当選し高確率モードが終了し低確率モードとなる転落の確率は1/100であり、転落抽選に外れて高確率モードが継続される確率は99/100である。なお、本実施形態においては、転落抽選は、低確率モードの遊技回においては実行しない。
図197は、電動役物開放抽選を実行する際に用いられる当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)の内容を示す説明図である。
図197(a)は、低頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)を示している。図197(a)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0、1の2個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として2~465の464個の値が設定されている。すなわち、低頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、1/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、低頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.4秒である。
図197(b)は、高頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)を示している。図197(b)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0~461の462個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として462~465の4個の値が設定されている。すなわち、高頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、231/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、高頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は5.0秒である。
このように、電動役物開放抽選用当否テーブルによって、高頻度サポートモードが低頻度サポートモードよりも第2始動口34への遊技球の入球が発生する確率が高くなるように設定されている。
《4-3》音声発光制御装置及び表示制御装置の電気的構成:
次に、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成について説明する。
図198は、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成を中心として示すブロック図である。なお、電源装置85(図192)等の一部の構成は省略されている。音声発光制御装置90に設けられた音声発光制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92は、CPU、ROM93、RAM94、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵された素子である。
ROM93には、MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データ、テーブル等が記憶されている。例えば、ROM93のエリアの一部には、演出パターンテーブル記憶エリア93a、変動表示パターンテーブル記憶エリア93b等が設けられている。これらの詳細については後述する。
RAM94は、ROM93内に記憶されている制御プログラムの実行の際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリである。例えば、RAM94のエリアの一部には、各種フラグ記憶エリア94a、各種カウンタエリア94b、抽選用カウンタエリア94c等が設けられている。なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には、主制御装置60と演出操作ボタン24が接続されている。主制御装置60からは、各種コマンドを受信する。MPU92の出力側には、スピーカー46や各種ランプ47が接続されているとともに、表示制御装置100が接続されている。
表示制御装置100に設けられた表示制御基板101には、プログラムROM103及びワークRAM104が複合的にチップ化された素子であるMPU102と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とが搭載されている。なお、MPU102に対してプログラムROM103及びワークRAM104が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU102は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づいて所定の演算処理を行って、VDP105の制御(具体的にはVDP105に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM103は、MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶されている。
ワークRAM104は、MPU102による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
VDP105は、一種の描画回路であり、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する。VDP105は、ICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、描画処理専用のファームウェアを内蔵した一種のマイコンチップである。VDP105は、MPU102、ビデオRAM107等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM107に記憶させる画像データを、キャラクタROM106から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置41に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM106には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照される色パレットテーブル等が記憶されている。なお、キャラクタROM106を複数設け、各キャラクタROM106に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM103に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM106に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM107は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM107の内容を書き替えることにより図柄表示装置41の表示内容が変更される。
以下では、主制御装置60のMPU62、ROM63、RAM64をそれぞれ主側MPU62、主側ROM63、主側RAM64とも呼び、音声発光制御装置90のMPU92、ROM93、RAM94をそれぞれ音光側MPU92、音光側ROM93、音光側RAM94とも呼び、表示制御装置100のMPU102を表示側MPU102とも呼ぶ。
《4-4》遊技機による処理の概要:
次に、本実施形態のパチンコ機10が実行する処理の概要について説明する。本実施形態のパチンコ機10では、高頻度サポートモードに移行した後において、遊技回数が予め定めた保証遊技回数に達した場合に低頻度サポートモードに移行する。「保証遊技回数」とは、高頻度サポートモードにおいて継続して実行されることが保証された遊技回数であり、本実施形態では100回である。すなわち、パチンコ機10では、高頻度サポートモードに移行した後において、保証遊技回数である100回まで高頻度サポートモードは保証される。保証遊技回数である100回を超えた後については、その時点における抽選モードとして低確率モードが設定されている場合には、サポートモードは高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行される。高頻度サポートモードでの遊技回数が100回に達した後であっても、その時点における抽選モードとして高確率モードが継続されている場合には、サポートモードとして高頻度サポートモードは継続される。
本実施形態のパチンコ機10では、当たり抽選によって確変大当たりに当選した場合、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが高確率モードに、サポートモードが高頻度サポートモードに移行する。その後、高頻度サポートモードが開始されてから遊技回数が保証遊技回数に達していない遊技回(例えば、60回)において、転落抽選に当選した場合、その60回目に実行される遊技回から、低確率モードで当たり抽選が実行される。一方、サポートモードについては、その60回目に実行される遊技回で転落抽選に当選し高確率モードが終了し低確率モードに移行した場合であっても、高頻度サポートモードが開始されてから100回目に実行される遊技回に達するまで、高頻度サポートモードは継続される。
また、本実施形態のパチンコ機10では、当たり抽選によって確変大当たりに当選し、抽選モードが高確率モードに、サポートモードが高頻度サポートモードに移行し、その後、高頻度サポートモードが開始されてから遊技回数が保証遊技回数に達した後の遊技回(例えば、120回)において、転落抽選に当選した場合、その60回目に実行される遊技回から、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行し、低確率モードで当たり抽選が実行される。かつ、その60回目に実行される遊技回から、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行する。
さらに、本実施形態においては、当たり抽選に当選した場合、その大当たりした遊技回において実行する演出、および、その後に実行される開閉実行モードにおいて実行する演出においては、その大当たり種別を示唆しない。従って、遊技者は、確変大当たりに当選したのか、通常大当たりに当選したのかを演出を介して識別することができない。但し、第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bに表示される停止図柄は、大当たり種別ごとにその図柄の態様が異なるため、遊技者が、第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bの停止図柄を意識的に識別すれば、その大当たり種別は識別可能である。
また、大当たりに当選した後に実行される遊技回においても、遊技者に対してその大当たり種別を識別できないようにするため、遊技回の実行中には、高確率状態であるのか低確率状態であるかが識別できない演出(以下、状態非明示演出とも呼ぶ)を実行する。さらに、高確率モード中かつ保証遊技回数内の遊技回において転落抽選に当選した場合にも、転落抽選に当選したことは演出においては遊技者に示唆しない。また、転落抽選に当選すると抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行するが、抽選モードが移行したことも演出においは遊技者に示唆しない。抽選モードが低確率モードに移行した後に実行される遊技回において実行される演出も状態非明示演出が実行される。
その一方、本実施形態においては、高確率モード中かつ保証遊技回数内の遊技回で転落抽選に当選し低確率モードに移行した後、保証遊技回数内(すなわち高頻度サポートモードの継続中)に大当たりに当選した場合には、当該大当たりに当選した遊技回における演出において、高確率モード中に転落抽選に当選した後、保証遊技回数内に大当たりに当選したこと(以下、転落引き戻し大当たりとも呼ぶ)を示唆する演出(以下、転落引き戻し大当たり演出)を実行する。さらに、転落引き戻し大当たりにおける大当たり種別が、パチンコ機10が設定可能な大当たり種別の中で、遊技者にとって最も有利な大当たり種別(以下、最有利大当たり種別とも呼ぶ。本実施形態においては16R確変大当たり。)であった場合には、転落引き戻し大当たりに当選した遊技回の直後に実行される開閉実行モードのオープニング期間において、転落引き戻し大当たり、かつ、大当たり種別がパチンコ機10が設定可能な大当たり種別の中で最も有利な大当たり種別であることを示唆する演出(以下、転落引き戻し最有利大当たりオープニング演出とも呼ぶ)を実行する。なお、転落引き戻し大当たりの場合であって、大当たり種別が最有利大当たり種別ではない場合には、大当たりに当選した遊技回において転落引き戻し大当たり演出は実行するが、オープニング期間に、転落引き戻し最有利大当たりオープニング演出は実行しない。
また、本実施形態においては、高確率モード中に転落抽選に当選した場合であって、かつ、当該転落抽選に当選した遊技回において当たり抽選で大当たりに当選した場合には、当該転落抽選に当選した遊技回において当たり抽選で大当たりに当選したこと(以下、転落大当たりとも呼ぶ)を示唆する演出を実行する。
具体的には、保証遊技回数内に転落大当たり(保証遊技回数内転落大当たり)に当選した場合には、保証遊技回数内に転落大当たりに当選したことを示唆する演出(以下、保証遊技回数内転落大当たり演出とも呼ぶ)を当該遊技回において実行し、かつ、オープニング期間において実行するオープニング演出として保証遊技回数内に転落大当たりに当選したことを示唆する保証遊技回数内転落大当たりオープニング演出を実行する。
また、保証遊技回数外(保証遊技回数以降)に転落大当たり(保証遊技回数外転落大当たり)に当選した場合には、保証遊技回数外に転落大当たりに当選したことを示唆する演出(以下、保証遊技回数外転落大当たり演出とも呼ぶ)を実行し、かつ、オープニング期間において実行するオープニング演出として保証遊技回数外に転落大当たりに当選したことを示唆する保証遊技回数外転落大当たりオープニング演出を実行する。
なお、本実施形態におけるパチンコ機10においては、通常大当たりに当選した後、100回の高頻度サポートモードでの遊技回が実行される保証遊技回数内に大当たり(引き戻し大当たりとも呼ぶ)に当選した場合には、当該大当たりに当選した遊技回における演出において、大当たりに当選したことは示唆するが、引き戻し大当たりであったことは示唆しない。
上記説明した処理の概要を、タイムチャートを用いて説明する。本説明では、3つのケースを説明する。ケース1として、保証遊技回数内において転落抽選に当選し、その後の遊技回(保証遊技回数内)において大当りに当選した場合の処理について説明する。ケース2として、保証遊技回数内において転落抽選に当選し、かつ、その転落抽選に当選した遊技回において大当りに当選した場合の処理について説明する。ケース3として、保証遊技回数外において転落抽選に当選し、かつ、その転落抽選に当選した遊技回において大当りに当選した場合の処理について説明する。
図199は、パチンコ機10における処理の概要(ケース1)を説明するために、パチンコ機10において実行する処理の一例を示すタイムチャートである。図示するように、本タイムチャートには、上から、第1始動口遊技回の実行/非実行、第2始動口遊技回の実行/非実行、高確率モードフラグのON/OFF、高頻度サポートモードフラグのON/OFF、開閉実行モードフラグのON/OFF、開閉処理期間フラグのON/OFF、および、実行される演出について示した。
高確率モードフラグは、抽選モードが高確率モードの場合にONであり、低確率モードの場合にOFFであるフラグである。高頻度サポートモードフラグは、サポートモードが、高頻度サポートモードの場合にONであり、低頻度サポートモードの場合にOFFであるフラグである。
開閉実行モードフラグは、開閉実行モードの開始時にONになり、開閉実行モードの終了時にOFFになるフラグである。開閉処理期間フラグは、開閉処理期間(ラウンド遊技)の開始時にONになり、開閉処理期間の終了時にOFFとなるフラグである。なお、開閉実行モードは、オープニング期間と、開閉処理期間と、エンディング期間とから構成される。すなわち、開閉処理期間は、開閉実行モードが実行される期間の一部の期間である。
タイムチャートに示すように、時刻T0から時刻T1の期間に第1始動口用遊技回として遊技回U1、遊技回U2、遊技回U3が実行される。時刻T0から時刻T1の期間は、高確率モードフラグはOFFであり、高頻度サポートモードフラグもOFFであるため、低確率モードかつ低頻度サポートモードの遊技状態である。このとき、演出は通常の遊技回演出を実行する。通常の遊技回演出とは、遊技回において実行する演出のうち、上述した状態非明示演出や、保証遊技回数内転落大当たり演出や保証遊技回数外転落大当たり演出など、特定の状態の遊技回で実行する演出以外の演出のことをいう。通常の遊技回演出には、特定の状態ではない遊技回(通常遊技回とも呼ぶ)において大当たりに当選した場合に、当該遊技回において実行される演出も含む。通常の遊技回演出は、低確率モードかつ低頻度サポートモードの遊技状態において実行される。
本例においては、遊技回U3では8R確変大当たりに当選したとする。遊技回U3において8R確変大当たりに当選すると、遊技回U3において実行する遊技回演出においては、大当たりに当選したことは遊技者に報知するが、大当たり種別(特に、確変大当たりであるか通常大当たりであるか)については報知しない。すなわち、8R確変大当たりであることは報知しない。なお、特図ユニット37の表示を遊技者が意識的に識別した場合には、遊技者は大当たり種別を識別することが可能である。すなわち、本実施形態においては、実行する演出において、大当たり種別を報知しない。
図示するように、遊技回U3の終了時に開閉実行モードフラグがONとなり、遊技回U3の終了後に、開閉実行モードが開始される。開閉実行モードの開始とともにオープニング期間が開始され、演出としてオープニング演出が実行される。その後、開閉処理期間フラグがONとなることで、オープニング期間が終了するとともに開閉処理期間が開始され、演出としてラウンド演出が実行される。その後、開閉処理期間フラグがOFFとなることで開閉処理期間が終了し、エンディング期間が開始される。エンディング期間では、演出としてエンディング演出が実行される。そして、開閉実行モードフラグがOFFとなることで開閉実行モードが終了するとともに、エンディング期間が終了する。
開閉実行モードの終了後、時刻T2から高確率モードフラグおよび高頻度サポートモードフラグがONとなる。そして、遊技回U4が開始される。このとき、時刻T2からは抽選モードが高確率モードである遊技回が開始されるが、遊技回で実行される演出においては、高確率モードであるのか低確率モードであるのかを遊技者に識別不可能または識別がしにくい演出(状態非明示演出)を実行する。また、上述のように、大当たり当選した遊技回U3における演出においても大当たりに当選したことは報知するが大当たり種別については報知しない。従って、遊技者は、時刻T2以降に実行される遊技回の抽選モードが高確率モードか低確率モードかを、実行される演出から把握できないまま遊技回を実行する。このようにすることで、遊技者に遊技回U3での大当たり種別を推測させる楽しみや、期待感を付与することができる。また、仮に、遊技回U3における大当たり当選の大当たり種別が通常大当たりであり遊技回U4からの遊技回における抽選モードが低確率モードであったとしても、演出として状態非明示演出を実行するので、遊技者に対して、抽選モードが高確率モードであるかもしれないといった期待感を付与することができる。
タイムチャートに示すように、時刻T2から複数回の遊技回を実行した後、時刻T3において実行される遊技回U5の開始時に実行された転落抽選に当選すると、遊技回U5の開始時から高確率モードフラグはOFFとなり、抽選モードは低確率モードとなる。なお、遊技回U5は保証遊技回数内であるので、高頻度サポートモードフラグはON状態を継続し、サポートモードは保証遊技回数が終了するまで、高頻度サポートモードが継続する。
ここで、本実施形態においては、遊技回U5の転落抽選において当選したにもかかわらず、遊技回で実行する演出においては、転落抽選に当選したこと、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行したことを遊技者に報知しない。遊技回U5および遊技回U5以降に実行する遊技回において実行する演出は、高確率モードであるのか低確率モードであるのかを遊技者に識別不可能または識別がしにくい状態非明示演出である。このようにすることで、保証遊技回数内においては、転落抽選に当選し抽選モードが遊技者にとって不利な遊技状態に移行(高確率モードから低確率モードに移行)したとしても、遊技者は、実行される演出から高確率モードであるのか、低確率モードであるのかを識別することができない(または、識別しにくい)。よって、常に、抽選モードが高確率モードであるのか低確率モードであるのかといった期待感を遊技者に付与することができる。
そして、保証遊技回数内である遊技回U6において大当たり抽選に当選すると、遊技回U6の実行中に実行する演出として、当該大当たりが転落引き戻し大当たりであることを示唆する演出(転落引き戻し大当たり演出)を実行する。また、本例では、遊技回U6においては16R確変大当たりに当選したとする。16R確変大当たりは、図195に示すように、パチンコ機10において設定されている大当たり種別の中で最も遊技者にとって有利な大当たり種別である。
図200は、転落引き戻し大当たり演出の一例を説明する説明図である。図200(a)に示すように、表示面41aに、変動していた液晶用図柄が大当たりに対応する液晶用図柄を表示した後、図200(b)に示すように、当該大当たりが転落引き戻し大当たりであったことを示唆する演出を実行する。
説明を図199に戻す。転落引き戻し大当たり演出の実行を終了し遊技回U6が終了した後、時刻T5から開閉実行モードフラグがONとなり、開閉実行モードが開始される。開閉実行モードにおけるオープニング期間では、転落引き戻し大当たりであったことを示唆することに加え、大当たり種別が16R確変大当たりであったことを示唆する転落引き戻し最有利大当たりオープニング演出を実行する。
図201は、転落引き戻し最有利大当たりオープニング演出の一例を説明する説明図である。図示するように、オープニング演出として、表示面41aに、所定のキャラクターが転落引き戻し大当たりであったことを示唆し、かつ、別のキャラクターが大当たり種別が16R確変大当たりであったことを示唆する。
説明を図199に戻す。時刻T5からのオープニング期間におけるオープニング演出を終了後、開閉処理期間(ラウンド遊技)、および、エンディング期間が終了した後、開閉実行モードフラグのOFFとともに開閉実行モードを終了する。
その後、時刻T6から、高確率モードフラグ及び高頻度サポートモードフラグがONとなり、遊技回が開始される。このとき、各遊技回において実行される演出は状態非明示演出である。時刻T5から開始したオープニング演出における転落引き戻し最有利大当たりオープニング演出において確変大当たりであることを示唆したため、時刻T6から開始される遊技回は高確率モードであることは遊技者は認識することが可能であるにもかかわらず、時刻T6以降の遊技回において状態非明示演出を実行する理由を以下に説明する。
時刻T6以降の各遊技回において実行される転落抽選に所定の遊技回において当選した場合、高確率モードから低確率モードに移行する。仮に、時刻T6から開始される遊技回において高確率モード専用の演出を実行した場合には、転落抽選に当選し高確率モードから低確率モードに移行した場合に、高確率モード専用の演出が実行されなくなり、遊技者に、転落抽選に当選し高確率モードから低確率モードに移行したことが認識されてしまう。そこで、本実施形態においては、転落抽選に当選したこと、および、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行したことを示唆しないために、時刻T6から開始される遊技回において状態非明示演出を実行する。そして、転落抽選に当選し抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行した場合であっても、保証遊技回数内の遊技回においては、状態非明示演出を実行する。時刻T6から開始される遊技回が高確率モードであることを遊技者が認識しているにもかかわらず、時刻T6以降の遊技回において状態非明示演出を実行する理由について説明した。以上、パチンコ機10における処理の概要(ケース1)について説明した。
図202は、保証遊技回数内転落大当たりに当選した場合の処理(ケース2)を説明するタイムチャートである。上述したように、保証遊技回数内転落大当たりは、保証遊技回数内において、転落した遊技回において大当たりに当選することである。図示するように、時刻T12から開始される遊技回は、高確率モードかつ高頻度サポートモードの遊技状態において実行されている。そして、各遊技回において転落抽選と当たり抽選とが実行される。
図示するように、遊技回U15において転落抽選に当選し、かつ、当たり抽選で大当たり当選した場合、遊技回U15において、保証遊技回数内転落大当たり遊技回演出を実行する。保証遊技回数内転落大当たり遊技回演出は、保証遊技回数内の遊技回において、転落抽選に当選し、かつ、当たり抽選で大当たりに当選したことを遊技者に示唆する演出である。その後、時刻T14から開閉実行モードが開始されるが、開閉実行モードのオープニング期間において、保証遊技回数内転落大当たりオープニング演出を実行する。保証遊技回数内転落大当たりオープニング演出は、保証遊技回数内の遊技回において、転落抽選に当選し、かつ、当たり抽選に当選したことを遊技者に示唆するオープニング演出である。
保証遊技回数内転落大当たり遊技回演出および保証遊技回数内転落大当たりオープニング演出を実行することで、転落抽選に当選し抽選モードが低確率モードに移行したにも関わらず、同じ遊技回において大当たり当選するといった非常に稀有な事象が発生したことを遊技者に認識させ、遊技者に優越感や達成感を付与することができる。なお、本実施形態においては、保証遊技回数内転落大当たり遊技回演出および保証遊技回数内転落大当たりオープニング演出は、大当たり当選の大当たり種別に関わりなく、保証遊技回数内の遊技回において転落抽選に当選し、かつ、大当たりに当選した全ての場合に実行する。以上、パチンコ機10における処理の概要(ケース2)について説明した。
図203は、保証遊技回数外転落大当たりに当選した場合(ケース3)の処理を説明するタイムチャートである。上述したように、保証遊技回数外転落大当たりは、保証遊技回数外において、転落した遊技回において大当たりに当選することである。図示するように、時刻T22から開始される遊技回は、高確率モードかつ高頻度サポートモードの遊技状態において実行されている。そして、各遊技回において転落抽選と当たり抽選とが実行される。
図示するように、遊技回U25において転落抽選に当選し、かつ、当たり抽選に当選した場合、遊技回U25において、保証遊技回数外転落大当たり遊技回演出を実行する。保証遊技回数外転落大当たり遊技回演出は、保証遊技回数外の遊技回において、転落抽選に当選し、かつ、当たり抽選に当選したことを遊技者に示唆する演出である。その後、時刻T24から開閉実行モードが開始されるが、開閉実行モードのオープニング期間において、保証遊技回数外転落大当たりオープニング演出を実行する。保証遊技回数外転落大当たりオープニング演出は、保証遊技回数外の遊技回において、転落抽選に当選し、かつ、当たり抽選に当選したことを遊技者に示唆するオープニング演出である。
保証遊技回数外転落大当たり遊技回演出および保証遊技回数外転落大当たりオープニング演出を実行することで、転落抽選に当選し抽選モードが低確率モードに移行したにも関わらず、同じ遊技回において大当たり当選するといった非常に稀有な事象が発生したことを遊技者に認識させ、遊技者に優越感や達成感を付与することができる。なお、本実施形態においては、保証遊技回数外転落大当たり遊技回演出および保証遊技回数外転落大当たりオープニング演出は、大当たり当選の大当たり種別に関わりなく、保証遊技回数外の遊技回において転落抽選に当選し、かつ、大当たりに当選した全ての場合に実行する。以上、パチンコ機10における処理の概要(ケース3)について説明した。
以上、概要で説明したように、パチンコ機10は、高確率モードの遊技状態よりも不利な低確率モードの遊技状態において大当たりに当選した場合に、特定の演出を実行する。具体的には、ケース1では、特定の演出として、転落引き戻し大当たり演出および転落引き戻し最有利大当たりオープニング演出を実行する。ケース2では、特定の演出として、保証遊技回数内転落大当たり演出および保証遊技回数内転落大当たりオープニング演出を実行する。ケース3では、特定の演出として、保証遊技回数外転落大当たり演出および保証遊技回数外転落大当たりオープニング演出を実行する。このような処理を実行することによって、遊技者にとって不利な遊技状態で実行された遊技回において大当りに当選したことを、特定の演出を介して遊技者に認識させることができ、不利な遊技状態にもかかわらず大当たりに当選したことへの優越感や満足感を遊技者に付与することができる。
また、いずれの特定の演出も、遊技者にとって不利な遊技状態から大当たりに当選したことを遊技者に示唆する内容の演出である。従って、不利な遊技状態にもかかわらず大当たりに当選したことをより一層遊技者に認識させることができ、より一層大きな優越感や満足感を遊技者に付与することができる。
さらに、大当たりに当選した場合、その後に実行される遊技回において、実行中の遊技回における遊技状態を遊技者が識別不可能または困難な演出(状態非明示演出)を実行するので、いずれの遊技状態で遊技回が実行されているのかを遊技者に識別できないようにすることができる。その結果、遊技回の実行中において遊技者に対して遊技状態を推測させることができ、遊技者に対して期待感や緊迫感を付与することができ、遊技者を遊技に注目させることができる。
さらに、このような処理を実行している場合において、特定の演出が実行される条件が成立し、特定の演出が実行された場合には、特定の演出によってはじめて、これまで実行されてきた遊技回における遊技状態が不利な遊技状態であったことを遊技者に認識させることができ、事後的に、これまでに実行された遊技回における遊技状態や遊技の内容を遊技者に回想させるといった遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる。さらに、大当たりに当選したことも遊技者に認識させるので、遊技者に大きな達成感や優越感を付与することができる。
さらに、転落した後に、保証遊技回数内において大当りに当選(転落引き戻し大当たり)した場合であって、当該大当たりの種別が遊技者にとって最も有利な種別である場合には、オープニング期間において転落引き戻し最有利大当たりオープニング演出を実行するので、大当たりに当選した後に、不利な遊技状態から最も有利な種別の大当たりに当選したことを遊技者は知ることになり、遊技者に対してさらに大きな優越感や幸福感を付与することができる。
また、本実施形態においては、ケース1における転落引き戻し最有利大当たりオープニング演出、ケース2における保証遊技回数内転落大当たりオープニング演出、ケース3における保証遊技回数外転落大当たりオープニング演出は、大当たりとなった遊技回が終了した後に実行するので、遊技回が終了した後にも遊技者に対して期待感を付与することできることに加え、遊技回が終了した後にも遊技者に対して遊技に注目させることができる。
また、本実施形態においては、遊技状態のうち、高確率モードかつ高頻度サポートモードの遊技状態が遊技者に最も有利な遊技状態(以下、最有利状態とも呼ぶ)であり、低確率モードかつ低頻度サポートモードの遊技状態が遊技者に最も不利な遊技状態(以下、最不利状態とも呼ぶ)であり、低確率モードかつ高頻度サポートモードの遊技状態は最有利状態よりも不利であり最不利状態よりも有利な遊技状態(以下、中有利状態とも呼ぶ)である。本実施形態においては、最有利遊技状態から中有利遊技状態に移行した後の遊技回において大当たりに当選した場合に上記の特定の演出を実行する。よって、特定の演出を実行することによって、最も不利な状態である最不利状態に移行する前に大当たりに当選したことを遊技者に強く認識させることができ、遊技者に対して事後的な危機感(実は危ない状況であったことを後に知ることによる危機感)、および、大当たりに当選したことによる達成感や優越感を付与することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本実施形態においては、例えば、特定の演出としての転落引き戻し大当たり演出は、転落した後に大当たりに当選したことを示唆する演出である。すなわち、転落引き戻し大当たり演出は、当該転落引き戻し大当たりとなった遊技回(以下、当該当選遊技回とも呼ぶ)の1つ前に大当たりになった遊技回(以下、先行当選遊技回とも呼ぶ)の大当たり種別が確変大当たりであったこと、その後に転落抽選に当選したこと、そして、保証遊技回内に低確率モードで大当たりに当選したことを遊技者に認識させることができる。従って、遊技者に対して、事後的に一つ前に大当たりとなった遊技回における大当たり種別を認識させることができ、先行当選遊技回から今までの遊技について回想させるといった遊技性を創出することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、上述のように、転落引き戻し大当たり演出は、当該転落引き戻し大当たりとなった遊技回(当該当選遊技回)の1つ前に大当たりになった遊技回(先行当選遊技回)の大当たり種別が確変大当たりであったこと、その後に転落抽選に当選したこと、そして、保証遊技回内に低確率モードで大当たりに当選したことを遊技者に認識させる。さらに、当該大当たりの種別が遊技者に最も有利な大当たり種別であって場合には、転落引き戻し最有利演出を実行する。すなわち、当該転落引き戻し大当たりと判定された遊技回における大当たり種別と、先行当選遊技回における大当たり種別とに基づいて、当該転落引き戻し大当たりと判定された遊技回以降に実行する演出を決定するので、当該転落引き戻し大当たりと判定された遊技回以降に実行された特定の演出を認識した遊技者に、当該特定の演出に基づいて、当該転落引き戻し大当たりと判定された遊技回における大当たり種別と、先行当選遊技回における大当たり種別について回想や推測をさせることができ、実行中の遊技回に対する期待感に加え過去に実行された遊技回について回想させるといった興趣も遊技者に付与することができる。
さらに、上述したように、特定の演出、例えば転落引き戻し大当たり演出は、当該転落引き戻し大当たりとなった遊技回の1つ前に大当たりになった遊技回(以下、先行当選遊技回とも呼ぶ)の大当たり種別が確変大当たりであったこと、その後に転落抽選に当選したこと、そして、保証遊技回内に低確率モードで大当たりに当選したことを遊技者に認識させる。すなわち、特定の演出を実行するか否か、および、特定の演出の内容については、先に大当たりに当選した遊技回から、その一つ後に大当たりに当選した遊技回までにおける遊技状態の変化の態様に基づいて決定している。よって、特定の演出を認識した遊技者は、当該特定の演出に基づいて過去に実行された遊技回における当該遊技状態の変化の態様を認識(確認)することができる。よって、先に大当たりに当選した遊技回から、その一つ後に大当たりに当選した遊技回までの間に実行された遊技回における遊技状態の変化の態様を遊技者が認識できなかった場合であっても、当該特定の演出を遊技者に認識させることによって、事後的に、これまでに実行された遊技回における遊技状態の変化の態様を遊技者に認識させることができ、これまでに実行された遊技回における遊技状態や遊技の内容を回想させるといった遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、オープニング期間に実行する特定の演出も、先に大当たりに当選した遊技回から、その一つ後に大当たりに当選した遊技回までにおける遊技状態の変化の態様に基づいて決定している。つまり、大当たりとなった遊技回が終了した後のオープニング期間まで、遊技者に対して、これまで実行された遊技回における遊技状態の変化の態様や、遊技の内容、演出に注目させることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10は、有利な遊技状態である高確率高頻度状態から、不利な遊技状態である低確率高頻度状態に移行した後に大当たりに当選した場合に特定の演出を実行する。よって、仮に、状態非明示演出を実行していたにもかかわらず、有利な遊技状態から不利な遊技状態に移行したことを遊技者が認識していた場合でも高確率高頻度状態から低確率高頻度状態に移行したことによって遊技者の期待感が一旦低下した後に、大当たり当選することで特定の演出を実行するので、期待感が低下した状態で大当たり当選したことに対する遊技者の喜びを、特定の演出を実行することによって、より一層助長することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本実施形態のパチンコ機10は、先行当選遊技回の終了後から当該当選遊技回の終了後までの間に実行された遊技回における遊技状態の変化の態様に基づいてオープニング時間を決定する。従って、例えば、オープニング時間に対応する期間であるオープニング期間に演出(オープニング演出)を実行する場合、当該演出の内容を、先行当選遊技回の終了後から当該当選遊技回の終了後までの間に実行された遊技回における遊技状態の変化の態様に応じて決定することができる。その結果、当該オープニング演出を認識した遊技者は、当該演出に基づいて、先行当選遊技回の終了後から当該当選遊技回の終了後までの間に実行された遊技回における遊技状態の変化の態様を認識(確認)することができる。よって、事後的に、これまでに実行された遊技回における遊技状態の変化の態様を遊技者に認識させることができ、これまでに実行された遊技回における遊技状態や遊技の内容を回想させるといった遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10は、大当たりに当選した遊技回(先行当選遊技回)の直後から開始される遊技回が遊技者にとって有利な遊技状態(高確率高頻度状態)の遊技回であり、その後、遊技者にとって不利な遊技状態(低確率高頻度状態)に移行(転落抽選に当選)し、その後に大当たり(転落引き戻し大当たり)に当選した場合に特定の演出を実行する。よって、遊技者にとって不利な遊技状態に移行することによって遊技者の期待感が一旦低下した後に、大当たりに当選した場合に特定の演出を実行するので、期待感が低下した状態で大当たりに当選したことに対する遊技者の喜びを、特定の演出を実行することによって、より一層助長することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
《4-5》主制御装置において実行される各種処理:
次に、本実施形態のパチンコ機10において上述した処理を実行するための具体的な制御の一例を説明する。先に主制御装置60において実行される処理について説明し、その後、音声発光制御装置90及び表示制御装置100において実行される処理について説明する。
各遊技回の遊技を進行させるために、主制御装置60のMPU62は、タイマ割込み処理および通常処理を実行する。これらの処理について次に説明する。MPU62は、タイマ割込み処理及び通常処理の他に、停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理を実行するが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
図204は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。上述のように、タイマ割込み処理は、主制御装置60のMPU62によって定期的(例えば2msec周期)に起動される。
ステップSj0101では、各種検知センサ67a~67eの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置60に接続されている各種検知センサ67a~67eの状態を読み込み、当該センサの状態を判定して検出情報(入球検知情報)を保存する。その後、ステップSj0102に進む。
ステップSj0102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した場合には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSj0103に進む。
ステップSj0103では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、転落乱数カウンタCFおよび電動役物開放カウンタC4の値の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、転落乱数カウンタCFおよび電動役物開放カウンタC4にそれぞれ1を加算すると共に、それらの各カウンタ値が最大値に達した場合には、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1~C4,CFの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSj0104に進む。なお、変動種別カウンタCSは、後述する通常処理(図208)において、その値を更新する。
ステップSj0104では、第1始動口33及び第2始動口34への入球に伴う始動口用の入球処理を実行する。ステップSj0104の始動口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSj0104を実行した後、ステップSj0105に進む。
ステップSj0105では、スルーゲート35への入球に伴うスルー用の入球処理を実行する。ステップSj0105のスルー用の入球処理の詳細については後述する。ステップSj0105を実行した後、MPU62はタイマ割込み処理を終了する。
<始動口用の入球処理>
次に、始動口用の入球処理について説明する。始動口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図204:Sj0104)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図205は、始動口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSj0201では、遊技球が第1始動口33に入球(始動入球)したか否かを、第1始動口33に対応した検知センサの検知状態により判定する。ステップSj0201において、遊技球が第1始動口33に入球したと判定した場合には(Sj0201:YES)、ステップSj0202に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSj0203に進む。
ステップSj0203では、第1始動口33に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために外部信号設定処理を行う。その後、ステップSj0204に進む。
ステップSj0204では、第1保留エリアRaの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RaN(以下、第1始動保留個数RaNともいう)を読み出し、当該第1始動保留個数RaNを後述する処理の対象として設定する。第1始動保留個数RaNは、第1始動口33への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSj0209に進む。
ステップSj0201において、遊技球が第1始動口33に入球していないと判定した場合には(Sj0201:NO)、ステップSj0205に進み、遊技球が第2始動口34に入球したか否かを第2始動口34に対応した検知センサの検知状態により判定する。
ステップSj0205において、遊技球が第2始動口34に入球したと判定した場合には(Sj0205:YES)、ステップSj0206に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSj0207に進む。一方、ステップSj0205において、遊技球が第2始動口34に入球していないと判定した場合には(Sj0205:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
ステップSj0207では、第2始動口34に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために、外部信号設定処理を行う。その後、ステップSj0208に進む。
ステップSj0208では、第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RbN(以下、第2始動保留個数RbNともいう)を読み出し、当該第2始動保留個数RbNを後述する処理の対象として設定する。第2始動保留個数RbNは、第2始動口34への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSj0209に進む。
ステップSj0209では、上述したステップSj0204又はステップSj0208において設定された始動保留個数N(RaN又はRbN)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。ステップSj0209において、始動保留個数Nが上限値未満でない場合には(Sj0209:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
一方、ステップSj0209において、始動保留個数Nが上限値未満である場合には(Sj0209:YES)、ステップSj0210に進み、対応する保留エリアの始動保留個数Nに1を加算した後、ステップSj0211に進み、合計保留個数記憶エリアに格納された値(以下、合計保留個数CRNと言う)に1を加算する。合計保留個数CRNは、第1始動保留個数RaNと第2始動保留個数RbNとの合計値を示す。その後、ステップSj0212に進む。
ステップSj0212では、ステップSj0103(図204)において更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および転落乱数カウンタCFの各値を、対応する保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち、ステップSj0210において1を加算した保留個数と対応する記憶エリアに格納する。具体的には、第1始動保留個数RaNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSj0103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および転落乱数カウンタCFの各値を、第1保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSj0210において1を加算した第1始動保留個数RaNと対応する記憶エリアに格納する。また、第2始動保留個数RbNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSj0103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および転落乱数カウンタCFの各値を、第2保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSj0210において1を加算した第2始動保留個数RbNと対応する記憶エリアに格納する。ステップSj0212を実行した後、ステップSj0213に進む。
ステップSj0213では、先判定処理を実行する。先判定処理は、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および転落乱数カウンタCFの各値の情報(保留情報)に基づいて、当たり抽選の当否判定結果(抽選結果)、大当たりの種別、リーチの発生の有無、転落抽選の当否判定結果(抽選結果)などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。先判定処理の詳細については後述する。ステップSj0213を実行した後、ステップSj0214に進む。
ステップSj0214では、保留コマンドを設定する処理を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、転落乱数カウンタCFの各値の情報(保留情報)に基づいて実行された先判定処理の判定結果を保留コマンドとして設定する。
保留コマンドは、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生したこと及び当該入球に基づいて取得された保留情報に基づく先判定処理による判定結果(先判定情報)を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に、サブ側の制御装置に確認させるためのコマンドである。保留コマンドは、後述する通常処理のコマンド出力処理(図208:ステップSj0503)において音声発光制御装置90に送信される。
また、音声発光制御装置90は、第1始動口33への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。一方、第2始動口34への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、音声発光制御装置90は、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。
主制御装置60のMPU62は、ステップSj0214を実行した後、本始動口用の入球処理を終了する。
<先判定処理>
次に、先判定処理について説明する。先判定処理は、始動口用の入球処理のサブルーチン(図205:Sj0213)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図206は、先判定処理を示すフローチャートである。上述のように先判定処理は、保留情報に基づいて、当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定、転落抽選の当否判定などの判定結果を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。
ステップSj0301では、始動口用の入球処理(図205)における始動口への入球によって記憶エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値を把握する。その後、ステップSj0302に進み、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。具体的には、今回の入球よりも前の入球によって実行された先判定処理の判定結果を該当する記憶エリアから読み出し、今回の入球による当たり抽選よりも前に発生する確変大当たりの有無や、転落抽選への当選の有無を把握することによって、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。
ステップSj0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードであると判定した場合には、(Sj0302:YES)、ステップSj0303に進み、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている低確率モード用の当否テーブルを参照する。その後、ステップSj0308に進み、低確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値の情報が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
一方、ステップSj0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードでないと判定した場合には(Sj0302:NO)、ステップSj0304に進み、今回の入球によって記憶エリアに格納された転落乱数カウンタCFの値を把握する。その後、ステップSj0305に進み、転落当否判定テーブル記憶エリア63dに記憶されている転落当否判定テーブルを参照し、転落抽選に当選しているか否かの判定をする。
ステップSj0305において、転落抽選に当選していると判定した場合には(Sj0305:YES)、ステップSj0306に進み、転落当選情報を先判定処理結果格納エリア64hに記憶し、ステップSj0303に進む。ステップSj0303では、上述のように、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている低確率モード用の当否テーブルを参照する。その後、ステップSj0308に進み、低確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
ステップSj0305において、転落抽選に当選していないと判定した場合には(Sj0305:NO)、ステップSj0307に進む。ステップSj0307では、高確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応しているか否かを判定する。その後、ステップSj0308に進み、高確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
ステップSj0308では、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応していると判定した場合には(Sj0308:YES)、ステップSj0309に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納された大当たり種別カウンタC2の値を把握する。その後、ステップSj0310に進み、振分テーブル記憶エリア63bに記憶されている振分テーブルを参照する。具体的には、今回の振り分け対象となった大当たり種別カウンタC2が第1始動口33への入球に基づいて取得されたものである場合には、第1始動口用振分テーブルを参照し、第2始動口34への入球に基づいて取得されたものである場合には、第2始動口用振分テーブルを参照する。ステップSj0310を実行した後、ステップSj0311に進む。
ステップSj0311では、振分テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり種別カウンタC2の値が、確変大当たりに対応しているか否かを判定する。ステップSj0311において、確変大当たりに対応していると判定した場合には(Sj0311:YES)、ステップSj0312に進み、先判定処理結果格納エリア64hに確変大当たり情報を記憶する。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップSj0311において、確変大当たりに対応していないと判定した場合には(Sj0311:NO)、ステップSj0313に進み、先判定処理結果格納エリア64hに通常大当たり情報を記憶する。その後、先判定処理を終了する。
ステップSj0308において、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応していないと判定した場合には(Sj0308:NO)、ステップSj0314に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納されたリーチ乱数カウンタC3の値を把握する。その後、ステップSj0315に進み、リーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。その後、ステップSj0316に進み、リーチ判定用テーブルを参照した結果、今回把握したリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ発生に対応しているか否かを判定する。
ステップSj0316において、リーチ発生に対応していると判定した場合には(Sj0316:YES)、ステップSj0317に進み、先判定処理結果格納エリア64hにリーチ発生情報を記憶させる。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップSj0316において、リーチ発生に対応していないと判定した場合には(Sj0316:NO)、そのまま先判定処理を終了する。
<スルー用の入球処理>
次に、スルー用の入球処理について説明する。スルー用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図204:Sj0105)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図207は、スルー用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSj0401では、遊技球がスルーゲート35に入球したか否かを判定する。ステップSj0401において、遊技球がスルーゲート35に入球したと判定した場合には(Sj0401:YES)、ステップSj0402に進み、役物保留個数SNが上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。なお、役物保留個数SNは、電動役物開放抽選を行うために保留されているスルーゲート35への入球数を示す値である。本実施形態では、役物保留個数SNの最大値は4である。一方、ステップSj0401において、スルーゲート35に遊技球が入球しなかったと判定した場合には(Sj0401:NO)、本スルー用の入球処理を終了する。
ステップSj0402において、役物保留個数SNの上限値未満(4未満)であると判定した場合には(Sj0402:YES)、ステップSj0403に進み、役物保留個数SNに1を加算する。その後、ステップSj0404に進む。
ステップSj0404では、ステップSj0103(図204)において更新した電動役物開放カウンタC4の値をRAM64の電役保留エリア64dの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリアに格納する。その後、スルー用の入球処理を終了する。
一方、ステップSj0402において、役物保留個数SNの値が上限値未満でないと判定した場合(Sj0402:NO)、すなわち、役物保留個数SNの値が上限値以上であると判定した場合には、電動役物開放カウンタC4の値を格納することなく、スルー用の入球処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理について説明する。通常処理は、電源スイッチ88がオフ状態からオン状態に切り替えられたこと(以下、「電源投入」とも呼ぶ)に伴い主制御装置60のMPU62によって開始される処理である。通常処理においては、遊技の主要な処理が実行される。
図208は、通常処理を示すフローチャートである。ステップSj0501では、立ち上げ処理を実行する。具体的には、電源投入に伴う各制御装置の初期設定や、RAM64に記憶保持されたデータの有効性の判定などが実行される。その後、ステップSj0502に進む。
ステップSj0502では、立ち上げコマンドを設定する。立ち上げコマンドは、電源投入に伴ってサブ側の各制御装置に対してデモ動画を開始させるためのコマンドである。その後、ステップSj0503に進む。
ステップSj0503では、ステップSj0502において設定された立ち上げコマンドや、タイマ割込み処理又は前回に実行した通常処理で設定されたコマンド等の出力データを、サブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置70に対して送信する。また、立ち上げコマンド、変動用コマンド、種別コマンド、保留コマンド等の演出に関するコマンドが設定されている場合には、それらを音声発光制御装置90に対して送信する。ステップSj0503を実行した後、ステップSj0504に進む。
ステップSj0504では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSj0505に進む。
ステップSj0505では、払出制御装置70から受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み、ステップSj0506に進む。ステップSj0506では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、当たり抽選、図柄表示装置41による図柄の変動表示の設定、第1図柄表示部37a,第2図柄表示部37bの表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。ステップSj0506を実行した後、ステップSj0507に進む。
ステップSj0507では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。遊技状態移行処理を実行することにより、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。遊技状態移行処理の詳細は後述する。その後、ステップSj0508に進む。
ステップSj0508では、第2始動口34に設けられた電動役物34aを駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。電役サポート用処理では、電動役物34aを開放状態とするか否かの判定を行う。電役サポート用処理の詳細は後述する。その後、ステップSj0509に進む。
ステップSj0509では、今回の通常処理の開始(厳密には、ステップSj0503のコマンド出力処理の開始)から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。すなわち、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否かを判定する。ステップSj0509において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していないと判定した場合には(Sj0509:NO)、ステップSj0510及びステップSj0511において、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内で、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。具体的には、ステップSj0510において、乱数初期値カウンタCINIに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。また、ステップSj0511において、変動種別カウンタCSに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。一方、ステップSj0509において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していると判定した場合には(Sj0509:YES)、ステップSj0503に戻り、ステップSj0503からステップSj0508までの各処理を実行する。
なお、ステップSj0503からステップSj0508の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。したがって、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行することにより、これらのカウンタの値をランダムに更新することができる。
<遊技回制御処理>
次に、遊技回制御処理について説明する。遊技回制御処理は、通常処理のサブルーチン(図208:Sj0506)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図209は、遊技回制御処理を示すフローチャートである。ステップSj0601では、開閉実行モード中か否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグは、後述する遊技状態移行処理において遊技状態を開閉実行モードに移行させる場合にONにされ、同じく遊技状態移行処理において開閉実行モードを終了させる場合にOFFにされる。
ステップSj0601において、開閉実行モード中であると判定した場合には(Sj0601:YES)、ステップSj0602以降の処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。すなわち、開閉実行モード中である場合には、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。一方、ステップSj0601において、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Sj0601:NO)、ステップSj0602に進む。
ステップSj0602では、特図ユニット37が変動表示中であるか否かを判定する。具体的には、特図ユニット37に備えられる第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方が変動表示中であるか否かを判定する。この判定は、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアの特図変動表示中フラグがONであるか否かを判定することにより行われる。特図変動表示中フラグは、第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方について変動表示を開始させる場合にONにされ、その変動表示が終了する場合にOFFにされる。
ステップSj0602において、特図ユニット37が変動表示中でないと判定した場合には(Sj0602:NO)、ステップSj0603に進む。
ステップSj0603では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を開始させるための変動開始処理を実行する。なお、変動開始処理の詳細は後述する。ステップSj0603を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSj0602において、特図ユニット37が変動表示中であると判定した場合には(Sj0602:YES)、ステップSj0604に進む。
ステップSj0604では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を終了させるための変動終了処理を実行する。なお、変動終了処理の詳細は後述する。ステップSj0604を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
<変動開始処理>
次に、変動開始処理について説明する。変動開始処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図209:Sj0603)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図210は、変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSj0701では、合計保留個数CRNが「0」を上回るか否かを判定する。合計保留個数CRNが「0」以下である場合とは、第1始動口33及び第2始動口34のいずれについても始動保留個数が「0」であることを意味する。したがって、ステップSj0701において、合計保留個数CRNが「0」以下であると判定した場合には(Sj0701:NO)、本変動開始処理を終了する。一方、ステップSj0701において、合計保留個数CRNが「0」を上回ると判定した場合には(Sj0701:YES)、ステップSj0702に進む。
ステップSj0702では、第1保留エリアRa又は第2保留エリアRbに記憶されている保留情報を変動開始後の状態に設定するための保留情報シフト処理を実行し、ステップSj0703に進む。保留情報シフト処理の詳細は後述する。
ステップSj0703では、転落抽選に当選したときの処理を含む転落判定処理を行う。転落判定処理の詳細については後述する。次いで、ステップSj0704に進む。
ステップSj0704では、当たり抽選において大当たりに当選したときの処理を含む当たり判定処理を行う。当たり判定処理の詳細については後述する。ステップSj0704を実行した後、ステップSj0705に進む。
ステップSj0705では、遊技状態を判定するための遊技状態判定処理を実行する。具体的には、後に説明する遊技状態判定値を算出することによって、遊技状態の判定を行う。遊技状態判定処理の詳細は後述する。ステップSj0705を実行した後、ステップSj0706に進む。
ステップSj0706では、変動時間設定処理を実行する。変動時間設定処理とは、遊技状態判定値と、大当たりの有無やリーチの発生の有無とに基づいて、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける今回の遊技回に要する時間である変動時間を設定するための処理である。変動時間設定処理の詳細については後述する。ステップSj0706を実行した後、ステップSj0707に進む。
ステップSj0707では、変動用コマンドを設定する。変動用コマンドには、今回の遊技回が第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるかを示す情報が含まれているとともに、リーチの発生の有無の情報及びステップSj0706で設定された変動時間の情報が含まれている。さらに、変動用コマンドには、保証遊技回フラグがONであるか否かの情報、当該遊技回転落フラグがONであるか否かの情報、当該遊技回において転落抽選に当選したか否かの情報、および、遊技状態判定値に関する情報が含まれる。ステップSj0707を実行した後、ステップSj0708に進む。
ステップSj0708では、種別コマンドを設定する。種別コマンドには、大当たりの有無及び振分け判定の結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、大当たりの種別の情報として、16R確変大当たりの情報、8R確変大当たりの情報、16R通常大当たりの情報、8R通常大当たりの情報、又は、外れ結果の情報が含まれている。
ステップSj0707およびステップSj0708にて設定された変動用コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図208)におけるステップSj0503によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSj0708を実行した後、ステップSj0709に進む。
以下に説明するステップSj0709からステップSj0712の処理は、保証遊技回数外の遊技回において高確率モードが継続している場合に、当該処理対象遊技回において大当たりに当選した場合、および、転落抽選に当選した場合のいずれの場合も、当該処理対象遊技回の開始時にサポートモードを高頻度サポートモードから低頻度サポートに移行させ、遊技者に対して、転落抽選に当選したのか大当たりに当選したのかを識別できない又は識別しにくくするための処理である。通常の遊技機においては、保証遊技回数外において高確率モードが継続している場合であって転落抽選に当選した場合には、後に詳細を説明する転落判定処理において、遊技回の開始時に高確率モードフラグをOFFにし(図212:Sj0904)、かつ、高頻度サポートモードフラグをOFFにするため(図212:Sj0908)、転落抽選に当選した遊技回の開始時に高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行する。一方、大当たりに当選した場合には、遊技回の終了時に高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行する。そのため、遊技回における演出において、転落抽選に当選したのか大当たりに当選したのかが識別しにくい演出を実行したとしても、遊技回において高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行するタイミングを識別することによって、遊技者は、転落抽選に当選したのか否かを遊技回の開始時に判別することができてしまう。
本実施形態においては、ステップSj0709からステップSj0712の処理によって、保証遊技回数外の遊技回において高確率モードが継続している場合に、当該処理対象遊技回において大当たりに当選した場合にも、遊技回の開始時に高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行するようにしているので、遊技回の開始時に高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行したことを遊技者が認識した場合に、転落抽選に当選したのか、大当たりに当選したのかを識別することができず、遊技回の終了時の当たり判定の結果の報知を認識するまで、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができる。以下、ステップSj0709からステップSj0712の処理を具体的に説明する。
ステップSj0709では、いずれかの大当たり種別に対応する大当たりフラグがONであるか否かを判定する。すなわち、当該処理対象遊技回における当たり抽選において大当たりに当選しているか否かを判定する。ステップSj0709において、大当たりフラグがONであると判定した場合には(Sj0709:YES)、ステップSj0710に進む。
ステップSj0710では、高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSj0710において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Sj0710:YES)、ステップSj0711に進む。
ステップSj0711では、当該処理対象遊技回が保証遊技回数内であるか否かを判定する。具体的には、保証遊技回数カウンタPNC>0であるか否かを判定する。保証遊技回数カウンタPNCは、保証遊技回数をダウンカウントするカウンタである。保証遊技回すなわち高頻度サポートモードが開始されるときに保証遊技回数カウンタPNCに値「100」が設定され、遊技回が終了するごとに値「1」が減算される。ステップSj0711において、当該処理対象遊技回が保証遊技回数内ではない(保証遊技回数外)と判定された場合には(S3711:NO)、ステップSj0712に進む。
ステップSj0712では、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。その後、ステップSj0713に進む。また、ステップSj0709において大当たりフラグがONではないと判定した場合(Sj0709:NO)、高頻度サポートモードフラグがONではないと判定した場合(Sj0710:NO)、ステップSj0711において処理対象遊技回が保証遊技回内であると判定した場合(Sj0711:YES)には、ステップSj0713に進む。
ステップSj0713では、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部に、図柄の変動表示を開始させる。具体的には、RAM64の第2図柄表示部フラグがONではない場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第1図柄表示部37aであると特定して変動表示を開始させ、第2図柄表示部フラグがONである場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第2図柄表示部37bであると特定して変動表示を開始させる。ステップSj0713を実行した後、ステップSj0714に進む。
ステップSj0714では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをONする。ステップSj0714を実行した後、本変動開始処理を終了する。
<保留情報シフト処理>
次に、保留情報シフト処理について説明する。保留情報シフト処理は、変動開始処理のサブルーチン(図210:Sj0702)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図211は、保留情報シフト処理を示すフローチャートである。ステップSj0801では、保留情報シフト処理を実行する処理対象である保留エリアが第1保留エリアRaであるか否かを判定する。具体的には、第1保留エリアRa(図193)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第1保留エリアRaの第1エリアに記憶されている保留情報)の方が、第2保留エリアRb(図193)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第2保留エリアRbの第1エリアに記憶されている保留情報)よりも先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第1保留エリアRaであると判定する。一方、第1保留エリアRaに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報よりも、第2保留エリアRbに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報の方が先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第2保留エリアRbであると判定する。すなわち、ステップSj0801の処理を実行することにより、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された順に、保留情報を処理対象とすることができる。
ステップSj0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaであると判定した場合には(ステップSj0801:YES)、ステップSj0802~ステップSj0807の第1保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。一方、ステップSj0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(ステップSj0801:NO)、ステップSj0808~ステップSj0813の第2保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。
ステップSj0802では、第1保留エリアRaの第1始動保留個数RaNを1減算した後、ステップSj0803に進み、合計保留個数CRNを1減算する。その後、ステップSj0804に進む。ステップSj0804では、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSj0805に進む。
ステップSj0805では、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSj0805を実行した後、ステップSj0806に進む。
ステップSj0806では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONである場合には当該フラグをOFFにし、ONではない場合にはその状態を維持する。第2図柄表示部フラグは、今回の変動表示の開始の対象が第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれであるかを特定するための情報である。その後、ステップSj0807へ進む。
ステップSj0807では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第1保留エリアRaに対応していることの情報、すなわち第1始動口33に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。
ステップSj0807において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図208)におけるステップSj0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信したシフト時コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の減少に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の減少に対応させて変更する。
ステップSj0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(Sj0801:NO)、ステップSj0808に進む。
ステップSj0808では、第2保留エリアRbの第2始動保留個数RbNを1減算する。その後、ステップSj0809に進む。ステップSj0809では、合計保留個数CRNを1減算し、ステップSj0810に進み、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSj0811に進む。
ステップSj0811では、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSj0811を実行した後、ステップSj0812に進む。
ステップSj0812では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONではない場合には当該フラグをONにし、ONである場合にはその状態を維持する。その後、ステップSj0813に進む。
ステップSj0813では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第2保留エリアRbに対応していることの情報、すなわち第2始動口34に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。
ステップSj0813において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図208)におけるステップSj0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信したシフト時コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を、保留個数の減少に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の減少に対応させて変更する。
<転落判定処理>
次に、転落判定処理について説明する。転落判定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図210:Sj0703)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図212は、転落判定処理を示すフローチャートである。ステップSj0901では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSj0901において、高確率モードであると判定した場合には(Sj0901:YES)、ステップSj0902に進む。
ステップSj0902では、転落抽選用当否テーブルを参照して、転落抽選の当否判定を実行する。具体的には、実行エリアAEに格納されている転落乱数カウンタCFの値が、転落抽選用テーブル記憶エリア63dの転落抽選用当否テーブル(図196参照)における当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。続くステップSj0903では、ステップSj0902における当否判定の結果が転落抽選に当選である場合には(Sj0903:YES)、ステップSj0904に進む。
ステップSj0904では、高確率モードフラグをOFFにする。その後、ステップSj0905に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている転落フラグをONする。転落フラグは、転落抽選の当否判定の結果を記憶するためのフラグである。ステップSj0905を実行した後、ステップSj0906に進む。
ステップSj0906では、当該遊技回転落フラグをONにする。当該遊技回転落フラグは、処理対象である当該遊技回において転落抽選に当選したことを識別するためのフラグである。従って、当該遊技回転落フラグは、転落抽選に当選したときにONにされ、当該転落抽選に当選した遊技回の終了時にOFFにされる。当該遊技回転落フラグと転落フラグとの違いは、当該遊技回転落フラグは転落抽選に当選した遊技回でのみONになるフラグであるのに対し、転落フラグは、転落抽選に当選したときにONとなり、当たり抽選において大当たりに当選した遊技回の終了する時点でOFFとなるフラグである。当該遊技回転落フラグ、および、転落フラグのいずれも、後に説明する遊技状態判定処理(図214)に用いられる。ステップSj0906を実行した後、ステップSj0907に進む。
ステップSj0907では、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が保証遊技回数(例えば100回)に達する前(=保証遊技回数内)であるか否かを判定する。具体的には、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。ステップSj0907において、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていないと判定した場合(ステップSj0907:NO)、すなわち、保証遊技回数内でないと判定した場合には、ステップSj0908に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFする。ステップSj0908を実行した後、本転落判定処理を終了する。
一方、ステップSj0907において、保証遊技回数内であると判定した場合(Sj0907:YES)には、本転落判定処理を終了する。また、ステップSj0901において高確率モードでないと判定した場合(Sj0901:NO)、および、ステップSj0903において当否判定の結果が転落抽選に当選していない場合(Sj0903:NO)にも、本転落判定処理を終了する。
<当たり判定処理>
次に、当たり判定処理について説明する。当たり判定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図210:Sj0704)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図213は、当たり判定処理を示すフローチャートである。ステップSj1001では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSj1001において、高確率モードであると判定した場合には(Sj1001:YES)、ステップSj1002に進み、高確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が、図194(b)に示す高確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSj1004に進む。
一方、ステップSj1001において高確率モードではないと判定した場合には(Sj1001:NO)、ステップSj1003に進み、低確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が、図194(a)に示す低確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSj1004に進む。
ステップSj1004では、ステップSj1002又はステップSj1003における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSj1004において、当否判定の結果が大当たり当選である場合には(Sj1004:YES)、ステップSj1005に進む。
ステップSj1005では、では、RAM64の第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定する。ステップSj1005において、第2図柄表示部フラグがONではないと判定した場合には(Sj1005:NO)、ステップSj1006に進み、第1始動口用の振分テーブル(図195(a)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりの数値範囲、8R確変大当たりの数値範囲、16R通常大当たりの数値範囲、8R通常大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。
一方、ステップSj1005において、第2図柄表示部フラグがONであると判定した場合には(Sj1005:YES)、ステップSj1007に進み、第2始動口用の振分テーブル(図195(b)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりの数値範囲、8R通常大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。ステップSj1006又はステップSj1007の処理を実行した後、ステップSj1008に進む。
ステップSj1008では、ステップSj1006又はステップSj1007において振り分けた大当たりの種別に対応したフラグ(大当たりフラグ)をONにする。具体的には、16R確変大当たりである場合には16R確変大当たりフラグをONにし、8R確変大当たりである場合には8R確変大当たりフラグをONにし、16R通常大当たりである場合には16R通常大当たりフラグをONにし、8R通常大当たりである場合には8R通常大当たりフラグをONにする。ステップSj1008を実行した後、ステップSj1009に進む。
ステップSj1009では、大当たり用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、大当たりに当選することとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている大当たり用の停止結果テーブルを参照することで、ステップSj1006又はステップSj1007において振り分けた大当たりの種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSj1009を実行した後、当たり判定処理を終了する。
一方、ステップSj1004において、ステップSj1002又はSj1003における当たり抽選の結果が大当たり当選でない場合には(Sj1004:NO)、ステップSj1010に進み、リーチ判定用テーブルを参照して、当該遊技回においてリーチが発生するか否かの判定を行う。具体的には、実行エリアAEに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ判定用テーブル記憶エリア63c(図192)に記憶されているリーチ判定用テーブルにおいて、リーチが発生として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSj1011に進む。
ステップSj1011において、ステップSj1010におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生するというものである場合には(Sj1011:YES)、ステップSj1012に進み、リーチ発生フラグをONする。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのリーチ発生フラグをONする。ステップSj1012を実行した後、ステップSj1013に進む。
一方、ステップSj1011において、ステップSj1010におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生しないというものである場合には(Sj1011:NO)、ステップSj1012を実行することなく、ステップSj1013に進む。
ステップSj1013では、外れ用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、外れ結果となる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fにおける外れ用の停止結果テーブルを参照することで、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSj1013を実行した後、本当たり判定処理を終了する。
<遊技状態判定処理>
次に、遊技状態判定処理について説明する。遊技状態判定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図210:Sj0705)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図214は、遊技状態判定処理を示すフローチャートである。遊技状態判定処理は、遊技状態判定値を算出する処理である。遊技状態判定値の詳細については後述する。以下、遊技状態判定処理の具体的な処理について説明する。
ステップSj1101では、高確率モードフラグの値と、高頻度サポートモードフラグの値と、転落フラグの値とを加算することによって、遊技状態判定値PNを求める処理を行う。
ここで遊技状態判定値の詳細について説明する。本実施形態のパチンコ機10では、各種遊技状態をMPU62にて特定するために、種々のフラグが用意されている。具体的には、抽選モードが高確率モードであるか否かをMPU62にて特定するための高確率モードフラグや、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かをMPU62にて特定するための高頻度サポートモードフラグおよび転落抽選に当選したか否かをMPU62にて特定するための転落フラグ等が用意されている。さらに、本実施形態のパチンコ機10では、高確率モードフラグ、高頻度サポートモードフラグ、および、転落フラグのそれぞれの値(各フラグ値)を一括してMPU62にて特定するための遊技状態判定値が用意されている。すなわち、遊技状態判定値は、高確率モードフラグ、高頻度サポートモードフラグ、および、転落フラグの各フラグ値がいずれであるかを識別可能な数値となっている。これらフラグや遊技状態判定値は、RAM64の各種フラグ記憶エリア64g(図192参照)に記憶されている。
図215は、遊技状態判定値の詳細を説明する説明図である。図215(a)は、各フラグのOFF/ONとフラグ値との対応関係を示す対応表である。図示するように、高確率モードフラグがOFFである場合のフラグ値は「00H(16進数表記で00という意味、以下同じ)」が設定され、高確率モードフラグがONである場合のフラグ値は「02H(16進数表記で02という意味、以下同じ)」が設定される。高頻度サポートモードフラグがOFFである場合のフラグ値は「00H」が設定され、高頻度サポートモードフラグがONである場合のフラグ値は「01H」が設定される。転落フラグがOFFである場合のフラグ値は「00H」が設定され、転落フラグがONである場合のフラグ値は「10H」が設定される。
そして、本実施形態においては、遊技状態判定値は、高確率モードフラグ、高頻度サポートモードフラグ、および転落フラグの各フラグ値を加算した合算値である。
図215(b)は、パチンコ機10が取り得る遊技状態と、各遊技状態に対応する遊技状態判定値との対応関係を示す対応表である。各遊技状態に対応する遊技状態判定値は以下のようになる。
・低確率モードかつ低頻度サポートモード(以下、低確率低頻度状態とも呼ぶ)である遊技状態(以下、通常状態とも呼ぶ)の場合には、高確率モードフラグが「00H」であり、高頻度サポートモードフラグが「00H」であり、転落フラグが「00H」であり、この場合これらの合算値としての遊技状態判定値は「00H」となる。
・低確率モードかつ高頻度サポートモード(以下、低確率高頻度状態とも呼ぶ)である遊技状態(以下、時短状態とも呼ぶ)の場合には、高確率モードフラグが「00H」であり、高頻度サポートモードフラグが「01H」であり、転落フラグが「00H」であり、この場合これらの合算値としての遊技状態判定値は「01H」となる。
・高確率モードかつ高頻度サポートモード(以下、高確率高頻度状態とも呼ぶ)である遊技状態(以下、確変状態とも呼ぶ)の場合には、高確率モードフラグが「02H」であり、高頻度サポートモードフラグが「01H」であり、転落フラグが「00H」であり、この場合これらの合算値としての遊技状態判定値は「03H」となる。
・保証遊技回数内の転落によって低確率モードかつ高頻度サポートモード(以下、転落低確率高頻度状態とも呼ぶ)である遊技状態(以下、転落時短状態とも呼ぶ)の場合には、高確率モードフラグが「00H」であり、高頻度サポートモードフラグが「01H」であり、転落フラグが「10H」であり、この場合これらの合算値としての遊技状態判定値は「11H」となる。
・保証遊技回数外(保証遊技回終了後)の転落によって低確率モードかつ低頻度サポートモード(以下、転落低確率低頻度状態とも呼ぶ)である遊技状態(以下、転落通常状態とも呼ぶ)の場合には、高確率モードフラグが「00H」であり、高頻度サポートモードフラグが「00H」であり、転落フラグが「10H」であり、この場合これらの合算値としての遊技状態判定値は「10H」となる。
図215(b)から解るように、高確率モードフラグ、高頻度サポートモードフラグ、および転落フラグの各フラグ値の組合せに応じて、一義的に遊技状態判定値が導出される。このため、遊技状態判定値に基づいて、一義的に、抽選モードが高確率モードであるか否か、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否か、および転落抽選に当選したか否かを特定することが可能となる。
なお、本実施形態では、高確率モードフラグ、高頻度サポートモードフラグ、および転落フラグの各フラグ値を加算する加算処理を行い、その加算値(合算値)を遊技状態判定値と定めていたが、これに対して変形例として、減算処理、乗算処理、除算処理、又は、これら処理及び加算処理のいずれか2以上を組み合わせた演算処理に基づき、一義的に遊技状態判定値を特定する構成としてもよい。要は、高確率モードフラグ、高頻度サポートモードフラグ、および転落フラグの各フラグ値の組合せに応じて、一義的に遊技状態判定値が導出されるものであれば、いずれの演算処理によるものであってもよい。以上、遊技状態判定値について説明をした。
説明を図214に戻す。ステップSj1101において遊技状態判定値PNを算出した後、ステップSj1102に進む。ステップSj1102では、算出した遊技状態判定値PNをROM64の所定の記憶エリアに格納する。その後、遊技状態判定値処理を終了する。
<変動時間設定処理>
次に、変動時間設定処理について説明する。変動時間設定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図210:Sj0706)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図216は、変動時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSj1201では、遊技状態判定処理(図214)によって求められた遊技状態判定値PNが「00H」であるか否かを判定する。ステップSj1201において、遊技状態判定値PNが「00H」であると判定した場合には(Sj1201:YES)、ステップSj1202に進み、低確率低頻度状態用の変動時間設定処理を実行する。低確率低頻度状態用の変動時間設定処理とは、遊技状態が低確率低頻度状態である場合の変動時間設定処理である。低確率低頻度状態用の変動時間設定処理については後述する。ステップSj1202を実行した後、本変動時間設定処理を終了する。
ステップSj1201において、遊技状態判定値PNが「00H」でないと判定した場合(Sj1201:NO)には、ステップSj1203に進む。
ステップSj1203では、遊技状態判定処理(図214)によって求められた遊技状態判定値PNが「01H」であるか否かを判定する。ステップSj1203において、遊技状態判定値PNが「01H」であると判定した場合には(Sj1203:YES)、ステップSj1204に進み、低確率高頻度状態用の変動時間設定処理を実行する。低確率高頻度状態用の変動時間設定処理とは、遊技状態が低確率高頻度状態である場合の変動時間設定処理である。低確率高頻度状態用の変動時間設定処理については後述する。ステップSj1204を実行した後、本変動時間設定処理を終了する。
ステップSj1203において、遊技状態判定値PNが「01H」でないと判定した場合(Sj1203:NO)には、ステップSj1205に進む。
ステップSj1205では、遊技状態判定処理(図214)によって求められた遊技状態判定値PNが「03H」であるか否かを判定する。ステップSj1205において、遊技状態判定値PNが「03H」であると判定した場合には(Sj1205:YES)、ステップSj1206に進み、高確率高頻度状態用の変動時間設定処理を実行する。高確率高頻度状態用の変動時間設定処理とは、遊技状態が高確率高頻度状態である場合の変動時間設定処理である。高確率高頻度状態用の変動時間設定処理については後述する。ステップSj1206を実行した後、本変動時間設定処理を終了する。
ステップSj1205において、遊技状態判定値PNが「03H」でないと判定した場合(Sj1205:NO)には、ステップSj1207に進む。
ステップSj1207では、遊技状態判定処理(図214)によって求められた遊技状態判定値PNが「11H」であるか否かを判定する。ステップSj1207において、遊技状態判定値PNが「11H」であると判定した場合には(Sj1207:YES)、ステップSj1208に進み、転落低確率高頻度状態用の変動時間設定処理を実行する。転落低確率高頻度状態用の変動時間設定処理とは、遊技状態が転落低確率高頻度状態である場合の変動時間設定処理である。転落低確率高頻度状態用の変動時間設定処理については後述する。ステップSj1208を実行した後、本変動時間設定処理を終了する。
ステップSj1207において、遊技状態判定値PNが「11H」でないと判定した場合(Sj1207:NO)には、ステップSj1209に進む。
ステップSj1209では、転落低確率低頻度状態用の変動時間設定処理を実行する。転落低確率低頻度状態用の変動時間設定処理とは、遊技状態が転落低確率低頻度状態である場合の変動時間設定処理である。転落低確率低頻度状態用の変動時間設定処理については後述する。ステップSj1209を実行した後、本変動時間設定処理を終了する。
<低確率低頻度状態用の変動時間設定処理>
次に、低確率低頻度状態用の変動時間設定処理について説明する。低確率低頻度状態用の変動時間設定処理は、変動時間設定処理のサブルーチン(図216:Sj1202)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図217は、低確率低頻度状態用の変動時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSj1301では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップSj1302に進む。
ステップSj1302では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には大当たり当選であると判定し(Sj1302:YES)、ステップSj1303に進む。
ステップSj1303では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている低確率低頻度状態用変動時間テーブル群から、大当たり用の変動時間テーブルを特定する。本実施形態においては、図199において説明したように、低確率低頻度状態の遊技状態は通常の遊技回演出(以下、通常演出とも呼ぶ)を実行する。従って、低確率低頻度状態用変動時間テーブル群の変動時間テーブルは、通常演出用の変動時間テーブルである。ステップSj1303を実行した後、ステップSj1304に進む。
ステップSj1304では、ステップSj1303で特定した変動時間テーブルを参照して、ステップSj1301によって得られた今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。その後、ステップSj1305に進み、ステップSj1304によって取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、低確率低頻度状態用の変動時間設定処理を終了する。
一方、ステップSj1302において、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Sj1302:NO)、ステップSj1306に進み、リーチ発生フラグがONであるか否かを判定する。ステップSj1306において、リーチ発生フラグがONであると判定した場合には(Sj1306:YES)、ステップSj1307に進み、リーチ発生フラグをOFFにする。その後、ステップSj1308に進む。
ステップSj1308では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている低確率低頻度状態用変動時間テーブル群から、リーチ発生用の変動時間テーブルを特定する。ステップSj1308を実行した後、ステップSj1304に進む。ステップSj1304およびステップSj1305については既に説明をしたので説明を省略する。
ステップSj1306において、リーチ発生フラグがONではないと判定した場合には(Sj1306:NO)、ステップSj1309に進む。
ステップSj1309では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている低確率低頻度状態用変動時間テーブル群から、リーチ非発生用の変動時間テーブルを特定する。ステップSj1309を実行した後、先に説明したステップSj1304に進む。ステップSj1304およびステップSj1305については既に説明をしたので説明を省略する。
<低確率高頻度状態用の変動時間設定処理>
次に、低確率高頻度状態用の変動時間設定処理について説明する。低確率高頻度状態用の変動時間設定処理は、変動時間設定処理のサブルーチン(図216:Sj1204)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図218は、低確率高頻度状態用の変動時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSj1401では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップSj1402に進む。
ステップSj1402では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には大当たり当選であるとして(Sj1402:YES)、ステップSj1403に進む。
ステップSj1403では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている低確率高頻度状態用変動時間テーブル群から、大当たり用の変動時間テーブルを特定する。本実施形態においては、低確率高頻度状態の遊技状態は、通常大当たりに当選した後の遊技回における遊技状態であり、いわゆる時短状態の遊技状態である。この場合、上述したように、通常大当たりに当選したのか確変大当たりに当選したのかを遊技者に識別しにくくするために、状態非明示演出を実行する。従って、低確率高頻度状態用変動時間テーブル群の変動時間テーブルは、状態非明示演出用の変動時間テーブルである。ステップSj1403を実行した後、ステップSj1404に進む。
ステップSj1404では、ステップSj1403で特定した変動時間テーブルを参照して、ステップSj1401によって得られた今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。その後、ステップSj1405に進み、ステップSj1404によって取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、低確率高頻度状態用の変動時間設定処理を終了する。
一方、ステップSj1402において、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Sj1402:NO)、ステップSj1406に進む。ステップSj1406では、リーチ発生フラグがONであるか否かを判定する。ステップSj1406においてリーチ発生フラグがONであると判定した場合には(Sj1406:YES)、ステップSj1407に進む。
ステップSj1407では、リーチ発生フラグをOFFする。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのリーチ発生フラグをOFFする。ステップSj1407を実行した後、ステップSj1408に進む。
ステップSj1408では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている低確率高頻度状態用変動時間テーブル群から、リーチ発生用の変動時間テーブルを特定する。ステップSj1408を実行した後、先に説明したステップSj1404に進む。ステップSj1404およびステップSj1405については既に説明をしたので説明を省略する。
ステップSj1406において、今回の遊技回においてリーチが発生しないと判定した場合には(Sj1406:NO)、ステップSj1409に進む。
ステップSj1409では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている低確率高頻度状態用変動時間テーブル群から、リーチ非発生用の変動時間テーブルを特定する。ステップSj1409を実行した後、先に説明したステップSj1404に進む。ステップSj1404およびステップSj1405については既に説明をしたので説明を省略する。
<高確率高頻度状態用の変動時間設定処理>
次に、高確率高頻度状態用の変動時間設定処理について説明する。高確率高頻度状態用の変動時間設定処理は、変動時間設定処理のサブルーチン(図216:Sj1206)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図219は、高確率高頻度状態用の変動時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSj1501では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップSj1502に進む。
ステップSj1502では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には大当たり当選であるとして(Sj1502:YES)、ステップSj1503に進む。
ステップSj1503では、保証遊技回フラグがONであるか否かを判定する。保証遊技回フラグは、現在の遊技状態が保証遊技回数内であるか否かを識別するためのフラグである。保証遊技回フラグは、保証遊技回数内である場合にONとなり、保証遊技回数外である場合にOFFとなるフラグである。本実施形態では、高確率高頻度状態において大当たりになった場合の演出を、保証遊技回数内である場合と、保証遊技回数外である場合とで、異なる演出に設定するため、高確率高頻度状態においては、大当たりフラグがONの場合には、保証遊技回数内であるのか保証遊技回数外であるのかを識別する処理を行う。そのために、本実施形態においては、主制御装置60における処理としては、保証遊技回数内である場合と、保証遊技回数外である場合とで、高確率高頻度状態において大当たりになった場合の当該遊技回の変動時間を異なる値に設定する。当該処理については、後述する。その他、保証遊技回数内である場合と、保証遊技回数外である場合とで、高確率高頻度状態において大当たりになった場合の当該遊技回におけるリーチの発生確率を異なる確率となるように設定するとしてもよい。
高確率高頻度状態の保証遊技回数内において大当たりに当選した場合は状態非明示演出を実行する。具体的には、遊技回の開始時から当該遊技回が高確率状態であるのか低確率状態であるのかを示唆せずに液晶用図柄を変動させる演出を実行し、その後、リーチ演出および大当たり演出を実行する。
一方、高確率高頻度状態の保証遊技回数外において大当たりに当選した場合は、大当たりに当選したのか転落抽選に当選したのかを遊技者に推測させる演出を行い、その後に、大当たりに当選したことを告知する演出を実行する。本実施形態においては、高確率高頻度状態の保証遊技回数外においては、大当たりに当選した場合も、転落抽選に当選した場合も、遊技回の開始時に高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行させる。よって、遊技回の開始時に高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行したことを認識した遊技者は、大当たりに当選したのか転落抽選に当選したのかを推測する。したがって、遊技者の心理に合わせ、演出において、大当たりに当選したのか転落抽選に当選したのかを遊技者に推測させる演出を行う。本実施形態においては、大当たりに当選したのか転落抽選に当選したのかを遊技者に推測させる演出として、遊技者側を示すキャラクターと、敵側を示すキャラクターとが戦いをするバトル演出を実行する。そして、大当たりの場合には、遊技者側を示すキャラクターが勝利する演出(勝利演出)を実行する。以下、バトル演出と勝利演出との一連の演出をバトル勝利演出とも呼ぶ。また、転落抽選に当選した場合には、遊技者側を示すキャラクターが敗北する演出(敗北演出)を実行する。以下、バトル演出と敗北演出との一連の演出をバトル敗北演出とも呼ぶ。
説明を図219に戻す。ステップSj1503において、保証遊技回フラグがONではないと判定した場合には(Sj:1504:NO)、ステップSj1504に進む。ステップSj1504では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている高確率高頻度状態用変動時間テーブル群から、保証遊技回数外大当たり用の変動時間テーブルを特定する。上述したように、ステップSj1504は、保証遊技回数外において高確率高頻度状態の場合における大当たりであるので、特定された変動時間テーブルは、バトル勝利演出用の変動時間テーブルである。なお、上述したように保証遊技回数外の高確率高頻度状態における大当たりの場合には、遊技回の開始時に高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行させ高確率低頻度状態に移行するにもかかわらず、変動時間を設定する際の遊技状態が高確率高頻度状態であるのは、本実施形態における処理上、遊技状態判定値を算出する処理(図210:Sj0705)を先に実行し、その後に変動時間設定処理(図210:Sj0706)を実行した後に、高頻度サポートモードフラグをOFFにする処理(図210:Sj0712)を実行するからである。ステップSj1504を実行した後、ステップSj1505に進む。
ステップSj1505では、ステップSj1504で特定した変動時間テーブルを参照して、ステップSj1501によって得られた今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。続く、ステップSj1506では、ステップSj1505によって取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、高確率高頻度状態用の変動時間設定処理を終了する。
ステップSj1503において、保証遊技回フラグがONであると判定した場合には(Sj1503:YES)、ステップSj1507に進む。ステップSj1507では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている高確率高頻度状態用変動時間テーブル群から、保証遊技回数内大当たり用の変動時間テーブルを特定する。上述したように、ステップSj1507は、保証遊技回数内において高確率高頻度状態の場合における大当たりの場合の処理であるので、特定された変動時間テーブルは、状態非明示演出用の変動時間テーブルである。その後、ステップSj1505に進む。ステップSj1505およびステップSj1506については既に説明をしたので説明を省略する。
一方、ステップSj1502において、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Sj1502:NO)、ステップSj1508に進み、リーチ発生フラグがONであるか否かを判定する。ステップSj1508において、リーチ発生フラグがONであると判定した場合には(Sj1508:YES)、ステップSj1509に進み、リーチ発生フラグをOFFにする。その後、ステップSj1510に進む。
ステップSj1510では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている高確率高頻度状態用変動時間テーブル群から、リーチ発生用の変動時間テーブルを特定する。上述したように、ステップSj1510は、保証遊技回数内および保証遊技回数外の高確率高頻度状態の場合におけるリーチ発生の場合の処理であるので、特定された変動時間テーブルは、状態非明示演出用の変動時間テーブルである。ステップSj1510を実行した後、ステップSj1505に進む。ステップSj1505およびステップSj1506については既に説明をしたので説明を省略する。
ステップSj1508において、リーチ発生フラグがONではないと判定した場合には(Sj1508:NO)、ステップSj1511に進む。
ステップSj1511では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている低確率低頻度状態用変動時間テーブル群から、リーチ非発生用の変動時間テーブルを特定する。ステップSj1511を実行した後、先に説明したステップSj1505に進む。ステップSj1505およびステップSj1506については既に説明をしたので説明を省略する。
<転落低確率高頻度状態用の変動時間設定処理>
次に、転落低確率高頻度状態用の変動時間設定処理について説明する。転落低確率高頻度状態用の変動時間設定処理は、変動時間設定処理のサブルーチン(図216:Sj1208)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図220は、転落低確率高頻度状態用の変動時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSj1601では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップSj1602に進む。
ステップSj1602では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には大当たり当選であるとして(Sj1602:YES)、ステップSj1603に進む。
ステップSj1603では、当該遊技回転落フラグがONであるか否かを判定する。上述したように、当該遊技回転落フラグは、処理対象である当該遊技回において転落抽選に当選したことを識別するためのフラグである。当該遊技回転落フラグは、転落抽選に当選したときにONにされ、当該転落抽選に当選した遊技回の終了時にOFFにされる。すなわち、ステップSj1603では、現在の転落低確率高頻度状態の遊技状態が、処理対象である当該遊技回において転落抽選に当選したことに起因するのか、当該遊技回よりも先に実行された遊技回における転落抽選に当選したことに起因するのかを判定する。上述したように、本実施形態においては、当該遊技回において転落抽選に当選し、かつ、大当たりにも当選した場合には、特定の演出を実行する。従って、ステップSj1603の処理を実行することによって、現在の転落低確率高頻度状態の遊技状態が、処理対象である当該遊技回において転落抽選に当選したことに起因するのか、当該遊技回よりも先に実行された遊技回における転落抽選に当選したことに起因するのかを判定する。
ステップSj1603において、当該遊技回転落フラグがONであると判定した場合には(Sj1603:YES)、ステップSj1604に進む。ステップSj1604では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている転落低確率高頻度状態用変動時間テーブル群から、転落大当たり用の変動時間テーブルを特定する。ステップSj1604が実行される場合とは、転落抽選に当選して低確率高頻度状態に移行した場合であるので、転落する前の状態は保証遊技回数内における高確率高頻度状態である(図202参照)。よって、本処理によって特定される転落大当たり用の変動時間テーブルは、保証遊技回数内転落大当たり遊技回演出用の変動時間テーブルである。ステップSj1604を実行した後、ステップSj1605に進む。
ステップSj1605では、保証遊技回数内転落大当たりフラグをONにする。保証遊技回数内転落大当たりフラグは、保証遊技回数内転落大当たりであることを特定した場合にONとなり、大当たりに起因して実行された開閉実行モードの終了時にOFFとなるフラグである。保証遊技回数内転落大当たりフラグは、開閉実行モードにおけるオープニング期間において実行されるオープニング演出を決定する際に用いられる。上述したように、保証遊技回数内転落大当たりの場合には、オープニング演出として保証遊技回数内転落大当たりオープニング演出(図202参照)を実行する。すなわち、保証遊技回数内転落大当たりフラグは、オープニング演出を決定する際に、保証遊技回数内転落大当たりであるか否かを特定するためのフラグである。
ステップSj1605を実行した後、ステップSj1606に進む。ステップSj1606では、ステップSj1605で特定した変動時間テーブルを参照して、ステップSj1601によって得られた今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。その後、ステップSj1607に進み、ステップSj1606によって取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、転落低確率高頻度状態用の変動時間設定処理を終了する。
ステップSj1603において、当該遊技回転落フラグがONではないと判定した場合には(Sj1603:NO)、ステップSj1608に進む。ステップSj1608では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている転落低確率高頻度状態用変動時間テーブル群から、大当たり用の変動時間テーブルを特定する。ステップSj1608が実行される場合とは、処理対象である当該遊技回が保証遊技回内であり、当該遊技回よりも先に実行された遊技回において転落抽選に当選し低確率高頻度状態となり、その状態から大当たりに当選した転落引き戻し大当たりの場合である(図199参照)。よって、本処理によって特定される大当たり用の変動時間テーブルは、転落引き戻し大当たり演出用の変動時間テーブルである。ステップSj1608を実行した後、ステップSj1609に進む。
ステップSj1609では、転落引き戻し大当たりフラグをONにする。転落引き戻し大当たりフラグは、転落引き戻し大当たりであることを特定した場合にONとなり、大当たりに起因して実行された開閉実行モードの終了時にOFFとなるフラグである。転落引き戻し大当たりフラグは、開閉実行モードにおけるオープニング期間において実行されるオープニング演出を決定する際に用いられる。上述したように、転落引き戻し大当たりの場合であって、転落引き戻し大当たりにおける大当たり種別が、パチンコ機10が設定可能な大当たり種別の中で、遊技者にとって最も有利な大当たり種別(最有利大当たり:本実施形態においては16R確変大当たり)であった場合には、転落引き戻し大当たりに当選した遊技回の直後に実行される開閉実行モードのオープニング期間において、転落引き戻し大当たり、かつ、大当たり種別が16R確変大当たりであることを示唆することによって大当たりとなった現在の状態の詳細を示唆する演出(転落引き戻し最有利大当たりオープニング演出)を実行する(図199参照)。すなわち、転落引き戻し大当たりフラグは、オープニング演出を決定する際に、転落引き戻し大当たりであるか否かを特定するためのフラグである。ステップSj1609を実行した後、ステップSj1606に進む。ステップSj1606およびステップSj1607については既に説明したので説明を省略する。
一方、ステップSj1602において、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Sj1602:NO)、ステップSj1610に進む。ステップSj1610では、リーチ発生フラグがONであるか否かを判定する。ステップSj1610において、リーチ発生フラグがONであると判定した場合には(Sj1610:YES)、ステップSj1611に進み、リーチ発生フラグをOFFにする。その後、ステップSj1612に進む。
ステップSj1612では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている転落低確率高頻度状態用変動時間テーブル群から、リーチ発生用の変動時間テーブルを特定する。当該変動時間テーブルは状態非明示演出用の変動時間テーブルである。ステップSj1612を実行した後、ステップSj1606に進む。ステップSj1606およびステップSj1607については既に説明をしたので説明を省略する。
ステップSj1610において、リーチ発生フラグがONではないと判定した場合には(Sj1610:NO)、ステップSj1613に進む。ステップSj1613では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている転落低確率高頻度状態用変動時間テーブル群から、リーチ非発生用の変動時間テーブルを特定する。ステップSj1613を実行した後、先に説明したステップSj1606に進む。ステップSj1606およびステップSj1607については既に説明をしたので説明を省略する。
<転落低確率低頻度状態用の変動時間設定処理>
次に、転落低確率低頻度状態用の変動時間設定処理について説明する。転落低確率低頻度状態用の変動時間設定処理は、変動時間設定処理のサブルーチン(図216:Sj1209)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図221は、転落低確率低頻度状態用の変動時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSj1701では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップSj1702に進む。
ステップSj1702では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には大当たり当選であるとして(Sj1702:YES)、ステップSj1703に進む。
ステップSj1703では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている転落低確率低頻度状態用変動時間テーブル群から、転落大当たり用の変動時間テーブルを特定する。ステップSj1703が実行される場合とは、処理対象である当該遊技回が保証遊技回外で高確率高頻度状態が継続して実行されている遊技回において転落抽選に当選し、かつ、当該転落した遊技回において大当たりに当選した場合である(図203参照)。よって、本処理によって特定される転落大当たり用の変動時間テーブルは、保証遊技回数外転落大当たり演出用の変動時間テーブルである。ステップSj1703を実行した後、ステップSj1704に進む。
ステップSj1704では、保証遊技回数外転落大当たりフラグをONにする。保証遊技回数外転落大当たりフラグは、保証遊技回数外転落大当たりであることを特定した場合にONとなり、大当たりに起因して実行された開閉実行モードの終了時にOFFとなるフラグである。保証遊技回数外転落大当たりフラグは、開閉実行モードにおけるオープニング期間において実行されるオープニング演出を決定する際に用いられる。上述したように、保証遊技回数外転落大当たりの場合には、オープニング演出として保証遊技回数外転落大当たりオープニング演出(図203参照)を実行する。すなわち、保証遊技回数外転落大当たりフラグは、オープニング演出を決定する際に、保証遊技回数外転落大当たりであるか否かを特定するためのフラグである。
ステップSj1704を実行した後、ステップSj1705に進む。ステップSj1705では、ステップSj1703で特定した変動時間テーブルを参照して、ステップSj1701によって得られた今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。その後、ステップSj1706に進み、ステップSj1705によって取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、転落低確率低頻度状態用の変動時間設定処理を終了する。
一方、ステップSj1702において、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Sj1702:NO)、ステップSj1707に進む。ステップSj1707では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている転落低確率低頻度状態用変動時間テーブル群から、転落外れ用の変動時間テーブルを特定する。ステップSj1707が実行される場合とは、高確率高頻度状態の保証遊技回数外において転落抽選に当選し、当たり抽選に外れた当該遊技回のみに実行される処理である。この場合、大当たりに当選したのか転落抽選に当選したのかを遊技者に推測させる演出を行い、その後に、転落抽選に当選したことを告知する演出を実行する。本実施形態においては、上述したバトル敗北演出を実行する。従って、ステップSj1707で特定されて変動時間テーブルはバトル敗北演出用の変動時間テーブルである。ステップSj1707を実行した後、ステップSj1705に進む。ステップSj1705およびステップSj1706については既に説明をしたので説明を省略する。
<変動終了処理>
次に、変動終了処理について説明する。変動終了処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図209:Sj0604)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図222は、変動終了処理を示すフローチャートである。ステップSj1801では、今回の遊技回の変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間とは、上述したように、図柄列が変動を開始してから全ての図柄列が停止するまでの時間であり、単位遊技時間の一部である。具体的には、ステップSj1801では、RAM64の変動時間カウンタエリア(各種カウンタエリア64f)に格納されている変動時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動時間情報の値は、前述した変動時間設定処理(図216)において設定されたものである。この設定された変動時間情報の値は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。
ステップSj1801において、変動時間が経過していないと判定した場合には(Sj1801:NO)、本変動終了処理を終了する。
ステップSj1801において、変動時間が経過していると判定した場合には(Sj1801:YES)、ステップSj1802に進み、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部における図柄の変動を終了させる処理を行う。続く、ステップSj1803では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをOFFする。ステップSj1803を実行した後、ステップSj1804に進む。
ステップSj1804では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかがONであるか否かを判定する。ステップSj1804において、いずれの大当たりフラグもONではない場合には(Sj1804:NO)、ステップSj1805に進む。
一方、ステップSj1804において、いずれかの大当たりフラグがONであると判定した場合には(Sj1804:YES)、ステップSj1816に進む。ステップS1816では、開閉実行モードフラグをONにする。その後、ステップSj1817に進み、転落フラグがONであると判断した場合に(Sj1817:YES)、ステップS1818に進み、転落フラグをOFFにする。その後、ステップS1814に進む。ステップSj1817において、転落フラグがONではないと判定した場合には(Sj1817:NO)、ステップSj1818を実行せずに、ステップSj1814に進む。
ステップSj1805では、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSj1805において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Sj1805:YES)、ステップSj1806に進む。一方、ステップSj1805において、高頻度サポートモードフラグがONではないと判定した場合には(Sj1805:NO)、ステップSj1817に進む。ステップSj1817およびステップSj1818の処理については既に説明したので、説明を省略する。その後、ステップSj1814に進む。
ステップSj1806では、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。ステップSj1806において、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回ると判定した場合には(Sj1806:YES)、ステップSj1807に進み、保証遊技回数カウンタPNCの値を1減算する。ステップSj1807を実行した後、ステップSj1808に進む。一方、ステップSj1806において、保証遊技回数カウンタPNCの値が0以下であると判定した場合には(Sj1806:NO)、ステップSj1807を実行することなく、ステップSj1808に進む。
ステップSj1808では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64eの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSj1808において、高確率モードフラグがONでないと判定した場合には(Sj1808:NO)、ステップSj1809に進み、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が保証遊技回数内であるか否かを判定する。具体的には、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。
ステップSj1809において、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていないと判定した場合(ステップSj1809:NO)、すなわち、保証遊技回数内でないと判定した場合には、ステップSj1810に進む。ステップSj1810では、保証遊技回フラグをOFFにする。その後、ステップSj1811に進む。ステップSj1811では、高頻度サポートモードフラグをOFFする。ステップSj1811を実行した後、ステップSj1812に進む。
ステップSj1812では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている転落フラグがONであるか否かを判定する。ステップSj1812において、転落フラグがONであると判定した場合には(Sj1812:YES)、ステップSj1813に進み、転落フラグをOFFする。ステップSj1813を実行した後、ステップSj1814に進む。
一方、ステップSj1808において高確率モードフラグがONであると判定した場合(Sj1808:YES)、または、ステップSj1809において保証遊技回数内であると判定した場合(ステップSj1809:YES)、ステップSj1812において転落フラグがONでないと判定した場合(Sj1812:NO)には、そのまま、ステップSj1814に進む。
ステップSj1814では、当該遊技回転落フラグがONであるか否かを判定する。ステップSj1814において、当該遊技回転落フラグがONであると判定した場合には(Sj1814:YES)、ステップSj1815に進み、当該遊技回転落フラグをOFFにする。その後、変動終了処理を終了する。ステップSj1814において、当該遊技回転落フラグがONではないと判定した場合には(Sj1814:NO)、そのまま変動終了処理を終了する。
<遊技状態移行処理>
次に、遊技状態移行処理について説明する。遊技状態移行処理は、通常処理のサブルーチン(図208:Sj0507)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図223は、遊技状態移行処理を示すフローチャートである。ステップSj1901では、エンディング期間フラグがONであるか否かを判定する。エンディング期間フラグは、開閉実行モードにおける大入賞口開閉処理期間の終了時(エンディング期間の開始時)にONにされ、エンディング期間の終了時にOFFにされる。エンディング期間は、開閉実行モードにおいてエンディング演出を実行するための期間である。
ステップSj1901において、エンディング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sj1901:NO)、ステップSj1902に進み、開閉処理期間フラグがONであるか否かを判定する。開閉処理期間フラグは、開閉実行モード中においてオープニング期間が終了し、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉動作が実行される期間である大入賞口開閉処理期間が開始されるタイミングでONにされ、当該開閉扉36bの開閉動作が終了するタイミングでOFFにされる。
ステップSj1902において、開閉処理期間フラグがONではないと判定した場合には(Sj1902:NO)、ステップSj1903に進み、オープニング期間フラグがONであるか否かを判定する。オープニング期間フラグは、オープニング期間の開始時にONにされ、オープニング期間の終了時にOFFにされる。
ステップSj1903において、オープニング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sj1903:NO)、ステップSj1904に進み、開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSj1904において、開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(Sj1904:YES)、ステップSj1905に進む。一方、ステップSj1904において、開閉実行モードフラグがOFFであると判定した場合には(Sj1904:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSj1905では、高確率モードフラグをOFFにする。その後、ステップSj1906に進む。ステップSj1906では、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。その後、ステップSj1907に進む。
ステップSj1907では、開閉シナリオを設定する開閉シナリオ設定処理を実行する。開閉シナリオは、ラウンド遊技における開閉扉36bの開閉動作のパターンを定めるもので、本実施形態では、開閉扉36bを閉鎖状態から開放状態へ移行する条件(以下、「開放条件」とも呼ぶ)と、開閉扉36bを開放状態から閉鎖状態へ移行する条件(以下、「閉鎖条件」とも呼ぶ)とが記録されたプログラムである。開閉シナリオは、ROM63の開閉シナリオ記憶エリア63iに記憶されている
本実施形態においては、開放条件および閉鎖条件は以下のように設定されている。
(開放条件)
・パチンコ機10の現在の状態が、開閉実行モードにおける各ラウンド遊技を開始するタイミングであること。
(閉鎖条件)
・各ラウンド遊技を開始してからの経過時間が、予め定められた上限継続時間(例えば15秒)を超えること。
・各ラウンド遊技を開始してから大入賞口36aへ入球した遊技球の個数が、予め定められた上限個数を超えること。
上記開放条件における項目が成立した場合に、開閉扉36bは閉鎖状態から開放状態に移行する。また、上記閉鎖条件における2つの項目のうちのいずれか一方が成立した場合に、開閉扉36bは開放状態から閉鎖状態に移行する。
ステップSj1907を実行した後、前述したステップSj1908に進む。
ステップSj1908では、オープニング時間設定処理を実行する。オープニング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるオープニング期間の時間的長さ(以下、オープニング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。オープニング時間設定処理の詳細は、後で説明する。ステップSj1908を実行した後、ステップSj1909に進む。
ステップSj1909では、オープニングコマンドを設定する。設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図208)におけるコマンド出力処理(Sj0503)にて、音声発光制御装置90に送信される。このオープニングコマンドには、設定したオープニング時間および今回の開閉実行モードのラウンド数の情報が含まれる。音声発光制御装置90では、受信したオープニングコマンドに基づいて、オープニング時間および大入賞口開閉処理期間に対応した演出の内容を決定し、その決定した内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSj1909を実行した後、ステップSj1910に進み、オープニング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSj1903において、オープニング期間フラグがONであると判定した場合には(Sj1903:YES)、ステップSj1911に進む。
ステップSj1911では、オープニング期間が終了したか否かを判定する。具体的には、第3タイマカウンタエリアT3の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSj1911において、オープニング期間が終了したと判定した場合には(Sj1911:YES)、ステップSj1912に進み、オープニング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSj1913に進む。
ステップSj1913では、今回の開閉実行モードの種別を報知するためのラウンド表示の開始処理を実行する。具体的には、RAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶されているアドレス情報を確認する。そして、確認したアドレス情報に基づいて、ROM63に記憶されている停止結果データ群の中から、上記アドレス情報に対応した停止結果データを特定するとともに、その特定した停止結果データからラウンド回数の内容を確認する。その後、その確認したラウンド回数の内容を、メイン表示部45におけるラウンド表示部39に出力する。これにより、ラウンド表示部39では上記出力に係るラウンドの情報が表示される。ステップSj1913を実行した後、ステップSj1914に進む。
ステップSj1914では、開閉処理期間フラグをONにする。続くステップSj1915では、開閉処理開始コマンドを設定する。開閉処理開始コマンドは、開閉処理期間が開始されたことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉処理開始コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図208:ステップSj0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSj1915を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSj1902において、開閉処理期間フラグがONであると判定した場合には(Sj1902:YES)、ステップSj1916に進み、大入賞口開閉処理を実行する。大入賞口開閉処理については後述する。ステップSj1916を実行した後、ステップSj1917に進む。
ステップSj1917では、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。具体的には、開閉扉36bが開放された回数をカウントするための第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であるか否かによって、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。ステップSj1917において、大入賞口開閉処理が終了したと判定した場合には(Sj1917:YES)、ステップSj1918に進む。一方、ステップSj1917において、大入賞口開閉処理が終了していないと判定した場合には(Sj1917:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSj1918では、開閉処理期間フラグをOFFにし、その後、ステップSj1919に進む。
ステップSj1919では、ラウンド表示の終了処理を実行する。当該処理では、メイン表示部45におけるラウンド表示部39が消灯されるように当該ラウンド表示部39の表示制御を終了する。ステップSj1919を実行した後、ステップSj1920に進む。
ステップSj1920では、エンディング時間設定処理を実行する。エンディング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるエンディング期間の時間的長さ(以下、エンディング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のエンディング期間において同じ一定の長さのエンディング時間を設定する。具体的には、エンディング時間を決定する第4タイマカウンタエリアT4に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第4タイマカウンタエリアT4は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSj1920を実行した後、ステップSj1921に進む。
ステップSj1921では、エンディングコマンドを設定する。設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図208)におけるステップSj0503において、音声発光制御装置90に送信される。エンディングコマンドには、エンディング時間設定処理(Sj1919)において設定されたエンディング時間の情報が含まれる。音声発光制御装置90では、エンディングコマンドを受信することに基づいて、エンディング演出を実行する。ステップSj1921を実行した後、ステップSj1922に進む。
ステップSj1922では、エンディング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSj1901において、エンディング期間フラグがONであると判定した場合には(Sj1901:YES)、ステップSj1923に進む。
ステップSj1923では、エンディング期間が終了したか否かの判定を行う。具体的には、エンディング時間設定処理(Sj1920)において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSj1920において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であると判定した場合には(Sj1923:YES)、ステップSj1924に進む。
ステップSj1924では、エンディング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSj1925に進み、エンディング期間終了時の移行処理を実行する。エンディング期間終了時の移行処理は、今回のエンディング期間が終了した後の遊技回の各種モードを設定するための処理である。エンディング期間終了時の移行処理の詳細は後述する。ステップSj1925を実行した後、ステップSj1926に進み、開閉実行モードフラグをOFFにする。ステップSj1926を実行した後、ステップSj1927に進む。
ステップSj1927では、開閉実行モード終了コマンドを設定する。設定された開閉実行モード終了コマンドは、通常処理(図208)におけるステップSj0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90では、受信した開閉実行モード終了コマンドに基づいて、開閉実行モードにおける演出を終了する。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
一方、ステップSj1923において、エンディング期間が終了していないと判定した場合には(Sj1923:NO)、本遊技状態移行処理を終了する。
<オープニング時間設定処理>
次に、オープニング時間設定処理について説明する。オープニング時間設定処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図223:Sj1908)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図224は、オープニング時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSj2001では、保証遊技回数内転落大当たりフラグがONであるか否かを判定する。ステップSj2001において、保証遊技回数内転落大当たりフラグがONであると判定した場合には(Sj2001:YES)、ステップSj2002に進む。
ステップSj2002では、保証遊技回数内転落大当たり用のオープニング時間設定処理を実行する。具体的には、オープニング期間において保証遊技回数内転落大当たりオープニング演出を実行するために必要な時間として予め設定された時間を、オープニング期間の時間(オープニング時間)として設定する。なお、上述したように、保証遊技回数内転落大当たりオープニング演出は、保証遊技回数内に転落大当たりに当選したことを示唆するオープニング演出である。ステップSj2002を実行した後、本オープニング時間設定処理を終了する。
ステップSj2001において、保証遊技回数内転落大当たりフラグがONではないと判定した場合には(Sj2001:NO)、ステップSj2003に進む。
ステップSj2003では、保証遊技回数外転落大当たりフラグがONであるか否かを判定する。ステップSj2003において、保証遊技回数外転落大当たりフラグがONであると判定した場合には(Sj2003:YES)、ステップSj2004に進む。ステップSj2004では、保証遊技回数外転落大当たり用のオープニング時間設定処理を実行する。具体的には、オープニング期間において保証遊技回数外転落大当たりオープニング演出を実行するために必要な時間として予め設定された時間を、オープニング期間の時間(オープニング時間)として設定する。なお、上述したように、保証遊技回数外転落大当たりオープニング演出は、保証遊技回数外に転落大当たりに当選したことを示唆するオープニング演出である。ステップSj2004を実行した後、本オープニング時間設定処理を終了する。
ステップSj2003において、保証遊技回数外転落大当たりフラグがONではないと判定した場合には(Sj2003:NO)、ステップSj2005に進む。
ステップSj2005では、転落引き戻し大当たりフラグがONであるか否かを判定する。ステップSj2005において、転落引き戻し大当たりフラグがONであると判定した場合には(Sj2005:YES)、ステップSj2006に進む。ステップSj2006では、大当たり種別が16R確変大当たりであるか否かを判定する。ステップSj2006において、大当たり種別が16R確変大当たりであると判定した場合には(Sj2006:YES)、ステップSj2007に進む。
ステップSj2007では、転落引き戻し最有利大当たり用のオープニング時間設定処理を実行する。具体的には、オープニング期間において転落引き戻し最有利大当たりオープニング演出を実行するために必要な時間として予め設定された時間を、オープニング期間の時間(オープニング時間)として設定する。なお、上述したように、転落引き戻し最有利大当たりオープニング演出は、高確率モード中に転落抽選に当選した後、保証遊技回数内に大当たりに当選したことを示唆する演出である。ステップSj2004を実行した後、本オープニング時間設定処理を終了する。
ステップSj2005において、転落引き戻し大当たりフラグがONではないと判定した場合(Sj2005:NO)、および、ステップSj2006において、大当たり種別が16R確変大当たりではないと判定した場合には(Sj2006:NO)、ステップSj2008に進む。
ステップSj2008では、通常オープニング時間設定処理を実行する。具体的には、オープニング期間において通常オープニング演出を実行するために必要な時間として予め設定された時間を、オープニング期間の時間(オープニング時間)として設定する。通常オープニング演出とは、オープニング演出のうち、上述した保証遊技回数内転落大当たりオープニング演出や、保証遊技回数外転落大当たりオープニング演出や、転落引き戻し最有利大当たりオープニング演出など、特定のオープニング演出以外のオープニング演出のことをいう。通常オープニング演出では、大当たりに当選したことを遊技者に示唆する演出を実行する。ステップSj2008を実行した後、本オープニング時間設定処理を終了する。
<大入賞口開閉処理>
次に、大入賞口開閉処理について説明する。大入賞口開閉処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図223:Sj1916)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図225は、大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。ステップSj2101では、開閉扉36bは開放中であるか否かを判定する。具体的には、可変入賞駆動部36cの駆動状態に基づいて判定を行う。ステップSj2101において、開閉扉36bは開放中ではないと判定した場合には(Sj2101:NO)、ステップSj2102に進む。
ステップSj2102では、開閉扉36bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの開放のタイミングであるか否かを判定する。ステップSj2102において、開閉扉36bの開放条件が成立したと判定した場合には(Sj2102:YES)、ステップSj2103に進む。
ステップSj2103では、開閉扉36bを開放する。その後、ステップSj2104に進む。
ステップSj2104では、開閉扉開放コマンドを設定する。開閉扉開放コマンドは、開閉扉36bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図208:ステップSj0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSj2104を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSj2102において、開閉扉36bの開放条件が成立していないと判定した場合には(Sj2102:NO)、ステップSj2103およびステップSj2104を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSj2101において、開閉扉36bは開放中であると判定した場合には(Sj2101:YES)、ステップSj2105に進む。
ステップSj2105では、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの閉鎖のタイミングであるか否かを判定する。ステップSj2105において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Sj2105:YES)、ステップSj2106に進む。
ステップSj2106では、開閉扉36bを閉鎖する。その後、ステップSj2107に進む。
ステップSj2107では、開閉扉閉鎖コマンドを設定する。開閉扉閉鎖コマンドは、開閉扉36bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図208:ステップSj0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSj2107を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSj2105において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Sj2105:NO)、ステップSj2106およびステップSj2107を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
<エンディング期間終了時の移行処理>
次に、エンディング期間終了時の移行処理について説明する。エンディング期間終了時の移行処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図223:Sj1925)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図226は、エンディング期間終了時の移行処理を示すフローチャートである。ステップSj2201では、大当たりフラグにおいて確変大当たりに対応するフラグがONにされているか否かを判定する。すなわち、RAM64の16R確変大当たりフラグ又は8R確変大当たりフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSj2201において、RAM64の16R確変大当たりフラグ又は8R確変大当たりフラグがONであると判定した場合には(Sj2201:YES)、ステップSj2202に進み、RAM64の16R確変大当たりフラグおよび8R確変大当たりフラグのうちのONとなっているフラグをOFFする。ステップSj2202を実行した後、ステップSj2203に進む。
ステップSj2203では、保証遊技回数内転落大当たりフラグがONであるか否かを判定する。ステップSj2203において、保証遊技回数内転落大当たりフラグがONであると判定した場合には(Sj2203:YES)、ステップSj2204に進み、保証遊技回数内転落大当たりフラグをOFFにする。その後、ステップSj2205に進む。一方、ステップSj2203において、保証遊技回数内転落大当たりフラグがONではないと判定した場合には(Sj2203:NO)、ステップSj2204を実行せずに、ステップSj2205に進む。
ステップSj2205では、保証遊技回数外転落大当たりフラグがONであるか否かを判定する。ステップSj2205において、保証遊技回数外転落大当たりフラグがONであると判定した場合には(Sj2205:YES)、ステップSj2206に進み、保証遊技回数外転落大当たりフラグをOFFにする。その後、ステップSj2207に進む。一方、ステップSj2205において、保証遊技回数外転落大当たりフラグがONではないと判定した場合には(Sj2205:NO)、ステップSj2206を実行せずに、ステップSj2207に進む。
ステップSj2207では、転落引き戻し大当たりフラグがONであるか否かを判定する。ステップSj2207において、転落引き戻し大当たりフラグがONであると判定した場合には(Sj2207:YES)、ステップSj2208に進み、転落引き戻し大当たりフラグをOFFにする。その後、ステップSj2209に進む。一方、ステップSj2207において、転落引き戻し大当たりフラグがONではないと判定した場合には(Sj2207:NO)、ステップSj2208を実行せずに、ステップSj2209に進む。
ステップSj2209では、高確率モードフラグをONにし、その後、ステップSj2210に進み、高頻度サポートモードフラグをONにする。これにより、開閉実行モードを終了した後に、抽選モードが高確率モードであり、且つ、サポートモードが高頻度サポートモードである遊技状態に移行する。その後、ステップSj2211に進む。
ステップSj2211では、RAM64の各種カウンタエリア64dに設けられた保証遊技回数カウンタPNCに100をセットする。保証遊技回数カウンタPNCにセットされる値は、保証遊技回数として予め設定された値であり、本実施形態においては100である。その後、ステップSj2212に進む。
ステップSj2212では、保証遊技回フラグをONにする。その後、ステップSj2213に進み、抽選モードが高確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、ステップSj2214に進む。
一方、ステップSj2201において、RAM64の16R確変大当たりフラグおよび8R確変大当たりフラグがONでないと判定した場合には(Sj2201:NO)、ステップSj2215に進み、RAM64の16R通常大当たりフラグおよび8R通常大当たりフラグのうちのONとなっているフラグをOFFする。その後、ステップSj2216に進む。
ステップSj2216では、高頻度サポートモードフラグをONにする。その後、ステップSj2217に進み、RAM64の各種カウンタエリア64dに設けられた保証遊技回数カウンタPNCに100をセットする。その後、ステップSj2218において、保証遊技回フラグをONにする。ステップSj2218を実行した後、ステップSj2219に進み、抽選モードが低確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである低確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、ステップSj2214に進む。
ステップSj2214では、サポートモードが高頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高頻度サポートモードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
<電役サポート用処理>
次に、電役サポート用処理について説明する。電役サポート用処理は、通常処理のサブルーチン(図208:Sj0508)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図227は、電役サポート用処理を示すフローチャートである。ステップSj2301では、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64eのサポート中フラグがONであるか否かを判定する。サポート中フラグは、第2始動口34の電動役物34aを開放状態にさせる場合にONにされ、閉鎖状態に復帰させる場合にOFFにされるフラグである。ステップSj2301において、サポート中フラグがONではないと判定した場合には(Sj2301:NO)、ステップSj2302に進む。
ステップSj2302では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64eのサポート当選フラグがONであるか否かを判定する。サポート当選フラグは、電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選において開放状態当選となった場合にONにされ、サポート中フラグがONである場合にOFFにされるフラグである。ステップSj2302において、サポート当選フラグがONではないと判定した場合には(Sj2302:NO)、ステップSj2303に進む。
ステップSj2303では、RAM64の各種カウンタエリア64dに設けられた電役用タイマカウンタTdの値が「0」であるか否かを判定する。この場合、電役用タイマカウンタTdは、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。電役用タイマカウンタTdにセットされたカウント値は、タイマ割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。
ステップSj2303において、電役用タイマカウンタTdの値が「0」でないと判定した場合には(Sj2303:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sj2303:YES)、ステップSj2304に進む。
ステップSj2304では、普図ユニット38における図柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。ステップSj2304において、変動表示の終了タイミングであると判定した場合には(Sj2304:YES)、ステップSj2305に進み、外れ表示を設定した後、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより、外れ表示を停止表示した状態で普図ユニット38における図柄の変動表示が終了される。一方、ステップSj2304において、変動表示の終了タイミングでないと判定した場合には(Sj2304:NO)、ステップSj2306に進む。
ステップSj2306では、役物保留個数SNの値が「0」より大きいか否かを判定する。ステップSj2306において、役物保留個数SNの値が「0」であると判定した場合には(Sj2306:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSj2306において、役物保留個数SNの値が「0」より大きいと判定した場合には(Sj2306:YES)、ステップSj2307に進む。
ステップSj2307では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、その後、ステップSj2308に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。ステップSj2307において開閉実行モードではなく(Sj2307:NO)、且つ、ステップSj2308において高頻度サポートモードである場合には(Sj2308:YES)、ステップSj2309に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64cに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0~461であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に電役用タイマカウンタTdに「750」(すなわち1.5sec)をセットする。電役用タイマカウンタTdは、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。その後、ステップSj2310に進む。
ステップSj2310では、ステップSj2309の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSj2310において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選であると判定した場合には(Sj2310:YES)、ステップSj2311に進み、サポート当選フラグをONにする。その後、ステップSj2312に進み、高頻度サポートモード用電役開閉シナリオ設定処理を実行する。具体的には、高頻度サポートモードにおいて電動役物開放抽選に当選した場合の電動役物34aの開放パターンが設定された開閉シナリオを設定する処理である。当該開閉シナリオには、電動役物34aの開放条件(電役開放条件)と、電動役物34aの閉鎖条件(電役閉鎖条件)とが設定されている。ステップSj2312において、高頻度サポートモード用電役開閉シナリオ設定処理を実行した後、本電役サポート用処理を終了する。
一方、ステップSj2310において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選でないと判定した場合には(Sj2310:NO)、ステップSj2311およびステップSj2312の処理を実行することなく、電役サポート用処理を終了する。
ステップSj2307において開閉実行モードであると判定した場合(Sj2307:YES)、又は、ステップSj2308において高頻度サポートモードでないと判定した場合には(Sj2308:NO)、ステップSj2313に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64cに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0、1であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に電役用タイマカウンタTdに「14750」(すなわち29.5sec)をセットする。その後、ステップSj2314に進む。
ステップSj2314では、ステップSj2313の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSj2314において、サポート当選でないと判定した場合には(Sj2314:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSj2314において、サポート当選であると判定した場合には(Sj2314:YES)、ステップSj2315に進み、サポート当選フラグをONにする。その後、ステップSj2316に進み、低頻度サポートモード用電役開閉シナリオ設定処理を実行する。具体的には、低頻度サポートモードにおいて電動役物開放抽選に当選した場合の電動役物34aの開放パターンが設定された開閉シナリオを設定する処理である。当該開閉シナリオには、電動役物34aの開放条件(電役開放条件)と、電動役物34aの閉鎖条件(電役閉鎖条件)とが設定されている。ステップSj2316において、低頻度サポートモード用電役開閉シナリオ設定処理を実行した後、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSj2302において、サポート当選フラグがONであると判定した場合には(Sj2302:YES)、ステップSj2317に進み、電役用タイマカウンタTdの値が「0」であるか否かを判定する。ステップSj2317において、電役用タイマカウンタTdの値が「0」でないと判定した場合には(Sj2317:NO)、普図ユニット38における絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSj2317において、電役用タイマカウンタTdの値が「0」であると判定した場合には(Sj2317:YES)、ステップSj2318に進む。
ステップSj2318では、当たり表示を設定する。これにより、当たり表示を停止表示した状態で普図ユニット38における絵柄の変動表示が終了される。その後、ステップSj2319に進み、サポート中フラグをONにするとともに、サポート当選フラグをOFFにする。その後、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSj2301において、サポート中フラグがONであると判定した場合には(Sj2301:YES)、ステップSj2320に進み、電動役物34aを開閉制御するための電役開閉制御処理を実行する。電役開閉制御処理の詳細については後述する。ステップSj2320を実行した後、本電役サポート用処理を終了する。
<電役開閉処理>
次に、電役開閉処理について説明する。電役開閉処理は、電役サポート用処理のサブルーチン(図227:Sj2320)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図228は、電役開閉処理を示すフローチャートである。ステップSj2401では、電動役物34aが開放中であるか否かを判定する。ステップSj2401において、電動役物34aが開放中ではないと判定した場合には(Sj2401:NO)、ステップSj2402に進む。
ステップSj2402では、設定された開閉シナリオの開放条件が成立しているか否かの判定を行う。具体的には、1回の電役開放抽選に当選した場合の電動役物34aの開放回数(本実施形態においては1回)をカウントするとともに、電動役物34aの閉鎖状態を維持する時間が経過し開放するタイミングに達したかをタイマカウンタでカウントすることによって、電動役物34aを開放状態に移行する条件が成立したか否かを判定する。ステップSj2402において、開閉シナリオの開放条件が成立していないと判定した場合には(Sj2402:NO)、電役開閉処理を終了する。
一方、ステップSj2402において、開閉シナリオの開放条件が成立していると判定した場合には(Sj2402:YES)、ステップSj2403に進む。
ステップSj2403では、電動役物34aを開放状態にする。ステップSj2403を実行した後、ステップSj2404に進む。
ステップSj2404では、電役開放コマンドを設定する。電役開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図208:ステップSj0503)において音声発光制御装置90に送信される。電役開放コマンドを受信した音声発光装置は、電役開放用の演出を実行するための設定を実行する。その後、電役開閉処理を終了する。
一方、ステップSj2401において、電動役物34aが開放中ではないと判定した場合には(Sj2401:YES)、ステップSj2405に進む。
ステップSj2405では、電動役物34aの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。ステップSj2405において、閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Sj2405:NO)、電役開閉処理を終了する。一方、ステップSj2405において、閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Sj2405:YES)、ステップSj2406に進む。
ステップSj2406では、電動役物34aを閉鎖状態にする。ステップSj2406を実行した後、ステップSj2407に進む。
ステップSj2407では、電役閉鎖コマンドを設定する。電役閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図208:ステップSj0503)において音声発光制御装置90に送信される。電役閉鎖コマンドを受信した音声発光装置は、電役閉鎖用の演出を実行するための設定を実行する。その後、電役開閉処理を終了する。
《4-6》音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される各種処理:
次に、音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される具体的な制御の一例を説明する。先に音声発光制御装置90において実行される処理について説明し、その後、表示制御装置100において実行される処理について説明する。
<音声発光制御装置において実行される各種処理>
<タイマ割込み処理>
最初に、音光側MPU92によって実行されるタイマ割込み処理について説明する。
図229は、音光側MPU92において実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。以下、タイマ割込み処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSj2501では、コマンド記憶処理を実行する。コマンド記憶処理は、主側MPU62からコマンドを受信した場合に、受信したコマンドを音光側RAM94に記憶するための処理である。音光側RAM94には、主側MPU62から受信したコマンドの記憶及び読み出しを可能とするためのリングバッファが設けられており、主側MPU62から受信したコマンドは、当該リングバッファに順次記憶されるとともに、記憶された順序に従って順次読み出される。ステップSj2501を実行した後、ステップSj2502に進む。
ステップSj2502では、遊技回演出用処理を実行する。遊技回演出用処理では、図柄の変動が開始してから停止するまでの遊技回において実行する演出に関する処理を行なう。遊技回演出用処理の詳細については後述する。ステップSj2502を実行した後、ステップSj2503に進む。
ステップSj2503では、開閉実行モード演出用処理を実行する。開閉実行モード演出用処理では、オープニング期間における演出や、開閉処理期間、および、エンディング期間における演出に関する処理を行なう。開閉実行モード演出用処理の詳細については後述する。ステップSj2503を実行した後、ステップSj2504に進む。
ステップSj2504では、その他の処理を実行する。その他の処理は、遊技状態を示す動画を図柄表示装置41に表示させる処理や、デモ動画を図柄表示装置41に表示させる処理等である。具体的には、遊技状態を示す動画として、主側MPU62から受信した遊技状態コマンドに含まれる遊技状態判定値PNに応じて定まる背景動画を図柄表示装置41に表示させる。例えば、高頻度サポートモードの継続中であることを示す背景動画や、高頻度サポートモードを終了したことを示す背景動画、高確率モードの継続中であることを示す背景動画を表示させる。ステップSj2504を実行した後、ステップSj2505に進む。
ステップSj2505では、各種ランプ47の発光制御を行うための発光制御処理を実行する。発光制御処理では、上記の各演出用処理において読み出された発光データに基づいて、各種ランプ47の発光制御を行う。ステップSj2505を実行した後、ステップSj2506に進む。
ステップSj2506では、スピーカー46の音声出力制御を行うための音声出力制御処理を実行する。音声出力制御処理では、上記のBGM用処理及び各演出用処理において読み出された音声データに基づいて、スピーカー46の音声出力制御を行う。ステップSj2506を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
<遊技回演出用処理>
次に、遊技回演出用処理について説明する。遊技回演出用処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図229:Sj2502)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図230は、遊技回演出用処理を示すフローチャートである。ステップSj2601では、変動用コマンド及び種別コマンドを受信したか否かを判定する。ステップSj2601において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していないと判定した場合には(Sj2601:NO)、本遊技回演出用処理処理を終了する。一方、ステップSj2601において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していると判定した場合には(Sj2601:YES)、ステップSj2602に進む。
ステップSj2602では、今回受信した変動用コマンドを読み出し、当該コマンドから、大当たりの有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無、変動時間、および遊技状態判定値PNの情報を読み出す。そして、読み出した情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。その後、ステップSj2603に進む。
ステップSj2603では、遊技回演出パターン設定処理を実行する。遊技回演出パターン設定処理は、今回の遊技回において実行する演出のパターン(予告演出、リーチ演出の内容や実行のタイミング)を演出パターンテーブルに基づいて決定し、設定する処理である。演出パターン設定処理の詳細については後述する。ステップSj2603を実行した後、ステップSj2604に進む。
ステップSj2604では、停止図柄の設定処理を実行する。停止図柄の設定処理では、今回の遊技回の大当たり抽選の結果が、16R確変大当たり、8R確変大当たり、16R通常大当たり、又は、8R通常大当たりである場合には、図柄表示装置41の有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。具体的には、今回の遊技回の大当たり抽選の結果が、16R確変大当たり又は8R確変大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の奇数図柄の組合せが選択され得るとともに、同一の偶数図柄の組合せが選択され得る。本実施形態のパチンコ機10では、この選択率は、同一の奇数図柄の組合せと、同一の偶数図柄の組合せとで同一となっているが、これに代えて、前者の方が後者よりも選択率が高い構成としてもよく、後者の方が前者よりも選択率が高い構成としてもよい。また、「7」図柄の組合せは、16R確変大当たりの場合にのみ選択される。また、今回の遊技回の大当たり抽選の結果が、16R通常大当たり又は8R通常大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の偶数図柄の組合せが選択される。
今回の遊技回の大当たり抽選の結果が、外れ結果であれば、変動用コマンドの内容からリーチ発生の有無を判定する。リーチ発生に対応していると判定した場合には、有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL上にリーチ図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。一方、リーチ発生に対応していないと判定した場合には、有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL上にリーチ図柄の組合せが成立しない停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。ステップSj2604を実行した後、ステップSj2605に進む。
ステップSj2605では、今回の遊技回の変動表示パターンを設定するための処理を実行する。当該処理では、今回受信している変動用コマンドの内容から今回の遊技回の変動時間の情報を特定するとともに、当該変動時間の情報、及び、上記ステップSj2604において設定した停止図柄の情報の組合せに対応した変動表示パターンを選択する。なお、変動表示パターンを選択する際には、音光側ROM93の変動表示パターンテーブル記憶エリア93bに記憶されている変動表示パターンテーブルが参照される。その後、ステップSj2606に進む。
ステップSj2606では、今回の遊技回において設定された演出パターン、停止図柄、変動表示パターンの情報を演出コマンドに設定する。その後、ステップSj2607に進み、当該演出コマンドを表示側MPU102に送信する。表示側MPU102は、受信した演出コマンドに対応した演出内容を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。ステップSj2607を実行した後、ステップSj2608に進み、変動開始時の更新処理を実行する。変動開始時の更新処理は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1または第2保留表示領域Ds2における保留表示を更新するための処理である。ステップSj2608を実行した後、本遊技回演出用処理を終了する。
<遊技回演出パターン設定処理>
次に、遊技回演出パターン設定処理について説明する。遊技回演出パターン設定処理は、遊技回演出用処理のサブルーチン(図230:Sj2603)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図231は、演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSj2701では、遊技回演出設定処理(図230)のステップSj2602によって音光側MPU92のレジスタに記憶された遊技状態判定値PNが「00H」であるか否かを判定する。ステップSj2701において、遊技状態判定値PNが「00H」であると判定した場合には(Sj2701:YES)、ステップSj2702に進み、低確率低頻度状態用の演出パターン設定処理を実行する。低確率低頻度状態用の演出パターン設定処理とは、遊技状態が低確率低頻度状態である場合の演出パターン設定処理である。低確率低頻度状態用の演出パターン設定処理については後述する。ステップSj2702を実行した後、本変動時間設定処理を終了する。
ステップSj2701において、遊技状態判定値PNが「00H」でないと判定した場合(Sj2701:NO)には、ステップSj2703に進む。
ステップSj2703では、遊技回演出設定処理(図230)のステップSj2602によって音光側MPU92のレジスタに記憶された遊技状態判定値PNが「01H」であるか否かを判定する。ステップSj2703において、遊技状態判定値PNが「01H」であると判定した場合には(Sj2703:YES)、ステップSj2704に進み、低確率高頻度状態用の演出パターン設定処理を実行する。低確率高頻度状態用の演出パターン設定処理とは、遊技状態が低確率高頻度状態である場合の演出パターン設定処理である。低確率高頻度状態用の演出パターン設定処理については後述する。ステップSj2704を実行した後、本演出パターン設定処理を終了する。
ステップSj2703において、遊技状態判定値PNが「01H」でないと判定した場合(Sj2703:NO)には、ステップSj2705に進む。
ステップSj2705では、遊技回演出設定処理(図230)のステップSj2602によって音光側MPU92のレジスタに記憶された遊技状態判定値PNが「03H」であるか否かを判定する。ステップSj2705において、遊技状態判定値PNが「03H」であると判定した場合には(Sj2705:YES)、ステップSj2706に進み、高確率高頻度状態用の演出パターン設定処理を実行する。高確率高頻度状態用の演出パターン設定処理とは、遊技状態が高確率高頻度状態である場合の演出パターン設定処理である。高確率高頻度状態用の演出パターン設定処理については後述する。ステップSj2706を実行した後、本演出パターン設定処理を終了する。
ステップSj2705において、遊技状態判定値PNが「03H」でないと判定した場合(Sj2705:NO)には、ステップSj2707に進む。
ステップSj2707では、遊技回演出設定処理(図230)のステップSj2602によって音光側MPU92のレジスタに記憶された遊技状態判定値PNが「11H」であるか否かを判定する。ステップSj2707において、遊技状態判定値PNが「11H」であると判定した場合には(Sj2707:YES)、ステップSj2708に進み、転落低確率高頻度状態用の演出パターン設定処理を実行する。転落低確率高頻度状態用の演出パターン設定処理とは、遊技状態が転落低確率高頻度状態である場合の演出パターン設定処理である。転落低確率高頻度状態用の演出パターン設定処理については後述する。ステップSj2708を実行した後、本演出パターン設定処理を終了する。
ステップSj2707において、遊技状態判定値PNが「11H」でないと判定した場合(Sj2707:NO)には、ステップSj2709に進む。
ステップSj2709では、転落低確率低頻度状態用の演出パターン設定処理を実行する。転落低確率低頻度状態用の演出パターン設定処理とは、遊技状態が転落低確率低頻度状態である場合の演出パターン設定処理である。転落低確率低頻度状態用の演出パターン設定処理については後述する。ステップSj2709を実行した後、本演出パターン設定処理を終了する。
<低確率低頻度状態用の演出パターン設定処理>
次に、低確率低頻度状態用の演出パターン設定処理について説明する。低確率低頻度状態用の演出パターン設定処理は、演出パターン設定処理のサブルーチン(図231:Sj2702)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。低確率低頻度状態用の演出パターン設定処理は、パチンコ機10が通常状態である場合の、遊技回における演出パターンを設定する処理である。以下、この演出パターン設定処理について詳述する。
図232は、低確率低頻度状態用の演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSj2801では、今回の遊技回における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図230)のステップSj2602によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当否判定の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSj2801において、当否判定の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Sj2801:YES)、ステップSj2802に進む。
ステップSj2802では、低確率低頻度状態の大当たり用の演出パターンの設定処理を実行する。具体的には、処理対象の当該遊技回において、通常の遊技回演出(図199参照)において大当たり当選を告知する演出を実行するための演出パターンを設定する。その後、本低確率低頻度状態用の演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSj2801において、今回の遊技回における当否判定の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Sj2801:NO)、ステップSj2803に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図230)のステップSj2602によって音光側MPU92のレジスタに記憶されたリーチ発生の有無の情報から、リーチが発生するか否かを判定する。ステップSj2803において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生であると判定した場合には(Sj2803:YES)、ステップSj2804に進む。
ステップSj2804では、低確率低頻度状態のリーチ発生用の演出パターンの設定処理を実行する。具体的には、処理対象の当該遊技回において、通常の遊技回演出(図199参照)においてリーチ発生を告知する演出を実行するための演出パターンを設定する。その後、本低確率低頻度状態用の演出パターン設定処理を終了する。
ステップSj2803において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生ではないと判定した場合には(Sj2803:NO)、ステップSj2805に進む。
ステップSj2805では、低確低頻度状態のリーチ非発生用の演出パターンの設定処理を実行する。具体的には、処理対象の当該遊技回において、通常の遊技回演出(図199参照)においてリーチ非発生(外れ)となる演出を実行するための演出パターンを設定する。その後、本低確率低頻度状態用の演出パターン設定処理を終了する。
<低確率高頻度状態用の演出パターン設定処理>
次に、低確率高頻度状態用の演出パターン設定処理について説明する。低確率高頻度状態用の演出パターン設定処理は、演出パターン設定処理のサブルーチン(図231:Sj2704)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。低確率高頻度状態用の演出パターン設定処理は、パチンコ機10がいわゆる時短状態にある場合の、遊技回における演出パターンを設定する処理である。以下、この演出パターン設定処理について詳述する。
図233は、低確率高頻度状態用の演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSj2901では、今回の遊技回における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図230)のステップSj2602によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当否判定の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSj2901において、当否判定の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Sj2901:YES)、ステップSj2902に進む。
ステップSj2902では、低確率高頻度状態の大当たり用の演出パターンの設定処理を実行する。具体的には、処理対象の当該遊技回において、状態非明示演出(大当たり用)を実行するための演出パターンを設定する。その後、本低確率高頻度状態用の演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSj2901において、今回の遊技回における当否判定の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Sj2901:NO)、ステップSj2903に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図230)のステップSj2602によって音光側MPU92のレジスタに記憶されたリーチ発生の有無の情報から、リーチが発生するか否かを判定する。ステップSj2903において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生であると判定した場合には(Sj2903:YES)、ステップSj2904に進む。
ステップSj2904では、低確率高頻度状態のリーチ発生用の演出パターンの設定処理を実行する。具体的には、処理対象の当該遊技回において、状態非明示演出(リーチ発生用)を実行するための演出パターンを設定する。その後、本低確率高頻度状態用の演出パターン設定処理を終了する。
ステップSj2903において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生ではないと判定した場合には(Sj2903:NO)、ステップSj2905に進む。
ステップSj2905では、低確率高頻度状態のリーチ非発生用の演出パターンの設定処理を実行する。具体的には、処理対象の当該遊技回において、状態非明示演出(リーチ非発生用)を実行するための演出パターンを設定する。その後、本低確率高頻度状態用の演出パターン設定処理を終了する。
<高確率高頻度状態用の演出パターン設定処理>
次に、高確率高頻度状態用の演出パターン設定処理について説明する。高確率高頻度状態用の演出パターン設定処理は、演出パターン設定処理のサブルーチン(図231:Sj2706)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。高確率高頻度状態用の演出パターン設定処理は、パチンコ機10がいわゆる確変状態である場合の、遊技回における演出パターンを設定する処理である。以下、この演出パターン設定処理について詳述する。
図234は、高確率高頻度状態用の演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSj3001では、今回の遊技回における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図230)のステップSj2601によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当否判定の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSj3001において、当否判定の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Sj3001:YES)、ステップSj3002に進む。
ステップSj3002では、コマンド記憶処理(図229:Sj2501)において記憶した変動用コマンドに含まれる保証遊技回フラグに関する情報に基づいて、保証遊技回中であるか否かを判定する。ステップSj3002において、保証遊技回中ではないと判定した場合には(Sj3002:NO)、ステップSj3003に進む。
ステップSj3003では、高確率高頻度状態の保証遊技回数外大当たり用の演出パターンの設定処理を実行する。具体的には、処理対象の当該遊技回においてバトル勝利演出を実行するための演出パターンを設定する。その後、本高確率高頻度状態用の演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSj3002において、保証遊技回中であると判定した場合には(Sj3002:YES)、ステップSj3004に進む。ステップSj3004では、高確率高頻度状態の保証遊技回数内大当たり用の演出パターンの設定処理を実行する。具体的には、処理対象の当該遊技回において状態非明示演出を実行するための演出パターンを設定する。その後、本高確率高頻度状態用の演出パターン設定処理を終了する。
ステップSj3001において、今回の遊技回における当否判定の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Sj3001:NO)、ステップSj3005に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図230)のステップSj2602によって音光側MPU92のレジスタに記憶されたリーチ発生の有無の情報から、リーチが発生するか否かを判定する。ステップSj3005において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生であると判定した場合には(Sj3005:YES)、ステップSj3006に進む。
ステップSj3006では、高確率高頻度状態のリーチ発生用の演出パターンの設定処理を実行する。具体的には、処理対象の当該遊技回において状態非明示演出を実行するための演出パターンを設定する。その後、本高確率高頻度状態用の演出パターン設定処理を終了する。
ステップSj3005において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生ではないと判定した場合には(Sj3005:NO)、ステップSj3007に進む。ステップSj3007では、高確率高頻度状態のリーチ非発生用の演出パターンの設定処理を実行する。すなわち、処理対象の当該遊技回において状態非明示演出を実行するための演出パターンを設定する。その後、本高確率高頻度状態用の演出パターン設定処理を終了する。
<転落低確率高頻度状態用の演出パターン設定処理>
次に、転落低確率高頻度状態用の演出パターン設定処理について説明する。転落低確率高頻度状態用の演出パターン設定処理は、演出パターン設定処理のサブルーチン(図231:Sj2708)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。転落低確率高頻度状態用の演出パターン設定処理は、パチンコ機10がいわゆる転落時短状態である場合の、遊技回における演出パターンを設定するものである。以下、この演出パターン設定処理について詳述する。
図235は、転落低確率高頻度状態用の演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSj3101では、今回の遊技回における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図230)のステップSj2602によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当否判定の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSj3101において、当否判定の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Sj3101:YES)、ステップSj3102に進む。
ステップSj3102では、コマンド記憶処理(図229:Sj2501)において記憶した変動用コマンドに含まれる当該遊技回における転落抽選に関する情報に基づいて、処理対象である当該遊技回において転落抽選に当選したか否かを判定する。ステップSj3102において、処理対象である当該遊技回において転落抽選に当選したと判定した場合には(Sj3102:YES)、ステップSj3103に進む。
ステップSj3103では、転落低確率高頻度状態の転落大当たり用の演出パターンの設定処理を実行する。具体的には、処理対象の当該遊技回において保証遊技回数内転落大当たり演出を実行するための演出パターンを設定する。その後、本転落低確率高頻度状態用の演出パターン設定処理を終了する。
ステップSj3102において、処理対象である当該遊技回において転落抽選に当選していないと判定した場合には(Sj3102:NO)、ステップSj3104に進む。ステップSj3104では、転落低確率高頻度状態の大当たり用の演出パターンの設定処理を実行する。具体的には、処理対象の当該遊技回において転落引き戻し大当たり演出を実行するための演出パターンを設定する。その後、本転落低確率高頻度状態用の演出パターン設定処理を終了する。
ステップSj3101において、今回の遊技回における当否判定の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Sj3101:NO)、ステップSj3105に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図230)のステップSj2602によって音光側MPU92のレジスタに記憶されたリーチ発生の有無の情報から、リーチが発生するか否かを判定する。ステップSj3105において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生であると判定した場合には(Sj3105:YES)、ステップSj3106に進む。
ステップSj3106では、転落低確率高頻度状態のリーチ発生用の演出パターンの設定処理を実行する。具体的には、処理対象の当該遊技回において状態非明示演出を実行するための演出パターンを設定する。その後、本転落低確率高頻度状態用の演出パターン設定処理を終了する。
ステップSj3105において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生ではないと判定した場合には(Sj3105:NO)、ステップSj3107に進む。ステップSj3107では、転落低確率高頻度状態のリーチ非発生用の演出パターンの設定処理を実行する。すなわち、処理対象の当該遊技回において状態非明示演出を実行するための演出パターンを設定する。その後、本転落低確率高頻度状態のリーチ非発生用の演出パターン設定処理を終了する。
<転落低確率低頻度状態用の演出パターン設定処理>
次に、転落低確率低頻度状態用の演出パターン設定処理について説明する。転落低確率低頻度状態用の演出パターン設定処理は、演出パターン設定処理のサブルーチン(図231:Sj2709)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。転落低確率低頻度状態用の演出パターン設定処理は、パチンコ機10がいわゆる転落通常状態である場合の、遊技回における演出パターンを設定するものである。以下、この演出パターン設定処理について詳述する。
図236は、転落低確率低頻度状態用の演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSj3201では、今回の遊技回における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図230)のステップSj2601によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当否判定の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSj3201において、当否判定の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Sj3201:YES)、ステップSj3202に進む。
ステップSj3202では、転落低確率低頻度状態の転落大当たり用の演出パターンの設定処理を実行する。具体的には、処理対象の当該遊技回において保証遊技回数外転落大当たり演出を実行するための演出パターンを設定する。その後、本転落低確率高頻度状態用の演出パターン設定処理を終了する。
ステップSj3201において、当否判定の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Sj3201:NO)、ステップSj3203に進む。ステップSj3203では、転落外れ用の演出パターンの設定処理を実行する。具体的には、処理対象の当該遊技回においてバトル敗北演出を実行するための演出パターンを設定する。その後、本転落低確率低頻度状態用の演出パターン設定処理を終了する。
<開閉実行モード演出設定処理>
次に、開閉実行モード演出設定処理について説明する。開閉実行モード演出設定処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図229:Sj2503)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。開閉実行モード演出設定処理は、オープニング期間、開閉処理期間、およびエンディング期間に実行する演出の演出パターンを設定するための処理である。
図237は、開閉実行モード演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSj3301では、オープニングコマンドを受信したか否かを判定する。ステップSj3301において、オープニングコマンドを受信したと判定した場合には(Sj3301:YES)、ステップSj3302に進む。
ステップSj3302では、オープニング演出用処理を実行する。オープニング演出用処理は、オープニング期間に実行するオープニング演出の演出パターンを設定する処理である。オープニング演出用処理の詳細は後述する。ステップSj3302に実行した後、ステップS3303に進む。
一方、ステップSj3301において、オープニングコマンドを受信していないと判定した場合には(Sj3301:NO)、そのままステップSj3303に進む。
ステップSj3303では、開閉処理開始コマンドを受信したか否かを判定する。ステップSj3303において、開閉処理開始コマンドを受信したと判定した場合には(Sj3303:YES)、ステップSj3304に進む。ステップSj3304では、開閉処理期間演出用処理を実行する。開閉処理期間演出用処理は、開閉処理期間に実行する開閉処理期間演出の演出パターンを設定する処理である。具体的には、ラウンド遊技の進捗を報知したり、大当たりに当選したことを遊技者に報知する演出パターンを設定する。ステップSj3304を実行した後、ステップS3305に進む。
一方、ステップSj3303において、開閉処理開始コマンドを受信していないと判定した場合には(Sj3303:NO)、そのままステップSj3305に進む。
ステップSj3305では、エンディングコマンドを受信したか否かを判定する。ステップSj3305において、エンディングコマンドを受信したと判定した場合には(Sj3305:YES)、ステップSj3306に進む。
ステップSj3306では、エンディング演出用処理を実行する。エンディング演出用処理は、エンディング期間に実行するエンディング演出の演出パターンを設定する処理である。具体的には、当該開閉実行モードが終了した後に開始される遊技回に関する情報を示唆したり、大当たりに当選したことを遊技者に報知する演出パターンを設定する。ステップS3306を実行した後、本開閉実行モード演出設定処理を終了する。
一方、ステップSj3305において、エンディングコマンドを受信していないと判定した場合には(Sj3305:NO)、そのまま本開閉実行モード演出設定処理を終了する。
<オープニング演出用処理>
次に、オープニング演出用処理について説明する。上述したように、オープニング演出用処理は、オープニング期間に実行するオープニング演出の演出パターンを設定する処理である。本実施形態においては、オープニング演出の演出パターンは、当該オープニング期間を含む開閉実行モードが実行される起因となった大当たり当選の遊技回の遊技状態に基づいて決定される。いずれの種類のオープニング演出を設定するかは、主制御装置60によるオープニング時間設定処理(図224)によって決定されており、音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信されたオープニングコマンドを介して設定されるオープニング演出の種類を認識する。
図238は、オープニング演出用処理を示すフローチャートである。ステップSj3401では、主制御装置60から受信したオープニングコマンドに設定されているオープニング演出を特定する。ステップSj3401を実行した後、ステップSj3402に進む。ステップSj3402では、設定されている演出が保証遊技回数内転落大当たりオープニング演出であるか否かを判定する。ステップS3402において、設定されている演出が保証遊技回数内転落大当たりオープニング演出であると判定した場合には(Sj3402:YES)、ステップSj3403に進む。ステップSj3403では、オープニング演出として、保証遊技回数内転落大当たりオープニング演出を実行するための演出パターンを設定する。その後、本オープニング演出用処理を終了する。
ステップSj3402において、設定されている演出が保証遊技回数内転落大当たりオープニング演出ではないと判定した場合には(Sj3402:NO)、ステップSj3404に進む。ステップSj3404では、設定されている演出が保証遊技回数外転落大当たりオープニング演出であるか否かを判定する。ステップSj3404において、設定されている演出が保証遊技回数外転落大当たりオープニング演出であると判定した場合には(Sj3404:YES)、ステップSj3405に進む。ステップSj3405では、オープニング演出として、保証遊技回数外転落大当たりオープニング演出を実行するための演出パターンを設定する。その後、本オープニング演出用処理を終了する。
ステップSj3404において、設定されている演出が保証遊技回数外転落大当たりオープニング演出ではないと判定した場合には(Sj3404:NO)、ステップSj3406に進む。ステップSj3406では、設定されている演出が転落引き戻し最有利大当たりオープニング演出であるか否かを判定する。ステップSj3406において、設定されている演出が転落引き戻し最有利大当たりオープニング演出であると判定した場合には(Sj3406:YES)、ステップSj3407に進む。
ステップSj3407では、オープニング演出として、転落引き戻し最有利大当たりオープニング演出を実行するための演出パターンを設定する。その後、本オープニング演出用処理を終了する。
ステップS3406において、設定されている演出が転落引き戻し最有利大当たりオープニング演出ではないと判定した場合には(Sj3406:NO)、ステップSj3408に進む。ステップSj3408では、オープニング演出として、通常オープニング演出を実行するための演出パターンを設定する。その後、本オープニング演出用処理を終了する。
<表示制御装置において実行される各種処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行される処理について説明する。
表示制御装置100のMPU102において実行される処理としては、主に、電源投入後から電源が遮断されるまで繰り返し実行されるメイン処理と、音声発光制御装置90からコマンドを受信した場合に実行されるコマンド割込み処理と、VDP105から送信されるV割込み信号を検出した場合に実行されるV割込み処理とがある。V割込み信号は、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎にVDP105からMPU102に対して送信される信号である。
MPU102は、電源投入後にメイン処理を実行し、コマンドの受信やV割込み信号の検出に合わせて、コマンド割込み処理やV割込み処理を実行する。なお、コマンドの受信とV割込み信号の検出とが同時に行われた場合には、コマンド割込み処理を優先的に実行する。したがって、音声発光制御装置90から受信したコマンドの内容を素早く反映して、V割込み処理を実行することができる。
<メイン処理>
次に、表示制御装置100のMPU102によって実行されるメイン処理について説明する。
図239は、表示制御装置100のMPU102において実行されるメイン処理を示すフローチャートである。上述したように、メイン処理は、電源が投入された場合に実行され、電源が切断されるまでそのまま実行され続ける処理である。以下、メイン処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSj3501では、初期設定処理を実行する。具体的には、まず、MPU102を初期設定し、ワークRAM104及びビデオRAM107の記憶をクリアする処理が行われる。そして、キャラクタROM106に記憶された圧縮形式のキャラクタ情報を読み出し、読み出したキャラクタ情報を解凍して、解凍後のキャラクタ情報をビデオRAM107のキャラクタ領域に記憶する。更に、初期画面を表示するために、ビデオRAM107に書き込まれたキャラクタ情報から初期画面に対応した情報を抽出し、ビデオRAM107のフレームバッファ領域に、抽出したキャラクタ情報を書き込む。また、その他の初期化に必要な設定を行う。その後、ステップSj3502に進む。
ステップSj3502では、割込み許可設定を実行する。割込み許可設定が実行されると、以後、メイン処理では、電源が切断されるまで無限ループ処理を実行する。これにより、割込み許可が設定されて以降、コマンドの受信及びV割込信号の検出に合わせて、以下で説明するコマンド割込み処理及びV割込み処理を実行する。
<コマンド割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理について説明する。上述したように、コマンド割込み処理は、音声発光制御装置90からコマンドを受信する毎に実行される処理である。
図240は、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理を示すフローチャートである。ステップSj3601では、コマンド格納処理を実行する。コマンド格納処理では、受信したコマンドデータを抽出し、ワークRAM104に設けられたコマンド格納エリアに、その抽出したコマンドデータを格納する。コマンド格納処理によってコマンド格納エリアに格納された各種コマンドは、後述するV割込み処理のコマンド判定処理によって読み出され、そのコマンドに対応した処理が実行される。
<V割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理について説明する。
図241は、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理を示すフローチャートである。上述したように、V割込み処理は、VDP105からのV割込み信号が検出されることによって実行される処理である。V割込み処理では、コマンド割込み処理によってコマンド格納領域に格納されたコマンドに対応する各種処理を実行するとともに、図柄表示装置41に表示させる画像を特定した上で、VDP105に対してその画像の描画及び表示の指示を実行する。
上述したように、V割込み信号は、VDP105において、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に生成されるとともに、MPU102に対して送信される信号である。したがって、MPU102がこのV割込み信号に同期してV割込み処理を実行することにより、VDP105に対する描画指示が、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に行われることになる。このため、VDP105は、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が格納されているフレームバッファ領域に、新たな描画指示に伴った画像が展開されたりすることを抑制することができる。以下、V割込み処理の各ステップの処理の詳細について説明する。
ステップSj3701では、コマンド対応処理を実行する。コマンド対応処理では、コマンド割込み処理(図240)によってコマンド格納エリアに格納されたコマンドの内容を解析するとともに、そのコマンドに対応した処理を実行する。具体的には、例えば、演出コマンドが格納されていた場合には、その演出コマンドによって指定された演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。
演出操作コマンドが格納されていた場合には、演出操作ボタン24の押下の受付期間であるか否かを判定し、演出操作ボタン24の押下の受付期間であると判定した場合には、演出操作ボタン24の押下に対応した演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。一方、演出操作ボタン24の押下の受付期間でないと判定した場合には、処理を実行することなく、次のコマンドの内容を解析する。
なお、コマンド対応処理(Sj3701)では、その時点でコマンド格納エリアに格納されている全てのコマンドを解析するとともに、当該解析した全てのコマンドに対応した処理を実行する。この理由について説明する。コマンド判定処理は、V割込み処理の実行される20ミリ秒間隔で行われるため、その20ミリ秒の間に複数のコマンドがコマンド格納エリアに格納されている可能性が高いためである。特に、音声発光制御装置90によって演出の内容が設定され、演出が開始される場合、当該演出の内容を特定するための各種のコマンドが同時にコマンド格納エリアに格納されている可能性が高い。したがって、これらのコマンドを一度に解析して実行することによって、音声発光制御装置90によって設定された予告演出や停止図柄等の演出の態様を素早く把握し、その態様に応じた演出画像を図柄表示装置41に表示させるように、画像の描画を制御することができる。
ステップSj3702では、表示設定処理を実行する。表示設定処理では、コマンド対応処理(Sj3701)などによって設定された図柄表示装置41に表示すべき画面の種別に基づき、図柄表示装置41において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定する。その後、ステップSj3703に進む。
ステップSj3703では、タスク処理を実行する。タスク処理では、表示設定処理(Sj3702)によって特定された、図柄表示装置41に表示すべき次の1フレーム分の画像の内容に基づき、その画像を構成するキャラクター(スプライト、表示物)の種別を特定すると共に、各キャラクター(スプライト)毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度等の描画に必要な各種パラメーターを決定する。その後、ステップSj3704に進む。
ステップSj3704では、描画処理を実行する。描画処理では、タスク処理(Sj3703)によって決定された、1フレームを構成する各種キャラクターの種別やそれぞれのキャラクターの描画に必要なパラメーターを、VDP105に対して送信する。VDP105は、これらの情報に基づいて画像の描画処理を実行すると共に、1つ前のV割込み処理時に受信した情報に基づいて描画した画像を図柄表示装置41に表示させるべく、駆動信号とあわせてその画像データを図柄表示装置41へ送信する。その後、ステップSj3705に進み、その他の処理を実行した後、V割込み処理を終了する。以上、パチンコ機10において大当たり演出を含めた様々な処理を実行するための具体的な制御の一例を説明した。
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確率モードの遊技状態よりも不利な低確率モードの遊技状態において大当たりに当選した場合に、特定の演出を実行する。具体的には、ケース1では、特定の演出として、転落引き戻し大当たり演出および転落引き戻し最有利大当たりオープニング演出を実行する。ケース2では、特定の演出として、保証遊技回数内転落大当たり演出および保証遊技回数内転落大当たりオープニング演出を実行する。ケース3では、特定の演出として、保証遊技回数外転落大当たり演出および保証遊技回数外転落大当たりオープニング演出を実行する。このような処理を実行することによって、遊技者にとって不利な遊技状態で実行された遊技回において大当りに当選したことを、特定の演出を介して遊技者に認識させることができ、不利な遊技状態にもかかわらず大当たりに当選したことへの優越感や満足感を遊技者に付与することができる。
また、いずれの特定の演出も、遊技者にとって不利な遊技状態から大当たりに当選したことを遊技者に示唆する内容の演出である。従って、不利な遊技状態にもかかわらず大当たりに当選したことをより一層遊技者に認識させることができ、より一層大きな優越感や満足感を遊技者に付与することができる。
さらに、大当たりに当選した場合、その後に実行される遊技回において、実行中の遊技回における遊技状態を遊技者が識別不可能または困難な演出(状態非明示演出)を実行するので、いずれの遊技状態で遊技回が実行されているのかを遊技者に識別できないようにすることができる。その結果、遊技回の実行中において遊技者に対して遊技状態を推測させることができ、遊技者に対して期待感や緊迫感を付与することができ、遊技者を遊技に注目させることができる。
さらに、このような処理を実行している場合において、特定の演出が実行される条件が成立し、特定の演出が実行された場合には、特定の演出によってはじめて、これまで実行されてきた遊技回における遊技状態が不利な遊技状態であったことを遊技者に認識させることができ、事後的に、これまでに実行された遊技回における遊技状態や遊技の内容を遊技者に回想させるといった遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる。さらに、大当たりに当選したことも遊技者に認識させるので、遊技者に大きな達成感や優越感を付与することができる。
さらに、転落した後に、保証遊技回数内において大当りに当選(転落引き戻し大当たり)した場合であって、当該大当たりの種別が遊技者にとって最も有利な種別である場合には、オープニング期間において転落引き戻し最有利大当たりオープニング演出を実行するので、大当たりに当選した後に、不利な遊技状態から最も有利な種別の大当たりに当選したことを遊技者は知ることになり、遊技者に対してさらに大きな優越感や幸福感を付与することができる。
また、本実施形態においては、ケース1における転落引き戻し最有利大当たりオープニング演出、ケース2における保証遊技回数内転落大当たりオープニング演出、ケース3における保証遊技回数外転落大当たりオープニング演出は、大当たりとなった遊技回が終了した後に実行するので、遊技回が終了した後にも遊技者に対して期待感を付与することできることに加え、遊技回が終了した後にも遊技者に対して遊技に注目させることができる。
また、本実施形態においては、遊技状態のうち、高確率モードかつ高頻度サポートモードの遊技状態が遊技者に最も有利な遊技状態(以下、最有利状態とも呼ぶ)であり、低確率モードかつ低頻度サポートモードの遊技状態が遊技者に最も不利な遊技状態(以下、最不利状態とも呼ぶ)であり、低確率モードかつ高頻度サポートモードの遊技状態は最有利状態よりも不利であり最不利状態よりも有利な遊技状態(以下、中有利状態とも呼ぶ)である。本実施形態においては、最有利遊技状態から中有利遊技状態に移行した後の遊技回において大当たりに当選した場合に上記の特定の演出を実行する。よって、特定の演出を実行することによって、最も不利な状態である最不利状態に移行する前に大当たりに当選したことを遊技者に強く認識させることができ、遊技者に対して事後的な危機感(実は危ない状況であったことを後に知ることによる危機感)、および、大当たりに当選したことによる達成感や優越感を付与することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本実施形態においては、例えば、特定の演出としての転落引き戻し大当たり演出は、転落した後に大当たりに当選したことを示唆する演出である。すなわち、転落引き戻し大当たり演出は、当該転落引き戻し大当たりとなった遊技回(以下、当該当選遊技回とも呼ぶ)の1つ前に大当たりになった遊技回(以下、先行当選遊技回とも呼ぶ)の大当たり種別が確変大当たりであったこと、その後に転落抽選に当選したこと、そして、保証遊技回内に低確率モードで大当たりに当選したことを遊技者に認識させることができる。従って、遊技者に対して、事後的に一つ前に大当たりとなった遊技回における大当たり種別を認識させることができ、先行当選遊技回から今までの遊技について回想させるといった遊技性を創出することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、上述のように、転落引き戻し大当たり演出は、当該転落引き戻し大当たりとなった遊技回(当該当選遊技回)の1つ前に大当たりになった遊技回(先行当選遊技回)の大当たり種別が確変大当たりであったこと、その後に転落抽選に当選したこと、そして、保証遊技回内に低確率モードで大当たりに当選したことを遊技者に認識させる。さらに、当該大当たりの種別が遊技者に最も有利な大当たり種別であって場合には、転落引き戻し最有利演出を実行する。すなわち、当該転落引き戻し大当たりと判定された遊技回における大当たり種別と、先行当選遊技回における大当たり種別とに基づいて、当該転落引き戻し大当たりと判定された遊技回以降に実行する演出を決定するので、当該転落引き戻し大当たりと判定された遊技回以降に実行された特定の演出を認識した遊技者に、当該特定の演出に基づいて、当該転落引き戻し大当たりと判定された遊技回における大当たり種別と、先行当選遊技回における大当たり種別について回想や推測をさせることができ、実行中の遊技回に対する期待感に加え過去に実行された遊技回について回想させるといった興趣も遊技者に付与することができる。
さらに、上述したように、特定の演出、例えば転落引き戻し大当たり演出は、当該転落引き戻し大当たりとなった遊技回の1つ前に大当たりになった遊技回(以下、先行当選遊技回とも呼ぶ)の大当たり種別が確変大当たりであったこと、その後に転落抽選に当選したこと、そして、保証遊技回内に低確率モードで大当たりに当選したことを遊技者に認識させる。すなわち、特定の演出を実行するか否か、および、特定の演出の内容については、先に大当たりに当選した遊技回から、その一つ後に大当たりに当選した遊技回までにおける遊技状態の変化の態様に基づいて決定している。よって、特定の演出を認識した遊技者は、当該特定の演出に基づいて過去に実行された遊技回における当該遊技状態の変化の態様を認識(確認)することができる。よって、先に大当たりに当選した遊技回から、その一つ後に大当たりに当選した遊技回までの間に実行された遊技回における遊技状態の変化の態様を遊技者が認識できなかった場合であっても、当該特定の演出を遊技者に認識させることによって、事後的に、これまでに実行された遊技回における遊技状態の変化の態様を遊技者に認識させることができ、これまでに実行された遊技回における遊技状態や遊技の内容を回想させるといった遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、オープニング期間に実行する特定の演出も、先に大当たりに当選した遊技回から、その一つ後に大当たりに当選した遊技回までにおける遊技状態の変化の態様に基づいて決定している。つまり、大当たりとなった遊技回が終了した後のオープニング期間まで、遊技者に対して、これまで実行された遊技回における遊技状態の変化の態様や、遊技の内容、演出に注目させることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10は、有利な遊技状態である高確率高頻度状態から、不利な遊技状態である低確率高頻度状態に移行した後に大当たりに当選した場合に特定の演出を実行する。よって、仮に、状態非明示演出を実行していたにもかかわらず、有利な遊技状態から不利な遊技状態に移行したことを遊技者が認識していた場合でも高確率高頻度状態から低確率高頻度状態に移行したことによって遊技者の期待感が一旦低下した後に、大当たり当選することで特定の演出を実行するので、期待感が低下した状態で大当たり当選したことに対する遊技者の喜びを、特定の演出を実行することによって、より一層助長することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本実施形態のパチンコ機10は、先行当選遊技回の終了後から当該当選遊技回の終了後までの間に実行された遊技回における遊技状態の変化の態様に基づいてオープニング時間を決定する。従って、例えば、オープニング時間に対応する期間であるオープニング期間に演出(オープニング演出)を実行する場合、当該演出の内容を、先行当選遊技回の終了後から当該当選遊技回の終了後までの間に実行された遊技回における遊技状態の変化の態様に応じて決定することができる。その結果、当該オープニング演出を認識した遊技者は、当該演出に基づいて、先行当選遊技回の終了後から当該当選遊技回の終了後までの間に実行された遊技回における遊技状態の変化の態様を認識(確認)することができる。よって、事後的に、これまでに実行された遊技回における遊技状態の変化の態様を遊技者に認識させることができ、これまでに実行された遊技回における遊技状態や遊技の内容を回想させるといった遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10は、大当たりに当選した遊技回(先行当選遊技回)の直後から開始される遊技回が遊技者にとって有利な遊技状態(高確率高頻度状態)の遊技回であり、その後、遊技者にとって不利な遊技状態(低確率高頻度状態)に移行(転落抽選に当選)し、その後に大当たり(転落引き戻し大当たり)に当選した場合に特定の演出を実行する。よって、遊技者にとって不利な遊技状態に移行することによって遊技者の期待感が一旦低下した後に、大当たりに当選した場合に特定の演出を実行するので、期待感が低下した状態で大当たりに当選したことに対する遊技者の喜びを、特定の演出を実行することによって、より一層助長することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
《4-7》第4実施形態の変形例:
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。なお、以下で説明する変形例では、上記の実施形態と同一の構成、処理及び効果については、説明を省略する。
《4-7-1》変形例1:
上記実施形態においては、パチンコ機10は、確変大当たりに当選した場合には、転落抽選に当選する場合を除いて、次に大当たりに当選するまでは高確率モードが継続するパチンコ機であったが、上記実施形態における特徴を他のタイプのパチンコ機に適用してもよい。例えば、確変大当たりに当選した場合に、高確率モードで実行される遊技回の実行回数が予め定められた回数に制限される機能(いわゆる回数切り確変機能)を備えたパチンコ機(いわゆるST機)に適用してもよい。
本変形例においては、ST機のパチンコ機の一例として、確変大当たりに当選した場合に高確率モードで実行可能な遊技回の実行回数の制限数(以下、制限実行回数とも呼ぶ)は100回とし、制限実行回数内の遊技回においては遊技状態は高確率高頻度状態であり、制限実行回数を超えると低確率低頻度状態に移行する。また、通常大当たりに当選した場合には、低確率高頻度状態(以下、時短状態とも呼ぶ)の遊技回が100回実行可能であり、遊技回の実行回数が100回を超えると低確率低頻度状態に移行する。本変形例ではこのようなスペックのパチンコ機に対して、上記実施形態の特徴を適用する。
この場合、例えば、大当たりに当選した場合に、当該大当たりに当選した遊技回における演出、および、開閉実行モード中の演出において、確変大当たりに当選したのか通常大当たりに当選したのかを演出上、遊技者に識別不可能または困難にする。そして、開閉実行モード終了後、新たに実行される遊技回においても遊技状態が高確率モードであるのか低確率モードであるのかが遊技者に識別不可能または困難な状態非明示演出を実行する。よって遊技者は、大当たりに当選した場合、その後に実行される遊技回の遊技状態が高確率高頻度状態であるのか低確率高頻度状態(時短状態)であるのかを認識できないまま遊技を実行する。
そして、本変形例では、時短状態中に大当たりに当選し(以下、引き戻し大当たりとも呼ぶ)、かつ、当該大当たりの種別が確変大当たりである場合に、当該確変大当たりとなった遊技回中および開閉実行モード中(オープニング期間、開閉処理期間、エンディング期間)に、特定の演出として、実行されていた遊技回の遊技状態は時短状態(低確率高頻度状態)であったこと、時短状態中に大当たりに当選したこと及び当該当選した大当たりの種別が確変大当たりであることを示唆する演出(以下、時短中引き戻し確変大当たり示唆演出)を実行する。
さらに、本変形例では、時短状態中に大当たりに当選し、かつ、当該大当たりの種別が、当該パチンコ機が設定可能な大当たり種別のうち遊技者に対して最も有利な大当たり種別(以下、最有利大当たり種別)であった場合に、当該大当たりとなった遊技回中および開閉実行モード中(オープニング期間、開閉処理期間、エンディング期間)に、特定の演出として、実行されていた遊技回の遊技状態は時短状態(低確率高頻度状態)であったこと、時短状態中に大当たりに当選したこと及び当該当選した大当たりの種別が最有利大当たり種別であることを示唆する演出(以下、時短中引き戻し最有利大当たり示唆演出)を実行する。
なお、上記説明した場合以外の大当たり時は、大当たりに当選した遊技回において通常の大当たり演出を実行し、開閉実行モードにおいても通常のオープニング演出、ラウンド演出、エンディング演出を実行する。
以上説明したように、時短中引き戻し確変大当たり示唆演出を実行することで、高確率高頻度状態と比較すると遊技者にとって相対的に不利な遊技状態である低確率高頻度状態(時短状態)で実行された遊技回において大当りに当選したこと、さらには、大当たり種別が確変大当たりであることを、特定の演出(時短中引き戻し確変大当たり示唆演出)を介して遊技者に認識させることができ、不利な遊技状態にもかかわらず大当たりに当選したことへの優越感や満足感を遊技者により一層付与することができる。
また、時短中引き戻し最有利大当たり示唆演出を実行することで、高確率高頻度状態と比較すると遊技者にとって相対的に不利な遊技状態である低確率高頻度状態(時短状態)で実行された遊技回において大当りに当選したこと、さらには、大当たり種別が最有利大当たり種別であることを、特定の演出(時短中引き戻し最有利大当たり示唆演出)を介して遊技者に認識させることができ、不利な遊技状態にもかかわらず大当たりに当選したことへの優越感や満足感を遊技者により一層付与することができる。
また、上記実施形態と同様に、大当たりに当選した場合、その後に実行される遊技回において、実行中の遊技回における遊技状態を遊技者が識別不可能または困難な演出(状態非明示演出)を実行するので、いずれの遊技状態で遊技回が実行されているのかを遊技者が識別できないようにすることができる。その結果、遊技回の実行中において遊技者に対して遊技状態を推測させることができ、遊技者に対して期待感や緊迫感を付与することができ、遊技者を遊技に注目させることができる。
さらに、このような処理を実行している場合において、特定の演出が実行される条件が成立し、特定の演出が実行された場合には、特定の演出によってはじめて、これまで実行されてきた遊技回における遊技状態が不利な遊技状態であったことを遊技者に認識させることができ、事後的に、これまでに実行された遊技回における遊技状態や遊技の内容を遊技者に回想させるといった遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる。さらに、大当たりに当選したことも遊技者に認識させるので、遊技者に大きな達成感や優越感を付与することができる。
なお、この他、時短状態中に大当たりに当選した場合に、大当たり種別にかかわらず、特定の演出を実行してもよい。すなわち、引き戻し大当たりの場合に、当該大当たりとなった遊技回中および開閉実行モード中(オープニング期間、開閉処理期間、エンディング期間)に、特定の演出として、当該大当たりが引き戻し大当たりであることを示唆する演出を実行する。このようにしても、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
その他、特定の演出を実行するための条件として、時短状態中に大当たりに当選した場合の当該大当たりの種別を、確変大当たりや最有利大当たりに限定することなく、他の大当たり種別に設定してもよい。例えば、時短状態中に、最もラウンド数が多い大当たり種別(例えば16R確変大当たり、16R通常大当たり)で大当たりに当選した場合に特定の演出を実行するとしてもよい。
《4-7-2》変形例2:
上記実施形態における特徴を、例えば、連続して確変大当たりに当選できる回数に制限(確変リミット)が設定されているタイプのパチンコ機(いわゆる確変リミット機)に適用してもよい。
本変形例においては、確変リミット機の一例として、連続して確変大当たりに当選できる回数(以下、リミット数とも呼ぶ)が5回とし、仮に、5回連続して確変大当たりに当選した場合には、6回目は必ず通常大当たりとなる遊技機を採用する。なお、連続して確変大当たりに当選できる回数は5回であるが、5回未満の大当たりで通常大当たりに当選し、その後の遊技回が低確率モードとなる場合もある。また、確変大当たりに当選した場合には、次回の大当たり当選までは、実行される遊技回は高頻度サポートモードとなる。すなわち、高確率高頻度状態となる。一方、通常大当たりに当選した場合には、低確率高頻度状態(時短状態)の遊技回が100回実行可能であり、遊技回の実行回数が100回を超えると低確率低頻度状態に移行する。本変形例ではこのようなスペックのパチンコ機に対して、上記実施形態の特徴を適用する。
この場合、例えば、大当たりに当選した場合に、当該大当たりに当選した遊技回における演出、および、開閉実行モード中の演出において、確変大当たりに当選したのか通常大当たりに当選したのかを演出上、遊技者に識別不可能または困難にする。そして、開閉実行モード終了後、新たに実行される遊技回においても遊技状態が高確率モードであるのか低確率モードであるのかが遊技者に識別不可能または困難な状態非明示演出を実行する。よって遊技者は、大当たりに当選した場合、その後に実行される遊技回の遊技状態が高確率高頻度状態であるのか低確率高頻度状態(時短状態)であるのかを認識できないまま遊技を実行する。
そして、本変形例では、時短状態中に大当たりに当選し(引き戻し大当たり)、かつ、当該大当たりの種別が確変大当たりである場合に、当該確変大当たりとなった遊技回中および開閉実行モード中(オープニング期間、開閉処理期間、エンディング期間)に、特定の演出として、実行されていた遊技回の遊技状態は時短状態(低確率高頻度状態)であったこと、時短状態中に大当たりに当選したこと及び当該当選した大当たりの種別が確変大当たりであることを示唆する演出(時短中引き戻し確変大当たり示唆演出)を実行する。
さらに、本変形例では、時短状態中に大当たりに当選し、かつ、当該大当たりの種別が、当該パチンコ機が設定可能な大当たり種別のうち遊技者に対して最も有利な大当たり種別(最有利大当たり種別)であった場合に、当該大当たりとなった遊技回中および開閉実行モード中(オープニング期間、開閉処理期間、エンディング期間)に、特定の演出として、実行されていた遊技回の遊技状態は時短状態(低確率高頻度状態)であったこと、時短状態中に大当たりに当選したこと及び当該当選した大当たりの種別が最有利大当たり種別であることを示唆する演出(時短中引き戻し最有利大当たり示唆演出)を実行する。
なお、上記説明した場合以外の大当たり時は、大当たりに当選した遊技回において通常の大当たり演出を実行し、開閉実行モードにおいても通常のオープニング演出、ラウンド演出、エンディング演出を実行する。
このような処理を実行することで、上記第4実施形態および変形例1と同様の効果を得ることができる。すなわち、時短中引き戻し確変大当たり示唆演出を実行することで、高確率高頻度状態と比較すると遊技者にとって相対的に不利な遊技状態である低確率高頻度状態(時短状態)で実行された遊技回において大当りに当選したこと、さらには、大当たり種別が確変大当たりであることを、特定の演出(時短中引き戻し確変大当たり示唆演出)を介して遊技者に認識させることができ、不利な遊技状態にもかかわらず大当たりに当選したことへの優越感や満足感を遊技者により一層付与することができる。
また、時短中引き戻し最有利大当たり示唆演出を実行することで、高確率高頻度状態と比較すると遊技者にとって相対的に不利な遊技状態である低確率高頻度状態(時短状態)で実行された遊技回において大当りに当選したこと、さらには、大当たり種別が最有利大当たり種別であることを、特定の演出(時短中引き戻し最有利大当たり示唆演出)を介して遊技者に認識させることができ、不利な遊技状態にもかかわらず大当たりに当選したことへの優越感や満足感を遊技者により一層付与することができる。
また、上記実施形態および変形例と同様に、大当たりに当選した場合、その後に実行される遊技回において、実行中の遊技回における遊技状態を遊技者が識別不可能または困難な演出(状態非明示演出)を実行するので、いずれの遊技状態で遊技回が実行されているのかを遊技者に識別できないようにすることができる。その結果、遊技回の実行中において遊技者に対して遊技状態を推測させることができ、遊技者に対して期待感や緊迫感を付与することができ、遊技者を遊技に注目させることができる。
さらに、このような処理を実行している場合において、特定の演出が実行される条件が成立し、特定の演出が実行された場合には、特定の演出によってはじめて、これまで実行されてきた遊技回における遊技状態が不利な遊技状態であったことを遊技者に認識させることができ、事後的に、これまでに実行された遊技回における遊技状態や遊技の内容を遊技者に回想させるといった遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる。さらに、大当たりに当選したことも遊技者に認識させるので、遊技者に大きな達成感や優越感を付与することができる。
なお、この他、時短状態中に大当たりに当選した場合に、大当たり種別にかかわらず、特定の演出を実行してもよい。すなわち、引き戻し大当たりの場合に、当該大当たりとなった遊技回中および開閉実行モード中(オープニング期間、開閉処理期間、エンディング期間)に、特定の演出として、当該大当たりが引き戻し大当たりであることを示唆する演出を実行する。このようにしても、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
その他、特定の演出を実行するための条件として、時短状態中に大当たりに当選した場合の当該大当たりの種別を、確変大当たりや最有利大当たりに限定することなく、他の大当たり種別に設定してもよい。例えば、時短状態中に、最もラウンド数が多い大当たり種別(例えば16R確変大当たり、16R通常大当たり)で大当たりに当選した場合に特定の演出を実行するとしてもよい。
《4-7-3》変形例3:
上記実施形態における特徴を、例えば、連続して確変大当たりに当選する回数が固定されているタイプのパチンコ機(いわゆるワンセット式確変機)に適用してもよい。
本変形例においては、ワンセット式確変機の一例として、低確率モードの遊技状態から確変大当たりに当選した場合には、連続して確変大当たりに2回当選する(いわゆる、2回1セット)とし、2回の確変大当たりに当選した後の大当たり当選時の大当たり種別は通常大当たりとなる。
また、確変大当たりに当選した場合には、次回の大当たり当選までは、実行される遊技回は高頻度サポートモードとなる。すなわち、高確率高頻度状態となる。一方、通常大当たりに当選した場合には、低確率高頻度状態(時短状態とも呼ぶ)の遊技回が100回実行可能であり、遊技回の実行回数が100回を超えると低確率低頻度状態に移行する。本変形例ではこのようなスペックのパチンコ機に対して、上記実施形態の特徴を適用する。
この場合、例えば、大当たりに当選した場合に、当該大当たりに当選した遊技回における演出、および、開閉実行モード中の演出において、確変大当たりに当選したのか通常大当たりに当選したのかを演出上、遊技者に識別不可能または困難にする。そして、開閉実行モード終了後、新たに実行される遊技回においても遊技状態が高確率モードであるのか低確率モードであるのかが遊技者に識別不可能または困難な状態非明示演出を実行する。よって遊技者は、大当たりに当選した場合、その後に実行される遊技回の遊技状態が高確率高頻度状態であるのか低確率高頻度状態(時短状態)であるのかを認識できないまま遊技を実行する。
そして、本変形例では、時短状態中に大当たりに当選し(引き戻し大当たりとも呼ぶ)、かつ、当該大当たりの種別が確変大当たりである場合に、当該確変大当たりとなった遊技回中および開閉実行モード中(オープニング期間、開閉処理期間、エンディング期間)に、特定の演出として、実行されていた遊技回の遊技状態は時短状態(低確率高頻度状態)であったこと、時短状態中に大当たりに当選したこと及び当該当選した大当たりの種別が確変大当たりであることを示唆する演出(時短中引き戻し確変大当たり示唆演出)を実行する。
さらに、本変形例では、時短状態中に大当たりに当選し、かつ、当該大当たりの種別が、当該パチンコ機が設定可能な大当たり種別のうち遊技者に対して最も有利な大当たり種別(最有利大当たり種別)であった場合に、当該大当たりとなった遊技回中および開閉実行モード中(オープニング期間、開閉処理期間、エンディング期間)に、特定の演出として、実行されていた遊技回の遊技状態は時短状態(低確率高頻度状態)であったこと、時短状態中に大当たりに当選したこと及び当該当選した大当たりの種別が最有利大当たり種別であることを示唆する演出(時短中引き戻し最有利大当たり示唆演出)を実行する。
なお、上記説明した場合以外の大当たり時は、大当たりに当選した遊技回において通常の大当たり演出を実行し、開閉実行モードにおいても通常のオープニング演出、ラウンド演出、エンディング演出を実行する。
このような処理を実行することで、上記第4実施形態および上記変形例と同様の効果を得ることができる。すなわち、時短中引き戻し確変大当たり示唆演出を実行することで、高確率高頻度状態と比較すると遊技者にとって相対的に不利な遊技状態である低確率高頻度状態(時短状態)で実行された遊技回において大当りに当選したこと、さらには、大当たり種別が確変大当たりであることを、特定の演出(時短中引き戻し確変大当たり示唆演出)を介して遊技者に認識させることができ、不利な遊技状態にもかかわらず大当たりに当選したことへの優越感や満足感を遊技者により一層付与することができる。
また、時短中引き戻し最有利大当たり示唆演出を実行することで、高確率高頻度状態と比較すると遊技者にとって相対的に不利な遊技状態である低確率高頻度状態(時短状態)で実行された遊技回において大当りに当選したこと、さらには、大当たり種別が最有利大当たり種別であることを、特定の演出(時短中引き戻し最有利大当たり示唆演出)を介して遊技者に認識させることができ、不利な遊技状態にもかかわらず大当たりに当選したことへの優越感や満足感を遊技者により一層付与することができる。
また、上記実施形態および変形例と同様に、大当たりに当選した場合、その後に実行される遊技回において、実行中の遊技回における遊技状態を遊技者が識別不可能または困難な演出(状態非明示演出)を実行するので、いずれの遊技状態で遊技回が実行されているのかを遊技者が識別できないようにすることができる。その結果、遊技回の実行中において遊技者に対して遊技状態を推測させることができ、遊技者に対して期待感や緊迫感を付与することができ、遊技者を遊技に注目させることができる。
さらに、このような処理を実行している場合において、特定の演出が実行される条件が成立し、特定の演出が実行された場合には、特定の演出によってはじめて、これまで実行されてきた遊技回における遊技状態が不利な遊技状態であったことを遊技者に認識させることができ、事後的に、これまでに実行された遊技回における遊技状態や遊技の内容を遊技者に回想させるといった遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる。さらに、大当たりに当選したことも遊技者に認識させるので、遊技者に大きな達成感や優越感を付与することができる。
なお、この他、時短状態中に大当たりに当選した場合に、大当たり種別にかかわらず、特定の演出を実行してもよい。すなわち、引き戻し大当たりの場合に、当該大当たりとなった遊技回中および開閉実行モード中(オープニング期間、開閉処理期間、エンディング期間)に、特定の演出として、当該大当たりが引き戻し大当たりであることを示唆する演出を実行する。このようにしても、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
その他、特定の演出を実行するための条件として、時短状態中に大当たりに当選した場合の当該大当たりの種別を、確変大当たりや最有利大当たりに限定することなく、他の大当たり種別に設定してもよい。例えば、時短状態中に、最もラウンド数が多い大当たり種別(例えば16R確変大当たり、16R通常大当たり)で大当たりに当選した場合に特定の演出を実行するとしてもよい。
《4-7-4》変形例4:
上記実施形態における特徴を、例えば、特定の領域(いわゆるVゾーン)に遊技球が流通したことを条件として、次回から実行される遊技回における抽選モードが高確率モードになるタイプのパチンコ機(いわゆるV確変機)に適用してもよい。
本変形例では、V確変機の一例として、高確率モード中の遊技回においては転落抽選が実行される。高確率モードの遊技回が実行されている場合において、転落抽選に当選すると、当該転落抽選に当選した遊技回から、抽選モードが低確率モードに移行する。本変形例ではこのようなスペックのパチンコ機に対して、上記実施形態の特徴を適用する。
本変形例では、実行される遊技回の遊技状態が高確率高頻度状態であるのか低確率高頻度状態(時短状態)であるのかを認識できないまま遊技を実行する。すなわち、遊技回においては、状態非明示演出を実行する。
そして、本変形例においては、転落抽選に当選して抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行した以降の遊技回において大当たりに当選した場合であって、ラウンド遊技中(開閉処理期間中)の特定の期間に、遊技球がVゾーンを流通した場合には、遊技球がVゾーンを流通したことを契機として、特定の演出を実行する。具体的には、特定の演出として、既に実行された遊技回において転落抽選に当選したことによって抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行し、かつ、低確率モードにおいて大当たりに当選したことを示唆する演出(転落引き戻し大当たり演出)を実行する。すなわち、本変形例においては、Vゾーンに遊技球が流通したことを契機として特定の演出として転落引き戻し大当たり演出を実行する。また、この場合、転落抽選に当選せず高確率モードの遊技状態において大当たりに当選し、その後に遊技球がVゾーンに流通した場合や、大当たり後の最初の遊技回から遊技状態が低確率モードの遊技状態であり、当該遊技状態において大当たりに当選し、その後に遊技球がVゾーンに流通した場合など、先に大当たり当選した遊技回(以下、先行当選遊技回とも呼ぶ)が終了した後から当該大当たり当選した遊技回(以下、当該当選遊技回とも呼ぶ)の終了までに実行された遊技回の遊技状態の変化の態様に基づいて、Vゾーンへの遊技球の流通を契機とする当該特定の演出の内容を設定(変更)する構成としてもよい。
この他、オープニング期間におけるオープニング演出や、エンディング期間におけるエンディング演出として特定の演出を実行する構成を採用してもよい。例えば、先行当選遊技回の終了後から当該当選遊技回の終了後までの間に実行された遊技回における遊技状態の変化の態様に基づいて、エンディング演出として実行する特定の演出の内容を決定する構成や、先行当選遊技回の終了後から当該当選遊技回の終了後までの間に実行された遊技回における遊技状態の変化の態様に基づいて、エンディング期間の時間的長さであるエンディング時間を決定する構成を採用してもよい。このような構成を採用することによって、先行当選遊技回から当該当選遊技回までの遊技状態の変化の態様に応じたエンディング演出の設定が容易となり、各遊技状態の変化の態様に応じた内容のエンディング演出を設計する際の時間的制限を緩和することができる。
さらに、特定の演出を実行する期間はエンディング期間に限定されず、大当たり当選した遊技回において実行してもよい。また、当該大当たりの種別が遊技者にとって最も有利な種別(以下、最有利大当たり種別とも呼ぶ)である場合には、当該大当たりに当選した遊技回において実行する遊技回演出として、転落引き戻し大当たりであったことを示唆する演出を実行し、オープニング期間におけるオープニング演出や、Vゾーンへの遊技球の流通を契機として実行する演出や、エンディング期間におけるエンディング演出として、当該大当たりの種別が最有利大当たり種別であることを示唆する演出を実行してもよい。
以上説明したように、本変形例では、特定の期間に遊技球がVゾーンを流通したことを契機として、既に実行された遊技回における遊技状態を示唆する特定の演出を実行するので、遊技球がVゾーンを流通したことで特定の期間の後から開始される遊技回の遊技状態が高確率モードとなることに対する遊技者の喜びを助長するとともに、これまでに実行された遊技回における遊技状態や遊技の内容を遊技者に回想させるといった遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、高確率モードで遊技回が実行されていたにもかかわらず、転落抽選に当選してしまい低確率モードに移行した状態で、大当たり当選し、特定の期間に遊技球がVゾーンを流通したことを契機として、特定の演出を実行する構成を採用した場合には、転落抽選に当選し遊技状態が低確率モードに移行したことで遊技者の期待感が低下している状態において、遊技球がVゾーンを流通し、次回に実行される遊技回から遊技者にとって有利な状態になることが確定した場合に特定の演出を実行する。このような構成の場合、転落抽選に当選し高確率モードから低確率モードに移行することで遊技者の期待感が一旦大きく低下した状態で、大当たりに当選することによって遊技者の期待感は上昇し、かつ、大当たりに当選した遊技回の終了後の特定の期間に遊技球がVゾーンを通過してさらに期待感が上昇した状態において、特定の演出を実行するので、遊技者の期待感の上昇を助長するとともに、特定の演出によって、事後的に、これまでに実行された遊技回における遊技状態の変化の態様を遊技者に認識させることができ、これまでに実行された遊技回における遊技状態や遊技の内容を回想させるといった遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、Vゾーンが、可変入賞装置36(大入賞口36a)の内部に配置されている構成の場合、遊技球の流通方向に対して開閉扉36bよりも下流側で、かつ、Vゾーンよりも上流側に、Vゾーン用の開閉弁(以下、V開閉弁36vとも呼ぶ)が設置されている構成を採用してもよい。この場合、遊技球が可変入賞装置36を流通したタイミングで開閉扉36bが開放し、当該遊技球が大入賞口36aに入球し、かつ、その遊技球がV開閉弁36vを流通したタイミングでV開閉弁36vが開放していた場合に、当該遊技球はVゾーンを流通することができる。よって、開閉扉36bの開放するタイミングとV開閉弁36vの開放するタイミングとを調整することによって、遊技球がVゾーンに入球しやすい大当たり種別(以下、第1種大当たりとも呼ぶ)と、遊技球がVゾーンに入球しにくい大当たり種別(第2種大当たり)とを設定することができる。
本変形例においては、第1種大当たり及び第2種大当たりのいずれも、開閉実行モードが開始されてからV開閉弁36vが開放するまでの時間は同じである。第1種大当たりと第2種大当たりとでは、開閉扉36bの開放するタイミングが異なる。よって、開閉実行モードが開始されてから最初に開閉扉36bが開放するまでの期間をオープニング期間とした場合、第1種大当たりと第2種大当たりとは、オープニング期間の時間的長さ(オープニング時間)が異なる。オープニング時間を調整することによって、開閉実行モード中にVゾーンに遊技球が流通しやすい第1種大当たりと、Vゾーンに遊技球が流通しにくい第2種大当たりとを設定可能にしている。
そして、本変形例においては、転落抽選に当選し低確率高頻度状態において、大当たりに当選し、当該大当たりの種別が、Vゾーンの遊技球が流通しやすい、すなわち、次回の遊技回から高確率モードに移行する可能性が高い第1種大当たりであった場合に、オープニング期間において、特定の演出を実行する構成としてもよい。また、この場合、オープニング期間においては、まだ遊技球がVゾーンを流通していないので、特定の演出の内容を、当該大当たりが転落引き戻し大当たりであったことを示唆する内容にするとしてもよい。すなわち、Vゾーンへの遊技球の流通に関する示唆はしない演出とする。または、特定の演出の内容に、遊技球がVゾーンに入球する可能性が高いことを示唆する内容を含める構成を採用してもよい。
このような構成を採用することによって、V確変機におけるオープニング期間に、遊技者の期待感を増加させることができる。
また、第1種大当たりに当選したにも関わらず、遊技者が可変入賞装置36に向けて遊技球を発射する操作をしておらず、遊技球がVゾーンを流通するタイミングを逸してしまった場合に(いわゆるパンクした場合に)、遊技者の焦燥感を軽減するために、ラウンド遊技中の期間や、エンディング期間に、遊技者の焦燥感を軽減する演出を実行してもよい。遊技者の焦燥感を軽減する演出として、当該大当たりが転落引き戻し大当たりであったことを示唆する内容の特定の演出を実行する構成を採用してもよい。また、焦燥感を軽減させるために、早く次の遊技回が実行できるように、エンディング期間を短く設定する構成を採用してもよい。
《4-7-5》変形例5:
上記第4実施形態および上記変形例において、状態非明示演出を実行しない構成を採用してもよい。この場合、実行中の遊技回の遊技状態を遊技者は認識可能となるが、遊技状態を認識した状態であったとしても、大当たりに当選した場合に特定の演出が実行された場合には、遊技者に期待感や優越感を付与することができる。
例えば、上記第4実施形態において、高確率高頻度状態において保証遊技回数内で遊技回が実行されている場合に、抽選モードが高確率モードであることを遊技者に認識可能な演出を実行する。その後、保証遊技回数内において転落抽選に当選し、低確率低頻度状態に移行する。このとき、遊技回において実行する演出として、抽選モードが低確率モードであることを遊技者が認識可能な演出を実行する。その後、低確率高頻度状態において大当たりに当選した場合、当該大当たりは転落引き戻し大当たりであり、当該転落引き戻し大当たりとなった遊技回中に、特定の演出を実行する。具体的には、当該転落引き戻し大当たりとなった遊技回中に転落引き戻し大当たり演出を実行する。
このようにすることで、転落抽選に当選し高確率高頻度状態から低確率高頻度状態に移行したことによって遊技者の期待感が一旦低下した後に、大当たり当選することで特定の演出を実行するので、期待感が低下した状態で大当たり当選したことに対する遊技者の喜びを、特定の演出を実行することによって、より一層助長することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
《4-7-6》変形例6:
上記第4実施形態においては、特定の演出を、大当たり当選となった遊技回およびオープニング期間に実行したが、特定の演出を他のタイミングに実行するとしてもよい。例えば、特定の演出を開閉処理期間におけるラウンド演出として実行してもよい。その他、特定の演出をエンディング期間におけるエンディング演出として実行してもよい。特定の演出をラウンド演出やエンディング演出として実行した場合であっても、上記第4実施形態および上記変形例と同様の効果を得ることができる。
特定の演出をラウンド演出として実行する場合、大当たりに当選した遊技回における遊技状態毎にラウンド時間として異なる時間が設定されている構成としてもよい。もともと大当たり種別毎にラウンド遊技の回数が異なるので、ラウンド遊技時間は異なるが、ラウンド遊技の回数によるラウンド時間の違いに加え、当該大当たりに当選した遊技回における遊技状態毎に、各ラウンド間のインターバルや、開閉扉36bの開閉動作と次の開閉動作との間の時間を変えてもよい。
例えば、同じ16R確変大当たりであっても、高確率高頻度状態から16R確変大当たりに当選した場合のラウンド時間と、転落抽選に当選したことによって低確率高頻度状態に移行した後に16R確変大当たりに当選した場合のラウンド時間とが異なるように構成する。この場合、各ラウンド間のインターバルや、開閉扉36bの開閉動作と次の開閉動作との間の時間を変えることによってラウンド時間を変える。そして、転落抽選に当選したことによって低確率高頻度状態に移行した後に16R確変大当たりに当選した場合のラウンド遊技中に特定の演出を実行する。このようにラウンド遊技中に特定の演出を実行することによって、ラウンド遊技中も、遊技者を遊技に注目させることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
《4-7-7》変形例7:
転落して低確率高頻度状態に移行した後において大当たりに当選した場合には、他の遊技状態から大当たりに当選した場合よりも、高頻度サポートモードの保証遊技回数が増える構成を採用してもよい。本変形例では、低確率高頻度状態から大当たりに当選した場合には、低確率高頻度状態以外の遊技状態から大当たりに当選した場合よりも、保証遊技回数が多く設定される構成を採用する。例えば、転落して低確率高頻度状態に移行した後において大当たりに当選した場合以外の遊技状態から大当たりに当選した場合には、その後の遊技回において高頻度サポートモードの保証遊技回数が100回に設定されるのに対し、転落して低確率高頻度状態に移行した後において大当たりに当選した場合にのみ、その後に遊技回が開始された場合の高頻度サポートモードの保証遊技回数が120回に設定される。また、この構成において、転落して低確率高頻度状態に移行した後において大当たりに当選した場合の、オープニング期間やエンディング期間において、特定の演出として、転落抽選に当選した後に大当たりに当選したことを示唆する演出を実行することに加え、他の遊技状態からの大当たり当選よりも保証遊技回数が多いこと(または保証遊技回数が増加したこと)を示唆する演出を実行する構成を採用してもよい。このような構成を採用することで、転落抽選に当選した後に大当たりに当選して引き戻し大当たりとなったことによる遊技者の期待感を、より一層、助長することができる。
《4-7-8》変形例8:
上記実施形態において、特定の演出を実行する場合における当該特定の演出を実行する期間と、特定の演出を実行しない場合における当該特定の演出を実行する期間に対応する期間とを比較した場合に、特定の演出を実行する場合における当該特定の演出を実行する期間の方が短くなるような構成を採用してもよい。例えば、オープニング期間を用いて特定の演出を実行する構成の場合に、特定の演出を実行する場合におけるオープニング時間の方が、特定の演出を実行しない場合におけるオープニング時間よりも短くなるように構成する。遊技者は、オープニング期間においても、早く次の遊技回を実行したいと所望する場合がある。特定の演出は、遊技者の期待感をより一層助長する目的で実行するため、特定の演出を実行するためにオープニング時間が長くなってしまうと、特定の演出を実行したことによる効果が低減してしまう可能性がある。そこで、特定の演出を実行する場合におけるオープニング時間の方が、特定の演出を実行しない場合におけるオープニング時間よりも短くなるように構成し、その短いオープニング時間を用いて特定の演出を実行する。このようにすることで、さらに遊技者の期待感を助長することができる。
《4-7-9》変形例9:
特定の演出を実行する条件として、種々の条件を採用してもよい。例えば、上記第4実施形態においては、確変大当たりに当選した後に実行される遊技回において転落抽選に当選し低確率高頻度状態で大当たりに当選した場合に特定の演出を実行したが、そのような場合に限らず、例えば、通常大当たりに当選した後、低確率高頻度状態(時短状態)で遊技回が100回実行され、その時短状態での遊技回において大当たりに当選した場合に特定の演出を実行してもよいし、当該時短状態の100回の遊技回が終了した後から所定回数内に大当たりに当選した場合に特定の演出を実行するとしてもよい。
その他、確変大当たりに当選した場合に、その後に実行される遊技回において、高確率モードは次の大当たり当選まで継続するが高頻度サポートモードでの遊技回の実行回数に制限があるタイプの遊技機など、高確率高頻度状態から高確率低頻度状態に移行することがあるタイプの遊技機において特定の演出を採用する場合、高確率高頻度状態から高確率低頻度状態に移行し、当該高確率低頻度状態の遊技回において大当たりに当選した場合や、当該大当たりの種別が特定の大当たり種別である場合に特定の演出を実行するとしてもよい。
このように、有利な遊技状態から、不利な遊技状態に移行した後に大当たりに当選した場合に特定の演出を実行する構成であれば種々の構成を採用することができる。このようにすることで、有利な遊技状態から不利な遊技状態に移行したことを遊技者が認識していた場合でも高確率高頻度状態から低確率高頻度状態に移行したことによって遊技者の期待感が一旦低下した後に、大当たり当選することで特定の演出を実行するので、期待感が低下した状態で大当たり当選したことに対する遊技者の喜びを、特定の演出を実行することによって、より一層助長することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、遊技回において状態非明示演出を実行する構成を採用すれば、いずれの遊技状態で遊技回が実行されているのかを遊技者が識別できないようにすることができる。その結果、遊技回の実行中において遊技者に対して遊技状態を推測させることができ、遊技者に対して期待感や緊迫感を付与することができ、遊技者を遊技に注目させることができる。そして、特定の演出が実行される条件が成立し、特定の演出が実行された場合には、特定の演出によってはじめて、これまで実行されてきた遊技回における遊技状態が不利な遊技状態であったことを遊技者に認識させることができ、事後的に、これまでに実行された遊技回における遊技状態や遊技の内容を遊技者に回想させるといった遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる。さらに、大当たりに当選したことも遊技者に認識させるので、遊技者に大きな達成感や優越感を付与することができる。
《4-7-10》変形例10:
本変形例では、高確率高頻度状態の保証遊技回数内において、転落抽選に当選した遊技回および当たり抽選に当選した遊技回においてバトル演出を実行する。また、転落抽選に当選せず、かつ、当たり抽選にも当選していない遊技回においても、バトル演出を実行する。実行するバトル演出の内容は、敵側を示す種々のキャラクターと遊技者側のキャラクターとがバトルをする内容である。転落抽選に当選した場合、および、転落抽選に当選せず当たり抽選にも当選しない場合には、遊技者側のキャラクターが敗北する内容のバトル演出(バトル敗北演出)と、遊技者側のキャラクターと敵側のキャラクターとが引き分けとなる内容のバトル演出(バトル引き分け演出)とを実行する。大当たりに当選した場合には、遊技者側のキャラクターが勝利する内容のバトル演出(バトル勝利演出)を実行する。また、当該大当たりに当選した遊技回の後に実行されるオープニング演出において、以前にバトル敗北演出またバトル引き分け演出が実行された遊技回において転落抽選に当選していたか否かを示唆する内容の演出を実行する。以下、具体例を示して説明する。
図242は、変形例10を説明する説明図である。図示するように、遊技回U3において8R確変大当たりに当選し、遊技回U4から遊技状態が高確率高頻度状態となる。高確率高頻度状態において実行される遊技回では、上記第4実施形態と同様に状態非明示演出を実行する。よって、遊技者は、実行される遊技回の抽選モードが高確率モードであるのか低確率モードであるのかを識別できないまま遊技を実行する。
その後、保証遊技回数内の遊技回である遊技回U5においてバトル演出を実行する。なお、遊技回U5は、転落抽選にも当選せず、当たり抽選にも当選しない遊技回である。遊技回U5においては、バトル演出の最後に遊技者側のキャラクターが敗北するバトル敗北演出を実行する。具体的には、遊技者側を示すキャラクターと、敵側を示すキャラクターの一つであるタコとがバトルを実行し、当該演出の最後に、遊技者側のキャラクターが敗北する。なお、遊技回U5においては、バトル敗北演出を実行するが、当該遊技回において転落抽選の当否については示さない。よって、遊技者は、実行されたバトル敗北演出によって遊技状態が変化したのか否かが識別できないまま遊技を実行することとなる。
その後、保証遊技回数内の遊技回であって、転落抽選に当選した遊技回U6において、バトル敗北演出を実行する。具体的には、遊技者側を示すキャラクターと、敵側を示すキャラクターの一つであるカメとがバトルを実行し、当該演出の最後に、遊技者側のキャラクターが敗北する。なお、遊技回U6においても、バトル敗北演出を実行するが、当該遊技回において転落抽選の当否については示さない。よって、遊技者は、実行されたバトル敗北演出によって遊技状態が変化したのか否かが識別できないまま、さらに、遊技を継続することとなる。なお、遊技回U6において転落抽選に当選した時点以降、遊技状態は高確率高頻度状態から低確率高頻度状態に移行する。
その後、保証遊技回数内の遊技回であって、当たり抽選に当選した遊技回U7において、バトル勝利演出を実行する。具体的には、遊技者側を示すキャラクターと、敵側を示すキャラクターの一つであるカニとがバトルを実行し、当該演出の最後に、遊技者側のキャラクターが勝利する。バトル勝利演出を実行した後、当たり抽選において大当たりに当選したことを告知する大当たり告知演出を実行する。
そして、遊技回U7の終了後に開始されるオープニング演出において、特定の演出として、カメとのバトル演出が実行された遊技回において転落抽選に当選していたことを示唆する演出を実行する。その後、開閉処理期間に通常のラウンド演出、エンディング期間に通常のエンディング演出を実行する。なお、当該特定の演出を、ラウンド演出として実行してもよいし、エンディング演出として実行してもよい。また、バトル敗北演出を実行/非実行した遊技回U5および遊技回U6において、バトル敗北演出に代えてバトル引き分け演出を実行してもよい。また、バトル演出における敵側のキャラクターは、転落抽選に当選している場合には特定のキャラクターA(例えば、カメ)が選択される確率が高く、転落抽選には当選しておらず、かつ、当たり抽選にも当選していない場合には、特定のキャラクターB(例えば、タコ)が選択される確率が高くなるように制御してもよいし、選択されるキャラクターをランダムに選択するように制御してもよい。
また、仮に、保証遊技回数内の遊技回において、転落抽選に当選しないで、当たり抽選において大当たりに当選した場合には、当該遊技回においてバトル勝利演出を実行する。なお、この場合、当該大当たりに当選する遊技回が実行されるよりも前に実行された遊技回であって、当たり抽選に当選しない遊技回において、バトル敗北演出を実行する場合がある。このようにすることで、転落抽選に当選していない場合であっても、遊技者に対して、転落抽選に当選したのか否かを推測させ緊迫感を付与することができる。
以上、変形例10で説明したように、保証遊技回数内の遊技回においてバトル演出を実行することによって、バトル演出の結果(勝利か敗北か)が演出として示されるまでの期間は、大当たりに当選したのか、または、転落抽選に当選したのかといった推測を遊技者に促し、遊技者に対して期待感や緊迫感を付与することができる。また、実行したバトル演出がバトル敗北演出である場合、バトル敗北演出を実行した遊技回においては転落抽選の当否については示唆をせず、かつ、その後の遊技回においても状態非明示演出を実行するので、バトル敗北演出またはバトル引き分け演出が実行された以降の遊技回において、遊技者に対して遊技状態がどのようになっているのかについて推測をさせ、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができる。
また、実行したバトル演出がバトル勝利演出である場合、遊技者に対して大当たりに当選した可能性が高いことを認識させ、遊技者に対して満足感や優越感を付与することができる。
さらに、オープニング期間において、特定の演出として、カメとのバトル演出が実行された遊技回において転落抽選に当選していたことを示唆する演出を実行するので、カメとのバトル敗北演出が実行された遊技回において遊技状態が高確率モードから低確率モードに移行していたことを認識させ、遊技状態が不利な状態に移行していたにもかかわらず大当たりに当選したことに対して遊技者に優越感や満足感を付与することができる。また、特定の演出を実行することによって、遊技回U7における演出の内容や、その後の遊技回における遊技状態や遊技の内容について遊技者に回想させるといった遊技性を創出することができる。
また、バトル演出において、転落抽選に当選している場合、当たり抽選に当選していない場合、および、当たり抽選において大当たりに当選している場合の各場合毎に、敵側の各キャラクターの選択される確率が予め設定されている場合には、各バトル演出において選択されるキャラクターを認識した遊技者に対して、当該遊技回における転落抽選の結果や当たり抽選の結果をバトル演出の実行中に推測させ、遊技者に対して、より一層、期待感や緊迫感を付与することができる。
また、転落抽選に当選している場合、当たり抽選に当選していない場合の各場合毎に、バトル敗北演出と、バトル引き分け演出の各演出の選択される確率が予め設定されている場合には、バトル演出の結果(勝利か、引き分けか、敗北か)に対して、より一層、遊技者に注目させることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
《4-7-11》変形例11:
上記第4実施形態においては、特定の演出として、どのような遊技状態で大当たりに当選したのかを遊技者に示唆する内容が含まれていたが、そのような内容が含まれない特定の演出を採用してもよい。例えば、有利な遊技状態から、不利な遊技状態に移行した後に大当たりに当選した場合や、当該大当たりの種別が特定の種別であった場合にのみ実行される演出であれば、どのような態様の演出を採用してもよいし、特定の演出の内容を、どのような内容としてもよい。このような構成を採用することによって、遊技者は、特定の演出が実行されるための規則性を推測する楽しみも付加され、遊技の興趣向上を図ることができる。
《4-7-12》変形例12:
上記第4実施形態および上記変形例では、特別情報が所定の条件を満たす場合として、当たり抽選において大当たり当選する場合を例に説明をしたが、所定の条件は、当たり抽選において大当たり当選することに限定されない。例えば、特別情報が所定の条件を満たす場合として、取得したリーチ乱数カウンタC3のカウンタ値に基づいてリーチ演出を実行する条件が満たされた場合を採用してもよい。
《5》第5実施形態:
《5-1》遊技機の構造:
図243は、本発明の第5実施形態としてのパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」ともいう)の斜視図である。パチンコ機10は、略矩形に組み合わされた木製の外枠11を備えている。パチンコ機10を遊技ホールに設置する際には、この外枠11が遊技ホールの島設備に固定される。また、パチンコ機10は、外枠11に回動可能に支持されたパチンコ機本体12を備えている。パチンコ機本体12は、内枠13と、内枠13の前面に配置された前扉枠14とを備えている。内枠13は、外枠11に対して金属製のヒンジ15によって回動可能に支持されている。前扉枠14は、内枠13に対して金属製のヒンジ16によって回動可能に支持されている。内枠13の背面には、主制御装置、音声発光制御装置、表示制御装置など、パチンコ機本体12を制御する制御機器が配置されている。これら制御機器の詳細については後述する。さらに、パチンコ機10には、シリンダ錠17が設けられている。シリンダ錠17は、内枠13を外枠11に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠する機能とを有する。各施錠は、シリンダ錠17に対して専用の鍵を用いた所定の操作が行われることによって解錠される。
前扉枠14の略中央部には、開口された窓部18が形成されている。窓部18の周囲には、パチンコ機10を装飾するための樹脂部品や電飾部品が設けられている。電飾部品は、LEDなどの各種ランプからなる発光手段によって構成されている。発光手段は、パチンコ機10によって行われる各遊技回、大当たり当選時、リーチ発生時などに点灯又は点滅することによって、演出効果を高める役割を果たす。また、前扉枠14の裏側には、2枚の板ガラスからなるガラスユニット19が配置されており、開口された窓部18がガラスユニット19によって封じられている。内枠13には、後述する遊技盤が着脱可能に取り付けられており、パチンコ機10の遊技者は、パチンコ機10の正面からガラスユニット19を介して遊技盤を視認することができる。遊技盤の詳細については後述する。
前扉枠14には、遊技球を貯留するための上皿20と下皿21とが設けられている。上皿20は、上面が開放した箱状に形成されており、図示しない貸出機から貸し出された貸出球やパチンコ機本体12から排出された賞球などの遊技球を貯留する。上皿20に貯留された遊技球は、パチンコ機本体12が備える遊技球発射機構に供給される。遊技球発射機構は、遊技者による操作ハンドル25の操作によって駆動し、上皿20から供給された遊技球を遊技盤の前面に発射する。下皿21は、上皿20の下方に配置されており、上面が開放した箱状に形成されている。下皿21は、上皿20で貯留しきれなかった遊技球を貯留する。下皿21の底面には、下皿21に貯留された遊技球を排出するための排出口22が形成されている。排出口22の下方にはレバー23が設けられており、遊技者がレバー23を操作することによって、排出口22の閉状態と開状態とを切り替えることが可能である。遊技者がレバー23を操作して排出口22を開状態にすると、排出口22から遊技球が落下し、遊技球は下皿21から外部に排出される。
上皿20の周縁部の前方には、演出操作ボタン24が設けられている。演出操作ボタン24は、パチンコ機10によって行われる遊技演出に対して、遊技者が入力操作を行うための操作部である。パチンコ機10によって用意された所定のタイミングで遊技者が演出操作ボタン24を操作することによって、当該操作が反映された遊技演出がパチンコ機10によって行われる。
前扉枠14の正面視右側(以下、単に「右側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための操作ハンドル25が設けられている。遊技者が操作ハンドル25を操作(回動操作)すると、当該操作に連動して、遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。操作ハンドル25の内部には、遊技球発射機構の駆動を許可するためのタッチセンサー25aと、遊技者による押下操作によって遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させるウェイトボタン25bと、操作ハンドル25の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器25cとが設けられている。遊技者が操作ハンドル25を握ると、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を右回りに回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。
上皿20の周縁部の正面視左側(以下、単に「左側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための遊技球発射ボタン26が設けられている。遊技球発射ボタン26は、遊技者によって操作されることによって、遊技者の操作ハンドル25の回動操作量にかかわらず、所定の発射強度で、遊技盤の前面に遊技球が発射される。具体的には、遊技者が遊技球発射ボタン26を操作すると、操作ハンドル25の回動操作量が最大である場合と同じ発射強度で遊技球が遊技盤の前面に発射される。本実施形態の場合、遊技球発射ボタン26が操作されることによって遊技球が発射されると、遊技球は遊技盤の正面視右側に流れるとともに、遊技盤の右側を流下する。すなわち、遊技球発射ボタン26を操作することによって、遊技者はいわゆる「右打ち」をすることができる。なお、本実施形態のパチンコ機10においては、遊技球発射ボタン26が操作された場合、タッチセンサー25aがオンであることを条件として、遊技球が遊技盤に発射されるように構成されている。すなわち、遊技者は、操作ハンドル25を握ることによって少なくともタッチセンサー25aをオンにした上で、遊技球発射ボタン26を操作することで、遊技球発射ボタン26の操作を契機とした遊技球の発射を実現することができる。
次に、パチンコ機10の背面の構成について説明する。パチンコ機10の背面には、パチンコ機10の動作を制御するための制御機器が配置されている。
図244は、パチンコ機10の背面図である。図示するように、パチンコ機10は、第1制御ユニット51と、第2制御ユニット52と、第3制御ユニット53と、電源ユニット58とを備えている。具体的には、これらユニットは、内枠13の背面に設けられている。
第1制御ユニット51は、主制御装置60を備えている。主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る機能を有する主制御基板を有している。主制御基板は、透明樹脂材料からなる基板ボックスに収容されている。この基板ボックスは、開閉の痕跡が残るように構成されている。例えば、開閉可能な箇所に封印シールが貼付されており、基板ボックスを開放すると「開封」といった文字が現れるように構成されている。
第2制御ユニット52は、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信されたコマンドに基づいて、パチンコ機10の前面に設けられたスピーカーや各種ランプ等の発光手段の制御を行う。表示制御装置100は、音声発光制御装置90から送信されたコマンドに基づいて、図柄表示装置を制御する。図柄表示装置は、図柄や演出用の映像を表示する液晶ディスプレイを備えている。
第3制御ユニット53は、払出制御装置70と、発射制御装置80とを備えている。払出制御装置70は、賞球の払い出しを行うための払出制御を行う。発射制御装置80は、主制御装置60から遊技球の発射の指示が入力された場合に、遊技者による操作ハンドル25の回動操作量に応じた強さの遊技球の発射を行うように遊技球発射機構を制御する。その他、内枠13の背面には、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク54、タンク54の下方に連結され遊技球が下流側に流れるように緩やかに傾斜した斜面を有するタンクレール55、タンクレール55の下流側に鉛直方向に連結されたケースレール56、ケースレール56から遊技球の供給を受け払出制御装置70からの指示により所定数の遊技球の払い出しを行う払出装置71など、パチンコ機10の動作に必要な複数の機器が設けられている。
電源ユニット58は、電源装置85と、電源スイッチ88とを備えている。電源装置85は、パチンコ機10の動作に必要な電力を供給する。電源装置85には、電源スイッチ88が接続されている。電源スイッチ88のON/OFF操作により、パチンコ機10に電力が供給されている供給状態と、パチンコ機10に電力が供給されていない非供給状態とが切り換えられる。
次に、遊技盤について説明する。遊技盤は、内枠13の前面に着脱可能に取り付けられている。
図245は、遊技盤30の正面図である。遊技盤30は、合板によって構成されており、その前面には遊技領域PAが形成されている。遊技盤30には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部31aと、外レール部31bとが取り付けられている。内レール部31aと外レール部31bとの間には、遊技球を誘導するための誘導レール31が形成されている。遊技球発射機構から発射された遊技球は、誘導レール31に誘導されて遊技領域PAの上部に放出され、その後、遊技領域PAを流下する。遊技領域PAには、遊技盤30に対して略垂直に複数の釘42が植設されるとともに、風車等の各役物が配設されている。これら釘42や風車は、遊技領域PAを流下する遊技球の落下方向を分散、整理する。
遊技盤30には、前後方向に貫通する複数の開口部が形成されている。各開口部には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、及び可変入賞装置36が設けられている。一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、及び可変入賞装置36のそれぞれに入球した遊技球は、遊技盤30に形成された個別の上記の開口部に誘導される。また、遊技盤30には、可変表示ユニット40及びメイン表示部45が設けられている。メイン表示部45は、特図ユニット37と、普図ユニット38と、ラウンド表示部39とを有している。
図示するように、一般入賞口32は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、遊技盤30上に複数設けられている。本実施形態では、一般入賞口32に遊技球が入球すると、10個の遊技球が賞球として払出装置71(図244)から払い出される。
第1始動口33は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材である。第1始動口33は、遊技盤30の中央下方に設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
第2始動口34は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、第1始動口33の下方に設けられている。第2始動口34には、左右一対の可動片よりなる電動役物34aが設けられている。電動役物34aが閉鎖状態のときには、遊技球は第2始動口34に入賞することはできない。一方、電動役物34aが開放状態のときには、遊技球は第2始動口34に入賞することができる。本実施形態では、第2始動口34に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
スルーゲート35は、縦方向に貫通した貫通孔を備えている。スルーゲート35は、電動役物34aを開放状態とするための抽選を実行するための契機となるスルーゲートである。具体的には、遊技球がスルーゲート35を通過すると、主制御装置60は、当該通過を契機として内部抽選(電動役物開放抽選)を行う。内部抽選の結果、電役開放に当選すると、電動役物34aは、所定の態様で開放状態となる電役開放状態へと移行する。スルーゲート35は、遊技球の流下方向に対して第2始動口34よりも上流側に配置されているため、スルーゲート35を通過した遊技球は、通過後に遊技領域PAを流下して第2始動口34へ入球することが可能となっている。なお、本実施形態では、スルーゲート35に遊技球が通過しても、賞球の払い出しは実行されない。
可変入賞装置36は、遊技盤30の背面側へと通じる大入賞口36aを備えるとともに、大入賞口36aを開閉する開閉扉36bを備えている。開閉扉36bは、通常は遊技球が大入賞口36aに入球できない閉鎖状態になっている。主制御装置60による内部抽選(当たり抽選)の結果、大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合には、開閉扉36bは、遊技球が入賞可能な開放状態と閉鎖状態とを繰り返す。開閉実行モードとは、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした主制御装置60による当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合に移行し、開閉扉36bが開放状態と閉鎖状態とを繰り返すモードである。すなわち、第1始動口33への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合には、可変入賞装置36の大入賞口36aへの入球が可能になる開閉実行モードへ移行する。同様に、第2始動口34への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合にも、可変入賞装置36の大入賞口36aへの入球が可能な開閉実行モードへと移行する。本実施形態では、可変入賞装置36の大入賞口36aに遊技球が入球すると、払出装置71によって15個の遊技球が賞球として払い出される。
遊技盤30の最下部にはアウト口43が設けられており、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、または可変入賞装置36に入球しなかった遊技球は、アウト口43を通って遊技領域PAから排出される。
特図ユニット37は、第1図柄表示部37aと、第2図柄表示部37bとを備えている。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bは、それぞれ、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されたセグメント表示器によって構成されている。
第1図柄表示部37aは第1の図柄を表示するための表示部である。第1の図柄とは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第1図柄表示部37aは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行わせるまでの表示態様として、第1の図柄の変動表示を行わせる。抽選が終了した際には、第1図柄表示部37aは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第1の図柄の停止表示を行わせる。
第2図柄表示部37bは第2の図柄を表示するための表示部である。第2の図柄とは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第2図柄表示部37bは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行わせるまでの表示態様として、第2の図柄の変動表示を行わせる。抽選が終了した際には、第2図柄表示部37bは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第2の図柄の停止表示を行わせる。
第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄、または、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を変動時間とも呼ぶ。具体的には、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第1の変動時間とも呼び、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第2の変動時間とも呼ぶ。
特図ユニット37は、さらに、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに隣接した位置に、LEDランプからなる第1保留表示部37cと第2保留表示部37dとを備えている。本実施形態では、第1始動口33に入賞した遊技球は、最大4個まで保留される。第1保留表示部37cは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第1始動口33の保留個数を表示する。また、本実施形態では、第2始動口34に入賞した遊技球は、最大4個まで保留される。第2保留表示部37dは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第2始動口34の保留個数を表示する。
普図ユニット38は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されている。普図ユニット38は、スルーゲート35の通過を契機とした電動役物開放抽選が行われると、発光表示器の表示態様として点灯表示、点滅表示又は所定の態様の表示をさせる。電動役物開放抽選が終了した際には、普図ユニット38は、抽選結果に対応した所定の態様の表示を行う。
ラウンド表示部39は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されており、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数の表示、又は、それに対応した表示をする。ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間が経過すること、又は、予め定められた上限個数の遊技球が可変入賞装置36に入球することのいずれか一方の条件が満たされるまで、開閉扉36bの開放状態を継続する遊技のことである。ラウンド遊技の回数は、その移行の契機となった大当たり当選の種類に応じて異なる。ラウンド表示部39は、開閉実行モードが開始される場合にラウンド遊技の回数の表示を開始し、開閉実行モードが終了し新たな遊技回が開始される場合に終了する。
なお、特図ユニット37、普図ユニット38、およびラウンド表示部39は、セグメント表示器やLEDランプによる発光表示器によって構成されることに限定されず、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器など、抽選中及び抽選結果を示すことが可能な種々の表示装置によって構成されてもよい。
可変表示ユニット40は、遊技領域PAの略中央に配置されている。可変表示ユニット40は、図柄表示装置41を備える。図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えている。図柄表示装置41は、表示制御装置100によって表示内容が制御される。なお、図柄表示装置41は、例えば、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTなど、種々の表示装置に換えてもよい。
図柄表示装置41は、第1始動口33への入球に基づいて第1図柄表示部37aが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。また、図柄表示装置41は、第2始動口34への入球に基づいて第2図柄表示部37bが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。図柄表示装置41は、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした表示演出に限らず、大当たり当選となった場合に移行する開閉実行モード中の表示演出なども行う。以下、図柄表示装置41の詳細について説明する。
図246は、図柄表示装置41において変動表示される図柄及び表示面41aを示す説明図である。図246(a)は、図柄表示装置41において変動表示される図柄を示す説明図である。図246(a)に示すように、図柄表示装置41には、数字の1~8を示す図柄が変動表示される。なお、変動表示される図柄として、数字の1~8を示す各図柄に、キャラクターなどの絵柄が付された図柄を採用してもよい。
図246(b)は、図柄表示装置41の表示面41aを示す説明図である。図示するように、表示面41aには、左、中、右の3つの図柄列Z1、Z2、Z3が表示される。各図柄列Z1~Z3には、図246(a)に示した数字1~8の図柄が、数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各図柄列が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。図246(b)に示すように、スクロールによる変動表示の後、各図柄列毎に1個の図柄が、有効ラインL上に停止した状態で表示される。具体的には、第1始動口33又は第2始動口34へ遊技球が入球すると、各図柄列Z1~Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各図柄が、図柄列Z1、図柄列Z3、図柄列Z2の順に、変動表示から待機表示に切り替わり、最終的に各図柄列Z1~Z3に所定の図柄が停止表示した状態となる。図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる場合、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選であった場合には、予め定められた所定の図柄の組み合わせが有効ラインL上に形成される。例えば、同一の図柄の組み合わせが有効ラインL上に形成される。なお、図柄表示装置41における図柄の変動表示の態様は、上述の態様に限定されることなく、図柄列の数、有効ラインの数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数など、図柄の変動表示の態様は種々の態様を採用可能である。
ここで、「遊技回」とは、第1図柄表示部37aまたは第2図柄表示部37bの変動表示が開始されてから、変動表示が終了して停止表示となり、当該停止表示が終了するまでを言い、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選の抽選結果を、遊技者に告知する処理の1単位である。換言すれば、パチンコ機10は、1遊技回毎に、1つの特別情報についての1つの当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知する。本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれか一方において、セグメント表示器を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるようにセグメント表示器を停止表示させる。また、本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、図柄表示装置41において、所定の図柄列を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるように図柄列を停止表示させる。また、1回の遊技回に要する時間を単位遊技時間とも呼ぶ。単位遊技時間は、変動表示が開始されてから所定の抽選結果が停止表示されるまでの時間である変動時間と、所定の抽選結果が停止表示されている時間である停止時間とによって構成されている。
さらに、図246(b)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aには、第1保留表示領域Ds1と、第2保留表示領域Ds2とが表示される。第1保留表示領域Ds1には、第1始動口33への入球に基づく保留個数が表示される。第2保留表示領域Ds2には、第2始動口34への入球に基づく保留個数が表示される。なお、本実施形態では、上述したように、第1始動口33及び第2始動口34に入球した遊技球の保留個数は、それぞれ最大4つまでである。
《5-2》遊技機の電気的構成:
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。本説明においては、パチンコ機10の電気的構成をブロック図を用いて説明する。
図247は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10は、主に、主制御装置60を中心に構成されるとともに、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。
主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61を備えている。主制御基板61は、複数の機能を有する素子によって構成されるMPU62を備えている。MPU62は、各種制御プログラムを実行するCPU(図示せず)と、各種制御プログラムや固定値データを記録したROM63と、ROM63内に記録されているプログラムを実行する際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64とを備えている。MPU62は、その他、割込回路、タイマー回路、データ入出力回路、乱数発生器としてのカウンタ回路を備えている。なお、MPU62が有する機能の一部を、別の素子が備えていてもよい。ROM63やRAM64に設けられている各種エリアの詳細については後述する。
主制御基板61には、入力ポート(図示せず)及び出力ポート(図示せず)がそれぞれ設けられている。主制御基板61の入力ポートには、払出制御装置70と、電源装置85に設けられた停電監視回路86とが接続されている。主制御基板61は、停電監視回路86を介して、電源装置85から直流安定24Vの電源の供給を受ける。電源装置85は、外部電源としての商用電源に接続されており、商用電源から供給される外部電力を、主制御装置60や払出制御装置70等が必要な動作電力に変換して、各装置に電力を供給する。また電源装置85は、コンデンサ(図示せず)を備えており、停電が発生した場合や電源スイッチ88(図244)がOFFにされた場合には、所定期間、各装置への電力供給を継続する。
また、主制御基板61の入力ポートには、各種検知センサ67a~67eが接続されている。具体的には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、可変入賞装置36などの各種の入賞口に設けられた複数の検知センサと接続されている。主制御基板61のMPU62は、各種検知センサ67a~67eからの信号に基づいて、遊技領域PAを流下する遊技球が各入球口へ入球したか否かの判定や、遊技球がスルーゲート35を通過したか否かの判定を行う。さらに、MPU62は、第1始動口33及び第2始動口34への遊技球の入球に基づいて当たり抽選を実行するとともに、スルーゲート35への入球に基づいて電動役物開放抽選を実行する。
主制御基板61の出力ポートには、可変入賞装置36の開閉扉36bを開閉動作させる可変入賞駆動部36cと、第2始動口34の電動役物34aを開閉動作させる電動役物駆動部34bと、メイン表示部45とが接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、MPU62は、当該ドライバ回路を通じて各種駆動部の駆動制御を実行する。
具体的には、MPU62は、開閉実行モードにおいては、開閉扉36bが開閉されるように可変入賞駆動部36cの駆動制御を実行する。電動役物開放抽選の結果、電役開放に当選した場合には、MPU62は、電動役物34aが開放されるように電動役物駆動部34bの駆動制御を実行する。各遊技回においては、MPU62は、メイン表示部45における第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bの表示制御を実行する。開閉実行モードにおいて大当たり種別が決定され開閉実行モードにおいて実行されるラウンド遊技の回数が決定した場合には、メイン表示部45におけるラウンド表示部39の表示制御を実行する。
また、主制御基板61の出力ポートには、設定情報表示部34dが接続されている。設定情報表示部34dについては、後ほど詳述する。
さらに、主制御基板61の出力ポートには、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とが接続されている。払出制御装置70には、例えば、主制御装置60から入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが送信される。主制御装置60が賞球コマンドを送信する際には、主制御基板61のMPU62は、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。具体的には、一般入賞口32への入球を特定した場合には10個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第1始動口33への入球を特定した場合には3個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第2始動口34への入球を特定した場合には1個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信される。払出制御装置70は、主制御装置60から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置71を制御して賞球の払出を行う。
払出制御装置70には、発射制御装置80が接続されている。発射制御装置80は、遊技球発射機構81の発射制御を行う。遊技球発射機構81は、所定の発射条件が整っている場合に駆動される。また、発射制御装置80には、操作ハンドル25と、遊技球発射ボタン26とが接続されている。
音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信された各種コマンドを受信し、受信した各種コマンドに対応した処理を実行する。主制御装置60が各種コマンドを送信する際には、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。これら各種コマンドの詳細については後述する
その他、音声発光制御装置90は、主制御装置60から受信した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に配置されたLEDなどの発光手段からなる各種ランプ47の駆動制御や、スピーカー46の駆動制御を行うとともに、表示制御装置100の制御を行う。また、音声発光制御装置90には、演出操作ボタン24が接続されており、所定のタイミングで遊技者によって演出操作ボタン24が操作された場合には、当該操作を反映した遊技演出を行うように各種ランプ47、スピーカー46、表示制御装置100等の制御を行う。
表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。具体的には、表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における図柄の変動時間及び最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を把握するとともに、リーチの発生の有無、リーチ演出の内容、及び、各遊技回において実行される予告演出の内容等を把握する。なお、本実施形態においては、図柄の組み合わせが停止表示している時間である停止時間は一定である。従って、変動時間が決定されることによって、1遊技回に要する時間である単位遊技時間は一意に決定される。以上、パチンコ機10の電気的構成について説明した。
図248は、当たり抽選などに用いられる各種カウンタの内容を示す説明図である。各種カウンタ情報は、MPU62が当たり抽選、メイン表示部45の表示の設定、及び、図柄表示装置41の図柄表示の設定などを行う際に用いられる。具体的には、当たり抽選には大当たり乱数カウンタC1が用いられる。確変大当たり結果や通常大当たり結果等の大当たり種別を振り分ける際には大当たり種別カウンタC2が用いられる。図柄表示装置41に表示させる図柄列を外れ変動させる際にリーチを発生させるか否かのリーチ判定にはリーチ乱数カウンタC3が用いられる。なお、「高確率モード」は、確変大当たりに当選することによって開始される遊技状態であって、当たり抽選において大当たりに当選する確率が、低確率モードより相対的に高い遊技状態を言う。
大当たり乱数カウンタC1の初期値設定には乱数初期値カウンタCINIが用いられる。また、メイン表示部45の第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37b、並びに図柄表示装置41における変動時間を決定する際には変動種別カウンタCSが用いられる。さらに、第2始動口34の電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選には電動役物開放カウンタC4が用いられる。
各カウンタC1~C4、CINI、CSは、その更新の都度、カウンタ値に1が加算され、最大値に達した後に0に戻るループカウンタである。各カウンタは短時間の間隔で更新され、その更新値がRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ64aに適宜記憶される。
RAM64には、保留情報記憶エリア64bと、判定処理実行エリア64cとが設けられている。保留情報記憶エリア64bには、第1保留エリアRaと第2保留エリアRbとが設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値が保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに時系列的に記憶される。また、第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値が保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに時系列的に記憶される。
大当たり乱数カウンタC1の詳細について説明する。大当たり乱数カウンタC1は、上述のように当たり抽選に用いられる。大当たり乱数カウンタC1は、例えば、0~1199の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。また、大当たり乱数カウンタC1が1周すると、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0~1199)。
大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
第1保留エリアRaに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。また、第2保留エリアRbに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
本実施形態のパチンコ機10においては、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値は、第1始動口33または第2始動口34に遊技球が入球することによって取得された順番に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。そして、実行エリアAEに移動した大当たり乱数カウンタC1は、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
次に、大当たり種別カウンタC2の詳細について説明する。大当たり種別カウンタC2は、大当たり種別を判定する際に用いられる。大当たり種別カウンタC2は、0~99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
上述したように、MPU62は、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行うとともに、当たり抽選の結果が大当たりである場合には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定する。さらに、MPU62は、これらの大当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
次に、リーチ乱数カウンタC3の詳細について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、当たり抽選の結果が大当たりではない場合においてリーチが発生するか否かを判定する際に用いられる。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0~238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用のテーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。第2保留エリアRbに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用のテーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。ただし、当たり抽選の結果が大当たりとなり、開閉実行モードに移行する場合には、MPU62は、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生が決定される。
リーチとは、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について、大当たりに対応した図柄の組み合わせが成立する可能性がある図柄の一部の組み合わせが停止表示され、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことを言う。なお、本実施形態のパチンコ機10において大当たりに対応した図柄の組み合わせとは、所定の有効ラインにおける同一の図柄の組み合わせのことをいう。具体例としては、図246(b)の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて、最初に図柄列Z1において図柄が停止表示され、次に図柄列Z3においてZ1と同じ図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況下において図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることでリーチとなる。そして、大当たりが発生する場合には、リーチラインを形成している図柄と同一の図柄が図柄列Z2に停止表示される。
また、リーチには、リーチラインが形成された状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチラインが形成された図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ演出が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクターといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
本実施形態のパチンコ機10では、リーチの種別として、通常のリーチ(ノーマルリーチとも呼ぶ)と、当たり抽選において大当たりに当選する可能性(期待度)がノーマルリーチより高いことを示唆するスーパーリーチと、当たり抽選において大当たりに当選する可能性(期待度)がスーパーリーチより高いことを示唆するスペシャルリーチとが用意されており、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、スペシャルリーチのそれぞれに異なったキャラクターが動画として表示される。遊技者は、リーチに出現するキャラクターを認識することによって、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、スペシャルリーチのうちのいずれかを判断し、当該遊技回に対応する当たり抽選において大当たりに当選する可能性の高低を推測し、期待感を抱くことができる。なお、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、スペシャルリーチの演出上の相違は、上述したキャラクターの相違に限る必要はなく、背景色を変えたり、図柄の形状や色を変えることによるものであってもよい。
ノーマルリーチ、スーパーリーチ、スペシャルリーチがそれぞれ出現する頻度は相対的に高低となるように定められている。具体的には、スーパーリーチの出現頻度はノーマルリーチの出現頻度よりも低く、スペシャルリーチの出現頻度はスーパーリーチの出現頻度よりも低い。
次に、変動種別カウンタCSの詳細について説明する。変動種別カウンタCSは、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間と、図柄表示装置41における図柄の変動時間とを、MPU62において決定する際に用いられる。変動種別カウンタCSは、例えば0~198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターンの決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間の決定に際しては、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている変動時間テーブルが用いられる。
次に、電動役物開放カウンタC4の詳細について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、0~465の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成である。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入球したタイミングでRAM64の電役保留エリア64dに記憶される。そして、所定のタイミングで、電役保留エリア64dに記憶されている電動役物開放カウンタC4の値が電役実行エリア64eに移動した後、電役実行エリア64eにおいて電動役物開放カウンタC4の値を用いて電動役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選が行われる。具体的には、電役実行エリア64eにおいて、ROM63の役物抽選用テーブル記憶エリア63eに記憶されている当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)と電動役物開放カウンタC4の値とが照合され、電動役物34aを開放状態に制御するか否かが決定される。例えば、C4=0,1であれば、電動役物34aを開放状態に制御し、C4=2~465であれば、電動役物34aを閉鎖状態に維持する。
なお、取得された大当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値、および電動役物開放カウンタC4の値の少なくとも一つが本発明における特別情報に相当する。また、第1保留エリアRaおよび第2保留エリアRbに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、およびリーチ乱数カウンタC3の値の少なくとも一つを保留情報とも呼ぶ。
次に、当否テーブルについて説明する。当否テーブルは、大当たり乱数カウンタC1に基づいて当たり抽選を行う際に、当該大当たり乱数カウンタC1と照合するためのテーブルデータである。パチンコ機10は、当たり抽選の抽選モードとして、低確率モードと高確率モードとを備えている。さらに、同じ低確率モードであっても、当たり抽選において大当たりに当選する確率の異なる6段階の抽選設定(「抽選設定1」~「抽選設定6」)を備えている。具体的には、次の通りである。
本実施形態のパチンコ機10では、電源投入時に、「抽選設定1」から「抽選設定6」までの6段階の抽選設定の内から選んだ一つが設定される。そして、パチンコ機10の主制御装置60は、電源投入時に設定された抽選設定に対応した当否テーブルを参照して当たり抽選を実行する。例えば、パチンコ機10が抽選設定1に設定されている状態であり、抽選モードが低確率モードである場合には、主制御装置60は、抽選設定1の低確率モード用の当否テーブルを参照して当たり抽選を実行する。
図249は、6種類の低確率モード用の当否テーブルを示す説明図である。図249(a)は抽選設定1の低確率モード用の当否テーブルを示し、図249(b)は抽選設定2の低確率モード用の当否テーブルを示し、図249(c)は抽選設定3の低確率モード用の当否テーブルを示し、図249(d)は抽選設定4の低確率モード用の当否テーブルを示し、図249(e)は抽選設定5の低確率モード用の当否テーブルを示し、図249(f)は抽選設定6の低確率モード用の当否テーブルを示している。
図249(a)に示すように、抽選設定1の低確率モード用の当否テーブルには、0~1199の大当たり乱数カウンタC1の値のうち、大当たりに当選する値として、0~4の5個の値が設定されている。そして、0~1199の値のうち、0~4の5個の値以外の値(5~1199)が外れである。
図249(b)に示すように、抽選設定2の低確率モード用の当否テーブルには、0~1199の大当たり乱数カウンタC1の値のうち、大当たりに当選する値として、0~5の6個の値が設定されている。そして、0~1199の値のうち、0~5の6個の値以外の値(6~1199)が外れである。
図249(c)に示すように、抽選設定3の低確率モード用の当否テーブルには、0~1199の大当たり乱数カウンタC1の値のうち、大当たりに当選する値として、0~6の7個の値が設定されている。そして、0~1199の値のうち、0~6の7個の値以外の値(7~1199)が外れである。
図249(d)に示すように、抽選設定4の低確率モード用の当否テーブルには、0~1199の大当たり乱数カウンタC1の値のうち、大当たりに当選する値として、0~7の8個の値が設定されている。そして、0~1199の値のうち、0~7の8個の値以外の値(8~1199)が外れである。
図249(e)に示すように、抽選設定5の低確率モード用の当否テーブルには、0~1199の大当たり乱数カウンタC1の値のうち、大当たりに当選する値として、0~8の9個の値が設定されている。そして、0~1199の値のうち、0~8の9個の値以外の値(9~1199)が外れである。
図249(f)に示すように、抽選設定6の低確率モード用の当否テーブルには、0~1199の大当たり乱数カウンタC1の値のうち、大当たりに当選する値として、0~9の10個の値が設定されている。そして、0~1199の値のうち、0~9の10個の値以外の値(10~1199)が外れである。すなわち、本実施形態では、「抽選設定」の後に続く数字が大きいほど、低確率モードにおける当たり抽選の当選確率が高くなるように構成されている。
本実施形態では、6段階の抽選設定の内のいずれに設定されていても、高確率モードにおいては同一の当否テーブルを参照して当たり抽選を実行するように構成されている。すなわち、高確率モードにおいては、設定されている抽選設定に関わらず、当たり抽選において大当たりに当選する確率は同一である。
図250は、高確率モード用の当否テーブルを示す説明図である。図250に示すように、高確率モード用の当否テーブルには、0~1199の大当たり乱数カウンタC1の値のうち、大当たりに当選する値として、0~31の32個の値が設定されている。そして、0~1199の値のうち、0~31の32個の値以外の値(32~1199)が外れである。このように、高確率モードは、抽選設定1~抽選設定6の低確率モードのいずれと比べても、当たり抽選において大当たりに当選する確率が高くなっている。
また、本実施形態では、抽選設定1~抽選設定6の低確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている大当たり乱数カウンタC1の値群は、高確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている大当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。ただし、当たり抽選の結果、低確率モードよりも高確率モードの方が大当たりとなる確率が高くなるのであれば、大当たりとして設定されている乱数の数及び値は任意である。
本実施形態では、パチンコ機10が抽選設定1~抽選設定6のうちのいずれに設定されている状態であるかによって、抽選モードが低確率モードである場合における当たり抽選の大当たりに当選する確率が変わるように構成されていた。これに対して、他の態様として、高確率モードにおいても、抽選設定1~抽選設定6のうちのいずれに設定されている状態であるかによって、当たり抽選の大当たりに当選する確率が変わるように構成されていてもよい。
本実施形態における当否テーブルにおいては採用していないが、当たり抽選の結果として「小当たり」を設けてもよい。
「小当たり」とは、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉が実行される開閉実行モードへの移行契機とはなるが、抽選モードおよびサポートモードの両方について、移行契機とならない当否結果である。これに対して、「外れ」は、開閉実行モードの移行契機とはならず、さらに、抽選モードおよびサポートモードについても移行契機とならない当否結果である。
次に、大当たり種別について説明する。パチンコ機10には、複数種類の大当たりを設定することができる。具体的には、例えば、以下の3つの態様又はモードに差異を設けることにより、複数種類の大当たりを設定することができる。
(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様
(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モード
(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモード
パチンコ機10には、上記の(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様として、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入賞の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとを設定することができる。例えば、高頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が複数回(例えば16回)行われるとともに、1回の開放は30secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が10個となるまで継続するように設定可能である。一方、低頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が2回行われるとともに、1回の開放は0.2secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が6個となるまで継続するよう設定可能である。
遊技者により操作ハンドル25が操作されている場合、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構81が駆動制御される。上記具体例の場合、低頻度入賞モードでは、1回の開閉扉36bの開放時間は0.2secである。つまり、低頻度入賞モードでは、遊技球の発射周期よりも1回の開閉扉36bの開放時間が短くなっている。したがって、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードでは実質的に遊技球の入賞が発生しない。ただし、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードにおいても、遊技球の入賞が発生し得るように設定してもよい。
なお、開閉扉36bの開閉回数、1回の開放に対する開放限度時間、及び1回の開放に対する開放限度個数は、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入賞の発生頻度が、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも高くなるのであれば、開閉扉36bの開放態様は任意である。具体的には、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉回数が多い、1回の開放に対する開放限度時間が長い又は1回の開放に対する開放限度個数が多く設定されていればよい。高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとの差異を明確にする上では、低頻度入賞モードの開閉実行モードでは、実質的に可変入賞装置36への入賞が発生しない構成としてもよい。
パチンコ機10には、上記の(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードの態様として、当否テーブルとして高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う高確率モードと、当否テーブルとして低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う低確率モードとを設定することができる。図249および図250を用いて説明したように、高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合の方が、低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合と比較して、大当たりに当選する確率が高い。
パチンコ機10には、上記の(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモードの態様として、遊技領域PAに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、第2始動口34の電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとを設定することができる。
具体的には、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率が異なる。高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率を高くする。また、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aの1回の開放時間が長く設定されていてもよい。
なお、本実施形態においては採用していないが、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aが開放状態となる回数が多く設定されてもよい。さらに、電動役物34aの1回の開放時間が長く設定された構成としてもよい。また、高頻度サポートモードで電役開放当選となり電動役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されてもよい。さらに、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われるまでに確保される時間が相対的に短く設定されてもよい。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも第2始動口34への入球が発生する確率が高くなる。すなわち、高頻度サポートモードは、特別情報の取得条件の成立を補助する補助遊技状態として機能する。
本実施形態では、当たり抽選の結果、大当たりとなった場合には、大当たり種別カウンタC2を用いて、大当たり種別を振り分ける。大当たり種別カウンタC2の値に対応する大当たり種別の振り分けは、ROM63の振分テーブル記憶エリア63bに振分テーブルとして記憶されている。
図251は、振分テーブルの内容を示す説明図である。図251(a)は第1始動口用の振分テーブルを示し、図251(b)は第2始動口用の振分テーブルを示している。第1始動口用の振分テーブルは、第1始動口33への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照され、第2始動口用の振分テーブルは、第2始動口34への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照される。
図251(a)の第1始動口用の振分テーブルに示すように、第1始動口用の振分テーブルには、第1始動口33への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たり、8R確変大当たり、16R通常大当たり、8R通常大当たりが設定されている。
16R確変大当たり及び8R確変大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の当たり抽選の抽選モード(以下、単に「抽選モード」とも呼ぶ)が高確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。16R確変大当たりと8R確変大当たりとの相違点は、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が相違し、16R確変大当たりは16回(16ラウンド)であり、8R確変大当たりは8回(8ラウンド)である。
16R通常大当たり及び8R通常大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の抽選モードが低確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。16R通常大当たりと8R通常大当たりとの相違点は、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が相違し、16R通常大当たりは16回(16ラウンド)であり、8R通常大当たりは8回(8ラウンド)である。
第1始動口用の振分テーブルでは、「0~99」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~39」が16R確変大当たりに対応しており、「40~64」が8R確変大当たりに対応しており、「65~89」が16R通常大当たりに対応しており、「90~99」が8R通常大当たりに対応している。
上記のように、本実施形態のパチンコ機10では、大当たりの種別として、4種類の大当たりが設定されている。したがって、大当たりの態様が多様化する。この4種類の大当たりを比較した場合、遊技者にとっての有利度合は、16R確変大当たりが最も高く、8R確変大当たりが次に高く、次に16R通常大当たり、最後に8R通常大当たりと続く。このように遊技者にとって有利度の異なる複数種類の大当たりが設定されていることにより、遊技の単調化が抑えられ、遊技への注目度を高めることが可能となる。
図251(b)の第2始動口用の振分テーブルに示すように、第2始動口用の振分テーブルには、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たり、8R通常大当たりが設定されている。第2始動口用の振分テーブルでは、「0~99」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~64」が16R確変大当たりに対応しており、「65~99」が8R通常大当たりに対応している。
このように本実施形態のパチンコ機10では、大当たり当選となった場合の大当たりの種別の振分態様は、第1始動口33への入球に基づいて大当たり当選となった場合と、第2始動口34への入球に基づいて大当たり当選となった場合とで異なっているとともに、遊技者にとっての有利性に明確な差異が設けられている。
なお、当たり抽選において外れ結果となった場合、開閉実行モードに移行することはなく、抽選モード及びサポートモードの変更も発生しない。大当たりの種別の振り分けにおいて、16確変大当たりまたは8R確変大当たりとなった場合には、先に説明したように、開閉実行モードの終了後の抽選モードは高確率モードとなるが、この高確率モードの状態は、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで継続される。
上述のように、MPU62は、実行エリアAEに記憶されている大当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行うとともに、実行エリアAEに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定するが、さらに、MPU62は、これらの大当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
次に、リーチ判定用のテーブル(以下、リーチ判定用当否テーブルと呼ぶ)について説明する。リーチ判定用当否テーブルは、リーチ乱数カウンタC3の値に基づいてリーチが発生するか否かを判定する際に、当該リーチ乱数カウンタC3の値と照合するためのテーブルデータである。
図252は、リーチ判定用当否テーブルを示す説明図である。図252に示すように、リーチ判定用当否テーブルには、0~399のリーチ乱数カウンタC3の値のうち、リーチに当選する値として、0~19の20個の値が設定されている。そして、0~399の値のうち、0~19の20個の値以外の値(20~399)が、外れ、すなわち、リーチに当選しない値として設定されている。すなわち、当たり抽選において大当たりに当選しなかった状況において、リーチに当選する確率は、1/20となっている。
本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33に入球した遊技球の保留個数と第2始動口34に入球した遊技球の保留個数との合計値である合計保留個数に応じてリーチに当選する確率が異なる5つのリーチ判定用当否テーブルを備える。図252に示した当否テーブルは、合計保留個数が4つ以上の場合のものであり、当該当否テーブルを含む5つのリーチ判定用当否テーブルは、合計保留個数が少ないほど、リーチに当選する確率が高くなっている。例えば、合計保留個数が3つの場合にはリーチ当選確率は約1/11であり、合計保留個数が2つの場合にはリーチ当選確率は約1/10であり、合計保留個数が1つの場合にはリーチ当選確率は約1/9であり、合計保留個数が0の場合にはリーチ当選確率は約1/6である。なお、リーチ判定用当否テーブルの数は5つに限る必要はなく、2つ、3つ、4つ、6つ以上の数であってもよい。要は、リーチ判定用当否テーブルは複数であり、合計保留個数が少ないほど、リーチに当選する確率が高くなっていれば、どのような構成であってもよい。
図253は、電動役物開放抽選を実行する際に用いられる当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)の内容を示す説明図である。
図253(a)は、低頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)を示している。図253(a)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0、1の2個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として2~465の464個の値が設定されている。すなわち、低頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、1/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、低頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.4秒である。
図253(b)は、高頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)を示している。図253(b)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0~461の462個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として462~465の4個の値が設定されている。すなわち、高頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、231/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、高頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.6秒である。
このように、電動役物開放抽選用当否テーブルによって、高頻度サポートモードが低頻度サポートモードよりも第2始動口34への遊技球の入球が発生する確率が高くなるように設定されている。
《5-3》音声発光制御装置及び表示制御装置の電気的構成:
次に、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成について説明する。
図254は、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成を中心として示すブロック図である。なお、電源装置85(図247)等の一部の構成は省略されている。音声発光制御装置90に設けられた音声発光制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92は、CPU、ROM93、RAM94、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵された素子である。
ROM93には、MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データ、テーブル等が記憶されている。例えば、ROM93のエリアの一部には、演出パターンテーブル記憶エリア93a、変動表示パターンテーブル記憶エリア93b、リーチ振分テーブル記憶エリア93c、設定示唆当否テーブル記憶エリア93d等が設けられている。これらの詳細については後述する。
RAM94は、ROM93内に記憶されている制御プログラムの実行の際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリである。例えば、RAM94のエリアの一部には、各種フラグ記憶エリア94a、各種カウンタエリア94b、抽選用カウンタエリア94c等が設けられている。なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には、主制御装置60と演出操作ボタン24が接続されている。主制御装置60からは、各種コマンドを受信する。MPU92の出力側には、スピーカー46や各種ランプ47が接続されているとともに、表示制御装置100が接続されている。
表示制御装置100に設けられた表示制御基板101には、プログラムROM103及びワークRAM104が複合的にチップ化された素子であるMPU102と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とが搭載されている。なお、MPU102に対してプログラムROM103及びワークRAM104が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU102は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づいて所定の演算処理を行って、VDP105の制御(具体的にはVDP105に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM103は、MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶されている。
ワークRAM104は、MPU102による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
VDP105は、一種の描画回路であり、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する。VDP105は、ICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、描画処理専用のファームウェアを内蔵した一種のマイコンチップである。VDP105は、MPU102、ビデオRAM107等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM107に記憶させる画像データを、キャラクタROM106から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置41に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM106には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照される色パレットテーブル等が記憶されている。なお、キャラクタROM106を複数設け、各キャラクタROM106に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM103に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM106に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM107は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM107の内容を書き替えることにより図柄表示装置41の表示内容が変更される。
以下では、主制御装置60のMPU62、ROM63、RAM64をそれぞれ主側MPU62、主側ROM63、主側RAM64とも呼び、音声発光制御装置90のMPU92、ROM93、RAM94をそれぞれ音光側MPU92、音光側ROM93、音光側RAM94とも呼び、表示制御装置100のMPU102を表示側MPU102とも呼ぶ。
《5-4》抽選設定:
図247を用いて先に説明したように、主制御基板61の出力ポートには、設定情報表示部34dが接続されている。
図255は、設定情報表示部34dの一例を示す説明図である。設定情報表示部34dは、パチンコ機10の背面に設けられ、4個の7セグメント表示器34d1~34d4が横一列に隣接して配置されて構成されている。各7セグメント表示器34d1~34d4は、それぞれ、7個のセグメント発光部と、小数点を示すDP発光部とを備えており、これらの発光部の発光の有無の組合せによって、「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、「6」、「7」、「8」、「9」、「0」、「b」、「L.」、「6.」などの各種の数値や文字、記号等を表示することが可能である。本実施形態では、7個のセグメント発光部及びDP発光部は、赤色のLED(発光ダイオード)によって構成されている。
4つの7セグメント表示器34d1~34d4のうちの一つ、例えば、左から4番目の7セグメント表示器(以下、第4番目7セグメント表示器と呼ぶ)34d4に、先に説明した抽選設定(「抽選設定1」~「抽選設定6」)を示す情報が表示される。具体的には、パチンコ機10の現在の抽選設定についての「抽選設定」の後に続く数字が第4番目7セグメント表示器34d4に表示される。例えば、パチンコ機10の現在の抽選設定が「抽選設定6」である場合には、図255に示すように、第4番目7セグメント表示器34d4に「6」の数字が表示される。
本実施形態では、パチンコ機10の電源投入時に、6段階の抽選設定のうちから選んだ一つを設定することができるように構成されている。以下、具体的に説明する。
パチンコ機10の背面側に位置する主制御基板61には、設定変更用の鍵穴と、設定変更用ボタンと、RAMクリアボタンとが設けられている。また、パチンコ機10には、枠開放スイッチと扉開放スイッチが設けられている。枠開放スイッチは、内枠13が外枠11に対して開放状態であるときにONとなるスイッチである。扉開放スイッチは、前扉枠14が内枠13に対して開放状態であるときにONとなるスイッチである。パチンコ機10を管理する管理者が当該パチンコ機10の抽選設定を変更する場合には、まず、パチンコ機10の電源スイッチ88がOFFの状態で当該鍵穴に設定変更用の鍵を挿入する。そして、挿入した鍵を設定変更側に回した状態(例えば時計回りに回した状態)、かつ、RAMクリアボタン、枠開放スイッチおよび扉開放スイッチの全てがONである状態で、電源スイッチ88がOFF状態からON状態に切り替えられる(電源投入される)と、当該パチンコ機10は設定変更モードとして起動する。
パチンコ機10が設定変更モードとして起動すると、上述した設定情報表示部34dの第4番目7セグメント表示器34d4に、前回の電源OFF時における抽選設定を示す情報が表示される。例えば、前回の電源OFF時における抽選設定が「抽選設定1」である場合には、第4番目7セグメント表示器34d4に「1」が表示される。そして、管理者が設定変更用ボタンを押下する度に、第4番目7セグメント表示器34d4に表示される情報が「1」→「2」→「3」→「4」→「5」→「6」→「1」→「2」...といった順序で切り替わる。
第4番目7セグメント表示器34d4に表示されている情報が、管理者が望む抽選設定に対応した数字となった状態で、管理者が設定変更用鍵を設定変更側から元の位置に回すと、第4番目7セグメント表示器34d4に表示されている情報に対応する抽選設定に変更される。具体的には、例えば、管理者が設定変更用ボタンを押下して第4番目7セグメント表示器34d4に「6」が表示されている状態で、設定変更用鍵を設定変更側から元の位置に回すと、当該パチンコ機10の現在の抽選設定が「抽選設定6」に変更される。
本実施形態のパチンコ機10では、このようにパチンコ機10における抽選設定を変更することによって、抽選モードが低確率モード時における当たり抽選において、大当たりに当選する確率を変更することができる。
《5-5》設定示唆演出:
遊技を行っているパチンコ機10について、大当たりに当選する確率が高く設定されているか低く設定されているかは、遊技者にとって有益な情報である。このため、本実施形態のパチンコ機10では、パチンコ機10の現在の抽選設定がいずれであるかを示唆する演出(以下、「設定示唆演出」と呼ぶ)を実行することによって、遊技者がその演出から、パチンコ機10の現在の抽選設定がいずれであるかを推測できるように構成されている。具体的には、本実施形態では、設定示唆演出として、当たり抽選において大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合に、その開閉実行モードの終了時に実行されるエンディング演出において、パチンコ機10の現在の抽選設定に基づいた出現確率となるように、人や、動物、もの、文字等の特定の絵柄(以下、「設定示唆用絵柄」とも呼ぶ)が出現する演出を実行する。設定示唆演出としては、遊技者に対して、一定の期間以上、遊技を行うことを課し、かつ、現在の抽選設定を100%確定することができない方が好ましい。このため、本実施形態では、特定の絵柄の出現確率から現在の抽選設定を推測可能な構成とした。
図256は、図柄表示装置41において表示されるエンディング演出を示す説明図である。図256(a)は、通常のエンディング演出を示す説明図である。図256(b)は、設定示唆演出を行う場合のエンディング演出を示す説明図である。両者の比較から判るように、設定示唆演出を行う場合、図256(b)に示すように、設定示唆用絵柄PXとして宝箱の絵柄が、エンディング演出の途中で出現する。本実施形態では、エンディング演出において、設定示唆用絵柄(宝箱の絵柄)PXが出現する確率、すなわち、エンディング演出において設定示唆演出が実行される確率によって、パチンコ機10の現在の抽選設定が6段階の抽選設定(「抽選設定1」~「抽選設定6」)のうちのいずれに該当するかが遊技者によって推測可能となっている。
図257は、本実施形態のパチンコ機10における各抽選設定と設定示唆用絵柄の出現確率との対応関係を示す説明図である。図示するように、パチンコ機10では、現在の抽選設定が「抽選設定1」である場合に、大当たりに当選した際のエンディング演出で設定示唆用絵柄が出現する確率は1/10となっており、現在の抽選設定が「抽選設定2」である場合に、上記確率は1/8となっており、現在の抽選設定が「抽選設定3」である場合に、上記確率は1/5となっており、現在の抽選設定が「抽選設定4」である場合に、上記確率は1/4となっており、現在の抽選設定が「抽選設定5」である場合に、上記確率は1/3となっており、現在の抽選設定が「抽選設定6」である場合に、上記確率は1/2となっている。
上記「抽選設定1」~「抽選設定6」のそれぞれに対する設定示唆用絵柄の出現確率によれば、「抽選設定」の後に続く数字が大きいほど、すなわち、抽選モードが低確率モード時における当たり抽選の当選確率が高くなる抽選設定ほど、エンディング演出で設定示唆用絵柄が出現する確率が高くなる。
上記「抽選設定1」~「抽選設定6」のそれぞれに対する設定示唆用絵柄の出現確率は、パチンコ機10において予め定められたもので、パチンコ機10の機種に依存するものである。しかしながら、パチンコ機10の機種だけに依存する構成では、遊技者にとってパチンコ機10の現在の抽選設定がいずれであるかを推測することが比較的、容易となってしまう課題があった。
そこで、本実施形態のパチンコ機10では、図257に示した各抽選設定と設定示唆用絵柄の出現確率との対応関係を標準とし、パチンコ機10を起動してから最初の遊技回で実行された図柄変動の表示態様に基づいて、各抽選設定と設定示唆用絵柄の出現確率との対応関係を前記標準から変化させる構成とした。図柄変動とは、図柄表示装置41の表示画面にて実行される図柄変動である。図柄変動の表示態様としては、先に説明したように、外れと、ノーマルリーチと、スーパーリーチと、スペシャルリーチとの4つに大別される。ここで言う外れとは、当たり抽選において大当たりに当選せずに、リーチが発生しなかった状態である。外れの場合には、図257に示した標準の対応関係によって、エンディング演出における設定示唆用絵柄の出現確率を定めている。
図258は、パチンコ機10を起動してから最初の遊技回で実行された図柄変動の表示態様(以下、単に「初回変動の表示態様」とも呼ぶ)がノーマルリーチである場合における各抽選設定と設定示唆用絵柄の出現確率との対応関係を示す説明図である。この対応関係は、図257に示した標準の対応関係と比較して、設定示唆用絵柄の出現確率の分母の値が1だけ引かれていることが相違する。すなわち、パチンコ機10では、初回変動の表示態様がノーマルリーチである場合において、現在の抽選設定が「抽選設定1」である場合に、大当たりに当選した際のエンディング演出で設定示唆用絵柄が出現する確率は1/9となっており、現在の抽選設定が「抽選設定2」である場合に、上記確率は1/7となっており、現在の抽選設定が「抽選設定3」である場合に、上記確率は1/4となっており、現在の抽選設定が「抽選設定4」である場合に、上記確率は1/3となっており、現在の抽選設定が「抽選設定5」である場合に、上記確率は1/2となっており、現在の抽選設定が「抽選設定6」である場合に、上記確率は1/1となっている。
図258に示した対応関係によれば、図257に示した標準の対応関係と比較して、「抽選設定1」~「抽選設定6」のそれぞれにおいて設定示唆用絵柄の出現確率が高くなっている。初回変動の表示態様がノーマルリーチとなる確率は、初回変動の表示態様が外れとなる確率よりも低いことから、その低い分を鑑みて、各抽選設定に対する設定示唆用絵柄の出現確率を高くしている。
なお、図258に示す設定示唆用絵柄の出現確率の値は、一例であり、図257に示す標準の設定示唆用絵柄の出現確率より高い確率であれば、いずれの値とすることもできる。
図259は、初回変動の表示態様がスーパーリーチである場合における各抽選設定と設定示唆用絵柄の出現確率との対応関係を示す説明図である。この対応関係は、図257に示した標準の対応関係と比較して、設定示唆用絵柄の出現確率の分母の値が2だけ引かれていることが相違する。すなわち、パチンコ機10では、初回変動の表示態様がスーパーリーチである場合において、現在の抽選設定が「抽選設定1」である場合に、エンディング演出で設定示唆用絵柄が出現する確率は1/8となっており、現在の抽選設定が「抽選設定2」である場合に、上記確率は1/6となっており、現在の抽選設定が「抽選設定3」である場合に、上記確率は1/3となっており、現在の抽選設定が「抽選設定4」である場合に、上記確率は1/2となっており、現在の抽選設定が「抽選設定5」である場合に、上記確率は1/1となっており、現在の抽選設定が「抽選設定6」である場合に、上記確率は1/1となっている。
図259に示した対応関係によれば、図258に示した初回変動の表示態様がノーマルリーチである場合の対応関係と比較して、「抽選設定1」~「抽選設定6」のそれぞれにおいて設定示唆用絵柄の出現確率が高くなっている。初回変動の表示態様がスーパーリーチとなる確率は、初回変動の表示態様がノーマルリーチとなる確率よりも低いことから、その低い分を鑑みて、各抽選設定に対する設定示唆用絵柄の出現確率を高くしている。特に、抽選モードが低確率モード時における当たり抽選の当選確率が「抽選設定5」以上である場合において、エンディング演出における設定示唆用絵柄の出現確率は1/1(百分率で言えば100%)となっている。
なお、図259に示す設定示唆用絵柄の出現確率の値は、一例であり、図258に示すノーマルリーチである場合の設定示唆用絵柄の出現確率より高い確率であれば、いずれの値とすることもできる。
初回変動の表示態様がスペシャルリーチである場合には、「抽選設定1」~「抽選設定6」のいずれに設定されているかにかかわらず、大当たりに当選した際のエンディング演出における設定示唆用絵柄の出現確率を高い確率(例えば、1/2とか1/1)で一定とした。その上で、設定示唆用絵柄を、「抽選設定1」~「抽選設定6」のそれぞれに違う絵柄とした。
図260は、初回変動の表示態様がスペシャルリーチである場合の設定示唆演出を含むエンディング演出の一例を示す説明図である。初回変動の表示態様がスペシャルリーチ演出であり、その後の遊技回で当たり抽選において大当たり当選した場合に、設定示唆演出として、エンディング演出において数字が記された宝箱の絵柄PYが設定示唆用絵柄として出現する演出が実行される。宝箱に記された数字は、パチンコ機10の現在の抽選設定についての「抽選設定」の後に続く数字と一致している。例えば、パチンコ機10の現在の抽選設定が「抽選設定6」である場合には、図260に示すように、「6」の数字が記された宝箱の絵柄PYが設定示唆用絵柄PYとして表示される。
なお、設定示唆用絵柄PYは、数字が記されたプラカードを持つ女性キャラクター等に換えても良い。また、パチンコ機10の現在の抽選設定に対応した数字は、パチンコ機10の現在の抽選設定を明確に示すことができれば、文字、記号、または絵柄に換えても良い。要は、設定示唆用絵柄PYは、当選確率の設定を示唆する画像であれば、どういった画像でもよく、例えば、「抽選設定1」の場合は亀の絵柄、「抽選設定2」の場合は蛸の絵柄、「抽選設定3」の場合は女性キャラクターの絵柄、...、といった構成とすることもできる。
遊技者は、エンディング演出の途中で出現する数字が記された宝箱の絵柄PYから、パチンコ機10の現在の抽選設定が「抽選設定1」~「抽選設定6」の内のいずれかを明確に推測できる。初回変動の表示態様がスペシャルリーチとなる確率は、初回変動の表示態様がスーパーリーチとなる確率よりも極めて低いことから、本実施形態では、パチンコ機10の現在の抽選設定が明確となるように、抽選設定に対応した数字を表示するようにした。
こうした構成のパチンコ機10では、遊技者は、初回変動の表示態様が、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、スペシャルリーチ、外れのうちのいずれであったかを記憶した上で、遊技を進め、その後の遊技回で大当たりに当選した際に、エンディング演出における設定示唆演出の出現割合を推し量り、得られた出現割合と上記記憶した初回変動の表示態様とに基づいて、パチンコ機10の現在の抽選設定がいずれであるかを推測することが可能となる。この場合、遊技者から見ると、設定示唆演出の出現割合がパチンコ機10の機種だけに依存する構成と比べて、抽選設定がいずれであるかについてランダム性を強く感じ、遊技者の技量次第で、抽選設定を正しく推測することができる。
一方、初回変動の表示態様を知らない遊技者は、抽選設定がいずれであるかを正確に推測することができない。このため、パチンコ機10では、遊技者に対して、初回変動の表示態様を知りたいと思わせることができる。この結果、例えば、朝にパチンコ機10が起動される場合に、遊技者に対して、朝一から遊技を行うことを積極的に促すことができる。
さらに、初回変動の表示態様が外れ以外であった場合は、初回変動の表示態様が外れの場合と比べて、初回より後の遊技回で大当たりに当選した際のエンディング演出における設定示唆演出の出現確率が高くなっていることから、遊技者にとって、抽選設定を正確に推測する絶好の機会となる。このため、遊技者は、初回変動の表示態様が外れ以外であった場合に、初回の遊技回以降も、その遊技台のパチンコ機10で遊技を継続して行いたくなる。したがって、遊技者に対して、初回の遊技回以降も継続して遊技を行いたいという強い動機づけを付与することができる。
《5-6》主制御装置において実行される各種処理:
次に、本実施形態のパチンコ機10において上述した処理を実行するための具体的な制御の一例を説明する。先に主制御装置60において実行される処理について説明し、その後、音声発光制御装置90及び表示制御装置100において実行される処理について説明する。
各遊技回の遊技を進行させるために、主制御装置60のMPU62は、タイマ割込み処理および通常処理を実行する。これらの処理について次に説明する。MPU62は、タイマ割込み処理及び通常処理の他に、停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理を実行するが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
図261は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。上述のように、タイマ割込み処理は、主制御装置60のMPU62によって定期的(例えば2msec周期)に起動される。
ステップSk0101では、各種検知センサ67a~67eの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置60に接続されている各種検知センサ67a~67eの状態を読み込み、当該センサの状態を判定して検出情報(入球検知情報)を保存する。その後、ステップSk0102に進む。
ステップSk0102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した場合には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSk0103に進む。
ステップSk0103では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および電動役物開放カウンタC4の値の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および電動役物開放カウンタC4にそれぞれ1を加算すると共に、それらの各カウンタ値が最大値に達した場合には、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1~C4,CFの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSk0104に進む。なお、変動種別カウンタCSは、後述する通常処理(図265)において、その値を更新する。
ステップSk0104では、第1始動口33及び第2始動口34への入球に伴う始動口用の入球処理を実行する。ステップSk0104の始動口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSk0104を実行した後、ステップSk0105に進む。
ステップSk0105では、スルーゲート35への入球に伴うスルー用の入球処理を実行する。ステップSk0105のスルー用の入球処理の詳細については後述する。ステップSk0105を実行した後、MPU62はタイマ割込み処理を終了する。
<始動口用の入球処理>
次に、始動口用の入球処理について説明する。始動口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図261:Sk0104)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図262は、始動口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSk0201では、遊技球が第1始動口33に入球(始動入球)したか否かを、第1始動口33に対応した検知センサの検知状態により判定する。ステップSk0201において、遊技球が第1始動口33に入球したと判定した場合には(Sk0201:YES)、ステップSk0202に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSk0203に進む。
ステップSk0203では、第1始動口33に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために外部信号設定処理を行う。その後、ステップSk0204に進む。
ステップSk0204では、第1保留エリアRaの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RaN(以下、第1始動保留個数RaNともいう)を読み出し、当該第1始動保留個数RaNを後述する処理の対象として設定する。第1始動保留個数RaNは、第1始動口33への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSk0209に進む。
ステップSk0201において、遊技球が第1始動口33に入球していないと判定した場合には(Sk0201:NO)、ステップSk0205に進み、遊技球が第2始動口34に入球したか否かを第2始動口34に対応した検知センサの検知状態により判定する。
ステップSk0205において、遊技球が第2始動口34に入球したと判定した場合には(Sk0205:YES)、ステップSk0206に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSk0207に進む。一方、ステップSk0205において、遊技球が第2始動口34に入球していないと判定した場合には(Sk0205:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
ステップSk0207では、第2始動口34に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために、外部信号設定処理を行う。その後、ステップSk0208に進む。
ステップSk0208では、第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RbN(以下、第2始動保留個数RbNともいう)を読み出し、当該第2始動保留個数RbNを後述する処理の対象として設定する。第2始動保留個数RbNは、第2始動口34への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSk0209に進む。
ステップSk0209では、上述したステップSk0204又はステップSk0208において設定された始動保留個数N(RaN又はRbN)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。ステップSk0209において、始動保留個数Nが上限値未満でない場合には(Sk0209:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
一方、ステップSk0209において、始動保留個数Nが上限値未満である場合には(Sk0209:YES)、ステップSk0210に進み、対応する保留エリアの始動保留個数Nに1を加算した後、ステップSk0211に進み、合計保留個数記憶エリアに格納された値(以下、合計保留個数CRNと言う)に1を加算する。合計保留個数CRNは、第1始動保留個数RaNと第2始動保留個数RbNとの合計値を示す。その後、ステップSk0212に進む。
ステップSk0212では、ステップSk0103(図261)において更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および転落乱数カウンタCFの各値を、対応する保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち、ステップSk0210において1を加算した保留個数と対応する記憶エリアに格納する。具体的には、第1始動保留個数RaNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSk0103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値を、第1保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSk0210において1を加算した第1始動保留個数RaNと対応する記憶エリアに格納する。また、第2始動保留個数RbNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSk0103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および転落乱数カウンタCFの各値を、第2保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSk0210において1を加算した第2始動保留個数RbNと対応する記憶エリアに格納する。ステップSk0212を実行した後、ステップSk0213に進む。
ステップSk0213では、パチンコ機10の現在の抽選設定を示す情報(以下、「設定情報」と呼ぶ)が所定の範囲内の数値であるか否かを判定する。本実施形態では、パチンコ機10に設定される抽選設定は「抽選設定1」~「抽選設定6」の6段階であるため、正常な場合、設定情報は「1」から「6」までの範囲内の数値となる。このため、ステップSk0213では、主側RAM64に記憶されている抽選設定の設定情報を読み込み、設定情報が「1」から「6」までの範囲内の数値である場合には、設定情報が所定の範囲内の数値であると判定し、一方、設定情報として「0」や「7」が格納されている場合や、ノイズ等によって数値以外の情報が格納されている場合には、設定情報が所定の範囲内の数値ではないと判定する。
設定情報は、後述する設定変更処理(図266)によって、当該パチンコ機10の電源を投入する際に、必要に応じて変更されている。この変更された設定情報が、主側RAM64の予め定められた領域(設定情報記憶領域)に記憶されており、ステップSk0213では、主側RAM64の設定情報記憶領域に記憶されている抽選設定の設定情報を読み込み、この設定情報についての判定を行う。なお、パチンコ機10の電源を投入する際に設定情報の変更がなされない場合には、前回、パチンコ機10の電源スイッチがOFFされたときの設定情報が、主側RAM64の設定情報記憶領域に保持されることから、ステップSk0213では、この電源スイッチがOFFされたときの設定情報についての判定がなされる。パチンコ機10の電源スイッチがOFFされた場合や停電が発生した場合には、コンデンサ等のバックアップ電源によって主側RAM64の少なくとも所定の領域は給電を受けることから、設定情報記憶領域を所定の領域に設定したり、設定情報記憶領域に記憶された設定情報を所定の領域に待避することで、電源スイッチがOFFされたときの設定情報の保持が可能となっている。ステップSk0213において、設定情報が所定の範囲内の数値であると判定した場合には(ステップSk0213:YES)、ステップSk0214に進む。
ステップSk0214では、先判定処理を実行する。先判定処理は、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値の情報(保留情報)に基づいて、当たり抽選の当否判定結果(抽選結果)、大当たりの種別、リーチの発生の有無などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。先判定処理の詳細については後述する。ステップSk0214を実行した後、ステップSk0215に進む。
ステップSk0215では、保留コマンドを設定する処理を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値の情報(保留情報)に基づいて実行された先判定処理の判定結果を保留コマンドとして設定する。
保留コマンドは、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生したこと及び当該入球に基づいて取得された保留情報に基づく先判定処理による判定結果(先判定情報)を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に、サブ側の制御装置に確認させるためのコマンドである。保留コマンドは、後述する通常処理のコマンド出力処理(図265:ステップSk0505)において音声発光制御装置90に送信される。
また、音声発光制御装置90は、第1始動口33への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。一方、第2始動口34への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、音声発光制御装置90は、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。
主制御装置60のMPU62は、ステップSk0215を実行した後、本始動口用の入球処理を終了する。
一方、ステップSk0213において、設定情報が所定の範囲内の数値でないと判定した場合には(ステップSk0213:NO)、ステップSk0216に進み、遊技停止コマンドをサブ側の制御装置である払出制御装置70及び音声発光制御装置90に対して送信する。遊技停止コマンドは、遊技の進行を停止させることをサブ側の制御装置である払出制御装置70及び音声発光制御装置90に対して認識させるためのコマンドである。ステップSk0216を実行した後、ステップSk0217に進み、遊技停止フラグをONにする。この結果、通常処理(図265)が実行された際に、遊技を進行させるための処理群(図265のステップSk0505~ステップSk0510の処理群)の実行が回避され、遊技の進行が停止される。ステップSk0217を実行した後、本始動口用の入球処理を終了する。
<先判定処理>
次に、先判定処理について説明する。先判定処理は、始動口用の入球処理のサブルーチン(図262:Sk0214)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図263は、先判定処理を示すフローチャートである。上述のように先判定処理は、保留情報に基づいて、当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定などの判定結果を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。
ステップSk0301では、始動口用の入球処理(図262)における始動口への入球によって記憶エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値を把握する。その後、ステップSk0302に進み、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。具体的には、今回の入球よりも前の入球によって実行された先判定処理の判定結果を該当する記憶エリアから読み出し、今回の入球による当たり抽選よりも前に発生する確変大当たりの有無を把握することによって、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。
ステップSk0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードであると判定した場合には、(Sk0302:YES)、ステップSk0303に進み、設定情報に対応した低確率モード用の当否テーブルを参照する。具体的には、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている6種類の低確率モード用の当否テーブル(図249参照)から、主側RAM64の設定情報記憶領域に記憶されている設定情報に対応した当否テーブルを特定し、特定した当否テーブルを参照する。その後、ステップSk0305に進み、ステップSk0303で当否テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値の情報が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
一方、ステップSk0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードでないと判定した場合には(Sk0302:NO)、ステップSk0304に進み、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されているROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている高確率モード用の当否テーブルを参照する。その後、ステップSk0305に進み、高確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
ステップSk0305では、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応していると判定した場合には(Sk0305:YES)、ステップSk0306に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納された大当たり種別カウンタC2の値を把握する。その後、ステップSk0307に進み、振分テーブル記憶エリア63bに記憶されている振分テーブルを参照する。具体的には、今回の振り分け対象となった大当たり種別カウンタC2が第1始動口33への入球に基づいて取得されたものである場合には、第1始動口用振分テーブルを参照し、第2始動口34への入球に基づいて取得されたものである場合には、第2始動口用振分テーブルを参照する。ステップSk0307を実行した後、ステップSk0308に進む。
ステップSk0308では、振分テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり種別カウンタC2の値が、確変大当たりに対応しているか否かを判定する。ステップSk0308において、確変大当たりに対応していると判定した場合には(Sk0308:YES)、ステップSk0309に進み、先判定処理結果格納エリア64hに確変大当たり情報を記憶する。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップSk0308において、確変大当たりに対応していないと判定した場合には(Sk0308:NO)、ステップSk0310に進み、先判定処理結果格納エリア64hに通常大当たり情報を記憶する。その後、先判定処理を終了する。
ステップSk0305において、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応していないと判定した場合には(Sk0305:NO)、ステップSk0311に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納されたリーチ乱数カウンタC3の値を把握する。その後、ステップSk0312に進み、リーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。その後、ステップSk0313に進み、リーチ判定用テーブルを参照した結果、今回把握したリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ発生に対応しているか否かを判定する。
ステップSk0313において、リーチ発生に対応していると判定した場合には(Sk0313:YES)、ステップSk0314に進み、先判定処理結果格納エリア64hにリーチ発生情報を記憶させる。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップSk0313において、リーチ発生に対応していないと判定した場合には(Sk0313:NO)、そのまま先判定処理を終了する。
<スルー用の入球処理>
次に、スルー用の入球処理について説明する。スルー用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図261:Sk0105)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図264は、スルー用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSk0401では、遊技球がスルーゲート35に入球したか否かを判定する。ステップSk0401において、遊技球がスルーゲート35に入球したと判定した場合には(Sk0401:YES)、ステップSk0402に進み、役物保留個数SNが上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。なお、役物保留個数SNは、電動役物開放抽選を行うために保留されているスルーゲート35への入球数を示す値である。本実施形態では、役物保留個数SNの最大値は4である。一方、ステップSk0401において、スルーゲート35に遊技球が入球しなかったと判定した場合には(Sk0401:NO)、本スルー用の入球処理を終了する。
ステップSk0402において、役物保留個数SNの上限値未満(4未満)であると判定した場合には(Sk0402:YES)、ステップSk0403に進み、役物保留個数SNに1を加算する。その後、ステップSk0404に進む。
ステップSk0404では、ステップSk0103(図261)において更新した電動役物開放カウンタC4の値をRAM64の電役保留エリア64dの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリアに格納する。その後、スルー用の入球処理を終了する。
一方、ステップSk0402において、役物保留個数SNの値が上限値未満でないと判定した場合(Sk0402:NO)、すなわち、役物保留個数SNの値が上限値以上であると判定した場合には、電動役物開放カウンタC4の値を格納することなく、スルー用の入球処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理について説明する。通常処理は、電源スイッチ88がオフ状態からオン状態に切り替えられたこと(以下、「電源投入」とも呼ぶ)に伴い主制御装置60のMPU62によって開始される処理である。通常処理においては、遊技の主要な処理が実行される。
図265は、通常処理を示すフローチャートである。ステップSk0501では、立ち上げ処理を実行する。具体的には、電源投入に伴う各制御装置の初期設定や、RAM64に記憶保持されたデータの有効性の判定などが実行される。その後、ステップSk0502に進む。
ステップSk0502では、立ち上げコマンドを設定する。立ち上げコマンドは、電源投入に伴ってサブ側の各制御装置に対してデモ動画を開始させるためのコマンドである。その後、ステップSk0503に進む。
ステップSk0503では、パチンコ機10を管理する管理者の操作を受け付けて、当該パチンコ機10の抽選設定の設定情報を変更する設定変更処理を実行する。設定変更処理の詳細については後述する。ステップSk0503を実行した後、ステップSk0504に進む。
ステップSk0504では、遊技停止フラグがONであるか否かを判定する。遊技停止フラグは、前述したように、抽選設定の設定情報が正常ではないと判定された場合に遊技の進行を停止させるためにONになるフラグである。ステップSk0504において、遊技停止フラグがONではないと判定した場合には(ステップSk0504:NO)、ステップSk0505に進む。
一方、ステップSk0504において、遊技停止フラグがONであると判定した場合には(ステップSk0504:YES)、ステップSk0505~ステップSk0510の処理をスキップする。すなわち、遊技停止フラグがONである場合には、ステップSk0505~ステップSk0510の遊技の進行を可能とするための処理が実行されないこととなり、遊技の進行は不可能となる。以下、遊技の進行を可能とするための処理であるステップSk0505以降の処理について説明する。
ステップSk0505では、ステップSk0502において設定された立ち上げコマンドや、タイマ割込み処理又は前回に実行した通常処理で設定されたコマンド等の出力データを、サブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置70に対して送信する。また、立ち上げコマンド、変動用コマンド、種別コマンド、保留コマンド等の演出に関するコマンドが設定されている場合には、それらを音声発光制御装置90に対して送信する。ステップSk0505を実行した後、ステップSk0506に進む。
ステップSk0506では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSk0507に進む。
ステップSk0507では、払出制御装置70から受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み、ステップSk0508に進む。ステップSk0508では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、当たり抽選、図柄表示装置41による図柄の変動表示の設定、第1図柄表示部37a,第2図柄表示部37bの表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。ステップSk0508を実行した後、ステップSk0509に進む。
ステップSk0509では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。遊技状態移行処理を実行することにより、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。遊技状態移行処理の詳細は後述する。その後、ステップSk0510に進む。
ステップSk0510では、第2始動口34に設けられた電動役物34aを駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。電役サポート用処理では、電動役物34aを開放状態とするか否かの判定を行う。電役サポート用処理の詳細は後述する。その後、ステップSk0511に進む。
ステップSk0511では、今回の通常処理の開始(厳密には、ステップSk0505のコマンド出力処理の開始)から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。すなわち、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否かを判定する。ステップSk0511において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していないと判定した場合には(Sk0511:NO)、ステップSk0512に進む。
ステップSk0512では、乱数初期値カウンタCINIを更新する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。ステップSk0512を実行した後、ステップSk0513に進む。
ステップSk0513では、変動種別カウンタCSに1を更新する。具体的には、変動種別カウンタCSに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。ステップSk0513を実行した後、ステップSk0514に進む。
ステップSk0514では、遊技停止フラグがONであるか否かを判定する。ステップSk0514において、遊技停止フラグがONであると判定した場合には(ステップSk0514:YES)、ステップSk0511に戻る。すなわち、遊技停止フラグがONである場合には、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内で、乱数初期値カウンタCINIの更新と変動種別カウンタCSの更新とだけを繰り返し実行する。一方、ステップSk0514において、遊技停止フラグがONではないと判定した場合には(ステップSk0514:NO)、ステップSk0515に進む。
ステップSk0515では、パチンコ機10の現在の抽選設定を示す設定情報が所定の範囲内の数値であるか否かを判定する。ステップSk0515の処理は、始動口の入球処理(図262)のステップSk0213の処理と同一である。ステップSk0515において、設定情報が所定の範囲内の数値であると判定した場合には(ステップSk0515:YES)、ステップSk0511に戻る。すなわち、設定情報が正常である場合には、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内で、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新と、抽選設定の設定情報が正常であるか否かの判定とを繰り返し実行する。
ステップSk0515において、設定情報が所定の範囲内の数値でないと判定した場合には(ステップSk0515:NO)、ステップSk0516に進み、遊技停止コマンドをサブ側の制御装置である払出制御装置70及び音声発光制御装置90に対して送信する。ステップSk0516を実行した後、ステップSk0517に進み、遊技停止フラグをONにする。ステップSk0516およびステップSk0517の処理は、始動口の入球処理(図262)のステップSk0216およびステップSk0217の処理と同一である。ステップSk0517を実行した後、ステップSk0511に戻る。
一方、ステップSk0511において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していると判定した場合には(Sk0511:YES)、ステップSk0504に戻り、ステップSk0504からステップSk0510までの各処理を実行する。
なお、ステップSk0504からステップSk0510の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。したがって、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行することにより、これらのカウンタの値をランダムに更新することができる。また、残余時間を使用して抽選設定の設定情報が正常であるか否かの判定を実行することによって、残余時間を有効利用できる。
<設定変更処理>
次に、設定変更処理について説明する。設定変更処理は、通常処理のサブルーチン(図265:Sk0503)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図266は、設定変更処理を示すフローチャートである。ステップSk0601では、先に説明した設定変更用の鍵と、RAMクリアボタンと、枠開放スイッチと、扉開放スイッチとの全てがONであるか否かを判定する。なお、「設定変更用の鍵がON」とは、設定変更用の鍵が設定変更用の鍵穴に挿入されて設定変更側に位置していることを意味する。ステップSk0601において、設定変更用の鍵、RAMクリアボタン、枠開放スイッチ及び扉開放スイッチの全てがONであると判定した場合には(ステップSk0601:YES)、ステップSk0602に進む。
ステップSk0602では、主側RAM64に記憶されている抽選設定の設定情報を読み込み、更新用設定情報として保存する。具体的には、本実施形態では、主側RAM64の設定情報記憶領域に記憶されている抽選設定の設定情報を読み込み、当該読み込んだ設定情報を、主側RAM64の設定情報記憶領域以外の他の領域である更新用設定情報記憶領域にコピーする。ステップSk0602を実行した後、ステップSk0603に進む。
ステップSk0603では、主側RAM64の更新用設定情報記憶領域に記憶されている更新用設定情報を読み込み、当該読み込んだ更新用設定情報を設定情報表示部34dに表示させるための制御を開始する。具体的には、更新用設定情報を設定情報表示部34dの第4番目7セグメント表示器34d4に点灯表示させる。ステップSk0603を実行した後、ステップSk0604に進む。
ステップSk0604では、更新用設定情報が所定の範囲内の数値であるか否かを判定する。パチンコ機10に設定される設定情報は「1」から「6」までの6段階であるため、更新用設定情報が「1」から「6」までの範囲内の数値であるか否かを判定する。ステップSk0604において、更新用設定情報が所定の範囲内の数値であると判定した場合には(ステップSk0604:YES)、ステップSk0606に進む。一方、ステップSk0604において、更新用設定情報が所定の範囲内の数値ではないと判定した場合(ステップSk0604:NO)、例えば、更新用設定情報として「0」や「7」が格納されている場合や、ノイズ等によって数値以外の情報が格納されている場合には、ステップSk0605に進み、更新用設定情報を初期値に変更する。本実施形態では、更新用設定情報に初期値として「1」を格納する。その後、ステップSk0606に進む。
ステップSk0606では、設定変更用の鍵(鍵穴)がON側からOFF側に移行したか否かを判定する。具体的には、本実施形態では、設定変更用の鍵(鍵穴)がON側になっている期間中はHighレベルを示す信号であって、設定変更用の鍵(鍵穴)がOFF側になっている期間中はLowレベルを示す信号を監視しており、当該信号がHighレベルからLowレベルに立ち下がる立下がりエッジを検出した場合に、設定変更用の鍵(鍵穴)がOFF側になったと判定する。ステップSk0606において、設定変更用の鍵(鍵穴)がON側からOFF側に移行していないと判定した場合には(ステップSk0606:NO)、ステップSk0607に進み、設定変更用ボタンが押下されたか否かを判定する。
ステップSk0607において、設定変更用ボタンが押下されたと判定した場合には(ステップSk0607:YES)、ステップSk0608に進み、更新用設定情報を更新する。具体的には、更新用設定情報として格納されている数値情報に1を加算する。ただし、更新用設定情報として格納されている数値情報が「6」である状況において設定変更用ボタンが押下された場合には当該数値情報は「1」に更新される。その後、上述したステップSk0604に戻り、更新した更新用設定情報が所定の範囲内の数値であるか否かを判定する。一方、ステップSk0607において、設定変更用ボタンが押下されていないと判定した場合には(ステップSk0607:NO)、ステップSk0608の処理を実行することなく、上述したステップSk0604に戻り、更新用設定情報が所定の範囲内の数値であるか否かを判定する。
上述したステップSk0606において、設定変更用の鍵(鍵穴)がON側からOFF側に移行したと判定した場合には(ステップSk0606:YES)、ステップSk0609に進む。
ステップSk0609では、主側RAM64に記憶されている更新用設定情報を読み込み、設定情報として保存する。具体的には、本実施形態では、主側RAM64の更新用設定情報記憶領域に記憶されている更新用設定情報を読み込み、当該読み込んだ更新用設定情報を、主側RAM64の設定情報記憶領域にコピーする。ステップSk0609を実行した後、ステップSk0610に進み、更新用設定情報を設定情報表示部34dに表示させるための制御を終了する。その後、ステップSk0611に進み、ステップSk0609で読み込んだ設定情報を示すコマンドである設定情報コマンドを音声発光制御装置90に送信する。
一方、ステップSk0601において、設定変更用の鍵、RAMクリアボタン、枠開放スイッチ及び扉開放スイッチのうちの少なくとも1つがONではないと判定した場合には(ステップSk0601:NO)、ステップSk0612に進み、主側RAM64に記憶されている抽選設定の設定情報を読み込む。ステップSk0612を実行した後、ステップSk0611に進み、ステップSk0612で読み込んだ設定情報を示すコマンドである設定情報コマンドを音声発光制御装置90に送信する。この結果、設定変更用の鍵、RAMクリアボタン、枠開放スイッチ及び扉開放スイッチのうちの少なくとも1つがONではないと判定した場合には、設定情報を変更するための処理群(ステップSk0602~ステップSk0610の処理群)の実行が禁止され、主側RAM64の設定情報記憶領域に記憶された、前回、パチンコ機10の電源スイッチがOFFされたときの設定情報が設定情報コマンドとして音声発光制御装置90に送信される。
ステップSk0611を実行した後、本設定変更処理を終了する。なお、設定変更処理を終了した後、変更後の抽選設定の設定情報を外部端子を介して遊技ホールのホールコンピュータに送信する構成とし、当該情報を受信したホールコンピュータは、管理画面に当該パチンコ機10の変更後の抽選設定の設定情報を表示する構成としてもよい。
<遊技回制御処理>
次に、遊技回制御処理について説明する。遊技回制御処理は、通常処理のサブルーチン(図265:Sk0508)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図267は、遊技回制御処理を示すフローチャートである。ステップSk0701では、開閉実行モード中か否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグは、後述する遊技状態移行処理において遊技状態を開閉実行モードに移行させる場合にONにされ、同じく遊技状態移行処理において開閉実行モードを終了させる場合にOFFにされる。
ステップSk0701において、開閉実行モード中であると判定した場合には(Sk0701:YES)、ステップSk0702以降の処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。すなわち、開閉実行モード中である場合には、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。一方、ステップSk0701において、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Sk0701:NO)、ステップSk0702に進む。
ステップSk0702では、特図ユニット37が変動表示中であるか否かを判定する。具体的には、特図ユニット37に備えられる第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方が変動表示中であるか否かを判定する。この判定は、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアの特図変動表示中フラグがONであるか否かを判定することにより行われる。特図変動表示中フラグは、第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方について変動表示を開始させる場合にONにされ、その変動表示が終了する場合にOFFにされる。
ステップSk0702において、特図ユニット37が変動表示中でないと判定した場合には(Sk0702:NO)、ステップSk0703に進む。
ステップSk0703では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を開始させるための変動開始処理を実行する。なお、変動開始処理の詳細は後述する。ステップSk0703を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSk0702において、特図ユニット37が変動表示中であると判定した場合には(Sk0702:YES)、ステップSk0704に進む。
ステップSk0704では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を終了させるための変動終了処理を実行する。なお、変動終了処理の詳細は後述する。ステップSk0704を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
<変動開始処理>
次に、変動開始処理について説明する。変動開始処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図267:Sk0704)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図268は、変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSk0801では、合計保留個数CRNが「0」を上回るか否かを判定する。合計保留個数CRNが「0」以下である場合とは、第1始動口33及び第2始動口34のいずれについても始動保留個数が「0」であることを意味する。したがって、ステップSk0801において、合計保留個数CRNが「0」以下であると判定した場合には(Sk0801:NO)、本変動開始処理を終了する。一方、ステップSk0801において、合計保留個数CRNが「0」を上回ると判定した場合には(Sk0801:YES)、ステップSk0802に進む。
ステップSk0802では、パチンコ機10の現在の抽選設定を示す設定情報が所定の範囲内の数値であるか否かを判定する。ステップSk0802の処理は、始動口の入球処理(図262)のステップSk0213の処理と同一である。ステップSk0802において、設定情報が所定の範囲内の数値でないと判定した場合には(ステップSk0802:NO)、ステップSk0803に進み、遊技停止コマンドをサブ側の制御装置である払出制御装置70及び音声発光制御装置90に対して送信する。
ステップSk0803を実行した後、ステップSk0804に進み、遊技停止フラグをONにする。ステップSk0803およびステップSk0804の処理は、始動口の入球処理(図262)のステップSk0216およびステップSk0217の処理と同一である。ステップSk0804を実行した後、本変動開始処理を終了する。
一方、ステップSk0802において、設定情報が所定の範囲内の数値であると判定した場合には(ステップSk0802:YES)、ステップSk0805に進む。
ステップSk0805では、第1保留エリアRa又は第2保留エリアRbに記憶されている保留情報を変動開始後の状態に設定するための保留情報シフト処理を実行し、ステップSk0806に進む。保留情報シフト処理の詳細は後述する。
ステップSk0806では、当たり抽選において大当たりに当選したときの処理を含む当たり判定処理を行う。当たり判定処理の詳細については後述する。ステップSk0806を実行した後、ステップSk0807に進む。
ステップSk0807では、変動時間設定処理を実行する。変動時間設定処理とは、遊技状態判定値と、大当たりの有無やリーチの発生の有無とに基づいて、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける今回の遊技回に要する時間である変動時間を設定するための処理である。変動時間設定処理の詳細については後述する。ステップSk0807を実行した後、ステップSk0808に進む。
ステップSk0808では、変動用コマンドを設定する。変動用コマンドには、今回の遊技回が第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるかを示す情報が含まれているとともに、リーチの発生の有無の情報及びステップSk0807で設定された変動時間の情報が含まれている。ステップSk0808を実行した後、ステップSk0809に進む。
ステップSk0809では、種別コマンドを設定する。種別コマンドには、大当たりの有無及び振分け判定の結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、大当たりの種別の情報として、16R確変大当たりの情報、8R確変大当たりの情報、16R通常大当たりの情報、8R通常大当たりの情報、又は、当たり抽選についての外れ結果の情報が含まれている。
ステップSk0808およびステップSk0809にて設定された変動用コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図265)におけるステップSk0505によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSk0809を実行した後、ステップSk0810に進む。
ステップSk0810では、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部に、図柄の変動表示を開始させる。具体的には、RAM64の第2図柄表示部フラグがONではない場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第1図柄表示部37aであると特定して変動表示を開始させ、第2図柄表示部フラグがONである場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第2図柄表示部37bであると特定して変動表示を開始させる。ステップSk0810を実行した後、ステップSk0811に進む。
ステップSk0811では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをONする。ステップSk0811を実行した後、本変動開始処理を終了する。
<保留情報シフト処理>
次に、保留情報シフト処理について説明する。保留情報シフト処理は、変動開始処理のサブルーチン(図268:Sk0802)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図269は、保留情報シフト処理を示すフローチャートである。ステップSk0901では、保留情報シフト処理を実行する処理対象である保留エリアが第1保留エリアRaであるか否かを判定する。具体的には、第1保留エリアRa(図248)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第1保留エリアRaの第1エリアに記憶されている保留情報)の方が、第2保留エリアRb(図248)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第2保留エリアRbの第1エリアに記憶されている保留情報)よりも先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第1保留エリアRaであると判定する。一方、第1保留エリアRaに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報よりも、第2保留エリアRbに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報の方が先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第2保留エリアRbであると判定する。すなわち、ステップSk0901の処理を実行することにより、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された順に、保留情報を処理対象とすることができる。
ステップSk0901において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaであると判定した場合には(ステップSk0901:YES)、ステップSk0902~ステップSk0907の第1保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。一方、ステップSk0901において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(ステップSk0901:NO)、ステップSk0908~ステップSk0913の第2保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。
ステップSk0902では、第1保留エリアRaの第1始動保留個数RaNを1減算した後、ステップSk0903に進み、合計保留個数CRNを1減算する。その後、ステップSk0904に進む。ステップSk0904では、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSk0905に進む。
ステップSk0905では、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSk0905を実行した後、ステップSk0906に進む。
ステップSk0906では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONである場合には当該フラグをOFFにし、ONではない場合にはその状態を維持する。第2図柄表示部フラグは、今回の変動表示の開始の対象が第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれであるかを特定するための情報である。その後、ステップSk0907へ進む。
ステップSk0907では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第1保留エリアRaに対応していることの情報、すなわち第1始動口33に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。
ステップSk0907において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図265)におけるステップSk0505において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信したシフト時コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の減少に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の減少に対応させて変更する。
ステップSk0901において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(Sk0901:NO)、ステップSk0908に進む。
ステップSk0908では、第2保留エリアRbの第2始動保留個数RbNを1減算する。その後、ステップSk0909に進む。ステップSk0909では、合計保留個数CRNを1減算し、ステップSk0910に進み、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSk0911に進む。
ステップSk0911では、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSk0911を実行した後、ステップSk0912に進む。
ステップSk0912では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONではない場合には当該フラグをONにし、ONである場合にはその状態を維持する。その後、ステップSk0913に進む。
ステップSk0913では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第2保留エリアRbに対応していることの情報、すなわち第2始動口34に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。
ステップSk0913において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図265)におけるステップSk0505において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信したシフト時コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を、保留個数の減少に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の減少に対応させて変更する。
<当たり判定処理>
次に、当たり判定処理について説明する。当たり判定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図268:Sk0803)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図270は、当たり判定処理を示すフローチャートである。ステップSk1001では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSk1001において、高確率モードであると判定した場合には(Sk1001:YES)、ステップSk1002に進み、高確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が、図250に示す高確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSk1004に進む。
一方、ステップSk1001において高確率モードではないと判定した場合には(Sk1001:NO)、ステップSk1003に進み、設定情報に対応した低確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている6種類の低確率モード用の当否テーブル(図249参照)から、主側RAM64の設定情報記憶領域に記憶されている設定情報に対応した当否テーブルを特定し、特定した当否テーブルを参照して当否判定を行う。例えば、主側RAM64の設定情報記憶領域に記憶されている設定情報の値が「1」である場合には、抽選設定1に対応した低確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。当否判定では、実行エリアAEに記憶されている大当たり乱数カウンタC1の値が、設定情報に対応した低確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSk1004に進む。
ステップSk1004では、ステップSk1002又はステップSk1003における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSk1004において、当否判定の結果が大当たり当選である場合には(Sk1004:YES)、ステップSk1005に進む。
ステップSk1005では、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSk1005において、高頻度サポートモードであると判定した場合には(Sk1005:YES)、ステップSk1006に進み、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が保証遊技回数(例えば100回)に達する前(=保証遊技回数内)であるか否かを判定する。具体的には、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。ステップSk1006において、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていないと判定した場合(ステップSk1006:NO)、すなわち、保証遊技回数内でないと判定した場合には、ステップSk1007に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFする。ステップSk1007を実行した後、ステップSk1008に進む。
一方、ステップSk1005において、高頻度サポートモードでないと判定した場合(Sk1005:NO)、またはステップSk1006において保証遊技回数内であると判定した場合(ステップSk1006:YES)には、直ちにステップSk1008に進む。
上述したステップSk1004からステップSk1007までの処理によって、大当たり当選したタイミングにおける抽選モードおよびサポートモードについての変動が実現される。
続くステップSk1008からステップSk1012においては、大当たり当選である場合における遊技結果を設定するための処理及び停止結果を設定するための処理を実行する。
ステップSk1008では、RAM64の第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定する。ステップSk1008において、第2図柄表示部フラグがONではないと判定した場合には(Sk1008:NO)、ステップSk1009に進み、第1始動口用の振分テーブル(図251(a)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりの数値範囲、8R確変大当たりの数値範囲、16R通常大当たりの数値範囲、8R通常大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。
一方、ステップSk1008において、第2図柄表示部フラグがONであると判定した場合には(Sk1008:YES)、ステップSk1010に進み、第2始動口用の振分テーブル(図251(b)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりの数値範囲、8R通常大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。ステップSk1009又はステップSk1010の処理を実行した後、ステップSk1011に進む。
ステップSk1011では、ステップSk1008又はステップSk1009において振り分けた大当たりの種別に対応したフラグ(大当たりフラグ)をONにする。具体的には、16R確変大当たりである場合には16R確変大当たりフラグをONにし、8R確変大当たりである場合には8R確変大当たりフラグをONにし、16R通常大当たりである場合には16R通常大当たりフラグをONにし、8R通常大当たりである場合には8R通常大当たりフラグをONにする。ステップSk1011を実行した後、ステップSk1012に進む。
ステップSk1012では、大当たり用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、大当たりに当選することとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている大当たり用の停止結果テーブルを参照することで、ステップSk1009又はステップSk1010において振り分けた大当たりの種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSk1012を実行した後、本当たり判定処理を終了する。
ステップSk1004において、ステップSk1002又はSk1003における当たり抽選の結果が大当たり当選でない場合には(Sk1004:NO)、ステップSk1013に進み、第1始動口33及び第2始動口34に入球した遊技球の保留個数に対応したリーチ判定用当否テーブルを参照して、当該遊技回においてリーチが発生するか否かの判定を行う。具体的には、始動口用の入球処理(図262)のステップSk0211において得られた合計保留個数CRNを合計保留個数記憶エリアから読み出して、リーチ判定用テーブル記憶エリア63c(図247)に記憶されている複数のリーチ判定用当否テーブルの中から合計保留個数CRNに対応したリーチ判定用当否テーブルを特定し、実行エリアAEに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値が、上記特定したリーチ判定用当否テーブルにおいて、リーチが発生として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSk1014に進む。
ステップSk1014において、ステップSk1013におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生するというものである場合には(Sk1014:YES)、ステップSk1015に進み、リーチ発生フラグをONする。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのリーチ発生フラグをONする。ステップSk1015を実行した後、ステップSk1016に進む。
一方、ステップSk1014において、ステップSk1013におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生しないというものである場合には(Sk1014:NO)、ステップSk1015を実行することなく、ステップSk1016に進む。
ステップSk1016では、外れ用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、外れ結果となる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fにおける外れ用の停止結果テーブルを参照することで、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSk1016を実行した後、本当たり判定処理を終了する。
<変動時間設定処理>
次に、変動時間設定処理について説明する。変動時間設定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図268:Sk0804)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図271は、変動時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSk1101では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップSk1102に進む。
ステップSk1102では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には大当たり当選であるとして(Sk1102:YES)、ステップSk1103に進む。
ステップSk1103では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている大当たり用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。その後、ステップSk1104に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、変動時間の設定処理を終了する。
ステップSk1102において、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Sk1102:NO)、ステップSk1105に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。上記ステップSk1102において今回の遊技回に係る当たり抽選において大当たり当選していない場合に本処理(Sk1105)を実行することから、ステップSk1105においては、当たり抽選において大当たり当選していない遊技回のうちリーチが発生する遊技回であるか否の判定を行う。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されているリーチ発生フラグがONであるか否かを判定し、ONである場合にはリーチが発生するとして(Sk1105:YES)、ステップSk1106に進む。
ステップSk1106では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されているリーチ発生用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。その後、ステップSk1104に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、変動時間の設定処理を終了する。
ステップSk1105において、今回の遊技回においてリーチが発生しないと判定した場合には(Sk1105:NO)、ステップSk1107に進み、変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている外れ用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間を取得する。その後、ステップSk1104に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、変動時間の設定処理を終了する。
本実施形態のパチンコ機10では、リーチ発生用変動時間テーブルに記憶されている変動時間情報は、リーチの種別に基づいて異なるように設定されている。具体的には、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、スペシャルリーチの順に、変動時間が短いものから長いものとなるように設定されている。ただし、これに限定されることはなく、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、スペシャルリーチの順に、変動時間が長いものから短いものとなるように設定されていてもよい。
同様に、大当たり用変動時間テーブルに記憶されている変動時間情報は、リーチの種別に基づいて異なるように設定されている。具体的には、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、スペシャルリーチの順に、変動時間が短いものから長いものとなるように設定されている。ただし、これに限定されることはなく、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、スペシャルリーチの順に、変動時間が長いものから短いものとなるように設定されていてもよい。
外れ用変動時間テーブルに記憶されている変動時間情報は、リーチ発生用変動時間テーブルに記憶されている各変動時間や、大当たり発生用変動時間テーブルにて設定されている各変動時間と比べて、変動時間が短くなるように設定されている。ただし、これに限定されることはなく、逆に、変動時間が長くなるように設定されていてもよい。
また、大当たり用変動時間テーブルに記憶されている変動時間情報と、リーチ発生用変動時間テーブルに記憶されている変動時間情報とを比較すると、選択され易い変動時間と選択され難い変動時間とが異なった構成となっている。具体的には、大当たり用変動時間テーブルに記憶されている変動時間情報は、ノーマルリーチに対応した変動時間、スーパーリーチに対応した変動時間、スペシャルリーチに対応した変動時間の順に、選択され難い変動時間から選択され易い変動時間となるように構成されているのに対して、リーチ発生用変動時間テーブルに記憶されている変動時間情報は、ノーマルリーチに対応した変動時間、スーパーリーチに対応した変動時間、スペシャルリーチに対応した変動時間の順に、選択され易い変動時間から選択され難い変動時間となるように構成されている。本実施形態では、こうした構成によって、ノーマルリーチと、スーパーリーチと、スペシャルリーチの順に、当たり抽選において大当たりに当選する可能性(期待度)が低いものから高いものとなることが実現されている。
なお、確変大当たり時用の変動時間テーブル、通常大当たり時用の変動時間テーブル、外れリーチ時用の変動時間テーブル、および外れ時(当たり抽選において大当たり当選せず、かつリーチが発生しない場合)用の変動時間テーブルがそれぞれ個別に設定されている構成としてもよい。
<変動終了処理>
次に、変動終了処理について説明する。変動終了処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図267:Sk0707)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図272は、変動終了処理を示すフローチャートである。ステップSk1201では、今回の遊技回の変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間とは、上述したように、図柄列が変動を開始してから全ての図柄列が停止するまでの時間であり、単位遊技時間の一部である。具体的には、ステップSk1201では、RAM64の変動時間カウンタエリア(各種カウンタエリア64f)に格納されている変動時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動時間情報の値は、前述した変動時間設定処理(図271)において設定されたものである。この設定された変動時間情報の値は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。
ステップSk1201において、変動時間が経過していないと判定した場合には(Sk1201:NO)、本変動終了処理を終了する。
ステップSk1201において、変動時間が経過していると判定した場合には(Sk1201:YES)、ステップSk1202に進み、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部における図柄の変動を終了させる処理を行う。続く、ステップSk1203では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをOFFする。ステップSk1203を実行した後、ステップSk1204に進む。
ステップSk1204では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には大当たり当選であると判定し、いずれのフラグもONではない場合には大当たり当選ではないと判定する。ステップSk1204において、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Sk1204:NO)、ステップSk1205に進む。
ステップSk1205では、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSk1205において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Sk1205:YES)、ステップSk1206に進み、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。ステップSk1206において、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回ると判定した場合には(Sk1206:YES)、ステップSk1207に進み、保証遊技回数カウンタPNCの値を1減算する。ステップSk1207を実行した後、ステップSk1208に進む。一方、ステップSk1206において、保証遊技回数カウンタPNCの値が0以下であると判定した場合には(Sk1206:NO)、ステップSk1207を実行することなく、ステップSk1208に進む。
ステップSk1208では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSk1208において、高確率モードフラグがONでないと判定した場合には(Sk1208:NO)、ステップSk1209に進み、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が保証遊技回数(例えば100回)に達する前(=保証遊技回数内)であるか否かを判定する。具体的には、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。保証遊技回数カウンタPNCは保証遊技回数の残りの回数を示すものであることから、PNC>0であるか否かを判定することによって、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が保証遊技回数に達する前であるか否かを判定することができる。
ステップSk1209において、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていないと判定した場合(ステップSk1209:NO)、すなわち、保証遊技回数内でないと判定した場合には、ステップSk1210に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFする。ステップSk1210を実行した後、ステップSk1211に進む。
ステップSk1211では、サポートモードが低頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである低頻度サポートコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。ステップSk1211を実行した後、本変動終了処理を終了する。
一方、ステップSk1205において、高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合には(Sk1205:NO)、本変動終了処理を終了する。
ステップSk1204において、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Sk1204:YES)、ステップSk1212に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグをONする。ステップSk1212を実行した後、本変動終了処理を終了する。
<遊技状態移行処理>
次に、遊技状態移行処理について説明する。遊技状態移行処理は、通常処理のサブルーチン(図265:Sk0509)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図273は、遊技状態移行処理を示すフローチャートである。ステップSk1301では、エンディング期間フラグがONであるか否かを判定する。エンディング期間フラグは、開閉実行モードにおける大入賞口開閉処理期間の終了時(エンディング期間の開始時)にONにされ、エンディング期間の終了時にOFFにされる。エンディング期間は、開閉実行モードにおいてエンディング演出を実行するための期間である。
ステップSk1301において、エンディング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sk1301:NO)、ステップSk1302に進み、開閉処理期間フラグがONであるか否かを判定する。開閉処理期間フラグは、開閉実行モード中においてオープニング期間が終了し、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉動作が実行される期間である大入賞口開閉処理期間が開始されるタイミングでONにされ、当該開閉扉36bの開閉動作が終了するタイミングでOFFにされる。
ステップSk1302において、開閉処理期間フラグがONではないと判定した場合には(Sk1302:NO)、ステップSk1303に進み、オープニング期間フラグがONであるか否かを判定する。オープニング期間フラグは、オープニング期間の開始時にONにされ、オープニング期間の終了時にOFFにされる。
ステップSk1303において、オープニング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sk1303:NO)、ステップSk1304に進み、開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSk1304において、開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(Sk1304:YES)、ステップSk1305に進む。一方、ステップSk1304において、開閉実行モードフラグがOFFであると判定した場合には(Sk1304:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSk1305では、高確率モードフラグをOFFにする。その後、ステップSk1306に進む。ステップSk1306では、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。その後、ステップSk1307に進む。
ステップSk1307では、開閉シナリオを設定する開閉シナリオ設定処理を実行する。開閉シナリオは、ラウンド遊技における開閉扉36bの開閉動作のパターンを定めるもので、本実施形態では、開閉扉36bを閉鎖状態から開放状態へ移行する条件(以下、「開放条件」とも呼ぶ)と、開閉扉36bを開放状態から閉鎖状態へ移行する条件(以下、「閉鎖条件」とも呼ぶ)と、が記録されたプログラムである。開閉シナリオは、ROM63の開閉シナリオ記憶エリア63iに記憶されている
開放条件は、例えば下記の通りである。
・パチンコ機10の現在の状態が、開閉実行モードにおける各ラウンド遊技を開始するタイミングであること。
上記1つの項目が成立した場合に、開閉扉36bは閉鎖状態から開放状態に移行する。
閉鎖条件は、例えば下記の通りである。
・各ラウンド遊技を開始してからの経過時間が、予め定められた上限継続時間(例えば15秒)を超えること。
・各ラウンド遊技を開始してから大入賞口36aへ入球した遊技球の個数が、予め定められた上限個数を超えること。
上記2つの項目のうちのいずれか一方が成立した場合に、開閉扉36bは開放状態から閉鎖状態に移行する。
ステップSk1307を実行した後、前述したステップSk1308に進む。
ステップSk1308では、オープニング時間設定処理を実行する。オープニング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるオープニング期間の時間的長さ(以下、オープニング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のオープニング期間において同じ一定の長さのオープニング時間を設定する。具体的には、オープニング時間を決定する第3タイマカウンタエリアT3に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第3タイマカウンタエリアT3は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSk1308を実行した後、ステップSk1309に進む。
ステップSk1309では、オープニングコマンドを設定する。設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図265)におけるステップSk0505にて、音声発光制御装置90に送信される。このオープニングコマンドには、設定したオープニング時間および今回の開閉実行モードのラウンド数の情報が含まれる。音声発光制御装置90では、受信したオープニングコマンドに基づいて、オープニング時間および大入賞口開閉処理期間に対応した演出の内容を決定し、その決定した内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSk1309を実行した後、ステップSk1310に進み、オープニング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSk1303において、オープニング期間フラグがONであると判定した場合には(Sk1303:YES)、ステップSk1311に進む。
ステップSk1311では、オープニング期間が終了したか否かを判定する。具体的には、第3タイマカウンタエリアT3の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSk1311において、オープニング期間が終了したと判定した場合には(Sk1311:YES)、ステップSk1312に進み、オープニング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSk1313に進む。
ステップSk1313では、今回の開閉実行モードの種別を報知するためのラウンド表示の開始処理を実行する。具体的には、RAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶されているアドレス情報を確認する。そして、確認したアドレス情報に基づいて、ROM63に記憶されている停止結果データ群の中から、上記アドレス情報に対応した停止結果データを特定するとともに、その特定した停止結果データからラウンド回数の内容を確認する。その後、その確認したラウンド回数の内容を、メイン表示部45におけるラウンド表示部39に出力する。これにより、ラウンド表示部39では上記出力に係るラウンドの情報が表示される。ステップSk1313を実行した後、ステップSk1314に進む。
ステップSk1314では、開閉処理期間フラグをONにする。続くステップSk1315では、開閉処理開始コマンドを設定する。開閉処理開始コマンドは、開閉処理期間が開始されたことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉処理開始コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図265:ステップSk0505)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSk1315を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSk1302において、開閉処理期間フラグがONであると判定した場合には(Sk1302:YES)、ステップSk1316に進み、大入賞口開閉処理を実行する。大入賞口開閉処理については後述する。ステップSk1316を実行した後、ステップSk1317に進む。
ステップSk1317では、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。具体的には、開閉扉36bが開放された回数をカウントするための第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であるか否かによって、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。ステップSk1317において、大入賞口開閉処理が終了したと判定した場合には(Sk1317:YES)、ステップSk1318に進む。一方、ステップSk1317において、大入賞口開閉処理が終了していないと判定した場合には(Sk1317:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSk1318では、開閉処理期間フラグをOFFにし、その後、ステップSk1319に進む。
ステップSk1319では、ラウンド表示の終了処理を実行する。当該処理では、メイン表示部45におけるラウンド表示部39が消灯されるように当該ラウンド表示部39の表示制御を終了する。ステップSk1319を実行した後、ステップSk1320に進む。
ステップSk1320では、エンディング時間設定処理を実行する。エンディング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるエンディング期間の時間的長さ(以下、エンディング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のエンディング期間において同じ一定の長さのエンディング時間を設定する。具体的には、エンディング時間を決定する第4タイマカウンタエリアT4に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第4タイマカウンタエリアT4は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSk1320を実行した後、ステップSk1321に進む。
ステップSk1321では、エンディングコマンドを設定する。この設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図265)におけるステップSk0505において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90では、エンディングコマンドを受信することに基づいて、開閉実行モードに対応した演出を終了させる。ステップSk1321を実行した後、ステップSk1322に進む。
ステップSk1322では、エンディング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSk1301において、エンディング期間フラグがONであると判定した場合には(Sk1301:YES)、ステップSk1323に進む。
ステップSk1323では、エンディング期間が終了したか否かの判定を行う。具体的には、エンディング時間設定処理(Sk1320)において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSk1320において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であると判定した場合には(Sk1323:YES)、ステップSk1324に進む。
ステップSk1324では、エンディング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSk1325に進み、エンディング期間終了時の移行処理を実行する。エンディング期間終了時の移行処理は、今回のエンディング期間が終了した後の遊技回の各種モードを設定するための処理である。エンディング期間終了時の移行処理の詳細は後述する。ステップSk1325を実行した後、ステップSk1326に進み、開閉実行モードフラグをOFFにする。ステップSk1326を実行した後、ステップSk1327に進む。
ステップSk1327では、合計保留個数CRNが「0」であるか否かを判定する。合計保留個数CRNが「0」である場合とは、第1始動口33及び第2始動口34のいずれについても始動保留個数が「0」であることを意味する。ステップSk1327において、合計保留個数CRNが「0」であると判定した場合には(Sk1327:YES)、ステップSk1328に進む。
ステップSk1328では、客待ちコマンドを設定する。客待ちコマンドは、図柄の変動(遊技回)が終了した時点において保留情報記憶エリア64bに保留情報が1つも記憶されていないことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この設定された客待ちコマンドは、通常処理(図265)におけるステップSk1328において、音声発光制御装置90に送信される。ステップSk1328を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSk1327において、合計保留個数CRNが「0」ではないと判定した場合には(Sk1327:NO)、そのまま本遊技回制御処理を終了する。また、ステップSk1323において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」ではないと判定した場合には(Sk1323:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
<大入賞口開閉処理>
次に、大入賞口開閉処理について説明する。大入賞口開閉処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図273:Sk1316)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図274は、大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。ステップSk1401では、開閉扉36bは開放中であるか否かを判定する。具体的には、可変入賞駆動部36cの駆動状態に基づいて判定を行う。ステップSk1401において、開閉扉36bは開放中ではないと判定した場合には(Sk1401:NO)、ステップSk1402に進む。
ステップSk1402では、開閉扉36bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの開放のタイミングであるか否かを判定する。ステップSk1402において、開閉扉36bの開放条件が成立したと判定した場合には(Sk1402:YES)、ステップSk1403に進む。
ステップSk1403では、開閉扉36bを開放する。その後、ステップSk1404に進む。
ステップSk1404では、開閉扉開放コマンドを設定する。開閉扉開放コマンドは、開閉扉36bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図265:ステップSk0505)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSk1404を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSk1402において、開閉扉36bの開放条件が成立していないと判定した場合には(Sk1402:NO)、ステップSk1403およびステップSk1404を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSk1401において、開閉扉36bは開放中であると判定した場合には(Sk1401:YES)、ステップSk1405に進む。
ステップSk1405では、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの閉鎖のタイミングであるか否かを判定する。ステップSk1405において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Sk1405:YES)、ステップSk1406に進む。
ステップSk1406では、開閉扉36bを閉鎖する。その後、ステップSk1407に進む。
ステップSk1407では、開閉扉閉鎖コマンドを設定する。開閉扉閉鎖コマンドは、開閉扉36bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図265:ステップSk0505)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSk1407を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSk1405において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Sk1405:NO)、ステップSk1406およびステップSk1407を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
<エンディング期間終了時の移行処理>
次に、エンディング期間終了時の移行処理について説明する。エンディング期間終了時の移行処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図273:Sk1325)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図275は、エンディング期間終了時の移行処理を示すフローチャートである。ステップSk1501では、大当たりフラグにおいて確変大当たりに対応するフラグがONにされているか否かを判定する。すなわち、RAM64の16R確変大当たりフラグ又は8R確変大当たりフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSk1501において、RAM64の16R確変大当たりフラグ又は8R確変大当たりフラグがONであると判定した場合には(Sk1501:YES)、ステップSk1502に進み、RAM64の16R確変大当たりフラグおよび8R確変大当たりフラグのうちのONとなっているフラグをOFFする。ステップSk1502を実行した後、ステップSk1503に進む。
ステップSk1503では、高確率モードフラグをONにし、その後、ステップSk1504に進み、高頻度サポートモードフラグをONにする。これにより、開閉実行モードを終了した後に、抽選モードが高確率モードであり、且つ、サポートモードが高頻度サポートモードである遊技状態に移行する。その後、ステップSk1505に進む。
ステップSk1505では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた保証遊技回数カウンタPNCに100をセットする。保証遊技回数カウンタPNCにセットされる値は、遊技回数を限定して高頻度サポートモードを実行する際の、当該遊技回数を示す値である。その後、ステップSk1506に進む。
ステップSk1506では、抽選モードが高確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、ステップSk1511に進む。
一方、ステップSk1501において、RAM64の16R確変大当たりフラグおよび8R確変大当たりフラグがONでないと判定した場合には(Sk1501:NO)、ステップSk1507に進み、RAM64の16R通常大当たりフラグおよび8R通常大当たりフラグのうちのONとなっているフラグをOFFする。その後、ステップSk1508に進む。
ステップSk1508では、高頻度サポートモードフラグをONにした後、ステップSk1509に進み、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた保証遊技回数カウンタPNCに100をセットする。その後、ステップSk1510に進む。
ステップSk1510では、抽選モードが低確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである低確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、ステップSk1511に進む。
ステップSk1511では、サポートモードが高頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高頻度サポートモードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
<電役サポート用処理>
次に、電役サポート用処理について説明する。電役サポート用処理は、通常処理のサブルーチン(図265:Sk0510)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図276は、電役サポート用処理を示すフローチャートである。ステップSk1601では、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート中フラグがONであるか否かを判定する。サポート中フラグは、第2始動口34の電動役物34aを開放状態にさせる場合にONにされ、閉鎖状態に復帰させる場合にOFFにされるフラグである。ステップSk1601において、サポート中フラグがONではないと判定した場合には(Sk1601:NO)、ステップSk1602に進む。
ステップSk1602では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート当選フラグがONであるか否かを判定する。サポート当選フラグは、電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選において開放状態当選となった場合にONにされ、サポート中フラグがONである場合にOFFにされるフラグである。ステップSk1602において、サポート当選フラグがONではないと判定した場合には(Sk1602:NO)、ステップSk1603に進む。
ステップSk1603では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。第2タイマカウンタエリアT2にセットされたカウント値は、タイマ割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。
ステップSk1603において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sk1603:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sk1603:YES)、ステップSk1604に進む。
ステップSk1604では、普図ユニット38における図柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。ステップSk1604において、変動表示の終了タイミングであると判定した場合には(Sk1604:YES)、ステップSk1605に進み、外れ表示を設定した後、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより、外れ表示を停止表示した状態で普図ユニット38における図柄の変動表示が終了される。一方、ステップSk1604において、変動表示の終了タイミングでないと判定した場合には(Sk1604:NO)、ステップSk1606に進む。
ステップSk1606では、役物保留個数SNの値が「0」より大きいか否かを判定する。ステップSk1606において、役物保留個数SNの値が「0」であると判定した場合には(Sk1606:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSk1606において、役物保留個数SNの値が「0」より大きいと判定した場合には(Sk1606:YES)、ステップSk1607に進む。
ステップSk1607では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、その後、ステップSk1608に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。ステップSk1607において開閉実行モードではなく(Sk1607:NO)、且つ、ステップSk1608において高頻度サポートモードである場合には(Sk1608:YES)、ステップSk1609に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64dに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0~190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「750」(すなわち1.5sec)をセットする。第2タイマカウンタエリアT2は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。その後、ステップSk1610に進む。
ステップSk1610では、ステップSk1609の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSk1610において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選であると判定した場合には(Sk1610:YES)、ステップSk1611に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2ラウンドカウンタエリアRC2に「3」をセットする。第2ラウンドカウンタエリアRC2は、電動役物34aが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。その後、電役サポート用処理を終了する。
一方、ステップSk1610において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選でないと判定した場合には(Sk1610:NO)、ステップSk1611の処理を実行することなく、電役サポート用処理を終了する。
ステップSk1607において開閉実行モードであると判定した場合(Sk1607:YES)、又は、ステップSk1608において高頻度サポートモードでないと判定した場合には(Sk1608:NO)、ステップSk1612に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64dに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0~190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「14750」(すなわち29.5sec)をセットする。その後、ステップSk1613に進む。
ステップSk1613では、ステップSk1612の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSk1613において、サポート当選でないと判定した場合には(Sk1613:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSk1613において、サポート当選であると判定した場合には(Sk1613:YES)、ステップSk1614に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、第2ラウンドカウンタエリアRC2に「1」をセットした後に、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSk1602において、サポート当選フラグがONであると判定した場合には(Sk1602:YES)、ステップSk1615に進み、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSk1615において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sk1615:NO)、普図ユニット38における絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSk1615において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sk1615:YES)、ステップSk1616に進む。
ステップSk1616では、当たり表示を設定する。これにより、当たり表示を停止表示した状態で普図ユニット38における絵柄の変動表示が終了される。その後、ステップSk1617に進み、サポート中フラグをONにするとともに、サポート当選フラグをOFFにする。その後、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSk1601において、サポート中フラグがONであると判定した場合には(Sk1601:YES)、ステップSk1618に進み、電動役物34aを開閉制御するための電役開閉制御処理を実行する。その後、本電役サポート用処理を終了する。
<電役開閉制御処理>
次に、電役開閉制御処理について説明する。電役開閉制御処理は、電役サポート用処理のサブルーチン(図276:Sk1618)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図277は、電役開閉制御処理を示すフローチャートである。ステップSk1701では、電動役物34aが開放中であるか否かを判定する。電動役物34aが開放中であるか否かは、電動役物駆動部34bが駆動状態であるか否かによって判定する。電動役物34aが開放されていると判定した場合には(Sk1701:YES)、ステップSk1702に進む。
ステップSk1702では、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの開放継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSk1702において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sk1702:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。すなわち、電動役物34aの開放継続時間が終了していない場合は、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSk1702において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sk1702:YES)、ステップSk1703に進み、電動役物34aを閉鎖状態に制御する閉鎖処理を行い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」(すなわち0.5sec)をセットする。すなわち、電動役物34aの開放継続時間の計測手段としての第2タイマカウンタエリアT2が「0」である場合には、電動役物34aを閉鎖するとともに、今度は第2タイマカウンタエリアT2を電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」をセットする。ステップSk1703を実行した後、ステップSk1704に進む。
ステップSk1704では、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値を1減算した後に、ステップSk1705に進み、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSk1705において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」でないと判定した場合には(Sk1705:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSk1705において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であると判定した場合には(Sk1705:YES)、ステップSk1706に進み、サポート中フラグをOFFにする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSk1701において、電動役物34aが開放中でないと判定した場合には(Sk1701:NO)、ステップSk1707に進み、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSk1707において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」でないと判定した場合には(Sk1707:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSk1707において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であると判定した場合には(Sk1707:YES)、ステップSk1708に進み、電動役物34aを開放状態に制御する開放処理を実行する。その後、ステップSk1709に進む。
ステップSk1709では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Sk1709:NO)、ステップSk1710に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。
ステップSk1710において、高頻度サポートモード中であると判定した場合には(Sk1710:YES)、ステップSk1711に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「800」(すなわち1.6sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
一方、ステップSk1709において開閉実行モードであると判定した場合(Sk1709:YES)、又は、ステップSk1710において高頻度サポートモードではないと判定した場合には(Sk1710:NO)、ステップSk1712に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「100」(すなわち0.2sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
《5-7》音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される各種処理:
次に、音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される具体的な制御の一例を説明する。先に音声発光制御装置90において実行される処理について説明し、その後、表示制御装置100において実行される処理について説明する。
<音声発光制御装置において実行される各種処理>
<タイマ割込み処理>
最初に、音光側MPU92によって実行されるタイマ割込み処理について説明する。
図278は、音光側MPU92において実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。以下、タイマ割込み処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSk1801では、コマンド格納処理を実行する。コマンド格納処理は、主側MPU62からコマンドを受信した場合に、受信したコマンドを音光側RAM94に格納するための処理である。音光側RAM94には、主側MPU62から受信したコマンドの格納及び読み出しを可能とするためのリングバッファが設けられており、主側MPU62から受信したコマンドは、当該リングバッファに順次格納されるとともに、格納された順序に従って順次読み出される。ステップSk1801を実行した後、ステップSk1802に進む。
ステップSk1802では、受信したコマンドに対応した処理を行うためのコマンド対応処理を実行する。コマンド対応処理の詳細については後述する。ステップSk1802を実行した後、ステップSk1803に進む。
ステップSk1803では、設定示唆用乱数カウンタCYの値の更新を実行する。設定示唆用乱数カウンタCYは、設定示唆演出を行うか否かを判定する際に用いる乱数を発生するカウンタである。具体的には、ステップSk1803では、設定示唆用乱数カウンタCYに1を加算すると共に、設定示唆用乱数カウンタCYが最大値に達した場合には0にクリアする。そして、設定示唆用乱数カウンタCYの更新値を、音光側RAM94の各種カウンタエリア94b(図254)に格納する。その後、ステップSk1804に進む。
ステップSk1804では、各種ランプ47の発光制御を行うための発光制御処理を実行する。発光制御処理では、上記ステップSk1802のコマンド対応処理において読み出された発光データに基づいて、各種ランプ47の発光制御を行う。ステップSk1804を実行した後、ステップSk1805に進む。
ステップSk1805では、スピーカー46の音声出力制御を行うための音声出力制御処理を実行する。音声出力制御処理では、上記ステップSk1802のコマンド対応処理において読み出された音声出力データに基づいて、スピーカー46の音声出力制御を行う。ステップSk1805を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
<コマンド対応処理>
次に、コマンド対応処理について説明する。コマンド対応処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図278:Sk1802)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図279は、コマンド対応処理を示すフローチャートである。上述したように、コマンド対応処理では、主側MPU62から受信したコマンドに対応した処理を実行する。以下、コマンド対応処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSk1901では、主側MPU62から設定情報コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップSk1901において、主側MPU62から設定情報コマンドを受信していると判定した場合には(Sk1901:YES)、ステップSk1902に進み、今回受信した設定情報コマンドに含まれている抽選設定の設定情報を読み出して、音光側RAM94に記憶する。ステップSk1902を実行した後、ステップSk1903に進む。一方、ステップSk1901において、主側MPU62から設定情報コマンドを受信していないと判定した場合には(Sk1901:NO)、ステップSk1902を実行することなく、ステップSk1903に進む。
ステップSk1903では、主側MPU62から保留コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップSk1903において、主側MPU62から保留コマンドを受信していると判定した場合には(Sk1903:YES)、ステップSk1904に進み、保留コマンド対応処理を実行する。保留コマンド対応処理の詳細については後述する。ステップSk1904を実行した後、ステップSk1905に進む。一方、ステップSk1903において、主側MPU62から保留コマンドを受信していないと判定した場合には(Sk1903:NO)、ステップSk1904を実行することなく、ステップSk1905に進む。
ステップSk1905では、主側MPU62から高頻度サポートコマンドを受信しているか否かを判定する。ステップSk1905において、主側MPU62から高頻度サポートコマンドを受信していると判定した場合には(Sk1905:YES)、ステップSk1906に進み、音光側高頻度サポートモードフラグをONにする。音光側高頻度サポートモードフラグは、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを音声発光制御装置90(図254参照)のMPU92にて特定するためのフラグであり、RAM94の所定領域に設定された各種フラグ記憶エリア94eに格納される。その後、ステップSk1909に進む。
ステップSk1905において、主側MPU62から高頻度サポートコマンドを受信していないと判定した場合には(Sk1905:NO)、ステップSk1907に進み、主側MPU62から低頻度サポートコマンドを受信しているか否かを判定する。ステップSk1907において、主側MPU62から低頻度サポートコマンドを受信していると判定した場合には(Sk1907:YES)、ステップSk1908に進み、音光側高頻度サポートモードフラグをOFFにする。その後、ステップSk1909に進む。ステップSk1907において、主側MPU62から低頻度サポートコマンドを受信していないと判定した場合には(Sk1907:NO)、そのまま、ステップSk1909に進む。
ステップSk1909では、主側MPU62から変動用コマンド及び種別コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップSk1909において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していると判定した場合には(Sk1909:YES)、ステップSk1910に進む。一方、ステップSk1909において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していないと判定した場合には(Sk1909:NO)、ステップSステップSk1911に進む。
ステップSk1910では、遊技回演出設定処理を実行する。遊技回演出設定処理では、今回の遊技回において実行される大当たり時用演出や、停止図柄、変動表示パターン等を設定する。遊技回演出設定処理の詳細については後述する。ステップSk1910を実行した後、ステップSk1911に進む。
ステップSk1911では、主側MPU62からオープニングコマンドを受信しているか否かを判定する。ステップSk1911において、主側MPU62からオープニングコマンドを受信していると判定した場合には(Sk1911:YES)、ステップSk1912に進みオープニング演出設定処理を実行する。オープニング演出設定処理では、今回受信したオープニングコマンドに含まれている大当たりの種別を特定し、その大当たりの種別に対応したオープニング演出の内容を設定するとともに、当該演出内容に対応した情報が設定されたオープニング演出コマンドを表示側MPU102に送信する。その後、ステップSk1913に進む。一方、ステップSk1911において、主側MPU62からオープニングコマンドを受信していないと判定した場合には(Sk1911:NO)、ステップSk1912を実行することなく、ステップSk1913に進む。
ステップSk1913では、エンディングコマンドを受信しているか否かを判定する。ステップSk1913おいて、エンディングコマンドを受信していると判定した場合には(Sk1913:YES)、ステップSk1914に進み、エンディング演出設定処理を実行する。エンディング演出設定処理では、今回受信したエンディングコマンドに含まれている開閉実行モード後の遊技状態の内容を特定し、その遊技状態の内容に対応したエンディング演出の内容を設定するとともに、当該演出内容に対応した情報が設定されたエンディング演出コマンドを表示側MPU102に送信する。その後、ステップSk1915に進む。一方、ステップSk1913において、主側MPU62からエンディングコマンドを受信していないと判定した場合には(Sk1913:NO)、ステップSk1914を実行することなく、ステップSk1915に進む。
ステップSk1915では、その他の設定処理を実行する。その他の設定処理では、例えば、開放コマンドに対応した演出内容の設定及び閉鎖コマンドに対応した演出内容の設定を行う。また、演出操作ボタン24が押下された場合には、演出操作ボタン24が押下されたことを認識させるための演出操作コマンドを表示側MPU102に送信する。
<保留コマンド対応処理>
次に、保留コマンド対応処理について説明する。保留コマンド対応処理は、コマンド対応処理のサブルーチン(図279:Sk1904)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図280は、保留コマンド対応処理を示すフローチャートである。上述したように、保留コマンド対応処理は、主側MPU62から保留コマンドを受信している場合に実行される処理である。以下、保留コマンド対応処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSk2001では、入球時の更新処理を実行する。入球時の更新処理では、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数と、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数と、これらの保留情報の合計個数とを音光側MPU92において特定可能とするための処理を実行する。ステップSk2001の入球時の更新処理の詳細については後述する。以下では、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数を「第1保留個数」とも呼び、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数を「第2保留個数」とも呼び、第1保留個数と第2保留個数との合計数を「合計保留個数」とも呼ぶ。ステップSk2001を実行した後、ステップSk2002に進む。
ステップSk2002では、保留表示制御処理を実行する。具体的には、ステップSk2001において特定された第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数と、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数とに基づいて、第1保留表示部37cおよび第2保留表示部37dの表示態様(点灯させるLEDランプの色や組み合わせ)を制御する。ステップSk2002を実行した後、保留コマンド対応処理を終了する。
<入球時の更新処理>
次に、入球時の更新処理について説明する。入球時の更新処理は、保留コマンド対応処理のサブルーチン(図280:Sk2001)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図281は入球時の更新処理を示すフローチャートである。ステップSk2101では、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであるか否かを判定する。ステップSk2101において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には(Sk2101:YES)、ステップSk2102に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第1保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第1保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第1保留個数カウンタエリアの更新処理では、第1保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となった保留コマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSk2102を実行した後、ステップSk2104に進む。
ステップSk2101において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものでないと判定した場合(Sk2101:NO)、すなわち、当該保留コマンドが第2始動口34への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には、ステップSk2103に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第2保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第2保留個数カウンタエリアは、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第2保留個数カウンタエリアの更新処理では、第2保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となったコマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSk2103を実行した後、ステップSk2104に進む。
ステップSk2102及びステップSk2103の処理を上記のようにした理由について説明する。本実施形態では、パチンコ機10の電源遮断中において、主制御装置60のRAM64に対してはバックアップ電力が供給されるのに対して、音声発光制御装置90のRAM94に対してはバックアップ電力が供給されない。このため、第1始動口33又は第2始動口34への入球に係る保留情報が主制御装置60のRAM64に記憶されている状況において電源が遮断されると、主制御装置60では保留情報が記憶保持されるのに対して、音声発光制御装置90では保留情報が0個であると把握される。この場合に、仮に、音声発光制御装置90において保留コマンドを受信する度に第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアをカウントアップする構成を採用すると、主制御装置60において実際に保留記憶されている保留情報の数と、音声発光制御装置90において把握している保留情報の数とが一致しなくなるといった不都合が生じ得る。これに対して、上記の本実施形態のように、主制御装置60は、保留個数の情報を含めて保留コマンドを送信するとともに、音声発光制御装置90では保留コマンドを受信する度にそのコマンドに含まれる保留個数の情報を第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアに設定する構成を採用することによって、上記のような不都合の発生を抑制することができる。
ステップSk2104では、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた合計保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。合計保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数と第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数との和を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。当該更新処理では、合計保留個数カウンタエリアの情報を、第1保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報と第2保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報との和の情報に更新する。ステップSk2104を実行した後、本入球時の更新処理を終了する。
<遊技回演出設定処理>
次に、遊技回演出設定処理について説明する。遊技回演出設定処理は、コマンド対応処理のサブルーチン(図279:Sk1910)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図282は、遊技回演出設定処理を示すフローチャートである。上述したように、遊技回演出設定処理は、変動用コマンド及び種別コマンドを受信したと判定した場合に実行される処理であり、今回の遊技回において実行される演出の内容を設定するための処理である。以下、遊技回演出設定処理の具体的な処理について説明する。
ステップSk2201では、今回受信した変動用コマンドを読み出し、当該コマンドから、大当たりの有無、大当たり種別、リーチ発生の有無、および変動時間の情報を把握する。そして、把握した情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。その後、ステップSk2202に進む。
ステップSk2202では、大当たり時やリーチ時等における演出パターン設定処理を実行する。演出パターン設定処理の詳細については後述する。ステップSk2202を実行した後、ステップSk2203に進む。
ステップSk2203では、停止図柄の設定処理を実行する。停止図柄の設定処理では、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たり、8R確変大当たり、16R通常大当たり、又は8R通常大当たりである場合には、有効ラインL(図246参照)上に同一の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。具体的には、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たり又は8R確変大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の奇数図柄の組合せが選択され得るとともに、同一の偶数図柄の組合せが選択され得る。本実施形態のパチンコ機10では、この選択率は、同一の奇数図柄の組合せと、同一の偶数図柄の組合せとで同一となっているが、これに代えて、前者の方が後者よりも選択率が高い構成としてもよく、後者の方が前者よりも選択率が高い構成としてもよい。また、「7」図柄の組合せは、16R確変大当たりの場合にのみ選択される。また、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R通常大当たり又は8R通常大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の偶数図柄の組合せが選択される。
今回の遊技回の当たり抽選の結果が、外れ結果であれば、変動用コマンドの内容からリーチ発生の有無を判定する。リーチ発生に対応していると判定した場合には、有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL上にリーチ図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。一方、リーチ発生に対応していないと判定した場合には、有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL上にリーチ図柄の組合せが成立しない停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。ステップSk2203を実行した後、ステップSk2204に進む。
ステップSk2204では、今回の遊技回の変動表示パターンを決定するための処理を実行する。当該処理では、今回受信している変動用コマンドの内容から今回の遊技回の変動時間の情報を特定するとともに、当該変動時間の情報、及び、上記ステップSk2205において特定した停止図柄の情報の組合せに対応した変動表示パターンを選択する。この変動表示パターンの選択に際しては、音光側ROM93の変動表示パターンテーブル記憶エリア93bに記憶されている変動表示パターンテーブルが参照される。その後、ステップSk2205に進む。
ステップSk2205では、今回の遊技回においてステップSk2202で設定された演出パターン、ステップSk2203で設定された停止図柄、及びステップSk2204で設定された変動表示パターンの情報を演出コマンドに設定する。その後、ステップSk2206に進み、当該演出コマンドを表示側MPU102に送信する。表示側MPU102は、受信した演出コマンドに対応した演出内容を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。ステップSk2206を実行した後、ステップSk2207に進み、変動開始時の更新処理を実行する。変動開始時の更新処理は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1または第2保留表示領域Ds2における保留表示を更新するための処理である。ステップSk2207を実行した後、本遊技回演出設定処理を終了する。
<演出パターン設定処理>
次に、演出パターン設定処理について説明する。演出パターン設定処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図282:Sk2202)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図283は、演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSk2301では、今回の遊技回の当たり抽選において確変大当たりに当選したか否かを判定する。この判定は、図282のステップSk2201によって把握した大当たりの有無の情報および大当たり種別の情報を用いて行う。ステップSk2301では、16R確変大当たり又は8R確変大当たりに当選した場合に肯定判定される。ステップSk2301において、今回の遊技回の当たり抽選において確変大当たりに当選したと判定された場合には(Sk2301:YES)、ステップSk2302に進む。
ステップSk2302では、確変大当たり時用演出パターン設定処理を実行する。確変大当たり時用演出パターン設定処理は、今回の遊技回において確変大当たりしたことを示す演出についての演出パターンを実行するように設定する処理である。確変大当たり時用演出パターン設定処理については後述する。ステップSk2302を実行した後、本演出パターン設定処理を終了する。
ステップSk2301において、今回の遊技回の当たり抽選において確変大当たりに当選していないと判定した場合には(Sk2301:NO)、ステップSk2303に進む。
ステップSk2303では、今回の遊技回の当たり抽選において通常大当たりに当選したか否かを判定する。この判定は、図282のステップSk2201によって把握した大当たりの有無の情報および大当たり種別の情報を用いて行う。ステップSk2303では、16R通常大当たり又は8R通常大当たりに当選した場合に肯定判定される。ステップSk2303において、今回の遊技回の当たり抽選において通常大当たりに当選したと判定した場合には(Sk2303:YES)、ステップSk2304に進む。
ステップSk2304では、通常大当たり時用演出パターン設定処理を実行する。通常大当たり時用演出パターン設定処理は、今回の遊技回の当たり抽選において通常大当たりに当選したことを示す演出についての演出パターンを実行するように設定する処理である。通常大当たり時用演出パターン設定処理については後述する。ステップSk2304を実行した後、本演出パターン設定処理を終了する。
ステップSk2303において、今回の遊技回の当たり抽選において通常大当たりに当選していないと判定した場合には(Sk2303:NO)、ステップSk2305に進む。
ステップSk2305では、今回の遊技回においてリーチ発生となったか否かを判定する。この判定は、図282のステップSk2201によって把握したリーチ発生の有無の情報を用いて行う。ステップSk2305において、今回の遊技回においてリーチ発生となったと判定した場合には(Sk2305:YES)、ステップSk2306に進む。
ステップSk2306では、リーチ時用演出パターン設定処理を実行する。リーチ時用演出パターンは、今回の遊技回において様々な種類のリーチとなったことを示す演出についての演出パターンを実行するように設定する処理である。リーチ時用演出パターン設定処理については後述する。ステップSk2306を実行した後、本演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSk2305において、今回の遊技回においてリーチ発生となっていないと判定した場合には(Sk2305:NO)、ステップSk2307に進み、外れ時用演出パターン設定処理を実行する。外れ時用演出パターン設定処理は、確変大当たり当選、通常大当たり当選、およびリーチ発生のいずれにも該当しない場合の演出を実行するように設定する処理である。外れ時用演出パターン設定処理については後述する。ステップSk2307を実行した後、本演出パターン設定処理を終了する。
<リーチ時用演出パターン設定処理>
次に、リーチ時用演出パターン設定処理について説明する。リーチ時用演出パターン設定処理は、演出パターン設定処理のサブルーチン(図283:Sk2306)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。リーチ時用演出パターン設定処理は、リーチの種別を判定して、そのリーチの種別に応じた演出パターンを設定するものである。以下、このリーチ時用演出パターン設定処理について詳述する。
図284は、リーチ時用演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSk2401では、外れリーチ時用のリーチ振分テーブルを参照する。本実施形態のパチンコ機10は、音光側ROM93のリーチ振分テーブル記憶エリア93c(図254)に、外れリーチ時用のリーチ振分テーブルと大当たり時用のリーチリーチ振分テーブルとを記憶している。
図285は、2種類のリーチ振分テーブルを例示する説明図である。図285(a)は外れリーチ時用のリーチ振分テーブルを示し、図285(b)は大当たり時用のリーチ振分テーブルを示している。各リーチ振分テーブルには、振り分け結果として、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、スペシャルリーチが設定されている。
図285(a)に示すように、外れリーチ時用のリーチ振分テーブルには、変動時間とリーチの種別(ノーマルリーチ、スーパーリーチ、スペシャルリーチ)との対応関係が示されている。先に説明したように、主側MPU62によって実行される変動時間設定処理(図271)によって設定された外れリーチ時(当たり抽選において大当たり当選せず、かつリーチが発生した場合)の変動時間は、リーチの種別に応じたものとなっている。この変動時間とリーチの種別との対応関係が、外れリーチ時用のリーチ振分テーブルに記憶されている。具体的には、変動時間が30秒である場合がノーマルリーチに対応しており、変動時間が60秒である場合がスーパーリーチに対応しており、変動時間が120秒である場合がスペシャルリーチに対応している。
図285(b)に示すように、大当たり時用のリーチ振分テーブルには、変動時間とリーチの種別(ノーマルリーチ、スーパーリーチ、スペシャルリーチ)との対応関係が示されている。先に説明したように、主側MPU62によって実行される変動時間設定処理(図271)によって設定された大当たり時(当たり抽選において大当たり当選した場合)の変動時間は、リーチの種別に応じたものとなっている。この変動時間とリーチの種別との対応関係が、大当たり時用のリーチ振分テーブルに記憶されている。具体的には、変動時間が35秒である場合がノーマルリーチに対応しており、変動時間が65秒である場合がスーパーリーチに対応しており、変動時間が125秒である場合がスペシャルリーチに対応している。
図284のステップSk2401では、リーチ振分テーブル記憶エリア93cから図285(a)に示した外れリーチ時用のリーチ振分テーブルを読み出して参照する。その後、ステップSk2403に進み、ステップSk2401で外れリーチ時用のリーチ振分テーブルを参照した結果、ステップSk2201(図282)によって把握した変動時間の情報が、ノーマルリーチに対応しているか否かを判定する。
ステップSk2403において、ノーマルリーチに対応していると判定した場合には(Sk2403:YES)、ステップSk2404に進む。
ステップSk2404では、2回目以後判定フラグがOFFであるか否かを判定する。2回目以後判定フラグは、パチンコ機10を起動してからの図柄表示装置41の図柄の変動が2回目以後であることを示すためにONになるフラグであり、パチンコ機10の起動時にはOFFに初期化されている。2回目以後判定フラグは、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける2回目以後判定フラグ記憶エリアに記憶されている。ステップSk2404において、2回目以後判定フラグがOFFである、すなわちパチンコ機10を起動してから最初の図柄の変動であると判定した場合には(ステップSk2404:YES)、ステップSk2405に進み、初回変動の表示態様がノーマルリーチであるという情報を記憶する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64g(図247)における初回変動ノーマルリーチフラグ記憶エリアに記憶されている初回変動ノーマルリーチフラグをONする。
ステップSk2405を実行した後、ステップSk2406に進み、2回目以後判定フラグをONする。ステップSk2406を実行した後、ステップSk2407に進む。
一方、ステップSk2404において、2回目以後判定フラグがOFFでないと判定した場合には(ステップSk2404:NO)、ステップSk2405およびステップSk2406を実行することなく、ステップSk2407に進む。
ステップSk2407では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図254)に記憶されているノーマルリーチ時用の演出パターンテーブルを参照して、ステップSk2201(図282)によって把握した変動時間に対応した演出パターンを取得する。その後、ステップSk2408に進み、ステップSk2407によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとしてセットする。ステップSk2408の実行後、本リーチ時用演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSk2403において、ノーマルリーチに対応していないと判定した場合には(Sk2403:NO)、ステップSk2409に進み、ステップSk2401で外れリーチ時用のリーチ振分テーブルを参照した結果、ステップSk2201(図282)によって把握した変動時間の情報が、スーパーリーチに対応しているか否かを判定する。
ステップSk2409において、スーパーリーチに対応していると判定した場合には(Sk2409:YES)、ステップSk2410に進む。
ステップSk2410では、2回目以後判定フラグがOFFであるか否かを判定する。ステップSk2410において、2回目以後判定フラグがOFFである、すなわちパチンコ機10を起動してから最初の図柄の変動であると判定した場合には(ステップSk2410:YES)、ステップSk2411に進み、初回変動の表示態様がスーパーリーチであるという情報を記憶する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64g(図247)における初回変動スーパーリーチフラグ記憶エリアに記憶されている初回変動スーパーリーチフラグをONする。ステップSk2411を実行した後、ステップSk2412に進み、2回目以後判定フラグをONする。ステップSk2412を実行した後、ステップSk2413に進む。
一方、ステップSk2410において、2回目以後判定フラグがOFFでないと判定した場合には(ステップSk2410:NO)、ステップSk2411およびステップSk2412を実行することなく、ステップSk2413に進む。
ステップSk2413では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図254)に記憶されているスーパールリーチ時用の演出パターンテーブルを参照して、ステップSk2201(図282)によって把握した変動時間に対応した演出パターンを取得する。その後、先に説明したステップSk2408に進み、ステップSk2413によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとしてセットする。
ステップSk2409において、スーパーリーチに対応していないと判定した場合には(Sk2409:NO)、ステップSk2414に進む。ステップSk2409において、スーパーリーチに対応していないと判定した場合は、ステップSk2401で外れリーチ時用のリーチ振分テーブルを参照した結果がスペシャルリーチであることを意味しており、この場合に、ステップSk2414に進む。
ステップSk2414では、2回目以後判定フラグがOFFであるか否かを判定する。ステップSk2414において、2回目以後判定フラグがOFFである、すなわちパチンコ機10を起動してから最初の図柄の変動であると判定した場合には(ステップSk2414:YES)、ステップSk2415に進み、初回変動の表示態様がスペシャルリーチであるという情報を記憶する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64g(図247)における初回変動スペシャルリーチフラグ記憶エリアに記憶されている初回変動スペシャルリーチフラグをONする。ステップSk2415を実行した後、ステップSk2416に進み、2回目以後判定フラグをONする。ステップSk2416を実行した後、ステップSk2417に進む。
一方、ステップSk2414において、2回目以後判定フラグがOFFでないと判定した場合には(ステップSk2414:NO)、ステップSk2415およびステップSk2416を実行することなく、ステップSk2417に進む。
ステップSk2417では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図254)に記憶されているスペシャルリーチ時用の演出パターンテーブルを参照して、ステップSk2201(図282)によって把握した変動時間に対応した演出パターンを取得する。その後、先に説明したステップSk2408に進み、ステップSk2417によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとしてセットする。
なお、本リーチ時用演出パターン設定処理と、後述する通常大当たり時用演出パターン設定処理および確変大当たり時用演出パターン設定処理とでONとなり得る初回変動ノーマルリーチフラグ、初回変動スーパーリーチフラグ、初回変動スペシャルリーチフラグの各値は、パチンコ機10が電源オフされたときに消失してOFFにリセットされる。
<通常大当たり時用演出パターン設定処理>
次に、通常大当たり時用演出パターン設定処理について説明する。通常大当たり時用演出パターン設定処理は、演出パターン設定処理のサブルーチン(図283:Sk2304)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。通常大当たり時用演出パターン設定処理は、リーチ時用演出パターン設定処理と同様にリーチの種別を判定して、そのリーチの種別に応じた通常大当たり時用の演出パターンを設定するものである。以下、この通常大当たり時用演出パターン設定処理について詳述する。
図286は、通常大当たり時用演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSk2501では、リーチ振分テーブル記憶エリア93cから大当たり時用のリーチ振分テーブル(図285(b))を読み出して参照する。その後、ステップSk2503に進み、ステップSk2501で大当たり時用のリーチ振分テーブルを参照した結果、ステップSk2201(図282)によって把握した変動時間の情報が、ノーマルリーチに対応しているか否かを判定する。
ステップSk2503において、ノーマルリーチに対応していると判定した場合には(Sk2503:YES)、ステップSk2504に進む。
ステップSk2504では、2回目以後判定フラグがOFFであるか否かを判定する。ステップSk2504において、2回目以後判定フラグがOFFである、すなわちパチンコ機10を起動してから最初の図柄の変動であると判定した場合には(ステップSk2504:YES)、ステップSk2505に進み、初回変動ノーマルリーチフラグをONする。ステップSk2505を実行した後、ステップSk2506に進み、2回目以後判定フラグをONする。ステップSk2506を実行した後、ステップSk2507に進む。
一方、ステップSk2504において、2回目以後判定フラグがOFFでないと判定した場合には(ステップSk2504:NO)、ステップSk2505およびステップSk2506を実行することなく、ステップSk2507に進む。
ステップSk2507では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図254)に記憶されているノーマルリーチ・通常大当たり時用の演出パターンテーブルを参照して、ステップSk2201(図282)によって把握した変動時間に対応した演出パターンを取得する。ノーマルリーチ・通常大当たり時用の演出パターンテーブルは、ノーマルリーチが発生し、かつ通常大当たりに当選したことを示唆する演出パターンのテーブルである。ステップSk2507を実行した後、ステップSk2508に進む。
ステップSk2508では、ステップSk2507によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとしてセットする。ステップSk2508の実行後、本通常大当たり時用演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSk2503において、ノーマルリーチに対応していないと判定した場合には(Sk2503:NO)、ステップSk2509に進み、ステップSk2501で大当たり時用のリーチ振分テーブルを参照した結果、ステップSk2201(図282)によって把握した変動時間の情報が、スーパーリーチに対応しているか否かを判定する。
ステップSk2509において、スーパーリーチに対応していると判定した場合には(Sk2509:YES)、ステップSk2510に進む。
ステップSk2510では、2回目以後判定フラグがOFFであるか否かを判定する。ステップSk2510において、2回目以後判定フラグがOFFである、すなわちパチンコ機10を起動してから最初の図柄の変動であると判定した場合には(ステップSk2510:YES)、ステップSk2511に進み、初回変動スーパーリーチフラグをONする。ステップSk2511を実行した後、ステップSk2512に進み、2回目以後判定フラグをONする。ステップSk2512を実行した後、ステップSk2513に進む。
一方、ステップSk2510において、2回目以後判定フラグがOFFでないと判定した場合には(ステップSk2510:NO)、ステップSk2511およびステップSk2512を実行することなく、ステップSk2513に進む。
ステップSk2513では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図254)に記憶されているスーパールリーチ・通常大当たり時用の演出パターンテーブルを参照して、ステップSk2201(図282)によって把握した変動時間に対応した演出パターンを取得する。スーパールリーチ・通常大当たり時用の演出パターンテーブルは、スーパーリーチが発生し、かつ通常大当たりに当選したことを示唆する演出パターンのテーブルである。ステップSk2513を実行した後、先に説明したステップSk2508に進み、ステップSk2513によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとしてセットする。
ステップSk2509において、スーパーリーチに対応していないと判定した場合には(Sk2509:NO)、ステップSk2514に進む。ステップSk2509において、スーパーリーチに対応していないと判定した場合は、ステップSk2501で大当たり時用のリーチ振分テーブルを参照した結果がスペシャルリーチであることを意味しており、この場合に、ステップSk2514に進む。
ステップSk2514では、2回目以後判定フラグがOFFであるか否かを判定する。ステップSk2514において、2回目以後判定フラグがOFFである、すなわちパチンコ機10を起動してから最初の図柄の変動であると判定した場合には(ステップSk2514:YES)、ステップSk2515に進み、初回変動スペシャルリーチフラグをONする。ステップSk2515を実行した後、ステップSk2516に進み、2回目以後判定フラグをONする。ステップSk2516を実行した後、ステップSk2517に進む。
一方、ステップSk2514において、2回目以後判定フラグがOFFでないと判定した場合には(ステップSk2514:NO)、ステップSk2515およびステップSk2516を実行することなく、ステップSk2517に進む。
ステップSk2517では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図254)に記憶されているスペシャルリーチ・通常大当たり時用の演出パターンテーブルを参照して、ステップSk2201(図282)によって把握した変動時間に対応した演出パターンを取得する。スペシャルリーチ・通常大当たり時用の演出パターンテーブルは、スペシャルリーチが発生し、かつ通常大当たりに当選したことを示唆する演出パターンのテーブルである。ステップSk2517を実行した後、先に説明したステップSk2508に進み、ステップSk2517によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとしてセットする。
<確変大当たり時用演出パターン設定処理>
次に、確変大当たり時用演出パターン設定処理について説明する。確変大当たり時用演出パターン設定処理は、演出パターン設定処理のサブルーチン(図283:Sk2302)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。確変大当たり時用演出パターン設定処理は、リーチ時用演出パターン設定処理と同様にリーチの種別を判定して、そのリーチの種別に応じた確変大当たり時用の演出パターンを設定するものである。以下、この確変大当たり時用演出パターン設定処理について詳述する。
図287は、確変大当たり時用演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSk2601では、リーチ振分テーブル記憶エリア93cから大当たり時用のリーチ振分テーブル(図285(b))を読み出して参照する。その後、ステップSk2603に進み、ステップSk2601で大当たり時用のリーチ振分テーブルを参照した結果、ステップSk2201(図282)によって把握した変動時間の情報が、ノーマルリーチに対応しているか否かを判定する。
ステップSk2603において、ノーマルリーチに対応していると判定した場合には(Sk2603:YES)、ステップSk2604に進む。
ステップSk2604では、2回目以後判定フラグがOFFであるか否かを判定する。ステップSk2604において、2回目以後判定フラグがOFFである、すなわちパチンコ機10を起動してから最初の図柄の変動であると判定した場合には(ステップSk2604:YES)、ステップSk2605に進み、初回変動ノーマルリーチフラグをONする。ステップSk2605を実行した後、ステップSk2606に進み、2回目以後判定フラグをONする。ステップSk2606を実行した後、ステップSk2607に進む。
一方、ステップSk2604において、2回目以後判定フラグがOFFでないと判定した場合には(ステップSk2604:NO)、ステップSk2605およびステップSk2606を実行することなく、ステップSk2607に進む。
ステップSk2607では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図254)に記憶されているノーマルリーチ・確変大当たり時用の演出パターンテーブルを参照して、ステップSk2201(図282)によって把握した変動時間に対応した演出パターンを取得する。ノーマルリーチ・確変大当たり時用の演出パターンテーブルは、ノーマルリーチが発生し、かつ確変大当たりに当選したことを示唆する演出パターンのテーブルである。ステップSk2607を実行した後、ステップSk2608に進む。
ステップSk2608では、ステップSk2607によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとしてセットする。ステップSk2608の実行後、本確変大当たり時用演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSk2603において、ノーマルリーチに対応していないと判定した場合には(Sk2603:NO)、ステップSk2609に進み、ステップSk2601で大当たり時用のリーチ振分テーブルを参照した結果、ステップSk2201(図282)によって把握した変動時間の情報が、スーパーリーチに対応しているか否かを判定する。
ステップSk2609において、スーパーリーチに対応していると判定した場合には(Sk2609:YES)、ステップSk2610に進む。
ステップSk2610では、2回目以後判定フラグがOFFであるか否かを判定する。ステップSk2610において、2回目以後判定フラグがOFFである、すなわちパチンコ機10を起動してから最初の図柄の変動であると判定した場合には(ステップSk2610:YES)、ステップSk2611に進み、初回変動スーパーリーチフラグをONする。ステップSk2611を実行した後、ステップSk2612に進み、2回目以後判定フラグをONする。ステップSk2612を実行した後、ステップSk2613に進む。
一方、ステップSk2610において、2回目以後判定フラグがOFFでないと判定した場合には(ステップSk2610:NO)、ステップSk2611およびステップSk2612を実行することなく、ステップSk2613に進む。
ステップSk2613では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図254)に記憶されているスーパーリーチ・確変大当たり時用の演出パターンテーブルを参照して、ステップSk2201(図282)によって把握した変動時間に対応した演出パターンを取得する。スーパーリーチ・確変大当たり時用の演出パターンテーブルは、スーパーリーチが発生し、かつ確変大当たりに当選したことを示唆する演出パターンのテーブルである。ステップSk2613を実行した後、先に説明したステップSk2608に進み、ステップSk2613によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとしてセットする。
ステップSk2609において、スーパーリーチに対応していないと判定した場合には(Sk2609:NO)、ステップSk2614に進む。ステップSk2609において、スーパーリーチに対応していないと判定した場合は、ステップSk2601で大当たり時用のリーチ振分テーブルを参照した結果がスペシャルリーチであることを意味しており、この場合に、ステップSk2614に進む。
ステップSk2614では、2回目以後判定フラグがOFFであるか否かを判定する。ステップSk2614において、2回目以後判定フラグがOFFである、すなわちパチンコ機10を起動してから最初の図柄の変動であると判定した場合には(ステップSk2614:YES)、ステップSk2615に進み、初回変動スペシャルリーチフラグをONする。ステップSk2615を実行した後、ステップSk2616に進み、2回目以後判定フラグをONする。ステップSk2616を実行した後、ステップSk2617に進む。
一方、ステップSk2614において、2回目以後判定フラグがOFFでないと判定した場合には(ステップSk2614:NO)、ステップSk2615およびステップSk2616を実行することなく、ステップSk2617に進む。
ステップSk2617では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図254)に記憶されているスペシャルリーチ・確変大当たり時用の演出パターンテーブルを参照して、ステップSk2201(図282)によって把握した変動時間に対応した演出パターンを取得する。スペシャルリーチ・確変大当たり時用の演出パターンテーブルは、スペシャルリーチが発生し、かつ確変大当たりに当選したことを示唆する演出パターンのテーブルである。ステップSk2617を実行した後、先に説明したステップSk2608に進み、ステップSk2617によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとしてセットする。
<外れ時用演出パターン設定処理>
次に、外れ時用演出パターン設定処理について説明する。外れ時用演出パターン設定処理は、演出パターン設定処理のサブルーチン(図283:Sk2307)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。以下、外れ時用演出パターン設定処理について詳述する。
図288は、外れ時用演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSk2701では、2回目以後判定フラグがOFFであるか否かを判定する。ステップSk2701において、2回目以後判定フラグがOFFである、すなわちパチンコ機10を起動してから最初の図柄の変動であると判定した場合には(ステップSk2701:YES)、ステップSk2702に進み、初回変動の表示態様が外れであるという情報を記憶する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64g(図247)における初回変動外れ記憶エリアに記憶されている初回変動外れフラグをONする。ステップSk2702を実行した後、ステップSk2703に進み、2回目以後判定フラグをONする。ステップSk2703を実行した後、ステップSk2704に進む。
一方、ステップSk2701において、2回目以後判定フラグがOFFでないと判定した場合には(ステップSk2701:NO)、ステップSk2702およびステップSk2703を実行することなく、ステップSk2704に進む。
ステップSk2704では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図254)に記憶されている外れ時用の演出パターンテーブルを参照して、ステップSk2201(図282)によって把握した変動時間に対応した演出パターンを取得する。外れ時用の演出は、大当たりに当選せず、かつリーチも発生しなかったことを示唆する演出であり、具体的には、図柄表示装置41に表示される図柄列Z1~Z3の図柄を、有効ラインL上においてそれぞれに違ったものとする演出である。ステップSk2704を実行した後、ステップSk2705に進み、ステップSk2704によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとしてセットする。ステップSk2705の実行後、本外れ時用演出パターン設定処理を終了する。
なお、外れ時用演出パターン設定処理でONとなり得る初回変動外れフラグの値は、パチンコ機10が電源オフされたときに消失してOFFにリセットされる。
<エンディング演出設定処理>
次に、エンディング演出設定処理について説明する。エンディング演出設定処理は、コマンド対応処理のサブルーチン(図279:Sk1914)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。以下、エンディング演出設定処理について詳述する。
図289は、エンディング演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSk2801では、音光側RAM94の各種カウンタエリア94b(図254)に格納された設定示唆用乱数カウンタCYの値を把握する。その後、ステップSk2802に進む。
ステップSk2802では、初回変動の表示態様がスペシャルリーチであるか否かを判定する。具体的には、リーチ時用演出パターン設定処理(図284)、通常大当たり時用演出パターン設定処理(図286)、および確変大当たり時用演出パターン設定処理(図287)でONとなり得る初回変動スペシャルリーチフラグがONであるか否かを判定することによって、初回変動の表示態様がスペシャルリーチであるか否かの判定を行う。ステップSk2802において、初回変動の表示態様がスペシャルリーチでないと判定した場合には(ステップSk2802:NO)、ステップSk2803に進む。
ステップSk2803では、初回変動の表示態様がスーパーリーチであるか否かを判定する。具体的には、リーチ時用演出パターン設定処理(図284)、通常大当たり時用演出パターン設定処理(図286)、および確変大当たり時用演出パターン設定処理(図287)でONとなり得る初回変動スーパーリーチフラグがONであるか否かを判定することによって、初回変動の表示態様がスーパーリーチであるか否かの判定を行う。ステップSk2803において、初回変動の表示態様がスーパーリーチでないと判定した場合には(ステップSk2803:NO)、ステップSk2804に進む。
ステップSk2804では、初回変動の表示態様がノーマルリーチであるか否かを判定する。具体的には、リーチ時用演出パターン設定処理(図284)、通常大当たり時用演出パターン設定処理(図286)、および確変大当たり時用演出パターン設定処理(図287)でONとなり得る初回変動ノーマルリーチフラグがONであるか否かを判定することによって、初回変動の表示態様がノーマルリーチであるか否かの判定を行う。ステップSk2804において、初回変動の表示態様がノーマルリーチでないと判定した場合には(ステップSk2804:NO)、ステップSk2805に進む。
ステップSk2805では、音光側ROM93の設定示唆当否テーブル記憶エリア93d(図254)に記憶されている複数種類の設定示唆当否テーブル群から初回外れ時用の設定示唆当否テーブル群を特定する。設定示唆当否テーブル記憶エリア93dには、初回外れ時用の設定示唆当否テーブル群と、初回ノーマルリーチ時用の設定示唆当否テーブル群と、初回スーパーリーチ時用の設定示唆当否テーブル群とが予め記憶されている。ステップSk2805では、これら3種類の設定示唆当否テーブル群から初回外れ時用の設定示唆当否テーブル群を特定する。
図290は、初回外れ時用の設定示唆当否テーブル群を示す説明図である。図290に示すように、初回外れ時用の設定示唆当否テーブル群は、抽選設定の種別毎に対応づけられた6つの設定示唆当否テーブルによって構成されている。抽選設定の種別とは、抽選設定の種類の区分であり、本実施形態では、「抽選設定1」、「抽選設定2」、「抽選設定3」、「抽選設定4」、「抽選設定5」、「抽選設定6」である。即ち、初回外れ時用の設定示唆当否テーブル群は、「抽選設定1」用の設定示唆当否テーブルと、「抽選設定2」用の設定示唆当否テーブルと、「抽選設定3」用の設定示唆当否テーブルと、「抽選設定4」用の設定示唆当否テーブルと、「抽選設定5」用の設定示唆当否テーブルと、「抽選設定6」用の設定示唆当否テーブルと、を備える。
「抽選設定1」用の設定示唆当否テーブルには、0~60479の設定示唆用乱数カウンタCYの値のうち、設定示唆演出を実行することに当選する値として、0~6047の6048個の値が設定されている。そして、0~60479の値のうち、0~6047の6048個の値以外の値(6048~60479)が外れである。この場合の当選確率は1/10である。
「抽選設定2」用の設定示唆当否テーブルには、0~60479の設定示唆用乱数カウンタCYの値のうち、設定示唆演出を実行することに当選する値として、0~7559の7560個の値が設定されている。そして、0~60479の値のうち、0~7559の7560個の値以外の値(7560~60479)が外れである。この場合の当選する確率は1/8である。
「抽選設定3」用の設定示唆当否テーブルには、0~60479の設定示唆用乱数カウンタCYの値のうち、設定示唆演出を実行することに当選する値として、0~12095の12096個の値が設定されている。そして、0~60479の値のうち、0~12095の12096個の値以外の値(12096~60479)が外れである。この場合の当選確率は1/5である。
「抽選設定4」用の設定示唆当否テーブルには、0~60479の設定示唆用乱数カウンタCYの値のうち、設定示唆演出を実行することに当選する値として、0~15119の15120個の値が設定されている。そして、0~60479の値のうち、0~15119の15120個の値以外の値(15120~60479)が外れである。この場合の当選確率は1/4である。
「抽選設定5」用の設定示唆当否テーブルには、0~60479の設定示唆用乱数カウンタCYの値のうち、設定示唆演出を実行することに当選する値として、0~20159の20160個の値が設定されている。そして、0~60479の値のうち、0~20159の20160個の値以外の値(20160~60479)が外れである。この場合の当選確率は1/3である。
「抽選設定6」用の設定示唆当否テーブルには、0~60479の設定示唆用乱数カウンタCYの値のうち、設定示唆演出を実行することに当選する値として、0~30239の30240個の値が設定されている。そして、0~60479の値のうち、0~30239の30240個の値以外の値(30240~60479)が外れである。この場合の当選確率は1/2である。
上記のように構成された初回外れ時用の設定示唆当否テーブル群は、図257を用いて先に説明した標準の各抽選設定と設定示唆用絵柄の出現確率との対応関係を実現するためのテーブル群である。
図289に戻り、ステップSk2805において、初回外れ時用の設定示唆当否テーブル群を特定した後に、ステップSk2806に進む。
ステップSk2806では、ステップSk2805で特定した設定示唆当否テーブル群、すなわち、初回外れ時用の設定示唆当否テーブル群から、抽選設定の設定情報に対応した設定示唆当否テーブルを特定する。抽選設定の設定情報は、コマンド対応処理(図279)のステップSk1902で音光側RAM94に記憶した情報である。例えば、音光側RAM94に記憶した設定情報が「6」である場合には、当選する設定示唆用乱数カウンタCYの値が「0~30239」である「抽選設定6」用の設定示唆当否テーブルが特定される。ステップSk2806を実行した後、ステップSk2807に進む。
ステップSk2807では、ステップSk2806で特定した設定示唆当否テーブルを参照する。その後、ステップSk2808に進み、ステップSk2807で設定示唆当否テーブルを参照した結果、ステップSk2801で把握した設定示唆用乱数カウンタCYの値が、設定示唆演出についての当選に対応しているか否かを判定する。
ステップSk2808において、設定示唆演出についての当選に対応していると判定した場合には(Sk2808:YES)、ステップSk2809に進み、設定示唆用絵柄PXを付加したエンディング演出パターンを、今回のエンディング期間において実行する演出パターンとしてセットする。設定示唆用絵柄PXを付加したエンディング演出パターンは、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図254)に予め記憶されており、演出パターンテーブル記憶エリア93aから読み出して利用する。
一方、ステップSk2808において、設定示唆演出についての当選に対応していないと判定した場合には(Sk2808:NO)、ステップSk2810に進み、設定示唆演出を行わない通常のエンディング演出パターンを、今回のエンディング期間において実行する演出パターンとしてセットする。通常のエンディング演出パターンは、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図254)に予め記憶されており、演出パターンテーブル記憶エリア93aから読み出して利用する。ステップSk2809またはステップSk2810を実行した後、本エンディング演出設定処理を終了する。
ステップSk2801~Sk2809の処理を実行することによって、当たり抽選において大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合に、その開閉実行モードの終了時に実行されるエンディング演出において、図257に示した初回外れ時用の対応関係から定まる、抽選設定に応じた設定示唆用絵柄の出現確率でもって設定示唆用絵柄が出現する演出を実行することができる。
ステップSk2804において、初回変動の表示態様がノーマルリーチであると判定した場合には(ステップSk2804:YES)、ステップSk2811に進む。
ステップSk2811では、音光側ROM93の設定示唆当否テーブル記憶エリア93d(図254)に記憶されている3種類の設定示唆当否テーブル群から初回ノーマルリーチ時用の設定示唆当否テーブル群を特定する。
図291は、初回ノーマルリーチ時用の設定示唆当否テーブル群を示す説明図である。初回ノーマルリーチ時用の設定示唆当否テーブル群は、図290の初回外れ時用の設定示唆当否テーブル群と同様に、抽選設定の種別毎に対応づけられた6つの設定示唆当否テーブルによって構成されている。
各抽選設定用の設定示唆当否テーブルには、0~60479の設定示唆用乱数カウンタCYの値のうち、設定示唆演出を実行することに当選する値と、外れの値とが記録されている。「抽選設定1」用の設定示唆当否テーブルでは当選確率は1/9となっており、「抽選設定2」用の設定示唆当否テーブルでは当選確率は1/7となっており、「抽選設定3」用の設定示唆当否テーブルでは当選確率は1/4となっており、「抽選設定4」用の設定示唆当否テーブルでは当選確率は1/3となっており、「抽選設定5」用の設定示唆当否テーブルでは当選確率は1/2となっており、「抽選設定6」用の設定示唆当否テーブルでは当選確率は1/1となっている。
上記のように構成された初回ノーマルリーチ時用の設定示唆当否テーブル群は、図258を用いて先に説明した初回ノーマルリーチ時用の、標準の各抽選設定と設定示唆用絵柄の出現確率との対応関係を実現するためのテーブル群である。
図289に戻り、ステップSk2811において、初回ノーマルリーチ時用の設定示唆当否テーブル群を特定した後に、先に説明したステップSk2806に進む。
ステップSk2811の実行後におけるステップSk2806では、ステップSk2811で特定した設定示唆当否テーブル群、すなわち、初回ノーマルリーチ時用の設定示唆当否テーブル群から、抽選設定の設定情報に対応した設定示唆当否テーブルを特定する。ステップSk2806を実行した後、ステップSk2807に進み、特定した設定示唆当否テーブルを参照する。
ステップSk2801~Sk2804、Sk2811、Sk2806~Sk2810の処理を実行することによって、当たり抽選において大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合に、その開閉実行モードの終了時に実行されるエンディング演出において、図258に示した初回ノーマルリーチ時用の対応関係から定まる、抽選設定に応じた設定示唆用絵柄の出現確率でもって設定示唆用絵柄が出現する演出を実行することができる。この結果、抽選設定1~抽選設定6のそれぞれにおいて、初回変動の表示態様がノーマルリーチである場合に、初回変動の表示態様が外れである場合の設定示唆用絵柄の出現確率よりも高い出現確率でもって、設定示唆用絵柄を出現させることができる。
ステップSk2803において、初回変動の表示態様がスーパーリーチであると判定した場合には(ステップSk2803:YES)、ステップSk2812に進む。
ステップSk2812では、音光側ROM93の設定示唆当否テーブル記憶エリア93d(図254)に記憶されている3種類の設定示唆当否テーブル群から初回スーパーリーチ時用の設定示唆当否テーブル群を特定する。
図292は、初回スーパーリーチ時用の設定示唆当否テーブル群を示す説明図である。初回スーパーリーチ時用の設定示唆当否テーブル群は、図290の初回外れ時用の設定示唆当否テーブル群と同様に、抽選設定の種別毎に対応づけられた6つの設定示唆当否テーブルによって構成されている。
各抽選設定用の設定示唆当否テーブルには、0~60479の設定示唆用乱数カウンタCYの値のうち、設定示唆演出を実行することに当選する値と、外れの値とが記録されている。「抽選設定1」用の設定示唆当否テーブルでは当選確率は1/8となっており、「抽選設定2」用の設定示唆当否テーブルでは当選確率は1/6となっており、「抽選設定3」用の設定示唆当否テーブルでは当選確率は1/3となっており、「抽選設定4」用の設定示唆当否テーブルでは当選確率は1/2となっており、「抽選設定5」用の設定示唆当否テーブルでは当選確率は1/1となっており、「抽選設定6」用の設定示唆当否テーブルでは当選確率は1/1となっている。
上記のように構成された初回スーパーリーチ時用の設定示唆当否テーブル群は、図259を用いて先に説明した初回スーパーリーチ時用の、標準の各抽選設定と設定示唆用絵柄の出現確率との対応関係を実現するためのテーブル群である。
図289に戻り、ステップSk2812において、初回スーパーリーチ時用の設定示唆当否テーブル群を特定した後に、先に説明したステップSk2806に進む。
ステップSk2812の実行後におけるステップSk2806では、ステップSk2812で特定した設定示唆当否テーブル群、すなわち、初回スーパーリーチ時用の設定示唆当否テーブル群から、抽選設定の設定情報に対応した設定示唆当否テーブルを特定する。ステップSk2806を実行した後、ステップSk2807に進み、特定した設定示唆当否テーブルを参照する。
ステップSk2801~Sk2803、Sk2812、Sk2806~Sk2810の処理を実行することによって、当たり抽選において大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合に、その開閉実行モードの終了時に実行されるエンディング演出において、図259に示した初回スーパーリーチ時用の対応関係から定まる、抽選設定に応じた設定示唆用絵柄の出現確率でもって設定示唆用絵柄が出現する演出を実行することができる。この結果、抽選設定1~5のそれぞれにおいて、初回変動の表示態様がスーパーリーチである場合に、初回変動の表示態様がノーマルリーチである場合の設定示唆用絵柄の出現確率よりも高い出現確率でもって、設定示唆用絵柄を出現させることができる。抽選設定6については、初回変動の表示態様がノーマルリーチである場合と同じ1/1(百分率で言えば100%)の確率でもって、設定示唆用絵柄を出現させることができる。
ステップSk2802において、初回変動の表示態様がスペシャルリーチであると判定した場合には(ステップSk2802:YES)、ステップSk2813に進む。
ステップSk2813では、数字が記された設定示唆用絵柄PYを付加したエンディング演出パターンを、今回のエンディング期間において実行する演出パターンとして設定する。音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図254)には、「1」から「6」の数字が個別に記された設定示唆用絵柄PYを付加した6種類のエンディング演出パターンが予め記憶されている。ステップSk2813では、これら6種類のエンディング演出パターンから、抽選設定の設定情報に対応した数字が記された設定示唆用絵柄PYを付加したエンディング演出パターンを特定し、特定したエンディング演出パターンを、今回のエンディング期間において実行する演出パターンとして設定する。抽選設定の設定情報は、コマンド対応処理(図279)のステップSk1902で音光側RAM94に記憶したものである。例えば、音光側RAM94に記憶した設定情報が「6」である場合には、「6」が記された設定示唆用絵柄PYを付加したエンディング演出パターン(図260参照)が、今回のエンディング期間において実行する演出パターンとして設定される。ステップSk2813を実行した後、本エンディング演出設定処理を終了する。
ステップSk2801、Sk2802、Sk2813の処理を実行することによって、当たり抽選において大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合に、その開閉実行モードの終了時に実行されるエンディング演出において、設定情報に対応した数字が記された設定示唆用絵柄PYを出現させることができる。
<表示制御装置において実行される各種処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行される処理について説明する。
表示制御装置100のMPU102において実行される処理としては、主に、電源投入後から電源が遮断されるまで繰り返し実行されるメイン処理と、音声発光制御装置90からコマンドを受信した場合に実行されるコマンド割込み処理と、VDP105から送信されるV割込み信号を検出した場合に実行されるV割込み処理とがある。V割込み信号は、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎にVDP105からMPU102に対して送信される信号である。
MPU102は、電源投入後にメイン処理を実行し、コマンドの受信やV割込み信号の検出に合わせて、コマンド割込み処理やV割込み処理を実行する。なお、コマンドの受信とV割込み信号の検出とが同時に行われた場合には、コマンド割込み処理を優先的に実行する。したがって、音声発光制御装置90から受信したコマンドの内容を素早く反映して、V割込み処理を実行することができる。
<メイン処理>
次に、表示制御装置100のMPU102によって実行されるメイン処理について説明する。
図293は、表示制御装置100のMPU102において実行されるメイン処理を示すフローチャートである。上述したように、メイン処理は、電源が投入された場合に実行され、電源が切断されるまでそのまま実行され続ける処理である。以下、メイン処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSk2901では、初期設定処理を実行する。具体的には、まず、MPU102を初期設定し、ワークRAM104及びビデオRAM107の記憶をクリアする処理が行われる。そして、キャラクタROM106に記憶された圧縮形式のキャラクタ情報を読み出し、読み出したキャラクタ情報を解凍して、解凍後のキャラクタ情報をビデオRAM107のキャラクタ領域に記憶する。更に、初期画面を表示するために、ビデオRAM107に書き込まれたキャラクタ情報から初期画面に対応した情報を抽出し、ビデオRAM107のフレームバッファ領域に、抽出したキャラクタ情報を書き込む。また、その他の初期化に必要な設定を行う。その後、ステップSk2902に進む。
ステップSk2902では、割込み許可設定を実行する。割込み許可設定が実行されると、以後、メイン処理では、電源が切断されるまで無限ループ処理を実行する。これにより、割込み許可が設定されて以降、コマンドの受信及びV割込信号の検出に合わせて、以下で説明するコマンド割込み処理及びV割込み処理を実行する。
<コマンド割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理について説明する。上述したように、コマンド割込み処理は、音声発光制御装置90からコマンドを受信する毎に実行される処理である。
図294は、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理を示すフローチャートである。ステップSk3001では、コマンド格納処理を実行する。コマンド格納処理では、受信したコマンドデータを抽出し、ワークRAM104に設けられたコマンド格納エリアに、その抽出したコマンドデータを格納する。コマンド格納処理によってコマンド格納エリアに格納された各種コマンドは、後述するV割込み処理のコマンド判定処理によって読み出され、そのコマンドに対応した処理が実行される。
<V割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理について説明する。
図295は、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理を示すフローチャートである。上述したように、V割込み処理は、VDP105からのV割込み信号が検出されることによって実行される処理である。V割込み処理では、コマンド割込み処理によってコマンド格納領域に格納されたコマンドに対応する各種処理を実行するとともに、図柄表示装置41に表示させる画像を特定した上で、VDP105に対してその画像の描画及び表示の指示を実行する。
上述したように、V割込み信号は、VDP105において、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に生成されるとともに、MPU102に対して送信される信号である。したがって、MPU102がこのV割込み信号に同期してV割込み処理を実行することにより、VDP105に対する描画指示が、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に行われることになる。このため、VDP105は、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が格納されているフレームバッファ領域に、新たな描画指示に伴った画像が展開されたりすることを抑制することができる。以下、V割込み処理の各ステップの処理の詳細について説明する。
ステップSk3101では、コマンド対応処理を実行する。コマンド対応処理では、コマンド割込み処理(図294)によってコマンド格納エリアに格納されたコマンドの内容を解析するとともに、そのコマンドに対応した処理を実行する。具体的には、例えば、演出コマンドが格納されていた場合には、その演出コマンドによって指定された演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。
演出操作コマンドが格納されていた場合には、演出操作ボタン24の押下の受付期間であるか否かを判定し、演出操作ボタン24の押下の受付期間であると判定した場合には、演出操作ボタン24の押下に対応した演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。一方、演出操作ボタン24の押下の受付期間でないと判定した場合には、処理を実行することなく、次のコマンドの内容を解析する。
なお、コマンド対応処理(Sk3101)では、その時点でコマンド格納エリアに格納されている全てのコマンドを解析するとともに、当該解析した全てのコマンドに対応した処理を実行する。この理由について説明する。コマンド判定処理は、V割込み処理の実行される20ミリ秒間隔で行われるため、その20ミリ秒の間に複数のコマンドがコマンド格納エリアに格納されている可能性が高いためである。特に、音声発光制御装置90によって演出の内容が設定され、演出が開始される場合、当該演出の内容を特定するための各種のコマンドが同時にコマンド格納エリアに格納されている可能性が高い。したがって、これらのコマンドを一度に解析して実行することによって、音声発光制御装置90によって設定された予告演出や停止図柄等の演出の態様を素早く把握し、その態様に応じた演出画像を図柄表示装置41に表示させるように、画像の描画を制御することができる。
ステップSk3102では、表示設定処理を実行する。表示設定処理では、コマンド対応処理(Sk3101)などによって設定された図柄表示装置41に表示すべき画面の種別に基づき、図柄表示装置41において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定する。その後、ステップSk3103に進む。
ステップSk3103では、タスク処理を実行する。タスク処理では、表示設定処理(Sk3102)によって特定された、図柄表示装置41に表示すべき次の1フレーム分の画像の内容に基づき、その画像を構成するキャラクター(スプライト、表示物)の種別を特定すると共に、各キャラクター(スプライト)毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度等の描画に必要な各種パラメーターを決定する。その後、ステップSk3104に進む。
ステップSk3104では、描画処理を実行する。描画処理では、タスク処理(Sk3103)によって決定された、1フレームを構成する各種キャラクターの種別やそれぞれのキャラクターの描画に必要なパラメーターを、VDP105に対して送信する。VDP105は、これらの情報に基づいて画像の描画処理を実行すると共に、1つ前のV割込み処理時に受信した情報に基づいて描画した画像を図柄表示装置41に表示させるべく、駆動信号とあわせてその画像データを図柄表示装置41へ送信する。その後、ステップSk3105に進み、その他の処理を実行した後、V割込み処理を終了する。以上、パチンコ機10において大当たり演出を含めた様々な処理を実行するための具体的な制御の一例を説明した。
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機10によれば、パチンコ機10の起動時(電源投入時)に、パチンコ機10の抽選設定の設定情報が変更されることによって、抽選モードが低確率モード時における当たり抽選において、大当たりに当選する確率が変更される。そして、当たり抽選において大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合に、その開閉実行モードの終了時に実行されるエンディング演出において、現在の抽選設定の種別に基づいた出現確率となるように、設定示唆用絵柄(宝箱の絵柄)PXが出現する演出が実行される。さらに、抽選設定の種別毎の設定示唆用絵柄PXの出現確率が、パチンコ機10を起動してから最初の遊技回で実行された図柄変動の表示態様に基づいて変わるように構成されている。まとめると、上記エンディング演出において、現在の抽選設定の種別と、パチンコ機10を起動してから最初の遊技回で実行された図柄変動の表示態様とに基づいた出現確率となるように、設定示唆用絵柄PXの演出が実行される。このため、遊技者は、パチンコ機10を起動してから最初の遊技回において実行される図柄変動を観察して、当該図柄変動の表示態様をまず記憶する。その後、遊技者は、当たり抽選において大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合に、その開閉実行モードの終了時に実行されるエンディング演出において、宝箱の絵柄である設定示唆用絵柄PXが出現するか否かを観察して、設定示唆用絵柄PXの出現確率を推し量り、得られた出現確率と、先に記憶した最初の遊技回における図柄変動の表示態様とによって、現在の抽選設定がいずれであるかを推測することができる。
現在の抽選設定だけに基づいて設定示唆用絵柄PXの出現確率が決定される比較例のパチンコ機を考えたとき、比較例のパチンコ機によれば、パチンコ機の機種だけに依存して設定示唆用絵柄PXの出現確率が決まる。これに対して、本実施形態のパチンコ機10によれば、パチンコ機の機種だけに依存して設定示唆用絵柄PXの出現確率が決まる訳ではないので、遊技者は、抽選設定の推測に必要となる設定示唆用絵柄PXの出現確率についてランダム性を強く感じ、パチンコ機10を起動してから最初の遊技回において実行される図柄変動の表示態様を考慮に入れるといった遊技者の技量次第で、現在の抽選設定がいずれであるかを正確に推測することができる。したがって、遊技者の積極的な技術介入を促すことができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技者は、パチンコ機10を起動してから最初の遊技回において遊技を行う必要があることから、例えば、朝にパチンコ機10が電源投入される場合に、遊技者に対して、朝一から遊技を行うことを積極的に促すことができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技者は、当たり抽選において大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合に、その開閉実行モードの終了時に実行されるエンディング演出を行う期間において、設定示唆用絵柄PXが出現するか否かを観察して、設定示唆用絵柄PXの出現確率を推し量る必要があることから、そのエンディング演出を行う期間を繰り返し発生させる必要があり、遊技者に対して繰り返し遊技を行うことを積極的に促すことができる。
本実施形態のパチンコ機10では、図柄変動の表示態様として、外れと、ノーマルリーチと、スーパーリーチと、スペシャルリーチとを有している。これらの図柄変動の表示態様は、この順に、当たり抽選において大当たりとなる期待度が低いものから高いものとなっている。その上で、最初の遊技回における、当たり抽選において大当たりとなる期待度が高い図柄変動の表示態様ほど、設定示唆用絵柄PXの出現確率が高くなっている。設定示唆用絵柄PXの出現確率が高い場合の方が、設定示唆用絵柄PXの出現確率が低い場合に比べて、設定示唆用絵柄PXが出現し易いことから、当たり抽選において大当たりとなる期待度が高い図柄変動の表示態様が発生した場合に、短い期間かつ高い精度で抽選設定の推測が可能となる。このために、遊技者に対して、設定示唆用絵柄PXの出現確率の面からも、最初の遊技回において、当たり抽選において大当たりとなる期待度が高い図柄変動の表示態様が発生して欲しいといった期待感を付与することができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技ホールにおいて、本実施形態のパチンコ機10が複数台設置されている場合に、遊技者は、各台において、朝一に遊技を行い、電源投入後の最初の遊技回において、当たり抽選において大当たりとなる期待度が高いリーチを発生させることで、設定示唆用絵柄PXが出現し易い台を自身の手で生み出すことができる。
一般のパチンコ機では、遊技回において、たとえスーパーリーチやスペシャルリーチが発生したとしても、当該遊技回に対応した当たり抽選において大当たりに当選しなかった場合には、遊技者に対して期待感は提供できるものの、その後には実質的な価値を提供できない。これに対して、本実施形態のパチンコ機10によれば、パチンコ機10を起動してから最初の遊技回に限るが、スーパーリーチやスペシャルリーチが発生した場合に、それ以後のエンディング演出における設定示唆用絵柄PXの出現確率を向上させるという価値を、遊技者に対して提供することができる。
本実施形態のパチンコ機10では、始動口33に入球した遊技球の保留個数と第2始動口34に入球した遊技球の保留個数との合計値である合計保留個数が0(ゼロ)である場合に、遊技回においてリーチに当選する確率は比較的高いことから、パチンコ機10を起動してから最初の遊技回においてリーチの演出が実行される確率は比較的高い。翻って、パチンコ機10を起動してから最初の遊技回で実行された図柄変動の表示態様が、ノーマルリーチや、スーパーリーチ、スペシャルリーチである場合は、外れである場合と比べて、設定示唆用絵柄PXの出現確率は高くなることから、設定示唆用絵柄PXを比較的高い確率で発生させることができる。
本実施形態のパチンコ機10では、パチンコ機10を起動してから最初の遊技回において実行される図柄変動の表示態様がスペシャルリーチである場合には、抽選設定の設定情報に対応した数字が記された設定示唆用絵柄PYを付加したエンディング演出が実行されることから、抽選設定の設定情報を高い精度(実質、100%の精度)で知ることができる。一方、スーパリーチやノーマルリーチ、外れの場合には、設定示唆用絵柄(宝箱の絵柄)PXの出現確率でもって、抽選設定の設定情報を推測する必要がある。したがって、この点からも、遊技者は、当選確率の設定を推測することについてランダム性を強く感じることになり、当選確率の設定に対応した数字が記された設定示唆用絵柄PYが出現して欲しいといった期待感と、所定の期間において設定示唆用絵柄PXの出現確率を推し量るといったゲーム性とを併せて楽しむことができる。この結果、本実施形態のパチンコ機10によれば、より一層、遊技の興趣向上を図ることができる。
《5-8》第5実施形態の変形例:
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。なお、以下で説明する変形例では、上記の実施形態と同一の構成、処理及び効果については、説明を省略する。
《5-8-1》変形例1:
<変形例1における処理の概要>
変形例1におけるパチンコ機による処理の概要を、上記第5実施形態との相違点を示しながら先に説明する。なお、変形例1におけるパチンコ機のハードウェア構成は、第5実施形態のパチンコ機10と同一であることから、第5実施形態と同じ部品については同一の名称と符号を用いて、処理の概要の説明を行う。
第5実施形態のパチンコ機10では、当たり抽選において大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合に、その開閉実行モードの終了時に実行されるエンディング演出において、パチンコ機10の現在の抽選設定の種別に応じた出現確率で、設定示唆用絵柄を出現させる設定示唆演出を実行するが、特に、抽選設定の種別毎の、上記設定示唆演出についての出現確率が、パチンコ機10を起動してから最初の遊技回で実行された図柄変動の表示態様に基づいて変わる構成とした。これに対して変形例1では、上記エンディング演出を実行するためのエンディング期間以外の他の演出期間でも、パチンコ機の現在の抽選設定の種別に基づいた出現確率で、設定示唆用絵柄を出現させる設定示唆演出を実行可能な構成とし、この設定示唆演出を実行する期間を、パチンコ機を起動してから最初の遊技回で実行された図柄変動の表示態様(以下、単に「初回変動の表示態様」とも呼ぶ)に基づいて切り替える構成とした。具体的には、初回変動の表示態様が外れである場合には上記エンディング演出において設定示唆演出を実行する構成とし、初回変動の表示態様がノーマルリーチである場合には遊技回におけるスーパーリーチが発生したことを示す演出において設定示唆演出を実行する構成とし、初回変動の表示態様がスーパーリーチある場合には遊技回におけるノーマルリーチが発生したことを示す演出において設定示唆演出を実行する構成とし、初回変動の表示態様がスペシャルリーチである場合には遊技回における外れ(当たり抽選において大当たりに当選せず、かつリーチが発生しない所謂完全外れ)であることを示す演出において設定示唆演出を実行する構成とした。
また、第5実施形態のパチンコ機10では、音光側ROM93の設定示唆当否テーブル記憶エリア93d(図254)に、初回外れ時用の設定示唆当否テーブル群と、初回ノーマルリーチ時用の設定示唆当否テーブル群と、初回スーパーリーチ時用の設定示唆当否テーブル群とが記憶されている構成とした。これに対して変形例1では、音光側ROM93の設定示唆当否テーブル記憶エリア93dに、初回外れ時用の設定示唆当否テーブル群(図290参照)と同一の設定示唆当否テーブル群だけが記憶されている構成とした。すなわち、変形例1では、図257を用いて説明した標準の各抽選設定と設定示唆用絵柄の出現確率との対応関係を実現するための設定示唆当否テーブル群が設定示唆当否テーブル記憶エリア93dに記憶されている。上述した設定示唆演出を実行する期間において、この設定示唆当否テーブル群を用いて、抽選設定の種別に基づいた出現確率となるように、設定示唆演出を実行する。
上記の構成によって、初回変動の表示態様が外れである場合には、当たり抽選において大当たりに当選した遊技回の実行後におけるエンディング期間において、パチンコ機の現在の抽選設定に基づいた出現確率となるように、設定示唆用絵柄(宝箱の絵柄)PXの演出が実行される。すなわち、図257に示すように、パチンコ機の現在の抽選設定が「抽選設定1」であるときに、1/10の出現確率となるように設定示唆用絵柄PXの演出が実行され、現在の抽選設定が「抽選設定2」であるときに、1/8の出現確率となるように設定示唆用絵柄PXの演出が実行され、現在の抽選設定が「抽選設定3」であるときに、1/5の出現確率となるように設定示唆用絵柄PXの演出が実行され、現在の抽選設定が「抽選設定4」であるときに、1/4の出現確率となるように設定示唆用絵柄PXの演出が実行され、現在の抽選設定が「抽選設定5」であるときに、1/3の出現確率となるように設定示唆用絵柄PXの演出が実行され、現在の抽選設定が「抽選設定6」であるときに、1/2の出現確率となるように設定示唆用絵柄PXの演出が実行される。
初回変動の表示態様がノーマルリーチである場合には、その後の遊技回におけるスーパーリーチが発生したことを示す演出の期間において、パチンコ機の現在の抽選設定に基づいた出現確率となるように、設定示唆用絵柄PXの演出が実行される。抽選設定に基づいた出現確率は、上述したエンディング期間における抽選設定に基づいた出現確率と同一である。
初回変動の表示態様がスーパーリーチである場合には、その後の遊技回におけるノーマルリーチが発生したことを示す演出の期間において、パチンコ機の現在の抽選設定に基づいた出現確率となるように、設定示唆用絵柄PXの演出が実行される。抽選設定に基づいた出現確率は、上述したエンディング期間における抽選設定に基づいた出現確率と同一である。
初回変動の表示態様がスペシャルリーチである場合には、その後の遊技回における外れであることを示す演出の期間において、パチンコ機の現在の抽選設定に基づいた出現確率となるように、設定示唆用絵柄PXの演出が実行される。抽選設定に基づいた出現確率は、上述したエンディング期間における抽選設定に基づいた出現確率と同一である。
次に、変形例1のパチンコ機において上述した処理を実行するための具体的な制御の一例を説明する。その具体的な制御は、第5実施形態における具体的な制御と比較して、音声発光制御装置90のMPU92によって実行される後述する図296~図307で示す処理が相違し、主制御装置60のMPU62によって実行される各種処理、音声発光制御装置90において実行されるその他の処理、表示制御装置100において実行される各種処理は同一である。
<リーチ時用演出パターン設定処理>
リーチ時用演出パターン設定処理は、演出パターン設定処理のサブルーチン(図283:Sk2306)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。以下、このリーチ時用演出パターン設定処理について詳述する。
図296は、変形例1におけるリーチ時用演出パターン設定処理を示すフローチャートである。このリーチ時用演出パターン設定処理において、ステップSk3201~Sk3206、ステップSk3208~Sk3212、およびステップSk3214~Sk3217は、第5実施形態のリーチ時用演出パターン設定処理(図284)のステップSk2401~Sk2406、ステップSk2408~Sk2412、およびステップSk2414~Sk2417と同一である。変形例1におけるリーチ時用演出パターン設定処理において、第5実施形態のリーチ時用演出パターン設定処理と相違するのは、ステップSk3207とステップSk3213だけである。
第5実施形態のリーチ時用演出パターン設定処理(図284)のステップSk2407では、ノーマルリーチ時用の演出パターンテーブルを参照して、変動時間に対応した演出パターンを取得していた。これに対して、変形例1におけるリーチ時用演出パターン設定処理のステップSk3207では、サブルーチン化されたノーマルリーチ時用演出パターンテーブル参照処理を実行する。ノーマルリーチ時用演出パターンテーブル参照処理については後述する。
第5実施形態のリーチ時用演出パターン設定処理(図284)のステップSk2413では、スーパーリーチ時用の演出パターンテーブルを参照して、変動時間に対応した演出パターンを取得していた。これに対して、変形例1におけるリーチ時用演出パターン設定処理のステップSk3213では、サブルーチン化されたスーパーリーチ時用演出パターンテーブル参照処理を実行する。スーパーリーチ時用演出パターンテーブル参照処理については後述する。
ステップSk3207、ステップSk3213、またはステップSk3217を実行した後、ステップS3208に進む。ステップSk3208の実行後、本リーチ時用演出パターン設定処理を終了する。
<ノーマルリーチ時用演出パターンテーブル参照処理>
次に、ノーマルリーチ時用演出パターンテーブル参照処理について説明する。ノーマルリーチ時用演出パターンテーブル参照処理は、リーチ時用演出パターン設定処理のサブルーチン(図296:Sk3207)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。以下、ノーマルリーチ時用演出パターンテーブル参照処理について詳述する。
図297は、ノーマルリーチ時用演出パターンテーブル参照処理を示すフローチャートである。ステップSk3301では、音光側RAM94の各種カウンタエリア94b(図254)に格納された設定示唆用乱数カウンタCYの値を把握する。その後、ステップSk3302に進む。
ステップSk3302では、初回変動の表示態様がスーパーリーチであるか否かを判定する。具体的には、リーチ時用演出パターン設定処理(図296)、通常大当たり時用演出パターン設定処理(後述する図299)、および確変大当たり時用演出パターン設定処理(後述する図302)でONとなり得る初回変動スーパーリーチフラグがONであるか否かを判定することによって、初回変動の表示態様がスーパーリーチであるか否かの判定を行う。
ステップSk3302において、初回変動の表示態様がスーパーリーチであると判定した場合には(ステップSk3302:YES)、ステップSk3303に進む。
ステップSk3303では、音光側ROM93の設定示唆当否テーブル記憶エリア93dに記憶されている設定示唆当否テーブル群(図290)から、抽選設定の設定情報に対応した設定示唆当否テーブルを特定する。抽選設定の設定情報は、コマンド対応処理(図279)のステップSk1902で音光側RAM94に記憶した情報である。例えば、音光側RAM94に記憶した設定情報が「6」である場合には、図290に示す設定示唆当否テーブル群から、当選する設定示唆用乱数カウンタCYの値が「0~30239」である「抽選設定6」用の設定示唆当否テーブルが特定される。ステップSk3302を実行した後、ステップSk3304に進む。
ステップSk3304では、ステップSk3303で特定した設定示唆当否テーブルを参照する。その後、ステップSk3305に進み、ステップSk3304で設定示唆当否テーブルを参照した結果、ステップSk3301で把握した設定示唆用乱数カウンタCYの値が、設定示唆演出についての当選に対応しているか否かを判定する。
ステップSk3305において、設定示唆演出についての当選に対応していると判定した場合には(Sk3305:YES)、ステップSk3306に進み、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図254)に記憶されている、設定示唆用絵柄PXを付加したノーマルリーチ時用の演出パターンテーブルを参照して、ステップSk2201(図282)によって把握した変動時間に対応した演出パターンを取得する。ステップSk3306の実行後、本リーチ時用演出パターン設定処理を終了する。
ステップSk3305において、設定示唆演出についての当選に対応していないと判定した場合には(Sk3305:NO)、ステップSk3307に進み、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図254)に記憶されている、通常のノーマルリーチ時用の演出パターンテーブルを参照して、ステップSk2201(図282)によって把握した変動時間に対応した演出パターンを取得する。ステップSk3307の実行後、本ノーマルリーチ時用演出パターンテーブル参照処理を終了する。
一方、ステップSk3302において、初回変動の表示態様がスーパーリーチでないと判定した場合にも(ステップSk3302:NO)、ステップSk3307に進む。
上述したリーチ時用演出パターン設定処理およびノーマルリーチ時用演出パターンテーブル参照処理を実行することによって、初回変動の表示態様がスーパーリーチである場合に、初回より後の遊技回において大当たりに当選せずにノーマルリーチが発生したとき、そのノーマルリーチが発生したことを示唆する演出において、図257に示した標準の対応関係から定まる、抽選設定に応じた出現確率でもって設定示唆演出を実行することができる。
<スーパーリーチ時用演出パターンテーブル参照処理>
次に、スーパーリーチ時用演出パターンテーブル参照処理について説明する。スーパーリーチ時用演出パターンテーブル参照処理は、リーチ時用演出パターン設定処理のサブルーチン(図296:Sk3213)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。以下、スーパーリーチ時用演出パターンテーブル参照処理について詳述する。
図298は、スーパーリーチ時用演出パターンテーブル参照処理を示すフローチャートである。ステップSk3401では、音光側RAM94の各種カウンタエリア94b(図254)に格納された設定示唆用乱数カウンタCYの値を把握する。その後、ステップSk3402に進む。
ステップSk3402では、初回変動の表示態様がノーマルリーチであるか否かを判定する。具体的には、リーチ時用演出パターン設定処理(図296)、通常大当たり時用演出パターン設定処理(後述する図299)、および確変大当たり時用演出パターン設定処理(後述する図302)でONとなり得る初回変動ノーマルリーチフラグがONであるか否かを判定することによって、初回変動の表示態様がノーマルリーチであるか否かの判定を行う。
ステップSk3402において、初回変動の表示態様がノーマルリーチであると判定した場合には(ステップSk3402:YES)、ステップSk3403に進む。
ステップSk3403では、音光側ROM93の設定示唆当否テーブル記憶エリア93dに記憶されている設定示唆当否テーブル群(図290)から、抽選設定の設定情報に対応した設定示唆当否テーブルを特定する。続くステップSk3404では、ステップSk3403で特定した設定示唆当否テーブルを参照する。その後、ステップSk3405に進み、ステップSk3404で設定示唆当否テーブルを参照した結果、ステップSk3401で把握した設定示唆用乱数カウンタCYの値が、設定示唆演出についての当選に対応しているか否かを判定する。ステップSk3403~ステップSk3405は、ノーマルリーチ時用演出パターンテーブル参照処理(図297)のステップSk3303~ステップSk3305と同一の処理である。
ステップSk3405において、設定示唆演出についての当選に対応していると判定した場合には(Sk3405:YES)、ステップSk3406に進み、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図254)に記憶されている、設定示唆用絵柄PXを付加したスーパーリーチ時用の演出パターンテーブルを参照して、ステップSk2201(図282)によって把握した変動時間に対応した演出パターンを取得する。ステップSk3406の実行後、本リーチ時用演出パターン設定処理を終了する。
ステップSk3405において、設定示唆演出についての当選に対応していないと判定した場合には(Sk3405:NO)、ステップSk3407に進み、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図254)に記憶されている、通常のスーパーリーチ時用の演出パターンテーブルを参照して、ステップSk2201(図282)によって把握した変動時間に対応した演出パターンを取得する。ステップSk3407の実行後、本スーパーリーチ時用演出パターンテーブル参照処理を終了する。
一方、ステップSk3402において、初回変動の表示態様がノーマルリーチでないと判定した場合にも(ステップSk3402:NO)、ステップSk3407に進む。
上述したリーチ時用演出パターン設定処理およびスーパーリーチ時用演出パターンテーブル参照処理を実行することによって、初回変動の表示態様がノーマルリーチである場合に、初回より後の遊技回において大当たりに当選せずにスーパーリーチが発生したとき、そのスーパーリーチが発生したことを示唆する演出において、図257に示した標準の対応関係から定まる、抽選設定に応じた出現確率でもって設定示唆演出を実行することができる。
<通常大当たり時用演出パターン設定処理>
通常大当たり時用演出パターン設定処理は、演出パターン設定処理のサブルーチン(図283:Sk2304)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。以下、この通常大当たり時用演出パターン設定処理について詳述する。
図299は、変形例1における通常大当たり時用演出パターン設定処理を示すフローチャートである。この通常大当たり時用演出パターン設定処理において、ステップSk3501~Sk3506、ステップSk3508~Sk3512、およびステップSk3514~Sk3517は第5実施形態の通常大当たり時用演出パターン設定処理(図286)のステップSk2501~Sk2506、ステップSk2508~Sk2512、およびステップSk2514~Sk2517と同一である。変形例1における通常大当たり時用演出パターン設定処理において、第5実施形態の通常大当たり時用演出パターン設定処理と相違するのは、ステップSk3507とステップSk3513だけである。
第5実施形態の通常大当たり時用演出パターン設定処理(図286)のステップSk2507では、ノーマルリーチ・通常大当たり時用の演出パターンテーブルを参照して、変動時間に対応した演出パターンを取得していた。これに対して、変形例1における通常大当たり時用演出パターン設定処理のステップSk3507では、サブルーチン化されたノーマルリーチ・通常大当たり時用演出パターンテーブル参照処理を実行する。ノーマルリーチ・通常大当たり時用演出パターンテーブル参照処理については後述する。
第5実施形態の通常大当たり時用演出パターン設定処理(図286)のステップSk2513では、スーパーリーチ・通常大当たり時用の演出パターンテーブルを参照して、変動時間に対応した演出パターンを取得していた。これに対して、変形例1における通常大当たり時用演出パターン設定処理のステップSk3513では、サブルーチン化されたスーパーリーチ・通常大当たり時用演出パターンテーブル参照処理を実行する。スーパーリーチ・通常大当たり時用演出パターンテーブル参照処理については後述する。
その後、ステップSk3507、ステップSk3513、またはステップSk3517を実行した後、ステップS3508に進む。ステップSk3508の実行後、本通常大当たり時用演出パターン設定処理を終了する。
<ノーマルリーチ・通常大当たり時用演出パターンテーブル参照処理>
次に、ノーマルリーチ・通常大当たり時用演出パターンテーブル参照処理について説明する。ノーマルリーチ・通常大当たり時用演出パターンテーブル参照処理は、通常大当たり時用演出パターン設定処理のサブルーチン(図299:Sk3507)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。以下、ノーマルリーチ・通常大当たり時用演出パターンテーブル参照処理について詳述する。
図300は、ノーマルリーチ・通常大当たり時用演出パターンテーブル参照処理を示すフローチャートである。ステップSk3601では、音光側RAM94の各種カウンタエリア94b(図254)に格納された設定示唆用乱数カウンタCYの値を把握する。その後、ステップSk3602に進む。
ステップSk3602では、初回変動の表示態様がスーパーリーチであるか否かを判定する。具体的には、リーチ時用演出パターン設定処理(図296)、通常大当たり時用演出パターン設定処理(図299)、および確変大当たり時用演出パターン設定処理(後述する図302)でONとなり得る初回変動スーパーリーチフラグがONであるか否かを判定することによって、初回変動の表示態様がスーパーリーチであるか否かの判定を行う。
ステップSk3602において、初回変動の表示態様がスーパーリーチであると判定した場合には(ステップSk3602:YES)、ステップSk3603に進む。
ステップSk3603では、音光側ROM93の設定示唆当否テーブル記憶エリア93dに記憶されている設定示唆当否テーブル群(図290)から、抽選設定の設定情報に対応した設定示唆当否テーブルを特定する。続くステップSk3604では、ステップSk3603で特定した設定示唆当否テーブルを参照する。その後、ステップSk3605に進み、ステップSk3604で設定示唆当否テーブルを参照した結果、ステップSk3601で把握した設定示唆用乱数カウンタCYの値が、設定示唆演出についての当選に対応しているか否かを判定する。ステップSk3603~ステップSk3605は、ノーマルリーチ時用演出パターンテーブル参照処理(図297)のステップSk3303~ステップSk3305と同一の処理である。
ステップSk3605において、設定示唆演出についての当選に対応していると判定した場合には(Sk3605:YES)、ステップSk3606に進み、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図254)に記憶されている、設定示唆用絵柄PXを付加したノーマルリーチ・通常大当たり時用の演出パターンテーブルを参照して、ステップSk2201(図282)によって把握した変動時間に対応した演出パターンを取得する。設定示唆用絵柄PXを付加したノーマルリーチ・通常大当たり時用の演出パターンテーブルでは、ノーマルリーチ・通常大当たり時用の演出パターンの中のノーマルリーチが発生したことを示唆する部分で、設定示唆用絵柄PXが出現するように構成されている。ステップSk3606の実行後、本リーチ時用演出パターン設定処理を終了する。
ステップSk3605において、設定示唆演出についての当選に対応していないと判定した場合には(Sk3605:NO)、ステップSk3607に進み、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図254)に記憶されている、通常のノーマルリーチ・通常大当たり時用の演出パターンテーブルを参照して、ステップSk2201(図282)によって把握した変動時間に対応した演出パターンを取得する。ステップSk3607の実行後、本ノーマルリーチ・通常大当たり時用演出パターンテーブル参照処理を終了する。
一方、ステップSk3602において、初回変動の表示態様がスーパーリーチでないと判定した場合にも(ステップSk3602:NO)、ステップSk3607に進む。
上述した通常大当たり時用演出パターン設定処理およびノーマルリーチ・通常大当たり時用演出パターンテーブル参照処理を実行することによって、初回変動の表示態様がスーパーリーチである場合に、初回より後の遊技回において通常大当たりに当選し、かつノーマルリーチが発生したとき、そのノーマルリーチが発生したことを示唆する演出において、図257に示した標準の対応関係から定まる、抽選設定に応じた出現確率でもって設定示唆演出を実行することができる。
<スーパーリーチ・通常大当たり時用演出パターンテーブル参照処理>
次に、スーパーリーチ・通常大当たり時用演出パターンテーブル参照処理について説明する。スーパーリーチ・通常大当たり時用演出パターンテーブル参照処理は、通常大当たり時用演出パターン設定処理のサブルーチン(図299:Sk3513)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。以下、スーパーリーチ・通常大当たり時用演出パターンテーブル参照処理について詳述する。
図301は、スーパーリーチ・通常大当たり時用演出パターンテーブル参照処理を示すフローチャートである。ステップSk3701では、音光側RAM94の各種カウンタエリア94b(図254)に格納された設定示唆用乱数カウンタCYの値を把握する。その後、ステップSk3702に進む。
ステップSk3702では、初回変動の表示態様がノーマルリーチであるか否かを判定する。具体的には、リーチ時用演出パターン設定処理(図296)、通常大当たり時用演出パターン設定処理(図299)、および確変大当たり時用演出パターン設定処理(後述する図302)でONとなり得る初回変動ノーマルリーチフラグがONであるか否かを判定することによって、初回変動の表示態様がノーマルリーチであるか否かの判定を行う。
ステップSk3702において、初回変動の表示態様がノーマルリーチであると判定した場合には(ステップSk3702:YES)、ステップSk3703に進む。
ステップSk3703では、音光側ROM93の設定示唆当否テーブル記憶エリア93dに記憶されている設定示唆当否テーブル群(図290)から、抽選設定の設定情報に対応した設定示唆当否テーブルを特定する。続くステップSk3704では、ステップSk3703で特定した設定示唆当否テーブルを参照する。その後、ステップSk3705に進み、ステップSk3704で設定示唆当否テーブルを参照した結果、ステップSk3701で把握した設定示唆用乱数カウンタCYの値が、設定示唆演出についての当選に対応しているか否かを判定する。ステップSk3703~ステップSk3705は、ノーマルリーチ時用演出パターンテーブル参照処理(図297)のステップSk3303~ステップSk3305と同一の処理である。
ステップSk3705において、設定示唆演出についての当選に対応していると判定した場合には(Sk3705:YES)、ステップSk3706に進み、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図254)に記憶されている、設定示唆用絵柄PXを付加したスーパーリーチ・通常大当たり時用の演出パターンテーブルを参照して、ステップSk2201(図282)によって把握した変動時間に対応した演出パターンを取得する。設定示唆用絵柄PXを付加したスーパーリーチ・通常大当たり時用の演出パターンテーブルでは、スーパーリーチ・通常大当たり時用の演出パターンの中のスーパーリーチが発生したことを示唆する部分で、設定示唆用絵柄PXが出現するように構成されている。ステップSk3706の実行後、本リーチ時用演出パターン設定処理を終了する。
ステップSk3705において、設定示唆演出についての当選に対応していないと判定した場合には(Sk3705:NO)、ステップSk3707に進み、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図254)に記憶されている、通常のスーパーリーチ・通常大当たり時用の演出パターンテーブルを参照して、ステップSk2201(図282)によって把握した変動時間に対応した演出パターンを取得する。ステップSk3707の実行後、本スーパーリーチ・通常大当たり時用演出パターンテーブル参照処理を終了する。
一方、ステップSk3702において、初回変動の表示態様がノーマルリーチでないと判定した場合にも(ステップSk3702:NO)、ステップSk3707に進む。
上述した通常大当たり時用演出パターン設定処理およびスーパーリーチ・通常大当たり時用演出パターンテーブル参照処理を実行することによって、初回変動の表示態様がノーマルリーチである場合に、初回より後の遊技回において通常大当たりに当選し、かつスーパーリーチが発生したとき、そのスーパーリーチが発生したことを示唆する演出において、図257に示した標準の対応関係から定まる、抽選設定に応じた出現確率でもって設定示唆演出を実行することができる。
<確変大当たり時用演出パターン設定処理>
確変大当たり時用演出パターン設定処理は、演出パターン設定処理のサブルーチン(図283:Sk2302)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。以下、この確変大当たり時用演出パターン設定処理について詳述する。
図302は、変形例1における確変大当たり時用演出パターン設定処理を示すフローチャートである。この確変大当たり時用演出パターン設定処理において、ステップSk3801~Sk3806、ステップSk3808~Sk3812、およびステップSk3814~Sk3817は第5実施形態の確変大当たり時用演出パターン設定処理(図287)のステップSk2601~Sk2606、ステップSk2608~Sk2612、およびステップSk2614~Sk2617と同一である。変形例1における確変大当たり時用演出パターン設定処理において、第5実施形態の確変大当たり時用演出パターン設定処理と相違するのは、ステップSk3807とステップSk3813だけである。
第5実施形態の確変大当たり時用演出パターン設定処理(図287)のステップSk2607では、ノーマルリーチ・確変大当たり時用の演出パターンテーブルを参照して、変動時間に対応した演出パターンを取得していた。これに対して、変形例1における確変大当たり時用演出パターン設定処理のステップSk3807では、サブルーチン化されたノーマルリーチ・確変大当たり時用演出パターンテーブル参照処理を実行する。ノーマルリーチ・確変大当たり時用演出パターンテーブル参照処理については後述する。
第5実施形態の確変大当たり時用演出パターン設定処理(図287)のステップSk2613では、スーパーリーチ・確変大当たり時用の演出パターンテーブルを参照して、変動時間に対応した演出パターンを取得していた。これに対して、変形例1における確変大当たり時用演出パターン設定処理のステップSk3813では、サブルーチン化されたスーパーリーチ・確変大当たり時用演出パターンテーブル参照処理を実行する。スーパーリーチ・確変大当たり時用演出パターンテーブル参照処理については後述する。
その後、ステップSk3807、ステップSk3813、またはステップSk3817を実行した後、ステップS3508に進む。ステップSk3808の実行後、本確変大当たり時用演出パターン設定処理を終了する。
<ノーマルリーチ・確変大当たり時用演出パターンテーブル参照処理>
次に、ノーマルリーチ・確変大当たり時用演出パターンテーブル参照処理について説明する。ノーマルリーチ・確変大当たり時用演出パターンテーブル参照処理は、確変大当たり時用演出パターン設定処理のサブルーチン(図302:Sk3807)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。以下、ノーマルリーチ・確変大当たり時用演出パターンテーブル参照処理について詳述する。
図303は、ノーマルリーチ・確変大当たり時用演出パターンテーブル参照処理を示すフローチャートである。ステップSk3901では、音光側RAM94の各種カウンタエリア94b(図254)に格納された設定示唆用乱数カウンタCYの値を把握する。その後、ステップSk3902に進む。
ステップSk3902では、初回変動の表示態様がスーパーリーチであるか否かを判定する。具体的には、リーチ時用演出パターン設定処理(図296)、通常大当たり時用演出パターン設定処理(図299)、および確変大当たり時用演出パターン設定処理(図302)でONとなり得る初回変動スーパーリーチフラグがONであるか否かを判定することによって、初回変動の表示態様がスーパーリーチであるか否かの判定を行う。
ステップSk3902において、初回変動の表示態様がスーパーリーチであると判定した場合には(ステップSk3902:YES)、ステップSk3903に進む。
ステップSk3903では、音光側ROM93の設定示唆当否テーブル記憶エリア93dに記憶されている設定示唆当否テーブル群(図290)から、抽選設定の設定情報に対応した設定示唆当否テーブルを特定する。続くステップSk3904では、ステップSk3903で特定した設定示唆当否テーブルを参照する。その後、ステップSk3905に進み、ステップSk3904で設定示唆当否テーブルを参照した結果、ステップSk3901で把握した設定示唆用乱数カウンタCYの値が、設定示唆演出についての当選に対応しているか否かを判定する。ステップSk3903~ステップSk3905は、ノーマルリーチ時用演出パターンテーブル参照処理(図297)のステップSk3303~ステップSk3305と同一の処理である。
ステップSk3905において、設定示唆演出についての当選に対応していると判定した場合には(Sk3905:YES)、ステップSk3906に進み、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図254)に記憶されている、設定示唆用絵柄PXを付加したノーマルリーチ・確変大当たり時用の演出パターンテーブルを参照して、ステップSk2201(図282)によって把握した変動時間に対応した演出パターンを取得する。設定示唆用絵柄PXを付加したノーマルリーチ・確変大当たり時用の演出パターンテーブルでは、ノーマルリーチ・確変大当たり時用の演出パターンの中のノーマルリーチが発生したことを示唆する部分で、設定示唆用絵柄PXが出現するように構成されている。ステップSk3906の実行後、本リーチ時用演出パターン設定処理を終了する。
ステップSk3905において、設定示唆演出についての当選に対応していないと判定した場合には(Sk3905:NO)、ステップSk3907に進み、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図254)に記憶されている、通常のノーマルリーチ・確変大当たり時用の演出パターンテーブルを参照して、ステップSk2201(図282)によって把握した変動時間に対応した演出パターンを取得する。ステップSk3907の実行後、本ノーマルリーチ・確変大当たり時用演出パターンテーブル参照処理を終了する。
一方、ステップSk3902において、初回変動の表示態様がスーパーリーチでないと判定した場合にも(ステップSk3902:NO)、ステップSk3907に進む。
上述した確変大当たり時用演出パターン設定処理およびノーマルリーチ・確変大当たり時用演出パターンテーブル参照処理を実行することによって、初回変動の表示態様がスーパーリーチである場合に、初回より後の遊技回において確変大当たりに当選し、かつノーマルリーチが発生したとき、そのノーマルリーチが発生したことを示唆する演出において、図257に示した標準の対応関係から定まる、抽選設定に応じた出現確率でもって設定示唆演出を実行することができる。
<スーパーリーチ・確変大当たり時用演出パターンテーブル参照処理>
次に、スーパーリーチ・確変大当たり時用演出パターンテーブル参照処理について説明する。スーパーリーチ・確変大当たり時用演出パターンテーブル参照処理は、確変大当たり時用演出パターン設定処理のサブルーチン(図302:Sk3813)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。以下、スーパーリーチ・確変大当たり時用演出パターンテーブル参照処理について詳述する。
図304は、スーパーリーチ・確変大当たり時用演出パターンテーブル参照処理を示すフローチャートである。ステップSk4001では、音光側RAM94の各種カウンタエリア94b(図254)に格納された設定示唆用乱数カウンタCYの値を把握する。その後、ステップSk4002に進む。
ステップSk4002では、初回変動の表示態様がノーマルリーチであるか否かを判定する。具体的には、リーチ時用演出パターン設定処理(図296)、通常大当たり時用演出パターン設定処理(図299)、および確変大当たり時用演出パターン設定処理(図302)でONとなり得る初回変動ノーマルリーチフラグがONであるか否かを判定することによって、初回変動の表示態様がノーマルリーチであるか否かの判定を行う。
ステップSk4002において、初回変動の表示態様がノーマルリーチであると判定した場合には(ステップSk4002:YES)、ステップSk4003に進む。
ステップSk4003では、音光側ROM93の設定示唆当否テーブル記憶エリア93dに記憶されている設定示唆当否テーブル群(図290)から、抽選設定の設定情報に対応した設定示唆当否テーブルを特定する。続くステップSk4004では、ステップSk4003で特定した設定示唆当否テーブルを参照する。その後、ステップSk4005に進み、ステップSk4004で設定示唆当否テーブルを参照した結果、ステップSk4001で把握した設定示唆用乱数カウンタCYの値が、設定示唆演出についての当選に対応しているか否かを判定する。ステップSk4003~ステップSk4005は、ノーマルリーチ時用演出パターンテーブル参照処理(図297)のステップSk3303~ステップSk3305と同一の処理である。
ステップSk4005において、設定示唆演出についての当選に対応していると判定した場合には(Sk4005:YES)、ステップSk4006に進み、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図254)に記憶されている、設定示唆用絵柄PXを付加したスーパーリーチ・確変大当たり時用の演出パターンテーブルを参照して、ステップSk2201(図282)によって把握した変動時間に対応した演出パターンを取得する。設定示唆用絵柄PXを付加したスーパーリーチ・確変大当たり時用の演出パターンテーブルでは、スーパーリーチ・確変大当たり時用の演出パターンの中のスーパーリーチが発生したことを示唆する部分で、設定示唆用絵柄PXが出現するように構成されている。ステップSk4006の実行後、本リーチ時用演出パターン設定処理を終了する。
ステップSk4005において、設定示唆演出についての当選に対応していないと判定した場合には(Sk4005:NO)、ステップSk4007に進み、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図254)に記憶されている、通常のスーパーリーチ・確変大当たり時用の演出パターンテーブルを参照して、ステップSk2201(図282)によって把握した変動時間に対応した演出パターンを取得する。ステップSk4007の実行後、本スーパーリーチ・確変大当たり時用演出パターンテーブル参照処理を終了する。
一方、ステップSk4002において、初回変動の表示態様がノーマルリーチでないと判定した場合にも(ステップSk4002:NO)、ステップSk4007に進む。
上述した確変大当たり時用演出パターン設定処理およびスーパーリーチ・確変大当たり時用演出パターンテーブル参照処理を実行することによって、初回変動の表示態様がノーマルリーチである場合に、初回より後の遊技回において確変大当たりに当選し、かつスーパーリーチが発生したとき、そのスーパーリーチが発生したことを示唆する演出において、図257に示した標準の対応関係から定まる、抽選設定に応じた出現確率でもって設定示唆演出を実行することができる。
<外れ時用演出パターン設定処理>
外れ時用演出パターン設定処理は、演出パターン設定処理のサブルーチン(図283:Sk2307)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。以下、この外れ時用演出パターン設定処理について詳述する。
図305は、変形例1における外れ時用演出パターン設定処理を示すフローチャートである。この外れ時用演出パターン設定処理において、ステップSk4101~Sk4103およびステップSk4105は第5実施形態の外れ時用演出パターン設定処理(図288)のステップSk2701~Sk2703およびステップSk2705と同一である。変形例1における外れ時用演出パターン設定処理において、第5実施形態の外れ時用演出パターン設定処理と相違するのは、ステップSk4104だけである。
第5実施形態の外れ時用演出パターン設定処理(図284)のステップSk2704では、外れ時用の演出パターンテーブルを参照して、変動時間に対応した演出パターンを取得していた。これに対して、変形例1における外れ時用演出パターン設定処理のステップSk4104では、サブルーチン化された外れ時用演出パターンテーブル参照処理を実行する。外れ時用演出パターンテーブル参照処理については後述する。
<外れ時用演出パターンテーブル参照処理>
次に、外れ時用演出パターンテーブル参照処理について説明する。外れ時用演出パターンテーブル参照処理は、外れ時用演出パターン設定処理のサブルーチン(図305:Sk4104)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。以下、外れ時用演出パターンテーブル参照処理について詳述する。
図306は、外れ時用演出パターンテーブル参照処理を示すフローチャートである。ステップSk4201では、音光側RAM94の各種カウンタエリア94b(図254)に格納された設定示唆用乱数カウンタCYの値を把握する。その後、ステップSk4202に進む。
ステップSk4202では、初回変動の表示態様がスペシャルリーチであるか否かを判定する。具体的には、リーチ時用演出パターン設定処理(図296)、通常大当たり時用演出パターン設定処理(図299)、および確変大当たり時用演出パターン設定処理(る図302)でONとなり得る初回変動スペシャルリーチフラグがONであるか否かを判定することによって、初回変動の表示態様がスペシャルリーチであるか否かの判定を行う。
ステップSk4202において、初回変動の表示態様がスペシャルリーチであると判定した場合には(ステップSk4202:YES)、ステップSk4203に進む。
ステップSk4203では、音光側ROM93の設定示唆当否テーブル記憶エリア93dに記憶されている設定示唆当否テーブル群(図290)から、抽選設定の設定情報に対応した設定示唆当否テーブルを特定する。続くステップSk4204では、ステップSk4203で特定した設定示唆当否テーブルを参照する。その後、ステップSk4205に進み、ステップSk4204で設定示唆当否テーブルを参照した結果、ステップSk4201で把握した設定示唆用乱数カウンタCYの値が、設定示唆演出についての当選に対応しているか否かを判定する。ステップSk4203~ステップSk4205は、ノーマルリーチ時用演出パターンテーブル参照処理(図297)のステップSk3303~ステップSk3305と同一の処理である。
ステップSk4205において、設定示唆演出についての当選に対応していると判定した場合には(Sk4205:YES)、ステップSk4206に進み、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図254)に記憶されている、設定示唆用絵柄PXを付加した外れ時用の演出パターンテーブルを参照して、ステップSk2201(図282)によって把握した変動時間に対応した演出パターンを取得する。ステップSk4206の実行後、本リーチ時用演出パターン設定処理を終了する。
ステップSk4205において、設定示唆演出についての当選に対応していないと判定した場合には(Sk4205:NO)、ステップSk4207に進み、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図254)に記憶されている、通常の外れ時用の演出パターンテーブルを参照して、ステップSk2201(図282)によって把握した変動時間に対応した演出パターンを取得する。ステップSk4207の実行後、本外れ時用演出パターンテーブル参照処理を終了する。
一方、ステップSk4202において、初回変動の表示態様がスペシャルリーチでないと判定した場合にも(ステップSk4202:NO)、ステップSk4207に進む。
上述した外れ時用演出パターン設定処理および外れ時用演出パターンテーブル参照処理を実行することによって、初回変動の表示態様がスペシャルリーチである場合に、初回より後の遊技回において大当たりに当選せずにリーチも発生しなかったとき、完全外れであることを示唆する演出において、図257に示した標準の対応関係から定まる、抽選設定に応じた出現確率でもって設定示唆演出を実行することができる。
<エンディング演出設定処理>
次に、エンディング演出設定処理について説明する。エンディング演出設定処理は、コマンド対応処理のサブルーチン(図279:Sk1914)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。以下、エンディング演出設定処理について詳述する。
図307は、エンディング演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSk4301では、音光側RAM94の各種カウンタエリア94b(図254)に格納された設定示唆用乱数カウンタCYの値を把握する。その後、ステップSk4302に進む。
ステップSk4302では、初回変動の表示態様が外れであるか否かを判定する。具体的には、外れ時用演出パターン設定処理(図305)でONとなり得る初回変動外れフラグがONであるか否かを判定することによって、初回変動の表示態様が外れであるか否かの判定を行う。
ステップSk4302において、初回変動の表示態様が外れであると判定した場合には(ステップSk4302:YES)、ステップSk4303に進む。
ステップSk4303では、音光側ROM93の設定示唆当否テーブル記憶エリア93dに記憶されている設定示唆当否テーブル群(図290)から、抽選設定の設定情報に対応した設定示唆当否テーブルを特定する。続くステップSk4304では、ステップSk4303で特定した設定示唆当否テーブルを参照する。その後、ステップSk4305に進み、ステップSk4304で設定示唆当否テーブルを参照した結果、ステップSk4301で把握した設定示唆用乱数カウンタCYの値が、設定示唆演出についての当選に対応しているか否かを判定する。ステップSk4303~ステップSk4305は、ノーマルリーチ時用演出パターンテーブル参照処理(図297)のステップSk3303~ステップSk3305と同一の処理である。
ステップSk4305において、設定示唆演出についての当選に対応していると判定した場合には(Sk4305:YES)、ステップSk4306に進み、設定示唆用絵柄PXを付加したエンディング演出パターンを、今回のエンディング期間において実行する演出パターンとしてセットする。設定示唆用絵柄PXを付加したエンディング演出パターンは、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図254)に予め記憶されており、演出パターンテーブル記憶エリア93aから読み出して利用する。
一方、ステップSk4305において、設定示唆演出についての当選に対応していないと判定した場合には(Sk4305:NO)、ステップSk4307に進み、設定示唆演出を行わない通常のエンディング演出パターンを、今回のエンディング期間において実行する演出パターンとしてセットする。通常のエンディング演出パターンは、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図254)に予め記憶されており、演出パターンテーブル記憶エリア93aから読み出して利用する。ステップSk4306またはステップSk4307を実行した後、本エンディング演出設定処理を終了する。
一方、ステップSk4302において、初回変動の表示態様が外れでないと判定した場合にも(ステップSk4302:NO)、ステップSk4307に進む。
上述したエンディング演出設定処理を実行することによって、初回変動の表示態様が外れである場合に、当たり抽選において大当たりに当選し、開閉実行モードに移行したときに、その開閉実行モードの終了時に実行されるエンディング演出において、図257に示した標準の対応関係から定まる、抽選設定に応じた出現確率でもって設定示唆演出を実行することができる。
以上説明したように、変形例1のパチンコ機によれば、パチンコ機の起動時(電源投入時)に、パチンコ機の抽選設定の設定情報が変更されることによって、抽選モードが低確率モード時における当たり抽選において、大当たりに当選する確率が変更される。そして、所定の期間において、現在の抽選設定の種別に基づいた出現確率となるように、設定示唆用絵柄(宝箱の絵柄)PXが出現する演出が実行される。さらに、設定示唆用絵柄PXが出現する所定の期間が、パチンコ機を起動してから最初の遊技回で実行された図柄変動の表示態様に基づいて変わるように構成されている。このため、遊技者は、パチンコ機を起動してから最初の遊技回において実行される図柄変動の表示態様を観察して、当該図柄変動の表示態様をまず記憶する。その後、遊技者は、先に記憶した最初の遊技回における図柄変動の表示態様から、設定示唆用絵柄PXが出現する所定の期間を推定して、その所定の期間において、宝箱の絵柄である設定示唆用絵柄PXが出現するか否かを観察して、設定示唆用絵柄PXの出現確率を推し量ることによって、現在の抽選設定がいずれであるかを推測することができる。
設定示唆用絵柄PXが出現する所定の期間が固定されている比較例のパチンコ機を考えたとき、比較例のパチンコ機によれば、パチンコ機の機種だけに依存して設定示唆用絵柄PXが出現する所定の期間が決まる。これに対して、変形例1のパチンコ機によれば、パチンコ機の機種だけに依存して設定示唆用絵柄PXが出現する所定の期間が決まる訳ではないので、遊技者は、抽選設定の推測に必要となる設定示唆用絵柄PXの出現期間についてランダム性を強く感じ、パチンコ機を起動してから最初の遊技回において実行される図柄変動の表示態様を考慮に入れるといった遊技者の技量次第で、設定示唆用絵柄PXが出現する演出を実行する所定の期間を正確に把握し、ひいては現在の抽選設定がいずれであるかを正確に推測することができる。したがって、遊技者の積極的な技術介入を促すことができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、変形例1のパチンコ機によれば、第5実施形態のパチンコ機10と同様に、遊技者は、パチンコ機を起動してから最初の遊技回において遊技を行う必要があることから、例えば、朝にパチンコ機が電源投入される場合に、遊技者に対して、朝一から遊技を行うことを積極的に促すことができる。
変形例1のパチンコ機では、図柄変動の表示態様として、外れと、ノーマルリーチと、スーパーリーチと、スペシャルリーチとを有している。これらの図柄変動の表示態様は、この順に、当たり抽選において大当たりとなる期待度が低いものから高いものとなっている。その上で、最初の遊技回における、当たり抽選において大当たりとなる期待度が高い図柄変動の表示態様ほど、設定示唆用絵柄PXが出現する所定の期間が、遊技回において実行される確率が高い図柄変動の表示態様についての演出期間となるように設定されている。遊技回において実行される確率が高い演出の期間の方が、遊技回において実行される確率が低い演出の期間に比べて、期間の発生頻度が高いことから、当たり抽選において大当たりとなる期待度が高い図柄変動の表示態様が発生した場合に、短い期間かつ高い精度で抽選設定の推測が可能となる。このために、遊技者に対して、設定示唆用絵柄PXが出現する可能性のある所定の期間の発生頻度の面からも、最初の遊技回における当たり抽選において大当たりとなる期待度が高い図柄変動の表示態様が発生して欲しいといった期待感を付与することができる。
変形例1のパチンコ機によれば、第5実施形態のパチンコ機10と同様に、遊技ホールにおいて、パチンコ機が複数台設置されている場合に、遊技者は、各台において、朝一に遊技を行い、電源投入後の最初の遊技回において、当たり抽選において大当たりとなる期待度が高いリーチを発生させることで、設定示唆用絵柄PXが出現し易い台を自身の手で生み出すことができる。
一般のパチンコ機では、遊技回において、たとえスーパーリーチやスペシャルリーチが発生したとしても、当該遊技回に対応した当たり抽選において大当たりに当選しなかった場合には、遊技者に対して期待感は提供できるものの、その後には実質的な価値を提供できない。これに対して、変形例1のパチンコ機によれば、パチンコ機を起動してから最初の遊技回に限るが、スーパーリーチやスペシャルリーチが発生した場合に、それ以後において、設定示唆用絵柄PXが出現する可能性のある所定の期間を、発生頻度が高い期間に設定できるという価値を、遊技者に対して提供することができる。
変形例1のパチンコ機では、始動口33に入球した遊技球の保留個数と第2始動口34に入球した遊技球の保留個数との合計値である合計保留個数が0(ゼロ)である場合に、遊技回においてリーチに当選する確率は比較的に高いことから、パチンコ機を起動してから最初の遊技回においてリーチの演出が実行される確率は比較的高い。翻って、パチンコ機を起動してから最初の遊技回で実行された図柄変動の表示態様が、ノーマルリーチや、スーパーリーチ、スペシャルリーチである場合は、外れである場合と比べて、設定示唆用絵柄PXを出現させる所定の期間の発生頻度は高くなることから、設定示唆用絵柄PXを比較的高頻度に発生させることができる。
《5-8-2.》変形例2:
<変形例2における遊技機の構造>
変形例2におけるパチンコ機は、上記第5実施形態のパチンコ機10と比較して、遊技盤の構成が相違する。遊技盤の構成を、第5実施形態との相違点を示しながら先に説明する。なお、変形例2におけるハードウェア構成について、第5実施形態と同じ部品については同一の名称と符号を用いて、詳しい説明は省略する。
図308は、変形例2のパチンコ機が備える遊技盤230の正面図である。第5実施形態のパチンコ機10における遊技盤30の中央下方には、第1始動口33が設けられていた(図245参照)。これに対して、変形例2のパチンコ機では、遊技盤230の中央下方に、遊技球を振り分ける振り分け機構250と、第1始動口233と、第2始動口234と、が設けられている。遊技盤230のその他の部品については、第5実施形態における遊技盤30と同一である。振り分け機構250は、入球した遊技球を、第1始動口233と第2始動口234とに交互に振り分ける。第2始動口234は、振り分け機構250の下方に設けられた第2始動口34と同じ機能を有する。
図309は、振り分け機構250が遊技球を振り分ける様子を示す説明図である。図309(a)に示すように、一の遊技球PB1が入球部251から振り分け機構250に入球すると、遊技球PB1は羽根部252と接触する。遊技球PB1と接触することによって羽根部252は軸部252aを中心にして所定の角度だけ時計回りに回転し、遊技球PB1を出球部254に振り分ける。その後、図309(b)に示すように、出球部254に振り分けられた遊技球PB1は、出球部254から出球して第2始動口234に入球する。また、図309(b)に示すように、羽根部252は、図309(a)の状態とは異なり、所定角度だけ時計回りに回転した状態となる。
図309(c)に示すように、この状態で他の遊技球PB2が入球部251から振り分け機構250に入球すると、遊技球PB2は羽根部252と接触する。遊技球PB2と接触することによって羽根部252は軸部252aを中心にして所定の角度だけ反時計回りに回転し、遊技球PB2を出球部253に振り分ける。その後、図309(d)に示すように、出球部253に振り分けられた遊技球PB2は、出球部253から出球して第1始動口233に入球する。また、図309(d)に示すように、羽根部252は、図309(a)の状態に戻る。このように振り分け機構250は、図309(a)~図309(d)の動作を繰り返すことによって、入球部251から入球した遊技球を、第1始動口233と第2始動口234とに交互に振り分ける。
変形例2のパチンコ機によれば、遊技者は、振り分け機構250へ遊技球を入球させることで、第1始動口233と第2始動口234とに遊技球を交互に入球させることができ、その結果、第1始動口233への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報と、第2始動口234への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報を、交互に保留情報として記憶することができる。なお、振り分け機構250は透明な樹脂製部材によって構成されており、遊技者は、振り分け機構250を見ることによって、遊技球が第1始動口233と第2始動口234とのいずれに振り分けられたを確認することができ、その結果、第1始動口233への遊技球の入球に基づく保留情報の記憶と、第2始動口234への遊技球の入球に基づく保留情報の記憶とが交互に行われていることを確認できる。また、遊技者は、特図ユニット37(図245)における第1図柄表示部37aと第2図柄表示部37bとを見ることによっても、第1始動口233への遊技球の入球に基づく保留情報の記憶と、第2始動口234への遊技球の入球に基づく保留情報の記憶とが交互に行われていることを確認できる。
<変形例2における処理の概要>
変形例2におけるパチンコ機による処理の概要を、第5実施形態との相違点を示しながら次に説明する。
第5実施形態のパチンコ機10では、当たり抽選において大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合に、その開閉実行モードの終了時に実行されるエンディング演出において、設定示唆用絵柄(宝箱の絵柄)PXを出現させる設定示唆演出を、パチンコ機10の現在の抽選設定の種別に基づいた出現確率となるように実行するが、特に、抽選設定の種別毎の設定示唆用絵柄PXの出現確率が、パチンコ機10を起動してから最初の遊技回で実行された図柄変動の表示態様に基づいて変わる構成とした。これに対して変形例2では、第5実施形態のパチンコ機10と同様に、当たり抽選において大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合に、その開閉実行モードの終了時に実行されるエンディング演出において、設定示唆用絵柄PXを出現させる設定示唆演出を、パチンコ機の現在の抽選設定の種別に基づいた出現確率となるように実行する構成とした上で、抽選設定の種別毎の設定示唆用絵柄PXの出現確率が、パチンコ機を起動してから最初の遊技回で実行された図柄変動が第1始動口233への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報と第2始動口234への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報とのいずれによるものかによって、変わる構成とした。換言すると、パチンコ機を起動してから振り分け機構250に最初に入球した遊技球が、振り分け機構250によって第1始動口233と第2始動口234とのいずれに振り分けられたかによって、上記抽選設定の種別毎の設定示唆用絵柄PXの出現確率を変更する構成とした。
次に、変形例2のパチンコ機において上述した処理を実行するための具体的な制御の一例を説明する。その具体的な制御は、第5実施形態における具体的な制御と比較して、音声発光制御装置90のMPU92によって実行される後述する図310~図315に示す処理が相違し、主制御装置60のMPU62によって実行される各種処理、音声発光制御装置90において実行されるその他の処理、表示制御装置100において実行される各種処理は同一である。
<入球時の更新処理>
入球時の更新処理は、保留コマンド対応処理のサブルーチン(図280:Sk2001)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図310は入球時の更新処理を示すフローチャートである。この入球時の更新処理において、ステップSk4401、ステップSk4402、ステップSk4406、およびSk4410は、第5実施形態の入球時の更新処理(図281)のステップSk2101、ステップSk2102、ステップSk2103、およびSk2104と同一である。変形例2における入球時の更新処理において、第5実施形態の入球時の更新処理と相違するのは、ステップSk4403~ステップSk4405と、ステップSk4407~ステップSk4409である。
ステップSk4402を実行した後に実行するステップSk4403では、2回目以後判定フラグがOFFであるか否かを判定する。2回目以後判定フラグは、パチンコ機を起動してからの図柄表示装置41の図柄の変動が2回目以後であることを示すためにONになるフラグであり、パチンコ機の起動時にはOFFに初期化されている。ステップSk2404において、2回目以後判定フラグがOFFである、すなわちパチンコ機を起動してから最初の図柄の変動であると判定した場合には(ステップSk4403:YES)、ステップSk4404に進み、パチンコ機を起動してから最初の遊技回で実行される図柄変動が第1始動口233への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報によるものであることを示す情報を記憶する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64g(図247)における初回変動第1図柄フラグ記憶エリアに記憶されている初回変動第1図柄フラグをONする。ステップSk4404を実行した後、ステップSk4405に進み、2回目以後判定フラグをONする。ステップSk4405を実行した後、ステップSk4410に進む。
一方、ステップSk4403において、2回目以後判定フラグがOFFでないと判定した場合には(ステップSk4403:NO)、ステップSk4404およびステップSk4405を実行することなく、ステップSk4410に進む。
ステップSk4406を実行した後に実行するステップSk4407では、2回目以後判定フラグがOFFであるか否かを判定する。ステップSk4407において、2回目以後判定フラグがOFFである、すなわちパチンコ機を起動してから最初の図柄の変動であると判定した場合には(ステップSk4407:YES)、ステップSk4408に進み、パチンコ機を起動してから最初の遊技回で実行される図柄変動が第2始動口234への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報によるものであることを示す情報を記憶する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64g(図247)における初回変動第2図柄フラグ記憶エリアに記憶されている初回変動第2図柄フラグをONする。ステップSk4408を実行した後、ステップSk4409に進み、2回目以後判定フラグをONする。ステップSk4409を実行した後、ステップSk4410に進む。
一方、ステップSk4407において、2回目以後判定フラグがOFFでないと判定した場合には(ステップSk4407:NO)、ステップSk4408およびステップSk4409を実行することなく、ステップSk4410に進む。
なお、本入球時の更新処理でONとなり得る初回変動第1図柄フラグおよび初回変動第2図柄フラグの各値は、パチンコ機が電源オフされたときに消失してOFFにリセットされる。
本入球時の更新処理によれば、パチンコ機を起動してから振り分け機構250に最初に入球した遊技球が、振り分け機構250によって第1始動口233と第2始動口234とのいずれに振り分けられたかが、初回変動第1図柄フラグと初回変動第2図柄フラグのいずれがONとなったかによって記憶される。
<リーチ時用演出パターン設定処理>
次に、リーチ時用演出パターン設定処理について説明する。リーチ時用演出パターン設定処理は、演出パターン設定処理のサブルーチン(図283:Sk2306)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図311は、リーチ時用演出パターン設定処理を示すフローチャートである。このリーチ時用演出パターン設定処理において、ステップSk4501~ステップSk4503、ステップSk4504~ステップSk4506、ステップSk4507、ステップSk4508は、第5実施形態のリーチ時用演出パターン設定処理(図284)のステップSk2401~ステップSk2403、ステップSk2407~ステップSk2409、ステップSk2413、ステップSk2417と同一である。変形例2におけるリーチ時用演出パターン設定処理において、第5実施形態のリーチ時用演出パターン設定処理と相違するのは、第5実施形態のリーチ時用演出パターン設定処理(図284)におけるステップSk2404~ステップSk2406、ステップSk2410~ステップSk2412、およびステップSk2414~ステップSk2416の処理が削除されている点だけである。
本リーチ時用演出パターン設定処理によれば、今回の遊技回でノーマルリーチが発生したと判定された場合には(Sk4503:YES)、ノーマルリーチ時用の演出パターンテーブルを参照し(Sk4504)、その演出パターンをセットし(Sk4505)、今回の遊技回でスーパーリーチが発生したと判定された場合には(Sk4506:YES)、スーパーリーチ時用の演出パターンテーブルを参照し(Sk4507)、その演出パターンをセットし(Sk4505)、今回の遊技回でスーパーリーチが発生していない、すなわちスペシャルリーチが発生したと判定され場合には(Sk4506:NO)、スペシャルリーチ時用の演出パターンテーブルを参照し(Sk4508)、その演出パターンをセットする(Sk4505)。第5実施形態のリーチ時用演出パターン設定処理では、上述したリーチの種別に対応した演出パターンのセットととともに、パチンコ機を起動してから最初の遊技回で実行された図柄変動の表示態様(初回変動の表示態様)を記憶する構成としたが、これに対して、変形例2のリーチ時用演出パターン設定処理では、初回変動の表示態様を記憶する処理は行われない。
<通常大当たり時用演出パターン設定処理>
次に、通常大当たり時用演出パターン設定処理について説明する。通常大当たり時用演出パターン設定処理は、演出パターン設定処理のサブルーチン(図283:Sk2304)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図312は、通常大当たり時用演出パターン設定処理を示すフローチャートである。この通常大当たり時用演出パターン設定処理において、ステップSk4601~ステップSk4603、ステップSk4604~ステップSk4606、ステップSk4607、ステップSk4608は、第5実施形態の通常大当たり時用演出パターン設定処理(図286)のステップSk2501~ステップSk2503、ステップSk2507~ステップSk2509、ステップSk2513、ステップSk2517と同一である。変形例2における通常大当たり時用演出パターン設定処理において、第5実施形態の通常大当たり時用演出パターン設定処理と相違するのは、第5実施形態の通常大当たり時用演出パターン設定処理(図286)におけるステップSk2504~ステップSk2506、ステップSk2510~ステップSk2512、およびステップSk2514~ステップSk2516の処理が削除されている点だけである。
本通常大当たり時用演出パターン設定処理によれば、今回の遊技回でノーマルリーチが発生したと判定された場合には(Sk4603:YES)、ノーマルリーチ・通常大当たり時用の演出パターンテーブルを参照し(Sk4604)、その演出パターンをセットし(Sk4605)、今回の遊技回でスーパーリーチが発生したと判定された場合には(Sk4606:YES)、スーパーリーチ・通常大当たり時用の演出パターンテーブルを参照し(Sk4607)、その演出パターンをセットし(Sk4605)、今回の遊技回でスーパーリーチが発生していない、すなわちスペシャルリーチが発生したと判定され場合には(Sk4606:NO)、スペシャルリーチ・通常大当たり時用の演出パターンテーブルを参照し(Sk4608)、その演出パターンをセットする(Sk4605)。第5実施形態の通常大当たり時用演出パターン設定処理では、上述したリーチの種別に対応した演出パターンのセットととともに、パチンコ機を起動してから最初の遊技回で実行された図柄変動の表示態様(初回変動の表示態様)を記憶する構成としたが、これに対して、変形例2の通常大当たり時用演出パターン設定処理では、初回変動の表示態様を記憶する処理は行われない。
<確変大当たり時用演出パターン設定処理>
次に、確変大当たり時用演出パターン設定処理について説明する。確変大当たり時用演出パターン設定処理は、演出パターン設定処理のサブルーチン(図283:Sk2302)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図313は、確変大当たり時用演出パターン設定処理を示すフローチャートである。この確変大当たり時用演出パターン設定処理において、ステップSk4701~ステップSk4703、ステップSk4704~ステップSk4706、ステップSk4707、ステップSk4708は、第5実施形態の確変大当たり時用演出パターン設定処理(図287)のステップSk2601~ステップSk2603、ステップSk2607~ステップSk2609、ステップSk2613、ステップSk2617と同一である。変形例2における確変大当たり時用演出パターン設定処理において、第5実施形態の確変大当たり時用演出パターン設定処理と相違するのは、第5実施形態の確変大当たり時用演出パターン設定処理(図287)におけるステップSk2604~ステップSk2606、ステップSk2610~ステップSk2612、およびステップSk2614~ステップSk2616の処理が削除されている点だけである。
本確変大当たり時用演出パターン設定処理によれば、今回の遊技回でノーマルリーチが発生したと判定された場合には(Sk4703:YES)、ノーマルリーチ・確変大当たり時用の演出パターンテーブルを参照し(Sk4704)、その演出パターンをセットし(Sk4705)、今回の遊技回でスーパーリーチが発生したと判定された場合には(Sk4706:YES)、スーパーリーチ・確変大当たり時用の演出パターンテーブルを参照し(Sk4707)、その演出パターンをセットし(Sk4705)、今回の遊技回でスーパーリーチが発生していない、すなわちスペシャルリーチが発生したと判定され場合には(Sk4706:NO)、スペシャルリーチ・確変大当たり時用の演出パターンテーブルを参照し(Sk4708)、その演出パターンをセットする(Sk4705)。第5実施形態の確変大当たり時用演出パターン設定処理では、上述したリーチの種別に対応した演出パターンのセットととともに、パチンコ機を起動してから最初の遊技回で実行された図柄変動の表示態様(初回変動の表示態様)を記憶する構成としたが、これに対して、変形例2の確変大当たり時用演出パターン設定処理では、初回変動の表示態様を記憶する処理は行われない。
<外れ時用演出パターン設定処理>
次に、外れ時用演出パターン設定処理について説明する。外れ時用演出パターン設定処理は、演出パターン設定処理のサブルーチン(図283:Sk2307)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図314は、外れ時用演出パターン設定処理を示すフローチャートである。この外れ時用演出パターン設定処理において、ステップSk4801~ステップSk4802は、第5実施形態の外れ時用演出パターン設定処理(図288)のステップSk2704~ステップSk2705と同一である。変形例2における外れ時用演出パターン設定処理において、第5実施形態の外れ時用演出パターン設定処理と相違するのは、第5実施形態の外れ時用演出パターン設定処理(図288)におけるステップSk2701~ステップSk2703の処理が削除されている点だけである。
すなわち、本外れ時用演出パターン設定処理によれば、外れ時用の演出パターンテーブルを参照し(Sk4801)、その演出パターンをセットする(Sk4802)。第5実施形態の外れ時用演出パターン設定処理では、上述した演出パターンのセットととともに、パチンコ機を起動してから最初の遊技回で実行された図柄変動の表示態様(初回変動の表示態様)を記憶する構成としたが、これに対して、変形例2の本外れ時用演出パターン設定処理では、初回変動の表示態様を記憶する処理は行われない。
<エンディング演出設定処理>
次に、エンディング演出設定処理について説明する。エンディング演出設定処理は、コマンド対応処理のサブルーチン(図279:Sk1914)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。以下、エンディング演出設定処理について詳述する。
図315は、エンディング演出設定処理を示すフローチャートである。このエンディング演出設定処理において、ステップSk4901と、ステップSk4905~ステップSk4909とは、第5実施形態のエンディング演出設定処理(図289)のステップSk2801と、ステップSk2806~ステップSk2810と同一である。変形例2におけるエンディング演出設定処理において、第5実施形態のエンディング演出設定処理と相違するのは、ステップSk4902~ステップSk4904である。
ステップSk4901を実行した後に実行するステップSk4902では、パチンコ機を起動してから最初の遊技回で実行される図柄変動(初回変動)が第1始動口233への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報によるものであるか否かを判定する。具体的には、入球時の更新処理(図310)でONとなり得る初回変動第1図柄フラグがONであるか否かを判定する。
ステップSk4902において、初回変動第1図柄フラグがONである、すなわち、初回変動が第1始動口233への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報によるものであると判定した場合には(ステップSk4902:YES)、ステップSk4903に進み、音光側ROM93の設定示唆当否テーブル記憶エリア93d(図254)に記憶されている2種類の設定示唆当否テーブル群から初回変動第1図柄時用の設定示唆当否テーブル群を特定する。設定示唆当否テーブル記憶エリア93dには、初回変動第1図柄時用の設定示唆当否テーブル群と初回変動第2図柄時用の設定示唆当否テーブル群とが予め記憶されており、ステップSk4903では、これら2種類の設定示唆当否テーブル群から初回変動第1図柄時用の設定示唆当否テーブル群を特定する。
図316は、初回変動第1図柄時用の設定示唆当否テーブル群を示す説明図である。初回変動第1図柄時用の設定示唆当否テーブル群は、第5実施形態における初回外れ時用の設定示唆当否テーブル(図290)と同一の内容である。初回変動第1図柄時用の設定示唆当否テーブル群は、標準となる各抽選設定と設定示唆用絵柄の出現確率との対応関係を示すものである。
図317は、初回変動第2図柄時用の設定示唆当否テーブル群を示す説明図である。初回変動第2図柄時用の設定示唆当否テーブル群は、第5実施形態における初回ノーマルリーチ時用の設定示唆当否テーブル(図291)と同一の内容である。初回変動第2図柄時用の設定示唆当否テーブル群は、初回変動第1図柄時用の設定示唆当否テーブル群(図316)の対応関係と比較して、設定示唆用絵柄の出現確率の分母の値が1だけ引かれたものとなっている。
なお、初回変動第2図柄時用の設定示唆当否テーブル群は、第5実施形態における初回ノーマルリーチ時用の設定示唆当否テーブル(図291)と同一の内容とする構成に換えて、第5実施形態における初回スーパーリーチ時用の設定示唆当否テーブル(図292)と同一の内容としてもよい。要は、初回変動第2図柄時用の設定示唆当否テーブル群は、初回変動第1図柄時用の設定示唆当否テーブル群と比較して、設定示唆用絵柄の出現確率が高くなるように設定されたものであれば、いずれの内容としてもよい。
図315に戻り、ステップSk4903において、初回変動第1図柄時用の設定示唆当否テーブル群(図316)を特定した後に、ステップSk4905に進む。ステップSk4905では、第5実施形態のエンディング演出設定処理(図289)のステップSk2806と同様に、直前で特定した設定示唆当否テーブル、ここでは、ステップSk4903で特定した初回変動第1図柄時用の設定示唆当否テーブル群から、抽選設定の設定情報に対応した設定示唆当否テーブルを特定する。
一方、ステップSk4902において、初回変動第1図柄フラグがONでない、すなわち、初回変動第2図柄フラグがONであり、初回変動が第2始動口234への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報によるものであると判定した場合には(ステップSk4902:NO)、ステップSk4904に進み、音光側ROM93の設定示唆当否テーブル記憶エリア93d(図254)に記憶されている2種類の設定示唆当否テーブル群から初回変動第2図柄時用の設定示唆当否テーブル群(図317)を特定する。ステップSk4904を実行した後、ステップSk4905に進む。ステップSk4905では、直前で特定した設定示唆当否テーブル、ここでは、ステップSk4904で特定した初回変動第2図柄時用の設定示唆当否テーブル群から、抽選設定の設定情報に対応した設定示唆当否テーブルを特定する。
1日のうちで当該パチンコ機で最初に遊技を行う遊技者は、図柄表示装置41の表示面41a(図246)における第1保留表示領域Ds1と第2保留表示領域Ds2とを見ることによって、パチンコ機を起動してから振り分け機構250に最初に入球した遊技球が、振り分け機構250によって第1始動口233と第2始動口234とのいずれに振り分けられたかを確認することができる。あるいは、振り分け機構250を直接見ることによっても、第1始動口233と第2始動口234とのいずれに振り分けられたかを確認することが可能である。
以上説明したように、変形例2のパチンコ機によれば、パチンコ機の起動時(電源投入時)に、パチンコ機の抽選設定の設定情報が変更されることによって、抽選モードが低確率モード時における当たり抽選において、大当たりに当選する確率が変更される。そして、当たり抽選において大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合に、その開閉実行モードの終了時に実行されるエンディング演出において、現在の抽選設定の種別に基づいた出現確率となるように、設定示唆用絵柄(宝箱の絵柄)PXが出現する演出が実行される。さらに、初回変動第1図柄フラグおよび初回変動第2図柄フラグによって、パチンコ機を起動してから振り分け機構250に最初に入球した遊技球が、振り分け機構250によって第1始動口233と第2始動口234とのいずれに振り分けられたかが記憶されており、上記エンディング演出における抽選設定の種別毎の設定示唆用絵柄PXの出現確率が、初回変動第1図柄フラグおよび初回変動第2図柄フラグによって記憶した振り分け先によって変わるように構成されている。まとめると、上記エンディング演出において、現在の抽選設定の種別と、初回変動第1図柄フラグおよび初回変動第2図柄フラグによって記憶した振り分け機構250による初回の遊技球の振り分け先とに基づいた出現確率となるように、設定示唆用絵柄PXの演出が実行される。このため、遊技者は、パチンコ機を起動してから振り分け機構250に最初に入球した遊技球が振り分け機構250によっていずれに振り分けられるかを観察して、まず記憶する。その後、遊技者は、当たり抽選において大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合に、その開閉実行モードの終了時に実行されるエンディング演出において、宝箱の絵柄である設定示唆用絵柄PXが出現するか否かを観察して、設定示唆用絵柄PXの出現確率を推し量り、得られた出現確率と、先に記憶した振り分け機構250による初回の遊技球の振り分け先とによって、現在の抽選設定がいずれであるかを推測することができる。
現在の抽選設定だけに基づいて設定示唆用絵柄PXの出現確率が決定される比較例のパチンコ機を考えたとき、比較例のパチンコ機によれば、パチンコ機の機種だけに依存して設定示唆用絵柄PXの出現確率が決まる。これに対して、変形例2のパチンコ機によれば、パチンコ機の機種だけに依存して設定示唆用絵柄PXの出現確率が決まる訳ではないので、遊技者は、抽選設定の推測に必要となる設定示唆用絵柄PXの出現確率についてランダム性を強く感じ、振り分け機構250による初回の遊技球の振り分け先を考慮に入れるといった遊技者の技量次第で、現在の抽選設定がいずれであるかを正確に推測することができる。したがって、遊技者の積極的な技術介入を促すことができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、変形例2のパチンコ機によれば、遊技者は、パチンコ機を起動してから振り分け機構250に最初に遊技球が入球するときに遊技を行う必要があることから、例えば、朝にパチンコ機が電源投入される場合に、遊技者に対して、朝一から遊技を行うことを積極的に促すことができる。
変形例2のパチンコ機によれば、遊技者は、当たり抽選において大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合に、その開閉実行モードの終了時に実行されるエンディング演出を行う期間において、設定示唆用絵柄PXが出現するか否かを観察して、設定示唆用絵柄PXの出現確率を推し量る必要があることから、そのエンディング演出を行う期間を繰り返し発生させる必要があり、遊技者に対して繰り返し遊技を行うことを積極的に促すことができる。
変形例2のパチンコ機では、振り分け機構250による遊技球の振り分け先が第1始動口233である場合よりも第2始動口234である場合の方が、遊技者にとっての有利性が高い(図251参照)。その上で、振り分け機構250による初回の遊技球の振り分け先が第1始動口233の場合よりも、第2始動口234の場合の方が、設定示唆用絵柄PXの出現確率が高くなっている。設定示唆用絵柄PXの出現確率が高い場合の方が、設定示唆用絵柄PXの出現確率が低い場合に比べて、設定示唆用絵柄PXが出現し易いことから、振り分け機構250による初回の遊技球の振り分け先が第2始動口234の場合に、短い期間かつ高い精度で抽選設定の推測が可能となる。このために、遊技者に対して、設定示唆用絵柄PXの出現確率の面からも、振り分け機構250による初回の遊技球の振り分け先が第2始動口234となって欲しいといった期待感を付与することができる。
変形例2のパチンコ機によれば、遊技ホールにおいて、パチンコ機が複数台設置されている場合に、遊技者は、各台において、朝一に遊技を行い、振り分け機構250による遊技球の最初の振り分け先が第2始動口234である遊技台を選択することで、設定示唆用絵柄PXが出現し易い台を選び出すことができる。
変形例2のパチンコ機では、遊技ホールの管理者は、遊技ホールの開店前に、振り分け機構250の羽根部252(図309参照)の位置が図309(c)の位置にある場合に、羽根部252を図309(a)で示す位置に切り替えることによって、朝一での遊技における振り分け機構250による遊技球の振り分け先を第2始動口234とすることができる。このため、遊技ホールの管理者は、必要に応じて、パチンコ機を設定示唆用絵柄PXが出現し易いように調整することができる。
《5-8-3》変形例3:
変形例3におけるパチンコ機による処理を、上記変形例2との相違点を示しながら以下に説明する。なお、変形例3におけるパチンコ機のハードウェア構成は、変形例2のパチンコ機と同一であることから、変形例2と同じ部品については同一の名称と符号を用いて、説明を行う。
上記変形例2のパチンコ機では、当たり抽選において大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合に、その開閉実行モードの終了時に実行されるエンディング演出において、パチンコ機の現在の抽選設定の種別に基づいた出現確率となるように、設定示唆用絵柄(宝箱の絵柄)PXを出現させる設定示唆演出を実行する構成とし、さらに、パチンコ機を起動してから振り分け機構250に最初に入球した遊技球が、振り分け機構250によって第1始動口233と第2始動口234とのいずれに振り分けられたかによって、上記抽選設定の種別毎の、上記設定示唆演出の出現確率が変わる構成とした。これに対して、変形例3のパチンコ機では、上記エンディング演出の期間以外にも、パチンコ機の現在の抽選設定の種別に基づいた出現確率で、設定示唆用絵柄を出現させる設定示唆演出を実行可能な構成とし、この設定示唆演出を実行する期間を、パチンコ機を起動してから振り分け機構250に最初に入球した遊技球が、振り分け機構250によって第1始動口233と第2始動口234とのいずれに振り分けられたかによって切り替える構成とした。具体的には、パチンコ機を起動してから振り分け機構250に最初に入球した遊技球が、振り分け機構250によって第1始動口233に振り分けられた場合には、エンディング演出において、抽選設定に基づいた出現確率で設定示唆演出を実行する構成とし、振り分け機構250によって第2始動口234に振り分けられた場合には、遊技回におけるノーマルリーチの演出において、抽選設定に基づいた出現確率で設定示唆演出を実行する構成とした。なお、ノーマルリーチに換えて、スーパーリーチや、スペシャルリーチにおいて上記の設定示唆演出を実行する構成としてもよい。変形例3のパチンコ機において実行されるその他の処理については、変形例2のパチンコ機において実行される処理と同一である。
以上のように構成された変形例3のパチンコ機によれば、遊技者は、パチンコ機を起動してから振り分け機構250に最初に入球した遊技球が振り分け機構250によっていずれに振り分けられるかを観察して、まず記憶する。その後、遊技者は、先に記憶した振り分け機構250による初回の遊技球の振り分け先から、設定示唆用絵柄PXが出現する所定の期間(エンディング期間かノーマルリーチ期間)を推定して、その所定の期間において、宝箱の絵柄である設定示唆用絵柄PXが出現するか否かを観察して、設定示唆用絵柄PXの出現確率を推し量ることによって、現在の抽選設定がいずれであるかを推測することができる。設定示唆用絵柄PXが出現する所定の期間が固定されている比較例のパチンコ機を考えたとき、比較例のパチンコ機によれば、パチンコ機の機種だけに依存して設定示唆用絵柄PXが出現する所定の期間が決まる。これに対して、変形例3のパチンコ機によれば、パチンコ機の機種だけに依存して設定示唆用絵柄PXが出現する所定の期間が決まる訳ではないので、遊技者は、抽選設定の推測に必要となる設定示唆用絵柄PXの出現期間についてランダム性を強く感じ、振り分け機構250による初回の遊技球の振り分け先を考慮に入れるといった遊技者の技量次第で、設定示唆用絵柄PXが出現する演出を実行する所定の期間を正確に把握し、ひいては現在の抽選設定がいずれであるかを正確に推測することができる。したがって、遊技者の積極的な技術介入を促すことができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、変形例3のパチンコ機によれば、遊技者は、パチンコ機を起動してから振り分け機構250に最初に遊技球が入球するときに遊技を行う必要があることから、例えば、朝にパチンコ機が電源投入される場合に、遊技者に対して、朝一から遊技を行うことを積極的に促すことができる。
変形例3のパチンコ機では、変形例2のパチンコ機と同様に、振り分け機構250による遊技球の振り分け先が第1始動口233である場合よりも第2始動口234である場合の方が、遊技者にとっての有利性が高い(図251参照)。その上で、変形例3のパチンコ機では、振り分け機構250による初回の遊技球の振り分け先が第1始動口233の場合よりも、第2始動口234の場合の方が、遊技回において実行される確率が高い演出についての演出期間、すなわちノーマルリーチにおいて設定示唆演出が実行されるように構成されている。遊技回において実行される確率が高い演出の期間の方が、遊技回において実行される確率が低い演出の期間に比べて、期間の発生頻度が高いことから、振り分け機構250による初回の遊技球の振り分け先が第2始動口234となった場合に、短い期間かつ高い精度で抽選設定の推測が可能となる。このために、遊技者に対して、設定示唆演出が実行される期間の発生頻度の面からも、振り分け機構250による初回の遊技球の振り分け先が第2始動口234となって欲しいといった期待感を付与することができる。
変形例3のパチンコ機によれば、遊技ホールにおいて、パチンコ機が複数台設置されている場合に、遊技者は、各台において、朝一に遊技を行い、振り分け機構250による遊技球の最初の振り分け先が第2始動口234である遊技台を選択することで、設定示唆用絵柄PXが出現し易い台を選び出すことができる。
変形例3のパチンコ機では、変形例2のパチンコ機と同様に、遊技ホールの管理者は、遊技ホールの開店前に、振り分け機構250の羽根部252(図309参照)の位置が図309(c)の位置にある場合に、羽根部252を図309(a)で示す位置に切り替えることによって、朝一での遊技における振り分け機構250による遊技球の振り分け先を第2始動口234とすることができる。このため、遊技ホールの管理者は、必要に応じて、パチンコ機を設定示唆用絵柄PXが出現し易いように調整することができる。
なお、この変形例3の変形例として、パチンコ機を起動してから振り分け機構250に最初に入球した遊技球が、振り分け機構250によって第1始動口233に振り分けられた場合には、遊技回におけるスーパーリーチにおいて、抽選設定に基づいた出現確率で設定示唆演出を実行する構成とし、振り分け機構250によって第2始動口234に振り分けられた場合には、ノーマルリーチにおいて、抽選設定に基づいた出現確率で設定示唆演出を実行する構成としてもよい。要は、パチンコ機を起動してから振り分け機構250に最初に入球した遊技球が、振り分け機構250によって第1始動口233に振り分けられた場合より、振り分け機構250によって第2始動口234に振り分けられた場合の方が、遊技回において実行される確率が高い種別のリーチ演出で設定示唆演出を実行する構成であれば、いずれのリーチの組み合わせとしてもよい。
《5-8-4》変形例4:
変形例4におけるパチンコ機による処理の概要を、第5実施形態との相違点を示しながら先に説明する。なお、変形例4におけるパチンコ機のハードウェア構成は、第5実施形態のパチンコ機10と同一であることから、第5実施形態と同じ部品については同一の名称と符号を用いて、処理の概要の説明を行う。
第5実施形態のパチンコ機10では、当たり抽選において大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合に、その開閉実行モードの終了時に実行されるエンディング演出において、設定示唆用絵柄(宝箱の絵柄)PXを出現させる設定示唆演出を、パチンコ機10の現在の抽選設定の種別に基づいた出現確率となるように実行するが、特に、抽選設定の種別毎の設定示唆用絵柄PXの出現確率が、パチンコ機10を起動してから最初の遊技回で実行された図柄変動の表示態様に基づいて変わる構成とした。これに対して変形例4では、第5実施形態のパチンコ機10と同様に、当たり抽選において大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合に、その開閉実行モードの終了時に実行されるエンディング演出において、設定示唆用絵柄PXを出現させる設定示唆演出を、パチンコ機の現在の抽選設定の種別に基づいた出現確率となるように実行する構成とした上で、抽選設定の種別毎の設定示唆用絵柄PXの出現確率が、パチンコ機の起動時に実行される出現確率抽選の結果に基づいて変わる構成とした。すなわち、エンディング演出において、現在の抽選設定の種別と、パチンコ機の起動時に実行される出現確率抽選の結果とに基づいた出現確率となるように、設定示唆用絵柄PXの演出が実行される。
出現確率抽選は、設定示唆用絵柄PXを出現させる設定示唆演出の出現確率の程度を導出するための抽選処理であり、パチンコ機の起動時に実行される。出現確率抽選は、出現確率抽選用の振分テーブルに対して抽選用乱数カウンタCZを照合することによって実行される。抽選用乱数カウンタCZの値は、パチンコ機の起動時にランダムに更新される。
図318は、出現確率抽選を実行する際に用いられる出現確率抽選用の振分テーブルの内容を示す説明図である。図318に示すように、出現確率抽選用の振分テーブルでは、「0~99」の抽選用乱数カウンタCZの値のうち、「0~29」が高出現確率に対応しており、「30~99」が標準出現確率に対応している。「標準出現確率」は、設定示唆演出の出現確率の程度が標準であることを示すパラメータである。「高出現確率」は、設定示唆演出の出現確率の程度が標準よりも高いことを示すパラメータである。出現確率抽選用の振分テーブルによれば、3/10の確率で高出現確率に振り分けられる。
パチンコ機の起動時に実行された出現確率抽選の抽選結果は、出現確率抽選結果情報として主制御装置60の主側RAM64に一旦記憶され、その後、出現確率抽選結果情報は、主制御装置60側から音声発光制御装置90側に送信される。出現確率抽選結果情報は、パチンコ機の電源スイッチ88がOFFされるまで、音声発光制御装置90の音光側RAM94に記憶される。
本変形例4のパチンコ機では、パチンコ機の起動時から遊技回の実行回数が所定回数(例えば、5回)となるまでの期間内における遊技回(以下、初期遊技回と呼ぶ)において、図柄表示装置41における図柄の変動表示の内容を、上記所定回数を経過した後の遊技回(以下、通常遊技回と呼ぶ)に対して相違する構成とした。初期遊技回では、変動表示の内容を通常遊技回よりも多彩で激しいものとすることによって、朝一から遊技を行う遊技者に対して、射幸心の向上を図っている。
本変形例4のパチンコ機では、上記初期遊技回における図柄の変動表示を、出現確率抽選の抽選結果に応じて変えるようにした。具体的には、出現確率抽選の抽選結果が高出現確率である場合には、初期遊技回における図柄の変動表示中に特別なキャラクター(例えば、女神キャラクター)が出現する演出を行い、出現確率抽選の抽選結果が標準出現確率である場合には、初期遊技回における図柄の変動表示中に特別なキャラクターが出現する上記演出を行わないように構成した。朝一に遊技を行う遊技者は、初期遊技回における図柄の変動表示に特別なキャラクターが出現するかしないかを観察することによって、出現確率抽選の抽選結果を知ることができる。
次に、変形例4のパチンコ機において実行されるエンディング演出設定処理について説明する。エンディング演出設定処理は、音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図319は、エンディング演出設定処理を示すフローチャートである。このエンディング演出設定処理において、ステップSk5001と、ステップSk5005~ステップSk5009とは、変形例2のエンディング演出設定処理(図315)のステップSk4901と、ステップSk4906~ステップSk4910と同一である。変形例4におけるエンディング演出設定処理において、変形例2のエンディング演出設定処理と相違するのは、ステップSk5002~ステップSk5004である。
ステップSk5001を実行した後に実行するステップSk5002では、パチンコ機の起動時に実行された出現確率抽選の抽選結果が高出現確率であるか否かを判定する。この判定は、音光側RAM94に記憶されている出現確率抽選結果情報を用いて行う。
ステップSk5002において、出現確率抽選の抽選結果が高出現確率でないと判定した場合には(ステップSk5002:NO)、ステップSk5003に進み、標準出現確率用の設定示唆当否テーブル群を特定する。変形例4のパチンコ機では、音光側ROM93の設定示唆当否テーブル記憶エリア93d(図254)に、標準出現確率用の設定示唆当否テーブル群と、高出現確率用の設定示唆当否テーブル群とが記憶されている。
標準出現確率用の設定示唆当否テーブル群は、変形例3のパチンコ機が備える初回変動第1図柄時用の設定示唆当否テーブル群(図316)と同一の内容、すなわち、第5実施形態における初回外れ時用の設定示唆当否テーブル(図290)と同一の内容である。標準出現確率用の設定示唆当否テーブルは、標準となる各抽選設定と設定示唆用絵柄の出現確率との対応関係を示すものである。
高出現確率用の設定示唆当否テーブル群は、変形例3のパチンコ機が備える初回変動第2図柄時用の設定示唆当否テーブル群(図317)と同一の内容、すなわち、第5実施形態における初回ノーマルリーチ時用の設定示唆当否テーブル(図291)と同一の内容である。高出現確率用の設定示唆当否テーブル群は、標準出現確率用の設定示唆当否テーブル群の対応関係と比較して、設定示唆用絵柄の出現確率の分母の値が1だけ引かれたものとなっている。
なお、高出現確率用の設定示唆当否テーブル群は、第5実施形態における初回ノーマルリーチ時用の設定示唆当否テーブル(図291)と同一の内容とする構成に換えて、第5実施形態における初回スーパーリーチ時用の設定示唆当否テーブル(図292)と同一の内容としてもよい。要は、高出現確率用の設定示唆当否テーブル群は、標準出現確率用の設定示唆当否テーブル群と比較して、設定示唆用絵柄の出現確率が高くなるように設定されたものであれば、いずれの内容としてもよい。
ステップSk5003では、これら2種類の設定示唆当否テーブル群から標準出現確率用の設定示唆当否テーブル群を特定する。
ステップSk5003において、標準出現確率用の設定示唆当否テーブル群を特定した後に、ステップSk5005に進む。ステップSk5005では、変形例2のエンディング演出設定処理(図315)のステップSk4905と同様に、直前で特定した設定示唆当否テーブル、ここでは、ステップSk5003で特定した標準出現確率用の設定示唆当否テーブル群から、抽選設定の設定情報に対応した設定示唆当否テーブルを特定する。
一方、ステップSk5002において、出現確率抽選の抽選結果が高出現確率であると判定した場合には(ステップSk5002:YES)、ステップSk5004に進み、音光側ROM93の設定示唆当否テーブル記憶エリア93dに記憶されている2種類の設定示唆当否テーブル群から高出現確率用の設定示唆当否テーブル群を特定する。ステップSk5004を実行した後、ステップSk5005に進む。ステップSk5005では、直前で特定した設定示唆当否テーブル、ここでは、ステップSk5004で特定した高出現確率用の設定示唆当否テーブル群から、抽選設定の設定情報に対応した設定示唆当否テーブルを特定する。
以上説明したように、本変形例4のパチンコ機によれば、パチンコ機の起動時に、パチンコ機の抽選設定の設定情報が変更されることによって、抽選モードが低確率モード時における当たり抽選において、大当たりに当選する確率が変更される。そして、パチンコ機の起動時に出現確率抽選が実行され、その出現確率抽選の抽選結果(高出現確率と標準出現確率のいずれに該当するか)が、パチンコ機を起動してからの初期遊技回における図柄の変動表示中に特別キャラクターが出現するか否かによって示される。そして、当たり抽選において大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合に、その開閉実行モードの終了時に実行されるエンディング演出において、現在の抽選設定の種別と、出現確率抽選の結果とに基づいた出現確率となるように、宝箱の絵柄である設定示唆用絵柄PXの演出が実行される。このため、遊技者は、初期遊技回において実行される図柄の変動中に特別キャラクターが出現するか否かを観察して、その観察結果を記憶する。その後、遊技者は、当たり抽選にて大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合に、その開閉実行モードの終了時に実行されるエンディング演出において、宝箱の絵柄である設定示唆用絵柄PXが出現するか否かを観察して、設定示唆用絵柄PXの出現確率を推し量り、得られた出現確率と、先に記憶した特別キャラクターの出現の有無とによって、現在の抽選設定がいずれであるかを推測することができる。
現在の抽選設定だけに基づいて設定示唆用絵柄PXの出現確率が決定される比較例のパチンコ機を考えたとき、比較例のパチンコ機によれば、パチンコ機の機種だけに依存して設定示唆用絵柄PXの出現確率が決まる。これに対して、変形例4のパチンコ機によれば、パチンコ機の機種だけに依存して設定示唆用絵柄PXの出現確率が決まる訳ではないので、遊技者は、抽選設定の推測に必要となる設定示唆用絵柄PXの出現確率についてランダム性を強く感じ、初期遊技回において特別キャラクターが出現したか否かを考慮に入れるといった遊技者の技量次第で、現在の抽選設定がいずれであるかを正確に推測することができる。したがって、遊技者の積極的な技術介入を促すことができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、変形例4のパチンコ機によれば、遊技者は、パチンコ機を起動してから最初の遊技回から遊技を行う必要があることから、例えば、朝にパチンコ機が電源投入される場合に、遊技者に対して、朝一から遊技を行うことを積極的に促すことができる。
変形例4のパチンコ機によれば、遊技者は、当たり抽選において大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合に、その開閉実行モードの終了時に実行されるエンディング演出を行う期間において、設定示唆用絵柄PXが出現するか否かを観察して、設定示唆用絵柄PXの出現確率を推し量る必要があることから、そのエンディング演出を行う期間を繰り返し発生させる必要があり、遊技者に対して繰り返し遊技を行うことを積極的に促すことができる。
変形例4のパチンコ機によれば、遊技ホールにおいて、変形例4のパチンコ機が複数台設置されている場合に、遊技者は、各台において、朝一に遊技を行い、出現確率抽選の抽選結果が高出現確率である遊技台を選択することで、設定示唆用絵柄PXが出現し易い台を選び出すことができる。
変形例4のパチンコ機は、例えば次のような変形も可能である。変形例4のパチンコ機では、出現確率抽選の抽選結果を遊技者に知らせる手法として、初期遊技回における図柄の変動表示中に女神キャラクター等の特別なキャラクターを出現させる構成としたが、これに換えて、初期遊技回における図柄の変動表示の背景色を変えたり、図柄の形状や色を変える構成としてもよい。
また、出現確率抽選の抽選結果を遊技者に知らせる手法として、上記構成に換えて、パチンコ機を起動してから遊技者によって遊技が開始されるまでの期間における、図柄表示装置41による待機画面中に、特定の演出(例えば、特別なキャラクターを出現させる演出)を行う構成としてもよい。
変形例4のパチンコ機では、出現確率抽選として、標準出現確率と高出現確率との2通りに振り分ける構成としたが、これに換えて、3通り以上の数に振り分ける構成としてもよい。この場合には、その振り分けられた出現確率の程度に対応して、設定示唆用絵柄PXの出現確率が変化する。
《5-8-5》変形例5:
変形例5におけるパチンコ機による処理を、上記変形例4との相違点を示しながら以下に説明する。なお、変形例5におけるパチンコ機のハードウェア構成は、変形例4のパチンコ機と同一であることから、変形例4と同じ部品については同一の名称と符号を用いて、説明を行う。
上記変形例4のパチンコ機では、当たり抽選において大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合に、その開閉実行モードの終了時に実行されるエンディング演出において、パチンコ機の現在の抽選設定の種別に基づいた出現確率となるように、設定示唆用絵柄(宝箱の絵柄)PXを出現させる設定示唆演出を実行する構成とし、さらに、パチンコ機の起動時に出現確率抽選が実行され、その出現確率抽選の抽選結果(高出現確率と標準出現確率のいずれに該当するか)によって、上記抽選設定の種別毎の、上記設定示唆演出の出現確率が変わる構成とした。これに対して、変形例5のパチンコ機では、上記エンディング演出の期間以外にも、パチンコ機の現在の抽選設定の種別に基づいた出現確率で、設定示唆用絵柄を出現させる設定示唆演出を実行可能な構成とし、パチンコ機の起動時に出現期間抽選が実行され、この設定示唆演出を実行する期間を、パチンコ機の起動時に実行される出現期間抽選の抽選結果によって切り替える構成とした。
図320は、出現期間抽選を実行する際に用いられる出現期間抽選用の振分テーブルの内容を示す説明図である。図320に示すように、出現期間抽選用の振分テーブルでは、「0~99」の抽選用乱数カウンタCZの値のうち、「0~29」が高確率期間に対応しており、「30~99」が標準確率期間に対応している。「標準確率期間」は、実行される確率が標準である期間であることを示すパラメータである。「高確率期間」は、実行される確率が上記標準よりも高い期間であることを示すパラメータである。出現期間抽選用の振分テーブルによれば、3/10の確率で高確率期間に振り分けられる。
本変形例5のパチンコ機では、パチンコ機の起動時から遊技回の実行回数が所定回数(例えば、5回)となるまでの期間内における遊技回(以下、初期遊技回と呼ぶ)における図柄の変動表示を、出現期間抽選の抽選結果に応じて変えるようにした。具体的には、出現期間抽選の抽選結果が高確率期間である場合には、初期遊技回における図柄の変動表示中に特別なキャラクター(例えば、女神キャラクター)が出現する演出を行い、出現期間抽選の抽選結果が標準確率期間である場合には、初期遊技回における図柄の変動表示中に特別なキャラクターが出現する上記演出を行わないように構成した。朝一に遊技を行う遊技者は、初期遊技回における図柄の変動表示に特別なキャラクターが出現するかしないかを観察することによって、出現期間抽選の抽選結果を知ることができる。
出現期間抽選の抽選結果が標準確率期間である場合には、エンディング演出において、抽選設定に基づいた出現確率で設定示唆演出を実行する構成とし、出現期間抽選の抽選結果が高確率期間である場合には、遊技回におけるノーマルリーチにおいて、抽選設定に基づいた出現確率で設定示唆演出を実行する構成とした。なお、ノーマルリーチに換えて、スーパーリーチや、スペシャルリーチにおいて上記の設定示唆演出を実行する構成としてもよい。変形例5のパチンコ機において実行されるその他の処理については、変形例4のパチンコ機において実行される処理と同一である。
以上のように構成された変形例5のパチンコ機によれば、遊技者は、初期遊技回において実行される図柄の変動中に特別キャラクターが出現するか否かを観察して、その観察結果を記憶する。その後、遊技者は、先に記憶した観察結果から、設定示唆用絵柄PXが出現する所定の期間(エンディング期間かノーマルリーチ期間)を推定して、その所定の期間において、宝箱の絵柄である設定示唆用絵柄PXが出現するか否かを観察して、設定示唆用絵柄PXの出現確率を推し量ることによって、現在の抽選設定がいずれであるかを推測することができる。設定示唆用絵柄PXが出現する所定の期間が固定されている比較例のパチンコ機を考えたとき、比較例のパチンコ機によれば、パチンコ機の機種だけに依存して設定示唆用絵柄PXが出現する所定の期間が決まる。これに対して、変形例5のパチンコ機によれば、パチンコ機の機種だけに依存して設定示唆用絵柄PXが出現する所定の期間が決まる訳ではないので、遊技者は、抽選設定の推測に必要となる設定示唆用絵柄PXの出現期間についてランダム性を強く感じ、初期遊技回において特別キャラクターが出現したか否かを考慮に入れるといった遊技者の技量次第で、設定示唆用絵柄PXが出現する演出を実行する所定の期間を正確に把握し、ひいては現在の抽選設定がいずれであるかを正確に推測することができる。したがって、遊技者の積極的な技術介入を促すことができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、変形例5のパチンコ機によれば、遊技者は、パチンコ機を起動してから最初の遊技回から遊技を行う必要があることから、例えば、朝にパチンコ機が電源投入される場合に、遊技者に対して、朝一から遊技を行うことを積極的に促すことができる。
変形例5のパチンコ機によれば、遊技ホールにおいて、変形例5のパチンコ機が複数台設置されている場合に、遊技者は、各台において、朝一に遊技を行い、出現期間抽選の抽選結果が高確率期間である遊技台を選択することで、設定示唆用絵柄PXが出現し易い台を選び出すことができる。
変形例5のパチンコ機は、例えば次のような変形も可能である。変形例5のパチンコ機では、出現期間抽選の抽選結果を遊技者に知らせる手法として、初期遊技回における図柄の変動表示中に女神キャラクター等の特別なキャラクターを出現させる構成としたが、これに換えて、初期遊技回における図柄の変動表示の背景色を変えたり、図柄の形状や色を変える構成としてもよい。
また、出現期間抽選の抽選結果を遊技者に知らせる手法として、上記構成に換えて、パチンコ機を起動してから遊技者によって遊技が開始されるまでの期間における、図柄表示装置41による待機画面中に、特定の演出(例えば、特別なキャラクターを出現させる演出)を行う構成としてもよい。
変形例5のパチンコ機では、出現期間抽選として、標準確率期間と高確率期間との2通りに振り分ける構成としたが、これに換えて、3通り以上の数に振り分ける構成としてもよい。この場合には、その振り分けられた期間の確率の程度に対応して、設定示唆用絵柄PXが出現する期間が変化する。
なお、この変形例5の変形例として、出現期間抽選の抽選結果が標準確率期間である場合には、遊技回におけるスーパーリーチにおいて、抽選設定に基づいた出現確率で設定示唆演出を実行する構成とし、出現期間抽選の抽選結果が高確率期間である場合には、ノーマルリーチにおいて、抽選設定に基づいた出現確率で設定示唆演出を実行する構成としてもよい。要は、出現期間抽選の抽選結果が標準確率期間である場合より、出現期間抽選の抽選結果が高確率期間である場合の方が、遊技回において実行される確率が高い演出の期間において設定示唆演出を実行する構成であれば、いずれのリーチの組み合わせとしてもよい。
《5-8-6》変形例6:
<変形例6における処理の概要>
変形例6におけるパチンコ機による処理の概要を、上記第5実施形態との相違点を示しながら先に説明する。なお、変形例6におけるパチンコ機のハードウェア構成は、第5実施形態のパチンコ機10と同一であることから、第5実施形態と同じ部品については同一の名称と符号を用いて、処理の概要の説明を行う。
第5実施形態のパチンコ機10では、パチンコ機10の現在の抽選設定がいずれであるかを示唆する設定示唆演出として、当たり抽選において大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合に、その開閉実行モードの終了時に実行されるエンディング演出において、パチンコ機10の現在の抽選設定の種別に基づいた出現確率で、設定示唆用絵柄PXを出現させる構成とした。換言すれば、遊技者が、設定示唆用絵柄PXの出現確率の違いによって、抽選設定を推測可能な構成とした。これに対して変形例6では、パチンコ機の現在の抽選設定がいずれであるかを示唆する設定示唆演出として、当たり抽選において大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合に、その開閉実行モードの終了時に実行されるエンディング演出において、パチンコ機の現在の抽選設定の種別に対応した数字が記された設定示唆用絵柄PYを出現させる構成とした。換言すれば、遊技者が、設定示唆用絵柄PYに記された数字の違いによって、抽選設定を推測可能(実質、特定可能)な構成とした。その上で、変形例6では、第5実施形態と同様に、エンディング演出において設定示唆演出を行う確率が、パチンコ機を起動してから最初の遊技回で実行された図柄変動の表示態様に基づいて変わる構成とした。
次に、変形例6のパチンコ機において上述した処理を実行するための具体的な制御の一例を説明する。その具体的な制御は、第5実施形態における具体的な制御と比較して、音声発光制御装置90のMPU92によって実行される後述する図321で示す処理が相違し、主制御装置60のMPU62によって実行される各種処理、音声発光制御装置90において実行されるその他の処理、表示制御装置100において実行される各種処理は同一である。
<エンディング演出設定処理>
エンディング演出設定処理は、コマンド対応処理のサブルーチン(図279:Sk1914)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。以下、エンディング演出設定処理について詳述する。
図321は、エンディング演出設定処理を示すフローチャートである。このエンディング演出設定処理において、ステップSk5101~ステップSk5104と、ステップSk5106、ステップSk5107、ステップSk5109、ステップSk5112とは、第5実施形態のエンディング演出設定処理(図289)のステップSk2801~ステップSk2804と、ステップSk2807、ステップSk2808、ステップSk2810、ステップSk2813と同一である。変形例6におけるエンディング演出設定処理において、第5実施形態のエンディング演出設定処理と相違するのは、ステップSk5105、ステップSk5108、ステップSk5110、およびステップSk5111である。
ステップSk5102において、初回変動の表示態様がスペシャルリーチであると判定した場合(ステップSk5102:YES)に実行されるステップSk5112では、設定情報に対応した数字が記された設定示唆用絵柄PYを付加したエンディング演出パターンを、今回のエンディング期間において実行する演出パターンとして設定する。ステップSk5112の処理は、第5実施形態のエンディング演出設定処理(図289)のステップSk2813と同一の処理である。例えば、音光側RAM94に記憶した設定情報が「抽選設定6」である場合には、「6」が記された設定示唆用絵柄PYを付加したエンディング演出パターン(図260参照)が、今回のエンディング期間において実行する演出パターンとして設定される。このエンディング演出パターンによれば、エンディング演出の途中で、数字が記された設定示唆用絵柄PYが必ず出現することになる。換言すれば、エンディング演出における設定示唆用絵柄の出現確率は1/1(百分率で言えば100%)となっている。ステップSk5112を実行した後、本エンディング演出設定処理を終了する。
ステップSk5102において、初回変動の表示態様がスペシャルリーチでないと判定し(ステップSk5102:NO)、続くステップSk5103において、初回変動の表示態様がスーパーリーチでないと判定し(ステップSk5103:NO)、続くステップSk5104において、初回変動の表示態様がノーマルリーチでないと判定した(ステップSk5104:NO)場合に、ステップSk5105に進む。
ステップSk5105では、音光側ROM93の設定示唆当否テーブル記憶エリア93d(図254)に記憶されている3種類の設定示唆当否テーブルから初回外れ時用の設定示唆当否テーブルを特定する。変形例6における設定示唆当否テーブル記憶エリア93dには、初回外れ時用の設定示唆当否テーブルと、初回ノーマルリーチ時用の設定示唆当否テーブルと、初回スーパーリーチ時用の設定示唆当否テーブルとが予め記憶されている。ステップSk5105では、これら3種類の設定示唆当否テーブルから初回外れ時用の設定示唆当否テーブルを特定する。
図322は、初回外れ時用の設定示唆当否テーブルを示す説明図である。初回外れ時用の設定示唆当否テーブルには、0~60479の設定示唆用乱数カウンタCYの値のうち、設定示唆演出を実行することに当選する値として、0~6047の6048個の値が設定されている。そして、0~60479の値のうち、0~6047の6048個の値以外の値(6048~60479)が外れである。この場合の当選確率は1/10である。
なお、上記の当選する値は一例であり、当選する確率が1/1でなければ、当選する値はいずれの値とすることもできる。
図321に戻り、ステップSk5105において、初回外れ時用の設定示唆当否テーブルを特定した後に、ステップSk5106に進み、特定した設定示唆当否テーブル、ここでは、初回外れ時用の設定示唆当否テーブルを参照する。その後、ステップSk5107に進み、ステップSk5106で設定示唆当否テーブルを参照した結果、ステップSk5101で把握した設定示唆用乱数カウンタCYの値が、設定示唆演出についての当選に対応しているか否かを判定する。
ステップSk5107において、設定示唆演出についての当選に対応していると判定した場合には(Sk5107:YES)、ステップSk5108に進み、設定情報に対応した数字が記された設定示唆用絵柄PYを付加したエンディング演出パターンを、今回のエンディング期間において実行する演出パターンとして設定する。ステップSk5108の処理は、ステップSk5112の処理と同一である。
一方、ステップSk5107において、設定示唆演出についての当選に対応していないと判定した場合には(Sk5107:NO)、ステップSk5109に進み、設定示唆演出を行わない通常のエンディング演出パターンを、今回のエンディング期間において実行する演出パターンとしてセットする。ステップSk5108またはステップSk5109を実行した後、本エンディング演出設定処理を終了する。
ステップSk5101~Sk5109の処理を実行することによって、初回変動の表示態様が外れで、当たり抽選において大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合に、その開閉実行モードの終了時に実行されるエンディング演出において、図322に示した初回外れ時用の設定示唆当否テーブルによって規定された1/10の確率でもって、設定情報に対応した数字が記された設定示唆用絵柄PYが出現する演出を実行することができる。
ステップSk5104において、初回変動の表示態様がノーマルリーチであると判定した場合に(ステップSk5104:YES)、ステップSk5110に進む。
ステップSk5110では、音光側ROM93の設定示唆当否テーブル記憶エリア93dに記憶されている3種類の設定示唆当否テーブルから初回ノーマルリーチ時用の設定示唆当否テーブルを特定する。
図323は、初回ノーマルリーチ時用の設定示唆当否テーブルを示す説明図である。初回ノーマルリーチ用の設定示唆当否テーブルには、0~60479の設定示唆用乱数カウンタCYの値のうち、設定示唆演出を実行することに当選する値として、0~7559の7560個の値が設定されている。そして、0~60479の値のうち、0~7559の7560個の値以外の値(7560~60479)が外れである。この場合の当選する確率は1/8である。この当選確率は、初回外れ時用の設定示唆当否テーブルに規定される当選確率より高い確率となっている。
なお、初回ノーマルリーチ時用の設定示唆当否テーブルにおける上記の当選する値は、一例であり、初回外れ時用の設定示唆当否テーブルに規定される当選確率より高い確率であれば、いずれの値とすることもできる。
図321に戻り、ステップSk5110において、初回ノーマルリーチ時用の設定示唆当否テーブルを特定した後に、ステップSk5106に進み、特定した設定示唆当否テーブル、ここでは、初回ノーマルリーチ時用の設定示唆当否テーブルの参照を行う。
ステップSk5101~Sk5104、Sk5110、Sk5106~Sk5109の処理を実行することによって、初回変動の表示態様がノーマルリーチで、当たり抽選において大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合に、その開閉実行モードの終了時に実行されるエンディング演出において、図323に示した初回ノーマルリーチ時用の設定示唆当否テーブルによって規定された1/8の確率でもって、設定情報に対応した数字が記された設定示唆用絵柄PYが出現する演出を実行することができる。
ステップSk5103において、初回変動の表示態様がスーパーリーチであると判定した場合に(ステップSk5103:YES)、ステップSk5111に進む。
ステップSk5111では、音光側ROM93の設定示唆当否テーブル記憶エリア93dに記憶されている3種類の設定示唆当否テーブルから初回スーパーリーチ時用の設定示唆当否テーブルを特定する。
図324は、初回スーパーリーチ時用の設定示唆当否テーブルを示す説明図である。初回スーパーリーチ用の設定示唆当否テーブルには、0~60479の設定示唆用乱数カウンタCYの値のうち、設定示唆演出を実行することに当選する値として、0~12095の12096個の値が設定されている。そして、0~60479の値のうち、0~12095の12096個の値以外の値(12096~60479)が外れである。この場合の当選確率は1/5である。この当選確率は、初回ノーマルリーチ時用の設定示唆当否テーブルに規定される当選確率より高い確率となっている。
なお、初回スーパーリーチ時用の設定示唆当否テーブルにおける上記の当選する値は、一例であり、初回ノーマルリーチ時用の設定示唆当否テーブルに規定される当選確率より高い確率であれば、いずれの値とすることもできる。
図321に戻り、ステップSk5111において、初回スーパーリーチ時用の設定示唆当否テーブルを特定した後に、ステップSk5106に進み、特定した設定示唆当否テーブル、ここでは、初回スーパーリーチ時用の設定示唆当否テーブルの参照を行う。
ステップSk5101~Sk5103、Sk5111、Sk5106~Sk5109の処理を実行することによって、初回変動の表示態様がスーパーリーチで、当たり抽選において大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合に、その開閉実行モードの終了時に実行されるエンディング演出において、図324に示した初回スーパーリーチ時用の設定示唆当否テーブルによって規定された1/5の確率でもって、設定情報に対応した数字が記された設定示唆用絵柄PYが出現する演出を実行することができる。
以上のように構成された変形例6のパチンコ機によれば、パチンコ機の起動時に、パチンコ機の抽選設定の設定情報が変更されることによって、抽選モードが低確率モード時における当たり抽選において、大当たりに当選する確率が変更される。そして、当たり抽選において大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合に、その開閉実行モードの終了時に実行されるエンディング演出において、現在の抽選設定の設定情報に対応した数字が記された設定示唆用絵柄PYが出現する演出が実行される。さらに、エンディング期間における設定示唆用絵柄PYの出現確率が、パチンコ機を起動してから最初の遊技回で実行された図柄変動の表示態様に基づいて変わるように構成されている。このため、遊技者は、パチンコ機を起動してから最初の遊技回において実行される図柄変動を観察して、当該図柄変動の表示態様を、まず記憶する。その後、遊技者は、先に記憶した最初の遊技回における図柄変動の表示態様から、エンディング期間おいて、設定示唆用絵柄PYが出現する確率を推測し、設定示唆用絵柄PYが出現するのを待ち、出現した設定示唆用絵柄PYから当選確率の設定がいずれであるかを推測する(実質、特定する)ことができる。
比較例のパチンコ機として、抽選設定の設定情報に対応した数字が記された設定示唆用絵柄PYが出現する演出を、予め決められた出現確率で実行するだけの構成を考えたとき、比較例のパチンコ機では、設定示唆用絵柄PYが出現する演出の出現確率がパチンコ機の機種だけに依存することから、遊技者は、ランダム性を感じることができない。これに対して変形例6のパチンコ機によれば、最初の遊技回で実行される図柄変動の表示態様に基づいた出現確率となるように、設定示唆用絵柄PYが出現する演出が実行されることから、遊技者は、設定示唆用絵柄PYが出現する演出の出現確率についてランダム性を強く感じることができる。したがって、遊技者に対して、現在の抽選設定の設定情報に対応した数字が記された設定示唆用絵柄PYが出現する期待感を積極的に付与することができ、その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、変形例6のパチンコ機によれば、遊技者は、パチンコ機を起動してから最初の遊技回において遊技を行う必要があることから、例えば、朝にパチンコ機が電源投入される場合に、遊技者に対して、朝一から遊技を行うことを積極的に促すことができる。
変形例6のパチンコ機では、図柄変動の表示態様として、外れと、ノーマルリーチと、スーパーリーチと、スペシャルリーチとを有している。これらの図柄変動の表示態様は、この順に、当たり抽選において大当たりとなる期待度が低いものから高いものとなっている。その上で、最初の遊技回における、当たり抽選において大当たりとなる期待度が高い図柄変動の表示態様ほど、設定示唆用絵柄PYの出現確率が高くなっている。設定示唆用絵柄PYの出現確率が高い場合の方が、設定示唆用絵柄PYの出現確率が低い場合に比べて、設定示唆用絵柄PYが出現し易いことから、当たり抽選において大当たりとなる期待度が高い図柄変動の表示態様が発生した場合に、短い期間で抽選設定の推測が可能となる。このために、遊技者に対して、設定示唆用絵柄PYの出現確率の面からも、最初の遊技回において、当たり抽選において大当たりとなる期待度が高い図柄変動の表示態様が発生して欲しいといった期待感を付与することができる。
変形例6のパチンコ機によれば、遊技ホールにおいて、パチンコ機が複数台設置されている場合に、遊技者は、各台において、朝一に遊技を行い、電源投入後の最初の遊技回において、当たり抽選において大当たりとなる期待度が高いリーチを発生させることで、設定示唆用絵柄PXが出現し易い台を自身の手で生み出すことができる。
《5-8-7》変形例7:
第5実施形態の変形例1のパチンコ機では、エンディング演出を実行するためのエンディング期間と、外れを示す演出を実行するための期間と、ノーマルリーチが発生したことを示す演出を実行するための期間と、スーパーリーチが発生したことを示す演出を実行するための期間とにおいて、パチンコ機の現在の抽選設定の種別に基づいた出現確率で、設定示唆用絵柄を出現させる設定示唆演出を実行可能な構成とし、この設定示唆演出を実行する期間を、パチンコ機を起動してから最初の遊技回で実行された図柄変動の表示態様に基づいて、上記複数の期間の中から決定する構成とした。これに対して変形例7では、パチンコ機の現在の抽選設定がいずれであるかを示唆する設定示唆演出として、パチンコ機の現在の抽選設定の種別に対応した数字が記された設定示唆用絵柄PYを、予め定められた所定の出現確率(例えば、1/40の確率)で出現させる構成とし、その上で、変形例1のパチンコ機と同様に、エンディング演出を実行するためのエンディング期間と、外れを示す演出を実行するための期間と、ノーマルリーチが発生したことを示す演出を実行するための期間と、スーパーリーチが発生したことを示す演出を実行するための期間との中から、設定示唆用絵柄PYが出現する演出を実行する期間を、パチンコ機を起動してから最初の遊技回で実行された図柄変動の表示態様に基づいて決定する構成とした。
上記構成の変形例7のパチンコ機によれば、パチンコ機の起動時に、パチンコ機の抽選設定の設定情報が変更されることによって、抽選モードが低確率モード時における当たり抽選において、大当たりに当選する確率が変更される。そして、上記のように決定された期間において、現在の抽選設定の設定情報に対応した数字が記された設定示唆用絵柄PYが、所定の出現確率で出現する演出が実行される。このため、遊技者は、パチンコ機を起動してから最初の遊技回において実行される図柄変動の表示態様を観察して、当該図柄変動の表示態様をまず記憶する。その後、遊技者は、先に記憶した最初の遊技回における図柄変動の表示態様から、設定示唆用絵柄PYが出現する所定の期間を推定して、その所定の期間において所定の出現確率で出現する設定示唆用絵柄PYから、抽選設定の設定情報がいずれであるかを推測する(実質、特定する)ことができる。
比較例のパチンコ機として、抽選設定の設定情報に対応した数字が記された設定示唆用絵柄PYが出現する演出を、予め定められた一定の時期に実行する構成を考えたとき、比較例のパチンコ機では、パチンコ機の機種だけに依存して設定示唆用絵柄PYが出現する演出を実行する期間が決まる。これに対して、変形例7のパチンコ機によれば、遊技機の機種だけに依存して特定の演出を実行する期間が決まる訳ではないので、遊技者は、抽選設定の設定情報の推測に必要となる設定示唆用絵柄PYの出現期間についてランダム性を強く感じ、パチンコ機を起動してから最初の遊技回において実行される図柄変動の表示態様を考慮に入れるといった遊技者の技量次第で、設定示唆用絵柄PYが出現する演出を実行する期間を正確に把握することができる。したがって、遊技者の積極的な技術介入を促すことができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、変形例7のパチンコ機によれば、遊技者は、パチンコ機を起動してから最初の遊技回において遊技を行う必要があることから、例えば、朝にパチンコ機が電源投入される場合に、遊技者に対して、朝一から遊技を行うことを積極的に促すことができる。
変形例7のパチンコ機では、図柄変動の表示態様として、外れと、ノーマルリーチと、スーパーリーチと、スペシャルリーチとを有している。これらの図柄変動の表示態様は、この順に、当たり抽選において大当たりとなる期待度が低いものから高いものとなっている。その上で、最初の遊技回における、当たり抽選において大当たりとなる期待度が高い図柄変動の表示態様ほど、設定示唆用絵柄PYが出現する所定の期間が、遊技回において実行される確率が高い図柄変動の表示態様についての演出期間となるように設定されている。遊技回において実行される確率が高い演出の期間の方が、遊技回において実行される確率が低い演出の期間に比べて、期間の発生頻度が高いことから、当たり抽選において大当たりとなる期待度が高い図柄変動の表示態様が発生した場合に、短い期間かつ高い精度で抽選設定の推測が可能となる。このために、遊技者に対して、設定示唆用絵柄PYが出現する可能性のある所定の期間の発生頻度の面からも、最初の遊技回における当たり抽選において大当たりとなる期待度が高い図柄変動の表示態様が発生して欲しいといった期待感を付与することができる。
変形例7のパチンコ機によれば、変形例1のパチンコ機と同様に、遊技ホールにおいて、パチンコ機が複数台設置されている場合に、遊技者は、各台において、朝一に遊技を行い、電源投入後の最初の遊技回において、当たり抽選において大当たりとなる期待度が高いリーチを発生させることで、設定示唆用絵柄PYが出現し易い台を自身の手で生み出すことができる。
《5-8-8》変形例8:
変形例8におけるパチンコ機による処理を、第5実施形態の変形例2との相違点を示しながら先に説明する。なお、変形例8におけるパチンコ機のハードウェア構成は、変形例2のパチンコ機と同一である。すなわち、変形例8のパチンコ機は、変形例2のパチンコ機と同様に、入球した遊技球を第1始動口233と第2始動口234とに交互に振り分ける振り分け機構250を備える構成である(図308参照)。変形例8において、変形例2と同じ部品については同一の名称と符号を用いて、以下の説明を行う。
変形例2のパチンコ機では、パチンコ機の現在の抽選設定がいずれであるかを示唆する設定示唆演出として、当たり抽選において大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合に、その開閉実行モードの終了時に実行されるエンディング演出において、パチンコ機の現在の抽選設定の種別に基づいた出現確率で、設定示唆用絵柄PXを出現させる構成とした。換言すれば、遊技者が、設定示唆用絵柄PXの出現確率の違いによって、抽選設定を推測可能な構成とした。これに対して変形例8では、パチンコ機の現在の抽選設定がいずれであるかを示唆する設定示唆演出として、当たり抽選において大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合に、その開閉実行モードの終了時に実行されるエンディング演出において、パチンコ機の現在の抽選設定の種別に対応した数字が記された設定示唆用絵柄PYを出現させる構成とした。換言すれば、遊技者が、設定示唆用絵柄PYに記された数字の違いによって、抽選設定を推測可能(実質、特定可能)な構成とした。
その上で、変形例8のパチンコ機では、変形例2と同様に、エンディング演出における設定示唆用絵柄PYの出現確率が、パチンコ機を起動してから最初の遊技回で実行された図柄変動が第1始動口233への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報と第2始動口234への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報とのいずれによるものかによって変わる構成とした。換言すると、パチンコ機を起動してから振り分け機構250に最初に入球した遊技球が、振り分け機構250によって第1始動口233と第2始動口234とのいずれに振り分けられたかによって、エンディング演出において設定示唆用絵柄PYの出現確率を変更する構成とした。
エンディング演出におけるフローチャートを用いた詳しい説明は、この変形例8では省略するが、変形例8におけるエンディング演出設定処理では、パチンコ機を起動してから最初の遊技回で実行された図柄変動が第1始動口233への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報によるものである場合には、初回変動第1図柄時用の設定示唆当否テーブルを特定し、上記最初の遊技回で実行された図柄変動が第2始動口234への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報によるものである場合には、初回変動第2図柄時用の設定示唆当否テーブルを特定する。初回変動第1図柄時用の設定示唆当否テーブルは、例えば、変形例6のパチンコ機が備える初回外れ時用の設定示唆当否テーブル(図322)と同一の内容とした。初回変動第2図柄時用の設定示唆当否テーブルは、例えば、変形例6のパチンコ機が備える初回ノーマルリーチ時用の設定示唆当否テーブル(図323)と同一の内容とした。本実施形態では、初回変動第2図柄時用の設定示唆当否テーブルに規定される当選確率は、初回変動第1図柄時用の設定示唆当否テーブルに規定される当選確率より高い確率となっている。その後、特定した設定示唆当否テーブルを参照することによって設定示唆演出に当選したか否かを判定し、当選した場合に、設定情報に対応した数字が記された設定示唆用絵柄PYを付加したエンディング演出パターンをセットする処理を行う。一方、当選しなかった場合には、設定示唆演出を行わない通常のエンディング演出パターンをセットする処理を行う。
変形例8のパチンコ機によれば、パチンコ機の起動時に、パチンコ機の抽選設定の設定情報が変更されることによって、抽選モードが低確率モード時における当たり抽選において、大当たりに当選する確率が変更される。そして、当たり抽選において大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合に、その開閉実行モードの終了時に実行されるエンディング演出において、現在の抽選設定の設定情報に対応した数字が記された設定示唆用絵柄PYが出現する演出が実行される。さらに、初回変動第1図柄フラグおよび初回変動第2図柄フラグによって、パチンコ機を起動してから振り分け機構250に最初に入球した遊技球が、振り分け機構250によって第1始動口233と第2始動口234とのいずれに振り分けられたかが記憶されており、エンディング演出における設定示唆用絵柄PYの出現確率が、初回変動第1図柄フラグおよび初回変動第2図柄フラグによって記憶した振り分け先によって変わるように構成されている。このため、遊技者は、パチンコ機を起動してから振り分け機構250に最初に入球した遊技球が振り分け機構250によっていずれに振り分けられるかを観察して、まず記憶する。その後、遊技者は、先に記憶した遊技球の振り分け機構250による振り分け先から、エンディング期間おいて、設定示唆用絵柄PYが出現する確率を推測し、設定示唆用絵柄PYが出現するのを待ち、出現した設定示唆用絵柄PYから当選確率の設定がいずれであるかを推測する(実質、特定する)ことができる。
比較例の遊技機として、抽選設定の設定情報に対応した数字が記された設定示唆用絵柄PYが出現する演出を、予め決められた出現確率で実行するだけの構成を考えたとき、比較例の遊技機では、設定示唆用絵柄PYが出現する出現確率が遊技機の機種だけに依存することから、遊技者は、ランダム性を感じることができない。これに対して、変形例8のパチンコ機によれば、エンディング期間において、パチンコ機を起動してから振り分け機構250に最初に入球した遊技球が振り分け機構250によっていずれの経路に振り分けられたかを示す振り分け先に基づいた出現確率となるように、設定示唆用絵柄PYが出現する演出が実行されることから、遊技者は、設定示唆用絵柄PYの出現確率についてランダム性を強く感じることができる。したがって、遊技者に対して設定示唆用絵柄PYが出現する期待感を積極的に付与することができ、その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、変形例8のパチンコ機によれば、遊技者は、パチンコ機を起動してから振り分け機構250に最初に遊技球が入球するときに遊技を行う必要があることから、例えば、朝にパチンコ機が電源投入される場合に、遊技者に対して、朝一から遊技を行うことを積極的に促すことができる。
変形例8のパチンコ機では、振り分け機構250による遊技球の振り分け先が第1始動口233である場合よりも第2始動口234である場合の方が、遊技者にとっての有利性が高い(図251参照)。その上で、振り分け機構250による初回の遊技球の振り分け先が第1始動口233の場合よりも、第2始動口234の場合の方が、設定示唆用絵柄PYの出現確率が高くなっている。設定示唆用絵柄PYの出現確率が高い場合の方が、設定示唆用絵柄PYの出現確率が低い場合に比べて、設定示唆用絵柄PYが出現し易いことから、振り分け機構250による初回の遊技球の振り分け先が第2始動口234の場合に、短い期間かつ高い精度で抽選設定の推測が可能となる。このために、遊技者に対して、設定示唆用絵柄PYの出現確率の面からも、振り分け機構250による初回の遊技球の振り分け先が第2始動口234となって欲しいといった期待感を付与することができる。
変形例8のパチンコ機によれば、遊技ホールにおいて、パチンコ機が複数台設置されている場合に、遊技者は、各台において、朝一に遊技を行い、振り分け機構250による遊技球の最初の振り分け先が第2始動口234である遊技台を選択することで、設定示唆用絵柄PXが出現し易い台を選び出すことができる。
《5-8-9》変形例9:
上記変形例8のパチンコ機では、入球した遊技球を第1始動口233と第2始動口234とに交互に振り分ける振り分け機構250を遊技盤30に設けた構成とした上で、当たり抽選において大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合に、その開閉実行モードの終了時に実行されるエンディング演出において、パチンコ機の現在の抽選設定の種別に対応した数字が記された設定示唆用絵柄PYを出現させる設定示唆演出を実行する構成とし、さらに、パチンコ機を起動してから振り分け機構250に最初に入球した遊技球が、振り分け機構250によって第1始動口233と第2始動口234とのいずれに振り分けられたかによって、設定示唆用絵柄PYを含む設定示唆演出の出現確率が変わる構成とした。これに対して、変形例9では、上記エンディング演出の期間以外にも、パチンコ機の現在の抽選設定の種別に対応した数字が記された設定示唆用絵柄PYを含む設定示唆演出を実行可能な構成とし、この設定示唆演出を実行する期間を、パチンコ機を起動してから振り分け機構250に最初に入球した遊技球が、振り分け機構250によって第1始動口233と第2始動口234とのいずれに振り分けられたかによって切り替える構成とした。具体的には、パチンコ機を起動してから振り分け機構250に最初に入球した遊技球が、振り分け機構250によって第1始動口233に振り分けられた場合には、上記エンディング演出において設定示唆用絵柄PYを含む設定示唆演出を実行する構成とし、振り分け機構250によって第2始動口234に振り分けられた場合には、リーチ(ノーマルリーチ、スーパーリーチ、スペシャルリーチのいずれでも可)が発生したことを示唆するリーチ演出において設定示唆用絵柄PYを含む設定示唆演出を実行する構成とした。なお、本変形例9では、上記各期間において、予め定められた所定の出現確率(例えば、1/40の確率)で、設定示唆用絵柄PYを含む設定示唆演出が実行される構成とした。
上記構成の変形例9のパチンコ機によれば、パチンコ機の起動時に、パチンコ機の抽選設定の設定情報が変更されることによって、抽選モードが低確率モード時における当たり抽選において、大当たりに当選する確率が変更される。そして、パチンコ機を起動してから振り分け機構250に最初に入球した遊技球が、振り分け機構250によって第1始動口233と第2始動口234とのいずれに振り分けられたかによって決定された期間において、現在の抽選設定の設定情報に対応した数字が記された設定示唆用絵柄PYが出現する演出が、所定の出現確率で実行される。このため、遊技者は、パチンコ機を起動してから振り分け機構250に最初に入球した遊技球が振り分け機構250によっていずれに振り分けられるかを観察して、まず記憶する。その後、遊技者は、先に記憶した遊技球の振り分け機構250による振り分け先から、設定示唆用絵柄PYが出現する所定の期間を推定して、その所定の期間において所定の出現確率で出現する設定示唆用絵柄PYから、抽選設定の設定情報がいずれであるかを推測する(実質、特定する)ことができる。
比較例の遊技機として、抽選設定の設定情報に対応した数字が記された設定示唆用絵柄PYが出現する演出を、予め定められた一定の時期に実行する構成を考えたとき、比較例の遊技機では、パチンコ機の機種だけに依存して設定示唆用絵柄PYが出現する期間が決まる。これに対して、変形例9のパチンコ機によれば、遊技機の機種だけに依存して特定の演出を実行する期間が決まる訳ではないので、遊技者は、抽選設定の設定情報の推測に必要となる設定示唆用絵柄PYの出現期間についてランダム性を強く感じ、パチンコ機を起動してから振り分け機構250に最初に入球した遊技球が振り分け機構250によっていずれの経路に振り分けられたかを考慮に入れるといった遊技者の技量次第で、設定示唆用絵柄PYが含まれる演出を実行する期間を正確に把握することができる。したがって、遊技者の積極的な技術介入を促すことができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、変形例9のパチンコ機によれば、遊技者は、パチンコ機を起動してから振り分け機構250に最初に遊技球が入球するときに遊技を行う必要があることから、例えば、朝にパチンコ機が電源投入される場合に、遊技者に対して、朝一から遊技を行うことを積極的に促すことができる。
変形例9のパチンコ機では、変形例3のパチンコ機と同様に、振り分け機構250による遊技球の振り分け先が第1始動口233である場合よりも第2始動口234である場合の方が、遊技者にとっての有利性が高い(図251参照)。その上で、変形例9のパチンコ機では、振り分け機構250による初回の遊技球の振り分け先が第1始動口233の場合よりも、第2始動口234の場合の方が、遊技回において実行される確率が高い演出についての演出期間、すなわちノーマルリーチにおいて設定示唆演出が実行されるように構成されている。遊技回において実行される確率が高い演出の期間の方が、遊技回において実行される確率が低い演出の期間に比べて、期間の発生頻度が高いことから、振り分け機構250による初回の遊技球の振り分け先が第2始動口234となった場合に、短い期間かつ高い精度で抽選設定の推測が可能となる。このために、遊技者に対して、設定示唆演出が実行される期間の発生頻度の面からも、振り分け機構250による初回の遊技球の振り分け先が第2始動口234となって欲しいといった期待感を付与することができる。
変形例9のパチンコ機によれば、遊技ホールにおいて、パチンコ機が複数台設置されている場合に、遊技者は、各台において、朝一に遊技を行い、振り分け機構250による遊技球の最初の振り分け先が第2始動口234である遊技台を選択することで、設定示唆用絵柄PXが出現し易い台を選び出すことができる。
変形例9の変形例として、パチンコ機を起動してから振り分け機構250に最初に入球した遊技球が、振り分け機構250によって第1始動口233に振り分けられた場合には、リーチ(ノーマルリーチ、スーパーリーチ、スペシャルリーチのいずれでも可)が発生したことを示唆するリーチ演出において上記設定示唆演出を実行する構成とし、振り分け機構250によって第2始動口234に振り分けられた場合には、上記エンディング演出において上記設定示唆演出を実行する構成としてもよい。
また、変形例9の他の変形例として、パチンコ機を起動してから振り分け機構250に最初に入球した遊技球が、振り分け機構250によって第1始動口233に振り分けられた場合には、ノーマルリーチの演出において上記設定示唆演出を実行する構成とし、振り分け機構250によって第2始動口234に振り分けられた場合には、スーパーリーチの演出において上記設定示唆演出を実行する構成としてもよい。すなわち、複数のリーチ演出の中から、設定示唆演出を実行する所定の期間を定める構成としてもよい。
《5-8-10》変形例10:
変形例10におけるパチンコ機による処理を、第5実施形態の変形例4との相違点を示しながら説明する。なお、変形例10におけるパチンコ機のハードウェア構成は、変形例4のパチンコ機と同一であることから、変形例4と同じ部品については同一の名称と符号を用いて、以下の説明を行う。
変形例4のパチンコ機では、パチンコ機の現在の抽選設定がいずれであるかを示唆する設定示唆演出として、当たり抽選において大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合に、その開閉実行モードの終了時に実行されるエンディング演出において、パチンコ機の現在の抽選設定の種別に基づいた出現確率で、設定示唆用絵柄PXを出現させる構成とした。換言すれば、遊技者が、設定示唆用絵柄PXの出現確率の違いによって、抽選設定を推測可能な構成とした。これに対して変形例10では、パチンコ機の現在の抽選設定がいずれであるかを示唆する設定示唆演出として、当たり抽選において大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合に、その開閉実行モードの終了時に実行されるエンディング演出において、パチンコ機の現在の抽選設定の種別に対応した数字が記された設定示唆用絵柄PYを出現させる構成とした。換言すれば、遊技者が、設定示唆用絵柄PYに記された数字の違いによって、抽選設定を推測可能(実質、特定可能)な構成とした。その上で、変形例10のパチンコ機では、変形例4と同様に、エンディング演出における設定示唆用絵柄PYの出現確率が、パチンコ機の起動時に実行される出現確率抽選の抽選結果に基づいて変わる構成とした。すなわち、パチンコ機の起動時に実行される出現確率抽選の抽選結果が標準出現確率と高出現確率とのいずれになるかによって、エンディング演出において設定示唆用絵柄PYの出現確率を変更する構成とした。
エンディング演出におけるフローチャートを用いた詳しい説明は、この変形例10では省略するが、変形例10におけるエンディング演出設定処理では、パチンコ機の起動時に実行される出現確率抽選の抽選結果が標準出現確率である場合には、初回変動第1図柄時用の設定示唆当否テーブルと同一の内容の設定示唆当否テーブルを特定し、パチンコ機の起動時に実行される出現確率抽選の抽選結果が高出現確率である場合には、初回変動第2図柄時用の設定示唆当否テーブルと同一の内容の設定示唆当否テーブルを特定する。その後、特定した設定示唆当否テーブルを参照することによって設定示唆演出に当選したか否かを判定し、当選した場合に、設定情報に対応した数字が記された設定示唆用絵柄PYを付加したエンディング演出パターンをセットする処理を行う。一方、当選しなかった場合には、設定示唆演出を行わない通常のエンディング演出パターンをセットする処理を行う。
変形例10のパチンコ機によれば、パチンコ機の起動時に、パチンコ機の抽選設定の設定情報が変更されることによって、抽選モードが低確率モード時における当たり抽選において、大当たりに当選する確率が変更される。そして、当たり抽選において大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合に、その開閉実行モードの終了時に実行されるエンディング演出において、現在の抽選設定の設定情報に対応した数字が記された設定示唆用絵柄PYが出現する演出が実行される。さらに、エンディング演出における設定示唆用絵柄PYの出現確率が、パチンコ機の起動時に実行される出現確率抽選の抽選結果によって変わるように構成されている。出現確率抽選の抽選結果は、変形例4と同様に、初期遊技回における図柄の変動表示中に女神キャラクター等の特別なキャラクターを出現させることによって、遊技者に知らせるように構成されている。このため、遊技者は、初期遊技回において実行される図柄の変動中に特別キャラクターが出現するか否かを観察して、その観察結果を記憶する。その後、遊技者は、先に記憶した観察結果から、エンディング期間おいて、設定示唆用絵柄PYが出現する確率の程度を推測し、設定示唆用絵柄PYが出現するのを待ち、出現した設定示唆用絵柄PYから当選確率の設定がいずれであるかを推測する(実質、特定する)ことができる。
比較例の遊技機として、抽選設定の設定情報に対応した数字が記された設定示唆用絵柄PYが出現する演出を、予め決められた出現確率で実行するだけの構成を考えたとき、比較例の遊技機では、設定示唆用絵柄PYが出現する出現確率が遊技機の機種だけに依存することから、遊技者は、ランダム性を感じることができない。これに対して、変形例10のパチンコ機によれば、エンディング期間において、パチンコ機の起動時に実行された出現確率抽選の抽選結果に基づいた出現確率となるように、設定示唆用絵柄PYが出現する演出が実行されることから、遊技者は、設定示唆用絵柄PYの出現確率についてランダム性を強く感じることができる。したがって、遊技者に対して設定示唆用絵柄PYが出現する期待感を積極的に付与することができ、その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、変形例10のパチンコ機によれば、遊技者は、パチンコ機を起動してから最初に遊技を行う必要があることから、例えば、朝にパチンコ機が電源投入される場合に、遊技者に対して、朝一から遊技を行うことを積極的に促すことができる。
変形例10のパチンコ機によれば、遊技ホールにおいて、パチンコ機が複数台設置されている場合に、遊技者は、各台において、朝一に遊技を行い、出現確率抽選の抽選結果が高出現確率である遊技台を選択することで、設定示唆用絵柄PYが出現し易い台を選び出すことができる。
変形例10のパチンコ機は、例えば次のような変形も可能である。変形例10では、出現確率抽選の抽選結果を、初期遊技回における図柄の変動表示中に特別なキャラクターを出現させることによって、遊技者に知らせる構成とした。これに対して、変形例10の変形例として、出現確率抽選の抽選結果を遊技者に知らせる構成を無くした構成としてもよい。この構成によれば、設定示唆用絵柄PYの出現確率が出現確率抽選によって決まるにもかかわらず、その抽選結果を知ることができないことから、設定示唆用絵柄PYの出現し易さについてより強くランダム性を感じることになる。このため、変形例10のパチンコ機によれば、抽選設定の設定情報に対応した数字が記された設定示唆用絵柄PYを含む設定示唆演出が出現し易い状態にあることへのより一層の期待感を、遊技者に付与することができる。
変形例10では設定示唆用絵柄PYの出現確率の程度を定めるための程度パラメータを導出する程度パラメータ導出手段として、出現確率抽選を実行する構成としたが、これに限る必要はない。例えば、曜日や日付によって、標準出現確率と高出現確率とを切り替える構成等、出現確率の程度を定めるための程度パラメータを導出することができる構成であれば、種々の構成を採用することができる。
変形例10のパチンコ機では、出現確率抽選の抽選結果を遊技者に知らせる手法として、初期遊技回における図柄の変動表示中に女神キャラクター等の特別なキャラクターを出現させる構成としたが、これに換えて、初期遊技回における図柄の変動表示の背景色を変えたり、図柄の形状や色を変える構成としてもよい。
また、出現確率抽選の抽選結果を遊技者に知らせる手法として、上記構成に換えて、パチンコ機を起動してから遊技者によって遊技が開始されるまでの期間における、図柄表示装置41による待機画面中に、特定の演出(例えば、特別なキャラクターを出現させる演出)を行う構成としてもよい。
変形例10のパチンコ機では、出現確率抽選として、標準出現確率と高出現確率との2通りに振り分ける構成としたが、これに換えて、3通り以上の数に振り分ける構成としてもよい。この場合には、その振り分けられた出現確率の程度に対応して、設定示唆用絵柄PYの出現確率が変化する。
《5-8-11》変形例11:
上記変形例10のパチンコ機では、パチンコ機の起動時に出現期間抽選を実行する構成とした上で、当たり抽選において大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合に、その開閉実行モードの終了時に実行されるエンディング演出において、パチンコ機の現在の抽選設定の種別に対応した数字が記された設定示唆用絵柄PYを含む設定示唆演出を実行する構成とし、さらに、出現期間抽選の抽選結果に基づいて、設定示唆用絵柄PYを含む設定示唆演出の出現確率が変わる構成とした。これに対して、本変形例11では、上記エンディング演出の期間以外にも、パチンコ機の現在の抽選設定の種別に対応した数字が記された設定示唆用絵柄PYを含む設定示唆演出を実行可能な構成とし、パチンコ機の起動時に出現期間抽選が実行され、設定示唆演出を実行する期間を、パチンコ機の起動時に実行された出現期間抽選の抽選結果に基づいて切り替える構成とした。パチンコ機の起動時に実行された出現期間抽選の抽選結果が標準確率期間である場合には、エンディング演出において設定示唆用絵柄PYを含む設定示唆演出を実行する構成とし、パチンコ機の起動時に実行された出現期間抽選の抽選結果が高確率期間である場合には、リーチ(ノーマルリーチ、スーパーリーチ、スペシャルリーチのいずれでも可)が発生したことを示唆するリーチ演出において設定示唆用絵柄PYを含む設定示唆演出を実行する構成とした。なお、本変形例11では、上記各期間において、予め定められた所定の出現確率(例えば、1/40の確率)で、設定示唆用絵柄PYを含む設定示唆演出が実行される構成とした。出現期間抽選の抽選結果は、変形例10と同様に、初期遊技回における図柄の変動表示中に女神キャラクター等の特別なキャラクターを出現させることによって、遊技者に知らせる構成とした。
上記構成の変形例11のパチンコ機によれば、パチンコ機の起動時に、パチンコ機の抽選設定の設定情報が変更されることによって、抽選モードが低確率モード時における当たり抽選において、大当たりに当選する確率が変更される。そして、パチンコ機の起動時に実行された出現期間抽選の抽選結果が標準確率期間と高確率期間とのいずれに振り分けられたかによって決定された期間において、現在の抽選設定の設定情報に対応した数字が記された設定示唆用絵柄PYが出現する演出が、所定の出現確率で実行される。このため、遊技者は、初期遊技回において実行される図柄の変動中に特別キャラクターが出現するか否かを観察して、観察結果を記憶する。その後、遊技者は、先に記憶した観察結果から、設定示唆用絵柄PYが出現する所定の期間を推定して、その所定の期間において所定の出現確率で出現する設定示唆用絵柄PYから、抽選設定の設定情報がいずれであるかを推測する(実質、特定する)ことができる。
比較例の遊技機として、抽選設定の設定情報に対応した数字が記された設定示唆用絵柄PYが出現する演出を、予め定められた一定の時期に実行する構成を考えたとき、比較例の遊技機では、パチンコ機の機種だけに依存して設定示唆用絵柄PYが出現する期間が決まる。これに対して、変形例11のパチンコ機によれば、遊技機の機種だけに依存して特定の演出を実行する期間が決まる訳ではないので、遊技者は、抽選設定の設定情報の推測に必要となる設定示唆用絵柄PYの出現期間についてランダム性を強く感じ、パチンコ機の起動時に実行される出現期間抽選の抽選結果を考慮に入れるといった遊技者の技量次第で、設定示唆用絵柄PYが含まれる演出を実行する期間を正確に把握することができる。したがって、遊技者の積極的な技術介入を促すことができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、変形例11のパチンコ機によれば、遊技者は、パチンコ機を起動してから最初に遊技を行う必要があることから、例えば、朝にパチンコ機が電源投入される場合に、遊技者に対して、朝一から遊技を行うことを積極的に促すことができる。
変形例11のパチンコ機によれば、遊技ホールにおいて、パチンコ機が複数台設置されている場合に、遊技者は、各台において、朝一に遊技を行い、出現期間抽選の抽選結果が高確率期間である遊技台を選択することで、設定示唆用絵柄PYが出現し易い台を選び出すことができる。
変形例11の変形例として、パチンコ機の起動時に実行される出現期間抽選の抽選結果が標準確率期間である場合には、ノーマルリーチの演出において上記設定示唆演出を実行する構成とし、パチンコ機の起動時に実行される出現期間抽選の抽選結果が高確率期間である場合には、スーパーリーチの演出において上記設定示唆演出を実行する構成としてもよい。すなわち、複数のリーチ演出の中から、設定示唆演出を実行する所定の期間を定める構成としてもよい。
さらに、変形例10に対する各種の変形を、この変形例11に対してもそのまま適用することもできる。
《5-8-12》変形例12:
上記第5実施形態では、パチンコ機を起動した時を起点として、抽選設定の種別毎の設定示唆用絵柄PXの出現確率が、起点となる時から最初の遊技回で実行された図柄変動の表示態様に基づいて変わるように構成されていた。これに対して、変形例として、上記構成において、予め定められた時間(例えば、正午)を起点としてもよい。また、パチンコ機を起動した時、予め定められた時間以外にも、様々な時を起点とすることもできる。さらに、最初の遊技回に換えて、2回目、3回目、5回目等、起点となる時から遊技回の実行回数が所定回数となったときの当該遊技回で実行された図柄変動の表示態様に基づいて、上記変更が行われる構成としてもよい。
《5-8-13》変形例13:
上記変形例1では、パチンコ機を起動した時を起点として、設定示唆用絵柄PXが出現する出現期間が、起点となる時から最初の遊技回で実行された図柄変動の表示態様に基づいて変わるように構成されていた。これに対して、変形例として、上記構成において、予め定められた時間(例えば、正午)を起点としてもよい。また、パチンコ機を起動した時、予め定められた時間以外にも、様々な時を起点とすることもできる。さらに、最初の遊技回に換えて、2回目、3回目、5回目等、起点となる時から遊技回の実行回数が所定回数となったときの当該遊技回で実行された図柄変動の表示態様に基づいて、上記変更が行われる構成としてもよい。
《5-8-14》変形例14:
上記変形例2では、パチンコ機を起動した時を起点として、抽選設定の種別毎の設定示唆用絵柄PXの出現確率が、起点となる時から振り分け機構250に最初に入球した遊技球が振り分け機構250によっていずれに振り分けられたかに基づいて、変わるように構成されていた。これに対して、変形例として、上記構成において、予め定められた時間(例えば、正午)を起点としてもよい。また、パチンコ機を起動した時、予め定められた時間以外にも、様々な時を起点とすることもできる。さらに、振り分け機構250に最初に入球した遊技球に限る必要はなく、2球目、3球目、5球目等の、起点となる時から振り分け機構250に到達した遊技球の数が所定数となったときの当該遊技球の振り分け先に基づいて、上記変更が行われる構成としてもよい。
《5-8-15》変形例15:
上記変形例3では、パチンコ機を起動した時を起点として、抽選設定の種別毎の設定示唆用絵柄PXが出現する出現期間が、起点となる時から振り分け機構250に最初に入球した遊技球が振り分け機構250によっていずれに振り分けられたかに基づいて、変わるように構成されていた。これに対して、変形例として、上記構成において、予め定められた時間(例えば、正午)を起点としてもよい。また、パチンコ機を起動した時、予め定められた時間以外にも、様々な時を起点とすることもできる。さらに、振り分け機構250に最初に入球した遊技球に限る必要はなく、2球目、3球目、5球目等の、起点となる時から振り分け機構250に到達した遊技球の数が所定数となったときの当該遊技球の振り分け先に基づいて、上記変更が行われる構成としてもよい。
《5-8-16》変形例16:
上記変形例4では、パチンコ機を起動した時を起点として、抽選設定の種別毎の設定示唆用絵柄PXの出現確率が、起点に実行される出現確率抽選の結果に基づいて、変わるように構成されていた。これに対して、変形例として、上記構成において、予め定められた時間(例えば、正午)を起点としてもよい。また、パチンコ機を起動した時、予め定められた時間以外にも、様々な時を起点とすることもできる。
《5-8-17》変形例17:
上記変形例5では、パチンコ機を起動した時を起点として、設定示唆用絵柄PXが出現する出現期間が、起点に実行される出現確率抽選の結果に基づいて、変わるように構成されていた。これに対して、変形例として、上記構成において、予め定められた時間(例えば、正午)を起点としてもよい。また、パチンコ機を起動した時、予め定められた時間以外にも、様々な時を起点とすることもできる。
《5-8-18》変形例18:
上記変形例12~変形例17は、第5実施形態~変形例5の各構成において、起点を、パチンコ機を起動した時以外に換えた構成であるのに対して、変形例6~変形例11においても、同様に、起点を、パチンコ機を起動した時以外、すなわち、予め定められた時間(例えば、正午)等に換える構成としてもよい。また、後述する各変形例においても、起点をパチンコ機を起動した時とした構成においては、同様に、起点を、パチンコ機を起動した時以外、すなわち、予め定められた時間(例えば、正午)等に換える構成としてもよい。
《5-8-19》変形例19:
上記第5実施形態および各変形例では、設定示唆用絵柄PXまたは設定示唆用絵柄PYを出現する期間の一つを、当たり抽選において大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合に、その開閉実行モードの終了時に実行されるエンディング期間としていた。これに対して変形例として、当たり抽選において大当たりに当選し、その後、開閉実行モードに移行するまでに実行されるオープニング期間を、設定示唆用絵柄PXまたは設定示唆用絵柄PYを出現する期間としても良い。また、当たり抽選において大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合に、その開閉実行モードにおける開閉処理期間を、設定示唆用絵柄PXまたは設定示唆用絵柄PYを出現する期間としても良い。さらに、設定示唆用絵柄PXまたは設定示唆用絵柄PYを出現する所定の期間を、遊技回における一期間、例えば、リーチ演出を行う期間としても良い。
《5-8-20》変形例20:
上記第5実施形態および各変形例では、設定示唆用絵柄PXまたは設定示唆用絵柄PYが出現し得る時期を、エンディング期間等の所定の期間とし、パチンコ機が動作している限り、常にこの所定の期間となり得る構成とした。これに対して、変形例として、予め定められた有効期間に限って、設定示唆用絵柄PXまたは設定示唆用絵柄PYが出現する所定の期間となり得る構成としてもよい。上記有効期間としては、例えば、正午から14:00とすることができる。この構成によれば、遊技者に対して、正午から14:00までに遊技を行うことを積極的に促すことができる。また、上記有効期間として、遊技者の遊技の継続時間が所定時間(例えば1時間)を超えた後の期間とすることもできる。遊技者の遊技の継続時間は、例えば、タッチセンサー25a(図243参照)がオンとなる状態が、例えば5分以上の切れ目なしに継続している時間によって求められる。この構成によれば、遊技者に対して、所定時間以上継続して遊技を行うことを積極的に促すことができる。
《5-8-21》変形例21:
上記第5実施形態および各変形例では、設定示唆用絵柄PXまたは設定示唆用絵柄PYの出現確率を種々の方法で決定していたが、上記第5実施形態および各変形例の記載に限るものではない。例えば、当たり抽選において大当たりに当選した場合には、次回(続く1回だけ)、当たり抽選において大当たりに当選した場合に、当該当選後のエンディング期間において、設定示唆用絵柄PYを1/1の確率で出現する構成としてもよい。この構成によれば、当たり抽選において大当たりに当選した遊技者に対して、次に大当たりに当選するまで遊技を継続することを積極的に促すことができる。
《5-8-22》変形例22:
第5実施形態の各変形例では、到達した遊技球を複数の経路に振り分ける振分手段として、到達した遊技球を2つの経路に振り分ける振り分け機構250を採用したが、これに換えて、到達した遊技球を3以上の数の経路に振り分ける構成としてもよい。この場合に、振り分け先のそれぞれに基づいて、設定示唆用絵柄PX(または設定示唆用絵柄PY)の出現確率または出現期間が変わるように構成される。また、到達した遊技球を複数の経路に振り分ける振分手段としての振り分け機構250は、振り分け先を規則的に切り替えるものであったが、これに換えて、到達した遊技球を複数の経路にランダムに振り分ける構成としてもよい。
《5-8-23》変形例23:
上記第5実施形態および各変形例では、設定示唆用絵柄PX(または設定示唆用絵柄PY)を所定の出現確率となるように実行する方法として、設定示唆用の乱数を発生させて、その乱数を設定示唆用の当否テーブルに照合して、乱数が設定示唆演出についての当選に対応しているか否かを判定する構成を採用していた。この構成によれば、長時間にわたって遊技を行えば、設定示唆用絵柄PX(または設定示唆用絵柄PY)を当否テーブルに規定された出現確率となるように実行することができるが、遊技を行う期間が短い場合、設定示唆用絵柄PX(または設定示唆用絵柄PY)の出現確率は、当否テーブルに規定された出現確率に必ずしも収束しない。このため、上記第5実施形態および各変形例では、遊技者は、設定示唆用絵柄PX(または設定示唆用絵柄PY)がなかなか出現せずに、抽選設定の設定情報を知ることができないという失望感を味わう虞があった。これに対して、変形例として、予め定められた特定の期間毎に、規定された出現確率で設定示唆用絵柄PX(または設定示唆用絵柄PY)が必ず出現する構成としてもよい。例えば、1/10の確率で出現させる場合に、例えば50回の間に5回は必ず設定示唆演出についての当選となる構成としてもよい。さらには、例えば、1/10の確率で出現させる場合に、回数をカウントして、10回目に設定示唆演出についての当選となる構成としてもよい。これらの構成によれば、ある期間、遊技を行えば、設定示唆用絵柄PX(または設定示唆用絵柄PY)が必ず出現することから、上記の失望感を遊技者に与えることはない。
《5-8-24》変形例24:
上記第5実施形態、変形例2、変形例4等の各変形例では、遊技者は、抽選設定の設定情報を正確に推測するには、パチンコ機を起動してから最初の遊技回で実行された図柄変動の表示態様(あるいは、パチンコ機を起動してから振り分け機構250による最初の遊技球の振り分け先、あるいは、パチンコ機の起動時に実行される出現確率抽選の抽選結果)毎の、各抽選設定と設定示唆用絵柄の出現確率との対応関係を、当該パチンコ機で遊技を長く行うことで経験的に把握しておく必要がある。これに対して、上記対応関係を示す情報(以下、対応関係情報と呼ぶ)を、パチンコ機のメーカー側から開示するようにしてもよい。開示の方法としては、次の方法がある。
例えば、パチンコ機において、パチンコ機を起動した後の最初の遊技回で、対応関係情報を表示する手段を備える構成としてもよい。また、パチンコ機において、パチンコ機を起動してから遊技者によって遊技が開始されるまでの期間や、遊技が終了してから長時間にわたって遊技が開始されない場合における、図柄表示装置41による待機画面中に、対応関係情報を表示する手段を備える構成としてもよい。
また、パチンコ機で開示する構成に換えて、パチンコ機の台脇に用意された機種説明POPや、パチンコ機のパンフレット、遊技ホールの掲示板、インターネットのホームページ、パチンコ関連の雑誌等で、上記の対応関係情報を開示する構成としてもよい。
《5-8-25》変形例25:
上記変形例1、変形例3、変形例5等の各変形例では、遊技者は、抽選設定の設定情報を正確に推測するには、各抽選設定と設定示唆用絵柄の出現確率との対応関係と、パチンコ機を起動してから最初の遊技回で実行された図柄変動の表示態様(あるいは、パチンコ機を起動してから振り分け機構250による最初の遊技球の振り分け先、あるいは、パチンコ機の起動時に実行される出現確率抽選の抽選結果)と設定示唆用絵柄の出現期間との対応関係とを、当該パチンコ機で遊技を長く行うことで経験的に把握しておく必要がある。これに対して、上記2つの対応関係を示す情報を、パチンコ機のメーカー側から開示するようにしてもよい。開示の方法としては、変形例24において説明した開示方法を本変形例25でもそのまま適用できる。
《5-8-26》変形例26:
上記第5実施形態およびその変形例では、抽選設定の種別毎の設定示唆用絵柄PXの出現確率、あるいは抽選設定の種別に対応した数字が記された設定示唆用絵柄PYの出現確率が、(i)起点となる時から遊技回の実行回数が所定回数となったときに、当該遊技回において実行される図柄変動の表示態様を示す情報、(ii)起点となる時から振り分け機構250に最初に入球した遊技球が振り分け機構250によっていずれに振り分けられたかを示す振り分け先を示す情報、あるいは(iii)起点に実行される出現確率抽選の結果を示す情報、に基づいて変わるように構成されていた。これに対して、変形例として、設定示唆用絵柄PXあるいは設定示唆用絵柄PYの出現確率を、上記(i)~(iii)に換えて、起点となる時から遊技回の実行回数が所定回数となったときに、当該遊技回に対応する当たり抽選において大当たりに当選したか否かを示す情報(当たり抽選の当否判定結果を示す情報)に基づいて、変わるように構成してもよい。また、設定示唆用絵柄PXあるいは設定示唆用絵柄PYの出現確率を、当たり抽選において大当たりに当選したときの大当たりの種別を示す情報や、リーチの発生の有無の情報等に基づいて、変わるように構成してもよい。上記大当たりの種別は、第5実施形態では、16R確変大当たり、8R確変大当たり、16R通常大当たり、8R通常大当たりの4通りであるが、これに換えて、ラウンド数は問わず単に確変大当たりと通常大当たりとの2通りであってもよい。さらに、「起点となる時から遊技回の実行回数が所定回数となったときの遊技回」との制限もなくてもよく、単に、遊技回において実行される図柄変動の表示態様を示す情報や、当たり抽選において大当たりに当選したか否かを示す情報、当たり抽選において大当たりに当選したときの大当たりの種別を示す情報、リーチの発生の有無の情報等に基づいて、変わるように構成してもよい。あるいは、設定示唆用絵柄PXあるいは設定示唆用絵柄PYの出現確率を、上記(i)~(iii)に換えて、所定の入球領域や所定の入球手段(例えば、一般入賞口32、スループットゲート35等)に遊技球が所定の個数(1以上の整数であれば、いずれの数でも可)入球したことに基づいて、変わるように構成しても良い。要は、上記(i)~(iii)は、所定の遊技条件が成立した場合に遊技情報記憶手段に記憶される所定の遊技情報であれば、いずれの遊技情報に換えることもできる。なお、所定の遊技条件としては、遊技者が、成立したことを認識できる所定の遊技条件であることが好ましい。遊技者は、所定の遊技条件が成立したことを認識し、その後、その認識した記憶に基づいて、設定示唆用絵柄の出現確率を推測することができる。また、所定の遊技条件としては、一つの項目に限る必要はなく、複数の項目の組み合わせによるものであってもよい。
《5-8-27》変形例27:
上記第5実施形態およびその変形例では、設定示唆用絵柄PXの出現確率や、設定示唆用絵柄PYに記された数字が、当たり抽選においての現在の抽選設定に基づいて定まるように構成されていた。これに対して変形例として、抽選設定の種別とは無関係の数値情報に基づいて、設定示唆用絵柄PXの出現確率や、設定示唆用絵柄PYに記された数字が定まる構成としてもよい。上記抽選設定の種別とは無関係の数値情報としては、例えば、当たり抽選において大当たりに当選したときの大当たりの種別を示す情報や、リーチの発生の有無の情報、大当たりの際のラウンド数を示す情報、当日や前日の大当たり回数を示す情報、保留個数を示す情報等、種々の数値情報を採用することができる。上記大当たりの種別は、第5実施形態では、16R確変大当たり、8R確変大当たり、16R通常大当たり、8R通常大当たりの4通りであるが、これに換えて、ラウンド数は問わず単に確変大当たりと通常大当たりとの2通りであってもよい。設定示唆用絵柄は、上述した宝箱の絵柄PXや、数字が記された宝箱の絵柄PYに限る必要はなく、演出情報を示す他の演出情報画像に換えることができる。演出情報画像としては、例えば、図柄の組み合わせである停止図柄とすることができる。具体的には、大当たりの種別が確変大当たりである場合に表示される同一の奇数図柄の組合せや、大当たりの種別が通常大当たりである場合に表示される同一の偶数図柄の組合せ、リーチ図柄の組み合わせ(一つだけ同一でなくその他が同一である図柄の組み合わせ)等が演出情報画像に該当する構成としてもよい。大当たりの種別が確変大当たりである場合、例えば同一の奇数図柄の組合せが表示されるが、その表示の方法として、停止図柄として同一の奇数図柄の組合せを直ちに表示する直接確変図柄表示モードと、同一の偶数図柄の組合せが停止図柄として一旦表示され、その後、同一の奇数図柄の組合せに切り替わる昇格確変図柄表示モードと、を備えるパチンコ機がある。この種のパチンコ機に、本発明を適用した場合に、当たり抽選において大当たりに当選したことを示す情報に基づいて、大当たりの種別が確変大当たりであることを示す数値情報に対応した直接確変図柄表示モードの停止図柄を、所定の確率で表示する構成としてもよい。この構成によれば、100%から上記所定の確率を引いた確率以下の確率で、昇格確変図柄表示モードの最初の停止図柄(偶数図柄の組み合わせ)が表示されることになり、直接確変図柄表示モードと昇格確変図柄表示モードの適切な制御が可能となる。さらに、直接確変図柄表示モードと昇格確変図柄表示モードを備えるパチンコ機において、当たり抽選において大当たりに当選したことを示す情報と、大当たりの種別が確変大当たりであることを示す数値情報とによって特定される出現確率で、演出情報画像としての直接確変図柄表示モードの停止図柄を表示する構成としてもよい。この構成によっても、100%から上記出現確率を引いた確率以下の確率で、昇格確変図柄表示モードの最初の停止図柄(偶数図柄の組み合わせ)が表示されることになり、直接確変図柄表示モードと昇格確変図柄表示モードの適切な制御が可能となる。
さらに、演出情報画像として、多い側のラウンド数(第5実施形態では、16ラウンド)を示す数値情報に対応した、16R確変大当たりに当選したことを示す画像とすることもできる。具体的には、入球した遊技球を第1始動口233と第2始動口234とに交互に振り分ける振り分け機構250を備える第5実施形態の変形例8または変形例9において、抽選設定の種別に対応した数字が記された設定示唆用絵柄PYに換えて、上記16R確変大当たりに当選したことを示す画像を、振り分け機構250による遊技球の振り分け先に基づいた出現確率で表示する構成としてもよい。16R確変大当たりに当選したことを示す画像(以下、16R確変大当たり画像と呼ぶ)としては、例えば、数値情報をそのまま示す画像としてもよく、また、数値情報に対応させた図柄を示す画像としてもよい。さらには、確変大当たりを示す同一の奇数図柄の組み合わせであって、数値情報を対応させた特有の色を持つ画像等としてもよい。上記構成によっても、遊技者は、16R確変大当た画像の出現確率についてランダム性を強く感じることができることから、遊技者に対して16R確変大当たり画像が出現する期待感を積極的に付与することができ、その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
《5-8-28》変形例28:
第5実施形態の変形例6または第5実施形態の変形例10から、「第1抽選処理を実行する第1抽選手段と、第1抽選処理を実行した後の所定の期間に、第2抽選処理を実行する第2抽選手段と、所定の数値情報を記憶する数値情報記憶手段と、特定の演出を実行する特定演出実行手段と、を備える遊技機において、前記第1抽選処理において第1抽選結果となった場合に、前記第2抽選処理において第2抽選結果となる確率を所定の確率に設定する抽選確率設定手段を備え、前記特定演出実行手段は、前記第2抽選処理において前記第2抽選結果となった場合に、前記数値情報に対応した演出情報画像を表示する手段を備えることを特徴とする遊技機」といった特徴が抽出される。ここで、第1抽選処理としては、変形例6にあっては、遊技回において実行されるリーチの種別を振り分けるための抽選処理(厳密には、リーチの種別を特定しうる変動時間を決定するための抽選処理)が該当し、変形例10にあっては、出現確率抽選が該当するが、これらに限定されるものではない。例えば、第1抽選処理は、大当たりに当選したか否かを判定するための当たり抽選や、当たり抽選において大当たりに当選したときの大当たりの種別を判定するための振り分け抽選等とすることができる。大当たりの種別は、第5実施形態やその変形例では、16R確変大当たり、8R確変大当たり、16R通常大当たり、8R通常大当たりの4通りであるが、これに換えて、ラウンド数は問わず単に確変大当たりと通常大当たりとの2通りとしてもよい。第2抽選処理としては、設定示唆当否テーブルを参照して設定示唆演出に当選したか否かを判定する抽選処理(図319のエンディング演出設定処理のSk5106およびSk5107)が該当するが、これに限定されるものではない。例えば、直接確変図柄表示モードと昇格確変図柄表示モードを備えるパチンコ機において、第2抽選処理は、直接確変図柄表示モードと昇格確変図柄表示モードのいずれを実行するかを決めるための抽選等とすることができる。変形例6や変形例10では、数値情報に対応した演出情報画像として、設定示唆用絵柄PYが該当するが、これに限定されるものではない。例えば、演出情報画像として、最初の停止図柄としての同一の奇数図柄の組合せ等とすることができる。
《5-8-29》変形例29:
第5実施形態の変形例29のパチンコ機は、第5実施形態の変形例6のパチンコ機と比較して、同一のハードウェア構成を備え、ソフトウェア構成の一部分が相違するだけである。変形例29のパチンコ機において、変形例6と同じ部品については同一の名称と符号を用いて、以下の説明を行う。
変形例29のパチンコ機では、変形例6のパチンコ機と同様に、パチンコ機の現在の抽選設定がいずれであるかを示唆する設定示唆演出として、当たり抽選において大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合に、その開閉実行モードの終了時に実行されるエンディング演出において、パチンコ機の現在の抽選設定の種別に対応した数字が記された設定示唆用絵柄PYを出現させる構成とした。
その上で、変形例29のパチンコ機では、変形例6のパチンコ機と同様に、エンディング演出において設定示唆用絵柄PYが出現する確率が、パチンコ機を起動してから最初の遊技回で実行された図柄変動の表示態様(以下、初回変動の表示態様とも呼ぶ)に基づいて変わる構成とした(図321参照)。但し、変形例29のパチンコ機では、初回変動の表示態様によっては、今回の遊技回(エンディング演出に至った遊技回)の当たり抽選において大当たりであると判定されたときの特別情報が第1始動口33への遊技球の入球によって取得されたものであるか、第2始動口34への遊技球の入球によって取得されたものであるかによっても、設定示唆用絵柄PYの出現確率が変わる構成とした。具体的には、変形例29のパチンコ機では、エンディング演出における設定示唆用絵柄PYの出現確率は、次の通りとなっている。
初回変動の表示態様が外れである場合には、変形例6と同様に、設定示唆用絵柄PYの出現確率は、図322に示した初回外れ時用の設定示唆当否テーブルによって規定された1/10の確率である。
初回変動の表示態様がノーマルリーチである場合には、変形例6と同様に、設定示唆用絵柄PYの出現確率は、図323に示した初回ノーマルリーチ時用の設定示唆当否テーブルによって規定された1/8の確率である。但し、1/8という確率は、今回の遊技回(エンディング演出に至った遊技回)の当たり抽選において大当たりであると判定されたときの特別情報が第1始動口33への遊技球の入球によって取得されたものである場合に限るものとした。今回の遊技回の当たり抽選において大当たりであると判定されたときの特別情報が第2始動口34への遊技球の入球によって取得されたものである場合には、1/1の確率とした。なお、1/8、1/1という確率は、これらの値に限るものではなく、今回の遊技回の当たり抽選において大当たりであると判定されたときの特別情報が第1始動口33への遊技球の入球によって取得されたものである場合より、今回の遊技回の当たり抽選において大当たりであると判定されたときの特別情報が第2始動口34への遊技球の入球によって取得されたものである場合の方が高ければ、いずれの値に換えることもできる。
初回変動の表示態様がスーパーリーチである場合には、変形例6と同様に、設定示唆用絵柄PYの出現確率は、図324に示した初回スーパーリーチ時用の設定示唆当否テーブルによって規定された1/5の確率である。但し、1/5という確率は、今回の遊技回(エンディング演出に至った遊技回)の当たり抽選において大当たりであると判定されたときの特別情報が第1始動口33への遊技球の入球によって取得されたものである場合に限るものとした。今回の遊技回の当たり抽選において大当たりであると判定されたときの特別情報が第2始動口34への遊技球の入球によって取得されたものである場合には、1/1の確率とした。なお、1/5、1/1という確率は、これらの値に限るものではなく、今回の遊技回の当たり抽選において大当たりであると判定されたときの特別情報が第1始動口33への遊技球の入球によって取得されたものである場合より、今回の遊技回の当たり抽選において大当たりであると判定されたときの特別情報が第2始動口34への遊技球の入球によって取得されたものである場合の方が高ければ、いずれの値に換えることもできる。
初回変動の表示態様がスペシャルリーチである場合には、変形例6と同様に、図321のステップSk5112に示すように1/1の確率である。
以上のように構成された変形例29のパチンコ機によれば、パチンコ機の起動時に、パチンコ機の抽選設定の設定情報が変更されることによって、抽選モードが低確率モード時における当たり抽選において、大当たりに当選する確率が変更される。そして、当たり抽選において大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合に、その開閉実行モードの終了時に実行されるエンディング演出において、現在の抽選設定の設定情報に対応した数字が記された設定示唆用絵柄PYが出現する演出が実行される。さらに、エンディング期間における設定示唆用絵柄PYの出現確率が、パチンコ機を起動してから最初の遊技回で実行された図柄変動の表示態様に基づいて変わるように構成されている。その上、最初の遊技回で実行された図柄変動の表示態様が、ノーマルリーチである場合と、スーパーリーチである場合とには、今回の遊技回(エンディング演出に至った遊技回)の当たり抽選において大当たりであると判定されたときの特別情報が第1始動口33への遊技球の入球によって取得されたものであるか、第2始動口34への遊技球の入球によって取得されたものであるかによっても、設定示唆用絵柄PYの出現確率が変わるように構成されている。
このため、遊技者は、パチンコ機を起動してから最初の遊技回において実行される図柄変動を観察して、当該図柄変動の表示態様を、まず記憶する。その後、遊技者は、先に記憶した最初の遊技回における図柄変動の表示態様を考慮すると共に、今回の遊技回の当たり抽選において大当たりであると判定されたときの特別情報が第1始動口33への遊技球の入球によって取得されたものであるか、第2始動口34への遊技球の入球によって取得されたものであるかを考慮することによって、エンディング期間おいて設定示唆用絵柄PYが出現する確率を推測し、設定示唆用絵柄PYが出現するのを待ち、出現した設定示唆用絵柄PYから当選確率の設定がいずれであるかを推測する(実質、特定する)ことができる。
比較例のパチンコ機として、抽選設定の設定情報に対応した数字が記された設定示唆用絵柄PYが出現する演出を、予め決められた出現確率で実行するだけの構成を考えたとき、比較例のパチンコ機では、設定示唆用絵柄PYが出現する演出の出現確率がパチンコ機の機種だけに依存することから、遊技者は、ランダム性を感じることができない。これに対して変形例29のパチンコ機によれば、最初の遊技回で実行される図柄変動の表示態様と、今回の遊技回の当たり抽選において大当たりであると判定されたときの特別情報が第1始動口33への遊技球の入球と第2始動口34への遊技球の入球とのいずれによって取得されたものであるかと、に基づいて決められた出現確率となるように、設定示唆用絵柄PYが出現する演出が実行されることから、遊技者は、設定示唆用絵柄PYが出現する演出の出現確率についてランダム性を強く感じることができる。したがって、遊技者に対して、現在の抽選設定の設定情報に対応した数字が記された設定示唆用絵柄PYが出現する期待感を積極的に付与することができ、その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
変形例29のパチンコ機では、最初の遊技回で実行された図柄変動の表示態様が、ノーマルリーチである場合と、スーパーリーチである場合には、今回の遊技回の当たり抽選において大当たりであると判定されたときの特別情報が第1始動口33への遊技球の入球によって取得されたものである場合より、今回の遊技回の当たり抽選において大当たりであると判定されたときの特別情報が第2始動口34への遊技球の入球によって取得されたものである場合の方が、設定示唆用絵柄PYの出現確率が高くなるように構成されている。このために、遊技者に対して、設定示唆用絵柄PYの出現確率の面からも、第1始動口33よりも第2始動口34へ遊技球が入球して欲しいといった期待感を付与することができる。
変形例29のパチンコ機によれば、遊技者は、パチンコ機を起動してから最初の遊技回において遊技を行う必要があることから、例えば、朝にパチンコ機が電源投入される場合に、遊技者に対して、朝一から遊技を行うことを積極的に促すことができる。
なお、変形例29では、今回の遊技回の当たり抽選において大当たりであると判定されたときの特別情報が第1始動口33への遊技球の入球によって取得されたものであるか、第2始動口34への遊技球の入球によって取得されたものであるかによって、設定示唆用絵柄PYの出現確率が変わるのは、最初の遊技回で実行された図柄変動の表示態様が、ノーマルリーチである場合と、スーパーリーチである場合とである構成としたが、これに限るものではない。例えば、ノーマルリーチである場合だけとしたり、スーパーリーチである場合だけとしたり、外れの場合も含むようにしてもよい。さらに、最初の遊技回で実行された図柄変動の表示態様を考慮に入れずに、今回の遊技回の当たり抽選において大当たりであると判定されたときの特別情報が第1始動口33への遊技球の入球によって取得されたものであるか、第2始動口34への遊技球の入球によって取得されたものであるかによって、設定示唆用絵柄PYの出現確率が変わる構成とすることもできる。
また、変形例29では、数値情報に対応した演出情報画像として、設定示唆用絵柄PYを採用したが、これに限る必要はなく、他の演出情報画像に換えることができる。他の演出情報画像としては、例えば、数値情報に対応した図柄の組み合わせである停止図柄を挙げることができる。具体的には、大当たりの種別が確変大当たりである場合に表示される同一の奇数図柄の組合せや、大当たりの種別が通常大当たりである場合に表示される同一の偶数図柄の組合せ、リーチ図柄の組み合わせ(一つだけ同一でなくその他が同一である図柄の組み合わせ)等が演出情報画像に該当する構成としてもよい。すなわち、変形例29の構成に換えて、例えば、今回の遊技回の当たり抽選において大当たりであると判定されたときの特別情報が第1始動口33への遊技球の入球によって取得されたものであるか、第2始動口34への遊技球の入球によって取得されたものであるかによって、大当たりの種別が確変大当たりであることを示す同一の奇数図柄の組合せの出現確率が変わる構成とすることもできる。
《5-8-30》変形例30:
上記第5実施形態およびその変形例では、パチンコ機は、主制御装置60、音声発光制御装置90、表示制御装置100といった3つの制御装置を備える構成としたが、これに換えて、主制御装置と副制御装置といった2つの制御装置を備える構成としても良い。副制御装置では、第5実施形態において音声発光制御装置90と表示制御装置100とにおいて実行される各種処理を実行する構成とすれば良い。また、上記第5実施形態およびその変形例において、3つの制御装置60,90,100のそれぞれで実行される各種処理は、第5実施形態で説明した区分けに限る必要はなく、3つの制御装置60,90,100の全体として、第5実施形態における全ての処理が実行できれば良い。
《6》第6実施形態:
《6-1》遊技機の構造:
図325は、本発明の第6実施形態としてのパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」ともいう)の斜視図である。パチンコ機10は、略矩形に組み合わされた木製の外枠11を備えている。パチンコ機10を遊技ホールに設置する際には、この外枠11が遊技ホールの島設備に固定される。また、パチンコ機10は、外枠11に回動可能に支持されたパチンコ機本体12を備えている。パチンコ機本体12は、内枠13と、内枠13の前面に配置された前扉枠14とを備えている。内枠13は、外枠11に対して金属製のヒンジ15によって回動可能に支持されている。前扉枠14は、内枠13に対して金属製のヒンジ16によって回動可能に支持されている。内枠13の背面には、主制御装置、音声発光制御装置、表示制御装置など、パチンコ機本体12を制御する制御機器が配置されている。これら制御機器の詳細については後述する。さらに、パチンコ機10には、シリンダ錠17が設けられている。シリンダ錠17は、内枠13を外枠11に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠する機能とを有する。各施錠は、シリンダ錠17に対して専用の鍵を用いた所定の操作が行われることによって解錠される。
前扉枠14の略中央部には、開口された窓部18が形成されている。窓部18の周囲には、パチンコ機10を装飾するための樹脂部品や電飾部品が設けられている。電飾部品は、LEDなどの各種ランプからなる発光手段によって構成されている。発光手段は、パチンコ機10によって行われる各遊技回、大当たり当選時、リーチ発生時などに点灯又は点滅することによって、演出効果を高める役割を果たす。また、前扉枠14の裏側には、2枚の板ガラスからなるガラスユニット19が配置されており、開口された窓部18がガラスユニット19によって封じられている。内枠13には、後述する遊技盤が着脱可能に取り付けられており、パチンコ機10の遊技者は、パチンコ機10の正面からガラスユニット19を介して遊技盤を視認することができる。遊技盤の詳細については後述する。
前扉枠14には、遊技球を貯留するための上皿20と下皿21とが設けられている。上皿20は、上面が開放した箱状に形成されており、図示しない貸出機から貸し出された貸出球やパチンコ機本体12から排出された賞球などの遊技球を貯留する。上皿20に貯留された遊技球は、パチンコ機本体12が備える遊技球発射機構に供給される。遊技球発射機構は、遊技者による操作ハンドル25の操作によって駆動し、上皿20から供給された遊技球を遊技盤の前面に発射する。下皿21は、上皿20の下方に配置されており、上面が開放した箱状に形成されている。下皿21は、上皿20で貯留しきれなかった遊技球を貯留する。下皿21の底面には、下皿21に貯留された遊技球を排出するための排出口22が形成されている。排出口22の下方にはレバー23が設けられており、遊技者がレバー23を操作することによって、排出口22の閉状態と開状態とを切り替えることが可能である。遊技者がレバー23を操作して排出口22を開状態にすると、排出口22から遊技球が落下し、遊技球は下皿21から外部に排出される。
上皿20の周縁部の前方には、演出操作ボタン24が設けられている。演出操作ボタン24は、パチンコ機10によって行われる遊技演出に対して、遊技者が入力操作を行うための操作部である。パチンコ機10によって用意された所定のタイミングで遊技者が演出操作ボタン24を操作することによって、当該操作が反映された遊技演出がパチンコ機10によって行われる。
前扉枠14の正面視右側(以下、単に「右側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための操作ハンドル25が設けられている。遊技者が操作ハンドル25を操作(回動操作)すると、当該操作に連動して、遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。操作ハンドル25の内部には、遊技球発射機構の駆動を許可するためのタッチセンサー25aと、遊技者による押下操作によって遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させるウェイトボタン25bと、操作ハンドル25の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器25cとが設けられている。遊技者が操作ハンドル25を握ると、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を右回りに回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。
上皿20の周縁部の正面視左側(以下、単に「左側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための遊技球発射ボタン26が設けられている。遊技球発射ボタン26は、遊技者によって操作されることによって、遊技者の操作ハンドル25の回動操作量にかかわらず、所定の発射強度で、遊技盤の前面に遊技球が発射される。具体的には、遊技者が遊技球発射ボタン26を操作すると、操作ハンドル25の回動操作量が最大である場合と同じ発射強度で遊技球が遊技盤の前面に発射される。本実施形態の場合、遊技球発射ボタン26が操作されることによって遊技球が発射されると、遊技球は遊技盤の正面視右側に流れるとともに、遊技盤の右側を流下する。すなわち、遊技球発射ボタン26を操作することによって、遊技者はいわゆる「右打ち」をすることができる。なお、本実施形態のパチンコ機10においては、遊技球発射ボタン26が操作された場合、タッチセンサー25aがオンであることを条件として、遊技球が遊技盤に発射されるように構成されている。すなわち、遊技者は、操作ハンドル25を握ることによって少なくともタッチセンサー25aをオンにした上で、遊技球発射ボタン26を操作することで、遊技球発射ボタン26の操作を契機とした遊技球の発射を実現することができる。
次に、パチンコ機10の背面の構成について説明する。パチンコ機10の背面には、パチンコ機10の動作を制御するための制御機器が配置されている。
図326は、パチンコ機10の背面図である。図示するように、パチンコ機10は、第1制御ユニット51と、第2制御ユニット52と、第3制御ユニット53と、電源ユニット58とを備えている。具体的には、これらユニットは、内枠13の背面に設けられている。
第1制御ユニット51は、主制御装置60を備えている。主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る機能を有する主制御基板を有している。主制御基板は、透明樹脂材料からなる基板ボックスに収容されている。この基板ボックスは、開閉の痕跡が残るように構成されている。例えば、開閉可能な箇所に封印シールが貼付されており、基板ボックスを開放すると「開封」といった文字が現れるように構成されている。
第2制御ユニット52は、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信されたコマンドに基づいて、パチンコ機10の前面に設けられたスピーカーや各種ランプ等の発光手段の制御を行う。表示制御装置100は、音声発光制御装置90から送信されたコマンドに基づいて、図柄表示装置を制御する。図柄表示装置は、図柄や演出用の映像を表示する液晶ディスプレイを備えている。
第3制御ユニット53は、払出制御装置70と、発射制御装置80とを備えている。払出制御装置70は、賞球の払い出しを行うための払出制御を行う。発射制御装置80は、主制御装置60から遊技球の発射の指示が入力された場合に、遊技者による操作ハンドル25の回動操作量に応じた強さの遊技球の発射を行うように遊技球発射機構を制御する。その他、内枠13の背面には、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク54、タンク54の下方に連結され遊技球が下流側に流れるように緩やかに傾斜した斜面を有するタンクレール55、タンクレール55の下流側に鉛直方向に連結されたケースレール56、ケースレール56から遊技球の供給を受け払出制御装置70からの指示により所定数の遊技球の払い出しを行う払出装置71など、パチンコ機10の動作に必要な複数の機器が設けられている。
電源ユニット58は、電源装置85と、電源スイッチ88とを備えている。電源装置85は、パチンコ機10の動作に必要な電力を供給する。電源装置85には、電源スイッチ88が接続されている。電源スイッチ88のON/OFF操作により、パチンコ機10に電力が供給されている供給状態と、パチンコ機10に電力が供給されていない非供給状態とが切り換えられる。
次に、遊技盤について説明する。遊技盤は、内枠13の前面に着脱可能に取り付けられている。
図327は、遊技盤30の正面図である。遊技盤30は、合板によって構成されており、その前面には遊技領域PAが形成されている。遊技盤30には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部31aと、外レール部31bとが取り付けられている。内レール部31aと外レール部31bとの間には、遊技球を誘導するための誘導レール31が形成されている。遊技球発射機構から発射された遊技球は、誘導レール31に誘導されて遊技領域PAの上部に放出され、その後、遊技領域PAを流下する。遊技領域PAには、遊技盤30に対して略垂直に複数の釘42が植設されるとともに、風車等の各役物が配設されている。これら釘42や風車は、遊技領域PAを流下する遊技球の落下方向を分散、整理する。
遊技盤30には、前後方向に貫通する複数の開口部が形成されている。各開口部には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、及び可変入賞装置36が設けられている。一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、及び可変入賞装置36のそれぞれに入球した遊技球は、遊技盤30に形成された個別の上記の開口部に誘導される。また、遊技盤30には、可変表示ユニット40及びメイン表示部45が設けられている。メイン表示部45は、特図ユニット37と、普図ユニット38と、ラウンド表示部39とを有している。
図示するように、一般入賞口32は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、遊技盤30上に複数設けられている。本実施形態では、一般入賞口32に遊技球が入球すると、10個の遊技球が賞球として払出装置71(図326)から払い出される。
第1始動口33は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材である。第1始動口33は、遊技盤30の中央下方に設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
第2始動口34は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、遊技盤30の右側に設けられている。本実施形態では、第2始動口34に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。また、第2始動口34には、電動役物34aが設けられている。
スルーゲート35は、縦方向に貫通した貫通孔を備えている。スルーゲート35は、電動役物34aを開放状態とするための抽選を実行するための契機となるスルーゲートである。具体的には、遊技球がスルーゲート35を通過すると、主制御装置60は、当該通過を契機として内部抽選(電動役物開放抽選)を行う。内部抽選の結果、電役開放に当選すると、電動役物34aは、所定の態様で開放状態となる電役開放状態へと移行する。スルーゲート35は、遊技球の流下方向に対して第2始動口34よりも上流側に配置されているため、スルーゲート35を通過した遊技球は、通過後に遊技領域PAを流下して第2始動口34へ入球することが可能となっている。なお、本実施形態では、スルーゲート35に遊技球が通過しても、賞球の払い出しは実行されない。
可変入賞装置36は、遊技盤30の背面側へと通じる大入賞口36aを備えるとともに、大入賞口36aを開閉する開閉扉36bを備えている。開閉扉36bは、通常は遊技球が大入賞口36aに入球できない閉鎖状態になっている。主制御装置60による内部抽選(当たり抽選)の結果、大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合には、開閉扉36bは、遊技球が入賞可能な開放状態と閉鎖状態とを繰り返す。開閉実行モードとは、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした主制御装置60による当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合に移行し、開閉扉36bが開放状態と閉鎖状態とを繰り返すモードである。すなわち、第1始動口33への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合には、可変入賞装置36の大入賞口36aへの入球が可能になる開閉実行モードへ移行する。同様に、第2始動口34への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合にも、可変入賞装置36の大入賞口36aへの入球が可能な開閉実行モードへと移行する。本実施形態では、可変入賞装置36の大入賞口36aに遊技球が入球すると、払出装置71によって15個の遊技球が賞球として払い出される。
遊技盤30の最下部にはアウト口43が設けられており、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、または可変入賞装置36に入球しなかった遊技球は、アウト口43を通って遊技領域PAから排出される。
特図ユニット37は、第1図柄表示部37aと、第2図柄表示部37bとを備えている。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bは、それぞれ、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されたセグメント表示器によって構成されている。
第1図柄表示部37aは第1の図柄を表示するための表示部である。第1の図柄とは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第1図柄表示部37aは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行わせるまでの表示態様として、第1の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第1図柄表示部37aは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第1の図柄の停止表示を行わせる。
第2図柄表示部37bは第2の図柄を表示するための表示部である。第2の図柄とは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第2図柄表示部37bは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第2の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第2図柄表示部37bは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第2の図柄の停止表示を行わせる。
第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄、または、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を変動時間とも呼ぶ。具体的には、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第1の変動時間とも呼び、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第2の変動時間とも呼ぶ。
特図ユニット37は、さらに、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに隣接した位置に、LEDランプからなる第1保留表示部37cと第2保留表示部37dとを備えている。本実施形態では、第1始動口33に入賞した遊技球は、最大4個まで保留される。第1保留表示部37cは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第1始動口33の保留個数を表示する。また、本実施形態では、第2始動口34に入賞した遊技球は、最大4個まで保留される。第2保留表示部37dは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第2始動口34の保留個数を表示する。
普図ユニット38は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されている。普図ユニット38は、スルーゲート35の通過を契機とした電動役物開放抽選が行われると、発光表示器の表示態様として点灯表示、点滅表示又は所定の態様の表示をさせる。電動役物開放抽選が終了した際には、普図ユニット38は、抽選結果に対応した所定の態様の表示を行う。
ラウンド表示部39は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されており、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数の表示、又は、それに対応した表示をする。ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間が経過すること、又は、予め定められた上限個数の遊技球が可変入賞装置36に入球することのいずれか一方の条件が満たされるまで、開閉扉36bの開放状態を継続する遊技のことである。ラウンド遊技の回数は、その移行の契機となった大当たり当選の種類に応じて異なる。ラウンド表示部39は、開閉実行モードが開始される場合にラウンド遊技の回数の表示を開始し、開閉実行モードが終了し新たな遊技回が開始される場合に終了する。
なお、特図ユニット37、普図ユニット38、およびラウンド表示部39は、セグメント表示器やLEDランプによる発光表示器によって構成されることに限定されず、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器など、抽選中及び抽選結果を示すことが可能な種々の表示装置によって構成されてもよい。
可変表示ユニット40は、遊技領域PAの略中央に配置されている。可変表示ユニット40は、図柄表示装置41を備える。図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えている。図柄表示装置41は、表示制御装置100によって表示内容が制御される。なお、図柄表示装置41は、例えば、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTなど、種々の表示装置に換えてもよい。
図柄表示装置41は、第1始動口33への入球に基づいて第1図柄表示部37aが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。また、図柄表示装置41は、第2始動口34への入球に基づいて第2図柄表示部37bが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。図柄表示装置41は、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした表示演出に限らず、大当たり当選となった場合に移行する開閉実行モード中の表示演出なども行う。以下、図柄表示装置41の詳細について説明する。
図328は、図柄表示装置41において変動表示される図柄及び表示面41aを示す説明図である。図328(a)は、図柄表示装置41において変動表示される図柄を示す説明図である。図328(a)に示すように、図柄表示装置41には、数字の1~8を示す図柄が変動表示される。なお、変動表示される図柄として、数字の1~8を示す各図柄に、キャラクターなどの絵柄が付された図柄を採用してもよい。
図328(b)は、図柄表示装置41の表示面41aを示す説明図である。図示するように、表示面41aには、左、中、右の3つの図柄列Z1、Z2、Z3が表示される。各図柄列Z1~Z3には、図328(a)に示した数字1~8の図柄が、数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各図柄列が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。図328(b)に示すように、スクロールによる変動表示の後、各図柄列毎に1個の図柄が、有効ラインL上に停止した状態で表示される。具体的には、第1始動口33又は第2始動口34へ遊技球が入賞すると、各図柄列Z1~Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各図柄が、図柄列Z1、図柄列Z3、図柄列Z2の順に、変動表示から待機表示に切り替わり、最終的に各図柄列Z1~Z3に所定の図柄が停止表示した状態となる。図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる場合、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選であった場合には、予め定められた所定の図柄の組み合わせが有効ラインL上に形成される。例えば、同一の図柄の組み合わせが有効ラインL上に形成される。なお、図柄表示装置41における図柄の変動表示の態様は、上述の態様に限定されることなく、図柄列の数、有効ラインの数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数など、図柄の変動表示の態様は種々の態様を採用可能である。
ここで、「遊技回」とは、第1図柄表示部37aまたは第2図柄表示部37bの変動表示が開始されてから、変動表示が終了して停止表示となり、当該停止表示が終了するまでを言い、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選の抽選結果を、遊技者に告知する処理の1単位である。換言すれば、パチンコ機10は、1遊技回毎に、1つの特別情報についての1つの当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知する。本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれか一方において、セグメント表示器を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるようにセグメント表示器を停止表示させる。また、本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、図柄表示装置41において、所定の図柄列を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるように図柄列を停止表示させる。また、1回の遊技回に要する時間を単位遊技時間とも呼ぶ。単位遊技時間は、変動表示が開始されてから所定の抽選結果が停止表示されるまでの時間である変動時間と、所定の抽選結果が停止表示されている時間である停止時間とによって構成されている。
さらに、図328(b)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aには、第1保留表示領域Ds1と、第2保留表示領域Ds2とが表示される。第1保留表示領域Ds1には、第1始動口33への入球に基づく保留個数が表示される。第2保留表示領域Ds2には、第2始動口34への入球に基づく保留個数が表示される。なお、本実施形態では、上述したように、第1始動口33及び第2始動口34に入球した遊技球の保留個数は、それぞれ最大4つまでである。
図327に示すように、第1始動口33の上方には、一対の釘(いわゆる命釘、ヘソ釘)42(42a,42b)が設けられている。一対の釘42a,42bの間隔によって、第1始動口33への遊技球の入球の確率が変化する。
《6-2》遊技機の電気的構成:
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。本説明においては、パチンコ機10の電気的構成をブロック図を用いて説明する。
図329は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10は、主に、主制御装置60を中心に構成されるとともに、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。
主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61を備えている。主制御基板61は、複数の機能を有する素子によって構成されるMPU62を備えている。MPU62は、各種制御プログラムを実行するCPU(図示せず)と、各種制御プログラムや固定値データを記録したROM63と、ROM63内に記録されているプログラムを実行する際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64とを備えている。MPU62は、その他、割込回路、タイマー回路、データ入出力回路、乱数発生器としてのカウンタ回路を備えている。なお、MPU62が有する機能の一部を、別の素子が備えていてもよい。ROM63やRAM64に設けられている各種エリアの詳細については後述する。
主制御基板61には、入力ポート(図示せず)及び出力ポート(図示せず)がそれぞれ設けられている。主制御基板61の入力ポートには、払出制御装置70と、電源装置85に設けられた停電監視回路86とが接続されている。主制御基板61は、停電監視回路86を介して、電源装置85から直流安定24Vの電源の供給を受ける。電源装置85は、外部電源としての商用電源に接続されており、商用電源から供給される外部電力を、主制御装置60や払出制御装置70等が必要な動作電力に変換して、各装置に電力を供給する。また電源装置85は、コンデンサ(図示せず)を備えており、停電が発生した場合や電源スイッチ88(図326)がOFFにされた場合には、所定期間、各装置への電力供給を継続する。
また、主制御基板61の入力ポートには、各種検知センサ67a~67eが接続されている。具体的には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、可変入賞装置36などの各種の入賞口に設けられた複数の検知センサと接続されている。主制御基板61のMPU62は、各種検知センサ67a~67eからの信号に基づいて、遊技領域PAを流下する遊技球が各入球口へ入球したか否かの判定や、遊技球がスルーゲート35を通過したか否かの判定を行う。さらに、MPU62は、第1始動口33及び第2始動口34への遊技球の入球に基づいて当たり抽選を実行するとともに、スルーゲート35への入球に基づいて電動役物開放抽選を実行する。
主制御基板61の出力ポートには、可変入賞装置36の開閉扉36bを開閉動作させる可変入賞駆動部36cと、第2始動口34の電動役物34aを開閉動作させる電動役物駆動部34bと、メイン表示部45とが接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、MPU62は、当該ドライバ回路を通じて各種駆動部の駆動制御を実行する。
具体的には、MPU62は、開閉実行モードにおいては、開閉扉36bが開閉されるように可変入賞駆動部36cの駆動制御を実行する。また、電動役物開放抽選の結果、電役開放に当選した場合には、MPU62は、電動役物34aが開放されるように電動役物駆動部34bの駆動制御を実行する。各遊技回においては、MPU62は、メイン表示部45における第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bの表示制御を実行する。また、開閉実行モードにおいて大当たり種別が決定され開閉実行モードにおいて実行されるラウンド遊技の回数が決定した場合には、メイン表示部45におけるラウンド表示部39の表示制御を実行する。
また、主制御基板61の出力ポートには、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とが接続されている。払出制御装置70には、例えば、主制御装置60から入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが送信される。主制御装置60が賞球コマンドを送信する際には、主制御基板61のMPU62は、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。具体的には、一般入賞口32への入球を特定した場合には10個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第1始動口33への入球を特定した場合には3個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第2始動口34への入球を特定した場合には1個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信される。払出制御装置70は、主制御装置60から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置71を制御して賞球の払出を行う。
払出制御装置70には、発射制御装置80が接続されている。発射制御装置80は、遊技球発射機構81の発射制御を行う。遊技球発射機構81は、所定の発射条件が整っている場合に駆動される。また、発射制御装置80には、操作ハンドル25と、遊技球発射ボタン26とが接続されている。
音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信された各種コマンドを受信し、受信した各種コマンドに対応した処理を実行する。主制御装置60が各種コマンドを送信する際には、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。これら各種コマンドの詳細については後述する
その他、音声発光制御装置90は、主制御装置60から受信した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に配置されたLEDなどの発光手段からなる各種ランプ47の駆動制御や、スピーカー46の駆動制御を行うとともに、表示制御装置100の制御を行う。また、音声発光制御装置90には、演出操作ボタン24が接続されており、所定のタイミングで遊技者によって演出操作ボタン24が操作された場合には、当該操作を反映した遊技演出を行うように各種ランプ47、スピーカー46、表示制御装置100等の制御を行う。
表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。具体的には、表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における図柄の変動時間及び最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を把握するとともに、リーチの発生の有無、リーチ演出の内容、及び、各遊技回において実行される予告演出の内容等を把握する。なお、本実施形態においては、図柄の組み合わせが停止表示している時間である停止時間は一定である。従って、変動時間が決定されることによって、1遊技回に要する時間である単位遊技時間は一意に決定される。以上、パチンコ機10の電気的構成について説明した。
図330は、当たり抽選などに用いられる各種カウンタの内容を示す説明図である。各種カウンタ情報は、MPU62が当たり抽選、メイン表示部45の表示の設定、及び、図柄表示装置41の図柄表示の設定などを行う際に用いられる。具体的には、当たり抽選には大当たり乱数カウンタC1が用いられる。確変大当たり結果や通常大当たり結果等の大当たり種別を振り分ける際には大当たり種別カウンタC2が用いられる。図柄表示装置41に表示させる図柄列を外れ変動させる際にリーチを発生させるか否かのリーチ判定にはリーチ乱数カウンタC3が用いられる。高確率モード(高確率遊技状態とも呼ぶ)を終了させるか否かの転落抽選には転落乱数カウンタCFが用いられる。なお、「高確率モード」は、確変大当たりに当選することによって開始される遊技状態であって、当たり抽選において大当たりに当選する確率が、低確率モードより相対的に高い遊技状態を言う。
大当たり乱数カウンタC1の初期値設定には乱数初期値カウンタCINIが用いられる。また、メイン表示部45の第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37b、並びに図柄表示装置41における変動時間を決定する際には変動種別カウンタCSが用いられる。さらに、第2始動口34の電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選には電動役物開放カウンタC4が用いられる。
各カウンタC1~C4、CF、CINI、CSは、その更新の都度、カウンタ値に1が加算され、最大値に達した後に0に戻るループカウンタである。各カウンタは短時間の間隔で更新され、その更新値がRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ64aに適宜記憶される。
RAM64には、保留情報記憶エリア64bと、判定処理実行エリア64cとが設けられている。保留情報記憶エリア64bには、第1保留エリアRaと第2保留エリアRbとが設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および転落乱数カウンタCFの各値が保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに時系列的に記憶される。また、第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および転落乱数カウンタCFの各値が保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに時系列的に記憶される。
大当たり乱数カウンタC1の詳細について説明する。大当たり乱数カウンタC1は、上述のように当たり抽選に用いられる。大当たり乱数カウンタC1は、例えば、0~1199の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。また、大当たり乱数カウンタC1が1周すると、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0~1199)。
大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
第1保留エリアRaに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。また、第2保留エリアRbに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
本実施形態のパチンコ機10においては、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値は、第1始動口33または第2始動口34に遊技球が入球することによって取得された順番に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。そして、実行エリアAEに移動した大当たり乱数カウンタC1は、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
次に、大当たり種別カウンタC2の詳細について説明する。大当たり種別カウンタC2は、大当たり種別を判定する際に用いられる。大当たり種別カウンタC2は、0~99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
上述したように、MPU62は、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行うとともに、当たり抽選の結果が大当たりである場合には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定する。さらに、MPU62は、これらの大当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
次に、リーチ乱数カウンタC3の詳細について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、当たり抽選の結果が大当たりではない場合においてリーチが発生するか否かを判定する際に用いられる。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0~238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。第2保留エリアRbに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。ただし、当たり抽選の結果が大当たりとなり、開閉実行モードに移行する場合には、MPU62は、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生が決定される。
リーチとは、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について、大当たりに対応した図柄の組み合わせが成立する可能性がある図柄の一部の組み合わせが停止表示され、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことを言う。なお、本実施形態のパチンコ機10において大当たりに対応した図柄の組み合わせとは、所定の有効ラインにおける同一の図柄の組み合わせのことをいう。具体例としては、図328(b)の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて、最初に図柄列Z1において図柄が停止表示され、次に図柄列Z3においてZ1と同じ図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることでリーチとなる。そして、大当たりが発生する場合には、リーチラインを形成している図柄と同一の図柄が図柄列Z2に停止表示される。
また、リーチには、リーチラインが形成された状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチラインが形成された図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ演出が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクターといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
次に、転落乱数カウンタCFの詳細について説明する。転落乱数カウンタCFは、抽選モードが高確率モードである遊技状態において、高確率モードを終了させるか否かの判定である転落抽選を実行する際に用いられる。転落抽選に当選すると、遊技回における抽選モードは、高確率モードから低確率モードに変更される。
転落乱数カウンタCFは、例えば0~99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大に達した後0に戻る構成である。転落乱数カウンタCFは定期的に更新され、第1始動口33又は第2始動口34に遊技球が入球したタイミングでRAM64の保留情報格納エリア64bに格納される。具体的には、第1始動口33に遊技球が入球したタイミングで転落乱数カウンタCFの更新値がRAM64の第1保留エリアRaに格納され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで転落乱数カウンタCFの更新値がRAM64の第2保留エリアRbに格納される。そして、第1保留エリアRa又は第2保留エリアRbに格納された転落乱数カウンタCFの値は、実行エリアAEに移動した後、ROM63の転落抽選用テーブル記憶エリア63dに記憶されている当否テーブル(転落抽選用当否テーブル)と照合され、高確率モードを終了させるか否かが決定される。
次に、変動種別カウンタCSの詳細について説明する。変動種別カウンタCSは、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間と、図柄表示装置41における図柄の変動時間とを、MPU62において決定する際に用いられる。変動種別カウンタCSは、例えば0~198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターンの決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間の決定に際しては、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている変動時間テーブルが用いられる。
次に、電動役物開放カウンタC4の詳細について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、0~465の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成である。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入球したタイミングでRAM64の電役保留エリア64dに記憶される。そして、所定のタイミングで、電役保留エリア64dに記憶されている電動役物開放カウンタC4の値が電役実行エリア64eに移動した後、電役実行エリア64eにおいて電動役物開放カウンタC4の値を用いて電動役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選(以下、電動役物開放抽選と呼ぶ)が行われる。具体的には、電役実行エリア64eにおいて、ROM63の役物抽選用テーブル記憶エリア63eに記憶されている当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)と電動役物開放カウンタC4の値とが照合され、電動役物34aを開放状態に制御するか否かが決定される。
なお、取得された大当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値、電動役物開放カウンタC4の値および転落乱数カウンタCFの値の少なくとも一つが本発明における特別情報に相当する。また、第1保留エリアRaおよび第2保留エリアRbに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値および転落乱数カウンタCFの値の少なくとも一つを保留情報とも呼ぶ。
次に、当否テーブルについて説明する。当否テーブルは、大当たり乱数カウンタC1に基づいて当たり抽選を行う際に、当該大当たり乱数カウンタC1と照合するためのテーブルデータである。パチンコ機10には、当たり抽選の抽選モードとして、低確率モードと高確率モードとが設定されており、低確率モード時における当たり抽選の際には低確率モード用の当否テーブルが参照され、高確率モード時における当たり抽選の際には高確率モード用の当否テーブルが参照される。
図331は、当否テーブルの内容を示す説明図である。図331(a)は低確率モード用の当否テーブル(低確率モード用)を示し、図331(b)は高確率モード用の当否テーブルを示している。
図331(a)に示すように、低確率モード用の当否テーブルには、大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値として、0~4の5個の値が設定されている。そして、0~1199の値のうち、0~4の5個の値以外の値(5~1199)が外れである。一方、図331(b)に示すように、高確率モード用の当否テーブルには、大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値として、0~15の16個の値が設定されている。そして、0~1199の値のうち、0~15の16個の値以外の値(16~1199)が外れである。このように、高確率モードは、低確率モードに比べて、当たり抽選において大当たりに当選する確率が高くなっている。
また、本実施形態では、低確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている大当たり乱数カウンタC1の値群は、高確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている大当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。ただし、当たり抽選の結果、低確率モードよりも高確率モードの方が大当たりとなる確率が高くなるのであれば、大当たりとして設定されている乱数の数及び値は任意である。
なお、本実施形態における当否テーブルにおいては採用していないが、当たり抽選の結果として「小当たり」を設けてもよい。
「小当たり」とは、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉が実行される開閉実行モードへの移行契機とはなるが、抽選モードおよびサポートモードの両方について、移行契機とならない当否結果である。これに対して、「外れ」は、開閉実行モードの移行契機とはならず、さらに、抽選モードおよびサポートモードについても移行契機とならない当否結果である。
次に、大当たり種別について説明する。パチンコ機10には、複数種類の大当たりを設定することができる。具体的には、例えば、以下の3つの態様又はモードに差異を設けることにより、複数種類の大当たりを設定することができる。
(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様
(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モード
(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモード
パチンコ機10には、上記の(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様として、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入賞の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとを設定することができる。例えば、高頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が複数回(例えば16回)行われるとともに、1回の開放は30secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が10個となるまで継続するように設定可能である。一方、低頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が2回行われるとともに、1回の開放は0.2secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が6個となるまで継続するよう設定可能である。
遊技者により操作ハンドル25が操作されている場合、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構81が駆動制御される。上記具体例の場合、低頻度入賞モードでは、1回の開閉扉36bの開放時間は0.2secである。つまり、低頻度入賞モードでは、遊技球の発射周期よりも1回の開閉扉36bの開放時間が短くなっている。したがって、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードでは実質的に遊技球の入賞が発生しない。ただし、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードにおいても、遊技球の入賞が発生し得るように設定してもよい。
なお、開閉扉36bの開閉回数、1回の開放に対する開放限度時間、及び1回の開放に対する開放限度個数は、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入賞の発生頻度が、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも高くなるのであれば、開閉扉36bの開放態様は任意である。具体的には、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉回数が多い、1回の開放に対する開放限度時間が長い又は1回の開放に対する開放限度個数が多く設定されていればよい。高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとの差異を明確にする上では、低頻度入賞モードの開閉実行モードでは、実質的に可変入賞装置36への入賞が発生しない構成としてもよい。
パチンコ機10には、上記の(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードの態様として、当否テーブルとして高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う高確率モードと、当否テーブルとして低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う低確率モードとを設定することができる。図331を用いて説明したように、高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合の方が、低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合と比較して、大当たりに当選する確率が高い。
パチンコ機10には、上記の(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモードの態様として、遊技領域PAに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、第2始動口34の電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとを設定することができる。
具体的には、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率が異なる。高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率を高くする。また、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aの1回の開放時間が長く設定されていてもよい。
なお、本実施形態においては採用していないが、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aが開放状態となる回数が多く設定されてもよい。さらに、電動役物34aの1回の開放時間が長く設定された構成としてもよい。また、高頻度サポートモードで電役開放当選となり電動役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されてもよい。さらに、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われるまでに確保される時間が相対的に短く設定されてもよい。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも第2始動口34への入球が発生する確率が高くなる。すなわち、高頻度サポートモードは、特別情報の取得条件の成立を補助する補助遊技状態として機能する。
本実施形態では、当たり抽選の結果、大当たりとなった場合には、大当たり種別カウンタC2を用いて、大当たり種別を振り分ける。大当たり種別カウンタC2の値に対応する大当たり種別の振り分けは、ROM63の振分テーブル記憶エリア63bに振分テーブルとして記憶されている。
図332は、振分テーブルの内容を示す説明図である。図332(a)は第1始動口用の振分テーブルを示し、図332(b)は第2始動口用の振分テーブルを示している。第1始動口用の振分テーブルは、第1始動口33への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照され、第2始動口用の振分テーブルは、第2始動口34への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照される。両振分テーブルは、大当たり種別を振り分ける際の参照テーブルとして機能するが、本実施形態では、モード選択抽選において先落ちモードと後落ちモードとを振り分けるための参照テーブルとしても機能する。モード選択抽選の詳細については、後述する。
図332(a)の第1始動口用の振分テーブルに示すように、第1始動口用の振分テーブルには、第1始動口33への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たりと、8R確変大当たりと、8R通常大当たりとが設定されている。
16R確変大当たり及び8R確変大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の当たり抽選の抽選モード(以下、単に「抽選モード」とも呼ぶ)が高確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。16R確変大当たりと8R確変大当たりとの相違点は、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が相違し、16R確変大当たりは16回(16ラウンド)であり、8R確変大当たりは8回(8ラウンド)である。
8R通常大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の抽選モードが低確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数は8回(8ラウンド)である。
第1始動口用の振分テーブルでは、「0~99」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~64」が16R確変大当たりに対応しており、「65~89」が8R確変大当たりに対応しており、「90~99」が8R通常大当たりに対応している。
上記のように、本実施形態のパチンコ機10では、大当たりの種別として、3種類の大当たりが設定されている。したがって、大当たりの態様が多様化する。この3種類の大当たりを比較した場合、遊技者にとっての有利度合は、16R確変大当たりが最も高く、8R確変大当たりが次に高く、最後に8R通常大当たりと続く。このように遊技者にとって有利度の異なる複数種類の大当たりが設定されていることにより、遊技の単調化が抑えられ、遊技への注目度を高めることが可能となる。
図332(b)の第2始動口用の振分テーブルに示すように、第2始動口用の振分テーブルには、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たりと、8R確変大当たりと、8R通常大当たりとが設定されている。第2始動口用の振分テーブルでは、「0~99」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~74」が16R確変大当たりに対応しており、「75~89」が8R確変大当たりに対応しており、「90~99」が8R通常大当たりに対応している。
このように本実施形態のパチンコ機10では、大当たり当選となった場合の大当たりの種別の振分態様は、第1始動口33への入球に基づいて大当たり当選となった場合と、第2始動口34への入球に基づいて大当たり当選となった場合とで異なっているとともに、遊技者にとっての有利性に明確な差異が設けられている。
本実施形態では、上述したように、第1始動口用の振分テーブルに設定されている大当たりの種別と、第2始動口用の振分テーブルに設定されている大当たりの種別とは、同一であるが、これに換えて、異なる構成としてもよい。さらに、各振分テーブルによって規定される、大当たりの種別は、3種類に限る必要はなく、例えば16R通常大当たりを含む4種類としても良いし、2種類や、5種類以上の数としても良い。さらに、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数は、8R、16Rに限る必要はなく、例えば、4R、5R等の他の回数としても良い。
なお、当たり抽選において外れ結果となった場合、開閉実行モードに移行することはなく、抽選モード及びサポートモードの変更も発生しない。大当たりの種別の振り分けにおいて、16確変大当たりまたは8R確変大当たりとなった場合には、先に説明したように、開閉実行モードの終了後の抽選モードは高確率モードとなるが、この高確率モードの状態は、次回、当たり抽選において大当たり当選するか、または転落抽選において当選するまで継続される。
上述のように、MPU62は、実行エリアAEに記憶されている大当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行うとともに、実行エリアAEに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定するが、さらに、MPU62は、これらの大当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
図333は、転落抽選を実行する際に用いられる転落抽選用当否テーブルの内容を示す説明図である。図333に示すように、転落抽選用当否テーブルには、転落抽選で当選となる転落乱数カウンタCFの値として0、1、2の3個の値が設定されている。外れとなる転落乱数カウンタCFの値として3~99の97個の値が設定されている。すなわち、高確率モードの遊技回において、転落抽選に当選し高確率モードが終了し低確率モードとなる転落の確率は3/100であり、転落抽選に外れて高確率モードが継続される確率は97/100である。なお、本実施形態においては、転落抽選は、低確率モードの遊技回においては実行しない。
図334は、電動役物開放抽選を実行する際に用いられる当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)の内容を示す説明図である。
図334(a)は、低頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)を示している。図334(a)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0、1の2個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として2~465の464個の値が設定されている。すなわち、低頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、1/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、低頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.4秒である。
図334(b)は、高頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)を示している。図334(b)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0~461の462個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として462~465の4個の値が設定されている。すなわち、高頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、231/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、高頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.6秒である。
このように、電動役物開放抽選用当否テーブルによって、高頻度サポートモードが低頻度サポートモードよりも第2始動口34への遊技球の入球が発生する確率が高くなるように設定されている。
《6-3》音声発光制御装置及び表示制御装置の電気的構成:
次に、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成について説明する。
図335は、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成を中心として示すブロック図である。なお、電源装置85(図329)等の一部の構成は省略されている。音声発光制御装置90に設けられた音声発光制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92は、CPU、ROM93、RAM94、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵された素子である。
ROM93には、MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データ、テーブル等が記憶されている。例えば、ROM93のエリアの一部には、演出パターンテーブル記憶エリア93a、変動表示パターンテーブル記憶エリア93b等が設けられている。これらの詳細については後述する。
RAM94は、ROM93内に記憶されている制御プログラムの実行の際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリである。例えば、RAM94のエリアの一部には、各種フラグ記憶エリア94a、各種カウンタエリア94b、抽選用カウンタエリア94c等が設けられている。なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には、主制御装置60と演出操作ボタン24が接続されている。主制御装置60からは、各種コマンドを受信する。MPU92の出力側には、スピーカー46や各種ランプ47が接続されているとともに、表示制御装置100が接続されている。
表示制御装置100に設けられた表示制御基板101には、プログラムROM103及びワークRAM104が複合的にチップ化された素子であるMPU102と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とが搭載されている。なお、MPU102に対してプログラムROM103及びワークRAM104が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU102は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づいて所定の演算処理を行って、VDP105の制御(具体的にはVDP105に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM103は、MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶されている。
ワークRAM104は、MPU102による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
VDP105は、一種の描画回路であり、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する。VDP105は、ICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、描画処理専用のファームウェアを内蔵した一種のマイコンチップである。VDP105は、MPU102、ビデオRAM107等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM107に記憶させる画像データを、キャラクタROM106から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置41に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM106には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照される色パレットテーブル等が記憶されている。なお、キャラクタROM106を複数設け、各キャラクタROM106に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM103に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM106に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM107は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM107の内容を書き替えることにより図柄表示装置41の表示内容が変更される。
以下では、主制御装置60のMPU62、ROM63、RAM64をそれぞれ主側MPU62、主側ROM63、主側RAM64とも呼び、音声発光制御装置90のMPU92、ROM93、RAM94をそれぞれ音光側MPU92、音光側ROM93、音光側RAM94とも呼び、表示制御装置100のMPU102を表示側MPU102とも呼ぶ。
《6-4》遊技機による処理の概要:
次に、本実施形態のパチンコ機10が実行する処理の概要について説明する。本実施形態のパチンコ機10では、高頻度サポートモードに移行した後において、遊技回数が予め定めた保証遊技回数に達するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードは継続される。「保証遊技回数」とは、高頻度サポートモードにおいて継続して実行されることが保証された遊技回数であり、例えば100回である。すなわち、パチンコ機10では、高頻度サポートモードに移行した後において、保証遊技回数である100回まで高頻度サポートモードは保証される。保証遊技回数である100回を超えた後については、その時点における抽選モードとして低確率モードが設定されている場合には、サポートモードは高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行される。高頻度サポートモードでの遊技回数が100回に達した後であっても、その時点における抽選モードとして高確率モードが継続されている場合には、サポートモードとして高頻度サポートモードは継続される。
図336は、保証遊技回数に達する以前の遊技回において、転落抽選に当選した場合の処理の一例を説明するタイミングチャートである。図336(a)には、抽選モードの状態とサポートモードの状態とが示されている。図336において、[ ]内に示した数字(例えば[1]、[60])は、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数を示す。
本実施形態のパチンコ機10では、当たり抽選によって確変大当たりに当選し、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが高確率モードに、サポートモードが高頻度サポートモードに移行し、その後、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達する以前の遊技回(図示の例では、60回)において、転落抽選に当選した場合、抽選モードが低確率モードに移行する。そして、その60回目に実行される遊技回から、低確率モードで当たり抽選が実行される。一方、サポートモードについては、その60回目に実行される遊技回で転落抽選に当選し高確率モードが終了し低確率モードに移行した場合であっても、高頻度サポートモードが開始されてから100回目に実行される遊技回に達するまで、高頻度サポートモードは継続される。
図336(b)には、本実施形態のパチンコ機10が、転落抽選に当選した60回目の遊技回において実行する演出、抽選モード、サポートモードの各状態について示している。この例では、60回目の遊技回まで(1回~59回)、転落抽選にも当たり抽選にもリーチ抽選にも当選していないので、遊技回59回までは、各遊技回における当たり抽選の結果の予告や抽選結果を告知する通常の演出(通常演出とも呼ぶ)を実行する。そして、転落抽選に当選した60回目の遊技回においては、例えば、遊技者側キャラクターと敵側キャラクターとが対決する戦闘演出(以下、バトル演出とも呼ぶ)を実行する。
バトル演出は、転落抽選および当たり抽選の抽選結果を告知する結果告知演出の前に実行される演出である。本実施形態のパチンコ機10では、バトル演出として、通常バトル演出、生死バトル演出、優勢バトル演出の3種類が用意されている。通常バトル演出は、遊技者に有利な結果(勝利)、遊技者に不利な結果(敗北)、遊技者に有利とも不利とも言えない結果(引き分け)の内のいずれかに該当することを示唆する演出である。生死バトル演出は、遊技者に有利な結果(勝利)、遊技者に不利な結果(敗北)の内のいずれかに該当することを示唆する演出である。優勢バトル演出は、遊技者に有利な結果(勝利)、遊技者に有利とも不利とも言えない結果(引き分け)の内のいずれかに該当することを示唆する演出である。保証遊技回数に達する以前の遊技回においては、バトル演出として、通常バトル演出が実行される。すなわち、図336(b)の例示の場合では、バトル演出として、通常バトル演出が実行される。
そして、バトル演出を実行後に、転落抽選および当たり抽選の抽選結果を告知する結果告知演出を実行する。結果告知演出においては、転落抽選および当たり抽選の抽選結果に対応した演出を実行する。具体的には、転落抽選に当選し、当たり抽選において大当たりに当選しなかった場合には、遊技者側キャラクターが敗北する敗北演出を実行する。転落抽選の抽選結果に関わらず、当たり抽選において大当たりに当選した場合には、遊技者側キャラクターが勝利する勝利演出を実行する。転落抽選に当選せず、かつ当たり抽選において大当たりに当選ぜずに、リーチが発生した場合には、遊技者側キャラクターと敵側キャラクターとが引き分けとなる引き分け演出を実行する。図336(b)の例示の場合、60回目の遊技回において転落抽選に当選しているため、結果告知演出として敗北演出が実行される。
なお、60回目に実行される遊技回で転落抽選に当選した結果、高確率モードから低確率モードに移行するタイミングは、転落抽選に当選した60回目の遊技回が開始されるタイミングと一致している。すなわち、60回目に実行される遊技回で転落抽選に当選した時、抽選モードは、直ちに高確率モードから低確率モードに移行する。サポートモードについては、前述したように、高頻度サポートモードが継続される。
図337は、保証遊技回数に達する以前の遊技回において、当たり抽選において大当たりに当選した場合の処理の一例を説明するタイミングチャートである。
具体的には、本実施形態のパチンコ機10において、当たり抽選によって確変大当たりに当選し、抽選モードが高確率モードに、サポートモードが高頻度サポートモードに移行し、その後、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達する以前の遊技回(図示の例では、60回)で、当たり抽選において大当たりに当選した場合、その60回目の遊技回が終了し、開閉実行モードが開始したタイミング(すなわち、勝利の結果告知演出が終了した直後のタイミング)でもって、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行する。一方、サポートモードについても、その60回目の遊技回が終了し、開閉実行モードが開始したタイミングで、高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行する。すなわち、保証遊技回数に達していない場合には、大当たりに当選した遊技回が終了し、開閉実行モードが開始したタイミングでもって、抽選モードとサポートモードを共に低い側にリセットする。
演出については、図337の例では60回目の遊技回まで(1回~59回)、転落抽選にも当たり抽選にもリーチ抽選にも当選していないので、遊技回59回までは、通常演出を実行する。そして、当たり抽選において大当たりに当選した60回目の遊技回においては、バトル演出と、当たり抽選において大当たりに当選したことを告知する結果告知演出とを実行する。なお、先に説明したように、保証遊技回数に達する以前の遊技回においては、バトル演出として、勝利、敗北、引き分けの内のいずれかに該当することを示唆する演出である通常バトル演出が実行される。すなわち、図337の例示の場合では、バトル演出として、通常バトル演出が実行される。
図338は、本実施形態のパチンコ機10において、保証遊技回数に達する以前の遊技回で、転落抽選に当選せず、かつ当たり抽選において大当たりに当選せずに、リーチ判定においてリーチ(いわゆる外れリーチ)を発生すると判定された場合の処理の一例を説明するタイミングチャートである。具体的には、本実施形態のパチンコ機10において、当たり抽選によって確変大当たりに当選し、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが高確率モードに、サポートモードが高頻度サポートモードに移行し、その後、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達する以前の遊技回(図示の例では、60回)で、転落抽選に当選せず、かつ当たり抽選において大当たりに当選せずに、リーチ判定においてリーチ(外れリーチ)を発生すると判定された場合の処理が、図338に示されている。
転落抽選に当選せず、かつ当たり抽選において大当たりに当選せずに、リーチ判定においてリーチ(外れリーチ)を発生すると判定された60回目の遊技回においては、勝利、敗北、引き分けの内のいずれかに該当することを示唆し得る通常バトル演出を実行し、その後、遊技者側キャラクターが勝利も敗北もしない引き分け演出を結果告知演出として実行する。転落抽選に当選せず、かつ当たり抽選において大当たりに当選しなかった遊技回においては、リーチの発生の有無にかかわらず、抽選モードは高確率モードを維持し、サポートモードは高頻度サポートモードを維持する。
図339は、前述したバトル演出または結果告知演出が実行されているときの、図柄表示装置41の表示面41aを示す説明図である。バトル演出または結果告知演出が実行されるときには、表示面41aは、第1表示領域41aSと第2表示領域41aLとに区分される。そして、第1表示領域41aSでは、図柄の変動表示及び停止表示が実行される。具体的には、単位遊技時間のうち、変動時間においては図柄の変動表示が実行され、停止時間においては図柄の停止表示が実行される。一方、第2表示領域41aLでは、バトル演出または結果告知演出が実行される。
図340は、バトル演出を例示する説明図である。図340(a)は通常バトル演出の一例を示し、図340(b)は生死バトル演出の一例を示し、図340(c)は優勢バトル演出の一例を示している。本実施形態のパチンコ機10では、バトル演出として、遊技者側の女性キャラクターと敵側の男性キャラクターとが対決する画像(動画像)の表示が行われるが、この画像は、バトル演出の種類毎に異なったものとなっている。図340(b)に示す生死バトルでは、図340(a)に示す通常バトルの場合と比べて、両キャラクターが持つ刀剣が大きく、バトルの結果が勝利か敗北しかないことを示唆する画像となっている。図340(c)に示す優勢バトルでは、遊技者側の女性キャラクターの持つ刀剣が敵側の男性キャラクターが持つ刀剣に比べて大きく、遊技者側が優勢であり、バトルの結果が勝利か引き分けしかない(すなわち、負けがない)ことを示唆する画像となっている。なお、各バトル演出では、図340(a)~図340(c)に示した画像を表示面41aの第2表示領域41aLに表示させるとともに、当該画像に伴った音声や光をスピーカー46や各種ランプ47に出力させる。
上述した通常バトル演出、生死バトル演出、優勢バトル演出の各画像は、あくまでも一例であり、これらに限る必要はない。本実施形態では、各バトル演出は、遊技者側の女性キャラクターと敵側の男性キャラクターとが対決するという全体の構図はほぼ同じで、キャラクターが所持する刀剣だけが相違する構成であったが、これに換えて、全体の構図についても、バトル演出の種類によって全く違った構成としてもよい。要は、通常バトル演出は、バトルの結果が勝利、敗北、引き分けの内のいずれかに該当することを示唆し得る演出であり、生死バトル演出は、バトルの結果が勝利、敗北の内のいずれかに該当することを示唆し得る演出であり、優勢バトル演出は、バトルの結果が勝利、引き分けの内のいずれかに該当することを示唆し得る演出であれば、それぞれ、どのような演出の態様とすることもできる。さらに、上記のような示唆を得ることができない演出であっても、互いに相違する演出であれば、通常バトル演出、生死バトル演出、優勢バトル演出のそれぞれは、どのような演出の態様とすることもできる。通常バトル演出、生死バトル演出、優勢バトル演出のそれぞれを、互いに相違する演出としたのは、遊技者に付与する緊迫感や期待感をバトル演出の種類によって変化させるためであるが、こうした変化を望まない場合には、通常バトル演出、生死バトル演出、優勢バトル演出のそれぞれを同一の演出内容とすることもできる。
図341は、バトル演出後に実行される結果告知演出を例示する説明図である。図341(a)は結果告知演出としての勝利演出を示し、図341(b)は結果告知演出としての敗北演出を示し、図341(c)は結果告知演出としての引き分け演出を示している。勝利演出では、図341(a)に示すように、遊技者側の女性キャラクターが勝利に喜ぶ画像(動画像)を表示面41aの第2表示領域41aL(図339)に表示させるとともに、当該画像に伴った音声や光をスピーカー46や各種ランプ47に出力させる。当たり抽選において大当たりに当選した図337の例示では、結果告知演出として、勝利演出が実行される。
敗北演出では、図341(b)に示すように、遊技者側の女性キャラクターが敗北で悲しむ画像(動画像)を表示面41aの第2表示領域41aLに表示させるとともに、当該画像に伴った音声や光をスピーカー46や各種ランプ47に出力させる。転落抽選に当選した図336の例示では、結果告知演出として、敗北演出が実行される。
引き分け演出では、図341(c)に示すように、遊技者側の女性キャラクターが負けていないことを知らせる画像(動画像)を表示面41aの第2表示領域41aL(図339)に表示させるとともに、当該画像に伴った音声や光をスピーカー46や各種ランプ47に出力させる。高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達する以前の遊技回であって、転落抽選に当選せず、かつ当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した遊技回では、結果告知演出として、引き分け演出が実行される。なお、勝利演出、敗北演出、引き分け演出のそれぞれは、図341(a)~図341(c)に示す画像(動画像)に換えて、他の画像(動画像)とすることもできる。要は、勝利演出は、遊技者に有利な結果であることを告知できる画像であればどのような画像とすることもでき、敗北演出は、遊技者に不利な結果であることを告知できる画像であればどのような画像とすることもでき、引き分け演出は、遊技者に有利とも不利とも言えない結果であることを告知できる画像であればどのような画像とすることもできる。
次に、保証遊技回数に達した後の遊技回において、転落抽選に当選した場合と、当たり抽選において大当たりに当選した場合とについて、説明する。
図342は、保証遊技回数に達した後の遊技回において、転落抽選に当選した場合の処理の一例を説明するタイミングチャートである。図342(a)は、当たり抽選によって確変大当たりに当選し、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが高確率モードに、サポートモードが高頻度サポートモードに移行し、その後、高頻度サポートモードが開始されてから遊技回数が保証遊技回数に達した後の遊技回(図示の例では、120回)において、転落抽選に当選して、抽選モードが低確率モードに、サポートモードが低頻度サポートモードに移行した場合を示している。120回目の遊技回で転落抽選に当選した場合でも、60回目の遊技回において転落抽選に当選した場合と同様に、転落抽選における抽選結果が、その遊技回における当たり抽選の抽選モードに反映される。すなわち、図342(a)の例では、120回目の遊技回において、転落抽選に当選して抽選モードが低確率モードに移行する。そして、120回目の遊技回から、低確率モードで当たり抽選が実行される。
サポートモードについては、先に説明したように、高頻度サポートモードに移行した後において、遊技回数が保証遊技回数(100回)に達した場合に低頻度サポートモードに移行する。但し、高頻度サポートモードでの遊技回数が100回に達した場合であっても、その時点における抽選モードとして高確率モードが継続されている場合には、サポートモードとして高頻度サポートモードは継続される。したがって、図342(a)の例では、120回目の遊技回で転落抽選に当選した場合、120回目の遊技回に達するまでは、高確率モードが継続されているので、高頻度サポートモードが継続されている。そして、120回目の遊技回において転落抽選に当選し、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行したことに伴って、サポートモードも高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行する。
図342(b)には、本実施形態のパチンコ機10が、転落抽選に当選した120回目の遊技回において実行する演出、抽選モード、サポートモードの各状態について示している。この例では、120回目の遊技回まで(1回~119回)、転落抽選にも当たり抽選にも当選していないので、120回目の遊技回までは、各遊技回における当たり抽選の結果の予告や抽選結果を告知する通常の演出(通常演出とも呼ぶ)を実行する。そして、転落抽選に当選した120回目の遊技回においては、バトル演出を実行する。ここでは、バトル演出として、先に説明した生死バトル演出(図340(b)参照)を実行する。
そして、生死バトル演出を実行後に、転落抽選および当たり抽選の抽選結果を告知する結果告知演出を実行する。結果告知演出においては、転落抽選および当たり抽選の抽選結果に対応した演出を実行する。具体的には、転落抽選に当選し、当たり抽選において大当たりに当選しなかった場合には、図341(b)に示した、遊技者側キャラクターが敗北する敗北演出を実行する。当たり抽選において大当たりに当選した場合には、転落抽選の結果に関わらず、図341(a)に示した、遊技者側キャラクターが勝利する勝利演出を実行する。図342(b)の場合、120回目の遊技回において転落抽選に当選し、当たり抽選において大当たりに当選していないため、結果告知演出として敗北演出が実行される。
なお、120回目に実行される遊技回で転落抽選に当選した結果、高確率モードから低確率モードに移行するタイミングは、転落抽選に当選した120回目の遊技回が開始されるタイミングと一致している。すなわち、120回目に実行される遊技回で転落抽選に当選した時、抽選モードは、直ちに高確率モードから低確率モードに移行する。また、抽選モードが低確率モードに移行したことに伴って、サポートモードは高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行する。サポートモードが低頻度サポートモードに移行するタイミングは、抽選モードが低確率モードに移行したタイミングとほぼ同時である。したがって、120回目の遊技回が開始されるタイミングとほぼ同時に低頻度サポートモードに移行する。
次に、保証遊技回数に達した後の遊技回における当たり抽選において大当たりに当選した場合の処理について説明する。以下では、本実施形態のパチンコ機10が実行する処理の説明に先立って、比較例1と比較例2のパチンコ機が実行する処理について説明する。
図343は、比較例1のパチンコ機において、保証遊技回数に達した後の遊技回において、転落抽選には当選せず、当たり抽選において大当たりに当選した場合の処理を説明するタイミングチャートである。具体的には、図343には、比較例1のパチンコ機において、当たり抽選によって確変大当たりに当選し、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが高確率モードに、サポートモードが高頻度サポートモードに移行し、その後、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達した後の遊技回(図示の例では、120回)で、当たり抽選において大当たりに当選して、開閉実行モードの開始時に抽選モードが低確率モードに、サポートモードが低頻度サポートモードに移行した場合が示されている。
転落抽選には当選せず、当たり抽選において大当たりに当選した120回目の遊技回においては、バトル演出を実行し、その後、遊技者側キャラクターが勝利する勝利演出を結果告知演出として実行する。そして、大当たりに当選した120回目の遊技回が終了し、開閉実行モードが開始したタイミング(すなわち、勝利の結果告知演出が終了するタイミング)でもって、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行すると共に、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行する。すなわち、大当たりに当選した遊技回が終了し、開閉実行モードが開始したタイミングでもって、抽選モードとサポートモードを共に低い側にリセットする。
ここで、比較例1のパチンコ機は、保証遊技回数に達した後の遊技回において、転落抽選に当選し、当たり抽選において大当たりに当選しなかった場合に、抽選モードおよびサポートモードについて、本実施形態のパチンコ機10と同一の動作、すなわち、図342に示した動作を行うものとする。図342(b)と図343とを比較すると、120回目の遊技回の開始から終了までの期間において、サポートモードの変化の態様が、両者の間で異なったものであることが判る。この期間では、転落抽選には当選せず、当たり抽選において大当たり当選した際には、図343に示すように高頻度サポートモードであるのに対し、転落抽選に当選し、当たり抽選において大当たりに当選しなかった際には、図342(b)に示すように低頻度サポートモードとなっている。このため、図342(b)に示した処理と図343に示した処理との両方を実行する比較例1のパチンコ機を想定した場合、遊技者は、結果告知演出が実行されるよりも前に、電動役物34a(図327)の開閉状態から、高頻度サポートモードが終了し低頻度サポートモードに移行したか否かを確認することによって、120回目の遊技回において転落抽選に当選したか否かを認識することができる。
具体的には、遊技者は、120回目の遊技回において、結果告知演出が実行されるよりも前に、電動役物34a(図327)が開閉動作を停止することが確認できた場合に、120回目の遊技回が開始されるタイミングで高頻度サポートモードが終了し低頻度サポートモードに移行したとして、120回目の遊技回でもって転落抽選に当選したと予測することができる。この結果、遊技者は、バトル演出の実行中に、その後に実行される結果告知演出の種類を予測することが可能となる。換言すれば、高確率モードでの遊技回が100回以上継続している場合であって、かつ高頻度サポートモードである場合に、バトル演出が開始されると、遊技者側キャラクターと敵側キャラクターのいずれが勝利するのかは結果告知まで分からない(すなわち、転落抽選に当選するのか当たり抽選において大当たりに当選するのかは結果告知までわからない)といった内容に演出的にはなっているが、遊技者は、バトル演出が実行されている期間に電動役物34aの開閉状態から高頻度サポートが終了したことを確認することによって、今回のバトルは遊技者側キャラクターが負けてしまう(転落抽選に当選する)ということを、バトル演出中に予測できてしまう。この結果、120回目の遊技回における転落抽選および当たり抽選の結果に対する緊迫感や期待感を、バトル演出および結果告知演出によって遊技者に付与できない場合がある。このことが、比較例1の課題となっている。
図344は、比較例2のパチンコ機において、保証遊技回数に達した後の遊技回において、転落抽選には当選せず、当たり抽選において大当たりに当選した場合の処理を説明するタイミングチャートである。具体的には、比較例2のパチンコ機において、当たり抽選によって確変大当たりに当選し、抽選モードが高確率モードに、サポートモードが高頻度サポートモードに移行し、その後、高頻度サポートモードが開始されてから120回目に実行される遊技回で、転落抽選には当選せず、当たり抽選において大当たりに当選して、開閉実行モードの開始時に、抽選モードが低確率モードに移行する場合が、図344に示されている。
転落抽選には当選せず、当たり抽選において大当たりに当選した120回目の遊技回においては、バトル演出を実行し、その後、遊技者側キャラクターが勝利する勝利演出を結果告知演出として実行する。大当たりに当選した120回目の遊技回が開始するタイミングでもってサポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行し、大当たりに当選した120回目の遊技回が終了し、開閉実行モードが開始したタイミング(すなわち、勝利の結果告知演出が終了した直後のタイミング)でもって、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行する。すなわち、高確率モードでの遊技回が保証遊技回数(100回)以上継続して実行されている場合であって、転落抽選には当選せず、当たり抽選において大当たりに当選した場合に、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行するタイミングが、比較例1のパチンコ機では、大当たりに当選した遊技回が終了し、開閉実行モードが開始したタイミングである(図343参照)のに対して、比較例2のパチンコ機では、大当たりに当選した遊技回が開始するタイミング(すなわち、遊技回の開始時)となっている点が相違する。
転落抽選に当選した場合の例示である図342(b)と、当たり抽選において大当たりに当選した場合の例示である図344とを比較すると、120回目の遊技回の開始から終了までの期間において、サポートモードの変化の態様が同一であることが判る。このため、遊技者が、結果告知演出が実行されるよりも前に、電動役物34a(図327)の開閉状態から、120回目の遊技回において、転落抽選に当選したのか当たり抽選において大当たりに当選したのかを認識することはできない。すなわち、遊技者は、バトル演出の実行中に、その後に実行される結果告知演出の種類(勝利演出か敗北演出か)を予測することが不可能である。したがって、保証遊技回数に達した後の遊技回において転落抽選に当選した場合に図342(b)に示した処理を行い、保証遊技回数に達した後の遊技回において大当たりに当選した場合に図344に示した処理を実行する比較例2のパチンコ機によれば、比較例1の前述した課題を解決することができる。
しかしながら、比較例2のパチンコ機であっても、次の課題が顕在する。
比較例2のパチンコ機によれば、保証遊技回数に達した後の遊技回において、転落抽選に当選した場合、当たり抽選において大当たりに当選した場合共に、当該遊技回が開始したタイミングで、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行し、電動役物34a(図327)は開閉動作を停止する。保証遊技回数に達した後の遊技回において、転落抽選に当選せず、かつ、当たり抽選において大当たりに当選しなかった場合には、サポートモードは高頻度サポートモードを維持し、電動役物34a(図327)は開閉動作を継続する。このため、遊技者は、遊技回の開始後も、電動役物34a(図327)が開閉動作を継続することを確認することによって、保証遊技回数に達した後の遊技回において、転落抽選に当選せず、かつ、当たり抽選において大当たりに当選しなかったことを予測することができる。
したがって、比較例2のパチンコ機によれば、保証遊技回数に達した後の遊技回において実行されるバトル演出を、転落抽選に当選せず、かつ当たり抽選において大当たりに当選しないことに該当することを示唆しうる演出、具体的には優勢バトル演出と仮にしたとしても、電動役物34a(図327)が開閉動作を継続することを確認することによって引き分けであること、すなわち、転落抽選に当選せず、かつ、当たり抽選において大当たりに当選しなかったことを予測できてしまうことから、優勢バトル演出が意味のないものとなってしまう。すなわち、保証遊技回数に達した後の遊技回において実行されるバトル演出は、バトルの結果が勝利か敗北しかない生死バトル演出しか意味をなさないこととなる。この結果、比較例2のパチンコ機によれば、保証遊技回数に達した後の遊技回において実行するバトル演出についての演出の幅を広げることができないという課題があった。
本実施形態のパチンコ機10は、以下の構成とすることで、比較例1の課題と比較例2の課題の双方を解決している。
本実施形態のパチンコ機10は、当たり抽選によって確変大当たりに当選し、抽選モードが高確率モードに、サポートモードが高頻度サポートモードに移行し、その後、高頻度サポートモードが開始されてから保証遊技回数に達した後の遊技回(例えば、120回目の遊技回)において、当たり抽選において大当たり当選した場合に、サポートモードを変化させる態様として2つのモードを有する。2つのモードは、以下、「先落ちモード」と「後落ちモード」と呼ぶ。なお、本実施形態では、先落ちモードと後落ちモードのうちのいずれのモードを採用するかは、抽選(以下、モード選択抽選と呼ぶ)によって決定しており、モード選択抽選による振り分け結果は、遊技者に報知しない構成となっている。
本実施形態では、当たり抽選の結果、大当たりとなった場合に、大当たり種別カウンタC2を用いて、大当たり種別を振り分けているが、モード選択抽選についても、当たり抽選の結果、大当たりとなった場合に、大当たり種別カウンタC2を用いて、先落ちモードか後落ちモードかの振り分けを行っている。第1始動口33への遊技球の入球に基づく当たり抽選において大当たりとなった場合には、図332(a)に示した第1始動口用の振分テーブルを用いて、先落ちモードか後落ちモードかの振り分けを行い、第2始動口33への遊技球の入球に基づく当たり抽選において大当たりとなった場合には、図332(b)に示した第2始動口用の振分テーブルを用いて、先落ちモードか後落ちモードかの振り分けを行う。
第1始動口用の振分テーブルでは、「0~99」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~39」と「65~89」と「90~99」とが先落ちモードに対応しており、「40~64」が後落ちモードに対応している。すなわち、第1始動口用の振分テーブルでは、大当たりの種別の振り分け結果として16R確変大当たりが対応づけられている「0~64」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~39」が先落ちモードに対応づけられており、「40~64」が後落ちモードに対応づけられている。大当たりの種別の振り分け結果として8R確変大当たりが対応づけられている「65~89」の大当たり種別カウンタC2の値は、先落ちモードに対応づけられている。大当たりの種別の振り分け結果として8R通常大当たりが対応づけられている「90~99」の大当たり種別カウンタC2の値は、先落ちモードに対応づけられている。
第2始動口用の振分テーブルでは、「0~99」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~49」と「75~89」と「90~99」とが先落ちモードに対応しており、「50~74」が後落ちモードに対応している。すなわち、第2始動口用の振分テーブルでは、大当たりの種別の振り分け結果として16R確変大当たりが対応づけられている「0~74」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~49」が先落ちモードに対応づけられており、「50~74」が後落ちモードに対応づけられている。大当たりの種別の振り分け結果として8R確変大当たりが対応づけられている「75~89」の大当たり種別カウンタC2の値は、先落ちモードに対応づけられている。大当たりの種別の振り分け結果として8R通常大当たりが対応づけられている「90~99」の大当たり種別カウンタC2の値は、先落ちモードに対応づけられている。
なお、本実施形態では、第1始動口用の振分テーブルに規定されている種別カウンタC2の値に対するモード選択抽選の振り分け結果と、第2始動口用の振分テーブルに規定されている種別カウンタC2の値に対するモード選択抽選の振り分け結果とは相違する構成であったが、これに対して、同一の構成としても良い。
図345は、本実施形態のパチンコ機10において、保証遊技回数に達した後の遊技回で、転落抽選には当選せず、当たり抽選において大当たりに当選すると共に、モード選択抽選において先落ちモードに当選した場合の処理の一例を説明するタイミングチャートである。具体的には、本実施形態のパチンコ機10において、当たり抽選によって確変大当たりに当選し、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが高確率モードに、サポートモードが高頻度サポートモードに移行し、その後、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達した後の遊技回(図示の例では、120回)で、転落抽選には当選せず、当たり抽選において大当たりに当選すると共に、モード選択抽選において先落ちモードに当選して、開閉実行モードの開始時に抽選モードが低確率モードに移行する場合が、図345に示されている。
転落抽選には当選せず、当たり抽選において大当たりに当選すると共に、モード選択抽選において先落ちモードに当選した120回目の遊技回においては、勝利、敗北の内のいずれかに該当することを示唆し得る生死バトル演出(図340(b)参照)を実行し、その後、遊技者側キャラクターが勝利する勝利演出(図341(a)参照)を結果告知演出として実行する。モード選択抽選において先落ちモードに当選した場合には、大当たりに当選した120回目の遊技回が開始するタイミング(すなわち、遊技回の開始時)でもって、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行し、大当たりに当選した120回目の遊技回が終了し、開閉実行モードが開始したタイミング(すなわち、勝利の結果告知演出が終了した直後のタイミング)でもって、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行する。こうした演出、抽選モード、サポートモードの各状態の変化は、図344に示した比較例2における演出、抽選モード、サポートモードの各状態の変化と一致している。
図346は、本実施形態のパチンコ機10において、保証遊技回数に達した後の遊技回で、転落抽選には当選せず、当たり抽選において大当たりに当選すると共に、モード選択抽選において後落ちモードに当選した場合の処理の一例を説明するタイミングチャートである。具体的には、本実施形態のパチンコ機10において、当たり抽選によって確変大当たりに当選し、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが高確率モードに、サポートモードが高頻度サポートモードに移行し、その後、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達した後の遊技回(図示の例では、120回)で、転落抽選には当選せず、当たり抽選において大当たりに当選すると共にモード選択抽選において後落ちモードに当選して、開閉実行モードの開始時に抽選モードが低確率モードに移行する場合が、図346に示されている。
転落抽選には当選せず、当たり抽選において大当たりに当選すると共に、モード選択抽選において後落ちモードに当選した120回目の遊技回においては、勝利、引き分けの内のいずれかに該当することを示唆し得る優勢バトル演出(図340(c)参照)を実行し、その後、遊技者側キャラクターが勝利する勝利演出(図341(a)参照)を結果告知演出として実行する。モード選択抽選において後落ちモードに当選した場合には、大当たりに当選した120回目の遊技回が終了し、開閉実行モードが開始したタイミング(すなわち、勝利の結果告知演出が終了した直後のタイミング)でもって、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行すると共に、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行する。こうした抽選モード、サポートモードの各状態の変化は、図343に示した比較例1における抽選モード、サポートモードの各状態の変化と一致している。
モード選択抽選において先落ちモードに当選した場合(図345)と、モード選択抽選において後落ちモードに当選した場合(図346)とを比較してみると、高確率モードでの遊技回が保証遊技回数(100回)以上継続して実行されている場合であって、当たり抽選において大当たりに当選した場合に、当該遊技回において実行されるバトル演出は、先落ちモードに当選した場合には、勝利、敗北の内のいずれかに該当することを示唆し得る生死バトル演出であるに対して、後落ちモードに当選した場合には、勝利、引き分けの内のいずれかに該当することを示唆し得る優勢バトル演出となっている点が相違する。サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行するタイミングについては、先落ちモードに当選した場合には、大当たりに当選した遊技回が開始するタイミング(すなわち、遊技回の開始時)であるのに対して、後落ちモードに当選した場合には、大当たりに当選した遊技回が終了し、開閉実行モードが開始したタイミングとなっている点が相違する。
図347は、本実施形態のパチンコ機10において、保証遊技回数に達した後の遊技回で、転落抽選に当選せず、かつ当たり抽選において大当たりに当選せずに、リーチ判定においてリーチ(いわゆる外れリーチ)を発生すると判定された場合の処理の一例を説明するタイミングチャートである。具体的には、本実施形態のパチンコ機10において、当たり抽選によって確変大当たりに当選し、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが高確率モードに、サポートモードが高頻度サポートモードに移行し、その後、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達した後の遊技回(図示の例では、120回)で、転落抽選に当選せず、かつ当たり抽選において大当たりに当選せずに、リーチ判定においてリーチ(外れリーチ)を発生すると判定された場合の処理が図347に示されている。
転落抽選に当選せず、かつ当たり抽選において大当たりに当選せずに、リーチ判定においてリーチ(外れリーチ)を発生すると判定された120回目の遊技回においては、勝利、引き分けの内のいずれかに該当することを示唆し得る優勢バトル演出(図340(c)参照)を実行し、その後、遊技者側キャラクターが勝利も敗北もしない引き分け演出(図341(c)参照)を結果告知演出として実行する。転落抽選に当選せず、かつ当たり抽選において大当たりに当選しなかった遊技回においては、リーチの発生の有無にかかわらず、抽選モードは高確率モードを維持し、サポートモードは高頻度サポートモードを維持する。
まとめると次の通りとなる。本実施形態のパチンコ機10は、保証遊技回数に達した後の遊技回において、
(A)転落抽選に当選した場合(当たり抽選の結果に関わらず)、または、
(B)転落抽選に当選せず、当たり抽選において大当たりに当選すると共に、モード選択抽選において先落ちモードに当選した場合に、
当該遊技回において実行されるバトル演出として生死バトル演出を実行すると共に、当該遊技回が開始するタイミング(すなわち、遊技回の開始時)でもってサポートモードを低頻度サポートモードに移行する。
また、本実施形態のパチンコ機10は、保証遊技回数に達した後の遊技回において、
(C)転落抽選に当選せず、かつ当たり抽選において大当たりに当選せずに、リーチ判定においてリーチを発生すると判定された場合、または、
(D)転落抽選に当選せず、当たり抽選において大当たりに当選すると共に、モード選択抽選において後落ちモードに当選した場合に、
当該遊技回において実行されるバトル演出として優勢バトル演出を実行すると共に、当該大当たりに当選した遊技回が終了し、開閉実行モードが開始したタイミングでもってサポートモードを低頻度サポートモードに移行する。
このため、本実施形態のパチンコ機10によれば、上記(A)の場合と上記(B)の場合とで、同じタイミングでサポートモードが低頻度サポートモードに移行されることから、保証遊技回数に達した後の遊技回において、バトル演出中に、転落抽選に当選したことを電動役物34a(図327)の開閉状態から遊技者に予測されてしまうことを防止することができるという効果を奏する。さらに、保証遊技回数に達した後の遊技回において、生死バトル演出を行ったり、優勢バトル演出を行ったりすることができることから、保証遊技回数に達した後の遊技回において実行するバトル演出についての演出の幅を広げることができるという効果を奏する。
《6-5》主制御装置において実行される各種処理:
次に、本実施形態のパチンコ機10において上述した処理を実行するための具体的な制御の一例を説明する。先に主制御装置60において実行される処理について説明し、その後、音声発光制御装置90及び表示制御装置100において実行される処理について説明する。
各遊技回の遊技を進行させるために、主制御装置60のMPU62は、タイマ割込み処理および通常処理を実行する。これらの処理について次に説明する。MPU62は、タイマ割込み処理及び通常処理の他に、停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理を実行するが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
図348は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。上述のように、タイマ割込み処理は、主制御装置60のMPU62によって定期的(例えば2msec周期)に起動される。
ステップSl0101では、各種検知センサ67a~67eの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置60に接続されている各種検知センサ67a~67eの状態を読み込み、当該センサの状態を判定して検出情報(入球検知情報)を保存する。その後、ステップSl0102に進む。
ステップSl0102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した場合には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSl0103に進む。
ステップSl0103では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、転落乱数カウンタCFおよび電動役物開放カウンタC4の値の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、転落乱数カウンタCFおよび電動役物開放カウンタC4にそれぞれ1を加算すると共に、それらの各カウンタ値が最大値に達した場合には、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1~C4,CFの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSl0104に進む。なお、変動種別カウンタCSは、後述する通常処理(図352)において、その値を更新する。
ステップSl0104では、第1始動口33及び第2始動口34への入球に伴う始動口用の入球処理を実行する。ステップSl0104の始動口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSl0104を実行した後、ステップSl0105に進む。
ステップSl0105では、スルーゲート35への入球に伴うスルー用の入球処理を実行する。ステップSl0105のスルー用の入球処理の詳細については後述する。ステップSl0105を実行した後、MPU62はタイマ割込み処理を終了する。
<始動口用の入球処理>
次に、始動口用の入球処理について説明する。始動口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図348:Sl0104)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図349は、始動口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSl0201では、遊技球が第1始動口33に入球(始動入球)したか否かを、第1始動口33に対応した検知センサの検知状態により判定する。ステップSl0201において、遊技球が第1始動口33に入球したと判定した場合には(Sl0201:YES)、ステップSl0202に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSl0203に進む。
ステップSl0203では、第1始動口33に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために外部信号設定処理を行う。その後、ステップSl0204に進む。
ステップSl0204では、第1保留エリアRaの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RaN(以下、第1始動保留個数RaNともいう)を読み出し、当該第1始動保留個数RaNを後述する処理の対象として設定する。第1始動保留個数RaNは、第1始動口33への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSl0209に進む。
ステップSl0201において、遊技球が第1始動口33に入球していないと判定した場合には(Sl0201:NO)、ステップSl0205に進み、遊技球が第2始動口34に入球したか否かを第2始動口34に対応した検知センサの検知状態により判定する。
ステップSl0205において、遊技球が第2始動口34に入球したと判定した場合には(Sl0205:YES)、ステップSl0206に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSl0207に進む。一方、ステップSl0205において、遊技球が第2始動口34に入球していないと判定した場合には(Sl0205:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
ステップSl0207では、第2始動口34に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために、外部信号設定処理を行う。その後、ステップSl0208に進む。
ステップSl0208では、第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RbN(以下、第2始動保留個数RbNともいう)を読み出し、当該第2始動保留個数RbNを後述する処理の対象として設定する。第2始動保留個数RbNは、第2始動口34への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSl0209に進む。
ステップSl0209では、上述したステップSl0204又はステップSl0208において設定された始動保留個数N(RaN又はRbN)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。ステップSl0209において、始動保留個数Nが上限値未満でない場合には(Sl0209:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
一方、ステップSl0209において、始動保留個数Nが上限値未満である場合には(Sl0209:YES)、ステップSl0210に進み、対応する保留エリアの始動保留個数Nに1を加算した後、ステップSl0211に進み、合計保留個数記憶エリアに格納された値(以下、合計保留個数CRNと言う)に1を加算する。合計保留個数CRNは、第1始動保留個数RaNと第2始動保留個数RbNとの合計値を示す。その後、ステップSl0212に進む。
ステップSl0212では、ステップSl0103(図348)において更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および転落乱数カウンタCFの各値を、対応する保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち、ステップSl0210において1を加算した保留個数と対応する記憶エリアに格納する。具体的には、第1始動保留個数RaNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSl0103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および転落乱数カウンタCFの各値を、第1保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSl0210において1を加算した第1始動保留個数RaNと対応する記憶エリアに格納する。また、第2始動保留個数RbNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSl0103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および転落乱数カウンタCFの各値を、第2保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSl0210において1を加算した第2始動保留個数RbNと対応する記憶エリアに格納する。ステップSl0212を実行した後、ステップSl0213に進む。
ステップSl0213では、先判定処理を実行する。先判定処理は、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および転落乱数カウンタCFの各値の情報(保留情報)に基づいて、当たり抽選の当否判定結果(抽選結果)、大当たりの種別、リーチの発生の有無、転落抽選の当否判定結果(抽選結果)などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。先判定処理の詳細については後述する。ステップSl0213を実行した後、ステップSl0214に進む。
ステップSl0214では、保留コマンドを設定する処理を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、転落乱数カウンタCFの各値の情報(保留情報)に基づいて実行された先判定処理の判定結果を保留コマンドとして設定する。
保留コマンドは、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生したこと及び当該入球に基づいて取得された保留情報に基づく先判定処理による判定結果(先判定情報)を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に、サブ側の制御装置に確認させるためのコマンドである。保留コマンドは、後述する通常処理のコマンド出力処理(図352:ステップSl0503)において音声発光制御装置90に送信される。
また、音声発光制御装置90は、第1始動口33への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。一方、第2始動口34への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、音声発光制御装置90は、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。
主制御装置60のMPU62は、ステップSl0214を実行した後、本始動口用の入球処理を終了する。
<先判定処理>
次に、先判定処理について説明する。先判定処理は、始動口用の入球処理のサブルーチン(図349:Sl0213)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図350は、先判定処理を示すフローチャートである。上述のように先判定処理は、保留情報に基づいて、当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定、転落抽選の当否判定などの判定結果を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。
ステップSl0301では、始動口用の入球処理(図349)における始動口への入球によって記憶エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値を把握する。その後、ステップSl0302に進み、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。具体的には、今回の入球よりも前の入球によって実行された先判定処理の判定結果を該当する記憶エリアから読み出し、今回の入球による当たり抽選よりも前に発生する確変大当たりの有無や、転落抽選への当選の有無を把握することによって、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。
ステップSl0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードであると判定した場合には、(Sl0302:YES)、ステップSl0303に進み、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている低確率モード用の当否テーブルを参照する。その後、ステップSl0308に進み、低確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値の情報が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
一方、ステップSl0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードでないと判定した場合には(Sl0302:NO)、ステップSl0304に進み、今回の入球によって記憶エリアに格納された転落乱数カウンタCFの値を把握する。その後、ステップSl0305に進み、転落当否判定テーブル記憶エリア63dに記憶されている転落当否判定テーブルを参照し、転落抽選に当選しているか否かの判定をする。
ステップSl0305において、転落抽選に当選していると判定した場合には(Sl0305:YES)、ステップSl0306に進み、転落当選情報を先判定処理結果格納エリア64hに記憶し、ステップSl0303に進む。ステップSl0303では、上述のように、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている低確率モード用の当否テーブルを参照する。その後、ステップSl0308に進み、低確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
ステップSl0305において、転落抽選に当選していないと判定した場合には(Sl0305:NO)、ステップSl0307に進む。ステップSl0307では、高確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応しているか否かを判定する。その後、ステップSl0308に進み、高確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
ステップSl0308では、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応していると判定した場合には(Sl0308:YES)、ステップSl0309に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納された大当たり種別カウンタC2の値を把握する。その後、ステップSl0310に進み、振分テーブル記憶エリア63bに記憶されている振分テーブルを参照する。具体的には、今回の振り分け対象となった大当たり種別カウンタC2が第1始動口33への入球に基づいて取得されたものである場合には、第1始動口用振分テーブルを参照し、第2始動口34への入球に基づいて取得されたものである場合には、第2始動口用振分テーブルを参照する。ステップSl0310を実行した後、ステップSl0311に進む。
ステップSl0311では、振分テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり種別カウンタC2の値が、確変大当たりに対応しているか否かを判定する。ステップSl0311において、確変大当たりに対応していると判定した場合には(Sl0311:YES)、ステップSl0312に進み、先判定処理結果格納エリア64hに確変大当たり情報を記憶する。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップSl0311において、確変大当たりに対応していないと判定した場合には(Sl0311:NO)、ステップSl0313に進み、先判定処理結果格納エリア64hに通常大当たり情報を記憶する。その後、先判定処理を終了する。
ステップSl0308において、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応していないと判定した場合には(Sl0308:NO)、ステップSl0314に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納されたリーチ乱数カウンタC3の値を把握する。その後、ステップSl0315に進み、リーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。その後、ステップSl0316に進み、リーチ判定用テーブルを参照した結果、今回把握したリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ発生に対応しているか否かを判定する。
ステップSl0316において、リーチ発生に対応していると判定した場合には(Sl0316:YES)、ステップSl0317に進み、先判定処理結果格納エリア64hにリーチ発生情報を記憶させる。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップSl0316において、リーチ発生に対応していないと判定した場合には(Sl0316:NO)、そのまま先判定処理を終了する。
<スルー用の入球処理>
次に、スルー用の入球処理について説明する。スルー用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図348:Sl0105)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図351は、スルー用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSl0401では、遊技球がスルーゲート35に入球したか否かを判定する。ステップSl0401において、遊技球がスルーゲート35に入球したと判定した場合には(Sl0401:YES)、ステップSl0402に進み、役物保留個数SNが上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。なお、役物保留個数SNは、電動役物開放抽選を行うために保留されているスルーゲート35への入球数を示す値である。本実施形態では、役物保留個数SNの最大値は4である。一方、ステップSl0401において、スルーゲート35に遊技球が入球しなかったと判定した場合には(Sl0401:NO)、本スルー用の入球処理を終了する。
ステップSl0402において、役物保留個数SNの上限値未満(4未満)であると判定した場合には(Sl0402:YES)、ステップSl0403に進み、役物保留個数SNに1を加算する。その後、ステップSl0404に進む。
ステップSl0404では、ステップSl0103(図348)において更新した電動役物開放カウンタC4の値をRAM64の電役保留エリア64dの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリアに格納する。その後、スルー用の入球処理を終了する。
一方、ステップSl0402において、役物保留個数SNの値が上限値未満でないと判定した場合(Sl0402:NO)、すなわち、役物保留個数SNの値が上限値以上であると判定した場合には、電動役物開放カウンタC4の値を格納することなく、スルー用の入球処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理について説明する。通常処理は、電源スイッチ88がオフ状態からオン状態に切り替えられたこと(以下、「電源投入」とも呼ぶ)に伴い主制御装置60のMPU62によって開始される処理である。通常処理においては、遊技の主要な処理が実行される。
図352は、通常処理を示すフローチャートである。ステップSl0501では、立ち上げ処理を実行する。具体的には、電源投入に伴う各制御装置の初期設定や、RAM64に記憶保持されたデータの有効性の判定などが実行される。その後、ステップSl0502に進む。
ステップSl0502では、立ち上げコマンドを設定する。立ち上げコマンドは、電源投入に伴ってサブ側の各制御装置に対してデモ動画を開始させるためのコマンドである。その後、ステップSl0503に進む。
ステップSl0503では、ステップSl0502において設定された立ち上げコマンドや、タイマ割込み処理又は前回に実行した通常処理で設定されたコマンド等の出力データを、サブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置70に対して送信する。また、立ち上げコマンド、変動用コマンド、種別コマンド、保留コマンド等の演出に関するコマンドが設定されている場合には、それらを音声発光制御装置90に対して送信する。ステップSl0503を実行した後、ステップSl0504に進む。
ステップSl0504では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSl0505に進む。
ステップSl0505では、払出制御装置70から受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み、ステップSl0506に進む。ステップSl0506では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、当たり抽選、図柄表示装置41による図柄の変動表示の設定、第1図柄表示部37a,第2図柄表示部37bの表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。ステップSl0506を実行した後、ステップSl0507に進む。
ステップSl0507では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。遊技状態移行処理を実行することにより、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。遊技状態移行処理の詳細は後述する。その後、ステップSl0508に進む。
ステップSl0508では、第2始動口34に設けられた電動役物34aを駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。電役サポート用処理では、電動役物34aを開放状態とするか否かの判定を行う。電役サポート用処理の詳細は後述する。その後、ステップSl0509に進む。
ステップSl0509では、今回の通常処理の開始(厳密には、ステップSl0503のコマンド出力処理の開始)から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。すなわち、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否かを判定する。ステップSl0509において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していないと判定した場合には(Sl0509:NO)、ステップSl0510及びステップSl0511において、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内で、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。具体的には、ステップSl0510において、乱数初期値カウンタCINIに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。また、ステップSl0511において、変動種別カウンタCSに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。一方、ステップSl0509において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していると判定した場合には(Sl0509:YES)、ステップSl0503に戻り、ステップSl0503からステップSl0508までの各処理を実行する。
なお、ステップSl0503からステップSl0508の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。したがって、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行することにより、これらのカウンタの値をランダムに更新することができる。
<遊技回制御処理>
次に、遊技回制御処理について説明する。遊技回制御処理は、通常処理のサブルーチン(図352:Sl0506)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図353は、遊技回制御処理を示すフローチャートである。ステップSl0601では、開閉実行モード中か否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグは、後述する遊技状態移行処理において遊技状態を開閉実行モードに移行させる場合にONにされ、同じく遊技状態移行処理において開閉実行モードを終了させる場合にOFFにされる。
ステップSl0601において、開閉実行モード中であると判定した場合には(Sl0601:YES)、ステップSl0602以降の処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。すなわち、開閉実行モード中である場合には、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。一方、ステップSl0601において、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Sl0601:NO)、ステップSl0602に進む。
ステップSl0602では、特図ユニット37が変動表示中であるか否かを判定する。具体的には、特図ユニット37に備えられる第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方が変動表示中であるか否かを判定する。この判定は、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアの特図変動表示中フラグがONであるか否かを判定することにより行われる。特図変動表示中フラグは、第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方について変動表示を開始させる場合にONにされ、その変動表示が終了する場合にOFFにされる。
ステップSl0602において、特図ユニット37が変動表示中でないと判定した場合には(Sl0602:NO)、ステップSl0603に進む。
ステップSl0603では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を開始させるための変動開始処理を実行する。なお、変動開始処理の詳細は後述する。ステップSl0603を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSl0602において、特図ユニット37が変動表示中であると判定した場合には(Sl0602:YES)、ステップSl0604に進む。
ステップSl0604では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を終了させるための変動終了処理を実行する。なお、変動終了処理の詳細は後述する。ステップSl0604を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
<変動開始処理>
次に、変動開始処理について説明する。変動開始処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図353:Sl0603)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図354は、変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSl0701では、合計保留個数CRNが「0」を上回るか否かを判定する。合計保留個数CRNが「0」以下である場合とは、第1始動口33及び第2始動口34のいずれについても始動保留個数が「0」であることを意味する。したがって、ステップSl0701において、合計保留個数CRNが「0」以下であると判定した場合には(Sl0701:NO)、本変動開始処理を終了する。一方、ステップSl0701において、合計保留個数CRNが「0」を上回ると判定した場合には(Sl0701:YES)、ステップSl0702に進む。
ステップSl0702では、第1保留エリアRa又は第2保留エリアRbに記憶されている保留情報を変動開始後の状態に設定するための保留情報シフト処理を実行し、ステップSl0703に進む。保留情報シフト処理の詳細は後述する。
ステップSl0703では、遊技状態を判定するための遊技状態判定処理を行う。遊技状態判定処理の詳細については後述する。ステップSl0703を実行した後、ステップSl0704に進む。
ステップSl0704では、転落抽選に当選したときの処理を含む転落判定処理を行う。転落判定処理の詳細については後述する。次いで、ステップSl0705に進む。
ステップSl0705では、当たり抽選において大当たりに当選したときの処理を含む当たり判定処理を行う。当たり判定処理の詳細については後述する。ステップSl0705を実行した後、ステップSl0706に進む。
ステップSl0706では、変動時間設定処理を実行する。変動時間設定処理とは、大当たりの有無やリーチの発生の有無等に基づいて、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける今回の遊技回に要する時間である変動時間を設定するための処理である。変動時間設定処理の詳細については後述する。ステップSl0706を実行した後、ステップSl0707に進む。
ステップSl0707では、変動用コマンドを設定する。変動用コマンドには、今回の遊技回が第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるかを示す情報が含まれているとともに、リーチの発生の有無の情報及びステップSl0706で設定された変動時間の情報が含まれている。ステップSl0707を実行した後、ステップSl0708に進む。
ステップSl0708では、種別コマンドを設定する。種別コマンドには、大当たりの有無及び振分け判定の結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、大当たりの種別の情報として、16R確変大当たりの情報、8R確変大当たりの情報、8R通常大当たりの情報、又は、外れ結果の情報が含まれている。
ステップSl0707およびステップSl0708にて設定された変動用コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図352)におけるステップSl0503によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSl0708を実行した後、ステップSl0709に進む。
ステップSl0709では、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部に、図柄の変動表示を開始させる。具体的には、RAM64の第2図柄表示部フラグがONではない場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第1図柄表示部37aであると特定して変動表示を開始させ、第2図柄表示部フラグがONである場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第2図柄表示部37bであると特定して変動表示を開始させる。ステップSl0709を実行した後、ステップSl0710に進む。
ステップSl0710では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをONする。ステップSl0710を実行した後、本変動開始処理を終了する。
<保留情報シフト処理>
次に、保留情報シフト処理について説明する。保留情報シフト処理は、変動開始処理のサブルーチン(図354:Sl0702)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図355は、保留情報シフト処理を示すフローチャートである。ステップSl0801では、保留情報シフト処理を実行する処理対象である保留エリアが第1保留エリアRaであるか否かを判定する。具体的には、第1保留エリアRa(図330)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第1保留エリアRaの第1エリアに記憶されている保留情報)の方が、第2保留エリアRb(図330)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第2保留エリアRbの第1エリアに記憶されている保留情報)よりも先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第1保留エリアRaであると判定する。一方、第1保留エリアRaに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報よりも、第2保留エリアRbに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報の方が先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第2保留エリアRbであると判定する。すなわち、ステップSl0801の処理を実行することにより、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された順に、保留情報を処理対象とすることができる。
ステップSl0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaであると判定した場合には(ステップSl0801:YES)、ステップSl0802~ステップSl0807の第1保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。一方、ステップSl0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(ステップSl0801:NO)、ステップSl0808~ステップSl0813の第2保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。
ステップSl0802では、第1保留エリアRaの第1始動保留個数RaNを1減算した後、ステップSl0803に進み、合計保留個数CRNを1減算する。その後、ステップSl0804に進む。ステップSl0804では、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSl0805に進む。
ステップSl0805では、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSl0805を実行した後、ステップSl0806に進む。
ステップSl0806では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONである場合には当該フラグをOFFにし、ONではない場合にはその状態を維持する。第2図柄表示部フラグは、今回の変動表示の開始の対象が第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれであるかを特定するための情報である。その後、ステップSl0807へ進む。
ステップSl0807では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第1保留エリアRaに対応していることの情報、すなわち第1始動口33に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。
ステップSl0807において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図352)におけるステップSl0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信したシフト時コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の減少に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の減少に対応させて変更する。
ステップSl0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(Sl0801:NO)、ステップSl0808に進む。
ステップSl0808では、第2保留エリアRbの第2始動保留個数RbNを1減算する。その後、ステップSl0809に進む。ステップSl0809では、合計保留個数CRNを1減算し、ステップSl0810に進み、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSl0811に進む。
ステップSl0811では、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSl0811を実行した後、ステップSl0812に進む。
ステップSl0812では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONではない場合には当該フラグをONにし、ONである場合にはその状態を維持する。その後、ステップSl0813に進む。
ステップSl0813では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第2保留エリアRbに対応していることの情報、すなわち第2始動口34に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。
ステップSl0813において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図352)におけるステップSl0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信したシフト時コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を、保留個数の減少に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の減少に対応させて変更する。
<遊技状態判定処理>
次に、遊技状態判定処理について説明する。遊技状態判定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図354:Sl0703)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図356は、遊技状態判定処理を示すフローチャートである。ステップSl0901では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSl0901において、高確率モードであると判定した場合には(Sl0901:YES)、ステップSl0902に進み、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSl0902において、高頻度サポートモードであると判定した場合には(Sl0902:YES)、ステップSl0903に進み、高確・高サポフラグをオンする。高確・高サポフラグは、抽選モードが高確率モードであり、且つサポートモードが高頻度サポートモードである遊技状態(高確・高サポ状態)であるか否かをMPU62にて特定するためのフラグであり、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに格納される。高確・高サポフラグがONであるとき、高確・高サポ状態である。高確・高サポフラグがOFFであるとき、高確・高サポ状態ではない。ステップSl0903によれば、この遊技状態判定処理の実行時において高確・高サポ状態であるか否かの判定結果をMPU62にて特定することが可能となる。ステップSl0903を実行した後、ステップSl0904に進む。
ステップSl0904では、高確・高サポ状態であることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高確・高サポコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。ステップSl0904を実行した後、遊技状態判定処理を終了する。
一方、ステップSl0901において高確率モードでないと判定した場合(Sl0901:NO)、またはステップSl0902において高頻度サポートモードでないと判定した場合には(Sl0902:NO)、ステップSl0903およびステップSl0904を実行することなく、遊技状態判定処理を終了する。
<転落判定処理>
次に、転落判定処理について説明する。転落判定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図354:Sl0704)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図357は、転落判定処理を示すフローチャートである。ステップSl1001では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSl1001において、高確率モードであると判定した場合には(Sl1001:YES)、ステップSl1002に進む。
ステップSl1002では、転落抽選用当否テーブルを参照して、転落抽選の当否判定を実行する。具体的には、実行エリアAEに格納されている転落乱数カウンタCFの値が、転落抽選用テーブル記憶エリア63dの転落抽選用当否テーブル(図333参照)における当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。続くステップSl1003では、ステップSl1002における当否判定の結果が転落抽選に当選である場合には(Sl1003:YES)、ステップSl1004に進む。
ステップSl1004では、高確率モードフラグをOFFにする。その後、ステップSl1005に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている転落フラグをONする。転落フラグは、転落抽選の当否判定の結果を記憶するためのフラグである。ステップSl1005を実行した後、ステップSl1006に進む。
ステップSl1006では、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が保証遊技回数(例えば100回)に達する以前(以下、単に「保証遊技回数以前」と呼ぶ)であるか否かを判定する。具体的には、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。保証遊技回数カウンタPNCは保証遊技回数の残りの回数を示すものであることから、PNC>0であるか否かを判定することによって、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が保証遊技回数に達する以前であるか否かを判定することができる。ステップSl1006において、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていないと判定した場合(ステップSl1006:NO)、すなわち、保証遊技回数以前でない(=保証遊技回数後)と判定した場合には、ステップSl1007に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFする。ステップSl1007を実行した後、本転落判定処理を終了する。
一方、ステップSl1006において、保証遊技回以前であると判定した場合(Sl1006:YES)には、直ちに転落判定処理を終了する。また、ステップSl1001において高確率モードでないと判定した場合(Sl1001:NO)、またはステップSl1003において当否判定の結果が転落抽選に当選していない場合(Sl1003:NO)には、直ちに本転落判定処理を終了する。
以上のように構成された転落判定処理によって、図342(保証遊技回数後、転落当選)の転落当選したタイミングにおける抽選モードおよびサポートモードについての変動が実現される。
<当たり判定処理>
次に、当たり判定処理について説明する。当たり判定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図354:Sl0705)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図358は、当たり判定処理を示すフローチャートである。ステップSl1101では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSl1101において、高確率モードであると判定した場合には(Sl1101:YES)、ステップSl1102に進み、高確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が、図331(b)に示す高確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSl1104に進む。
一方、ステップSl1101において高確率モードではないと判定した場合には(Sl1101:NO)、ステップSl1103に進み、低確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が、図331(a)に示す低確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSl1104に進む。
ステップSl1104では、ステップSl1102又はステップSl1103における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSl1104において、当否判定の結果が大当たり当選である場合には(Sl1104:YES)、ステップSl1105に進む。
ステップSl1105からステップSl1109においては、大当たり当選である場合における遊技結果を設定するための処理及び停止結果を設定するための処理を実行する。
ステップSl1105では、RAM64の第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定する。ステップSl1105において、第2図柄表示部フラグがONではないと判定した場合には(Sl1105:NO)、ステップSl1106に進み、第1始動口用の振分テーブル(図332(a)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりの数値範囲、8R確変大当たりの数値範囲、8R通常大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。
一方、ステップSl1105において、第2図柄表示部フラグがONであると判定した場合には(Sl1105:YES)、ステップSl1107に進み、第2始動口用の振分テーブル(図332(b)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりの数値範囲、8R確変大当たりの数値範囲、8R通常大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。ステップSl1106又はステップSl1107の処理を実行した後、ステップSl1108に進む。
ステップSl1108では、ステップSl1106又はステップSl1107において振り分けた大当たりの種別に対応したフラグ(大当たりフラグ)をONにする。具体的には、16R確変大当たりである場合には16R確変大当たりフラグをONにし、8R確変大当たりである場合には8R確変大当たりフラグをONにし、8R通常大当たりである場合には8R通常大当たりフラグをONにする。ステップSl1108を実行した後、ステップSl1109に進む。
ステップSl1109では、大当たり用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、大当たりに当選することとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63f(図329)に記憶されている大当たり用の停止結果テーブルを参照することで、ステップSl1106又はステップSl1107において振り分けた大当たりの種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSl1109を実行した後、ステップSl1110に進む。
ステップSl1110では、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSl1110において、高頻度サポートモードであると判定した場合には(Sl1110:YES)、ステップSl1111に進み、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が保証遊技回数(例えば100回)に達する以前(=保証遊技回数以前)であるか否かを判定する。具体的には、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。ステップSl1111において、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていないと判定した場合(ステップSl1111:NO)、すなわち、保証遊技回数以前でない(=保証遊技回数後)と判定した場合には、ステップSl1112に進む。
ステップSl1112からステップSl1116においては、保証遊技回数後、転落抽選に当選せずに、当たり抽選において大当たりに当選した際における各種処理を実行する。
ステップSl1112では、保証遊技回数後コマンドを設定する。設定された保証遊技回数後コマンドは、通常処理(図352)におけるステップSl0503によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、この保証遊技回数後コマンドを受信したときに、現在の遊技回が保証遊技回数後の遊技回であることを把握することが可能となる。ステップSl1112を実行した後、ステップSl1113に進む。
ステップSl1113では、ステップSl1106又はステップSl1107における振分判定(モード選択抽選)の結果が先落ちモードであるか否かを判定する。ステップSl1106又はステップSl1107では、振分判定として大当たりの種別を振り分ける振分判定を行うと先に説明したが、高頻度サポートモードが開始されてから保証遊技回数に達した後の遊技回において、転落抽選に当選せずに、当たり抽選において大当たりに当選した際にサポートモードを変化させる態様を振り分けるモード選択抽選も併せて行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、図332(a)に示す第1始動口用の振分テーブルまたは図332(b)に示す第2始動口用の振分テーブルにおいて、モード選択抽選の振り分け結果が先落ちモードとして設定されている値と一致しているか否かを判定する。その上で、ステップSl1113では、ステップSl1106又はステップSl1107におけるモード選択抽選の結果が先落ちモードであるか否(=後落ちモード)かを判定する。
ステップSl1113において、モード選択抽選の結果が先落ちモードである場合には(Sl1113:YES)、ステップSl1114に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFする。その後、ステップSl1115に進む。
ステップSl1115では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている先落ちモードフラグをONする。先落ちモードフラグは、モード選択抽選の結果が先落ちモードであることを記憶するためのフラグである。ステップSl1115を実行した後、ステップSl1116に進む。
ステップSl1116では、先落ちモードコマンドを設定する。設定された先落ちモードコマンドは、通常処理(図352)におけるステップSl0503によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、この先落ちモードコマンドを受信したときに、モード選択抽選の結果が先落ちモードであることを把握することができる。ステップSl1116を実行した後、当たり判定処理を終了する。
一方、ステップSl1110において、高頻度サポートモードでないと判定した場合(Sl1110:NO)、ステップSl1111において保証遊技回数以前であると判定した場合(ステップSl1111:YES)、または、ステップSl1113において先落ちモードでない、すなわち後落ちモードであると判定した場合(ステップSl1113:NO)には、直ちに当たり判定処理を終了する。なお、転落抽選に当選し、かつ当たり抽選において大当たりに当選した場合には、ステップSl1110でNOと判定されることから、ステップSl1111~ステップSl1116の処理が実行されることがない。
上述したステップSl1101からステップSl1107までの処理、およびステップSl1110からステップSl1116までの処理によって、図345(保証遊技回数後、大当たり当選、先落ちモード当選)の大当たり当選したタイミングにおける抽選モードおよびサポートモードについての変動が実現される。
ステップSl1104において、ステップSl1102又はステップSl1103における当たり抽選の結果が大当たり当選でない場合には(Sl1104:NO)、ステップSl1117に進み、リーチ判定用テーブルを参照して、当該遊技回においてリーチが発生するか否かの判定を行う。具体的には、実行エリアAEに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ判定用テーブル記憶エリア63c(図329)に記憶されているリーチ判定用テーブルにおいて、リーチが発生として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSl1118に進む。
ステップSl1118において、ステップSl1117におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生するというものである場合には(Sl1118:YES)、ステップSl1119に進み、リーチ発生フラグをONする。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのリーチ発生フラグをONする。ステップSl1119を実行した後、ステップSl1120に進む。
一方、ステップSl1118において、ステップSl1117におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生しないというものである場合には(Sl1118:NO)、ステップSl1119を実行することなく、ステップSl1120に進む。
ステップSl1120では、外れ用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、外れ結果となる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fにおける外れ用の停止結果テーブルを参照することで、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSl1120を実行した後、当たり判定処理を終了する。
<変動時間設定処理>
次に、変動時間設定処理について説明する。変動時間設定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図354:Sl0706)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図359は、変動時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSl1201では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップSl1202に進む。
ステップSl1202では、高確・高サポ状態であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに格納された高確・高サポフラグがONであるか否かを判定する。高確・高サポフラグは、図356のステップSl0903でONにされるフラグである。ステップSl1202において、高確・高サポフラグがONではないと判定した場合には(Sl1202:NO)、ステップSl1203に進む。
ステップSl1203からステップSl1209においては、高確・高サポ状態(抽選モードが高確率モードであり、且つサポートモードが高頻度サポートモードである遊技状態)でない遊技状態において、変動時間を設定する処理を実行する。
ステップSl1203では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には、大当たり当選であるとして(Sl1203:YES)、ステップSl1204に進む。
ステップSl1204では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている大当たり用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。その後、ステップSl1205に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、本変動時間設定処理を終了する。
ステップSl1203において、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Sl1203:NO)、ステップSl1206に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。上記ステップSl1203において今回の遊技回に係る当たり抽選において大当たり当選していない場合に本処理(Sl1206)を実行することから、Sx1206においては、当たり抽選において大当たり当選していない遊技回のうちリーチ(いわゆる外れリーチ)が発生する遊技回であるか否の判定を行う。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されているリーチ発生フラグがONであるか否かを判定し、ONである場合にはリーチが発生するとして(Sl1206:YES)、ステップSl1207に進む。
ステップSl1207では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されているリーチ発生フラグをONからOFFに移行する。その後、ステップSl1208に進む。
ステップSl1208では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されているリーチ発生用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。その後、先に説明したステップSl1205に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、本変動時間設定処理を終了する。
ステップSl1206において、今回の遊技回においてリーチが発生しないと判定した場合には(Sl1206:NO)、ステップSl1209に進み、変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されているリーチ非発生用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間を取得する。リーチ非発生用変動時間テーブルとは、いわゆる外れ用変動時間テーブルである。その後、先に説明したステップSl1205に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、本変動時間設定処理を終了する。
ステップSl1202において、高確・高サポフラグがONであると判定した場合には(Sl1202:YES)、ステップSl1210に進む。
ステップSl1210からステップSl1213においては、抽選モードが高確率モードであり、且つサポートモードが高頻度サポートモードである高確・高サポ状態において、変動時間を設定する処理を実行する。
ステップSl1210では、高確・高サポフラグをONからOFFに移行する。その後、ステップSl1211に進む。
ステップSl1211では、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が保証遊技回数(例えば100回)に達する以前(=保証遊技回数以前)であるか否かを判定する。具体的には、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。ステップSl1211において、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていると判定した場合(ステップSl1211:YES)、すなわち、保証遊技回数以前であると判定した場合には、ステップSl1212に進む。
ステップSl1212では、保証遊技回数以前の変動時間設定処理を実行する。保証遊技回数以前の変動時間設定処理については後述する。ステップSl1212を実行した後、本変動時間設定処理を終了する。
ステップSl1211において、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていないと判定した場合(ステップSl1211:NO)、すなわち、保証遊技回数後であると判定した場合には、ステップSl1213に進み、保証遊技回数後の変動時間設定処理を実行する。保証遊技回数後の変動時間設定処理については後述する。ステップSl1213を実行した後、本変動時間設定処理を終了する。
<保証遊技回数以前の変動時間設定処理>
次に、保証遊技回数以前の変動時間設定処理について説明する。保証遊技回数以前の変動時間設定処理は、変動時間設定処理のサブルーチン(図359:Sl1212)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図360は、保証遊技回数以前の変動時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSl1301では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には大当たり当選であるとして(Sl1301:YES)、ステップSl1302に進む。
ステップSl1302では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている保証遊技回数以前用の変動時間テーブル群から、大当たり用の変動時間テーブルを特定する。保証遊技回数以前用の変動時間テーブル群には、
(i)高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達する以前の遊技回で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用の変動時間テーブル(以下、保証遊技回数以前・大当たり用変動時間テーブルと呼ぶ)、
(ii)高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達する以前の遊技回で、転落抽選に当選し、当たり抽選において大当たりに当選しなかった時に用いられる転落用の変動時間テーブル(以下、保証遊技回数以前・転落用変動時間テーブルと呼ぶ)、
(iii)高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達する以前の遊技回で、転落抽選に当選せず、かつ当たり抽選において大当たり当選せずに、リーチ(いわゆる外れリーチ)が発生した時に用いられる外れリーチ発生用の変動時間テーブル(以下、保証遊技回数以前・外れリーチ発生用変動時間テーブルと呼ぶ)、
が備えられている。ステップSl1302では、(i)~(iii)の中から(i)である保証遊技回数以前・大当たり用変動時間テーブルを特定する。保証遊技回数以前・大当たり用変動時間テーブルは、例えば、バトル演出として通常バトル演出を実行し、結果告知演出として勝利演出を実行する(図337参照)ための変動時間テーブルである。ステップSl1302を実行した後、ステップSl1303に進む。
ステップSl1303では、ステップSl1302で特定した変動時間テーブルを参照して、変動時間設定処理(図359)のステップSl1201によって得られた今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。続く、ステップSl1304では、ステップSl1303によって取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、保証遊技回数以前の変動時間設定処理を終了する。
一方、ステップSl1301において、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Sl1301:NO)、ステップSl1305に進み、今回の遊技回に係る転落抽選において当選したか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている転落フラグがONであるか否かを判定する。ステップSl1305において、転落フラグがONであると判定した場合には(Sl1305:YES)、ステップSl1306に進む。
ステップSl1306では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている保証遊技回数以前用の変動時間テーブル群から、転落用の変動時間テーブルを特定する。具体的には、上述した(i)~(iii)の中から(ii)である保証遊技回数以前・転落用変動時間テーブルを特定する。保証遊技回数以前・転落用変動時間テーブルは、例えば、バトル演出として通常バトル演出を実行し、結果告知演出として敗北演出を実行する(図336参照)ための変動時間テーブルである。ステップSl1306を実行した後、先に説明したステップSl1303に進み、ステップSl1306で特定した変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。その後、ステップSl1304に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、保証遊技回数以前の変動時間設定処理を終了する。
ステップSl1305において、今回の遊技回に係る転落抽選において当選していないと判定した場合には(Sl1305:NO)、ステップSl1307に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。上記ステップSl1301において今回の遊技回に係る当たり抽選において大当たり当選していない場合、および上記ステップSl1305において今回の遊技回に係る転落抽選において当選していない場合に本処理(ステップSl1307)を実行することから、ステップSl1307においては、転落抽選において当選せず、かつ当たり抽選において大当たり当選していない遊技回のうちリーチ(いわゆる外れリーチ)が発生する遊技回であるか否の判定を行う。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されているリーチ発生フラグがONであるか否かを判定し、ONである場合にはリーチが発生するとして(Sl1307:YES)、ステップSl1308に進む。
ステップSl1308では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されているリーチ発生フラグをONからOFFに移行する。その後、ステップSl1309に進む。
ステップSl1309では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている保証遊技回数以前用の変動時間テーブル群から、外れリーチ発生用の変動時間テーブルを特定する。具体的には、上述した(i)~(iii)の中から(iii)である保証遊技回数以前・外れリーチ発生用変動時間テーブルを特定する。保証遊技回数以前・外れリーチ発生用変動時間テーブルは、例えば、バトル演出として通常バトル演出を実行し、結果告知演出として引き分け演出を実行する(図338参照)ための変動時間テーブルである。ステップSl1309を実行した後、ステップSl1303に進み、ステップSl1309で特定した変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。その後、ステップSl1304に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、保証遊技回数以前の変動時間設定処理を終了する。
一方、ステップSl1307において、今回の遊技回においてリーチが発生しないと判定した場合には(Sl1307:NO)、ステップSl1310に進み、変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されているリーチ非発生用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間を取得する。ステップSl1310の処理は、変動時間設定処理(図359)のステップSl1209の処理と同一である。その後、ステップSl1304に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、保証遊技回数以前の変動時間設定処理を終了する。
<保証遊技回数後の変動時間設定処理>
次に、保証遊技回数後の変動時間設定処理について説明する。保証遊技回数後の変動時間設定処理は、変動時間設定処理のサブルーチン(図359:Sl1213)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図361は、保証遊技回数後の変動時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSl1401では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には大当たり当選であるとして(Sl1401:YES)、ステップSl1402に進む。
ステップSl1402では、今回の遊技回に係る転落抽選において当選したか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている転落フラグがONであるか否かを判定する。ステップSl1402において、転落フラグがONでないと判定した場合には(Sl1402:NO)、ステップSl1403に進む。
ステップSl1403では、今回の遊技回に係るモード選択抽選の結果が先落ちモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている先落ちモードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSl1403において、先落ちモードフラグがONであると判定した場合には(Sl1403:YES)、ステップSl1404に進む。
ステップSl1404では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている先落ちモードフラグをONからOFFに移行する。その後、ステップSl1405に進む。
ステップSl1405では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている保証遊技回数後用の変動時間テーブル群から、大当たり先落ちモード用の変動時間テーブルを特定する。保証遊技回数後用の変動時間テーブル群には、
(iv)高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達した後の遊技回で、当たり抽選において大当たりに当選し、モード選択抽選において先落ちモードに当選した時に用いられる大当たり且つ先落ちモード用の変動時間テーブル(以下、保証遊技回数後・大当たり先落ちモード用変動時間テーブルと呼ぶ)、
(v)高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達した後の遊技回で、当たり抽選において大当たりに当選し、モード選択抽選において後落ちモードに当選した時に用いられる大当たり且つ後落ちモード用の変動時間テーブル(以下、保証遊技回数後・大当たり後落ちモード用変動時間テーブルと呼ぶ)、
(vi)高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達した後の遊技回で、転落抽選に当選し、当たり抽選において大当たりに当選しなかった時に用いられる転落用の変動時間テーブル(以下、保証遊技回数後・転落用変動時間テーブルと呼ぶ)、
(vii)高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達した後の遊技回で、転落抽選に当選せず、かつ当たり抽選において大当たり当選せずに、リーチ(いわゆる外れリーチ)が発生した時に用いられる外れリーチ発生用の変動時間テーブル(以下、保証遊技回数後・外れリーチ発生用変動時間テーブルと呼ぶ)、
が備えられている。ステップSl1405では、(iv)~(vii)の中から(iv)である保証遊技回数後・大当たり先落ちモード用変動時間テーブルを特定する。保証遊技回数後・大当たり先落ちモード用変動時間テーブルは、例えば、バトル演出として生死バトル演出を実行し、結果告知演出として勝利演出を実行する(図345参照)ための変動時間テーブルである。ステップSl1405を実行した後、ステップSl1406に進む。
ステップSl1406では、ステップSl1405で特定した変動時間テーブルを参照して、変動時間設定処理(図359)のステップSl1201によって得られた今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。続く、ステップSl1407では、ステップSl1406によって取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、保証遊技回数後の変動時間設定処理を終了する。
一方、ステップSl1403において、今回の遊技回に係るモード選択抽選の結果が先落ちモードでない、すなわち後落ちモードであると判定した場合には(Sl1403:NO)、ステップSl1408に進む。
ステップSl1408では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている保証遊技回数後用の変動時間テーブル群から、大当たり後落ちモード用の変動時間テーブルを特定する。具体的には、上述した(iv)~(vii)の中から(v)である保証遊技回数後・大当たり後落ちモード用変動時間テーブルを特定する。保証遊技回数後・大当たり後落ちモード用変動時間テーブルは、例えば、バトル演出として優勢バトル演出を実行し、結果告知演出として勝利演出を実行する(図346参照)ための変動時間テーブルである。ステップSl1408を実行した後、先に説明したステップSl1406に進み、ステップSl1408で特定した変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。その後、ステップSl1407に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、保証遊技回数後の変動時間設定処理を終了する。
なお、ステップSl1402において、今回の遊技回に係る転落抽選において当選していると判定した場合には(Sl1402:YES)、ステップSl1403およびステップSl1404を実行することなく、ステップSl1405に進み、保証遊技回数後・大当たり先落ちモード用変動時間テーブルを特定する。保証遊技回数後の遊技回に係る転落抽選において当選し、かつ、今回の遊技回に係る当たり抽選において大当たりに当選した場合には、転落判定処理(図357)のステップSl1007で高頻度サポートモードフラグがOFFにされ、当たり判定処理(図358)のステップSl1110でNOと判定されることから、当たり判定処理(図358)のステップSl1115によって先落ちモードフラグがONされることはない。このため、本保証遊技回数後の変動時間設定処理では、ステップSl1403の処理を回避するために、ステップSl1401とステップSl1403との間に、転落フラグの判定を行うステップSl1402の処理を設けた。その上で、ステップSl1402でYESと判定されたときに、ステップSl1405に進み、保証遊技回数後・大当たり先落ちモード用変動時間テーブルを特定する構成とした。
ステップSl1401において、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Sl1401:NO)、ステップSl1409に進み、今回の遊技回に係る転落抽選において当選したか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている転落フラグがONであるか否かを判定する。ステップSl1409において、転落フラグがONであると判定した場合には(Sl1409:YES)、ステップSl1410に進む。
ステップSl1410では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている保証遊技回数後用の変動時間テーブル群から、転落用の変動時間テーブルを特定する。具体的には、上述した(iv)~(vii)の中から(vi)である保証遊技回数後・転落用変動時間テーブルを特定する。保証遊技回数後・転落用変動時間テーブルは、例えば、バトル演出として生死バトル演出を実行し、結果告知演出として敗北演出を実行する(図342参照)ための変動時間テーブルである。ステップSl1410を実行した後、ステップSl1406に進み、ステップSl1410で特定した変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。その後、ステップSl1407に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、保証遊技回数後の変動時間設定処理を終了する。
ステップSl1409において、今回の遊技回に係る転落抽選において当選していないと判定した場合には(Sl1409:NO)、ステップSl1411に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。上記ステップSl1401において今回の遊技回に係る当たり抽選において大当たり当選していない場合、および上記ステップSl1409において今回の遊技回に係る転落抽選において当選していない場合に本処理(ステップSl1411)を実行することから、ステップSl1411においては、転落抽選において当選せず、かつ当たり抽選において大当たり当選していない遊技回のうちリーチ(いわゆる外れリーチ)が発生する遊技回であるか否の判定を行う。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されているリーチ発生フラグがONであるか否かを判定し、ONである場合にはリーチが発生するとして(Sl1411:YES)、ステップSl1412に進む。
ステップSl1412では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されているリーチ発生フラグをONからOFFに移行する。その後、ステップSl1413に進む。
ステップSl1413では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている保証遊技回数後用の変動時間テーブル群から、外れリーチ発生用の変動時間テーブルを特定する。具体的には、上述した(iv)~(vii)の中から(vii)である保証遊技回数後・外れリーチ発生用変動時間テーブルを特定する。保証遊技回数後・外れリーチ発生用変動時間テーブルは、例えば、バトル演出として優勢バトル演出を実行し、結果告知演出として引き分け演出を実行する(図347参照)ための変動時間テーブルである。ステップSl1413を実行した後、ステップSl1406に進み、ステップSl1413で特定した変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。その後、ステップSl1407に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、保証遊技回数後の変動時間設定処理を終了する。
一方、ステップSl1411において、今回の遊技回においてリーチが発生しないと判定した場合には(Sl1411:NO)、ステップSl1414に進み、変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されているリーチ非発生用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間を取得する。ステップSl1414の処理は、変動時間設定処理(図359)のステップSl1209の処理と同一である。その後、ステップSl1407に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、保証遊技回数後の変動時間設定処理を終了する。
<変動終了処理>
次に、変動終了処理について説明する。変動終了処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図353:Sl0604)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図362は、変動終了処理を示すフローチャートである。ステップSl1501では、今回の遊技回の変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間とは、上述したように、図柄列が変動を開始してから全ての図柄列が停止するまでの時間であり、単位遊技時間の一部である。具体的には、ステップSl1501では、RAM64の変動時間カウンタエリア(各種カウンタエリア64f)に格納されている変動時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動時間情報の値は、前述した変動時間設定処理(図359)において設定されたものである。この設定された変動時間情報の値は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。
ステップSl1501において、変動時間が経過していないと判定した場合には(Sl1501:NO)、本変動終了処理を終了する。
ステップSl1501において、変動時間が経過していると判定した場合には(Sl1501:YES)、ステップSl1502に進み、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部における図柄の変動を終了させる処理を行う。続く、ステップSl1503では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをOFFする。ステップSl1503を実行した後、ステップSl1504に進む。
ステップSl1504では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかがONであるか否かを判定する。ステップSl1504において、上記フラグのいずれもがONではない、すなわち、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選でないと判定した場合には(Sl1504:NO)、ステップSl1505に進む。
ステップSl1505では、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSl1505において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Sl1505:YES)、ステップSl1506に進み、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。ステップSl1506において、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回ると判定した場合には(Sl1506:YES)、ステップSl1507に進み、保証遊技回数カウンタPNCの値を1減算する。ステップSl1507を実行した後、ステップSl1508に進む。一方、ステップSl1506において、保証遊技回数カウンタPNCの値が0以下であると判定した場合には(Sl1506:NO)、ステップSl1507を実行することなく、ステップSl1508に進む。
ステップSl1508では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSl1508において、高確率モードフラグがONでないと判定した場合には(Sl1508:NO)、ステップSl1509に進み、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が保証遊技回数(例えば100回)に達する以前(=保証遊技回数以前)であるか否かを判定する。具体的には、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。
ステップSl1509において、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていないと判定した場合(ステップSl1509:NO)、すなわち、保証遊技回数以前でないと判定した場合には、ステップSl1510に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFする。ステップSl1510を実行した後、ステップSl1511に進む。
ステップSl1511では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている転落フラグがONであるか否かを判定する。ステップSl1511において、転落フラグがONであると判定した場合には(Sl1511:YES)、ステップSl1512に進み、転落フラグをOFFする。ステップSl1512を実行した後、本変動時間終了処理を終了する。
ステップSl1508において高確率モードフラグがONであると判定した場合(Sl1508:YES)、または、ステップSl1509において保証遊技回数以前であると判定した場合(ステップSl1509:YES)には、ステップSl1510~ステップSl1512を実行することなく、本変動時間終了処理を終了する。また、ステップSl1511において転落フラグがONでないと判定した場合(Sl1511:NO)にも、ステップSl1512を実行することなく、本変動時間終了処理を終了する。
一方、ステップSl1505において、高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合には(Sl1505:NO)、ステップSl1513に進む。
ステップSl1513では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている転落フラグがONであるか否かを判定する。ステップSl1513において、転落フラグがONであると判定した場合には(Sl1513:YES)、ステップSl1514に進み、転落フラグをOFFする。ステップSl1514を実行した後、本変動時間終了処理を終了する。
ステップSl1513において、転落フラグがONでないと判定した場合(Sl1513:NO)には、ステップSl1514を実行することなく、本変動時間終了処理を終了する。
ステップSl1504において、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかのフラグがONである、すなわち、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Sl1504:YES)、ステップSl1515に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグをONする。ステップSl1515を実行した後、本変動時間終了処理を終了する。
<遊技状態移行処理>
次に、遊技状態移行処理について説明する。遊技状態移行処理は、通常処理のサブルーチン(図352:Sl0507)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図363は、遊技状態移行処理を示すフローチャートである。ステップSl1601では、エンディング期間フラグがONであるか否かを判定する。エンディング期間フラグは、開閉実行モードにおける大入賞口開閉処理期間の終了時(エンディング期間の開始時)にONにされ、エンディング期間の終了時にOFFにされる。エンディング期間は、開閉実行モードにおいてエンディング演出を実行するための期間である。
ステップSl1601において、エンディング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sl1601:NO)、ステップSl1602に進み、開閉処理期間フラグがONであるか否かを判定する。開閉処理期間フラグは、開閉実行モード中においてオープニング期間が終了し、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉動作が実行される期間である大入賞口開閉処理期間が開始されるタイミングでONにされ、当該開閉扉36bの開閉動作が終了するタイミングでOFFにされる。
ステップSl1602において、開閉処理期間フラグがONではないと判定した場合には(Sl1602:NO)、ステップSl1603に進み、オープニング期間フラグがONであるか否かを判定する。オープニング期間フラグは、オープニング期間の開始時にONにされ、オープニング期間の終了時にOFFにされる。
ステップSl1603において、オープニング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sl1603:NO)、ステップSl1604に進み、開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSl1604において、開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(Sl1604:YES)、ステップSl1605に進む。一方、ステップSl1604において、開閉実行モードフラグがOFFであると判定した場合には(Sl1604:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSl1605では、高確率モードフラグをOFFにする。その後、ステップSl1606に進む。ステップSl1606では、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。その後、ステップSl1607に進む。
ステップSl1607では、開閉シナリオを設定する開閉シナリオ設定処理を実行する。開閉シナリオは、ラウンド遊技における開閉扉36bの開閉動作のパターンを定めるもので、本実施形態では、開閉扉36bを閉鎖状態から開放状態へ移行する条件(以下、「開放条件」とも呼ぶ)と、開閉扉36bを開放状態から閉鎖状態へ移行する条件(以下、「閉鎖条件」とも呼ぶ)と、が記録されたプログラムである。開閉シナリオは、ROM63の開閉シナリオ記憶エリア63iに記憶されている
開放条件は、例えば下記の通りである。
・パチンコ機10の現在の状態が、開閉実行モードにおける各ラウンド遊技を開始するタイミングであること。
上記1つの項目が成立した場合に、開閉扉36bは閉鎖状態から開放状態に移行する。
閉鎖条件は、例えば下記の通りである。
・各ラウンド遊技を開始してからの経過時間が、予め定められた上限継続時間(例えば15秒)を超えること。
・各ラウンド遊技を開始してから大入賞口36aへ入球した遊技球の個数が、予め定められた上限個数を超えること。
上記2つの項目のうちのいずれか一方が成立した場合に、開閉扉36bは開放状態から閉鎖状態に移行する。
ステップSl1607を実行した後、前述したステップSl1608に進む。
ステップSl1608では、オープニング時間設定処理を実行する。オープニング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるオープニング期間の時間的長さ(以下、オープニング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のオープニング期間において同じ一定の長さのオープニング時間を設定する。具体的には、オープニング時間を決定する第3タイマカウンタエリアT3に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第3タイマカウンタエリアT3は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSl1608を実行した後、ステップSl1609に進む。
ステップSl1609では、オープニングコマンドを設定する。設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図352)におけるステップSl0503にて、音声発光制御装置90に送信される。このオープニングコマンドには、設定したオープニング時間および今回の開閉実行モードのラウンド数の情報が含まれる。音声発光制御装置90では、受信したオープニングコマンドに基づいて、オープニング時間および大入賞口開閉処理期間に対応した演出の内容を決定し、その決定した内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSl1609を実行した後、ステップSl1610に進み、オープニング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSl1603において、オープニング期間フラグがONであると判定した場合には(Sl1603:YES)、ステップSl1611に進む。
ステップSl1611では、オープニング期間が終了したか否かを判定する。具体的には、第3タイマカウンタエリアT3の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSl1611において、オープニング期間が終了したと判定した場合には(Sl1611:YES)、ステップSl1612に進み、オープニング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSl1613に進む。
ステップSl1613では、今回の開閉実行モードの種別を報知するためのラウンド表示の開始処理を実行する。具体的には、RAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶されているアドレス情報を確認する。そして、確認したアドレス情報に基づいて、ROM63に記憶されている停止結果データ群の中から、上記アドレス情報に対応した停止結果データを特定するとともに、その特定した停止結果データからラウンド回数の内容を確認する。その後、その確認したラウンド回数の内容を、メイン表示部45におけるラウンド表示部39に出力する。これにより、ラウンド表示部39では上記出力に係るラウンドの情報が表示される。ステップSl1613を実行した後、ステップSl1614に進む。
ステップSl1614では、開閉処理期間フラグをONにする。続くステップSl1615では、開閉処理開始コマンドを設定する。開閉処理開始コマンドは、開閉処理期間が開始されたことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉処理開始コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図352:ステップSl0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSl1615を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSl1602において、開閉処理期間フラグがONであると判定した場合には(Sl1602:YES)、ステップSl1616に進み、大入賞口開閉処理を実行する。大入賞口開閉処理については後述する。ステップSl1616を実行した後、ステップSl1617に進む。
ステップSl1617では、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。具体的には、開閉扉36bが開放された回数をカウントするための第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であるか否かによって、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。ステップSl1617において、大入賞口開閉処理が終了したと判定した場合には(Sl1617:YES)、ステップSl1618に進む。一方、ステップSl1617において、大入賞口開閉処理が終了していないと判定した場合には(Sl1617:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSl1618では、開閉処理期間フラグをOFFにし、その後、ステップSl1619に進む。
ステップSl1619では、ラウンド表示の終了処理を実行する。当該処理では、メイン表示部45におけるラウンド表示部39が消灯されるように当該ラウンド表示部39の表示制御を終了する。ステップSl1619を実行した後、ステップSl1620に進む。
ステップSl1620では、エンディング時間設定処理を実行する。エンディング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるエンディング期間の時間的長さ(以下、エンディング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のエンディング期間において同じ一定の長さのエンディング時間を設定する。具体的には、エンディング時間を決定する第4タイマカウンタエリアT4に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第4タイマカウンタエリアT4は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSl1620を実行した後、ステップSl1621に進む。
ステップSl1621では、エンディングコマンドを設定する。この設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図352)におけるステップSl0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90では、エンディングコマンドを受信することに基づいて、開閉実行モードに対応した演出を終了させる。ステップSl1621を実行した後、ステップSl1622に進む。
ステップSl1622では、エンディング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSl1601において、エンディング期間フラグがONであると判定した場合には(Sl1601:YES)、ステップSl1623に進む。
ステップSl1623では、エンディング期間が終了したか否かの判定を行う。具体的には、エンディング時間設定処理(Sl1620)において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSl1620において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であると判定した場合には(Sl1623:YES)、ステップSl1624に進む。
ステップSl1624では、エンディング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSl1625に進み、エンディング期間終了時の移行処理を実行する。エンディング期間終了時の移行処理は、今回のエンディング期間が終了した後の遊技回の各種モードを設定するための処理である。エンディング期間終了時の移行処理の詳細は後述する。ステップSl1625を実行した後、ステップSl1626に進み、開閉実行モードフラグをOFFにする。ステップSl1626を実行した後、ステップSl1627に進む。
ステップSl1627では、合計保留個数CRNが「0」であるか否かを判定する。合計保留個数CRNが「0」である場合とは、第1始動口33及び第2始動口34のいずれについても始動保留個数が「0」であることを意味する。ステップSl1627において、合計保留個数CRNが「0」であると判定した場合には(Sl1627:YES)、ステップSl1628に進む。
ステップSl1628では、客待ちコマンドを設定する。客待ちコマンドは、図柄の変動(遊技回)が終了した時点において保留情報記憶エリア64bに保留情報が1つも記憶されていないことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この設定された客待ちコマンドは、通常処理(図352)におけるステップSl1628において、音声発光制御装置90に送信される。ステップSl1628を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSl1627において、合計保留個数CRNが「0」ではないと判定した場合には(Sl1627:NO)、そのまま本遊技回制御処理を終了する。また、ステップSl1623において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」ではないと判定した場合には(Sl1623:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
<大入賞口開閉処理>
次に、大入賞口開閉処理について説明する。大入賞口開閉処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図363:Sl1616)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図364は、大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。ステップSl1701では、開閉扉36bは開放中であるか否かを判定する。具体的には、可変入賞駆動部36cの駆動状態に基づいて判定を行う。ステップSl1701において、開閉扉36bは開放中ではないと判定した場合には(Sl1701:NO)、ステップSl1702に進む。
ステップSl1702では、開閉扉36bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの開放のタイミングであるか否かを判定する。ステップSl1702において、開閉扉36bの開放条件が成立したと判定した場合には(Sl1702:YES)、ステップSl1703に進む。
ステップSl1703では、開閉扉36bを開放する。その後、ステップSl1704に進む。
ステップSl1704では、開閉扉開放コマンドを設定する。開閉扉開放コマンドは、開閉扉36bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図352:ステップSl0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSl1704を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSl1702において、開閉扉36bの開放条件が成立していないと判定した場合には(Sl1702:NO)、ステップSl1703およびステップSl1704を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSl1701において、開閉扉36bは開放中であると判定した場合には(Sl1701:YES)、ステップSl1705に進む。
ステップSl1705では、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの閉鎖のタイミングであるか否かを判定する。ステップSl1705において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Sl1705:YES)、ステップSl1706に進む。
ステップSl1706では、開閉扉36bを閉鎖する。その後、ステップSl1707に進む。
ステップSl1707では、開閉扉閉鎖コマンドを設定する。開閉扉閉鎖コマンドは、開閉扉36bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図352:ステップSl0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSl1707を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSl1705において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Sl1705:NO)、ステップSl1706およびステップSl1707を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
<エンディング期間終了時の移行処理>
次に、エンディング期間終了時の移行処理について説明する。エンディング期間終了時の移行処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図363:Sl1625)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図365は、エンディング期間終了時の移行処理を示すフローチャートである。ステップSl1801では、大当たりフラグにおいて確変大当たりに対応するフラグがONにされているか否かを判定する。すなわち、RAM64の16R確変大当たりフラグ又は8R確変大当たりフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSl1801において、RAM64の16R確変大当たりフラグ又は8R確変大当たりフラグがONであると判定した場合には(Sl1801:YES)、ステップSl1802に進み、RAM64の16R確変大当たりフラグおよび8R確変大当たりフラグのうちのONとなっているフラグをOFFする。ステップSl1802を実行した後、ステップSl1803に進む。
ステップSl1803では、高確率モードフラグをONにし、その後、ステップSl1804に進み、高頻度サポートモードフラグをONにする。これにより、開閉実行モードを終了した後に、抽選モードが高確率モードであり、且つ、サポートモードが高頻度サポートモードである遊技状態に移行する。その後、ステップSl1805に進む。
ステップSl1805では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた保証遊技回数カウンタPNCに100をセットする。保証遊技回数カウンタPNCにセットされる値は、遊技回数を限定して高頻度サポートモードを実行する際の、当該遊技回数を示す値である。その後、ステップSl1806に進む。
ステップSl1806では、抽選モードが高確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、ステップSl1811に進む。
一方、ステップSl1801において、RAM64の16R確変大当たりフラグおよび8R確変大当たりフラグがONでないと判定した場合には(Sl1801:NO)、ステップSl1807に進み、RAM64の8R通常大当たりフラグをOFFする。その後、ステップSl1808に進む。
ステップSl1808では、高頻度サポートモードフラグをONにした後、ステップSl1809に進み、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた保証遊技回数カウンタPNCに100をセットする。その後、ステップSl1810に進む。
ステップSl1810では、抽選モードが低確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである低確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、ステップSl1811に進む。
ステップSl1811では、サポートモードが高頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高頻度サポートモードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
<電役サポート用処理>
次に、電役サポート用処理について説明する。電役サポート用処理は、通常処理のサブルーチン(図352:Sl0508)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図366は、電役サポート用処理を示すフローチャートである。ステップSl1901では、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート中フラグがONであるか否かを判定する。サポート中フラグは、第2始動口34の電動役物34aを開放状態にさせる場合にONにされ、閉鎖状態に復帰させる場合にOFFにされるフラグである。ステップSl1901において、サポート中フラグがONではないと判定した場合には(Sl1901:NO)、ステップSl1902に進む。
ステップSl1902では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート当選フラグがONであるか否かを判定する。サポート当選フラグは、電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選において開放状態当選となった場合にONにされ、サポート中フラグがONである場合にOFFにされるフラグである。ステップSl1902において、サポート当選フラグがONではないと判定した場合には(Sl1902:NO)、ステップSl1903に進む。
ステップSl1903では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。第2タイマカウンタエリアT2にセットされたカウント値は、タイマ割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。
ステップSl1903において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sl1903:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sl1903:YES)、ステップSl1904に進む。
ステップSl1904では、普図ユニット38における図柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。ステップSl1904において、変動表示の終了タイミングであると判定した場合には(Sl1904:YES)、ステップSl1905に進み、外れ表示を設定した後、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより、外れ表示を停止表示した状態で普図ユニット38における図柄の変動表示が終了される。一方、ステップSl1904において、変動表示の終了タイミングでないと判定した場合には(Sl1904:NO)、ステップSl1906に進む。
ステップSl1906では、役物保留個数SNの値が「0」より大きいか否かを判定する。ステップSl1906において、役物保留個数SNの値が「0」であると判定した場合には(Sl1906:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSl1906において、役物保留個数SNの値が「0」より大きいと判定した場合には(Sl1906:YES)、ステップSl1907に進む。
ステップSl1907では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、その後、ステップSl1908に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。ステップSl1907において開閉実行モードではなく(Sl1907:NO)、且つ、ステップSl1908において高頻度サポートモードである場合には(Sl1908:YES)、ステップSl1909に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64cに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC5の値が0~190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「750」(すなわち1.5sec)をセットする。第2タイマカウンタエリアT2は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。その後、ステップSl1910に進む。
ステップSl1910では、ステップSl1909の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSl1910において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選であると判定した場合には(Sl1910:YES)、ステップSl1911に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2ラウンドカウンタエリアRC2に「3」をセットする。第2ラウンドカウンタエリアRC2は、電動役物34aが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。その後、電役サポート用処理を終了する。
一方、ステップSl1910において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選でないと判定した場合には(Sl1910:NO)、ステップSl1911の処理を実行することなく、電役サポート用処理を終了する。
ステップSl1907において開閉実行モードであると判定した場合(Sl1907:YES)、又は、ステップSl1908において高頻度サポートモードでないと判定した場合には(Sl1908:NO)、ステップSl1912に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64cに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC5の値が0~190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「14750」(すなわち29.5sec)をセットする。その後、ステップSl1913に進む。
ステップSl1913では、ステップSl1912の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSl1913において、サポート当選でないと判定した場合には(Sl1913:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSl1913において、サポート当選であると判定した場合には(Sl1913:YES)、ステップSl1914に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、第2ラウンドカウンタエリアRC2に「1」をセットした後に、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSl1902において、サポート当選フラグがONであると判定した場合には(Sl1902:YES)、ステップSl1915に進み、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSl1915において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sl1915:NO)、普図ユニット38における絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSl1915において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sl1915:YES)、ステップSl1916に進む。
ステップSl1916では、当たり表示を設定する。これにより、当たり表示を停止表示した状態で普図ユニット38における絵柄の変動表示が終了される。その後、ステップSl1917に進み、サポート中フラグをONにするとともに、サポート当選フラグをOFFにする。その後、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSl1901において、サポート中フラグがONであると判定した場合には(Sl1901:YES)、ステップSl1918に進み、電動役物34aを開閉制御するための電役開閉制御処理を実行する。その後、本電役サポート用処理を終了する。
<電役開閉制御処理>
次に、電役開閉制御処理について説明する。電役開閉制御処理は、電役サポート用処理のサブルーチン(図366:Sl1918)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図367は、電役開閉制御処理を示すフローチャートである。ステップSl2001では、電動役物34aが開放中であるか否かを判定する。電動役物34aが開放中であるか否かは、電動役物駆動部34bが駆動状態であるか否かによって判定する。電動役物34aが開放されていると判定した場合には(Sl2001:YES)、ステップSl2002に進む。
ステップSl2002では、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの開放継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSl2002において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sl2002:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。すなわち、電動役物34aの開放継続時間が終了していない場合は、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSl2002において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sl2002:YES)、ステップSl2003に進み、電動役物34aを閉鎖状態に制御する閉鎖処理を行い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」(すなわち0.5sec)をセットする。すなわち、電動役物34aの開放継続時間の計測手段としての第2タイマカウンタエリアT2が「0」である場合には、電動役物34aを閉鎖するとともに、今度は第2タイマカウンタエリアT2を電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」をセットする。ステップSl2003を実行した後、ステップSl2004に進む。
ステップSl2004では、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値を1減算した後に、ステップSl2005に進み、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSl2005において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」でないと判定した場合には(Sl2005:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSl2005において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であると判定した場合には(Sl2005:YES)、ステップSl2006に進み、サポート中フラグをOFFにする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSl2001において、電動役物34aが開放中でないと判定した場合には(Sl2001:NO)、ステップSl2007に進み、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSl2007において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」でないと判定した場合には(Sl2007:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSl2007において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であると判定した場合には(Sl2007:YES)、ステップSl2008に進み、電動役物34aを開放状態に制御する開放処理を実行する。その後、ステップSl2009に進む。
ステップSl2009では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Sl2009:NO)、ステップSl2010に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。
ステップSl2010において、高頻度サポートモード中であると判定した場合には(Sl2010:YES)、ステップSl2011に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「800」(すなわち1.6sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
一方、ステップSl2009において開閉実行モードであると判定した場合(Sl2009:YES)、又は、ステップSl2010において高頻度サポートモードではないと判定した場合には(Sl2010:NO)、ステップSl2012に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「100」(すなわち0.2sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
《6-6》音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される各種処理:
次に、音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される具体的な制御の一例を説明する。先に音声発光制御装置90において実行される処理について説明し、その後、表示制御装置100において実行される処理について説明する。
<音声発光制御装置において実行される各種処理>
<タイマ割込み処理>
最初に、音光側MPU92によって実行されるタイマ割込み処理について説明する。
図368は、音光側MPU92において実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。以下、タイマ割込み処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSl2101では、コマンド記憶処理を実行する。コマンド記憶処理は、主側MPU62からコマンドを受信した場合に、受信したコマンドを音光側RAM94に記憶するための処理である。音光側RAM94には、主側MPU62から受信したコマンドの記憶及び読み出しを可能とするためのリングバッファが設けられており、主側MPU62から受信したコマンドは、当該リングバッファに順次記憶されるとともに、記憶された順序に従って順次読み出される。ステップSl2101を実行した後、ステップSl2102に進む。
ステップSl2102では、遊技回演出用処理を実行する。遊技回演出用処理では、図柄の変動が開始してから停止するまでの遊技回において実行する演出に関する処理を行う。遊技回演出用処理の詳細については後述する。ステップSl2102を実行した後、ステップSl2103に進む。
ステップSl2103では、開閉実行モード演出用処理を実行する。開閉実行モード演出用処理では、オープニング期間における演出や、大入賞口開閉処理期間における演出、エンディング期間における演出に関する処理を行う。ステップSl2103を実行した後、ステップSl2104に進む。
ステップSl2104では、その他の処理を実行する。その他の処理は、遊技状態を示す動画を図柄表示装置41に表示させる処理や、デモ動画を図柄表示装置41に表示させる処理等である。具体的には、遊技状態を示す動画として、主側MPU62から受信した遊技状態コマンドに含まれる遊技状態判定値PNに応じて定まる背景動画を図柄表示装置41に表示させる。例えば、高頻度サポートモードの継続中であることを示す背景動画や、高頻度サポートモードを終了したことを示す背景動画、高確率モードの継続中であることを示す背景動画を表示させる。ステップSl2104を実行した後、ステップSl2105に進む。
ステップSl2105では、各種ランプ47の発光制御を行うための発光制御処理を実行する。発光制御処理では、上記の各演出用処理において読み出された発光データに基づいて、各種ランプ47の発光制御を行う。ステップSl2105を実行した後、ステップSl2106に進む。
ステップSl2106では、スピーカー46の音声出力制御を行うための音声出力制御処理を実行する。音声出力制御処理では、上記のBGM用処理及び各演出用処理において読み出された音声データに基づいて、スピーカー46の音声出力制御を行う。ステップSl2106を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
<遊技回演出用処理>
次に、遊技回演出用処理について説明する。遊技回演出用処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図368:Sl2102)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図369は、遊技回演出用処理を示すフローチャートである。ステップSl2201では、遊技回演出設定処理を実行する。遊技回演出設定処理は、主側MPU62から変動用コマンド及び種別コマンドを受信した場合に実行される処理であり、遊技回が開始される際に、当該遊技回において実行する演出を設定する処理である。遊技回演出設定処理の詳細については後述する。ステップSl2201を実行した後、ステップSl2202に進む。
ステップSl2202では、遊技回演出実行用処理を実行する。遊技回演出実行用処理は、上記の遊技回演出設定処理において遊技回演出(予告演出及びリーチ演出)を実行するように設定された場合に実行される処理である。遊技回演出実行用処理の詳細については後述する。ステップSl2202を実行した後、本遊技回演出用処理を終了する。
<遊技回演出設定処理>
次に、遊技回演出設定処理について説明する。遊技回演出設定処理は、遊技回演出用処理のサブルーチン(図369:Sl2201)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図370は、遊技回演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSl2301では、変動用コマンド及び種別コマンドを受信したか否かを判定する。ステップSl2301において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していないと判定した場合には(Sl2301:NO)、本遊技回演出設定処理を終了する。一方、ステップSl2301において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していると判定した場合には(Sl2301:YES)、ステップSl2302に進む。
ステップSl2302では、今回受信した変動用コマンドを読み出し、当該コマンドから、大当たりの有無、大当たりの種別、転落当選の有無、リーチ発生の有無、および変動時間の情報を読み出す。そして、読み出した情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。その後、ステップSl2303に進む。
ステップSl2303では、演出パターン設定処理を実行する。演出パターン設定処理は、今回の遊技回において実行する演出のパターン(バトル演出、結果告知演出、予告演出、リーチ演出の内容や実行のタイミング)を演出パターンテーブルに基づいて決定し、設定する処理である。演出パターン設定処理の詳細については後述する。ステップSl2303を実行した後、ステップSl2304に進む。
ステップSl2304では、停止図柄の設定処理を実行する。停止図柄の設定処理では、今回の遊技回の大当たり抽選の結果が、16R確変大当たり、8R確変大当たり、又は、8R通常大当たりである場合には、図柄表示装置41の有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。具体的には、今回の遊技回の大当たり抽選の結果が、16R確変大当たり又は8R確変大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の奇数図柄の組合せが選択され得るとともに、同一の偶数図柄の組合せが選択され得る。本実施形態のパチンコ機10では、この選択率は、同一の奇数図柄の組合せと、同一の偶数図柄の組合せとで同一となっているが、これに代えて、前者の方が後者よりも選択率が高い構成としてもよく、後者の方が前者よりも選択率が高い構成としてもよい。また、「7」図柄の組合せは、16R確変大当たりの場合にのみ選択される。また、今回の遊技回の大当たり抽選の結果が、8R通常大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の偶数図柄の組合せが選択される。
今回の遊技回の大当たり抽選の結果が、外れ結果であれば、変動用コマンドの内容からリーチ発生の有無を判定する。リーチ発生に対応していると判定した場合には、有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL上にリーチ図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。一方、リーチ発生に対応していないと判定した場合には、有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL上にリーチ図柄の組合せが成立しない停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。ステップSl2304を実行した後、ステップSl2305に進む。
ステップSl2305では、今回の遊技回の変動表示パターンを設定するための処理を実行する。当該処理では、今回受信している変動用コマンドの内容から今回の遊技回の変動時間の情報を特定するとともに、当該変動時間の情報、及び、上記ステップSl2304において設定した停止図柄の情報の組合せに対応した変動表示パターンを選択する。なお、変動表示パターンを選択する際には、音光側ROM93の変動表示パターンテーブル記憶エリア93bに記憶されている変動表示パターンテーブルが参照される。その後、ステップSl2306に進む。
ステップSl2306では、今回の遊技回において設定された演出パターン、停止図柄、変動表示パターンの情報を演出コマンドに設定する。その後、ステップSl2307に進み、当該演出コマンドを表示側MPU102に送信する。表示側MPU102は、受信した演出コマンドに対応した演出内容を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。ステップSl2307を実行した後、ステップSl2308に進み、変動開始時の更新処理を実行する。変動開始時の更新処理は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1または第2保留表示領域Ds2における保留表示を更新するための処理である。ステップSl2308を実行した後、本遊技回演出設定処理を終了する。
<演出パターン設定処理>
次に、演出パターン設定処理について説明する。演出パターン設定処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図370:Sl2303)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図371は、演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSl2401では、演出パターン用乱数取得処理を実行する。演出パターン用乱数取得処理では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94c(図335)から、演出パターン用乱数RNを取得する。その後、ステップSl2402に進む。
ステップSl2402では、主側MPU62から高確・高サポコマンドを受信したか否かを判定する。ステップSl2402において、主側MPU62から高確・高サポコマンドを受信していないと判定した場合には(Sl2402:NO)、ステップSl2403に進む。
ステップSl2403からステップSl2408までの処理は、高確・高サポ状態以外の状態の遊技回における、大当たり演出や、リーチ演出、外れ演出を実行するものである。
ステップSl2403では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図370)のステップSl2302によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSl2302において、当たり抽選の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Sl2403:YES)、ステップSl2404に進む。
ステップSl2404では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図335)に記憶されている大当たり用の演出パターンテーブルを参照して、ステップSl2302(図370)によって読み出した変動時間と、今回の演出パターン用乱数RNの値とに対応した大当たり用の演出パターンを取得する。ステップSl2404を実行する際にステップSl2302(図370)によって読み出される変動時間は、主側MPU62によって実行される変動時間設定処理(図359)において、ステップSl1204およびステップSl1205を実行して得られた大当たり用の変動時間である。このため、ステップSl2404によって取得される演出パターンは、主側MPU62によって得られた大当たり用の変動時間に対応したものとなる。ステップSl2404の実行後、ステップSl2405に進む。
ステップSl2405では、ステップSl2404によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。その後、本演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSl2403において、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Sl2403:NO)、ステップSl2406に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図370)のステップSl2302によって音光側MPU92のレジスタに記憶されたリーチ発生の有無の情報から、リーチが発生するか否かを判定する。ステップSl2406において、今回の遊技回においてリーチが発生すると判定した場合には(Sl2406:YES)、ステップSl2407に進む。
ステップSl2407では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図335)に記憶されているリーチ発生用の演出パターンテーブルを参照して、ステップSl2302(図370)によって読み出した変動時間と、今回の演出パターン用乱数RNの値に対応したリーチ発生用の演出パターンを取得する。ステップSl2407を実行する際にステップSl2302(図370)によって読み出される変動時間は、主側MPU62によって実行される変動時間設定処理(図359)において、ステップSl1208およびステップSl1205を実行して得られたリーチ発生用の変動時間である。このため、ステップSl2407によって取得される演出パターンは、主側MPU62によって得られたリーチ発生用の変動時間に対応したものとなる。ステップSl2407の実行後、先に説明したステップSl2405に進み、ステップSl2407によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。その後、本演出パターン設定処理を終了する。
ステップSl2406において、今回の遊技回においてリーチが発生しないと判定した場合には(Sl2406:NO)、ステップSl2408に進む。
ステップSl2408では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図335)に記憶されているリーチ非発生用の演出パターンテーブルを参照して、ステップSl2302(図370)によって読み出した変動時間と、今回の演出パターン用乱数RNの値に対応したリーチ非発生用の演出パターンを取得する。ステップSl2408を実行する際にステップSl2302(図370)によって読み出される変動時間は、主側MPU62によって実行される変動時間設定処理(図359)において、ステップSl1209およびステップSl1205を実行して得られたリーチ非発生用の変動時間である。このため、ステップSl2407によって取得される演出パターンは、主側MPU62によって得られたリーチ非発生用の変動時間に対応したものとなる。ステップSl2408の実行後、先に説明したステップSl2405に進み、ステップSl2408によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。その後、本演出パターン設定処理を終了する。
ステップSl2402において、主側MPU62から高確・高サポコマンドを受信していると判定した場合には(Sl2402:YES)、ステップSl2409に進む。
ステップSl2409からステップSl2411においては、抽選モードが高確率モードであり、且つサポートモードが高頻度サポートモードである高確・高サポ状態において、演出パターンを設定する処理を実行する。
ステップSl2409では、主側MPU62から保証遊技回数後コマンドを受信したか否かを判定する。ステップSl2409において、主側MPU62から保証遊技回数後コマンドを受信していないと判定した場合には(Sl2409:NO)、ステップSl2410に進む。
ステップSl2410では、保証遊技回数以前の演出パターン設定処理を実行する。保証遊技回数以前の演出パターン設定処理については後述する。その後、本演出パターン設定処理を終了する。
ステップSl2409において、主側MPU62から遊技回数後コマンドを受信したと判定した場合(ステップSl2409:YES)、すなわち、保証遊技回数後であると判定した場合には、ステップSl2411に進む。
ステップSl2411では、保証遊技回数後の演出パターン設定処理を実行する。保証遊技回数後の演出パターン設定処理については後述する。その後、本演出パターン設定処理を終了する。
<保証遊技回数以前の演出パターン設定処理>
次に、保証遊技回数以前の演出パターン設定処理について説明する。保証遊技回数以前の演出パターン設定処理は、演出パターン設定処理のサブルーチン(図371:Sl2410)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図372は、保証遊技回数以前の演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSl2501では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図370)のステップSl2302によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSl2501において、当たり抽選の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Sl2501:YES)、ステップSl2502に進む。
ステップSl2502では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図335)に記憶されている保証遊技回数以前用演出パターンテーブル群から、大当たり当選に対応した演出パターンテーブルを特定する。保証遊技回数以前用演出パターンテーブル群には、
(I)バトル演出として通常バトル演出を実行し、結果告知演出として勝利演出を実行する演出パターンテーブル(以下、通常バトル演出・勝利演出用の演出パターンテーブルと呼ぶ)、
(II)バトル演出として通常バトル演出を実行し、結果告知演出として敗北演出を実行する演出パターンテーブル(以下、通常バトル演出・敗北演出用の演出パターンテーブルと呼ぶ)、
(III)バトル演出として通常バトル演出を実行し、結果告知演出として引き分け演出を実行する演出パターンテーブル(以下、通常バトル演出・引き分け演出用の演出パターンテーブルと呼ぶ)、
が備えられている。ステップSl2502では、(I)~(III)の中から(I)である通常バトル演出・勝利演出用の演出パターンテーブルを特定する。ステップSl2502を実行した後、ステップSl2503に進む。
ステップSl2503では、ステップSl2502で特定した通常バトル演出・勝利演出用の演出パターンテーブルを参照して、ステップSl2302(図370)によって読み出した変動時間と、演出パターン設定処理(図371)のステップSl2401によって得られた今回の演出パターン用乱数RNの値に対応した演出パターンを取得する。ステップSl2503を実行する際にステップSl2302(図370)によって読み出される変動時間は、主側MPU62によって実行される保証遊技回数以前の変動時間設定処理(図360)において、ステップSl1302~ステップSl1304を実行して得られた保証遊技回数以前・大当たり用の変動時間である。このため、ステップSl2503によって取得される演出パターンは、主側MPU62によって得られた保証遊技回数以前・大当たり用の変動時間に対応したものとなる。ステップSl2503の実行後、ステップSl2504に進み、ステップSl2503によって取得された演出パターンを設定する。
上述したステップSl2501からステップSl2504までの処理を実行することによって、図337(保証遊技回数以前、大当たり当選)における演出、すなわち、バトル演出としての通常バトル演出と、結果告知演出としての勝利演出とを行うことができる。ステップSl2504の実行後、保証遊技回数以前の演出パターン設定処理を終了する。
ステップSl2501において、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Sl2501:NO)、ステップSl2505に進み、今回の遊技回に係る転落抽選の結果が当選であるか否かを判定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図370)のステップSl2302によって音光側MPU92のレジスタに記憶された転落当選の有無の情報から、転落抽選の結果が当選であるか否かを判定する。ステップSl2505において、転落抽選の結果が当選であると判定した場合には(Sl2505:YES)、ステップSl2506に進む。
ステップSl2506では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93aに記憶されている保証遊技回数以前用演出パターンテーブル群から、転落当選に対応した演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(I)~(III)の中から(II)である通常バトル演出・敗北演出用の演出パターンテーブルを特定する。ステップSl2506を実行した後、ステップSl2507に進む。
ステップSl2507では、ステップSl2506で特定した通常バトル演出・敗北演出用の演出パターンテーブルを参照して、ステップSl2302(図370)によって読み出した変動時間と、演出パターン設定処理(図371)のステップSl2401によって得られた今回の演出パターン用乱数RNの値に対応した演出パターンを取得する。ステップSl2507を実行する際にステップSl2302(図370)によって読み出される変動時間は、主側MPU62によって実行される保証遊技回数以前の変動時間設定処理(図360)において、ステップSl1306、ステップSl1303、およびステップSl1304を実行して得られた保証遊技回数以前・転落用の変動時間である。このため、ステップSl2507によって取得される演出パターンは、主側MPU62によって得られた保証遊技回数以前・転落用の変動時間に対応したものとなる。ステップSl2507の実行後、先に説明したステップSl2504に進み、ステップSl2507によって取得された演出パターンを設定する。その後、保証遊技回数以前の演出パターン設定処理を終了する。
上述したステップSl2501、Sx2505、Sx2506、Sx2507、Sx2504の処理を実行することによって、図336(保証遊技回数以前、転落当選)における演出、すなわち、バトル演出としての通常バトル演出と、結果告知演出としての敗北演出とを行うことができる。
ステップSl2505において、今回の遊技回に係る転落抽選の結果が当選ではないと判定した場合には(Sl2505:NO)、ステップSl2508に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図370)のステップSl2302によって音光側MPU92のレジスタに記憶されたリーチ発生の有無の情報から、リーチが発生するか否かを判定する。ステップSl2508において、今回の遊技回においてリーチが発生すると判定した場合には(Sl2508:YES)、ステップSl2509に進む。
ステップSl2509では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93aに記憶されている保証遊技回数以前用演出パターンテーブル群から、外れリーチに対応した演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(I)~(III)の中から(III)である通常バトル演出・引き分け演出用の演出パターンテーブルを特定する。ステップSl2509を実行した後、ステップSl2510に進む。
ステップSl2510では、ステップSl2509で特定した通常バトル演出・引き分け演出用の演出パターンテーブルを参照して、ステップSl2302(図370)によって読み出した変動時間と、演出パターン設定処理(図371)のステップSl2401によって得られた今回の演出パターン用乱数RNの値に対応した演出パターンを取得する。ステップSl2510を実行する際にステップSl2302(図370)によって読み出される変動時間は、主側MPU62によって実行される保証遊技回数以前の変動時間設定処理(図360)において、ステップSl1309、ステップSl1303、およびステップSl1304を実行して得られた保証遊技回数以前・外れリーチ発生用の変動時間である。このため、ステップSl2510によって取得される演出パターンは、主側MPU62によって得られた保証遊技回数以前・外れリーチ発生用の変動時間に対応したものとなる。ステップSl2510の実行後、先に説明したステップSl2504に進み、ステップSl2510によって取得された演出パターンを設定する。その後、保証遊技回数以前の演出パターン設定処理を終了する。
上述したステップSl2501、Sx2505、Sx2508~Sx2510、Sx2504の処理を実行することによって、図338(保証遊技回数以前、外れリーチ発生)における演出、すなわち、バトル演出としての通常バトル演出と、結果告知演出としての引き分け演出とを行うことができる。
ステップSl2508において、今回の遊技回においてリーチが発生しないと判定した場合には(Sl2508:NO)、ステップSl2511に進む。
ステップSl2511では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図335)に記憶されているリーチ非発生用の演出パターンテーブルを参照して、ステップSl2302(図370)によって読み出した変動時間と、今回の演出パターン用乱数RNの値に対応したリーチ非発生用の演出パターンを取得する。ステップSl2511を実行する際にステップSl2302(図370)によって読み出される変動時間は、主側MPU62によって実行される保証遊技回数以前の変動時間設定処理(図360)において、ステップSl1310およびステップSl1304を実行して得られたリーチ非発生用の変動時間である。このため、ステップSl2511によって取得される演出パターンは、主側MPU62によって得られたリーチ非発生用の変動時間に対応したものとなる。ステップSl2511の実行後、先に説明したステップSl2504に進み、ステップSl2511によって取得された演出パターンを設定する。その後、保証遊技回数以前の演出パターン設定処理を終了する。
<保証遊技回数後の演出パターン設定処理>
次に、保証遊技回数後の演出パターン設定処理について説明する。保証遊技回数後の演出パターン設定処理は、演出パターン設定処理のサブルーチン(図371:Sl2411)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図373は、保証遊技回数後の演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSl2601では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図370)のステップSl2302によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSl2601において、当たり抽選の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Sl2601:YES)、ステップSl2602に進む。
ステップSl2602では、今回の遊技回に係る転落抽選の結果が当選であるか否かを判定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図370)のステップSl2302によって音光側MPU92のレジスタに記憶された転落当選の有無の情報から、転落抽選の結果が当選であるか否かを判定する。ステップSl2602において、転落抽選の結果が当選でないと判定した場合には(Sl2602:NO)、ステップSl2603に進む。
ステップSl2603では、主側MPU62から先落ちモードコマンドを受信したか否かを判定する。ステップSl2603において、主側MPU62から先落ちモードコマンドを受信していると判定した場合には(Sl2603:YES)、モード選択抽選の結果が先落ちモードであるとして、ステップSl2604に進む。
ステップSl2604では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図335)に記憶されている保証遊技回数後用演出パターンテーブル群から、大当たり当選かつ先落ちモード当選に対応した演出パターンテーブルを特定する。保証遊技回数後用演出パターンテーブル群には、
(IV)バトル演出として生死バトル演出を実行し、結果告知演出として勝利演出を実行する演出パターンテーブル(以下、生死バトル演出・勝利演出用の演出パターンテーブルと呼ぶ)、
(V)バトル演出として生死バトル演出を実行し、結果告知演出として敗北演出を実行する演出パターンテーブル(以下、生死バトル演出・敗北演出用の演出パターンテーブルと呼ぶ)、
(VI)バトル演出として優勢バトル演出を実行し、結果告知演出として勝利演出を実行する演出パターンテーブル(以下、優勢バトル演出・勝利演出用の演出パターンテーブルと呼ぶ)、
(VII)バトル演出として優勢バトル演出を実行し、結果告知演出として引き分け演出を実行する演出パターンテーブル(以下、優勢バトル演出・引き分け演出用の演出パターンテーブルと呼ぶ)、
が備えられている。ステップSl2604では、(IV)~(VII)の中から(IV)である生死バトル演出・勝利演出用の演出パターンテーブルを特定する。ステップSl2604を実行した後、ステップSl2605に進む。
ステップSl2605では、ステップSl2604で特定した生死バトル演出・勝利演出用の演出パターンテーブルを参照して、ステップSl2302(図370)によって読み出した変動時間と、演出パターン設定処理(図371)のステップSl2401によって得られた今回の演出パターン用乱数RNの値に対応した演出パターンを取得する。ステップSl2605を実行する際にステップSl2302(図370)によって読み出される変動時間は、主側MPU62によって実行される保証遊技回数後の変動時間設定処理(図361)において、ステップSl1405~ステップSl1407を実行して得られた保証遊技回数後・大当たり先落ちモード用の変動時間である。このため、ステップSl2605によって取得される演出パターンは、主側MPU62によって得られた保証遊技回数後・大当たり先落ちモード用の変動時間に対応したものとなる。ステップSl2605の実行後、ステップSl2606に進み、ステップSl2605によって取得された演出パターンを設定する。
上述したステップSl2601からステップSl2606までの処理を実行することによって、図345(保証遊技回数後、大当たり当選、先落ちモード当選)における演出、すなわち、バトル演出としての生死バトル演出と、結果告知演出としての勝利演出とを行うことができる。ステップSl2606の実行後、保証遊技回数後の演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSl2603において、主側MPU62から先落ちモードコマンドを受信していないと判定した場合には(Sl2603:NO)、モード選択抽選の結果が後落ちモードであるとして、ステップSl2607に進む。
ステップSl2607では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図335)に記憶されている保証遊技回数後用演出パターンテーブル群から、大当たり当選かつ後落ちモード当選に対応した演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(IV)~(VII)の中から(VI)である優勢バトル演出・勝利演出用の演出パターンテーブルを特定する。ステップSl2607を実行した後、ステップSl2608に進む。
ステップSl2608では、ステップSl2605で特定した優勢バトル演出・勝利演出用の演出パターンテーブルを参照して、ステップSl2302(図370)によって読み出した変動時間と、演出パターン設定処理(図371)のステップSl2401によって得られた今回の演出パターン用乱数RNの値に対応した演出パターンを取得する。ステップSl2608を実行する際にステップSl2302(図370)によって読み出される変動時間は、主側MPU62によって実行される保証遊技回数後の変動時間設定処理(図361)において、ステップSl1408、ステップSl1406、およびステップSl1407を実行して得られた保証遊技回数後・大当たり後落ちモード用の変動時間である。このため、ステップSl2608によって取得される演出パターンは、主側MPU62によって得られた保証遊技回数後・大当たり後落ちモード用の変動時間に対応したものとなる。ステップSl2608の実行後、ステップSl2606に進み、ステップSl2608によって取得された演出パターンを設定する。その後、保証遊技回数後の演出パターン設定処理を終了する。
なお、ステップSl2602において、転落抽選の結果が当選であると判定した場合には(Sl2602:YES)、ステップSl2603を実行することなく、ステップSl2604に進み、生死バトル演出・勝利演出用の演出パターンテーブルを特定する。
上述したステップSl2601~Sx2603、Sx2607、Sx2608、Sx2606の処理を実行することによって、図346(保証遊技回数後、大当たり当選、後落ちモード当選)における演出、すなわち、バトル演出としての優勢バトル演出と、結果告知演出としての勝利演出とを行うことができる。
ステップSl2601において、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Sl2601:NO)、ステップSl2609に進み、今回の遊技回に係る転落抽選の結果が当選であるか否かを判定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図370)のステップSl2302によって音光側MPU92のレジスタに記憶された転落当選の有無の情報から、転落抽選の結果が当選であるか否かを判定する。ステップSl2609において、転落抽選の結果が当選であると判定した場合には(Sl2609:YES)、ステップSl2610に進む。
ステップSl2610では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93aに記憶されている保証遊技回数後用演出パターンテーブル群から、転落当選に対応した演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(IV)~(VII)の中から(V)である生死バトル演出・敗北演出用の演出パターンテーブルを特定する。ステップSl2610を実行した後、ステップSl2611に進む。
ステップSl2611では、ステップSl2610で特定した生死バトル演出・敗北演出用の演出パターンテーブルを参照して、ステップSl2302(図370)によって読み出した変動時間と、演出パターン設定処理(図371)のステップSl2401によって得られた今回の演出パターン用乱数RNの値に対応した演出パターンを取得する。ステップSl2611を実行する際にステップSl2302(図370)によって読み出される変動時間は、主側MPU62によって実行される保証遊技回数後の変動時間設定処理(図361)において、ステップSl1410、ステップSl1406、およびステップSl1407を実行して得られた保証遊技回数後・転落用の変動時間である。このため、ステップSl26011によって取得される演出パターンは、主側MPU62によって得られた保証遊技回数後・転落用の変動時間に対応したものとなる。ステップSl2611の実行後、ステップSl2606に進み、ステップSl2611によって取得された演出パターンを設定する。その後、保証遊技回数後の演出パターン設定処理を終了する。
上述したステップSl2601、Sx2609~ステップSl2611、Sx2606の処理を実行することによって、図342(保証遊技回数後、転落当選)における演出、すなわち、バトル演出としての生死バトル演出と、結果告知演出としての敗北演出とを行うことができる。
ステップSl2609において、今回の遊技回に係る転落抽選の結果が当選ではないと判定した場合には(Sl2609:YES)、ステップSl2612に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図370)のステップSl2302によって音光側MPU92のレジスタに記憶されたリーチ発生の有無の情報から、リーチが発生するか否かを判定する。ステップSl2612において、今回の遊技回においてリーチが発生すると判定した場合には(Sl2612:YES)、ステップSl2613に進む。
ステップSl2613では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93aに記憶されている保証遊技回数後用演出パターンテーブル群から、外れリーチ発生に対応した演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(IV)~(VII)の中から(VII)である優勢バトル演出・引き分け演出用の演出パターンテーブルを特定する。ステップSl2613を実行した後、ステップSl2614に進む。
ステップSl2614では、ステップSl2613で特定した優勢バトル演出・引き分け演出用の演出パターンテーブルを参照して、ステップSl2302(図370)によって読み出した変動時間と、演出パターン設定処理(図371)のステップSl2401によって得られた今回の演出パターン用乱数RNの値に対応した演出パターンを取得する。ステップSl2614を実行する際にステップSl2302(図370)によって読み出される変動時間は、主側MPU62によって実行される保証遊技回数後の変動時間設定処理(図361)において、ステップSl1413、ステップSl1406、およびステップSl1407を実行して得られた保証遊技回数後・外れリーチ発生用の変動時間である。このため、ステップSl2614によって取得される演出パターンは、主側MPU62によって得られた保証遊技回数後・外れリーチ発生用の変動時間に対応したものとなる。ステップSl2614の実行後、ステップSl2606に進み、ステップSl2614によって取得された演出パターンを設定する。その後、保証遊技回数後の演出パターン設定処理を終了する。
上述したステップSl2601、Sx2609、Sx2612~Sx2614、Sx2606の処理を実行することによって、図347(保証遊技回数後、外れリーチ発生)における演出、すなわち、バトル演出としての優勢バトル演出と、結果告知演出としての引き分け演出とを行うことができる。
ステップSl2612において、今回の遊技回においてリーチが発生しないと判定した場合には(Sl2612:NO)、ステップSl2615に進む。
ステップSl2615では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図335)に記憶されているリーチ非発生用の演出パターンテーブルを参照して、ステップSl2302(図370)によって読み出した変動時間と、今回の演出パターン用乱数RNの値に対応したリーチ非発生用の演出パターンを取得する。ステップSl2615を実行する際にステップSl2302(図370)によって読み出される変動時間は、主側MPU62によって実行される保証遊技回数後の変動時間設定処理(図361)において、ステップSl1414およびステップSl1407を実行して得られたリーチ非発生用の変動時間である。このため、ステップSl2615によって取得される演出パターンは、主側MPU62によって得られたリーチ非発生用の変動時間に対応したものとなる。ステップSl2615の実行後、先に説明したステップSl2606に進み、ステップSl2615によって取得された演出パターンを設定する。その後、保証遊技回数後の演出パターン設定処理を終了する。
<遊技回演出実行用処理>
次に、遊技回演出実行用処理について説明する。遊技回演出実行用処理は、遊技回演出用処理のサブルーチン(図369:Sl2202)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図374は、遊技回演出実行用処理を示すフローチャートである。ステップSl2701では、上述した遊技回演出設定処理(図370)において設定された演出パターンが存在するか否かを判定する。ステップSl2701において、設定された演出パターンが存在しないと判定した場合には(Sl2701:NO)、そのまま本遊技回演出実行用処理を終了する。一方、ステップSl2701において、設定された演出パターンが存在すると判定した場合には(Sl2701:YES)、ステップSl2702に進む。
ステップSl2702では、設定された演出パターンを参照し、その後、ステップSl2703に進み、遊技回演出の開始タイミングであるか否かを判定する。ここで言う遊技回演出は、演出パターン設定処理(図371)で設定された各種の演出パターンに基づく演出である。これら演出パターンには、当該遊技回において実行する演出の内容やタイミングが記憶されている。
ステップSl2703において、遊技回演出の開始タイミングではないと判定した場合には(Sl2703:NO)、そのまま本遊技回演出実行用処理を終了する。一方、ステップSl2703において、遊技回演出の開始タイミングであると判定した場合には(Sl2703:YES)、ステップSl2704に進む。
ステップSl2704では、演出パターンに設定された遊技回演出の内容に対応した動画表示開始コマンドを表示制御装置100に送信する。その後、ステップSl2705に進み、演出パターンに設定された遊技回演出の内容に対応した各種ランプ47の発光制御処理を開始する。その後、ステップSl2706に進み、演出パターンに設定された予告演出の内容に対応した音声データの再生を音出力LSI(図示せず)に開始させる。ステップSl2706を実行した後、本遊技回演出実行用処理を終了する。
<表示制御装置において実行される各種処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行される処理について説明する。
表示制御装置100のMPU102において実行される処理としては、主に、電源投入後から電源が遮断されるまで繰り返し実行されるメイン処理と、音声発光制御装置90からコマンドを受信した場合に実行されるコマンド割込み処理と、VDP105から送信されるV割込み信号を検出した場合に実行されるV割込み処理とがある。V割込み信号は、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎にVDP105からMPU102に対して送信される信号である。
MPU102は、電源投入後にメイン処理を実行し、コマンドの受信やV割込み信号の検出に合わせて、コマンド割込み処理やV割込み処理を実行する。なお、コマンドの受信とV割込み信号の検出とが同時に行われた場合には、コマンド割込み処理を優先的に実行する。したがって、音声発光制御装置90から受信したコマンドの内容を素早く反映して、V割込み処理を実行することができる。
<メイン処理>
次に、表示制御装置100のMPU102によって実行されるメイン処理について説明する。
図375は、表示制御装置100のMPU102において実行されるメイン処理を示すフローチャートである。上述したように、メイン処理は、電源が投入された場合に実行され、電源が切断されるまでそのまま実行され続ける処理である。以下、メイン処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSl2801では、初期設定処理を実行する。具体的には、まず、MPU102を初期設定し、ワークRAM104及びビデオRAM107の記憶をクリアする処理が行われる。そして、キャラクタROM106に記憶された圧縮形式のキャラクタ情報を読み出し、読み出したキャラクタ情報を解凍して、解凍後のキャラクタ情報をビデオRAM107のキャラクタ領域に記憶する。更に、初期画面を表示するために、ビデオRAM107に書き込まれたキャラクタ情報から初期画面に対応した情報を抽出し、ビデオRAM107のフレームバッファ領域に、抽出したキャラクタ情報を書き込む。また、その他の初期化に必要な設定を行う。その後、ステップSl2802に進む。
ステップSl2802では、割込み許可設定を実行する。割込み許可設定が実行されると、以後、メイン処理では、電源が切断されるまで無限ループ処理を実行する。これにより、割込み許可が設定されて以降、コマンドの受信及びV割込信号の検出に合わせて、以下で説明するコマンド割込み処理及びV割込み処理を実行する。
<コマンド割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理について説明する。上述したように、コマンド割込み処理は、音声発光制御装置90からコマンドを受信する毎に実行される処理である。
図376は、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理を示すフローチャートである。ステップSl2901では、コマンド格納処理を実行する。コマンド格納処理では、受信したコマンドデータを抽出し、ワークRAM104に設けられたコマンド格納エリアに、その抽出したコマンドデータを格納する。コマンド格納処理によってコマンド格納エリアに格納された各種コマンドは、後述するV割込み処理のコマンド判定処理によって読み出され、そのコマンドに対応した処理が実行される。
<V割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理について説明する。
図377は、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理を示すフローチャートである。上述したように、V割込み処理は、VDP105からのV割込み信号が検出されることによって実行される処理である。V割込み処理では、コマンド割込み処理によってコマンド格納領域に格納されたコマンドに対応する各種処理を実行するとともに、図柄表示装置41に表示させる画像を特定した上で、VDP105に対してその画像の描画及び表示の指示を実行する。
上述したように、V割込み信号は、VDP105において、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に生成されるとともに、MPU102に対して送信される信号である。したがって、MPU102がこのV割込み信号に同期してV割込み処理を実行することにより、VDP105に対する描画指示が、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に行われることになる。このため、VDP105は、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が格納されているフレームバッファ領域に、新たな描画指示に伴った画像が展開されたりすることを抑制することができる。以下、V割込み処理の各ステップの処理の詳細について説明する。
ステップSl3001では、コマンド対応処理を実行する。コマンド対応処理では、コマンド割込み処理(図376)によってコマンド格納エリアに格納されたコマンドの内容を解析するとともに、そのコマンドに対応した処理を実行する。具体的には、例えば、演出コマンドが格納されていた場合には、その演出コマンドによって指定された演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。
演出操作コマンドが格納されていた場合には、演出操作ボタン24の押下の受付期間であるか否かを判定し、演出操作ボタン24の押下の受付期間であると判定した場合には、演出操作ボタン24の押下に対応した演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。一方、演出操作ボタン24の押下の受付期間でないと判定した場合には、処理を実行することなく、次のコマンドの内容を解析する。
なお、コマンド対応処理(Sl3001)では、その時点でコマンド格納エリアに格納されている全てのコマンドを解析するとともに、当該解析した全てのコマンドに対応した処理を実行する。この理由について説明する。コマンド判定処理は、V割込み処理の実行される20ミリ秒間隔で行われるため、その20ミリ秒の間に複数のコマンドがコマンド格納エリアに格納されている可能性が高いためである。特に、音声発光制御装置90によって演出の内容が設定され、演出が開始される場合、当該演出の内容を特定するための各種のコマンドが同時にコマンド格納エリアに格納されている可能性が高い。したがって、これらのコマンドを一度に解析して実行することによって、音声発光制御装置90によって設定された予告演出や停止図柄等の演出の態様を素早く把握し、その態様に応じた演出画像を図柄表示装置41に表示させるように、画像の描画を制御することができる。
ステップSl3002では、表示設定処理を実行する。表示設定処理では、コマンド対応処理(Sl3001)などによって設定された図柄表示装置41に表示すべき画面の種別に基づき、図柄表示装置41において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定する。その後、ステップSl3003に進む。
ステップSl3003では、タスク処理を実行する。タスク処理では、表示設定処理(Sl3002)によって特定された、図柄表示装置41に表示すべき次の1フレーム分の画像の内容に基づき、その画像を構成するキャラクター(スプライト、表示物)の種別を特定すると共に、各キャラクター(スプライト)毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度等の描画に必要な各種パラメーターを決定する。その後、ステップSl3004に進む。
ステップSl3004では、描画処理を実行する。描画処理では、タスク処理(Sl3003)によって決定された、1フレームを構成する各種キャラクターの種別やそれぞれのキャラクターの描画に必要なパラメーターを、VDP105に対して送信する。VDP105は、これらの情報に基づいて画像の描画処理を実行すると共に、1つ前のV割込み処理時に受信した情報に基づいて描画した画像を図柄表示装置41に表示させるべく、駆動信号とあわせてその画像データを図柄表示装置41へ送信する。その後、ステップSl3005に進み、その他の処理を実行した後、V割込み処理を終了する。以上、パチンコ機10において大当たり演出を含めた様々な処理を実行するための具体的な制御の一例を説明した。
《6-7》作用・効果:
以上説明したように、第6実施形態のパチンコ機10によれば、当たり抽選によって確変大当たりに当選し、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが高確率モードに、サポートモードが高頻度サポートモードに移行し、その後、高頻度サポートモードが開始されてから遊技回数が保証遊技回数に達した後(=保証遊技回数後)の遊技回において、当たり抽選において大当たりに当選した場合に、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行されるが、この移行されるタイミングが遊技回の開始時と遊技回の終了時との間で、抽選(=モード選択抽選)によって切り替えられる。低頻度サポートモードに移行されるタイミングが遊技回の開始時となる場合には、当該遊技回において生死バトル演出が実行され、低頻度サポートモードに移行されるタイミングが遊技回の終了時となる場合には、当該遊技回において優勢バトル演出が実行される。このため、パチンコ機10によれば、保証遊技回数後の遊技回において、当たり抽選において大当たりに当選した場合に、生死バトル演出と優勢バトル演出との2通りで演出を行うことができる。したがって、パチンコ機10によれば、保証遊技回数に達した後の遊技回に係る当たり抽選において大当たりに当選した場合の演出の態様についての幅を広げることができ、遊技の興趣向上を図ることができるという効果を奏する。
また、本実施形態のパチンコ機10によれば、保証遊技回数に達した後の遊技回において、転落抽選に当選した場合、および、転落抽選に当選せずに当たり抽選において大当たり当選し、モード選択抽選において先落ちモードに当選した場合共に、当該遊技回が開始するタイミングで、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行し、電動役物34a(図327)は開閉動作を停止する。このため、パチンコ機10によれば、電動役物34aの開閉動作から、転落抽選に当選したのか、当たり抽選において大当たりに当選したのかが、遊技者によって推測されることを防止できる。したがって、パチンコ機10は、保証遊技回数に達した後の遊技回に係る転落抽選および当たり抽選の結果に対する緊迫感や期待感を、バトル演出によって遊技者に付与することができ、その結果、遊技の興趣向上を一層図ることができる。
ここで、先落ちモードだけを有し、後落ちモードを有しないパチンコ機(=先に説明した比較例2のパチンコ機)を想定してみる。比較例2のパチンコ機によれば、当たり抽選において大当たりに当選したこと(勝利)と、転落抽選に当選したこと(敗北)とのいずれかに該当することを示唆する生死バトル演出が実行されるだけであることから、遊技者は、保証遊技回数に達した後の遊技回においてバトル演出が開始された場合に、当たり抽選において大当たりに当選した結果と転落抽選に当選した結果とのうちのいずれかとなると予測でき、転落抽選および当たり抽選の結果に対する緊迫感や期待感を付与できるものの、遊技者にバトル演出において引き分けを含めた安心感を付与することができない。これに対して、本実施形態のパチンコ機10によれば、保証遊技回数に達した後の遊技回において、当たり抽選において大当たりに当選した場合に、生死バトル演出と優勢バトル演出との2通りで演出を行うことができることから、優勢バトル演出による引き分けを含めたバトル演出が可能となり、遊技者にバトル演出において引き分けを含めた安心感を付与することができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、保証遊技回数に達した後において、転落抽選に当選せずに当たり抽選において大当たり当選し、モード選択抽選において先落ちモードに当選した遊技回と、転落抽選に当選した遊技回とで、電動役物34aの開閉動作は同一である。このため、当該遊技回の開始時に、電動役物34aの停止を遊技者が確認したとしても、転落抽選に当選せずに当たり抽選において大当たり当選し、モード選択抽選において先落ちモードに当選した遊技回と、転落抽選に当選した遊技回と、のうちのいずれかを遊技者に推測させないようにすることができる。しかしながら、保証遊技回数に達した後の遊技回の開始時に電動役物34aの開閉動作が停止したことを確認することによって、転落抽選に当選せずに当たり抽選において大当たり当選し、モード選択抽選において先落ちモードに当選した遊技回と、転落抽選に当選した遊技回とのうちのいずれかに絞られたということまでは、遊技者は把握することができる。そこで、本実施形態では、転落抽選に当選せずに当たり抽選において大当たり当選し、モード選択抽選において先落ちモードに当選した遊技回と、転落抽選に当選した遊技回とのうちのいずれかに絞られたことを示唆する生死バトル演出を実行することで、当たり抽選において大当たり当選したことと、転落抽選に当選したことのいずれであるかについての遊技者の緊迫感や期待感を向上させることができ、その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10によれば、保証遊技回数に達した後において、転落抽選には当選せず、当たり抽選において大当たりに当選すると共に、モード選択抽選において後落ちモードに当選した遊技回と、転落抽選に当選せず、かつ当たり抽選において大当たりに当選せずに、リーチ判定においてリーチ(いわゆる外れリーチ)を発生すると判定された遊技回と、で電動役物34aの開閉動作は同一である。このため、当該遊技回において、電動役物34aが開閉動作を継続していることを遊技者が観察したとしても、転落抽選には当選せず、当たり抽選において大当たりに当選すると共に、モード選択抽選において後落ちモードに当選した遊技回と、転落抽選に当選せず、かつ当たり抽選において大当たりに当選せずに、リーチ判定においてリーチを発生すると判定された遊技回と、のうちのいずれかを遊技者に推測させないようにすることができる。しかしながら、保証遊技回数に達した後の遊技回において電動役物34aの開閉動作が継続していることを確認することによって、転落抽選には当選せず、当たり抽選において大当たりに当選すると共に、モード選択抽選において後落ちモードに当選した遊技回と、転落抽選に当選せず、かつ当たり抽選において大当たりに当選せずに、リーチ判定においてリーチを発生すると判定された遊技回と、のうちのいずれかに絞られたということまでは、遊技者は把握することができる。そこで、本実施形態では、転落抽選には当選せず、当たり抽選において大当たりに当選すると共に、モード選択抽選において後落ちモードに当選した遊技回と、転落抽選に当選せず、かつ当たり抽選において大当たりに当選せずに、リーチ判定においてリーチを発生すると判定された遊技回と、のうちのいずれかに絞られたことを示唆する優勢バトル演出を実行することで、当たり抽選において大当たり当選したことと、外れリーチが発生したことのいずれであるかについての遊技者の期待感を向上させることができ、その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
本パチンコ機10によれば、保証遊技回数に達した後の遊技回で、転落抽選には当選せず、当たり抽選において大当たりに当選すると共に、モード選択抽選において先落ちモードに当選した場合と、当たり抽選において大当たりに当選せずに、転落抽選に当選した場合とにおいて、当たり抽選において大当たりに当選したこと(勝利)と、転落抽選に当選したこと(敗北)とのいずれかに該当することを示唆する生死バトル演出が実行されるため、保証遊技回数に達した後の遊技回に係る転落抽選および当たり抽選の結果に対する緊迫感や期待感を、生死バトル演出によって遊技者に付与することができ、その結果、遊技の興趣向上を一層図ることができる。
また、本パチンコ機10によれば、保証遊技回数に達した後の遊技回で、転落抽選には当選せず、当たり抽選において大当たりに当選すると共に、モード選択抽選において後落ちモードに当選した場合と、転落抽選に当選せず、かつ当たり抽選において大当たりに当選せずに、リーチ判定においてリーチ(いわゆる外れリーチ)を発生すると判定された場合とにおいて、当たり抽選において大当たりに当選したこと(勝利)と、当たり抽選において大当たりに当選せず、かつ転落抽選に当選しなかったこと(引き分け)とのいずれかに該当することを示唆する優勢バトル演出が実行される。優勢バトル演出は勝利か引き分けの結果しか発生しないため、優勢バトル演出が実行されたときの方が、生死バトル演出が実行されたときよりも遊技者にとって有利度合いが高い。このため、パチンコ機10によれば、優勢バトル演出によって、遊技者に大きな期待感を付与することができ、その結果、遊技の興趣向上を一層図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、保証遊技回数に達した後の遊技回において、転落抽選に当選せず、当たり抽選において大当たりに当選した場合に、生死バトル演出と優勢バトル演出とのうちのいずれかが実行される。生死バトル演出は敗北の結果となることがあるが、優勢バトル演出は勝利か引き分けの結果しか発生しないため、優勢バトル演出が実行されたときの方が、生死バトル演出が実行されたときよりも遊技者にとって有利度合いが高い。このため、パチンコ機10によれば、優勢バトル演出を出現させることによって、遊技者に大きな期待感を付与することができる。特に、本実施形態の場合、優勢バトル演出を実行し得る後落ちモードに当選する際には、大当たり種別は遊技者にとって有利度合いが最も高い16R確変大当たりに限られているため(図332参照)、遊技者に一層大きな期待感を付与することができる。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、振分テーブルにおいて、遊技者にとって有利度合いが最も高い16R確変大当たりに対して、有利度合いが高い後落ちモードが対応づけられていたが、これに換えて、遊技者にとって有利度合いが最も低い8R通常大当たりに対して、有利度合いが高い後落ちモードを対応づける構成としてもよい。また、有利度合いが高い後落ちモードを、2つの大当たり種別、例えば、16R確変大当たりと8R確変大当たりとに対応づける構成としてもよい。この構成によれば、優勢バトル演出を実行し得る後落ちモードに当選する際には、大当たり種別は遊技者にとって有利度合いが高い確変大当たりに限られているため、遊技者に大きな期待感を付与することができる。
《6-8》第6実施形態の変形例:
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。なお、以下で説明する変形例では、上記の実施形態と同一の構成、処理及び効果については、説明を省略する。
《6-8-1》変形例1:
上記第6実施形態では、高頻度サポートモードが開始されてから保証遊技回数に達した後(=保証遊技回数後)の遊技回において、大当たりに当選した場合にサポートモードを変化させる態様として、先落ちモードと後落ちモードのうちのいずれのモードを採用するかを、大当たり種別カウンタC2に基づく抽選(=モード選択抽選)によって決定していたが、これに対して、変形例として、当たり抽選に用いる大当たり乱数カウンタC1に基づく抽選によって決定する構成としてもよい。具体的には、以下の通りである。なお、変形例1におけるパチンコ機のハードウェア構成は、第6実施形態のパチンコ機10と同一であることから、第6実施形態と同じ部品については同一の名称と符号を用いて、以下の説明を行う。
図378は、変形例1のパチンコ機が備える高確率モード用の当否テーブルの内容を示す説明図である。高確率モード用の当否テーブルにおいて、当否結果が大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値は、第6実施形態における高確率モード用の当否テーブル(図331(b)参照)の場合と同一である。さらに、高確率モード用の当否テーブルには、0~1199の値のうち、当否結果が大当たりとなる0~15の値に対して、モード選択抽選の振分結果が対応づけられている。具体的には、大当たりとなる0~15の値のうち、0~9の10個の値が先落ちモードに設定され、10~15の6個の値が後落ちモードに設定されている。
変形例1のパチンコ機では、主制御装置60のMPU62によって実行される当たり判定処理において、高確率モードであると判定した場合に、高確率モード用の当否テーブルを参照して、当たり抽選を行うと共に、先落ちモードか後落ちモードかの判定を行うモード選択抽選を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が、図378に示す高確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定し、一致している場合に、さらに、大当たり乱数カウンタC1の値が、モード選択抽選の振り分け結果として先落ちモードと後落ちモードとのいずれに設定されている値と一致しているかによって、先落ちモードか後落ちモードかの判定を行う。
この結果、高頻度サポートモードが開始されてから保証遊技回数に達した後(=保証遊技回数後)の遊技回に係る当たり抽選において大当たりに当選した場合に、サポートモードを変化させる態様として、先落ちモードと後落ちモードのうちのいずれのモードを採用するかを決定することができる。なお、主制御装置60のMPU62によって実行される、先落ちモードと後落ちモードのうちのいずれのモードを採用するかを決定する部分以外の処理については、第6実施形態と同一である。また、音声発光制御装置90において実行される各種処理、表示制御装置100において実行される各種処理についても、第6実施形態と同一である。
以上のように構成された変形例1のパチンコ機によれば、第6実施形態のパチンコ機と同様に、保証遊技回数に達した後の遊技回に係る当たり抽選において大当たりに当選した場合の演出の態様についての幅を広げることができると共に、電動役物34a(図327)の開閉動作から、転落抽選に当選したのか、当たり抽選において大当たりに当選したのかが、遊技者によって予測されることを防止することができる。したがって、変形例1のパチンコ機によれば、第6実施形態のパチンコ機と同様に、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、本変形例1では、当否テーブルにモード選択抽選の振分結果の項目を追加し、当否テーブルを参照することによって、大当たり乱数カウンタC1の値に応じたモード選択抽選の振分結果を得ていた。これに対して他の変形例として、当否テーブルは第6実施形態のままで、当否テーブルの参照に使用した大当たり乱数カウンタC1の値を、先落ちモードと後落ちモードとを区分けする閾値と比較することによって、先落ちモードか後落ちモードかを判定する構成としてもよい。具体的には、図378に例示した高確率モード用の当否テーブルの場合には、先落ちモードと後落ちモードとを区分けする閾値は値10であることから、当たり抽選において大当たり当選した際の大当たり乱数カウンタC1の値が10以上であるか否かを判定することによって、後落ちモードか先落ちモードかの判定を行う。この構成によっても、大当たりに当選した場合に先落ちモードと後落ちモードのうちのいずれのモードを採用するかを決定することができる。特にこの変形例によれば、大当たり乱数カウンタC1の取り得る値が、例えば65536(2の16乗)というように大きい場合に、判定に要する処理時間を短縮することができる。
《6-8-2》変形例2:
上記第6実施形態およびその変形例1では、高頻度サポートモードが開始されてから保証遊技回数に達した後(=保証遊技回数後)の遊技回において、大当たりに当選した場合にサポートモードを変化させる態様として、先落ちモードと後落ちモードのうちのいずれを採用するかを、抽選によって決定していた。これに対して、変形例として、保証遊技回数に達した後の遊技回において、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の回数に基づいて、先落ちモードと後落ちモードとのうちのいずれを採用するかを決定する構成としてもよい。具体的には、以下の通りである。なお、変形例2におけるパチンコ機のハードウェア構成は、第6実施形態のパチンコ機10と同一であることから、第6実施形態と同じ部品については同一の名称と符号を用いて、以下の説明を行う。
変形例2のパチンコ機では、主制御装置60のROM63に、先落ちモードか後落ちモードかを決定するためのモード選択テーブルを記憶している。
図379は、モード選択テーブルの内容を示す説明図である。図示するように、モード選択テーブルは、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数のうち、保証遊技回数後である101回目からの遊技回数に対して、先落ちモードか後落ちモードかの選択結果を対応づけたデータ構造となっている。図379の例示では、先落ちモードとなる遊技回数として、101回目から105回目までの期間と、109回目以降の期間が設定されている。後落ちモードとなる遊技回数として、106回目から108回目までの期間が設定されている。
このように、モード選択テーブルには、保証遊技回数後の各遊技回に対して、当たり抽選において大当たりに当選した場合にサポートモードを変化させる態様として、先落ちモードと後落ちモードのうちのいずれのモードを採用するかが規定されている。主制御装置60のMPU62は、保証遊技回数後の遊技回に係る当たり抽選において大当たりに当選した場合に、モード選択テーブルを参照して、保証遊技回数後に大当たりに当選した場合の遊技回において、サポートモードの変化の態様を先落ちモードと後落ちモードのいずれで変化させるかを決定している。なお、主制御装置60のMPU62によって実行される、先落ちモードと後落ちモードのうちのいずれのモードを採用するかを決定する部分以外の処理については、第6実施形態と同一である。また、音声発光制御装置90において実行される各種処理、表示制御装置100において実行される各種処理についても、第6実施形態と同一である。
以上のように構成された変形例2のパチンコ機によれば、第6実施形態のパチンコ機と同様に、保証遊技回数に達した後の遊技回に係る当たり抽選において大当たりに当選した場合の演出の態様についての幅を広げることができると共に、電動役物34a(図327)の開閉動作から、転落抽選に当選したのか、当たり抽選において大当たりに当選したのかが、遊技者によって予測されることを防止することができる。したがって、変形例2のパチンコ機によれば、第6実施形態のパチンコ機と同様に、遊技の興趣向上を図ることができる。さらに、変形例2のパチンコ機によれば、保証遊技回数に達した後の期間を複数に分けて、分けられた各期間に対して、先落ちモードと後落ちモードのうちのいずれのモードを採用するかを予め設定しておくことができることから、先落ちモードと後落ちモードの一方に処理が偏って、過度に遊技者に有利又は不利な状態となることを抑制することができるとともに、ストーリ性が豊かな演出を行うことができる。
なお、図379に示したモード選択テーブルにおいて記憶するモードの選択結果はあくまでも一例であり、先落ちモードと後落ちモードとを切り替える回数をより多くした構成等、種々の態様とすることができる。さらに、モードの選択結果が異なる複数のモード選択テーブルを予め用意し、使用するモード選択テーブルを切り替える構成としてもよい。例えば、当否テーブルにおいて、当たり抽選の結果として「大当たり」と「小当たり」が設けられる構成として、小当たりに当選した際に、モード選択テーブルを切り替える。こうした構成によれば、先落ちモードと後落ちモードの切り替えを多様に行うことができる。特に、小当たりに当選した際にモード選択テーブルを切り替える構成とした場合、当たり抽選において小当たりに当選したことを遊技者に気付かれ難い構成とすることが可能なので、遊技者に気付かれることなく、モード選択テーブルの切り替えを行うことが可能となる。
さらに、モード選択テーブルは、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数のうち、保証遊技回数後である101回目からの遊技回数に対して、先落ちモードか後落ちモードかの選択結果を対応づけたデータ構造となっていたが、これに対して、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数の1回目からの遊技回数に対して、先落ちモードか後落ちモードかの選択結果を対応づける構成としてもよい。この構成では、遊技回数が1回目から100回までは、後落ちモードに定められることになる(図337参照)。
なお、変形例2では、モード選択テーブルを参照することによって、遊技回数に応じたモードの選択結果を得ていた。これに対して他の変形例として、モード選択テーブルを用いることなく、遊技回数を、先落ちモードと後落ちモードとを区分けする閾値と比較する演算を行うことによって、先落ちモードか後落ちモードかを判定する構成としてもよい。具体的には、図379に例示したモード選択テーブルにおいては、先落ちモードと後落ちモードとを区分けする閾値は101と106と109であることから、演算処理によって、遊技回数が101以上で、かつ106未満である場合に先落ちモードであると判定し、遊技回数が106以上で、かつ109未満である場合に後落ちモードであると判定し、遊技回数が109以上である場合に先落ちモードであると判定する。この構成によっても、遊技回数に応じて先落ちモードと後落ちモードのうちのいずれのモードを採用するかを決定することができる。
《6-8-3》変形例3:
上記第6実施形態およびその変形例1では、高頻度サポートモードが開始されてから保証遊技回数に達した後(=保証遊技回数後)の遊技回において、大当たりに当選した場合にサポートモードを変化させる態様として、先落ちモードと後落ちモードのうちのいずれのモードを採用するかを、抽選によって決定していた。これに対して、変形例として、変動時間設定処理によって設定された変動時間に応じて、先落ちモードか後落ちモードかを決定する構成としてもよい。この構成によっても、第6実施形態およびその変形例と同様に、遊技の興趣向上を図ることができる。
《6-8-4》変形例4:
上記第6実施形態および上記変形例1~3では、先落ちモードと後落ちモードのうちのいずれのモードを採用するかを、遊技者に報知しない構成とした。これに対して、変形例として、先落ちモードと後落ちモードのうちのいずれのモードを採用するかを、遊技者に報知する構成としてもよい。例えば、遊技回の開始時に、モードの採用結果を図柄表示装置41に表示させる。この変形例4によれば、遊技者は、図柄表示装置41の表示から後落ちモードであることを知った場合において、電動役物34a(図327)の開閉動作が遊技回の開始時に停止したことを認めたときには、優勢バトル演出の途中で、転落抽選に当選したと予測することができる。したがって、変形例4によれば、遊技者は、バトル演出の途中で、転落抽選に当選したと予測する余地を残すことができる。
上記第6実施形態では、大当たり種別を振り分ける際に用いる振分テーブルを参照することによって、大当たり種別カウンタC2に応じたモードの選択結果を得ていた。これに対して他の変形例として、振分テーブルを用いることなく、大当たり種別カウンタC2の値を先落ちモードと後落ちモードとを区分けする閾値と比較する演算を行うことによって、先落ちモードか後落ちモードかを判定する構成としてもよい。具体的には、図332(a)に例示した第1始動口用の振分テーブルにおいては、先落ちモードと後落ちモードとを区分けする閾値は40と65であることから、演算処理によって、大当たり種別カウンタC2の値が0以上で、かつ40未満である場合に先落ちモードであると判定し、大当たり種別カウンタC2の値が40以上で、かつ65未満である場合に後落ちモードであると判定し、大当たり種別カウンタC2の値が65以上である場合に先落ちモードであると判定する。この構成によっても、大当たり種別カウンタC2に応じて先落ちモードと後落ちモードのうちのいずれのモードを採用するかを決定することができる。なお、第6実施形態の場合には、大当たり種別カウンタC2の値が、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて得られた場合と、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて得られた場合とで、大当たり種別カウンタC2の値に応じたモード選択抽選の振り分け結果が異なる構成であったが、この変形例4によれば、同一の振分結果となる。
《6-8-5》変形例5:
上記第6実施形態およびその変形例では、状態記憶手段において状態情報が特定している第1の状態として低頻度サポートモードを採用し、第1の状態以外の状態として高頻度サポートモードを採用していたが、第1の状態および第1の状態以外の状態は、これらに限定されない。例えば、第1の状態として高頻度サポートモードを採用し、第2の状態として低頻度サポートモードを採用してもよい。また、第6実施形態およびその変形例では、状態情報である高頻度サポートモードフラグが特定可能な状態として、低頻度サポートモードと高頻度サポートモードとを有するが、これに換えて、電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が3段階に分かれる3種類のサポートモード(例えば、低頻度サポートモードと中頻度サポートモードと高頻度サポートモード)を有する構成としてもよい。さらに、上記頻度がn段階(nは4以上の正の整数)に分かれるn種類のサポートモードを有する構成としても良い。
《6-8-6》変形例6:
上記第6実施形態およびその変形例では、判定手段が有する判定モード(抽選モード)として、低確率モードと高確率モードとを有するが、これに換えて、特別情報が所定の条件を満たす確率が3段階に分かれる3種類の確率モード(例えば、低確率モードと中確率モードと高確率モード)を有する構成としてもよい。さらに、特別情報が所定の条件を満たす確率がn段階(nは4以上の正の整数)に分かれるn種類の確率モードを有する構成としても良い。
《6-8-7》変形例7:
上記第6実施形態およびその変形例では、特別情報が所定の条件を満たす場合として、当たり抽選において大当たり当選する場合を例に説明をしたが、所定の条件は、当たり抽選において大当たり当選することに限定されない。例えば、特別情報が所定の条件を満たす場合として、取得したリーチ乱数カウンタC3のカウンタ値に基づいてリーチ演出を実行する条件が満たされた場合を採用してもよい。
《6-8-8》変形例8:
上記第6実施形態およびその変形例において、主制御装置60側では、高頻度サポートモードを含む各種の情報に基づいて変動時間を設定し、音声発光制御装置90では、高頻度サポートモードを含む各種の情報に基づいて演出パターンを設定する構成とした。これに対して、変形例として、高頻度サポートモードを含む各種の情報に基づいて、遊技機における上記以外の特定の動作や表示等の態様、例えば図柄表示装置41に表示する背景動画を設定する構成としてもよい。
《6-8-9》変形例9:
上記第6実施形態およびその変形例では、結果告知演出前に実行される特定の演出としてバトル演出(戦闘演出)が実行される構成としたが、上記特定の演出はバトル演出に限定されることはない。上記特定の演出は、結果告知演出が実行される可能性があることを示唆する演出であれば、いずれの構成とすることもできる。こうした構成によっても、第6実施形態において説明した効果と同様の効果を得ることができる。
《6-8-10》変形例10:
上記第6実施形態およびその変形例では、1遊技回において実行される演出は、バトル演出と結果告知演出との2種類の演出によって構成したが、これに換えて、予告演出とバトル演出と結果告知演出との3種類の演出によって構成してもよい。さらには、4種類以上の演出としても良い。
《6-8-11》変形例11:
上記第6実施形態およびその変形例では、転落抽選に当選したときに実行される生死バトル演出と、当たり抽選において大当たり当選し、かつモード選択抽選において先落ちモードに当選した場合に実行される生死バトル演出は、同一であったが、これに限定されない。例えば、転落抽選に当選したときの生死バトル演出と、当たり抽選において大当たり当選し、かつ先落ちモードに当選したときの生死バトル演出とで、生死バトル演出を構成する画像の一部が相違する構成としても良い。例えば、画像全体としては似通っているが、一部の遊技者だけが相違することを気がつくことのできる画像とすることで、遊技の興趣向上をより一層図ることができる。また、上記第6実施形態およびその変形例1では、転落抽選には当選せず、当たり抽選において大当たりに当選すると共に、モード選択抽選において後落ちモードに当選した場合に実行される優勢バトル演出と、転落抽選に当選せず、かつ当たり抽選において大当たりに当選せずに、リーチ判定においてリーチ(いわゆる外れリーチ)を発生すると判定された場合に実行される優勢バトル演出は、同一であったが、これに限定されない。例えば、前者の優勢バトル演出と、後者の優勢バトル演出とで、優勢バトル演出を構成する画像の一部が相違する構成としても良い。例えば、画像全体としては似通っているが、一部の遊技者だけが相違することを気がつくことのできる画像とすることで、遊技の興趣向上をより一層図ることができる。
《6-8-12》変形例12:
上記第6実施形態およびその変形例では、保証遊技回数後の遊技回に係る当たり抽選において大当たりに当選した場合に、当該遊技回において、生死バトル演出と優勢バトル演出とが選択的に実行される構成であったが、これに対して、変形例として、保証遊技回数後の遊技回に係る当たり抽選において大当たりに当選した場合に、当該遊技回において、生死バトル演出と優勢バトル演出とのうちの一方だけが実行され、保証遊技回数以前の遊技回において、生死バトル演出と優勢バトル演出とのうちの他方が実行される構成としてもよい。例えば、保証遊技回数後の遊技回に係る当たり抽選において大当たりに当選した場合、または、当該遊技回に係る転落抽選において当選した場合に、当該遊技回において生死バトル演出を行い、保証遊技回数以前の遊技回に係る当たり抽選において大当たりに当選した場合、または、当該遊技回に係る転落抽選において当選せず、かつ当たり抽選において大当たりに当選しなかった場合に、当該遊技回において、優勢バトル演出を行う構成としてもよい。この構成において、優勢バトル演出は、生死バトル演出と相違する演出であれば、他の内容のバトル演出としてもよいし、他の内容のバトル演出以外の演出とすることもできる。
《6-8-13》変形例13:
上記第6実施形態およびその変形例では、保証遊技回数に達した後において、転落抽選に当選せず、かつ当たり抽選において大当たりに当選せずに、リーチ判定においてリーチ(いわゆる外れリーチ)を発生すると判定された遊技回に、優勢バトル演出を行う構成としたが、これに対して、変形例として、転落抽選に当選せず、かつ当たり抽選において大当たりに当選せずに、リーチ判定においてリーチを発生すると判定されなかった遊技回においても、優勢バトル演出を行う構成としてもよい。すなわち、リーチ判定においてリーチを発生したか否かにかかわらず、転落抽選に当選せず、かつ当たり抽選において大当たりに当選しなかった遊技回に、優勢バトル演出を行う構成としてもよい。この変形例によれば、第6実施形態において説明した効果と同様の効果を得ることができる。
《6-8-14》変形例14:
上記第6実施形態およびその変形例では、パチンコ機10は、主制御装置60、音声発光制御装置90、表示制御装置100といった3つの制御装置を備える構成としたが、これに換えて、主制御装置と副制御装置といった2つの制御装置を備える構成としても良い。副制御装置では、第6実施形態において音声発光制御装置90と表示制御装置100とにおいて実行される各種処理を実行する構成とすれば良い。また、上記第6実施形態およびその変形例1において、3つの制御装置60,90,100のそれぞれで実行される各種処理は、第6実施形態で説明した区分けに限る必要はなく、3つの制御装置60,90,100の全体として、第6実施形態における各種の処理が実行できれば良い。
《7》第7実施形態:
《7-1》遊技機の構造:
図380は、第7実施形態におけるパチンコ機10の斜視図である。パチンコ機10は、略矩形に組み合わされた木製の外枠11を備えている。パチンコ機10を遊技ホールに設置する際には、この外枠11が遊技ホールの島設備に固定される。また、パチンコ機10は、外枠11に回動可能に支持されたパチンコ機本体12を備えている。パチンコ機本体12は、内枠13と、内枠13の前面に配置された前扉枠14とを備えている。内枠13は、外枠11に対して金属製のヒンジ15によって回動可能に支持されている。前扉枠14は、内枠13に対して金属製のヒンジ16によって回動可能に支持されている。内枠13の背面には、主制御装置、音声発光制御装置、表示制御装置など、パチンコ機本体12を制御する制御機器が配置されている。これら制御機器の詳細については後述する。さらに、パチンコ機10には、シリンダ錠17が設けられている。シリンダ錠17は、内枠13を外枠11に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠する機能とを有する。各施錠は、シリンダ錠17に対して専用の鍵を用いた所定の操作が行われることによって解錠される。
前扉枠14の略中央部には、開口された窓部18が形成されている。前扉枠14の窓部18の周囲には、パチンコ機10を装飾するための樹脂部品や電飾部品が設けられている。電飾部品は、LEDなどの各種ランプからなる発光手段によって構成されている。発光手段は、パチンコ機10によって行われる特図抽選時、当たり当選時、リーチ発生時などに点灯又は点滅することによって、演出効果を高める役割を果たす。また、前扉枠14の裏側には、2枚の板ガラスからなるガラスユニット19が配置されており、開口された窓部18がガラスユニット19によって封じられている。内枠13には、後述する遊技盤が着脱可能に取り付けられており、パチンコ機10の遊技者は、パチンコ機10の正面からガラスユニット19を介して遊技盤を視認することができる。遊技盤の詳細については後述する。
前扉枠14には、遊技球を貯留するための上皿20と下皿21とが設けられている。上皿20は、上面が開放した箱状に形成されており、図示しない貸出機から貸し出された貸出球やパチンコ機本体12から排出された賞球などの遊技球を貯留する。上皿20に貯留された遊技球は、パチンコ機本体12が備える遊技球発射機構に供給される。遊技球発射機構は、遊技者による操作ハンドル25の操作によって駆動し、上皿20から供給された遊技球を遊技盤の前面に発射する。下皿21は、上皿20の下方に配置されており、上面が開放した箱状に形成されている。下皿21は、上皿20で貯留しきれなかった遊技球を貯留する。下皿21の底面には、下皿21に貯留された遊技球を排出するための排出口22が形成されている。排出口22の下方にはレバー23が設けられており、遊技者がレバー23を操作することによって、排出口22の閉状態と開状態とを切り替えることが可能である。遊技者がレバー23を操作して排出口22を開状態にすると、排出口22から遊技球が落下し、遊技球は下皿21から外部に排出される。
上皿20の周縁部の前方には、操作受入手段としての演出操作ボタン24が設けられている。演出操作ボタン24は、パチンコ機10によって行われる遊技演出に対して、遊技者が入力操作を行うための操作部である。パチンコ機10によって用意された所定のタイミングで遊技者が演出操作ボタン24を操作することによって、当該操作が反映された遊技演出がパチンコ機10によって行われる。
さらに、前扉枠14の正面視右側には、遊技者が操作するための操作ハンドル25が設けられている。遊技者が操作ハンドル25を操作(回動操作)すると、当該操作に連動して、遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が所定の間隔(本実施形態では0.6秒間隔)で発射される。操作ハンドル25の内部には、遊技球発射機構の駆動を許可するためのタッチセンサー25aと、遊技者による押下操作によって遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させるウェイトボタン25bと、操作ハンドル25の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器25cとが設けられている。遊技者が操作ハンドル25を握ると、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を右回りに回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。そして、操作ハンドル25の回動操作量が所定未満の場合、すなわち遊技球の発射強度が所定未満の場合には、発射された遊技球は遊技盤の正面視左側の領域を流下する。この場合における遊技球の発射態様を「左打ち」とも呼ぶ。一方、操作ハンドル25の回動操作量が所定以上の場合、すなわち遊技球の発射強度が所定以上の場合には、発射された遊技球は遊技盤の正面視右側の領域を流下する。この場合における遊技球の発射態様を「右打ち」とも呼ぶ。
また、上皿20の周縁部の正面視左側には、遊技者が操作するための遊技球発射ボタン26が設けられている。遊技球発射ボタン26は、遊技者によって操作されることによって、遊技者の操作ハンドル25の回動操作量にかかわらず、所定の発射強度で、遊技盤の前面に遊技球が発射される。具体的には、遊技者が遊技球発射ボタン26を操作すると、操作ハンドル25の回動操作量が最大である場合と同じ発射強度で遊技球が遊技盤の前面に発射される。本実施形態の場合、遊技球発射ボタン26が操作されることによって遊技球が発射されると、遊技球は遊技盤の正面視右側に流れるとともに、遊技盤の右側を流下する。すなわち、遊技球発射ボタン26を操作することによって、遊技者は「右打ち」をすることができる。なお、本実施形態のパチンコ機10においては、遊技球発射ボタン26が操作された場合、タッチセンサー25aがオンであることを条件として、遊技球が遊技盤に発射されるように構成されている。すなわち、遊技者は、操作ハンドル25を握ることによってタッチセンサー25aをオンにした上で、遊技球発射ボタン26を操作することで、遊技球発射ボタン26の操作を契機とした遊技球の発射を実現することができる。
なお、本実施形態においては、遊技球発射ボタン26は、上皿20の周縁部の正面視左側に配置される構成を採用したが、遊技球発射ボタン26が他の位置に配置される構成を採用してもよい。例えば、遊技球発射ボタン26を、ウェイトボタン25bと同様に、操作ハンドル25の内部(周縁部)に配置する構成を採用してもよい。このようにすることで、遊技者が、操作ハンドル25、ウェイトボタン25b、遊技球発射ボタン26を、右手のみで操作することを可能にする。
図381は、遊技盤30の正面図である。遊技盤30は、合板によって構成されており、その前面には遊技領域PAが形成されている。遊技盤30には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部31aと、外レール部31bとが取り付けられている。内レール部31aと外レール部31bとの間には、遊技球を誘導するための誘導レール31が形成されている。遊技球発射機構から発射された遊技球は、誘導レール31に誘導されて遊技領域PAの上部に放出され、その後、遊技領域PAを流下する。遊技領域PAには、遊技盤30に対して略垂直に複数の釘42が植設されるとともに、風車等の各役物が配設されている。これら釘42や風車は、遊技領域PAを流下する遊技球の落下方向を分散、整理する。
遊技盤30には、一般入賞口32、普図始動ゲート35、普電入賞装置34、第1特電入賞装置57、第2特電入賞装置58及びアウト口43が設けられている。特に、本実施形態では、「右打ち」によって遊技球が到達可能な右側の遊技領域に、遊技球が流通可能な樹脂製の一本の流通路301が設けられており、当該流通路301には、上流側から順に、普電入賞装置34、第1特電入賞装置57、第2特電入賞装置58及びアウト口43が設けられている。なお、本実施形態では、遊技球が発射されてから流通路301に至るまでの経路上に釘が設けられていないため、「右打ち」された遊技球は、一定の軌跡で流通路301に到達する。さらに、本実施形態では、流通路301の内部にも釘が設けられていないため、流通路301の内部を流通するそれぞれの遊技球は、挙動にバラつきがなく、同様の態様で流通する。以下、遊技盤30に設けられている各構成について説明する。
一般入賞口32は、遊技球が入球可能な入球口であり、遊技球が入球すると、1個の遊技球が賞球として払出装置71から払い出される。本実施形態では、一般入賞口32は、遊技盤30上に複数設けられている。
普図始動ゲート35は、遊技球が通過可能な貫通孔を備えたゲートであり、遊技球が通過すると、主制御装置60による内部抽選である普図抽選が実行される。普図抽選の結果、普図当たりに当選すると、後述する普通電動役物34bが開閉動作を実行する普電開閉実行モードが開始される。普電開閉実行モードは、普電オープニング期間と、普電開閉処理期間と、普電エンディング期間とによって構成されている。普電オープニング期間は、普通電動役物34bの開閉処理が開始されるまでの待機期間であり、普電開閉処理期間は、実際に普通電動役物34bの開閉処理が実行される期間であり、普電エンディング期間は、普通電動役物34bの開閉処理が終了した後、次の普図抽選を実行可能とするまでの待機期間である。なお、普図始動ゲート35を遊技球が通過しても、賞球の払い出しは実行されない。本実施形態では、普図始動ゲート35は、遊技盤30の中央下部に設けられている。また、本実施形態では、普図始動ゲート35を通過した遊技球が入球可能な位置に、一般入賞口32が設けられている。より具体的には、普図始動ゲート35の直下に一般入賞口32が設けられている。なお、以下の説明では、遊技球が普図始動ゲート35を通過することを、「遊技球が普図始動ゲート35に入球する」ともいう。
普電入賞装置34は、遊技球が入球可能な特図始動口34aと、当該特図始動口34aの入口を開閉するシャッターとして機能する普通電動役物34bとを備えている。
普通電動役物34bは、通常は遊技球が特図始動口34aに入球することが不可能な閉鎖状態となっており、上述した普電開閉実行モードが開始されると、遊技球が特図始動口34aに入球可能な開放状態となる。
本実施形態では、普通電動役物34bは、板状の部材によって構成されており、閉鎖状態では遊技盤30の前方に突出し、その上面が流通路301の底面を構成した状態となっており、遊技球がその板状の部材の上面を流通することが可能な状態となっている。一方、開放状態では普通電動役物34bは遊技盤30の後方に収納された状態となっており、流通路301を流通してきた遊技球が、普通電動役物34bの下方に設けられた特図始動口34aに入球可能な状態となる。また、本実施形態では、普通電動役物34bの上面に複数の突起部が設けられており、当該突起部によって普通電動役物34bの上面を流通する遊技球の速度が低下する。この結果、本実施形態の普通電動役物34bの上面を遊技球が通過するのに要する時間は0.7秒以上となる。
特図始動口34aは、遊技球が入球可能な入球口であり、遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払出装置71から払い出されるとともに、主制御装置60による内部抽選である特図抽選が実行される。特図抽選の結果、特図大当たり又は特図小当たりに当選すると、後述する特別電動役物(第1特別電動役物57b又は第2特別電動役物58b)が開閉動作を実行する特電開閉実行モードが開始される。特電開閉実行モードは、特電オープニング期間と、特電開閉処理期間と、特電エンディング期間とによって構成されている。特電オープニング期間は、特別電動役物の開閉処理が開始されるまでの待機期間であり、特電開閉処理期間は、実際に特別電動役物の開閉処理が実行される期間であり、特電エンディング期間は、特別電動役物の開閉処理が終了した後、次の特図抽選を実行可能とするまでの待機期間である。なお、本実施形態では、特図抽選の結果として、特図大当たり及び外れは設定されておらず、特図小当たりのみが設定されている。そして、本実施形態では、特図抽選の結果、特図小当たりに当選すると、第1特別電動役物57bが開閉動作を実行する特電開閉実行モードが開始される。
第1特電入賞装置57は、遊技球が入球可能な第1大入賞口57aと、当該第1大入賞口57aの入口を開閉するシャッターとして機能する第1特別電動役物57bと、第1大入賞口57aの内部に設けられたV入賞口57avとを備えている。
第1特別電動役物57bは、通常は遊技球が第1大入賞口57aに入球することが不可能な閉鎖状態となっており、上述した特電開閉実行モードが開始されると、遊技球が第1大入賞口57aに入球可能な開放状態となる。
本実施形態では、第1特別電動役物57bは、板状の部材によって構成されており、閉鎖状態では遊技盤30の前方に突出し、その上面が流通路301の底面を構成した状態となっており、遊技球がその板状の部材の上面を流通することが可能な状態となっている。一方、開放状態では第1特別電動役物57bは遊技盤30の後方に収納された状態となっており、流通路301を流通してきた遊技球が、第1特別電動役物57bの下方に設けられた第1大入賞口57aに入球可能な状態となる。また、本実施形態では、第1特別電動役物57bの上面に複数の突起部が設けられており、当該突起部によって第1特別電動役物57bの上面を流通する遊技球の速度が低下する。この結果、本実施形態の第1特別電動役物57bの上面を遊技球が通過するのに要する時間は1.0秒以上となる。
第1大入賞口57aは、第1特別電動役物57bが開放状態となっている場合に遊技球が入球可能な入球口であり、遊技球が入球すると、15個の遊技球が賞球として払出装置71から払い出される。上述したように、本実施形態では、第1大入賞口57aの内部にV入賞口57avが設けられている。
V入賞口57avは、遊技球が入球可能な入球口であり、遊技球が入球すると、V入賞大当たりに当選となり、上述した特電開閉実行モードが開始される。上述したように、本実施形態では、第1大入賞口57aの内部にV入賞口57avが設けられており、第1大入賞口57aに入球した遊技球がその後に確実にV入賞口57avに入球するように構成されている。そして、V入賞口57avに遊技球が入球すると、後述する第2特別電動役物58bが開閉動作を実行する特電開閉実行モードが開始される。なお、以下の説明では、V入賞口57avに遊技球が入球することを、「V入賞大当たりに当選する」ともいう。
第2特電入賞装置58は、遊技球が入球可能な第2大入賞口58aと、当該第2大入賞口58aの入口を開閉するシャッターとして機能する第2特別電動役物58bとを備えている。
第2特別電動役物58bは、通常は遊技球が第2大入賞口58aに入球することが不可能な閉鎖状態となっており、上述した特電開閉実行モードが開始されると、遊技球が第2大入賞口58aに入球可能な開放状態となる。
本実施形態では、第2特別電動役物58bは、板状の部材によって構成されており、閉鎖状態では遊技盤30の前方に突出し、その上面が流通路301の底面を構成した状態となっており、遊技球がその板状の部材の上面を流通することが可能な状態となっている。一方、開放状態では第2特別電動役物58bは遊技盤30の後方に収納された状態となっており、流通路301を流通してきた遊技球が、第2特別電動役物58bの下方に設けられた第2大入賞口58aに入球可能な状態となる。
第2大入賞口58aは、第2特別電動役物58bが開放状態となっている場合に遊技球が入球可能な入球口であり、遊技球が入球すると、15個の遊技球が賞球として払出装置71から払い出される。なお、第2大入賞口58aの内部には、上述したV入賞口は設けられていない。
アウト口43は、遊技盤30の最下部及び流通路301の終端に設けられており、各種入球口に入球しなかった遊技球は、アウト口43を通って遊技領域PAから排出される。
なお、「入球」とは遊技球が所定の開口部又は所定の領域を通過することを意味し、遊技球が所定の開口部又は所定の領域を通過した後に遊技領域PAから排出される態様だけでなく、遊技球が所定の開口部又は所定の領域を通過した後に遊技領域PAから排出されることなく遊技領域PAの流下を継続する態様も含まれる。また、一般入賞口32、特図始動口34a、第1大入賞口57a、V入賞口57av及び第2大入賞口58aへの遊技球の入球を、入賞とも表現する。
次に、遊技盤30に設けられている各種の表示部について説明する。
遊技盤30には、可変表示ユニット40と、メイン表示部45とが設けられている。メイン表示部45は、特図ユニット37と、普図ユニット38と、ラウンド表示部39とを有している。
特図ユニット37は、特別図柄表示部37aを備えている。
特別図柄表示部37aは、特別図柄を変動表示及び停止表示する表示部である。特別図柄とは、特図始動口34aへの遊技球の入球を契機として特図抽選が実行された際に変動表示及び停止表示される図柄をいう。特図始動口34aへの遊技球の入球を契機として特図抽選が実行されると、特別図柄表示部37aは、当該特図抽選の抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、特別図柄の変動表示を実行する。その後、特別図柄表示部37aは、当該特図抽選の抽選結果に対応した表示態様で特別図柄を停止表示する。以下では、特別図柄表示部37aにおいて特別図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を特図変動時間とも呼ぶ。
本実施形態では、特別図柄表示部37aは、7個のセグメント発光部が8の字型に配列された7セグメント表示器によって構成されている。特図始動口34aに遊技球が入球すると、特別図柄表示部37aを構成する7セグメント表示器は所定の態様で点滅した後に、特図抽選の抽選結果に対応した所定の態様で点灯する。ただし、特別図柄表示部37aは、7セグメント表示器に限らず、他の構成であってもよい。
なお、特別図柄表示部37aにおける特別図柄の変動表示が開始されてから、変動表示が終了して停止表示となり、当該停止表示が終了するまでを特図遊技回とも呼ぶ。すなわち、特図遊技回は、特図始動口34aへの遊技球の入球に基づいて実行される特図抽選の抽選結果を遊技者に報知する処理の1単位である。換言すれば、パチンコ機10は、1特図遊技回毎に、1回の特図抽選の抽選結果を遊技者に報知する。また、1回の特図遊技回に要する時間を単位特図遊技時間とも呼ぶ。単位特図遊技時間は、特別図柄表示部37aにおける特別図柄の変動表示が開始されてから特図抽選の結果が停止表示されるまでの時間である特図変動時間と、特図抽選の結果が停止表示されている時間である特図停止時間とによって構成されている。
なお、一般的なパチンコ機は、特電開閉実行モードの実行中又は特別図柄の変動表示中に遊技球が特図始動口34aに入球した場合に、当該遊技球の入球に基づく特図抽選の実行を保留する機能(特図保留機能とも呼ぶ)を有しており、当該保留された特図抽選の保留個数に対応した情報を表示する特図保留表示部を備えているが、本実施形態のパチンコ機10は、上述した特図保留機能を有しておらず、特図保留表示部も備えていない。
普図ユニット38は、普通図柄表示部38aと、普図保留表示部38bとを備えている。
普通図柄表示部38aは、普通図柄を変動表示及び停止表示する表示部である。普通図柄とは、普図始動ゲート35への遊技球の入球を契機として普図抽選が実行された際に変動表示及び停止表示される図柄をいう。普図始動ゲート35への遊技球の入球を契機として普図抽選が実行されると、普通図柄表示部38aは、当該普図抽選の抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、普通図柄の変動表示を実行する。その後、普通図柄表示部38aは、当該普図抽選の抽選結果に対応した表示態様で普通図柄を停止表示する。以下では、普通図柄表示部38aにおいて普通図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を普図変動時間とも呼ぶ。
本実施形態では、普通図柄表示部38aは、7個のセグメント発光部が8の字型に配列された7セグメント表示器によって構成されている。普図始動ゲート35に遊技球が入球すると、普通図柄表示部38aを構成する7セグメント表示器は所定の態様で点滅した後に、普図抽選の抽選結果に対応した所定の態様で点灯する。ただし、普通図柄表示部38aは、7セグメント表示器に限らず、他の構成であってもよい。
なお、普通図柄表示部38aにおける普通図柄の変動表示が開始されてから、変動表示が終了して停止表示となり、当該停止表示が終了するまでを普図遊技回とも呼ぶ。すなわち、普図遊技回は、普図始動ゲート35への遊技球の入球に基づいて実行される普図抽選の抽選結果を遊技者に報知する処理の1単位である。換言すれば、パチンコ機10は、1普図遊技回毎に、1回の普図抽選の抽選結果を遊技者に報知する。また、1回の普図遊技回に要する時間を単位普図遊技時間とも呼ぶ。単位普図遊技時間は、普通図柄表示部38aにおける普通図柄の変動表示が開始されてから普図抽選の結果が停止表示されるまでの時間である普図変動時間と、普図抽選の結果が停止表示されている時間である普図停止時間とによって構成されている。
また、本実施形態では、普電開閉実行モードの実行中又は普通図柄の変動表示中に遊技球が普図始動ゲート35に入球した場合に、当該遊技球の入球に基づく普図抽選の実行を保留する機能(普図保留機能とも呼ぶ)を有しており、当該保留された普図抽選の保留個数に対応した情報を表示する普図保留表示部38bを備えている。
普図保留表示部38bは、保留された普図抽選の保留個数に対応した情報を表示する表示部である。本実施形態では、普図始動ゲート35への遊技球の入球に基づく普図抽選は、最大4個(4回)まで保留される。なお、本実施形態では、普図保留表示部38bは、4個のLEDランプによって構成されており、普図抽選の保留個数に対応した数のLEDランプが点灯する。
ラウンド表示部39は、特電開閉実行モードにおいて実行されるラウンド遊技の回数に対応した情報を表示する表示部である。ラウンド遊技とは、予め定められた所定時間(最大開放時間)が経過すること、又は、予め定められた上限個数(最大入球個数)の遊技球が大入賞口に入球することのいずれか一方の条件が満たされるまで、特別電動役物の開放状態を継続する遊技のことである。ラウンド遊技の回数は、特電開閉実行モードの移行の契機となった特図当たりの種別に応じて異なる。ラウンド表示部39は、特電開閉実行モードにおける特電開閉処理期間の開始の際にラウンド遊技の回数に対応した表示を開始し、特電開閉処理期間の終了の際に当該表示を終了する。本実施形態では、ラウンド表示部39は、7個のセグメント発光部が8の字型に配列された7セグメント表示器を2つ並べることによって構成されている。ただし、ラウンド表示部39は、2つの7セグメント表示器に限らず、他の構成であってもよい。
なお、上述した特図ユニット37、普図ユニット38、及びラウンド表示部39は、セグメント表示器やLEDランプによる発光表示器によって構成されることに限定されず、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器など、抽選中及び抽選結果を示すことが可能な種々の表示装置によって構成されてもよい。
可変表示ユニット40は、遊技領域PAの略中央に配置されている。可変表示ユニット40は、図柄表示装置41を備える。図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えている。図柄表示装置41は、後述する表示制御装置100によって表示内容が制御される。なお、可変表示ユニット40が備える図柄表示装置41の構成は、液晶ディスプレイに限定されず、例えば、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTなど、種々の表示装置によって構成されてもよい。
図柄表示装置41は、特別図柄表示部37aにおける特別図柄又は普通図柄表示部38aにおける普通図柄が変動表示をする場合に、それに合わせて装飾図柄の変動表示を行う。また、図柄表示装置41は、装飾図柄の変動表示に限らず、特電開閉実行モード中や普電開閉実行モード中の演出表示なども行なう。以下、図柄表示装置41の詳細について説明する。
図382は、図柄表示装置41において変動表示される装飾図柄及び図柄表示装置41の表示面41aを示す説明図である。図382(A)は、図柄表示装置41の表示面41aにおいて変動表示される装飾図柄の一例を示す説明図である。
図382(A)に示すように、図柄表示装置41には、装飾図柄として、数字の1~7を示す図柄が変動表示される。なお、変動表示される装飾図柄として、数字の1~7を示す各図柄に、キャラクターなどの絵柄が付された図柄を採用してもよい。
図382(B)は、図柄表示装置41の表示面41aの一例を示す説明図である。図示するように、表示面41aには、メイン表示領域MAとサブ表示領域SAとが表示される。本実施形態では、メイン表示領域MAは、表示面41aの中央の大きい領域であり、サブ表示領域SAは、表示面41aの右側上方におけるメイン表示領域MAよりも小さい領域である。
メイン表示領域MAには、左、中、右の3つの装飾図柄列Z1、Z2、Z3が表示される。各装飾図柄列Z1~Z3には、図382(A)に示した数字1~7の装飾図柄が、数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各装飾図柄列Z1~Z3のそれぞれにおいて装飾図柄が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。そして、図382(B)に示すように、スクロールによる変動表示の後、各装飾図柄列毎に1個の装飾図柄が、有効ラインL1上に停止した状態で表示される。
本実施形態では、普図始動ゲート35に遊技球が入球し、普通図柄表示部38aにおいて普通図柄の変動表示が開始されると、各装飾図柄列Z1~Z3の装飾図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各装飾図柄が、装飾図柄列Z1、装飾図柄列Z3、装飾図柄列Z2の順に、変動表示から待機表示に切り替わる。その後、普通図柄表示部38aにおいて普通図柄が停止表示となったタイミングと同期して、各装飾図柄列Z1~Z3毎に1個の装飾図柄が停止表示した状態となる。主制御装置60による普図抽選の結果が普図当たりであった場合には、各装飾図柄列における装飾図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる際に、予め定められた所定の装飾図柄の組み合わせが有効ラインL1上に形成される。例えば、同一の装飾図柄の組み合わせが有効ラインL1上に形成される。なお、各装飾図柄列の装飾図柄の変動表示の態様は、上述の態様に限定されることなく、装飾図柄列の数、有効ラインの数、各装飾図柄列における装飾図柄のスクロールの方向、各装飾図柄列の装飾図柄の数など、装飾図柄の変動表示の態様としては種々の態様を採用可能である。
次に、装飾図柄におけるリーチについて説明する。リーチとは、図柄表示装置41の表示面41aに表示される複数の装飾図柄列のうち一部の装飾図柄列において、当たりに対応した装飾図柄の組み合わせが有効ラインL1上に形成される可能性がある装飾図柄の組み合わせが停止表示され、その状態で残りの装飾図柄列において装飾図柄の変動表示が行われている表示状態のことを言う。なお、本実施形態のパチンコ機10において、当たりに対応した装飾図柄の組み合わせとは、同一の装飾図柄の組み合わせのことをいう。具体的には、例えば、図382(B)の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて、最初に装飾図柄列Z1において装飾図柄「7」が停止表示され、次に装飾図柄列Z3において装飾図柄列Z1と同じ装飾図柄「7」が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状態で、装飾図柄列Z2において装飾図柄がスクロールしている(変動表示している)状態をリーチという。そして、当たりが発生する場合には、リーチラインを形成している装飾図柄と同一の装飾図柄が装飾図柄列Z2に停止表示される。
また、リーチには、リーチラインが形成された状態で、残りの装飾図柄列において装飾図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチラインが形成された装飾図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。
サブ表示領域SAには、メイン表示領域MAと同様に、左、中、右の3つの装飾図柄列Z4、Z5、Z6が表示される。本実施形態では、特図始動口34aに遊技球が入球し、特別図柄表示部37aにおいて特別図柄の変動表示が開始されると、当該変動表示の開始に伴ってサブ表示領域SAにおける装飾図柄の変動表示が開始される。そして、特別図柄表示部37aにおいて特別図柄が停止表示となったタイミングと同期して、各装飾図柄列Z4~Z6毎に1個の装飾図柄が有効ラインL2上に停止表示した状態となる。すなわち、本実施形態では、サブ表示領域SAにおける装飾図柄は、特別図柄表示部37aにおける特別図柄の変動表示及び停止表示と同期している。
図382(B)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aには、普図保留表示領域Dnが表示される。普図保留表示領域Dnには、普図始動ゲート35への遊技球の入球に基づいて保留された普図抽選の個数(保留普図抽選の個数)が表示される。保留普図抽選とは、未実行の普図抽選であって、当該普図抽選の抽選結果を報知するための普通図柄の変動表示が開始されていない普図抽選を言う。本実施形態では、普図始動ゲート35への遊技球の入球に基づいて保留可能な保留普図抽選の数は4個である。従って、図示するように、普図保留表示領域Dnには4個の保留普図抽選に対応した保留表示が可能である。
また、図382(B)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aには、普通図柄表示部38aに表示される普通図柄の変動表示および停止表示に同期した点滅表示および点灯表示を行う普図同期表示部Sync1と、特別図柄表示部37aに表示される特別図柄の変動表示および停止表示に同期した点滅表示および点灯表示を行う特図同期表示部Sync2とを備える。具体的には、普通図柄表示部38aにおいて普通図柄が変動表示をしている場合には普図同期表示部Sync1は点滅表示をし、普通図柄表示部38aにおいて普通図柄が停止表示をしている場合には普図同期表示部Sync1は点灯表示をする。また、特別図柄表示部37aにおいて特別図柄が変動表示をしている場合には特図同期表示部Sync2は点滅表示をし、特別図柄表示部37aにおいて特別図柄が停止表示をしている場合には特図同期表示部Sync2は点灯表示をする。
なお、本実施形態においては、図柄表示装置41の表示面41aには、メイン表示領域MA、サブ表示領域SA、普図保留表示領域Dn、普図同期表示部Sync1、および、特図同期表示部Sync2が表示される構成としたが、表示面41aにこれらの表示の一部または全部が表示されない構成を採用してもよい。
《7-2》遊技機の電気的構成:
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。本説明においては、パチンコ機10の電気的構成をブロック図を用いて説明する。
図383は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10は、主に、主制御装置60を中心に構成されるとともに、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61を備えている。主制御基板61は、複数の機能を有する素子によって構成されるMPU62を備えている。MPU62は、各種制御プログラムや固定値データを記録したROM63と、ROM63内に記録されているプログラムを実行する際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64とを備えている。MPU62は、その他、割込回路、タイマー回路、データ入出力回路、乱数発生器としてのカウンタ回路を備えている。なお、MPU62が有する機能の一部を、別の素子が備えていてもよい。また、ROM63やRAM64に設けられている各種エリアの詳細については後述する。
主制御基板61には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。
主制御基板61の入力側には、払出制御装置70と、電源装置85に設けられた停電監視回路86とが接続されている。主制御基板61は、停電監視回路86を介して、電源装置85から直流安定24Vの電源の供給を受ける。電源装置85は、外部電源としての商用電源に接続されており、商用電源から供給される外部電力を、主制御装置60や払出制御装置70等が必要な動作電力に変換して、各装置に電力を供給する。
また、主制御基板61の入力側には、一般入賞口32、特図始動口34a、普図始動ゲート35、第1大入賞口57a、V入賞口57av、第2大入賞口58aなどの各種の入球口に設けられた各種検知センサーが接続されている。主制御基板61のMPU62は、これらの検知センサーからの信号に基づいて、遊技領域PAを流下する遊技球が各入球口へ入球したか否かの判定を行う。さらに、MPU62は、特図始動口34aへの遊技球の入球に基づいて特図抽選を実行し、普図始動ゲート35への遊技球の入球に基づいて普図抽選を実行する。
主制御基板61の出力側には、第1特別電動役物57bを開閉動作させる第1特別電動役物駆動部57cと、第2特別電動役物58bを開閉動作させる第2特別電動役物駆動部58cと、普通電動役物34bを開閉動作させる普通電動役物駆動部34cと、メイン表示部45とが接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、MPU62は、当該ドライバ回路を通じて各種駆動部の駆動制御を実行する。
具体的には、MPU62は、特電開閉実行モードにおいては、第1特別電動役物57b又は第2特別電動役物58bが開閉されるように第1特別電動役物駆動部57c又は第2特別電動役物駆動部58cの駆動制御を実行する。また、普電開閉実行モードにおいては、MPU62は、普通電動役物34bが開閉されるように普通電動役物駆動部34cの駆動制御を実行する。さらに、MPU62は、特図抽選を実行した際には、メイン表示部45における特別図柄表示部37aの表示制御を実行するとともに、特電開閉実行モードを実行した際には、メイン表示部45におけるラウンド表示部39の表示制御を実行する。また、MPU62は、普図抽選を実行した際には、メイン表示部45における普通図柄表示部38aの表示制御を実行する。
また、主制御基板61の出力側には、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とが接続されている。払出制御装置70には、例えば、主制御装置60から入球判定結果に基づいて賞球コマンドが送信される。主制御装置60が賞球コマンドを送信する際には、主制御基板61のMPU62は、ROM63のコマンド情報記憶エリア63bを参照する。具体的には、一般入賞口32への遊技球の入球を特定した場合には1個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、特図始動口34aへの遊技球の入球を特定した場合には3個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第1大入賞口57a又は第2大入賞口58aへの遊技球の入球を特定した場合には15個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信される。払出制御装置70は、主制御装置60から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置71を制御して賞球の払出を行う。
払出制御装置70には、発射制御装置80が接続されている。発射制御装置80は、遊技球発射機構81の発射制御を行う。遊技球発射機構81は、所定の発射条件が整っている場合に駆動される。また、発射制御装置80には、操作ハンドル25が接続されている。上述のように、操作ハンドル25は、タッチセンサー25aと、ウェイトボタン25bと、可変抵抗器25cとを備える。遊技者が操作ハンドル25を握ることによって、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。さらに、発射制御装置80には、遊技球発射ボタン26が接続されている。遊技者によって遊技球発射ボタン26が操作された場合、タッチセンサー25aがオンであることを条件として、遊技球が遊技盤に発射されるように構成されている。
音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信された各種コマンドを受信し、受信した各種コマンドに対応した処理を実行する。主制御装置60が各種コマンドを送信する際には、ROM63のコマンド情報記憶エリア63bを参照する。これら各種コマンドの詳細については後述する
その他、音声発光制御装置90は、主制御装置60から受信した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に配置されたLEDなどの発光手段からなる各種ランプ47の駆動制御や、スピーカー46の駆動制御を行うとともに、表示制御装置100の制御を行う。また、音声発光制御装置90には、演出操作ボタン24が接続されており、所定のタイミングで遊技者によって演出操作ボタン24が操作された場合には、当該操作を反映した遊技演出を行うように各種ランプ47、スピーカー46、表示制御装置100等の制御を行う。
表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。具体的には、表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における装飾図柄の変動時間及び最終的に停止表示させる装飾図柄の組み合わせの種類を把握するとともに、リーチの発生の有無、リーチ演出の内容、及び、装飾図柄が変動表示をしている間に実行される演出の内容等を把握する。なお、本実施形態においては、装飾図柄が停止表示している時間は一定である。従って、装飾図柄の変動時間が決定されることによって、1遊技回に要する時間である単位遊技回時間は一意に決定される。以上、パチンコ機10の電気的構成について説明した。
図384は、特図抽選や普図抽選等に用いられる各種カウンタの内容を示す説明図である。各種カウンタは、MPU62が特図抽選や普図抽選などを行う際に用いられる。具体的には、特図当否判定カウンタCs1及び特図種別判定カウンタCs2は、特図抽選に用いられる。また、特図変動種別判定カウンタCs4は、特別図柄表示部37aにおける特別図柄の変動時間を決定する際に用いられる。また、普図当否判定カウンタCn1及び普図種別判定カウンタCn2は、普図抽選に用いられる。また、普図リーチ判定カウンタCn3は、図柄表示装置41に表示される装飾図柄を外れ変動させる際にリーチを発生させるか否かの普図リーチ判定に用いられる。また、普図変動種別判定カウンタCn4は、普通図柄表示部38aにおける普通図柄の変動時間を決定する際に用いられる。乱数初期値カウンタCiniは、特図当否判定カウンタCs1及び普図当否判定カウンタCn1の初期値を設定する際に用いられる。
各カウンタCs1~Cs4、Cn1~Cn4、Ciniは、その更新の都度、カウンタ値に1が加算され、最大値に達した後に0に戻るループカウンタである。各カウンタは短時間の間隔で更新され、その更新値がRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ64aに適宜記憶される。
また、RAM64には、特図判定エリア64cと、普図保留エリア64dと、普図判定エリア64eとが設けられている。本実施形態では、特図始動口34aに遊技球が入球すると、当該入球のタイミングにおける特図当否判定カウンタCs1及び特図種別判定カウンタCs2の各値が特図判定エリア64cに記憶される。また、本実施形態では、普図始動ゲート35に遊技球が入球すると、当該入球のタイミングにおける普図当否判定カウンタCn1、普図種別判定カウンタCn2及び普図リーチ判定カウンタCn3の各値が普図保留エリア64dに時系列的に記憶される。
特図当否判定カウンタCs1の詳細について説明する。特図当否判定カウンタCs1は、特図当たり(特図大当たり又は特図小当たり)に当選するか否かを判定する際に用いられる。この特図当たりに当選するか否かの判定である特図当否判定は、上述した特図抽選の一部である。特図当否判定カウンタCs1は、例えば、0~1199の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。また、特図当否判定カウンタCs1が1周すると、その時点の乱数初期値カウンタCiniの値が当該特図当否判定カウンタCs1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCiniは、特図当否判定カウンタCs1と同様のループカウンタである(値=0~1199)。
特図当否判定カウンタCs1は定期的に更新され、特電開閉実行モードの実行中ではなく、かつ、特別図柄表示部37aの特別図柄が変動表示中ではない状況において特図始動口34aに遊技球が入球した場合には、その更新値は、当該入球のタイミングで特図判定エリア64cに記憶される。
特図判定エリア64cに記憶された特図当否判定カウンタCs1の値は、ROM63の各種テーブル記憶エリア63aに記憶されている特図当否判定テーブルと照合され、特図大当たり又は特図小当たりに当選するか否かが判定される。後述するように、本実施形態の特図当否判定テーブルには特図大当たり及び特図外れは設定されていないので、100%の確率で特図小当たりに当選する。
次に、特図種別判定カウンタCs2の詳細について説明する。特図種別判定カウンタCs2は、特別図柄の種別を判定する際に用いられる。この特別図柄の種別の判定である特図種別判定は、上述した特図抽選の一部である。特図種別判定カウンタCs2は、0~99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
特図種別判定カウンタCs2は定期的に更新され、特電開閉実行モードの実行中ではなく、かつ、特別図柄表示部37aの特別図柄が変動表示中ではない状況において特図始動口34aに遊技球が入球した場合には、その更新値は、当該入球のタイミングで、上述した特図当否判定カウンタの値とともに特図判定エリア64cに記憶される。
MPU62は、上述したように、特図判定エリア64cに記憶されている特図当否判定カウンタCs1の値を用いて特図当否判定を行なう。そして、ROM63の各種テーブル記憶エリア63aに記憶されている複数の特図種別判定テーブルの中から、特図当否判定の結果に対応した一の特図種別判定テーブルを選択し、特図判定エリア64cに記憶されている特図種別判定カウンタCs2の値を、当該選択した特図種別判定テーブルと照合し、特別図柄の種別を判定する。そして、MPU62は、判定した特別図柄の種別に基づいて、特別図柄表示部37aに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。なお、本実施形態では、特図当否判定の結果は全て特図小当たりとなっているので、特図小当たり用の特図種別判定テーブルの1種類のみが用意されている。
次に、特図変動種別判定カウンタCs4の詳細について説明する。特図変動種別判定カウンタCs4は、特別図柄表示部37aにおける特別図柄の変動時間及び図柄表示装置41における装飾図柄の変動時間を決定する際に用いられる。特図変動種別判定カウンタCs4は、例えば0~99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
特図変動種別判定カウンタCs4は、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新され、その更新値は、特別図柄表示部37aにおける特別図柄の変動表示の開始直前に取得される。そして、取得された特図変動種別判定カウンタCs4の値は、ROM63の各種テーブル記憶エリア63aに記憶されている特図変動時間テーブルと照合され、特図変動時間が決定される。
次に、普図当否判定カウンタCn1の詳細について説明する。普図当否判定カウンタCn1は、普図当たりに当選するか否かを判定する際に用いられる。この普図当たりに当選するか否かの判定である普図当否判定は、上述した普図抽選の一部である。普図当否判定カウンタCn1は、例えば、0~1199の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。また、普図当否判定カウンタCn1が1周すると、その時点の乱数初期値カウンタCiniの値が当該普図当否判定カウンタCn1の初期値として読み込まれる。
普図当否判定カウンタCn1は定期的に更新され、普図始動ゲート35を遊技球が通過した場合には、その更新値は、当該通過のタイミングで普図保留エリア64dに記憶される。
普図当否判定カウンタCn1の値は、普図始動ゲート35に遊技球が入球する毎に4個まで普図保留エリア64dに記憶され、記憶された順に普図判定エリア64eに移動する。そして、普図判定エリア64eに移動した普図当否判定カウンタCn1の値は、ROM63の各種テーブル記憶エリア63aに記憶されている普図当否判定テーブルと照合され、普図当たりに当選するか否かが判定される。
次に、普図種別判定カウンタCn2の詳細について説明する。普図種別判定カウンタCn2は、普通図柄の種別を判定する際に用いられる。この普通図柄の種別の判定である普図種別判定は、上述した普図抽選の一部である。普図種別判定カウンタCn2は、0~99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
普図種別判定カウンタCn2は定期的に更新され、普図始動ゲート35に遊技球が入球した場合には、その更新値は、当該入球のタイミングで、上述した普図当否判定カウンタCn1の値とともに普図保留エリア64dに記憶される。
普図当否判定カウンタCn1の値は、普図始動ゲート35に遊技球が入球する毎に4個まで普図保留エリア64dに記憶され、記憶された順に、上述した普図当否判定カウンタCn1の値とともに普図判定エリア64eに移動する。
MPU62は、上述したように、普図判定エリア64eに記憶されている普図当否判定カウンタCn1の値を用いて普図当否判定を行なう。そして、ROM63の各種テーブル記憶エリア63aに記憶されている複数の普図種別判定テーブルの中から、普図当否判定の結果に対応した一の普図種別判定テーブルを選択し、普図判定エリア64eに記憶されている普図種別判定カウンタCn2の値を、当該選択した普図種別判定テーブルと照合し、普通図柄の種別を判定する。そして、MPU62は、判定した普通図柄の種別に基づいて、普通図柄表示部38aに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。
次に、普図リーチ判定カウンタCn3の詳細について説明する。普図リーチ判定カウンタCn3は、普図当否判定の結果が普図当たりではない場合においてリーチが発生するか否かを判定する際に用いられる。普図リーチ判定カウンタCn3は、例えば0~99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
普図リーチ判定カウンタCn3は定期的に更新され、普図始動ゲート35に遊技球が入球した場合には、その更新値は、当該入球のタイミングで、上述した普図当否判定カウンタCn1及び普図種別判定カウンタCn2の値とともに普図保留エリア64dに記憶される。
普図リーチ判定カウンタCn3の値は、普図始動ゲート35に遊技球が入球する毎に4個まで普図保留エリア64dに記憶され、記憶された順に、上述した普図当否判定カウンタCn1及び普図種別判定カウンタCn2の値とともに普図判定エリア64eに移動する。
MPU62は、普図当否判定において普図当たりではないと判定した場合に、特図判定エリア64cに記憶されている普図リーチ判定カウンタCn3の値を、ROM63の各種テーブル記憶エリア63aに記憶されている普図リーチ判定テーブルと照合し、リーチが発生するか否かを判定する。なお、普図抽選における普図当否判定の結果が普図当たりである場合には、MPU62は、普図リーチ判定カウンタCn3の値に関係なくリーチ発生と判定する。
次に、普図変動種別判定カウンタCn4の詳細について説明する。普図変動種別判定カウンタCn4は、普通図柄表示部38aにおける普通図柄の変動時間及び図柄表示装置41における装飾図柄の変動時間を決定する際に用いられる。普図変動種別判定カウンタCn4は、例えば0~99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
普図変動種別判定カウンタCn4は、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新され、その更新値は、普通図柄表示部38aにおける普通図柄の変動表示の開始直前に取得される。そして、取得された普図変動種別判定カウンタCn4の値は、ROM63の各種テーブル記憶エリア63aに記憶されている普図変動時間テーブルと照合され、普図変動時間が決定される。
次に、特図当否判定テーブルについて説明する。
図385は、特図当否判定テーブルの内容を示す説明図である。上述したように、特図始動口34aに遊技球が入球すると、特図当否判定カウンタCs1における0~1199の範囲内の値から1つの値が取得される。そして、取得された特図当否判定カウンタCs1の値と特図当否判定テーブルとによって、特図当たり(特図大当たり又は特図小当たり)に当選するか否かの判定である特図当否判定が行なわれる。
図385に示すように、本実施形態の特図当否判定テーブルには、特図当否判定カウンタCs1の0~1199の1200個の値のうち、0~1199の全ての値が特図小当たりに当選となる値として設定されており、特図大当たりに当選となる値及び特図外れとなる値は設定されていない。すなわち、本実施形態では、特図当否判定の結果は、100%の確率で特図小当たりに当選となる。
「特図小当たり」とは、特電開閉実行モードの開始の契機となる判定結果である。
次に、特図種別判定テーブルについて説明する。
図386は、特図種別判定テーブルの内容を示す説明図である。上述したように、特図始動口34aに遊技球が入球すると、特図種別判定カウンタCs2における0~99の範囲内の値から1つの値が取得される。そして、上述した特図当否判定の結果に応じて特図種別判定テーブルが選択され、当該選択された特図種別判定テーブルと、取得された特図種別判定カウンタCs2の値とによって、特別図柄の種別を判定する特図種別判定が行なわれる。ただし、上述したように、本実施形態では、特図当否判定の結果として特図小当たりのみが設定されているので、本実施形態のパチンコ機10は、特図小当たり用の特図種別判定テーブルのみを備えている。
図386に示すように、本実施形態の特図種別判定テーブルには、特図種別判定カウンタCs2の0~99の100個の値のうち、0~39の40個の値が特別図柄A(特図小当たりA)に設定されており、残りの40~99の60個の値が特別図柄B(特図小当たりB)に設定されている。特図種別判定テーブルに設定されている特別図柄の種別は、いずれも特電開閉実行モードの実行の契機となるが、特別図柄の種別毎に、特電開閉実行モードが実行される際に選択される特電開閉シナリオの種別が異なっている。
特電開閉シナリオは、特電開閉実行モードにおける第1特別電動役物57b又は第2特別電動役物58bの制御の態様が記憶された制御プログラムであり、選択される特電開閉シナリオの種別によって、特電開閉実行モードにおける第1特別電動役物57b又は第2特別電動役物58bの開閉の態様が異なることになる。
次に、特電開閉シナリオ選択テーブルについて説明する。
図387は、特電開閉シナリオ選択テーブルの内容を示す説明図である。
図387(A)は、特図小当たり用特電開閉シナリオ選択テーブルの内容を示す説明図である。特図小当たり用特電開閉シナリオ選択テーブルは、特図小当たりに当選した場合に、特別図柄の種別に対応した特電開閉シナリオを選択するためのテーブルである。
図387(A)に示すように、本実施形態の特図小当たり用特電開閉シナリオ選択テーブルには、特別図柄Aに対応して特図小当たり用特電開閉シナリオAが設定されており、特別図柄Bに対応して特図小当たり用特電開閉シナリオBが設定されている。すなわち、特図当否判定において特図小当たりに当選し、特図種別判定の結果が特別図柄Aとなった場合には、特電開閉実行モードの実行の際に特図小当たり用特電開閉シナリオAが選択され、一方、特図当否判定において特図小当たりに当選し、特図種別判定の結果が特別図柄Bとなった場合には、特電開閉実行モードの実行の際に特図小当たり用特電開閉シナリオBが選択されることになる。
特図小当たり用特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードが開始されると、まず、0.5秒間の特電オープニング期間が開始され、その後、特電開閉処理期間が開始される。当該特電開閉処理期間においては、第1特別電動役物57bが開放するラウンド遊技が1回(1ラウンド)実行される。そして、1回のラウンド遊技における第1特別電動役物57bの開放回数は1回であり、1回のラウンド遊技は、第1特別電動役物57bが最大開放時間である1.0秒間開放すること、または最大入球個数である10個の遊技球が第1大入賞口57aに入球することのいずれかの条件が成立することによって終了する。特電開閉処理期間が終了すると、0.5秒間の特電エンディング期間が開始される。なお、1.0秒間の第1特別電動役物57bの開放中に10個の遊技球が第1大入賞口57aに入球することは実質的に不可能なので、特図小当たり用特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードの合計所要時間は2.0秒に固定されることになる。
特図小当たり用特電開閉シナリオBに基づいた特電開閉実行モードが開始されると、まず、0.5秒間の特電オープニング期間が開始され、その後、特電開閉処理期間が開始される。当該特電開閉処理期間においては、第1特別電動役物57bが開放するラウンド遊技が1回(1ラウンド)実行される。そして、1回のラウンド遊技における第1特別電動役物57bの開放回数は1回であり、1回のラウンド遊技は、第1特別電動役物57bが最大開放時間である1.1秒間開放すること、または最大入球個数である10個の遊技球が第1大入賞口57aに入球することのいずれかの条件が成立することによって終了する。特電開閉処理期間が終了すると、0.5秒間の特電エンディング期間が開始される。なお、1.1秒間の第1特別電動役物57bの開放中に10個の遊技球が第1大入賞口57aに入球することは実質的に不可能なので、特図小当たり用特電開閉シナリオBに基づいた特電開閉実行モードの合計所要時間は2.1秒に固定されることになる。
また、本実施形態では、特図当否判定において特図小当たりに当選した場合に加えて、V入賞口57avに遊技球が入球した場合にも、特電開閉実行モードが開始される。
図387(B)は、V入賞大当たり用特電開閉シナリオ選択テーブルの内容を示す説明図である。本実施形態では、特図小当たり用特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードの実行中に、遊技球が第1大入賞口57aに入球し、そのままV入賞口57avに入球した場合には、V入賞大当たりAに当選となり、当該特電開閉実行モードの終了後に、V入賞大当たり用特電開閉シナリオAが選択され、当該V入賞大当たり用特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードが開始される。一方、特図小当たり用特電開閉シナリオBに基づいた特電開閉実行モードの実行中に、遊技球が第1大入賞口57aに入球し、そのままV入賞口57avに入球した場合には、V入賞大当たりBに当選となり、当該特電開閉実行モードの終了後に、V入賞大当たり用特電開閉シナリオBが選択され、当該V入賞大当たり用特電開閉シナリオBに基づいた特電開閉実行モードが開始される。
V入賞大当たり用特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードが開始されると、まず、0.5秒間の特電オープニング期間が開始され、その後、特電開閉処理期間が開始される。当該特電開閉処理期間においては、第2特別電動役物58bが開放するラウンド遊技が16回(16ラウンド)実行される。そして、1回のラウンド遊技における第2特別電動役物58bの開放回数は1回であり、1回のラウンド遊技は、第2特別電動役物58bが最大開放時間である5.0秒間開放すること、または最大入球個数である10個の遊技球が第2大入賞口58aに入球することのいずれかの条件が成立することによって終了する。そして、ラウンド遊技の間における第2特別電動役物58bの閉鎖期間(特電インターバル期間)は、3.0秒に設定されている。特電開閉処理期間が終了すると、0.5秒間の特電エンディング期間が開始される。
V入賞大当たり用特電開閉シナリオBに基づいた特電開閉実行モードが開始されると、まず、0.5秒間の特電オープニング期間が開始され、その後、特電開閉処理期間が開始される。当該特電開閉処理期間においては、第2特別電動役物58bが開放するラウンド遊技が12回(12ラウンド)実行される。そして、1回のラウンド遊技における第2特別電動役物58bの開放回数は1回であり、1回のラウンド遊技は、第2特別電動役物58bが最大開放時間である5.0秒間開放すること、または最大入球個数である10個の遊技球が第2大入賞口58aに入球することのいずれかの条件が成立することによって終了する。そして、ラウンド遊技の間における第2特別電動役物58bの閉鎖期間(特電インターバル期間)は、5.9秒に設定されている。特電開閉処理期間が終了すると、0.5秒間の特電エンディング期間が開始される。
なお、上述したように、V入賞大当たり用特電開閉シナリオAにおいては、特電開閉処理期間における1ラウンドの開放の最大開放時間が5.0秒、最大入球個数が10個に設定されているが、遊技球の最短の発射間隔は0.6秒であるため、最大開放時間の5.0秒の開放期間中には最大でも8個程度しか遊技球を第2大入賞口58aに入球させることができない。すなわち、V入賞大当たり用特電開閉シナリオAでは、第2特別電動役物58bの1回の開放中に10個の遊技球が入球することによって第2特別電動役物58bが5.0秒よりも短い時間で閉鎖することがないように構成されている。この結果、V入賞大当たり用特電開閉シナリオAでは、遊技者による遊技球の発射態様に関わらず、第2特別電動役物58bの1ラウンドの開放期間の長さは5.0秒に固定され、V入賞大当たり用特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードの時間的長さ(合計所要時間)は、0.5秒(特電オープニング期間)+5.0秒(1ラウンド)×16(ラウンド数)+3.0秒(特電インターバル期間)×15(インターバル数)+0.5秒(特電エンディング期間)となり、126.0秒に固定されることになる。
同様に、V入賞大当たり用特電開閉シナリオBにおいても、特電開閉処理期間における1ラウンドの開放の最大開放時間が5.0秒、最大入球個数が10個に設定されているが、遊技球の最短の発射間隔は0.6秒であるため、最大開放時間の5.0秒の開放期間中には最大でも8個程度しか遊技球を第2大入賞口58aに入球させることができない。すなわち、V入賞大当たり用特電開閉シナリオBにおいても、第2特別電動役物58bの1回の開放中に10個の遊技球が入球することによって第2特別電動役物58bが5.0秒よりも短い時間で閉鎖することがないように構成されている。この結果、V入賞大当たり用特電開閉シナリオBにおいても、遊技者による遊技球の発射態様に関わらず、第2特別電動役物58bの1ラウンドの開放期間の長さは5.0秒に固定され、V入賞大当たり用特電開閉シナリオBに基づいた特電開閉実行モードの時間的長さ(合計所要時間)は、0.5秒(特電オープニング期間)+5.0秒(1ラウンド)×12(ラウンド数)+5.9秒(特電インターバル期間)×11(インターバル数)+0.5秒(特電エンディング期間)となり、125.9秒に固定されることになる。
このように、本実施形態では、V入賞大当たり用特電開閉シナリオA又はV入賞大当たり用特電開閉シナリオBのいずれの特電開閉シナリオが選択された場合であっても、特電開閉実行モードの時間的長さ(合計所要時間)は126.0秒以下となる。そして、V入賞大当たり用特電開閉シナリオAに基づく特電開閉実行モードの時間的長さ(合計所要時間)と、V入賞大当たり用特電開閉シナリオBに基づく特電開閉実行モードの時間的長さ(合計所要時間)との差分は0.1秒程度と小さくなっている。
さらに、本実施形態では、特図小当たり用特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードの合計所要時間(2.0秒)とV入賞大当たり用特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードの合計所要時間(126.0秒)とを合算した時間(128.0秒、以下「合算時間A」ともいう)は、特図小当たり用特電開閉シナリオBに基づいた特電開閉実行モードの合計所要時間(2.1秒)とV入賞大当たり用特電開閉シナリオBに基づいた特電開閉実行モードの合計所要時間(125.9秒)とを合算した時間(128.0秒、以下「合算時間B」ともいう)と同じになっている。このような構成を採用した理由については後述する。
次に、普図当否判定テーブルについて説明する。
図388は、普図当否判定テーブルの内容を示す説明図である。上述したように、普図始動ゲート35に遊技球が入球すると、普図当否判定カウンタCn1における0~1199の範囲内の値から1つの値が取得される。そして、取得された普図当否判定カウンタCn1の値と普図当否判定テーブルとによって、普図当たりに当選するか否かの判定である普図当否判定が行なわれる。
図388に示すように、本実施形態の普図当否判定テーブルには、普図当否判定カウンタCn1の0~1199の1200個の値のうち、0~3の4個の値が普図当たりに当選となる値として設定されており、それ以外の値が普図外れとなる値として設定されている。すなわち、本実施形態では、普図当否判定の結果は、1/300の確率で普図当たりに当選となる。
「普図当たり」とは、普電開閉実行モードの開始の契機となる判定結果である。一方、「普図外れ」とは、普電開閉実行モードの開始の契機とはならない判定結果である。
次に、普図種別判定テーブルについて説明する。
図389は、普図種別判定テーブルの内容を示す説明図である。上述したように、普図始動ゲート35に遊技球が入球すると、普図種別判定カウンタCn2における0~99の範囲内の値から1つの値が取得される。そして、上述した普図当否判定の結果に応じて普図種別判定テーブルが選択され、当該選択された普図種別判定テーブルと、取得された普図当否判定カウンタCn1の値とによって、普通図柄の種別を判定する普図種別判定が行なわれる。
上述した普図当否判定の結果、普図当たりと判定された場合には普図種別判定テーブル1が選択され、一方、普図当否判定の結果、普図外れと判定された場合には普図種別判定テーブル2が選択される。
図389(A)に示すように、本実施形態の普図種別判定テーブル1には、普図種別判定カウンタCn2の0~99の100個の値のうち、0~39の40個の値が普通図柄A(普図当たりA)に設定されており、40~59の20個の値が普通図柄B(普図当たりB)に設定されており、60~74の15個の値が普通図柄C(普図当たりC)に設定されており、75~89の15個の値が普通図柄D(普図当たりD)に設定されており、90~94の5個の値が普通図柄E(普図当たりE)に設定されており、95~97の3個の値が普通図柄F(普図当たりF)に設定されており、98~99の2個の値が普通図柄G(普図当たりG)に設定されている。普図種別判定テーブル1に設定されている普通図柄の種別は、いずれも普電開閉実行モードの実行の契機となるが、普通図柄の種別毎に、普電開閉実行モードが実行される際に選択される普電開閉シナリオの種別が異なっている。普電開閉シナリオは、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの制御の態様が記憶された制御プログラムであり、選択される普電開閉シナリオの種別によって、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの開閉の態様が異なることになる。
図389(B)に示すように、本実施形態の普図種別判定テーブル2には、普図種別判定カウンタCn2の0~99の100個の値のうち、100個の全ての値が普通図柄Z(普図外れ)に設定されている。すなわち、普図当否判定において普図外れであると判定された場合には、普通図柄の種別は普通図柄Zに決定される。
次に、普電開閉シナリオ選択テーブルについて説明する。
図390は、普電開閉シナリオ選択テーブルの内容を示す説明図である。普電開閉シナリオ選択テーブルは、普図当たりに当選した場合に、普通図柄の種別に対応した普電開閉シナリオを選択するためのテーブルである。
図390に示すように、本実施形態の普電開閉シナリオ選択テーブルには、普通図柄A~Gのそれぞれに対応して普電開閉シナリオA~Gが設定されている。すなわち、普図当否判定において普図当たりに当選し、普図種別判定の結果がそれぞれ普通図柄A~Gとなった場合には、普電開閉実行モードの実行の際に普電開閉シナリオA~Gがそれぞれ選択されることになる。以下、普電開閉シナリオA~Gの詳細について説明する。
普電開閉シナリオAに基づいた普電開閉実行モードが開始されると、まず、5.0秒間の普電オープニング期間が開始され、その後、普電開閉処理期間が開始される。当該普電開閉処理期間においては、普通電動役物34bが1回開放し、1回の開放時間は0.8秒に設定されている。普電開閉処理期間が終了すると、140.0秒間の普電エンディング期間が開始される。なお、普電開閉処理期間中に、最大入球個数である10個の遊技球が特図始動口34aに入球した場合には、普通電動役物34bは、1回の開放時間である0.8秒が経過する前であっても閉鎖状態となり、普電開閉処理期間が終了することになるが、本実施形態では遊技球の最短の発射間隔が0.6秒であるため、普電開閉処理期間中に最大入球個数である10個の遊技球が特図始動口34aに入球することがないように構成されている。
普電開閉シナリオBに基づいた普電開閉実行モードが開始されると、まず、5.0秒間の普電オープニング期間が開始され、その後、普電開閉処理期間が開始される。当該普電開閉処理期間においては、普通電動役物34bが2回開放し、1回の開放時間は0.8秒、総開放時間は1.6秒、開放と開放の間における普通電動役物34bの閉鎖期間(普電インターバル期間)は、135.0秒に設定されている。普電開閉処理期間が終了すると、140.0秒間の普電エンディング期間が開始される。なお、普電開閉処理期間中に、最大入球個数である10個の遊技球が特図始動口34aに入球した場合には、普通電動役物34bは、総開放時間である1.6秒が経過する前であっても閉鎖状態となり、普電開閉処理期間が終了することになるが、本実施形態では遊技球の最短の発射間隔が0.6秒であるため、普電開閉処理期間中に最大入球個数である10個の遊技球が特図始動口34aに入球することがないように構成されている。以下に説明する普電開閉シナリオC~Gにおいても同様である。
普電開閉シナリオC~Gは、普電開閉シナリオBと比較して普電開閉処理期間における普通電動役物34bの開放回数及び総開放時間が異なるのみであり、他の制御については普電開閉シナリオBと同じである。具体的には、普電開閉シナリオCの普電開閉処理期間における普通電動役物34bの開放回数は3回であり、普電開閉シナリオDの普電開閉処理期間における普通電動役物34bの開放回数は4回であり、普電開閉シナリオEの普電開閉処理期間における普通電動役物34bの開放回数は5回であり、普電開閉シナリオFの普電開閉処理期間における普通電動役物34bの開放回数は6回であり、普電開閉シナリオGの普電開閉処理期間における普通電動役物34bの開放回数は7回である。
このように、本実施形態では、普電開閉シナリオに設定されている閉鎖期間(普電インターバル期間)の時間的長さ(135.0秒)及び普電エンディング期間の時間的長さ(140.0秒)は、いずれも、V入賞大当たり用特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードの合計所要時間(126.0秒)及びV入賞大当たり用特電開閉シナリオBに基づいた特電開閉実行モードの合計所要時間(125.9秒)よりも長い時間に設定されている。さらに、普電開閉シナリオに設定されている閉鎖期間(普電インターバル期間)の時間的長さ(135.0秒)及び普電エンディング期間の時間的長さ(140.0秒)は、いずれも、上記合算時間A(128.0秒)及び上記合算時間B(128.0秒)よりも長い時間に設定されている。このような構成を採用した理由については後述する。
なお、以下の説明では、特図当否判定において特図小当たりに当選し、特図種別判定において特別図柄Aと判定されたことを、「特図抽選において特図小当たりAに当選した」とも表現する。特別図柄Bについても同様である。また、普図当否判定において普図当たりに当選し、普図種別判定において普通図柄Aと判定されたことを、「普図抽選において普図当たりAに当選した」とも表現する。普通図柄B~Gについても同様である。
《7-3》音声発光制御装置及び表示制御装置の電気的構成:
次に、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成について説明する。
図391は、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成を中心として示すブロック図である。なお、電源装置85等の一部の構成は省略されている。
音声発光制御装置90に設けられた音声発光制御基板91には、音声発光制御装置90の全体の制御を司る演算装置であるMPU92と、音信号を生成するとともに生成した音信号に基づいてスピーカー46を駆動して音を出力する音出力LSI97と、種々の音声データが格納されたメモリである音声データ用ROM98とが搭載されている。音声データ用ROM98は、音出力LSI97に接続され、音出力LSI97は、信号線を介してMPU92と接続されている。
MPU92は、ROM93、RAM94、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵された素子である。ROM93には、MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データ、テーブル等が記憶されている。例えば、ROM93のエリアの一部には、演出パターンテーブル記憶エリア93a、変動表示パターンテーブル記憶エリア93b等が設けられている。RAM94は、ROM93内に記憶されている制御プログラムの実行の際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリである。例えば、RAM94のエリアの一部には、各種フラグ記憶エリア94a、各種カウンタエリア94b、抽選用カウンタエリア94c等が設けられている。なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
音出力LSI97は、MPU92からの指示に基づいて再生すべき音を生成し、生成した音をスピーカー46から出力するDSP(Digital Signal Processor)である。具体的には、音出力LSI97は、MPU92から再生開始指令を受信すると、その再生開始指令によって指示された再生を開始すべき音を特定し、その特定した音に対応する音声データを音声データ用ROM98から読み出し、再生すべき音を生成する。そして、音出力LSI97は、生成した音をスピーカー46から出力する。また、音出力LSI97は、MPU92から再生終了指令を受信すると、その再生終了指令により指示された再生を終了すべき音を特定し、その特定した音の再生を終了する。
音出力LSI97は、16チャンネル分の音声チャンネルを有しており、最大16の音を同時に生成し、合成(ミキシング)した上で、スピーカー46から出力する。また、音出力LSI97は、MPU92からの指示に従って、音声チャンネル毎に再生中の音の出力を消音(ミュート)に設定し、また、その消音設定を解除することができる。消音に設定された音声チャンネルは、音出力LSI97にて該当する音声データを読み出して再生すべき音を生成するものの、他の音声チャンネルの音とミキシングする場合は、消音設定の対象の音声チャンネルの音のレベルを0にするか、消音設定の対象の音声チャンネルの音をミキシング回路に非入力とすることによって、消音設定の対象の音声チャンネルの音をミキシングしないようにしている。これにより、消音設定の対象の音声チャンネルの音がスピーカー46から出力されない。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には主制御装置60、演出操作ボタン24が接続されており、MPU92は、主制御装置60から各種コマンドを受信するとともに、演出操作ボタン24の操作態様を示す信号を受信する。MPU92の出力側には、スピーカー46、各種ランプ47が接続されているとともに、表示制御装置100が接続されている。
表示制御装置100に設けられた表示制御基板101には、プログラムROM103及びワークRAM104が複合的にチップ化された素子であるMPU102と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とが搭載されている。なお、MPU102に対してプログラムROM103及びワークRAM104が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU102は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づいて所定の演算処理を行って、VDP105の制御(具体的にはVDP105に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM103は、MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶されている。
ワークRAM104は、MPU102による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
VDP105は、一種の描画回路であり、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する。VDP105は、ICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、描画処理専用のファームウェアを内蔵した一種のマイコンチップである。VDP105は、MPU102、ビデオRAM107等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM107に記憶させる画像データを、キャラクタROM106から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置41に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM106には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照される色パレットテーブル等が記憶されている。なお、キャラクタROM106を複数設け、各キャラクタROM106に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM103に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM106に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM107は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM107の内容を書き替えることにより図柄表示装置41の表示内容が変更される。
以下では、主制御装置60のMPU62、ROM63、RAM64をそれぞれ主側MPU62、主側ROM63、主側RAM64とも呼び、音声発光制御装置90のMPU92、ROM93、RAM94をそれぞれ音光側MPU92、音光側ROM93、音光側RAM94とも呼び、表示制御装置100のMPU102を表示側MPU102とも呼ぶ。
《7-4》遊技機による処理の概要:
次に、本実施形態のパチンコ機10が実行する処理の概要について説明する。
図392は、本実施形態のパチンコ機10において実行される処理の流れの一例を示すタイミングチャートである。図393及び図394は、本実施形態のパチンコ機10において実行される演出の一例を示す説明図である。
本実施形態のパチンコ機10において遊技を行なう遊技者は、はじめに、遊技盤30の中央下部に設けられている普図始動ゲート35に遊技球が入球するように、操作ハンドル25を操作して遊技球の発射強度を調整する。図392に示すように、遊技球が普図始動ゲート35に入球すると、パチンコ機10の主制御装置60は、上述した普図抽選を実行し、普通図柄表示部38aにおいて普通図柄の変動表示を開始させる(時刻t1)。また、音声発光制御装置90は、普通図柄表示部38aにおける普通図柄の変動表示の開始に伴って、図柄表示装置41の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて装飾図柄の変動表示を開始させる。
その後、設定された普図変動時間が経過すると、主制御装置60は、普通図柄表示部38aおいて変動中の普通図柄を普図抽選の抽選結果に対応した表示態様で停止表示させ、音声発光制御装置90は、図柄表示装置41の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて変動中の装飾図柄を普図抽選の抽選結果に対応した表示態様で停止表示させる(時刻t2)。遊技者は、普通図柄表示部38aにおいて停止表示された普通図柄の表示態様又は図柄表示装置41のメイン表示領域MAにおいて停止表示された装飾図柄の表示態様を確認することによって、普図抽選の抽選結果を認識することができる。具体的には、本実施形態では、普図抽選の結果が普図当たりである場合には、メイン表示領域MAにおいて変動中の装飾図柄を、3つの装飾図柄列Z1~Z3の数字が同一である表示態様(例えば「555」)で停止表示させる。一方、普図抽選の結果が普図外れである場合には、メイン表示領域MAにおいて変動中の装飾図柄を、3つの装飾図柄列Z1~Z3の数字が同一ではない(揃わない)表示態様(例えば「135」)で停止表示させる。
遊技者は、普図抽選において普図当たりに当選するまで、繰り返し普図始動ゲート35に遊技球を入球させる。なお、本実施形態では、普図始動ゲート35の下流に一般入賞口32が設けられているため、普図始動ゲート35に入球した遊技球は、そのまま一般入賞口32に入球し、1個の遊技球が賞球として払出装置71から払い出される。
普図抽選の結果、普図当たりに当選した場合には、主制御装置60は、普通図柄表示部38aおいて変動中の普通図柄を普図当たりの種別(普通図柄の種別)に対応した表示態様で停止表示させ、その後、普図当たりの種別(普通図柄の種別)に対応した普電開閉シナリオを選択し、当該選択した普電開閉シナリオに基づいた普電開閉実行モードを開始する(時刻t2)。一方、音声発光制御装置90は、図柄表示装置41の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて変動中の装飾図柄を、普図当たりの当選後に実行される普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの開放回数に対応した表示態様で停止表示させる。
具体的には、本実施形態では、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの開放回数が1回である普図当たりAに当選した場合には、変動中の装飾図柄を「1↓1」といった表示態様(中央の装飾図柄列Z2の装飾図柄のみがスクロールしている表示態様)で表示させてリーチを発生させた上で、「111」といった表示態様で停止表示させる。また、例えば、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの開放回数が2回である普図当たりBに当選した場合には、図393(A)に示すように、変動中の装飾図柄を「2↓2」といった表示態様で表示させてリーチを発生させた上で、図393(B)に示すように、「222」といった表示態様で停止表示させる。したがって、メイン表示領域MAにおいて変動中の装飾図柄でリーチが発生した場合には、遊技者は、普図当たりに当選した場合に実行される普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの開放回数を認識することができるので、遊技者に対して、普図当たりに当選するか否かの期待感だけではなく、当選後の普通電動役物34bの開放回数に対する期待感も付与することができる。遊技者が普通電動役物34bの開放回数に対して期待感を持つ理由については後述する。
以下、図392に示した例では、普図抽選の結果、普図当たりBに当選した場合について説明する。
普図抽選の結果、普図当たりBに当選すると、主制御装置60は、上述した普電開閉シナリオBに基づいた普電開閉実行モードを開始し、当該普電開閉実行モードの普電オープニング期間を開始する(時刻t2)。上述したように、普電開閉シナリオBに基づいた普電開閉実行モードでは、普通電動役物34bが2回開放する。また、普電オープニング期間が開始されると、音声発光制御装置90は、普電オープニング演出及び右打ち報知処理を開始する。本実施形態では、図394(A)に示すように、普電オープニング演出として、図柄表示装置41の表示面41aに女性のキャラクターを表示し、後述するV入賞大当たりに基づいた特電開閉実行モード(いわゆる大当たり)が2回発生することを示唆する演出を実行する。また、本実施形態における右打ち報知処理では、図394(A)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aに「右打ち」といった文字列と右向きの矢印とを組み合わせた画像である右打ち指示画像GD1を表示させ、スピーカー46から「右打ち!」といった音声を出力させる。
右打ち報知処理によって「右打ち」すべきことを認識した遊技者は、操作ハンドル25を操作して「右打ち」を行なう。遊技者が「右打ち」を行なうと、遊技球発射機構81から発射された遊技球は、遊技盤30の遊技領域PAの右側に設けられた流通路301に到達する。ここで、本実施形態では、閉鎖状態の普通電動役物34bの上を遊技球が通過するのに0.7秒以上の時間を要するように構成されている。そして、本実施形態では、遊技球は遊技球発射機構81から0.6秒間隔で発射される。したがって、右打ち報知処理の開始以降、遊技者が「右打ち」を継続していると、閉鎖状態の普通電動役物34bの上を少なくとも1個の遊技球が通過中の状態(遊技球が載っている状態)となる。
そして、主制御装置60は、普電オープニング期間が終了すると、普電開閉処理期間を開始し、普通電動役物34bの1回目の開放を開始する(時刻t3)。すると、当該普通電動役物34bの上を通過中の遊技球は、開放した普通電動役物34bの下方に落下し、当該普通電動役物34bの下方に設けられている特図始動口34aに入球する(時刻t4)。
特図始動口34aに遊技球が入球すると、主制御装置60は、上述した特図抽選を実行し、特別図柄表示部37aにおいて特別図柄の変動表示を開始させ、音声発光制御装置90は、図柄表示装置41の表示面41aのサブ表示領域SAにおいて装飾図柄の変動表示を開始させる(時刻t4)。本実施形態では、特図変動時間は、特図抽選の結果に関わらず、毎回0.5秒に設定される。
その後、設定された特図変動時間(本実施形態では0.5秒)が経過すると、主制御装置60は、特別図柄表示部37aおいて変動中の特別図柄を特図抽選の抽選結果に対応した表示態様で停止表示させ、音声発光制御装置90は、図柄表示装置41の表示面41aのサブ表示領域SAにおいて変動中の装飾図柄を特図抽選の抽選結果に対応した表示態様で停止表示させる(時刻t5)。上述したように、本実施形態では、特図抽選においては必ず特図小当たり(特図小当たりA又は特図小当たりB)に当選するように構成されており、例えば、特図抽選の結果が特図小当たりAである場合には、音声発光制御装置90は、サブ表示領域SAにおいて変動中の装飾図柄を「777」といった表示態様で停止表示させ、特図抽選の結果が特図小当たりBである場合には、サブ表示領域SAにおいて変動中の装飾図柄を「333」といった表示態様で停止表示させる。
図392に示した例では、特図抽選の結果、特図小当たりAに当選した場合について説明する。
特図抽選の結果、特図小当たりAに当選すると、主制御装置60は、上述した特図小当たり用特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードを開始し、当該特電開閉実行モードの特電オープニング期間を開始する(時刻t5)。
そして、主制御装置60は、特電オープニング期間が終了すると、特電開閉処理期間を開始し、第1特別電動役物57bの開放を開始する(時刻t6)。上述したように、特図小当たり用特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードにおける特電開閉処理期間では、第1特別電動役物57bが1回開放する。ここで、本実施形態では、閉鎖状態の第1特別電動役物57bの上を遊技球が通過するのに1.0秒以上の時間を要するように構成されている。そして、本実施形態では、遊技球は遊技球発射機構81から0.6秒間隔で発射される。したがって、右打ち報知処理の開始以降、遊技者が「右打ち」を継続していれば、閉鎖状態の第1特別電動役物57bの上を少なくとも1個の遊技球が通過中の状態(遊技球が載っている状態)となる。したがって、第1特別電動役物57bが開放すると、当該第1特別電動役物57bの上を通過中の遊技球は、開放した第1特別電動役物57bの下方に落下し、当該第1特別電動役物57bの下方に設けられている第1大入賞口57aに入球する(時刻t7)。
第1大入賞口57aに遊技球が入球すると、当該遊技球はそのままV入賞口57avに入球する(時刻t7)。すなわち、本実施形態では、遊技者は「右打ち」を継続していれば、第1特別電動役物57bの開放中に第1大入賞口57a及びV入賞口57avに遊技球を容易に(確実に)入球させることが可能な構成となっている。
V入賞口57avに遊技球が入球すると、音声発光制御装置90は、V入賞口57avに遊技球が入球してV入賞大当たりに当選したことを示唆する演出であるV入賞演出と、16ラウンドの特電開閉実行モードが開始されることを示唆する演出とを実行し、主制御装置60は、実行中である特図小当たり用特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードの終了後に、上述したV入賞大当たり用特電開閉シナリオAに基づいた16ラウンドの特電開閉実行モードを開始する(時刻t8)。
V入賞大当たり用特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードが開始されると、特電オープニング期間の0.5秒が経過した後に特電開閉処理期間が開始され、第2特別電動役物58bの16回の開放のうちの1回目の開放(第1ラウンドのラウンド遊技)が開始される(時刻t9)。そして、第2特別電動役物58bは、最大開放時間の5.0秒が経過したこと又は最大入球個数である10個の遊技球が入球したことのいずれかの条件を満たした場合に、閉鎖状態となる。閉鎖状態となった後は、閉鎖期間(特電インターバル期間)の3.0秒が経過した後に第2特別電動役物58bの2回目の開放(第2ラウンド目のラウンド遊技)が開始される。その後、第2特別電動役物58bの16回目の開放(第16ラウンドのラウンド遊技)が終了して閉鎖した後、特電エンディング期間が開始され、特電エンディング期間の0.5秒が経過することによって、V入賞大当たり用特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードが終了する(時刻t10)。遊技者は、このV入賞大当たり用特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードの特電開閉処理期間において、第2特別電動役物58bの開放中に遊技球を第2大入賞口58aに入球させることにより、大量の遊技球を賞球として獲得することができる。
なお、上述したように、V入賞大当たり用特電開閉シナリオAにおいては、特電開閉処理期間における1ラウンドの開放の最大開放時間が5.0秒、最大入球個数が10個に設定されているが、遊技球の最短の発射間隔は0.6秒であるため、最大開放時間の5.0秒の開放期間中には最大でも8個程度しか遊技球を第2大入賞口58aに入球させることができない。すなわち、V入賞大当たり用特電開閉シナリオAでは、第2特別電動役物58bの1回の開放中に10個の遊技球が入球することによって第2特別電動役物58bが5.0秒よりも短い時間で閉鎖することがないように構成されている。この結果、V入賞大当たり用特電開閉シナリオAでは、遊技者による遊技球の発射態様及び発射後の遊技球の挙動に関わらず、第2特別電動役物58bの1ラウンドの開放期間の長さは5.0秒に固定され、V入賞大当たり用特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードの時間的長さ(合計所要時間)は、0.5秒(特電オープニング期間)+5.0秒(1ラウンド)×16(ラウンド数)+3.0秒(特電インターバル期間)×15(インターバル数)+0.5秒(特電エンディング期間)となり、126.0秒に固定されることになる。すなわち、本実施形態におけるV入賞大当たり用特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードは、遊技者による遊技球の発射態様及び発射後の遊技球の挙動に関わらず、開始されてから126.0秒で終了することになる。
また、本実施形態では、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの1回目の開放が開始した時点(時刻t3)から、上述したV入賞大当たり用特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードが開始した時点(時刻t8)までに要する時間は、遊技者が右打ち報知処理の指示通りに「右打ち」を行なっている場合には、最大でも、4秒程度となるように構成されている。
そして、本実施形態では、普電開閉シナリオBに基づく普電開閉実行モードの普電開閉処理期間における閉鎖期間(普電インターバル期間)は135.0秒に設定されているため、普通電動役物34bの1回目の閉鎖から135.0秒が経過した後に、普通電動役物34bの2回目の開放が開始することになる(時刻t11)。
この結果、本実施形態では、図392に示すように、普通電動役物34bの2回目の開放が開始する前に、V入賞大当たり用特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードが終了することになる。
そして、普電開閉シナリオBに基づいた普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの2回目の開放によって遊技球が特図始動口34aに入球すると、主制御装置60は、上述した特図抽選を実行し、特別図柄表示部37aにおいて特別図柄の変動表示を開始させ、音声発光制御装置90は、図柄表示装置41の表示面41aのサブ表示領域SAにおいて装飾図柄の変動表示を開始させる(時刻t12)。
その後の処理の流れは、普電開閉実行モードにおける普電インターバル期間(閉鎖期間)が普電エンディング期間に置き換わる点が異なるのみで、図392に示す時刻t13から時刻t18までの処理の流れは、上述した時刻t5から時刻t10までの処理の流れと同じである。そして、普電開閉シナリオBに基づく普電開閉実行モードの普電エンディング期間の時間的長さは140.0秒に設定されているので、仮に保留普図抽選が存在していたとしても、普通電動役物34bの2回目の閉鎖後に開始される普電エンディング期間の140.0秒が経過するまでは次の普図抽選は実行されない。すなわち、2回目のV入賞大当たりに基づいた特電開閉実行モードが終了するよりも早く次の普図抽選が実行されないように構成されている。その後、普電エンディング期間の140.0秒が経過して普電開閉実行モードが終了する(時刻t19)。
なお、本実施形態では、普電エンディング期間の終了前の5秒間において、普電開閉実行モードが終了することを示唆する普電エンディング演出を実行する。本実施形態では、図394(B)に示すように、普電エンディング演出として、図柄表示装置41の表示面41aに女性のキャラクターを表示し、「楽しかった?またね!!」といった文字列を表示する。
以上説明したように、本実施形態では、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの開放回数に対応した回数分だけ時刻t3から時刻t10までの処理が繰り返されることになる。換言すれば、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの開放回数に対応した回数分だけ、16ラウンド又は12ラウンドのV入賞大当たりに基づいた特電開閉実行モードが実行されることになる。
なお、図392に示した例では、1回目及び2回目の特図抽選において特図小当たりAに当選し、その後に遊技球がV入賞口57avに入球してV入賞大当たりに当選した場合について説明したが、1回目又は2回目の特図抽選において特図小当たりBに当選していた場合であって、その後に遊技球がV入賞口57avに入球してV入賞大当たりに当選した場合には、主制御装置60は、普電開閉実行モードにおける普電インターバル期間において上述したV入賞大当たり用特電開閉シナリオBに基づいた特電開閉実行モードを開始することになる。
また、本実施形態では、特図始動口34aには特図保留機能が設けられていないため、仮に、普通電動役物34bの2回目の開放が開始して特図始動口34aに遊技球が入球した時点においてもV入賞大当たり用特電開閉シナリオに基づいた特電開閉実行モードが終了していなかった場合には、特図始動口34aへの遊技球の入球に基づく特図抽選が実行されない。この結果、特図抽選において特図小当たりに当選することもなく、V入賞大当たりに当選することも不可能となる。
また、図392に示した例とは異なり、右打ち報知処理が実行されているにもかかわらずに遊技者が「右打ち」を行なわなかった場合には、普通電動役物34bの開放中に遊技球を特図始動口34aに入球させることができず、または、第1特別電動役物57bの開放中に遊技球を第1大入賞口57a及びV入賞口57avに入球させることができない。この場合には、上述した特図小当たり用特電開閉シナリオに基づいた特電開閉実行モードや、V入賞大当たり用特電開閉シナリオに基づいた特電開閉実行モードは開始されず、遊技者は、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの次の開放までの閉鎖期間(普電インターバル期間)や普電エンディング期間が終了するのを待つことになる。
以上説明したように、本実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
本実施形態では、普通図柄の種別に基づいて、V入賞大当たりに連続当選可能な回数の上限が決まることになる。より具体的には、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの開放回数に基づいて、当該普電開閉実行モードの実行中におけるV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの実行可能な上限回数が決定されるので、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの開放回数が遊技者にとって非常に重要な要素となる。したがって、普図抽選において普図当たりに当選して普電開閉実行モードが実行された場合に、遊技者に、当該普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの開放回数に対して興味や関心を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本実施形態では、特図抽選の結果として特図大当たりが設定されていないので、特図大当たりが設定されているパチンコ機に対して課せられる様々な規制が課せられない。したがって、パチンコ機の設計の自由度が増し、様々な遊技性(スペック)を備えたパチンコ機を設計・製造することが可能となる。
また、本実施形態では、特図抽選において特図大当たりに当選する確率が高くなる高確率モード(いわゆる確変状態)を備えていないので、制御を簡易化することができるとともに、これらのモードを備えているパチンコ機に対して課せられる様々な規制が課せられない。したがって、パチンコ機の設計の自由度が増し、様々な遊技性(スペック)を備えたパチンコ機を設計・製造することが可能となる。
また、本実施形態では、普図抽選において普図当たりに当選する確率が高くなったり、普図当たりに当選した場合における普通電動役物34bの開放回数が多くなる高頻度サポートモード(いわゆる電サポ状態)を備えていないので、制御を簡易化することができるとともに、これらのモードを備えているパチンコ機に対して課せられる様々な規制が課せられない。したがって、パチンコ機の設計の自由度が増し、様々な遊技性を備えたパチンコ機を設計・製造することが可能となる。
また、本実施形態では、特図抽選を保留する機能を備えていないので、特図抽選を保留するための特図保留エリアを主側RAM64から省略することができ、主側RAM64の記憶領域を他の用途に有効に活用することが可能となる。
また、本実施形態では、普電開閉実行モードの実行中において、実質的な抽選が存在せずにV入賞大当たりに基づいた特電開閉実行モードが複数回実行される(いわゆる大当たりが連荘する)ので、一般的なパチンコ機における大当たりの連荘時において、例えば高確率モード(いわゆる確変状態)であるにもかかわらず大当たり抽選においてなかなか大当たりに当選せずに次の特電開閉実行モードがなかなか開始されないといった事態(いわゆるハマリ)の発生を回避することが可能となる。
また、本実施形態によれば、遊技球が普図始動ゲート35に入球し、普図抽選において普図当たりに当選して普電開閉実行モードが実行された場合において、遊技球が流通路301に到達する発射態様(いわゆる「右打ち」の発射態様)で0.6秒間隔で継続して発射されている場合には、普電開閉実行モードの実行中に遊技球が特図始動口34aに入球して特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが実行され、特図小当たりに基づく特電開閉実行モードの実行中に遊技球が第1大入賞口57aに入球し、当該第1大入賞口57aに入球した遊技球がV入賞口57avに入球してV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが実行される。
そして、本実施形態によれば、普電開閉実行モードの開始から終了までに要する時間を、特図小当たりに基づく特電開閉実行モードの開始から終了までに要する時間と、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの開始から終了までに要する時間と、を合算した時間(合算時間:128.0秒)よりも長い時間に設定可能な構成となっている。より詳細には、遊技球が流通路301に到達する発射態様(いわゆる「右打ち」の発射態様)で0.6秒間隔で継続して発射されている状況において、普電開閉実行モードが開始されてからV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが終了するまでに要する時間(図392の時刻t2から時刻t10までの時間)を特定所要時間と定義した場合に、普電開閉実行モードの開始から終了までに要する時間を、特定所要時間よりも長い時間に設定可能な構成となっている。したがって、特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが終了し、その後にV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが終了した後においても、普電開閉実行モードが継続しており、当該普電開閉実行モードの継続中に普通電動役物34bが開放状態に遷移して遊技球が特図始動口34aに入球可能となる場合がある。
そして、本実施形態によれば、普図抽選において普通電動役物34bが2回以上開放する普図当たりに当選した場合には、普電開閉実行モードの実行中において、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが終了した後に、普通電動役物34bが閉鎖状態から開放状態に遷移するので、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが終了した後に遊技球が特図始動口34aに入球することが可能となる。そして、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが終了した後に遊技球が特図始動口34aに入球すれば、再び特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが実行され、その後、再びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが実行されることになる。すなわち、普図抽選において普通電動役物34bが2回以上開放する普図当たりに当選して普電開閉実行モードが実行されると、特図小当たりに基づく特電開閉実行モード及びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが複数回実行されることになる。V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが複数回実行されると、遊技者は賞球として大量の遊技球を獲得する機会を得ることができる。したがって、遊技者に、普電開閉実行モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本実施形態によれば、特別図柄の変動中、特図小当たりに基づく特電開閉実行モードの実行中又はV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの実行中に遊技球が特図始動口34aに入球した場合には、特図抽選用の各種のカウンタ値の取得を回避するので(換言すれば、特図抽選の保留機能を備えていないので)、特別図柄の変動中、特図小当たりに基づく特電開閉実行モードの実行中又はV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの実行中に遊技球が特図始動口34aに入球しても、その後に特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが実行されず、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードも実行されないことになり、遊技者にとって不利な状況となる。したがって、遊技者に、遊技球が特図始動口34aに入球可能なタイミングが訪れるまでに特図小当たりに基づく特電開閉実行モード及びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが終了して欲しいといった緊張感を抱かせることができる。
また、仮に、本実施形態とは異なり、特別図柄の変動中、特図小当たりに基づく特電開閉実行モードの実行中又はV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの実行中に遊技球が特図始動口34aに入球した場合であっても特図抽選用の各種のカウンタ値の取得を回避しない構成(すなわち、特図抽選の保留機能を備える構成)を採用した場合において、普通電動役物34bの1回の開放において複数の遊技球が特図始動口34aに入球した場合には、特図抽選が複数保留されてしまい、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの開放回数に関わらず、特図小当たりに基づく特電開閉実行モード及びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが複数回実行されてしまう場合がある。
これに対して、本実施形態によれば、普通電動役物34bの1回の開放において複数の遊技球が特図始動口34aに入球した場合であっても、普通電動役物34bの1回の開放に対して、特図小当たりに基づく特電開閉実行モード及びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの実行回数を1回ずつとする遊技性を実現することができる。
また、本実施形態によれば、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードは、開始されてから終了するまでに要する時間が、遊技球の発射態様及び発射後の遊技球の挙動に関わらず予め定められた所定の長さとなるように構成されているので、当該V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの長さが予め定められた所定の長さよりも長くならない。したがって、例えば、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの長さが所定の長さよりも長くなってしまったことによって普通電動役物34bが開放状態に遷移したタイミングにおいても当該V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードがまだ終了していないといった状況の発生を抑制することができる。この結果、特図始動口34aに遊技球が入球したタイミングにおいてもV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが終了しておらず、特図始動口34aに遊技球が入球したにもかかわらず特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが実行されず、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードも実行されないといった遊技者にとって不利な状況の発生を抑制することができる。
また、本実施形態によれば、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードは、開始されてから終了するまでに要する時間が、遊技球の発射態様及び発射後の遊技球の挙動に関わらず予め定められた所定の長さとなるように構成されているので、普電開閉実行モードの普電インターバル期間においてV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが早期に終了してしまい、当該特電開閉実行モードが終了してから普通電動役物34bの次の開放までの期間が長くなってしまい、遊技が間延びしてしまうことを抑制することができる。
また、本実施形態によれば、普電開閉実行モードにおいて普通電動役物34bが開放状態から閉鎖状態に遷移してから、閉鎖状態から開放状態に遷移するまでの期間である普電インターバル期間の長さを、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されてから終了するまでに要する時間(例えば126.0秒)よりも長い時間(135.0秒)に設定可能である。このような構成を採用した理由について説明する。
先に、本実施形態とは異なり、普電開閉実行モードの普電インターバル期間の長さを、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されてから終了するまでに要する時間(例えば126.0秒)よりも短い時間(例えば80.0秒)に設定する比較例の構成を採用した場合について説明する。
まず、比較例の構成において、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの1回目の開放状態において遊技球が特図始動口34aに入球した場合について説明する。この場合には、特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが開始され、その後、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されることになる。その後、普電開閉実行モードにおける1回目の普電インターバル期間が終了し、普通電動役物34bの2回目の開放状態では、まだV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが継続していることになる。したがって、仮に遊技球が特図始動口34aに入球したとしても、新たに特図小当たりに基づく特電開閉実行モード及びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されることはない。その後、普電開閉実行モードにおける2回目の普電インターバル期間が終了し、普通電動役物34bの3回目の開放状態では、既にV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが終了しているため、遊技球が特図始動口34aに入球すれば、新たに特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが開始され、その後V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されることになる。すなわち、この場合には、特図小当たりに基づく特電開閉実行モード及びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードは、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの1回目と3回目の開放状態において遊技球が特図始動口34aに入球したことを契機として開始されることになるが、2回目の開放状態において遊技球が特図始動口34aに入球したとしても開始されることはない。
次に、比較例の構成において、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの1回目の開放状態において遊技球が特図始動口34aに入球しなかった場合について説明する。この場合には、特図小当たりに基づく特電開閉実行モードは開始されず、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードも開始されない。その後、普電開閉実行モードにおける1回目の普電インターバル期間が終了し、普通電動役物34bの2回目の開放状態では、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが実行されていないため、遊技球が特図始動口34aに入球すれば、特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが開始され、その後V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されることになる。その後、普電開閉実行モードにおける2回目の普電インターバル期間が終了し、普通電動役物34bの3回目の開放状態では、まだV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが継続していることになる。したがって、仮に遊技球が特図始動口34aに入球したとしても、新たに特図小当たりに基づく特電開閉実行モード及びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されることはない。その後、普電開閉実行モードにおける3回目の普電インターバル期間が終了し、普通電動役物34bの4回目の開放状態では、既にV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが終了しているため、遊技球が特図始動口34aに入球すれば、新たに特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが開始され、その後V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されることになる。すなわち、この場合には、特図小当たりに基づく特電開閉実行モード及びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードは、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの2回目と4回目の開放状態において遊技球が特図始動口34aに入球したことを契機として開始されることになるが、3回目の開放状態において遊技球が特図始動口34aに入球したとしても開始されることはない。
このように、本実施形態とは異なり、普電開閉実行モードの普電インターバル期間の長さをV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの長さよりも短い時間に設定する比較例の構成を採用した場合には、普電開閉実行モードの実行中における特図小当たりに基づく特電開閉実行モード及びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの開始のタイミングが固定化されず、遊技の流れが煩雑化してしまい、遊技の制御が困難になってしまうといった課題がある。
次に、普電開閉実行モードの普電インターバル期間の長さを、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されてから終了するまでに要する時間(126.0秒)よりも長い時間(135.0秒)に設定する本実施形態の構成を採用した場合について説明する。
まず、本実施形態の構成において、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの1回目の開放状態において遊技球が特図始動口34aに入球した場合について説明する。この場合には、特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが実行され、その後、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが実行されることになる。その後、普電開閉実行モードにおける1回目の普電インターバル期間が終了し、普通電動役物34bの2回目の開放状態では、既にV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが終了しているため、遊技球が特図始動口34aに入球すれば、新たに特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが開始され、その後V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されることになる。
次に、本実施形態の構成において、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの1回目の開放状態において遊技球が特図始動口34aに入球しなかった場合について説明する。この場合には、特図小当たりに基づく特電開閉実行モードは実行されず、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードも実行されない。その後、普電開閉実行モードにおける1回目の普電インターバル期間が終了し、普通電動役物34bの2回目の開放状態では、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが実行されていないため、遊技球が特図始動口34aに入球すれば、特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが開始され、その後V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されることになる。
このように、本実施形態によれば、普電開閉実行モードの普電インターバル期間の長さをV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されてから終了するまでに要する時間(126.0秒)よりも長い時間(135.0秒)に設定するので、普電開閉実行モードにおいて普通電動役物34bが開放状態となったタイミングにおいては、当該普通電動役物34bが開放状態となったのが何回目であるのかに関わらず、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが実行されていない又は既に終了している状態となる。したがって、普電開閉実行モードにおいて普通電動役物34bが開放状態となった場合に遊技球が特図始動口34aに入球したにもかかわらず、特図小当たりに基づく特電開閉実行モード及びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されないということはない。すなわち、本実施形態によれば、普電開閉実行モードの実行中における特図小当たりに基づく特電開閉実行モード及びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの開始のタイミングを固定化することができ、遊技の流れが煩雑化してしまうことを抑制することができるとともに、普電開閉実行モードの実行中において普通電動役物34bが開放状態となる回数を設定することによって、普電開閉実行モードの実行中における特図小当たりに基づく特電開閉実行モード及びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの実行可能な回数の上限を設定することが可能となる。
また、本実施形態によれば、普電開閉実行モードにおいて普通電動役物34bが最後に開放状態から閉鎖状態に遷移してから、普図抽選を実行可能とするまでの期間である普電エンディング期間の長さを、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されてから終了するまでに要する時間(例えば126.0秒)よりも長い時間(140.0秒)に設定可能である。この構成を採用した理由について説明する。
先に、本実施形態とは異なり、普電エンディング期間の長さをV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されてから終了するまでに要する時間よりも短い時間に設定する構成を採用した場合について説明する。この構成において、例えば、普電エンディング期間の終了後に普図抽選が実行され、普図当たりに当選した場合には、普電開閉実行モードが実行され、当該普電開閉実行モードの実行中に遊技球が特図始動口34aに入球し、特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが実行される可能性がある。しかしながら、この構成において、普電エンディング期間の開始直後からV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが実行されている場合には、普電エンディング期間が終了した後においても当該V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが継続しており、遊技球が特図始動口34aに入球したタイミングにおいても当該V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが継続している場合がある。この場合には、遊技球が特図始動口34aに入球しても特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが実行されず、遊技者に不利な状況となってしまうといった課題がある。
これに対して、本実施形態によれば、普電エンディング期間の長さを、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されてから終了するまでに要する時間よりも長い時間に設定可能なので、普電エンディング期間が終了した後においてもV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが継続してしまうといった状況の発生を抑制することができ、遊技者に不利な状況となってしまうことを抑制することができる。
また、本実施形態によれば、普電エンディング期間の長さを、普電インターバル期間の長さ以上の長さに設定するので、普電開閉実行モードの普電インターバル期間において実現される一連の遊技の流れを、普電開閉実行モードの普電エンディング期間においても同様に実現することが可能となる。この結果、普電開閉実行モードにおける普電インターバル期間と普電エンディング期間との両期間において特図小当たりに基づく特電開閉実行モード及びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードを実行可能とする新たな遊技を実現することが可能となる。
また、本実施形態によれば、普電開閉実行モードの普電インターバル期間においてV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードを実行可能なので、普電開閉実行モードに含まれる普電インターバル期間の回数が遊技者にとって非常に重要な要素となる。したがって、普図抽選において普図当たりに当選して普電開閉実行モードが実行された場合に、遊技者に、当該普電開閉実行モードに普電インターバル期間が何回含まれているのかといったことに対して興味や関心を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本実施形態によれば、普電開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間に、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードを複数回実行可能なので、普電開閉実行モードが開始されるか否かが遊技者にとって非常に重要な要素となる。したがって、遊技者に、普図抽選において普図当たりに当選して普電開閉実行モードが開始されるのか否かに対して興味や関心を抱かせることができるとともに、普電開閉実行モードが開始された場合には、遊技者に、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが何回実行されるのかといったことに対して興味や関心を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本実施形態によれば、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの開放回数を示唆する演出(図393、図394(A)等)を実行するので、普図抽選において普図当たりに当選して普電開閉実行モードが実行された場合に、遊技者に、当該普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの開放回数に対して興味や関心を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
特に本実施形態では、図柄表示装置41の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて変動表示及び停止表示される装飾図柄の数字が、普図抽選に当選した場合における普通電動役物34bの開放回数(すなわち、V入賞大当たりの連荘回数)を示唆しているので、遊技者に、なるべく大きな数字の装飾図柄が有効ラインL1上に停止して欲しいといった感情を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。また、大きな数字の装飾図柄によってリーチが発生した場合には、遊技者に大きな期待感を抱かせることができる。
また、本実施形態によれば、普図抽選の結果に基づいて、1回の普図当たりに対して複数回の普通電動役物34bの開放動作を少なくとも実行させる。そして、普通電動役物34bの開放(図392の時刻t3)からV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの終了(時刻t10)までの1サイクルを1特別遊技回と定義した場合に、普通電動役物34bが第1タイミング(図392の時刻t3)で開放することに基づく1特別遊技回が実行され、当該1特別遊技回が終了した後の第2タイミング(図392の時刻t11)で普通電動役物34bが開放するように制御する。したがって、普図抽選における1回の普図当たりに対して複数回の1特別遊技回を実行させることが可能となる。
また、本実施形態によれば、普通図柄の変動表示が開始しないように制限する制限期間を発生させる。より具体的には、第1タイミングから、第2タイミング以降に発生する1特別遊技回の終了後までの期間において所定の制限期間を発生させる。したがって、1特別遊技回が終了するよりも前に普通図柄の変動表示が開始してしまうことを抑制することができるので、1特別遊技回が終了していないにもかかわらず普図抽選が実行されてしまうといった状況の発生を抑制することができる。この結果、例えば、普図抽選の結果が、遊技者に有利な普図当たりとなったにもかかわらず、既に実行されている1特別遊技回が終了していないために、遊技球が特図始動口34aに入球しても特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが実行されないといった遊技者に不利な状況となってしまうことを抑制することができる。
また、本実施形態では、V入賞大当たりについて複数の種別(V入賞大当たりA及びB)が設定されているので、1回の普電開閉実行モードにおいて当選するV入賞大当たりの回数だけでなく、どの種別のV入賞大当たりに当選するのかといった期待感も遊技者に付与することができる。
また、本実施形態では、特図小当たり用特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードの合計所要時間(2.0秒)とV入賞大当たり用特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードの合計所要時間(126.0秒)とを合算した合算時間A(128.0秒)は、特図小当たり用特電開閉シナリオBに基づいた特電開閉実行モードの合計所要時間(2.1秒)とV入賞大当たり用特電開閉シナリオBに基づいた特電開閉実行モードの合計所要時間(125.9秒)とを合算した合算時間Bと同じなので、特図小当たり用特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードが実行され、その後にV入賞大当たり用特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードが実行された場合と、特図小当たり用特電開閉シナリオBに基づいた特電開閉実行モードが実行され、その後にV入賞大当たり用特電開閉シナリオBに基づいた特電開閉実行モードが実行された場合とで、V入賞大当たりに基づいた特電開閉実行モードが終了するタイミングが同じになる。この結果、V入賞大当たりに基づいた特電開閉実行モードの終了時点から普通電動役物34bの次の開放までの待機時間が同じになるので、例えば、当該待機時間において実行する演出の内容を共通化することができる。
また、本実施形態では、遊技盤30の中央下部の位置に普図始動ゲート35が設けられており、当該普図始動ゲート35に入球した遊技球が入球可能な位置に一般入賞口32が設けられているので、遊技盤30の中央下部の位置に特図始動口34aが設けられている一般のパチンコ機と同様に、遊技者に賞球を付与しつつ、普図抽選において普図当たりに当選することを期待させるといった遊技を実現することができる。
また、本実施形態のパチンコ機10においては、遊技者は、普図始動ゲート35に遊技球が入球するように操作ハンドル25を操作するので、多くの遊技球が普図始動ゲート35に入球することになる。そして、本実施形態では、普図始動ゲート35に入球した遊技球が一般入賞口32に入球するので、全ての賞球数に占める一般入賞口32による賞球数の割合を高めることができる。換言すれば、全ての賞球数に占める役物作動による賞球数の割合である役物比率を下げることが可能となる。
《7-5》主制御装置において実行される各種処理:
次に、本実施形態のパチンコ機10が実行する具体的な制御の一例を説明する。先に主制御装置60において実行される処理について説明し、その後、音声発光制御装置90及び表示制御装置100において実行される処理について説明する。
上述した遊技を進行させるために、主制御装置60の主側MPU62は、タイマ割込み処理および通常処理を実行する。主側MPU62は、タイマ割込み処理及び通常処理の他に、停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理を実行するが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
図395は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、主制御装置60のMPU62によって定期的(本実施形態では2msec周期)に実行される。
ステップSm0101では、各種検知センサーの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置60に接続されている各種検知センサーの状態を読み込み、当該センサーの状態を判定して検出情報(入球検知情報)を保存する。その後、ステップSm0102に進む。
ステップSm0102では、乱数初期値カウンタCiniの値を更新する。具体的には、乱数初期値カウンタCiniの値に1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した場合には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCiniの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。その後、ステップSm0103に進む。
ステップSm0103では、普図当否判定カウンタCn1、普図種別判定カウンタCn2、普図リーチ判定カウンタCn3、特図当否判定カウンタCs1及び特図種別判定カウンタCs2の値を更新する。具体的には、普図当否判定カウンタCn1、普図種別判定カウンタCn2、普図リーチ判定カウンタCn3、特図当否判定カウンタCs1及び特図種別判定カウンタCs2の値にそれぞれ1を加算すると共に、それらの各カウンタ値が最大値に達した場合には、それぞれ0にクリアする。そして、各判定カウンタCn1~Cn3、Cs1、Cs2の更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。その後、ステップSm0104に進む。
ステップSm0104では、普図始動ゲート35への遊技球の入球に基づく普図始動ゲート用の入球処理を実行する。普図始動ゲート用の入球処理の詳細については後述する。ステップSm0104を実行した後、ステップSm0105に進む。
ステップSm0105では、特図始動口34aへの遊技球の入球に基づく特図始動口用の入球処理を実行する。特図始動口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSm0105を実行した後、ステップSm0106に進む。
ステップSm0106では、V入賞口57avへの遊技球の入球に基づくV入賞口用の入球処理を実行する。V入賞口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSm0106を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
<普図始動ゲート用の入球処理>
次に、普図始動ゲート用の入球処理について説明する。普図始動ゲート用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図395:Sm0104)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図396は、普図始動ゲート用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSm0201では普図始動ゲート35に、遊技球が入球したか否かを判定する。ステップSm0201において、普図始動ゲート35に遊技球が入球したと判定した場合には(Sm0201:YES)、ステップSm0202に進み、普図抽選保留個数SNが上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。なお、普図抽選保留個数SNは、普図始動ゲート35への遊技球の入球に基づいて保留されている(実行待ちの)普図抽選の数を示す値である。本実施形態では、普図抽選保留個数SNの最大値は4である。一方、ステップSm0201において、普図始動ゲート35に遊技球が入球しなかったと判定した場合には(Sm0201:NO)、本普図始動ゲート用の入球処理を終了する。
ステップSm0202において、普図抽選保留個数SNが上限値未満(4未満)であると判定した場合には(Sm0202:YES)、ステップSm0203に進み、普図抽選保留個数SNに1を加算する。その後、ステップSm0204に進む。
ステップSm0204では、普図当否判定カウンタCn1、普図種別判定カウンタCn2および普図リーチ判定カウンタCn3の各値をRAM64の普図保留エリア64dの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち、ステップSm0203において1を加算した普図抽選保留個数SNに対応する記憶エリアに記憶する。その後、ステップSm0205に進む。
ステップSm0205では、普図先判定処理を実行する。普図先判定処理は、普図保留エリア64dに記憶された普図当否判定カウンタCn1、普図種別判定カウンタCn2および普図リーチ判定カウンタCn3の各値の情報(普図保留情報)に基づいて、普図抽選の判定結果(普図当否判定の判定結果、普図種別判定の判定結果及び普図リーチ発生の有無の判定結果等)を、当該普図保留情報が普通図柄の変動を伴う普図抽選の対象となるよりも前に判定する処理である。ステップSm0205を実行した後、ステップSm0206に進む。
ステップSm0206では、普図保留コマンドを設定する。具体的には、普図保留エリア64dに記憶された普図当否判定カウンタCn1、普図種別判定カウンタCn2及び普図リーチ判定カウンタCn3の各値の情報(普図保留情報)に基づいて実行された普図先判定処理の判定結果を普図保留コマンドとして設定する。
普図保留コマンドは、サブ側の制御装置に対して、普図始動ゲート35への遊技球の入球に基づいて取得された普図保留情報に対する普図先判定処理の判定結果を、当該普図保留情報が普通図柄の変動を伴う普図抽選の対象となるよりも前に認識させるためのコマンドである。普図保留コマンドは、後述する通常処理のコマンド出力処理(図399:ステップSm0503)において音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、普図保留コマンドを受信すると、図柄表示装置41の普図保留表示領域Dnにおける表示を普図抽選保留個数SNの増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の普図保留表示領域Dnにおける表示を普図抽選保留個数SNの増加に対応させて変更する。
ステップSm0206を実行した後、本普図始動ゲート用の入球処理を終了する。
一方、ステップSm0202において、普図抽選保留個数SNの値が上限値未満でないと判定した場合(Sm0202:NO)、すなわち、普図抽選保留個数SNの値が上限値であると判定した場合には、普図当否判定カウンタCn1、普図種別判定カウンタCn2および普図リーチ判定カウンタCn3の各値を普図保留エリア64dに記憶することなく、本普図始動ゲート用の入球処理を終了する。
<特図始動口用の入球処理>
次に、特図始動口用の入球処理について説明する。特図始動口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図395:Sm0105)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図397は、特図始動口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSm0301では、特図始動口34aに遊技球が入球したか否かを、特図始動口34aに対応した検知センサーの検知状態により判定する。ステップSm0301において、特図始動口34aに遊技球が入球したと判定した場合には(Sm0301:YES)、ステップSm0302に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドを設定する。その後、ステップSm0303に進む。一方、ステップSm0301において、特図始動口34aに遊技球が入球しなかったと判定した場合には(Sm0301:NO)、本特図始動口用の入球処理を終了する。
ステップSm0303では、主側RAM64に記憶されている特電開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。特電開閉実行モードフラグは、上述した特電開閉実行モードを開始させる際にONとなり、特電開閉実行モードの終了の際にOFFとなるフラグである。すなわち、特電開閉実行モードフラグは、特電開閉実行モードの実行中にONとなっているフラグである。ステップSm0303において、特電開閉実行モードフラグがONではないと判定した場合(ステップSm0303:NO)、すなわち、特電開閉実行モードの実行中ではないと判定した場合には、ステップSm0304に進む。
ステップSm0304では、主側RAM64に記憶されている特図変動中フラグがONであるか否かを判定する。特図変動中フラグは、特別図柄表示部37aにおける特別図柄の変動開始の際にONとなり、特別図柄の変動終了の際にOFFとなるフラグである。すなわち、特図変動中フラグは、特別図柄の変動中にONとなっているフラグである。ステップSm0304において、特図変動中フラグがONではないと判定した場合(ステップSm0304:NO)、すなわち、特別図柄の変動中ではないと判定した場合には、ステップSm0305に進む。
ステップSm0305では、特図当否判定カウンタCs1及び特図種別判定カウンタCs2の各値を主側RAM64の特図判定エリア64cに記憶する。その後、ステップSm0306に進む。
ステップSm0306では、主側RAM64に記憶されている特図変動開始フラグをONにする。特図変動開始フラグは、特別図柄表示部37aにおける特別図柄の変動を開始させるためのフラグであり、後述するように、特別図柄の変動が開始された際にはOFFとなる。ステップSm0306を実行した後、本特図始動口用の入球処理を終了する。
<V入賞口用の入球処理>
次に、V入賞口用の入球処理について説明する。V入賞口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図395:Sm0106)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図398は、V入賞口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSm0401では、V入賞口57avに遊技球が入球したか否かを、V入賞口57avに対応した検知センサーの検知状態により判定する。ステップSm0401において、V入賞口57avに遊技球が入球したと判定した場合には(Sm0401:YES)、ステップSm0402に進み、主側RAM64に記憶されているV入賞フラグがONであるか否かを判定する。V入賞フラグは、V入賞口57avに遊技球が入球した場合にONとなり、当該V入賞フラグがONとなったことを契機として特電開閉実行モードが開始され、当該特電開閉実行モードの終了の際にOFFとなるフラグである。すなわち、ステップSm0402では、既にV入賞フラグがONとなっているか否かを判定することによって、複数個の遊技球がV入賞口57avに入球した場合であっても後述するステップSm0403からステップSm0405の処理が重複して実行されない構成を採用している。
ステップSm0402において、V入賞フラグがONではないと判定した場合には(ステップSm0402:NO)、ステップSm0403に進み、V入賞フラグをONにする。その後、ステップSm0404に進み、ONとなっている特図種別フラグに対応したV入賞種別フラグをONにする。具体的には、例えば、特図種別フラグとして特別図柄AフラグがONとなっている場合には、V入賞種別フラグとしてV入賞AフラグをONにし、特図種別フラグとして特別図柄BフラグがONとなっている場合には、V入賞種別フラグとしてV入賞BフラグをONにする。その後、ステップSm0405に進む。
ステップSm0405では、V入賞コマンドを設定する。V入賞コマンドは、V入賞口57avに遊技球が入球してV入賞大当たりに当選したこと及び当該V入賞の種別をサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。V入賞コマンドは、後述する通常処理のコマンド出力処理(図399:ステップSm0503)において音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、V入賞コマンドを受信すると、遊技球がV入賞口57avに入球してV入賞大当たりに当選したこと、当該V入賞の種別及び当該V入賞に基づいて特電開閉実行モードが開始されることを示唆する演出であるV入賞演出を実行する。
ステップSm0405を実行した後、本V入賞口用の入球処理を終了する。
一方、ステップSm0401においてV入賞口57avに遊技球が入球していないと判定した場合(ステップSm0401:NO)及びステップSm0402においてV入賞フラグがONであると判定した場合(ステップSm0402:YES)には、上述したステップSm0403からステップSm0405の処理を実行することなく、本V入賞口用の入球処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理について説明する。通常処理は、電源投入に伴い主制御装置60のMPU62によって開始される処理である。通常処理においては、遊技の主要な処理が実行される。
図399は、通常処理を示すフローチャートである。ステップSm0501では、立ち上げ処理を実行する。具体的には、電源投入に伴う各制御装置の初期設定や、RAM64に記憶保持されたデータの有効性の判定などが実行される。その後、ステップSm0502に進む。
ステップSm0502では、立ち上げコマンドを設定する。立ち上げコマンドは、電源投入に伴ってサブ側の各制御装置に対してデモ動画を開始させるためのコマンドである。その後、ステップSm0503に進む。
ステップSm0503では、ステップSm0502において設定された立ち上げコマンドや、タイマ割込み処理又は前回に実行した通常処理で設定されたコマンド等の出力データを、サブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていれば当該コマンドを払出制御装置70に対して送信する。また、立ち上げコマンドや、後述する各種の演出に関するコマンドが設定されている場合には、それらを音声発光制御装置90に対して送信する。ステップSm0503を実行した後、ステップSm0504に進む。
ステップSm0504では、普図変動種別判定カウンタCn4及び特図変動種別判定カウンタCs4の値を更新する。具体的には、普図変動種別判定カウンタCn4及び特図変動種別判定カウンタCs4の各値に1を加算すると共に、各カウンタ値が最大値に達した際には当該カウンタ値を0にクリアする。そして、普図変動種別判定カウンタCn4及び特図変動種別判定カウンタCs4の更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。その後、ステップSm0505に進む。
ステップSm0505では、払出制御装置70から受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込む。その後、ステップSm0506に進む。
ステップSm0506では、普通図柄表示部38aにおける普通図柄の変動表示に関する制御処理である普通図柄制御処理を実行する。普通図柄制御処理では、普図抽選や、普図抽選の抽選結果に基づいた普通図柄の変動表示の制御などを行う。普通図柄制御処理の詳細については後述する。ステップSm0506を実行した後、ステップSm0507に進む。
ステップSm0507では、普通電動役物34bに関する制御処理である普通電動役物制御処理を実行する。普通電動役物制御処理では、普通電動役物34bを開閉させる普電開閉実行モードにおける制御などを行なう。普通電動役物制御処理の詳細については後述する。ステップSm0507を実行した後、ステップSm0508に進む。
ステップSm0508では、特別図柄表示部37aにおける特別図柄の変動表示に関する制御処理である特別図柄制御処理を実行する。特別図柄制御処理では、特図抽選や、特図抽選の抽選結果に基づいた特別図柄の変動表示の制御などを行う。特別図柄制御処理の詳細については後述する。ステップSm0508を実行した後、ステップSm0509に進む。
ステップSm0509では、特別電動役物に関する制御処理である特別電動役物制御処理を実行する。特別電動役物制御処理では、第1特別電動役物57b及び第2特別電動役物58bを開閉させる特電開閉実行モードにおける制御などを行なう。特別電動役物制御処理の詳細については後述する。ステップSm0509を実行した後、ステップSm0510に進む。
ステップSm0510では、待機状態が所定時間経過した場合にサブ側の各制御装置にデモ動画を開始させるための待機用処理を実行する。その後、ステップSm0510を実行した後、ステップSm0511に進む。
ステップSm0511では、今回の通常処理の開始(厳密には、ステップSm0503のコマンド出力処理の開始)から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。すなわち、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否かを判定する。ステップSm0511において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していないと判定した場合には(Sm0511:NO)、ステップSm0512及びステップSm0513において、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内で、乱数初期値カウンタCini、普図変動種別判定カウンタCn4及び特図変動種別判定カウンタCs4の各値の更新を繰り返し実行する。具体的には、ステップSm0512において、乱数初期値カウンタCiniの値に1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCiniの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。また、ステップSm0513において、普図変動種別判定カウンタCn4及び特図変動種別判定カウンタCs4の各値に1を加算するとともに、その各カウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、普図変動種別判定カウンタCn4及び特図変動種別判定カウンタCs4の各更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。一方、ステップSm0511において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していると判定した場合には(Sm0511:YES)、ステップSm0503に戻り、ステップSm0503からステップSm0510までの各処理を実行する。
なお、ステップSm0503からステップSm0510の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。したがって、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCini、普図変動種別判定カウンタCn4及び特図変動種別判定カウンタCs4の各値の更新を繰り返し実行することにより、これらのカウンタ値をランダムに更新することができる。
<普通図柄制御処理>
次に、普通図柄制御処理について説明する。普通図柄制御処理は、通常処理のサブルーチン(図399:Sm0506)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図400は、普通図柄制御処理を示すフローチャートである。ステップSm0601では、普通図柄表示部38aにおける普通図柄の変動を開始させるための処理である普通図柄変動開始処理を実行する。普通図柄変動開始処理の詳細については後述する。ステップSm0601を実行した後、ステップSm0602に進む。
ステップSm0602では、普通図柄表示部38aにおける普通図柄の変動を停止させるための処理である普通図柄変動停止処理を実行する。普通図柄変動停止処理の詳細については後述する。ステップSm0602を実行した後、本普通図柄制御処理を終了する。
<普通図柄変動開始処理>
次に、普通図柄変動開始処理について説明する。普通図柄変動開始処理は、普通図柄制御処理のサブルーチン(図400:Sm0601)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図401は、普通図柄変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSm0701では、主側RAM64に記憶されている普電開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。普電開閉実行モードフラグは、普電開閉実行モードを開始させる際にONとなり、普電開閉実行モードの終了の際にOFFとなるフラグである。すなわち、普電開閉実行モードフラグは、普電開閉実行モードの実行中にONとなっているフラグである。
ステップSm0701において、普電開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(Sm0701:YES)、後述するステップSm0702以降の処理のいずれも実行することなく、本普通図柄変動開始処理を終了する。すなわち、普電開閉実行モードの実行中には、普通図柄表示部38aにおける普通図柄の変動は開始されない。一方、ステップSm0701において、普電開閉実行モードフラグがONではないと判定した場合には(Sm0701:NO)、ステップSm0702に進む。
ステップSm0702では、主側RAM64に記憶されている普図変動中フラグがONであるか否かを判定する。普図変動中フラグは、普通図柄表示部38aにおける普通図柄の変動開始の際にONとなり、普通図柄の変動終了の際にOFFとなるフラグである。すなわち、普図変動中フラグは、普通図柄の変動中にONとなっているフラグである。ステップSm0702において、普図変動中フラグがONではないと判定した場合(ステップSm0702:NO)、すなわち、普通図柄の変動中ではないと判定した場合には、ステップSm0703に進む。
ステップSm0703では、普図抽選保留個数SNが「1」以上であるか否かを判定する。ステップSm0703において、普図抽選保留個数SNが「1」以上ではないと判定した場合には(Sm0703:NO)、本普通図柄変動開始処理を終了する。一方、ステップSm0703において、普図抽選保留個数SNが「1」以上であると判定した場合には(Sm0703:YES)、ステップSm0704に進む。すなわち、普電開閉実行モードの実行中ではなく、かつ、普通図柄表示部38aにおいて普通図柄が変動中でもない状況において、普図抽選保留個数SNが1以上である場合に、ステップSm0704に進む。
ステップSm0704では、普図抽選保留個数SNを1減算する。その後、ステップSm0705に進む。
ステップSm0705では、普図保留エリア64dの各エリアに記憶されている普図保留情報をシフトさせる処理である普図保留情報シフト処理を実行する。具体的には、普図保留情報シフト処理では、普図保留エリア64dの第1エリアに記憶されている普図保留情報を普図判定エリア64eに移動させた後、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった順に各エリア内の普図保留情報をシフトさせる。ステップSm0705を実行した後、ステップSm0706に進む。
ステップSm0706では、普図当たりに当選するか否かを判定する処理である普図当否判定処理を実行する。具体的には、普図当否判定処理では、普図判定エリア64eに記憶された普図当否判定カウンタCn1の値と、上述した普図当否判定テーブルとに基づいて、普図当たりに当選するか否かを判定する。ステップSm0706を実行した後、ステップSm0707に進む。
ステップSm0707では、普通図柄の種別を判定する処理である普図種別判定処理を実行する。具体的には、普図種別判定処理では、普図当否判定の結果に応じて上述した普図種別判定テーブルを選択し、普図判定エリア64eに記憶された普図種別判定カウンタCn2の値と、当該選択した普図種別判定テーブルとに基づいて、普通図柄の種別を判定する。ステップSm0707を実行した後、ステップSm0708に進む。
ステップSm0708では、ステップSm0707の普図種別判定処理において判定した普通図柄の種別に対応した普図種別フラグをONにする。具体的には、例えば、ステップSm0707の普図種別判定処理において普通図柄Aであると判定した場合には、普図種別フラグとして普通図柄AフラグをONにし、普通図柄Bであると判定した場合には、普図種別フラグとして普通図柄BフラグをONにする。ステップSm0708を実行した後、ステップSm0709に進む。
ステップSm0709では、普図変動時間設定処理を実行する。普図変動時間設定処理は、普通図柄表示部38aにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を設定する処理である。普図変動時間設定処理の詳細については後述する。ステップSm0709を実行した後、ステップSm0710に進む。
ステップSm0710では、普図変動用コマンドを設定する。普図変動用コマンドには、今回の図柄の変動が普図始動ゲート35への遊技球の入球に基づくものであることを示す情報が含まれているとともに、リーチの発生の有無の情報及びステップSm0709で設定された普図変動時間の情報が含まれている。ステップSm0710を実行した後、ステップSm0711に進む。
ステップSm0711では、普図種別コマンドを設定する。普図種別コマンドには、普図当否判定の結果(普図当たりの有無)及び普図種別判定の結果(普通図柄の種別)の情報が含まれる。
ステップSm0710及びステップSm0711にて設定された普図変動用コマンド及び普図種別コマンドは、通常処理(図399)のコマンド出力処理(ステップSm0503)によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した普図変動用コマンド及び普図種別コマンドに基づいて演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSm0711を実行後、ステップSm0712に進む。
ステップSm0712では、普通図柄表示部38aにおける普通図柄の変動を開始させる。その後、ステップSm0713に進み、主側RAM64に記憶されている普図変動中フラグをONにする。その後、本普通図柄変動開始処理を終了する。
<普図変動時間設定処理>
次に、普図変動時間設定処理について説明する。普図変動時間設定処理は、普通図柄変動開始処理のサブルーチン(図401:Sm0709)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図402は、普図変動時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSm0801では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aの普図変動種別判定カウンタバッファに記憶されている普図変動種別判定カウンタCn4の値を取得する。その後、ステップSm0802に進む。
ステップSm0802では、今回の普通図柄の変動に係る普図当否判定の結果が普図当たりであるか否かを判定する。具体的には、RAM64に記憶されている普図種別フラグのうち、普図当たりに対応する普図種別フラグがONであるか否かを判定し、普図当たりに対応する普図種別フラグがONである場合には、普図当否判定の結果が普図当たりであると判定する。ステップSm0802において、普図当否判定の結果が普図当たりであると判定した場合には(Sm0802:YES)、ステップSm0803に進む。
ステップSm0803では、ROM63の各種テーブル記憶エリア63aに記憶されている普図当たり用普図変動時間テーブルを参照して、今回の普図変動種別判定カウンタCn4の値に対応した変動時間情報を取得する。その後、ステップSm0804に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64dに設けられた普図変動時間タイマカウンタにセットする。この普図変動時間タイマカウンタの値は、タイマ割込み処理が実行される度に1減算される。ステップSm0804を実行した後、本普図変動時間設定処理を終了する。
ステップSm0802において、今回の普通図柄の変動に係る普図当否判定の結果が普図当たりではないと判定した場合には(Sm0802:NO)、ステップSm0805に進み、今回の普通図柄の変動においてリーチが発生するか否かを判定する。上記ステップSm0802において今回の普通図柄の変動に係る普図当否判定の結果が普図当たりではない場合に本処理(Sm0805)を実行することから、ステップSm0805においては、普図当否判定の結果が普図当たりではない普通図柄の変動のうちリーチが発生する変動であるか否かの判定を行う。具体的には、ROM63の各種テーブル記憶エリア63aに記憶されている普図リーチ判定テーブルを参照し、普図判定エリア64eに記憶されている普図リーチ判定カウンタCn3の値が、普図リーチ判定テーブルにリーチ発生として設定されている値と一致している場合には、リーチが発生すると判定する。ステップSm0805において、リーチが発生すると判定した場合には(Sm0805:YES)、ステップSm0806に進む。
ステップSm0806では、ROM63の各種テーブル記憶エリア63aに記憶されている普図外れ(リーチ発生用)普図変動時間テーブルを参照して、今回の普図変動種別判定カウンタCn4の値に対応した変動時間情報を取得する。その後、ステップSm0804に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64dに設けられた普図変動時間カウンタにセットする。その後、本普図変動時間設定処理を終了する。
ステップSm0805において、今回の普通図柄の変動においてリーチが発生しないと判定した場合には(Sm0805:NO)、ステップSm0807に進み、ROM63の各種テーブル記憶エリア63aに記憶されている普図外れ(リーチ非発生)用普図変動時間テーブルを参照して、今回の普図変動種別判定カウンタCn4の値に対応した変動時間情報を取得する。その後、ステップSm0804に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64dに設けられた普図変動時間カウンタにセットする。その後、変動時間の設定処理を終了する。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、普図外れ(リーチ非発生)用普図変動時間テーブルに記憶されている変動時間情報は、普図抽選保留個数SNの数が多いほど変動時間が短くなるように設定されている。ただし、これに限定されることはなく、例えば、普図抽選保留個数SNの数に依存しない構成としてもよく、普図抽選保留個数SNの数が少ないほど変動時間が短くなるように設定されていてもよい。さらには、普図当たり用普図変動時間テーブル及び普図外れ(リーチ発生)用普図変動時間テーブルに記憶されている変動時間情報に対して、上記構成を適用してもよい。
<普通図柄変動停止処理>
次に、普通図柄変動停止処理について説明する。普通図柄変動停止処理は、普通図柄制御処理のサブルーチン(図400:Sm0602)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図403は、普通図柄変動停止処理を示すフローチャートである。ステップSm0901では、普図変動中フラグがONであるか否かを判定する。ステップSm0901において、普図変動中フラグがONではないと判定した場合には(ステップSm0901:NO)、本普通図柄変動停止処理を終了する。一方、ステップSm0901において、普図変動中フラグがONであると判定した場合には(ステップSm0901:YES)、ステップSm0902に進む。
ステップSm0902では、普図変動時間設定処理(図402)において設定された普図変動時間が経過したか否かを判定する。具体的には、主側RAM64における普図変動時間タイマカウンタの値が「0」となったか否かを判定し、「0」となっている場合には、普図変動時間が経過したと判定する。ステップSm0902において、普図変動時間が経過していないと判定した場合には(ステップSm0902:NO)、本普通図柄変動停止処理を終了する。一方、ステップSm0902において、普図変動時間が経過したと判定した場合には(ステップSm0902:YES)、ステップSm0903に進む。
ステップSm0903では、普通図柄表示部38aにおいて変動中の普通図柄を、ONとなっている普図種別フラグに対応した表示態様で停止表示させる。これにより、普通図柄表示部38aには、普図抽選の結果に対応した表示態様の普通図柄が停止表示される。ステップSm0903を実行した後、ステップSm0904に進む。
ステップSm0904では、普図当たりに対応する普図種別フラグがONであるか否かを判定する。すなわち、今回の普通図柄の変動に係る普図当否判定の結果が普図当たりであるか否かを判定する。ステップSm0904において、普図当たりに対応する普図種別フラグがONではないと判定した場合(ステップSm0904:NO)、すなわち、今回の普通図柄の変動に係る普図当否判定の結果が普図外れである場合には、ステップSm0905に進み、ONとなっている普図種別フラグ(この場合は普通図柄Zフラグ)をOFFにする。その後、ステップSm0907に進み、普図変動中フラグをOFFにする。その後、本普通図柄変動停止処理を終了する。
一方、ステップSm0904において、普図当たりに対応する普図種別フラグがONであると判定した場合(ステップSm0904:YES)、すなわち、今回の普通図柄の変動に係る普図当否判定の結果が普図当たりである場合には、ステップSm0906に進み、普電開閉実行モードフラグをONにする。その後、ステップSm0907に進み、普図変動中フラグをOFFにする。その後、本普通図柄変動停止処理を終了する。これにより、今回の普通図柄の変動に係る普図当否判定の結果が普図当たりである場合には、普電開閉実行モードが開始されることになる。
<普通電動役物制御処理>
次に、普通電動役物制御処理について説明する。普通電動役物制御処理は、通常処理のサブルーチン(図399:Sm0507)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図404は、普通電動役物制御処理を示すフローチャートである。ステップSm1001では、普電エンディング期間フラグがONであるか否かを判定する。普電エンディング期間フラグは、普電エンディング期間の開始時にONにされ、普電エンディング期間の終了時にOFFにされるフラグである。すなわち、普電エンディング期間フラグは、普電エンディング期間中であるか否かを判定するためのフラグである。
ステップSm1001において、普電エンディング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sm1001:NO)、ステップSm1002に進み、普電開閉処理期間フラグがONであるか否かを判定する。普電開閉処理期間フラグは、普電開閉処理期間の開始時にONにされ、普電開閉処理期間の終了時にOFFにされるフラグである。すなわち、普電開閉処理期間フラグは、普電開閉処理期間中であるか否かを判定するためのフラグである。
ステップSm1002において、普電開閉処理期間フラグがONではないと判定した場合には(Sm1002:NO)、ステップSm1003に進み、普電オープニング期間フラグがONであるか否かを判定する。普電オープニング期間フラグは、普電オープニング期間の開始時にONにされ、普電オープニング期間の終了時にOFFにされるフラグである。すなわち、普電オープニング期間フラグは、普電オープニング期間中であるか否かを判定するためのフラグである。
ステップSm1003において、普電オープニング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sm1003:NO)、ステップSm1004に進み、普電開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSm1004において、普電開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(Sm1004:YES)、後述するステップSm1005以降の普電開閉実行モードを開始させるための処理群に進む。一方、ステップSm1004において、普電開閉実行モードフラグがONではないと判定した場合には(Sm1004:NO)、本普通電動役物制御処理を終了する。
ステップSm1005では、普電開閉シナリオ選択処理を実行する。普電開閉シナリオ選択処理は、普図種別フラグと上述した普電開閉シナリオ選択テーブルとに基づいて、普電開閉実行モードにおいて参照する普電開閉シナリオの種別を選択する処理である。具体的には、例えば、普図種別フラグとして普通図柄AフラグがONとなっている場合には、普電開閉シナリオAが選択される。ステップSm1005を実行した後、ステップSm1006に進む。
ステップSm1006では、普電オープニング時間設定処理を実行する。普電オープニング時間設定処理は、普電オープニング期間の時間的長さ(以下、普電オープニング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。具体的には、本実施形態では、上述した普電開閉シナリオ選択処理によって選択された普電開閉シナリオから普電オープニング時間情報を取得し、取得した普電オープニング時間情報をRAM64に設けられた普電オープニング時間タイマカウンタにセットする。この普電オープニング時間タイマカウンタの値は、タイマ割込み処理が実行される度に1減算される。ステップSm1006を実行した後、ステップSm1007に進む。
ステップSm1007では、普電オープニングコマンドを設定する。設定された普電オープニングコマンドは、通常処理(図399)におけるコマンド出力処理(ステップSm0503)にて、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、普電オープニングコマンドを受信したことに基づいて、普電オープニング演出及右打ち報知演出を実行するように設定する。ステップSm1007を実行した後、ステップSm1008に進み、普電オープニング期間フラグをONにする。その後、本普通電動役物制御処理を終了する。
ステップSm1003において、普電オープニング期間フラグがONであると判定した場合には(Sm1003:YES)、ステップSm1009に進む。
ステップSm1009では、普電オープニング期間が終了したか否かを判定する。具体的には、上述した普電オープニング時間設定処理において普電オープニング時間として設定した普電オープニング時間タイマカウンタの値が「0」であるか否かを判定する。ステップSm1009において、普電オープニング期間が終了したと判定した場合には(Sm1009:YES)、ステップSm1010に進み、普電オープニング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSm1011に進む。
ステップSm1011では、普電開閉処理期間フラグをONにする。その後、ステップSm1012に進み、普電開閉処理期間コマンドを設定する。設定された普電開閉処理期間コマンドは、通常処理(図399)におけるコマンド出力処理(ステップSm0503)にて、音声発光制御装置90に送信される。この普電開閉処理期間コマンドには、今回の普電開閉処理期間における普通電動役物34bの開放回数の情報が含まれる。音声発光制御装置90は、受信した普電開閉処理期間コマンドに基づいて、普通電動役物34bの開放回数に対応した内容の演出を実行するように設定する。ステップSm1012を実行した後、本普通電動役物制御処理を終了する。
ステップSm1002において、普電開閉処理期間フラグがONであると判定した場合には(Sm1002:YES)、ステップSm1013に進み、普電開閉処理を実行する。普電開閉処理では、上述した普電開閉シナリオ選択処理によって選択された普電開閉シナリオに基づいて普通電動役物34bの開閉動作を制御する。普電開閉処理の詳細については後述する。ステップSm1013を実行した後、ステップSm1014に進む。
ステップSm1014では、普電開閉処理期間が終了したか否かを判定する。具体的には、普電開閉シナリオに基づいた普通電動役物34bの最後の開放が終了して閉鎖状態となったか否かを判定し、普通電動役物34bの最後の開放が終了して閉鎖状態となったと判定した場合に、普電開閉処理期間が終了したと判定する。ステップSm1014において、普電開閉処理期間が終了していないと判定した場合には(Sm1014:NO)、そのまま本普通電動役物制御処理を終了する。一方、ステップSm1014において、普電開閉処理期間が終了したと判定した場合には(Sm1014:YES)、ステップSm1015に進み、普電開閉処理期間フラグをOFFにする。その後、ステップSm1016に進む。
ステップSm1016では、普電エンディング時間設定処理を実行する。普電エンディング時間設定処理は、普電エンディング期間の時間的長さ(以下、普電エンディング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。具体的には、本実施形態では、上述した普電開閉シナリオ選択処理によって選択された普電開閉シナリオから普電エンディング時間情報を取得し、取得した普電エンディング時間情報をRAM64に設けられた普電エンディング時間タイマカウンタにセットする。この普電エンディング時間タイマカウンタの値は、タイマ割込み処理が実行される度に1減算される。ステップSm1016を実行した後、ステップSm1017に進む。
ステップSm1017では、普電エンディングコマンドを設定する。設定された普電エンディングコマンドは、通常処理(図399)におけるコマンド出力処理(ステップSm0503)にて、音声発光制御装置90に送信される。ステップSm1017を実行した後、ステップSm1018に進み、普電エンディング期間フラグをONにする。その後、本普通電動役物制御処理を終了する。
ステップSm1001において、普電エンディング期間フラグがONであると判定した場合には(Sm1001:YES)、ステップSm1019に進む。
ステップSm1019では、普電エンディング期間が終了したか否かを判定する。具体的には、上述した普電エンディング時間設定処理において普電エンディング時間として設定した普電エンディング時間タイマカウンタの値が「0」であるか否かを判定する。ステップSm1019において、普電エンディング期間が終了していないと判定した場合には(Sm1019:NO)、そのまま本普通電動役物制御処理を終了する。一方、ステップSm1019において、普電エンディング期間が終了したと判定した場合には(Sm1019:YES)、ステップSm1020に進む。
ステップSm1020では、普電エンディング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSm1021に進み、普図種別フラグをOFFにする。その後、ステップSm1022に進む。
ステップSm1022では、普電開閉実行モード終了コマンドを設定する。設定された普電開閉実行モード終了コマンドは、通常処理(図399)におけるコマンド出力処理(ステップSm0503)にて、音声発光制御装置90に送信される。その後、ステップSm1023に進み、普電開閉実行モードフラグをOFFにする。その後、本普通電動役物制御処理を終了する。
<普電開閉処理>
次に、普電開閉処理について説明する。普電開閉処理は、普通電動役物制御処理のサブルーチン(図404:Sm1013)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図405は、普電開閉処理を示すフローチャートである。ステップSm1101では、普通電動役物34bが開放中であるか否かを判定する。ステップSm1101において、普通電動役物34bが開放中ではないと判定した場合には(Sm1101:NO)、ステップSm1102に進む。
ステップSm1102では、普通電動役物34bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、普電開閉シナリオ選択処理によって選択された普電開閉シナリオを読み込み、当該普電開閉シナリオに設定されている普通電動役物34bの開放条件が成立したか否かを判定する。ステップSm1102において、普通電動役物34bの開放条件が成立したと判定した場合には(Sm1102:YES)、ステップSm1103に進む。
ステップSm1103では、普通電動役物34bを開放する。その後、ステップSm1104に進む。
ステップSm1104では、普電開放コマンドを設定する。普電開放コマンドは、普通電動役物34bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。普電開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図399:Sm0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSm1104を実行した後、本普電開閉処理を終了する。
ステップSm1102において、普通電動役物34bの開放条件が成立していないと判定した場合には(Sm1102:NO)、そのまま本普電開閉処理を終了する。
ステップSm1101において、普通電動役物34bが開放中であると判定した場合には(Sm1101:YES)、ステップSm1105に進む。
ステップSm1105では、普通電動役物34bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、普電開閉シナリオ選択処理によって選択された普電開閉シナリオを読み込み、当該普電開閉シナリオに設定されている普通電動役物34bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。ステップSm1105において、普通電動役物34bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Sm1105:YES)、ステップSm1106に進む。
ステップSm1106では、普通電動役物34bを閉鎖する。その後、ステップSm1107に進む。
ステップSm1107では、普電閉鎖コマンドを設定する。普電閉鎖コマンドは、普通電動役物34bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。普電閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図399:Sm0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSm1107を実行した後、本普電開閉処理を終了する。
ステップSm1105において、普通電動役物34bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Sm1105:NO)、そのまま本普電開閉処理を終了する。
<特別図柄制御処理>
次に、特別図柄制御処理について説明する。特別図柄制御処理は、通常処理のサブルーチン(図399:Sm0508)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図406は、特別図柄制御処理を示すフローチャートである。ステップSm1201では、特別図柄表示部37aにおける特別図柄の変動を開始させるための処理である特別図柄変動開始処理を実行する。特別図柄変動開始処理の詳細については後述する。ステップSm1201を実行した後、ステップSm1202に進む。
ステップSm1202では、特別図柄表示部37aにおける特別図柄の変動を停止させるための処理である特別図柄変動停止処理を実行する。特別図柄変動停止処理の詳細については後述する。ステップSm1202を実行した後、本特別図柄制御処理を終了する。
<特別図柄変動開始処理>
次に、特別図柄変動開始処理について説明する。特別図柄変動開始処理は、特別図柄制御処理のサブルーチン(図406:Sm1201)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図407は、特別図柄変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSm1301では、主側RAM64に記憶されている特電開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。特電開閉実行モードフラグは、特電開閉実行モードを開始させる際にONとなり、特電開閉実行モードの終了の際にOFFとなるフラグである。すなわち、特電開閉実行モードフラグは、特電開閉実行モードの実行中にONとなっているフラグである。
ステップSm1301において、特電開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(Sm1301:YES)、後述するステップSm1302以降の処理のいずれも実行することなく、本特別図柄変動開始処理を終了する。すなわち、特電開閉実行モードの実行中には、特別図柄表示部37aにおける特別図柄の変動は開始されない。一方、ステップSm1301において、特電開閉実行モードフラグがONではないと判定した場合には(Sm1301:NO)、ステップSm1302に進む。
ステップSm1302では、主側RAM64に記憶されているV入賞フラグがONであるか否かを判定する。ステップSm1302において、V入賞フラグがONであると判定した場合には(ステップSm1302:YES)、後述するステップSm1303以降の処理のいずれも実行することなく、本特別図柄変動開始処理を終了する。すなわち、V入賞フラグがONである場合には、特別図柄表示部37aにおける特別図柄の変動は開始されない。一方、ステップSm1302において、V入賞フラグがONではないと判定した場合には(Sm1302:NO)、ステップSm1303に進む。
ステップSm1303では、主側RAM64に記憶されている特図変動中フラグがONであるか否かを判定する。特図変動中フラグは、特別図柄表示部37aにおける特別図柄の変動開始の際にONとなり、特別図柄の変動終了の際にOFFとなるフラグである。すなわち、特図変動中フラグは、特別図柄の変動中にONとなっているフラグである。ステップSm1303において、特図変動中フラグがONであると判定した場合には(ステップSm1303:YES)、後述するステップSm1304以降の処理のいずれも実行することなく、本特別図柄変動開始処理を終了する。すなわち、特図変動中フラグがONである場合には、特別図柄表示部37aにおける特別図柄の変動は開始されない。一方、ステップSm1303において、特図変動中フラグがONではないと判定した場合(ステップSm1303:NO)、すなわち、特別図柄の変動中ではないと判定した場合には、ステップSm1304に進む。
ステップSm1304では、特図変動開始フラグがONであるか否かを判定する。特図変動開始フラグは、上述したように、特電開閉実行モードの実行中ではなく、かつ、特別図柄表示部37aにおいて特別図柄が変動中でもない状況において遊技球が特図始動口34aに入球した場合にONとなるフラグである。ステップSm1304において、特図変動開始フラグがONではないと判定した場合には(Sm1304:NO)、本特別図柄変動開始処理を終了する。一方、ステップSm1304において、特図変動開始フラグがONであると判定した場合には(Sm1304:YES)、ステップSm1305に進む。すなわち、特電開閉実行モードの実行中ではなく、かつ、V入賞フラグがONでもなく、特別図柄表示部37aにおいて特別図柄が変動中でもない状況において遊技球が特図始動口34aに入球した場合に、ステップSm1305に進む。
ステップSm1305では、特図変動開始フラグをOFFにする。その後、ステップSm1306に進む。
ステップSm1306では、特図当たり(特図大当たり又は特図小当たり)に当選するか否かを判定する処理である特図当否判定処理を実行する。具体的には、特図当否判定処理では、特図判定エリア64eに記憶された特図当否判定カウンタCn1の値と、上述した特図当否判定テーブルとに基づいて、特図当たりに当選するか否かを判定する。ステップSm1306を実行した後、ステップSm1307に進む。
ステップSm1307では、特別図柄の種別を判定する処理である特図種別判定処理を実行する。具体的には、特図種別判定処理では、特図当否判定の結果に応じて上述した特図種別判定テーブルを選択し、特図判定エリア64eに記憶された特図種別判定カウンタCn2の値と、当該選択した特図種別判定テーブルとに基づいて、特別図柄の種別を判定する。ステップSm1307を実行した後、ステップSm1308に進む。
ステップSm1308では、ステップSm1307の特図種別判定処理において判定した特別図柄の種別に対応した特図種別フラグをONにする。具体的には、例えば、ステップSm1307の特図種別判定処理において特別図柄Aであると判定した場合には、特図種別フラグとして特別図柄AフラグをONにし、特別図柄Bであると判定した場合には、特図種別フラグとして特別図柄BフラグをONにする。ステップSm1308を実行した後、ステップSm1309に進む。
ステップSm1309では、特図変動時間設定処理を実行する。特図変動時間設定処理は、特別図柄表示部37aにおける特別図柄の変動時間(特図変動時間)を設定する処理である。特図変動時間設定処理の詳細については後述する。ステップSm1309を実行した後、ステップSm1310に進む。
ステップSm1310では、特図変動用コマンドを設定する。特図変動用コマンドには、今回の図柄の変動が特図始動口34aへの遊技球の入球に基づくものであることを示す情報及びステップSm1309で設定された特図変動時間の情報が含まれている。ステップSm1310を実行した後、ステップSm1311に進む。
ステップSm1311では、特図種別コマンドを設定する。特図種別コマンドには、特図当否判定の結果(特図当たりの有無)及び特図種別判定の結果(特別図柄の種別)の情報が含まれる。
ステップSm1310及びステップSm1311にて設定された特図変動用コマンド及び特図種別コマンドは、通常処理(図399)のコマンド出力処理(ステップSm0503)によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した特図変動用コマンド及び特図種別コマンドに基づいて演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSm1311を実行後、ステップSm1312に進む。
ステップSm1312では、特別図柄表示部37aにおける特別図柄の変動を開始させる。その後、ステップSm1313に進み、主側RAM64に記憶されている特図変動中フラグをONにする。その後、本特別図柄変動開始処理を終了する。
<特図変動時間設定処理>
次に、特図変動時間設定処理について説明する。特図変動時間設定処理は、特別図柄変動開始処理のサブルーチン(図407:Sm1309)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図408は、特図変動時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSm1401では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aの普図変動種別判定カウンタバッファに記憶されている特図変動種別判定カウンタCs4の値を取得する。その後、ステップSm1402に進む。
ステップSm1402では、ROM63の各種テーブル記憶エリア63aに記憶されている特図変動時間テーブルを参照して、今回の特図変動種別判定カウンタCs4の値に対応した変動時間情報を取得する。その後、ステップSm1403に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64dに設けられた特図変動時間タイマカウンタにセットする。この特図変動時間タイマカウンタの値は、タイマ割込み処理が実行される度に1減算される。ステップSm1403を実行した後、本特図変動時間設定処理を終了する。
<特別図柄変動停止処理>
次に、特別図柄変動停止処理について説明する。特別図柄変動停止処理は、特別図柄制御処理のサブルーチン(図406:Sm1202)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図409は、特別図柄変動停止処理を示すフローチャートである。ステップSm1501では、特図変動中フラグがONであるか否かを判定する。ステップSm1501において、特図変動中フラグがONではないと判定した場合には(ステップSm1501:NO)、本特別図柄変動停止処理を終了する。一方、ステップSm1501において、特図変動中フラグがONであると判定した場合には(ステップSm1501:YES)、ステップSm1502に進む。
ステップSm1502では、特図変動時間設定処理(図408)において設定された特図変動時間が経過したか否かを判定する。具体的には、主側RAM64における特図変動時間タイマカウンタの値が「0」となったか否かを判定し、「0」となっている場合には、特図変動時間が経過したと判定する。ステップSm1502において、特図変動時間が経過していないと判定した場合には(ステップSm1502:NO)、本特別図柄変動停止処理を終了する。一方、ステップSm1502において、特図変動時間が経過したと判定した場合には(ステップSm1502:YES)、ステップSm1503に進む。
ステップSm1503では、特別図柄表示部37aにおいて変動中の特別図柄を、ONとなっている特図種別フラグに対応した表示態様で停止表示させる。これにより、特別図柄表示部37aには、特図抽選の結果に対応した表示態様の特別図柄が停止表示される。ステップSm1503を実行した後、ステップSm1504に進む。
ステップSm1504では、特図当たり(特図大当たり又は特図小当たり)に対応する特図種別フラグがONであるか否かを判定する。すなわち、今回の特別図柄の変動に係る特図当否判定の結果が特図当たりであるか否かを判定する。ステップSm1504において、特図当たりに対応する特図種別フラグがONではないと判定した場合(ステップSm1504:NO)、すなわち、今回の特別図柄の変動に係る特図当否判定の結果が特図外れである場合には、ステップSm1505に進み、ONとなっている特図種別フラグをOFFにする。その後、ステップSm1507に進み、特図変動中フラグをOFFにする。その後、本特別図柄変動停止処理を終了する。なお、本実施形態では、特図当否判定の結果は全て特図小当たりであるので、ステップSm1504において特図当たりに対応する特図種別フラグがONではないと判定してステップSm1505に進むことはない。
一方、ステップSm1504において、特図当たりに対応する特図種別フラグがONであると判定した場合(ステップSm1504:YES)、すなわち、今回の特別図柄の変動に係る特図当否判定の結果が特図当たりである場合には、ステップSm1506に進み、特電開閉実行モードフラグをONにする。その後、ステップSm1507に進み、特図変動中フラグをOFFにする。その後、本特別図柄変動停止処理を終了する。これにより、今回の特別図柄の変動に係る特図当否判定の結果が特図当たりである場合には、特電開閉実行モードが開始されることになる。
<特別電動役物制御処理>
次に、特別電動役物制御処理について説明する。特別電動役物制御処理は、通常処理のサブルーチン(図399:Sm0509)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図410は、特別電動役物制御処理を示すフローチャートである。ステップSm1601では、特電エンディング期間フラグがONであるか否かを判定する。特電エンディング期間フラグは、特電エンディング期間の開始時にONにされ、特電エンディング期間の終了時にOFFにされるフラグである。すなわち、特電エンディング期間フラグは、特電エンディング期間中であるか否かを判定するためのフラグである。
ステップSm1601において、特電エンディング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sm1601:NO)、ステップSm1602に進み、特電開閉処理期間フラグがONであるか否かを判定する。特電開閉処理期間フラグは、特電開閉処理期間の開始時にONにされ、特電開閉処理期間の終了時にOFFにされるフラグである。すなわち、特電開閉処理期間フラグは、特電開閉処理期間中であるか否かを判定するためのフラグである。
ステップSm1602において、特電開閉処理期間フラグがONではないと判定した場合には(Sm1602:NO)、ステップSm1603に進み、特電オープニング期間フラグがONであるか否かを判定する。特電オープニング期間フラグは、特電オープニング期間の開始時にONにされ、特電オープニング期間の終了時にOFFにされるフラグである。すなわち、特電オープニング期間フラグは、特電オープニング期間中であるか否かを判定するためのフラグである。
ステップSm1603において、特電オープニング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sm1603:NO)、ステップSm1604に進み、特電開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSm1604において、特電開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(Sm1604:YES)、後述するステップSm1607以降の特電開閉実行モードを開始させるための処理群に進む。
一方、ステップSm1604において、特電開閉実行モードフラグがONではないと判定した場合には(Sm1604:NO)、ステップSm1605に進み、V入賞フラグがONであるか否かを判定する。ステップSm1605において、V入賞フラグがONであると判定した場合には(ステップSm1605:YES)、ステップSm1606に進み、特電開閉実行モードフラグと、V契機フラグとをONにし、その後、後述するステップSm1607以降の特電開閉実行モードを開始させるための処理群に進む。V契機フラグは、今回の特電開閉実行モードの実行の契機がV入賞によるものであるか否かを判別するためのフラグである。一方、ステップSm1605において、V入賞フラグがONではないと判定した場合には(ステップSm1605:NO)、本特別電動役物制御処理を終了する。すなわち、本実施形態では、特図抽選において特図当たりに当選した場合(特電開閉実行モードフラグがONになった場合)だけでなく、V入賞口57avに遊技球が入球してV入賞大当たりに当選した場合(V入賞フラグがONになった場合)にも、特電開閉実行モードが開始されることになる。
ステップSm1607では、特電開閉シナリオ選択処理を実行する。特電開閉シナリオ選択処理は、V契機フラグと、V入賞種別フラグと、特図種別フラグと、上述した特電開閉シナリオ選択テーブルとに基づいて、特電開閉実行モードにおいて参照する特電開閉シナリオの種別を選択する処理である。具体的には、例えば、V契機フラグがOFFであり、特図種別フラグとして特別図柄AフラグがONとなっている場合には、特図小当たり用特電開閉シナリオAが選択される。また、例えば、V契機フラグがONであり、V入賞種別フラグとしてV入賞AフラグがONとなっている場合には、V入賞大当たり用特電開閉シナリオAが選択される。ステップSm1607を実行した後、ステップSm1608に進む。
ステップSm1608では、特電オープニング時間設定処理を実行する。特電オープニング時間設定処理は、特電オープニング期間の時間的長さ(以下、特電オープニング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。具体的には、本実施形態では、上述した特電開閉シナリオ選択処理によって選択された特電開閉シナリオから特電オープニング時間情報を取得し、取得した特電オープニング時間情報をRAM64に設けられた特電オープニング時間タイマカウンタにセットする。この特電オープニング時間タイマカウンタの値は、タイマ割込み処理が実行される度に1減算される。ステップSm1608を実行した後、ステップSm1609に進む。
ステップSm1609では、特電オープニングコマンドを設定する。設定された特電オープニングコマンドは、通常処理(図399)におけるコマンド出力処理(ステップSm0503)にて、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、特電オープニングコマンドを受信したことに基づいて、特電オープニング演出及右打ち報知演出を実行するように設定する。ステップSm1609を実行した後、ステップSm1610に進み、特電オープニング期間フラグをONにする。その後、本特別電動役物制御処理を終了する。
ステップSm1603において、特電オープニング期間フラグがONであると判定した場合には(Sm1603:YES)、ステップSm1611に進む。
ステップSm1611では、特電オープニング期間が終了したか否かを判定する。具体的には、上述した特電オープニング時間設定処理において特電オープニング時間として設定した特電オープニング時間タイマカウンタの値が「0」であるか否かを判定する。ステップSm1611において、特電オープニング期間が終了したと判定した場合には(Sm1611:YES)、ステップSm1612に進み、特電オープニング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSm1613に進む。
ステップSm1613では、今回の特電開閉実行モードにおけるラウンド数をラウンド表示部39に表示させる処理であるラウンド表示開始処理を実行する。具体的には、選択された特電開閉シナリオに設定されているラウンド数を読み出し、当該読み出したラウンド数をラウンド表示部39に表示させる。ステップSm1613を実行した後、ステップSm1614に進む。
ステップSm1614では、特電開閉処理期間フラグをONにする。その後、ステップSm1615に進み、特電開閉処理期間コマンドを設定する。設定された特電開閉処理期間コマンドは、通常処理(図399)におけるコマンド出力処理(ステップSm0503)にて、音声発光制御装置90に送信される。この特電開閉処理期間コマンドには、今回の特電開閉処理期間における第1特別電動役物57b又は第2特別電動役物58bの開放回数の情報が含まれる。音声発光制御装置90は、受信した特電開閉処理期間コマンドに基づいて、第1特別電動役物57b又は第2特別電動役物58bの開放回数に対応した内容の演出を実行するように設定する。ステップSm1615を実行した後、本特別電動役物制御処理を終了する。
ステップSm1602において、特電開閉処理期間フラグがONであると判定した場合には(Sm1602:YES)、ステップSm1616に進み、特電開閉処理を実行する。特電開閉処理では、上述した特電開閉シナリオ選択処理によって選択された特電開閉シナリオに基づいて第1特別電動役物57b又は第2特別電動役物58bの開閉動作を制御する。特電開閉処理の詳細については後述する。ステップSm1616を実行した後、ステップSm1617に進む。
ステップSm1617では、特電開閉処理期間が終了したか否かを判定する。具体的には、特電開閉シナリオに基づいた第1特別電動役物57b又は第2特別電動役物58bの最後の開放が終了して閉鎖状態となったか否かを判定し、第1特別電動役物57b又は第2特別電動役物58bの最後の開放が終了して閉鎖状態となったと判定した場合に、特電開閉処理期間が終了したと判定する。ステップSm1617において、特電開閉処理期間が終了していないと判定した場合には(Sm1617:NO)、そのまま本特別電動役物制御処理を終了する。一方、ステップSm1617において、特電開閉処理期間が終了したと判定した場合には(Sm1617:YES)、ステップSm1618に進み、特電開閉処理期間フラグをOFFにする。その後、ステップSm1619に進む。
ステップSm1619では、ラウンド表示部39におけるラウンド数の表示を終了させる処理であるラウンド表示終了処理を実行する。その後、ステップSm1620に進む。
ステップSm1620では、特電エンディング時間設定処理を実行する。特電エンディング時間設定処理は、特電エンディング期間の時間的長さ(以下、特電エンディング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。具体的には、本実施形態では、上述した特電開閉シナリオ選択処理によって選択された特電開閉シナリオから特電エンディング時間情報を取得し、取得した特電エンディング時間情報をRAM64に設けられた特電エンディング時間タイマカウンタにセットする。この特電エンディング時間タイマカウンタの値は、タイマ割込み処理が実行される度に1減算される。ステップSm1620を実行した後、ステップSm1621に進む。
ステップSm1621では、特電エンディングコマンドを設定する。設定された特電エンディングコマンドは、通常処理(図399)におけるコマンド出力処理(ステップSm0503)にて、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、特電エンディングコマンドを受信したことに基づいて、特電エンディング演出を実行するように設定する。ステップSm1621を実行した後、ステップSm1622に進み、特電エンディング期間フラグをONにする。その後、本特別電動役物制御処理を終了する。
ステップSm1601において、特電エンディング期間フラグがONであると判定した場合には(Sm1601:YES)、ステップSm1623に進む。
ステップSm1623では、特電エンディング期間が終了したか否かを判定する。具体的には、上述した特電エンディング時間設定処理において特電エンディング時間として設定した特電エンディング時間タイマカウンタの値が「0」であるか否かを判定する。ステップSm1623において、特電エンディング期間が終了していないと判定した場合には(Sm1623:NO)、そのまま本特別電動役物制御処理を終了する。一方、ステップSm1623において、特電エンディング期間が終了したと判定した場合には(Sm1623:YES)、ステップSm1624に進む。
ステップSm1624では、特電エンディング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSm1625に進む。
ステップSm1625では、V契機フラグがONであるか否かを判定する。ステップSm1625において、V契機フラグがONではないと判定した場合(ステップSm1625:NO)、すなわち、今回の特電開閉実行モードの実行の契機がV入賞によるものではなかった場合には、ステップSm1626に進み、特図種別フラグをOFFにする。その後、後述するステップSm1628に進む。一方、ステップSm1625において、V契機フラグがONであると判定した場合(ステップSm1625:YES)、すなわち、今回の特電開閉実行モードの実行の契機がV入賞によるものであった場合には、ステップSm1627に進み、V契機フラグと、V入賞フラグと、V入賞種別フラグとをOFFにする。その後、ステップSm1628に進む。
ステップSm1628では、特電開閉実行モード終了コマンドを設定する。設定された特電開閉実行モード終了コマンドは、通常処理(図399)におけるコマンド出力処理(ステップSm0503)にて、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、特電開閉実行モード終了コマンドを受信したことに基づいて、特電エンディング演出を終了するように設定する。その後、ステップSm1629に進み、特電開閉実行モードフラグをOFFにする。その後、本特別電動役物制御処理を終了する。
<特電開閉処理>
次に、特電開閉処理について説明する。特電開閉処理は、特別電動役物制御処理のサブルーチン(図410:Sm1616)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図411は、特電開閉処理を示すフローチャートである。ステップSm1701では、第1特別電動役物57bが開放中であるか否かを判定する。ステップSm1701において、第1特別電動役物57bが開放中ではないと判定した場合には(Sm1701:NO)、ステップSm1702に進む。
ステップSm1702では、第1特別電動役物57bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、特電開閉シナリオ選択処理によって選択された特電開閉シナリオを読み込み、当該特電開閉シナリオに設定されている第1特別電動役物57bの開放条件が成立したか否かを判定する。ステップSm1702において、第1特別電動役物57bの開放条件が成立したと判定した場合には(Sm1702:YES)、ステップSm1703に進む。
ステップSm1703では、第1特別電動役物57bを開放する。その後、ステップSm1704に進む。
ステップSm1704では、第1特電開放コマンドを設定する。第1特電開放コマンドは、第1特別電動役物57bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。第1特電開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図399:Sm0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSm1704を実行した後、本特電開閉処理を終了する。
ステップSm1702において、第1特別電動役物57bの開放条件が成立していないと判定した場合には(Sm1702:NO)、後述するステップSm1708に進む。
ステップSm1701において、第1特別電動役物57bが開放中であると判定した場合には(Sm1701:YES)、ステップSm1705に進む。
ステップSm1705では、第1特別電動役物57bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、特電開閉シナリオ選択処理によって選択された特電開閉シナリオを読み込み、当該特電開閉シナリオに設定されている第1特別電動役物57bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。ステップSm1705において、第1特別電動役物57bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Sm1705:YES)、ステップSm1706に進む。
ステップSm1706では、第1特別電動役物57bを閉鎖する。その後、ステップSm1707に進む。
ステップSm1707では、第1特電閉鎖コマンドを設定する。第1特電閉鎖コマンドは、第1特別電動役物57bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。第1特電閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図399:Sm0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSm1707を実行した後、本特電開閉処理を終了する。
ステップSm1705において、第1特別電動役物57bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Sm1705:NO)、後述するステップSm1708に進む。
ステップSm1708では、第2特別電動役物58bが開放中であるか否かを判定する。ステップSm1708において、第2特別電動役物58bが開放中ではないと判定した場合には(Sm1708:NO)、ステップSm1709に進む。
ステップSm1709では、第2特別電動役物58bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、特電開閉シナリオ選択処理によって選択された特電開閉シナリオを読み込み、当該特電開閉シナリオに設定されている第2特別電動役物58bのの開放条件が成立したか否かを判定する。ステップSm1709において、第2特別電動役物58bの開放条件が成立したと判定した場合には(Sm1709:YES)、ステップSm1710に進む。
ステップSm1710では、第2特別電動役物58bを開放する。その後、ステップSm1711に進む。
ステップSm1711では、第2特電開放コマンドを設定する。第2特電開放コマンドは、第2特別電動役物58bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。第2特電開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図399:Sm0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSm1711を実行した後、本特電開閉処理を終了する。
ステップSm1709において、第2特別電動役物58bの開放条件が成立していないと判定した場合には(Sm1709:NO)、そのまま本特電開閉処理を終了する。
ステップSm1708において、第2特別電動役物58bが開放中であると判定した場合には(Sm1708:YES)、ステップSm1712に進む。
ステップSm1712では、第2特別電動役物58bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、特電開閉シナリオ選択処理によって選択された特電開閉シナリオを読み込み、当該特電開閉シナリオに設定されている第2特別電動役物58bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。ステップSm1712において、第2特別電動役物58bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Sm1712:YES)、ステップSm1713に進む。
ステップSm1713では、第2特別電動役物58bを閉鎖する。その後、ステップSm1714に進む。
ステップSm1714では、第2特電閉鎖コマンドを設定する。第2特電閉鎖コマンドは、第2特別電動役物58bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。第2特電閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図399:Sm0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSm1714を実行した後、本特電開閉処理を終了する。
ステップSm1712において、第2特別電動役物58bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Sm1712:NO)、そのまま本特電開閉処理を終了する。
《7-6》音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される各種処理:
次に、音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される具体的な制御の一例を説明する。先に音声発光制御装置90において実行される処理について説明し、その後、表示制御装置100において実行される処理について説明する。
<音声発光制御装置において実行される各種処理>
<タイマ割込み処理>
最初に、音光側MPU92によって実行されるタイマ割込み処理について説明する。
図412は、音光側MPU92において実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。以下、タイマ割込み処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSm3101では、コマンド記憶処理を実行する。コマンド記憶処理は、主側MPU62からコマンドを受信した場合に、受信したコマンドを音光側RAM94に記憶するための処理である。音光側RAM94には、主側MPU62から受信したコマンドの記憶及び読み出しを可能とするためのリングバッファが設けられており、主側MPU62から受信したコマンドは、当該リングバッファに順次記憶されるとともに、記憶された順序に従って順次読み出される。ステップSm3101を実行した後、ステップSm3102に進む。
ステップSm3102では、普図遊技回演出用処理を実行する。普図遊技回演出用処理では、普図遊技回の実行中における演出に関する処理を実行する。具体的には、例えば、普図変動用コマンド及び普図種別コマンドを受信した場合には、当該普図変動用コマンドに含まれる普図変動時間や普図種別コマンドに含まれる普通図柄の種別に基づいて、図柄表示装置41の表示面41aのメイン表示領域MAにおける装飾図柄の変動表示及び停止表示に関する処理を実行する。ステップSm3102を実行した後、ステップSm3103に進む。
ステップSm3103では、普電開閉実行モード演出用処理を実行する。普電開閉実行モード演出用処理では、普電開閉実行モードの実行中における演出に関する処理を実行する。具体的には、例えば、普電オープニングコマンドを受信した場合には、普電開閉シナリオの種別に対応した普電オープニング演出及び右打ち報知処理を実行するように設定する。また、普電開閉処理期間コマンドを受信した場合には、普電開閉シナリオの種別に対応した普電開閉処理期間用演出を実行するように設定する。また、普電開放コマンドを受信した場合には、普電開閉シナリオの種別及び普通電動役物34bの開放回数に対応した普電開放中演出を実行する。また、普電閉鎖コマンド又は普電エンディングコマンドを受信した場合には、普電開閉シナリオの種別及び普通電動役物34bの閉鎖回数に対応した普電閉鎖中演出を実行する。また、普電エンディング期間の終了5秒前となった場合には、普電エンディング演出を実行する。ステップSm3103を実行した後、ステップSm3104に進む。
ステップSm3104では、特図遊技回演出用処理を実行する。特図遊技回演出用処理では、特図遊技回の実行中における演出に関する処理を実行する。具体的には、例えば、特図変動用コマンド及び特図種別コマンドを受信した場合には、当該特図変動用コマンドに含まれる特図変動時間や特図種別コマンドに含まれる特別図柄の種別に基づいて、図柄表示装置41の表示面41aのサブ表示領域SAにおける装飾図柄の変動表示及び停止表示に関する処理を実行する。ステップSm3104を実行した後、ステップSm3105に進む。
ステップSm3105では、特電開閉実行モード演出用処理を実行する。特電開閉実行モード演出用処理では、特電開閉実行モードの実行中における演出に関する処理を実行する。具体的には、例えば、特電オープニングコマンドを受信した場合には、特電開閉シナリオの種別に対応した特電オープニング演出及び右打ち報知処理を実行するように設定する。また、特電開閉処理期間コマンドを受信した場合には、特電開閉シナリオの種別に対応した特電開閉処理期間用演出を実行するように設定する。また、特電開放コマンドを受信した場合には、特電開閉シナリオの種別及び特別電動役物の開放回数に対応した特電開放中演出を実行する。また、特電閉鎖コマンドを受信した場合には、特電開閉シナリオの種別及び特別電動役物の閉鎖回数に対応した特電インターバル期間用演出を実行する。また、特電エンディングコマンドを受信した場合には、特電開閉シナリオの種別に対応した特電エンディング演出を実行する。ステップSm3105を実行した後、ステップSm3106に進む。
ステップSm3106では、V入賞演出用処理を実行する。V入賞演出用処理では、V入賞コマンドを受信した場合に、V入賞したことを示唆する演出を実行するように設定する。ステップSm3106を実行した後、ステップSm3107に進む。
ステップSm3107では、各種ランプ47の発光制御を行うための発光制御処理を実行する。発光制御処理では、上記の各演出用処理において読み出された発光データに基づいて、各種ランプ47の発光制御を行う。ステップSm3107を実行した後、ステップSm3108に進む。
ステップSm3108では、スピーカー46の音声出力制御を行うための音声出力制御処理を実行する。音声出力制御処理では、上記の各演出用処理において読み出された音声データに基づいて、スピーカー46の音声出力制御を行う。ステップSm3108を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
<表示制御装置において実行される各種処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行される処理について説明する。
表示制御装置100のMPU102において実行される処理としては、主に、電源投入後から電源が遮断されるまで繰り返し実行されるメイン処理と、音声発光制御装置90からコマンドを受信した場合に実行されるコマンド割込み処理と、VDP105から送信されるV割込み信号を検出した場合に実行されるV割込み処理とがある。V割込み信号は、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎にVDP105からMPU102に対して送信される信号である。
MPU102は、電源投入後にメイン処理を実行し、コマンドの受信やV割込み信号の検出に合わせて、コマンド割込み処理やV割込み処理を実行する。なお、コマンドの受信とV割込み信号の検出とが同時に行われた場合には、コマンド割込み処理を優先的に実行する。したがって、音声発光制御装置90から受信したコマンドの内容を素早く反映して、V割込み処理を実行することができる。
<メイン処理>
次に、表示制御装置100のMPU102によって実行されるメイン処理について説明する。
図413は、表示制御装置100のMPU102において実行されるメイン処理を示すフローチャートである。上述したように、メイン処理は、電源が投入された場合に実行され、電源が切断されるまでそのまま実行され続ける処理である。以下、メイン処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSm6101では、初期設定処理を実行する。具体的には、まず、MPU102を初期設定し、ワークRAM104及びビデオRAM107の記憶をクリアする処理が行われる。そして、キャラクタROM106に記憶された圧縮形式のキャラクタ情報を読み出し、読み出したキャラクタ情報を解凍して、解凍後のキャラクタ情報をビデオRAM107のキャラクタ領域に記憶する。更に、初期画面を表示するために、ビデオRAM107に書き込まれたキャラクタ情報から初期画面に対応した情報を抽出し、ビデオRAM107のフレームバッファ領域に、抽出したキャラクタ情報を書き込む。また、その他の初期化に必要な設定を行う。その後、ステップSm6102に進む。
ステップSm6102では、割込み許可設定を実行する。割込み許可設定が実行されると、以後、メイン処理では、電源が切断されるまで無限ループ処理を実行する。これにより、割込み許可が設定されて以降、コマンドの受信及びV割込信号の検出に合わせて、以下で説明するコマンド割込み処理及びV割込み処理を実行する。
<コマンド割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理について説明する。上述したように、コマンド割込み処理は、音声発光制御装置90からコマンドを受信する毎に実行される処理である。
図414は、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理を示すフローチャートである。ステップSm6201では、コマンド記憶処理を実行する。コマンド記憶処理では、受信したコマンドデータを抽出し、ワークRAM104に設けられたコマンド記憶エリアに、その抽出したコマンドデータを記憶する。コマンド記憶処理によってコマンド記憶エリアに記憶された各種コマンドは、後述するV割込み処理のコマンド判定処理によって読み出され、そのコマンドに対応した処理が実行される。
<V割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理について説明する。
図415は、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理を示すフローチャートである。上述したように、V割込み処理は、VDP105からのV割込み信号が検出されることによって実行される処理である。V割込み処理では、コマンド割込み処理によってコマンド記憶領域に記憶されたコマンドに対応する各種処理を実行するとともに、図柄表示装置41に表示させる画像を特定した上で、VDP105に対してその画像の描画及び表示の指示を実行する。
上述したように、V割込み信号は、VDP105において、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に生成されるとともに、MPU102に対して送信される信号である。したがって、MPU102がこのV割込み信号に同期してV割込み処理を実行することにより、VDP105に対する描画指示が、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に行われることになる。このため、VDP105は、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が記憶されているフレームバッファ領域に、新たな描画指示に伴った画像が展開されたりすることを抑制することができる。以下、V割込み処理の各ステップの処理の詳細について説明する。
ステップSm6301では、コマンド対応処理を実行する。コマンド対応処理では、コマンド割込み処理(図414)によってコマンド記憶エリアに記憶されたコマンドの内容を解析するとともに、そのコマンドに対応した処理を実行する。例えば、予告演出に対応した動画表示開始コマンドが記憶されていた場合には、当該予告演出に対応した動画が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。また、リーチ演出に対応した動画表示開始コマンドが記憶されていた場合には、当該リーチ演出に対応した動画が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。
なお、コマンド対応処理(Sm6301)では、その時点でコマンド記憶エリアに記憶されている全てのコマンドを解析するとともに、当該解析した全てのコマンドに対応した処理を実行する。この理由について説明する。コマンド判定処理は、V割込み処理の実行される20ミリ秒間隔で行われるため、その20ミリ秒の間に複数のコマンドがコマンド記憶エリアに記憶されている可能性が高いためである。特に、音声発光制御装置90によって演出の内容が設定され、演出が開始される場合、当該演出の内容を特定するための各種のコマンドが同時にコマンド記憶エリアに記憶されている可能性が高い。したがって、これらのコマンドを一度に解析して実行することによって、音声発光制御装置90によって設定された予告演出や停止図柄等の演出の態様を素早く把握し、その態様に応じた演出画像を図柄表示装置41に表示させるように、画像の描画を制御することができる。コマンド対応処理の詳細については後述する。
ステップSm6302では、表示設定処理を実行する。表示設定処理では、コマンド対応処理(Sm6301)などによって設定された図柄表示装置41に表示すべき画面の種別に基づき、図柄表示装置41において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定する。その後、ステップSm6303に進む。
ステップSm6303では、タスク処理を実行する。タスク処理では、表示設定処理(Sm6302)によって特定された、図柄表示装置41に表示すべき次の1フレーム分の画像の内容に基づき、その画像を構成するキャラクター(スプライト、表示物)の種別を特定すると共に、各キャラクター(スプライト)毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度等の描画に必要な各種パラメーターを決定する。その後、ステップSm6304に進む。
ステップSm6304では、描画処理を実行する。描画処理では、タスク処理(Sm6303)によって決定された、1フレームを構成する各種キャラクターの種別やそれぞれのキャラクターの描画に必要なパラメーターを、VDP105に対して送信する。VDP105は、これらの情報に基づいて画像の描画処理を実行すると共に、1つ前のV割込み処理時に受信した情報に基づいて描画した画像を図柄表示装置41に表示させるべく、駆動信号とあわせてその画像データを図柄表示装置41へ送信する。その後、ステップSm6305に進み、その他の処理を実行した後、V割込み処理を終了する。
以上説明したように、本実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
本実施形態では、普通図柄の種別に基づいて、V入賞大当たりに連続当選可能な回数の上限が決まることになる。より具体的には、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの開放回数に基づいて、当該普電開閉実行モードの実行中におけるV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの実行可能な上限回数が決定されるので、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの開放回数が遊技者にとって非常に重要な要素となる。したがって、普図抽選において普図当たりに当選して普電開閉実行モードが実行された場合に、遊技者に、当該普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの開放回数に対して興味や関心を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本実施形態では、特図抽選の結果として特図大当たりが設定されていないので、特図大当たりが設定されているパチンコ機に対して課せられる様々な規制が課せられない。したがって、パチンコ機の設計の自由度が増し、様々な遊技性(スペック)を備えたパチンコ機を設計・製造することが可能となる。
また、本実施形態では、特図抽選において特図大当たりに当選する確率が高くなる高確率モード(いわゆる確変状態)を備えていないので、制御を簡易化することができるとともに、これらのモードを備えているパチンコ機に対して課せられる様々な規制が課せられない。したがって、パチンコ機の設計の自由度が増し、様々な遊技性(スペック)を備えたパチンコ機を設計・製造することが可能となる。
また、本実施形態では、普図抽選において普図当たりに当選する確率が高くなったり、普図当たりに当選した場合における普通電動役物34bの開放回数が多くなる高頻度サポートモード(いわゆる電サポ状態)を備えていないので、制御を簡易化することができるとともに、これらのモードを備えているパチンコ機に対して課せられる様々な規制が課せられない。したがって、パチンコ機の設計の自由度が増し、様々な遊技性を備えたパチンコ機を設計・製造することが可能となる。
また、本実施形態では、特図抽選を保留する機能を備えていないので、特図抽選を保留するための特図保留エリアを主側RAM64から省略することができ、主側RAM64の記憶領域を他の用途に有効に活用することが可能となる。
また、本実施形態では、普電開閉実行モードの実行中において、実質的な抽選が存在せずにV入賞大当たりに基づいた特電開閉実行モードが複数回実行される(いわゆる大当たりが連荘する)ので、一般的なパチンコ機における大当たりの連荘時において、例えば高確率モード(いわゆる確変状態)であるにもかかわらず大当たり抽選においてなかなか大当たりに当選せずに次の特電開閉実行モードがなかなか開始されないといった事態(いわゆるハマリ)の発生を回避することが可能となる。
また、本実施形態によれば、遊技球が普図始動ゲート35に入球し、普図抽選において普図当たりに当選して普電開閉実行モードが実行された場合において、遊技球が流通路301に到達する発射態様(いわゆる「右打ち」の発射態様)で0.6秒間隔で継続して発射されている場合には、普電開閉実行モードの実行中に遊技球が特図始動口34aに入球して特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが実行され、特図小当たりに基づく特電開閉実行モードの実行中に遊技球が第1大入賞口57aに入球し、当該第1大入賞口57aに入球した遊技球がV入賞口57avに入球してV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが実行される。
そして、本実施形態によれば、普電開閉実行モードの開始から終了までに要する時間を、特図小当たりに基づく特電開閉実行モードの開始から終了までに要する時間と、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの開始から終了までに要する時間と、を合算した時間(合算時間:128.0秒)よりも長い時間に設定可能な構成となっている。より詳細には、遊技球が流通路301に到達する発射態様(いわゆる「右打ち」の発射態様)で0.6秒間隔で継続して発射されている状況において、普電開閉実行モードが開始されてからV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが終了するまでに要する時間(図392の時刻t2から時刻t10までの時間)を特定所要時間と定義した場合に、普電開閉実行モードの開始から終了までに要する時間を、特定所要時間よりも長い時間に設定可能な構成となっている。したがって、特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが終了し、その後にV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが終了した後においても、普電開閉実行モードが継続しており、当該普電開閉実行モードの継続中に普通電動役物34bが開放状態に遷移して遊技球が特図始動口34aに入球可能となる場合がある。
そして、本実施形態によれば、普図抽選において普通電動役物34bが2回以上開放する普図当たりに当選した場合には、普電開閉実行モードの実行中において、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが終了した後に、普通電動役物34bが閉鎖状態から開放状態に遷移するので、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが終了した後に遊技球が特図始動口34aに入球することが可能となる。そして、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが終了した後に遊技球が特図始動口34aに入球すれば、再び特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが実行され、その後、再びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが実行されることになる。すなわち、普図抽選において普通電動役物34bが2回以上開放する普図当たりに当選して普電開閉実行モードが実行されると、特図小当たりに基づく特電開閉実行モード及びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが複数回実行されることになる。V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが複数回実行されると、遊技者は賞球として大量の遊技球を獲得する機会を得ることができる。したがって、遊技者に、普電開閉実行モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本実施形態によれば、特別図柄の変動中、特図小当たりに基づく特電開閉実行モードの実行中又はV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの実行中に遊技球が特図始動口34aに入球した場合には、特図抽選用の各種のカウンタ値の取得を回避するので(換言すれば、特図抽選の保留機能を備えていないので)、特別図柄の変動中、特図小当たりに基づく特電開閉実行モードの実行中又はV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの実行中に遊技球が特図始動口34aに入球しても、その後に特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが実行されず、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードも実行されないことになり、遊技者にとって不利な状況となる。したがって、遊技者に、遊技球が特図始動口34aに入球可能なタイミングが訪れるまでに特図小当たりに基づく特電開閉実行モード及びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが終了して欲しいといった緊張感を抱かせることができる。
また、仮に、本実施形態とは異なり、特別図柄の変動中、特図小当たりに基づく特電開閉実行モードの実行中又はV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの実行中に遊技球が特図始動口34aに入球した場合であっても特図抽選用の各種のカウンタ値の取得を回避しない構成(すなわち、特図抽選の保留機能を備える構成)を採用した場合において、普通電動役物34bの1回の開放において複数の遊技球が特図始動口34aに入球した場合には、特図抽選が複数保留されてしまい、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの開放回数に関わらず、特図小当たりに基づく特電開閉実行モード及びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが複数回実行されてしまう場合がある。
これに対して、本実施形態によれば、普通電動役物34bの1回の開放において複数の遊技球が特図始動口34aに入球した場合であっても、普通電動役物34bの1回の開放に対して、特図小当たりに基づく特電開閉実行モード及びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの実行回数を1回ずつとする遊技性を実現することができる。
また、本実施形態によれば、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードは、開始されてから終了するまでに要する時間が、遊技球の発射態様及び発射後の遊技球の挙動に関わらず予め定められた所定の長さとなるように構成されているので、当該V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの長さが予め定められた所定の長さよりも長くならない。したがって、例えば、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの長さが所定の長さよりも長くなってしまったことによって普通電動役物34bが開放状態に遷移したタイミングにおいても当該V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードがまだ終了していないといった状況の発生を抑制することができる。この結果、特図始動口34aに遊技球が入球したタイミングにおいてもV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが終了しておらず、特図始動口34aに遊技球が入球したにもかかわらず特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが実行されず、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードも実行されないといった遊技者にとって不利な状況の発生を抑制することができる。
また、本実施形態によれば、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードは、開始されてから終了するまでに要する時間が、遊技球の発射態様及び発射後の遊技球の挙動に関わらず予め定められた所定の長さとなるように構成されているので、普電開閉実行モードの普電インターバル期間においてV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが早期に終了してしまい、当該特電開閉実行モードが終了してから普通電動役物34bの次の開放までの期間が長くなってしまい、遊技が間延びしてしまうことを抑制することができる。
また、本実施形態によれば、普電開閉実行モードにおいて普通電動役物34bが開放状態から閉鎖状態に遷移してから、閉鎖状態から開放状態に遷移するまでの期間である普電インターバル期間の長さを、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されてから終了するまでに要する時間(例えば126.0秒)よりも長い時間(135.0秒)に設定可能である。このような構成を採用した理由について説明する。
先に、本実施形態とは異なり、普電開閉実行モードの普電インターバル期間の長さを、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されてから終了するまでに要する時間(例えば126.0秒)よりも短い時間(例えば80.0秒)に設定する比較例の構成を採用した場合について説明する。
まず、比較例の構成において、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの1回目の開放状態において遊技球が特図始動口34aに入球した場合について説明する。この場合には、特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが開始され、その後、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されることになる。その後、普電開閉実行モードにおける1回目の普電インターバル期間が終了し、普通電動役物34bの2回目の開放状態では、まだV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが継続していることになる。したがって、仮に遊技球が特図始動口34aに入球したとしても、新たに特図小当たりに基づく特電開閉実行モード及びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されることはない。その後、普電開閉実行モードにおける2回目の普電インターバル期間が終了し、普通電動役物34bの3回目の開放状態では、既にV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが終了しているため、遊技球が特図始動口34aに入球すれば、新たに特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが開始され、その後V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されることになる。すなわち、この場合には、特図小当たりに基づく特電開閉実行モード及びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードは、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの1回目と3回目の開放状態において遊技球が特図始動口34aに入球したことを契機として開始されることになるが、2回目の開放状態において遊技球が特図始動口34aに入球したとしても開始されることはない。
次に、比較例の構成において、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの1回目の開放状態において遊技球が特図始動口34aに入球しなかった場合について説明する。この場合には、特図小当たりに基づく特電開閉実行モードは開始されず、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードも開始されない。その後、普電開閉実行モードにおける1回目の普電インターバル期間が終了し、普通電動役物34bの2回目の開放状態では、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが実行されていないため、遊技球が特図始動口34aに入球すれば、特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが開始され、その後V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されることになる。その後、普電開閉実行モードにおける2回目の普電インターバル期間が終了し、普通電動役物34bの3回目の開放状態では、まだV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが継続していることになる。したがって、仮に遊技球が特図始動口34aに入球したとしても、新たに特図小当たりに基づく特電開閉実行モード及びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されることはない。その後、普電開閉実行モードにおける3回目の普電インターバル期間が終了し、普通電動役物34bの4回目の開放状態では、既にV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが終了しているため、遊技球が特図始動口34aに入球すれば、新たに特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが開始され、その後V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されることになる。すなわち、この場合には、特図小当たりに基づく特電開閉実行モード及びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードは、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの2回目と4回目の開放状態において遊技球が特図始動口34aに入球したことを契機として開始されることになるが、3回目の開放状態において遊技球が特図始動口34aに入球したとしても開始されることはない。
このように、本実施形態とは異なり、普電開閉実行モードの普電インターバル期間の長さをV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの長さよりも短い時間に設定する比較例の構成を採用した場合には、普電開閉実行モードの実行中における特図小当たりに基づく特電開閉実行モード及びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの開始のタイミングが固定化されず、遊技の流れが煩雑化してしまい、遊技の制御が困難になってしまうといった課題がある。
次に、普電開閉実行モードの普電インターバル期間の長さを、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されてから終了するまでに要する時間(126.0秒)よりも長い時間(135.0秒)に設定する本実施形態の構成を採用した場合について説明する。
まず、本実施形態の構成において、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの1回目の開放状態において遊技球が特図始動口34aに入球した場合について説明する。この場合には、特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが実行され、その後、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが実行されることになる。その後、普電開閉実行モードにおける1回目の普電インターバル期間が終了し、普通電動役物34bの2回目の開放状態では、既にV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが終了しているため、遊技球が特図始動口34aに入球すれば、新たに特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが開始され、その後V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されることになる。
次に、本実施形態の構成において、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの1回目の開放状態において遊技球が特図始動口34aに入球しなかった場合について説明する。この場合には、特図小当たりに基づく特電開閉実行モードは実行されず、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードも実行されない。その後、普電開閉実行モードにおける1回目の普電インターバル期間が終了し、普通電動役物34bの2回目の開放状態では、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが実行されていないため、遊技球が特図始動口34aに入球すれば、特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが開始され、その後V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されることになる。
このように、本実施形態によれば、普電開閉実行モードの普電インターバル期間の長さをV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されてから終了するまでに要する時間(126.0秒)よりも長い時間(135.0秒)に設定するので、普電開閉実行モードにおいて普通電動役物34bが開放状態となったタイミングにおいては、当該普通電動役物34bが開放状態となったのが何回目であるのかに関わらず、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが実行されていない又は既に終了している状態となる。したがって、普電開閉実行モードにおいて普通電動役物34bが開放状態となった場合に遊技球が特図始動口34aに入球したにもかかわらず、特図小当たりに基づく特電開閉実行モード及びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されないということはない。すなわち、本実施形態によれば、普電開閉実行モードの実行中における特図小当たりに基づく特電開閉実行モード及びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの開始のタイミングを固定化することができ、遊技の流れが煩雑化してしまうことを抑制することができるとともに、普電開閉実行モードの実行中において普通電動役物34bが開放状態となる回数を設定することによって、普電開閉実行モードの実行中における特図小当たりに基づく特電開閉実行モード及びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの実行可能な回数の上限を設定することが可能となる。
また、本実施形態によれば、普電開閉実行モードにおいて普通電動役物34bが最後に開放状態から閉鎖状態に遷移してから、普図抽選を実行可能とするまでの期間である普電エンディング期間の長さを、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されてから終了するまでに要する時間(例えば126.0秒)よりも長い時間(140.0秒)に設定可能である。この構成を採用した理由について説明する。
先に、本実施形態とは異なり、普電エンディング期間の長さをV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されてから終了するまでに要する時間よりも短い時間に設定する構成を採用した場合について説明する。この構成において、例えば、普電エンディング期間の終了後に普図抽選が実行され、普図当たりに当選した場合には、普電開閉実行モードが実行され、当該普電開閉実行モードの実行中に遊技球が特図始動口34aに入球し、特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが実行される可能性がある。しかしながら、この構成において、普電エンディング期間の開始直後からV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが実行されている場合には、普電エンディング期間が終了した後においても当該V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが継続しており、遊技球が特図始動口34aに入球したタイミングにおいても当該V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが継続している場合がある。この場合には、遊技球が特図始動口34aに入球しても特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが実行されず、遊技者に不利な状況となってしまうといった課題がある。
これに対して、本実施形態によれば、普電エンディング期間の長さを、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが開始されてから終了するまでに要する時間よりも長い時間に設定可能なので、普電エンディング期間が終了した後においてもV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが継続してしまうといった状況の発生を抑制することができ、遊技者に不利な状況となってしまうことを抑制することができる。
また、本実施形態によれば、普電エンディング期間の長さを、普電インターバル期間の長さ以上の長さに設定するので、普電開閉実行モードの普電インターバル期間において実現される一連の遊技の流れを、普電開閉実行モードの普電エンディング期間においても同様に実現することが可能となる。この結果、普電開閉実行モードにおける普電インターバル期間と普電エンディング期間との両期間において特図小当たりに基づく特電開閉実行モード及びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードを実行可能とする新たな遊技を実現することが可能となる。
また、本実施形態によれば、普電開閉実行モードの普電インターバル期間においてV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードを実行可能なので、普電開閉実行モードに含まれる普電インターバル期間の回数が遊技者にとって非常に重要な要素となる。したがって、普図抽選において普図当たりに当選して普電開閉実行モードが実行された場合に、遊技者に、当該普電開閉実行モードに普電インターバル期間が何回含まれているのかといったことに対して興味や関心を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本実施形態によれば、普電開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間に、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードを複数回実行可能なので、普電開閉実行モードが開始されるか否かが遊技者にとって非常に重要な要素となる。したがって、遊技者に、普図抽選において普図当たりに当選して普電開閉実行モードが開始されるのか否かに対して興味や関心を抱かせることができるとともに、普電開閉実行モードが開始された場合には、遊技者に、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが何回実行されるのかといったことに対して興味や関心を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本実施形態によれば、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの開放回数を示唆する演出(図393、図394(A)等)を実行するので、普図抽選において普図当たりに当選して普電開閉実行モードが実行された場合に、遊技者に、当該普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの開放回数に対して興味や関心を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
特に本実施形態では、図柄表示装置41の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて変動表示及び停止表示される装飾図柄の数字が、普図抽選に当選した場合における普通電動役物34bの開放回数(すなわち、V入賞大当たりの連荘回数)を示唆しているので、遊技者に、なるべく大きな数字の装飾図柄が有効ラインL1上に停止して欲しいといった感情を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。また、大きな数字の装飾図柄によってリーチが発生した場合には、遊技者に大きな期待感を抱かせることができる。
また、本実施形態によれば、普図抽選の結果に基づいて、1回の普図当たりに対して複数回の普通電動役物34bの開放動作を少なくとも実行させる。そして、普通電動役物34bの開放(図392の時刻t3)からV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの終了(時刻t10)までの1サイクルを1特別遊技回と定義した場合に、普通電動役物34bが第1タイミング(図392の時刻t3)で開放することに基づく1特別遊技回が実行され、当該1特別遊技回が終了した後の第2タイミング(図392の時刻t11)で普通電動役物34bが開放するように制御する。したがって、普図抽選における1回の普図当たりに対して複数回の1特別遊技回を実行させることが可能となる。
また、本実施形態によれば、普通図柄の変動表示が開始しないように制限する制限期間を発生させる。より具体的には、第1タイミングから、第2タイミング以降に発生する1特別遊技回の終了後までの期間において所定の制限期間を発生させる。したがって、1特別遊技回が終了するよりも前に普通図柄の変動表示が開始してしまうことを抑制することができるので、1特別遊技回が終了していないにもかかわらず普図抽選が実行されてしまうといった状況の発生を抑制することができる。この結果、例えば、普図抽選の結果が、遊技者に有利な普図当たりとなったにもかかわらず、既に実行されている1特別遊技回が終了していないために、遊技球が特図始動口34aに入球しても特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが実行されないといった遊技者に不利な状況となってしまうことを抑制することができる。
また、本実施形態では、V入賞大当たりについて複数の種別(V入賞大当たりA及びB)が設定されているので、1回の普電開閉実行モードにおいて当選するV入賞大当たりの回数だけでなく、どの種別のV入賞大当たりに当選するのかといった期待感も遊技者に付与することができる。
また、本実施形態では、特図小当たり用特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードの合計所要時間(2.0秒)とV入賞大当たり用特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードの合計所要時間(126.0秒)とを合算した合算時間A(128.0秒)は、特図小当たり用特電開閉シナリオBに基づいた特電開閉実行モードの合計所要時間(2.1秒)とV入賞大当たり用特電開閉シナリオBに基づいた特電開閉実行モードの合計所要時間(125.9秒)とを合算した合算時間Bと同じなので、特図小当たり用特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードが実行され、その後にV入賞大当たり用特電開閉シナリオAに基づいた特電開閉実行モードが実行された場合と、特図小当たり用特電開閉シナリオBに基づいた特電開閉実行モードが実行され、その後にV入賞大当たり用特電開閉シナリオBに基づいた特電開閉実行モードが実行された場合とで、V入賞大当たりに基づいた特電開閉実行モードが終了するタイミングが同じになる。この結果、V入賞大当たりに基づいた特電開閉実行モードの終了時点から普通電動役物34bの次の開放までの待機時間が同じになるので、例えば、当該待機時間において実行する演出の内容を共通化することができる。
また、本実施形態では、遊技盤30の中央下部の位置に普図始動ゲート35が設けられており、当該普図始動ゲート35に入球した遊技球が入球可能な位置に一般入賞口32が設けられているので、遊技盤30の中央下部の位置に特図始動口34aが設けられている一般のパチンコ機と同様に、遊技者に賞球を付与しつつ、普図抽選において普図当たりに当選することを期待させるといった遊技を実現することができる。
また、本実施形態のパチンコ機10においては、遊技者は、普図始動ゲート35に遊技球が入球するように操作ハンドル25を操作するので、多くの遊技球が普図始動ゲート35に入球することになる。そして、本実施形態では、普図始動ゲート35に入球した遊技球が一般入賞口32に入球するので、全ての賞球数に占める一般入賞口32による賞球数の割合を高めることができる。換言すれば、全ての賞球数に占める役物作動による賞球数の割合である役物比率を下げることが可能となる。
《7-7》第7実施形態の変形例:
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。なお、以下で説明する変形例では、上記の実施形態と同一の構成、処理及び効果については、説明を省略する。
《7-7-1》変形例1:
上記実施形態において、普電開閉実行モードの普電インターバル期間の終了間際に、普電開閉実行モードが終了することを示唆する擬似普電エンディング演出を実行することによって、遊技者に一旦、普電開閉実行モードが終了すると思わせた後に、実は普電開閉実行モードが終了せずに継続することを示唆する演出である継続演出を実行する構成としてもよい。以下、具体的に説明する。
本変形例のパチンコ機10では、上記実施形態における7種類の普通図柄A~Gに加えて、普通図柄H(普図当たりH)が普図抽選における普図種別判定の結果として設定されており、上記実施形態における7種類の普電開閉シナリオA~Gに加えて、普電開閉シナリオHが用意されている。そして、普図種別判定において普通図柄Hであると判定された場合には、普電開閉シナリオHが選択される。
普電開閉シナリオHは、普電開閉シナリオG(普通電動役物34bが7回開放)と比較して、普電開閉処理期間における普通電動役物34bの1回目の閉鎖から2回目の開放までの閉鎖期間(1回目の普電インターバル期間)の長さが異なるのみであり、他の制御については普電開閉シナリオGと同じである。具体的には、上述した普電開閉シナリオGでは1回目の普電インターバル期間を含む全ての普電インターバル期間の長さが135.0秒に設定されているのに対し、普電開閉シナリオHでは1回目の普電インターバル期間の長さが他の普電インターバル期間より10.0秒長い145.0秒に設定されている。
本変形例では、普図抽選において普図当たりHに当選した場合には、普図当たりAに当選した場合と同様に、図柄表示装置41の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて装飾図柄が「111」といった表示態様で停止する。
この装飾図柄の停止態様を認識した遊技者は、今回の普図当たりに基づいて実行される普電開閉実行モードにおいては普通電動役物34bが1回開放し、当該普電開閉実行モードの実行中にV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが1回実行されると認識する。
その後、普電開閉シナリオHに基づいた普電開閉実行モードの1回目の普電インターバル期間の終了10秒前から5秒前までの5秒間において、普電開閉実行モードが終了することを示唆する演出である擬似普電エンディング演出を実行する。なお、この擬似普電エンディング演出の内容は、上記実施形態において説明した普電エンディング期間の終了5秒前から終了までの5秒間において実行される通常の普電エンディング演出の内容(図394(B))と同じである。
図416は、本変形例のパチンコ機10において実行される演出の一例を説明する説明図である。本変形例では、擬似普電エンディング演出として、図416(A)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aに女性のキャラクターを表示し、「楽しかった?またね!!」といった文字列を表示する。なお、この擬似普電エンディング演出の実行中においては、図柄表示装置41の表示面41aの右上の領域に「右打ち」といった文字列と右向きの矢印とを組み合わせた画像である右打ち指示画像GD2を表示する。この右打ち指示画像GD2は、図394(A)に示した右打ち指示画像GD1よりも小さい大きさであり、遊技者に認識されにくい表示となっている。
この擬似普電エンディング演出を認識した遊技者は、今回の普電開閉実行モードではV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの実行回数は1回であり、普電開閉実行モードが終了するものであると認識する。
その後、1回目の普電インターバル期間の終了5秒前から終了までの5秒間において、普電開閉実行モードが終了せずに継続することを示唆する演出である継続演出を実行する。本変形例では、図416(B)に示すように、継続演出として、図柄表示装置41の表示面41aに女性のキャラクターを表示し、「びっくりした!?まだまだ大当たりが続くよ!」といった文字列を表示する。そして、この継続演出の実行中においては、図柄表示装置41の表示面41aの右上の領域に、図416(A)に示した右打ち指示画像GD2よりも大きい右打ち指示画像GD1を表示し、「右打ち!」といった音声を出力する。これにより、遊技者は、普電開閉実行モードが終了せずに継続することを認識するとともに、「右打ち」をすべき状態であることを認識することができる。
以上説明したように、本変形例では、普電開閉実行モードが終了することを示唆する演出である擬似普電エンディング演出を実行した後に、普電開閉実行モードが終了せずに継続することを示唆する演出である継続演出を実行するので、遊技者に、普電開閉実行モードが終了してしまうといった失望感を与えた後に、実は普電開閉実行モードが終了せずに継続するといったより一層大きな喜びを抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、本変形例では、図柄表示装置41の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて装飾図柄を「111」といった表示態様で停止させた上で、1回目の普電インターバル期間において擬似普電エンディング演出を実行する構成としたが、擬似普電エンディング演出を実行する対象の普電インターバル期間は1回目に限らない。例えば、図柄表示装置41の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて装飾図柄を「333」といった表示態様で停止させた上で、3回目の普電インターバル期間において擬似普電エンディング演出を実行する構成としてもよい。すなわち、2回目以降のいずれかの普電インターバル期間において擬似普電エンディング演出を実行する構成としてもよい。また、例えば、普電インターバル期間において毎回、擬似普電エンディング演出を実行する構成としてもよい。このような構成としても、遊技者に、普電開閉実行モードが終了してしまうといった失望感を与えた後に、実は普電開閉実行モードが終了せずに継続するといったより一層大きな喜びを抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
《7-7-2》変形例2:
上記実施形態及び上記各変形例において、V入賞に基づいた特電開閉実行モードにおける特電開閉処理期間の最終ラウンドの制御の態様を、他のラウンドの制御の態様とは異なる態様とし、当該最終ラウンドにおいて所定時間以内に最大入球個数の遊技球を第2大入賞口58aに入球させて当該最終ラウンドを早期に終了させなければ、次のV入賞大当たりに基づいた特電開閉実行モードが実行されなくなってしまうといった構成としてもよい。以下、具体的に説明する。
本変形例では、V入賞大当たり用特電開閉シナリオAの最終ラウンド(第16ラウンド)のラウンド遊技のみ、第2特別電動役物58bが複数回開放するように構成されており、当該最終ラウンドにおける1回の開放時間は0.5秒、次の開放までの閉鎖時間は1.0秒、最大開放時間は30.0秒、最大入球個数は10個、そして特電エンディング期間は0.0秒に設定されている。このため、最終ラウンドにおいて10個の遊技球が第2大入賞口58aに入球するまでは、第2特別電動役物58bの開放時間の合計が最大開放時間に達しない限り当該最終ラウンドは終了しない。具体的には、0.5秒間の開放が60回、1.0秒間の閉鎖が59回に達するまで最終ラウンドが継続し、当該最終ラウンドの所要時間は最大で89.0秒となる。一方、最終ラウンドにおける最大入球個数は10個に設定されているので、第2大入賞口58aに10個の遊技球が入球した時点で当該最終ラウンドは終了し、当該特電開閉実行モードも終了する。すなわち、本変形例のV入賞大当たり用特電開閉シナリオAでは、第1ラウンドから第15ラウンドまでは遊技球の発射態様及び発射後の遊技球の挙動に関わらず、1ラウンドあたりの所要時間は5.0秒に固定されるが、第16ラウンドのみ、遊技球の発射態様及び発射後の遊技球の挙動に依存して1ラウンドの所要時間が大幅に変化することになる。そして、本変形例のV入賞大当たり用特電開閉シナリオAに基づく特電開閉実行モードの所要時間は、130秒程度から最大で209.5秒の間で変化することになる。
本変形例においても、上記実施形態と同様に、普電インターバル期間は135.0秒であり、普通電動役物34bの次の開放までにV入賞に基づいた特電開閉実行モードが終了していなければ、次のV入賞に基づいた特電開閉実行モードが実行されなくなってしまい、遊技者に不利な状況となってしまう。そこで、本変形例のパチンコ機10では、V入賞大当たり用特電開閉シナリオAの最終ラウンドにおいて、所定時間以内に所定個数(最大入球個数)の遊技球を第2大入賞口58aに入球させることを促す演出である入球促進演出を実行する。
図417は、本変形例のパチンコ機10において実行される演出の一例を説明する説明図である。本変形例では、入球促進演出として、図417(A)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aに女性のキャラクターを表示し、「時間内に球を入れてね!!」「がんばって!!」といった文字列を表示するとともに、普電インターバル期間の残時間を表示する演出を実行する。
そして、普電インターバル期間が終了するまでに、すなわち、普通電動役物34bの次の開放までにV入賞に基づいた特電開閉実行モードを終了させることができた場合には、次のV入賞に基づいた特電開閉実行モードが実行されることを示唆する演出を実行する。具体的には、本変形例では、図417(B)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aに女性のキャラクターを表示し、「おめでとう!!まだまだ大当たりが続くよ!」といった文字列を表示する。
一方、普電インターバル期間が終了するまでに、すなわち、普通電動役物34bの次の開放までにV入賞に基づいた特電開閉実行モードを終了させることができなかった場合には、次のV入賞に基づいた特電開閉実行モードが実行されなくなってしまったことを示唆する消滅演出を実行する。具体的には、本変形例では、消滅演出として、図417(C)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aに悲しんでいる女性のキャラクターを表示し、「ごめんね。。次の大当たりが消えちゃった。。」といった文字列を表示する。そして、表示されていた右打ち指示画像GD1を、より小さい右打ち指示画像GD2に変更する。
以上説明したように、本変形例では、V入賞大当たり用特電開閉シナリオAの最終ラウンドにおいて、普通電動役物34bの次の開放までに最大入球個数の遊技球を第2大入賞口58aに入球させるという遊技を遊技者に提供することができるので、遊技の興趣向上を図ることができる。そして、最終ラウンドの所要時間が長くなってしまうことによって次のV入賞大当たりに基づいた特電開閉実行モードが実行されなくなってしまう可能性があるので、遊技者に、普通電動役物34bの次の開放までに最終ラウンドが終了して欲しいといった焦りの感情を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本変形例では、V入賞大当たり用特電開閉シナリオAの最終ラウンドにおいて、所定時間以内に所定個数の遊技球を第2大入賞口58aに入球させることを促す演出である入球促進演出を実行するので、所定時間以内に所定個数の遊技球を第2大入賞口58aに入球させることによって当該特電開閉実行モードを普通電動役物34bの次の開放までに終了させるといった新たな遊技性を遊技者に理解させることができるとともに、所定時間以内に所定個数の遊技球を第2大入賞口58aに入球させようという遊技者の意欲を高めることが可能となる。
また、本変形例では、普通電動役物34bの次の開放までに特電開閉実行モードが終了しなかった場合に消滅演出を実行するので、遊技者に、普通電動役物34bの次の開放までに特電開閉実行モードが終了しなかったことを認識させることができるとともに、当該特電開閉実行モードが終了しなかったことに起因してその後の遊技の流れが変化することを認識させることができる。
さらに、本変形例では、V入賞大当たり用特電開閉シナリオA(16ラウンド、長さ変化)は、V入賞大当たり用特電開閉シナリオB(12ラウンド、長さ固定)と比較して、ラウンド数が多い反面、最終ラウンドの所要時間が長くなってしまうことによって次のV入賞大当たりに基づいた特電開閉実行モードが実行されなくなってしまうといったリスクも兼ね備えている。したがって、遊技者に、特典の多さ(ラウンド数の多さ)と引き換えにリスクも背負ったといった幸福感と緊張感の両方の感情を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、本変形例では、最終ラウンドのみ所要時間が固定されない構成としたが、このような構成に限らず、特定のラウンド(例えば奇数のラウンド)のみ所要時間が固定されない構成や、全ラウンドの所要時間が固定されない構成としてもよい。すなわち、V入賞大当たりに基づいた特電開閉実行モードの全体の所要時間が固定されない構成とすればよい。このような構成としても、V入賞大当たりに基づいた特電開閉実行モードの全体の所要時間が長くなってしまうことによって次のV入賞大当たりに基づいた特電開閉実行モードが実行されなくなってしまう可能性があるので、遊技者に緊張感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
《7-7-3》変形例3:
上記実施形態及び上記各変形例において、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの特電開閉処理期間を構成する各ラウンド遊技の所要時間を、以下に説明する本変形例の構成を採用することによって固定化する構成としてもよい。以下、本変形例の構成について説明する。
本変形例では、V入賞大当たり用特電開閉実行シナリオにおいては、特電オープニング期間は12.0秒、ラウンド数は10、1ラウンドにおける第2特別電動役物58bの開放回数は1回、最大開放時間は0.1秒、最大入球個数は5個、特電インターバル期間は12.0秒、特電エンディング期間は5.0秒に設定されている。そして、本変形例では、第2特別電動役物58bの上面に遊技球の通過速度を低減させる速度低減手段として複数の突部が設けられており、第2特別電動役物58bに達した遊技球は当該第2特別電動役物58bを通過するまでその上面に一時的に滞留することになる。
そして、遊技球が流通路301に向けて0.6秒間隔で発射され、発射された遊技球が第2特別電動役物58bに到達している状況において、第2特別電動役物58bが5.0秒以上、閉鎖状態を維持すると、その閉鎖状態の間に、第2特別電動役物58bの上面には最大で8個程度の遊技球が滞留するように構成されている。そして、第2特別電動役物58bが開放すると、当該第2特別電動役物58bの上面に滞留していた8個程度の遊技球が第2大入賞口58aに入球する。なお、第2大入賞口58aへの遊技球の最大入球個数は5個に設定されているが、遊技球が第2大入賞口58aに入球したことが検出される前に既に最大開放時間の0.1秒が経過してしまうため、第2特別電動役物58bは、第2大入賞口58aへの遊技球の入球個数が最大入球個数に達しているか否かに関わらず、閉鎖状態となる。したがって、1ラウンドの所要時間は、遊技球の発射態様及び発射された遊技球の挙動に関わらず、0.1秒に固定されることになる。
この結果、本変形例におけるV入賞大当たり用特電開閉実行シナリオに基づく特電開閉実行モードの所要時間は、12.0秒(特電オープニング期間)+0.1秒(1ラウンド)×10(ラウンド数)+12.0秒(特電インターバル期間)×9(インターバル数)+5.0秒(特電エンディング期間)となり、126.0秒に固定されることになる。
このような構成としても、上記実施形態と同様に、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの所要時間を固定化することができる。
《7-7-4》変形例4:
上記実施形態及び上記各変形例において、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードを構成する全てのラウンド遊技の所要時間が最大開放時間となった場合であっても、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの次の開放までに当該特電開閉実行モードが確実に終了する構成としてもよい。以下、本変形例の構成について説明する。
本変形例では、V入賞大当たり用特電開閉シナリオは1種類のみ設定されており、当該特電開閉シナリオにおいては、特電オープニング期間は5.0秒、ラウンド数は16、1ラウンドにおける第2特別電動役物58bの開放回数は1回、最大開放時間は20.0秒、最大入球個数は10個、特電インターバル期間は5.0秒、特電エンディング期間は5.0秒に設定されている。
したがって、本変形例における各ラウンド遊技の最長の所要時間は20.0秒となり、当該特電開閉シナリオに基づいた特電開閉実行モード全体の最長の所要時間は、5.0秒(特電オープニング期間)+20.0秒(1ラウンド)×16(ラウンド数)+5.0秒(特電インターバル期間)×15(インターバル数)+5.0秒(特電エンディング期間)となり、405.0秒となる。
次に本変形例における各ラウンド遊技の最短の所要時間について説明する。本変形例においても、遊技球の最短の発射間隔は0.6秒となっているので、10個の遊技球が第2大入賞口58aに入球するのに要する最短時間は6.0秒程度となり、各ラウンド遊技の最短の所要時間は6.0秒程度となる。この結果、当該特電開閉シナリオに基づいた特電開閉実行モード全体の最短の所要時間は、5.0秒(特電オープニング期間)+約6.0秒(1ラウンド)×16(ラウンド数)+5.0秒(特電インターバル期間)×15(インターバル数)+5.0秒(特電エンディング期間)となり、約181.0秒となる。
そして、本変形例では、各普電開閉シナリオにおいて、普電インターバル期間は415.0秒、普電エンディング期間は420.0秒に設定されており、また、特図小当たりに基づいた特電開閉実行モードは2.0秒程度で終了する。したがって、本変形例では、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの1回目の開放の後にV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが実行され、当該V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードに含まれる全てのラウンド遊技の所要時間が最長の20.0秒となった場合であっても、当該普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの2回目の開放までに、当該特電開閉実行モードが確実に終了することになる。
換言すれば、本変形例によれば、普通電動役物34bの1回目の開放の後にV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが実行され、当該特電開閉実行モードに含まれる全てのラウンド遊技の所要時間が最長の20.0秒となった場合であっても、当該特電開閉実行モードの終了後に、普通電動役物34bを開放させ得るパチンコ機10を実現することができる。この結果、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードに含まれる複数のラウンド遊技の所要時間がどのような長さになったかにかかわらず、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードを複数回確実に実行させることが可能となる。
《7-7-5》変形例5:
上記実施形態及び上記各変形例において、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの特電開閉処理期間のラウンド遊技の実行中に、当該実行中のラウンド遊技のラウンド数に対応した情報を図柄表示装置41の表示面41aに表示させる構成としてもよい。具体的には、例えば、第1ラウンドのラウンド遊技が実行されている期間においては、図柄表示装置41の表示面41aに「第1ラウンド中だよ!」といった文字列を表示させる構成としてもよい。
また、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの特電開閉処理期間において、残りのラウンド遊技の回数に対応した情報を図柄表示装置41の表示面41aに表示させる構成としてもよい。具体的には、例えば、16ラウンドのラウンド遊技によって構成されている特電開閉実行モードの、第1ラウンドのラウンド遊技が実行されている期間においては、図柄表示装置41の表示面41aに「残り15回」といった文字列を表示させ、第15ラウンドのラウンド遊技が実行されている期間においては、図柄表示装置41の表示面41aに「残り1回」といった文字列を表示させ、第16ラウンド(最終ラウンド)のラウンド遊技が実行されている期間においては、図柄表示装置41の表示面41aに「ラスト!」といった文字列を表示させる構成としてもよい。
このような構成によれば、特電開閉実行モードにおいて実行されるラウンド遊技の回数に対する興味や関心を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの終了時に特定の画像を図柄表示装置41の表示面41aに表示させる構成としてもよい。具体的には、例えば、特電開閉実行モードの特電エンディング期間において、特定の画像として、特定のキャラクター(例えばクジラのキャラクター)が「楽しかった?またね!」といった台詞を話している画像を図柄表示装置41の表示面41aに表示させる構成としてもよい。このような構成によれば、遊技者に、特電開閉実行モードが終了したことを認識させることができるとともに、当該特電開閉実行モードが実行されたことに対する充実感とその後の遊技への意欲を付与することができる。
また、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの終了時に、当該特電開閉実行モードの実行中に遊技者が獲得した利益に関する情報を図柄表示装置41の表示面41aに表示させる構成としてもよい。具体的には、例えば、特電開閉実行モードの特電エンディング期間において、当該特電開閉実行モードの実行中に賞球として払い出された遊技球の個数に関する情報(遊技者が獲得した遊技球の個数に関する情報)を図柄表示装置41の表示面41aに表示させる構成としてもよい。このような構成によれば、遊技者に、特電開閉実行モードが実行されたことによって自身が獲得した利益を把握させることができるとともに、当該特電開閉実行モードが実行されたことに対する充実感とその後の遊技への意欲を付与することができる。
また、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードのラウンド遊技の実行中に、図柄表示装置41の表示面41aにおいて装飾図柄を変動表示させ、その後、変動表示中の装飾図柄を所定の表示態様で停止表示させる構成としてもよい。具体的には、例えば、普図抽選において普図当たりに当選した直後には当該普図当たりに当選したことによる普通電動役物34bの開放回数を遊技者に示唆しない構成とした上で、その後、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの最終ラウンドのラウンド遊技の実行中に、図柄表示装置41の表示面41aにおいて装飾図柄を変動表示させ、当該特電開閉実行モードの終了後に普通電動役物34bが開放することになる場合(連荘する場合)には、例えば当該装飾図柄を「777」といった同一の装飾図柄が揃った表示態様で停止表示させる構成とし、一方、当該特電開閉実行モードの終了後に普通電動役物34bが開放しない場合(連荘しない場合)には、例えば当該装飾図柄を「326」といった同一の装飾図柄が揃わない表示態様で停止表示させる構成としてもよい。このような構成によれば、ラウンド遊技の実行中に装飾図柄の変動表示が開始されるので、遊技者に驚きの感情を抱かせることができるとともに、装飾図柄が停止表示された際の表示態様(停止態様)がどのようになるのかといった大きな期待感を遊技者に付与することができる。
《7-7-6》変形例6:
上記実施形態及び上記各変形例において、V入賞大当たりに基づいた特電開閉実行モードの終了後(図392の時刻t10)から、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの次の開放(時刻t11)までの期間において、遊技者によって「右打ち」が行なわれていない場合には、他の期間において実行される通常の右打ち報知処理よりも右打ちすべきことを強く(激しく)報知する特別右打ち報知処理を実行する構成としてもよい。以下、本変形例の構成について説明する。
本変形例においても、上記実施形態と同様に、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの開放時間は短いため、遊技者が普通電動役物34bが開放したのを確認してから遊技球を発射した場合には、当該遊技球が普通電動役物34bに到達したときには既に普通電動役物34bは閉鎖状態となっており、普通電動役物34bの下方に設けれた特図始動口34aに遊技球を入球させることができない。そして、特図始動口34aに遊技球が入球しなかったために特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが実行されず、その結果、V入賞大当たりに基づいた特電開閉実行モードも実行されないといった遊技者にとって不利な状況となってしまう。
そこで、本変形例では、V入賞大当たりに基づいた特電開閉実行モードの終了後から、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの次の開放までの期間において、「右打ち」が行なわれているか否かを判定し、「右打ち」が行なわれていないと判定した場合には、特別右打ち報知処理を実行する。具体的には、特別右打ち報知処理では、図394(A)に示した右打ち指示画像GD1よりも大きい文字及び矢印の右打ち指示画像を図柄表示装置41の表示面41aに表示させるとともに、「右打ちをして下さい」といった音声をスピーカー46から最大音量で出力させる。
なお、「右打ち」が行なわれているか否かを判定する構成としては、種々の構成を採用することができる。例えば、本変形例では、流通路301の入口近傍に遊技球の通過を検出可能なセンサーが設けられており、当該センサーによって遊技球の通過が検出された間隔が所定間隔(例えば2.0秒)以上であるか否かを判定することによって、「右打ち」が行なわれているか否かを判定する。そして、当該センサーによって遊技球の通過が検出された間隔が所定間隔以上であると判定した場合には「右打ち」が行なわれていないと判定し、一方、当該間隔が所定間隔未満であると判定した場合には「右打ち」が行なわれていると判定する。
以上説明したように、本変形例では、V入賞大当たりに基づいた特電開閉実行モードの終了後から、普電開閉実行モードにおける普通電動役物34bの次の開放までの期間において、「右打ち」が行なわれているか否かを判定し、「右打ち」が行なわれていないと判定した場合には、特別右打ち報知処理を実行するので、特図始動口34aに遊技球が入球しなかったために特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが実行されず、その結果、V入賞大当たりに基づいた特電開閉実行モードも実行されないといった遊技者にとって不利な状況となってしまうことを抑制することができる。
なお、特別右打ち報知処理の報知態様は、通常右打ち報知処理の報知態様よりも強く(激しく)報知する態様、すなわち、遊技者が右打ちすべきことをより認識しやすい報知態様であれば、上記報知態様に限定されない。例えば、特別右打ち報知処理において表示される右打ち指示画像が拡大と縮小とを繰り返す態様であってもよく、また、例えば、右打ち指示画像が虹色に発光して点滅する態様であってもよい。
《7-7-7》変形例7:
上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球が特図始動口34aに入球した場合に実行される特図抽選の結果に特図外れが含まれる構成としてもよい。このような構成によれば、普図抽選において普図当たりに当選し、普電開閉実行モードが実行されて遊技球が特図始動口34aに入球したとしても、その後に特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが実行されない可能性があるので、遊技者に、特図抽選の結果に対しても興味と関心を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
《7-7-8》変形例8:
上記実施形態及び上記各変形例の普電入賞装置34において、特図始動口34aの代わりに特電始動口を設ける構成としてもよい。特図始動口34aの代わりに設けられた特電始動口に遊技球が入球した場合には、上述した特図抽選が行なわれることなく、第1特別電動役物57bが開閉する特電開閉実行モードが実行される。このような構成によれば、特図抽選のためのカウンタやテーブルを省略して制御を簡易化することができるとともに、上記実施形態及び上記各変形例と同様の効果を奏することができる。
《7-7-9》変形例9:
上記実施形態及び上記各変形例の普電入賞装置34において、特図始動口34aの代わりにV入賞口を設けるとともに、第1特電入賞装置57(第1大入賞口57a、第1特別電動役物57b、V入賞口57av)を省略する構成としてもよい。このような構成によれば、遊技球が普図始動ゲート35に入球し、普図抽選において普図当たりに当選すれば、普電開閉実行モードが実行される。そして、普電開閉実行モードの実行中であって普通電動役物34bの開放中に遊技球がV入賞口に入球すれば、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが実行される。その後、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの終了後においても普電開閉実行モードが継続中であって、普通電動役物34bが再び開放して遊技球がV入賞口に入球すれば、再びV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードが実行されることになる。すなわち、このような構成によれば、上記実施形態における特図小当たりに基づく特電開閉実行モードを介さずに、1回の普図当たりにおいてV入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードを複数回実行させる構成を実現することが可能となる。
なお、本変形例のように、特図小当たりに基づく特電開閉実行モードが実行されない構成や、特図小当たりに基づく特電開閉実行モードの実行期間がごく短い構成においては、普電開閉実行モードの開始から終了までに要する時間を、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの開始から終了までに要する時間よりも長い時間に設定可能であれば、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードを、普電開閉実行モードの実行中に複数回実行可能な構成を実現することができる。
《7-7-10》変形例10:
上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球が特図始動口34aに入球した場合に実行される特図抽選の結果の全てが特図大当たりに設定されているとともに、第1特電入賞装置57(第1大入賞口57a、第1特別電動役物57b、V入賞口57av)を省略する構成としてもよい。このような構成によれば、遊技球が普図始動ゲート35に入球し、普図抽選において普図当たりに当選すれば、普電開閉実行モードが実行される。そして、普電開閉実行モードの実行中であって普通電動役物34bの開放中に遊技球が特図始動口34aに入球すれば、特図大当たりに基づく特電開閉実行モードが実行される。特図大当たりに基づく特電開閉実行モードでは、第2特別電動役物58bの開閉処理が実行される。その後、特図大当たりに基づく特電開閉実行モードの終了後においても普電開閉実行モードが継続中であって、普通電動役物34bが再び開放して遊技球が特図始動口34aに入球すれば、再び特図大当たりに基づく特電開閉実行モードが実行されることになる。すなわち、このような構成によれば、上記実施形態における特図小当たりに基づく特電開閉実行モードを介さずに、1回の普図当たりにおいて特図大当たりに基づく特電開閉実行モードを複数回実行させる構成を実現することが可能となる。
なお、特図抽選の結果の全てが特図大当たりに設定されていなくてもよく、特図抽選の結果の一部として特図大当たりが設定されている構成としてもよい。例えば、特図抽選の結果の50%が特図大当たりに設定されており、残りの50%は特図外れに設定されている構成としてもよい。このような構成によれば、遊技者に、特図抽選の結果に対しても興味と関心を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
《7-7-11》変形例11:
上記実施形態及び上記各変形例において、特図抽選において特図大当たりに当選する確率が高くなる高確率モード(いわゆる確変状態)を備える構成としてもよい。具体的には、例えば、遊技球がV入賞口57avに入球したことに基づいて特定の利益としての高確率モードの開始を決定する構成とし、高確率モードの開始後、遊技者に有利な高確率モードにおける特図抽選が複数回(例えば100回)実行されるという所定の終了条件が成立した場合に当該高確率モードを終了させる構成(回数切り確変機、ST(スペシャルタイム)機)としてもよい。
また、この構成において、高確率モードで実行される特図抽選の残り回数に対応した情報を図柄表示装置41の表示面41aに表示させる構成としてもよい。具体的には、例えば、高確率モードで実行される特図抽選の残り回数が15回である場合には、図柄表示装置41の表示面41aに「残り15回」といった文字列を表示させ、高確率モードで実行される最後の特図抽選において特別図柄が変動している期間においては、図柄表示装置41の表示面41aに「ラスト!」といった文字列を表示させる構成としてもよい。このような構成によれば、高確率モードで実行される特図抽選の回数に対する興味や関心を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの終了時に特定の画像を図柄表示装置41の表示面41aに表示させる構成としてもよい。具体的には、例えば、特電開閉実行モードの特電エンディング期間において、特定の画像として、特定のキャラクター(例えばクジラのキャラクター)が「楽しかった?またね!」といった台詞を話している画像を図柄表示装置41の表示面41aに表示させる構成としてもよい。このような構成によれば、遊技者に、特電開閉実行モードが終了したことを認識させることができるとともに、当該特電開閉実行モードが実行されたことに対する充実感とその後の遊技への意欲を付与することができる。
また、高確率モードの終了時に、当該高確率モードの実行中に遊技者が獲得した利益に関する情報を図柄表示装置41の表示面41aに表示させる構成としてもよい。具体的には、例えば、高確率モードから低確率モードに移行することなく特図大当たりに当選した回数(いわゆる連荘回数)や、当該連荘中に賞球として払い出された遊技球の個数に関する情報(遊技者が獲得した遊技球の個数に関する情報)を図柄表示装置41の表示面41aに表示させる構成としてもよい。このような構成によれば、遊技者に、高確率モードが実行されたことによって自身が獲得した利益を把握させることができるとともに、当該高確率モードが実行されたことに対する充実感とその後の遊技への意欲を付与することができる。
また、複数種類の特定の利益(例えば特定の利益A、B)の中から一の特定の利益を決定する構成としてもよい。具体的には、例えば、高確率モードに加えて上述した高頻度サポートモード(いわゆる電サポ状態)も備える構成とした上で、特定の利益Aは、高確率モード及び高頻度サポートモードを開始し、高確率モード及び高頻度サポートモードのいずれもが、特図大当たりに当選せずに100回の特図抽選が実行された場合に終了する構成とし、一方、特定の利益Bは、高確率モード及び高頻度サポートモードを開始し、高確率モードは、特図大当たりに当選せずに100回の特図抽選が実行された場合に終了し、高頻度サポートモードは、特図大当たりに当選せずに30回の特図抽選が実行された場合に終了する構成としてもよい。また、例えば、特定の利益Aは、高確率モード及び高頻度サポートモードを開始し、高確率モード及び高頻度サポートモードのいずれもが、特図大当たりに当選せずに100回の特図抽選が実行された場合に終了する構成とし、一方、特定の利益Bは、高確率モード及び高頻度サポートモードのいずれもが、特図大当たりに当選せずに30回の特図抽選が実行された場合に終了する構成としてもよい。このような構成によれば、遊技者に、特定の利益が付与されるか否かに対する興味や関心だけでなく、特定の利益が付与されるならば、どの種類の特定の利益が付与されるのかといったことに対する興味や関心を抱かせることができる。
また、高確率モードにおける特図抽選の実行中(特別図柄の変動中)に、図柄表示装置41の表示面41aにおいて装飾図柄を変動表示させ、その後、変動表示中の装飾図柄を所定の表示態様で停止表示させる構成としてもよい。具体的には、例えば、高確率モードにおける特図抽選の実行中に、図柄表示装置41の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて装飾図柄を変動表示させ、当該特図抽選において特図大当たりに当選することになる場合には、例えば当該装飾図柄を「777」といった同一の装飾図柄が揃った表示態様で停止表示させる構成とし、一方、当該特図抽選において特図大当たりに当選しない場合には、例えば当該装飾図柄を「326」といった同一の装飾図柄が揃わない表示態様で停止表示させる構成としてもよい。このような構成によれば、高確率モードにおける特図抽選の実行中に装飾図柄の変動表示が開始されるので、装飾図柄が停止表示された際の表示態様(停止態様)がどのようになるのかといった大きな期待感を遊技者に付与することができる。
また、普図抽選の結果に基づいて、1回の普図当たりに対して複数回の普通電動役物34bの開放動作を少なくとも実行させる構成としてもよい。
また、普通電動役物34bの開放から高確率モードの終了までの1サイクルを1特別遊技回と定義した場合に、普通電動役物34bが第1タイミングで開放することに基づく1特別遊技回が実行され、当該1特別遊技回が終了した後の第2タイミングで普通電動役物34bが開放するように制御する構成としてもよい。
また、普通図柄の変動表示が開始しないように制限する構成としてもよい。より具体的には、第1タイミングから、第2タイミング以降に発生する1特別遊技回の終了後までの期間において所定の制限期間を発生させる構成としてもよい。
また、高確率モードにおける特図抽選は、遊技状態により実行時間が最も短い第1特図変動時間(例えば2秒)から最も長い第2特図変動時間(例えば180秒)の間で変化可能であり、第1タイミングの後に実行される1特別遊技回の、高確率モードにおける複数回の特図抽選が全て第2特図変動時間で実行された場合であっても、当該1特別遊技回の終了後に普通電動役物34bを開放させ得る構成としてもよい。
このように、本変形例によれば、高確率モードを備えるので、上記実施形態及び上記各変形例以上に遊技の興趣向上を図ることができる。
《8》第8実施形態:
《8-1》遊技機の構造:
図418は、本発明の第8実施形態としてのパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」ともいう)の斜視図である。パチンコ機10は、略矩形に組み合わされた木製の外枠11を備えている。パチンコ機10を遊技ホールに設置する際には、この外枠11が遊技ホールの島設備に固定される。また、パチンコ機10は、外枠11に回動可能に支持されたパチンコ機本体12を備えている。パチンコ機本体12は、内枠13と、内枠13の前面に配置された前扉枠14とを備えている。内枠13は、外枠11に対して金属製のヒンジ15によって回動可能に支持されている。前扉枠14は、内枠13に対して金属製のヒンジ16によって回動可能に支持されている。内枠13の背面には、主制御装置、音声発光制御装置、表示制御装置など、パチンコ機本体12を制御する制御機器が配置されている。これら制御機器の詳細については後述する。さらに、パチンコ機10には、シリンダ錠17が設けられている。シリンダ錠17は、内枠13を外枠11に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠する機能とを有する。各施錠は、シリンダ錠17に対して専用の鍵を用いた所定の操作が行われることによって解錠される。
前扉枠14の略中央部には、開口された窓部18が形成されている。窓部18の周囲には、パチンコ機10を装飾するための樹脂部品や電飾部品が設けられている。電飾部品は、LEDなどの各種ランプからなる発光手段によって構成されている。発光手段は、パチンコ機10によって行われる各遊技回、大当たり当選時、リーチ発生時などに点灯又は点滅することによって、演出効果を高める役割を果たす。また、前扉枠14の裏側には、2枚の板ガラスからなるガラスユニット19が配置されており、開口された窓部18がガラスユニット19によって封じられている。内枠13には、後述する遊技盤が着脱可能に取り付けられており、パチンコ機10の遊技者は、パチンコ機10の正面からガラスユニット19を介して遊技盤を視認することができる。遊技盤の詳細については後述する。
前扉枠14には、遊技球を貯留するための上皿20と下皿21とが設けられている。上皿20は、上面が開放した箱状に形成されており、図示しない貸出機から貸し出された貸出球やパチンコ機本体12から排出された賞球などの遊技球を貯留する。上皿20に貯留された遊技球は、パチンコ機本体12が備える遊技球発射機構に供給される。遊技球発射機構は、遊技者による操作ハンドル25の操作によって駆動し、上皿20から供給された遊技球を遊技盤の前面に発射する。下皿21は、上皿20の下方に配置されており、上面が開放した箱状に形成されている。下皿21は、上皿20で貯留しきれなかった遊技球を貯留する。下皿21の底面には、下皿21に貯留された遊技球を排出するための排出口22が形成されている。排出口22の下方にはレバー23が設けられており、遊技者がレバー23を操作することによって、排出口22の閉状態と開状態とを切り替えることが可能である。遊技者がレバー23を操作して排出口22を開状態にすると、排出口22から遊技球が落下し、遊技球は下皿21から外部に排出される。
上皿20の周縁部の前方には、演出操作ボタン24が設けられている。演出操作ボタン24は、パチンコ機10によって行われる遊技演出に対して、遊技者が入力操作を行うための操作部である。パチンコ機10によって用意された所定のタイミングで遊技者が演出操作ボタン24を操作することによって、当該操作が反映された遊技演出がパチンコ機10によって行われる。
前扉枠14の正面視右側(以下、単に「右側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための操作ハンドル25が設けられている。遊技者が操作ハンドル25を操作(回動操作)すると、当該操作に連動して、遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。操作ハンドル25の内部には、遊技球発射機構の駆動を許可するためのタッチセンサー25aと、遊技者による押下操作によって遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させるウェイトボタン25bと、操作ハンドル25の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器25cとが設けられている。遊技者が操作ハンドル25を握ると、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を右回りに回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。
上皿20の周縁部の正面視左側(以下、単に「左側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための遊技球発射ボタン26が設けられている。遊技球発射ボタン26は、遊技者によって操作されることによって、遊技者の操作ハンドル25の回動操作量にかかわらず、所定の発射強度で、遊技盤の前面に遊技球が発射される。具体的には、遊技者が遊技球発射ボタン26を操作すると、操作ハンドル25の回動操作量が最大である場合と同じ発射強度で遊技球が遊技盤の前面に発射される。本実施形態の場合、遊技球発射ボタン26が操作されることによって遊技球が発射されると、遊技球は遊技盤の正面視右側に流れるとともに、遊技盤の右側を流下する。すなわち、遊技球発射ボタン26を操作することによって、遊技者はいわゆる「右打ち」をすることができる。なお、本実施形態のパチンコ機10においては、遊技球発射ボタン26が操作された場合、タッチセンサー25aがオンであることを条件として、遊技球が遊技盤に発射されるように構成されている。すなわち、遊技者は、操作ハンドル25を握ることによって少なくともタッチセンサー25aをオンにした上で、遊技球発射ボタン26を操作することで、遊技球発射ボタン26の操作を契機とした遊技球の発射を実現することができる。
次に、パチンコ機10の背面の構成について説明する。パチンコ機10の背面には、パチンコ機10の動作を制御するための制御機器が配置されている。
図419は、パチンコ機10の背面図である。図示するように、パチンコ機10は、第1制御ユニット51と、第2制御ユニット52と、第3制御ユニット53と、電源ユニット58とを備えている。具体的には、これらユニットは、内枠13の背面に設けられている。
第1制御ユニット51は、主制御装置60を備えている。主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る機能を有する主制御基板を有している。主制御基板は、透明樹脂材料からなる基板ボックスに収容されている。この基板ボックスは、開閉の痕跡が残るように構成されている。例えば、開閉可能な箇所に封印シールが貼付されており、基板ボックスを開放すると「開封」といった文字が現れるように構成されている。
第2制御ユニット52は、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信されたコマンドに基づいて、パチンコ機10の前面に設けられたスピーカーや各種ランプ等の発光手段の制御を行う。表示制御装置100は、音声発光制御装置90から送信されたコマンドに基づいて、図柄表示装置を制御する。図柄表示装置は、図柄や演出用の映像を表示する液晶ディスプレイを備えている。
第3制御ユニット53は、払出制御装置70と、発射制御装置80とを備えている。払出制御装置70は、賞球の払い出しを行うための払出制御を行う。発射制御装置80は、主制御装置60から遊技球の発射の指示が入力された場合に、遊技者による操作ハンドル25の回動操作量に応じた強さの遊技球の発射を行うように遊技球発射機構を制御する。その他、内枠13の背面には、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク54、タンク54の下方に連結され遊技球が下流側に流れるように緩やかに傾斜した斜面を有するタンクレール55、タンクレール55の下流側に鉛直方向に連結されたケースレール56、ケースレール56から遊技球の供給を受け払出制御装置70からの指示により所定数の遊技球の払い出しを行う払出装置71など、パチンコ機10の動作に必要な複数の機器が設けられている。
電源ユニット58は、電源装置85と、電源スイッチ88とを備えている。電源装置85は、パチンコ機10の動作に必要な電力を供給する。電源装置85には、電源スイッチ88が接続されている。電源スイッチ88のON/OFF操作により、パチンコ機10に電力が供給されている供給状態と、パチンコ機10に電力が供給されていない非供給状態とが切り換えられる。
次に、遊技盤について説明する。遊技盤は、内枠13の前面に着脱可能に取り付けられている。
図420は、遊技盤30の正面図である。遊技盤30は、合板によって構成されており、その前面には遊技領域PAが形成されている。遊技盤30には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部31aと、外レール部31bとが取り付けられている。内レール部31aと外レール部31bとの間には、遊技球を誘導するための誘導レール31が形成されている。遊技球発射機構から発射された遊技球は、誘導レール31に誘導されて遊技領域PAの上部に放出され、その後、遊技領域PAを流下する。遊技領域PAには、遊技盤30に対して略垂直に複数の釘42が植設されるとともに、風車等の各役物が配設されている。これら釘42や風車は、遊技領域PAを流下する遊技球の落下方向を分散、整理する。
遊技盤30には、前後方向に貫通する複数の開口部が形成されている。各開口部には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、第1可変入賞装置36が設けられている。また、遊技盤30の正面視右側には遅延機構202及びV入賞機構210が配置されている。遅延機構202およびV入賞機構210については、後で詳細を説明する。
さらに、遊技盤30には、可変表示ユニット40及びメイン表示部45が設けられている。メイン表示部45は、特図ユニット37と、普図ユニット38と、ラウンド表示部39とを有している。
図示するように、一般入賞口32は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、遊技盤30上に複数設けられている。本実施形態では、一般入賞口32に遊技球が入球すると、10個の遊技球が賞球として払出装置71(図419)から払い出される。
第1始動口33は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材である。第1始動口33は、遊技盤30の中央下方に設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
第2始動口34は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、遊技盤30の右側下方に設けられている。本実施形態では、第2始動口34に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。また、第2始動口34には、電動役物34aが設けられている。
スルーゲート35は、図示するように、遅延機構202の流路203に設けられている。スルーゲート35は、縦方向に貫通した貫通孔を備えている。スルーゲート35は、電動役物34aを開放状態とするための抽選を実行するための契機となるスルーゲートである。具体的には、遊技球がスルーゲート35を通過すると、主制御装置60は、当該通過を契機として内部抽選(電動役物開放抽選)を行う。内部抽選の結果、電役開放に当選すると、電動役物34aは、所定の態様で開放状態となる電役開放状態へと移行する。スルーゲート35は、遊技球の流下方向に対して第2始動口34よりも上流側に配置されているため、スルーゲート35を通過した遊技球は、通過後に遊技領域PAを流下して第2始動口34へ入球することが可能となっている。なお、本実施形態では、スルーゲート35に遊技球が通過しても、賞球の払い出しは実行されない。
第1可変入賞装置36は、遊技盤30の背面側へと通じる第1大入賞口36aを備えるとともに、第1大入賞口36aを開閉する第1開閉扉36bを備えている。第1開閉扉36bは、通常は遊技球が第1大入賞口36aに入球できない閉鎖状態になっている。主制御装置60による内部抽選(当たり抽選)の結果、大当たりまたは小当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合には、第1開閉扉36bは、予め設定された開閉シナリオに応じて遊技球が入賞可能な開放状態と閉鎖状態との間で状態変化する。開閉実行モードとは、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした主制御装置60による当たり抽選の結果、大当たりまたは小当たりに当選した場合に移行するモードであり、第1開閉扉36bまたは後述する第2開閉扉212bが開放状態と閉鎖状態とを繰り返すモードである。すなわち、第1始動口33への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりまたは小当たりに当選した場合には、第1大入賞口36aまたは第2開閉扉212bへの入球が可能になる開閉実行モードへ移行する。同様に、第2始動口34への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりまたは小当たりに当選した場合にも、第1大入賞口36aまたは第2開閉扉212bへの入球が可能な開閉実行モードへと移行する。本実施形態では、第1可変入賞装置36の第1大入賞口36aに1個の遊技球が入球すると、払出装置71によって15個の遊技球が賞球として払い出される。
ここで、遅延機構202およびV入賞機構210について説明をする。
図421は、遅延機構202およびV入賞機構210を説明する説明図である。図420から分かるように、遅延機構202およびV入賞機構210は、遊技領域PAの正面視右側に配置されており、遊技者が操作ハンドル25を操作して遊技領域PAの右側に遊技球を流通させた場合に、遊技球が必ず遅延機構202を流通するように構成されている。
図421に示すように、遅延機構202は、流路203を備える。流路203は、V入賞機構210に連通しており、流路203に流入した遊技球は、V入賞機構210に案内される。流路203は遊技盤30に対して左右に蛇行した形状をしており、遊技領域PAの右側を流通する遊技球がV入賞機構210に到達するまでの時間を、遊技盤30の右側に釘が配置されている一般的な遊技機と比較して、遅らせる機能を有する。なお、遅延機構202は、蛇行した流路に限定されず、遊技領域PAの右側を流通する遊技球がV入賞機構210に到達するのを遅らせる機能を有する構成であれば、他の構成を採用してもよい。例えば、底部に開口部を有するクルーンを採用してもよいし、動的な役物によって一時的に遊技球の流通を止め一定時間経過後に遊技球の流通を再開させるような構成を採用してもよい。
流路203には、遊技球が流通したことを検出する検出センサ205が配置されている。遊技盤30の右側を流通する遊技球の流通態様を検出するために配置されている。換言すると、検出センサ205は、遊技者が操作ハンドル25または遊技球発射ボタン26を操作することによる遊技球の発射操作の態様を検出する。検出センサ205を用いた遊技球の流通態様の検出処理の内容については後述する。
上述したように、流路203には、スルーゲート35が配置されている。図示するように、本実施形態においては、流路203は、当該流路203を流通する遊技球がスルーゲート35を通過する場合と、通過しない場合とが発生するように形成されている。
V入賞機構210は、第2可変入賞装置212、検出センサ213、流路214、流路215、流路216、流路217を備える。第2可変入賞装置212は、第2大入賞口212aを備えるとともに、第2大入賞口212aを開閉する第2開閉扉212bを備える。上述した第1開閉扉36bと同様に、第2開閉扉212bは、通常は遊技球が第2大入賞口212aに入球できない閉鎖状態になっている。主制御装置60による内部抽選(当たり抽選)の結果、大当たりまたは小当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合には、第2開閉扉212bは、予め設定された開閉シナリオに応じて遊技球が入賞可能な開放状態と閉鎖状態との間を状態変化する。
図示するように、遅延機構202の流路203を流通した遊技球は、V入賞機構210に到達したタイミングで第2開閉扉212bが開放状態である場合には、第2大入賞口212aに入球し、流路214を流通する。一方、遊技球がV入賞機構210に到達したタイミングで第2開閉扉212bが閉鎖状態である場合には、遊技球は第2大入賞口212aに入球せず、流路203から流出し、遊技領域PAの右側の領域をさらに下方に流下する。
検出センサ213は、第2大入賞口212aに遊技球が入球したことを検出するセンサである。本実施形態では、第2可変入賞装置212の第2大入賞口212aに1個の遊技球が入球すると、払出装置71によって15個の遊技球が賞球として払い出される。
流路214は、下流側で流路215と、流路216と、流路217とに分岐する。流路214上には、第1振分弁218と、第2振分弁219とが配置されており、第1振分弁218と第2振分弁219との開閉状態の組み合わせ(以下、開閉パターンとも呼ぶ)によって流路214を流通する遊技球は、流路215、流路216、または流路217のいずれかの流路に振り分けられる。具体的には、第1振分弁218が閉状態の場合には、流路214を流通する遊技球は流路215に振り分けられる。第1振分弁218が開状態であり第2振分弁219が閉状態である場合には、流路214を流通する遊技球は流路216に振り分けられる。第1振分弁218が開状態であり第2振分弁219が開状態である場合には、流路214を流通する遊技球は流路217に振り分けられる。第1振分弁218と第2振分弁219の開閉パターンは、第2可変入賞装置212の第2開閉扉212bが開放状態となる契機となった大当たりまたは小当たりの種別に対応する。本実施形態においては、第2開閉扉212bは、当たり抽選において小当たりに当選した場合に、当該小当たりを契機とする開閉実行モードの実行中に第2開閉扉212bが開放する。本実施形態においては、小当たりには複数の種別が設けられている。そして、各種別の小当たりごとに第1振分弁218と第2振分弁219の開閉パターンが対応付けて設定されている。小当たりの種別と、第1振分弁218と第2振分弁219の開閉パターンとの対応については後述する。
流路215は、V入賞機構210が備えるクルーン220に遊技球を案内する。クルーン220は、3つの第1V入賞口V1と、3つの排出口223とを有する。3つの第1V入賞口V1のいずれに遊技球が入球しても、パチンコ機10によって同一の処理が実行される。すなわち、クルーン220上に配置されている3つの各第1V入賞口V1からパチンコ機10の内部に連通する3つの流路は、内部で一つの流路または入賞口に合流している。流路215から流出した遊技球はクルーン220が備える凹面を旋回した後、3つ第1V入賞口V1または3つ排出口223のいずれかに入球する。
流路216は、排出口225に遊技球を案内する。流路217は、V入賞機構210が備える第2V入賞口V2に遊技球を案内する。
本実施形態におけるパチンコ機10では、遊技球が第1V入賞口V1または第2V入賞口V2に入球した場合、大当たりが確定する。より具体的には、開閉実行モードが実行されている期間において、第2開閉扉212bが開放しているタイミングに遊技球が第2大入賞口212aに入球し、その後、当該遊技球が第1V入賞口V1または第2V入賞口V2に入球した場合には、大当たりが確定する。そして、当該開閉実行モードの終了後に、当該確定した大当たり対する特典として、再び、開閉実行モードが実行される。第1V入賞口V1または第2V入賞口V2に遊技球が入球したことを契機として確定する大当たりの種別については後述する。以上、遅延機構202およびV入賞機構210について説明した。
説明を図420に戻す。遊技盤30の最下部にはアウト口43が設けられており、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、第1可変入賞装置36または第2可変入賞装置212に入球しなかった遊技球は、アウト口43を通って遊技領域PAから排出される。
特図ユニット37は、第1図柄表示部37aと、第2図柄表示部37bとを備えている。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bは、それぞれ、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されたセグメント表示器によって構成されている。
第1図柄表示部37aは第1の図柄を表示するための表示部である。第1の図柄とは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第1図柄表示部37aは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第1の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第1図柄表示部37aは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第1の図柄の停止表示を行わせる。
第2図柄表示部37bは第2の図柄を表示するための表示部である。第2の図柄とは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第2図柄表示部37bは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第2の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第2図柄表示部37bは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第2の図柄の停止表示を行わせる。
第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄、または、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を変動時間とも呼ぶ。具体的には、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第1の変動時間とも呼び、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第2の変動時間とも呼ぶ。
特図ユニット37は、さらに、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに隣接した位置に、LEDランプからなる第1保留表示部37cと第2保留表示部37dとを備えている。本実施形態では、第1始動口33に入賞した遊技球は、最大4個まで保留される。第1保留表示部37cは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第1始動口33の保留個数を表示する。また、本実施形態では、第2始動口34に入賞した遊技球は、最大4個まで保留される。第2保留表示部37dは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第2始動口34の保留個数を表示する。
普図ユニット38は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されている。普図ユニット38は、スルーゲート35の通過を契機とした電動役物開放抽選が行われると、発光表示器の表示態様として点灯表示、点滅表示又は所定の態様の表示をさせる。電動役物開放抽選が終了した際には、普図ユニット38は、抽選結果に対応した所定の態様の表示を行う。
ラウンド表示部39は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されており、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数の表示、又は、それに対応した表示をする。ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間が経過すること、又は、予め定められた上限個数の遊技球が第1可変入賞装置36または第2可変入賞装置212に入球することのいずれか一方の条件が満たされるまで、第1開閉扉36bまたは第2開閉扉212bの開放状態を継続する遊技のことである。ラウンド遊技の回数は、その移行の契機となった大当たり当選の種類に応じて異なる。ラウンド表示部39は、開閉実行モードが開始される場合にラウンド遊技の回数の表示を開始し、開閉実行モードが終了し新たな遊技回が開始される場合に終了する。
なお、特図ユニット37、普図ユニット38、およびラウンド表示部39は、セグメント表示器やLEDランプによる発光表示器によって構成されることに限定されず、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器など、抽選中及び抽選結果を示すことが可能な種々の表示装置によって構成されてもよい。
可変表示ユニット40は、遊技領域PAの略中央に配置されている。可変表示ユニット40は、図柄表示装置41を備える。図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えている。図柄表示装置41は、表示制御装置100によって表示内容が制御される。なお、図柄表示装置41は、例えば、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTなど、種々の表示装置に換えてもよい。
図柄表示装置41は、第1始動口33への入球に基づいて第1図柄表示部37aが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。また、図柄表示装置41は、第2始動口34への入球に基づいて第2図柄表示部37bが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。図柄表示装置41は、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした表示演出に限らず、大当たり(または小当たり)に当選となった場合に移行する開閉実行モード中の表示演出なども行う。以下、図柄表示装置41の詳細について説明する。
図422は、図柄表示装置41において変動表示される液晶用図柄及び表示面41aを示す説明図である。図422(a)は、図柄表示装置41において変動表示される液晶用図柄を示す説明図である。図422(a)に示すように、図柄表示装置41には、数字の1~8を示す液晶用図柄が変動表示される。なお、変動表示される液晶用図柄として、数字の1~8を示す各液晶用図柄に、キャラクターなどの絵柄が付された液晶用図柄を採用してもよい。
図422(b)は、図柄表示装置41の表示面41aを示す説明図である。図示するように、表示面41aには、左、中、右の3つの図柄列Z1、Z2、Z3が表示される。各図柄列Z1~Z3には、図422(a)に示した数字1~8の液晶用図柄が、数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各図柄列が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。図422(b)に示すように、スクロールによる変動表示の後、各図柄列毎に1個の液晶用図柄が、有効ラインL上に停止した状態で表示される。具体的には、第1始動口33又は第2始動口34へ遊技球が入賞すると、各図柄列Z1~Z3の液晶用図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各図柄が、図柄列Z1、図柄列Z3、図柄列Z2の順に、変動表示から待機表示に切り替わり、最終的に各図柄列Z1~Z3に所定の液晶用図柄が停止表示した状態となる。液晶用図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる場合、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選であった場合には、予め定められた所定の液晶用図柄の組み合わせが有効ラインL上に形成される。例えば、同一の液晶用図柄の組み合わせが有効ラインL上に形成される。なお、図柄表示装置41における液晶用図柄の変動表示の態様は、上述の態様に限定されることなく、図柄列の数、有効ラインの数、図柄列における液晶用図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数など、図柄の変動表示の態様は種々の態様を採用可能である。
ここで、「遊技回」とは、第1図柄表示部37aまたは第2図柄表示部37bの変動表示が開始されてから、変動表示が終了して停止表示となり、当該停止表示が終了するまでを言い、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて取得された乱数の値(特別情報とも呼ぶ)についての当たり抽選の抽選結果を、遊技者に告知する処理の1単位である。換言すれば、パチンコ機10は、1遊技回毎に、1つの特別情報についての1つの当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知する。本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれか一方において、セグメント表示器を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるようにセグメント表示器を停止表示させる。また、本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、図柄表示装置41において、所定の図柄列を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるように図柄列を停止表示させる。また、1回の遊技回に要する時間を単位遊技時間とも呼ぶ。単位遊技時間は、変動表示が開始されてから所定の抽選結果が停止表示されるまでの時間である変動時間と、所定の抽選結果が停止表示されている時間である停止時間とによって構成されている。
さらに、図422(b)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aには、第1保留表示領域Ds1と、第2保留表示領域Ds2とが表示される。第1保留表示領域Ds1には、第1始動口33への入球に基づく保留個数が表示される。第2保留表示領域Ds2には、第2始動口34への入球に基づく保留個数が表示される。なお、本実施形態では、上述したように、第1始動口33及び第2始動口34に入球した遊技球の保留個数は、それぞれ最大4つまでである。また、本実施形態においては、保留された遊技球に対応して後に実行される遊技回であって、まだ実行されていない遊技回を保留遊技回とも呼ぶ。
《8-2》遊技機の電気的構成:
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。本説明においては、パチンコ機10の電気的構成をブロック図を用いて説明する。
図423は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10は、主に、主制御装置60を中心に構成されるとともに、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。
主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61を備えている。主制御基板61は、複数の機能を有する素子によって構成されるMPU62を備えている。MPU62は、各種制御プログラムを実行するCPU(図示せず)と、各種制御プログラムや固定値データを記録したROM63と、ROM63内に記録されているプログラムを実行する際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64とを備えている。MPU62は、その他、割込回路、タイマー回路、データ入出力回路、乱数発生器としてのカウンタ回路を備えている。なお、MPU62が有する機能の一部を、別の素子が備えていてもよい。ROM63やRAM64に設けられている各種エリアの詳細については後述する。
主制御基板61には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。主制御基板61の入力ポートには、払出制御装置70と、電源装置85に設けられた停電監視回路86とが接続されている。主制御基板61は、停電監視回路86を介して、電源装置85から直流安定24Vの電源の供給を受ける。電源装置85は、外部電源としての商用電源に接続されており、商用電源から供給される外部電力を、主制御装置60や払出制御装置70等が必要な動作電力に変換して、各装置に電力を供給する。また電源装置85は、コンデンサ(図示せず)を備えており、停電が発生した場合や電源スイッチ88(図419)がOFFにされた場合には、所定期間、各装置への電力供給を継続する。
また、主制御基板61の入力ポートには、各種検知センサが接続されている。具体的には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、第1可変入賞装置36、第2可変入賞装置212などの各種の入賞口に設けられた複数の検知センサおよび遅延機構202に設けられた検出センサ205(図421)と接続されている。主制御基板61のMPU62は、各種検知センサからの信号に基づいて、遊技領域PAを流下する遊技球が各入球口へ入球したか否かの判定や、遊技球がスルーゲート35を通過したか否かの判定、遊技球が遅延機構202を流通したか否かの判定(遊技球の流通態様の検出)などを行う。さらに、MPU62は、第1始動口33及び第2始動口34への遊技球の入球に基づいて当たり抽選を実行するとともに、スルーゲート35への入球に基づいて電動役物開放抽選を実行する。
主制御基板61の出力ポートには、第1可変入賞装置36の第1開閉扉36bを開閉動作させる第1可変入賞駆動部36cと、第2可変入賞装置212の第2開閉扉212bを開閉動作させる第2可変入賞駆動部212cと、第1振分弁218を開閉動作させる第1振分弁駆動部218aと、第2振分弁219を開閉動作させる第2振分弁駆動部219aと、第2始動口34の電動役物34aを開閉動作させる電動役物駆動部34bと、メイン表示部45とが接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、MPU62は、当該ドライバ回路を通じて各種駆動部の駆動制御を実行する。
具体的には、MPU62は、開閉実行モードにおいては、第1開閉扉36bが開閉されるように第1可変入賞駆動部36cの駆動制御を実行し、さらに、第2開閉扉212bが開閉されるように第2可変入賞駆動部212cの駆動制御を実行する。また、MPU62は、開閉実行モードにおいて、第1振分弁218が開閉されるように第1振分弁駆動部218aの駆動制御を実行し、さらに、第2振分弁219が開閉されるように第2振分弁駆動部219aの駆動制御を実行する。その他、電動役物開放抽選の結果、電役開放に当選した場合には、MPU62は、電動役物34aが開放されるように電動役物駆動部34bの駆動制御を実行する。各遊技回においては、MPU62は、メイン表示部45における第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bの表示制御を実行する。また、開閉実行モードにおいて大当たり種別が決定され開閉実行モードにおいて実行されるラウンド遊技の回数が決定した場合には、メイン表示部45におけるラウンド表示部39の表示制御を実行する。
また、主制御基板61の出力ポートには、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とが接続されている。払出制御装置70には、例えば、主制御装置60から入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが送信される。主制御装置60が賞球コマンドを送信する際には、主制御基板61のMPU62は、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。具体的には、一般入賞口32への入球を特定した場合には10個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第1始動口33への入球を特定した場合には3個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第2始動口34への入球を特定した場合には1個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信される。払出制御装置70は、主制御装置60から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置71を制御して賞球の払出を行う。
払出制御装置70には、発射制御装置80が接続されている。発射制御装置80は、遊技球発射機構81の発射制御を行う。遊技球発射機構81は、所定の発射条件が整っている場合に駆動される。また、発射制御装置80には、操作ハンドル25と、遊技球発射ボタン26とが接続されている。
音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信された各種コマンドを受信し、受信した各種コマンドに対応した処理を実行する。主制御装置60が各種コマンドを送信する際には、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。これら各種コマンドの詳細については後述する
その他、音声発光制御装置90は、主制御装置60から受信した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に配置されたLEDなどの発光手段からなる各種ランプ47の駆動制御や、スピーカー46の駆動制御を行うとともに、表示制御装置100の制御を行う。また、音声発光制御装置90には、演出操作ボタン24が接続されており、所定のタイミングで遊技者によって演出操作ボタン24が操作された場合には、当該操作を反映した遊技演出を行うように各種ランプ47、スピーカー46、表示制御装置100等の制御を行う。
表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。具体的には、表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における図柄の変動時間及び最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を把握するとともに、リーチの発生の有無、リーチ演出の内容、及び、各遊技回において実行される予告演出の内容等を把握する。なお、本実施形態においては、図柄の組み合わせが停止表示している時間である停止時間は一定である。従って、変動時間が決定されることによって、1遊技回に要する時間である単位遊技時間は一意に決定される。以上、パチンコ機10の電気的構成について説明した。
図424は、当たり抽選などに用いられる各種カウンタの内容を示す説明図である。各種カウンタ情報は、MPU62が当たり抽選、メイン表示部45の表示の設定、及び、図柄表示装置41の図柄表示の設定などを行う際に用いられる。具体的には、当たり抽選には当たり乱数カウンタC1が用いられる。大当たり結果の種別や、小当たり結果の種別を振り分ける際には当たり種別カウンタC2が用いられる。図柄表示装置41に表示させる図柄列を外れ変動させる際にリーチを発生させるか否かのリーチ判定にはリーチ乱数カウンタC3が用いられる。
当たり乱数カウンタC1の初期値設定には乱数初期値カウンタCINIが用いられる。また、メイン表示部45の第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37b、並びに図柄表示装置41における変動時間を決定する際には変動種別カウンタCSが用いられる。さらに、第2始動口34の電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選には電動役物開放カウンタC4が用いられる。
各カウンタC1~C4、CINI、CSは、その更新の都度、カウンタ値に1が加算され、最大値に達した後に0に戻るループカウンタである。各カウンタは短時間の間隔で更新され、その更新値がRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ64aに適宜記憶される。
RAM64には、保留情報記憶エリア64bと、判定処理実行エリア64cとが設けられている。保留情報記憶エリア64bには、第1保留エリアRaと第2保留エリアRbとが設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値が保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに時系列的に記憶される。また、第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値が保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに時系列的に記憶される。
当たり乱数カウンタC1の詳細について説明する。当たり乱数カウンタC1は、上述のように当たり抽選に用いられる。当たり乱数カウンタC1は、例えば、0~1199の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。また、当たり乱数カウンタC1が1周すると、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0~1199)。
当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否か、および小当たりとなるか否かが判定される。また、第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否か、および、小当たりとなるか否かが判定される。
本実施形態のパチンコ機10においては、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、第1始動口33または第2始動口34に遊技球が入球することによって取得された順番に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。そして、実行エリアAEに移動した当たり乱数カウンタC1は、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否か、および、小当たりとなるか否かが判定される。
次に、当たり種別カウンタC2の詳細について説明する。当たり種別カウンタC2は、大当たり種別および小当たり種別を判定する際に用いられる。当たり種別カウンタC2は、0~99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
上述したように、MPU62は、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行なうとともに、当たり抽選の結果が大当たりである場合には、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定する。また、当たり抽選の結果が小当たりである場合には、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり種別カウンタC2の値を用いて小当たり種別を判定する。さらに、MPU62は、これらの当たり乱数カウンタC1の値及び当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63eに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
次に、リーチ乱数カウンタC3の詳細について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、当たり抽選の結果が大当たりではない場合および小当たりではない場合においてリーチが発生するか否かを判定する際に用いられる。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0~238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。第2保留エリアRbに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。ただし、当たり抽選の結果が大当たりとなり、開閉実行モードに移行する場合には、MPU62は、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生が決定される。
リーチとは、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について、大当たりに対応した図柄の組み合わせが成立する可能性がある図柄の一部の組み合わせが停止表示され、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことを言う。なお、本実施形態のパチンコ機10において大当たりに対応した図柄の組み合わせとは、所定の有効ラインにおける同一の図柄の組み合わせのことをいう。具体例としては、図422(b)の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて、最初に図柄列Z1において図柄が停止表示され、次に図柄列Z3においてZ1と同じ図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることでリーチとなる。そして、大当たりが発生する場合には、リーチラインを形成している図柄と同一の図柄が図柄列Z2に停止表示される。
また、リーチには、リーチラインが形成された状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチラインが形成された図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ演出が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクターといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
次に、変動種別カウンタCSの詳細について説明する。変動種別カウンタCSは、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間と、図柄表示装置41における図柄の変動時間とを、MPU62において決定する際に用いられる。変動種別カウンタCSは、例えば0~199の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターンの決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間の決定に際しては、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている変動時間テーブルが用いられる。
次に、電動役物開放カウンタC4の詳細について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、0~465の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成である。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入球したタイミングでRAM64の電役保留エリア64dに記憶される。そして、所定のタイミングで、電役保留エリア64dに記憶されている電動役物開放カウンタC4の値が電役実行エリア64eに移動した後、電役実行エリア64eにおいて電動役物開放カウンタC4の値を用いて電動役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選が行われる。具体的には、電役実行エリア64eにおいて、ROM63の役物抽選用テーブル記憶エリア63eに記憶されている当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)と電動役物開放カウンタC4の値とが照合され、電動役物34aを開放状態に制御するか否かが決定される。例えば、C4=0,1であれば、電動役物34aを開放状態に制御し、C4=2~465であれば、電動役物34aを閉鎖状態に維持する。
なお、取得された当たり乱数カウンタC1の値、当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値、電動役物開放カウンタC4の値の少なくとも一つが本発明における特別情報に相当する。また、第1保留エリアRaおよび第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値、当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値の少なくとも一つを保留情報とも呼ぶ。
次に、当否テーブルについて説明する。当否テーブルは、当たり乱数カウンタC1に基づいて当たり抽選を行う際に、当該当たり乱数カウンタC1と照合するためのテーブルデータである。本実施形態におけるパチンコ機10は、当否テーブルとして、第1始動口用の当否テーブルと、第2始動口用の当否テーブルとを備える。
図425は、第1始動口用の当否テーブルの内容を示す説明図である。図425に示すように、第1始動口用の当否テーブルには、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~4の5個の値が設定されている。また、小当たり(外れ)となる当たり乱数カウンタC1の値として、5~9の5個の値が設定されている。そして、0~1199の当たり乱数カウンタC1のうち、10~1199の値が外れである。
「小当たり」とは、可変入賞装置の開閉扉(本実施形態では第2可変入賞装置212の第2開閉扉212b)の開閉が実行される開閉実行モードへの移行契機とはなるが、サポートモードについて、移行契機とならない当否結果である。これに対して、「外れ」は、開閉実行モードの移行契機とはならず、さらに、サポートモードについても移行契機とならない当否結果である。
図426は、第2始動口用の当否テーブルの内容を示す説明図である。図426に示すように、第2始動口用の当否テーブルには、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~4の5個の値が設定されている。また、小当たり(外れ)となる当たり乱数カウンタC1の値として、5~1199の1195個の値が設定されている。なお、本実施形態の第2始動口用の当否テーブルには、小当たりではない外れとなる当たり乱数カウンタC1の値は設定されていない。
次に、大当たり種別について説明する。パチンコ機10には、複数種類の大当たりを設定することができる。具体的には、例えば、以下の2つの態様又はモードに差異を設けることにより、複数種類の大当たりを設定することができる。
(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置(本実施形態では第1可変入賞装置36)の開閉制御の態様
(2)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモード
なお、本実施形態のパチンコ機10は、大当たりに当選した場合に実行される開閉実行モードにおいては第1可変入賞装置36の第1開閉扉36bを開閉動作させ、小当たりに当選した場合に実行される開閉実行モードにおいては第2可変入賞装置212の第2開閉扉212bを開閉動作させる。
パチンコ機10には、上記の(1)開閉実行モードにおける第1可変入賞装置36の開閉制御の態様として、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における第1可変入賞装置36への入賞の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとを設定することができる。例えば、高頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、第1開閉扉36bの開閉が複数回(例えば16回)行われるとともに、1回の開放は30secが経過するまで又は第1開閉扉36bへの入球個数が10個となるまで継続するように設定可能である。一方、低頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、第1開閉扉36bの開閉が2回行われるとともに、1回の開放は0.2secが経過するまで又は第1開閉扉36bへの入球個数が6個となるまで継続するよう設定可能である。
遊技者により操作ハンドル25が操作されている場合、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構81が駆動制御される。上記具体例の場合、低頻度入賞モードでは、1回の第1開閉扉36bの開放時間は0.2secである。つまり、低頻度入賞モードでは、遊技球の発射周期よりも1回の第1開閉扉36bの開放時間が短くなっている。したがって、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードでは実質的に遊技球の入賞が発生しない。ただし、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードにおいても、遊技球の入賞が発生し得るように設定してもよい。
なお、第1開閉扉36bの開閉回数、1回の開放に対する開放限度時間、及び1回の開放に対する開放限度個数は、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における第1可変入賞装置36への入賞の発生頻度が、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも高くなるのであれば、第1開閉扉36bの開放態様は任意である。具体的には、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉回数が多い、1回の開放に対する開放限度時間が長い又は1回の開放に対する開放限度個数が多く設定されていればよい。高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとの差異を明確にする上では、低頻度入賞モードの開閉実行モードでは、実質的に第1可変入賞装置36への入賞が発生しない構成としてもよい。
パチンコ機10には、上記の(2)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモードの態様として、遊技領域PAに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、第2始動口34の電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとを設定することができる。
具体的には、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率が異なる。高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率を高くする。また、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aの1回の開放時間が長く設定されていてもよい。
なお、本実施形態においては採用していないが、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aが開放状態となる回数が多く設定されてもよい。さらに、電動役物34aの1回の開放時間が長く設定された構成としてもよい。また、高頻度サポートモードで電役開放当選となり電動役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されてもよい。さらに、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われるまでに確保される時間が相対的に短く設定されてもよい。
なお、電動役物34aは、スルーゲート35への遊技球の流通態様が予め定められた流通条件を満たした場合(すなわち、スルーゲート35を遊技球が流通した場合)には、電動役物開放抽選の結果に基づいて駆動し、スルーゲート35を遊技球が流通しない場合には駆動しない。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも第2始動口34への入球が発生する確率が高くなる。すなわち、高頻度サポートモードは、特別情報の取得条件の成立を補助する補助遊技状態として機能する。
本実施形態では、当たり抽選の結果、大当たりとなった場合には、当たり種別カウンタC2を用いて、大当たりの種別を振り分ける。また、当たり抽選の結果、小当たりとなった場合には、当たり種別カウンタC2を用いて、小当たりの種別を振り分ける。当たり種別カウンタC2の値に対応する大当たりの種別および小当たりの種別の振り分けは、ROM63の振分テーブル記憶エリア63bに振分テーブルとして記憶されている。
図427は、第1始動口用の振分テーブルの内容を示す説明図である。図427(a)は第1始動口用の大当たり振分テーブルを示し、図427(b)第1始動口用の小当たり振分テーブルを示している。第1始動口用の振分テーブルは、第1始動口33への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照される。
図427(a)に示すように、第1始動口用の大当たり振分テーブルには、第1始動口33への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、大当たりAと大当たりBとが設定されている。大当たりAは、開閉実行モードにおけるラウンド遊技回数が10Rであり、開閉実行モードにおいては、第1可変入賞装置36が開閉動作する。図427(a)の第1始動口用の大当たり振分テーブルの[大当たり用の開閉シナリオ]の欄に[ ]で示した記載は、大当たり時の開閉実行モードにおいて、設定されたラウンド遊技回数に対応して第1可変入賞装置36の第1開閉扉36bの開閉制御を行うためのプログラム(以下、大当たり用の開閉シナリオとも呼ぶ)である。大当たりAにおいては、主側MPU62は、大当たり用の開閉シナリオ[LOP10]に従って、ラウンド遊技回数10Rに対応した第1可変入賞装置36の第1開閉扉36bの開閉制御を行う。また、大当たりAは、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。高頻度サポートモードで実行される遊技回の回数は100回である。
大当たりBは、開閉実行モードにおけるラウンド遊技回数が10Rであり、開閉実行モードにおいては、第1可変入賞装置36の第1開閉扉36bが開閉動作する。大当たりBにおいては、主側MPU62は、大当たり用の開閉シナリオ[LOP10]に従って、ラウンド遊技回数10Rに対応した第1可変入賞装置36の第1開閉扉36bの開閉制御を行う。また、大当たりBは、開閉実行モードの終了後のサポートモードが低頻度サポートモードとなる大当たりである。すなわち、高頻度サポートモードで実行される遊技回の回数は0回である。
第1始動口用の大当たり振分テーブルでは、「0~99」の当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~54」が大当たりAに対応しており、「55~99」が大当たりBに対応している。
図427(b)に示すように、第1始動口用の小当たり振分テーブルには、第1始動口33への遊技球の入球に基づく小当たり種別として、小当たりaと大当たりbとが設定されている。
小当たりaは、開閉実行モードにおけるラウンド遊技回数が1Rであり、開閉実行モードにおいては、第2可変入賞装置212の第2開閉扉212bが開閉動作する。図427(b)の第1始動口用の小当たり振分テーブルの[小当たり用の開閉シナリオ]の欄に[ ]で示した記載は、小当たり時の開閉実行モードにおいて、設定されたラウンド遊技回数に対応して第2可変入賞装置212の第2開閉扉212b、第1振分弁218、第2振分弁219の開閉制御を行うためのプログラム(以下、小当たり用の開閉シナリオとも呼ぶ)である。小当たりaにおいては、主側MPU62は、小当たり用の開閉シナリオ[SOPa]に従って、ラウンド遊技回数1Rに対応した第2可変入賞装置212の第2開閉扉212bの開閉制御を行うとともに、第1振分弁218および第2振分弁219の開閉制御を行う。小当たり用の開閉シナリオ[SOPa]は、第2開閉扉212bの開放状態時に第2大入賞口212aに入球した遊技球が、クルーン220に誘因されやすいように、第1振分弁218および第2振分弁219の開閉パターンが設定されている。具体的には、第2大入賞口212aに入球した遊技球が流路214を流通して第1振分弁218に到達したタイミングで第1振分弁218が閉鎖状態であり、遊技球は流路215に振り分けられクルーン220に到達しやすくなるように、第1振分弁218および第2振分弁219の開閉パターンが設定されている。
また、小当たりaを契機として開始された開閉実行モード中に遊技球がV入賞口(第1V入賞口V1または第2V入賞口V2)に入球した場合には、大当たりが確定する。この場合に確定する大当たりの種別は大当たりVaである。大当たりVaの詳細については後述する。
小当たりを契機として開始された開閉実行モード中に遊技球がV入賞口に入球し大当たりが確定した場合、実行中の当該開閉実行モードの終了後に、再度、V入賞への遊技球の入球によって確定した大当たりに対応する開閉実行モードが開始される。そして、確定した大当たりの種別に従った開閉実行モードが実行され、高頻度サポートモードが設定されている場合には、当該開閉実行モードの終了後に高頻度サポートモードにおいて所定回数の遊技回が実行される。
小当たりbは、開閉実行モードにおけるラウンド遊技回数が1Rであり、開閉実行モードにおいては、第2可変入賞装置212の第2開閉扉212bが開閉動作する。小当たりbにおいては、主側MPU62は、小当たり用の開閉シナリオ[SOPb]に従って、ラウンド遊技回数1Rに対応した第2可変入賞装置212の第2開閉扉212bの開閉制御を行うとともに、第1振分弁218および第2振分弁219の開閉制御を行う。小当たり用の開閉シナリオ[SOPb]は、第2開閉扉212bの開放状態時に第2大入賞口212aに入球した遊技球が、クルーン220に誘因されやすいように、第1振分弁218および第2振分弁219の開閉パターンが設定されている。小当たりbを契機として開始された開閉実行モード中に遊技球がV入賞口に入球した場合には、大当たりVbが確定する。大当たりVbの詳細については後述する。
第1始動口用の小当たり振分テーブルでは、「0~99」の当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~49」が小当たりaに対応しており、「50~99」が小当たりbに対応している。
なお、上述したように、小当たり用の開閉シナリオ[SOPa]および小当たり用の開閉シナリオ[SOPb]は、第2大入賞口212aに入球した遊技球が、クルーン220に誘因されやすいように第1振分弁218および第2振分弁219の開閉パターンが設定されているが、必ず遊技球がクルーン220に誘因されるとは限らず、遊技球が第2可変入賞装置212に入球したタイミングによっては第2V入賞口V2または排出口225に案内される可能性もある。
図428は、第2始動口用の振分テーブルの内容を示す説明図である。図428(a)は第2始動口用の大当たり振分テーブルを示し、図428(b)第2始動口用の小当たり振分テーブルを示している。第2始動口用の振分テーブルは、第2始動口34への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照される。
図428(a)に示すように、第2始動口用の大当たり振分テーブルには、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、大当たりCと大当たりDと大当たりEとが設定されている。大当たりCは、開閉実行モードにおけるラウンド遊技回数が15Rであり、開閉実行モードにおいては、第1可変入賞装置36が開閉動作する。大当たりCの場合には、主側MPU62は、大当たり用の開閉シナリオ[LOP15]に従って、ラウンド遊技回数15Rに対応した第1可変入賞装置36の第1開閉扉36bの開閉制御を行う。また、大当たりCは、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。高頻度サポートモードで実行される遊技回の回数は100回である。
大当たりDは、開閉実行モードにおけるラウンド遊技回数が5Rであり、開閉実行モードにおいては、第1可変入賞装置36の第1開閉扉36bが開閉動作する。大当たりDにおいては、主側MPU62は、大当たり用の開閉シナリオ[LOP5]に従って、ラウンド遊技回数5Rに対応した第1可変入賞装置36の第1開閉扉36bの開閉制御を行う。また、大当たりDは、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。高頻度サポートモードで実行される遊技回の回数は100回である。
大当たりEは、開閉実行モードにおけるラウンド遊技回数が5Rであり、開閉実行モードにおいては、第1可変入賞装置36の第1開閉扉36bが開閉動作する。大当たりEにおいては、主側MPU62は、大当たり用の開閉シナリオ[LOP5]に従って、ラウンド遊技回数5Rに対応した第1可変入賞装置36の第1開閉扉36bの開閉制御を行う。また、大当たりEは、開閉実行モードの終了後のサポートモードが低頻度サポートモードとなる大当たりである。すなわち、高頻度サポートモードで実行される遊技回の回数は0回である。
第2始動口用の大当たり振分テーブルでは、「0~99」の当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~28」が大当たりCに対応しており、「29~43」が大当たりDに対応しており、「44~99」が大当たりEに対応している。
図428(b)の第2始動口用の小当たり振分テーブルに示すように、第2始動口用の小当たり振分テーブルには、第2始動口34への遊技球の入球に基づく小当たり種別として、小当たりcと大当たりdと小当たりeと小当たりfと小当たりgとが設定されている。
小当たりcは、開閉実行モードにおけるラウンド遊技回数が1Rであり、開閉実行モードにおいては、第2可変入賞装置212の第2開閉扉212bが開閉動作する。小当たりcにおいては、主側MPU62は、小当たり用の開閉シナリオ[SOPc]に従って、ラウンド遊技回数1Rに対応した第2可変入賞装置212の第2開閉扉212bの開閉制御を行うとともに、第1振分弁218および第2振分弁219の開閉制御を行う。小当たり用の開閉シナリオ[SOPc]は、第2開閉扉212bの開放状態時に第2大入賞口212aに入球した遊技球が、クルーン220に誘因されやすいように、第1振分弁218および第2振分弁219の開閉パターンが設定されている。具体的には、第2大入賞口212aに入球した遊技球が流路214を流通して第1振分弁218に到達したタイミングで第1振分弁218が閉鎖状態であり、遊技球は流路215に振り分けられクルーン220に到達しやすくなるように、第1振分弁218および第2振分弁219の開閉パターンが設定されている。
また、小当たりaを契機として開始された開閉実行モード中に遊技球がV入賞口(第1V入賞口V1または第2V入賞口V2)に入球した場合には、大当たりが確定する。この場合に確定する大当たりの種別は大当たりVcである。大当たりVcの詳細については後述する。
小当たりdは、開閉実行モードにおけるラウンド遊技回数が1Rであり、開閉実行モードにおいては、第2可変入賞装置212の第2開閉扉212bが開閉動作する。小当たりdにおいては、主側MPU62は、小当たり用の開閉シナリオ[SOPd]に従って、ラウンド遊技回数1Rに対応した第2可変入賞装置212の第2開閉扉212bの開閉制御を行うとともに、第1振分弁218および第2振分弁219の開閉制御を行う。小当たり用の開閉シナリオ[SOPd]は、第2開閉扉212bの開放状態時に第2大入賞口212aに入球した遊技球が、第2V入賞口V2に誘因されやすいように、第1振分弁218および第2振分弁219の開閉パターンが設定されている。具体的には、第2大入賞口212aに入球した遊技球が流路214を流通して第1振分弁218に到達したタイミングで第1振分弁218が開放状態であり、遊技球が第2振分弁219に到達したタイミングで第2振分弁219が開放状態であり、遊技球は流路217に振り分けられ第2V入賞口V2に到達しやすくなるように、第1振分弁218および第2振分弁219の開閉パターンが設定されている。
また、小当たりdを契機として開始された開閉実行モード中に遊技球がV入賞口(第1V入賞口V1または第2V入賞口V2)に入球した場合には、大当たりが確定する。この場合に確定する大当たりの種別は大当たりVdである。大当たりVdの詳細については後述する。
小当たりeは、開閉実行モードにおけるラウンド遊技回数が1Rであり、開閉実行モードにおいては、第2可変入賞装置212の第2開閉扉212bが開閉動作する。小当たりeにおいては、主側MPU62は、小当たり用の開閉シナリオ[SOPe]に従って、ラウンド遊技回数1Rに対応した第2可変入賞装置212の第2開閉扉212bの開閉制御を行うとともに、第1振分弁218および第2振分弁219の開閉制御を行う。小当たり用の開閉シナリオ[SOPe]は、第2開閉扉212bの開放状態時に第2大入賞口212aに入球した遊技球が、第2V入賞口V2に誘因されやすいように、第1振分弁218および第2振分弁219の開閉パターンが設定されている。具体的には、第2大入賞口212aに入球した遊技球が流路214を流通して第1振分弁218に到達したタイミングで第1振分弁218が開放状態であり、遊技球が第2振分弁219に到達したタイミングで第2振分弁219が開放状態であり、遊技球は流路217に振り分けられ第2V入賞口V2に到達しやすくなるように、第1振分弁218および第2振分弁219の開閉パターンが設定されている。
また、小当たりeを契機として開始された開閉実行モード中に遊技球がV入賞口(第1V入賞口V1または第2V入賞口V2)に入球した場合には、大当たりが確定する。この場合に確定する大当たりの種別は大当たりVeである。大当たりVeの詳細については後述する。
小当たりfは、開閉実行モードにおけるラウンド遊技回数が1Rであり、開閉実行モードにおいては、第2可変入賞装置212の第2開閉扉212bが開閉動作する。小当たりfにおいては、主側MPU62は、小当たり用の開閉シナリオ[SOPf]に従って、ラウンド遊技回数1Rに対応した第2可変入賞装置212の第2開閉扉212bの開閉制御を行うとともに、第1振分弁218および第2振分弁219の開閉制御を行う。小当たり用の開閉シナリオ[SOPf]は、第2開閉扉212bの開放状態時に第2大入賞口212aに入球した遊技球が、第2V入賞口V2に誘因されやすいように、第1振分弁218および第2振分弁219の開閉パターンが設定されている。具体的には、第2大入賞口212aに入球した遊技球が流路214を流通して第1振分弁218に到達したタイミングで第1振分弁218が開放状態であり、遊技球が第2振分弁219に到達したタイミングで第2振分弁219が開放状態であり、遊技球は流路217に振り分けられ第2V入賞口V2に到達しやすくなるように、第1振分弁218および第2振分弁219の開閉パターンが設定されている。
また、小当たりfを契機として開始された開閉実行モード中に遊技球がV入賞口(第1V入賞口V1または第2V入賞口V2)に入球した場合には、大当たりが確定する。この場合に確定する大当たりの種別は大当たりVfである。大当たりVfの詳細については後述する。
小当たりgは、開閉実行モードにおけるラウンド遊技回数が1Rであり、開閉実行モードにおいては、第2可変入賞装置212の第2開閉扉212bが開閉動作する。小当たりgにおいては、主側MPU62は、小当たり用の開閉シナリオ[SOPg]に従って、ラウンド遊技回数1Rに対応した第2可変入賞装置212の第2開閉扉212bの開閉制御を行うとともに、第1振分弁218および第2振分弁219の開閉制御を行う。小当たり用の開閉シナリオ[SOPg]は、第2開閉扉212bの開放状態時に第2大入賞口212aに入球した遊技球が、排出口225に誘因されやすいように、第1振分弁218および第2振分弁219の開閉パターンが設定されている。具体的には、第2大入賞口212aに入球した遊技球が流路214を流通して第1振分弁218に到達したタイミングで第1振分弁218が開放状態であり、遊技球が第2振分弁219に到達したタイミングで第2振分弁219が閉鎖状態であり、遊技球は流路216に振り分けられ排出口225に到達しやすくなるように、第1振分弁218および第2振分弁219の開閉パターンが設定されている。
また、小当たりgを契機として開始された開閉実行モード中に遊技球がV入賞口(第1V入賞口V1または第2V入賞口V2)に入球した場合には、大当たりが確定する。この場合に確定する大当たりの種別は大当たりVgである。大当たりVgの詳細については後述する。
第2始動口用の小当たり振分テーブルでは、「0~99」の当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~32」が小当たりcに対応しており、「32~38」が小当たりdに対応しており、「39~44」が小当たりeに対応しており、「45~66」が小当たりfに対応しており、「67~99」が小当たりgに対応している。
なお、上述したように、小当たり用の開閉シナリオ[SOPc]は、第2大入賞口212aに入球した遊技球が、クルーン220に誘因されやすいように第1振分弁218および第2振分弁219の開閉パターンが設定されているが、必ずクルーン220に誘因されるとは限らず、遊技球が第2可変入賞装置212に入球したタイミングによっては第2V入賞口V2または排出口225に誘因される可能性もある。また、小当たり用の開閉シナリオ[SOPd]、小当たり用の開閉シナリオ[SOPe]および小当たり用の開閉シナリオ[SOPf]は、第2大入賞口212aに入球した遊技球が、第2V入賞口V2に誘因されやすいように第1振分弁218および第2振分弁219の開閉パターンが設定されているが、必ず第2V入賞口V2に誘因されるとは限らず、遊技球が第2可変入賞装置212に入球したタイミングによってはクルーン220または排出口225に誘因される可能性もある。さらに、小当たり用の開閉シナリオ[SOPg]は、第2大入賞口212aに入球した遊技球が、排出口225に誘因されやすいように第1振分弁218および第2振分弁219の開閉パターンが設定されているが、必ず排出口225に誘因されるとは限らず、遊技球が第2可変入賞装置212に入球したタイミングによってはクルーン220または第2V入賞口V2に誘因される可能性もある。
次に、各小当たりa~小当たりgを契機として開始された開閉実行モード中に遊技球がV入賞口(第1V入賞口V1または第2V入賞口V2)に入球(以下、V入賞とも呼ぶ)した場合に確定する大当たりVa~大当たりVgについて説明する。
図429は、V入賞口(第1V入賞口V1、第2V入賞口V2)に遊技球が入球することにより確定する大当たり種別を説明する説明図である。
図示するように、大当たりVaは、開閉実行モードにおけるラウンド遊技回数が10Rであり、開閉実行モードにおいては、第1可変入賞装置36の第1開閉扉36bが開閉動作する。大当たりVaにおいては、主側MPU62は、大当たり用の開閉シナリオ[LOP10]に従って、ラウンド遊技回数10Rに対応した第1可変入賞装置36の第1開閉扉36bの開閉制御を行う。また、大当たりVaは、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。高頻度サポートモードで実行される遊技回の回数は100回である。
大当たりVbは、開閉実行モードにおけるラウンド遊技回数が10Rであり、開閉実行モードにおいては、第1可変入賞装置36の第1開閉扉36bが開閉動作する。大当たりVbにおいては、主側MPU62は、大当たり用の開閉シナリオ[LOP10]に従って、ラウンド遊技回数10Rに対応した第1可変入賞装置36の第1開閉扉36bの開閉制御を行う。また、大当たりVbは、開閉実行モードの終了後のサポートモードが低頻度サポートモードとなる大当たりである。すなわち、高頻度サポートモードで実行される遊技回の回数は0回である。
大当たりVcは、開閉実行モードにおけるラウンド遊技回数が15Rであり、開閉実行モードにおいては、第1可変入賞装置36の第1開閉扉36bが開閉動作する。大当たりVcにおいては、主側MPU62は、大当たり用の開閉シナリオ[LOP15]に従って、ラウンド遊技回数15Rに対応した第1可変入賞装置36の第1開閉扉36bの開閉制御を行う。また、大当たりVcは、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。高頻度サポートモードで実行される遊技回の回数は100回である。
大当たりVdは、開閉実行モードにおけるラウンド遊技回数が15Rであり、開閉実行モードにおいては、第1可変入賞装置36の第1開閉扉36bが開閉動作する。大当たりVdにおいては、主側MPU62は、大当たり用の開閉シナリオ[LOP15]に従って、ラウンド遊技回数15Rに対応した第1可変入賞装置36の第1開閉扉36bの開閉制御を行う。また、大当たりVdは、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。高頻度サポートモードで実行される遊技回の回数は100回である。
大当たりVeは、開閉実行モードにおけるラウンド遊技回数が5Rであり、開閉実行モードにおいては、第1可変入賞装置36の第1開閉扉36bが開閉動作する。大当たりVeにおいては、主側MPU62は、大当たり用の開閉シナリオ[LOP5]に従って、ラウンド遊技回数5Rに対応した第1可変入賞装置36の第1開閉扉36bの開閉制御を行う。また、大当たりVeは、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。高頻度サポートモードで実行される遊技回の回数は100回である。
大当たりVfは、開閉実行モードにおけるラウンド遊技回数が5Rであり、開閉実行モードにおいては、第1可変入賞装置36の第1開閉扉36bが開閉動作する。大当たりVfにおいては、主側MPU62は、大当たり用の開閉シナリオ[LOP5]に従って、ラウンド遊技回数5Rに対応した第1可変入賞装置36の第1開閉扉36bの開閉制御を行う。また、大当たりVfは、開閉実行モードの終了後のサポートモードが低頻度サポートモードとなる大当たりである。すなわち、高頻度サポートモードで実行される遊技回の回数は0回である。
大当たりVgは、開閉実行モードにおけるラウンド遊技回数が5Rであり、開閉実行モードにおいては、第1可変入賞装置36の第1開閉扉36bが開閉動作する。大当たりVgにおいては、主側MPU62は、大当たり用の開閉シナリオ[LOP5]に従って、ラウンド遊技回数5Rに対応した第1可変入賞装置36の第1開閉扉36bの開閉制御を行う。また、大当たりVgは、開閉実行モードの終了後のサポートモードが低頻度サポートモードとなる大当たりである。すなわち、高頻度サポートモードで実行される遊技回の回数は0回である。
なお、図429からわかるように、大当たりVcと大当たりVd、および、大当たりVfと大当たりVgは、ラウンド遊技回数および高頻度サポートモード遊技回数が同じであるので実質的に大当たりに当選した後の処理は同じであるが、当該大当たりに当選する契機となる小当たりの種別が異なるため、処理上、異なる大当たりの種別として設定されている。
図430は、電動役物開放抽選を実行する際に用いられる当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)の内容を示す説明図である。
図430(a)は、低頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)を示している。図430(a)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0、1の2個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として2~465の464個の値が設定されている。すなわち、低頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、1/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、低頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.4秒である。
図430(b)は、高頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)を示している。図430(b)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0~461の462個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として462~465の4個の値が設定されている。すなわち、高頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、231/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、高頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は5.0秒である。
このように、電動役物開放抽選用当否テーブルによって、高頻度サポートモードが低頻度サポートモードよりも第2始動口34への遊技球の入球が発生する確率が高くなるように設定されている。
《8-3》音声発光制御装置及び表示制御装置の電気的構成:
次に、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成について説明する。
図431は、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成を中心として示すブロック図である。なお、電源装置85(図423)等の一部の構成は省略されている。音声発光制御装置90に設けられた音声発光制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92は、CPU、ROM93、RAM94、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵された素子である。
ROM93には、MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データ、テーブル等が記憶されている。例えば、ROM93のエリアの一部には、演出パターンテーブル記憶エリア93a、変動表示パターンテーブル記憶エリア93b等が設けられている。
RAM94は、ROM93内に記憶されている制御プログラムの実行の際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリである。例えば、RAM94のエリアの一部には、各種フラグ記憶エリア94a、各種カウンタエリア94b、抽選用カウンタエリア94c等が設けられている。なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には、主制御装置60と演出操作ボタン24が接続されている。主制御装置60からは、各種コマンドを受信する。MPU92の出力側には、スピーカー46や各種ランプ47が接続されているとともに、表示制御装置100が接続されている。
表示制御装置100に設けられた表示制御基板101には、プログラムROM103及びワークRAM104が複合的にチップ化された素子であるMPU102と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とが搭載されている。なお、MPU102に対してプログラムROM103及びワークRAM104が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU102は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づいて所定の演算処理を行って、VDP105の制御(具体的にはVDP105に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM103は、MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶されている。
ワークRAM104は、MPU102による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
VDP105は、一種の描画回路であり、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する。VDP105は、ICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、描画処理専用のファームウェアを内蔵した一種のマイコンチップである。VDP105は、MPU102、ビデオRAM107等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM107に記憶させる画像データを、キャラクタROM106から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置41に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM106には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照される色パレットテーブル等が記憶されている。なお、キャラクタROM106を複数設け、各キャラクタROM106に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM103に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM106に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM107は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM107の内容を書き替えることにより図柄表示装置41の表示内容が変更される。
以下では、主制御装置60のMPU62、ROM63、RAM64をそれぞれ主側MPU62、主側ROM63、主側RAM64とも呼び、音声発光制御装置90のMPU92、ROM93、RAM94をそれぞれ音光側MPU92、音光側ROM93、音光側RAM94とも呼び、表示制御装置100のMPU102を表示側MPU102とも呼ぶ。
《8-4》遊技機による処理の概要:
[遊技の流れ]
次に、本実施形態のパチンコ機10が実行する処理の概要について説明する。本実施形態のパチンコ機10は、所謂、1種2種混合機である。具体的には、小当たり当選を契機として役物が開放し、当該役物が開放したことによって遊技球がV入賞して大当たりが確定する。以下、本実施形態のパチンコ機10の遊技の流れについて説明する。
図432は、本実施形態のパチンコ機10における遊技の流れを説明する説明図である。
遊技者が遊技を開始すると、操作ハンドル25を操作することによって、遊技領域PAの正面視左側に遊技球を流通させる(以下、左打ちとも呼ぶ)。そして、第1始動口33に遊技球を入球させ、遊技回を開始させる(F101)。以下、第1始動口33に遊技球を入球させることによって開始される遊技回を第1始動口遊技回とも呼ぶ。なお、本説明においては、遊技回が開始された時点においては、サポートモードは低頻度サポートモードである。
そして、実行された第1始動口遊技回における当たり抽選において、大当たりに当選し(F103)、かつ、当該大当たり種別が大当たりA以外(大当たりB)の場合には(F103:NO)、当該大当たりを契機とした開閉実行モード(ラウンド遊技)が実行される(F104)。その後、遊技者は、再度、左打ちをして、第1始動口33に遊技球を入球させて第1始動口遊技回を実行させる(F101)。
一方、F103において、大当たり種別が大当たりAである場合には(F103:YES)、当該大当たりを契機とした開閉実行モードが実行される(F105)。その後、サポートモードが高頻度サポートモードとなる。遊技者は、遊技領域PAの正面視右側に遊技球を流通させ(以下、右打ちとも呼ぶ)、第2始動口34に遊技球を入球させて第2始動口遊技回を実行させる(F112)。
F101において実行される第1始動口遊技回の当たり抽選で、大当たりに当選しなかった場合であって(F102:NO)、かつ、小当たりにも当選しなかった場合には(F106:NO)、左打ちをして、第1始動口33に遊技球を入球させて第1始動口遊技回を実行させる(F101)。
F101において実行される第1始動口遊技回の当たり抽選で、大当たりに当選しなかった場合であって(F102:NO)、かつ、小当たりに当選した場合(F106:YES)、小当たりを契機とした開閉実行モードが実行される(F107)。当該開閉実行モードにおいては、上述したように、第2開閉扉212bが開閉動作をする。遊技者が右打ちをして、第2大入賞口212aに遊技球を入球させてV入賞機構210内を流通させ、遊技球をV入賞させた場合には(F108:YES)、大当たりが確定する。具体的には、小当たり当選を契機とした開閉実行モードにおいて右打ちをして第2大入賞口212aに遊技球を入球させてV入賞機構210内を流通させ、第1振分弁218および第2振分弁219による振り分けによって、クルーン220に遊技球が誘導され第1V入賞口V1に遊技球が入球した場合、または、第1振分弁218および第2振分弁219による振り分けによって第2V入賞口V2に遊技球が入球した場合にV入賞となり大当たりが確定する。
当該確定した大当たりの種別が大当たりVaであった場合には、当該大当たりを契機とした開閉実行モードが実行される(F110)。その後、サポートモードが高頻度サポートモードとなる。遊技者は、遊技領域PAの正面視右側に遊技球を流通させ(右打ち)、第2始動口34に遊技球を入球させて第2始動口遊技回を実行させる(F112)。
一方、当該確定した大当たりの種別が大当たりVbであった場合には、当該大当たりを契機とした開閉実行モードが実行される(F111)。その後、サポートモードが低頻度サポートモードとなる。その後、遊技者は、再度、左打ちをして、第1始動口33に遊技球を入球させて第1始動口遊技回を実行させる(F101)。
F108において、小当たりを契機とした開閉実行モードにおいて遊技球がV入賞しなかった場合には(F108:NO)、遊技者は、開閉実行モードの終了後に、再度、左打ちをして、第1始動口33に遊技球を入球させて第1始動口遊技回を実行させる(F101)。
F112では、高頻度サポートモードの状態で、遊技者が右打ちをして第2始動口34に遊技球を入球させ、第2始動口遊技回が実行される。第2始動口遊技回における当たり抽選において、大当たりに当選し(F113:YES)、かつ、当該大当たり種別が大当たりC、大当たりD以外(大当たりE)の場合には(F114:NO)、当該大当たりを契機とした開閉実行モード(ラウンド遊技)が実行される(F115)。その後、遊技者は、再度、左打ちをして、第1始動口33に遊技球を入球させて第1始動口遊技回を実行させる(F101)。
一方、F112において実行された第2始動口遊技回における当たり抽選において、大当たり種別が大当たりCまたは大当たりDである場合には(F114:YES)、当該大当たりを契機とした開閉実行モードが実行される(F116)。その後、再び、サポートモードは高頻度サポートモードとなる。遊技者は、右打ちをして第2始動口34に遊技球を入球させて第2始動口遊技回を実行させる(F112)。
F112において実行された第2始動口遊技回における当たり抽選において、大当たりに当選しなかった場合であって(F113:NO)、かつ、小当たりにも当選しなかった場合には(F117:NO)、当該実行された第2始動口遊技回が高頻度サポートモードとして実行される遊技回の制限回数(100回)以内である場合には(F118:YES)、高頻度サポートモードは継続され、遊技者は、右打ちをして第2始動口34に遊技球を入球させて第2始動口遊技回を実行させる(F112)。一方、当該実行された第2始動口遊技回が高頻度サポートモードとして実行される遊技回の制限回数(100回)を超える場合には(F118:NO)、サポートモードは低頻度サポートモードとなり、遊技者は、再度、左打ちをして、第1始動口33に遊技球を入球させて第1始動口遊技回を実行させる(F101)。
F112において実行される第2始動口遊技回の当たり抽選で、大当たりに当選しなかった場合であって(F113:NO)、かつ、小当たりに当選した場合(F117:YES)、小当たりを契機とした開閉実行モードが実行される(F119)。当該開閉実行モードにおいては、上述したように、第2開閉扉212bが開閉動作をする。遊技者が右打ちをして、第2大入賞口212aに遊技球を入球させてV入賞機構210内を流通させ、遊技球をV入賞させた場合には(F120:YES)、大当たりが確定する。具体的には、小当たり当選を契機とした開閉実行モードにおいて右打ちをして第2大入賞口212aに遊技球を入球させてV入賞機構210内を流通させ、第1振分弁218および第2振分弁219による振り分けによって、クルーン220に遊技球が誘導され第1V入賞口V1に遊技球が入球した場合、または、第1振分弁218および第2振分弁219による振り分けによって第2V入賞口V2に遊技球が入球した場合にV入賞となり大当たりが確定する。
当該確定した大当たりの種別が大当たりVc、大当たりVd又は大当たりVeであった場合には(F121:YES)、当該大当たりを契機とした開閉実行モードが実行される(F122)。その後、サポートモードが高頻度サポートモードとなる。遊技者は、再び右打ちをして、第2始動口34に遊技球を入球させて第2始動口遊技回を実行させる(F112)。
一方、当該確定した大当たりの種別が大当たりVfであった場合には(F121:NO)、当該大当たりを契機とした開閉実行モードが実行される(F123)。その後、サポートモードが低頻度サポートモードとなる。その後、遊技者は、再度、左打ちをして、第1始動口33に遊技球を入球させて第1始動口遊技回を実行させる(F101)。
F120において、小当たりを契機とした開閉実行モード中に遊技球がV入賞しなかった場合には(F120:NO)、F118に進む。F118は既に説明したので、説明を省略する。以上、パチンコ機10による一連の遊技の流れについて説明した。
図432に示した遊技の流れにおいて説明したように、遊技者は、高頻度サポートモード中においては右打ちをして第2始動口34に遊技球を入球させて、第2始動口遊技回を実行させる。このとき、図426から分かるように、実行された第2始動口遊技回における当たり抽選において、高い確率で小当たりに当選する。また、図428に示したように、第2始動口遊技回において当選する小当たりの種別は、小当たりc、小当たりd、小当たりe、小当たりf、または、小当たりgである。
ここで、小当たりc、小当たりd、小当たりe、小当たりf、小当たりgの各小当たりに当選した場合の遊技者の有利性について考える。
仮に、小当たりcに当選した場合、小当たりcを契機とした開閉実行モードにおいて遊技球はクルーン220に誘因される。遊技球がクルーン220の第1V入賞口V1に入球した場合には、大当たりVcが確定し、次回から実行される遊技回において、再び、サポートモードは高頻度サポートモードとなる。また、遊技球がクルーン220の排出口223に入球した場合には、当該実行された遊技回が高頻度サポートモードの制限遊技回数(100回)未満である場合には、高頻度サポートモードは継続し、遊技者は、再度、第2始動口34に遊技球を入球させて第2始動口遊技回を実行させることができる。すなわち、高頻度サポートモードの制限遊技回数(100回)未満において小当たりcに当選した場合、大当たりVcが確定するか(第1V入賞口V1に入球した場合)、または、高頻度サポートモードが継続するか(排出口223に入球した場合)のいずれかであり、小当たりcに当選したことによって遊技者が不利になることはない。
仮に、小当たりdに当選した場合、小当たりdを契機とした開閉実行モードにおいて遊技球は第2V入賞口V2に誘因される。遊技球が第2V入賞口V2に入球した場合には、大当たりVdが確定し、次回から実行される遊技回において、再び、サポートモードは高頻度サポートモードとなる。小当たりeに当選した場合も、小当たりeを契機とした開閉実行モードにおいて遊技球は第2V入賞口V2に誘因される。遊技球が第2V入賞口V2に入球した場合には、大当たりVeが確定し、次回から実行される遊技回において、再び、サポートモードは高頻度サポートモードとなる。小当たりfに当選した場合、小当たりfを契機とした開閉実行モードにおいて遊技球は第2V入賞口V2に誘因される。遊技球が第2V入賞口V2に入球した場合には、大当たりVfが確定し、次回から実行される遊技回において、サポートモードは低頻度サポートモードとなる。
そして、小当たりgに当選した場合、小当たりgを契機とした開閉実行モードにおいて遊技球は排出口223に誘因される。遊技球が排出口223に入球した場合には、実行された当該第2始動口遊技回が高頻度サポートモードとして実行される遊技回数の制限回数(100回)未満である場合には次回の遊技回も高頻度サポートが継続する。
これら小当たりc、小当たりd、小当たりe、小当たりf、小当たりgの各小当たりを遊技者の立場から見た場合、小当たりcに当選した場合には、上述したよう、結果として不利になることはない。小当たりd、小当たりe、小当たりfは、遊技球が第2V入賞口V2に入球した時点では、いずれの小当たりか判別できない。そして、図428(b)から分かるように、小当たりdには6個の当たり種別カウンタC2が振り分けられ、小当たりeには6個の当たり種別カウンタC2が振り分けられ、小当たりfには12個の当たり種別カウンタC2が振り分けられているので、第2V入賞口V2に入球したことを前提とした場合、小当たりdである割合は25%、小当たりeである割合は25%、小当たりfである割合は50%である。すなわち、遊技者から見た場合、第2V入賞口V2に遊技球が入球し大当たりが確定した場合には、将来的に低頻度サポートモードに移行する大当たりVfである確率が50%となる。
従って、遊技者は、高頻度サポートモード中に実行される第2始動口遊技回において小当たりに当選した場合には、当該小当たりの種別が小当たりcであることを期待する。
そこで、本実施形態におけるパチンコ機10においては、高頻度サポートモード中に実行される第2始動口遊技回における演出を利用して遊技者に期待感を付与する。以下、詳しく説明をする。
[遊技回における演出の設定処理]
本実施形態においては、高頻度サポートモード中に実行される第2始動口遊技回において、小当たりcに当選している可能性があることを示唆する特定の示唆演出(以下、特定示唆演出とも呼ぶ)を実行する。より具体的には、小当たりcに当選している第2始動口遊技回において、高い確率で特定示唆演出を実行する。なお、小当たりcに当選していないその他の第2始動口遊技回においても、小当たりcに当選している第2始動口遊技回と比較して低い確率で特定示唆演出を実行する。
図433は、特定示唆演出の一例を示す説明図である。図433(a)は、当たり抽選の結果が小当たりcとなる遊技回の開始直後の表示面41aを示している。図示するように、本実施形態においては、特定示唆演出として当該遊技回の開始直後に、女性のキャラクタCHを表示面41aに短時間(例えば、2秒)だけ表示することによって、当該遊技回における当たり抽選の結果が小当たりcであることを示唆する。
その後、図433(b)に示すように、変動時間の終了時に、当該遊技回における当たり抽選の結果に対応した液晶用図柄を停止表示させる。
上記図432で説明したように、小当たりcに当選している第2始動口遊技回において、高い確率で特定示唆演出を実行するが、小当たりcに当選している第2始動口遊技回において特定示唆演出を実行することを遊技者が認識した場合、遊技者は期待感を抱くとともに、その一方で、小当たりc以外の他の小当たりに当選し第2V入賞口V2に遊技球が入球するのを回避するために、特定示唆演出が実行されない遊技回においては、右打ちをするのを停止する、または、遊技球を遊技領域PAに発射すること自体を停止する虞がある。以下、特定の場合に、遊技者が右打ちを停止させる行為、および、遊技球を遊技領域PAに発射すること自体を停止する行為を、止め打ちとも呼ぶ。上述したように、遊技者から見た場合、第2V入賞口V2に遊技球が入球し大当たりが確定したことを前提とすると、将来的に低頻度サポートモードに移行する大当たりVfである確率は50%であるので、遊技者は、小当たりc以外の他の小当たりに当選し遊技球が第2V入賞口V2に入球に入球することを回避することを所望する。そのため、遊技者は、特定示唆演出が実行されない第2始動口遊技回において止め打ちをする虞がある。
そこで、本実施形態においては、小当たりcに当選している第2始動口遊技回において高い確率で特定示唆演出を実行し、かつ、止め打ちが検出された場合には、小当たりcに当選している第2始動口遊技回において特定示唆演出を実行することを停止する。このようにすることで、遊技者に対して期待感を付与しつつ、本来的に予定していない遊技者の不当な利益の取得を抑制する。以下、上記説明した処理の概要を簡易的なフローチャートを用いて説明する。なお、処理の詳細については、後述する。
図434は、遊技回における演出を設定する処理(遊技回演出設定処理とも呼ぶ)の概要を示すフローチャートである。
F201では、実行する遊技回における当たり抽選の結果が大当たりであるか否かを判定する。F201において、遊技回における当たり抽選の結果が大当たりである場合には(F201:YES)、F202に進み、大当たり用の演出パターンを設定する。具体的には、演出パターンの設定対象の遊技回の変動時間に応じて、大当たり用に用意された複数種類の演出パターンの中から乱数による抽選によって一を選択し、実行する演出パターンとして設定する。F202を実行した後、遊技回演出設定処理を終了する。
一方、F201において、遊技回における当たり抽選の結果が大当たりではない場合には(F201:NO)、F203に進む。F203では、実行する遊技回における当たり抽選の結果が小当たりであるか否かを判定する。
F203において、遊技回における当たり抽選の結果が小当たりである場合には(F203:YES)、F204に進む。
F204では、当該当選した小当たりの種別が小当たりcであるか否かを判定する。F204において、当該当選した小当たりの種別が小当たりcである場合には(F204:YES)、F205に進み、止め打ちフラグがONであるか否かを判定する。止め打ちフラグは、高頻度サポートモード中に実行されてきた第2始動口遊技回において、遊技者が止め打ちをおこなっていると判定した場合にONになり、一連の高頻度サポートモードが終了した場合にOFFとなる。
詳細は後述するが、遊技者が止め打ちを行っているか否かの判定は、高頻度サポートモード中に、当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回が実行されている期間に検出センサ205で検出した遊技球の流通数と、当たり抽選の結果が小当たりc以外である遊技回が実行されている期間に検出センサ205で検出した遊技球の流通数とに基づいて行う。本実施形態においては、当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回が実行されている期間に検出センサ205で検出した遊技球の流通数から単位時間当たりの流通数を算出した値(以下、流通頻度とも呼ぶ)と、当たり抽選の結果が小当たりc以外である遊技回が実行されている期間に検出センサ205で検出した遊技球の流通数から単位時間当たりの流通数を算出した値(流通頻度)とが、予め定めた条件(以下、止め打ち条件とも呼ぶ)を満たしているか否かによって、遊技者が止め打ちを行っているか否かの判定を行う。止め打ち条件の詳細については後述する。
F205において、止め打ちフラグがONではないと判定された場合には(F205:NO)、F206に進み、小当たりc用の演出パターンを設定する。具体的には、上述したように、高い確率で特定示唆演出が実行される演出パターンを設定する。なお、当たり抽選の結果が小当たりcである場合全てにおいて特定示唆演出を演出パターンとして設定するのではなく、特定示唆演出を設定しない場合もある。特定示唆演出を設定するか否かの決定は、乱数を用いた抽選によって行う。F205を実行した後、遊技回演出設定処理を終了する。
F204において当該当選した小当たりの種別が小当たりcではない場合(F204:NO)、または、F205において止め打ちフラグがONであると判定した場合には(F205:YES)、F207に進む。F207では、小当たり用の通常の演出パターンを設定する。具体的には、ほとんど特定示唆演出が実行されず、各小当たりの種別と当該遊技回の変動時間とに応じて、小当たり用に用意された複数種類の演出パターンの中から乱数による抽選によって一を選択し、実行する演出パターンとして設定する。F207を実行した後、遊技回演出設定処理を終了する。なお、F207においては、演出パターンとして特定示唆演出を全く設定しないのではなく、F206において小当たりc用の演出パターンを設定する場合と比較して、低い確率で特定示唆演出を演出パターンに設定する。
F203において、遊技回における当たり抽選の結果が小当たりではない場合には(F203:NO)、F208に進む。F208では、当該遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。F208においてリーチが発生する(リーチが発生する外れ)と判定した場合には(F208:YES)、F209に進み、リーチ発生用の演出パターンに設定する。F209を実行した後、遊技回演出設定処理を終了する。
F208において、リーチが発生しないと判定した場合には(F208:NO)、F210に進み、リーチ非発生用の演出パターンに設定する。F210を実行した後、遊技回演出設定処理を終了する。
このように、本実施形態のパチンコ機10によれば、当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回において特定示唆演出を実行するので、特定示唆演出が実行されたことを認識した遊技者に対して、当たり抽選の結果についての期待感を付与することができる。さらに、遊技者が止め打ちをしていると判定した場合には、当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回において特定示唆演出を実行しないので、遊技者が特定示唆演出の実行を所望する場合には、止め打ちとなるような遊技者による遊技球の発射操作を抑制することができる。その結果、遊技者が止め打ちをすることが当該遊技機にとって予定していない特典を遊技者に付与することになる場合には、止め打ちの有無によって特定示唆演出の可否を決定することで、当該予定しない遊技者への特典の付与を抑制することができる。
換言すれば、遊技者の発射操作による遊技球の流通態様が止め打ちであると判定された場合には、小当たりcであるにもかかわらず、特定示唆演出を実行しないので、特定示唆演出の実行を所望する遊技者に対して、止め打ちと判定されないような遊技球の発射操作を促すことができる。
また、当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回の演出を決定する際に、既に実行された遊技回のうち当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回における検出センサ205における流通頻度と、既に実行された遊技回のうち当たり抽選の結果が小当たりc以外の抽選結果である遊技回における検出センサ205における流通頻度とに基づいて、これから実行する遊技回であって当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回において特定示唆演出を実行するか否かを決定するので、既に実行された遊技回のうち当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回における検出センサ205における流通頻度と、既に実行された遊技回のうち当たり抽選の結果が小当たりc以外の抽選結果である遊技回における検出センサ205における流通頻度とを比較することによって、当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回と、当たり抽選の結果が小当たりc以外である遊技回とで、遊技者が遊技球の発射操作の態様を切り替えているのかを検出可能である。したがって、例えば、当該遊技機が予定していない特典を遊技者が故意に得ようとしているのか否かを精度良く判定することができ、当該判定結果に基づいて特定示唆演出を実行するか否かを決定することができる。
さらに、遊技者による発射操作の検出(具体的には止め打ちの検出)を、検出センサ205における遊技球の流通頻度に基づいて検出している。流通頻度は、流通個数の時間平均であるので短期間(例えば1秒間)のノイズ的な流通態様の変化を除外して遊技者の流通態様を精度よく検出することができる。また、流通頻度は、遊技者による遊技球の発射態様に相関がある。よって、遊技者による遊技球の発射態様を反映した演出を実行することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特定示唆演出を実行した遊技回における流通頻度に基づいて、これから実行される遊技回における演出を決定するので、特定示唆演出を実行したことによる遊技者の発射態様、すなわち、特定示唆演出を実行したことによる遊技者の反応や遊技者の心理を考慮して、その後に特定示唆処理を実行するか否かを決定することができる。すなわち、特定示唆演出を実行するか否かを決定する際に、以前に特定示唆演出を実行したときにおける遊技者の反応を考慮することができ、特定示唆演出の実行の有無に関して遊技者の反応をフィードバックした制御を行うことができる。
《8-5》主制御装置において実行される各種処理:
次に、本実施形態のパチンコ機10において上述した処理を実行するための具体的な制御の一例を説明する。先に主制御装置60において実行される処理について説明し、その後、音声発光制御装置90及び表示制御装置100において実行される処理について説明する。
各遊技回の遊技を進行させるために、主制御装置60のMPU62は、タイマ割込み処理および通常処理を実行する。これらの処理について次に説明する。MPU62は、タイマ割込み処理及び通常処理の他に、停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理を実行するが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
図435は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。上述のように、タイマ割込み処理は、主制御装置60のMPU62によって定期的(例えば2msec周期)に起動される。
ステップSn0101では、各種検知センサの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置60に接続されている各種検知センサの状態を読み込み、当該センサの状態を判定して検出情報(入球検知情報)を保存する。その後、ステップSn0102に進む。
ステップSn0102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した場合には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSn0103に進む。
ステップSn0103では、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および電動役物開放カウンタC4の値の更新を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および電動役物開放カウンタC4にそれぞれ1を加算すると共に、それらの各カウンタ値が最大値に達した場合には、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1~C4の更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSn0104に進む。なお、変動種別カウンタCSは、後述する通常処理(図440)において、その値を更新する。
ステップSn0104では、第1始動口33及び第2始動口34への入球に伴う始動口用の入球処理を実行する。ステップSn0104の始動口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSn0104を実行した後、ステップSn0105に進む。
ステップSn0105では、スルーゲート35への入球に伴うスルー用の入球処理を実行する。ステップSn0105のスルー用の入球処理の詳細については後述する。ステップSn0105を実行した後、ステップSn0106に進む。
ステップSn0106では、V入賞口用の入球処理を実行する。ステップSn0106のV入賞口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSn0106を実行した後、MPU62はタイマ割込み処理を終了する。
<始動口用の入球処理>
次に、始動口用の入球処理について説明する。始動口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図435:Sn0104)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図436は、始動口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSn0201では、遊技球が第1始動口33に入球(始動入球)したか否かを、第1始動口33に対応した検知センサの検知状態により判定する。ステップSn0201において、遊技球が第1始動口33に入球したと判定した場合には(Sn0201:YES)、ステップSn0202に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSn0203に進む。
ステップSn0203では、第1始動口33に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために外部信号設定処理を行う。その後、ステップSn0204に進む。
ステップSn0204では、第1保留エリアRaの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RaN(以下、第1始動保留個数RaNともいう)を読み出し、当該第1始動保留個数RaNを後述する処理の対象として設定する。第1始動保留個数RaNは、第1始動口33への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSn0209に進む。
ステップSn0201において、遊技球が第1始動口33に入球していないと判定した場合には(Sn0201:NO)、ステップSn0205に進み、遊技球が第2始動口34に入球したか否かを第2始動口34に対応した検知センサの検知状態により判定する。
ステップSn0205において、遊技球が第2始動口34に入球したと判定した場合には(Sn0205:YES)、ステップSn0206に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSn0207に進む。一方、ステップSn0205において、遊技球が第2始動口34に入球していないと判定した場合には(Sn0205:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
ステップSn0207では、第2始動口34に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために、外部信号設定処理を行う。その後、ステップSn0208に進む。
ステップSn0208では、第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RbN(以下、第2始動保留個数RbNともいう)を読み出し、当該第2始動保留個数RbNを後述する処理の対象として設定する。第2始動保留個数RbNは、第2始動口34への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSn0209に進む。
ステップSn0209では、上述したステップSn0204又はステップSn0208において設定された始動保留個数N(RaN又はRbN)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。ステップSn0209において、始動保留個数Nが上限値未満でない場合には(Sn0209:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
一方、ステップSn0209において、始動保留個数Nが上限値未満である場合には(Sn0209:YES)、ステップSn0210に進み、対応する保留エリアの始動保留個数Nに1を加算した後、ステップSn0211に進み、合計保留個数記憶エリアに格納された値(以下、合計保留個数CRNと言う)に1を加算する。合計保留個数CRNは、第1始動保留個数RaNと第2始動保留個数RbNとの合計値を示す。その後、ステップSn0212に進む。
ステップSn0212では、ステップSn0103(図435)において更新した当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値を、対応する保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち、ステップSn0210において1を加算した保留個数と対応する記憶エリアに格納する。具体的には、第1始動保留個数RaNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSn0103にて更新した当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値を、第1保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSn0210において1を加算した第1始動保留個数RaNと対応する記憶エリアに格納する。また、第2始動保留個数RbNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSn0103にて更新した当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値を、第2保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSn0210において1を加算した第2始動保留個数RbNと対応する記憶エリアに格納する。ステップSn0212を実行した後、ステップSn0213に進む。
ステップSn0213では、先判定処理を実行する。先判定処理は、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値の情報(保留情報)に基づいて、当たり抽選の当否判定結果(抽選結果)、大当たりの種別、リーチの発生の有無などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。先判定処理の詳細については後述する。ステップSn0213を実行した後、ステップSn0214に進む。
ステップSn0214では、保留コマンドを設定する処理を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値の情報(保留情報)に基づいて実行された先判定処理の判定結果を保留コマンドとして設定する。
保留コマンドは、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生したこと及び当該入球に基づいて取得された保留情報に基づく先判定処理による判定結果(先判定情報)を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に、サブ側の制御装置に確認させるためのコマンドである。保留コマンドは、後述する通常処理のコマンド出力処理(図440:ステップSn0603)において音声発光制御装置90に送信される。
また、音声発光制御装置90は、第1始動口33への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。一方、第2始動口34への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、音声発光制御装置90は、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。
主制御装置60のMPU62は、ステップSn0214を実行した後、本始動口用の入球処理を終了する。
<先判定処理>
次に、先判定処理について説明する。先判定処理は、始動口用の入球処理のサブルーチン(図436:Sn0213)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図437は、先判定処理を示すフローチャートである。上述のように先判定処理は、保留情報に基づいて、当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定などの判定結果を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。
ステップSn0301では、始動口用の入球処理(図436)における始動口への入球によって記憶エリアに格納された当たり乱数カウンタC1の値を読み出す。その後、ステップSn0302に進み、読み出した当たり乱数カウンタC1の値が第1保留エリアRaであるかを判定する。
ステップSn0302において、読み出した当たり乱数カウンタC1の値が第1保留エリアRaであると判定した場合には(Sn0302:YES)、ステップSn0303に進み、第1始動口用の当否テーブルを参照する。その後、ステップSn305に進み、第1始動口用の当否テーブルを参照した結果、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値の情報が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
一方、ステップSn0302において、読み出した当たり乱数カウンタC1の値が第1保留エリアRaではないと判定した場合には(Sn0302:NO)、ステップSn0304に進み、第2始動口用の当否テーブルを参照する。その後、ステップSn305に進み、第2始動口用の当否テーブルを参照した結果、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値の情報が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
ステップSn0305において、当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応していると判定した場合には(Sn0305:YES)、ステップSn0306に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納された当たり種別カウンタC2の値を把握する。その後、ステップSn0307に進み、振分テーブル記憶エリア63bに記憶されている大当たり用の振分テーブルを参照する。具体的には、今回の振り分け対象となった当たり種別カウンタC2が第1始動口33への入球に基づいて取得されたものである場合には、第1始動口用の大当たり振分テーブルを参照し、第2始動口34への入球に基づいて取得されたものである場合には、第2始動口用の大当たり振分テーブルを参照する。ステップSn0307を実行した後、ステップSn0308に進む。
ステップSn0308では、大当たり用の振分テーブルを参照した結果、振り分けられた大当たり種別を大当たり情報として先判定処理結果格納エリア64に記憶する。その後、先判定処理を終了する。
ステップSn0305において、当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応していないと判定した場合には(Sn0305:NO)、ステップSn0309に進む。ステップSn309では、読み出した当たり乱数カウンタC1の値が小当たりに対応しているか否かを判定する。ステップSn309において、当たり乱数カウンタC1の値が小当たりに対応していると判定した場合には(Sn0309:YES)、ステップSn0310に進む。
ステップSn0310では、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納された当たり種別カウンタC2の値を把握する。その後、ステップSn0311に進み、振分テーブル記憶エリア63bに記憶されている小当たり用の振分テーブルを参照する。具体的には、今回の振り分け対象となった当たり種別カウンタC2が第1始動口33への入球に基づいて取得されたものである場合には、第1始動口用の小当たり振分テーブルを参照し、第2始動口34への入球に基づいて取得されたものである場合には、第2始動口用の小当たり振分テーブルを参照する。ステップSn0311を実行した後、ステップSn0312に進む。
ステップSn0312では、小当たり用の振分テーブルを参照した結果、振り分けられた小当たり種別を小当たり情報として先判定処理結果格納エリア64に記憶する。その後、先判定処理を終了する。
ステップSn0309において、当たり乱数カウンタC1の値が小当たりに対応していないと判定した場合には(Sn0309:NO)、ステップSn0313に進む。
ステップSn0313では、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納されたリーチ乱数カウンタC3の値を把握する。その後、ステップSn0314に進み、リーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。その後、ステップSn0315に進み、リーチ判定用テーブルを参照した結果、今回把握したリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ発生に対応しているか否かを判定する。
ステップSn0315において、リーチ発生に対応していると判定した場合には(Sn0315:YES)、ステップSn0316に進み、先判定処理結果格納エリア64hにリーチ発生情報を記憶させる。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップSn0315において、リーチ発生に対応していないと判定した場合には(Sn0315:NO)、そのまま先判定処理を終了する。
<スルー用の入球処理>
次に、スルー用の入球処理について説明する。スルー用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図435:Sn0105)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図438は、スルー用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSn0401では、遊技球がスルーゲート35に入球したか否かを判定する。ステップSn0401において、遊技球がスルーゲート35に入球したと判定した場合には(Sn0401:YES)、ステップSn0402に進み、役物保留個数SNが上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。なお、役物保留個数SNは、電動役物開放抽選を行うために保留されているスルーゲート35への入球数を示す値である。本実施形態では、役物保留個数SNの最大値は4である。一方、ステップSn0401において、スルーゲート35に遊技球が入球しなかったと判定した場合には(Sn0401:NO)、本スルー用の入球処理を終了する。
ステップSn0402において、役物保留個数SNの上限値未満(4未満)であると判定した場合には(Sn0402:YES)、ステップSn0403に進み、役物保留個数SNに1を加算する。その後、ステップSn0404に進む。
ステップSn0404では、ステップSn0103(図435)において更新した電動役物開放カウンタC4の値をRAM64の電役保留エリア64dの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリアに格納する。その後、スルー用の入球処理を終了する。
一方、ステップSn0402において、役物保留個数SNの値が上限値未満でないと判定した場合(Sn0402:NO)、すなわち、役物保留個数SNの値が上限値以上であると判定した場合には、電動役物開放カウンタC4の値を格納することなく、スルー用の入球処理を終了する。
<V入賞口用の入球処理>
次に、V入賞口用の入球処理について説明する。V入賞口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図435:Sn0106)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図439は、V入賞口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSn0501では、V入賞口入球許可フラグがONであるか否かを判定する。V入賞口入球許可フラグは、小当たりに当選したことを契機として実行する開閉実行モードにおいて、第2開閉扉212b、第1振分弁218、第2振分弁219を開閉させるための開閉シナリオを設定した際にONにされ、開閉実行モードを終了する際に実行されるエンディング期間終了時の移行処理において、状態を示す他のフラグを消去する際に消去される。
ステップSn0501において、V入賞口入球許可フラグがONであると判定した場合には(Sn0501:YES)、ステップSn0502に進む。一方、ステップSn0501において、V入賞口入球許可フラグがONではないと判定した場合には(Sn0501:NO)、そのままV入賞口用の入球処理を終了する。
ステップSn0502では、V入賞口(本実施形態においては、第1V入賞口V1または第2V入賞口V2)に遊技球が入球したか否かを判定する。ステップSn0502において、V入賞口に遊技球が入球したと判定した場合には(Sn0502:YES)、ステップSn0503に進む。
ステップSn0503では、V入賞種別フラグがONであるか否かを判定する。V入賞種別フラグは、V入賞口に遊技球が入球したことによって大当たりが確定したときに、確定した大当たりの種別に対応したV入賞種別フラグをONにする。そして、開閉実行モードを終了する際に実行されるエンディング期間終了時の移行処理において、状態を示す他のフラグを消去する際に消去される。具体的には、大当たりVaが確定した場合にはV入賞Vaフラグ、大当たりVbが確定した場合にはV入賞Vbフラグ、大当たりVcが確定した場合にはV入賞Vcフラグ、大当たりVdが確定した場合にはV入賞Vdフラグ、大当たりVeが確定した場合にはV入賞Veフラグ、大当たりVfが確定した場合にはV入賞Vfフラグ、大当たりVgが確定した場合にはV入賞Vgフラグを各々ONにする。
ステップSn0503において、V入賞種別フラグがONであると判定した場合には(Sn0503:YES)、そのままV入賞口用の入球処理を終了する。ステップSn0503において、V入賞種別フラグがONではないと判定した場合には(Sn0503:NO)、ステップSn0504に進む。
ステップSn0504では、当選した小当たりの種別に対応したV入賞種別フラグをONにする。ステップSn0504を実行した後、ステップSn0505に進み、V入賞コマンドを設定する。その後、V入賞口用の入球処理を終了する。
一方、ステップSn0502において、V入賞口に遊技球が入球していないと判定した場合には(Sn0502:NO)、ステップSn0506に進む。ステップSn0506では、遊技球が排出口(排出口223、排出口225)に入球したかを判定する。
ステップS0506において、遊技球が排出口に入球したと判定した場合には(Sn0506:YES)、ステップSn0507に進む。ステップSn0507では、非V入賞コマンドを設定する。その後、V入賞口用の入球処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理について説明する。通常処理は、電源スイッチ88がオフ状態からオン状態に切り替えられたこと(以下、「電源投入」とも呼ぶ)に伴い主制御装置60のMPU62によって開始される処理である。通常処理においては、遊技の主要な処理が実行される。
図440は、通常処理を示すフローチャートである。ステップSn0601では、立ち上げ処理を実行する。具体的には、電源投入に伴う各制御装置の初期設定や、RAM64に記憶保持されたデータの有効性の判定などが実行される。その後、ステップSn0602に進む。
ステップSn0602では、立ち上げコマンドを設定する。立ち上げコマンドは、電源投入に伴ってサブ側の各制御装置に対してデモ動画を開始させるためのコマンドである。その後、ステップSn0603に進む。
ステップSn0603では、ステップSn0602において設定された立ち上げコマンドや、タイマ割込み処理又は前回に実行した通常処理で設定されたコマンド等の出力データを、サブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置70に対して送信する。また、立ち上げコマンド、変動用コマンド、種別コマンド、保留コマンド等の演出に関するコマンドが設定されている場合には、それらを音声発光制御装置90に対して送信する。ステップSn0603を実行した後、ステップSn0604に進む。
ステップSn0604では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSn0605に進む。
ステップSn0605では、払出制御装置70から受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み、ステップSn0606に進む。ステップSn0606では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、当たり抽選、図柄表示装置41による図柄の変動表示の設定、第1図柄表示部37a,第2図柄表示部37bの表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。ステップSn0606を実行した後、ステップSn0607に進む。
ステップSn0607では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。遊技状態移行処理を実行することにより、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。遊技状態移行処理の詳細は後述する。その後、ステップSn0608に進む。
ステップSn0608では、第2始動口34に設けられた電動役物34aを駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。電役サポート用処理では、電動役物34aを開放状態とするか否かの判定を行う。電役サポート用処理の詳細は後述する。その後、ステップSn0609に進む。
ステップSn0609では、今回の通常処理の開始(厳密には、ステップSn0603のコマンド出力処理の開始)から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。すなわち、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否かを判定する。ステップSn0609において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していないと判定した場合には(Sn0609:NO)、ステップSn0610及びステップSn0611において、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内で、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。具体的には、ステップSn0610において、乱数初期値カウンタCINIに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。また、ステップSn0611において、変動種別カウンタCSに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。一方、ステップSn0609において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していると判定した場合には(Sn0609:YES)、ステップSn0603に戻り、ステップSn0603からステップSn0608までの各処理を実行する。
なお、ステップSn0603からステップSn0608の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。したがって、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行することにより、これらのカウンタの値をランダムに更新することができる。
<遊技回制御処理>
次に、遊技回制御処理について説明する。遊技回制御処理は、通常処理のサブルーチン(図440:Sn0606)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図441は、遊技回制御処理を示すフローチャートである。ステップSn0701では、開閉実行モード中か否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグは、後述する遊技状態移行処理において遊技状態を開閉実行モードに移行させる場合にONにされ、同じく遊技状態移行処理において開閉実行モードを終了させる場合にOFFにされる。
ステップSn0701において、開閉実行モード中であると判定した場合には(Sn0701:YES)、ステップSn0702以降の処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。すなわち、開閉実行モード中である場合には、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。一方、ステップSn0701において、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Sn0701:NO)、ステップSn0702に進む。
ステップSn0702では、特図ユニット37が変動表示中であるか否かを判定する。具体的には、特図ユニット37に備えられる第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方が変動表示中であるか否かを判定する。この判定は、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアの特図変動表示中フラグがONであるか否かを判定することにより行われる。特図変動表示中フラグは、第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方について変動表示を開始させる場合にONにされ、その変動表示が終了する場合にOFFにされる。
ステップSn0702において、特図ユニット37が変動表示中でないと判定した場合には(Sn0702:NO)、ステップSn0703に進む。
ステップSn0703では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を開始させるための変動開始処理を実行する。なお、変動開始処理の詳細は後述する。ステップSn0703を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSn0702において、特図ユニット37が変動表示中であると判定した場合には(Sn0702:YES)、ステップSn0704に進む。
ステップSn0704では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を終了させるための変動終了処理を実行する。なお、変動終了処理の詳細は後述する。ステップSn0704を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
<変動開始処理>
次に、変動開始処理について説明する。変動開始処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図441:Sn0703)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図442は、変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSn0801では、合計保留個数CRNが「0」を上回るか否かを判定する。合計保留個数CRNが「0」以下である場合とは、第1始動口33及び第2始動口34のいずれについても始動保留個数が「0」であることを意味する。したがって、ステップSn0801において、合計保留個数CRNが「0」以下であると判定した場合には(Sn0801:NO)、本変動開始処理を終了する。一方、ステップSn0801において、合計保留個数CRNが「0」を上回ると判定した場合には(Sn0801:YES)、ステップSn0802に進む。
ステップSn0802では、第1保留エリアRa又は第2保留エリアRbに記憶されている保留情報を変動開始後の状態に設定するための保留情報シフト処理を実行し、ステップSn0803に進む。保留情報シフト処理の詳細は後述する。
ステップSn0803では、当たり抽選において大当たりに当選したときの処理を含む当たり判定処理を行う。当たり判定処理の詳細については後述する。ステップSn0803を実行した後、ステップSn0804に進む。
ステップSn0804では、変動時間設定処理を実行する。変動時間設定処理とは、大当たりの有無やリーチの発生の有無とに基づいて、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける今回の遊技回に要する時間である変動時間を設定するための処理である。変動時間設定処理の詳細については後述する。ステップSn0804を実行した後、ステップSn0805に進む。
ステップSn0805では、変動用コマンドを設定する。変動用コマンドには、今回の遊技回が第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるかを示す情報が含まれているとともに、リーチの発生の有無の情報及びステップSn0804で設定された変動時間の情報が含まれている。ステップSn0805を実行した後、ステップSn0806に進む。
ステップSn0806では、種別コマンドを設定する。種別コマンドには、当たり抽選による大当たりの有無、小当たりの有無、及び振分け判定の結果の情報、外れ結果の情報が含まれる。
ステップSn0805およびステップSn0806にて設定された変動用コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図440)におけるステップSn0603によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSn0806を実行した後、ステップSn0807に進む。
ステップSn0807では、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部に、図柄の変動表示を開始させる。具体的には、RAM64の第2図柄表示部フラグがONではない場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第1図柄表示部37aであると特定して変動表示を開始させ、第2図柄表示部フラグがONである場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第2図柄表示部37bであると特定して変動表示を開始させる。ステップSn0807を実行した後、ステップSn0808に進む。
ステップSn0808では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをONする。ステップSn0808を実行した後、本変動開始処理を終了する。
<保留情報シフト処理>
次に、保留情報シフト処理について説明する。保留情報シフト処理は、変動開始処理のサブルーチン(図442:Sn0802)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図443は、保留情報シフト処理を示すフローチャートである。ステップSn0901では、保留情報シフト処理を実行する処理対象である保留エリアが第1保留エリアRaであるか否かを判定する。本実施形態のパチンコ機10は、第2保留エリアRb(図424)に記憶されている保留情報を優先的に処理対象とする。具体的には、第1保留エリアRa(図424)のみに保留情報が記憶されている場合には、第1保留エリアRaに記憶されている保留情報を処理対象とし、第2保留エリアRb(図424)のみに保留情報が記憶されている場合には、第2保留エリアRbに記憶されている保留情報を処理対象とし、第1保留エリアRaおよび第2保留エリアRbの両方に保留情報が記憶されている場合には、第2保留エリアRbに記憶されている保留情報を優先的に処理対象とする。
なお、変形例として、時系列的に最先に記憶された保留情報から優先的に処理対象とする構成を採用してもよい。具体的には、第1保留エリアRaに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第1保留エリアRaの第1エリアに記憶されている保留情報)の方が、第2保留エリアRbに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第2保留エリアRbの第1エリアに記憶されている保留情報)よりも先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第1保留エリアRaであると判定する。一方、第1保留エリアRaに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報よりも、第2保留エリアRbに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報の方が先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第2保留エリアRbであると判定する。このような構成を採用してもよい。
ステップSn0901において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaであると判定した場合には(ステップSn0901:YES)、ステップSn0902~ステップSn0907の第1保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。一方、ステップSn0901において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(ステップSn0901:NO)、ステップSn0908~ステップSn0913の第2保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。
ステップSn0902では、第1保留エリアRaの第1始動保留個数RaNを1減算した後、ステップSn0903に進み、合計保留個数CRNを1減算する。その後、ステップSn0904に進む。ステップSn0904では、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSn0905に進む。
ステップSn0905では、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSn0905を実行した後、ステップSn0906に進む。
ステップSn0906では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONである場合には当該フラグをOFFにし、ONではない場合にはその状態を維持する。第2図柄表示部フラグは、今回の変動表示の開始の対象が第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれであるかを特定するための情報である。その後、ステップSn0907へ進む。
ステップSn0907では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第1保留エリアRaに対応していることの情報、すなわち第1始動口33に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。
ステップSn0907において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図440)におけるステップSn0603において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信したシフト時コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の減少に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の減少に対応させて変更する。
ステップSn0901において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(Sn0901:NO)、ステップSn0908に進む。
ステップSn0908では、第2保留エリアRbの第2始動保留個数RbNを1減算する。その後、ステップSn0909に進む。ステップSn0909では、合計保留個数CRNを1減算し、ステップSn0910に進み、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSn0911に進む。
ステップSn0911では、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSn0911を実行した後、ステップSn0912に進む。
ステップSn0912では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONではない場合には当該フラグをONにし、ONである場合にはその状態を維持する。その後、ステップSn0913に進む。
ステップSn0913では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第2保留エリアRbに対応していることの情報、すなわち第2始動口34に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。
ステップSn0913において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図440)におけるステップSn0603において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信したシフト時コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を、保留個数の減少に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の減少に対応させて変更する。
<当たり判定処理>
次に、当たり判定処理について説明する。当たり判定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図442:Sn0703)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図444は、当たり判定処理を示すフローチャートである。ステップSn1001では、処理対象である当たり乱数カウンタC1の値を読み出す。その後、ステップSn1002に進む。
ステップSn1002では、では、RAM64の第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定する。ステップSn1002において、第2図柄表示部フラグがONではないと判定した場合には(Sn1002:NO)、ステップSn1003に進み、第1始動口用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。その後、ステップSn1005に進む。
一方、ステップSn1002において、第2図柄表示部フラグがONであると判定した場合には(Sn1002:YES)、ステップSn1004に進み、第2始動口用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。その後、ステップSn1005に進む。
ステップSn1005では、当否判定の結果、大当たりに当選しているか否かを判定する。ステップSn1005において、大当たりに当選していると判定した場合には(Sn1005:YES)、ステップSn1006に進む。
ステップSn1006では、当たり種別カウンタC2の値を読み出す。その後、ステップSn1007に進み、大当たり用振分テーブルを参照して、大当たりの種別を振り分ける。具体的には、第1保留エリアRaに記憶されている保留情報を処理対象である場合には、第1始動口用の大当たり振分テーブルを参照し、大当たりの種別の振り分けを行う。第2保留エリアRbに記憶されている保留情報を処理対象である場合には、第2始動口用の大当たり振分テーブルを参照し、大当たりの種別の振り分けを行う。
その後、ステップSn1008に進み、振り分けた大当たりの種別に対応した大当たりフラグをONにする。具体的には、大当たりAである場合には大当たりAフラグをONにし、大当たりBである場合には大当たりBフラグをONにし、大当たりCである場合には大当たりCフラグをONにし、大当たりDである場合には大当たりDフラグをONにし、大当たりEである場合には大当たりEフラグをONにする。なお、大当たりVa~大当たりVg(以下、V入賞による大当たりをV入賞大当たりとも呼ぶ)は、遊技回における当たり抽選によって当選する大当たりではなく、小当たりを契機として実行された開閉実行モード中にV入賞して確定する大当たりであるので、ステップSn1008において大当たりフラグがONとなる対象の大当たりではない。V入賞大当たりが確定した場合の大当たりフラグはエンディング期間終了時の移行処理(図450)においてONにする。ステップSn1008を実行した後、ステップSn1009に進む。
ステップSn1009では、大当たりの種別に対応した停止図柄を設定する処理を実行する。具体的には、大当たりに当選することとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eに記憶されている大当たり用の停止結果テーブルを参照することで、ステップSn1007において振り分けた大当たりの種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSn1009を実行した後、当たり判定処理を終了する。
一方、ステップSn1005において、大当たりに当選していないと判定した場合には(Sn1005:NO)、ステップSn1010に進む。ステップSn1010では、当否判定の結果、小当たりに当選しているか否かを判定する。ステップSn1010において、小当たりに当選していると判定した場合には(Sn1010:YES)、ステップSn1011に進む。
ステップSn1011では、当たり種別カウンタC2の値を読み出す。その後、ステップSn1012に進み、小当たり用振分テーブルを参照して、小当たりの種別を振り分ける。具体的には、第1保留エリアRaに記憶されている保留情報を処理対象である場合には、第1始動口用の小当たり振分テーブルを参照し、小当たりの種別の振り分けを行う。第2保留エリアRbに記憶されている保留情報を処理対象である場合には、第2始動口用の小当たり振分テーブルを参照し、小当たりの種別の振り分けを行う。
その後、ステップSn1013に進み、振り分けた小当たりの種別に対応した小当たりフラグをONにする。具体的には、小当たりaである場合には小当たりaフラグをONにし、小当たりbである場合には大当たりbフラグをONにし、小当たりcである場合には小当たりcフラグをONにし、小当たりdである場合には大当たりdフラグをONにし、小当たりeである場合には小当たりeフラグをONにし、小当たりfである場合には小当たりfフラグをONにし小当たりgである場合には小当たりgフラグをONにする。ステップSn1013を実行した後、ステップSn1014に進む。
ステップSn1014では、小当たりの種別に対応した停止図柄を設定する処理を実行する。具体的には、小当たりに当選することとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eに記憶されている小当たり用の停止結果テーブルを参照することで、ステップSn1012において振り分けた小当たりの種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSn1014を実行した後、当たり判定処理を終了する。
ステップSn1010において、小当たりに当選していないと判定した場合には(Sn1010:NO)、ステップSn1015に進む。
ステップSn1015では、リーチ乱数カウンタC3の値を読み出し、その後、ステップSn1016に進み、リーチ判定用テーブルを参照する。その後、ステップSn1017に進み、当該遊技回においてリーチが発生するか否かの判定を行う。具体的には、実行エリアAEに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ判定用テーブル記憶エリア63c(図423)に記憶されているリーチ判定用テーブルにおいて、リーチが発生として設定されている値と一致しているか否かを判定する。
ステップSn1017において、当該遊技回においてリーチが発生すると判定した場合には(Sn1017:YES)、ステップSn1018に進み、リーチ発生フラグをONする。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのリーチ発生フラグをONする。ステップSn1018を実行した後、ステップSn1019に進む。
一方、ステップSn1017において、当該遊技回においてリーチが発生しないと判定した場合には(Sn1017:NO)、そのままステップSn1019に進む。
ステップSn1019では、外れ用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、外れ結果となる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eにおける外れ用の停止結果テーブルを参照することで、実行エリアAEに格納されている停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSn1019を実行した後、本当たり判定処理を終了する。
<変動時間設定処理>
次に、変動時間設定処理について説明する。変動時間設定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図442:Sn0804)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図445は、変動時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSn1101では、実行エリアAEに格納されている変動種別カウンタCSの値を読み出す。その後、ステップSn1102に進む。
ステップSn1102では、今回の遊技回に係る当たり抽選において大当たりに当選しているか否かを判定する。具体的には、RAM64の、大当たりフラグがONであるか否かを判定し、大当たりフラグがONである場合には(Sn1102:YES)、ステップSn1103に進む。
ステップSn1103では、大当たり用の変動時間の設定処理を実行する。具体的には、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている大当たり用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、大当たり用変動時間テーブルに記憶されている変動時間情報は、合計保留個数CRNの数が多いほど変動時間が短くなるように設定されている。従って、第2始動保留個数RbNが「0」である場合には、第1始動保留個数RaNの数が多いほど変動時間が短くなり、第1始動保留個数RaNが「0」である場合には、第2始動保留個数RbNの数が多いほど変動時間が短くなる。但し、これに限定されることはなく、例えば、合計保留個数CRNの数に依存しない構成としてもよく、合計保留個数CRNの数が少ないほど変動時間が短くなるように設定されていてもよい。また、各保留個数RaN,RbNに依存することなく一定となるように設定されていてもよい。
ステップSn1103を実行した後、ステップSn1109に進む。
ステップSn1102において、今回の遊技回に係る当たり抽選において大当たりに当選していないと判定した場合には(Sn1102:NO)、ステップSn1104に進む。
ステップSn1104では、今回の遊技回に係る当たり抽選において小当たりに当選しているか否かを判定する。具体的には、RAM64の、小当たりフラグがONであるか否かを判定し、小当たりフラグがONである場合には(Sn1104:YES)、ステップSn1105に進む。
ステップSn1105では、小当たり用の変動時間の設定処理を実行する。具体的には、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている小当たり用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、小当たり用変動時間テーブルに記憶されている変動時間情報は、合計保留個数CRNの数が多いほど変動時間が短くなるように設定されている。従って、第2始動保留個数RbNが「0」である場合には、第1始動保留個数RaNの数が多いほど変動時間が短くなり、第1始動保留個数RaNが「0」である場合には、第2始動保留個数RbNの数が多いほど変動時間が短くなる。但し、これに限定されることはなく、例えば、合計保留個数CRNの数に依存しない構成としてもよく、合計保留個数CRNの数が少ないほど変動時間が短くなるように設定されていてもよい。また、各保留個数RaN,RbNに依存することなく一定となるように設定されていてもよい。
ステップSn1105を実行した後、ステップSn1109に進む。
ステップSn1104において、今回の遊技回に係る当たり抽選において小当たりに当選していないと判定した場合には(Sn1104:NO)、ステップSn1106に進む。
ステップSn1106では、今回の遊技回に係る当たり抽選においてリーチが発生するか否かを判定する。具体的には、RAM64の、リーチ発生フラグがONであるか否かを判定し、リーチ発生フラグがONである場合には(Sn1106:YES)、ステップSn1107に進む。
ステップSn1107では、リーチ発生用の変動時間の設定処理を実行する。具体的には、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されているリーチ発生用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、リーチ発生用変動時間テーブルに記憶されている変動時間情報は、合計保留個数CRNの数が多いほど変動時間が短くなるように設定されている。従って、第2始動保留個数RbNが「0」である場合には、第1始動保留個数RaNの数が多いほど変動時間が短くなり、第1始動保留個数RaNが「0」である場合には、第2始動保留個数RbNの数が多いほど変動時間が短くなる。但し、これに限定されることはなく、例えば、合計保留個数CRNの数に依存しない構成としてもよく、合計保留個数CRNの数が少ないほど変動時間が短くなるように設定されていてもよい。また、各保留個数RaN,RbNに依存することなく一定となるように設定されていてもよい。
ステップSn1107を実行した後、ステップSn1109に進む。
ステップSn1106において、今回の遊技回に係る当たり抽選においてリーチが発生しないと判定した場合には(Sn1106:NO)、ステップSn1108に進む。
ステップSn1108では、リーチ非発生用の変動時間の設定処理を実行する。具体的には、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されているリーチ非発生用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、リーチ非発生用変動時間テーブルに記憶されている変動時間情報は、合計保留個数CRNの数が多いほど変動時間が短くなるように設定されている。従って、第2始動保留個数RbNが「0」である場合には、第1始動保留個数RaNの数が多いほど変動時間が短くなり、第1始動保留個数RaNが「0」である場合には、第2始動保留個数RbNの数が多いほど変動時間が短くなる。但し、これに限定されることはなく、例えば、合計保留個数CRNの数に依存しない構成としてもよく、合計保留個数CRNの数が少ないほど変動時間が短くなるように設定されていてもよい。また、各保留個数RaN,RbNに依存することなく一定となるように設定されていてもよい。
ステップSn1108を実行した後、ステップSn1109に進む。
ステップSn1109では、変動時間情報を記憶する。具体的には、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、変動時間の設定処理を終了する。
<変動終了処理>
次に、変動終了処理について説明する。変動終了処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図441:Sn0704)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図446は、変動終了処理を示すフローチャートである。ステップSn1201では、今回の遊技回の変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間とは、上述したように、図柄列が変動を開始してから全ての図柄列が停止するまでの時間であり、単位遊技時間の一部である。具体的には、ステップSn1201では、RAM64の変動時間カウンタエリア(各種カウンタエリア64f)に格納されている変動時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動時間情報の値は、前述した変動時間設定処理(図445)において設定されたものである。この設定された変動時間情報の値は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。
ステップSn1201において、変動時間が経過していないと判定した場合には(Sn1201:NO)、本変動終了処理を終了する。
ステップSn1201において、変動時間が経過していると判定した場合には(Sn1201:YES)、ステップSn1202に進み、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部における図柄の変動を終了させる処理を行う。その後、ステップSn1203に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをOFFする。ステップSn1203を実行した後、ステップSn1204に進む。
ステップSn1204では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選または小当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の大当たりフラグ(大当たりAフラグ~大当たりEフラグのいずれか)または小当たりフラグ(小当たりaフラグ~小当たりgフラグのいずれか)がONであるか否かを判定する。ステップSn1204において、いずれの大当たりフラグおよび小当たりフラグもONではない場合には(Sn1204:NO)、ステップSn1206に進む。
一方、ステップSn1204において、いずれかの大当たりフラグまたは小当たりフラグがONであると判定した場合には(Sn1204:YES)、ステップSn1205に進む。ステップSn1205では、開閉実行モードフラグをONにする。その後、変動終了処理を終了する。
ステップSn1206では、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSn1206において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Sn1206:YES)、ステップSn1207に進む。一方、ステップSn1206において、高頻度サポートモードフラグがONではないと判定した場合には(Sn1206:NO)、そのまま変動終了処理を終了する。
ステップSn1207では、遊技回数カウンタPNCの値を1減算する。遊技回数カウンタPNCは、高頻度サポートモードとして実行する遊技回の回数(以下、保証遊技回数とも呼ぶ)をカウントするためのカウンタである。本実施形態においては、保障遊技回数を100回として設定している。すなわち、 ステップSn1207では、高頻度サポートモードとして遊技回を1回実行した場合に、遊技回数カウンタPNCを1減算することによって、高頻度サポートモードとして実行可能な遊技回数をカウントしている。ステップSn1207を実行した後、ステップSn1208に進む。
ステップSn1208では、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。すなわち、保障遊技回数が100回未満であるか否かを判定する。ステップSn1208において、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回る(保障遊技回が100回未満である)と判定した場合には(Sn1208:YES)、そのまま変動終了処理を終了する。
一方、ステップSn1208において、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回らない(保障遊技回が100に達した)と判定した場合には(Sn1208:NO)、ステップSn1209に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。その後、変動終了処理を終了する。
<遊技状態移行処理>
次に、遊技状態移行処理について説明する。遊技状態移行処理は、通常処理のサブルーチン(図440:Sn0607)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図447は、遊技状態移行処理を示すフローチャートである。ステップSn1301では、エンディング期間フラグがONであるか否かを判定する。エンディング期間フラグは、開閉実行モードにおける大入賞口開閉処理期間の終了時(エンディング期間の開始時)にONにされ、エンディング期間の終了時にOFFにされる。エンディング期間は、開閉実行モードにおいてエンディング演出を実行するための期間である。
ステップSn1301において、エンディング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sn1301:NO)、ステップSn1302に進み、開閉処理期間フラグがONであるか否かを判定する。開閉処理期間フラグは、開閉実行モード中においてオープニング期間が終了し、第1可変入賞装置36の第1開閉扉36bまたは第2可変入賞装置212の第2開閉扉212bの開閉動作が実行される期間である大入賞口開閉処理期間が開始されるタイミングでONにされ、当該第1開閉扉36bまたは第2開閉扉212bの開閉動作が終了するタイミングでOFFにされる。
ステップSn1302において、開閉処理期間フラグがONではないと判定した場合には(Sn1302:NO)、ステップSn1303に進み、オープニング期間フラグがONであるか否かを判定する。オープニング期間フラグは、オープニング期間の開始時にONにされ、オープニング期間の終了時にOFFにされる。
ステップSn1303において、オープニング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sn1303:NO)、ステップSn1304に進み、開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSn1304において、開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(Sn1304:YES)、ステップSn1305に進む。一方、ステップSn1304において、開閉実行モードフラグがOFFであると判定した場合には(Sn1304:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSn1305では、小当たりに当選しているか否かを判定する。具体的には、小当たりフラグがONであるか否かを判定する。すなわち、今回の開閉実行モードが開始される契機が小当たり当選を契機としているのか否かを判定する。ステップSn1305において、小当たりに当選していない、すなわち、今回の開閉実行モードが大当たり当選を契機としていると判定した場合には(Sn1305:NO)、ステップSn1306に進む。
ステップSn1306では、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。すなわち、大当たりを契機とした開閉実行モードを開始する場合に、高頻度サポートモードを停止する。その後、ステップSn1307に進む。
一方、ステップSn1305において、小当たりに当選している、すなわち、今回の開閉実行モードが小当たり当選を契機としていると判定した場合には(Sn1305:YES)、ステップSn1306を実行せずに、ステップSn1307に進む。
ステップSn1307では、開閉シナリオを設定する開閉シナリオ設定処理を実行する。開閉シナリオは、ラウンド遊技(大入賞口開閉処理)における第1開閉扉36bおよび第2開閉扉212bの開閉動作のパターンを定めるもので、本実施形態では、第1開閉扉36bまたは第2開閉扉212bを閉鎖状態から開放状態へ移行する条件(以下、「開放条件」とも呼ぶ)と、第1開閉扉36bまたは第2開閉扉212bを開放状態から閉鎖状態へ移行する条件(以下、「閉鎖条件」とも呼ぶ)とが記録されたプログラムである。開閉シナリオは、ROM63の開閉シナリオ記憶エリア63iに記憶されている。開閉シナリオ設定処理については、後述する。ステップSn1307を実行した後、前述したステップSn1308に進む。
ステップSn1308では、オープニング時間設定処理を実行する。オープニング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるオープニング期間の時間的長さ(以下、オープニング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。ステップSn1308を実行した後、ステップSn1309に進む。
ステップSn1309では、オープニングコマンドを設定する。設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図440)におけるコマンド出力処理(Sn0603)にて、音声発光制御装置90に送信される。このオープニングコマンドには、設定したオープニング時間および今回の開閉実行モードのラウンド数の情報が含まれる。音声発光制御装置90では、受信したオープニングコマンドに基づいて、オープニング時間および大入賞口開閉処理期間に対応した演出の内容を決定し、その決定した内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSn1309を実行した後、ステップSn1310に進み、オープニング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSn1303において、オープニング期間フラグがONであると判定した場合には(Sn1303:YES)、ステップSn1311に進む。
ステップSn1311では、オープニング期間が終了したか否かを判定する。具体的には、第3タイマカウンタT3の値が「0」であるか否かを判定する。第3タイマカウンタT3は、オープニング期間の時間をダウンカウントするタイマカウンタである。ステップSn1311において、オープニング期間が終了したと判定した場合には(Sn1311:YES)、ステップSn1312に進み、オープニング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSn1313に進む。
ステップSn1313では、今回の開閉実行モードの種別を報知するためのラウンド表示の開始処理を実行する。具体的には、RAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶されているアドレス情報を確認する。そして、確認したアドレス情報に基づいて、ROM63に記憶されている停止結果データ群の中から、上記アドレス情報に対応した停止結果データを特定するとともに、その特定した停止結果データからラウンド回数の内容を確認する。その後、その確認したラウンド回数の内容を、メイン表示部45におけるラウンド表示部39に出力する。これにより、ラウンド表示部39では上記出力に係るラウンドの情報が表示される。ステップSn1313を実行した後、ステップSn1314に進む。
ステップSn1314では、開閉処理期間フラグをONにする。続くステップSn1315では、開閉処理開始コマンドを設定する。開閉処理開始コマンドは、開閉処理期間が開始されたことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉処理開始コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図440:ステップSn0603)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSn1314を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSn1302において、開閉処理期間フラグがONであると判定した場合には(Sn1302:YES)、ステップSn1315に進み、大入賞口開閉処理を実行する。大入賞口開閉処理については後述する。ステップSn1315を実行した後、ステップSn1316に進む。
ステップSn1316では、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。具体的には、実行されたラウンドの回数をカウントするための第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であるか否かによって、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。ステップSn1316において、大入賞口開閉処理が終了したと判定した場合には(Sn1316:YES)、ステップSn1317に進む。一方、ステップSn1316において、大入賞口開閉処理が終了していないと判定した場合には(Sn1316:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSn1317では、開閉処理期間フラグをOFFにし、その後、ステップSn1318に進む。
ステップSn1318では、ラウンド表示の終了処理を実行する。当該処理では、メイン表示部45におけるラウンド表示部39が消灯されるように当該ラウンド表示部39の表示制御を終了する。ステップSn1318を実行した後、ステップSn1319に進む。
ステップSn1319では、エンディング時間設定処理を実行する。エンディング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるエンディング期間の時間的長さ(以下、エンディング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のエンディング期間において同じ一定の長さのエンディング時間を設定する。具体的には、エンディング時間を決定する第4タイマカウンタエリアT4に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第4タイマカウンタエリアT4は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSn1319を実行した後、ステップSn1320に進む。
ステップSn1320では、エンディングコマンドを設定する。設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図440)におけるステップSn0603において、音声発光制御装置90に送信される。エンディングコマンドには、エンディング時間設定処理(Sn1320)において設定されたエンディング時間の情報が含まれる。音声発光制御装置90では、エンディングコマンドを受信することに基づいて、エンディング演出を実行する。ステップSn1320を実行した後、ステップSn1321に進む。
ステップSn1321では、エンディング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSn1301において、エンディング期間フラグがONであると判定した場合には(Sn1301:YES)、ステップSn1322に進む。
ステップSn1322では、エンディング期間が終了したか否かの判定を行う。具体的には、エンディング時間設定処理(Sn1319)において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSn1322において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であると判定した場合には(Sn1322:YES)、ステップSn1323に進む。
ステップSn1323では、エンディング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSn1324に進み、エンディング期間終了時の移行処理を実行する。エンディング期間終了時の移行処理は、今回のエンディング期間が終了した後の遊技回の各種モードを設定するための処理である。エンディング期間終了時の移行処理の詳細は後述する。ステップSn1324を実行した後、ステップSn1325に進む。
ステップSn1325では、V入賞に起因する大当たりフラグ(以下、V入賞大当たりフラグとも呼ぶ)がONであるか否かを判定する。具体的には、大当たりVaフラグ、大当たりVbフラグ、大当たりVcフラグ、大当たりVdフラグ、大当たりVeフラグ、大当たりVfフラグ、大当たりVgフラグのいずれかの大当たりフラグがONであるか否かを判定する。ステップSn1325において、V入賞大当たりフラグがONではないと判定した場合には(Sn1325:NO)、ステップSn1326に進む。
ステップSn1326では、開閉実行モードフラグをOFFにする。その後、遊技状態移行処理を終了する。
一方、ステップSn1325において、V入賞に起因する大当たりフラグがONであると判定した場合、すなわち、今回の開閉実行モードが小当たり当選を契機とするものであって、当該開閉実行モードにおける大入賞口開閉処理においてV入賞口に入賞したことによる大当たりが確定した場合には(Sn1325:YES)、開閉実行モードフラグをOFFにすることなく、遊技状態移行処理を終了する。小当たり当選を契機とする開閉実行モードにおける大入賞口開閉処理においてV入賞口に遊技球が入賞し大当たりが確定した場合には、当該実行中の開閉実行モードの終了後に、再度、V入賞によって確定した大当たりに対応した開閉実行モードを実行するため、開閉実行モードフラグをOFFにすることなくON状態を継続する。このようにすることで、次回に遊技状態移行処理が実行された際に、再度、開閉実行モードを開始することができる。
<開閉シナリオ設定処理>
次に、開閉シナリオ設定処理について説明する。開閉シナリオ設定処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図447:Sn1307)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図448は、開閉シナリオ設定処理を示すフローチャートである。ステップSn1401では、大当たりフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードにおける大入賞口開閉処理が実行される契機となるのは、大当たり当選が契機となる場合と小当たり当選が契機となる場合とがあり、本処理により、大当たり当選を契機とする大入賞口開閉処理であるのか、小当たり当選を契機とする大入賞口開閉処理であるのかを判定する。ステップSn1401において、大当たりフラグがONであると判定した場合には(Sn1401:YES)、ステップSn1402に進む。
ステップSn1402では、大当たりの種別に対応した開閉シナリオを設定する。具体的には、大当たりフラグの種類(大当たりAフラグ~大当たりEフラグ、大当たりフラグVa~大当たりVg)に応じた開閉シナリオを設定する。図427、図428、図429で説明したように、大当たりAまたは大当たりBに当選した場合には、10Rのラウンド遊技が実行されるように、開閉シナリオ[LOP10]が設定される。大当たりCに当選した場合には、15Rのラウンド遊技が実行されるように、開閉シナリオ[LOP15]が設定される。大当たりDまたは大当たりEに当選した場合には、5Rのラウンド遊技が実行されるように、開閉シナリオ[LOP5]が設定される。大当たりVaまたは大当たりVbに当選した場合には、10Rのラウンド遊技が実行されるように、開閉シナリオ[LOP10]が設定される。大当たりVcまたは大当たりVdに当選した場合には、15Rのラウンド遊技が実行されるように、開閉シナリオ[LOP15]が設定される。大当たりVe、大当たりVf、または大当たりVgに当選した場合には、5Rのラウンド遊技が実行されるように、開閉シナリオ[LOP5]が設定される。
ステップSn1402の実行後、開閉シナリオ設定処理を終了する。
ステップSn1401において、大当たりフラグがONではないと判定した場合には(Sn1401:NO)、ステップSn1403に進む。ステップSn1403では、小当たりの種別に対応した開閉シナリオを設定する。具体的には、小当たりフラグの種類(小当たりaフラグ~小当たりgフラグ)に応じた開閉シナリオを設定する。図427、図428、図429で説明したように、小当たりaに当選した場合には、開閉シナリオ[SOPa]が設定される。開閉シナリオ[SOPa]は、ラウンド数が1Rに設定されており、第2開閉扉212bの開放状態時に第2大入賞口212aに入球した遊技球が、クルーン220に誘因されやすいように、第1振分弁218および第2振分弁219の開閉パターンが設定されている。小当たりbに当選した場合には、開閉シナリオ[SOPb]が設定される。開閉シナリオ[SOPb]は、ラウンド数が1Rに設定されており、第2開閉扉212bの開放状態時に第2大入賞口212aに入球した遊技球が、クルーン220に誘因されやすいように、第1振分弁218および第2振分弁219の開閉パターンが設定されている。小当たりcに当選した場合には、開閉シナリオ[SOPc]が設定される。開閉シナリオ[SOPc]は、ラウンド数が1Rに設定されており、第2開閉扉212bの開放状態時に第2大入賞口212aに入球した遊技球が、クルーン220に誘因されやすいように、第1振分弁218および第2振分弁219の開閉パターンが設定されている。小当たりdに当選した場合には、開閉シナリオ[SOPd]が設定される。開閉シナリオ[SOPd]は、ラウンド数が1Rに設定されており、第2開閉扉212bの開放状態時に第2大入賞口212aに入球した遊技球が、第2V入賞口V2に誘因されやすいように、第1振分弁218および第2振分弁219の開閉パターンが設定されている。小当たりeに当選した場合には、開閉シナリオ[SOPe]が設定される。開閉シナリオ[SOPe]は、ラウンド数が1Rに設定されており、第2開閉扉212bの開放状態時に第2大入賞口212aに入球した遊技球が、第2V入賞口V2に誘因されやすいように、第1振分弁218および第2振分弁219の開閉パターンが設定されている。小当たりfに当選した場合には、開閉シナリオ[SOPf]が設定される。開閉シナリオ[SOPf]は、ラウンド数が1Rに設定されており、第2開閉扉212bの開放状態時に第2大入賞口212aに入球した遊技球が、第2V入賞口V2に誘因されやすいように、第1振分弁218および第2振分弁219の開閉パターンが設定されている。小当たりgに当選した場合には、開閉シナリオ[SOPg]が設定される。開閉シナリオ[SOPg]は、ラウンド数が1Rに設定されており、第2開閉扉212bの開放状態時に第2大入賞口212aに入球した遊技球が、排出口225に誘因されやすいように、第1振分弁218および第2振分弁219の開閉パターンが設定されている。ステップSn1403を実行した後、ステップSn1404に進む。
ステップSn1404では、V入賞口入球許可フラグをONにする。V入賞口入球許可フラグは、小当たりを契機とした開閉シナリオが設定された場合にONするフラグであり、当該V入賞口入球許可フラグがONの場合のみ、V入賞口に入球した場合に、V入賞口への入球であると判定する(図439:Sn0501参照)。このようにすることで、予期しない何らかの不具合等によって不当にV入賞口に遊技球が入球した場合に大当たりを確定させることを抑制することができる。ステップSn1404を実行した後、開閉シナリオ設定処理を終了する。
<大入賞口開閉処理>
次に、大入賞口開閉処理について説明する。大入賞口開閉処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図447:Sn1315)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図449は、大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。ステップSn1501では、開閉シナリオ設定処理(図447:Sn1309)において設定された開閉シナリオを読み出す。その後、ステップS1502に進む。
ステップSn1502では、第1開閉扉36bは開放中であるか否かを判定する。具体的には、第1可変入賞駆動部36cの駆動状態に基づいて判定を行う。ステップSn1502において、第1開閉扉36bは開放中ではないと判定した場合には(Sn1502:NO)、ステップSn1503に進む。
ステップSn1503では、第1開閉扉36bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、第1開閉扉36bの開放のタイミングであるか否かを判定する。ステップSn1503において、第1開閉扉36bの開放条件が成立したと判定した場合には(Sn1503:YES)、ステップSn1504に進む。
ステップSn1504では、第1開閉扉36bを開放する。その後、ステップSn1505に進む。
ステップSn1505では、開閉扉開放コマンドを設定する。開閉扉開放コマンドは、第1開閉扉36bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図440:ステップSn0603)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSn1505を実行した後、ステップSn1509に進む。
ステップSn1503において、第1開閉扉36bの開放条件が成立していないと判定した場合には(Sn1503:NO)、ステップSn1504およびステップSn1505を実行することなく、ステップSn1509に進む。
ステップSn1502において、第1開閉扉36bは開放中であると判定した場合には(Sn1502:YES)、ステップSn1506に進む。
ステップSn1506では、第1開閉扉36bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、第1開閉扉36bの閉鎖のタイミングであるか否かを判定する。ステップSn1506において、第1開閉扉36bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Sn1506:YES)、ステップSn1507に進む。
ステップSn1507では、第1開閉扉36bを閉鎖する。その後、ステップSn1508に進む。
ステップSn1508では、第1開閉扉閉鎖コマンドを設定する。第1開閉扉閉鎖コマンドは、第1開閉扉36bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。第1開閉扉閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図440:ステップSn0603)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSn1508を実行した後、ステップSn1509に進む。
ステップSn1506において、第1開閉扉36bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Sn1506:NO)、ステップSn1507およびステップSn1508を実行することなく、ステップSn1509に進む。
ステップSn1509では、第2開閉扉212bは開放中であるか否かを判定する。具体的には、第2可変入賞駆動部212cの駆動状態に基づいて判定を行う。ステップSn1509において、第2開閉扉212bは開放中ではないと判定した場合には(Sn1509:NO)、ステップSn1510に進む。
ステップSn1510では、第2開閉扉212bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、第2開閉扉212bの開放のタイミングであるか否かを判定する。ステップSn1510において、第2開閉扉212bの開放条件が成立したと判定した場合には(Sn1510:YES)、ステップSn1511に進む。
ステップSn1511では、第2開閉扉212bを開放する。その後、ステップSn1512に進む。
ステップSn1512では、第2開閉扉開放コマンドを設定する。第2開閉扉開放コマンドは、第2開閉扉212bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。第2開閉扉開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図440:ステップSn0603)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSn1512を実行した後、ステップSn1516に進む。
ステップSn1510において、第2開閉扉212bの開放条件が成立していないと判定した場合には(Sn1510:NO)、ステップSn1511およびステップSn1512を実行することなく、ステップSn1516に進む。
ステップSn1509において、第2開閉扉212bは開放中であると判定した場合には(Sn1509:YES)、ステップSn1513に進む。
ステップSn1513では、第2開閉扉212bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、第2開閉扉212bの閉鎖のタイミングであるか否かを判定する。ステップSn1513において、第2開閉扉212bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Sn1513:YES)、ステップSn1514に進む。
ステップSn1514では、第2開閉扉212bを閉鎖する。その後、ステップSn1515に進む。
ステップSn1515では、第2開閉扉閉鎖コマンドを設定する。第2開閉扉閉鎖コマンドは、第2開閉扉212bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。第2開閉扉閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図440:ステップSn0603)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSn1515を実行した後、ステップSn1516に進む。
ステップSn1513において、第2開閉扉212bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Sn1513:NO)、ステップSn1514およびステップSn1515を実行することなく、ステップSn1516に進む。
ステップSn1516では、第1振分弁218は開放中であるか否かを判定する。具体的には、第1振分弁駆動部218aの駆動状態に基づいて判定を行う。ステップSn1516において、第1振分弁218は開放中ではないと判定した場合には(Sn1516:NO)、ステップSn1517に進む。
ステップSn1517では、第1振分弁218の開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、第1振分弁218の開放のタイミングであるか否かを判定する。ステップSn1517において、第1振分弁218の開放条件が成立したと判定した場合には(Sn1517:YES)、ステップSn1518に進む。
ステップSn1518では、第1振分弁218を開放する。その後、ステップSn1519に進む。
ステップSn1519では、第1振分弁開放コマンドを設定する。第1振分弁開放コマンドは、第1振分弁218が開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。第1振分弁開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図440:ステップSn0603)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSn1519を実行した後、ステップSn1523に進む。
ステップSn1517において、第1振分弁218の開放条件が成立していないと判定した場合には(Sn1517:NO)、ステップSn1518およびステップSn1519を実行することなく、ステップSn1523に進む。
ステップSn1516において、第1振分弁218は開放中であると判定した場合には(Sn1516:YES)、ステップSn1520に進む。
ステップSn1520では、第1振分弁218の閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、第1振分弁218の閉鎖のタイミングであるか否かを判定する。ステップSn1520において、第1振分弁218の閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Sn1520:YES)、ステップSn1521に進む。
ステップSn1521では、第1振分弁218を閉鎖する。その後、ステップSn1522に進む。
ステップSn1522では、第1振分弁閉鎖コマンドを設定する。第1振分弁閉鎖コマンドは、第1振分弁218が閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。第1振分弁閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図440:ステップSn0603)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSn1522を実行した後、ステップSn1523に進む。
ステップSn1520において、第1振分弁218の閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Sn1520:NO)、ステップSn1521およびステップSn1522を実行することなく、ステップSn1523に進む。
ステップSn1523では、第2振分弁219は開放中であるか否かを判定する。具体的には、第2振分弁駆動部219aの駆動状態に基づいて判定を行う。ステップSn1523において、第2振分弁219は開放中ではないと判定した場合には(Sn1523:NO)、ステップSn1524に進む。
ステップSn1524では、第2振分弁219の開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、第2振分弁219の開放のタイミングであるか否かを判定する。ステップSn1524において、第2振分弁219の開放条件が成立したと判定した場合には(Sn1524:YES)、ステップSn1525に進む。
ステップSn1525では、第2振分弁219を開放する。その後、ステップSn1526に進む。
ステップSn1526では、第2振分弁開放コマンドを設定する。第2振分弁開放コマンドは、第2振分弁219が開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。第2振分弁開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図440:ステップSn0603)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSn1526を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSn1524において、第2振分弁219の開放条件が成立していないと判定した場合には(Sn1524:NO)、ステップSn1525およびステップSn1526を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSn1523において、第2振分弁219は開放中であると判定した場合には(Sn1523:YES)、ステップSn1527に進む。
ステップSn1527では、第2振分弁219の閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、第2振分弁219の閉鎖のタイミングであるか否かを判定する。ステップSn1527において、第2振分弁219の閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Sn1527:YES)、ステップSn1528に進む。
ステップSn1528では、第2振分弁219を閉鎖する。その後、ステップSn1529に進む。
ステップSn1529では、第2振分弁閉鎖コマンドを設定する。第2振分弁閉鎖コマンドは、第2振分弁219が閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。第2振分弁閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図440:ステップSn0603)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSn1529を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSn1527において、第2振分弁219の閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Sn1527:NO)、ステップSn1528およびステップSn1529を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
<エンディング期間終了時の移行処理>
次に、エンディング期間終了時の移行処理について説明する。エンディング期間終了時の移行処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図447:Sn1324)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図450は、エンディング期間終了時の移行処理を示すフローチャートである。ステップSn1601では、小当たりフラグがONであるか否かを判定する。ステップSn1601において、小当たりフラグがONではないと判定した場合には(Sn1601:NO)、ステップSn1602に進む。
ステップSn1602では、当たり種別に対応した遊技回数カウンタPNCの値を設定する。すなわち、大当たりを契機とした開閉実行モードの終了後に、高頻度サポートモードを実行する場合に、当該高頻度モードとして実行される遊技回の回数を遊技回数カウンタPNCとして設定する。より具体的には、図427、図428、図429の大当たり用の振分テーブルの、高頻度サポート遊技回数の欄に示す値が設定される。ステップSn1602を実行した後、ステップSn1603に進む。
ステップSn1603では、フラグ消去処理を実行する。具体的には遊技状態を示すフラグを消去する。その後、ステップSn1604に進み、遊技回数カウンタPNCの値が0よりも大きいか否かを判定する。ステップSn1604において、遊技回数カウンタPNCが0よりも大きくない場合、すなわち、遊技回数カウンタPNCが0である場合には(Sn1604:NO)、そのままエンディング期間終了時の移行処理を終了する。より具体的には、今回の開閉実行モードが実行される契機が大当たりであり、当該大当たりの種別が開閉実行モードの終了後に高頻度サポートに移行しない大当たり種別である場合(例えば、大当たりBや大当たりEなど)に、ステップSn1602において遊技回数カウンタPNCに0が設定され(Sn1604:NO)、処理の進行として、そのままエンディング期間終了時の移行処理を終了する。
ステップSn1604において、遊技回数カウンタPNCが0ではないと判定した場合には(Sn1604:YES)、ステップSn1605に進み、高頻度サポートモードフラグをONにする。ステップS1605を実行した後、ステップSn1606に進み、高頻度サポートモードコマンドを設定する。その後、エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
一方、ステップSn1601において、小当たりフラグがONであると判定した場合には(Sn1601:YES)、ステップSn1607に進む。ステップSn1607では、V入賞種別フラグがONであるか否かを判定する。V入賞種別フラグはV入賞口に遊技球が入球した場合にONとなるフラグである(図439:Sn0504参照)。ステップS1607において、V入賞種別フラグがONであると判定した場合には(Sn1607:YES)、ステップSn1608に進む。
ステップSn1608では、V入賞種別フラグに対応した大当たりフラグをONにする。具体的には、V入賞Vaフラグに対しては大当たりVaフラグ、V入賞Vbフラグに対しては大当たりVbフラグ、V入賞Vcフラグに対しては大当たりVcフラグ、V入賞Vdフラグに対しては大当たりVdフラグ、V入賞Veフラグに対しては大当たりVeフラグ、V入賞Vfフラグに対しては大当たりVfフラグ、V入賞Vgフラグに対しては大当たりVgフラグを各々ONにする。
ステップSn1608を実行した後、ステップSn1609に進み、フラグ消去処理を実行する。その後、エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
ステップSn1607において、V入賞種別フラグがONではないと判定した場合には(Sn1607:NO)、ステップS1608を実行せずにステップS1609に進み、フラグ消去処理を実行する。その後、エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
<電役サポート用処理>
次に、電役サポート用処理について説明する。電役サポート用処理は、通常処理のサブルーチン(図440:Sn0608)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図451は、電役サポート用処理を示すフローチャートである。ステップSn1701では、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート中フラグがONであるか否かを判定する。サポート中フラグは、第2始動口34の電動役物34aを開放状態にさせる場合にONにされ、閉鎖状態に復帰させる場合にOFFにされるフラグである。ステップSn1701において、サポート中フラグがONではないと判定した場合には(Sn1701:NO)、ステップSn1702に進む。
ステップSn1702では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート当選フラグがONであるか否かを判定する。サポート当選フラグは、電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選において開放状態当選となった場合にONにされ、サポート中フラグがONである場合にOFFにされるフラグである。ステップSn1702において、サポート当選フラグがONではないと判定した場合には(Sn1702:NO)、ステップSn1703に進む。
ステップSn1703では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた電役用タイマカウンタTdの値が「0」であるか否かを判定する。この場合、電役用タイマカウンタTdは、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。電役用タイマカウンタTdにセットされたカウント値は、タイマ割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。
ステップSn1703において、電役用タイマカウンタTdの値が「0」でないと判定した場合には(Sn1703:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sn1703:YES)、ステップSn1704に進む。
ステップSn1704では、普図ユニット38における図柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。ステップSn1704において、変動表示の終了タイミングであると判定した場合には(Sn1704:YES)、ステップSn1705に進み、外れ表示を設定した後、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより、外れ表示を停止表示した状態で普図ユニット38における図柄の変動表示が終了される。一方、ステップSn1704において、変動表示の終了タイミングでないと判定した場合には(Sn1704:NO)、ステップSn1706に進む。
ステップSn1706では、役物保留個数SNの値が「0」より大きいか否かを判定する。ステップSn1706において、役物保留個数SNの値が「0」であると判定した場合には(Sn1706:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSn1706において、役物保留個数SNの値が「0」より大きいと判定した場合には(Sn1706:YES)、ステップSn1707に進む。
ステップSn1707では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、その後、ステップSn1708に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。ステップSn1707において開閉実行モードではなく(Sn1707:NO)、且つ、ステップSn1708において高頻度サポートモードである場合には(Sn1708:YES)、ステップSn1709に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64dに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0~461であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に電役用タイマカウンタTdに「750」(すなわち1.5sec)をセットする。電役用タイマカウンタTdは、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。その後、ステップSn1710に進む。
ステップSn1710では、ステップSn1709の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSn1710において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選であると判定した場合には(Sn1710:YES)、ステップSn1711に進み、サポート当選フラグをONにする。その後、ステップSn1712に進み、高頻度サポートモード用電役開閉シナリオ設定処理を実行する。具体的には、高頻度サポートモードにおいて電動役物開放抽選に当選した場合の電動役物34aの開放パターンが設定された開閉シナリオを設定する処理である。当該開閉シナリオには、電動役物34aの開放条件(電役開放条件)と、電動役物34aの閉鎖条件(電役閉鎖条件)とが設定されている。ステップSn1712において、高頻度サポートモード用電役開閉シナリオ設定処理を実行した後、本電役サポート用処理を終了する。
一方、ステップSn1710において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選でないと判定した場合には(Sn1710:NO)、ステップSn1711およびステップSn1712の処理を実行することなく、電役サポート用処理を終了する。
ステップSn1707において開閉実行モードであると判定した場合(Sn1707:YES)、又は、ステップSn1708において高頻度サポートモードでないと判定した場合には(Sn1708:NO)、ステップSn1713に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64dに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0、1であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に電役用タイマカウンタTdに「14750」(すなわち29.5sec)をセットする。その後、ステップSn1714に進む。
ステップSn1714では、ステップSn1713の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSn1714において、サポート当選でないと判定した場合には(Sn1714:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSn1714において、サポート当選であると判定した場合には(Sn1714:YES)、ステップSn1715に進み、サポート当選フラグをONにする。その後、ステップSn1716に進み、低頻度サポートモード用電役開閉シナリオ設定処理を実行する。具体的には、低頻度サポートモードにおいて電動役物開放抽選に当選した場合の電動役物34aの開放パターンが設定された開閉シナリオを設定する処理である。当該開閉シナリオには、電動役物34aの開放条件(電役開放条件)と、電動役物34aの閉鎖条件(電役閉鎖条件)とが設定されている。ステップSn1716において、低頻度サポートモード用電役開閉シナリオ設定処理を実行した後、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSn1702において、サポート当選フラグがONであると判定した場合には(Sn1702:YES)、ステップSn1717に進み、電役用タイマカウンタTdの値が「0」であるか否かを判定する。ステップSn1717において、電役用タイマカウンタTdの値が「0」でないと判定した場合には(Sn1717:NO)、普図ユニット38における絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSn1717において、電役用タイマカウンタTdの値が「0」であると判定した場合には(Sn1717:YES)、ステップSn1718に進む。
ステップSn1718では、当たり表示を設定する。これにより、当たり表示を停止表示した状態で普図ユニット38における絵柄の変動表示が終了される。その後、ステップSn1719に進み、サポート中フラグをONにするとともに、サポート当選フラグをOFFにする。その後、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSn1701において、サポート中フラグがONであると判定した場合には(Sn1701:YES)、ステップSn1720に進み、電動役物34aを開閉制御するための電役開閉制御処理を実行する。電役開閉制御処理の詳細については後述する。ステップSn1720を実行した後、本電役サポート用処理を終了する。
<電役開閉処理>
次に、電役開閉処理について説明する。電役開閉処理は、電役サポート用処理のサブルーチン(図451:Sn1720)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図452は、電役開閉処理を示すフローチャートである。ステップSn1801では、電動役物34aが開放中であるか否かを判定する。ステップSn1801において、電動役物34aが開放中ではないと判定した場合には(Sn1801:NO)、ステップSn1802に進む。
ステップSn1802では、設定された開閉シナリオの開放条件が成立しているか否かの判定を行う。具体的には、1回の電役開放抽選に当選した場合の電動役物34aの開放回数(本実施形態においては1回)をカウントするとともに、電動役物34aの閉鎖状態を維持する時間が経過し開放するタイミングに達したかをタイマカウンタでカウントすることによって、電動役物34aを開放状態に移行する条件が成立したか否かを判定する。ステップSn1802において、開閉シナリオの開放条件が成立していないと判定した場合には(Sn1802:NO)、電役開閉処理を終了する。
一方、ステップSn1802において、開閉シナリオの開放条件が成立していると判定した場合には(Sn1802:YES)、ステップSn1803に進む。
ステップSn1803では、電動役物34aを開放状態にする。ステップSn1803を実行した後、ステップSn1804に進む。
ステップSn1804では、電役開放コマンドを設定する。電役開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図440:ステップSn0603)において音声発光制御装置90に送信される。電役開放コマンドを受信した音声発光装置は、電役開放用の演出を実行するための設定を実行する。その後、電役開閉処理を終了する。
一方、ステップSn1801において、電動役物34aが開放中ではないと判定した場合には(Sn1801:YES)、ステップSn1805に進む。
ステップSn1805では、電動役物34aの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。ステップSn1805において、閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Sn1805:NO)、電役開閉処理を終了する。一方、ステップSn1805において、閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Sn1805:YES)、ステップSn1806に進む。
ステップSn1806では、電動役物34aを閉鎖状態にする。ステップSn1806を実行した後、ステップSn1807に進む。
ステップSn1807では、電役閉鎖コマンドを設定する。電役閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図440:ステップSn0603)において音声発光制御装置90に送信される。電役閉鎖コマンドを受信した音声発光装置は、電役閉鎖用の演出を実行するための設定を実行する。その後、電役開閉処理を終了する。
《8-6》音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される各種処理:
次に、音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される具体的な制御の一例を説明する。先に音声発光制御装置90において実行される処理について説明し、その後、表示制御装置100において実行される処理について説明する。
<音声発光制御装置において実行される各種処理>
<タイマ割込み処理>
最初に、音光側MPU92によって実行されるタイマ割込み処理について説明する。
図453は、音光側MPU92において実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。以下、タイマ割込み処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSn1901では、コマンド記憶処理を実行する。コマンド記憶処理は、主側MPU62からコマンドを受信した場合に、受信したコマンドを音光側RAM94に記憶するための処理である。音光側RAM94には、主側MPU62から受信したコマンドの記憶及び読み出しを可能とするためのリングバッファが設けられており、主側MPU62から受信したコマンドは、当該リングバッファに順次記憶されるとともに、記憶された順序に従って順次読み出される。ステップSn1901を実行した後、ステップSn1902に進む。
ステップSn1902では、遊技回演出用処理を実行する。遊技回演出用処理では、図柄の変動が開始してから停止するまでの遊技回において実行する演出に関する処理を行なう。遊技回演出用処理の詳細については後述する。ステップSn1902を実行した後、ステップSn1903に進む。
ステップSn1903では、遊技球流通態様検出処理を実行する。遊技球流通態様検出処理は、遊技者による操作ハンドル25の操作よって発射され遊技領域を流通する遊技球の流通態様を検出するための処理である。当該遊技球流通態様検出処理を実行することによって、遊技者の止め打ちを検出する。遊技球流通態様検出処理については後述する。ステップSn1903を実行した後、ステップSn1904に進む。
ステップSn1904では、その他の処理を実行する。その他の処理は、開閉実行モード中に図柄表示装置41に演出動画を表示させる処理や、デモ動画を図柄表示装置41に表示させる処理等である。ステップSn1904を実行した後、ステップSn1905に進む。
ステップSn1905では、各種ランプ47の発光制御を行うための発光制御処理を実行する。発光制御処理では、上記の各演出用処理において読み出された発光データに基づいて、各種ランプ47の発光制御を行う。ステップSn1905を実行した後、ステップSn1906に進む。
ステップSn1906では、スピーカー46の音声出力制御を行うための音声出力制御処理を実行する。音声出力制御処理では、上記のBGM用処理及び各演出用処理において読み出された音声データに基づいて、スピーカー46の音声出力制御を行う。ステップSn1906を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
<遊技回演出用処理>
次に、遊技回演出用処理について説明する。遊技回演出用処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図453:Sn1902)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図454は、遊技回演出用処理を示すフローチャートである。ステップSn2001では、変動用コマンド及び種別コマンドを受信したか否かを判定する。ステップSn2001において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していないと判定した場合には(Sn2001:NO)、本遊技回演出用処理処理を終了する。一方、ステップSn2001において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していると判定した場合には(Sn2001:YES)、ステップSn2002に進む。
ステップSn2002では、今回受信した変動用コマンドを読み出し、当該コマンドから、大当たりまたは小当たりの有無、大当たりまたは小当たりの種別、リーチ発生の有無、変動時間を読み出す。そして、読み出した情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。その後、ステップSn2003に進む。
ステップSn2003では、遊技回演出パターン設定処理を実行する。遊技回演出パターン設定処理は、今回の遊技回において実行する演出のパターン(予告演出、リーチ演出の内容や実行のタイミング)を演出パターンテーブルに基づいて決定し、設定する処理である。演出パターン設定処理の詳細については後述する。ステップSn2003を実行した後、ステップSn2004に進む。
ステップSn2004では、停止図柄の設定処理を実行する。停止図柄の設定処理では、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、大当たりである場合には、図柄表示装置41の有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。
今回の遊技回の当たり抽選の結果が、外れ結果(小当たりを含む)であれば、変動用コマンドの内容からリーチ発生の有無を判定する。リーチ発生に対応していると判定した場合には、有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL上にリーチ図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。一方、リーチ発生に対応していないと判定した場合には、有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL上にリーチ図柄の組合せが成立しない停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。ステップSn2004を実行した後、ステップSn2005に進む。
ステップSn2005では、今回の遊技回の変動表示パターンを設定するための処理を実行する。当該処理では、今回受信している変動用コマンドの内容から今回の遊技回の変動時間の情報を特定するとともに、当該変動時間の情報、及び、上記ステップSn2004において設定した停止図柄の情報の組合せに対応した変動表示パターンを選択する。なお、変動表示パターンを選択する際には、音光側ROM93の変動表示パターンテーブル記憶エリア93bに記憶されている変動表示パターンテーブルが参照される。その後、ステップSn2006に進む。
ステップSn2006では、今回の遊技回において設定された演出パターン、停止図柄、変動表示パターンの情報を演出コマンドに設定する。その後、ステップSn2007に進み、当該演出コマンドを表示側MPU102に送信する。表示側MPU102は、受信した演出コマンドに対応した演出内容を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。ステップSn2007を実行した後、ステップSn2008に進み、変動開始時の更新処理を実行する。変動開始時の更新処理は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1または第2保留表示領域Ds2における保留表示を更新するための処理である。ステップSn2008を実行した後、本遊技回演出用処理を終了する。
<遊技回演出パターン設定処理>
次に、遊技回演出パターン設定処理について説明する。遊技回演出パターン設定処理は、遊技回演出用処理のサブルーチン(図454:Sn2003)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図455は、遊技回演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSn2101では、演出パターンの設定対象である遊技回の当たり抽選の結果が大当たりであるか否かを判定する。具体的には、ステップSn2002において変動用コマンドおよび種別コマンドから読み出した情報に基づいて判定をする。ステップSn2101において、演出パターンの設定対象である遊技回の当たり抽選の結果が大当たりであると判定した場合には(Sn2101:YES)、ステップSn2102に進む。
ステップSn2102では、大当たり用の演出パターンの設定処理を実行する。具体的には、各大当たり種別に対応して設定された演出パターンから、処理対象である遊技回における大当たり種別および変動時間設定処理において設定された変動時間に応じた演出パターンを選択し、実行する演出パターンとして設定する。
変動時間の設定処理で説明したように、本実施形態のパチンコ機10では、大当たり用変動時間テーブルに記憶されている変動時間情報は、合計保留個数CRNの数が多いほど変動時間が短くなるように設定されている。従って、第2始動保留個数RbNが「0」である場合には、第1始動保留個数RaNの数が多いほど変動時間が短くなり、第1始動保留個数RaNが「0」である場合には、第2始動保留個数RbNの数が多いほど変動時間が短くなる。従って、大当たり用の演出パターンの設定処理において設定される演出パターンは、処理対象となっている遊技回の演出パターンが設定される時点における、保留個数CRNによって異なる。
その後、遊技回演出パターン設定処理を終了する。
ステップSn2101において、演出パターンの設定対象である遊技回の当たり抽選の結果が大当たりではないと判定した場合には(Sn2101:NO)、ステップSn2103に進む。ステップSn2103では、演出パターンの設定対象である遊技回の当たり抽選の結果が小当たりであるか否かを判定する。具体的には、ステップSn2002において変動用コマンドおよび種別コマンドから読み出した情報に基づいて判定をする。
ステップSn2103において、演出パターンの設定対象である遊技回の当たり抽選の結果が小当たりであると判定した場合には(Sn2103:YES)、ステップSn2104に進む。
ステップSn2104では、当該小当たりの種別が小当たりcであるか否かを判定する。ステップSn2104において、小当たりの種別が小当たりcであると判定した場合には(Sn2104:YES)、ステップSn2105に進む。
ステップSn2105では、止め打ちフラグがONであるか否かを判定する。止め打ちフラグは、遊技球流通態様検出処理において、遊技者が小当たりcに当選している遊技回以外の遊技回において止め打ちをしていることを検出した場合にONにするフラグである。当該止め打ちフラグは一連の高頻度サポートモードが終了した場合にOFFとなる。ステップSn2105において、止め打ちフラグがONではないと判定した場合には(Sn2105:NO)、ステップSn2106に進む。上記の遊技機による処理の概要において説明したように、本実施形態におけるパチンコ機10は、小当たりcに当選している場合に特定示唆演出を実行するが、特定示唆演出が実行されない場合、すなわち、小当たりcに当選している可能性が低い遊技回において遊技者が止め打ちをすることを抑制するために、当たり抽選の結果が小当たりc以外の抽選結果である遊技回において止め打ちをしていることを検出した場合には特定示唆演出を実行しないようにする。そのために止め打ちフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSn2106では、小当たりc用の演出パターンの設定処理を行う。具体的には、図432で説明したように、特定示唆演出を実行するための演出パターンを設定する。本実施形態においては、小当たりc用の演出パターンを複数種類用意しており、変動時間に応じて用意された演出パターンの中から、処理対象である遊技回における変動時間に応じた演出パターンを選択し、実行する演出パターンとして設定する。
変動時間の設定処理で説明したように、本実施形態のパチンコ機10では、小当たり用変動時間テーブルに記憶されている変動時間情報は、合計保留個数CRNの数が多いほど変動時間が短くなるように設定されている。従って、第2始動保留個数RbNが「0」である場合には、第1始動保留個数RaNの数が多いほど変動時間が短くなり、第1始動保留個数RaNが「0」である場合には、第2始動保留個数RbNの数が多いほど変動時間が短くなる。従って、小当たりc用の演出パターンの設定処理において設定される演出パターンは、処理対象となっている遊技回の演出パターンが設定される時点における、保留個数CRNによって異なる。
その後、遊技回演出パターン設定処理を終了する。
ステップSn2104において、小当たりの種別が小当たりcではないと判定した場合(Sn2104:NO)、または、ステップSn2105において、止め打ちフラグがONであると判定した場合には(Sn2105:YES)、ステップSn2107に進む。
ステップSn2107では、小当たり用の通常の演出パターンの設定処理を実行する。当該演出パターンは、特定示唆演出を実行しない演出パターンである。具体的には、各小当たりの種別に対応して設定された演出パターンから、処理対象である遊技回における小当たり種別および変動時間設定処理において設定された変動時間に応じた演出パターンを選択し、実行する演出パターンとして設定する。
変動時間の設定処理で説明したように、本実施形態のパチンコ機10では、小当たり用変動時間テーブルに記憶されている変動時間情報は、合計保留個数CRNの数が多いほど変動時間が短くなるように設定されている。従って、第2始動保留個数RbNが「0」である場合には、第1始動保留個数RaNの数が多いほど変動時間が短くなり、第1始動保留個数RaNが「0」である場合には、第2始動保留個数RbNの数が多いほど変動時間が短くなる。従って、小当たり用の演出パターンの設定処理において設定される演出パターンは、処理対象となっている遊技回の演出パターンが設定される時点における、保留個数CRNによって異なる。
ステップSn2107を実行した後、遊技回演出パターン設定処理を終了する。
ステップSn2103において、演出パターンの設定対象である遊技回の当たり抽選の結果が小当たりではないと判定した場合には(Sn2103:NO)、ステップSn2108に進む。ステップSn2108では、処理対象である遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。ステップSn2108において、リーチが発生すると判定した場合には(Sn2108:YES)、ステップSn2109に進む。
ステップSn2109では、リーチ発生用の演出パターンの設定処理を実行する。具体的には、処理対象である遊技回に対して設定された変動時間に応じた演出パターンを選択し、実行する演出パターンとして設定する。
変動時間の設定処理で説明したように、本実施形態のパチンコ機10では、リーチ発生用変動時間テーブルに記憶されている変動時間情報は、合計保留個数CRNの数が多いほど変動時間が短くなるように設定されている。従って、第2始動保留個数RbNが「0」である場合には、第1始動保留個数RaNの数が多いほど変動時間が短くなり、第1始動保留個数RaNが「0」である場合には、第2始動保留個数RbNの数が多いほど変動時間が短くなる。従って、リーチ発生用の演出パターンの設定処理において設定される演出パターンは、処理対象となっている遊技回の演出パターンが設定される時点における、保留個数CRNによって異なる。
その後、遊技回演出パターン設定処理を終了する。
ステップSn2108において、リーチが発生しないと判定した場合には(Sn2108:NO)、ステップSn2110に進む。ステップS2110では、リーチ非発生用の演出パターンの設定処理を実行する。具体的には、処理対象である遊技回に対して設定された変動時間に応じた演出パターンを選択し、実行する演出パターンとして設定する。
変動時間の設定処理で説明したように、本実施形態のパチンコ機10では、リーチ非発生用変動時間テーブルに記憶されている変動時間情報は、合計保留個数CRNの数が多いほど変動時間が短くなるように設定されている。従って、第2始動保留個数RbNが「0」である場合には、第1始動保留個数RaNの数が多いほど変動時間が短くなり、第1始動保留個数RaNが「0」である場合には、第2始動保留個数RbNの数が多いほど変動時間が短くなる。従って、リーチ非発生用の演出パターンの設定処理において設定される演出パターンは、処理対象となっている遊技回の演出パターンが設定される時点における、保留個数CRNによって異なる。
その後、遊技回演出パターン設定処理を終了する。
<遊技球流通態様検出処理>
次に、遊技球流通態様検出処理について説明する。遊技球流通態様検出処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図453:Sn1903)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図456は、遊技球流通態様検出処理を示すフローチャートである。ステップSn2201では、高頻度サポートモード中であるか否かを判定する。具体的には、タイマ割込み処理(図453)におけるコマンド記憶処理(Sn1901)において、高頻度サポートモードコマンドを受信しているか否かを判定する。ステップSn2201において、高頻度サポートモード中であると判定した場合には(Sn2201:YES)、ステップSn2202に進む。
ステップSn2202では、遊技回が実行中であるか否かを判定する。具体的には、変動用コマンド及び種別コマンドを受信した際に、当該受信した情報に含まれる変動時間に基づいて、遊技回が実行中であるか否かを判定する。
ステップSn2202において、遊技回が実行中であると判定した場合には(Sn2202:YES)、ステップSn2203に進み、遊技球数カウント処理を実行する。
遊技球数カウント処理は、高頻度サポート中に実行される遊技回毎に、遅延機構202の検出センサ205(図421参照)において検出された遊技球の数(以下、遊技球流通数とも呼ぶ)をカウントする処理である。具体的には、高頻度サポートモード中に実行される遊技回毎に、当たり抽選の抽選結果、変動時間、流通数の各情報を、表示制御装置100のワークRAM104に設けられた遊技球数カウントメモリエリアに記憶する。
図457は、遊技球数カウントメモリエリアを説明する説明図である。図示するように、遊技球数カウントメモリエリアには、一連の高頻度サポートモード(1回の大当たり当選を契機として実行される高頻度サポートモード)が開始されてから直近に実行が終了した遊技回までの期間における、各遊技回毎の当たり抽選の結果、変動時間、遊技球流通数、流通頻度が記録されている。変動時間の欄は、受信した変動用コマンドに含まれる変動時間の情報に基づいて、各遊技回毎の変動時間の値が記録される。図40Xには、4回分の遊技回に対応する情報を示したが、例えば、高頻度サポートモードにおいて遊技回がN回(Nは1以上の整数)実行されている場合には、当該N回分の遊技回に対応する情報が遊技球数カウントメモリエリアに記録される。
流通数の欄には、各遊技回が実行されている期間に検出センサ205において検出した遊技球の数が記録される。そして、流通頻度の欄には、単位時間当たり(本実施形態では1秒)に検出センサ205において検出した遊技球の数が記録される。当該流通頻度の値は、後述する止め打ち判定用演算処理(Sn2205)において、(遊技球流通数/変動時間)の演算を実行して算出される。
説明を図456に戻す。ステップSn2203を実行した後、ステップSn2204に進み、遊技回が終了するタイミングであるか否かを判定する。
ステップSn2204において、遊技回が終了するタイミングであると判定した場合には(Sn2204:YES)、ステップSn2205に進む。ステップSn2205では、止め打ち判定用演算処理を実行する。具体的には、上述したように、遊技球数カウントメモリエリアに記録されている各遊技回毎の変動時間と遊技球流通数の値から、(流通数/変動時間)の演算を実行し、算出した値を遊技球数カウントメモリエリアの流通頻度の欄に記録する。なお、本実施形態においては、流通頻度の単位は[個/秒]である。また以下の説明においては、流通頻度の単位の表記は省略する場合がある。ステップSn2205を実行した後、ステップSn2206に進む。
ステップSn2206では、遊技球数カウントメモリエリアに記録されている情報(以下、流通態様情報とも呼ぶ)に基づいて、予め定めた止め打ち条件が成立しているか否かを判定する。止め打ち条件は、遊技者が当たり抽選が小当たりcである遊技回以外の遊技回において止め打ちをしているか否かを判定する条件であり、止め打ち条件が成立した場合には、止め打ちが実行されていると判定する。
本実施形態においては、以下の判定基準を用いで、止め打ち条件が成立しているか否かによって判定する。
・判定基準1:遊技球数カウントメモリエリアに、まだ流通態様情報が記録されていない場合には、止め打ち条件は成立しないと判定する。
・判定基準2:小当たりcに当選した遊技回(以下、基準遊技回とも呼ぶ)における流通態様情報が記録されている場合であって、当該基準遊技回における流通頻度が1.0以上であり、かつ、基準遊技回の前後の直近の小当たりc以外の抽選結果の遊技回のうちいずれか1回の遊技回で流通頻度が1.0未満の場合に止め打ち条件が成立していると判定する。
・判定基準3:基準遊技回における情報が記録されている場合であって、当該基準遊技回における流通頻度が1.0未満である場合には、他の遊技回における流通頻度が1.0未満であっても止め打ち条件は成立していないと判定する。
・判定基準4:基準遊技回がまだ実行されていない場合には、既に実行された基準遊技回以外の遊技回(小当たりc以外の抽選結果の遊技回)のいずれか1回で流通頻度が1.0回未満の場合に、止め打ち条件が成立したと判定する。
・判定基準5:上記の判定基準1~判定基準4以外の場合には、止め打ち条件は成立していないと判定する。
ステップSn2206では、上記のような判定基準に基づいて止め打ち条件が成立するか否かを判定する。なお、上記の判定基準1~判定基準5の内容の判定基準に限らず、他の判定基準を採用してもよい。例えば、小当たりcである遊技回から次に小当たりcである遊技回までの期間における小当たりc以外の遊技回における流通頻度の値の方が、小当たりcである遊技回の流通頻度の値よりも、所定数以上小さい場合に止め打ちと判断するようにしてもよい。その他、種々の判断基準を用いてもよい。
ステップSn2206において、止め打ち条件が成立すると判定した場合には(Sn2206:YES)、ステップSn2207に進み、止め打ちフラグをONにする。その後、ステップSn2208に進む。
一方、ステップSn2201において高頻度サポートモードではないと判定した場合(Sn2201:NO)、または、ステップS2202において遊技回の実行中ではないと判定した場合(Sn2202:NO)、または、ステップSn2204において遊技回終了タイミングではないと判定した場合(Sn2204:NO)、または、ステップSn2206において止め打ち条件が成立していないと判定した場合には(Sn2206:NO)、ステップSn2207を実行せずにステップSn2208に進む。
ステップSn2208では、低頻度サポートモードコマンドを受信しているか否かを判定する。ステップSn2208において、低頻度サポートモードコマンドを受信していると判定した場合には(Sn2208:YES)、ステップSn2209に進み、遊技球数カウントメモリエリアをリセットする。すなわち、遊技球数カウントメモリエリアに記録された流通態様情報を消去する。ステップSn2209を実行した後、ステップSn2210に進み、止め打ちフラグをOFFする。その後、遊技球流通態様検出処理を終了する。
一方、ステップSn2208において、低頻度サポートモードコマンドを受信していないと判定した場合には(Sn2208:NO)、そのまま、遊技球流通態様検出処理を終了する。
<表示制御装置において実行される各種処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行される処理について説明する。
表示制御装置100のMPU102において実行される処理としては、主に、電源投入後から電源が遮断されるまで繰り返し実行されるメイン処理と、音声発光制御装置90からコマンドを受信した場合に実行されるコマンド割込み処理と、VDP105から送信されるV割込み信号を検出した場合に実行されるV割込み処理とがある。V割込み信号は、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎にVDP105からMPU102に対して送信される信号である。
MPU102は、電源投入後にメイン処理を実行し、コマンドの受信やV割込み信号の検出に合わせて、コマンド割込み処理やV割込み処理を実行する。なお、コマンドの受信とV割込み信号の検出とが同時に行われた場合には、コマンド割込み処理を優先的に実行する。したがって、音声発光制御装置90から受信したコマンドの内容を素早く反映して、V割込み処理を実行することができる。
<メイン処理>
次に、表示制御装置100のMPU102によって実行されるメイン処理について説明する。
図458は、表示制御装置100のMPU102において実行されるメイン処理を示すフローチャートである。上述したように、メイン処理は、電源が投入された場合に実行され、電源が切断されるまでそのまま実行され続ける処理である。以下、メイン処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSn2301では、初期設定処理を実行する。具体的には、まず、MPU102を初期設定し、ワークRAM104及びビデオRAM107の記憶をクリアする処理が行われる。そして、キャラクタROM106に記憶された圧縮形式のキャラクタ情報を読み出し、読み出したキャラクタ情報を解凍して、解凍後のキャラクタ情報をビデオRAM107のキャラクタ領域に記憶する。更に、初期画面を表示するために、ビデオRAM107に書き込まれたキャラクタ情報から初期画面に対応した情報を抽出し、ビデオRAM107のフレームバッファ領域に、抽出したキャラクタ情報を書き込む。また、その他の初期化に必要な設定を行う。その後、ステップSn2302に進む。
ステップSn2302では、割込み許可設定を実行する。割込み許可設定が実行されると、以後、メイン処理では、電源が切断されるまで無限ループ処理を実行する。これにより、割込み許可が設定されて以降、コマンドの受信及びV割込信号の検出に合わせて、以下で説明するコマンド割込み処理及びV割込み処理を実行する。
<コマンド割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理について説明する。上述したように、コマンド割込み処理は、音声発光制御装置90からコマンドを受信する毎に実行される処理である。
図459は、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理を示すフローチャートである。ステップSn2401では、コマンド格納処理を実行する。コマンド格納処理では、受信したコマンドデータを抽出し、ワークRAM104に設けられたコマンド格納エリアに、その抽出したコマンドデータを格納する。コマンド格納処理によってコマンド格納エリアに格納された各種コマンドは、後述するV割込み処理のコマンド判定処理によって読み出され、そのコマンドに対応した処理が実行される。
<V割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理について説明する。
図460は、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理を示すフローチャートである。上述したように、V割込み処理は、VDP105からのV割込み信号が検出されることによって実行される処理である。V割込み処理では、コマンド割込み処理によってコマンド格納領域に格納されたコマンドに対応する各種処理を実行するとともに、図柄表示装置41に表示させる画像を特定した上で、VDP105に対してその画像の描画及び表示の指示を実行する。
上述したように、V割込み信号は、VDP105において、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に生成されるとともに、MPU102に対して送信される信号である。したがって、MPU102がこのV割込み信号に同期してV割込み処理を実行することにより、VDP105に対する描画指示が、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に行われることになる。このため、VDP105は、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が格納されているフレームバッファ領域に、新たな描画指示に伴った画像が展開されたりすることを抑制することができる。以下、V割込み処理の各ステップの処理の詳細について説明する。
ステップSn2501では、コマンド対応処理を実行する。コマンド対応処理では、コマンド割込み処理(図459)によってコマンド格納エリアに格納されたコマンドの内容を解析するとともに、そのコマンドに対応した処理を実行する。具体的には、例えば、演出コマンドが格納されていた場合には、その演出コマンドによって指定された演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。
演出操作コマンドが格納されていた場合には、演出操作ボタン24の押下の受付期間であるか否かを判定し、演出操作ボタン24の押下の受付期間であると判定した場合には、演出操作ボタン24の押下に対応した演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。一方、演出操作ボタン24の押下の受付期間でないと判定した場合には、処理を実行することなく、次のコマンドの内容を解析する。
なお、コマンド対応処理(Sn2501)では、その時点でコマンド格納エリアに格納されている全てのコマンドを解析するとともに、当該解析した全てのコマンドに対応した処理を実行する。この理由について説明する。コマンド判定処理は、V割込み処理の実行される20ミリ秒間隔で行われるため、その20ミリ秒の間に複数のコマンドがコマンド格納エリアに格納されている可能性が高いためである。特に、音声発光制御装置90によって演出の内容が設定され、演出が開始される場合、当該演出の内容を特定するための各種のコマンドが同時にコマンド格納エリアに格納されている可能性が高い。したがって、これらのコマンドを一度に解析して実行することによって、音声発光制御装置90によって設定された予告演出や停止図柄等の演出の態様を素早く把握し、その態様に応じた演出画像を図柄表示装置41に表示させるように、画像の描画を制御することができる。
ステップSn2502では、表示設定処理を実行する。表示設定処理では、コマンド対応処理(Sn2501)などによって設定された図柄表示装置41に表示すべき画面の種別に基づき、図柄表示装置41において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定する。その後、ステップSn2503に進む。
ステップSn2503では、タスク処理を実行する。タスク処理では、表示設定処理(Sn2502)によって特定された、図柄表示装置41に表示すべき次の1フレーム分の画像の内容に基づき、その画像を構成するキャラクター(スプライト、表示物)の種別を特定すると共に、各キャラクター(スプライト)毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度等の描画に必要な各種パラメーターを決定する。その後、ステップSn2504に進む。
ステップSn2504では、描画処理を実行する。描画処理では、タスク処理(Sn2503)によって決定された、1フレームを構成する各種キャラクターの種別やそれぞれのキャラクターの描画に必要なパラメーターを、VDP105に対して送信する。VDP105は、これらの情報に基づいて画像の描画処理を実行すると共に、1つ前のV割込み処理時に受信した情報に基づいて描画した画像を図柄表示装置41に表示させるべく、駆動信号とあわせてその画像データを図柄表示装置41へ送信する。その後、ステップSn2505に進み、その他の処理を実行した後、V割込み処理を終了する。以上、パチンコ機10において大当たり演出を含めた様々な処理を実行するための具体的な制御の一例を説明した。
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機10によれば、当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回において特定示唆演出を実行するので、特定示唆演出が実行されたことを認識した遊技者に対して、当たり抽選の結果についての期待感を付与することができる。さらに、当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回が実行されるよりも前に実行された遊技回において、遊技球の流通態様として遊技者が止め打ちをしている流通態様である場合に、当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回において特定示唆演出を実行しないので、遊技者が特定示唆演出の実行を所望する場合には、遊技者による遊技球の発射操作として止め打ちとなる発射操作を抑制することができる。その結果、遊技者が止め打ちをすることが当該遊技機にとって予定していない特典を遊技者に付与することになる場合には、止め打ちの有無によって特定示唆演出の可否を決定することで、当該予定しない遊技者への特典の付与を抑制することができる。
換言すれば、遊技者の発射操作による遊技球の流通態様が止め打ちであると判定された場合には、小当たりcであるにもかかわらず、特定示唆演出を実行しないので、特定示唆演出の実行を所望する遊技者に対して、止め打ちと判定されないような遊技球の発射操作を促すことができる。
また、当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回の演出を決定する際に、既に実行された遊技回のうち当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回における検出センサ205における流通頻度と、既に実行された遊技回のうち当たり抽選の結果が小当たりc以外の抽選結果である遊技回における検出センサ205における流通頻度とに基づいて、これから実行する遊技回であって当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回において特定示唆演出を実行するか否かを決定するので、既に実行された遊技回のうち当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回における検出センサ205における流通頻度と、既に実行された遊技回のうち当たり抽選の結果が小当たりc以外の抽選結果である遊技回における検出センサ205における流通頻度とを比較することによって、当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回と、当たり抽選の結果が小当たりc以外である遊技回とで、遊技者が遊技球の発射操作の態様を切り替えているのかを検出可能である。したがって、例えば、当該遊技機が予定していない特典を遊技者が故意に得ようとしているのか否かを精度良く判定することができ、当該判定結果に基づいて特定示唆演出を実行するか否かを決定することができる。
さらに、遊技者による発射操作の検出(具体的には止め打ちの検出)を、検出センサ205における遊技球の流通頻度に基づいて検出している。流通頻度は、流通個数の時間平均であるので短期間(例えば1秒間)のノイズ的な流通態様の変化を除外して遊技者の流通態様を精度よく検出することができる。また、流通頻度は、遊技者による遊技球の発射態様に相関がある。よって、遊技者による遊技球の発射態様を反映した演出を実行することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特定示唆演出を実行した遊技回における流通頻度に基づいて、これから実行される遊技回における演出を決定するので、特定示唆演出を実行したことによる遊技者の発射態様、すなわち、特定示唆演出を実行したことによる遊技者の反応や遊技者の心理を考慮して、その後に特定示唆処理を実行するか否かを決定することができる。すなわち、特定示唆演出を実行するか否かを決定する際に、以前に特定示唆演出を実行したときにおける遊技者の反応を考慮することができ、特定示唆演出の実行の有無に関して遊技者の反応をフィードバックした制御を行うことができる。
さらに、本実施形態のパチンコ機10は、各遊技回毎に、当該遊技回に対応する当たり抽選の結果と、当該遊技回が実行されている期間において検出センサ205を遊技球が流通した数である流通数とを対応付けた情報を記憶する遊技球数カウントメモリエリアを備える。流通数は、遊技者による遊技球の発射態様に相関がある。よって、当たり抽選の抽選結果または当該抽選結果を反映する遊技回中の演出と、それらによる遊技者による遊技球の発射態様(遊技者の反応)とに基づいた種々の処理を実行可能である。例えば、所定の抽選結果を反映する演出に対する遊技者の反応をフィードバックして、これから実行される遊技回における演出を選択することが可能であり、遊技の興趣向上を図ることができる。さらに、遊技球数カウントメモリエリアは、各遊技回の変動時間も、当該各遊技回に対応させて記憶している。従って、当該遊技回の変動時間と流通数とに基づいて、遊技領域の特定の位置を遊技球が流通する頻度(流通頻度)を算出することが可能であり、各遊技回ごとの抽選結果と、当該抽選結果に対応する流通頻度とに基づいて、これから実行する遊技回における種々の処理に応用することができる。例えば、止め打ちに限らず遊技者による遊技球の発射態様の傾向を検出し、当該検出結果をこれから実行する遊技回における演出を決定する際に用いることができる。
上記実施形態においては、遊技状態が高頻度サポートモードであるか否かを判定し、高頻度サポートモードである場合に、止め打ち検出のための遊技球の流通態様の検出を行う。すなわち、低頻度サポートモードにおいては、遊技球の流通態様の検出を行わない。より具体的には、低頻度サポートモードの場合には、検出センサ205を遊技球が通過したとしても、遊技球数カウントメモリエリアにすら記憶しない。よって、低頻度サポートモードにおける処理を簡易化することができる。
また、本実施形態においては、V入賞機構210における流路215、クルーン220、および、流路217の構成上、遊技球が第2大入賞口212aに入球した時点から第1V入賞口V1に到達する時点までの時間の方が、遊技球が第2大入賞口212aに入球した時点から第2V入賞口V2に到達する時点までの時間よりも長くなるように構成されている。遊技球が第1V入賞口V1に入球する方が、遊技球が第2V入賞口V2に入球するよりも、遊技者にとって有利であり、遊技球が第2大入賞口212aに入球した時点から第1V入賞口V1に到達する時点までの時間の方が、遊技球が第2大入賞口212aに入球した時点から第2V入賞口V2に到達する時点までの時間よりも長いので、第1振分弁218および第2振分弁219によって遊技球が流路215に振り分けられた場合には、遊技球が第1V入賞口V1に入球することへの期待感を、遊技者に対して、長い期間、継続的に付与することができる。その一方で、第1振分弁218および第2振分弁219によって遊技球が流路217に振り分けられた場合には、遊技球が第2V入賞口V2に入球することへの負の緊迫感(危機感)を、遊技者に対して、短い期間だけ付与することができる。その結果、期待感は遊技者に対して長く付与し、危機感は遊技者に対して短く付与するといった、総合的に遊技者に対してバランス良く期待感の抑揚を付与する遊技機を実現することができる。
また、本実施形態のパチンコ機10は、当たり抽選の結果によって、
第2大入賞口212aから入球した遊技球の振り分けられる流路(流路215、流路216、流路217)が異なるため、当たり抽選の結果について、より一層遊技者を注目させることができる。さらに、当たり抽選の結果に加え、第1振分弁218および第2振分弁219による遊技球の振り分け方にも遊技者を注目させることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10は、遅延機構202を備えることによって以下の効果を得ることができる。すなわち、当たり抽選の結果が小当たりである遊技回において、当該当たり抽選の結果が報知されるよりも前に遊技領域PAに発射された遊技球は、小当たりを契機として第2開閉扉212bが開放状態に遷移している期間に第2大入賞口212aに到達することが可能であり、当たり抽選の結果が小当たりである遊技回において、抽選の結果が報知された後に遊技領域PAに発射された遊技球は、小当たりを契機として第2開閉扉212bが開放状態に遷移している期間に第2大入賞口212aに到達することが不可能となる。
従って、当たり抽選の結果が小当たりcであることを遊技回における当たり抽選の結果の報知によって認識した場合に報知後に遊技球を発射させて、第2大入賞口212aに遊技球を入球させ、当たり抽選の結果が小当たりcでないこと又は小当たりc以外の小当たりであることを遊技回における当たり抽選の結果の報知によって認識した場合には遊技球を発射させずに第2大入賞口212aに遊技球を入球させないといった、遊技者による、当たり抽選の結果ごとの遊技球の発射態様の故意な切り替え(例えば、止め打ち)を抑制することができる。
《8-7》第8実施形態の変形例:
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。なお、以下で説明する変形例では、上記の実施形態と同一の構成、処理及び効果については、説明を省略する。
《8-7-1》変形例1:
上記第8実施形態においては、図433に示したように、特定示唆演出として、表示面41aにキャラクタCHの画像を表示したが、特定示唆演出として他の演出を採用してもよい。例えば、可動役物を駆動させることによる特定示唆演出を実行してもよい。図461は、駆動役物を駆動させる特定示唆演出を説明する説明図である。
図示するように、本変形例のパチンコ機10は、遊技盤30に動的な役物である可動役物MYを供える。可動役物MYは、遊技者に視認可能に駆動する駆動手段として機能する。遊技回において実行する演出として特定示唆演出が設定された場合には、可動役物MYが所定時間(本変形例では2秒)の間、遊技者に視認可能に駆動する。
本変形例のように特定示唆演出として遊技者に視認可能に可動役物MYが駆動することにより、遊技者に対して特定示唆演出の実行を認識させることを容易にすることができる。その結果、可動役物MYを駆動させることによって、遊技者に対して期待感を付与しやすくすることができる。
《8-7-2》変形例2:
上記第8実施形態においては、遊技球の流通態様を検出するために、検出センサ205を遊技領域PAの右側上方に配置したが、検出センサを他の位置に配置してもよい。図462は、検出センサの配置位置の一例を示す説明図である。一例として、検出センサ230を遊技領域PAの左側上方の、誘導レール31より上部側に配置する。図462で示した位置に検出センサ230を配置することで、遊技球の発射操作がされたか否かを検出することができる。よって、遊技者が遊技球の発射操作の実行と停止を切り替えることによる止め打ちを検出することができる。
その他の例として、流路203上の検出センサ205と、遊技領域PAの左側上方の検出センサ230のいずれも備える構成を採用してもよい。このような構成を採用することで、止め打ちの一態様として、当たり抽選の結果に応じて右打ちと左打ちとを切り替える態様による止め打ちと、遊技者が遊技球の発射操作の実行と停止とを切り替える態様の止め打ちとの、いずれの態様の止め打ちも検出することができる。
《8-7-3》変形例3:
上記第8実施形態においては、図421に示したように、遅延機構202は、遊技盤30に対して左右に蛇行した形状の流路203を備える構成であってが、他の構成を採用してもよい。例えば、突起物が配置された流路を有することにより遊技球が流通する速度を原則させ構成を採用してもよい。その他、底部に開口部を有するクルーンを採用してもよいし、動的な役物によって一時的に遊技球の流通を止め一定時間経過後に遊技球の流通を再開させるような構成を採用してもよく、遊技領域PAの右側を流通する遊技球がV入賞機構210に到達するのを遅らせる機能を有する構成であれば、どのような構成を採用してもよい。
《8-7-4》変形例4:
遊技球数カウントメモリエリアに記録する情報として、実行した各遊技回毎に、特定示唆演出を実行したか否かの有無と、各遊技回が実行されている期間において検出センサ205を流通した遊技球の流通数と、各遊技回毎の変動時間とを対応付けた情報を記録する構成を採用してもよい。そして、このような遊技球数カウントメモリエリアに記録された情報を用いて、遊技者が止め打ちを行っているか否かの判定を行ってもよい。この場合、止め打ち条件に用いた基準遊技回について、上記第8実施形態では小当たりcに当選した遊技回を基準遊技回としたが、本変形例では、特定示唆演出を実行した遊技回を基準遊技回として採用する。そして、特定示唆演出を実行した遊技回を基準遊技回として採用した止め打ち条件の判定基準に基づいて、止め打ち条件が成立するか否かを判定する。このようにすることで、遊技者が直接的に特定示唆演出の実行の有無に反応して止め打ちを行っているか否かを判定することができる。
《8-7-5》変形例5:
本変形例では、先判定処理によって取得された当たり抽選の結果が小当たりcである場合に、先判定処理によって小当たりcであることを特定するよりも前の期間においての遊技球の流通態様に基づいて、遊技者が止め打ちを実行していたか否かを判定する。その結果、遊技者が止め打ちをしていないと判定した場合には、当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回が実行されるよりも前の期間において、特定示唆演出を実行する。一方、遊技者が止め打ちをしていたと判定した場合には、当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回が実行されるよりも前の期間において、特定示唆演出を実行しない。
図463は、変形例5の一例を示す説明図である。図示するように、遊技回U1の実行時に、遊技回U2および遊技回U3に対応する保留遊技回が存在し、当該遊技回U1の実行中に遊技回U4に対応する遊技球が第2始動口34に入球した場合について説明する。本変形例では、遊技回U4に対応する遊技球が第2始動口34に入球したことを契機として取得された特別情報(当たり乱数カウンタC1、種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3)に基づいて、先判定処理を実行する。先判定処理の結果、遊技回U4における当たり抽選の結果が小当たりcであることが特定された場合に、当該特定されるよりも前に実行された一または複数の遊技回について、遊技球数カウントメモリエリアに記録されている情報に基づいて、遊技球流通態様検出処理を実行し、止め打ち条件が成立するか否かを判定する。
そして、止め打ち条件が成立しないと判定した場合には、当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回が実行されるよりも前の期間において実行される遊技回(遊技回U2または遊技回U3)において、特定示唆演出を実行する。一方、止め打ち条件が成立したと判定した場合には、当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回が実行されるよりも前の期間において実行される遊技回(遊技回U2または遊技回U3)において、特定示唆演出を実行しない。
このようにすることで、当たり抽選の結果が小当たりcであるか否かを遊技回が実行されるよりも前に推測することを所望する遊技者に対して、遊技球の発射操作について意識させることができる。すなわち、遊技者による止め打ちを抑制することができる。
《8-7-6》変形例6:
本変形例では、先判定処理によって取得された当たり抽選の結果が小当たりcである場合に、先判定処理によって小当たりcであることが特定された後から、当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回が実行されるよりも前の期間においての遊技球の流通態様に基づいて、遊技者が止め打ちを実行していたか否かを判定する。その結果、遊技者が止め打ちをしていないと判定した場合には、当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回が実行されるよりも前の期間において、特定示唆演出を実行する。一方、遊技者が止め打ちをしていたと判定した場合には、当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回が実行されるよりも前の期間において、特定示唆演出を実行しない。
図464は、変形例6の一例を示す説明図である。図示するように、遊技回U1の実行時に、遊技回U2および遊技回U3に対応する保留遊技回が存在し、当該遊技回U1の実行中に遊技回U4に対応する遊技球が第2始動口34に入球した場合について説明する。本変形例では、遊技回U4に対応する遊技球が第2始動口34に入球したことを契機として取得された特別情報(当たり乱数カウンタC1、種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3)に基づいて、先判定処理を実行する。先判定処理の結果、遊技回U4における当たり抽選の結果が小当たりcであることが特定された場合に、当該特定された後に実行された一または複数の遊技回について、遊技球数カウントメモリエリアに記録されている情報に基づいて、遊技球流通態様検出処理を実行し、止め打ち条件が成立するか否かを判定する。
そして、止め打ち条件が成立しないと判定した場合には、当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回が実行されるよりも前の期間において実行される遊技回(本変形例では遊技回U3)において、特定示唆演出を実行する。一方、止め打ち条件が成立したと判定した場合には、当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回が実行されるよりも前の期間において実行される遊技回において、特定示唆演出を実行しない。
このようにすることで、当たり抽選の結果が小当たりcであるか否かを遊技回が実行されるよりも前に推測することを所望する遊技者に対して、遊技球の発射操作について意識させることができる。すなわち、遊技者による止め打ちを抑制することができる。
《8-7-7》変形例7:
本変形例では、先判定処理によって取得された当たり抽選の結果が小当たりcである場合に、先判定処理によって小当たりcであることが特定された後から、当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回が実行されるよりも前の期間においての遊技球の流通態様に基づいて、遊技者が止め打ちを実行していたか否かを判定する。その結果、遊技者が止め打ちをしていないと判定した場合には、当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回において、特定示唆演出を実行する。一方、遊技者が止め打ちをしていたと判定した場合には、当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回において、特定示唆演出を実行しない。
図465は、変形例7の一例を示す説明図である。図示するように、遊技回U1の実行時に、遊技回U2および遊技回U3に対応する保留遊技回が存在し、当該遊技回U1の実行中に遊技回U4に対応する遊技球が第2始動口34に入球した場合について説明する。本変形例では、遊技回U4に対応する遊技球が第2始動口34に入球したことを契機として取得された特別情報(当たり乱数カウンタC1、種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3)に基づいて、先判定処理を実行する。先判定処理の結果、遊技回U4における当たり抽選の結果が小当たりcであることが特定された場合に、当該特定された後に実行された一または複数の遊技回について、遊技球数カウントメモリエリアに記録されている情報に基づいて、遊技球流通態様検出処理を実行し、止め打ち条件が成立するか否かを判定する。
そして、止め打ち条件が成立しないと判定した場合には、当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回(本例では遊技回U4)において、特定示唆演出を実行する。一方、止め打ち条件が成立したと判定した場合には、当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回(遊技回U4)において、特定示唆演出を実行しない。
このようにすることで、遊技回において実行される演出によって当該遊技回における当たり抽選の結果を推測することを所望する遊技者に対して、遊技球の発射操作について意識させることができる。すなわち、遊技者による止め打ちを抑制することができる。また、先判定処理によって小当たりcであることが特定された後から、当たり抽選の結果が小当たりcである遊技回が実行されるよりも前の期間における遊技者による遊技球の発射操作から推測可能な心理状況等を考慮して、小当たりcである遊技回において実行する演出を決定することができる。
《8-7-8》変形例8:
上記第8実施形態においては、遊技球数のカウント処理、止め打ち判定用演算処理、止め打ち条件が成立しているか否かの判定処理など、遊技者が止め打ちを行っているかの判定に関わる処理は、高頻度サポートモードにおいて遊技回を実行する場合にのみ実行したが、そのような構成に限らず、低頻度サポートモードの場合にも止め打ち判定に関わる処理を実行してもよい。この場合、流通数の検出を、検出センサ205ではなく、上記変形例で示した検出センサ230で行う。そして、各遊技回毎の当たり抽選の結果、変動時間、検出センサ230における流通数、実行した演出の種類等の情報を、遊技球数カウントメモリエリアに記録する構成を採用してもよい。このような遊技球数カウントメモリエリアの構成を採用することで、小当たりcに対する遊技者の反応に限らず、他の抽選結果に対しての遊技者の発射操作の態様(抽選結果に対する遊技者の反応)や、実行された演出の種類に対しての遊技者の発射操作の態様(各演出に対する遊技者の反応)など、遊技者による遊技球の発射操作に関する特性を把握することができ、当該特性を考慮した演出を実行することができる。
《8-7-9》変形例9:
上記第8実施形態において、低頻度サポートモードから高頻度サポートモードに遊技状態が移行した場合に、遊技盤30の右側に遊技球を流通させる旨(右打ちをする旨)を遊技者に示唆する演出(右打ち示唆演出)を実行する構成を採用してもよい。また、高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに遊技状態が移行した場合に、遊技盤30の左側に遊技球を流通させる旨(左打ちをする旨)を遊技者に示唆する演出(左打ち示唆演出)を実行する構成を採用してもよい。その他、高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに遊技状態が移行した場合であって、低頻度サポートモード中に、検出センサ205やスルーゲート35において遊技球が流通したことを検出した場合に、遊技盤30の左側に遊技球を流通させる旨(左打ちをする旨)を遊技者に示唆する演出(左打ち示唆演出)を実行する構成を採用してもよい。このようにすることで、遊技の流れに沿った遊技態様を遊技者に促すことができる。
《8-7-10》変形例10:
先判定処理によって取得された当たり抽選の結果が特定の抽選結果(例えば、リーチ非発生の外れ、リーチ発生の外れ、大当たり当選、小当たり当選など)である場合に、当該先判定処理によって当該特定の抽選結果を取得するよりも前の期間における遊技球の流通態様(例えば、第1始動口33や第2始動口34へ入球した遊技球の数、すなわち、保留個数CRNや第1始動保留個数RaNや第2始動保留個数RbNなど)に基づいて、当該特定の抽選結果となる遊技回が実行されるよりも前に実行される遊技回における演出を決定する構成を採用してもよい。特定の抽選結果であるか否かを当該特定の抽選結果となる遊技回が実行されるよりも前に推測することを所望する遊技者に対して、遊技球の発射操作について意識させることができる。
《8-7-11》変形例11:
先判定処理によって取得された当たり抽選の結果が特定の抽選結果(例えば、リーチ非発生の外れ、リーチ発生の外れ、大当たり当選、小当たり当選など)である場合に、当該先判定処理によって当該特定の抽選結果を取得した後から当たり抽選の結果が特定の抽選結果であることを報知する遊技回が実行されるよりも前の期間における遊技球の流通態様(例えば、第1始動口33や第2始動口34へ入球した遊技球の数、すなわち、保留個数CRNや第1始動保留個数RaNや第2始動保留個数RbNなど)に基づいて、当該特定の抽選結果となる遊技回が実効されるよりも前に実行される遊技回における演出を決定する構成を採用してもよい。特定の抽選結果であるか否かを当該特定の抽選結果である遊技回が実行されるよりも前に推測することを所望する遊技者に対して、遊技球の発射操作について意識させることができる。
《8-7-12》変形例12:
先判定処理によって取得された当たり抽選の結果が特定の抽選結果(例えば、リーチ非発生の外れ、リーチ発生の外れ、大当たり当選、小当たり当選など)である場合に、当該先判定処理によって当該特定の抽選結果を取得した後から当たり抽選の結果が特定の抽選結果であることを報知する遊技回が実行されるよりも前の期間ににおける遊技球の流通態様(例えば、第1始動口33や第2始動口34へ入球した遊技球の数、すなわち、保留個数CRNや第1始動保留個数RaNや第2始動保留個数RbNなど)に基づいて、当該特定の抽選結果となる遊技回において実行する演出を決定する構成を採用してもよい。特定の抽選結果であるか否かを当該特定の抽選結果である遊技回において実行される演出よって推測することを所望する遊技者に対して、遊技球の発射操作について意識させることができる。
《8-7-13》変形例13:
上記第8実施形態において、小当たりcに当選している場合に特定示唆演出が実行される可能性が高いことを予め遊技者に報知する演出や、止め打ちをしていることを検出した場合には、特定示唆演出を実行しない旨を予め遊技者に報知する演出を実行してもよい。このような演出を例えば、第1始動口用遊技回において大当たりに当選し、ラウンド遊技回が開始される前のオープニング期間にオープニング演出として実行してもよいし、客待ち用の動画演出(客待ち用動画演出、デモ動画演出)として実行してもよい。なお、客待ち用動画演出は、遊技回の実行が終了した時点で次に実行する遊技回がない場合、すなわち、特別情報(当たり乱数カウンタC1)の値が第1保留エリアRaや第2保留エリアRbに記憶されていない場合であって、かつ、遊技球の流通を検知する検知センサで遊技球の流通が所定時間検知されていないといった所定の流通態様を満たす場合や、遊技者によって操作ハンドル25の操作がなされていないなどの条件を満たした場合に実行される演出である。
《8-7-14》変形例14:
遊技者が止め打ちを行っているか否かの判定に用いる止め打ち条件の判定基準は、上記第8実施形態に記載した判定基準(判定基準1~判定基準5)に限らず、他の判定基準を採用することができる。例えば、当たり抽選の結果が小当たりcとなる遊技回の1つ前に実行される遊技回における流通頻度が所定値以下である場合には止め打ちであると判定する判定基準を採用してもよいし、当たり抽選の結果が小当たりcとなる遊技回が実行された直後に実行される遊技回における流通頻度が所定値以下である場合には止め打ちであると判定する判定基準を採用してもよい。このような簡易な判定基準を用いることで処理を簡易にすることができる。
《9》第9実施形態:
《9-1》遊技機の構造:
図466は、本発明の第9実施形態としてのパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」ともいう)の斜視図である。パチンコ機10は、略矩形に組み合わされた木製の外枠11を備えている。パチンコ機10を遊技ホールに設置する際には、この外枠11が遊技ホールの島設備に固定される。また、パチンコ機10は、外枠11に回動可能に支持されたパチンコ機本体12を備えている。パチンコ機本体12は、内枠13と、内枠13の前面に配置された前扉枠14とを備えている。内枠13は、外枠11に対して金属製のヒンジ15によって回動可能に支持されている。前扉枠14は、内枠13に対して金属製のヒンジ16によって回動可能に支持されている。内枠13の背面には、主制御装置、音声発光制御装置、表示制御装置など、パチンコ機本体12を制御する制御機器が配置されている。これら制御機器の詳細については後述する。さらに、パチンコ機10には、シリンダ錠17が設けられている。シリンダ錠17は、内枠13を外枠11に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠する機能とを有する。各施錠は、シリンダ錠17に対して専用の鍵を用いた所定の操作が行われることによって解錠される。
前扉枠14の略中央部には、開口された窓部18が形成されている。窓部18の周囲には、パチンコ機10を装飾するための樹脂部品や電飾部品が設けられている。電飾部品は、LEDなどの各種ランプからなる発光手段によって構成されている。発光手段は、パチンコ機10によって行われる各遊技回、大当たり当選時、リーチ発生時などに点灯又は点滅することによって、演出効果を高める役割を果たす。また、前扉枠14の裏側には、2枚の板ガラスからなるガラスユニット19が配置されており、開口された窓部18がガラスユニット19によって封じられている。内枠13には、後述する遊技盤が着脱可能に取り付けられており、パチンコ機10の遊技者は、パチンコ機10の正面からガラスユニット19を介して遊技盤を視認することができる。遊技盤の詳細については後述する。
前扉枠14には、遊技球を貯留するための上皿20と下皿21とが設けられている。上皿20は、上面が開放した箱状に形成されており、図示しない貸出機から貸し出された貸出球やパチンコ機本体12から排出された賞球などの遊技球を貯留する。上皿20に貯留された遊技球は、パチンコ機本体12が備える遊技球発射機構に供給される。遊技球発射機構は、遊技者による操作ハンドル25の操作によって駆動し、上皿20から供給された遊技球を遊技盤の前面に発射する。下皿21は、上皿20の下方に配置されており、上面が開放した箱状に形成されている。下皿21は、上皿20で貯留しきれなかった遊技球を貯留する。下皿21の底面には、下皿21に貯留された遊技球を排出するための排出口22が形成されている。排出口22の下方にはレバー23が設けられており、遊技者がレバー23を操作することによって、排出口22の閉状態と開状態とを切り替えることが可能である。遊技者がレバー23を操作して排出口22を開状態にすると、排出口22から遊技球が落下し、遊技球は下皿21から外部に排出される。
上皿20の周縁部の前方には、演出操作ボタン24が設けられている。演出操作ボタン24は、パチンコ機10によって行われる遊技演出に対して、遊技者が入力操作を行うための操作部である。パチンコ機10によって用意された所定のタイミングで遊技者が演出操作ボタン24を操作することによって、当該操作が反映された遊技演出がパチンコ機10によって行われる。
前扉枠14の正面視右側(以下、単に「右側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための操作ハンドル25が設けられている。遊技者が操作ハンドル25を操作(回動操作)すると、当該操作に連動して、遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。操作ハンドル25の内部には、遊技球発射機構の駆動を許可するためのタッチセンサー25aと、遊技者による押下操作によって遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させるウェイトボタン25bと、操作ハンドル25の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器25cとが設けられている。遊技者が操作ハンドル25を握ると、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を右回りに回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。
上皿20の周縁部の正面視左側(以下、単に「左側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための遊技球発射ボタン26が設けられている。遊技球発射ボタン26は、遊技者によって操作されることによって、遊技者の操作ハンドル25の回動操作量にかかわらず、所定の発射強度で、遊技盤の前面に遊技球が発射される。具体的には、遊技者が遊技球発射ボタン26を操作すると、操作ハンドル25の回動操作量が最大である場合と同じ発射強度で遊技球が遊技盤の前面に発射される。本実施形態の場合、遊技球発射ボタン26が操作されることによって遊技球が発射されると、遊技球は遊技盤の正面視右側に流れるとともに、遊技盤の右側を流下する。すなわち、遊技球発射ボタン26を操作することによって、遊技者はいわゆる「右打ち」をすることができる。なお、本実施形態のパチンコ機10においては、遊技球発射ボタン26が操作された場合、タッチセンサー25aがオンであることを条件として、遊技球が遊技盤に発射されるように構成されている。すなわち、遊技者は、操作ハンドル25を握ることによって少なくともタッチセンサー25aをオンにした上で、遊技球発射ボタン26を操作することで、遊技球発射ボタン26の操作を契機とした遊技球の発射を実現することができる。
次に、パチンコ機10の背面の構成について説明する。パチンコ機10の背面には、パチンコ機10の動作を制御するための制御機器が配置されている。
図467は、パチンコ機10の背面図である。図示するように、パチンコ機10は、第1制御ユニット51と、第2制御ユニット52と、第3制御ユニット53と、電源ユニット58とを備えている。具体的には、これらユニットは、内枠13の背面に設けられている。
第1制御ユニット51は、主制御装置60を備えている。主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る機能を有する主制御基板を有している。主制御基板は、透明樹脂材料からなる基板ボックスに収容されている。この基板ボックスは、開閉の痕跡が残るように構成されている。例えば、開閉可能な箇所に封印シールが貼付されており、基板ボックスを開放すると「開封」といった文字が現れるように構成されている。
第2制御ユニット52は、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信されたコマンドに基づいて、パチンコ機10の前面に設けられたスピーカーや各種ランプ等の発光手段の制御を行う。表示制御装置100は、音声発光制御装置90から送信されたコマンドに基づいて、図柄表示装置を制御する。図柄表示装置は、図柄や演出用の映像を表示する液晶ディスプレイを備えている。
第3制御ユニット53は、払出制御装置70と、発射制御装置80とを備えている。払出制御装置70は、賞球の払い出しを行うための払出制御を行う。発射制御装置80は、主制御装置60から遊技球の発射の指示が入力された場合に、遊技者による操作ハンドル25の回動操作量に応じた強さの遊技球の発射を行うように遊技球発射機構を制御する。その他、内枠13の背面には、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク54、タンク54の下方に連結され遊技球が下流側に流れるように緩やかに傾斜した斜面を有するタンクレール55、タンクレール55の下流側に鉛直方向に連結されたケースレール56、ケースレール56から遊技球の供給を受け払出制御装置70からの指示により所定数の遊技球の払い出しを行う払出装置71など、パチンコ機10の動作に必要な複数の機器が設けられている。
電源ユニット58は、電源装置85と、電源スイッチ88とを備えている。電源装置85は、パチンコ機10の動作に必要な電力を供給する。電源装置85には、電源スイッチ88が接続されている。電源スイッチ88のON/OFF操作により、パチンコ機10に電力が供給されている供給状態と、パチンコ機10に電力が供給されていない非供給状態とが切り換えられる。
次に、遊技盤について説明する。遊技盤は、内枠13の前面に着脱可能に取り付けられている。
図468は、遊技盤30の正面図である。遊技盤30は、合板によって構成されており、その前面には遊技領域PAが形成されている。遊技盤30には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部31aと、外レール部31bとが取り付けられている。内レール部31aと外レール部31bとの間には、遊技球を誘導するための誘導レール31が形成されている。遊技球発射機構から発射された遊技球は、誘導レール31に誘導されて遊技領域PAの上部に放出され、その後、遊技領域PAを流下する。遊技領域PAには、遊技盤30に対して略垂直に複数の釘42が植設されるとともに、風車等の各役物が配設されている。これら釘42や風車は、遊技領域PAを流下する遊技球の落下方向を分散、整理する。
遊技盤30には、前後方向に貫通する複数の開口部が形成されている。各開口部には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、及び可変入賞装置36が設けられている。一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、及び可変入賞装置36のそれぞれに入球した遊技球は、遊技盤30に形成された個別の上記の開口部に誘導される。また、遊技盤30には、可変表示ユニット40及びメイン表示部45が設けられている。メイン表示部45は、特図ユニット37と、普図ユニット38と、ラウンド表示部39とを有している。
図示するように、一般入賞口32は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、遊技盤30上に複数設けられている。本実施形態では、一般入賞口32に遊技球が入球すると、10個の遊技球が賞球として払出装置71(図467)から払い出される。
第1始動口33は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材である。第1始動口33は、遊技盤30の中央下方に設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
第2始動口34は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、遊技盤30の右側に設けられている。本実施形態では、第2始動口34に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。また、第2始動口34には、電動役物34aが設けられている。
スルーゲート35は、縦方向に貫通した貫通孔を備えている。スルーゲート35は、電動役物34aを開放状態とするための抽選を実行するための契機となるスルーゲートである。具体的には、遊技球がスルーゲート35を通過すると、主制御装置60は、当該通過を契機として内部抽選(電動役物開放抽選)を行う。内部抽選の結果、電役開放に当選すると、電動役物34aは、所定の態様で開放状態となる電役開放状態へと移行する。スルーゲート35は、遊技球の流下方向に対して第2始動口34よりも上流側に配置されているため、スルーゲート35を通過した遊技球は、通過後に遊技領域PAを流下して第2始動口34へ入球することが可能となっている。なお、本実施形態では、スルーゲート35に遊技球が通過しても、賞球の払い出しは実行されない。
可変入賞装置36は、遊技盤30の背面側へと通じる大入賞口36aを備えるとともに、大入賞口36aを開閉する開閉扉36bを備えている。開閉扉36bは、通常は遊技球が大入賞口36aに入球できない閉鎖状態になっている。主制御装置60による内部抽選(当たり抽選)の結果、大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合には、開閉扉36bは、遊技球が入球可能な開放状態と閉鎖状態とを繰り返す。開閉実行モードとは、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした主制御装置60による当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合に移行し、開閉扉36bが開放状態と閉鎖状態とを繰り返すモードである。すなわち、第1始動口33への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合には、可変入賞装置36の大入賞口36aへの入球が可能になる開閉実行モードへ移行する。同様に、第2始動口34への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合にも、可変入賞装置36の大入賞口36aへの入球が可能な開閉実行モードへと移行する。本実施形態では、可変入賞装置36の大入賞口36aに遊技球が入球すると、払出装置71によって15個の遊技球が賞球として払い出される。
遊技盤30の最下部にはアウト口43が設けられており、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、または可変入賞装置36に入球しなかった遊技球は、アウト口43を通って遊技領域PAから排出される。
特図ユニット37は、第1図柄表示部37aと、第2図柄表示部37bとを備えている。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bは、それぞれ、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されたセグメント表示器によって構成されている。
第1図柄表示部37aは第1の図柄を表示するための表示部である。第1の図柄とは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第1図柄表示部37aは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行わせるまでの表示態様として、第1の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第1図柄表示部37aは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第1の図柄の停止表示を行わせる。
第2図柄表示部37bは第2の図柄を表示するための表示部である。第2の図柄とは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第2図柄表示部37bは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第2の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第2図柄表示部37bは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第2の図柄の停止表示を行わせる。
第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄、または、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を変動時間とも呼ぶ。具体的には、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第1の変動時間とも呼び、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第2の変動時間とも呼ぶ。
特図ユニット37は、さらに、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに隣接した位置に、LEDランプからなる第1保留表示部37cと第2保留表示部37dとを備えている。本実施形態では、第1始動口33に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。第1保留表示部37cは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第1始動口33の保留個数を表示する。また、本実施形態では、第2始動口34に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。第2保留表示部37dは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第2始動口34の保留個数を表示する。
普図ユニット38は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されている。普図ユニット38は、スルーゲート35の通過を契機とした電動役物開放抽選が行われると、発光表示器の表示態様として点灯表示、点滅表示又は所定の態様の表示をさせる。電動役物開放抽選が終了した際には、普図ユニット38は、抽選結果に対応した所定の態様の表示を行う。
ラウンド表示部39は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されており、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数の表示、又は、それに対応した表示をする。ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間が経過すること、又は、予め定められた上限個数の遊技球が可変入賞装置36に入球することのいずれか一方の条件が満たされるまで、開閉扉36bの開放状態を継続する遊技のことである。ラウンド遊技の回数は、その移行の契機となった大当たり当選の種類に応じて異なる。ラウンド表示部39は、開閉実行モードが開始される場合にラウンド遊技の回数の表示を開始し、開閉実行モードが終了し新たな遊技回が開始される場合に終了する。
なお、特図ユニット37、普図ユニット38、およびラウンド表示部39は、セグメント表示器やLEDランプによる発光表示器によって構成されることに限定されず、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器など、抽選中及び抽選結果を示すことが可能な種々の表示装置によって構成されてもよい。
可変表示ユニット40は、遊技領域PAの略中央に配置されている。可変表示ユニット40は、図柄表示装置41を備える。図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えている。図柄表示装置41は、表示制御装置100によって表示内容が制御される。なお、図柄表示装置41は、例えば、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTなど、種々の表示装置に換えてもよい。
図柄表示装置41は、第1始動口33への入球に基づいて第1図柄表示部37aが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。また、図柄表示装置41は、第2始動口34への入球に基づいて第2図柄表示部37bが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。図柄表示装置41は、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした表示演出に限らず、大当たり当選となった場合に移行する開閉実行モード中の表示演出なども行う。以下、図柄表示装置41の詳細について説明する。
図469は、図柄表示装置41において変動表示される図柄及び表示面41aを示す説明図である。図469(a)は、図柄表示装置41において変動表示される図柄を示す説明図である。図469(a)に示すように、図柄表示装置41には、数字の1~8を示す図柄が変動表示される。なお、変動表示される図柄として、数字の1~8を示す各図柄に、キャラクターなどの絵柄が付された図柄を採用してもよい。
図469(b)は、図柄表示装置41の表示面41aを示す説明図である。図示するように、表示面41aには、左、中、右の3つの図柄列Z1、Z2、Z3が表示される。各図柄列Z1~Z3には、図469(a)に示した数字1~8の図柄が、数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各図柄列が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。図469(b)に示すように、スクロールによる変動表示の後、各図柄列毎に1個の図柄が、有効ラインL上に停止した状態で表示される。具体的には、第1始動口33又は第2始動口34へ遊技球が入球すると、各図柄列Z1~Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各図柄が、図柄列Z1、図柄列Z3、図柄列Z2の順に、変動表示から待機表示に切り替わり、最終的に各図柄列Z1~Z3に所定の図柄が停止表示した状態となる。図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる場合、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選であった場合には、予め定められた所定の図柄の組み合わせが有効ラインL上に形成される。例えば、同一の図柄の組み合わせが有効ラインL上に形成される。なお、図柄表示装置41における図柄の変動表示の態様は、上述の態様に限定されることなく、図柄列の数、有効ラインの数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数など、図柄の変動表示の態様は種々の態様を採用可能である。
ここで、「遊技回」とは、第1図柄表示部37aまたは第2図柄表示部37bの変動表示が開始されてから、変動表示が終了して停止表示となり、当該停止表示が終了するまでを言い、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選の抽選結果を、遊技者に告知する処理の1単位である。換言すれば、パチンコ機10は、1遊技回毎に、1つの特別情報についての1つの当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知する。本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれか一方において、セグメント表示器を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるようにセグメント表示器を停止表示させる。また、本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、図柄表示装置41において、所定の図柄列を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるように図柄列を停止表示させる。また、1回の遊技回に要する時間を単位遊技時間とも呼ぶ。単位遊技時間は、変動表示が開始されてから所定の抽選結果が停止表示されるまでの時間である変動時間と、所定の抽選結果が停止表示されている時間である停止時間とによって構成されている。
さらに、図469(b)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aの下方には、第1始動口保留用領域Ds1と、保留消化領域Dmと、第2始動口保留用領域Ds2とが表示される。保留消化領域Dmは表示面41aの左右方向の中央に表示され、第1始動口保留用領域Ds1は保留消化領域Dmの左側に表示され、第2始動口保留用領域Ds2は保留消化領域Dmの右側に表示される。第1始動口保留用領域Ds1には、第1始動口33への遊技球の入球に基づく保留個数が表示される。第2始動口保留用領域Ds2には、第2始動口34への遊技球の入球に基づく保留個数が表示される。なお、本実施形態では、上述したように、第1始動口33及び第2始動口34に入球した遊技球の保留個数は、それぞれ最大4つまでである。第1始動口保留用領域Ds1、第2始動口保留用領域Ds2、および保留消化領域Dmの動作の詳細については、後ほど詳述する。
図468に示すように、第1始動口33の上方には、一対の釘(いわゆる命釘、ヘソ釘)42(42a,42b)が設けられている。一対の釘42a,42bの間隔によって、第1始動口33への遊技球の入球の確率が変化する。
《9-2》遊技機の電気的構成:
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。本説明においては、パチンコ機10の電気的構成をブロック図を用いて説明する。
図470は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10は、主に、主制御装置60を中心に構成されるとともに、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。
主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61を備えている。主制御基板61は、複数の機能を有する素子によって構成されるMPU62を備えている。MPU62は、各種制御プログラムを実行するCPU(図示せず)と、各種制御プログラムや固定値データを記録したROM63と、ROM63内に記録されているプログラムを実行する際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64とを備えている。MPU62は、その他、割込回路、タイマー回路、データ入出力回路、乱数発生器としてのカウンタ回路を備えている。なお、MPU62が有する機能の一部を、別の素子が備えていてもよい。ROM63やRAM64に設けられている各種エリアの詳細については後述する。
主制御基板61には、入力ポート(図示せず)及び出力ポート(図示せず)がそれぞれ設けられている。主制御基板61の入力ポートには、払出制御装置70と、電源装置85に設けられた停電監視回路86とが接続されている。主制御基板61は、停電監視回路86を介して、電源装置85から直流安定24Vの電源の供給を受ける。電源装置85は、外部電源としての商用電源に接続されており、商用電源から供給される外部電力を、主制御装置60や払出制御装置70等が必要な動作電力に変換して、各装置に電力を供給する。また電源装置85は、コンデンサ(図示せず)を備えており、停電が発生した場合や電源スイッチ88(図467)がOFFにされた場合には、所定期間、各装置への電力供給を継続する。
また、主制御基板61の入力ポートには、各種検知センサ67a~67eが接続されている。具体的には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、可変入賞装置36などの各種の入球口に設けられた複数の検知センサと接続されている。主制御基板61のMPU62は、各種検知センサ67a~67eからの信号に基づいて、遊技領域PAを流下する遊技球が各入球口へ入球したか否かの判定や、遊技球がスルーゲート35を通過したか否かの判定を行う。さらに、MPU62は、第1始動口33及び第2始動口34への遊技球の入球に基づいて当たり抽選を実行するとともに、スルーゲート35への入球に基づいて電動役物開放抽選を実行する。
主制御基板61の出力ポートには、可変入賞装置36の開閉扉36bを開閉動作させる可変入賞駆動部36cと、第2始動口34の電動役物34aを開閉動作させる電動役物駆動部34bと、メイン表示部45とが接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、MPU62は、当該ドライバ回路を通じて各種駆動部の駆動制御を実行する。
具体的には、MPU62は、開閉実行モードにおいては、開閉扉36bが開閉されるように可変入賞駆動部36cの駆動制御を実行する。また、電動役物開放抽選の結果、電役開放に当選した場合には、MPU62は、電動役物34aが開放されるように電動役物駆動部34bの駆動制御を実行する。各遊技回においては、MPU62は、メイン表示部45における第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bの表示制御を実行する。また、開閉実行モードにおいて大当たり種別が決定され開閉実行モードにおいて実行されるラウンド遊技の回数が決定した場合には、メイン表示部45におけるラウンド表示部39の表示制御を実行する。
また、主制御基板61の出力ポートには、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とが接続されている。払出制御装置70には、例えば、主制御装置60から入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが送信される。主制御装置60が賞球コマンドを送信する際には、主制御基板61のMPU62は、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。具体的には、一般入賞口32への入球を特定した場合には10個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第1始動口33への入球を特定した場合には3個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第2始動口34への入球を特定した場合には1個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信される。払出制御装置70は、主制御装置60から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置71を制御して賞球の払出を行う。
払出制御装置70には、発射制御装置80が接続されている。発射制御装置80は、遊技球発射機構81の発射制御を行う。遊技球発射機構81は、所定の発射条件が整っている場合に駆動される。また、発射制御装置80には、操作ハンドル25と、遊技球発射ボタン26とが接続されている。
音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信された各種コマンドを受信し、受信した各種コマンドに対応した処理を実行する。主制御装置60が各種コマンドを送信する際には、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。これら各種コマンドの詳細については後述する
その他、音声発光制御装置90は、主制御装置60から受信した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に配置されたLEDなどの発光手段からなる各種ランプ47の駆動制御や、スピーカー46の駆動制御を行うとともに、表示制御装置100の制御を行う。また、音声発光制御装置90には、演出操作ボタン24が接続されており、所定のタイミングで遊技者によって演出操作ボタン24が操作された場合には、当該操作を反映した遊技演出を行うように各種ランプ47、スピーカー46、表示制御装置100等の制御を行う。
表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。具体的には、表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における図柄の変動時間及び最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を把握するとともに、リーチの発生の有無、リーチ演出の内容、及び、各遊技回において実行される予告演出の内容等を把握する。なお、本実施形態においては、図柄の組み合わせが停止表示している時間である停止時間は一定である。従って、変動時間が決定されることによって、1遊技回に要する時間である単位遊技時間は一意に決定される。以上、パチンコ機10の電気的構成について説明した。
図471は、当たり抽選などに用いられる各種カウンタの内容を示す説明図である。各種カウンタ情報は、MPU62が当たり抽選、メイン表示部45の表示の設定、及び、図柄表示装置41の図柄表示の設定などを行う際に用いられる。具体的には、当たり抽選には大当たり乱数カウンタC1が用いられる。確変大当たり結果や通常大当たり結果等の大当たり種別を振り分ける際には大当たり種別カウンタC2が用いられる。図柄表示装置41に表示させる図柄列を外れ変動させる際にリーチを発生させるか否かのリーチ判定にはリーチ乱数カウンタC3が用いられる。
大当たり乱数カウンタC1の初期値設定には乱数初期値カウンタCINIが用いられる。また、メイン表示部45の第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37b、並びに図柄表示装置41における変動時間を決定する際には変動種別カウンタCSが用いられる。さらに、第2始動口34の電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選には電動役物開放カウンタC4が用いられる。
各カウンタC1~C4、CINI、CSは、その更新の都度、カウンタ値に1が加算され、最大値に達した後に0に戻るループカウンタである。各カウンタは短時間の間隔で更新され、その更新値がRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ64aに適宜記憶される。
RAM64には、保留情報記憶エリア64bと、判定処理実行エリア64cとが設けられている。保留情報記憶エリア64bには、第1保留エリアRaと第2保留エリアRbとが設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値が保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに時系列的に記憶される。また、第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値が保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに時系列的に記憶される。
大当たり乱数カウンタC1の詳細について説明する。大当たり乱数カウンタC1は、上述のように当たり抽選に用いられる。大当たり乱数カウンタC1は、例えば、0~1199の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。また、大当たり乱数カウンタC1が1周すると、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0~1199)。
大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
第1保留エリアRaに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。また、第2保留エリアRbに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
本実施形態のパチンコ機10においては、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値は、第1始動口33または第2始動口34に遊技球が入球することによって取得された順番に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。そして、実行エリアAEに移動した大当たり乱数カウンタC1は、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
次に、大当たり種別カウンタC2の詳細について説明する。大当たり種別カウンタC2は、大当たり種別を判定する際に用いられる。大当たり種別カウンタC2は、0~99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
上述したように、MPU62は、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行うとともに、当たり抽選の結果が大当たりである場合には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定する。さらに、MPU62は、これらの大当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
次に、リーチ乱数カウンタC3の詳細について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、当たり抽選の結果が大当たりではない場合においてリーチが発生するか否かを判定する際に用いられる。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0~238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。第2保留エリアRbに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。ただし、当たり抽選の結果が大当たりとなり、開閉実行モードに移行する場合には、MPU62は、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生が決定される。
リーチとは、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について、大当たりに対応した図柄の組み合わせが成立する可能性がある図柄の一部の組み合わせが停止表示され、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことを言う。なお、本実施形態のパチンコ機10において大当たりに対応した図柄の組み合わせとは、所定の有効ラインにおける同一の図柄の組み合わせのことをいう。具体例としては、図469(b)の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて、最初に図柄列Z1において図柄が停止表示され、次に図柄列Z3においてZ1と同じ図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることでリーチとなる。そして、大当たりが発生する場合には、リーチラインを形成している図柄と同一の図柄が図柄列Z2に停止表示される。
また、リーチには、リーチラインが形成された状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチラインが形成された図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ演出が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクターといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
次に、変動種別カウンタCSの詳細について説明する。変動種別カウンタCSは、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間と、図柄表示装置41における図柄の変動時間とを、MPU62において決定する際に用いられる。変動種別カウンタCSは、例えば0~198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターンの決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間の決定に際しては、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている変動時間テーブルが用いられる。
次に、電動役物開放カウンタC4の詳細について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、0~465の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成である。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入球したタイミングでRAM64の電役保留エリア64dに記憶される。そして、所定のタイミングで、電役保留エリア64dに記憶されている電動役物開放カウンタC4の値が電役実行エリア64eに移動した後、電役実行エリア64eにおいて電動役物開放カウンタC4の値を用いて電動役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選(以下、電動役物開放抽選と呼ぶ)が行われる。具体的には、電役実行エリア64eにおいて、ROM63の役物抽選用テーブル記憶エリア63eに記憶されている当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)と電動役物開放カウンタC4の値とが照合され、電動役物34aを開放状態に制御するか否かが決定される。
なお、取得された大当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値、および電動役物開放カウンタC4の値の少なくとも一つが本発明における特別情報に相当する。また、第1保留エリアRaおよび第2保留エリアRbに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、およびリーチ乱数カウンタC3の値の少なくとも一つを保留情報とも呼ぶ。
次に、当否テーブルについて説明する。当否テーブルは、大当たり乱数カウンタC1に基づいて当たり抽選を行う際に、当該大当たり乱数カウンタC1と照合するためのテーブルデータである。パチンコ機10には、当たり抽選の抽選モードとして、低確率モードと高確率モードとが設定されており、低確率モード時における当たり抽選の際には低確率モード用の当否テーブルが参照され、高確率モード時における当たり抽選の際には高確率モード用の当否テーブルが参照される。高確率モード(高確率遊技状態とも呼ぶ)は、確変大当たりに当選することによって開始される遊技状態であって、当たり抽選において大当たりに当選する確率が、低確率モードより相対的に高い遊技状態を言う。
図472は、当否テーブルの内容を示す説明図である。図472(a)は低確率モード用の当否テーブル(低確率モード用)を示し、図472(b)は高確率モード用の当否テーブルを示している。
図472(a)に示すように、低確率モード用の当否テーブルには、大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値として、0~4の5個の値が設定されている。そして、0~1199の値のうち、0~4の5個の値以外の値(5~1199)が外れである。一方、図472(b)に示すように、高確率モード用の当否テーブルには、大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値として、0~15の16個の値が設定されている。そして、0~1199の値のうち、0~15の16個の値以外の値(16~1199)が外れである。このように、高確率モードは、低確率モードに比べて、当たり抽選において大当たりに当選する確率が高くなっている。
また、本実施形態では、低確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている大当たり乱数カウンタC1の値群は、高確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている大当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。ただし、当たり抽選の結果、低確率モードよりも高確率モードの方が大当たりとなる確率が高くなるのであれば、大当たりとして設定されている乱数の数及び値は任意である。
なお、本実施形態における当否テーブルにおいては採用していないが、当たり抽選の結果として「小当たり」を設けてもよい。
「小当たり」とは、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉が実行される開閉実行モードへの移行契機とはなるが、抽選モードおよびサポートモードの両方について、移行契機とならない当否結果である。これに対して、「外れ」は、開閉実行モードの移行契機とはならず、さらに、抽選モードおよびサポートモードについても移行契機とならない当否結果である。
次に、大当たり種別について説明する。パチンコ機10には、複数種類の大当たりを設定することができる。具体的には、例えば、以下の3つの態様又はモードに差異を設けることにより、複数種類の大当たりを設定することができる。
(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様
(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モード
(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモード
パチンコ機10には、上記の(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様として、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入球の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとを設定することができる。例えば、高頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が複数回(例えば16回)行われるとともに、1回の開放は30secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が10個となるまで継続するように設定可能である。一方、低頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が2回行われるとともに、1回の開放は0.2secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が6個となるまで継続するよう設定可能である。
遊技者により操作ハンドル25が操作されている場合、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構81が駆動制御される。上記具体例の場合、低頻度入賞モードでは、1回の開閉扉36bの開放時間は0.2secである。つまり、低頻度入賞モードでは、遊技球の発射周期よりも1回の開閉扉36bの開放時間が短くなっている。したがって、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードでは実質的に遊技球の入球が発生しない。ただし、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードにおいても、遊技球の入球が発生し得るように設定してもよい。
なお、開閉扉36bの開閉回数、1回の開放に対する開放限度時間、及び1回の開放に対する開放限度個数は、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入球の発生頻度が、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも高くなるのであれば、開閉扉36bの開放態様は任意である。具体的には、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉回数が多い、1回の開放に対する開放限度時間が長い又は1回の開放に対する開放限度個数が多く設定されていればよい。高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとの差異を明確にする上では、低頻度入賞モードの開閉実行モードでは、実質的に可変入賞装置36への入球が発生しない構成としてもよい。
パチンコ機10には、上記の(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードの態様として、当否テーブルとして高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う高確率モードと、当否テーブルとして低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う低確率モードとを設定することができる。図472を用いて説明したように、高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合の方が、低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合と比較して、大当たりに当選する確率が高い。
パチンコ機10には、上記の(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモードの態様として、遊技領域PAに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、第2始動口34の電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとを設定することができる。
具体的には、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率が異なる。高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率を高くする。また、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aの1回の開放時間が長く設定されていてもよい。
なお、本実施形態においては採用していないが、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aが開放状態となる回数が多く設定されてもよい。さらに、電動役物34aの1回の開放時間が長く設定された構成としてもよい。また、高頻度サポートモードで電役開放当選となり電動役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されてもよい。さらに、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われるまでに確保される時間が相対的に短く設定されてもよい。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも第2始動口34への入球が発生する確率が高くなる。すなわち、高頻度サポートモードは、特別情報の取得条件の成立を補助する補助遊技状態として機能する。
本実施形態では、当たり抽選の結果、大当たりとなった場合には、大当たり種別カウンタC2を用いて、大当たり種別を振り分ける。大当たり種別カウンタC2の値に対応する大当たり種別の振り分けは、ROM63の振分テーブル記憶エリア63bに振分テーブルとして記憶されている。
図473は、振分テーブルの内容を示す説明図である。図473(a)は第1始動口用の振分テーブルを示し、図473(b)は第2始動口用の振分テーブルを示している。第1始動口用の振分テーブルは、第1始動口33への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照され、第2始動口用の振分テーブルは、第2始動口34への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照される。
図473(a)の第1始動口用の振分テーブルに示すように、第1始動口用の振分テーブルには、第1始動口33への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たり、8R確変大当たり、16R通常大当たり、8R通常大当たりが設定されている。
16R確変大当たり及び8R確変大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の当たり抽選の抽選モード(以下、単に「抽選モード」とも呼ぶ)が高確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。16R確変大当たりと8R確変大当たりとの相違点は、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が相違し、16R確変大当たりは16回(16ラウンド)であり、8R確変大当たりは8回(8ラウンド)である。
16R通常大当たり及び8R通常大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の抽選モードが低確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。16R通常大当たりと8R通常大当たりとの相違点は、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が相違し、16R通常大当たりは16回(16ラウンド)であり、8R通常大当たりは8回(8ラウンド)である。
第1始動口用の振分テーブルでは、「0~99」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~39」が16R確変大当たりに対応しており、「40~64」が8R確変大当たりに対応しており、「65~89」が16R通常大当たりに対応しており、「90~99」が8R通常大当たりに対応している。
上記のように、本実施形態のパチンコ機10では、大当たりの種別として、4種類の大当たりが設定されている。したがって、大当たりの態様が多様化する。この4種類の大当たりを比較した場合、遊技者にとっての有利度合は、16R確変大当たりが最も高く、8R確変大当たりが次に高く、次に16R通常大当たり、最後に8R通常大当たりと続く。このように遊技者にとって有利度の異なる複数種類の大当たりが設定されていることにより、遊技の単調化が抑えられ、遊技への注目度を高めることが可能となる。
図473(b)の第2始動口用の振分テーブルに示すように、第2始動口用の振分テーブルには、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たり、8R通常大当たりが設定されている。第2始動口用の振分テーブルでは、「0~99」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~64」が16R確変大当たりに対応しており、「65~99」が8R通常大当たりに対応している。
このように本実施形態のパチンコ機10では、大当たり当選となった場合の大当たりの種別の振分態様は、第1始動口33への入球に基づいて大当たり当選となった場合と、第2始動口34への入球に基づいて大当たり当選となった場合とで異なっているとともに、遊技者にとっての有利性に明確な差異が設けられている。
なお、当たり抽選において外れ結果となった場合、開閉実行モードに移行することはなく、抽選モード及びサポートモードの変更も発生しない。大当たりの種別の振り分けにおいて、16確変大当たりまたは8R確変大当たりとなった場合には、先に説明したように、開閉実行モードの終了後の抽選モードは高確率モードとなるが、この高確率モードの状態は、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで継続される。
上述のように、MPU62は、実行エリアAEに記憶されている大当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行うとともに、実行エリアAEに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定するが、さらに、MPU62は、これらの大当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
図474は、電動役物開放抽選を実行する際に用いられる当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)の内容を示す説明図である。
図474(a)は、低頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)を示している。図474(a)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0、1の2個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として2~465の464個の値が設定されている。すなわち、低頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、1/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、低頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.4秒である。
図474(b)は、高頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)を示している。図474(b)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0~461の462個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として462~465の4個の値が設定されている。すなわち、高頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、231/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、高頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.6秒である。
このように、電動役物開放抽選用当否テーブルによって、高頻度サポートモードが低頻度サポートモードよりも第2始動口34への遊技球の入球が発生する確率が高くなるように設定されている。
《9-3》音声発光制御装置及び表示制御装置の電気的構成:
次に、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成について説明する。
図475は、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成を中心として示すブロック図である。なお、電源装置85(図470)等の一部の構成は省略されている。音声発光制御装置90に設けられた音声発光制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92は、CPU、ROM93、RAM94、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵された素子である。
ROM93には、MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データ、テーブル等が記憶されている。例えば、ROM93のエリアの一部には、演出パターンテーブル記憶エリア93a、変動表示パターンテーブル記憶エリア93b等が設けられている。これらの詳細については後述する。
RAM94は、ROM93内に記憶されている制御プログラムの実行の際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリである。例えば、RAM94のエリアの一部には、各種フラグ記憶エリア94a、各種カウンタエリア94b、抽選用カウンタエリア94c等が設けられている。なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には、主制御装置60と演出操作ボタン24が接続されている。主制御装置60からは、各種コマンドを受信する。MPU92の出力側には、スピーカー46や各種ランプ47が接続されているとともに、表示制御装置100が接続されている。
表示制御装置100に設けられた表示制御基板101には、プログラムROM103及びワークRAM104が複合的にチップ化された素子であるMPU102と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とが搭載されている。なお、MPU102に対してプログラムROM103及びワークRAM104が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU102は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づいて所定の演算処理を行って、VDP105の制御(具体的にはVDP105に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM103は、MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶されている。
ワークRAM104は、MPU102による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
VDP105は、一種の描画回路であり、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する。VDP105は、ICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、描画処理専用のファームウェアを内蔵した一種のマイコンチップである。VDP105は、MPU102、ビデオRAM107等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM107に記憶させる画像データを、キャラクタROM106から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置41に表示される図柄、絵図などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM106には、各種の表示図柄や表示絵図のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照される色パレットテーブル等が記憶されている。各種の表示絵図には、後述する花びらP1~P4の絵図も含まれる。なお、キャラクタROM106を複数設け、各キャラクタROM106に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM103に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM106に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM107は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM107の内容を書き替えることにより図柄表示装置41の表示内容が変更される。
以下では、主制御装置60のMPU62、ROM63、RAM64をそれぞれ主側MPU62、主側ROM63、主側RAM64とも呼び、音声発光制御装置90のMPU92、ROM93、RAM94をそれぞれ音光側MPU92、音光側ROM93、音光側RAM94とも呼び、表示制御装置100のMPU102を表示側MPU102とも呼ぶ。
《9-4》遊技機による処理の概要:
次に、本実施形態のパチンコ機10が実行する処理の概要について説明する。本実施形態のパチンコ機10では、先に説明したように、図柄表示装置41の表示面41aの下方には、第1始動口33への遊技球の入球に基づく保留個数を示す第1始動口保留用領域Ds1と、第2始動口34への遊技球の入球に基づく保留個数を示す第2始動口保留用領域Ds2と、第1始動口保留用領域Ds1と第2始動口保留用領域Ds2の間に位置する保留消化領域Dmとが表示される。
図476は、第1始動口保留用領域Ds1と保留消化領域Dmの変化の一例を示す説明図である。第1始動口保留用領域Ds1には、第1始動口33への遊技球の入球に基づく各保留(最大4つの保留のそれぞれ)に対応した最大4つの保留表示アイコンが左右方向に並んで表示される。本実施形態では、保留表示アイコンは円形であり、図476(a)に示した例では、第1番目の保留と第2番目の保留とにそれぞれ対応した第1保留表示アイコンH1と第2保留表示アイコンH2が示されている。第1始動口保留用領域Ds1において、最も右側の位置に第1保留表示アイコンH1は表示され、右側から左側に向かって2番目の位置に第2保留表示アイコンH2は表示される。すなわち、第1始動口保留用領域Ds1において、第1始動口33に遊技球が入球する毎に、保留表示アイコンは、右側から左側に向かって1個ずつ増大するように表示される。
保留消化領域Dmは、上底が下底よりも長い台形であり、図476(a)に示した例では、保留消化領域Dmの上部に保留表示アイコンH0が載置されている。本実施形態のパチンコ機10では、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした当たり抽選が行われ、その当たり抽選の結果を報知するための変動表示が行われるが、この変動表示が開始されるタイミングで、保留消化領域Dmの上部に保留表示アイコンが載置された状態となる。この変動表示は、保留消化領域Dmの上部に載置された保留表示アイコンH0に対応した保留(保留情報)に基づくものである。遊技者は、保留消化領域Dmの上部に保留表示アイコンH0が載置されていることを観察することによって、保留表示アイコンH0に対応した保留が消化されていることを知ることができる。
図476(a)に示した状態において、変動表示が終了して停止表示されると、その後、保留消化領域Dmの上部に載置された保留表示アイコンH0は消える。続いて、図476(b)に示すように、第1始動口保留用領域Ds1において最も右側に位置する第1保留表示アイコンH1が、保留消化領域Dmの上部に移動する。この際に、第1始動口保留用領域Ds1において、右側から2番目に位置する第2保留表示アイコンH2は、最も右側の位置に移動(シフト)する。なお、図476(b)に示した例では、右側から左側に向かって3番目、4番目に位置する保留表示アイコンは存在しないが、仮に存在した場合には、3番目に位置する保留表示アイコンは2番目の位置に移動(シフト)し、4番目に位置する保留表示アイコンは3番目の位置に移動(シフト)する。
図476(b)に示した移動の結果、図476(c)の状態となる。すなわち、保留消化領域Dmの上部に第1保留表示アイコンH1が載置され、第1始動口保留用領域Ds1の最も右側の位置に第2保留表示アイコンH2が表示された状態となる。このとき、第1保留表示アイコンH1に対応した保留(保留情報)に基づいた当たり抽選の結果を報知するための変動表示が実行される。
上記のようにして、一遊技回に相当する変動表示および停止表示が実行される毎に、第1始動口保留用領域Ds1に表示された各保留表示アイコンは、左側から右側に向かってシフトし、最終的に最も右側の位置から保留消化領域Dmの上部に移動する。そして、当該保留表示アイコンに対応した保留情報に基づいた当たり抽選の結果を報知するための変動表示および停止表示が実行されることになる。このようにして、第1始動口保留用領域Ds1に表示されている各保留表示アイコンにおいて、右側から左側に向かう順(すなわち、保留された順)に、各保留表示アイコンに対応した保留情報が当たり抽選の対象となる。
図477は、第2始動口保留用領域Ds2と保留消化領域Dmの変化の一例を示す説明図である。第2始動口保留用領域Ds2には、第2始動口34への遊技球の入球に基づく各保留(最大4つの保留のそれぞれ)に対応した最大4つの保留表示アイコンHが左右方向に並んで表示される。第2始動口保留用領域Ds2の変化の態様は、図476に示した第1始動口保留用領域Ds1の変化の態様と大まかには同一であり、動作の方向が第1始動口保留用領域Ds1の場合と比較して逆方向となっている。すなわち、第2始動口34に遊技球が入球する毎に、保留表示アイコンHは、左側から右側に向かって1個ずつ増大するように表示される。遊技回が実行される毎に、第2始動口保留用領域Ds2において保留表示アイコンHは右側から左側に1個ずつ移動し、最終的に保留消化領域Dmの上部に移動して、当該保留表示アイコンHに対応した保留(保留情報)に基づいた当たり抽選の結果を報知するための変動表示および停止表示が実行されることになる。このようにして、第2始動口保留用領域Ds2に表示されている各保留表示アイコンにおいて、左側から右側に向かう順(すなわち、保留された順)に、各保留表示アイコンに対応した保留情報が当たり抽選の対象となる。
第1始動口保留用領域Ds1および第2始動口保留用領域Ds2に表示された保留表示アイコンは、先に説明したように円形であったが、これに換えて、三角形、四角形、五角形等の他の多角形の形状としてもよい。さらに、保留表示アイコンは、図形の画像に限らず、キャラクター等の画像としてもよい。保留消化領域Dmは、先に説明したように台形であったが、これに換えて、三角形、四角形、円形等の他の形状の画像としてもよい。また、保留消化領域Dmは、図形の画像に限らず、キャラクター等の画像としてもよい。また、本実施形態では、第1始動口保留用領域Ds1または第2始動口保留用領域Ds2から保留消化領域Dmに移動した保留表示アイコンは、保留消化領域Dmの上部に載置される構成であったが、これに換えて、保留消化領域Dmに入って消えるような表示態様としてもよい。
本実施形態のパチンコ機10では、各保留表示アイコンは、複数の表示態様を取り得る。本実施形態では、保留表示アイコンの表示態様によって、当たり抽選において大当たり当選する可能性を示唆する構成とした。詳しくは、各保留表示アイコンに対応した保留情報に含まれる大当たり乱数カウンタC1の値が当たり抽選において大当たり当選する可能性を、各保留表示アイコンの表示態様によって示唆する構成とした。具体的には、各保留表示アイコンの表示態様として、当該可能性の高低に対応して上位から下位までの複数の段階の表示態様が設定されている。保留表示アイコンの表示態様が複数の段階の中で上位になる(ランクアップする)につれて、保留表示アイコンに対応する大当たり乱数カウンタC1の値が当たり抽選において大当たり当選する可能性が高いことを示唆する。
図478は、本実施形態のパチンコ機10において設定されている保留表示アイコンの表示態様を説明する説明図である。図示するように、保留表示アイコンの表示態様は、当たり抽選において大当たり当選する可能性の高低に対応して、上位から下位までの複数の段階の表示態様が設定されている。本実施形態では、保留表示アイコンの表示態様は、上位から順に、表示レベルLvr5、表示レベルLvr4、表示レベルLvr3、表示レベルLvr2、表示レベルLvr1の5段階のレベルに分けて設定される。表示レベルLvrが上位にあるほと、大当たり当選する可能性が高い。
本実施形態においては、各表示レベルLvrに対応する表示態様は、色で表現される。具体的には、表示レベルLvr5が金、表示レベルLvr4が赤、表示レベルLvr3が緑、表示レベルLvr2が青、表示レベルLvr1が白の表示態様で表現される。なお、各表示レベルLvrに対応する表示態様は、色で表現された態様に限らず、例えば、模様で表現された態様や、形状で表現された態様や、キャラクターで表現された態様など、遊技者が認識可能な態様で各表示レベルLvrの差異が表現されていれば種々の表示態様を採用することができる。
本実施形態のパチンコ機10では、上述した保留表示アイコンの表示態様を変化させる演出を実行する。例えば、白色の保留表示アイコンを青色に変化させる演出や、青色の保留表示アイコンを緑色に変化させる演出などを実行する。この演出を実行する契機は、本実施形態では、図柄表示装置41に表示させている演出用画像の一種である花びらが、保留表示アイコンに付着することとした。
図479は、図柄表示装置41の表示面41aにおいて花びらが表示されているときの様子を示す説明図である。図示するように、表示面41aの全体には、多数の花びらが表示される。各花びらは、上側から下側に向かって舞うように移動(落下)する。本実施形態では、各花びらは、第1種花びらP1、第2種花びらP2、第3種花びらP3、第4種花びらP4のうちのいずれかに分類される。
図480は、第1~第4種花びらP1~P4の表示方法を示す説明図である。本実施形態では、図柄表示装置41の表示面41aにおける表示を、背景を表示するための背景レイヤーL1と、背景レイヤーL1の上側(前面側)に配置され、図柄列や、第1始動口保留用領域Ds1、保留消化領域Dm、第2始動口保留用領域Ds2(図479)を表示するための図柄列レイヤーL2と、図柄列レイヤーL2の上側(前面側)に配置された上部レイヤーL3と、を少なくとも有するレイヤー構造によって行なっている。
第1種花びらP1は、背景レイヤーL1に表示される。本実施形態では、図柄表示装置41の表示面41aにデモ画像が表示されているときから遊技者によって遊技が行われている最中までを所定期間として、この所定期間の間、繰り返し、複数の第1種花びらP1が背景レイヤーL1に表示される構成とした。これによって、少なくとも遊技者によって遊技が行われている最中は、繰り返し、複数(多数)の第1種花びらP1が表示面41aに表示される。なお、この構成に換えて、前記所定期間は、当たり抽選において大当たりに当選して実行される大当たり演出の期間を含まない構成としてもよい。この構成によれば、第1種花びらP1は、大当たり演出の最中に表示されることはない。
第1種花びらP1は、種々の方向に向かって移動する。第1種花びらP1は、背景レイヤーL1に表示されることで、図柄列レイヤーL2に表示された図柄列と位置が重なるときには図柄列の下を潜るように流れる。第1種花びらP1は、表示面41aを賑やかにするためのもので、それ以外の機能を持たない。第1種花びらP1は、複数、表示される構成としたが、1つとしてもよい。
第1種花びらP1以外の花びら、すなわち、第2種花びらP2、第3種花びらP3、および第4種花びらP4は、上部レイヤーL3に表示される。
本実施形態では、図柄表示装置41の表示面41aにデモ画像が表示されているときから遊技者によって遊技が行われている最中までを所定期間として、この所定期間の間、繰り返し、複数の第2種花びらP2が上部レイヤーL3に表示される構成とした。これによって、少なくとも遊技者によって遊技が行われている最中は、繰り返し、複数(多数)の第2種花びらP2が表示面41aに表示される。なお、この構成に換えて、前記所定期間は、当たり抽選において大当たりに当選して実行される大当たり演出の期間を含まない構成としてもよい。この構成によれば、第2種花びらP2は、大当たり演出の最中に表示されることはない。
複数の第2種花びらP2は、種々の方向に向かって移動する。第2種花びらP2は、上部レイヤーL3に表示されることで、図柄列レイヤーL2に表示された図柄列と位置が重なるときには図柄列の上を流れる。第2種花びらP2は、表示面41aを賑やかにするためのもので、それ以外の機能を持たない。第2種花びらP2は、複数、表示される構成としたが、1つとしてもよい。
第3種花びらP3は、図柄表示装置41の表示面41aにおいて上側から第1始動口保留用領域Ds1に向かって舞うように移動する第1始動口保留用第3種花びらP31と、表示面41aの上側から第2始動口保留用領域Ds2に向かって舞うように移動する第2始動口保留用第3種花びらP32とに分類される。第1始動口保留用第3種花びらP31が、第1始動口保留用領域Ds1に表示される保留表示アイコンの表示態様を変化させる演出を実行させるように機能する。第2始動口保留用第3種花びらP32が、第2始動口保留用領域Ds2に表示される保留表示アイコンの表示態様を変化させる演出を実行させるように機能する。第1始動口保留用第3種花びらP31および第2始動口保留用第3種花びらP32については、後ほど詳しく説明する。
第4種花びらP4は、特定の抽選処理(花びら再変動抽選処理)において当選した遊技回において、図柄表示装置41の表示面41aの上側から図柄列に向かって舞うように移動し、図柄列に付着する。本実施形態のパチンコ機10は、図柄列に第4種花びらP4が付着する場合に、図柄列の変動表示を変化させる演出を実行する。第4種花びらP4の動きと上記演出については、後ほど詳しく説明する。
本実施形態では、第1種~第4種花びらP1~P4を同一の絵図によって構成した。各花びらP1~P4は、向きを変えながら移動することから、形状や大きさが様々に変わるが、全体としては同一の絵図によって構成される。このため、遊技者は、第1種~第4種花びらP1~P4の種類を識別することができない。なお、遊技者が種類を識別することが困難であれば、第1種~第4種花びらP1~P4のそれぞれは、必ずしも同一の絵図である必要はなく、異なった絵図の画像データによって構成してもよい。また、変形例として、第3種花びらP3の絵図を、他の種類の花びらP1,P2,P4の絵図と相違する構成としてもよい。第3種花びらP3は、表示面41aを賑やかにするための機能とは異なる特別の機能(保留表示アイコンの表示態様を変化させる演出を実行させる機能)を有するため、特別の機能が実行される期待感を遊技者に持たせるために、第3種花びらP3の絵図を、あえて第1種花びらP1、第2種花びらP2、および第4種花びらP4の絵図と相違する構成とすることもできる。さらに、変形例として、第4種花びらP4の絵図を、他の種類の花びらP1~P3の絵図と相違する構成としてもよい。第4種花びらP4は、表示面41aを賑やかにするための機能とは異なる特別の機能(図柄列を再変動させる機能)を有するため、特別の機能が実行される期待感を遊技者に持たせるために、第4種花びらP4の絵図を、あえて第1~第3種花びらP1~P3の絵図と相違する構成とすることもできる。
図481は、第3種花びらP3の挙動を示す説明図である。図示は、第3種花びらP3の内の第1始動口保留用第3種花びらP31についてのものである。本実施形態では、第1始動口保留用領域Ds1には最大4つの保留表示アイコンが表示されるが、各保留表示アイコンに向かう4種類の第1始動口保留用第3種花びらP31が用意されている。第1始動口保留用領域Ds1において最も右側に位置する第1保留表示アイコンH1に向かう第1始動口保留用第3種花びらP31を、以下、特1・保留1用花びらPaと呼ぶ。第1始動口保留用領域Ds1において右側から2番目に位置する第2保留表示アイコンH2に向かう第1始動口保留用第3種花びらP31を、以下、特1・保留2用花びらPbと呼ぶ。第1始動口保留用領域Ds1において右側から3番目に位置する第3保留表示アイコンH3に向かう第1始動口保留用第3種花びらP31を、以下、特1・保留3用花びらPcと呼ぶ。第1始動口保留用領域Ds1において右側から4番目に位置する第4保留表示アイコンH4に向かう第1始動口保留用第3種花びらP31を、以下、特1・保留4用花びらPdと呼ぶ。
特1・保留1用~特1・保留4用花びらPa~Pdは、向かう保留表示アイコンが相違するだけで、同じ動作を行うことから、特1・保留1用花びらPaの動作について、代表して説明する。
特1・保留1用花びらPaは、予め用意した3種類の軌道の中から選択された一つの軌道に沿って移動する。3種類の軌道は、始点R1から特定の点R2まで共通する共通ルートRAと、特定の点R2から個別の方向に延びる個別ルートRB1,RB2,RB3と、によって構成される。共通ルートRAは、各軌道の全長の8割を上回る長さで有り、第1保留表示アイコンH1の近くまで延びている。第1の個別ルートRB1は、第1保留表示アイコンH1の位置に到達する。第2の個別ルートRB2は、第1保留表示アイコンH1から右側にずれた位置に到達する。第3の個別ルートRB3は、第1保留表示アイコンH1から左側にずれた位置に到達する。3種類の軌道のうちの、共通ルートRAと第1の個別ルートRB1とによって構成される軌道を、以下、目標保留到達軌道と呼ぶ。3種類の軌道のうちの、共通ルートRAと第2の個別ルートRB2とによって構成される軌道を、以下、第1目標保留外軌道と呼ぶ。3種類の軌道のうちの、共通ルートRAと第3の個別ルートRB3とによって構成される軌道を、以下、第2目標保留外軌道と呼ぶ。なお、目標保留到達軌道の終点は、保留表示アイコンの表示位置である。
特1・保留1用花びらPaの軌道として、目標保留到達軌道、第1目標保留外軌道、第2目標保留外軌道のうちのいずれを採用するかは、本実施形態では、特定の抽選処理(花びら軌道抽選処理)によって決定する構成とした。なお、抽選に換えて、順繰りに軌道を変えていく構成としてもよい。
本実施形態では、目標保留到達軌道、第1目標保留外軌道、第2目標保留外軌道のそれぞれに沿って花びらが移動するのに要する時間的長さ(到達所要時間)を、例えば10秒とした。また、各軌道における共通ルートRAを花びらが移動するのに要する時間的長さを8.5秒とし、各軌道における第1~第3の個別ルートRB1~RB3を花びらが移動するのに要する時間的長さを1.5秒とした。これらの時間的長さは、あくまでも一例であり、他の数値に換えてもよい。
特1・保留2用花びらPb、特1・保留3用花びらPc、および特1・保留4用花びらPdのそれぞれは、上述した特1・保留1用花びらPaと同様に、各花びらPb~Pdに対応して設けられた、目標保留到達軌道、第1目標保留外軌道、および第2目標保留外軌道の中から選択された一つの軌道に沿って移動する。
なお、特1・保留1用~特1・保留4用花びらPa~Pdは、対応する保留表示アイコンに向かうと説明したが、これは、対応する保留表示アイコンが第1始動口保留用領域Ds1内に存在するものとして説明したためである。対応する保留表示アイコンが第1始動口保留用領域Ds1内に存在しない場合にも、存在する場合と同じように特1・保留1用~特1・保留4用花びらPa~Pdの表示はなされる。例えば、第1保留個数カウンタの値が2であって、第1始動口保留用領域Ds1内に第3保留表示アイコンH3と第4保留表示アイコンH4とが存在しない場合には、特1・保留3用花びらPcは、第1始動口保留用領域Ds1内の右から3つめの位置(すなわち、第3保留表示アイコンH3が表示可能な位置)に向かって移動し、特1・保留4用花びらPdは、第1始動口保留用領域Ds1内の右から4つめの位置(すなわち、第4保留表示アイコンH4が表示可能な位置)に向かって移動する。すなわち、対応する保留表示アイコンが第1始動口保留用領域Ds1内に存在してもしなくても、特1・保留1用~特1・保留4用花びらPa~Pdの表示は開始され、特1・保留1用~特1・保留4用花びらPa~Pdの軌道に差はない。換言すれば、特1・保留1用~特1・保留4用花びらPa~Pdは、対応する保留表示アイコンを表示するための表示位置に保留表示アイコンが存在するか否かにかかわらず、当該表示位置に向かって移動する。
図482は、特1・保留1用花びらPaが目標保留到達軌道に沿って移動した場合の第1保留表示アイコンH1の様子を示す説明図である。花びら軌道抽選処理において目標保留到達軌道を採用することに当選し、共通ルートRAから第1の個別ルートRB1に進んだ特1・保留1用花びらPaは、図482(a)に示すように、第1の個別ルートRB1を第1保留表示アイコンH1に向かって移動する。そして、図482(b)に示すように、特1・保留1用花びらPaは、第1保留表示アイコンH1に到達する。到達後、特1・保留1用花びらPaは、第1保留表示アイコンH1上に予め定められた時間(例えば、2秒)だけ留まる。これにより、遊技者は、特1・保留1用花びらPaが第1保留表示アイコンH1に付着したと認めることができる。その後、図482(c)に示すように、付着した特1・保留1用花びらPaは消えて、第1保留表示アイコンH1の表示態様が変化する。例えば、第1保留表示アイコンH1が白色から青色に変化する。すなわち、パチンコ機10は、特1・保留1用花びらPaが第1保留表示アイコンH1に到達し、予め定められた時間だけ留まる(付着する)という、保留表示アイコンの表示態様が変化することを示唆する示唆演出を実行し、その後、第1保留表示アイコンH1の表示態様を変化させる演出を行う。例えば、第1保留表示アイコンH1を白色から青色に変化させる演出や、青色の保留表示アイコンを赤色に変化させる演出などを実行する。本明細書では、花びらが保留表示アイコンに予め定められた時間だけ留まることを、花びらが保留表示アイコンに付着すると表現する。
特1・保留2用~特1・保留4用花びらPb~Pdのそれぞれは、上述した特1・保留1用花びらPaと同様な動作を行う。パチンコ機10は、各花びらPb~Pdが、対応する各保留表示アイコンH2~H4に到達し、予め定められた時間だけ留まる(付着する)という、保留表示アイコンの表示態様が変化することを示唆する示唆演出を実行し、その後、花びらPb~Pdが付着した保留表示アイコンH2~H4の表示態様を変化させる演出を行う。例えば、保留表示アイコンH2~H4を白色から青色に変化させる演出や、青色の保留表示アイコンH2~H4を赤色に変化させる演出などを実行する。
上述した説明では、各花びらPa~Pdが各保留表示アイコンH1~H4に到達し、予め定められた時間(例えば、2秒)、留まる場合に、各保留表示アイコンH1~H4の表示態様を変化させる演出を実行する構成としたが、実際は、各花びらPa~Pdが各保留表示アイコンH1~H4に到達したときに、下記の2つの条件が成立するか否かを判定し、2つの条件が成立した場合に限り、各保留表示アイコンH1~H4の表示態様を変化させる演出を実行する構成とした。2つの条件は次の通りである。
・条件1:
花びらが保留表示アイコンに到達したときから予め定められた時間(例えば、2秒)が経過するまでの期間に、保留表示アイコンのシフトが発生しないこと。
・条件2:
花びらが到達した保留表示アイコンの表示態様(表示レベルLvr)が予め設定された上限値(以下、表示レベル上限値Lvmと呼ぶ)未満であること。
パチンコ機10は、具体的には次の通りの処理を行う。第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生し、当該入球に基づいて保留情報が取得されたときに、当該入球に対応する保留表示アイコンの表示レベルLvrの値を1に設定し、保留表示アイコンの表示レベル上限値Lvmの値を大当たり当選、リーチ発生などの遊技結果に基づいて設定する。そして、花びらPa~Pdが保留表示アイコンH1~H4に到達したときに、当該到達時から2秒間が経過するまでの期間に、保留表示アイコンのシフトが発生しないか否かを判定する(条件1の判定を行う)。
上記の期間に保留表示アイコンのシフトが発生しないと判定された場合(条件1が成立した場合)に、花びらPa~Pdが到達した保留表示アイコンH1~H4に設定された表示レベルLvrが、同じく設定された表示レベル上限値Lvmを下回るか否かを判定する(条件2の判定を行う)。ここで、表示レベルLvrが表示レベル上限値Lvmを下回ると判定された場合(すなわち、条件1と条件2の両方が成立した場合)に、保留表示アイコンH1~H4の表示態様を変化させる演出を実行する。具体的には、上記期間において、保留表示アイコンに到達した花びらを、当該保留表示アイコンの位置で継続して表示し(上記期間終了後に花びらを消去)、その後、保留表示アイコンに対応した表示レベルLvrを1段階だけアップするとともに、保留表示アイコンの表示態様を変化させる。
一方、上記の表示レベルLvrが表示レベル上限値Lvmを下回るか否かの判定において、下回らない、すなわち表示レベル上限値Lvmに達していると判定された場合(すなわち、条件1が成立し、かつ、条件2が不成立の場合)には、保留表示アイコンH1~H4の表示態様を変化させる演出を実行しない。具体的には、上記期間において、保留表示アイコンに到達した花びらを継続して表示することは行う(上記期間終了後に花びらを消去)が、保留表示アイコンの表示態様は変化させない。
また、上記期間に保留表示アイコンのシフトが発生しないか否かの判定において、シフトが発生すると判定された場合(すなわち、条件1が不成立の場合)には、条件2が成立するか否かにかかわらず、保留表示アイコンH1~H4の表示態様を変化させる演出を実行しない。具体的には、花びらPa~Pdが保留表示アイコンH1~H4に到達したときに当該花びらを消去し、保留表示アイコンの表示態様は変化させない。
上述した動作を行う特1・保留1用~特1・保留4用花びらPa~Pdは、第1始動口保留用領域Ds1と第2始動口保留用領域Ds2とが表示される期間において、繰り返し表示される。具体的には、特1・保留1用~特1・保留4用花びらPa~Pdについて、第1始動口保留用領域Ds1と第2始動口保留用領域Ds2とが表示される期間において、所定期間(例えば、5秒)の間隔を空けて、順に1つずつ表示が開始される。すなわち、パチンコ機10は、上記期間において、特1・保留1用~特1・保留4用花びらPa~Pdについて、この順に、前記所定期間の間隔を空けて、1つずつ表示を開始し、特1・保留4用花びらPdの表示を開始した後は、前記所定期間を空けて、特1・保留1用花びらPaに戻って表示を開始する。このようにして、特1・保留1用~特1・保留4用花びらPa~Pdの表示を繰り返し行う。
パチンコ機10は、特1・保留1用~特1・保留4用花びらPa~Pdのそれぞれの表示を開始する際に、花びら軌道抽選処理を行い、目標保留到達軌道、第1目標保留外軌道、第2目標保留外軌道のうちのいずれを採用するかを決定する。花びら軌道抽選処理において、目標保留到達軌道を採用することが決定された場合には、共通ルートRAと第1の個別ルートRB1とからなる目標保留到達軌道に沿って移動する花びらの表示を開始する。花びら軌道抽選処理において、第1目標保留外軌道を採用することが決定された場合には、共通ルートRAと第2の個別ルートRB2とからなる第1目標保留外軌道に沿って移動する花びらの表示を開始する。花びら軌道抽選処理において、第2目標保留外軌道を採用することが決定された場合には、共通ルートRAと第3の個別ルートRB3とからなる第2目標保留外軌道に沿って移動する花びらの表示を開始する。第1目標保留外軌道または第2目標保留外軌道に沿って移動した花びらは保留表示アイコンに到達することはなく、保留表示アイコンの表示態様を変化させる演出が行われることはない。
なお、第3種花びら特1・保留1用~特1・保留4用花びらPa~Pdは、上述したように、遊技者が遊技を行っている最中に繰り返し表示されるため、一つの保留表示アイコンに対して、複数回、花びらPa~Pdが付着することもあり得る。この場合、表示レベルLvrが表示レベル上限値Lvm未満であれば、花びらPa~Pdが付着する毎に、保留表示アイコンH1~H4の表示態様を変化させる演出が実行される。例えば、白色の各保留表示アイコンH1~H4に対して、2回、花びらPa~Pdが付着した場合、1回目で白色から青色に変化させる演出が実行され、2回目で青色から緑色に変化させる演出が実行される。
図481および図482を用いて説明してきたのが、第1始動口保留用第3種花びらP31についての動作である。これに対して、第2始動口保留用第3種花びらP32も、第1始動口保留用第3種花びらP31と同様な動作を行う。すなわち、パチンコ機10は、第2始動口保留用第3種花びらP32としての特2・保留1用~特2・保留4用花びらのそれぞれが、第2始動口保留用領域Ds2に表示される各保留表示アイコンに到達し、予め定められた時間だけ留まる(付着する)という、保留表示アイコンの表示態様が変化することを示唆する示唆演出を実行し、その後、当該保留表示アイコンの表示態様を変化させる演出を行う。条件1および条件2が成立した場合に限って、保留表示アイコンの表示態様を変化させる演出を行う点についても、第1始動口保留用側と同様である。
先に説明した、図柄表示装置41の表示面41aを賑やかにする機能を有する第1種花びらP1および第2種花びらP2は、繰り返し、多数表示されるが、本実施形態では、それら多数のうちの一つは、上述した第3種花びらP3の目標保留到達軌道と同一の軌道に沿って移動し、保留表示アイコンに到達後、さらに下方に進むように表示される構成とした。この種の第1種花びらP1または第2種花びらP2は、例え保留表示アイコンに到達したとしても、当該保留表示アイコンを通過して、当該保留表示アイコンの表示態様を変化させる演出は実行されることはない。
図483は、図柄表示装置41の表示面41aに表示された図柄に第4種花びらP4が作用する様子を示す説明図である。図483(a)は、図柄表示装置41の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて、図柄列Z1および図柄Z3において同一の図柄が停止表示され、真ん中の図柄列Z2において図柄の変動表示が行われている状態を示している。この状態において、第4種花びらP4が図柄列Z2に向かって舞うように移動する。
図483(a)の状態から図483(b)の状態に移行し、図柄列Z2が停止表示される。なお、このとき、図柄列Z2において停止表示される図柄は、図柄列Z1および図柄列Z3において停止表示された図柄とは相違する。この状態で、第4種花びらP4が最後に停止した図柄列Z2に到達し、到達後、第4種花びらP4は、当該図柄上に予め定められた時間(例えば、2秒)だけ停止する。これにより、遊技者は、第4種花びらP4が、停止した状態の図柄列Z2に付着したと認めることができる。
その後、図483(c)に示すように、付着した第4種花びらP4は消えて、図柄列Z2が再度、変動表示を開始する。続いて、図483(d)に表示するように、図柄列Z2が停止表示される。なお、この変動表示が再開された後に停止表示された図柄列Z2の図柄は、図柄列Z1および図柄列Z3において停止表示された図柄と一致する。すなわち、図柄列Z1~Z3は、大当たり当選である同一の図柄の組み合わせとなる。
上記のように、第4種花びらP4は、変動表示中の図柄列に向かって移動し、図柄列の変動表示が停止した直後の図柄に付着する。そして、第4種花びらP4が付着する場合に、図柄列を再変動させる演出を実行する。
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機10は、図柄表示装置41に表示させている複数種類の花びらP1~P4のうちの第3種花びらP3が保留表示アイコンに到達し、予め定められた時間(例えば、2秒)留まる(すなわち、付着する)場合に、保留表示アイコンの表示態様を変化させる演出を実行する。こうした構成を備えない従来のパチンコ機では、変動表示の開始時、保留情報のシフト時、または、第1始動口又は第2始動口への遊技球の入球時に、保留表示アイコンの表示態様が変化することを示唆する演出(以下、保留変化示唆演出と呼ぶ)を実行し、その後、保留表示アイコンの表示態様を変化させる演出を実行するのが一般的であった。この従来のパチンコ機(以下、従来1のパチンコ機と呼ぶ)では、変動表示の開始時、保留情報のシフト時、または、第1始動口又は第2始動口への遊技球の入球時といった、予め決められたタイミングで、保留変化示唆演出を実行し、保留表示アイコンの表示態様を変化させる演出を実行することになることから、遊技者は、保留表示アイコンの表示態様を変化させる演出が出現するタイミングを予測することができてしまい、遊技者にとって期待感や緊迫感に乏しいという課題があった。また、保留変化示唆演出が実行されない限り、保留表示アイコンの表示態様を変化させる演出が出現することがないことから、遊技者は、保留変化示唆演出が実行されるときだけしか、保留表示アイコンに着目することがなく、遊技者にとって一層、期待感や緊迫感に乏しかった。
また、従来の他のパチンコ機として、変動表示中に、特別なキャラクターが保留表示アイコン上に出現して、このキャラクターが出現したときに、当該保留表示アイコンの表示態様を変化させる演出を実行する構成のものがあった。この構成のパチンコ機では、特別なキャラクターが出現しない場合には、上記演出は決して実行されることはなく、特別なキャラクターが出現した場合に、上記演出は必ず実行されることから、従来1のパチンコ機と同様に、遊技者にとって期待感や緊迫感に乏しいという課題があった。
さらに、従来の他のパチンコ機として、変動表示中に、ミニゲーム的な保留変化用演出を実行して、そのミニゲームに勝利したときに、当該保留表示アイコンの表示態様を変化させる演出を実行する構成のものがあった。この構成のパチンコ機では、上記の保留変化用演出が出現しない場合には、保留表示アイコンの表示態様を変化させる演出は決して実行されることはないことから、従来1のパチンコ機と同様に、遊技者にとって期待感や緊迫感に乏しいという課題があった。
これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、図柄表示装置41の表示面41aに、保留表示アイコンの表示の有無にかかわらず、複数の花びらが繰り返し舞っていて、
(i)それら花びらの大多数は(第1種花びらP1および第2種花びらP2)、例え、保留表示アイコンの周辺や保留表示アイコンの上を通過したとしても、保留表示アイコンに作用することはなく、
(ii)それら花びらの内の一つ(第1目標保留外軌道または第2目標保留外軌道に沿って移動する第3種花びらP3)が保留表示アイコンに向けて移動したなと思ったら、当該保留表示アイコンの直前で、保留表示アイコンから外れ、
(iii)それら花びらの内の一つ(目標保留到達軌道に沿って移動する第3種花びらP3)が保留表示アイコンに到達したなと思ったら、到達してから予め定められた時間が経過する前に保留表示アイコンのシフトが発生することを原因に、当該保留表示アイコンの表示態様は変化せず、
(iv)それら花びらの内の一つ(目標保留到達軌道に沿って移動する第3種花びらP3)が保留表示アイコンに到達し、予め定められた時間だけ留まった(付着した)なと思ったら、当該保留表示アイコンに設定された表示レベルLvrが表示レベル上限値Lvmに既に達していることを原因に、当該保留表示アイコンの表示態様は変化せず、
(v)それら花びらの内の一つ(目標保留到達軌道に沿って移動する第3種花びらP3)が保留表示アイコンに向けて到達し、予め定められた時間だけ留まった(付着した)と思ったら、当該保留表示アイコンの表示態様を変化させる演出が実行される。
このため、本実施形態のパチンコ機10では、図柄表示装置41の表示面41aに花びらが繰り返し表示されている際に、遊技者に対して、保留表示アイコンの表示態様が変化するかな、といった期待感や緊迫感を常に(いずれかの花びらが表示されている限り常に)付与することができるとともに、
・保留表示アイコンに花びらが到達したけど、保留表示アイコンを通り過ぎてしまったとか、
・保留表示アイコンに花びらが向かったけど、保留表示アイコンの外側に花びらが到達してしまったとか、
・保留表示アイコンに花びらが到達したけど、花びらが当該保留表示アイコンに付着しなかったとか、
・保留表示アイコンに花びらが到達し、花びらが当該保留表示アイコンに付着したけど、(当該保留表示アイコンの表示レベルLvrが、設定された表示レベル上限値Lvmに既に達していることを原因として)保留表示アイコンの表示態様が変化しなかった
といった落胆感を付与することが可能となることから、遊技者に期待感や緊迫感を一層、付与することができる。さらに、本実施形態では、保留変化示唆演出の役目となり得る花びらと、当該花びらと同じ絵柄の花びらとが常に舞っていることから、保留表示アイコンの表示態様を変化させる演出が出現することの期待感を遊技者に対して常に持たせることができることから、遊技者に期待感や緊迫感をより一層、付与することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、遊技の興趣向上を図ることができる。
そもそも、花びらや、紙ふぶき、くらげ、チョウ(蝶)等の表示面41aを漂う演出用画像は、表示面41aを賑やかにするためのもので、従来のパチンコ機では、保留表示に作用して何らかの動作を行うようなことはなかった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、花びらが保留表示アイコンに付着して当該保留表示アイコンの表示態様を変化させるような演出を実行する構成であることから、表示面41aを賑やかにするための花びらを有効利用することができる。
また、本実施形態のパチンコ機10は、図柄表示装置41に表示させている複数種類の花びらP1~P4のうちの第4種花びらP4が変動表示の状態から停止状態となった図柄列の図柄に付着する場合に、当該図柄列の変動表示を再開させる演出を実行する。こうした構成を備えない従来のパチンコ機では、花びらが図柄列の変動表示に作用するようなことがないことから、図柄列の変動表示が停止して図柄列が同一の図柄の組み合わせでなくなった場合、遊技者に落胆感を付与するだけであった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、第4種花びらP4が停止状態となった図柄列の図柄に付着する場合に、当該図柄列の変動表示を再開させる演出を実行することができることから、図柄列が同一の図柄の組み合わせでなくなって一旦落胆した遊技者に対して、変動表示が再開したことへの驚きと、再度の大当たりへの期待感を付与することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、遊技の興趣向上をより図ることができる。
《9-5》主制御装置において実行される各種処理:
次に、本実施形態のパチンコ機10において上述した処理を実行するための具体的な制御の一例を説明する。先に主制御装置60において実行される処理について説明し、その後、音声発光制御装置90及び表示制御装置100において実行される処理について説明する。
各遊技回の遊技を進行させるために、主制御装置60のMPU62は、タイマ割込み処理および通常処理を実行する。これらの処理について次に説明する。MPU62は、タイマ割込み処理及び通常処理の他に、停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理を実行するが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
図484は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。上述のように、タイマ割込み処理は、主制御装置60のMPU62によって定期的(例えば2msec周期)に起動される。
ステップSo0101では、各種検知センサ67a~67eの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置60に接続されている各種検知センサ67a~67eの状態を読み込み、当該センサの状態を判定して検出情報(入球検知情報)を保存する。その後、ステップSo0102に進む。
ステップSo0102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した場合には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSo0103に進む。
ステップSo0103では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および電動役物開放カウンタC4の値の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および電動役物開放カウンタC4にそれぞれ1を加算すると共に、それらの各カウンタ値が最大値に達した場合には、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1~C4の更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSo0104に進む。なお、変動種別カウンタCSは、後述する通常処理(図488)において、その値を更新する。
ステップSo0104では、第1始動口33及び第2始動口34への入球に伴う始動口用の入球処理を実行する。ステップSo0104の始動口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSo0104を実行した後、ステップSo0105に進む。
ステップSo0105では、スルーゲート35への入球に伴うスルー用の入球処理を実行する。ステップSo0105のスルー用の入球処理の詳細については後述する。ステップSo0105を実行した後、MPU62はタイマ割込み処理を終了する。
<始動口用の入球処理>
次に、始動口用の入球処理について説明する。始動口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図484:So0104)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図485は、始動口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSo0201では、遊技球が第1始動口33に入球(始動入球)したか否かを、第1始動口33に対応した検知センサの検知状態により判定する。ステップSo0201において、遊技球が第1始動口33に入球したと判定した場合には(So0201:YES)、ステップSo0202に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSo0203に進む。
ステップSo0203では、第1始動口33に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために外部信号設定処理を行う。その後、ステップSo0204に進む。
ステップSo0204では、第1保留エリアRaの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RaN(以下、第1始動保留個数RaNともいう)を読み出し、当該第1始動保留個数RaNを後述する処理の対象として設定する。第1始動保留個数RaNは、第1始動口33への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSo0209に進む。
ステップSo0201において、遊技球が第1始動口33に入球していないと判定した場合には(So0201:NO)、ステップSo0205に進み、遊技球が第2始動口34に入球したか否かを第2始動口34に対応した検知センサの検知状態により判定する。
ステップSo0205において、遊技球が第2始動口34に入球したと判定した場合には(So0205:YES)、ステップSo0206に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSo0207に進む。一方、ステップSo0205において、遊技球が第2始動口34に入球していないと判定した場合には(So0205:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
ステップSo0207では、第2始動口34に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために、外部信号設定処理を行う。その後、ステップSo0208に進む。
ステップSo0208では、第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RbN(以下、第2始動保留個数RbNともいう)を読み出し、当該第2始動保留個数RbNを後述する処理の対象として設定する。第2始動保留個数RbNは、第2始動口34への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSo0209に進む。
ステップSo0209では、上述したステップSo0204又はステップSo0208において設定された始動保留個数N(RaN又はRbN)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。ステップSo0209において、始動保留個数Nが上限値未満でない場合には(So0209:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
一方、ステップSo0209において、始動保留個数Nが上限値未満である場合には(So0209:YES)、ステップSo0210に進み、対応する保留エリアの始動保留個数Nに1を加算した後、ステップSo0211に進み、合計保留個数記憶エリアに格納された値(以下、合計保留個数CRNと言う)に1を加算する。合計保留個数CRNは、第1始動保留個数RaNと第2始動保留個数RbNとの合計値を示す。その後、ステップSo0212に進む。
ステップSo0212では、ステップSo0103(図484)において更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値を、対応する保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち、ステップSo0210において1を加算した保留個数と対応する記憶エリアに格納する。具体的には、第1始動保留個数RaNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSo0103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値を、第1保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSo0210において1を加算した第1始動保留個数RaNと対応する記憶エリアに格納する。また、第2始動保留個数RbNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSo0103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値を、第2保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSo0210において1を加算した第2始動保留個数RbNと対応する記憶エリアに格納する。ステップSo0212を実行した後、ステップSo0213に進む。
ステップSo0213では、先判定処理を実行する。先判定処理は、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値の情報(保留情報)に基づいて、当たり抽選の当否判定結果(抽選結果)、大当たりの種別、リーチの発生の有無などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。先判定処理の詳細については後述する。ステップSo0213を実行した後、ステップSo0214に進む。
ステップSo0214では、保留コマンドを設定する処理を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値の情報(保留情報)に基づいて実行された先判定処理の判定結果を保留コマンドとして設定する。
保留コマンドは、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生したこと及び当該入球に基づいて取得された保留情報に基づく先判定処理による判定結果(先判定情報)を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に、サブ側の制御装置に確認させるためのコマンドである。保留コマンドは、後述する通常処理のコマンド出力処理(図488:ステップSo0503)において音声発光制御装置90に送信される。
また、音声発光制御装置90は、第1始動口33への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。一方、第2始動口34への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、音声発光制御装置90は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。
主制御装置60のMPU62は、ステップSo0214を実行した後、本始動口用の入球処理を終了する。
<先判定処理>
次に、先判定処理について説明する。先判定処理は、始動口用の入球処理のサブルーチン(図485:So0213)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図486は、先判定処理を示すフローチャートである。上述のように先判定処理は、保留情報に基づいて、当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定などの判定結果を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。
ステップSo0301では、始動口用の入球処理(図485)における始動口への入球によって記憶エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値を把握する。その後、ステップSo0302に進み、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。具体的には、今回の入球よりも前の入球によって実行された先判定処理の判定結果を該当する記憶エリアから読み出し、今回の入球による当たり抽選よりも前に発生する確変大当たりの有無や、転落抽選への当選の有無を把握することによって、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。
ステップSo0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードであると判定した場合には、(So0302:YES)、ステップSo0303に進み、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている低確率モード用の当否テーブル(図472(a))を参照する。その後、ステップSo0305に進み、低確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値の情報が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
一方、ステップSo0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードでないと判定した場合には(So0302:NO)、ステップSo0304に進み、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている高確率モード用の当否テーブル(図472(b))を参照する。その後、ステップSo0305に進み、高確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
ステップSo0305では、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応していると判定した場合には(So0305:YES)、ステップSo0306に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納された大当たり種別カウンタC2の値を把握する。その後、ステップSo0307に進み、振分テーブル記憶エリア63bに記憶されている振分テーブルを参照する。具体的には、今回の振り分け対象となった大当たり種別カウンタC2が第1始動口33への入球に基づいて取得されたものである場合には、第1始動口用振分テーブルを参照し、第2始動口34への入球に基づいて取得されたものである場合には、第2始動口用振分テーブルを参照する。ステップSo0307を実行した後、ステップSo0308に進む。
ステップSo0308では、振分テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり種別カウンタC2の値が、確変大当たりに対応しているか否かを判定する。ステップSo0308において、確変大当たりに対応していると判定した場合には(So0308:YES)、ステップSo0309に進み、先判定処理結果記憶エリア64hに確変大当たり情報を記憶する。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップSo0308において、確変大当たりに対応していないと判定した場合には(So0308:NO)、ステップSo0310に進み、先判定処理結果記憶エリア64hに通常大当たり情報を記憶する。その後、先判定処理を終了する。
ステップSo0305において、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応していないと判定した場合には(So0305:NO)、ステップSo0311に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納されたリーチ乱数カウンタC3の値を把握する。その後、ステップSo0312に進み、リーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。その後、ステップSo0313に進み、リーチ判定用テーブルを参照した結果、今回把握したリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ発生に対応しているか否かを判定する。
ステップSo0313において、リーチ発生に対応していると判定した場合には(So0313:YES)、ステップSo0314に進み、先判定処理結果記憶エリア64hにリーチ発生情報を記憶させる。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップSo0313において、リーチ発生に対応していないと判定した場合には(So0313:NO)、そのまま先判定処理を終了する。
<スルー用の入球処理>
次に、スルー用の入球処理について説明する。スルー用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図484:So0105)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図487は、スルー用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSo0401では、遊技球がスルーゲート35に入球したか否かを判定する。ステップSo0401において、遊技球がスルーゲート35に入球したと判定した場合には(So0401:YES)、ステップSo0402に進み、役物保留個数SNが上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。なお、役物保留個数SNは、電動役物開放抽選を行うために保留されているスルーゲート35への入球数を示す値である。本実施形態では、役物保留個数SNの最大値は4である。一方、ステップSo0401において、スルーゲート35に遊技球が入球しなかったと判定した場合には(So0401:NO)、本スルー用の入球処理を終了する。
ステップSo0402において、役物保留個数SNの上限値未満(4未満)であると判定した場合には(So0402:YES)、ステップSo0403に進み、役物保留個数SNに1を加算する。その後、ステップSo0404に進む。
ステップSo0404では、ステップSo0103(図484)において更新した電動役物開放カウンタC4の値をRAM64の電役保留エリア64dの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリアに格納する。その後、スルー用の入球処理を終了する。
一方、ステップSo0402において、役物保留個数SNの値が上限値未満でないと判定した場合(So0402:NO)、すなわち、役物保留個数SNの値が上限値以上であると判定した場合には、電動役物開放カウンタC4の値を格納することなく、スルー用の入球処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理について説明する。通常処理は、電源スイッチ88がオフ状態からオン状態に切り替えられたこと(以下、「電源投入」とも呼ぶ)に伴い主制御装置60のMPU62によって開始される処理である。通常処理においては、遊技の主要な処理が実行される。
図488は、通常処理を示すフローチャートである。ステップSo0501では、立ち上げ処理を実行する。具体的には、電源投入に伴う各制御装置の初期設定や、RAM64に記憶保持されたデータの有効性の判定などが実行される。その後、ステップSo0502に進む。
ステップSo0502では、立ち上げコマンドを設定する。立ち上げコマンドは、電源投入に伴ってサブ側の各制御装置に対してデモ動画を開始させるためのコマンドである。その後、ステップSo0503に進む。
ステップSo0503では、ステップSo0502において設定された立ち上げコマンドや、タイマ割込み処理又は前回に実行した通常処理で設定されたコマンド等の出力データを、サブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置70に対して送信する。また、立ち上げコマンド、変動用コマンド、種別コマンド、保留コマンド等の演出に関するコマンドが設定されている場合には、それらを音声発光制御装置90に対して送信する。ステップSo0503を実行した後、ステップSo0504に進む。
ステップSo0504では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSo0505に進む。
ステップSo0505では、払出制御装置70から受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み、ステップSo0506に進む。ステップSo0506では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、当たり抽選、図柄表示装置41による図柄の変動表示の設定、第1図柄表示部37a,第2図柄表示部37bの表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。ステップSo0506を実行した後、ステップSo0507に進む。
ステップSo0507では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。遊技状態移行処理を実行することにより、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。遊技状態移行処理の詳細は後述する。その後、ステップSo0508に進む。
ステップSo0508では、第2始動口34に設けられた電動役物34aを駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。電役サポート用処理では、電動役物34aを開放状態とするか否かの判定を行う。電役サポート用処理の詳細は後述する。その後、ステップSo0509に進む。
ステップSo0509では、今回の通常処理の開始(厳密には、ステップSo0503のコマンド出力処理の開始)から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。すなわち、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否かを判定する。ステップSo0509において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していないと判定した場合には(So0509:NO)、ステップSo0510及びステップSo0511において、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内で、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。具体的には、ステップSo0510において、乱数初期値カウンタCINIに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。また、ステップSo0511において、変動種別カウンタCSに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。一方、ステップSo0509において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していると判定した場合には(So0509:YES)、ステップSo0503に戻り、ステップSo0503からステップSo0508までの各処理を実行する。
なお、ステップSo0503からステップSo0508の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。したがって、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行することにより、これらのカウンタの値をランダムに更新することができる。
<遊技回制御処理>
次に、遊技回制御処理について説明する。遊技回制御処理は、通常処理のサブルーチン(図488:So0506)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図489は、遊技回制御処理を示すフローチャートである。ステップSo0601では、開閉実行モード中か否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグは、後述する遊技状態移行処理において遊技状態を開閉実行モードに移行させる場合にONにされ、同じく遊技状態移行処理において開閉実行モードを終了させる場合にOFFにされる。
ステップSo0601において、開閉実行モード中であると判定した場合には(So0601:YES)、ステップSo0602以降の処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。すなわち、開閉実行モード中である場合には、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。一方、ステップSo0601において、開閉実行モード中でないと判定した場合には(So0601:NO)、ステップSo0602に進む。
ステップSo0602では、特図ユニット37が変動表示中であるか否かを判定する。具体的には、特図ユニット37に備えられる第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方が変動表示中であるか否かを判定する。この判定は、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアの特図変動表示中フラグがONであるか否かを判定することにより行われる。特図変動表示中フラグは、第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方について変動表示を開始させる場合にONにされ、その変動表示が終了する場合にOFFにされる。
ステップSo0602において、特図ユニット37が変動表示中でないと判定した場合には(So0602:NO)、ステップSo0603に進む。
ステップSo0603では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を開始させるための変動開始処理を実行する。なお、変動開始処理の詳細は後述する。ステップSo0603を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSo0602において、特図ユニット37が変動表示中であると判定した場合には(So0602:YES)、ステップSo0604に進む。
ステップSo0604では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を終了させるための変動終了処理を実行する。なお、変動終了処理の詳細は後述する。ステップSo0604を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
<変動開始処理>
次に、変動開始処理について説明する。変動開始処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図489:So0603)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図490は、変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSo0701では、合計保留個数CRNが「0」を上回るか否かを判定する。合計保留個数CRNが「0」以下である場合とは、第1始動口33及び第2始動口34のいずれについても始動保留個数が「0」であることを意味する。したがって、ステップSo0701において、合計保留個数CRNが「0」以下であると判定した場合には(So0701:NO)、本変動開始処理を終了する。一方、ステップSo0701において、合計保留個数CRNが「0」を上回ると判定した場合には(So0701:YES)、ステップSo0702に進む。
ステップSo0702では、第1保留エリアRa又は第2保留エリアRbに記憶されている保留情報を変動開始後の状態に設定するための保留情報シフト処理を実行し、ステップSo0703に進む。保留情報シフト処理の詳細は後述する。
ステップSo0703では、当たり抽選において大当たりに当選したときの処理を含む当たり判定処理を行う。当たり判定処理の詳細については後述する。ステップSo0703を実行した後、ステップSo0704に進む。
ステップSo0704では、変動時間設定処理を実行する。変動時間設定処理とは、大当たりの有無やリーチの発生の有無等に基づいて、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける今回の遊技回に要する時間である変動時間を設定するための処理である。変動時間設定処理の詳細については後述する。ステップSo0704を実行した後、ステップSo0705に進む。
ステップSo0705では、変動用コマンドを設定する。変動用コマンドには、今回の遊技回が第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるかを示す情報が含まれているとともに、リーチの発生の有無の情報及びステップSo0706で設定された変動時間の情報が含まれている。ステップSo0705を実行した後、ステップSo0706に進む。
ステップSo0706では、種別コマンドを設定する。種別コマンドには、大当たりの有無及び振分け判定の結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、大当たりの種別の情報として、16R確変大当たりの情報、8R確変大当たりの情報、16R通常大当たりの情報、8R通常大当たりの情報、又は、当たり抽選についての外れ結果の情報が含まれている。
ステップSo0705およびステップSo0706にて設定された変動用コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図488)におけるステップSo0503によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSo0706を実行した後、ステップSo0707に進む。
ステップSo0707では、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部に、図柄の変動表示を開始させる。具体的には、RAM64の第2図柄表示部フラグがONではない場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第1図柄表示部37aであると特定して変動表示を開始させ、第2図柄表示部フラグがONである場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第2図柄表示部37bであると特定して変動表示を開始させる。ステップSo0707を実行した後、ステップSo0708に進む。
ステップSo0708では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをONする。ステップSo0708を実行した後、本変動開始処理を終了する。
<保留情報シフト処理>
次に、保留情報シフト処理について説明する。保留情報シフト処理は、変動開始処理のサブルーチン(図490:So0702)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図491は、保留情報シフト処理を示すフローチャートである。ステップSo0801では、保留情報シフト処理を実行する処理対象である保留エリアが第1保留エリアRaであるか否かを判定する。具体的には、第1保留エリアRa(図471)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第1保留エリアRaの第1エリアに記憶されている保留情報)の方が、第2保留エリアRb(図471)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第2保留エリアRbの第1エリアに記憶されている保留情報)よりも先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第1保留エリアRaであると判定する。一方、第1保留エリアRaに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報よりも、第2保留エリアRbに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報の方が先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第2保留エリアRbであると判定する。すなわち、ステップSo0801の処理を実行することにより、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された順に、保留情報を処理対象とすることができる。
ステップSo0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaであると判定した場合には(ステップSo0801:YES)、ステップSo0802~ステップSo0807の第1保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。一方、ステップSo0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(ステップSo0801:NO)、ステップSo0808~ステップSo0813の第2保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。
ステップSo0802では、第1保留エリアRaの第1始動保留個数RaNを1減算した後、ステップSo0803に進み、合計保留個数CRNを1減算する。その後、ステップSo0804に進む。ステップSo0804では、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSo0805に進む。
ステップSo0805では、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSo0805を実行した後、ステップSo0806に進む。
ステップSo0806では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONである場合には当該フラグをOFFにし、ONではない場合にはその状態を維持する。第2図柄表示部フラグは、今回の変動表示の開始の対象が第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれであるかを特定するための情報である。その後、ステップSo0807へ進む。
ステップSo0807では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第1保留エリアRaに対応していることの情報、すなわち第1始動口33に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。なお、ステップSo0807において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図488)におけるステップSo0503において、音声発光制御装置90に送信される。
ステップSo0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(So0801:NO)、ステップSo0808に進む。
ステップSo0808では、第2保留エリアRbの第2始動保留個数RbNを1減算する。その後、ステップSo0809に進む。ステップSo0809では、合計保留個数CRNを1減算し、ステップSo0810に進み、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSo0811に進む。
ステップSo0811では、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSo0811を実行した後、ステップSo0812に進む。
ステップSo0812では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONではない場合には当該フラグをONにし、ONである場合にはその状態を維持する。その後、ステップSo0813に進む。
ステップSo0813では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第2保留エリアRbに対応していることの情報、すなわち第2始動口34に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。
ステップSo0813において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図488)におけるステップSo0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信したシフト時コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を、保留個数の減少に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を保留個数の減少に対応させて変更する。
<当たり判定処理>
次に、当たり判定処理について説明する。当たり判定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図490:So0703)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図492は、当たり判定処理を示すフローチャートである。ステップSo0901では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSo0901において、高確率モードであると判定した場合には(So0901:YES)、ステップSo0902に進み、高確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が、図472(b)に示す高確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSo0904に進む。
一方、ステップSo0901において高確率モードではないと判定した場合には(So0901:NO)、ステップSo0903に進み、低確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が、図472(a)に示す低確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSo0904に進む。
ステップSo0904では、ステップSo0902又はステップSo0903における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSo0904において、当否判定の結果が大当たり当選である場合には(So0904:YES)、ステップSo0905に進む。
ステップSo0905では、RAM64の第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定する。ステップSo0905において、第2図柄表示部フラグがONではないと判定した場合には(So0905:NO)、ステップSo0906に進み、第1始動口用の振分テーブル(図473(a)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりの数値範囲、8R確変大当たりの数値範囲、16R通常大当たりの数値範囲、8R通常大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。
一方、ステップSo0905において、第2図柄表示部フラグがONであると判定した場合には(So0905:YES)、ステップSo0907に進み、第2始動口用の振分テーブル(図473(b)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりの数値範囲、8R通常大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。ステップSo0906又はステップSo0907の処理を実行した後、ステップSo0908に進む。
ステップSo0908では、ステップSo0906又はステップSo0907において振り分けた大当たりの種別に対応したフラグ(大当たりフラグ)をONにする。具体的には、16R確変大当たりである場合には16R確変大当たりフラグをONにし、8R確変大当たりである場合には8R確変大当たりフラグをONにし、16R通常大当たりである場合には16R通常大当たりフラグをONにし、8R通常大当たりである場合には8R通常大当たりフラグをONにする。ステップSo0908を実行した後、ステップSo0909に進む。
ステップSo0909では、大当たり用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、大当たりに当選することとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63f(図470)に記憶されている大当たり用の停止結果テーブルを参照することで、ステップSo0906又はステップSo0907において振り分けた大当たりの種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSo0909を実行した後、当たり判定処理を終了する。
ステップSo0904において、ステップSo0902又はステップSo0903における当たり抽選の結果が大当たり当選でない場合には(So0904:NO)、ステップSo0910に進み、リーチ判定用テーブルを参照して、当該遊技回においてリーチが発生するか否かの判定を行う。具体的には、実行エリアAEに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ判定用テーブル記憶エリア63c(図470)に記憶されているリーチ判定用テーブルにおいて、リーチが発生として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSo0911に進む。
ステップSo0911において、ステップSo0910におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生するというものである場合には(So0911:YES)、ステップSo0912に進み、リーチ発生フラグをONする。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのリーチ発生フラグをONする。ステップSo0912を実行した後、ステップSo0913に進む。
一方、ステップSo0911において、ステップSo0910におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生しないというものである場合には(So0911:NO)、ステップSo0912を実行することなく、ステップSo0913に進む。
ステップSo0913では、外れ用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、外れ結果となる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fにおける外れ用の停止結果テーブルを参照することで、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSo0913を実行した後、当たり判定処理を終了する。
<変動時間設定処理>
次に、変動時間設定処理について説明する。変動時間設定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図490:So0704)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図493は、変動時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSo1001では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップSo1002に進む。
ステップSo1002では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には、大当たり当選であるとして(So1002:YES)、ステップSo1003に進む。
ステップSo1003では、花びら再変動抽選処理を実行する。本実施形態では、大当たり当選した場合の変動時間として、通常の大当たり用変動時間と、再変動を伴う大当たり用変動時間との2種類が用意されている。ここで言う「再変動」は、図483を用いて説明した、第4種花びらP4の付着に起因する図柄列の再変動を意味し、この再変動が実行される大当たり当選時の遊技回に必要な変動時間として、再変動を伴う大当たり用変動時間が用意されている。花びら再変動抽選処理は、大当たり当選時に再変動を伴う大当たり用変動時間を採用するか否かを抽選によって決定する処理である。具体的には、抽選用の乱数カウンタから値を取得し、ROM63に記憶された抽選用のテーブルデータにおいて「当選」と記憶された複数の値の中に、取得した乱数カウンタの値に該当する値があるか否かを判定する。「当選」と記憶された複数の値の中に、取得した乱数の値に該当する値がある場合に、再変動を伴う大当たり用変動時間を採用すると決定し、取得した乱数の値に該当する値がない場合には再変動を伴う大当たり用変動時間を採用しないと決定する。なお、花びら軌道抽選用の乱数カウンタは、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられている。乱数カウンタは、短時間の間隔で更新される。ステップSo1003を実行した後、ステップSo1004に進む。
ステップSo1004では、上記花びら再変動抽選処理の結果に基づいて、再変動を伴う大当たり用変動時間を採用するか否かを判定する。ステップSo1004において、花びら再変動抽選処理において当選した場合、すなわち、再変動を伴う大当たり用変動時間を採用すると判定した場合には(So1004:YES)、ステップSo1005に進む。
ステップSo1005では、花びら再変動抽選当選コマンドを設定する。花びら再変動抽選当選コマンドは、花びら再変動抽選処理において当選したことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。ステップSo1005において設定された花びら再変動抽選当選コマンドは、通常処理(図488)におけるステップSo0503において、音声発光制御装置90に送信される。ステップSo1005を実行した後、ステップSo1006に進む。
ステップSo1006では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている、再変動を伴う大当たり用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。その後、ステップSo1007に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、本変動時間設定処理を終了する。
一方、ステップSo1004において、花びら再変動抽選処理において当選しなかった場合、すなわち、再変動を伴う大当たり用変動時間を採用しないと判定した場合には(So1004:NO)、ステップSo1008に進む。
ステップSo1008では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている、通常大当たり用の変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。その後、ステップSo1006に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、本変動時間設定処理を終了する。
ステップSo1002において、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(So1002:NO)、ステップSo1009に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。上記ステップSo1002において今回の遊技回に係る当たり抽選において大当たり当選していない場合に本処理(So1009)を実行することから、Sx1009においては、当たり抽選において大当たり当選していない遊技回のうちリーチ(いわゆる外れリーチ)が発生する遊技回であるか否の判定を行う。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されているリーチ発生フラグがONであるか否かを判定し、ONである場合にはリーチが発生するとして(So1009:YES)、ステップSo1010に進む。
ステップSo1010では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されているリーチ発生フラグをONからOFFに移行する。その後、ステップSo1011に進む。
ステップSo1011では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されているリーチ発生用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。その後、先に説明したステップSo1007に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、本変動時間設定処理を終了する。
ステップSo1009において、今回の遊技回においてリーチが発生しないと判定した場合には(So1009:NO)、ステップSo1012に進み、変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されているリーチ非発生用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間を取得する。リーチ非発生用変動時間テーブルとは、いわゆる外れ用変動時間テーブルである。その後、先に説明したステップSo1007に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、本変動時間設定処理を終了する。
<変動終了処理>
次に、変動終了処理について説明する。変動終了処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図489:So0604)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図494は、変動終了処理を示すフローチャートである。ステップSo1101では、今回の遊技回の変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間とは、上述したように、図柄列が変動を開始してから全ての図柄列が停止するまでの時間であり、単位遊技時間の一部である。具体的には、ステップSo1101では、RAM64の変動時間カウンタエリア(各種カウンタエリア64f)に格納されている変動時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動時間情報の値は、前述した変動時間設定処理(図493)において設定されたものである。この設定された変動時間情報の値は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。
ステップSo1101において、変動時間が経過していないと判定した場合には(So1101:NO)、本変動終了処理を終了する。
ステップSo1101において、変動時間が経過していると判定した場合には(So1101:YES)、ステップSo1102に進み、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部における図柄の変動を終了させる処理を行う。続く、ステップSo1103では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをOFFする。ステップSo1103を実行した後、ステップSo1104に進む。
ステップSo1104では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかがONであるか否かを判定する。ステップSo1104において、上記フラグのいずれもがONではない、すなわち、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選でないと判定した場合には(So1104:NO)、ステップSo1105に進む。
ステップSo1105では、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSo1105において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(So1105:YES)、ステップSo1106に進み、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。ステップSo1106において、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回ると判定した場合には(So1106:YES)、ステップSo1107に進み、遊技回数カウンタPNCの値を1減算する。ステップSo1107を実行した後、ステップSo1108に進む。一方、ステップSo1106において、遊技回数カウンタPNCの値が0以下であると判定した場合には(So1106:NO)、ステップSo1107を実行することなく、ステップSo1108に進む。
ステップSo1108では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSo1108において、高確率モードフラグがONでないと判定した場合には(So1108:NO)、ステップSo1109に進み、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。
ステップSo1109において、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていないと判定した場合(ステップSo1109:NO)には、ステップSo1110に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFする。ステップSo1110を実行した後、本変動時間終了処理を終了する。
ステップSo1108において高確率モードフラグがONであると判定した場合(So1108:YES)、または、ステップSo1109において遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていると判定した場合(ステップSo1109:YES)には、ステップSo1110を実行することなく、本変動時間終了処理を終了する。また、ステップSo1105において、高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合(So1105:NO)に、ステップSo106~ステップSo1110を実行することなく、本変動時間終了処理を終了する。
一方、ステップSo1104において、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかのフラグがONである、すなわち、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であると判定した場合には(So1104:YES)、ステップSo1111に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグをONする。ステップSo1111を実行した後、本変動時間終了処理を終了する。
<遊技状態移行処理>
次に、遊技状態移行処理について説明する。遊技状態移行処理は、通常処理のサブルーチン(図488:So0507)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図495は、遊技状態移行処理を示すフローチャートである。ステップSo1201では、エンディング期間フラグがONであるか否かを判定する。エンディング期間フラグは、開閉実行モードにおける大入賞口開閉処理期間の終了時(エンディング期間の開始時)にONにされ、エンディング期間の終了時にOFFにされる。エンディング期間は、開閉実行モードにおいてエンディング演出を実行するための期間である。
ステップSo1201において、エンディング期間フラグがONではないと判定した場合には(So1201:NO)、ステップSo1202に進み、開閉処理期間フラグがONであるか否かを判定する。開閉処理期間フラグは、開閉実行モード中においてオープニング期間が終了し、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉動作が実行される期間である大入賞口開閉処理期間が開始されるタイミングでONにされ、当該開閉扉36bの開閉動作が終了するタイミングでOFFにされる。
ステップSo1202において、開閉処理期間フラグがONではないと判定した場合には(So1202:NO)、ステップSo1203に進み、オープニング期間フラグがONであるか否かを判定する。オープニング期間フラグは、オープニング期間の開始時にONにされ、オープニング期間の終了時にOFFにされる。
ステップSo1203において、オープニング期間フラグがONではないと判定した場合には(So1203:NO)、ステップSo1204に進み、開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSo1204において、開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(So1204:YES)、ステップSo1205に進む。一方、ステップSo1204において、開閉実行モードフラグがOFFであると判定した場合には(So1204:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSo1205では、高確率モードフラグをOFFにする。その後、ステップSo1206に進む。ステップSo1206では、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。その後、ステップSo1207に進む。
ステップSo1207では、開閉シナリオを設定する開閉シナリオ設定処理を実行する。開閉シナリオは、ラウンド遊技における開閉扉36bの開閉動作のパターンを定めるもので、本実施形態では、開閉扉36bを閉鎖状態から開放状態へ移行する条件(以下、「開放条件」とも呼ぶ)と、開閉扉36bを開放状態から閉鎖状態へ移行する条件(以下、「閉鎖条件」とも呼ぶ)と、が記録されたプログラムである。開閉シナリオは、ROM63の開閉シナリオ記憶エリア63hに記憶されている
開放条件は、例えば下記の通りである。
・パチンコ機10の現在の状態が、開閉実行モードにおける各ラウンド遊技を開始するタイミングであること。
上記1つの項目が成立した場合に、開閉扉36bは閉鎖状態から開放状態に移行する。
閉鎖条件は、例えば下記の通りである。
・各ラウンド遊技を開始してからの経過時間が、予め定められた上限継続時間(例えば15秒)を超えること。
・各ラウンド遊技を開始してから大入賞口36aへ入球した遊技球の個数が、予め定められた上限個数を超えること。
上記2つの項目のうちのいずれか一方が成立した場合に、開閉扉36bは開放状態から閉鎖状態に移行する。
ステップSo1207を実行した後、前述したステップSo1208に進む。
ステップSo1208では、オープニング時間設定処理を実行する。オープニング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるオープニング期間の時間的長さ(以下、オープニング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のオープニング期間において同じ一定の長さのオープニング時間を設定する。具体的には、オープニング時間を決定する第3タイマカウンタエリアT3に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第3タイマカウンタエリアT3は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSo1208を実行した後、ステップSo1209に進む。
ステップSo1209では、オープニングコマンドを設定する。設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図488)におけるステップSo0503にて、音声発光制御装置90に送信される。このオープニングコマンドには、設定したオープニング時間および今回の開閉実行モードのラウンド数の情報が含まれる。音声発光制御装置90では、受信したオープニングコマンドに基づいて、オープニング時間および大入賞口開閉処理期間に対応した演出の内容を決定し、その決定した内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSo1209を実行した後、ステップSo1210に進み、オープニング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSo1203において、オープニング期間フラグがONであると判定した場合には(So1203:YES)、ステップSo1211に進む。
ステップSo1211では、オープニング期間が終了したか否かを判定する。具体的には、第3タイマカウンタエリアT3の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSo1211において、オープニング期間が終了したと判定した場合には(So1211:YES)、ステップSo1212に進み、オープニング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSo1213に進む。
ステップSo1213では、今回の開閉実行モードの種別を報知するためのラウンド表示の開始処理を実行する。具体的には、RAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶されているアドレス情報を確認する。そして、確認したアドレス情報に基づいて、ROM63に記憶されている停止結果データ群の中から、上記アドレス情報に対応した停止結果データを特定するとともに、その特定した停止結果データからラウンド回数の内容を確認する。その後、その確認したラウンド回数の内容を、メイン表示部45におけるラウンド表示部39に出力する。これにより、ラウンド表示部39では上記出力に係るラウンドの情報が表示される。ステップSo1213を実行した後、ステップSo1214に進む。
ステップSo1214では、開閉処理期間フラグをONにする。続くステップSo1215では、開閉処理開始コマンドを設定する。開閉処理開始コマンドは、開閉処理期間が開始されたことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉処理開始コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図488:ステップSo0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSo1215を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSo1202において、開閉処理期間フラグがONであると判定した場合には(So1202:YES)、ステップSo1216に進み、大入賞口開閉処理を実行する。大入賞口開閉処理については後述する。ステップSo1216を実行した後、ステップSo1217に進む。
ステップSo1217では、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。具体的には、開閉扉36bが開放された回数をカウントするための第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であるか否かによって、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。ステップSo1217において、大入賞口開閉処理が終了したと判定した場合には(So1217:YES)、ステップSo1218に進む。一方、ステップSo1217において、大入賞口開閉処理が終了していないと判定した場合には(So1217:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSo1218では、開閉処理期間フラグをOFFにし、その後、ステップSo1219に進む。
ステップSo1219では、ラウンド表示の終了処理を実行する。当該処理では、メイン表示部45におけるラウンド表示部39が消灯されるように当該ラウンド表示部39の表示制御を終了する。ステップSo1219を実行した後、ステップSo1220に進む。
ステップSo1220では、エンディング時間設定処理を実行する。エンディング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるエンディング期間の時間的長さ(以下、エンディング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のエンディング期間において同じ一定の長さのエンディング時間を設定する。具体的には、エンディング時間を決定する第4タイマカウンタエリアT4に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第4タイマカウンタエリアT4は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSo1220を実行した後、ステップSo1221に進む。
ステップSo1221では、エンディングコマンドを設定する。この設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図488)におけるステップSo0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90では、エンディングコマンドを受信することに基づいて、開閉実行モードに対応した演出を終了させる。ステップSo1221を実行した後、ステップSo1222に進む。
ステップSo1222では、エンディング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSo1201において、エンディング期間フラグがONであると判定した場合には(So1201:YES)、ステップSo1223に進む。
ステップSo1223では、エンディング期間が終了したか否かの判定を行う。具体的には、エンディング時間設定処理(So1220)において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSo1220において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であると判定した場合には(So1223:YES)、ステップSo1224に進む。
ステップSo1224では、エンディング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSo1225に進み、エンディング期間終了時の移行処理を実行する。エンディング期間終了時の移行処理は、今回のエンディング期間が終了した後の遊技回の各種モードを設定するための処理である。エンディング期間終了時の移行処理の詳細は後述する。ステップSo1225を実行した後、ステップSo1226に進み、開閉実行モードフラグをOFFにする。ステップSo1226を実行した後、ステップSo1227に進む。
ステップSo1227では、合計保留個数CRNが「0」であるか否かを判定する。合計保留個数CRNが「0」である場合とは、第1始動口33及び第2始動口34のいずれについても始動保留個数が「0」であることを意味する。ステップSo1227において、合計保留個数CRNが「0」であると判定した場合には(So1227:YES)、ステップSo1228に進む。
ステップSo1228では、客待ちコマンドを設定する。客待ちコマンドは、図柄の変動(遊技回)が終了した時点において保留情報記憶エリア64bに保留情報が1つも記憶されていないことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この設定された客待ちコマンドは、通常処理(図488)におけるステップSo1228において、音声発光制御装置90に送信される。ステップSo1228を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSo1227において、合計保留個数CRNが「0」ではないと判定した場合には(So1227:NO)、そのまま本遊技回制御処理を終了する。また、ステップSo1223において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」ではないと判定した場合には(So1223:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
<大入賞口開閉処理>
次に、大入賞口開閉処理について説明する。大入賞口開閉処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図495:So1216)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図496は、大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。ステップSo1301では、開閉扉36bは開放中であるか否かを判定する。具体的には、可変入賞駆動部36cの駆動状態に基づいて判定を行う。ステップSo1301において、開閉扉36bは開放中ではないと判定した場合には(So1301:NO)、ステップSo1302に進む。
ステップSo1302では、開閉扉36bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの開放のタイミングであるか否かを判定する。ステップSo1302において、開閉扉36bの開放条件が成立したと判定した場合には(So1302:YES)、ステップSo1303に進む。
ステップSo1303では、開閉扉36bを開放する。その後、ステップSo1304に進む。
ステップSo1304では、開閉扉開放コマンドを設定する。開閉扉開放コマンドは、開閉扉36bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図488:ステップSo0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSo1304を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSo1302において、開閉扉36bの開放条件が成立していないと判定した場合には(So1302:NO)、ステップSo1303およびステップSo1304を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSo1301において、開閉扉36bは開放中であると判定した場合には(So1301:YES)、ステップSo1305に進む。
ステップSo1305では、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの閉鎖のタイミングであるか否かを判定する。ステップSo1305において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(So1305:YES)、ステップSo1306に進む。
ステップSo1306では、開閉扉36bを閉鎖する。その後、ステップSo1307に進む。
ステップSo1307では、開閉扉閉鎖コマンドを設定する。開閉扉閉鎖コマンドは、開閉扉36bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図488:ステップSo0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSo1307を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSo1305において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(So1305:NO)、ステップSo1306およびステップSo1307を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
<エンディング期間終了時の移行処理>
次に、エンディング期間終了時の移行処理について説明する。エンディング期間終了時の移行処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図495:So1225)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図497は、エンディング期間終了時の移行処理を示すフローチャートである。ステップSo1401では、大当たりフラグにおいて確変大当たりに対応するフラグがONにされているか否かを判定する。すなわち、RAM64の16R確変大当たりフラグ又は8R確変大当たりフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSo1401において、RAM64の16R確変大当たりフラグ又は8R確変大当たりフラグがONであると判定した場合には(So1401:YES)、ステップSo1402に進み、RAM64の16R確変大当たりフラグおよび8R確変大当たりフラグのうちのONとなっているフラグをOFFする。ステップSo1402を実行した後、ステップSo1403に進む。
ステップSo1403では、高確率モードフラグをONにし、その後、ステップSo1404に進み、高頻度サポートモードフラグをONにする。これにより、開閉実行モードを終了した後に、抽選モードが高確率モードであり、且つ、サポートモードが高頻度サポートモードである遊技状態に移行する。その後、ステップSo1405に進む。
ステップSo1405では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた遊技回数カウンタPNCに100をセットする。遊技回数カウンタPNCにセットされる値は、遊技回数を限定して高頻度サポートモードを実行する際の、当該遊技回数を示す値である。その後、ステップSo1406に進む。
ステップSo1406では、抽選モードが高確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、ステップSo1411に進む。
一方、ステップSo1401において、RAM64の16R確変大当たりフラグおよび8R確変大当たりフラグがONでないと判定した場合には(So1401:NO)、ステップSo1407に進み、RAM64の8R通常大当たりフラグをOFFする。その後、ステップSo1408に進む。
ステップSo1408では、高頻度サポートモードフラグをONにした後、ステップSo1409に進み、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた遊技回数カウンタPNCに100をセットする。その後、ステップSo1410に進む。
ステップSo1410では、抽選モードが低確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである低確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、ステップSo1411に進む。
ステップSo1411では、サポートモードが高頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高頻度サポートモードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
<電役サポート用処理>
次に、電役サポート用処理について説明する。電役サポート用処理は、通常処理のサブルーチン(図488:So0508)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図498は、電役サポート用処理を示すフローチャートである。ステップSo1501では、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート中フラグがONであるか否かを判定する。サポート中フラグは、第2始動口34の電動役物34aを開放状態にさせる場合にONにされ、閉鎖状態に復帰させる場合にOFFにされるフラグである。ステップSo1501において、サポート中フラグがONではないと判定した場合には(So1501:NO)、ステップSo1502に進む。
ステップSo1502では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート当選フラグがONであるか否かを判定する。サポート当選フラグは、電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選において開放状態当選となった場合にONにされ、サポート中フラグがONである場合にOFFにされるフラグである。ステップSo1502において、サポート当選フラグがONではないと判定した場合には(So1502:NO)、ステップSo1503に進む。
ステップSo1503では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。第2タイマカウンタエリアT2にセットされたカウント値は、タイマ割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。
ステップSo1503において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(So1503:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(So1503:YES)、ステップSo1504に進む。
ステップSo1504では、普図ユニット38における図柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。ステップSo1504において、変動表示の終了タイミングであると判定した場合には(So1504:YES)、ステップSo1505に進み、外れ表示を設定した後、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより、外れ表示を停止表示した状態で普図ユニット38における図柄の変動表示が終了される。一方、ステップSo1504において、変動表示の終了タイミングでないと判定した場合には(So1504:NO)、ステップSo1506に進む。
ステップSo1506では、役物保留個数SNの値が「0」より大きいか否かを判定する。ステップSo1506において、役物保留個数SNの値が「0」であると判定した場合には(So1506:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSo1506において、役物保留個数SNの値が「0」より大きいと判定した場合には(So1506:YES)、ステップSo1507に進む。
ステップSo1507では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、その後、ステップSo1508に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。ステップSo1507において開閉実行モードではなく(So1507:NO)、且つ、ステップSo1508において高頻度サポートモードである場合には(So1508:YES)、ステップSo1509に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64cに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC5の値が0~190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「750」(すなわち1.5sec)をセットする。第2タイマカウンタエリアT2は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。その後、ステップSo1510に進む。
ステップSo1510では、ステップSo1509の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSo1510において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選であると判定した場合には(So1510:YES)、ステップSo1511に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2ラウンドカウンタエリアRC2に「3」をセットする。第2ラウンドカウンタエリアRC2は、電動役物34aが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。その後、電役サポート用処理を終了する。
一方、ステップSo1510において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選でないと判定した場合には(So1510:NO)、ステップSo1511の処理を実行することなく、電役サポート用処理を終了する。
ステップSo1507において開閉実行モードであると判定した場合(So1507:YES)、又は、ステップSo1508において高頻度サポートモードでないと判定した場合には(So1508:NO)、ステップSo1512に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64cに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC5の値が0~190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「14750」(すなわち29.5sec)をセットする。その後、ステップSo1513に進む。
ステップSo1513では、ステップSo1512の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSo1513において、サポート当選でないと判定した場合には(So1513:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSo1513において、サポート当選であると判定した場合には(So1513:YES)、ステップSo1514に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、第2ラウンドカウンタエリアRC2に「1」をセットした後に、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSo1502において、サポート当選フラグがONであると判定した場合には(So1502:YES)、ステップSo1515に進み、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSo1515において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(So1515:NO)、普図ユニット38における絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSo1515において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(So1515:YES)、ステップSo1516に進む。
ステップSo1516では、当たり表示を設定する。これにより、当たり表示を停止表示した状態で普図ユニット38における絵柄の変動表示が終了される。その後、ステップSo1517に進み、サポート中フラグをONにするとともに、サポート当選フラグをOFFにする。その後、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSo1501において、サポート中フラグがONであると判定した場合には(So1501:YES)、ステップSo1518に進み、電動役物34aを開閉制御するための電役開閉制御処理を実行する。その後、本電役サポート用処理を終了する。
<電役開閉制御処理>
次に、電役開閉制御処理について説明する。電役開閉制御処理は、電役サポート用処理のサブルーチン(図498:So1518)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図499は、電役開閉制御処理を示すフローチャートである。ステップSo1601では、電動役物34aが開放中であるか否かを判定する。電動役物34aが開放中であるか否かは、電動役物駆動部34bが駆動状態であるか否かによって判定する。電動役物34aが開放されていると判定した場合には(So1601:YES)、ステップSo1602に進む。
ステップSo1602では、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの開放継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSo1602において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(So1602:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。すなわち、電動役物34aの開放継続時間が終了していない場合は、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSo1602において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(So1602:YES)、ステップSo1603に進み、電動役物34aを閉鎖状態に制御する閉鎖処理を行い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」(すなわち0.5sec)をセットする。すなわち、電動役物34aの開放継続時間の計測手段としての第2タイマカウンタエリアT2が「0」である場合には、電動役物34aを閉鎖するとともに、今度は第2タイマカウンタエリアT2を電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」をセットする。ステップSo1603を実行した後、ステップSo1604に進む。
ステップSo1604では、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値を1減算した後に、ステップSo1605に進み、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSo1605において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」でないと判定した場合には(So1605:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSo1605において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であると判定した場合には(So1605:YES)、ステップSo1606に進み、サポート中フラグをOFFにする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSo1601において、電動役物34aが開放中でないと判定した場合には(So1601:NO)、ステップSo1607に進み、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSo1607において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」でないと判定した場合には(So1607:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSo1607において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であると判定した場合には(So1607:YES)、ステップSo1608に進み、電動役物34aを開放状態に制御する開放処理を実行する。その後、ステップSo1609に進む。
ステップSo1609では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、開閉実行モード中でないと判定した場合には(So1609:NO)、ステップSo1610に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。
ステップSo1610において、高頻度サポートモード中であると判定した場合には(So1610:YES)、ステップSo1611に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「800」(すなわち1.6sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
一方、ステップSo1609において開閉実行モードであると判定した場合(So1609:YES)、又は、ステップSo1610において高頻度サポートモードではないと判定した場合には(So1610:NO)、ステップSo1612に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「100」(すなわち0.2sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
《9-6》音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される各種処理:
次に、音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される具体的な制御の一例を説明する。先に音声発光制御装置90において実行される処理について説明し、その後、表示制御装置100において実行される処理について説明する。
<音声発光制御装置において実行される各種処理>
<タイマ割込み処理>
最初に、音光側MPU92によって実行されるタイマ割込み処理について説明する。
図500は、音光側MPU92において実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。以下、タイマ割込み処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSo1701では、コマンド記憶処理を実行する。コマンド記憶処理は、主側MPU62からコマンドを受信した場合に、受信したコマンドを音光側RAM94に記憶するための処理である。音光側RAM94には、主側MPU62から受信したコマンドの記憶及び読み出しを可能とするためのリングバッファが設けられており、主側MPU62から受信したコマンドは、当該リングバッファに順次記憶されるとともに、記憶された順序に従って順次読み出される。ステップSo1701を実行した後、ステップSo1702に進む。
ステップSo1702では、保留コマンド対応処理を実行する。保留コマンド対応処理では、ステップSo1701で記憶したコマンドのうちの保留コマンドに対応した処理を行う。保留コマンド対応処理の詳細については後述する。ステップSo1702を実行した後、ステップSo1703に進む。
ステップSo1703では、遊技回演出設定処理を実行する。遊技回演出設定処理では、図柄の変動が開始してから停止するまでの遊技回において実行する演出の設定を行う。遊技回演出設定処理の詳細については後述する。ステップSo1703を実行した後、ステップSo1704に進む。
ステップSo1704では、開閉実行モード演出用処理を実行する。開閉実行モード演出用処理では、オープニング期間における演出や、大入賞口開閉処理期間における演出、エンディング期間における演出に関する処理を行う。ステップSo1704を実行した後、ステップSo1705に進む。
ステップSo1705では、第2種花びら演出用処理を実行する。第2種花びら演出用処理では、第2種花びらP2(図479、図480参照)を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。具体的には、複数の第2種花びらP2が上側から下側に向かって舞うように移動する演出の実行を指示する演出コマンドを、表示制御装置100に送信する。当該演出コマンドは、第2種花びらP2の表示先を上部レイヤーL3とする旨のコマンドも含む。当該演出コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41に上述した第2種花びらP2を表示させる。なお、上記演出コマンドを送信する構成に換えて、複数の第2種花びらP2が上側から下側に向かって舞うように移動する映像(動画)データの再生を指示するコマンドを表示制御装置100に送信することによって、上記映像データを図柄表示装置41に表示させる構成としてもよい。ステップSo1705を実行した後、ステップSo1706に進む。
ステップSo1706では、第3種花びら演出設定処理を実行する。第3種花びら演出設定処理では、第3種花びらP3(図479~図481参照)を図柄表示装置41に表示させる演出の設定を行う。第3種花びら演出設定処理の詳細については後述する。ステップSo1706を実行した後、ステップSo1707に進む。
ステップSo1707では、保留表示変化設定処理を実行する。保留表示変化設定処理では、保留表示アイコンの表示態様を変化させる演出の設定を行う。保留表示変化設定処理の詳細については後述する。ステップSo1707を実行した後、ステップSo1708に進む。
ステップSo1708では、背景演出用処理を実行する。背景演出用処理では、主側MPU62から受信した遊技状態を示すコマンドに応じて定まる背景動画を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。例えば、高頻度サポートモードの継続中であることを示す背景動画や、高頻度サポートモードを終了したことを示す背景動画、高確率モードの継続中であることを示す背景動画を表示させる処理を行う。なお、これら背景動画には、複数の第1種花びらP1(図479、図480参照)が上側から下側に向かって舞うように移動する映像が含まれる。ステップSo1708を実行した後、ステップSo1709に進む。
ステップSo1709では、その他の処理を実行する。その他の処理は、遊技者によって遊技が行われていない時にデモ画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理等である。ステップSo1709を実行した後、ステップSo1710に進む。
ステップSo1710では、各種ランプ47の発光制御を行うための発光制御処理を実行する。発光制御処理では、上記の各演出用処理において読み出された発光データに基づいて、各種ランプ47の発光制御を行う。ステップSo1710を実行した後、ステップSo1711に進む。
ステップSo1711では、スピーカー46の音声出力制御を行うための音声出力制御処理を実行する。音声出力制御処理では、上記のBGM用処理及び各演出用処理において読み出された音声データに基づいて、スピーカー46の音声出力制御を行う。ステップSo1711を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
<保留コマンド対応処理>
次に、保留コマンド対応処理について説明する。保留コマンド対応処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図500:So1702)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図501は、保留コマンド対応処理を示すフローチャートである。ステップSo1801では、主側MPU62から保留コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップSo1801において、主側MPU62から保留コマンドを受信していると判定した場合には(So1801:YES)、ステップSo1802に進む。
ステップSo1802では、入球時の更新処理を実行する。入球時の更新処理では、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数と、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数と、これらの保留情報の合計個数とを音光側MPU92において特定可能とするための処理を実行する。ステップSo1802の入球時の更新処理の詳細については後述する。以下では、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数を「第1保留個数」とも呼び、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数を「第2保留個数」とも呼び、第1保留個数と第2保留個数との合計数を「合計保留個数」とも呼ぶ。ステップSo1802を実行した後、ステップSo1803に進む。
ステップSo1803では、保留表示制御処理を実行する。具体的には、ステップSo1802において特定された第1保留個数と第2保留個数とに対応させて、第1始動口保留用領域Ds1および第2始動口保留用領域Ds2における表示(保留表示アイコンが何個並ぶかといった表示)を変更させるためのコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1および第2始動口保留用領域Ds2における表示を第1保留個数と第2保留個数とに対応させて変更する。具体的には、前記コマンドを受信した表示制御装置100は、第1始動口保留用領域Ds1において保留表示アイコンH1~H4を表示するための各表示位置を規定しており、第1保留個数に対応した数の保留表示アイコンを表示位置に表示する。また、表示制御装置100は、第2始動口保留用領域Ds2において保留表示アイコンを表示するための各表示位置を規定しており、第2保留個数に対応した数の保留表示アイコンを表示位置に表示する。ステップSo1803を実行した後、保留コマンド対応処理を終了する。
<入球時の更新処理>
次に、入球時の更新処理について説明する。入球時の更新処理は、保留コマンド対応処理のサブルーチン(図501:So1802)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図502は、入球時の更新処理を示すフローチャートである。ステップSo1901では、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであるか否かを判定する。ステップSo1901において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には(So1901:YES)、ステップSo1902に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第1保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第1保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第1保留個数カウンタエリアの更新処理では、第1保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となった保留コマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSo1902を実行した後、ステップSo1904に進む。
ステップSo1901において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものでないと判定した場合(So1901:NO)、すなわち、当該保留コマンドが第2始動口34への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には、ステップSo1903に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第2保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第2保留個数カウンタエリアは、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第2保留個数カウンタエリアの更新処理では、第2保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となったコマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSo1903を実行した後、ステップSo1904に進む。
ステップSo1902及びステップSo1903の処理を上記のようにした理由について説明する。本実施形態では、パチンコ機10の電源遮断中において、主制御装置60のRAM64に対してはバックアップ電力が供給されるのに対して、音声発光制御装置90のRAM94に対してはバックアップ電力が供給されない。このため、第1始動口33又は第2始動口34への入球に係る保留情報が主制御装置60のRAM64に記憶されている状況において電源が遮断されると、主制御装置60では保留情報が記憶保持されるのに対して、音声発光制御装置90では保留情報が0個であると把握される。この場合に、仮に、音声発光制御装置90において保留コマンドを受信する度に第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアをカウントアップする構成を採用すると、主制御装置60において実際に保留記憶されている保留情報の数と、音声発光制御装置90において把握している保留情報の数とが一致しなくなるといった不都合が生じ得る。これに対して、上記の本実施形態のように、主制御装置60は、保留個数の情報を含めて保留コマンドを送信するとともに、音声発光制御装置90では保留コマンドを受信する度にそのコマンドに含まれる保留個数の情報を第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアに設定する構成を採用することによって、上記のような不都合の発生を抑制することができる。
ステップSo1904では、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた合計保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。合計保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数と第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数との和を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。当該更新処理では、合計保留個数カウンタエリアの情報を、第1保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報と第2保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報との和の情報に更新する。ステップSo1904を実行した後、ステップSo1905に進む。
ステップSo1905では、保留演出用パラメータ設定処理を実行する。保留演出用パラメータ設定処理では、保留表示の表示態様を変化させるために必要な各種パラメータの設定を行う。保留演出用パラメータ設定処理の詳細は後述する。ステップSo1905を実行した後、本入球時の更新処理を終了する。
ステップSo1905の保留演出用パラメータ設定処理に用いられる保留演出用記憶エリアについて、次に説明する。保留演出用パラメータ設定処理によって設定されたパラメータは、音声発光制御装置90が備える音光側RAM94に設けられた保留演出用記憶エリア94dに記憶される。
図503は、保留演出用記憶エリア94dを説明する説明図である。保留演出用記憶エリア94dは、第1始動口保留演出用記憶エリアと第2始動口保留演出用記憶エリアとを備える。図503(a)には第1始動口保留演出用記憶エリアを示し、図503(b)には第2始動口保留演出用記憶エリアを示した。
第1始動口保留演出用記憶エリアは、第1始動口保留用領域Ds1の保留表示アイコンH1~H4の表示態様を変化させるために必要な各種パラメータを記憶する記憶エリアである。第2始動口保留演出用記憶エリアは、第2始動口保留用領域Ds2の保留表示アイコンの表示態様を変化させるために必要な各種パラメータを記憶する記憶エリアである。第1始動口保留演出用記憶エリアと第2始動口保留演出用記憶エリアとは構成が同じであるので、図503(a)に示した第1始動口保留演出用記憶エリアについて説明し、図503(b)に示した第2始動口保留演出用記憶エリアについての説明は省略する。
図503(a)に示すように、第1始動口保留演出用記憶エリアは、第1始動口用の保留遊技回(n)毎に、各種パラメータを記憶する。図示した第1始動口用の保留遊技回(n=1~4)は、保留表示アイコンH1~H4に対応している。すなわち、第1始動口の保留遊技回(n=1)から第1始動口の保留遊技回(n=4)の順に保留遊技回が実行される。
図示するように、第1始動口保留演出用記憶エリアは、第1始動口用の保留遊技回(n)毎に、各種パラメータとしての表示レベル上限値Lvmと表示レベルLvrを記憶する。
表示レベル上限値Lvmは、保留表示アイコンの表示態様を変化させる場合に、表示レベルLvrをどれぐらい上位のレベルまで変化させることを可能とするかの上限値を規定するパラメータである。例えば、表示レベル上限値Lvmが5である保留表示アイコンは、表示レベルLvrを5まで変化させることが可能である。表示レベル上限値Lvmが3である保留表示アイコンは、表示レベルLvrを3まで変化させることはできるが、表示レベルLvrを4や5など、3より上位の表示レベルLvrまで変化させることはできない。
表示レベルLvrは、図478を用いて説明したように、現在の保留表示アイコンの表示態様のレベルを示すパラメータである。
表示レベル上限値Lvmおよび表示レベルLvrは、各保留遊技回における大当たり乱数カウンタC1などの各種パラメータと紐付けされており、遊技回が実行される毎に、記憶されるエリアが隣の保留遊技回の記憶エリアにシフトする。例えば、図503(a)および図503(b)に示したように、第1始動口の保留遊技回(n=4)の記憶エリアに記憶されていた表示レベル上限値Lvmおよび表示レベルLvrの各パラメータは、遊技回が1回実行されると、第1始動口保留演出用記憶エリアにおける第1始動口の保留遊技回(n=3)の記憶エリアにシフトし、さらに遊技回が1回実行されると、第1始動口保留演出用記憶エリアにおける第1始動口の保留遊技回(n=2)の記憶エリアにシフトする。
なお、表示レベル上限値Lvmおよび表示レベルLvrの値は、始動口に遊技球が入球し、保留遊技回が存在することになった場合に、当該保留遊技回に対応して記憶される値である。従って、図503(b)に一例を示すように、例えば、ある時点において第2始動口用の保留遊技回(n=3)および第2始動口用の保留遊技回(n=4)が存在しない場合には、当該保留遊技回に対応する表示レベル上限値Lvmおよび表示レベルLvrの値は記憶されない。保留演出用記憶エリアを用いて実行される保留演出用パラメータ設定処理について、次に説明する。
<保留演出用パラメータ設定処理>
図504は、保留演出用パラメータ設定処理を示すフローチャートである。保留演出用パラメータ設定処理は、入球時の更新処理のサブルーチン(図502:So1905)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
ステップSo2001では、表示レベル上限値設定処理を実行する。当該処理は、表示レベル上限値Lvmを設定するために実行される処理である。表示レベル上限値設定処理の詳細は後述する。ステップSo2001において表示レベル上限値設定処理を実行した後、ステップSo2002に進む。
ステップSo2002では、今回の遊技球の入球に対応する保留遊技回の表示レベルLvrに1を設定する。本保留演出用パラメータ設定処理は、始動口に遊技球が入球する毎に実行される処理であり、ステップSo2002では、始動口へ遊技球が入球する度に、保留演出用記憶エリアの第1始動口保留演出用記憶エリアまたは第2始動口保留演出用記憶エリアにおける、当該入球に対応する保留遊技回の記憶エリアの表示レベルLvrに1を設定する。本処理では、入球に対応する保留遊技回の表示レベルLvrに1を設定するので、表示態様は、表示レベルLvrの1に対応する白色に設定される。なお、本実施形態においては、遊技球が始動口に入球した際に、当該入球に対応する保留遊技回の記憶エリアの表示レベルLvrに1を設定するが、例えば、表示レベル上限値Lvm以下の範囲内において、当該入球によって取得されたリーチ乱数カウンタC3がリーチ判定用テーブルによってリーチ演出を実行することが予定されている場合には、表示レベルLvrを2に設定したり、当該入球によって取得された大当たり乱数カウンタC1の値が大当たり当選に該当する値である場合には、表示レベルLvrを2以上の値に設定するなど、始動口への入球によって取得された各種カウンターの値に基づいて表示レベルLvrを決定してもよい。ステップSo2002を実行した後、本保留演出用パラメータ設定処理を終了する。
<表示レベル上限値設定処理>
図505は、表示レベル上限値設定処理を示すフローチャートである。表示レベル上限値設定処理は、保留演出用パラメータ設定処理のサブルーチン(図504:So2001)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
ステップSo2101では、上限値設定用カウンタCmの値を取得する。上限値設定用カウンタCmは音光側MPU92が表示レベル上限値Lvmを決定する際に用いられる。上限値設定用カウンタCmは、0~99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るループカウンタとして構成されている。ステップSo2101を実行した後、ステップSo2102に進む。
ステップSo2102では、今回の遊技球の入球に対応する保留遊技回における大当たり乱数カウンタC1の値が当たり抽選において大当たりに当選しているか否かを判定する。具体的には、今回の始動口への入球を契機として実行された先判定処理によって、音光側MPU92が主側MPU62から取得した保留コマンドに含まれる先判定処理の判定結果に関する情報に基づいて判定する。
ステップSo2102において、今回の遊技球の入球に対応する保留遊技回が大当たりに当選していると判定した場合には(So2102:YES)、ステップSo2103に進む。
ステップSo2103では、大当たり用上限値テーブルを参照する。具体的には、大当たり用上限値テーブルを参照して、取得した上限値設定用カウンタCmに対応する表示レベル上限値Lvmの値を抽出する。
図506は、上限値テーブルを示す説明図である。図506(a)には、大当たり用上限値テーブルを示した。
大当たり用上限値テーブルは、上限値設定用カウンタCmの各値(0~99)と、表示レベル上限値Lvmの値とが対応付けられて記録されたテーブルデータである。音光側MPU92は、取得した上限値設定用カウンタCmに対応する表示レベル上限値Lvmの値を、大当たり用上限テーブルを参照して抽出する。
図示するように、大当たり用上限値テーブルは、上限値設定用カウンタCmの値として20~99の80個の値が表示レベル上限値Lvm=5に対応し、上限値設定用カウンタCmの値として10~19の10個の値が表示レベル上限値Lvm=4に対応し、上限値設定用カウンタCmの値として5~9の5個の値が表示レベル上限値Lvm=3に対応し、上限値設定用カウンタCmの値として1~4の4個の値が表示レベル上限値Lvm=2に対応し、上限値設定用カウンタCmの値として0である1個の上限値設定用カウンタCmの値が表示レベル上限値Lvm=1に対応して設定されている。すなわち、当たり抽選において大当たり当選している保留遊技回においては、表示レベル上限値Lvmが5となる確率が最も高くなるように構成されている。
図506(b)には、リーチ用上限値テーブルを示した。リーチ用上限値テーブルは、後述するステップSo2105において用いる上限値テーブルである。リーチ用上限値テーブルも、大当たり用上限値テーブルと同様に、上限値設定用カウンタCmの各値(0~99)と、表示レベル上限値Lvmの値とが対応付けられて記録されたテーブルデータである。リーチが発生する保留遊技回においては、表示レベル上限値Lvmが4となる確率が最も高く、次いで、5または3となる確率が高くなるように構成されている。
図506(c)には、リーチ非発生用上限値テーブルを示した。リーチ非発生用上限値テーブルは、後述するステップSo2106において用いる上限値テーブルである。リーチ非発生用上限値テーブルも、大当たり用上限値テーブルと同様に、上限値設定用カウンタCmの各値(0~99)と、表示レベル上限値Lvmの値とが対応付けられて記録されたテーブルデータである。リーチ非発生の保留遊技回においては、表示レベル上限値Lvmが1となる確率が最も高く、次いで、2となる確率が高くなるように構成されている。
説明を図505に戻す。ステップSo2103において、大当たり用上限値テーブルを参照した後、ステップSo2107に進む。
一方、ステップSo2102において、今回の遊技球の入球に対応する保留遊技回が大当たり当選していないと判定した場合には(So2102:NO)、ステップSo2104に進む。
ステップSo2104では、今回の遊技球の入球に対応する保留遊技回がリーチを発生させる遊技回に該当するか否かを判定する。すなわち、今回の保留遊技回に対応するリーチ乱数カウンタC3がリーチ発生に該当しているか否かを判定する。具体的には、今回の始動口への入球を契機として実行された先判定処理によって音光側MPU92が主側MPU62から取得した保留コマンドに含まれる先判定処理の判定結果に関する情報に基づいて判定する。
ステップSo2104において、今回の遊技球の入球に対応する保留遊技回がリーチを発生させる遊技回に該当していると判定した場合には(So2104:YES)、ステップSo2105に進む。
ステップSo2105では、リーチ用上限値テーブルを参照する。より具体的には、リーチ用上限値テーブルを参照して、取得した上限値設定用カウンタCmに対応する表示レベル上限値Lvmの値を抽出する。その後、ステップSo2107に進む。
一方、ステップSo2104において、今回の遊技球の入球に対応する保留遊技回がリーチを発生させる遊技回に該当していないと判定した場合には(So2104:NO)、ステップSo2106に進む。
ステップSo2106では、リーチ非発生用上限値テーブルを参照する。より具体的には、リーチ非発生用上限値テーブルを参照して、取得した上限値設定用カウンタCmに対応する表示レベル上限値Lvmの値を抽出する。その後、ステップSo2107に進む。
ステップSo2107では、ステップSo2103、ステップSo2105、または、ステップSo2106のいずれかにおいて抽出した表示レベル上限値Lvmの値を、第1始動口保留演出用記憶エリアまたは第2始動口保留演出用記憶エリアにおける、今回の保留遊技回に該当する表示レベル上限値Lvmの記憶エリアに設定する。その後、本表示レベル上限値設定処理を終了する。
<遊技回演出設定処理>
次に、遊技回演出設定処理について説明する。遊技回演出設定処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図500:So1703)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図507は、遊技回演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSo2201では、変動用コマンド及び種別コマンドを受信したか否かを判定する。ステップSo2201において、変動用コマンド及び種別コマンドのうちの少なくとも一方を受信していないと判定した場合には(So2201:NO)、本遊技回演出設定処理を終了する。一方、ステップSo2201において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していると判定した場合には(So2201:YES)、ステップSo2202に進む。
ステップSo2202では、今回受信した変動用コマンドを読み出し、当該コマンドから、大当たりの有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無、および変動時間の情報を読み出す。そして、読み出した情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。その後、ステップSo2203に進む。
ステップSo2203では、大当たり時やリーチ時等の遊技回において実行する演出のパターンを設定する演出パターン設定処理を実行する。演出パターン設定処理の詳細については後述する。ステップSo2203を実行した後、ステップSo2204に進む。
ステップSo2204では、停止図柄の設定処理を実行する。停止図柄の設定処理では、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たり、8R確変大当たり、16R通常大当たり、または8R通常大当たりである場合には、図柄表示装置41の有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。具体的には、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たりまたは8R確変大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の奇数図柄の組合せが選択され得るとともに、同一の偶数図柄の組合せが選択され得る。本実施形態のパチンコ機10では、この選択率は、同一の奇数図柄の組合せと、同一の偶数図柄の組合せとで同一となっているが、これに代えて、前者の方が後者よりも選択率が高い構成としてもよく、後者の方が前者よりも選択率が高い構成としてもよい。また、「7」図柄の組合せは、16R確変大当たりの場合にのみ選択される。また、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R通常大当たり又は8R通常大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の偶数図柄の組合せが選択される。
今回の遊技回の当たり抽選の結果が、外れ結果であれば、変動用コマンドの内容からリーチ発生の有無を判定する。リーチ発生に対応していると判定した場合には、有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL上にリーチ図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。一方、リーチ発生に対応していないと判定した場合には、有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL上にリーチ図柄の組合せが成立しない停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。ステップSo2204を実行した後、ステップSo2205に進む。
ステップSo2205では、今回の遊技回の変動表示パターンを設定するための処理を実行する。当該処理では、今回受信している変動用コマンドの内容から今回の遊技回の変動時間の情報を特定するとともに、当該変動時間の情報、及び、上記ステップSo2204において設定した停止図柄の情報の組合せに対応した変動表示パターンを選択する。なお、変動表示パターンを選択する際には、音光側ROM93の変動表示パターンテーブル記憶エリア93b(図475)に記憶されている変動表示パターンテーブルが参照される。その後、ステップSo2206に進む。
ステップSo2206では、今回の遊技回において設定された演出パターン、停止図柄、変動表示パターンの情報を演出コマンドに設定する。その後、ステップSo2207に進み、当該演出コマンドを表示側MPU102に送信する。表示側MPU102は、受信した演出コマンドに対応した演出内容を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。ステップSo2207を実行した後、ステップSo2208に進む。
ステップSo2208では、変動開始時の更新処理を実行する。変動開始時の更新処理では、変動開始時において第1保留個数または第2保留個数を1だけ減らす処理を行う。変動開始時の更新処理の詳細については後述する。ステップSo2208を実行した後、ステップSo2209に進む。
ステップSo2209では、保留表示制御処理を実行する。保留表示制御処理は、保留コマンド対応処理(図501)のステップSo1803で実行した保留表示制御処理と同様の処理を行う。具体的には、ステップSo2208において特定された第1保留個数と第2保留個数とに対応させて、第1始動口保留用領域Ds1および第2始動口保留用領域Ds2における表示(保留表示アイコンが何個並ぶかといった表示)を変更させるためのコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1および第2始動口保留用領域Ds2における表示を第1保留個数と第2保留個数とに対応させて変更する。具体的には、前記コマンドを受信した表示制御装置100は、第1始動口保留用領域Ds1において保留表示アイコンH1~H4を表示するための4つの表示位置を規定しており、第1保留個数に対応した数の保留表示アイコンを表示位置に表示する。また、表示制御装置100は、第2始動口保留用領域Ds2において保留表示アイコンを表示するための4つの表示位置を規定しており、第2保留個数に対応した数の保留表示アイコンを表示位置に表示する。さらに、ステップSo2209の保留表示制御処理では、保留消化領域Dmの上部に保留表示アイコンを表示させることを併せて行う。ステップSo2209を実行した後、遊技回演出設定処理を終了する。
<演出パターン設定処理>
次に、演出パターン設定処理について説明する。演出パターン設定処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図507:So2203)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図508は、演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSo2301では、演出パターン用乱数取得処理を実行する。演出パターン用乱数取得処理では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94c(図475)から、演出パターン用乱数RNを取得する。その後、ステップSo2302に進む。
ステップSo2302では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図507)のステップSo2202によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSo2302において、当たり抽選の結果が大当たり当選であると判定した場合には(So2302:YES)、ステップSo2303に進む。
ステップSo2303では、花びら再変動抽選当選コマンドを受信したか否かを判定する。ステップSo2303において、花びら再変動抽選当選コマンドを受信していないと判定された場合には(So2303:NO)、ステップSo2304に進む。
ステップSo2304では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図475)に記憶されている、通常の大当たり用演出パターンテーブルを参照して、ステップSo2202(図507)によって読み出した変動時間と、今回の演出パターン用乱数RNの値とに対応した通常の大当たり用演出パターンを取得する。音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93aには、大当たり当選した場合の演出パターンを記憶する演出パターンテーブルとして、通常の大当たり用演出パターンテーブルと、再変動を伴う大当たり用演出パターンテーブルとの2種類が用意されている。ステップSo2304では、通常の大当たり用演出パターンテーブルを参照する。ステップSo2304を実行する際にステップSo2202(図507)によって読み出される変動時間は、主側MPU62によって実行される変動時間設定処理(図493)において、ステップSo1008およびステップSo1007を実行して得られた通常の大当たり用変動時間である。このため、ステップSo2304によって取得される演出パターンは、主側MPU62によって得られた通常の大当たり用変動時間に対応したものとなる。ステップSo2304の実行後、ステップSo2309に進む。
一方、ステップSo2303において、花びら再変動抽選当選コマンドを受信したと判定された場合には(So2303:YES)、ステップSo2305に進む。
ステップSo2305では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図475)に記憶されている、再変動を伴う大当たり用演出パターンテーブルを参照して、ステップSo2202(図507)によって読み出した変動時間と、今回の演出パターン用乱数RNの値とに対応した再変動を伴う大当たり用演出パターンを取得する。ステップSo2306を実行する際にステップSo2202(図507)によって読み出される変動時間は、主側MPU62によって実行される変動時間設定処理(図493)において、ステップSo1006およびステップSo1007を実行して得られた再変動を伴う大当たり用変動時間である。このため、ステップSo2305によって取得される演出パターンは、主側MPU62によって得られた再変動を伴う大当たり用変動時間に対応したものとなる。ステップSo2305の実行後、ステップSo2309に進む。再変動を伴う大当たり用演出パターンは、図483に示した再変動を伴う大当たり用演出を表すもので、第4種花びらP4も含む。
一方、ステップSo2302において、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(So2302:NO)、ステップSo2306に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図502)のステップSo2202によって音光側MPU92のレジスタに記憶されたリーチ発生の有無の情報から、リーチが発生するか否かを判定する。ステップSo2306において、今回の遊技回においてリーチが発生すると判定した場合には(So2306:YES)、ステップSo2307に進む。
ステップSo2307では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図475)に記憶されているリーチ発生用の演出パターンテーブルを参照して、ステップSo2202(図507)によって読み出した変動時間と、今回の演出パターン用乱数RNの値に対応したリーチ発生用の演出パターンを取得する。ステップSo2307を実行する際にステップSo2202(図507)によって読み出される変動時間は、主側MPU62によって実行される変動時間設定処理(図493)において、ステップSo1011およびステップSo1007を実行して得られたリーチ発生用の変動時間である。このため、ステップSo2307によって取得される演出パターンは、主側MPU62によって得られたリーチ発生用の変動時間に対応したものとなる。ステップSo2307の実行後、ステップSo2309に進む。
ステップSo2306において、今回の遊技回においてリーチが発生しないと判定した場合には(So2306:NO)、ステップSo2308に進む。
ステップSo2308では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図475)に記憶されているリーチ非発生用の演出パターンテーブルを参照して、ステップSo2202(図507)によって読み出した変動時間と、今回の演出パターン用乱数RNの値に対応したリーチ非発生用の演出パターンを取得する。ステップSo2308を実行する際にステップSo2202(図507)によって読み出される変動時間は、主側MPU62によって実行される変動時間設定処理(図493)において、ステップSo1012およびステップSo1007を実行して得られたリーチ非発生用の変動時間である。このため、ステップSo2308によって取得される演出パターンは、主側MPU62によって得られたリーチ非発生用の変動時間に対応したものとなる。ステップSo2308の実行後、ステップSo2309に進む。
ステップSo2309では、ステップSo2304、ステップSo2305、ステップSo2307、またはステップSo2308によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSo2309の実行後、ステップSo2310に進む。
ステップSo2310では、遊技回残時間設定処理を実行する。遊技回残時間設定処理は、今回の遊技回の残時間(遊技回残時間と呼ぶ)を設定する処理である。具体的には、遊技回残時間を示すタイマカウンタエリアT30に、ステップSo2202(図507)によって読み出された変動時間に相当するカウント値をセットする。なお、タイマカウンタエリアT30は、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられている。タイマカウンタエリアT30にセットされたカウント値は、タイマ割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。ステップSo2310を実行した後、本演出パターン設定処理を終了する。
<変動開始時の更新処理>
次に、変動開始時の更新処理について説明する。変動開始時の更新処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図507:So2208)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図509は、変動開始時の更新処理を示すフローチャートである。ステップSo2401では、今回受信した変動用コマンドが、今回の遊技回が第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るもの(以下、第1変動用コマンドと呼ぶ)であるか、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか(以下、第2変動用コマンドと呼ぶ)を判定する。ステップSo2401において、今回受信した変動用コマンドが第1変動用コマンドであると判定した場合には(So2401:YES)、ステップSo2402に進む。
ステップSo2402では、音光側RAM94に記憶されている第1保留個数カウンタを1減算する。その後、ステップSo2403に進む。
ステップSo2403では、音光側RAM94に記憶されている第1始動口保留演出用記憶エリア(図503(a)参照)に格納されているデータ(表示レベル上限値Lvmおよび表示レベルLvr)をシフトさせる処理を実行する。このシフト処理は、記憶されているエリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSo2403を実行した後、ステップSo2406に進む。
む。
一方、ステップSo2401において、今回受信した変動用コマンドが第1変動用コマンドではない、すなわち、第2変動用コマンドと判定した場合には(So2401:NO)、ステップSo2404に進み、音光側RAM94に記憶されている第2保留個数カウンタを1減算する。その後、ステップSo2405に進む。
ステップSo2405では、音光側RAM94に記憶されている第2始動口保留演出用記憶エリア(図503(b)参照)に格納されているデータ(表示レベル上限値Lvmおよび表示レベルLvr)をシフトさせる処理を実行する。このシフト処理は、記憶されているエリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSo2405を実行した後、ステップSo2406に進む。
ステップSo2406では、音光側RAM94の合計保留個数カウンタエリアに記憶されている合計保留個数が1減算されるように、当該合計保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、変動開始時の更新処理を終了する。
<第3種花びら演出設定処理>
次に、第3種花びら演出設定処理について説明する。第3種花びら演出設定処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図500:So1706)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図510は、第3種花びら演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSo2501では、第1始動口保留用第3種花びら演出設定処理を実行する。第1始動口保留用第3種花びら演出設定処理の詳細については後述する。ステップSo2501を実行した後、ステップSo2502に進む。
ステップSo2502では、第2始動口保留用第3種花びら演出設定処理を実行する。第2始動口保留用第3種花びら演出設定処理の詳細については後述する。ステップSo2502を実行した後、本第3種花びら演出設定処理を終了する。
<第1始動口保留用第3種花びら演出設定処理>
次に、第1始動口保留用第3種花びら演出設定処理について説明する。第1始動口保留用第3種花びら演出設定処理は、第3種花びら演出設定処理のサブルーチン(図510:So2501)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図511は、第1始動口保留用第3種花びら演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSo2601では、電源スイッチ88がオフ状態からオン状態に切り替えられた時(電源投入時)から初回の実行時であるか否かを判定する。ステップSo2601において、電源投入時から初回の実行時であると判定した場合には(So2601:YES)、ステップSo2603に進む。
一方、ステップSo2601において、電源投入時から初回の実行時でないと判定した場合には(So2601:NO)、ステップSo2602に進み、本第1始動口保留用第3種花びら演出設定処理を前回実行してから5秒以上経過したか否かを判定する。ステップSo2602において、5秒以上経過していないと判定された場合には(So2602:NO)、本第1始動口保留用第3種花びら演出設定処理を終了する。
ステップSo2602において、5秒以上経過していると判定された場合には(So2602:YES)、ステップSo2603に進む。すなわち、ステップSo2601とステップSo2602の処理によって、ステップSo2603以後の処理が、電源投入時から5秒間隔で繰り返し実行されることになる。
ステップSo2603では、音光側RAM94に記憶されている変数Jを値1だけ加算する。なお、変数Jは、電源投入時に値0に初期設定されているものとする。ステップSo2603を実行した後、ステップSo2604に進む。
ステップSo2604では、変数Jが1であるか否かを判定する。ステップSo2604において、変数Jが1であると判定された場合には(So2604:YES)、ステップSo2605に進む。
ステップSo2605では、特1・保留1用花びら演出設定処理を実行する。特1・保留1用花びら演出設定処理は、図柄表示装置41の表示面41aに表示される第1始動口保留用領域Ds1において最も右側に位置する第1保留表示アイコンH1に向かう特1・保留1用花びらPa(図481参照)についての演出処理である。特1・保留1用花びら演出設定処理の詳細については後述する。ステップSo2605を実行した後、本第1始動口保留用第3種花びら演出設定処理を終了する。
一方、ステップSo2604において、変数Jが1でないと判定された場合には(So2604:NO)、ステップSo2606に進み、変数Jが2であるか否かを判定する。ステップSo2606において、変数Jが2であると判定された場合には(So2606:YES)、ステップSo2607に進む。
ステップSo2607では、特1・保留2用花びら演出設定処理を実行する。特1・保留2用花びら演出設定処理は、図柄表示装置41の表示面41aに表示される第1始動口保留用領域Ds1において右側から2番目に位置する第2保留表示アイコンH2に向かう特1・保留2用花びらPb(図481参照)についての演出処理である。特1・保留2用花びら演出設定処理の詳細については後述する。ステップSo2607を実行した後、本第1始動口保留用第3種花びら演出設定処理を終了する。
ステップSo2606において、変数Jが2でないと判定された場合には(So2606:NO)、ステップSo2608に進み、変数Jが3であるか否かを判定する。ステップSo2608において、変数Jが3であると判定された場合には(So2608:YES)、ステップSo2609に進む。
ステップSo2609では、特1・保留3用花びら演出設定処理を実行する。特1・保留3用花びら演出設定処理は、図柄表示装置41の表示面41aに表示される第1始動口保留用領域Ds1において右側から3番目に位置する第3保留表示アイコンH3に向かう特1・保留3用花びらPc(図481参照)についての演出処理である。特1・保留3用花びら演出設定処理の詳細については後述する。ステップSo2609を実行した後、本第1始動口保留用第3種花びら演出設定処理を終了する。
ステップSo2608において、変数Jが3でないと判定された場合、すなわち変数Jが4である場合には(So2608:NO)、ステップSo2610に進む。
ステップSo2610では、特1・保留4用花びら演出設定処理を実行する。特1・保留4用花びら演出設定処理は、図柄表示装置41の表示面41aに表示される第1始動口保留用領域Ds1において右側から4番目に位置する第4保留表示アイコンH4に向かう特1・保留4用花びらPd(図481参照)についての演出処理である。特1・保留4用花びら演出設定処理の詳細については後述する。ステップSo2610を実行した後、ステップSo2611に進む。
ステップSo2611では、変数Jを0にセットする。ステップSo2611を実行した後、本第1始動口保留用第3種花びら演出設定処理を終了する。
<特1・保留1用花びら演出設定処理>
次に、特1・保留1用花びら演出設定処理について説明する。特1・保留1用花びら演出設定処理は、第1始動口保留用第3種花びら演出設定処理のサブルーチン(図511:So2605)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図512は、特1・保留1用花びら演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSo2701では、花びら軌道抽選処理を実行する。花びら軌道抽選処理は、図柄表示装置41の表示面41aに表示する特1・保留1用花びらPaの軌道として、目標保留到達軌道、第1目標保留外軌道、第2目標保留外軌道のうちのいずれを採用するかを抽選によって決定する処理である。具体的には、花びら軌道抽選用の乱数カウンタから値を取得し、この値を、音光側ROM93に記憶された花びら軌道抽選用テーブルと照合することにより上記の決定を行う。なお、花びら軌道抽選用の乱数カウンタは、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられている。乱数カウンタは、短時間の間隔で更新される。
図513は、花びら軌道抽選用テーブルを示す説明図である。図513に示すように、「0~1199」の花びら軌道抽選用の乱数カウンタの値のうち、「0~399」が目標保留到達軌道に対応しており、「400~799」が第1目標保留外軌道に対応しており、「800~1199」が第2目標保留外軌道に対応している。
花びら軌道抽選処理では、取得した乱数カウンタの値が、花びら軌道抽選用テーブルにおいて「目標保留到達軌道」と対応づけられた「0~399」の範囲内に該当する場合に、目標保留到達軌道を採用すると決定する。取得した乱数カウンタの値が、花びら軌道抽選用テーブルにおいて「第1目標保留外軌道」と対応づけられた「400~799」の範囲内に該当する場合に、第1目標保留外軌道を採用すると決定する。取得した乱数カウンタの値が、花びら軌道抽選用テーブルにおいて「第2目標保留外軌道」と対応づけられた「800~1199」の範囲内に該当する場合に、第2目標保留外軌道を採用すると決定する。
なお、本実施形態では、花びら軌道抽選用テーブルにおける目標保留到達軌道、第1目標保留外軌道、第2目標保留外軌道の振り分け比率は1:1:1としたが、これに限る必要はなく、目標保留到達軌道に振り分けられる比率が、第1目標保留外軌道、第2目標保留外軌道に振り分けられる比率より大きくてもよいし、小さくてもよい。
図512に戻る。ステップSo2701の花びら軌道抽選処理を実行した後、ステップSo2702に進む。
ステップSo2702では、花びら軌道抽選処理の抽選結果に沿って移動する特1・保留1用花びらPaを図柄表示装置41に表示させる処理を行う。具体的には、花びら軌道抽選処理の抽選結果が目標保留到達軌道である場合には、目標保留到達軌道に沿って移動する特1・保留1用花びらPaを表示させるコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドは、特1・保留1用花びらPaの表示先を上部レイヤーL3とする旨も含む。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の表示面41aに、目標保留到達軌道に沿って移動する特1・保留1用花びらPaを表示させる。
花びら軌道抽選処理の抽選結果が第1目標保留外軌道である場合には、第1目標保留外軌道に沿って移動する特1・保留1用花びらPaを表示させるコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドは、特1・保留1用花びらPaの表示先を上部レイヤーL3とする旨も含む。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の表示面41aに、第1目標保留外軌道で移動する特1・保留1用花びらPaを表示させる。
花びら軌道抽選処理の抽選結果が第2目標保留外軌道である場合には、第2目標保留外軌道に沿って移動する特1・保留1用花びらPaを表示させるコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドは、特1・保留1用花びらPaの表示先を上部レイヤーL3とする旨も含む。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の表示面41aに、第2目標保留外軌道で移動する特1・保留1用花びらPaを表示させる。ステップSo2702を実行した後、ステップSo2703に進む。
ステップSo2703では、ステップSo2701で実行された花びら軌道抽選処理の抽選結果が目標保留到達軌道であるか否かを判定する。ステップSo2703において、抽選結果が目標保留到達軌道であると判定された場合には(ステップSo2703:YES)、ステップSo2704に進み、特1・保留1用花びらPaの軌道が目標保留到達軌道であるか否かを示すフラグF11に1を設定する。ステップSo2704の実行後、ステップSo2705に進む。
ステップSo2705では、特1・保留1用到達所要時間設定処理を実行する。特1・保留1用到達所要時間設定処理は、特1・保留1用花びらPaが到達先である第1保留表示アイコンH1に到達するのに要する時間的長さ(以下、到達所要時間とも呼ぶ)を設定する処理である。具体的には、到達所要時間を決定するタイマカウンタエリアT11に10秒に相当するカウント値をセットする。なお、タイマカウンタエリアT11は、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられている。タイマカウンタエリアT11にセットされたカウント値は、タイマ割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。ステップSo2705を実行した後、本特1・保留1用花びら演出設定処理を終了する。
一方、ステップSo2703において、抽選結果が目標保留到達軌道でないと判定された場合には(ステップSo2703:NO)、ステップSo2706に進み、特1・保留1用花びらPaの軌道が目標保留到達軌道であるか否かを示すフラグF11に0を設定する。ステップSo2706を実行した後、本特1・保留1用花びら演出設定処理を終了する。
<特1・保留2用花びら演出設定処理>
次に、特1・保留2用花びら演出設定処理について説明する。特1・保留2用花びら演出設定処理は、第1始動口保留用第3種花びら演出設定処理のサブルーチン(図511:So2607)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図514は、特1・保留2用花びら演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSo2801では、花びら軌道抽選処理を実行する。花びら軌道抽選処理は、図柄表示装置41の表示面41aに表示する特1・保留2用花びらPbの軌道として、目標保留到達軌道、第1目標保留外軌道、第2目標保留外軌道のうちのいずれを採用するかを抽選によって決定する処理である。具体的には、特1・保留1用花びら演出設定処理(図512)のステップSo2701と同様に、花びら軌道抽選用の乱数カウンタから値を取得し、この値を、音光側ROM93に記憶された花びら軌道抽選用テーブルと照合することにより上記の決定を行う。ステップSo2801を実行した後、ステップSo2802に進む。
ステップSo2802では、花びら軌道抽選処理の抽選結果に沿って移動する特1・保留2用花びらPbを図柄表示装置41に表示させる処理を行う。具体的には、花びら軌道抽選処理の抽選結果が目標保留到達軌道である場合には、目標保留到達軌道に沿って移動する特1・保留2用花びらPbを表示させるコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドは、特1・保留2用花びらPbの表示先を上部レイヤーL3とする旨も含む。花びら軌道抽選処理の抽選結果が第1目標保留外軌道である場合には、第1目標保留外軌道に沿って移動する特1・保留2用花びらPbを表示させるコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドは、特1・保留2用花びらPbの表示先を上部レイヤーL3とする旨も含む。花びら軌道抽選処理の抽選結果が第2目標保留外軌道である場合には、第2目標保留外軌道に沿って移動する特1・保留2用花びらPbを表示させるコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドは、特1・保留2用花びらPbの表示先を上部レイヤーL3とする旨も含む。ステップSo2802を実行した後、ステップSo2803に進む。
ステップSo2803では、ステップSo2801で実行された花びら軌道抽選処理の抽選結果が目標保留到達軌道であるか否かを判定する。ステップSo2803において、抽選結果が目標保留到達軌道であると判定された場合には(ステップSo2803:YES)、ステップSo2804に進み、特1・保留2用花びらPbの軌道が目標保留到達軌道であるか否かを示すフラグF12に1を設定する。ステップSo2804の実行後、ステップSo2805に進む。
ステップSo2805では、特1・保留2用到達所要時間設定処理を実行する。特1・保留2用到達所要時間設定処理は、特1・保留2用花びらPbが到達先である第2保留表示アイコンH2に到達するのに要する時間的長さ(以下、到達所要時間とも呼ぶ)を設定する処理である。具体的には、到達所要時間を決定するタイマカウンタエリアT12に10秒に相当するカウント値をセットする。なお、タイマカウンタエリアT12は、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられている。タイマカウンタエリアT12にセットされたカウント値は、タイマ割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。ステップSo2805を実行した後、本特1・保留2用花びら演出設定処理を終了する。
一方、ステップSo2803において、抽選結果が目標保留到達軌道でないと判定された場合には(ステップSo2803:NO)、ステップSo2806に進み、特1・保留2用花びらPbの軌道が目標保留到達軌道であるか否かを示すフラグF12に0を設定する。ステップSo2806を実行した後、本特1・保留2用花びら演出設定処理を終了する。
<特1・保留3用花びら演出設定処理>
次に、特1・保留3用花びら演出設定処理について説明する。特1・保留3用花びら演出設定処理は、第1始動口保留用第3種花びら演出設定処理のサブルーチン(図511:So2609)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図515は、特1・保留3用花びら演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSo2901では、花びら軌道抽選処理を実行する。花びら軌道抽選処理は、図柄表示装置41の表示面41aに表示する特1・保留3用花びらPcの軌道として、目標保留到達軌道、第1目標保留外軌道、第2目標保留外軌道のうちのいずれを採用するかを抽選によって決定する処理である。具体的には、特1・保留1用花びら演出設定処理(図512)のステップSo2701と同様に、花びら軌道抽選用の乱数カウンタから値を取得し、この値を、音光側ROM93に記憶された花びら軌道抽選用テーブルと照合することにより上記の決定を行う。ステップSo2901を実行した後、ステップSo2902に進む。
ステップSo2902では、花びら軌道抽選処理の抽選結果に沿って移動する特1・保留3用花びらPcを図柄表示装置41に表示させる処理を行う。具体的には、花びら軌道抽選処理の抽選結果が目標保留到達軌道である場合には、目標保留到達軌道に沿って移動する特1・保留3用花びらPcを表示させるコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドは、特1・保留3用花びらPcの表示先を上部レイヤーL3とする旨も含む。花びら軌道抽選処理の抽選結果が第1目標保留外軌道である場合には、第1目標保留外軌道に沿って移動する特1・保留3用花びらPcを表示させるコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドは、特1・保留3用花びらPcの表示先を上部レイヤーL3とする旨も含む。花びら軌道抽選処理の抽選結果が第2目標保留外軌道である場合には、第2目標保留外軌道に沿って移動する特1・保留3用花びらPcを表示させるコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドは、特1・保留3用花びらPcの表示先を上部レイヤーL3とする旨も含む。ステップSo2802を実行した後、ステップSo2803に進む。
ステップSo2903では、ステップSo2901で実行された花びら軌道抽選処理の抽選結果が目標保留到達軌道であるか否かを判定する。ステップSo2903において、抽選結果が目標保留到達軌道であると判定された場合には(ステップSo2903:YES)、ステップSo2904に進み、特1・保留3用花びらPcの軌道が目標保留到達軌道であるか否かを示すフラグF13に1を設定する。ステップSo2904の実行後、ステップSo2905に進む。
ステップSo2905では、特1・保留3用到達所要時間設定処理を実行する。特1・保留3用到達所要時間設定処理は、特1・保留3用花びらPcが到達先である第3保留表示アイコンH3に到達するのに要する時間的長さ(以下、到達所要時間とも呼ぶ)を設定する処理である。具体的には、到達所要時間を決定するタイマカウンタエリアT13に10秒に相当するカウント値をセットする。なお、タイマカウンタエリアT13は、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられている。タイマカウンタエリアT13にセットされたカウント値は、タイマ割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。ステップSo2905を実行した後、本特1・保留3用花びら演出設定処理を終了する。
一方、ステップSo2903において、抽選結果が目標保留到達軌道でないと判定された場合には(ステップSo2903:NO)、ステップSo2906に進み、特1・保留3用花びらPcの軌道が目標保留到達軌道であるか否かを示すフラグF13に0を設定する。ステップSo2906を実行した後、本特1・保留3用花びら演出設定処理を終了する。
<特1・保留4用花びら演出設定処理>
次に、特1・保留4用花びら演出設定処理について説明する。特1・保留4用花びら演出設定処理は、第1始動口保留用第3種花びら演出設定処理のサブルーチン(図511:So2611)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図516は、特1・保留4用花びら演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSo3001では、花びら軌道抽選処理を実行する。花びら軌道抽選処理は、図柄表示装置41の表示面41aに表示する特1・保留4用花びらPdの軌道として、目標保留到達軌道、第1目標保留外軌道、第2目標保留外軌道のうちのいずれを採用するかを抽選によって決定する処理である。具体的には、特1・保留1用花びら演出設定処理(図512)のステップSo2701と同様に、花びら軌道抽選用の乱数カウンタから値を取得し、この値を、音光側ROM93に記憶された花びら軌道抽選用テーブルと照合することにより上記の決定を行う。ステップSo3001を実行した後、ステップSo3002に進む。
ステップSo3002では、花びら軌道抽選処理の抽選結果に沿って移動する特1・保留4用花びらPdを図柄表示装置41に表示させる処理を行う。具体的には、花びら軌道抽選処理の抽選結果が目標保留到達軌道である場合には、目標保留到達軌道に沿って移動する特1・保留4用花びらPdを表示させるコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドは、特1・保留4用花びらPdの表示先を上部レイヤーL3とする旨も含む。花びら軌道抽選処理の抽選結果が第1目標保留外軌道である場合には、第1目標保留外軌道に沿って移動する特1・保留4用花びらPdを表示させるコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドは、特1・保留4用花びらPdの表示先を上部レイヤーL3とする旨も含む。花びら軌道抽選処理の抽選結果が第2目標保留外軌道である場合には、第2目標保留外軌道に沿って移動する特1・保留4用花びらPdを表示させるコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドは、特1・保留4用花びらPdの表示先を上部レイヤーL3とする旨も含む。ステップSo3002を実行した後、ステップSo3003に進む。
ステップSo3003では、ステップSo3001で実行された花びら軌道抽選処理の抽選結果が目標保留到達軌道であるか否かを判定する。ステップSo3003において、抽選結果が目標保留到達軌道であると判定された場合には(ステップSo3003:YES)、ステップSo3004に進み、特1・保留4用花びらPdの軌道が目標保留到達軌道であるか否かを示すフラグF14に1を設定する。ステップSo3004の実行後、ステップSo3005に進む。
ステップSo3005では、特1・保留4用到達所要時間設定処理を実行する。特1・保留4用到達所要時間設定処理は、特1・保留4用花びらPdが到達先である第4保留表示アイコンH4に到達するのに要する時間的長さ(以下、到達所要時間とも呼ぶ)を設定する処理である。具体的には、到達所要時間を決定するタイマカウンタエリアT14に10秒に相当するカウント値をセットする。なお、タイマカウンタエリアT14は、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられている。タイマカウンタエリアT14にセットされたカウント値は、タイマ割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。ステップSo3005を実行した後、本特1・保留4用花びら演出設定処理を終了する。
一方、ステップSo3003において、抽選結果が目標保留到達軌道でないと判定された場合には(ステップSo3003:NO)、ステップSo3006に進み、特1・保留4用花びらPdの軌道が目標保留到達軌道であるか否かを示すフラグF14に0を設定する。ステップSo3006を実行した後、本特1・保留4用花びら演出設定処理を終了する。
<第2始動口保留用第3種花びら演出設定処理>
次に、第2始動口保留用第3種花びら演出設定処理について説明する。第2始動口保留用第3種花びら演出設定処理は、第3種花びら演出設定処理のサブルーチン(図510:So2502)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図517は、第2始動口保留用第3種花びら演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSo3101では、電源スイッチ88がオフ状態からオン状態に切り替えられた時(電源投入時)から初回の実行時であるか否かを判定する。ステップSo3101において、電源投入時から初回の実行時であると判定した場合には(So3101:YES)、ステップSo3103に進む。
一方、ステップSo3101において、電源投入時から初回の実行時でないと判定した場合には(So3101:NO)、ステップSo3102に進み、本第2始動口保留用第3種花びら演出設定処理を前回実行してから5秒以上経過したか否かを判定する。ステップSo3102において、5秒以上経過していないと判定された場合には(So3102:NO)、本第2始動口保留用第3種花びら演出設定処理を終了する。
ステップSo3102において、5秒以上経過していると判定された場合には(So3102:YES)、ステップSo3103に進む。すなわち、ステップSo3101とステップSo3102の処理によって、ステップSo3103以後の処理が、電源投入時から5秒間隔で繰り返し実行されることになる。
ステップSo3103では、音光側RAM94に記憶されている変数Kを値1だけ加算する。なお、変数Kは、電源投入時に値0に初期設定されているものとする。ステップSo3103を実行した後、ステップSo3104に進む。
ステップSo3104では、変数Kが1であるか否かを判定する。ステップSo3104において、変数Kが1であると判定された場合には(So3104:YES)、ステップSo3105に進む。
ステップSo3105では、特2・保留1用花びら演出設定処理を実行する。特2・保留1用花びら演出設定処理は、図柄表示装置41の表示面41aに表示される第2始動口保留用領域Ds2において最も左側に位置する第1保留表示アイコンに向かう特2・保留1用花びらについての演出処理である。フローチャートを用いた詳しい説明は省略するが、特2・保留1用花びら演出設定処理は、図512の特1・保留1用花びら演出設定処理を特2用(第2始動口用)に読み替えた内容となっている。すなわち、特1・保留1用花びら演出設定処理では、花びら軌道抽選処理の抽選結果に応じた軌道に沿って移動する特2・保留1用花びらを表示させ、その抽選結果が目標保留到達軌道を採用することに決定された場合に、フラグF11に値1をセットし、特1・保留1用到達所要時間設定処理を実行するのに対して、特2・保留1用花びら演出設定処理では、花びら軌道抽選処理の抽選結果に応じた軌道に沿って移動する特2・保留1用花びらを表示させ、その抽選結果が目標保留到達軌道を採用することに決定された場合に、フラグF21に値1をセットし、特2・保留1用到達所要時間設定処理を実行する。ステップSo3105を実行した後、本第2始動口保留用第3種花びら演出設定処理を終了する。
一方、ステップSo3104において、変数Kが1でないと判定された場合には(So3104:NO)、ステップSo3106に進み、変数Kが2であるか否かを判定する。ステップSo3106において、変数Kが2であると判定された場合には(So3106:YES)、ステップSo3107に進む。
ステップSo3107では、特2・保留2用花びら演出設定処理を実行する。特2・保留2用花びら演出設定処理は、図柄表示装置41の表示面41aに表示される第2始動口保留用領域Ds2において左側から2番目に位置する第2保留表示アイコンに向かう特2・保留2用花びらについての演出処理である。フローチャートを用いた詳しい説明は省略するが、特2・保留2用花びら演出設定処理は、図514の特1・保留2用花びら演出設定処理を特2用(第2始動口用)に読み替えた内容となっている。すなわち、特2・保留2用花びら演出設定処理では、花びら軌道抽選処理の抽選結果に応じた軌道に沿って移動する特2・保留2用花びらを表示させ、その抽選結果が目標保留到達軌道を採用することに決定された場合に、フラグF22に値1をセットし、特2・保留2用到達所要時間設定処理を実行する。ステップSo3107を実行した後、本第2始動口保留用第3種花びら演出設定処理を終了する。
ステップSo3106において、変数Kが2でないと判定された場合には(So3106:NO)、ステップSo3108に進み、変数Kが3であるか否かを判定する。ステップSo3108において、変数Kが3であると判定された場合には(So3108:YES)、ステップSo3109に進む。
ステップSo3109では、特2・保留3用花びら演出設定処理を実行する。特2・保留3用花びら演出設定処理は、図柄表示装置41の表示面41aに表示される第2始動口保留用領域Ds2において左側から3番目に位置する第3保留表示アイコンに向かう特2・保留3用花びらPcについての演出処理である。フローチャートを用いた詳しい説明は省略するが、特2・保留3用花びら演出設定処理は、図515の特1・保留3用花びら演出設定処理を特2用(第2始動口用)に読み替えた内容となっている。すなわち、特2・保留3用花びら演出設定処理では、花びら軌道抽選処理の抽選結果に応じた軌道に沿って移動する特2・保留3用花びらを表示させ、その抽選結果が目標保留到達軌道を採用することに決定された場合に、フラグF23に値1をセットし、特2・保留3用到達所要時間設定処理を実行する。ステップSo3109を実行した後、本第2始動口保留用第3種花びら演出設定処理を終了する。
ステップSo3108において、変数Kが3でないと判定された場合、すなわち変数Kが4である場合には(So3108:NO)、ステップSo3110に進む。
ステップSo3110では、特2・保留4用花びら演出設定処理を実行する。特2・保留4用花びら演出設定処理は、図柄表示装置41の表示面41aに表示される第2始動口保留用領域Ds2において左側から4番目に位置する第4保留表示アイコンに向かう特2・保留4用花びらについての演出処理である。フローチャートを用いた詳しい説明は省略するが、特2・保留4用花びら演出設定処理は、図516の特1・保留4用花びら演出設定処理を特2用(第2始動口用)に読み替えた内容となっている。すなわち、特2・保留4用花びら演出設定処理では、花びら軌道抽選処理の抽選結果に応じた軌道に沿って移動する特2・保留4用花びらを表示させ、その抽選結果が目標保留到達軌道を採用することに決定された場合に、フラグF24に値1をセットし、特2・保留4用到達所要時間設定処理を実行する。ステップSo3110を実行した後、ステップSo3111に進む。
ステップSo3111では、変数Kを0にセットする。ステップSo3111を実行した後、本第2始動口保留用第3種花びら演出設定処理を終了する。
<保留表示変化設定処理>
次に、保留表示変化設定処理について説明する。保留表示変化設定処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図500:So1707)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図518は、保留表示変化設定処理を示すフローチャートである。ステップSo3201では、第1始動口保留表示変化設定処理を実行する。第1始動口保留表示変化設定処理の詳細については後述する。ステップSo3201を実行した後、ステップSo3202に進む。
ステップSo3202では、第2始動口保留表示変化設定処理を実行する。第2始動口保留表示変化設定処理の詳細については後述する。ステップSo3202を実行した後、本保留表示変化設定処理を終了する。
<第1始動口保留表示変化設定処理>
次に、第1始動口保留表示変化設定処理について説明する。第1始動口保留表示変化設定処理は、保留表示変化設定処理のサブルーチン(図518:So3201)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図519は、第1始動口保留表示変化設定処理を示すフローチャートである。ステップSo3301では、音光側RAM94に記憶されている変数xに1をセットする。ステップSo3301を実行した後、ステップSo3302に進む。
ステップSo3302では、変数xの値に対応したフラグF1xが1であるか否かを判定する。フラグF1xは、図511の第1始動口保留用第3種花びら演出設定処理によって設定されたフラグであり、変数xが1である場合には特1・保留1用花びら演出設定処理(図512)によって設定されたフラグF11に該当し、変数xが2である場合には特1・保留2用花びら演出設定処理(図514)によって設定されたフラグF12に該当し、変数xが3である場合には特1・保留3用花びら演出設定処理(図515)によって設定されたフラグF13に該当し、変数xが4である場合には特1・保留4用花びら演出設定処理(図516)によって設定されたフラグF14に該当する。ステップSo3302では、変数xの値に対応したフラグF1xが、花びらの軌道が目標保留到達軌道である旨を示す値1であるか否かを判定する。
ステップSo3302において、変数xの値に対応したフラグF1xが1であると判定された場合、すなわち、変数xの値に対応した特1・保留x用花びらの軌道が目標保留到達軌道であると判定された場合には(ステップSo3302:YES)、ステップSo3303に進む。
ステップSo3303では、変数xの値に対応した特1・保留x用到達所要時間が経過したか否かを判定する。具体的には、図511の第1始動口保留用第3種花びら演出設定処理によって設定された、変数xの値に対応したタイマカウンタエリアT1xの値が「0」であるか否かを判定する。これによって、変数xの値に対応した特1・保留x用花びらが、目標とする保留表示アイコンを表示するための表示位置(以下、単に保留表示アイコンの表示位置とも呼ぶ)に到達したか否かが判定される。変数xが1である場合にはタイマカウンタエリアT11の値が「0」であるか否かを判定することによって、特1・保留1用花びらPaが保留表示アイコンH1の表示位置に到達したか否かが判定される。変数xが2である場合にはタイマカウンタエリアT12の値が「0」であるか否かを判定することによって、特1・保留2用花びらPbが保留表示アイコンH2の表示位置に到達したか否かが判定される。変数xが3である場合にはタイマカウンタエリアT13の値が「0」であるか否かを判定することによって、特1・保留3用花びらPcが保留表示アイコンH3の表示位置に到達したか否かが判定される。変数xが4である場合にはタイマカウンタエリアT14の値が「0」であるか否かを判定することによって、特1・保留4用花びらPdが保留表示アイコンH4の表示位置に到達したか否かが判定される。
ステップSo3303において、変数xの値に対応した特1・保留x用到達所要時間が経過したと判定された場合には(ステップSo3303:YES)、ステップSo3304に進む。
ステップSo3304では、特1・保留x用花びらが到達した表示位置に、保留表示アイコンH1~H4が存在するか否かを判定する(ステップSo3304)。具体的には、第1保留個数から、保留表示アイコンが存在するか否かを判定する。
ステップSo3304において、特1・保留x用花びらが到達した表示位置に、保留表示アイコンが存在すると判定された場合には(ステップSo3304:YES)、ステップSo3305に進む。
ステップSo3305では、現時点(ステップSo3304において、特1・保留x用花びらが到達した表示位置に保留表示アイコンが存在すると判定された時)から所定時間(先に説明した予め定めた時間であって、例えば、2秒)が経過するまでの期間(以下、花びら到達後所定期間と呼ぶ)に、保留表示アイコンについてのシフトが非発生であるか否かを判定する。保留表示アイコンのシフトが発生するときは、今回の遊技回が終了するときであることから、ステップSo3305では、花びら到達後所定期間の間に、今回の遊技回が終了しないか否かを判定する。具体的には、演出パターン設定処理(図508)のステップSo2310によって設定された遊技回残時間を示すタイマカウンタエリアT30の値が、上記所定時間(2秒)を上回るか否かを判定することによって、花びら到達後所定期間の間に、今回の遊技回が終了しないか否かを判定する。ステップSo3305において、タイマカウンタエリアT30の値が2秒を上回ると判定された場合、花びら到達後所定期間の間に保留表示アイコンについてのシフトが非発生であるとして(ステップSo3305:YES)、ステップSo3406に進む。
ステップSo3306では、花びら到達後所定期間、特1・保留X用花びらを、到達した保留表示アイコンの表示位置で継続して表示させるコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の表示面41aに、保留表示アイコンに到達した状態にある特1・保留X用花びらを継続して表示する。この結果、保留表示アイコンに到達した特1・保留X用花びらは、所定時間だけ保留表示アイコン上に留まることになる。ステップSo3306でコマンドを送信した後、ステップSo3307に進む。
ステップSo3307では、第1始動口保留演出用記憶エリア(図503(a)参照)に記憶されている、変数xの値に対応した保留遊技回の表示レベル上限値Lvmを読み込む。具体的には、変数xが1である場合には、第1保留演出用記憶エリアに記憶されている第1始動口用の保留遊技回(1)の表示レベル上限値Lvmを読み込む。変数xが2である場合には、第1始動口用の保留遊技回(2)の表示レベル上限値Lvmを読み込む。変数xが3である場合には、第1始動口用の保留遊技回(3)の表示レベル上限値Lvmを読み込む。変数xが4である場合には、第1始動口用の保留遊技回(4)の表示レベル上限値Lvmを読み込む。ステップSo3307を実行後、ステップSo3308に進む
ステップSo3308では、第1始動口保留演出用記憶エリアに記憶されている、変数xの値に対応した保留遊技回の表示レベルLvrを読み込む。具体的には、変数xが1である場合には、第1保留演出用記憶エリアに記憶されている第1始動口用の保留遊技回(1)の表示レベルLvrを読み込む。変数xが2である場合には、第1始動口用の保留遊技回(2)の表示レベルLvrを読み込む。変数xが3である場合には、第1始動口用の保留遊技回(3)の表示レベルLvrを読み込む。変数xが4である場合には、第1始動口用の保留遊技回(4)の表示レベルLvrを読み込む。ステップSo3308を実行後、ステップSo3309に進む。
ステップSo3309では、読み込んだ表示レベルLvrが、読み込んだ表示レベル上限値Lvmを下回るか否かを判定する。ステップSo3309において、表示レベルLvrが表示レベル上限値Lvmを下回ると判定された場合には(So3309:YES)、ステップSo3310に進む。
ステップSo3310では、第1始動口保留演出用記憶エリアに記憶されている、変数xの値に対応した保留遊技回の表示レベルLvrを1段階、上位のレベルに更新する。具体的には、変数xが1である場合には、第1保留演出用記憶エリアに記憶されている第1始動口用の保留遊技回(1)の表示レベルLvrを1段階、上位のレベルに更新する。変数xが2である場合には、第1始動口用の保留遊技回(2)の表示レベルLvrを1段階、上位のレベルに更新する。変数xが3である場合には、第1始動口用の保留遊技回(3)の表示レベルLvrを1段階、上位のレベルに更新する。変数xが4である場合には、第1始動口用の保留遊技回(4)の表示レベルLvrを1段階、上位のレベルに更新する。ステップSo3310を実行後、ステップSo3311に進む。
ステップSo3311では、第1始動口保留用領域Ds1における変数xの値に対応した位置の保留表示アイコンの表示態様を変化させるためのコマンドを、表示制御装置100に送信する。具体的には、ステップSo3310において更新された第1始動口用の保留遊技回(y)の表示レベルLvrに対応した表示態様(色)となるように指示するコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1における右からx番目の位置の保留表示アイコンの表示態様を、ステップSo3310において更新された第1始動口用の保留遊技回(y)の表示レベルLvrに対応させて変更する。ステップSo3311を実行した後、ステップSo3312に進む。
ステップSo3312では、変数xの値に対応したフラグF1xに0をセットする。その後、ステップSo3313に進み、変数xを値1だけ加算する。ステップSo3313を実行した後、ステップSo3314に進む。
ステップSo3314では、変数xが4を上回るか否かを判定する。ステップSo3314において、変数xが4を上回らないと判定された場合には(So3314:NO)、ステップSo3302に進み、ステップSo3302からステップSo3314までの処理を繰り返し実行する。一方、ステップSo3314において、変数xが4を上回ると判定された場合には(So3314:YES)、本第1始動口保留表示変化設定処理を終了する。
ステップSo3302において、変数xの値に対応したフラグF1xが1でないと判定された場合(ステップSo3302:NO)、ステップSo3303において、変数xの値に対応した特1・保留x用到達所要時間が経過していないと判定された場合(ステップSo3303:NO)、ステップSo3304において、保留表示アイコンが存在しないと判定された場合(ステップSo3304:NO)、または、ステップSo3305において、花びら到達後所定期間の間に保留表示アイコンについてのシフトが非発生でないと判定された場合(ステップSo3305:NO)には、ステップSo3313に進み、変数xを値1だけ加算した上で、ステップSo3314に進む。
ステップSo3309において、表示レベルLvrが表示レベル上限値Lvmを下回らないと判定された場合には(So3309:NO)、ステップSo3310およびステップSo3311を実行することなく、ステップSo3312に進む。
<第2始動口保留表示変化設定処理>
次に、第2始動口保留表示変化設定処理について説明する。第2始動口保留表示変化設定処理は、保留表示変化設定処理のサブルーチン(図518:So3202)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図520は、第2始動口保留表示変化設定処理を示すフローチャートである。ステップSo3401では、音光側RAM94に記憶されている変数yに1をセットする。ステップSo3401を実行した後、ステップSo3402に進む。
ステップSo3402では、変数yの値に対応したフラグF2yが1であるか否かを判定する。フラグF2yは、図517の第2始動口保留用第3種花びら演出設定処理によって設定されたフラグである。ステップSo3402では、変数yの値に対応したフラグF2yが、花びらの軌道が目標保留到達軌道である旨を示す値1であるか否かを判定する。
ステップSo3402において、変数yの値に対応したフラグF2yが1であると判定された場合、すなわち、変数yの値に対応した特2・保留y用花びらの軌道が目標保留到達軌道であると判定された場合には(ステップSo3402:YES)、ステップSo3403に進む。
ステップSo3403では、変数yの値に対応した特2・保留y用到達所要時間が経過したか否かを判定する。具体的には、図511の第2始動口保留用第3種花びら演出設定処理によって設定された、変数yの値に対応したタイマカウンタエリアT2yの値が「0」であるか否かを判定する。これによって、変数yの値に対応した特2・保留y用花びらが、目標とする保留表示アイコンを表示するための表示位置に到達したか否かが判定される。
ステップSo3403において、変数yの値に対応した特2・保留y用到達所要時間が経過したと判定された場合には(ステップSo3403:YES)、ステップSo3404に進む。
ステップSo3404では、特2・保留y用花びらが到達した表示位置に、保留表示アイコンが存在するか否かを判定する(ステップSo3404)。具体的には、第2保留個数から、保留表示アイコンが存在するか否かを判定する。
ステップSo3404において、特2・保留y用花びらが到達した表示位置に、保留表示アイコンが存在すると判定された場合には(ステップSo3404:YES)、ステップSo3405に進む。
ステップSo3405では、現時点(ステップSo3404において、特2・保留y用花びらが到達した表示位置に保留表示アイコンが存在すると判定された時)から所定時間(先に説明した予め定めた時間であって、例えば、2秒)が経過するまでの期間(以下、花びら到達後所定期間と呼ぶ)に、保留表示アイコンについてのシフトが非発生であるか否かを判定する。保留表示アイコンのシフトが発生するときは、今回の遊技回が終了するときであることから、ステップSo3405では、花びら到達後所定期間の間に、今回の遊技回が終了しないか否かを判定する。具体的には、演出パターン設定処理(図508)のステップSo2310によって設定された遊技回残時間を示すタイマカウンタエリアT30の値が、上記所定時間(2秒)を上回るか否かを判定することによって、花びら到達後所定期間の間に、今回の遊技回が終了しないか否かを判定する。ステップSo3405において、タイマカウンタエリアT30の値が2秒を上回ると判定された場合、花びら到達後所定期間の間に保留表示アイコンについてのシフトが非発生であるとして(ステップSo3405:YES)、ステップSo3406に進む。
ステップSo3406では、花びら到達後所定期間、特2・保留y用花びらを、到達した保留表示アイコンの表示位置で継続して表示させるコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の表示面41aに、保留表示アイコンに到達した状態にある特2・保留y用花びらを継続して表示する。この結果、保留表示アイコンに到達した特2・保留y用花びらは、所定時間だけ保留表示アイコン上に留まることになる。ステップSo3406でコマンドを送信した後、ステップSo3407に進む。
ステップSo3407では、第2始動口保留演出用記憶エリア(図503(b)参照)に記憶されている、変数yの値に対応した保留遊技回(y)の表示レベル上限値Lvmを読み込む。ステップSo3407を実行後、ステップSo3408に進む
ステップSo3408では、第2始動口保留演出用記憶エリアに記憶されている、変数yの値に対応した保留遊技回(y)の表示レベルLvrを読み込む。ステップSo3408を実行後、ステップSo3409に進む。
ステップSo3409では、読み込んだ表示レベルLvrが、読み込んだ表示レベル上限値Lvmを下回るか否かを判定する。ステップSo3409において、表示レベルLvrが表示レベル上限値Lvmを下回ると判定された場合には(So3409:YES)、ステップSo3410に進む。
ステップSo3410では、第2始動口保留演出用記憶エリアに記憶されている、変数yの値に対応した保留遊技回の表示レベルLvrを1段階、上位のレベルに更新する。ステップSo3410を実行後、ステップSo3411に進む。
ステップSo3411では、第2始動口保留用領域Ds2における変数yの値に対応した位置の保留表示アイコンの表示態様を変化させるためのコマンドを、表示制御装置100に送信する。具体的には、ステップSo3410において更新された第2始動口用の保留遊技回(y)の表示レベルLvrに対応した表示態様(色)となるように指示するコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における左からy番目の位置の保留表示アイコンの表示態様を、ステップSo3410において更新された第2始動口用の保留遊技回(y)の表示レベルLvrに対応させて変更する。ステップSo3411を実行した後、ステップSo3412に進む。
ステップSo3412では、変数yの値に対応したフラグF2yに0をセットする。その後、ステップSo3413に進み、変数yを値1だけ加算する。ステップSo3413を実行した後、ステップSo3414に進む。
ステップSo3414では、変数yが4を上回るか否かを判定する。ステップSo3414において、変数yが4を上回らないと判定された場合には(So3414:NO)、ステップSo3402に進み、ステップSo3402からステップSo3414までの処理を繰り返し実行する。一方、ステップSo3414において、変数yが4を上回ると判定された場合には(So3414:YES)、本第2始動口保留表示変化設定処理を終了する。
ステップSo3402において、変数yの値に対応したフラグF2yが1でないと判定された場合(ステップSo3402:NO)、ステップSo3403において、変数yの値に対応した特2・保留y用到達所要時間が経過していないと判定された場合(ステップSo3403:NO)、ステップSo3404において、保留表示アイコンが存在しないと判定された場合(ステップSo3404:NO)、または、ステップSo3405において、花びら到達後所定期間の間に保留表示アイコンについてのシフトが非発生でないと判定された場合(ステップSo3405:NO)には、ステップSo3413に進み、変数yを値1だけ加算した上で、ステップSo3414に進む。
ステップSo3409において、表示レベルLvrが表示レベル上限値Lvmを下回らないと判定された場合には(So3409:NO)、ステップSo3410およびステップSo3411を実行することなく、ステップSo3412に進む。
<表示制御装置において実行される各種処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行される処理について説明する。
表示制御装置100のMPU102において実行される処理としては、主に、電源投入後から電源が遮断されるまで繰り返し実行されるメイン処理と、音声発光制御装置90からコマンドを受信した場合に実行されるコマンド割込み処理と、VDP105から送信されるV割込み信号を検出した場合に実行されるV割込み処理とがある。V割込み信号は、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎にVDP105からMPU102に対して送信される信号である。
MPU102は、電源投入後にメイン処理を実行し、コマンドの受信やV割込み信号の検出に合わせて、コマンド割込み処理やV割込み処理を実行する。なお、コマンドの受信とV割込み信号の検出とが同時に行われた場合には、コマンド割込み処理を優先的に実行する。したがって、音声発光制御装置90から受信したコマンドの内容を素早く反映して、V割込み処理を実行することができる。
<メイン処理>
次に、表示制御装置100のMPU102によって実行されるメイン処理について説明する。
図521は、表示制御装置100のMPU102において実行されるメイン処理を示すフローチャートである。上述したように、メイン処理は、電源が投入された場合に実行され、電源が切断されるまでそのまま実行され続ける処理である。以下、メイン処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSo3501では、初期設定処理を実行する。具体的には、まず、MPU102を初期設定し、ワークRAM104及びビデオRAM107の記憶をクリアする処理が行われる。そして、キャラクタROM106に記憶された圧縮形式のキャラクタ情報を読み出し、読み出したキャラクタ情報を解凍して、解凍後のキャラクタ情報をビデオRAM107のキャラクタ領域に記憶する。更に、初期画面を表示するために、ビデオRAM107に書き込まれたキャラクタ情報から初期画面に対応した情報を抽出し、ビデオRAM107のフレームバッファ領域に、抽出したキャラクタ情報を書き込む。また、その他の初期化に必要な設定を行う。その後、ステップSo3502に進む。
ステップSo3502では、割込み許可設定を実行する。割込み許可設定が実行されると、以後、メイン処理では、電源が切断されるまで無限ループ処理を実行する。これにより、割込み許可が設定されて以降、コマンドの受信及びV割込信号の検出に合わせて、以下で説明するコマンド割込み処理及びV割込み処理を実行する。
<コマンド割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理について説明する。上述したように、コマンド割込み処理は、音声発光制御装置90からコマンドを受信する毎に実行される処理である。
図522は、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理を示すフローチャートである。ステップSo3601では、コマンド格納処理を実行する。コマンド格納処理では、受信したコマンドデータを抽出し、ワークRAM104に設けられたコマンド格納エリアに、その抽出したコマンドデータを格納する。コマンド格納処理によってコマンド格納エリアに格納された各種コマンドは、後述するV割込み処理のコマンド判定処理によって読み出され、そのコマンドに対応した処理が実行される。
<V割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理について説明する。
図523は、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理を示すフローチャートである。上述したように、V割込み処理は、VDP105からのV割込み信号が検出されることによって実行される処理である。V割込み処理では、コマンド割込み処理によってコマンド格納領域に格納されたコマンドに対応する各種処理を実行するとともに、図柄表示装置41に表示させる画像を特定した上で、VDP105に対してその画像の描画及び表示の指示を実行する。
上述したように、V割込み信号は、VDP105において、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に生成されるとともに、MPU102に対して送信される信号である。したがって、MPU102がこのV割込み信号に同期してV割込み処理を実行することにより、VDP105に対する描画指示が、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に行われることになる。このため、VDP105は、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が格納されているフレームバッファ領域に、新たな描画指示に伴った画像が展開されたりすることを抑制することができる。以下、V割込み処理の各ステップの処理の詳細について説明する。
ステップSo3701では、コマンド対応処理を実行する。コマンド対応処理では、コマンド割込み処理(図508)によってコマンド格納エリアに格納されたコマンドの内容を解析するとともに、そのコマンドに対応した処理を実行する。具体的には、例えば、演出コマンドが格納されていた場合には、その演出コマンドによって指定された演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。
演出操作コマンドが格納されていた場合には、演出操作ボタン24の押下の受付期間であるか否かを判定し、演出操作ボタン24の押下の受付期間であると判定した場合には、演出操作ボタン24の押下に対応した演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。一方、演出操作ボタン24の押下の受付期間でないと判定した場合には、処理を実行することなく、次のコマンドの内容を解析する。
なお、コマンド対応処理(So3701)では、その時点でコマンド格納エリアに格納されている全てのコマンドを解析するとともに、当該解析した全てのコマンドに対応した処理を実行する。この理由について説明する。コマンド判定処理は、V割込み処理の実行される20ミリ秒間隔で行われるため、その20ミリ秒の間に複数のコマンドがコマンド格納エリアに格納されている可能性が高いためである。特に、音声発光制御装置90によって演出の内容が設定され、演出が開始される場合、当該演出の内容を特定するための各種のコマンドが同時にコマンド格納エリアに格納されている可能性が高い。したがって、これらのコマンドを一度に解析して実行することによって、音声発光制御装置90によって設定された予告演出や停止図柄等の演出の態様を素早く把握し、その態様に応じた演出画像を図柄表示装置41に表示させるように、画像の描画を制御することができる。
ステップSo3702では、表示設定処理を実行する。表示設定処理では、コマンド対応処理(So3701)などによって設定された図柄表示装置41に表示すべき画面の種別に基づき、図柄表示装置41において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定する。その後、ステップSo3703に進む。
ステップSo3703では、タスク処理を実行する。タスク処理では、表示設定処理(So3702)によって特定された、図柄表示装置41に表示すべき次の1フレーム分の画像の内容に基づき、その画像を構成するキャラクター(スプライト、表示物)の種別を特定すると共に、各キャラクター(スプライト)毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度等の描画に必要な各種パラメーターを決定する。その後、ステップSo3704に進む。
ステップSo3704では、描画処理を実行する。描画処理では、タスク処理(So3703)によって決定された、1フレームを構成する各種キャラクターの種別やそれぞれのキャラクターの描画に必要なパラメーターを、VDP105に対して送信する。VDP105は、これらの情報に基づいて画像の描画処理を実行すると共に、1つ前のV割込み処理時に受信した情報に基づいて描画した画像を図柄表示装置41に表示させるべく、駆動信号とあわせてその画像データを図柄表示装置41へ送信する。その後、ステップSo3705に進み、その他の処理を実行した後、V割込み処理を終了する。以上、パチンコ機10において大当たり演出を含めた様々な処理を実行するための具体的な制御の一例を説明した。
《9-7》作用・効果:
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機10は、図柄表示装置41に表示させている複数種類の花びらP1~P4のうちの第3種花びらP3が保留表示アイコンに到達し、予め定められた時間(例えば、2秒)留まる(すなわち、付着する)場合にて、保留表示アイコンの表示態様を変化させる演出を実行する。こうした構成を備えない従来のパチンコ機では、変動表示の開始時、保留情報のシフト時、または、第1始動口又は第2始動口への遊技球の入球時に、保留表示アイコンの表示態様が変化することを示唆する演出(保留変化示唆演出)を実行し、その後、保留表示アイコンの表示態様を変化させる演出を実行するのが一般的であった。この従来のパチンコ機では、変動表示の開始時、保留情報のシフト時、または、第1始動口又は第2始動口への遊技球の入球時といった、予め決められたタイミングで、保留変化示唆演出を実行し、保留表示アイコンの表示態様を変化させる演出を実行することになることから、遊技者は、保留表示アイコンの表示態様を変化させる演出が出現するタイミングを予測することができてしまい、遊技者にとって期待感や緊迫感に乏しいという課題があった。また、保留変化示唆演出が実行されない限り、保留表示アイコンの表示態様を変化させる演出が出現することがないことから、遊技者は、保留変化示唆演出が実行されるときだけしか、保留表示アイコンに着目することがなく、遊技者にとって一層、期待感や緊迫感に乏しかった。
これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、図柄表示装置41の表示面41aに、保留表示アイコンの表示の有無にかかわらず、複数の花びらが繰り返し舞っていて、
(i)それら花びらの大多数は(第1種花びらP1および第2種花びらP2)、例え、保留表示アイコンの周辺や保留表示アイコンの上を通過したとしても、保留表示アイコンに作用することはなく、
(ii)それら花びらの内の一つ(第1目標保留外軌道または第2目標保留外軌道に沿って移動する第3種花びらP3)が保留表示アイコンに向けて移動したなと思ったら、当該保留表示アイコンの直前で、保留表示アイコンから外れ、
(iii)それら花びらの内の一つ(目標保留到達軌道に沿って移動する第3種花びらP3)が保留表示アイコンに到達したなと思ったら、到達してから予め定められた時間が経過する前に保留表示アイコンのシフトが発生することを原因に、当該保留表示アイコンの表示態様は変化せず、
(iv)それら花びらの内の一つ(目標保留到達軌道に沿って移動する第3種花びらP3)が保留表示アイコンに到達し、予め定められた時間だけ留まった(付着した)なと思ったら、当該保留表示アイコンに設定された表示レベルLvrが表示レベル上限値Lvmに既に達していることを原因に、当該保留表示アイコンの表示態様は変化せず、
(v)それら花びらの内の一つ(目標保留到達軌道に沿って移動する第3種花びらP3)が保留表示アイコンに向けて到達し、予め定められた時間だけ留まった(付着した)と思ったら、当該保留表示アイコンの表示態様を変化させる演出が実行される。
このため、本実施形態のパチンコ機10では、図柄表示装置41の表示面41aに花びらが繰り返し表示されている際に、遊技者に対して、保留表示アイコンの表示態様が変化するかな、といった期待感や緊迫感を常に(いずれかの花びらが表示されている限り常に)付与することができるとともに、
・保留表示アイコンに花びらが到達したけど、保留表示アイコンを通り過ぎてしまったとか、
・保留表示アイコンに花びらが向かったけど、保留表示アイコンの外側に花びらが到達してしまったとか、
・保留表示アイコンに花びらが到達したけど、花びらが当該保留表示アイコンに付着しなかったとか、
・保留表示アイコンに花びらが到達し、花びらが当該保留表示アイコンに付着したけど、(当該保留表示アイコンの表示レベルLvrが、設定された表示レベル上限値Lvmに既に達していることを原因として)保留表示アイコンの表示態様が変化しなかった
といった落胆感を付与することが可能となることから、遊技者に期待感や緊迫感を一層、付与することができる。さらに、本実施形態では、保留変化示唆演出の役目となり得る花びらと、当該花びらと同じ絵柄の花びらとが常に舞っていることから、保留表示アイコンの表示態様を変化させる演出が出現することの期待感を遊技者に対して常に持たせることができることから、遊技者に期待感や緊迫感をより一層、付与することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、花びらや、紙ふぶき、くらげ、チョウ等の表示面41aを漂う演出用画像は、表示面41aを賑やかにするためのもので、従来のパチンコ機では、保留表示に作用して何らかの動作を行うようなことはなかった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、花びらが保留表示アイコンに付着して当該保留表示アイコンの表示態様を変化させるような演出を実行する構成であることから、表示面41aを賑やかにするための花びらを有効利用することができる。
また、本実施形態のパチンコ機10は、図柄表示装置41に表示させている複数種類の花びらP1~P4のうちの第4種花びらP4が変動表示の状態から停止状態となった図柄列の図柄に付着する場合に、当該図柄列の変動表示を再開させる演出を実行する。こうした構成を備えない従来のパチンコ機では、花びらが図柄列の変動表示に作用するようなことがないことから、図柄列の変動表示が停止して図柄列が同一の図柄の組み合わせでなくなった場合、遊技者に落胆感を付与するだけであった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、第4種花びらP4が停止状態となった図柄列の図柄に付着する場合に、当該図柄列の変動表示を再開させる演出を実行することができることから、図柄列が同一の図柄の組み合わせでなくなって一旦落胆した遊技者に対して、変動表示が再開したことへの驚きと、再度の大当たりへの期待感を付与することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、遊技の興趣向上をより図ることができる。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、第3種花びらP3が保留表示アイコンの表示位置に到達した時に、保留表示アイコンは存在するか否かの判定処理(図519のステップSo3304)、花びら到達後所定期間に保留表示アイコンのシフトが非発生か否かの判定処理(ステップSo3305)、表示レベルLvrが表示レベル上限値Lvmを下回らないか否かの判定処理(ステップSo3309)をそれぞれ実行する構成とした。このために、遊技回の途中で、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生し、当該入球に基づいて保留情報が取得され、新たな保留表示アイコンが追加されたときに、その追加された保留表示アイコンに対しても第3種花びらP3は作用し、当該保留表示アイコンの表示態様を変化させるような演出を実行することが可能となる。この遊技回の途中で、保留表示アイコンが新たに追加される際に、第3種花びらP3の表示が開始されたタイミングでは、第3種花びらP3に対応する保留表示アイコンの表示位置に保留表示アイコンを表示せずに、第3種花びらP3が前記表示位置に到達するまでに、前記表示位置に保留表示アイコンを表示する場合があることになる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、遊技回の途中で保留表示アイコンが新たに追加された場合に、花びらへの期待感が、遊技者に、保留表示アイコンの表示が開始されたときに事後的に付与されることになる。したがって、より一層の期待感を遊技者に付与することができる。
《9-8》第9実施形態の変形例:
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。なお、以下で説明する変形例では、上記の実施形態と同一の構成、処理及び効果については、説明を省略する。
《9-8-1》変形例1:
上記第9実施形態では、第1始動口保留表示変化設定処理(図519)および第2始動口保留表示変化設定処理(図520)において、花びらが保留表示アイコンに到達し、到達後から所定期間、保留表示アイコンについてのシフトが非発生である場合に、表示レベルLvrが表示レベル上限値Lvmに達したと判定された場合に、特段の処理をすることはなかったが、これに対して、変形例として、表示レベルLvrが表示レベル上限値Lvmに達したと判定された場合に、抽選(後述する表示レベル上限値到達時抽選処理)を行なって、抽選に当選した場合に、花びら到達後所定期間、到達した花びらを、到達した保留表示アイコンの表示位置で継続して表示させ、抽選に当選しなかった場合に、到達した花びらを保留表示アイコンを通り過ぎるように表示させる構成としてもよい。すなわち、第9実施形態では、表示レベルLvrが表示レベル上限値Lvmに達したと判定された場合に、保留表示アイコンに到達した花びらは消えて、保留表示アイコンの表示態様を変化させることを行わない構成であったのに対して、本変形例1では、表示レベルLvrが表示レベル上限値Lvmに達したと判定された場合に、保留表示アイコンに到達した花びらは通り抜けて、保留表示アイコンの表示態様を変化させることを行わない第1のモード(抽選に当選しなかった場合)と、保留表示アイコンに到達した花びらは所定期間、保留表示アイコンの表示位置で継続して表示され、保留表示アイコンの表示態様を変化させることを行わない第2のモード(抽選に当選した場合)と、のうちのいずれかを選択的に取り得る構成とした。なお、抽選に換えて、順繰りに第1のモードと第2のモードとを切り替えていく構成としてもよい。
以下、第1始動口保留表示変化設定処理について、具体的な制御を説明する。なお、第2始動口保留表示変化設定処理は、第1始動口保留表示変化設定処理を第2始動口用に変更したもので、同様の処理であるので、説明は省略する。なお、変形例1におけるパチンコ機のハードウェア構成は、第9実施形態のパチンコ機10と同一であることから、第9実施形態と同じ部品については同一の名称と符号を用いて、以下の説明を行う。また、ソフトウェアについて、第1始動口保留表示変化設定処理および第2始動口保留表示変化設定処理以外の処理についても、第9実施形態と同一である。
図524は、変形例1における第1始動口保留表示変化設定処理を示すフローチャートである。変形例1における第1始動口保留表示変化設定処理は、第9実施形態における、第1始動口保留表示変化設定処理(図519)と比較して、一部分が相違するだけで、大部分は同一である。同一の処理内容のステップについては、図519と同一の符号を付けた。
第9実施形態における第1始動口保留表示変化設定処理(図519)では、花びら到達後所定期間、特1・保留X用花びらを、到達した保留表示アイコンの表示位置で継続して表示させるコマンドを表示制御装置100に送信する処理、すなわち、ステップSo3306の処理を、ステップSo3305において、花びら到達後所定期間の間に保留表示アイコンについてのシフトが非発生であると判定された(ステップSo3305:YES)直後に実行する構成とした。これに対して、本変形例1における第1始動口保留表示変化設定処理(図524)では、ステップSo3309において、表示レベルLvrが表示レベル上限値Lvmを下回ると判定された(So3309:YES)直後に実行する構成とした。
その上で、ステップSo3309において、表示レベルLvrが表示レベル上限値Lvmを下回らないと判定された場合には(So3309:NO)、ステップSo3309aに進み、花びら表示変更処理を実行する。花びら表示変更処理の詳細については後述する。ステップSo3309aを実行した後、ステップSo3312に進む。
図525は、花びら表示変更処理を示すフローチャートである。ステップSo3801では、表示レベル上限値到達時抽選処理を実行する。表示レベル上限値到達時抽選処理は、表示レベルLvrが表示レベル上限値Lvmを下回らないと判定された場合に、上記第1のモードと第2のモードとのうちのいずれを採用するかを抽選によって決定する処理である。具体的には、表示レベル上限値到達時抽選用の乱数カウンタから値を取得し、この値を、音光側ROM93に記憶された表示レベル上限値到達時抽選用テーブルと照合することにより上記の決定を行う。なお、表示レベル上限値到達時抽選用の乱数カウンタは、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられている。乱数カウンタは、短時間の間隔で更新される。
表示レベル上限値到達時抽選用テーブルは、「0~1199」の表示レベル上限値到達時抽選用の乱数カウンタの値のうち、「0~599」が第1のモードに対応しており、「600~1199」が第2のモードに対応している。なお、これは一例であり、第1のモードに当選する割合と第2のモードに当選する割合とが相違していても良い。ステップSo3801を実行した後、ステップSo3802に進む。
ステップSo3802では、ステップSo3801で実行された表示レベル上限値到達時抽選処理の抽選結果が第2のモードであるか否かを判定する。ステップSo3802において、抽選結果が第2のモードであると判定された場合には(ステップSo3802:YES)、ステップSo3803に進み、花びら到達後所定期間、特1・保留X用花びらを、保留アイコンの表示位置で継続して表示させるコマンドを表示制御装置100に送信する。この処理は、図524のステップSo3306と同一の処理内容である。ステップSo3803の実行後、本花びら表示変更処理を終了する。
一方、ステップSo3802において、抽選結果が第2のモードでない、すなわち、抽選結果が第1のモードであると判定された場合には(ステップSo3802:NO)、ステップSo3804に進み、特1・保留X用花びらを保留表示アイコンに到達した位置から下方に移動するように表示させるコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の表示面41aに、特1・保留X用花びらを下方に移動するように表示する。この結果、保留表示アイコンに到達した特1・保留X用花びらは、保留表示アイコンに留まることなく、通り抜ける。ステップSo3804の実行後、本花びら表示変更処理を終了する。
以上のように構成された変形例1のパチンコ機によれば、第3種花びらP3が保留表示アイコンに到達した時に、第3種花びらP3は保留表示アイコンを通り抜けて、保留表示アイコンの表示態様を変化させることを行わない第1のモードと、第3種花びらP3が所定期間、保留表示アイコンの表示位置で継続して表示され、保留表示アイコンの表示態様を変化させることを行なわない第2のモードとを取り得る。また、第1始動口保留表示変化設定処理(図524)において、ステップSo3306、ステップSo3310、およびステップSo3311を実行することによって、保留表示アイコンの表示態様を変化させる第3のモードも取り得る。すなわち、第3種花びらが保留表示アイコンに到達した時に、上記第1~第3のモードのうちから選択的に一つが実行される。このため、変形例1のパチンコ機によれば、花びらが表示されたとしても、遊技者に対して、保留表示アイコンの表示態様が変化するかな、といった期待感や緊迫感を付与することができる。さらに、花びらは保留表示アイコンに到達したけど、保留表示アイコンを通り抜けてしまい、保留表示アイコンの表示態様が変化しなかったといった落胆感を付与することが可能となることから、遊技者に期待感や緊迫感を一層、付与することができる。これらの結果、変形例1のパチンコ機によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、この変形例1の他の形態として、花びら表示変更処理(図525)のステップSo3804の処理を無くした構成としてもよい。この構成によれば、第1のモードにおいて、花びらは保留表示アイコンに到達したけど、その直後に花びらは消えてしまい、保留表示アイコンの表示態様が変化しなかったといった落胆感を付与することが可能となり、変形例1のパチンコ機と同様の効果を奏することができる。
《9-8-2》変形例2:
上記第9実施形態およびその変形例では、第3種花びらP3が保留表示アイコンの表示位置に到達した時に、保留表示アイコンは存在するか否かの判定処理(図519のステップSo3304)、花びら到達後所定期間に保留表示アイコンのシフトが非発生か否かの判定処理(ステップSo3305)、表示レベルLvrが表示レベル上限値Lvmを下回らないか否かの判定処理(ステップSo3309)をそれぞれ実行する構成とした。これに対して、変形例として、第3種花びらP3の表示を開始した時に、上記3つの判定を実行する構成としてもよい。この構成によれば、制御処理が簡潔になるという効果を奏する。
《9-8-3》変形例3:
上記第9実施形態およびその変形例では、第3種花びらP3が保留表示アイコンの表示位置に到達した時に、保留表示アイコンは存在するか否かの判定処理(図519のステップSo3304)、花びら到達後所定期間に保留表示アイコンのシフトが非発生か否かの判定処理(ステップSo3305)、表示レベルLvrが表示レベル上限値Lvmを下回らないか否かの判定処理(ステップSo3309)をそれぞれ実行する構成とした。これに対して、変形例3として、第3種花びらP3が保留表示アイコンの表示位置に到達した時に、保留表示アイコンは存在するか否かの判定処理を実行し、保留表示アイコンが存在すると判定された場合に、他の2つの判定処理を行うことなく、保留表示アイコンの表示態様を変化させる構成としてもよい。また、変形例2の他の形態として、第3種花びらP3が保留表示アイコンの表示位置に到達した時に、保留表示アイコンは存在するか否かの判定処理と、花びら到達後所定期間に保留表示アイコンのシフトが非発生か否かの判定処理とを実行し、他の1つの判定処理を行うことなく、保留表示アイコンの表示態様を変化させる構成としてもよい。また、変形例2の他の形態として、第3種花びらP3が保留表示アイコンの表示位置に到達した時に、保留表示アイコンは存在するか否かの判定処理と、表示レベルLvrが表示レベル上限値Lvmを下回らないか否かの判定処理とを実行し、他の1つの判定処理を行うことなく、保留表示アイコンの表示態様を変化させる構成としてもよい。
《9-8-4》変形例4:
上記第9実施形態およびその変形例では、保留変化示唆演出の役目となり得る移動体として、花びら(第3種花びらP3)を採用したが、これに換えて、紙ふぶき、くらげ、チョウ(蝶)等の他の絵柄としてもよい。また、第9実施形態およびその変形例では、変動表示を再開させるための移動体として、花びら(第4種花びらP4)を採用したが、これに換えて、紙ふぶき、くらげ、チョウ等の他の絵柄としてもよい。花びらを始め、紙ふぶき、くらげ、チョウ等の移動体は、表示面41aを賑やかにし、演出の雰囲気を高める機能を有するが、第9実施形態や本変形例4によれば、こうした移動体を用いて、保留表示アイコンの表示態様や図柄の表示態様を変化させることができることから、移動体を有効利用することができるという効果を奏する。
《9-8-5》変形例5:
上記第9実施形態およびその変形例では、移動体としての複数の花びらは、表示面41aにおいて、上側から下側に向かって舞って移動(落下)するように、表示される構成とした。これに対して、移動体をチョウとした構成においては、チョウが、表示面41a内をループ状に移動するように、表示される構成とする。そのループ状の移動の途中で、チョウは、保留表示アイコンに向かって移動して、保留表示アイコンに到達する。この到達する場合に、保留表示アイコンの表示態様を変化させる。この構成によれば、移動体を様々な方向に向かわすことができることから、遊技者に対して、保留表示アイコンの表示態様がいつ変化するかな、といった期待感や緊迫感を一層付与することができる。なお、上記チョウの移動する範囲は、表示面41aの全体としたが、これに換えて、表示面41a内に設定された所定領域において移動する構成としてもよい。所定領域は、保留表示アイコンの表示位置を少なくとも含む。この構成によれば、チョウの発生する範囲を、表示面41に表示された演出の一部の領域に限定することができ、種々の演出に対応することができる。また、上記チョウは、ループ状に移動する構成としたが、必ずしも一つの環状である必要はなく、移動の軌跡が交差するような形状としてもよく、要は、上記移動する範囲内において、所定期間の間、常時、表示される構成であれば、どのような形に移動するものであってもよい。
すなわち、移動体は、例えば花びらのように、繰り返し表示される構成としてもよいし、例えばチョウのように、所定の期間の間、常に存在するように、表示される構成としてもよい。なお、上記繰り返し表示される構成においては、所定期間の間、表示面41aに1枚以上の花びらが常に現る構成としてもよいし、1枚の花びらも存在しない時が途中に発生する構成としてもよい。なお、上述してきた第9実施形態および変形例では、移動体は、花びら、紙ふぶき、くらげ、チョウ等の有体物としたが、有体物に限る必要はなく、光線や、レーザー光、電波等の無体物に換えることもできる。換言すれば、移動体は、上述した有体物および無体物を含む、保留表示アイコンや図柄列に作用するための作用体と捉えることができる。
《9-8-6》変形例6:
上記第9実施形態およびその変形例では、第1始動口保留用第3種花びらP31として、特1・保留1用花びらPaと、特1・保留2用花びらPbと、特1・保留3用花びらPcと、特1・保留4用花びらPdとの4種類が用意されていた。これに対して、変形例として、第1始動口保留用第3種花びらP31として2種類の花びらを用意し、一方の種類の花びらを、特1・保留1用と特1・保留2用というように共用させ、他方の種類の花びらを、特1・保留3用と特1・保留4用というように共用させる構成としてもよい。すなわち、第1番目の種類の花びらは、第1始動口保留用領域Ds1において、右側から1番目に位置する第1保留表示アイコンH1の表示位置と、右側から2番目に位置する第2保留表示アイコンH2の表示位置とのうちのいずれかに向かう構成とし、第2番目の種類の花びらは、第1始動口保留用領域Ds1において、右側から3番目に位置する第3保留表示アイコンH3の表示位置と、右側から4番目に位置する第4保留表示アイコンH4の表示位置とのうちのいずれかに向かう構成としてもよい。また、2種類の花びらのうちの一方で、特1・保留1用と特1・保留2用と特1・保留3用というように共用させ、他方の種類の花びらを、特1・保留4用というように共用させる構成としてもよい。要は、1種類の花びらが、2つ以上の保留表示アイコンの表示位置用(組み合わせについてはいずれの組み合わせでも可)として共用させる構成としてもよい。なお、第2始動口保留用第3種花びらP32についても、同様に、1種類の花びらが、2つ以上の保留表示アイコンの表示位置用として共用させる構成としてもよい。本変形例6によれば、一種類の花びらが複数の保留表示アイコンの表示位置のいずれに向かうかが、遊技者にとって判断が難しいことから、遊技者に期待感や緊迫感をより一層、付与することができる。
《9-8-7》変形例7:
上記第9実施形態およびその変形例では、第1始動口保留用第3種花びらP31と第2始動口保留用第3種花びらP32とを表示し、第1始動口保留用領域Ds1に表示される保留表示アイコンと、第2始動口保留用領域Ds2に表示される保留表示アイコンの両方について、表示態様を変化させることが可能な構成とした。これに対して、変形例として、第1始動口保留用第3種花びらP31と第2始動口保留用第3種花びらP32とのうちの一方だけを表示し、第1始動口保留用領域Ds1に表示される保留表示アイコンと、第2始動口保留用領域Ds2に表示される保留表示アイコンとのうちの一方だけについて、表示態様を変化させることが可能な構成としてもよい。また、第1始動口保留用第3種花びらP31と第2始動口保留用第3種花びらP32との両方を表示可能な構成として、遊技状態に応じて、両方の内の少なくとも一方を表示する構成としてもよい。具体的には、例えば、高確率遊技状態のときには、第2始動口保留用第3種花びらP32だけを表示し、通常遊技状態(低確率遊技状態)のときには、第1始動口保留用第3種花びらP31だけを表示する構成としてもよい。この構成によれば、高確率遊技状態となることの期待感を一層、向上させることができる。
《9-8-8》変形例8:
上記第9実施形態およびその変形例では、保留変化示唆演出の役目となり得る移動体としての第3種花びらP3は、表示開始点から出現して、対応する保留表示アイコンに向かって移動する構成であったが、これに対して、変形例として、例えば、キャラクターが、対応する保留表示アイコンに向けて移動体を投げるような演出の構成としてもよい。この構成によれば、例えば、第1保留個数が3つであり、かつ、キャラクターが、第1始動口保留用領域Ds1における右側から第3番目の保留表示アイコンに向けて移動体としての玉を投げた場合に、その玉を投げたタイミングでは、右側から第4番目の保留表示アイコンの表示位置には保留表示アイコンを表示せずに、投げた玉が第3番目の保留表示アイコンに到達するまでに、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生し、当該入球に基づいて保留情報が取得され、新たな保留表示アイコンが追加された場合に、右側から第4番目の保留表示アイコンの表示位置に保留表示アイコンを表示する構成としてもよい。この構成によれば、遊技回の途中で保留表示アイコンが新たに追加された場合に、移動体への期待感が、遊技者に、保留表示アイコンの表示が開始されたときに事後的に付与されることになり、より一層の期待感を遊技者に付与することができる。また、第9実施形態およびその変形例では、変動表示を再開させるための移動体としての第4種花びらP4は、表示開始点から出現して、図柄に向けて移動する構成であったが、これに対して、変形例として、例えば、キャラクターが、図柄に向けて移動体を投げるような演出の構成としてもよい。
《9-8-9》変形例9:
上記第9実施形態およびその変形例では、保留変化示唆演出の役目となり得る第3種花びらP3は、保留1用から保留4用まで順に定期的に表示を開始する構成としたが、これに換えて、保留1用から保留4用までランダムに表示を開始する構成としてもよい。この構成によれば、遊技者にとって、花びらが保留表示アイコンの表示位置に到達するタイミングを計るのがより困難となることから、遊技者に期待感や緊迫感をより一層、付与することができる。
《9-8-10》変形例10:
上記第9実施形態およびその変形例では、花びら到達後所定期間の間に保留表示アイコンについてのシフトが非発生であると判定された場合に、花びら到達後所定期間、花びらを、到達した保留表示アイコンの表示位置で継続して表示させる構成とした。これは、保留表示アイコンに到達した花びらを、到達した状態のまま、表示を継続するものである。これに対して、花びら到達後所定期間において、到達した保留表示アイコンの表示位置で、花びらを点滅させたり、花火のように光らせたり、花びらの色を金色や虹色等の他の色に変えたりというように、花びらの表示形態を変化させてもよい。この構成によれば、保留表示アイコンの表示態様が変化することを示唆する示唆演出をより強調することができ、遊技者に期待感や緊迫感をより一層、付与することができる。
《9-8-11》変形例11:
上記第9実施形態およびその変形例では、変動表示の図柄に作用する第4種花びらP4は、再変動を伴う大当たり用演出パターンに含まれる構成としたが、これに対して、大当たり用演出パターンの表示とは別のルーチンで第4種花びらP4を表示する構成としてもよい。この構成によれば、変動表示の図柄に作用する第4種花びらP4の移動経路の変更が容易となる。例えば、第4種花びらP4の移動経路を、第3種花びらP3と同様に、目標とする図柄の表示位置に到達する目標到達軌道と、始点から途中まで前記目標到達軌道と同一で、前記途中から図柄の表示位置から外れた位置に到達する目標外軌道とのうちのいずれかを取り得る構成とすることができる。この構成によれば、第4種花びらP4が表示されても、図柄の表示態様が変化する場合と、変化しない場合とがあり得る。このため、本変形例11によれば、遊技者は、第4種花びらP4が表示されたとしても、遊技者に対して、図柄の表示態様が変化するかな、といった期待感や緊迫感を付与することができる。さらに、第4種花びらP4が表示されたけど、図柄の表示態様が変化しなかったといった落胆感を付与することが可能となることから、遊技者に期待感や緊迫感を一層、付与することができる。
《9-8-12》変形例12:
上記第9実施形態およびその変形例では、保留識別情報としての保留表示アイコンの表示形態は、当たり抽選において大当たり当選する可能性の高低に対応していたが、これに限る必要はなく、他の意味を持つものとしてもよい。
《9-8-13》変形例13:
上記第9実施形態およびその変形例では、保留識別情報としての保留表示アイコンは、図柄表示装置41の表示面41aに表示された絵柄であったが、これに換えて、図柄表示装置41とは別に、予め定められた規定数のランプを設置し、このランプの点灯する色を変えることによって、保留識別情報の表示形態を変化させる構成としてもよい。
《9-8-14》変形例14:
上記第9実施形態およびその変形例では、パチンコ機10は、主制御装置60、音声発光制御装置90、表示制御装置100といった3つの制御装置を備える構成としたが、これに換えて、主制御装置と副制御装置といった2つの制御装置を備える構成としても良い。副制御装置では、第9実施形態において音声発光制御装置90と表示制御装置100とにおいて実行される各種処理を実行する構成とすれば良い。また、上記第9実施形態およびその変形例において、3つの制御装置60,90,100のそれぞれで実行される各種処理は、第9実施形態で説明した区分けに限る必要はなく、3つの制御装置60,90,100の全体として、第9実施形態における各種の処理が実行できれば良い。
《9-8-15》変形例15:
上記第9実施形態およびその変形例では、図柄表示装置41の表示面41aにデモ画像が表示されているときから遊技者によって遊技が行われている最中までを所定期間として、この所定期間の間、繰り返し、移動体としての花びらが表示される構成とした。また、先に説明したように、変形例として、前記所定期間は、当たり抽選において大当たりに当選して実行される大当たり演出の期間を含まない構成とした。さらに、変形例15として、移動体を、常時表示する所定期間を、次のように変更することもできる。
所定期間は、パチンコ機10の電源投入後に設定される期間である。先に説明したように、所定期間は、当たり抽選において大当たりに当選して実行される大当たり演出の期間を含まない構成としてもよい。また、所定期間は、リーチが発生して実行されるリーチ演出の期間を含まない構成としてもよい。所定期間は、リーチのうちのノーマルリーチが発生して実行されるノーマルリーチ演出の期間を含まない構成としてもよい。所定期間は、リーチのうちのスーパーリーチが発生して実行されるスーパーリーチ演出の期間を含まない構成としてもよい。所定期間は、リーチのうちのスペシャルリーチが発生して実行されるスペシャルリーチ演出の期間を含まない構成としてもよい。所定期間は、RTC(リアルタイムクロック)演出が実行されている期間を含まない構成としてもよい。所定期間は、遊技全体の演出の類型を指定するモード選択において特定のモードが選択され、当該特定のモードで遊技が実行されている期間を含まない構成としてもよい。所定期間は、デモ画像が表示されている期間を含まない構成としてもよい。なお、所定期間から除く期間は、上述したように1つの期間でなくてもよく、所定期間は、上述した種々の期間の中から選択された複数の期間を除いたものであってもよい。例えば、所定期間は、当たり抽選において大当たりに当選して実行される大当たり演出の期間と、リーチが発生して実行されるリーチ演出の期間を含まない構成としてもよい。本変形例15の構成によれば、移動体が表示される期間を、保留表示アイコンの表示態様を変化させるのに有効な期間に絞ることができる。
《9-8-16》変形例16:
上記第9実施形態およびその変形例では、移動体としての第3種花びらP3が特定識別情報としての保留表示アイコンの表示態様を変化させ、移動体としての第4種花びらP4が特定識別情報としての図柄の表示態様を変化させる構成とした。これに対して、変形例として、特定識別情報を、保留表示アイコンや図柄以外のもので、特別情報に対応する特定の識別情報とする構成としてもよい。
《10》第10実施形態:
《10-1》遊技機の構造:
図526は、本発明の第10実施形態としてのパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」ともいう)の斜視図である。パチンコ機10は、略矩形に組み合わされた木製の外枠11を備えている。パチンコ機10を遊技ホールに設置する際には、この外枠11が遊技ホールの島設備に固定される。また、パチンコ機10は、外枠11に回動可能に支持されたパチンコ機本体12を備えている。パチンコ機本体12は、内枠13と、内枠13の前面に配置された前扉枠14とを備えている。内枠13は、外枠11に対して金属製のヒンジ15によって回動可能に支持されている。前扉枠14は、内枠13に対して金属製のヒンジ16によって回動可能に支持されている。内枠13の背面には、主制御装置、音声発光制御装置、表示制御装置など、パチンコ機本体12を制御する制御機器が配置されている。これら制御機器の詳細については後述する。さらに、パチンコ機10には、シリンダ錠17が設けられている。シリンダ錠17は、内枠13を外枠11に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠する機能とを有する。各施錠は、シリンダ錠17に対して専用の鍵を用いた所定の操作が行われることによって解錠される。
前扉枠14の略中央部には、開口された窓部18が形成されている。窓部18の周囲には、パチンコ機10を装飾するための樹脂部品や電飾部品が設けられている。電飾部品は、LEDなどの各種ランプからなる発光手段によって構成されている。発光手段は、パチンコ機10によって行われる各遊技回、大当たり当選時、リーチ発生時などに点灯又は点滅することによって、演出効果を高める役割を果たす。また、前扉枠14の裏側には、2枚の板ガラスからなるガラスユニット19が配置されており、開口された窓部18がガラスユニット19によって封じられている。内枠13には、後述する遊技盤が着脱可能に取り付けられており、パチンコ機10の遊技者は、パチンコ機10の正面からガラスユニット19を介して遊技盤を視認することができる。遊技盤の詳細については後述する。
前扉枠14には、遊技球を貯留するための上皿20と下皿21とが設けられている。上皿20は、上面が開放した箱状に形成されており、図示しない貸出機から貸し出された貸出球やパチンコ機本体12から排出された賞球などの遊技球を貯留する。上皿20に貯留された遊技球は、パチンコ機本体12が備える遊技球発射機構に供給される。遊技球発射機構は、遊技者による操作ハンドル25の操作によって駆動し、上皿20から供給された遊技球を遊技盤の前面に発射する。下皿21は、上皿20の下方に配置されており、上面が開放した箱状に形成されている。下皿21は、上皿20で貯留しきれなかった遊技球を貯留する。下皿21の底面には、下皿21に貯留された遊技球を排出するための排出口22が形成されている。排出口22の下方にはレバー23が設けられており、遊技者がレバー23を操作することによって、排出口22の閉状態と開状態とを切り替えることが可能である。遊技者がレバー23を操作して排出口22を開状態にすると、排出口22から遊技球が落下し、遊技球は下皿21から外部に排出される。
上皿20の周縁部の前方には、演出操作ボタン24が設けられている。演出操作ボタン24は、パチンコ機10によって行われる遊技演出に対して、遊技者が入力操作を行うための操作部である。パチンコ機10によって用意された所定のタイミングで遊技者が演出操作ボタン24を操作することによって、当該操作が反映された遊技演出がパチンコ機10によって行われる。
前扉枠14の正面視右側(以下、単に「右側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための操作ハンドル25が設けられている。遊技者が操作ハンドル25を操作(回動操作)すると、当該操作に連動して、遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。操作ハンドル25の内部には、遊技球発射機構の駆動を許可するためのタッチセンサー25aと、遊技者による押下操作によって遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させるウェイトボタン25bと、操作ハンドル25の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器25cとが設けられている。遊技者が操作ハンドル25を握ると、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を右回りに回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。
上皿20の周縁部の正面視左側(以下、単に「左側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための遊技球発射ボタン26が設けられている。遊技球発射ボタン26は、遊技者によって操作されることによって、遊技者の操作ハンドル25の回動操作量にかかわらず、所定の発射強度で、遊技盤の前面に遊技球が発射される。具体的には、遊技者が遊技球発射ボタン26を操作すると、操作ハンドル25の回動操作量が最大である場合と同じ発射強度で遊技球が遊技盤の前面に発射される。本実施形態の場合、遊技球発射ボタン26が操作されることによって遊技球が発射されると、遊技球は遊技盤の正面視右側に流れるとともに、遊技盤の右側を流下する。すなわち、遊技球発射ボタン26を操作することによって、遊技者はいわゆる「右打ち」をすることができる。なお、本実施形態のパチンコ機10においては、遊技球発射ボタン26が操作された場合、タッチセンサー25aがオンであることを条件として、遊技球が遊技盤に発射されるように構成されている。すなわち、遊技者は、操作ハンドル25を握ることによって少なくともタッチセンサー25aをオンにした上で、遊技球発射ボタン26を操作することで、遊技球発射ボタン26の操作を契機とした遊技球の発射を実現することができる。
次に、パチンコ機10の背面の構成について説明する。パチンコ機10の背面には、パチンコ機10の動作を制御するための制御機器が配置されている。
図527は、パチンコ機10の背面図である。図示するように、パチンコ機10は、第1制御ユニット51と、第2制御ユニット52と、第3制御ユニット53と、電源ユニット58とを備えている。具体的には、これらユニットは、内枠13の背面に設けられている。
第1制御ユニット51は、主制御装置60を備えている。主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る機能を有する主制御基板を有している。主制御基板は、透明樹脂材料からなる基板ボックスに収容されている。この基板ボックスは、開閉の痕跡が残るように構成されている。例えば、開閉可能な箇所に封印シールが貼付されており、基板ボックスを開放すると「開封」といった文字が現れるように構成されている。
第2制御ユニット52は、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信されたコマンドに基づいて、パチンコ機10の前面に設けられたスピーカーや各種ランプ等の発光手段の制御を行う。表示制御装置100は、音声発光制御装置90から送信されたコマンドに基づいて、図柄表示装置を制御する。図柄表示装置は、図柄や演出用の映像を表示する液晶ディスプレイを備えている。
第3制御ユニット53は、払出制御装置70と、発射制御装置80とを備えている。払出制御装置70は、賞球の払い出しを行うための払出制御を行う。発射制御装置80は、主制御装置60から遊技球の発射の指示が入力された場合に、遊技者による操作ハンドル25の回動操作量に応じた強さの遊技球の発射を行うように遊技球発射機構を制御する。その他、内枠13の背面には、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク54、タンク54の下方に連結され遊技球が下流側に流れるように緩やかに傾斜した斜面を有するタンクレール55、タンクレール55の下流側に鉛直方向に連結されたケースレール56、ケースレール56から遊技球の供給を受け払出制御装置70からの指示により所定数の遊技球の払い出しを行う払出装置71など、パチンコ機10の動作に必要な複数の機器が設けられている。
電源ユニット58は、電源装置85と、電源スイッチ88とを備えている。電源装置85は、パチンコ機10の動作に必要な電力を供給する。電源装置85には、電源スイッチ88が接続されている。電源スイッチ88のON/OFF操作により、パチンコ機10に電力が供給されている供給状態と、パチンコ機10に電力が供給されていない非供給状態とが切り換えられる。
次に、遊技盤について説明する。遊技盤は、内枠13の前面に着脱可能に取り付けられている。
図528は、遊技盤30の正面図である。遊技盤30は、合板によって構成されており、その前面には遊技領域PAが形成されている。遊技盤30には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部31aと、外レール部31bとが取り付けられている。内レール部31aと外レール部31bとの間には、遊技球を誘導するための誘導レール31が形成されている。遊技球発射機構から発射された遊技球は、誘導レール31に誘導されて遊技領域PAの上部に放出され、その後、遊技領域PAを流下する。遊技領域PAには、遊技盤30に対して略垂直に複数の釘42が植設されるとともに、風車等の各役物が配設されている。これら釘42や風車は、遊技領域PAを流下する遊技球の落下方向を分散、整理する。
遊技盤30には、前後方向に貫通する複数の開口部が形成されている。各開口部には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、及び可変入賞装置36が設けられている。一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、及び可変入賞装置36のそれぞれに入球した遊技球は、遊技盤30に形成された個別の上記の開口部に誘導される。また、遊技盤30には、可変表示ユニット40及びメイン表示部45が設けられている。メイン表示部45は、特図ユニット37と、普図ユニット38と、ラウンド表示部39とを有している。
図示するように、一般入賞口32は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、遊技盤30上に複数設けられている。本実施形態では、一般入賞口32に遊技球が入球すると、10個の遊技球が賞球として払出装置71(図527)から払い出される。
第1始動口33は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材である。第1始動口33は、遊技盤30の中央下方に設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
第2始動口34は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、遊技盤30の右側に設けられている。本実施形態では、第2始動口34に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。また、第2始動口34には、電動役物34aが設けられている。
スルーゲート35は、縦方向に貫通した貫通孔を備えている。スルーゲート35は、電動役物34aを開放状態とするための抽選を実行するための契機となるスルーゲートである。具体的には、遊技球がスルーゲート35を通過すると、主制御装置60は、当該通過を契機として内部抽選(電動役物開放抽選)を行う。内部抽選の結果、電役開放に当選すると、電動役物34aは、所定の態様で開放状態となる電役開放状態へと移行する。スルーゲート35は、遊技球の流下方向に対して第2始動口34よりも上流側に配置されているため、スルーゲート35を通過した遊技球は、通過後に遊技領域PAを流下して第2始動口34へ入球することが可能となっている。なお、本実施形態では、スルーゲート35に遊技球が通過しても、賞球の払い出しは実行されない。
可変入賞装置36は、遊技盤30の背面側へと通じる大入賞口36aを備えるとともに、大入賞口36aを開閉する開閉扉36bを備えている。開閉扉36bは、通常は遊技球が大入賞口36aに入球できない閉鎖状態になっている。主制御装置60による内部抽選(当たり抽選)の結果、大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合には、開閉扉36bは、遊技球が入球可能な開放状態と閉鎖状態とを繰り返す。開閉実行モードとは、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした主制御装置60による当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合に移行し、開閉扉36bが開放状態と閉鎖状態とを繰り返すモードである。すなわち、第1始動口33への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合には、可変入賞装置36の大入賞口36aへの入球が可能になる開閉実行モードへ移行する。同様に、第2始動口34への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合にも、可変入賞装置36の大入賞口36aへの入球が可能な開閉実行モードへと移行する。本実施形態では、可変入賞装置36の大入賞口36aに遊技球が入球すると、払出装置71によって15個の遊技球が賞球として払い出される。
遊技盤30の最下部にはアウト口43が設けられており、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、または可変入賞装置36に入球しなかった遊技球は、アウト口43を通って遊技領域PAから排出される。
特図ユニット37は、第1図柄表示部37aと、第2図柄表示部37bとを備えている。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bは、それぞれ、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されたセグメント表示器によって構成されている。
第1図柄表示部37aは第1の図柄を表示するための表示部である。第1の図柄とは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第1図柄表示部37aは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行わせるまでの表示態様として、第1の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第1図柄表示部37aは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第1の図柄の停止表示を行わせる。
第2図柄表示部37bは第2の図柄を表示するための表示部である。第2の図柄とは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第2図柄表示部37bは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第2の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第2図柄表示部37bは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第2の図柄の停止表示を行わせる。
第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄、または、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を変動時間とも呼ぶ。具体的には、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第1の変動時間とも呼び、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第2の変動時間とも呼ぶ。
特図ユニット37は、さらに、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに隣接した位置に、LEDランプからなる第1保留表示部37cと第2保留表示部37dとを備えている。本実施形態では、第1始動口33に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。第1保留表示部37cは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第1始動口33の保留個数を表示する。また、本実施形態では、第2始動口34に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。第2保留表示部37dは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第2始動口34の保留個数を表示する。
普図ユニット38は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されている。普図ユニット38は、スルーゲート35の通過を契機とした電動役物開放抽選が行われると、発光表示器の表示態様として点灯表示、点滅表示又は所定の態様の表示をさせる。電動役物開放抽選が終了した際には、普図ユニット38は、抽選結果に対応した所定の態様の表示を行う。
ラウンド表示部39は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されており、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数の表示、又は、それに対応した表示をする。ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間が経過すること、又は、予め定められた上限個数の遊技球が可変入賞装置36に入球することのいずれか一方の条件が満たされるまで、開閉扉36bの開放状態を継続する遊技のことである。ラウンド遊技の回数は、その移行の契機となった大当たり当選の種類に応じて異なる。ラウンド表示部39は、開閉実行モードが開始される場合にラウンド遊技の回数の表示を開始し、開閉実行モードが終了し新たな遊技回が開始される場合に終了する。
なお、特図ユニット37、普図ユニット38、およびラウンド表示部39は、セグメント表示器やLEDランプによる発光表示器によって構成されることに限定されず、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器など、抽選中及び抽選結果を示すことが可能な種々の表示装置によって構成されてもよい。
可変表示ユニット40は、遊技領域PAの略中央に配置されている。可変表示ユニット40は、図柄表示装置41を備える。図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えている。図柄表示装置41は、表示制御装置100(図527)によって表示内容が制御される。なお、図柄表示装置41は、例えば、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTなど、種々の表示装置に換えてもよい。
図柄表示装置41は、第1始動口33への入球に基づいて第1図柄表示部37aが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。また、図柄表示装置41は、第2始動口34への入球に基づいて第2図柄表示部37bが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。図柄表示装置41は、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした表示演出に限らず、大当たり当選となった場合に移行する開閉実行モード中の表示演出なども行う。以下、図柄表示装置41の詳細について説明する。
図529は、図柄表示装置41の表示面41aを示す説明図である。表示面41aには、左、中、右の3つの図柄列Z1、Z2、Z3が変動表示される。具体的には、各図柄列Z1~Z3には、数字1~8を示す図柄が数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各図柄列が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。スクロールによる変動表示の後、図529に示すように、図柄列毎に1個の図柄が、有効ラインL上に停止した状態で表示される。
図530は、図柄表示装置41において変動表示される図柄を示す説明図である。図530(a)は数字の1~8を示す図柄のうち偶数を示す図柄についてのものであり、図530(b)および図530(c)は数字の1~8を示す図柄のうち奇数(図示では7と5)を示す図柄についてのものである。本実施形態では、図柄表示装置41において変動表示される図柄は、数字だけを示す図柄と、数字に戦士キャラクターが付加された図柄の2種類に分けられる。数字だけを示す図柄は、偶数を示す図柄に適用されている。すなわち、図530(a)に示すように、数字の2を示す図柄、数字の4を示す図柄、数字の6を示す図柄、および数字の8を示す図柄は、当該数字だけを示す図柄となっている。
一方、数字に戦士キャラクターが付加された図柄は、奇数を示す図柄に適用されている。すなわち、図530(b)に示すように、数字の7を示す図柄は、数字の7に戦士キャラクターAが付加された図柄となっている。図530(c)に示すように、数字の5を示す図柄は、数字の5に戦士キャラクターBが付加された図柄となっている。なお、数字の3を示す図柄は、図示はしないが、数字の3に戦士キャラクターCが付加された図柄となっている。数字の1を示す図柄は、図示はしないが、数字の1に戦士キャラクターDが付加された図柄となっている。本実施形態では、戦士キャラクターAは、図530(b)に示すように、例えば、美少女戦士キャラクターである。戦士キャラクターBは、図530(c)に示すように、例えば、青年戦士キャラクターである。
なお、本実施形態では、変動表示される図柄が、数字の図柄と、数字に戦士キャラクターが付加された図柄の2種類によって構成されていたが、これに対して、変形例として、変動表示される図柄を、上記2種類のうちの一種によって構成してもよい。すなわち、変動表示される図柄を、数字の図柄だけによって構成してもよいし、数字に戦士キャラクターが付加された図柄だけによって構成してもよい。また、戦士キャラクターの数は、4つに限る必要はなく、図柄の数以下であればいずれの数としてもよい。なお、図柄が数字だけによって構成されている場合には、後述する演出に登場する戦士キャラクターの数は、図柄の数を上回る数としてもよい。
ここで、戦士キャラクターとは、戦闘を行うことのできるキャラクターである。キャラクターとは、小説、漫画、ゲームなどの作品に登場する人物や動物などのことである。なお、キャラクターは、生物のみならず無機物(ロボットや、自動車、戦艦等)までも含むものとしてもよい。さらに、キャラクターは、主体的思考に基づいて行動していると判断されればよく、擬人化を用いることにより概念的なもの(国家、都道府県、地域、領土、藩)なども含むものとしてもよい。
次に、各図柄列Z1~Z3(図529)の変動の様子を詳しく説明する。具体的には、第1始動口33又は第2始動口34へ遊技球が入球すると、各図柄列Z1~Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各図柄が、図柄列Z1、図柄列Z3、図柄列Z2の順に、変動表示から待機表示に切り替わり、最終的に各図柄列Z1~Z3に所定の図柄が停止表示した状態となる。図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる場合、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選であった場合には、予め定められた所定の図柄の組み合わせが有効ラインL上に形成される。例えば、同一の図柄の組み合わせが有効ラインL上に形成される。なお、図柄表示装置41における図柄の変動表示の態様は、上述の態様に限定されることなく、図柄列の数、有効ラインの数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数など、図柄の変動表示の態様は種々の態様を採用可能である。
ここで、遊技回とは、第1図柄表示部37aまたは第2図柄表示部37bの変動表示が開始されてから、変動表示が終了して停止表示となり、当該停止表示が終了するまでを言い、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選の抽選結果を、遊技者に告知する処理の1単位である。換言すれば、パチンコ機10は、1遊技回毎に、1つの特別情報についての1つの当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知する。本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれか一方において、セグメント表示器を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるようにセグメント表示器を停止表示させる。また、本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、図柄表示装置41において、所定の図柄列を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるように図柄列を停止表示させる。また、1回の遊技回に要する時間を単位遊技時間とも呼ぶ。単位遊技時間は、変動表示が開始されてから所定の抽選結果が停止表示されるまでの時間である変動時間と、所定の抽選結果が停止表示されている時間である停止時間とによって構成されている。
さらに、図529に示すように、図柄表示装置41の表示面41aの下方には、第1始動口保留用領域Ds1と、保留消化領域Dmと、第2始動口保留用領域Ds2とが表示される。保留消化領域Dmは表示面41aの左右方向の中央に表示され、第1始動口保留用領域Ds1は保留消化領域Dmの左側に表示され、第2始動口保留用領域Ds2は保留消化領域Dmの右側に表示される。第1始動口保留用領域Ds1には、第1始動口33への遊技球の入球に基づく保留個数が表示される。第2始動口保留用領域Ds2には、第2始動口34への遊技球の入球に基づく保留個数が表示される。なお、本実施形態では、上述したように、第1始動口33及び第2始動口34に入球した遊技球の保留個数は、それぞれ最大4つである。第1始動口保留用領域Ds1に表示される各保留は、保留消化領域Dmに移動され、当たり抽選の対象となる。また、第2始動口保留用領域Ds2に表示される各保留は、保留消化領域Dmに移動され、当たり抽選の対象となる。
図528に示すように、第1始動口33の上方には、一対の釘(いわゆる命釘、ヘソ釘)42(42a,42b)が設けられている。一対の釘42a,42bの間隔によって、第1始動口33への遊技球の入球の確率が変化する。
《10-2》遊技機の電気的構成:
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。本説明においては、パチンコ機10の電気的構成をブロック図を用いて説明する。
図531は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10は、主に、主制御装置60を中心に構成されるとともに、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。
主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61を備えている。主制御基板61は、複数の機能を有する素子によって構成されるMPU62を備えている。MPU62は、各種制御プログラムを実行するCPU(図示せず)と、各種制御プログラムや固定値データを記録したROM63と、ROM63内に記録されているプログラムを実行する際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64とを備えている。MPU62は、その他、割込回路、タイマー回路、データ入出力回路、乱数発生器としてのカウンタ回路を備えている。なお、MPU62が有する機能の一部を、別の素子が備えていてもよい。ROM63やRAM64に設けられている各種エリアの詳細については後述する。
主制御基板61には、入力ポート(図示せず)及び出力ポート(図示せず)がそれぞれ設けられている。主制御基板61の入力ポートには、払出制御装置70と、電源装置85に設けられた停電監視回路86とが接続されている。主制御基板61は、停電監視回路86を介して、電源装置85から直流安定24Vの電源の供給を受ける。電源装置85は、外部電源としての商用電源に接続されており、商用電源から供給される外部電力を、主制御装置60や払出制御装置70等が必要な動作電力に変換して、各装置に電力を供給する。また電源装置85は、コンデンサ(図示せず)を備えており、停電が発生した場合や電源スイッチ88(図527)がOFFにされた場合には、所定期間、各装置への電力供給を継続する。
また、主制御基板61の入力ポートには、各種検知センサ67a~67eが接続されている。具体的には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、可変入賞装置36などの各種の入球口に設けられた複数の検知センサと接続されている。主制御基板61のMPU62は、各種検知センサ67a~67eからの信号に基づいて、遊技領域PAを流下する遊技球が各入球口へ入球したか否かの判定や、遊技球がスルーゲート35を通過したか否かの判定を行う。さらに、MPU62は、第1始動口33及び第2始動口34への遊技球の入球に基づいて当たり抽選を実行するとともに、スルーゲート35への入球に基づいて電動役物開放抽選を実行する。
主制御基板61の出力ポートには、可変入賞装置36の開閉扉36bを開閉動作させる可変入賞駆動部36cと、第2始動口34の電動役物34aを開閉動作させる電動役物駆動部34bと、メイン表示部45とが接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、MPU62は、当該ドライバ回路を通じて各種駆動部の駆動制御を実行する。
具体的には、MPU62は、開閉実行モードにおいては、開閉扉36bが開閉されるように可変入賞駆動部36cの駆動制御を実行する。また、電動役物開放抽選の結果、電役開放に当選した場合には、MPU62は、電動役物34aが開放されるように電動役物駆動部34bの駆動制御を実行する。各遊技回においては、MPU62は、メイン表示部45における第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bの表示制御を実行する。また、開閉実行モードにおいて大当たり種別が決定され開閉実行モードにおいて実行されるラウンド遊技の回数が決定した場合には、メイン表示部45におけるラウンド表示部39の表示制御を実行する。
また、主制御基板61の出力ポートには、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とが接続されている。払出制御装置70には、例えば、主制御装置60から入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが送信される。主制御装置60が賞球コマンドを送信する際には、主制御基板61のMPU62は、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。具体的には、一般入賞口32への入球を特定した場合には10個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第1始動口33への入球を特定した場合には3個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第2始動口34への入球を特定した場合には1個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信される。払出制御装置70は、主制御装置60から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置71を制御して賞球の払出を行う。
払出制御装置70には、発射制御装置80が接続されている。発射制御装置80は、遊技球発射機構81の発射制御を行う。遊技球発射機構81は、所定の発射条件が整っている場合に駆動される。また、発射制御装置80には、操作ハンドル25と、遊技球発射ボタン26とが接続されている。
音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信された各種コマンドを受信し、受信した各種コマンドに対応した処理を実行する。主制御装置60が各種コマンドを送信する際には、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。これら各種コマンドの詳細については後述する。
その他、音声発光制御装置90は、主制御装置60から受信した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に配置されたLEDなどの発光手段からなる各種ランプ47の駆動制御や、スピーカー46の駆動制御を行うとともに、表示制御装置100の制御を行う。また、音声発光制御装置90には、演出操作ボタン24が接続されており、所定のタイミングで遊技者によって演出操作ボタン24が操作された場合には、当該操作を反映した遊技演出を行うように各種ランプ47、スピーカー46、表示制御装置100等の制御を行う。
表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。具体的には、表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における図柄の変動時間及び最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を把握するとともに、リーチの発生の有無、リーチ演出の内容、及び、各遊技回において実行される予告演出の内容等を把握する。なお、本実施形態においては、図柄の組み合わせが停止表示している時間である停止時間は一定である。従って、変動時間が決定されることによって、1遊技回に要する時間である単位遊技時間は一意に決定される。以上、パチンコ機10の電気的構成について説明した。
図532は、当たり抽選などに用いられる各種カウンタの内容を示す説明図である。各種カウンタ情報は、MPU62が当たり抽選、メイン表示部45の表示の設定、及び、図柄表示装置41の図柄表示の設定などを行う際に用いられる。具体的には、当たり抽選には大当たり乱数カウンタC1が用いられる。確変大当たり結果や通常大当たり結果等の大当たり種別を振り分ける際には大当たり種別カウンタC2が用いられる。図柄表示装置41に表示させる図柄列を外れ変動させる際にリーチを発生させるか否かのリーチ判定にはリーチ乱数カウンタC3が用いられる。
大当たり乱数カウンタC1の初期値設定には乱数初期値カウンタCINIが用いられる。また、メイン表示部45の第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37b、並びに図柄表示装置41における変動時間を決定する際には変動種別カウンタCSが用いられる。さらに、第2始動口34の電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選には電動役物開放カウンタC4が用いられる。
各カウンタC1~C4、CINI、CSは、その更新の都度、カウンタ値に1が加算され、最大値に達した後に0に戻るループカウンタである。各カウンタは短時間の間隔で更新され、その更新値がRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ64aに適宜記憶される。
RAM64には、保留情報記憶エリア64bと、判定処理実行エリア64cとが設けられている。保留情報記憶エリア64bには、第1保留エリアRaと第2保留エリアRbとが設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値が保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに時系列的に記憶される。また、第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値が保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに時系列的に記憶される。
大当たり乱数カウンタC1の詳細について説明する。大当たり乱数カウンタC1は、上述のように当たり抽選に用いられる。大当たり乱数カウンタC1は、例えば、0~1199の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。また、大当たり乱数カウンタC1が1周すると、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該大当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、大当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0~1199)。
大当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
第1保留エリアRaに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。また、第2保留エリアRbに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
本実施形態のパチンコ機10においては、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値は、第1始動口33または第2始動口34に遊技球が入球することによって取得された順番に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。そして、実行エリアAEに移動した大当たり乱数カウンタC1は、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
次に、大当たり種別カウンタC2の詳細について説明する。大当たり種別カウンタC2は、大当たり種別を判定する際に用いられる。大当たり種別カウンタC2は、0~99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
上述したように、MPU62は、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行うとともに、当たり抽選の結果が大当たりである場合には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定する。さらに、MPU62は、これらの大当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
次に、リーチ乱数カウンタC3の詳細について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、当たり抽選の結果が大当たりではない場合においてリーチが発生するか否かを判定する際に用いられる。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0~238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。第2保留エリアRbに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。ただし、当たり抽選の結果が大当たりとなり、開閉実行モードに移行する場合には、MPU62は、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生が決定される。
リーチとは、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について、大当たりに対応した図柄の組み合わせが成立する可能性がある図柄の一部の組み合わせが停止表示され、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことを言う。なお、本実施形態のパチンコ機10において大当たりに対応した図柄の組み合わせとは、所定の有効ラインにおける同一の図柄の組み合わせのことをいう。具体例としては、図529(b)の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて、最初に図柄列Z1において図柄が停止表示され、次に図柄列Z3においてZ1と同じ図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることでリーチとなる。そして、大当たりが発生する場合には、リーチラインを形成している図柄と同一の図柄が図柄列Z2に停止表示される。
また、リーチには、リーチラインが形成された状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その画面演出において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチラインが形成された図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ演出が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクターといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
本実施形態のパチンコ機10では、リーチの種別として、通常のリーチ(ノーマルリーチとも呼ぶ)と、当たり抽選において大当たりに当選する可能性(期待度)がノーマルリーチより高いことを示唆するスーパーリーチと、当たり抽選において大当たりに当選する可能性(期待度)がスーパーリーチより高いことを示唆するスペシャルリーチとが用意されている。ノーマルリーチ、スーパーリーチ、スペシャルリーチがそれぞれ出現する頻度は相対的に高低となるように定められている。具体的には、スーパーリーチの出現頻度はノーマルリーチの出現頻度よりも低く、スペシャルリーチの出現頻度はスーパーリーチの出現頻度よりも低い。ノーマルリーチ、スーパーリーチ、およびスペシャルリーチ時の各演出については、後ほど詳述する。
次に、変動種別カウンタCSの詳細について説明する。変動種別カウンタCSは、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間と、図柄表示装置41における図柄の変動時間とを、MPU62において決定する際に用いられる。変動種別カウンタCSは、例えば0~198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶された変動種別カウンタCSの値、又は第2保留エリアRbに記憶された変動種別カウンタCSの値を用いて、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている変動時間テーブルを参照することによって、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間を決定する。
次に、電動役物開放カウンタC4の詳細について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、0~465の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成である。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入球したタイミングでRAM64の電役保留エリア64dに記憶される。そして、所定のタイミングで、電役保留エリア64dに記憶されている電動役物開放カウンタC4の値が電役実行エリア64eに移動した後、電役実行エリア64eにおいて電動役物開放カウンタC4の値を用いて電動役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選(以下、電動役物開放抽選と呼ぶ)が行われる。具体的には、電役実行エリア64eにおいて、ROM63の役物抽選用テーブル記憶エリア63eに記憶されている当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)と電動役物開放カウンタC4の値とが照合され、電動役物34aを開放状態に制御するか否かが決定される。
なお、取得された大当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値、変動種別カウンタCSの値、および電動役物開放カウンタC4の値の少なくとも一つが本発明における特別情報に相当する。また、第1保留エリアRaおよび第2保留エリアRbに記憶された大当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、変動種別カウンタCSの値、およびリーチ乱数カウンタC3の値の少なくとも一つを保留情報とも呼ぶ。
次に、当否テーブルについて説明する。当否テーブルは、大当たり乱数カウンタC1に基づいて当たり抽選を行う際に、当該大当たり乱数カウンタC1と照合するためのテーブルデータである。パチンコ機10には、当たり抽選の抽選モードとして、低確率モードと高確率モードとが設定されており、低確率モード時における当たり抽選の際には低確率モード用の当否テーブルが参照され、高確率モード時における当たり抽選の際には高確率モード用の当否テーブルが参照される。高確率モード(高確率遊技状態とも呼ぶ)は、確変大当たりに当選することによって開始される遊技状態であって、当たり抽選において大当たりに当選する確率が、低確率モードより相対的に高い遊技状態を言う。
図533は、当否テーブルの内容を示す説明図である。図533(a)は低確率モード用の当否テーブル(低確率モード用)を示し、図533(b)は高確率モード用の当否テーブルを示している。
図533(a)に示すように、低確率モード用の当否テーブルには、大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値として、0~4の5個の値が設定されている。そして、0~1199の値のうち、0~4の5個の値以外の値(5~1199)が外れである。一方、図533(b)に示すように、高確率モード用の当否テーブルには、大当たりとなる大当たり乱数カウンタC1の値として、0~15の16個の値が設定されている。そして、0~1199の値のうち、0~15の16個の値以外の値(16~1199)が外れである。このように、高確率モードは、低確率モードに比べて、当たり抽選において大当たりに当選する確率が高くなっている。
また、本実施形態では、低確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている大当たり乱数カウンタC1の値群は、高確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている大当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。ただし、当たり抽選の結果、低確率モードよりも高確率モードの方が大当たりとなる確率が高くなるのであれば、大当たりとして設定されている乱数の数及び値は任意である。
なお、本実施形態における当否テーブルにおいては採用していないが、当たり抽選の結果として「小当たり」を設けてもよい。
「小当たり」とは、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉が実行される開閉実行モードへの移行契機とはなるが、抽選モードおよびサポートモードの両方について、移行契機とならない当否結果である。これに対して、「外れ」は、開閉実行モードの移行契機とはならず、さらに、抽選モードおよびサポートモードについても移行契機とならない当否結果である。
次に、大当たり種別について説明する。パチンコ機10には、複数種類の大当たりを設定することができる。具体的には、例えば、以下の3つの態様又はモードに差異を設けることにより、複数種類の大当たりを設定することができる。
(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様
(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モード
(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモード
パチンコ機10には、上記の(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様として、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入球の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとを設定することができる。例えば、高頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が複数回(例えば16回)行われるとともに、1回の開放は30secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が10個となるまで継続するように設定可能である。一方、低頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が2回行われるとともに、1回の開放は0.2secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が6個となるまで継続するよう設定可能である。
遊技者により操作ハンドル25が操作されている場合、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構81が駆動制御される。上記具体例の場合、低頻度入賞モードでは、1回の開閉扉36bの開放時間は0.2secである。つまり、低頻度入賞モードでは、遊技球の発射周期よりも1回の開閉扉36bの開放時間が短くなっている。したがって、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードでは実質的に遊技球の入球が発生しない。ただし、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードにおいても、遊技球の入球が発生し得るように設定してもよい。
なお、開閉扉36bの開閉回数、1回の開放に対する開放限度時間、及び1回の開放に対する開放限度個数は、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入球の発生頻度が、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも高くなるのであれば、開閉扉36bの開放態様は任意である。具体的には、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉回数が多い、1回の開放に対する開放限度時間が長い又は1回の開放に対する開放限度個数が多く設定されていればよい。高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとの差異を明確にする上では、低頻度入賞モードの開閉実行モードでは、実質的に可変入賞装置36への入球が発生しない構成としてもよい。
パチンコ機10には、上記の(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードの態様として、当否テーブルとして高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う高確率モードと、当否テーブルとして低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う低確率モードとを設定することができる。図533を用いて説明したように、高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合の方が、低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合と比較して、大当たりに当選する確率が高い。
パチンコ機10には、上記の(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモードの態様として、遊技領域PAに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、第2始動口34の電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとを設定することができる。
具体的には、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率が異なる。高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率を高くする。また、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aの1回の開放時間が長く設定されていてもよい。
なお、本実施形態においては採用していないが、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aが開放状態となる回数が多く設定されてもよい。さらに、電動役物34aの1回の開放時間が長く設定された構成としてもよい。また、高頻度サポートモードで電役開放当選となり電動役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されてもよい。さらに、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われるまでに確保される時間が相対的に短く設定されてもよい。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも第2始動口34への入球が発生する確率が高くなる。すなわち、高頻度サポートモードは、特別情報の取得条件の成立を補助する補助遊技状態として機能する。
本実施形態では、当たり抽選の結果、大当たりとなった場合には、大当たり種別カウンタC2を用いて、大当たり種別を振り分ける。大当たり種別カウンタC2の値に対応する大当たり種別の振り分けは、ROM63の振分テーブル記憶エリア63bに振分テーブルとして記憶されている。
図534は、振分テーブルの内容を示す説明図である。図534(a)は第1始動口用の振分テーブルを示し、図534(b)は第2始動口用の振分テーブルを示している。第1始動口用の振分テーブルは、第1始動口33への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照され、第2始動口用の振分テーブルは、第2始動口34への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照される。
図534(a)の第1始動口用の振分テーブルに示すように、第1始動口用の振分テーブルには、第1始動口33への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たり、8R確変大当たり、16R通常大当たり、8R通常大当たりが設定されている。
16R確変大当たり及び8R確変大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の当たり抽選の抽選モード(以下、単に「抽選モード」とも呼ぶ)が高確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。16R確変大当たりと8R確変大当たりとの相違点は、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が相違し、16R確変大当たりは16回(16ラウンド)であり、8R確変大当たりは8回(8ラウンド)である。
16R通常大当たり及び8R通常大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の抽選モードが低確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。16R通常大当たりと8R通常大当たりとの相違点は、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が相違し、16R通常大当たりは16回(16ラウンド)であり、8R通常大当たりは8回(8ラウンド)である。
第1始動口用の振分テーブルでは、「0~99」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~39」が16R確変大当たりに対応しており、「40~64」が8R確変大当たりに対応しており、「65~89」が16R通常大当たりに対応しており、「90~99」が8R通常大当たりに対応している。
上記のように、本実施形態のパチンコ機10では、大当たりの種別として、4種類の大当たりが設定されている。したがって、大当たりの態様が多様化する。この4種類の大当たりを比較した場合、遊技者にとっての有利度合は、16R確変大当たりが最も高く、8R確変大当たりが次に高く、次に16R通常大当たり、最後に8R通常大当たりと続く。このように遊技者にとって有利度合の異なる複数種類の大当たりが設定されていることにより、遊技の単調化が抑えられ、遊技への注目度を高めることが可能となる。
図534(b)の第2始動口用の振分テーブルに示すように、第2始動口用の振分テーブルには、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たり、8R通常大当たりが設定されている。第2始動口用の振分テーブルでは、「0~99」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~64」が16R確変大当たりに対応しており、「65~99」が8R通常大当たりに対応している。
このように本実施形態のパチンコ機10では、大当たり当選となった場合の大当たりの種別の振分態様は、第1始動口33への入球に基づいて大当たり当選となった場合と、第2始動口34への入球に基づいて大当たり当選となった場合とで異なっているとともに、遊技者にとっての有利性に明確な差異が設けられている。
なお、当たり抽選において外れ結果となった場合、開閉実行モードに移行することはなく、抽選モード及びサポートモードの変更も発生しない。大当たりの種別の振り分けにおいて、16確変大当たりまたは8R確変大当たりとなった場合には、先に説明したように、開閉実行モードの終了後の抽選モードは高確率モードとなるが、この高確率モードの状態は、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで継続される。
上述のように、MPU62は、実行エリアAEに記憶されている大当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行うとともに、実行エリアAEに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定するが、さらに、MPU62は、これらの大当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
次に、リーチ判定用のテーブル(以下、リーチ判定用当否テーブルと呼ぶ)について説明する。リーチ判定用当否テーブルは、リーチ乱数カウンタC3の値に基づいてリーチが発生するか否かを判定する際に、当該リーチ乱数カウンタC3の値と照合するためのテーブルデータである。
図535は、リーチ判定用当否テーブルを示す説明図である。図535に示すように、リーチ判定用当否テーブルには、0~399のリーチ乱数カウンタC3の値のうち、リーチに当選する値として、0~19の20個の値が設定されている。そして、0~399の値のうち、0~19の20個の値以外の値(20~399)が、外れ、すなわち、リーチに当選しない値として設定されている。すなわち、当たり抽選において大当たりに当選しなかった状況において、リーチに当選する確率は、1/20となっている。
図536は、電動役物開放抽選を実行する際に用いられる当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)の内容を示す説明図である。
図536(a)は、低頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)を示している。図536(a)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0、1の2個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として2~465の464個の値が設定されている。すなわち、低頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、1/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、低頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.4秒である。
図536(b)は、高頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)を示している。図536(b)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0~461の462個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として462~465の4個の値が設定されている。すなわち、高頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、231/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、高頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.6秒である。
このように、電動役物開放抽選用当否テーブルによって、高頻度サポートモードが低頻度サポートモードよりも第2始動口34への遊技球の入球が発生する確率が高くなるように設定されている。
《10-3》音声発光制御装置及び表示制御装置の電気的構成:
次に、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成について説明する。
図537は、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成を中心として示すブロック図である。なお、電源装置85(図531)等の一部の構成は省略されている。音声発光制御装置90に設けられた音声発光制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92は、CPU、ROM93、RAM94、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵された素子である。
ROM93には、MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データ、テーブル等が記憶されている。例えば、ROM93のエリアの一部には、演出パターンテーブル記憶エリア93a、変動表示パターンテーブル記憶エリア93b等が設けられている。これらの詳細については後述する。
RAM94は、ROM93内に記憶されている制御プログラムの実行の際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリである。例えば、RAM94のエリアの一部には、各種フラグ記憶エリア94a、各種カウンタエリア94b、抽選用カウンタエリア94c等が設けられている。なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には、主制御装置60と演出操作ボタン24が接続されている。主制御装置60からは、各種コマンドを受信する。MPU92の出力側には、スピーカー46や各種ランプ47が接続されているとともに、表示制御装置100が接続されている。
表示制御装置100に設けられた表示制御基板101には、プログラムROM103及びワークRAM104が複合的にチップ化された素子であるMPU102と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とが搭載されている。なお、MPU102に対してプログラムROM103及びワークRAM104が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU102は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づいて所定の演算処理を行って、VDP105の制御(具体的にはVDP105に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM103は、MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶されている。
ワークRAM104は、MPU102による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
VDP105は、一種の描画回路であり、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する。VDP105は、ICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、描画処理専用のファームウェアを内蔵した一種のマイコンチップである。VDP105は、MPU102、ビデオRAM107等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM107に記憶させる画像データを、キャラクタROM106から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置41に表示される図柄、絵図などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM106には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照される色パレットテーブル等が記憶されている。なお、キャラクタROM106を複数設け、各キャラクタROM106に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM103に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM106に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM107は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM107の内容を書き替えることにより図柄表示装置41の表示内容が変更される。
以下では、主制御装置60のMPU62、ROM63、RAM64をそれぞれ主側MPU62、主側ROM63、主側RAM64とも呼び、音声発光制御装置90のMPU92、ROM93、RAM94をそれぞれ音光側MPU92、音光側ROM93、音光側RAM94とも呼び、表示制御装置100のMPU102を表示側MPU102とも呼ぶ。
《10-4》遊技機による処理の概要:
次に、本実施形態のパチンコ機10が実行する処理の概要について説明する。本実施形態のパチンコ機10では、図柄表示装置41の表示面41aに、変動・停止する図柄列Z1~Z3と、スーパーリーチまたはスペシャルリーチが発生した際の画面演出と、図柄列Z1~Z3の背面側(後ろ側)にあらわれる背景画像とをそれぞれ表示する処理を行っている。
背景画像について、まず説明する。本実施形態のパチンコ機10では、ステージと呼ばれる背景画像を表示している。ステージとは、演出態様を規定する演出モードの一形態であり、各ステージには、ストーリー性のある動画像が用意されている。
本実施形態のパチンコ機10では、ステージとして、キャラクター系ステージと、非キャラクター系ステージとの2種類が用意されている。キャラクター系ステージとは、戦士キャラクターに対応するステージである。非キャラクター系ステージとは、戦士キャラクターに対応していないステージである。
図538は、キャラクター系ステージを例示する説明図である。パチンコ機10では、キャラクター系ステージとして、先に説明した戦士キャラクターA~Dのそれぞれに対応する4つのキャラクター系ステージが用意されている。具体的には、戦士キャラクターAに対応するキャラクター系ステージとして、図538(a)に示す美少女戦士キャラクターの部屋のステージが用意されている。このステージでは、戦士キャラクターAとしての美少女戦士キャラクターが自身の部屋で過ごす様子が表される。また、戦士キャラクターBに対応するキャラクター系ステージとして、図538(b)に示す青年戦士キャラクターの部屋のステージが用意されている。このステージでは、戦士キャラクターBとしての青年戦士キャラクターが自身の部屋で過ごす様子が表される。その他、図示はしないが、戦士キャラクターCに対応するキャラクター系ステージとしての戦士キャラクターCの部屋のステージと、戦士キャラクターDに対応するキャラクター系ステージとしての戦士キャラクターDの部屋のステージとが用意されている。
すなわち、キャラクター系ステージに該当する各ステージには、1人の戦士キャラクターが対応づけられており、対応づけられた戦士キャラクターが登場する動画像が割り当てられている。なお、戦士キャラクターA~Dの部屋のステージのそれぞれは、部屋の所有者である戦士キャラクターが登場する演出であるが、当該戦士キャラクターに加えて他の戦士キャラクターが登場することを妨げない。また、変形例として、キャラクター系ステージの各ステージの動画像に、対応づけられた戦士キャラクターが登場しない構成としてもよい。要は、パチンコ機10では、内部的に、キャラクター系ステージに該当する各ステージに対して、一の戦士キャラクターが紐付けされていればよく、ステージの動画像に当該戦士キャラクターが登場するか否かを問わない。本実施形態では、キャラクター系ステージに該当する各ステージは、変動表示される図柄に付加された戦士キャラクターに対応づけされているが、これに対して変形例として、変動表示される図柄に付加された戦士キャラクターとは無関係のキャラクターに対応づけされたキャラクター系ステージとすることができる。この場合、キャラクター系ステージの数は4つに限る必要はなく、他の数としてもよい。
図539は、非キャラクター系ステージを例示する説明図である。パチンコ機10では、非キャラクター系ステージの一つとして、図539(a)に例示する田舎のステージが用意されている。このステージでは、田舎の風景が表される。また、パチンコ機10では、非キャラクター系ステージの他の一つとして、図539(b)に例示する都会のステージが用意されている。このステージでは、都会の風景が表される。パチンコ機10では、その他の非キャラクター系ステージとして、海洋のステージ(図示せず)と、全員のステージ(図示せず)とが用意されている。海洋のステージでは、海洋の風景が表される。全員のステージでは、戦士キャラクターA~Dの全員が登場する様子が表される。非キャラクター系ステージは、戦士キャラクターに対応していないステージであるが、1人の戦士キャラクターだけが登場することや、複数の戦士キャラクターが登場することを妨げない。要は、キャラクター系ステージには、1人の戦士キャラクターが対応づけられているのに対して、非キャラクター系ステージには、戦士キャラクターの対応づけがなされていない。本実施形態では、非キャラクター系ステージの数は4つとしたが、これに換えて、他の数としてもよい。
本実施形態では、キャラクター系ステージとしての各ステージ、および非キャラクター系ステージとしての各ステージには、「美少女戦士キャラクターの部屋のステージ」、「田舎のステージ」といったステージ名が表示されているが、これに換えて、各ステージにはステージ名が表示されていない構成としてもよい。また、ステージが切り替わった直後の所定期間だけステージ名を表示し、所定期間が経過した後にステージ名を非表示とする構成としてもよい。
パチンコ機10では、キャラクター系ステージとしての各ステージと、非キャラクター系ステージとしての各ステージとの中から一のステージが選択されて、選択されたステージが背景画像として表示される
次に、スーパーリーチまたはスペシャルリーチが発生した際の画面演出について説明する。本実施形態のパチンコ機10では、先に説明したように、リーチの種別として、ノーマルリーチと、スーパーリーチと、スペシャルリーチとが用意されている。
本実施形態では、ノーマルリーチは、図柄表示装置41に表示される画面演出の切り替えを伴わないリーチである。3つの図柄列Z1~Z3のうちの2つが同じ図柄で停止した状態でリーチが発生し、3つ目の図柄がそれまでよりもスピードを落として変動し、3つ目の図柄が停止する直前ではさらにスピードが落ちる。この結果、そのまま停止して大当たりになるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができる。ノーマルリーチの演出中にスーパーリーチやスペシャルリーチに変化したり、図柄が揃わない外れの状態でいったん停止した後に再始動し、リーチに再度、突入することもある。
スーパーリーチは、図柄表示装置41に表示される画面演出の切り替えを伴うリーチである。スーパーリーチの際には、ノーマルリーチと同様に、3つの図柄列Z1~Z3のうちの2つが同じ図柄で停止した状態でリーチが発生してから、画面演出が変わる。このときの画面演出は、先に説明した戦士キャラクターA~Dの中から特定された1人の戦士キャラクターを主人公とした動画像によって構成される。具体的には、例えば、上記主人公としての戦士キャラクターの日常生活を題材にした動画像によって、画面演出は構成される。戦士キャラクターの日常生活を題材にした動画像は、例えば、戦士キャラクターがトレーニングを行ったり、技を考案したり、瞑想したりする動画像である。当該画面演出は、後述する敵キャラクターとの対決を伴わない演出である。当該演出の終了後に、各図柄列Z1~Z3が停止した図柄の並びが表示される。
なお、スーパーリーチが発生したときに表示される画面演出の主人公となる戦士キャラクターは、変動表示される図柄に付加された戦士キャラクターA~Dのうちのいずれかであったが、これに対して、変形例として、変動表示される図柄に付加された戦士キャラクターA~Dとは無関係のキャラクターとすることができる。但し、スーパーリーチが発生したときに表示される画面演出の主人公となる戦士キャラクターは、キャラクター系ステージの各ステージに対応づけられた戦士キャラクターのうちのいずれかと一致している。
スペシャルリーチは、図柄表示装置41に表示される画面演出の切り替えを伴うリーチである。スペシャルリーチの際には、ノーマルリーチと同様に、3つの図柄列Z1~Z3のうちの2つが同じ図柄で停止した状態でリーチが発生してから、画面演出が変わる。このときの画面演出は、先に説明した戦士キャラクターA~Dの中から特定された1人の戦士キャラクターを主人公とした動画像によって構成される。詳しくは、上記主人公としての戦士キャラクターと敵キャラクターとが対決する戦闘演出(以下、バトル演出とも呼ぶ)と、戦士キャラクターが勝利したか敗北したかを告知する結果告知演出とによって、画面演出は構成される。
バトル演出は、遊技者に有利な結果(例えば、当たり抽選において大当たりに当選)と不利な結果(例えば、当たり抽選において外れ)のうちのいずれの結果となるかを遊技者に対して告知する前の演出であり、有利、不利のいずれの結果となるかを遊技者に対して示唆する演出(示唆演出)である。結果告知演出は、遊技者に有利な結果と不利な結果のうちのいずれの結果となったかを、戦士キャラクターが勝利したか敗北したかによって告知する演出である。なお、本実施形態では、結果告知演出は、バトル演出において戦士キャラクターが勝利した場合には当該戦士キャラクターは生き残り、戦士キャラクターが敗北した場合には当該戦士キャラクターは死亡するといった、所謂、デッド・オア・アライヴの演出となっている。結果告知演出の終了後に、各図柄列Z1~Z3が停止した図柄の並びが表示される。
図540は、バトル演出および結果告知演出の一例を示す説明図である。図540(a)はバトル演出の一例を示し、図540(b)は結果告知演出としての勝利演出の一例を示し、図540(c)は結果告知演出としての敗北演出の一例を示している。図540(a)に示したバトル演出は、戦士キャラクターAとしての美少女戦士キャラクターと敵キャラクターとしての怪物が対決する画像(動画像)を図柄表示装置41に表示させる。ただし、バトル演出は他の態様であってもよい。
図540(b)に示した勝利演出は、戦士キャラクターAが勝利に喜ぶ画像を図柄表示装置41に表示させる。ただし、結果演出としての勝利演出は他の態様であってもよい。
図540(c)に示した敗北演出は、戦士キャラクターAが死亡した画像を図柄表示装置41に表示させる。ただし、結果告知演出としての敗北演出は他の態様であってもよい。
なお、スペシャルリーチが発生したときに表示される画面演出の主人公となる戦士キャラクターは、変動表示される図柄に付加された戦士キャラクターA~Dのうちのいずれかであったが、これに対して、変形例として、変動表示される図柄に付加された戦士キャラクターA~Dとは無関係のキャラクターとすることができる。但し、スペシャルリーチが発生したときに表示される画面演出の主人公となる戦士キャラクターは、キャラクター系ステージの各ステージに対応づけられた戦士キャラクターのうちのいずれかと一致している。
上記スペシャルリーチの際に実行される画面演出(バトル演出)や、スーパーリーチの際に実行される画面演出(バトルを伴わない演出)は、先に説明した動画像を表示するものであるが、当該動画像に伴った音声や光をスピーカー46や各種ランプ47に出力させるように構成してもよい。
本実施形態のパチンコ機10では、リーチの判定の結果が遊技回においてスーパーリーチが発生するというものである場合、またはスペシャルリーチが発生するというものである場合に、当該遊技回において、図柄表示装置41の表示面41aに、先に説明したように、スーパーリーチとスペシャルリーチのそれぞれに固有の画面演出が表示される。
次のように言うこともできる。本実施形態のパチンコ機10では、キャラクター系ステージのそれぞれには一の戦士キャラクターが紐付けされており、当該キャラクター系ステージにある遊技回において、リーチ演出として、前記紐付けされた戦士キャラクターを主人公とした演出を2種類、実行可能な構成とした。2種類の演出のうちの一つは、上記主人公としての戦士キャラクターと敵キャラクターとが対決するバトル演出であり、残りの一つはバトルを伴わない演出である。
図541は、変動・停止する図柄列Z1~Z3(図柄)、スーパーリーチまたはスペシャルリーチが発生した際の画面演出(以下、特別リーチ画面演出とも呼ぶ)、および背景画像としてのステージについての表示態様を示すタイミングチャートである。図中には、遊技結果がリーチ非発生・外れ、ノーマルリーチ・外れ、スーパーリーチ・外れの順に進行する複数の遊技回が示されている。リーチ非発生・外れは、当たり抽選において大当たりに当選していない遊技回であって、リーチも発生しない場合である。ノーマルリーチ・外れは、当たり抽選において大当たり当選しない遊技回であって、リーチが発生し、発生したリーチの種別がノーマルリーチである場合である。スーパーリーチ・外れは、当たり抽選において大当たり当選しない遊技回であって、リーチが発生し、発生したリーチの種別がスーパーリーチである場合である。
背景画像としてのステージは、リーチ非発生・外れの遊技回と、ノーマルリーチ・外れの遊技回と、スーパーリーチ・外れの遊技回における始点t1から点t2までの期間(以下、t1-t2期間と呼ぶ)とにおいて、表示される。ここでは、例えば、戦士キャラクターAに対応するキャラクター系ステージが表示されるものとする。スーパーリーチ・外れの遊技回における点t2から終点t3までの期間(以下、t2-t3期間と呼ぶ)において、背景画像としてのステージは非表示となる。
リーチ非発生・外れの遊技回、およびノーマルリーチ・外れの遊技回において、特別リーチ画面演出は非表示となる。一方、リーチ非発生・外れの遊技回、およびノーマルリーチ・外れの遊技回において、図柄列Z1~Z3は表示される。具体的には、変動・停止する図柄列Z1~Z3の表示が行われる。この結果、背景画像としてのステージの上面側(前側)に、変動・停止する図柄列Z1~Z3が重ね合わされて表示されることになる。
スーパーリーチ・外れの遊技回のt1-t2期間において、特別リーチ画面演出は非表示となる。一方、t1-t2期間において、図柄列Z1~Z3は表示される。具体的には、変動・停止する図柄列Z1~Z3の表示が行われる。この結果、背景画像としてのステージの上面側(前側)に、変動・停止する図柄列Z1~Z3が重ね合わされて表示されることになる。
スーパーリーチ・外れの遊技回のt2-t3期間において、特別リーチ画面演出が表示される。一方、t2-t3期間において、図柄列Z1~Z3は縮小表示となる。この結果、背景画像としてのステージに換えて、スーパーリーチが発生した際の特別リーチ画面演出が表示されることになる。
スーパーリーチ・外れの遊技回に続く遊技回(ここでは、リーチ非発生・外れであるとする)では、背景画像としてのステージは、非表示となる前のステージが継続して表示され、特別リーチ画面演出は非表示となる。なお、スーパーリーチ・大当たり、スペシャルリーチ・外れ、スペシャルリーチ・大当たりの遊技回における図柄列Z1~Z3、特別リーチ画面演出、およびステージについての表示態様は、図541に示したスーパーリーチ・外れの遊技回における図柄列Z1~Z3、特別リーチ画面演出、およびステージについての表示態様と同一である。
本実施形態のパチンコ機10では、スーパーリーチ又はスペシャルリーチが発生する遊技回において、特別リーチ画面演出に切り替わる前のステージがキャラクター系ステージである場合に、当該キャラクター系ステージに紐付けされた戦士キャラクターと一致する戦士キャラクターが、特別リーチ画面演出において、主人公として登場するように構成されている。例えば、戦士キャラクターAに対応するキャラクター系ステージにある遊技回において、スーパーリーチまたはスペシャルリーチが発生した場合には、これらのリーチにおいて表示される画面演出は、戦士キャラクターAを主人公としたものとなる。
なお、特別リーチ画面演出に切り替わる前のステージが非キャラクター系ステージである場合には、遊技回において、スーパーリーチまたはスペシャルリーチが発生した場合には、当該特別リーチ画面演出に主人公として登場する戦士キャラクターは、抽選によって任意に定められる構成とした。なお、この構成に換えて、特別リーチ画面演出に切り替わる前のステージが非キャラクター系ステージである場合には、当該特別リーチ画面演出は、戦士キャラクターと無関係な演出としてもよい。
図542は、パチンコ機10において実行されるステージの移行を模式的に示す説明図である。パチンコ機10は、キャラクター系ステージと非キャラクター系ステージとの間で、ステージ移行を繰り返しながら遊技を行う。また、キャラクター系ステージの中でステージを移行したり、非キャラクター系ステージの中でステージを移行したりしながら遊技を行う。これらのステージ移行は、当たり抽選の当否判定結果や、リーチ発生の有無、リーチが発生した場合のリーチ種別などの遊技結果、および保留情報に基づいて実行される。
図543は、キャラクター系ステージにおけるステージ移行の態様を示す説明図である。図543において、遊技回の遊技結果が「リーチ非発生・外れ」とは、当たり抽選において大当たりに当選していない遊技回であって、リーチも発生しない場合に該当する。遊技回の遊技結果が「ノーマルリーチ・外れ」とは、当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、ノーマルリーチが発生した場合に該当する。遊技回の遊技結果が「スーパーリーチ・外れ」とは、当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スーパーリーチが発生した場合に該当する。遊技回の遊技結果が「スペシャルリーチ・外れ」とは、当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スペシャルリーチが発生した場合に該当する。「大当たり」とは、当たり抽選において大当たりに当選した遊技回に該当し、リーチ発生の有無、リーチ種別は問わない。
本実施形態のパチンコ機10では、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がリーチ非発生・外れである場合には、当該遊技回におけるステージを継続(維持)し、ステージ移行を行わない構成とした。すなわち、リーチも発生しない、いわゆる完全外れの場合は、ステージ移行は行わない構成とした。
また、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がノーマルリーチ・外れである場合にも、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない構成とした。ノーマルリーチ・外れとなる遊技回は、頻繁に発生することから、その度にステージを移行していては、ステージの持つストーリー性を遊技者は読み取ることが難しくなるため、本実施形態では、ステージ移行は行わない構成とした。なお、この構成に換えて、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がノーマルリーチ・外れである場合に、ステージ移行を行う構成としてもよい。例えば、キャラクター系ステージの中で一のステージから他のステージに移行してもよいし、非キャラクター系ステージへ移行してもよい。
キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスーパーリーチ・外れである場合にも、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行は行わない(すなわち、ステージ移行を制限する)構成とした。先に説明したように、スーパーリーチが発生した遊技回における画面演出は、戦士キャラクターの日常生活を題材にした動画像であって、スペシャルリーチが発生した遊技回のようにデッド・オア・アライヴの演出となっていない。このため、図柄表示装置41の表示面41aに戦士キャラクターが死亡するような動画像が映し出されることがないことから、当該戦士キャラクターが次の遊技回におけるステージに登場したとしても、遊技者はなんら違和感を持つことがない。このため、本実施形態では、キャラクター系ステージにあり、当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スーパーリーチが発生した場合には、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない構成とした。なお、この構成に換えて、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスーパーリーチ・外れである場合に、ステージ移行を行う構成としてもよい。例えば、キャラクター系ステージの中で一のステージから他のステージに移行してもよいし、非キャラクター系ステージへ移行してもよい。
キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合には、当該遊技回の終了時に、ステージをキャラクター系ステージから非キャラクター系ステージへ移行する構成とした(但し、例外あり)。先に説明したように、スペシャルリーチが発生した遊技回における画面演出は、デッド・オア・アライヴの演出であることから、当たり抽選において外れ結果となった遊技回では、図柄表示装置41の表示面41aに戦士キャラクターが死亡するような動画像が映し出される(図540(c)参照)。このため、仮に、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない構成とした場合に、遊技者は、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回で何事もなかったように登場する動画像を見ることになり、違和感を感じる虞があった。この問題を解決するために、本実施形態では、キャラクター系ステージにあり、当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スペシャルリーチが発生した場合には、現在のキャラクター系ステージから、当該キャラクター系ステージに対応した戦士キャラクターに直接的に関係することのない非キャラクター系ステージへのステージ移行を行う構成とした。これにより、遊技者が、キャラクター系ステージにおいて戦士キャラクターが死亡した動画像を見た後に、死亡した戦士キャラクターに対応したキャラクター系ステージが継続されて、死亡した当該戦士キャラクターが何事もなかったように登場するといった違和感を感じることを防止することができる。したがって、この構成によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技の興趣向上を図ることができる。
キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、ステージをキャラクター系ステージから非キャラクター系ステージへ移行する構成には、上述したように例外が存在する。具体的には、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回の終了時の保留情報に、スーパーリーチまたはスペシャルリーチに該当することを示す情報が存在するときに、非キャラクター系ステージへのステージ移行は実行せずに、異なる処理を行う。すなわち、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回の終了時の保留情報に、スーパーリーチに該当することを示す情報、およびスペシャルリーチに該当することを示す情報が存在しないときに限り、上述した、ステージをキャラクター系ステージから非キャラクター系ステージへ移行する処理を行う。なお、上記スーパーリーチとは、当たり抽選において大当たり当選するか否かを問わない。すなわち、スーパーリーチは、スーパーリーチ・外れとスーパーリーチ・大当たりとを含む。上記スペシャルリーチとは、当たり抽選において大当たり当選するか否かを問わない。すなわち、スペシャルリーチは、スペシャルリーチ・外れとスペシャルリーチ・大当たりとを含む。
キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回の終了時の保留情報に、スペシャルリーチに該当することを示す情報が存在するときは、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない構成とした(例外1)。換言すれば、ステージ移行を制限することによって、当該遊技回におけるステージを継続する構成とした。この構成によれば、図柄表示装置41の表示面41aには、スペシャルリーチの画面演出において、戦士キャラクターが死亡するような動画像が映し出され、遊技回の終了時に、ステージ移行が行われずに、死亡した戦士キャラクターが登場するキャラクター系ステージに対応した画面演出が継続して表示されることになる。先に説明したように、本実施形態のパチンコ機10では、原則的に、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、非キャラクター系ステージへのステージ移行を行なっており、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージに主役として登場することはない。それにも拘わらず、例外1の構成によれば、ステージ移行が行われずに、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージに登場することになる。翻ってみて、例外1の場合には、当該遊技回の終了時の保留情報には、スペシャルリーチに該当することを示す情報が存在することから、遊技者にとって有利度合(大当たりの期待度)が高い。このため、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技者は、キャラクター系ステージの状態にある遊技回において、スペシャルリーチ・外れとなった場合に、ステージ移行がなされないことを認識した場合に、その後に保留情報が消化される時に、有利な結果が期待される演出、具体的にはバトル演出を認識することによって、ステージ移行がなされないことは、有利な結果を期待できると知ることができる。特に、保留情報が消化される時に実行される上記バトル演出は、先に敗北した戦士キャラクターと同一の戦士キャラクターによるものであることから、遊技者にとっては、先に敗北した戦士キャラクターによるバトル演出をもう1回、観ることができ、勝利することで敗北の雪辱を果たす(大当たり当選する)こともできる。このため、遊技者にとって、演出に対する感情移入が高まることになる。これらの結果、例外1の構成を備えるパチンコ機10では、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本実施形態のパチンコ機10では、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回の終了時の保留情報に、スーパーリーチに該当することを示す情報が存在する場合には、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへ移行する構成とした(例外2)。
例外2の構成によれば、図柄表示装置41の表示面41aには、スペシャルリーチの画面演出において、戦士キャラクターが死亡するような動画像が映し出され、遊技回の終了時に、死亡した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージに対応した画面演出が表示されることになる。例外2の場合、当該遊技回の終了時の保留情報には、スーパーリーチに該当することを示す情報が存在することから、遊技者にとって、比較的、有利度合が高い。スーパーリーチは、スペシャルリーチよりは有利度合は低いが、ノーマルリーチよりは有利度合が高いため、遊技者にとって、比較的、有利度合が高い。このため、パチンコ機10によれば、遊技者は、遊技回の終了時に、死亡した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージに移行したことを認識した場合に、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を持つことになる。したがって、例外2の構成を備えるパチンコ機10では、比較的、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。また、ステージ移行後の新たなキャラクター(=死亡した戦士キャラクター以外の戦士キャラクター)は、移行後のステージや、スーパーリーチに該当する保留情報の消化時に出現することになることから、遊技者は、それまでに登場していたキャラクターとは違うキャラクターとなっても直ぐに馴染むことができ、演出に対する感情移入が高まる。このために、遊技の興趣向上をより図ることができる。
なお、本実施形態では、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、ステージをキャラクター系ステージから非キャラクター系ステージへ移行するという原則に対する例外として、上述した例外1と例外2とを用意したが、変形例として、上述した例外1だけを用意し、例外2を除いた構成としてもよい。
本実施形態のパチンコ機10では、キャラクター系ステージにあり、遊技回に係る当たり抽選において大当たり当選した場合には、リーチ発生の有無、リーチが発生した場合のリーチ種別を問わず、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない構成とした。遊技者は、当たり抽選において大当たり当選した場合に、縁起を担いで、大当たり当選した際のステージと同じステージで遊技を続けたいと思うことが多いことから、ステージ移行は行わない構成とした。なお、この構成に換えて、キャラクター系ステージにあり、当たり抽選において大当たり当選した場合に、ステージ移行を行う構成としてもよい。例えば、キャラクター系ステージの中で一のステージから他のステージに移行してもよいし、非キャラクター系ステージへ移行してもよい。
図544は、非キャラクター系ステージにおけるステージ移行の態様を示す説明図である。本実施形態のパチンコ機10では、非キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がリーチ非発生・外れである場合には、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない構成とした。すなわち、リーチも発生しない、いわゆる完全外れの場合は、ステージ移行は行わない構成とした。
また、非キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がノーマルリーチ・外れである場合にも、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない構成とした。ノーマルリーチ・外れとなる遊技回は、頻繁に発生することから、その度にステージを移行していては、ステージの持つストーリー性を遊技者は読み取ることが難しくなるため、本実施形態では、ステージ移行は行わない構成とした。なお、この構成に換えて、非キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がノーマルリーチ・外れである場合に、ステージ移行を行う構成としてもよい。例えば、非キャラクター系ステージの中で一のステージから他のステージに移行してもよいし、キャラクター系ステージへ移行してもよい。
非キャラクター系ステージにあり、かつ遊技回の遊技結果がスーパーリーチ・外れである場合には、当該遊技回の終了時に、当該遊技回のスーパーリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへ移行する構成とした。先に説明したように、スーパーリーチが発生した遊技回における画面演出は、戦士キャラクターの日常生活を題材にした動画像であって、スペシャルリーチが発生した遊技回のようにデッド・オア・アライヴの演出となっていない。このため、図柄表示装置41の表示面41aに戦士キャラクターが死亡するような動画像が映し出されることがないことから、当該戦士キャラクターが次の遊技回におけるステージに登場したとしても、遊技者はなんら違和感を持つことがない。このため、本実施形態では、非キャラクター系ステージにあり、当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スーパーリーチが発生した場合には、当該スーパーリーチの演出に登場した戦士キャラクターに対応したキャラクター系ステージへ移行する構成とした。
非キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合には、遊技回の終了時に、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへ移行する構成とした(但し、例外あり)。先に説明したように、スペシャルリーチが発生した遊技回における画面演出は、デッド・オア・アライヴの演出であることから、当たり抽選において外れ結果となった遊技回では、図柄表示装置41の表示面41aに戦士キャラクターが死亡するような動画像が映し出される。このため、仮に、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへのステージ移行を行う構成とした場合に、遊技者は、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回で何事もなかったように登場する動画像を見ることになり、違和感を感じる虞があった。この問題を解決するために、本実施形態では、非キャラクター系ステージにあり、当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スペシャルリーチが発生した場合には、遊技回の終了時に、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへ移行する構成とした。これにより、遊技者が、非キャラクター系ステージにおいて戦士キャラクターが死亡した動画像を見た後に、死亡した戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージに移行して、死亡した当該戦士キャラクターが何事もなかったように登場するといった違和感を感じることを防止することができる。したがって、この構成によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技の興趣向上を図ることができる。
非キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへ移行する構成には、上述したように例外が存在する。具体的には、非キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回の終了時の保留情報に、スペシャルリーチに該当することを示す情報が存在するときには、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクターに対応したキャラクター系ステージへ移行する構成とした(例外A)。なお、上記スペシャルリーチとは、当たり抽選において大当たり当選するか否かを問わない。すなわち、スペシャルリーチは、スペシャルリーチ・外れとスペシャルリーチ・大当たりとを含む。
例外Aの構成によれば、図柄表示装置41の表示面41aには、非キャラクター系ステージにおけるスペシャルリーチの画面演出において、戦士キャラクターが死亡するような動画像が映し出され、遊技回の終了時に、死亡した戦士キャラクターが登場するキャラクター系ステージに対応した画面演出が表示されることになる。先に説明したように、本実施形態のパチンコ機10では、原則的に、非キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへのステージ移行を行なっており、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージに主役として登場することはない。それにも拘わらず、例外Aの構成によれば、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージに登場することになる。翻ってみて、例外Aの場合には、当該遊技回の終了時の保留情報には、スペシャルリーチに該当することを示す情報が存在することから、遊技者にとって有利度合が高い。このため、パチンコ機10によれば、遊技者は、非キャラクター系ステージの状態にある遊技回において、スペシャルリーチ・外れとなった場合に、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージで何事もなかったかのように登場することを認識した場合に、その後に保留情報が消化される時に、有利な結果が期待される演出、具体的にはバトル演出を認識することによって、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージでも登場することは、有利な結果を期待できると知ることができる。特に、保留情報が消化される時に実行される上記バトル演出は、先に敗北した戦士キャラクターと同一の戦士キャラクターによるものであることから、遊技者にとっては、先に敗北した戦士キャラクターによるバトル演出をもう1回、観ることができ、勝利することで敗北の雪辱を果たすこともできる。このため、遊技者にとって、演出に対する感情移入が高まることになる。これらの結果、例外Aの構成を備えるパチンコ機10では、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10では、非キャラクター系ステージにあり、遊技回に係る当たり抽選において大当たり当選した場合には、リーチ発生の有無、リーチが発生した場合のリーチ種別を問わず、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない構成とした。遊技者は、当たり抽選において大当たり当選した場合に、縁起を担いで、大当たり当選した際のステージと同じステージで遊技を続けたいと思うことが多いことから、ステージ移行は行わない構成とした。なお、この構成に換えて、非キャラクター系ステージにあり、当たり抽選において大当たり当選した場合に、ステージ移行を行う構成としてもよい。例えば、非キャラクター系ステージの中で一のステージから他のステージに移行してもよいし、キャラクター系ステージへ移行してもよい。
《10-5》主制御装置において実行される各種処理:
次に、本実施形態のパチンコ機10において上述した処理を実行するための具体的な制御の一例を説明する。先に主制御装置60において実行される処理について説明し、その後、音声発光制御装置90及び表示制御装置100において実行される処理について説明する。
各遊技回の遊技を進行させるために、主制御装置60のMPU62は、タイマ割込み処理および通常処理を実行する。これらの処理について次に説明する。MPU62は、タイマ割込み処理及び通常処理の他に、停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理を実行するが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
図545は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。上述のように、タイマ割込み処理は、主制御装置60のMPU62によって定期的(例えば2msec周期)に起動される。
ステップSp0101では、各種検知センサ67a~67eの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置60に接続されている各種検知センサ67a~67eの状態を読み込み、当該センサの状態を判定して検出情報(入球検知情報)を保存する。その後、ステップSp0102に進む。
ステップSp0102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した場合には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSp0103に進む。
ステップSp0103では、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および電動役物開放カウンタC4の値の更新を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および電動役物開放カウンタC4にそれぞれ1を加算すると共に、それらの各カウンタ値が最大値に達した場合には、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1~C4の更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSp0104に進む。なお、変動種別カウンタCSは、後述する通常処理(図549)において、その値を更新する。
ステップSp0104では、第1始動口33及び第2始動口34への入球に伴う始動口用の入球処理を実行する。ステップSp0104の始動口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSp0104を実行した後、ステップSp0105に進む。
ステップSp0105では、スルーゲート35への入球に伴うスルー用の入球処理を実行する。ステップSp0105のスルー用の入球処理の詳細については後述する。ステップSp0105を実行した後、MPU62はタイマ割込み処理を終了する。
<始動口用の入球処理>
次に、始動口用の入球処理について説明する。始動口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図545:Sp0104)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図546は、始動口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSp0201では、遊技球が第1始動口33に入球(始動入球)したか否かを、第1始動口33に対応した検知センサの検知状態により判定する。ステップSp0201において、遊技球が第1始動口33に入球したと判定した場合には(Sp0201:YES)、ステップSp0202に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSp0203に進む。
ステップSp0203では、第1始動口33に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために外部信号設定処理を行う。その後、ステップSp0204に進む。
ステップSp0204では、第1保留エリアRaの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RaN(以下、第1始動保留個数RaNともいう)を読み出し、当該第1始動保留個数RaNを後述する処理の対象として設定する。第1始動保留個数RaNは、第1始動口33への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSp0209に進む。
ステップSp0201において、遊技球が第1始動口33に入球していないと判定した場合には(Sp0201:NO)、ステップSp0205に進み、遊技球が第2始動口34に入球したか否かを第2始動口34に対応した検知センサの検知状態により判定する。
ステップSp0205において、遊技球が第2始動口34に入球したと判定した場合には(Sp0205:YES)、ステップSp0206に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSp0207に進む。一方、ステップSp0205において、遊技球が第2始動口34に入球していないと判定した場合には(Sp0205:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
ステップSp0207では、第2始動口34に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために、外部信号設定処理を行う。その後、ステップSp0208に進む。
ステップSp0208では、第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RbN(以下、第2始動保留個数RbNともいう)を読み出し、当該第2始動保留個数RbNを後述する処理の対象として設定する。第2始動保留個数RbNは、第2始動口34への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSp0209に進む。
ステップSp0209では、上述したステップSp0204又はステップSp0208において設定された始動保留個数N(RaN又はRbN)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。ステップSp0209において、始動保留個数Nが上限値未満でない場合には(Sp0209:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
一方、ステップSp0209において、始動保留個数Nが上限値未満である場合には(Sp0209:YES)、ステップSp0210に進み、対応する保留エリアの始動保留個数Nに1を加算した後、ステップSp0211に進み、合計保留個数記憶エリアに格納された値(以下、合計保留個数CRNと言う)に1を加算する。合計保留個数CRNは、第1始動保留個数RaNと第2始動保留個数RbNとの合計値を示す。その後、ステップSp0212に進む。
ステップSp0212では、ステップSp0103(図545)において更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値と、後述する通常処理(図549)において更新した変動種別カウンタCSの値とを、対応する保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち、ステップSp0210において1を加算した保留個数と対応する記憶エリアに格納する。具体的には、第1始動保留個数RaNが処理の対象として設定されている場合には、更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値を、第1保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSp0210において1を加算した第1始動保留個数RaNと対応する記憶エリアに格納する。また、第2始動保留個数RbNが処理の対象として設定されている場合には、更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値を、第2保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSp0210において1を加算した第2始動保留個数RbNと対応する記憶エリアに格納する。ステップSp0212を実行した後、ステップSp0213に進む。
ステップSp0213では、先判定処理を実行する。先判定処理は、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値の情報(保留情報)に基づいて、当たり抽選の当否判定結果(抽選結果)の判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定、および変動時間の判定などを、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。先判定処理の詳細については後述する。ステップSp0213を実行した後、ステップSp0214に進む。
ステップSp0214では、保留コマンドを設定する処理を実行する。具体的には、大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値の情報(保留情報)に基づいて実行された先判定処理の判定結果を保留コマンドとして設定する。先判定処理の判定結果としては、上述した当たり抽選の当否判定結果(大当たりの有無とも呼ぶ)、大当たりの種別、リーチの発生の有無、および変動時間を含む。
保留コマンドは、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生したこと及び当該入球に基づいて取得された保留情報に基づく先判定処理による判定結果(先判定情報)を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に、サブ側の制御装置に確認させるためのコマンドである。保留コマンドは、後述する通常処理のコマンド出力処理(図549:ステップSp0503)において音声発光制御装置90に送信される。
また、音声発光制御装置90は、第1始動口33への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。一方、第2始動口34への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、音声発光制御装置90は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。
主制御装置60のMPU62は、ステップSp0214を実行した後、本始動口用の入球処理を終了する。
<先判定処理>
次に、先判定処理について説明する。先判定処理は、始動口用の入球処理のサブルーチン(図546:Sp0213)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図547は、先判定処理を示すフローチャートである。上述のように先判定処理は、保留情報に基づいて、当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定などの判定結果を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。
ステップSp0301では、始動口用の入球処理(図546)における始動口への入球によって記憶エリアに格納された大当たり乱数カウンタC1の値を把握する。その後、ステップSp0302に進み、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。具体的には、今回の入球よりも前の入球によって実行された先判定処理の判定結果を該当する記憶エリアから読み出し、今回の入球による当たり抽選よりも前に発生する確変大当たりの有無や、転落抽選への当選の有無を把握することによって、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。
ステップSp0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードであると判定した場合には、(Sp0302:YES)、ステップSp0303に進み、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている低確率モード用の当否テーブル(図533(a))を参照する。その後、ステップSp0305に進み、低確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値の情報が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
一方、ステップSp0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードでないと判定した場合には(Sp0302:NO)、ステップSp0304に進み、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている高確率モード用の当否テーブル(図533(b))を参照する。その後、ステップSp0305に進み、高確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
ステップSp0305では、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応していると判定した場合には(Sp0305:YES)、ステップSp0306に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納された大当たり種別カウンタC2の値を把握する。その後、ステップSp0307に進み、振分テーブル記憶エリア63bに記憶されている振分テーブルを参照する。具体的には、今回の振り分け対象となった大当たり種別カウンタC2が第1始動口33への入球に基づいて取得されたものである場合には、第1始動口用振分テーブルを参照し、第2始動口34への入球に基づいて取得されたものである場合には、第2始動口用振分テーブルを参照する。ステップSp0307を実行した後、ステップSp0308に進む。
ステップSp0308では、振分テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり種別カウンタC2の値が、確変大当たりに対応しているか否かを判定する。ステップSp0308において、確変大当たりに対応していると判定した場合には(Sp0308:YES)、ステップSp0309に進み、先判定処理結果記憶エリア64hに確変大当たり情報を記憶する。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップSp0308において、確変大当たりに対応していないと判定した場合には(Sp0308:NO)、ステップSp0310に進み、先判定処理結果記憶エリア64hに通常大当たり情報を記憶する。その後、後述するステップSp0315に進む。
ステップSp0305において、今回把握した大当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応していないと判定した場合には(Sp0305:NO)、ステップSp0311に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納されたリーチ乱数カウンタC3の値を把握する。その後、ステップSp0312に進み、リーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。その後、ステップSp0313に進み、リーチ判定用テーブルを参照した結果、今回把握したリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ発生に対応しているか否かを判定する。
ステップSp0313において、リーチ発生に対応していると判定した場合には(Sp0313:YES)、ステップSp0314に進み、先判定処理結果記憶エリア64hにリーチ発生情報を記憶させる。その後、ステップSp0315に進む。一方、ステップSp0313において、リーチ発生に対応していないと判定した場合には(Sp0313:NO)、そのままステップSp0315に進む。
ステップSp0315では、変動時間を先に判定する変動時間先判定処理を実行する。具体的には、始動口用の入球処理(図546)における始動口への入球によって記憶エリアに格納された変動種別カウンタCSと、ステップSp0315までに求められた当たり抽選の当否判定結果およびリーチの発生の有無の判定結果と、に基づいて、変動時間を求める処理を行う。この処理は、後述する変動時間設定処理(図554)と同様の処理によって変動時間を求めるものである。ステップSp0315を実行した後、本先判定処理を終了する。
<スルー用の入球処理>
次に、スルー用の入球処理について説明する。スルー用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図545:Sp0105)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図548は、スルー用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSp0401では、遊技球がスルーゲート35に入球したか否かを判定する。ステップSp0401において、遊技球がスルーゲート35に入球したと判定した場合には(Sp0401:YES)、ステップSp0402に進み、役物保留個数SNが上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。なお、役物保留個数SNは、電動役物開放抽選を行うために保留されているスルーゲート35への入球数を示す値である。本実施形態では、役物保留個数SNの最大値は4である。一方、ステップSp0401において、スルーゲート35に遊技球が入球しなかったと判定した場合には(Sp0401:NO)、本スルー用の入球処理を終了する。
ステップSp0402において、役物保留個数SNの上限値未満(4未満)であると判定した場合には(Sp0402:YES)、ステップSp0403に進み、役物保留個数SNに1を加算する。その後、ステップSp0404に進む。
ステップSp0404では、ステップSp0103(図545)において更新した電動役物開放カウンタC4の値をRAM64の電役保留エリア64dの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリアに格納する。その後、スルー用の入球処理を終了する。
一方、ステップSp0402において、役物保留個数SNの値が上限値未満でないと判定した場合(Sp0402:NO)、すなわち、役物保留個数SNの値が上限値以上であると判定した場合には、電動役物開放カウンタC4の値を格納することなく、スルー用の入球処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理について説明する。通常処理は、電源スイッチ88がオフ状態からオン状態に切り替えられたこと(以下、「電源投入」とも呼ぶ)に伴い主制御装置60のMPU62によって開始される処理である。通常処理においては、遊技の主要な処理が実行される。
図549は、通常処理を示すフローチャートである。ステップSp0501では、立ち上げ処理を実行する。具体的には、電源投入に伴う各制御装置の初期設定や、RAM64に記憶保持されたデータの有効性の判定などが実行される。その後、ステップSp0502に進む。
ステップSp0502では、立ち上げコマンドを設定する。立ち上げコマンドは、電源投入に伴ってサブ側の各制御装置に対してデモ動画を開始させるためのコマンドである。その後、ステップSp0503に進む。
ステップSp0503では、ステップSp0502において設定された立ち上げコマンドや、タイマ割込み処理又は前回に実行した通常処理で設定されたコマンド等の出力データを、サブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置70に対して送信する。また、立ち上げコマンド、変動用コマンド、種別コマンド、保留コマンド等の演出に関するコマンドが設定されている場合には、それらを音声発光制御装置90に対して送信する。ステップSp0503を実行した後、ステップSp0504に進む。
ステップSp0504では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSp0505に進む。
ステップSp0505では、払出制御装置70から受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み、ステップSp0506に進む。ステップSp0506では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、当たり抽選、図柄表示装置41による図柄の変動表示の設定、第1図柄表示部37a,第2図柄表示部37bの表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。ステップSp0506を実行した後、ステップSp0507に進む。
ステップSp0507では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。遊技状態移行処理を実行することにより、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。遊技状態移行処理の詳細は後述する。その後、ステップSp0508に進む。
ステップSp0508では、第2始動口34に設けられた電動役物34aを駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。電役サポート用処理では、電動役物34aを開放状態とするか否かの判定を行う。電役サポート用処理の詳細は後述する。その後、ステップSp0509に進む。
ステップSp0509では、今回の通常処理の開始(厳密には、ステップSp0503のコマンド出力処理の開始)から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。すなわち、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否かを判定する。ステップSp0509において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していないと判定した場合には(Sp0509:NO)、ステップSp0510及びステップSp0511において、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内で、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。具体的には、ステップSp0510において、乱数初期値カウンタCINIに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。また、ステップSp0511において、変動種別カウンタCSに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。一方、ステップSp0509において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していると判定した場合には(Sp0509:YES)、ステップSp0503に戻り、ステップSp0503からステップSp0508までの各処理を実行する。
なお、ステップSp0503からステップSp0508の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。したがって、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行することにより、これらのカウンタの値をランダムに更新することができる。
<遊技回制御処理>
次に、遊技回制御処理について説明する。遊技回制御処理は、通常処理のサブルーチン(図549:Sp0506)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図550は、遊技回制御処理を示すフローチャートである。ステップSp0601では、開閉実行モード中か否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグは、後述する遊技状態移行処理において遊技状態を開閉実行モードに移行させる場合にONにされ、同じく遊技状態移行処理において開閉実行モードを終了させる場合にOFFにされる。
ステップSp0601において、開閉実行モード中であると判定した場合には(Sp0601:YES)、ステップSp0602以降の処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。すなわち、開閉実行モード中である場合には、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。一方、ステップSp0601において、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Sp0601:NO)、ステップSp0602に進む。
ステップSp0602では、特図ユニット37が変動表示中であるか否かを判定する。具体的には、特図ユニット37に備えられる第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方が変動表示中であるか否かを判定する。この判定は、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアの特図変動表示中フラグがONであるか否かを判定することにより行われる。特図変動表示中フラグは、第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方について変動表示を開始させる場合にONにされ、その変動表示が終了する場合にOFFにされる。
ステップSp0602において、特図ユニット37が変動表示中でないと判定した場合には(Sp0602:NO)、ステップSp0603に進む。
ステップSp0603では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を開始させるための変動開始処理を実行する。なお、変動開始処理の詳細は後述する。ステップSp0603を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSp0602において、特図ユニット37が変動表示中であると判定した場合には(Sp0602:YES)、ステップSp0604に進む。
ステップSp0604では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を終了させるための変動終了処理を実行する。なお、変動終了処理の詳細は後述する。ステップSp0604を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
<変動開始処理>
次に、変動開始処理について説明する。変動開始処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図550:Sp0603)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図551は、変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSp0701では、合計保留個数CRNが「0」を上回るか否かを判定する。合計保留個数CRNが「0」以下である場合とは、第1始動口33及び第2始動口34のいずれについても始動保留個数が「0」であることを意味する。したがって、ステップSp0701において、合計保留個数CRNが「0」以下であると判定した場合には(Sp0701:NO)、本変動開始処理を終了する。一方、ステップSp0701において、合計保留個数CRNが「0」を上回ると判定した場合には(Sp0701:YES)、ステップSp0702に進む。
ステップSp0702では、第1保留エリアRa又は第2保留エリアRbに記憶されている保留情報を変動開始後の状態に設定するための保留情報シフト処理を実行し、ステップSp0703に進む。保留情報シフト処理の詳細は後述する。
ステップSp0703では、当たり抽選において大当たりに当選したときの処理を含む当たり判定処理を行う。当たり判定処理の詳細については後述する。ステップSp0703を実行した後、ステップSp0704に進む。
ステップSp0704では、変動時間設定処理を実行する。変動時間設定処理とは、大当たりの有無やリーチの発生の有無等に基づいて、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける今回の遊技回に要する時間である変動時間を設定するための処理である。変動時間設定処理の詳細については後述する。ステップSp0704を実行した後、ステップSp0705に進む。
ステップSp0705では、変動用コマンドを設定する。変動用コマンドには、今回の遊技回が第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるかを示す情報が含まれているとともに、リーチの発生の有無の情報及びステップSp0706で設定された変動時間の情報が含まれている。ステップSp0705を実行した後、ステップSp0706に進む。
ステップSp0706では、種別コマンドを設定する。種別コマンドには、大当たりの有無及び振分け判定の結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、大当たりの種別の情報として、16R確変大当たりの情報、8R確変大当たりの情報、16R通常大当たりの情報、8R通常大当たりの情報、又は、当たり抽選についての外れ結果の情報が含まれている。
ステップSp0705およびステップSp0706にて設定された変動用コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図549)におけるステップSp0503によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSp0706を実行した後、ステップSp0707に進む。
ステップSp0707では、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部に、図柄の変動表示を開始させる。具体的には、RAM64の第2図柄表示部フラグがONではない場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第1図柄表示部37aであると特定して変動表示を開始させ、第2図柄表示部フラグがONである場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第2図柄表示部37bであると特定して変動表示を開始させる。ステップSp0707を実行した後、ステップSp0708に進む。
ステップSp0708では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをONする。ステップSp0708を実行した後、本変動開始処理を終了する。
<保留情報シフト処理>
次に、保留情報シフト処理について説明する。保留情報シフト処理は、変動開始処理のサブルーチン(図551:Sp0702)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図552は、保留情報シフト処理を示すフローチャートである。ステップSp0801では、保留情報シフト処理を実行する処理対象である保留エリアが第1保留エリアRaであるか否かを判定する。具体的には、第1保留エリアRa(図532)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第1保留エリアRaの第1エリアに記憶されている保留情報)の方が、第2保留エリアRb(図532)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第2保留エリアRbの第1エリアに記憶されている保留情報)よりも先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第1保留エリアRaであると判定する。一方、第1保留エリアRaに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報よりも、第2保留エリアRbに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報の方が先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第2保留エリアRbであると判定する。すなわち、ステップSp0801の処理を実行することにより、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された順に、保留情報を処理対象とすることができる。
ステップSp0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaであると判定した場合には(ステップSp0801:YES)、ステップSp0802~ステップSp0807の第1保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。一方、ステップSp0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(ステップSp0801:NO)、ステップSp0808~ステップSp0813の第2保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。
ステップSp0802では、第1保留エリアRaの第1始動保留個数RaNを1減算した後、ステップSp0803に進み、合計保留個数CRNを1減算する。その後、ステップSp0804に進む。ステップSp0804では、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSp0805に進む。
ステップSp0805では、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSp0805を実行した後、ステップSp0806に進む。
ステップSp0806では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONである場合には当該フラグをOFFにし、ONではない場合にはその状態を維持する。第2図柄表示部フラグは、今回の変動表示の開始の対象が第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれであるかを特定するための情報である。その後、ステップSp0807へ進む。
ステップSp0807では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第1保留エリアRaに対応していることの情報、すなわち第1始動口33に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。なお、ステップSp0807において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図549)におけるステップSp0503において、音声発光制御装置90に送信される。
ステップSp0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(Sp0801:NO)、ステップSp0808に進む。
ステップSp0808では、第2保留エリアRbの第2始動保留個数RbNを1減算する。その後、ステップSp0809に進む。ステップSp0809では、合計保留個数CRNを1減算し、ステップSp0810に進み、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSp0811に進む。
ステップSp0811では、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSp0811を実行した後、ステップSp0812に進む。
ステップSp0812では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONではない場合には当該フラグをONにし、ONである場合にはその状態を維持する。その後、ステップSp0813に進む。
ステップSp0813では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第2保留エリアRbに対応していることの情報、すなわち第2始動口34に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。
ステップSp0813において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図549)におけるステップSp0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信したシフト時コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を、保留個数の減少に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を保留個数の減少に対応させて変更する。
<当たり判定処理>
次に、当たり判定処理について説明する。当たり判定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図551:Sp0703)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図553は、当たり判定処理を示すフローチャートである。ステップSp0901では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSp0901において、高確率モードであると判定した場合には(Sp0901:YES)、ステップSp0902に進み、高確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が、図533(b)に示す高確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSp0904に進む。
一方、ステップSp0901において高確率モードではないと判定した場合には(Sp0901:NO)、ステップSp0903に進み、低確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値が、図533(a)に示す低確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSp0904に進む。
ステップSp0904では、ステップSp0902又はステップSp0903における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSp0904において、当否判定の結果が大当たり当選である場合には(Sp0904:YES)、ステップSp0905に進む。
ステップSp0905では、RAM64の第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定する。ステップSp0905において、第2図柄表示部フラグがONではないと判定した場合には(Sp0905:NO)、ステップSp0906に進み、第1始動口用の振分テーブル(図534(a)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりの数値範囲、8R確変大当たりの数値範囲、16R通常大当たりの数値範囲、8R通常大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。
一方、ステップSp0905において、第2図柄表示部フラグがONであると判定した場合には(Sp0905:YES)、ステップSp0907に進み、第2始動口用の振分テーブル(図534(b)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりの数値範囲、8R通常大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。ステップSp0906又はステップSp0907の処理を実行した後、ステップSp0908に進む。
ステップSp0908では、ステップSp0906又はステップSp0907において振り分けた大当たりの種別に対応したフラグ(大当たりフラグ)をONにする。具体的には、16R確変大当たりである場合には16R確変大当たりフラグをONにし、8R確変大当たりである場合には8R確変大当たりフラグをONにし、16R通常大当たりである場合には16R通常大当たりフラグをONにし、8R通常大当たりである場合には8R通常大当たりフラグをONにする。ステップSp0908を実行した後、ステップSp0909に進む。
ステップSp0909では、大当たり用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、大当たりに当選することとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63f(図531)に記憶されている大当たり用の停止結果テーブルを参照することで、ステップSp0906又はステップSp0907において振り分けた大当たりの種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSp0909を実行した後、当たり判定処理を終了する。
ステップSp0904において、ステップSp0902又はステップSp0903における当たり抽選の結果が大当たり当選でない場合には(Sp0904:NO)、ステップSp0910に進み、リーチ判定用テーブルを参照して、当該遊技回においてリーチが発生するか否かの判定を行う。具体的には、実行エリアAEに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ判定用テーブル記憶エリア63c(図531)に記憶されているリーチ判定用テーブルにおいて、リーチが発生として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSp0911に進む。
ステップSp0911において、ステップSp0910におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生するというものである場合には(Sp0911:YES)、ステップSp0912に進み、リーチ発生フラグをONする。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのリーチ発生フラグをONする。ステップSp0912を実行した後、ステップSp0913に進む。
一方、ステップSp0911において、ステップSp0910におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生しないというものである場合には(Sp0911:NO)、ステップSp0912を実行することなく、ステップSp0913に進む。
ステップSp0913では、外れ用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、外れ結果となる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fにおける外れ用の停止結果テーブルを参照することで、実行エリアAEに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSp0913を実行した後、当たり判定処理を終了する。
<変動時間設定処理>
次に、変動時間設定処理について説明する。変動時間設定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図551:Sp0704)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図554は、変動時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSp1001では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタ用バッファに格納されている変動種別カウンタCSの値を把握する。その後、ステップSp1002に進む。
ステップSp1002では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には、大当たり当選であるとして(Sp1002:YES)、ステップSp1003に進む。
ステップSp1003では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている大当たり用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。その後、ステップSp1004に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、本変動時間設定処理を終了する。
ステップSp1002において、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Sp1002:NO)、ステップSp1005に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。上記ステップSp1002において今回の遊技回に係る当たり抽選において大当たり当選していない場合に本処理(Sp1005)を実行することから、ステップSp1005においては、当たり抽選において大当たり当選していない遊技回のうちリーチ(いわゆる外れリーチ)が発生する遊技回であるか否の判定を行う。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されているリーチ発生フラグがONであるか否かを判定し、ONである場合にはリーチが発生するとして(Sp1005:YES)、ステップSp1006に進む。
ステップSp1006では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されているリーチ発生・外れ用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。その後、先に説明したステップSp1004に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、本変動時間設定処理を終了する。
ステップSp1005において、今回の遊技回においてリーチが発生しないと判定した場合には(Sp1005:NO)、ステップSp1007に進み、変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されているリーチ非発生・外れ用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間を取得する。その後、先に説明したステップSp1004に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、本変動時間設定処理を終了する。
<変動終了処理>
次に、変動終了処理について説明する。変動終了処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図550:Sp0604)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図555は、変動終了処理を示すフローチャートである。ステップSp1101では、今回の遊技回の変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間とは、上述したように、図柄列が変動を開始してから全ての図柄列が停止するまでの時間であり、単位遊技時間の一部である。具体的には、ステップSp1101では、RAM64の変動時間カウンタエリア(各種カウンタエリア64f)に格納されている変動時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動時間情報の値は、前述した変動時間設定処理(図554)において設定されたものである。この設定された変動時間情報の値は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。
ステップSp1101において、変動時間が経過していないと判定した場合には(Sp1101:NO)、本変動終了処理を終了する。
ステップSp1101において、変動時間が経過していると判定した場合には(Sp1101:YES)、ステップSp1102に進み、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部における図柄の変動を終了させる処理を行う。続く、ステップSp1103では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをOFFする。ステップSp1103を実行した後、ステップSp1104に進む。
ステップSp1104では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかがONであるか否かを判定する。ステップSp1104において、上記フラグのいずれもがONではない、すなわち、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選でないと判定した場合には(Sp1104:NO)、ステップSp1105に進む。
ステップSp1105では、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSp1105において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Sp1105:YES)、ステップSp1106に進み、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。ステップSp1106において、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回ると判定した場合には(Sp1106:YES)、ステップSp1107に進み、遊技回数カウンタPNCの値を1減算する。ステップSp1107を実行した後、ステップSp1108に進む。一方、ステップSp1106において、遊技回数カウンタPNCの値が0以下であると判定した場合には(Sp1106:NO)、ステップSp1107を実行することなく、ステップSp1108に進む。
ステップSp1108では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSp1108において、高確率モードフラグがONでないと判定した場合には(Sp1108:NO)、ステップSp1109に進み、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。
ステップSp1109において、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていないと判定した場合(ステップSp1109:NO)には、ステップSp1110に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFする。ステップSp1110を実行した後、本変動時間終了処理を終了する。
ステップSp1108において高確率モードフラグがONであると判定した場合(Sp1108:YES)、または、ステップSp1109において遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていると判定した場合(ステップSp1109:YES)には、ステップSp1110を実行することなく、本変動時間終了処理を終了する。また、ステップSp1105において、高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合(Sp1105:NO)に、ステップSp1106~ステップSp1110を実行することなく、本変動時間終了処理を終了する。
一方、ステップSp1104において、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかのフラグがONである、すなわち、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Sp1104:YES)、ステップSp1111に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグをONする。ステップSp1111を実行した後、本変動時間終了処理を終了する。
<遊技状態移行処理>
次に、遊技状態移行処理について説明する。遊技状態移行処理は、通常処理のサブルーチン(図549:Sp0507)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図556は、遊技状態移行処理を示すフローチャートである。ステップSp1201では、エンディング期間フラグがONであるか否かを判定する。エンディング期間フラグは、開閉実行モードにおける大入賞口開閉処理期間の終了時(エンディング期間の開始時)にONにされ、エンディング期間の終了時にOFFにされる。エンディング期間は、開閉実行モードにおいてエンディング演出を実行するための期間である。
ステップSp1201において、エンディング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sp1201:NO)、ステップSp1202に進み、開閉処理期間フラグがONであるか否かを判定する。開閉処理期間フラグは、開閉実行モード中においてオープニング期間が終了し、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉動作が実行される期間である大入賞口開閉処理期間が開始されるタイミングでONにされ、当該開閉扉36bの開閉動作が終了するタイミングでOFFにされる。
ステップSp1202において、開閉処理期間フラグがONではないと判定した場合には(Sp1202:NO)、ステップSp1203に進み、オープニング期間フラグがONであるか否かを判定する。オープニング期間フラグは、オープニング期間の開始時にONにされ、オープニング期間の終了時にOFFにされる。
ステップSp1203において、オープニング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sp1203:NO)、ステップSp1204に進み、開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSp1204において、開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(Sp1204:YES)、ステップSp1205に進む。一方、ステップSp1204において、開閉実行モードフラグがOFFであると判定した場合には(Sp1204:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSp1205では、高確率モードフラグをOFFにする。その後、ステップSp1206に進む。ステップSp1206では、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。その後、ステップSp1207に進む。
ステップSp1207では、開閉シナリオを設定する開閉シナリオ設定処理を実行する。開閉シナリオは、ラウンド遊技における開閉扉36bの開閉動作のパターンを定めるもので、本実施形態では、開閉扉36bを閉鎖状態から開放状態へ移行する条件(以下、「開放条件」とも呼ぶ)と、開閉扉36bを開放状態から閉鎖状態へ移行する条件(以下、「閉鎖条件」とも呼ぶ)と、が記録されたプログラムである。開閉シナリオは、ROM63の開閉シナリオ記憶エリア63h(図531)に記憶されている
開放条件は、例えば下記の通りである。
・パチンコ機10の現在の状態が、開閉実行モードにおける各ラウンド遊技を開始するタイミングであること。
上記1つの項目が成立した場合に、開閉扉36bは閉鎖状態から開放状態に移行する。
閉鎖条件は、例えば下記の通りである。
・各ラウンド遊技を開始してからの経過時間が、予め定められた上限継続時間(例えば15秒)を超えること。
・各ラウンド遊技を開始してから大入賞口36aへ入球した遊技球の個数が、予め定められた上限個数を超えること。
上記2つの項目のうちのいずれか一方が成立した場合に、開閉扉36bは開放状態から閉鎖状態に移行する。
ステップSp1207を実行した後、前述したステップSp1208に進む。
ステップSp1208では、オープニング時間設定処理を実行する。オープニング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるオープニング期間の時間的長さ(以下、オープニング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のオープニング期間において同じ一定の長さのオープニング時間を設定する。具体的には、オープニング時間を決定する第3タイマカウンタエリアT3に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第3タイマカウンタエリアT3は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSp1208を実行した後、ステップSp1209に進む。
ステップSp1209では、オープニングコマンドを設定する。設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図549)におけるステップSp0503にて、音声発光制御装置90に送信される。このオープニングコマンドには、設定したオープニング時間および今回の開閉実行モードのラウンド数の情報が含まれる。音声発光制御装置90では、受信したオープニングコマンドに基づいて、オープニング時間および大入賞口開閉処理期間に対応した演出の内容を決定し、その決定した内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSp1209を実行した後、ステップSp1210に進み、オープニング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSp1203において、オープニング期間フラグがONであると判定した場合には(Sp1203:YES)、ステップSp1211に進む。
ステップSp1211では、オープニング期間が終了したか否かを判定する。具体的には、第3タイマカウンタエリアT3の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSp1211において、オープニング期間が終了したと判定した場合には(Sp1211:YES)、ステップSp1212に進み、オープニング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSp1213に進む。
ステップSp1213では、今回の開閉実行モードの種別を報知するためのラウンド表示の開始処理を実行する。具体的には、RAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶されているアドレス情報を確認する。そして、確認したアドレス情報に基づいて、ROM63に記憶されている停止結果データ群の中から、上記アドレス情報に対応した停止結果データを特定するとともに、その特定した停止結果データからラウンド回数の内容を確認する。その後、その確認したラウンド回数の内容を、メイン表示部45におけるラウンド表示部39に出力する。これにより、ラウンド表示部39では上記出力に係るラウンドの情報が表示される。ステップSp1213を実行した後、ステップSp1214に進む。
ステップSp1214では、開閉処理期間フラグをONにする。続くステップSp1215では、開閉処理開始コマンドを設定する。開閉処理開始コマンドは、開閉処理期間が開始されたことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉処理開始コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図549:ステップSp0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSp1215を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSp1202において、開閉処理期間フラグがONであると判定した場合には(Sp1202:YES)、ステップSp1216に進み、大入賞口開閉処理を実行する。大入賞口開閉処理については後述する。ステップSp1216を実行した後、ステップSp1217に進む。
ステップSp1217では、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。具体的には、開閉扉36bが開放された回数をカウントするための第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であるか否かによって、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。ステップSp1217において、大入賞口開閉処理が終了したと判定した場合には(Sp1217:YES)、ステップSp1218に進む。一方、ステップSp1217において、大入賞口開閉処理が終了していないと判定した場合には(Sp1217:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSp1218では、開閉処理期間フラグをOFFにし、その後、ステップSp1219に進む。
ステップSp1219では、ラウンド表示の終了処理を実行する。当該処理では、メイン表示部45におけるラウンド表示部39が消灯されるように当該ラウンド表示部39の表示制御を終了する。ステップSp1219を実行した後、ステップSp1220に進む。
ステップSp1220では、エンディング時間設定処理を実行する。エンディング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるエンディング期間の時間的長さ(以下、エンディング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のエンディング期間において同じ一定の長さのエンディング時間を設定する。具体的には、エンディング時間を決定する第4タイマカウンタエリアT4に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第4タイマカウンタエリアT4は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSp1220を実行した後、ステップSp1221に進む。
ステップSp1221では、エンディングコマンドを設定する。この設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図549)におけるステップSp0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90では、エンディングコマンドを受信することに基づいて、開閉実行モードに対応した演出を終了させる。ステップSp1221を実行した後、ステップSp1222に進む。
ステップSp1222では、エンディング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSp1201において、エンディング期間フラグがONであると判定した場合には(Sp1201:YES)、ステップSp1223に進む。
ステップSp1223では、エンディング期間が終了したか否かの判定を行う。具体的には、エンディング時間設定処理(Sp1220)において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSp1220において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であると判定した場合には(Sp1223:YES)、ステップSp1224に進む。
ステップSp1224では、エンディング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSp1225に進み、エンディング期間終了時の移行処理を実行する。エンディング期間終了時の移行処理は、今回のエンディング期間が終了した後の遊技回の各種モードを設定するための処理である。エンディング期間終了時の移行処理の詳細は後述する。ステップSp1225を実行した後、ステップSp1226に進み、開閉実行モードフラグをOFFにする。ステップSp1226を実行した後、ステップSp1227に進む。
ステップSp1227では、合計保留個数CRNが「0」であるか否かを判定する。合計保留個数CRNが「0」である場合とは、第1始動口33及び第2始動口34のいずれについても始動保留個数が「0」であることを意味する。ステップSp1227において、合計保留個数CRNが「0」であると判定した場合には(Sp1227:YES)、ステップSp1228に進む。
ステップSp1228では、客待ちコマンドを設定する。客待ちコマンドは、図柄の変動(遊技回)が終了した時点において保留情報記憶エリア64bに保留情報が1つも記憶されていないことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この設定された客待ちコマンドは、通常処理(図549)におけるステップSp0503によって、音声発光制御装置90に送信される。ステップSp1228を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSp1227において、合計保留個数CRNが「0」ではないと判定した場合には(Sp1227:NO)、そのまま本遊技回制御処理を終了する。また、ステップSp1223において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」ではないと判定した場合には(Sp1223:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
<大入賞口開閉処理>
次に、大入賞口開閉処理について説明する。大入賞口開閉処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図556:Sp1216)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図557は、大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。ステップSp1301では、開閉扉36bは開放中であるか否かを判定する。具体的には、可変入賞駆動部36cの駆動状態に基づいて判定を行う。ステップSp1301において、開閉扉36bは開放中ではないと判定した場合には(Sp1301:NO)、ステップSp1302に進む。
ステップSp1302では、開閉扉36bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの開放のタイミングであるか否かを判定する。ステップSp1302において、開閉扉36bの開放条件が成立したと判定した場合には(Sp1302:YES)、ステップSp1303に進む。
ステップSp1303では、開閉扉36bを開放する。その後、ステップSp1304に進む。
ステップSp1304では、開閉扉開放コマンドを設定する。開閉扉開放コマンドは、開閉扉36bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図549:ステップSp0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSp1304を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSp1302において、開閉扉36bの開放条件が成立していないと判定した場合には(Sp1302:NO)、ステップSp1303およびステップSp1304を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSp1301において、開閉扉36bは開放中であると判定した場合には(Sp1301:YES)、ステップSp1305に進む。
ステップSp1305では、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの閉鎖のタイミングであるか否かを判定する。ステップSp1305において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Sp1305:YES)、ステップSp1306に進む。
ステップSp1306では、開閉扉36bを閉鎖する。その後、ステップSp1307に進む。
ステップSp1307では、開閉扉閉鎖コマンドを設定する。開閉扉閉鎖コマンドは、開閉扉36bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図549:ステップSp0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSp1307を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSp1305において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Sp1305:NO)、ステップSp1306およびステップSp1307を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
<エンディング期間終了時の移行処理>
次に、エンディング期間終了時の移行処理について説明する。エンディング期間終了時の移行処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図556:Sp1225)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図558は、エンディング期間終了時の移行処理を示すフローチャートである。ステップSp1401では、大当たりフラグにおいて確変大当たりに対応するフラグがONにされているか否かを判定する。すなわち、RAM64の16R確変大当たりフラグ又は8R確変大当たりフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSp1401において、RAM64の16R確変大当たりフラグ又は8R確変大当たりフラグがONであると判定した場合には(Sp1401:YES)、ステップSp1402に進み、RAM64の16R確変大当たりフラグおよび8R確変大当たりフラグのうちのONとなっているフラグをOFFする。ステップSp1402を実行した後、ステップSp1403に進む。
ステップSp1403では、高確率モードフラグをONにし、その後、ステップSp1404に進み、高頻度サポートモードフラグをONにする。これにより、開閉実行モードを終了した後に、抽選モードが高確率モードであり、且つ、サポートモードが高頻度サポートモードである遊技状態に移行する。その後、ステップSp1405に進む。
ステップSp1405では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた遊技回数カウンタPNCに100をセットする。遊技回数カウンタPNCにセットされる値は、遊技回数を限定して高頻度サポートモードを実行する際の、当該遊技回数を示す値である。その後、ステップSp1406に進む。
ステップSp1406では、抽選モードが高確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、ステップSp1411に進む。
一方、ステップSp1401において、RAM64の16R確変大当たりフラグおよび8R確変大当たりフラグがONでないと判定した場合には(Sp1401:NO)、ステップSp1407に進み、RAM64の8R通常大当たりフラグをOFFする。その後、ステップSp1408に進む。
ステップSp1408では、高頻度サポートモードフラグをONにした後、ステップSp1409に進み、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた遊技回数カウンタPNCに100をセットする。その後、ステップSp1410に進む。
ステップSp1410では、抽選モードが低確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである低確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、ステップSp1411に進む。
ステップSp1411では、サポートモードが高頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高頻度サポートモードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
<電役サポート用処理>
次に、電役サポート用処理について説明する。電役サポート用処理は、通常処理のサブルーチン(図549:Sp0508)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図559は、電役サポート用処理を示すフローチャートである。ステップSp1501では、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート中フラグがONであるか否かを判定する。サポート中フラグは、第2始動口34の電動役物34aを開放状態にさせる場合にONにされ、閉鎖状態に復帰させる場合にOFFにされるフラグである。ステップSp1501において、サポート中フラグがONではないと判定した場合には(Sp1501:NO)、ステップSp1502に進む。
ステップSp1502では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート当選フラグがONであるか否かを判定する。サポート当選フラグは、電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選において開放状態当選となった場合にONにされ、サポート中フラグがONである場合にOFFにされるフラグである。ステップSp1502において、サポート当選フラグがONではないと判定した場合には(Sp1502:NO)、ステップSp1503に進む。
ステップSp1503では、RAM64の各種カウンタエリア64f(図531)に設けられた第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。第2タイマカウンタエリアT2にセットされたカウント値は、タイマ割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。
ステップSp1503において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sp1503:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sp1503:YES)、ステップSp1504に進む。
ステップSp1504では、普図ユニット38における図柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。ステップSp1504において、変動表示の終了タイミングであると判定した場合には(Sp1504:YES)、ステップSp1505に進み、外れ表示を設定した後、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより、外れ表示を停止表示した状態で普図ユニット38における図柄の変動表示が終了される。一方、ステップSp1504において、変動表示の終了タイミングでないと判定した場合には(Sp1504:NO)、ステップSp1506に進む。
ステップSp1506では、役物保留個数SNの値が「0」より大きいか否かを判定する。ステップSp1506において、役物保留個数SNの値が「0」であると判定した場合には(Sp1506:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSp1506において、役物保留個数SNの値が「0」より大きいと判定した場合には(Sp1506:YES)、ステップSp1507に進む。
ステップSp1507では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、その後、ステップSp1508に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。ステップSp1507において開閉実行モードではなく(Sp1507:NO)、且つ、ステップSp1508において高頻度サポートモードである場合には(Sp1508:YES)、ステップSp1509に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64dに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0~190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「750」(すなわち1.5sec)をセットする。第2タイマカウンタエリアT2は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。その後、ステップSp1510に進む。
ステップSp1510では、ステップSp1509の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSp1510において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選であると判定した場合には(Sp1510:YES)、ステップSp1511に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2ラウンドカウンタエリアRC2に「3」をセットする。第2ラウンドカウンタエリアRC2は、電動役物34aが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。その後、電役サポート用処理を終了する。
一方、ステップSp1510において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選でないと判定した場合には(Sp1510:NO)、ステップSp1511の処理を実行することなく、電役サポート用処理を終了する。
ステップSp1507において開閉実行モードであると判定した場合(Sp1507:YES)、又は、ステップSp1508において高頻度サポートモードでないと判定した場合には(Sp1508:NO)、ステップSp1512に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64dに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0~190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「14750」(すなわち29.5sec)をセットする。その後、ステップSp1513に進む。
ステップSp1513では、ステップSp1512の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSp1513において、サポート当選でないと判定した場合には(Sp1513:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSp1513において、サポート当選であると判定した場合には(Sp1513:YES)、ステップSp1514に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、第2ラウンドカウンタエリアRC2に「1」をセットした後に、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSp1502において、サポート当選フラグがONであると判定した場合には(Sp1502:YES)、ステップSp1515に進み、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSp1515において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sp1515:NO)、普図ユニット38における絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSp1515において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sp1515:YES)、ステップSp1516に進む。
ステップSp1516では、当たり表示を設定する。これにより、当たり表示を停止表示した状態で普図ユニット38における絵柄の変動表示が終了される。その後、ステップSp1517に進み、サポート中フラグをONにするとともに、サポート当選フラグをOFFにする。その後、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSp1501において、サポート中フラグがONであると判定した場合には(Sp1501:YES)、ステップSp1518に進み、電動役物34aを開閉制御するための電役開閉制御処理を実行する。その後、本電役サポート用処理を終了する。
<電役開閉制御処理>
次に、電役開閉制御処理について説明する。電役開閉制御処理は、電役サポート用処理のサブルーチン(図559:Sp1518)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図560は、電役開閉制御処理を示すフローチャートである。ステップSp1601では、電動役物34aが開放中であるか否かを判定する。電動役物34aが開放中であるか否かは、電動役物駆動部34bが駆動状態であるか否かによって判定する。電動役物34aが開放されていると判定した場合には(Sp1601:YES)、ステップSp1602に進む。
ステップSp1602では、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの開放継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSp1602において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sp1602:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。すなわち、電動役物34aの開放継続時間が終了していない場合は、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSp1602において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sp1602:YES)、ステップSp1603に進み、電動役物34aを閉鎖状態に制御する閉鎖処理を行い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」(すなわち0.5sec)をセットする。すなわち、電動役物34aの開放継続時間の計測手段としての第2タイマカウンタエリアT2が「0」である場合には、電動役物34aを閉鎖するとともに、今度は第2タイマカウンタエリアT2を電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」をセットする。ステップSp1603を実行した後、ステップSp1604に進む。
ステップSp1604では、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値を1減算した後に、ステップSp1605に進み、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSp1605において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」でないと判定した場合には(Sp1605:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSp1605において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であると判定した場合には(Sp1605:YES)、ステップSp1606に進み、サポート中フラグをOFFにする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSp1601において、電動役物34aが開放中でないと判定した場合には(Sp1601:NO)、ステップSp1607に進み、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSp1607において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」でないと判定した場合には(Sp1607:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSp1607において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であると判定した場合には(Sp1607:YES)、ステップSp1608に進み、電動役物34aを開放状態に制御する開放処理を実行する。その後、ステップSp1609に進む。
ステップSp1609では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Sp1609:NO)、ステップSp1610に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。
ステップSp1610において、高頻度サポートモード中であると判定した場合には(Sp1610:YES)、ステップSp1611に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「800」(すなわち1.6sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
一方、ステップSp1609において開閉実行モードであると判定した場合(Sp1609:YES)、又は、ステップSp1610において高頻度サポートモードではないと判定した場合には(Sp1610:NO)、ステップSp1612に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「100」(すなわち0.2sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
《10-6》音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される各種処理:
次に、音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される具体的な制御の一例を説明する。先に音声発光制御装置90において実行される処理について説明し、その後、表示制御装置100において実行される処理について説明する。
<音声発光制御装置において実行される各種処理>
<タイマ割込み処理>
最初に、音光側MPU92によって実行されるタイマ割込み処理について説明する。
図561は、音光側MPU92において実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。以下、タイマ割込み処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSp1701では、コマンド記憶処理を実行する。コマンド記憶処理は、主側MPU62からコマンドを受信した場合に、受信したコマンドを音光側RAM94に記憶するための処理である。音光側RAM94には、主側MPU62から受信したコマンドの記憶及び読み出しを可能とするためのリングバッファが設けられており、主側MPU62から受信したコマンドは、当該リングバッファに順次記憶されるとともに、記憶された順序に従って順次読み出される。ステップSp1701を実行した後、ステップSp1702に進む。
ステップSp1702では、保留コマンド対応処理を実行する。保留コマンド対応処理では、ステップSp1701で記憶したコマンドのうちの保留コマンドに対応した処理を行う。保留コマンド対応処理の詳細については後述する。ステップSp1702を実行した後、ステップSp1703に進む。
ステップSp1703では、遊技回演出設定処理を実行する。遊技回演出設定処理では、図柄の変動が開始してから停止するまでの遊技回において実行する演出の設定を行う。遊技回演出設定処理の詳細については後述する。ステップSp1703を実行した後、ステップSp1704に進む。
ステップSp1704では、開閉実行モード演出用処理を実行する。開閉実行モード演出用処理では、オープニング期間における演出や、大入賞口開閉処理期間における演出、エンディング期間における演出に関する処理を行う。ステップSp1704を実行した後、ステップSp1705に進む。
ステップSp1705では、ステージ演出用処理を実行する。ステージ演出用処理では、先に説明したステージに対応した画面演出を表示させる処理を行う。ステージ演出用処理の詳細については後述する。ステップSp1705を実行した後、ステップSp1706に進む。
ステップSp1706では、背景演出用処理を実行する。背景演出用処理では、主側MPU62から受信した遊技状態を示すコマンドに応じて定まる背景動画を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。例えば、高頻度サポートモードの継続中であることを示す背景動画や、高頻度サポートモードを終了したことを示す背景動画、高確率モードの継続中であることを示す背景動画を表示させる処理を行う。ステップSp1706を実行した後、ステップSp1707に進む。
ステップSp1707では、その他の処理を実行する。その他の処理は、遊技者によって遊技が行われていない時にデモ画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理等である。ステップSp1707を実行した後、ステップSp1708に進む。
ステップSp1708では、各種ランプ47の発光制御を行うための発光制御処理を実行する。発光制御処理では、上記の各演出用処理において読み出された発光データに基づいて、各種ランプ47の発光制御を行う。ステップSp1708を実行した後、ステップSp1709に進む。
ステップSp1709では、スピーカー46の音声出力制御を行うための音声出力制御処理を実行する。音声出力制御処理では、上記のBGM用処理及び各演出用処理において読み出された音声データに基づいて、スピーカー46の音声出力制御を行う。ステップSp1709を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
<保留コマンド対応処理>
次に、保留コマンド対応処理について説明する。保留コマンド対応処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図561:Sp1702)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図562は、保留コマンド対応処理を示すフローチャートである。ステップSp1801では、主側MPU62から保留コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップSp1801において、主側MPU62から保留コマンドを受信していると判定した場合には(Sp1801:YES)、ステップSp1802に進む。
ステップSp1802では、今回受信した保留コマンドを読み出し、当該保留コマンドから、保留情報を読み出す。保留情報には、大当たりの有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無、および変動時間の各情報が含まれる。そして、読み出した保留情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。保留情報は、第1始動口33の保留個数である最大4個分の情報と、第2始動口34の保留個数である最大4個分の情報とが更新されて記憶される。ステップSp1802を実行した後、ステップSp1803に進む。
ステップSp1803では、入球時の更新処理を実行する。入球時の更新処理では、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数と、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数と、これらの保留情報の合計個数とを音光側MPU92において特定可能とするための処理を実行する。ステップSp1803の入球時の更新処理の詳細については後述する。以下では、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数を「第1保留個数」とも呼び、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数を「第2保留個数」とも呼び、第1保留個数と第2保留個数との合計数を「合計保留個数」とも呼ぶ。ステップSp1803を実行した後、ステップSp1804に進む。
ステップSp1804では、保留表示制御処理を実行する。具体的には、ステップSp1803において特定された第1保留個数と第2保留個数とに対応させて、第1始動口保留用領域Ds1および第2始動口保留用領域Ds2における表示(保留表示アイコンが何個並ぶかといった表示)を変更させるためのコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1および第2始動口保留用領域Ds2における表示を第1保留個数と第2保留個数とに対応させて変更する。具体的には、前記コマンドを受信した表示制御装置100は、第1始動口保留用領域Ds1における保留表示のアイコンの表示位置を規定しており、第1保留個数に対応した数のアイコンを表示位置に表示する。また、表示制御装置100は、第2始動口保留用領域Ds2における保留表示のアイコンの表示位置を規定しており、第2保留個数に対応した数のアイコンを表示位置に表示する。ステップSp1804を実行した後、保留コマンド対応処理を終了する。
<入球時の更新処理>
次に、入球時の更新処理について説明する。入球時の更新処理は、保留コマンド対応処理のサブルーチン(図562:Sp1803)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図563は、入球時の更新処理を示すフローチャートである。ステップSp1901では、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであるか否かを判定する。ステップSp1901において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には(Sp1901:YES)、ステップSp1902に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第1保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第1保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第1保留個数カウンタエリアの更新処理では、第1保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となった保留コマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSp1902を実行した後、ステップSp1904に進む。
ステップSp1901において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものでないと判定した場合(Sp1901:NO)、すなわち、当該保留コマンドが第2始動口34への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には、ステップSp1903に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第2保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第2保留個数カウンタエリアは、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第2保留個数カウンタエリアの更新処理では、第2保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となったコマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSp1903を実行した後、ステップSp1904に進む。
ステップSp1902及びステップSp1903の処理を上記のようにした理由について説明する。本実施形態では、パチンコ機10の電源遮断中において、主制御装置60のRAM64に対してはバックアップ電力が供給されるのに対して、音声発光制御装置90のRAM94に対してはバックアップ電力が供給されない。このため、第1始動口33又は第2始動口34への入球に係る保留情報が主制御装置60のRAM64に記憶されている状況において電源が遮断されると、主制御装置60では保留情報が記憶保持されるのに対して、音声発光制御装置90では保留情報が0個であると把握される。この場合に、仮に、音声発光制御装置90において保留コマンドを受信する度に第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアをカウントアップする構成を採用すると、主制御装置60において実際に保留記憶されている保留情報の数と、音声発光制御装置90において把握している保留情報の数とが一致しなくなるといった不都合が生じ得る。これに対して、上記の本実施形態のように、主制御装置60は、保留個数の情報を含めて保留コマンドを送信するとともに、音声発光制御装置90では保留コマンドを受信する度にそのコマンドに含まれる保留個数の情報を第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアに設定する構成を採用することによって、上記のような不都合の発生を抑制することができる。
ステップSp1904では、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた合計保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。合計保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数と第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数との和を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。当該更新処理では、合計保留個数カウンタエリアの情報を、第1保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報と第2保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報との和の情報に更新する。ステップSp1904を実行した後、本入球時の更新処理を終了する。
<遊技回演出設定処理>
次に、遊技回演出設定処理について説明する。遊技回演出設定処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図561:Sp1703)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図564は、遊技回演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSp2001では、変動用コマンド及び種別コマンドを受信したか否かを判定する。ステップSp2001において、変動用コマンド及び種別コマンドのうちの少なくとも一方を受信していないと判定した場合には(Sp2001:NO)、本遊技回演出設定処理を終了する。一方、ステップSp2001において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していると判定した場合には(Sp2001:YES)、ステップSp2002に進む。
ステップSp2002では、今回受信した変動用コマンドを読み出し、当該コマンドから、大当たりの有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無、および変動時間の情報を読み出す。そして、読み出した情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。その後、ステップSp2003に進む。
ステップSp2003では、大当たり時やリーチ時等の遊技回において実行する演出のパターンを設定する演出パターン設定処理を実行する。演出パターン設定処理の詳細については後述する。ステップSp2003を実行した後、ステップSp2004に進む。
ステップSp2004では、停止図柄の設定処理を実行する。停止図柄の設定処理では、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たり、8R確変大当たり、16R通常大当たり、または8R通常大当たりである場合には、図柄表示装置41の有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。具体的には、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たりまたは8R確変大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の奇数図柄の組合せが選択され得るとともに、同一の偶数図柄の組合せが選択され得る。本実施形態のパチンコ機10では、この選択率は、同一の奇数図柄の組合せと、同一の偶数図柄の組合せとで同一となっているが、これに代えて、前者の方が後者よりも選択率が高い構成としてもよく、後者の方が前者よりも選択率が高い構成としてもよい。また、「7」図柄の組合せは、16R確変大当たりの場合にのみ選択される。また、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R通常大当たり又は8R通常大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の偶数図柄の組合せが選択される。
今回の遊技回の当たり抽選の結果が、外れ結果であれば、変動用コマンドの内容からリーチ発生の有無を判定する。リーチ発生に対応していると判定した場合には、有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL上にリーチ図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。一方、リーチ発生に対応していないと判定した場合には、有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL上にリーチ図柄の組合せが成立しない停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。ステップSp2004を実行した後、ステップSp2005に進む。
ステップSp2005では、今回の遊技回の変動表示パターンを設定するための処理を実行する。当該処理では、今回受信している変動用コマンドの内容から今回の遊技回の変動時間の情報を特定するとともに、当該変動時間の情報、及び、上記ステップSp2004において設定した停止図柄の情報の組合せに対応した変動表示パターンを選択する。なお、変動表示パターンを選択する際には、音光側ROM93の変動表示パターンテーブル記憶エリア93b(図537)に記憶されている変動表示パターンテーブルが参照される。その後、ステップSp2006に進む。
ステップSp2006では、今回の遊技回において設定された演出パターン、停止図柄、変動表示パターンの情報を演出コマンドに設定する。その後、ステップSp2007に進み、当該演出コマンドを表示側MPU102に送信する。表示側MPU102は、受信した演出コマンドに対応した演出内容を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。ステップSp2007を実行した後、ステップSp2008に進む。
ステップSp2008では、変動開始時の更新処理を実行する。変動開始時の更新処理では、変動開始時において第1保留個数または第2保留個数を1だけ減らす処理を行う。変動開始時の更新処理の詳細については後述する。ステップSp2008を実行した後、ステップSp2009に進む。
ステップSp2009では、保留表示制御処理を実行する。保留表示制御処理は、保留コマンド対応処理(図562)のステップSp1803で実行した保留表示制御処理と同様の処理を行う。具体的には、ステップSp2008において特定された第1保留個数と第2保留個数とに対応させて、第1始動口保留用領域Ds1および第2始動口保留用領域Ds2における表示(保留表示アイコンが何個並ぶかといった表示)を変更させるためのコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1および第2始動口保留用領域Ds2における表示を第1保留個数と第2保留個数とに対応させて変更する。ステップSp2009を実行した後、遊技回演出設定処理を終了する。
<演出パターン設定処理>
次に、演出パターン設定処理について説明する。演出パターン設定処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図564:Sp2003)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図565は、演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSp2101では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図564)のステップSp2002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSp2101において、当たり抽選の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Sp2101:YES)、ステップSp2102に進む。
ステップSp2102では、大当たり時用演出パターン設定処理を実行する。大当たり時用演出パターン設定処理は、今回の遊技回に係る当たり抽選において大当たりに当選したことを示す演出について演出パターンを実行するように設定する処理である。大当たり時用演出パターン設定処理については後述する。ステップSp2102を実行した後、本演出パターン設定処理を終了する。
ステップSp2101において、今回の遊技回の当たり抽選において大当たりに当選していないと判定した場合には(Sp2101:NO)、ステップSp2103に進む。
ステップSp2103では、今回の遊技回においてリーチ発生となったか否かを判定する。この判定は、図564のステップSp2001によって把握したリーチ発生の有無の情報を用いて行う。ステップSp2103において、今回の遊技回においてリーチ発生となったと判定した場合には(Sp2103:YES)、ステップSp2104に進む。
ステップSp2104では、リーチ発生・外れ時用演出パターン設定処理を実行する。リーチ発生・外れ時用演出パターンは、当たり抽選において大当たりに当選していない遊技回のうちリーチが発生する遊技回において様々な種類のリーチとなったことを示す演出についての演出パターンを実行するように設定する処理である。リーチ発生・外れ時用演出パターン設定処理については後述する。ステップSp2104を実行した後、本演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSp2103において、今回の遊技回においてリーチ発生となっていないと判定した場合には(Sp2103:NO)、ステップSp2105に進み、リーチ非発生・外れ時用演出パターン設定処理を実行する。リーチ非発生・外れ時用演出パターンは、当たり抽選において大当たりに当選していない遊技回であってリーチも発生しない場合の演出を実行するように設定する処理である。リーチ非発生・外れ時用演出パターン設定処理については後述する。ステップSp2105を実行した後、本演出パターン設定処理を終了する。
<大当たり時用演出パターン設定処理>
次に、大当たり時用演出パターン設定処理について説明する。大当たり時用演出パターン設定処理は、演出パターン設定処理のサブルーチン(図565:Sp2102)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。大当たり時用演出パターン設定処理は、リーチの種別を判定して、そのリーチの種別に応じた大当たり時用の演出パターンを設定するものである。以下、この大当たり時用演出パターン設定処理について詳述する。
図566は、大当たり時用演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSp2201では、大当たり時用のリーチ振分テーブルを参照する。本実施形態のパチンコ機10は、音光側ROM93のリーチ振分テーブル記憶エリア93c(図537)に、大当たり時用のリーチ振分テーブルとリーチ発生・外れ時用のリーチ振分テーブルとを記憶している。
図567は、リーチ振分テーブルの内容を示す説明図である。図567(a)は大当たり時用のリーチ振分テーブルを示し、図567(b)はリーチ発生・外れ時用のリーチ振分テーブルを示している。各リーチ振分テーブルには、振り分け結果として、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、スペシャルリーチが設定されている。
図567(a)に示すように、大当たり時用のリーチ振分テーブルには、変動時間とリーチの種別(ノーマルリーチ、スーパーリーチ、スペシャルリーチ)との対応関係が示されている。先に説明したように、主側MPU62によって実行される変動時間設定処理(図554)によって設定された大当たり時(当たり抽選において大当たり当選した場合)の変動時間は、リーチの種別に応じたものとなっている。この変動時間とリーチの種別との対応関係が、大当たり時用のリーチ振分テーブルに記憶されている。具体的には、変動時間が35秒である場合がノーマルリーチに対応しており、変動時間が65秒である場合がスーパーリーチに対応しており、変動時間が125秒である場合がスペシャルリーチに対応している。
図567(b)に示すように、リーチ発生・外れ時用のリーチ振分テーブルには、変動時間とリーチの種別(ノーマルリーチ、スーパーリーチ、スペシャルリーチ)との対応関係が示されている。先に説明したように、主側MPU62によって実行される変動時間設定処理(図554)によって設定されたリーチ発生・外れ時(当たり抽選において大当たり当選せず、かつリーチが発生した場合)の変動時間は、リーチの種別に応じたものとなっている。この変動時間とリーチの種別との対応関係が、リーチ発生・外れ時用のリーチ振分テーブルに記憶されている。具体的には、変動時間が30秒である場合がノーマルリーチに対応しており、変動時間が60秒である場合がスーパーリーチに対応しており、変動時間が120秒である場合がスペシャルリーチに対応している。
図566のステップSp2201では、リーチ振分テーブル記憶エリア93cから図567(a)に示した大当たり時用のリーチ振分テーブルを読み出して参照する。その後、ステップSp2202に進み、ステップSp2201でリーチ発生・外れ時用のリーチ振分テーブルを参照した結果、遊技回演出設定処理(図564)のステップSp2002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された変動時間の情報が、ノーマルリーチに対応しているか否かを判定する。
ステップSp2202において、ノーマルリーチに対応していると判定した場合には(Sp2202:YES)、ステップSp2203に進む。
ステップSp2203では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図537)に記憶されているノーマルリーチ・大当たり時用の演出パターンテーブルを参照して、遊技回演出設定処理(図564)のステップSp2002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された変動時間に対応した演出パターンを取得する。ノーマルリーチ・大当たり時用の演出パターンテーブルは、ノーマルリーチが発生し、かつ大当たりに当選したことを示唆する演出パターンのテーブルである。ステップSp2203を実行した後、ステップSp2204に進む。
ステップSp2204では、ステップSp2203によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSp2204の実行後、本大当たり時用演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSp2202において、ノーマルリーチに対応していないと判定した場合には(Sp2202:NO)、ステップSp2205に進み、ステップSp2201で大当たり時用のリーチ振分テーブルを参照した結果、遊技回演出設定処理(図564)のステップSp2002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された変動時間の情報が、スーパーリーチに対応しているか否かを判定する。
ステップSp2205において、スーパーリーチに対応していると判定した場合には(Sp2205:YES)、ステップSp2206に進む。
ステップSp2206では音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図537)に記憶されているスーパーリーチ・大当たり時用の演出パターンテーブルを参照して、遊技回演出設定処理(図564)のステップSp2002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された変動時間に対応した演出パターンを取得する。スーパーリーチ・大当たり時用の演出パターンテーブルは、スーパーリーチが発生し、かつ大当たりに当選したことを示唆する演出パターンのテーブルである。この演出パターンは、後述するスーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理によって取得される演出パターンと比較して、スーパーリーチが発生したことを示す部分については同一であり、当たり抽選の結果を示唆する部分については相違する。このため、より具体的な処理内容については、スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理において説明する。ステップSp2206を実行した後、先に説明したステップSp2204に進み、ステップSp2206によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。
ステップSp2205において、スーパーリーチに対応していないと判定した場合には(Sp2205:NO)、ステップSp2207に進む。ステップSp2205において、スーパーリーチに対応していないと判定した場合は、ステップSp2201で大当たり時用のリーチ振分テーブルを参照した結果がスペシャルリーチであることを意味しており、この場合に、ステップSp2207に進む。
ステップSp2207では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図537)に記憶されているスペシャルリーチ・大当たり時用の演出パターンテーブルを参照して、遊技回演出設定処理(図564)のステップSp2002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された変動時間に対応した演出パターンを取得する。スペシャルリーチ・大当たり時用の演出パターンテーブルは、スペシャルリーチが発生し、かつ大当たりに当選したことを示唆する演出パターンのテーブルである。この演出パターンは、後述するスペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理によって取得される演出パターンと比較して、スペシャルリーチが発生したことを示す部分については同一であり、当たり抽選の結果を示唆する部分については相違する。このため、より具体的な処理内容については、スペシャルリーチ・外れ用演出パターンテーブル参照処理において説明する。ステップSp2207を実行した後、先に説明したステップSp2204に進み、ステップSp2207によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。
<リーチ発生・外れ時用演出パターン設定処理>
次に、リーチ発生・外れ時用演出パターン設定処理について説明する。リーチ発生・外れ時用演出パターン設定処理は、演出パターン設定処理のサブルーチン(図565:Sp2105)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。リーチ発生・外れ時用演出パターン設定処理は、本大当たり時用演出パターン設定処理と同様に、リーチの種別を判定して、そのリーチの種別に応じたリーチ発生・外れ時用の演出パターンを設定するものである。以下、このリーチ発生・外れ時用演出パターン設定処理について詳述する。
図568は、リーチ発生・外れ時用演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSp2301では、リーチ振分テーブル記憶エリア93cから図567(b)に示したリーチ発生・外れ時用のリーチ振分テーブルを読み出して参照する。その後、ステップSp2302に進み、ステップSp2301でリーチ発生・外れ時用のリーチ振分テーブルを参照した結果、遊技回演出設定処理(図564)のステップSp2002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された変動時間の情報が、ノーマルリーチに対応しているか否かを判定する。
ステップSp2302において、ノーマルリーチに対応していると判定した場合には(Sp2302:YES)、ステップSp2303に進む。
ステップSp2303では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図537)に記憶されているノーマルリーチ・外れ時用の演出パターンテーブルを参照して、遊技回演出設定処理(図564)のステップSp2002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された変動時間に対応した演出パターンを取得する。ステップSp2303を実行した後、ステップSp2304に進む。
ステップSp2304では、ステップSp2303によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSp2304の実行後、本リーチ発生・外れ時用演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSp2302において、ノーマルリーチに対応していないと判定した場合には(Sp2302:NO)、ステップSp2305に進み、ステップSp2301でリーチ発生・外れ時用のリーチ振分テーブルを参照した結果、遊技回演出設定処理(図564)のステップSp2002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された変動時間の情報が、スーパーリーチに対応しているか否かを判定する。
ステップSp2305において、スーパーリーチに対応していると判定した場合には(Sp2305:YES)、ステップSp2306に進む。
ステップSp2306では、リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRを1に設定する。リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRは、当たり抽選において外れ結果となった遊技回においてリーチが発生した場合の当該リーチの種別を判定するための値であり、1のときに前記種別がスーパーリーチであることを意味し、2のときに前記種別がスペシャルリーチであることを意味し、0であるときにスーパーリーチおよびスペシャルリーチのいずれでもないことを意味する。ステップSp2306を実行した後、ステップSp2307に進む。
ステップSp2307では、スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理を実行する。スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理は、スーパーリーチ・外れ時用の演出パターンテーブルを参照することによって、演出パターンを取得する処理である。スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理については後述する。ステップSp2307を実行した後、先に説明したステップSp2304に進み、ステップSp2307によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。
ステップSp2305において、スーパーリーチに対応していないと判定した場合には(Sp2305:NO)、ステップSp2308に進む。ステップSp2305において、スーパーリーチに対応していないと判定した場合は、ステップSp2301でリーチ発生・外れ時用のリーチ振分テーブルを参照した結果がスペシャルリーチであることを意味しており、この場合に、ステップSp2308に進む。
ステップSp2308では、リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRを2に設定する。すなわち、当たり抽選において外れ結果となった遊技回においてリーチが発生した場合の当該リーチの種別がスペシャルリーチであることを意味する値2に、リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRを設定する。ステップSp2308を実行した後、ステップSp2309に進む。
ステップSp2309では、スペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理を実行する。スペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理は、スペシャルリーチ・外れ時用の演出パターンテーブルを参照することによって、演出パターンを取得する処理である。スペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理については後述する。ステップSp2309を実行した後、先に説明したステップSp2304に進み、ステップSp2309によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。
<スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理>
次に、スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理について説明する。スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理は、リーチ発生・外れ時用演出パターン設定処理のサブルーチン(図568:Sp2307)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。以下、スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理について詳述する。
図569は、スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理を示すフローチャートである。ステップSp2401では、キャラクター系ステージ判定値VSが1であるか否かを判定する。キャラクター系ステージ判定値VSは、先に説明したステージがキャラクター系ステージにあるか非キャラクター系ステージにあるかを判定するための値であり、1のときにキャラクター系ステージにあることを意味し、1でない(=0)ときに非キャラクター系ステージにあることを意味する。ステップSp2401において、キャラクター系ステージ判定値VSが1でない、すなわち、ステージが非キャラクター系ステージにあると判定された場合には(Sp2401:NO)、ステップSp2402に進む。
ステップSp2402では、戦士キャラクター抽選処理を実行する。戦士キャラクター抽選処理は、先に説明した戦士キャラクターA~Dのうちから一つの戦士キャラクターを特定するための抽選を行う処理である。具体的には、戦士キャラクター抽選用の乱数カウンタC5から値を取得し、この値を、音光側ROM93に記憶された戦士キャラクター抽選用テーブルと照合することにより抽選を行う。なお、戦士キャラクター抽選用の乱数カウンタC5は、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられている。乱数カウンタC5は、短時間の間隔で更新される。
図570は、戦士キャラクター抽選用テーブルの内容を示す説明図である。図570に示すように、「0~99」の、戦士キャラクター抽選用の乱数カウンタC5の値のうち、「0~24」が戦士キャラクターAに対応しており、「25~49」が戦士キャラクターBに対応しており、「50~74」が戦士キャラクターCに対応しており、「75~99」が戦士キャラクターDに対応している。本実施形態では、戦士キャラクターA~Dのそれぞれが等しい確率で当選する構成としたが、これに換えて、各戦士キャラクターA~Dの当選確率が異なる構成としてもよい。ステップSp2402を実行した後、ステップSp2403に進む。
ステップSp2403では、ステップSp2402に得られた抽選結果に基づいて、戦士キャラクター判定値VCを設定する。具体的には、抽選結果を、音光側ROM93に記憶された戦士キャラクター判定値対応テーブルと照合することにより、戦士キャラクター判定値VCの設定を行う。
図571は、戦士キャラクター判定値対応テーブルの内容を示す説明図である。図571に示すように、戦士キャラクターAの抽選結果に戦士キャラクター判定値Vcとして1が対応しており、戦士キャラクターBの抽選結果に戦士キャラクター判定値Vcとして2が対応しており、戦士キャラクターCの抽選結果に戦士キャラクター判定値Vcとして3が対応しており、戦士キャラクターDの抽選結果に戦士キャラクター判定値Vcとして4が対応している。図569のステップSp2403を実行した後、ステップSp2404に進む。
ステップSp2401において、キャラクター系ステージ判定値VSが1である、すなわち、ステージがキャラクター系ステージにあると判定された場合には(Sp2401:YES)、ステップSp2402およびステップSp2403を実行することなく、ステップSp2404に進む。
ステップSp2404では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図537)に記憶されているスーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル群から、戦士キャラクター判定値VCに基づく演出パターンテーブルを特定する。スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル群には、戦士キャラクターA~Dのそれぞれに対応したスーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル、すなわち、戦士キャラクターA用のスーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル、戦士キャラクターB用のスーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル、戦士キャラクターC用のスーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル、戦士キャラクターD用のスーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブルが備えられている。ステップSp2404では、戦士キャラクター判定値VCが1であるときに戦士キャラクターA用のスーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブルを特定し、戦士キャラクター判定値VCが2であるときに戦士キャラクターB用のスーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブルを特定し、戦士キャラクター判定値VCが3であるときに戦士キャラクターC用のスーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブルを特定し、戦士キャラクター判定値VCが4であるときに戦士キャラクターD用のスーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブルを特定する。ステップSp2404を実行した後、ステップSp2405に進む。
ステップSp2405では、ステップSp2404で特定した演出パターンテーブルを参照して、遊技回演出設定処理(図564)のステップSp2002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された変動時間に対応した演出パターンを取得する。ステップSp2405を実行した後、スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理を終了する。
スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理の終了後、リーチ発生・外れ時用演出パターン設定処理(図568)のステップSp2304に進み、ステップSp2405(図569)によって取得した演出パターンが、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定される。
<スペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理>
次に、スペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理について説明する。スペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理は、リーチ発生・外れ時用演出パターン設定処理のサブルーチン(図568:Sp2309)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。以下、スペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理について詳述する。
図572は、スペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理を示すフローチャートである。ステップSp2501~Sp2503は、スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理におけるステップSp2401~Sp2403と同一の処理である。
ステップSp2504は、スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理におけるステップSp2404に対応する処理である。具体的には、ステップSp2504では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図537)に記憶されているスペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル群から、戦士キャラクター判定値VCに基づく演出パターンテーブルを特定する。ステップSp2504を実行した後、ステップSp2505に進む。
ステップSp2505では、ステップSp2504で特定した演出パターンテーブルを参照して、遊技回演出設定処理(図564)のステップSp2002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された変動時間に対応した演出パターンを取得する。ステップSp2505を実行した後、スーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理を終了する。
スペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理の終了後、リーチ発生・外れ時用演出パターン設定処理(図568)のステップSp2304に進み、ステップSp2505(図572)によって取得した演出パターンが、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定される。
<リーチ非発生・外れ時用演出パターン設定処理>
次に、リーチ非発生・外れ時用演出パターン設定処理について説明する。リーチ非発生・外れ時用演出パターン設定処理は、演出パターン設定処理のサブルーチン(図565:Sp2105)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。以下、リーチ非発生・外れ時用演出パターン設定処理について詳述する。
図573は、リーチ非発生・外れ時用演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSp2601では、音光側ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図537)に記憶されている外れ時用の演出パターンテーブルを参照して、遊技回演出設定処理(図564)のステップSp2002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された変動時間に対応した演出パターンを取得する。リーチ非発生・外れ時用の演出は、大当たりに当選せず、かつリーチも発生しなかったことを示唆する演出であり、具体的には、図柄表示装置41に表示される図柄列Z1~Z3の図柄を、有効ラインL上においてそれぞれに違ったものとする演出である。ステップSp2601を実行した後、ステップSp2602に進み、ステップSp2601によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSp2602の実行後、本リーチ非発生・外れ時用演出パターン設定処理を終了する。
<変動開始時の更新処理>
次に、変動開始時の更新処理について説明する。変動開始時の更新処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図564:Sp2008)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図574は、変動開始時の更新処理を示すフローチャートである。ステップSp2701では、今回受信した変動用コマンドが、今回の遊技回が第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るもの(以下、第1変動用コマンドと呼ぶ)であるか、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか(以下、第2変動用コマンドと呼ぶ)を判定する。ステップSp2701において、今回受信した変動用コマンドが第1変動用コマンドであると判定した場合には(Sp2701:YES)、ステップSp2702に進む。
ステップSp2702では、音光側RAM94に記憶されている第1保留個数カウンタを1減算する。ステップSp2702を実行した後、ステップSp2703に進む。
ステップSp2403では、音光側RAM94に記憶されている第1始動口保留演出用記憶エリア(図示せず)に格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このシフト処理は、記憶されているエリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSp2403を実行した後、ステップSp2406に進む。
む。
一方、ステップSp2701において、今回受信した変動用コマンドが第1変動用コマンドではない、すなわち、第2変動用コマンドと判定した場合には(Sp2701:NO)、ステップSp2703に進み、音光側RAM94に記憶されている第2保留個数カウンタを1減算する。ステップSp2703を実行した後、ステップSp2704に進む。
ステップSp2704では、音光側RAM94の合計保留個数カウンタエリアに記憶されている合計保留個数が1減算されるように、当該合計保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、変動開始時の更新処理を終了する。
<ステージ演出用処理>
次に、ステージ演出用処理について説明する。ステージ演出用処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図561:Sp1705)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図575は、ステージ演出用処理を示すフローチャートである。ステップSp2801では、電源スイッチ88がオフ状態からオン状態に切り替えられた時(電源投入時)から初回の実行時であるか否かを判定する。ステップSp2801において、電源投入時から初回の実行時であると判定した場合には(Sp2801:YES)、ステップSp2802に進む。
ステップSp2802では、田舎のステージ(図539(a)参照)に対応した画面演出を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。具体的には、田舎のステージに対応した画面演出を表示させるコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドは表示先を背景レイヤーとする旨を含み、田舎のステージに対応した画面演出は図柄表示装置41の表示面41aにおける背景として表示される。ステップSp2802を実行した後、ステップSp2803に進む。
ステップSp2803では、キャラクター系ステージ判定値VSを、非キャラクター系ステージであることを意味する0に設定する。ステップSp2803を実行した後、ステップSp2804に進む。
一方、ステップSp2801において、電源投入時から初回の実行時でないと判定した場合には(Sp2801:NO)、ステップSp2802およびステップSp2803を実行することなく、ステップSp2804に進む。
ステップSp2804では、遊技回の終了時であるか否かを判定する。本実施形態では、遊技回演出設定処理(図564)のステップSp2002によって読み出した変動時間に相当する時間が、この読み出した時点から経過したか否かを判定することによって、遊技回の終了時に達したか否かを判定する。ステップSp2804において、遊技回の終了時であると判定した場合には(Sp2804:YES)、ステップSp2805に進む。
ステップSp2805では、キャラクター系ステージ判定値VSが1であるか否かを判定する。ステップSp2805において、キャラクター系ステージ判定値VSが1である、すなわち、ステージがキャラクター系ステージにあると判定された場合には(Sp2805:YES)、ステップSp2806に進む。
ステップSp2806では、キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理を実行する。キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理については後述する。ステップSp2806を実行した後、ステップSp2808に進む。
一方、ステップSp2805において、キャラクター系ステージ判定値VSが1でない、すなわち、ステージが非キャラクター系ステージにあると判定された場合には(Sp2805:NO)、ステップSp2807に進む。
ステップSp2807では、非キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理を実行する。非キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理については後述する。ステップSp2807を実行した後、ステップSp2808に進む。
ステップSp2808では、リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRを0に設定する。ステップSp2806またはステップSp2807が実行された後においては、リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRを一旦、0にクリアする。ステップSp2808を実行した後、本ステージ演出用処理を終了する。
<キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理>
次に、キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理について説明する。キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理は、ステージがキャラクター系ステージにある場合におけるステージの移行の実行/非実行を制御するための処理であり、先に説明した図543の内容を実現している。本処理は、ステージ演出用処理のサブルーチン(図575:Sp2806)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図576は、キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理を示すフローチャートである。ステップSp2901では、今回の遊技回における当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スペシャルリーチが発生した(スペシャルリーチ・外れ)か否かを判定する。具体的には、リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRが2であるか否かを判定する。
ステップSp2901において、リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRが2でないと判定された場合、すなわち、スペシャルリーチ・外れに該当しないと判定された場合には(Sp2901:NO)、後述する処理を実行することなく、キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理を終了する。すなわち、
・当たり抽選において大当たりに当選した遊技回、
・当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、リーチが発生しなかった場合、
・当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、ノーマルリーチが発生した場合、
・当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スーパーリーチが発生した場合
のいずれの場合にも、キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理を終了することによって、現在の遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない。
一方、ステップSp2901において、リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRが2であると判定された場合、すなわち、スペシャルリーチ・外れであると判定された場合には(Sp2901:YES)、ステップSp2902に進む。
ステップSp2902では、この時点である遊技回の終了時における保留情報から、各保留における大当たりの有無と変動時間とを把握する。具体的には、保留コマンド対応処理(図562)のステップSp1802によって音光側MPU92のレジスタに記憶された保留情報から、各保留における大当たりの有無と変動時間との把握を行う。ステップSp2902を実行した後、ステップSp2903に進む。
ステップSp2903では、遊技回の終了時における保留情報に、スペシャルリーチ・外れまたはスペシャルリーチ・大当たりに該当することを示す情報が存在するか否かを判定する。具体的には、ステップSp2902によって把握した各保留における大当たりの有無と、ステップSp2902によって把握した各保留における変動時間の情報がスペシャルリーチに対応しているか否かとから、保留情報にスペシャルリーチ・外れまたはスペシャルリーチ・大当たりに該当することを示す情報が存在するか否かを判定する。
ステップSp2903において、遊技回の終了時における保留情報に、スペシャルリーチ・外れまたはスペシャルリーチ・大当たりに該当することを示す情報が存在すると判定された場合には(Sp2903:YES)、後述する処理を実行することなく、キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理を終了する。このステップSp2903においてYESと判定され、キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理を抜けることによって、図543における例外1が実現される。
一方、ステップSp2903において、遊技回の終了時における保留情報に、スペシャルリーチ・外れに該当することを示す情報、およびスペシャルリーチ・大当たりに該当することを示す情報が存在しない判定された場合には(Sp2903:NO)、ステップSp2904に進む。
ステップSp2904では、遊技回の終了時における保留情報に、スーパーリーチ・外れまたはスーパーリーチ・大当たりに該当することを示す情報が存在するか否かを判定する。具体的には、ステップSp2902によって把握した各保留における大当たりの有無と、ステップSp2902によって把握した各保留における変動時間の情報がスーパーリーチに対応しているか否かとから、保留情報にスーパーリーチ・外れまたはスーパーリーチ・大当たりに該当することを示す情報が存在するか否かを判定する。
ステップSp2904において、遊技回の終了時における保留情報に、スーパーリーチ・外れまたはスーパーリーチ・大当たりに該当することを示す情報が存在すると判定された場合には(Sp2904:YES)、ステップSp2905に進む。
ステップSp2905では、キャラクター系ステージ抽選処理を実行する。キャラクター系ステージ抽選処理は、先に説明したキャラクター系ステージとしての戦士Aの部屋のステージ、戦士Bの部屋のステージ、戦士Cの部屋のステージ、戦士Dの部屋のステージのうちから一つのステージを特定するための抽選を行う処理である。具体的には、キャラクター系ステージ抽選用の乱数カウンタC6から値を取得し、この値を、音光側ROM93に記憶されたキャラクター系ステージ抽選用テーブルと照合することにより抽選を行う。なお、キャラクター系ステージ抽選用の乱数カウンタC6は、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられている。乱数カウンタC6は、短時間の間隔で更新される。
図577は、ステージ抽選用テーブルの内容を示す説明図である。図577(a)はキャラクター系ステージ抽選用テーブルの内容を示し、図577(b)は非キャラクター系ステージ抽選用テーブルの内容を示す。図577(a)に示すように、「0~99」の、キャラクター系ステージ抽選用の乱数カウンタC6の値のうち、「0~24」が戦士Aの部屋のステージに対応しており、「25~49」が戦士Bの部屋のステージに対応しており、「50~74」が戦士Cの部屋のステージに対応しており、「75~99」が戦士Dの部屋のステージに対応している。本実施形態では、各部屋のステージが等しい確率で当選する構成としたが、これに換えて、各部屋のステージの当選確率が異なる構成としてもよい。ステップSp2905を実行した後、ステップSp2906に進む。
ステップSp2906では、ステップSp2905の抽選結果が、戦士キャラクター判定値VCによって特定される戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージであるか否かを判定する。具体的には、
・戦士キャラクター判定値VCが1の場合には、抽選結果が戦士Aの部屋のステージであるか否かを判定し、
・戦士キャラクター判定値VCが2の場合には、抽選結果が戦士Bの部屋のステージであるか否かを判定し、
・戦士キャラクター判定値VCが3の場合には、抽選結果が戦士Cの部屋のステージであるか否かを判定し、
・戦士キャラクター判定値VCが4の場合には、抽選結果が戦士Dの部屋のステージであるか否かを判定する。
ステップSp2906において、ステップSp2905の抽選結果が、戦士キャラクター判定値VCによって特定される戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージであると判定された場合には(Sp2906:YES)、ステップSp2905に戻り、ステップSp2905およびステップSp2906の各処理を実行する。
一方、ステップSp2906において、ステップSp2905の抽選結果が、戦士キャラクター判定値VCによって特定される戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージでないと判定された場合には(Sp2906:NO)、ステップSp2907に進む。ステップSp2906の判定処理が実行される際には、ステップSp2901によって、今回の遊技回がスペシャルリーチ・外れであると判定され、スペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理(図572)によって、戦士キャラクター判定値VCがスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場する戦士キャラクターを特定する値に設定されている。このため、ステップSp2906においてNOと判定された場合は、今回の遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターと、ステップSp2905の抽選結果とが一致した場合を意味する。したがって、ステップSp2906において、ステップSp2905の抽選結果が、今回の遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターである場合に、ステップSp2907に進む。
ステップSp2907では、ステップSp2905の抽選結果に対応したキャラクター系ステージの画面演出を表示させるコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドは表示先を背景レイヤーとする旨を含み、当該画面演出は図柄表示装置41の表示面41aにおける背景として表示される。この結果、キャラクター系ステージから、スペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応したキャラクター系ステージへの移行が行われる。ステップSp2907を実行した後、ステップSp2908に進む。
ステップSp2908では、ステップSp2905の抽選結果に対応した値に戦士キャラクター判定値VCを設定する。具体的には、
・抽選結果が戦士Aの部屋のステージである場合には、戦士キャラクター判定値VCを1に設定し、
・抽選結果が戦士Bの部屋のステージである場合には、戦士キャラクター判定値VCを2に設定し、
・抽選結果が戦士Cの部屋のステージである場合には、戦士キャラクター判定値VCを3に設定し、
・抽選結果が戦士Dの部屋のステージである場合には、戦士キャラクター判定値VCを4に設定する。
ステップSp2904からステップSp2908までの処理が実行されることによって、図543における例外2が実現される。ステップSp2908を実行した後、キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理を終了する。
ステップSp2904において、遊技回の終了時における保留情報に、スーパーリーチ・外れに該当することを示す情報、およびスーパーリーチ・大当たりに該当するを示す情報が存在しないと判定された場合には(Sp2904:NO)、ステップSp2909に進む。
ステップSp2909では、非キャラクター系ステージ抽選処理を実行する。非キャラクター系ステージ抽選処理は、先に説明した非キャラクター系ステージとしての田舎のステージ、都会のステージ、海洋のステージ、全員のステージのうちから一つのステージを特定するための抽選を行う処理である。具体的には、非キャラクター系ステージ抽選用の乱数カウンタC7から値を取得し、この値を、音光側ROM93に記憶された非キャラクター系ステージ抽選用テーブルと照合することにより抽選を行う。なお、非キャラクター系ステージ抽選用の乱数カウンタC7は、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられている。乱数カウンタC7は、短時間の間隔で更新される。
図577(b)に示すように、「0~99」の、非キャラクター系ステージ抽選用の乱数カウンタC7の値のうち、「0~24」が田舎のステージに対応しており、「25~49」が都会のステージに対応しており、「50~74」が海洋のステージに対応しており、「75~99」が全員のステージに対応している。本実施形態では、各ステージが等しい確率で当選する構成としたが、これに換えて、各ステージの当選確率が異なる構成としてもよい。ステップSp2909を実行した後、ステップSp2910に進む。
ステップSp2910では、ステップSp2909の抽選結果に対応した非キャラクター系ステージの画面演出を表示させるコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドは表示先を背景レイヤーとする旨を含み、当該画面演出は図柄表示装置41の表示面41aにおける背景として表示される。この結果、キャラクター系ステージから、抽選結果に対応した非キャラクター系ステージへの移行が行われる。ステップSp2910を実行した後、ステップSp2911に進む。
ステップSp2911では、キャラクター系ステージ判定値VSを0に設定する。ステップSp2901においてYESと判定されて、ステップSp2909からステップSp2911までの処理が実行されることによって、図543における原則が実現される。ステップSp2911を実行した後、キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理を終了する。
<非キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理>
次に、非キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理について説明する。非キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理は、ステージが非キャラクター系ステージにある場合におけるステージの移行の実行/非実行を制御するための処理であり、先に説明した図544の内容を実現している。本処理は、ステージ演出用処理のサブルーチン(図575:Sp2807)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図578は、非キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理を示すフローチャートである。ステップSp3001では、今回の遊技回における当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スーパーリーチが発生した(スーパーリーチ・外れ)か否かを判定する。具体的には、リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRが1であるか否かを判定する。
ステップSp3001において、リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRが1であると判定された場合、すなわち、スーパーリーチ・外れであると判定された場合には、(Sp3001:YES)、ステップSp3002に進む。
ステップSp3002では、戦士キャラクター判定値VCによって特定される戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージの画面演出を表示させるコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドは表示先を背景レイヤーとする旨を含み、当該画面演出は図柄表示装置41の表示面41aにおける背景として表示される。具体的には、
・戦士キャラクター判定値VCが1の場合には、戦士Aの部屋のステージの画面演出を表示させるコマンドを送信する。
・戦士キャラクター判定値VCが2の場合には、戦士Bの部屋のステージの画面演出を表示させるコマンドを送信する。
・戦士キャラクター判定値VCが3の場合には、戦士Cの部屋のステージの画面演出を表示させるコマンドを送信する。
・戦士キャラクター判定値VCが4の場合には、戦士Dの部屋のステージの画面演出を表示させるコマンドを送信する。
ステップSp3001において、スーパーリーチ・外れであると判定されて、ステップSp3002が実行された場合、戦士キャラクター判定値VCは、スーパーリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクターを特定する値となることから、ステップSp3002では、スーパーリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージの画面演出が表示されることになる。ステップSp3002を実行した後、ステップSp3003に進む。
ステップSp3003では、キャラクター系ステージ判定値VSをキャラクター系ステージである旨を示す1に設定する。このステップSp3003においてYESと判定され、ステップSp3002およびステップSp3003の処理が実行されることによって、図544における例外Aが実現される。ステップSp3003を実行した後、非キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理を終了する。
一方、ステップSp3001において、リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRが1でないと判定された場合、すなわち、スーパーリーチ・外れでないと判定された場合には(Sp3001:NO)、ステップSp3004に進む。
ステップSp3004では、今回の遊技回における当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スペシャルリーチが発生した(スペシャルリーチ・外れ)か否かを判定する。具体的には、リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRが2であるか否かを判定する。
ステップSp3004において、リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRが2でないと判定された場合、すなわち、スペシャルリーチ・外れに該当しないと判定された場合には(Sp3004:NO)、後述する処理を実行することなく、非キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理を終了する。すなわち、
・当たり抽選において大当たりに当選した遊技回、
・当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、リーチが発生しなかった場合、
・当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、ノーマルリーチが発生した場合、
のいずれの場合にも、非キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理を終了することによって、現在の遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない。
一方、ステップSp3004において、リーチ発生・外れ時リーチ種別判定値VRが2であると判定された場合、すなわち、スペシャルリーチ・外れであると判定された場合には(Sp3004:YES)、ステップSp3005に進む。
ステップSp3005では、この時点である遊技回の終了時における保留情報から、各保留における大当たりの有無と変動時間とを把握する。ステップSp3005の処理は、先に説明したステップSp2902(図576)と同一である。ステップSp3005を実行した後、ステップSp3006に進む。
ステップSp3006では、遊技回の終了時における保留情報に、スペシャルリーチ・外れまたはスペシャルリーチ・大当たりに該当することを示す情報が存在するか否かを判定する。ステップSp3006の処理は、先に説明したステップSp2903(図576)と同一である。
ステップSp3006において、遊技回の終了時における保留情報に、スペシャルリーチ・外れまたはスペシャルリーチ・大当たりに該当することを示す情報が存在すると判定された場合には(Sp3006:YES)、先に説明したステップSp3002に進む。
先に説明したように、ステップSp3002では、戦士キャラクター判定値VCによって特定される戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージの画面演出を表示させるコマンドを表示制御装置100に送信する。ステップSp3006において、保留情報に、スペシャルリーチ・外れまたはスペシャルリーチ・大当たりに該当することを示す情報が存在すると判定されて、ステップSp3002が実行された場合、戦士キャラクター判定値VCは、スペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクターを特定する値となることから、ステップSp3002では、スペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージの画面演出が表示されることになる。
一方、ステップSp3006において、遊技回の終了時における保留情報に、スペシャルリーチ・外れに該当することを示す情報、およびスペシャルリーチ・大当たりに該当することを示す情報が存在しない判定された場合には(Sp3006:NO)、ステップSp3007に進む。
ステップSp3007では、キャラクター系ステージ抽選処理を実行する。キャラクター系ステージ抽選処理は、キャラクター系ステージとしての戦士Aの部屋のステージ、戦士Bの部屋のステージ、戦士Cの部屋のステージ、戦士Dの部屋のステージのうちから一つのステージを特定するための抽選を行う処理であり、先に説明したステップSp2905(図576)と同一である。ステップSp3007を実行した後、ステップSp3008に進む。
ステップSp3008では、ステップSp3007の抽選結果が、戦士キャラクター判定値VCによって特定される戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージであるか否かを判定する。ステップSp3008の処理は、先に説明したステップSp2906(図576)と同一である。
ステップSp3008において、ステップSp3007の抽選結果が、戦士キャラクター判定値VCによって特定される戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージであると判定された場合には(Sp3008:YES)、ステップSp3007に戻り、ステップSp3007およびステップSp3008の各処理を実行する。
一方、ステップSp3008において、ステップSp3007の抽選結果が、戦士キャラクター判定値VCによって特定される戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージでないと判定された場合には(Sp3008:NO)、ステップSp3008に進む。ステップSp3008の判定処理が実行される際には、ステップSp3004によって、今回の遊技回がスペシャルリーチ・外れであると判定され、スペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理(図572)によって、戦士キャラクター判定値VCがスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場する戦士キャラクターを特定する値に設定されている。このため、ステップSp3008においてNOと判定された場合は、今回の遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターと、ステップSp3007の抽選結果とが一致した場合を意味する。したがって、ステップSp3008において、ステップSp3007の抽選結果が、今回の遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターである場合に、ステップSp3009に進む。
ステップSp3009では、ステップSp3007の抽選結果に対応したキャラクター系ステージの画面演出を表示させるコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドは表示先を背景レイヤーとする旨を含み、当該画面演出は図柄表示装置41の表示面41aにおける背景として表示される。ステップSp3009の処理は、先に説明したステップSp2907(図576)と同一である。ステップSp3009の処理の結果、非キャラクター系ステージから、スペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応したキャラクター系ステージへの移行が行われる。ステップSp3009を実行した後、ステップSp3010に進む。
ステップSp3010では、ステップSp3007の抽選結果に対応した値に戦士キャラクター判定値VCを設定する。ステップSp3010の処理は、先に説明したステップSp2908(図576)と同一である。ステップSp3010を実行した後、ステップSp3011に進む。
ステップSp3011では、キャラクター系ステージ判定値VSをキャラクター系ステージである旨を示す1に設定する。ステップSp3004においてYESと判定されて、ステップSp3007からステップSp3011までの処理が実行されることによって、図544における原則が実現される。ステップSp3011を実行した後、非キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理を終了する。
<表示制御装置において実行される各種処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行される処理について説明する。
表示制御装置100のMPU102において実行される処理としては、主に、電源投入後から電源が遮断されるまで繰り返し実行されるメイン処理と、音声発光制御装置90からコマンドを受信した場合に実行されるコマンド割込み処理と、VDP105から送信されるV割込み信号を検出した場合に実行されるV割込み処理とがある。V割込み信号は、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎にVDP105からMPU102に対して送信される信号である。
MPU102は、電源投入後にメイン処理を実行し、コマンドの受信やV割込み信号の検出に合わせて、コマンド割込み処理やV割込み処理を実行する。なお、コマンドの受信とV割込み信号の検出とが同時に行われた場合には、コマンド割込み処理を優先的に実行する。したがって、音声発光制御装置90から受信したコマンドの内容を素早く反映して、V割込み処理を実行することができる。
<メイン処理>
次に、表示制御装置100のMPU102によって実行されるメイン処理について説明する。
図579は、表示制御装置100のMPU102において実行されるメイン処理を示すフローチャートである。上述したように、メイン処理は、電源が投入された場合に実行され、電源が切断されるまでそのまま実行され続ける処理である。以下、メイン処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSp3101では、初期設定処理を実行する。具体的には、まず、MPU102を初期設定し、ワークRAM104及びビデオRAM107の記憶をクリアする処理が行われる。そして、キャラクタROM106に記憶された圧縮形式のキャラクタ情報を読み出し、読み出したキャラクタ情報を解凍して、解凍後のキャラクタ情報をビデオRAM107のキャラクタ領域に記憶する。更に、初期画面を表示するために、ビデオRAM107に書き込まれたキャラクタ情報から初期画面に対応した情報を抽出し、ビデオRAM107のフレームバッファ領域に、抽出したキャラクタ情報を書き込む。また、その他の初期化に必要な設定を行う。その後、ステップSp3102に進む。
ステップSp3102では、割込み許可設定を実行する。割込み許可設定が実行されると、以後、メイン処理では、電源が切断されるまで無限ループ処理を実行する。これにより、割込み許可が設定されて以降、コマンドの受信及びV割込信号の検出に合わせて、以下で説明するコマンド割込み処理及びV割込み処理を実行する。
<コマンド割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理について説明する。上述したように、コマンド割込み処理は、音声発光制御装置90からコマンドを受信する毎に実行される処理である。
図580は、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理を示すフローチャートである。ステップSp3201では、コマンド格納処理を実行する。コマンド格納処理では、受信したコマンドデータを抽出し、ワークRAM104に設けられたコマンド格納エリアに、その抽出したコマンドデータを格納する。コマンド格納処理によってコマンド格納エリアに格納された各種コマンドは、後述するV割込み処理のコマンド判定処理によって読み出され、そのコマンドに対応した処理が実行される。
<V割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理について説明する。
図581は、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理を示すフローチャートである。上述したように、V割込み処理は、VDP105からのV割込み信号が検出されることによって実行される処理である。V割込み処理では、コマンド割込み処理によってコマンド格納領域に格納されたコマンドに対応する各種処理を実行するとともに、図柄表示装置41に表示させる画像を特定した上で、VDP105に対してその画像の描画及び表示の指示を実行する。
上述したように、V割込み信号は、VDP105において、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に生成されるとともに、MPU102に対して送信される信号である。したがって、MPU102がこのV割込み信号に同期してV割込み処理を実行することにより、VDP105に対する描画指示が、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に行われることになる。このため、VDP105は、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が格納されているフレームバッファ領域に、新たな描画指示に伴った画像が展開されたりすることを抑制することができる。以下、V割込み処理の各ステップの処理の詳細について説明する。
ステップSp3301では、コマンド対応処理を実行する。コマンド対応処理では、コマンド割込み処理(図565)によってコマンド格納エリアに格納されたコマンドの内容を解析するとともに、そのコマンドに対応した処理を実行する。具体的には、例えば、演出コマンドが格納されていた場合には、その演出コマンドによって指定された演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。
演出操作コマンドが格納されていた場合には、演出操作ボタン24の押下の受付期間であるか否かを判定し、演出操作ボタン24の押下の受付期間であると判定した場合には、演出操作ボタン24の押下に対応した演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。一方、演出操作ボタン24の押下の受付期間でないと判定した場合には、処理を実行することなく、次のコマンドの内容を解析する。
なお、コマンド対応処理(Sp3301)では、その時点でコマンド格納エリアに格納されている全てのコマンドを解析するとともに、当該解析した全てのコマンドに対応した処理を実行する。この理由について説明する。コマンド判定処理は、V割込み処理の実行される20ミリ秒間隔で行われるため、その20ミリ秒の間に複数のコマンドがコマンド格納エリアに格納されている可能性が高いためである。特に、音声発光制御装置90によって演出の内容が設定され、演出が開始される場合、当該演出の内容を特定するための各種のコマンドが同時にコマンド格納エリアに格納されている可能性が高い。したがって、これらのコマンドを一度に解析して実行することによって、音声発光制御装置90によって設定された予告演出や停止図柄等の演出の態様を素早く把握し、その態様に応じた演出画像を図柄表示装置41に表示させるように、画像の描画を制御することができる。
ステップSp3302では、表示設定処理を実行する。表示設定処理では、コマンド対応処理(Sp3301)などによって設定された図柄表示装置41に表示すべき画面の種別に基づき、図柄表示装置41において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定する。その後、ステップSp3303に進む。
ステップSp3303では、タスク処理を実行する。タスク処理では、表示設定処理(Sp3302)によって特定された、図柄表示装置41に表示すべき次の1フレーム分の画像の内容に基づき、その画像を構成するキャラクター(スプライト、表示物)の種別を特定すると共に、各キャラクター(スプライト)毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度等の描画に必要な各種パラメーターを決定する。その後、ステップSp3304に進む。
ステップSp3304では、描画処理を実行する。描画処理では、タスク処理(Sp3303)によって決定された、1フレームを構成する各種キャラクターの種別やそれぞれのキャラクターの描画に必要なパラメーターを、VDP105に対して送信する。VDP105は、これらの情報に基づいて画像の描画処理を実行すると共に、1つ前のV割込み処理時に受信した情報に基づいて描画した画像を図柄表示装置41に表示させるべく、駆動信号とあわせてその画像データを図柄表示装置41へ送信する。その後、ステップSp3305に進み、その他の処理を実行した後、V割込み処理を終了する。以上、パチンコ機10において大当たり演出を含めた様々な処理を実行するための具体的な制御の一例を説明した。
《10-7》作用・効果:
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機10では、キャラクター系ステージにあり、当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スーパーリーチが発生した場合(スーパーリーチ・外れの場合)には、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない構成とした(図543参照)。スーパーリーチが発生した遊技回における画面演出は、戦士キャラクターが死亡するような演出ではないことから、当該戦士キャラクターが次の遊技回におけるステージに登場したとしても、遊技者はなんら違和感を持つことがない。
本実施形態のパチンコ機10では、キャラクター系ステージにあり、当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スペシャルリーチが発生した場合(スペシャルリーチ・外れの場合)には、当該遊技回の終了時に、ステージをキャラクター系ステージから非キャラクター系ステージへ移行する構成とした(但し、例外あり)。スペシャルリーチが発生した遊技回における画面演出は、デッド・オア・アライヴの演出であることから、当たり抽選において外れ結果となった遊技回では、戦士キャラクターが死亡するような演出がなされる。このため、仮に、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない構成とした場合に、遊技者は、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回で何事もなかったように登場する動画像を見ることになり、違和感を感じる虞があった。この問題を解決するために、本実施形態では、キャラクター系ステージにあり、当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スペシャルリーチが発生した場合には、現在のキャラクター系ステージから、当該キャラクター系ステージに対応した戦士キャラクターに直接的に関係することのない非キャラクター系ステージへのステージ移行を行う構成とした。これにより、遊技者が、キャラクター系ステージにおいて戦士キャラクターが死亡した動画像を見た後に、死亡した戦士キャラクターに対応したキャラクター系ステージが継続されて、死亡した当該戦士キャラクターが何事もなかったように登場するといった違和感を感じることを防止することができる。したがって、この構成によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技の興趣向上を図ることができる。
ただし、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、ステージをキャラクター系ステージから非キャラクター系ステージへ移行する構成には、例外が存在する。具体的には、本実施形態のパチンコ機10では、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回の終了時の保留情報に、スペシャルリーチに該当することを示す情報が存在するときは、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない構成とした(例外1)。例外1の構成によれば、スペシャルリーチの画面演出において、戦士キャラクターが死亡するような動画像が映し出され、遊技回の終了時に、死亡した戦士キャラクターが登場するキャラクター系ステージに対応した画面演出が表示されることになる。先に説明したように、本実施形態のパチンコ機10では、原則的に、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、非キャラクター系ステージへのステージ移行を行なっており、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージに主役として登場することはない。それにも拘わらず、例外1の構成によれば、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージに登場することになる。翻ってみて、例外1の場合には、当該遊技回の終了時の保留情報には、スペシャルリーチに該当することを示す情報が存在することから、遊技者にとって有利度合(大当たりの期待度)が高い。このため、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技者は、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージで何事もなかったかのように登場することを認識した場合に、その後に保留情報が消化される時に、有利な結果が期待される演出を認識することによって、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージでも登場することは、有利な結果を期待できると知ることができる。したがって、例外1の構成を備えるパチンコ機10では、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10では、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回の終了時の保留情報に、スーパーリーチに該当することを示す情報が存在するときには、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへ移行する構成とした(例外2)。例外2の構成によれば、スペシャルリーチの画面演出において、戦士キャラクターが死亡するような動画像が映し出され、遊技回の終了時に、死亡した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージに対応した画面演出が表示されることになる。例外2の場合、当該遊技回の終了時の保留情報には、スーパーリーチに該当することを示す情報が存在することから、遊技者にとって、比較的、有利度合が高い。このため、パチンコ機10によれば、遊技者は、遊技回の終了時に、死亡した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージに移行したことを認めた場合に、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を持つことになる。したがって、例外2の構成を備えるパチンコ機10では、比較的、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10では、非キャラクター系ステージにあり、かつ遊技回の遊技結果がスーパーリーチ・外れである場合には、当該遊技回の終了時に、当該遊技回のスーパーリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへ移行する構成とした(図544参照)。スーパーリーチが発生した遊技回における画面演出は、戦士キャラクターが死亡するような演出ではないことから、当該戦士キャラクターが次の遊技回におけるステージに登場したとしても、遊技者はなんら違和感を持つことがない。このため、本実施形態では、非キャラクター系ステージにあり、当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スーパーリーチが発生した場合には、当該スーパーリーチの演出に登場した戦士キャラクターに対応したキャラクター系ステージへ移行する構成とした。
本実施形態のパチンコ機10では、非キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合には、遊技回の終了時に、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへ移行する構成とした(但し、例外あり)。スペシャルリーチが発生した遊技回における画面演出は、デッド・オア・アライヴの演出であることから、当たり抽選において外れ結果となった遊技回では、戦士キャラクターが死亡するような演出がなされる。このため、仮に、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへのステージ移行を行う構成とした場合に、遊技者は、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回で何事もなかったように登場する動画像を見ることになり、違和感を感じる虞があった。この問題を解決するために、本実施形態では、非キャラクター系ステージにあり、当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スペシャルリーチが発生した場合には、遊技回の終了時に、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへ移行する構成とした。これにより、遊技者が、非キャラクター系ステージにおいて戦士キャラクターが死亡した動画像を見た後に、死亡した戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージに移行して、死亡した当該戦士キャラクターが何事もなかったように登場するといった違和感を感じることを防止することができる。したがって、この構成によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技の興趣向上を図ることができる。
ただし、非キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回の終了時の保留情報に、スペシャルリーチに該当することを示す情報が存在するときには、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクターに対応したキャラクター系ステージへ移行する構成とした(例外A)。例外Aの構成によれば、スペシャルリーチの画面演出において、戦士キャラクターが死亡するような演出がなされ、遊技回の終了時に、死亡した戦士キャラクターが登場するキャラクター系ステージに対応した画面演出が表示されることになる。先に説明したように、本実施形態のパチンコ機10では、原則的に、非キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへのステージ移行を行なっており、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージに主役として登場することはない。それにも拘わらず、例外Aの構成によれば、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージに登場することになる。翻ってみて、例外Aの場合には、当該遊技回の終了時の保留情報には、スペシャルリーチに該当することを示す情報が存在することから、遊技者にとって有利度合が高い。このため、パチンコ機10によれば、遊技者は、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージで何事もなかったかのように登場することを認識した場合に、その後に保留情報が消化される時に、有利な結果が期待される演出を認識することによって、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージでも登場することは、有利な結果を期待できると知ることができる。したがって、例外Aの構成を備えるパチンコ機10では、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10では、遊技回において、スーパーリーチまたはスペシャルリーチが発生した場合に、特定の1人の戦士キャラクターを主人公とした動画像によって構成される画面演出(リーチ演出)がなされるが、当該遊技回がキャラクター系ステージにある場合には、当該キャラクター系ステージに対応した戦士キャラクターに対して、上記スーパーリーチまたはスペシャルリーチが発生した場合の画面演出に主人公として登場する戦士キャラクターが一致するように構成されている。例えば、戦士キャラクターAに対応するキャラクター系ステージにある遊技回において、スーパーリーチまたはスペシャルリーチが発生した場合には、これらのリーチにおいて表示される画面演出は、戦士キャラクターAを主人公としたものとなる。こうした構成を備えない従来のパチンコ機では、リーチ演出と設定されているステージとの間の結びつきの程度が低いことから、遊技者は違和感を感じる虞があった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、リーチ演出に対応する戦士キャラクターは、キャラクター系ステージに対応した戦士キャラクターと一致したものとなることから、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止できる。この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。なお、リーチ演出に対応する戦士キャラクターと、キャラクター系ステージに対応した戦士キャラクターとが一致する組みが複数あればよく、必ずしも、全てのリーチ演出に対応する戦士キャラクターが、キャラクター系ステージに対応した戦士キャラクターと一致しなくてもよい。さらには、リーチ演出に対応する各戦士キャラクターと、キャラクター系ステージに対応した各戦士キャラクターとが一つも一致しない構成としてもよい。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、非キャラクター系ステージからキャラクター系ステージへの移行がなされた場合に、キャラクター系ステージのなかのいずれの戦士キャラクターに対応するステージへ移行されたかをキャラクター系ステージ判定値VSに記憶している(図578参照)。そして、このキャラクター系ステージ判定値VSに基づいて、スーパーリーチまたはスペシャルリーチが発生した場合のリーチ演出パターンを決定している(図569、図570参照)。翻ってみて、キャラクター系ステージへの移行は、当たり抽選における大当たりの有無、リーチ発生の有無、および発生するリーチの種別(以下、これら3つをまとめて遊技結果とも呼ぶ)に基づいて実行されている。このために、本実施形態のパチンコ機10では、前回の当たり抽選における遊技結果に基づいて戦士キャラクター判定値VCが求められ、求められた戦士キャラクター判定値VCから特定される戦士キャラクター用のスペシャルリーチ・スーパリーチ用の演出パターンが設定されていることになる。こうした構成を備えない従来のパチンコ機では、リーチ演出と、前回の遊技回の遊技結果との間の結びつきの程度が低いことから、遊技者は違和感を感じる虞があった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10によれば、リーチ演出に対応する戦士キャラクターは、前回の遊技回の遊技結果に基づいて特定された戦士キャラクターと一致するものとなることから、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止できる。
また、本実施形態のパチンコ機10では、非キャラクター系ステージからキャラクター系ステージへの移行は、保留情報に基づいて実行されている。このために、本実施形態のパチンコ機10では、保留情報に基づいて戦士キャラクター判定値VCが求められ、求められた戦士キャラクター判定値VCから特定される戦士キャラクター用のスペシャルリーチ・スーパリーチ用の演出パターンが設定されていることになる。こうした構成を備えない従来のパチンコ機では、リーチ演出と保留情報との間の結びつきの程度が低いことから、遊技者は違和感を感じる虞があった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10によれば、リーチ演出に対応する戦士キャラクターは、保留情報に基づいて特定された戦士キャラクターと一致するものとなることから、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止できる。これらの結果、本実施形態のパチンコ機10は、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
《10-8》第10実施形態の変形例:
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。なお、以下で説明する変形例では、上記の実施形態と同一の構成、処理及び効果については、説明を省略する。
《10-8-1》変形例1:
上記第10実施形態では、キャラクター系ステージにある状態で、当たり抽選において外れ結果となった遊技回において、スペシャルリーチが発生した場合(スペシャルリーチ・外れの場合)に、当該遊技回の終了時に、キャラクター系ステージから非キャラクター系ステージへの移行が可能な構成とした(図543参照)。この構成によれば、スペシャルリーチが発生しない限り、ステージ移行がなされないことになる。スペシャルリーチが発生する頻度は比較的に少ないことから、キャラクター系ステージにある場合には、ステージ移行が比較的に少ないという課題があった。これに対して、変形例として、キャラクター系ステージにある状態を所定期間(例えば、10回の遊技回)以上、継続した場合に、強制的に非キャラクター系ステージへ移行する構成としてもよい。この構成によれば、所定期間が経過した後に、非キャラクター系ステージへの移行がなされることから、遊技の興趣向上を図ることができる。また、他の変形例として、キャラクター系ステージにある状態を所定期間(例えば、10回の遊技回)以上、継続した場合に、ステージ切り替えのための抽選処理を行って、この抽選処理において当選したときに非キャラクター系ステージへ移行する構成としてもよい。
また、他の変形例として、キャラクター系ステージにある状態を所定期間(例えば、10回の遊技回)以上、継続した場合に、キャラクター系ステージ内で、対応するキャラクターが相違するキャラクター系ステージへ移行する構成としてもよい。例えば、美少女戦士キャラクターの部屋のステージから青年戦士キャラクターの部屋のステージへ移行する構成としてもよい。この構成によっても、遊技者はステージが移行する楽しみを享受することができることから、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、キャラクター系ステージ内で、対応するキャラクターが相違するキャラクター系ステージへ移行する構成としては、変動表示が終了して停止表示となったときの各図柄列Z1~Z3の並びが予め定めた所定の並びとなったときに、当該並びによって特定される戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへ移行する構成としてもよい。具体的には、上記特定の並びとしてリーチの並びとなったときに、同一の2つの図柄によって特定される戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージに移行する構成としてもよい。例えば図529に例示する図柄の並びとなった場合には、美少女戦士キャラクターの部屋のステージへ移行されることになる。この構成によれば、リーチの図柄の並びに、移行するステージを対応づけることができることから、遊技の興趣向上をより図ることができる。
《10-8-2》変形例2:
上記第10実施形態では、非キャラクター系ステージにある状態で、図544の移行の条件が成立した場合に、ステージ移行を行い、当該移行の条件が成立しない場合には、ステージ移行を行わない構成とした。これに対して、変形例として、図544の移行の条件が成立しない場合に、非キャラクター系ステージ内で、現在のステージから他のステージに定期的に移行する構成としてもよい。例えば、非キャラクター系ステージにある状態を所定期間(例えば、10回の遊技回)以上、継続した場合に、現在のステージである田舎のステージから都会のステージへ移行する構成としてもよい。この構成によれば、所定期間が経過する毎に、非キャラクター系ステージ内でステージ移行がなされることから、遊技の興趣向上をより図ることができる。なお、上記のステージ移行は定期的に行う構成に限るものではなく、非定期的に行う構成としてもよい。例えば、変動表示が終了して停止表示となったときの各図柄列Z1~Z3の並びが予め定めた所定の並びとなったときに、上記のステージ移行を行う構成としてもよい。
《10-8-3》変形例3:
上記第10実施形態では、スーパーリーチ発生用演出パターン(外れ又は大当たり用)、およびスペシャルリーチ発生用演出パターン(外れ又は大当たり用)は、各戦士キャラクターA~Dに対応する個別のものとなっているが、同一の戦士キャラクター用のスーパーリーチ発生用演出パターン又はスペシャルリーチ発生用演出パターンであれば、リーチが発生した際のステージがキャラクター系ステージと非キャラクター系ステージのいずれであっても同一であった。これに対して、変形例として、ステージがキャラクター系ステージと非キャラクター系ステージのいずれにあるかによって、スーパーリーチ発生用演出パターンおよびスペシャルリーチ発生用演出パターンが相違する構成としてもよい。すなわち、非キャラクター系ステージにあるときの遊技回におけるスーパーリーチ発生用演出パターンは、キャラクター系ステージにあるときの遊技回におけるスーパーリーチ発生用演出パターンと相違し、非キャラクター系ステージ特有の演出を定めるものとしてもよい。また、非キャラクター系ステージにあるときの遊技回におけるスペシャルリーチ発生用演出パターンは、キャラクター系ステージにあるときの遊技回におけるスペシャルリーチ発生用演出パターンと相違し、非キャラクター系ステージ特有の演出を定めるものとしてもよい。なお、上記非キャラクター系ステージ特有の演出としては、戦士キャラクターが登場しない演出パターンとすることもできる。また、上記非キャラクター系ステージ特有の演出として、キャラクター系ステージに紐付けされていないサブ(脇役)のキャラクターが登場する演出パターンとすることもできる。
《10-8-4》変形例4:
上記第10実施形態のパチンコ機10において、戦士キャラクターA~Dの中から遊技者が好みの戦士キャラクターを指定することができる構成としてもよい。具体的には、デモ画面にて、戦士キャラクターA~Dの中から一つの戦士キャラクターを選択することによって、好みの戦士キャラクターを指定できる構成とした。この構成において、好みの戦士キャラクターが指定された場合には、キャラクター系ステージでは、好みの戦士キャラクターに対応したステージだけが設定される構成とした。この場合には、好みの戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージと、非キャラクター系ステージとの間で、ステージ移行が行われることになる。この構成によれば、キャラクター系ステージにおいて、常に好みの戦士キャラクターを遊技者に見させることができ、遊技者に満足感を抱かせることができる。ただし、この構成によれば、非キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、バトル演出で死亡した好みの戦士キャラクターが、移行した後のキャラクター系ステージに登場することなり、これを見た遊技者は、違和感を感じる虞れがあった。この問題を解決するために、更なる変形例として、非キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、好みの戦士キャラクターとは相違する戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージに一旦、移行し、その後、所定期間経過後に、好みの戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージに移行する構成としてもよい。この構成によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性を担保しつつ、好みの戦士キャラクターを多く登場させることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。なお、好みの戦士キャラクターとは相違する戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへの移行は、好みの戦士キャラクターとは相違する他の戦士キャラクターの中から、例えば抽選によって特定された戦士キャラクターを特定し、特定された戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへ移行するようにすればよい。
《10-8-5》変形例5:
上記第10実施形態のパチンコ機10では、リーチが発生した場合の遊技者にとっての有利度合は、リーチの種別によって変わり、同一のリーチ種別の中では戦士キャラクターが異なっていても同一であった。これに対して変形例として、非キャラクター系ステージでは、発生するリーチに対応する戦士キャラクターに基づいて、遊技者にとっての有利度合(大当たりの期待度)を変化させる構成とてもよい。例えば、戦士キャラクターD用のリーチが発生した場合には有利度合を4.7%、戦士キャラクターC用のリーチが発生した場合には有利度合を7.9%、戦士キャラクターB用のリーチが発生した場合には有利度合を16.6%、戦士キャラクターA用のリーチが発生した場合には有利度合を94.5%というように有利度合に差をつけてもよい。この構成によれば、戦士キャラクターの種別に優劣を付けることができることから、遊技の興趣向上をより図ることができる。
《10-8-6》変形例6:
上記第10実施形態のパチンコ機10では、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回の終了時の保留情報に、スペシャルリーチに該当することを示す情報が存在するときは、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない構成とした(例外1)。この構成によれば、遊技者は、スペシャルリーチ・外れとなった遊技回の後の遊技回でも、同じキャラクター系ステージにて遊技を行うことになる。その上、保留情報にスペシャルリーチに該当することを示す情報が存在することから、その保留情報が消化される時に実行されるスペシャルリーチの演出(すなわちバトル演出)によって、遊技者は、先に敗北した戦士キャラクターと同一の戦士キャラクターによるバトルをもう1回、観ることができ、勝利することで敗北の雪辱を果たす(大当たり当選する)こともできる。このため、変形例として、上記例外1となって同じキャラクター系ステージに留まった場合に、その後の遊技回において実行されるスペシャルリーチが発生した際の画面演出の内容を、先にスペシャルリーチ・外れとなった遊技回におけるスペシャルリーチの画面演出と一致させる構成とすることもできる。ここで言う一致は、完全に一致させる構成であってもよいし、一部だけを一致させる構成であってもよい。
主制御装置60のMPU62は、前回の遊技回の変動時間を記憶することなく、今回の遊技回に係る当たり抽選の当否結果、リーチ発生の有無、および変動種別カウンタCSの値に基づいて遊技回の変動時間を決定していることから、変動時間は逐次変わり、リーチ演出を完全に一致させることは困難である。そこで、保留に割り当てられた変動時間を組み合わせて、先にスペシャルリーチ・外れとなった遊技回における変動時間に近い長さを確保する構成としてもよい。具体的には、保留情報を先読みして、後に実行される遊技回における変動時間が、先に実行されたスペシャルリーチ・外れとなった遊技回における変動時間よりも短い場合に、スペシャルリーチに該当するとされた保留情報に係る変動時間に対して、先に実行されたスペシャルリーチ・外れとなった遊技回におけるリーチ演出の主要部を割り当て、スペシャルリーチに該当する保留情報よりも先に消化される保留情報に係る変動時間に対して、前記リーチ演出の導入部を割り当てるようにする。このリーチ演出の導入部は、複数に分割されており、スペシャルリーチに該当する保留情報よりも先に消化される保留情報によって確保することのできる時間に合わせて、前記分割された導入部から必要な分だけを抽出して割り当てるようにする。さらに、分割された導入部のそれぞれの長さは、必要に応じて微少量だけ拡張可能であり、変動時間に演出の長さを合わせることができる。なお、スペシャルリーチに該当する保留情報よりも先に消化される保留情報が存在しない場合には、リーチ演出の主要部だけをスペシャルリーチに該当するとされた保留情報に係る変動時間に対して割り当てるようにして演出パターンを設定してもよい。また、保留情報を先読みして、後に実行される遊技回における変動時間が、先に実行されたスペシャルリーチ・外れとなった遊技回における変動時間よりも長い場合は、先にスペシャルリーチ・外れとなった遊技回におけるリーチ演出に対して、特徴のない新たな導入部を加えることで、既に実行されたスペシャルリーチ・外れとなった遊技回における演出の内容に対して、後に実行される遊技回におけるリーチ演出の内容を大まかに一致させる構成としてもよい。
上記の構成によって、後にスペシャルリーチが発生する遊技回におけるスペシャルリーチの画面演出を、先にスペシャルリーチ・外れとなった遊技回におけるスペシャルリーチの画面演出に対して、大まかには一致させることができる。このため、遊技者に対して、先に敗北したバトル演出の記憶を呼び起こさせることができ、再チャレンジして勝利したい欲求を喚起することができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
なお、上記の構成に換えて、後にスペシャルリーチが発生する遊技回におけるスペシャルリーチの画面演出を、先にスペシャルリーチ・外れとなった遊技回におけるスペシャルリーチの画面演出に対して、一部だけ相違する構成としてもよい。また、保留情報からスペシャルリーチ・外れが発生すると判定できる場合には、後にスペシャルリーチが発生する遊技回におけるスペシャルリーチの画面演出を、先にスペシャルリーチ・外れとなった遊技回におけるスペシャルリーチの画面演出に対して一致させ、保留情報からスペシャルリーチ・大当たりが発生すると判定できる場合には、後にスペシャルリーチが発生する遊技回におけるスペシャルリーチの画面演出を、先にスペシャルリーチ・外れとなった遊技回におけるスペシャルリーチの画面演出に対して、一部だけ相違する構成としてもよい。
《10-8-7》変形例7:
上記第10実施形態のパチンコ機10では、当たり抽選における大当たり当選、リーチ発生などの遊技結果に基づいて、遊技回の終了時に、キャラクター系ステージと非キャラクター系ステージとの間のステージ移行を行うことによって、移行後のステージで次回からの遊技回が実行される構成とした。これに対して変形例として、前回の遊技回に係る当たり抽選における大当たり当選、リーチ発生などの遊技結果に基づいて、今回の遊技回の開始時に、上記のステージ移行を行う構成としてもよい。この変形例によっても、第10実施形態と同一の効果を奏することができる。要は、当たり抽選における大当たり当選、リーチ発生などの遊技結果に係る遊技回の終了時から次の遊技回の開始時までの間であれば、ステージ移行はいずれのタイミングとすることもできる。さらに、次の遊技回の開始時よりも後のタイミングで、ステージ移行を行う構成としてもよい。例えば、前述した次の遊技回の変動の途中でステージ移行を行う構成としてもよい。変動の途中としては、例えば、特別リーチ画面演出においてキャラクターが登場する直前のタイミングであってもよい。さらに、次の遊技回の開始時よりも後のタイミングでステージ移行を行う他の例示として、当たり抽選における大当たり当選、リーチ発生などの遊技結果に係る遊技回を起点遊技回としたときに、起点遊技回から1回後の遊技回(前述した次の遊技回に該当する)、2回後の遊技回、3回後の遊技回というように、起点遊技回から1または複数の回数後の遊技回における所定のタイミング(例えば、開始時、終了時等)で、ステージ移行を行う構成としてもよい。この構成の場合に、起点遊技回からステージ移行を行う遊技回までの間の遊技回においては、例えば、専用の切替時演出を実行する構成としてもよい。専用の切替時演出としては、例えば、バトル演出によって敗北したキャラクターが登場する演出であってもよいし、ステージ移行による移行先のステージがどういったステージになるかを時間を掛けて示す演出としてもよいし、ステージ移行による移行先のステージを遊技者が指定できる画面演出を含む演出としてもよい。
《10-8-8》変形例8:
上記第10実施形態のパチンコ機10では、演出モードとして、キャラクター系ステージと非キャラクター系ステージとの2種類が用意されており、この2種類のステージの間でステージ移行が行われていた。これに対して、変形例として、キャラクター系ステージと非キャラクター系ステージとを含む3種類以上のステージの間でステージ移行を行う構成としてもよい。例えば、非キャラクター系ステージをA国系の非キャラクター系ステージとB国系の非キャラクター系ステージとに分けて、第10実施形態におけるキャラクター系ステージと非キャラクター系ステージとの間のステージ移行の態様を、キャラクター系ステージとA国系の非キャラクター系ステージとの間のステージ移行に適用する構成としてもよい。
《10-8-9》変形例9:
上記第10実施形態のパチンコ機10では、スーパーリーチが発生したときに表示される画面演出(特別リーチ画面演出)は、戦士キャラクターの日常生活を題材にした動画によって構成されていたが、これに限る必要はなく、敵キャラクターとの対決を伴わない演出であれば様々な演出に換えることができる。例えば、戦士キャラクターの小さいときから大人になるまでの成長を題材にした動画、戦士キャラクターが他国へ旅行することを題材にした動画等としてもよい。
《10-8-10》変形例10:
第10実施形態のパチンコ機10では、スーパーリーチが発生したときに表示される画面演出は、戦士キャラクターが主人公として登場するものに限っていたが、これに対して変形例として、スーパーリーチが発生したときに表示される画面演出として、戦士キャラクターが主人公として登場するもの(キャラクター系画面演出)と、戦士キャラクターが登場しないもの(非キャラクター系画面演出)との2種類を有する構成としてもよい。なお、この2種類を有する場合には、図544に示した非キャラクター系ステージにおけるステージ移行の条件として、遊技回の遊技結果がスーパーリーチ・外れである場合には、当該遊技回のスーパーリーチ・外れに対応した演出がキャラクター系画面演出である場合に限り、当該遊技回の終了時に、当該キャラクター系画面演出に主人公として登場した戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへの移行を行う構成とする。一方、当該遊技回のスーパーリーチ・外れに対応した演出が非キャラクター系画面演出である場合には、ステージ移行は行わない構成とする。この変形例によれば、スーパーリーチが発生したときに表示される画面演出の態様を増やすことができることから、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
《10-8-11》変形例11:
上記第10実施形態のパチンコ機10では、スペシャルリーチが発生したときに表示される画面演出(以下、スペシャルリーチ画面演出と呼ぶ)は、戦士キャラクターと敵キャラクターとが対決する戦闘演出(バトル演出)の動画によって構成されていた。これに対して、変形例として、スペシャルリーチ画面演出を、囲碁、将棋、連珠、オセロ、バックギャモン等のゲームを行う動画によって構成してもよい。要は、キャラクターが他者と対決する構成であれば、戦闘シーンを伴うものでなくてもよい。さらに、必ずしも他者と対決する必要はなく、キャラクター自身がなんらかに挑戦して、当該キャラクターにとって(すなわち遊技者にとって)、有利な結果または不利な結果が告知される場面を含むものであれば、いずれの演出としてもよい。例えば、アイドルキャラクターが歌手オーディションに挑戦して、合格または不合格となる場面を含む動画によって構成してもよい。さらに、有利な結果と不利な結果の両方が必ずしも告知される必要もなく、不利な結果が告知される場面を少なくとも含む動画であれば、どのような動画によって構成してもよい。更にまた、特定のリーチ(本実施形態ではスペシャルリーチ)が発生したときに表示される画面演出において、キャラクターがなんらかの行動や動作を行う場面が含まれたときに、その画面演出が表示された後のステージにおいて、前記行動や動作を行ったキャラクターと同じキャラクターが登場した場合に、遊技者が矛盾や違和感を覚える、上述した行動や動作を行う場面を含む画面演出であれば、特定のリーチが発生したときに表示される画面演出はどのようなものであってもよい。
《10-8-12》変形例12:
上記第10実施形態のパチンコ機10では、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回の終了時の保留情報に、スーパーリーチ(スーパーリーチ・外れ又はスーパーリーチ・大当たり)に該当することを示す情報が存在するときには、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへ移行する構成とした(例外2)。これに対して、変形例として、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回の終了時の保留情報にスーパーリーチ・外れに該当することを示す情報が存在するときには、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへ移行する構成とし、一方、当該遊技回の終了時の保留情報にスーパーリーチ・大当たりに該当することを示す情報が存在するときには、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない構成としてもよい。この構成によれば、遊技回においてバトル演出がなされ、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージに主役として登場し、その後にスーパーリーチが発生する遊技回において、スーパーリーチの演出(戦士キャラクターの日常生活を題材にした演出)がなされて、必ず大当たり当選となる。このため、遊技者に対して、突然の歓喜を付与することが可能となる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。さらに、他の変形例として、キャラクター系ステージにあり、遊技回の遊技結果がスペシャルリーチ・外れである場合に、当該遊技回の終了時の保留情報にスーパーリーチ・外れに該当することを示す情報が存在するときには、当該遊技回のスペシャルリーチ・外れに対応した演出に登場した戦士キャラクター以外の戦士キャラクターに対応するキャラクター系ステージへ移行する構成とし、一方、当該遊技回の終了時の保留情報に当たり抽選において大当たり当選に該当することを示す情報(リーチの発生の有無、リーチが発生する場合のリーチ種別を問わない)が存在するときには、当該遊技回におけるステージを継続し、ステージ移行を行わない構成としてもよい。この構成によれば、遊技回においてバトル演出がなされ、死亡した戦士キャラクターが次の遊技回のステージに主役として登場し、その後にノーマルリーチやスーパーリーチが発生する遊技回において、必ず大当たり当選となる。このため、遊技者に対して、突然の歓喜を付与することが可能となる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
《10-8-13》変形例13:
上記第10実施形態およびその変形例では、パチンコ機10は、主制御装置60、音声発光制御装置90、表示制御装置100といった3つの制御装置を備える構成としたが、これに換えて、主制御装置と副制御装置といった2つの制御装置を備える構成としても良い。副制御装置では、第10実施形態において音声発光制御装置90と表示制御装置100とにおいて実行される各種処理を実行する構成とすれば良い。また、上記第10実施形態およびその変形例において、3つの制御装置60,90,100のそれぞれで実行される各種処理は、第10実施形態で説明した区分けに限る必要はなく、3つの制御装置60,90,100の全体として、第10実施形態における各種の処理が実行できれば良い。
《11》第11実施形態:
次に、第11実施形態について説明する。第11実施形態のパチンコ機10は、先に説明した第10実施形態のパチンコ機をベースとして、新たな構成を追加したものである。以下では、第10実施形態のパチンコ機との相違点を主に説明することによって、第11実施形態についての説明を行う。なお、第11実施形態において、第10実施形態と同一のハードウェア構成およびソフトウェア構成(処理)については、説明を省略する。第11実施形態において、第10実施形態と同じ部品については同一の名称と符号を用いて、以下の説明を行う。
《11-1》音声発光制御装置及び表示制御装置の電気的構成:
図582は、第11実施形態のパチンコ機10における音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成を中心として示すブロック図である。本実施形態のパチンコ機10の電気的構成は、第10実施形態の電気的構成と同一であり、本来、新たな図を必要としないが、第10実施形態では説明を省略した部分について、本実施形態では、詳しく説明することを必要とすることから、図582の図面を追加して説明を行うこととした。
図582に示したブロック図は、図537に示したブロック図と比較して、音声発光制御装置90に設けられた音声発光制御基板91の部分が相違する。図示するように、音声発光制御基板91には、音声発光制御装置90の全体の制御を司る演算装置であるMPU92以外に、音信号を生成するとともに生成した音信号に基づいてスピーカー46を駆動して音を出力する音出力LSI97と、種々の音声データが格納されたメモリである音声データ用ROM98とが搭載されている。音声データ用ROM98は、音出力LSI97に接続され、音出力LSI97は、信号線を介してMPU92と接続されている。
音出力LSI97は、MPU92からの指示に基づいて再生すべき音を生成し、生成した音をスピーカー46から出力するDSP(Digital Signal Processor)である。具体的には、音出力LSI97は、MPU92から再生開始コマンドを受信すると、その再生開始コマンドによって指定された再生を開始すべき音を特定し、その特定した音に対応する音声データを音声データ用ROM98から読み出し、再生すべき音を生成する(すなわち、再生する)。そして、音出力LSI97は、再生した音をスピーカー46から出力する。また、音出力LSI97は、MPU92から再生終了コマンドを受信すると、その再生終了コマンドにより指定された再生を終了すべき音を特定し、その特定した音の再生を終了する。
音出力LSI97は、16チャンネル分の音声チャンネルを有しており、最大16の音を同時に生成し、合成(ミキシング)した上で、スピーカー46から出力する。
《11-2》音の再生に関する背景技術:
音出力LSIによって再生される音(音響)には、イントロやメロディーなどの複数の部分からなるものがある。複数の部分それぞれに対応して音データが記録されているが、音データは一体として(途切れることなく)再生されるので、複数の音データが一つの楽曲としてまとめられることがある。
このようにまとめられた一つの楽曲について、状況に応じて異なる態様で再生されることがあり、一般的な音出力LSIはそのような機能を備えることがある。具体的には、図583(a)に示すように一つの楽曲がイントロ部とループ部とから構成されている場合を考える。このようにまとめられた楽曲は、一つの再生開始コマンドでイントロ部とループ部との両方が再生される。他方、パチンコ機の演出において、イントロ部は楽曲の導入部であり一度しか再生しないが、イントロ部に続くループ部は所定期間、繰り返し再生するように意図することがある。要するに、パチンコ機の音響の再生形態に関して、「イントロ部」と「ループ部」で構成される楽曲を再生させる場合に、「ループ部」のみをループ再生したいという場面が存在する。
これを実現するための一形態として、音声発光制御基板から音出力LSIに対して、ループ再生を行う旨の設定付きの再生開始コマンドを出力し、音出力LSI側では、上記の再生開始コマンドを受信すると、最初にイントロ部とループ部とを再生し、その後に、ループ部の先端(ループイン点)に再生位置を戻して、ループイン点からループ部の後端(ループアウト点)までを繰り返し再生する構成としてもよい。この構成によっても、図583(b)に示すように、「イントロ部」と「ループ部」とが再生され、その後に「ループ部」のみがループ再生される演奏形態となる。
一方、近年のパチンコ機では、遊技の進行状況に応じてBGMや効果音を変化させることのできる、いわゆるインタラクティブなサウンド表現が期待されている。本実施形態のパチンコ機10では、インタラクティブなサウンド表現を行うために、音声発光制御基板91のMPU92と音出力LSI97と間で、コマンドやデータを双方向にやり取りできる構成として、インタラクティブ性の高い音の再生を実現している。このため、「イントロ部」と「ループ部」とを再生し、その後に「ループ部」のみをループ再生する手法について、本実施形態のパチンコ機10では、図583に示した手法と相違するものとなっている。以下、音声発光制御基板91のMPU92と音出力LSI97とによって再生される音について、詳しく説明する。
《11-3》音声データの構成:
図584は、音声データ用ROMに記憶されているデータのデータ構造を模式的に示す説明図である。本実施形態の音声データ用ROM98には、先に説明したキャラクター系ステージ(図538参照)の画面演出の内容に対応した音データを記憶するキャラクター系ステージ用音データ記憶エリア98aと、先に説明した非キャラクター系ステージ(図539参照)の画面演出の内容に対応した音データを記憶する非キャラクター系ステージ用音データ記憶エリア98bとが設けられている。なお、本実施形態の音声データ用ROM98には、両記憶エリア98a,98b以外にも、各種演出の内容に対応した音データや、効果音や各種キャラクターの台詞等の音データ等を記憶する各種の記憶エリアが設けられている。本実施形態では、音声データと音データは等価である。音データは、音響データでもある。
本実施形態では、音声データ用ROM98には、MP3(MPEG Audio Layer-3)形式の音声データが記憶されている。ただし、音声データとしては、任意の形式を採用することができる。すなわち、音声データは、音の波形をリニアパルス符号変動方式によってサンプリングしたデータ形式であってもよいし、MP3やAAC(Advanced Audio Coding)等の各種音声圧縮方式によってデータ圧縮されたものであってもよい。また、各種の音声を発音させるためのMIDI(Musical Instrulment Digital Interface)規格に準拠したMIDIファイルが、音声データとして音声データ用ROM98に記憶されていてもよい。この場合、音出力LSI97は、MIDI音源を備え、MPU92から再生開始を指示された種別の音を再生するためのMIDIファイルを音声データ用ROM98から読み出し、読み出したMIDIファイルに従って、MIDI音源を発音させることで、その音の再生を実行する構成としてもよい。
図584に示した例では、キャラクター系ステージ用音データ記憶エリア98aには、特定の楽曲(以下、楽曲Aと呼ぶ)に係る2種類の音データ、すなわち、楽曲A第1データA1と楽曲A第2データA2とが記憶されている。本実施形態では、楽曲Aとして、キャラクター系ステージの画面演出に相応しい曲が選択されている。
非キャラクター系ステージ用音データ記憶エリア98bには、楽曲Aとは異なる特定の楽曲(以下、楽曲Bと呼ぶ)に係る2種類の音データ、すなわち、楽曲B第1データB1と楽曲B第2データB2とが記憶されている。本実施形態では、楽曲Bとして、非キャラクター系ステージの画面演出に相応しい曲が選択されている。
図585は、楽曲A第1データA1と楽曲A第2データA2との各構成を示す説明図である。図585(a)は楽曲A第1データA1の構成を示し、図585(b)は楽曲A第2データA2の構成を示している。
図585(a)に示すように、楽曲A第1データA1は、楽曲A第1データ_イントロ部A11と、楽曲A第1データ_主要部A12と、楽曲A第1データ_余韻部A13との三つの部分からなる。三つの部分A11~A13は、この順に連続している。すなわち、三つの部分A11~A13は、この順に連続して再生されるようにグループ化されている。換言すれば、楽曲A第1データ_主要部A12は楽曲A第1データ_イントロ部A11に対して再生の時間軸方向に連続しており、楽曲A第1データ_余韻部A13は楽曲A第1データ_主要部A12に対して再生の時間軸方向に連続している。
楽曲A第1データA1に記録された楽曲Aでは、始まりとしてイントロ部分(前奏部分、あるいは導入部分)があり、イントロ部分に続くメロディー部分があり、メロディー部分の後に余韻を残しながら終息する部分(余韻部分)がある。楽曲A第1データ_イントロ部A11は上記イントロ部分を記録しており、楽曲A第1データ_主要部A12は上記メロディー部分を記録しており、楽曲A第1データ_余韻部A13は上記余韻部分を記録している。メロディー部分は、例えば、4小節、8小節等の長さである。
余韻部分について、さらに説明する。楽曲Aとして、例えば管弦楽曲が採用された場合、弦楽器や打楽器の音は、比較的に長い余韻を残す。このため、メロディー部分の終端において、弦楽器や打楽器等の長い余韻が終わらないこともあり得る。本実施形態では、楽曲A第1データ_主要部A12の終端に連続して楽曲A第1データ_余韻部A13を設けることによって、弦楽器や打楽器等の比較的に長い余韻も再生可能とした。なお、楽曲A第1データ_余韻部A13は、弦楽器や打楽器の音の余韻を必ず含むものでなくてもよく、メロディー部分に付随する音が記録されておれば、どのようなデータであっても良い。ここで、メロディー部分に付随する音とは、楽曲A第1データ_余韻部A13に記録されたデータの音にメロディー部分の音から切り替わったときに、遊技者が違和感を感じることのない音であり、メロディー部分につき従い生じる音を意味する。また、メロディー部分に付随する音とは、メロディー部分の最後の音データの音から引き続く音ということもできる。さらに、楽曲A第1データ_余韻部A13は、楽曲A第1データ_主要部A12とは独立した音を記録する部分とすることもできる。なお、楽曲A第1データ_余韻部A13のデータ長は、再生時に後述する遅延期間Δtを少なくとも上回ることのできる長さとなるように、実験的にあるいはシミュレーションにより決められている。
図585(b)に示すように、楽曲A第2データA2は、楽曲A第2データ_主要部A21と、楽曲A第2データ_余韻部A22との二つの部分によって構成されている。二つの部分A21,A22は、この順に連続している。すなわち、二つの部分A21,A22は、この順に連続して再生されるようにグループ化されている。換言すれば、楽曲A第2データ_余韻部A22は、楽曲A第2データ_主要部A21に対して再生の時間軸方向に連続している。楽曲A第2データ_主要部A21は、楽曲A第1データ_主要部A12と同一のデータである。楽曲A第2データ_余韻部A22は、楽曲A第1データ_余韻部A13と同一のデータである。すなわち、楽曲A第2データA2は、楽曲A第1データA1と比較してイントロ部を備えない点で相違し、楽曲A第1データA1のイントロ部を除いた部分(楽曲A第1データ_主要部A12および楽曲A第1データ_余韻部A13)と一致する。
本実施形態のパチンコ機10では、イントロ部とループ部で構成される楽曲Aをキャラクター系ステージにおいて再生させるに際し、上述した楽曲A第1データA1と楽曲A第2データA2との両方を用いる。両データA1,A2を用いた再生の具体的な手順については、後ほど詳しく説明する。
図586は、楽曲B第1データB1と楽曲B第2データB2との各構成を示す説明図である。図586(a)は楽曲B第1データB1の構成を示し、図586(b)は楽曲B第2データB2の構成を示している。
図586(a)に示すように、楽曲B第1データB1は、楽曲B第1データ_イントロ部B11と、楽曲B第1データ_主要部B12と、楽曲B第1データ_余韻部B13との三つの部分によって構成されている。すなわち、楽曲B第1データB1は、楽曲A第1データA1(図585(a))と同様に、楽曲についてのイントロ部分を記録した楽曲B第1データ_イントロ部B11と、楽曲についてのメロディー部分を記録した楽曲B第1データ_主要部B12と、楽曲についての余韻部分を記録した楽曲B第1データ_余韻部B13とを備える。なお、楽曲B第1データ_余韻部B13のデータ長は、再生時に後述する遅延期間Δtを少なくとも上回ることのできる長さとなるように、実験的にあるいはシミュレーションにより決められている。
図586(b)に示すように、楽曲B第2データB2は、楽曲B第2データ_主要部B21と、楽曲B第2データ_余韻部B22との二つの部分によって構成されている。すなわち、楽曲B第2データB2は、楽曲B第2データB1(図585(b))と同様に、楽曲についてのメロディー部分を記録した楽曲B第2データ_主要部B21と、楽曲についての余韻部分を記録した楽曲B第2データ_余韻部B22とを備える。
本実施形態のパチンコ機10では、イントロ部とループ部で構成される楽曲Bを非キャラクター系ステージにおいて再生させるに際し、上述した楽曲B第1データB1と楽曲B第2データB2との両方を用いる。両データB1,B2を用いた再生の具体的な手順については、後ほど詳しく説明する。
《11-4》遊技機による処理の概要:
次に、本実施形態のパチンコ機10が実行する処理の概要について説明する。
図587は、音出力LSI97における楽曲Aについての再生手順を示すタイミングチャートである。図587には、音出力LSI97において、音声チャンネル1で再生される楽曲A第1データA1と、音声チャンネル1で繰り返し再生される楽曲A第2データA2と、これらの再生の結果、得られる演奏形態の内容とが示されている。
本実施形態のパチンコ機10では、図柄列Z1~Z3の背景画像がキャラクター系ステージである場合に、音出力LSI97において、次の手順で楽曲Aが再生される。キャラクター系ステージへの移行時に、最初に、音声発光制御装置90のMPU92(図582を参照、以下「音光側MPU92」と呼ぶ)が、音出力LSI97に対して楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を送信する(時刻t1)。楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1は、楽曲A第1データA1を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを16チャンネル分の音声チャンネルのうちの第1番目の音声チャンネル(以下、「音声チャンネル1」と呼ぶ)とする設定を含む。なお、第1番目の音声チャンネルに限る必要はなく、他の一つの特定の音声チャンネルであればいずれの音声チャンネルとすることもできる。
音出力LSI97は、音光側MPU92から楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を受信した場合に、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1によって指定された音声チャンネル1において、当該楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1によって指定された再生対象の楽曲A第1データA1を再生する処理を開始する。詳しくは、音出力LSI97は、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を受信した場合に、音声データ用ROM98の中から、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1によって指定された再生対象の楽曲A第1データA1を特定し、特定した楽曲A第1データA1を先頭から順次、読み出し、読み出した楽曲A第1データA1に基づく音を楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1によって指定された音声チャンネル1において、順次、生成する(すなわち、再生する)。そして、音出力LSI97は、生成した音をスピーカー46から順次出力する。こうして、音声チャンネル1において、楽曲A第1データA1が、楽曲A第1データ_イントロ部A11の先端から音の生成および出力が開始され、楽曲A第1データA1の終端に向かって音の生成および出力が続く。なお、音出力LSI97において、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を受信したタイミング(時刻t1)から音を生成する(すなわち、再生する)までに、所定の期間の遅延が発生する(この期間Δtを、以下「遅延期間Δt」とも呼ぶ)。遅延が発生する主な要因は、音声データ用ROM98の中から、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1によって指定された再生対象の楽曲A第1データA1を特定し、特定した楽曲A第1データA1の先頭を読み出すのに少なからず時間が必要なためである。すなわち、音出力LSI97が楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を受信したタイミング(時刻t1)から遅延期間Δtが経過した後(時刻t1+Δt)に、楽曲A第1データA1の再生してスピーカー46から出力する。なお、図583に示した例においても、再生開始コマンドを受信したタイミングから遅延期間の遅延が発生するが、図583では、説明の簡略化のために遅延の発生は無いものとして示している。
図587に戻り、音光側MPU92は、音声チャンネル1における楽曲A第1データA1の再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングで(時刻t2)、音出力LSI97に対して楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する。楽曲A第2データ再生コマンドCA2は、楽曲A第2データA2を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル1とする設定を含む。
本実施形態では、音出力LSI97は、再生中のデータの再生位置、すなわち、生成された音が再生中のデータのうちのいずれの位置にあるかを逐次把握しうるように構成されており、音声発光制御装置90のMPU92(音光側MPU92)との間で通信を行うことによって、再生中のデータの再生位置を音光側MPU92に対して伝えることができる。音光側MPU92は、音出力LSI97から受けた再生中のデータの再生位置に基づいて、再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングであるか否かの判定を行う。なお、この構成に変えて、音声発光制御装置90側で、再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するまでの到達時間を予め記憶している構成として、再生開始からの時間が前記到達時間に達したか否かから、その再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングであるか否かの判定を行う構成としてもよい。
音出力LSI97は、音光側MPU92から楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信した場合に、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2によって指定された音声チャンネル1において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2によって指定された再生対象の楽曲A第2データA2を再生する処理を開始する。詳しくは、音出力LSI97は、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信した場合に、音声データ用ROM98の中から、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2によって指定された再生対象の楽曲A第2データA2を特定し、特定した楽曲A第2データA2を先頭から順次、読み出し、読み出した楽曲A第2データA2に基づく音を楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2によって指定された音声チャンネル1において、順次、生成する(すなわち、再生する)。なお、楽曲A第2データA2に基づく音が生成される直前までは、楽曲A第1データA1に基づく音が生成されており、生成される音は、楽曲A第1データA1に基づく音から楽曲A第2データA2に基づく音に切り替わる。そして、音出力LSI97は、生成した楽曲A第2データA2に基づく音をスピーカー46から順次出力する。こうして、音声チャンネル1において、楽曲A第2データA2が、楽曲A第2データ_主要部A21の先端から音の生成および出力が開始され、楽曲A第2データA2の終端に向かって音の生成および出力が続く。
なお、音出力LSI97において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信したタイミング(時刻t2)から楽曲A第2データA2の音を生成する(すなわち、再生する)までに、遅延期間Δtの遅延が発生する。遅延が発生する主な要因は、音声データ用ROM98の中から、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2によって指定された再生対象の楽曲A第2データA2を特定し、特定した楽曲A第2データA2の先頭を読み出すのに少なからず時間が必要なためである。すなわち、音出力LSI97が楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信したタイミング(時刻t2)から遅延期間Δtが経過した後(時刻t2+Δt)に、楽曲A第2データA2の音を再生してスピーカー46から出力する。遅延期間Δtにおいては、楽曲A第1データ_主要部A12の終端に連続している楽曲A第1データ_余韻部A13の音が継続して生成されており、遅延期間Δtの経過時に、生成される音は楽曲A第2データA2の音に切り替わる。
その後、音光側MPU92は、音声チャンネル1における楽曲A第2データA2の再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングで(時刻t3)、音出力LSI97に対して、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を再度、送信する。楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2は、時刻t2において送信した楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2と同一であり、再度、音声チャンネル1において楽曲A第2データA2の再生を開始させるための命令である。なお、時刻t3において受信する楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を、1回目の楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2と区別するために、必要に応じて2回目の楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2と呼ぶ。再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングであるか否かの判定は、音出力LSI97から受けた再生中のデータの再生位置に基づいて行う構成とする。なお、この構成に変えて、音声発光制御装置90側で、再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するまでの到達時間を予め記憶している構成として、再生開始からの時間が前記到達時間に達したか否かから、その再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングであるか否かの判定を行う構成としてもよい。
音出力LSI97は、音光側MPU92から2回目の楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信した場合に、2回目の楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2によって指定された再生対象の楽曲A第2データA2の再生を開始する。詳しくは、音出力LSI97は、2回目の楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信した場合に、音声データ用ROM98の中から、2回目の楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2によって指定された再生対象の楽曲A第2データA2(以下、2回目の楽曲A第2データA2とも呼ぶ)を特定し、特定した2回目の楽曲A第2データA2を先頭から順次、読み出し、読み出した楽曲A第2データA2に基づく音を音声チャンネル1として、順次、生成する(すなわち、再生する)。なお、2回目の楽曲A第2データA2に基づく音が生成される直前までは、1回目の楽曲A第1データA1に基づく音が生成されており、生成される音は、1回目の楽曲A第1データA1に基づく音から2回目の楽曲A第2データA2に基づく音に切り替わる。そして、音出力LSI97は、生成した楽曲A第2データA2に基づく音をスピーカー46から順次出力する。こうして、音声チャンネル1において、2回目の楽曲A第2データA2が、楽曲A第2データ_イントロ部A21の先端から音の生成および出力が開始され、2回目の楽曲A第2データA2の終端に向かって音の生成および出力が続く。
なお、音出力LSI97において、2回目の楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信したタイミング(時刻t3)から2回目の楽曲A第2データA2の音を生成する(すなわち、再生する)までに、遅延期間Δtの遅延が発生する。遅延が発生する主な要因は、時刻t2の後に発生する遅延と同じである。すなわち、音出力LSI97が2回目の楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信したタイミング(時刻t3)から遅延期間Δtが経過した後(時刻t3+Δt)に、2回目の楽曲A第2データA2の音を再生してスピーカー46から出力する。時刻t3に続く遅延期間Δtにおいては、1回目の楽曲A第2データA2の楽曲A第2データ_主要部A21の終端に連続している楽曲A第2データ_余韻部A22の音が継続して生成されており、遅延期間Δtの経過時に、生成される音は2回目の楽曲A第2データA2の音に切り替わる。このようにして、楽曲A第2データA2が繰り返し演奏される。
上記のようにして、楽曲A第1データA1を再生した後に、楽曲A第2データA2を繰り返し再生することによって、楽曲Aのメロディー部分のループ再生を実現している。このループ再生は、キャラクター系ステージが終了するまで行われる。キャラクター系ステージの終了時には、音光側MPU92は音出力LSI97に対して楽曲A第2データ再生終了コマンドを送信し、音出力LSI97は音光側MPU92から楽曲A第2データ再生終了コマンドを受信すると、楽曲A第2データA2のループ再生を終了する。
なお、上述した説明では、音出力LSI97において、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を受信したタイミング(時刻t1)から音を再生するまでに発生する遅延期間と、1回目の楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信したタイミング(時刻t2)から音を再生するまでに発生する遅延期間と、2回目の楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信したタイミング(時刻t3)から音を再生するまでに発生する遅延期間とは、同一のΔtとして示したが、これらの遅延期間Δtは必ずしも同一の時間的な長さではない。再生対象のデータの長さ等によっても遅延期間Δtは異なる長さとなり得るが、本実施形態では、便宜的に同一の時間的な長さとなるものとして、遅延期間をΔtとして示した。
図588は、音出力LSI97における楽曲Bについての再生手順を示すタイミングチャートである。図588には、音出力LSI97において、音声チャンネル1で再生される楽曲B第1データB1と、音声チャンネル1で繰り返し再生される楽曲B第2データB2と、これらの再生の結果、得られる演奏形態の内容とが示されている。
本実施形態のパチンコ機10では、背景画像が非キャラクター系ステージである場合に、音出力LSI97において、図588に示す手順で楽曲Bが再生される。
図588の内容は図587の内容と似通っている。図588の内容は、図587の内容に対して、「楽曲A」との記載が「楽曲B」との記載に換わった点が相違するだけである。すなわち、「楽曲A第1データA1」は「楽曲B第1データB1」に換わり、「楽曲A第2データA2」は「楽曲B第2データB2」に換わり、「楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1」は「楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1」に換わり、「楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2」は「楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2」に換わっている。楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1と楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2とが出力されるタイミングは、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1と楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2とが出力されるタイミングとそれぞれ同一である。また、楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1を受信したタイミング(時刻t1)から楽曲B第1データB1の音をスピーカー46から実際に出力するまでに遅延期間Δtの遅延が発生すること、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2を受信したタイミング(時刻t2,t3)から楽曲B第2データB2の音をスピーカー46から実際に出力するまでに遅延期間Δtの遅延が発生することは、図587と同一である。
図示するように、楽曲B第1データB1を再生し、その後に、楽曲B第2データB2を繰り返し再生することによって、楽曲Bのメロディー部分のループ再生を実現している。このループ再生は、非キャラクター系ステージが終了するまで行われる。非キャラクター系ステージの終了時には、音光側MPU92は音出力LSI97に対して楽曲B第2データ再生終了コマンドを送信し、音出力LSI97は音光側MPU92から楽曲B第2データ再生終了コマンドを受信すると、楽曲B第2データB2のループ再生を終了する。
図587に示した、キャラクター系ステージにおける楽曲Aについての再生に話を戻す。図587に示した構成によれば、楽曲A第1データA1を再生した後に、楽曲A第2データA2を繰り返し再生することによって、楽曲Aのメロディー部分のループ再生を実現しているが、楽曲A第1データA1の楽曲A第1データ_主要部A12の終端の音がスピーカー46から出力されてから(時刻t2)、楽曲A第2データA2の楽曲A第2データ_主要部A21の先端の音がスピーカー46から出力されるまでに遅延期間Δtの遅延が発生する。本実施形態のパチンコ機10では、楽曲A第1データA1を、楽曲A第1データ_主要部A12に対して時間軸方向に連続する楽曲A第1データ_余韻部A13を備える構成とすることで、遅延期間Δtにおいて、楽曲A第1データ_余韻部A13の音が出力される。このため、楽曲Aのメロディー部分と、繰り返し時の楽曲Aのメロディー部分との間(すなわち、遅延期間Δt)で、音が途切れることがない。
次に、本実施形態を参考例と比較してみる。図589は、参考例における、楽曲Aについてのデータの構成と、演奏形態とを示す説明図である。図589(a)は参考例用楽曲A第1データX1の構成を示し、図589(b)は参考例用楽曲A第2データX2の構成を示している。図589(b)は両データX1,X2によって得られる演奏形態を示す。
参考例では、音声データ用ROMに参考例用楽曲A第1データX1と参考例用楽曲A第2データX2とが記憶されている。参考例用楽曲A第1データX1は、本実施形態における楽曲A第1データA1(図585)に相当するもので、楽曲A第1データ_イントロ部X11と楽曲A第1データ_主要部X12との二つの部分によって構成されている。楽曲A第1データ_イントロ部X11は、本実施形態における楽曲A第1データ_イントロ部A11と同一のデータである。楽曲A第1データ_主要部X12は、本実施形態における楽曲A第1データ_主要部A12と同一のデータである。すなわち、参考例用楽曲A第1データX1は、本実施形態における楽曲A第1データA1と比較して、楽曲A第1データ_余韻部A13が無い構成である。
参考例用楽曲A第2データX2は、本実施形態における楽曲A第2データA2(図585)に相当するもので、楽曲A第2データ_主要部X21によって構成されている。楽曲A第2データ_主要部X21は、本実施形態における楽曲A第2データ_主要部A21と同一のデータである。すなわち、参考例用楽曲A第2データX2は、本実施形態における楽曲A第2データA2と比較して、楽曲A第2データ_余韻部A22が無い構成である。
本実施形態と同様に、楽曲A第1データX1を再生した後に楽曲A第2データX2を再生する場合を考える。本実施形態と同様に、音光側MPUは、楽曲A第1データX1の再生位置が楽曲A第1データ_主要部X12の終端に到達するタイミングで、音出力LSIに対して参考例用楽曲A第2データ再生開始コマンドを送信する構成とする。この構成によれば、参考例用楽曲A第2データ再生開始コマンドを受信したタイミングから楽曲A第2データ_主要部X21の音をスピーカー46から実際に出力するまで、遅延期間Δtの遅延が発生する。参考例用楽曲A第1データX1は、楽曲A第1データ_主要部X12に連続する余韻部を備えない構成であることから、遅延期間Δtは無音の状態となる。遅延期間Δtは例えば数十msecというように比較的短い時間であるが、遊技者にとっては、BGMが途中で無音の状態となって途切れることは容易に気付き看過できない違和感を感じることになる。
これに対して、本実施形態における楽曲A第1データA1は、楽曲A第1データ_主要部A12に連続する楽曲A第1データ_余韻部A13を備えることから、前述したように、参考例と比較して、楽曲Aのメロディー部分と楽曲Aのメロディー部分との間である上記遅延期間Δtにおいて、楽曲A第1データ_余韻部A13の音が出力され、音が途切れることがない。このため、遊技者は、キャラクター系ステージにある場合のBGMにおいて、音が途切れる違和感を感じることがない。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。なお、本実施形態のパチンコ機10では、楽曲A第2データA2を繰り返し再生する場合における遅延期間Δtにおいても同様に音が途切れることがない。
また、楽曲B第1データA1を再生した後に楽曲B第2データA2を繰り返し再生する場合における遅延期間Δtや、楽曲B第2データB2を繰り返し再生する場合における遅延期間Δtにおいても、同様に音が途切れることがない。このため、遊技者は、非キャラクター系ステージにある場合のBGMにおいても、音が途切れる違和感を感じることがない。
《11-5》音声発光制御装置において実行される各種処理:
次に、音声発光制御装置90において実行される具体的な処理の一例を説明する。なお、主制御装置60において実行される処理、および表示制御装置100において実行される処理については、第10実施形態と同一であることから、本実施形態では説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
図590は、音声発光制御装置90のMPU92(以下、音光側MPU92と呼ぶ)において実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。本タイマ割込み処理は、第10実施形態における音光側MPU92において実行されるタイマ割込み処理(図561を参照)と比較して、一部分が相違するだけで、大部分は同一である。具体的には、本タイマ割込み処理のステップSq0101およびステップSq0102は、第10実施形態におけるタイマ割込み処理のステップSp1701およびステップSp1702と同一である。本タイマ割込み処理のステップSq0102に続くステップSq0103は、新たに追加されたステップである。本タイマ割込み処理のステップSq0104からステップSq0110までは、第10実施形態におけるタイマ割込み処理のステップSp1703からステップSp1709までと同一である。
ステップSq0103では、BGM用処理を実行する。BGM用処理では、BGM用楽曲の設定や再生等の処理を行なう。BGM用処理の詳細については後述する。ステップSq0103を実行した後、ステップSq0104に進む。
<BGM用処理>
次に、BGM用処理について説明する。BGM用処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図590:Sq0103)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図591は、BGM用処理を示すフローチャートである。ステップSq0201では、BGM再生開始処理を実行する。BGM再生開始処理では、非キャラクター系ステージからキャラクター系ステージへの移行時、またはキャラクター系ステージから非キャラクター系ステージへの移行時に、音出力LSI97に対して、BGMとしての楽曲A第1データA1または楽曲B第1データB1の再生の開始を指示する処理を実行する。BGM再生開始処理の詳細については後述する。ステップSq0201を実行した後、ステップSq0202に進む。
ステップSq0202では、BGM連続再生処理を実行する。BGM連続再生では、音出力LSI97に対して、楽曲A第2データA2または楽曲B第2データB2の再生の開始を繰り返し指示する処理を実行する。BGM連続再生処理の詳細については後述する。ステップSq0202を実行した後、本BGM用処理を終了する。
<BGM再生開始処理>
次に、BGM再生開始処理について説明する。BGM再生開始処理は、BGM用処理のサブルーチン(図591:Sq0201)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図592は、BGM再生開始処理を示すフローチャートである。ステップSq0301では、電源スイッチ88がオフ状態からオン状態に切り替えられた時(電源投入時)から初回の実行時であるか否かを判定する。ステップSq0301において、電源投入時から初回の実行時であると判定された場合には(Sq0301:YES)、ステップSq0302に進む。
ステップSq0302では、音出力LSI97に対して、楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1を送信する。楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1は、楽曲B第1データB1を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル1とする設定を含む。ステップSq0302を実行した後、ステップSq0303に進む。
ステップSq0303では、旧キャラクター系ステージ判定値XVSを、非キャラクター系ステージであることを意味する0に設定する。旧キャラクター系ステージ判定値XVSは、このBGM再生開始処理を実行した前の回におけるキャラクター系ステージ判定値VSの値を示すための値である。なお、キャラクター系ステージ判定値VSは、第10実施形態において説明したように、ステージがキャラクター系ステージにあるか非キャラクター系ステージにあるかを判定するための値であり、1のときにキャラクター系ステージにあることを意味し、1でない(=0)ときに非キャラクター系ステージにあることを意味する。ステップSq0303を実行した後、本BGM再生開始処理を終了する。
一方、ステップSq0301において、電源投入時から初回の実行時でないと判定された場合には(Sq0301:NO)、ステップSq0304に進む。
ステップSq0304では、キャラクター系ステージ判定値VSが旧キャラクター系ステージ判定値XVSと一致しているか否かを判定する。この判定の処理によれば、本BGM再生開始処理を実行した前回から今回への移行時に、キャラクター系ステージ判定値VSの値に変化があったか否かが判定される。ステップSq0304において、キャラクター系ステージ判定値VSが旧キャラクター系ステージ判定値XVSと一致していると判定された場合、すなわち、キャラクター系ステージ判定値VSの値に変化がないと判定された場合には(Sq0304:YES)、本BGM再生開始処理を終了する。
一方、ステップSq0304において、キャラクター系ステージ判定値VSが旧キャラクター系ステージ判定値XVSと一致していないと判定された場合、すなわち、キャラクター系ステージ判定値VSの値に変化があると判定された場合には(Sq0304:NO)、ステップSq0305に進む。
ステップSq0305では、キャラクター系ステージ判定値VSが1であるか否かを判定する。ステップSq0305において、キャラクター系ステージ判定値VSが1である、すなわち、現在のステージがキャラクター系ステージにあると判定された場合には(Sq0305:YES)、ステップSq0306に進む。
ステップSq0306では、音出力LSI97に対して、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を送信する。楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1は、楽曲A第1データA1を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル1とする設定を含む。ステップSq0306を実行した後、ステップSq0307に進む。
ステップSq0307では、キャラクター系ステージ判定値VSの値を旧キャラクター系ステージ判定値XVSに転送する処理を行う。ステップSq0307を実行した後、本BGM再生開始処理を終了する。
ステップSq0305において、キャラクター系ステージ判定値VSが1でない、すなわち、現在のステージが非キャラクター系ステージにあると判定された場合には(Sq0305:NO)、ステップSq0308に進む。
ステップSq0308では、音出力LSI97に対して、楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1を送信する。楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1は、楽曲B第1データB1を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル1とする設定を含む。このステップSq0308はステップSq0302の処理と同一である。ステップSq0302を実行した後、ステップSq0307に進み、キャラクター系ステージ判定値VSの値を旧キャラクター系ステージ判定値XVSに転送し、その後、本BGM再生開始処理を終了する。
<BGM連続再生処理>
次に、BGM連続再生処理について説明する。BGM連続再生処理は、BGM用処理のサブルーチン(図591:Sq0202)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図593は、BGM連続再生処理を示すフローチャートである。ステップSq0401では、音声チャンネル1において楽曲A第1データA1が再生され、かつ、その再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングであるか否かを判定する。この判定は、音出力LSI97から、再生中のデータの種類を示す情報と再生中のデータの再生位置とを示す情報とを受信して、これらの情報に基づいて、音声チャンネル1において楽曲A第1データA1が再生され、かつ、その再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングであるか否かの判定を行う。なお、この構成に変えて、音声発光制御装置90側で、再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するまでの到達時間を予め記憶する構成として、直前に送信した再生開始コマンドの種類と、再生開始からの時間が前記到達時間に達したか否かとによって、前記判定を行う構成としてもよい。ステップSq0401において、音声チャンネル1において楽曲A第1データA1が再生され、かつ、その再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングであると判定された場合には(Sq0401:YES)、ステップSq0402に進む。
ステップSq0402では、音出力LSI97に対して、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する。楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2は、楽曲A第2データA2を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル1とする設定を含む。ステップSq0402を実行した後、ステップSq0403に進む。
一方、ステップSq0401において、音声チャンネル1において楽曲A第1データA1が再生されていないか、または、音声チャンネル1において楽曲A第1データA1が再生されていて再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングでないと判定された場合には(Sq0401:NO)、ステップSq0402を実行することなく、ステップSq0403に進む。
ステップSq0403では、音声チャンネル1において楽曲B第1データB1が再生され、かつ、その再生位置が楽曲B第1データ_主要部B12の終端に到達するタイミングであるか否かを判定する。この判定は、音出力LSI97から、再生中のデータの種類を示す情報と再生中のデータの再生位置とを示す情報とを受信して、これらの情報に基づいて、音声チャンネル1において楽曲B第1データB1が再生され、かつ、その再生位置が楽曲B第1データ_主要部B12の終端に到達するタイミングであるか否かの判定を行う。なお、この構成に変えて、音声発光制御装置90側で、再生位置が楽曲B第1データ_主要部B12の終端に到達するまでの到達時間を予め記憶する構成として、直前に送信した再生開始コマンドの種類と、再生開始からの時間が前記到達時間に達したか否かとによって、前記判定を行う構成としてもよい。ステップSq0403において、音声チャンネル1において楽曲B第1データB1が再生され、かつ、その再生位置が楽曲B第1データ_主要部B12の終端に到達するタイミングであると判定された場合には(Sq0403:YES)、ステップSq0404に進む。
ステップSq0404では、音出力LSI97に対して、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2を送信する。楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2は、楽曲B第2データB2を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル1とする設定を含む。ステップSq0404を実行した後、ステップSq0405に進む。
一方、ステップSq0403において、音声チャンネル1において楽曲B第1データB1が再生されていないか、または、音声チャンネル1において楽曲B第1データB1が再生されていて再生位置が楽曲B第1データ_主要部B12の終端に到達するタイミングでないと判定された場合には(Sq0403:NO)、ステップSq0404を実行することなく、ステップSq0405に進む。
ステップSq0405では、音声チャンネル1において楽曲A第2データA2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングであるか否かを判定する。この判定は、音出力LSI97から、再生中のデータの種類を示す情報と再生中のデータの再生位置とを示す情報とを受信して、これらの情報に基づいて、音声チャンネル1において楽曲A第2データA2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングであるか否かの判定を行う。なお、この構成に変えて、音声発光制御装置90側で、再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するまでの到達時間を予め記憶する構成として、直前に送信した再生開始コマンドの種類と、再生開始からの時間が前記到達時間に達したか否かとによって、前記判定を行う構成としてもよい。ステップSq0405において、音声チャンネル1において楽曲A第2データA2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングであると判定された場合には(Sq0405:YES)、ステップSq0406に進む。
ステップSq0406では、音出力LSI97に対して、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する。楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2は、楽曲A第2データA2を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル1とする設定を含む。ステップSq0406の処理はステップSq0402の処理と同一である。ステップSq0406を実行した後、ステップSq0407に進む。
一方、ステップSq0405において、音声チャンネル1において楽曲A第2データA2が再生されていないか、または、音声チャンネル1において楽曲A第2データA2が再生されていて再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングでないと判定された場合には(Sq0405:NO)、ステップSq0406を実行することなく、ステップSq0407に進む。
ステップSq0407では、音声チャンネル1において楽曲B第2データB2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲B第2データ_主要部B21の終端に到達するタイミングであるか否かを判定する。この判定は、音出力LSI97から、再生中のデータの種類を示す情報と再生中のデータの再生位置とを示す情報とを受信して、これらの情報に基づいて、音声チャンネル1において楽曲B第2データB2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲B第2データ_主要部B21の終端に到達するタイミングであるか否かの判定を行う。なお、この構成に変えて、音声発光制御装置90側で、再生位置が楽曲B第2データ_主要部B21の終端に到達するまでの到達時間を予め記憶する構成として、直前に送信した再生開始コマンドの種類と、再生開始からの時間が前記到達時間に達したか否かとによって、前記判定を行う構成としてもよい。ステップSq0407において、音声チャンネル1において楽曲B第2データB2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲B第2データ_主要部B21の終端に到達するタイミングであると判定された場合には(Sq0407:YES)、ステップSq0408に進む。
ステップSq0408では、音出力LSI97に対して、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2を送信する。楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2は、楽曲B第2データB2を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル1とする設定を含む。ステップSq0408の処理はステップSq0404の処理と同一である。ステップSq0408を実行した後、本BGM連続再生処理を終了する。
一方、ステップSq0407において、音声チャンネル1において楽曲B第2データB2が再生されていないか、または、音声チャンネル1において楽曲B第2データB2が再生されていて再生位置が楽曲B第2データ_主要部B21の終端に到達するタイミングでないと判定された場合には(Sq0407:NO)、ステップSq0408を実行することなく、本BGM連続再生処理を終了する。
《11-6》音出力LSIにおいて実行される処理:
次に、音出力LSI97において実行される具体的な処理の一例を説明する。
<再生開始実行処理>
図594は、音出力LSI97において実行される再生開始実行処理を示すフローチャートである。再生開始実行処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。
ステップSq0501では、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を受信したか否かを判定する。ステップSq0501において、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を受信したと判定された場合には(Sq0501:YES)、ステップSq0502に進む。
ステップSq0502では、受信した楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1によって指定された音声チャンネル1において、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1によって指定された再生対象の楽曲A第1データA1を再生する処理を開始する。詳しくは、音出力LSI97は、音声データ用ROM98の中から、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1によって指定された再生対象の楽曲A第1データA1を特定し、特定した楽曲A第1データA1を先頭から順次、読み出し、読み出した楽曲A第1データA1に基づく音を楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1によって指定された音声チャンネル1において、順次、生成する(すなわち、再生する)。そして、音出力LSI97は、生成した音をスピーカー46から順次出力する。こうして、音声チャンネル1において、楽曲A第1データA1が、楽曲A第1データ_イントロ部A11の先端から音の生成および出力が開始され、楽曲A第1データA1の終端に向かって音の生成および出力が続く。なお、音出力LSI97において、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を受信したタイミングから楽曲A第1データA1の音を生成する(すなわち、再生する)までに、遅延期間Δtの遅延が発生する。遅延が発生する主な要因は、音声データ用ROM98の中から、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1によって指定された再生対象の楽曲A第1データA1を特定し、特定した楽曲A第1データA1の先頭を読み出すのに少なからず時間が必要なためである。すなわち、音出力LSI97が楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を受信したタイミング(図587における時刻t1)から遅延期間Δtが経過した後(時刻t1+Δt)に、楽曲A第1データA1の音を再生してスピーカー46から出力する。ステップSq0502を実行した後、ステップSq0503に進む。
一方、ステップSq0501において、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を受信していないと判定された場合には(Sq0501:NO)、ステップSq0502を実行することなく、ステップSq0503に進む。
ステップSq0503では、楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1を受信したか否かを判定する。ステップSq0503において、楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1を受信したと判定された場合には(Sq0503:YES)、ステップSq0504に進む。
ステップSq0504では、受信した楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1によって指定された音声チャンネル1において、楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1によって指定された再生対象の楽曲B第1データB1を再生する処理を開始する。詳しくは、音出力LSI97は、音声データ用ROM98の中から、楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1によって指定された再生対象の楽曲B第1データB1を特定し、特定した楽曲B第1データB1を先頭から順次、読み出し、読み出した楽曲B第1データB1に基づく音を楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1によって指定された音声チャンネル1において、順次、生成する(すなわち、再生する)。そして、音出力LSI97は、生成した音をスピーカー46から順次出力する。こうして、音声チャンネル1において、楽曲B第1データB1が、楽曲B第1データ_イントロ部B11の先端から音の生成および出力が開始され、楽曲B第1データB1の終端に向かって音の生成および出力が続く。なお、音出力LSI97において、楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1を受信したタイミングから楽曲B第1データB1の音を生成する(すなわち、再生する)までに、遅延期間Δtの遅延が発生する。すなわち、音出力LSI97が楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1を受信したタイミング(図588における時刻t1)から遅延期間Δtが経過した後(時刻t1+Δt)に、楽曲B第1データB1の音を再生してスピーカー46から出力する。ステップSq0504を実行した後、ステップSq0505に進む。
一方、ステップSq0503において、楽曲B第1データ再生開始コマンドCB1を受信していないと判定された場合には(Sq0503:NO)、ステップSq0504を実行することなく、ステップSq0505に進む。
ステップSq0505では、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信したか否かを判定する。ステップSq0505において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信したと判定された場合には(Sq0505:YES)、ステップSq0506に進む。
ステップSq0506では、受信した楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2によって指定された音声チャンネル1において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2によって指定された再生対象の楽曲A第2データA2を再生する処理を開始する。詳しくは、音出力LSI97は、音声データ用ROM98の中から、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2によって指定された再生対象の楽曲A第2データA2を特定し、特定した楽曲A第2データA2を先頭から順次、読み出し、読み出した楽曲A第2データA2に基づく音を楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2によって指定された音声チャンネル1において、順次、生成する(すなわち、再生する)。そして、音出力LSI97は、生成した音をスピーカー46から順次出力する。こうして、音声チャンネル1において、楽曲A第2データA2が、楽曲A第2データ_主要部A21の先端から音の生成および出力が開始され、楽曲A第2データA2の終端に向かって音の生成および出力が続く。なお、音出力LSI97において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信したタイミング(図587における時刻t2、時刻t3)から楽曲A第2データA2の音を生成する(すなわち、再生する)までに、遅延期間Δtの遅延が発生する。ステップSq0505において受信した楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2が1回目の楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2である場合には、遅延期間Δtにおいては、楽曲A第1データ_主要部A12の終端に連続している楽曲A第1データ_余韻部A13の音が継続して生成されており、遅延期間Δtの経過時に、生成される音は楽曲A第2データA2の音に切り替わる。なお、ステップSq0505において受信した楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2が2回目以降の楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2である場合には、遅延期間Δtにおいては、先の楽曲A第2データA2の楽曲A第2データ_主要部A21の終端に連続している楽曲A第2データ_余韻部A22の音が継続して生成されており、遅延期間Δtの経過時に、生成される音はリピートされた楽曲A第2データA2の音となる。ステップSq0506を実行した後、ステップSq0507に進む。
一方、ステップSq0505において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信していないと判定された場合には(Sq0505:NO)、ステップSq0506を実行することなく、ステップSq0507に進む。
ステップSq0507では、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2を受信したか否かを判定する。ステップSq0507において、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2を受信したと判定された場合には(Sq0507:YES)、ステップSq0508に進む。
ステップSq0508では、受信した楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2によって指定された音声チャンネル1において、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2によって指定された再生対象の楽曲B第2データB2を再生する処理を開始する。詳しくは、音出力LSI97は、音声データ用ROM98の中から、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2によって指定された再生対象の楽曲B第2データB2を特定し、特定した楽曲B第2データB2を先頭から順次、読み出し、読み出した楽曲B第2データB2に基づく音を楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2によって指定された音声チャンネル1において、順次、生成する(すなわち、再生する)。そして、音出力LSI97は、生成した音をスピーカー46から順次出力する。こうして、音声チャンネル1において、楽曲B第2データB2が、楽曲B第2データ_主要部B21の先端から音の生成および出力が開始され、楽曲B第2データB2の終端に向かって音の生成および出力が続く。なお、音出力LSI97において、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2を受信したタイミング(図588における時刻t2、時刻t3)から楽曲A第2データA2の音を生成する(すなわち、再生する)までに、遅延期間Δtの遅延が発生する。ステップSq0507において受信した楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2が1回目の楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2である場合には、遅延期間Δtにおいては、楽曲B第1データ_主要部B12の終端に連続している楽曲B第1データ_余韻部A13の音が継続して生成されており、遅延期間Δtの経過時に、生成される音は楽曲B第2データB2の音に切り替わる。なお、ステップSq0507において受信した楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2が2回目以降の楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2である場合には、遅延期間Δtにおいては、先の楽曲B第2データB2の楽曲B第2データ_主要部B21の終端に連続している楽曲B第2データ_余韻部B22の音が継続して生成されており、遅延期間Δtの経過時に、生成される音は、先の楽曲B第2データB2から後の楽曲B第2データB2の音となる。ステップSq0508を実行した後、本再生開始実行処理を終了する。
一方、ステップSq0507において、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2を受信していないと判定された場合には(Sq0507:NO)、ステップSq0508を実行することなく、本再生開始実行処理を終了する。
《11-7》作用・効果:
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機10では、背景画像がキャラクター系ステージである場合に、音声発光制御装置90のMPU92(音光側MPU92)によって、音出力LSI97に対して楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1が送信され、音出力LSI97において、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を受信して、楽曲A第1データA1の再生が開始される。その後、音出力LSI97において再生される楽曲A第1データA1の再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングで(図587の時刻t2)、音光側MPU92によって、音出力LSI97に対して楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2が送信される。音出力LSI97では、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信して、楽曲A第2データA2の再生を開始する。音出力LSI97において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信したときから楽曲A第2データA2の再生が開始されるまでの間に、遅延期間Δtの遅延が発生する。先に説明したように、メロディー部分の後ろに余韻部を備えない音データによって構成される参考例の構成によれば、上記遅延時間Δtにおいて、音データの再生が既に終わっており、無音となって音が途切れてしまう課題があった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10によれば、楽曲A第1データA1は楽曲A第1データ_主要部A12に対して連続する楽曲A第1データ_余韻部A13を備えることから、遅延期間Δtにおいて、楽曲A第1データA1の楽曲A第1データ_余韻部A13の音が再生され、音が途切れることがない。このため、遊技者は、キャラクター系ステージに係る音響において、音が途切れる違和感を感じることがない。同様に、非キャラクター系ステージに係る音響においても、楽曲B第1データB1と楽曲B第2データB2との間の再生において、音が途切れる違和感を感じることがない。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、次のように考えることもできる。本実施形態のパチンコ機10によれば、音出力LSI97によって、楽曲A第1データA1の再生が開始され、楽曲A第1データA1の再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端以降から楽曲A第1データ_余韻部A13の終端に到達するまでの範囲内の所定のタイミングで、楽曲A第2データA2の再生が開始されることになる。一方、楽曲A第1データA1は、楽曲A第1データ_主要部A12に対し連続する楽曲A第1データ_余韻部A13を備えることから、遅延期間Δtにおいて、楽曲A第1データA1の楽曲A第1データ_余韻部A13の音が再生され、音が途切れることがない。このため、遊技者は、演出に係る音響において、音が途切れる違和感を感じることがない。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本実施形態のパチンコ機10によれば、楽曲A第1データ_主要部A12に接続された楽曲A第1データ_余韻部A13は、楽曲A第1データ_主要部A12に記録された楽曲Aのメロディー部分に付随する音が記録された構成であることから、遅延期間Δtを、直前まで流れていた楽曲Aのメロディー部分に付随する音で埋めることができる。このため、遅延期間Δtが生じても、楽曲の流れを損ねることなく、音が途切れる違和感を解消することができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、楽曲A第2データA2の楽曲A第2データ_主要部A21は、楽曲A第1データA1の楽曲A第1データ_主要部A12に記録されたデータと同一であることから、楽曲A第1データ_主要部A12に記録された楽曲Aのメロディー部分を繰り返し再生することができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、楽曲A第1データA1の再生と楽曲A第2データA2の再生とを、同じ音声チャンネル1において行うことから、前述した遅延期間Δtにおいて、音声チャンネル1で、楽曲A第1データA1の楽曲A第1データ_余韻部A13の音が再生され、遅延期間Δtの経過時に、音声チャンネル1で、楽曲A第2データA2の音が楽曲A第1データ_余韻部A13の音に切り替わって再生される。この結果、楽曲A第1データA1の音から楽曲A第2データA2の音への切り替えを、音が途切れることなく確実に行うことができる。
本実施形態のパチンコ機10では、背景画像がキャラクター系ステージである場合に、音光側MPU92によって、音出力LSI97に対して楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2が送信され、音出力LSI97において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信して、楽曲A第2データA2(1回目の楽曲A第2データA2)の再生が開始される。その後、音出力LSI97において再生される楽曲A第2データA2の再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングで、音光側MPU92によって、音出力LSI97に対して楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2が送信される。音出力LSI97では、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信して、楽曲A第2データA2(2回目の楽曲A第2データA2)の再生を開始する。音出力LSI97において、2回目の楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信したときから2回目の楽曲A第2データA2の再生が開始されるまでの間に、遅延期間Δtの遅延が発生する。先に説明したように、メロディー部分の後ろに余韻部を備えない音データによって構成される参考例の構成によれば、上記遅延時間Δtにおいて、音データの再生が既に終わっており、無音となって音が途切れてしまう課題があった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10によれば、楽曲A第2データA2は楽曲A第2データ_主要部A21に対して連続する楽曲A第2データ_余韻部A22を備えることから、遅延期間Δtにおいて、楽曲A第2データA2の楽曲A第2データ_余韻部A22の音が再生され、音が途切れることがない。このため、遊技者は、キャラクター系ステージに係る音響において、音が途切れる違和感を感じることがない。同様に、非キャラクター系ステージに係る音響においても、楽曲B第2データB1と次の楽曲B第2データB2との間の再生において、音が途切れる違和感を感じることがない。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
《11-8》第11実施形態の変形例:
本発明は上記の第11実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。なお、以下で説明する変形例では、上記の実施形態と同一の構成、処理及び効果については、説明を省略する。
《11-8-1》変形例1:
上記第11実施形態のパチンコ機10では、キャラクター系ステージである場合のBGM用処理として、音声チャンネル1において、楽曲A第1データA1と楽曲A第2データA2との再生を行っていたが、これに対して、変形例として、音声チャンネル1と音声チャンネル2との間で再生する音声チャンネルを切り替えながら、楽曲A第1データA1と楽曲A第2データA2との再生を行う構成としてもよい。また、第11実施形態のパチンコ機10では、非キャラクター系ステージである場合のBGM用処理として、音声チャンネル1において、楽曲B第1データB1と楽曲B第2データB2との再生を行っていたが、これに対して、変形例として、音声チャンネル1と音声チャンネル2との間で再生する音声チャンネルを切り替えながら、楽曲B第1データB1と楽曲B第2データB2との再生を行う構成としてもよい。なお、音声チャンネル1と音声チャンネル2の組み合わせは、音声チャンネル1と音声チャンネル3との組み合わせ、音声チャンネル2と音声チャンネル3との組み合わせ等の他のチャンネルの組み合わせに換えても良い。両者のチャンネルが相違していれば、どのような音声チャンネルの組み合わせとすることができる。
以下、キャラクター系ステージである場合の楽曲Aの再生についての処理の概要を説明する。なお、非キャラクター系ステージである場合の楽曲Bの再生についての処理の概要は、キャラクター系ステージである場合の楽曲Aの再生についての処理の概要に準ずるものとして、説明を省略する。また、本変形例1において、第11実施形態と同一のハードウェア構成およびソフトウェア構成(処理)については、説明を省略する。本変形例1において、第11実施形態と同じ部品については同一の名称と符号を用いて、以下の説明を行う。
図595は、音出力LSI97における楽曲Aについての再生手順を示すタイミングチャートである。図595には、音出力LSI97において、音声チャンネル1(1ch)で再生される音声データと、音声チャンネル2(2ch)で再生される音声データと、これらがミキシングされて得られる演奏形態の内容とが示されている。
変形例1のパチンコ機では、背景画像がキャラクター系ステージである場合に、音出力LSI97において、次の手順で楽曲Aが再生される。キャラクター系ステージへの移行時に、最初に、音光側MPU92が、音出力LSI97に対して楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を送信する(時刻t11)。楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1は、楽曲A第1データA1を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル1とする設定を含む。楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1は、第11実施形態における楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1と同一である。
音出力LSI97は、音光側MPU92から楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を受信した場合に、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1によって指定された音声チャンネル1において、当該楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1によって指定された再生対象の楽曲A第1データA1を再生する処理を開始する。なお、音出力LSI97において、楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を受信したタイミング(時刻t11)から音を生成する(すなわち、再生する)までに、所定の期間の遅延が発生する(この期間Δtを、以下「遅延期間Δt」とも呼ぶ)。
音光側MPU92は、音声チャンネル1における楽曲A第1データA1の再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングで(時刻t12)、音出力LSI97に対して楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22を送信する。楽曲A第2データ再生コマンドCA22は、楽曲A第2データA2を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル2とする設定を含む。楽曲A第2データ再生コマンドCA22は、第11実施形態における楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1と比較して、再生する音声チャンネルを音声チャンネル2とすることが第11実施形態と相違する。再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングであるか否かの判定は、第11実施形態と同じ方法によって行う。
音出力LSI97は、音光側MPU92から楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22を受信した場合に、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22によって指定された音声チャンネル2において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22によって指定された再生対象の楽曲A第2データA2(以下、1回目の楽曲A第2データA2とも呼ぶ)を再生する処理を開始する。なお、音出力LSI97において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22を受信したタイミング(時刻t12)から楽曲A第2データA2の音を生成する(すなわち、再生する)までに、遅延期間Δtの遅延が発生する。すなわち、時刻t12+Δtにおいて、楽曲A第2データA2の再生が開始される。遅延期間Δtにおいては、楽曲A第1データ_主要部A12の終端に連続している楽曲A第1データ_余韻部A13の音が継続して再生される。音声チャンネル1の再生位置が楽曲A第1データ_余韻部A13の終端に達したときに(時刻tx1)、楽曲A第1データA1の再生が終了する。なお、先に説明したように、楽曲A第1データ_余韻部A13のデータ長は、再生時に遅延期間Δtを上回る大きさとなっていることから、時刻tx1は、時刻t12+Δtよりも後の時刻となる。この結果、時刻t12+Δtから時刻tx1までの期間(図中のクロスハッチの部分)では、音声チャンネル1において楽曲A第1データA1が継続して再生される。時刻t12+Δtには、音声チャンネル2において、楽曲A第2データA21が再生が開始されていることから、時刻t12+Δtから時刻txまでの期間では、楽曲A第1データA1の音と楽曲A第2データA2の音とがミキシングされて、スピーカー46から出力される。
その後、音光側MPU92は、音声チャンネル1における楽曲A第2データA2(以下、1回目の楽曲A第2データA2とも呼ぶ)の再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングで(時刻t13)、音出力LSI97に対して、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA21を送信する。楽曲A第2データ再生開始コマンドCA21は、楽曲A第2データA2を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル1とする設定を含む。すなわち、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA21は、時刻t12において送信した楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22と比較して、再生する音声チャンネルを音声チャンネル1とすることが相違する。
音出力LSI97は、時刻t13において、音光側MPU92から楽曲A第2データ再生開始コマンドCA21を受信した場合に、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA21によって指定された音声チャンネル1において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA21によって指定された再生対象の楽曲A第2データA2(以下、2回目の楽曲A第2データA2とも呼ぶ)の再生を開始する。なお、音出力LSI97において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA21を受信したタイミング(時刻t13)から楽曲A第2データA2の音を生成する(すなわち、再生する)までに、遅延期間Δtの遅延が発生する。すなわち、時刻t13+Δtにおいて、2回目の楽曲A第2データA2の再生が開始される。遅延期間Δtにおいては、1回目の楽曲A第2データA2の楽曲A第2データ_主要部A21の終端に連続している楽曲A第2データ_余韻部A22の音が継続して再生されている。音声チャンネル2の再生位置が楽曲A第2データ_余韻部A22の終端に達したときに(時刻tx2)、1回目の楽曲A第2データA2の再生が終了する。時刻t13+Δtから時刻tx2までの期間(図中のクロスハッチの部分)では、音声チャンネル2において1回目の楽曲A第2データA2が継続して再生される。時刻t13+Δtには、音声チャンネル1において、2回目の楽曲A第2データA21が再生が開始されていることから、時刻t13+Δtから時刻tx2までの期間では、1回目の楽曲A第2データA2の音と2回目の楽曲A第2データA2の音とがミキシングされて、スピーカー46から出力される。このようにして、音声チャンネル2→音声チャンネル1→音声チャンネル2→......というように再生先を音声チャンネル1と音声チャンネル2との間で切り替えながら、楽曲A第2データA2をリピート再生する。
上記のようにして、楽曲A第1データA1を再生した後に、楽曲A第2データA2をリピート再生することによって、楽曲Aのメロディー部分のループ再生を実現している。このループ再生は、キャラクター系ステージが終了するまで行われる。キャラクター系ステージの終了時には、音光側MPU92は音出力LSI97に対して楽曲A第2データ再生終了コマンドを送信し、音出力LSI97は音光側MPU92から楽曲A第2データ再生終了コマンドを受信すると、楽曲A第2データA2のループ再生を終了する。
次に、本変形例における音声発光制御装置90において実行される具体的な処理の一例を説明する。本変形例における音声発光制御装置90のMPU92(以下、音光側MPU92と呼ぶ)は、第11実施形態と同様なタイマ割り込み処理(図590)とBGM用処理(図591)とを実行する。本変形例における処理は、第11実施形態と比較して、BGM用処理(図591)のステップSq0201において実行するBGM再生開始処理(図592)の点で同一であり、ステップSq0202において実行するBGM連続再生処理の詳細な内容の点で相違する。
<音声発光制御装置において実行されるBGM連続再生処理>
BGM連続再生処理は、BGM用処理のサブルーチン(図591:Sq0202)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図596は、BGM連続再生処理を示すフローチャートである。ステップSq0601では、1回目第2データ再生処理を実行する。1回目第2データ再生処理では、先に説明した1回目の楽曲A第2データA2と1回目の楽曲B第2データB2とを再生するための処理を実行する。1回目第2データ再生処理の詳細については後述する。ステップSq0601を実行した後、ステップSq0602に進む。
ステップSq0602では、2回目以降第2データ再生処理を実行する。2回目以降第2データ再生処理では、先に説明した2回目以降の楽曲A第2データA2と2回目以降の楽曲B第2データB2とを再生するための処理を実行する。2回目以降第2データ再生処理については後述する。ステップSq0602を実行した後、本BGM連続再生処理を終了する。
<1回目第2データ再生処理>
次に、1回目第2データ再生処理について説明する。1回目第2データ再生処理は、BGM連続再生処理のサブルーチン(図596:Sq0601)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図597は、1回目第2データ再生処理を示すフローチャートである。ステップSq0701では、音声チャンネル1において楽曲A第1データA1が再生され、かつ、その再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングであるか否かを判定する。この判定の処理は、第11実施形態における図593のステップSq0401と同一の処理である。ステップSq0701において、音声チャンネル1において楽曲A第1データA1が再生され、かつ、その再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングであると判定された場合には(Sq0701:YES)、ステップSq0702に進む。
ステップSq0702では、音出力LSI97に対して、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22を送信する。楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22は、楽曲A第2データA2を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル2とする設定を含む。ステップSq0702を実行した後、ステップSq0703に進む。
一方、ステップSq0701において、音声チャンネル1において楽曲A第1データA1が再生されていないか、または、音声チャンネル1において楽曲A第1データA1が再生されていて再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングでないと判定された場合には(Sq0701:NO)、ステップSq0702を実行することなく、ステップSq0703に進む。
ステップSq0703では、音声チャンネル1において楽曲B第1データB1が再生され、かつ、その再生位置が楽曲B第1データ_主要部B12の終端に到達するタイミングであるか否かを判定する。この判定の処理は、第11実施形態における図593のステップSq0403と同一の処理である。ステップSq0703において、音声チャンネル1において楽曲B第1データB1が再生され、かつ、その再生位置が楽曲B第1データ_主要部B12の終端に到達するタイミングであると判定された場合には(Sq0703:YES)、ステップSq0704に進む。
ステップSq0704では、音出力LSI97に対して、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB22を送信する。楽曲B第2データ再生開始コマンドCB22は、楽曲B第2データB2を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル2とする設定を含む。ステップSq0704を実行した後、本1回目第2データ再生処理を終了する。
一方、ステップSq0703において、音声チャンネル1において楽曲B第1データB1が再生されていないか、または、音声チャンネル1において楽曲B第1データB1が再生されていて再生位置が楽曲B第1データ_主要部B12の終端に到達するタイミングでないと判定された場合には(Sq0703:NO)、ステップSq0704を実行することなく、本1回目第2データ再生処理を終了する。
<2回目以降第2データ再生処理>
次に、2回目以降第2データ再生処理について説明する。2回目以降第2データ再生処理は、BGM連続再生処理のサブルーチン(図596:Sq0602)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図598は、2回目以降第2データ再生処理を示すフローチャートである。ステップSq0801では、音声チャンネル2において楽曲A第2データA2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングであるか否かを判定する。この判定は、音出力LSI97から、再生中のデータの種類を示す情報と再生中のデータの再生位置とを示す情報とを受信して、これらの情報に基づいて、音声チャンネル2において楽曲A第2データA2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングであるか否かの判定を行う。なお、この構成に変えて、音声発光制御装置90側で、再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するまでの到達時間を予め記憶する構成として、直前に送信した再生開始コマンドの種類と、再生開始からの時間が前記到達時間に達したか否かとによって、前記判定を行う構成としてもよい。ステップSq0801において、音声チャンネル2において楽曲A第2データA2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングであると判定された場合には(Sq0801:YES)、ステップSq0802に進む。
ステップSq0802では、音出力LSI97に対して、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA21を送信する。楽曲A第2データ再生開始コマンドCA21は、楽曲A第2データA2を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル1とする設定を含む。ステップSq0802を実行した後、ステップSq0803に進む。
一方、ステップSq0801において、音声チャンネル2において楽曲A第2データA2が再生されていないか、または、音声チャンネル2において楽曲A第2データA2が再生されていて再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングでないと判定された場合には(Sq0801:NO)、ステップSq0802を実行することなく、ステップSq0803に進む。
ステップSq0803では、音声チャンネル2において楽曲B第2データB2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲B第2データ_主要部B21の終端に到達するタイミングであるか否かを判定する。この判定は、音出力LSI97から、再生中のデータの種類を示す情報と再生中のデータの再生位置とを示す情報とを受信して、これらの情報に基づいて、音声チャンネル2において楽曲B第2データB2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲B第2データ_主要部B21の終端に到達するタイミングであるか否かの判定を行う。なお、この構成に変えて、音声発光制御装置90側で、再生位置が楽曲B第2データ_主要部B21の終端に到達するまでの到達時間を予め記憶する構成として、直前に送信した再生開始コマンドの種類と、再生開始からの時間が前記到達時間に達したか否かとによって、前記判定を行う構成としてもよい。ステップSq0803において、音声チャンネル2において楽曲B第2データB2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲B第2データ_主要部B21の終端に到達するタイミングであると判定された場合には(Sq0803:YES)、ステップSq0804に進む。
ステップSq0804では、音出力LSI97に対して、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB21を送信する。楽曲B第2データ再生開始コマンドCB21は、楽曲B第2データB2を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル1とする設定を含む。ステップSq0804を実行した後、ステップSq0805に進む。
一方、ステップSq0803において、音声チャンネル2において楽曲B第2データB2が再生されていないか、または、音声チャンネル2において楽曲B第2データB2が再生されていて再生位置が楽曲B第2データ_主要部B21の終端に到達するタイミングでないと判定された場合には(Sq0803:NO)、ステップSq0804を実行することなく、ステップSq0805に進む。
ステップSq0805では、音声チャンネル1において楽曲A第2データA2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングであるか否かを判定する。この判定の処理は、第11実施形態における図593のステップSq0405と同一の処理である。ステップSq0805において、音声チャンネル1において楽曲A第2データA2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングであると判定された場合には(Sq0805:YES)、ステップSq0806に進む。
ステップSq0806では、音出力LSI97に対して、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22を送信する。楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22は、楽曲A第2データA2を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル2とする設定を含む。ステップSq0806を実行した後、ステップSq0807に進む。
一方、ステップSq0805において、音声チャンネル1において楽曲A第2データA2が再生されていないか、または、音声チャンネル1において楽曲A第2データA2が再生されていて再生位置が楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミングでないと判定された場合には(Sq0805:NO)、ステップSq0806を実行することなく、ステップSq0807に進む。
ステップSq0807では、音声チャンネル1において楽曲B第2データB2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲B第2データ_主要部B21の終端に到達するタイミングであるか否かを判定する。この判定の処理は、第11実施形態における図593のステップSq0407と同一の処理である。ステップSq0807において、音声チャンネル1において楽曲B第2データB2が再生され、かつ、その再生位置が楽曲B第2データ_主要部B21の終端に到達するタイミングであると判定された場合には(Sq0807:YES)、ステップSq0808に進む。
ステップSq0808では、音出力LSI97に対して、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB22を送信する。楽曲B第2データ再生開始コマンドCB22は、楽曲B第2データB2を再生対象として、当該再生対象の再生を開始させる命令であり、再生する音声チャンネルを音声チャンネル2とする設定を含む。ステップSq0808を実行した後、本2回目以降第2データ再生処理を終了する。
一方、ステップSq0807において、音声チャンネル1において楽曲B第2データB2が再生されていないか、または、音声チャンネル1において楽曲B第2データB2が再生されていて再生位置が楽曲B第2データ_主要部B21の終端に到達するタイミングでないと判定された場合には(Sq0807:NO)、ステップSq0808を実行することなく、本2回目以降第2データ再生処理を終了する。
<音出力LSIにおいて実行される再生開始実行処理>
図599は、音出力LSI97において実行される再生開始実行処理を示すフローチャートである。再生開始実行処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。本再生開始実行処理は、第11実施形態における音出力LSI97において実行される再生開始実行処理(図594)と比較して、一部分が相違するだけで、大部分は同一である。具体的には、本再生開始実行処理のステップSq0905とステップSq0907の内容が、第11実施形態のステップSq0505とステップSq0507の内容と相違するだけで、本再生開始実行処理のステップSq0901~ステップSq0904、ステップSq0906、ステップSq0908は、第11実施形態のステップSq0501~ステップSq0504、ステップSq0506、ステップSq0508と同一である。
ステップSq0905では、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA21または楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22を受信したか否かを判定する。第11実施形態では、楽曲A第2データA2を再生対象とする開始コマンドは楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2だけであるのに対して、本変形例では、楽曲A第2データA2を再生対象とする開始コマンドは楽曲A第2データ再生開始コマンドCA21と楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22とがあることから、ステップSq0905では、両者のいずれかを受信したか否かを判定する処理とした。
ステップSq0905において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA21または楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22を受信したと判定された場合には(Sq0905:YES)、ステップSq0906に進む。一方、ステップSq0905において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA21と楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22とのいずれも受信していないと判定された場合には(Sq0905:NO)、ステップSq0908を実行することなく、ステップSq0907に進む。
ステップSq0907では、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB21または楽曲B第2データ再生開始コマンドCB22を受信したか否かを判定する。第11実施形態では、楽曲B第2データB2を再生対象とする開始コマンドは楽曲B第2データ再生開始コマンドCB2だけであるのに対して、本変形例では、楽曲B第2データB2を再生対象とする開始コマンドは楽曲B第2データ再生開始コマンドCB21と楽曲B第2データ再生開始コマンドCB22とがあることから、ステップSq0907では、両者のいずれかを受信したか否かを判定する処理とした。
ステップSq0907において、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB21または楽曲B第2データ再生開始コマンドCB22を受信したと判定された場合には(Sq0907:YES)、ステップSq0908に進む。一方、ステップSq0907において、楽曲B第2データ再生開始コマンドCB21と楽曲B第2データ再生開始コマンドCB22とのいずれも受信していないと判定された場合には(Sq0907:NO)、ステップSq0908を実行することなく、本再生開始実行処理を終了する。
以上のように構成された本変形例のパチンコ機では、第11実施形態のパチンコ機10と同様に、キャラクター系ステージにおいて、楽曲A第1データA1と楽曲A第2データA2とを連続して再生する場合に、音が途切れることがない。また、楽曲A第2データA2と次の楽曲A第2データA2とを連続して再生する場合に、音が途切れることがない。非キャラクター系ステージにおいても、楽曲B第1データB1と楽曲B第2データB2とを連続して再生する場合に、音が途切れることがない。また、楽曲B第2データB1と次の楽曲B第2データB2とを連続して再生する場合に、音が途切れることがない。このため、遊技者は、キャラクター系ステージと非キャラクター系ステージにある場合のBGMにおいて、音が途切れる違和感を感じることがない。したがって、本変形例のパチンコ機によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本変形例のパチンコ機では、音声チャンネル1と音声チャンネル2との間で再生する音声チャンネルを切り替えながら、楽曲A第1データA1と楽曲A第2データA2との再生を行う構成とした。このため、前述した遅延期間Δtにおいて、音声チャンネル1で、楽曲A第1データA1の楽曲A第1データ_余韻部A13の音が再生され、遅延期間Δtの経過時に、音声チャンネル2で、楽曲A第2データA2の音が再生される。遅延期間Δtの経過時には、第1データA1の楽曲A第1データ_余韻部A13の未再生の部分の音が音声チャンネル1において続けて再生されることから、この未再生の音が再生されている期間は、音声チャンネル2において再生される楽曲A第2データA2が重畳されることになる。この結果、楽曲A第1データA1の音から楽曲A第2データA2の音への切り替えが行われた直後においては、楽曲A第1データA1の音と楽曲A第2データA2の音とがミックスして、音の切り替えをスムーズに行うことができる。同様に、本変形例のパチンコ機では、音声チャンネル1と音声チャンネル2との間で再生する音声チャンネルを切り替えながら、楽曲A第2データA2と次の楽曲A第2データA2との再生を行うことから、楽曲A第2データA2の音から次の楽曲A第2データA2の音の切り替えが行われた直後においては、楽曲A第2データA2の音と次の楽曲A第2データA2の音とがミックスして、音の切り替えをスムーズに行うことができる。また、楽曲A第2データA2の音から次の楽曲A第2データA2の音の切り替えが行われた直後において、楽曲A第2データA2の音と次の楽曲A第2データA2の音とがミックスしていることから、第11実施形態に比べて、楽曲A第1データ_余韻部A13に記録された音をより長く出力することができる。
《11-8-2》変形例2:
上記第11実施形態およびその変形例では、キャラクター系ステージに対応した楽曲Aと非キャラクター系ステージに対応した楽曲Bとを用意し、キャラクター系ステージと非キャラクター系ステージとの間の移行時に、BGMとしての楽曲を切り替える構成とした。これに対して、変形例として、キャラクター系ステージに分類される各ステージ(戦士キャラクターA~Dの部屋のステージ)や、非キャラクター系ステージに分類される各ステージ(田舎のステージ、都会のステージ、海洋のステージ、全員のステージ)に対応した楽曲を用意し、これら小分類のステージの間で移行があったときに、BGMとしての楽曲を切り替える構成としてもよい。この構成によれば、より緻密にBGMとしての楽曲を切り替えることができる。
《11-8-3》変形例3:
上記第11実施形態およびその変形例では、楽曲A第1データA1および楽曲A第2データA2(または、楽曲B第1データB1および楽曲B第2データB2)は、楽曲に係る音が記録されたデータであるが、これに対して、変形例として、効果音や各種キャラクターの台詞等の音が記録されたデータであってもよい。この変形例によっても、音光側MPU92が、これらの音が記録された第1の音データが再生されている途中で、音出力LSIに対して、上記音が記録された第2の音データの再生の開始を指示する命令を送信することによって、第1の音データと第2の音データとの間の再生において、遊技者は音が途切れる違和感を感じることがない。したがって、本変形例の構成によれは、遊技の興趣向上を図ることができる。
《11-8-4》変形例4:
上記第11実施形態およびその変形例では、楽曲A第1データA1が、楽曲A第1データ_イントロ部A11と、楽曲A第1データ_主要部A12と、楽曲A第1データ_余韻部A13との三つの部分に区分けされており、楽曲A第2データA2は、楽曲A第2データ_主要部A21と、楽曲A第2データ_余韻部A22との二つの部分に区分けされていた。これに対して、変形例として、楽曲A第1データA1および楽曲A第2データA2が複数に区分けされていない構成としてもよい。すなわち、楽曲A第1データA1および楽曲A第2データA2は、一つの連続した音を記録した音データであって、データ管理上において複数の部分に区分けされていない構成としてもよい。この構成においては、音光側MPU92が、音データの再生中に次の音データ再生コマンドを音出力LSI97に送信するタイミングを次のように判定する。具体的には、音声発光制御装置90側で、再生位置が当該タイミングに到達するまでの到達時間を予め記憶している構成とし、再生開始からの時間が前記到達時間に達したか否かから、その再生位置が当該タイミングであるか否かの判定を行う構成とする。本変形例の構成によっても、第11実施形態のパチンコ機10と同様に、楽曲A第1データA1と楽曲A第2データA2との間の再生において、遊技者は音が途切れる違和感を感じることがない。したがって、本変形例の構成によれは、遊技の興趣向上を図ることができる。同様に変形例として、楽曲B第1データB1および楽曲B第2データB2が複数に区分けされていない構成としてもよい。
《11-8-5》変形例5:
上記第11実施形態およびその変形例では、音光側MPU92から音出力LSI97に対して楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2(楽曲A第2データ再生開始コマンドCA21、または楽曲A第2データ再生開始コマンドCA22)を送信するタイミング(以下、送信タイミングとも呼ぶ)を、楽曲A第1データA1の楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミング、または楽曲A第2データA2の楽曲A第2データ_主要部A21の終端に到達するタイミング(以下、終端タイミングとも呼ぶ)とした。これに対して、変形例として、送信タイミングは、終端タイミングと厳密に一致せずに、終端タイミングを含む所定期間内とする構成としてもよい。
図600は、送信タイミングを規定する前記所定期間を示す説明図である。図600(a)は送信タイミングが終端タイミングと一致する場合を示し、図600(b)は所定期間内で送信タイミングが最も早い場合を示し、図600(c)は所定期間内で送信タイミングが最も遅い場合を示している。先に説明したように、音出力LSI97において、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信したタイミングから音を生成するまでに、遅延期間Δtを必要とする。このため、送信タイミングをTaとした時に、楽曲A第2データA2が再生開始される時刻はTa+Δtとなる。この時刻Ta+Δtが、楽曲A第1データ_余韻部A13を再生可能な期間TTの範囲内に収まるように、送信タイミングTaを決定する必要がある。換言すれば、時刻Ta+Δtが楽曲A第1データ_余韻部A13を再生可能な期間TTの範囲内に収まるなら、送信タイミングTaはいずれのタイミングとすることもできる。具体的には、図600(b)に示すように、時刻Ta+Δtが、楽曲A第1データ_余韻部A13の先端のタイミングとなったときに、送信タイミングTaは所定期間内で送信タイミングが最も早くなる。図600(c)に示すように、時刻Ta+Δtが、楽曲A第1データ_余韻部A13の終端のタイミングとなったときに、送信タイミングTaは所定期間内で最も遅くなる。すなわち、図600(b)に示した送信タイミングTa(楽曲A第1データ_主要部A12の終端から遅延時間Δtだけ早いタイミング)から図600(c)に示した送信タイミングTa(楽曲A第1データ_余韻部A13の終端から遅延時間Δtだけ早いタイミング)までの範囲内(これが所定期間内)であれば、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2はいずれのタイミングでも送信することができる。すなわち、所定期間の長さは、楽曲A第1データ_余韻部A13の長さと一致する。この構成によっても、楽曲A第1データと楽曲A第2データA2との間の再生において、遊技者は音が途切れる違和感を感じることがない。したがって、本変形例の構成によれは、遊技の興趣向上を図ることができる。
《11-8-6》変形例6:
上記第11実施形態およびその変形例では、楽曲A第1データA1が、楽曲A第1データ_イントロ部A11と、楽曲A第1データ_主要部A12と、楽曲A第1データ_余韻部A13とを備える構成としたが、これに対して、変形例として、楽曲A第1データA1が、楽曲A第1データ_イントロ部A11を備えずに、楽曲A第1データ_主要部A12と楽曲A第1データ_余韻部A13とを備える構成としてもよい。この構成によれば、楽曲A第1データA1は、楽曲A第2データA2と同一の構成となる。この構成において、楽曲A第2データ_主要部A21に記録された音データを、楽曲A第1データ_主要部A12に記録された音データと相違する構成としてもよい。例えば、楽曲A第2データ_主要部A21に記録された音データを、楽曲A第1データ_主要部A12に記録された音データと同じ楽曲Aのメロディー部分であるが、例えばアップテンポにアレンジされた音となるように構成してもよい。この構成によれば、楽曲Aの雰囲気を変えて、メロディー部分を繰り返し再生することができる。同様に、楽曲B第1データB1が、楽曲B第1データ_イントロ部B11を備えずに、楽曲B第1データ_主要部B12と楽曲B第1データ_余韻部B13とを備える構成としてもよい。また、楽曲B第2データ_主要部B21に記録された音データを、楽曲B第1データ_主要部B12に記録された音データと相違する構成としてもよい。
《11-8-7》変形例7:
上記第11実施形態およびその変形例では、楽曲A第2データA2として1種類が用意されているだけであったが、これに対して、変形例として、複数種類の楽曲A第2データA2が用意された構成としてもよい。複数種類の楽曲A第2データA2のそれぞれは、同じ楽曲Aのメロディー部分であるが、楽曲のアレンジが互いに相違した構成とする。例えば、第1番目の楽曲A第2データA2は通常のテンポのものであり、第2番目の楽曲A第2データA2はアップテンポのものとしてもよい。そして、遊技状態に応じて、使用する楽曲A第2データA2を、第1番目の楽曲A第2データA2と第2番目の楽曲A第2データA2との間で切り替えるように構成としてもよい。具体的には、例えば、通常遊技状態(低確率遊技状態)のときには、第1番目の楽曲A第2データA2を使用し、高確率遊技状態のときには、第2番目の楽曲A第2データA2を使用する構成としてもよい。この構成によれば、ステージのBGMによって、高確率遊技状態となることの期待感を一層、向上させることができる。換言すれば、遊技の進行状況に応じてBGMや効果音を変化させることのできる、いわゆるインタラクティブなサウンド表現が一層、可能となる。同様に、複数種類の楽曲B第2データB2が用意された構成としてもよい。
《11-8-8》変形例8:
上記第11実施形態およびその変形例では、楽曲A第2データA2が、楽曲A第2データ_主要部A21と楽曲A第2データ_余韻部A22とを備える構成としたが、これに対して、変形例として、楽曲A第2データ_余韻部A22を備えない構成としてもよい。この変形例によれば、楽曲A第1データに続いて楽曲A第2データを1回だけ再生する構成とすることによって、楽曲A第1データと楽曲A第2データA2との間の再生において、遊技者は音が途切れる違和感を感じることがない。したがって、本変形例の構成によれは、遊技の興趣向上を図ることができる。
《11-8-9》変形例9:
上記第11実施形態およびその変形例では、楽曲A第1データ_余韻部A13のデータ長および楽曲A第2データ_余韻部A22のデータ長は、音出力LSI97において楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を受信したタイミングから音を再生するまでに要する遅延期間Δtを少なくとも上回ることのできる長さとなるように、実験的にあるいはシミュレーションにより決められていた。その上で、第11実施形態およびその変形例では、音声発光制御装置90のMPU92(音光側MPU92)が音出力LSI97に対して楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信するタイミングを、楽曲A第1データA1の再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングと一致させることによって、楽曲A第1データA1の再生が完了する前に、楽曲A第2データA2の再生が開始するようにしていた。これに対して、変形例として、音光側MPU92は、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信するタイミングを調整することによって、楽曲A第1データA1の再生が完了した後に楽曲A第2データA2の再生が開始することが可能な構成とした。すなわち、音光側MPU92は、楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信するタイミングを調整することによって、楽曲A第1データA1の再生が完了した後に楽曲A第2データA2の再生が開始する状態(以下、第1の状態と呼ぶ)と、楽曲A第1データA1の再生が完了する前に楽曲A第2データA2の再生が開始する状態(以下、第2の状態と呼ぶ)との両方をとり得る構成とした。第1の状態、すなわち、楽曲A第1データA1の再生が完了した後に楽曲A第2データA2の再生が開始する状態は、楽曲A第1データA1の再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングから、楽曲A第2データA2の再生が開始するまでの期間が、楽曲A第1データ_余韻部A13に対応した再生時の時間的な長さを上回る場合である。第2の状態、すなわち、楽曲A第1データA1の再生が完了する前に楽曲A第2データA2の再生が開始する状態は、楽曲A第1データA1の再生位置が楽曲A第1データ_主要部A12の終端に到達するタイミングから、楽曲A第2データA2の再生が開始するまでの期間が、楽曲A第1データ_余韻部A13に対応した再生時の時間的な長さ以下である場合である。
第1の状態では、楽曲A第2データA2が再生開始されるまでに、楽曲A第1データA1の再生が楽曲A第1データ_余韻部A13の終端(または、楽曲A第2データA2の再生が楽曲A第2データ_余韻部A22の終端)まで終了してしまい、楽曲A第1データA1の再生と楽曲A第2データA2の再生との間に無音の状態が発生してしまう。これに対して、第2の状態では、無音の状態となることなく楽曲A第2データA2の再生が開始される。本変形例において、例えば、当たり抽選において大当たりに当選する可能性(期待度)が高い場合に第1の状態をとり、大当たりに当選する期待度が高くない場合に第2の状態をとる構成とすることで、遊技者に、無音状態が発生した場合に、大当たりに当選したのではないかという期待感を抱かせることができる。したがって、本変形例によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
《11-8-10》変形例10:
上記第11実施形態およびその変形例では、演出データとして音データを例に挙げて説明したが、これに換えて、演出データを、図柄表示装置41に表示される図柄、絵図などの画像の変動表示パターンが記録されたデータとしてもよい。また、画像の変動表示パターンが記録されたデータに換えて、図柄表示装置41に表示される種々の画像が記録されたデータとしてもよい。さらに、演出データをLEDなどの各種ランプからなる発光手段の発光パターンが記録されたデータに換えることもできる。これらの変形例によっても、演出において、遊技者は演出が途切れる違和感を感じることがない。したがって、本変形例の構成によれは、遊技の興趣向上を図ることができる。
《11-8-11》変形例11:
上記第11実施形態およびその変形例では、パチンコ機10は、主制御装置60、音声発光制御装置90、表示制御装置100といった3つの制御装置を備える構成としたが、これに換えて、主制御装置と副制御装置といった2つの制御装置を備える構成としても良い。副制御装置では、第11実施形態において音声発光制御装置90と表示制御装置100とにおいて実行される各種処理を実行する構成とすれば良い。また、上記第11実施形態およびその変形例において、3つの制御装置60,90,100のそれぞれで実行される各種処理は、第11実施形態で説明した区分けに限る必要はなく、3つの制御装置60,90,100の全体として、第11実施形態における各種の処理が実行できれば良い。
《12》第12実施形態:
《12-1》遊技機の構造:
図601は、第12実施形態におけるパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」ともいう)の斜視図である。パチンコ機10は、略矩形に組み合わされた木製の外枠11を備えている。パチンコ機10を遊技ホールに設置する際には、この外枠11が遊技ホールの島設備に固定される。また、パチンコ機10は、外枠11に回動可能に支持されたパチンコ機本体12を備えている。パチンコ機本体12は、内枠13と、内枠13の前面に配置された前扉枠14とを備えている。内枠13は、外枠11に対して金属製のヒンジ15によって回動可能に支持されている。前扉枠14は、内枠13に対して金属製のヒンジ16によって回動可能に支持されている。内枠13の背面には、主制御装置、音声発光制御装置、表示制御装置など、パチンコ機本体12を制御する制御機器が配置されている。これら制御機器の詳細については後述する。さらに、パチンコ機10には、シリンダ錠17が設けられている。シリンダ錠17は、内枠13を外枠11に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠する機能とを有する。各施錠は、シリンダ錠17に対して専用の鍵を用いた所定の操作が行われることによって解錠される。
前扉枠14の略中央部には、開口された窓部18が形成されている。前扉枠14の窓部18の周囲には、パチンコ機10を装飾するための樹脂部品や電飾部品が設けられている。電飾部品は、LEDなどの各種ランプからなる発光手段によって構成されている。発光手段は、パチンコ機10によって行われる各遊技回、大当たり当選時、リーチ発生時などに点灯又は点滅することによって、演出効果を高める役割を果たす。また、前扉枠14の裏側には、2枚の板ガラスからなるガラスユニット19が配置されており、開口された窓部18がガラスユニット19によって封じられている。内枠13には、後述する遊技盤が着脱可能に取り付けられており、パチンコ機10の遊技者は、パチンコ機10の正面からガラスユニット19を介して遊技盤を視認することができる。遊技盤の詳細については後述する。
前扉枠14には、遊技球を貯留するための上皿20と下皿21とが設けられている。上皿20は、上面が開放した箱状に形成されており、図示しない貸出機から貸し出された貸出球やパチンコ機本体12から排出された賞球などの遊技球を貯留する。上皿20に貯留された遊技球は、パチンコ機本体12が備える遊技球発射機構に供給される。遊技球発射機構は、遊技者による操作ハンドル25の操作によって駆動し、上皿20から供給された遊技球を遊技盤の前面に発射する。下皿21は、上皿20の下方に配置されており、上面が開放した箱状に形成されている。下皿21は、上皿20で貯留しきれなかった遊技球を貯留する。下皿21の底面には、下皿21に貯留された遊技球を排出するための排出口22が形成されている。排出口22の下方にはレバー23が設けられており、遊技者がレバー23を操作することによって、排出口22の閉状態と開状態とを切り替えることが可能である。遊技者がレバー23を操作して排出口22を開状態にすると、排出口22から遊技球が落下し、遊技球は下皿21から外部に排出される。
上皿20の周縁部の前方には、操作受入手段としての演出操作ボタン24が設けられている。演出操作ボタン24は、パチンコ機10によって行われる遊技演出に対して、遊技者が入力操作を行うための操作部である。パチンコ機10によって用意された所定のタイミングで遊技者が演出操作ボタン24を操作することによって、当該操作が反映された遊技演出がパチンコ機10によって行われる。
さらに、前扉枠14の正面視右側には、遊技者が操作するための操作ハンドル25が設けられている。遊技者が操作ハンドル25を操作すると、当該操作に連動して、遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。操作ハンドル25の内部には、遊技球発射機構の駆動を許可するためのタッチセンサー25aと、遊技者による押下操作によって遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させるウェイトボタン25bと、操作ハンドル25の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器25cとが設けられている。遊技者が操作ハンドル25を握ると、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を右回りに回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。
次に、パチンコ機10の背面の構成について説明する。パチンコ機10の背面には、パチンコ機10の動作を制御するための制御機器が配置されている。
図602は、パチンコ機10の背面図である。図示するように、パチンコ機10は、第1制御ユニット51と、第2制御ユニット52と、第3制御ユニット53とを備えている。具体的には、これら各制御ユニットは内枠13の背面に設けられている。
第1制御ユニット51は、主制御装置60を備えている。主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る機能と電源を監視する機能とを有する主制御基板を有している。主制御基板は、透明樹脂材料からなる基板ボックスに収容されている。この基板ボックスは、開閉の痕跡(開放の痕跡、開封の痕跡ともいう)が残るように構成されている。例えば、開閉可能な箇所に封印シールが貼付されており、基板ボックスを開放すると「開封」といった文字が現れるように構成されている。また、主制御装置60には、主制御基板に搭載されたRAMをクリア(消去、初期化)するためのRAMクリアスイッチ66aと、後述する設定変更モードや設定確認モードを実行させるための設定用鍵を挿入可能な鍵穴である設定用鍵挿入部66bと、設定変更モードにおいて設定情報を変更するための設定変更用スイッチ66cと、設定情報等の種々の情報を表示可能な情報表示部45zとが設けられている。
情報表示部45zは、4個の7セグメント表示器が横一列に隣接して配置されて構成されている。各7セグメント表示器は、それぞれ、7個のセグメント発光部と、小数点を示すDP発光部とを備えており、これらの発光部の発光の有無の組合せによって、「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、「6」、「7」、「8」、「9」、「0」、「b」、「L.」、「6.」などの各種の数値や文字、記号等を表示することが可能である。本実施形態では、7個のセグメント発光部及びDP発光部は、赤色のLED(発光ダイオード)によって構成されている。なお、以下では、左端に配置された7セグメント表示器を左端7セグメント表示器とも呼び、左端7セグメント表示器の右側に隣接して配置された7セグメント表示器を左中7セグメント表示器とも呼び、左中7セグメント表示器の右側に隣接して配置された7セグメント表示器を右中7セグメント表示器とも呼び、右中7セグメント表示器の右側に隣接して配置され、かつ右端に配置された7セグメント表示器を右端7セグメント表示器とも呼ぶ。
第2制御ユニット52は、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信されたコマンドに基づいて、パチンコ機10の前面に設けられたスピーカーや各種ランプ等の発光手段の制御を行う。表示制御装置100は、音声発光制御装置90から送信されたコマンドに基づいて、図柄表示装置を制御する。図柄表示装置は、図柄や演出用の映像を表示する液晶ディスプレイを備えている。
第3制御ユニット53は、払出制御装置70と、発射制御装置80と、電源装置85とを備えている。払出制御装置70は、賞球の払い出しを行うための払出制御を行う。発射制御装置80は、主制御装置60から遊技球の発射の指示が入力された場合に、遊技者による操作ハンドル25の回動操作量に応じた強さの遊技球の発射を行うように遊技球発射機構を制御する。電源装置85は、電源スイッチ85aを備えており、図示しない電源端子が外部電源としての商用電源に接続された状態で当該電源スイッチ85aがONにされると、商用電源から供給される外部電力を、主制御装置60や払出制御装置70等が必要な動作電力に変換して、これらの各装置に供給する。
その他、内枠13の背面には、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク54、タンク54の下方に連結され遊技球が下流側に流れるように緩やかに傾斜した斜面を有するタンクレール55、タンクレール55の下流側に鉛直方向に連結されたケースレール56、ケースレール56から遊技球の供給を受け払出制御装置70からの指示により所定数の遊技球の払い出しを行う払出装置71など、パチンコ機10の動作に必要な複数の機器が設けられている。
次に、遊技盤について説明する。遊技盤は、内枠13の前面に着脱可能に取り付けられている。
図603は、遊技盤30の正面図である。遊技盤30は、合板によって構成されており、その前面には遊技領域PAが形成されている。遊技盤30には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部31aと、外レール部31bとが取り付けられている。内レール部31aと外レール部31bとの間には、遊技球を誘導するための誘導レール31が形成されている。遊技球発射機構から発射された遊技球は、誘導レール31に誘導されて遊技領域PAの上部に放出され、その後、遊技領域PAを流下する。遊技領域PAには、遊技盤30に対して略垂直に複数の釘42が植設されるとともに、風車等の各役物が配設されている。これら釘42や風車は、遊技領域PAを流下する遊技球の落下方向を分散、整理する。
遊技盤30には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、および、可変入賞装置36が設けられている。また、遊技盤30には、可変表示ユニット40及びメイン表示部45が設けられている。メイン表示部45は、特図ユニット37と、普図ユニット38と、ラウンド表示部39とを有している。
一般入賞口32は、遊技球が入球可能な入球口であり、遊技盤30上に複数設けられている。本実施形態では、一般入賞口32に遊技球が入球すると、10個の遊技球が賞球として払出装置71から払い出される。本実施形態では、一般入賞口32として、3つの一般入賞口32a、32b、32cが設けられている。以下では、一般入賞口32aを第1入賞口32a、一般入賞口32bを第2入賞口32b、一般入賞口32cを第3入賞口32cとも呼ぶ。
第1始動口33は、遊技球が入球可能な入球口である。第1始動口33は、遊技盤30の中央下方に設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
第2始動口34は、遊技球が入球可能な入球口であり、遊技盤30の右側に設けられている。本実施形態では、第2始動口34に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。また、第2始動口34には、普通電動役物としての電動役物34aが設けられている。
スルーゲート35は、縦方向に貫通した貫通孔を備えている。スルーゲート35は、電動役物34aを開放状態とするための抽選を実行するための契機となるスルーゲートである。具体的には、遊技球がスルーゲート35を通過すると、主制御装置60は、当該通過を契機として内部抽選(電動役物開放抽選)を行なう。内部抽選の結果、電役開放に当選すると、電動役物34aは、所定の態様で開放状態となる電役開放状態へと移行する。スルーゲート35は、遊技球の流下方向に対して第2始動口34よりも上流側に配置されているため、スルーゲート35を通過した遊技球は、通過後に遊技領域PAを流下して第2始動口34へ入球することが可能となっている。なお、本実施形態では、スルーゲート35を遊技球が通過しても、賞球の払い出しは実行されない。
可変入賞装置36は、遊技盤30の背面側へと通じる大入賞口36aと、当該大入賞口36aを開閉する開閉扉36bとを備えている。開閉扉36bは、通常は遊技球が大入賞口36aに入球できない閉鎖状態となっている。第1始動口33又は第2始動口34に遊技球が入球すると、主制御装置60は、当たり抽選(内部抽選)を実行する。当たり抽選の結果、大当たり又は小当たりに当選すると、パチンコ機10は、開閉実行モードに移行する。開閉実行モードとは、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉処理を実行するモードである。具体的には、可変入賞装置36の開閉扉36bは、開閉実行モードに移行すると、遊技球が入球できない閉鎖状態から遊技球が入球可能な開放状態に遷移するとともに、所定の条件が満たされた後に、再び、閉鎖状態に遷移する。本実施形態では、可変入賞装置36の大入賞口36aに遊技球が入球すると、払出装置71によって15個の遊技球が賞球として払い出される。
また、遊技盤30の最下部にはアウト口43が設けられており、各種入球口に入球しなかった遊技球は、アウト口43を通って遊技領域PAから排出される。
なお、本実施形態では、第1始動口33、第2始動口34、第1入賞口32a、第2入賞口32b、第3入賞口32c、大入賞口36a及びアウト口43に入球した遊技球は、遊技盤30の背面に設けられた排出通路に合流するように構成されており、当該排出通路には、遊技球を検知する排出通路検知センサーが設けられている。後述するように、本実施形態では、排出通路検知センサーによって遊技球を検知することによって、遊技盤30に発射された遊技球の個数を把握することが可能となっている。
特図ユニット37は、第1図柄表示部37aと、第2図柄表示部37bとを備えている。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bは、それぞれ、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されたセグメント表示器によって構成されている。
第1図柄表示部37aは第1の図柄を表示するための表示部である。第1の図柄とは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第1図柄表示部37aは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第1の図柄の変動表示又は所定の表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第1図柄表示部37aは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第1の図柄の停止表示を行なわせる。以下、第1始動口33への遊技球の入球を契機として当たり抽選が実行される遊技回を第1始動口用遊技回とも呼ぶ。
第2図柄表示部37bは第2の図柄を表示するための表示部である。第2の図柄とは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第2図柄表示部37bは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第2の図柄の変動表示又は所定の表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第2図柄表示部37bは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第2の図柄の停止表示を行なわせる。以下、第2始動口34への遊技球の入球を契機として当たり抽選が実行される遊技回を第2始動口用遊技回とも呼ぶ。
ここで、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄、または、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を変動時間とも呼ぶ。具体的には、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第1の変動時間とも呼び、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第2の変動時間とも呼ぶ。
特図ユニット37は、さらに、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに隣接した位置に、LEDランプからなる第1保留表示部37cおよび第2保留表示部37dを備えている。
第1保留表示部37cは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第1始動口33の保留個数を表示する。本実施形態では、第1始動口33に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。
第2保留表示部37dは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第2始動口34の保留個数を表示する。本実施形態では、第2始動口34に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。
普図ユニット38は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されている。普図ユニット38は、スルーゲート35の通過を契機とした電動役物開放抽選が行われると、発光表示器の表示態様として点灯表示、点滅表示又は所定の態様の表示をさせる。電動役物開放抽選が終了した際には、普図ユニット38は、抽選結果に対応した所定の態様の表示を行う。
ラウンド表示部39は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されており、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数の表示、又は、それに対応した表示をする。ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間が経過すること、又は、予め定められた上限個数の遊技球が可変入賞装置36に入球することのいずれか一方の条件が満たされるまで、開閉扉36bの開放状態を継続する遊技のことである。ラウンド遊技の回数は、その移行の契機となった大当たり当選の種類に応じて異なる。ラウンド表示部39は、開閉実行モードが開始される場合にラウンド遊技の回数の表示を開始し、開閉実行モードが終了した場合に終了する。
なお、特図ユニット37、普図ユニット38、及びラウンド表示部39は、セグメント表示器やLEDランプによる発光表示器によって構成されることに限定されず、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器など、抽選中及び抽選結果を示すことが可能な種々の表示装置によって構成されてもよい。
可変表示ユニット40は、遊技領域PAの略中央に配置されている。可変表示ユニット40は、図柄表示装置41を備える。図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えている。図柄表示装置41は、表示制御装置100によって表示内容が制御される。なお、可変表示ユニット40が備える表示装置の構成は、図柄表示装置41に限定されず、例えば、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTなど、種々の表示装置によって構成されてもよい。
図柄表示装置41は、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて第1図柄表示部37aが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。また、図柄表示装置41は、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて第2図柄表示部37bが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。図柄表示装置41は、第1始動口33又は第2始動口34への遊技球の入球を契機とした図柄の変動表示又は所定の表示をすることに限らず、大当たり当選となった場合に移行する開閉実行モード中の演出表示なども行なう。以下、図柄表示装置41の詳細について説明する。
図604は、図柄表示装置41において変動表示される図柄及び表示面41aを示す説明図である。図604(a)は、図柄表示装置41において変動表示される図柄を示す説明図である。図604(a)に示すように、図柄表示装置41には、数字の1~8を示す図柄が変動表示される。なお、変動表示される図柄として、数字の1~8を示す各図柄に、キャラクターなどの絵柄が付された図柄を採用してもよい。
図604(b)は、図柄表示装置41の表示面41aを示す説明図である。図示するように、表示面41aには、左、中、右の3つの図柄列Z1、Z2、Z3が表示される。各図柄列Z1~Z3には、図604(a)に示した数字1~8の図柄が、数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各図柄列が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。図604(b)に示すように、スクロールによる変動表示の後、各図柄列毎に1個の図柄が、有効ラインL上に停止した状態で表示される。具体的には、第1始動口33又は第2始動口34へ遊技球が入賞すると、各図柄列Z1~Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各図柄が、図柄列Z1、図柄列Z3、図柄列Z2の順に、変動表示から待機表示に切り替わり、最終的に各図柄列Z1~Z3に所定の図柄が停止表示した状態となる。図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる場合、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選であった場合には、予め定められた所定の図柄の組み合わせが有効ラインL上に形成される。例えば、同一の図柄の組み合わせが有効ラインL上に形成される。なお、図柄表示装置41における図柄の変動表示の態様は、上述の態様に限定されることなく、図柄列の数、有効ラインの数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数など、図柄の変動表示の態様は種々の態様を採用可能である。
ここで、遊技回とは、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかの入賞に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選の抽選結果を、遊技者に告知する処理の1単位である。換言すれば、パチンコ機10は、1遊技回毎に、1つの特別情報についての1つの当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知する。本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかの入賞に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、第1結果表示部37a又は第2結果表示部37bのいずれか一方において、セグメント表示器を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるようにセグメント表示器を停止表示させる。また、本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33又は第2始動口34のいずれかの入賞に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、図柄表示装置41において、所定の図柄列を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるように図柄列を停止表示させる。また、1回の遊技回に要する時間を単位遊技時間とも呼ぶ。単位遊技時間は、変動表示が開始されてから所定の抽選結果が停止表示されるまでの時間である変動時間と、所定の抽選結果が停止表示されている時間である停止時間とによって構成されている。
さらに、図604(b)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aには、第1保留表示領域Ds1と、第2保留表示領域Ds2とが表示される。第1保留表示領域Ds1には、第1始動口33への入賞に基づく保留個数が表示される。第2保留表示領域Ds2には、第2始動口34への入賞に基づく保留個数が表示される。なお、本実施形態では、上述したように、第1始動口33及び第2始動口34に入賞した遊技球の保留個数は、それぞれ最大4つまでである。
《12-2》遊技機の電気的構成:
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。本説明においては、パチンコ機10の電気的構成をブロック図を用いて説明する。
図605は、第12実施形態のパチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10は、主に、主制御装置60を中心に構成されるとともに、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。
主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61を備えている。主制御基板61は、複数の機能を有する素子によって構成されるMPU62を備えている。MPU62は、各種制御プログラムを実行するCPU62xと、各種制御プログラムや固定値データを記録したROM63と、ROM63内に記録されているプログラムをCPU62xが実行する際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64とを備えている。MPU62は、その他、割込回路、タイマー回路、データ入出力回路、乱数発生器としてのカウンタ回路を備えている。なお、MPU62が有する機能の一部を、別の素子が備えていてもよい。
主制御基板61には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。
主制御基板61の入力側には、払出制御装置70と、電源装置85に設けられた停電監視回路86とが接続されている。主制御基板61は、停電監視回路86を介して、電源装置85から直流安定24Vの電源の供給を受ける。電源装置85は、外部電源としての商用電源に接続されており、電源スイッチ85aがONにされると、商用電源から供給される外部電力を、主制御装置60や払出制御装置70等が必要な動作電力に変換して、各装置に電力を供給する。また、本実施形態では、電源装置85は、電源スイッチ状態検出センサー85bと、バックアップ電源としてのコンデンサ87とを備えている。電源スイッチ状態検出センサー85bは、電源スイッチ85aの状態(ON状態かOFF状態か)を検出可能なセンサーである。コンデンサ87は、停電が発生した場合や電源スイッチ85aがOFFにされた場合に、所定期間、各装置への電力供給を継続する。
また、主制御基板61の入力側には、各入球口に設けられた入球検知センサー44a~44hが接続されている。MPU62は、これらの検知センサーからの信号に基づいて、遊技領域PAを流下する遊技球が始動口や入賞口、大入賞口に入球したか否かの判定や、遊技球がスルーゲートや排出通路(アウト口)を通過したか否かの判定を行う。さらに、MPU62は、第1始動口33、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて当たり抽選を実行する。
また、主制御基板61の入力側には、上述したRAMクリアスイッチ66aと、設定用鍵挿入部66bと、設定変更用スイッチ66cとが接続されている。
主制御基板61の出力側には、可変入賞装置36の開閉扉36bを開閉動作させる可変入賞駆動部36cと、第2始動口34の電動役物34aを開閉動作させる電動役物駆動部34bと、メイン表示部45と、上述した情報表示部45zとが接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、MPU62は、当該ドライバ回路を通じて各種駆動部の駆動制御を実行する。
具体的には、MPU62は、開閉実行モードにおいては、開閉扉36bが開閉されるように可変入賞駆動部36cの駆動制御を実行する。また、電動役物開放抽選の結果、電役開放に当選した場合には、MPU62は、電動役物34aが開放されるように電動役物駆動部44bの駆動制御を実行する。さらに、各遊技回においては、MPU62は、メイン表示部45における第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bの表示制御を実行するとともに、開閉実行モードにおいては、メイン表示部45におけるラウンド表示部39の表示制御を実行する。
また、主制御基板61の出力側には、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とが接続されている。払出制御装置70には、例えば、主制御装置60から入球判定結果に基づいて賞球コマンドが送信される。主制御装置60が賞球コマンドを送信する際には、主制御基板61のMPU62は、ROM63のコマンド情報記憶エリアを参照する。具体的には、一般入賞口32への遊技球の入球を特定した場合には10個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第1始動口33への遊技球の入球を特定した場合には3個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第2始動口34への遊技球の入球を特定した場合には1個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信される。払出制御装置70は、主制御装置60から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置71を制御して賞球の払出を行う。
払出制御装置70には、発射制御装置80が接続されている。発射制御装置80は、遊技球発射機構81の発射制御を行う。遊技球発射機構81は、所定の発射条件が整っている場合に駆動される。また、発射制御装置80には、操作ハンドル25が接続されている。上述のように、操作ハンドル25は、タッチセンサー25aと、ウェイトボタン25bと、可変抵抗器25cとを備える。遊技者が操作ハンドル25を握ることによって、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。
音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信された各種コマンドを受信し、受信した各種コマンドに対応した処理を実行する。具体的には、音声発光制御装置90は、主制御装置60から受信した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に配置されたLEDなどの発光手段からなる各種ランプ47の駆動制御や、スピーカー46の駆動制御を行うとともに、表示制御装置100の制御を行う。また、音声発光制御装置90には、演出操作ボタン24が接続されており、所定のタイミングで遊技者によって演出操作ボタン24が操作された場合には、当該操作を反映した遊技演出を行うように各種ランプ47、スピーカー46、表示制御装置100等の制御を行う。
表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。具体的には、表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における図柄の変動時間及び最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を把握するとともに、リーチの発生の有無、リーチ演出の内容、及び、第1液晶用図柄や第2液晶用図柄が変動表示をしている間に実行される演出の内容等を把握する。なお、本実施形態においては、第1液晶用図柄または第2液晶用図柄が停止表示している時間である停止時間は一定ある。従って、変動時間が決定されることによって、1遊技回に要する時間である単位遊技回時間は一意に決定される。以上、パチンコ機10の電気的構成について説明した。
図606は、当たり抽選などに用いられる各種カウンタの内容を示す説明図である。各種カウンタは、RAM64の各種カウンタエリアに設けられており、MPU62が当たり抽選、メイン表示部45の表示の設定、及び、図柄表示装置41の図柄表示の設定などを行う際に用いられる。具体的には、当たり抽選には当たり乱数カウンタC1が用いられる。大当たり種別を振り分ける際には大当たり種別カウンタC2が用いられる。図柄表示装置41に表示させる図柄列を外れ変動させる際にリーチを発生させるか否かのリーチ判定にはリーチ乱数カウンタC3が用いられる。
当たり乱数カウンタC1の初期値設定には乱数初期値カウンタCINIが用いられる。また、メイン表示部45の第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37b、並びに図柄表示装置41における変動時間を決定する際には変動種別カウンタCSが用いられる。さらに、第2始動口34の電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選には電動役物開放カウンタC4が用いられる。
各カウンタC1~C3、CINI、CS、C4は、その更新の都度、カウンタ値に1が加算され、最大値に達した後に0に戻るループカウンタである。各カウンタは短時間の間隔で更新され、その更新値がRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ64aに適宜記憶される。
また、RAM64には保留情報記憶エリア64bと、判定処理実行エリア64cとが設けられている。保留情報記憶エリア64bには、第1保留エリアRaと第2保留エリアRbとが設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および変動種別カウンタCSの各値が保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに時系列的に記憶される。また、第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および変動種別カウンタCSの各値が保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに時系列的に記憶される。
当たり乱数カウンタC1の詳細について説明する。当たり乱数カウンタC1は、上述のように当たり抽選に用いられる。当たり乱数カウンタC1は、例えば、0~1199の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。また、当たり乱数カウンタC1が1周すると、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0~1199)。
当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリアに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。また、第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリアに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
本実施形態のパチンコ機10においては、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、第1始動口33または第2始動口34に遊技球が入球することによって取得された順番に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。そして、実行エリアAEに移動した当たり乱数カウンタC1は、ROM63の当否テーブル記憶エリアに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
次に、大当たり種別カウンタC2の詳細について説明する。大当たり種別カウンタC2は、大当たり種別を判定する際に用いられる。大当たり種別カウンタC2は、0~39の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
上述したように、MPU62は、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行なうとともに、当たり抽選の結果が大当たりである場合には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定する。さらに、MPU62は、これらの当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリアに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
次に、リーチ乱数カウンタC3の詳細について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、当たり抽選の結果が大当たりではない場合においてリーチが発生するか否かを判定する際に用いられる。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0~238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリアに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。第2保留エリアRbに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリアに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。ただし、当たり抽選の結果が大当たりとなり、開閉実行モードに移行する場合には、MPU62は、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生が決定される。
リーチとは、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について、大当たりに対応した図柄の組み合わせが成立する可能性がある図柄の一部の組み合わせが停止表示され、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことを言う。なお、本実施形態のパチンコ機10において大当たりに対応した図柄の組み合わせとは、所定の有効ラインにおける同一の図柄の組み合わせのことをいう。具体例としては、図604(b)の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて、最初に図柄列Z1において図柄が停止表示され、次に図柄列Z3においてZ1と同じ図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることでリーチとなる。そして、大当たりが発生する場合には、リーチラインを形成している図柄と同一の図柄が図柄列Z2に停止表示される。
また、リーチには、リーチラインが形成された状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチラインが形成された図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ演出が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクターといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
次に、変動種別カウンタCSの詳細について説明する。変動種別カウンタCSは、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間と、図柄表示装置41における図柄の変動時間とを、MPU62において決定する際に用いられる。変動種別カウンタCSは、例えば0~198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターンの決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間の決定に際しては、ROM63の変動時間テーブル記憶エリアに記憶されている変動時間テーブルが用いられる。
次に、電動役物開放カウンタC4の詳細について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、0~465の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成である。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入球したタイミングでRAM64の電役保留エリア64dに記憶される。そして、所定のタイミングで、電役保留エリア64dに記憶されている電動役物開放カウンタC4の値が電動役物用実行エリア64eに移動した後、電動役物用実行エリア64eにおいて電動役物開放カウンタC4の値を用いて電動役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選が行われる。例えば、C4=0,1であれば、電動役物34aを開放状態に制御し、C4=2~465であれば、電動役物34aを閉鎖状態に維持する。
なお、取得された当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値、電動役物開放カウンタC4の値および変動種別カウンタCSの値の少なくとも一つが本発明における特別情報に相当する。また、第1保留エリアRaおよび第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値および変動種別カウンタCSの値の少なくとも一つを保留情報とも呼ぶ。
次に、当否テーブルについて説明する。当否テーブルは、当たり乱数カウンタC1に基づいて当たり抽選を行う際に、当該当たり乱数カウンタC1と照合するためのテーブルデータである。パチンコ機10には、当たり抽選の抽選モードとして、低確率モードと高確率モードとが設定されており、低確率モード時における当たり抽選の際には低確率モード用の当否テーブルが参照され、高確率モード時における当たり抽選の際には高確率モード用の当否テーブルが参照される。
ここで、本実施形態のパチンコ機10の主制御装置60は、当たり抽選において大当たりに当選する確率の異なる複数の設定(以下、「抽選設定」とも呼ぶ。)を有している。具体的には、同じ低確率モードであっても、当たり抽選において大当たりに当選する確率の異なる6段階の抽選設定(「抽選設定1」~「抽選設定6」)を有している。以下、具体的に説明する。
本実施形態のパチンコ機10の主制御装置60は、「抽選設定1」から「抽選設定6」までの6段階の抽選設定のそれぞれに対応した6種類の低確率モード用の当否テーブルを備えている。そして、主制御装置60は、設定されている抽選設定に対応した当否テーブルを参照して当たり抽選を実行する。例えば、パチンコ機10が抽選設定1に設定されている状態であり、抽選モードが低確率モードである場合には、主制御装置60は、抽選設定1に対応した低確率モード用の当否テーブルを参照して当たり抽選を実行する。
図607は、当否テーブルの内容を示す説明図である。図607(a)は抽選設定1に対応した低確率モード用の当否テーブルを示し、図607(b)は高確率モード用の当否テーブルを示している。本実施形態では、図607(a)に示すように、抽選設定1に対応した低確率モード用の当否テーブルには、0~1199の当たり乱数カウンタC1の値のうち、大当たりに当選する値として、0~4の5個の値が設定されている。なお、図示は省略するが、本実施形態では、抽選設定2~抽選設定6に対応した低確率モード用の当否テーブルを備えており、抽選設定2に対応した低確率モード用の当否テーブルには、0~1199の当たり乱数カウンタC1の値のうち、大当たりに当選する値として、0~5の6個の値が設定されている。また、抽選設定3に対応した低確率モード用の当否テーブルには、0~1199の当たり乱数カウンタC1の値のうち、大当たりに当選する値として、0~6の7個の値が設定されている。また、抽選設定4に対応した低確率モード用の当否テーブルには、0~1199の当たり乱数カウンタC1の値のうち、大当たりに当選する値として、0~7の8個の値が設定されている。また、抽選設定5に対応した低確率モード用の当否テーブルには、0~1199の当たり乱数カウンタC1の値のうち、大当たりに当選する値として、0~8の9個の値が設定されている。また、抽選設定6に対応した低確率モード用の当否テーブルには、0~1199の当たり乱数カウンタC1の値のうち、大当たりに当選する値として、0~9の10個の値が設定されている。
すなわち、本実施形態では、「抽選設定」の後に続く数字が大きいほど、低確率モードにおける当たり抽選の当選確率が高くなるように構成されている。
また、図607(b)に示すように、高確率モード用の当否テーブルには、0~1199の当たり乱数カウンタC1の値のうち、大当たりに当選する値として、0~15の16個の値が設定されている。このように、高確率モードは、低確率モードに比べて、当たり抽選において大当たりに当選する確率が高くなっている。なお、本実施形態では、6段階の抽選設定のうち、いずれに設定されていても、高確率モードにおいては同一の当否テーブルを参照して当たり抽選を実行するように構成されている。すなわち、高確率モードにおいては、抽選設定に関わらず、当たり抽選において大当たりに当選する確率は同じである。ただし、他の構成として、高確率モードにおいても、「抽選設定」の後に続く数字が大きいほど、当たり抽選において大当たりに当選する確率が高くなるように構成されていてもよい。
本実施形態では、6段階の抽選設定の変更は、パチンコ機10の電源投入時に実行可能であるように構成されている。具体的には、本実施形態では、パチンコ機10を管理する管理者が当該パチンコ機10の抽選設定を変更する場合には、まず、パチンコ機10の電源スイッチ85aがOFFの状態で設定用鍵挿入部66b(鍵穴)に設定用鍵を挿入する。そして、挿入した鍵を設定変更側(ON側)に回した状態(例えば時計回りに回した状態)とする。そして、RAMクリアスイッチ66aを押下した状態とし(ON状態とし)、かつ、枠開放スイッチ及び扉開放スイッチの全てをONにした状態で、電源スイッチ85aをONにして当該パチンコ機10の電源を投入する。すると、当該パチンコ機10は設定変更モードとして起動する。なお、枠開放スイッチは、内枠13が外枠11に対して開放状態であるときにONとなるスイッチであり、扉開放スイッチは、前扉枠14が内枠13に対して開放状態であるときにONとなるスイッチである。
パチンコ機10が設定変更モードとして起動すると、上述した情報表示部45zに、現在の抽選設定を示す情報(以下、設定情報ともいう)が表示される。例えば、当該パチンコ機10の現在の抽選設定が「抽選設定1」である場合には、情報表示部45zに「1」が表示される。そして、管理者が設定変更用スイッチ66cを押下する度に、情報表示部45zに表示される設定情報が「1」→「2」→「3」→「4」→「5」→「6」→「1」→「2」...といった順序(昇順)で切り替わる。
情報表示部45zに表示されている設定情報が管理者の所望の値となった状態で、管理者が設定用鍵を設定変更側から元の位置に回すと、情報表示部45zに表示されている設定情報に対応する抽選設定に変更される。具体的には、例えば、管理者が設定変更用スイッチ66cを押下して情報表示部45zに「6」が表示されている状態で、設定用鍵を設定変更側(ON側)から元の位置(OFF側)に回すと、当該パチンコ機10の抽選設定が「抽選設定6」に変更される。
このように、本実施形態によれば、パチンコ機10における抽選設定を変更することによって、当たり抽選において大当たりに当選する確率を変更することができる。
なお、本実施形態では、6段階の抽選設定を有する構成を採用したが、抽選設定は6段階に限定されず、例えば5段階以下や、7段階以上の抽選設定を有する構成を採用してもよい。
また、本実施形態では、パチンコ機10は、電源投入時に、当該パチンコ機10の抽選設定がいずれに設定されているのかを確認することが可能であるように構成されている。具体的には、本実施形態では、パチンコ機10を管理する管理者が当該パチンコ機10の抽選設定を確認する場合には、まず、パチンコ機10の電源スイッチ85aがOFFの状態で設定用鍵挿入部66b(鍵穴)に設定用鍵を挿入する。そして、挿入した鍵を設定変更側(ON側)に回した状態(例えば時計回りに回した状態)とする。そして、RAMクリアスイッチ66a、枠開放スイッチ及び扉開放スイッチの少なくとも一つをOFFにした状態で、電源スイッチ85aをONにして当該パチンコ機10の電源を投入する。すると、当該パチンコ機10は設定確認モードとして起動する。設定確認モードでは、情報表示部45zに現在の設定情報が表示されるが、設定情報を変更することはできない。管理者が設定用鍵を設定変更側(ON側)から元の位置(OFF側)に回すと、当該パチンコ機10は設定確認モードを終了する。
次に、大当たり種別について説明する。パチンコ機10には、複数種類の大当たりを設定することができる。具体的には、例えば、以下の3つの態様又はモードに差異を設けることにより、複数種類の大当たりを設定することができる。
(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉回数(ラウンド数)
(2)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様
(3)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モード(低確率モード又は高確率モード)
上記の(2)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様として、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への遊技球の入球(入賞)の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとを設定することができる。例えば、高頻度入賞モードでは、開閉実行モードにおける開閉扉36bの1回の開放は30秒が経過するまで又は開閉扉36bへの遊技球の入球個数が10個となるまで継続するように設定することができる。一方、低頻度入賞モードでは、開閉実行モードにおける開閉扉36bの1回の開放が1.6秒が経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が10個となるまで継続するよう設定することができる。
開閉扉36bの1回の開放に対する開放限度時間、及び1回の開放に対する開放限度個数は、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入球の発生頻度が、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも高くなるのであれば、開閉扉36bの開放態様は任意である。具体的には、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、1回の開放に対する開放限度時間が長い又は1回の開放に対する開放限度個数が多く設定されていればよい。高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとの差異を明確にする上では、低頻度入賞モードの開閉実行モードでは、実質的に可変入賞装置36への入賞が発生しない構成としてもよい。
なお、本実施形態においては、開閉実行モードとして複数種類の入賞モードは設けておらず、開閉実行モード中は、上述した高頻度入賞モードとなる。すなわち、開閉実行モードにおける開閉扉36bの1回の開放は、30秒が経過するまで又は開閉扉36bへの遊技球の入球個数が10個となるまで継続するように設定される。
本実施形態では、当たり抽選の結果、大当たりとなった場合には、大当たり種別カウンタC2を用いて、大当たり種別を振り分ける。大当たり種別カウンタC2の値に対応する大当たり種別の振り分けは、ROM63の振分テーブル記憶エリアに振分テーブルとして記憶されている。
図608は、振分テーブルの内容を示す説明図である。図608(a)は第1始動口用の振分テーブルを示し、図608(b)は第2始動口用の振分テーブルを示している。第1始動口用の振分テーブルは、第1始動口33への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照され、第2始動口用の振分テーブルは、第2始動口34への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照される。
図608(a)の第1始動口用の振分テーブルに示すように、本実施形態のパチンコ機10では、第1始動口33に基づく大当たり種別として、16R確変大当たり、8R確変大当たり、16R通常大当たり、8R通常大当たりが設定されている。
16R確変大当たり及び8R確変大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の当否抽選モードが高確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。
16R通常大当たり及び8R通常大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の当否抽選モードが低確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。
第1始動口用の振分テーブルでは、「0~39」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~13」が16R確変大当たりに対応しており、「14~27」が8R通常大当たりに対応しており、「28~33」が16R通常大当たりに対応しており、「34~39」が8R通常大当たりに対応している。
上記のように、本実施形態のパチンコ機10では、大当たりの種別として、4種類の大当たりが設定されている。したがって、大当たりの態様が多様化する。この4種類の大当たりを比較した場合、遊技者にとっての有利度合は、16R確変大当たりが最も高く、8R確変大当たりが次に高く、次に16R通常大当たり、最後に8R通常大当たりと続く。このように遊技者にとって有利度の異なる複数種類の大当たりが設定されていることにより、遊技の単調化が抑えられ、遊技への注目度を高めることが可能となる。
図608(b)の第2始動口用の振分テーブルに示すように、本実施形態のパチンコ機10では、第2始動口34に基づく大当たり種別として、16R確変大当たり、8R通常大当たりが設定されている。第2始動口用の振分テーブルでは、「0~39」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~27」が16R確変大当たりに対応しており、「28~39」が8R通常大当たりに対応している。
このように、本実施形態のパチンコ機10では、大当たりとなった場合の大当たり種別の振分態様は、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて大当たりとなった場合と、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて大当たりとなった場合とで異なっているとともに、遊技者にとっての有利性に明確な差異が設けられている。
上述のように、MPU62は、実行エリアAEに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行なうとともに、実行エリアAEに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定するが、さらに、MPU62は、これらの当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1結果表示部37a及び第2結果表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリアに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
パチンコ機10には、上記の(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモードの態様として、遊技領域PAに対して遊技球の発射が同様の態様で継続されている状況で比較した場合に、第2始動口34の電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとを設定することができる。
具体的には、本実施形態におけるパチンコ機10は、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率が異なる。高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率を高くする。また、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aの1回の開放時間が長く設定されている。
なお、本実施形態においては採用していないが、高頻度サポートモードで電役開放当選となり電動役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されてもよい。さらに、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われるまでに確保される時間が相対的に短く設定されてもよい。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも第2始動口34への遊技球の入球が発生する確率が高くなる。すなわち、高頻度サポートモードは、特別情報の取得条件の成立を補助する補助遊技状態として機能する。
図609は、電動役物開放抽選を実行する際に用いられる当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)の内容を示す説明図である。
図609(a)は、低頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)を示している。図609(a)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0、1の2個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として2~465の464個の値が設定されている。すなわち、低頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、1/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、低頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.4秒である。
図609(b)は、高頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)を示している。図609(b)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0~461の462個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として462~465の4個の値が設定されている。すなわち、高頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、231/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、高頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.6秒である。
このように、電動役物開放抽選用当否テーブルによって、高頻度サポートモードが低頻度サポートモードよりも第2始動口34への遊技球の入球が発生する確率が高くなるように設定されている。
《12-3》音声発光制御装置及び表示制御装置の電気的構成:
次に、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成について説明する。
図610は、第12実施形態の音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成を中心として示すブロック図である。なお、電源装置85等の一部の構成は省略されている。
音声発光制御装置90に設けられた音声発光制御基板91には、音声発光制御装置90の全体の制御を司る演算装置であるMPU92と、現在の日時を特定可能な情報である現在日時情報を出力可能なRTC97(リアルタイムクロック)とが搭載されている。MPU92とRTC97とは、信号線を介して相互通信可能に接続されている。
MPU92は、CPU92x、ROM93、RAM94、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵された素子である。CPU92xは、主側ROM63に記憶されている各種制御プログラムを実行する。ROM93は、CPU92xにより実行される各種の制御プログラムや固定値データ、テーブル等を記憶するメモリである。例えば、ROM93のエリアの一部には、演出パターンテーブル等が記憶された各種テーブル記憶エリアが設けられている。RAM94は、CPU92xが制御プログラムを実行する際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリである。例えば、RAM94のエリアの一部には、各種のフラグが記憶される各種フラグ記憶エリア94aや、後述する起動日時情報が記憶される起動日時情報記憶エリア94b等が設けられている。なお、CPU92x、ROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
RTC97は、現在の日時を計時することができる機能を有しており、RTC制御部97aと、レジスタ97bと、RTC用電源97cとを有している。
RTC制御部97aは、レジスタ97bを利用(制御)して、現在の日時の計時など各種の制御を行う。レジスタ97bは、複数のレジスタからなるレジスタテーブルを有しており、このレジスタテーブルには、計時レジスタ97b1と、起動日時情報記憶エリア97b2とが含まれている。
計時レジスタ97b1は、現在の日時を計時するためのレジスタであり、現在日時情報としてのレジスタ値が1秒毎に更新される。本実施形態では、計時レジスタ97b1における現在日時情報には、現在の「年」、「月」、「日」、「時」、「分」、「秒」を特定可能な情報が含まれている。
RTC用電源97cは、パチンコ機10の電源とは異なるRTC97専用の電源であり、パチンコ機10の電源が断たれた電断状態でもRTC制御部97a及びレジスタ97bに電力を供給することができる。したがって、計時レジスタ97b1は、電断状態であっても現在日時情報を更新可能である。本実施形態では、RTC用電源97cには、ボタン型電池が用いられている。
音光側RAM94の起動日時情報記憶エリア94bは、パチンコ機10が起動した直後のタイミングで、計時レジスタ97b1にて計時されている現在日時情報が書き込まれる記憶領域である。以下では、計時レジスタ97b1から読み込まれて起動日時情報記憶エリア94bに書き込まれた現在日時情報を、起動日時情報と呼ぶ。本実施形態では、起動日時情報記憶エリア94bに記憶される起動日時情報には、パチンコ機10が起動した後の所定のタイミングにおける「年」、「月」、「日」、「時」、「分」、「秒」を特定可能な情報が含まれている。計時レジスタ97b1にて計時されている現在日時情報が起動日時情報記憶エリア94bに起動日時情報として書き込まれる処理の詳細については後述する。
音声発光制御基板91には、入出力ポートがそれぞれ設けられている。音声発光制御基板91の入力側には主制御装置60及び演出操作ボタン24が接続されており、MPU92は、主制御装置60から各種コマンドを受信し、演出操作ボタン24から所定の信号を受信する。音声発光制御基板91の出力側には、スピーカー46、各種ランプ47が接続されているとともに、表示制御装置100が接続されている。
表示制御装置100に設けられた表示制御基板101には、プログラムROM103及びワークRAM104が複合的にチップ化された素子であるMPU102と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とが搭載されている。なお、MPU102に対してプログラムROM103及びワークRAM104が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU102は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づいて所定の演算処理を行って、VDP105の制御(具体的にはVDP105に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM103は、MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶されている。
ワークRAM104は、MPU102による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
VDP105は、一種の描画回路であり、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する。VDP105は、ICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、描画処理専用のファームウェアを内蔵した一種のマイコンチップである。VDP105は、MPU102、ビデオRAM107等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM107に記憶させる画像データを、キャラクタROM106から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置41に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM106には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照される色パレットテーブル等が記憶されている。なお、キャラクタROM106を複数設け、各キャラクタROM106に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM103に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM106に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM107は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM107の内容を書き替えることにより図柄表示装置41の表示内容が変更される。
以下では、主制御装置60のMPU62、ROM63、RAM64をそれぞれ主側MPU62、主側ROM63、主側RAM64とも呼び、音声発光制御装置90のMPU92、ROM93、RAM94をそれぞれ音光側MPU92、音光側ROM93、音光側RAM94とも呼び、表示制御装置100のMPU102を表示側MPU102とも呼ぶ。
《12-4》遊技機による処理の概要:
次に、本実施形態のパチンコ機10が実行する処理の概要について説明する。
本実施形態では、パチンコ機10の主制御装置60は、当該パチンコ機10の主制御装置60等の各装置に対して供給される駆動電圧を監視する電源監視処理を実行しており、駆動電圧が所定値未満となったと判定した場合に、電力の供給が断たれたことに対応するための処理である主側電断処理を実行する。主側電断処理は、主側CPU62xのレジスタを主側RAM64に退避させる等の処理である。主側電断処理の詳細については後述する。
そして、本実施形態では、駆動電圧が所定値未満となったと判定した場合に、当該主側電断処理に先立って、当該パチンコ機10の電源スイッチ85aがON状態からOFF状態に操作されたことによって駆動電圧が低下したのか、それとも、停電や、電源スイッチ85aがON状態のまま当該パチンコ機10が設置されている島設備の電源スイッチ(以下、島電源スイッチとも呼ぶ)がON状態からOFF状態に操作されたことによって駆動電圧が低下したのかを判定する。
図611は、本実施形態のパチンコ機10が備える電源スイッチ85aの周辺を模式的に示す説明図である。図611(A)は、電源スイッチ85aがOFF状態になっている様子を示しており、図611(B)は、電源スイッチ85aがON状態となっている様子を示している。本実施形態では、電源スイッチ85aは、操作ボタンの両端を交互に押すことによって電気回路の接続/遮断を行うロッカースイッチが採用されている。なお、電源スイッチ85a自体の構造は、一般的なロッカースイッチと同様であるため、図611においては電源スイッチ85a自体の接点部分等の詳細な構造については省略されている。
図611に示すように、本実施形態では、電源スイッチ85aがOFF状態になっているのかON状態になっているのかを検出可能な電源スイッチ状態検出センサー85bが設けられている。本実施形態では、電源スイッチ状態検出センサー85bは、押しボタン式のモーメンタリ動作の電気接点式センサー(スイッチ)が採用されており、電源スイッチ85aがON状態の場合には押下されて接点が閉じられてHighレベル信号を出力し、一方、電源スイッチ85aがOFF状態の場合には接点が開放されてLowレベル信号を出力する。主側MPU62は、この電源スイッチ状態検出センサー85bからの信号に基づいて、電源スイッチ85aの状態(OFF状態かON状態か)を判定することができる。
なお、電源スイッチ85aとしては、上記のロッカースイッチに限らず、種々の形式のスイッチを採用することができる。例えば、図612に示すように、操作部分がレバー状(棒状)のトグルスイッチや、図613に示すように、操作部分が回転式のロータリースイッチ等の種々のスイッチを採用することができる。図612(A)は、トグルスイッチを採用した電源スイッチ85a2がOFF状態になっている様子を示しており、図612(B)は、電源スイッチ85a2がON状態となっている様子を示している。図613(A)は、ロータリースイッチを採用した電源スイッチ85a3がOFF状態になっている様子を示しており、図613(B)は、電源スイッチ85a3がON状態となっている様子を示している。このように、パチンコ機10の電源スイッチ85aとしては、上記のロッカースイッチに限らず、種々の形式のスイッチを採用することができる。なお、上記図611と同様に、トグルスイッチ自体の接点部分等の詳細な構造及びロータリースイッチ自体の接点部分等の詳細な構造については省略されている。
また、電源スイッチ状態検出センサー85bとしては、上記の電気接点式センサーに限らず、種々のセンサーを採用することができる。例えば、光学式センサー(フォトスイッチ)や、磁気式センサー等の種々のスイッチを採用することができる。
また、図611、図612及び図613に示した例では、電源スイッチ状態検出センサー85bは、電源スイッチ85aのON状態を検出する構成(電源スイッチ85aのON状態でONとなってHighレベル信号を出力する構成)であるが、他の例として、電源スイッチ85aのOFF状態を検出する構成(電源スイッチ85aのOFF状態でONとなってHighレベル信号を出力する構成)としてもよい。さらに、電源スイッチ85aのON状態でONとなる位置と、電源スイッチ85aのOFF状態でONとなる位置との両方に電源スイッチ状態検出センサー85bを設ける構成としてもよい。この構成によれば、電源スイッチ85aの状態の検出精度を向上させることができる。なお、この構成において、2つの電源スイッチ状態検出センサー85bからの信号に矛盾が生じた場合にはエラーを報知する構成としてもよい。
主側MPU62の制御の話に戻す。
主側MPU62は、駆動電圧が所定値未満となった場合に、電源スイッチ状態検出センサー85bからの信号に基づいて電源スイッチ85aの状態がON状態であるのかOFF状態であるのかを判定し、電源スイッチ85aがON状態であると判定した場合には、主側RAM64に記憶されている主側異常電断フラグをONにした上で、上述した主側電断処理を実行する。主側異常電断フラグは、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であったのかOFF状態であったのかを、次の電源投入時に判定するためのフラグである。具体的には、主側異常電断フラグは、電源投入時に、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であった場合にはONとなっており、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であった場合にはOFFとなっている。
なお、本実施形態では、電源装置85にバックアップ電源としてのコンデンサ87が設けられており、商用電源からの電力の供給が断たれた後は、コンデンサ87からの電力供給に切り替わる。したがって、駆動電圧が所定値未満となった後であっても、主側電断処理を完了させるために必要な電力は確保される。また、主側RAM64に記憶されている主側異常電断フラグの状態も次の起動時まで保持される。なお、変形例として、主側電断処理を完了させるために必要な電力を確保するためのコンデンサ(主側電断処理用コンデンサ)と、主側RAM64の状態を保持(バックアップ)するためのコンデンサ(主側RAMバックアップ用コンデンサ)とが別々に設けられている構成としてもよい。この構成において、主側電断処理用コンデンサは、例えば、電源装置85に設けられており、主制御装置60全体に電力を供給する構成としてもよい。また、主側RAMバックアップ用コンデンサは、例えば、主側RAM64にのみ接続されており、当該RAM64にのみバックアップ電力を供給する構成としてもよい。
その後、本実施形態のパチンコ機10の主側MPU62は、電力の供給が開始された次の起動時に、主側異常電断フラグを参照することによって、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であったのか、それともON状態であったのかを判定する。そして、主側異常電断フラグがONではないと判定した場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であったと判定した場合には、正常電断コマンドを音声発光制御装置90に送信する。正常電断コマンドは、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であったことを音声発光制御装置90に対して通知するためのコマンドである。
一方、主側異常電断フラグがONであると判定した場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であったと判定した場合には、異常電断コマンドを音声発光制御装置90に送信する。異常電断コマンドは、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であったことを音声発光制御装置90に対して通知するためのコマンドである。
音声発光制御装置90は、正常電断コマンドを受信した場合には、音光側RAM94に記憶されている音光側異常電断フラグをOFFにし、一方、異常電断コマンドを受信した場合には、音光側異常電断フラグをONにする。
このように、主側異常電断フラグ及び音光側異常電断フラグは、管理者等が電源スイッチ85aをON状態からOFF状態に変位させたことによって電断が発生し、その後に管理者等が電源スイッチ85aをOFF状態からON状態に変位させたことによって当該パチンコ機10が起動した場合にOFFとなっており、一方、電源スイッチ85aがON状態のまま、管理者等が島電源スイッチをON状態からOFF状態に変位させたり停電が発生したことによって電断が発生し、その後に管理者等が島電源スイッチをOFF状態からON状態に変位させたり停電が復旧たことによって当該パチンコ機10が起動した場合にONとなっている。
当該パチンコ機10の起動後、音声発光制御装置90は、音光側異常電断フラグの状態に基づいて、各種の処理を実行する。
はじめに、RTC演出に関する処理について説明する。
本実施形態では、音声発光制御装置90は、音光側異常電断フラグがOFFの場合にはRTC演出を実行不可能な状態に設定する処理を実行し、一方、音光側異常電断フラグがONの場合にはRTC演出を実行可能な状態に設定する処理を実行する。すなわち、電源スイッチ85aがON状態からOFF状態に変位したことによって電断が発生し、その後に電源スイッチ85aがOFF状態からON状態に変位したことによって当該パチンコ機10が起動した場合にRTC演出を実行不可能な状態に設定する処理を実行し、一方、電源スイッチ85aがON状態のまま島電源スイッチがON状態からOFF状態に変位したり停電が発生したことによって電断が発生し、その後に島電源スイッチがOFF状態からON状態に変位したり停電が復旧したことによって当該パチンコ機10が起動した場合にRTC演出を実行可能な状態に設定する処理を実行する。RTC演出とは、現在の日時(現在の年、日付、時刻、曜日等)や、所定の日時からの経過時間等に基づいて実行される演出である。以下、本実施形態の具体的な説明に先立って、パチンコ機10が複数台設置されている遊技ホールについて説明し、その後、RTC演出について説明する。
一般的に、パチンコ機10が複数台設置されている遊技ホールでは、当該複数のパチンコ機10に対して一斉に(同時に)電力の供給を開始する。具体的には、複数のパチンコ機10がそれぞれの電源スイッチ85aがONになっている状態でいわゆる島設備に設置されており、当該島設備の島電源スイッチをONにすると、当該島設備に設置されている複数のパチンコ機10に対して一斉に(同時に)電力の供給が開始される。
本実施形態では、パチンコ機10は、当該パチンコ機10への外部からの電力の供給が開始されたことに基づいて、RTC97の計時レジスタ97b1から現在日時情報を読み込み、当該読み込んだ現在日時情報を起動日時情報として音光側RAM94の起動日時情報記憶エリア94bに記憶させる処理(以下では、「起動日時情報記憶処理」とも呼ぶ)を実行する。そして、起動日時情報記憶処理が実行された年月日及び時刻を含む起動日時情報と、RTC97の計時レジスタ97b1にて計時されている現在日時情報とに基づいて、起動日時情報記憶処理が実行されてからの経過時間である起動経過時間を算出し、算出した起動経過時間に基づいてRTC演出の実行を開始する。この構成を採用したことによる効果について説明する。
仮に、本実施形態とは異なり、起動日時情報記憶処理が実行されてからの起動経過時間ではなく、RTC97の計時レジスタ97b1において計時されている現在日時情報に基づいてRTC演出の実行を開始する構成(例えば、現在日時情報に含まれている時刻が11時00分00秒となったタイミングでRTC演出を開始する構成)を採用した場合について説明する。この構成において、島設備に設置されている各パチンコ機10の計時レジスタ97b1によって計時されている現在日時情報にずれが生じている場合(例えば、ある瞬間においてパチンコ機10Aの現在日時情報に含まれている時刻が11時00分00秒であり、パチンコ機10Bの現在日時情報に含まれている時刻が10時59分52秒である場合)には、RTC演出が開始されるタイミングが各パチンコ機10毎に異なってしまい、島設備に設置されている各パチンコ機10において一斉に(同時に)RTC演出が開始されることを期待していた遊技者に違和感を与えてしまうといった課題がある。
これに対して、本実施形態によれば、島設備に設置されている各パチンコ機10は、当該パチンコ機10への外部からの電力の供給が開始されたことに基づいて、RTC97の計時レジスタ97b1から現在日時情報を読み込み、当該読み込んだ現在日時情報を起動日時情報として起動日時情報記憶エリア94bに記憶させる起動日時情報記憶処理を実行する。したがって、例えば、遊技ホールの管理者が島電源スイッチをONにすると、当該島設備に設置されている複数のパチンコ機10に対して一斉に(同時に)電力の供給が開始され、当該島設備に設置されている各パチンコ機10は、一斉に(同時に)起動日時情報記憶処理を実行する。
そして、本実施形態によれば、島設備に設置されている各パチンコ機10は、起動日時情報記憶処理が実行された年月日及び時刻を含む起動日時情報と、RTC97の計時レジスタ97b1において計時されている現在日時情報とに基づいて、起動日時情報記憶処理が実行されてからの起動経過時間を算出する。上述したように、当該島設備に設置されている各パチンコ機10は、一斉に(同時に)起動日時情報記憶処理を実行するので、各パチンコ機10において算出される起動日時情報記憶処理が実行されてからの起動経過時間は、各パチンコ機10のRTC97の計時レジスタ97b1において計時されている現在日時情報に含まれている時刻にずれが生じていたとしても、同一(又は略同一)となる。
そして、本実施形態によれば、島設備に設置されている各パチンコ機10は、算出した起動経過時間に基づいてRTC演出を開始するので、島設備に設置されている各パチンコ機10において一斉に(同時に)RTC演出を開始させることが可能となる。
しかしながら、このような構成のパチンコ機10において、島電源スイッチをONにすることによって当該島設備に設置されている複数のパチンコ機10に対して一斉に(同時に)電力の供給を開始した後、設定情報を変更させるなどの目的で一のパチンコ機10の電源スイッチ85aを個別にON状態からOFF状態に変位させて電力の供給を断ち、再度、当該電源スイッチ85aをOFF状態からON状態に変位させて設定変更モードを起動させた場合には、当該2回目の電力の供給の開始の際にも起動日時情報記憶処理が実行されてしまうので、当該島設備に設置されている他のパチンコ機10の起動経過時間とずれが生じてしまい、当該一のパチンコ機10におけるRTC演出の開始のタイミングが当該他のパチンコ機10とずれてしまうといった課題が生じてしまう。特に、設定情報の変更に要する時間は1分程度であるため、設定情報を変更させた当該一のパチンコ機10は、当該他のパチンコ機10に対して1分程度遅れてRTC演出が開始されることになる。一般に、RTC演出の時間は5分程度であるため、設定情報を変更させた当該一のパチンコ機10におけるRTC演出が、当該他のパチンコ機10におけるRTC演出に対してずれた状態で重複して実行されて干渉してしまい、遊技者に不快感を与えてしまうといった課題が生じる。
そこで、本実施形態では、パチンコ機10の電源スイッチ85aがON状態からOFF状態に変位されて電力の供給が断たれ、その後に電源スイッチ85aがOFF状態からON状態に変位されて起動した場合、すなわち、起動時に異常電断フラグがOFFである場合には、RTC演出を実行不可能な状態に設定する。この結果、例えば、設定変更モードで起動された一のパチンコ機10においてはRTC演出が実行されないので、当該一のパチンコ機10におけるRTC演出が、当該他のパチンコ機10におけるRTC演出に対してずれた状態で重複して実行されて干渉してしまうことを抑制することができ、遊技者に不快感を与えてしまうことを抑制することができる。
一方、パチンコ機10の電源スイッチ85aがON状態のまま、島電源スイッチがON状態からOFF状態に変位されたことによって電力の供給が断たれ、その後に島電源スイッチがOFF状態からON状態に変位されたことによって起動した場合、すなわち、起動時に異常電断フラグがONである場合には、RTC演出を実行可能な状態に設定する。この結果、島設備に設置されている他のパチンコ機10と同一(又は略同一)のタイミングでRTC演出を実行させることが可能となる。
次に、据え置き示唆演出に関する処理について説明する。
本実施形態では、音声発光制御装置90は、音光側異常電断フラグがOFFの場合には据え置き示唆演出を実行不可能な状態に設定する処理を実行し、一方、音光側異常電断フラグがONの場合には据え置き示唆演出を実行可能な状態に設定する処理を実行する。すなわち、電源スイッチ85aがON状態からOFF状態に変位したことによって電断が発生し、その後に電源スイッチ85aがOFF状態からON状態に変位したことによって当該パチンコ機10が起動した場合に据え置き示唆演出を実行不可能な状態に設定する処理を実行し、一方、電源スイッチ85aがON状態のまま島電源スイッチがON状態からOFF状態に変位したり停電が発生したことによって電断が発生し、その後に島電源スイッチがOFF状態からON状態に変位したり停電が復旧したことによって当該パチンコ機10が起動した場合に据え置き示唆演出を実行可能な状態に設定する処理を実行する。以下、本実施形態の具体的な説明に先立って、据え置き示唆演出について説明する。
据え置き示唆演出とは、起動時(電源投入時)に設定情報が変更されなかった場合に実行され得る演出であり、今回の起動時に設定情報が変更されなかったこと(設定情報が据え置きされたこと)を示唆する演出である。本実施形態では、据え置き示唆演出として、演出操作ボタン24が手前に(遊技者側に)小さく移動した後に元の位置に戻る動作をする演出を採用する。ただし、据え置き示唆演出としては種々の態様の演出を採用することが可能であり、例えば、図柄表示装置41の表示面41aに特定のキャラクター(例えば特定の女性のキャラクター)を所定の表示態様で数秒程度表示する演出や、「設定が据え置きされたよ!」や「設定が据え置きされたかも!」といった文字列や音声によって設定情報が据え置きされたこと又は据え置きされた可能性があることを直接的に示唆する演出等を採用することができる。また、本実施形態では、据え置き示唆演出を実行するタイミングとして、電源投入後の1回目の遊技回(特別図柄の変動)の開始のタイミングを採用する。ただし、据え置き示唆演出を実行するタイミングとしては種々のタイミングを採用することが可能であり、例えば、電源投入後の所定回数目(例えば30回転目)の遊技回の開始のタイミングや、電源投入後の最初の特定の演出(例えば特定のスーパーリーチ演出)の実行のタイミング等を採用することができる。
このような構成によれば、遊技者は、据え置き示唆演出が実行されるか否かを確認することによって、当該パチンコ機10の今回の起動時に設定情報が据え置きされたか否か(すなわち設定情報が変更されたか否か)を予想することができる。より具体的には、例えば、ある遊技ホールにおいて大当たり当選の頻度の高いパチンコ機10が存在した場合に、遊技者は、当該パチンコ機10の設定情報が大当たりの当選確率の高い値(例えば設定6)に設定されているのではないかと予想することがある。そして、次の日に当該遊技ホールの当該パチンコ機10において当該遊技者が遊技を行なって、据え置き示唆演出が実行された場合には、当該遊技者は、前日の高設定が維持されているのではないかと予想することができる。したがって、本構成によれば、遊技者に、パチンコ機10の設定情報が前日から据え置きされたか否かを予想する楽しみを提供することができる。
しかしながら、上述した本実施形態の構成を採用せずに、起動時(電源投入時)に設定情報が変更されなかった場合には、音光側異常電断フラグの状態に関わらず、据え置き示唆演出を実行可能な構成を採用すると、以下に説明する課題が生じる。
例えば、ある遊技ホールにおいて、設定6で稼動している特定のパチンコ機10(以下、特定パチンコ機10と呼ぶ)が存在しており、ある遊技者が、当該特定パチンコ機10において大量の出玉を獲得したとする。そうすると、当該遊技者や、当該大量の出玉を見ていた他の遊技者は、当該特定パチンコ機10が高設定の台なのではないかと認識することになる。
その後、当該遊技ホールの営業終了後に、当該遊技ホールの悪意のある管理者が、島電源スイッチをON状態からOFF状態に変位させることによって当該島設備に設置されている当該特定パチンコ機10を含む複数のパチンコ機10への電力の供給を断つ。そして、次の営業日の営業開始前に、当該管理者が、当該島電源スイッチをOFF状態からON状態に変位させることによって当該島設備に設置されている複数のパチンコ機10への電力の供給を開始させる。その後、当該管理者が、当該特定パチンコ機10の電源スイッチ85aをON状態からOFF状態に変位させることによって当該特定パチンコ機10への電力の供給を一旦断ち、その後、当該特定パチンコ機10に対して設定変更モードを起動させるための操作をしつつ電源スイッチ85aをOFF状態からON状態に変位させることによって設定変更モードで起動させ、当該設定変更モードにおいて設定情報を6から1に変更する。そして、再び当該特定パチンコ機10の電源スイッチ85aをON状態からOFF状態に遷移させることによって当該特定パチンコ機10への電力の供給を再び断つ。その後、当該管理者が再度当該特定パチンコ機10の電源スイッチ85aをOFF状態からON状態に変位させて当該特定パチンコ機10を通常起動させると(設定情報は1のまま)、当該パチンコ機10は据え置き示唆演出を実行可能な状態となる。
そして、当該遊技ホールの営業が開始され、前日(または前営業日)に大量の出玉を獲得していた遊技者または当該大量の出玉を見ていた他の遊技者が、当該特定パチンコ機10において遊技を行って、据え置き示唆演出が実行された場合には、当該遊技者が、当該特定パチンコ機10が前日(または前営業日)と同じ高設定の状態のまま据え置きされている(変更されていない)と誤認してしまうことがある。
すなわち、遊技ホールの管理者の運用次第では、パチンコ機10において実際には設定情報が前日(または前営業日)のものから変更されているにもかかわらず、据え置き示唆演出が実行可能な状態となってしまい、遊技者が欺かれてしまう可能性があるという課題が生じる。
そして、上記のように、島設備の島電源スイッチによって複数のパチンコ機10に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールにおいて、パチンコ機10が個別の電源スイッチ85aの操作によって電力の供給が断たれたり電力の供給が開始された場合には、前日(または前営業日)から設定情報が変更されている可能性が高い。
そこで、本実施形態では、上述したように、起動時に音光側異常電断フラグがOFFである場合、すなわち、パチンコ機10の電源スイッチ85aがON状態からOFF状態に変位されて電力の供給が断たれ、その後に電源スイッチ85aがOFF状態からON状態に変位されて起動した場合には、据え置き示唆演出を実行不可な状態に設定する処理を実行する。このような構成によれば、上記の遊技ホールのように運用された場合であっても、当該特定パチンコ機10において据え置き示唆演出が実行されないので、遊技者が欺かれてしまうことを抑制することができる。
《12-5》主制御装置において実行される各種処理:
次に、本実施形態のパチンコ機10が実行する具体的な制御の一例を説明する。先に主制御装置60において実行される処理について説明し、その後、音声発光制御装置90において実行される処理について説明する。
次に、本実施形態の主制御装置60の主側MPU62が実行する処理の一例について具体的に説明する。
本実施形態の主側MPU62は、メイン処理とタイマ割込み処理とを実行する。メイン処理は、電源投入後に実行する処理である。
図614は、第12実施形態の主側MPU62(主側CPU62x)が電源投入時に実行するメイン処理を示すフローチャートである。
ステップSr0101では、電源投入に伴う初期設定処理を実行する。具体的には、主側CPU62xのスタックポインタに予め決められた所定値を設定すると共に、サブ側の制御装置(音声発光制御装置90、表示制御装置100、払出制御装置70等)が動作可能な状態になるのを待つために例えば1秒程度、ウェイト処理を実行する。そして、主側RAM64へのアクセスを許可する。その後、ステップSr0102に進み、内部機能レジスタの設定処理を実行する。その後、ステップSr0103に進む。
ステップSr0103では、主側異常電断フラグがONであるか否かを判定する。上述したように、主側異常電断フラグは、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であったのかOFF状態であったのかを、次の電源投入時に判定するためのフラグである。具体的には、主側異常電断フラグは、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であった場合にはONとなっており、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であった場合にはOFFとなっている。
ステップSr0103において、主側異常電断フラグがONではないと判定した場合には(ステップSr0103:NO)、ステップSr0104に進み、正常電断コマンドを音声発光制御装置90に送信する。その後、後述するステップSr0106に進む。
一方、ステップSr0103において、主側異常電断フラグがONであると判定した場合には(ステップSr0103:YES)、ステップSr0105に進み、異常電断コマンドを音声発光制御装置90に送信する。その後、ステップSr0106に進む。なお、正常電断コマンド及び異常電断コマンドは、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態(電断の種別)を音声発光制御装置90に通知するためのコマンドであるため、電断種別コマンドとも呼ぶ。
ステップSr0106では、復電フラグがONであるか否かを判定する。
ここで復電フラグについて説明する。本実施形態では、パチンコ機10の電源スイッチ85aがOFFにされた場合や停電が発生した場合には、主側CPU62xのレジスタに格納されている各種情報(遊技状態を示す情報や制御情報等)を主側RAM64の所定の領域に退避させる。そして、これらの情報の主側RAM64への退避が完了した場合に、復電フラグをONにするとともに、主側RAM64に記憶されている所定の情報群に基づいて所定の演算を実行することによってRAM判定値(例えばチェックサム値)を算出し、算出したRAM判定値を主側RAM64に記憶する。このように、復電フラグは、前回の電断時の状態に復帰させるための情報が主側RAM64に記憶されているか否かを電源投入時に識別するためのフラグである。なお、商用電源からの電力の供給が断たれた後は、コンデンサ等のバックアップ電源からの電力供給によって上述した退避処理やRAM判定値算出処理等を実行可能である。
ステップSr0106において、復電フラグがONであると判定した場合には(ステップSr0106:YES)、ステップSr0107に進み、主側RAM64に記憶されている所定の情報群に基づいて所定の演算を実行することによってRAM判定値を算出する。本実施形態では、RAM判定値として、主側RAM64のチェックサム値を算出する。その後、ステップSr0108に進み、算出したRAM判定値(チェックサム値)が正常であるか否か、すなわち、算出したRAM判定値(チェックサム値)と主側RAM64に記憶されているRAM判定値(チェックサム値)とが一致するか否かを判定する。ステップSr0108において、RAM判定値が正常であると判定した場合には(ステップSr0108:YES)、ステップSr0109に進む。
ステップSr0109では、主側RAM64に記憶されている抽選設定の設定情報を読み込み、設定情報が所定の範囲内の数値であるか否かを判定する。本実施形態では、パチンコ機10に設定される設定情報は「1」から「6」までの6段階であるため、設定情報が「1」から「6」までの範囲内の数値である場合には、設定情報が所定の範囲内の数値であると判定し、一方、設定情報として「0」や「7」が格納されている場合や、ノイズ等によって数値以外の情報が格納されている場合には、設定情報が所定の範囲内の数値ではないと判定する。ステップSr0109において、設定情報が所定の範囲内の数値であると判定した場合には(ステップSr0109:YES)、ステップSr0110に進む。
一方、上述したステップSr0106において復電フラグがONではないと判定した場合(ステップSr0106:NO)、上述したステップSr0108においてRAM判定値が正常ではないと判定した場合(ステップSr0108:NO)、及び、上述したステップSr0109において設定情報が所定の範囲内の数値ではないと判定した場合(ステップSr0109:NO)には、ステップSr0118に進み、RAM異常フラグをONにする。すなわち、RAM異常フラグは、復電フラグがOFFである場合、RAM判定値が正常ではない場合、設定情報が所定の範囲内の数値ではない場合のいずれかの場合にONになるフラグであり、主側RAM64に記憶されている情報が正常ではない状態であることを示すフラグである。
以下では、RAM異常フラグがONにならなかった場合に実行する処理の流れについて説明し、その後、RAM異常フラグがONになった場合に実行する処理の流れについて説明する。
ステップSr0110では、設定変更中フラグがONであるか否かを判定する。設定変更中フラグは、後述する設定変更処理(設定変更モード)の開始の際にONとなり、設定変更処理(設定変更モード)の終了の際にOFFになるフラグである。ここで、ステップSr0110において設定変更中フラグがONとなっている状況とは、本パチンコ機10の前回の電源投入時に、後述する設定変更処理(設定変更モード)が実行され、当該設定変更処理(設定変更モード)の実行中に当該パチンコ機10の電源スイッチ85aがOFFにされたり停電が発生したことにより、当該設定変更中フラグがONとなったまま維持されている状況である。
ステップSr0110において設定変更中フラグがONであると判定した場合には(ステップSr0110:YES)、ステップSr0121に進み、設定変更処理(設定変更モード)を実行する。設定変更処理(設定変更モード)では、情報表示部45zに抽選設定の設定情報を表示させる処理を実行するとともに、抽選設定の設定情報の変更を受け付ける処理を実行する。すなわち、設定変更モードは、管理者等が当該パチンコ機10の抽選設定の設定情報を変更することが可能なモードである。設定変更処理(設定変更モード)の詳細については後述する。一方、ステップSr0110において設定変更中フラグがONではないと判定した場合には(ステップSr0110:NO)、ステップSr0111に進む。
ステップSr0111では、RAMクリアスイッチ66aがONであるか否かを判定する。ステップSr0111において、RAMクリアスイッチ66aがONではないと判定した場合には(ステップSr0111:NO)、ステップSr0112進み、設定用の鍵、枠開放スイッチ及び扉開放スイッチの全てがONであるか否かを判定する。なお、「設定用の鍵がON」とは、設定用の鍵が設定用鍵挿入部66b(鍵穴)に挿入されてON側に位置していることを意味する。また、枠開放スイッチは、内枠13が外枠11に対して開放状態であるときにONとなるスイッチであり、扉開放スイッチは、前扉枠14が内枠13に対して開放状態であるときにONとなるスイッチである。
ステップSr0112において、設定用の鍵、枠開放スイッチ及び扉開放スイッチの少なくとも1つがONではないと判定した場合には(ステップSr0112:NO)、ステップSr0113に進む。
ステップSr0113では、設定確認中フラグがONであるか否かを判定する。設定確認中フラグは、後述する設定確認処理(設定確認モード)の開始の際にONとなり、設定確認処理(設定確認モード)の終了の際にOFFになるフラグである。ここで、ステップSr0113において設定確認中フラグがONとなっている状況とは、本パチンコ機10の前回の電源投入時に、後述する設定確認処理(設定確認モード)が実行され、当該設定確認処理(設定確認モード)の実行中に当該パチンコ機10の電源スイッチ85aがOFFにされたり停電が発生したことにより、当該設定確認中フラグがONとなったまま維持されている状況である。
ステップSr0113において、設定確認中フラグがONではないと判定した場合には(ステップSr0113:NO)、ステップSr0114に進み、通常起動コマンドを音声発光制御装置90に送信する。通常起動コマンドは、RAM異常であると判定されず、かつ、後述する設定変更処理、設定確認処理、RAMクリア処理のいずれの処理も実行しない通常の状態でパチンコ機10(主制御装置60)が起動したことを示すコマンドである。音声発光制御装置90は、通常起動コマンドを受信すると、当該パチンコ機10が通常の状態で起動したことを報知する処理を実行する。具体的には、本実施形態では、「通常起動します」といった音声をスピーカー46から出力させる。ステップSr0114を実行した後、後述するステップSr0116に進む。
一方、上述したステップSr0112において設定用の鍵、枠開放スイッチ及び扉開放スイッチの全てがONであると判定した場合(ステップSr0112:YES)、及び、ステップSr0113において設定確認中フラグがONであると判定した場合には(ステップSr0113:YES)、ステップSr0115に進む。すなわち、パチンコ機10の電源投入時にRAMクリアスイッチ66aがOFFとなっており、かつ、設定用の鍵、枠開放スイッチ及び扉開放スイッチの全てがONである場合、及び、パチンコ機10の前回の電源投入時に設定確認処理(設定確認モード)が実行され、当該設定確認処理(設定確認モード)の実行中に当該パチンコ機10の電源スイッチ85aがOFFにされたり停電が発生したことにより、当該設定確認中フラグがONとなったまま維持されている場合に、ステップSr0115に進む。
ステップSr0115では、設定確認処理を実行する。設定確認処理(設定確認モード)では、情報表示部45zに現在の抽選設定の設定情報を表示させる処理を実行する。すなわち、設定確認モードは、管理者等が当該パチンコ機10の現在の抽選設定の設定情報を確認することが可能なモードである。設定確認処理(設定確認モード)の詳細については後述する。ステップSr0115を実行した後、ステップSr0116に進む。
ステップSr0116では、前回の電源OFF時の状態に復帰させる復電処理を実行する。具体的には、復電処理では、主側RAM64に保存されたスタックポインタの値を主側CPU62xのスタックポインタに書き込み、主側RAM64に退避されたデータを主側CPU62xのレジスタに復帰させることによって、主側CPU62xのレジスタの状態を電源が遮断される前の状態に復帰させる。ステップSr0116を実行した後、ステップSr0117に進み、主側RAM64の復電フラグをOFFにする。その後、後述するステップSr0126の処理に進む。
一方、上述したステップSr0111において、RAMクリアスイッチ66aがONであると判定した場合には(ステップSr0111:YES)、ステップSr0120に進み、設定用の鍵、枠開放スイッチ及び扉開放スイッチの全てがONであるか否かを判定する。ステップSr0120において、設定用の鍵、枠開放スイッチ及び扉開放スイッチの全てがONであると判定した場合には(ステップSr0120:YES)、上述したステップSr0121に進み、上述した設定変更処理(設定変更モード)を実行する。その後、後述するステップSr0126に進む。一方、ステップSr0120において、設定用の鍵、枠開放スイッチ及び扉開放スイッチの少なくとも1つがONではないと判定した場合には(ステップSr0120:NO)、ステップSr0122に進む。
ステップSr0122では、上述したRAM異常フラグがONであるか否かを判定する。ステップSr0122において、RAM異常フラグがONではないと判定した場合には(ステップSr0122:NO)、ステップSr0123に進み、RAMクリア処理を実行する。RAMクリア処理は、主側RAM64に記憶されている情報のうち、抽選設定の設定情報を除いて消去する(0クリアする)処理である。すなわち、RAMクリア処理が実行されると、遊技状態を示す各種フラグ情報や各種の制御情報等は消去されるが、抽選設定の設定情報は消去されず、設定情報はそのまま維持される。ステップSr0123を実行した後、ステップSr0124に進み、RAMクリア処理を実行したことを示すコマンドであるRAMクリアコマンドを音声発光制御装置90に送信する。後述するように、音声発光制御装置90は、RAMクリアコマンドを受信すると、上述したRAMクリア報知処理A、B1、B2のいずれかを開始する。ステップSr0124を実行した後、後述するステップSr0126に進む。
一方、ステップSr0122において、RAM異常フラグがONであると判定した場合には(ステップSr0122:YES)、ステップSr0125に進み、主側RAM64が異常であることを示すコマンドであるRAM異常コマンドを音声発光制御装置90に送信する。後述するように、音声発光制御装置90は、RAM異常コマンドを受信すると、RAM異常報知処理を開始する。ステップSr0125を実行した後、ステップSr0126に進む。ただし、本説明の流れでは、RAM異常フラグはONになっていないため、上述したステップSr0125には進まない。
ステップSr0126では、情報表示部45zを構成する全ての発光部(セグメント発光部及びDP発光部)を点灯、点滅させる処理である点灯点滅処理を実行する。点灯点滅処理では、情報表示部45zを構成する全ての発光部を所定時間(例えば3秒間)点灯させ、その後、所定時間(例えば2秒間)同期して点滅させる。ステップSr0126を実行した後、ステップSr0127に進む。
ステップSr0127では、タイマ割込み処理の発生を許可する割込み許可設定を実行する。その後、無限ループを繰り返して待機するとともに、後述するタイマ割込み処理が定期的に(本実施形態では4ms毎に)実行される。
次に、ステップSr0118においてRAM異常フラグがONになった場合に実行する処理の流れについて説明する。
上述したように、ステップSr0106において復電フラグがONではないと判定した場合(ステップSr0106:NO)、ステップSr0108においてRAM判定値が正常ではないと判定した場合(ステップSr0108:NO)、及び、ステップSr0109において設定情報が所定の範囲内の数値ではないと判定した場合(ステップSr0109:NO)には、ステップSr0118に進み、RAM異常フラグをONにする。その後、ステップSr0119に進む。
ステップSr0119では、RAMクリアスイッチ66aがONであるか否かを判定する。ステップSr0119において、RAMクリアスイッチ66aがONであると判定した場合には(ステップSr0119:YES)、ステップSr0120に進み、設定用の鍵、枠開放スイッチ及び扉開放スイッチの全てがONであるか否かを判定する。ステップSr0120において、設定用の鍵、枠開放スイッチ及び扉開放スイッチの全てがONであると判定した場合には(ステップSr0120:YES)、上述したステップSr0121に進み、上述した設定変更処理(設定変更モード)を実行する。その後、ステップSr0125に進む。一方、ステップSr0119においてRAMクリアスイッチ66aがONではないと判定した場合(ステップSr0119:NO)、及び、ステップSr0120において設定用の鍵、枠開放スイッチ及び扉開放スイッチの少なくとも1つがONではないと判定した場合(ステップSr0120:NO)には、ステップSr0122に進む。
ステップSr0122では、上述したRAM異常フラグがONであるか否かを判定する。ステップSr0122において、RAM異常フラグがONではないと判定した場合には(ステップSr0122:NO)、ステップSr0123に進み、上述したRAMクリア処理を実行する。ステップSr0123を実行した後、ステップSr0124に進み、RAMクリア処理を実行したことを示すコマンドであるRAMクリアコマンドを音声発光制御装置90に送信する。ステップSr0124を実行した後、ステップSr0125に進む。ただし、本説明の流れでは、RAM異常フラグはONになっているため、上述したステップSr0123には進まない。
一方、ステップSr0122において、RAM異常フラグがONであると判定した場合には(ステップSr0122:YES)、ステップSr0125に進み、主側RAM64が異常であることを示すコマンドであるRAM異常コマンドを音声発光制御装置90に送信する。ステップSr0125を実行した後、ステップSr0126に進む。
ステップSr0126では、上述した点灯点滅処理を実行する。ステップSr0126を実行した後、ステップSr0127に進み、タイマ割込み処理の発生を許可する割込み許可設定を実行する。その後、無限ループ処理を繰り返して待機するとともに、後述するタイマ割込み処理が定期的に(本実施形態では4ms毎に)実行される。
以上説明したように、本実施形態においては、設定変更処理(設定変更モード)を実行させるための操作は、RAMクリアスイッチ66aを押下した状態とし(ON状態とし)、かつ、設定用の鍵(鍵穴)、枠開放スイッチ及び扉開放スイッチの全てをONにした状態で、電源スイッチ85aをONにする操作である。また、設定確認処理(設定確認モード)を実行させるための操作は、RAMクリアスイッチ66aを押下していない状態とし(OFF状態とし)、かつ、設定用の鍵(鍵穴)、枠開放スイッチ及び扉開放スイッチの全てをONにした状態で、電源スイッチ85aをONにする操作である。また、RAMクリア処理を実行させるための操作は、RAMクリアスイッチ66aを押下した状態とし(ON状態とし)、かつ、設定用の鍵(鍵穴)、枠開放スイッチ及び扉開放スイッチのいずれかをOFFにした状態で、電源スイッチ85aをONにする操作である。
以下に、上述したメイン処理が実行されることによって実現される処理の流れの一例をまとめて説明する。
・電力の供給が開始された際に、主側異常電断フラグがONであるか否かを判定し(ステップSr0103)、主側異常電断フラグがOFFであると判定した場合には(ステップSr0103:NO)、正常電断コマンドを音声発光制御装置90に送信し(ステップSr0104)、一方、主側異常電断フラグがONであると判定した場合には(ステップSr0103:YES)、異常電断コマンドを音声発光制御装置90に送信する(ステップSr0105)。その後は以下に示す処理の流れのいずれかとなる。
・正常電断コマンド又は異常電断コマンドのいずれかを送信後、RAM異常フラグをONにすべき条件が成立しているか否かを判定するが(ステップSr0106、ステップSr0108、ステップSr0109)、設定変更処理(設定変更モード)を実行させるための操作が行なわれていた場合には、RAM異常フラグをONにすべき条件が成立しているか否かに関わらず、また、設定確認中フラグの状態に関わらず、設定変更処理(設定変更モード)を実行する(ステップSr0121)。
・正常電断コマンド又は異常電断コマンドのいずれかを送信後、RAM異常フラグをONにすべき条件が成立しているか否かを判定し(ステップSr0106、ステップSr0108、ステップSr0109)、RAM異常フラグをONにすべき条件が成立していないと判定した場合において、設定変更中フラグがONであると判定した場合には(ステップSr0110:YES)、設定変更処理(設定変更モード)を実行させるための操作、設定確認処理(設定確認モード)を実行させるための操作、及び、RAMクリア処理を実行させるための操作が行なわれているか否かに関わらず、設定変更処理(設定変更モード)を実行する(ステップSr0121)。
・正常電断コマンド又は異常電断コマンドのいずれかを送信後、RAM異常フラグをONにすべき条件が成立しているか否かを判定し(ステップSr0106、ステップSr0108、ステップSr0109)、RAM異常フラグをONにすべき条件が成立していないと判定した場合において、設定変更中フラグがONではないと判定し(ステップSr0110:NO)、RAMクリア処理を実行させるための操作が行なわれていた場合には(ステップSr0111:YES、ステップSr0120:NO、ステップSr0122:NO)、設定確認中フラグの状態に関わらず、RAMクリア処理を実行し(ステップSr0123)、RAMクリアコマンドを送信する(ステップSr0124)。
・正常電断コマンド又は異常電断コマンドのいずれかを送信後、RAM異常フラグをONにすべき条件が成立しているか否かを判定し(ステップSr0106、ステップSr0108、ステップSr0109)、RAM異常フラグをONにすべき条件が成立していないと判定した場合において、設定変更中フラグがONではないと判定し(ステップSr0110:NO)、設定確認処理(設定確認モード)を実行させるための操作が行なわれていた場合には(ステップSr0111:NO、ステップSr0112:YES)、設定確認処理(設定確認モード)を実行する(ステップSr0115)。
・正常電断コマンド又は異常電断コマンドのいずれかを送信後、RAM異常フラグをONにすべき条件が成立しているか否かを判定し(ステップSr0106、ステップSr0108、ステップSr0109)、RAM異常フラグをONにすべき条件が成立していないと判定した場合において、設定変更中フラグがONではないと判定し(ステップSr0110:NO)、設定確認処理(設定確認モード)を実行させるための操作が行なわれていない場合であっても、設定確認中フラグがONであった場合には(ステップSr0113:YES)、設定確認処理(設定確認モード)を実行する(ステップSr0115)。
・正常電断コマンド又は異常電断コマンドのいずれかを送信後、RAM異常フラグをONにすべき条件が成立しているか否かを判定し(ステップSr0106、ステップSr0108、ステップSr0109)、RAM異常フラグをONにすべき条件が成立していると判定してRAM異常フラグをONにした場合には(ステップSr0118)、RAMクリア処理を実行させるための操作が行なわれていた場合であっても、RAMクリア処理を実行せず、RAM異常コマンドを送信する(ステップSr0125)。
・正常電断コマンド又は異常電断コマンドのいずれかを送信後、RAM異常フラグをONにすべき条件が成立しているか否かを判定し(ステップSr0106、ステップSr0108、ステップSr0109)、RAM異常フラグをONにすべき条件が成立していると判定してRAM異常フラグをONにした場合には(ステップSr0118)、設定確認処理(設定確認モード)を実行させるための操作が行なわれていた場合であっても、設定確認処理(設定確認モード)を実行せず、RAM異常コマンドを送信する(ステップSr0125)。
次に、図614のステップSr0121に示した設定変更処理の詳細について説明する。
図615は、第12実施形態の主側MPU62(主側CPU62x)が実行する設定変更処理を示すフローチャートである。
ステップSr0201では、設定変更モードを開始したことを示すコマンドである設定変更モード開始コマンドを音声発光制御装置90に送信する。
なお、設定変更モード開始コマンドを音声発光制御装置90に送信した後に、設定変更モードを開始したことを示す情報を外部端子を介して遊技ホールのホールコンピュータに送信する構成としてもよい。この場合、設定変更モードを開始したことを示す情報を受信したホールコンピュータは、管理画面に設定変更モード中のパチンコ機10の情報を表示する構成としてもよい。ステップSr0201を実行した後、ステップSr0202に進む。
ステップSr0202では、主側RAM64における設定変更中フラグをONにする。設定変更中フラグは、上述したように、設定変更処理(設定変更モード)が開始されたことを示すフラグであるとともに、当該設定変更処理(設定変更モード)がまだ終了していないことを示すフラグである。ステップSr0202を実行した後、ステップSr0203に進む。
ステップSr0203では、設定変更開始時初期設定処理を実行する。設定変更開始時初期設定処理では、設定変更処理を開始するにあたって必要な初期設定を実行する。また、本実施形態では、設定変更開始時初期設定処理において、RAM異常フラグがONであるか否かを判定し、当該RAM異常フラグがONであると判定した場合には、当該RAM異常フラグをOFFにする。ステップSr0203を実行した後、ステップSr0204に進む。
ステップSr0204では、主側RAM64に記憶されている抽選設定の設定情報を読み込み、更新用設定情報として保存する。具体的には、本実施形態では、主側RAM64の設定情報記憶領域に記憶されている抽選設定の設定情報を読み込み、当該読み込んだ設定情報を、主側RAM64の設定情報記憶領域以外の他の領域である更新用設定情報記憶領域に記憶する(コピーする)。ステップSr0204を実行した後、ステップSr0205に進む。
ステップSr0205では、主側RAM64の更新用設定情報記憶領域に記憶されている更新用設定情報を読み込み、当該読み込んだ更新用設定情報を情報表示部45zに表示させるための制御を開始する。具体的には、情報表示部45zの左3つの7セグメント表示器に、設定変更モードの実行中であることを示す「set.」という文字列の点灯表示を開始させ、右端の7セグメント表示器に、更新用設定情報の点灯表示を開始させるとともに当該右端7セグメント表示器のDP発光部の点滅表示を開始させる。ステップSr0205を実行した後、ステップSr0206に進む。
ステップSr0206では、更新用設定情報が所定の範囲内の数値であるか否かを判定する。本実施形態では、パチンコ機10に設定される設定情報は「1」から「6」までの6段階であるため、更新用設定情報が「1」から「6」までの範囲内の数値であるか否かを判定する。ステップSr0206において、更新用設定情報が所定の範囲内の数値であると判定した場合には(ステップSr0206:YES)、ステップSr0208に進む。一方、ステップSr0206において、更新用設定情報が所定の範囲内の数値ではないと判定した場合(ステップSr0206:NO)、例えば、更新用設定情報として「0」や「7」が格納されている場合や、ノイズ等によって数値以外の情報が格納されている場合には、ステップSr0207に進み、更新用設定情報を初期値に変更する。本実施形態では、更新用設定情報に初期値として「1」を格納する。その後、ステップSr0208に進む。
ステップSr0208では、設定用の鍵(設定用鍵挿入部66b)がON側からOFF側に移行したか否かを判定する。具体的には、本実施形態では、設定用の鍵(設定用鍵挿入部66b)がON側になっている期間中はHighレベルを示す信号であって、設定用の鍵(設定用鍵挿入部66b)がOFF側になっている期間中はLowレベルを示す信号を監視しており、当該信号がHighレベルからLowレベルに立ち下がる立下がりエッジを検出した場合に、設定用の鍵(設定用鍵挿入部66b)がOFF側になったと判定する。ステップSr0208において、設定用の鍵(設定用鍵挿入部66b)がON側からOFF側に移行していないと判定した場合には(ステップSr0208:NO)、ステップSr0209に進み、設定変更用スイッチ66cが押下されたか否かを判定する。ステップSr0209において、設定変更用スイッチ66cが押下されたと判定した場合には(ステップSr0209:YES)、ステップSr0210に進み、更新用設定情報を更新する。具体的には、更新用設定情報として格納されている数値情報に1を加算する。ただし、更新用設定情報として格納されている数値情報が「6」である状況において設定変更用スイッチ66cが押下された場合には当該数値情報は「1」に更新される。その後、上述したステップSr0206に戻り、更新した更新用設定情報が所定の範囲内の数値であるか否かを判定する。一方、ステップSr0209において、設定変更用スイッチ66cが押下されていないと判定した場合には(ステップSr0209:NO)、ステップSr0210の処理を実行することなく、上述したステップSr0206に戻り、更新用設定情報が所定の範囲内の数値であるか否かを判定する。
上述したステップSr0208において、設定用の鍵(設定用鍵挿入部66b)がON側からOFF側に移行したと判定した場合には(ステップSr0208:YES)、ステップSr0211に進む。
ステップSr0211では、主側RAM64の更新用設定情報記憶領域に記憶されている更新用設定情報が、設定情報記憶領域に記憶されている設定情報と同じであるか否かを判定する。ステップSr0211において、更新用設定情報が設定情報と同じではないと判定した場合(ステップSr0211:NO)、すなわち、設定情報が管理者等によって変更された場合には、ステップSr0212に進み、設定変更済みフラグをONにする。設定変更済みフラグは、設定情報が変更されたか否かを、後述する設定変更モード終了コマンドを送信する際に判定するためのフラグである。ステップSr0212を実行した後、ステップSr0213に進む。一方、ステップSr0211において、更新用設定情報が設定情報と同じであると判定した場合(ステップSr0211:YES)、すなわち、設定情報が管理者等によって変更されなかった場合には、ステップSr0212を実行することなく、ステップSr0213に進む。
ステップSr0213では、主側RAM64に記憶されている更新用設定情報を読み込み、設定情報として保存する。具体的には、本実施形態では、主側RAM64の更新用設定情報記憶領域に記憶されている更新用設定情報を読み込み、当該読み込んだ更新用設定情報を、主側RAM64の設定情報記憶領域に記憶する(コピーする)。ステップSr0213を実行した後、ステップSr0214に進み、右端7セグメント表示器に、設定情報の点灯表示を開始させるとともに当該右端7セグメント表示器のDP発光部の表示態様を点滅表示から点灯表示に切り替える。その後、ステップSr0215に進み、ウェイト処理を実行する。ウェイト処理では、2秒間、次の処理に進まずに待機する。この結果、情報表示部45zの左3つの7セグメント表示器に「set.」という文字列が点灯表示された状態、及び、右端7セグメント表示器に、確定した設定情報が点灯表示されるとともに当該右端7セグメント表示器のDP発光部が点灯表示された状態が2秒間継続する。その後、ステップSr0216に進み、設定情報を情報表示部45zに表示させるための制御を終了する。具体的には、情報表示部45zを構成する4つの7セグメント表示器を消灯状態に移行させる。その後、ステップSr0217に進む。
ステップSr0217では、上述した設定変更済みフラグがONであるか否かを判定する。ステップSr0217において、設定変更済みフラグがONではないと判定した場合(ステップSr0217:NO)、すなわち、設定情報が管理者等によって変更されなかった場合には、ステップSr0218に進み、設定情報が変更されずに設定変更モードが終了したことを示すコマンドである設定変更モード終了コマンドAを音声発光制御装置90に送信する。その後、ステップSr0220に進む。一方、ステップSr0217において、設定変更済みフラグがONであると判定した場合(ステップSr0217:YES)、すなわち、設定情報が管理者等によって変更された場合には、ステップSr0219に進み、設定情報が変更されて設定変更モードが終了したことを示すコマンドである設定変更モード終了コマンドBを音声発光制御装置90に送信する。その後、ステップSr0220に進む。
なお、設定変更モード終了コマンドA又はBを音声発光制御装置90に送信した後、設定変更モードを終了したことを示す情報を外部端子を介して遊技ホールのホールコンピュータに送信する構成としてもよい。この場合、設定変更モードを終了したことを示す情報を受信したホールコンピュータは、管理画面に当該パチンコ機10の設定変更モードが終了したことを示す情報を表示する構成としてもよい。
ステップSr0220では、RAMクリア処理を実行する。RAMクリア処理では、主側RAM64の設定情報記憶領域に記憶されている抽選設定の設定情報以外の情報を消去する。すなわち、このRAMクリア処理が実行されると、上述した設定変更中フラグや設定変更済みフラグも消去される(OFFとなる)。
ステップSr0220を実行した後、本設定変更処理を終了する。なお、設定変更処理を実行した後、変更後の抽選設定の設定情報を外部端子を介して遊技ホールのホールコンピュータに送信する構成とし、当該情報を受信したホールコンピュータは、管理画面に当該パチンコ機10の変更後の抽選設定の設定情報を表示する構成としてもよい。
次に、図614のステップSr0115に示した設定確認処理の詳細について説明する。
図616は、第12実施形態の主側MPU62(主側CPU62x)が実行する設定確認処理を示すフローチャートである。
ステップSr0301では、設定確認モードを開始したことを示すコマンドである設定確認モード開始コマンドを音声発光制御装置90に送信する。音声発光制御装置90は、設定確認モード開始コマンドを受信すると、上述した設定確認モード実行中報知処理を開始する。
なお、設定確認モード開始コマンドを音声発光制御装置90に送信した後、設定確認モードを開始したことを示す情報を外部端子を介して遊技ホールのホールコンピュータに送信する構成としてもよい。この場合、設定確認モードを開始したことを示す情報を受信したホールコンピュータは、管理画面に設定確認モード中のパチンコ機10の情報を表示する構成としてもよい。ステップSr0301を実行した後、ステップSr0302に進む。
ステップSr0302では、主側RAM64における設定確認中フラグをONにする。設定確認中フラグは、上述したように、設定確認処理(設定確認モード)が開始されたことを示すフラグであるとともに、当該設定確認処理(設定確認モード)がまだ終了していないことを示すフラグである。ステップSr0302を実行した後、ステップSr0303に進む。
ステップSr0303では、主側RAM64の設定情報記憶領域に記憶されている抽選設定の設定情報を情報表示部45zに表示させるための制御を開始する。具体的には、上述したように、情報表示部45zの左3つの7セグメント表示器に、設定確認モードの実行中であることを示す「sec.」という文字列の点灯表示を開始させ、右端7セグメント表示器に、設定情報の点灯表示を開始させるとともに当該右端7セグメント表示器のDP発光部の点灯表示を開始させる。ステップSr0303を実行した後、ステップSr0304に進む。
ステップSr0304では、設定用の鍵(設定用鍵挿入部66b)がON側からOFF側に移行したか否かを判定する。具体的には、本実施形態では、設定用の鍵(設定用鍵挿入部66b)がON側になっている期間中はHighレベルを示す信号であって、設定用の鍵(設定用鍵挿入部66b)がOFF側になっている期間中はLowレベルを示す信号を監視しており、当該信号がHighレベルからLowレベルに立ち下がる立下がりエッジを検出した場合に、設定用の鍵(設定用鍵挿入部66b)がON側からOFF側に移行したと判定する。ステップSr0304において、設定用の鍵(設定用鍵挿入部66b)がON側からOFF側に移行していないと判定した場合には(ステップSr0304:NO)、再びステップSr0304を実行する。一方、ステップSr0304において、設定用の鍵(設定用鍵挿入部66b)がON側からOFF側に移行したと判定した場合には(ステップSr0304:YES)、ステップSr0305に進む。すなわち、設定用の鍵(設定用鍵挿入部66b)がON側からOFF側に移行するまでは無限ループを繰り返してステップSr0305に進まず、設定用の鍵(設定用鍵挿入部66b)がON側からOFF側に移行するとステップSr0305に進む。
ステップSr0305では、抽選設定の設定情報を情報表示部45zに表示させるための制御を終了する。具体的には、情報表示部45zを構成する4つの7セグメント表示器を消灯状態に移行させる。この結果、情報表示部45zの左3つの7セグメント表示器に「sec.」という文字列が点灯表示された状態、及び、右端7セグメント表示器に設定情報が点灯表示されるとともに当該右端7セグメント表示器のDP発光部が点灯表示された状態が、設定確認モードが開始されてから、設定用の鍵(設定用鍵挿入部66b)がOFF側に移行するまで継続する。ステップSr0305を実行した後、ステップSr0306に進む。
ステップSr0306では、主側RAM64における設定変更中フラグをOFFにする。その後、ステップSr0307に進む。
ステップSr0307では、設定確認モードを終了したことを示すコマンドである設定確認モード終了コマンドを音声発光制御装置90に送信する。後述するように、音声発光制御装置90は、設定確認モード終了コマンドを受信すると、設定確認モード実行中報知処理を終了させ、その後、上述した設定確認モード終了後報知処理を30秒間実行する。
ステップSr0307を実行した後、本設定確認処理を終了する。なお、設定確認モード終了コマンドを音声発光制御装置90に送信した後、設定確認モードを終了したことを示す情報を外部端子を介して遊技ホールのホールコンピュータに送信する構成としてもよい。この場合、設定確認モードを終了したことを示す情報を受信したホールコンピュータは、管理画面に当該パチンコ機10の設定確認モードが終了したことを示す情報を表示する構成としてもよい。
以上説明したように、本実施形態では、パチンコ機10の電源スイッチ85aがONにされて当該パチンコ機10が起動すると、上述した通常起動コマンド、RAM異常コマンド、RAMクリアコマンド、設定変更モード開始コマンド、設定確認モード開始コマンドの5個のコマンドのうちのいずれかのコマンドが主制御装置60から音声発光制御装置90へ向けて送信される。これらの5個のコマンドのうちのいずれかのコマンドを受信した音声発光制御装置90は、受信したコマンドの種別に基づいて、主制御装置60がどのような態様で起動したのか(どのような種別の起動処理を実行したのか)を把握することができる。すなわち、上述した通常起動コマンド、RAM異常コマンド、RAMクリアコマンド、設定変更モード開始コマンド、設定確認モード開始コマンドの5個のコマンドは、主制御装置60が実行した起動処理の種別を示すコマンドであることから、これらの5個のコマンドをまとめて「起動種別コマンド」とも呼ぶ。
次に、タイマ割込み処理について説明する。タイマ割込み処理は、主制御装置60のMPU62によって定期的(例えば4msec周期)に起動される。
図617は、第12実施形態の主側MPU62(主側CPU62x)が実行するタイマ割込み処理を示すフローチャートである。ステップSr0401では、各種乱数更新処理を実行する。各種乱数更新処理では、主側RAM64における各カウンタ(当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、電動役物開放カウンタC4等)から現状の数値情報を読み出し、その読み出した数値情報に1を加算する処理を実行した後に、読み出し元のカウンタに加算後の数値情報を上書きする処理を実行する。なお、読み出した数値情報が当該カウンタの最大値である場合には、読み出し元のカウンタに0を上書きする処理を実行する。ステップSr0401を実行した後、ステップSr0402に進む。
ステップSr0402では、電源監視処理を実行する。電源監視処理では、電源装置85から主制御装置60に供給される駆動電圧を監視しており、当該駆動電圧が所定値(例えば10ボルト)を下回ったと判定した場合には、パチンコ機10の電源スイッチ85aがOFFにされた又は停電が発生したと判断して、主側CPU62xのレジスタに格納されている各種情報(遊技状態を示す情報や制御情報等)を主側RAM64の所定の領域に退避させる。そして、これらの情報の主側RAM64への退避が完了した場合に、復電フラグをONにするとともに、主側RAM64に記憶されている所定の情報群に基づいて所定の演算を実行することによってRAM判定値(例えばチェックサム値)を算出し、算出したRAM判定値を主側RAM64に記憶する。その後、後述するステップSr0403には進まずに、供給される駆動電圧が低下して動作不能となるまで無限ループ処理を繰り返す。なお、本実施形態の電源装置85は、主制御装置60に供給される駆動電圧が所定値を下回るまで低下した場合であっても、主制御装置60などの制御系において駆動電圧として使用される5ボルトの安定化電圧が出力されるように構成されている。この安定化電圧が出力される時間としては、上述したRAM判定値を主側RAM64に記憶するまでの処理を実行するに十分な時間が確保されている。また、後述するように、本実施形態では、駆動電圧が所定値を下回ったと判定した場合に、電源スイッチ85aがOFF状態であるか否かを判定し、電源スイッチ85aの状態がOFF状態ではないと判定した場合に、上述した主側異常電断フラグをONにする。
一方、ステップSr0402の電源監視処理において、電源装置85から主制御装置60に供給される駆動電圧が所定値を下回っていないと判定した場合には、そのままステップSr0403に進む。
ステップSr0403では、RAM異常フラグ又は遊技停止フラグの少なくとも一方がONであるか否かを判定する。RAM異常フラグは、上述したように、電源投入時に実行されるメイン処理において主側RAM64に記憶されている情報が正常ではないと判定された場合にONになるフラグである。遊技停止フラグは、不正検知処理において揺れや磁気を検出した場合に遊技の進行を停止させるためにONになるフラグである。ステップSr0403において、RAM異常フラグ及び遊技停止フラグの両方がONではないと判定した場合には(ステップSr0403:NO)、ステップSr0404に進む。一方、ステップSr0403において、RAM異常フラグ又は遊技停止フラグの少なくとも一方がONであると判定した場合には(ステップSr0403:YES)、ステップSr0404以降の処理を実行せずに、本タイマ割込み処理を終了する。すなわち、RAM異常フラグ又は遊技停止フラグの少なくとも一方がONである場合には、ステップSr0404以降の遊技の進行を可能とするための処理が実行されないこととなり、遊技の進行が可能な遊技進行モードには移行しない構成となっている。以下、遊技の進行を可能とするための処理であるステップSr0404以降の処理について説明する。
ステップSr0404では、ポート出力処理を実行する。ポート出力処理では、前回のタイマ割込み処理において出力情報の設定が行われている場合に、その出力情報に対応した出力を各種駆動部36c,34bに行うための処理を実行する。例えば、大入賞口36aを開放状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には可変入賞駆動部36cへの駆動信号の出力を開始させ、閉鎖状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には当該駆動信号の出力を停止させる。また、第2始動口34の電動役物34aを開放状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には電動役物駆動部34bへの駆動信号の出力を開始させ、閉鎖状態に切り換えるべき情報が設定されている場合には当該駆動信号の出力を停止させる。その後、ステップSr0405に進む。
ステップSr0405では、読み込み処理を実行する。読み込み処理では、入球信号以外の信号の読み込みを実行し、その読み込んだ情報を今後の処理にて利用するために記憶する。その後、ステップSr0406に進む。
ステップSr0406では、各入球検知センサー44a~44hから受信している信号を読み込むとともに、その読み込んだ情報に対応した処理を行うための入球検知処理を実行する。ステップSr0406を実行した後、ステップSr0407に進む。
ステップSr0407では、主側RAM64に設けられている所定のタイマカウンタの数値情報をまとめて更新するためのタイマ更新処理を実行する。その後、ステップSr0408に進む。
ステップSr0408では、第1始動口33及び第2始動口34への遊技球の入球に伴う始動口用の入球処理を実行する。始動口用の入球処理では、第1始動口33又は第2始動口34に遊技球が入球したと判定されたことに基づいて当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2及びリーチ乱数カウンタC3の値を取得するとともに、取得したカウンタ値をRAM64の保留情報記憶エリア64bに記憶する。ステップSr0408を実行した後、ステップSr0409に進む。
ステップSr0409では、スルーゲート35への遊技球の入球(通過)に伴うスルーゲート用の入球処理を実行する。スルーゲート用の入球処理では、スルーゲート35に遊技球が入球(通過)したと判定されたことに基づいて電動役物開放カウンタC4の値を取得するとともに、取得したカウンタ値をRAM64の電役保留エリア64dに記憶する。ステップSr0409を実行した後、ステップSr0410に進む。
ステップSr0410では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、当たり抽選や、第1図柄表示部37a,第2図柄表示部37bの表示制御などを行う。ステップSr0410を実行した後、ステップSr0411に進む。
ステップSr0411では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。遊技状態移行処理では、遊技状態を開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどへ移行させる処理を実行する。ステップSr0411を実行した後、ステップSr0412に進む。
ステップSr0412では、電動役物34aを制御するための電役サポート用処理を実行する。電役サポート用処理では、電動役物34aを開放状態とするか否かの判定(電動役物開放抽選)を行なうとともに、開放状態とすると判定した場合には電動役物34aを駆動制御する。ステップSr0412を実行した後、ステップSr0413に進む。
ステップSr0413では、遊技球発射制御処理を実行する。遊技球発射制御処理では、遊技者によって操作ハンドル25が操作された際に遊技球を遊技領域PAに発射するための処理を実行する。ステップSr0413を実行した後、ステップSr0414に進む。
ステップSr0414では、扉監視処理を実行する。扉監視処理では、内枠13及び前扉枠14が開放した状態であるか否かを監視する。ステップSr0414を実行した後、ステップSr0415に進む。
ステップSr0415では、不正検知処理を実行する。不正検知処理では、揺れや磁気を監視しており、揺れや磁気を検知した場合には、警報音や「揺れを検知しました!」「磁気を検知しました!」といった音声をスピーカー46から出力させるとともに、各種ランプ47を最大輝度で点滅させる。また、不正検知処理では、揺れや磁気を検知した場合には、上述した遊技停止フラグをONにする。この結果、遊技停止フラグがONになった以後は、ステップSr0404~ステップSr0417までの処理の実行が回避されることになる。ステップSr0415を実行した後、ステップSr0416に進む。
ステップSr0416では、今回のタイマ割込み処理において送信対象として設定されたコマンドをサブ側の各制御装置に出力する(送信する)コマンド出力処理を実行する。例えば、変動用コマンド、種別コマンド、保留コマンド等の演出に関するコマンドが設定されている場合には、これらを音声発光制御装置90に対して送信する。ステップSr0416を実行した後、ステップSr0417に進む。
ステップSr0417では、遊技履歴情報を算出・表示するための遊技履歴用処理を実行する。遊技履歴用処理は、役物比率や出玉率等の遊技履歴情報を算出し、算出した遊技履歴情報を情報表示部45zに表示させるための処理である。ステップSr0417を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
次に、図617のステップSr0402に示した電源監視処理の詳細について説明する。
図618は、第12実施形態の主側MPU62(主側CPU62x)が実行する電源監視処理を示すフローチャートである。ステップSr0501では、電源装置85から主制御装置60に供給される駆動電圧が所定値(例えば10ボルト)未満であるか否かを判定する。ステップSr0501において、駆動電圧が所定値未満ではないと判定した場合には(ステップSr0501:NO)、そのまま本電源監視処理を終了する。一方、ステップSr0501において、駆動電圧が所定値未満であると判定した場合には(ステップSr0501:YES)、ステップSr0502に進み、電源スイッチ85aがOFF状態であるか否かを判定する。
ステップSr0502において、電源スイッチ85aがOFF状態であると判定した場合には(ステップSr0502:YES)、ステップS0503に進み、主側異常電断フラグをOFFにする。その後、後述するステップSr0505に進む。一方、ステップSr0502において、電源スイッチ85aがOFF状態ではないと判定した場合には(ステップSr0502:NO)、ステップSr0504に進み、主側異常電断フラグをONにする。その後、ステップSr0505に進む。
ステップSr0505では、電断発生コマンドを音声発光制御装置90に送信する。電断発生コマンドは、駆動電圧が所定値未満となったことを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。その後、ステップSr0506に進む。
ステップSr0506では、主側CPU62xのレジスタに格納されている各種情報(遊技状態を示す情報や制御情報等)を主側RAM64の所定の領域に退避させる。その後、ステップSr0507に進み、主側CPU62xのスタックポインタに格納されている情報を主側RAM64の所定の領域に保存する。その後、ステップSr0508に進み、復電フラグをONにする。その後、ステップSr0509に進み、主側RAM64に記憶されている所定の情報群に基づいて所定の演算を実行することによってRAM判定値(例えばチェックサム値)を算出し、算出したRAM判定値を主側RAM64に記憶する。その後、ステップSr0510に進み、RAMアクセスを禁止した後、供給される駆動電圧が低下して動作不能となるまで無限ループ処理を繰り返す。
なお、電源装置85から主制御装置60に供給される駆動電圧が所定値未満であると判定された場合に実行されるステップSr0505からステップSr0510までの処理が、上述した主側電断処理に相当する。
[始動口用の入球処理]
次に、始動口用の入球処理について説明する。始動口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図617:Sr0408)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図619は、第12実施形態の主側MPU62(主側CPU62x)が実行する始動口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSr0601では、遊技球が第1始動口33に入球(始動入球)したか否かを、第1始動口33に対応した検知センサーの検知状態により判定する。ステップSr0601において、遊技球が第1始動口33に入球したと判定した場合には(Sr0601:YES)、ステップSr0602に進み、払出制御装置70に遊技球を4個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSr0603に進む。
ステップSr0603では、第1始動口33に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために外部信号設定処理を行う。その後、ステップSr0604に進む。
ステップSr0604では、第1保留エリアRaの保留個数記憶エリアに記憶された値である始動保留個数RaN(以下、第1始動保留個数RaNともいう)を読み出し、当該第1始動保留個数RaNを後述する処理の対象として設定する。第1始動保留個数RaNは、第1始動口33への遊技球の入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSr0609に進む。
ステップSr0601において、遊技球が第1始動口33に入球していないと判定した場合には(Sr0601:NO)、ステップSr0605に進み、遊技球が第2始動口34に入球したか否かを第2始動口34に対応した検知センサーの検知状態により判定する。
ステップSr0605において、遊技球が第2始動口34に入球したと判定した場合には(Sr0605:YES)、ステップSr0606に進み、払出制御装置70に遊技球を1個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSr0607に進む。一方、ステップSr0605において、遊技球が第2始動口34に入球していないと判定した場合には(Sr0605:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
ステップSr0607では、第2始動口34に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために、外部信号設定処理を行う。その後、ステップSr0608に進む。
ステップSr0608では、第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに記憶された値である始動保留個数RbN(以下、第2始動保留個数RbNともいう)を読み出し、当該第2始動保留個数RbNを後述する処理の対象として設定する。第2始動保留個数RbNは、第2始動口34への遊技球の入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSr0609に進む。
ステップSr0609では、上述したステップSr0604又はステップSr0608において設定された始動保留個数N(RaN又はRbN)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。ステップSr0609において、始動保留個数Nが上限値未満ではない場合(Sr0609:NO)、すなわち、始動保留個数Nが上限値以上である場合には、本始動口用の入球処理を終了する。
一方、ステップSr0609において、始動保留個数Nが上限値未満である場合には(Sr0609:YES)、ステップSr0610に進み、対応する保留エリアの始動保留個数Nに1を加算した後、ステップSr0611に進み、合計保留個数記憶エリアに記憶された値(以下、合計保留個数CRNと言う)に1を加算する。合計保留個数CRNは、第1始動保留個数RaNと第2始動保留個数RbNとの合計値を示す。その後、ステップSr0612に進む。
ステップSr0612では、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2およびリーチ乱数カウンタC3の各値を、対応する保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち、ステップSr0610において1を加算した保留個数と対応する記憶エリアに記憶する。具体的には、第1始動保留個数RaNが処理の対象として設定されている場合には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2およびリーチ乱数カウンタC3の各値を、第1保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSr0610において1を加算した第1始動保留個数RaNと対応する記憶エリアに記憶する。また、第2始動保留個数RbNが処理の対象として設定されている場合には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2およびリーチ乱数カウンタC3の各値を、第2保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSr0610において1を加算した第2始動保留個数RbNと対応する記憶エリアに記憶する。ステップSr0612を実行した後、ステップSr0613に進む。
ステップSr0613では、主側RAM64の設定情報記憶領域に記憶されている設定情報が所定の範囲内の数値であるか否かを判定する。本実施形態では、パチンコ機10に設定され得る設定情報は「1」から「6」までの6段階であるため、設定情報が「1」、「2」、「3」、「4」、「5」、「6」のいずれかの数値であるか否かを判定する。ステップSr0613において、設定情報が所定の範囲内の数値であると判定した場合には(ステップSr0613:YES)、ステップSr0614に進む。
ステップSr0614では、先判定処理を実行する。先判定処理は、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2およびリーチ乱数カウンタC3の各値の情報(保留情報)に基づいて、当たり抽選の当否判定結果(抽選結果)、大当たりの種別、リーチの発生の有無などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。先判定処理の詳細については後述する。ステップSr0614を実行した後、ステップSr0615に進む。
ステップSr0615では、保留コマンドを設定する処理を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値の情報(保留情報)に基づいて実行された先判定処理の判定結果を保留コマンドとして設定する。
保留コマンドは、第1始動口33又は第2始動口34への遊技球の入球が発生したこと及び当該入球に基づいて取得された保留情報に基づく先判定処理による判定結果を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に、サブ側の制御装置に確認させるためのコマンドである。保留コマンドは、上述したコマンド出力処理(図617:ステップSr0416)において音声発光制御装置90に送信される。
また、音声発光制御装置90は、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。一方、第2始動口34への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、音声発光制御装置90は、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。
主側MPU62は、ステップSr0615を実行した後、本始動口用の入球処理を終了する。
一方、ステップSr0613において、設定情報が所定の範囲内の数値ではないと判定した場合、例えば、ノイズ等の影響によって主側RAM64の設定情報記憶領域に「7」や「B」といった設定情報としてはとり得ない値が記憶されていると判定した場合には(ステップSr0613:NO)、上述したステップSr0614の先判定処理を実行せずステップSr0616に進み、異常保留コマンドを設定する。異常保留コマンドは、第1始動口33又は第2始動口34への遊技球の入球が発生した時点において、設定情報が所定の範囲内の数値ではなかったことを示すコマンドである。異常保留コマンドは、上述したコマンド出力処理(図617:ステップSr0416)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSr0616を実行した後、本始動口用の入球処理を終了する。
[先判定処理]
次に、先判定処理について説明する。先判定処理は、始動口用の入球処理のサブルーチン(図619:Sr0614)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図620は、第12実施形態の主側MPU62(主側CPU62x)が実行する先判定処理を示すフローチャートである。上述のように先判定処理は、保留情報に基づいて、当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定などの判定結果を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。
ステップSr0701では、始動口用の入球処理(図619)における始動口への遊技球の入球によって記憶エリアに記憶された当たり乱数カウンタC1の値を読み出す。その後、ステップSr0702に進み、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。具体的には、今回の入球よりも前の入球によって実行された先判定処理の判定結果を該当する記憶エリアから読み出し、今回の入球による当たり抽選よりも前に発生する確変大当たりの有無を判定することによって、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。
ステップSr0702において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点における抽選モードが低確率モードであると判定した場合には、(Sr0702:YES)、ステップSr0703に進み、設定情報に対応した低確率モード用の当否テーブルを参照する。上述したように、本実施形態のパチンコ機10の主制御装置60は、「抽選設定1」から「抽選設定6」までの6段階の抽選設定のそれぞれに対応した6種類の低確率モード用の当否テーブルを備えており、主側MPU62は、抽選設定を示す設定情報に対応した低確率モード用の当否テーブルを参照する。具体的には、例えば、主側RAM64の設定情報記憶領域に記憶されている設定情報の値が「1」である場合には、抽選設定1に対応した低確率モード用の当否テーブルを参照する。その後、ステップSr0705に進み、低確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回読み出した当たり乱数カウンタC1の値の情報が、大当たりに対応しているか否かを判定する。なお、6種類の低確率モード用の当否テーブルの一例については、既に態様57において説明したため、ここでは説明を省略する。
一方、ステップSr0702において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点における抽選モードが低確率モードでないと判定した場合には(Sr0702:NO)、ステップSr0704に進み、高確率モード用の当否テーブルを参照する。その後、ステップSr0705に進み、高確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回読み出した当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応しているか否かを判定する。なお、本実施形態では、抽選設定にかかわらず1種類の高確率モード用の当否テーブルを参照する構成としたが、低確率モード用の当否テーブルと同様に、抽選設定に対応した数の高確率モード用の当否テーブルを用意し、抽選設定に対応した高確率モード用の当否テーブルを参照する構成としてもよい。
ステップSr0705において、今回読み出した当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応していると判定した場合には(Sr0705:YES)、ステップSr0706に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに記憶された大当たり種別カウンタC2の値を読み出す。その後、ステップSr0707に進み、振分テーブル記憶エリア63bに記憶されている振分テーブルを参照する。具体的には、今回の振り分け対象となった大当たり種別カウンタC2が第1始動口33への遊技球の入球に基づいて取得されたものである場合には、第1始動口用振分テーブルを参照し、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて取得されたものである場合には、第2始動口用振分テーブルを参照する。ステップSr0707を実行した後、ステップSr0708に進む。
ステップSr0708では、振分テーブルを参照した結果、今回読み出した大当たり種別カウンタC2の値が、確変大当たりに対応しているか否かを判定する。ステップSr0708において、確変大当たりに対応していると判定した場合には(Sr0708:YES)、ステップSr0709に進み、先判定処理結果記憶エリア64fに確変大当たり情報を記憶する。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップSr0708において、確変大当たりに対応していないと判定した場合には(Sr0708:NO)、ステップSr0710に進み、先判定処理結果記憶エリア64fに通常大当たり情報を記憶する。その後、先判定処理を終了する。
ステップSr0705において、今回読み出した当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応していないと判定した場合には(Sr0705:NO)、ステップSr0711に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値を読み出す。その後、ステップSr0712に進み、リーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。その後、ステップSr0713に進み、リーチ判定用テーブルを参照した結果、今回読み出したリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ発生に対応しているか否かを判定する。
ステップSr0713において、リーチ発生に対応していると判定した場合には(Sr0713:YES)、ステップSr0714に進み、先判定処理結果記憶エリア64fにリーチ発生情報を記憶させる。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップSr0713において、リーチ発生に対応していないと判定した場合には(Sr0713:NO)、そのまま先判定処理を終了する。
[スルーゲート用の入球処理]
次に、スルーゲート用の入球処理について説明する。スルーゲート用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図617:Sr0409)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図621は、第12実施形態の主側MPU62(主側CPU62x)が実行するスルーゲート用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSr0801では、遊技球がスルーゲート35に入球(通過)したか否かを判定する。ステップSr0801において、遊技球がスルーゲート35に入球したと判定した場合には(Sr0801:YES)、ステップSr0802に進み、役物保留個数SNが上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。なお、役物保留個数SNは、電動役物開放抽選を行うために保留されているスルーゲート35への入球数を示す値である。本実施形態では、役物保留個数SNの最大値は4である。一方、ステップSr0801において、スルーゲート35に遊技球が入球しなかったと判定した場合には(Sr0801:NO)、本スルー用の入球処理を終了する。
ステップSr0802において、役物保留個数SNの上限値未満(4未満)であると判定した場合には(Sr0802:YES)、ステップSr0803に進み、役物保留個数SNに1を加算する。その後、ステップSr0804に進む。
ステップSr0804では、ステップSr0401(図617)において更新した電動役物開放カウンタC4の値をRAM64の電役保留エリア64cの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリアに記憶する。その後、スルーゲート用の入球処理を終了する。
一方、ステップSr0802において、役物保留個数SNの値が上限値未満でないと判定した場合(Sr0802:NO)、すなわち、役物保留個数SNの値が上限値以上であると判定した場合には、電動役物開放カウンタC4の値を記憶することなく、スルー用の入球処理を終了する。
[遊技回制御処理]
次に、遊技回制御処理について説明する。遊技回制御処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図617:ステップSr0410)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図622は、第12実施形態の主側MPU62(主側CPU62x)が実行する遊技回制御処理を示すフローチャートである。ステップSr0901では、開閉実行モード中か否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64eの開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグは、後述するように、大当たりに当選した遊技回における図柄の変動が終了し、開閉実行モードに移行するタイミングでONにされ、開閉実行モードが終了するタイミングでOFFにされる。
ステップSr0901において、開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(Sr0901:YES)、開閉実行モード中であると判定し、ステップSr0902以降の処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。すなわち、開閉実行モード中である場合には、第1始動口33又は第2始動口34への遊技球の入球が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。一方、ステップSr0901において、開閉実行モード中ではないと判定した場合には(Sr0901:NO)、ステップSr0902に進む。
ステップSr0902では、メイン表示部45が変動表示中であるか否かを判定する。具体的には、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれか一方が変動表示中であるか否かを判定する。この判定は、RAM64の各種フラグ記憶エリア64eにおける変動表示中フラグがONであるか否かを判定することにより行われる。変動表示中フラグは、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれか一方について変動表示を開始させる場合にONにされ、その変動表示が終了する場合にOFFにされる。
ステップSr0902において、メイン表示部45が変動表示中ではないと判定した場合には(Sr0902:NO)、ステップSr0903~ステップSr0905の遊技回開始用処理に進む。ステップSr0903では、合計保留個数CRNが「0」であるか否かを判定する。合計保留個数CRNが「0」である場合とは、第1始動口33及び第2始動口34のいずれについても始動保留個数が「0」であることを意味する。したがって、ステップSr0903において、合計保留個数CRNが「0」であると判定した場合には(Sr0903:YES)、本遊技回制御処理を終了する。一方、ステップSr0903において、合計保留個数CRNが「0」でないと判定した場合には(Sr0903:NO)、ステップSr0904に進む。
ステップSr0904では、第1保留エリアRa又は第2保留エリアRbに記憶されているデータを変動開始後の状態に設定するための保留情報シフト処理を実行し、ステップSr0905に進む。保留情報シフト処理の詳細は後述する。
ステップSr0905では、メイン表示部45における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を開始させるための変動開始処理を実行する。なお、変動開始処理の詳細は後述する。その後、ステップSr0906に進む。
ステップSr0906では、遊技回数カウンタPNCの値を1減算する。遊技回数カウンタPNCは、高頻度サポートモードにおいて実行された遊技回の数をカウントするためのカウンタである。ステップSr0906を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSr0902において、メイン表示部45が変動表示中であると判定した場合には(Sr0902:YES)、ステップSr0907に進む。
ステップSr0907では、今回の遊技回の変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間とは、上述したように、図柄列が変動を開始してから全ての図柄列が停止するまでの時間であり、単位遊技時間の一部である。具体的には、ステップSr0907では、RAM64の変動時間カウンタエリア(各種カウンタエリア64d)に記憶されている変動時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動時間情報の値は、後述する変動時間の設定処理(図626)において設定される。この設定された変動時間情報の値は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。
ステップSr0907において、変動時間が経過していないと判定した場合には(Sr0907:NO)、ステップSr0908に進み、変動表示用処理を実行する。変動表示用処理は、今回の遊技回に係る結果表示部における表示態様を変更する処理である。ステップSr0908を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
ステップSr0907において、変動時間が経過していると判定した場合には(Sr0907:YES)、ステップSr0909に進み、変動終了処理を実行する。変動終了処理では、後述する当たり判定処理(図625)において決定された停止図柄を、今回の遊技回の結果としてメイン表示部45に停止表示させる。ステップSr0909を実行した後、ステップSr0910に進む。
ステップSr0910では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64eに記憶されているいずれかの大当たりフラグがONであるか否かを判定する。大当たりフラグは、後述する当たり判定処理(図625)において大当たりに当選した場合にONにされるフラグである。ステップSr0910において、いずれかの大当たりフラグがONであると判定した場合には(Sr0910:YES)、ステップSr0911に進み、開閉実行モードフラグをONにする。その後、本遊技回制御処理を終了する。一方、ステップSr0910において、いずれの大当たりフラグもONではないと判定した場合には(Sr0910:NO)、ステップSr0912に進む。
ステップSr0912では、合計保留個数CRNが「0」であるか否かを判定する。ステップSr0912において、合計保留個数CRNが「0」であると判定した場合には(Sr0912:YES)、ステップSr0913に進み、客待ちコマンドを設定する。客待ちコマンドは、図柄の変動(遊技回)が終了した時点において保留情報記憶エリア64bに保留情報が1つも記憶されていないことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。ステップSr0913において設定された客待ちコマンドは、上述したコマンド出力処理(図617:ステップSr0416)において音声発光制御装置90に送信される。一方、ステップSr0912において、合計保留個数CRNが「0」ではないと判定した場合には(Sr0912:NO)、本遊技回制御処理を終了する。
[保留情報シフト処理]
次に、保留情報シフト処理について説明する。保留情報シフト処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図622:Sr0904)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図623は、第12実施形態の主側MPU62(主側CPU62x)が実行する保留情報シフト処理を示すフローチャートである。ステップSr1001では、保留情報シフト処理を実行する処理対象である保留エリアが第1保留エリアRaであるか否かを判定する。具体的には、第1保留エリアRa(図606)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第1保留エリアRaの第1エリアに記憶されている保留情報)の方が、第2保留エリアRb(図606)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第2保留エリアRbの第1エリアに記憶されている保留情報)よりも先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第1保留エリアRaであると判定する。一方、第1保留エリアRa(図606)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報よりも、第2保留エリアRb(図606)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報の方が先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第2保留エリアRbであると判定する。すなわち、ステップSr1001の処理を実行することにより、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された順に、保留情報を処理対象とすることができる。
ステップSr1001において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaであると判定した場合には(ステップSr1001:YES)、ステップSr1002~ステップSr1007の第1保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。一方、ステップSr1001において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(ステップSr1001:NO)、ステップSr1008~ステップSr1013の第2保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。
ステップSr1002では、第1保留エリアRaの第1始動保留個数RaNを1減算した後、ステップSr1003に進み、合計保留個数CRNを1減算する。その後、ステップSr1004に進む。ステップSr1004では、第1保留エリアRaの第1エリアに記憶されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSr1005に進む。
ステップSr1005では、第1保留エリアRaの記憶エリアに記憶されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに記憶されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSr1005を実行した後、ステップSr1006に進む。
ステップSr1006では、各種フラグ記憶エリア64eの第2図柄表示部フラグがONである場合には当該フラグをOFFにし、ONではない場合にはその状態を維持する。第2図柄表示部フラグは、今回の変動表示の開始の対象が第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれであるかを特定するための情報である。その後、ステップSr1007へ進む。
ステップSr1007では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63fから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第1保留エリアRaに対応していることの情報、すなわち第1始動口33に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、保留情報シフト処理を終了する。
ステップSr1007において設定されたシフト時コマンドは、上述したコマンド出力処理(図617:ステップSr0416)において音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信したシフト時コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の減少に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の減少に対応させて変更する。
ステップSr1001において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(ステップSr1001:NO)、ステップSr1008に進む。
ステップSr1008では、第2保留エリアRbの第2始動保留個数RbNを1減算する。その後、ステップSr1009に進む。ステップSr1009では、合計保留個数CRNを1減算し、ステップSr1010に進み、第2保留エリアRbの第1エリアに記憶されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSr1011に進む。
ステップSr1011では、第2保留エリアRbの記憶エリアに記憶されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに記憶されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSr1011を実行した後、ステップSr1012に進む。
ステップSr1012では、各種フラグ記憶エリア64eの第2図柄表示部フラグがONではない場合には当該フラグをONにし、ONである場合にはその状態を維持する。その後、ステップSr1013に進む。
ステップSr1013では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63fから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第2保留エリアRbに対応していることの情報、すなわち第2始動口34に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。
ステップSr1013において設定されたシフト時コマンドは、上述したコマンド出力処理(図617:ステップSr0416)において音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信したシフト時コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を、保留個数の減少に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の減少に対応させて変更する。
[変動開始処理]
次に、変動開始処理について説明する。変動開始処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図622:Sr0905)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図624は、第12実施形態の主側MPU62(主側CPU62x)が実行する変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSr1101では、主側RAM64の設定情報記憶領域に記憶されている設定情報が所定の範囲内の数値であるか否かを判定する。設定情報が所定の範囲内の数値であると判定した場合には(ステップSr1101:YES)、ステップSr1102に進む。
ステップSr1102では、当たり判定処理を実行する。当たり判定処理では、保留情報シフト処理において実行エリアAEにシフトされた当たり乱数カウンタC1の値等に基づいて大当たりに当選したか否か等を判定する処理である。当たり判定処理の詳細については後述する。ステップSr1102を実行した後、ステップSr1103に進む。
ステップSr1103では、変動時間の設定処理を実行する。変動時間の設定処理では、大当たりの有無やリーチの発生の有無に基づいて、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける今回の遊技回に要する時間である変動時間を設定する。変動時間の設定処理の詳細については後述する。ステップSr1103を実行した後、ステップSr1104に進む。
ステップSr1104では、RAM64の第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定する。ステップSr1104において、RAM64の第2図柄表示部フラグがONではないと判定した場合には(Sr1104:NO)、ステップSr1105に進み、第1変動用コマンドを設定する。第1変動用コマンドには、今回の遊技回が第1始動口33への入賞に基づいて取得された保留情報に係るものであることを示す情報が含まれているとともに、リーチの発生の有無の情報及びステップSr1103において設定された変動時間の情報が含まれている。一方、ステップSr1104において、第2図柄表示部フラグがONであると判定した場合には(Sr1104:YES)、ステップSr1106に進み、第2変動用コマンドを設定する。第2変動用コマンドには、今回の遊技回が第2始動口34への入賞に基づいて取得された保留情報に係るものであることを示す情報が含まれているとともに、リーチの発生の有無の情報及びステップSr1103において設定された変動時間の情報が含まれている。ステップSr1105又はステップSr1106を実行した後、ステップSr1107に進む。
ステップSr1107では、種別コマンドを設定する。種別コマンドには、大当たりの有無及び振分け判定の結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、大当たりの種別の情報として、16R確変大当たりの情報、8R確変大当たりの情報、16R通常大当たりの情報、8R通常大当たりの情報、又は、外れ結果の情報が含まれている。
ステップSr1105~ステップSr1107にて設定された変動用コマンド及び種別コマンドは、上述したコマンド出力処理(図617:ステップSr0416)において音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSr1107を実行後、ステップSr1108に進む。
ステップSr1108では、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部に、図柄の変動表示を開始させる。具体的には、RAM64の第2図柄表示部フラグがONではない場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第1図柄表示部37aであると特定して変動表示を開始させ、第2図柄表示部フラグがONである場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第2図柄表示部37bであると特定して変動表示を開始させる。ステップSr1108を実行した後、本変動開始処理を終了する。
一方、上述したステップSr1101において、主側RAM64の設定情報記憶領域に記憶されている設定情報が所定の範囲内の数値ではないと判定した場合には、ステップSr1109に進み、遊技停止コマンドをサブ側の制御装置である払出制御装置70及び音声発光制御装置90に対して送信する。遊技停止コマンドは、遊技の進行を停止させることをサブ側の制御装置である払出制御装置70及び音声発光制御装置90に対して認識させるためのコマンドである。ステップSr1109を実行した後、ステップSr1110に進み、遊技停止フラグをONにする。この結果、次のタイマ割込み処理(図617)が実行された際に、遊技を進行させるための処理群(図617のステップSr0404~ステップSr0416の処理群)及び遊技履歴用処理(図617のステップSr0417)の実行が回避され、遊技の進行が停止される。ステップSr1110を実行した後、本変動開始処理を終了する。
[当たり判定処理]
次に、当たり判定処理について説明する。当たり判定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図624:Sr1102)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図625は、第12実施形態の主側MPU62(主側CPU62x)が実行する当たり判定処理を示すフローチャートである。ステップSr1201では、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリアの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。高確率モードフラグは、当否抽選モードが高確率モードであるか否かをMPU62にて特定するためのフラグであり、本実施形態では、確変大当たりの当選に係る開閉実行モードの終了に際してONにされ、その後に大当たりに当選して開閉実行モードが開始される際にOFFにされる。ステップSr1201において、高確率モードであると判定した場合には(Sr1201:YES)、ステップSr1202に進む。
ステップSr1202では、高確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、実行エリアAEに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が、高確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSr1204に進む。一方、ステップSr1201において高確率モードではないと判定した場合には(Sr1201:NO)、ステップSr1203に進む。
ステップSr1203では、設定情報に対応した低確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、例えば、主側RAM64の設定情報記憶領域に記憶されている設定情報の値が「1」である場合には、抽選設定1に対応した低確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。当否判定では、実行エリアAEに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が、設定情報に対応した低確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSr1204に進む。
ステップSr1204では、ステップSr1202又はステップSr1203における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSr1204において、当否判定の結果が大当たり当選である場合には(Sr1204:YES)、ステップSr1205~ステップSr1212において、大当たり当選である場合における遊技結果を設定するための処理及び停止結果を設定するための処理を実行する。
ステップSr1205では、RAM64の第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定する。ステップSr1205において、第2図柄表示部フラグがONではないと判定した場合には(Sr1205:NO)、ステップSr1206に進み、第1始動口用の振分テーブル(図608(a)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりの数値範囲、8R確変大当たりの数値範囲、16R通常大当たりの数値範囲、8R通常大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。
一方、ステップSr1205において、第2図柄表示部フラグがONであると判定した場合には(Sr1205:YES)、ステップSr1207に進み、第2始動口用の振分テーブル(図608(b)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりの数値範囲、8R確変大当たりの数値範囲、16R通常大当たりの数値範囲、8R通常大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。ステップSr1206又はステップSr1207の処理を実行した後。ステップSr1208に進む。
ステップSr1208では、ステップSr1206又はステップSr1207において振り分けた大当たりの種別が確変大当たりであるか否かを判定する。ステップSr1208において、遊技結果が確変大当たりであると判定した場合には(Sr1208:YES)、ステップSr1209に進む。
ステップSr1209では、確変大当たり用の停止結果設定処理を実行する。確変大当たり用の停止結果設定処理とは、確変大当たりに当選することとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eに記憶されている確変大当たり用の停止結果テーブルを参照することで、ステップSr1206又はステップSr1207において振り分けた大当たりの種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSr1209を実行した後、ステップSr1210に進む。
ステップSr1210では、ステップSr1206又はステップSr1207において振り分けた大当たりの種別に対応したフラグ(大当たり種別フラグ)をONにする。具体的には、16R確変大当たりである場合には16R確変フラグをONにし、8R確変大当たりである場合には8R確変フラグをONにする。その後、本当たり判定処理を終了する。
一方、ステップSr1208において、ステップSr1206又はステップSr1207において振り分けた大当たりの種別が確変大当たりでないと判定した場合には(Sr1208:NO)、すなわち、振り分けた大当たりの種別が通常大当たりである場合には、ステップSr1211に進む。
ステップSr1211では、通常大当たり用の停止結果設定処理を実行する。通常大当たり用の停止結果設定処理とは、通常大当たりに当選することとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eに記憶されている通常大当たり用の停止結果テーブルを参照することで、ステップSr1206又はステップSr1207において振り分けた大当たりの種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSr1211を実行した後、ステップSr1212に進む。
ステップSr1212では、ステップSr1206又はステップSr1207において振り分けた大当たりの種別に対応したフラグ(大当たり種別フラグ)をONにする。具体的には、16R通常大当たりである場合には16R通常フラグをONにし、8R通常大当たりである場合には8R通常フラグをONにする。その後、本当たり判定処理を終了する。
ステップSr1204において、ステップSr1202又はステップSr1203における当たり抽選の結果が大当たり当選でない場合には(Sr1204:NO)、ステップSr1213に進み、外れ時用の停止結果設定処理を実行する。外れ時用の停止結果設定処理とは、外れ結果となる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eにおける外れ時用の停止結果テーブルを参照することで、実行エリアAEに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSr1213を実行した後、本当たり判定処理を終了する。
[変動時間の設定処理]
次に、変動時間の設定処理について説明する。変動時間の設定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図624:Sr1103)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図626は、第12実施形態の主側MPU62(主側CPU62x)が実行する変動時間の設定処理を示すフローチャートである。ステップSr1301では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタ用バッファに記憶されている変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップSr1302に進む。
ステップSr1302では、今回の遊技回に係る当たり抽選が当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、確変大当たりフラグ又は通常大当たりフラグがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には(Sr1302:YES)、ステップSr1303に進む。
ステップSr1303では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている大当たり用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。本実施形態のパチンコ機10においては、当たり抽選に当選した遊技回の変動時間は一定である。その後、ステップSr1304に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64dに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、変動時間の設定処理を終了する。
ステップSr1302において、今回の遊技回に係る当たり抽選が当選ではないと判定した場合には(Sr1302:NO)、ステップSr1305に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。上記ステップSr1302において今回の遊技回に係る当たり抽選が当選していない場合に本処理(Sr1305)を実行することから、ステップSr1305においては、当たり抽選に当選していない遊技回のうちリーチが発生する遊技回であるか否の判定を行う。具体的には、実行エリアAEに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値がリーチの発生に対応した値である場合に、リーチが発生すると判定して(Sr1305:YES)、ステップSr1306に進む。なお、リーチ乱数カウンタC3の値を用いたリーチの発生の有無の特定に際しては、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリアに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。
ステップSr1306では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されているリーチ発生用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。本実施形態のパチンコ機10においては、リーチ発生用の変動時間は一定である。その後、ステップSr1304に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64dに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、変動時間の設定処理を終了する。
ステップSr1305において、今回の遊技回においてリーチが発生しないと判定した場合には(Sr1305:NO)、ステップSr1307に進み、変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されているリーチ非発生用変動時間テーブルを参照して、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間を取得する。その後、ステップSr1304に進み、取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリアに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、変動時間の設定処理を終了する。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、リーチ非発生用変動時間テーブルに記憶されている変動時間情報は、合計保留個数CRNの数が多いほど変動時間が短くなるように設定されている。但し、これに限定されることはなく、例えば、合計保留個数CRNの数に依存しない構成としてもよく、合計保留個数CRNの数が少ないほど変動時間が短くなるように設定されていてもよい。また、第2始動保留個数RbNが「0」である場合には、第1始動保留個数RaNの数が多いほど変動時間が短くなり、第2始動保留個数RbNが「1」以上である場合には、第2始動保留個数RbNの数が多いほど変動時間が短くなるように設定されていてもよい。また、第2始動保留個数RbNが「0」である場合には、第1始動保留個数RaNの数が多いほど変動時間が長くなり、第2始動保留個数RbNが「1」以上である場合には、第2始動保留個数RbNの数が多いほど変動時間が長くなる又は各保留個数RaN,RbNに依存することなく一定となるように設定されていてもよい。
また、サポートモードが高頻度サポートモードである状況においては低頻度サポートモードである状況よりも、保留情報の数が同一である場合で比較して、短い変動時間が選択されるようにリーチ非発生用変動時間テーブルが設定されていてもよい。ただし、これに限定されることはなく、選択される変動時間が同一であってもよく、上記の関係とは逆であってもよい。
さらには、リーチ発生時における変動時間に対して、上記構成を適用してもよく、大当たり当選時と外れリーチ時とで選択され易い変動時間と選択され難い変動時間とが異なっている構成としてもよい。また、確変大当たり用の変動時間テーブル、通常大当たり用の変動時間テーブル、外れリーチ用の変動時間テーブル及び完全外れ用の変動時間テーブルがそれぞれ個別に設定されている構成としてもよい。
[遊技状態移行処理]
次に、遊技状態移行処理について説明する。遊技状態移行処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図617:Sr0411)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図627は、第12実施形態の主側MPU62(主側CPU62x)が実行する遊技状態移行処理を示すフローチャートである。ステップSr1401では、エンディング期間フラグがONであるか否かを判定する。エンディング期間フラグは、エンディング期間の開始時にONにされ、エンディング期間の終了時にOFFにされる。エンディング期間は、開閉実行モードにおいてエンディング演出を実行するための期間である。
ステップSr1401において、エンディング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sr1401:NO)、ステップSr1402に進み、開閉処理期間フラグがONであるか否かを判定する。開閉処理期間フラグは、開閉処理期間の開始時にONにされ、開閉処理期間の終了時にOFFにされる。
ステップSr1402において、開閉処理期間フラグがONではないと判定した場合には(Sr1402:NO)、ステップSr1403に進み、オープニング期間フラグがONであるか否かを判定する。オープニング期間フラグは、オープニング期間の開始時にONにされ、オープニング期間の終了時にOFFにされる。オープニング期間は、開閉実行モードにおいてオープニング演出を実行するための期間である。
ステップSr1403において、オープニング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sr1403:NO)、ステップSr1404に進み、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける図柄の変動表示が終了したタイミングであるか否かを判定する。ステップSr1404において、変動表示が終了したタイミングではないと判定した場合には(Sr1404:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSr1404において、変動表示が終了したタイミングであると判定した場合には(Sr1404:YES)、ステップSr1405に進み、今回の遊技回の当たり抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応したものであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグがONではないと判定した場合には(Sr1405:NO)、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSr1405において、今回の遊技回の当たり抽選の結果が開閉実行モードへの移行に対応したものであると判定した場合には(Sr1405:YES)、ステップSr1406に進み、高確率モードフラグ及び高頻度サポートモードフラグのうち、ONとなっているフラグをOFFにする。その後、ステップSr1407に進む。なお、ステップSr1406において、高確率モードフラグ及び高頻度サポートモードフラグの両方のフラグがOFFであった場合には、そのままステップSr1407に進む。
ステップSr1407では、オープニング時間設定処理を実行する。オープニング時間設定処理は、オープニング期間の時間的長さ(以下、オープニング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。具体的には、オープニング時間を決定する第3タイマカウンタエリアT3に所定の値を設定する。本実施形態では、第3タイマカウンタエリアT3に「1500」(すなわち、6sec)を設定する。なお、第3タイマカウンタエリアT3は、RAM64の各種タイマカウンタエリア64dに設けられている。ステップSr1407を実行した後、ステップSr1408に進む。
ステップSr1408では、オープニングコマンドを設定する。設定されたオープニングコマンドは、上述したコマンド出力処理(図617:ステップSr0416)において音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、オープニングコマンドを受信したことに基づいて、オープニング演出及右打ち報知演出を実行するように設定し、これらの演出が順次実行されるように各種機器の制御を開始する。ステップSr1408を実行した後、ステップSr1409に進み、オープニング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSr1403において、オープニング期間フラグがONであると判定した場合には(Sr1403:YES)、ステップSr1410に進む。
ステップSr1410では、オープニング期間が終了したか否かを判定する。具体的には、第3タイマカウンタエリアT3の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSr1410において、オープニング期間が終了したと判定した場合には(Sr1410:YES)、ステップSr1411に進み、オープニング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSr1412に進む。
ステップSr1412では、今回の開閉実行モードの種別を報知するためのラウンド表示の開始処理を実行する。具体的には、RAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶されているアドレス情報を確認する。そして、確認したアドレス情報に基づいて、ROM63に記憶されている停止結果データ群の中から、上記アドレス情報に対応した停止結果データを特定するとともに、その特定した停止結果データからラウンド回数の内容を確認する。その後、その確認したラウンド回数の内容を、メイン表示部45におけるラウンド表示部39に出力する。これにより、ラウンド表示部39では上記出力に係るラウンドの情報が表示される。ステップSr1412を実行した後、ステップSr1413に進む。
ステップSr1413では、今回の開閉実行モードのラウンド数を設定する。具体的には、RAM64に記憶されている大当たり種別フラグ(16R確変フラグ、8R確変フラグ、16R通常フラグ、8R通常フラグ)を確認するとともに、フラグに対応するラウンド数を、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第1ラウンドカウンタエリアRC1にセットする。第1ラウンドカウンタエリアRC1は、開閉扉36bが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。ステップ13913を実行した後、ステップSr1414に進む。
ステップSr1414では、開閉処理期間フラグをONにする。その後、ステップSr1415に進み、開放開始コマンドを設定する。設定された開放開始コマンドは、上述したコマンド出力処理(図617:ステップSr0416)において音声発光制御装置90に送信される。この開放開始コマンドには、今回の開閉実行モードのラウンド数の情報が含まれる。音声発光制御装置90は、受信した開放開始コマンドに基づいて、ラウンド数に対応した内容のラウンド演出を実行するように設定し、設定した内容のラウンド演出が実行されるように各種機器の制御を開始する。ステップSr1415を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSr1402において、開閉処理期間フラグがONであると判定した場合には(Sr1402:YES)、ステップSr1416に進み、大入賞口開閉処理を実行する。具体的には、大入賞口36aが閉鎖中である場合には、第1ラウンドカウンタエリアRC1が「1」以上であることを条件として、可変入賞駆動部36cを駆動状態とすることで大入賞口36aを開放させる。また、大入賞口36aが開放中である場合には、当該大入賞口36aの開放から開放限度時間が経過していること又は開放限度個数の遊技球が入球していることを条件として、可変入賞駆動部36cの駆動状態を停止し、大入賞口36aを閉鎖させる。大入賞口開閉処理の詳細は後述する。ステップSr1416を実行した後、ステップSr1417に進む。
ステップSr1417では、第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であるか否かを判定する。第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」でないと判定した場合には(Sr1417:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。一方、第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であると判定した場合には(Sr1417:YES)、ステップSr1418に進み、開閉処理期間フラグをOFFにする。ステップSr1418を実行した後、ステップSr1419に進む。
ステップSr1419では、ラウンド表示の終了処理を実行する。当該処理では、メイン表示部45におけるラウンド表示部39が消灯されるように当該ラウンド表示部39の表示制御を終了する。ステップSr1419を実行した後、ステップSr1420に進む。
ステップSr1420では、エンディング時間設定処理を実行する。エンディング時間設定処理は、エンディング期間の時間的長さ(以下、エンディング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。具体的には、エンディング時間を決定する第4タイマカウンタエリアT4に所定の値を設定する。本実施形態では、第4タイマカウンタエリアT4に「1500」(すなわち、6sec)を設定する。なお、第4タイマカウンタエリアT4は、RAM64の各種タイマカウンタエリア64dに設けられている。ステップSr1420を実行した後、ステップSr1421に進む。
ステップSr1421では、エンディングコマンドを設定する。設定されたエンディングコマンドは、上述したコマンド出力処理(図617:ステップSr0416)において音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、エンディングコマンドを受信したことに基づいて、エンディング演出を実行するように設定し、エンディング演出が実行されるように各種機器の制御を開始する。ステップSr1421を実行した後、ステップSr1422に進む。
ステップSr1422では、エンディング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSr1401において、エンディング期間フラグがONであると判定した場合には(Sr1401:YES)、ステップSr1423に進む。
ステップSr1423では、エンディング期間が終了したか否かの判定を行う。具体的には、エンディング時間設定処理(Sr1420)において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSr1423において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」ではないと判定した場合には(Sr1423:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。一方、ステップSr1423において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であると判定した場合には(Sr1423:YES)、ステップSr1424に進む。
ステップSr1424では、エンディング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSr1425に進み、エンディング期間終了時の移行処理を実行する。エンディング期間終了時の移行処理は、今回のエンディング期間が終了した後の遊技回の各種モードを設定するための処理である。エンディング期間終了時の移行処理の詳細は後述する。ステップSr1425を実行した後、ステップSr1426に進み、開閉実行モードフラグをOFFにする。その後、ステップSr1427に進む。
ステップSr1427では、合計保留個数CRNが「0」であるか否かを判定する。ステップSr1427において、合計保留個数CRNが「0」であると判定した場合には(Sr1427:YES)、ステップSr1428に進み、客待ちコマンドを設定する。客待ちコマンドは、開閉実行モードが終了した時点において保留情報記憶エリア64bに保留情報が1つも記憶されていないことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。ステップSr1428において設定された客待ちコマンドは、上述したコマンド出力処理(図617:ステップSr0416)において音声発光制御装置90に送信される。一方、ステップSr1427において、合計保留個数CRNが「0」ではないと判定した場合には(Sr1427:NO)、本遊技状態移行処理を終了する。
[大入賞口開閉処理]
次に、大入賞口開閉処理について説明する。大入賞口開閉処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図626:Sr1416)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図628は、第12実施形態の主側MPU62(主側CPU62x)が実行する大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。ステップSr1501では、大入賞口36aを開放中であるか否かを判定する。具体的には、可変入賞駆動部36cの駆動状態に基づいて判定を行う。ステップSr1501において、大入賞口36aが開放中でないと判定した場合には(Sr1501:NO)、ステップSr1502に進み、第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSr1502において、第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であると判定した場合には(Sr1502:YES)、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。一方、ステップSr1502において、第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」でないと判定した場合には(Sr1502:NO)、ステップSr1503に進む。
ステップSr1503では、RAM64の各種カウンタエリア64dに設けられた第1タイマカウンタエリアT1の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第1タイマカウンタエリアT1は、大入賞口36aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSr1503において、第1タイマカウンタエリアT1の値が「0」でないと判定した場合には(Sr1503:NO)、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。一方、ステップSr1503において、第1タイマカウンタエリアT1の値が「0」であると判定した場合には(Sr1503:YES)、ステップSr1504に進み、大入賞口36aを開放するために可変入賞駆動部36cを駆動状態とする。その後、ステップSr1505に進む。
ステップSr1505では、各ラウンド用の設定処理を実行する。本実施形態におけるパチンコ機10の場合、設定されている入賞モードは全て高頻度入賞モードであるので、第1タイマカウンタエリアT1に「7500」(すなわち30sec)をセットする。さらに、大入賞口36aへの遊技球の入賞数をカウントするために、RAM64の各種カウンタエリア64dに設けられた入賞カウンタエリアPCに「10」をセットする。第1タイマカウンタエリアT1にセットされたカウント値は、タイマ割込み処理のタイマ更新処理(ステップSr0407)が実行される都度、すなわち4msec周期で1減算される。ステップSr1505を実行した後、ステップSr1506に進む。
ステップSr1506では、開放コマンドを設定する。その後、本大入賞口開閉処理を終了する。なお、開放コマンドは、大入賞口36aの開放が開始されたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90及び表示制御装置100に認識させるための情報を含むコマンドであり、上述したコマンド出力処理(図617:ステップSr0416)において音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した開放コマンドに基づいて、1ラウンド分の大入賞口36aの開放が開始されたことを特定するとともに、各種ランプ47やスピーカー46における演出内容を、大入賞口36aの開放が開始されたことに対応する内容に更新する。また、音声発光制御装置90は、上記開放コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置100に送信する。表示制御装置100は、受信した開放コマンドに基づいて、1ラウンド分の大入賞口36aの開放が開始されたことを特定するとともに、図柄表示装置41における演出内容を、大入賞口36aの開放が開始されたことに対応する内容に更新する。
ステップSr1501において、大入賞口36aが開放中であると判定した場合には(ステップSr1501:YES)、ステップSr1507に進み、第1タイマカウンタエリアT1の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第1タイマカウンタエリアT1は、大入賞口36aの開放継続時間を計測するためのパラメータとして用いられる。ステップSr1507において、第1タイマカウンタエリアT1の値が「0」でないと判定した場合には(Sr1507:NO)、ステップSr1508に進む。
ステップSr1508では、大入賞口36aに遊技球が入球したか否かを、可変入賞装置36に対応した検知センサーの検知状態により判定する。ステップSr1508において、入球が発生していないと判定した場合には(Sr1508:NO)、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。一方、ステップSr1508において、入球が発生していると判定した場合には(Sr1508:YES)、ステップSr1509に進み、入賞カウンタエリアPCの値を1減算する。その後、ステップSr1510に進む。
ステップSr1510では、入賞カウンタエリアPCの値が「0」であるか否かを判定する。ステップSr1510において、入賞カウンタエリアPCの値が「0」でないと判定した場合には(Sr1510:NO)、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSr1507において第1タイマカウンタエリアT1の値が「0」であると判定した場合には(Sr1507:YES)、又は、ステップSr1510において入賞カウンタエリアPCの値が「0」であると判定した場合には(Sr1510:YES)、ステップSr1511に進み、大入賞口閉鎖処理を実行する。具体的には、大入賞口36aを閉鎖するために可変入賞駆動部36cを非駆動状態とする。その後、ステップSr1512に進む。
ステップSr1512では、第1ラウンドカウンタエリアRC1の値を1減算する。その後、ステップSr1513に進み、第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSr1513において、第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であると判定した場合には(Sr1513:YES)、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。一方、ステップSr1513において、第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」でないと判定した場合には(Sr1513:NO)、ステップSr1514に進み、第1タイマカウンタエリアT1に「500」(すなわち2sec)をセットする。この場合、第1タイマカウンタエリアT1は、大入賞口36aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメータとして用いられる。ステップSr1514を実行した後、ステップSr1515に進み、閉鎖コマンドを設定する。その後、大入賞口開閉処理を終了する。
この設定された閉鎖コマンドは、大入賞口36aの開放が終了したことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90及び表示制御装置100に認識させるための情報を含むコマンドであり、上述したコマンド出力処理(図617:ステップSr0416)において音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した閉鎖コマンドに基づいて、1ラウンド分の大入賞口36aの開放が終了したことを特定するとともに、各種ランプ47やスピーカー46における演出内容を、大入賞口36aの開放が終了したことに対応する内容に更新する。また、音声発光制御装置90は、上記閉鎖コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置100に送信する。表示制御装置100は、受信した閉鎖コマンドに基づいて、1ラウンド分の大入賞口36aの開放が終了したことを特定するとともに、図柄表示装置41における演出内容を、大入賞口36aの開放が終了したことに対応する内容に更新する。
[エンディング期間終了時の移行処理]
次に、エンディング期間終了時の移行処理について説明する。エンディング期間終了時の移行処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図627:Sr1425)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図629は、第12実施形態の主側MPU62(主側CPU62x)が実行するエンディング期間終了時の移行処理を示すフローチャートである。ステップSr1601では、大当たり種別フラグとしての確変大当たりに対応するフラグがONであるか否かを判定する。すなわち、RAM64の16R確変フラグ又は8R確変フラグがONであるか否かを判定する。
ステップSr1601において、RAM64の16R確変フラグ又は8R確変フラグがONであると判定した場合には(Sr1601:YES)、ステップSr1602に進み、フラグ消去処理を実行する。具体的には、16R確変フラグ、8R確変フラグ、16通常フラグ、8R通常フラグ、高頻度サポートモードフラグがONである場合にはOFFにするとともに、ONではない場合には、その状態を維持する。ステップSr1602を実行した後、ステップSr1603に進む。
ステップSr1603では、高確率モードフラグをONにし、その後、ステップSr1604に進み、高頻度サポートモードフラグをONにする。これにより、開閉実行モードを終了した後に、当否抽選モードが高確率モードであり、且つ、サポートモードが高頻度サポートモードである遊技状態に移行する。なお、これら高確率モード及び高頻度サポートモードは少なくとも大当たり当選が次回発生するまで維持される。その後、ステップSr1605に進む。
ステップSr1605では、当否抽選モードが高確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、後述するステップSr1610に進む。
一方、ステップSr1601において、RAM64の16R通常フラグ又は8R通常フラグがONであると判定した場合には(Sr1601:NO)、ステップSr1606に進み、フラグ消去処理を実行する。具体的には、16R確変フラグ、8R確変フラグ、16通常フラグ、8R通常フラグ、高頻度サポートモードフラグがONである場合にはOFFにするとともに、ONではない場合には、その状態を維持する。その後、ステップSr1607に進む。
ステップSr1607では、高頻度サポートモードフラグをONにした後、ステップSr1608に進み、RAM64の各種カウンタエリア64dに設けられた遊技回数カウンタPNCに100をセットする。遊技回数カウンタPNCにセットされる値は、遊技回数を限定して高頻度サポートモードを実行する際の、当該遊技回数を示す値である。その後、ステップSr1609に進む。
ステップSr1609では、当否抽選モードが低確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである低確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、ステップSr1610に進む。
ステップSr1610では、サポートモードが高頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高頻度サポートモードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
[電役サポート用処理]
次に、電役サポート用処理について説明する。電役サポート用処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図617:Sr0412)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図630は、第12実施形態の主側MPU62(主側CPU62x)が実行する電役サポート用処理を示すフローチャートである。ステップSr1701では、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64eのサポート中フラグがONであるか否かを判定する。サポート中フラグは、第2始動口34の電動役物34aを開放状態にさせる場合にONにされ、閉鎖状態に復帰させる場合にOFFにされるフラグである。ステップSr1701において、サポート中フラグがONではないと判定した場合には(Sr1701:NO)、ステップSr1702に進む。
ステップSr1702では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64eのサポート当選フラグがONであるか否かを判定する。サポート当選フラグは、電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選において開放状態当選となった場合にONにされ、サポート中フラグがONである場合にOFFにされるフラグである。ステップSr1702において、サポート当選フラグがONではないと判定した場合には(Sr1702:NO)、ステップSr1703に進む。
ステップSr1703では、RAM64の各種カウンタエリア64dに設けられた第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。第2タイマカウンタエリアT2にセットされたカウント値は、タイマ割込み処理のタイマ更新処理(ステップSr0407)が実行される都度、すなわち4msec周期で1減算される。
ステップSr1703において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sr1703:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sr1703:YES)、ステップSr1704に進む。
ステップSr1704では、普図ユニット38における図柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。ステップSr1704において、変動表示の終了タイミングであると判定した場合には(Sr1704:YES)、ステップSr1705に進み、外れ表示を設定した後、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより、外れ表示を停止表示した状態で普図ユニット38における図柄の変動表示が終了される。一方、ステップSr1704において、変動表示の終了タイミングでないと判定した場合には(Sr1704:NO)、ステップSr1706に進む。
ステップSr1706では、役物保留個数SNの値が「0」より大きいか否かを判定する。ステップSr1706において、役物保留個数SNの値が「0」であると判定した場合には(Sr1706:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSr1706において、役物保留個数SNの値が「0」より大きいと判定した場合には(Sr1706:YES)、ステップSr1707に進む。
ステップSr1707では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、その後、ステップSr1708に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。ステップSr1707において開閉実行モードではなく(Sr1707:NO)、且つ、ステップSr1708において高頻度サポートモードである場合には(Sr1708:YES)、ステップSr1709に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64cに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0~461であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「375」(すなわち1.5sec)をセットする。第2タイマカウンタエリアT2は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。その後、ステップSr1710に進む。
ステップSr1710では、ステップSr1709の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSr1710において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選であると判定した場合には(Sr1710:YES)、ステップSr1711に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、RAM64の各種カウンタエリア64dに設けられた第2ラウンドカウンタエリアRC2に「3」をセットする。第2ラウンドカウンタエリアRC2は、電動役物34aが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。その後、ステップSr1712に進む。一方、ステップSr1710において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選でないと判定した場合には(Sr1710:NO)、ステップSr1711の処理を実行することなく、ステップSr1712に進む。
ステップSr1712では、当否抽選モードが低確率モードであるか否かを判定する。ステップSr1712において、当否抽選モードが低確率モードであると判定した場合には(Sr1712:YES)、ステップSr1713に進む。一方、ステップSr1712において、当否抽選モードが低確率モードでないと判定した場合には(Sr1712:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。
ステップSr1713では、遊技回数カウンタエリアが「0」となっているか否かを判定する。遊技回数カウンタは、低確率モードであって高頻度サポートモードである場合に1の遊技回が終了する度に1減算される。ステップSr1713において、遊技回数カウンタエリアが「0」でないと判定した場合には(Sr1713:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSr1713において、遊技回数カウンタエリアが「0」であると判定した場合には(Sr1713:YES)、ステップSr1714に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。その後、ステップSr1715に進む。
ステップSr1715では、サポートモードが低頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである低頻度サポートモードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、電役サポート用処理を終了する。
ステップSr1715にて設定された低頻度サポートモードコマンドは、上述したコマンド出力処理(図617:ステップSr0416)において音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90では、低頻度サポートモードコマンドを受信することに基づいて、サポートモードが低頻度サポートモードであることを特定し、それに対応した処理を実行する。
ステップSr1707において開閉実行モードであると判定した場合(Sr1707:YES)、又は、ステップSr1718において高頻度サポートモードでないと判定した場合には(Sr1708:NO)、ステップSr1716に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64cに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0、1であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「7375」(すなわち29.5sec)をセットする。その後、ステップSr1717に進む。
ステップSr1717では、ステップSr1716の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSr1717において、サポート当選でないと判定した場合には(Sr1717:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSr1717において、サポート当選であると判定した場合には(Sr1717:YES)、ステップSr1718に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、第2ラウンドカウンタエリアRC2に「1」をセットした後に、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSr1702において、サポート当選フラグがONであると判定した場合には(Sr1702:YES)、ステップSr1719に進み、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSr1719において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sr1719:NO)、普図ユニット38における絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSr1719において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sr1719:YES)、ステップSr1720に進む。
ステップSr1720では、当たり表示を設定する。これにより、当たり表示を停止表示した状態で普図ユニット38における絵柄の変動表示が終了される。その後、ステップSr1721に進み、サポート中フラグをONにするとともに、サポート当選フラグをOFFにする。その後、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSr1701において、サポート中フラグがONであると判定した場合には(Sr1701:YES)、ステップSr1722に進み、電動役物34aを開閉制御するための電役開閉制御処理を実行する。その後、本電役サポート用処理を終了する。
[電役開閉制御処理]
次に、電役開閉制御処理について説明する。電役開閉制御処理は、電役サポート用処理のサブルーチン(図630:Sr1722)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図631は、第12実施形態の主側MPU62(主側CPU62x)が実行する電役開閉制御処理を示すフローチャートである。ステップSr1801では、電動役物34aが開放中であるか否かを判定する。電動役物34aが開放中であるか否かは、電動役物駆動部34bが駆動状態であるか否かによって判定する。電動役物34aが開放されていると判定した場合には(Sr1801:YES)、ステップSr1802に進む。
ステップSr1802では、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの開放継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSr1802において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sr1802:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。すなわち、電動役物34aの開放継続時間が終了していない場合は、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSr1802において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sr1802:YES)、ステップSr1803に進み、電動役物34aを閉鎖状態に制御する閉鎖処理を行い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」(すなわち0.5sec)をセットする。すなわち、電動役物34aの開放継続時間の計測手段としての第2タイマカウンタエリアT2が「0」である場合には、電動役物34aを閉鎖するとともに、今度は第2タイマカウンタエリアT2を電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」をセットする。ステップSr1803を実行した後、ステップSr1804に進む。
ステップSr1804では、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値を1減算した後に、ステップSr1805に進み、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSr1805において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」でないと判定した場合には(Sr1805:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSr1805において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であると判定した場合には(Sr1805:YES)、ステップSr1806に進み、サポート中フラグをOFFにする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSr1801において、電動役物34aが開放中でないと判定した場合には(Sr1801:NO)、ステップSr1807に進み、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSr1807において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」でないと判定した場合には(Sr1807:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSr507において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であると判定した場合には(Sr1807:YES)、ステップSr1808に進み、電動役物34aを開放状態に制御する開放処理を実行する。その後、ステップSr1809に進む。
ステップSr1809では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Sr1809:NO)、ステップSr1810に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。
ステップSr1810において、高頻度サポートモード中であると判定した場合には(Sr1810:YES)、ステップSr1811に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「400」(すなわち1.6sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
一方、ステップSr1809において開閉実行モードであると判定した場合(Sr1809:YES)、又は、ステップSr1810において高頻度サポートモードではないと判定した場合には(Sr1810:NO)、ステップSr1812に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「50」(すなわち0.2sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
《12-6》音声発光制御装置において実行される各種処理:
次に、音声発光制御装置において実行される具体的な制御の一例を説明する。
<音声発光制御装置において実行される各種処理>
最初に、音光側MPU92によって実行されるメイン処理について説明する。
図632は、第12実施形態の音光側MPU92(音光側CPU92x)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。ステップSr4101では、立ち上げ処理を実行する。具体的には、電源投入に伴う初期設定処理や、音光側RAM94が正常に機能するか否かの判定等を実行する。ステップSr4101を実行した後、ステップSr4102に進む。
ステップSr4102では、起動日時情報記憶処理を実行する。起動日時情報記憶処理は、RTC97の起動日時情報記憶エリア97b2から起動日時情報を読み出して主側RAM64の起動日時情報記憶エリア94bに記憶させる処理である。起動日時情報記憶処理の詳細については後述する。ステップSr4102を実行した後、ステップSr4103に進む。
ステップSr4103では、電断種別判定処理を実行する。電断種別判定処理は、主制御装置60の主側MPU62から受信した電断種別コマンドに基づいて、当該主制御装置60の前回の電断の種別を判定する処理である。上述したように、電断の種別とは、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態を意味する。電断種別判定処理の詳細については後述する。ステップSr4103を実行した後、ステップSr4104に進む。
ステップSr4104では、起動種別判定処理を実行する。起動種別判定処理は、主制御装置60の主側MPU62から受信した起動種別コマンドに基づいて、当該主制御装置60の起動の種別を判定する処理である。起動種別判定処理の詳細については後述する。ステップSr4104を実行した後、ステップSr4105に進む。
ステップSr4105では、音光側異常電断フラグ対応処理を実行する。音光側異常電断フラグ対応処理は、上述したRTC演出や据え置き示唆演出を実行可能な状態又は実行不可能な状態のいずれかに設定する処理である。音光側異常電断フラグ対応処理の詳細については後述する。ステップSr4105を実行した後、ステップSr4106に進む。
ステップSr4106では、タイマ割込みの許可を設定する。これにより、後述するタイマ割込み処理の実行が許可される。その後、無限ループに突入する。
次に、図632のステップSr4102に示した起動日時情報記憶処理の詳細について説明する。
図633は、第12実施形態の音光側MPU92(音光側CPU92x)が実行する起動日時情報記憶処理を示すフローチャートである。ステップSr4201では、RTC97の計時レジスタ97b1から現在日時情報を読み込み、当該読み込んだ現在日時情報を音光側RAM94の起動日時情報記憶エリア94bに書き込む(記憶する)。その後、本起動日時情報記憶処理を終了する。
次に、図632のステップSr4103に示した電断種別判定処理の詳細について説明する。
図634は、第12実施形態の音光側MPU92(音光側CPU92x)が実行する電断種別判定処理を示すフローチャートである。ステップSr4301では、主側MPU62から電断種別コマンドを受信したか否かを判定する。具体的には、本実施形態では、主側MPU62から、上述した正常電断コマンド、異常電断コマンドの2個のコマンドのうちのいずれかのコマンドを受信したか否かを判定する。ステップSr4301において、上述した2個のコマンドのうちのいずれかのコマンドを受信したと判定した場合には(ステップSr4301:YES)、ステップSr4302に進む。一方、ステップSr4301において、上述した2個のコマンドのうちのいずれのコマンドも受信していないと判定した場合には(ステップSr4301:NO)、再びステップSr4301に戻る。すなわち、上述した2個のコマンドのうちのいずれかのコマンドを受信したと判定するまで待機し、上述した2個のコマンドのうちのいずれかのコマンドを受信したと判定した場合に、ステップSr4302に進む。
ステップSr4302では、主側MPU62から電断種別コマンドとして受信したコマンドが異常電断コマンドであるか否かを判定する。ステップSr4302において、主側MPU62から電断種別コマンドとして受信したコマンドが異常電断コマンドであると判定した場合には(ステップSr4302:YES)、ステップSr4303に進み、音光側RAM94に記憶されている音光側異常電断フラグをONにする。その後、本電断種別判定処理を終了する。
一方、ステップSr4302において、主側MPU62から電断種別コマンドとして受信したコマンドが異常電断コマンドではないと判定した場合(ステップSr4302:YES)、すなわち、主側MPU62から電断種別コマンドとして受信したコマンドが正常電断コマンドである場合には、ステップSr4304に進み、音光側RAM94に記憶されている音光側異常電断フラグをOFFにする。その後、本電断種別判定処理を終了する。
このように、本実施形態では、電断種別判定処理を実行するので、音声発光制御装置90においても、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態を把握することが可能となる。
次に、図632のステップSr4104に示した起動種別判定処理の詳細について説明する。
図635は、第12実施形態の音光側MPU92(音光側CPU92x)が実行する起動種別判定処理を示すフローチャートである。ステップSr4401では、主側MPU62から起動種別コマンドを受信したか否かを判定する。具体的には、本実施形態では、主側MPU62から、上述した通常起動コマンド、RAM異常コマンド、RAMクリアコマンド、設定変更モード開始コマンド、設定確認モード開始コマンドの5個のコマンドのうちのいずれかのコマンドを受信したか否かを判定する。ステップSr4402において、上述した5個のコマンドのうちのいずれかのコマンドを受信したと判定した場合には(ステップSr4401:YES)、ステップSr4402に進む。一方、ステップSr4401において、上述した5個のコマンドのうちのいずれのコマンドも受信していないと判定した場合には(ステップSr4401:NO)、再びステップSr4401に戻る。すなわち、上述した5個のコマンドのうちのいずれかのコマンドを受信したと判定するまで待機し、上述した5個のコマンドのうちのいずれかのコマンドを受信したと判定した場合に、ステップSr4402に進む。
ステップSr4402では、主側MPU62から起動種別コマンドとして受信したコマンドが通常起動コマンドであるか否かを判定する。ステップSr4402において、主側MPU62から起動種別コマンドとして受信したコマンドが通常起動コマンドであると判定した場合には(ステップSr4402:YES)、ステップSr4403に進む。
ステップSr4403では、音光側RAM94に記憶されている起動種別判定値に「01」をセットする。起動種別判定値は、主制御装置60の今回の起動種別を音声発光制御装置90が把握するための数値情報である。本実施形態では、起動種別判定値に「01」がセットされている状態は、主制御装置60の今回の起動種別が通常起動であったことを意味する。ステップSr4403を実行した後、本起動種別判定処理を終了する。
一方、ステップSr4402において、主側MPU62から起動種別コマンドとして受信したコマンドが通常起動コマンドではないと判定した場合には(ステップSr4402:NO)、ステップSr4404に進み、主側MPU62から起動種別コマンドとして受信したコマンドがRAM異常コマンドであるか否かを判定する。ステップSr4404において、主側MPU62から起動種別コマンドとして受信したコマンドがRAM異常コマンドであると判定した場合には(ステップSr4404:YES)、ステップSr4405に進む。
ステップSr4405では、起動種別判定値に「02」をセットする。本実施形態では、起動種別判定値に「02」がセットされている状態は、主制御装置60の今回の起動種別がRAM異常であったことを意味する。ステップSr4405を実行した後、本起動種別判定処理を終了する。
一方、ステップSr4404において、主側MPU62から起動種別コマンドとして受信したコマンドがRAM異常コマンドではないと判定した場合には(ステップSr4404:NO)、ステップSr4406に進み、主側MPU62から起動種別コマンドとして受信したコマンドがRAMクリアコマンドであるか否かを判定する。ステップSr4406において、主側MPU62から起動種別コマンドとして受信したコマンドがRAMクリアコマンドであると判定した場合には(ステップSr4406:YES)、ステップSr4407に進む。
ステップSr4407では、起動種別判定値に「03」をセットする。本実施形態では、起動種別判定値に「03」がセットされている状態は、主制御装置60の今回の起動種別がRAMクリアであったことを意味する。ステップSr4407を実行した後、本起動種別判定処理を終了する。
一方、ステップSr4406において、主側MPU62から起動種別コマンドとして受信したコマンドがRAMクリアコマンドではないと判定した場合には(ステップSr4406:NO)、ステップSr4408に進み、主側MPU62から起動種別コマンドとして受信したコマンドが設定変更モード開始コマンドであるか否かを判定する。ステップSr4408において、主側MPU62から起動種別コマンドとして受信したコマンドが設定変更モード開始コマンドであると判定した場合には(ステップSr4408:YES)、ステップSr4409に進む。
ステップSr4409では、起動種別判定値に「04」をセットする。本実施形態では、起動種別判定値に「04」がセットされている状態は、主制御装置60の今回の起動種別が設定変更モードであったことを意味する。ステップSr4409を実行した後、本起動種別判定処理を終了する。
一方、ステップSr4408において、主側MPU62から起動種別コマンドとして受信したコマンドが設定変更モード開始コマンドではないと判定した場合(ステップSr4408:NO)、換言すれば、主側MPU62から起動種別コマンドとして受信したコマンドが設定確認モード開始コマンドである場合には、ステップSr4410に進む。
ステップSr4410では、起動種別判定値に「05」をセットする。本実施形態では、起動種別判定値に「05」がセットされている状態は、主制御装置60の今回の起動種別が設定確認モードであったことを意味する。ステップSr4410を実行した後、本起動種別判定処理を終了する。
次に、図632のステップSr4105に示した音光側異常電断フラグ対応処理の詳細について説明する。
図636は、第12実施形態の音光側MPU92(音光側CPU92x)が実行する音光側異常電断フラグ対応処理を示すフローチャートである。
ステップSr4501では、音光側異常電断フラグがONであるか否かを判定する。ステップSr4501において、音光側異常電断フラグがONではないと判定した場合には(ステップSr4501:NO)、ステップSr4502に進み、音光側RAM94に記憶されているRTC演出実行許可フラグをOFFにする。RTC演出実行許可フラグは、RTC演出を実行可能な状態か否かを音光側MPU92が特定するためのフラグであり、RTC演出実行許可フラグがONである状態は、RTC演出の実行条件(時刻等)が成立すればRTC演出を実行可能な状態を意味し、一方、RTC演出実行許可フラグがOFFである状態は、RTC演出の実行条件(時刻等)の成立の有無を問わずRTC演出を実行不可能な状態を意味する。ステップSr4502を実行した後、ステップSr4503に進む。
ステップSr4503では、音光側RAM94に記憶されている据え置き示唆演出実行許可フラグをOFFにする。据え置き示唆演出実行許可フラグは、据え置き示唆演出を実行可能な状態か否かを音光側MPU92が特定するためのフラグであり、据え置き示唆演出実行許可フラグがONである状態は、据え置き示唆演出の実行条件(通常起動したこと等)が成立すれば据え置き示唆演出を実行可能な状態を意味し、一方、据え置き示唆演出実行許可フラグがOFFである状態は、据え置き示唆演出の実行条件(通常起動したこと等)の成立の有無を問わず据え置き示唆演出を実行不可能な状態を意味する。ステップSr4503を実行した後、本音光側異常電断フラグ対応処理を終了する。
一方、ステップSr4501において、音光側異常電断フラグがONであると判定した場合には(ステップSr4501:YES)、ステップSr4504に進み、RTC演出実行許可フラグをONにする。その後、ステップSr4505に進み、据え置き示唆演出実行許可フラグをONにする。その後、本音光側異常電断フラグ対応処理を終了する。
次に、音光側MPU92によって実行されるタイマ割込み処理について説明する。
図637は、第12実施形態の音光側MPU92(音光側CPU92x)が実行するタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、比較的短い周期(本実施形態では2msec)で繰り返し実行される。以下、タイマ割込み処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSr6101では、コマンド記憶処理を実行する。コマンド記憶処理は、主側MPU62からコマンドを受信した場合に、受信したコマンドを音光側RAM94に記憶するための処理である。音光側RAM94には、主側MPU62から受信したコマンドの記憶及び読み出しを可能とするためのリングバッファが設けられており、主側MPU62から受信したコマンドは、当該リングバッファに順次記憶されるとともに、記憶された順序に従って順次読み出される。ステップSr6101を実行した後、ステップSr6102に進む。
ステップSr6102では、音光側電断処理を実行する。音光側電断処理は、主側MPU62から電断発生コマンドを受信した場合に、使用レジスタの退避等を実行する処理である。音光側電断処理の詳細については後述する。ステップSr6102を実行した後、ステップSr6103に進む。
ステップSr6103では、RTC演出用処理を実行する。RTC演出用処理は、当該パチンコ機10が起動してから(電力の供給が開始されてから)所定時間毎(本実施形態では1時間毎)に所定時間(本実施形態では5分間)のRTC演出を実行するための処理である。RTC演出用処理の詳細については後述する。ステップSr6103を実行した後、ステップSr6104に進む。
ステップSr6104では、据え置き示唆演出用処理を実行する。据え置き示唆演出用処理は、設定情報が据え置きされたことを示唆する演出である据え置き示唆演出を実行するための処理である。据え置き示唆演出用処理の詳細については後述する。ステップSr6104を実行した後、ステップSr6105に進む。
ステップSr6105では、遊技回演出用処理を実行する。遊技回演出用処理では、図柄の変動が開始してから停止するまでの遊技回において実行する演出に関する処理を行なう。ステップSr6105を実行した後、ステップSr6106に進む。
ステップSr6106では、開閉実行モード演出用処理を実行する。開閉実行モード演出用処理では、オープニング期間における演出や、開閉処理期間における演出、エンディング期間における演出に関する処理を行なう。ステップSr6106を実行した後、ステップSr6107に進む。
ステップSr6107では、各種ランプ47の発光制御を行うための発光制御処理を実行する。発光制御処理では、上記の各演出用処理において読み出された発光データに基づいて、各種ランプ47の発光制御を行う。ステップSr6107を実行した後、ステップSr6108に進む。
ステップSr6108では、スピーカー46の音声出力制御を行うための音声出力制御処理を実行する。音声出力制御処理では、上記のBGM用処理及び各演出用処理において読み出された音声データに基づいて、スピーカー46の音声出力制御を行う。ステップSr6108を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
次に、図637のステップSr6102に示した音光側電断処理の詳細について説明する。
図638は、第12実施形態の音光側MPU92(音光側CPU92x)が実行する音光側電断処理を示すフローチャートである。
ステップSr6201では、主側MPU62から電断発生コマンドを受信したか否かを判定する。ステップSr6201において、主側MPU62から電断発生コマンドを受信していないと判定した場合には(ステップSr6201:NO)、そのまま本音光側電断処理を終了する。一方、ステップSr6201において、主側MPU62から電断発生コマンドを受信していると判定した場合には(ステップSr6201:YES)、ステップSr6202に進む。
ステップSr6202では、音光側CPU92xのレジスタに格納されている各種情報(遊技状態を示す情報や制御情報等)を音光側RAM94の所定の領域に退避させる。その後、ステップSr6203に進み、音光側CPU92xのスタックポインタに格納されている情報を音光側RAM94の所定の領域に保存する。その後、ステップSr6204に進み、復電フラグをONにする。その後、ステップSr6205に進み、音光側RAM94に記憶されている所定の情報群に基づいて所定の演算を実行することによってRAM判定値(例えばチェックサム値)を算出し、算出したRAM判定値を音光側RAM94に記憶する。その後、ステップSr6205に進み、RAMアクセスを禁止した後、供給される駆動電圧が低下して動作不能となるまで無限ループ処理を繰り返す。
次に、図637のステップSr6103に示したRTC演出用処理の詳細について説明する。
図639は、第12実施形態の音光側MPU92(音光側CPU92x)が実行するRTC演出用処理を示すフローチャートである。
ステップSr6301では、RTC演出実行許可フラグがONであるか否かを判定する。ステップS6301において、RTC演出実行許可フラグがONであると判定した場合には(ステップSr6301:YES)、以下に説明するステップSr6302~ステップSr6313の処理を実行する。ステップSr6302~ステップSr6313の処理は、RTC演出を実行するタイミングであるか否かを判定し、RTC演出を実行するタイミングであると判定した場合に当該RTC演出を実行するための処理である。一方、ステップS6301において、RTC演出実行許可フラグがONではないと判定した場合には(ステップSr6301:NO)、ステップSr6302~ステップSr6313の処理を実行せずに、本RTC演出用処理を終了する。
このように、本実施形態では、RTC演出実行許可フラグがONである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がONである場合にはRTC演出が所定のタイミングで実行されるが、一方、RTC演出実行許可フラグがOFFである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFFである場合にはRTC演出は実行されることがない。以下では、ステップSr6302~ステップSr6313の処理について説明する。
ステップSr6202では、主側RAM64に記憶されているRTC演出実行中フラグがONであるか否かを判定する。RTC演出実行中フラグは、後述するRTC演出が実行中であるか否かを判定するためのフラグであり、RTC演出の開始の際にONとなり、RTC演出の終了の際にOFFとなる。ステップSr6202において、RTC演出実行中フラグがONではないと判定した場合(ステップSr6202:NO)、すなわち、RTC演出が実行中ではない場合には、ステップSr6203に進む。
ステップSr6203では、RTC97の計時レジスタ97b1から現在日時情報を読み込む。その後、ステップSr6204に進み、読み込んだ現在日時情報と、音光側RAM94の起動日時情報記憶エリア94bに記憶されている起動日時情報とに基づいて、起動日時から現在の日時までの経過時間である起動経過時間を算出する。具体的には、例えば、RTC97の計時レジスタ97b1から読み込んだ現在日時情報が「2017年12月15日11時53分45秒」を示しており、音光側RAM94に記憶されている起動日時情報が「2017年12月15日08時42分35秒」を示している場合には、起動経過時間は、「3時間11分10秒」となる。なお、算出した起動経過時間が24時間00分00秒を超える値となる場合には、起動経過時間が24時間00分00秒以下の値となるまで、当該起動経過時間から24時間00分00秒に対応する値を減算する。例えば、算出した起動経過時間が「51時間35分24秒」である場合には、24時間00分00秒に対応する値を2回減算して、新たな起動経過時間が「3時間35分24秒」となる。このような処理を採用する理由については後述する。ステップSr6204を実行した後、ステップSr6205に進む。
ステップSr6205では、音光側ROM93に記憶されているRTC演出実行判定テーブルを参照し、ステップSr6206においてRTC演出を開始するタイミングであるか否かを判定する。RTC演出実行判定テーブルには、起動経過時間と、RTC演出の種別とが対応付けて記憶されている。
図640は、RTC演出実行判定テーブルを説明する説明図である。上述したように、RTC演出実行判定テーブルには、起動経過時間と、RTC演出の種別とが対応付けて記憶されている。具体的には、本実施形態では、図640に示すように、起動経過時間の1時間毎に異なる種別のRTC演出が設定されている。例えば、起動経過時間「1時間00分00秒」に対応して「RTC演出A」が設定されており、起動経過時間「2時間00分00秒」に対応して「RTC演出B」が設定されている。上述したように、本実施形態では、起動経過時間が24時間00分00秒を超える値となる場合には、起動経過時間が24時間00分00秒以下の値となるまで、当該起動経過時間から24時間00分00秒に対応する値を減算する。したがって、RTC演出実行判定テーブルを起動経過時間が24時間00分00秒を超える部分に対応させなくてもよいため、RTC演出実行判定テーブルを記憶するために必要となる音光側ROM93の記憶容量を低減することができる。
図639に説明を戻す。ステップSr6206では、RTC演出を開始するタイミングであるか否かを判定する。具体的には、ステップSr6204において算出した起動経過時間が、RTC演出実行判定テーブルに設定されている起動経過時間と一致している場合にはRTC演出の開始タイミングであると判定し、一致していない場合にはRTC演出の開始タイミングではないと判定する。例えば、ステップSr6204において算出した起動経過時間が「1時間00分00秒」である場合にはRTC演出Aの開始タイミングであると判定する。
ステップSr6206において、RTC演出を開始するタイミングではないと判定した場合には(ステップSr6206:NO)、本RTC演出用処理を終了する。一方、ステップSr6206において、RTC演出を開始するタイミングであると判定した場合には(ステップSr6206:YES)、ステップSr6207に進む。
ステップSr6207では、RTC演出実行判定テーブルにおいて設定されている起動経過時間に対応した種別のRTC演出を開始するように設定する。例えば、起動経過時間が「1時間00分00秒」である場合にはRTC演出Aに対応した演出態様となるようにスピーカー46及び各種ランプ47の制御を開始し、RTC演出Aに対応した動画の表示を開始させるためのコマンドを表示制御装置100に対して送信する。本実施形態では、RTC演出Aは、5分間、キャラクターAが登場して楽曲Aを歌う演出である。RTC演出実行判定テーブルにおいて設定されている他のRTC演出は、5分間、他のキャラクターが登場して他の楽曲を歌う演出である。すなわち、RTC演出の種別毎に登場するキャラクター及び楽曲が異なっている。その後、ステップSr6208に進む。
ステップSr6208では、RTC演出実行中フラグをONにする。その後、ステップSr6209に進み、RTC演出用タイマカウンタTrに「150000」をセットする。RTC演出用タイマカウンタTrは、RTC演出の残時間を管理するためのカウンタであり、後述するように、本タイマ割込み処理が実行される毎に1減算される。本実施形態では、タイマ割込み処理は2ms毎に実行されるので、RTC演出用タイマカウンタTrにセットされる「150000」は、5分間に相当する。その後、本RTC演出用処理を終了する。
上述したステップSr6202において、RTC演出実行中フラグがONであると判定した場合(ステップSr6202:YES)、すなわち、上述したステップSr6208においてRTC演出実行中フラグをONにした後のタイマ割込み処理にて本ステップSr6202に進んだ場合には、ステップSr6210に進む。
ステップSr6210では、RTC演出用タイマカウンタTrにセットされている値から1を減算する。その後、ステップSr6211に進み、RTC演出用タイマカウンタTrの値が0であるか否かを判定する。ステップSr6211において、RTC演出用タイマカウンタTrの値が0ではないと判定した場合(ステップSr6211:NO)、すなわち、まだRTC演出の終了タイミングではないと判定した場合には、本RTC演出用処理を終了する。一方、ステップSr6211において、RTC演出用タイマカウンタTrの値が0であると判定した場合(ステップSr6211:YES)、すなわち、RTC演出の終了タイミングであると判定した場合には、ステップSr6212に進み、実行中のRTC演出を終了するように設定する。その後、ステップSr6213に進み、RTC演出実行中フラグをOFFにして、本RTC演出用処理を終了する。
次に、図637のステップSr6104に示した据え置き示唆演出用処理の詳細について説明する。
図641は、第12実施形態の音光側MPU92(音光側CPU92x)が実行する据え置き示唆演出用処理を示すフローチャートである。
ステップSr6401では、据え置き示唆演出実行許可フラグがONであるか否かを判定する。ステップSr6401において、据え置き示唆演出実行許可フラグがONであると判定した場合には(ステップSr6401:YES)、以下に説明するステップSr6402~ステップSr6406の処理を実行する。ステップSr6402~ステップSr6406の処理は、据え置き示唆演出を実行するタイミングであるか否かを判定し、据え置き示唆演出を実行するタイミングであると判定した場合に当該据え置き示唆演出を実行するための処理である。一方、ステップS6401において、据え置き示唆演出実行許可フラグがONではないと判定した場合には(ステップSr6401:NO)、ステップSr6402~ステップSr6406の処理を実行せずに、本RTC演出用処理を終了する。
このように、本実施形態では、据え置き示唆演出実行許可フラグがONである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がONである場合には据え置き示唆演出が所定のタイミングで実行され得るが、一方、据え置き示唆演出実行許可フラグがOFFである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFFである場合には据え置き示唆演出は実行されることがない。以下では、ステップSr6402~ステップSr6406の処理について説明する。
ステップSr6402では、起動種別判定値が「01」であるか否か、すなわち、今回の起動種別が「通常起動」であったか否かを判定する。ステップSr6402において、起動種別判定値が「01」であると判定した場合には(ステップSr6402:YES)、後述するステップSr6403に進む。一方、ステップS6402において、起動種別判定値が「01」ではないと判定した場合には(ステップSr6402:NO)、本据え置き示唆演出用処理を終了する。
ステップSr6403では、音光側RAM94に記憶されている据え置き示唆演出実行済みフラグがONであるか否かを判定する。据え置き示唆演出実行済みフラグは、今回の起動後に据え置き示唆演出が既に実行されたか否かを判定するためのフラグである。本実施形態では、通常起動した後の最初の遊技回のみにおいて据え置き示唆演出を実行する構成を採用しているため、この据え置き示唆演出実行済みフラグが設けられている。そして、据え置き示唆演出実行済みフラグは、ONの状態で電力の供給が断たれた場合であってもONの状態が保持されず、次の起動時には必ずOFFになっている。
ステップSr6403において、据え置き示唆演出実行済みフラグがONではないと判定した場合には(ステップSr6403:NO)、後述するステップSr6404に進む。一方、ステップSr6403において、据え置き示唆演出実行済みフラグがONであると判定した場合には(ステップSr6403:YES)、本据え置き示唆演出用処理を終了する。
ステップSr6404では、主制御装置60から変動用コマンドを受信したか否かを判定する。変動用コマンドは、主制御装置60が実行するタイマ割込み処理(図617)の遊技回制御処理(ステップSr0410)において、遊技回(特別図柄の変動)を開始する際に音声発光制御装置90に送信されるコマンドである。すなわち、ステップSr6404では、遊技回(特別図柄の変動)が開始されたか否かを判定する。ステップSr6404において、変動用コマンドを受信したと判定した場合には(ステップSr6404:YES)、後述するステップSr6405に進む。一方、ステップSr6404において、変動用コマンドを受信していないと判定した場合には(ステップSr6404:NO)、本据え置き示唆演出用処理を終了する。
ステップSr6405では、据え置き示唆演出開始処理を実行する。据え置き示唆演出開始処理は、上述した据え置き示唆演出を開始させる処理である。その後、ステップSr6406に進み、上述した据え置き示唆演出実行済みフラグをONにして、本据え置き示唆演出開始処理を終了する。
以上説明したように、本実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
本実施形態によれば、パチンコ機10が起動してからの経過時間(起動経過時間)に基づいてRTC演出を実行するので、島設備に複数のパチンコ機10が設置されている遊技ホールにおいて、当該島設備の島電源スイッチをONにすることによって当該複数のパチンコ機10を一斉に(同時に)起動させた場合には、当該島設備に設置されている各パチンコ機10における起動経過時間が同一となる。したがって、一斉に(同時に)RTC演出を開始させることが可能となる。
しかしながら、島電源スイッチをONにすることによって当該島設備に設置されている複数のパチンコ機10を一斉に(同時に)起動させた後、例えば設定情報を変更させるなどの目的で一のパチンコ機10の電源スイッチ85aを個別にON位置からOFF位置に変位させて電力の供給を断ち、再度、当該電源スイッチ85aをOFF位置からON位置に変位させて起動させた場合には、当該一のパチンコ機10における起動経過時間が、当該島設備に設置されている他のパチンコ機10における起動経過時間とずれてしまい、当該一のパチンコ機10におけるRTC演出の開始のタイミングが当該他のパチンコ機10とずれてしまうといった課題が生じる。特に、設定情報の変更に要する時間は1分程度であるため、設定情報を変更させた当該一のパチンコ機10は、当該他のパチンコ機10に対して1分程度遅れてRTC演出が開始されることになる。一般に、RTC演出の時間は5分程度であるため、設定情報を変更させた当該一のパチンコ機10におけるRTC演出が、当該他のパチンコ機10におけるRTC演出に対してずれた状態で重複して実行されて干渉してしまい、遊技者に不快感を与えてしまうといった課題が生じる。
そこで、本実施形態では、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合にRTC演出実行許可フラグをOFFにする処理を実行するので、電源スイッチ85aがON位置からOFF位置に変位されて電力の供給が断たれ、その後に電源スイッチ85aがOFF位置からON位置に変位されて起動した場合には、当該パチンコ機10はRTC演出を実行不可能な状態に設定されることになる。この結果、電源スイッチ85aが操作されることによって起動した当該一のパチンコ機10においてはRTC演出が実行されないので、当該一のパチンコ機10におけるRTC演出が、当該他のパチンコ機10におけるRTC演出に対してずれた状態で重複して実行されて干渉してしまうことを抑制することができ、遊技者に不快感を与えてしまうことを抑制することができる。
一方、パチンコ機10の電源スイッチ85aがON位置のまま、島電源スイッチがONからOFFに変位されたことによって電力の供給が断たれ、その後に島電源スイッチがOFFからONに変位されたことによって起動した場合には、当該パチンコ機10はRTC演出を実行可能な状態に設定される(RTC演出実行許可フラグがONにされる)ので、島設備に設置されている他のパチンコ機10と同一(又は略同一)のタイミングでRTC演出を実行することが可能となる。
また、複数のパチンコ機10が島設備に設置されており、当該島設備の島電源スイッチによって当該複数のパチンコ機10に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールにおいては、パチンコ機10が個別の電源スイッチ85aの操作によって電力の供給が断たれたり電力の供給が開始された場合には、前日(または前営業日)から設定情報が変更されている可能性が高い。
本実施形態によれば、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に据え置き示唆演出実行許可フラグをOFFにする処理を実行するので、前回の電断の発生が電源スイッチ85aの操作によるものである場合には、次の起動後に当該パチンコ機10において据え置き示唆演出が実行されることがない。したがって、実際には前日(または前営業日)から設定情報が変更されているにもかかわらず、当該パチンコ機10において据え置き示唆演出が実行されてしまうことによって、遊技者が当該パチンコ機10において設定情報が変更されずに据え置きされていると誤認してしまうといった事態の発生を抑制することができる。
《12-7》第12実施形態の変形例:
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。なお、以下で説明する変形例では、上記の実施形態と同一の構成、処理及び効果については、説明を省略する。
《12-7-1》変形例1:
上記第12実施形態において、所定範囲で移動可能な演出用可動物を備える構成とし、音声発光制御装置90は、音光側異常電断フラグがONである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合に、演出用可動物を原点位置から最大位置に移動させる構成としてもよい。以下、具体的に説明する。
図642及び図643は、第12実施形態の変形例1のパチンコ機10が備える演出用可動物99を説明する説明図である。本変形例の演出用可動物99は、図642に示す原点位置から、図643に示す最大位置まで移動可能に構成されており、例えば、スーパーリーチ演出等の所定の演出の実行に伴って原点位置から最大位置まで移動し、当該演出の終了に伴って最大位置から原点位置に復帰する。また、図示は省略するが、本変形例では、演出用可動物99を移動させる駆動モーターと、演出用可動物99が原点位置にあることを検出可能な原点位置検出センサーと、演出用可動物99が最大位置にあることを検出可能な最大位置検出センサーとが設けられており、演出用可動物99を原点位置から最大位置まで移動させる際には、演出用可動物99が最大位置検出センサーによって検出されるまで駆動モーターを駆動させ、一方、演出用可動物99を最大位置から原点位置まで復帰させる際には、演出用可動物99が原点位置検出センサーによって検出されるまで駆動モーターを駆動させる。
そして、本変形例では、音声発光制御装置90は、起動時に音光側異常電断フラグ対応処理において音光側異常電断フラグがONであると判定した場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合に、演出用可動物99を原点位置から最大位置に移動させる。このような構成によれば、遊技ホールの管理者等は、演出用可動物99が原点位置であるか否かを目視で確認することによって、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定されたのか、それともON状態であると判定されたのかを容易に確認することができる。
そして、管理者等は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたことに気付いた場合には、当該パチンコ機10において前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたことに対応した作業を行なうことができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数のパチンコ機10に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に電源スイッチ85aの状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該パチンコ機10に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。したがって、このような遊技ホールにおいては、遊技ホールの管理者等は、当該パチンコ機10の稼動を一時中断して当該パチンコ機10の検査等を行なうことができる。
なお、演出用可動物99を移動させる駆動モーターとして、ステッピングモーターを用いる構成としてもよい。具体的には、例えば、演出用可動物99を原点位置から最大位置まで移動させる場合には、原点位置から最大位置に移動させるための回転方向(例えば正転方向)を指定し、所定のステップ数(例えば20)をカウンタにセットしてステッピングモーターを駆動させ、カウンタにセットされたステップ数が0となった時点で最大位置検出センサーによって演出用可動物99が検出されたか否かを判定する。最大位置検出センサーによって演出用可動物99が検出された場合には、ステッピングモーターの駆動を終了する。一方、最大位置検出センサーによって演出用可動物99が検出されなかった場合には、検出されるまで、カウンタに1ずつセットして演出用可動物99を最大位置の方向にさらに移動させる。なお、追加したステップ数が所定数(例えば5)を超えた場合にはエラーを報知する構成としてもよい。
一方、演出用可動物99を最大位置から原点位置まで移動させる場合には、最大位置から原点位置に移動させるための回転方向(例えば逆転方向)を指定し、所定のステップ数(例えば20)をカウンタにセットしてステッピングモーターを駆動させ、カウンタにセットされたステップ数が0となった時点で原点位置検出センサーによって演出用可動物99が検出されたか否かを判定する。原点位置検出センサーによって演出用可動物99が検出された場合には、ステッピングモーターの駆動を終了する。一方、原点位置検出センサーによって演出用可動物99が検出されなかった場合には、検出されるまで、カウンタに1ずつセットして演出用可動物99を原点位置の方向にさらに移動させる。なお、追加したステップ数が所定数(例えば5)を超えた場合にはエラーを報知する構成としてもよい。
以上説明した駆動モーターとしてステッピングモーターを用いる構成を、以下に説明する各変形例に対して適用してもよい。
《12-7-2》変形例2:
上記第12実施形態及び上記各変形例において、音声発光制御装置90は、音光側異常電断フラグがONである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合に、所定の報知処理(例えば最大音量で警報を鳴らす処理等)を実行する構成としてもよい。このような構成によれば、遊技ホールの管理者等に対して、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたことに気付かせることができる。この結果、管理者等は、当該パチンコ機10において前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたことに対応した作業を行なうことができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数のパチンコ機10に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に電源スイッチ85aの状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該パチンコ機10に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。したがって、このような遊技ホールにおいては、遊技ホールの管理者等は、当該パチンコ機10の稼動を一時中断して当該パチンコ機10の検査等を行なうことができる。
《12-7-3》変形例3:
上記第12実施形態及び上記各変形例において、ホールコンピュータ等の外部装置に情報を出力可能な外部出力端子を備える構成とし、主制御装置60は、主側異常電断フラグがONである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合に、異常が発生した可能性があることを示す所定の情報を外部出力端子から出力させる構成としてもよい。このような構成によれば、遊技ホールの管理者等に対して、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたことに気付かせることができる。この結果、管理者等は、当該パチンコ機10において前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたことに対応した作業を行なうことができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数のパチンコ機10に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に電源スイッチ85aの状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該パチンコ機10に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。したがって、このような遊技ホールにおいては、遊技ホールの管理者等は、当該パチンコ機10の稼動を一時中断して当該パチンコ機10の検査等を行なうことができる。
《12-7-4》変形例4:
上記第12実施形態及び上記各変形例において、主側異常電断フラグがONである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合に、電源スイッチ85aを強制的にOFF状態に変位させる駆動機構を備える構成としてもよい。この構成によれば、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には電源スイッチ85aがOFF状態に変位し、当該パチンコ機10への電力の供給が断たれることになる。したがって、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数のパチンコ機10に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に電源スイッチ85aの状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該パチンコ機10に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。本変形例によれば、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態が異常なON状態であった場合には、次の起動時に、電源スイッチ85aが強制的にOFF状態に変位されて、当該パチンコ機10への電力の供給が強制的に断たれることになる。したがって、異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
《12-7-5》変形例5:
上記第12実施形態及び上記各変形例において、音声発光制御装置90は、音光側異常電断フラグがOFFである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に、当該パチンコ機10の起動時に表示される起動デモ画像を図柄表示装置41に表示させる構成としてもよい。この構成によれば、遊技ホールの管理者等は、図柄表示装置41に起動デモ画像が表示されるか否かを確認することによって、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定されたのか、それともON状態であると判定されたのかを確認することができる。
そして、管理者等は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたことに気付いた場合には、当該パチンコ機10において前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたことに対応した作業を行なうことができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数のパチンコ機10に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に電源スイッチ85aの状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該パチンコ機10に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。したがって、このような遊技ホールにおいては、遊技ホールの管理者等は、当該パチンコ機10の稼動を一時中断して当該パチンコ機10の検査等を行なうことができる。
《12-7-6》変形例6:
上記第12実施形態及び上記各変形例において、主制御装置60は、主側異常電断フラグがOFFである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に、遊技球発射機構81による遊技球の発射を可能にする構成としてもよい。具体的には、例えば、遊技球の発射を許可する許可フラグを設け、当該許可フラグがONである場合に限り遊技球発射機構81による遊技球の発射を可能な構成とする。そして、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に当該許可フラグをONにし、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には当該許可フラグをOFFにする。
このような構成によれば、遊技者は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に、当該パチンコ機10において遊技を行なうことが可能となる。一方、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には当該パチンコ機10において遊技球の発射を可能とする処理が実行されないので、遊技者は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には、当該パチンコ機10において遊技を行なうことができない。したがって、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数のパチンコ機10に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に電源スイッチ85aの状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該パチンコ機10に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。上述したように、本変形例によれば、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には当該パチンコ機10において遊技球の発射を可能とする処理が実行されないので、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
さらに、本変形例において、主側異常電断フラグがONである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合であっても、今回の電源の供給の開始から所定期間内(例えば5分以内)に、主制御基板61を収納する主制御装置60に設けられた遊技許可スイッチが押下された場合には、上述した遊技球の発射を許可する許可フラグをONにする構成としてもよい。この構成において、遊技ホールの管理者等は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であったことについては正当な理由があり、当該パチンコ機10において遊技が行なわれても問題ないと判断した場合には、当該パチンコ機10における遊技許可スイッチを押下すればよい。以上説明した構成によれば、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制しつつ、異常の可能性が排除されたと遊技ホールの管理者等が認識した場合に当該管理者等が遊技許可スイッチを押下した場合には、遊技者は、当該特定パチンコ機10において遊技を行なうことが可能となる。
《12-7-7》変形例7:
上記第12実施形態及び上記各変形例において、主制御装置60は、主側異常電断フラグがOFFである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に、入球検知センサーによる遊技球の検知を可能にする構成としてもよい。具体的には、例えば、遊技球の検知を許可する許可フラグを設け、当該許可フラグがONである場合に限り入球検知センサーによる遊技球の検知を可能な構成とする。そして、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に当該許可フラグをONにし、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には当該許可フラグをOFFにする。
このような構成によれば、遊技者は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に、当該パチンコ機10において遊技を行なうことが可能となる。一方、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には当該パチンコ機10において入球検知センサーによる遊技球の検知を可能にする処理が実行されないので、遊技者は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には、当該パチンコ機10において遊技を行なうことができない。したがって、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数のパチンコ機10に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に電源スイッチ85aの状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該パチンコ機10に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。上述したように、本変形例によれば、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には当該パチンコ機10において入球検知センサーによる遊技球の検知を可能にする処理が実行されないので、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
さらに、本変形例において、主側異常電断フラグがONである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合であっても、今回の電源の供給の開始から所定期間内(例えば5分以内)に、主制御基板61を収納する主制御装置60に設けられた遊技許可スイッチが押下された場合には、上述した遊技球の検知を許可する許可フラグをONにする構成としてもよい。この構成において、遊技ホールの管理者等は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であったことについては正当な理由があり、当該パチンコ機10において遊技が行なわれても問題ないと判断した場合には、当該パチンコ機10における遊技許可スイッチを押下すればよい。以上説明した構成によれば、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制しつつ、異常の可能性が排除されたと遊技ホールの管理者等が認識した場合に当該管理者等が遊技許可スイッチを押下した場合には、遊技者は、当該特定パチンコ機10において遊技を行なうことが可能となる。
《12-7-8》変形例8:
上記第12実施形態及び上記各変形例において、主制御装置60は、主側異常電断フラグがOFFである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に、当たり乱数カウンタC1や大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3等のカウンタ値の取得を可能にする構成としてもよい。具体的には、例えば、これらのカウンタ値の取得を許可する許可フラグを設け、当該許可フラグがONである場合に限りカウンタ値の取得を可能な構成とする。そして、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に当該許可フラグをONにし、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には当該許可フラグをOFFにする。
このような構成によれば、遊技者は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に、当該パチンコ機10において遊技を行なうことが可能となる。一方、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には当該パチンコ機10においてカウンタ値の取得を可能にする処理が実行されないので、遊技者は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には、当該パチンコ機10において遊技を行なうことができない。したがって、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数のパチンコ機10に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に電源スイッチ85aの状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該パチンコ機10に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。上述したように、本変形例によれば、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には当該パチンコ機10においてカウンタ値の取得を可能にする処理が実行されないので、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
さらに、本変形例において、主側異常電断フラグがONである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合であっても、今回の電源の供給の開始から所定期間内(例えば5分以内)に、主制御基板61を収納する主制御装置60に設けられた遊技許可スイッチが押下された場合には、上述したカウンタ値の取得を許可する許可フラグをONにする構成としてもよい。この構成において、遊技ホールの管理者等は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であったことについては正当な理由があり、当該パチンコ機10において遊技が行なわれても問題ないと判断した場合には、当該パチンコ機10における遊技許可スイッチを押下すればよい。以上説明した構成によれば、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制しつつ、異常の可能性が排除されたと遊技ホールの管理者等が認識した場合に当該管理者等が遊技許可スイッチを押下した場合には、遊技者は、当該特定パチンコ機10において遊技を行なうことが可能となる。
《12-7-9》変形例9:
上記第12実施形態及び上記各変形例において、主制御装置60は、主側異常電断フラグがOFFである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける特別図柄の変動表示を可能にする構成としてもよい。具体的には、例えば、特別図柄の変動表示を許可する許可フラグを設け、当該許可フラグがONである場合に限り特別図柄の変動表示を可能な構成とする。そして、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に当該許可フラグをONにし、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には当該許可フラグをOFFにする。
このような構成によれば、遊技者は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に、当該パチンコ機10において遊技を行なうことが可能となる。一方、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には当該パチンコ機10において特別図柄の変動表示を可能にする処理が実行されないので、遊技者は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には、当該パチンコ機10において遊技を行なうことができない。したがって、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数のパチンコ機10に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に電源スイッチ85aの状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該パチンコ機10に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。上述したように、本変形例によれば、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には当該パチンコ機10において特別図柄の変動表示を可能にする処理が実行されないので、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
さらに、本変形例において、主側異常電断フラグがONである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合であっても、今回の電源の供給の開始から所定期間内(例えば5分以内)に、主制御基板61を収納する主制御装置60に設けられた遊技許可スイッチが押下された場合には、上述した特別図柄の変動表示を許可する許可フラグをONにする構成としてもよい。この構成において、遊技ホールの管理者等は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であったことについては正当な理由があり、当該パチンコ機10において遊技が行なわれても問題ないと判断した場合には、当該パチンコ機10における遊技許可スイッチを押下すればよい。以上説明した構成によれば、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制しつつ、異常の可能性が排除されたと遊技ホールの管理者等が認識した場合に当該管理者等が遊技許可スイッチを押下した場合には、遊技者は、当該特定パチンコ機10において遊技を行なうことが可能となる。
《12-7-10》変形例10:
上記第12実施形態及び上記各変形例において、主制御装置60は、主側異常電断フラグがOFFである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に、当たり抽選の実行を可能にする構成としてもよい。具体的には、例えば、当たり抽選の実行を許可する許可フラグを設け、当該許可フラグがONである場合に限り当たり抽選の実行を可能な構成とする。そして、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に当該許可フラグをONにし、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には当該許可フラグをOFFにする。
このような構成によれば、遊技者は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に、当該パチンコ機10において遊技を行なうことが可能となる。一方、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には当該パチンコ機10において当たり抽選の実行を可能にする処理が実行されないので、遊技者は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には、当該パチンコ機10において遊技を行なうことができない。したがって、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数のパチンコ機10に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に電源スイッチ85aの状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該パチンコ機10に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。上述したように、本変形例によれば、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には当該パチンコ機10において当たり抽選の実行を可能にする処理が実行されないので、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
さらに、本変形例において、主側異常電断フラグがONである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合であっても、今回の電源の供給の開始から所定期間内(例えば5分以内)に、主制御基板61を収納する主制御装置60に設けられた遊技許可スイッチが押下された場合には、上述した当たり抽選の実行を許可する許可フラグをONにする構成としてもよい。この構成において、遊技ホールの管理者等は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であったことについては正当な理由があり、当該パチンコ機10において遊技が行なわれても問題ないと判断した場合には、当該パチンコ機10における遊技許可スイッチを押下すればよい。以上説明した構成によれば、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制しつつ、異常の可能性が排除されたと遊技ホールの管理者等が認識した場合に当該管理者等が遊技許可スイッチを押下した場合には、遊技者は、当該特定パチンコ機10において遊技を行なうことが可能となる。
《12-7-11》変形例11:
上記第12実施形態及び上記各変形例において、主制御装置60は、主側異常電断フラグがOFFである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に、開閉実行モードの実行を可能にする構成としてもよい。具体的には、例えば、開閉実行モードの実行を許可する許可フラグを設け、当該許可フラグがONである場合に限り開閉実行モードの実行を可能な構成とする。そして、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に当該許可フラグをONにし、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には当該許可フラグをOFFにする。
このような構成によれば、遊技者は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合に、当該パチンコ機10において遊技を行なうことが可能となる。一方、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には当該パチンコ機10において開閉実行モードの実行を可能にする処理が実行されないので、遊技者は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には、当該パチンコ機10において遊技を行なうことができない。したがって、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数のパチンコ機10に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に電源スイッチ85aの状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該パチンコ機10に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。上述したように、本変形例によれば、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合には当該パチンコ機10において開閉実行モードの実行を可能にする処理が実行されないので、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
さらに、本変形例において、主側異常電断フラグがONである場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定された場合であっても、今回の電源の供給の開始から所定期間内(例えば5分以内)に、主制御基板61を収納する主制御装置60に設けられた遊技許可スイッチが押下された場合には、上述した開閉実行モードの実行を許可する許可フラグをONにする構成としてもよい。この構成において、遊技ホールの管理者等は、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であったことについては正当な理由があり、当該パチンコ機10において遊技が行なわれても問題ないと判断した場合には、当該パチンコ機10における遊技許可スイッチを押下すればよい。以上説明した構成によれば、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該パチンコ機10において遊技が行なわれてしまうことを抑制しつつ、異常の可能性が排除されたと遊技ホールの管理者等が認識した場合に当該管理者等が遊技許可スイッチを押下した場合には、遊技者は、当該特定パチンコ機10において遊技を行なうことが可能となる。
《12-7-12》変形例12:
上記第12実施形態及び上記各変形例では、主制御装置60の主側RAM64に記憶されている主側異常電断フラグの状態に基づいて、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態を次の起動時に判定可能な構成としたが、この構成に代えて、上述した変形例1にて説明した演出用可動物99を備える構成とし、当該演出用可動物99の位置に基づいて、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態を次の起動時に判定可能な構成としてもよい。以下、具体的に説明する。
本変形例では、主制御装置60の主側MPU62は、駆動電圧が所定値未満となった場合に、電源スイッチ状態検出センサー85bからの信号に基づいて電源スイッチ85aの状態がON状態であるのかOFF状態であるのかを判定し、電源スイッチ85aがON状態であると判定した場合には、異常電断発生コマンドを音声発光制御装置90に送信した上で、上述した主側電断処理を実行する。一方、電源スイッチ85aがOFF状態であると判定した場合には、正常電断発生コマンドを音声発光制御装置90に送信した上で、上述した主側電断処理を実行する。
音声発光制御装置90の音光側MPU92は、異常電断発生コマンドを受信した場合には、演出用可動物99を原点位置から最大位置まで移動させた上で、上述した音光側電断処理を実行する。一方、正常電断発生コマンドを受信した場合には、演出用可動物99を原点位置に待機、又は原点位置に復帰させた上で、上述した音光側電断処理を実行する。すなわち、電源スイッチ85aがON状態のまま電力の供給が断たれた場合には、演出用可動物99は最大位置に移動した状態となり、電源スイッチ85aの状態がOFF状態のまま電力の供給が断たれた場合には、演出用可動物99は原点位置に留まった状態となる。
その後、音声発光制御装置90の音光側MPU92は、電力の供給が開始された次の起動時に、演出用可動物99が原点位置検出センサーによって検出されるか否かを判定することによって、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であったのか、それともON状態であったのかを判定する。そして、演出用可動物99が原点位置検出センサーによって検出されたと判定した場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であったと判定した場合には、音光側異常電断フラグをOFFにする。一方、演出用可動物99が原点位置検出センサーによって検出されなかったと判定した場合、すなわち、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であったと判定した場合には、音光側異常電断フラグをONにする。
その他、主制御装置60や音声発光制御装置90が実行する処理については、上述した第12実施形態や上述した各変形例と同様である。
次に、本変形例の主側MPU62及び音光側MPU92が実行する処理の一例について説明する。
本変形例の主側MPU62及び音光側MPU92が実行する処理は、上記第12実施形態と比較して、メイン処理(図614)、電源監視処理(図618)、電断種別判定処理(図634)及び音光側電断処理(図638)の内容が異なるのみで、他の処理は上記第12実施形態と同じである。以下、本変形例の主側MPU62が実行するメイン処理、電源監視処理及び本変形例の音光側MPU92が実行する電断種別判定処理、音光側電断処理について説明する。
図644は、第12実施形態の変形例12の主側MPU62が実行するメイン処理を示すフローチャートである。図614に示したメイン処理との違いは、図614におけるステップSr0103からステップSr0105までの処理が省略されている点であり、他のステップの処理については、図614に示したメイン処理と同じである。すなわち、本変形例では、主側異常電断フラグが設けられておらず、また、主側異常電断フラグの状態に対応した電断種別コマンド(正常電断コマンド又は異常電断コマンド)を音声発光制御装置90に対して送信する処理を実行しない。
次に、本変形例の主側MPU62が実行する電源監視処理について説明する。
図645は、第12実施形態の変形例12の主側MPU62が実行する電源監視処理を示すフローチャートである。図618に示した電源監視処理との違いは、図645のステップSr0502において、電源スイッチ85aがOFF状態であると判定した場合に、ステップSr0503aにおいて正常電断発生コマンドを音声発光制御装置90に送信し、一方、電源スイッチ85aがON状態であると判定した場合に、ステップS0504aにおいて異常電断発生コマンドを音声発光制御装置90に送信する点であり、他のステップの処理については、図618に示した電源監視処理と同じである。
次に、本変形例の音光側MPU92が実行する電断種別判定処理について説明する。
図646は、第12実施形態の変形例12の音光側MPU92が実行する電断種別判定処理を示すフローチャートである。ステップSr4301aでは、演出用可動物99が原点位置センサー側に位置しているか否かを判定する。具体的には、原点位置センサーからの信号がHiレベルであるか否かを判定し、原点位置センサーの信号がHiレベルである場合には、演出用可動物99が原点位置センサー側に位置していると判定する。ステップSr4301aにおいて、演出用可動物99が原点位置センサー側に位置していると判定した場合には(ステップSr4301a:YES)、ステップSr4302aに進み、音光側異常電断フラグをOFFにする。その後、本電断種別判定処理を終了する。
一方、ステップSr4301aにおいて、演出用可動物99が原点位置センサー側に位置していないと判定した場合には(ステップSr4301a:NO)、ステップSr4303aに進み、音光側異常電断フラグをONにする。その後、本電断種別判定処理を終了する。
次に、本変形例の音光側MPU92が実行する音光側電断処理について説明する。
図647は、第12実施形態の変形例12の音光側MPU92が実行する音光側電断処理を示すフローチャートである。図638に示した音光側電断処理との違いは、図647のステップSr6201において、電断発生コマンドを受信したと判定した場合に、受信した電断発生コマンドが正常電断発生コマンドであるか否かを判定し(ステップSr6201a1)、正常電断発生コマンドであると判定した場合には演出用可動物99を原点位置センサー側に移動させ(ステップSr6201a2)、一方、異常電断発生コマンドであると判定した場合には演出用可動物99を最大位置センサー側に移動させる(ステップSr6201a3)点であり、他のステップの処理については、図638に示した音光側電断処理と同じである。
以上説明したように、本変形例によれば、上述した第12実施形態及び上述した各変形例と同様の効果を奏することができるとともに、以下に示す効果を奏することができる。
本変形例によれば、外部からの電力の供給が断たれた際に電源スイッチ85aがON位置であると判定された場合に演出用可動物99を最大位置に移動させるので、外部からの電力の供給が断たれた際に電源スイッチ85aがOFF位置である場合には演出用可動物99が原点位置に留まり、一方、外部からの電力の供給が断たれた際に電源スイッチ85aがON位置である場合には演出用可動物99が原点位置以外の位置に移動する。すなわち、外部からの電力の供給が断たれた際の当該パチンコ機10における電源スイッチ85aの位置が、演出用可動物99の位置によって示されることになる。したがって、遊技ホールの管理者等は、演出用可動物99が原点位置であるか否かを目視で確認することによって、外部からの電力の供給が断たれた際の当該パチンコ機10における電源スイッチ85aの位置を容易に確認することができる。
そして、本変形例によれば、外部からの電力の供給が開始された際に、演出用可動物99が原点位置であると判定された場合はRTC演出実行許可フラグ及び据え置き示唆演出実行許可フラグをOFFにする処理を実行し、原点位置ではないと判定された場合はRTC演出実行許可フラグ及び据え置き示唆演出実行許可フラグをONにする処理を実行するので、実行する処理の内容を、外部からの電力の供給が断たれた際の電源スイッチ85aの位置に応じて切り替えることができる。この結果、電源スイッチ85aの位置に応じた適切な処理を実行することができる。
また、本変形例によれば、主側異常電断フラグや、電断種別コマンド(正常電断コマンド、異常電断コマンド)の送信を省略することができるので、主制御装置60の処理負荷を低減することができる。
なお、上述した変形例1から変形例11の各構成を本変形例に適用してもよい。このようにしても、変形例1から変形例11において説明した効果を奏することができる。
《12-7-13》変形例13:
上記第12実施形態では、主制御装置60の主側RAM64に記憶されている主側異常電断フラグの状態に基づいて、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態を次の起動時に判定可能な構成とした。また、上記変形例12では、音声発光制御装置90が制御する演出用可動物99の位置に基づいて、前回の電断時における電源スイッチ85aの状態を次の起動時に判定可能な構成とした。そこで、本変形例では、上記第12実施形態の構成と、上記変形例12の構成とを組み合わせた上で、両者の判定結果に相違がないかを判定し、相違がある場合には報知する構成としてもよい。以下、本変形例の主側MPU62及び音光側MPU92が実行する処理の一例について説明する。
本変形例の主側MPU62及び音光側MPU92が実行する処理は、上記第12実施形態と比較して、電源監視処理(図618)、電断種別判定処理(図634)及び音光側電断処理(図638)の内容が異なるのみで、他の処理は上記第12実施形態と同じである。以下、本変形例の主側MPU62が実行する電源監視処理及び本変形例の音光側MPU92が実行する電断種別判定処理、音光側電断処理について説明する。
図648は、第12実施形態の変形例13の主側MPU62が実行する電源監視処理を示すフローチャートである。図618に示した電源監視処理との違いは、図648のステップSr0503において主側異常電断フラグをOFFにした後、ステップSr0503bに進み、正常電断発生コマンドを音声発光制御装置90に送信し、その後、ステップSr0506に進む点と、図648のステップSr0504において主側異常電断フラグをONにした後、ステップSr0504bに進み、異常電断発生コマンドを音声発光制御装置90に送信し、その後、ステップSr0506に進む点であり、他のステップの処理については、図618に示した電源監視処理と同じである。
次に、本変形例の音光側MPU92が実行する電断種別判定処理について説明する。
図649は、第12実施形態の変形例13の音光側MPU92が実行する電断種別判定処理を示すフローチャートである。本変形例では、主制御装置60側が認識している前回の電断時における電源スイッチ85aの状態(主側異常電断フラグの状態、電断種別コマンドの種別)と、音声発光制御装置90側が認識している前回の電断時における電源スイッチ85aの状態(演出用可動物99の位置)とを比較し、一致してなかった場合に異常報知を実行する。以下、具体的に説明する。
ステップSr4301では、主側MPU62から電断種別コマンドを受信したか否かを判定する。具体的には、本実施形態では、主側MPU62から、上述した正常電断コマンド、異常電断コマンドの2個のコマンドのうちのいずれかのコマンドを受信したか否かを判定する。ステップSr4301において、上述した2個のコマンドのうちのいずれかのコマンドを受信したと判定した場合には(ステップSr4301:YES)、ステップSr4302に進む。一方、ステップSr4301において、上述した2個のコマンドのうちのいずれのコマンドも受信していないと判定した場合には(ステップSr4301:NO)、再びステップSr4301に戻る。すなわち、上述した2個のコマンドのうちのいずれかのコマンドを受信したと判定するまで待機し、上述した2個のコマンドのうちのいずれかのコマンドを受信したと判定した場合に、ステップSr4302に進む。
ステップSr4302では、主側MPU62から電断種別コマンドとして受信したコマンドが異常電断コマンドであるか否かを判定する。ステップSr4302において、主側MPU62から電断種別コマンドとして受信したコマンドが異常電断コマンドであると判定した場合には(ステップSr4302:YES)、ステップSr4303に進み、音光側RAM94に記憶されている音光側異常電断フラグをONにする。その後、ステップSr4303b1に進む。
ステップSr4303b1では、演出用可動物99が原点位置センサー側に位置しているか否かを判定する。ステップSr4303b1において、演出用可動物99が原点位置センサー側に位置していないと判定した場合(ステップSr4303b1:NO)、すなわち、主制御装置60側が認識している前回の電断時における電源スイッチ85aの状態(ON状態)と、音声発光制御装置90側が認識している前回の電断時における電源スイッチ85aの状態(ON状態)とが一致している場合には、そのまま本電断種別判定処理を終了する。
一方、ステップSr4303b1において、演出用可動物99が原点位置センサー側に位置していると判定した場合(ステップSr4303b1:YES)、すなわち、主制御装置60側が認識している前回の電断時における電源スイッチ85aの状態(ON状態)と、音声発光制御装置90側が認識している前回の電断時における電源スイッチ85aの状態(OFF状態)とが一致していない場合には、ステップSr4303b2に進み、異常報知処理を実行する。異常報知処理は、本変形例では、「異常が発生しました。確認してください。」といった音声をスピーカー46から最大音量で繰り返し出力させる処理である。その後、無限ループ処理を繰り返す。
ステップSr4302において、主側MPU62から電断種別コマンドとして受信したコマンドが異常電断コマンドではないと判定した場合(ステップSr4302:YES)、すなわち、主側MPU62から電断種別コマンドとして受信したコマンドが正常電断コマンドである場合には、ステップSr4304に進み、音光側RAM94に記憶されている音光側異常電断フラグをOFFにする。その後、ステップSr4304b1に進む。
ステップSr4304b1では、演出用可動物99が原点位置センサー側に位置しているか否かを判定する。ステップSr4304b1において、演出用可動物99が原点位置センサー側に位置していると判定した場合(ステップSr4303b1:YES)、すなわち、主制御装置60側が認識している前回の電断時における電源スイッチ85aの状態(OFF状態)と、音声発光制御装置90側が認識している前回の電断時における電源スイッチ85aの状態(OFF状態)とが一致している場合には、そのまま本電断種別判定処理を終了する。
一方、ステップSr4304b1において、演出用可動物99が原点位置センサー側に位置していないと判定した場合(ステップSr4303b1:NO)、すなわち、主制御装置60側が認識している前回の電断時における電源スイッチ85aの状態(OFF状態)と、音声発光制御装置90側が認識している前回の電断時における電源スイッチ85aの状態(ON状態)とが一致していない場合には、ステップSr4304b2に進み、異常報知処理を実行する。異常報知処理は、本変形例では、「異常が発生しました。確認してください。」といった音声をスピーカー46から最大音量で繰り返し出力させる処理である。その後、無限ループ処理を繰り返す。
次に、本変形例の音光側MPU92が実行する音光側電断処理について説明する。
図650は、第12実施形態の変形例13の音光側MPU92が実行する音光側電断処理を示すフローチャートである。この図650に示す音光側電断処理は、図647に示した変形例12の音光側電断処理と同じであるため、詳細な説明は省略する。
以上説明したように、本変形例によれば、上述した第12実施形態及び上述した各変形例と同様の効果を奏することができるとともに、以下に示す効果を奏することができる。
本変形例によれば、外部からの電力の供給が断たれた際に電源スイッチ85aがOFF位置である場合には演出用可動物99が原点位置に留まり、一方、外部からの電力の供給が断たれた際に電源スイッチ85aがON位置である場合には演出用可動物99が最大位置に移動する。したがって、遊技ホールの管理者等は、演出用可動物99が原点位置であるか否かを目視で確認することによって、外部からの電力の供給が断たれた際の当該パチンコ機10における電源スイッチ85aの位置を容易に確認することができる。
また、本変形例によれば、外部からの電力の供給が開始された際に、主側異常電断フラグ(及び音光側異常電断フラグ)がOFFであり、かつ、演出用可動物99が原点位置であると判定された場合はRTC演出実行許可フラグ及び据え置き示唆演出実行許可フラグをOFFにする処理を実行し、一方、主側異常電断フラグ(及び音光側異常電断フラグ)がONであると判定され、かつ、演出用可動物99が原点位置ではないと判定された場合はRTC演出実行許可フラグ及び据え置き示唆演出実行許可フラグをONにする処理を実行する。したがって、実行する処理の内容を、外部からの電力の供給が断たれた際の電源スイッチ85aの位置に応じて切り替えることができる。そして、本変形例によれば、外部からの電力の供給が断たれた際の電源スイッチ85aの位置を、主制御装置60と、音声発光制御装置90との二重系で判定するので、判定結果の信頼性を向上させることができる。
また、本変形例によれば、主側異常電断フラグ(及び音光側異常電断フラグ)がOFFであり、かつ、第2判定手段によって演出用可動物99が原点位置ではないと判定された場合に、異常報知処理(図649のステップSr4304b2)を実行する。さらに、主側異常電断フラグ(及び音光側異常電断フラグ)がONであり、かつ、演出用可動物99が原点位置であると判定された場合に、異常報知処理(図649のステップSr4303b2)を実行する。したがって、遊技ホールの管理者等は、当該パチンコ機10における主制御装置60と音声発光制御装置90の判定結果が矛盾する異常な状態となっていることに気付くことができる。具体的には、例えば、ゴト師等の不正な者は、当該パチンコ機10の前回の電断時の状態の情報まで一致させて記憶させた不正な基盤を用意することは困難であるため、主制御装置60の一部を当該不正な基板に交換した場合には、主制御装置60と音声発光制御装置90の判定結果に不整合が生じやすくなる。本変形例によれば、当該不整合が検出された場合には異常報知処理が実行されるので、遊技ホールの管理者等は、当該パチンコ機10に対して不正な操作や改造が施されている可能性があることに気付くことができる。そして、管理者等は、当該パチンコ機10の稼動を一時中断して当該パチンコ機10の検査等を行なうことができる。
なお、上述した変形例1から変形例11の各構成を本変形例に適用してもよい。このようにしても、変形例1から変形例11において説明した効果を奏することができる。
《12-7-14》変形例14:
上記変形例12及び上記変形例13において、電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であった場合(例えば、島電源スイッチによって複数のパチンコ機10が一斉に電断された場合)に演出用可動物99を最大位置に移動させ、次の起動時に当該演出用可動物99の位置を判定し、当該判定後に演出用可動物99を最大位置から原点位置まで移動させることによって、当該演出用可動物99が正常に動作するか否かを検査可能な構成としてもよい。
具体的には、例えば、電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であった場合(例えば、島電源スイッチによって複数のパチンコ機10が一斉に電断された場合)には、電断処理として、演出用可動物99を原点位置から最大位置に移動させるためのステッピングモーターの回転方向(例えば正転方向)を指定し、所定のステップ数(例えば20)をカウンタにセットしてステッピングモーターを駆動させ、カウンタにセットされたステップ数が0となった時点で最大位置検出センサーによって演出用可動物99が検出されたか否かを判定する。最大位置検出センサーによって演出用可動物99が検出された場合には、ステッピングモーターの駆動を終了する。一方、最大位置検出センサーによって演出用可動物99が検出されなかった場合には、検出されるまで、カウンタに1ずつセットして演出用可動物99を最大位置の方向にさらに移動させる。そして、追加したステップ数が所定数(例えば5)を超えた場合には、可動物動作不良フラグをONにする構成とする。
そして、次回の起動時に、可動物動作不良フラグの状態を判定し、当該可動物動作不良フラグがONであると判定した場合には、演出用可動物99が正常に動作しないこと(異常であること)を報知する可動物動作不良報知処理を実行する。一方、可動物動作不良フラグがONではないと判定した場合には、演出用可動物99の位置を判定する。そして、演出用可動物99が最大位置であると判定した場合には、最大位置から原点位置に移動させるためのステッピングモーターの回転方向(例えば逆転方向)を指定し、所定のステップ数(例えば20)をカウンタにセットしてステッピングモーターを駆動させ、カウンタにセットされたステップ数が0となった時点で原点位置検出センサーによって演出用可動物99が検出されたか否かを判定する。原点位置検出センサーによって演出用可動物99が検出された場合には、ステッピングモーターの駆動を終了する。一方、原点位置検出センサーによって演出用可動物99が検出されなかった場合には、検出されるまで、カウンタに1ずつセットして演出用可動物99を原点位置の方向にさらに移動させる。そして、追加したステップ数が所定数(例えば5)を超えた場合には、上述した可動物動作不良報知処理を実行する構成とする。
以上説明した本変形例によれば、島設備の島電源スイッチによって複数のパチンコ機10に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールにおいて、島設備に設置されている各パチンコ機10の演出用可動物99が正常に動作するか否かを一斉に検査することが可能となる。
《12-7-15》変形例15:
上記各変形例のうち、演出用可動物99を備える構成においては、電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であった場合には演出用可動物99を最大位置に移動させ、電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であった場合には演出用可動物99を原点位置に移動させる(原点位置に留まらせる)構成としたが、演出用可動物99の移動態様はこの構成に限定されず、例えば、電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態であった場合には演出用可動物99を原点位置に移動させ(原点位置に留まらせ)、電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であった場合には演出用可動物99を最大位置に移動させる構成としてもよい。
《12-7-16》変形例16:
上記第12実施形態及び上記各変形例では、電断時に電源スイッチ85aがOFFであった場合(例えば、各パチンコ機10が個別に各電源スイッチ85aによって電断された場合)が「正常」と表現され、電断時に電源スイッチ85aがONであった場合(例えば、島電源スイッチによって複数のパチンコ機10が一斉に電断された場合)が「異常」と表現されているが、この表現は便宜上のものであり、例えば、電断時に電源スイッチ85aがOFFであった場合が「異常」と表現され、電断時に電源スイッチ85aがONであった場合が「正常」と表現されてもよい。また、「正常」や「異常」とは異なる表現が用いられてもよく、例えば、電断時に電源スイッチ85aがOFFであった場合が「第1状態」と表現され、電断時に電源スイッチ85aがONであった場合が「第2状態」と表現されてもよい。
《13》第13実施形態:
《13-1》遊技機の構造:
図651は、本発明の第13実施形態としてのパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」ともいう)の斜視図である。パチンコ機10は、略矩形に組み合わされた木製の外枠11を備えている。パチンコ機10を遊技ホールに設置する際には、この外枠11が遊技ホールの島設備に固定される。また、パチンコ機10は、外枠11に回動可能に支持されたパチンコ機本体12を備えている。パチンコ機本体12は、内枠13と、内枠13の前面に配置された前扉枠14とを備えている。内枠13は、外枠11に対して金属製のヒンジ15によって回動可能に支持されている。前扉枠14は、内枠13に対して金属製のヒンジ16によって回動可能に支持されている。内枠13の背面には、主制御装置、音声発光制御装置、表示制御装置など、パチンコ機本体12を制御する制御機器が配置されている。これら制御機器の詳細については後述する。さらに、パチンコ機10には、シリンダ錠17が設けられている。シリンダ錠17は、内枠13を外枠11に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠する機能とを有する。各施錠は、シリンダ錠17に対して専用の鍵を用いた所定の操作が行われることによって解錠される。
前扉枠14の略中央部には、開口された窓部18が形成されている。窓部18の周囲には、パチンコ機10を装飾するための樹脂部品や電飾部品が設けられている。電飾部品は、LEDなどの各種ランプからなる発光手段によって構成されている。発光手段は、パチンコ機10によって行われる各遊技回、大当たり当選時、リーチ発生時などに点灯又は点滅することによって、演出効果を高める役割を果たす。また、前扉枠14の裏側には、2枚の板ガラスからなるガラスユニット19が配置されており、開口された窓部18がガラスユニット19によって封じられている。内枠13には、後述する遊技盤が着脱可能に取り付けられており、パチンコ機10の遊技者は、パチンコ機10の正面からガラスユニット19を介して遊技盤を視認することができる。遊技盤の詳細については後述する。
前扉枠14には、遊技球を貯留するための上皿20と下皿21とが設けられている。上皿20は、上面が開放した箱状に形成されており、図示しない貸出機から貸し出された貸出球やパチンコ機本体12から排出された賞球などの遊技球を貯留する。上皿20に貯留された遊技球は、パチンコ機本体12が備える遊技球発射機構に供給される。遊技球発射機構は、遊技者による操作ハンドル25の操作によって駆動し、上皿20から供給された遊技球を遊技盤の前面に発射する。下皿21は、上皿20の下方に配置されており、上面が開放した箱状に形成されている。下皿21は、上皿20で貯留しきれなかった遊技球を貯留する。下皿21の底面には、下皿21に貯留された遊技球を排出するための排出口22が形成されている。排出口22の下方にはレバー23が設けられており、遊技者がレバー23を操作することによって、排出口22の閉状態と開状態とを切り替えることが可能である。遊技者がレバー23を操作して排出口22を開状態にすると、排出口22から遊技球が落下し、遊技球は下皿21から外部に排出される。
上皿20の周縁部の前方には、演出操作ボタン24が設けられている。演出操作ボタン24は、パチンコ機10によって行われる遊技演出に対して、遊技者が入力操作を行うための操作部である。パチンコ機10によって用意された所定のタイミングで遊技者が演出操作ボタン24を操作することによって、当該操作が反映された遊技演出がパチンコ機10によって行われる。
前扉枠14の正面視右側(以下、単に「右側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための操作ハンドル25が設けられている。遊技者が操作ハンドル25を操作(回動操作)すると、当該操作に連動して、遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。操作ハンドル25の内部には、遊技球発射機構の駆動を許可するためのタッチセンサー25aと、遊技者による押下操作によって遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させるウェイトボタン25bと、操作ハンドル25の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器25cとが設けられている。遊技者が操作ハンドル25を握ると、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を右回りに回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。
上皿20の周縁部の正面視左側(以下、単に「左側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための遊技球発射ボタン26が設けられている。遊技球発射ボタン26は、遊技者によって操作されることによって、遊技者の操作ハンドル25の回動操作量にかかわらず、所定の発射強度で、遊技盤の前面に遊技球が発射される。具体的には、遊技者が遊技球発射ボタン26を操作すると、操作ハンドル25の回動操作量が最大である場合と同じ発射強度で遊技球が遊技盤の前面に発射される。本実施形態の場合、遊技球発射ボタン26が操作されることによって遊技球が発射されると、遊技球は遊技盤の正面視右側に流れるとともに、遊技盤の右側を流下する。すなわち、遊技球発射ボタン26を操作することによって、遊技者はいわゆる「右打ち」をすることができる。また、以降の説明においては、操作ハンドル25が操作されることによって遊技球が発射され、遊技球が遊技盤の正面視左側に流れるとともに遊技盤の左側を流下する場合を、遊技者が「左打ち」をすると表現する場合がある。なお、本実施形態のパチンコ機10においては、遊技球発射ボタン26が操作された場合、タッチセンサー25aがオンであることを条件として、遊技球が遊技盤に発射されるように構成されている。すなわち、遊技者は、操作ハンドル25を握ることによって少なくともタッチセンサー25aをオンにした上で、遊技球発射ボタン26を操作することで、遊技球発射ボタン26の操作を契機とした遊技球の発射を実現することができる。
なお、本実施形態においては、遊技球発射ボタン26は、上皿20の周縁部の正面視左側に配置される構成を採用したが、遊技球発射ボタン26が他の位置に配置される構成を採用してもよい。例えば、遊技球発射ボタン26を、ウェイトボタン25bと同様に、操作ハンドル25の内部(周縁部)に配置する構成を採用してもよい。このようにすることで、遊技者が、操作ハンドル25、ウェイトボタン25b、遊技球発射ボタン26を、右手のみで操作することを可能にする。
次に、パチンコ機10の背面の構成について説明する。パチンコ機10の背面には、パチンコ機10の動作を制御するための制御機器が配置されている。
図652は、パチンコ機10の背面図である。図示するように、パチンコ機10は、第1制御ユニット51と、第2制御ユニット52と、第3制御ユニット53と、電源ユニット58とを備えている。具体的には、これらユニットは、内枠13の背面に設けられている。
第1制御ユニット51は、主制御装置60を備えている。主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る機能を有する主制御基板を有している。主制御基板は、透明樹脂材料からなる基板ボックスに収容されている。この基板ボックスは、開閉の痕跡が残るように構成されている。例えば、開閉可能な箇所に封印シールが貼付されており、基板ボックスを開放すると「開封」といった文字が現れるように構成されている。
第2制御ユニット52は、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信されたコマンドに基づいて、パチンコ機10の前面に設けられたスピーカーや各種ランプ等の発光手段の制御を行う。表示制御装置100は、音声発光制御装置90から送信されたコマンドに基づいて、図柄表示装置を制御する。図柄表示装置は、図柄や演出用の映像を表示する液晶ディスプレイを備えている。
第3制御ユニット53は、払出制御装置70と、発射制御装置80とを備えている。払出制御装置70は、賞球の払い出しを行うための払出制御を行う。発射制御装置80は、主制御装置60から遊技球の発射の指示が入力された場合に、遊技者による操作ハンドル25の回動操作量に応じた強さの遊技球の発射を行うように遊技球発射機構を制御する。その他、内枠13の背面には、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク54、タンク54の下方に連結され遊技球が下流側に流れるように緩やかに傾斜した斜面を有するタンクレール55、タンクレール55の下流側に鉛直方向に連結されたケースレール56、ケースレール56から遊技球の供給を受け払出制御装置70からの指示により所定数の遊技球の払い出しを行う払出装置71など、パチンコ機10の動作に必要な複数の機器が設けられている。
電源ユニット58は、電源装置85と、電源スイッチ88とを備えている。電源装置85は、パチンコ機10の動作に必要な電力を供給する。電源装置85には、電源スイッチ88が接続されている。電源スイッチ88のON/OFF操作により、パチンコ機10に電力が供給されている供給状態と、パチンコ機10に電力が供給されていない非供給状態とが切り換えられる。
次に、遊技盤について説明する。遊技盤は、内枠13の前面に着脱可能に取り付けられている。
図653は、遊技盤30の正面図である。遊技盤30は、合板によって構成されており、その前面には遊技領域PAが形成されている。遊技盤30には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部31aと、外レール部31bとが取り付けられている。内レール部31aと外レール部31bとの間には、遊技球を誘導するための誘導レール31が形成されている。遊技球発射機構から発射された遊技球は、誘導レール31に誘導されて遊技領域PAの上部に放出され、その後、遊技領域PAを流下する。遊技領域PAには、遊技盤30に対して略垂直に複数の釘42が植設されるとともに、風車等の各役物が配設されている。これら釘42や風車は、遊技領域PAを流下する遊技球の落下方向を分散、整理する。
遊技盤30には、一般入賞口32、中央側第1始動口33(以下、単に第1始動口33とも呼ぶ)、第2始動口34、右側第1始動口44(以下、単に第1始動口44とも呼ぶ)、スルーゲート35、及び可変入賞装置36が設けられている。第2始動口34と右側第1始動口44とは、始動口ユニット200の内部に備えられる。
また、遊技盤30には、可変表示ユニット40及びメイン表示部45が設けられている。可変表示ユニット40は遊技盤30の略中央に設けられており、メイン表示部45は遊技盤30の正面視右上付近に設けられている。遊技盤30には、可変表示ユニット40を囲むように、表面に装飾が施された装飾枠部材DFが取り付けられている。
装飾枠部材DFの上側から右側までの部分と、外レール部31bおよびメイン表示部45とによって挟まれた空間には、第1右打ち用レールR1と、第2右打ち用レールR2と、が設けられている。第2右打ち用レールR2の下側部分の右側には、右打ち用外側レールR3が設けられている。第1右打ち用レールR1と第2右打ち用レールR2とによって、右打ち時第1通路P1が形成されている。第2右打ち用レールR2と、外レール部31b、メイン表示部45および右打ち用外側レールR3とによって、右打ち時第2通路P2が形成されている。右打ち時第1通路P1、右打ち時第2通路P2共に略円弧形に形成されており、右打ち時第1通路P1と右打ち時第2通路P2とは並んで位置する。右打ち時第1通路P1は、右打ち時第2通路P2に対して内側に位置する。
右打ち時第1通路P1の一方側の開口端P1a、右打ち時第2通路P2の一方側の開口端P2aは共に、遊技領域PAの頂上付近に位置し、遊技球が入球可能となっている。右打ち時第1通路P1の他方側の開口端P1b、右打ち時第2通路P2の他方側の開口端P2bは共に、遊技領域PAの右側付近に位置し、右打ち時第1通路P1によれば始動口ユニット200に向かって遊技球を送ることができ、右打ち時第2通路P2によれば可変入賞装置36に向かって遊技球を送ることができる。
先に説明したように、操作ハンドル25(図651)の回動操作量を最大とすること、あるいは、遊技球発射ボタン26(図651)を操作することによって、遊技球を遊技領域PAの右側に向けて発射させる所謂「右打ち」をすることができるが、これら操作の場合には、右打ち時第2通路P2に遊技球を誘導することができる。これに対して、操作ハンドル25(図651)の回動操作量を最大から減らす方向に調整することによって、右打ち時第1通路P1に遊技球を誘導することができる。以下、右打ち時第2通路P2を「強右打ち通路P2」と呼び、右打ち時第1通路P1を「弱右打ち通路P1」と呼ぶ。強右打ち通路P2に遊技球を誘導する操作、即ち、操作ハンドル25(図651)の回動操作量を最大とすること、あるいは、遊技球発射ボタン26(図651)を操作することを「強右打ち操作」または単に「強右打ち」と呼び、弱右打ち通路P1に遊技球を誘導する操作を「弱右打ち操作」または単に「弱右打ち」と呼ぶ。
一般入賞口32は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、遊技盤30上に複数設けられている。本実施形態では、一般入賞口32に遊技球が入球すると、10個の遊技球が賞球として払出装置71(図652)から払い出される。
中央側第1始動口33は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材である。中央側第1始動口33は、遊技盤30の中央下方に設けられている。本実施形態では、中央側第1始動口33に遊技球が入球すると、1個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
第2始動口34は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、始動口ユニット200の内部に備えられる。本実施形態では、第2始動口34に遊技球が入球すると、1個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
遊技盤32には、前後方向に貫通する複数の開口部が形成されている。一般入賞口32、中央側第1始動口33、及び第2始動口34のそれぞれに入球した遊技球は、遊技盤32に形成された個別の上記の開口部に誘導され、遊技盤30の背面側に送られる。
右側第1始動口44は、遊技盤30の右側に設けられており、始動口ユニット200の内部に備えられる。右側第1始動口44は、遊技球が貫通可能な貫通孔によって構成される。本実施形態では、右側第1始動口44に遊技球が入球すると、1個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。また、右側第1始動口44には、電動役物34aが設けられている。
スルーゲート35は、弱右打ち通路P1の開口端P1bの下方、かつ、始動口ユニット200の入球口(後述する本線通路部210の入球口210a)の上方に設けられ、縦方向に貫通した貫通孔を備えている。弱右打ち通路P1の開口端P1bから流下した遊技球は、スルーゲート35を通過し、その後、入球口210aに入球する。本実施形態では、スルーゲートを通過した遊技球は、100%の確率で入球口210aに入球する。スルーゲート35は、電動役物34aを開放状態とするための抽選を実行するための契機となるスルーゲートである。具体的には、遊技球がスルーゲート35を通過すると、主制御装置60は、当該通過を契機として内部抽選(電動役物開放抽選)を行う。内部抽選の結果、電役開放に当選すると、電動役物34aは、所定の態様で開放状態となる電役開放状態へと移行する。スルーゲート35は、遊技球の流下方向に対して右側第1始動口44よりも上流側に配置されているため、スルーゲート35を通過した遊技球は、通過後に始動口ユニット200の内部を流下して右側第1始動口44へ入球することが可能となっている。なお、本実施形態では、スルーゲート35に遊技球が通過しても、賞球の払い出しは実行されない。
可変入賞装置36は、強右打ち通路P2の開口端P1bの下方に設けられている。可変入賞装置36は、遊技盤30の背面側へと通じる大入賞口36aを備えるとともに、大入賞口36aを開閉する開閉扉36bを備えている。開閉扉36bは、通常は遊技球が大入賞口36aに入球できない閉鎖状態になっている。主制御装置60による内部抽選(当たり抽選)の結果、大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合には、開閉扉36bは、遊技球が入球可能な開放状態と閉鎖状態とを繰り返す。開閉実行モードとは、中央側第1始動口33、右側第1始動口44、又は第2始動口34への入球を契機とした主制御装置60による当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合に移行し、開閉扉36bが開放状態と閉鎖状態とを繰り返すモードである。すなわち、中央側第1始動口33への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合には、可変入賞装置36の大入賞口36aへの入球が可能になる開閉実行モードへ移行する。同様に、右側第1始動口44への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合、および、第2始動口34への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合にも、可変入賞装置36の大入賞口36aへの入球が可能な開閉実行モードへと移行する。本実施形態では、可変入賞装置36の大入賞口36aに遊技球が入球すると、払出装置71によって15個の遊技球が賞球として払い出される。次に、始動口ユニット200の構成について詳述する。
図654は、始動口ユニット200を示す説明図である。この図は、遊技盤30の正面から見た図である。始動口ユニット200は、本線通路部210と、本線通路部210の途中から分岐し下方に伸びる第1分岐通路部220と、第1分岐通路部220の途中から分岐し下方に伸びる第2分岐通路部230と、第2始動口34と、右側第1始動口44と、始動口ユニット内アウト口251と、転落口252と、を備える。本実施形態では、本線通路部210、第1分岐通路部220、および第2分岐通路部230は透明な樹脂材料によって形成されており、遊技者は、始動口ユニット200の内部における遊技球の流れを観察することが可能である。
本線通路部210は、上方向側の端部に入球口210aを有し、下方向側の端部に排球口210bを有し、入球口210aから排球口210bへ遊技球が流通可能な通路である。排球口210bの下方には、第2始動口34が設けられている。本線通路部210の途中には遊技球が入球可能な開口部210cが形成されており、当該開口部210cに第1分岐通路部220の上方向側の開口端が接続されている。この第1分岐通路部220の上方向側の開口端によって、右側第1始動口44が構成されている。右側第1始動口44のすぐ下には、右側第1始動口用の検知センサー67dが設けられている。右側第1始動口用の検知センサー67dは、右側第1始動口44への遊技球の入球を検知する。
電動役物34aは、本線通路部210の開口部210cに設けられている。電動役物34aは、略矩形の板材を図中の表裏方向に移動させることで、開口部210cを開く開放状態(図においては破線で示す)と、開口部210cを閉じる閉鎖状態(図においては実線で示す)とを取り得る。電動役物34aは、開放状態にある場合に、第1分岐通路部220への遊技球の侵入、すなわち、右側第1始動口44への遊技球の入球を許可し、閉鎖状態にある場合に、第1分岐通路部220への遊技球の侵入、すなわち、右側第1始動口44への遊技球の入球を禁止する。右側第1始動口44へ侵入した遊技球は、第1分岐通路部220を下方に進む。一方、右側第1始動口44への侵入が禁止された遊技球は、本線通路部210を排球口210bに向かって進む。
第1分岐通路部220から第2分岐通路部230へ分岐する地点には、遊技球振分装置240が設けられている。遊技球振分装置240は、往復回転軸241と、往復回転軸241に固定された振分片部242とを備える。往復回転軸241aが往復回転(揺動)することで、振分片部242は、図中の実線で示した第1位置Q1と図中の破線で示した第2位置Q2との間で、往復動作可能となっている。具体的には、往復回転軸241は遊技球振分駆動部241a(図661参照)に連結されており、遊技球振分駆動部241aによって往復回転軸241aが往復回転されることによって、振分片部240bは第1位置Q1と第2位置Q2との間で往復運動する。
本実施形態では、振分片部242は、第1位置Q1にある状態を2.0秒間だけ保持し、次いで第2位置Q2にある状態を0.1秒間だけ保持する動作を繰り返し行うように、主制御装置60(図661)は遊技球振分駆動部241aの駆動制御を実行する。この結果、振分片部242は、2.1秒ごとに0.1秒だけ第2位置Q2に変位し、残りの2秒間は第1位置Q1に留まることになる。
図655は、振分片部240bが第1位置Q1にある場合の遊技球の流れを示す説明図である。振分片部242は、第1位置Q1にある場合に、第2分岐通路部230への遊技球PBの侵入を禁止して、第1分岐通路部220の下方向側の端部220aに向かって遊技球PBを送ることができる。
図656は、振分片部240bが第2位置Q2にある場合の遊技球の流れを示す説明図である。振分片部242は、第2位置Q2にある場合に、第2分岐通路部230への遊技球PBの侵入を許可して、第2分岐通路部230の下方向側の端部230aに向かって遊技球を送ることができる。
図654に示すように、第1分岐通路部220の下方向側の端部220aの下方には始動口ユニット内アウト口251が設けられ、第2分岐通路部230の下方向側の端部230aの下方には転落口252が設けられている。
始動口ユニット内アウト口251は、遊技球が入球可能な入球口であり、始動口ユニット200の内部に備えられる。始動口ユニット内アウト口251に入球した遊技球は、遊技盤32に形成された前後方向に貫通する開口部に誘導され、遊技盤30の背面側に送られる。
転落口252は、遊技球が入球可能な入球口であり、始動口ユニット200の内部に備えられる。転落口252に遊技球が入球すると、後述する当たり抽選の抽選モードが高確率モードから低確率モードに変更される。転落口252に入球した遊技球は、遊技盤32に形成された前後方向に貫通する開口部に誘導され、遊技盤30の背面側に送られる。
上記のように構成された始動口ユニット200によれば、振分片部242は2.1秒ごとに0.1秒だけ第2位置Q2に変位することから、この2.1秒に対する0.1秒の確率(=1/21)でもって、右側第1始動口44に入球した遊技球は転落口252に入球する。なお、右側第1始動口44に入球した遊技球は転落口252に入球する確率は、1/21の確率に限る必要はなく、他の値の確率に換えてもよい。
上記のように構成された始動口ユニット200によれば、入球口210aに入球した遊技球は、下記の第1~第3ルートのうちのいずれかに沿って流れる。
(i)第1ルートRT1:図657の実線に示すように、遊技球PBが、右側第1始動口44へ入球し、その後、始動口ユニット内アウト口251へ入球するルートである。すなわち、右側第1始動口44へ入球可能なルートである。
(ii)第2ルートRT2:図658の実線に示すように、遊技球PBが、右側第1始動口44へ入球し、その後、転落口252へ入球するルートである。すなわち、右側第1始動口44へ入球可能であり、かつ、転落口252へ入球可能なルートである。
(iii)第3ルートRT3:図659の実線に示すように、遊技球PBが第2始動口34へ入球するルートである。すなわち、第2始動口34へ入球可能なルートである。
第1~第3ルートRT1~RT3のうちのいずれになるかは、遊技球が電動役物34aの手前の位置に達したときに電動役物34aが開放状態にあるか否かと、遊技球が遊技球振分装置240の振分片部242の手前の位置に達したときに振分片部242が第1位置Q1にあるか第2位置Q2にあるかによって決定される。具体的には、第1ルートRT1(図657)に沿って遊技球PBが流れるのは、遊技球が電動役物34aの手前の位置に達したときに電動役物34aが開放状態にあり、かつ、遊技球が遊技球振分装置240の振分片部242の手前の位置に達したときに振分片部242が第1位置Q1にある場合である。第2ルートRT2(図658)に沿って遊技球PBが流れるのは、遊技球が電動役物34aの手前の位置に達したときに電動役物34aが開放状態にあり、かつ、遊技球が遊技球振分装置240の振分片部242の手前の位置に達したときに振分片部242が第2位置Q2にある場合である。第3ルートRT3(図659)に沿って遊技球PBが流れるのは、遊技球が電動役物34aの手前の位置に達したときに電動役物34aが閉鎖状態にある場合である。
図653に示すように、遊技盤30の最下部にはアウト口43が設けられており、各種入球口に入球しなかった遊技球は、アウト口43を通って遊技領域PAから排出される。
一般入賞口32、中央側第1始動口33、第2始動口34、始動口ユニット内アウト口251、転落口252、可変入賞装置36、及びアウト口43に入球した遊技球は、遊技盤30の背面に設けられた排出通路に最終的に合流するように構成されており、当該排出通路には、遊技球を検知する排出通路検知センサーが設けられている。排出通路検知センサーによって遊技球を検知することによって、遊技盤30に発射された遊技球の個数を把握することが可能となっている。
メイン表示部45は、特図ユニット37と、普図ユニット38と、ラウンド表示部39とを有している。
特図ユニット37は、第1図柄表示部37aと、第2図柄表示部37bとを備えている。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bは、それぞれ、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されたセグメント表示器によって構成されている。
第1図柄表示部37aは第1の図柄を表示するための表示部である。第1の図柄とは、第1始動口33、44(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第1図柄表示部37aは、第1始動口33、44への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第1の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第1図柄表示部37aは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第1の図柄の停止表示を行わせる。
第2図柄表示部37bは第2の図柄を表示するための表示部である。第2の図柄とは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第2図柄表示部37bは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第2の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第2図柄表示部37bは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第2の図柄の停止表示を行わせる。
ここで、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄、または、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を変動時間とも呼ぶ。具体的には、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第1の変動時間とも呼び、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第2の変動時間とも呼ぶ。
特図ユニット37は、さらに、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに隣接した位置に、LEDランプからなる第1保留表示部37cと第2保留表示部37dとを備えている。第1保留表示部37cは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第1始動口33、44(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)の保留個数を表示する。本実施形態では、第1始動口33、44に入球した遊技球は、当該2つの第1始動口33、44の合計として最大4個まで保留される。第2保留表示部37dは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第2始動口34の保留個数を表示する。本実施形態では、第2始動口34に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。
普図ユニット38は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されている。普図ユニット38は、スルーゲート35の通過を契機とした電動役物開放抽選が行われると、発光表示器の表示態様として点灯表示、点滅表示又は所定の態様の表示をさせる。電動役物開放抽選が終了した際には、普図ユニット38は、抽選結果に対応した所定の態様の表示を行う。
ラウンド表示部39は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されており、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数の表示、又は、それに対応した表示をする。ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間が経過すること、又は、予め定められた上限個数の遊技球が可変入賞装置36に入賞することのいずれか一方の条件が満たされるまで、開閉扉36bの開放状態を継続する遊技のことである。ラウンド遊技の回数は、その移行の契機となった大当たり当選の種類に応じて異なる。ラウンド表示部39は、開閉実行モードが開始される場合にラウンド遊技の回数の表示を開始し、開閉実行モードが終了し新たな遊技回が開始される場合に終了する。
なお、特図ユニット37、普図ユニット38、およびラウンド表示部39は、セグメント表示器やLEDランプによる発光表示器によって構成されることに限定されず、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器など、抽選中及び抽選結果を示すことが可能な種々の表示装置によって構成されてもよい。
可変表示ユニット40は、遊技領域PAの略中央に配置されている。可変表示ユニット40は、図柄表示装置41を備える。図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えている。図柄表示装置41は、表示制御装置100によって表示内容が制御される。なお、図柄表示装置41は、例えば、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTなど、種々の表示装置に換えてもよい。
図柄表示装置41は、中央側第1始動口33または右側第1始動口44への入賞に基づいて第1図柄表示部37aが変動表示又は停止表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は停止表示を行う。また、図柄表示装置41は、第2始動口34への入球に基づいて第2図柄表示部37bが変動表示又は停止表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は停止表示を行う。図柄表示装置41は、中央側第1始動口33、右側第1始動口44、又は第2始動口34への入球をトリガとした表示演出に限らず、大当たり当選となった場合に移行する開閉実行モード中の表示演出なども行う。以下、図柄表示装置41の詳細について説明する。
図660は、図柄表示装置41において変動表示される図柄及び表示面41aを示す説明図である。図660(a)は、図柄表示装置41において変動表示される第1装飾図柄または第2装飾図柄を示す説明図である。第1装飾図柄は、図柄表示装置41に表示される画像であって、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄に対応した図柄である。第2装飾図柄は、図柄表示装置41に表示される画像であって、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄に対応した図柄である。
図660(a)に示すように、図柄表示装置41には、第1装飾図柄または第2装飾図柄として、数字の1~8を示す図柄が変動表示される。なお、変動表示される図柄として、数字の1~8を示す各図柄に、キャラクターなどの絵柄が付された図柄を採用してもよい。
図660(b)は、図柄表示装置41の表示面41aを示す説明図である。図示するように、表示面41aには、メイン表示領域MAと、サブ表示領域SAとが表示される。メイン表示領域MAには、第1装飾図柄の画像が表示される場合と、第2装飾図柄の画像が表示される場合とがある。同様に、サブ表示領域SAには、メイン表示領域MAと同様に、第1装飾図柄の画像が表示される場合と、第2装飾図柄の画像が表示される場合とがある。メイン表示領域MAに第1装飾図柄の画像が表示される場合には、サブ表示領域SAに第2装飾図柄の画像が表示され、メイン表示領域MAに第2装飾図柄の画像が表示される場合には、サブ表示領域SAに第1装飾図柄の画像が表示される。メイン表示領域MAおよびサブ表示領域SAに、第1装飾図柄および第2装飾図柄のいずれが表示されるかは、遊技の状態によって決定される。
メイン表示領域MAには、左、中、右の3つの図柄列Z1、Z2、Z3が表示される。各図柄列Z1~Z3には、図660(a)に示した第1装飾図柄または第2装飾図柄として数字1~8の図柄が、数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各図柄列が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。図660(b)に示すように、スクロールによる変動表示の後、各図柄列毎に1個の図柄が、有効ラインL1上に停止した状態で表示される。
具体的には、第1始動口33、44(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)又は第2始動口34に遊技球が入球すると、各図柄列Z1~Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各図柄が、図柄列Z1、図柄列Z3、図柄列Z2の順に、変動表示から待機表示に切り替わり、最終的に各図柄列Z1~Z3に所定の図柄が停止表示した状態となる。図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる場合、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選であった場合には、予め定められた所定の図柄の組み合わせが有効ラインL1上に形成される。例えば、同一の図柄の組み合わせが有効ラインL1上に形成される。なお、メイン表示領域MAにおける第1装飾図柄および第2装飾図柄の態様は、上述の態様に限定されることはない。例えば、メイン表示領域MAにおける図柄列の数、有効ラインの数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数など、第1装飾図柄および第2装飾図柄の表示の態様は種々の態様を採用可能である。
サブ表示領域SAには、左、中、右の3つの図柄列Z4、Z5、Z6が表示される。各図柄列Z4~Z6には、図660(a)に示した第1装飾図柄または第2装飾図柄として数字1~8の図柄が、数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各図柄列が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。図660(b)に示すように、スクロールによる変動表示の後、各図柄列毎に1個の図柄が、有効ラインL2上に停止した状態で表示される。
具体的には、第1始動口33、44(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)に遊技球が入球すると、各図柄列Z4~Z6の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各図柄が、図柄列Z4、図柄列Z6、図柄列Z5の順に、変動表示から待機表示に切り替わり、最終的に各図柄列Z4~Z6に所定の図柄が停止表示した状態となる。図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる場合、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選であった場合には、予め定められた所定の図柄の組み合わせが有効ラインL2上に形成される。例えば、同一の図柄の組み合わせが有効ラインL2上に形成される。なお、サブ表示領域SAにおける第1装飾図柄および第2装飾図柄の態様は、上述の態様に限定されることはない。例えば、サブ表示領域SAにおける図柄列の数、有効ラインの数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数など、第1装飾図柄および第2装飾図柄の表示の態様は種々の態様を採用可能である。
ここで、「遊技回」とは、第1図柄表示部37aまたは第2図柄表示部37bの変動表示が開始されてから、変動表示が終了して停止表示となり、当該停止表示が終了するまでを言い、第1始動口33、44(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)および第2始動口34のいずれかの入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選の抽選結果を、遊技者に告知する処理の1単位である。
さらに、図660(b)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aには、第1保留表示領域Ds1と、第2保留表示領域Ds2とが表示される。第1保留表示領域Ds1には、第1始動口33、44(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)への入球に基づく保留個数が表示される。第2保留表示領域Ds2には、第2始動口34への入球に基づく保留個数が表示される。なお、上述したように、本実施形態では、第1始動口33、44(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)及び第2始動口34に入賞した遊技球の保留個数は、それぞれ最大4つまでである。
また、図660(b)に示すように、表示面41aには、特図ユニット37の第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示および停止表示に同期した点滅表示および点灯表示を行う第1同期表示部Sync1と、特図ユニット37の第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示および停止表示に同期した点滅表示および点灯表示を行う第2同期表示部Sync2とを備える。具体的には、第1図柄表示部37aが変動表示をしている場合には第1同期表示部Sync1は点滅表示をし、第1図柄表示部37aが停止表示をしている場合には第1同期表示部Sync1は点灯表示をする。また、第2図柄表示部37bが変動表示をしている場合には第2同期表示部Sync2は点滅表示をし、第2図柄表示部37bが停止表示をしている場合には第2同期表示部Sync2は点灯表示をする。
なお、本実施形態においては、表示面41aは、メイン表示領域MA、サブ表示領域SA、第1同期表示部Sync1、および、第2同期表示部Sync2を表示する構成としたが、表示面41aがこれらの表示の一部または全部を表示しない構成を採用してもよい。
《13-2》遊技機の電気的構成:
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。本説明においては、パチンコ機10の電気的構成をブロック図を用いて説明する。
図661は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10は、主に、主制御装置60を中心に構成されるとともに、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。
主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61を備えている。主制御基板61は、複数の機能を有する素子によって構成されるMPU62を備えている。MPU62は、各種制御プログラムを実行するCPU(図示せず)と、各種制御プログラムや固定値データを記録したROM63と、ROM63内に記録されているプログラムを実行する際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64とを備えている。MPU62は、その他、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路、乱数発生器としてのカウンタ回路を備えている。なお、MPU62が有する機能の一部を、別の素子が備えていてもよい。ROM63やRAM64に設けられている各種エリアの詳細については後述する。
主制御基板61には、入力ポート(図示せず)及び出力ポート(図示せず)がそれぞれ設けられている。主制御基板61の入力ポートには、払出制御装置70と、電源装置85に設けられた停電監視回路86とが接続されている。主制御基板61は、停電監視回路86を介して、電源装置85から直流安定24Vの電源の供給を受ける。電源装置85は、外部電源としての商用電源に接続されており、商用電源から供給される外部電力を、主制御装置60や払出制御装置70等が必要な動作電力に変換して、各装置に電力を供給する。また電源装置85は、コンデンサ(図示せず)を備えており、停電が発生した場合や電源スイッチ88(図652)がOFFにされた場合には、所定期間、各装置への電力供給を継続する。
また、主制御基板61の入力ポートには、各種検知センサー67a~67gが接続されている。具体的には、一般入賞口32、中央側第1始動口33、第2始動口34、右側第1始動口44、転落口252、スルーゲート35、可変入賞装置36などの各種の入球口に設けられた複数の検知センサーと接続されている。主制御基板61のMPU62は、各種検知センサー67a~67gからの信号に基づいて、遊技領域PAを流下する遊技球が各入球口へ入球したか否かの判定や、遊技球がスルーゲート35を通過したか否かの判定を行う。さらに、MPU62は、第1始動口33、44(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)及び第2始動口34への遊技球の入球に基づいて当たり抽選を実行するとともに、スルーゲート35への入球に基づいて電動役物開放抽選を実行する。
なお、本実施形態では、始動口ユニット200に設けられた始動口ユニット内アウト口251にも検知センサー(図示せず)を備える構成とした。当該検知センサーも主制御基板61の入力ポートに接続されており、主制御基板61のMPU62は、当該検知センサーからの信号に基づいて、遊技領域PAを流下する遊技球が始動口ユニット内アウト口251へ入球したか否かの判定を行うことができる。遊技球が始動口ユニット内アウト口251へ入球したか否かの判定を行うことができる構成とすることで、開口部210cと始動口ユニット内アウト口251との間を結ぶ第1分岐通路部220における遊技球の球詰まりを検知できる。具体的には、右側第1始動口用の検知センサー67dからの信号に基づいて右側第1始動口44への遊技球の入球が検知された場合に、その後、第2始動口用の検知センサー、始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーの双方で遊技球の入球が検知されなかったときに、第1分岐通路部220の途中で遊技球が球詰まりしたと判定することができる。
主制御基板61の出力ポートには、可変入賞装置36の開閉扉36bを開閉動作させる可変入賞駆動部36cと、右側第1始動口44の電動役物34aを開閉動作させる電動役物駆動部34bと、遊技球振分装置240の振分片部240bを第1位置Q1と第2位置Q2との間で往復動作させる遊技球振分駆動部241aと、メイン表示部45とが接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、MPU62は、当該ドライバ回路を通じて各種駆動部の駆動制御を実行する。
具体的には、MPU62は、開閉実行モードにおいては、開閉扉36bが開閉されるように可変入賞駆動部36cの駆動制御を実行する。また、電動役物開放抽選の結果、電役開放に当選した場合には、MPU62は、電動役物34aが開放されるように電動役物駆動部34bの駆動制御を実行する。各遊技回においては、MPU62は、メイン表示部45における第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bの表示制御を実行する。また、開閉実行モードにおいて大当たり種別が決定され開閉実行モードにおいて実行されるラウンド遊技の回数が決定した場合には、メイン表示部45におけるラウンド表示部39の表示制御を実行する。
また、主制御基板61の出力ポートには、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とが接続されている。払出制御装置70には、例えば、主制御装置60から入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが送信される。主制御装置60が賞球コマンドを送信する際には、主制御基板61のMPU62は、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。具体的には、一般入賞口32への入球を特定した場合には10個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第1始動口33、44への入球を特定した場合には1個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第2始動口34への入球を特定した場合には1個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信される。払出制御装置70は、主制御装置60から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置71を制御して賞球の払出を行う。
払出制御装置70には、発射制御装置80が接続されている。発射制御装置80は、遊技球発射機構81の発射制御を行う。遊技球発射機構81は、所定の発射条件が整っている場合に駆動される。また、発射制御装置80には、操作ハンドル25と、遊技球発射ボタン26とが接続されている。
音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信された各種コマンドを受信し、受信した各種コマンドに対応した処理を実行する。主制御装置60が各種コマンドを送信する際には、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。これら各種コマンドの詳細については後述する
その他、音声発光制御装置90は、主制御装置60から受信した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に配置されたLEDなどの発光手段からなる各種ランプ47の駆動制御や、スピーカー46の駆動制御を行うとともに、表示制御装置100の制御を行う。また、音声発光制御装置90には、演出操作ボタン24が接続されており、所定のタイミングで遊技者によって演出操作ボタン24が操作された場合には、当該操作を反映した遊技演出を行うように各種ランプ47、スピーカー46、表示制御装置100等の制御を行う。
表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。具体的には、表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における図柄の変動時間及び最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を把握するとともに、リーチの発生の有無、リーチ演出の内容、及び、各遊技回において実行される予告演出の内容等を把握する。なお、本実施形態においては、図柄の組み合わせが停止表示している時間である停止時間は一定である。従って、変動時間が決定されることによって、1遊技回に要する時間である単位遊技時間は一意に決定される。以上、パチンコ機10の電気的構成について説明した。
図662は、当たり抽選などに用いられる各種カウンタの内容を示す説明図である。各種カウンタ情報は、MPU62が当たり抽選、メイン表示部45の表示の設定、及び、図柄表示装置41の図柄表示の設定などを行う際に用いられる。具体的には、当たり抽選には当たり乱数カウンタC1が用いられる。確変大当たり結果や通常大当たり結果等の大当たり種別を振り分ける際には大当たり種別カウンタC2が用いられる。図柄表示装置41に表示させる図柄列を外れ変動させる際にリーチを発生させるか否かのリーチ判定にはリーチ乱数カウンタC3が用いられる。
当たり乱数カウンタC1の初期値設定には乱数初期値カウンタCINIが用いられる。また、メイン表示部45の第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37b、並びに図柄表示装置41における変動時間を決定する際には変動種別カウンタCSが用いられる。さらに、右側第1始動口44の電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選には電動役物開放カウンタC4が用いられる。
各カウンタC1~C4、CINI、CSは、その更新の都度、カウンタ値に1が加算され、最大値に達した後に0に戻るループカウンタである。各カウンタは短時間の間隔で更新され、その更新値がRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ64aに適宜記憶される。
RAM64には、保留情報記憶エリア64bと、判定処理実行エリア64cとが設けられている。保留情報記憶エリア64bには、第1保留エリアRaと第2保留エリアRbとが設けられている。本実施形態では、中央側第1始動口33または右側第1始動口44に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値が保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに時系列的に記憶される。また、第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値が保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに時系列的に記憶される。
当たり乱数カウンタC1の詳細について説明する。当たり乱数カウンタC1は、上述のように当たり抽選に用いられる。当たり乱数カウンタC1は、例えば、0~1199の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。また、当たり乱数カウンタC1が1周すると、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0~1199)。
当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口(中央側第1始動口33と右側第1始動口44)に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの第1実行エリアに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。また、第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cんp第2実行エリアに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
本実施形態のパチンコ機10においては、第1始動口33、44(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)に遊技球が入球した場合に、第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値を、判定処理実行エリア64cの第1実行エリアに移動して、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合し、大当たりとなるか否かの判定を行う処理と、第2始動口34に遊技球が入球した場合に、第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値を、判定処理実行エリア64cの第2実行エリアに移動して、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合し、大当たりとなるか否かの判定を行う処理とを、並列的に実行する。以下では、第1始動口33、44への遊技球の入球を契機とした大当たりとなるか否かの判定処理と、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした大当たりとなるか否かの判定処理とを並列的に実行するとともに、第1図柄表示部37aの変動表示と第2図柄表示部37bの変動表示とを並列的に(同時に)実行することが可能な本実施形態のパチンコ機10を同時変動機とも呼ぶ。
なお、以降の説明において、第1始動口33、44への遊技球の入球を契機として実行される遊技(遊技回とも呼ぶ)を第1始動口用遊技回と表現し、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行される遊技(遊技回とも呼ぶ)を第2始動口用遊技回と表現する場合がある。
次に、大当たり種別カウンタC2の詳細について説明する。大当たり種別カウンタC2は、大当たり種別を判定する際に用いられる。大当たり種別カウンタC2は、0~99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33、44に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
上述したように、MPU62は、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行うとともに、当たり抽選の結果が大当たりである場合には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定する。さらに、MPU62は、これらの当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
次に、リーチ乱数カウンタC3の詳細について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、当たり抽選の結果が大当たりではない場合においてリーチが発生するか否かを判定する際に用いられる。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0~238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33、44に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。第2保留エリアRbに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。ただし、当たり抽選の結果が大当たりとなり、開閉実行モードに移行する場合には、MPU62は、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生が決定される。
リーチとは、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について、大当たりに対応した図柄の組み合わせが成立する可能性がある図柄の一部の組み合わせが停止表示され、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことを言う。なお、本実施形態のパチンコ機10において大当たりに対応した図柄の組み合わせとは、所定の有効ラインにおける同一の図柄の組み合わせのことをいう。具体例としては、図660(b)の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて、最初に図柄列Z1において図柄が停止表示され、次に図柄列Z3においてZ1と同じ図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることでリーチとなる。そして、大当たりが発生する場合には、リーチラインを形成している図柄と同一の図柄が図柄列Z2に停止表示される。
また、リーチには、リーチラインが形成された状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチラインが形成された図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ演出が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクターといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
次に、変動種別カウンタCSの詳細について説明する。変動種別カウンタCSは、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間と、図柄表示装置41における図柄の変動時間とを、MPU62において決定する際に用いられる。変動種別カウンタCSは、例えば0~198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターンの決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間の決定に際しては、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている変動時間テーブルが用いられる。
次に、電動役物開放カウンタC4の詳細について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、0~465の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成である。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入球したタイミングでRAM64の電役保留エリア64dに記憶される。そして、所定のタイミングで、電役保留エリア64dに記憶されている電動役物開放カウンタC4の値が電役実行エリア64eに移動した後、電役実行エリア64eにおいて電動役物開放カウンタC4の値を用いて電動役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選(以下、電動役物開放抽選と呼ぶ)が行われる。具体的には、電役実行エリア64eにおいて、ROM63の役物抽選用テーブル記憶エリア63eに記憶されている当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)と電動役物開放カウンタC4の値とが照合され、電動役物34aを開放状態に制御するか否かが決定される。
なお、取得された当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値、および電動役物開放カウンタC4の値の少なくとも一つが本発明における特別情報に相当する。また、第1保留エリアRaおよび第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、およびリーチ乱数カウンタC3の値の少なくとも一つを保留情報とも呼ぶ。
次に、当否テーブルについて説明する。当否テーブルは、当たり乱数カウンタC1に基づいて当たり抽選を行う際に、当該当たり乱数カウンタC1と照合するためのテーブルデータである。パチンコ機10には、当たり抽選の抽選モードとして、低確率モードと高確率モードとが設定されており、低確率モード時における当たり抽選の際には低確率モード用の当否テーブルが参照され、高確率モード時における当たり抽選の際には高確率モード用の当否テーブルが参照される。高確率モード(高確率遊技状態とも呼ぶ)は、確変大当たりに当選することによって開始される遊技状態であって、当たり抽選において大当たりに当選する確率が、低確率モードより相対的に高い遊技状態を言う。また、本実施形態においては、パチンコ機10は、第1始動口33、44への遊技球の入球を契機として保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1と照合するための当否テーブルと、第2始動口34への遊技球の入球を契機として保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1と照合するための当否テーブルとを、それぞれ別のテーブルデータとして記憶している。具体的には、パチンコ機10は、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)の4つの当否テーブルを、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶している。
図663は、第1始動口用の当否テーブルの内容を示す説明図である。図663(a)は第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を示し、図663(b)は第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を示している。
図663(a)に示すように、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~3の4個の値が設定されている。そして、0~1199の値のうち、0~3の4個の値以外の値(4~1199)が外れである。
一方、図663(b)に示すように、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~19の20個の値が設定されている。また、特殊小当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として20~59の40個の値が設定され、通常小当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として60~1199の1140個の値が設定されている。
ここで、「小当たり」とは、可変入賞装置36の開閉が実行される開閉実行モードへの移行契機とはなるが、後述する抽選モードについて、移行契機とならない当否結果であり、その上、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数が1回に限定されたものである。本実施形態では、小当たりとして、通常小当たりと特殊小当たり(プレミアム小当たり)との2種類が用意されている。特殊小当たりは、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードへ移行する契機となり得る小当たりである。なお、小当たりの際の可変入賞装置36の1回の開閉扉36bの開放時間は0.1secである。
「外れ」は、開閉実行モードの移行契機とはならず、さらに、抽選モードおよびサポートモードについても移行契機とならない当否結果である。本実施形態では、図663(b)に示す第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)においては、「外れ」となる値の設定はない。
本実施形態では、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)に大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群は、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)に大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。ただし、当たり抽選の結果、低確率モードよりも高確率モードの方が大当たりとなる確率が高くなるのであれば、大当たりとして設定されている乱数の数及び値は任意である。
図664は、第2始動口用の当否テーブルの内容を示す説明図である。図664(a)は第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を示し、図664(b)は第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を示している。
図664(a)に示すように、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~3の4個の値が設定されている。そして、0~1199の値のうち、0~3の4個の値以外の値(4~1199)が外れである。一方、図664(b)に示すように、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~19の20個の値が設定されている。そして、0~1199の値のうち、0~19の20個の値以外の値(20~1199)が外れである。このように、高確率モードは、低確率モードに比べて、当たり抽選において大当たりに当選する確率が高くなっている。
また、本実施形態では、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)に大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群は、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)に大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。ただし、当たり抽選の結果、低確率モードよりも高確率モードの方が大当たりとなる確率が高くなるのであれば、大当たりとして設定されている乱数の数及び値は任意である。
次に、大当たり種別について説明する。パチンコ機10には、複数種類の大当たりを設定することができる。具体的には、例えば、以下の3つの態様又はモードに差異を設けることにより、複数種類の大当たりを設定することができる。
(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様
(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モード
(3)開閉実行モード終了後の右側第1始動口44の電動役物34aのサポートモード
パチンコ機10には、上記の(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様として、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入球の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとを設定することができる。例えば、高頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が複数回(例えば16回)行われるとともに、1回の開放は30secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が10個となるまで継続するように設定可能である。一方、低頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が2回行われるとともに、1回の開放は0.2secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が6個となるまで継続するよう設定可能である。
遊技者により操作ハンドル25が操作されている場合、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構81が駆動制御される。上記具体例の場合、低頻度入賞モードでは、1回の開閉扉36bの開放時間は0.2secである。つまり、低頻度入賞モードでは、遊技球の発射周期よりも1回の開閉扉36bの開放時間が短くなっている。したがって、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードでは実質的に遊技球の入球が発生しない。ただし、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードにおいても、遊技球の入球が発生し得るように設定してもよい。
なお、開閉扉36bの開閉回数、1回の開放に対する開放限度時間、及び1回の開放に対する開放限度個数は、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入球の発生頻度が、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも高くなるのであれば、開閉扉36bの開放態様は任意である。具体的には、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉回数が多い、1回の開放に対する開放限度時間が長い又は1回の開放に対する開放限度個数が多く設定されていればよい。高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとの差異を明確にする上では、低頻度入賞モードの開閉実行モードでは、実質的に可変入賞装置36への入球が発生しない構成としてもよい。
パチンコ機10には、上記の(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードの態様として、当否テーブルとして高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う高確率モードと、当否テーブルとして低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う低確率モードとを設定することができる。図663および図664を用いて説明したように、高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合の方が、低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合と比較して、大当たりに当選する確率が高い。
パチンコ機10には、上記の(3)開閉実行モード終了後の右側第1始動口44の電動役物34aのサポートモードの態様として、遊技領域PAに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、右側第1始動口44の電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとを設定することができる。
具体的には、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率が異なる。高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率を高くする。また、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aの1回の開放時間が長く設定されていてもよい。
なお、本実施形態においては採用していないが、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aが開放状態となる回数が多く設定されてもよい。さらに、電動役物34aの1回の開放時間が長く設定された構成としてもよい。また、高頻度サポートモードで電役開放当選となり電動役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されてもよい。さらに、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われるまでに確保される時間が相対的に短く設定されてもよい。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも右側第1始動口44への入球が発生する確率が高くなる。すなわち、高頻度サポートモードは、特別情報の取得条件の成立を補助する補助遊技状態として機能する。
本実施形態では、当たり抽選の結果、大当たりとなった場合には、大当たり種別カウンタC2を用いて、大当たり種別を振り分ける。大当たり種別カウンタC2の値に対応する大当たり種別の振り分けは、ROM63の振分テーブル記憶エリア63bに振分テーブルとして記憶されている。
図665は、振分テーブルの内容を示す説明図である。図665(a)は第1始動口用の振分テーブルを示し、図665(b)は第2始動口用の振分テーブルを示している。第1始動口用の振分テーブルは、第1始動口33への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照され、第2始動口用の振分テーブルは、第2始動口34への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照される。
図665(a)の第1始動口用の振分テーブルに示すように、第1始動口用の振分テーブルには、第1始動口33への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たり、8R確変大当たり、8R通常大当たりが設定されている。
16R確変大当たり及び8R確変大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の当たり抽選の抽選モード(以下、単に「抽選モード」とも呼ぶ)が高確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。16R確変大当たりと8R確変大当たりとの相違点は、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が相違し、16R確変大当たりは16回(16ラウンド)であり、8R確変大当たりは8回(8ラウンド)である。
8R通常大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の抽選モードが低確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。8R通常大当たりにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数は、8回(8ラウンド)である。
第1始動口用の振分テーブルでは、「0~99」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~54」が16R確変大当たりに対応しており、「55~69」が8R確変大当たりに対応しており、「70~99」が8R通常大当たりに対応している。
上記のように、本実施形態のパチンコ機10では、大当たりの種別として、3種類の大当たりが設定されている。したがって、大当たりの態様が多様化する。この3種類の大当たりを比較した場合、遊技者にとっての有利度合は、16R確変大当たりが最も高く、8R確変大当たりが次に高く、最後に8R通常大当たりと続く。このように遊技者にとって有利度の異なる複数種類の大当たりが設定されていることにより、遊技の単調化が抑えられ、遊技への注目度を高めることが可能となる。なお、大当たりの種別として、上記3種類の大当たりに限る必要はなく、2種類や4種類の大当たりとすることができる。例えば、16R確変大当たり、8R確変大当たり、16R通常大当たり、および8R通常大当たりの4種類の大当たりが設定される構成としてもよい。
図665(b)の第2始動口用の振分テーブルに示すように、第2始動口用の振分テーブルには、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たり、8R確変大当たり、8R通常大当たりが設定されている。第2始動口用の振分テーブルでは、「0~99」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~64」が16R確変大当たりに対応しており、「65~69」が8R確変大当たりに対応しており、「70~99」が8R通常大当たりに対応している。
通常大当たりに対応している。
このように本実施形態のパチンコ機10では、大当たり当選となった場合の大当たりの種別の振分態様は、第1始動口33への入球に基づいて大当たり当選となった場合と、第2始動口34への入球に基づいて大当たり当選となった場合とで異なっているとともに、遊技者にとっての有利性に明確な差異が設けられている。
なお、当たり抽選において外れ結果となった場合、開閉実行モードに移行することはなく、抽選モード及びサポートモードの変更も発生しない。大当たりの種別の振り分けにおいて、16確変大当たりまたは8R確変大当たりとなった場合には、先に説明したように、開閉実行モードの終了後の抽選モードは高確率モードとなるが、この高確率モードの状態は、次回、当たり抽選において大当たり当選するか、または、始動口ユニット200に備えられる転落口252へ遊技球が入球するまで継続される。
上述のように、MPU62は、実行エリアAEに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行うとともに、実行エリアAEに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定するが、さらに、MPU62は、これらの当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
次に、リーチ判定用のテーブル(以下、リーチ判定用当否テーブルと呼ぶ)について説明する。リーチ判定用当否テーブルは、リーチ乱数カウンタC3の値に基づいてリーチが発生するか否かを判定する際に、当該リーチ乱数カウンタC3の値と照合するためのテーブルデータである。
図666は、リーチ判定用当否テーブルを示す説明図である。図666に示すように、リーチ判定用当否テーブルには、0~399のリーチ乱数カウンタC3の値のうち、リーチに当選する値として、0~19の20個の値が設定されている。そして、0~399の値のうち、0~19の20個の値以外の値(20~399)が、外れ、すなわち、リーチに当選しない値として設定されている。すなわち、当たり抽選において大当たりに当選しなかった状況において、リーチに当選する確率は、1/20となっている。
本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33に入球した遊技球の保留個数と第2始動口34に入球した遊技球の保留個数との合計値である合計保留個数に応じてリーチに当選する確率が異なる5つのリーチ判定用当否テーブルを備える。図666に示した当否テーブルは、合計保留個数が4つ以上の場合のものであり、当該当否テーブルを含む5つのリーチ判定用当否テーブルは、合計保留個数が少ないほど、リーチに当選する確率が高くなっている。例えば、合計保留個数が3つの場合にはリーチ当選確率は約1/11であり、合計保留個数が2つの場合にはリーチ当選確率は約1/10であり、合計保留個数が1つの場合にはリーチ当選確率は約1/9であり、合計保留個数が0の場合にはリーチ当選確率は約1/6である。なお、リーチ判定用当否テーブルの数は5つに限る必要はなく、2つ、3つ、4つ、6つ以上の数であってもよい。要は、リーチ判定用当否テーブルは複数であり、合計保留個数が少ないほど、リーチに当選する確率が高くなっていれば、どのような構成であってもよい。
図667は、電動役物開放抽選を実行する際に用いられる当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)の内容を示す説明図である。
図667(a)は、低頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)を示している。図667(a)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0、1の2個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として2~465の464個の値が設定されている。すなわち、低頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、1/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、低頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.4秒である。
図667(b)は、高頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)を示している。図667(b)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0~461の462個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として462~465の4個の値が設定されている。すなわち、高頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、231/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、高頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は0.5秒である。
このように、電動役物開放抽選用当否テーブルによって、高頻度サポートモードが低頻度サポートモードよりも右側第1始動口44への遊技球の入球が発生する確率が高くなるように設定されている。
《13-3》音声発光制御装置及び表示制御装置の電気的構成:
次に、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成について説明する。
図668は、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成を中心として示すブロック図である。なお、電源装置85(図661)等の一部の構成は省略されている。音声発光制御装置90に設けられた音声発光制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92は、CPU、ROM93、RAM94、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵された素子である。
ROM93には、MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データ、テーブル等が記憶されている。例えば、ROM93のエリアの一部には、演出パターンテーブル記憶エリア93a、変動表示パターンテーブル記憶エリア93b、リーチ振分テーブル記憶エリア93c等が設けられている。これらの詳細については後述する。
RAM94は、ROM93内に記憶されている制御プログラムの実行の際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリである。例えば、RAM94のエリアの一部には、各種フラグ記憶エリア94a、各種カウンタエリア94b、抽選用カウンタエリア94c等が設けられている。なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には、主制御装置60と演出操作ボタン24が接続されている。主制御装置60からは、各種コマンドを受信する。MPU92の出力側には、スピーカー46や各種ランプ47が接続されているとともに、表示制御装置100が接続されている。
表示制御装置100に設けられた表示制御基板101には、プログラムROM103及びワークRAM104が複合的にチップ化された素子であるMPU102と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とが搭載されている。なお、MPU102に対してプログラムROM103及びワークRAM104が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU102は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づいて所定の演算処理を行って、VDP105の制御(具体的にはVDP105に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM103は、MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶されている。
ワークRAM104は、MPU102による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
VDP105は、一種の描画回路であり、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する。VDP105は、ICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、描画処理専用のファームウェアを内蔵した一種のマイコンチップである。VDP105は、MPU102、ビデオRAM107等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM107に記憶させる画像データを、キャラクタROM106から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置41に表示される図柄、絵図などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM106には、各種の表示図柄や表示絵図のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照される色パレットテーブル等が記憶されている。各種の表示絵図には、後述する花びらP1~P4の絵図も含まれる。なお、キャラクタROM106を複数設け、各キャラクタROM106に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM103に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM106に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM107は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM107の内容を書き替えることにより図柄表示装置41の表示内容が変更される。
以下では、主制御装置60のMPU62、ROM63、RAM64をそれぞれ主側MPU62、主側ROM63、主側RAM64とも呼び、音声発光制御装置90のMPU92、ROM93、RAM94をそれぞれ音光側MPU92、音光側ROM93、音光側RAM94とも呼び、表示制御装置100のMPU102を表示側MPU102とも呼ぶ。
《13-4》遊技機による処理の概要:
次に、本実施形態のパチンコ機10が実行する処理の概要について説明する。
《13-4-1》抽選モードとサポートモードの高低の移行:
本実施形態のパチンコ機10において、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合には、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが低確率モードに移行し、サポートモードが高頻度サポートモードに移行する。また、本実施形態のパチンコ機10において、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合に、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが高確率モードに、サポートモードが高頻度サポートモードに移行する。
高頻度サポートモードに移行した後においては、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が予め定めた保証遊技回数に達するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードは継続される。「保証遊技回数」とは、高頻度サポートモードにおいて継続して実行されることが保証された遊技回数であり、例えば50回である。すなわち、パチンコ機10では、高頻度サポートモードに移行した後において、保証遊技回数である50回まで高頻度サポートモードは保証される。高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達したときに、サポートモードが低頻度サポートモードに移行する。特に本実施形態では、保証遊技回数に達した遊技回が終了した時点において、高確率モードが継続していた場合であっても、サポートモードが低頻度サポートモードに移行する。
サポートモードが高頻度サポートモードである場合、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が電役開放当選となる確率が231/233と極めて高いことから、電動役物34aが実質的に電役開放状態となる。このため、遊技者は、サポートモードが高頻度サポートモードである場合に、弱右打ちを行い、弱右打ち通路P1へ遊技球を流下させることによって、電動役物34aが備えられた右側第1始動口44へ遊技球を入球させるように遊技を行う。右側第1始動口44へ入球した遊技球は、遊技球振分装置240の振分片部242によって、始動口ユニット内アウト口251に向かうルートと転落口252に向かうルートとに振り分けられる。このため、右側第1始動口44へ入球した遊技球は、先に説明したように1/21という低い確率ではあるが、転落口252に入球する可能性がある。
高頻度サポートモードに移行する契機が確変大当たりであり、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達する以前の遊技回(例えば、30回目の遊技回)で、転落口252へ遊技球が入球した場合に、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行する。そして、その転落口252へ遊技球が入球したタイミングの次の遊技回から、低確率モードで当たり抽選が実行される。サポートモードについては、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達する以前の遊技回(例えば、上記30回目の遊技回)において、転落口252へ遊技球が入球し高確率モードが終了し低確率モードに移行した場合であっても、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数(すなわち、50回)に達するまで、高頻度サポートモードは継続される。
本実施形態のパチンコ機10において、当たり抽選によって確変大当たりに当選し、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが高確率モードに、サポートモードが高頻度サポートモードに移行し、その後、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達する以前の遊技回(例えば、30回目の遊技回)で、当たり抽選において大当たり(通常大当たりか確変大当たりかを問わない)に当選した場合、その大当たりに当選した30回目の遊技回が終了し、開閉実行モードが開始するタイミングでもって、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行する。サポートモードについても、その保証遊技回数に達する以前の遊技回(例えば、上記30回目の遊技回)が終了し、開閉実行モードが開始したタイミングで、高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行する。すなわち、大当たりに当選した遊技回が終了し、開閉実行モードが開始するタイミングでもって、抽選モードとサポートモードを共に低い側にリセットする。
《13-4-2》遊技の流れ:
本実施形態のパチンコ機10では、遊技を進行する上で遷移する遊技状態として、抽選モードとサポートモードとの高低の組み合わせによる4種類の状態を少なくとも取り得る。具体的には、i)抽選モードが低確率モードであり、かつ、サポートモードが低頻度サポートモードである低確低サポ状態と、ii)抽選モードが高確率モードであり、かつ、サポートモードが高頻度サポートモードである高確高サポ状態と、iii)抽選モードが高確率モードであり、かつ、サポートモードが低頻度サポートモードである高確低サポ状態と、iv)抽選モードが低確率モードであり、かつ、サポートモードが高頻度サポートモードである低確高サポ状態とを取り得る。さらに、本実施形態のパチンコ機10では、可変入賞装置36の大入賞口36aへの遊技球の入球が可能になる開閉実行モードを遊技状態として取り得る。これらの遊技状態の間で状態を遷移しながら遊技が進行される。
図669は、パチンコ機10における遊技の流れを示す説明図である。遊技を開始すると、当初は低確低サポ状態(状態H1)である。すなわち、抽選モードは低確率モードであり、サポートモードは低頻度サポートモードである。
図670は、低確低サポ状態、低確高サポ状態、高確高サポ状態、および高確低サポ状態のそれぞれにおける各種の態様を示す説明図である。ここでは、態様として、中央側第1始動口33、右側第1始動口44、転落口252、および第2始動口34への遊技球の入球可否や、第1の図柄の変動時間、第2の図柄の変動時間等が定められている。
図670に示すように、低確低サポ状態においては、中央側第1始動口33への遊技球の入球が可能である。このために、低確低サポ状態では、遊技者に左打ちをさせ、遊技領域PAの左側に遊技球を流下させ、中央側第1始動口33に遊技球を入球させる。中央側第1始動口33に遊技球が入球すると、第1始動口用遊技回が実行され当たり抽選が行われる。このとき、液晶表示装置41における表示面41a(図660(b)参照)のメイン表示領域MAには第1始動口用遊技回に対応する演出画像である第1装飾図柄が表示され、サブ表示領域SAには第2始動口用遊技回に対応する演出画像である第2装飾画像が表示される。すなわち、遊技者が遊技球を入球させる対象が中央側第1始動口33であるため、第1装飾図柄がメイン表示領域MAに表示される。
中央側第1始動口33以外の入球口について考えてみる。低確低サポ状態においては、始動口ユニット200に備えられる右側第1始動口44と転落口252への入球は不可であるが、第2始動口34への入球は可能となっている。低確低サポ状態ではサポートモードが低頻度サポートモードであることから、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が外れとなる確率が232/233と極めて高いことから、電動役物34aが実質的に常時閉鎖状態となり、先に説明した第3ルートRT3(図659)に沿って遊技球が流れるため、第2始動口34への入球が可能となる。このため、遊技者によっては、低確低サポ状態において弱右打ちをして、第3ルートRT3に沿って遊技球を流すことによって、第2始動口34への遊技球の入球を狙うことが考えられる。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、同時変動機として、第2図柄表示部37bの変動時間(以下、特2変動時間とも呼ぶ)を例えば10分と極めて長い時間に設定することによって、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が短期間で繰り返し実行されることを抑制する構成とした。この結果、本実施形態では、遊技者に対して、低確低サポ状態において、弱右打ち操作を行うことを断念させ、左打ちに専念させることができる。
なお、低確低サポ状態における特2変動時間は10分と極めて長い時間に設定したが、低確低サポ状態における第1図柄表示部37aの変動時間(以下、特1変動時間とも呼ぶ)については通常の長さの時間に設定している。ここで言う「通常の長さの時間」とは、後述する変動種別カウンタCSの値と、大当たりの種別やリーチの有無等によって決定される通常的な長さの時間であり、例えば2秒~3分である。
図669に戻る。低確低サポ状態(状態H1)で実行された第1始動口用遊技回における当たり抽選が外れの場合には、低確低サポ状態(状態H1)が継続され、遊技者は中央側第1始動口33に遊技球を入球させ、第1始動口用遊技回を実行させる。
低確低サポ状態で実行された第1始動口用遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合には、第1始動口用遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、低確低サポ状態(状態H1)から開閉実行モード(状態H2)に移行する。パチンコ機10は、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技に先立ち、遊技者に対して強右打ちを促す示唆演出を実行する。遊技者は当該示唆演出に従って第1始動口用遊技回の終了後に強右打ちを実行し、強右打ち通路P2へ遊技球を流下させ、大入賞口36aに遊技球を入球させて、賞球を得る。
開閉実行モード(状態H2)が終了すると、低確高サポ状態(状態H3)に移行する。すなわち、抽選モードは低確率モードであり、サポートモードは高頻度サポートモード(保証遊技回数である50回限定)となる。
図670に示すように、低確高サポ状態では、中央側第1始動口33と右側第1始動口44と転落口252とに対して遊技球を入球させることが可能であり、第2始動口34に対しては遊技球を入球させることが不可能である。低確高サポ状態ではサポートモードが高頻度サポートモードであることから、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が電役開放当選となる可能性が231/233と極めて高いことから、電動役物34aが実質的に電役開放状態となる。本実施形態のパチンコ機10では、サポートモードが高頻度サポートモードである状態において、スルーゲート35を通過した遊技球が電役開放状態にある電動役物34aを100%の確率で通過するように、スルーゲート35から電動役物34aまでの距離や、電動役物34aの1回の開放時間、電動役物34aの開放回数、普図ユニット38における図柄の変動時間等が調整されている。このため、サポートモードが高頻度サポートモードである場合、スルーゲート35を通過して入球口210aに入球した遊技球は、先に説明した第1ルートRT1(図657)または第2ルートRT2(図658)に沿って流れるため、右側第1始動口44と始動口ユニット内アウト口251への遊技球の入球、または右側第1始動口44と転落口252への遊技球の入球が可能となり、第2始動口34への遊技球の入球は不可能もしくは困難となる。なお、転落口252へ遊技球がたとえ入球したとしても、低確高サポ状態では、抽選モードは低確率モードであることから、遊技者は低確率モードへ移行すること(いわゆる転落)の心配はない。このため、低確高サポ状態(状態H3)では、遊技者に弱右打ちをさせ、弱右打ち通路P1へ遊技球を流下させることによって、右側第1始動口44に高い確率で遊技球を入球させることができる。
右側第1始動口44に遊技球が入球すると、第1始動口用遊技回が実行され当たり抽選が行われる。このとき、液晶表示装置41における表示面41a(図660(b)参照)のメイン表示領域MAには第1始動口用遊技回に対応する演出画像である第1装飾図柄が表示され、サブ表示領域SAには第2始動口用遊技回に対応する演出画像である第2装飾画像が表示される。すなわち、遊技者が遊技球を入球させる対象が右側第1始動口44であるため、第1装飾図柄がメイン表示領域MAに表示される。
低確高サポ状態における特1変動時間および特2変動時間については、通常の長さの時間(例えば2秒~3分)に設定されている。
図669に戻る。低確高サポ状態(状態H3)で実行された第1始動口用遊技回における当たり抽選が外れの場合には、低確高サポ状態(状態H3)が継続され、遊技者は右側第1始動口44に遊技球を入球させ、第1始動口用遊技回を実行させる。なお、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数である50回に達すると、低確低サポ状態(状態H1)に移行する。
低確高サポ状態(状態H3)で実行された第1始動口用遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合には、第1始動口用遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、低確高サポ状態(状態H3)から開閉実行モード(状態H2)に移行する。パチンコ機10は、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技に先立ち、遊技者に対して強右打ちを促す示唆演出を実行する。遊技者は当該示唆演出に従って第1始動口用遊技回の終了後に強右打ちを実行し、強右打ち通路P2へ遊技球を流下させ、大入賞口36aに遊技球を入球させて、賞球を得る。
低確高サポ状態(状態H3)で実行された第1始動口用遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合には、第1始動口用遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。ここでは、低確高サポ状態(状態H3)から開閉実行モード(状態H4)に移行する。
なお、低確低サポ状態(状態H1)では、中央側第1始動口33への遊技球の入球を狙うことになるが、この入球を高い確率で行うことができない。これに対して、低確高サポ状態(状態H3)では、遊技者は弱右打ちを行うことで、右側第1始動口44に高い確率で遊技球を入球させることができる。このため、低確高サポ状態(状態H3)では、低確低サポ状態(状態H1)と比較して、第1始動口用遊技回が実行され当たり抽選が行われる機会が多いことから、遊技者にとって有利性に優れている。
低確低サポ状態(状態H1)において、第1始動口用遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合には、第1始動口用遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、低確低サポ状態(状態H1)から開閉実行モード(状態H4)に移行する。
パチンコ機10は、開閉実行モード(状態H4)において発生するラウンド遊技に先立ち、遊技者に対して強右打ちを促す示唆演出を実行する。開閉実行モード(状態H4)は、開閉実行モード(状態H2)と同一の処理である。同じ開閉実行モードであるのに、状態H2と状態H4とに区別したのは、分岐先が相違するためである。開閉実行モード(状態H4)が終了すると、高確高サポ状態(状態H5)に移行する。すなわち、抽選モードは高確率モードとなり、サポートモードは高頻度サポートモード(保証遊技回数である50回限定)となる。
図670に示すように、高確高サポ状態では、中央側第1始動口33と右側第1始動口44と転落口252とに対して遊技球を入球させることが可能であり、第2始動口34に対しては遊技球を入球させることが不可能である。これらの入球の可否は、低確高サポ状態における入球の可否と同一である。但し、低確高サポ状態では、既に抽選モードは低確率モードであることから、遊技者は低確率モードへ移行すること(いわゆる転落)の心配はないのに対して、高確高サポ状態では、転落口252に遊技球が入球した場合に、抽選モードは高確率モードから低確率モードへ移行(いわゆる転落)することが相違する。高確高サポ状態ではサポートモードが高頻度サポートモードであることから、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が電役開放当選となる確率が231/233と極めて高いことから、電動役物34aが実質的に電役開放状態となる。このため、先に説明したように、サポートモードが高頻度サポートモードである場合、スルーゲート35を通過して入球口210aに入球した遊技球は、第1ルートRT1(図657)または第2ルートRT2(図658)に沿って流れるため、右側第1始動口44と始動口ユニット内アウト口251への遊技球の入球、または右側第1始動口44と転落口252への遊技球の入球が可能となり、第2始動口34への遊技球の入球は不可能もしくは困難となる。
高確高サポ状態では、遊技者に弱右打ちをさせ、弱右打ち通路P1へ遊技球を流下させ、右側第1始動口44へ遊技球を入球させる。右側第1始動口44に遊技球が入球すると、第1始動口用遊技回が実行され当たり抽選が行われる。このとき、液晶表示装置41における表示面41a(図660(b)参照)のメイン表示領域MAには第1始動口用遊技回に対応する演出画像である第1装飾図柄が表示され、サブ表示領域SAには第2始動口用遊技回に対応する演出画像である第2装飾画像が表示される。すなわち、遊技者が遊技球を入球させる対象が右側第1始動口44であるため、第1装飾図柄がメイン表示領域MAに表示される。
図669に戻る。高確高サポ状態(状態H5)で実行された第1始動口用遊技回における当たり抽選が外れの場合には、高確高サポ状態(状態H5)が繰り返され、右側第1始動口44に遊技球を入球させ第1始動口用遊技回を実行させる。
高確高サポ状態(状態H5)で実行された第1始動口用遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合には、第1始動口用遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、低確高サポ状態(状態H5)から開閉実行モード(状態H2)に移行する。パチンコ機10は、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技に先立ち、遊技者に対して強右打ちを促す示唆演出を実行する。
高確高サポ状態(状態H5)で実行された第1始動口用遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合には、第1始動口用遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。ここでは、高確高サポ状態(状態H5)から開閉実行モード(状態H4)に移行する。
高確高サポ状態(状態H5)において、転落口252へ遊技球が入球した場合には、低確高サポ状態(状態H3)に移行する。すなわち、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行し、サポートモードは高頻度サポートモードのまま継続される。なお、低確高サポ状態(状態H3)への移行の際には、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数を示す保証遊技回数カウンタPNCは、移行前のまま保持される。このため、低確高サポ状態(状態H3)への移行によって、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数がリセットされることはない。
なお、高確高サポ状態(状態H5)における特1変動時間については通常の長さに設定され、高確高サポ状態(状態H5)における特2変動時間については例えば10分に設定されている。高確高サポ状態(状態H5)における特2変動時間が10分と極めて長い時間に設定されているのは、次の理由による。
高確高サポ状態では、第2始動口34に対しては遊技球を入球させることが不可能であるが、保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに保留情報(最大4個)が残り、高確高サポ状態において、その残った保留情報に基づいて当たり抽選が実行されることが起こり得る。そうすると、図664(b)に示す第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を参照して当たり抽選が実行されることになり、遊技者にとって過度に有利な状態となる。これを解消するために、本実施形態では、高確高サポ状態において、第2始動口34に対しては遊技球を入球させることが不可能でありながら、特2変動時間を例えば10分と極めて長い時間に設定することで、第2保留エリアRbに残った保留情報が短期間で繰り返し消化されることを抑制する構成とした。
高確高サポ状態(状態H5)において、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数である50回に達すると、高確低サポ状態(状態H6)に移行する。また、高確高サポ状態(状態H5)で実行された第1始動口用遊技回における当たり抽選において特殊小当たりに当選した場合にも、高確低サポ状態(状態H6)に移行する。高確低サポ状態では、抽選モードは高確率モードであり、サポートモードは低頻度サポートモードとなる。本実施形態では、遊技者は、図柄表示装置41に表示された特殊小当たり用演出パターンに対応した演出内容から、高確高サポ状態で実行された第1始動口用遊技回における当たり抽選において特殊小当たりに当選したことを認識することができる。
図670に示すように、高確低サポ状態では、中央側第1始動口33と第2始動口34とに対して遊技球を入球させることが可能であり、右側第1始動口44と転落口252とに対しては遊技球を入球させることが不可能である。高確低サポ状態ではサポートモードが低頻度サポートモードであることから、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が外れとなる確率が232/233と極めて高いことから、電動役物34aが実質的に常時閉鎖状態となり、先に説明した第3ルートRT3(図659)に沿って遊技球が流れるため、第2始動口34への入球が可能となり、右側第1始動口44と転落口252への遊技球の入球は不可能もしくは困難となる。
高確低サポ状態(状態H6)では、遊技者に弱右打ちをさせ、弱右打ち通路P1へ遊技球を流下させことによって、第2始動口34に遊技球を入球させることができる。第2始動口34に遊技球が入球すると、第2始動口用遊技回が実行され当たり抽選が行われる。このとき、液晶表示装置41における表示面41a(図660(b)参照)のメイン表示領域MAには第2始動口用遊技回に対応する演出画像である第2装飾図柄が表示され、サブ表示領域SAには第1始動口用遊技回に対応する演出画像である第1装飾画像が表示される。すなわち、遊技者が遊技球を入球させる対象が第2始動口34であるため、第2装飾図柄がメイン表示領域MAに表示される。
高確低サポ状態(状態H6)で実行された第2始動口用遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合には、第2始動口用遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、高確低サポ状態(状態H6)から開閉実行モード(状態H2)に移行する。
高確低サポ状態(状態H6)で実行された第2始動口用遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合には、第2始動口用遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、高確低サポ状態(状態H6)から開閉実行モード(状態H4)に移行する。
上述した高確低サポ状態(状態H6)では、弱右打ちを行なって打った遊技球が先に説明したように転落口252へ入球することは不可能もしくは困難となるため、100%に近い確率で(この確率を、以下便宜的に100%とも呼ぶ)で第2始動口34に入球することになる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、高確低サポ状態(状態H6)では、第2始動口用遊技回における当たり抽選において大当たりに当選するまで100%継続して、第2始動口34へ遊技球を入球させ当たり抽選を行うことができる。換言すると、高確低サポ状態(状態H6)では、転落がないいわゆる無敵ゾーンとなる。この結果、本実施形態のパチンコ機10では、高確高サポ状態から高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行すると、大当たりに再度、当選する、いわゆる連チャンを確実に行うことができ、遊技者に対して連チャンする期待感を付与することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、高確高サポ状態から保証遊技回数が終了すると、高確低サポ状態となるが、この場合に、高確高サポ状態時に10分と極めて長い時間(ロング)に設定された特2変動時間が続いている状態が発生する虞があった。高確低サポ状態(無敵ゾーン)で、ロングに設定された特2の変動が続いている状態では、無敵ゾーンにおいて、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選を短期間で繰り返し行うことが不可能となり、遊技者に不利益を与える。そこで、本実施形態のパチンコ機10では、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)の当たり抽選の抽選結果を大当たりと小当たり(特殊小当たり、通常小当たり)だけとして(外れを無くして)、第1始動口(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)への遊技球の入球を契機として実行される大当たり変動または小当たり変動が停止した場合に、ロングに設定された特2の変動を、当該特2に係る当たり抽選の結果を問わず停止させることのできる構成とした。この結果、無敵ゾーンにおいて高確高サポ状態でロングに設定された特2の変動が続く不具合を解消することができ、遊技者に不利益を与えることを抑制することができる。
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態ではサポートモードが高頻度サポートモードであることから、電動役物34aが実質的に電役開放状態となり、スルーゲート35を通過した遊技球は、始動口ユニット200(図654)において本線通路部210から第1分岐通路部220に移行する。このため、スルーゲート35を通過した遊技球は、右側第1始動口44に必ず入球することになる。但し、右側第1始動口44に入球した遊技球は、その後、2.1秒に対する0.1秒の確率(=1/21)でもって、転落口252に入球する。高頻度サポートモードに移行する契機が確変大当たりであり、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達する以前の遊技回で、転落口252へ遊技球が入球した場合に、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行する。すなわち、遊技球が右側第1始動口44に入球した場合に、1/21の確率ながら、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行して、遊技者は不利益を受ける可能性がある。
これに対して、転落口252へ遊技球が入球することなしに、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達した場合、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードへ移行して、遊技状態が高確高サポ状態から高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行する。サポートモードが低頻度サポートモードである場合、電動役物34aは実質的に常時閉鎖状態となり、その結果、遊技球は第3ルートRT3(図659)に沿って流れ、第2始動口34へ遊技球が入球する状態となる。この場合には、右側第1始動口44側へ遊技球が流れる場合のように、転落口252へ遊技球が入球して抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行されることがないことから、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。高確低サポ状態は、次の大当たり当選まで継続し、事実上、次の大当たり当選が約束される。
これらの結果、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態において、遊技者に対して、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達するまでの期間、転落口252へ遊技球が入球して抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行しないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、転落する前に遊技回数が保証遊技回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、転落することなしに、遊技回数が保証遊技回数に達した場合には、遊技者に対して、転落するリスクなしに、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる高確低サポ状態(無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことで、高確低サポ状態において近いうちに大当たり当選するという期待感とを併せて付与することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
従来のパチンコ機として、ループタイプのパチンコ機と、STタイプのパチンコ機とがある。ループタイプのパチンコ機は、高確率モードの状態が、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで継続する機種である。STタイプのパチンコ機は、高確率モードの状態における遊技回数が制限されている機種である。ループタイプのパチンコ機では、高確率モードの状態において、当たり抽選において大当たり当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりとならないかといった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。一方、STタイプのパチンコ機では、高確率モードの状態において、制限回数までの間に大当たりに当選しないのではといった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。これらに対して、本実施形態のパチンコ機10によれば、上述したように、緊迫感と共に、転落する前に遊技回数が保証遊技回数に達して欲しいといった期待感を付与することができる。また、転落することなしに、遊技回数が保証遊技回数に達した場合には、遊技者に対して、転落するリスクなしに、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる高確低サポ状態(無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことで、高確低サポ状態において近いうちに大当たり当選するという期待感とを併せて付与することができる。こうした安堵感と期待感は、本実施形態のパチンコ機10に特有の効果であり、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態において、当たり抽選において特殊小当たりに当選した場合にも、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードへ移行して、遊技状態が高確高サポ状態から高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行する構成とした。このために、当たり抽選において特殊小当たりに当選して欲しいといった期待感を、遊技者に対して付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10では、先に説明したように、高確高サポ状態H5において、遊技者は、弱右打ちを行い、弱右打ち通路P1へ遊技球を流下させ、右側第1始動口44へ遊技球を入球させるように遊技を行うことを通常としている。これに対して、高確高サポ状態H5においては、先に説明したように、中央側第1始動口33に対して遊技球を入球させることも可能であることから、遊技者によっては、高確高サポ状態H5において、左打ちを行い、中央側第1始動口33へ遊技球を入球させるように遊技を行うこともあり得る。この場合、遊技球が転落口252へ入球することがなく、途中で低確高サポ状態へ遊技状態が移行されることがないことから、保証遊技回数である50回だけ中央側第1始動口33へ遊技球を入球させることができれば、確実に無敵ゾーンである高確低サポ状態へ遊技状態を移行させることができる。しかしながら、50回もの多数回、中央側第1始動口33へ遊技球を入球させることは、時間的にも費やす遊技球の量的にも遊技者に多大の負担を強いるために、高確高サポ状態H5においては、左打ちを行い、中央側第1始動口33に対して遊技球を入球させる遊技の仕方は、遊技者にとってメリットはなく現実的ではない。換言すれば、本実施形態のパチンコ機10では、保証遊技回数を50回という比較的に多数とすることで、高確高サポ状態H5において、中央側第1始動口33に対して遊技球を入球させる遊技の仕方が困難な構成としている。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、上述したように、高確高サポ状態H5において中央側第1始動口33に対して遊技球を入球させる遊技の仕方が困難な構成となっているが、こうした遊技の仕方を完全に排除するものではない。上記困難な点を許容できれば、高確高サポ状態H5において、左打ちを行い、中央側第1始動口33へ遊技球を入球させるように遊技を行うことも可能である。例えば、遊技球が転落口252へ入球して抽選モードが高確率モードから低確率モードへ移行することが精神的に許容できないような遊技者等にあっては、上記の遊技の仕方を選択するかもしれない。遊技機の設計者側からすれば、保証遊技回数を例えば5回とか10回とか比較的小さな回数とすることで、高確高サポ状態H5において中央側第1始動口33へ遊技球を入球させるように遊技を行うことをある程度、許容することができ、保証遊技回数を例えば50回とか100回とか大きな回数とすることで、高確高サポ状態H5において中央側第1始動口33へ遊技球を入球させるように遊技を行うことを厳格に禁止することができる。すなわち、高確高サポ状態H5において中央側第1始動口33へ遊技球を入球させるように遊技を行うことを許容するか禁止するかの加減を、保証遊技回数によって調整することが可能となる。
《13-5》主制御装置において実行される各種処理:
次に、本実施形態のパチンコ機10において実行される具体的な処理の一例を説明する。先に主制御装置60において実行される処理について説明し、その後、音声発光制御装置90及び表示制御装置100において実行される処理について説明する。
各遊技回の遊技を進行させるために、主制御装置60のMPU62は、タイマ割込み処理および通常処理を実行する。これらの処理について次に説明する。MPU62は、タイマ割込み処理及び通常処理の他に、停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理を実行するが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
図671は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、主制御装置60のMPU62によって定期的(例えば2msec周期)に起動される。
ステップSs0101では、各種検知センサの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置60に接続されている各種検知センサの状態を読み込み、当該センサの状態を判定して検出情報(入球検知情報)を保存する。その後、ステップSs0102に進む。
ステップSs0102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した場合には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。その後、ステップSs0103に進む。
ステップSs0103では、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および電動役物開放カウンタC4の値の更新を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および電動役物開放カウンタC4にそれぞれ1を加算すると共に、それらの各カウンタ値が最大値に達した場合には、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1~C4の更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。その後、ステップSs0104に進む。なお、変動種別カウンタCSは、後述する通常処理(図673)において、その値を更新する。
ステップSs0104では第1始動口(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)及び第2始動口34への遊技球の入球に伴う始動口用の入球処理を実行する。ステップSs0104の始動口用の入球処理の詳細については後述する。その後、ステップSs0105に進む。
ステップSs0105では転落口252への遊技球の入球に伴う転落口用の入球処理を実行する。ステップSs0105の転落口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSs0105を実行した後、MPU62はタイマ割込み処理を終了する。
<始動口用の入球処理>
次に、始動口用の入球処理について説明する。始動口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図671:Ss0104)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図672は、始動口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSs0201では、遊技球が第1始動口(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)に入球(始動入賞)したか否かを、第1始動口(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)に対応した検知センサ(右側第1始動口用の検知センサー67d等)の検知状態により判定する。ステップSs0201において、遊技球が第1始動口(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)に入球したと判定した場合には(Ss0201:YES)、ステップSs0202に進み、払出制御装置70に遊技球を1個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSs0203に進む。
ステップSs0203では、第1始動口(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために外部信号設定処理を行う。その後、ステップSs0204に進む。
ステップSs0204では、第1保留エリアRaの保留個数記憶エリアに記憶された値である始動保留個数RaN(以下、第1始動保留個数RaNともいう)を読み出し、当該第1始動保留個数RaNを後述する処理の対象として設定する。第1始動保留個数RaNは、第1始動口(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSs0209に進む。
ステップSs0201において、遊技球が第1始動口(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)に入球していないと判定した場合には(Ss0201:NO)、ステップSs0205に進み、遊技球が第2始動口34に入球したか否かを第2始動口34に対応した検知センサの検知状態により判定する。
ステップSs0205において、遊技球が第2始動口34に入球したと判定した場合には(Ss0205:YES)、ステップSs0206に進み、払出制御装置70に遊技球を1個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSs0207に進む。一方、ステップSs0205において、遊技球が第2始動口34に入球していないと判定した場合には(Ss0205:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
ステップSs0207では、第2始動口34に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために、外部信号設定処理を行う。その後、ステップSs0208に進む。
ステップSs0208では、第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに記憶された値である始動保留個数RbN(以下、第2始動保留個数RbNともいう)を読み出し、当該第2始動保留個数RbNを後述する処理の対象として設定する。第2始動保留個数RbNは、第2始動口34への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSs0209に進む。
ステップSs0209では、上述したステップSs0204又はステップSs0208において設定された始動保留個数N(RaN又はRbN)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。ステップSs0209において、始動保留個数Nが上限値未満でない場合には(Ss0209:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
一方、ステップSs0209において、始動保留個数Nが上限値未満である場合には(Ss0209:YES)、ステップSs0210に進み、対応する保留エリアの始動保留個数Nに1を加算した後、ステップSs0211に進み、合計保留個数記憶エリアに記憶された値(以下、合計保留個数CRNと言う)に1を加算する。合計保留個数CRNは、第1始動保留個数RaNと第2始動保留個数RbNとの合計値を示す。その後、ステップSs0212に進む。
ステップSs0212では、ステップSs0103(図671)において更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値を、対応する保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち、ステップSs0210において1を加算した保留個数と対応する記憶エリアに記憶する。具体的には、第1始動保留個数RaNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSs0103(図671)にて更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値を、第1保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSs0210において1を加算した第1始動保留個数RaNと対応する記憶エリアに記憶する。また、第2始動保留個数RbNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSs0103(図671)にて更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値を、第2保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSs0210において1を加算した第2始動保留個数RbNと対応する記憶エリアに記憶する。ステップSs0212を実行した後、ステップSs0213に進む。
ステップSs0213では、先判定処理を実行する。先判定処理は、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値の情報(保留情報)に基づいて、当たり抽選の当否判定結果(抽選結果)、大当たりの種別、リーチの発生の有無などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。ステップSs0213を実行した後、ステップSs0214に進む。
ステップSs0214では、保留コマンドを設定する処理を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値の情報(保留情報)に基づいて実行された先判定処理の判定結果(先判定情報)を保留コマンドとして設定する。
保留コマンドは、第1始動口(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)又は第2始動口34への入球が発生したこと及び当該入球に基づいて取得された保留情報に基づく先判定処理による判定結果(先判定情報)を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に、サブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。保留コマンドは、後述する通常処理のコマンド出力処理(図674:ステップSs0402)において音声発光制御装置90に送信される。
また、音声発光制御装置90は、第1始動口(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、液晶表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、液晶表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。一方、第2始動口34への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、音声発光制御装置90は、液晶表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、液晶表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。
主側MPU62は、ステップSs0214を実行した後、本始動口用の入球処理を終了する。
<転落口用の入球処理>
次に、転落口用の入球処理について説明する。転落口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図671:Ss0105)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図673は、転落口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSs0301では、遊技球が転落口252に入球したか否かを、転落口252に対応した検知センサの検知状態により判定する。ステップSs0301において、遊技球が転落口252に入球したと判定した場合には(Ss0301:YES)、ステップSs0302に進む。
ステップSs0302では、高確率モードフラグをOFFにする。高確率モードフラグは、当否抽選モードが高確率モードであるか否かをMPU62にて特定するためのフラグであり、本実施形態では、確変大当たりの当選に係る開閉実行モードの終了に際してONにされ、通常大当たりの当選に係る開閉実行モードの終了に際してOFFにされるとともに、このステップSs0302でもOFFにされる。その後、ステップSs0303に進む。
ステップSs0303では、低確率モードコマンドを設定する。低確率モードコマンドは、当否抽選モードが低確率モードであることを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。その後、ステップSs0304に進む。
ステップSs0304では、転落コマンドを設定する。転落コマンドは、転落口252に遊技球が入球して、当否抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行したことを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。ステップSs0304を実行した後、本転落口用の入球処理を終了する。
ステップSs0301において、遊技球が転落口252に入球していないと判定した場合には(Ss0301:NO)、本転落口用の入球処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理について説明する。通常処理は、電源投入に伴い主制御装置60のMPU62によって開始される処理である。通常処理においては、遊技の主要な処理が実行される。
図674は、通常処理を示すフローチャートである。ステップSs0401では、立ち上げ処理を実行する。具体的には、電源投入に伴う各制御装置の初期設定や、RAM64に記憶保持されたデータの有効性の判定などが実行される。その後、ステップSs0402に進む。
ステップSs0402では、タイマー割込み処理又は前回に実行した通常処理で設定されたコマンド等の出力データを、サブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置70に対して送信する。また、変動用コマンド、種別コマンド、保留コマンド等の演出に関するコマンドが設定されている場合には、それらを音声発光制御装置90に対して送信する。ステップSs0402を実行した後、ステップSs0403に進む。
ステップSs0403では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。その後、ステップSs0404に進む。
ステップSs0404では、払出制御装置70から受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み、ステップSs0405に進む。ステップSs0405では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、当たり抽選、液晶表示装置41による図柄の変動表示の設定、第1図柄表示部37a,第2図柄表示部37bの表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。ステップSs0405を実行した後、ステップSs0406に進む。
ステップSs0406では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。遊技状態移行処理を実行することにより、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。遊技状態移行処理の詳細は後述する。その後、ステップSs0407に進む。
ステップSs0407では、右側第1始動口44に設けられた電動役物44aを駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。電役サポート用処理では、電動役物44aを開放状態とするか否かの判定を行う。電役サポート用処理の詳細は後述する。その後、ステップSs0408に進む。
ステップSs0408では、始動口ユニット200に備えられた遊技球振分装置240を駆動制御するための遊技球振分制御処理を実行する。遊技球振分制御処理の詳細は後述する。その後、ステップSs0409に進む。
ステップSs0409では、今回の通常処理の開始(2巡目以降では、ステップSs0402のコマンド出力処理の開始)から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。すなわち、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否かを判定する。
ステップSs0409において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していないと判定した場合には(Ss0409:NO)、ステップSs0410及びステップSs0411において、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内で、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。具体的には、ステップSs0410において、乱数初期値カウンタCINIに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。また、ステップSs0411おいて、変動種別カウンタCSに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に記憶する。
一方、ステップSs0409において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していると判定した場合には(Ss0409:YES)、ステップSs0402に戻り、ステップSs0402からステップSs0408までの各処理を実行する。
なお、ステップSs0402からステップSs0408の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。したがって、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行することにより、これらのカウンタの値をランダムに更新することができる。
<遊技回制御処理>
次に、遊技回制御処理について説明する。遊技回制御処理は、通常処理のサブルーチン(図674:Ss0405)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図675は、遊技回制御処理を示すフローチャートである。ステップSs0501では、開閉実行モード中か否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグは、後述するように、大当たりに当選した遊技回における図柄の変動が終了し、開閉実行モードに移行するタイミングでONにされ、開閉実行モードが終了するタイミングでOFFにされる。ステップSs0501において開閉実行モードが実行されているか否かを判定することによって、開閉実行モードが実行されている期間にステップSs0503(およびステップSs0506)を実行しないようにする。この結果、開閉実行モードが実行されている期間に遊技回を開始しないようにすることができる。以下、詳細を説明する。
ステップSs0501において、開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(Ss0501:YES)、開閉実行モード中であると判定し、ステップSs0502以降の処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。すなわち、開閉実行モード中である場合には、第1始動口(中央側第1始動口33と右側第1始動口44)又は第2始動口34への遊技球の入球が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。一方、ステップSs0501において、開閉実行モード中ではないと判定した場合には(Ss0501:NO)、ステップSs0502に進む。
ステップSs0502では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第1変動中フラグがONであるか否かを判定する。第1変動中フラグは、第1始動口用遊技回が開始されるとONになり、第1図柄表示部37aにおける変動表示が停止し、停止表示になる際にOFFにされるフラグである。ステップSs0502において、第1変動中フラグがONではないと判定した場合には(Ss0502:NO)、ステップSs0503に進む。
ステップSs0503では、第1始動口用の変動開始処理を実行する。第1始動口用の変動開始処理は、第1始動口用遊技回を開始するための処理である。第1始動口用の変動開始処理の詳細は後述する。ステップSs0503を実行した後、ステップSs0505に進む。
一方、ステップSs0502において、第1変動中フラグがONである判定した場合には(Ss0502:YES)、ステップSs0504に進む。
ステップSs0504では、第1変動停止処理を実行する。第1変動停止処理は、開始された第1始動口用遊技回の図柄の変動を停止させるための処理である。第1変動停止処理の詳細は後述する。ステップSs0504を実行した後、ステップSs0505に進む。
ステップSs0505では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第2変動中フラグがONであるか否かを判定する。第2変動中フラグは、第2始動口用遊技回が開始される場合にONになり、第2図柄表示部37bにおける変動表示が停止し、停止表示になる際にOFFにされるフラグである。ステップSs0505において、第2変動中フラグがONではないと判定した場合には(Ss0505:NO)、ステップSs0506に進む。
ステップSs0506では、第2始動口用の変動開始処理を実行する。第2始動口用の変動開始処理は、第2始動口用遊技回を開始するための処理である。第2始動口用の変動開始処理の詳細は後述する。ステップSs0506を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSs0505において、第2変動中フラグがONであると判定した場合には(Ss0505:YES)、ステップSs0507に進む。
ステップSs0507では、第2変動停止処理を実行する。第2変動停止処理は、開始された第2始動口用遊技回の図柄の変動を停止させるための処理である。第2変動停止処理の詳細は後述する。ステップSs0507を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
<第1始動口用の変動開始処理>
次に、第1始動口用の変動開始処理について説明する。第1始動口用の変動開始処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図675:Ss0503)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図676は、第1始動口用の変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSs0601では、第1始動保留個数RaN=0であるか否かを判定する。ステップSs0601において、第1始動保留個数RaN=0ではないと判定した場合には(Ss0601:NO)、ステップSs0602に進む。一方、ステップSs0601において、第1始動保留個数RaN=0であると判定した場合には(Ss0601:YES)、本第1始動口用の変動開始処理を終了する。
ステップSs0602では、第1始動口用保留情報シフト処理を実行する。第1始動口用保留情報シフト処理では、第1保留エリアRaに記憶された保留情報をシフトさせる。第1始動口用保留情報シフト処理の詳細については後述する。ステップSs0602を実行した後、ステップSs0603に進む。
ステップSs0603では、第1始動口用の判定処理を実行する。第1始動口用の判定処理では、判定処理実行エリア64cに記憶された特別情報に基づいて当たり抽選を実行する。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶された当たり乱数カウンタC1や大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の値に基づいて、大当たりや小当たり(通常小当たり、特殊小当たり)の有無を判定する当否判定、大当たり種別を振り分ける振分判定、リーチ発生の有無を判定するリーチ判定を行なう。第1始動口用の判定処理の詳細については後述する。以下、通常小当たり、特殊小当たりのいずれも含む場合は、単に「小当たり」とも呼ぶ。ステップSs0603を実行した後、ステップSs0604に進む。
ステップSs0604では、第1始動口用の変動時間の設定処理を実行する。第1始動口用の変動時間の設定処理では、図柄が変動を開始してから停止するまでの時間である変動時間を設定する。第1始動口用の変動時間の設定処理の詳細については後述する。ステップSs0604を実行した後、ステップSs0605に進む。
ステップSs0605では、第1変動用コマンドを設定する。第1変動用コマンドには、今回の遊技回が第1始動口(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報に係るものであることを示す情報が含まれているとともに、リーチ発生の有無の情報及びステップSs0604において設定された変動時間の情報が含まれている。ステップSs0605を実行した後、ステップSs0606に進む。
ステップSs0606では、第1種別コマンドを設定する。第1種別コマンドには、大当たりの有無の情報及び大当たり種別の情報が含まれている。具体的には、第1種別コマンドには、16R確変大当たりの情報、8R確変大当たりの情報、8R通常大当たりの情報、小当たり(通常小当たり、特殊小当たり)の情報、または外れの情報が含まれる。
ステップSs0605及びステップSs0606において設定された第1変動用コマンド及び第1種別コマンドは、通常処理(図674)におけるステップSs0402によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した変動用コマンド及び第1種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSs0606を実行後、ステップSs0607に進む。
ステップSs0607では、第1図柄表示部37aにおける変動表示を開始させ、その後、ステップSs0608に進み、第1変動中フラグをONにする。第1変動中フラグは、第1始動口用遊技回が開始される場合にONにされ、第1図柄表示部37aにおける変動表示が停止表示となった場合にOFFにされるフラグである。ステップSs0608を実行した後、ステップSs0609に進む。
ステップSs0609では、遊技回数カウンタPNCの値を1減算する。遊技回数カウンタPNCは、高頻度サポートモードが開始された場合に、遊技回数カウンタPNCに値が設定され、遊技回が実行される毎にカウンタ値が1減算される。ステップSs0609を実行した後、本第1始動口用の変動開始処理を終了する。
<第1始動口用保留情報シフト処理>
次に、第1始動口用保留情報シフト処理について説明する。第1始動口用保留情報シフト処理は、第1始動口用の変動開始処理のサブルーチン(図676:Ss0602)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図677は、第1始動口用保留情報シフト処理を示すフローチャートである。ステップSs0701では、第1保留エリアRaの第1始動保留個数RaNを1減算する。その後、ステップSs0702に進む。
ステップSs0702では、第1保留エリアRaの第1エリアに記憶されているデータ(保留情報)を判定処理実行エリア64cの第1実行エリアに移動させる。その後、ステップSs0703に進む。
ステップSs0703では、第1保留エリアRaの記憶エリアに記憶されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに記憶されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSs0703を実行した後、第1始動口用本保留情報シフト処理を終了する。
<第1始動口用の判定処理>
次に、第1始動口用の判定処理について説明する。第1始動口用の判定処理は、第1始動口用の変動開始処理のサブルーチン(図676:Ss0603)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図678は、第1始動口用の判定処理を示すフローチャートである。ステップSs0801では、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。高確率モードフラグは、当否抽選モードが高確率モードであるか否かをMPU62にて特定するためのフラグであり、本実施形態では、確変大当たりの当選に係る開閉実行モードの終了に際してONにされ、次回の大当たりの当選に係る開閉実行モードの開始に際してOFFにされる。さらに、本実施形態では、始動口ユニット200に備えられる転落口252へ遊技球が入球した場合に、高確率モードフラグはOFFされる。ステップSs0801において、高確率モードであると判定した場合には(Ss0801:YES)、ステップSs0802に進む。
ステップSs0802では、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が、図663(b)に示す第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)において大当たりとして設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSs0804に進む。一方、ステップSs0801において高確率モードではないと判定した場合には(Ss0801:NO)、ステップSs0803に進む。
ステップSs0803では、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が、図663(a)に示す第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)において大当たりとして設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSs0804に進む。
ステップSs0804では、ステップSs0802又はステップSs0803における当否判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。ステップSs0804において、当否判定の結果が大当たりであると判定した場合には(Ss0804:YES)、ステップSs0805に進む。
ステップSs0805では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第1当たりフラグをONにする。第1当たりフラグは、第1始動口(中央側第1始動口33または右側第1始動口44)への遊技球の入球を契機として実行された当たり抽選の抽選結果が「大当たり」、「特殊小当たり」、または「通常小当たり」である場合にONされ、当該第1始動口への遊技球の入球による第1の図柄の変動表示が停止し、停止表示になる際にOFFにされるフラグである。ステップSs0805を実行した後、ステップSs0806に進む。
ステップSs0806では、第1始動口用の振分テーブル(図665(a)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値が、いずれの大当たり種別の数値範囲に含まれているかを判定する。ステップSs0806を実行した後、ステップSs0807に進む。
ステップSs0807では、ステップSs0806における振分判定の結果(大当たり種別)が確変大当たりであるか否かを判定する。ステップSs0807において、振り分けた大当たり種別が確変大当たりであると判定した場合には(Ss0807:YES)、ステップSs0808に進む。
ステップSs0808では、ステップSs0806において振り分けた大当たり種別に対応した確変大当たりフラグ(大当たり種別フラグ)をONにする。ステップSs0808を実行した後、ステップSs0809に進む。
ステップSs0809では、確変大当たり用の停止図柄設定処理を実行する。確変大当たり用の停止図柄設定処理では、確変大当たりとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37aに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eに記憶されている確変大当たり用の停止結果テーブルを参照することによって、ステップSs0806において振り分けた大当たり種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSs0809を実行した後、本第1始動口用の判定処理を終了する。
ステップSs0807において、振り分けた大当たり種別が確変大当たりではないと判定した場合には(Ss0807:NO)、すなわち、振り分けた大当たり種別が通常大当たりである場合には、ステップSs0810に進む。
ステップSs0810では、ステップSs0806において振り分けた大当たり種別に対応した通常大当たりフラグ(大当たり種別フラグ)をONにする。ステップSs0810を実行した後、ステップSs0811に進む。
ステップSs0811では、通常大当たり用の停止図柄設定処理を実行する。通常大当たり用の停止図柄設定処理では、通常大当たりとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37aに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eに記憶されている通常大当たり用の停止結果テーブルを参照することによって、ステップSs0806において振り分けた大当たり種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSs0811を実行した後、本第1始動口用の判定処理を終了する。
ステップSs0804において、ステップSs0802又はステップSs0803における当否判定の結果が大当たりではないと判定した場合には(Ss0804:NO)、ステップSs0812に進み、ステップSs0802又はステップSs0803における当否判定の結果が通常小当たりであるか否かを判定する。ステップSs0812において、当否判定の結果が通常小当たりであると判定した場合には(Ss0812:YES)、ステップSs0813に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの通常小当たりフラグをONにする。ステップSs0813を実行した後、ステップSs0814に進む。
ステップSs0814では、通常小当たり用の停止図柄設定処理を実行する。通常小当たり用の停止図柄設定処理では、通常小当たりとなる今回の遊技回において、第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eに記憶されている通常小当たり用の停止結果テーブルを参照することによって、通常小当たりに対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSs0814を実行した後、ステップSs0819に進む。
ステップSs0812において、ステップSs0802又はステップSs0803における当否判定の結果が通常小当たりでないと判定した場合には(Ss0812:NO)、ステップSs0815に進み、ステップSs0802又はステップSs0803における当否判定の結果が特殊小当たりであるか否かを判定する。ステップSs0815において、当否判定の結果が特殊小当たりであると判定した場合には(Ss0815:YES)、ステップSs0816に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの特殊小当たりフラグをONにする。その後、ステップSs0817に進み、特殊小当たりコマンドを設定する。特殊小当たりコマンドは、当たり抽選において特殊小当たりに当選したことを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。ステップSs0817を実行した後、ステップSs0818に進む。
ステップSs0818では、特殊小当たり用の停止図柄設定処理を実行する。特殊小当たり用の停止図柄設定処理では、特殊小当たりとなる今回の遊技回において、第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eに記憶されている特殊小当たり用の停止結果テーブルを参照することによって、特殊小当たりに対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSs0818を実行した後、ステップSs0819に進む。
ステップSs0819では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第1当たりフラグをONにする。第1当たりフラグは、第1始動口(中央側第1始動口33または右側第1始動口44)への遊技球の入球を契機として実行された当たり抽選の抽選結果が「大当たり」、「特殊小当たり」、または「通常小当たり」である場合にONされ、当該第1始動口への遊技球の入球による第1の図柄の変動表示が停止し、停止表示になる際にOFFにされるフラグである。ステップSs0819を実行した後、本第1始動口の判定処理を終了する。
ステップSs0815において、当否判定の結果が特殊小当たりではないと判定した場合には(Ss0815:NO)、ステップSs820に進む。
ステップSs820では、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照して、リーチが発生するか否かのリーチ判定を行なう。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値が、参照したリーチ判定用テーブルにおいてリーチ発生として設定されている値と一致しているか否かを判定する。このステップSs0820の処理は、上記ステップSs0804における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たりでも小当たり(通常小当たり、特殊小当たり)でもない場合に実行される。すなわち、ステップSs0820においては、当否判定の結果が大当たりでも小当たり(通常小当たり、特殊小当たり)でもない遊技回のうち、リーチが発生する遊技回であるか否かの判定を行う。ステップSs0820を実行した後、ステップSs0821に進む。
ステップSs0821では、ステップSs0820におけるリーチ判定の結果がリーチ発生であるか否かを判定する。ステップSs0821において、リーチ発生であると判定した場合には(Ss0821:YES)、ステップSs0822に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのリーチ発生フラグをONにする。ステップSs0822を実行した後、ステップSs0823に進む。ステップSs0821において、リーチ発生でないと判定した場合には(Ss0821:NO)、そのままステップSs0823に進む。
ステップSs0823では、外れ用の停止図柄設定処理を実行する。外れ用の停止図柄設定処理では、外れとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37aに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eにおける外れ用の停止結果テーブルを参照することによって、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSs0823を実行した後、本第1始動口用の判定処理を終了する。
<第1始動口用の変動時間の設定処理>
次に、第1始動口用の変動時間の設定処理について説明する。第1始動口用の変動時間の設定処理は、第1始動口用の変動開始処理のサブルーチン(図676:Ss0604)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図679は、第1始動口用の変動時間の設定処理を示すフローチャートである。ステップSs0901では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタバッファに記憶されている変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップSs0902に進む。
ステップSs0902では、高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSs0902において、高確率モードフラグがONではないと判定した場合には(Ss0902:NO)、ステップSs0903に進む。
ステップSs0903では、高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSs0903において、高頻度サポートモードフラグがONではないと判定した場合には(Ss0903:NO)、ステップSs0904に進む。
ステップSs0904では、第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理を実行する。第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理は、抽選モードが低確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードである時に第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。具体的には、図669における低確低サポ状態(状態H1)のときに、第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理の詳細は後述する。ステップSs0904を実行した後、ステップSs0909に進む。
一方、ステップSs0903において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Ss0903:YES)、ステップSs0905に進む。
ステップSs0905では、第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を実行する。第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理は、抽選モードが低確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時に第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。具体的には、図669における低確高サポ状態(状態H3)のときに、第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理の詳細は後述する。ステップSs0905を実行した後、ステップSs0909に進む。
一方、ステップSs0902において、高確率モードフラグがONであると判定した場合には(Ss0902:YES)、ステップSs0906に進む。
ステップSs0906では、高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSs0906において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Ss0906:YES)、ステップSs0907に進む。
ステップSs0907では、第1始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理を実行する。第1始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理は、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時に第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。具体的には、図669における高確高サポ状態(状態H5)のときに、第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。第1始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理の詳細は後述する。ステップSs0907を実行した後、ステップSs0909に進む。
一方、ステップSs0906において、高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合には(Ss0906:NO)、ステップSs0908に進む。
ステップSs0908では、第1始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理を実行する。第1始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理は、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードである時に第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。具体的には、図669における高確低サポ状態(状態H6)のときに、第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。第1始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理の詳細は後述する。ステップSs0908を実行した後、ステップSs0909に進む。
ステップSs0909では、ステップSs0904、ステップSs0905、ステップSs0907、ステップSs0908の各処理で取得した変動時間情報を、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、本第1始動口用の変動時間の設定処理を終了する。
<第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理>
次に、第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理について説明する。第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理は、第1始動口用の変動時間の設定処理のサブルーチン(図679:Ss0904)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図680は、第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理を示すフローチャートである。ステップSs1001では、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。具体的には、確変大当たりフラグ又は通常大当たりフラグがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には(Ss1001:YES)、ステップSs1002に進む。
ステップSs1002では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確低サポ状態時変動時間テーブル群から、大当たり用の変動時間テーブルを特定し、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。低確低サポ状態時変動時間テーブル群には、(i)低確低サポ状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用変動時間テーブル、(ii)低確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、(iii)低確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、が備えられている。ステップSs1002では、まず、(i)~(iii)の中から(i)を特定する。(i)は、例えば、大当たり用通常演出を行うための変動時間テーブルである。次いで、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs0901(図679)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs1002を実行した後、第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
一方、ステップSs1001において、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりではないと判定した場合には(ステップSs1001:NO)、ステップSs1003に進む。
ステップSs1003では、今回の遊技回でリーチが発生するか否かを判定する。ステップSs1003において、今回の遊技回でリーチが発生すると判定した場合には(ステップSs1003:YES)、ステップSs1004に進む。
ステップSs1004では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確低サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(i)~(iii)の中から(ii)低確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、を特定する。(ii)は、例えば、リーチ発生用通常演出を行うための変動時間テーブルである。次いで、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs0901(図679)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs1004を実行した後、第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
ステップSs1003において、今回の遊技回でリーチが発生しないと判定した場合には(ステップSs1003:NO)、ステップSs1005に進む。
ステップSs1005では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確低サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ非発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(i)~(iii)の中から(iii)低確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、を特定する。(iii)は、例えば、リーチ非発生用通常演出を行うための変動時間テーブルである。次いで、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs0901(図679)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs1005を実行した後、第1始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
<第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理>
次に、第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理について説明する。第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理は、第1始動口用の変動時間の設定処理のサブルーチン(図679:Ss0905)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図681は、第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を示すフローチャートである。ステップSs1101では、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。具体的には、確変大当たりフラグ又は通常大当たりフラグがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には(Ss1101:YES)、ステップSs1102に進む。
ステップSs1102では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確高サポ状態時変動時間テーブル群から、大当たり用の変動時間テーブルを特定し、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。低確高サポ状態時変動時間テーブル群には、(iv)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用変動時間テーブル、(v)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、(iv)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、が備えられている。ステップSs1102では、まず、(iv)、(v)の中から(iv)を特定する。次いで、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs0901(図679)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs1102を実行した後、第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
一方、ステップSs1101において、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりではないと判定した場合には(ステップSs1101:NO)、ステップSs1103に進む。
ステップSs1103では、今回の遊技回でリーチが発生するか否かを判定する。ステップSs1103において、今回の遊技回でリーチが発生すると判定した場合には(ステップSs1103:YES)、ステップSs1104に進む。
ステップSs1104では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確高サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(iv)、(v)の中から(v)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、を特定する。次いで、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs0901(図679)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs1104を実行した後、第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
ステップSs1103において、今回の遊技回でリーチが発生しないと判定した場合には(ステップSs1103:NO)、ステップSs1105に進む。
ステップSs1105では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確高サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ非発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(iv)~(iv)の中から(iv)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、を特定する。次いで、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs0901(図679)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs1105を実行した後、第1始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
<第1始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理>
次に、第1始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理について説明する。第1始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理は、第1始動口用の変動時間の設定処理のサブルーチン(図679:Ss0907)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図682は、第1始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理を示すフローチャートである。ステップSs1201では、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。具体的には、確変大当たりフラグ又は通常大当たりフラグがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には(Ss1201:YES)、ステップSs1202に進む。
ステップSs1202では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確高サポ状態時変動時間テーブル群から、大当たり用の変動時間テーブルを特定し、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。高確高サポ状態時変動時間テーブル群には、(vii)高確高サポ状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用変動時間テーブル、(viii)高確高サポ状態で、当たり抽選において特殊小当たりに当選した時に用いられる特殊小当たり用変動時間テーブル、(ix)高確高サポ状態で、当たり抽選において通常小当たりに当選した時に用いられる通常小当たり用変動時間テーブル、が備えられている。ステップSs1202では、まず、(vii)~(ix)の中から(vii)を特定する。次いで、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs0901(図679)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs1202を実行した後、第1始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
一方、ステップSs1201において、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりではないと判定した場合には(ステップSs1201:NO)、ステップSs1203に進む。
ステップSs1203では、今回の遊技回に係る当否判定の結果が特殊小当たりであるか否かを判定する。具体的には、特殊小当たりフラグがONであるか否かを判定し、特殊小当たりフラグがONであると判定した場合には(Ss1203:YES)、ステップSs1204に進む。
ステップSs1204では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確高サポ状態時変動時間テーブル群から、特殊小当たり用の変動時間テーブルを特定し、特定した特殊小当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(vii)~(ix)の中から(viii)高確高サポ状態で、当たり抽選において特殊小当たりに当選した時に用いられる特殊小当たり用変動時間テーブル、を特定する。次いで、特定した特殊小当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs0901(図679)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs1204を実行した後、第1始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
ステップSs1203において、今回の遊技回に係る当否判定の結果が特殊小当たりでないと判定した場合には(Ss1203:NO)、ステップSs1205に進む。
ステップSs1205では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確高サポ状態時変動時間テーブル群から、通常小当たり用の変動時間テーブルを特定し、特定した通常小当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(vii)~(ix)の中から(ix)高確高サポ状態で、当たり抽選において通常小当たりに当選した時に用いられる通常小当たり用変動時間テーブル、を特定する。次いで、特定した通常小当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs0901(図679)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs1205を実行した後、第1始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
<第1始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理>
次に、第1始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理について説明する。第1始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理は、第1始動口用の変動時間の設定処理のサブルーチン(図679:Ss0907)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図683は、第1始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理を示すフローチャートである。ステップSs1301では、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。具体的には、確変大当たりフラグ又は通常大当たりフラグがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には(Ss1301:YES)、ステップSs1302に進む。
ステップSs1302では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確低サポ状態時変動時間テーブル群から、大当たり用の変動時間テーブルを特定し、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。高確低サポ状態時変動時間テーブル群には、(x)高確低サポ状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用変動時間テーブル、(xi)高確低サポ状態で、当たり抽選において小当たり(通常小当たり、特殊小当たり)に当選した時に用いられる小当たり用変動時間テーブル、が備えられている。ステップSs1302では、まず、(x)、(xi)の中から(x)を特定する。次いで、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs0901(図679)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs1302を実行した後、第1始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
一方、ステップSs1301において、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりではないと判定した場合(すなわち、小当たりと判定した場合)には(ステップSs1301:NO)、ステップSs1303に進む。
ステップSs1303では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確低サポ状態時変動時間テーブル群から、小当たり用の変動時間テーブルを特定し、特定した小当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(x)、(xi)の中から(xi)高確低サポ状態で、当たり抽選において小当たり(通常小当たり、特殊小当たり)に当選した時に用いられる小当たり用変動時間テーブル、を特定する。次いで、特定した小当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs0901(図679)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs1303を実行した後、第1始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
<第1変動停止処理>
次に、第1変動停止処理について説明する。第1変動停止処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図675:Ss504)として主制御装置60の主側MPU62によって実行される。
図684は、第1変動停止処理を示すフローチャートである。ステップSs1401では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第2当たりフラグがONであるか否かを判定する。第2当たりフラグは、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行された当たり抽選の抽選結果が「大当たり」である場合にONにされ、当該第2始動口34への遊技球の入球による第2の図柄の変動表示が停止し、停止表示になる際にOFFにされる。ステップSs1401において、第2当たりフラグがONではないと判定した場合には(Ss1401:NO)、ステップSs1402に進む。
ステップSs1402では、第1図柄表示部37aの変動時間が終了したか否かを判定する。具体的には、第1始動口用の変動時間の設定処理(図679)において設定した第1図柄用の変動時間が経過したか否かを判定する。ステップSs1402において、第1図柄表示部37aの変動時間が終了したと判定した場合には(Ss1402:YES)、ステップSs1403に進む。一方、ステップSs1402において、第1図柄表示部37aの変動時間が終了していないと判定した場合には(Ss1402:NO)、ステップSs1411に進む。
ステップSs1403では、第1図柄表示部37aの変動を停止する。すなわち、第1図柄表示部37aの第1の図柄を、変動表示している状態から、停止表示に移行する。停止表示させる図柄(停止図柄)の組み合わせは、第1始動口用の判定処理(図678)のステップSs0809、ステップSs0811、ステップSs0814、ステップSs0818、またはステップSs0823において設定されている。ステップSs1403を実行した後、ステップSs1404に進む。
ステップSs1404では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第1変動中フラグをOFFにする。上述のように、第1変動中フラグは、第1始動口(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)への遊技球の入球を契機として第1図柄表示部37aの第1の図柄が変動を開始する際にONにされ、第1の図柄が変動を停止する際にOFFにされるフラグである。ステップSs1404を実行した後、ステップSs1405に進む。
ステップSs1405では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第2変動中フラグがONであるか否かを判定する。上述のように、第2変動中フラグは、第2始動口34への遊技球の入球を契機として第2図柄表示部37bの第2の図柄が変動を開始する際にONにされ、第2の図柄が変動を停止する際にOFFにされるフラグである。ステップSs1405において、第2変動中フラグがONではないと判定した場合には(Ss1405:NO)、ステップSs1406に進む。
ステップSs1406では、第1当たりフラグをOFFにする。その後、本第1変動停止処理を終了する。
一方、ステップSs1405において、第2変動中フラグがONであると判定した場合には(Ss1405:YES)、ステップSs1411に進む。
ステップSs1401において、第2当たりフラグがONであると判定した場合には(Ss1401:YES)、ステップSs1407に進む。
ステップSs1407では、第2図柄表示部37bの変動時間が終了したか否かを判定する。具体的には、後述する第2始動口用の変動時間の設定処理(図688)において設定した第2図柄用の変動時間が経過したか否かを判定する。ステップSs1407において、第2図柄表示部37bの変動時間が終了していないと判定した場合には(Ss1407:NO)、ステップSs1402に進む。一方、ステップSs1407において、第2図柄表示部37bの変動時間が終了したと判定した場合には(Ss1407:YES)、ステップSs1408に進む。
ステップSs1408では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第2当たりフラグをOFFにする。ステップSs1408を実行した後、ステップSs1409に進む。
ステップSs1409では、第1図柄表示部37aの変動を停止する。すなわち、第1図柄表示部37aの第1の図柄を、変動表示している状態から、停止表示に移行する。本実施形態では、停止表示させる図柄(停止図柄)は、外れ用の停止図柄が用いられる。さらに、ステップSs1409では、第1始動口用遊技回に係る確変大当たりフラグや、通常大当たりフラグ等の各種のフラグをOFFに移行する処理を行い、第1始動口用遊技回に係る当たり抽選において、たとえ大当たりや小当たり(特殊小当たり、通常小当たり)に当選した場合にも、それら当選を無効にする。ステップSs1409を実行した後、ステップSs1410に進む。
ステップSs1410では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第1変動中フラグをOFFにする。その後、ステップSs1411に進む。
ステップSs1411では、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSs1411において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Ss1411:YES)、ステップSs1412に進み、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が保証遊技回数(例えば50回)に達する前(=保証遊技回数内)であるか否かを判定する。具体的には、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。保証遊技回数カウンタPNCは保証遊技回数の残りの回数を示すものであることから、PNC>0であるか否かを判定することによって、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が保証遊技回数に達する前であるか否かを判定することができる。
ステップSs1412において、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていないと判定した場合(ステップSs1412:NO)、すなわち、保証遊技回数内でないと判定した場合には、ステップSs1413に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFする。ステップSs1413を実行した後、ステップSs1414に進む。
ステップSs1414では、低頻度サポートモードコマンドを設定する。低頻度サポートモードコマンドは、サポートモードが低頻度サポートモードであることを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。低頻度サポートモードコマンドは、通常処理(図674)におけるステップSs0402にて、音声発光制御装置90に送信される。ステップSs1414を実行した後、ステップSs1415に進む。
ステップSs1415では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSs1415において、高確率モードフラグがONであると判定した場合には(Ss1411:YES)、ステップSs1416に進み、無敵ゾーンコマンドを設定する。無敵ゾーンコマンドは、高確高サポ状態から高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行したことを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。無敵ゾーンコマンドは、通常処理(図674)におけるステップSs0402にて、音声発光制御装置90に送信される。ステップSs1414を実行した後、本第1変動停止処理を終了する。
ステップSs1415において、高確率モードフラグがONでないと判定した場合には(Ss1415:NO)、本第1変動停止処理を終了する。ステップSs1411において、高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合には(Ss1411:NO)、本第1変動停止処理を終了する。また、ステップSs1412において、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていると判定した場合(ステップSs1412:YES)、本第1変動停止処理を終了する。
<第2始動口用の変動開始処理>
次に、第2始動口用の変動開始処理について説明する。第2始動口用の変動開始処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図675:Ss0506)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図685は、第2始動口用の変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSs1501では、第2始動保留個数RbN=0であるか否かを判定する。ステップSs1501において、第2始動保留個数RbN=0ではないと判定した場合には(Ss1501:NO)、ステップSs1502に進む。一方、ステップSs1501において、第2始動保留個数RbN=0であると判定した場合には(Ss1501:YES)、本第2始動口用の変動開始処理を終了する。
ステップSs1502では、第2始動口用保留情報シフト処理を実行する。第2始動口用保留情報シフト処理では、第2保留エリアRbに記憶された保留情報をシフトさせる。第2始動口用保留情報シフト処理の詳細については後述する。ステップSs1502を実行した後、ステップSs1503に進む。
ステップSs1503では、第2始動口用の判定処理を実行する。第2始動口用の判定処理では、判定処理実行エリア64cに記憶された特別情報に基づいて当たり抽選を実行する。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶された当たり乱数カウンタC1や大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の値に基づいて、大当たりや小当たりの有無を判定する当否判定、大当たり種別を振り分ける振分判定、リーチ発生の有無を判定するリーチ判定を行なう。第2始動口用の判定処理の詳細については後述する。ステップSs1503を実行した後、ステップSs1504に進む。
ステップSs1504では、第2始動口用の変動時間の設定処理を実行する。第2始動口用の変動時間の設定処理では、図柄が変動を開始してから停止するまでの時間である変動時間を設定する。第2始動口用の変動時間の設定処理の詳細については後述する。ステップSs1504を実行した後、ステップSs1505に進む。
ステップSs1505では、第2変動用コマンドを設定する。第2変動用コマンドには、今回の遊技回が第2始動口34への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報に係るものであることを示す情報が含まれているとともに、リーチ発生の有無の情報及びステップSs1504において設定された変動時間の情報が含まれている。ステップSs1505を実行した後、ステップSs1506に進む。
ステップSs1506では、第2種別コマンドを設定する。第2種別コマンドには、大当たりの有無の情報及び大当たり種別の情報が含まれている。具体的には、第2種別コマンドには、16R確変大当たりの情報、8R確変大当たりの情報、8R通常大当たりの情報、または外れの情報が含まれる。
ステップSs1505及びステップSs1506において設定された変動用コマンド及び第2種別コマンドは、通常処理(図674)におけるステップSs0402によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した変動用コマンド及び第2種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSs1506を実行後、ステップSs1507に進む。
ステップSs1507では、第2図柄表示部37bにおける変動表示を開始させ、その後、ステップSs1508に進み、第2変動中フラグをONにする。第2変動中フラグは、第2始動口用遊技回が開始される場合にONにされ、第2図柄表示部37bにおける変動表示が停止表示となった場合にOFFにされるフラグである。ステップSs1508を実行した後、ステップSs1509に進む。
ステップSs1509では、遊技回数カウンタPNCの値を1減算する。遊技回数カウンタPNCは、高頻度サポートモードが開始された場合に、遊技回数カウンタPNCに値が設定され、遊技回が実行される毎にカウンタ値が1減算される。ステップSs1509を実行した後、本第2始動口用の変動開始処理を終了する。
<第2始動口用保留情報シフト処理>
次に、第2始動口用保留情報シフト処理について説明する。第2始動口用保留情報シフト処理は、第2始動口用の変動開始処理のサブルーチン(図685:Ss1502)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図686は、第2始動口用保留情報シフト処理を示すフローチャートである。ステップSs1601では、第2保留エリアRbの第2始動保留個数RbNを1減算する。その後、ステップSs1602に進む。
ステップSs1602では、第2保留エリアRbの第1エリアに記憶されているデータ(保留情報)を判定処理実行エリア64cの第2実行エリアに移動させる。その後、ステップSs1603に進む。
ステップSs1603では、第2保留エリアRbの記憶エリアに記憶されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに記憶されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSs1603を実行した後、本第2始動口用保留情報シフト処理を終了する。
<第2始動口用の判定処理>
次に、第2始動口用の判定処理について説明する。第2始動口用の判定処理は、第2始動口用の変動開始処理のサブルーチン(図685:Ss1503)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図687は、第2始動口用の判定処理を示すフローチャートである。ステップSs1701では、当否抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。高確率モードフラグは、当否抽選モードが高確率モードであるか否かをMPU62にて特定するためのフラグであり、本実施形態では、確変大当たりの当選に係る開閉実行モードの終了に際してONにされ、通常大当たりの当選に係る開閉実行モードの終了に際してOFFにされる。さらに、本実施形態では、始動口ユニット200に備えられる転落口252へ遊技球が入球した場合に、高確率モードフラグはOFFされる。ステップSs1701において、高確率モードであると判定した場合には(Ss1701:YES)、ステップSs1702に進む。
ステップSs1702では、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が、図664(b)に示す第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)において大当たりとして設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSs1704に進む。一方、ステップSs1701において高確率モードではないと判定した場合には(Ss1701:NO)、ステップSs1703に進む。
ステップSs1703では、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が、図664(a)に示す第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)において大当たりとして設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSs1704に進む。
ステップSs1704では、ステップSs1702又はステップSs1703における当否判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。ステップSs1704において、当否判定の結果が大当たりであると判定した場合には(Ss1704:YES)、ステップSs1705に進む。
ステップSs1705では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第2当たりフラグをONにする。第2当たりフラグは、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行された当たり抽選の抽選結果が「大当たり」である場合にONされ、当該第2始動口34への遊技球の入球による第2の図柄の変動表示が停止し、停止表示になる際にOFFにされるフラグである。ステップSs1705を実行した後、ステップSs1706に進む。
ステップSs1706では、第2始動口用の振分テーブル(図665(b)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値が、いずれの大当たり種別の数値範囲に含まれているかを判定する。ステップSs1706を実行した後、ステップSs1707に進む。
ステップSs1707では、ステップSs1706における振分判定の結果(大当たり種別)が確変大当たりであるか否かを判定する。ステップSs1707において、振り分けた大当たり種別が確変大当たりであると判定した場合には(Ss1707:YES)、ステップSs1708に進む。
ステップSs1708では、ステップSs1706において振り分けた大当たり種別に対応した確変大当たりフラグ(大当たり種別フラグ)をONにする。ステップSs1708を実行した後、ステップSs1709に進む。
ステップSs1709では、確変大当たり用の停止図柄設定処理を実行する。確変大当たり用の停止図柄設定処理では、確変大当たりとなる今回の遊技回において、第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eに記憶されている確変大当たり用の停止結果テーブルを参照することによって、ステップSs1706において振り分けた大当たり種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSs1709を実行した後、本第2始動口用の判定処理を終了する。
ステップSs1707において、振り分けた大当たり種別が確変大当たりではないと判定した場合には(Ss1707:NO)、すなわち、振り分けた大当たり種別が通常大当たりである場合には、ステップSs1710に進む。
ステップSs1710では、ステップSs1706において振り分けた大当たり種別に対応した通常大当たりフラグ(大当たり種別フラグ)をONにする。ステップSs1710を実行した後、ステップSs1711に進む。
ステップSs1711では、通常大当たり用の停止図柄設定処理を実行する。通常大当たり用の停止図柄設定処理では、通常大当たりとなる今回の遊技回において、第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eに記憶されている通常大当たり用の停止結果テーブルを参照することによって、ステップSs1706において振り分けた大当たり種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSs1711を実行した後、本第2始動口用の判定処理を終了する。
ステップSs1704において、ステップSs1702又はステップSs1703における当否判定の結果が大当たりではないと判定した場合には(Ss1704:NO)、ステップSs1712に進む。
ステップSs1712では、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照して、リーチが発生するか否かのリーチ判定を行なう。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値が、参照したリーチ判定用テーブルにおいてリーチ発生として設定されている値と一致しているか否かを判定する。このステップSs1712の処理は、上記ステップSs1704における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たりでない場合に実行される。すなわち、ステップSs1712においては、当否判定の結果が大当たりではない遊技回のうち、リーチが発生する遊技回であるか否かの判定を行う。ステップSs1712を実行した後、ステップSs1713に進む。
ステップSs1713では、ステップSs1712におけるリーチ判定の結果がリーチ発生であるか否かを判定する。ステップSs1713において、リーチ発生であると判定した場合には(Ss1713:YES)、ステップSs1714に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのリーチ発生フラグをONにする。ステップSs1714を実行した後、ステップSs1715に進む。ステップSs1713において、リーチ発生でないと判定した場合には(Ss1713:NO)、ステップSs1714を実行することなく、ステップSs1715に進む。
ステップSs1715では、外れ用の停止図柄設定処理を実行する。外れ用の停止図柄設定処理では、外れとなる今回の遊技回において、第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了(停止表示)させるかを設定するための処理を実行する。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63eにおける外れ用の停止結果テーブルを参照することによって、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶する。ステップSs1715を実行した後、本第2始動口用の判定処理を終了する。
<第2始動口用の変動時間の設定処理>
次に、第2始動口用の変動時間の設定処理について説明する。第2始動口用の変動時間の設定処理は、第2始動口用の変動開始処理のサブルーチン(図685:Ss1504)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図688は、第2始動口用の変動時間の設定処理を示すフローチャートである。ステップSs1801では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタバッファに記憶されている変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップSs1802に進む。
ステップSs1802では、高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSs1802において、高確率モードフラグがONではないと判定した場合には(Ss1802:NO)、ステップSs1803に進む。
ステップSs1803では、高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSs1803において、高頻度サポートモードフラグがONではないと判定した場合には(Ss1803:NO)、ステップSs1804に進む。
ステップSs1804では、第2始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理を実行する。第2始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理は、抽選モードが低確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードである時に第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。具体的には、図669における低確低サポ状態(状態H1)のときに、第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。第2始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理の詳細は後述する。ステップSs1804を実行した後、ステップSs1809に進む。
一方、ステップSs1803において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Ss1803:YES)、ステップSs1805に進む。
ステップSs1805では、第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を実行する。第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理は、抽選モードが低確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時に第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。具体的には、図669における低確高サポ状態(状態H3)のときに、第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理の詳細は後述する。ステップSs1805を実行した後、ステップSs1809に進む。
一方、ステップSs1802において、高確率モードフラグがONであると判定した場合には(Ss1802:YES)、ステップSs1806に進む。
ステップSs1806では、高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSs1806において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Ss1806:YES)、ステップSs1807に進む。
ステップSs1807では、第2始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理を実行する。第2始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理は、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時に第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。具体的には、図669における高確高サポ状態(状態H5)のときに、第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。第2始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理の詳細は後述する。ステップSs1807を実行した後、ステップSs1809に進む。
一方、ステップSs1806において、高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合には(Ss1806:NO)、ステップSs1808に進む。
ステップSs1808では、第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理を実行する。第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理は、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードである時に第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。具体的には、図669における高確低サポ状態(状態H6)のときに、第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の変動時間情報を取得する処理である。第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理の詳細は後述する。ステップSs1808を実行した後、ステップSs1809に進む。
ステップSs1809では、ステップSs1804、ステップSs1805、ステップSs1807、ステップSs1808の各処理で取得した変動時間情報を、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、本第2始動口用の変動時間の設定処理を終了する。
<第2始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理>
次に、第2始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理について説明する。第2始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理は、第2始動口用の変動時間の設定処理のサブルーチン(図688:Ss1804)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図689は、第2始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理を示すフローチャートである。ステップSs1901では、ロング変動時間情報を取得する。具体的には、10分という極めて長い変動時間(ロング変動時間)を変動時間情報として取得する。ステップSs1901を実行した後、第2始動口用の低確低サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
<第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理>
次に、第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理について説明する。第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理は、第2始動口用の変動時間の設定処理のサブルーチン(図688:Ss1805)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図690は、第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を示すフローチャートである。ステップSs2001では、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。具体的には、確変大当たりフラグ又は通常大当たりフラグがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には(Ss2001:YES)、ステップSs2002に進む。
ステップSs2002では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確高サポ状態時変動時間テーブル群から、大当たり用の変動時間テーブルを特定し、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。低確高サポ状態時変動時間テーブル群には、(I)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用変動時間テーブル、(II)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、(III)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、が備えられている。ステップSs2002では、まず、(I)~(III)の中から(I)を特定する。次いで、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs1801(図688)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs2002を実行した後、第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
一方、ステップSs2001において、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりではないと判定した場合には(ステップSs2001:NO)、ステップSs2003に進む。
ステップSs2003では、今回の遊技回でリーチが発生するか否かを判定する。ステップSs2003において、今回の遊技回でリーチが発生すると判定した場合には(ステップSs2003:YES)、ステップSs2004に進む。
ステップSs2004では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確高サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(I)~(III)の中から(II)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、を特定する。次いで、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs1801(図688)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs2004を実行した後、第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
ステップSs2003において、今回の遊技回でリーチが発生しないと判定した場合には(ステップSs2003:NO)、ステップSs2005に進む。
ステップSs2005では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている低確高サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ非発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(I)~(III)の中から(III)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、を特定する。次いで、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs1801(図688)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs2005を実行した後、第2始動口用の低確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
<第2始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理>
次に、第2始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理について説明する。第2始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理は、第2始動口用の変動時間の設定処理のサブルーチン(図688:Ss1807)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図691は、第2始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理を示すフローチャートである。ステップSs2101では、ロング変動時間情報を取得する。具体的には、10分という極めて長い変動時間を変動時間情報として取得する。ステップSs2101を実行した後、第2始動口用の高確高サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
<第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理>
次に、第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理について説明する。第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理は、第2始動口用の変動時間の設定処理のサブルーチン(図688:Ss1807)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図692は、第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理を示すフローチャートである。ステップSs2201では、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりであるか否かを判定する。具体的には、確変大当たりフラグ又は通常大当たりフラグがONであるか否かを判定し、いずれかのフラグがONである場合には(Ss2201:YES)、ステップSs2202に進む。
ステップSs2202では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確低サポ状態時変動時間テーブル群から、大当たり用の変動時間テーブルを特定し、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。高確低サポ状態時変動時間テーブル群には、(IV)高確低サポ状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用変動時間テーブル、(V)高確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用変動時間テーブル、(VI)高確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用変動時間テーブル、が備えられている。ステップSs2202では、まず、(IV)~(VI)の中から(IV)を特定する。次いで、特定した大当たり用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs1801(図688)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs2202を実行した後、第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
一方、ステップSs2201において、今回の遊技回に係る当否判定の結果が大当たりではないと判定した場合には(ステップSs2201:NO)、ステップSs2203に進む。
ステップSs2203では、今回の遊技回でリーチが発生するか否かを判定する。ステップSs2203において、今回の遊技回でリーチが発生すると判定した場合には(ステップSs2203:YES)、ステップSs2204に進む。
ステップSs2204では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確低サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(IV)~(VI)の中から(V)を特定する。次いで、特定したリーチ発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs1801(図688)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs2204を実行した後、第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
ステップSs2203において、今回の遊技回でリーチが発生しないと判定した場合には(ステップSs2203:NO)、ステップSs2205に進む。
ステップSs2205では、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている高確低サポ状態時変動時間テーブル群から、リーチ非発生用の変動時間テーブルを特定し、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、今回の変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。具体的には、まず、(IV)~(VI)の中から(VI)を特定する。次いで、特定したリーチ非発生用の変動時間テーブルを参照することによって、ステップSs1801(図688)で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSs2205を実行した後、第2始動口用の高確低サポ状態時変動時間情報取得処理を終了する。
<第2変動停止処理>
次に、第2変動停止処理について説明する。第2変動停止処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図675:Ss507)として主制御装置60の主側MPU62によって実行される。
図693は、第2変動停止処理を示すフローチャートである。ステップSs2301では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第1当たりフラグがONであるか否かを判定する。第1当たりフラグは、第1始動口(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)への遊技球の入球を契機として実行された当たり抽選の抽選結果が「大当たり」、「特殊小当たり」、または「通常小当たり」である場合にONにされ、当該第1始動口への遊技球の入球による第1の図柄の変動表示が停止し、停止表示になる際にOFFにされる。ステップSs2301において、第1当たりフラグがONではないと判定した場合には(Ss2301:NO)、ステップSs2302に進む。
ステップSs2302では、第2図柄表示部37aの変動時間が終了したか否かを判定する。具体的には、第2始動口用の変動時間の設定処理(図688)において設定した第2図柄用の変動時間が経過したか否かを判定する。ステップSs2302において、第2図柄表示部37aの変動時間が終了したと判定した場合には(Ss2302:YES)、ステップSs2303に進む。一方、ステップSs2302において、第2図柄表示部37aの変動時間が終了していないと判定した場合には(Ss2302:NO)、ステップSs2311に進む。
ステップSs2303では、第2図柄表示部37aの変動を停止する。すなわち、第2図柄表示部37aの第2の図柄を、変動表示している状態から、停止表示に移行する。停止表示させる図柄(停止図柄)の組み合わせは、第2始動口用の判定処理(図687)のステップSs1709、ステップSs1711、またはステップSs1715において設定されている。ステップSs2303を実行した後、ステップSs2304に進む。
ステップSs2304では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第2変動中フラグをOFFにする。上述のように、第2変動中フラグは、第2始動口34への遊技球の入球を契機として第2図柄表示部37aの第2の図柄が変動を開始する際にONにされ、第2の図柄が変動を停止する際にOFFにされるフラグである。ステップSs2304を実行した後、ステップSs2305に進む。
ステップSs2305では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第1変動中フラグがONであるか否かを判定する。上述のように、第1変動中フラグは、第1始動口(中央側第1始動口33、右側第1始動口44)への遊技球の入球を契機として第1図柄表示部37bの第1の図柄が変動を開始する際にONにされ、第1の図柄が変動を停止する際にOFFにされるフラグである。ステップSs2305において、第1変動中フラグがONではないと判定した場合には(Ss2305:NO)、ステップSs2306に進む。
ステップSs2306では、第2当たりフラグをOFFにする。その後、本第2変動停止処理を終了する。
一方、ステップSs2305において、第1変動中フラグがONであると判定した場合には(Ss2305:YES)、ステップSs2311に進む。
ステップSs2301において、第1当たりフラグがONであると判定した場合には(Ss2301:YES)、ステップSs2307に進む。
ステップSs2307では、第1図柄表示部37bの変動時間が終了したか否かを判定する。具体的には、第1始動口用の変動時間の設定処理(図679)において設定した第1図柄用の変動時間が経過したか否かを判定する。ステップSs2307において、第1図柄表示部37bの変動時間が終了していないと判定した場合には(Ss2307:NO)、ステップSs2302に進む。一方、ステップSs2307において、第1図柄表示部37bの変動時間が終了したと判定した場合には(Ss2307:YES)、ステップSs2308に進む。
ステップSs2308では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第1当たりフラグをOFFにする。ステップSs2308を実行した後、ステップSs2309に進む。
ステップSs2309では、第2図柄表示部37aの変動を停止する。すなわち、第2図柄表示部37aの第2の図柄を、変動表示している状態から、停止表示に移行する。本実施形態では、停止表示させる図柄(停止図柄)は、外れ用の停止図柄が用いられる。さらに、ステップSs2309では、第2始動口用遊技回に係る確変大当たりフラグや、通常大当たりフラグ等の各種のフラグをOFFに移行する処理を行い、第2始動口用遊技回に係る当たり抽選において、たとえ大当たりに当選した場合にも、それら当選を無効にする。ステップSs2309を実行した後、ステップSs2310に進む。
ステップSs2310では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第2変動中フラグをOFFにする。その後、ステップSs2311に進む。
ステップSs2311では、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSs2311において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Ss2311:YES)、ステップSs2312に進み、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が保証遊技回数(例えば50回)に達する前(=保証遊技回数内)であるか否かを判定する。具体的には、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。保証遊技回数カウンタPNCは保証遊技回数の残りの回数を示すものであることから、PNC>0であるか否かを判定することによって、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が保証遊技回数に達する前であるか否かを判定することができる。
ステップSs2312において、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていないと判定した場合(ステップSs2312:NO)、すなわち、保証遊技回数内でないと判定した場合には、ステップSs2313に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFする。ステップSs2313を実行した後、ステップSs2314に進む。
ステップSs2314では、低頻度サポートモードコマンドを設定する。低頻度サポートモードコマンドは、開閉実行モードの終了後のサポートモードが低頻度サポートモードであることを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。低頻度サポートモードコマンドは、通常処理(図674)におけるステップSs0402にて、音声発光制御装置90に送信される。その後、本第2変動停止処理を終了する。
ステップSs2311において、高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合には(Ss2311:NO)、本第2変動停止処理を終了する。また、ステップSs2312において、保証遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていると判定した場合(ステップSs2312:YES)、本第2変動停止処理を終了する。
<遊技状態移行処理>
次に、遊技状態移行処理について説明する。遊技状態移行処理は、通常処理のサブルーチン(図674:Ss0406)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図694は、遊技状態移行処理を示すフローチャートである。ステップSs2401では、エンディング期間フラグがONであるか否かを判定する。エンディング期間フラグは、開閉実行モードにおける開閉処理期間の終了時(エンディング期間の開始時)にONにされ、エンディング期間の終了時にOFFにされる。エンディング期間は、開閉実行モードにおいてエンディング演出を実行するための期間である。
ステップSs2401において、エンディング期間フラグがONではないと判定した場合には(Ss2401:NO)、ステップSs2402に進み、開閉処理期間フラグがONであるか否かを判定する。上述のように、開閉処理期間フラグは、遊技状態を開閉処理期間に移行させる場合にONにされ、開閉処理期間を終了させる場合にOFFにされる。
ステップSs2402において、開閉処理期間フラグがONではないと判定した場合には(Ss2402:NO)、ステップSs2403に進み、オープニング期間フラグがONであるか否かを判定する。オープニング期間フラグは、オープニング期間の開始時にONにされ、オープニング期間の終了時にOFFにされる。
ステップSs2403において、オープニング期間フラグがONではないと判定した場合には(Ss2403:NO)、ステップSs2404に進み、開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグは、開閉実行モードが開始される契機となった遊技回が終了する場合にONにされ、開閉実行モードが終了する場合にOFFにされる。
ステップSs2404において、開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(Ss2404:YES)、ステップSs2405に進む。一方、ステップSs2404において、開閉実行モードフラグがONではないと判定した場合には(Ss2404:NO)、そのまま遊技状態移行処理を終了する。
ステップSs2405では、通常小当たりであるか否かを判定する。具体的には、通常小当たりフラグがONであるか否かを判定することにより、開閉実行モードが開始される契機が通常小当たりの当選であるか否かを判定する。ステップSs2405において、通常小当たりではないと判定した場合には(Ss2405:NO)、ステップSs2406に進む。
ステップSs2406では、特殊小当たりであるか否かを判定する。具体的には、特殊小当たりフラグがONであるか否かを判定することにより、開閉実行モードが開始される契機が特殊小当たりの当選であるか否かを判定する。ステップSs2406において、特殊小当たりではないと判定した場合には(Ss2406:NO)、ステップSs2407に進む。
ステップSs2407では、高確率モードフラグをOFFにする。ステップSs2405およびステップSs2406において、今回の遊技回の遊技結果(当たり抽選の結果)が小当たり(通常小当たり、特殊小当たり)ではないと判定されているため、今回の遊技回における当たり抽選の結果は大当たりである。大当たりに当選したことを契機として実行される開閉実行モードの実行中の抽選モードを低確率モードにするため、高確率モードフラグをOFFにする。ステップSs2407を実行した後、ステップSs2408に進む。
ステップSs2408では、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。ステップSs2408において、今回の遊技回の遊技結果(当たり抽選の結果)が小当たり(通常小当たり、特殊小当たり)ではないと判定されているため、今回の遊技回における当たり抽選の結果は大当たりである。大当たりに当選したことを契機として実行される開閉実行モードの実行中のサポートモードを低頻度サポートモードにするため、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。ステップSs2408を実行した後、ステップSs2409に進む。
ステップSs2409では、大当たり開閉実行モードコマンドを設定する。大当たり開閉実行モードコマンドは、大当たり当選を契機として開閉実行モードが開始されることを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。大当たり開閉実行モードコマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図674:ステップSs0402)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSs2409を実行した後、ステップSs2413に進む。
ステップSs2405において、通常小当たりであると判定した場合には(Ss2405:YES)、ステップSs2413に進む。
ステップSs2406において、特殊小当たりであると判定した場合には(Ss2406:YES)、ステップSs2410に進む。
ステップSs2410では、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。その後、ステップSs2411に進み、低頻度サポートモードコマンドを設定する。低頻度サポートモードコマンドは、開閉実行モードの終了後のサポートモードが低頻度サポートモードであることを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。低頻度サポートモードコマンドは、通常処理(図674)におけるステップSs0402にて、音声発光制御装置90に送信される。ステップSs2411を実行した後、ステップSs2412に進む。
ステップSs2412では、無敵ゾーンコマンドを設定する。無敵ゾーンコマンドは、高確高サポ状態から高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行したことを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。無敵ゾーンコマンドは、通常処理(図674)におけるステップSs0402にて、音声発光制御装置90に送信される。ステップSs2412を実行した後、ステップSs2413に進む。
ステップSs2413では、開閉実行モード開始コマンドを設定する。開閉実行モード開始コマンドは、大当たり当選を契機として、または、小当たりを契機として開閉実行モードが開始されることを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。すなわち、開閉実行モード開始コマンドは、大当たりまたは小当たりに関係無く開閉実行モードが開始された場合に設定される。開閉実行モード開始コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図674:ステップSs0402)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSs2413を実行した後、ステップSs2414に進む。
ステップSs2414では、開閉シナリオ設定処理を実行する。開閉シナリオ設定処理は、ラウンド遊技における開閉扉36bの開放パターンが設定された開閉シナリオを設定するための処理である。開閉シナリオ設定処理については後述する。ステップSs2414を実行した後、ステップSs2415に進む。
ステップSs2415では、オープニング時間設定処理を実行する。オープニング時間設定処理は、特別遊技状態におけるオープニング期間の時間的長さ(以下、オープニング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。具体的には、オープニング時間として第3タイマカウンタエリアT3に所定の値を設定する。オープニング時間設定処理については後述する。ステップSs2415を実行した後、ステップSs2416に進む。
ステップSs2416では、オープニングコマンドを設定する。設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図674)におけるステップSs0402にて、音声発光制御装置90に送信される。このオープニングコマンドには、設定したオープニング時間の情報、大当たり種別の情報、および、今回の開閉実行モードが実行される契機となった大当たりまたは小当たりに関する情報が含まれる。音声発光制御装置90では、受信したオープニングコマンドに基づいて、オープニング時間および開閉実行モードに対応した演出の内容を決定し、その決定した内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSs2416を実行した後、ステップSs2417に進み、オープニング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSs2403において、オープニング期間フラグがONであると判定した場合には(Ss2403:YES)、ステップSs2418に進み、オープニング期間フラグON時処理を実行する。オープニング期間フラグON時処理の詳細は後述する。ステップSs2418を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSs2402において、開閉処理期間フラグがONであると判定した場合には(Ss2402:YES)、ステップSs2419に進み、開閉処理期間フラグON時処理を実行する。開閉処理期間フラグON時処理の詳細は後述する。ステップSs2419を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSs2401において、エンディング期間フラグがONであると判定した場合には(Ss2401:YES)、ステップSs2420に進み、エンディング期間フラグON時処理を実行する。エンディング期間フラグON時処理の詳細は後述する。ステップSs2420を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
<開閉シナリオ設定処理>
次に、開閉シナリオ設定処理について説明する。開閉シナリオ設定処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図694:Ss2414)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図695は、開閉シナリオ設定処理を示すフローチャートである。ステップSs2501では、大当たりフラグがONであるか否かを判定する。ステップSs2501において、大当たりフラグがONであると判定した場合には(Ss2501:YES)、ステップSs2502に進む。
ステップSs2502では、大当たりの種別に応じた大当たり用開閉シナリオに設定する。なお、開閉シナリオは、ラウンド遊技における開閉扉36bの開放パターンが設定されたプログラムである。ステップSs2502を実行した後、本開閉シナリオ設定処理を終了する。
ステップSs2501において、大当たりフラグがONではないと判定した場合には(Ss2501:NO)、ステップSs2503に進む。
ステップSs2503では、小当たり用開閉シナリオに設定する。なお、本実施形態においては、小当たり用開閉シナリオには、ラウンド遊技において開閉扉36bが1回開閉する開閉パターンが設定されている。ステップSs2503を実行した後、本開閉シナリオ設定処理を終了する。
<オープニング時間設定処理>
次に、オープニング時間設定処理について説明する。オープニング時間設定処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図694:Ss2415)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図696は、オープニング時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSs2601では、今回の開閉実行モードの契機が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、大当たりフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSs2601において、今回の開閉実行モードの契機が大当たり当選であると判定した場合には(Ss2601:YES)、ステップSs2602に進む。
ステップSs2602では、オープニング時間として第3タイマカウンタエリアT3に3000(約6.0sec)を設定する。その後、本オープニング時間設定処理を終了する。
一方、ステップSs2601において、今回の開閉実行モードの契機が大当たり当選ではないと判定した場合、すなわち、今回の開閉実行モードの契機が小当たりであると判定した場合には(Ss2601:NO)、ステップSs2603に進む。
ステップSs2603では、オープニング時間として第3タイマカウンタエリアT3に0(0sec)を設定する。その後、本オープニング時間設定処理を終了する。
<オープニング期間フラグON時処理>
次に、オープニング期間フラグON時処理について説明する。オープニング期間フラグON時処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図694:Ss2418)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図697は、オープニング期間フラグON時処理を示すフローチャートである。ステップSs2701では、オープニング期間が終了したか否かを判定する。具体的には、オープニング時間設定処理において設定した第3タイマカウンタエリアT3の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSs2701において、オープニング期間が終了したと判定した場合には(Ss2701:YES)、ステップSs2702に進み、オープニング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSs2703に進む。
ステップSs2703では、今回の開閉実行モードの種別を報知するためのラウンド表示の開始処理を実行する。具体的には、大当たり種別をラウンド表示部39に表示させる。ステップSs2703を実行した後、ステップSs2704に進む。
ステップSs2704では、開閉処理期間フラグをONにする。その後、本オープニング期間フラグON時処理を終了する。
ステップSs2701において、オープニング期間が終了していないと判定した場合には(Ss2701:NO)、本オープニング期間フラグON時処理を終了する。
<開閉処理期間フラグON時処理>
次に、開閉処理期間フラグON時処理について説明する。開閉処理期間フラグON時処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図694:Ss2419)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図698は、開閉処理期間フラグON時処理を示すフローチャートである。ステップSs2801では、大入賞口開閉処理を実行する。大入賞口開閉処理については後述する。ステップSs2801を実行した後、ステップSs2802に進む。
ステップSs2802では、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定し、大入賞口開閉処理が終了したと判定した場合には(Ss2802:YES)、ステップSs2803に進む。一方、ステップSs2802において、大入賞口開閉処理が終了していないと判定した場合には(Ss2802:NO)、そのまま本開閉処理期間フラグON時処理を終了する。
ステップSs2803では、開閉処理期間フラグをOFFにし、その後、ステップSs2804に進む。
ステップSs2804では、ラウンド表示の終了処理を実行する。当該処理では、メイン表示部45におけるラウンド表示部39が消灯されるように当該ラウンド表示部39の表示制御を終了する。ステップSs2404を実行した後、ステップSs2805に進む。
ステップSs2805では、エンディング時間設定処理を実行する。エンディング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるエンディング期間の時間的長さ(以下、エンディング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。具体的には、エンディング時間として第4タイマカウンタエリアT4に所定の値を設定する。ステップSs2805を実行した後、ステップSs2806に進む。
ステップSs2806では、エンディングコマンドを設定する。設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図674)におけるステップSs0402にて、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90では、エンディングコマンドを受信することに基づいて、当該エンディング期間に対応した演出を開始させる。ステップSs2806を実行した後、ステップSs2807に進む。
ステップSs2807では、エンディング期間フラグをONにする。その後、本開閉処理期間フラグON時処理を終了する。
<大入賞口開閉処理>
次に、大入賞口開閉処理について説明する。大入賞口開閉処理は、開閉処理期間フラグON時処理のサブルーチン(図698:Ss2801)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図699は、大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。ステップSs2901では、開閉扉36bは開放中であるか否かを判定する。ステップSs2901において、開閉扉36bは開放中ではないと判定した場合には(Ss2901:NO)、ステップSs2902に進む。
ステップSs2902では、開閉扉36bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの開放のタイミングであるか否かを判定する。ステップSs2902において、開閉扉36bの開放条件が成立したと判定した場合には(Ss2902:YES)、ステップSs2903に進む。
ステップSs2903では、開閉扉36bを開放する。その後、ステップSs2904に進む。
ステップSs2904では、開閉扉開放コマンドを設定する。開閉扉開放コマンドは、開閉扉36bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図674:Ss0402)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSs2904を実行した後、本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSs2902において、開閉扉36bの開放条件が成立していないと判定した場合には(Ss2902:NO)、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSs2901において、開閉扉36bは開放中であると判定した場合には(Ss2901:YES)、ステップSs2905に進む。
ステップSs2905では、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。開閉扉36bの閉鎖条件は、開閉シナリオに設定された開閉扉36bの継続開放時間が経過したか、または、大入賞口36aに予め設定された数の遊技球が入球したことが検出された場合に成立する。ステップSs2905において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Ss2905:YES)、ステップSs2906に進む。
ステップSs2906では、開閉扉36bを閉鎖する。その後、ステップSs2907に進む。
ステップSs2907では、開閉扉閉鎖コマンドを設定する。開閉扉閉鎖コマンドは、開閉扉36bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図674:Ss0402)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSs2907を実行した後、本大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSs2905において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Ss2905:NO)、そのまま本大入賞口開閉処理を終了する。
<エンディング期間フラグON時処理>
次に、エンディング期間フラグON時処理について説明する。エンディング期間フラグON時処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図694:Ss2420)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図700は、エンディング期間フラグON時処理を示すフローチャートである。ステップSs3001では、エンディング期間が終了したか否かの判定を行う。具体的には、エンディング時間設定処理(Ss2805)において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSs2805において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であると判定した場合には(Ss3001:YES)、ステップSs3002に進む。
ステップSs3002では、エンディング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSs3003に進み、エンディング期間終了時の移行処理を実行する。エンディング期間終了時の移行処理は、今回のエンディング期間が終了した後の遊技回の各種モードを設定するための処理である。エンディング期間終了時の移行処理の詳細は後述する。ステップSs3003を実行した後、ステップSs3004に進み、開閉実行モードフラグをOFFにする。その後、ステップSs3005に進み、開閉実行モード終了コマンドを設定する。開閉実行モード終了コマンドは、開閉実行モードが終了したことを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。開閉実行モード終了コマンドは、通常処理(図674)におけるステップSs0402にて、音声発光制御装置90に送信される。その後、本エンディング期間フラグON時処理を終了する。
一方、ステップSs3001において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」ではないと判定した場合には(Ss3001:NO)、そのまま本エンディング期間フラグON時処理を終了する。
<エンディング期間終了時の移行処理>
次に、エンディング期間終了時の移行処理について説明する。エンディング期間終了時の移行処理は、エンディング期間フラグON時処理のサブルーチン(図700:Ss3003)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図701は、エンディング期間終了時の移行処理を示すフローチャートである。ステップSs3101では、今回の開閉実行モードへの移行の契機が大当たりであるか否かを判定する。具体的には、RAM64に記憶されている大当たり種別フラグのいずれかがONである場合には、今回の開閉実行モードへの移行の契機が大当たりであると判定する。
ステップSs3101において、今回の開閉実行モードへの移行の契機が大当たりであると判定した場合には(Ss3101:YES)、ステップSs3102に進み、今回の開閉実行モードへの移行の契機が確変大当たりであるか否かを判定する。具体的には、RAM64に記憶されている確変大当たりフラグがONである場合には、今回の開閉実行モードへの移行の契機が確変大当たりであると判定する。
ステップSs3102において、今回の開閉実行モードへの移行の契機が確変大当たりであると判定した場合には(Ss3102:YES)、ステップSs3103に進む。一方、ステップSs3102において、今回の開閉実行モードへの移行の契機が確変大当たりではないと判定した場合には(Ss3102:NO)、ステップSs3112に進む。
ステップSs3103では、対応する確変大当たりフラグをOFFにする。具体的には、10R確変大当たりフラグ、2R確変フラグのうち、ONになっているフラグをOFFにする処理を実行する。ステップSs3103を実行した後、ステップSs3104に進む。
ステップSs3104では、RAM64に記憶されている高確率モードフラグをONにする。これにより、開閉実行モードを終了した後に、当否抽選モードが高確率モードに移行する。ステップSs3104を実行した後、ステップSs3105に進む。
ステップSs3105では、高確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。高確率モードコマンドは、開閉実行モードの終了後の当否抽選モードが高確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。ステップSs3105を実行した後、ステップSs3106に進む。
ステップSs3106では、高頻度サポートモードフラグをONにする。その後、ステップSs3107に進み、遊技回数カウンタPNCにカウンタ値として50を設定する。ステップSs3107を実行した後、ステップSs3108に進む。
ステップSs3108では、高頻度サポートモードコマンドを設定する。高頻度サポートモードコマンドは、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードであることを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。高頻度サポートモードコマンドは、通常処理(図674)におけるステップSs0402にて、音声発光制御装置90に送信される。その後、本エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
ステップSs3102において、今回の開閉実行モードへの移行の契機が確変大当たりではないと判定した場合には(Ss3102:NO)、ステップSs3109に進み、対応する通常大当たりフラグをOFFにする。ステップSs3109を実行した後、ステップSs3110に進む。
ステップSs3110では、低確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。低確率モードコマンドは、開閉実行モードの終了後の当否抽選モードが低確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである。ステップSs3110を実行した後、ステップSs3111に進む。
ステップSs3111では、高頻度サポートモードフラグをONにする。その後、ステップSs3112に進み、遊技回数カウンタPNCにカウンタ値として50を設定する。ステップSs3112を実行した後、ステップSs3113に進む。
ステップSs3113では、高頻度サポートモードコマンドを設定する。高頻度サポートモードコマンドは、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードであることを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。高頻度サポートモードコマンドは、通常処理(図674)におけるステップSs0402にて、音声発光制御装置90に送信される。その後、本エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
ステップSs3101において、今回の開閉実行モードへの移行の契機が大当たりではないと判定した場合には(Ss3101:NO)、ステップSs3114に進む。ステップSs3114では、今回の開閉実行モードへの移行の契機が通常小当たりであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている通常小当たりがONである場合には、今回の開閉実行モードへの移行の契機が通常小当たりであると判定する。
ステップSs3114において、今回の開閉実行モードへの移行の契機が通常小当たりであると判定した場合には(Ss3114:YES)、ステップSs3115に進み、通常小当たりフラグをOFFにする。ステップSs3115を実行した後、本エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
一方、ステップSs3114において、今回の開閉実行モードへの移行の契機が通常小当たりでない(Ss3114:NO)、すなわち、今回の開閉実行モードへの移行の契機が特殊小当たりであると判定した場合には、ステップSs3116に進み、特殊小当たりフラグをOFFにする。ステップSs3116を実行した後、本エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
<電役サポート用処理>
次に、電役サポート用処理について説明する。電役サポート用処理は、通常処理のサブルーチン(図674:Ss0407)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図702は、電役サポート用処理を示すフローチャートである。ステップSs3201では、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート中フラグがONであるか否かを判定する。サポート中フラグは、右側第1始動口44の電動役物44aを開放状態にさせる場合にONにされ、閉鎖状態に復帰させる場合にOFFにされるフラグである。ステップSs3201において、サポート中フラグがONではないと判定した場合には(Ss3201:NO)、ステップSs3202に進む。
ステップSs3202では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート当選フラグがONであるか否かを判定する。サポート当選フラグは、電動役物44aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選において開放状態当選となった場合にONにされ、サポート中フラグがONである場合にOFFにされるフラグである。ステップSs3202において、サポート当選フラグがONではないと判定した場合には(Ss3202:NO)、ステップSs3203に進む。
ステップSs3203では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマーカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。第2タイマーカウンタエリアT2にセットされたカウント値は、タイマー割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。
ステップSs3203において、第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Ss3203:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Ss3203:YES)、ステップSs3204に進む。
ステップSs3204では、普図ユニット38における図柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。ステップSs3204において、変動表示の終了タイミングであると判定した場合には(Ss3204:YES)、ステップSs3205に進み、外れ表示を設定した後、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより、外れ表示を停止表示した状態で普図ユニット38における図柄の変動表示が終了される。一方、ステップSs3204において、変動表示の終了タイミングでないと判定した場合には(Ss3204:NO)、ステップSs3206に進む。
ステップSs3206では、役物保留個数SNの値が「0」より大きいか否かを判定する。ステップSs3206において、役物保留個数SNの値が「0」であると判定した場合には(Ss3206:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSs3206において、役物保留個数SNの値が「0」より大きいと判定した場合には(Ss3206:YES)、ステップSs3207に進む。
ステップSs3207では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、その後、ステップSs3208に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。ステップSs3207において開閉実行モードではなく(Ss3207:NO)、且つ、ステップSs3208において高頻度サポートモードである場合には(Ss3208:YES)、ステップSs3209に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64dに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0~190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマーカウンタエリアT2に「5」(すなわち0.01sec)をセットする。第2タイマーカウンタエリアT2は、タイマー割込み処理が起動される度に1減算される。その後、ステップSs3210に進む。
ステップSs3210では、ステップSs3209の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSs3210において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選であると判定した場合には(Ss3210:YES)、ステップSs3211に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2ラウンドカウンタエリアRC2に「1」をセットする。第2ラウンドカウンタエリアRC2は、電動役物44aが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。その後、本電役サポート用処理を終了する。
一方、ステップSs3210において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選でないと判定した場合には(Ss3210:NO)、ステップSs3211の処理を実行することなく、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSs3207において開閉実行モードであると判定した場合(Ss3207:YES)、又は、ステップSs3208において高頻度サポートモードでないと判定した場合には(Ss3208:NO)、ステップSs3212に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64dに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0~190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマーカウンタエリアT2に「14750」(すなわち29.5sec)をセットする。その後、ステップSs3213に進む。
ステップSs3213では、ステップSs3212の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSs3213において、サポート当選でないと判定した場合には(Ss3213:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSs3213において、サポート当選であると判定した場合には(Ss3213:YES)、ステップSs3214に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、第2ラウンドカウンタエリアRC2に「1」をセットした後に、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSs3202において、サポート当選フラグがONであると判定した場合には(Ss3202:YES)、ステップSs3215に進み、第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマーカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSs3215において、第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Ss3215:NO)、普図ユニット38における絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSs3215において、第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Ss3215:YES)、ステップSs3216に進む。
ステップSs3216では、当たり表示を設定する。これにより、当たり表示を停止表示した状態で普図ユニット38における絵柄の変動表示が終了される。その後、ステップSs3217に進み、サポート中フラグをONにするとともに、サポート当選フラグをOFFにする。その後、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSs3201において、サポート中フラグがONであると判定した場合には(Ss3201:YES)、ステップSs3218に進み、電動役物44aを開閉制御するための電役開閉処理を実行する。その後、本電役サポート用処理を終了する。
<電役開閉処理>
次に、電役開閉処理について説明する。電役開閉処理は、電役サポート用処理のサブルーチン(図702:Ss3218)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図703は、電役開閉処理を示すフローチャートである。ステップSs3301では、電動役物44aが開放中であるか否かを判定する。電動役物44aが開放中であるか否かは、電動役物駆動部44bが駆動状態であるか否かによって判定する。電動役物44aが開放されていると判定した場合には(Ss3301:YES)、ステップSs3302に進む。
ステップSs3302では、第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマーカウンタエリアT2は、電動役物44aの開放継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSs3302において、第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Ss3302:NO)、そのまま本電役開閉処理を終了する。すなわち、電動役物44aの開放継続時間が終了していない場合は、本電役開閉処理を終了する。
ステップSs3302において、第2タイマーカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Ss3302:YES)、ステップSs3303に進み、電動役物44aを閉鎖状態に制御する閉鎖処理を行い、第2タイマーカウンタエリアT2に「5」(すなわち0.01sec)をセットする。すなわち、電動役物44aの開放継続時間の計測手段としての第2タイマーカウンタエリアT2が「0」である場合には、電動役物44aを閉鎖するとともに、今度は第2タイマーカウンタエリアT2を電動役物44aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用い、第2タイマーカウンタエリアT2に「250」をセットする。ステップSs3303を実行した後、ステップSs3304に進む。
ステップSs3304では、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値を1減算した後に、ステップSs3305に進み、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSs3305において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」でないと判定した場合には(Ss3305:NO)、そのまま本電役開閉処理を終了する。一方、ステップSs3305において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であると判定した場合には(Ss3305:YES)、ステップSs3306に進み、サポート中フラグをOFFにする。その後、本電役開閉処理を終了する。
ステップSs3301において、電動役物44aが開放中でないと判定した場合には(Ss3301:NO)、ステップSs3307に進み、第2タイマーカウンタエリアT2が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマーカウンタエリアT2は、電動役物44aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSs3307において、第2タイマーカウンタエリアT2が「0」でないと判定した場合には(Ss3307:NO)、そのまま本電役開閉処理を終了する。一方、ステップSs3307において、第2タイマーカウンタエリアT2が「0」であると判定した場合には(Ss3307:YES)、ステップSs3308に進み、電動役物44aを開放状態に制御する開放処理を実行する。その後、ステップSs3309に進む。
ステップSs3309では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Ss3309:NO)、ステップSs3310に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。
ステップSs3310において、高頻度サポートモード中であると判定した場合には(Ss3310:YES)、ステップSs3311に進み、第2タイマーカウンタエリアT2に「250」(すなわち0.5sec)をセットする。その後、本電役開閉処理を終了する。
一方、ステップSs3309において開閉実行モードであると判定した場合(Ss3309:YES)、又は、ステップSs3310において高頻度サポートモードではないと判定した場合には(Ss3310:NO)、ステップSs3312に進み、第2タイマーカウンタエリアT2に「100」(すなわち0.2sec)をセットする。その後、本電役開閉処理を終了する。
<遊技球振分制御処理>
次に、遊技球振分制御処理について説明する。遊技球振分制御処理は、通常処理のサブルーチン(図674:Ss0408)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図704は、遊技球振分制御処理を示すフローチャートである。ステップSs3401では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第5タイマーカウンタエリアT5の値が「0」であるか否かを判定する。第5タイマーカウンタエリアT5は、遊技球振分装置240の振分片部242を第1位置Q1と第2位置Q2との間で切り替えるためのパラメータとして用いられる。第5タイマーカウンタエリアT5の値が「0」であるか否かを判定することによって、振分片部242を第1位置Q1から第2位置Q2へ切り替えるタイミングであるか否かを判定することができる。第5タイマーカウンタエリアT5にセットされたカウント値は、タイマー割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。
ステップSs3401において、第5タイマーカウンタエリアT5の値が「0」であると判定した場合には(Ss3401:YES)、ステップSs3402に進む。
ステップSs3402では、遊技球振分駆動部241a(図661)を駆動制御して、振分片部242を第1位置Q1から第2位置Q2へ切り替える。その後、本遊技球振分制御処理を終了する。
一方、ステップSs3401において、第5タイマーカウンタエリアT5の値が「0」でないと判定した場合には(Ss3401:NO)、ステップSs3403に進む。
ステップSs3403では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第5タイマーカウンタエリアT5の値が「-50」であるか否かを判定する。「50」という値は、約0.1secに相当する。
ステップSs3403において、第5タイマーカウンタエリアT5の値が「-50」であると判定した場合には(Ss3403:YES)、ステップSs3404に進む。
ステップSs3404では、遊技球振分駆動部241a(図661)を駆動制御して、振分片部242を第2位置Q2から第1位置Q1へ切り替える。これにより、第5タイマーカウンタエリアT5の値が「0」となってから「-50」となるまでの期間、すなわち、約0.1秒間だけ、振分片部242は第2位置Q2にある状態を保持することになる。ステップSs3403を実行した後、ステップSs3405に進む。
ステップSs3405では、第5タイマカウンタエリアT5に1000(約2.0sec)を設定する。第5タイマカウンタエリアT5に初期値として、約2.0秒をセットすることによって、振分片部242は第1位置Q1にある状態を約2.0秒間だけ保持することになる。ステップSs3405を実行した後、本遊技球振分制御処理を終了する。
ステップSs3403において、第5タイマーカウンタエリアT5の値が「-50」でないと判定した場合には(Ss3403:NO)、そのまま本遊技球振分制御処理を終了する。
《13-6》音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される各種処理:
次に、音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される具体的な制御の一例を説明する。先に音声発光制御装置90において実行される処理について説明し、その後、表示制御装置100において実行される処理について説明する。
<音声発光制御装置において実行される各種処理>
<タイマ割込み処理>
最初に、音光側MPU92によって実行されるタイマ割込み処理について説明する。
図705は、音光側MPU92において実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。以下、タイマ割込み処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSs3501では、コマンド記憶処理を実行する。コマンド記憶処理は、主側MPU62からコマンドを受信した場合に、受信したコマンドを音光側RAM94に記憶するための処理である。音光側RAM94には、主側MPU62から受信したコマンドの記憶及び読み出しを可能とするためのリングバッファが設けられており、主側MPU62から受信したコマンドは、当該リングバッファに順次記憶されるとともに、記憶された順序に従って順次読み出される。ステップSs3501を実行した後、ステップSs3502に進む。
ステップSs3502では、保留コマンド対応処理を実行する。保留コマンド対応処理では、ステップSs3501で記憶したコマンドのうちの保留コマンドに対応した処理を行う。保留コマンド対応処理の詳細については後述する。ステップSs3502を実行した後、ステップSs3503に進む。
ステップSs3503では、遊技回演出設定処理を実行する。遊技回演出設定処理では、図柄の変動が開始してから停止するまでの遊技回において実行する演出の設定を行う。遊技回演出設定処理の詳細については後述する。ステップSs3503を実行した後、ステップSs3504に進む。
ステップSs3504では、開閉実行モード演出用処理を実行する。開閉実行モード演出用処理では、オープニング期間における演出や、大入賞口開閉処理期間における演出、エンディング期間における演出に関する処理を行う。ステップSs3504を実行した後、ステップSs3505に進む。
ステップSs3505では、背景演出用処理を実行する。背景演出用処理では、主側MPU62から受信した遊技状態を示すコマンドに応じて定まる背景動画を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。例えば、高頻度サポートモードの継続中であることを示す背景動画や、高頻度サポートモードを終了したことを示す背景動画、高確率モードの継続中であることを示す背景動画を表示させる処理を行う。ステップSs3505を実行した後、ステップSs3506に進む。
ステップSs3506では、転落演出用処理を実行する。転落演出用処理では、主側MPU62から受信した転落コマンドに応じて定まる演出画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。具体的には、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時(すなわち、高確高サポ状態時)に、主側MPU62から転落コマンドを受信したか否かを判定し、受信したと判定した場合に、遊技者にとって不利な状態となったことを示し得る演出画像を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。図柄表示装置41に表示された、遊技者にとって不利な状態となったことを示し得る演出画像を視認することによって、遊技者は、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行したことを認めることができる。本実施形態では、始動口ユニット200に備えられる第1分岐通路部220および第2分岐通路部230が透明な樹脂材料によって形成されていることから、始動口ユニット200における第2ルートRT2(図658)に沿った遊技球の流れによっても、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行したことを遊技者は認めることができるが、ステップSs3506の処理によれば、図柄表示装置41に表示される演出画像によっても認めることができることから、遊技の興趣向上をより図ることができる。ステップSs3506を実行した後、ステップSs3507に進む。
ステップSs3507では、無敵ゾーン突入演出用処理を実行する。無敵ゾーン突入演出用処理では、主側MPU62から受信した無敵ゾーンコマンドに応じて定まる演出画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。図柄表示装置41に表示された、無敵ゾーンコマンドに応じて定まる演出画像を視認することによって、遊技者は、高確高サポ状態から高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行したことを認めることができる。本実施形態では、始動口ユニット200に備えられる本線通路部210、第1分岐通路部220、および第2分岐通路部230が透明な樹脂材料によって形成されていることから、始動口ユニット200における第3ルートRT3(図659)に沿った遊技球の流れによっても、高確高サポ状態から高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行したことを遊技者は認めることができるが、ステップSs3507の処理によれば、図柄表示装置41に表示される演出画像によっても認めることができることから、遊技の興趣向上をより図ることができる。ステップSs3507を実行した後、ステップSs3508に進む。
ステップSs3508では、その他の処理を実行する。その他の処理は、遊技者によって遊技が行われていない時にデモ画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理等である。ステップSs3508を実行した後、ステップSs3509に進む。
ステップSs3509では、各種ランプ47の発光制御を行うための発光制御処理を実行する。発光制御処理では、上記の各演出用処理において読み出された発光データに基づいて、各種ランプ47の発光制御を行う。ステップSs3509を実行した後、ステップSs3510に進む。
ステップSs3510では、スピーカー46の音声出力制御を行うための音声出力制御処理を実行する。音声出力制御処理では、上記のBGM用処理及び各演出用処理において読み出された音声データに基づいて、スピーカー46の音声出力制御を行う。ステップSs3510を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
<保留コマンド対応処理>
次に、保留コマンド対応処理について説明する。保留コマンド対応処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図705:Ss3502)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図706は、保留コマンド対応処理を示すフローチャートである。ステップSs3601では、主側MPU62から保留コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップSs3601において、主側MPU62から保留コマンドを受信していると判定した場合には(Ss3601:YES)、ステップSs3602に進む。
ステップSs3602では、今回受信した保留コマンドを読み出し、当該保留コマンドから、保留情報を読み出す。保留情報には、大当たりの有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無、および変動時間の各情報が含まれる。そして、読み出した保留情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。保留情報は、第1始動口33の保留個数である最大4個分の情報と、第2始動口34の保留個数である最大4個分の情報とが更新されて記憶される。ステップSs3602を実行した後、ステップSs3603に進む。
ステップSs3603では、入球時の更新処理を実行する。入球時の更新処理では、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数と、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数と、これらの保留情報の合計個数とを音光側MPU92において特定可能とするための処理を実行する。ステップSs3603の入球時の更新処理の詳細については後述する。以下では、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数を「第1保留個数」とも呼び、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数を「第2保留個数」とも呼び、第1保留個数と第2保留個数との合計数を「合計保留個数」とも呼ぶ。ステップSs3603を実行した後、ステップSs3604に進む。
ステップSs3604では、保留表示制御処理を実行する。具体的には、ステップSs3603において特定された第1保留個数と第2保留個数とに対応させて、第1始動口保留用領域Ds1および第2始動口保留用領域Ds2における表示(保留表示アイコンが何個並ぶかといった表示)を変更させるためのコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1および第2始動口保留用領域Ds2における表示を第1保留個数と第2保留個数とに対応させて変更する。具体的には、前記コマンドを受信した表示制御装置100は、第1始動口保留用領域Ds1における保留表示のアイコンの表示位置を規定しており、第1保留個数に対応した数のアイコンを表示位置に表示する。また、表示制御装置100は、第2始動口保留用領域Ds2における保留表示のアイコンの表示位置を規定しており、第2保留個数に対応した数のアイコンを表示位置に表示する。ステップSs3604を実行した後、保留コマンド対応処理を終了する。
<入球時の更新処理>
次に、入球時の更新処理について説明する。入球時の更新処理は、保留コマンド対応処理のサブルーチン(図706:Ss3603)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図707は、入球時の更新処理を示すフローチャートである。ステップSs3701では、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであるか否かを判定する。ステップSs3701において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には(Ss3701:YES)、ステップSs3702に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第1保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第1保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第1保留個数カウンタエリアの更新処理では、第1保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となった保留コマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSs3702を実行した後、ステップSs3704に進む。
ステップSs3701において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものでないと判定した場合(Ss3701:NO)、すなわち、当該保留コマンドが第2始動口34への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には、ステップSs3703に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第2保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第2保留個数カウンタエリアは、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第2保留個数カウンタエリアの更新処理では、第2保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となったコマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSs3703を実行した後、ステップSs3704に進む。
ステップSs3702及びステップSs3703の処理を上記のようにした理由について説明する。本実施形態では、パチンコ機10の電源遮断中において、主制御装置60のRAM64に対してはバックアップ電力が供給されるのに対して、音声発光制御装置90のRAM94に対してはバックアップ電力が供給されない。このため、第1始動口33又は第2始動口34への入球に係る保留情報が主制御装置60のRAM64に記憶されている状況において電源が遮断されると、主制御装置60では保留情報が記憶保持されるのに対して、音声発光制御装置90では保留情報が0個であると把握される。この場合に、仮に、音声発光制御装置90において保留コマンドを受信する度に第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアをカウントアップする構成を採用すると、主制御装置60において実際に保留記憶されている保留情報の数と、音声発光制御装置90において把握している保留情報の数とが一致しなくなるといった不都合が生じ得る。これに対して、上記の本実施形態のように、主制御装置60は、保留個数の情報を含めて保留コマンドを送信するとともに、音声発光制御装置90では保留コマンドを受信する度にそのコマンドに含まれる保留個数の情報を第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアに設定する構成を採用することによって、上記のような不都合の発生を抑制することができる。
ステップSs3704では、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた合計保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。合計保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数と第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数との和を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。当該更新処理では、合計保留個数カウンタエリアの情報を、第1保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報と第2保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報との和の情報に更新する。ステップSp3704を実行した後、本入球時の更新処理を終了する。
<遊技回演出設定処理>
次に、遊技回演出設定処理について説明する。遊技回演出設定処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図705:Ss3503)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図708は、遊技回演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSs3801では、主側MPU62から高確率モードコマンドを受信しているか否かを判定する。
ステップSs3801において、主側MPU62から高確率モードコマンドを受信していると判定した場合には(Ss3801:YES)、ステップSs3802に進み、音光側RAM94の各種フラグ記憶エリア94aに記憶された音光側高確率モードフラグをONする。
ステップSs3801において、主側MPU62から高確率モードコマンドを受信していないと判定した場合には(Ss3801:NO)、ステップSs3803に進み、主側MPU62から低確率モードコマンドを受信しているか否かを判定する。
ステップSs3803において、主側MPU62から低確率モードコマンドを受信していると判定した場合には(Ss3803:YES)、ステップSs3804に進み、音光側RAM94の各種フラグ記憶エリア94aに記憶された音光側高確率モードフラグをOFFする。
ステップSs3803において、主側MPU62から低確率モードコマンドを受信していないと判定した場合には(Ss3803:NO)、そのままステップSs3805に進む。また、ステップSs3802を実行した後、またはステップSs3804を実行した後、ステップSs3805に進む。
ステップSs3805では、主側MPU62から高頻度サポートモードコマンドを受信しているか否かを判定する。
ステップSs3805において、主側MPU62から高頻度サポートモードコマンドを受信していると判定した場合には(Ss3805:YES)、ステップSs3806に進み、音光側RAM94の各種フラグ記憶エリア94aに記憶された音光側高頻度サポートモードフラグをONする。
ステップSs3805において、主側MPU62から高頻度サポートモードコマンドを受信していないと判定した場合には(Ss3805:NO)、ステップSs3807に進み、主側MPU62から低頻度サポートモードコマンドを受信しているか否かを判定する。
ステップSs3807において、主側MPU62から低頻度サポートモードコマンドを受信していると判定した場合には(Ss3807:YES)、ステップSs3808に進み、音光側RAM94の各種フラグ記憶エリア94aに記憶された音光側高頻度サポートモードフラグをOFFする。
ステップSs3807において、主側MPU62から低頻度サポートモードコマンドを受信していないと判定した場合には(Ss3807:NO)、そのままステップSs3809に進む。また、ステップSs3806を実行した後、またはステップSs3808を実行した後、ステップSs3809に進む。
ステップSs3809では、表示態様切替処理を実行する。表示態様切替処理は、第1始動口用遊技回に対応する第1装飾図柄と第2始動口用遊技回に対応する第2装飾図柄とを表示する領域を切り替える処理である。具体的には、メイン表示領域MAに第1装飾図柄を表示してサブ表示領域SAに第2装飾図柄を表示する場合と、メイン表示領域MAに第2装飾図柄を表示してサブ表示領域SAに第1装飾図柄を表示する場合とを切り替える処理を実行する。表示態様切替処理の詳細については後述する。ステップSs3809を実行した後、ステップSs3810に進む。
ステップSs3810では、特1用遊技回演出用処理を実行する。特1用遊技回演出用処理は、第1始動口用遊技回に対応する演出の設定および実行を行う処理である。特1用遊技回演出用処理の詳細については後述する。ステップSs3810を実行した後、ステップSs3811に進む。
ステップSs3811では、特2用遊技回演出用処理を実行する。特2用遊技回演出用処理は、第2始動口用遊技回に対応する演出の設定および実行を行う処理である。特2用遊技回演出用処理の詳細については後述する。ステップSs3811を実行した後、本遊技回演出設定処理を終了する。
<表示態様切替処理>
次に、表示態様切替処理について説明する。表示態様切替処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図708:Ss3809)として音声発光制御装置90の音光側MPU92によって実行される。
図709は、表示態様切替処理を示すフローチャートである。ステップSs3901では、各種フラグ記憶エリア94aに記憶された音光側高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSs3901において、音光側高確率モードフラグがONであると判定した場合には(Ss3901:YES)、ステップSs3902に進み、各種フラグ記憶エリア94aに記憶された音光側高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSs3902において、音光側高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合には(Ss3902:NO)、ステップSs3903に進む。
ステップSs3903では、特2メイン表示コマンドを表示制御装置100に送信する。特2メイン表示コマンドを受信した表示制御装置100は、液晶表示装置41の表示制御をすることによって、第2始動口用遊技回に対応する第2装飾図柄を液晶表示装置41のメイン表示領域MAに表示するとともに、第1始動口用遊技回に対応する第1装飾図柄を液晶表示装置41のサブ表示領域SAに表示する。すなわち、抽選モードが高確率モードであり、サポートモードが低頻度サポートモードである高確低サポ状態(無敵ゾーン)において、液晶表示装置41のメイン表示領域MAに第2装飾図柄を表示するともに、液晶表示装置41のサブ表示領域SAに第1装飾図柄を表示する。
ステップSs3901において、音光側高確率モードフラグがONでないと判定した場合には(Ss3901:NO)、ステップSs3904に進む。また、ステップSs3902において、音光側高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Ss3902:YES)、ステップSs3904に進む。
ステップSs3904では、特1メイン表示コマンドを表示制御装置100に送信する。特1メイン表示コマンドを受信した表示制御装置100は、液晶表示装置41の表示制御をすることによって、第1始動口用遊技回に対応する第1装飾図柄を液晶表示装置41のメイン表示領域MAに表示するとともに、第2始動口用遊技回に対応する第2装飾図柄を液晶表示装置41のサブ表示領域SAに表示する。すなわち、抽選モードが低確率モードであり、サポートモードが低頻度サポートモードである低確低サポ状態、抽選モードが低確率モードであり、サポートモードが高頻度サポートモードである低確高サポ状態、および、抽選モードが高確率モードであり、サポートモードが高頻度サポートモードである高確高サポ状態のそれぞれにおいて、液晶表示装置41のメイン表示領域MAに第1装飾図柄を表示するともに、液晶表示装置41のサブ表示領域SAに第2装飾図柄を表示する。
ステップSs3903を実行した後、または、ステップSs3904を実行した後、表示態様切替処理を終了する。
<特1用遊技回演出設定処理>
次に、特1用遊技回演出設定処理について説明する。特1用遊技回演出設定処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図708:Ss3810)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図710は、特1用遊技回演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSs4001では、主側MPU62から第1変動用コマンド及び第1種別コマンドを受信したか否かを判定する。ステップSs4001において、第1変動用コマンド及び第1種別コマンドのうちの少なくとも一方を受信していないと判定した場合には(Ss4001:NO)、本特1用遊技回演出設定処理を終了する。一方、ステップSs4001において、第1変動用コマンド及び第1種別コマンドを受信していると判定した場合には(Ss4001:YES)、ステップSs4002に進む。
ステップSs4002では、今回受信した第1変動用コマンドを読み出し、当該コマンドから、大当たりの有無、大当たりの種別、特殊小当たりの有無、リーチ発生の有無、および変動時間の情報を読み出す。そして、読み出した情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。その後、ステップSs4003に進む。
ステップSs4003では、大当たり時や、小当たり時、リーチ時等の遊技回において実行する演出のパターンを設定する第1演出パターン設定処理を実行する。第1演出パターン設定処理の詳細については後述する。ステップSs4003を実行した後、ステップSs4004に進む。
ステップSs4004では、停止図柄の設定処理を実行する。停止図柄の設定処理では、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たり、8R確変大当たり、または8R通常大当たりである場合には、図柄表示装置41の有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。具体的には、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たりまたは8R確変大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の奇数図柄の組合せが選択され得るとともに、同一の偶数図柄の組合せが選択され得る。本実施形態のパチンコ機10では、この選択率は、同一の奇数図柄の組合せと、同一の偶数図柄の組合せとで同一となっているが、これに代えて、前者の方が後者よりも選択率が高い構成としてもよく、後者の方が前者よりも選択率が高い構成としてもよい。また、「7」図柄の組合せは、16R確変大当たりの場合にのみ選択される。また、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、8R通常大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の偶数図柄の組合せが選択される。
今回の遊技回の当たり抽選の結果が、外れ結果であれば、変動用コマンドの内容からリーチ発生の有無を判定する。リーチ発生に対応していると判定した場合には、有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL上にリーチ図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。一方、リーチ発生に対応していないと判定した場合には、有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL上にリーチ図柄の組合せが成立しない停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。ステップSs4004を実行した後、ステップSs4005に進む。
ステップSs4005では、今回の第1始動口用遊技回の変動表示パターン(以下、第1変動表示パターンと呼ぶ)を設定するための処理を実行する。当該処理では、今回受信している第1変動用コマンドの内容から今回の第1始動口用遊技回の変動時間の情報を特定するとともに、当該変動時間の情報、及び、上記ステップSs4004において設定した停止図柄の情報の組合せに対応した第1変動表示パターンを選択する。なお、第1変動表示パターンを選択する際には、音光側ROM93の変動表示パターンテーブル記憶エリア93b(図668)に記憶されている第1変動表示パターンテーブルが参照される。その後、ステップSs4006に進む。
ステップSs4006では、今回の第1始動口用遊技回において設定された第1演出パターン、停止図柄、第1変動表示パターンの情報を演出コマンドに設定する。その後、ステップSs4007に進み、当該演出コマンドを表示側MPU102に送信する。表示側MPU102は、受信した演出コマンドに対応した演出内容を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。ステップSs4007を実行した後、ステップSs4008に進む。
ステップSs4008では、保留情報の更新処理を実行する。保留情報の更新処理では、音光側RAM94の第1保留個数カウンタエリアに記憶されている第1保留個数が1減算されるように、当該第1保留個数カウンタエリアの情報を更新する。ステップSs4008を実行した後、ステップSs4009進む。
ステップSs4009では、保留表示制御処理を実行する。保留表示制御処理は、保留コマンド対応処理(図706)のステップSs3604で実行した保留表示制御処理と同様の処理を行う。具体的には、ステップSs4008において特定された第1保留個数に対応させて、第1始動口保留用領域Ds1における表示(保留表示アイコンが何個並ぶかといった表示)を変更させるためのコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1における表示を第1保留個数に対応させて変更する。ステップSs4009を実行した後、特1用遊技回演出設定処理を終了する。
<第1演出パターン設定処理>
次に、第1演出パターン設定処理について説明する。第1演出パターン設定処理は、特1用遊技回演出設定処理のサブルーチン(図710:Ss4003)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図711は、第1演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSs4101では、音光側高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSs4101において、音光側高確率モードフラグがONではないと判定した場合には(Ss4101:NO)、ステップSs4102に進む。
ステップSs4102では、音光側高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSs4102において、音光側高頻度サポートモードフラグがONではないと判定した場合には(Ss4102:NO)、ステップSs4103に進む。
ステップSs4103では、第1始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理を実行する。第1始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理は、抽選モードが低確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードである時に第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。具体的には、図669における低確低サポ状態(状態H1)のときに、第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。第1始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理の詳細は後述する。ステップSs4103を実行した後、本第1演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSs4102において、音光側高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Ss4102:YES)、ステップSs4104に進む。
ステップSs4104では、第1始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理を実行する。第1始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理は、抽選モードが低確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時に第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。具体的には、図669における低確高サポ状態(状態H3)のときに、第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。第1始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理の詳細は後述する。ステップSs4104を実行した後、本第1演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSs4101において、音光側高確率モードフラグがONであると判定した場合には(Ss4101:YES)、ステップSs4105に進む。
ステップSs4105では、音光側高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSs4105において、音光側高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Ss4105:YES)、ステップSs4106に進む。
ステップSs4106では、第1始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理を実行する。第1始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理は、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時に第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。具体的には、図669における高確高サポ状態(状態H5)のときに、第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。第1始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理の詳細は後述する。ステップSs4106を実行した後、本第1演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSs4105において、音光側高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合には(Ss4105:NO)、ステップSs4107に進む。
ステップSs4107では、第1始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理を実行する。第1始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理は、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードである時に第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。具体的には、図669における高確低サポ状態(状態H6)のときに、第1始動口用遊技回が実行される場合に、当該第1始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。第1始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理の詳細は後述する。ステップSs4107を実行した後、本第1演出パターン設定処理を終了する。
<第1始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理>
次に、第1始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理について説明する。第1始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理は、第1演出パターン設定処理のサブルーチン(図711:Ss4103)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図712は、第1始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSs4201では、演出パターン用乱数取得処理を実行する。演出パターン用乱数取得処理では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数を取得する。その後、ステップSs4202に進む。
ステップステップSs4202では、今回の遊技回における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、特1用遊技回演出設定処理(図710)のステップSs4002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当否判定の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSs4202において、当否判定の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Ss4202:YES)、ステップSs4203に進む。
ステップSs4203では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図668)に記憶されている低確率低頻度状態用演出パターンテーブル群から、大当たり用の演出パターンテーブルを特定する。低確率低頻度状態用演出パターンテーブル群には、(ア)低確率低頻度状態で、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用演出パターンテーブル、(イ)低確率低頻度状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、(ウ)低確率低頻度状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、が備えられている。ステップSs4203では、(ア)~(ウ)の中から(ア)を特定する。(ア)は、例えば、大当たり用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSs4203を実行した後、ステップSs4204に進む。
ステップSs4204では、ステップSs4203で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs1002(図680)によって取得した変動時間と、ステップSs4201によって得られた今回の演出パターン用乱数の値とに対応した演出パターンを取得する。続く、ステップSs4205では、ステップSs4204によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSs4205を実行した後、第1始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSs4202において、今回の遊技回における当否判定の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Ss4202:NO)、ステップSs4206に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。具体的には、特1用遊技回演出設定処理(図710)のSs4002によって音光側MPU92のレジスタに記憶されたリーチ発生の有無の情報から、リーチが発生するか否かを判定する。ステップSs4206において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生であると判定した場合には(Ss4206:YES)、ステップSs4207に進む。
ステップSs4207では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図668)に記憶されている低確低サポ状態用演出パターンテーブル群から、リーチ発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(イ)低確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、を特定する。(イ)は、例えば、リーチ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSs4207を実行した後、先に説明したステップSs4204に進み、ステップSs4207で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs1002(図680)によって取得した変動時間と、ステップSs1004(図680)によって取得した変動時間と今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
ステップSs4206において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生ではないと判定した場合には(Ss4206:NO)、ステップSs4208に進む。
ステップSs4208では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図668)に記憶されている低確低サポ状態用演出パターンテーブル群から、リーチ非発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(ウ)低確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、を特定する。(ウ)は、例えば、外れ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSs4208を実行した後、先に説明したステップSs4204に進み、ステップSs4208で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs1005(図680)によって取得した変動時間と今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
<第1始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理>
次に、第1始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理について説明する。第1始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理は、第1演出パターン設定処理のサブルーチン(図711:Ss4104)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図713は、第1始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSs4301では、演出パターン用乱数取得処理を実行する。演出パターン用乱数取得処理では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数を取得する。その後、ステップSs4302に進む。
ステップステップSs4302では、今回の遊技回における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、特1用遊技回演出設定処理(図710)のステップSs4002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当否判定の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSs4302において、当否判定の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Ss4302:YES)、ステップSs4303に進む。
ステップSs4303では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図668)に記憶されている低確高サポ用演出パターンテーブル群から、大当たり用の演出パターンテーブルを特定する。低確高サポ用演出パターンテーブル群には、(エ)低確高サポで、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用演出パターンテーブル、(オ)低確高サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、(カ)低確高サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、が備えられている。ステップSs4303では、(エ)~(カ)の中から(エ)を特定する。(エ)は、例えば、大当たり用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSs4303を実行した後、ステップSs4304に進む。
ステップSs4304では、ステップSs4303で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs1102(図681)によって取得した変動時間と、ステップSs4301によって得られた今回の演出パターン用乱数の値とに対応した演出パターンを取得する。続く、ステップSs4305では、ステップSs4304によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSs4305を実行した後、第1始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSs4302において、今回の遊技回における当否判定の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Ss4302:NO)、ステップSs4306に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。具体的には、特1用遊技回演出設定処理(図710)のSs4002によって音光側MPU92のレジスタに記憶されたリーチ発生の有無の情報から、リーチが発生するか否かを判定する。ステップSs4306において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生であると判定した場合には(Ss4306:YES)、ステップSs4307に進む。
ステップSs4307では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図668)に記憶されている低確高サポ用演出パターンテーブル群から、リーチ発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(オ)低確高サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、を特定する。(オ)は、例えば、リーチ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSs4307を実行した後、先に説明したステップSs4304に進み、ステップSs4307で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs1104(図681)によって取得した変動時間と今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
ステップSs4306において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生ではないと判定した場合には(Ss4306:NO)、ステップSs4308に進む。
ステップSs4308では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図668)に記憶されている低確高サポ用演出パターンテーブル群から、リーチ非発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(カ)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、を特定する。(カ)は、例えば、外れ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSs4308を実行した後、先に説明したステップSs4304に進み、ステップSs4308で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs1105(図681)によって取得した変動時間と今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
<第1始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理>
次に、第1始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理について説明する。第1始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理は、第1演出パターン設定処理のサブルーチン(図711:Ss4106)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図714は、第1始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSs4401では、演出パターン用乱数取得処理を実行する。演出パターン用乱数取得処理では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数を取得する。その後、ステップSs4402に進む。
ステップステップSs4402では、今回の遊技回における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、特1用遊技回演出設定処理(図710)のステップSs4002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当否判定の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSs4402において、当否判定の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Ss4402:YES)、ステップSs4403に進む。
ステップSs4403では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図668)に記憶されている高確高サポ用演出パターンテーブル群から、大当たり用の演出パターンテーブルを特定する。高確高サポ用演出パターンテーブル群には、(キ)高確高サポで、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用演出パターンテーブル、(ク)高確高サポで、当たり抽選において特殊小当たりに当選した時に用いられる特殊小当たり用演出パターンテーブル、(ケ)高確高サポで、当たり抽選において通常小当たりに当選した時に用いられる通常小当たり用演出パターンテーブル、が備えられている。ステップSs4403では、(キ)~(ケ)の中から(キ)を特定する。(キ)は、例えば、大当たり用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSs4403を実行した後、ステップSs4404に進む。
ステップSs4404では、ステップSs4403で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs1202(図682)によって取得した変動時間と、ステップSs4401によって得られた今回の演出パターン用乱数の値とに対応した演出パターンを取得する。続く、ステップSs4405では、ステップSs4404によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSs4405を実行した後、第1始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSs4402において、今回の遊技回における当否判定の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Ss4402:NO)、ステップSs4406に進む。
テップSs4406では、今回の遊技回における当否判定(当たり抽選)の結果が特殊小当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、特1用遊技回演出設定処理(図710)のステップSs4002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された特殊小当たりの有無の情報から、当否判定の結果が特殊小当たり当選であるか否かを判定する。ステップSs4406において、当否判定の結果が特殊小当たり当選であると判定した場合には(Ss4406:YES)、ステップSs4407に進む。
ステップSs4407では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図668)に記憶されている高確高サポ用演出パターンテーブル群から、小当たり用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(ク)高確高サポで、当たり抽選において特殊小当たりに当選した時に用いられる特殊小当たり用演出パターンテーブル、を特定する。ステップSs4407を実行した後、先に説明したステップSs4404に進み、ステップSs4407で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs1204(図682)によって取得した変動時間と今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
ステップSs4406において、今回の遊技回における当否判定の結果が特殊小当たり当選ではないと判定した場合には(Ss4406:NO)、ステップSs4408に進む。
ステップSs4408では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図668)に記憶されている高確高サポ用演出パターンテーブル群から、通常小当たり用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(ケ)高確高サポで、当たり抽選において通常小当たりに当選した時に用いられる通常小当たり用演出パターンテーブル、を特定する。ステップSs4408を実行した後、先に説明したステップSs4404に進み、ステップSs4408で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs1203(図682)によって取得した変動時間と今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
<第1始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理>
次に、第1始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理について説明する。第1始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理は、第1演出パターン設定処理のサブルーチン(図711:Ss4107)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図715は、第1始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSs4501では、演出パターン用乱数取得処理を実行する。演出パターン用乱数取得処理では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数を取得する。その後、ステップSs4502に進む。
ステップステップSs4502では、今回の遊技回における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、特1用遊技回演出設定処理(図710)のステップSs4002によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当否判定の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSs4502において、当否判定の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Ss4502:YES)、ステップSs4503に進む。
ステップSs4503では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図668)に記憶されている高確低サポ用演出パターンテーブル群から、大当たり用の演出パターンテーブルを特定する。高確低サポ用演出パターンテーブル群には、(コ)高確低サポで、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用演出パターンテーブル、(サ)高確低サポで、当たり抽選において小当たり(特殊小当たり、通常小当たり)に当選した時に用いられる小当たり用演出パターンテーブル、が備えられている。ステップSs4503では、(コ)、(サ)の中から(コ)を特定する。(ケ)は、例えば、大当たり用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSs4503を実行した後、ステップSs4504に進む。
ステップSs4504では、ステップSs4503で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs1302(図683)によって取得した変動時間と、ステップSs4501によって得られた今回の演出パターン用乱数の値とに対応した演出パターンを取得する。続く、ステップSs4505では、ステップSs4504によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSs4505を実行した後、第1始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSs4502において、今回の遊技回における当否判定の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Ss4502:NO)、ステップSs4506に進む。
ステップSs4506では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図668)に記憶されている高確低サポ用演出パターンテーブル群から、小当たり用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(サ)高確低サポで、当たり抽選において小当たり(特殊小当たり、通常小当たり)に当選した時に用いられる小当たり用演出パターンテーブル、を特定する。ステップSs4506を実行した後、先に説明したステップSs4504に進み、ステップSs4506で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs1303(図683)によって取得した変動時間と今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
<特2用遊技回演出設定処理>
次に、特2用遊技回演出設定処理について説明する。特2用遊技回演出設定処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図708:Ss3811)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図716は、特2用遊技回演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSs4601では、主側MPU62から第2変動用コマンド及び第2種別コマンドを受信したか否かを判定する。ステップSs4601において、第2変動用コマンド及び第2種別コマンドのうちの少なくとも一方を受信していないと判定した場合には(Ss4601:NO)、本特2用遊技回演出設定処理を終了する。一方、ステップSs4601において、第2変動用コマンド及び第2種別コマンドを受信していると判定した場合には(Ss4601:YES)、ステップSs4602に進む。
ステップSs4602では、今回受信した第2変動用コマンドを読み出し、当該コマンドから、大当たりの有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無、および変動時間の情報を読み出す。そして、読み出した情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。その後、ステップSs4603に進む。
ステップSs4603では、大当たり時やリーチ時等の遊技回において実行する演出のパターンを設定する第2演出パターン設定処理を実行する。第2演出パターン設定処理の詳細については後述する。ステップSs4603を実行した後、ステップSs4604に進む。
ステップSs4604では、停止図柄の設定処理を実行する。停止図柄の設定処理では、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たり、8R確変大当たり、または8R通常大当たりである場合には、図柄表示装置41の有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。具体的には、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たりまたは8R確変大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の奇数図柄の組合せが選択され得るとともに、同一の偶数図柄の組合せが選択され得る。本実施形態のパチンコ機10では、この選択率は、同一の奇数図柄の組合せと、同一の偶数図柄の組合せとで同一となっているが、これに代えて、前者の方が後者よりも選択率が高い構成としてもよく、後者の方が前者よりも選択率が高い構成としてもよい。また、「7」図柄の組合せは、16R確変大当たりの場合にのみ選択される。また、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、8R通常大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の偶数図柄の組合せが選択される。
今回の遊技回の当たり抽選の結果が、外れ結果であれば、変動用コマンドの内容からリーチ発生の有無を判定する。リーチ発生に対応していると判定した場合には、有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL上にリーチ図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。一方、リーチ発生に対応していないと判定した場合には、有効ラインL上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL上にリーチ図柄の組合せが成立しない停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。ステップSs4604を実行した後、ステップSs4605に進む。
ステップSs4605では、今回の第2始動口用遊技回の変動表示パターン(以下、第2変動表示パターンと呼ぶ)を設定するための処理を実行する。当該処理では、今回受信している第2変動用コマンドの内容から今回の第2始動口用遊技回の変動時間の情報を特定するとともに、当該変動時間の情報、及び、上記ステップSs4604において設定した停止図柄の情報の組合せに対応した第2変動表示パターンを選択する。なお、第2変動表示パターンを選択する際には、音光側ROM93の変動表示パターンテーブル記憶エリア93b(図668)に記憶されている第2変動表示パターンテーブルが参照される。その後、ステップSs4606に進む。
ステップSs4606では、今回の第2始動口用遊技回において設定された第2演出パターン、停止図柄、第2変動表示パターンの情報を演出コマンドに設定する。その後、ステップSs4607に進み、当該演出コマンドを表示側MPU102に送信する。表示側MPU102は、受信した演出コマンドに対応した演出内容を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。ステップSs4607を実行した後、ステップSs4608に進む。
ステップSs4608では、保留情報の更新処理を実行する。保留情報の更新処理では、音光側RAM94の第2保留個数カウンタエリアに記憶されている第2保留個数が1減算されるように、当該第2保留個数カウンタエリアの情報を更新する。ステップSs4608を実行した後、ステップSs4609進む。
ステップSs4609では、保留表示制御処理を実行する。保留表示制御処理は、保留コマンド対応処理(図706)のステップSs3604で実行した保留表示制御処理と同様の処理を行う。具体的には、ステップSs4608において特定された第2保留個数に対応させて、第2始動口保留用領域Ds2における表示(保留表示アイコンが何個並ぶかといった表示)を変更させるためのコマンドを、表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を第2保留個数に対応させて変更する。ステップSs4609を実行した後、特2用遊技回演出設定処理を終了する。
<第2演出パターン設定処理>
次に、第2演出パターン設定処理について説明する。第2演出パターン設定処理は、特2用遊技回演出設定処理のサブルーチン(図716:Ss4603)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図717は、第2演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSs4701では、音光側高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSs4701において、音光側高確率モードフラグがONではないと判定した場合には(Ss4701:NO)、ステップSs4702に進む。
ステップSs4702では、音光側高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSs4702において、音光側高頻度サポートモードフラグがONではないと判定した場合には(Ss4702:NO)、ステップSs4703に進む。
ステップSs4703では、第2始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理を実行する。第2始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理は、抽選モードが低確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードである時に第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。具体的には、図669における低確低サポ状態(状態H1)のときに、第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。第2始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理の詳細は後述する。ステップSs4703を実行した後、本第2演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSs4702において、音光側高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Ss4702:YES)、ステップSs4704に進む。
ステップSs4704では、第2始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理を実行する。第2始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理は、抽選モードが低確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時に第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。具体的には、図669における低確高サポ状態(状態H3)のときに、第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。第2始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理の詳細は後述する。ステップSs4704を実行した後、本第2演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSs4701において、音光側高確率モードフラグがONであると判定した場合には(Ss4701:YES)、ステップSs4705に進む。
ステップSs4705では、音光側高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSs4705において、音光側高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Ss4705:YES)、ステップSs4706に進む。
ステップSs4706では、第2始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理を実行する。第2始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理は、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時に第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。具体的には、図669における高確高サポ状態(状態H5)のときに、第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。第2始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理の詳細は後述する。ステップSs4706を実行した後、本第2演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSs4705において、音光側高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合には(Ss4705:NO)、ステップSs4707に進む。
ステップSs4707では、第2始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理を実行する。第2始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理は、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードである時に第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。具体的には、図669における高確低サポ状態(状態H6)のときに、第2始動口用遊技回が実行される場合に、当該第2始動口用遊技回の演出パターンを設定する処理である。第2始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理の詳細は後述する。ステップSs4707を実行した後、本第2演出パターン設定処理を終了する。
<第2始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理>
次に、第2始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理について説明する。第2始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理は、第2演出パターン設定処理のサブルーチン(図717:Ss4703)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図718は、第2始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSs4801では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図668)からロング変動用の演出パターンを特定する。ステップSs4801を実行した後、ステップSs4802に進む。
ステップSs4802では、ステップSs4802で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs1901(図689)によって取得したロング変動時間に対応した演出パターンを取得する。続く、ステップSs4803では、ステップSs4802によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSs4803を実行した後、第2始動口用の低確低サポ状態時演出パターン設定処理を終了する。
<第2始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理>
次に、第2始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理について説明する。第2始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理は、第2演出パターン設定処理のサブルーチン(図717:Ss4704)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図719は、第2始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSs4901では、演出パターン用乱数取得処理を実行する。演出パターン用乱数取得処理では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数を取得する。その後、ステップSs4902に進む。
ステップステップSs4902では、今回の遊技回における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、特2用遊技回演出設定処理(図716)のステップSs4602によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当否判定の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSs4902において、当否判定の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Ss4902:YES)、ステップSs4903に進む。
ステップSs4903では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図668)に記憶されている低確高サポ用演出パターンテーブル群から、大当たり用の演出パターンテーブルを特定する。低確高サポ用演出パターンテーブル群には、(サ)低確高サポで、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用演出パターンテーブル、(シ)低確高サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、(ス)低確高サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、が備えられている。ステップSs4903では、(サ)~(ス)の中から(サ)を特定する。(サ)は、例えば、大当たり用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSs4903を実行した後、ステップSs4904に進む。
ステップSs4904では、ステップSs4903で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs2002(図690)によって取得した変動時間と、ステップSs4901によって得られた今回の演出パターン用乱数の値とに対応した演出パターンを取得する。続く、ステップSs4905では、ステップSs4904によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSs4905を実行した後、第2始動口用の低確高サポ状態時演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSs4902において、今回の遊技回における当否判定の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Ss4902:NO)、ステップSs4906に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。具体的には、特2用遊技回演出設定処理(図716)のSs4602によって音光側MPU92のレジスタに記憶されたリーチ発生の有無の情報から、リーチが発生するか否かを判定する。ステップSs4906において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生であると判定した場合には(Ss4906:YES)、ステップSs4907に進む。
ステップSs4907では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図668)に記憶されている低確高サポ用演出パターンテーブル群から、リーチ発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(シ)低確高サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、を特定する。(シ)は、例えば、リーチ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSs4907を実行した後、先に説明したステップSs4904に進み、ステップSs4907で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs2004(図690)によって取得した変動時間と今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
ステップSs4906において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生ではないと判定した場合には(Ss4906:NO)、ステップSs4908に進む。
ステップSs4908では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図668)に記憶されている低確高サポ用演出パターンテーブル群から、リーチ非発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(ス)低確高サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、を特定する。(ス)は、例えば、外れ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSs4908を実行した後、先に説明したステップSs4904に進み、ステップSs4908で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs2005(図690)によって取得した変動時間と今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
<第2始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理>
次に、第2始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理について説明する。第2始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理は、第2演出パターン設定処理のサブルーチン(図717:Ss4706)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図720は、第2始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSs5001では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図668)からロング変動用の演出パターンを特定する。ステップSs5001を実行した後、ステップSs5002に進む。
ステップSs5002では、ステップSs5002で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs2101(図691)によって取得したロング変動時間に対応した演出パターンを取得する。続く、ステップSs5003では、ステップSs5002によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSs5003を実行した後、第2始動口用の高確高サポ状態時演出パターン設定処理を終了する。
<第2始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理>
次に、第2始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理について説明する。第2始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理は、第2演出パターン設定処理のサブルーチン(図717:Ss4704)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図721は、第2始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSs5101では、演出パターン用乱数取得処理を実行する。演出パターン用乱数取得処理では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数を取得する。その後、ステップSs5102に進む。
ステップステップSs5102では、今回の遊技回における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、特2用遊技回演出設定処理(図716)のステップSs4602によって音光側MPU92のレジスタに記憶された大当たりの有無の情報から、当否判定の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSs5102において、当否判定の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Ss5102:YES)、ステップSs5103に進む。
ステップSs5103では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図668)に記憶されている高確低サポ用演出パターンテーブル群から、大当たり用の演出パターンテーブルを特定する。高確低サポ用演出パターンテーブル群には、(セ)高確低サポで、当たり抽選において大当たりに当選した時に用いられる大当たり用演出パターンテーブル、(ソ)高確低サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、(タ)高確低サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、が備えられている。ステップSs5103では、(セ)~(タ)の中から(セ)を特定する。(セ)は、例えば、大当たり用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSs5103を実行した後、ステップSs5104に進む。
ステップSs5104では、ステップSs5103で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs2202(図692)によって取得した変動時間と、ステップSs5101によって得られた今回の演出パターン用乱数の値とに対応した演出パターンを取得する。続く、ステップSs5105では、ステップSs5104によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSs5105を実行した後、第2始動口用の高確低サポ状態時演出パターン設定処理を終了する。
一方、ステップSs5102において、今回の遊技回における当否判定の結果が大当たり当選ではないと判定した場合には(Ss5102:NO)、ステップSs5106に進み、今回の遊技回においてリーチが発生するか否かを判定する。具体的には、特2用遊技回演出設定処理(図716)のSs4602によって音光側MPU92のレジスタに記憶されたリーチ発生の有無の情報から、リーチが発生するか否かを判定する。ステップSs5106において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生であると判定した場合には(Ss5106:YES)、ステップSs5107に進む。
ステップSs5107では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図668)に記憶されている高確低サポ用演出パターンテーブル群から、リーチ発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(ソ)高確低サポで、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生した時に用いられるリーチ発生用演出パターンテーブル、を特定する。(ソ)は、例えば、リーチ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSs5107を実行した後、先に説明したステップSs5104に進み、ステップSs5107で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs2204(図692)によって取得した変動時間と今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
ステップSs5106において、今回の遊技回における当否判定の結果がリーチ発生ではないと判定した場合には(Ss5106:NO)、ステップSs5108に進む。
ステップSs5108では、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93a(図668)に記憶されている高確低サポ用演出パターンテーブル群から、リーチ非発生用の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、上述した(タ)高確低サポ状態で、当たり抽選において大当たり当選せずにリーチが発生しなかった時に用いられるリーチ非発生用演出パターンテーブル、を特定する。(タ)は、例えば、外れ用通常演出を行うための演出パターンテーブルである。ステップSs5108を実行した後、先に説明したステップSs5104に進み、ステップSs2108で特定した演出パターンテーブルを参照して、ステップSs2205(図692)によって取得した変動時間と今回の演出パターン用乱数の値に対応した演出パターンを取得する。
<表示制御装置において実行される各種処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行される処理について説明する。
表示制御装置100のMPU102において実行される処理としては、主に、電源投入後から電源が遮断されるまで繰り返し実行されるメイン処理と、音声発光制御装置90からコマンドを受信した場合に実行されるコマンド割込み処理と、VDP105から送信されるV割込み信号を検出した場合に実行されるV割込み処理とがある。V割込み信号は、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎にVDP105からMPU102に対して送信される信号である。
MPU102は、電源投入後にメイン処理を実行し、コマンドの受信やV割込み信号の検出に合わせて、コマンド割込み処理やV割込み処理を実行する。なお、コマンドの受信とV割込み信号の検出とが同時に行われた場合には、コマンド割込み処理を優先的に実行する。したがって、音声発光制御装置90から受信したコマンドの内容を素早く反映して、V割込み処理を実行することができる。
<メイン処理>
次に、表示制御装置100のMPU102によって実行されるメイン処理について説明する。
図722は、表示制御装置100のMPU102において実行されるメイン処理を示すフローチャートである。上述したように、メイン処理は、電源が投入された場合に実行され、電源が切断されるまでそのまま実行され続ける処理である。以下、メイン処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSs5201では、初期設定処理を実行する。具体的には、まず、MPU102を初期設定し、ワークRAM104及びビデオRAM107の記憶をクリアする処理が行われる。そして、キャラクタROM106に記憶された圧縮形式のキャラクタ情報を読み出し、読み出したキャラクタ情報を解凍して、解凍後のキャラクタ情報をビデオRAM107のキャラクタ領域に記憶する。更に、初期画面を表示するために、ビデオRAM107に書き込まれたキャラクタ情報から初期画面に対応した情報を抽出し、ビデオRAM107のフレームバッファ領域に、抽出したキャラクタ情報を書き込む。また、その他の初期化に必要な設定を行う。その後、ステップSs5202に進む。
ステップSs5202では、割込み許可設定を実行する。割込み許可設定が実行されると、以後、メイン処理では、電源が切断されるまで無限ループ処理を実行する。これにより、割込み許可が設定されて以降、コマンドの受信及びV割込信号の検出に合わせて、以下で説明するコマンド割込み処理及びV割込み処理を実行する。
<コマンド割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理について説明する。上述したように、コマンド割込み処理は、音声発光制御装置90からコマンドを受信する毎に実行される処理である。
図723は、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理を示すフローチャートである。ステップSs5301では、コマンド格納処理を実行する。コマンド格納処理では、受信したコマンドデータを抽出し、ワークRAM104に設けられたコマンド格納エリアに、その抽出したコマンドデータを格納する。コマンド格納処理によってコマンド格納エリアに格納された各種コマンドは、後述するV割込み処理のコマンド判定処理によって読み出され、そのコマンドに対応した処理が実行される。
<V割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理について説明する。
図724は、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理を示すフローチャートである。上述したように、V割込み処理は、VDP105からのV割込み信号が検出されることによって実行される処理である。V割込み処理では、コマンド割込み処理によってコマンド格納領域に格納されたコマンドに対応する各種処理を実行するとともに、図柄表示装置41に表示させる画像を特定した上で、VDP105に対してその画像の描画及び表示の指示を実行する。
上述したように、V割込み信号は、VDP105において、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に生成されるとともに、MPU102に対して送信される信号である。したがって、MPU102がこのV割込み信号に同期してV割込み処理を実行することにより、VDP105に対する描画指示が、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に行われることになる。このため、VDP105は、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が格納されているフレームバッファ領域に、新たな描画指示に伴った画像が展開されたりすることを抑制することができる。以下、V割込み処理の各ステップの処理の詳細について説明する。
ステップSs5401では、コマンド対応処理を実行する。コマンド対応処理では、コマンド割込み処理(E19)によってコマンド格納エリアに格納されたコマンドの内容を解析するとともに、そのコマンドに対応した処理を実行する。具体的には、例えば、演出コマンドが格納されていた場合には、その演出コマンドによって指定された演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。
演出操作コマンドが格納されていた場合には、演出操作ボタン24の押下の受付期間であるか否かを判定し、演出操作ボタン24の押下の受付期間であると判定した場合には、演出操作ボタン24の押下に対応した演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。一方、演出操作ボタン24の押下の受付期間でないと判定した場合には、処理を実行することなく、次のコマンドの内容を解析する。
なお、コマンド対応処理(Ss5401)では、その時点でコマンド格納エリアに格納されている全てのコマンドを解析するとともに、当該解析した全てのコマンドに対応した処理を実行する。この理由について説明する。コマンド判定処理は、V割込み処理の実行される20ミリ秒間隔で行われるため、その20ミリ秒の間に複数のコマンドがコマンド格納エリアに格納されている可能性が高いためである。特に、音声発光制御装置90によって演出の内容が設定され、演出が開始される場合、当該演出の内容を特定するための各種のコマンドが同時にコマンド格納エリアに格納されている可能性が高い。したがって、これらのコマンドを一度に解析して実行することによって、音声発光制御装置90によって設定された予告演出や停止図柄等の演出の態様を素早く把握し、その態様に応じた演出画像を図柄表示装置41に表示させるように、画像の描画を制御することができる。
ステップSs5402では、表示設定処理を実行する。表示設定処理では、コマンド対応処理(Ss5401)などによって設定された図柄表示装置41に表示すべき画面の種別に基づき、図柄表示装置41において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定する。その後、ステップSs5403に進む。
ステップSs5403では、タスク処理を実行する。タスク処理では、表示設定処理(Ss5402)によって特定された、図柄表示装置41に表示すべき次の1フレーム分の画像の内容に基づき、その画像を構成するキャラクター(スプライト、表示物)の種別を特定すると共に、各キャラクター(スプライト)毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度等の描画に必要な各種パラメーターを決定する。その後、ステップSs5404に進む。
ステップSs5404では、描画処理を実行する。描画処理では、タスク処理(Ss5403)によって決定された、1フレームを構成する各種キャラクターの種別やそれぞれのキャラクターの描画に必要なパラメーターを、VDP105に対して送信する。VDP105は、これらの情報に基づいて画像の描画処理を実行すると共に、1つ前のV割込み処理時に受信した情報に基づいて描画した画像を図柄表示装置41に表示させるべく、駆動信号とあわせてその画像データを図柄表示装置41へ送信する。その後、ステップSs5405に進み、その他の処理を実行した後、V割込み処理を終了する。以上、パチンコ機10において大当たり演出を含めた様々な処理を実行するための具体的な制御の一例を説明した。
《13-7》作用・効果:
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態ではサポートモードが高頻度サポートモードであることから、電動役物34aが実質的に電役開放状態となり、スルーゲート35を通過した遊技球は、始動口ユニット200(図654)において本線通路部210から第1分岐通路部220に流通する。このため、スルーゲート35を通過した遊技球は、右側第1始動口44に必ず入球することになる。但し、右側第1始動口44に入球した遊技球は、その後、2.1秒に対する0.1秒の確率(=1/21)でもって、転落口252に入球する。高頻度サポートモードに移行する契機が確変大当たりであり、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達する以前の遊技回で、転落口252へ遊技球が入球した場合に、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行する。すなわち、遊技球が右側第1始動口44に入球した場合に、1/21の確率ながら、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行して、遊技者は不利益を受ける可能性がある。
これに対して、転落口252へ遊技球が入球することなしに、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達した場合、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードへ移行して、遊技状態が高確高サポ状態から高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行する。サポートモードが低頻度サポートモードである場合、電動役物34aは実質的に常時閉鎖状態となり、その結果、遊技球は第3ルートRT3(図659)に沿って流れ、第2始動口34へ遊技球が入球する状態となる。この場合には、右側第1始動口44側へ遊技球が流れる場合のように、転落口252へ遊技球が入球して抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行されることがないことから、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。高確低サポ状態は、次の大当たり当選まで継続し、事実上、次の大当たり当選が約束される。
これらの結果、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態において、遊技者に対して、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達するまでの期間、転落口252へ遊技球が入球して抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行しないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、転落する前に、遊技回数が保証遊技回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、転落することなしに、遊技回数が保証遊技回数に達した場合には、遊技者に対して、転落するリスクなしに、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる高確低サポ状態(無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことで、高確低サポ状態において近いうちに大当たり当選するという期待感とを併せて付与することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態において、当たり抽選において特殊小当たりに当選した場合にも、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードへ移行して、遊技状態が高確高サポ状態から高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行する構成とした。このために、当たり抽選において特殊小当たりに当選して欲しいといった期待感を、遊技者に対して付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、低確低サポ状態においては、始動口ユニット200に備えられる右側第1始動口44と転落口252への入球は不可であるが、第2始動口34への入球は可能となっている。低確低サポ状態ではサポートモードが低頻度サポートモードであることから、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が外れとなる確率が232/233と極めて高いことから、電動役物34aが実質的に常時閉鎖状態となり、第3ルートRT3(図659)に沿って遊技球が流れるため、第2始動口34への入球が可能となる。このため、遊技者によっては、低確低サポ状態において弱右打ちをして、第3ルートRT3に沿って遊技球を流すことによって、第2始動口34への遊技球の入球を狙うことが考えられる。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、同時変動機として、第2図柄表示部37bの変動時間(以下、特2変動時間とも呼ぶ)を例えば10分と極めて長い時間に設定することによって、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が短期間で繰り返し実行されることを抑制する構成とした。この結果、本実施形態のパチンコ機10では、遊技者に対して、低確低サポ状態において、弱右打ち操作を行うことを断念させ、左打ちに専念させることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、始動口ユニット200は、本線通路部210、第1分岐通路部220、第2分岐通路部230、および振分片部242を備える構造物(ハードウェア的な構成)によって構成され、その上、本線通路部210、第1分岐通路部220、および第2分岐通路部230が透明な樹脂材料によって形成されている。この構成によれば、遊技者は、始動口ユニット200における遊技球の流れを観察することができ、観察によって、転落口252へ遊技球が入球するか否か、第2始動口34へ遊技球が入球するか否か、等を認めることができる。転落口252へ遊技球が入球した場合、抽選モードが高確率モードから低確率モードへ移行することから、遊技者に不利な状態となる。このために、始動口ユニット200における遊技球の流れを観察する遊技者に対して、転落口252へ遊技球が入球して不利な状態とならないか緊迫感を付与することができる。また、第2始動口34へ遊技球が入球する場合、転落口252へ遊技球が入球することのない無敵ゾーンに遊技状態が移行したことになる。このために、始動口ユニット200における遊技球の流れを観察する遊技者に対して、無敵ゾーンといった遊技者に有利な遊技状態に移行する期待感を付与することできる。このように、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技者に期待感や緊迫感をいっそう付与することができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
《13-8》第13実施形態の変形例:
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。なお、以下で説明する変形例では、上記の実施形態と同一の構成、処理及び効果については、説明を省略する。
《13-8-1》変形例1:
上記第13実施形態では、本線通路部210、第1分岐通路部220、第2分岐通路部230、第2始動口34、右側第1始動口44、始動口ユニット内アウト口251、および転落口252を有する始動口ユニット200を備えることによって、高確高サポ状態において、転落口252へ遊技球が入球して当たり抽選の抽選モードが高確率モードから低確率モードへ転落する可能性がある一方、高確高サポ状態H5における遊技回の実行回数が保証遊技回数に達するまでの期間、転落口252へ遊技球が入球しない状態が続いた場合に、転落の可能性がない高確低サポ状態へ遊技状態を移行できる。高確低サポ状態では、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選を行うことができ、その上、上述したように転落の可能性がなく、事実上、次の大当たり当選が約束されている。これに対して、変形例として、上述した始動口ユニット200とは相違する構成を採用することによって、上述した遊技性を実現してもよい。要は、高確高サポ状態において、転落口252へ遊技球が入球して当たり抽選の抽選モードが高確率モードから低確率モードへ転落する可能性がある一方、高確高サポ状態H5における遊技回の実行回数が保証遊技回数に達するまでの期間、転落口252へ遊技球が入球しない状態が続いた場合に、転落の可能性がない高確低サポ状態へ遊技状態を移行できる構成であれば、どのような構成を採用することもできる。
《13-8-2》変形例2:
上記第13実施形態では、始動口ユニット200に備えられる本線通路部210、第1分岐通路部220、および第2分岐通路部230が透明な樹脂材料によって形成されていることから、始動口ユニット200の内部における遊技球の流れを遊技者は観察することができる。これに対して、変形例として、本線通路部210、第1分岐通路部220、および第2分岐通路部230を非透明な部材によって形成し、始動口ユニット200の内部における遊技球の流れを遊技者が観察できない構成としてもよい。この構成によれば、遊技球の流れからだけでは、転落口252へ遊技球が入球すること、第2始動口34へ遊技球が入球すること等を遊技者は知ることができないが、第13実施形態の構成によれば、遊技者は、図柄表示装置41に表示される演出画像によって、転落したこと(抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行したこと)や無敵ゾーンに移行したことを知ることができる。
《13-8-3》変形例3:
上記第13実施形態では、始動口ユニット200に備えられる第1分岐通路部220および第2分岐通路部230が透明な樹脂材料によって形成されていることから、遊技者は、遊技球の流れから、遊技球が転落口252に入球したことを知ることができる。これに対して、変形例として、第1分岐通路部220および第2分岐通路部230を非透明な部材によって形成し、転落口252または始動口ユニット内アウト口251への遊技球の入球が見えない構成としてもよい。その上で、音声発光制御装置90側で、転落口252への遊技球の入球に応じて定まる演出画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理を行わず、さらに、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達したのかを演出によって告知しない構成とする。この構成によれば、高確高サポ状態において、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達するまで、長期間にわたって転落したのかどうかといった緊迫感を遊技者に付与することができる。また、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達したときには、転落することなしに高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行して欲しいといった期待感を遊技者に付与することができる。このように、この変形例によれば、遊技者に期待感や緊迫感をいっそう付与することができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
《13-8-4》変形例4:
上記第13実施形態では、高確高サポ状態において、今回の遊技回における当否判定の結果が特殊小当たり当選である場合に、サポートモードを高頻度サポートモードから低頻度サポートモードへ移行して、高確低サポ状態(無敵ゾーン)への移行を行う構成とした。その上で、第13実施形態では、高確高サポ状態においてサポートモードを高頻度サポートモードから低頻度サポートモードへ移行したときに、高確高サポ状態から高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行したことを示す演出画像を図柄表示装置41に表示する構成とした。これに対して、変形例として、第13実施形態の変形例1と同様に、本線通路部210、第1分岐通路部220、および第2分岐通路部230を非透明な部材によって形成する構成とした上で、高確高サポ状態においてサポートモードを高頻度サポートモードから低頻度サポートモードへ移行したときに、高確高サポ状態から高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行したことを示す演出画像を表示するタイミングを、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達したときまで遅らせる構成としてもよい。この構成によれば、当否判定の結果、特殊小当たりに当選して高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行したことが、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達するまで認識することができないことから、遊技者に期待感や緊迫感をいっそう付与することができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
さらに、この変形例4において、変形例3の構成を追加する構成としてもよい。すなわち、変形例4において、音声発光制御装置90側で、転落口252への遊技球の入球に応じて定まる演出画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理を行わず、さらに、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達するまで、遊技状態が高確高サポ状態から低確高サポ状態と高確低サポ状態(無敵ゾーン)とのうちのいずれに移行したかを演出によって告知しない構成としてもよい。この構成によれば、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達するまで、長期間にわたって転落したのかどうか、高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行しているのかどうかといった緊迫感を遊技者に付与することができる。また、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達したときには、転落することなしに高確低サポ状態(無敵ゾーン)に移行して欲しいといった期待感を遊技者に付与することができる。このように、この変形例によれば、遊技者に期待感や緊迫感をいっそう付与することができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
《13-8-5》変形例5:
上記第13実施形態およびその変形例では、転落口252に遊技球が入球すると、当たり抽選の抽選モードが高確率モードから低確率モードに変更される構成とした。これに対して、変形例として、転落口252への遊技球の入球を契機とした抽選によって例えば1/2の確率で当選するか否かを判定し、当選した場合に当たり抽選の抽選モードを高確率モードから低確率モードに移行する構成としてもよい。この構成によれば、抽選モードが高確率モードから低確率モードへ移行して遊技者に不利な状態となるかならないかについて、遊技者にいっそうの緊迫感を付与することができる。
《13-8-6》変形例6:
上記第13実施形態およびその変形例では、右側第1始動口44に入球した遊技球を所定の確率(例えば1/21)でもって転落口252に入球させ、遊技球が転落口252へ入球した場合に当たり抽選の抽選モードを高確率モードから低確率モードへ切り替える構成とすることで、右側第1始動口44に遊技球が入球した場合に、抽選モードを所定の確率でもって高確率モードから低確率モードへ切り替え可能な構成とした。これに対して、変形例として、右側第1始動口44への遊技球の入球を契機とした抽選によって例えば1/21の確率で転落当選するか否かを判定し、転落当選した場合に当たり抽選の抽選モードを高確率モードから低確率モードに移行する構成としてもよい。すなわち、ソフトウェア的に、右側第1始動口44に遊技球が入球した場合に、抽選モードを所定の確率でもって高確率モードから低確率モードへ切り替え可能な構成を実現してもよい。この変形例によれば、抽選モードが高確率モードから低確率モードへ移行して遊技者に不利な状態となるかならないかについて、遊技者に緊迫感を付与することができる。さらに、この変形例によれば、始動口ユニット内アウト口251や、転落口252、始動口ユニット内アウト口251に向かう通路、転落口252に向かう通路等を省略することができることから、構成を簡略化できるという効果も奏する。
《13-8-7》変形例7:
上記第13実施形態およびその変形例では、高確高サポ状態において、サポートモードを高頻度サポートモードから低頻度サポートモードへ移行する条件として、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達した場合と、今回の遊技回における当たり抽選において特殊小当たりに当選した場合との二つがある構成とした。これに対して、変形例として、上記移行する条件として、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回数が保証遊技回数に達した場合と、今回の遊技回における当たり抽選において特殊小当たりに当選した場合とのうちのいずれか一つとしてもよい。さらに、上記移行する条件として、上記の二つの場合に他の場合を加えた、3以上の数の条件としてもよい。
《13-8-8》変形例8:
上記第13実施形態およびその変形例では、図670に示すように、低確高サポ状態では、特2変動時間は通常の長さに設定される構成とした。これに対して変形例として、低確高サポ状態では、特2変動時間を例えば10分と極めて長い時間に設定する構成としてもよい。低確高サポ状態では、第2始動口34に対しては遊技球を入球させることが不可能であるが、保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに保留情報(最大4個)が残り、低確高サポ状態において、その残った保留情報に基づいて当たり抽選が実行されることが起こり得る。そうすると、遊技者にとって過度に有利な状態となるが、この変形例では、低確高サポ状態において、第2始動口34に対しては遊技球を入球させることが不可能でありながら、特2変動時間を例えば10分と極めて長い時間に設定することで、第2保留エリアRbに残った保留情報が短期間で繰り返し消化されることを抑制することができる。
《13-8-9》変形例9:
上記第13実施形態およびその変形例では、転落口252へ続く流路と始動口ユニット内アウト口251へ続く流路との間で遊技球を振り分ける遊技球振分装置240を、往復運動する振分片部242によって遊技球の振り分けを行う構成とした。この構成によれば、振分片部242の可動域に遊技球が侵入するタイミングによって、遊技球の振り分け先が決定される。これに対して、変形例として、遊技球が入る穴が複数個設けられた皿状の役物(いわゆるクルーン)によって、遊技球を振り分ける構成としてもよい。この構成によれば、クルーン上を移動する遊技球の運動エネルギー(速度)によって、遊技球の振り分け先が決定される。この変形例によっても、期待感や緊迫感を遊技者に付与することができる。また、遊技球振分装置240は、振分片部242を備えた構成や、皿状の役物を備えた構成に限る必要は無く、種々の形状の構造物(ハードウェア的な構成)によって遊技球を振り分ける装置に換えることもできる。
《13-8-10》変形例10:
上記第13実施形態およびその変形例では、第2始動口用の振分テーブル(図665(b)参照)には、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、確変大当たりと通常大当たりとが混在して設定されていた。これに対して、変形例として、第2始動口用の振分テーブルには、確変大当たりのみが設定され、通常大当たりは設定されていない構成としてもよい。この構成は、V確変機によって実現される。V確変機とは、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の最中に特定領域(Vゾーン)に遊技球が入球することを契機として抽選モードが高確率モードとなる機種である。V確変機とすることによって、第1始動口へ遊技球が入球した場合と第2始動口へ遊技球が入球した場合とで確変大当たりとなる確率を変えることが可能となる。この変形例では、V確変機とすることによって、第2始動口用の振分テーブルに対して確変大当たりのみが設定される構成を実現している。
この変形例における遊技の流れは、図669に示した第13実施形態のパチンコ機10における遊技の流れと比較して、高確低サポ状態H6における通常大当たりに当選した場合の流れが無くなったものとなる。このため、高確低サポ状態H6は次の確変大当たりの当選まで継続し、事実上、次回の確変大当たりが保証される。第13実施形態のパチンコ機10における高確低サポ状態H6では、次回の大当たりが保証されているが、振分判定の結果(大当たり種別)が確変大当たりとなることは保証されていない。これに対して、この変形例では、高確低サポ状態H6において、次回の確変大当たりが保証されることから、高確高サポ状態H5から高確低サポ状態H6へ移行した際に、いっそうの安堵感を遊技者に付与することができる。
《13-8-11》変形例11:
上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える外枠は、木製に限らず、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える内枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える前扉枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機には、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能とを有するシリンダ錠が設けられているが、このシリンダ錠が省略された構成を採用した上で、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第1シリンダ錠と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第2シリンダ錠とが別々に設けられた構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、内枠を外枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、前扉枠を内枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える遊技盤は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、遊技球が通過可能な所定領域としての始動口ユニット200の入球部210aを遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報としての右側第1始動口44用の検知センサーからの信号、第2始動口34用の検知センサーからの信号、転落口252用の検知センサーからの信号、始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号から一つの結果情報を取得する構成とした。これに対して変形例として、遊技球が通過可能な所定領域としての右側第1始動口44を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報としての当たり乱数カウンタC1の値、および大当たり種別カウンタC2の値から一つの結果情報を取得する構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機は上皿と下皿とを備える構成を採用したが、下皿が省略され、上皿のみを備える構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、正面視右側に操作ハンドルが設けられている構成を採用したが、正面視左側に操作ハンドルが設けられている構成を採用してもよい。また、操作ハンドルが正面視右側と正面視左側の両方に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、遊技者が操作ハンドルを握っているか否か(遊技者の手が操作ハンドルに接触しているか否か)を検出可能なタッチセンサーが操作ハンドルに設けられている構成を採用したが、このタッチセンサーが省略された構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球を発射可能な発射手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、バネ等の弾性力を利用して遊技球を発射させる構成や、圧縮気体が噴出する際の風圧を利用して遊技球を発射させる構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、操作ハンドルが右回りに所定量回動操作された状態においては、1分間に100発程度の遊技球が発射されるように構成されているが、1分間に100発未満(例えば60発)の遊技球が発射される構成であってもよく、また、1分間に100発以上(例えば200発)の遊技球が発射される構成であってもよい。また、レバーを弾くことによって遊技球を1発ずつ発射させる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、第1振分手段を電動役物34aによって構成し、第2振分手段を遊技球振分装置240によって構成したが、これに対して、変形例として、第1振分手段と第2振分手段とを、制御部と、記憶部に記憶されるテーブルデータとによって構成することもできる。テーブルデータとしては、例えば当否テーブルと振分テーブルとを採用することができる。具体的には、当否テーブルを用いた当たり抽選を実行する手段を第1振分手段とし、振分テーブルを用いた振分判定を実行する手段を第2振分手段としてもよい。この場合に、第1振分手段によって得られる第1結果が当たり抽選の外れに対応し、第1振分手段によって得られる第2結果が当たり抽選の大当たりに対応し、第2振分手段によって得られる第3結果が振分判定の結果としての確変大当たりに対応し、第4結果が振分判定の結果としての通常大当たりに対応する構成としてもよい。こうした変形例では、上記実施形態及び上記各変形例と同様に、遊技状態移行手段によって移行する移行元の特定遊技状態は高確高サポ状態に対応し、移行先の所定遊技状態は低確高サポ状態に対応する。この変形例によっても、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。なお、この変形例における所定領域を、右側第1始動口44に換えて、第2始動口34に至る本線通路部210としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、音声を出力可能な手段としてスピーカーを備える構成を採用したが、スピーカーに加えて又はスピーカーに代えてイヤホンジャックを備える構成を採用してもよい。この構成によれば、遊技者は、自身が持参したイヤホンやヘッドホンを当該イヤホンジャックに接続することによって、周囲のパチンコ機の音声に邪魔されずに、自身が遊技中のパチンコ機の音声を存分に楽しむことが可能となる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種始動口に遊技球が入球したことに基づいて変動表示を開始する特別図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種ゲートを遊技球が通過したことに基づいて変動表示を開始する普通図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種の装飾図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、液晶表示装置や、有機EL表示装置、LED表示装置、ドラム回転式表示装置、導光板、三次元ホログラム表示装置等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄としては、数字に限らず、種々の文字や図形、記号、絵柄等及びこれらの組み合わせを採用することができる。例えば、装飾図柄として、アルファベットや、ギリシャ文字、平仮名、カタカナ、漢字、各種キャラクター等及びこれらの組み合わせを採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄がスクロールする図柄列の数は3つに限らず、例えば、2つ以下であってもよく、4つ以上であってもよい。そして、装飾図柄の図柄列が1つである構成を採用した場合には、例えば、特定の装飾図柄(例えば「7」)が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、装飾図柄の列が2つ又は4つ以上である構成を採用した場合には、例えば、特定のラインに同一の装飾図柄が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、特別電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって大入賞口を開放可能な構成や、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって大入賞口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。
《13-8-12》変形例12:
上記第13実施形態およびその変形例では、始動口ユニット200の開口部210cに設けた始動口を第1始動口(右側第1始動口44)とする構成であった。これに対して変形例として、始動口ユニット200の開口部210cに設けた始動口を第2始動口とする構成としてもよい。
図725は、この変形例における始動口ユニット200Xを示す説明図である。この変形例における始動口ユニット200Xは、始動口として、上側第2始動口(第13実施形態における右側第1始動口44に換わる第2始動口)934と、下側第2始動口(第13実施形態における第2始動口34と同一の始動口)34とを備える。この構成以外の始動口ユニット200Xの構成、および始動口以外のハードウェア構成については、第13実施形態のパチンコ機10と同一である。図725において、第13実施形態と同じ部品については第13実施形態と同一の符号を付けた。この変形例では、さらに、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)の当たり抽選の抽選結果に特殊小当たりを設ける構成に換えて、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)の当たり抽選の抽選結果に特殊小当たりを設ける構成とした。この変形例によっても、高確高サポ状態から無敵ゾーンである高確低サポ状態への移行が可能となり、第13実施形態と同様に、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、この変形例によれば、次のような効果も奏する。第13実施形態のパチンコ機10では、大当たり当選となった場合の大当たりの種別の振分態様は、第1始動口33への入球に基づいて大当たり当選となった場合と、第2始動口34への入球に基づいて大当たり当選となった場合とで異なっており、第2始動口34への入球に基づいて大当たり当選となった場合の方が、第1始動口33への入球に基づいて大当たり当選となった場合と比較して、遊技者にとっての有利性が高い構成となっている。このため、この変形例によれば、右側第1始動口44を上側第2始動口934に換えたことから、第13実施形態と比較して、始動口ユニット200Xに遊技球を通過させることのメリットがより高いものとなる。したがって、この変形例によれば、高確高サポ状態H5において、左打ちを行い、中央側第1始動口33へ遊技球を入球させるよりも、弱右打ちを行い、上側第2始動口934へ遊技球を入球させることの方が、よりメリットがあることを遊技者に認識させることができることから、高確高サポ状態H5における弱右打ちを、遊技者に対してより推奨することができるという副次的な効果を奏する。なお、先に説明したように、第13実施形態のパチンコ機10では、もともと、第2始動口34への入球に基づいて大当たり当選となった場合の方が、第1始動口33への入球に基づいて大当たり当選となった場合と比較して、遊技者にとっての有利性が高い構成となっているが、その有利性が高くなっている程度をより大きなものとしてもよい。具体的には、第1始動口用の振分テーブルの振り分け結果のラウンド遊技の回数を例えば2Rと小さくする構成としてもよい。要は、第1始動口への遊技球の入球に基づいて大当たり当選した際の遊技者にとっての有利性を、第2始動口への遊技球の入球に基づいて大当たり当選した際の遊技者にとっての有利性と比較して低くすることができれば、どのような構成に換えてもよい。
また、始動口ユニット200Xの開口部210cに設けた始動口を上側第2始動口934としたこの変形例において、高確高サポ状態H5における第1図柄表示部37bの変動時間(特1変動時間とも呼ぶ)を例えば10分と極めて長い時間に設定することによって、高確高サポ状態H5において、第1始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が短期間で繰り返し実行されることを抑制する構成としてもよい。この結果、この変形例では、遊技者に対して、高確高サポ状態H5において、左打ち操作を行うことを断念させ、弱右打ちに専念させることができる。なお、この変形例に対する変形例として、高確高サポ状態H5に加えて、低確高サポ状態H3、高確低サポ状態H6についても特1変動時間を例えば10分と極めて長い時間に設定する構成としてもよい。すなわち、遊技者に左打ちさせることが想定されている低確低サポ状態H1以外の各種の遊技状態H3,H5,H6における特1変動時間を例えば10分と極めて長い時間に設定する構成としてもよい。この結果、遊技者に対して、低確低サポ状態H1以外の遊技状態H3,H5,H6において、左打ち操作を行うことを断念させ、弱右打ちに専念させることができる。
さらに、始動口ユニット200Xの開口部210cに設けた始動口を上側第2始動口934としたこの変形例において、第2始動口用の振分テーブルの振り分け結果を確変大当たりのみとする(通常大当たりを含まない)構成としてもよい。この構成は、上述したV確変機によって実現される。この構成によれば、まず第1に、高確高サポ状態H5において、大当たりに当選さえすれば、必ず高確高サポ状態H5を連続させることができることから、高確高サポ状態H5において、上側第2始動口934への遊技球の入球を契機とした当たり抽選において大当たり当選して欲しいという期待感を遊技者に対して付与することができる。また、高確高サポ状態において、大当たり当選しなくても、転落する前に遊技回数が保証遊技回数に達して欲しいといった期待感を遊技者に対して付与することができる。そして、転落することなしに、遊技回数が保証遊技回数に達したことで移行する高確低サポ状態H6においては、通常大当たりの無い(必ず確変大当たりとなる)無敵ゾーンとなる安堵感を、遊技者に対していっそう付与することができ、遊技の興趣向上をより図ることができる。
《13-8-13》変形例13:
高確高サポ状態H5において、左打ちを行い、中央側第1始動口33へ遊技球を入球させるよりも、弱右打ちを行い、右側第1始動口44へ遊技球を入球させることの方が、よりメリットがあることを遊技者に認識させる方法として、次の方法もある。具体的には、高確高サポ状態H5における中央側第1始動口33への遊技球の入球に基づく第1図柄表示部37bの変動時間(中央側特1変動時間とも呼ぶ)を例えば10分と極めて長い時間に設定することによって、高確高サポ状態H5において、中央側第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が短期間で繰り返し実行されることを抑制する構成としてもよい。この結果、この変形例では、遊技者に対して、高確高サポ状態H5において、左打ち操作を行うことを断念させ、弱右打ちに専念させることができる。なお、この変形例に対する変形例として、高確高サポ状態H5に加えて、低確高サポ状態H3、高確低サポ状態H6についても中央側特1変動時間を例えば10分と極めて長い時間に設定する構成としてもよい。すなわち、遊技者に左打ちさせることが想定されている低確低サポ状態H1以外の各種の遊技状態H3,H5,H6における特1変動時間を例えば10分と極めて長い時間に設定する構成としてもよい。この結果、遊技者に対して、低確低サポ状態H1以外の遊技状態H3,H5,H6において、左打ち操作を行うことを断念させ、弱右打ちに専念させることができる。
《13-8-14》変形例14:
上記第13実施形態およびその変形例では、高頻度サポートモードの保証遊技回数を50回としたが、これに対して、変形例として、保証遊技回数を1回としてもよい。この変形例における遊技の流れは、図669に示した第13実施形態のパチンコ機10における遊技の流れと比較して、高確高サポ状態H5における転落した時の移行先が相違する。保証遊技回数が1回である場合に、その1回目の遊技回で転落した場合、その転落時に抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行し、当該遊技回の変動停止時にサポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行されることから、高確高サポ状態H5における転落した時の移行先は、低確低サポ状態H1となる。すなわち、高確高サポ状態H5において、転落した場合、高確高サポ状態H5から低確低サポ状態H1に移行する。なお、保証遊技回数が1回である場合に、その1回目の遊技回で転落しなかった場合には、第13実施形態のパチンコ機10と同様に、高確高サポ状態H5から高確低サポ状態H6に移行する。この変形例によっても、第13実施形態のパチンコ機10と同様に、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。なお、保証遊技回数は1回や50回に限る必要も無く、その他の数の回数としてもよい。
《13-8-15》変形例15:
上記第13実施形態およびその変形例では、パチンコ機10は、主制御装置60、音声発光制御装置90、表示制御装置100といった3つの制御装置を備える構成としたが、これに換えて、主制御装置と副制御装置といった2つの制御装置を備える構成としても良い。副制御装置では、第13実施形態において音声発光制御装置90と表示制御装置100とにおいて実行される各種処理を実行する構成とすれば良い。また、上記第13実施形態およびその変形例において、3つの制御装置60,90,100のそれぞれで実行される各種処理は、第13実施形態で説明した区分けに限る必要はなく、3つの制御装置60,90,100の全体として、第13実施形態における各種の処理が実行できれば良い。
《14》第14実施形態:
《14-1》遊技機の構造:
図726は、本発明の第14実施形態としてのパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」ともいう)の斜視図である。パチンコ機10は、略矩形に組み合わされた木製の外枠11を備えている。パチンコ機10を遊技ホールに設置する際には、この外枠11が遊技ホールの島設備に固定される。また、パチンコ機10は、外枠11に回動可能に支持されたパチンコ機本体12を備えている。パチンコ機本体12は、内枠13と、内枠13の前面に配置された前扉枠14とを備えている。内枠13は、外枠11に対して金属製のヒンジ15によって回動可能に支持されている。前扉枠14は、内枠13に対して金属製のヒンジ16によって回動可能に支持されている。内枠13の背面には、主制御装置、音声発光制御装置、表示制御装置など、パチンコ機本体12を制御する制御機器が配置されている。これら制御機器の詳細については後述する。さらに、パチンコ機10には、シリンダ錠17が設けられている。シリンダ錠17は、内枠13を外枠11に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠する機能とを有する。各施錠は、シリンダ錠17に対して専用の鍵を用いた所定の操作が行われることによって解錠される。
前扉枠14の略中央部には、開口された窓部18が形成されている。窓部18の周囲には、パチンコ機10を装飾するための樹脂部品や電飾部品が設けられている。電飾部品は、LEDなどの各種ランプからなる発光手段によって構成されている。発光手段は、パチンコ機10によって行われる各遊技回、大当たり当選時、リーチ発生時などに点灯又は点滅することによって、演出効果を高める役割を果たす。また、前扉枠14の裏側には、2枚の板ガラスからなるガラスユニット19が配置されており、開口された窓部18がガラスユニット19によって封じられている。内枠13には、後述する遊技盤が着脱可能に取り付けられており、パチンコ機10の遊技者は、パチンコ機10の正面からガラスユニット19を介して遊技盤を視認することができる。遊技盤の詳細については後述する。
前扉枠14には、遊技球を貯留するための上皿20と下皿21とが設けられている。上皿20は、上面が開放した箱状に形成されており、図示しない貸出機から貸し出された貸出球やパチンコ機本体12から排出された賞球などの遊技球を貯留する。上皿20に貯留された遊技球は、パチンコ機本体12が備える遊技球発射機構に供給される。遊技球発射機構は、遊技者による操作ハンドル25の操作によって駆動し、上皿20から供給された遊技球を遊技盤の前面に発射する。下皿21は、上皿20の下方に配置されており、上面が開放した箱状に形成されている。下皿21は、上皿20で貯留しきれなかった遊技球を貯留する。下皿21の底面には、下皿21に貯留された遊技球を排出するための排出口22が形成されている。排出口22の下方にはレバー23が設けられており、遊技者がレバー23を操作することによって、排出口22の閉状態と開状態とを切り替えることが可能である。遊技者がレバー23を操作して排出口22を開状態にすると、排出口22から遊技球が落下し、遊技球は下皿21から外部に排出される。
上皿20の周縁部の前方には、演出操作ボタン24が設けられている。演出操作ボタン24は、パチンコ機10によって行われる遊技演出に対して、遊技者が入力操作を行うための操作部である。パチンコ機10によって用意された所定のタイミングで遊技者が演出操作ボタン24を操作することによって、当該操作が反映された遊技演出がパチンコ機10によって行われる。
前扉枠14の正面視右側(以下、単に「右側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための操作ハンドル25が設けられている。遊技者が操作ハンドル25を操作(回動操作)すると、当該操作に連動して、遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。操作ハンドル25の内部には、遊技球発射機構の駆動を許可するためのタッチセンサー25aと、遊技者による押下操作によって遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させるウェイトボタン25bと、操作ハンドル25の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器25cとが設けられている。遊技者が操作ハンドル25を握ると、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を右回りに回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。
上皿20の周縁部の正面視左側(以下、単に「左側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための遊技球発射ボタン26が設けられている。遊技球発射ボタン26は、遊技者によって操作されることによって、遊技者の操作ハンドル25の回動操作量にかかわらず、所定の発射強度で、遊技盤の前面に遊技球が発射される。具体的には、遊技者が遊技球発射ボタン26を操作すると、操作ハンドル25の回動操作量が最大である場合と同じ発射強度で遊技球が遊技盤の前面に発射される。本実施形態の場合、遊技球発射ボタン26が操作されることによって遊技球が発射されると、遊技球は遊技盤の正面視右側に流れるとともに、遊技盤の右側を流下する。すなわち、遊技球発射ボタン26を操作することによって、遊技者はいわゆる「右打ち」をすることができる。なお、本実施形態のパチンコ機10においては、遊技球発射ボタン26が操作された場合、タッチセンサー25aがオンであることを条件として、遊技球が遊技盤に発射されるように構成されている。すなわち、遊技者は、操作ハンドル25を握ることによって少なくともタッチセンサー25aをオンにした上で、遊技球発射ボタン26を操作することで、遊技球発射ボタン26の操作を契機とした遊技球の発射を実現することができる。
次に、パチンコ機10の背面の構成について説明する。パチンコ機10の背面には、パチンコ機10の動作を制御するための制御機器が配置されている。
図727は、パチンコ機10の背面図である。図示するように、パチンコ機10は、第1制御ユニット51と、第2制御ユニット52と、第3制御ユニット53と、電源ユニット58とを備えている。具体的には、これらユニットは、内枠13の背面に設けられている。
第1制御ユニット51は、主制御装置60を備えている。主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る機能を有する主制御基板を有している。主制御基板は、透明樹脂材料からなる基板ボックスに収容されている。この基板ボックスは、開閉の痕跡が残るように構成されている。例えば、開閉可能な箇所に封印シールが貼付されており、基板ボックスを開放すると「開封」といった文字が現れるように構成されている。
第2制御ユニット52は、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信されたコマンドに基づいて、パチンコ機10の前面に設けられたスピーカーや各種ランプ等の発光手段の制御を行う。表示制御装置100は、音声発光制御装置90から送信されたコマンドに基づいて、図柄表示装置を制御する。図柄表示装置は、図柄や演出用の映像を表示する液晶ディスプレイを備えている。
第3制御ユニット53は、払出制御装置70と、発射制御装置80とを備えている。払出制御装置70は、賞球の払い出しを行うための払出制御を行う。発射制御装置80は、主制御装置60から遊技球の発射の指示が入力された場合に、遊技者による操作ハンドル25の回動操作量に応じた強さの遊技球の発射を行うように遊技球発射機構を制御する。その他、内枠13の背面には、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク54、タンク54の下方に連結され遊技球が下流側に流れるように緩やかに傾斜した斜面を有するタンクレール55、タンクレール55の下流側に鉛直方向に連結されたケースレール56、ケースレール56から遊技球の供給を受け払出制御装置70からの指示により所定数の遊技球の払い出しを行う払出装置71など、パチンコ機10の動作に必要な複数の機器が設けられている。
電源ユニット58は、電源装置85と、電源スイッチ88とを備えている。電源装置85は、パチンコ機10の動作に必要な電力を供給する。電源装置85には、電源スイッチ88が接続されている。電源スイッチ88のON/OFF操作により、パチンコ機10に電力が供給されている供給状態と、パチンコ機10に電力が供給されていない非供給状態とが切り換えられる。
次に、遊技盤について説明する。遊技盤は、内枠13の前面に着脱可能に取り付けられている。
図728は、遊技盤30の正面図である。遊技盤30は、合板によって構成されており、その前面には遊技領域PAが形成されている。遊技盤30には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部31aと、外レール部31bとが取り付けられている。内レール部31aと外レール部31bとの間には、遊技球を誘導するための誘導レール31が形成されている。遊技球発射機構から発射された遊技球は、誘導レール31に誘導されて遊技領域PAの上部に放出され、その後、遊技領域PAを流下する。遊技領域PAには、遊技盤30に対して略垂直に複数の釘42が植設されるとともに、風車等の各役物が配設されている。これら釘42や風車は、遊技領域PAを流下する遊技球の落下方向を分散、整理する。
遊技盤30には、前後方向に貫通する複数の開口部が形成されている。各開口部には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、可変入賞装置36、及びV入賞口48が設けられている。また、遊技盤30には、可変表示ユニット40及びメイン表示部45が設けられている。具体的には、可変表示ユニット40は遊技盤30の略中央に設けられており、メイン表示部45は遊技盤30の正面視右上付近に設けられている。
一般入賞口32は、遊技球が入球可能な入球口であり、遊技盤30上に複数設けられている。本実施形態では、一般入賞口32に遊技球が入球すると、10個の遊技球が賞球として払出装置71(図727)から払い出される。
第1始動口33は、遊技球が入球可能な入球口である。第1始動口33は、遊技領域PAの中央下方に設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
第2始動口34は、遊技球が入球可能な入球口であり、遊技領域PAの右側上方に設けられている。本実施形態では、第2始動口34に遊技球が入球すると、1個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。また、第2始動口34には、電動役物34aが設けられている。
スルーゲート35は、縦方向に貫通した貫通孔を備えている。スルーゲート35は、電動役物34aを開放状態とするための抽選を実行するための契機となるスルーゲートである。具体的には、遊技球がスルーゲート35を通過すると、主制御装置60は、当該通過を契機として内部抽選(電動役物開放抽選)を行う。内部抽選の結果、電役開放に当選すると、電動役物34aは、所定の態様で開放状態となる電役開放状態へと移行する。スルーゲート35は、遊技球の流下方向に対して第2始動口34よりも上流側に配置されているため、スルーゲート35を通過した遊技球は、通過後に遊技領域PAを流下して第2始動口34へ入球することが可能となっている。なお、本実施形態では、スルーゲート35に遊技球が通過しても、賞球の払い出しは実行されない。
可変入賞装置36は、遊技領域PAの右側下方に設けられている。可変入賞装置36は、遊技盤30の背面側へと通じる大入賞口36aと、当該大入賞口36aを開閉する開閉扉36bとを備えている。大入賞口36aは、遊技球が入球可能な入球口であり、本実施形態では矩形に形成されている。開閉扉36bは、大入賞口36aよりも一回り大きいサイズの矩形の蓋体であり、通常は遊技球が大入賞口36aに入球できない閉鎖状態となっている。第1始動口33又は第2始動口34に遊技球が入球すると、主制御装置60は、当たり抽選(内部抽選)を実行する。当たり抽選の結果、大当たりに当選すると、パチンコ機10は、開閉実行モードに移行する。開閉実行モードとは、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉処理を実行するモードである。具体的には、可変入賞装置36の開閉扉36bは、開閉実行モードに移行すると、遊技球が入球できない閉鎖状態から遊技球が入球可能な開放状態に遷移するとともに、所定の条件が満たされた後に、再び、閉鎖状態に遷移する。本実施形態では、可変入賞装置36の大入賞口36aに遊技球が入球すると、払出装置71によって15個の遊技球が賞球として払い出される。
V入賞口48は、遊技球が入球可能な入球口であり、高確率モードを作動させる条件となる入球口である。本実施形態では、V入賞口48は可変入賞装置36の大入賞口36aの内部に設けられている。V入賞口48には、V入賞口48を開閉するV入賞口シャッター48aが設けられている。V入賞口シャッター48aは、当たり抽選によって大当たりに当選後、当該大当たり当選を契機として実行される開閉実行モードにおける所定のタイミングで閉鎖状態から開放状態となり、一定時間の経過後に閉鎖状態に戻る。可変入賞装置36の開閉扉36bが開放状態であり、かつV入賞口シャッター48aが開放状態である期間において、遊技球はV入賞口48に入球可能となる。V入賞口48に遊技球が入球すると、開閉実行モードの終了後に抽選モードが高確率モードに移行する。閉鎖状態から開放状態に切り替わる所定のタイミングについては、後述する。
本実施形態におけるパチンコ機10は、高確率モードの遊技状態で所定回数(以下、ST回数とも呼ぶ)の遊技回を実行すると、その後、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行する。ST回数は、本実施形態では50回である。なお、ST回数は50回に限る必要はなく、60回、40回、30回、20回等の他の回数としてもよい。本実施形態では、ST回数は、後述する時短継続回数(例えば10回)よりも多い回数に限るものとし、時短継続回数よりも多い回数であればいずれの回数としてもよい。
遊技盤30の最下部にはアウト口43が設けられており、各種入球口に入球しなかった遊技球は、アウト口43を通って遊技領域PAから排出される。
一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、可変入賞装置36の大入賞口36a、V入賞口48、及びアウト口43に入球した遊技球は、遊技盤30の背面に設けられた排出通路に最終的に合流するように構成されており、当該排出通路には、遊技球を検知する排出通路検知センサーが設けられている。排出通路検知センサーによって遊技球を検知することによって、遊技盤30に発射された遊技球の個数を把握することが可能となっている。
メイン表示部45は、特図ユニット37と、普図ユニット38と、ラウンド表示部39とを有している。
特図ユニット37は、第1図柄表示部37aと、第2図柄表示部37bとを備えている。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bは、それぞれ、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されたセグメント表示器によって構成されている。
第1図柄表示部37aは第1の図柄を表示するための表示部である。第1の図柄とは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第1図柄表示部37aは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第1の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第1図柄表示部37aは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第1の図柄の停止表示を行わせる。
第2図柄表示部37bは第2の図柄を表示するための表示部である。第2の図柄とは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第2図柄表示部37bは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第2の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第2図柄表示部37bは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第2の図柄の停止表示を行わせる。
ここで、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄、または、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を変動時間とも呼ぶ。具体的には、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第1の変動時間とも呼び、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第2の変動時間とも呼ぶ。
特図ユニット37は、さらに、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに隣接した位置に、LEDランプからなる第1保留表示部37cを備えている。本実施形態では、第1始動口33に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。第1保留表示部37cは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第1始動口33の保留個数を表示する。なお、本実施形態のパチンコ機10では、第2始動口34に入球した遊技球は保留されない構成となっている。このため、第2の図柄が変動表示をする条件は、第1の図柄と第2の図柄が共に変動表示していない期間における第2始動口34への遊技球の入球に基づいて成立する一方、第1の図柄または第2の図柄が変動表示している期間における第2始動口34への遊技球の入球に基づいては成立しない構成である。
普図ユニット38は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されている。普図ユニット38は、スルーゲート35の通過を契機とした電動役物開放抽選が行われると、発光表示器の表示態様として点灯表示、点滅表示又は所定の態様の表示をさせる。電動役物開放抽選が終了した際には、普図ユニット38は、抽選結果に対応した所定の態様の表示を行う。
ラウンド表示部39は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されており、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数の表示、又は、それに対応した表示をする。ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間が経過すること、又は、予め定められた上限個数の遊技球が可変入賞装置36に入球することのいずれか一方の条件が満たされるまで、開閉扉36bの開放状態を継続する遊技のことである。ラウンド遊技の回数は、その移行の契機となった大当たり当選の種類に応じて異なる。ラウンド表示部39は、開閉実行モードが開始される場合にラウンド遊技の回数の表示を開始し、開閉実行モードが終了し新たな遊技回が開始される場合に終了する。
なお、特図ユニット37、普図ユニット38、およびラウンド表示部39は、セグメント表示器やLEDランプによる発光表示器によって構成されることに限定されず、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器など、抽選中及び抽選結果を示すことが可能な種々の表示装置によって構成されてもよい。
可変表示ユニット40は、遊技領域PAの略中央に配置されている。可変表示ユニット40は、図柄表示装置41を備える。図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えている。図柄表示装置41は、表示制御装置100によって表示内容が制御される。なお、図柄表示装置41は、例えば、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTなど、種々の表示装置に換えてもよい。
図柄表示装置41は、第1始動口33への入球に基づいて第1図柄表示部37aが変動表示又は停止表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は停止表示を行う。また、図柄表示装置41は、第2始動口34への入球に基づいて第2図柄表示部37bが変動表示又は停止表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は停止表示を行う。図柄表示装置41は、第1始動口33又は第2始動口34への入球をトリガとした表示演出に限らず、大当たり当選となった場合に移行する開閉実行モード中の表示演出なども行う。以下、図柄表示装置41の詳細について説明する。
図729は、図柄表示装置41において変動表示される図柄及び表示面41aを示す説明図である。図729(a)は、図柄表示装置41において変動表示される装飾図柄を示す説明図である。図729(a)に示すように、図柄表示装置41には、装飾図柄として、数字の1~8を示す図柄が変動表示される。なお、変動表示される装飾図柄として、数字の1~8を示す各図柄に、キャラクターなどの絵柄が付された図柄を採用してもよい。
図729(b)は、図柄表示装置41の表示面41aを示す説明図である。図示するように、表示面41aには、左、中、右の3つの図柄列Z1、Z2、Z3が表示される。各図柄列Z1~Z3には、図729(a)に示した数字1~8の図柄が、数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各図柄列が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。図729(b)に示すように、スクロールによる変動表示の後、各図柄列毎に1個の図柄が、有効ラインL1上に停止した状態で表示される。
具体的には、第1始動口33又は第2始動口34へ遊技球が入球すると、各図柄列Z1~Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各図柄が、図柄列Z1、図柄列Z3、図柄列Z2の順に、変動表示から待機表示に切り替わり、最終的に各図柄列Z1~Z3に所定の図柄が停止表示した状態となる。図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる場合、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選であった場合には、予め定められた所定の図柄の組み合わせが有効ラインL1上に形成される。例えば、同一の図柄の組み合わせが有効ラインL1上に形成される。なお、図柄表示装置41における装飾図柄の変動表示の態様は、上述の態様に限定されることなく、図柄列の数、有効ラインの数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数など、装飾図柄の変動表示の態様は種々の態様を採用可能である。
ここで、「遊技回」とは、第1図柄表示部37aまたは第2図柄表示部37bの変動表示が開始されてから、変動表示が終了して停止表示となり、当該停止表示が終了するまでを言い、第1始動口33及び第2始動口34のいずれかの入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選の抽選結果を、遊技者に告知する処理の1単位である。換言すれば、パチンコ機10は、1遊技回毎に、1つの特別情報についての1つの当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知する。本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33及び第2始動口34のいずれかの入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのいずれか一方において、セグメント表示器を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるようにセグメント表示器を停止表示させる。また、本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33及び第2始動口34のいずれかの入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、図柄表示装置41において、所定の図柄列を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるように図柄列を停止表示させる。また、1回の遊技回に要する時間を単位遊技時間とも呼ぶ。単位遊技時間は、変動表示が開始されてから所定の抽選結果が停止表示されるまでの時間である変動時間と、所定の抽選結果が停止表示されている時間である停止時間とによって構成されている。
さらに、図729(b)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aには、第1保留表示領域Ds1が表示される。第1保留表示領域Ds1には、第1始動口33への入賞に基づく保留個数が表示される。なお、本実施形態では、上述したように、第1始動口33に入球した遊技球の保留個数は、最大4つまでである。
また、図729(b)に示すように、表示面41aには、特図ユニット37の第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示および停止表示に同期した点滅表示および点灯表示を行う第1同期表示部Sync1と、特図ユニット37の第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示および停止表示に同期した点滅表示および点灯表示を行う第2同期表示部Sync2とを備える。具体的には、第1図柄表示部37aが変動表示をしている場合には第1同期表示部Sync1は点滅表示をし、第1図柄表示部37aが停止表示をしている場合には第1同期表示部Sync1は点灯表示をする。また、第2図柄表示部37bが変動表示をしている場合には第2同期表示部Sync2は点滅表示をし、第2図柄表示部37bが停止表示をしている場合には第2同期表示部Sync2は点灯表示をする。
なお、本実施形態においては、表示面41aは、メイン表示領域MA、第1保留表示領域Ds1、第1同期表示部Sync1、および、第2同期表示部Sync2を表示する構成としたが、表示面41aがこれらの表示の一部または全部を表示しない構成を採用してもよい。
《14-2》遊技機の電気的構成:
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。本説明においては、パチンコ機10の電気的構成をブロック図を用いて説明する。
図730は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10は、主に、主制御装置60を中心に構成されるとともに、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。
主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61を備えている。主制御基板61は、複数の機能を有する素子によって構成されるMPU62を備えている。MPU62は、各種制御プログラムを実行するCPU(図示せず)と、各種制御プログラムや固定値データを記録したROM63と、ROM63内に記録されているプログラムを実行する際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64とを備えている。MPU62は、その他、割込回路、タイマー回路、データ入出力回路、乱数発生器としてのカウンタ回路を備えている。なお、MPU62が有する機能の一部を、別の素子が備えていてもよい。ROM63やRAM64に設けられている各種エリアの詳細については後述する。
主制御基板61には、入力ポート(図示せず)及び出力ポート(図示せず)がそれぞれ設けられている。主制御基板61の入力ポートには、払出制御装置70と、電源装置85に設けられた停電監視回路86とが接続されている。主制御基板61は、停電監視回路86を介して、電源装置85から直流安定24Vの電源の供給を受ける。電源装置85は、外部電源としての商用電源に接続されており、商用電源から供給される外部電力を、主制御装置60や払出制御装置70等が必要な動作電力に変換して、各装置に電力を供給する。また電源装置85は、コンデンサ(図示せず)を備えており、停電が発生した場合や電源スイッチ88(図727)がOFFにされた場合には、所定期間、各装置への電力供給を継続する。
また、主制御基板61の入力ポートには、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、可変入賞装置36、V入賞口48などの各種の入球口やスルーゲートに設けられた各種検知センサー67a~67fが接続されている。主制御基板61のMPU62は、これらの検知センサー67a~67fからの信号に基づいて、遊技領域PAを流下する遊技球が入球口へ入球したか否かの判定や、遊技球がスルーゲートを通過したか否かの判定を行う。さらに、MPU62は、第1始動口33、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて当たり抽選を実行するとともに、スルーゲート35への入球に基づいて電動役物開放抽選を実行する。
主制御基板61の出力ポートには、可変入賞装置36の開閉扉36bを開閉動作させる可変入賞駆動部36cと、第2始動口34の電動役物34aを開閉動作させる電動役物駆動部34bと、V入賞口シャッター48aを開閉動作させるV入賞口シャッター駆動部48bと、メイン表示部45とが接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、MPU62は、当該ドライバ回路を通じて各種駆動部の駆動制御を実行する。
具体的には、MPU62は、開閉実行モードにおいては、開閉扉36bが開閉されるように可変入賞駆動部36cの駆動制御を実行する。また、電動役物開放抽選の結果、電役開放に当選した場合には、MPU62は、電動役物34aが開放されるように電動役物駆動部34bの駆動制御を実行する。また、第1始動口33、第2始動口34への遊技球の入球に基づく抽選において所定の抽選結果となった場合には、ラウンド遊技中における所定のタイミングで、V入賞口48を開放・閉鎖するV入賞口シャッター48aが開閉されるようにV入賞口シャッター駆動部48bの駆動制御を実行する。さらに、各遊技回においては、MPU62は、メイン表示部45における第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bの表示制御を実行するとともに、開閉実行モードにおいては、メイン表示部45におけるラウンド表示部39の表示制御を実行する。
主制御基板61の出力ポートには、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とが接続されている。払出制御装置70には、例えば、主制御装置60から入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが送信される。主制御装置60が賞球コマンドを送信する際には、主制御基板61のMPU62は、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。具体的には、一般入賞口32への入球を特定した場合には10個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第1始動口33への入球を特定した場合には3個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第2始動口34への入球を特定した場合には1個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、大入賞口36aへの入球を特定した場合には15個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信される。払出制御装置70は、主制御装置60から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置71を制御して賞球の払出を行う。
払出制御装置70には、発射制御装置80が接続されている。発射制御装置80は、遊技球発射機構81の発射制御を行う。遊技球発射機構81は、所定の発射条件が整っている場合に駆動される。また、発射制御装置80には、操作ハンドル25と、遊技球発射ボタン26とが接続されている。上述のように、操作ハンドル25は、タッチセンサー25aと、ウェイトボタン25bと、可変抵抗器25cとを備える。遊技者が操作ハンドル25を握ることによって、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。上述のように、遊技球発射ボタン26は、遊技者によって操作されることによって、遊技者の操作ハンドル25の回動操作量にかかわらず、操作ハンドル25の回動操作量が最大である場合と同じ発射強度で、遊技盤の前面に遊技球が発射される。
音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信された各種コマンドを受信し、受信した各種コマンドに対応した処理を実行する。主制御装置60が各種コマンドを送信する際には、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。これら各種コマンドの詳細については後述する
その他、音声発光制御装置90は、主制御装置60から受信した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に配置されたLEDなどの発光手段からなる各種ランプ47の駆動制御や、スピーカー46の駆動制御を行うとともに、表示制御装置100の制御を行う。また、音声発光制御装置90には、演出操作ボタン24が接続されており、所定のタイミングで遊技者によって演出操作ボタン24が操作された場合には、当該操作を反映した遊技演出を行うように各種ランプ47、スピーカー46、表示制御装置100等の制御を行う。
表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。具体的には、表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における図柄の変動時間及び最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を把握するとともに、リーチの発生の有無、リーチ演出の内容、及び、各遊技回において実行される予告演出の内容等を把握する。なお、本実施形態においては、図柄の組み合わせが停止表示している時間である停止時間は一定である。従って、変動時間が決定されることによって、1遊技回に要する時間である単位遊技時間は一意に決定される。以上、パチンコ機10の電気的構成について説明した。
図731は、当たり抽選などに用いられる各種カウンタの内容を示す説明図である。各種カウンタ情報は、MPU62が当たり抽選、メイン表示部45の表示の設定、及び、図柄表示装置41の図柄表示の設定などを行う際に用いられる。具体的には、当たり抽選には当たり乱数カウンタC1が用いられる。大当たり種別を振り分ける際には大当たり種別カウンタC2が用いられる。図柄表示装置41に表示させる図柄列を外れ変動させる際にリーチを発生させるか否かのリーチ判定にはリーチ乱数カウンタC3が用いられる。
当たり乱数カウンタC1の初期値設定には乱数初期値カウンタCINIが用いられる。また、メイン表示部45の第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37b、並びに図柄表示装置41における変動時間を決定する際には変動種別カウンタCSが用いられる。さらに、第2始動口34の電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選には電動役物開放カウンタC4が用いられる。
各カウンタC1~C3、CINI、CS、C4は、その更新の都度、カウンタ値に1が加算され、最大値に達した後に0に戻るループカウンタである。各カウンタは短時間の間隔で更新され、その更新値がRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ64aに適宜記憶される。
RAM64には、保留情報記憶エリア64bと、判定処理実行エリア64cとが設けられている。保留情報記憶エリア64bには、第1保留エリアRaが設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および転落乱数カウンタCFの各値が保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに時系列的に記憶される。また、第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および転落乱数カウンタCFの各値が判定処理実行エリア64cに記憶される。
当たり乱数カウンタC1の詳細について説明する。当たり乱数カウンタC1は、上述のように当たり抽選に用いられる。当たり乱数カウンタC1は、例えば、0~1199の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。また、当たり乱数カウンタC1が1周すると、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0~1199)。
当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで判定処理実行エリア64cに記憶される。
第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、実行中の遊技回が終了する毎に判定処理実行エリア64cに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。また、第2始動口34に遊技球が入球することによって、判定処理実行エリア64cに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
次に、大当たり種別カウンタC2の詳細について説明する。大当たり種別カウンタC2は、大当たり種別を判定する際に用いられる。大当たり種別カウンタC2は、0~39の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで判定処理実行エリア64cに記憶される。第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、実行中の遊技回が終了する毎に判定処理実行エリア64cに移動する。
上述したように、MPU62は、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行なうとともに、当たり抽選の結果が大当たりである場合には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定する。さらに、MPU62は、これらの当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、第2始動口34に遊技球が入球した場合に、大当たり当選となった場合に移行する開閉実行モードが実行されている期間であるとき、または、第1図柄表示部37aまたは第2図柄表示部37bが変動表示を開始してから当該変動表示を終了するまでの期間であるときには、第2始動口34に遊技球が入球した場合であっても、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、後述するリーチ乱数カウンタC3、および後述する転落乱数カウンタCFの各値が判定処理実行エリア64cに記憶されることがない構成(保留機能を有さない構成)とした。
次に、リーチ乱数カウンタC3の詳細について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、当たり抽選の結果が大当たりではない場合においてリーチが発生するか否かを判定する際に用いられる。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0~238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで判定処理実行エリア64cに記憶される。第1保留エリアRaに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、実行中の遊技回が終了する毎に判定処理実行エリア64cに移動する。
判定処理実行エリア64cに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値は、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。ただし、当たり抽選の結果が大当たりとなり、開閉実行モードに移行する場合には、MPU62は、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生が決定される。
リーチとは、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について、大当たりに対応した図柄の組み合わせが成立する可能性がある図柄の一部の組み合わせが停止表示され、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことを言う。なお、本実施形態のパチンコ機10において大当たりに対応した図柄の組み合わせとは、所定の有効ラインにおける同一の図柄の組み合わせのことをいう。具体例としては、図729(b)の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて、最初に図柄列Z1において図柄が停止表示され、次に図柄列Z3においてZ1と同じ図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることでリーチとなる。そして、大当たりが発生する場合には、リーチラインを形成している図柄と同一の図柄が図柄列Z2に停止表示される。
また、リーチには、リーチラインが形成された状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチラインが形成された図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ演出が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクターといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
次に、転落乱数カウンタCFの詳細について説明する。転落乱数カウンタCFは、抽選モードが高確率モードである遊技状態において、高確率モードを終了させるか否かの判定である転落抽選を実行する際に用いられる。転落抽選に当選すると、遊技回における抽選モードは、高確率モードから低確率モードに変更される。
転落乱数カウンタCFは、例えば0~299の範囲内で順に1ずつ加算され、最大に達した後0に戻る構成である。転落乱数カウンタCFは定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで判定処理実行エリア64cに記憶される。第1保留エリアRaに記憶された転落乱数カウンタCFの値は、実行中の遊技回が終了する毎に判定処理実行エリア64cに移動する。
判定処理実行エリア64cに記憶されている転落乱数カウンタCFの値は、ROM63の転落抽選用テーブル記憶エリア63dに記憶されている当否テーブル(転落抽選用当否テーブル:図735)と照合され、高確率モードを終了させるか否かが決定される。
次に、変動種別カウンタCSの詳細について説明する。変動種別カウンタCSは、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間と、図柄表示装置41における図柄の変動時間とを、MPU62において決定する際に用いられる。変動種別カウンタCSは、例えば0~198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターンの決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間の決定に際しては、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている変動時間テーブルが用いられる。
次に、電動役物開放カウンタC4の詳細について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、0~465の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成である。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入球したタイミングでRAM64の電役保留エリア64dに記憶される。そして、所定のタイミングで、電役保留エリア64dに記憶されている電動役物開放カウンタC4の値が電役実行エリア64eに移動した後、電役実行エリア64eにおいて電動役物開放カウンタC4の値を用いて電動役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選(以下、電動役物開放抽選と呼ぶ)が行われる。具体的には、電役実行エリア64eにおいて、ROM63の役物抽選用テーブル記憶エリア63eに記憶されている当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)と電動役物開放カウンタC4の値とが照合され、電動役物34aを開放状態に制御するか否かが決定される。
なお、取得された当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値、電動役物開放カウンタC4の値および転落乱数カウンタCFの値の少なくとも一つが本発明における特別情報に相当する。
次に、当否テーブルについて説明する。当否テーブルは、当たり乱数カウンタC1に基づいて当たり抽選を行う際に、当該当たり乱数カウンタC1と照合するためのテーブルデータである。パチンコ機10には、当たり抽選の抽選モードとして、低確率モードと高確率モードとが設定されており、低確率モード時における当たり抽選の際には低確率モード用の当否テーブルが参照され、高確率モード時における当たり抽選の際には高確率モード用の当否テーブルが参照される。また、本実施形態においては、パチンコ機10は、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、その後に判定処理実行エリア64cに移行された当たり乱数カウンタC1と照合するための当否テーブルと、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて判定処理実行エリア64cに記憶された当たり乱数カウンタC1と照合するための当否テーブルとを、それぞれ別のテーブルデータとして記憶している。具体的には、パチンコ機10は、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)の4つの当否テーブルを、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶している。
図732は、第1始動口用の当否テーブルの内容を示す説明図である。図732(a)は第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を示し、図732(b)は第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を示している。
図732(a)に示すように、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~19の20個の値が設定されている。そして、0~3979の値のうち、0~19の20個の値以外の値(20~3979)が外れである。この場合の大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値群の数は、全体の数に対して20/3980(=1/199)となっている。
一方、図732(b)に示すように、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~198の199個の値が設定されている。そして、0~3979の値のうち、0~198の199個の値以外の値(199~3979)が外れである。この場合の大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値群の数は、全体の数に対して199/3980(=1/20)となっている。このように、高確率モードは、低確率モードに比べて、当たり抽選において大当たりに当選する確率が高くなっている。
図733は、第2始動口用の当否テーブルの内容を示す説明図である。図733(a)は第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を示し、図733(b)は第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を示している。
図733(a)に示すように、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~19の20個の値が設定されている。そして、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)には、0~3979の値のうち、0~19の20個の値以外の値(20~3979)が、時短付与となる当たり乱数カウンタC1の値として設定されている。この場合の大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値群の数は、全体の数に対して20/3980(=1/199)となっている。
「時短付与」とは、後述するサポートモードについて、移行契機となるが、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉が実行される開閉実行モードへの移行契機とはならない当否結果である。時短付与に当選した際に、サポートモードが低頻度サポートモードにある場合、サポートモードは低頻度サポートモードから高頻度サポートモードに移行する。
なお、本実施形態における第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)には、外れの設定はない。すなわち、本実施形態における第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)では、外れに替わる当否結果として、時短付与が設定されている。
図733(b)に示すように、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~198の199個の値が設定されている。そして、0~3979の値のうち、0~198の199個の値以外の値(199~3979)が外れである。この場合の大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値群の数は、全体の数に対して199/3980(=1/20)となっている。このように、高確率モードは、低確率モードに比べて、当たり抽選において大当たりに当選する確率が高くなっている。
「外れ」は、開閉実行モードの移行契機とはならず、さらに、抽選モードおよびサポートモードについても移行契機とならない当否結果である。
本実施形態では、低確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群は、高確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。ただし、当たり抽選の結果、低確率モードよりも高確率モードの方が大当たりとなる確率が高くなるのであれば、大当たりとして設定されている乱数の数及び値は任意である。
なお、本実施形態における当否テーブルにおいては採用していないが、当たり抽選の結果として「小当たり」を設けてもよい。
「小当たり」とは、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉が実行される開閉実行モードへの移行契機とはなるが、後述する抽選モードについて、移行契機とならない当否結果であり、その上、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数が1回に限定されたものである。
次に、大当たり種別について説明する。パチンコ機10には、複数種類の大当たりを設定することができる。具体的には、例えば、以下の3つの態様又はモードに差異を設けることにより、複数種類の大当たりを設定することができる。
(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様
(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モード
(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモード
パチンコ機10には、上記の(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様として、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入賞の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとを設定することができる。例えば、高頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が複数回(例えば16回)行われるとともに、1回の開放は30secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が10個となるまで継続するように設定可能である。一方、低頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が2回行われるとともに、1回の開放は0.2secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が6個となるまで継続するよう設定可能である。
遊技者により操作ハンドル25が操作されている場合、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構81が駆動制御される。上記具体例の場合、低頻度入賞モードでは、1回の開閉扉36bの開放時間は0.2secである。つまり、低頻度入賞モードでは、遊技球の発射周期よりも1回の開閉扉36bの開放時間が短くなっている。したがって、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードでは実質的に遊技球の入賞が発生しない。ただし、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードにおいても、遊技球の入賞が発生し得るように設定してもよい。
なお、開閉扉36bの開閉回数、1回の開放に対する開放限度時間、及び1回の開放に対する開放限度個数は、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入賞の発生頻度が、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも高くなるのであれば、開閉扉36bの開放態様は任意である。具体的には、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉回数が多い、1回の開放に対する開放限度時間が長い又は1回の開放に対する開放限度個数が多く設定されていればよい。高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとの差異を明確にする上では、低頻度入賞モードの開閉実行モードでは、実質的に可変入賞装置36への入賞が発生しない構成としてもよい。
パチンコ機10には、上記の(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードの態様として、当否テーブルとして高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う高確率モードと、当否テーブルとして低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う低確率モードとを設定することができる。図732を用いて説明したように、高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合の方が、低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合と比較して、大当たりに当選する確率が高い。
パチンコ機10には、上記の(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモードの態様として、遊技領域PAに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、第2始動口34の電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとを設定することができる。
具体的には、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率が異なる。高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率を高くする。また、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aの1回の開放時間が長く設定されていてもよい。
なお、本実施形態においては採用していないが、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aが開放状態となる回数が多く設定されてもよい。さらに、電動役物34aの1回の開放時間が長く設定された構成としてもよい。また、高頻度サポートモードで電役開放当選となり電動役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されてもよい。さらに、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われるまでに確保される時間が相対的に短く設定されてもよい。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも第2始動口34への入球が発生する確率が高くなる。すなわち、高頻度サポートモードは、特別情報の取得条件の成立を補助する補助遊技状態として機能する。
本実施形態では、当たり抽選の結果、大当たりとなった場合には、大当たり種別カウンタC2を用いて、大当たり種別を振り分ける。大当たり種別カウンタC2の値に対応する大当たり種別の振り分けは、ROM63の振分テーブル記憶エリア63bに振分テーブルとして記憶されている。
図734は、振分テーブルの内容を示す説明図である。図734(a)は第1始動口用の振分テーブルを示し、図734(b)は第2始動口用の振分テーブルを示している。第1始動口用の振分テーブルは、第1始動口33への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照され、第2始動口用の振分テーブルは、第2始動口34への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照される。
図734(a)に示すように、第1始動口用の振分テーブルには、第1始動口33への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、8R確変大当たり、及び8R通常大当たりが設定されている。
8R確変大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が8回(8ラウンド)であり、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードである。また、8R確変大当たりは、ラウンド遊技の1ラウンド目において、V入賞口48への遊技球の入球が容易となる大当たりである。具体的には、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間の中に、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間が含まれるように、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間を定めた大当たりである。ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間の中に、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間が含まれる(一部ではなく、全部が含まれる)ことで、ラウンド遊技の1ラウンド目において開放したV入賞口48への遊技球の入球が容易となる。先に説明したように、V入賞口シャッター48aはラウンド遊技中における所定のタイミングで開閉されると説明したが、具体的には、V入賞口シャッター48aは、開閉実行モードの開始時から所定時間の経過後に、一定時間(例えば10秒間)だけ開放状態となり、その後、閉鎖状態となる。上記開放状態となる期間において、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放が起きるように定めたのが、8R確変大当たりである。
開放したV入賞口48に遊技球が入球した場合に、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが高確率モードとなる。V入賞口48は、上述したようにラウンド遊技の1ラウンド目において遊技球の入球が容易であるが、それにも拘わらず、V入賞口48へ遊技球が入球しなかった場合には、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが高確率モードに移行することはない。
本実施形態のパチンコ機10では、高確率モード時において実行される遊技回の実行回数は50回(ST回数)に制限されており、高確率モードにおいて実行される遊技回の実行回数が50回に達すると、当たり抽選の抽選モードは高確率モードから低確率モードに移行する。なお、高確率モード時に実行された遊技回において、さらに確変大当たりに当選し、当該確変大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球した場合には、それまでに実行された高確率モードにおける遊技回の回数はリセットされ、当該確変大当たりを契機として実行されるラウンド遊技を経て、その後に実行される高確率モードにおける遊技回から改めて50回の遊技回のカウントが実行される。よって、高確率モード時に大当たりに当選した場合には、高確率モードにおける遊技回が50回以上継続して実行される場合がある。
8R通常大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉回数が8回(8ラウンド)であり、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードである。また、8R通常大当たりは、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間と、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間とが重ならないように、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間を定めた大当たりである。開閉扉36bの開放期間と開閉扉36bの開放期間とが重ならないことから、遊技球がV入賞口48に入球する確率は極めて低い。従って、8R通常大当たりは、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが、実質的に低確率モードとなる大当たりである。
このように、確変大当たりは、通常大当たりと比較して、ラウンド遊技の1ラウンド目においてV入賞口48に遊技球が入球しやすいため、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが高確率モードとなる確率が高い。一方、通常大当たりは、確変大当たりと比較して、V入賞口48に遊技球が入球しにくいため、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが高確率モードとなる確率が非常に低い。なお、本明細書では、V入賞口48に遊技球が入球しやすく当たり抽選の抽選モードが高確率モードとなる確率が高いほうの振分結果を、便宜的に「確変大当たり」と呼ぶ。すなわち、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであり、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球しなかった場合には、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが高確率モードに移行することがないが、上述するように、便宜的に「確変大当たり」と呼ぶことにした。
第1始動口用の振分テーブルでは、「0~39」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~19」が8R確変大当たりに対応し、「20~39」が8R通常大当たりに対応するように設定されている。
図734(b)に示すように、第2始動口用の振分テーブルには、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たりが設定されている。
16R確変大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が16回(16ラウンド)であり、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードである。また、16R確変大当たりは、ラウンド遊技の1ラウンド目において、V入賞口48への遊技球の入球が容易となる大当たりである。具体的には、16R確変大当たりは、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間の中に、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間が含まれるように、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間を定めた大当たりである。ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間の中に、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間が含まれることで、ラウンド遊技の1ラウンド目において開放したV入賞口48への遊技球の入球が容易となる。先に説明したように、V入賞口シャッター48aはラウンド遊技中における所定のタイミングで開閉されると説明したが、具体的には、V入賞口シャッター48aは、開閉実行モードの開始時から所定時間の経過後に、一定時間(例えば10秒間)だけ開放状態となり、その後、閉鎖状態となる。上記開放状態となる期間において、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放が起こるように定めたのが、16R確変大当たりである。すなわち、16R確変大当たりは、8R確変大当たりと比較して、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が相違するだけであり、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードである点、および、ラウンド遊技の1ラウンド目においてV入賞口48への遊技球の入球が容易となる点で同一である。
第2始動口用の振分テーブルでは、「0~39」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~39」が16R確変大当たりに対応するように設定されている。すなわち、「0~39」の大当たり種別カウンタC2の値のうちの全てが16R確変大当たりに対応するように設定されている。
このように、本実施形態のパチンコ機10では、大当たりとなった場合の大当たり種別の振分態様は、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて大当たりとなった場合と、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて大当たりとなった場合とで異なっているとともに、遊技者にとっての有利性に明確な差異が設けられている。
本実施形態では、上述したように、大当たりの種別として、8R確変大当たり、8R通常大当たり、16R確変大当たりの3種類が設定されているが、3種類に限る必要はなく、例えば16R通常大当たりを含む4種類としても良いし、2種類や、5種類以上の数としても良い。さらに、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数は、8R、16Rに限る必要はなく、例えば、4R、5R等の他の回数としても良い。
先に説明したように、高確率モード時において実行される遊技回の実行回数がST回数(50回)に達すると、当たり抽選の抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行するが、本実施形態では、このST回数に達する前の遊技回であっても、後述する転落抽選において当選した場合には、当たり抽選の抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行するように構成されている。
図735は、転落抽選を実行する際に用いられる転落抽選用当否テーブルの内容を示す説明図である。図735に示すように、転落抽選用当否テーブルには、転落抽選で当選となる転落乱数カウンタCFの値として、0~299の値のうち、0~99の100個の値が設定されている。そして、転落抽選用当否テーブルには、転落抽選で外れとなる転落乱数カウンタCFの値として、0~299の値のうち、100~299の200個の値が設定されている。すなわち、高確率モードの遊技回において、転落抽選に当選し高確率モードが終了し低確率モードとなる転落の確率は1/3である。高確率モードの遊技回において、転落抽選に外れた場合には、高確率モードが継続される。なお、本実施形態においては、転落抽選は、低確率モードの遊技回においては実行しない。
図736は、電動役物開放抽選を実行する際に用いられる当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)の内容を示す説明図である。
図736(a)は、低頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)を示している。図736(a)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0、1の2個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として2~465の464個の値が設定されている。すなわち、低頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、1/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、低頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.4秒である。
図736(b)は、高頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)を示している。図736(b)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0~461の462個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として462~465の4個の値が設定されている。すなわち、高頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、231/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、高頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.6秒である。
このように、電動役物開放抽選用当否テーブルによって、高頻度サポートモードが低頻度サポートモードよりも第2始動口34への遊技球の入球が発生する確率が高くなるように設定されている。
《14-3》音声発光制御装置及び表示制御装置の電気的構成:
次に、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成について説明する。
図737は、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成を中心として示すブロック図である。なお、電源装置85(図730)等の一部の構成は省略されている。音声発光制御装置90に設けられた音声発光制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92は、CPU、ROM93、RAM94、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵された素子である。
ROM93には、MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データ、テーブル等が記憶されている。例えば、ROM93のエリアの一部には、演出パターンテーブル記憶エリア93a、変動表示パターンテーブル記憶エリア93b等が設けられている。これらの詳細については後述する。
RAM94は、ROM93内に記憶されている制御プログラムの実行の際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリである。例えば、RAM94のエリアの一部には、各種フラグ記憶エリア94a、各種カウンタエリア94b、抽選用カウンタエリア94c等が設けられている。なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には、主制御装置60と演出操作ボタン24が接続されている。主制御装置60からは、各種コマンドを受信する。MPU92の出力側には、スピーカー46や各種ランプ47が接続されているとともに、表示制御装置100が接続されている。
表示制御装置100に設けられた表示制御基板101には、プログラムROM103及びワークRAM104が複合的にチップ化された素子であるMPU102と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とが搭載されている。なお、MPU102に対してプログラムROM103及びワークRAM104が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU102は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づいて所定の演算処理を行って、VDP105の制御(具体的にはVDP105に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM103は、MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶されている。
ワークRAM104は、MPU102による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
VDP105は、一種の描画回路であり、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する。VDP105は、ICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、描画処理専用のファームウェアを内蔵した一種のマイコンチップである。VDP105は、MPU102、ビデオRAM107等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM107に記憶させる画像データを、キャラクタROM106から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置41に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM106には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照される色パレットテーブル等が記憶されている。なお、キャラクタROM106を複数設け、各キャラクタROM106に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM103に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM106に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM107は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM107の内容を書き替えることにより図柄表示装置41の表示内容が変更される。
以下では、主制御装置60のMPU62、ROM63、RAM64をそれぞれ主側MPU62、主側ROM63、主側RAM64とも呼び、音声発光制御装置90のMPU92、ROM93、RAM94をそれぞれ音光側MPU92、音光側ROM93、音光側RAM94とも呼び、表示制御装置100のMPU102を表示側MPU102とも呼ぶ。
《14-4》遊技機による処理の概要:
次に、本実施形態のパチンコ機10が実行する処理の概要について説明する。
《14-4-1》抽選モードとサポートモードの高低の移行:
抽選モードとサポートモードの高低が移行する場合について、まず説明する。本実施形態のパチンコ機10において、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合には、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが低確率モードに移行し、サポートモードが低頻度サポートモードに移行する。
本実施形態のパチンコ機10において、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであり、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球した場合に、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが高確率モードに移行し、サポートモードが高頻度サポートモードに移行する。なお、本実施形態では、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであり、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球しなかった場合には、抽選モードが高確率モードに移行することがなく、サポートモードが高頻度サポートモードに移行することがない。
当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであることに基づいてサポートモードが高頻度サポートモードに移行した後においては、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が予め定めた回数(以下、時短継続回数とも呼ぶ)に達するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。本実施形態のパチンコ機10では、時短継続回数は例えば10回である。すなわち、パチンコ機10では、高頻度サポートモードに移行した後において、時短継続回数である10回まで高頻度サポートモードは継続される。高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が時短継続回数である10回に達した後に、サポートモードが低頻度サポートモードに移行する。なお、時短継続回数は、上記の10回に限る必要はなく、他の回数としてもよい。
一方、図733(a)に示した第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照した当たり抽選が実行され、当該当たり抽選において時短付与に当選したことに基づいてサポートモードが高頻度サポートモードに移行した場合には、次回大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。
サポートモードが高頻度サポートモードである場合、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が電役開放当選となる確率が231/233と極めて高いことから、電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となる。このため、遊技者は、サポートモードが高頻度サポートモードである場合に、右打ちを行い、電動役物34aが備えられた第2始動口34へ遊技球を入球させるように遊技を行う。
抽選モードが高確率モードに移行した後においては、高確率モードが開始されてからの遊技回の実行回数が所定回数(ST回数)に達するまで、抽選モードとして高確率モードが継続される。本実施形態のパチンコ機10では、ST回数は例えば50回である。すなわち、パチンコ機10では、高確率モードが開始されてから、ST回数である50回の遊技回を実行すると、その後、抽選モードは高確率モードから低確率モードに移行される。
また、高確率モードが開始されてからの遊技回の実行回数がST回数に達する以前の遊技回において、転落抽選に当選した場合にも、抽選モードは高確率モードから低確率モードに移行される。詳しくは、遊技回の実行回数がST回数に達する以前の遊技回に係る転落抽選において当選した場合に、当該遊技回の開始時に抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行し、当該遊技回における当たり抽選が低確率モードで実行される。このため、当該遊技回における当たり抽選において、図733(a)に示した第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照した当たり抽選が実行され、当該当たり抽選において時短付与に当選した場合には、次回大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。
高確率モード時に実行された遊技回において、さらに大当たりに当選し、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球した場合には、それまでに実行された高確率モードにおける遊技回の回数はリセットされ、当該大当たりを契機として実行されるラウンド遊技を経て、その後に実行される高確率モードにおける遊技回から改めて50回の遊技回のカウントが実行される。よって、高確率モード時に大当たりに当選した場合には、高確率モードにおける遊技回が50回以上継続して実行される場合がある。
《14-4-2》遊技の流れ:
本実施形態のパチンコ機10では、遊技を進行する上で遷移する遊技状態として、抽選モードとサポートモードとの高低の組み合わせによる4種類の状態を少なくとも取り得る。具体的には、i)抽選モードが低確率モードであり、かつ、サポートモードが低頻度サポートモードである低確低サポ状態と、ii)抽選モードが低確率モードであり、かつ、サポートモードが高頻度サポートモードである低確高サポ状態と、iii)抽選モードが高確率モードであり、かつ、サポートモードが高頻度サポートモードである高確高サポ状態と、iv)抽選モードが高確率モードであり、かつ、サポートモードが低頻度サポートモードである高確低サポ状態とを取り得る。さらに、本実施形態のパチンコ機10では、可変入賞装置36の大入賞口36aへの遊技球の入球が可能になる開閉実行モードを遊技状態として取り得る。これらの遊技状態の間で状態を遷移しながら遊技が進行される。
本実施形態のパチンコ機10では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに、抽選モードを特定する高確率モードフラグと、サポートモードを特定する高頻度サポートモードとが記憶される。高確率モードフラグがOFFであるときに抽選モードが低確率モードであると特定され、高確率モードフラグがONであるときに抽選モードが高確率モードであると特定される。高頻度サポートモードフラグがOFFであるときにサポートモードが低頻度サポートモードであると特定され、高頻度サポートモードフラグがONであるときにサポートモードが高頻度サポートモードであると特定される。このため、上述した低確低サポ状態、低確高サポ状態、高確低サポ状態、および高確高サポ状態のそれぞれは、高確率モードフラグと高頻度サポートモードフラグとによって特定されることになる。この結果、本実施形態のパチンコ機10では、高確率モードフラグと高頻度サポートモードフラグの少なくとも一方が切り替わることによって、上述した4つの状態が切り替わりながら、遊技の流れが進行する。
なお、本実施形態では、抽選モードの特定を1つのフラグ(すなわち、高確率モードフラグ)によって行っていたが、これに換えて、抽選モードの特定を2つのフラグ(すなわち、高確率モードフラグと低確率モードフラグ)によって行う構成としてもよい。この変形例では、高確率モードフラグと低確率モードフラグとのうちのいずれか一方がONされたときに、他方が自動的にOFFされる構成とする。また、本実施形態では、サポートモードの特定を1つのフラグ(すなわち、高頻度サポートモードフラグ)によって行っていたが、これに換えて、サポートモードの特定を2つのフラグ(すなわち、高頻度サポートモードフラグと低頻度サポートモードフラグ)によって行う構成としてもよい。この変形例では、高頻度サポートモードフラグと低頻度サポートモードフラグとのうちのいずれか一方がONされたときには、他方が自動的にOFFされる構成とする。両変形例によれば、本実施形態のパチンコ機10と同様に、フラグが切り替わることによって、上述した4つの状態が切り替わりながら遊技の流れが進行する。
図738は、パチンコ機10における遊技の流れを示す説明図である。遊技を開始すると、当初は低確低サポ状態(状態H1)である。すなわち、抽選モードは低確率モードであり、サポートモードは低頻度サポートモードである。低確低サポ状態(状態H1)では、遊技者は左打ちを実行し、遊技領域PAの左側に遊技球を流下させ、第1始動口33に遊技球を入球させる。第1始動口33に遊技球が入球すると、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選がなされ、当該当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための遊技回が実行される。
低確低サポ状態(状態H1)で実行された遊技回における当たり抽選の抽選結果が外れの場合には、低確低サポ状態(状態H1)が継続され、遊技者は第1始動口33に遊技球を入球させ、遊技回を実行させる。
低確低サポ状態で実行された遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合には、遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、低確低サポ状態(状態H1)から開閉実行モード(状態H2)に移行する。
パチンコ機10は、開閉実行モード(状態H2)において発生するラウンド遊技に先立ち、遊技者に対して右打ちを促す示唆演出を実行する。遊技者は当該示唆演出に従って右打ちを実行し、遊技領域PAの右側へ遊技球を流下させ、大入賞口36aに遊技球を入球させて、賞球を得る。なお、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合に実行される開閉実行モード(状態H2)においては、先に説明したように、V入賞口48に遊技球が入球することはほとんどない。
開閉実行モード(状態H2)が終了すると、低確低サポ状態(状態H1)に移行する。すなわち、抽選モードは低確率モードに、サポートモードは低頻度サポートモードになる。
一方、低確低サポ状態(状態H1)において、遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合にも、遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、低確低サポ状態(状態H1)から開閉実行モード(状態H3)に移行する。
パチンコ機10は、開閉実行モード(状態H3)において発生するラウンド遊技に先立ち、遊技者に対して、右打ちを促す示唆演出と、ラウンド遊技の1ラウンド目にV入賞口48へ遊技球を入球させることを促す示唆演出とを実行する。遊技者は、これらの示唆演出に従って右打ちを実行し、遊技領域PAの右側へ遊技球を流下させ、大入賞口36aに遊技球を入球させて賞球を得るとともに、ラウンド遊技の1ラウンド目に大入賞口36a内のV入賞口48へ遊技球を入球させる。なお、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合に実行される開閉実行モード(状態H3)においては、先に説明したように、ラウンド遊技の1ラウンド目にV入賞口48に遊技球が入球することは容易である。
開閉実行モード(状態H3)におけるラウンド遊技の1ラウンド目にV入賞口48に遊技球が入球し、開閉実行モード(状態H3)が終了すると、高確高サポ状態(状態H4)に移行する。すなわち、抽選モードは高確率モード(ST回数である50回限定)となり、サポートモードは高頻度サポートモード(時短継続回数である10回限定)となる。
高確高サポ状態(状態H4)では、パチンコ機10は、遊技者に対して右打ちを促す示唆演出を実行する。高確高サポ状態(状態H4)では、遊技者は、当該示唆演出に従って右打ちを実行することによって、遊技領域PAの右側へ遊技球を流下させ、第2始動口34へ遊技球を入球させる。高確高サポ状態ではサポートモードが高頻度サポートモードであることから、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が電役開放当選となる可能性が231/233と極めて高いことから、第2始動口34の電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となる。このため、高確高サポ状態では、第2始動口34に遊技球は容易に入球する。第2始動口34に遊技球が入球すると、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選がなされ、当該当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための遊技回が実行される。すなわち、高確高サポ状態(状態H4)では、第2始動口34の電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となり、第2始動口34に遊技球が通常(低サポ状態)よりもたくさん入球することで、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、当たり抽選を受けることができる。
高確高サポ状態(状態H4)で実行された遊技回における当たり抽選の抽選結果が大当たりである場合には、当選した大当たりの種別が確変大当たりに限られる(図734(b)の第2始動口用の振分テーブルを参照)ことから、高確高サポ状態H4から開閉実行モードH3に移行される。高確高サポ状態(状態H4)で実行された遊技回における当たり抽選の抽選結果が外れの場合には、高確高サポ状態(状態H4)が継続され、遊技者は第2始動口34に遊技球を入球させ、遊技回を実行させる。
高確高サポ状態(状態H4)で実行された遊技回においては、抽選モードが高確率モードであることから、先に説明した転落抽選が実行される。
先に説明したように、サポートモードが高頻度サポートモードの遊技状態は、時短継続回数である10回の遊技回まで継続するが、この10回に達する以前(10回以内)の遊技回において、転落抽選に当選した場合には、当該遊技回における抽選モードは、高確率モードから低確率モードに変更される。すなわち、高確高サポ状態(状態H4)から低確高サポ状態(状態H5)に移行する。なお、低確高サポ状態(状態H5)への移行の際には、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数を示す時短用遊技回数カウンタPNCは、移行前のまま保持される。このため、低確高サポ状態(状態H5)への移行によって、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数がリセットされることはない。
低確高サポ状態(状態H5)における第2始動口34への遊技球の入球を契機とする当たり抽選は、図733(a)に示した第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)が用いられる。このため、前述した転落抽選に当選した遊技回に係る当たり抽選の抽選結果は、大当たり当選と時短付与当選のいずれかとなる。当該当たり抽選において時短付与に当選した場合には、次回大当たりに当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。換言すれば、当該当たり抽選において時短付与に当選した場合には、高頻度サポートモードは次回大当たりに当選するまで継続し、事実上、次の大当たりが保証されている。その上、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別は、図734(b)に示すように、16R確変大当たりに限られていることから、低確高サポ状態(状態H5)では、確変大当たりに当選し、高確高サポ状態(状態H4)へ再度移行することが保証されている。
低確高サポ状態(状態H5)では、パチンコ機10は、遊技者に対して右打ちを促す示唆演出を実行する。低確高サポ状態(状態H5)では、遊技者は、当該示唆演出に従って右打ちを実行することによって、遊技領域PAの右側へ遊技球を流下させ、第2始動口34へ遊技球を入球させる。低確高サポ状態ではサポートモードが高頻度サポートモードであることから、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が電役開放当選となる可能性が231/233と極めて高いことから、第2始動口34の電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となる。このため、低確高サポ状態では、第2始動口34に遊技球は容易に入球する。第2始動口34に遊技球が入球すると、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選がなされ、当該当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための遊技回が実行される。すなわち、低確高サポ状態(状態H5)では、第2始動口34の電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となり、第2始動口34へ遊技球が通常(低サポ状態)よりもたくさん入球することで、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、当たり抽選を受けることができる。
低確高サポ状態(状態H5)で実行された遊技回における当たり抽選において大当たりに当選した場合、当選した大当たりの種別は確変大当たりとなり、遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、低確高サポ状態(状態H5)から開閉実行モード(状態H3)に移行する。
まとめると、本実施形態のパチンコ機10では、低確高サポ状態(状態H5)において、次回、当たり抽選において大当たりに当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続されることから、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、次回大当たりに当選するまで、第2始動口34へ遊技球を入球させて当たり抽選を高頻度で繰り返すことができる。なお、次回大当たり当選するまでサポートモードとして高頻度サポートモードが継続されるこの状態を、以下、「次回まで高サポ継続状態(=次回迄高サポ継続状態)」と呼ぶ。この結果、本実施形態のパチンコ機10では、高確高サポ状態(状態H4)から、10回以内の遊技回で転落抽選に当選して低確高サポ状態(状態H5)に移行した場合に、大当たりに再度、当選する、いわゆる連チャンを確実に行うことができ、遊技者に対して連チャンする期待感を付与することができる。
高確高サポ状態(状態H4)において、転落抽選に当選せずに、高頻度サポートモードにおいて実行される遊技回の実行回数が時短継続回数である10回に達すると、サポートモードは高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行する。すなわち、高確高サポ状態(状態H4)から高確低サポ状態(状態H6)に移行する。なお、高確低サポ状態(状態H6)への移行の際には、高確率モードで継続して実行される遊技回の回数を示すST用遊技回数カウンタSNCは、移行前のまま保持される。このため、高確低サポ状態(状態H6)への移行によって、高確率モードで継続して実行される遊技回の回数がリセットされることはない。
高確低サポ状態(状態H6)では、パチンコ機10は、遊技者に対して左打ちを促す示唆演出を実行する。高確低サポ状態ではサポートモードが低頻度サポートモードであることから、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が電役開放当選となる可能性が1/233と極めて低く、第2始動口34の電動役物34aが電役開放状態となる確率は極めて低い。このため、高確低サポ状態(状態H6)では、第2始動口34に遊技球が入球することは困難であることから、パチンコ機10は、遊技者に対して、第2始動口34を狙う右打ちではない左打ちを促す示唆演出を実行する。高確低サポ状態(状態H6)では、遊技者は、当該示唆演出に従って左打ちを実行することによって、遊技領域PAの左側へ遊技球を流下させ、第1始動口33へ遊技球を入球させる。第1始動口33に遊技球が入球すると、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選がなされ、当該当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための遊技回が実行される。この遊技回においては、抽選モードが高確率モードであることから、先に説明した転落抽選が実行される。なお、高確低サポ状態(状態H6)において、右打ちをし続けた場合には、第2始動口34に遊技球が入球することなく、遊技球を浪費してしまうことになる。
高確低サポ状態(状態H6)において実行された遊技回における転落抽選に当選した場合に、抽選モードは高確率モードから低確率モードに移行される。すなわち、高確低サポ状態(状態H6)から低確低サポ状態(状態H1)に移行する。
高確低サポ状態(状態H6)において、遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合には、遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、高確低サポ状態(状態H6)から開閉実行モード(状態H2)に移行する。
高確低サポ状態(状態H6)において、遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合には、遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、高確低サポ状態(状態H6)から開閉実行モード(状態H3)に移行する。
高確低サポ状態(状態H6)において、遊技回における当たり抽選において大当たりに当選せず、かつ、転落抽選に当選せずに、高確率モードにおいて実行される遊技回の実行回数がST回数(高確低サポ状態H6に移行してからカウントすると40回)に達すると、抽選モードは高確率モードから低確率モードに移行される。すなわち、高確低サポ状態(状態H6)から低確低サポ状態(状態H1)に移行する。
抽選モードとサポートモードとによって特定される上述した4つの状態H1、H4、H5、H6について、遊技者にとっての有利性を比較すると、次のようになる。4つの状態H1、H4、H5、H6のうち、低確低サポ状態H1が最も有利性が低い。高確高サポ状態H4、低確高サポ状態H5、高確低サポ状態H6の中では、高確低サポ状態H6が最も有利性が低い。高確低サポ状態H6は、転落抽選に当選した場合や、遊技回の実行回数がST回数に達した場合に、低確低サポ状態(状態H1)に移行するためである。高確高サポ状態H4と低確高サポ状態H5とを比較すると、低確高サポ状態H5が高確高サポ状態H4に比べて有利性が高い。高確高サポ状態H4は、抽選モードが高確率モードであることから有利性は高いが、遊技回の実行回数が時短継続回数である10回に達した場合にサポートモードは低頻度サポートモードに移行することから、次の確変大当たりが保証されている高確高サポ状態H4と比べると、有利性は低い。
上述した遊技状態の変遷を踏まえて、遊技者は次のように遊技を行う。最初に、遊技者は、低確低サポ状態H1において、左打ちを行い、第1始動口33に遊技球を入球させる。この際に、遊技者は、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて実行される当たり抽選において大当たり当選することを期待するとともに、さらにその大当たりの種別が確変大当たりであることを期待する。
低確低サポ状態H1において、大当たり当選し、その大当たりの種別が通常大当たりである場合には、遊技者は、確変大当たりではなく通常大当たりであることに落胆しつつ、低確低サポ状態H1から移行した開閉実行モードH2において、ラウンド遊技を繰り返し行う。全てのラウンド遊技が終了後、低確低サポ状態H1に戻る。
低確低サポ状態H1において、大当たり当選し、その大当たりの種別が確変大当たりである場合には、遊技者は、確変大当たりを得たことに歓喜しつつ、低確低サポ状態H1から移行した開閉実行モードH3において、ラウンド遊技を繰り返し行う。全てのラウンド遊技が終了後、高確高サポ状態H4に移行する。
高確高サポ状態H4において、遊技者は、右打ちを行い、第2始動口34に遊技球を入球させる。高確高サポ状態H4では、サポートモードが高頻度サポートモードであることから、先に説明したように、第2始動口34の電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となり、第2始動口34へ遊技球を容易に入球させることができる。この際に、遊技者は、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて実行される当たり抽選において、大当たり当選することを期待する。高確高サポ状態H4で実行された遊技回における当たり抽選の抽選結果が大当たりである場合には、当選した大当たりの種別は確変大当たりに限られることから、遊技者は、大当たりに当選することをいっそう期待する。
高確高サポ状態H4において、遊技者は、先に説明したように大当たり当選することを期待するが、さらに、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が時短継続回数である10回に達する以前(10回以内)の遊技回において、転落抽選に当選することを期待する。高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が10回以内の遊技回において、転落抽選に当選した場合、高確高サポ状態H4から低確高サポ状態H5に移行するが、先に説明したように、低確高サポ状態H5は事実上、次の確変大当たりが保証されていることから、遊技者は、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が10回以内の遊技回において、転落抽選に当選することを期待することになる。
一方、高確高サポ状態H4において、転落抽選に当選することなく、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が10回に達した場合、高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6に移行するが、高確低サポ状態H6は次回の大当たりが保証されたものでない。このため、高確高サポ状態H4において、遊技者は、当たり抽選はもとより転落抽選にも当選することなく、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が10回に達してしまわないかといった緊迫感を、上述した期待感と共に併せ持つことになる。
低確高サポ状態H5において、遊技者は、右打ちを行い、第2始動口34に遊技球を入球させる。低確高サポ状態H5において、当たり抽選が実行され、当該当たり抽選において時短付与に当選したことに基づいてサポートモードが高頻度サポートモードに移行した場合には、先に説明した次回迄高サポ継続状態となる。このため、低確高サポ状態H5では、遊技者は、当たり抽選において大当たり当選し確変大当たりに振り分けられるまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが終わらない安心感を持つことができる。
高確高サポ状態H4において、当たり抽選と転落抽選とのいずれにも当選しないで、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が10回に達してしまった場合には、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行し、その結果、高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6に移行する。
高確低サポ状態H6において、遊技者は、左打ちを行い、第1始動口33に遊技球を入球させる。高確低サポ状態H6において、遊技者は、高確低サポ状態H6に移行する前の高確高サポ状態H4において大当たり当選しなかったこと、および高確高サポ状態H4において遊技回数が10回以内の遊技回において転落抽選に当選しなかったことに落胆しながら、
i)転落抽選に当選すること、
ii)当たり抽選において大当たり当選すること、
iii)高確低サポ状態H6に移行してからの遊技回の実行回数が40回(高確高サポ状態H4に移行してからカウントすると50回)に達すること、
のいずれかを満たすまで、遊技回を繰り返し行うことになる。上記i)またはiii)が満たされた場合に、高確低サポ状態H6から低確低サポ状態H1に移行する。上記ii)が満たされた場合に、振分判定による振分結果に対応した開閉実行モードH2またはH3に移行する。
また、高確低サポ状態H6において、抽選モードは高確率モードであることから、遊技者は大当たり当選しないかといった期待感をまだまだ持つことができ、さらには、大当たり当選し、その大当たりの種別が確変大当たりとなって、高確高サポ状態H4に復活したいといった期待感を持つことができる。また、転落抽選に当選してしまわないかといった緊迫感を、上述した期待感と共に併せ持つことになる。
以上のような遊技の流れを持つ本実施形態のパチンコ機10において、低確低サポ状態H1で当たり抽選において大当たり当選し、確変大当たりに振り分けられたことによって高確高サポ状態H4に移行した場合に、次回も大当たり当選する確率(以下、「継続率」と呼ぶ)について、以下、考察してみる。
高確高サポ状態H4において、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が時短継続回数(10回)以内の遊技回において転落抽選に当選した場合に、高確高サポ状態H4から、次の確変大当たりが保証された低確高サポ状態H5に移行する。このため、高確高サポ状態H4における継続率を算出するには、当たり抽選において大当たり当選(振り分けは100%確変大当たり)する場合に加えて、高確高サポ状態H4から低確高サポ状態H5に移行する場合を考慮する必要がある。したがって、1回の遊技回において、転落抽選で当選せず、かつ当たり抽選で大当たり当選しない確率を算出し、当該確率から時短継続回数(10回)全てにおいて当たり抽選にも転落抽選にも外れる確率を算出し、当該外れる確率を1から引いた値が継続率となる。具体的には、継続率は、次式(1)に従って計算することができる。
継続率=1-{(1-1/3)×(1-1/20)}^10 ...(1)
式(1)において、「1-1/3」は、1回の遊技回において転落抽選に当選しない確率である。「1-1/20」は、高確率モードの1回の遊技回において当たり抽選において大当たり当選(振り分けは100%確変大当たり)しない確率である。「10」は、時短継続回数である。「^」はべき算をあらわす演算子である。式(1)を計算すると、継続率は、約99.0%となる。このように、本実施形態のパチンコ機10は、従来のパチンコ機とは全く異なる連チャンシステムであり、連チャン性能について極めてハイスペックな機種を実現することができる。
上記連チャン性能を有するパチンコ機10によれば、従来のパチンコ機と比較して、次のような効果も奏する。従来より、大当たりを継続させる手法が異なるパチンコ機として、ループタイプのものと、STタイプのものとがある。ループタイプのパチンコ機では、高確高サポ状態において次回大当たり当選することが確定していることから、継続率は、大当たり当選したときの確変大当たりへの振り分け確率に基づいて定まる。このことは、ループタイプのパチンコ機では、図柄が揃った場合にその揃った図柄が確変図柄(例えば「7」図柄)となる確率に基づいて、継続率が定まると言える。このため、高確高サポ状態では、遊技者は、遊技回が消化されていくのをただ眺めているだけで、図柄が揃う場合にその揃う図柄が確変図柄であることを期待するだけである。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、先に説明したように、高確高サポ状態H4において、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が10回以内の遊技回において、転落抽選または当たり抽選に当選することを遊技者に期待させることができる。この結果、本実施形態のパチンコ機10によれば、従来のループタイプのパチンコ機と比較して、遊技者に対して、当たり抽選はもとより転落抽選にも当選することなく高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が10回に達してしまわないかといった緊迫感を付与することができる。
STタイプのパチンコ機では、高確高サポ状態における継続率は、1回の遊技回あたりの当たり抽選で大当たり当選しない確率からST回数全てにおいて外れる確率を算出し、当該外れる確率を1から引くことによって求めることができる。このため、STタイプのパチンコ機では、図柄が揃う確率(大当たり当選する確率)とST回数とに基づいて、継続率が定まる。したがって、STタイプのパチンコ機では、高確高サポ状態において実行される遊技回の回数が進むにつれて、大当たり当選せずに遊技回の回数がST回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して付与することができる。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、高確高サポ状態H4において、大当たり当選(図柄が揃うこと)に加えて転落抽選にも当選せずに、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が時短継続回数(10回)に達してしまわないか、といった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、従来のSTタイプのパチンコ機と比較して、大当たり当選に転落当選が加わった分だけ、より大きな緊迫感を遊技者に対して付与することができる。
他のゲーム性を有するパチンコ機として、次の構成も考えられる。遊技者にとって有利な特定の有利状態において、当該有利状態に移行してからの遊技回数が所定の数に達するまでに、当たり抽選において小当たりに当選(小当たりは高い確率で当選)した場合に、V入賞口に遊技球が入球することにより、開閉実行モード(ラウンド遊技)へ継続させる構成が考えられる。この構成によれば、有利状態から開閉実行モードへ移行するまでに実行される遊技回が短時間で消化されてしまうことから、短い間隔で開閉実行モードが繰り返され、射幸性が過度に高まってしまう課題があった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態H4から開閉実行モードH3に移行するルートにおいて、最終的に大当たりに当選することが確約された、抽選モードとして低確率モードで当たり抽選を繰り返し行うことのできる低確高サポ状態H5を経由することができることから、高確高サポ状態H4から開閉実行モードH3へ移行するまでに十分に時間を掛けることができる。このために、本実施形態のパチンコ機10によれば、短い間隔で開閉実行モードが繰り返されることによって射幸性が過度に高まってしまうことを防止することができる。また、十分に時間を掛けることで、種々の演出を行うことが可能となるという副次的な効果を奏することもできる。これらの効果は、上記他のゲーム性を有するパチンコ機の構成によっても決して奏することのできないものである。
上述したように、種々のタイプの従来のパチンコ機と比較して、本実施形態のパチンコ機10は、優れた効果を奏する。
《14-5》主制御装置において実行される各種処理:
次に、本実施形態のパチンコ機10において上述した処理を実行するための具体的な制御の一例を説明する。先に主制御装置60において実行される処理について説明し、その後、音声発光制御装置90及び表示制御装置100において実行される処理について説明する。
各遊技回の遊技を進行させるために、主制御装置60のMPU62は、タイマ割込み処理および通常処理を実行する。これらの処理について次に説明する。MPU62は、タイマ割込み処理及び通常処理の他に、停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理を実行するが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
図739は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。上述のように、タイマ割込み処理は、主制御装置60のMPU62によって定期的(例えば2msec周期)に起動される。
ステップSt0101では、各種検知センサー67a~67fの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置60に接続されている各種検知センサー67a~67fの状態を読み込み、当該センサーの状態を判定して検出情報(入球検知情報)を保存する。その後、ステップSt0102に進む。
ステップSt0102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した場合には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSt0103に進む。
ステップSt0103では、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、転落乱数カウンタCF、および電動役物開放カウンタC4の値の更新を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、転落乱数カウンタCF、および電動役物開放カウンタC4にそれぞれ1を加算すると共に、それらの各カウンタ値が最大値に達した場合には、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1~C4、CFの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSt0104に進む。なお、変動種別カウンタCSは、後述する通常処理(図743)において、その値を更新する。
ステップSt0104では、第1始動口33及び第2始動口34への入球に伴う始動口用の入球処理を実行する。ステップSt0104の始動口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSt0104を実行した後、ステップSt0105に進む。
ステップSt0105では、スルーゲート35への入球に伴うスルー用の入球処理を実行する。ステップSt0105のスルー用の入球処理の詳細については後述する。ステップSt0105を実行した後、MPU62はタイマ割込み処理を終了する。
<始動口用の入球処理>
次に、始動口用の入球処理について説明する。始動口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図739:St0104)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図740は、始動口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSt0201では、遊技球が第1始動口33に入球(始動入球)したか否かを、第1始動口33に対応した検知センサーの検知状態により判定する。ステップSt0201において、遊技球が第1始動口33に入球したと判定した場合には(St0201:YES)、ステップSt0202に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSt0203に進む。
ステップSt0203では、第1始動口33に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために外部信号設定処理を行う。その後、ステップSt0204に進む。
ステップSt0204では、第1保留エリアRaの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RaN(以下、第1始動保留個数RaNともいう)を読み出し、当該第1始動保留個数RaNが上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。ステップSt0204において、第1始動保留個数RaNが上限値未満でない場合には(St0204:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
一方、ステップSt0204において、第1始動保留個数RaNが上限値未満である場合には(St0204:YES)、ステップSt0205に進み、第1始動保留個数RaNに1を加算する。その後、ステップSt0206に進む。
ステップSt0206では、ステップSt0103(図739)において更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および転落乱数カウンタCFの各値を、対応する保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち、ステップSt0205において1を加算した第1始動保留個数RaNと対応する記憶エリアに格納する。ステップSt0206を実行した後、ステップSt0207に進む。
ステップSt0207では、先判定処理を実行する。先判定処理は、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および転落乱数カウンタCFの各値の情報(保留情報)に基づいて、当たり抽選の当否判定結果(抽選結果)、大当たりの種別、リーチの発生の有無、転落抽選の当否結果などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選(判定処理)の対象となるよりも前に実行する処理である。先判定処理の詳細については後述する。ステップSt0207を実行した後、ステップSt0208に進む。
ステップSt0208では、保留コマンドを設定する処理を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および転落乱数カウンタCFの各値の情報(保留情報)に基づいて実行された先判定処理の判定結果を第1保留コマンドとして設定する。
第1保留コマンドは、第1始動口33への遊技球の入球が発生したこと及び当該入球に基づいて取得された保留情報に基づく先判定処理による判定結果(先判定情報)を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に、サブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。第1保留コマンドは、後述する通常処理のコマンド出力処理(図743:ステップSt0503)において音声発光制御装置90に送信される。
音声発光制御装置90は、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて送信された第1保留コマンドを受信した場合には、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。ステップSt0208を実行した後、本始動口用の入球処理を終了する。
ステップSt0201において、遊技球が第1始動口33に入球していないと判定した場合には(St0201:NO)、ステップSt0209に進み、遊技球が第2始動口34に入球したか否かを第2始動口34に対応した検出センサーの検出状態により判定する。
ステップSt0209において、遊技球が第2始動口34に入球したと判定した場合には(St0209:YES)、ステップSt0210に進み、払出制御装置70に遊技球を1個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSt0211に進む。一方、ステップS2t0209において、遊技球が第2始動口34に入球していないと判定した場合には(St0209:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
ステップSt0211では、第2始動口34に遊技球が入球したことを示す信号を遊技ホール側の管理制御装置に対して出力するために、外部信号設定処理を行う。その後、ステップSt0212に進む。
ステップSt0212では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグは、後述する遊技状態移行処理において遊技状態を開閉実行モードに移行させる場合にONにされ、同じく遊技状態移行処理において開閉実行モードを終了させる場合にOFFにされるフラグである。ステップSt0212において、開閉実行モードフラグがONではないと判定した場合には(ステップSt0212:NO)、ステップSt0213に進む。一方、ステップSt0212において、開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(ステップSt0212:YES)、本始動口用の入球処理を終了する。
ステップSt0213では、特図ユニット37が変動表示中であるか否かを判定する。具体的には、特図ユニット37に備えられる第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方が変動表示中であるか否かを判定する。この判定は、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアの特図変動表示中フラグがONであるか否かを判定することにより行われる。特図変動表示中フラグは、第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方について変動表示を開始させる場合にONにされ、その変動表示が終了する場合にOFFにされる。
ステップSt0213において、特図ユニット37が変動表示中でないと判定した場合には(St0213:NO)、ステップSt0214に進む。一方、ステップSt0213において、特図変動表示中フラグがONであると判定した場合には(ステップSt0213:YES)、本始動口用の入球処理を終了する。
ステップSt0214では、ステップSt0103(図739)において更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および転落乱数カウンタCFの各値を、判定処理実行エリア64cに格納する。ステップSt0214を実行した後、ステップSt0215に進む。
ステップSt0215では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの第2始動口入球フラグをONにする。第2始動口入球フラグは、第2始動口34に遊技球が入球した際にONにされ、第2始動口34の入球を契機として第2の図柄が変動を開始する際にOFFにされる。ステップSt0215を実行した後、本始動口用の入球処理を終了する。
<先判定処理>
次に、先判定処理について説明する。先判定処理は、始動口用の入球処理のサブルーチン(図740:St0207)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図741は、先判定処理を示すフローチャートである。上述のように先判定処理は、保留情報に基づいて、当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定、転落抽選の当否判定などの判定結果を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。
ステップSt0301では、始動口用の入球処理(図740)における始動口への入球によって記憶エリアに格納された当たり乱数カウンタC1の値を把握する。その後、ステップSt0302に進み、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。具体的には、今回の入球よりも前の入球によって実行された先判定処理の判定結果を該当する記憶エリアから読み出し、今回の入球による当たり抽選よりも前に発生する確変大当たりの有無や、転落抽選への当選の有無を把握することによって、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。
ステップSt0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードであると判定した場合には、(St0302:YES)、ステップSt0303に進み、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照する。その後、ステップSt0308に進み、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照した結果、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値の情報が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
一方、ステップSt0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードでないと判定した場合には(St0302:NO)、ステップSt0304に進み、今回の入球によって記憶エリアに格納された転落乱数カウンタCFの値を把握する。その後、ステップSt0305に進み、転落抽選用テーブル記憶エリア63dに記憶されている転落当否判定テーブルを参照し、転落抽選に当選しているか否かの判定をする。
ステップSt0305において、転落抽選に当選していると判定した場合には(St0305:YES)、ステップSt0306に進み、転落当選情報を先判定処理結果記憶エリア64hに記憶し、ステップSt0303に進む。ステップSt0303では、上述のように、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照する。その後、ステップSt0308に進み、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)ルを参照した結果、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
ステップSt0305において、転落抽選に当選していないと判定した場合には(St0305:NO)、ステップSt0307に進み、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を参照する。その後、ステップSt0308に進み、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を参照した結果、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
ステップSt0308では、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応していると判定した場合には(St0308:YES)、ステップSt0309に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納された大当たり種別カウンタC2の値を把握する。その後、ステップSt0310に進み、振分テーブル記憶エリア63bに記憶されている振分テーブルを参照する。具体的には、今回の振り分け対象となった大当たり種別カウンタC2が第1始動口33への入球に基づいて取得されたものである場合には、第1始動口用振分テーブルを参照し、第2始動口34への入球に基づいて取得されたものである場合には、第2始動口用振分テーブルを参照する。ステップSt0310を実行した後、ステップSt0311に進む。
ステップSt0311では、振分テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり種別カウンタC2の値が、確変大当たりに対応しているか否かを判定する。ステップSt0311において、確変大当たりに対応していると判定した場合には(St0311:YES)、ステップSt0312に進み、先判定処理結果記憶エリア64hに確変大当たり情報を記憶する。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップSt0311において、確変大当たりに対応していないと判定した場合には(St0311:NO)、ステップSt0313に進み、先判定処理結果記憶エリア64hに通常大当たり情報を記憶する。その後、先判定処理を終了する。
ステップSt0308において、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応していないと判定した場合には(St0308:NO)、ステップSt0314に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納されたリーチ乱数カウンタC3の値を把握する。その後、ステップSt0315に進み、リーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。その後、ステップSt0316に進み、リーチ判定用テーブルを参照した結果、今回把握したリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ発生に対応しているか否かを判定する。
ステップSt0316において、リーチ発生に対応していると判定した場合には(St0316:YES)、ステップSt0317に進み、先判定処理結果記憶エリア64hにリーチ発生情報を記憶させる。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップSt0316において、リーチ発生に対応していないと判定した場合には(St0316:NO)、そのまま先判定処理を終了する。
<スルー用の入球処理>
次に、スルー用の入球処理について説明する。スルー用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図739:St0105)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図742は、スルー用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSt0401では、遊技球がスルーゲート35に入球したか否かを判定する。ステップSt0401において、遊技球がスルーゲート35に入球したと判定した場合には(St0401:YES)、ステップSt0402に進み、役物保留個数SNが上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。なお、役物保留個数SNは、電動役物開放抽選を行うために保留されているスルーゲート35への入球数を示す値である。本実施形態では、役物保留個数SNの最大値は4である。一方、ステップSt0401において、スルーゲート35に遊技球が入球しなかったと判定した場合には(St0401:NO)、本スルー用の入球処理を終了する。
ステップSt0402において、役物保留個数SNの上限値未満(4未満)であると判定した場合には(St0402:YES)、ステップSt0403に進み、役物保留個数SNに1を加算する。その後、ステップSt0404に進む。
ステップSt0404では、ステップSt0103(図739)において更新した電動役物開放カウンタC4の値をRAM64の電役保留エリア64dの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリアに格納する。その後、スルー用の入球処理を終了する。
一方、ステップSt0402において、役物保留個数SNの値が上限値未満でないと判定した場合(St0402:NO)、すなわち、役物保留個数SNの値が上限値以上であると判定した場合には、電動役物開放カウンタC4の値を格納することなく、スルー用の入球処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理について説明する。通常処理は、電源スイッチ88がオフ状態からオン状態に切り替えられたこと(以下、「電源投入」とも呼ぶ)に伴い主制御装置60のMPU62によって開始される処理である。通常処理においては、遊技の主要な処理が実行される。
図743は、通常処理を示すフローチャートである。ステップSt0501では、立ち上げ処理を実行する。具体的には、電源投入に伴う各制御装置の初期設定や、RAM64に記憶保持されたデータの有効性の判定などが実行される。その後、ステップSt0502に進む。
ステップSt0502では、立ち上げコマンドを設定する。立ち上げコマンドは、電源投入に伴ってサブ側の各制御装置に対してデモ動画を開始させるためのコマンドである。その後、ステップSt0503に進む。
ステップSt0503では、ステップSt0502において設定された立ち上げコマンドや、タイマ割込み処理又は前回に実行した通常処理で設定されたコマンド等の出力データを、サブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置70に対して送信する。また、立ち上げコマンド、変動用コマンド、種別コマンド、第1保留コマンド等の演出に関するコマンドが設定されている場合には、それらを音声発光制御装置90に対して送信する。ステップSt0503を実行した後、ステップSt0504に進む。
ステップSt0504では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSt0505に進む。
ステップSt0505では、払出制御装置70から受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み、ステップSt0506に進む。ステップSt0506では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、当たり抽選、図柄表示装置41による図柄の変動表示の設定、第1図柄表示部37a,第2図柄表示部37bの表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。ステップSt0506を実行した後、ステップSt0507に進む。
ステップSt0507では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。遊技状態移行処理を実行することにより、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。遊技状態移行処理の詳細は後述する。その後、ステップSt0508に進む。
ステップSt0508では、第2始動口34に設けられた電動役物34aを駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。電役サポート用処理では、電動役物34aを開放状態とするか否かの判定を行う。電役サポート用処理の詳細は後述する。その後、ステップSt0509に進む。
ステップSt0509では、今回の通常処理の開始(厳密には、ステップSt0503のコマンド出力処理の開始)から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。すなわち、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否かを判定する。ステップSt0509において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していないと判定した場合には(St0509:NO)、ステップSt0510及びステップSt0511において、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内で、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。具体的には、ステップSt0510において、乱数初期値カウンタCINIに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。また、ステップSt0511において、変動種別カウンタCSに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。一方、ステップSt0509において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していると判定した場合には(St0509:YES)、ステップSt0503に戻り、ステップSt0503からステップSt0508までの各処理を実行する。
なお、ステップSt0503からステップSt0508の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。したがって、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行することにより、これらのカウンタの値をランダムに更新することができる。
<遊技回制御処理>
次に、遊技回制御処理について説明する。遊技回制御処理は、通常処理のサブルーチン(図743:St0506)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図744は、遊技回制御処理を示すフローチャートである。ステップSt0601では、開閉実行モード中か否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグは、後述する遊技状態移行処理において遊技状態を開閉実行モードに移行させる場合にONにされ、同じく遊技状態移行処理において開閉実行モードを終了させる場合にOFFにされるフラグである。
ステップSt0601において、開閉実行モード中であると判定した場合には(St0601:YES)、ステップSt0602以降の処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。すなわち、開閉実行モード中である場合には、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。一方、ステップSt0601において、開閉実行モード中でないと判定した場合には(St0601:NO)、ステップSt0602に進む。
ステップSt0602では、特図ユニット37が変動表示中であるか否かを判定する。具体的には、特図ユニット37に備えられる第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方が変動表示中であるか否かを判定する。この判定は、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアの特図変動表示中フラグがONであるか否かを判定することにより行われる。特図変動表示中フラグは、第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方について変動表示を開始させる場合にONにされ、その変動表示が終了する場合にOFFにされる。
ステップSt0602において、特図ユニット37が変動表示中でないと判定した場合には(St0602:NO)、ステップSt0603に進む。
ステップSt0603では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を開始させるための変動開始処理を実行する。なお、変動開始処理の詳細は後述する。ステップSt0603を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSt0602において、特図ユニット37が変動表示中であると判定した場合には(St0602:YES)、ステップSt0604に進む。
ステップSt0604では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を終了させるための変動終了処理を実行する。なお、変動終了処理の詳細は後述する。ステップSt0604を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
<変動開始処理>
次に、変動開始処理について説明する。変動開始処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図744:St0603)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図745は、変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSt0701では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶された第2始動口入球フラグがONであるか否かを判定する。第2始動口入球フラグは、第2始動口34に遊技球が入球した際にONにされ、第2始動口34の入球を契機として第2の図柄が変動を開始する際にOFFにされる。ステップSt0701において、第2始動口入球フラグがONでないと判定した場合には(St0701:NO)、ステップSt0702に進む。
ステップSt0702では、第1始動保留個数RaNが「0」を上回るか否かを判定する。第1始動保留個数RaNが「0」以下である場合とは、第1始動口33についての始動保留個数が「0」であることを意味する。したがって、ステップSt0702において、第1始動保留個数RaNが「0」以下であると判定した場合には(St0702:NO)、本変動開始処理を終了する。一方、ステップSt0702において、第1始動保留個数RaNが「0」を上回ると判定した場合には(St0702:YES)、ステップSt0703に進む。
ステップSt0703では、第1保留エリアRaに記憶されている保留情報を変動開始後の状態に設定するための保留情報シフト処理を実行し、ステップSt0706に進む。保留情報シフト処理の詳細は後述する。
一方、ステップSt0701において、第2始動口入球フラグがONであると判定した場合には(St0701:YES)、ステップSt0704に進み、各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている第2図柄表示部フラグをONにする。第2図柄表示部フラグは、今回の変動表示の開始の対象が第2図柄表示部37bおよび第1図柄表示部37aのいずれであるかを特定するための情報である。その後、ステップSt0705に進む。
ステップSt0705では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶された第2始動口入球フラグをOFFにする。ステップSt0705を実行した後、ステップSt0706に進む。
ステップSt0706では、転落抽選に当選したときの処理を含む転落判定処理を行う。転落判定処理の詳細については後述する。次いで、ステップSt0707に進む。
ステップSt0707では、当たり抽選において大当たりに当選したときの処理を含む当たり判定処理を行う。当たり判定処理の詳細については後述する。ステップSt0707を実行した後、ステップSt0708に進む。
ステップSt0708では、変動時間設定処理を実行する。変動時間設定処理とは、遊技状態や、大当たりと時短付与の有無、リーチ発生の有無とに基づいて、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける今回の遊技回に要する時間である変動時間を設定するための処理である。変動時間設定処理の詳細については後述する。ステップSt0708を実行した後、ステップSt0709に進む。
ステップSt0709では、変動用コマンドを設定する。変動用コマンドには、今回の遊技回が第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか、第2始動口34への入球に基づくものであるかを示す情報が含まれているとともに、リーチの発生の有無の情報及びステップSt0708で設定された変動時間の情報が含まれている。ステップSt0709を実行した後、ステップSt0710に進む。
ステップSt0710では、種別コマンドを設定する。種別コマンドには、大当たりの有無、時短付与の有無、及び振り分け判定の結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、当たり抽選において大当たりに当選したか否かの情報、当たり抽選において時短付与に当選したか否かの情報、および大当たりの種別の情報として、8R確変大当たりの情報、8R通常大当たりの情報、16R確変大当たりの情報、又は、外れ結果の情報が含まれている。
ステップSt0709およびステップSt0710にて設定された変動用コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図743)におけるステップSt0503によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSt0710を実行した後、ステップSt0711に進む。
ステップSt0711では、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部に、図柄の変動表示を開始させる。具体的には、RAM64の第2図柄表示部フラグがONではない場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第1図柄表示部37aであると特定して変動表示を開始させ、第2図柄表示部フラグがONである場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第2図柄表示部37bであると特定して変動表示を開始させる。ステップSt0711を実行した後、ステップSt0712に進む。
ステップSt0712では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをONする。ステップSt0712を実行した後、本変動開始処理を終了する。
<保留情報シフト処理>
次に、保留情報シフト処理について説明する。保留情報シフト処理は、変動開始処理のサブルーチン(図745:St0703)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図746は、保留情報シフト処理を示すフローチャートである。ステップSt0801では、保留情報シフト処理を実行する処理対象である第1保留エリアRaについての第1始動保留個数RaNから1を減算する。その後、ステップSt0802に進む。
ステップSt0802では、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させる。その後、ステップSt0803に進む。
ステップSt0803では、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSt0803を実行した後、ステップSt0804に進む。
ステップSt0804では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONである場合には当該フラグをOFFにし、ONではない場合にはその状態を維持する。その後、ステップSt0805へ進む。
ステップSt0805では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第1保留エリアRaに対応していることの情報、すなわち第1始動口33に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。
<転落判定処理>
次に、転落判定処理について説明する。転落判定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図745:St0706)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図747は、転落判定処理を示すフローチャートである。ステップSt0901では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSt0901において、高確率モードであると判定した場合には(St0901:YES)、ステップSt0902に進む。
ステップSt0902では、転落抽選用当否テーブルを参照して、転落抽選の当否判定を実行する。具体的には、判定処理実行エリア64cに格納されている転落乱数カウンタCFの値が、転落抽選用テーブル記憶エリア63dの転落抽選用当否テーブル(図735参照)における当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。続くステップSt0903では、ステップSt0902における当否判定の結果が転落抽選に当選である場合には(St0903:YES)、ステップSt0904に進む。
ステップSt0904では、高確率モードフラグをOFFにする。その後、ステップSt0905に進み、転落コマンドを設定する。転落コマンドは、転落抽選に当選して、当否抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行したことを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。ステップSt0905を実行した後、本転落判定処理を終了する。
一方、ステップSt0901において高確率モードでないと判定した場合(St0901:NO)、またはステップSt0903において当否判定の結果が転落抽選に当選していない場合(St0903:NO)には、直ちに本転落判定処理を終了する。
<当たり判定処理>
次に、当たり判定処理について説明する。当たり判定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図745:St0707)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図748は、当たり判定処理を示すフローチャートである。ステップSt1001では、RAM64の第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定する。ステップSt1001において、第2図柄表示部フラグがONではないと判定した場合には(St1001:NO)、ステップSt1002に進み、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSt1002において、高確率モードであると判定した場合には(St1002:YES)、ステップSt1003に進み、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに格納されている当たり乱数カウンタC1の値が、図732(b)に示す第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSt1008に進む。
一方、ステップSt1002において高確率モードではないと判定した場合には(St1002:NO)、ステップSt1004に進み、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに格納されている当たり乱数カウンタC1の値が、図732(a)に示す第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)において大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSt1008に進む。
ステップSt1001において、第2図柄表示部フラグがONではあると判定した場合には(St1001:YES)、ステップSt1005に進み、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSt1005において、高確率モードであると判定した場合には(St1005:YES)、ステップSt1006に進み、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに格納されている当たり乱数カウンタC1の値が、図733(b)に示す第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSt1006に進む。
一方、ステップSt1005において高確率モードではないと判定した場合には(St1005:NO)、ステップSt1007に進み、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに格納されている当たり乱数カウンタC1の値が、図733(a)に示す第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)において大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSt1008に進む。
ステップSt1008では、ステップSt1003、ステップSt1004、ステップSt1006、またはステップSt1007における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSt1008において、当否判定の結果が大当たり当選である場合には(St1008:YES)、ステップSt1009に進む。
ステップSt1009では、RAM64の第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定する。ステップSt1009において、第2図柄表示部フラグがONではないと判定した場合には(St1009:NO)、ステップSt1010に進み、第1始動口用の振分テーブル(図734(a))を参照して振分判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、8R確変大当たりの数値範囲、8R通常大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。
一方、ステップSt1009において、第2図柄表示部フラグがONであると判定した場合には(St1009:YES)、ステップSt1011に進み、第2始動口用の振分テーブル(図734(b))を参照して振分判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりの数値範囲に含まれているかを判定する。本実施形態の第2始動口用の振分テーブルでは、振分結果が16R確変大当たりの一種類だけであるから、上記判定の結果は必ず16R確変大当たりとなる。ステップSt1010又はステップSt1011の処理を実行した後、ステップSt1012に進む。
ステップSt1012では、ステップSt1010又はステップSt1011において振り分けた大当たりの種別に対応したフラグ(大当たりフラグ)をONにする。具体的には、8R確変大当たりである場合には8R確変大当たりフラグをONにし、8R通常大当たりである場合には8R通常大当たりフラグをONにし、16R確変大当たりである場合には16R確変大当たりフラグをONにする。ステップSt1012を実行した後、ステップSt1013に進む。
ステップSt1013では、大当たり用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、大当たりに当選することとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている大当たり用の停止結果テーブルを参照することで、ステップSt1010又はステップSt1011において振り分けた大当たりの種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSt1013を実行した後、本当たり判定処理を終了する。
ステップSt1008において、ステップSt1003、ステップSt1004、ステップSt1006、またはステップSt1007における当たり抽選の結果が大当たり当選でない場合には(St1008:NO)、ステップSt1014に進む。
ステップSt1014では、ステップSt1007における当否判定(当たり抽選)の結果が時短付与当選(時短付与に当選したこと)であるか否かを判定する。ステップSt1014において、当否判定の結果が時短付与当選である場合には(St1014:YES)、ステップSt1015に進む。
ステップSt1015では、時短付与フラグをONする。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの時短付与フラグをONする。時短付与フラグは、時短付与に当選したことを示すフラグである。ステップSt1015を実行した後、ステップSt1016に進む。
ステップSt1016では、時短付与用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、時短付与に当選したことになる今回の遊技回において、第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fにおける時短付与用の停止結果テーブルを参照することで、停止結果テーブル記憶エリア63fに格納されている、当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSt1016を実行した後、本当たり判定処理を終了する。
ステップSt1014において、ステップSt1007における当否判定の結果が時短付与当選でない場合には(St1014:NO)、ステップSt1017に進む。
ステップSt1017では、リーチ判定用テーブルを参照して、当該遊技回においてリーチが発生するか否かの判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルにおいて、リーチが発生として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSt1018に進む。
ステップSt1018において、ステップSt1017におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生するというものである場合には(St1018:YES)、ステップSt1019に進み、リーチ発生フラグをONする。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのリーチ発生フラグをONする。ステップSt1019を実行した後、ステップSt1020に進む。
一方、ステップSt1018において、ステップSt1017におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生しないというものである場合には(St1018:NO)、ステップSt1019を実行することなく、ステップSt1020に進む。
ステップSt1020では、外れ用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、外れ結果となる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fにおける外れ用の停止結果テーブルを参照することで、判定処理実行エリア64cに格納されている大当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSt1016を実行した後、本当たり判定処理を終了する。
<変動時間設定処理>
次に、変動時間設定処理について説明する。変動時間設定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図745:St0708)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図749は、変動時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSt1101では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタバッファに記憶されている変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップSt1102に進む。
ステップSt1102では、変動時間テーブルを特定する処理を実行する。変動時間テーブルは、図柄が変動を開始してから停止するまでの時間である変動時間の情報(変動時間情報)と変動種別カウンタCSの値とをデータ要素とする表形式のデータである。ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hには、遊技状態や、大当たりと時短付与の有無、リーチ発生の有無に応じた様々な種類の変動時間テーブルを記憶している。ステップS1102では、これらの変動時間テーブルから一の変動時間テーブルを特定する。具体的には、高確率モードフラグと高頻度サポートモードフラグとに基づいて、現在の遊技状態が低確低サポ状態、高確高サポ状態、低確高サポ状態、高確低サポ状態のうちのいずれにあるかを判定し、当該判定結果と、今回の遊技回に係る、大当たりや時短付与の有無を判定する当否判定の判定結果と、リーチ発生の有無を判定するリーチ判定の判定結果とに基づいて、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hの中から一の変動時間テーブルの特定を行う。ステップSt1102を実行した後、ステップSt1103に進む。
ステップSt1103では、ステップSt1102で特定した変動時間テーブルを参照することによって、ステップSt1101で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSt1103を実行した後、ステップSt1104に進む。
ステップSt1104では、ステップSt1103で取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、変動時間設定処理を終了する。
<変動終了処理>
次に、変動終了処理について説明する。変動終了処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図744:St0604)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図750は、変動終了処理を示すフローチャートである。ステップSt1201では、今回の遊技回の変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間とは、上述したように、図柄列が変動を開始してから全ての図柄列が停止するまでの時間であり、単位遊技時間の一部である。具体的には、ステップSt1201では、RAM64の変動時間カウンタエリア(各種カウンタエリア64f)に格納されている変動時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動時間情報の値は、前述した変動時間設定処理(図749)において設定されたものである。この設定された変動時間情報の値は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。
ステップSt1201において、変動時間が経過していないと判定した場合には(St1201:NO)、本変動終了処理を終了する。
ステップSt1201において、変動時間が経過していると判定した場合には(St1201:YES)、ステップSt1202に進み、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部における図柄の変動を終了させる処理を行う。続く、ステップSt1203では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをOFFする。ステップSt1203を実行した後、ステップSt1204に進む。
ステップSt1204では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、8R確変大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグ、16R確変大当たりフラグの内のいずれかがONであるか否かを判定する。ステップSt1204において、上記フラグのいずれもONではない、すなわち今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選でないと判定した場合には(St1204:NO)、ステップSt1205に進む。
ステップSt1205では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が時短付与である場合に実行される処理である時短付与用処理を実行する。なお、時短付与用処理の詳細は後述する。ステップSt1205を実行した後、ステップSt1206に進む。
ステップSt1206では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSt1206において、高確率モードフラグがONであると判定した場合には(St1206:YES)、ステップSt1207に進み、ST用遊技回数カウンタSNCの値を1減算する。ST用遊技回数カウンタSNCは、高確率モードで継続して実行される遊技回の回数があと何回でST回数に達するかを計数するためのカウンタである。ステップSt1207を実行した後、ステップSt1208に進む。
ステップSt1208では、高確率モードで継続して実行される遊技回の回数がST回数(例えば50回)に達したか否かを判定する。具体的には、ST用遊技回数カウンタSNCの値が0であるか否かを判定する。ST用遊技回数カウンタSNCはST回数の残りの回数を示すものであることから、SNC=0であるか否かを判定することによって、高確率モードで継続して実行される遊技回の回数がST回数に達したか否かを判定することができる。
ステップSt1208において、ST用遊技回数カウンタSNCの値が0であると判定した場合(St1208:YES)、すなわち、高確率モードで継続して実行される遊技回の回数がST回数に達したと判定した場合には、ステップSt1209に進み、高確率モードフラグをOFFする。その後、ステップSt1210に進む。
一方、ステップSt1208において、ST用遊技回数カウンタSNCの値が0でないと判定した場合(St1208:NO)、すなわち、高確率モードで継続して実行される遊技回の回数がST回数に達する前(=ST回数内)であると判定した場合には、ステップSt1209を実行することなく、ステップSt1210に進む。
なお、ステップSt1206において、高確率モードフラグがONでないと判定した場合にも(St1206:NO)、ステップSt1210に進む。
ステップSt1210では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている次回迄高サポ継続状態フラグがONであるか否かを判定する。次回迄高サポ継続状態フラグは、次回大当たり当選するまでサポートモードとして高頻度サポートモードが継続される状態(次回迄高サポ継続状態)に該当するか否かを示すフラグであり、ステップSt1205の時短付与処理において時短付与フラグがONであると判定された場合にONにされ、開閉実行モードの開始時(オープニング期間の開始時)にOFFにされる。
ステップSt1210において、次回迄高サポ継続状態フラグがONであると判定した場合には(St1210:YES)、直ちに本変動終了処理を終了する。
一方、ステップSt1210において、次回迄高サポ継続状態フラグがONでないと判定した場合には(St1210:NO)、ステップSt1211に進む。
ステップSt1211では、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSt1211において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(St1211:YES)、ステップSt1212に進む。
ステップSt1212では、時短用遊技回数カウンタPNCの値を1減算する。時短用遊技回数カウンタPNCは、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数があと何回で時短継続回数に達するかを計数するためのカウンタである。その後、ステップSt1213に進む。
ステップSt1213では、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が時短継続回数(例えば10回)に達したか否かを判定する。具体的には、時短用遊技回数カウンタPNCの値が0以下であるか否かを判定する。時短用遊技回数カウンタPNCは時短継続回数の残りの回数を示すものであることから、PNC=0であるか否かを判定することによって、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が時短継続回数に達したか否かを判定することができる。
ステップSt1213において、時短用遊技回数カウンタPNCの値が0であると判定した場合(St1213:YES)、すなわち、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が時短継続回数に達したと判定した場合には、ステップSt1214に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFする。ステップSt1214を実行した後、本変動終了処理を終了する。
一方、ステップSt1213において、時短用遊技回数カウンタPNCの値が0でないと判定した場合(St1213:NO)、すなわち、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が時短継続回数に達する前(=時短継続回数内)であると判定した場合には、ステップSt1214を実行することなく、直ちに本変動終了処理を終了する。
なお、ステップSt1211において、高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合にも(St1211:NO)、直ちに本変動終了処理を終了する。
ステップSt1204において、8R確変大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグ、16R確変大当たりフラグの内のいずれかのフラグがONである、すなわち、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であると判定した場合には(St1204:YES)、ステップSt1215に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグをONする。ステップSt1215を実行した後、本変動時間終了処理を終了する。
<時短付与用処理>
次に、時短付与用処理について説明する。時短付与用処理は、変動終了処理のサブルーチン(図750:St1205)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図751は、時短付与用処理を示すフローチャートである。ステップSt1301では、時短付与フラグがONであるか否かを判定する。
ステップSt1301において、時短付与フラグがONであると判定した場合には(St1301:YES)、ステップSt1302に進み、高頻度サポートモードフラグをONにする。これにより、時短付与フラグがONである場合、すなわち、当たり抽選において時短付与に当選した場合に、サポートモードが高頻度サポートモードに移行する。ステップSt1302を実行した後、ステップSt1303に進む。
ステップSt1303では、サポートモードが高頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高頻度サポートモードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。ステップSt1303を実行した後、ステップSt1304に進む。
ステップSt1304では、次回迄高サポ継続状態フラグをONにし、その後、ステップSt1305に進み、次回迄高サポ継続状態にあることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである次回迄高サポ継続状態コマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。ステップSt1305を実行した後、ステップSt1306に進む。
ステップSt1306では、時短付与フラグをOFFにする。ステップSt1306を実行した後、時短付与用処理を終了する。
一方、ステップSt1301において、時短付与フラグがONでないと判定した場合には(St1301:NO)、直ちに時短付与用処理を終了する。
<遊技状態移行処理>
次に、遊技状態移行処理について説明する。遊技状態移行処理は、通常処理のサブルーチン(図743:St0507)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図752は、遊技状態移行処理を示すフローチャートである。ステップSt1401では、エンディング期間フラグがONであるか否かを判定する。エンディング期間フラグは、開閉実行モードにおける大入賞口開閉処理期間の終了時(エンディング期間の開始時)にONにされ、エンディング期間の終了時にOFFにされる。エンディング期間は、開閉実行モードにおいてエンディング演出を実行するための期間である。
ステップSt1401において、エンディング期間フラグがONではないと判定した場合には(St1401:NO)、ステップSt1402に進み、開閉処理期間フラグがONであるか否かを判定する。開閉処理期間フラグは、開閉実行モード中においてオープニング期間が終了し、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉動作が実行される期間である大入賞口開閉処理期間が開始されるタイミングでONにされ、当該開閉扉36bの開閉動作が終了するタイミングでOFFにされる。
ステップSt1402において、開閉処理期間フラグがONではないと判定した場合には(St1402:NO)、ステップSt1403に進み、オープニング期間フラグがONであるか否かを判定する。オープニング期間フラグは、オープニング期間の開始時にONにされ、オープニング期間の終了時にOFFにされる。
ステップSt1403において、オープニング期間フラグがONではないと判定した場合には(St1403:NO)、ステップSt1404に進み、開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSt1404において、開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(St1404:YES)、ステップSt1405に進む。一方、ステップSt1404において、開閉実行モードフラグがOFFであると判定した場合には(St1404:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSt1405では、高確率モードフラグをOFFにする。ステップSt1405を実行した後、ステップSt1406に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。ステップSt1406を実行した後、ステップSt1407に進み、次回迄高サポ継続状態フラグをOFFにする。ステップSt1407を実行した後、ステップSt1408に進む。
ステップSt1408では、開閉シナリオを設定する開閉シナリオ設定処理を実行する。開閉シナリオは、ラウンド遊技における開閉扉36bの開閉動作のパターンを定めるもので、本実施形態では、開閉扉36bを閉鎖状態から開放状態へ移行する条件(以下、「開放条件」とも呼ぶ)と、開閉扉36bを開放状態から閉鎖状態へ移行する条件(以下、「閉鎖条件」とも呼ぶ)と、が記録されたプログラムである。開閉シナリオは、ROM63の開閉シナリオ記憶エリア63iに記憶されている
開放条件は、例えば下記の通りである。
・パチンコ機10の現在の状態が、開閉実行モードにおける各ラウンド遊技を開始するタイミングであること。
上記1つの項目が成立した場合に、開閉扉36bは閉鎖状態から開放状態に移行する。
閉鎖条件は、例えば下記の通りである。
・各ラウンド遊技を開始してからの経過時間が、予め定められた上限継続時間(例えば15秒)を超えること。
・各ラウンド遊技を開始してから大入賞口36aへ入球した遊技球の個数が、予め定められた上限個数を超えること。
上記2つの項目のうちのいずれか一方が成立した場合に、開閉扉36bは開放状態から閉鎖状態に移行する。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、後述するシャッター開閉処理によって、V入賞口シャッター48aは、開閉実行モードの開始時から所定時間の経過後に、一定時間(例えば10秒間)だけ開放状態となり、その後、閉鎖状態となるように制御されている。翻ってみて、上述した開閉扉36bの開閉動作のパターンを定める開閉シナリオは、大当たりの種別が確変大当たりであるか通常大当たりであるかによって相違したものに設定される。大当たりの種別が確変大当たりである場合、すなわち、RAM64の8R確変大当たりフラグまたは16R確変大当たりフラグがONである場合には、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間の中に、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間が含まれる(一部ではなく、全部が含まれる)ように、上記開放条件が定められる。これによって、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合に、ラウンド遊技の1ラウンド目において開放したV入賞口48への遊技球の入球が容易となる。
なお、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間の中に、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間が含まれる構成に換えて、ラウンド遊技の1以外の数のラウンド目における開閉扉36bの開放期間の中に、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間が含まれる構成としてもよい。ステップSt1408を実行した後、ステップSt1409に進む。
ステップSt1409では、オープニング時間設定処理を実行する。オープニング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるオープニング期間の時間的長さ(以下、オープニング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のオープニング期間において同じ一定の長さのオープニング時間を設定する。具体的には、オープニング時間を決定する第3タイマカウンタエリアT3に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第3タイマカウンタエリアT3は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSt1409を実行した後、ステップSt1410に進む。
ステップSt1410では、オープニングコマンドを設定する。設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図743)におけるステップSt0503にて、音声発光制御装置90に送信される。このオープニングコマンドには、設定したオープニング時間および今回の開閉実行モードのラウンド数の情報が含まれる。音声発光制御装置90では、受信したオープニングコマンドに基づいて、オープニング時間および大入賞口開閉処理期間に対応した演出の内容を決定し、その決定した内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSt1410を実行した後、ステップSt1411に進み、オープニング期間フラグをONにする。ステップSt1411を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSt1403において、オープニング期間フラグがONであると判定した場合には(St1403:YES)、ステップSt1412に進む。
ステップSt1412では、オープニング期間が終了したか否かを判定する。具体的には、第3タイマカウンタエリアT3の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSt1412において、オープニング期間が終了したと判定した場合には(St1412:YES)、ステップSt1413に進み、オープニング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSt1414に進む。
ステップSt1413では、今回の開閉実行モードの種別を報知するためのラウンド表示の開始処理を実行する。具体的には、RAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶されているアドレス情報を確認する。そして、確認したアドレス情報に基づいて、ROM63に記憶されている停止結果データ群の中から、上記アドレス情報に対応した停止結果データを特定するとともに、その特定した停止結果データからラウンド回数の内容を確認する。その後、その確認したラウンド回数の内容を、メイン表示部45におけるラウンド表示部39に出力する。これにより、ラウンド表示部39では上記出力に係るラウンドの情報が表示される。ステップSt1414を実行した後、ステップSt1415に進む。
ステップSt1415では、開閉処理期間フラグをONにする。続くステップSt1415では、開閉処理開始コマンドを設定する。開閉処理開始コマンドは、開閉処理期間が開始されたことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉処理開始コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図743:ステップSt0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSt1415を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSt1402において、開閉処理期間フラグがONであると判定した場合には(St1402:YES)、ステップSt1416に進み、大入賞口開閉処理を実行する。大入賞口開閉処理については後述する。ステップSt1416を実行した後、ステップSt1417に進む。
ステップSt1417では、シャッター開閉処理を実行する。シャッター開閉処理については後述する。ステップSt1417を実行した後、ステップSt1418に進む。
ステップSt1418では、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。具体的には、開閉扉36bが開放された回数をカウントするための第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であるか否かによって、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。ステップSt1418において、大入賞口開閉処理が終了したと判定した場合には(St1418:YES)、ステップSt1419に進む。一方、ステップSt1418において、大入賞口開閉処理が終了していないと判定した場合には(St1418:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSt1419では、開閉処理期間フラグをOFFにし、その後、ステップSt1420に進む。
ステップSt1420では、ラウンド表示の終了処理を実行する。当該処理では、メイン表示部45におけるラウンド表示部39が消灯されるように当該ラウンド表示部39の表示制御を終了する。ステップSt1420を実行した後、ステップSt1421に進む。
ステップSt1421では、エンディング時間設定処理を実行する。エンディング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるエンディング期間の時間的長さ(以下、エンディング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のエンディング期間において同じ一定の長さのエンディング時間を設定する。具体的には、エンディング時間を決定する第4タイマカウンタエリアT4に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第4タイマカウンタエリアT4は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSt1421を実行した後、ステップSt1422に進む。
ステップSt1422では、エンディングコマンドを設定する。この設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図743)におけるステップSt0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90では、エンディングコマンドを受信することに基づいて、開閉実行モードに対応した演出を終了させる。ステップSt1422を実行した後、ステップSt1423に進む。
ステップSt1423では、エンディング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSt1401において、エンディング期間フラグがONであると判定した場合には(St1401:YES)、ステップSt1424に進む。
ステップSt1424では、エンディング期間が終了したか否かの判定を行う。具体的には、エンディング時間設定処理(St1421)において、ステップSt1421でエンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSt1424において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であると判定した場合には(St1424:YES)、ステップSt1425に進む。
ステップSt1425では、エンディング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSt1426に進み、エンディング期間終了時の移行処理を実行する。エンディング期間終了時の移行処理は、今回のエンディング期間が終了した後の遊技回の各種モードを設定するための処理である。エンディング期間終了時の移行処理の詳細は後述する。ステップSt1426を実行した後、ステップSt1427に進む。
ステップSt1427では、開閉実行モードフラグをOFFにする。ステップSt1426を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
一方、ステップSt1424において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」ではないと判定した場合には(St1424:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
<大入賞口開閉処理>
次に、大入賞口開閉処理について説明する。大入賞口開閉処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図752:St1416)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図753は、大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。ステップSt1501では、開閉扉36bは開放中であるか否かを判定する。具体的には、可変入賞駆動部36cの駆動状態に基づいて判定を行う。ステップSt1501において、開閉扉36bは開放中ではないと判定した場合には(St1501:NO)、ステップSt1502に進む。
ステップSt1502では、開閉扉36bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの開放のタイミングであるか否かを判定する。ステップSt1502において、開閉扉36bの開放条件が成立したと判定した場合には(St1502:YES)、ステップSt1503に進む。
ステップSt1503では、開閉扉36bを開放する。その後、ステップSt1504に進む。
ステップSt1504では、開閉扉開放コマンドを設定する。開閉扉開放コマンドは、開閉扉36bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図743:ステップSt0503)において音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した開閉扉開放コマンドに基づいて、1ラウンド分の大入賞口36aの開放が開始されたことを特定するとともに、各種ランプ47やスピーカー46における演出内容を、大入賞口36aの開放が開始されたことに対応する内容に更新する。また、音声発光制御装置90は、上記開閉扉開放コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置100に送信する。表示制御装置100は、受信した開閉扉開放コマンドに基づいて、1ラウンド分の大入賞口36aの開放が開始されたことを特定するとともに、図柄表示装置41における演出内容を、大入賞口36aの開放が開始されたことに対応する内容に更新する。ステップSt1504を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSt1502において、開閉扉36bの開放条件が成立していないと判定した場合には(St1502:NO)、ステップSt1503およびステップSt1504を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSt1501において、開閉扉36bは開放中であると判定した場合には(St1501:YES)、ステップSt1505に進む。
ステップSt1505では、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの閉鎖のタイミングであるか否かを判定する。ステップSt1505において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(St1505:YES)、ステップSt1506に進む。
ステップSt1506では、開閉扉36bを閉鎖する。その後、ステップSt1507に進む。
ステップSt1507では、開閉扉閉鎖コマンドを設定する。開閉扉閉鎖コマンドは、開閉扉36bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図743:ステップSt0503)において音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した開閉扉閉鎖コマンドに基づいて、1ラウンド分の大入賞口36aの開放が終了したことを特定するとともに、各種ランプ47やスピーカー46における演出内容を、大入賞口36aの開放が終了したことに対応する内容に更新する。また、音声発光制御装置90は、開閉扉閉鎖コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置100に送信する。表示制御装置100は、受信した開閉扉閉鎖コマンドに基づいて、1ラウンド分の大入賞口36aの開放が終了したことを特定するとともに、図柄表示装置41における演出内容を、大入賞口36aの開放が終了したことに対応する内容に更新する。ステップSt1507を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSt1505において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(St1505:NO)、ステップSt1506およびステップSt1507を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
<シャッター開閉処理>
次に、シャッター開閉処理について説明する。シャッター開閉処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図752:St1417)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図754は、シャッター開閉処理を示すフローチャートである。ステップSt1601では、V入賞口シャッター48aが開放中であるか否かを判定する。具体的には、V入賞口シャッター駆動部48b(図730)の動作状態によって、V入賞口シャッター48aが開放中であるか否かが判定される。
ステップSt1601において、V入賞口シャッター48aは開放中ではないと判定した場合には(St1601:NO)、ステップSt1602に進む。
ステップSt1602では、V入賞口シャッター48aの開放条件が成立したか否かを判定する。本実施形態では、先に説明したように、V入賞口シャッター48aは、開閉実行モードの開始時から所定時間の経過後に、一定時間(例えば10秒間)だけ開放状態となり、その後、閉鎖状態となるように動作させる。この動作を実現するために、ステップSt1602では、開閉実行モードの開始時から所定時間が経過し開放するタイミングに達したかをタイマーカウンタでカウントすることによって、V入賞口シャッター48aの開放条件が成立しているか否かを判定する。
ステップSt1602において、V入賞口シャッター48aの開放条件が成立したと判定した場合には(St1602:YES)、ステップSt1603に進み、V入賞口シャッター48aを開放する。ステップSt1603を実行した後、後述するステップSt1606に進む。
一方、ステップSt1602において、V入賞口シャッター48aの開放条件が成立していないと判定した場合には(St1602:NO)、ステップSt1603を実行することなく、ステップSt1606に進む。
ステップSt1601において、V入賞口シャッター48aは開放中であると判定した場合には(St1601:YES)、ステップSt1604に進む。
ステップSt1604では、V入賞口シャッター48aの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、V入賞口シャッター48aが開放するタイミングから上記一定時間(10秒間)が経過し閉鎖するタイミングに達したかをタイマーカウンタでカウントすることによって、V入賞口シャッター48aの閉鎖条件が成立しているか否かを判定する。
ステップSt1604において、V入賞口シャッター48aの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(St1604:YES)、ステップSt1605に進み、V入賞口シャッター48aを閉鎖する。ステップSt1605を実行した後、ステップSt1606に進む。
一方、ステップSt1604において、V入賞口シャッター48aの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(St1604:NO)、ステップSt1605を実行することなく、ステップSt1606に進む。
ステップSt1606では、V入賞判定処理を実行する。V入賞判定処理については後述する。ステップSt1606を実行した後、本シャッター開閉処理を終了する。
<V入賞判定処理>
次に、V入賞判定処理について説明する。V入賞判定処理は、シャッター開閉処理のサブルーチン(図754:St1606)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図755は、V入賞判定処理を示すフローチャートである。ステップSt1701では、V入賞口48への遊技球の入球を検知したか否かを判定する。この判定は、V入賞口48への遊技球の入球を検知する検知センサー67fの検知信号から判断される。ステップSt1701において、V入賞口48への遊技球の入球を検知した場合には(St1701:YES)、ステップSt1702に進む。
ステップSt1702では、V入賞フラグをONにする。V入賞フラグは、V入賞口48に遊技球が入球したことを示すフラグであって、当該ラウンド遊技の終了後に実行される遊技回における抽選モードを高確率モードまたは低確率モードのいずれに設定するかの判定に用いられる。V入賞フラグはV入賞口48への遊技球の入球を検知した時にONにされ、エンディング期間の終了時にOFFにされる。ステップSt1702を実行した後、ステップSt1703に進む。
ステップSt1703では、V入賞コマンドを設定する。V入賞コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図743:ステップSt0503)において音声発光制御装置90に送信される。V入賞コマンドを受信した音声発光装置は、V入賞演出を実行するための設定を実行する。V入賞演出はV入賞口48に遊技球が入球したことを遊技者に報知するための演出である。ステップSt1703を実行した後、本V入賞判定処理を終了する。
一方、ステップSt1701において、V入賞口48への遊技球の入球を検知しない場合には(St1701:NO)、ステップSt1702およびステップSt1703を実行せずに、本V入賞判定処理を終了する。
<エンディング期間終了時の移行処理>
次に、エンディング期間終了時の移行処理について説明する。エンディング期間終了時の移行処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図752:St1426)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図756は、エンディング期間終了時の移行処理を示すフローチャートである。ステップSt1801では、V入賞フラグがONであるか否かを判定する。
ステップSt1801において、V入賞フラグがONであると判定した場合には(St1801:YES)、ステップSt1802に進み、フラグ消去処理を実行する。具体的には、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、および8R通常大当たりフラグのうちのONとなっているフラグをOFFにするとともに、ONではないフラグについてはその状態を維持する。また、V入賞フラグをOFFにする。ステップSt1802を実行した後、ステップSt1803に進む。
ステップSt1803では、高確率モードフラグをONにし、その後、ステップSt1804に進み、高頻度サポートモードフラグをONにする。これにより、開閉実行モードを終了した後に、抽選モードが高確率モードであり、且つ、サポートモードが高頻度サポートモードである遊技状態に移行する。ステップSt1804を実行した後、ステップSt1805に進む。
ステップSt1805では、抽選モードが高確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。ステップSt1805を実行した後、ステップSt1806に進む。
ステップSt1806では、サポートモードが高頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高頻度サポートモードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。ステップSt1806を実行した後、ステップSt1807に進む。
ステップSt1807では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられたST用遊技回数カウンタSNCに50をセットする。ST用遊技回数カウンタSNCにセットされる値は、遊技回数を限定して高確率モードを実行する際の、限定する遊技回数を示す値である。ステップSt1807を実行した後、ステップSt1808に進む。
ステップSt1808では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた時短用遊技回数カウンタPNCに10をセットする。時短用遊技回数カウンタPNCにセットされる値は、遊技回数を限定して高頻度サポートモードを実行する際の、限定する遊技回数を示す値である。ステップSt1808を実行した後、エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
一方、ステップSt1801において、V入賞フラグがONではないと判定した場合には、(St1801:NO)、ステップSt1809に進み、フラグ消去処理を実行する。具体的には、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、および8R通常大当たりフラグのうちのONとなっているフラグをOFFにするとともに、ONではないフラグについてはその状態を維持する。ステップSt1809を実行した後、ステップSt1810に進む。
ステップSt1810では、抽選モードが低確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである低確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。ステップSt1810を実行した後、ステップSt1811に進む。
ステップSt1811では、サポートモードが低頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである低頻度サポートモードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。ステップSt1811を実行した後、エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
<電役サポート用処理>
次に、電役サポート用処理について説明する。電役サポート用処理は、通常処理のサブルーチン(図743:St0508)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図757は、電役サポート用処理を示すフローチャートである。ステップSt1901では、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート中フラグがONであるか否かを判定する。サポート中フラグは、第2始動口34の電動役物34aを開放状態にさせる場合にONにされ、閉鎖状態に復帰させる場合にOFFにされるフラグである。ステップSt1901において、サポート中フラグがONではないと判定した場合には(St1901:NO)、ステップSt1902に進む。
ステップSt1902では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート当選フラグがONであるか否かを判定する。サポート当選フラグは、電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選において開放状態当選となった場合にONにされ、サポート中フラグがONである場合にOFFにされるフラグである。ステップSt1902において、サポート当選フラグがONではないと判定した場合には(St1902:NO)、ステップSt1903に進む。
ステップSt1903では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。第2タイマカウンタエリアT2にセットされたカウント値は、タイマ割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。
ステップSt1903において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(St1903:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(St1903:YES)、ステップSt1904に進む。
ステップSt1904では、普図ユニット38における図柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。ステップSt1904において、変動表示の終了タイミングであると判定した場合には(St1904:YES)、ステップSt1905に進み、外れ表示を設定した後、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより、外れ表示を停止表示した状態で普図ユニット38における図柄の変動表示が終了される。一方、ステップSt1904において、変動表示の終了タイミングでないと判定した場合には(St1904:NO)、ステップSt1906に進む。
ステップSt1906では、役物保留個数SNの値が「0」より大きいか否かを判定する。ステップSt1906において、役物保留個数SNの値が「0」であると判定した場合には(St1906:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSt1906において、役物保留個数SNの値が「0」より大きいと判定した場合には(St1906:YES)、ステップSt1907に進む。
ステップSt1907では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、その後、ステップSt1908に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。ステップSt1907において開閉実行モードではなく(St1907:NO)、且つ、ステップSt1908において高頻度サポートモードである場合には(St1908:YES)、ステップSt1909に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64dに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0~461であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「750」(すなわち1.5sec)をセットする。第2タイマカウンタエリアT2は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。その後、ステップSt1910に進む。
ステップSt1910では、ステップSt1909の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSt1910において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選であると判定した場合には(St1910:YES)、ステップSt1911に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2ラウンドカウンタエリアRC2に「3」をセットする。第2ラウンドカウンタエリアRC2は、電動役物34aが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。その後、電役サポート用処理を終了する。
一方、ステップSt1910において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選でないと判定した場合には(St1910:NO)、ステップSt1911の処理を実行することなく、電役サポート用処理を終了する。
ステップSt1907において開閉実行モードであると判定した場合(St1907:YES)、又は、ステップSt1908において高頻度サポートモードでないと判定した場合には(St1908:NO)、ステップSt1912に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64dに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0~190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「14750」(すなわち29.5sec)をセットする。その後、ステップSt1913に進む。
ステップSt1913では、ステップSt1912の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSt1913において、サポート当選でないと判定した場合には(St1913:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSt1913において、サポート当選であると判定した場合には(St1913:YES)、ステップSt1914に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、第2ラウンドカウンタエリアRC2に「1」をセットした後に、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSt1902において、サポート当選フラグがONであると判定した場合には(St1902:YES)、ステップSt1915に進み、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSt1915において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(St1915:NO)、普図ユニット38における絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSt1915において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(St1915:YES)、ステップSt1916に進む。
ステップSt1916では、当たり表示を設定する。これにより、当たり表示を停止表示した状態で普図ユニット38における絵柄の変動表示が終了される。その後、ステップSt1917に進み、サポート中フラグをONにするとともに、サポート当選フラグをOFFにする。その後、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSt1901において、サポート中フラグがONであると判定した場合には(St1901:YES)、ステップSt1918に進み、電動役物34aを開閉制御するための電役開閉制御処理を実行する。その後、本電役サポート用処理を終了する。
<電役開閉制御処理>
次に、電役開閉制御処理について説明する。電役開閉制御処理は、電役サポート用処理のサブルーチン(図757:St1918)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図758は、電役開閉制御処理を示すフローチャートである。ステップSt2001では、電動役物34aが開放中であるか否かを判定する。電動役物34aが開放中であるか否かは、電動役物駆動部34bが駆動状態であるか否かによって判定する。電動役物34aが開放されていると判定した場合には(St2001:YES)、ステップSt2002に進む。
ステップSt2002では、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの開放継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSt2002において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(St2002:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。すなわち、電動役物34aの開放継続時間が終了していない場合は、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSt2002において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(St2002:YES)、ステップSt2003に進み、電動役物34aを閉鎖状態に制御する閉鎖処理を行い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」(すなわち0.5sec)をセットする。すなわち、電動役物34aの開放継続時間の計測手段としての第2タイマカウンタエリアT2が「0」である場合には、電動役物34aを閉鎖するとともに、今度は第2タイマカウンタエリアT2を電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」をセットする。ステップSt2003を実行した後、ステップSt2004に進む。
ステップSt2004では、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値を1減算した後に、ステップSt2005に進み、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSt2005において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」でないと判定した場合には(St2005:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSt2005において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であると判定した場合には(St2005:YES)、ステップSt2006に進み、サポート中フラグをOFFにする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSt2001において、電動役物34aが開放中でないと判定した場合には(St2001:NO)、ステップSt2007に進み、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSt2007において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」でないと判定した場合には(St2007:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSt2007において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であると判定した場合には(St2007:YES)、ステップSt2008に進み、電動役物34aを開放状態に制御する開放処理を実行する。その後、ステップSt2009に進む。
ステップSt2009では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、開閉実行モード中でないと判定した場合には(St2009:NO)、ステップSt2010に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。
ステップSt2010において、高頻度サポートモード中であると判定した場合には(St2010:YES)、ステップSt2011に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「800」(すなわち1.6sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
一方、ステップSt2009において開閉実行モードであると判定した場合(St2009:YES)、又は、ステップSt2010において高頻度サポートモードではないと判定した場合には(St2010:NO)、ステップ201712に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「100」(すなわち0.2sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
《14-6》音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される各種処理:
次に、予告演出や結果告知演出を実行するために、音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される具体的な制御の一例を説明する。先に音声発光制御装置90において実行される処理について説明し、その後、表示制御装置100において実行される処理について説明する。
<音声発光制御装置において実行される各種処理>
<タイマ割込み処理>
最初に、音光側MPU92によって実行されるタイマ割込み処理について説明する。
図759は、音光側MPU92において実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。以下、タイマ割込み処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSt2101では、コマンド記憶処理を実行する。コマンド記憶処理は、主側MPU62からコマンドを受信した場合に、受信したコマンドを音光側RAM94に記憶するための処理である。音光側RAM94には、主側MPU62から受信したコマンドの記憶及び読み出しを可能とするためのリングバッファが設けられており、主側MPU62から受信したコマンドは、当該リングバッファに順次記憶されるとともに、記憶された順序に従って順次読み出される。ステップSt2101を実行した後、ステップSt2102に進む。
ステップSt2102では、保留コマンド対応処理を実行する。保留コマンド対応処理では、ステップSt2101で記憶したコマンドのうちの第1保留コマンドに対応した処理を行う。保留コマンド対応処理の詳細については後述する。ステップSt2102を実行した後、ステップSt2103に進む。
ステップSt2103では、遊技回演出設定処理を実行する。遊技回演出設定処理では、図柄の変動が開始してから停止するまでの遊技回において実行する演出の設定を行う。遊技回演出設定処理の詳細については後述する。ステップSt2103を実行した後、ステップSt2104に進む。
ステップSt2104では、開閉実行モード演出用処理を実行する。開閉実行モード演出用処理では、オープニング期間における演出や、大入賞口開閉処理期間における演出、エンディング期間における演出に関する処理を行う。ステップSt2104を実行した後、ステップSt2105に進む。
ステップSt2105では、背景演出用処理を実行する。背景演出用処理では、主側MPU62から受信した遊技状態を示すコマンドに応じて定まる背景動画を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。例えば、高頻度サポートモードの継続中であることを示す背景動画や、高頻度サポートモードを終了したことを示す背景動画、高確率モードの継続中であることを示す背景動画を表示させる処理を行う。ステップSt2105を実行した後、ステップSt2106に進む。
ステップSt2106では、V入賞演出用処理を実行する。V入賞演出用処理では、主側MPU62から受信したV入賞コマンドに応じて定まる演出画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。具体的には、開閉実行モードの大入賞口開閉処理の実行中に、主側MPU62からV入賞コマンドを受信したか否かを判定し、受信したと判定した場合に、V入賞口48に遊技球が入球したことを遊技者に報知する演出画像を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。図柄表示装置41に表示された、V入賞口48に遊技球が入球したことを示す演出画像を視認することによって、遊技者は、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであることを認識することができる。ステップSt2106を実行した後、ステップSt2107に進む。
ステップSt2107では、転落演出用処理を実行する。転落演出用処理では、主側MPU62から受信した転落コマンドに応じて定まる演出画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。具体的には、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時(すなわち、高確高サポ状態時)に、主側MPU62から転落コマンドを受信したか否かを判定し、受信したと判定した場合に、遊技者にとって有利な状態となったことを示し得る演出画像を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。図柄表示装置41に表示された、遊技者にとって有利な状態となったことを示し得る演出画像を視認することによって、遊技者は、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行し、その結果として低確高サポ状態H5に移行したことを認めることができる。一方、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードである時(すなわち、高確低サポ状態時)に、主側MPU62から転落コマンドを受信したか否かを判定し、受信したと判定した場合に、遊技者にとって不利な状態となったことを示し得る演出画像を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。図柄表示装置41に表示された、遊技者にとって不利な状態となったことを示し得る演出画像を視認することによって、遊技者は、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行し、その結果として低確低サポ状態H1に移行したことを認めることができる。ステップSt2107を実行した後、ステップSt2108に進む。
ステップSt2108では、次回迄高サポ継続演出用処理を実行する。次回迄高サポ継続演出用処理では、主側MPU62から受信した次回迄高サポ継続状態コマンドに応じて定まる演出画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。図柄表示装置41に表示された、次回迄高サポ継続状態コマンドに応じて定まる演出画像を視認することによって、遊技者は、次回大当たり当選するまでサポートモードとして高頻度サポートモードが継続される状態(次回迄高サポ継続状態)に移行したことを認識することができる。ステップSt2108を実行した後、ステップSt2109に進む。
ステップSt2109では、その他の処理を実行する。その他の処理は、遊技者によって遊技が行われていない時にデモ画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理等である。ステップSt2109を実行した後、ステップSt2110に進む。
ステップSt2110では、各種ランプ47の発光制御を行うための発光制御処理を実行する。発光制御処理では、上記の各演出用処理において読み出された発光データに基づいて、各種ランプ47の発光制御を行う。ステップSt2110を実行した後、ステップSt2111に進む。
ステップSt2111では、スピーカー46の音声出力制御を行うための音声出力制御処理を実行する。音声出力制御処理では、上記のBGM用処理及び各演出用処理において読み出された音声データに基づいて、スピーカー46の音声出力制御を行う。ステップSt2111を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
<保留コマンド対応処理>
次に、保留コマンド対応処理について説明する。保留コマンド対応処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図759:St2102)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図760は、保留コマンド対応処理を示すフローチャートである。ステップSt2201では、主側MPU62から第1保留コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップSt2201において、主側MPU62から第1保留コマンドを受信していると判定した場合には(St2201:YES)、ステップSt2202に進む。
ステップSt2202では、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第1保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第1保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第1保留個数カウンタエリアの更新処理では、第1保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となった第1保留コマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSt2202を実行した後、ステップSt2203に進む。
ステップSt2203では、保留表示制御処理を実行する。具体的には、ステップSt2202において特定された第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数に基づいて、第1保留表示部37cの表示態様(点灯させるLEDランプの色や組み合わせ)を制御する。ステップSt2203を実行した後、本保留コマンド対応処理を終了する。
ステップSt2202及びステップSt2203の処理を上記のようにした理由について説明する。本実施形態では、パチンコ機10の電源遮断中において、主制御装置60のRAM64に対してはバックアップ電力が供給されるのに対して、音声発光制御装置90のRAM94に対してはバックアップ電力が供給されない。このため、第1始動口33への入球に係る保留情報が主制御装置60のRAM64に記憶されている状況において電源が遮断されると、主制御装置60では保留情報が記憶保持されるのに対して、音声発光制御装置90では保留情報が0個であると把握される。この場合に、仮に、音声発光制御装置90において第1保留コマンドを受信する度に第1保留個数カウンタエリアをカウントアップする構成を採用すると、主制御装置60において実際に保留記憶されている保留情報の数と、音声発光制御装置90において把握している保留情報の数とが一致しなくなるといった不都合が生じ得る。これに対して、本実施形態のように、主制御装置60は、保留個数の情報を含めて第1保留コマンドを送信するとともに、音声発光制御装置90では保留コマンドを受信する度にそのコマンドに含まれる保留個数の情報を第1保留個数カウンタエリアに設定する構成を採用することによって、上記のような不都合の発生を抑制することができる。
ステップSt2201において、主側MPU62から第1保留コマンドを受信していないと判定した場合には(St2201:NO)、ステップSt2202およびステップSt2203を実行することなく、本保留コマンド対応処理を終了する。
<遊技回演出設定処理>
次に、遊技回演出設定処理について説明する。遊技回演出設定処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図759:St2103)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図761は、遊技回演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSt2301では、変動用コマンド及び種別コマンドを受信したか否かを判定する。ステップSt2301において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していないと判定した場合には(St2301:NO)、本遊技回演出設定処理を終了する。一方、ステップSt2301において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していると判定した場合には(St2301:YES)、ステップSt2302に進む。
ステップSt2302では、今回受信した変動用コマンドと種別コマンドとを読み出し、これらのコマンドから、大当たりの有無、時短付与の有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無、および変動時間の情報をそれぞれ把握する。そして、把握した情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。その後、ステップSt2303に進む。
ステップSt2303では、演出パターン設定処理を実行する。演出パターン設定処理は、今回の遊技回において実行する演出のパターン(予告演出、リーチ演出の内容や実行のタイミング)を演出パターンテーブルに基づいて決定し、設定する処理である。演出パターン設定処理の詳細については後述する。ステップSt2303を実行した後、ステップSt2304に進む。
ステップSt2304では、停止図柄の設定処理を実行する。停止図柄の設定処理では、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たり、8R確変大当たり、又は8R通常大当たりである場合には、有効ラインL1(図729参照)上に同一の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。具体的には、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たり又は8R確変大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の奇数図柄の組合せが選択され得るとともに、同一の偶数図柄の組合せが選択され得る。本実施形態のパチンコ機10では、この選択率は、同一の奇数図柄の組合せと、同一の偶数図柄の組合せとで同一となっているが、これに代えて、前者の方が後者よりも選択率が高い構成としてもよく、後者の方が前者よりも選択率が高い構成としてもよい。また、「7」図柄の組合せは、16R確変大当たりの場合にのみ選択される。また、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、8R通常大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の偶数図柄の組合せが選択される。
今回の遊技回の大当たり抽選の結果が、外れ結果であれば、変動用コマンドの内容からリーチ発生の有無を判定する。リーチ発生に対応していると判定した場合には、有効ラインL1上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL1上にリーチ図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。一方、リーチ発生に対応していないと判定した場合には、有効ラインL1上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL1上にリーチ図柄の組合せが成立しない停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。
今回の遊技回の当たり抽選の結果が、時短図柄である場合には、有効ラインL1(図729参照)上に所定の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。時短図柄に対応した所定の図柄の組合せは、例えば、[3・4・1]である(図729を参照)。ステップSt2304を実行した後、ステップSt2305に進む。
ステップSt2305では、今回の遊技回の変動表示パターンを設定するための処理を実行する。当該処理では、今回受信している変動用コマンドの内容から今回の遊技回の変動時間の情報を特定するとともに、当該変動時間の情報、及び、上記ステップSt2304において設定した停止図柄の情報の組合せに対応した変動表示パターンを選択する。なお、変動表示パターンを選択する際には、音光側ROM93の変動表示パターンテーブル記憶エリア93bに記憶されている変動表示パターンテーブルが参照される。その後、ステップSt2306に進む。
ステップSt2306では、今回の遊技回においてステップSt2303で設定された演出パターン、ステップSt2304で設定された停止図柄、ステップSt2305で設定された変動表示パターンの情報を演出コマンドに設定する。その後、ステップSt2307に進み、当該演出コマンドを表示側MPU102に送信する。表示側MPU102は、受信した演出コマンドに対応した演出内容を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。ステップSt2307を実行した後、ステップSt2308に進む。
ステップSt2308では、変動開始時の更新処理を実行する。変動開始時の更新処理は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における保留表示を更新するための処理である。変動開始時の更新処理の詳細については後述する。ステップSt2308を実行した後、本遊技回演出設定処理を終了する。
<演出パターン設定処理>
次に、演出パターン設定処理について説明する。演出パターン設定処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図761:St2303)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図762は、演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSt2401では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数RNを取得する。その後、ステップSt2402に進む。
ステップSt2402では、演出パターンテーブルを特定する処理を実行する。演出パターンテーブルは、遊技回において実行する演出のパターンと、変動時間と、演出パターン用乱数RNとをデータ要素とする3次元の表形式のデータである。ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93aには、大当たりの有無、時短付与の有無、リーチ発生の有無に応じた様々な種類の演出パターンテーブルを記憶している。ステップSt2402では、これらの演出パターンテーブルから一の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図761)のステップSt2302で把握した、大当たりの有無や、時短付与の有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無に基づいて、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93aの中から一の演出パターンテーブルの特定を行う。ステップSt2402を実行した後、ステップSt2403に進む。
ステップSt2403では、St2402で特定した演出パターンテーブルを参照して、遊技回演出設定処理(図761)のステップSt2302で把握した変動時間と、ステップSt2401によって得られた今回の演出パターン用乱数RNの値とに対応した演出パターンを取得する。ステップSt2403を実行した後、ステップSt2404に進む。
ステップSt2404では、ステップSt2403によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSt2404を実行した後、本演出パターン設定処理を終了する。
<変動開始時の更新処理>
次に、変動開始時の更新処理について説明する。変動開始時の更新処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図761:St2308)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図763は、変動開始時の更新処理を示すフローチャートである。ステップSt2501では、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか否かを判定する。ステップSt2501において、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであると判定した場合には(St2501:YES)、ステップSt2502に進み、音光側RAM94の第1保留個数カウンタエリアに記憶されている個数が1減算されるように、当該第1保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、変動開始時の更新処理を終了する。
一方、ステップSt2501において、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものではないと判定した場合には(St2501:NO)、ステップSt2502を実行することなく、本変動開始時の更新処理を終了する。
<表示制御装置において実行される各種処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行される処理について説明する。
表示制御装置100のMPU102において実行される処理としては、主に、電源投入後から電源が遮断されるまで繰り返し実行されるメイン処理と、音声発光制御装置90からコマンドを受信した場合に実行されるコマンド割込み処理と、VDP105から送信されるV割込み信号を検出した場合に実行されるV割込み処理とがある。V割込み信号は、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎にVDP105からMPU102に対して送信される信号である。
MPU102は、電源投入後にメイン処理を実行し、コマンドの受信やV割込み信号の検出に合わせて、コマンド割込み処理やV割込み処理を実行する。なお、コマンドの受信とV割込み信号の検出とが同時に行われた場合には、コマンド割込み処理を優先的に実行する。したがって、音声発光制御装置90から受信したコマンドの内容を素早く反映して、V割込み処理を実行することができる。
<メイン処理>
次に、表示制御装置100のMPU102によって実行されるメイン処理について説明する。
図764は、表示制御装置100のMPU102において実行されるメイン処理を示すフローチャートである。上述したように、メイン処理は、電源が投入された場合に実行され、電源が切断されるまでそのまま実行され続ける処理である。以下、メイン処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSt2601では、初期設定処理を実行する。具体的には、まず、MPU102を初期設定し、ワークRAM104及びビデオRAM107の記憶をクリアする処理が行われる。そして、キャラクタROM106に記憶された圧縮形式のキャラクタ情報を読み出し、読み出したキャラクタ情報を解凍して、解凍後のキャラクタ情報をビデオRAM107のキャラクタ領域に記憶する。更に、初期画面を表示するために、ビデオRAM107に書き込まれたキャラクタ情報から初期画面に対応した情報を抽出し、ビデオRAM107のフレームバッファ領域に、抽出したキャラクタ情報を書き込む。また、その他の初期化に必要な設定を行う。その後、ステップSt2602に進む。
ステップSt2602では、割込み許可設定を実行する。割込み許可設定が実行されると、以後、メイン処理では、電源が切断されるまで無限ループ処理を実行する。これにより、割込み許可が設定されて以降、コマンドの受信及びV割込信号の検出に合わせて、以下で説明するコマンド割込み処理及びV割込み処理を実行する。
<コマンド割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理について説明する。上述したように、コマンド割込み処理は、音声発光制御装置90からコマンドを受信する毎に実行される処理である。
図765は、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理を示すフローチャートである。ステップSt2701では、コマンド格納処理を実行する。コマンド格納処理では、受信したコマンドデータを抽出し、ワークRAM104に設けられたコマンド格納エリアに、その抽出したコマンドデータを格納する。コマンド格納処理によってコマンド格納エリアに格納された各種コマンドは、後述するV割込み処理のコマンド判定処理によって読み出され、そのコマンドに対応した処理が実行される。
<V割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理について説明する。
図766は、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理を示すフローチャートである。上述したように、V割込み処理は、VDP105からのV割込み信号が検出されることによって実行される処理である。V割込み処理では、コマンド割込み処理によってコマンド格納領域に格納されたコマンドに対応する各種処理を実行するとともに、図柄表示装置41に表示させる画像を特定した上で、VDP105に対してその画像の描画及び表示の指示を実行する。
上述したように、V割込み信号は、VDP105において、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に生成されるとともに、MPU102に対して送信される信号である。したがって、MPU102がこのV割込み信号に同期してV割込み処理を実行することにより、VDP105に対する描画指示が、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に行われることになる。このため、VDP105は、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が格納されているフレームバッファ領域に、新たな描画指示に伴った画像が展開されたりすることを抑制することができる。以下、V割込み処理の各ステップの処理の詳細について説明する。
ステップSt2801では、コマンド対応処理を実行する。コマンド対応処理では、コマンド割込み処理(図765)によってコマンド格納エリアに格納されたコマンドの内容を解析するとともに、そのコマンドに対応した処理を実行する。具体的には、例えば、演出コマンドが格納されていた場合には、その演出コマンドによって指定された演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。
演出操作コマンドが格納されていた場合には、演出操作ボタン24の押下の受付期間であるか否かを判定し、演出操作ボタン24の押下の受付期間であると判定した場合には、演出操作ボタン24の押下に対応した演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。一方、演出操作ボタン24の押下の受付期間でないと判定した場合には、処理を実行することなく、次のコマンドの内容を解析する。
なお、コマンド対応処理(St2801)では、その時点でコマンド格納エリアに格納されている全てのコマンドを解析するとともに、当該解析した全てのコマンドに対応した処理を実行する。この理由について説明する。コマンド判定処理は、V割込み処理の実行される20ミリ秒間隔で行われるため、その20ミリ秒の間に複数のコマンドがコマンド格納エリアに格納されている可能性が高いためである。特に、音声発光制御装置90によって演出の内容が設定され、演出が開始される場合、当該演出の内容を特定するための各種のコマンドが同時にコマンド格納エリアに格納されている可能性が高い。したがって、これらのコマンドを一度に解析して実行することによって、音声発光制御装置90によって設定された予告演出や停止図柄等の演出の態様を素早く把握し、その態様に応じた演出画像を図柄表示装置41に表示させるように、画像の描画を制御することができる。
ステップSt2802では、表示設定処理を実行する。表示設定処理では、コマンド対応処理(St2801)などによって設定された図柄表示装置41に表示すべき画面の種別に基づき、図柄表示装置41において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定する。その後、ステップSt2803に進む。
ステップSt2803では、タスク処理を実行する。タスク処理では、表示設定処理(St2802)によって特定された、図柄表示装置41に表示すべき次の1フレーム分の画像の内容に基づき、その画像を構成するキャラクター(スプライト、表示物)の種別を特定すると共に、各キャラクター(スプライト)毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度等の描画に必要な各種パラメーターを決定する。その後、ステップSt2804に進む。
ステップSt2804では、描画処理を実行する。描画処理では、タスク処理(St2803)によって決定された、1フレームを構成する各種キャラクターの種別やそれぞれのキャラクターの描画に必要なパラメーターを、VDP105に対して送信する。VDP105は、これらの情報に基づいて画像の描画処理を実行すると共に、1つ前のV割込み処理時に受信した情報に基づいて描画した画像を図柄表示装置41に表示させるべく、駆動信号とあわせてその画像データを図柄表示装置41へ送信する。その後、ステップSt2805に進み、その他の処理を実行した後、V割込み処理を終了する。以上、パチンコ機10において大当たり演出を含めた様々な処理を実行するための具体的な制御の一例を説明した。
《14-7》作用・効果:
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態H4において、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が時短継続回数に達するまで(10回以内)に転落抽選に当選した場合に、転落抽選に当選した遊技回における抽選モードが高確率モードから低確率モードに変更され、その結果、高確高サポ状態H4から低確高サポ状態H5に移行される。そして、低確高サポ状態H5において、当たり抽選において時短付与に当選した場合に、次回大当たりに当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。高頻度サポートモードでは、第2始動口34の電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となり、第2始動口34へ遊技球が入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行される当たり抽選を高い頻度で実行することができる。このため、低確高サポ状態H5に移行することができれば、事実上、次の大当たりが保証される。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態H4において、当たり抽選において大当たりに当選することを遊技者に期待させることはもとより、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が10回以内の遊技回において、転落抽選に当選することを遊技者に期待させることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10によれば、低確高サポ状態H5において、遊技者に対して、持ち球が減りにくい状態で、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで、抽選モードとして高頻度サポートモードが終わらない安心感を持たせることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態H4において、当たり抽選と転落抽選とのいずれにも当選しないで、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回の実行回数が10回に達してしまった場合に、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行され、その結果、高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6に移行される。高確低サポ状態H6は、サポートモードが低頻度サポートモードであること、及び、大当たりとなった場合の大当たり種別の振分が第1始動口33への遊技球の入球に基づくものであることを理由によって、低確高サポ状態H5と比べて遊技者にとって有利性が低い。サポートモードが高頻度サポートモードである場合には、第2始動口34へ遊技球が入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減り難いのに対して、サポートモードが低頻度サポートモードである場合には、第2始動口34へ遊技球が入球し難く、持ち球が減り続けることから、高確低サポ状態H6は低確高サポ状態H5と比べて遊技者にとって有利性が低い。さらに、大当たりとなった場合の大当たり種別の振分態様は、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて大当たりとなった場合より、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて大当たりとなった場合の方が、遊技者にとっての有利性が低いことから、第2始動口34へ遊技球を入球させる低確高サポ状態H5よりも、第1始動口33へ遊技球を入球させる高確低サポ状態H6の方が遊技者にとって有利性が低い。したがって、高確高サポ状態H4において、遊技者は、当たり抽選はもとより転落抽選にも当選することなく、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回の実行回数が時短継続回数(10回)に達してしまい、高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6に移行してしまわないかといった緊迫感を持つことになる。
上述したように、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技者に対して期待感や、安心感、緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態H4において、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が時短継続回数に達するまで(10回以内)に転落抽選に当選した場合に、高確高サポ状態H4から低確高サポ状態H5に移行する。低確高サポ状態H5は、先に説明したように、事実上、次の大当たりが保証される。このため、高確高サポ状態H4に移行した場合に、次回も大当たり当選する確率(継続率)は、次式(1)(=先に示した式(1))によって計算される値となる。
継続率=1-{(1-1/3)×(1-1/20)}^10 ...(1)
式(1)において、「1-1/3」は、1回の遊技回において転落抽選に当選しない確率である。「1-1/20」は、高確率モードの1回の遊技回において当たり抽選において大当たり当選(振り分けは100%確変大当たり)しない確率である。「10」は、時短継続回数である。「^」はべき算をあらわす演算子である。式(1)を計算すると、継続率は、約99.0%となる。このように、本実施形態のパチンコ機10は、従来のパチンコ機とは全く異なる連チャンシステムであり、連チャン性能について極めてハイスペックな機器を実現することができる。
上記連チャン性能を有するパチンコ機10によれば、従来のパチンコ機と比較して、次のような効果も奏する。従来より、大当たりを継続させる手法が異なるパチンコ機として、ループタイプのものと、STタイプのものとがある。ループタイプのパチンコ機では、高確高サポ状態において次回大当たり当選することが確定していることから、継続率は、大当たり当選したときの確変大当たりへの振り分け確率に基づいて定まる。このことは、ループタイプのパチンコ機では、図柄が揃った場合にその揃った図柄が確変図柄(例えば「7」図柄)となる確率に基づいて、継続率が定まると言える。このため、高確高サポ状態では、遊技者は、遊技回が消化されていくのをただ眺めているだけで、図柄が揃う場合にその揃う図柄が確変図柄であることを期待するだけである。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、先に説明したように、高確高サポ状態H4において、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が10回以内の遊技回において、転落抽選または当たり抽選に当選することを遊技者に期待させることができる。この結果、本実施形態のパチンコ機10によれば、従来のループタイプのパチンコ機と比較して、遊技者に対して、当たり抽選はもとより転落抽選にも当選することなく高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が10回に達してしまわないかといった緊迫感を付与することができる。
STタイプのパチンコ機では、高確高サポ状態における継続率は、1回の遊技回あたりの当たり抽選で大当たり当選しない確率からST回数全てにおいて外れる確率を算出し、当該外れる確率を1から引くことによって求めることができる。このため、STタイプのパチンコ機では、図柄が揃う確率(大当たり当選する確率)とST回数とに基づいて、継続率が定まる。したがって、STタイプのパチンコ機では、高確高サポ状態において実行される遊技回の回数が進むにつれて、大当たり当選せずに遊技回の回数がST回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して付与することができる。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、高確高サポ状態H4において、大当たり当選(図柄が揃うこと)に加えて転落抽選にも当選せずに、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が時短継続回数(10回)に達してしまわないか、といった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、従来のSTタイプのパチンコ機と比較して、大当たり当選に転落当選が加わった分だけ、より大きな緊迫感を遊技者に対して付与することができる。
他のゲーム性を有するパチンコ機として、次の構成も考えられる。遊技者にとって有利な特定の有利状態において、当該有利状態に移行してからの遊技回数が所定の数に達するまでに、当たり抽選において小当たりに当選(小当たりは高い確率で当選)した場合に、V入賞口に遊技球が入球することにより、開閉実行モード(ラウンド遊技)へ継続させる構成が考えられる。この構成によれば、有利状態から開閉実行モードへ移行するまでに実行される遊技回が短時間で消化されてしまうことから、短い間隔で開閉実行モードが繰り返され、射幸性が過度に高まってしまう課題があった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態H4から開閉実行モードH3に移行するルートにおいて、最終的に大当たりに当選することが確約された、抽選モードとして低確率モードで当たり抽選を繰り返し行うことのできる低確高サポ状態H5を経由することができることから、高確高サポ状態H4から開閉実行モードH3へ移行するまでに十分に時間を掛けることができる。このために、本実施形態のパチンコ機10によれば、短い間隔で開閉実行モードが繰り返されることによって射幸性が過度に高まってしまうことを防止することができる。また、十分に時間を掛けることで、種々の演出を行うことが可能となるという副次的な効果を奏することもできる。これらの効果は、上記他のゲーム性を有するパチンコ機の構成によっても決して奏することのできないものである。
上述したように、種々のタイプの従来のパチンコ機と比較して、本実施形態のパチンコ機10は、優れた効果を奏する。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、これまでに説明してこなかったが、遊技状態の変遷の一つとして、高確高サポ状態H4(図738参照)から開閉実行モードH2を経由して低確低サポ状態H1に移行する場合がある。具体的には、低確低サポ状態H1から開閉実行モードH3を経由して高確高サポ状態H4に移行した直後において、保留情報記憶エリア64b(図731)の第1保留エリアRaに当たり乱数カウンタC1の値(以下、特1保留と呼ぶ)が残っている場合を考えてみる。この場合には、特1保留に基づく当たり抽選が全て実行されるまでは、第2始動口34へ遊技球が入球したとしても、当該入球は有効とならない(第2始動口34への遊技球の入球を保留する機能が無いため)。このため、本実施形態のパチンコ機10では、高確高サポ状態H4において、特1保留に基づく当たり抽選が実行されて、通常大当たりに振り分けられることがあり得る。通常大当たりに振り分けられた場合、高確高サポ状態H4から開閉実行モードH2を経由して低確低サポ状態H1に移行することになる。
したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、低確低サポ状態H1から開閉実行モードH3を経由して高確高サポ状態H4に移行した直後において、特1保留が残っている場合には、特1保留に基づく当たり抽選において大当たりに当選して通常大当たりに振り分けられてしまわないかといった緊迫感を持つことになる。また、遊技者は、高確高サポ状態H4において、第2始動口34への遊技球の入球が無効となることに起因する遊技球の無駄打ちを避けるために、第1保留表示領域Ds1(図729)に表示される保留個数を確認して、保留個数が存在する場合に、操作ハンドル25に設けられたウェイトボタン25bを押下操作して、遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させてもよい。さらに遊技者は、次の操作を行ってもよい。
本実施形態のパチンコ機10では、当たり抽選の結果を報知するために図柄表示装置41に図柄を表示する演出を行なっているが、遊技者は、低確低サポ状態H1において、当該演出から当たり抽選において大当たりに当選する確率が極めて高いと判断した場合に、操作ハンドル25に設けられたウェイトボタン25bを押下操作して、遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させるようにしてもよい。この操作(以下、止め打ち操作と呼ぶ)によって、当たり抽選において大当たりに当選し、振分判定による振分結果が確変大当たりとなった場合に、開閉実行モードH3を経由して高確高サポ状態H4となった後に、保留情報記憶エリア64b(図731)の第1保留エリアRaに残る特1保留の数を少なくすることができる。この結果、高確高サポ状態H4において、特1保留が消化されて通常大当たりに当選してしまい、開閉実行モードH2を経由して低確低サポ状態H1に移行してまうことを極力、無くすことが可能になるとともに、第2始動口34への遊技球の入球を早期に有効とすることができる。
一方で、図柄の変動回数(すなわち、当たり抽選の回数)をできる限り増大させたい遊技者は、低確低サポ状態H1において、演出から当たり抽選において大当たりに当選する確率が極めて高いと判断できた場合にも、止め打ち操作を行うことなしに遊技を継続してもよい。すなわち、遊技者は、高確高サポ状態H4において開閉実行モードH2を経由して低確低サポ状態H1に移行するリスクを承知の上で、止め打ち操作を行うことなしに遊技を継続することで、図柄の変動回数を増大させることができる。換言すれば、本実施形態のパチンコ機10は、低確低サポ状態H1において、当たり抽選において大当たりに当選し、振分判定による振分結果が確変大当たりとなる際に、止め打ち操作を行い上記のリスクを回避するか、リスクを承知の上で遊技を継続して図柄の変動回数を増大させるかを選択できるゲーム性を備えることで、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、上述した、高確高サポ状態H4において、特1保留に基づく当たり抽選が実行されている期間については、図柄表示装置41によって特別の演出内容を含む演出を行う構成としてもよい。特別の演出内容としては、例えば、バトル演出と結果告知演出とを含む構成とすることができる。
バトル演出(戦闘演出)は、例えば、遊技者側キャラクターと敵側キャラクターとが対決する演出であり、遊技者にとって有利な結果と不利な結果のいずれになるかを遊技者に対して告知する前の演出である。本実施形態においては、上記期間のバトル演出は、当たり抽選において大当たりに当選し振分判定による振分結果が確変大当たりとなった場合または転落抽選に当選した場合、当たり抽選において大当たりに当選し振分判定による振分結果が通常大当たりとなった場合、そのいずれでもない場合(転落抽選および当たり抽選のいずれにも当選していない場合)の内のいずれかに該当することを示唆する演出である。そして、バトル演出を実行後に、遊技者にとって有利な結果と不利な結果のいずれになるかを告知する結果告知演出を実行する。結果告知演出としては、具体的には、転落抽選に当選した場合には、先に説明したように低確高サポ状態H5に移行することから遊技者にとっての有利性が高いことから、遊技者側キャラクターが勝利する勝利演出を実行する。また、当たり抽選において大当たりに当選し振分判定による振分結果が確変大当たりとなった場合にも、遊技者側キャラクターが勝利する勝利演出を実行する。当たり抽選において大当たりに当選し振分判定による振分結果が通常大当たりとなった場合には、開閉実行モードH2を経由して低確低サポ状態H1に移行することから、遊技者側キャラクターが敗北する敗北演出を実行する。転落もせず、当たり抽選において大当たり当選しなかった場合(外れの場合)には、遊技者側キャラクターと敵側キャラクターとが引き分けとなる引き分け演出を実行する。この構成によれば、高確高サポ状態H4において、特1保留に基づく当たり抽選が実行されている期間において、バトル演出によって、緊迫感と期待感とを併せて遊技者に対して付与することができる。
《14-8》第14実施形態の変形例:
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。なお、以下で説明する変形例では、上記の実施形態と同一の構成、処理及び効果については、説明を省略する。
《14-8-1》変形例1:
上記第14実施形態のパチンコ機10では、時短継続回数が例えば10回、ST回数が例えば50回というように、ST回数が時短継続回数よりも多い回数とした。これに対して、変形例として、時短継続回数が例えば10回、ST回数が例えば10回というように、ST回数と時短継続回数とが一致する構成としてもよい。この構成によれば、高確高サポ状態H4において、転落抽選に当選せずに遊技回の実行回数が時短継続回数(=ST回数)に達した場合に、高確高サポ状態H4から低確低サポ状態H1に直ちに移行する。すなわち、この変形例によれば、遊技を進行する上で遷移する遊技状態は、図738に示した遷移図において、高確低サポ状態H6が無いものとなる。具体的には、高確高サポ状態H4において、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回の実行回数が10回となった場合に、高確高サポ状態H4から低確低サポ状態H1に直ちに移行することになる。この変形例によれば、当たり抽選はもとより転落抽選にも当選することなく、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回の実行回数が10回に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対していっそう強く持たせることできる。
《14-8-2》変形例2:
上記第14実施形態のパチンコ機10では、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであるにも拘わらず、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球しなかった場合には、抽選モードが高確率モードに移行することがなく、サポートモードが高頻度サポートモードに移行することがない構成とした。これに対して、変形例として、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであり、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球しなかった場合には、抽選モードが高確率モードに移行することがないが、サポートモードについては高頻度サポートモードに移行する構成としてもよい。
この変形例によれば、低確低サポ状態H1(図738参照)において、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであり、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球しなかった場合に、低確低サポ状態H1から開閉実行モードH3を経由して低確高サポ状態H5へ移行する。低確高サポ状態H5では、事実上、次の大当たり(確変大当たり)が保証されていることから、遊技者にとって有利性が高い。このため、この変形例によれば、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであり、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球をあえて入球させない遊技操作が有効となり得る。この変形例によれば、高確高サポ状態H4において、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回の実行回数が時短継続回数である10回に達するまで(10回以内)に、遊技者に転落抽選に当選した場合に、事実上、次の確変大当たりが保証された低確高サポ状態H5に移行できるというゲーム性を有しているが、上記のV入賞口48に遊技球をあえて入球させない遊技操作を行なった場合に、上記の10回以内に転落抽選に当選することを介さずに低確高サポ状態H5に移行するが可能となり、上記のゲーム性が損なわれてしまう課題が発生した。この課題は次の変形例3によって解消することができる。
《14-8-3》変形例3:
上記第14実施形態のパチンコ機10では、一つの可変入賞装置36を備える構成とした。これに対して、変形例として、第1可変入賞装置と第2可変入賞装置とを備える構成としてもよい。第1可変入賞装置は、大入賞口と、大入賞口を開閉する開閉扉とを備え、V入賞口は備えない構成である。第2可変入賞装置は、大入賞口と、大入賞口を開閉する開閉扉と、大入賞口の内部に設けられたV入賞口とを備える。第2可変入賞装置は、第14実施形態のパチンコ機10に備えられた可変入賞装置36と比較して、V入賞口シャッター48aを備えない点で相違する。この変形例では、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合に、開閉実行モード時において、当該大当たりを契機として第1可変入賞装置の開閉扉が開放状態と閉鎖状態とを繰り返す。一方、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合に、開閉実行モード時において、当該大当たりを契機として第2可変入賞装置の開閉扉が開放状態と閉鎖状態とを繰り返す。
上記構成によれば、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合には、第1可変入賞装置の大入賞口に遊技球が入球し、V入賞口に遊技球が入球することはない。これに対して、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合には、第2可変入賞装置の大入賞口に遊技球が入球し、V入賞口シャッターを備えないことから、大入賞口に入球した遊技球は100%の確立でV入賞口に遊技球が入球することになる。このために、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合に、大入賞口に遊技球が入球しながらV入賞口に遊技球が入球しないことはない。したがって、この変形例によれば、低確低サポ状態H1から開閉実行モードH3を経由して低確高サポ状態H5へ移行することを回避することができることから、高確高サポ状態H4において、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回の実行回数が時短継続回数である10回に達するまで(10回以内)に、遊技者に転落抽選に当選した場合に、事実上、次の確変大当たりが保証された低確高サポ状態H5に移行できるという本来のゲーム性を発揮することができる。
《14-8-4》変形例4:
また、V入賞口48に遊技球をあえて入球させない遊技操作が不可能となる構成として、変形例3に換えて次の構成とすることもできる。右打ち操作によって遊技球が入球可能な領域内に、遊技球が通過可能なゲートを設け、大当たり当選に基づくラウンド遊技を実行させる際に、当該ゲートを通過した場合に限り、可変入賞装置36の開閉扉36bが開閉動作を開始する構成とし、当該ゲートの真下にV入賞口を設けた構成とする。この構成によれば、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉動作を開始させるためには、前記ゲートに遊技球を通過させる必要があり、その場合に必ずV入賞口に遊技球が入球することになる。したがって、この変形例によっても、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合に、大入賞口に遊技球が入球しながらV入賞口に遊技球が入球しないことはない。したがって、この変形例によれば、低確低サポ状態H1から開閉実行モードH3を経由して低確高サポ状態H5へ移行することを回避することができることから、高確高サポ状態H4において、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回の実行回数が時短継続回数である10回に達するまで(10回以内)に、遊技者に転落抽選に当選した場合に、事実上、次の確変大当たりが保証された低確高サポ状態H5に移行できるという本来のゲーム性を発揮することができる。
《14-8-5》変形例5:
上記第14実施形態のパチンコ機10では、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用:図733(b)参照)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値と、時短付与となる当たり乱数カウンタC1の値とが設定され、外れの設定がない構成とした。これに対して変形例として、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用:図733(b)参照)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値と、時短付与となる当たり乱数カウンタC1の値と、外れとなる当たり乱数カウンタC1の値とが設定される構成としてもよい。この変形例によれば、当たり抽選において大当たり当選しない場合に、時短付与に当選する場合と、大当たりにも時短付与にも当選しない場合とがあり得ることになる。このために、この変形例によれば、次の大当たり(確変大当たり)が保証された低確高サポ状態H5に移行したと喜んだ遊技者の期待を裏切って、低確高サポ状態H5へ移行しても、当たり抽選において時短付与に当選せずに、時短継続回数である10回を経過して高頻度サポートモードが終了してしまうことがあり得る。したがって、この変形例によれば、遊技者に対して期待を裏切って落胆感を付与することが可能となる。一方、上記第14実施形態のパチンコ機10では、低確高サポ状態H5において、当たり抽選において大当たり当選しなかった場合に、必ず時短付与に当選することから、上記のような落胆感を遊技者に付与することはなく、遊技者の信頼を獲得することができる。
《14-8-6》変形例6:
上記第14実施形態およびその変形例では、転落乱数カウンタCFの値を用いた転落抽選において当選した場合に、当たり抽選の抽選モードが高確率モードから低確率モードに変更される構成とした。これに対して、変形例として、遊技盤30に遊技球が入球可能な転落口を用意し、当該転落口に遊技球が入球した場合に、当たり抽選の抽選モードが高確率モードから低確率モードに変更される構成としてもよい。この構成において、上記転落口の上部に、転落口へ続く流路と転落口以外(例えば、アウト口や第2始動口)へ続く流路との間で遊技球を振り分ける遊技球振分装置を設ける構成とすることもできる。これらの構成によれば、遊技球が転落口へ入球するか否かを遊技者が視認することができることから、高確高サポ状態H4において、高確高サポ状態H4への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達するまでに転落口へ遊技球が入球するか否かを、遊技者は緊迫感と期待感をもって待つことができる。
《14-8-7》変形例7:
上記第14実施形態およびその変形例では、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用:図733(b)参照)を用いた当たり抽選において、一度でも時短付与当選した場合に、当たり抽選において大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される構成とした。特に、上記第14実施形態では、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用:図733(b)参照)を用いた当たり抽選において、大当たり当選しなかった場合に、時短付与に当選することになるものとし、低確高サポ状態H5では、当たり抽選において大当たり当選するまで、当たり抽選において時短付与当選が繰り返される構成とした。すなわち、上記第14実施形態およびその変形例では、当たり抽選において一度でも時短付与当選した場合に、当たり抽選において大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続されるところ、当たり抽選が実行される毎に時短付与当選するように構成されており、この構成によって、低確高サポ状態H5において、大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される構成とした。これに対して、変形例として、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用:図733(b)参照)を用いた当たり抽選において大当たり当選しなかった場合に、時短付与に当選したことにならないことがあり得る構成とし(変形例5の構成)、当たり抽選において大当たり当選と時短付与当選のいずれもにも該当しない場合には、当たり抽選において大当たり当選するまでサポートモードとして高頻度サポートモードが継続される構成とせずに、当たり抽選において一度でも時短付与当選した場合に、当たり抽選において大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される構成としてもよい。
《14-8-8》変形例8:
上記第14実施形態およびその変形例では、当たり抽選において時短付与当選した場合に、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される構成とした。これに対して、変形例として、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される期間(以下、高サポ継続期間と呼ぶ)を、遊技回の実行回数が所定回数(例えば、5回)に達するまでに換えても良い。すなわち、当たり抽選において時短付与当選した場合に、遊技回の実行回数が所定回数(例えば、5回)に達するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される構成としてもよい。所定回数は、5回に限る必要はなく、1回、2回、3回、4回、6回等のいずれの回数であってもよい。この変形例におけるその他の構成については、上記第14実施形態と同一の構成(特に、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用:図733(b)参照)を用いた当たり抽選において、大当たり当選しなかった場合に、時短付与に当選することになる構成)とする。
この変形例の構成によれば、高サポ継続期間が終了するまでに、繰り返し当たり抽選において時短付与当選することになり、遊技回の実行回数が所定回数に達するまでの期間だけ、高サポ継続期間が順次延長され、この延長が当たり抽選において大当たり当選するまで繰り返されることになる。この結果、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。したがって、この変形例によれば、上記第14実施形態と同様に、低確高サポ状態H5において、所定回数しか継続しない時短付与を用いて、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで、抽選モードとして高頻度サポートモードを継続させる遊技性を実現できるという効果を奏する。換言すれば、当たり抽選において大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される時短付与を用いずに、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで、抽選モードとして高頻度サポートモードを継続させる遊技性を実現できる。
なお、この変形例の変形例として、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用:図733(b)参照)を用いた当たり抽選において大当たり当選しなかった場合に、時短付与に当選したことにならないことがあり得る構成(変形例5の構成)とした上で、当たり抽選において時短付与当選した場合に、遊技回の実行回数が所定回数(例えば、5回)に達するまでの期間、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される構成としてもよい。この構成によれば、遊技回の実行回数が所定回数に達するまでの期間である高サポ継続期間において、当たり抽選において時短付与当選した場合に限り、高サポ継続期間を延長することができる。したがって、この変形例の変形例によれば、高サポ継続期間において、当たり抽選においてたとえ大当たり当選しなくても、所定回数に達するまでに時短付与当選して、高頻度サポートモードが継続される期間が延長されることを、遊技者に期待させることができる。
《14-8-9》変形例9:
上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える外枠は、木製に限らず、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える内枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える前扉枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機には、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能とを有するシリンダ錠が設けられているが、このシリンダ錠が省略された構成を採用した上で、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第1シリンダ錠と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第2シリンダ錠とが別々に設けられた構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、内枠を外枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、前扉枠を内枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える遊技盤は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、高確高サポ状態において、高確高サポ状態への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達するまでに転落抽選において当選した場合に、次の大当たり(確変大当たり)が保証された低確高サポ状態に移行させる構成とした。これに対して、変形例として、STタイプのパチンコ機で、高確高サポ状態において、高確高サポ状態への移行後における遊技回の実行回数がST回数に達するまでに当たり抽選において大当たり当選した場合に、開閉実行モードに移行させる構成としてもよい。開閉実行モードにおいては、次に高確高サポ状態に移行することが保証されている。また、上記実施形態及び上記各変形例では、高確高サポ状態において、抽選モードを高確率モードと低確率モードとの間で切り替える契機となり得る特定条件を、転落抽選において当選することとしたが、これに換えて、当たり抽選において大当たり当選することとしてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機は上皿と下皿とを備える構成を採用したが、下皿が省略され、上皿のみを備える構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、正面視右側に操作ハンドルが設けられている構成を採用したが、正面視左側に操作ハンドルが設けられている構成を採用してもよい。また、操作ハンドルが正面視右側と正面視左側の両方に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、遊技者が操作ハンドルを握っているか否か(遊技者の手が操作ハンドルに接触しているか否か)を検出可能なタッチセンサーが操作ハンドルに設けられている構成を採用したが、このタッチセンサーが省略された構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球を発射可能な発射手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、バネ等の弾性力を利用して遊技球を発射させる構成や、圧縮気体が噴出する際の風圧を利用して遊技球を発射させる構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、操作ハンドルが右回りに所定量回動操作された状態においては、1分間に100発程度の遊技球が発射されるように構成されているが、1分間に100発未満(例えば60発)の遊技球が発射される構成であってもよく、また、1分間に100発以上(例えば200発)の遊技球が発射される構成であってもよい。また、レバーを弾くことによって遊技球を1発ずつ発射させる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、高確高サポ状態において転落抽選に当選した場合に、高確高サポ状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い低確高サポ状態に移行させ、高確低サポ状態において転落抽選に当選した場合に、高確低サポ状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い低確低サポ状態に移行させる構成とした。これに対して、変形例として、ループタイプのパチンコ機で、低確低サポ状態において、当たり抽選において大当たり当選し、振分判定により通常大当たりに当選することが成立した場合に、低確低サポ状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い低確高サポ状態に移行させる構成とし、高確高サポ状態において、当たり抽選において大当たり当選し、振分判定により通常大当たりに当選することが成立した場合に、高確高サポ状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い低確高サポ状態(または低確低サポ状態)に移行させる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、音声を出力可能な手段としてスピーカーを備える構成を採用したが、スピーカーに加えて又はスピーカーに代えてイヤホンジャックを備える構成を採用してもよい。この構成によれば、遊技者は、自身が持参したイヤホンやヘッドホンを当該イヤホンジャックに接続することによって、周囲のパチンコ機の音声に邪魔されずに、自身が遊技中のパチンコ機の音声を存分に楽しむことが可能となる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種始動口に遊技球が入球したことに基づいて変動表示を開始する特別図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種ゲートを遊技球が通過したことに基づいて変動表示を開始する普通図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種の装飾図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、液晶表示装置や、有機EL表示装置、LED表示装置、ドラム回転式表示装置、導光板、三次元ホログラム表示装置等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄としては、数字に限らず、種々の文字や図形、記号、絵柄等及びこれらの組み合わせを採用することができる。例えば、装飾図柄として、アルファベットや、ギリシャ文字、平仮名、カタカナ、漢字、各種キャラクター等及びこれらの組み合わせを採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄がスクロールする図柄列の数は3つに限らず、例えば、2つ以下であってもよく、4つ以上であってもよい。そして、装飾図柄の図柄列が1つである構成を採用した場合には、例えば、特定の装飾図柄(例えば「7」)が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、装飾図柄の列が2つ又は4つ以上である構成を採用した場合には、例えば、特定のラインに同一の装飾図柄が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、特別電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって大入賞口を開放可能な構成や、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって大入賞口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。
《14-8-10》変形例10:
上記第13実施形態およびその変形例では、パチンコ機10は、主制御装置60、音声発光制御装置90、表示制御装置100といった3つの制御装置を備える構成としたが、これに換えて、主制御装置と副制御装置といった2つの制御装置を備える構成としても良い。副制御装置では、第13実施形態において音声発光制御装置90と表示制御装置100とにおいて実行される各種処理を実行する構成とすれば良い。また、上記第13実施形態およびその変形例において、3つの制御装置60,90,100のそれぞれで実行される各種処理は、第13実施形態で説明した区分けに限る必要はなく、3つの制御装置60,90,100の全体として、第13実施形態における各種の処理が実行できれば良い。
《15》第15実施形態:
《15-1》遊技機の構造:
図767は、本発明の第15実施形態としてのパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」ともいう)の斜視図である。パチンコ機10は、略矩形に組み合わされた木製の外枠11を備えている。パチンコ機10を遊技ホールに設置する際には、この外枠11が遊技ホールの島設備に固定される。また、パチンコ機10は、外枠11に回動可能に支持されたパチンコ機本体12を備えている。パチンコ機本体12は、内枠13と、内枠13の前面に配置された前扉枠14とを備えている。内枠13は、外枠11に対して金属製のヒンジ15によって回動可能に支持されている。前扉枠14は、内枠13に対して金属製のヒンジ16によって回動可能に支持されている。内枠13の背面には、主制御装置、音声発光制御装置、表示制御装置など、パチンコ機本体12を制御する制御機器が配置されている。これら制御機器の詳細については後述する。さらに、パチンコ機10には、シリンダ錠17が設けられている。シリンダ錠17は、内枠13を外枠11に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠する機能とを有する。各施錠は、シリンダ錠17に対して専用の鍵を用いた所定の操作が行われることによって解錠される。
前扉枠14の略中央部には、開口された窓部18が形成されている。窓部18の周囲には、パチンコ機10を装飾するための樹脂部品や電飾部品が設けられている。電飾部品は、LEDなどの各種ランプからなる発光手段によって構成されている。発光手段は、パチンコ機10によって行われる各遊技回、大当たり当選時、リーチ発生時などに点灯又は点滅することによって、演出効果を高める役割を果たす。また、前扉枠14の裏側には、2枚の板ガラスからなるガラスユニット19が配置されており、開口された窓部18がガラスユニット19によって封じられている。内枠13には、後述する遊技盤が着脱可能に取り付けられており、パチンコ機10の遊技者は、パチンコ機10の正面からガラスユニット19を介して遊技盤を視認することができる。遊技盤の詳細については後述する。
前扉枠14には、遊技球を貯留するための上皿20と下皿21とが設けられている。上皿20は、上面が開放した箱状に形成されており、図示しない貸出機から貸し出された貸出球やパチンコ機本体12から排出された賞球などの遊技球を貯留する。上皿20に貯留された遊技球は、パチンコ機本体12が備える遊技球発射機構に供給される。遊技球発射機構は、遊技者による操作ハンドル25の操作によって駆動し、上皿20から供給された遊技球を遊技盤の前面に発射する。下皿21は、上皿20の下方に配置されており、上面が開放した箱状に形成されている。下皿21は、上皿20で貯留しきれなかった遊技球を貯留する。下皿21の底面には、下皿21に貯留された遊技球を排出するための排出口22が形成されている。排出口22の下方にはレバー23が設けられており、遊技者がレバー23を操作することによって、排出口22の閉状態と開状態とを切り替えることが可能である。遊技者がレバー23を操作して排出口22を開状態にすると、排出口22から遊技球が落下し、遊技球は下皿21から外部に排出される。
上皿20の周縁部の前方には、演出操作ボタン24が設けられている。演出操作ボタン24は、パチンコ機10によって行われる遊技演出に対して、遊技者が入力操作を行うための操作部である。パチンコ機10によって用意された所定のタイミングで遊技者が演出操作ボタン24を操作することによって、当該操作が反映された遊技演出がパチンコ機10によって行われる。
前扉枠14の正面視右側(以下、単に「右側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための操作ハンドル25が設けられている。遊技者が操作ハンドル25を操作(回動操作)すると、当該操作に連動して、遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。操作ハンドル25の内部には、遊技球発射機構の駆動を許可するためのタッチセンサー25aと、遊技者による押下操作によって遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させるウェイトボタン25bと、操作ハンドル25の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器25cとが設けられている。遊技者が操作ハンドル25を握ると、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を右回りに回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。
上皿20の周縁部の正面視左側(以下、単に「左側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための遊技球発射ボタン26が設けられている。遊技球発射ボタン26は、遊技者によって操作されることによって、遊技者の操作ハンドル25の回動操作量にかかわらず、所定の発射強度で、遊技盤の前面に遊技球が発射される。具体的には、遊技者が遊技球発射ボタン26を操作すると、操作ハンドル25の回動操作量が最大である場合と同じ発射強度で遊技球が遊技盤の前面に発射される。本実施形態の場合、遊技球発射ボタン26が操作されることによって遊技球が発射されると、遊技球は遊技盤の正面視右側に流れるとともに、遊技盤の右側を流下する。すなわち、遊技球発射ボタン26を操作することによって、遊技者はいわゆる「右打ち」をすることができる。なお、本実施形態のパチンコ機10においては、遊技球発射ボタン26が操作された場合、タッチセンサー25aがオンであることを条件として、遊技球が遊技盤に発射されるように構成されている。すなわち、遊技者は、操作ハンドル25を握ることによって少なくともタッチセンサー25aをオンにした上で、遊技球発射ボタン26を操作することで、遊技球発射ボタン26の操作を契機とした遊技球の発射を実現することができる。
次に、パチンコ機10の背面の構成について説明する。パチンコ機10の背面には、パチンコ機10の動作を制御するための制御機器が配置されている。
図768は、パチンコ機10の背面図である。図示するように、パチンコ機10は、第1制御ユニット51と、第2制御ユニット52と、第3制御ユニット53と、電源ユニット58とを備えている。具体的には、これらユニットは、内枠13の背面に設けられている。
第1制御ユニット51は、主制御装置60を備えている。主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る機能を有する主制御基板を有している。主制御基板は、透明樹脂材料からなる基板ボックスに収容されている。この基板ボックスは、開閉の痕跡が残るように構成されている。例えば、開閉可能な箇所に封印シールが貼付されており、基板ボックスを開放すると「開封」といった文字が現れるように構成されている。
第2制御ユニット52は、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信されたコマンドに基づいて、パチンコ機10の前面に設けられたスピーカーや各種ランプ等の発光手段の制御を行う。表示制御装置100は、音声発光制御装置90から送信されたコマンドに基づいて、図柄表示装置を制御する。図柄表示装置は、図柄や演出用の映像を表示する液晶ディスプレイを備えている。
第3制御ユニット53は、払出制御装置70と、発射制御装置80とを備えている。払出制御装置70は、賞球の払い出しを行うための払出制御を行う。発射制御装置80は、主制御装置60から遊技球の発射の指示が入力された場合に、遊技者による操作ハンドル25の回動操作量に応じた強さの遊技球の発射を行うように遊技球発射機構を制御する。その他、内枠13の背面には、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク54、タンク54の下方に連結され遊技球が下流側に流れるように緩やかに傾斜した斜面を有するタンクレール55、タンクレール55の下流側に鉛直方向に連結されたケースレール56、ケースレール56から遊技球の供給を受け払出制御装置70からの指示により所定数の遊技球の払い出しを行う払出装置71など、パチンコ機10の動作に必要な複数の機器が設けられている。
電源ユニット58は、電源装置85と、電源スイッチ88とを備えている。電源装置85は、パチンコ機10の動作に必要な電力を供給する。電源装置85には、電源スイッチ88が接続されている。電源スイッチ88のON/OFF操作により、パチンコ機10に電力が供給されている供給状態と、パチンコ機10に電力が供給されていない非供給状態とが切り換えられる。
次に、遊技盤について説明する。遊技盤は、内枠13の前面に着脱可能に取り付けられている。
図769は、遊技盤30の正面図である。遊技盤30は、合板によって構成されており、その前面には遊技領域PAが形成されている。遊技盤30には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部31aと、外レール部31bとが取り付けられている。内レール部31aと外レール部31bとの間には、遊技球を誘導するための誘導レール31が形成されている。遊技球発射機構から発射された遊技球は、誘導レール31に誘導されて遊技領域PAの上部に放出され、その後、遊技領域PAを流下する。遊技領域PAには、遊技盤30に対して略垂直に複数の釘42が植設されるとともに、風車等の各役物が配設されている。これら釘42や風車は、遊技領域PAを流下する遊技球の落下方向を分散、整理する。
遊技盤30には、前後方向に貫通する複数の開口部が形成されている。各開口部には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、可変入賞装置36、及びV入賞口48が設けられている。また、遊技盤30には、可変表示ユニット40及びメイン表示部45が設けられている。具体的には、可変表示ユニット40は遊技盤30の略中央に設けられており、メイン表示部45は遊技盤30の正面視右上付近に設けられている。
一般入賞口32は、遊技球が入球可能な入球口であり、遊技盤30上に複数設けられている。本実施形態では、一般入賞口32に遊技球が入球すると、10個の遊技球が賞球として払出装置71(図768)から払い出される。
第1始動口33は、遊技球が入球可能な入球口である。第1始動口33は、遊技領域PAの中央下方に設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
第2始動口34は、遊技球が入球可能な入球口であり、遊技領域PAの右側上方に設けられている。本実施形態では、第2始動口34に遊技球が入球すると、2個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。また、第2始動口34には、電動役物34aが設けられている。
スルーゲート35は、縦方向に貫通した貫通孔を備えている。スルーゲート35は、電動役物34aを開放状態とするための抽選を実行するための契機となるスルーゲートである。具体的には、遊技球がスルーゲート35を通過すると、主制御装置60は、当該通過を契機として内部抽選(電動役物開放抽選)を行う。内部抽選の結果、電役開放に当選すると、電動役物34aは、所定の態様で開放状態となる電役開放状態へと移行する。スルーゲート35は、遊技球の流下方向に対して第2始動口34よりも上流側に配置されているため、スルーゲート35を通過した遊技球は、通過後に遊技領域PAを流下して第2始動口34へ入球することが可能となっている。なお、本実施形態では、スルーゲート35に遊技球が通過しても、賞球の払い出しは実行されない。
可変入賞装置36は、遊技領域PAの右側下方に設けられている。可変入賞装置36は、遊技盤30の背面側へと通じる大入賞口36aと、当該大入賞口36aを開閉する開閉扉36bとを備えている。大入賞口36aは、遊技球が入球可能な入球口であり、本実施形態では矩形に形成されている。開閉扉36bは、大入賞口36aよりも一回り大きいサイズの矩形の蓋体であり、通常は遊技球が大入賞口36aに入球できない閉鎖状態となっている。第1始動口33又は第2始動口34に遊技球が入球すると、主制御装置60は、当たり抽選(内部抽選)を実行する。当たり抽選の結果、大当たりに当選すると、パチンコ機10は、開閉実行モードに移行する。開閉実行モードとは、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉処理を実行するモードである。具体的には、可変入賞装置36の開閉扉36bは、開閉実行モードに移行すると、遊技球が入球できない閉鎖状態から遊技球が入球可能な開放状態に遷移するとともに、所定の条件が満たされた後に、再び、閉鎖状態に遷移する。本実施形態では、可変入賞装置36の大入賞口36aに遊技球が入球すると、払出装置71によって15個の遊技球が賞球として払い出される。
V入賞口48は、遊技球が入球可能な入球口であり、高確率モードを作動させる条件となる入球口である。本実施形態では、V入賞口48は可変入賞装置36の大入賞口36aの内部に設けられている。V入賞口48には、V入賞口48を開閉するV入賞口シャッター48aが設けられている。V入賞口シャッター48aは、当たり抽選によって大当たりに当選後、当該大当たり当選を契機として実行される開閉実行モードにおける所定のタイミングで閉鎖状態から開放状態となり、一定時間の経過後に閉鎖状態に戻る。可変入賞装置36の開閉扉36bが開放状態であり、かつV入賞口シャッター48aが開放状態である期間において、遊技球はV入賞口48に入球可能となる。V入賞口48に遊技球が入球すると、開閉実行モードの終了後に抽選モードが高確率モードに移行する。閉鎖状態から開放状態に切り替わる所定のタイミングについては、後述する。
本実施形態におけるパチンコ機10は、高確率モードの遊技状態で所定回数(以下、ST回数とも呼ぶ)の遊技回を実行すると、その後、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行する。ST回数は、本実施形態では10回である。なお、ST回数は10回に限る必要はなく、20回、9回、8回、7回、6回等の他の回数としてもよい。本実施形態では、ST回数は、後述する時短継続回数(例えば5回)よりも多い回数に限るものとし、時短継続回数よりも多い回数であればいずれの回数としてもよい。
遊技盤30の最下部にはアウト口43が設けられており、各種入球口に入球しなかった遊技球は、アウト口43を通って遊技領域PAから排出される。
一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、可変入賞装置36の大入賞口36a、V入賞口48、及びアウト口43のそれぞれに入球した遊技球は、遊技盤30に形成された個別の開口部を通って遊技盤30の背面側に誘導され、遊技盤30の背面に設けられた排出通路に最終的に合流するように構成されている。当該排出通路には、遊技球を検知する排出通路検知センサーが設けられている。排出通路検知センサーによって遊技球を検知することによって、遊技盤30に発射された遊技球の個数を把握することが可能となっている。
メイン表示部45は、特図ユニット37と、普図ユニット38と、ラウンド表示部39とを有している。
特図ユニット37は、第1図柄表示部37aと、第2図柄表示部37bとを備えている。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bは、それぞれ、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されたセグメント表示器によって構成されている。
第1図柄表示部37aは第1の図柄を表示するための表示部である。第1の図柄とは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第1図柄表示部37aは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第1の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第1図柄表示部37aは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第1の図柄の停止表示を行わせる。
第2図柄表示部37bは第2の図柄を表示するための表示部である。第2の図柄とは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第2図柄表示部37bは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第2の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第2図柄表示部37bは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第2の図柄の停止表示を行わせる。
ここで、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄、または、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を変動時間とも呼ぶ。具体的には、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第1の変動時間とも呼び、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第2の変動時間とも呼ぶ。
特図ユニット37は、さらに、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに隣接した位置に、LEDランプからなる第1保留表示部37cと第2保留表示部37dとを備えている。本実施形態では、第1始動口33に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。第1保留表示部37cは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第1始動口33の保留個数を表示する。また、本実施形態では、第2始動口34に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。第2保留表示部37dは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第2始動口34の保留個数を表示する。
普図ユニット38は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されている。普図ユニット38は、スルーゲート35の通過を契機とした電動役物開放抽選が行われると、発光表示器の表示態様として点灯表示、点滅表示又は所定の態様の表示をさせる。電動役物開放抽選が終了した際には、普図ユニット38は、抽選結果に対応した所定の態様の表示を行う。
ラウンド表示部39は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されており、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数の表示、又は、それに対応した表示をする。ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間が経過すること、又は、予め定められた上限個数の遊技球が可変入賞装置36に入球することのいずれか一方の条件が満たされるまで、開閉扉36bの開放状態を継続する遊技のことである。ラウンド遊技の回数は、その移行の契機となった大当たり当選の種類に応じて異なる。ラウンド表示部39は、開閉実行モードが開始される場合にラウンド遊技の回数の表示を開始し、開閉実行モードが終了し新たな遊技回が開始される場合に終了する。
なお、特図ユニット37、普図ユニット38、およびラウンド表示部39は、セグメント表示器やLEDランプによる発光表示器によって構成されることに限定されず、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器など、抽選中及び抽選結果を示すことが可能な種々の表示装置によって構成されてもよい。
可変表示ユニット40は、遊技領域PAの略中央に配置されている。可変表示ユニット40は、図柄表示装置41を備える。図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えている。図柄表示装置41は、表示制御装置100によって表示内容が制御される。なお、図柄表示装置41は、例えば、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTなど、種々の表示装置に換えてもよい。
図柄表示装置41は、第1始動口33への入球に基づいて第1図柄表示部37aが変動表示又は停止表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は停止表示を行う。また、図柄表示装置41は、第2始動口34への入球に基づいて第2図柄表示部37bが変動表示又は停止表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は停止表示を行う。図柄表示装置41は、第1始動口33又は第2始動口34への入球をトリガとした表示演出に限らず、大当たり当選となった場合に移行する開閉実行モード中の表示演出なども行う。以下、図柄表示装置41の詳細について説明する。
図770は、図柄表示装置41において変動表示される図柄及び表示面41aを示す説明図である。図770(a)は、図柄表示装置41において変動表示される装飾図柄を示す説明図である。図770(a)に示すように、図柄表示装置41には、装飾図柄として、数字の1~8を示す図柄が変動表示される。なお、変動表示される装飾図柄として、数字の1~8を示す各図柄に、キャラクターなどの絵柄が付された図柄を採用してもよい。
図770(b)は、図柄表示装置41の表示面41aを示す説明図である。図示するように、表示面41aには、左、中、右の3つの図柄列Z1、Z2、Z3が表示される。各図柄列Z1~Z3には、図770(a)に示した数字1~8の図柄が、数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各図柄列が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。図770(b)に示すように、スクロールによる変動表示の後、各図柄列毎に1個の図柄が、有効ラインL1上に停止した状態で表示される。
具体的には、第1始動口33又は第2始動口34へ遊技球が入球すると、各図柄列Z1~Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各図柄が、図柄列Z1、図柄列Z3、図柄列Z2の順に、変動表示から待機表示に切り替わり、最終的に各図柄列Z1~Z3に所定の図柄が停止表示した状態となる。図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる場合、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選であった場合には、予め定められた所定の図柄の組み合わせが有効ラインL1上に形成される。例えば、同一の図柄の組み合わせが有効ラインL1上に形成される。なお、図柄表示装置41における装飾図柄の変動表示の態様は、上述の態様に限定されることなく、図柄列の数、有効ラインの数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数など、装飾図柄の変動表示の態様は種々の態様を採用可能である。
ここで、「遊技回」とは、第1図柄表示部37aまたは第2図柄表示部37bの変動表示が開始されてから、変動表示が終了して停止表示となり、当該停止表示が終了するまでを言い、第1始動口33及び第2始動口34のいずれかの入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選の抽選結果を、遊技者に告知する処理の1単位である。換言すれば、パチンコ機10は、1遊技回毎に、1つの特別情報についての1つの当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知する。本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33及び第2始動口34のいずれかの入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのいずれか一方において、セグメント表示器を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるようにセグメント表示器を停止表示させる。また、本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33及び第2始動口34のいずれかの入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、図柄表示装置41において、所定の図柄列を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるように図柄列を停止表示させる。また、1回の遊技回に要する時間を単位遊技時間とも呼ぶ。単位遊技時間は、変動表示が開始されてから所定の抽選結果が停止表示されるまでの時間である変動時間と、所定の抽選結果が停止表示されている時間である停止時間とによって構成されている。
さらに、図770(b)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aには、第1保留表示領域Ds1と、第2保留表示領域Ds2とが表示される。第1保留表示領域Ds1には、第1始動口33への入球に基づく保留個数が表示される。第2保留表示領域Ds2には、第2始動口34への入球に基づく保留個数が表示される。なお、本実施形態では、上述したように、第1始動口33及び第2始動口34に入球した遊技球の保留個数は、それぞれ最大4個までである。
また、図770(b)に示すように、表示面41aには、特図ユニット37の第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示および停止表示に同期した点滅表示および点灯表示を行う第1同期表示部Sync1と、特図ユニット37の第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示および停止表示に同期した点滅表示および点灯表示を行う第2同期表示部Sync2とを備える。具体的には、第1図柄表示部37aが変動表示をしている場合には第1同期表示部Sync1は点滅表示をし、第1図柄表示部37aが停止表示をしている場合には第1同期表示部Sync1は点灯表示をする。また、第2図柄表示部37bが変動表示をしている場合には第2同期表示部Sync2は点滅表示をし、第2図柄表示部37bが停止表示をしている場合には第2同期表示部Sync2は点灯表示をする。
なお、本実施形態においては、表示面41aは、メイン表示領域MA、第1保留表示領域Ds1、第2保留表示領域Ds2、第1同期表示部Sync1、および第2同期表示部Sync2を表示する構成としたが、表示面41aがこれらの表示の一部または全部を表示しない構成を採用してもよい。
《15-2》遊技機の電気的構成:
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。本説明においては、パチンコ機10の電気的構成をブロック図を用いて説明する。
図771は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10は、主に、主制御装置60を中心に構成されるとともに、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。
主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61を備えている。主制御基板61は、複数の機能を有する素子によって構成されるMPU62を備えている。MPU62は、各種制御プログラムを実行するCPU(図示せず)と、各種制御プログラムや固定値データを記録したROM63と、ROM63内に記録されているプログラムを実行する際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64とを備えている。MPU62は、その他、割込回路、タイマー回路、データ入出力回路、乱数発生器としてのカウンタ回路を備えている。なお、MPU62が有する機能の一部を、別の素子が備えていてもよい。ROM63やRAM64に設けられている各種エリアの詳細については後述する。
主制御基板61には、入力ポート(図示せず)及び出力ポート(図示せず)がそれぞれ設けられている。主制御基板61の入力ポートには、払出制御装置70と、電源装置85に設けられた停電監視回路86とが接続されている。主制御基板61は、停電監視回路86を介して、電源装置85から直流安定24Vの電源の供給を受ける。電源装置85は、外部電源としての商用電源に接続されており、商用電源から供給される外部電力を、主制御装置60や払出制御装置70等が必要な動作電力に変換して、各装置に電力を供給する。また電源装置85は、コンデンサ(図示せず)を備えており、停電が発生した場合や電源スイッチ88(図768)がOFFにされた場合には、所定期間、各装置への電力供給を継続する。
また、主制御基板61の入力ポートには、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、可変入賞装置36、V入賞口48などの各種の入球口やスルーゲートに設けられた各種検知センサー67a~67fが接続されている。主制御基板61のMPU62は、これらの検知センサー67a~67fからの信号に基づいて、遊技領域PAを流下する遊技球が入球口へ入球したか否かの判定や、遊技球がスルーゲートを通過したか否かの判定を行う。さらに、MPU62は、第1始動口33、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて当たり抽選を実行するとともに、スルーゲート35への入球に基づいて電動役物開放抽選を実行する。
主制御基板61の出力ポートには、可変入賞装置36の開閉扉36bを開閉動作させる可変入賞駆動部36cと、第2始動口34の電動役物34aを開閉動作させる電動役物駆動部34bと、V入賞口シャッター48aを開閉動作させるV入賞口シャッター駆動部48bと、メイン表示部45とが接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、MPU62は、当該ドライバ回路を通じて各種駆動部の駆動制御を実行する。
具体的には、MPU62は、開閉実行モードにおいては、開閉扉36bが開閉されるように可変入賞駆動部36cの駆動制御を実行する。また、電動役物開放抽選の結果、電役開放に当選した場合には、MPU62は、電動役物34aが開放されるように電動役物駆動部34bの駆動制御を実行する。また、第1始動口33、第2始動口34への遊技球の入球に基づく抽選において所定の抽選結果となった場合には、ラウンド遊技中における所定のタイミングで、V入賞口48を開放・閉鎖するV入賞口シャッター48aが開閉されるようにV入賞口シャッター駆動部48bの駆動制御を実行する。さらに、各遊技回においては、MPU62は、メイン表示部45における第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bの表示制御を実行するとともに、開閉実行モードにおいては、メイン表示部45におけるラウンド表示部39の表示制御を実行する。
主制御基板61の出力ポートには、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とが接続されている。払出制御装置70には、例えば、主制御装置60から入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが送信される。主制御装置60が賞球コマンドを送信する際には、主制御基板61のMPU62は、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。具体的には、一般入賞口32への入球を特定した場合には10個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第1始動口33への入球を特定した場合には3個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第2始動口34への入球を特定した場合には2個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、大入賞口36aへの入球を特定した場合には15個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信される。払出制御装置70は、主制御装置60から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置71を制御して賞球の払出を行う。
払出制御装置70には、発射制御装置80が接続されている。発射制御装置80は、遊技球発射機構81の発射制御を行う。遊技球発射機構81は、所定の発射条件が整っている場合に駆動される。また、発射制御装置80には、操作ハンドル25と、遊技球発射ボタン26とが接続されている。上述のように、操作ハンドル25は、タッチセンサー25aと、ウェイトボタン25bと、可変抵抗器25cとを備える。遊技者が操作ハンドル25を握ることによって、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。上述のように、遊技球発射ボタン26は、遊技者によって操作されることによって、遊技者の操作ハンドル25の回動操作量にかかわらず、操作ハンドル25の回動操作量が最大である場合と同じ発射強度で、遊技盤の前面に遊技球が発射される。
音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信された各種コマンドを受信し、受信した各種コマンドに対応した処理を実行する。主制御装置60が各種コマンドを送信する際には、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。これら各種コマンドの詳細については後述する
その他、音声発光制御装置90は、主制御装置60から受信した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に配置されたLEDなどの発光手段からなる各種ランプ47の駆動制御や、スピーカー46の駆動制御を行うとともに、表示制御装置100の制御を行う。また、音声発光制御装置90には、演出操作ボタン24が接続されており、所定のタイミングで遊技者によって演出操作ボタン24が操作された場合には、当該操作を反映した遊技演出を行うように各種ランプ47、スピーカー46、表示制御装置100等の制御を行う。
表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。具体的には、表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における図柄の変動時間及び最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を把握するとともに、リーチの発生の有無、リーチ演出の内容、及び、各遊技回において実行される予告演出の内容等を把握する。なお、本実施形態においては、図柄の組み合わせが停止表示している時間である停止時間は一定である。従って、変動時間が決定されることによって、1遊技回に要する時間である単位遊技時間は一意に決定される。以上、パチンコ機10の電気的構成について説明した。
図772は、当たり抽選などに用いられる各種カウンタの内容を示す説明図である。各種カウンタ情報は、MPU62が当たり抽選、メイン表示部45の表示の設定、及び、図柄表示装置41の図柄表示の設定などを行う際に用いられる。具体的には、当たり抽選には当たり乱数カウンタC1が用いられる。大当たり種別を振り分ける際には大当たり種別カウンタC2が用いられる。図柄表示装置41に表示させる図柄列を外れ変動させる際にリーチを発生させるか否かのリーチ判定にはリーチ乱数カウンタC3が用いられる。高確率モードを終了させるか否かの転落抽選には転落乱数カウンタCFが用いられる。
当たり乱数カウンタC1の初期値設定には乱数初期値カウンタCINIが用いられる。また、メイン表示部45の第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37b、並びに図柄表示装置41における変動時間を決定する際には変動種別カウンタCSが用いられる。さらに、第2始動口34の電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選には電動役物開放カウンタC4が用いられる。
各カウンタC1~C3、CINI、CS、C4は、その更新の都度、カウンタ値に1が加算され、最大値に達した後に0に戻るループカウンタである。各カウンタは短時間の間隔で更新され、その更新値がRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ64aに適宜記憶される。
RAM64には、保留情報記憶エリア64bと、判定処理実行エリア64cとが設けられている。保留情報記憶エリア64bには、第1保留エリアRaと第2保留エリアRbとが設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および転落乱数カウンタCFの各値が保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶される。第1保留エリアRaには、第1始動口33に入球した遊技球の保留個数の最大値に対応した4個のエリア、すなわち、第1エリア、第2エリア、第3エリア、および第4エリアが設けられている。第1始動口33に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および転落乱数カウンタCFの各値が保留情報(以下、特1保留とも呼ぶ)として、第1~第4エリアのうちの一つのエリアに記憶される。第1~第4エリアのいずれに記憶されるかは、入球の順序によって決定されており、入球のタイミングが早いほど上位のエリア(第1エリアが最も上位のエリア)に記憶される。
また、第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および転落乱数カウンタCFの各値が保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに時系列的に記憶される。第2保留エリアRbには、第2始動口34に入球した遊技球の保留個数の最大値に対応した4個のエリア、すなわち、第1エリア、第2エリア、第3エリア、および第4エリアが設けられている。第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および転落乱数カウンタCFの各値が保留情報(以下、特2保留とも呼ぶ)として、第1~第4エリアのうちの一つのエリアに記憶される。第1~第4エリアのいずれに記憶されるかは、入球の順序によって決定されており、入球のタイミングが早いほど上位のエリア(第1エリアが最も上位のエリア)に記憶される。
当たり乱数カウンタC1の詳細について説明する。当たり乱数カウンタC1は、上述のように当たり抽選に用いられる。当たり乱数カウンタC1は、例えば、0~1199の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。また、当たり乱数カウンタC1が1周すると、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0~1199)。
当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。また、第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
本実施形態のパチンコ機10においては、第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、第1始動口33に遊技球が入球することによって取得された順番に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。具体的には、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。データのシフトは、第1~第4エリアに格納されているデータを上位エリア側に順にシフトさせるものである。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。
また、第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、第2始動口34に遊技球が入球することによって取得された順番に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。具体的には、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。データのシフトは、第1~第4エリアに格納されているデータを上位エリア側に順にシフトさせるものである。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。
そして、第2保留エリアRbに当たり乱数カウンタC1の値が記憶されている場合には、第1保留エリアRaに当たり乱数カウンタC1の値が記憶されているか否かに関わらず、第2保留エリアRbに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する対象とする。これにより、第1保留エリアRa及び第2保留エリアRbの両方に当たり乱数カウンタC1の値が記憶されている場合には、第2始動口34に対応した第2保留エリアRbに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が優先される。すなわち、本実施形態では、第1保留エリアRa及び第2保留エリアRbの両方に当たり乱数カウンタC1の値が記憶されている場合には、第2始動口34に対応した第2保留エリアRbに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が優先され、第2保留エリアRbに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値の中では、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。第2保留エリアRbに当たり乱数カウンタC1の値が記憶されていない場合には、第1保留エリアRaに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値の中では、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。
なお、上述した説明では、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値がどういった順序で判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動されるかを説明したが、当たり乱数カウンタC1の値に限るものではなく、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1以外のカウンタ(大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および転落乱数カウンタCF)の各値についても、同様の順序で判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動される。
次に、大当たり種別カウンタC2の詳細について説明する。大当たり種別カウンタC2は、大当たり種別を判定する際に用いられる。大当たり種別カウンタC2は、0~39の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶された大当たり種別カウンタC2の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。第2保留エリアRbに記憶された大当たり種別カウンタC2の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。
上述したように、MPU62は、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行なうとともに、当たり抽選の結果が大当たりである場合には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定する。さらに、MPU62は、これらの当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
次に、リーチ乱数カウンタC3の詳細について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、当たり抽選の結果が大当たりではない場合においてリーチが発生するか否かを判定する際に用いられる。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0~238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。第2保留エリアRbに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。ただし、当たり抽選の結果が大当たりとなり、開閉実行モードに移行する場合には、MPU62は、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生が決定される。
リーチとは、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について、大当たりに対応した図柄の組み合わせが成立する可能性がある図柄の一部の組み合わせが停止表示され、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことを言う。なお、本実施形態のパチンコ機10において大当たりに対応した図柄の組み合わせとは、所定の有効ラインにおける同一の図柄の組み合わせのことをいう。具体例としては、図770(b)の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて、最初に図柄列Z1において図柄が停止表示され、次に図柄列Z3においてZ1と同じ図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることでリーチとなる。そして、大当たりが発生する場合には、リーチラインを形成している図柄と同一の図柄が図柄列Z2に停止表示される。
また、リーチには、リーチラインが形成された状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチラインが形成された図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ演出が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクターといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
次に、転落乱数カウンタCFの詳細について説明する。転落乱数カウンタCFは、抽選モードが高確率モードである遊技状態において、高確率モードを終了させるか否かの判定である転落抽選を実行する際に用いられる。転落抽選に当選すると、遊技回における抽選モードは、高確率モードから低確率モードに変更される。
転落乱数カウンタCFは、例えば0~299の範囲内で順に1ずつ加算され、最大に達した後0に戻る構成である。転落乱数カウンタCFは定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで転落乱数カウンタCFの更新値がRAM64の第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶された転落乱数カウンタCFの値は、実行中の遊技回が終了する毎に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。第2保留エリアRbに記憶された転落乱数カウンタCFの値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動した後、ROM63の転落抽選用テーブル記憶エリア63dに記憶されている当否テーブル(転落抽選用当否テーブル:図776)と照合され、高確率モードを終了させるか否かが決定される。
次に、変動種別カウンタCSの詳細について説明する。変動種別カウンタCSは、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間と、図柄表示装置41における図柄の変動時間とを、MPU62において決定する際に用いられる。変動種別カウンタCSは、例えば0~198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
変動種別カウンタCSは、後述する通常処理が1回実行される毎に1回更新され、当該通常処理内の残余時間内でも繰り返し更新される。そして、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターンの決定に際して変動種別カウンタCSのバッファ値が取得される。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間の決定に際しては、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hに記憶されている変動時間テーブルが用いられる。
次に、電動役物開放カウンタC4の詳細について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、0~465の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成である。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35に遊技球が入球したタイミングでRAM64の電役保留エリア64dに記憶される。そして、所定のタイミングで、電役保留エリア64dに記憶されている電動役物開放カウンタC4の値が電役実行エリア64eに移動した後、電役実行エリア64eにおいて電動役物開放カウンタC4の値を用いて電動役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選(以下、電動役物開放抽選と呼ぶ)が行われる。具体的には、電役実行エリア64eにおいて、ROM63の役物抽選用テーブル記憶エリア63eに記憶されている当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)と電動役物開放カウンタC4の値とが照合され、電動役物34aを開放状態に制御するか否かが決定される。
なお、取得された当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値、電動役物開放カウンタC4の値および転落乱数カウンタCFの値の少なくとも一つが本発明における特別情報に相当する。
次に、当否テーブルについて説明する。当否テーブルは、当たり乱数カウンタC1に基づいて当たり抽選を行う際に、当該当たり乱数カウンタC1と照合するためのテーブルデータである。パチンコ機10には、当たり抽選の抽選モードとして、低確率モードと高確率モードとが設定されており、低確率モード時における当たり抽選の際には低確率モード用の当否テーブルが参照され、高確率モード時における当たり抽選の際には高確率モード用の当否テーブルが参照される。また、本実施形態においては、パチンコ機10は、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、その後に判定処理実行エリア64cに移行された当たり乱数カウンタC1と照合するための当否テーブルと、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて判定処理実行エリア64cに記憶された当たり乱数カウンタC1と照合するための当否テーブルとを、それぞれ別のテーブルデータとして記憶している。具体的には、パチンコ機10は、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)の4つの当否テーブルを、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶している。
図773は、第1始動口用の当否テーブルの内容を示す説明図である。図773(a)は第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を示し、図773(b)は第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を示している。
図773(a)に示すように、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~19の20個の値が設定されている。そして、0~3979の値のうち、0~19の20個の値以外の値(20~3979)が外れである。この場合の大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値群の数は、全体の数に対して20/3980(=1/199)となっている。
一方、図773(b)に示すように、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~198の199個の値が設定されている。そして、0~3979の値のうち、0~198の199個の値以外の値(199~3979)が外れである。この場合の大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値群の数は、全体の数に対して199/3980(=1/20)となっている。このように、高確率モードは、低確率モードに比べて、当たり抽選において大当たりに当選する確率が高くなっている。
図774は、第2始動口用の当否テーブルの内容を示す説明図である。図774(a)は第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を示し、図774(b)は第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を示している。
図774(a)に示すように、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~19の20個の値が設定されている。そして、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)には、0~3979の値のうち、0~19の20個の値以外の値(20~3979)が、時短付与となる当たり乱数カウンタC1の値として設定されている。この場合の大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値群の数は、全体の数に対して20/3980(=1/199)となっている。
「時短付与」とは、後述するサポートモードについて、移行契機となるが、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉が実行される開閉実行モードへの移行契機とはならない当否結果である。時短付与に当選した際に、サポートモードが低頻度サポートモードにある場合、サポートモードは低頻度サポートモードから高頻度サポートモードに移行する。本実施形態において当選する「時短付与」は、高頻度サポートモードが次回大当たり当選するまで継続されるタイプの時短付与である。すなわち、時短付与に当選した際に、サポートモードが低頻度サポートモードにある場合、サポートモードは低頻度サポートモードから高頻度サポートモードに移行し、その高頻度サポートモードは、次回大当たり当選するまで継続される。
なお、本実施形態における第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)には、外れの設定はない。すなわち、本実施形態における第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)では、外れに替わる当否結果として、時短付与が設定されている。
図774(b)に示すように、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~198の199個の値が設定されている。そして、0~3979の値のうち、0~198の199個の値以外の値(199~3979)が外れである。この場合の大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値群の数は、全体の数に対して199/3980(=1/20)となっている。このように、高確率モードは、低確率モードに比べて、当たり抽選において大当たりに当選する確率が高くなっている。
「外れ」は、開閉実行モードの移行契機とはならず、さらに、抽選モードおよびサポートモードについても移行契機とならない当否結果である。
本実施形態では、低確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群は、高確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。ただし、当たり抽選の結果、低確率モードよりも高確率モードの方が大当たりとなる確率が高くなるのであれば、大当たりとして設定されている乱数の数及び値は任意である。
なお、本実施形態における当否テーブルにおいては採用していないが、当たり抽選の結果として「小当たり」を設けてもよい。
「小当たり」とは、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉が実行される開閉実行モードへの移行契機とはなるが、後述する抽選モードについて、移行契機とならない当否結果であり、その上、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数が1回に限定されたものである。
次に、大当たり種別について説明する。パチンコ機10には、複数種類の大当たりを設定することができる。具体的には、例えば、以下の3つの態様又はモードに差異を設けることにより、複数種類の大当たりを設定することができる。
(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様
(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モード
(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモード
パチンコ機10には、上記の(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様として、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入賞の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとを設定することができる。例えば、高頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が複数回(例えば16回)行われるとともに、1回の開放は30secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が10個となるまで継続するように設定可能である。一方、低頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が2回行われるとともに、1回の開放は0.2secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が6個となるまで継続するよう設定可能である。
遊技者により操作ハンドル25が操作されている場合、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構81が駆動制御される。上記具体例の場合、低頻度入賞モードでは、1回の開閉扉36bの開放時間は0.2secである。つまり、低頻度入賞モードでは、遊技球の発射周期よりも1回の開閉扉36bの開放時間が短くなっている。したがって、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードでは実質的に遊技球の入賞が発生しない。ただし、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードにおいても、遊技球の入賞が発生し得るように設定してもよい。
なお、開閉扉36bの開閉回数、1回の開放に対する開放限度時間、及び1回の開放に対する開放限度個数は、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入賞の発生頻度が、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも高くなるのであれば、開閉扉36bの開放態様は任意である。具体的には、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉回数が多い、1回の開放に対する開放限度時間が長い又は1回の開放に対する開放限度個数が多く設定されていればよい。高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとの差異を明確にする上では、低頻度入賞モードの開閉実行モードでは、実質的に可変入賞装置36への入賞が発生しない構成としてもよい。
パチンコ機10には、上記の(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードの態様として、当否テーブルとして高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う高確率モードと、当否テーブルとして低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う低確率モードとを設定することができる。図773を用いて説明したように、高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合の方が、低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合と比較して、大当たりに当選する確率が高い。
パチンコ機10には、上記の(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモードの態様として、遊技領域PAに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、第2始動口34の電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとを設定することができる。
具体的には、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率が異なる。高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率を高くする。また、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aの1回の開放時間が長く設定されていてもよい。
なお、本実施形態においては採用していないが、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aが開放状態となる回数が多く設定されてもよい。さらに、電動役物34aの1回の開放時間が長く設定された構成としてもよい。また、高頻度サポートモードで電役開放当選となり電動役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されてもよい。さらに、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われるまでに確保される時間が相対的に短く設定されてもよい。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも第2始動口34への入球が発生する確率が高くなる。すなわち、高頻度サポートモードは、特別情報の取得条件の成立を補助する補助遊技状態として機能する。
本実施形態では、当たり抽選の結果、大当たりとなった場合には、大当たり種別カウンタC2を用いて、大当たり種別を振り分ける。大当たり種別カウンタC2の値に対応する大当たり種別の振り分けは、ROM63の振分テーブル記憶エリア63bに振分テーブルとして記憶されている。
図775は、振分テーブルの内容を示す説明図である。図775(a)は第1始動口用の振分テーブルを示し、図775(b)は第2始動口用の振分テーブルを示している。第1始動口用の振分テーブルは、第1始動口33への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照され、第2始動口用の振分テーブルは、第2始動口34への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照される。なお、図775(a)、図775(b)のそれぞれにおいて、縦の二重線よりも左側部分が振分テーブルに該当する。縦の二重線よりも右側部分は、当該振分テーブルによって振り分けられた場合に、大当たり後の抽選モードおよびサポートモードがいずれの態様に移行するかを示している。なお、ここで言う「大当たり後」とは、詳しくは、当たり抽選において大当たり当選した場合に実行される開閉実行モードの終了後を意味する。
図775(a)に示すように、第1始動口用の振分テーブルには、第1始動口33への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、8R確変大当たり、及び8R通常大当たりが設定されている。
8R確変大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が8回(8ラウンド)であり、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードである。また、8R確変大当たりは、ラウンド遊技の1ラウンド目において、V入賞口48への遊技球の入球が容易となる大当たりである。具体的には、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間の中に、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間が含まれるように、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間を定めた大当たりである。ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間の中に、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間が含まれる(一部ではなく、全部が含まれる)ことで、ラウンド遊技の1ラウンド目において開放したV入賞口48への遊技球の入球が容易となる。先に説明したように、V入賞口シャッター48aはラウンド遊技中における所定のタイミングで開閉されると説明したが、具体的には、V入賞口シャッター48aは、開閉実行モードの開始時から所定時間の経過後に、一定時間(例えば10秒間)だけ開放状態となり、その後、閉鎖状態となる。上記開放状態となる期間において、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放が起きるように定めたのが、8R確変大当たりである。
開放したV入賞口48に遊技球が入球した場合に、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが高確率モードとなる。V入賞口48は、上述したようにラウンド遊技の1ラウンド目において遊技球の入球が容易であるが、それにも拘わらず、V入賞口48へ遊技球が入球しなかった場合には、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが高確率モードに移行することはない。
本実施形態のパチンコ機10では、高確率モード時において実行される遊技回の実行回数は10回(ST回数)に制限されており、高確率モードにおいて実行される遊技回の実行回数が10回に達した場合に、当該遊技回の終了後に、当たり抽選の抽選モードは高確率モードから低確率モードに移行する。なお、高確率モード時に実行された遊技回において、さらに確変大当たりに当選し、当該確変大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球した場合には、それまでに実行された高確率モードにおける遊技回の回数はリセットされ、当該確変大当たりを契機として実行されるラウンド遊技を経て、その後に実行される高確率モードにおける遊技回から改めて10回の遊技回のカウントが実行される。よって、高確率モード時に大当たりに当選した場合には、高確率モードにおける遊技回が10回以上継続して実行される場合がある。
なお、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が8R確変大当たりである場合には、開閉実行モードの終了後に、サポートモードについては、高頻度サポートモードに移行する。高頻度サポートモード時において実行される遊技回の実行回数は5回(時短継続回数)に制限されている。ここでは、8R確変大当たりである場合としたが、実際はラウンド数は無関係であり、確変大当たりに該当する場合には、開閉実行モードの終了後に、サポートモードについては高頻度サポートモードに移行する。この場合にも高頻度サポートモード時において実行される遊技回の実行回数は時短継続回数に制限されている。
8R通常大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉回数が8回(8ラウンド)であり、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードである。また、8R通常大当たりは、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間と、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間とが重ならないように、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間を定めた大当たりである。開閉扉36bの開放期間と開閉扉36bの開放期間とが重ならないことから、遊技球がV入賞口48に入球する確率は極めて低い。従って、8R通常大当たりは、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが、実質的に低確率モードとなる大当たりである。
このように、確変大当たりは、通常大当たりと比較して、ラウンド遊技の1ラウンド目においてV入賞口48に遊技球が入球しやすいため、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが高確率モードとなる確率が高い。一方、通常大当たりは、確変大当たりと比較して、V入賞口48に遊技球が入球しにくいため、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが高確率モードとなる確率が非常に低い。なお、本明細書では、V入賞口48に遊技球が入球しやすく当たり抽選の抽選モードが高確率モードとなる確率が高いほうの振分結果を、便宜的に「確変大当たり」と呼ぶ。すなわち、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであり、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球しなかった場合には、開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードが高確率モードに移行することがないが、上述するように、便宜的に「確変大当たり」と呼ぶことにした。
なお、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が8R通常大当たりである場合には、開閉実行モードの終了後に、サポートモードについては、低頻度サポートモードとなる。ここでは、8R通常大当たりである場合としたが、実際はラウンド数は無関係であり、通常大当たりに該当する場合には、開閉実行モードの終了後に、サポートモードについては低頻度サポートモードとなる。
第1始動口用の振分テーブルでは、「0~39」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~19」が8R確変大当たりに対応し、「20~39」が8R通常大当たりに対応するように設定されている。
図775(b)に示すように、第2始動口用の振分テーブルには、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たりが設定されている。
16R確変大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が16回(16ラウンド)であり、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードである。また、16R確変大当たりは、ラウンド遊技の1ラウンド目において、V入賞口48への遊技球の入球が容易となる大当たりである。具体的には、16R確変大当たりは、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間の中に、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間が含まれるように、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間を定めた大当たりである。ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間の中に、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間が含まれることで、ラウンド遊技の1ラウンド目において開放したV入賞口48への遊技球の入球が容易となる。先に説明したように、V入賞口シャッター48aはラウンド遊技中における所定のタイミングで開閉されると説明したが、具体的には、V入賞口シャッター48aは、開閉実行モードの開始時から所定時間の経過後に、一定時間(例えば10秒間)だけ開放状態となり、その後、閉鎖状態となる。上記開放状態となる期間において、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放が起こるように定めたのが、16R確変大当たりである。すなわち、16R確変大当たりは、8R確変大当たりと比較して、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が相違するだけであり、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードである点、および、ラウンド遊技の1ラウンド目においてV入賞口48への遊技球の入球が容易となる点で同一である。また、16R確変大当たりは、8R確変大当たりと比較して、開閉実行モードの終了後の抽選モードおよびサポートモードについても同一である。
第2始動口用の振分テーブルでは、「0~39」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~39」が16R確変大当たりに対応するように設定されている。すなわち、「0~39」の大当たり種別カウンタC2の値のうちの全てが16R確変大当たりに対応するように設定されている。
このように、本実施形態のパチンコ機10では、大当たりとなった場合の大当たり種別の振分態様は、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて大当たりとなった場合と、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて大当たりとなった場合とで異なっているとともに、遊技者にとっての有利性に明確な差異が設けられている。
本実施形態では、上述したように、大当たりの種別として、8R確変大当たり、8R通常大当たり、16R確変大当たりの3種類が設定されているが、3種類に限る必要はなく、例えば16R通常大当たりを含む4種類としても良いし、2種類や、5種類以上の数としても良い。さらに、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数は、8R、16Rに限る必要はなく、例えば、4R、5R等の他の回数としても良い。
先に説明したように、高確率モード時において実行される遊技回の実行回数がST回数(10回)に達した場合に、当該遊技回の終了後に当たり抽選の抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行するが、本実施形態では、このST回数に達する前の遊技回であっても、後述する転落抽選において当選した場合には、当たり抽選の抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行するように構成されている。
図776は、転落抽選を実行する際に用いられる転落抽選用当否テーブルの内容を示す説明図である。図776に示すように、転落抽選用当否テーブルには、転落抽選で当選となる転落乱数カウンタCFの値として、0~299の値のうち、0~99の100個の値が設定されている。そして、転落抽選用当否テーブルには、転落抽選で外れとなる転落乱数カウンタCFの値として、0~299の値のうち、100~299の200個の値が設定されている。すなわち、高確率モードの遊技回において、転落抽選に当選し高確率モードが終了し低確率モードとなる転落の確率は1/3である。高確率モードの遊技回において、転落抽選に外れた場合には、高確率モードが継続される。なお、本実施形態においては、転落抽選は、低確率モードの遊技回においては実行しない。転落抽選における当選する確率は、上記1/3に限る必要はなく、1/2、1/4等の他の確率としても良い。
図777は、電動役物開放抽選を実行する際に用いられる当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)の内容を示す説明図である。
図777(a)は、低頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)を示している。図777(a)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0、1の2個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として2~465の464個の値が設定されている。すなわち、低頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、1/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、低頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.4秒である。
図777(b)は、高頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)を示している。図777(b)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)には、電役開放当選となる電動役物開放カウンタC4の値として0~461の462個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として462~465の4個の値が設定されている。すなわち、高頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、231/233の確率で電役開放当選となる。本実施形態のパチンコ機10においては、高頻度サポートモード時に電役開放当選となった場合には、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.6秒である。
このように、電動役物開放抽選用当否テーブルによって、高頻度サポートモードが低頻度サポートモードよりも第2始動口34への遊技球の入球が発生する確率が高くなるように設定されている。
《15-3》音声発光制御装置及び表示制御装置の電気的構成:
次に、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成について説明する。
図778は、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成を中心として示すブロック図である。なお、電源装置85(図771)等の一部の構成は省略されている。音声発光制御装置90に設けられた音声発光制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92は、CPU、ROM93、RAM94、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵された素子である。
ROM93には、MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データ、テーブル等が記憶されている。例えば、ROM93のエリアの一部には、演出パターンテーブル記憶エリア93a、変動表示パターンテーブル記憶エリア93b等が設けられている。これらの詳細については後述する。
RAM94は、ROM93内に記憶されている制御プログラムの実行の際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリである。例えば、RAM94のエリアの一部には、各種フラグ記憶エリア94a、各種カウンタエリア94b、抽選用カウンタエリア94c等が設けられている。なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には、主制御装置60と演出操作ボタン24が接続されている。主制御装置60からは、各種コマンドを受信する。MPU92の出力側には、スピーカー46や各種ランプ47が接続されているとともに、表示制御装置100が接続されている。
表示制御装置100に設けられた表示制御基板101には、プログラムROM103及びワークRAM104が複合的にチップ化された素子であるMPU102と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とが搭載されている。なお、MPU102に対してプログラムROM103及びワークRAM104が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU102は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づいて所定の演算処理を行って、VDP105の制御(具体的にはVDP105に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM103は、MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶されている。
ワークRAM104は、MPU102による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
VDP105は、一種の描画回路であり、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する。VDP105は、ICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、描画処理専用のファームウェアを内蔵した一種のマイコンチップである。VDP105は、MPU102、ビデオRAM107等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM107に記憶させる画像データを、キャラクタROM106から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置41に表示される図柄などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM106には、各種の表示図柄のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照される色パレットテーブル等が記憶されている。なお、キャラクタROM106を複数設け、各キャラクタROM106に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM103に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM106に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM107は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM107の内容を書き替えることにより図柄表示装置41の表示内容が変更される。
以下では、主制御装置60のMPU62、ROM63、RAM64をそれぞれ主側MPU62、主側ROM63、主側RAM64とも呼び、音声発光制御装置90のMPU92、ROM93、RAM94をそれぞれ音光側MPU92、音光側ROM93、音光側RAM94とも呼び、表示制御装置100のMPU102を表示側MPU102とも呼ぶ。
《15-4》遊技機による処理の概要:
次に、本実施形態のパチンコ機10が実行する処理の概要について説明する。
《15-4-1》抽選モードとサポートモードの高低の移行:
抽選モードとサポートモードの高低が移行する場合について、まず説明する。本実施形態のパチンコ機10において、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合には、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが低確率モードに移行し、サポートモードが低頻度サポートモードに移行する。
本実施形態のパチンコ機10において、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであり、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球した場合に、開閉実行モードの終了後に、抽選モードが高確率モードに移行し、サポートモードが高頻度サポートモードに移行する。なお、本実施形態では、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであり、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球しなかった場合には、抽選モードが高確率モードに移行することがなく、サポートモードが高頻度サポートモードに移行することがない。
当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであることに基づいてサポートモードが高頻度サポートモードに移行した後においては、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が予め定めた回数(以下、時短継続回数とも呼ぶ)に達するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。本実施形態のパチンコ機10では、時短継続回数は例えば5回である。すなわち、パチンコ機10では、高頻度サポートモードに移行した後において、時短継続回数である5回まで高頻度サポートモードは継続される。高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が時短継続回数である5回に達した場合に、当該遊技回の終了後に、サポートモードが低頻度サポートモードに移行する。なお、時短継続回数は、上記の5回に限る必要はなく、他の回数としてもよい。
一方、図774(a)に示した第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照した当たり抽選が実行され、当該当たり抽選において時短付与に当選したことに基づいてサポートモードが高頻度サポートモードに移行した場合には、次回大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。
サポートモードが高頻度サポートモードである場合、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が電役開放当選となる確率が231/233と極めて高いことから、電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となる。このため、遊技者は、サポートモードが高頻度サポートモードである場合に、右打ちを行い、電動役物34aが備えられた第2始動口34へ遊技球を入球させるように遊技を行う。
抽選モードが高確率モードに移行した後においては、高確率モードが開始されてからの遊技回の実行回数が所定回数(ST回数)に達するまで、抽選モードとして高確率モードが継続される。本実施形態のパチンコ機10では、ST回数は例えば10回である。すなわち、パチンコ機10では、高確率モードが開始されてから、ST回数である10回の遊技回を実行すると、その後、抽選モードは高確率モードから低確率モードに移行される。
また、高確率モードが開始されてからの遊技回の実行回数がST回数に達する以前の遊技回において、転落抽選に当選した場合にも、抽選モードは高確率モードから低確率モードに移行される。詳しくは、遊技回の実行回数がST回数に達する以前の遊技回に係る転落抽選において当選した場合に、当該遊技回の開始時に抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行し、当該遊技回における当たり抽選が低確率モードで実行される。このため、当該遊技回における当たり抽選において、図774(a)に示した第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照した当たり抽選が実行され、当該当たり抽選において時短付与に当選した場合には、次回大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。
高確率モード時に実行された遊技回において、さらに大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであり、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球した場合には、それまでに実行された高確率モードにおける遊技回の回数はリセットされ、当該大当たりを契機として実行されるラウンド遊技を経て、その後に実行される高確率モードにおける遊技回から改めて10回の遊技回のカウントが実行される。よって、高確率モード時に大当たりに当選した場合には、高確率モードにおける遊技回が10回以上継続して実行される場合がある。
《15-4-2》遊技の流れ:
本実施形態のパチンコ機10では、遊技を進行する上で遷移する遊技状態として、抽選モードとサポートモードとの高低の組み合わせによる4種類の状態を少なくとも取り得る。具体的には、i)抽選モードが低確率モードであり、かつ、サポートモードが低頻度サポートモードである低確低サポ状態と、ii)抽選モードが低確率モードであり、かつ、サポートモードが高頻度サポートモードである低確高サポ状態と、iii)抽選モードが高確率モードであり、かつ、サポートモードが高頻度サポートモードである高確高サポ状態と、iv)抽選モードが高確率モードであり、かつ、サポートモードが低頻度サポートモードである高確低サポ状態とを取り得る。さらに、本実施形態のパチンコ機10では、可変入賞装置36の大入賞口36aへの遊技球の入球が可能になる開閉実行モードを遊技状態として取り得る。これらの遊技状態の間で状態を遷移しながら遊技が進行される。
本実施形態のパチンコ機10では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに、抽選モードを特定する高確率モードフラグと、サポートモードを特定する高頻度サポートモードとが記憶される。高確率モードフラグがOFFであるときに抽選モードが低確率モードであると特定され、高確率モードフラグがONであるときに抽選モードが高確率モードであると特定される。高頻度サポートモードフラグがOFFであるときにサポートモードが低頻度サポートモードであると特定され、高頻度サポートモードフラグがONであるときにサポートモードが高頻度サポートモードであると特定される。このため、上述した低確低サポ状態、低確高サポ状態、高確低サポ状態、および高確高サポ状態のそれぞれは、高確率モードフラグと高頻度サポートモードフラグとによって特定されることになる。この結果、本実施形態のパチンコ機10では、高確率モードフラグと高頻度サポートモードフラグの少なくとも一方が切り替わることによって、上述した4つの状態が切り替わりながら、遊技の流れが進行する。
なお、本実施形態では、抽選モードの特定を1つのフラグ(すなわち、高確率モードフラグ)によって行っていたが、これに換えて、抽選モードの特定を2つのフラグ(すなわち、高確率モードフラグと低確率モードフラグ)によって行う構成としてもよい。この変形例では、高確率モードフラグと低確率モードフラグとのうちのいずれか一方がONされたときに、他方が自動的にOFFされる構成とする。また、本実施形態では、サポートモードの特定を1つのフラグ(すなわち、高頻度サポートモードフラグ)によって行っていたが、これに換えて、サポートモードの特定を2つのフラグ(すなわち、高頻度サポートモードフラグと低頻度サポートモードフラグ)によって行う構成としてもよい。この変形例では、高頻度サポートモードフラグと低頻度サポートモードフラグとのうちのいずれか一方がONされたときには、他方が自動的にOFFされる構成とする。両変形例によれば、本実施形態のパチンコ機10と同様に、フラグが切り替わることによって、上述した4つの状態が切り替わりながら遊技の流れが進行する。
図779は、パチンコ機10における遊技の流れを示す説明図である。遊技を開始すると、当初は低確低サポ状態(状態H1)である。すなわち、抽選モードは低確率モードであり、サポートモードは低頻度サポートモードである。低確低サポ状態(状態H1)では、遊技者は左打ちを実行し、遊技領域PAの左側に遊技球を流下させ、第1始動口33に遊技球を入球させる。第1始動口33に遊技球が入球すると、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選がなされ、当該当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための遊技回が実行される。図中の「左打ち中」と記した破線の矩形H1a内に記載した内容が、ここまでの左打ちによる遊技の態様に該当する。図中の「特2残保留消化中」と記した破線の矩形H1b内に記載した内容については後述する。
低確低サポ状態(状態H1)における左打ち中の態様H1aで実行された遊技回における当たり抽選の抽選結果が外れの場合には、低確低サポ状態(状態H1)が継続される。
低確低サポ状態(状態H1)における左打ち中の態様H1aで実行された遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合には、遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、低確低サポ状態(状態H1)から開閉実行モード(状態H2)に移行する。
パチンコ機10は、開閉実行モード(状態H2)において発生するラウンド遊技に先立ち、遊技者に対して右打ちを促す示唆演出を実行する。遊技者は当該示唆演出に従って右打ちを実行し、遊技領域PAの右側へ遊技球を流下させ、大入賞口36aに遊技球を入球させて、賞球を得る。なお、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合に実行される開閉実行モード(状態H2)においては、先に説明したように、V入賞口48に遊技球が入球することはほとんどない。
開閉実行モード(状態H2)が終了すると、低確低サポ状態(状態H1)に移行する。すなわち、抽選モードとして低確率モードを、サポートモードとして低頻度サポートモードを継続する。なお、低確低サポ状態(状態H1)から移行した開閉実行モード(状態H2)では、サポートモードが低頻度サポートモードであることから第2始動口34へ遊技球が入球することがほとんどないことから、開閉実行モード(状態H2)が終了すると、低確低サポ状態(状態H1)における特2残保留消化中の態様H1bには移行せずに、低確低サポ状態(状態H1)における左打ち中の態様H1aに移行する。
一方、低確低サポ状態(状態H1)において、遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合にも、遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、低確低サポ状態(状態H1)から開閉実行モード(状態H3)に移行する。なお、低確低サポ状態(状態H1)において、確変大当たりに当選するのは、左打ち中の態様H1aと特2残保留消化中の態様H1bとのいずれの場合もあり得る。
パチンコ機10は、開閉実行モード(状態H3)において発生するラウンド遊技に先立ち、遊技者に対して、右打ちを促す示唆演出と、ラウンド遊技の1ラウンド目にV入賞口48へ遊技球を入球させることを促す示唆演出とを実行する。遊技者は、これらの示唆演出に従って右打ちを実行し、遊技領域PAの右側へ遊技球を流下させ、大入賞口36aに遊技球を入球させて賞球を得るとともに、ラウンド遊技の1ラウンド目に大入賞口36a内のV入賞口48へ遊技球を入球させる。なお、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合に実行される開閉実行モード(状態H3)においては、先に説明したように、ラウンド遊技の1ラウンド目にV入賞口48に遊技球が入球することは容易である。
開閉実行モード(状態H3)におけるラウンド遊技の1ラウンド目にV入賞口48に遊技球が入球し、開閉実行モード(状態H3)が終了すると、高確高サポ状態(状態H4)に移行する。すなわち、抽選モードは高確率モード(ST回数である10回限定)となり、サポートモードは高頻度サポートモード(時短継続回数である5回限定)となる。
高確高サポ状態(状態H4)では、パチンコ機10は、遊技者に対して右打ちを促す示唆演出を実行する。高確高サポ状態(状態H4)では、遊技者は、当該示唆演出に従って右打ちを実行することによって、遊技領域PAの右側へ遊技球を流下させ、第2始動口34へ遊技球を入球させる。高確高サポ状態ではサポートモードが高頻度サポートモードであることから、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が電役開放当選となる可能性が231/233と極めて高いことから、第2始動口34の電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となる。このため、高確高サポ状態では、第2始動口34に遊技球は容易に入球する。第2始動口34に遊技球が入球すると、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選がなされ、当該当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための遊技回が実行される。すなわち、高確高サポ状態(状態H4)では、第2始動口34の電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となり、第2始動口34に遊技球が通常(低サポ状態)よりもたくさん入球することで、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、当たり抽選を受けることができる。
高確高サポ状態(状態H4)で実行された遊技回における当たり抽選の抽選結果が大当たりである場合には、当選した大当たりの種別が確変大当たりに限られる(図775(b)の第2始動口用の振分テーブルを参照)ことから、高確高サポ状態H4から開閉実行モードH3に移行される。高確高サポ状態(状態H4)で実行された遊技回における当たり抽選の抽選結果が外れの場合には、高確高サポ状態(状態H4)が継続され、遊技者は第2始動口34に遊技球を入球させ、遊技回を実行させる。なお、高確高サポ状態(状態H4)では、右打ちによる第2始動口34への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報による当たり抽選は、図774(b)に示す第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)が用いられることから、時短付与に当選することはない。
高確高サポ状態(状態H4)で実行された遊技回においては、抽選モードが高確率モードであることから、先に説明した転落抽選が実行される。
先に説明したように、サポートモードが高頻度サポートモードの遊技状態は、時短継続回数である5回の遊技回まで継続するが、この5回に達する以前(5回以内:5回を含む)の遊技回において、転落抽選に当選した場合には、当該遊技回における抽選モードは、高確率モードから低確率モードに変更される。すなわち、高確高サポ状態(状態H4)から低確高サポ状態(状態H5)に移行する。なお、低確高サポ状態(状態H5)への移行の際には、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数を示す時短用遊技回数カウンタPNCは、移行前のまま保持される。このため、低確高サポ状態(状態H5)への移行によって、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数がリセットされることはない。
低確高サポ状態(状態H5)における第2始動口34への遊技球の入球を契機とする当たり抽選は、図774(a)に示した第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)が用いられる。このため、前述した転落抽選に当選した遊技回に係る当たり抽選の抽選結果は、大当たり当選と時短付与当選のいずれかとなる。当該当たり抽選において時短付与に当選した場合には、次回大当たりに当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。換言すれば、当該当たり抽選において時短付与に当選した場合には、高頻度サポートモードは次回大当たりに当選するまで継続し、事実上、次の大当たりが保証されている。その上、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別は、図775(b)に示すように、16R確変大当たりに限られていることから、低確高サポ状態(状態H5)では、確変大当たりに当選し、高確高サポ状態(状態H4)へ再度移行することが保証されている。
低確高サポ状態(状態H5)では、遊技者は、右打ちを実行することによって、遊技領域PAの右側へ遊技球を流下させ、第2始動口34へ遊技球を入球させる。低確高サポ状態ではサポートモードが高頻度サポートモードであることから、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が電役開放当選となる可能性が231/233と極めて高いことから、第2始動口34の電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となる。このため、低確高サポ状態では、第2始動口34に遊技球は容易に入球する。第2始動口34に遊技球が入球すると、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選がなされ、当該当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための遊技回が実行される。すなわち、低確高サポ状態(状態H5)では、第2始動口34の電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となり、第2始動口34へ遊技球が通常(低サポ状態)よりもたくさん入球することで、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、当たり抽選を受けることができる。
低確高サポ状態(状態H5)で実行された遊技回における当たり抽選において大当たりに当選した場合、当選した大当たりの種別は確変大当たりとなり、遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、低確高サポ状態(状態H5)から開閉実行モード(状態H3)に移行する。
まとめると、本実施形態のパチンコ機10では、低確高サポ状態(状態H5)において、次回、当たり抽選において大当たりに当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続されることから、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、次回大当たりに当選するまで、第2始動口34へ遊技球を入球させて当たり抽選を高頻度で繰り返すことができる。なお、次回大当たり当選するまでサポートモードとして高頻度サポートモードが継続されるこの状態を、以下、「次回まで高サポ継続状態(=次回迄高サポ継続状態)」と呼ぶ。この結果、本実施形態のパチンコ機10では、高確高サポ状態(状態H4)から、5回以内の遊技回で転落抽選に当選して低確高サポ状態(状態H5)に移行した場合に、大当たりに再度、当選する、いわゆる連チャンを確実に行うことができ、遊技者に対して連チャンする期待感を付与することができる。
高確高サポ状態(状態H4)において、転落抽選に当選せずに、高頻度サポートモードにおいて実行される遊技回の実行回数が時短継続回数である5回に達した場合に、当該遊技回の終了後に、サポートモードは高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行する。すなわち、高確高サポ状態(状態H4)から高確低サポ状態(状態H6)に移行する。なお、高確低サポ状態(状態H6)への移行の際には、高確率モードで継続して実行される遊技回の回数を示すST用遊技回数カウンタSNCは、移行前のまま保持される。このため、高確低サポ状態(状態H6)への移行によって、高確率モードで継続して実行される遊技回の回数がリセットされることはない。
本実施形態では、先に説明したように、第1始動口33及び第2始動口34に入球した遊技球は、それぞれ最大4個まで保留され、その上で、第1保留エリアRa及び第2保留エリアRbの両方に保留情報が記憶されている場合には、第2始動口34に対応した第2保留エリアRbに記憶されている保留情報についての当たり抽選が優先的に実行される構成とした。このために、高確低サポ状態(状態H6)では、高確高サポ状態(状態H4)から当該高確低サポ状態(状態H6)に移行した直後において、保留情報記憶エリア64b(図772)の第2保留エリアRbに保留情報が残っている場合に、この残った保留情報(以下、特2残保留と呼ぶ)による当たり抽選が優先的になされ、当該当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための遊技回が実行される。図中の「特2残保留消化中」と記した破線の矩形H6a内に記載した内容が、当該特2残保留による遊技の態様に該当する。すなわち、高確高サポ状態(状態H4)から当該高確低サポ状態(状態H6)に移行した直後において、特2残保留がある場合に、特2残保留消化中の態様H6aに移行することになる。なお、高確高サポ状態(状態H4)から当該高確低サポ状態(状態H6)に移行した直後において、特2残保留がない場合には、後述する左打ち中の態様H6bに移行する。
高確低サポ状態(状態H6)における特2残保留消化中の態様H6aでは、特2残保留による当たり抽選がなされ、当該当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための遊技回が実行される。なお、特2残保留による当たり抽選は、図774(b)に示す第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)が用いられることから、時短付与に当選することはない。この遊技回においては、抽選モードが高確率モードであることから、先に説明した転落抽選が実行される。
特2残保留消化中の態様H6aは、特2残保留の個数に対応した回数(最大4回)の遊技回まで継続するが、この回数に達する以前の遊技回において、転落抽選に当選した場合には、当該遊技回における抽選モードは、高確率モードから低確率モードに変更される。すなわち、転落抽選に当選した遊技回において、高確低サポ状態(状態H6)における特2残保留消化中の態様H6aから低確低サポ状態(状態H1)に移行する。なお、その移行先は、低確低サポ状態(状態H1)における特2残保留消化中の態様H1bである。
低確低サポ状態(状態H1)では、左打ち中による、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報による当たり抽選は、図773(a)に示す第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)が用いられることから、時短付与に当選することはない。これに対して、低確低サポ状態(状態H1)における特2残保留による当たり抽選は、図774(a)に示す第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)が用いられることから、時短付与に当選することがあり得る。
低確低サポ状態(状態H1)における特2残保留消化中の態様H1bで実行された遊技回における当たり抽選の抽選結果が大当たりでない場合、すなわち時短付与に当選した場合には、サポートモードが低頻度サポートモードから高頻度サポートモードに移行する。この結果、低確低サポ状態(状態H1)から、先に説明した低確高サポ状態(状態H5)に移行する。特2残保留消化中の態様H1bで当選する時短付与は、次回大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続されるタイプのものとした。なお、次回大当たり当選するまで高頻度サポートモードが継続されるタイプの時短付与に換えて、遊技回の実行回数が所定回数(例えば、5回)に達するまで高頻度サポートモードが継続されるタイプの時短付与としてもよい。所定回数は、5回に限る必要はなく、1回、2回、6回、8回等のいずれの回数としてよい。
まとめると、高確低サポ状態(状態H6)における特2残保留消化中の態様H6aにおいて、転落抽選に当選した場合には、低確低サポ状態(状態H1)における特2残保留消化中の態様H1bに移行し、当該転落に当選した遊技回において、大当たり又は時短付与に当選することになり、時短付与に当選した場合には、低確低サポ状態(状態H1)から低確高サポ状態(状態H5)に移行する。低確高サポ状態(状態H5)では、次回、当たり抽選において大当たりに当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続されることから、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、次回大当たりに当選するまで、第2始動口34へ遊技球を入球させて当たり抽選を高頻度で繰り返すことができる。このため、高確低サポ状態(状態H6)における特2残保留消化中の態様H6aにおいて、転落抽選に当選した場合には、低確低サポ状態(状態H1)における特2残保留消化中の態様H1bを経由して低確高サポ状態H5に移行することによって、事実上、次の確変大当たりが保証されることになる。
高確低サポ状態(状態H6)の説明に戻る。高確低サポ状態(状態H6)における特2残保留消化中の態様H6aにおいて実行された遊技回における当たり抽選において、大当たりに当選した場合には、図775(b)に示すように当選した大当たりの種別は確変大当たりに限られることから、高確低サポ状態(状態H6)から開閉実行モードH3に移行される。高確低サポ状態(状態H6)における特2残保留消化中の態様H6aにおいて実行された遊技回における当たり抽選の抽選結果が外れの場合には、特2残保留が残っている限り、特2残保留消化中の態様H6aが継続され、特2残保留による当たり抽選がなされ、当該当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための遊技回が実行される。
特2残保留消化中の態様H6aにおいて、転落抽選に当選せず、かつ当たり抽選に当選せずに、特2残保留の個数に対応した回数の遊技回が経過した場合に、特2残保留消化中の態様H6aから左打ち中の態様H6bに移行する。
高確低サポ状態(状態H6)では、パチンコ機10は、遊技者に対して左打ちを促す示唆演出を実行する。高確低サポ状態ではサポートモードが低頻度サポートモードであることから、スルーゲート35を通過したことを契機として実行される電動役物開放抽選の結果が電役開放当選となる可能性が1/233と極めて低く、第2始動口34の電動役物34aが電役開放状態となる確率は極めて低い。このため、高確低サポ状態(状態H6)では、第2始動口34に遊技球が入球することは困難であることから、パチンコ機10は、遊技者に対して、第2始動口34を狙う右打ちではない左打ちを促す示唆演出を実行する。高確低サポ状態(状態H6)における左打ち中の態様H6bでは、遊技者は、当該示唆演出に従って左打ちを実行することによって、遊技領域PAの左側へ遊技球を流下させ、第1始動口33へ遊技球を入球させる。なお、高確低サポ状態(状態H6)において、右打ちをし続けた場合には、第2始動口34に遊技球が入球することなく、遊技球を浪費してしまうことになる。
左打ち中の態様H6bにおいて、第1始動口33に遊技球が入球すると、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報による当たり抽選がなされ、当該当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知するための遊技回が実行される。この遊技回においては、抽選モードが高確率モードであることから、先に説明した転落抽選が実行される。なお、第1始動口33への遊技球の入球に基づいた当たり抽選は、図773(b)に示す第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)が用いられることから、時短付与に当選することはない。
左打ち中の態様H6bにおいて実行された遊技回における転落抽選に当選した場合に、抽選モードは高確率モードから低確率モードに移行される。すなわち、高確低サポ状態(状態H6)から低確低サポ状態(状態H1)に移行する。なお、その移行先は、低確低サポ状態(状態H1)における左打ち中の態様H1aである。
高確低サポ状態H6における左打ち中の態様H6bにおいて、遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合には、遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、高確低サポ状態(状態H6)から開閉実行モード(状態H2)に移行する。
左打ち中の態様H6bにおいて、遊技回における当たり抽選において大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合には、遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、高確低サポ状態(状態H6)から開閉実行モード(状態H3)に移行する。
左打ち中の態様H6bにおいて、遊技回における当たり抽選において大当たりに当選せず、かつ、転落抽選に当選せずに、高確率モードにおいて実行される遊技回の実行回数がST回数(10回:高確低サポ状態H6に移行してからカウントすると5回)に達した場合に、当該遊技回の終了後に、抽選モードは高確率モードから低確率モードに移行される。すなわち、高確低サポ状態(状態H6)から低確低サポ状態(状態H1)に移行する。その移行先は、低確低サポ状態(状態H1)における左打ち中の態様H1aである。
本実施形態のパチンコ機10において、ST回数を10回としたのは、高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aにおいて、第2始動口34に入球する遊技球の最大保留個数に対応した回数(4回)の遊技回を実行可能とし、その上で、余裕分として1回を加えたためである。すなわち、時短継続回数(5回)に対して、第2始動口34に入球する遊技球の最大保留個数に対応した回数(4回)を加え、さらに余裕分として1回を加えた総計10回をST回数とした。余裕分が必要な理由を、次に説明する。
本実施形態のパチンコ機10において、ST回数を9回とした場合を考えてみる。その上で、高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6に移行する際、すなわち、高確高サポ状態H4において、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が時短継続回数(5回)に達した際に、第2始動口34の保留個数が最大の4個となっている場合を考えてみる。この遊技回数が時短継続回数に達した遊技回の終了時に、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行して、電動役物34aが電役開放状態から閉鎖状態に戻るが、電動役物34aが閉じる直前で遊技球が入球してしまうことがある。そして、当該入球した遊技球が第2始動口34内の検知センサーによって検知されるまでに、第2始動口34の保留個数の最初の1個に対応した保留情報についての遊技回が開始され、第2始動口34の保留個数は1個減った3個であると判断されて、上記電動役物34aが閉じる直前で入球した遊技球についての特別情報が、特2用の保留対象となり得ることがある。そうすると、高確低サポ状態H6において4回の遊技回が実行されて、高確低サポ状態H6における遊技回の実行回数がST回数に達した場合に、当該遊技回の終了後に、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行して、高確低サポ状態H6から低確低サポ状態H1に移行するが、その低確低サポ状態H1に移行した直後において、上記電動役物34aが閉じる直前で入球した遊技球についての特別情報が特2残保留として残ってしまい、本来、高確低サポ状態H6において使われて欲しい当該特2残保留が、低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bにて使用されることになる。
特2残保留消化中の態様H1bでは、先に説明したように、特2残保留消化中の態様H1bで実行された遊技回における当たり抽選の抽選結果がたとえ大当たりでなくても、時短付与に当選することから、次回大当たり当選することが保証されている低確高サポ状態H5に移行することになる。換言すれば、高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6への移行時に上記電動役物34aが閉じる直前で入球した遊技球に対応した特2残保留で、特2残保留消化中の態様H1bを経由して低確高サポ状態H5に移行してしまうことになる。高確高サポ状態H4からST回数に到達して低確低サポ状態H1に戻った後に、特2残保留で時短付与に当選して低確高サポ状態H5に移行することによって、次回大当たりに必ず当選してしまうことは、本来、設計者が想定していないゲーム性である。
したがって、本実施形態のパチンコ機10において、ST回数を9回とした場合に、上記のように、本来、設計者が想定していないゲーム性を発揮することになり、遊技の健全性を損ねる虞があった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、ST回数が10回であることから、高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6への移行時に上記電動役物34aが閉じる直前で入球した遊技球に対応した特2残保留は、高確低サポ状態(状態H6)における特2残保留消化中の態様H6aにて使用されることになり、特2残保留が残ったままで、高確低サポ状態H6から低確低サポ状態H1に戻ることがない。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、高確高サポ状態H4からST回数に到達して低確低サポ状態H1に戻った後に、特2残保留で時短付与に当選するという遊技の流れを消すことができることから、遊技の健全性を向上することができる。
抽選モードとサポートモードとによって特定される上述した4つの状態H1、H4、H5、H6について、遊技者にとっての有利性を比較すると、次のようになる。4つの状態H1、H4、H5、H6のうち、低確低サポ状態H1が最も有利性が低い。高確高サポ状態H4、低確高サポ状態H5、高確低サポ状態H6の中では、高確低サポ状態H6が最も有利性が低い。高確低サポ状態H6は、左打ち中の態様H6bにおいて転落抽選に当選した場合や、遊技回の実行回数がST回数に達した場合に、低確低サポ状態(状態H1)に移行するためである。高確高サポ状態H4と低確高サポ状態H5とを比較すると、低確高サポ状態H5が高確高サポ状態H4に比べて有利性が高い。高確高サポ状態H4は、抽選モードが高確率モードであることから有利性は高いが、遊技回の実行回数が時短継続回数である5回に達した場合にサポートモードは低頻度サポートモードに移行することから、次の確変大当たりが保証されている低確高サポ状態H5と比べると、有利性は低い。
上述した遊技状態の変遷を踏まえて、遊技者は次のように遊技を行う。最初に、遊技者は、低確低サポ状態H1において、左打ちを行い、第1始動口33に遊技球を入球させる。この際に、遊技者は、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて実行される当たり抽選において大当たり当選することを期待するとともに、さらにその大当たりの種別が確変大当たりであることを期待する。
低確低サポ状態H1において、大当たり当選し、その大当たりの種別が通常大当たりである場合には、遊技者は、確変大当たりではなく通常大当たりであることに落胆しつつ、低確低サポ状態H1から移行した開閉実行モードH2において、ラウンド遊技を繰り返し行う。全てのラウンド遊技が終了後、低確低サポ状態H1に戻る。
低確低サポ状態H1において、大当たり当選し、その大当たりの種別が確変大当たりである場合には、遊技者は、確変大当たりを得たことに歓喜しつつ、低確低サポ状態H1から移行した開閉実行モードH3において、ラウンド遊技を繰り返し行う。全てのラウンド遊技が終了後、高確高サポ状態H4に移行する。
高確高サポ状態H4において、遊技者は、右打ちを行い、第2始動口34に遊技球を入球させる。高確高サポ状態H4では、サポートモードが高頻度サポートモードであることから、先に説明したように、第2始動口34の電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となり、第2始動口34へ遊技球を容易に入球させることができる。この際に、遊技者は、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて実行される当たり抽選において、大当たり当選することを期待する。高確高サポ状態H4で実行された遊技回における当たり抽選の抽選結果が大当たりである場合には、当選した大当たりの種別は確変大当たりに限られることから、遊技者は、大当たりに当選することをいっそう期待する。
高確高サポ状態H4において、遊技者は、先に説明したように大当たり当選することを期待するが、さらに、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が時短継続回数である5回に達する以前(5回以内)の遊技回において、転落抽選に当選することを期待する。高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が5回以内の遊技回において、転落抽選に当選した場合、高確高サポ状態H4から低確高サポ状態H5に移行するが、先に説明したように、低確高サポ状態H5は事実上、次の確変大当たりが保証されていることから、遊技者は、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が5回以内の遊技回において、転落抽選に当選することを期待することになる。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、開閉実行モードH3から高確高サポ状態H4に移行した際に、遊技者にとっての有利性が高まったことを告知する演出内容を含む演出を、図柄表示装置41によって実行する。有利性が高まったことを告知する演出内容としては、例えば、チャンスゾーンに突入したことを意味する特定の背景画像(以下、第1特定背景画像と呼ぶ)を表示することである。遊技者は、チャンスゾーンに突入したことを意味する第1特定背景画像を図柄表示装置41の表示面41aに視認することで、上述した大当たりに当選することや転落抽選に当選することを、いっそう大きく期待することになる。
低確高サポ状態H5において、遊技者は、右打ちを行い、第2始動口34に遊技球を入球させる。低確高サポ状態H5において、当たり抽選が実行され、当該当たり抽選において時短付与に当選したことに基づいてサポートモードが高頻度サポートモードに移行した場合には、先に説明した次回迄高サポ継続状態となる。このため、低確高サポ状態H5では、遊技者は、当たり抽選において大当たり当選し確変大当たりに振り分けられるまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが終わらない安心感を持つことができる。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、低確高サポ状態H5において、遊技者にとって有利性が高い状態が維持されていることを告知する演出内容を含む演出を、図柄表示装置41によって実行する。有利性が高い状態が維持されていることを告知する演出内容としては、例えば、安泰ゾーンに突入していることを意味する特定の背景画像(以下、第2特定背景画像と呼ぶ)を表示することである。遊技者は、安泰ゾーンに突入していることを意味する第2特定背景画像を図柄表示装置41の表示面41aに視認することで、上述した高頻度サポートモードが終わらない安心感をいっそう大きく持つことになる。
高確高サポ状態H4において、当たり抽選と転落抽選とのいずれにも当選しないで、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が5回に達してしまった場合に、その5回目の遊技回の終了後に、高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6に移行するが、この高確低サポ状態H6においても、特2残保留消化中の態様H6aで実行される遊技回において、遊技者は、当たり抽選に当選することはもとより、転落抽選に当選することを期待する。高確低サポ状態(状態H6)における特2残保留消化中の態様H6aにおいて、転落抽選に当選した場合に、高確低サポ状態(状態H6)から低確低サポ状態(状態H1)における特2残保留消化中の態様H1bに移行するが、先に説明したように、低確低サポ状態(状態H1)における特2残保留消化中の態様H1bにおいては、低確低サポ状態(状態H1)における特2残保留消化中の態様H1bを経由して低確高サポ状態H5に移行することによって、事実上、次の確変大当たりが保証されていることから、遊技者は、高確低サポ状態(状態H6)に移行してからの特2保留に基づく遊技回においても、転落抽選に当選することを期待することになる。
なお、上記のように、高確低サポ状態(状態H6)において特2保留に基づく遊技回を多く実行させるには、高確高サポ状態H4において、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が時短継続回数(5回)に達するタイミングで、第2始動口34の保留個数が最大の保留個数分となるように特2保留を貯めておく必要がある。このため、高確高サポ状態H4においては、遊技者は、右打ちを連続的に行い、遊技球発射機構による遊技球の発射が停止することのないように遊技を行う。
本実施形態のパチンコ機10では、高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aにおいて、遊技者にとっての有利性が高い状態が特2残保留の数に対応した限られた遊技回数分のみ継続することを告知する演出内容を含む演出を、図柄表示装置41によって実行する。上記演出内容としては、例えば、最終決戦ゾーンに突入し、かつ上記限られた遊技回数の残り回数についてのカウントダウンがなされていることを意味する特定の背景画像(以下、第3特定背景画像と呼ぶ)を表示することである。遊技者は、第3特定背景画像を図柄表示装置41の表示面41aに視認することで、上述した大当たりに当選することや転落抽選に当選することを、いっそう大きく期待することになる。
高確低サポ状態H6において、特2残保留の存在を確認しつつ、遊技者は、左打ちを行い、第1始動口33に遊技球を入球させる。特2残保留が無くなり、特2残保留消化中の態様H6aから左打ち中の態様H6bに遊技回が移行すると、遊技者は、高確低サポ状態H6に移行する前の高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aまでの間で、大当たり当選しなかったこと、および転落抽選に当選しなかったことに落胆することになる。このため、左打ち中の態様H6bに移行する前、すなわち、特2残保留消化中の態様H6aにおいては、当たり抽選にも転落抽選にも当選せずに、特2残保留に基づいて実行される遊技回が終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者は持つことになる。
左打ち中の態様H6bにおいて、
i)転落抽選に当選すること、
ii)当たり抽選において大当たり当選すること、
iii)高確低サポ状態H6に移行してからの遊技回の実行回数が5回(高確高サポ状態H4に移行してからカウントすると10回)に達すること、
のいずれかを満たすまで、遊技回を繰り返し行うことになる。上記i)またはiii)が満たされた場合に、高確低サポ状態H6から低確低サポ状態H1に移行する。上記ii)が満たされた場合に、振分判定による振分結果に対応した開閉実行モードH2またはH3に移行する。
また、高確低サポ状態H6における左打ち中の態様H6bにおいて、抽選モードは高確率モードであることから、遊技者は大当たり当選しないかといった期待感をまだまだ持つことができ、さらには、大当たり当選し、その大当たりの種別が確変大当たりとなって、高確高サポ状態H4に復活したいといった期待感を持つことができる。また、転落抽選に当選してしまわないかといった緊迫感を、上述した期待感と共に併せ持つことになる。
本実施形態のパチンコ機10では、高確低サポ状態H6における左打ち中の態様H6bにおいて、遊技者にとっての有利性が高い状態が完全に消失してしまう直前であることを告知する演出内容を含む演出を、図柄表示装置41によって実行する。上記演出内容としては、例えば、ピンチゾーンに突入していることを意味する特定の背景画像(以下、第4特定背景画像と呼ぶ)を表示することである。ピンチゾーンに突入していることを意味する第4特定背景画像を、図柄表示装置41の表示面41aに視認することで、上述した落胆感をいっそう大きく持つことになり、一方で上述した高確高サポ状態H4に復活したいといった期待感をいっそう大きく持つことになる。
高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aにおいて転落抽選に当選した場合に移行する低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bにおいては、特2残保留に基づいて実行される当たり抽選において大当たり当選することを期待する。特2残保留に基づいて当選した大当たりの種別は確変大当たりに限られることから、遊技者は、大当たりに当選することをいっそう期待する。但し、低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bにおいて大当たりに当選しなくても、時短付与に必ず当選することから、低確高サポ状態H5に移行して、最終的には、確変大当たりに再度、当選することができるため、大当たりに当選しないことを落胆することなく、安心感を持つことができる。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bにおいて、遊技者にとって有利性が低下する虞がなくなり、遊技者にとって有利性が高い状態に移行することを告知する演出内容を含む演出を、図柄表示装置41によって実行する。具体的には、遊技者にとって有利性が低下する虞がなくなったことの告知として、高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aにおいて実行した最終決戦ゾーンの演出を継続し、最終決戦ゾーンの演出としてのバトル演出において、遊技者側に対応した特定キャラクターが優勢となり、当該特定キャラクターに負けはないことを示す演出内容を含む演出を実行する。その後、遊技者にとって有利性が高い状態に移行することを告知する演出内容として、2通りの演出内容のうちのいずれか一方を含む演出を実行する。2通りの演出内容のうちの一方は、低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bにおいて、当たり抽選において大当たり当選し、確変大当たりに振り分けられた場合に実行されるもので、特定キャラクターが勝利する演出内容を含む。2通りの演出内容のうちの他方は、当たり抽選において時短付与に当選した場合に実行されるもので、バトル演出において特定キャラクターが優勢のまま、一旦引き分ける演出内容を含む。
低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bにおいて時短付与に当選した場合に移行する低確高サポ状態H5においては、上記の一旦引き分ける演出内容に続いて、特定キャラクターが優勢のまま、決着がつかない演出内容が繰り返される。その後、低確高サポ状態H5において、確変大当たりに当選した場合に、特定キャラクターが勝利する演出内容を含む演出を実行する。遊技者は、これらの演出内容を含む一連の演出を図柄表示装置41の表示面41aに視認することで、上述した期待感や安心感をいっそう大きく持つことになる。
以上のような遊技の流れを持つ本実施形態のパチンコ機10において、低確低サポ状態H1で当たり抽選において大当たり当選し、確変大当たりに振り分けられたことによって高確高サポ状態H4に移行した場合に、次回も大当たり当選する確率(以下、「継続率」と呼ぶ)について、以下、考察してみる。
高確高サポ状態H4において、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が時短継続回数(5回)以内の遊技回において転落抽選に当選した場合に、高確高サポ状態H4から、次の確変大当たりが保証された低確高サポ状態H5に移行する。また、高確高サポ状態H4から時短継続回数(5回)の遊技回が経過して移行した高確低サポ状態H6において、特2残保留の個数に対応した回数以内の遊技回において転落抽選に当選した場合に、高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aから、低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bを経由して、次の確変大当たりが保証された低確高サポ状態H5に移行する。このため、高確高サポ状態H4における継続率を算出するには、当たり抽選において大当たり当選(振り分けは100%確変大当たり)する場合に加えて、高確高サポ状態H4から低確高サポ状態H5に移行する場合、および高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aを経由して低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bに移行する場合を考慮する必要がある。
まず、高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6に移行する確率Aを算出する。具体的には、1回の遊技回において、転落抽選で当選せず、かつ当たり抽選で大当たり当選しない確率を算出し、当該確率から時短継続回数(5回)全てにおいて当たり抽選にも転落抽選にも外れる確率を、上記確率Aとして算出する。具体的には、次式(1)に従って、確率Aを計算する。
確率A={(1-1/3)×(1-1/20)}^5 ...(1)
式(1)において、「1-1/3」は、1回の遊技回において転落抽選に当選しない確率である。「1-1/20」は、高確率モードの1回の遊技回において当たり抽選において大当たり当選(振り分けは100%確変大当たり)しない確率である。「5」は、時短継続回数である。「^」はべき算をあらわす演算子である。
次いで、高確高サポ状態H4において特2残保留消化中の態様H6aから左打ち中の態様H6bに移行する確率Bを算出する。具体的には、1回の遊技回において、転落抽選で当選せず、かつ当たり抽選で大当たり当選しない確率を算出し、当該確率から特2残保留の個数に対応した回数全てにおいて当たり抽選にも転落抽選にも外れる確率を、上記確率Bとして算出する。具体的には、次式(2)に従って、確率Bを計算する。
確率B={(1-1/3)×(1-1/20)}^4 ...(2)
式(2)において、「1-1/3」は、1回の遊技回において転落抽選に当選しない確率である。「1-1/20」は、高確率モードの1回の遊技回において当たり抽選において大当たり当選(振り分けは100%確変大当たり)しない確率である。「4」は、特2残保留の個数に対応した回数であり、ここでは最大の4回とした。「^」はべき算をあらわす演算子である。
なお、本実施形態では、先に説明したように、高確低サポ状態H6において、左打ち中の態様H6bを構成することから、この左打ち中の態様H6bにおいて、確変大当たりに当選する場合も考慮する必要がある。そこで、高確低サポ状態H6における左打ち中の態様H6bにおいて、確変大当たりに当選しない確率を、確率Cとして算出する。具体的には、1回の遊技回において、転落抽選で当選せず、当たり抽選で大当たり当選せず、たとえ大当たりしたとしても確変大当たりに振り分けられない確率を、上記確率Cとして算出する。ここでは、左打ち中の態様H6bにて実行される遊技回の回数は1回であるものとして求める。具体的には、次式(3)に従って、確率Cを計算する。
確率C=(1-1/3)×(1-1/20)×(1-1/2) ...(3)
式(3)において、「1-1/3」は、1回の遊技回において転落抽選に当選しない確率である。「1-1/20」は、高確率モードの1回の遊技回において当たり抽選において大当たり当選しない確率である。「1-1/2」は、第1始動口用の振分テーブル(図775(a)参照)で確変大当たりに振り分けられない確率である。
継続率は、上述した確率Aに対して、確率Bおよび確率Cをそれぞれ掛けて、その答えを1から引くことによって継続率が求まる。すなわち、継続率は次式(4)に従って計算することができる。
継続率=1-確率A×確率B×確率C
=1-[{(1-1/3)×(1-1/20)}^5]×
[{(1-1/3)×(1-1/20)}^4]×
{(1-1/3)×(1-1/20)×(1-1/2)} ...(4)
式(4)を計算すると、継続率は、約99.5%となる。このように、本実施形態のパチンコ機10は、従来のパチンコ機とは全く異なる連チャンシステムであり、連チャン性能について極めてハイスペックな機種を実現することができる。
上記連チャン性能を有するパチンコ機10によれば、従来のパチンコ機と比較して、次のような効果も奏する。従来より、大当たりを継続させる手法が異なるパチンコ機として、ループタイプのものと、STタイプのものとがある。ループタイプのパチンコ機では、高確高サポ状態において次回大当たり当選することが確定していることから、継続率は、大当たり当選したときの確変大当たりへの振り分け確率に基づいて定まる。このことは、ループタイプのパチンコ機では、図柄が揃った場合にその揃った図柄が確変図柄(例えば「7」図柄)となる確率に基づいて、継続率が定まると言える。このため、高確高サポ状態では、遊技者は、遊技回が消化されていくのをただ眺めているだけで、図柄が揃う場合にその揃う図柄が確変図柄であることを期待するだけである。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、先に説明したように、高確高サポ状態H4において、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が時短継続回数である5回以内の各遊技回と、高確低サポ状態(状態H6)に移行してからの特2残保留に基づいて実行される最大4回(前述したように5回となり得ることもある)の各遊技回とにおいて、転落抽選または当たり抽選に当選することを遊技者に期待させることができる。この結果、本実施形態のパチンコ機10によれば、従来のループタイプのパチンコ機と比較して、より大きな期待感を付与することができる。
STタイプのパチンコ機では、高確高サポ状態における継続率は、1回の遊技回あたりの当たり抽選で大当たり当選しない確率からST回数全てにおいて外れる確率を算出し、当該外れる確率を1から引くことによって求めることができる。このため、STタイプのパチンコ機では、図柄が揃う確率(大当たり当選する確率)とST回数とに基づいて、継続率が定まる。したがって、STタイプのパチンコ機では、高確高サポ状態において実行される遊技回の回数が進むにつれて、大当たり当選せずに遊技回の回数がST回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して付与することができる。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、高確高サポ状態(状態H4)から高確低サポ状態(状態H6)までの期間において、大当たり当選(図柄が揃うこと)に加えて転落抽選にも当選せずに、特2残保留が無くなってしまわないか、といった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、従来のSTタイプのパチンコ機と比較して、大当たり当選に転落当選が加わった分だけ、より大きな緊迫感を遊技者に対して付与することができる。
他のゲーム性を有するパチンコ機として、次の構成も考えられる。遊技者にとって有利な特定の有利状態において、当該有利状態に移行してからの遊技回数が所定の数に達するまでに、当たり抽選において小当たりに当選(小当たりは高い確率で当選)した場合に、V入賞口に遊技球が入球することにより、開閉実行モード(ラウンド遊技)へ継続させる構成が考えられる。この構成によれば、有利状態から開閉実行モードへ移行するまでに実行される遊技回が短時間で消化されてしまうことから、短い間隔で開閉実行モードが繰り返され、射幸性が過度に高まってしまう課題があった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態H4から開閉実行モードH3に移行するルートにおいて、最終的に大当たりに当選することが確約された、抽選モードとして低確率モードで当たり抽選を繰り返し行うことのできる低確高サポ状態H5を経由することができることから、高確高サポ状態H4から開閉実行モードH3へ移行するまでに十分に時間を掛けることができる。このために、本実施形態のパチンコ機10によれば、短い間隔で開閉実行モードが繰り返されることによって射幸性が過度に高まってしまうことを防止することができる。また、十分に時間を掛けることで、種々の演出を行うことが可能となるという副次的な効果を奏することもできる。これらの効果は、上記他のゲーム性を有するパチンコ機の構成によっても決して奏することのできないものである。
上述したように、種々のタイプの従来のパチンコ機と比較して、本実施形態のパチンコ機10は、優れた効果を奏する。
《15-5》主制御装置において実行される各種処理:
次に、本実施形態のパチンコ機10において上述した処理を実行するための具体的な制御の一例を説明する。先に主制御装置60において実行される処理について説明し、その後、音声発光制御装置90及び表示制御装置100において実行される処理について説明する。
各遊技回の遊技を進行させるために、主制御装置60のMPU62は、タイマ割込み処理および通常処理を実行する。これらの処理について次に説明する。MPU62は、タイマ割込み処理及び通常処理の他に、停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理を実行するが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
図780は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。上述のように、タイマ割込み処理は、主制御装置60のMPU62によって定期的(例えば2msec周期)に起動される。
ステップSu0101では、各種検知センサー67a~67fの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置60に接続されている各種検知センサー67a~67fの状態を読み込み、当該センサーの状態を判定して検出情報(入球検知情報)を保存する。その後、ステップSu0102に進む。
ステップSu0102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した場合には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSu0103に進む。
ステップSu0103では、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、転落乱数カウンタCF、および電動役物開放カウンタC4の値の更新を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、転落乱数カウンタCF、および電動役物開放カウンタC4にそれぞれ1を加算すると共に、それらの各カウンタ値が最大値に達した場合には、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1~C4、CFの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSu0104に進む。なお、変動種別カウンタCSは、後述する通常処理(図784)において、その値を更新する。
ステップSu0104では、第1始動口33及び第2始動口34への入球に伴う始動口用の入球処理を実行する。ステップSu0104の始動口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSu0104を実行した後、ステップSu0105に進む。
ステップSu0105では、スルーゲート35への入球に伴うスルー用の入球処理を実行する。ステップSu0105のスルー用の入球処理の詳細については後述する。ステップSu0105を実行した後、MPU62はタイマ割込み処理を終了する。
<始動口用の入球処理>
次に、始動口用の入球処理について説明する。始動口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図780:Su0104)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図781は、始動口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSu0201では、遊技球が第1始動口33に入球(始動入球)したか否かを、第1始動口33に対応した検知センサーの検知状態により判定する。ステップSu0201において、遊技球が第1始動口33に入球したと判定した場合には(Su0201:YES)、ステップSu0202に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSu0203に進む。
ステップSu0203では、第1始動口33に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために外部信号設定処理を行う。その後、ステップSu0204に進む。
ステップSu0204では、第1保留エリアRaの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RaN(以下、第1始動保留個数RaNともいう)を読み出し、当該第1始動保留個数RaNを後述する処理の対象として設定する。第1始動保留個数RaNは、第1始動口33への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSu0209に進む。
ステップSu0201において、遊技球が第1始動口33に入球していないと判定した場合には(Su0201:NO)、ステップSu0205に進み、遊技球が第2始動口34に入球したか否かを第2始動口34に対応した検知センサの検知状態により判定する。
ステップSu0205において、遊技球が第2始動口34に入球したと判定した場合には(Su0205:YES)、ステップSu0206に進み、払出制御装置70に遊技球を2個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSu0207に進む。一方、ステップSu0205において、遊技球が第2始動口34に入球していないと判定した場合には(Su0205:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
ステップSu0207では、第2始動口34に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために、外部信号設定処理を行う。その後、ステップSu0208に進む。
ステップSu0208では、第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RbN(以下、第2始動保留個数RbNともいう)を読み出し、当該第2始動保留個数RbNを後述する処理の対象として設定する。第2始動保留個数RbNは、第2始動口34への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSu0209に進む。
ステップSu0209では、上述したステップSu0204又はステップSu0208において設定された始動保留個数N(RaN又はRbN)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。ステップSu0209において、始動保留個数Nが上限値未満でない場合には(Su0209:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
一方、ステップSu0209において、始動保留個数Nが上限値未満である場合には(Su0209:YES)、ステップSu0210に進み、対応する保留エリアの始動保留個数Nに1を加算した後、ステップSu0211に進み、合計保留個数記憶エリアに格納された値(以下、合計保留個数CRNと言う)に1を加算する。合計保留個数CRNは、第1始動保留個数RaNと第2始動保留個数RbNとの合計値を示す。その後、ステップSu0212に進む。
ステップSu0212では、ステップSu0103(図780)において更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および転落乱数カウンタCFの各値を、対応する保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち、ステップSu0210において1を加算した保留個数と対応する記憶エリアに格納する。具体的には、第1始動保留個数RaNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSu0103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および転落乱数カウンタCFの各値を、第1保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSu0210において1を加算した第1始動保留個数RaNと対応する記憶エリアに格納する。また、第2始動保留個数RbNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSu0103にて更新した大当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3および転落乱数カウンタCFの各値を、第2保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSu0210において1を加算した第2始動保留個数RbNと対応する記憶エリアに格納する。ステップSu0212を実行した後、ステップSu0213に進む。
ステップSu0213では、先判定処理を実行する。先判定処理は、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および転落乱数カウンタCFの各値の情報(保留情報)に基づいて、当たり抽選の当否判定結果(抽選結果)、大当たりの種別、リーチの発生の有無、転落抽選の当否結果などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選(判定処理)の対象となるよりも前に実行する処理である。先判定処理の詳細については後述する。ステップSu0213を実行した後、ステップSu0214に進む。
ステップSu0214では、保留コマンドを設定する処理を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および転落乱数カウンタCFの各値の情報(保留情報)に基づいて実行された先判定処理の判定結果を保留コマンドとして設定する。
保留コマンドは、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生したこと及び当該入球に基づいて取得された保留情報に基づく先判定処理による判定結果(先判定情報)を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に、サブ側の制御装置に確認させるためのコマンドである。保留コマンドは、後述する通常処理のコマンド出力処理(図784:ステップSu0503)において音声発光制御装置90に送信される。
また、音声発光制御装置90は、第1始動口33への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。一方、第2始動口34への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、音声発光制御装置90は、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。
主制御装置60のMPU62は、ステップSu0214を実行した後、本始動口用の入球処理を終了する。
<先判定処理>
次に、先判定処理について説明する。先判定処理は、始動口用の入球処理のサブルーチン(図781:Su0207)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図782は、先判定処理を示すフローチャートである。上述のように先判定処理は、保留情報に基づいて、当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定、転落抽選の当否判定などの判定結果を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。
ステップSu0301では、始動口用の入球処理(図781)における始動口への入球によって記憶エリアに格納された当たり乱数カウンタC1の値を把握する。その後、ステップSu0302に進み、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。具体的には、今回の入球よりも前の入球によって実行された先判定処理の判定結果を該当する記憶エリアから読み出し、今回の入球による当たり抽選よりも前に発生する確変大当たりの有無や、転落抽選への当選の有無を把握することによって、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。
ステップSu0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードであると判定した場合には、(Su0302:YES)、ステップSu0303に進み、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照する。その後、ステップSu0308に進み、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照した結果、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値の情報が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
一方、ステップSu0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードでないと判定した場合には(Su0302:NO)、ステップSu0304に進み、今回の入球によって記憶エリアに格納された転落乱数カウンタCFの値を把握する。その後、ステップSu0305に進み、転落抽選用テーブル記憶エリア63dに記憶されている転落当否判定テーブルを参照し、転落抽選に当選しているか否かの判定をする。
ステップSu0305において、転落抽選に当選していると判定した場合には(Su0305:YES)、ステップSu0306に進み、転落当選情報を先判定処理結果記憶エリア64hに記憶し、ステップSu0303に進む。ステップSu0303では、上述のように、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照する。その後、ステップSu0308に進み、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)ルを参照した結果、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
ステップSu0305において、転落抽選に当選していないと判定した場合には(Su0305:NO)、ステップSu0307に進み、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を参照する。その後、ステップSu0308に進み、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を参照した結果、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
ステップSu0308では、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応していると判定した場合には(Su0308:YES)、ステップSu0309に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納された大当たり種別カウンタC2の値を把握する。その後、ステップSu0310に進み、振分テーブル記憶エリア63bに記憶されている振分テーブルを参照する。具体的には、今回の振り分け対象となった大当たり種別カウンタC2が第1始動口33への入球に基づいて取得されたものである場合には、第1始動口用振分テーブルを参照し、第2始動口34への入球に基づいて取得されたものである場合には、第2始動口用振分テーブルを参照する。ステップSu0310を実行した後、ステップSu0311に進む。
ステップSu0311では、振分テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり種別カウンタC2の値が、確変大当たりに対応しているか否かを判定する。ステップSu0311において、確変大当たりに対応していると判定した場合には(Su0311:YES)、ステップSu0312に進み、先判定処理結果記憶エリア64hに確変大当たり情報を記憶する。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップSu0311において、確変大当たりに対応していないと判定した場合には(Su0311:NO)、ステップSu0313に進み、先判定処理結果記憶エリア64hに通常大当たり情報を記憶する。その後、先判定処理を終了する。
ステップSu0308において、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応していないと判定した場合には(Su0308:NO)、ステップSu0314に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納されたリーチ乱数カウンタC3の値を把握する。その後、ステップSu0315に進み、リーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。その後、ステップSu0316に進み、リーチ判定用テーブルを参照した結果、今回把握したリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ発生に対応しているか否かを判定する。
ステップSu0316において、リーチ発生に対応していると判定した場合には(Su0316:YES)、ステップSu0317に進み、先判定処理結果記憶エリア64hにリーチ発生情報を記憶させる。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップSu0316において、リーチ発生に対応していないと判定した場合には(Su0316:NO)、そのまま先判定処理を終了する。
<スルー用の入球処理>
次に、スルー用の入球処理について説明する。スルー用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図780:Su0105)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図783は、スルー用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSu0401では、遊技球がスルーゲート35に入球したか否かを判定する。ステップSu0401において、遊技球がスルーゲート35に入球したと判定した場合には(Su0401:YES)、ステップSu0402に進み、役物保留個数SNが上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。なお、役物保留個数SNは、電動役物開放抽選を行うために保留されているスルーゲート35への入球数を示す値である。本実施形態では、役物保留個数SNの最大値は4である。一方、ステップSu0401において、スルーゲート35に遊技球が入球しなかったと判定した場合には(Su0401:NO)、本スルー用の入球処理を終了する。
ステップSu0402において、役物保留個数SNの上限値未満(4未満)であると判定した場合には(Su0402:YES)、ステップSu0403に進み、役物保留個数SNに1を加算する。その後、ステップSu0404に進む。
ステップSu0404では、ステップSu0103(図780)において更新した電動役物開放カウンタC4の値をRAM64の電役保留エリア64dの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリアに格納する。その後、スルー用の入球処理を終了する。
一方、ステップSu0402において、役物保留個数SNの値が上限値未満でないと判定した場合(Su0402:NO)、すなわち、役物保留個数SNの値が上限値以上であると判定した場合には、電動役物開放カウンタC4の値を格納することなく、スルー用の入球処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理について説明する。通常処理は、電源スイッチ88がオフ状態からオン状態に切り替えられたこと(以下、「電源投入」とも呼ぶ)に伴い主制御装置60のMPU62によって開始される処理である。通常処理においては、遊技の主要な処理が実行される。
図784は、通常処理を示すフローチャートである。ステップSu0501では、立ち上げ処理を実行する。具体的には、電源投入に伴う各制御装置の初期設定や、RAM64に記憶保持されたデータの有効性の判定などが実行される。その後、ステップSu0502に進む。
ステップSu0502では、立ち上げコマンドを設定する。立ち上げコマンドは、電源投入に伴ってサブ側の各制御装置に対してデモ動画を開始させるためのコマンドである。その後、ステップSu0503に進む。
ステップSu0503では、ステップSu0502において設定された立ち上げコマンドや、タイマ割込み処理又は前回に実行した通常処理で設定されたコマンド等の出力データを、サブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置70に対して送信する。また、立ち上げコマンド、変動用コマンド、種別コマンド、第1保留コマンド等の演出に関するコマンドが設定されている場合には、それらを音声発光制御装置90に対して送信する。ステップSu0503を実行した後、ステップSu0504に進む。
ステップSu0504では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSu0505に進む。
ステップSu0505では、払出制御装置70から受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み、ステップSu0506に進む。ステップSu0506では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、当たり抽選、図柄表示装置41による図柄の変動表示の設定、第1図柄表示部37a,第2図柄表示部37bの表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。ステップSu0506を実行した後、ステップSu0507に進む。
ステップSu0507では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。遊技状態移行処理を実行することにより、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。遊技状態移行処理の詳細は後述する。その後、ステップSu0508に進む。
ステップSu0508では、第2始動口34に設けられた電動役物34aを駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。電役サポート用処理では、電動役物34aを開放状態とするか否かの判定を行う。電役サポート用処理の詳細は後述する。その後、ステップSu0509に進む。
ステップSu0509では、今回の通常処理の開始(厳密には、ステップSu0503のコマンド出力処理の開始)から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。すなわち、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否かを判定する。ステップSu0509において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していないと判定した場合には(Su0509:NO)、ステップSu0510及びステップSu0511において、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内で、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。具体的には、ステップSu0510において、乱数初期値カウンタCINIに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。また、ステップSu0511において、変動種別カウンタCSに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。一方、ステップSu0509において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していると判定した場合には(Su0509:YES)、ステップSu0503に戻り、ステップSu0503からステップSu0508までの各処理を実行する。
なお、ステップSu0503からステップSu0508の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。したがって、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行することにより、これらのカウンタの値をランダムに更新することができる。
<遊技回制御処理>
次に、遊技回制御処理について説明する。遊技回制御処理は、通常処理のサブルーチン(図784:Su0506)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図785は、遊技回制御処理を示すフローチャートである。ステップSu0601では、開閉実行モード中か否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグは、後述する遊技状態移行処理において遊技状態を開閉実行モードに移行させる場合にONにされ、同じく遊技状態移行処理において開閉実行モードを終了させる場合にOFFにされるフラグである。なお、開閉実行モードを遊技者に有利な有利遊技状態としてもよい。
ステップSu0601において、開閉実行モード中であると判定した場合には(Su0601:YES)、ステップSu0602以降の処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。すなわち、開閉実行モード中である場合には、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。一方、ステップSu0601において、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Su0601:NO)、ステップSu0602に進む。
ステップSu0602では、特図ユニット37が変動表示中であるか否かを判定する。具体的には、特図ユニット37に備えられる第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方が変動表示中であるか否かを判定する。この判定は、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアの特図変動表示中フラグがONであるか否かを判定することにより行われる。特図変動表示中フラグは、第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方について変動表示を開始させる場合にONにされ、その変動表示が終了する場合にOFFにされる。
ステップSu0602において、特図ユニット37が変動表示中でないと判定した場合には(Su0602:NO)、ステップSu0603に進む。
ステップSu0603では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を開始させるための変動開始処理を実行する。なお、変動開始処理の詳細は後述する。ステップSu0603を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSu0602において、特図ユニット37が変動表示中であると判定した場合には(Su0602:YES)、ステップSu0604に進む。
ステップSu0604では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を終了させるための変動終了処理を実行する。なお、変動終了処理の詳細は後述する。ステップSu0604を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
<変動開始処理>
次に、変動開始処理について説明する。変動開始処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図785:Su0603)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図786は、変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSu0701では、合計保留個数CRNが「0」を上回るか否かを判定する。合計保留個数CRNが「0」以下である場合とは、第1始動口33及び第2始動口34のいずれについても始動保留個数が「0」であることを意味する。したがって、ステップSu0701において、合計保留個数CRNが「0」以下であると判定した場合には(Su0701:NO)、本変動開始処理を終了する。一方、ステップSu0701において、合計保留個数CRNが「0」を上回ると判定した場合には(Su0701:YES)、ステップSu0702に進む。
ステップSu0702では、第1保留エリアRa又は第2保留エリアRbに記憶されている保留情報を変動開始後の状態に設定するための保留情報シフト処理を実行し、ステップSu0703に進む。保留情報シフト処理の詳細は後述する。
ステップSu0703では、転落抽選に当選したときの処理を含む転落判定処理を行う。転落判定処理の詳細については後述する。次いで、ステップSu0704に進む。
ステップSu0704では、当たり抽選において大当たりに当選したときの処理を含む当たり判定処理を行う。当たり判定処理の詳細については後述する。ステップSu0704を実行した後、ステップSu0705に進む。
ステップSu0705では、変動時間設定処理を実行する。変動時間設定処理とは、遊技状態や、大当たりと時短付与の有無、リーチ発生の有無とに基づいて、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける今回の遊技回に要する時間である変動時間を設定するための処理である。変動時間設定処理の詳細については後述する。ステップSu0705を実行した後、ステップSu0706に進む。
ステップSu0706では、変動用コマンドを設定する。変動用コマンドには、今回の遊技回が第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか、第2始動口34への入球に基づくものであるかを示す情報が含まれているとともに、リーチの発生の有無の情報及びステップSu0705で設定された変動時間の情報が含まれている。ステップSu0706を実行した後、ステップSu0707に進む。
ステップSu0707では、種別コマンドを設定する。種別コマンドには、大当たりの有無、時短付与の有無、及び振り分け判定の結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、当たり抽選において大当たりに当選したか否かの情報、当たり抽選において時短付与に当選したか否かの情報、および大当たりの種別の情報として、8R確変大当たりの情報、8R通常大当たりの情報、16R確変大当たりの情報、又は、外れ結果の情報が含まれている。
ステップSu0706およびステップSu0707にて設定された変動用コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図784)におけるステップSu0503によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSu0707を実行した後、ステップSu0708に進む。
ステップSu0708では、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部に、図柄の変動表示を開始させる。具体的には、RAM64の第2図柄表示部フラグがONではない場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第1図柄表示部37aであると特定して変動表示を開始させ、第2図柄表示部フラグがONである場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第2図柄表示部37bであると特定して変動表示を開始させる。ステップSu0708を実行した後、ステップSu0709に進む。
ステップSu0709では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをONする。ステップSu0709を実行した後、本変動開始処理を終了する。
<保留情報シフト処理>
次に、保留情報シフト処理について説明する。保留情報シフト処理は、変動開始処理のサブルーチン(図786:Su0703)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図787は、保留情報シフト処理を示すフローチャートである。ステップSu0801では、第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに格納された第2始動保留個数RbNが0より大きいか否かを判定する。
ステップSu0801において、第2始動保留個数RbNが0より大きくない(すなわち0である)と判定した場合には(ステップSu0801:NO)、ステップSu0802~ステップSu0807の第1保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。一方、ステップSu0801において、第2始動保留個数RbNが0より大きいと判定した場合には(ステップSu0801:YES)、ステップSu0808~ステップSu0813の第2保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。この結果、第2始動口34に対応した第2保留エリアRbに保留情報が記憶されている場合には、ステップSu0808~ステップSu0813の第2保留エリア用の保留情報シフト処理が優先的に実行されることになる。
ステップSu0802では、第1保留エリアRaの第1始動保留個数RaNを1減算した後、ステップSu0803に進み、合計保留個数CRNを1減算する。その後、ステップSu0804に進む。ステップSu0804では、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSu0805に進む。
ステップSu0805では、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに格納されているデータを上位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSu0805を実行した後、ステップSu0806に進む。
ステップSu0806では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONである場合には当該フラグをOFFにし、ONではない場合にはその状態を維持する。第2図柄表示部フラグは、今回の変動表示の開始の対象が第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれであるかを特定するための情報である。その後、ステップSu0807へ進む。
ステップSu0807では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第1保留エリアRaに対応していることの情報、すなわち第1始動口33に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。
ステップSu0807において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図784)におけるステップSu0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信したシフト時コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の減少に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1における表示を保留個数の減少に対応させて変更する。
ステップSu0801において、第2始動保留個数RbNが0より大きいと判定した場合には(ステップSu0801:YES)、ステップSu0808に進む。
ステップSu0808では、第2保留エリアRbの第2始動保留個数RbNを1減算する。その後、ステップSu0809に進む。ステップSu0809では、合計保留個数CRNを1減算し、ステップSu0810に進み、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSu0811に進む。
ステップSu0811では、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに格納されているデータを上位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSu0811を実行した後、ステップSu0812に進む。
ステップSu0812では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONではない場合には当該フラグをONにし、ONである場合にはその状態を維持する。その後、ステップSu0813に進む。
ステップSu0813では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第2保留エリアRbに対応していることの情報、すなわち第2始動口34に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。
ステップSu0813において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図784)におけるステップSu0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信したシフト時コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を、保留個数の減少に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2保留表示領域Ds2における表示を保留個数の減少に対応させて変更する。
<転落判定処理>
次に、転落判定処理について説明する。転落判定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図786:Su0706)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図788は、転落判定処理を示すフローチャートである。ステップSu0901では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSu0901において、高確率モードであると判定した場合には(Su0901:YES)、ステップSu0902に進む。
ステップSu0902では、転落抽選用当否テーブルを参照して、転落抽選の当否判定を実行する。具体的には、判定処理実行エリア64cに格納されている転落乱数カウンタCFの値が、転落抽選用テーブル記憶エリア63dの転落抽選用当否テーブル(図776参照)における当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。続くステップSu0903では、ステップSu0902における当否判定の結果が転落抽選に当選である場合には(Su0903:YES)、ステップSu0904に進む。
ステップSu0904では、高確率モードフラグをOFFにする。その後、ステップSu0905に進み、転落コマンドを設定する。転落コマンドは、転落抽選に当選して、当否抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行したことを音声発光制御装置90に通知するためのコマンドである。ステップSu0905を実行した後、本転落判定処理を終了する。
一方、ステップSu0901において高確率モードでないと判定した場合(Su0901:NO)、またはステップSu0903において当否判定の結果が転落抽選に当選していない場合(Su0903:NO)には、直ちに本転落判定処理を終了する。
<当たり判定処理>
次に、当たり判定処理について説明する。当たり判定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図786:Su0707)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図789は、当たり判定処理を示すフローチャートである。ステップSu1001では、RAM64の第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定する。ステップSu1001において、第2図柄表示部フラグがONではないと判定した場合には(Su1001:NO)、ステップSu1002に進み、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSu1002において、高確率モードであると判定した場合には(Su1002:YES)、ステップSu1003に進み、第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに格納されている当たり乱数カウンタC1の値が、図773(b)に示す第1始動口用の当否テーブル(高確率モード用)の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSu1008に進む。
一方、ステップSu1002において高確率モードではないと判定した場合には(Su1002:NO)、ステップSu1004に進み、第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに格納されている当たり乱数カウンタC1の値が、図773(a)に示す第1始動口用の当否テーブル(低確率モード用)において大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSu1008に進む。
ステップSu1001において、第2図柄表示部フラグがONではあると判定した場合には(Su1001:YES)、ステップSu1005に進み、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSu1005において、高確率モードであると判定した場合には(Su1005:YES)、ステップSu1006に進み、第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに格納されている当たり乱数カウンタC1の値が、図774(b)に示す第2始動口用の当否テーブル(高確率モード用)の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSu1006に進む。
一方、ステップSu1005において高確率モードではないと判定した場合には(Su1005:NO)、ステップSu1007に進み、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)を参照して当否判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに格納されている当たり乱数カウンタC1の値が、図774(a)に示す第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)において大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSu1008に進む。
ステップSu1008では、ステップSu1003、ステップSu1004、ステップSu1006、またはステップSu1007における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSu1008において、当否判定の結果が大当たり当選である場合には(Su1008:YES)、ステップSu1009に進む。
ステップSu1009では、RAM64の第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定する。ステップSu1009において、第2図柄表示部フラグがONではないと判定した場合には(Su1009:NO)、ステップSu1010に進み、第1始動口用の振分テーブル(図775(a))を参照して振分判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、8R確変大当たりの数値範囲、8R通常大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。
一方、ステップSu1009において、第2図柄表示部フラグがONであると判定した場合には(Su1009:YES)、ステップSu1011に進み、第2始動口用の振分テーブル(図775(b))を参照して振分判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりの数値範囲に含まれているかを判定する。本実施形態の第2始動口用の振分テーブルでは、振分結果が16R確変大当たりの一種類だけであるから、上記判定の結果は必ず16R確変大当たりとなる。ステップSu1010又はステップSu1011の処理を実行した後、ステップSu1012に進む。
ステップSu1012では、ステップSu1010又はステップSu1011において振り分けた大当たりの種別に対応したフラグ(大当たりフラグ)をONにする。具体的には、8R確変大当たりである場合には8R確変大当たりフラグをONにし、8R通常大当たりである場合には8R通常大当たりフラグをONにし、16R確変大当たりである場合には16R確変大当たりフラグをONにする。ステップSu1012を実行した後、ステップSu1013に進む。
ステップSu1013では、大当たり用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、大当たりに当選することとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている大当たり用の停止結果テーブルを参照することで、ステップSu1010又はステップSu1011において振り分けた大当たりの種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSu1013を実行した後、本当たり判定処理を終了する。
ステップSu1008において、ステップSu1003、ステップSu1004、ステップSu1006、またはステップSu1007における当たり抽選の結果が大当たり当選でない場合には(Su1008:NO)、ステップSu1014に進む。
ステップSu1014では、ステップSu1007における当否判定(当たり抽選)の結果が時短付与当選(時短付与に当選したこと)であるか否かを判定する。ステップSu1014において、当否判定の結果が時短付与当選である場合には(Su1014:YES)、ステップSu1015に進む。
ステップSu1015では、時短付与フラグをONする。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの時短付与フラグをONする。時短付与フラグは、時短付与に当選したことを示すフラグである。ステップSu1015を実行した後、ステップSu1016に進む。
ステップSu1016では、時短付与用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、時短付与に当選したことになる今回の遊技回において、第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fにおける時短付与用の停止結果テーブルを参照することで、停止結果テーブル記憶エリア63fに格納されている、当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSu1016を実行した後、本当たり判定処理を終了する。
ステップSu1014において、ステップSu1007における当否判定の結果が時短付与当選でない場合には(Su1014:NO)、ステップSu1017に進む。
ステップSu1017では、リーチ判定用テーブルを参照して、当該遊技回においてリーチが発生するか否かの判定を行う。具体的には、判定処理実行エリア64cに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルにおいて、リーチが発生として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSu1018に進む。
ステップSu1018において、ステップSu1017におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生するというものである場合には(Su1018:YES)、ステップSu1019に進み、リーチ発生フラグをONする。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのリーチ発生フラグをONする。ステップSu1019を実行した後、ステップSu1020に進む。
一方、ステップSu1018において、ステップSu1017におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生しないというものである場合には(Su1018:NO)、ステップSu1019を実行することなく、ステップSu1020に進む。
ステップSu1020では、外れ用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、外れ結果となる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fにおける外れ用の停止結果テーブルを参照することで、判定処理実行エリア64cに格納されている当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSu1020を実行した後、本当たり判定処理を終了する。
<変動時間設定処理>
次に、変動時間設定処理について説明する。変動時間設定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図786:Su0708)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図790は、変動時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSu1101では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタバッファに記憶されている変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップSu1102に進む。
ステップSu1102では、変動時間テーブルを特定する処理を実行する。変動時間テーブルは、図柄が変動を開始してから停止するまでの時間である変動時間の情報(変動時間情報)と変動種別カウンタCSの値とをデータ要素とする表形式のデータである。ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hには、遊技状態や、大当たりと時短付与の有無、リーチ発生の有無に応じた様々な種類の変動時間テーブルを記憶している。ステップS1102では、これらの変動時間テーブルから一の変動時間テーブルを特定する。具体的には、高確率モードフラグと高頻度サポートモードフラグとに基づいて、現在の遊技状態が低確低サポ状態、高確高サポ状態、低確高サポ状態、高確低サポ状態のうちのいずれにあるかを判定し、当該判定結果と、今回の遊技回に係る、大当たりや時短付与の有無を判定する当否判定の判定結果と、リーチ発生の有無を判定するリーチ判定の判定結果とに基づいて、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hの中から一の変動時間テーブルの特定を行う。ステップSu1102を実行した後、ステップSu1103に進む。
ステップSu1103では、ステップSu1102で特定した変動時間テーブルを参照することによって、ステップSu1101で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSu1103を実行した後、ステップSu1104に進む。
ステップSu1104では、ステップSu1103で取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、変動時間設定処理を終了する。
<変動終了処理>
次に、変動終了処理について説明する。変動終了処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図785:Su0604)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図791は、変動終了処理を示すフローチャートである。ステップSu1201では、今回の遊技回の変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間とは、上述したように、図柄列が変動を開始してから全ての図柄列が停止するまでの時間であり、単位遊技時間の一部である。具体的には、ステップSu1201では、RAM64の変動時間カウンタエリア(各種カウンタエリア64f)に格納されている変動時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動時間情報の値は、前述した変動時間設定処理(図790)において設定されたものである。この設定された変動時間情報の値は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。
ステップSu1201において、変動時間が経過していないと判定した場合には(Su1201:NO)、本変動終了処理を終了する。
ステップSu1201において、変動時間が経過していると判定した場合には(Su1201:YES)、ステップSu1202に進み、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部における図柄の変動を終了させる処理を行う。続く、ステップSu1203では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをOFFする。ステップSu1203を実行した後、ステップSu1204に進む。
ステップSu1204では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、8R確変大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグ、16R確変大当たりフラグの内のいずれかがONであるか否かを判定する。ステップSu1204において、上記フラグのいずれもONではない、すなわち今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選でないと判定した場合には(Su1204:NO)、ステップSu1205に進む。
ステップSu1205では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が時短付与である場合に実行される処理である時短付与用処理を実行する。なお、時短付与用処理の詳細は後述する。ステップSu1205を実行した後、ステップSu1206に進む。
ステップSu1206では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSu1206において、高確率モードフラグがONであると判定した場合には(Su1206:YES)、ステップSu1207に進み、ST用遊技回数カウンタSNCの値を1減算する。ST用遊技回数カウンタSNCは、高確率モードで継続して実行される遊技回の回数があと何回でST回数に達するかを計数するためのカウンタである。ステップSu1207を実行した後、ステップSu1208に進む。
ステップSu1208では、高確率モードで継続して実行される遊技回の回数がST回数(例えば10回)に達したか否かを判定する。具体的には、ST用遊技回数カウンタSNCの値が0であるか否かを判定する。ST用遊技回数カウンタSNCはST回数の残りの回数を示すものであることから、SNC=0であるか否かを判定することによって、高確率モードで継続して実行される遊技回の回数がST回数に達したか否かを判定することができる。
ステップSu1208において、ST用遊技回数カウンタSNCの値が0であると判定した場合(Su1208:YES)、すなわち、高確率モードで継続して実行される遊技回の回数がST回数に達したと判定した場合には、ステップSu1209に進み、高確率モードフラグをOFFする。その後、ステップSu1210に進む。
一方、ステップSu1208において、ST用遊技回数カウンタSNCの値が0でないと判定した場合(Su1208:NO)、すなわち、高確率モードで継続して実行される遊技回の回数がST回数に達する前(=ST回数内)であると判定した場合には、ステップSu1209を実行することなく、ステップSu1210に進む。
なお、ステップSu1206において、高確率モードフラグがONでないと判定した場合にも(Su1206:NO)、ステップSu1210に進む。
ステップSu1210では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている次回迄高サポ継続状態フラグがONであるか否かを判定する。次回迄高サポ継続状態フラグは、次回大当たり当選するまでサポートモードとして高頻度サポートモードが継続される状態(次回迄高サポ継続状態)に該当するか否かを示すフラグであり、ステップSu1205の時短付与処理において時短付与フラグがONであると判定された場合にONにされ、開閉実行モードの開始時(オープニング期間の開始時)にOFFにされる。
ステップSu1210において、次回迄高サポ継続状態フラグがONであると判定した場合には(Su1210:YES)、直ちに本変動終了処理を終了する。
一方、ステップSu1210において、次回迄高サポ継続状態フラグがONでないと判定した場合には(Su1210:NO)、ステップSu1211に進む。
ステップSu1211では、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSu1211において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Su1211:YES)、ステップSu1212に進む。
ステップSu1212では、時短用遊技回数カウンタPNCの値を1減算する。時短用遊技回数カウンタPNCは、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数があと何回で時短継続回数に達するかを計数するためのカウンタである。その後、ステップSu1213に進む。
ステップSu1213では、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が時短継続回数(例えば5回)に達したか否かを判定する。具体的には、時短用遊技回数カウンタPNCの値が0以下であるか否かを判定する。時短用遊技回数カウンタPNCは時短継続回数の残りの回数を示すものであることから、PNC=0であるか否かを判定することによって、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が時短継続回数に達したか否かを判定することができる。
ステップSu1213において、時短用遊技回数カウンタPNCの値が0であると判定した場合(Su1213:YES)、すなわち、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が時短継続回数に達したと判定した場合には、ステップSu1214に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFする。ステップSu1214を実行した後、本変動終了処理を終了する。
一方、ステップSu1213において、時短用遊技回数カウンタPNCの値が0でないと判定した場合(Su1213:NO)、すなわち、高頻度サポートモードで継続して実行される遊技回の回数が時短継続回数に達する前(=時短継続回数内)であると判定した場合には、ステップSu1214を実行することなく、直ちに本変動終了処理を終了する。
なお、ステップSu1211において、高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合にも(Su1211:NO)、直ちに本変動終了処理を終了する。
ステップSu1204において、8R確変大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグ、16R確変大当たりフラグの内のいずれかのフラグがONである、すなわち、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Su1204:YES)、ステップSu1215に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグをONする。ステップSu1215を実行した後、本変動時間終了処理を終了する。
<時短付与用処理>
次に、時短付与用処理について説明する。時短付与用処理は、変動終了処理のサブルーチン(図791:Su1205)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図792は、時短付与用処理を示すフローチャートである。ステップSu1301では、時短付与フラグがONであるか否かを判定する。
ステップSu1301において、時短付与フラグがONであると判定した場合には(Su1301:YES)、ステップSu1302に進み、高頻度サポートモードフラグをONにする。これにより、時短付与フラグがONである場合、すなわち、当たり抽選において時短付与に当選した場合に、サポートモードが高頻度サポートモードに移行する。ステップSu1302を実行した後、ステップSu1303に進む。
ステップSu1303では、サポートモードが高頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高頻度サポートモードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。ステップSu1303を実行した後、ステップSu1304に進む。
ステップSu1304では、次回迄高サポ継続状態フラグをONにし、その後、ステップSu1305に進み、次回迄高サポ継続状態にあることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである次回迄高サポ継続状態コマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。ステップSu1305を実行した後、ステップSu1306に進む。
ステップSu1306では、時短付与フラグをOFFにする。ステップSu1306を実行した後、時短付与用処理を終了する。
一方、ステップSu1301において、時短付与フラグがONでないと判定した場合には(Su1301:NO)、直ちに時短付与用処理を終了する。
<遊技状態移行処理>
次に、遊技状態移行処理について説明する。遊技状態移行処理は、通常処理のサブルーチン(図784:Su0507)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図793は、遊技状態移行処理を示すフローチャートである。ステップSu1401では、エンディング期間フラグがONであるか否かを判定する。エンディング期間フラグは、開閉実行モードにおける大入賞口開閉処理期間の終了時(エンディング期間の開始時)にONにされ、エンディング期間の終了時にOFFにされる。エンディング期間は、開閉実行モードにおいてエンディング演出を実行するための期間である。
ステップSu1401において、エンディング期間フラグがONではないと判定した場合には(Su1401:NO)、ステップSu1402に進み、開閉処理期間フラグがONであるか否かを判定する。開閉処理期間フラグは、開閉実行モード中においてオープニング期間が終了し、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉動作が実行される期間である大入賞口開閉処理期間が開始されるタイミングでONにされ、当該開閉扉36bの開閉動作が終了するタイミングでOFFにされる。
ステップSu1402において、開閉処理期間フラグがONではないと判定した場合には(Su1402:NO)、ステップSu1403に進み、オープニング期間フラグがONであるか否かを判定する。オープニング期間フラグは、オープニング期間の開始時にONにされ、オープニング期間の終了時にOFFにされる。
ステップSu1403において、オープニング期間フラグがONではないと判定した場合には(Su1403:NO)、ステップSu1404に進み、開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSu1404において、開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(Su1404:YES)、ステップSu1405に進む。一方、ステップSu1404において、開閉実行モードフラグがOFFであると判定した場合には(Su1404:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSu1405では、高確率モードフラグをOFFにする。ステップSu1405を実行した後、ステップSu1406に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。ステップSu1406を実行した後、ステップSu1407に進み、次回迄高サポ継続状態フラグをOFFにする。ステップSu1407を実行した後、ステップSu1408に進む。
ステップSu1408では、開閉シナリオを設定する開閉シナリオ設定処理を実行する。開閉シナリオは、ラウンド遊技における開閉扉36bの開閉動作のパターンを定めるもので、本実施形態では、開閉扉36bを閉鎖状態から開放状態へ移行する条件(以下、「開放条件」とも呼ぶ)と、開閉扉36bを開放状態から閉鎖状態へ移行する条件(以下、「閉鎖条件」とも呼ぶ)と、が記録されたプログラムである。開閉シナリオは、ROM63の開閉シナリオ記憶エリア63iに記憶されている
開放条件は、例えば下記の通りである。
・パチンコ機10の現在の状態が、開閉実行モードにおける各ラウンド遊技を開始するタイミングであること。
上記1つの項目が成立した場合に、開閉扉36bは閉鎖状態から開放状態に移行する。
閉鎖条件は、例えば下記の通りである。
・各ラウンド遊技を開始してからの経過時間が、予め定められた上限継続時間(例えば15秒)を超えること。
・各ラウンド遊技を開始してから大入賞口36aへ入球した遊技球の個数が、予め定められた上限個数を超えること。
上記2つの項目のうちのいずれか一方が成立した場合に、開閉扉36bは開放状態から閉鎖状態に移行する。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、後述するシャッター開閉処理によって、V入賞口シャッター48aは、開閉実行モードの開始時から所定時間の経過後に、一定時間(例えば10秒間)だけ開放状態となり、その後、閉鎖状態となるように制御されている。翻ってみて、上述した開閉扉36bの開閉動作のパターンを定める開閉シナリオは、大当たりの種別が確変大当たりであるか通常大当たりであるかによって相違したものに設定される。大当たりの種別が確変大当たりである場合、すなわち、RAM64の8R確変大当たりフラグまたは16R確変大当たりフラグがONである場合には、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間の中に、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間が含まれる(一部ではなく、全部が含まれる)ように、上記開放条件が定められる。これによって、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合に、ラウンド遊技の1ラウンド目において開放したV入賞口48への遊技球の入球が容易となる。
なお、ラウンド遊技の1ラウンド目における開閉扉36bの開放期間の中に、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間が含まれる構成に換えて、ラウンド遊技の1以外の数のラウンド目における開閉扉36bの開放期間の中に、V入賞口シャッター48aが開放状態にある期間が含まれる構成としてもよい。ステップSu1408を実行した後、ステップSu1409に進む。
ステップSu1409では、オープニング時間設定処理を実行する。オープニング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるオープニング期間の時間的長さ(以下、オープニング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のオープニング期間において同じ一定の長さのオープニング時間を設定する。具体的には、オープニング時間を決定する第3タイマカウンタエリアT3に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第3タイマカウンタエリアT3は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSu1409を実行した後、ステップSu1410に進む。
ステップSu1410では、オープニングコマンドを設定する。設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図784)におけるステップSu0503にて、音声発光制御装置90に送信される。このオープニングコマンドには、設定したオープニング時間および今回の開閉実行モードのラウンド数の情報が含まれる。音声発光制御装置90では、受信したオープニングコマンドに基づいて、オープニング時間および大入賞口開閉処理期間に対応した演出の内容を決定し、その決定した内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSu1410を実行した後、ステップSu1411に進み、オープニング期間フラグをONにする。ステップSu1411を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSu1403において、オープニング期間フラグがONであると判定した場合には(Su1403:YES)、ステップSu1412に進む。
ステップSu1412では、オープニング期間が終了したか否かを判定する。具体的には、第3タイマカウンタエリアT3の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSu1412において、オープニング期間が終了したと判定した場合には(Su1412:YES)、ステップSu1413に進み、オープニング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSu1414に進む。
ステップSu1413では、今回の開閉実行モードの種別を報知するためのラウンド表示の開始処理を実行する。具体的には、RAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶されているアドレス情報を確認する。そして、確認したアドレス情報に基づいて、ROM63に記憶されている停止結果データ群の中から、上記アドレス情報に対応した停止結果データを特定するとともに、その特定した停止結果データからラウンド回数の内容を確認する。その後、その確認したラウンド回数の内容を、メイン表示部45におけるラウンド表示部39に出力する。これにより、ラウンド表示部39では上記出力に係るラウンドの情報が表示される。ステップSu1414を実行した後、ステップSu1415に進む。
ステップSu1415では、開閉処理期間フラグをONにする。続くステップSu1415では、開閉処理開始コマンドを設定する。開閉処理開始コマンドは、開閉処理期間が開始されたことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉処理開始コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図784:ステップSu0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSu1415を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSu1402において、開閉処理期間フラグがONであると判定した場合には(Su1402:YES)、ステップSu1416に進み、大入賞口開閉処理を実行する。大入賞口開閉処理については後述する。ステップSu1416を実行した後、ステップSu1417に進む。
ステップSu1417では、シャッター開閉処理を実行する。シャッター開閉処理については後述する。ステップSu1417を実行した後、ステップSu1418に進む。
ステップSu1418では、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。具体的には、開閉扉36bが開放された回数をカウントするための第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であるか否かによって、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。ステップSu1418において、大入賞口開閉処理が終了したと判定した場合には(Su1418:YES)、ステップSu1419に進む。一方、ステップSu1418において、大入賞口開閉処理が終了していないと判定した場合には(Su1418:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSu1419では、開閉処理期間フラグをOFFにし、その後、ステップSu1420に進む。
ステップSu1420では、ラウンド表示の終了処理を実行する。当該処理では、メイン表示部45におけるラウンド表示部39が消灯されるように当該ラウンド表示部39の表示制御を終了する。ステップSu1420を実行した後、ステップSu1421に進む。
ステップSu1421では、エンディング時間設定処理を実行する。エンディング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるエンディング期間の時間的長さ(以下、エンディング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のエンディング期間において同じ一定の長さのエンディング時間を設定する。具体的には、エンディング時間を決定する第4タイマカウンタエリアT4に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第4タイマカウンタエリアT4は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSu1421を実行した後、ステップSu1422に進む。
ステップSu1422では、エンディングコマンドを設定する。この設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図784)におけるステップSu0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90では、エンディングコマンドを受信することに基づいて、開閉実行モードに対応した演出を終了させる。ステップSu1422を実行した後、ステップSu1423に進む。
ステップSu1423では、エンディング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSu1401において、エンディング期間フラグがONであると判定した場合には(Su1401:YES)、ステップSu1424に進む。
ステップSu1424では、エンディング期間が終了したか否かの判定を行う。具体的には、エンディング時間設定処理(Su1421)において、ステップSu1421でエンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSu1424において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であると判定した場合には(Su1424:YES)、ステップSu1425に進む。
ステップSu1425では、エンディング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSu1426に進み、エンディング期間終了時の移行処理を実行する。エンディング期間終了時の移行処理は、今回のエンディング期間が終了した後の遊技回の各種モードを設定するための処理である。エンディング期間終了時の移行処理の詳細は後述する。ステップSu1426を実行した後、ステップSu1427に進む。
ステップSu1427では、開閉実行モードフラグをOFFにする。ステップSu1426を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
一方、ステップSu1424において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」ではないと判定した場合には(Su1424:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
<大入賞口開閉処理>
次に、大入賞口開閉処理について説明する。大入賞口開閉処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図793:Su1416)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図794は、大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。ステップSu1501では、開閉扉36bは開放中であるか否かを判定する。具体的には、可変入賞駆動部36cの駆動状態に基づいて判定を行う。ステップSu1501において、開閉扉36bは開放中ではないと判定した場合には(Su1501:NO)、ステップSu1502に進む。
ステップSu1502では、開閉扉36bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの開放のタイミングであるか否かを判定する。ステップSu1502において、開閉扉36bの開放条件が成立したと判定した場合には(Su1502:YES)、ステップSu1503に進む。
ステップSu1503では、開閉扉36bを開放する。その後、ステップSu1504に進む。
ステップSu1504では、開閉扉開放コマンドを設定する。開閉扉開放コマンドは、開閉扉36bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図784:ステップSu0503)において音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した開閉扉開放コマンドに基づいて、1ラウンド分の大入賞口36aの開放が開始されたことを特定するとともに、各種ランプ47やスピーカー46における演出内容を、大入賞口36aの開放が開始されたことに対応する内容に更新する。また、音声発光制御装置90は、上記開閉扉開放コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置100に送信する。表示制御装置100は、受信した開閉扉開放コマンドに基づいて、1ラウンド分の大入賞口36aの開放が開始されたことを特定するとともに、図柄表示装置41における演出内容を、大入賞口36aの開放が開始されたことに対応する内容に更新する。ステップSu1504を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSu1502において、開閉扉36bの開放条件が成立していないと判定した場合には(Su1502:NO)、ステップSu1503およびステップSu1504を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSu1501において、開閉扉36bは開放中であると判定した場合には(Su1501:YES)、ステップSu1505に進む。
ステップSu1505では、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの閉鎖のタイミングであるか否かを判定する。ステップSu1505において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Su1505:YES)、ステップSu1506に進む。
ステップSu1506では、開閉扉36bを閉鎖する。その後、ステップSu1507に進む。
ステップSu1507では、開閉扉閉鎖コマンドを設定する。開閉扉閉鎖コマンドは、開閉扉36bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図784:ステップSu0503)において音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した開閉扉閉鎖コマンドに基づいて、1ラウンド分の大入賞口36aの開放が終了したことを特定するとともに、各種ランプ47やスピーカー46における演出内容を、大入賞口36aの開放が終了したことに対応する内容に更新する。また、音声発光制御装置90は、開閉扉閉鎖コマンドをその情報形態を維持したまま表示制御装置100に送信する。表示制御装置100は、受信した開閉扉閉鎖コマンドに基づいて、1ラウンド分の大入賞口36aの開放が終了したことを特定するとともに、図柄表示装置41における演出内容を、大入賞口36aの開放が終了したことに対応する内容に更新する。ステップSu1507を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSu1505において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Su1505:NO)、ステップSu1506およびステップSu1507を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
<シャッター開閉処理>
次に、シャッター開閉処理について説明する。シャッター開閉処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図793:Su1417)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図795は、シャッター開閉処理を示すフローチャートである。ステップSu1601では、V入賞口シャッター48aが開放中であるか否かを判定する。具体的には、V入賞口シャッター駆動部48b(図771)の動作状態によって、V入賞口シャッター48aが開放中であるか否かが判定される。
ステップSu1601において、V入賞口シャッター48aは開放中ではないと判定した場合には(Su1601:NO)、ステップSu1602に進む。
ステップSu1602では、V入賞口シャッター48aの開放条件が成立したか否かを判定する。本実施形態では、先に説明したように、V入賞口シャッター48aは、開閉実行モードの開始時から所定時間の経過後に、一定時間(例えば10秒間)だけ開放状態となり、その後、閉鎖状態となるように動作させる。この動作を実現するために、ステップSu1602では、開閉実行モードの開始時から所定時間が経過し開放するタイミングに達したかをタイマーカウンタでカウントすることによって、V入賞口シャッター48aの開放条件が成立しているか否かを判定する。
ステップSu1602において、V入賞口シャッター48aの開放条件が成立したと判定した場合には(Su1602:YES)、ステップSu1603に進み、V入賞口シャッター48aを開放する。ステップSu1603を実行した後、後述するステップSu1606に進む。
一方、ステップSu1602において、V入賞口シャッター48aの開放条件が成立していないと判定した場合には(Su1602:NO)、ステップSu1603を実行することなく、ステップSu1606に進む。
ステップSu1601において、V入賞口シャッター48aは開放中であると判定した場合には(Su1601:YES)、ステップSu1604に進む。
ステップSu1604では、V入賞口シャッター48aの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、V入賞口シャッター48aが開放するタイミングから上記一定時間(10秒間)が経過し閉鎖するタイミングに達したかをタイマーカウンタでカウントすることによって、V入賞口シャッター48aの閉鎖条件が成立しているか否かを判定する。
ステップSu1604において、V入賞口シャッター48aの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Su1604:YES)、ステップSu1605に進み、V入賞口シャッター48aを閉鎖する。ステップSu1605を実行した後、ステップSu1606に進む。
一方、ステップSu1604において、V入賞口シャッター48aの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Su1604:NO)、ステップSu1605を実行することなく、ステップSu1606に進む。
ステップSu1606では、V入賞判定処理を実行する。V入賞判定処理については後述する。ステップSu1606を実行した後、本シャッター開閉処理を終了する。
<V入賞判定処理>
次に、V入賞判定処理について説明する。V入賞判定処理は、シャッター開閉処理のサブルーチン(図795:Su1606)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図796は、V入賞判定処理を示すフローチャートである。ステップSu1701では、V入賞口48への遊技球の入球を検知したか否かを判定する。この判定は、V入賞口48への遊技球の入球を検知する検知センサー67fの検知信号から判断される。ステップSu1701において、V入賞口48への遊技球の入球を検知した場合には(Su1701:YES)、ステップSu1702に進む。
ステップSu1702では、V入賞フラグをONにする。V入賞フラグは、V入賞口48に遊技球が入球したことを示すフラグであって、当該ラウンド遊技の終了後に実行される遊技回における抽選モードを高確率モードまたは低確率モードのいずれに設定するかの判定に用いられる。V入賞フラグはV入賞口48への遊技球の入球を検知した時にONにされ、エンディング期間の終了時にOFFにされる。ステップSu1702を実行した後、ステップSu1703に進む。
ステップSu1703では、V入賞コマンドを設定する。V入賞コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図784:ステップSu0503)において音声発光制御装置90に送信される。V入賞コマンドを受信した音声発光装置は、V入賞演出を実行するための設定を実行する。V入賞演出はV入賞口48に遊技球が入球したことを遊技者に報知するための演出である。ステップSu1703を実行した後、本V入賞判定処理を終了する。
一方、ステップSu1701において、V入賞口48への遊技球の入球を検知しない場合には(Su1701:NO)、ステップSu1702およびステップSu1703を実行せずに、本V入賞判定処理を終了する。
<エンディング期間終了時の移行処理>
次に、エンディング期間終了時の移行処理について説明する。エンディング期間終了時の移行処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図793:Su1426)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図797は、エンディング期間終了時の移行処理を示すフローチャートである。ステップSu1801では、V入賞フラグがONであるか否かを判定する。
ステップSu1801において、V入賞フラグがONであると判定した場合には(Su1801:YES)、ステップSu1802に進み、フラグ消去処理を実行する。具体的には、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、および8R通常大当たりフラグのうちのONとなっているフラグをOFFにするとともに、ONではないフラグについてはその状態を維持する。また、V入賞フラグをOFFにする。ステップSu1802を実行した後、ステップSu1803に進む。
ステップSu1803では、高確率モードフラグをONにし、その後、ステップSu1804に進み、高頻度サポートモードフラグをONにする。これにより、開閉実行モードを終了した後に、抽選モードが高確率モードであり、且つ、サポートモードが高頻度サポートモードである遊技状態に移行する。ステップSu1804を実行した後、ステップSu1805に進む。
ステップSu1805では、抽選モードが高確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。ステップSu1805を実行した後、ステップSu1806に進む。
ステップSu1806では、サポートモードが高頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高頻度サポートモードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。ステップSu1806を実行した後、ステップSu1807に進む。
ステップSu1807では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられたST用遊技回数カウンタSNCに10をセットする。ST用遊技回数カウンタSNCにセットされる値は、遊技回数を限定して高確率モードを実行する際の、限定する遊技回数を示す値である。ステップSu1807を実行した後、ステップSu1808に進む。
ステップSu1808では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた時短用遊技回数カウンタPNCに5をセットする。時短用遊技回数カウンタPNCにセットされる値は、遊技回数を限定して高頻度サポートモードを実行する際の、限定する遊技回数を示す値である。ステップSu1808を実行した後、エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
一方、ステップSu1801において、V入賞フラグがONではないと判定した場合には、(Su1801:NO)、ステップSu1809に進み、フラグ消去処理を実行する。具体的には、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、および8R通常大当たりフラグのうちのONとなっているフラグをOFFにするとともに、ONではないフラグについてはその状態を維持する。ステップSu1809を実行した後、ステップSu1810に進む。
ステップSu1810では、抽選モードが低確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである低確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。ステップSu1810を実行した後、ステップSu1811に進む。
ステップSu1811では、サポートモードが低頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである低頻度サポートモードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。ステップSu1811を実行した後、エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
<電役サポート用処理>
次に、電役サポート用処理について説明する。電役サポート用処理は、通常処理のサブルーチン(図784:Su0508)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図798は、電役サポート用処理を示すフローチャートである。ステップSu1901では、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート中フラグがONであるか否かを判定する。サポート中フラグは、第2始動口34の電動役物34aを開放状態にさせる場合にONにされ、閉鎖状態に復帰させる場合にOFFにされるフラグである。ステップSu1901において、サポート中フラグがONではないと判定した場合には(Su1901:NO)、ステップSu1902に進む。
ステップSu1902では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート当選フラグがONであるか否かを判定する。サポート当選フラグは、電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選において開放状態当選となった場合にONにされ、サポート中フラグがONである場合にOFFにされるフラグである。ステップSu1902において、サポート当選フラグがONではないと判定した場合には(Su1902:NO)、ステップSu1903に進む。
ステップSu1903では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。第2タイマカウンタエリアT2にセットされたカウント値は、タイマ割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。
ステップSu1903において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Su1903:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Su1903:YES)、ステップSu1904に進む。
ステップSu1904では、普図ユニット38における図柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。ステップSu1904において、変動表示の終了タイミングであると判定した場合には(Su1904:YES)、ステップSu1905に進み、外れ表示を設定した後、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより、外れ表示を停止表示した状態で普図ユニット38における図柄の変動表示が終了される。一方、ステップSu1904において、変動表示の終了タイミングでないと判定した場合には(Su1904:NO)、ステップSu1906に進む。
ステップSu1906では、役物保留個数SNの値が「0」より大きいか否かを判定する。ステップSu1906において、役物保留個数SNの値が「0」であると判定した場合には(Su1906:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSu1906において、役物保留個数SNの値が「0」より大きいと判定した場合には(Su1906:YES)、ステップSu1907に進む。
ステップSu1907では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、その後、ステップSu1908に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。ステップSu1907において開閉実行モードではなく(Su1907:NO)、且つ、ステップSu1908において高頻度サポートモードである場合には(Su1908:YES)、ステップSu1909に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64dに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0~461であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「750」(すなわち1.5sec)をセットする。第2タイマカウンタエリアT2は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。その後、ステップSu1910に進む。
ステップSu1910では、ステップSu1909の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSu1910において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選であると判定した場合には(Su1910:YES)、ステップSu1911に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2ラウンドカウンタエリアRC2に「3」をセットする。第2ラウンドカウンタエリアRC2は、電動役物34aが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。その後、電役サポート用処理を終了する。
一方、ステップSu1910において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選でないと判定した場合には(Su1910:NO)、ステップSu1911の処理を実行することなく、電役サポート用処理を終了する。
ステップSu1907において開閉実行モードであると判定した場合(Su1907:YES)、又は、ステップSu1908において高頻度サポートモードでないと判定した場合には(Su1908:NO)、ステップSu1912に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64dに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC4の値が0~190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「14750」(すなわち29.5sec)をセットする。その後、ステップSu1913に進む。
ステップSu1913では、ステップSu1912の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSu1913において、サポート当選でないと判定した場合には(Su1913:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSu1913において、サポート当選であると判定した場合には(Su1913:YES)、ステップSu1914に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、第2ラウンドカウンタエリアRC2に「1」をセットした後に、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSu1902において、サポート当選フラグがONであると判定した場合には(Su1902:YES)、ステップSu1915に進み、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSu1915において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Su1915:NO)、普図ユニット38における絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSu1915において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Su1915:YES)、ステップSu1916に進む。
ステップSu1916では、当たり表示を設定する。これにより、当たり表示を停止表示した状態で普図ユニット38における絵柄の変動表示が終了される。その後、ステップSu1917に進み、サポート中フラグをONにするとともに、サポート当選フラグをOFFにする。その後、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSu1901において、サポート中フラグがONであると判定した場合には(Su1901:YES)、ステップSu1918に進み、電動役物34aを開閉制御するための電役開閉制御処理を実行する。その後、本電役サポート用処理を終了する。
<電役開閉制御処理>
次に、電役開閉制御処理について説明する。電役開閉制御処理は、電役サポート用処理のサブルーチン(図798:Su1918)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図799は、電役開閉制御処理を示すフローチャートである。ステップSu2001では、電動役物34aが開放中であるか否かを判定する。電動役物34aが開放中であるか否かは、電動役物駆動部34bが駆動状態であるか否かによって判定する。電動役物34aが開放されていると判定した場合には(Su2001:YES)、ステップSu2002に進む。
ステップSu2002では、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの開放継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSu2002において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Su2002:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。すなわち、電動役物34aの開放継続時間が終了していない場合は、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSu2002において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Su2002:YES)、ステップSu2003に進み、電動役物34aを閉鎖状態に制御する閉鎖処理を行い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」(すなわち0.5sec)をセットする。すなわち、電動役物34aの開放継続時間の計測手段としての第2タイマカウンタエリアT2が「0」である場合には、電動役物34aを閉鎖するとともに、今度は第2タイマカウンタエリアT2を電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」をセットする。ステップSu2003を実行した後、ステップSu2004に進む。
ステップSu2004では、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値を1減算した後に、ステップSu2005に進み、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSu2005において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」でないと判定した場合には(Su2005:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSu2005において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であると判定した場合には(Su2005:YES)、ステップSu2006に進み、サポート中フラグをOFFにする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSu2001において、電動役物34aが開放中でないと判定した場合には(Su2001:NO)、ステップSu2007に進み、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSu2007において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」でないと判定した場合には(Su2007:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSu2007において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であると判定した場合には(Su2007:YES)、ステップSu2008に進み、電動役物34aを開放状態に制御する開放処理を実行する。その後、ステップSu2009に進む。
ステップSu2009では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Su2009:NO)、ステップSu2010に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。
ステップSu2010において、高頻度サポートモード中であると判定した場合には(Su2010:YES)、ステップSu2011に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「800」(すなわち1.6sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
一方、ステップSu2009において開閉実行モードであると判定した場合(Su2009:YES)、又は、ステップSu2010において高頻度サポートモードではないと判定した場合には(Su2010:NO)、ステップSu2012に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「100」(すなわち0.2sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
《15-6》音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される各種処理:
次に、予告演出や結果告知演出を実行するために、音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される具体的な制御の一例を説明する。先に音声発光制御装置90において実行される処理について説明し、その後、表示制御装置100において実行される処理について説明する。
<音声発光制御装置において実行される各種処理>
<タイマ割込み処理>
最初に、音光側MPU92によって実行されるタイマ割込み処理について説明する。
図800は、音光側MPU92において実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。以下、タイマ割込み処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSu2101では、コマンド記憶処理を実行する。コマンド記憶処理は、主側MPU62からコマンドを受信した場合に、受信したコマンドを音光側RAM94に記憶するための処理である。音光側RAM94には、主側MPU62から受信したコマンドの記憶及び読み出しを可能とするためのリングバッファが設けられており、主側MPU62から受信したコマンドは、当該リングバッファに順次記憶されるとともに、記憶された順序に従って順次読み出される。ステップSu2101を実行した後、ステップSu2102に進む。
ステップSu2102では、保留コマンド対応処理を実行する。保留コマンド対応処理では、ステップSu2101で記憶したコマンドのうちの第1保留コマンドに対応した処理を行う。保留コマンド対応処理の詳細については後述する。ステップSu2102を実行した後、ステップSu2103に進む。
ステップSu2103では、遊技回演出設定処理を実行する。遊技回演出設定処理では、図柄の変動が開始してから停止するまでの遊技回において実行する演出の設定を行う。遊技回演出設定処理の詳細については後述する。ステップSu2103を実行した後、ステップSu2104に進む。
ステップSu2104では、開閉実行モード演出用処理を実行する。開閉実行モード演出用処理では、オープニング期間における演出や、大入賞口開閉処理期間における演出、エンディング期間における演出に関する処理を行う。ステップSu2104を実行した後、ステップSu2105に進む。
ステップSu2105では、背景演出用処理を実行する。背景演出用処理では、主側MPU62から受信した遊技状態を示すコマンドに応じて定まる背景動画を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。例えば、高頻度サポートモードの継続中であることを示す背景動画や、高頻度サポートモードを終了したことを示す背景動画、高確率モードの継続中であることを示す背景動画を表示させる処理を行う。ステップSu2105を実行した後、ステップSu2106に進む。
ステップSu2106では、V入賞演出用処理を実行する。V入賞演出用処理では、主側MPU62から受信したV入賞コマンドに応じて定まる演出画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。具体的には、開閉実行モードの大入賞口開閉処理の実行中に、主側MPU62からV入賞コマンドを受信したか否かを判定し、受信したと判定した場合に、V入賞口48に遊技球が入球したことを遊技者に報知する演出画像を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。図柄表示装置41に表示された、V入賞口48に遊技球が入球したことを示す演出画像を視認することによって、遊技者は、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであることを認識することができる。ステップSu2106を実行した後、ステップSu2107に進む。
ステップSu2107では、転落演出用処理を実行する。転落演出用処理では、主側MPU62から受信した転落コマンドに応じて定まる演出画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。具体的には、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが高頻度サポートモードである時(すなわち、高確高サポ状態時)に、主側MPU62から転落コマンドを受信したか否かを判定し、受信したと判定した場合に、遊技者にとって有利な状態となったことを示し得る演出画像を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。図柄表示装置41に表示された、遊技者にとって有利な状態となったことを示し得る演出画像を視認することによって、遊技者は、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行し、その結果として、次回大当たり当選が実質的に保証された低確高サポ状態H5に移行することを認めることができる。
一方、抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードであり(すなわち、高確低サポ状態時であり)、特2残保留が存在する時に、主側MPU62から転落コマンドを受信したか否かを判定し、受信したと判定した場合に、遊技者にとって有利な状態となったことを示し得る演出画像を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。図柄表示装置41に表示された、遊技者にとって有利な状態となったことを示し得る演出画像を視認することによって、遊技者は、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行し、その結果として、低確低サポ状態H1における特2残保留消化中H1bを経由して、次回大当たり当選が実質的に保証された低確高サポ状態H5に移行することを認めることができる。
抽選モードが高確率モードであり、かつサポートモードが低頻度サポートモードであり(すなわち、高確低サポ状態時であり)、特2残保留が存在しない時に、主側MPU62から転落コマンドを受信したか否かを判定し、受信したと判定した場合に、遊技者にとって不利な状態となったことを示し得る演出画像を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。図柄表示装置41に表示された、遊技者にとって不利な状態となったことを示し得る演出画像を視認することによって、遊技者は、抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行し、その結果として低確低サポ状態H1に移行したことを認めることができる。ステップSu2107を実行した後、ステップSu2108に進む。
ステップSu2108では、次回迄高サポ継続演出用処理を実行する。次回迄高サポ継続演出用処理では、主側MPU62から受信した次回迄高サポ継続状態コマンドに応じて定まる演出画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。図柄表示装置41に表示された、次回迄高サポ継続状態コマンドに応じて定まる演出画像を視認することによって、遊技者は、次回大当たり当選するまでサポートモードとして高頻度サポートモードが継続される状態(次回迄高サポ継続状態)に移行したことを認識することができる。ステップSu2108を実行した後、ステップSu2109に進む。
ステップSu2109では、その他の処理を実行する。その他の処理は、遊技者によって遊技が行われていない時にデモ画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理等である。ステップSu2109を実行した後、ステップSu2110に進む。
ステップSu2110では、各種ランプ47の発光制御を行うための発光制御処理を実行する。発光制御処理では、上記の各演出用処理において読み出された発光データに基づいて、各種ランプ47の発光制御を行う。ステップSu2110を実行した後、ステップSu2111に進む。
ステップSu2111では、スピーカー46の音声出力制御を行うための音声出力制御処理を実行する。音声出力制御処理では、上記のBGM用処理及び各演出用処理において読み出された音声データに基づいて、スピーカー46の音声出力制御を行う。ステップSu2111を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
<保留コマンド対応処理>
次に、保留コマンド対応処理について説明する。保留コマンド対応処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図800:Su2102)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図801は、保留コマンド対応処理を示すフローチャートである。ステップSu2201では、主側MPU62から保留コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップSu2201において、主側MPU62から保留コマンドを受信していると判定した場合には(Su2201:YES)、ステップSu2202に進む。
ステップSu2202では、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであるか否かを判定する。ステップSu2202において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には(Su2202:YES)、ステップSu2203に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第1保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第1保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第1保留個数カウンタエリアの更新処理では、第1保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となった保留コマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSu2203を実行した後、ステップSu2205に進む。
ステップSu2202において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものでないと判定した場合(Su2202:NO)、すなわち、当該保留コマンドが第2始動口34への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には、ステップSu2204に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第2保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第2保留個数カウンタエリアは、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第2保留個数カウンタエリアの更新処理では、第2保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となったコマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSu2204を実行した後、ステップSu2205に進む。
ステップSu2203及びステップSu2204の処理を上記のようにした理由について説明する。本実施形態では、パチンコ機10の電源遮断中において、主制御装置60のRAM64に対してはバックアップ電力が供給されるのに対して、音声発光制御装置90のRAM94に対してはバックアップ電力が供給されない。このため、第1始動口33又は第2始動口34への入球に係る保留情報が主制御装置60のRAM64に記憶されている状況において電源が遮断されると、主制御装置60では保留情報が記憶保持されるのに対して、音声発光制御装置90では保留情報が0個であると把握される。この場合に、仮に、音声発光制御装置90において保留コマンドを受信する度に第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアをカウントアップする構成を採用すると、主制御装置60において実際に保留記憶されている保留情報の数と、音声発光制御装置90において把握している保留情報の数とが一致しなくなるといった不都合が生じ得る。これに対して、上記の本実施形態のように、主制御装置60は、保留個数の情報を含めて保留コマンドを送信するとともに、音声発光制御装置90では保留コマンドを受信する度にそのコマンドに含まれる保留個数の情報を第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアに設定する構成を採用することによって、上記のような不都合の発生を抑制することができる。
ステップSu2205では、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた合計保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。合計保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数と第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数との和を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。当該更新処理では、合計保留個数カウンタエリアの情報を、第1保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報と第2保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報との和の情報に更新する。ステップSu2205を実行した後、ステップSu2206に進む。
ステップSu2201において、主側MPU62から保留コマンドを受信していないと判定した場合には(Su2201:NO)、ステップSu2202~ステップSu2205を実行することなく、ステップSu2206に進む。
ステップSu2206では、保留表示制御処理を実行する。具体的には、ステップSu2203において特定された第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数に基づいて、第1保留表示部37cの表示態様(点灯させるLEDランプの色や組み合わせ)を制御するとともに、ステップSu2204において特定された第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数に基づいて、第2保留表示部37dの表示態様(点灯させるLEDランプの色や組み合わせ)を制御する。ステップSu2206を実行した後、本保留コマンド対応処理を終了する。
<遊技回演出設定処理>
次に、遊技回演出設定処理について説明する。遊技回演出設定処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図800:Su2103)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図802は、遊技回演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSu2301では、変動用コマンド及び種別コマンドを受信したか否かを判定する。ステップSu2301において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していないと判定した場合には(Su2301:NO)、本遊技回演出設定処理を終了する。一方、ステップSu2301において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していると判定した場合には(Su2301:YES)、ステップSu2302に進む。
ステップSu2302では、今回受信した変動用コマンドと種別コマンドとを読み出し、これらのコマンドから、大当たりの有無、時短付与の有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無、および変動時間の情報をそれぞれ把握する。そして、把握した情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。その後、ステップSu2303に進む。
ステップSu2303では、演出パターン設定処理を実行する。演出パターン設定処理は、今回の遊技回において実行する演出のパターン(予告演出、リーチ演出の内容や実行のタイミング)を演出パターンテーブルに基づいて決定し、設定する処理である。演出パターン設定処理の詳細については後述する。ステップSu2303を実行した後、ステップSu2304に進む。
ステップSu2304では、停止図柄の設定処理を実行する。停止図柄の設定処理では、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たり、8R確変大当たり、又は8R通常大当たりである場合には、有効ラインL1(図770参照)上に同一の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。具体的には、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たり又は8R確変大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の奇数図柄の組合せが選択され得るとともに、同一の偶数図柄の組合せが選択され得る。本実施形態のパチンコ機10では、この選択率は、同一の奇数図柄の組合せと、同一の偶数図柄の組合せとで同一となっているが、これに代えて、前者の方が後者よりも選択率が高い構成としてもよく、後者の方が前者よりも選択率が高い構成としてもよい。また、「7」図柄の組合せは、16R確変大当たりの場合にのみ選択される。また、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、8R通常大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の偶数図柄の組合せが選択される。
今回の遊技回の大当たり抽選の結果が、外れ結果であれば、変動用コマンドの内容からリーチ発生の有無を判定する。リーチ発生に対応していると判定した場合には、有効ラインL1上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL1上にリーチ図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。一方、リーチ発生に対応していないと判定した場合には、有効ラインL1上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL1上にリーチ図柄の組合せが成立しない停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。
今回の遊技回の当たり抽選の結果が、時短図柄である場合には、有効ラインL1(図770参照)上に所定の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。時短図柄に対応した所定の図柄の組合せは、例えば、[3・4・1]である(図770を参照)。ステップSu2304を実行した後、ステップSu2305に進む。
ステップSu2305では、今回の遊技回の変動表示パターンを設定するための処理を実行する。当該処理では、今回受信している変動用コマンドの内容から今回の遊技回の変動時間の情報を特定するとともに、当該変動時間の情報、及び、上記ステップSu2304において設定した停止図柄の情報の組合せに対応した変動表示パターンを選択する。なお、変動表示パターンを選択する際には、音光側ROM93の変動表示パターンテーブル記憶エリア93bに記憶されている変動表示パターンテーブルが参照される。その後、ステップSu2306に進む。
ステップSu2306では、今回の遊技回においてステップSu2303で設定された演出パターン、ステップSu2304で設定された停止図柄、ステップSu2305で設定された変動表示パターンの情報を演出コマンドに設定する。その後、ステップSu2307に進み、当該演出コマンドを表示側MPU102に送信する。表示側MPU102は、受信した演出コマンドに対応した演出内容を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。ステップSu2307を実行した後、ステップSu2308に進む。
ステップSu2308では、変動開始時の更新処理を実行する。変動開始時の更新処理は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1または第2保留表示領域Ds2における保留表示を更新するための処理である。変動開始時の更新処理の詳細については後述する。ステップSu2308を実行した後、本遊技回演出設定処理を終了する。
<演出パターン設定処理>
次に、演出パターン設定処理について説明する。演出パターン設定処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図802:Su2303)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図803は、演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSu2401では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数RNを取得する。その後、ステップSu2402に進む。
ステップSu2402では、演出パターンテーブルを特定する処理を実行する。演出パターンテーブルは、遊技回において実行する演出のパターンと、変動時間と、演出パターン用乱数RNとをデータ要素とする3次元の表形式のデータである。ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93aには、大当たりの有無、時短付与の有無、リーチ発生の有無に応じた様々な種類の演出パターンテーブルを記憶している。ステップSu2402では、これらの演出パターンテーブルから一の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図802)のステップSu2302で把握した、大当たりの有無や、時短付与の有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無に基づいて、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93aの中から一の演出パターンテーブルの特定を行う。ステップSu2402を実行した後、ステップSu2403に進む。
ステップSu2403では、Su2402で特定した演出パターンテーブルを参照して、遊技回演出設定処理(図802)のステップSu2302で把握した変動時間と、ステップSu2401によって得られた今回の演出パターン用乱数RNの値とに対応した演出パターンを取得する。ステップSu2403を実行した後、ステップSu2404に進む。
ステップSu2404では、ステップSu2403によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSu2404を実行した後、本演出パターン設定処理を終了する。
<変動開始時の更新処理>
次に、変動開始時の更新処理について説明する。変動開始時の更新処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図802:Su2308)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図804は、変動開始時の更新処理を示すフローチャートである。ステップSu2501では、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか否かを判定する。ステップSu2501において、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであると判定した場合には(Su2501:YES)、ステップSu2502に進み、音光側RAM94の第1保留個数カウンタエリアに記憶されている個数が1減算されるように、当該第1保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、ステップSu2504に進む。
一方、ステップSu2501において、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものではないと判定した場合には(Su2501:NO)、ステップSu2503に進み、音光側RAM94の第2保留個数カウンタエリアに記憶されている個数が1減算されるように、当該第2保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、ステップSu2504に進む。
ステップSu2504では、音光側RAM94の合計保留個数カウンタエリアに記憶されている合計保留個数が1減算されるように、当該合計保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、変動開始時の更新処理を終了する。
<表示制御装置において実行される各種処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行される処理について説明する。
表示制御装置100のMPU102において実行される処理としては、主に、電源投入後から電源が遮断されるまで繰り返し実行されるメイン処理と、音声発光制御装置90からコマンドを受信した場合に実行されるコマンド割込み処理と、VDP105から送信されるV割込み信号を検出した場合に実行されるV割込み処理とがある。V割込み信号は、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎にVDP105からMPU102に対して送信される信号である。
MPU102は、電源投入後にメイン処理を実行し、コマンドの受信やV割込み信号の検出に合わせて、コマンド割込み処理やV割込み処理を実行する。なお、コマンドの受信とV割込み信号の検出とが同時に行われた場合には、コマンド割込み処理を優先的に実行する。したがって、音声発光制御装置90から受信したコマンドの内容を素早く反映して、V割込み処理を実行することができる。
<メイン処理>
次に、表示制御装置100のMPU102によって実行されるメイン処理について説明する。
図805は、表示制御装置100のMPU102において実行されるメイン処理を示すフローチャートである。上述したように、メイン処理は、電源が投入された場合に実行され、電源が切断されるまでそのまま実行され続ける処理である。以下、メイン処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSu2601では、初期設定処理を実行する。具体的には、まず、MPU102を初期設定し、ワークRAM104及びビデオRAM107の記憶をクリアする処理が行われる。そして、キャラクタROM106に記憶された圧縮形式のキャラクタ情報を読み出し、読み出したキャラクタ情報を解凍して、解凍後のキャラクタ情報をビデオRAM107のキャラクタ領域に記憶する。更に、初期画面を表示するために、ビデオRAM107に書き込まれたキャラクタ情報から初期画面に対応した情報を抽出し、ビデオRAM107のフレームバッファ領域に、抽出したキャラクタ情報を書き込む。また、その他の初期化に必要な設定を行う。その後、ステップSu2602に進む。
ステップSu2602では、割込み許可設定を実行する。割込み許可設定が実行されると、以後、メイン処理では、電源が切断されるまで無限ループ処理を実行する。これにより、割込み許可が設定されて以降、コマンドの受信及びV割込信号の検出に合わせて、以下で説明するコマンド割込み処理及びV割込み処理を実行する。
<コマンド割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理について説明する。上述したように、コマンド割込み処理は、音声発光制御装置90からコマンドを受信する毎に実行される処理である。
図806は、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理を示すフローチャートである。ステップSu2701では、コマンド格納処理を実行する。コマンド格納処理では、受信したコマンドデータを抽出し、ワークRAM104に設けられたコマンド格納エリアに、その抽出したコマンドデータを格納する。コマンド格納処理によってコマンド格納エリアに格納された各種コマンドは、後述するV割込み処理のコマンド判定処理によって読み出され、そのコマンドに対応した処理が実行される。
<V割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理について説明する。
図807は、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理を示すフローチャートである。上述したように、V割込み処理は、VDP105からのV割込み信号が検出されることによって実行される処理である。V割込み処理では、コマンド割込み処理によってコマンド格納領域に格納されたコマンドに対応する各種処理を実行するとともに、図柄表示装置41に表示させる画像を特定した上で、VDP105に対してその画像の描画及び表示の指示を実行する。
上述したように、V割込み信号は、VDP105において、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に生成されるとともに、MPU102に対して送信される信号である。したがって、MPU102がこのV割込み信号に同期してV割込み処理を実行することにより、VDP105に対する描画指示が、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に行われることになる。このため、VDP105は、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が格納されているフレームバッファ領域に、新たな描画指示に伴った画像が展開されたりすることを抑制することができる。以下、V割込み処理の各ステップの処理の詳細について説明する。
ステップSu2801では、コマンド対応処理を実行する。コマンド対応処理では、コマンド割込み処理(図806)によってコマンド格納エリアに格納されたコマンドの内容を解析するとともに、そのコマンドに対応した処理を実行する。具体的には、例えば、演出コマンドが格納されていた場合には、その演出コマンドによって指定された演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。
演出操作コマンドが格納されていた場合には、演出操作ボタン24の押下の受付期間であるか否かを判定し、演出操作ボタン24の押下の受付期間であると判定した場合には、演出操作ボタン24の押下に対応した演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。一方、演出操作ボタン24の押下の受付期間でないと判定した場合には、処理を実行することなく、次のコマンドの内容を解析する。
なお、コマンド対応処理(Su2801)では、その時点でコマンド格納エリアに格納されている全てのコマンドを解析するとともに、当該解析した全てのコマンドに対応した処理を実行する。この理由について説明する。コマンド判定処理は、V割込み処理の実行される20ミリ秒間隔で行われるため、その20ミリ秒の間に複数のコマンドがコマンド格納エリアに格納されている可能性が高いためである。特に、音声発光制御装置90によって演出の内容が設定され、演出が開始される場合、当該演出の内容を特定するための各種のコマンドが同時にコマンド格納エリアに格納されている可能性が高い。したがって、これらのコマンドを一度に解析して実行することによって、音声発光制御装置90によって設定された予告演出や停止図柄等の演出の態様を素早く把握し、その態様に応じた演出画像を図柄表示装置41に表示させるように、画像の描画を制御することができる。
ステップSu2802では、表示設定処理を実行する。表示設定処理では、コマンド対応処理(Su2801)などによって設定された図柄表示装置41に表示すべき画面の種別に基づき、図柄表示装置41において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定する。その後、ステップSu2803に進む。
ステップSu2803では、タスク処理を実行する。タスク処理では、表示設定処理(Su2802)によって特定された、図柄表示装置41に表示すべき次の1フレーム分の画像の内容に基づき、その画像を構成するキャラクター(スプライト、表示物)の種別を特定すると共に、各キャラクター(スプライト)毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度等の描画に必要な各種パラメーターを決定する。その後、ステップSu2804に進む。
ステップSu2804では、描画処理を実行する。描画処理では、タスク処理(Su2803)によって決定された、1フレームを構成する各種キャラクターの種別やそれぞれのキャラクターの描画に必要なパラメーターを、VDP105に対して送信する。VDP105は、これらの情報に基づいて画像の描画処理を実行すると共に、1つ前のV割込み処理時に受信した情報に基づいて描画した画像を図柄表示装置41に表示させるべく、駆動信号とあわせてその画像データを図柄表示装置41へ送信する。その後、ステップSu2805に進み、その他の処理を実行した後、V割込み処理を終了する。以上、パチンコ機10において大当たり演出を含めた様々な処理を実行するための具体的な制御の一例を説明した。
《15-7》作用・効果:
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態H4において、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が時短継続回数に達するまで(5回以内)に転落抽選に当選した場合に、転落抽選に当選した遊技回における抽選モードが高確率モードから低確率モードに変更され、その結果、高確高サポ状態H4から低確高サポ状態H5に移行される。そして、低確高サポ状態H5において、当たり抽選の抽選結果は大当たり当選と時短付与当選のいずれかとなる。当該当たり抽選において時短付与に当選した場合に、次回大当たりに当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。高頻度サポートモードでは、第2始動口34の電動役物34aが高い頻度で電役開放状態となり、第2始動口34へ遊技球が入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、第2始動口34への遊技球の入球を契機として実行される当たり抽選を高い頻度で実行することができる。このため、低確高サポ状態H5に移行することができれば、事実上、次の大当たりが保証される。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態H4において、当たり抽選において大当たりに当選することを遊技者に期待させることはもとより、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が5回以内の遊技回において、転落抽選に当選することを遊技者に期待させることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10によれば、低確高サポ状態H5において、遊技者に対して、持ち球が減りにくい状態で、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで、抽選モードとして高頻度サポートモードが終わらない安心感を持たせることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態H4において、当たり抽選と転落抽選とのいずれにも当選しないで、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回の実行回数が5回に達してしまった場合に、サポートモードが高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行され、その結果、高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6に移行される。高確低サポ状態H6では、高確高サポ状態H4から当該高確低サポ状態H6に移行した直後において、保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに保留情報が残っている場合に、この残った保留情報(特2残保留)による当たり抽選が優先的になされる。すなわち、高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6に移行した直後において、特2残保留がある場合に、特2残保留消化中の態様H6aに移行される。そして、特2残保留消化中の態様H6aにおいて、転落抽選に当選した場合に、低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bに移行され、当該転落に当選した遊技回において、大当たり又は時短付与に当選することになり、時短付与に当選した場合に、低確低サポ状態H1から次回大当たり当選が実質的に保証された低確高サポ状態H5に移行されることになる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、特2残保留消化中の態様H6aにおいて、当たり抽選において大当たりに当選することを遊技者に期待させることはもとより、特2残保留が残っている間の遊技回において、転落抽選に当選することを遊技者に期待させることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aにおいて転落抽選に当選した場合には、低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1b、低確高サポ状態H5及び開閉実行モードH3を経由して確実に高確高サポ状態H4に移行することになる。換言すれば、高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aにおいて転落抽選に当選した場合には、高い確率で(本実施形態では100%の確率で)高確高サポ状態H4へ再度移行することになる。一方、高確低サポ状態H6における左打ち中の態様H6bにおいて転落抽選に当選した場合には、低確低サポ状態H1の左打ち中の態様H1aに移行することになるので、高確高サポ状態H4へ再度移行する確率は、上記高い確率(本実施形態では100%の確率)よりも低くなる。換言すれば、高確低サポ状態H6における左打ち中の態様H6bにおいて転落抽選に当選した場合には、上記高い確率よりも低い確率で高確高サポ状態へ再度移行することになる。したがって、本実施形態によれば、遊技者に対して、高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aが終了してしまうまでに転落抽選に当選して欲しいと期待させることができる。さらに、本実施形態によれば、高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aにおいて転落抽選に当選した場合には、100%の確率で高確高サポ状態H4へ再度移行するので(高確高サポ状態H4へ再度移行することが保証されるので)、遊技者に対して、より大きな期待感を抱かせることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態H4において取得された特2残保留についての当たり抽選が全て終了するまでに転落抽選に当選した場合には、高確高サポ状態H4へ再度移行することが保証された低確高サポ状態H5に移行させ、一方、高確高サポ状態H4への移行後における遊技回の実行回数が、転落抽選に当選することなく所定の回数(ST回数)に達した場合には、高確高サポ状態H4へ再度移行する確率が低確高サポ状態H5よりも低い低確低サポ状態H1に移行させる。このため、本実施形態によれば、遊技者に対して、高確高サポ状態H4において記憶された全ての特2保留情報についての当たり抽選が終了するまでに転落抽選に当選して、低確高サポ状態H5へ移行することを期待させることができる。すなわち、本実施形態によれば、高確高サポ状態H4において、遊技者に対して、大当たりに当選する確率が高い高確率モードによって、大当たりに当選することを期待させることができるが、さらに、高確高サポ状態H4において記憶された全ての特2保留情報についての当たり抽選が終了するまでに転落抽選に当選して、低確高サポ状態H5へ移行することを期待させることができる。従来では、高確高サポ状態H4において記憶された全ての特2保留情報についての当たり抽選が終了するまでに大当たりに当選することを遊技者に期待させるのみであったが、本実施形態によれば、高確高サポ状態H4において記憶された全ての特2保留情報についての当たり抽選が終了するまでに転落抽選に当選して低確高サポ状態H5へ移行することも遊技者に期待させることができる。そして、低確高サポ状態H5は大当たりに当選して開閉実行モードH3が開始されるまで継続し、当該開閉実行モードH3の終了後に高確高サポ状態H4へ再度移行することを保証する構成を採用することによって、遊技者に対して、高確高サポ状態H4において記憶された全ての特2保留情報についての当たり抽選が終了するまでに大当たりに当選しなくても、高確高サポ状態H4において記憶された全ての特2保留情報についての当たり抽選が終了するまでに転落抽選に当選すれば、開閉実行モードH3が保証された上で、高確高サポ状態H4へ再度移行することが保証されるといった安心感を与えることができる。そして、本実施形態によれば、高確高サポ状態H4への移行後における遊技回の実行回数が、転落抽選に当選することなく所定の回数(ST回数)に達した場合に、高確高サポ状態H4へ再度移行する確率が低確高サポ状態H5よりも低い低確低サポ状態H1に移行されることから、高確高サポ状態H4において、大当たりに当選することなく、また、高確高サポ状態H4において記憶された全ての特2保留情報についての当たり抽選が終了するまでに転落抽選に当選することもなく、高確高サポ状態H4への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態H4において、転落抽選に当選せずに時短継続回数の遊技回が実行された場合に、高確低サポ状態H6に移行させ、高確低サポ状態H6の左打ち中の態様H6bにおいて特1についての当たり抽選の際に転落抽選に当選した場合に、高確低サポ状態H6と比べて遊技者にとっての有利性が低い低確低サポ状態H1に移行させる。すなわち、本実施形態によれば、同じ転落抽選に当選した場合であっても、高確高サポ状態H4において転落抽選に当選した場合と高確低サポ状態H6の左打ち中の態様H6bにおいて転落抽選に当選した場合とでその機能が異なる。具体的には、高確高サポ状態H4において転落抽選に当選した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行(高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6への移行)が行われ、一方、高確低サポ状態H6の左打ち中の態様H6bにおいて特1についての当たり抽選の際に転落抽選に当選した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行(高確低サポ状態H6から低確低サポ状態H1への移行)が行われる。すなわち、本実施形態によれば、転落抽選に当選することは、遊技者にとっての有利性が向上する遊技状態の移行の契機となり、また、遊技者にとっての有利性が低下する遊技状態の移行の契機ともなるので、パチンコ機10の設計の自由度を向上させることができ、遊技性の多様化を容易にすることができる。
そして、本実施形態によれば、高確高サポ状態H4において転落抽選に当選した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われるので、遊技者に対して、高確高サポ状態H4においては転落抽選に当選して欲しいと期待させることができる。一方、高確低サポ状態H6の左打ち中の態様H6bにおいて特1についての当たり抽選の際に転落抽選に当選した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われるので、遊技者に対して、高確低サポ状態H6の左打ち中の態様H6bにおいては転落抽選に当選して欲しくないと思わせることができる。すなわち、高確高サポ状態H4では転落抽選に当選して欲しいと遊技者に期待させ、その後、高確低サポ状態H6の左打ち中の態様H6bに移行後は転落抽選に当選して欲しくないと遊技者に思わせることができる。このように、遊技状態の移行に伴って、転落抽選に当選することに対して遊技者に正反対の感情を抱かせることができるので、遊技に抑揚を付加することができる。
また、本実施形態では、転落抽選に当選した場合には、抽選モードが変化し、遊技状態が移行することとなる。抽選モードが変化して遊技状態が移行することは、遊技者にとっての有利度に大きな影響が生じる。このため、本実施形態によれば、遊技者に対して、転落抽選に当選するか否かについて強い関心を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
このように、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技者に対して期待感や、安心感、緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、「高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aにおいて、転落抽選に当選した場合」は、高確高サポ状態H4において取得され、保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶された特2残保留のそれぞれについての当たり判定が、高確低サポ状態H6において終了するまでに、転落抽選に当選した場合と、言い換えることができる。このため、高確高サポ状態H4において取得され、保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶された特2残保留のそれぞれについての当たり判定が、高確低サポ状態H6において終了するまでに、転落抽選に当選した場合に、低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bに移行され、当該転落に当選した遊技回において、大当たり又は時短付与に当選することになり、時短付与に当選した場合に、低確低サポ状態H1から次回大当たり当選が実質的に保証された低確高サポ状態H5に移行されることになる。
本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態H4において、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が時短継続回数(5回)以内の遊技回において転落抽選に当選した場合に、高確高サポ状態H4から、次の確変大当たりが保証された低確高サポ状態H5に移行する。また、高確高サポ状態H4から時短継続回数(5回)の遊技回が経過して移行した高確低サポ状態H6において、特2残保留の個数に対応した回数以内の遊技回において転落抽選に当選した場合に、高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aから、低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bを経由して、次の確変大当たりが保証された低確高サポ状態H5に移行する。このため、高確高サポ状態H4に移行した場合に、次回も大当たり当選する確率(継続率)は、当たり抽選において大当たり当選(振り分けは100%確変大当たり)する場合に加えて、高確高サポ状態H4から低確高サポ状態H5に移行する場合、および高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aを経由して低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bに移行する場合を考慮して求める必要がある。具体的には、先に説明したように、次式(4)(=先に示した式(4))によって計算される値となる。
継続率=1-[{(1-1/3)×(1-1/20)}^5]×
[{(1-1/3)×(1-1/20)}^4]×
{(1-1/3)×(1-1/20)×(1-1/2)} ...(4)
式(4)を計算すると、継続率は、約99.5%となる。このように、本実施形態のパチンコ機10は、従来のパチンコ機とは全く異なる連チャンシステムであり、連チャン性能について極めてハイスペックな機器を実現することができる。
上記連チャン性能を有するパチンコ機10によれば、従来のパチンコ機と比較して、次のような効果も奏する。従来より、大当たりを継続させる手法が異なるパチンコ機として、ループタイプのものと、STタイプのものとがある。ループタイプのパチンコ機では、高確高サポ状態において次回大当たり当選することが確定していることから、継続率は、大当たり当選したときの確変大当たりへの振り分け確率に基づいて定まる。このことは、ループタイプのパチンコ機では、図柄が揃った場合にその揃った図柄が確変図柄(例えば「7」図柄)となる確率に基づいて、継続率が定まると言える。このため、高確高サポ状態では、遊技者は、遊技回が消化されていくのをただ眺めているだけで、図柄が揃う場合にその揃う図柄が確変図柄であることを期待するだけである。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、先に説明したように、高確高サポ状態H4において、高頻度サポートモードが開始されてからの遊技回の実行回数が時短継続回数である5回以内の各遊技回と、高確低サポ状態(状態H6)に移行してからの特2残保留に基づいて実行される最大4回(前述したように5回となり得ることもある)の各遊技回とにおいて、転落抽選または当たり抽選に当選することを遊技者に期待させることができる。この結果、本実施形態のパチンコ機10によれば、従来のループタイプのパチンコ機と比較して、より大きな期待感を付与することができる。
STタイプのパチンコ機では、高確高サポ状態における継続率は、1回の遊技回あたりの当たり抽選で大当たり当選しない確率からST回数全てにおいて外れる確率を算出し、当該外れる確率を1から引くことによって求めることができる。このため、STタイプのパチンコ機では、図柄が揃う確率(大当たり当選する確率)とST回数とに基づいて、継続率が定まる。したがって、STタイプのパチンコ機では、高確高サポ状態において実行される遊技回の回数が進むにつれて、大当たり当選せずに遊技回の回数がST回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して付与することができる。これに対して、本実施形態のパチンコ機10では、高確高サポ状態(状態H4)から高確低サポ状態(状態H6)までの期間において、大当たり当選(図柄が揃うこと)に加えて転落抽選にも当選せずに、特2残保留が無くなってしまわないか、といった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、従来のSTタイプのパチンコ機と比較して、大当たり当選に転落当選が加わった分だけ、より大きな緊迫感を遊技者に対して付与することができる。
他のゲーム性を有するパチンコ機として、次の構成も考えられる。遊技者にとって有利な特定の有利状態において、当該有利状態に移行してからの遊技回数が所定の数に達するまでに、当たり抽選において小当たりに当選(小当たりは高い確率で当選)した場合に、V入賞口に遊技球が入球することにより、開閉実行モード(ラウンド遊技)へ継続させる構成が考えられる。この構成によれば、有利状態から開閉実行モードへ移行するまでに実行される遊技回が短時間で消化されてしまうことから、短い間隔で開閉実行モードが繰り返され、射幸性が過度に高まってしまう課題があった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10によれば、高確高サポ状態H4から開閉実行モードH3に移行するルートにおいて、最終的に大当たりに当選することが確約された、抽選モードとして低確率モードで当たり抽選を繰り返し行うことのできる低確高サポ状態H5を経由することができることから、高確高サポ状態H4から開閉実行モードH3へ移行するまでに十分に時間を掛けることができる。このために、本実施形態のパチンコ機10によれば、短い間隔で開閉実行モードが繰り返されることによって射幸性が過度に高まってしまうことを防止することができる。また、十分に時間を掛けることで、種々の演出を行うことが可能となるという副次的な効果を奏することもできる。これらの効果は、上記他のゲーム性を有するパチンコ機の構成によっても決して奏することのできないものである。
上述したように、種々のタイプの従来のパチンコ機と比較して、本実施形態のパチンコ機10は、優れた効果を奏する。
《15-8》第15実施形態の変形例:
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。なお、以下で説明する変形例では、上記の実施形態と同一の構成、処理及び効果については、説明を省略する。
《15-8-1》変形例1:
本変形例1では、上記第15実施形態の構成に対して、確変大当たりに連続して当選した回数(以下、確変継続回数と呼ぶ)が上限(リミット)に達すると、たとえ確変大当たりに当選した場合であっても、当該確変大当たりに基づく開閉実行モードの終了後における抽選モードが低確率モードとなる構成を加えた。以下、詳細に説明する。
図808は、変形例1のパチンコ機における遊技の流れを示す説明図である。図808に示すように、変形例1のパチンコ機では、低確低サポ状態(状態H1)において大当たり当選し確変大当たりに振り分けられた場合に実行される開閉実行モードH3において、確変リミット機能が備えられている。
開閉実行モードH3において、確変リミット機能として次の処理が実行される。まず、低確低サポ状態H1における左打ち中の態様H1aにおいて、当たり抽選において大当たりに当選し振分判定による振分結果が確変大当たりとなること(いわゆる、初当たりで確変大当たりに当選すること)によって、開閉実行モードH3に移行した場合に、確変継続回数カウンタに1をセットする。その後、当たり抽選において大当たりに当選し振分判定による振分結果が確変大当たりとなって開閉実行モードH3に移行する毎に、確変継続回数カウンタの値を1だけインクリメントする。そして、確変継続回数カウンタの値が予め定めた確変リミット回数(例えば、3回)に達したか否かを判定し、確変継続回数カウンタの値が確変リミット回数に達しないと判定された場合には、開閉実行モードH3の終了後に、第15実施形態のパチンコ機10の場合と同様に、抽選モードを高確率モードに移行し、サポートモードを高頻度サポートモードに移行することによって、開閉実行モードH3から高確高サポ状態H4へ移行する。一方、確変継続回数カウンタの値が確変リミット回数に達したと判定された場合には、開閉実行モードH3の終了後に、抽選モードを低確率モードに移行し、サポートモードを高頻度サポートモードに移行することによって、開閉実行モードH3から低確高サポ状態H5へ移行する。
低確高サポ状態H5における動作は、第15実施形態と同一である。すなわち、低確高サポ状態H5では、遊技者は、右打ちを継続して実行することによって、遊技領域PAの右側へ遊技球を流下させ、第2始動口34へ遊技球を入球させる。低確高サポ状態H5における第2始動口34への遊技球の入球を契機とする当たり抽選の抽選結果は、大当たり当選と時短付与当選のいずれかに限られることから、当該当たり抽選において大当たり当選しなくても時短付与に当選することから、次回大当たりに当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。換言すれば、当該当たり抽選において時短付与に当選した場合には、高頻度サポートモードは次回大当たりに当選するまで継続し、事実上、次の大当たりが保証される。その上、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別は、16R確変大当たりに限られていることから、低確高サポ状態H5では、確変大当たりに当選し、高確高サポ状態H4へ再度移行することが保証される。
なお、確変継続回数カウンタの値は、遊技状態における抽選モードが高確率モードから低確率モードに移行する都度に0にクリアされる。具体的には、確変継続回数が上限(リミット)に達した場合、転落抽選において転落した場合、当たり抽選において大当たりに当選し振分判定による振分結果が通常大当たりとなった場合、または、高確率モード時において実行される遊技回の実行回数がST回数に達した場合に、確変継続回数カウンタの値は0にクリアされる。本変形例1のパチンコ機におけるその他の構成については、上記第15実施形態のパチンコ機10と同一の構成であり、その説明を省略する。
以上のように構成された変形例1のパチンコ機によれば、低確低サポ状態H1における左打ち中の態様H1aにおいて、初当たりで確変大当たりに当選してから、再度、低確低サポ状態H1における左打ち中の態様H1aに戻るまでに、高確高サポ状態H4もしくは高確低サポ状態H6において、当たり抽選において大当たりに当選し振分判定による振分結果が確変大当たりとなる回数が確変リミット回数である3回に達した場合に、当該大当たり当選に基づく開閉実行モードH3の終了後に低確高サポ状態H5に移行する。低確高サポ状態H5では、上述したように、確変大当たりに当選し、高確高サポ状態H4へ再度移行することが保証されていることから、変形例1のパチンコ機によれば、初当たりで確変大当たりに当選してから、高確高サポ状態H4もしくは高確低サポ状態H6において、当たり抽選において大当たりに当選し振分判定による振分結果が確変大当たりとなることが3回、続いた場合に、再度、確変大当たりに当選し、高確高サポ状態H4へ移行することになる。すなわち、3回、確変大当たりした場合に、もう1回、確変大当たりする特典が遊技者に付与されることになる。換言すれば、確変大当たりが3回継続すれば、4回目の確変大当たりが保証されることになる。したがって、変形例1のパチンコ機によれば、上記のもう1回の特典の付与によって、遊技者に対して大きな喜びを付与することができる。さらに、3回、確変大当たりが継続することについて、遊技者に対して期待感を付与することができる。特に、3回、確変大当たりが継続することがとても重要となることから、2回目の確変大当たりとなった後に3回目の確変大当たりとなることについて、遊技者に対して一層大きな期待感を付与することができる。
なお、この変形例1のパチンコ機では、確変リミット回数を3回としたが、これに換えて2回、4回、5回等の他の回数としてもよい。
《15-8-2》変形例2:
上記第15実施形態のパチンコ機10では、当たり抽選によって大当たりに当選し、振分判定による振り分け結果が通常当たりである場合に、開閉実行モードの終了後に、サポートモードについて低頻度サポートモードとなる構成であった。これに対して、変形例として、抽選モードが高確率モードである遊技状態において、当たり抽選によって大当たりに当選し、振分判定による振り分け結果が通常当たりである場合に、開閉実行モードの終了後に、サポートモードについて高頻度サポートモードとなる構成としてもよい。以下、詳細に説明する。
図809は、変形例2のパチンコ機が備える第1始動口用の振分テーブルの内容を示す説明図である。図809(a)は第1始動口用の振分テーブル(低確率モード用)を示し、図809(b)は第1始動口用の振分テーブル(高確率モード用)を示している。第15実施形態のパチンコ機10が備える第1始動口用の振分テーブルは、低確率モード用、高確率モード用の区別はなかったが、これに対して、変形例2のパチンコ機が備える第1始動口用の振分テーブルは、低確率モード用と高確率モード用との区別がある。
変形例2のパチンコ機が備える第1始動口用の振分テーブル(低確率モード用)は、第15実施形態のパチンコ機10が備える第1始動口用の振分テーブルと同一である。
変形例2のパチンコ機が備える第1始動口用の振分テーブル(高確率モード用)は、第15実施形態のパチンコ機10が備える第1始動口用の振分テーブルと比較して、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が8R通常大当たりである場合に、開閉実行モードの終了後に、サポートモードについて高頻度サポートモードに移行する点が相違し、その他については同一である。なお、ここで言う高頻度サポートモードは、次回大当たり当選するまで高頻度サポートモードが継続されるタイプのものである。
また、変形例2のパチンコ機は、第15実施形態のパチンコ機10と比較して、ST回数が相違する。第15実施形態のパチンコ機10ではST回数を10回としたが、これに対して、変形例2のパチンコ機ではST回数を13回とした。
図810は、変形例2のパチンコ機における遊技の流れを示す説明図である。変形例2のパチンコ機では、ST回数が13回となったために、高確低サポ状態H6における左打ち中の態様H6bで実行される遊技回の回数が、第15実施形態の場合と比較して、多くなっている。具体的には、高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aで、第2始動口34に入球する遊技球の最大保留個数に対応した4回、遊技回が実行された場合に、高確低サポ状態H6における左打ち中の態様H6bで実行される遊技回の回数は4回となる。すなわち、ST回数である13回から、時短継続回数である5回と、特2残保留消化中の態様H6aで実行された4回とを引いて求めた回数、すなわち4回が、左打ち中の態様H6bで実行される遊技回の回数となる。一方、特2残保留消化中の態様H6aで1回も遊技回が行われなかった場合には、ST回数である13回から時短継続回数である5回を引いて求めた回数、すなわち8回が、左打ち中の態様H6bで実行される遊技回の回数となる。
この4回~8回実行される左打ち中の態様H6bにおいて、当たり抽選によって大当たりに当選し、振分判定による振り分け結果が通常大当たりである場合に、遊技回の終了後に遊技者に付与される特典として開閉実行モードが実行される。すなわち、高確低サポ状態H6から開閉実行モードH7に移行する。そして、開閉実行モードH7の終了後に、抽選モードは高確率モードから低確率モードに移行し、サポートモードは低頻度サポートモードから高頻度サポートモードに移行する。この結果、開閉実行モードH7から低確高サポ状態H5に移行する。この際、高頻度サポートモードは、次回大当たり当選するまで継続される
低確高サポ状態H5における動作は、第15実施形態のパチンコ機10と同一である。すなわち、低確高サポ状態H5では、遊技者は、右打ちを継続して実行することによって、遊技領域PAの右側へ遊技球を流下させ、第2始動口34へ遊技球を入球させる。低確高サポ状態H5における第2始動口34への遊技球の入球を契機とする当たり抽選の抽選結果は、大当たり当選と時短付与当選のいずれかに限られることから、当該当たり抽選において大当たり当選しなくても時短付与に当選することから、次回大当たりに当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。換言すれば、当該当たり抽選において時短付与に当選した場合には、高頻度サポートモードは次回大当たりに当選するまで継続し、事実上、次の大当たりが保証される。その上、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別は、16R確変大当たりに限られていることから、低確高サポ状態H5では、確変大当たりに当選し、高確高サポ状態H4へ再度移行することが保証される。
本変形例2のパチンコ機におけるその他の構成については、上記第15実施形態のパチンコ機10と同一の構成であり、その説明を省略する。
以上のように構成された変形例2のパチンコ機によれば、i)高確高サポ状態H4において、当たり抽選と転落抽選とのいずれにも当選しないで、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回数が5回に達してしまうことによって、高確高サポ状態H4から次回大当たり当選することが確約された低確高サポ状態H5に移行することを逃し、ii)高確低サポ状態H6における特2残保留消化中の態様H6aにおいて、当たり抽選と転落抽選とのいずれにも当選しないで、特2残保留が無くなってしまうことによって、高確低サポ状態H6から低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bを経由して前記低確高サポ状態H5に移行することを逃した場合にも、高確低サポ状態H6における左打ち中の態様H6bにおいて、当たり抽選によって大当たりに当選し、振分判定による振り分け結果が通常大当たりとなることによって、高確低サポ状態H6から開閉実行モードH7を経由して前記低確高サポ状態H5に移行することができる。このため、遊技者は、上記i)とii)のチャンスを逃して落胆した場合にも、高確低サポ状態H6における左打ち中の態様H6bにおいて通常大当たりすることによって、次回大当たり当選することが確約された低確高サポ状態H5に移行することができる再度のチャンスを与えられることになる。したがって、高確低サポ状態H6における左打ち中の態様H6bにおいて通常大当たりすることについて、遊技者は期待感と緊迫感とを併せ持つことになる。この結果、変形例2のパチンコ機によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、この変形例2のパチンコ機では、抽選モードが高確率モードである場合に、通常大当たり当選した際に与えられる高頻度サポートモードは、次回大当たり当選するまで継続されるタイプのものであったが、これに換えて、当該高頻度サポートモードが1回の遊技回だけ継続するタイプのものとしてもよい。高頻度サポートモードが1回だけ継続する構成であっても、開閉実行モードH7の終了後に低確高サポ状態H5に移行し、その後、低確高サポ状態H5において時短付与に当選することで、高頻度サポートモードは次回大当たり当選するまで継続されることになるためである。すなわち、抽選モードが高確率モードである場合に、通常大当たり当選した際に与えられる高頻度サポートモードは、1回でも、何回でも良い。
《15-8-3》変形例3:
上記第15実施形態のパチンコ機10では、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)に外れの設定はなく、大当たり当選しなかった場合に、時短付与に必ず当選する構成であった。これに対して、変形例として、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)に大当たり当選と時短付与当選と外れの設定があり、大当たり当選しなかった場合に、時短付与当選の場合と外れの場合とに振り分けられる構成としてもよい。以下、詳細に説明する。
図811は、変形例3における第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)の内容を示す説明図である。図811に示すように、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)には、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として0~19の20個の値が設定され、時短付与となる当たり乱数カウンタC1の値として20~1999の1980個の値が設定されており、外れ(大当たりにも時短付与にも当選しない事象)となる当たり乱数カウンタC1の値として2000~3979の1980個の値が設定されている。この場合の大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値群の数は全体の数に対して20/3980(=1/199)となっており、時短付与となる当たり乱数カウンタC1の値群の数は全体の数に対して1980/3980(=99/199)となっており、外れとなる当たり乱数カウンタC1の値群の数は全体の数に対して1980/3980(=99/199)となっている。この結果、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用)によれば、大当たりとならない当たり乱数カウンタC1の値群の数の1/2が時短付与となり、大当たりとならない当たり乱数カウンタC1の値群の数の1/2が外れとなっている。
なお、本変形例において当選する「時短付与」は、高頻度サポートモードが所定回数(例えば5回)の遊技回だけ継続されるタイプの時短付与であり、この点でも第15実施形態と相違する。すなわち、第15実施形態では、当たり抽選において時短付与当選した場合に、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続されるのに対して、本変形例では、当たり抽選において時短付与当選した場合に、所定回数(例えば5回)の遊技回だけ、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。
図812は、変形例3のパチンコ機における遊技の流れを示す説明図である。変形例3のパチンコ機における遊技の流れは、第15実施形態のパチンコ機10の場合(図779参照)と比較して、低確高サポ状態H5における動作と、低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bの動作とが相違し、その他の動作については同一である。
変形例3のパチンコ機では、低確高サポ状態H5において、当たり抽選において大当たり当選しなかった場合に、1/2の確率で、時短付与当選と外れとに振り分けられる。時短付与当選した場合には、サポートモードとしての高頻度サポートモードは5回の遊技回だけ継続される。高頻度サポートモードが継続される5回の遊技回の間に、当たり抽選において大当たりにも時短付与にも当選しなかった場合(外れの場合)には、当該5回の遊技回の終了後に、サポートモードは高頻度サポートモードから低頻度サポートモードに移行する。すなわち、高頻度サポートモードが継続される5回の遊技回の間に、当たり抽選において大当たりにも時短付与にも当選しなかった場合には、低確高サポ状態H5から低確低サポ状態H1に移行する。低確低サポ状態H1における移行先は、特2残保留がなくなった場合には左打ち中の態様H1aであり、特2残保留がある場合には特2残保留消化中の態様H1bである。
低確高サポ状態H5において、高頻度サポートモードが継続される5回の遊技回が終了するまでに、再度、当たり抽選において時短付与に当選した場合には、高頻度サポートモードの期間が5回の遊技回だけ延長される。このため、低確高サポ状態H5において、高頻度サポートモードが継続される5回の遊技回が終了するまでに、再度、当たり抽選において時短付与に当選することを繰り返すことができれば、高頻度サポートモードの期間を、次回大当たり当選するまで、順次、延長することが可能となる。
同様に、低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bにおいても、当たり抽選において大当たり当選しなかった場合に、1/2の確率で、時短付与当選と外れとに振り分けられる。時短付与に当選した場合には、サポートモードは低頻度サポートモードから高頻度サポートモードに移行し、その結果、低確低サポ状態H1から先に説明した低確高サポ状態H5に移行する。
本変形例3のパチンコ機におけるその他の構成については、上記第15実施形態のパチンコ機10と同一の構成であり、その説明を省略する。
以上のように構成された変形例3のパチンコ機によれば、高確高サポ状態H4において、遊技回の実行回数が時短継続回数に達する以前の遊技回において転落抽選に当選した場合に、高確高サポ状態H4から低確高サポ状態H5に移行するが、この低確高サポ状態H5において、高頻度サポートモードが継続される5回の遊技回が終了するまでに、再度、当たり抽選において時短付与に当選することを繰り返すことができれば、高頻度サポートモードが継続される期間を、次回大当たり当選するまで、順次、延長することが可能となる。このため、遊技者に対して、低確高サポ状態H5において、当たり抽選において大当たり当選しなくても、高頻度サポートモードが継続される5回の遊技回が終了するまでに、当たり抽選において時短付与に当選することを、繰り返し期待させることができる。裏を返せば、高頻度サポートモードが継続される5回の遊技回が終了するまでに、当たり抽選において大当たりにも時短付与にも当選しないでしまわないかといった緊迫感を、繰り返し遊技者に対して付与することができる。
また、低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1bにおいて、当たり抽選において大当たり当選しなくても、時短付与に当選して欲しいと、遊技者に対して期待させることができる。このように、変形例3のパチンコ機によれば、遊技者に対して期待感と安心感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
《15-8-4》変形例4:
上記第15実施形態のパチンコ機10では、ST回数(10回)を、時短継続回数(5回)と、第2始動口34に入球する遊技球の最大保留個数に対応した回数(4回)と、余裕分の1回との総計(10回)とした。これに対して、ST回数を上記総計を上回る回数としてもよい。例えば、ST回数を、11回、12回、...、15回、...、20回等としてもよい。この変形例によっても、第15実施形態のパチンコ機10と同様に、高確高サポ状態H4から高確低サポ状態H6への移行時に電動役物34aが閉じる直前で入球した遊技球に対応した特2残保留を、高確低サポ状態(状態H6)における特2残保留消化中の態様H6aにて必ず使用させることができ、特2残保留が残ったままで、高確低サポ状態H6から低確低サポ状態H1に戻ることがない。したがって、本変形例のパチンコ機によっても、第15実施形態のパチンコ機10と同様に、高確高サポ状態H4からST回数に到達して低確低サポ状態H1に戻った後に、特2残保留で時短付与に当選するという遊技の流れを消すことができることから、遊技の健全性を向上することができる。
《15-8-5》変形例5:
上記第15実施形態のパチンコ機10では、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであるにも拘わらず、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球しなかった場合には、抽選モードが高確率モードに移行することがなく、サポートモードが高頻度サポートモードに移行することがない構成とした。これに対して、変形例として、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであり、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球しなかった場合には、抽選モードが高確率モードに移行することがないが、サポートモードについては高頻度サポートモードに移行する構成としてもよい。
この変形例によれば、低確低サポ状態H1(図779参照)において、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであり、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球が入球しなかった場合に、低確低サポ状態H1から開閉実行モードH3を経由して低確高サポ状態H5へ移行する。低確高サポ状態H5では、事実上、次の大当たり(確変大当たり)が保証されていることから、遊技者にとって有利性が高い。このため、この変形例によれば、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりであり、当該大当たりを契機として開放したV入賞口48に遊技球をあえて入球させない遊技操作が有効となり得る。この変形例によれば、高確高サポ状態H4において、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回の実行回数が時短継続回数である5回に達するまで(5回以内)に、遊技者に転落抽選に当選した場合に、事実上、次の確変大当たりが保証された低確高サポ状態H5に移行できるというゲーム性を有しているが、上記のV入賞口48に遊技球をあえて入球させない遊技操作を行なった場合に、上記の5回以内に転落抽選に当選することを介さずに低確高サポ状態H5に移行するが可能となり、上記のゲーム性が損なわれてしまう課題が発生した。この課題は次の変形例6によって解消することができる。
《15-8-6》変形例6:
上記第15実施形態のパチンコ機10では、一つの可変入賞装置36を備える構成とした。これに対して、変形例として、第1可変入賞装置と第2可変入賞装置とを備える構成としてもよい。第1可変入賞装置は、大入賞口と、大入賞口を開閉する開閉扉とを備え、V入賞口は備えない構成である。第2可変入賞装置は、大入賞口と、大入賞口を開閉する開閉扉と、大入賞口の内部に設けられたV入賞口とを備える。第2可変入賞装置は、第15実施形態のパチンコ機10に備えられた可変入賞装置36と比較して、V入賞口シャッター48aを備えない点で相違する。この変形例では、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合に、開閉実行モード時において、当該大当たりを契機として第1可変入賞装置の開閉扉が開放状態と閉鎖状態とを繰り返す。一方、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合に、開閉実行モード時において、当該大当たりを契機として第2可変入賞装置の開閉扉が開放状態と閉鎖状態とを繰り返す。
上記構成によれば、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりである場合には、第1可変入賞装置の大入賞口に遊技球が入球し、V入賞口に遊技球が入球することはない。これに対して、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合には、第2可変入賞装置の大入賞口に遊技球が入球し、V入賞口シャッターを備えないことから、大入賞口に入球した遊技球は100%の確立でV入賞口に遊技球が入球することになる。このために、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合に、大入賞口に遊技球が入球しながらV入賞口に遊技球が入球しないことはない。したがって、この変形例によれば、低確低サポ状態H1から開閉実行モードH3を経由して低確高サポ状態H5へ移行することを回避することができることから、高確高サポ状態H4において、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回の実行回数が時短継続回数である5回に達するまで(5回以内)に、遊技者に転落抽選に当選した場合に、事実上、次の確変大当たりが保証された低確高サポ状態H5に移行できるという本来のゲーム性を発揮することができる。
《15-8-7》変形例7:
また、V入賞口48に遊技球をあえて入球させない遊技操作が不可能となる構成として、変形例6に換えて次の構成とすることもできる。右打ち操作によって遊技球が入球可能な領域内に、遊技球が通過可能なゲートを設け、大当たり当選に基づくラウンド遊技を実行させる際に、当該ゲートを通過した場合に限り、可変入賞装置36の開閉扉36bが開閉動作を開始する構成とし、当該ゲートの真下にV入賞口を設けた構成とする。この構成によれば、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉動作を開始させるためには、前記ゲートに遊技球を通過させる必要があり、その場合に必ずV入賞口に遊技球が入球することになる。したがって、この変形例によっても、当たり抽選によって大当たりに当選し、当選した大当たりの種別が確変大当たりである場合に、大入賞口に遊技球が入球しながらV入賞口に遊技球が入球しないことはない。したがって、この変形例によれば、低確低サポ状態H1から開閉実行モードH3を経由して低確高サポ状態H5へ移行することを回避することができることから、高確高サポ状態H4において、高確高サポ状態H4に移行してからの遊技回の実行回数が時短継続回数である5回に達するまで(5回以内)に、遊技者に転落抽選に当選した場合に、事実上、次の確変大当たりが保証された低確高サポ状態H5に移行できるという本来のゲーム性を発揮することができる。
《15-8-8》変形例8:
上記第15実施形態およびその変形例では、転落乱数カウンタCFの値を用いた転落抽選において当選した場合に、当たり抽選の抽選モードが高確率モードから低確率モードに変更される構成とした。これに対して、変形例として、遊技盤30に遊技球が入球可能な転落口を用意し、当該転落口に遊技球が入球した場合に、当たり抽選の抽選モードが高確率モードから低確率モードに変更される構成としてもよい。この構成において、上記転落口の上部に、転落口へ続く流路と転落口以外(例えば、アウト口や第2始動口)へ続く流路との間で遊技球を振り分ける遊技球振分装置を設ける構成とすることもできる。これらの構成によれば、遊技球が転落口へ入球するか否かを遊技者が視認することができることから、高確高サポ状態H4において、高確高サポ状態H4への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達するまでに転落口へ遊技球が入球するか否かを、遊技者は緊迫感と期待感をもって待つことができる。
《15-8-9》変形例9:
上記第15実施形態、その変形例1、およびその変形例2では、当たり抽選において時短付与当選した場合に、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される構成とした。これに対して、変形例として、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される期間(以下、高サポ継続期間と呼ぶ)を、遊技回の実行回数が所定回数(例えば、5回)に達するまでに換えても良い。すなわち、当たり抽選において時短付与当選した場合に、遊技回の実行回数が所定回数(例えば、5回)に達するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される構成としてもよい。所定回数は、5回に限る必要はなく、1回、2回、3回、4回、6回等のいずれの回数であってもよい。この変形例におけるその他の構成については、上記第15実施形態と同一の構成(特に、第2始動口用の当否テーブル(低確率モード用:図774(b)参照)を用いた当たり抽選において、大当たり当選しなかった場合に、時短付与に当選することになる構成)とする。
この変形例の構成によれば、高サポ継続期間が終了するまでに、繰り返し当たり抽選において時短付与当選することになり、遊技回の実行回数が所定回数に達するまでの期間だけ、高サポ継続期間が順次延長され、この延長が当たり抽選において大当たり当選するまで繰り返されることになる。この結果、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される。したがって、この変形例によれば、上記第15実施形態と同様に、低確高サポ状態H5において、所定回数しか継続しない時短付与を用いて、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで、抽選モードとして高頻度サポートモードを継続させる遊技性を実現できるという効果を奏する。換言すれば、当たり抽選において大当たり当選するまで、サポートモードとして高頻度サポートモードが継続される時短付与を用いずに、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで、抽選モードとして高頻度サポートモードを継続させる遊技性を実現できる。
《15-8-10》変形例10:
上記実施形態では、高確率モードであり、かつ高頻度サポートモードである特定遊技状態としての高確高サポ状態において取得された特別情報であって、第2始動口34への遊技球の入球に基づく特別情報についての当たり抽選が終了するまでに転落抽選に当選するといった特定条件が成立した場合に、特定遊技状態としての高確高サポ状態へ再度移行することが保証された有利遊技状態としての低確高サポ状態に移行させる構成とし、一方、特定遊技状態としての高確高サポ状態への移行後における遊技回の実行回数が、転落抽選に当選することなく所定の回数(ST回数)に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が有利遊技状態よりも低い所定遊技状態としての低確低サポ状態に移行させる構成としたが、各遊技状態における抽選モード及びサポートモードの種別は例示であり、各遊技状態における抽選モード及びサポートモードの種別としては様々な組み合わせを採用することができる。
具体的には、例えば、特定遊技状態として、高確率モードであり高頻度サポートモードである高確高サポ状態や、高確率モードであり低頻度サポートモードである高確低サポ状態、低確率モードであり高頻度サポートモードである低確高サポ状態、低確率モードであり低頻度サポートモードである低確低サポ状態等を採用してもよい。また、例えば、有利遊技状態として、高確率モードであり高頻度サポートモードである高確高サポ状態や、高確率モードであり低頻度サポートモードである高確低サポ状態、低確率モードであり高頻度サポートモードである低確高サポ状態、低確率モードであり低頻度サポートモードである低確低サポ状態等を採用してもよい。また、例えば、所定遊技状態として、高確率モードであり高頻度サポートモードである高確高サポ状態や、高確率モードであり低頻度サポートモードである高確低サポ状態、低確率モードであり高頻度サポートモードである低確高サポ状態、低確率モードであり低頻度サポートモードである低確低サポ状態等を採用してもよい。このような構成としても、上記実施形態と同様に、遊技の興趣向上を図ることができる。
《15-8-11》変形例11:
上記実施形態では、高確率モードであり、かつ高頻度サポートモードである第1特定遊技状態としての高確高サポ状態において、転落抽選に当選するといった特定条件が成立した場合に、サポートモードを所定期間、例えば、当たり抽選において次回大当たりに当選するまでの期間、高頻度サポートモードに維持する遊技状態であって、高確高サポ状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態としての低確高サポ状態に移行させる構成とし、一方、高確高サポ状態において、転落抽選に当選せずに時短継続回数の遊技回が実行されるといった第2所定条件が成立した場合に、第2特定遊技状態としての高確低サポ状態に移行させる構成とし、高確低サポ状態において、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選の際に転落抽選に当選するといった特定条件が成立した場合に、高確低サポ状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い第2所定遊技状態としての低確低サポ状態に移行させる構成としたが、各遊技状態における抽選モード及びサポートモードの種別は例示であり、各遊技状態における抽選モード及びサポートモードの種別としては様々な組み合わせを採用することができる。
具体的には、例えば、第1特定遊技状態として、高確率モードであり高頻度サポートモードである高確高サポ状態や、高確率モードであり低頻度サポートモードである高確低サポ状態、低確率モードであり高頻度サポートモードである低確高サポ状態、低確率モードであり低頻度サポートモードである低確低サポ状態等を採用してもよい。また、例えば、第1所定遊技状態として、高確率モードであり高頻度サポートモードである高確高サポ状態や、高確率モードであり低頻度サポートモードである高確低サポ状態、低確率モードであり高頻度サポートモードである低確高サポ状態、低確率モードであり低頻度サポートモードである低確低サポ状態等を採用してもよい。また、例えば、第2特定遊技状態として、高確率モードであり高頻度サポートモードである高確高サポ状態や、高確率モードであり低頻度サポートモードである高確低サポ状態、低確率モードであり高頻度サポートモードである低確高サポ状態、低確率モードであり低頻度サポートモードである低確低サポ状態等を採用してもよい。また、例えば、第2所定遊技状態として、高確率モードであり高頻度サポートモードである高確高サポ状態や、高確率モードであり低頻度サポートモードである高確低サポ状態、低確率モードであり高頻度サポートモードである低確高サポ状態、低確率モードであり低頻度サポートモードである低確低サポ状態等を採用してもよい。このような構成としても、上記実施形態と同様に、遊技の興趣向上を図ることができる。
《15-8-12》変形例12:
上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える外枠は、木製に限らず、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える内枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える前扉枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機には、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能とを有するシリンダ錠が設けられているが、このシリンダ錠が省略された構成を採用した上で、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第1シリンダ錠と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第2シリンダ錠とが別々に設けられた構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、内枠を外枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、前扉枠を内枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える遊技盤は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機は上皿と下皿とを備える構成を採用したが、下皿が省略され、上皿のみを備える構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、正面視右側に操作ハンドルが設けられている構成を採用したが、正面視左側に操作ハンドルが設けられている構成を採用してもよい。また、操作ハンドルが正面視右側と正面視左側の両方に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、遊技者が操作ハンドルを握っているか否か(遊技者の手が操作ハンドルに接触しているか否か)を検出可能なタッチセンサーが操作ハンドルに設けられている構成を採用したが、このタッチセンサーが省略された構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球を発射可能な発射手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、バネ等の弾性力を利用して遊技球を発射させる構成や、圧縮気体が噴出する際の風圧を利用して遊技球を発射させる構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、操作ハンドルが右回りに所定量回動操作された状態においては、1分間に100発程度の遊技球が発射されるように構成されているが、1分間に100発未満(例えば60発)の遊技球が発射される構成であってもよく、また、1分間に100発以上(例えば200発)の遊技球が発射される構成であってもよい。また、レバーを弾くことによって遊技球を1発ずつ発射させる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、高確高サポ状態に移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達したことによって移行した低確低サポ状態において、特2残保留消化中の態様において当たり抽選に大当たり当選した場合に、高い確率(例えば100%の確率)で確変大当たりに振り分けられることによって当該高い確率で高確高サポ状態へ再度移行する構成とし、一方、低確低サポ状態における左打ち中の態様において当たり抽選に大当たり当選した場合に、上記高い確率よりも低い確率で確変大当たりに振り分けられることによって当該低い確率で高確高サポ状態へ再度移行する構成としてもよい。このような構成としても、遊技の興趣向上を図ることができる。また、上記実施形態及び上記各変形例では、音声を出力可能な手段としてスピーカーを備える構成を採用したが、スピーカーに加えて又はスピーカーに代えてイヤホンジャックを備える構成を採用してもよい。この構成によれば、遊技者は、自身が持参したイヤホンやヘッドホンを当該イヤホンジャックに接続することによって、周囲のパチンコ機の音声に邪魔されずに、自身が遊技中のパチンコ機の音声を存分に楽しむことが可能となる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種始動口に遊技球が入球したことに基づいて変動表示を開始する特別図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種ゲートを遊技球が通過したことに基づいて変動表示を開始する普通図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種の装飾図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、液晶表示装置や、有機EL表示装置、LED表示装置、ドラム回転式表示装置、導光板、三次元ホログラム表示装置等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、高確率モードであり、かつ高頻度サポートモードである高確高サポ状態において記憶(保留)された特別情報であって、第2始動口34への遊技球の入球に基づく特別情報についての当たり抽選が終了するまでに確変大当たりに当選するといった特定条件が成立した場合に、高確高サポ状態へ再度移行することが保証された開閉実行モードに移行させ、当該開閉実行モード終了後の抽選モードを高確率モードに決定する構成とし、一方、高確高サポ状態への移行後における遊技回の実行回数が、確変大当たりに当選することなく所定の回数(ST回数)に達した場合に、高確高サポ状態へ再度移行する確率が確変大当たりに基づく開閉実行モードよりも低い低確低サポ状態に移行させる構成としてもよい。このような構成としても、遊技の興趣向上を図ることができる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄としては、数字に限らず、種々の文字や図形、記号、絵柄等及びこれらの組み合わせを採用することができる。例えば、装飾図柄として、アルファベットや、ギリシャ文字、平仮名、カタカナ、漢字、各種キャラクター等及びこれらの組み合わせを採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄がスクロールする図柄列の数は3つに限らず、例えば、2つ以下であってもよく、4つ以上であってもよい。そして、装飾図柄の図柄列が1つである構成を採用した場合には、例えば、特定の装飾図柄(例えば「7」)が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、装飾図柄の列が2つ又は4つ以上である構成を採用した場合には、例えば、特定のラインに同一の装飾図柄が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、低確率モードであり、かつ低頻度サポートモードである低確低サポ状態において、通常大当たりに当選するといった特定条件が成立した場合に、サポートモードを所定期間、例えば、遊技回の実行回数が所定回数に達するまでの期間や当たり抽選において次回大当たりに当選するまでの期間、高頻度サポートモードに維持する遊技状態であって、低確低サポ状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い低確高サポ状態に移行させる構成とし、低確低サポ状態において、通常大当たりに当選せずに確変大当たりに当選するといった第2所定条件が成立した場合に、高確高サポ状態に移行させる構成とし、高確高サポ状態において、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選の際に通常大当たりに当選するといった特定条件が成立した場合に、高確高サポ状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い低確高サポ状態または低確低サポ状態に移行させる構成としてもよい。このような構成としても、遊技の興趣向上を図ることができる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、特別電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって大入賞口を開放可能な構成や、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって大入賞口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。なお、上述した、「高確高サポ状態へ再度移行する確率が確変大当たりに基づく開閉実行モードよりも低い低確低サポ状態」の意味するところは、低確低サポ状態から高確高サポ状態に移行する確率(低確低サポ状態において当たり抽選に当選した場合に確変大当たりに振り分けられる確率、確変割合、例えば確変突入率50%など)が、終了後に確実に(通常の遊技の流れに沿って遊技球を発射していれば(例えば右打ちをしていれば)100%の確率で)高確高サポ状態に移行することが保証された確変大当たりに基づく開閉実行モードよりも低いことを意味し、上記確率は当たり抽選における当選確率の高低を意味するものではない。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。
《15-8-13》変形例13:
上記第15実施形態およびその変形例では、パチンコ機10は、主制御装置60、音声発光制御装置90、表示制御装置100といった3つの制御装置を備える構成としたが、これに換えて、主制御装置と副制御装置といった2つの制御装置を備える構成としても良い。副制御装置では、第15実施形態において音声発光制御装置90と表示制御装置100とにおいて実行される各種処理を実行する構成とすれば良い。また、上記第15実施形態およびその変形例において、3つの制御装置60,90,100のそれぞれで実行される各種処理は、第15実施形態で説明した区分けに限る必要はなく、3つの制御装置60,90,100の全体として、第15実施形態における各種の処理が実行できれば良い。
《16》第16実施形態:
《16-1》遊技機の構造:
図813は、本発明の第16実施形態としてのパチンコ遊技機(以下、「パチンコ機」ともいう)の斜視図である。パチンコ機10は、略矩形に組み合わされた木製の外枠11を備えている。パチンコ機10を遊技ホールに設置する際には、この外枠11が遊技ホールの島設備に固定される。また、パチンコ機10は、外枠11に回動可能に支持されたパチンコ機本体12を備えている。パチンコ機本体12は、内枠13と、内枠13の前面に配置された前扉枠14とを備えている。内枠13は、外枠11に対して金属製のヒンジ15によって回動可能に支持されている。前扉枠14は、内枠13に対して金属製のヒンジ16によって回動可能に支持されている。内枠13の背面には、主制御装置、音声発光制御装置、表示制御装置など、パチンコ機本体12を制御する制御機器が配置されている。これら制御機器の詳細については後述する。さらに、パチンコ機10には、シリンダ錠17が設けられている。シリンダ錠17は、内枠13を外枠11に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠14を内枠13に対して開放不能に施錠する機能とを有する。各施錠は、シリンダ錠17に対して専用の鍵を用いた所定の操作が行われることによって解錠される。
前扉枠14の略中央部には、開口された窓部18が形成されている。窓部18の周囲には、パチンコ機10を装飾するための樹脂部品や電飾部品が設けられている。電飾部品は、LEDなどの各種ランプからなる発光手段によって構成されている。発光手段は、パチンコ機10によって行われる各遊技回、大当たり当選時、リーチ発生時などに点灯又は点滅することによって、演出効果を高める役割を果たす。また、前扉枠14の裏側には、2枚の板ガラスからなるガラスユニット19が配置されており、開口された窓部18がガラスユニット19によって封じられている。内枠13には、後述する遊技盤が着脱可能に取り付けられており、パチンコ機10の遊技者は、パチンコ機10の正面からガラスユニット19を介して遊技盤を視認することができる。遊技盤の詳細については後述する。
前扉枠14には、遊技球を貯留するための上皿20と下皿21とが設けられている。上皿20は、上面が開放した箱状に形成されており、図示しない貸出機から貸し出された貸出球やパチンコ機本体12から排出された賞球などの遊技球を貯留する。上皿20に貯留された遊技球は、パチンコ機本体12が備える遊技球発射機構に供給される。遊技球発射機構は、遊技者による操作ハンドル25の操作によって駆動し、上皿20から供給された遊技球を遊技盤の前面に発射する。下皿21は、上皿20の下方に配置されており、上面が開放した箱状に形成されている。下皿21は、上皿20で貯留しきれなかった遊技球を貯留する。下皿21の底面には、下皿21に貯留された遊技球を排出するための排出口22が形成されている。排出口22の下方にはレバー23が設けられており、遊技者がレバー23を操作することによって、排出口22の閉状態と開状態とを切り替えることが可能である。遊技者がレバー23を操作して排出口22を開状態にすると、排出口22から遊技球が落下し、遊技球は下皿21から外部に排出される。
上皿20の周縁部の前方には、演出操作ボタン24が設けられている。演出操作ボタン24は、パチンコ機10によって行われる遊技演出に対して、遊技者が入力操作を行うための操作部である。パチンコ機10によって用意された所定のタイミングで遊技者が演出操作ボタン24を操作することによって、当該操作が反映された遊技演出がパチンコ機10によって行われる。
前扉枠14の正面視右側(以下、単に「右側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための操作ハンドル25が設けられている。遊技者が操作ハンドル25を操作(回動操作)すると、当該操作に連動して、遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。操作ハンドル25の内部には、遊技球発射機構の駆動を許可するためのタッチセンサー25aと、遊技者による押下操作によって遊技球発射機構による遊技球の発射を停止させるウェイトボタン25bと、操作ハンドル25の回動操作量を電気抵抗の変化により検出する可変抵抗器25cとが設けられている。遊技者が操作ハンドル25を握ると、タッチセンサー25aがオンになり、遊技者が操作ハンドル25を右回りに回動操作すると、可変抵抗器25cの抵抗値が回動操作量に対応して変化し、可変抵抗器25cの抵抗値に対応した強さで遊技球発射機構から遊技盤の前面に遊技球が発射される。
上皿20の周縁部の正面視左側(以下、単に「左側」とも呼ぶ)には、遊技者が操作するための遊技球発射ボタン26が設けられている。遊技球発射ボタン26は、遊技者によって操作されることによって、遊技者の操作ハンドル25の回動操作量にかかわらず、所定の発射強度で、遊技盤の前面に遊技球が発射される。具体的には、遊技者が遊技球発射ボタン26を操作すると、操作ハンドル25の回動操作量が最大である場合と同じ発射強度で遊技球が遊技盤の前面に発射される。本実施形態の場合、遊技球発射ボタン26が操作されることによって遊技球が発射されると、遊技球は遊技盤の正面視右側に流れるとともに、遊技盤の右側を流下する。すなわち、遊技球発射ボタン26を操作することによって、遊技者はいわゆる「右打ち」をすることができる。なお、本実施形態のパチンコ機10においては、遊技球発射ボタン26が操作された場合、タッチセンサー25aがオンであることを条件として、遊技球が遊技盤に発射されるように構成されている。すなわち、遊技者は、操作ハンドル25を握ることによって少なくともタッチセンサー25aをオンにした上で、遊技球発射ボタン26を操作することで、遊技球発射ボタン26の操作を契機とした遊技球の発射を実現することができる。
次に、パチンコ機10の背面の構成について説明する。パチンコ機10の背面には、パチンコ機10の動作を制御するための制御機器が配置されている。
図814は、パチンコ機10の背面図である。図示するように、パチンコ機10は、第1制御ユニット51と、第2制御ユニット52と、第3制御ユニット53と、電源ユニット58とを備えている。具体的には、これらユニットは、内枠13の背面に設けられている。
第1制御ユニット51は、主制御装置60を備えている。主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る機能を有する主制御基板を有している。主制御基板は、透明樹脂材料からなる基板ボックスに収容されている。この基板ボックスは、開閉の痕跡が残るように構成されている。例えば、開閉可能な箇所に封印シールが貼付されており、基板ボックスを開放すると「開封」といった文字が現れるように構成されている。
第2制御ユニット52は、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信されたコマンドに基づいて、パチンコ機10の前面に設けられたスピーカーや各種ランプ等の発光手段の制御を行う。表示制御装置100は、音声発光制御装置90から送信されたコマンドに基づいて、図柄表示装置を制御する。図柄表示装置は、図柄や演出用の映像を表示する液晶ディスプレイを備えている。
第3制御ユニット53は、払出制御装置70と、発射制御装置80とを備えている。払出制御装置70は、賞球の払い出しを行うための払出制御を行う。発射制御装置80は、主制御装置60から遊技球の発射の指示が入力された場合に、遊技者による操作ハンドル25の回動操作量に応じた強さの遊技球の発射を行うように遊技球発射機構を制御する。その他、内枠13の背面には、遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給されるタンク54、タンク54の下方に連結され遊技球が下流側に流れるように緩やかに傾斜した斜面を有するタンクレール55、タンクレール55の下流側に鉛直方向に連結されたケースレール56、ケースレール56から遊技球の供給を受け払出制御装置70からの指示により所定数の遊技球の払い出しを行う払出装置71など、パチンコ機10の動作に必要な複数の機器が設けられている。
電源ユニット58は、電源装置85と、電源スイッチ88とを備えている。電源装置85は、パチンコ機10の動作に必要な電力を供給する。電源装置85には、電源スイッチ88が接続されている。電源スイッチ88のON/OFF操作により、パチンコ機10に電力が供給されている所定遊技状態としての供給状態と、パチンコ機10に電力が供給されていない非供給状態とが切り換えられる。
次に、遊技盤について説明する。遊技盤は、内枠13の前面に着脱可能に取り付けられている。
図815は、遊技盤30の正面図である。遊技盤30は、合板によって構成されており、その前面には遊技領域PAが形成されている。遊技盤30には、遊技領域PAの外縁の一部を区画するようにして内レール部31aと、外レール部31bとが取り付けられている。内レール部31aと外レール部31bとの間には、遊技球を誘導するための誘導レール31が形成されている。遊技球発射機構から発射された遊技球は、誘導レール31に誘導されて遊技領域PAの上部に放出され、その後、遊技領域PAを流下する。遊技領域PAには、遊技盤30に対して略垂直に複数の釘42が植設されるとともに、風車等の各役物が配設されている。これら釘42や風車は、遊技領域PAを流下する遊技球の落下方向を分散、整理する。
遊技盤30には、前後方向に貫通する複数の開口部が形成されている。各開口部には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35a,35b、及び可変入賞装置36が設けられている。一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、及び可変入賞装置36のそれぞれに入球した遊技球は、遊技盤30に形成された個別の上記の開口部に誘導される。また、遊技盤30には、可変表示ユニット40及びメイン表示部45が設けられている。メイン表示部45は、特図ユニット37と、普図ユニット38と、ラウンド表示部39とを有している。
図示するように、一般入賞口32は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、遊技盤30上に複数設けられている。本実施形態では、一般入賞口32に遊技球が入球すると、10個の遊技球が賞球として払出装置71(図814)から払い出される。
第1始動口33は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材である。第1始動口33は、遊技盤30の中央下方に設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
第2始動口34は、遊技球が入球可能な入球口を形成する入球口部材であり、遊技盤30の下方に設けられている。第2始動口34には、左右一対の可動片よりなる電動役物34aが設けられている。電動役物34aが閉鎖状態のときには、遊技球は第2始動口34に入球することはできない。一方、電動役物34aが開放状態のときには、遊技球は第2始動口34に入球することができる。本実施形態では、第2始動口34に遊技球が入球すると、3個の遊技球が賞球として払い出されるとともに、後述する当たり抽選が実行される。
2つのスルーゲート35a,35bの各々は、縦方向に貫通した貫通孔を備えている。各スルーゲート35a,35bは、電動役物34aを開放状態とするための抽選を実行するための契機となるスルーゲートである。具体的には、遊技球がスルーゲート35aまたはスルーゲート35bを通過すると、主制御装置60は、当該通過を契機として内部抽選(電動役物開放抽選)を行う。内部抽選の結果、電役開放に当選すると、電動役物34aは、所定の態様で開放状態となる電役開放状態へと移行する。2つのスルーゲート35a,35bのうちの一方のスルーゲート35aは図柄表示装置41の左側に設けられており、他方のスルーゲート35bは図柄表示装置41の右側に設けられている。各スルーゲート35a,35bは、遊技球の流下方向に対して第2始動口34よりも上流側に位置するため、スルーゲート35を通過した遊技球は、通過後に遊技領域PAを流下して第2始動口34へ入球することが可能となっている。なお、本実施形態では、スルーゲート35a,35bに遊技球が通過しても、賞球の払い出しは実行されない。
可変入賞装置36は、遊技領域PAの右側下方に設けられている。可変入賞装置36は、遊技盤30の背面側へと通じる大入賞口36aを備えるとともに、大入賞口36aを開閉する開閉扉36bを備えている。開閉扉36bは、通常は遊技球が大入賞口36aに入球できない閉鎖状態になっている。主制御装置60による内部抽選(当たり抽選)の結果、大当たりに当選し、開閉実行モードに移行した場合には、開閉扉36bは、遊技球が入球可能な開放状態と閉鎖状態とを繰り返す。開閉実行モードとは、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした主制御装置60による当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合に移行し、開閉扉36bが開放状態と閉鎖状態とを繰り返すモードである。すなわち、第1始動口33への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合には、可変入賞装置36の大入賞口36aへの入球が可能になる開閉実行モードへ移行する。同様に、第2始動口34への入球に基づく当たり抽選の結果、大当たりに当選した場合にも、可変入賞装置36の大入賞口36aへの入球が可能な開閉実行モードへと移行する。本実施形態では、可変入賞装置36の大入賞口36aに遊技球が入球すると、払出装置71によって15個の遊技球が賞球として払い出される。
遊技盤30の最下部にはアウト口43が設けられており、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、または可変入賞装置36に入球しなかった遊技球は、アウト口43を通って遊技領域PAから排出される。
一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、可変入賞装置36の大入賞口36a、及びアウト口43のそれぞれに入球した遊技球は、遊技盤30に形成された個別の開口部を通って遊技盤30の背面側に誘導され、遊技盤30の背面に設けられた排出通路に最終的に合流するように構成されている。当該排出通路には、遊技球を検知する排出通路検知センサーが設けられている。排出通路検知センサーによって遊技球を検知することによって、遊技盤30に発射された遊技球の個数を把握することが可能となっている。
特図ユニット37は、第1図柄表示部37aと、第2図柄表示部37bとを備えている。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bは、それぞれ、複数のセグメント発光部が所定の態様で配列されたセグメント表示器によって構成されている。
第1図柄表示部37aは第1の図柄を表示するための表示部である。第1の図柄とは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第1図柄表示部37aは、第1始動口33への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行わせるまでの表示態様として、第1の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第1図柄表示部37aは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第1の図柄の停止表示を行わせる。
第2図柄表示部37bは第2の図柄を表示するための表示部である。第2の図柄とは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選に基づいて変動表示または停止表示される図柄をいう。第2図柄表示部37bは、第2始動口34への遊技球の入球を契機とした当たり抽選が行われると、セグメント表示器に、抽選結果に対応した表示を行なわせるまでの表示態様として、第2の図柄の変動表示を行なわせる。抽選が終了した際には、第2図柄表示部37bは、セグメント表示器に、抽選結果に対応した第2の図柄の停止表示を行わせる。
第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄、または、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を変動時間とも呼ぶ。具体的には、第1図柄表示部37aに表示される第1の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第1の変動時間とも呼び、第2図柄表示部37bに表示される第2の図柄の変動表示が開始されてから停止表示されるまでの時間を第2の変動時間とも呼ぶ。
特図ユニット37は、さらに、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに隣接した位置に、LEDランプからなる第1保留表示部37cと第2保留表示部37dとを備えている。本実施形態では、第1始動口33に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。第1保留表示部37cは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第1始動口33の保留個数を表示する。例えば、大当たり遊技中に第1始動口33に遊技球が入球した場合、第1保留表示部37cの表示態様が変わる。第1保留表示部37cは、所定示唆情報表示手段としても機能する。また、本実施形態では、第2始動口34に入球した遊技球は、最大4個まで保留される。第2保留表示部37dは、点灯させるLEDランプの色や組み合わせによって、第2始動口34の保留個数を表示する。
普図ユニット38は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されている。普図ユニット38は、スルーゲート35の通過を契機とした電動役物開放抽選が行われると、発光表示器の表示態様として点灯表示、点滅表示又は所定の態様の表示をさせる。電動役物開放抽選が終了した際には、普図ユニット38は、抽選結果に対応した所定の態様の表示を行う。
ラウンド表示部39は、複数のLEDランプが所定の態様で配列された発光表示部によって構成されており、開閉実行モードにおいて発生するラウンド遊技の回数の表示、又は、それに対応した表示をする。ラウンド遊技とは、予め定められた上限継続時間が経過すること、又は、予め定められた上限個数の遊技球が可変入賞装置36に入球することのいずれか一方の条件が満たされるまで、開閉扉36bの開放状態を継続する遊技のことである。ラウンド遊技の回数は、その移行の契機となった大当たり当選の種類に応じて異なる。ラウンド表示部39は、開閉実行モードが開始される場合にラウンド遊技の回数の表示を開始し、開閉実行モードが終了し新たな遊技回が開始される場合に終了する。
なお、特図ユニット37、普図ユニット38、およびラウンド表示部39は、セグメント表示器やLEDランプによる発光表示器によって構成されることに限定されず、例えば、液晶表示装置、有機EL表示装置、CRT又はドットマトリックス表示器など、抽選中及び抽選結果を示すことが可能な種々の表示装置によって構成されてもよい。
可変表示ユニット40は、遊技領域PAの略中央に配置されている。可変表示ユニット40は、図柄表示装置41を備える。図柄表示装置41は、液晶ディスプレイを備えている。図柄表示装置41は、表示制御装置100によって表示内容が制御される。なお、図柄表示装置41は、例えば、プラズマディスプレイ装置、有機EL表示装置又はCRTなど、種々の表示装置に換えてもよい。なお、図柄表示装置41の表示面に対して、先に説明したメイン表示部45の表示面は前面側(遊技者に向かう側)に位置している。
図柄表示装置41は、第1始動口33への入球に基づいて第1図柄表示部37aが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。また、図柄表示装置41は、第2始動口34への入球に基づいて第2図柄表示部37bが変動表示又は所定の表示をする場合に、それに合わせて図柄の変動表示又は所定の表示を行う。図柄表示装置41は、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした表示演出に限らず、大当たり当選となった場合に移行する開閉実行モード中の表示演出なども行う。以下、図柄表示装置41の詳細について説明する。
図816は、図柄表示装置41において変動表示される図柄及び表示面41aを示す説明図である。図816(a)は、図柄表示装置41において変動表示される図柄を示す説明図である。図816(a)に示すように、図柄表示装置41には、数字の1~9を示す図柄が変動表示される。数字の1~9を示す各図柄は、色によって3種類に分類される。数字の1~3を示す各図柄は緑色であり、数字の4~6を示す各図柄は赤色であり、数字の7~9を示す各図柄は金色である。なお、変動表示される図柄として、数字の1~9を示す各図柄に、キャラクターなどの絵柄が付された図柄を採用してもよい。
図816(b)は、図柄表示装置41の表示面41aを示す説明図である。図示するように、表示面41aには、左、中、右の3つの図柄列Z1、Z2、Z3が表示される。各図柄列Z1~Z3には、図816(a)に示した数字1~9の図柄が、数字の昇順又は降順に配列されるとともに、各図柄列が周期性をもって上から下へ又は下から上へとスクロールする変動表示が行われる。図816(b)に示すように、スクロールによる変動表示の後、各図柄列毎に1個の図柄が、有効ラインL1上に停止した状態で表示される。具体的には、第1始動口33又は第2始動口34へ遊技球が入球すると、各図柄列Z1~Z3の図柄が周期性をもって所定の向きにスクロールする変動表示が開始される。そして、スクロールする各図柄が、図柄列Z1、図柄列Z3、図柄列Z2の順に、変動表示から待機表示に切り替わり、最終的に各図柄列Z1~Z3に所定の図柄が停止表示した状態となる。図柄の変動表示が終了して停止表示した状態となる場合、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選であった場合には、予め定められた所定の図柄の組み合わせが有効ラインL1上に形成される。例えば、同一の図柄の組み合わせが有効ラインL1上に形成される。なお、図柄表示装置41における図柄の変動表示の態様は、上述の態様に限定されることなく、図柄列の数、有効ラインの数、図柄列における図柄の変動表示の方向、各図柄列の図柄数など、図柄の変動表示の態様は種々の態様を採用可能である。
ここで、「遊技回」とは、第1図柄表示部37aまたは第2図柄表示部37bの変動表示が開始されてから、変動表示が終了して停止表示となり、当該停止表示が終了するまでを言い、第1始動口33及び第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて取得された特別情報についての当たり抽選の抽選結果を、遊技者に告知する処理の1単位である。換言すれば、パチンコ機10は、1遊技回毎に、1つの特別情報についての1つの当たり抽選の抽選結果を遊技者に告知する。本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33及び第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのいずれか一方において、セグメント表示器を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるようにセグメント表示器を停止表示させる。また、本実施形態のパチンコ機10は、第1始動口33及び第2始動口34のいずれかへの遊技球の入球に基づいて特別情報を取得すると、1遊技回毎に、図柄表示装置41において、所定の図柄列を変動表示させた後に、当該取得した特別情報の抽選結果に対応した表示となるように図柄列を停止表示させる。また、1回の遊技回に要する時間を単位遊技時間とも呼ぶ。単位遊技時間は、変動表示が開始されてから所定の抽選結果が停止表示されるまでの時間である変動時間と、所定の抽選結果が停止表示されている時間である停止時間とによって構成されている。
さらに、図816(b)に示すように、図柄表示装置41の表示面41aの下方には、第1始動口保留用領域Ds1と、保留消化領域Dmと、第2始動口保留用領域Ds2とが表示される。保留消化領域Dmは表示面41aの左右方向の中央に表示され、第1始動口保留用領域Ds1は保留消化領域Dmの左側に表示され、第2始動口保留用領域Ds2は保留消化領域Dmの右側に表示される。第1始動口保留用領域Ds1には、第1始動口33への遊技球の入球に基づく保留個数が表示される。第2始動口保留用領域Ds2には、第2始動口34への遊技球の入球に基づく保留個数が表示される。なお、本実施形態では、上述したように、第1始動口33及び第2始動口34に入球した遊技球の保留個数は、それぞれ最大4つまでである。第1始動口保留用領域Ds1、第2始動口保留用領域Ds2、および保留消化領域Dmの動作の詳細については、後ほど詳述する。
《16-2》遊技機の電気的構成:
次に、パチンコ機10の電気的構成について説明する。本説明においては、パチンコ機10の電気的構成をブロック図を用いて説明する。
図817は、パチンコ機10の電気的構成を示すブロック図である。パチンコ機10は、主に、主制御装置60を中心に構成されるとともに、音声発光制御装置90と、表示制御装置100とを備えている。
主制御装置60は、遊技の主たる制御を司る主制御基板61を備えている。主制御基板61は、複数の機能を有する素子によって構成されるMPU62を備えている。MPU62は、各種制御プログラムを実行するCPU(図示せず)と、各種制御プログラムや固定値データを記録したROM63と、ROM63内に記録されているプログラムを実行する際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリであるRAM64とを備えている。MPU62は、その他、割込回路、タイマー回路、データ入出力回路、乱数発生器としてのカウンタ回路を備えている。なお、MPU62が有する機能の一部を、別の素子が備えていてもよい。ROM63やRAM64に設けられている各種エリアの詳細については後述する。
主制御基板61には、入力ポート(図示せず)及び出力ポート(図示せず)がそれぞれ設けられている。主制御基板61の入力ポートには、払出制御装置70と、電源装置85に設けられた停電監視回路86とが接続されている。主制御基板61は、停電監視回路86を介して、電源装置85から直流安定24Vの電源の供給を受ける。電源装置85は、外部電源としての商用電源に接続されており、商用電源から供給される外部電力を、主制御装置60や払出制御装置70等が必要な動作電力に変換して、各装置に電力を供給する。また電源装置85は、コンデンサ(図示せず)を備えており、停電が発生した場合や電源スイッチ88(図814)がOFFにされた場合には、所定期間、各装置への電力供給を継続する。
また、主制御基板61の入力ポートには、各種検知センサ67a~67eが接続されている。具体的には、一般入賞口32、第1始動口33、第2始動口34、スルーゲート35、可変入賞装置36などの各種の入球口に設けられた複数の検知センサと接続されている。主制御基板61のMPU62は、各種検知センサ67a~67eからの信号に基づいて、遊技領域PAを流下する遊技球が各入球口へ入球したか否かの判定や、遊技球がスルーゲート35を通過したか否かの判定を行う。さらに、MPU62は、第1始動口33及び第2始動口34への遊技球の入球に基づいて当たり抽選を実行するとともに、スルーゲート35への入球に基づいて電動役物開放抽選を実行する。
主制御基板61の出力ポートには、可変入賞装置36の開閉扉36bを開閉動作させる可変入賞駆動部36cと、第2始動口34の電動役物34aを開閉動作させる電動役物駆動部34bと、メイン表示部45とが接続されている。主制御基板61には各種ドライバ回路が設けられており、MPU62は、当該ドライバ回路を通じて各種駆動部の駆動制御を実行する。
具体的には、MPU62は、開閉実行モードにおいては、開閉扉36bが開閉されるように可変入賞駆動部36cの駆動制御を実行する。また、電動役物開放抽選の結果、電役開放に当選した場合には、MPU62は、電動役物34aが開放されるように電動役物駆動部34bの駆動制御を実行する。各遊技回においては、MPU62は、メイン表示部45における第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bの表示制御を実行する。また、開閉実行モードにおいて大当たり種別が決定され開閉実行モードにおいて実行されるラウンド遊技の回数が決定した場合には、メイン表示部45におけるラウンド表示部39の表示制御を実行する。
主制御基板61の出力ポートには、払出制御装置70と、音声発光制御装置90とが接続されている。払出制御装置70には、例えば、主制御装置60から入賞判定結果に基づいて賞球コマンドが送信される。主制御装置60が賞球コマンドを送信する際には、主制御基板61のMPU62は、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。具体的には、一般入賞口32への入球を特定した場合には10個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第1始動口33への入球を特定した場合には3個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信され、第2始動口34への入球を特定した場合には1個の遊技球の払い出しに対応した賞球コマンドが主制御装置60から送信される。払出制御装置70は、主制御装置60から受信した賞球コマンドに基づいて、払出装置71を制御して賞球の払出を行う。
払出制御装置70には、発射制御装置80が接続されている。発射制御装置80は、遊技球発射機構81の発射制御を行う。遊技球発射機構81は、所定の発射条件が整っている場合に駆動される。また、発射制御装置80には、操作ハンドル25と、遊技球発射ボタン26とが接続されている。
音声発光制御装置90は、主制御装置60から送信された各種コマンドを受信し、受信した各種コマンドに対応した処理を実行する。主制御装置60が各種コマンドを送信する際には、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gを参照する。これら各種コマンドの詳細については後述する
その他、音声発光制御装置90は、主制御装置60から受信した各種コマンドに基づいて、前扉枠14に配置されたLEDなどの発光手段からなる各種ランプ47の駆動制御や、スピーカー46の駆動制御を行うとともに、表示制御装置100の制御を行う。また、音声発光制御装置90には、演出操作ボタン24が接続されており、所定のタイミングで遊技者によって演出操作ボタン24が操作された場合には、当該操作を反映した遊技演出を行うように各種ランプ47、スピーカー46、表示制御装置100等の制御を行う。
表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41の表示制御を実行する。具体的には、表示制御装置100は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドに基づいて、図柄表示装置41における図柄の変動時間及び最終的に停止表示させる図柄の組み合わせの種類を把握するとともに、リーチの発生の有無、リーチ演出の内容、及び、各遊技回において実行される予告演出の内容等を把握する。なお、本実施形態においては、図柄の組み合わせが停止表示している時間である停止時間は一定である。従って、変動時間が決定されることによって、1遊技回に要する時間である単位遊技時間は一意に決定される。以上、パチンコ機10の電気的構成について説明した。
図818は、当たり抽選などに用いられる各種カウンタの内容を示す説明図である。各種カウンタ情報は、MPU62が当たり抽選、メイン表示部45の表示の設定、及び、図柄表示装置41の図柄表示の設定などを行う際に用いられる。具体的には、当たり抽選には当たり乱数カウンタC1が用いられる。確変大当たり結果や通常大当たり結果等の大当たり種別を振り分ける際には大当たり種別カウンタC2が用いられる。図柄表示装置41に表示させる図柄列を外れ変動させる際にリーチを発生させるか否かのリーチ判定にはリーチ乱数カウンタC3が用いられる。
当たり乱数カウンタC1の初期値設定には乱数初期値カウンタCINIが用いられる。また、メイン表示部45の第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37b、並びに図柄表示装置41における変動時間を決定する際には変動種別カウンタCSが用いられる。さらに、第2始動口34の電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選には電動役物開放カウンタC4が用いられる。
各カウンタC1~C4、CINI、CSは、その更新の都度、カウンタ値に1が加算され、最大値に達した後に0に戻るループカウンタである。各カウンタは短時間の間隔で更新され、その更新値がRAM64の所定領域に設定された抽選カウンタ用バッファ64aに適宜記憶される。
RAM64には、保留情報記憶エリア64bと、判定処理実行エリア64cとが設けられている。保留情報記憶エリア64bには、第1保留エリアRaと第2保留エリアRbとが設けられている。本実施形態では、第1始動口33に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値が保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに時系列的に記憶される。第1保留エリアRaには、第1始動口33に入球した遊技球の保留個数の最大値に対応した4個のエリア、すなわち、第1エリア、第2エリア、第3エリア、および第4エリアが設けられている。第1始動口33に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値が保留情報(以下、特1保留とも呼ぶ)として、第1~第4エリアのうちの一つのエリアに記憶される。第1~第4エリアのいずれに記憶されるかは、入球の順序によって決定されており、入球のタイミングが早いほど上位のエリア(第1エリアが最も上位のエリア)に記憶される。
また、第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値が保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに時系列的に記憶される。第2保留エリアRbには、第2始動口34に入球した遊技球の保留個数の最大値に対応した4個のエリア、すなわち、第1エリア、第2エリア、第3エリア、および第4エリアが設けられている。第2始動口34に遊技球が入球すると、入球のタイミングにおける当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値が保留情報(以下、特2保留とも呼ぶ)として、第1~第4エリアのうちの一つのエリアに記憶される。第1~第4エリアのいずれに記憶されるかは、入球の順序によって決定されており、入球のタイミングが早いほど上位のエリア(第1エリアが最も上位のエリア)に記憶される。
当たり乱数カウンタC1の詳細について説明する。当たり乱数カウンタC1は、上述のように当たり抽選に用いられる。当たり乱数カウンタC1は、例えば、0~1199の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。また、当たり乱数カウンタC1が1周すると、その時点の乱数初期値カウンタCINIの値が当該当たり乱数カウンタC1の初期値として読み込まれる。なお、乱数初期値カウンタCINIは、当たり乱数カウンタC1と同様のループカウンタである(値=0~1199)。
当たり乱数カウンタC1は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には、当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。また、第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動し、ROM63の当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている当否テーブルと照合され、大当たりとなるか否かが判定される。
本実施形態のパチンコ機10においては、第1保留エリアRaに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、第1始動口33に遊技球が入球することによって取得された順番に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。具体的には、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。データのシフトは、第1~第4エリアに格納されているデータを上位エリア側に順にシフトさせるものである。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。
また、第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値は、第2始動口34に遊技球が入球することによって取得された順番に判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する。具体的には、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。データのシフトは、第1~第4エリアに格納されているデータを上位エリア側に順にシフトさせるものである。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。
そして、第2保留エリアRbに当たり乱数カウンタC1の値が記憶されている場合には、第1保留エリアRaに当たり乱数カウンタC1の値が記憶されているか否かに関わらず、第2保留エリアRbに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を、判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動する対象とする。これにより、第1保留エリアRa及び第2保留エリアRbの両方に当たり乱数カウンタC1の値が記憶されている場合には、第2始動口34に対応した第2保留エリアRbに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が優先される。すなわち、本実施形態では、第1保留エリアRa及び第2保留エリアRbの両方に当たり乱数カウンタC1の値が記憶されている場合には、第2始動口34に対応した第2保留エリアRbに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値が優先され、第2保留エリアRbに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値の中では、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。第2保留エリアRbに当たり乱数カウンタC1の値が記憶されていない場合には、第1保留エリアRaに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値の中では、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを判定処理実行エリア64cに移動させ、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。
なお、上述した説明では、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値がどういった順序で判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動されるかを説明したが、当たり乱数カウンタC1の値に限るものではなく、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1以外のカウンタ(大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCS)の各値についても、同様の順序で判定処理実行エリア64cの実行エリアAEに移動される。
次に、大当たり種別カウンタC2の詳細について説明する。大当たり種別カウンタC2は、大当たり種別を判定する際に用いられる。大当たり種別カウンタC2は、0~99の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
大当たり種別カウンタC2は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球した場合には当該入球のタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。
上述したように、MPU62は、判定処理実行エリア64cに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行うとともに、当たり抽選の結果が大当たりである場合には、判定処理実行エリア64cに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定する。さらに、MPU62は、これらの当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
次に、リーチ乱数カウンタC3の詳細について説明する。リーチ乱数カウンタC3は、当たり抽選の結果が大当たりではない場合においてリーチが発生するか否かを判定する際に用いられる。リーチ乱数カウンタC3は、例えば0~238の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
リーチ乱数カウンタC3は定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。第2保留エリアRbに記憶されたリーチ乱数カウンタC3の値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、ROM63のリーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルと照合され、リーチが発生するか否かが判定される。ただし、当たり抽選の結果が大当たりとなり、開閉実行モードに移行する場合には、MPU62は、リーチ乱数カウンタC3の値に関係なくリーチ発生が決定される。
リーチとは、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列のうち一部の図柄列について、大当たりに対応した図柄の組み合わせが成立する可能性がある図柄の一部の組み合わせが停止表示され、その状態で残りの図柄列において図柄の変動表示を行う表示状態のことを言う。なお、本実施形態のパチンコ機10において大当たりに対応した図柄の組み合わせとは、所定の有効ラインにおける同一の図柄の組み合わせのことをいう。具体例としては、図816(b)の表示面41aのメイン表示領域MAにおいて、最初に図柄列Z1において図柄が停止表示され、次に図柄列Z3においてZ1と同じ図柄が停止表示されることでリーチラインが形成され、当該リーチラインが形成されている状況化において図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることでリーチとなる。そして、大当たりが発生する場合には、リーチラインを形成している図柄と同一の図柄が図柄列Z2に停止表示される。
また、リーチには、リーチラインが形成された状態で、残りの図柄列において図柄の変動表示を行うとともに、その背景画面において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものや、リーチラインが形成された図柄の組み合わせを縮小表示させる又は非表示とした上で、表示面41aの略全体において所定のキャラクターなどを動画として表示することによりリーチ演出を行うものが含まれる。また、リーチ演出が行われている場合又はリーチ表示の前に所定のキャラクターといった所定画像を用いた予告表示を行うか否かの決定を、リーチ乱数カウンタC3やその他のカウンタを用いて行うようにしてもよい。
リーチは、リーチ演出の内容によって、ノーマルリーチ、スーパーリーチ、スペシャルリーチの3種類に分類される。ノーマルリーチよりもスーパーリーチの方が大当たり当選の期待度が高くなるリーチ演出が実行され、スーパーリーチよりもスペシャルリーチの方が大当たり当選の期待度が高くなるリーチ演出が実行される。
次に、変動種別カウンタCSの詳細について説明する。変動種別カウンタCSは、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間と、図柄表示装置41における図柄の変動時間とを、MPU62において決定する際に用いられる。変動種別カウンタCSは、例えば0~198の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻るように構成されている。
変動種別カウンタCSは定期的に更新され、その更新値は、第1始動口33に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに記憶され、第2始動口34に遊技球が入球したタイミングで保留情報記憶エリア64bの第2保留エリアRbに記憶される。第1保留エリアRaに記憶された変動種別カウンタCSの値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、第1図柄表示部37aにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターンの決定に際して使用される。第2保留エリアRbに記憶された変動種別カウンタCSの値は、判定処理実行エリア64cに移動した後、第2図柄表示部37bにおける変動表示の開始時及び図柄表示装置41による図柄の変動開始時における変動パターンの決定に際して使用される。第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bにおける変動時間の決定に際しては、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている変動時間テーブルが用いられる。なお、本実施形態のパチンコ機10では、変動パターンの種別に応じてリーチ演出の内容(すなわちリーチの種類)を特定できる。
次に、電動役物開放カウンタC4の詳細について説明する。電動役物開放カウンタC4は、例えば、0~465の範囲内で順に1ずつ加算され、最大値に達した後0に戻る構成である。電動役物開放カウンタC4は定期的に更新され、スルーゲート35aまたはスルーゲート35bに遊技球が入球したタイミングでRAM64の電役保留エリア64dに記憶される。そして、所定のタイミングで、電役保留エリア64dに記憶されている電動役物開放カウンタC4の値が電役実行エリア64eに移動した後、電役実行エリア64eにおいて電動役物開放カウンタC4の値を用いて電動役物34aを開放状態に制御するか否かの抽選(以下、電動役物開放抽選と呼ぶ)が行われる。具体的には、電役実行エリア64eにおいて、ROM63の役物抽選用テーブル記憶エリア63eに記憶されている当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)と電動役物開放カウンタC4の値とが照合され、電動役物34aを開放状態に制御するか否かが決定される。
なお、取得された当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値、変動種別カウンタCS、および電動役物開放カウンタC4の値の少なくとも一つが本発明における特別情報に相当する。また、第1保留エリアRaおよび第2保留エリアRbに記憶された当たり乱数カウンタC1の値、大当たり種別カウンタC2の値、リーチ乱数カウンタC3の値、および変動種別カウンタCSの値の少なくとも一つを保留情報とも呼ぶ。
次に、当否テーブルについて説明する。当否テーブルは、当たり乱数カウンタC1に基づいて当たり抽選を行う際に、当該当たり乱数カウンタC1と照合するためのテーブルデータである。パチンコ機10には、当たり抽選の抽選モードとして、低確率モードと高確率モードとが設定されており、低確率モード時における当たり抽選の際には低確率モード用の当否テーブルが参照され、高確率モード時における当たり抽選の際には高確率モード用の当否テーブルが参照される。高確率モード(高確率遊技状態とも呼ぶ)は、確変大当たりに当選することによって開始される遊技状態であって、当たり抽選において大当たりに当選する確率が、低確率モードより相対的に高い遊技状態を言う。
図819は、当否テーブルの内容を示す説明図である。図819(a)は低確率モード用の当否テーブル(低確率モード用)を示し、図819(b)は高確率モード用の当否テーブルを示している。
図819(a)に示すように、低確率モード用の当否テーブルには、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~4の5個の値が設定されている。そして、0~1199の値のうち、0~4の5個の値以外の値(5~1199)が外れである。一方、図819(b)に示すように、高確率モード用の当否テーブルには、大当たりとなる当たり乱数カウンタC1の値として、0~15の16個の値が設定されている。そして、0~1199の値のうち、0~15の16個の値以外の値(16~1199)が外れである。このように、高確率モードは、低確率モードに比べて、当たり抽選において大当たりに当選する確率が高くなっている。
また、本実施形態では、低確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群は、高確率モード用の当否テーブルに大当たりとして設定されている当たり乱数カウンタC1の値群に含まれている。ただし、当たり抽選の結果、低確率モードよりも高確率モードの方が大当たりとなる確率が高くなるのであれば、大当たりとして設定されている乱数の数及び値は任意である。
なお、本実施形態における当否テーブルにおいては採用していないが、当たり抽選の結果として「小当たり」を設けてもよい。
「小当たり」とは、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉が実行される開閉実行モードへの移行契機とはなるが、抽選モードおよびサポートモードの両方について、移行契機とならない当否結果である。これに対して、「外れ」は、開閉実行モードの移行契機とはならず、さらに、抽選モードおよびサポートモードについても移行契機とならない当否結果である。
次に、大当たり種別について説明する。パチンコ機10には、複数種類の大当たりを設定することができる。具体的には、例えば、以下の3つの態様又はモードに差異を設けることにより、複数種類の大当たりを設定することができる。
(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様
(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モード
(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモード
パチンコ機10には、上記の(1)開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様として、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入球の発生頻度が相対的に高低となるように高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとを設定することができる。例えば、高頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が複数回(例えば16回)行われるとともに、1回の開放は30secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が10個となるまで継続するように設定可能である。一方、低頻度入賞モードでは、開閉実行モードの開始から終了までに、開閉扉36bの開閉が2回行われるとともに、1回の開放は0.2secが経過するまで又は開閉扉36bへの入球個数が6個となるまで継続するよう設定可能である。
遊技者により操作ハンドル25が操作されている場合、0.6secに1個の遊技球が遊技領域PAに向けて発射されるように遊技球発射機構81が駆動制御される。上記具体例の場合、低頻度入賞モードでは、1回の開閉扉36bの開放時間は0.2secである。つまり、低頻度入賞モードでは、遊技球の発射周期よりも1回の開閉扉36bの開放時間が短くなっている。したがって、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードでは実質的に遊技球の入球が発生しない。ただし、低頻度入賞モードにかかる開閉実行モードにおいても、遊技球の入球が発生し得るように設定してもよい。
なお、開閉扉36bの開閉回数、1回の開放に対する開放限度時間、及び1回の開放に対する開放限度個数は、開閉実行モードが開始されてから終了するまでの間における可変入賞装置36への入球の発生頻度が、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも高くなるのであれば、開閉扉36bの開放態様は任意である。具体的には、高頻度入賞モードの方が低頻度入賞モードよりも、開閉回数が多い、1回の開放に対する開放限度時間が長い又は1回の開放に対する開放限度個数が多く設定されていればよい。高頻度入賞モードと低頻度入賞モードとの差異を明確にする上では、低頻度入賞モードの開閉実行モードでは、実質的に可変入賞装置36への入球が発生しない構成としてもよい。
パチンコ機10には、上記の(2)開閉実行モード終了後の当たり抽選の抽選モードの態様として、当否テーブルとして高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う高確率モードと、当否テーブルとして低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う低確率モードとを設定することができる。図819を用いて説明したように、高確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合の方が、低確率用の当否テーブルを用いて当たり抽選を行う場合と比較して、大当たりに当選する確率が高い。
パチンコ機10には、上記の(3)開閉実行モード終了後の第2始動口34の電動役物34aのサポートモードの態様として、遊技領域PAに対して同様の態様で遊技球の発射が継続されている状況で比較した場合に、第2始動口34の電動役物34aが単位時間当たりに開放状態となる頻度が相対的に高低となるように、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとを設定することができる。
具体的には、高頻度サポートモードと低頻度サポートモードとでは、電動役物開放カウンタC4を用いた電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率が異なる。高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電動役物開放抽選における電役開放当選となる確率を高くする。また、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aの1回の開放時間が長く設定されていてもよい。
なお、本実施形態においては採用していないが、高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも、電役開放当選となった際に電動役物34aが開放状態となる回数が多く設定されてもよい。さらに、電動役物34aの1回の開放時間が長く設定された構成としてもよい。また、高頻度サポートモードで電役開放当選となり電動役物34aの開放状態が複数回発生する場合において、1回の開放状態が終了してから次の開放状態が開始されるまでの閉鎖時間は、1回の開放時間よりも短く設定されてもよい。さらに、高頻度サポートモードでは低頻度サポートモードよりも、1回の電動役物開放抽選が行われてから次の電動役物開放抽選が行われるまでに確保される時間が相対的に短く設定されてもよい。
上記のように高頻度サポートモードでは、低頻度サポートモードよりも第2始動口34への入球が発生する確率が高くなる。すなわち、高頻度サポートモードは、特別情報の取得条件の成立を補助する補助遊技状態として機能する。
本実施形態では、当たり抽選の結果、大当たりとなった場合には、大当たり種別カウンタC2を用いて、大当たり種別を振り分ける。大当たり種別カウンタC2の値に対応する大当たり種別の振り分けは、ROM63の振分テーブル記憶エリア63bに振分テーブルとして記憶されている。
図820は、振分テーブルの内容を示す説明図である。図820(a)は第1始動口用の振分テーブルを示し、図820(b)は第2始動口用の振分テーブルを示している。第1始動口用の振分テーブルは、第1始動口33への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照され、第2始動口用の振分テーブルは、第2始動口34への遊技球の入球に基づく当たり抽選の際に参照される。
図820(a)の第1始動口用の振分テーブルに示すように、第1始動口用の振分テーブルには、第1始動口33への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たり、8R確変大当たり、16R通常大当たり、8R通常大当たりが設定されている。
16R確変大当たり及び8R確変大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の当たり抽選の抽選モード(以下、単に「抽選モード」とも呼ぶ)が高確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。16R確変大当たりと8R確変大当たりとの相違点は、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が相違し、16R確変大当たりは16回(16ラウンド)であり、8R確変大当たりは8回(8ラウンド)である。
16R通常大当たり及び8R通常大当たりは、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉制御の態様が高頻度入賞モードであり、開閉実行モードの終了後の抽選モードが低確率モードであり、開閉実行モードの終了後のサポートモードが高頻度サポートモードとなる大当たりである。16R通常大当たりと8R通常大当たりとの相違点は、開閉実行モードにおける可変入賞装置36の開閉扉36bの開放回数が相違し、16R通常大当たりは16回(16ラウンド)であり、8R通常大当たりは8回(8ラウンド)である。
第1始動口用の振分テーブルでは、「0~99」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~39」が16R確変大当たりに対応しており、「40~64」が8R確変大当たりに対応しており、「65~89」が16R通常大当たりに対応しており、「90~99」が8R通常大当たりに対応している。
上記のように、本実施形態のパチンコ機10では、大当たりの種別として、4種類の大当たりが設定されている。したがって、大当たりの態様が多様化する。この4種類の大当たりを比較した場合、遊技者にとっての有利度合は、16R確変大当たりが最も高く、8R確変大当たりが次に高く、次に16R通常大当たり、最後に8R通常大当たりと続く。このように遊技者にとって有利度の異なる複数種類の大当たりが設定されていることにより、遊技の単調化が抑えられ、遊技への注目度を高めることが可能となる。
図820(b)の第2始動口用の振分テーブルに示すように、第2始動口用の振分テーブルには、第2始動口34への遊技球の入球に基づく大当たり種別として、16R確変大当たり、8R通常大当たりが設定されている。第2始動口用の振分テーブルでは、「0~99」の大当たり種別カウンタC2の値のうち、「0~64」が16R確変大当たりに対応しており、「65~99」が8R通常大当たりに対応している。
このように本実施形態のパチンコ機10では、大当たり当選となった場合の大当たりの種別の振分態様は、第1始動口33への入球に基づいて大当たり当選となった場合と、第2始動口34への入球に基づいて大当たり当選となった場合とで異なっているとともに、遊技者にとっての有利性に明確な差異が設けられている。
なお、当たり抽選において外れ結果となった場合、開閉実行モードに移行することはなく、抽選モード及びサポートモードの変更も発生しない。大当たりの種別の振り分けにおいて、16確変大当たりまたは8R確変大当たりとなった場合には、先に説明したように、開閉実行モードの終了後の抽選モードは高確率モードとなるが、この高確率モードの状態は、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで継続される。
上述のように、MPU62は、実行エリアAEに記憶されている当たり乱数カウンタC1の値を用いて当たり抽選を行うとともに、実行エリアAEに記憶されている大当たり種別カウンタC2の値を用いて大当たり種別を判定するが、さらに、MPU62は、これらの当たり乱数カウンタC1の値及び大当たり種別カウンタC2の値を用いて、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bに停止表示させるセグメント表示器の表示態様を決定する。その決定に際しては、ROM63の停止結果テーブル記憶エリア63fに記憶されている停止結果テーブルが参照される。
図821は、電動役物開放抽選を実行する際に用いられる当否テーブル(電動役物開放抽選用当否テーブル)の内容を示す説明図である。
図821(a)は、低頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)を示している。図821(a)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)には、電役短開放に当選したこととなる電動役物開放カウンタC4の値として0、1の2個の値が設定され、電役長開放に当選したこととなる電動役物開放カウンタC4の値として2、3の2個の値が設定され、外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として4~465の462個の値が設定されている。すなわち、低頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、1/233の確率で電役短開放に当選することとなり、1/233の確率で電役長開放に当選することとなる。本実施形態のパチンコ機10においては、低頻度サポートモード時に電役短開放に当選した場合に、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は0.6秒である。低頻度サポートモード時に電役長開放に当選した場合に、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は5.0秒である。
図821(b)は、高頻度サポートモード時に用いられる電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)を示している。図821(b)に示すように、電動役物開放抽選用当否テーブル(高頻度サポートモード用)には、電役中開放に当選することとなる電動役物開放カウンタC4の値として0~461の462個の値が設定されている。外れとなる電動役物開放カウンタC4の値として462~465の4個の値が設定されている。すなわち、高頻度サポートモード時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行された場合には、231/233の確率で電役中開放に当選したこととなる。本実施形態のパチンコ機10においては、高頻度サポートモード時に電役中開放に当選した場合に、電動役物34aが1回開放し、その開放時間は1.6秒である。
このように、電動役物開放抽選用当否テーブルによって、高頻度サポートモードが低頻度サポートモードよりも第2始動口34への遊技球の入球が発生する確率が高くなるように設定されている。また、電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)によって、サポートモードが低頻度サポートモードである場合には、電動役物34aの開放時間が長短2種類のうちのいずれかを取り得るように設定されている。電動役物開放抽選用当否テーブル(低頻度サポートモード用)によって、サポートモードが高頻度サポートモードである場合には、電動役物34aの開放時間が電役短開放よりも長く、かつ電役長開放よりも短い時間である電役中開放となるように設定されている。なお、電役短開放に当選した場合、電役中開放に当選した場合、電役長開放に当選した場合の各開放時間は、上記の例に限る必要はなく、他の時間としてもよい。
《16-3》音声発光制御装置及び表示制御装置の電気的構成:
次に、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成について説明する。
図822は、音声発光制御装置90及び表示制御装置100の電気的構成を中心として示すブロック図である。なお、電源装置85(図817)等の一部の構成は省略されている。音声発光制御装置90に設けられた音声発光制御基板91には、MPU92が搭載されている。MPU92は、CPU、ROM93、RAM94、割込回路、タイマ回路、データ入出力回路などが内蔵された素子である。
ROM93には、MPU92により実行される各種の制御プログラムや固定値データ、テーブル等が記憶されている。例えば、ROM93のエリアの一部には、演出パターンテーブル記憶エリア93a、変動表示パターンテーブル記憶エリア93b等が設けられている。これらの詳細については後述する。
RAM94は、ROM93内に記憶されている制御プログラムの実行の際に各種データ等を一時的に記憶するためのメモリである。例えば、RAM94のエリアの一部には、各種フラグ記憶エリア94a、各種カウンタエリア94b、抽選用カウンタエリア94c等が設けられている。なお、MPU92に対してROM93及びRAM94が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU92には、入力ポート及び出力ポートがそれぞれ設けられている。MPU92の入力側には、主制御装置60と演出操作ボタン24が接続されている。主制御装置60からは、各種コマンドを受信する。MPU92の出力側には、スピーカー46や各種ランプ47が接続されているとともに、表示制御装置100が接続されている。
表示制御装置100に設けられた表示制御基板101には、プログラムROM103及びワークRAM104が複合的にチップ化された素子であるMPU102と、ビデオディスプレイプロセッサ(VDP)105と、キャラクタROM106と、ビデオRAM107とが搭載されている。なお、MPU102に対してプログラムROM103及びワークRAM104が1チップ化されていることは必須の構成ではなく、それぞれが個別にチップ化された構成としてもよい。
MPU102は、音声発光制御装置90から受信した各種コマンドを解析し又は受信した各種コマンドに基づいて所定の演算処理を行って、VDP105の制御(具体的にはVDP105に対する内部コマンドの生成)を実施する。
プログラムROM103は、MPU102により実行される各種の制御プログラムや固定値データを記憶するためのメモリであり、背景画像用のJPEG形式画像データも併せて記憶されている。
ワークRAM104は、MPU102による各種プログラムの実行時に使用されるワークデータやフラグ等を一時的に記憶するためのメモリである。
VDP105は、一種の描画回路であり、図柄表示装置41に組み込まれた液晶表示部ドライバとしての画像処理デバイスを直接操作する。VDP105は、ICチップ化されているため「描画チップ」とも呼ばれ、描画処理専用のファームウェアを内蔵した一種のマイコンチップである。VDP105は、MPU102、ビデオRAM107等のそれぞれのタイミングを調整してデータの読み書きに介在するとともに、ビデオRAM107に記憶させる画像データを、キャラクタROM106から所定のタイミングで読み出して図柄表示装置41に表示させる。
キャラクタROM106は、図柄表示装置41に表示される図柄、絵図などのキャラクタデータを記憶するための画像データライブラリとしての役割を担うものである。このキャラクタROM106には、各種の表示図柄や表示絵図のビットマップ形式画像データ、ビットマップ画像の各ドットでの表現色を決定する際に参照される色パレットテーブル等が記憶されている。各種の表示絵図には、後述する花びらP1~P4の絵図も含まれる。なお、キャラクタROM106を複数設け、各キャラクタROM106に分担して画像データ等を記憶させておくことも可能である。また、プログラムROM103に記憶した背景画像用のJPEG形式画像データをキャラクタROM106に記憶する構成とすることも可能である。
ビデオRAM107は、図柄表示装置41に表示させる表示データを記憶するためのメモリであり、ビデオRAM107の内容を書き替えることにより図柄表示装置41の表示内容が変更される。
以下では、主制御装置60のMPU62、ROM63、RAM64をそれぞれ主側MPU62、主側ROM63、主側RAM64とも呼び、音声発光制御装置90のMPU92、ROM93、RAM94をそれぞれ音光側MPU92、音光側ROM93、音光側RAM94とも呼び、表示制御装置100のMPU102を表示側MPU102とも呼ぶ。
《16-4》遊技機による処理の概要:
次に、本実施形態のパチンコ機10が実行する処理の概要について説明する。
《16-4-1》保留表示:
本実施形態のパチンコ機10では、先に説明したように、図柄表示装置41の表示面41aの下方には、第1始動口33への遊技球の入球に基づく保留個数を示す第1始動口保留用領域Ds1と、第2始動口34への遊技球の入球に基づく保留個数を示す第2始動口保留用領域Ds2と、第1始動口保留用領域Ds1と第2始動口保留用領域Ds2の間に位置する保留消化領域Dmとが表示される。
図823は、第1始動口保留用領域Ds1と保留消化領域Dmの変化の一例を示す説明図である。第1始動口保留用領域Ds1には、第1始動口33への遊技球の入球に基づく各保留(最大4つの保留のそれぞれ)に対応した最大4つの保留表示アイコンが左右方向に並んで表示される。本実施形態では、保留表示アイコンは円形であり、図823(a)に示した例では、第1番目の保留(以下、特1保留1とも呼ぶ)と第2番目の保留(以下、特1保留2とも呼ぶ)とにそれぞれ対応した第1保留表示アイコンH1と第2保留表示アイコンH2が示されている。第1始動口保留用領域Ds1において、最も右側の位置に第1保留表示アイコンH1は表示され、右側から左側に向かって2番目の位置に第2保留表示アイコンH2は表示される。すなわち、第1始動口保留用領域Ds1において、第1始動口33に遊技球が入球する毎に、保留表示アイコンは、右側から左側に向かって1個ずつ増大するように表示される。
保留消化領域Dmは、上側が開口した容器の形状であり、図823(a)に示した例では、保留消化領域Dmの内部に保留表示アイコンH0が配置されている。本実施形態のパチンコ機10では、第1始動口33又は第2始動口34への入球を契機とした当たり抽選が行われ、その当たり抽選の結果を報知するための変動表示が行われるが、この変動表示が開始されるタイミングで、保留消化領域Dmの内部に保留表示アイコンが配置された状態となる。この変動表示は、保留消化領域Dmの内部に配置された保留表示アイコンH0に対応した保留(保留情報)に基づくものである。遊技者は、保留消化領域Dmの内部に保留表示アイコンH0が配置されていることを観察することによって、保留表示アイコンH0に対応した保留が消化されていることを知ることができる。
図823(a)に示した状態において、変動表示が終了して停止表示されると、その後、保留消化領域Dmの内部に配置された保留表示アイコンH0は消える。続いて、図823(b)に示すように、第1始動口保留用領域Ds1において最も右側に位置する第1保留表示アイコンH1が、保留消化領域Dmの内部に移動する。この際に、第1始動口保留用領域Ds1において、右側から2番目に位置する第2保留表示アイコンH2は、最も右側の位置に移動(シフト)する。なお、図823(b)に示した例では、右側から左側に向かって3番目、4番目に位置する保留表示アイコンは存在しないが、仮に存在した場合には、3番目に位置する保留表示アイコンは2番目の位置に移動(シフト)し、4番目に位置する保留表示アイコンは3番目の位置に移動(シフト)する。
図823(b)に示した移動の結果、図823(c)の状態となる。すなわち、保留消化領域Dmの内部に第1保留表示アイコンH1が配置され、第1始動口保留用領域Ds1の最も右側の位置に第2保留表示アイコンH2が表示された状態となる。このとき、第1保留表示アイコンH1に対応した保留(保留情報)に基づいた当たり抽選の結果を報知するための変動表示が実行される。
上記のようにして、一遊技回に相当する変動表示および停止表示が実行される毎に、第1始動口保留用領域Ds1に表示された各保留表示アイコンは、左側から右側に向かってシフトし、最終的に最も右側の位置から保留消化領域Dmの内部に移動する。そして、当該保留表示アイコンに対応した保留情報に基づいた当たり抽選の結果を報知するための変動表示および停止表示が実行されることになる。このようにして、第1始動口保留用領域Ds1に表示されている各保留表示アイコンにおいて、右側から左側に向かう順(すなわち、保留された順)に、各保留表示アイコンに対応した保留情報が当たり抽選の対象となる。
図824は、第2始動口保留用領域Ds2と保留消化領域Dmの変化の一例を示す説明図である。第2始動口保留用領域Ds2には、第2始動口34への遊技球の入球に基づく各保留(最大4つの保留のそれぞれ)に対応した最大4つの保留表示アイコンHが左右方向に並んで表示される。第2始動口保留用領域Ds2の変化の態様は、図823に示した第1始動口保留用領域Ds1の変化の態様と大まかには同一であり、動作の方向が第1始動口保留用領域Ds1の場合と比較して逆方向となっている。すなわち、第2始動口34に遊技球が入球する毎に、保留表示アイコンHは、左側から右側に向かって1個ずつ増大するように表示される。遊技回が実行される毎に、第2始動口保留用領域Ds2において保留表示アイコンHは右側から左側に1個ずつ移動し、最終的に保留消化領域Dmの内部に移動して、当該保留表示アイコンHに対応した保留(保留情報)に基づいた当たり抽選の結果を報知するための変動表示および停止表示が実行される(消化される)ことになる。このようにして、第2始動口保留用領域Ds2に表示されている各保留表示アイコンにおいて、左側から右側に向かう順(すなわち、保留された順)に、各保留表示アイコンに対応した保留情報が当たり抽選の対象となる。
なお、第2始動口保留用領域Ds2に保留表示アイコンHが存在する場合には、第1始動口保留用領域Ds1に存在する保留表示アイコンに優先して、第2始動口保留用領域Ds2に存在する保留表示アイコンHに対応した特2保留が消化される。
第1始動口保留用領域Ds1および第2始動口保留用領域Ds2に表示された保留表示アイコンは、先に説明したように円形であったが、これに換えて、三角形、四角形、五角形等の他の多角形の形状としてもよい。さらに、保留表示アイコンは、図形の画像に限らず、キャラクター等の画像としてもよい。保留消化領域Dmは、先に説明したように台形であったが、これに換えて、三角形、四角形、円形等の他の形状の画像としてもよい。また、保留消化領域Dmは、図形の画像に限らず、キャラクター等の画像としてもよい。また、本実施形態では、第1始動口保留用領域Ds1または第2始動口保留用領域Ds2から保留消化領域Dmに移動した保留表示アイコンは、保留消化領域Dmの内部に配置される構成であったが、これに換えて、保留消化領域Dmに入って消えるような表示態様としてもよい。
《16-4-2》前兆予告演出:
近年のパチンコ機は、各保留表示アイコンに対応した保留情報(すなわち、RAM64の保留情報記憶エリア64bに記憶された保留情報)に対する遊技者の期待感を高めるために、各保留情報に含まれる当たり乱数カウンタC1の値を当たり抽選の対象となるよりも前に確認し、確認した結果をもとに遊技者に期待感を与える演出、いわゆる先読み演出を行っている。本実施形態のパチンコ機10は、先読み演出の一つとして、各保留表示アイコンに対応した保留情報の中に、当たり抽選において大当たり当選する可能性が高い保留情報が存在する場合に、当該大当たり当選する可能性が高い保留情報より前に記憶された保留情報についての変動の停止表示の際に、特殊な演出である前兆予告演出を実行する。前兆予告演出について、次に詳述する。
サポートモードが低頻度サポートモードであり、抽選モードが低確率モードである通常時に、遊技者は左打ちを実行し、遊技領域PAの左側に遊技球を流下させ、第1始動口33に遊技球を入球させる。第1始動口33に遊技球が入球すると、第1始動口33への遊技球の入球に基づいて取得された特別情報が特1保留として保留情報記憶エリア64bの第1保留エリアRaに順に記憶されるが、ここでは、特1保留が最大個数(上限数)である4個、溜まった場合を考える。
図825は、通常時において特1保留の中に大当たりが含まれる場合を示す説明図である。図示するように、通常時に、特1保留1から特1保留4までの4個の特1保留が貯えられたものとする。主制御装置60は、第1始動口33に遊技球が入球する毎に先判定処理を実行し、今回の入球によって貯えられた特1保留の保留情報に基づいて、当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定、変動パターンの種別の判定などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に行なう。なお、変動パターンの種別の判定は、保留情報に含まれる変動種別カウンタCSの値に基づいて変動時間を求め、当該変動時間に基づいて行なわれる。その後、主制御装置60は、先判定処理の判定結果を保留コマンドとして設定し、当該保留コマンドを音声発光制御装置90に送信する。音声発光制御装置90は、保留コマンドを受信し、保留コマンドから、当たり抽選の当否結果、大当たりの種別、リーチ発生の有無、リーチ演出の内容(リーチの種類)を特定する。リーチ演出の内容は変動パターンの種別から特定できる。図示の例では、4個の特1保留の内の最後に記憶された特1保留4において、当たり抽選の抽選結果が大当たり当選であり、スーパーリーチが発生すると判定されたものとする。音声発光制御装置90は、この大当たり当選すると判定される特1保留4についての保留コマンドを主制御装置60から受信したことをトリガとして保留連続演出処理を実行する。保留連続演出処理によれば、特1保留4よりも前のタイミングで記憶された各特1保留を消化する際に前兆予告演出が実行される。具体的には、特1保留1~特1保留3に対応した各遊技回を跨いで、1または複数回(ここでは3回)の前兆予告演出が実行される。
図826~図828、および図830に、特1保留1を消化してから特1保留4を消化するまでの一連の演出を示した。図826は、特1保留1についての変動表示と前兆予告演出(1回目)を示す説明図である。図826(a)に示すように、音声発光制御装置90において、最初に、特1保留1についての当たり抽選の抽選結果を報知するための変動表示が実行される。具体的には、特1保留1に対応した表示アイコンH1が保留消化領域Dmの内部に配置されており、この表示アイコンH1に対応した保留(保留情報)に基づいた当たり抽選の結果を報知するための変動が、表示面41aのメイン表示領域MAに表示される。
音声発光制御装置90において、上記特1保留1についての変動表示の後に、図826(b)に示すように、特1保留1についての停止表示が実行される。この停止表示は前兆予告演出の一部を構成する。ここでは、チャンス目に対応した図柄の組み合わせが停止表示される。すなわち、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列について、チャンス目に対応した図柄の組み合わせが、有効ラインL1上に停止した状態で表示される。本実施形態では、例えば、[3・4・1]をチャンス目とした。なお、[3・4・1]は一例であり、他の組合せをチャンス目としてもよい。
音声発光制御装置90において、上記停止表示の後に、図826(c)に示すように、泡BLが出現する演出が実行される。この泡BLが出現する演出は前兆予告演出の一部を構成する。泡BLが出現する演出としては、表示面41aのメイン表示領域MAを含む広い範囲に泡BLが表示されるとともに、泡音を示す音声がスピーカー46から発せられる。
まとめると、特1保留4についての当たり抽選の抽選結果が大当たり当選である場合に、特1保留1についての変動停止時に、図柄表示装置41の表示面41a内にチャンス目に対応した図柄の組み合わせが停止表示され、その停止表示中に泡音とともに泡BLが出現する演出が実行される。このチャンス目に対応した図柄の組み合わせが停止表示され、その停止表示中に泡音とともに泡BLが出現する演出が、前兆予告演出(1回目)に該当する。
遊技者は、特1保留1の変動表示の後に、表示面41aのメイン表示領域MAにチャンス目が出現し、そのチャンス目の図柄の組み合わせに重なって泡BLが出現することを確認した場合に、各保留表示アイコンに対応した特1保留の中に、当たり抽選において大当たり当選する保留情報が存在するかもしれないと期待する。
図827は、特1保留2についての変動表示と前兆予告演出(2回目)を示す説明図である。図826に示した演出の実行後に、図827(a)に示すように、音声発光制御装置90において、特1保留2についての当たり抽選の抽選結果を報知するための変動表示が実行される。具体的には、特1保留2に対応した表示アイコンH2が保留消化領域Dmの内部に配置されており、この表示アイコンH2に対応した保留(保留情報)に基づいた当たり抽選の結果を報知するための変動が、表示面41aのメイン表示領域MAに表示される。
音声発光制御装置90において、上記特1保留2についての変動表示の後に、図827(b)に示すように、特1保留2についての停止表示が実行される。この停止表示は前兆予告演出の一部を構成する。ここでは、チャンス目に対応した図柄の組み合わせが停止表示される。すなわち、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列について、チャンス目に対応した図柄の組み合わせが、有効ラインL1上に停止した状態で表示される。チャンス目は、前兆予告演出(1回目)の場合と同様に[3・4・1]である。
音声発光制御装置90において、上記停止表示の後に、図827(c)に示すように、泡BLが出現する演出が実行される。この泡BLが出現する演出は前兆予告演出の一部を構成する。泡BLが出現する演出は、前兆予告演出(1回目)の場合と同様に、泡音とともに泡BLが表示される演出である。
まとめると、特1保留4についての当たり抽選の抽選結果が大当たり当選である場合に、特1保留2についての変動停止時に、図柄表示装置41の表示面41a内にチャンス目に対応した図柄の組み合わせが停止表示され、その停止表示中に泡音とともに泡BLが出現する演出が実行される。このチャンス目に対応した図柄の組み合わせが停止表示され、その停止表示中に泡音とともに泡BLが出現する演出が、前兆予告演出(2回目)に該当する。すなわち、この例示によれば、特1保留1についての変動停止時に前兆予告演出(1回目)が実行されたことに続いて、特1保留2についての変動停止時にも前兆予告演出(2回目)が実行される。
遊技者は、特1保留1についての変動停止時に前兆予告演出(1回目)が実行されたことに続いて、特1保留2の変動表示の後に、表示面41aのメイン表示領域MAにチャンス目が出現し、そのチャンス目の図柄の組み合わせに重なって泡BLが出現することを確認した場合に、各保留表示アイコンに対応した特1保留の中に、当たり抽選において大当たり当選する保留情報が存在する可能性が高まったといっそう期待する。
図828は、特1保留3についての変動表示と前兆予告演出(3回目)を示す説明図である。図827に示した演出の実行後に、図828(a)に示すように、音声発光制御装置90において、特1保留3についての当たり抽選の抽選結果を報知するための変動表示が実行される。具体的には、特1保留3に対応した表示アイコンH3が保留消化領域Dmの内部に配置されており、この表示アイコンH3に対応した保留(保留情報)に基づいた当たり抽選の結果を報知するための変動が、表示面41aのメイン表示領域MAに表示される。
音声発光制御装置90において、上記特1保留3についての変動表示の後に、図828(b)に示すように、特1保留3についての停止表示が実行される。この停止表示は前兆予告演出の一部を構成する。ここでは、チャンス目に対応した図柄の組み合わせが停止表示される。すなわち、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列について、チャンス目に対応した図柄の組み合わせが、有効ラインL1上に停止した状態で表示される。チャンス目は、前兆予告演出(1回目)の場合と同様に[3・4・1]である。
音声発光制御装置90において、上記停止表示の後に、図828(c)に示すように、泡BLが出現する演出が実行される。この泡BLが出現する演出は前兆予告演出の一部を構成する。泡BLが出現する演出は、前兆予告演出(1回目)の場合と同様に、泡音とともに泡BLが表示される演出である。
まとめると、特1保留4についての当たり抽選の抽選結果が大当たり当選である場合に、特1保留3についての変動停止時に、図柄表示装置41の表示面41a内にチャンス目に対応した図柄の組み合わせが停止表示され、その停止表示中に泡音とともに泡BLが出現する演出が実行される。このチャンス目に対応した図柄の組み合わせが停止表示され、その停止表示中に泡音とともに泡BLが出現する演出が、前兆予告演出(3回目)に該当する。すなわち、この例示によれば、特1保留1についての変動停止時に前兆予告演出(1回目)が実行されたこと、および特1保留2についての変動停止時に前兆予告演出(2回目)が実行されたことに続いて、特1保留3についての変動停止時にも前兆予告演出(3回目)が実行される。前兆予告演出が連続して発生すると、当たり抽選において大当たり当選する期待度が高くなる。なお、期待度とは、大当たり当選する確率の高さを意味する。
図829は、前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係を示す説明図である。図示するように、前兆予告演出の出現回数が1回目および2回目においては、特1保留内の保留情報によって実行する演出(すなわち、実行予定演出)としてノーマルリーチ以上のリーチ演出が設定されている。前兆予告演出の出現回数が3回目においては、特1保留内の保留情報によって実行する演出(実行予定演出)としてスーパーリーチ以上のリーチ演出が設定されている。これに対して、前兆予告演出の出現回数が4回目となると、特1保留内の保留情報によって実行する演出(実行予定演出)としてスペシャルリーチからの大当たり当選確定が設定されている。
遊技者は、特1保留2についての変動停止時に前兆予告演出(2回目)が実行されたことに続いて、特1保留3の変動表示の後に、表示面41aのメイン表示領域MAにチャンス目が出現し、そのチャンス目の図柄の組み合わせに重なって泡BLが出現することを確認した場合に、各保留表示アイコンに対応した特1保留の中に、当たり抽選において大当たり当選する保留情報が存在することを、いっそう期待する。特に、前兆予告演出が3回連続していることから、スーパーリーチ以上のリーチ演出(すなわち、スーパーリーチまたはスペシャルリーチ)が実行されることが確定されることから、遊技者は当たり抽選において大当たり当選する可能性がさらに高まったといっそう期待する。
図830は、特1保留4についての変動表示、リーチ演出、停止表示を示す説明図である。図828に示した演出の実行後に、図830(a)に示すように、音声発光制御装置90において、特1保留4についての当たり抽選の抽選結果を報知するための変動表示が実行される。具体的には、特1保留4に対応した表示アイコンH4が保留消化領域Dmの内部に配置されており、この表示アイコンH4に対応した保留(保留情報)に基づいた当たり抽選の結果を報知するための変動が、表示面41aのメイン表示領域MAに表示される。
音声発光制御装置90において、上記特1保留4についての変動表示の後に、図830(b)に示すように、図柄列Z1および図柄列Z3が停止表示され、図柄列Z2において図柄の変動表示が行われることによってリーチ演出が実行される。ここでのリーチ演出は、スーパーリーチであることを示す演出となる。
音声発光制御装置90において、上記リーチ演出の後に、図830(c)に示すように、主制御装置60による当たり抽選の結果が大当たり当選であることを告知する図柄の組み合わせが停止表示される。すなわち、図柄表示装置41の表示画面に表示される複数の図柄列について、大当たり当選に対応した図柄の組み合わせが、有効ラインL1上に停止した状態で表示される。
図831は、上述した特1保留1~特1保留4についての一連の演出を時間軸に表すタイムチャートである。図示するように、特1保留1についての遊技回U1では、最初に、変動表示A11が実行される。変動表示A11は、図826(a)に示したものである。続いて、チャンス目を出現させる停止表示A12が実行される。停止表示A12は、図826(b)に示したものである。続いて、泡の出現演出A13が実行される。泡の出現演出A13は、図826(c)に示したものである。泡の出現演出A13の終了と共に、特1保留1についての遊技回U1が終了する。停止表示A12と泡の出現演出A13とによって、前兆予告演出(1回目)が構成される。
特1保留1についての遊技回U1に続く特1保留2についての遊技回U2では、最初に、変動表示B11が実行される。変動表示B11は、図827(a)に示したものである。続いて、チャンス目を出現させる停止表示B12が実行される。停止表示B12は、図827(b)に示したものである。続いて、泡の出現演出B13が実行される。泡の出現演出B13は、図827(c)に示したものである。泡の出現演出B13の終了と共に、特1保留2についての遊技回U2が終了する。停止表示B12と泡の出現演出B13とによって、前兆予告演出(2回目)が構成される。
特1保留2についての遊技回U2に続く特1保留3についての遊技回U3では、最初に、変動表示C11が実行される。変動表示C11は、図828(a)に示したものである。続いて、チャンス目を出現させる停止表示C12が実行される。停止表示C12は、図828(b)に示したものである。続いて、泡の出現演出C13が実行される。泡の出現演出C13は、図828(c)に示したものである。泡の出現演出C13の終了と共に、特1保留3についての遊技回U3が終了する。停止表示C12と泡の出現演出C13とによって、前兆予告演出(3回目)が構成される。
特1保留3についての遊技回U3に続く特1保留4についての遊技回U4では、最初に、変動表示D11が実行される。変動表示D11は、図830(a)に示したものである。続いて、スーパーリーチ演出D12が実行される。スーパーリーチ演出D12は、図830(b)に示したものである。続いて、大当たり当選に対応した停止表示D13が実行される。停止表示D13は、図830(c)に示したものである。停止表示D13の終了と共に、特1保留4についての遊技回U4が終了する。
図826~図828、図830、図831を用いて説明してきた前兆予告演出の実行態様は、前述したように、トリガとなった特1保留が特1保留4であり、特1保留4についての当たり抽選の抽選結果が大当たり当選である場合のものである。本実施形態のパチンコ機10では、上記の前兆予告演出の実行態様以外にも、特1保留1~特1保留4のうちのいずれがトリガとなったかと、トリガとなった特1保留についての、実行されるリーチ演出の内容や大当たり当選の有無によって、様々な態様によって前兆予告演出が実行される構成とした。具体的には、トリガとなった特1保留が特1保留4であり、特1保留4についての当たり抽選の抽選結果が外れであるがスーパーリーチが発生する場合に、特1保留1~特1保留3についての遊技回U1~遊技回U3のそれぞれで前兆予告演出が実行されうる構成とした。トリガとなった特1保留が特1保留4であり、特1保留4についての当たり抽選の抽選結果が外れであるがノーマルリーチが発生する場合に、特1保留2についての遊技回U2と特1保留3についての遊技回U3の両方、または特1保留3についての遊技回U3のみで前兆予告演出が実行されうる構成とした。また、トリガとなった特1保留が特1保留3であり、特1保留3についての当たり抽選の抽選結果が外れであるがノーマルリーチが発生する場合に、特1保留1についての遊技回U1と特1保留2についての遊技回U2の両方、または特1保留2についての遊技回U2のみで前兆予告演出が実行されうる構成とした。また、トリガとなった特1保留が特1保留2であり、特1保留2についての当たり抽選の抽選結果が外れであるがノーマルリーチが発生する場合に、特1保留1についての遊技回U1で前兆予告演出が実行されうる構成とした。また、トリガとなった特1保留が特1保留3であり、特1保留3についての当たり抽選の抽選結果が大当たり当選である場合に、特1保留1についての遊技回U1と特1保留2についての遊技回U2の両方、または特1保留2についての遊技回U2のみで前兆予告演出が実行されうる構成とした。要は、記憶された特1保留の中に、リーチ演出などの大当たり当選の期待度が高い演出を実行する(実行予定の)保留情報を有する特1保留が存在する場合に、当該特1保留より前に記憶された特1保留についての遊技回のうちの、トリガとなった特1保留に対して連なる、連続する複数の遊技回または一の遊技回において前兆予告演出を出現させればよく、その出現回数は、図829を用いて説明した前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係に違反しないものであれば、いずれの数とすることもできる。
本実施形態のパチンコ機10では、音声発光制御装置90において実行される特1保留連続演出設定処理によって、前兆予告演出の実行態様を決定している。具体的には、特1保留連続演出設定処理によれば、第1始動口33または第2始動口34に遊技球が入球する毎に主制御装置60から送られてくる保留コマンドを受信し、当該保留コマンドから、リーチ演出などの大当たり当選の期待度が高いリーチ演出を実行する(実行予定の)保留情報を有する特1保留であると判定された場合に、当該リーチ演出の内容と、当該特1保留の前に存在する特1保留情報の数とを、図829に示した前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係を示すテーブルに付き合わせることで、当該特1保留の前に存在する特1保留情報のいずれで前兆予告演出を実行するかを決定する。例えば、トリガとなった特1保留が特1保留4であり、特1保留4についての当たり抽選の抽選結果が外れであるがノーマルリーチが発生する場合のように、特1保留2についての遊技回U2と特1保留3についての遊技回U3とで前兆予告演出を実行させる場合と、特1保留3についての遊技回U3で前兆予告演出を実行させる場合との2通りが採用可能な場合は、例えば抽選によって2通りのうちのいずれを採用するか、又はいずれも採用しないかを決定する。
なお、本実施形態のパチンコ機10では、前述したように、複数の前兆予告演出を出現させる場合に、トリガとなった特1保留に対して連なり、かつ複数の前兆予告演出は連続する構成としたが、これに対して変形例として、複数の前兆予告演出を実行する場合に、前兆予告演出は必ずしも連続する必要はなく、途中、前兆予告演出のない遊技回がある構成としても良い。
本実施形態のパチンコ機10において、図831に例示するように、特1保留1~特1保留4についての遊技回U1~U4の演出が途切れなく連続するのは、第2始動口34に遊技球が入球したことに基づいて記憶される特2保留が存在しない場合に限られる。先に説明したように、本実施形態のパチンコ機10では、特2保留が特1保留に優先して変動されることから、特1保留の変動中(上記例では、特1保留1の変動が開始されてから特1保留4の変動が開始される直前までの間)に、電動役物開放抽選に当選し、電動役物34aが開放し、第2始動口34に遊技球が入球した場合、当該入球によって取得された特2保留についての変動が特1保留についての変動に優先して実行され、遊技回U1~U4の保留連続演出が途切れてしまうことになる。
遊技回U1~U4の演出が途切れた場合の処理として、特2保留についての変動が終了した後に、未実行の(以下、「残りの」とも呼ぶ)特1保留についての保留連続演出を取り止める構成が考えられるが、この構成では、保留連続演出が途絶えたことへの違和感を遊技者に対して付与してしまうことになり、遊技の興趣を損ねてしまう問題が発生した。この問題を解決するために、本実施形態のパチンコ機10は、以下の構成を備える保留連続演出を実行する。
図832は、本実施形態のパチンコ機10で採用された保留連続演出の基本概念を示す説明図である。図832において、図831と同一の処理内容の部分については同一の符号を付している。ここでは、特1保留2の遊技回U2の途中で(時刻t1)、スルーゲート35a,35bを遊技球が通過したことによって行われた電動役物開放抽選において当選し、電動役物34aが開放し、第2始動口34に遊技球が入球した場合を想定している。本実施形態のパチンコ機10では、特1保留2の遊技回U2が終了した後に(時刻t2)、特2保留演出処理によって、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて記憶された特2保留についての1または複数の遊技回VZを実行する。具体的には、音声発光制御装置90によって実行される特2保留演出処理によれば、特2保留についての保留コマンドを主制御装置60から受信した場合に、特1保留2の遊技回U2が終了した後に(時刻t2)、第2始動口34への遊技球の入球に基づいて記憶された特2保留についての1または複数の遊技回VZを実行する。
続いて、特2保留についての遊技回が終了した後に(時刻t3)、保留連続演出処理によって、特1保留2の遊技回U2が優先して実行されたことによって未実行となった残りの特1保留についての遊技回を実行する。すなわち、特1保留2の遊技回U2の途中で、第2始動口34に遊技球が入球して特2保留が貯まった場合に、当該特2保留についての遊技回VZを、残りの特1保留についての遊技回U3、U4に優先して実行し、特2保留についての遊技回VZの終了後に、残りの特1保留についての遊技回U3、U4を実行する構成とした。但し、特2保留についての遊技回VZにおいて表示する演出に従来とは相違する特徴がある。
本実施形態のパチンコ機10では、特2保留についての遊技回VZの演出に含まれる所定演出として、下記の(i)~(iii)の演出を用意している。
(i)特1連続演出継続用チャンス目演出
(ii)特1連続演出継続用図柄同色演出
(iii)特2専用演出
所定演出として、上記(i)~(iii)のうちのいずれを用いるかは、発明者による次の知見によって定めた。
特2保留の変動を実行する契機となった電動役物開放抽選の抽選結果が電役短開放である場合には、電動役物34aの開放時間は0.6秒と極めて短いことから、第2始動口34に入球する遊技球は1個であり、多くても2個である。このため、特2保留についての遊技回VZは、1回の遊技回または2回の遊技回となる。この場合、遊技者は、特2保留についての遊技回VZが実行されている際にも、直前に実行された特1保留の遊技回(図832の例では遊技回U2)を鮮明に覚えていることになる。そこで、発明者は、直前に実行された特1保留の遊技回において実行された前兆予告演出(チャンス目出現+泡の出現演出)を、できる限りそのまま使うことで、演出の連続性を保ちたいと考えた。この直前に実行された特1保留の遊技回において実行された前兆予告演出のチャンス目出現が上記(i)の特1連続演出継続用チャンス目演出に相当する。
《16-4-3》特1連続演出継続用チャンス目演出:
特1連続演出継続用チャンス目演出について、次に説明する。ここでは、ケース1として説明する。
図833は、ケース1における特1保留の様子を概念的に示す説明図である。図示するように、ケース1では、通常時において、特1保留1と特1保留2とが貯えられているものとする。主制御装置60は、第1始動口33に遊技球が入球する毎に先判定処理を実行し、今回の入球によって貯えられた特1保留の保留情報に基づいて、当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定、変動パターンの種別の判定などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に行なう。その後、主制御装置60は、先判定処理の判定結果を保留コマンドとして設定し、当該保留コマンドを音声発光制御装置90に送信する。音声発光制御装置90は、保留コマンドを受信し、保留コマンドから、当たり抽選の当否結果、大当たりの種別、リーチ発生の有無、リーチ演出の内容(リーチの種類)を特定する。リーチ演出の内容は変動パターンの種別から特定できる。図示の例では、特1保留2において、当たり抽選の結果が外れで、ノーマルリーチが発生すると判定されたものとする。音声発光制御装置90は、このノーマルリーチが発生すると判定される特1保留2についての保留コマンドを主制御装置60から受信したことをトリガとして保留連続演出処理を実行する。
図834は、ケース1における、保留連続演出処理(以下、特1保留連続演出処理と呼ぶ)によって実行される特1保留についての演出と、特2保留演出処理によって実行される特2保留についての演出とを説明するタイムチャートである。図示するように、まず、特1保留連続演出処理によって、特1保留1についての遊技回U11が実行される。特1保留1についての遊技回U11は、図831によって説明した特1保留1についての遊技回U1と同一である。特1保留1についての遊技回U11では、最初に、変動表示A11が実行される。変動表示A11は、図826(a)に示したものである。続いて、チャンス目を出現させる停止表示A12が実行される。停止表示A12は、図826(b)に示したものである。続いて、泡の出現演出A13が実行される。泡の出現演出A13は、図826(c)に示したものである。泡の出現演出A13の終了と共に、特1保留1についての遊技回U11が終了する。停止表示A12と泡の出現演出A13とによって、前兆予告演出(1回目)が構成される。
この特1保留1についての遊技回U11の途中で(時刻t11)、スルーゲート35a,35bを遊技球が通過したことによって行われた電動役物開放抽選において電役短開放に当選し、電動役物34aが0.6秒間だけ開放し、第2始動口34に1個の遊技球が入球したとする。この場合に、特1保留1についての遊技回U11の終了後に(時刻t12)、第2始動口34に遊技球が入球したことに基づいて記憶された特2保留1についての遊技回V11が実行開始される。特2保留1についての遊技回V11の実行は、音声発光制御装置90による特2保留演出処理によって実行される。特2保留演出処理によれば、特2保留1についての遊技回V11を実行開始するにあたり、特2保留の変動を実行する契機となった電動役物開放抽選の抽選結果がいずれであるかの第1判定を行い、第1判定によって、電動役物開放抽選の抽選結果が電役短開放であると判定された場合に、後述する第2判定を行う。そして、第2判定の判定結果が肯定である場合に、特2保留1についての遊技回V11において、上記(i)の特1連続演出継続用チャンス目演出を表示させる。本実施形態のパチンコ機10では、特1連続演出継続用チャンス目演出は、直前に実行された特1保留について遊技回(ケース1の場合、遊技回U11)において実行された前兆予告演出のチャンス目出現の演出(画像)と同一のものとした。
すなわち、特1保留1についての遊技回U11に続いて実行される特2保留1についての遊技回V11では、最初に、特2保留1についての変動表示α11が実行される。続いて、チャンス目を出現させる停止表示A12が実行される。停止表示A12は、遊技回U11において実行された停止表示A12と同一のものであり、同一の符号を付した。停止表示A12は、図826(b)に示したものである。すなわち、図826(b)に示した画像が特1連続演出継続用チャンス目演出に相当する。続いて、泡の出現演出A13が実行される。泡の出現演出A13は、遊技回U11において実行された停止表示と同一のものであり、同一の符号を付した。泡の出現演出A13は、図826(c)に示したものである。泡の出現演出A13の終了と共に、特2保留1についての遊技回V11が終了する。遊技者から見たとき、停止表示A12よって出現した特1連続演出継続用チャンス目演出と泡の出現演出A13とによって、前兆予告演出(2回目)が出現したと認識される。
続いて、特2保留1についての遊技回V11の終了後に(時刻t13)、特1保留連続演出処理によって、特1保留2についての遊技回U12が実行開始される。遊技回U12では、最初に、変動表示E11が実行される。続いて、ノーマルリーチ演出E12が実行される。続いて、当たり抽選の当否結果が外れであることに対応した停止表示E13が実行される。停止表示E13の終了と共に、特1保留2についての遊技回U12が終了する。特1保留2についての遊技回U12の内容については、特1保留1についての遊技回U11の途中で第2始動口34に遊技球が入球しなかった場合と、同一の内容となっている。
まとめると、特1保留2における当たり抽選の結果が外れで、ノーマルリーチ発生となるケース1では、最初に、特1保留1についての遊技回U11が実行され、当該遊技回U11において、チャンス目と泡BLが出現する前兆予告演出(1回目)が実行される。特1保留1についての遊技回U1の途中で第2始動口34に遊技球が入球した場合、その入球したことによって取得された特2保留1についての遊技回V11が遊技回U11に続いて実行され、当該遊技回V11において、特1連続演出継続用チャンス目演出であるチャンス目と泡BLとが出現する前兆予告演出(2回目)が実行される。そして、特2保留1についての遊技回V11に続いて、特1保留2についての遊技回U12が実行され、当該遊技回U12において、ノーマルリーチ演出と、外れに対応した停止表示がなされる。すなわち、前兆予告演出が2回続いて、最終的にノーマルリーチの外れとなる、この保留連続演出によるトリガとなった特1保留2までの演出の流れは、図829に示した、前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係に違反するものではない(整合する)。
上述したように、保留連続演出による、トリガとなった特1保留2までの演出の流れが、前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係に違反するものでないのは、特1保留1についての遊技回U1の途中で特2保留1についての遊技回V11が追加されることによって前兆予告演出が1回、増えたとしても、上記関係に違反しないケースに限り、上記特2保留1についての遊技回V11で前兆予告演出を出現させるように構成したためである。具体的には、特1保留の遊技回の途中で貯えられた特2保留についての演出を特1連続演出継続用チャンス目演出を含む演出とした場合に、トリガとなった特1保留についての演出までの保留連続演出の一連の流れが、図829に示した、前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係に整合するか否かを第2判定として判定し、第2判定において肯定された場合に限り、上記特2保留1についての遊技回V11で前兆予告演出を出現させるように構成したためである。第2判定は、特1保留の有する保留情報、具体的には、特1保留1~特1保留4のうちのいずれがトリガとなったかと、トリガとなった特1保留についての実行予定演出とによって判定できる。例えば、このケース1のように、トリガとなった特1保留(特1保留4)についての実行予定演出がノーマルリーチであり、トリガとなった特1保留(特1保留4)の前に実行される遊技回で前兆予告演出が1回実行されている場合には、特1保留の遊技回の途中で貯えられた特2保留に基づく遊技回の演出を特1連続演出継続用チャンス目演出を含む演出としたとしても、図829に示した、前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係に違反しない(整合する)ことから、第2判定の判定結果は肯定となる。一方、トリガとなった特1保留(特1保留4)についての実行予定演出がノーマルリーチであり、トリガとなった特1保留(特1保留4)の前に実行される遊技回で前兆予告演出が2回実行されている場合に、特1保留の遊技回の途中で貯えられた特2保留についての演出を特1連続演出継続用チャンス目演出を含む演出とすると、トリガとなった特1保留においてノーマルリーチ演出を行う前に3回の前兆予告演出が実行されることになり、図829に示した、前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係に違反することになり、第2判定の判定結果は否定となる。
以上、説明してきたように、ケース1の場合に、前兆予告演出が2回続いて、最終的にノーマルリーチで外れとなる演出となることから、図829に示した前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係に違反せず、遊技者に対して何ら違和感を付与するようなことがない。したがって、本実施形態のパチンコ機10では、興趣向上を図ることができる。
なお、上記ケース1では、電役短開放に当選した際に、第2始動口34に1個の遊技球が入球するものとしたが、第2始動口34に2個の遊技球が入球する場合にも、特2保留1および特2保留2についての各遊技回において特1連続演出継続用チャンス目演出を表示させる構成としてもよい。この場合にも、特1保留の有する保留情報に基づく第2判定において肯定判定されることで、特1連続演出継続用チャンス目演出を表示させることが可能となる。
《16-4-4》特1連続演出継続用図柄同色演出:
上記(ii)の特1連続演出継続用図柄同色演出について、次に説明する。ここでは、ケース2として説明する。
図835は、ケース2における特1保留の様子を概念的に示す説明図である。図示するように、ケース2では、通常時において、特1保留1から特1保留4までの4つの特1保留が貯えられているものとする。主制御装置60は、第1始動口33に遊技球が入球する毎に先判定処理を実行し、今回の入球によって貯えられた特1保留の保留情報に基づいて、当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定、変動パターンの種別の判定などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に行なう。その後、主制御装置60は、先判定処理の判定結果を保留コマンドとして設定し、当該保留コマンドを音声発光制御装置90に送信する。音声発光制御装置90は、保留コマンドを受信し、保留コマンドから、当たり抽選の当否結果、大当たりの種別、リーチ発生の有無、リーチ演出の内容(リーチの種類)を特定する。リーチ演出の内容は変動パターンの種別から特定できる。図示の例では、特1保留4において、当たり抽選の結果が外れで、スーパーリーチが発生すると判定されたものとする。音声発光制御装置90は、このスーパーリーチが発生すると判定される特1保留4についての保留コマンドを主制御装置60から受信したことをトリガとして特1保留連続演出処理を実行する。
図836は、ケース2における、特1保留連続演出処理によって実行される特1保留についての演出と、特2保留演出処理によって実行される特2保留についての演出とを説明するタイムチャートである。図示するように、まず、特1保留連続演出処理によって、特1保留1についての遊技回U21が実行される。特1保留1についての遊技回U21は、図831によって説明した特1保留1についての遊技回U1と同一である。特1保留1についての遊技回U21では、最初に、変動表示A11が実行される。変動表示A11は、図826(a)に示したものである。続いて、チャンス目を出現させる停止表示A12が実行される。停止表示A12は、図826(b)に示したものである。続いて、泡の出現演出A13が実行される。泡の出現演出A13は、図826(c)に示したものである。泡の出現演出A13の終了と共に、特1保留1についての遊技回U21が終了する。停止表示A12と泡の出現演出A13とによって、前兆予告演出(1回目)が構成される。
特1保留連続演出処理によって、特1保留1についての遊技回U21に続いて特1保留2についての遊技回U22が実行される。特1保留2についての遊技回U22は、図831によって説明した特1保留2についての遊技回U2と同一である。特1保留2についての遊技回U22では、最初に、変動表示B11が実行される。変動表示B11は、図827(a)に示したものである。続いて、チャンス目を出現させる停止表示B12が実行される。停止表示B12は、図827(b)に示したものである。続いて、泡の出現演出B13が実行される。泡の出現演出B13は、図827(c)に示したものである。泡の出現演出B13の終了と共に、特1保留2についての遊技回U22が終了する。停止表示B12と泡の出現演出B13とによって、前兆予告演出(2回目)が構成される。この特1保留2についての遊技回U22の途中で(時刻t21)、スルーゲート35a,35bを遊技球が通過したことによって行われた電動役物開放抽選において電役短開放に当選し、電動役物34aが0.6秒間だけ開放し、第2始動口34に1個の遊技球が入球したとする。この場合に、特1保留2についての遊技回U22の終了後に(時刻t22)、第2始動口34に遊技球が入球したことに基づいて記憶された特2保留1についての遊技回V21が実行開始される。特2保留1についての遊技回V21の実行は、音声発光制御装置90による特2保留演出処理によって実行される。
特2保留演出処理によれば、特2保留1についての遊技回V21を実行開始するにあたり、特2保留の変動を実行する契機となった電動役物開放抽選の抽選結果がいずれであるかの第1判定を行い、第1判定によって、電動役物開放抽選の抽選結果が電役短開放であると判定された場合に、先に説明した第2判定を行う。そして、第2判定の判定結果が否定である場合に、特2保留1についての遊技回V21において、上記(ii)の特1連続演出継続用図柄同色演出を表示させる。すなわち、特2保留の変動を実行する契機となった電動役物開放抽選の抽選結果が電役短開放であり、かつ、特1保留の遊技回の途中で貯えられた特2保留についての演出を特1連続演出継続用チャンス目演出を含む演出とした場合に、トリガとなった特1保留(ケース2では、特1保留4が該当)についての演出までの保留連続演出の一連の流れが、図829に示した、前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係に違反する場合に、特2保留1についての遊技回V21において、特1連続演出継続用図柄同色演出を表示させる。
具体的には、特1保留2についての遊技回U22に続いて実行される特2保留1についての遊技回V21では、最初に、特2保留1についての変動表示β11が実行される。続いて、図柄同色の停止表示β12が実行される。図柄同色とは、図柄表示装置41の表示面41aにおいて有効ラインL1上に停止した状態で形成される3つの図柄が異なる数字であるが、3つの図柄の色が同一の色となる状態を言う。具体的には、数字の1,2,3を示す図柄が緑色であることから、数字の1,2,3を示す図柄の組合せが図柄同色となる。また、数字の4,5,6を示す図柄が赤色であることから、数字の4,5,6を示す図柄の組合せについても図柄同色となりうる。数字の7,8,9を示す図柄が金色であることから、数字の7,8,9を示す図柄の組合せについても図柄同色となりうる。そして、図柄同色の色と実行予定演出とが予め対応づけられている。
図837は、図柄同色の色と実行予定演出との関係を示す説明図である。図示するように、緑色に対し実行予定演出としてノーマルリーチ以上のリーチ演出が設定されており、赤色に対し実行予定演出としてスーパーリーチ以上のリーチ演出が設定されており、金色に対し実行予定演出としてスペシャルリーチからの大当たり当選確定が設定されている。こうした構成の図柄同色の画像が、特1連続演出継続用図柄同色演出に該当する。
図836に示すように、特2保留演出処理によれば、停止表示β12を実行するに際し、直前に実行された特1保留についての遊技回(ケース2の場合、特1保留2についての遊技回U21)において実行された前兆予告演出が何回目の出現回数にあたるかを特定し、特定した出現回数に対応づけられた実行予定演出と同一の実行予定演出となる図柄同色の色を、前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係を示すテーブル(図829)と図柄同色の色と実行予定演出との関係を示すテーブル(図837)とを参照することによって特定し、その特定した図柄同色の色でもって特1連続演出継続用図柄同色演出を表示させる。具体的には、直前に実行された特1保留について遊技回(ケース2の場合、特1保留2についての遊技回U21)における前兆予告演出は2回目であることから、図829に示したテーブルから、直前に実行された特1保留について遊技回における前兆予告演出による実行予定演出はノーマルリーチであることが特定され、図837に示したテーブルから、特1連続演出継続用図柄同色演出における図柄同色の色は、ノーマルリーチに対応した緑色であることが特定される。この緑色でもって特1連続演出継続用図柄同色演出を表示させる。これにより、特1連続演出継続用図柄同色演出が表示された場合の期待度が、直前に実行された特1保留2についての遊技回U22において前兆予告演出が出現した場合の期待度とが同一となる。
図838は、特2保留1についての遊技回V21において実行される一連の演出を示す説明図である。保留消化領域Dmに位置する保留表示アイコンH11は、特2保留1に対応したものである。図838(a)は変動表示β11の際に表示面41aに表示される演出であり、図838(b)は停止表示β12の際に表示面41aに表示される演出である。図838(b)に示すように、停止表示β12の際に、緑色の図柄同色となった特1連続演出継続用図柄同色演出が実行される。具体的には、有効ラインL1上に停止した状態で形成される3つの図柄が、数字の1を示す図柄と数字の2を示す図柄と数字の3を示す図柄の組合せ、例えば「312」となる。
図836に戻り、上記停止表示β12の終了と共に、特2保留1についての遊技回V21が終了する。
特2保留1についての遊技回V21の終了後に(時刻t23)、特1保留連続演出処理によって、特1保留3についての遊技回U23が実行される。特1保留3についての遊技回U23は、図831によって説明した特1保留3についての遊技回U3と同一である。特1保留3についての遊技回U23では、最初に、変動表示C11が実行される。変動表示C11は、図828(a)に示したものである。続いて、チャンス目を出現させる停止表示C12が実行される。停止表示C12は、図828(b)に示したものである。続いて、泡の出現演出C13が実行される。泡の出現演出C13は、図828(c)に示したものである。泡の出現演出C13の終了と共に、特1保留3についての遊技回U23が終了する。停止表示C12と泡の出現演出C13とによって、前兆予告演出(3回目)が構成される。
特1保留3についての遊技回U23の終了後に(時刻t24)、特1保留連続演出処理によって、特1保留4についての遊技回U24が実行される。特1保留4についての遊技回U24は、図831によって説明した特1保留4についての遊技回U4と同一である。特1保留4についての遊技回U24では、最初に、変動表示F11が実行される。続いて、スーパーリーチ演出F12が実行される。続いて、当たり抽選の当否結果が外れであることに対応した停止表示F13が実行される。停止表示F13の終了と共に、特1保留4についての遊技回U24が終了する。特1保留4についての遊技回U24の内容については、特1保留2についての遊技回U22の途中で第2始動口34に遊技球が入球しなかった場合と、同一の内容となっている。
まとめると、特1保留4における当たり抽選の結果が外れで、スーパーリーチ発生となるケース2では、最初に、特1保留1についての遊技回U21が実行され、当該遊技回U21において、チャンス目と泡BLが出現する前兆予告演出(1回目)が実行される。次いで、特1保留2についての遊技回U22が実行され、当該遊技回U22において、チャンス目と泡BLが出現する前兆予告演出(2回目)が実行される。特1保留2についての遊技回U22の途中で第2始動口34に遊技球が入球した場合、その入球したことによって取得された特2保留1についての遊技回V21が遊技回U21に続いて実行され、当該遊技回V21において、特1連続演出継続用図柄同色演出である停止表示β12が実行される。特1連続演出継続用図柄同色演出における図柄同色の色は、緑色であり、この緑色に対応づけられた実行予定演出(図837を参照)と、特2保留1についての遊技回V21の以前に実行されたチャンス目を含む前兆予告演出の出現回数に対応づけられた実行予定演出(図829を参照)とが一致するように構成されている。特2保留1についての遊技回V21の終了後に、特1保留3についての遊技回U23が実行され、当該遊技回U23において、チャンス目と泡BLが出現する前兆予告演出(3回目)が実行される。次いで、特1保留4についての遊技回U24が実行され、当該遊技回U24において、スーパーリーチ演出と、外れに対応した停止表示がなされる。
以上、説明してきたように、ケース2の場合に、チャンス目を含む前兆予告演出が2回続いて、その後に、緑色の図柄同色の演出が実行され、その後、チャンス目を含む前兆予告演出が1回(合計3回)続いて、最終的にスーパーリーチで外れとなる演出が実行されることになる。遊技者は一連の演出を見たときに、チャンス目を含む前兆予告演出が2回出現したことで、実行予定演出がノーマルリーチ以上であることを認識し、図柄同色の色が緑色となったことで、実行予定演出がノーマルリーチ以上であることを再度確認し、続いて、チャンス目を含む前兆予告演出が3回目となったことで、実行予定演出がスーパーリーチ以上であることを認識し、最終的にスーパーリーチで外れとなったことを知る。この結果、遊技者は、何ら違和感を受けることがなく、予告演出に対する信頼度が向上する。次に、比較例1を説明し、比較例1に対する本実施形態のパチンコ機10の優れた点を説明する。
図839は、比較例1を示すタイムチャートである。比較例1は、本実施形態のパチンコ機10におけるケース2の場合(図836を参照)と比較して、次の点が相違する。本実施形態のパチンコ機10におけるケース2では、特1保留2についての遊技回U22の実行中に第2始動口34に遊技球が入球したことに基づいて実行された特2保留1についての遊技回V21において、特1連続演出継続用図柄同色演出を実行する構成としたが、これに対して、比較例1では、特1保留2についての遊技回U22の実行中に第2始動口34に遊技球が入球したことに基づいて実行された特2保留1についての遊技回V21Xにおいて、特1連続演出継続用チャンス目演出を実行する構成とした。
すなわち、特1保留2についての遊技回U22に続いて実行される特2保留1についての遊技回V21Xでは、最初に、特2保留1についての変動表示γ11が実行される。続いて、チャンス目を出現させる停止表示B12が実行される。停止表示B12は、遊技回U22において実行された停止表示B12と同一のものであり、同一の符号を付した。停止表示B12が特1連続演出継続用チャンス目演出に相当する。続いて、泡の出現演出B13が実行される。泡の出現演出B13は、遊技回U22において実行された演出と同一のものであり、同一の符号を付した。遊技者から見たとき、停止表示B12よって出現した特1連続演出継続用チャンス目演出と泡の出現演出B13とによって、前兆予告演出(3回目)が出現したと認識される。その後、特2保留1についての遊技回V21Xの終了後に実行される特1保留3についての遊技回U23で、前兆予告演出(4回目)が出現したと認識される。特2保留1についての遊技回V21Xの終了後に実行される特1保留4ついての遊技回U24は、ケース2の場合(図836を参照)の遊技回U24と同一である。この比較例1によれば、特2保留1についての遊技回V21Xを実行開始するにあたり、特2保留の変動を実行する契機となった電動役物開放抽選の抽選結果がいずれであるかの第1判定を実行するだけでよく(第2判定は不要)、第1判定の判定結果が電役短開放である場合に、特2保留1についての遊技回V21Xにおいて、一律に特1連続演出継続用チャンス目演出を実行させればよく、制御が容易となる。
しかしながら、比較例1では、チャンス目を含む前兆予告演出が4回連続で出現した後に、スーパーリーチで外れる演出が実行されることになる。この一連の演出は、図829に示した前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係に違反するものであり、この関係を憶えている遊技者に対して違和感を付与することになる。より具体的には、チャンス目を含む前兆予告演出が4回連続で出現したことを認識した熟練の遊技者は、「このパチンコ機10でチャンス目を含む前兆予告演出が4回連続で出現した場合にはスペシャルリーチ演出が実行された後に確実に大当たりに当選するので、この遊技回U24では、スペシャルリーチ演出が実行された後に確実に大当たりに当選することになるはずだ」と大いに期待し、遊技回U24の結果を心待ちすることになる。しかしながら、この比較例1では、チャンス目を含む前兆予告演出が4回連続で出現したにもかかわらず、遊技回U24においてスペシャルリーチ演出ではなくスーパーリーチ演出が実行され、さらに、抽選結果は外れとなってしまう。したがって、遊技者は、期待を裏切られてしまい、「このパチンコ機10の演出は信用することができない」といった感情を抱いてしまうことになる。この結果、比較例1によれば、予告演出に対する信頼度が低下することになる。
一方、本実施形態のパチンコ機10によれば、先に説明したように、一連の演出に対して遊技者は何ら違和感を受けることがないことから、予告演出に対する信頼度を高めることができる。
なお、ケース2では、電役短開放に当選した際に、第2始動口34に1個の遊技球が入球するものとしたが、第2始動口34に2個の遊技球が入球する場合にも、特2保留1および特2保留2についての各遊技回において特1連続演出継続用図柄同色演出を表示させる構成としてもよい。なお、特2保留2についての遊技回における特1連続演出継続用図柄同色演出は、特2保留1についての遊技回における特1連続演出継続用図柄同色演出と同一である。この場合にも、第2判定の判定結果が否定となることで、特1連続演出継続用図柄同色演出を表示させることが可能となる。なお、この変形例において、特2保留1および特2保留2についての遊技回のうちのいずれか一方で、特1連続演出継続用図柄同色演出を表示させる構成としてもよい。
また、本実施形態のパチンコ機10におけるケース2によれば、特2保留1についての遊技回V21において特1連続演出継続用図柄同色演出を表示する構成としたが、これに対して変形例として、特2保留1についての遊技回V21においては特1連続演出継続用チャンス目演出を表示し、特2保留1についての遊技回V21の終了後に実行される特1保留についての遊技回U23において実行予定だった特1連続演出継続用チャンス目演出を特1連続演出継続用図柄同色演出に切り替えて表示する構成としても良い。この場合の特1連続演出継続用図柄同色演出の色は、特1保留についての遊技回U23の開始前までに実行されたチャンス目の演出の出現回数に対応づけられた色とする。具体的には、チャンス目の演出の出現回数は3回であるから、図柄同色の色を赤色とする。この変形例によれば、本実施形態のパチンコ機10と同様に、通常時における電動役物開放抽選において電役短開放に当選して特2保留についての遊技回が実行された場合に、当該特2保留についての遊技回の終了後に連続して実行される特1保留についての遊技回で、保留連続演出によるリーチ演出などの大当たり当選の期待度を再度確認することができ、その上、一連の演出に対して遊技者は何ら違和感を受けることがないことから、予告演出に対する信頼度を高めることができる。
上記変形例をさらに変形したものとして、特2保留1についての遊技回V21において特1連続演出継続用図柄同色演出を表示させ、特2保留1についての遊技回V21の終了後に実行される特1保留についての遊技回U23において特1連続演出継続用図柄同色演出を表示する構成としても良い。この場合の特1連続演出継続用図柄同色演出の色は、特2保留1についての遊技回V21の開始前に実行された特1保留についての遊技回において出現させたチャンス目を含む前兆予告演出の出現回数に対応づけられた色とする。特1連続演出継続用図柄同色演出は、出現回数によって実行予定演出が変化するものでないことから、複数回続けて特1連続演出継続用図柄同色演出を表示することを許容できる。
上記(i)の特1連続演出継続用チャンス目演出、上記(ii)の特1連続演出継続用図柄同色演出共に、特1保留連続演出を継続するための演出と言える。特1連続演出継続用チャンス目演出または特1連続演出継続用図柄同色演出を実行する条件の一つが、第1判定の判定結果が電役短開放であることに鑑みると、特1連続演出継続用チャンス目演出または特1連続演出継続用図柄同色演出が実行される期間が短期間(特2の保留個数が少ない)であるため、特1連続演出継続用チャンス目演出および特1連続演出継続用図柄同色演出は、特1保留連続演出を継続するための演出と言える。
《16-4-5》特2専用演出:
上記(iii)の特2専用演出について、次に説明する。ここでは、ケース3として説明する。
図840は、ケース3における特1保留の様子を概念的に示す説明図である。図示するように、ケース3では、通常時において、特1保留1から特1保留4までの4つの特1保留が貯えられているものとする。主制御装置60は、第1始動口33に遊技球が入球する毎に先判定処理を実行し、今回の入球によって貯えられた特1保留の保留情報に基づいて、当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定、変動パターンの種別の判定などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に行なう。その後、主制御装置60は、先判定処理の判定結果を保留コマンドとして設定し、当該保留コマンドを音声発光制御装置90に送信する。音声発光制御装置90は、保留コマンドを受信し、保留コマンドから、当たり抽選の当否結果、大当たりの種別、リーチ発生の有無、リーチ演出の内容(リーチの種類)を特定する。リーチ演出の内容は変動パターンの種別から特定できる。図示の例では、特1保留4において、当たり抽選の結果が外れで、スーパーリーチが発生すると判定されたものとする。音声発光制御装置90は、このスーパーリーチが発生すると判定される特1保留4についての保留コマンドを主制御装置60から受信したことをトリガとして特1保留連続演出処理を実行する。
図841は、ケース3における、特1保留連続演出処理によって実行される特1保留についての演出と、特2保留演出処理によって実行される特2保留についての演出とを説明するタイムチャートである。図示するように、まず、特1保留連続演出処理によって、特1保留1についての遊技回U31が実行される。特1保留1についての遊技回U31は、図831によって説明した特1保留1についての遊技回U1と同一である。特1保留1についての遊技回U31では、最初に、変動表示A11が実行される。変動表示A11は、図826(a)に示したものである。続いて、チャンス目を出現させる停止表示A12が実行される。停止表示A12は、図826(b)に示したものである。続いて、泡の出現演出A13が実行される。泡の出現演出A13は、図826(c)に示したものである。泡の出現演出A13の終了と共に、特1保留1についての遊技回U31が終了する。停止表示A12と泡の出現演出A13とによって、前兆予告演出(1回目)が構成される。
特1保留連続演出処理によって、特1保留1についての遊技回U31に続いて特1保留2についての遊技回U32が実行される。特1保留2についての遊技回U32は、図831によって説明した特1保留2についての遊技回U2と同一である。特1保留2についての遊技回U32では、最初に、変動表示B11が実行される。変動表示B11は、図827(a)に示したものである。続いて、チャンス目を出現させる停止表示B12が実行される。停止表示B12は、図827(b)に示したものである。続いて、泡の出現演出B13が実行される。泡の出現演出B13は、図827(c)に示したものである。泡の出現演出B13の終了と共に、特1保留3についての遊技回U32が終了する。停止表示B12と泡の出現演出B13とによって、前兆予告演出(2回目)が構成される。
この特1保留2についての遊技回U32の途中で(時刻t31)、スルーゲート35a,35bを遊技球が通過したことによって行われた電動役物開放抽選において電役長開放に当選した場合に、電動役物34aは長時間(5秒間)開放する。その長時間、開放している間に、第2始動口34に5個以上の遊技球が入球したとする。先に説明したように、特2保留の最大個数(上限数)は4個であることから、電動役物34aの5秒間の開放の間に最大、5個の特2保留が貯えられる。4個でないのは、最初に入球した遊技球の変動が開始している間に、5個目の特2保留が貯えられる可能性があるためである。これによって、特2保留に基づく遊技回として、予め定められた特2保留の上限数以上(ここでは、5個としたが、6個、7個等となることもありうる)の遊技回が実行可能となる。本実施形態のパチンコ機10によれば、上記電動役物34aが長時間(5秒間)開放している間に、第2始動口34に遊技球をできるだけ多く入球させることを遊技者に対して促すために、特別な演出を実行している。本実施形態では、この演出をチャージ演出と呼ぶことにする。
図842は、チャージ演出の内容を表す説明図である。ここで、電動役物開放抽選において電役長開放に当選したタイミングは、遊技回U32における変動表示B11が実行されているときであるものとする。図示するように、この変動表示B11に重なって、チャージ演出が表示される。本実施形態では、チャージ演出として、女性キャラクターWMが登場し、女性キャラクターWMが「チャージ中だよ」と叫ぶ演出を行う。チャージ演出は、電動役物34aが閉状態となるまで実行される。
なお、このチャージ演出は、あくまでも一例であり、女性キャラクターWMに換えて、男性キャラクター、動物キャラクター等の他のキャラクターが登場する構成としても良いし、キャラクターに換えて、特定の背景や、ステージ、シーン等が表示される構成としても良い。
図841に戻る。電動役物34aが長時間開放している間に、第2始動口34に5個の遊技球が入球したとする。5個の遊技球に対応した特2保留を、以下、特2保留1、特2保留2、特2保留3、特2保留4、特2保留4+と呼ぶものとする。特1保留2についての遊技回U32の終了後に(時刻t32)、特2保留1~特2保留4+についての遊技回V31~遊技回V35が順に実行される。特2保留1についての遊技回V31では、変動表示δ11が行なわれ、その後に停止表示δ12が行われる。同様にその他の遊技回V32~V35(図示は、遊技回V35だけ)でも、変動表示δ11が行なわれ、その後に停止表示δ12が行われる。遊技回V31~遊技回V35の実行は、音声発光制御装置90による特2保留演出処理によって実行される。
特2保留演出処理によれば、特2保留1についての遊技回V31を実行開始するにあたり、特2保留の変動を実行する契機となった電動役物開放抽選の抽選結果がいずれであるかを判定する前述した第1判定を行い、第1判定によって、電動役物開放抽選の抽選結果が電役長開放であると判定された場合に、特2保留1~特2保留4+についての各遊技回V31~遊技回V35において、上記(iii)の特2専用演出を実行する。
図843は、特2保留1についての遊技回V31において実行される一連の演出を示す説明図である。特2保留1についての遊技回V31では、図843(a)に示すように、最初に、特2保留1についての変動表示δ11が実行される。具体的には、特2保留1に対応した表示アイコンH21が保留消化領域Dmの内部に配置されており、この表示アイコンH21に対応した保留(保留情報)に基づいた当たり抽選の結果を報知するための変動が、表示面41aのメイン表示領域MAに表示される。メイン表示領域MAと第2始動口保留用領域Ds2との間には、特2専用演出用表示領域SAが設けられている。この特2専用演出用表示領域SAに、特2専用演出の画像が表示される。特2専用演出用表示領域SAは、メイン表示領域MAに表示される図柄の視認を妨げない位置となっている。
本実施形態のパチンコ機10では、直前に実行された特1保留についての遊技回(ケース3の場合、特1保留2についての遊技回U32)において実行された前兆予告演出の画像の全部もしくは一部をキャプチャ(保存)し、得られたキャプチャ画像(静止画)の縮小画像を特2専用演出として、特2専用演出用表示領域SAに表示させる。具体的には、チャンス目([3・4・1]の並び)が発生し泡が出現しているキャプチャ画像の縮小画像を特2専用演出用表示領域SAに表示させる。
さらに、本実施形態のパチンコ機10では、特2保留1についての変動表示δ11において、貝の画像SHが表示される。特2保留についての遊技回V31~V35は、電動役物34aが長時間(5秒間)開放する電役長開放に電動役物開放抽選において当選し、サポートモードが低頻度サポートモードであるにもかかわらず、特2保留を4個もしくは5個、容易に貯めることができた結果、実行されるものである。このことは、意外性が高く、遊技者にとっては喜ばしいことである。このため、本実施形態のパチンコ機10では、各遊技回V31~V35において、サポートモードが低頻度サポートモードである状態で実行される電動役物開放抽選において電役長開放に当選した場合に専用の特別演出を行ない、特別演出によって、遊技者の興趣向上を図る構成とした。貝の画像SHの表示が、この特別演出に相当する。特2保留1についての変動表示δ11において、貝の画像SHは、2枚の貝殻が閉じた状態となっている。貝の画像SHは、メイン表示領域MAと第1始動口保留用領域Ds1との間に設けられている。
変動表示δ11の後に、特2保留1についての停止表示δ12が実行される。具体的には、図843(b)に示すように、特2保留1についての当たり抽選の結果に対応した図柄の組み合わせ(図示の例では、外れである例えば137)が表示面41aのメイン表示領域MAに表示される。この停止表示δ12の際にも、メイン表示領域MAと第2始動口保留用領域Ds2との間に、特2専用演出用表示領域SAが設けられており、この特2専用演出用表示領域SAに、変動表示δ11の場合と同一の特2専用演出の画像が表示されている。
特2保留1についての停止表示δ12において、変動表示δ11の場合から引き続き、貝の画像SHが表示される。停止表示δ12では、貝の画像SHは、2枚の貝殻が少し開いた状態となる。特2保留についての遊技回V31~V35において停止表示が実行される毎に、2枚の貝殻が少しずつ大きく開く。
その他の遊技回V32~V35(図示は遊技回V35だけ)でも、同様に、変動表示δ11と停止表示δ12が行われるが、各変動表示δ11および各停止表示δ12においても、同様に、特2専用演出用表示領域SAが設けられ、当該特2専用演出用表示領域SAに、図843に示したものと同一の特2専用演出の画像が表示されるとともに、貝の画像SHが表示される。特2保留に基づく当たり抽選において大当たり当選した場合には、その大当たり当選に対応した遊技回の停止表示の際には、貝の画像SHは、2枚の貝殻が完全に開き、2枚の貝殻の間から例えば真珠が出現した状態となる。これによって、大当たり当選したことを演出する。
なお、特2保留1についての変動表示δ11および停止表示δ12において表示される貝の画像SHは、あくまでも一例であり、人物や、他の生物、特定の背景、ステージ、シーン等の他の画像に換えても良い。
全ての特2保留(ケース3の場合は特2保留1~特2保留4+)についての遊技回が終了した後に(時刻t33)、残りの特1保留(ケース3の場合は特1保留3と特1保留4)についての遊技回が再開される。特1保留3についての遊技回U33は、図831によって説明した特1保留3についての遊技回U3と同一である。特1保留3についての遊技回U33では、最初に、変動表示C11が実行される。変動表示C11は、図828(a)に示したものである。続いて、チャンス目を出現させる停止表示C12が実行される。停止表示C12は、図828(b)に示したものである。続いて、泡の出現演出C13が実行される。泡の出現演出C13は、図828(c)に示したものである。泡の出現演出C13の終了と共に、特1保留3についての遊技回U33が終了する。停止表示C12と泡の出現演出C13とによって、チャンス目を含む前兆予告演出(3回目)が構成される。
なお、変形例として、特2保留についての最後の遊技回V35と、当該遊技回V35の終了後に連続して実行される特1保留の遊技回との間に、上記キャプチャ画像をキャプチャしたそのままのサイズ(全画面のサイズ)で表示する画面を挿入する構成としてもよい。この場合、最後の遊技回V35に表示された特2専用演出用表示領域SA内の縮小されたキャプチャ画像がズームアップして上記の全画面のサイズのキャプチャ画像に移るように演出することで、特2保留の遊技回から保留連続演出を行なう特1保留の遊技回に、視覚的にスムーズな移行を行うことができる。
特1保留3についての遊技回U33に続いて実行される特1保留4についての遊技回U34では、最初に、変動表示G11が実行される。続いて、スーパーリーチ演出G12が実行される。続いて、当たり抽選の当否結果が外れであることに対応した停止表示G13が実行される。停止表示G13の終了と共に、特1保留4についての遊技回U34が終了する。特1保留3についての遊技回U33の内容、および特1保留4についての遊技回U34の内容については、特1保留2についての遊技回U32の途中で第2始動口34に遊技球が入球しなかった場合と、同一の内容となっている。なお、必ずしも同一の内容である必要はなく、特1保留3、特1保留4についての遊技回U33、U34の実行タイミングにおいて、各遊技回U33、U34における演出パターンを再設定して、遊技回の内容が変わる構成としてもよい。
ケース3の場合で、特2保留についての各遊技回V31~V35において特2専用演出を実行しない構成を考えてみる。この構成を比較例2とすると、この比較例2では、次の問題があった。
特2保留に基づいて実行される遊技回は最大、5回あり、5回の遊技回に費やす時間は、通常、長い時間(例えば、数分)となる。特に本実施形態のパチンコ機10では、貝の画像SHを用いた専用の演出を行っており、遊技回の時間はより長いものとなっている。このために、比較例2では、特1保留の保留連続演出が特2保留についての遊技回の実行のために途切れた場合に、それまでに実行されていた特1保留の遊技回で前兆予告演出が出現していたことを、遊技者によっては、すっかり忘れてしまうようなことがあった。
これに対して、本実施形態のパチンコ機10におけるケース3によれば、特2保留についての各遊技回V31~V35において、特2保留の遊技回に切り替わる直前に実行された特1保留についての遊技回で出現した前兆予告演出の全部もしくは一部についてのキャプチャ画像が特2専用演出として表示され続けることから、遊技者に対して、前兆予告演出が出現していたことが忘れられてしまうことを抑制し、特1保留の保留連続演出が続いていることを思い起こさせることができる。
なお、本実施形態のパチンコ機10におけるケース3によれば、特2保留についての各遊技回V31~V35の全てにおいてキャプチャ画像を表示させる構成としたが、これに対して変形例として、特2保留についての各遊技回V31~V35のうちの最後の遊技回(ケース3では遊技回V35)だけにおいてキャプチャ画像を表示させる構成としても良い。さらに、特2保留についての各遊技回V31~V35においてキャプチャ画像の表示を行わずに、特2保留についての各遊技回V31~V35の終了後に連続して実行される特1保留についての遊技回(ケース3では遊技回U33)において上記キャプチャ画像を表示させる構成としても良い。これらの変形例によれば、本実施形態のパチンコ機10と同様に、特1保留の保留連続演出が実行されている通常時における電動役物開放抽選において電役長開放に当選して特2保留の上限数以上の回数の特2保留についての遊技回が実行された場合に、当該特2保留についての遊技回の終了後に連続して実行される特1保留についての遊技回で、特1保留の保留連続演出が続いていることを思い起こさせることができる。
本実施形態のパチンコ機10では、特2保留の遊技回に切り替わる直前に実行された特1保留で保留連続演出が行われていたことを思い起こさせる特2専用演出として、前兆予告演出の全部もしくは一部をキャプチャしたキャプチャ画像の縮小画像を表示する構成としたが、これに換えて、前記キャプチャ画像を縮小せずにそのままのサイズで表示する構成としても良い。あるいは、前記キャプチャ画像の主要な部分の輪郭線画像(例えば、泡の輪郭線を示す画像)をそのままのサイズもしくは縮小して表示する構成としても良い。あるいは、前記キャプチャ画像の濃度を低下させて、そのままのサイズもしくは縮小して表示する構成等としても良い。さらに、キャプチャ画像に換えて、特2保留の遊技回に切り替わる直前に実行された特1保留についての遊技回における状況を示唆する情報(例えば、文字で表現された情報、アイコンで表現された情報)を表示する構成としてもよい。これらの変形例によっても、本実施形態のパチンコ機10と同様に、特2保留の遊技回に切り替わる直前に実行された特1保留に基づく遊技回で保留連続演出が行われていたことを遊技者に対して思い起こさせることができる。
また、上記特2専用演出として、前兆予告演出の全部もしくは一部をキャプチャしたキャプチャ画像の少なくとも一部を変化させた画像をそのままのサイズもしくは縮小して表示する構成としても良い。例えば、縮小して表示する場合、画像が目立ち難くなるため、キャプチャ画像に対して泡の量を多くする変化を施しても良い。
本実施形態のパチンコ機10では、貝の画像SHは、メイン表示領域MAと第1始動口保留用領域Ds1との間に設けられている。これに対して、変形例として、貝の画像SHを図843に示したものより大きくして、メイン表示領域MAに表示される図柄と重複する構成としてもよい。また、この大きくなった貝の画像が、キャプチャ画像が表示される特2専用演出用表示領域SAと重複する構成としてもよい。
《16-5》主制御装置において実行される各種処理:
次に、本実施形態のパチンコ機10において上述した処理を実行するための具体的な制御の一例を説明する。先に主制御装置60において実行される処理について説明し、その後、音声発光制御装置90及び表示制御装置100において実行される処理について説明する。
各遊技回の遊技を進行させるために、主制御装置60のMPU62は、タイマ割込み処理および通常処理を実行する。これらの処理について次に説明する。MPU62は、タイマ割込み処理及び通常処理の他に、停電信号の入力により起動されるNMI割込み処理を実行するが、これらの処理については説明を省略する。
<タイマ割込み処理>
図844は、タイマ割込み処理を示すフローチャートである。上述のように、タイマ割込み処理は、主制御装置60のMPU62によって定期的(例えば2msec周期)に起動される。
ステップSv0101では、各種検知センサ67a~67eの読み込み処理を実行する。すなわち、主制御装置60に接続されている各種検知センサ67a~67eの状態を読み込み、当該センサの状態を判定して検出情報(入球検知情報)を保存する。その後、ステップSv0102に進む。
ステップSv0102では、乱数初期値カウンタCINIの更新を実行する。具体的には、乱数初期値カウンタCINIに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した場合には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSv0103に進む。
ステップSv0103では、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、電動役物開放カウンタC4、および変動種別カウンタCSの値の更新を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、電動役物開放カウンタC4、および変動種別カウンタCSにそれぞれ1を加算すると共に、それらの各カウンタ値が最大値に達した場合には、それぞれ0にクリアする。そして、各カウンタC1~C4の更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSv0104に進む。なお、変動種別カウンタCSは、後述する通常処理(図848)において、その値を更新する。
ステップSv0104では、第1始動口33及び第2始動口34への入球に伴う始動口用の入球処理を実行する。ステップSv0104の始動口用の入球処理の詳細については後述する。ステップSv0104を実行した後、ステップSv0105に進む。
ステップSv0105では、スルーゲート35への入球に伴うスルー用の入球処理を実行する。ステップSv0105のスルー用の入球処理の詳細については後述する。ステップSv0105を実行した後、MPU62はタイマ割込み処理を終了する。
<始動口用の入球処理>
次に、始動口用の入球処理について説明する。始動口用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図844:Sv0104)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図845は、始動口用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSv0201では、遊技球が第1始動口33に入球(始動入球)したか否かを、第1始動口33に対応した検知センサの検知状態により判定する。ステップSv0201において、遊技球が第1始動口33に入球したと判定した場合には(Sv0201:YES)、ステップSv0202に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSv0203に進む。
ステップSv0203では、第1始動口33に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために外部信号設定処理を行う。その後、ステップSv0204に進む。
ステップSv0204では、第1保留エリアRaの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RaN(以下、第1始動保留個数RaNともいう)を読み出し、当該第1始動保留個数RaNを後述する処理の対象として設定する。第1始動保留個数RaNは、第1始動口33への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSv0209に進む。
ステップSv0201において、遊技球が第1始動口33に入球していないと判定した場合には(Sv0201:NO)、ステップSv0205に進み、遊技球が第2始動口34に入球したか否かを第2始動口34に対応した検知センサの検知状態により判定する。
ステップSv0205において、遊技球が第2始動口34に入球したと判定した場合には(Sv0205:YES)、ステップSv0206に進み、払出制御装置70に遊技球を3個払い出させるための賞球コマンドをセットする。その後、ステップSv0207に進む。一方、ステップSv0205において、遊技球が第2始動口34に入球していないと判定した場合には(Sv0205:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
ステップSv0207では、第2始動口34に遊技球が入球したことを遊技ホール側の管理制御装置に対して信号出力するために、外部信号設定処理を行う。その後、ステップSv0208に進む。
ステップSv0208では、第2保留エリアRbの保留個数記憶エリアに格納された値である始動保留個数RbN(以下、第2始動保留個数RbNともいう)を読み出し、当該第2始動保留個数RbNを後述する処理の対象として設定する。第2始動保留個数RbNは、第2始動口34への入球に基づく保留個数を示す。その後、ステップSv0209に進む。
ステップSv0209では、上述したステップSv0204又はステップSv0208において設定された始動保留個数N(RaN又はRbN)が上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。ステップSv0209において、始動保留個数Nが上限値未満でない場合には(Sv0209:NO)、本始動口用の入球処理を終了する。
一方、ステップSv0209において、始動保留個数Nが上限値未満である場合には(Sv0209:YES)、ステップSv0210に進み、対応する保留エリアの始動保留個数Nに1を加算した後、ステップSv0211に進み、合計保留個数記憶エリアに格納された値(以下、合計保留個数CRNと言う)に1を加算する。合計保留個数CRNは、第1始動保留個数RaNと第2始動保留個数RbNとの合計値を示す。その後、ステップSv0212に進む。
ステップSv0212では、ステップSv0103(図844)において更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3、および変動種別カウンタCSの各値を、対応する保留エリアの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわち、ステップSv0210において1を加算した保留個数と対応する記憶エリアに格納する。具体的には、第1始動保留個数RaNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSv0103にて更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値を、第1保留エリアRaの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSv0210において1を加算した第1始動保留個数RaNと対応する記憶エリアに格納する。また、第2始動保留個数RbNが処理の対象として設定されている場合には、ステップSv0103にて更新した当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値を、第2保留エリアRbの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリア、すなわちステップSv0210において1を加算した第2始動保留個数RbNと対応する記憶エリアに格納する。ステップSv0212を実行した後、ステップSv0213に進む。
ステップSv0213では、先判定処理を実行する。先判定処理は、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、およびリーチ乱数カウンタC3の各値の情報(保留情報)に基づいて、当たり抽選の当否判定結果(抽選結果)、大当たりの種別、リーチの発生の有無などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。先判定処理の詳細については後述する。ステップSv0213を実行した後、ステップSv0214に進む。
ステップSv0214では、保留コマンドを設定する処理を実行する。具体的には、当たり乱数カウンタC1、大当たり種別カウンタC2、リーチ乱数カウンタC3の各値の情報(保留情報)に基づいて実行された先判定処理の判定結果を保留コマンドとして設定する。
保留コマンドは、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生したこと及び当該入球に基づいて取得された保留情報に基づく先判定処理による判定結果(先判定情報)を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に、サブ側の制御装置に確認させるためのコマンドである。保留コマンドは、後述する通常処理のコマンド出力処理(図848:ステップSv0503)において音声発光制御装置90に送信される。
また、音声発光制御装置90は、第1始動口33への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第1始動口保留用領域Ds1における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。一方、第2始動口34への入球に基づいて送信された保留コマンドを受信した場合には、音声発光制御装置90は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を保留個数の増加に対応させて変更する。
主制御装置60のMPU62は、ステップSv0214を実行した後、本始動口用の入球処理を終了する。
<先判定処理>
次に、先判定処理について説明する。先判定処理は、始動口用の入球処理のサブルーチン(図845:Sv0213)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図846は、先判定処理を示すフローチャートである。上述のように先判定処理は、保留情報に基づいて、当たり抽選の当否判定、大当たりの種別の判定、リーチの発生の有無の判定などの判定を、当該保留情報が主制御装置60による当たり抽選の対象となるよりも前に実行する処理である。
ステップSv0301では、始動口用の入球処理(図845)における始動口への入球によって記憶エリアに格納された当たり乱数カウンタC1の値を把握する。その後、ステップSv0302に進み、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。具体的には、今回の入球よりも前の入球によって実行された先判定処理の判定結果を該当する記憶エリアから読み出し、今回の入球による当たり抽選よりも前に発生する確変大当たりの有無や、転落抽選への当選の有無を把握することによって、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点での抽選モードを判定する。
ステップSv0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードであると判定した場合には、(Sv0302:YES)、ステップSv0303に進み、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている低確率モード用の当否テーブル(図819(a))を参照する。その後、ステップSv0305に進み、低確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値の情報が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
一方、ステップSv0302において、今回の入球による当たり抽選が遊技回として実行される時点で、抽選モードが低確率モードでないと判定した場合には(Sv0302:NO)、ステップSv0304に進み、当否テーブル記憶エリア63aに記憶されている高確率モード用の当否テーブル(図819(b))を参照する。その後、ステップSv0305に進み、高確率モード用の当否テーブルを参照した結果、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応しているか否かを判定する。
ステップSv0305では、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が大当たりに対応していると判定した場合には(Sv0305:YES)、ステップSv0306に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納された大当たり種別カウンタC2の値を把握する。その後、ステップSv0307に進み、振分テーブル記憶エリア63bに記憶されている振分テーブルを参照する。具体的には、今回の振り分け対象となった大当たり種別カウンタC2が第1始動口33への入球に基づいて取得されたものである場合には、第1始動口用振分テーブルを参照し、第2始動口34への入球に基づいて取得されたものである場合には、第2始動口用振分テーブルを参照する。ステップSv0307を実行した後、ステップSv0308に進む。
ステップSv0308では、振分テーブルを参照した結果、今回把握した大当たり種別カウンタC2の値が、確変大当たりに対応しているか否かを判定する。ステップSv0308において、確変大当たりに対応していると判定した場合には(Sv0308:YES)、ステップSv0309に進み、先判定処理結果記憶エリア64hに確変大当たり情報を記憶する。その後、先判定処理を終了する。一方、ステップSv0308において、確変大当たりに対応していないと判定した場合には(Sv0308:NO)、ステップSv0310に進み、先判定処理結果記憶エリア64hに通常大当たり情報を記憶する。その後、ステップSv0315に進む。
ステップSv0305において、今回把握した当たり乱数カウンタC1の値が、大当たりに対応していないと判定した場合には(Sv0305:NO)、ステップSv0311に進み、今回の始動口への入球によって記憶エリアに格納されたリーチ乱数カウンタC3の値を把握する。その後、ステップSv0312に進み、リーチ判定用テーブル記憶エリア63cに記憶されているリーチ判定用テーブルを参照する。その後、ステップSv0313に進み、リーチ判定用テーブルを参照した結果、今回把握したリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ発生に対応しているか否かを判定する。
ステップSv0313において、リーチ発生に対応していると判定した場合には(Sv0313:YES)、ステップSv0314に進み、先判定処理結果記憶エリア64hにリーチ発生情報を記憶させる。その後、ステップSv0315に進む。一方、ステップSv0313において、リーチ発生に対応していないと判定した場合には(Sv0313:NO)、ステップSv0315に進む。
ステップSv0315では、始動口用の入球処理(図845)における始動口への入球によって記憶エリアに格納された変動種別カウンタCSの値を把握する。その後、ステップSv0316に進み、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63dに記憶されている大当たり用変動時間テーブルを参照して、変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSv0316を実行した後、ステップSv0317に進む。
ステップSv0317では、ステップSv0316によって取得した変動時間情報から変動パターンを特定し、特定した変動パターンの種別を先判定処理結果記憶エリア64hに記憶する。ステップSv0317を実行した後、本先判定処理を終了する。
<スルー用の入球処理>
次に、スルー用の入球処理について説明する。スルー用の入球処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図844:Sv0105)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図847は、スルー用の入球処理を示すフローチャートである。ステップSv0401では、遊技球がスルーゲート35に入球したか否かを判定する。ステップSv0401において、遊技球がスルーゲート35に入球したと判定した場合には(Sv0401:YES)、ステップSv0402に進み、役物保留個数SNが上限値(本実施形態では4)未満であるか否かを判定する。なお、役物保留個数SNは、電動役物開放抽選を行うために保留されているスルーゲート35への入球数を示す値である。本実施形態では、役物保留個数SNの最大値は4である。一方、ステップSv0401において、スルーゲート35に遊技球が入球しなかったと判定した場合には(Sv0401:NO)、本スルー用の入球処理を終了する。
ステップSv0402において、役物保留個数SNの上限値未満(4未満)であると判定した場合には(Sv0402:YES)、ステップSv0403に進み、役物保留個数SNに1を加算する。その後、ステップSv0404に進む。
ステップSv0404では、ステップSv0103(図844)において更新した電動役物開放カウンタC4の値をRAM64の電役保留エリア64dの空き記憶エリアのうち最初の記憶エリアに格納する。その後、スルー用の入球処理を終了する。
一方、ステップSv0402において、役物保留個数SNの値が上限値未満でないと判定した場合(Sv0402:NO)、すなわち、役物保留個数SNの値が上限値以上であると判定した場合には、電動役物開放カウンタC4の値を格納することなく、スルー用の入球処理を終了する。
<通常処理>
次に、通常処理について説明する。通常処理は、電源スイッチ88がオフ状態からオン状態に切り替えられたこと(以下、「電源投入」とも呼ぶ)に伴い主制御装置60のMPU62によって開始される処理である。通常処理においては、遊技の主要な処理が実行される。
図848は、通常処理を示すフローチャートである。ステップSv0501では、立ち上げ処理を実行する。具体的には、電源投入に伴う各制御装置の初期設定や、RAM64に記憶保持されたデータの有効性の判定などが実行される。その後、ステップSv0502に進む。
ステップSv0502では、立ち上げコマンドを設定する。立ち上げコマンドは、電源投入に伴ってサブ側の各制御装置に対してデモ動画を開始させるためのコマンドである。その後、ステップSv0503に進む。
ステップSv0503では、ステップSv0502において設定された立ち上げコマンドや、タイマ割込み処理又は前回に実行した通常処理で設定されたコマンド等の出力データを、サブ側の各制御装置に送信する。具体的には、賞球コマンドの有無を判定し、賞球コマンドが設定されていればそれを払出制御装置70に対して送信する。また、立ち上げコマンド、変動用コマンド、種別コマンド、保留コマンド等の演出に関するコマンドが設定されている場合には、それらを音声発光制御装置90に対して送信する。ステップSv0503を実行した後、ステップSv0504に進む。
ステップSv0504では、変動種別カウンタCSの更新を実行する。具体的には、変動種別カウンタCSに1を加算すると共に、カウンタ値が最大値に達した際にはカウンタ値を0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。その後、ステップSv0505に進む。
ステップSv0505では、払出制御装置70から受信した賞球計数信号や払出異常信号を読み込み、ステップSv0506に進む。ステップSv0506では、各遊技回における遊技を制御するための遊技回制御処理を実行する。遊技回制御処理では、当たり抽選、図柄表示装置41による図柄の変動表示の設定、第1図柄表示部37a,第2図柄表示部37bの表示制御などを行う。遊技回制御処理の詳細は後述する。ステップSv0506を実行した後、ステップSv0507に進む。
ステップSv0507では、遊技状態を移行させるための遊技状態移行処理を実行する。遊技状態移行処理を実行することにより、遊技状態が開閉実行モード、高確率モード、高頻度サポートモードなどに移行する。遊技状態移行処理の詳細は後述する。その後、ステップSv0508に進む。
ステップSv0508では、第2始動口34に設けられた電動役物34aを駆動制御するための電役サポート用処理を実行する。電役サポート用処理では、電動役物34aを開放状態とするか否かの判定を行う。電役サポート用処理の詳細は後述する。その後、ステップSv0509に進む。
ステップSv0509では、今回の通常処理の開始(厳密には、ステップSv0503のコマンド出力処理の開始)から所定時間(本実施形態では4msec)が経過したか否かを判定する。すなわち、次の通常処理の実行タイミングに至ったか否かを判定する。ステップSv0509において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していないと判定した場合には(Sv0509:NO)、ステップSv0510及びステップSv0511において、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間内で、乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行する。具体的には、ステップSv0510において、乱数初期値カウンタCINIに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、乱数初期値カウンタCINIの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。また、ステップSv0511において、変動種別カウンタCSに1を加算するとともに、そのカウンタ値が最大値に達した際には0にクリアする。そして、変動種別カウンタCSの更新値を、RAM64の該当するバッファ領域に格納する。一方、ステップSv0509において、今回の通常処理の開始から所定時間(4msec)が経過していると判定した場合には(Sv0509:YES)、ステップSv0503に戻り、ステップSv0503からステップSv0508までの各処理を実行する。
なお、ステップSv0503からステップSv0508の各処理の実行時間は遊技の状態に応じて変化するため、次の通常処理の実行タイミングに至るまでの残余時間は一定でなく変動する。したがって、かかる残余時間を使用して乱数初期値カウンタCINI及び変動種別カウンタCSの更新を繰り返し実行することにより、これらのカウンタの値をランダムに更新することができる。
<遊技回制御処理>
次に、遊技回制御処理について説明する。遊技回制御処理は、通常処理のサブルーチン(図848:Sv0506)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図849は、遊技回制御処理を示すフローチャートである。ステップSv0601では、開閉実行モード中か否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。開閉実行モードフラグは、後述する遊技状態移行処理において遊技状態を開閉実行モードに移行させる場合にONにされ、同じく遊技状態移行処理において開閉実行モードを終了させる場合にOFFにされる。
ステップSv0601において、開閉実行モード中であると判定した場合には(Sv0601:YES)、ステップSv0602以降の処理のいずれも実行することなく、本遊技回制御処理を終了する。すなわち、開閉実行モード中である場合には、第1始動口33又は第2始動口34への入球が発生しているか否かに関係なく、遊技回が開始されることはない。一方、ステップSv0601において、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Sv0601:NO)、ステップSv0602に進む。
ステップSv0602では、特図ユニット37が変動表示中であるか否かを判定する。具体的には、特図ユニット37に備えられる第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方が変動表示中であるか否かを判定する。この判定は、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアの特図変動表示中フラグがONであるか否かを判定することにより行われる。特図変動表示中フラグは、第1図柄表示部37aおよび第2図柄表示部37bのいずれか一方について変動表示を開始させる場合にONにされ、その変動表示が終了する場合にOFFにされる。
ステップSv0602において、特図ユニット37が変動表示中でないと判定した場合には(Sv0602:NO)、ステップSv0603に進む。
ステップSv0603では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を開始させるための変動開始処理を実行する。なお、変動開始処理の詳細は後述する。ステップSv0603を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSv0602において、特図ユニット37が変動表示中であると判定した場合には(Sv0602:YES)、ステップSv0604に進む。
ステップSv0604では、特図ユニット37における変動表示及び図柄表示装置41における変動表示を終了させるための変動終了処理を実行する。なお、変動終了処理の詳細は後述する。ステップSv0604を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
<変動開始処理>
次に、変動開始処理について説明する。変動開始処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図849:Sv0603)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図850は、変動開始処理を示すフローチャートである。ステップSv0701では、合計保留個数CRNが「0」を上回るか否かを判定する。合計保留個数CRNが「0」以下である場合とは、第1始動口33及び第2始動口34のいずれについても始動保留個数が「0」であることを意味する。したがって、ステップSv0701において、合計保留個数CRNが「0」以下であると判定した場合には(Sv0701:NO)、本変動開始処理を終了する。一方、ステップSv0701において、合計保留個数CRNが「0」を上回ると判定した場合には(Sv0701:YES)、ステップSv0702に進む。
ステップSv0702では、第1保留エリアRa又は第2保留エリアRbに記憶されている保留情報を変動開始後の状態に設定するための保留情報シフト処理を実行し、ステップSv0703に進む。保留情報シフト処理の詳細は後述する。
ステップSv0703では、当たり抽選において大当たりに当選したときの処理を含む当たり判定処理を行う。当たり判定処理の詳細については後述する。ステップSv0703を実行した後、ステップSv0704に進む。
ステップSv0704では、変動時間設定処理を実行する。変動時間設定処理とは、大当たりの有無やリーチの発生の有無等に基づいて、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bにおける今回の遊技回に要する時間である変動時間を設定するための処理である。変動時間設定処理の詳細については後述する。ステップSv0704を実行した後、ステップSv0705に進む。
ステップSv0705では、変動用コマンドを設定する。変動用コマンドには、今回の遊技回が第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるかを示す情報が含まれているとともに、リーチの発生の有無の情報及びステップSv0706で設定された変動時間の情報が含まれている。ステップSv0705を実行した後、ステップSv0706に進む。
ステップSv0706では、種別コマンドを設定する。種別コマンドには、大当たりの有無及び振分け判定の結果の情報が含まれる。つまり、種別コマンドには、大当たりの種別の情報として、16R確変大当たりの情報、8R確変大当たりの情報、16R通常大当たりの情報、8R通常大当たりの情報、又は、当たり抽選についての外れ結果の情報が含まれている。
ステップSv0705およびステップSv0706にて設定された変動用コマンド及び種別コマンドは、通常処理(図848)におけるステップSv0503によって、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信した変動用コマンド及び種別コマンドに基づいて、その遊技回における演出の内容を決定し、その決定した演出の内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSv0706を実行した後、ステップSv0707に進む。
ステップSv0707では、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部に、図柄の変動表示を開始させる。具体的には、RAM64の第2図柄表示部フラグがONではない場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第1図柄表示部37aであると特定して変動表示を開始させ、第2図柄表示部フラグがONである場合には、今回の遊技回に対応した図柄表示部が第2図柄表示部37bであると特定して変動表示を開始させる。ステップSv0707を実行した後、ステップSv0708に進む。
ステップSv0708では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをONする。ステップSv0708を実行した後、本変動開始処理を終了する。
<保留情報シフト処理>
次に、保留情報シフト処理について説明する。保留情報シフト処理は、変動開始処理のサブルーチン(図850:Sv0702)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図851は、保留情報シフト処理を示すフローチャートである。ステップSv0801では、保留情報シフト処理を実行する処理対象である保留エリアが第1保留エリアRaであるか否かを判定する。具体的には、第1保留エリアRa(図818)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第1保留エリアRaの第1エリアに記憶されている保留情報)の方が、第2保留エリアRb(図818)に時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報(第2保留エリアRbの第1エリアに記憶されている保留情報)よりも先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第1保留エリアRaであると判定する。一方、第1保留エリアRaに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報よりも、第2保留エリアRbに時系列的に記憶された保留情報のうち最も先に記憶された保留情報の方が先に保留エリアに記憶されている場合には、処理対象である保留エリアを第2保留エリアRbであると判定する。すなわち、ステップSv0801の処理を実行することにより、第1保留エリアRaまたは第2保留エリアRbに記憶された順に、保留情報を処理対象とすることができる。
ステップSv0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaであると判定した場合には(ステップSv0801:YES)、ステップSv0802~ステップSv0807の第1保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。一方、ステップSv0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(ステップSv0801:NO)、ステップSv0808~ステップSv0813の第2保留エリア用の保留情報シフト処理を実行する。
ステップSv0802では、第1保留エリアRaの第1始動保留個数RaNを1減算した後、ステップSv0803に進み、合計保留個数CRNを1減算する。その後、ステップSv0804に進む。ステップSv0804では、第1保留エリアRaの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSv0805に進む。
ステップSv0805では、第1保留エリアRaの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSv0805を実行した後、ステップSv0806に進む。
ステップSv0806では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONである場合には当該フラグをOFFにし、ONではない場合にはその状態を維持する。第2図柄表示部フラグは、今回の変動表示の開始の対象が第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bのいずれであるかを特定するための情報である。その後、ステップSv0807へ進む。
ステップSv0807では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第1保留エリアRaに対応していることの情報、すなわち第1始動口33に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。なお、ステップSv0807において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図848)におけるステップSv0503において、音声発光制御装置90に送信される。
ステップSv0801において、処理対象の保留エリアが第1保留エリアRaではないと判定した場合、すなわち、処理対象の保留エリアが第2保留エリアRbであると判定した場合には(Sv0801:NO)、ステップSv0808に進む。
ステップSv0808では、第2保留エリアRbの第2始動保留個数RbNを1減算する。その後、ステップSv0809に進む。ステップSv0809では、合計保留個数CRNを1減算し、ステップSv0810に進み、第2保留エリアRbの第1エリアに格納されているデータを実行エリアAEに移動させる。その後、ステップSv0811に進む。
ステップSv0811では、第2保留エリアRbの記憶エリアに格納されているデータをシフトさせる処理を実行する。このデータシフト処理は、第1~第4エリアに格納されているデータを下位エリア側に順にシフトさせる処理である。具体的には、第1エリアのデータをクリアすると共に、第2エリア→第1エリア、第3エリア→第2エリア、第4エリア→第3エリアといった具合に各エリア内のデータをシフトさせる。ステップSv0811を実行した後、ステップSv0812に進む。
ステップSv0812では、各種フラグ記憶エリア64gの第2図柄表示部フラグがONではない場合には当該フラグをONにし、ONである場合にはその状態を維持する。その後、ステップSv0813に進む。
ステップSv0813では、シフト時コマンドを設定する。シフト時コマンドは、保留エリアのデータのシフトが行われたことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この場合、ROM63のコマンド情報記憶エリア63gから、今回のデータのシフトの対象となった保留エリアが、第2保留エリアRbに対応していることの情報、すなわち第2始動口34に対応していることの情報を含むシフト時コマンドを選定し、その選定したシフト時コマンドを音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、本保留情報シフト処理を終了する。
ステップSv0813において設定されたシフト時コマンドは、通常処理(図848)におけるステップSv0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90は、受信したシフト時コマンドに基づいて、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を、保留個数の減少に対応させて変更させるためのコマンドを表示制御装置100に送信する。当該コマンドを受信した表示制御装置100は、図柄表示装置41の第2始動口保留用領域Ds2における表示を保留個数の減少に対応させて変更する。
<当たり判定処理>
次に、当たり判定処理について説明する。当たり判定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図850:Sv0703)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図852は、当たり判定処理を示すフローチャートである。ステップSv0901では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSv0901において、高確率モードであると判定した場合には(Sv0901:YES)、ステップSv0902に進み、高確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている当たり乱数カウンタC1の値が、図819(b)に示す高確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSv0904に進む。
一方、ステップSv0901において高確率モードではないと判定した場合には(Sv0901:NO)、ステップSv0903に進み、低確率モード用の当否テーブルを参照して当否判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている当たり乱数カウンタC1の値が、図819(a)に示す低確率モード用の当否テーブルにおいて大当たり当選として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSv0904に進む。
ステップSv0904では、ステップSv0902又はステップSv0903における当否判定(当たり抽選)の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。ステップSv0904において、当否判定の結果が大当たり当選である場合には(Sv0904:YES)、ステップSv0905に進む。
ステップSv0905では、RAM64の第2図柄表示部フラグがONであるか否かを判定する。ステップSv0905において、第2図柄表示部フラグがONではないと判定した場合には(Sv0905:NO)、ステップSv0906に進み、第1始動口用の振分テーブル(図820(a)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりの数値範囲、8R確変大当たりの数値範囲、16R通常大当たりの数値範囲、8R通常大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。
一方、ステップSv0905において、第2図柄表示部フラグがONであると判定した場合には(Sv0905:YES)、ステップSv0907に進み、第2始動口用の振分テーブル(図820(b)参照)を参照して振分判定を行う。具体的には、実行エリアAEに格納されている大当たり種別カウンタC2の値が、16R確変大当たりの数値範囲、8R通常大当たりの数値範囲のいずれに含まれているかを判定する。ステップSv0906又はステップSv0907の処理を実行した後、ステップSv0908に進む。
ステップSv0908では、ステップSv0906又はステップSv0907において振り分けた大当たりの種別に対応したフラグ(大当たりフラグ)をONにする。具体的には、16R確変大当たりである場合には16R確変大当たりフラグをONにし、8R確変大当たりである場合には8R確変大当たりフラグをONにし、16R通常大当たりである場合には16R通常大当たりフラグをONにし、8R通常大当たりである場合には8R通常大当たりフラグをONにする。ステップSv0908を実行した後、ステップSv0909に進む。
ステップSv0909では、大当たり用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、大当たりに当選することとなる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63f(図817)に記憶されている大当たり用の停止結果テーブルを参照することで、ステップSv0906又はステップSv0907において振り分けた大当たりの種別に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSv0909を実行した後、当たり判定処理を終了する。
ステップSv0904において、ステップSv0902又はステップSv0903における当たり抽選の結果が大当たり当選でない場合には(Sv0904:NO)、ステップSv0910に進み、リーチ判定用テーブルを参照して、当該遊技回においてリーチが発生するか否かの判定を行う。具体的には、実行エリアAEに記憶されているリーチ乱数カウンタC3の値が、リーチ判定用テーブル記憶エリア63c(図817)に記憶されているリーチ判定用テーブルにおいて、リーチが発生として設定されている値と一致しているか否かを判定する。その後、ステップSv0911に進む。
ステップSv0911において、ステップSv0910におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生するというものである場合には(Sv0911:YES)、ステップSv0912に進み、リーチ発生フラグをONする。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのリーチ発生フラグをONする。ステップSv0912を実行した後、ステップSv0913に進む。
一方、ステップSv0911において、ステップSv0910におけるリーチ判定の結果が当該遊技回においてリーチが発生しないというものである場合には(Sv0911:NO)、ステップSv0912を実行することなく、ステップSv0913に進む。
ステップSv0913では、外れ用の停止結果を設定する処理を実行する。具体的には、外れ結果となる今回の遊技回において、第1図柄表示部37a又は第2図柄表示部37bに、いずれの停止結果を表示した状態で変動表示を終了させるかを設定するための処理である。具体的には、停止結果テーブル記憶エリア63fにおける外れ用の停止結果テーブルを参照することで、実行エリアAEに格納されている当たり乱数カウンタC1の値に対応した停止結果データのアドレス情報を取得し、そのアドレス情報をRAM64の停止結果アドレス記憶エリアに格納する。ステップSv0913を実行した後、当たり判定処理を終了する。
<変動時間設定処理>
次に、変動時間設定処理について説明する。変動時間設定処理は、変動開始処理のサブルーチン(図850:Sv0704)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図853は、変動時間設定処理を示すフローチャートである。ステップSv1001では、RAM64の抽選カウンタ用バッファ64aにおける変動種別カウンタバッファに記憶されている変動種別カウンタCSの値を取得する。その後、ステップSv1002に進む。
ステップSv1002では、変動時間テーブルを特定する処理を実行する。変動時間テーブルは、図柄が変動を開始してから停止するまでの時間である変動時間の情報(変動時間情報)と変動種別カウンタCSの値とをデータ要素とする表形式のデータである。ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hには、遊技状態や、大当たりと時短付与の有無、リーチ発生の有無に応じた様々な種類の変動時間テーブルを記憶している。ステップS1102では、これらの変動時間テーブルから一の変動時間テーブルを特定する。具体的には、高確率モードフラグと高頻度サポートモードフラグとに基づいて、現在の遊技状態が低確低サポ状態、高確高サポ状態、低確高サポ状態、高確低サポ状態のうちのいずれにあるかを判定し、当該判定結果と、今回の遊技回に係る、大当たりや時短付与の有無を判定する当否判定の判定結果と、リーチ発生の有無を判定するリーチ判定の判定結果とに基づいて、ROM63の変動時間テーブル記憶エリア63hの中から一の変動時間テーブルの特定を行う。ステップSv1002を実行した後、ステップSv1003に進む。
ステップSv1003では、ステップSv1002で特定した変動時間テーブルを参照することによって、ステップSv1001で取得した変動種別カウンタCSの値に対応した変動時間情報を取得する。ステップSv1003を実行した後、ステップSv1004に進む。
ステップSv1004では、ステップSv1003で取得した変動時間情報をRAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた変動時間カウンタエリアにセットする。その後、変動時間設定処理を終了する。
<変動終了処理>
次に、変動終了処理について説明する。変動終了処理は、遊技回制御処理のサブルーチン(図849:Sv0604)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図854は、変動終了処理を示すフローチャートである。ステップSv1101では、今回の遊技回の変動時間が経過したか否かを判定する。変動時間とは、上述したように、図柄列が変動を開始してから全ての図柄列が停止するまでの時間であり、単位遊技時間の一部である。具体的には、ステップSv1101では、RAM64の変動時間カウンタエリア(各種カウンタエリア64f)に格納されている変動時間情報の値が「0」となったか否かを判定する。当該変動時間情報の値は、前述した変動時間設定処理(図853)において設定されたものである。この設定された変動時間情報の値は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。
ステップSv1101において、変動時間が経過していないと判定した場合には(Sv1101:NO)、本変動終了処理を終了する。
ステップSv1101において、変動時間が経過していると判定した場合には(Sv1101:YES)、ステップSv1102に進み、第1図柄表示部37a及び第2図柄表示部37bのうち今回の遊技回に対応した図柄表示部における図柄の変動を終了させる処理を行う。続く、ステップSv1103では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gにおける特図変動表示中フラグ記憶エリアに記憶されている特図変動表示中フラグをOFFする。ステップSv1103を実行した後、ステップSv1104に進む。
ステップSv1104では、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかがONであるか否かを判定する。ステップSv1104において、上記フラグのいずれもがONではない、すなわち、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選でないと判定した場合には(Sv1104:NO)、ステップSv1105に進む。
ステップSv1105では、サポートモードが高頻度サポートモードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高頻度サポートモードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSv1105において、高頻度サポートモードフラグがONであると判定した場合には(Sv1105:YES)、ステップSv1106に進み、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。ステップSv1106において、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回ると判定した場合には(Sv1106:YES)、ステップSv1107に進み、遊技回数カウンタPNCの値を1減算する。ステップSv1107を実行した後、ステップSv1108に進む。一方、ステップSv1106において、遊技回数カウンタPNCの値が0以下であると判定した場合には(Sv1106:NO)、ステップSv1107を実行することなく、ステップSv1108に進む。
ステップSv1108では、抽選モードが高確率モードであるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの高確率モードフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSv1108において、高確率モードフラグがONでないと判定した場合には(Sv1108:NO)、ステップSv1109に進み、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回るか否かを判定する。
ステップSv1109において、遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていないと判定した場合(ステップSv1109:NO)には、ステップSv1110に進み、高頻度サポートモードフラグをOFFする。ステップSv1110を実行した後、本変動時間終了処理を終了する。
ステップSv1108において高確率モードフラグがONであると判定した場合(Sv1108:YES)、または、ステップSv1109において遊技回数カウンタPNCの値が0を上回っていると判定した場合(ステップSv1109:YES)には、ステップSv1110を実行することなく、本変動時間終了処理を終了する。また、ステップSv1105において、高頻度サポートモードフラグがONでないと判定した場合(Sv1105:NO)に、ステップSv106~ステップSv1110を実行することなく、本変動時間終了処理を終了する。
一方、ステップSv1104において、16R確変大当たりフラグ、8R確変大当たりフラグ、16R通常大当たりフラグ、8R通常大当たりフラグの内のいずれかのフラグがONである、すなわち、今回の遊技回に係る当たり抽選の結果が大当たり当選であると判定した場合には(Sv1104:YES)、ステップSv1111に進み、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gの開閉実行モードフラグをONする。ステップSv1111を実行した後、本変動時間終了処理を終了する。
<遊技状態移行処理>
次に、遊技状態移行処理について説明する。遊技状態移行処理は、通常処理のサブルーチン(図848:Sv0507)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図855は、遊技状態移行処理を示すフローチャートである。ステップSv1201では、エンディング期間フラグがONであるか否かを判定する。エンディング期間フラグは、開閉実行モードにおける大入賞口開閉処理期間の終了時(エンディング期間の開始時)にONにされ、エンディング期間の終了時にOFFにされる。エンディング期間は、開閉実行モードにおいてエンディング演出を実行するための期間である。
ステップSv1201において、エンディング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sv1201:NO)、ステップSv1202に進み、開閉処理期間フラグがONであるか否かを判定する。開閉処理期間フラグは、開閉実行モード中においてオープニング期間が終了し、可変入賞装置36の開閉扉36bの開閉動作が実行される期間である大入賞口開閉処理期間が開始されるタイミングでONにされ、当該開閉扉36bの開閉動作が終了するタイミングでOFFにされる。
ステップSv1202において、開閉処理期間フラグがONではないと判定した場合には(Sv1202:NO)、ステップSv1203に進み、オープニング期間フラグがONであるか否かを判定する。オープニング期間フラグは、オープニング期間の開始時にONにされ、オープニング期間の終了時にOFFにされる。
ステップSv1203において、オープニング期間フラグがONではないと判定した場合には(Sv1203:NO)、ステップSv1204に進み、開閉実行モードフラグがONであるか否かを判定する。ステップSv1204において、開閉実行モードフラグがONであると判定した場合には(Sv1204:YES)、ステップSv1205に進む。一方、ステップSv1204において、開閉実行モードフラグがOFFであると判定した場合には(Sv1204:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSv1205では、高確率モードフラグをOFFにする。その後、ステップSv1206に進む。ステップSv1206では、高頻度サポートモードフラグをOFFにする。その後、ステップSv1207に進む。
ステップSv1207では、開閉シナリオを設定する開閉シナリオ設定処理を実行する。開閉シナリオは、ラウンド遊技における開閉扉36bの開閉動作のパターンを定めるもので、本実施形態では、開閉扉36bを閉鎖状態から開放状態へ移行する条件(以下、「開放条件」とも呼ぶ)と、開閉扉36bを開放状態から閉鎖状態へ移行する条件(以下、「閉鎖条件」とも呼ぶ)と、が記録されたプログラムである。開閉シナリオは、ROM63の開閉シナリオ記憶エリア63hに記憶されている
開放条件は、例えば下記の通りである。
・パチンコ機10の現在の状態が、開閉実行モードにおける各ラウンド遊技を開始するタイミングであること。
上記1つの項目が成立した場合に、開閉扉36bは閉鎖状態から開放状態に移行する。
閉鎖条件は、例えば下記の通りである。
・各ラウンド遊技を開始してからの経過時間が、予め定められた上限継続時間(例えば15秒)を超えること。
・各ラウンド遊技を開始してから大入賞口36aへ入球した遊技球の個数が、予め定められた上限個数を超えること。
上記2つの項目のうちのいずれか一方が成立した場合に、開閉扉36bは開放状態から閉鎖状態に移行する。
ステップSv1207を実行した後、前述したステップSv1208に進む。
ステップSv1208では、オープニング時間設定処理を実行する。オープニング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるオープニング期間の時間的長さ(以下、オープニング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のオープニング期間において同じ一定の長さのオープニング時間を設定する。具体的には、オープニング時間を決定する第3タイマカウンタエリアT3に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第3タイマカウンタエリアT3は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSv1208を実行した後、ステップSv1209に進む。
ステップSv1209では、オープニングコマンドを設定する。設定されたオープニングコマンドは、通常処理(図848)におけるステップSv0503にて、音声発光制御装置90に送信される。このオープニングコマンドには、設定したオープニング時間および今回の開閉実行モードのラウンド数の情報が含まれる。音声発光制御装置90では、受信したオープニングコマンドに基づいて、オープニング時間および大入賞口開閉処理期間に対応した演出の内容を決定し、その決定した内容が実行されるように各種機器を制御する。ステップSv1209を実行した後、ステップSv1210に進み、オープニング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSv1203において、オープニング期間フラグがONであると判定した場合には(Sv1203:YES)、ステップSv1211に進む。
ステップSv1211では、オープニング期間が終了したか否かを判定する。具体的には、第3タイマカウンタエリアT3の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSv1211において、オープニング期間が終了したと判定した場合には(Sv1211:YES)、ステップSv1212に進み、オープニング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSv1213に進む。
ステップSv1213では、今回の開閉実行モードの種別を報知するためのラウンド表示の開始処理を実行する。具体的には、RAM64の停止結果アドレス記憶エリアに記憶されているアドレス情報を確認する。そして、確認したアドレス情報に基づいて、ROM63に記憶されている停止結果データ群の中から、上記アドレス情報に対応した停止結果データを特定するとともに、その特定した停止結果データからラウンド回数の内容を確認する。その後、その確認したラウンド回数の内容を、メイン表示部45におけるラウンド表示部39に出力する。これにより、ラウンド表示部39では上記出力に係るラウンドの情報が表示される。ステップSv1213を実行した後、ステップSv1214に進む。
ステップSv1214では、開閉処理期間フラグをONにする。続くステップSv1215では、開閉処理開始コマンドを設定する。開閉処理開始コマンドは、開閉処理期間が開始されたことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉処理開始コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図848:ステップSv0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSv1215を実行した後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSv1202において、開閉処理期間フラグがONであると判定した場合には(Sv1202:YES)、ステップSv1216に進み、大入賞口開閉処理を実行する。大入賞口開閉処理については後述する。ステップSv1216を実行した後、ステップSv1217に進む。
ステップSv1217では、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。具体的には、開閉扉36bが開放された回数をカウントするための第1ラウンドカウンタエリアRC1の値が「0」であるか否かによって、大入賞口開閉処理が終了したか否かを判定する。ステップSv1217において、大入賞口開閉処理が終了したと判定した場合には(Sv1217:YES)、ステップSv1218に進む。一方、ステップSv1217において、大入賞口開閉処理が終了していないと判定した場合には(Sv1217:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSv1218では、開閉処理期間フラグをOFFにし、その後、ステップSv1219に進む。
ステップSv1219では、ラウンド表示の終了処理を実行する。当該処理では、メイン表示部45におけるラウンド表示部39が消灯されるように当該ラウンド表示部39の表示制御を終了する。ステップSv1219を実行した後、ステップSv1220に進む。
ステップSv1220では、エンディング時間設定処理を実行する。エンディング時間設定処理は、開閉実行モードにおけるエンディング期間の時間的長さ(以下、エンディング時間とも呼ぶ)を設定する処理である。本実施形態においては、毎回のエンディング期間において同じ一定の長さのエンディング時間を設定する。具体的には、エンディング時間を決定する第4タイマカウンタエリアT4に「3000」(すなわち、6sec)をセットする。なお、第4タイマカウンタエリアT4は、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられている。ステップSv1220を実行した後、ステップSv1221に進む。
ステップSv1221では、エンディングコマンドを設定する。この設定されたエンディングコマンドは、通常処理(図848)におけるステップSv0503において、音声発光制御装置90に送信される。音声発光制御装置90では、エンディングコマンドを受信することに基づいて、開閉実行モードに対応した演出を終了させる。ステップSv1221を実行した後、ステップSv1222に進む。
ステップSv1222では、エンディング期間フラグをONにする。その後、本遊技状態移行処理を終了する。
ステップSv1201において、エンディング期間フラグがONであると判定した場合には(Sv1201:YES)、ステップSv1223に進む。
ステップSv1223では、エンディング期間が終了したか否かの判定を行う。具体的には、エンディング時間設定処理(Sv1220)において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSv1220において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」であると判定した場合には(Sv1223:YES)、ステップSv1224に進む。
ステップSv1224では、エンディング期間フラグをOFFにする。その後、ステップSv1225に進み、エンディング期間終了時の移行処理を実行する。エンディング期間終了時の移行処理は、今回のエンディング期間が終了した後の遊技回の各種モードを設定するための処理である。エンディング期間終了時の移行処理の詳細は後述する。ステップSv1225を実行した後、ステップSv1226に進み、開閉実行モードフラグをOFFにする。ステップSv1226を実行した後、ステップSv1227に進む。
ステップSv1227では、合計保留個数CRNが「0」であるか否かを判定する。合計保留個数CRNが「0」である場合とは、第1始動口33及び第2始動口34のいずれについても始動保留個数が「0」であることを意味する。ステップSv1227において、合計保留個数CRNが「0」であると判定した場合には(Sv1227:YES)、ステップSv1228に進む。
ステップSv1228では、客待ちコマンドを設定する。客待ちコマンドは、図柄の変動(遊技回)が終了した時点において保留情報記憶エリア64bに保留情報が1つも記憶されていないことをサブ側の制御装置である音声発光制御装置90に認識させるための情報を含むコマンドである。この設定された客待ちコマンドは、通常処理(図848)におけるステップSv1228において、音声発光制御装置90に送信される。ステップSv1228を実行した後、本遊技回制御処理を終了する。
一方、ステップSv1227において、合計保留個数CRNが「0」ではないと判定した場合には(Sv1227:NO)、そのまま本遊技回制御処理を終了する。また、ステップSv1223において、エンディング時間として設定した第4タイマカウンタエリアT4の値が「0」ではないと判定した場合には(Sv1223:NO)、そのまま本遊技状態移行処理を終了する。
<大入賞口開閉処理>
次に、大入賞口開閉処理について説明する。大入賞口開閉処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図855:Sv1216)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図856は、大入賞口開閉処理を示すフローチャートである。ステップSv1301では、開閉扉36bは開放中であるか否かを判定する。具体的には、可変入賞駆動部36cの駆動状態に基づいて判定を行う。ステップSv1301において、開閉扉36bは開放中ではないと判定した場合には(Sv1301:NO)、ステップSv1302に進む。
ステップSv1302では、開閉扉36bの開放条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの開放のタイミングであるか否かを判定する。ステップSv1302において、開閉扉36bの開放条件が成立したと判定した場合には(Sv1302:YES)、ステップSv1303に進む。
ステップSv1303では、開閉扉36bを開放する。その後、ステップSv1304に進む。
ステップSv1304では、開閉扉開放コマンドを設定する。開閉扉開放コマンドは、開閉扉36bが開放したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉開放コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図848:ステップSv0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSv1304を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSv1302において、開閉扉36bの開放条件が成立していないと判定した場合には(Sv1302:NO)、ステップSv1303およびステップSv1304を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSv1301において、開閉扉36bは開放中であると判定した場合には(Sv1301:YES)、ステップSv1305に進む。
ステップSv1305では、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したか否かを判定する。具体的には、開閉シナリオ設定処理によって設定された開閉シナリオを読み込み、開閉扉36bの閉鎖のタイミングであるか否かを判定する。ステップSv1305において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立したと判定した場合には(Sv1305:YES)、ステップSv1306に進む。
ステップSv1306では、開閉扉36bを閉鎖する。その後、ステップSv1307に進む。
ステップSv1307では、開閉扉閉鎖コマンドを設定する。開閉扉閉鎖コマンドは、開閉扉36bが閉鎖したことをサブ側の制御装置に認識させるためのコマンドである。開閉扉閉鎖コマンドは、通常処理のコマンド出力処理(図848:ステップSv0503)において音声発光制御装置90に送信される。ステップSv1307を実行した後、大入賞口開閉処理を終了する。
ステップSv1305において、開閉扉36bの閉鎖条件が成立していないと判定した場合には(Sv1305:NO)、ステップSv1306およびステップSv1307を実行することなく、大入賞口開閉処理を終了する。
<エンディング期間終了時の移行処理>
次に、エンディング期間終了時の移行処理について説明する。エンディング期間終了時の移行処理は、遊技状態移行処理のサブルーチン(図855:Sv1225)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図857は、エンディング期間終了時の移行処理を示すフローチャートである。ステップSv1401では、大当たりフラグにおいて確変大当たりに対応するフラグがONにされているか否かを判定する。すなわち、RAM64の16R確変大当たりフラグ又は8R確変大当たりフラグがONであるか否かを判定する。
ステップSv1401において、RAM64の16R確変大当たりフラグ又は8R確変大当たりフラグがONであると判定した場合には(Sv1401:YES)、ステップSv1402に進み、RAM64の16R確変大当たりフラグおよび8R確変大当たりフラグのうちのONとなっているフラグをOFFする。ステップSv1402を実行した後、ステップSv1403に進む。
ステップSv1403では、高確率モードフラグをONにし、その後、ステップSv1404に進み、高頻度サポートモードフラグをONにする。これにより、開閉実行モードを終了した後に、抽選モードが高確率モードであり、且つ、サポートモードが高頻度サポートモードである遊技状態に移行する。その後、ステップSv1405に進む。
ステップSv1405では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた遊技回数カウンタPNCに100をセットする。遊技回数カウンタPNCにセットされる値は、遊技回数を限定して高頻度サポートモードを実行する際の、当該遊技回数を示す値である。その後、ステップSv1406に進む。
ステップSv1406では、抽選モードが高確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、ステップSv1411に進む。
一方、ステップSv1401において、RAM64の16R確変大当たりフラグおよび8R確変大当たりフラグがONでないと判定した場合には(Sv1401:NO)、ステップSv1407に進み、RAM64の8R通常大当たりフラグをOFFする。その後、ステップSv1408に進む。
ステップSv1408では、高頻度サポートモードフラグをONにした後、ステップSv1409に進み、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた遊技回数カウンタPNCに100をセットする。その後、ステップSv1410に進む。
ステップSv1410では、抽選モードが低確率モードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである低確率モードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、ステップSv1411に進む。
ステップSv1411では、サポートモードが高頻度サポートモードであることをサブ側の制御装置に認識させるための情報を含むコマンドである高頻度サポートモードコマンドを、音声発光制御装置90への送信対象のコマンドとして設定する。その後、エンディング期間終了時の移行処理を終了する。
<電役サポート用処理>
次に、電役サポート用処理について説明する。電役サポート用処理は、通常処理のサブルーチン(図848:Sv0508)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図858は、電役サポート用処理を示すフローチャートである。ステップSv1501では、サポート中であるか否かを判定する。具体的には、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート中フラグがONであるか否かを判定する。サポート中フラグは、第2始動口34の電動役物34aを開放状態にさせる場合にONにされ、閉鎖状態に復帰させる場合にOFFにされるフラグである。ステップSv1501において、サポート中フラグがONではないと判定した場合には(Sv1501:NO)、ステップSv1502に進む。
ステップSv1502では、RAM64の各種フラグ記憶エリア64gのサポート当選フラグがONであるか否かを判定する。サポート当選フラグは、電動役物34aを開放状態とするか否かの電動役物開放抽選において開放状態当選となった場合にONにされ、サポート中フラグがONである場合にOFFにされるフラグである。ステップSv1502において、サポート当選フラグがONではないと判定した場合には(Sv1502:NO)、ステップSv1503に進む。
ステップSv1503では、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。第2タイマカウンタエリアT2にセットされたカウント値は、タイマ割込み処理が起動される都度、すなわち2msec周期で1減算される。
ステップSv1503において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sv1503:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sv1503:YES)、ステップSv1504に進む。
ステップSv1504では、普図ユニット38における図柄の変動表示の終了タイミングであるか否かを判定する。ステップSv1504において、変動表示の終了タイミングであると判定した場合には(Sv1504:YES)、ステップSv1505に進み、外れ表示を設定した後、本電役サポート用処理を終了する。外れ表示が設定されることにより、外れ表示を停止表示した状態で普図ユニット38における図柄の変動表示が終了される。一方、ステップSv1504において、変動表示の終了タイミングでないと判定した場合には(Sv1504:NO)、ステップSv1506に進む。
ステップSv1506では、役物保留個数SNの値が「0」より大きいか否かを判定する。ステップSv1506において、役物保留個数SNの値が「0」であると判定した場合には(Sv1506:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSv1506において、役物保留個数SNの値が「0」より大きいと判定した場合には(Sv1506:YES)、ステップSv1507に進む。
ステップSv1507では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、その後、ステップSv1508に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。ステップSv1507において開閉実行モードではなく(Sv1507:NO)、且つ、ステップSv1508において高頻度サポートモードである場合には(Sv1508:YES)、ステップSv1509に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64cに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC5の値が0~190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「750」(すなわち1.5sec)をセットする。第2タイマカウンタエリアT2は、タイマ割込み処理が起動される度に1減算される。その後、ステップSv1510に進む。
ステップSv1510では、ステップSv1509の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSv1510において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選であると判定した場合には(Sv1510:YES)、ステップSv1511に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、RAM64の各種カウンタエリア64fに設けられた第2ラウンドカウンタエリアRC2に「3」をセットする。第2ラウンドカウンタエリアRC2は、電動役物34aが開放された回数をカウントするためのカウンタエリアである。その後、電役サポート用処理を終了する。
一方、ステップSv1510において、電動役物開放抽選の結果がサポート当選でないと判定した場合には(Sv1510:NO)、ステップSv1511の処理を実行することなく、電役サポート用処理を終了する。
ステップSv1507において開閉実行モードであると判定した場合(Sv1507:YES)、又は、ステップSv1508において高頻度サポートモードでないと判定した場合には(Sv1508:NO)、ステップSv1512に進み、電動役物開放抽選を行う。具体的には、電役保留エリア64cに記憶されている値をシフトし、実行エリアにシフトされた電動役物開放カウンタC5の値が0~190であった場合に、電動役物開放抽選に当選となる。また、電動役物開放抽選と同時に第2タイマカウンタエリアT2に「14750」(すなわち29.5sec)をセットする。その後、ステップSv1513に進む。
ステップSv1513では、ステップSv1512の電動役物開放抽選の結果がサポート当選であるか否かを判定する。ステップSv1513において、サポート当選でないと判定した場合には(Sv1513:NO)、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSv1513において、サポート当選であると判定した場合には(Sv1513:YES)、ステップSv1514に進み、サポート当選フラグをONにするとともに、第2ラウンドカウンタエリアRC2に「1」をセットした後に、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSv1502において、サポート当選フラグがONであると判定した場合には(Sv1502:YES)、ステップSv1515に進み、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、普図ユニット38の変動時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSv1515において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sv1515:NO)、普図ユニット38における絵柄の変動表示中であるため、そのまま本電役サポート用処理を終了する。一方、ステップSv1515において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sv1515:YES)、ステップSv1516に進む。
ステップSv1516では、当たり表示を設定する。これにより、当たり表示を停止表示した状態で普図ユニット38における絵柄の変動表示が終了される。その後、ステップSv1517に進み、サポート中フラグをONにするとともに、サポート当選フラグをOFFにする。その後、本電役サポート用処理を終了する。
ステップSv1501において、サポート中フラグがONであると判定した場合には(Sv1501:YES)、ステップSv1518に進み、電動役物34aを開閉制御するための電役開閉制御処理を実行する。その後、本電役サポート用処理を終了する。
<電役開閉制御処理>
次に、電役開閉制御処理について説明する。電役開閉制御処理は、電役サポート用処理のサブルーチン(図858:Sv1518)として主制御装置60のMPU62によって実行される。
図859は、電役開閉制御処理を示すフローチャートである。ステップSv1601では、電動役物34aが開放中であるか否かを判定する。電動役物34aが開放中であるか否かは、電動役物駆動部34bが駆動状態であるか否かによって判定する。電動役物34aが開放されていると判定した場合には(Sv1601:YES)、ステップSv1602に進む。
ステップSv1602では、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの開放継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSv1602において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」でないと判定した場合には(Sv1602:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。すなわち、電動役物34aの開放継続時間が終了していない場合は、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSv1602において、第2タイマカウンタエリアT2の値が「0」であると判定した場合には(Sv1602:YES)、ステップSv1603に進み、電動役物34aを閉鎖状態に制御する閉鎖処理を行い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」(すなわち0.5sec)をセットする。すなわち、電動役物34aの開放継続時間の計測手段としての第2タイマカウンタエリアT2が「0」である場合には、電動役物34aを閉鎖するとともに、今度は第2タイマカウンタエリアT2を電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用い、第2タイマカウンタエリアT2に「250」をセットする。ステップSv1603を実行した後、ステップSv1604に進む。
ステップSv1604では、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値を1減算した後に、ステップSv1605に進み、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であるか否かを判定する。ステップSv1605において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」でないと判定した場合には(Sv1605:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSv1605において、第2ラウンドカウンタエリアRC2の値が「0」であると判定した場合には(Sv1605:YES)、ステップSv1606に進み、サポート中フラグをOFFにする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
ステップSv1601において、電動役物34aが開放中でないと判定した場合には(Sv1601:NO)、ステップSv1607に進み、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であるか否かを判定する。この場合、第2タイマカウンタエリアT2は、電動役物34aの閉鎖継続時間を計測するためのパラメーターとして用いられる。ステップSv1607において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」でないと判定した場合には(Sv1607:NO)、そのまま本電役開閉制御処理を終了する。一方、ステップSv1607において、第2タイマカウンタエリアT2が「0」であると判定した場合には(Sv1607:YES)、ステップSv1608に進み、電動役物34aを開放状態に制御する開放処理を実行する。その後、ステップSv1609に進む。
ステップSv1609では、開閉実行モード中であるか否かを判定し、開閉実行モード中でないと判定した場合には(Sv1609:NO)、ステップSv1610に進み、高頻度サポートモードであるか否かを判定する。
ステップSv1610において、高頻度サポートモード中であると判定した場合には(Sv1610:YES)、ステップSv1611に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「800」(すなわち1.6sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
一方、ステップSv1609において開閉実行モードであると判定した場合(Sv1609:YES)、又は、ステップSv1610において高頻度サポートモードではないと判定した場合には(Sv1610:NO)、ステップSv1612に進み、第2タイマカウンタエリアT2に「100」(すなわち0.2sec)をセットする。その後、本電役開閉制御処理を終了する。
《16-6》音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される各種処理:
次に、予告演出や結果告知演出を実行するために、音声発光制御装置及び表示制御装置において実行される具体的な制御の一例を説明する。先に音声発光制御装置90において実行される処理について説明し、その後、表示制御装置100において実行される処理について説明する。
<音声発光制御装置において実行される各種処理>
<タイマ割込み処理>
最初に、音光側MPU92によって実行されるタイマ割込み処理について説明する。
図860は、音光側MPU92において実行されるタイマ割込み処理を示すフローチャートである。タイマ割込み処理は、比較的短い周期(例えば2msec)で繰り返し実行される。以下、タイマ割込み処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSv1701では、コマンド記憶処理を実行する。コマンド記憶処理は、主側MPU62からコマンドを受信した場合に、受信したコマンドを音光側RAM94に記憶するための処理である。音光側RAM94には、主側MPU62から受信したコマンドの記憶及び読み出しを可能とするためのリングバッファが設けられており、主側MPU62から受信したコマンドは、当該リングバッファに順次記憶されるとともに、記憶された順序に従って順次読み出される。ステップSv1701を実行した後、ステップSv1702に進む。
ステップSv1702では、保留コマンド対応処理を実行する。保留コマンド対応処理では、ステップSv1701で記憶したコマンドのうちの第1保留コマンドに対応した処理を行う。保留コマンド対応処理の詳細については後述する。ステップSv1702を実行した後、ステップSv1703に進む。
ステップSv1703では、遊技回演出設定処理を実行する。遊技回演出設定処理では、図柄の変動が開始してから停止するまでの遊技回において実行する演出の設定を行う。遊技回演出設定処理の詳細については後述する。ステップSv1703を実行した後、ステップSv1704に進む。
ステップSv1704では、開閉実行モード演出用処理を実行する。開閉実行モード演出用処理では、オープニング期間における演出や、大入賞口開閉処理期間における演出、エンディング期間における演出に関する処理を行う。ステップSv1704を実行した後、ステップSv1705に進む。
ステップSv1705では、背景演出用処理を実行する。背景演出用処理では、主側MPU62から受信した遊技状態を示すコマンドに応じて定まる背景動画を図柄表示装置41に表示させる処理を行う。例えば、高頻度サポートモードの継続中であることを示す背景動画や、高頻度サポートモードを終了したことを示す背景動画、高確率モードの継続中であることを示す背景動画を表示させる処理を行う。ステップSv1705を実行した後、ステップSv1706に進む。
ステップSv1706では、その他の処理を実行する。その他の処理は、遊技者によって遊技が行われていない時にデモ画像(動画)を図柄表示装置41に表示させる処理等である。ステップSv1706を実行した後、ステップSv1707に進む。
ステップSv1707では、各種ランプ47の発光制御を行うための発光制御処理を実行する。発光制御処理では、上記の各演出用処理において読み出された発光データに基づいて、各種ランプ47の発光制御を行う。ステップSv1707を実行した後、ステップSv1708に進む。
ステップSv1708では、スピーカー46の音声出力制御を行うための音声出力制御処理を実行する。音声出力制御処理では、上記のBGM用処理及び各演出用処理において読み出された音声データに基づいて、スピーカー46の音声出力制御を行う。ステップSv1708を実行した後、本タイマ割込み処理を終了する。
<保留コマンド対応処理>
次に、保留コマンド対応処理について説明する。保留コマンド対応処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図860:Sv1702)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図861は、保留コマンド対応処理を示すフローチャートである。ステップSv1801では、主側MPU62から保留コマンドを受信しているか否かを判定する。ステップSv1801において、主側MPU62から保留コマンドを受信していると判定した場合には(Sv1801:YES)、ステップSv1802に進む。
ステップSv1802では、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであるか否かを判定する。ステップSv1802において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には(Sv1802:YES)、ステップSv1803に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第1保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第1保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第1保留個数カウンタエリアの更新処理では、第1保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となった保留コマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSv1803を実行した後、ステップSv1804に進む。
ステップSv1804では、特1保留連続演出設定処理を実行する。特1保留連続演出設定処理は、「遊技機による処理の概要」の欄で詳述したもので、前兆予告演出の実行態様を決定している。具体的には、特1保留連続演出設定処理によれば、第1始動口33または第2始動口34に遊技球が入球する毎に主制御装置60から送られてくる保留コマンドを受信し、当該保留コマンドから、リーチ演出などの大当たり当選の期待度が高いリーチ演出を実行する(実行予定の)保留情報を有する特1保留であると判定された場合に、当該リーチ演出の内容と、当該特1保留の前に存在する特1保留情報の数とを、図829に示した前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係を示すテーブルに付き合わせることで、当該特1保留の前に存在する特1保留情報のいずれで前兆予告演出を実行するかを決定する。例えば、トリガとなった特1保留が特1保留4であり、特1保留4についての当たり抽選の抽選結果が外れであるがノーマルリーチが発生する場合のように、特1保留2についての遊技回U2と特1保留3についての遊技回U3とで前兆予告演出を実行させる場合と、特1保留3についての遊技回U3で前兆予告演出を実行させる場合との2通りが採用可能な場合は、例えば抽選によって2通りのうちのいずれを採用するか、又はいずれも採用しないかを決定する。ステップSv1804を実行した後、ステップSv1806に進む。
ステップSv1802において、今回の読み出し対象となった保留コマンドが第1始動口33への入球に基づいて送信されたものでないと判定した場合(Sv1802:NO)、すなわち、当該保留コマンドが第2始動口34への入球に基づいて送信されたものであると判定した場合には、ステップSv1805に進み、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた第2保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。第2保留個数カウンタエリアは、第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。第2保留個数カウンタエリアの更新処理では、第2保留個数カウンタエリアの情報を、今回の読み出し対象となったコマンドに含まれる保留個数の情報に更新する。ステップSv1805を実行した後、ステップSv1806に進む。
ステップSv1803及びステップSv1805の処理を上記のようにした理由について説明する。本実施形態では、パチンコ機10の電源遮断中において、主制御装置60のRAM64に対してはバックアップ電力が供給されるのに対して、音声発光制御装置90のRAM94に対してはバックアップ電力が供給されない。このため、第1始動口33又は第2始動口34への入球に係る保留情報が主制御装置60のRAM64に記憶されている状況において電源が遮断されると、主制御装置60では保留情報が記憶保持されるのに対して、音声発光制御装置90では保留情報が0個であると把握される。この場合に、仮に、音声発光制御装置90において保留コマンドを受信する度に第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアをカウントアップする構成を採用すると、主制御装置60において実際に保留記憶されている保留情報の数と、音声発光制御装置90において把握している保留情報の数とが一致しなくなるといった不都合が生じ得る。これに対して、上記の本実施形態のように、主制御装置60は、保留個数の情報を含めて保留コマンドを送信するとともに、音声発光制御装置90では保留コマンドを受信する度にそのコマンドに含まれる保留個数の情報を第1保留個数カウンタエリア又は第2保留個数カウンタエリアに設定する構成を採用することによって、上記のような不都合の発生を抑制することができる。
ステップSv1806では、音光側RAM94の各種カウンタエリア94bに設けられた合計保留個数カウンタエリアの更新処理を実行する。合計保留個数カウンタエリアは、第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数と第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数との和を音光側MPU92において特定するためのカウンタエリアである。当該更新処理では、合計保留個数カウンタエリアの情報を、第1保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報と第2保留個数カウンタエリアにおいて計測されている保留個数の情報との和の情報に更新する。ステップSv1805を実行した後、ステップSv1807に進む。
ステップSv1801において、主側MPU62から保留コマンドを受信していないと判定した場合には(Sv1801:NO)、ステップSv1802~ステップSv1806を実行することなく、ステップSv1807に進む。
ステップSv1807では、保留表示制御処理を実行する。具体的には、ステップSv1803において特定された第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報の個数に基づいて、第1保留表示部37cの表示態様(点灯させるLEDランプの色や組み合わせ)を制御するとともに、ステップSv1805において特定された第2始動口34への入球に基づいて取得された保留情報の個数に基づいて、第2保留表示部37dの表示態様(点灯させるLEDランプの色や組み合わせ)を制御する。ステップSv1807を実行した後、本保留コマンド対応処理を終了する。
<遊技回演出設定処理>
次に、遊技回演出設定処理について説明する。遊技回演出設定処理は、タイマ割込み処理のサブルーチン(図860:Sv1703)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図862は、遊技回演出設定処理を示すフローチャートである。ステップSv1901では、変動用コマンド及び種別コマンドを受信したか否かを判定する。ステップSv1901において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していないと判定した場合には(Sv1901:NO)、本遊技回演出設定処理を終了する。一方、ステップSv1901において、変動用コマンド及び種別コマンドを受信していると判定した場合には(Sv1901:YES)、ステップSv1902に進む。
ステップSv1902では、今回受信した変動用コマンドと種別コマンドとを読み出し、これらのコマンドから、大当たりの有無、時短付与の有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無、および変動時間の情報をそれぞれ把握する。そして、把握した情報を音光側MPU92のレジスタに記憶する。その後、ステップSv1903に進む。
ステップSv1903では、演出パターン設定処理を実行する。演出パターン設定処理は、今回の遊技回において実行する演出のパターン(予告演出、リーチ演出の内容や実行のタイミング)を演出パターンテーブルに基づいて決定し、設定する処理である。演出パターン設定処理の詳細については後述する。ステップSv1903を実行した後、ステップSv1904に進む。
ステップSv1904では、停止図柄の設定処理を実行する。停止図柄の設定処理では、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たり、8R確変大当たり、又は8R通常大当たりである場合には、有効ラインL1(図816参照)上に同一の図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。具体的には、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、16R確変大当たり又は8R確変大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の奇数図柄の組合せが選択され得るとともに、同一の偶数図柄の組合せが選択され得る。本実施形態のパチンコ機10では、この選択率は、同一の奇数図柄の組合せと、同一の偶数図柄の組合せとで同一となっているが、これに代えて、前者の方が後者よりも選択率が高い構成としてもよく、後者の方が前者よりも選択率が高い構成としてもよい。また、「7」図柄の組合せは、16R確変大当たりの場合にのみ選択される。また、今回の遊技回の当たり抽選の結果が、8R通常大当たりである場合には、同一の図柄の組合せとして、同一の偶数図柄の組合せが選択される。
今回の遊技回の大当たり抽選の結果が、外れ結果であれば、変動用コマンドの内容からリーチ発生の有無を判定する。リーチ発生に対応していると判定した場合には、有効ラインL1上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL1上にリーチ図柄の組合せが成立する停止結果に対応した情報を、今回の停止結果の情報として決定する。一方、リーチ発生に対応していないと判定した場合には、有効ラインL1上に同一の図柄の組合せが成立しない停止結果であって、有効ラインL1上にリーチ図柄の組合せが成立しない停止結果に対応した情報を、今回の停止図柄の情報として設定する。
ステップSv1905では、今回の遊技回の変動パターンを設定するための処理を実行する。当該処理では、今回受信している変動用コマンドの内容から今回の遊技回の変動時間の情報を特定するとともに、当該変動時間の情報、及び、上記ステップSv1904において設定した停止図柄の情報の組合せに対応した変動パターンを選択する。なお、変動パターンを選択する際には、音光側ROM93の変動表示パターンテーブル記憶エリア93bに記憶されている変動パターンテーブルが参照される。その後、ステップSv1906に進む。
ステップSv1906では、特1保留連続演出処理を実行する。特1保留連続演出処理は、「遊技機による処理の概要」の欄で詳述したもので、先に説明したように、前兆予告演出の実行態様を決定すると共に、チャンス目を出現する演出、泡を出現する演出、チャージ演出等を設定するための処理を実行する。ステップSv1906を実行した後、ステップSv1907に進む。ステップSv1907では、特2保留演出処理を実行する。特2保留演出処理は、「遊技機による処理の概要」の欄で詳述したもので、先に説明した第1判定および第2判定を行なうと共に、図柄同色を出現する演出、貝の画像SHを出現する演出等を設定するための処理を実行する。ステップSv1907を実行した後、ステップSv1908に進む。
ステップSv1908では、今回の遊技回においてステップSv1903で設定された演出パターン、ステップSv1904で設定された停止図柄、ステップSv1905で設定された変動パターンの情報、ステップSv1906およびステップSv1907で得られた各種演出の情報を演出コマンドに設定する。その後、ステップSv1909に進み、当該演出コマンドを表示側MPU102に送信する。表示側MPU102は、受信した演出コマンドに対応した演出内容を図柄表示装置41に表示させる処理を実行する。ステップSv1909を実行した後、ステップSv1910に進む。
ステップSv1910では、変動開始時の更新処理を実行する。変動開始時の更新処理は、図柄表示装置41の第1保留表示領域Ds1または第2保留表示領域Ds2における保留表示を更新するための処理である。変動開始時の更新処理の詳細については後述する。ステップSv1910を実行した後、本遊技回演出設定処理を終了する。
<演出パターン設定処理>
次に、演出パターン設定処理について説明する。演出パターン設定処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図862:Sv1903)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図863は、演出パターン設定処理を示すフローチャートである。ステップSv2001では、音光側RAM94の抽選用カウンタエリア94cから、演出パターン用乱数RNを取得する。その後、ステップSv2002に進む。
ステップSv2002では、演出パターンテーブルを特定する処理を実行する。演出パターンテーブルは、遊技回において実行する演出のパターンと、変動時間と、演出パターン用乱数RNとをデータ要素とする3次元の表形式のデータである。ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93aには、大当たりの有無、時短付与の有無、リーチ発生の有無に応じた様々な種類の演出パターンテーブルを記憶している。ステップSv2002では、これらの演出パターンテーブルから一の演出パターンテーブルを特定する。具体的には、遊技回演出設定処理(図862)のステップSv1902で把握した、大当たりの有無や、時短付与の有無、大当たりの種別、リーチ発生の有無に基づいて、ROM93の演出パターンテーブル記憶エリア93aの中から一の演出パターンテーブルの特定を行う。ステップSv2002を実行した後、ステップSv2003に進む。
ステップSv2003では、Sv2002で特定した演出パターンテーブルを参照して、遊技回演出設定処理(図862)のステップSv1902で把握した変動時間と、ステップSv2001によって得られた今回の演出パターン用乱数RNの値とに対応した演出パターンを取得する。ステップSv2003を実行した後、ステップSv2004に進む。
ステップSv2004では、ステップSv2003によって取得した演出パターンを、今回の遊技回において実行する演出パターンとして設定する。ステップSv2004を実行した後、本演出パターン設定処理を終了する。
<変動開始時の更新処理>
次に、変動開始時の更新処理について説明する。変動開始時の更新処理は、遊技回演出設定処理のサブルーチン(図862:Sv1910)として音声発光制御装置90のMPU92によって実行される。
図864は、変動開始時の更新処理を示すフローチャートである。ステップSv2101では、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであるか否かを判定する。ステップSv2101において、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものであると判定した場合には(Sv2101:YES)、ステップSv2102に進み、音光側RAM94の第1保留個数カウンタエリアに記憶されている個数が1減算されるように、当該第1保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、ステップSv2104に進む。
一方、ステップSv2101において、今回受信した変動用コマンドが第1始動口33への入球に基づいて取得された保留情報に係るものではないと判定した場合には(Sv2101:NO)、ステップSv2103に進み、音光側RAM94の第2保留個数カウンタエリアに記憶されている個数が1減算されるように、当該第2保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、ステップSv2104に進む。
ステップSv2104では、音光側RAM94の合計保留個数カウンタエリアに記憶されている合計保留個数が1減算されるように、当該合計保留個数カウンタエリアの情報を更新する。その後、変動開始時の更新処理を終了する。
<表示制御装置において実行される各種処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行される処理について説明する。
表示制御装置100のMPU102において実行される処理としては、主に、電源投入後から電源が遮断されるまで繰り返し実行されるメイン処理と、音声発光制御装置90からコマンドを受信した場合に実行されるコマンド割込み処理と、VDP105から送信されるV割込み信号を検出した場合に実行されるV割込み処理とがある。V割込み信号は、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎にVDP105からMPU102に対して送信される信号である。
MPU102は、電源投入後にメイン処理を実行し、コマンドの受信やV割込み信号の検出に合わせて、コマンド割込み処理やV割込み処理を実行する。なお、コマンドの受信とV割込み信号の検出とが同時に行われた場合には、コマンド割込み処理を優先的に実行する。したがって、音声発光制御装置90から受信したコマンドの内容を素早く反映して、V割込み処理を実行することができる。
<メイン処理>
次に、表示制御装置100のMPU102によって実行されるメイン処理について説明する。
図865は、表示制御装置100のMPU102において実行されるメイン処理を示すフローチャートである。上述したように、メイン処理は、電源が投入された場合に実行され、電源が切断されるまでそのまま実行され続ける処理である。以下、メイン処理において実行される各ステップの処理について説明する。
ステップSv2201では、初期設定処理を実行する。具体的には、まず、MPU102を初期設定し、ワークRAM104及びビデオRAM107の記憶をクリアする処理が行われる。そして、キャラクタROM106に記憶された圧縮形式のキャラクタ情報を読み出し、読み出したキャラクタ情報を解凍して、解凍後のキャラクタ情報をビデオRAM107のキャラクタ領域に記憶する。更に、初期画面を表示するために、ビデオRAM107に書き込まれたキャラクタ情報から初期画面に対応した情報を抽出し、ビデオRAM107のフレームバッファ領域に、抽出したキャラクタ情報を書き込む。また、その他の初期化に必要な設定を行う。その後、ステップSv2202に進む。
ステップSv2202では、割込み許可設定を実行する。割込み許可設定が実行されると、以後、メイン処理では、電源が切断されるまで無限ループ処理を実行する。これにより、割込み許可が設定されて以降、コマンドの受信及びV割込信号の検出に合わせて、以下で説明するコマンド割込み処理及びV割込み処理を実行する。
<コマンド割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理について説明する。上述したように、コマンド割込み処理は、音声発光制御装置90からコマンドを受信する毎に実行される処理である。
図866は、表示制御装置100のMPU102において実行されるコマンド割込み処理を示すフローチャートである。ステップSv2301では、コマンド格納処理を実行する。コマンド格納処理では、受信したコマンドデータを抽出し、ワークRAM104に設けられたコマンド格納エリアに、その抽出したコマンドデータを格納する。コマンド格納処理によってコマンド格納エリアに格納された各種コマンドは、後述するV割込み処理のコマンド判定処理によって読み出され、そのコマンドに対応した処理が実行される。
<V割込み処理>
次に、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理について説明する。
図867は、表示制御装置100のMPU102において実行されるV割込み処理を示すフローチャートである。上述したように、V割込み処理は、VDP105からのV割込み信号が検出されることによって実行される処理である。V割込み処理では、コマンド割込み処理によってコマンド格納領域に格納されたコマンドに対応する各種処理を実行するとともに、図柄表示装置41に表示させる画像を特定した上で、VDP105に対してその画像の描画及び表示の指示を実行する。
上述したように、V割込み信号は、VDP105において、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に生成されるとともに、MPU102に対して送信される信号である。したがって、MPU102がこのV割込み信号に同期してV割込み処理を実行することにより、VDP105に対する描画指示が、1フレーム分の画像の描画処理が完了する20ミリ秒毎に行われることになる。このため、VDP105は、画像の描画処理や表示処理が終了していない段階で、次の画像の描画指示を受け取ることがないので、画像の描画途中で新たな画像の描画を開始したり、表示中の画像情報が格納されているフレームバッファ領域に、新たな描画指示に伴った画像が展開されたりすることを抑制することができる。以下、V割込み処理の各ステップの処理の詳細について説明する。
ステップSv2401では、コマンド対応処理を実行する。コマンド対応処理では、コマンド割込み処理(図866)によってコマンド格納エリアに格納されたコマンドの内容を解析するとともに、そのコマンドに対応した処理を実行する。具体的には、例えば、演出コマンドが格納されていた場合には、その演出コマンドによって指定された演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。
演出操作コマンドが格納されていた場合には、演出操作ボタン24の押下の受付期間であるか否かを判定し、演出操作ボタン24の押下の受付期間であると判定した場合には、演出操作ボタン24の押下に対応した演出態様が図柄表示装置41に表示されるように、画像の描画及び表示の制御を開始する。一方、演出操作ボタン24の押下の受付期間でないと判定した場合には、処理を実行することなく、次のコマンドの内容を解析する。
なお、コマンド対応処理(Sv2401)では、その時点でコマンド格納エリアに格納されている全てのコマンドを解析するとともに、当該解析した全てのコマンドに対応した処理を実行する。この理由について説明する。コマンド判定処理は、V割込み処理の実行される20ミリ秒間隔で行われるため、その20ミリ秒の間に複数のコマンドがコマンド格納エリアに格納されている可能性が高いためである。特に、音声発光制御装置90によって演出の内容が設定され、演出が開始される場合、当該演出の内容を特定するための各種のコマンドが同時にコマンド格納エリアに格納されている可能性が高い。したがって、これらのコマンドを一度に解析して実行することによって、音声発光制御装置90によって設定された予告演出や停止図柄等の演出の態様を素早く把握し、その態様に応じた演出画像を図柄表示装置41に表示させるように、画像の描画を制御することができる。
ステップSv2402では、表示設定処理を実行する。表示設定処理では、コマンド対応処理(Sv2401)などによって設定された図柄表示装置41に表示すべき画面の種別に基づき、図柄表示装置41において次に表示すべき1フレーム分の画像の内容を特定する。その後、ステップSv2403に進む。
ステップSv2403では、タスク処理を実行する。タスク処理では、表示設定処理(Sv2402)によって特定された、図柄表示装置41に表示すべき次の1フレーム分の画像の内容に基づき、その画像を構成するキャラクター(スプライト、表示物)の種別を特定すると共に、各キャラクター(スプライト)毎に、表示座標位置や拡大率、回転角度等の描画に必要な各種パラメーターを決定する。その後、ステップSv2404に進む。
ステップSv2404では、描画処理を実行する。描画処理では、タスク処理(Sv2403)によって決定された、1フレームを構成する各種キャラクターの種別やそれぞれのキャラクターの描画に必要なパラメーターを、VDP105に対して送信する。VDP105は、これらの情報に基づいて画像の描画処理を実行すると共に、1つ前のV割込み処理時に受信した情報に基づいて描画した画像を図柄表示装置41に表示させるべく、駆動信号とあわせてその画像データを図柄表示装置41へ送信する。その後、ステップSv2405に進み、その他の処理を実行した後、V割込み処理を終了する。以上、パチンコ機10において大当たり演出を含めた様々な処理を実行するための具体的な制御の一例を説明した。
《16-7》作用・効果:
以上説明したように、本実施形態のパチンコ機10によれば、サポートモードが低頻度サポートモードであり、抽選モードが低確率モードである通常時において、特1保留についての予告演出として、特1保留についての所定回数の遊技回に連続してチャンス目の演出画像が表示される。この通常時に遊技球がスルーゲート35を通過し電動役物開放抽選が実行され、電役短開放に当選した場合に、短い時間だけ電動役物34aが開放することになる。その結果、第2始動口34に遊技球が入球した場合に、特2保留の上限数(4個)以下である特定回数の、特2保留についての遊技回が実行されることになり、当該遊技回においても、チャンス目の演出画像が表示される。更に、特定回数のチャンス目の演出画像が実行される遊技回の終了後に連続して実行される、特1保留についての遊技回において、チャンス目の演出画像が表示される。このために、通常状態において、特1保留の中に当たり抽選において大当たり当選する期待度の高い演出を行なう予定の保留情報が存在する場合に、チャンス目の演出画像を表示することで、遊技者に対して、特1保留の中に大当たり当選する期待度の高い上述した保留情報が存在する可能性があることを予告演出することができる。また、上述したように、予告演出の途中で、特2保留の上限数(4個)以下である特定回数の、特2保留についての遊技回が実行された場合に、当該遊技回においても、チャンス目の演出画像を表示することで、予告演出の流れを途切れさせずに違和感なく、特2保留を消化することが可能となっている。
一方で、特2保留が存在する場合に、当該特2保留においてチャンス目の演出画像が必ず表示される構成とした場合に、チャンス目の演出画像が不必要に繰り返されることになり、予告演出の出現回数と実行予定演出との関係に違反し、予告演出に対する信頼度が低下する虞があった。これに対して、本実施形態のパチンコ機10によれば、特1保留についての遊技回において第2判定の判定結果が否定となる場合に、チャンス目の演出画像が図柄同色の演出画像に切り替えられることから、第2判定の判定結果が否定となる場合、チャンス目の演出画像が余分に出現することを抑制することができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、予告演出に対する信頼度を向上することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
具体的には、特1保留2における当たり抽選の結果が外れで、ノーマルリーチとなるケース1(図833、図834を参照)では、最初に、特1保留1についての遊技回U11が実行され、当該遊技回U11において、チャンス目と泡BLが出現する前兆予告演出(1回目)が実行される。遊技回U11の途中で、電動役物開放抽選において電役短開放に当選し、特1保留1についての遊技回U11の途中で第2始動口34に遊技球が入球した場合、その入球したことによって取得された特2保留1についての遊技回V11が遊技回U11に続いて実行され、当該遊技回V11において、特1連続演出継続用チャンス目演出と泡BLが出現する演出が実行される。これら演出は、2回目の前兆予告演出となる。ケース1の場合、前兆予告演出の途中で特2保留についての遊技回が実行された場合に、当該特2保留についての遊技回おいても、チャンス目の演出画像を表示することで、予告演出の流れを途切れさせずに違和感なく、特2保留を消化することができる。
特1保留4における当たり抽選の結果が外れで、スーパーリーチ発生となるケース2(図835、図836を参照)では、最初に、特1保留1についての遊技回U21が実行され、当該遊技回U21において、チャンス目と泡BLが出現する前兆予告演出(1回目)が実行される。次いで、特1保留2についての遊技回U22が実行され、当該遊技回U22において、チャンス目と泡BLが出現する前兆予告演出(2回目)が実行される。特1保留2についての遊技回U22の途中で第2始動口34に遊技球が入球した場合、その入球したことによって取得された特2保留1についての遊技回V21が遊技回U21に続いて実行され、当該遊技回V21において、特1連続演出継続用図柄同色演出である停止表示β12が実行される。特1連続演出継続用図柄同色演出における図柄同色の色は、緑色であり、この緑色に対応づけられた実行予定演出(図837を参照)と、特2保留1についての遊技回V21の以前に実行されたチャンス目を含む前兆予告演出の出現回数に対応づけられた実行予定演出(図829を参照)とが一致するように構成されている。特2保留1についての遊技回V21の終了後に、特1保留3についての遊技回U23が実行され、当該遊技回U23において、チャンス目と泡BLが出現する前兆予告演出(3回目)が実行される。次いで、特1保留4についての遊技回U24が実行され、当該遊技回U24において、スーパーリーチ演出と、外れに対応した停止表示がなされる。
ケース2の場合に、チャンス目を含む前兆予告演出が2回続いて、その後に、緑色の図柄同色の演出が実行され、その後、チャンス目を含む前兆予告演出が1回(合計3回)続いて、最終的にスーパーリーチで外れとなる演出が実行されることになる。遊技者は一連の演出を見たときに、チャンス目を含む前兆予告演出が2回出現したことで、実行予定演出がノーマルリーチ以上であることを認識し、図柄同色の色が緑色となったことで、実行予定演出がノーマルリーチ以上であることを再度確認し、続いて、チャンス目を含む前兆予告演出が3回目となったことで、実行予定演出がスーパーリーチ以上であることを認識し、最終的にスーパーリーチで外れとなったことを知る。この結果、遊技者は、何ら違和感を受けることがなく、予告演出に対する信頼度が向上する。
これに対して、図839に示した比較例1では、チャンス目を含む前兆予告演出が4回連続で出現した後に、スーパーリーチで外れる演出が実行されることになる。この一連の演出は、図829に示した前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係に違反するものであり、この関係を憶えている遊技者に対して違和感を付与することになる。より具体的には、チャンス目を含む前兆予告演出が4回連続で出現したことを認識した熟練の遊技者は、「このパチンコ機10でチャンス目を含む前兆予告演出が4回連続で出現した場合にはスペシャルリーチ演出が実行された後に確実に大当たりに当選するので、この遊技回U24では、スペシャルリーチ演出が実行された後に確実に大当たりに当選することになるはずだ」と大いに期待し、遊技回U24の結果を心待ちすることになる。しかしながら、この比較例1では、チャンス目を含む前兆予告演出が4回連続で出現したにもかかわらず、遊技回U24においてスペシャルリーチ演出ではなくスーパーリーチ演出が実行され、さらに、抽選結果は外れとなってしまう。したがって、遊技者は、期待を裏切られてしまい、「このパチンコ機10の演出は信用することができない」といった感情を抱いてしまうことになる。この結果、比較例1によれば、予告演出に対する信頼度が低下することになる。
一方、本実施形態のパチンコ機10によれば、先に説明したように、一連の演出に対して遊技者は何ら違和感を受けることがないことから、予告演出に対する信頼度を高めることができる。
本実施形態のパチンコ機10におけるケース2によれば、特2保留1についての遊技回V21において特1連続演出継続用図柄同色演出を表示する構成としたが、これに対して変形例として、特2保留1についての遊技回V21においては、特1連続演出継続用チャンス目演出、特1連続演出継続用図柄同色演出のいずれも表示せずに、特2保留1についての遊技回V21の終了後に実行される特1保留3についての遊技回U23において特1連続演出継続用図柄同色演出を表示する構成としても良い。この変形例によれば、本実施形態のパチンコ機10と同様に、通常時における電動役物開放抽選において電役短開放に当選して特2保留についての遊技回が実行された場合に、当該特2保留についての遊技回の終了後に連続して実行される特1保留についての遊技回で、保留連続演出によるリーチ演出などの大当たり当選の期待度を再度確認することができ、その上、一連の演出に対して遊技者は何ら違和感を受けることがないことから、予告演出に対する信頼度を高めることができる。
また、本実施形態のパチンコ機10によれば、特1保留についての所定回数の遊技回において、前兆予告演出に含まれる泡の演出画像が表示される。このために、特1保留の中に当たり抽選において大当たり当選する期待度の高い演出を行なう予定の保留情報が存在する場合に、泡の演出画像報によって、遊技者に対して、特1保留の中に大当たり当選する期待度の高い上述した保留情報が存在する可能性があることを予告演出することができる。また、本実施形態のパチンコ機10によれば、サポートモードが低頻度サポートモードであり、抽選モードが低確率モードである通常状態において特2保留の上限数(4個)以上である特定回数の、特2保留についての遊技回が実行可能な特定遊技状態が発生しうる。そして、特定遊技状態の発生中に貝の画像SHが表示される。このために、特2保留についての遊技回を実行するのに長い時間を要することになり、この長い時間の特2保留についての遊技回で貝の画像SHを表示することによって、遊技者の興趣の向上を図ることができる。一方で、特2保留についての遊技回は長い時間となることから、特2保留についての遊技回が終了したときには、特2保留についての遊技回が開始される前に実行された特1保留についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことを、遊技者によってはすっかり忘れてしまう虞があった。その上、特2保留についての遊技回で貝の画像SHが表示されることで、特1保留についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことをよりいっそう忘れやすくなる。これに対して、本実施形態のパチンコ機10によれば、特定遊技画像を表示して特2保留についての遊技回を実行する場合に、特1保留についての所定回数の遊技回において出現させた泡の演出画像を含むキャプチャ画像が継続して表示されることから、遊技者に対して、予告演出が出現していたことが忘れられてしまうことを抑制し、特1保留についての予告演出が続いていることを思い起こさせることができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
具体的には、通常状態において、特1保留1から特1保留4までの4つの特1保留が貯えられ、特1保留4において、当たり抽選の結果が外れで、スーパーリーチが発生となるケース3(図840、図841を参照)において、特1保留2についての遊技回U32の途中で(時刻t31)、スルーゲート35a,35bを遊技球が通過したことによって行われた電動役物開放抽選において電役長開放に当選した場合に、電動役物34aは長時間(5秒間)開放したとする。本実施形態のパチンコ機10では、特2保留についての遊技回V31~V35の直前に実行された特1保留2についての遊技回U32において実行された前兆予告演出の画像の全部もしくは一部をキャプチャ(保存)し、得られたキャプチャ画像(静止画)の縮小画像を特2専用演出として、特2専用演出用表示領域SAに表示させる。また、特2保留についての遊技回V31~V35においては、貝の画像SHが表示され、特2保留についての遊技回V31~V35が進むに連れて、2枚の貝殻が貝殻が少しずつ大きく開く。
ここで、ケース3の場合で、特2保留についての各遊技回V31~V35において特2専用演出を実行しない構成を考えてみる。この構成を比較例2とすると、この比較例2では、次の問題があった。 特2保留に基づいて実行される遊技回は最大、5回あり、5回の遊技回に費やす時間は、通常、長い時間(例えば、数分)となる。特に本実施形態のパチンコ機10では、貝の画像SHを用いた専用の演出を行っており、遊技回の時間はより長いものとなっている。このために、比較例2では、特1保留の保留連続演出が特2保留についての遊技回の実行のために途切れた場合に、それまでに実行されていた特1保留の遊技回で前兆予告演出が出現していたことを、遊技者によっては、すっかり忘れてしまうようなことがあった。
これに対して、本実施形態のパチンコ機10におけるケース3によれば、特2保留についての各遊技回V31~V35において、特2保留の遊技回に切り替わる直前に実行された特1保留についての遊技回で出現した前兆予告演出の全部もしくは一部についてのキャプチャ画像が特2専用演出として表示され続けることから、遊技者に対して、前兆予告演出が出現していたことが忘れられてしまうことを抑制し、特1保留の保留連続演出が続いていることを思い起こさせることができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
なお、本実施形態のパチンコ機10におけるケース3によれば、特2保留についての各遊技回V31~V35の全てにおいてキャプチャ画像を表示させる構成としたが、これに対して変形例として、特2保留についての各遊技回V31~V35のうちの最後の遊技回(ケース3では遊技回V35)だけにおいてキャプチャ画像を表示させる構成としても良い。さらに、特2保留についての各遊技回V31~V35においてキャプチャ画像の表示を行わずに、特2保留についての各遊技回V31~V35の終了後に連続して実行される特1保留についての遊技回(ケース3では遊技回U33)において上記キャプチャ画像を表示させる構成としても良い。これらの変形例によれば、本実施形態のパチンコ機10と同様に、特1保留の保留連続演出が実行されている通常時における電動役物開放抽選において電役長開放に当選して特2保留の上限数以上の回数の特2保留についての遊技回が実行された場合に、当該特2保留についての遊技回の終了後に連続して実行される特1保留についての遊技回で、特1保留の保留連続演出が続いていることを思い起こさせることができる。したがって、本実施形態のパチンコ機10によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
《16-8》第16実施形態の変形例:
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。なお、以下で説明する変形例では、上記の実施形態と同一の構成、処理及び効果については、説明を省略する。
《16-8-1》変形例1:
上記第16実施形態の変形例として、図柄表示装置41の表示面41aにおける表示を、複数のレイヤー構造によって行う構成としてもよい。具体的には、i)背景を表示するための背景レイヤーと、ii)背景レイヤーの上側(前面側)に配置され、図柄の組合せを表示するためのメイン表示領域MAや、第1始動口保留用領域Ds1、保留消化領域Dm、第2始動口保留用領域Ds2(図813参照)を表示するための図柄レイヤーと、iii)図柄レイヤーの上側(前面側)に配置され、泡BLを出現させる演出や、特2専用演出、チャージ演出(女性キャラクターWM)、貝の画像SH等を表示するための上部レイヤーと、を少なくとも有するレイヤー構造によって行なってもよい。この構成によれば、レイヤー毎に独立して、描画を制御することができることから、制御の簡易化を図ることができる。
《16-8-2》変形例2:
上記第16実施形態およびその変形例では、特1連続演出継続用図柄同色演出を表示する際に、特2保留についての遊技回の直前に実行された特1保留についての遊技回において実行された前兆予告演出が何回目の出現回数にあたるかを特定し、特定した出現回数に対応づけられたリーチ演出などの大当たり当選の期待度(以下、単に「前兆予告演出による期待度」と呼ぶ)と等しい期待度が対応づけられた図柄同色の色でもって、特1連続演出継続用図柄同色演出を表示する構成とした。これに対して変形例として、特1連続演出継続用図柄同色演出を表示する際に、特2保留についての遊技回の直前に実行された特1保留についての遊技回において実行された前兆予告演出の期待度よりも高い期待度が対応づけられた図柄同色の色(以下、高い期待度の色と呼ぶ)を出現させたとしても、当該図柄同色の色に対応する実行予定演出が、トリガとなった特1保留における実行予定演出を上回らない限り、上記高い期待度の色でもって、特1連続演出継続用図柄同色演出を表示する構成としてもよい。具体的には、図832のケースにおいて、特2保留についての遊技回の直前に実行された特1保留について遊技回における前兆予告演出は2回目であることから、その期待度はノーマルリーチであるため、ノーマルリーチよりも高い期待度、例えばスーパーリーチに対応した赤色である特1連続演出継続用図柄同色演出を表示する構成としても良い。すなわち、赤色の図柄である数字の4,5,6を示す図柄の組合せを表示する構成としても良い。この構成によれば、トリガとなった特1保留4における実行予定演出はスーパーリーチであることから、特2保留1の遊技回V21で赤色の図柄同色が出現しても遊技者に対して違和感を与えることがなく、また、特1保留3の遊技回U23で3回目の前兆予告演出が出現しても遊技者に対して違和感を与えることがない。
《16-8-3》変形例3:
上記第16実施形態およびその変形例では、トリガとなった特1保留についての実行予定演出が大当たり当選の期待度が十分に高い、例えばスペシャルリーチである場合には、特1連続演出継続用図柄同色演出とは別の、スペシャルリーチ専用の絵図(例えば、特定のステージ)を用意して、当該絵図を特2保留についての遊技回に表示する構成としてもよい。さらに、他の変形例として、特2保留についての遊技回において、予告演出の実行を行なわない(すなわち、無しの演出を行う)構成とし、当該特2保留についての遊技回の終了後に連続して実行される特1保留についての遊技回での特1保留連続演出の実行を取り止める構成としてもよい。
《16-8-4》変形例4:
上記第16実施形態およびその変形例では、前兆予告演出の一部として泡を表示する構成としていたが、泡に換えて、花びら、紙ふぶき、くらげ、チョウ等の他の絵柄を表示する構成としてもよい。さらに浮遊する絵柄に換えて、移動しない絵柄や、特定の背景、ステージ、シーン等が表示される構成としても良い。さらに、上記実施形態のパチンコ機10では、チャンス目に対応した図柄の組み合わせが停止表示され、その停止表示中に泡BLが出現する演出を、前兆予告演出としたが、これに換えて、図柄の組合せはチャンス目とならずに、図柄の停止表示中に泡BLが出現するだけの演出を、前兆予告演出としてもよい。この構成においても、泡BLは、前述したように、他の絵柄や、特定の背景、ステージ、シーンに換えることができる。
《16-8-5》変形例5:
上記第16実施形態およびその変形例では、出現回数によって実行予定演出が定まる前兆予告演出としてチャンス目が出現する構成とした。これに対して、変形例として、図柄の組み合わせはチャンス目とならずに、特定のキャラクター(実在または架空の人物や動物等をかたどったシンボル)が出現する構成としてもよい。特定のキャラクーの出現回数によって実行予定演出が定まることになる。また、上記第16実施形態およびその変形例では、実行予定演出が出現回数に関係なく定まる予告演出として図柄同色が出現する構成とした。これに対して、変形例として、図柄の組み合わせは図柄同色となる組み合わせとならずに、特定の背景ゾーンが出現する演出を実行する構成としてもよい。特定の背景ゾーンの色(あるいは色調)によって実行予定演出が定まることになる。また、実行予定演出が出現回数に関係なく定まる予告演出として、特定のキャラクターを出現する構成としてもよい。
《16-8-6》変形例6:
上記第16実施形態およびその変形例では、通常時において実行される所定回数の特1保留についての遊技回と、特1保留についての遊技回の途中で優先的に実行される特2保留についての遊技回と、当該特2保留についての遊技回の終了後に連続して実行される特1保留についての遊技回とのそれぞれで、出現回数によって実行予定演出が定まる演出画像を表示させることが可能であるが、出現回数によって実行予定演出が定まる演出画像は必ずしも同一の画像でなくても良く、完全には一致しないが同種の画像に換えても良い。例えば、同じ属性で特定できるキャラクター画像、例えば、魚介類のキャラクター画像、女性のキャラクター画像、特定の仲間のキャラクター画像を、出現回数によって実行予定演出が定まる特定のキャラクター画像としても良い。
《16-8-7》変形例7:
上記第16実施形態およびその変形例では、サポートモードが低頻度サポートモードであり、抽選モードが低確率モードである通常時に、保留連続演出処理によってチャンス目の特定演出画像を表示する構成とした。これに対して、変形例として、通常時であれば特定演出画像がいつでも出るようにしても良いし、サポートモードが低頻度サポートモードであり、抽選モードが低確率モードであり、かつ、特定の条件が満たされた時(以下、特定の通常時と呼ぶ)に限り特定演出画像を表示するようにしてもよい。上記特定の条件としては、下記のi)~v)等を採用することができる。
i)特定演出後:特定のリーチ演出等が実行された後、等。
ii)特定遊技状態後:当たり抽選において大当たり当選した後、サポートモードが高頻度サポートモードであり、抽選モードが高確率モードである高確高サポ状態が終了した後、または、サポートモードが高頻度サポートモードである高サポ状態が終了した後、等。
iii)特定時間経過後:特定のタイミングから特定時間経過した後。
iv)特定回数の遊技回経過後:特定のタイミングから特定回数の遊技回が経過した後。
v)特定の抽選に当選後:特定の抽選の抽選結果が当選となった後。
本変形例によれば、第16実施形態のパチンコ機10と同様に、保留連続演出による一連の演出について、遊技者に対して何ら違和感を与えることがないことから、予告演出に対する信頼度を高めることができる。
《16-8-8》変形例8:
上記第16実施形態およびその変形例では、特2保留1についての遊技回V11を実行開始するにあたり、特2保留の変動を実行する契機となった電動役物開放抽選の抽選結果がいずれであるかの第1判定を行っているが、この第1判定を電動役物開放抽選の抽選結果に基づいて行なうのではなく、特2保留の個数に基づいて判定するようにしても良い。具体的には、特2保留の個数が2個以下である場合には、電動役物開放抽選の抽選結果は電役短開放であるとみなして、特2保留についての遊技回において特1連続演出継続用チャンス目演出または特1連続演出継続用図柄同色演出を表示し、特2保留の個数が2個を上回る場合には、電動役物開放抽選の抽選結果は電役長開放であるとみなして、特2保留についての遊技回において特2専用演出を表示する。この構成によっても、特2保留についての遊技回の実行回数に応じた演出を容易に行なうことができる。
《16-8-9》変形例9:
上記第16実施形態およびその変形例では、特2保留演出処理によって、特1保留の遊技回の途中で貯えられた特2保留についての遊技回を実行開始するにあたり、特1保留の遊技回の途中で貯えられた特2保留についての遊技回の演出を特1連続演出継続用チャンス目演出を含む演出とした場合に、トリガとなった特1保留についての演出までの保留連続演出の一連の流れが、前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係(図829参照)に整合するか否かを、第2判定として判定していた。これに対して、変形例として、上記第2判定を、特1保留の遊技回の途中で貯えられた特2保留についての遊技回を実行開始するときだけではなく、当該特2保留についての遊技回から予告演出のトリガとなった特1保留についての遊技回までの各遊技回の開始時に、それぞれ行なう構成としてもよい。この構成は、先に説明したケース2(図835、図836を参照)において、特2保留1についての遊技回V21において特1連続演出継続用チャンス目演出を表示し、特2保留1についての遊技回V21の終了後に実行される特1保留3についての遊技回U23において実行予定だった特1連続演出継続用チャンス目演出を特1連続演出継続用図柄同色演出に切り替えて表示する構成とした変形例においても、適用することができる。
《16-8-10》変形例10:
上記第16実施形態およびその変形例では、特1保留の遊技回の途中で貯えられた特2保留についての遊技回を実行開始するにあたり、特1保留の遊技回の途中で貯えられた特2保留についての遊技回の演出を特1連続演出継続用チャンス目演出を含む演出とした場合に、トリガとなった特1保留についての演出までの保留連続演出の一連の流れが、前兆予告演出の出現回数と実行予定演出との関係(図829参照)に整合するか否かを、第2判定として判定し、第2判定の判定結果が否定である場合に、実行予定の特1連続演出継続用チャンス目演出を特1連続演出継続用図柄同色に切り替えて表示していた。これに対して、変形例として、特1保留の遊技回の途中で貯えられた特2保留についての遊技回において、本来、特1連続演出継続用チャンス目演出を表示するものとし、当該特2保留についての遊技回を実行開始するにあたり、当該遊技回において特1連続演出継続用チャンス目演出を表示した場合に、当該遊技回の演出が終了するまでの前兆予告演出の出現回数が、トリガとなった特1保留についての実行予定演出に対応した前兆予告演出の出現回数と整合するか否かを、新たな第2判定(以下、新第2判定と呼ぶ)として判定し、新第2判定の判定結果が否定である場合に、特2保留についての遊技回において実行予定の特1連続演出継続用チャンス目演出を特1連続演出継続用図柄同色演出に切り替えて表示する構成としてもよい。この場合に、特2保留についての遊技回の終了後に連続して実行される特1保留の各遊技回においても、本来、チャンス目演出を表示するものとし、当該特1保留の各遊技回を実行開始するにあたり、当該遊技回においてチャンス目演出を表示した場合に、当該遊技回の演出が終了するまでの前兆予告演出の出現回数が、トリガとなった特1保留についての実行予定演出に対応した前兆予告演出の出現回数と整合するか否かを新第2判定として判定し、新第2判定の判定結果が否定である場合に、特1保留についての遊技回において実行予定のチャンス目演出を図柄同色演出に切り替えて表示する構成とする。以下、具体例を挙げて詳述する。
図868は、変形例10における特1保留の様子を概念的に示す説明図である。図示するように、特1保留1から特1保留4までの4つの特1保留が貯えられ、特1保留4において、当たり抽選の結果が外れで、スーパーリーチが発生すると判定されたものとする。音声発光制御装置90は、このスーパーリーチが発生すると判定される特1保留4についての保留コマンドを主制御装置60から受信したことをトリガとして特1保留連続演出処理を実行する。
図869は、変形例10における、特1保留連続演出処理によって実行される特1保留についての演出と、特2保留演出処理によって実行される特2保留についての演出とを説明するタイムチャートである。図示するように、まず、特1保留連続演出処理によって、特1保留1についての遊技回U41が実行される。特1保留1についての遊技回U41は、図836によって説明した特1保留1についての遊技回U21と同一である。特1保留1についての遊技回U41では、最初に、変動表示A11が実行される。続いて、チャンス目を出現させる停止表示A12が実行される。続いて、泡の出現演出A13が実行される。泡の出現演出A13の終了と共に、特1保留1についての遊技回U41が終了する。停止表示A12と泡の出現演出A13とによって、前兆予告演出(1回目)が構成される。
この特1保留1についての遊技回U41の途中で(時刻t41)、スルーゲート35a,35bを遊技球が通過したことによって行われた電動役物開放抽選において電役短開放に当選し、電動役物34aが0.6秒間だけ開放し、第2始動口34に1個の遊技球が入球したとする。この場合に、特1保留1についての遊技回U41の終了後に(時刻t42)、第2始動口34に遊技球が入球したことに基づいて記憶された特2保留1についての遊技回V41が実行開始される。特2保留1についての遊技回V41の実行は、音声発光制御装置90による特2保留演出処理によって実行される。
特2保留演出処理によれば、特2保留1についての遊技回V41を実行開始するにあたり、特2保留の変動を実行する契機となった電動役物開放抽選の抽選結果がいずれであるかの第1判定を行い、第1判定によって、電動役物開放抽選の抽選結果が電役短開放であると判定された場合に、先に説明した新第2判定を行う。そして、新第2判定の判定結果が肯定である場合に、特2保留1についての遊技回V41において、特1連続演出継続用チャンス目演出を表示させる。すなわち、特2保留の変動を実行する契機となった電動役物開放抽選の抽選結果が電役短開放であり、かつ、特1保留の遊技回の途中で貯えられた特2保留についての演出を特1連続演出継続用チャンス目演出を含む演出とした場合に、当該遊技回の演出が終了するまでの前兆予告演出の出現回数(ここでは、2回目となる)が、トリガとなった特1保留についての実行予定演出(ここでは、スーパーリーチからの外れが該当)に対応した前兆予告演出の出現回数と整合するか否かを、新第2判定として判定する。ここでは、新第2判定の判定結果は肯定となることから、実行予定の特1連続演出継続用チャンス目演出が表示される。
特2保留1についての遊技回V41の終了後に(時刻t43)、特1保留連続演出処理によって、特1保留2についての遊技回U42が実行される。なお、遊技回U42を実行開始するに当たり、新第2判定を行う。遊技回U42でチャンス目演出を実行したとしても、3回目の前兆予告演出であり、この3回目である出現回数は、トリガとなった特1保留についての実行予定演出(ここでは、スーパーリーチからの外れが該当)に対応した前兆予告演出の出現回数と整合することから、ここでの新第2判定の判定結果も肯定となる。このため、特1保留2についての遊技回U42において、チャンス目演出を表示させる。
特1保留2についての遊技回U42の終了後に(時刻t44)、特1保留3についての遊技回U43が実行される。なお、遊技回U43を実行開始するに当たり、新第2判定を行う。遊技回U43でチャンス目演出を実行した場合、4回目の前兆予告演出となり、この4回目である出現回数は、トリガとなった特1保留についての実行予定演出(ここでは、スーパーリーチからの外れが該当)に対応した前兆予告演出の出現回数に対して違反する。前兆予告演出の出現回数が4回目となると、実行予定演出としてスペシャルリーチからの大当たり当選が確定し、トリガとなった特1保留についての実行予定演出であるスーパーリーチからの外れに対して違反する。したがって、新第2判定の判定結果は否定となり、特1保留3についての遊技回U43において実行予定のチャンス目演出を図柄同色演出に切り替えて表示する。この場合の図柄同色演出の色は、特1保留3についての遊技回U43の開始前までに実行されたチャンス目の演出の出現回数に対応づけられた色とする。具体的には、チャンス目の演出の出現回数は3回であるから、図柄同色の色を赤色とする。
特1保留3についての遊技回U43の終了後に(時刻t45)、特1保留4についての遊技回U44が実行される。特1保留4についての遊技回U44は、図836によって説明した特1保留4についての遊技回U24と同一である。
この変形例10によれば、本実施形態のパチンコ機10と同様に、通常時における電動役物開放抽選において電役短開放に当選して特2保留についての遊技回が実行された場合に、当該特2保留についての遊技回の終了後に連続して実行される特1保留についての遊技回で、保留連続演出によるリーチ演出などの大当たり当選の期待度を再度確認することができ、その上、一連の演出に対して遊技者は何ら違和感を受けることがないことから、予告演出に対する信頼度を高めることができる。
《16-8-11》変形例11:
上記第16実施形態の変形例10では、実行予定のチャンス目演出を図柄同色演出に切り替えて表示する場合に、チャンス目の出現回数に対応した実行予定演出に対して同一の実行予定演出に対応した色の図柄同色を表示する構成とした。これに対して変形例として、実行予定のチャン目演出を図柄同色演出に切り替えて表示する場合に、チャンス目の出現回数に対応した実行予定演出と比べて大当たり当選の期待度が高い色の図柄同色を表示する構成としても良い。以下、具体例を挙げて詳述する。
図870は、変形例11における、特1保留連続演出処理によって実行される特1保留についての演出と、特2保留演出処理によって実行される特2保留についての演出とを説明するタイムチャートである。変形例11では、特1保留1から特1保留4までの4つの特1保留が貯えられ、特1保留4において、当たり抽選の結果が大当たり当選で、スペシャルリーチが発生すると判定されたものとする。
本変形例11においても、特1保留1についての遊技回U41の途中で(時刻t51)、スルーゲート35a,35bを遊技球が通過したことによって行われた電動役物開放抽選において電役短開放に当選し、電動役物34aが0.6秒間だけ開放し、第2始動口34に1個の遊技球が入球したとする。この場合に、特1保留1についての遊技回U41の終了後に(時刻t52)、第2始動口34に遊技球が入球したことに基づいて記憶された特2保留1についての遊技回V41が実行される。なお、遊技回V41を実行開始するに当たり、特2保留の変動を実行する契機となった電動役物開放抽選の抽選結果がいずれであるかの第1判定を行い、第1判定によって、電動役物開放抽選の抽選結果が電役短開放であると判定された場合に、第3判定を行う。第3判定では、当該遊技回V41の開始前までに実行されたチャンス目の演出の出現回数に対応した実行予定演出(以下、第1実行予定演出と呼ぶ)と、トリガとなった特1保留についての実行予定演出(以下、第2実行予定演出と呼ぶ)とを比較する。第3判定によって、第1実行予定演出の期待度が第2実行予定演出の期待度以下であると判定された場合に、第1実行予定演出から第2実行予定演出までの間で抽選(以下、演出抽選と呼ぶ)によって実行する演出を決定する。すなわち、チャンス目演出、既に実行されたチャンス目演出が表示された場合の期待度と同一の期待度の色の図柄同色演出、および、既に実行されたチャンス目演出が表示された場合の期待度と比べて高い期待度の色の図柄同色演出の中から、抽選によって実行する演出が決定される。ここでは、演出抽選の結果、変形例10と同じ、特2保留1についての遊技回V41が実行されるものとする。
次いで、特2保留1についての遊技回V41の終了後に(時刻t53)、特1保留2についての遊技回U42が実行される。なお、遊技回U42を実行開始するに当たり、上記第3判定が実行され、この第3判定によって、第1実行予定演出の期待度が第2実行予定演出の期待度以下であると判定された場合に、上記演出抽選を行う。演出抽選の結果、変形例10と同じ、特1保留2についての遊技回U42が実行されるものとする。
次いで、特1保留2についての遊技回U42の終了後に(時刻t54)、特1保留3についての遊技回U43が実行される。なお、遊技回U43を実行開始するに当たり、上記第3判定が実行され、この第3判定によって、第1実行予定演出の期待度が第2実行予定演出の期待度以下であると判定された場合に、上記演出抽選を行う。演出抽選の結果、特1保留3についての遊技回U43において、実行予定のチャンス目演出を、チャンス目演出が実行された場合の期待度と比べて高い期待度の色の図柄同色演出に切り替えて表示するものとする。具体的には、チャンス目の演出の出現回数は3回であるから、3回に対応した赤色よりも期待度が高い金色の図柄同色演出が表示される。トリガとなった特1保留についての実行予定演出は、スペシャルリーチからの大当たり確定であることから、図柄同色演出の色を金色としても、予告演出が破綻することはない。
特1保留3についての遊技回U43の終了後に(時刻t55)、特1保留4についての遊技回U44が実行される。特1保留4についての遊技回U44では、最初に、変動表示I11が実行される。続いて、スペシャルリーチ演出I12が実行される。続いて、当たり抽選の当否結果が大当たりであることに対応した停止表示I13が実行される。停止表示I13の終了と共に、特1保留4についての遊技回U44が終了する。
この変形例11によれば、本実施形態のパチンコ機10と同様に、通常時における電動役物開放抽選において電役短開放に当選して特2保留についての遊技回が実行された場合に、当該特2保留についての遊技回の終了後に連続して実行される特1保留についての遊技回で、保留連続演出によるリーチ演出などの大当たり当選の期待度を再度確認することができ、その上、一連の演出に対して遊技者は何ら違和感を受けることがないことから、予告演出に対する信頼度を高めることができる。
《16-8-12》変形例12:
上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える外枠は、木製に限らず、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える内枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える前扉枠は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機には、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能とを有するシリンダ錠が設けられているが、このシリンダ錠が省略された構成を採用した上で、内枠を外枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第1シリンダ錠と、前扉枠を内枠に対して開放不能に施錠する機能を有する第2シリンダ錠とが別々に設けられた構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、所定遊技状態である通常時に、特1保留についての所定回数の遊技回に連続して、特定演出画像として、前兆予告演出に含まれるチャンス目の画像を表示する構成としていた。これに対して、変形例として、上記特定演出画像を、前兆予告演出の出現回数としてカウントしうる特定のキャラクターとしてもよいし、通常時に表示する背景画像としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、内枠を外枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、前扉枠を内枠に対して回動させる回動軸が正面視左側に設けられている構成を採用したが、この回動軸が正面視右側に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、パチンコ機が備える遊技盤は、ABS樹脂やポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂等の樹脂製であってもよく、また、鉄鋼(炭素鋼)や鋳鉄、鋳鋼、ステンレス鋼、アルミニウム合金、銅合金、合金鋼等の金属製であってもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、パチンコ機は上皿と下皿とを備える構成を採用したが、下皿が省略され、上皿のみを備える構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、電動役物34aが開放状態となって第2始動口34に遊技球が入球したことに基づく、特2保留の上限数以下である特定回数の特2保留についての遊技回において、上記特定演出画像を表示していた。これに対して、変形例として、サポートモードが高頻度サポートモードである高サポ状態から通常状態へ移行後に実行される、上記高サポ状態で貯えられた特2保留(以下、残り特2保留と呼ぶ)についての遊技回において、上記特定演出画像を表示する構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、前記特定回数の特2保留についての遊技回の終了後に連続して実行される特1保留についての前記遊技回において、上記特定演出画像を表示していた。これに対して、変形例として、上記残り特2保留の遊技回の終了後に連続して実行される特1保留についての前記遊技回において、上記特定演出画像を表示する構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、正面視右側に操作ハンドルが設けられている構成を採用したが、正面視左側に操作ハンドルが設けられている構成を採用してもよい。また、操作ハンドルが正面視右側と正面視左側の両方に設けられている構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、遊技者が操作ハンドルを握っているか否か(遊技者の手が操作ハンドルに接触しているか否か)を検出可能なタッチセンサーが操作ハンドルに設けられている構成を採用したが、このタッチセンサーが省略された構成を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、遊技球を発射可能な発射手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、バネ等の弾性力を利用して遊技球を発射させる構成や、圧縮気体が噴出する際の風圧を利用して遊技球を発射させる構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、操作ハンドルが右回りに所定量回動操作された状態においては、1分間に100発程度の遊技球が発射されるように構成されているが、1分間に100発未満(例えば60発)の遊技球が発射される構成であってもよく、また、1分間に100発以上(例えば200発)の遊技球が発射される構成であってもよい。また、レバーを弾くことによって遊技球を1発ずつ発射させる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、特1保留についての遊技回において特定条件としての、前述した第2判定の判定結果が否定となることが満たされた場合に、所定演出画像としての特1連続演出継続用図柄同色演出に前記特定演出画像を切り替える構成とした。これに対して、変形例として、上記残り特2保留の遊技回の終了後に連続して実行される特1保留において特定条件としてのリーチ演出が実行されることが成立した場合に、前記特定演出画像を所定演出画像としてのリーチ演出時の背景画像に切り替える構成や、背景画像を切り替える条件が成立した場合に特定演出画像としての背景画像Aを所定演出画像としての背景画像Bに切り替える構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、音声を出力可能な手段としてスピーカーを備える構成を採用したが、スピーカーに加えて又はスピーカーに代えてイヤホンジャックを備える構成を採用してもよい。この構成によれば、遊技者は、自身が持参したイヤホンやヘッドホンを当該イヤホンジャックに接続することによって、周囲のパチンコ機の音声に邪魔されずに、自身が遊技中のパチンコ機の音声を存分に楽しむことが可能となる。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種始動口に遊技球が入球したことに基づいて変動表示を開始する特別図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種ゲートを遊技球が通過したことに基づいて変動表示を開始する普通図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、LEDランプや、LED表示装置、液晶表示装置、有機EL表示装置、ハロゲンランプ等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各種の装飾図柄を表示可能な表示手段としては、種々の構成を採用することができ、例えば、液晶表示装置や、有機EL表示装置、LED表示装置、ドラム回転式表示装置、導光板、三次元ホログラム表示装置等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、通常状態において貯えることができる特2保留の上限数以上である特定回数の特2保留についての遊技回が実行可能な特定遊技状態を発生可能な特定遊技状態発生手段として、第2始動口34の電動役物34aが、特2保留の上限数以上である特2保留を貯えることが可能な長開放状態を発生可能な構成とした。これに対して、変形例として、上記特定遊技状態発生手段を、第2始動口34に遊技球が入球することが容易となって遊技する状態、例えば、高確高サポ状態(いわゆるラッシュ状態)に移行可能な手段としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄としては、数字に限らず、種々の文字や図形、記号、絵柄等及びこれらの組み合わせを採用することができる。例えば、装飾図柄として、アルファベットや、ギリシャ文字、平仮名、カタカナ、漢字、各種キャラクター等及びこれらの組み合わせを採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、装飾図柄がスクロールする図柄列の数は3つに限らず、例えば、2つ以下であってもよく、4つ以上であってもよい。そして、装飾図柄の図柄列が1つである構成を採用した場合には、例えば、特定の装飾図柄(例えば「7」)が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、装飾図柄の列が2つ又は4つ以上である構成を採用した場合には、例えば、特定のラインに同一の装飾図柄が停止した場合に大当たりに当選となる構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、特別電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって大入賞口を開放可能な構成や、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって大入賞口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、上記特定遊技状態の発生中に表示する、特定遊技に対応する特定遊技画像を、貝の画像とした。これに対して、変形例として、上記特定遊技画像を、ラッシュ状態において表示される背景の画像としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例では、特定遊技画像としての貝の画像を表示して特2保留についての遊技回を実行する場合に、泡を含む前兆予告演出をキャプチャして得られたキャプチャ画像を縮小した画像を、所定示唆情報として継続して表示する構成である。これに対して、変形例として、ラッシュ状態において、メイン表示部の第1保留表示部の表示態様を継続して表示する構成としてもよい。さらに、当該変形例の変形例として、ラッシュ状態における背景画像を表示する特2保留についての遊技回の開始直前に実行された特1保留についての遊技回において表示されたメイン表示部の第1保留表示部の表示態様をそのままの状態で継続して表示する構成としてもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、普通電動役物としては、種々の構成を採用することができ、例えば、一対の可動弁が左右に開放可能な所謂チューリップ型普通電動役物や、板状部材の下方に略水平方向に延びる回動軸が設けられ、当該回動軸を中心として当該板状部材が前方側に回動することによって始動口を開放可能な構成、遊技盤の前後方向にスライド可能な板状部材によって始動口を開閉する構成等を採用してもよい。また、上記実施形態及び上記各変形例において、各入球口(始動口や一般入賞口、大入賞口等)に設定されている賞球数は例示であり、各入球口に設定される賞球数を適宜変更することによって、スペックの異なる複数種類のパチンコ機を実現することが可能である。
《16-8-13》変形例13:
上記第16実施形態およびその変形例では、パチンコ機10は、主制御装置60、音声発光制御装置90、表示制御装置100といった3つの制御装置を備える構成としたが、これに換えて、主制御装置と副制御装置といった2つの制御装置を備える構成としても良い。副制御装置では、第16実施形態において音声発光制御装置90と表示制御装置100とにおいて実行される各種処理を実行する構成とすれば良い。また、上記第16実施形態およびその変形例において、3つの制御装置60,90,100のそれぞれで実行される各種処理は、第16実施形態で説明した区分けに限る必要はなく、3つの制御装置60,90,100の全体として、第16実施形態における各種の処理が実行できれば良い。
《Y》他の構成への適用:
上記各実施形態とは異なる他のタイプのパチンコ機等、例えば特別装置の特定領域に遊技球が入ると電動役物が所定回数開放するパチンコ機や、特別装置の特定領域に遊技球が入ると権利が発生して大当たりとなるパチンコ機、他の役物を備えたパチンコ機、アレンジボール機、雀球等の遊技機にも、本発明を適用できる。
また、弾球式でない遊技機、例えば、複数種類の図柄が周方向に付された複数のリールを備え、メダルの投入及びスタートレバーの操作によりリールの回転を開始し、ストップスイッチが操作されるか所定時間が経過することでリールが停止した後に、表示窓から視認できる有効ライン上に特定図柄又は特定図柄の組合せが成立していた場合にはメダルの払い出し等といった特典を遊技者に付与するスロットマシンにも本発明を適用できる。
また、外枠に開閉可能に支持された遊技機本体に貯留部及び取込装置を備え、貯留部に貯留されている所定数の遊技球が取込装置により取り込まれた後にスタートレバーが操作されることによりリールの回転を開始する、パチンコ機とスロットマシンとが融合された遊技機にも、本発明を適用できる。
また、上記実施形態においてソフトウェアで実現されている機能の一部をハードウェアで実現してもよく、あるいは、ハードウェアで実現されている機能の一部をソフトウェアで実現してもよい。
《Z》上記各実施形態等から抽出される特徴群について:
上述した各実施形態から抽出される特徴群(発明群の特徴)について、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお、以下においては、理解の容易のため、上記各実施形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
<特徴gA群>
特徴gA群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態から抽出される。
[特徴gA1]
遊技球の入球が第1の図柄の変動の契機となる第1種入球手段(第1実施形態における第1始動口)と、
遊技球の入球が第2の図柄の変動の契機となる第2種入球手段(第1実施形態における第2始動口)と、
遊技者にとって最も有利な流通態様で遊技球を流通させた場合に、単位時間当たりにおける、前記第1種入球手段への遊技球の入球数と前記第2種入球手段への遊技球の入球数との相対比である入球相対比を、少なくとも3段階に変更可能に制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴gA1によれば、遊技者にとって最も有利な流通態様で遊技球を流通させた場合に、単位時間当たりにおける、第1種入球手段への遊技球の入球数と第2種入球手段への遊技球の入球数との相対比を、少なくとも3段階に変更可能に制御するので、当該3段階の入球相対比を組み合わせることによって、新たな種々の遊技の流れを創出することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴gA2]
特徴gA1に記載の遊技機であって、
所定の位置を遊技球が通過したことを検知する検知手段と、
前記検知手段が前記遊技球の通過を検知したことを契機として所定の抽選(電役開放抽選)を実行する抽選実行手段と、
前記所定の抽選に当選した場合に、前記第2種入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(普通電動役物53)と、
を備え、
前記制御手段は、
前記抽選実行手段による前記所定の抽選における当選確率を、第1の確率と、前記第1の確率より高い第2の確率との少なくとも2段階に変更可能であり、
前記所定の抽選を開始してから抽選結果を出力するまでの抽選実行時間を、第1の抽選実行時間と、前記第1の抽選実行時間より短い第2の抽選実行時間との少なくとも2段階に変更可能であり、
1回の前記所定の抽選の当選に対応して前記補助手段が前記補助をする時間である補助時間を、第1の補助時間と、前記第1の補助時間より長い第2の補助時間との少なくとも2段階に変更可能であり、
制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、第2制御モード(高頻度サポートモードA)と、第3制御モード(高頻度サポートモードB)とを実行可能であり、
前記第1制御モードは、
前記当選確率が前記第1の確率であり、前記抽選実行時間が前記第1の抽選実行時間であり、前記補助時間が前記第1の補助時間であり、
前記第2の制御モードは、
前記当選確率が前記第2の確率であり、前記抽選実行時間が前記第2の抽選実行時間であり、前記補助時間が前記第1の補助時間であり、
前記第3の制御モードは、
前記当選確率が前記第2の確率であり、前記抽選実行時間が前記第2の抽選実行時間であり、前記補助時間が前記第2の補助時間であり、
前記制御モードを切り替えることによって、前記入球相対比を変更する
ことを特徴とする遊技機。
特徴gA2によれば、制御手段は、所定の抽選の当選確率と、抽選実行時間と、補助時間とが異なる3つの制御モードを切り替えることによって入球相対比を変更するので、比較的簡易な制御によって入球相対比の切り替えを実現することができる。
<特徴gB群>
特徴gB群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態から抽出される。
[特徴gB1]
遊技球の入球が第1の図柄の変動の契機となる第1種入球手段(第1実施形態における第1始動口)と、
遊技球の入球が第2の図柄の変動の契機となる第2種入球手段(第1実施形態における第1始動口)と、
到達した遊技球を第1の経路(左側流路R1)と第2の経路(右側流路R2)とに交互に振り分ける振分手段(振分機構120)と、
前記第2の経路上の所定の位置である第1検知位置を遊技球が通過したことを検知する第1の検知手段(スルーゲート35a)と、
前記第1の検知手段が前記遊技球の通過を検知したことを契機として所定の抽選(電役開放抽選)を実行する抽選実行手段と、
前記所定の抽選に当選した場合に、到達した遊技球を所定の流通方向に案内する補助手段(普通電動役物53)と、
を備え、
前記第1の経路に振り分けられた遊技球が入球可能な位置に前記第1種入球手段が配置され、
前記第2の経路に振り分けられた遊技球が到達可能な位置に前記補助手段が配置され、
前記補助手段によって流通方向を案内された遊技球が入球可能な位置に前記第2種入球手段が配置される
ことを特徴とする遊技機。
特徴gB1によれば、振分手段に到達した遊技球のうち、第1の経路に振り分けられた遊技球は第1種入球手段に入球し、第2の経路に振り分けられた遊技球のうち補助手段によって補助された遊技球は第2種入球手段に入球する。従って、振分手段に到達させるような流通態様で遊技球を流通させた場合、所定の抽選の当選確率を変更することによって、第1種入球手段への遊技球の入球頻度を所定の範囲内で一定に保ちつつ、第2種入球手段への遊技球の入球頻度を変更することができる。
[特徴gB2]
特徴gB1に記載の遊技機であって、
前記振分手段が設けられた位置および前記第1検知位置とは異なる位置である第2検知位置を通過したことを検知する第2の検知手段(スルーゲート35b)を備え、
前記抽選実行手段は、前記第2の検知手段が前記遊技球の通過を検知したことを契機として前記所定の抽選(電役開放抽選)を実行し、
前記補助手段は、
前記第2検知位置を通過した遊技球が到達可能な位置に配置されている
ことを特徴とする遊技機。
特徴gB2によれば、振分手段が設けられた位置および第1検知位置を通過させないで第2検知位置を通過するように遊技球を流通させた場合に、第2種入球手段のみに遊技球を入球させることができる。従って、流通態様を変更することによって、第1種入球手段および第2種入球手段への入球頻度を変更することができる。
<特徴gC群>
特徴gC群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態から抽出される。
[特徴gC1]
遊技球の入球が図柄の変動の契機となる第1の入球手段(第1実施形態における第1始動口33a)と、
遊技球の入球が図柄の変動の契機となる第2の入球手段(第1実施形態における第1始動口33b)と、
到達した遊技球を複数の経路に振り分ける振分手段(振分機構120)と、
前記振り分けられた遊技球を前記第1の入球手段に案内する第1案内経路(左側流路R1)と、
前記振り分けられた遊技球を前記第2の入球手段に案内する第2案内経路(右側流路R2)と、
を備え、
前記第1の入球手段への遊技球の入球を契機として変動する前記図柄と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として変動する前記図柄とが同一である
ことを特徴とする遊技機。
特徴gC1によれば、遊技球が振分手段によって振り分けられたにも関わらず、当該振り分けられた遊技球が、第1の入球手段に入球した場合も、第2の入球手段に入球した場合も、いずれも同一の図柄を変動させるので、各入球手段ごとに異なる図柄が変動すると推測していた遊技者に対して意外性を付与することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴gC2]
特徴gC1に記載の遊技機であって、
前記第1の入球手段および前記第2の入球手段に遊技球が入球したことを契機として、第1の図柄を変動させる第1図柄変動手段と、
遊技球の入球が図柄の変動の契機となる第3の入球手段(第2始動口34)と、
前記第3の入球手段に遊技球が入球したことを契機として、前記第1の図柄とは異なる図柄である第2の図柄を変動させる第2図柄変動手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴gC2によれば、遊技球の入球が第2の図柄を変動させる契機となる第3の入球手段を備えるので、遊技者に対して、第1の図柄の変動に関する期待感に加えて、第2の図柄の変動に関する期待感を付与することができる。さらに振分手段の役割に関して、遊技者に対して種々の推測をさせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴gC3]
特徴gC2に記載の遊技機であって、
前記振分手段から前記第2の入球手段へ遊技球が流通する経路上に配置され、当該経路上を流通する遊技球が前記第3の入球手段に入球することを補助する補助手段(普通電動役物53)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴gC3によれば、第2の入球手段へ遊技球が流通する経路上に第3の入球手段へ入球することを補助する補助手段を備えるので、振分手段によって振り分けられた遊技球が、第1案内経路と第2案内経路のいずれに振り分けられても同一の図柄(第1の図柄)を変動させる契機となる場合と、第2案内経路に振り分けられた遊技球が補助手段によって第2の図柄を変動させる契機となる場合があり、補助手段の動作パターンによって、第1の図柄と第2の図柄を変動させる割合を異なる態様にすることができる。
[特徴gC4]
特徴gC3に記載の遊技機であって、
前記第2案内経路上の所定の位置を遊技球が通過したことを検知する検知手段(スルーゲート35a)を備え、
前記補助手段は、
前記検知手段が前記遊技球の通過を検知したことを契機として、前記振分手段から前記第2の入球手段への経路上を流通する遊技球が前記第3の入球手段に入球することを補助する
ことを特徴とする遊技機。
特徴gC4によれば、補助手段は検知手段が遊技球の通過を検知したことを契機として振分手段から第2の入球手段へ遊技球が流通する経路上を流通する遊技球が第3の入球手段に入球することを補助するので、遊技球を第2案内経路に流通させることを遊技者に促し、遊技球が所定の位置を通過した場合には、遊技者に対して期待感を付与することができる。また、遊技球を第2案内経路に流通させることを遊技者に促すことで、遊技者を遊技に集中させることができる。
[特徴gC5]
特徴gC4に記載の遊技機であって、
前記検知手段が前記遊技球の通過を検知したことを契機として所定の抽選(電役開放抽選)を実行する抽選実行手段を備え、
前記補助手段は、
前記所定の抽選に当選した場合に、前記振分手段から前記第2の入球手段への経路上を流通する遊技球が前記第3の入球手段に入球することを補助する
ことを特徴とする遊技機。
特徴gC5によれば、補助手段は検知手段が遊技球の通過を検知したことを契機として実行された所定の抽選に当選した場合に、振分手段から第2の入球手段への経路上を流通する遊技球が第3の入球手段に入球することを補助するので、所定の抽選における当選確率を制御することによって、第1の図柄と第2の図柄を変動させる割合を制御することができる。
[特徴gC6]
特徴gC4または特徴gC5に記載の遊技機であって、
前記第2案内経路上の所定の位置を通過したことを検知する前記検知手段を第1の検知手段(スルーゲート35a)とした場合に、
前記振分手段によって振り分けられる経路上の位置とは異なる特定の位置を通過したことを検知する前記第1の検知手段とは異なる第2の検知手段(スルーゲート35b)を備え、
前記補助手段は、
前記第2の検知手段が前記遊技球の通過を検知したことを契機として、前記第2の検知手段によって通過が検知された遊技球が前記第3の入球手段へ入球することを補助する
ことを特徴とする遊技機。
特徴gC6によれば、補助手段は、第2の検知手段が遊技球の通過を検知したことを契機として、第2の検知手段によって通過が検知された遊技球が第3の入球手段へ入球することを補助するので、振分手段を経由させずに第2の検知手段を経由させて遊技球を第3の入球手段に入球させることが可能となる。その結果、高い確率で第3の入球手段にのみ遊技球を入球させることができる遊技状態を作ることができる。
[特徴gC7]
特徴gC6に記載の遊技機であって、
前記抽選実行手段は、
前記第2の検知手段が前記遊技球の通過を検知したことを契機として前記所定の抽選を実行し、
前記補助手段は、
前記所定の抽選に当選した場合に、前記第2の検知手段によって通過が検知された遊技球が前記第3の入球手段へ入球することを補助する
ことを特徴とする遊技機。
特徴gC7によれば、補助手段は、第2の検知手段が遊技球の通過を検知したことを契機として実行された所定の抽選に当選した場合に、第2の検知手段によって通過が検知された遊技球が第3の入球手段へ入球することを補助するので、振分手段を経由させずに第2の検知手段を経由させて遊技球を第3の入球手段に入球させることが可能となる。従って、所定の抽選の当選確率を低くした上で、遊技者が振分手段に到達させるように遊技球を流通させた場合には、第1の入球手段および第2の入球手段に遊技球が入球し、第3の入球手段に遊技球が入球する可能性は低いため、高い確率で第1の図柄のみを変動させることができる。また、所定の抽選の当選確率を高くした上で、遊技者が振分手段に到達させるように遊技球を流通させた場合には、第1の入球手段、第2の入球手段、および第3の入球手段に遊技球が入球し、第1の図柄と第2の図柄とを変動させることができる。さらに、所定の抽選の当選確率を高くした上で、遊技者が第2の検出手段に遊技球の通過を検知させるよう遊技球を流通させた場合には、振分手段に遊技球が到達する確率は低く、第2の検知手段および補助手段を経由して遊技球は第3の入球手段に入球する確率が高いので、高い確率で第2の図柄のみを変動させることができる。従って、高い確率で第1の図柄のみが変動する遊技状態、第1の図柄と第2の図柄とが変動する遊技状態、高い確率で第2の図柄のみが変動する遊技状態の少なくとも3つの状態をつくり出すことができる。その結果、2つの図柄の変動する割合が異なる3つの遊技状態を種々に組み合わせることによって、新たな遊技性を創出することができる。
[特徴gC8]
特徴gC6に記載の遊技機であって、
前記遊技機を制御する制御手段を備え、
前記制御手段は、第1の制御モード(低頻度サポートモード)と、第2の制御モード(高頻度サポートモードA)と、第3の制御モード(高頻度サポートモードB)とを実行可能であり、
前記第1の制御モードにおいては、
前記第1の検知手段によって通過が検知された遊技球が前記補助手段による補助によって前記第3の入球手段に入球することが不可能または困難であり、
前記第2の検知手段によって通過が検知された遊技球が前記補助手段による補助によって前記第3の入球手段に入球することが不可能または困難であり、
前記第2の制御モードにおいては、
前記第1の検知手段によって通過が検知された遊技球が前記補助手段による補助によって前記第3の入球手段に入球することが可能または容易であり、
前記第2の検知手段によって通過が検知された遊技球が前記補助手段による補助によって前記第3の入球手段に入球することが不可能または困難であり、
前記第3の制御モードにおいては、
前記第1の検知手段によって通過が検知された遊技球が前記補助手段による補助によって前記第3の入球手段に入球することが可能または容易であり、
前記第2の検知手段によって通過が検知された遊技球が前記補助手段による補助によって前記第3の入球手段に入球することが可能または容易である
ことを特徴とする遊技機。
特徴gC8によれば、制御手段は、第3の入球手段への遊技球の入球の難易度(困難性/容易性)が異なる3つの制御モードを実行可能であるので、当該制御モードの切り替えを利用して新たな種々の遊技の流れを創出することができる。
[特徴gC9]
特徴gC8に記載の遊技機であって、
前記制御手段は、
前記抽選実行手段による前記所定の抽選における当選確率を、第1の確率と、前記第1の確率より高い第2の確率との少なくとも2段階に変更可能であり、
前記抽選を開始してから抽選結果を出力するまでの抽選実行時間(電役開放抽選の変動時間)を、第1の抽選実行時間と、前記第1の抽選実行時間より短い第2の抽選実行時間との少なくとも2段階に変更可能であり、
1回の前記所定の抽選の当選に対応して前記補助手段が前記補助をする時間である補助時間を、第1の補助時間と、前記第1の補助時間より長い第2の補助時間との少なくとも2段階に変更可能であり、
前記第1制御モードは、
前記当選確率が前記第1の確率であり、前記抽選実行時間が前記第1の抽選実行時間であり、前記補助時間が前記第1の補助時間であり、
前記第2の制御モードは、
前記当選確率が前記第2の確率であり、前記抽選実行時間が前記第2の抽選実行時間であり、前記補助時間が前記第1の補助時間であり、
前記第3の制御モードは、
前記当選確率が前記第2の確率であり、前記抽選実行時間が前記第2の抽選実行時間であり、前記補助時間が前記第2の補助時間である
ことを特徴とする遊技機。
特徴gC9によれば、所定の抽選の当選確率と、抽選実行時間と、補助時間とを制御することによって、第3の入球手段への遊技球の入球の難易度(困難性/容易性)が異なる3つの制御モードを実行可能であるので、比較的容易な制御によって当該制御モードの切り替えを利用した新たな種々の遊技の流れの創出を実現することができる。
<特徴gD群>
特徴gD群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態から抽出される。
[特徴gD1]
遊技球が入球可能な所定の入球手段(第1実施形態における第2始動口34)と、
特定の位置を遊技球が通過したことを検知する検知手段(スルーゲート35a)と、
前記検知手段が前記遊技球の通過を検知したことを契機として所定の抽選(電役開放抽選)を実行する抽選実行手段と、
前記所定の抽選に当選した場合に、前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(普通電動役物53)と、
到達した遊技球を複数の経路に振り分ける振分手段(振分機構120)と、
を備える遊技機であって、
前記検知手段は、前記複数の経路のうちの一の経路上(右側流路R2)に配置されている
ことを特徴とする遊技機。
特徴gD1によれば、補助手段が入球手段への遊技球の入球を補助するか否かの所定の抽選を実行する契機となる遊技球の通過を検知する検知手段が、振分手段によって振り分けられる複数の経路のうちの一の経路上に配置されているので、振分手段による遊技球の振り分けの態様について遊技者に注目をさせることができる。
[特徴gD2]
特徴gD1に記載の遊技機であって、
前記振分手段によって前記一の経路に振り分けられた遊技球が、前記補助手段によって補助されなかった場合に入球可能な位置に配置された第1の入球手段(第1始動口33b)を備え、
前記補助手段によって補助された場合に遊技球が入球する前記入球手段は、前記第1の入球手段とは異なる第2の入球手段(第2始動口34)である
ことを特徴とする遊技機。
特徴gD2によれば、振分手段によって一の経路に振り分けられた遊技球が、補助手段によって補助されなかった場合に入球可能な位置に第1の入球手段が配置されているので、振分手段による遊技球の振り分けの態様について遊技者に期待感を付与することに加え、一の経路に振り分けられた場合には、遊技球が第1の入球手段に入球するのか、または、補助手段による補助によって第2の入球手段に入球するのかといった期待感を遊技者に付与することができ、振分手段に到達した遊技球の帰趨について、少なくとも2段階の期待感を付与することができる。
[特徴gD3]
特徴gD1または特徴gD2に記載の遊技機であって、
前記振分手段によって前記一の経路とは異なる経路(左側流路R1)に振り分けられた遊技球が入球可能な位置に配置された第3の入球手段(第1始動口33a)と、
前記第1の入球手段および前記第3の入球手段に遊技球が入球したことを契機として第1の図柄を変動させる第1図柄変動手段と、
前記第2の入球手段に遊技球が入球したことを契機として第2の図柄を変動させる第2図柄変動手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴gD3によれば、遊技球が振分手段によって振り分けられたにも関わらず、当該振り分けられた遊技球が第1の入球手段に入球した場合も、第3の入球手段に入球した場合も、いずれも同一の図柄である第1の図柄を変動させるので、振分手段によって振り分けられた先の入球手段ごとに、遊技球の入球を契機として異なる図柄が変動する一般的な構成の遊技機であると推測していた遊技者に対して意外性を付与することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴gE群>
[特徴gE1]
到達した遊技球を第1の経路(第1実施形態における左側流路R1)と第2の経路(右側流路R2)とに交互に振り分ける第1の振分手段(振分機構120)と、
前記第2の経路を流通する遊技球を第3の経路と第4の経路とに振り分ける第2の振分手段(普通電動役物53)と、
遊技球の入球が第1の図柄の変動の契機となる第1種入球手段(第1始動口)と、
遊技球の入球が第2の図柄の変動の契機となる第2種入球手段(第2始動口)と、
を備え、
前記第1種入球手段は、前記第1の経路および前記第3の経路を流通した遊技球が入球可能な位置に配置され、
前記第2種入球手段は、前記第4の経路を流通した遊技球が入球可能な位置に配置され、
前記第2の振分手段は、遊技球を前記第4の経路に振り分ける確率を変更可能に制御する
ことを特徴とする遊技機。
特徴gE1によれば、2つの振分手段を備え、かつ、第2の振分手段が遊技球を第4の経路に振り分ける確率は変更可能であるので、第1の振分手段が到達した遊技球を第1の経路と第2の経路とに交互に振り分ける場合であっても、第2の振分手段が第4の経路に遊技球を振り分ける確率を変更することによって、第1の図柄と第2の図柄との変動する比率を変更することができる。例えば、第2の振分手段が第4の経路に遊技球を振り分ける確率を低く設定した場合には、第1の振分手段によって第1の経路に振り分けた遊技球を第1種入球手段に入球させ、第1の図柄を変動させる。一方、第2の経路に振り分けた遊技球を、第2の振分手段によって高い確率で第3の経路に振り分け第1種入球手段に入球させ、第1の図柄を変動させることができる。すなわち、第1の振分手段に到達した遊技球を高い確率で第1種入球手段に入球させ、第1の図柄を変動させることができる。また、第2の振分手段が第4の経路に遊技球を振り分ける確率を高く設定した場合には、第1の振分手段によって第1の経路に振り分けた遊技球を第1種入球手段に入球させ、第1の図柄を変動させる。一方、第2の経路に振り分けた遊技球を、第2の振分手段によって高い確率で第4の経路に振り分け第2種入球手段に入球させ、第2の図柄を変動させることができる。このように、第2の振分手段が第4の経路に遊技球を振り分ける確率を変更することによって、第1の図柄と第2の図柄との変動する比率を変更することができる。
[特徴gE2]
特徴gE1に記載の遊技機であって、
前記第2の振分手段(普通電動役物53)は、前記第2の経路を流通する遊技球を前記第4の経路に振り分ける態様(開放状態)において、前記第1の振分手段を経由しないで流通する遊技球を前記第2種入球手段に案内する案内手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴gE2によれば、第2の経路を流通する遊技球を第4の経路に振り分ける態様において、第1の振分手段を経由しないで流通する遊技球を第2種入球手段に案内する案内手段を備える。従って、第4の経路に振り分ける態様である第2の振分手段に、第1の振分手段を経由しないで到達させる流通態様で遊技球を流通させることによって、遊技球が第2種入球手段に入球する確率を高めることができ、第1の図柄と第2の図柄との変動する比率として、第2の図柄が変動する比率を高めることができる。
[特徴gE3]
特徴gE1または特徴gE2に記載の遊技機であって、
前記第2の経路上の所定の位置を遊技球が通過したことを検知する検知手段(スルーゲート35a)と、
前記検知手段が前記遊技球の通過を検知したことを契機として所定の抽選(電役開放抽選)を実行する抽選実行手段と、
を備え、
前記第2の振分手段は、前記所定の抽選の結果に基づいて、前記第2の経路を流通する遊技球を前記第3の経路または前記第4の経路のいずれの経路に振り分けるかを決定する
ことを特徴とする遊技機。
特徴gE3によれば、第2の振分手段は、所定の抽選の結果に基づいて、第2の経路を流通する遊技球を第3の経路または第4の経路のいずれの経路に振り分けるかを決定するので、遊技者は、第2の経路を流通する遊技球が第3の経路または第4の経路のいずれの経路に振り分けられるかを事前に認識することができない。よって、遊技者に対して、所定の抽選の結果、および、第2の経路を流通する遊技球が第3の経路または第4の経路のいずれの経路に振り分けられるかについて推測させるとともに、期待感を付与することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴gF群>
[特徴gF1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1実施形態における第2始動口34)と、
所定の位置を遊技球が通過したことを検知する検知手段と、
前記検知手段が前記遊技球の通過を検知したことを契機として所定の抽選(電役開放抽選)を実行する抽選実行手段と、
前記所定の抽選に当選した場合に、前記第1の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(普通電動役物53)と、
当該遊技機を制御する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記抽選実行手段による前記所定の抽選における当選確率を、第1の確率と、前記第1の確率より高い第2の確率との少なくとも2段階に変更可能であり、
前記抽選を開始してから抽選結果を出力するまでの抽選実行時間(電役開放抽選の変動時間)を、第1の抽選実行時間と、前記第1の抽選実行時間より短い第2の抽選実行時間との少なくとも2段階に変更可能であり、
1回の前記所定の抽選の当選に対応して前記補助手段が前記補助をする時間である補助時間を、第1の補助時間と、前記第1の補助時間より長い第2の補助時間との少なくとも2段階に変更可能であり、
制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、第2制御モード(高頻度サポートモードA)と、第3制御モード(高頻度サポートモードB)とを実行可能であり、
前記第1制御モードは、
前記当選確率が前記第1の確率であり、前記抽選実行時間が前記第1の抽選実行時間であり、前記補助時間が前記第1の補助時間であり、
前記第2の制御モードは、
前記当選確率が前記第2の確率であり、前記抽選実行時間が前記第2の抽選実行時間であり、前記補助時間が前記第1の補助時間であり、
前記第3の制御モードは、
前記当選確率が前記第2の確率であり、前記抽選実行時間が前記第2の抽選実行時間であり、前記補助時間が前記第2の補助時間である
ことを特徴とする遊技機。
特徴gF1によれば、制御手段は、所定の抽選の当選確率と、抽選実行時間と、補助時間とが異なる3つの制御モードを切り替えることができるので、当該制御モードの切り替えを利用して新たな種々の遊技の流れを創出することができる。
[特徴gF2]
特徴gF1に記載の遊技機であって、
遊技球が入球可能な入球手段であって、前記第1の入球手段とは異なる第2の入球手段(第1始動口)と、
到達した遊技球を第1の経路(左側流路R1)と第2の経路(右側流路R2)とに交互に振り分ける第1の振分手段と、
を備え、
前記第2の入球手段は、前記第1の経路および前記第2の経路を流通した遊技球が入球可能な位置に配置され、
前記検知手段は、前記第2の経路上の前記所定の位置を遊技球が通過したことを検知し、
前記補助手段は、前記第2の経路から前記2の入球手段まで遊技球が流通する経路上に配置されている
ことを特徴とする遊技機。
特徴gF2によれば、振分手段が第1の経路と第2の経路とに交互に遊技球を振り分けるにもかかわらず、第2の入球手段は、第1の経路および第2の経路を流通した遊技球が入球可能な位置に配置されているので、遊技者に対して、振分手段の設置目的について種々の推測をさせるとともに、意外性を付与することができる。また、第2の経路に振り分けられた遊技球を補助手段は第1の入球手段へ入球するのを補助するので、振分手段によって第2の経路に振り分けられた遊技球が補助手段によって補助されるか否かについて遊技者に注目をさせることができるとともに、期待感を付与することができる。
<特徴gG群>
特徴gG群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態から抽出される。
[特徴gG1]
遊技球が入球可能な入球手段(第1実施形態における第2始動口34)と、
到達した遊技球を複数の経路に振り分ける振分手段(振分機構120)と、
前記複数の経路のうちの一の経路上の位置である第1検知位置を通過したことを検知する第1の検知手段(スルーゲート35a)と、
前記振分手段が設けられた位置および前記第1検知位置とは異なる位置である第2の検知位置を通過したことを検知する第2の検知手段(スルーゲート35b)と、
所定の抽選(電役開放抽選)を実行する抽選実行手段と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(普通電動役物53)と、
を備え、
前記抽選実行手段は、
前記第1の検知手段が前記遊技球の通過を検知したことを契機として前記所定の抽選を実行し、
前記第2の検知手段が前記遊技球の通過を検知したことを契機として前記所定の抽選を実行し、
前記第1の検知手段または前記第2の検知手段が前記遊技球の通過を検知した時点から前記所定の抽選を開始して抽選結果を出力する時点までの抽選実行時間がTpである抽選モードを備え、
前記補助手段は、
前記所定の抽選に当選した場合に、前記第1検知位置を通過した遊技球が前記入球手段に入球することを補助し、
前記所定の抽選に当選した場合に、前記第2検知位置を通過した遊技球が前記入球手段に入球することを補助し、
前記所定の抽選に当選した場合に、前記抽選結果が出力された時点から前記補助手段が前記補助可能な状態になる時点までの時間はTmであり、
1回の前記所定の抽選の当選に対応して前記補助をする場合に、前記補助をする時間である補助時間が第1補助時間Ts1である補助モードと、前記補助時間が前記第1補助時間Ts1よりも長い第2補助時間Ts2である補助モードとを備え、
遊技球が前記第1検知位置を通過した時点から前記補助手段に到達する時点までの時間をTr1、遊技球が前記第2検知位置を通過した時点から前記補助手段に到達する時点までの時間をTr2とし、
前記第1検知位置を通過した遊技球が前記補助手段に到達した時点から前記補助手段による補助によって前記入球手段に入球するまでの時間をTf1、前記第2検知位置を通過した遊技球が前記補助手段に到達した時点から前記補助手段による補助によって前記入球手段に入球するまでの時間をTf2とした場合に、
Tp+Tm≦Tr1
Tp+Tm≦Tr2
Tr1+Tf1≦Tp+Tm+Ts1<Tr2+Tf2≦Tp+Tm+Ts2
であることを特徴とする遊技機。
特徴gG1によれば、補助手段は、補助時間が第1補助時間Ts1である補助モードと、補助時間が第2補助時間Ts2である補助モードとを備える。補助時間が第1補助時間Ts1である補助モードである場合には、第1検知位置を通過するように遊技球を流通させた場合、すなわち、振分手段に到達するように遊技球を流通させた場合には、補助手段による補助によって遊技球を入球手段に入球させることができるが、第2検知位置を遊技球が通過するように流通させた場合には、遊技球が入球手段に入球するよりも前に補助手段による補助が終了してしまうため、遊技球を入球手段に入球させることができない。よって、遊技者にとって有利な遊技球の流通態様を考えた場合、補助時間が第1補助時間Ts1である補助モードの場合には、第1検知位置を通過するように(振分手段に到達するように)遊技球を流通させる流通態様の方が、第2検知位置を遊技球が通過するように流通させる流通態様よりも、遊技者にとって有利な遊技球の流通態様となる。
一方、補助時間が第2補助時間Ts2である補助モードである場合には、第1検知位置を遊技球が通過するように流通させた場合、および、第2検知位置を遊技球が通過するように流通させた場合のいずれの場合であっても、補助手段による補助によって遊技球を入球手段に入球させることができる。しかしながら、第1検知位置を遊技球が通過するように流通させる場合、遊技球は振分手段を通過するので、振分手段に到達した遊技球のうち、一の経路に振り分けられた遊技球しか第1検知位置を通過することができない。よって、振分手段に到達するように遊技球を流通させた場合における振分手段に到達した遊技球の個数に対する第1検知位置を通過して入球手段に入球する遊技球の個数の割合は、第2検知位置を通過するように遊技球を流通させた場合における第2検知位置に到達した遊技球の個数に対する当該第2検知位置を通過して入球手段に入球する遊技球の個数の割合よりも低くなる。よって、遊技者にとって有利な遊技球の流通態様を考えた場合、補助時間が第2補助時間Ts2である補助モードの場合には、第2検知位置を遊技球が通過するように流通させる流通態様の方が、第1検知位置を通過するように(振分手段に到達するように)遊技球を流通させる流通態様よりも、遊技者にとって有利な遊技球の流通態様となる。
従って、補助手段による補助モードを切り替えることによって、補助手段による補助によって遊技球を入球手段に入球させる流通態様の中で、遊技者にとって有利な遊技球の流通態様を変えることができるので、新たな遊技性を創出することができ、さらに、遊技者に遊技球の流通態様の変更操作に積極的に参加させることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴gH群>
特徴gH群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態から抽出される。
[特徴gH1]
到達した遊技球を第1の案内経路(第1実施形態の変形例5における左側流路R1)と第2の案内経路(右側流路R2)とに交互に振り分ける振分手段(振分機構120)と、
遊技球が入球可能な入球部(第1実施形態の変形例5における第1始動口33a)と、
を備え、
前記第1の案内経路と、前記第2の案内経路とは、いずれも同一の前記入球部に遊技球を案内する
ことを特徴とする遊技機。
特徴gH1によれば、遊技球が振分手段によって振り分けられたにも関わらず、第1の案内経路に振り分けられた遊技球と、第2の案内経路に振り分けられた遊技球は、いずれも同一の入球部に案内されるので、遊技者に、振分手段の設置目的について種々の推測をさせるとともに、意外性を付与することができる。
[特徴gH2]
特徴gH1に記載の遊技機であって、
前記第1の案内経路と前記第2の案内経路とがいずれも案内する前記入球部を第1の入球部とした場合において、遊技球が入球可能な入球部であって前記第1の入球部とは異なる第2の入球部(第2始動口34)と、
前記第2の案内経路上の所定の位置である第1検知位置を遊技球が通過したことを検知する第1の検知手段(スルーゲート35a)と、
前記第1の検知手段が前記遊技球の通過を検知したことを契機として所定の抽選を実行する抽選実行手段と、
前記第2の案内経路から前記第1の入球部まで遊技球が流通する経路上に配置された補助手段(普通電動役物53)であって、前記所定の抽選に当選した場合に、当該補助手段に到達した遊技球が前記第2の入球部に入球することを補助する補助手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴gH2によれば、第2の案内経路に振り分けられた遊技球の一部を第2の入球部に入球させることができる。よって、所定の抽選の当選確率を制御することによって、第1の入球部への遊技球の入球数と第2の入球部への遊技球の入球数との相対比を制御することができる。
[特徴gH3]
特徴gH2に記載の遊技機であって、
前記振分手段が設けられた位置および前記第1検知位置とは異なる位置である第2検知位置を通過したことを検知する第2の検知手段(スルーゲート35b)を備え、
前記抽選実行手段は、前記第2の検知手段が前記遊技球の通過を検知したことを契機として前記所定の抽選を実行し、
前記補助手段は、
前記第2検知位置を通過した遊技球が到達可能な位置に配置されている
ことを特徴とする遊技機。
特徴gH3によれば、振分手段が設けられた位置および第1検知位置を通過させないで第2検知位置を通過するように遊技球を流通させた場合に、第2の入球部のみに遊技球を入球させることができる。
<特徴gI群>
特徴gI群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態から抽出される。
[特徴gI1]
遊技球が流通する流通領域と、
前記流通領域に配置され、遊技球が流通可能な流通経路を変更する流通経路変更手段(第1実施形態の変形例3における普通電動役物53)と、
を備え、
前記流通経路変更手段は、
第1の状態(閉鎖状態)のときには、遊技球が流通可能な第1の流通経路(右側流路R2から第2始動口34までの経路)を遮蔽し、かつ、遊技球が流通可能な第2の流通経路(壁部Wから第2始動口34までの経路)を分断し、
第2の状態(開放状態)のときには、前記第1の流通経路の前記遮蔽を解除し、かつ、前記第2の流通経路を形成する
ことを特徴とする遊技機。
特徴gI1によれば、流通経路変更手段は、第1の状態から第2の状態に移行することによって、2つの流通経路を変更することができる。すなわち、流通経路変更手段は、1つの状態変化で2種類の流通経路の状態を同時に変化させることができる。その結果、第1の流通経路に遊技球を流通させる場合も、第2の流通経路に遊技球を流通させる場合も、いずれの場合も、流通経路変更手段を利用した遊技を実行することができる。
[特徴gI2]
特徴gI1に記載の遊技機であって、
所定の抽選(電役開放抽選)を実行する抽選実行手段を備え、
前記流通経路変更手段は、
前記所定の抽選に当選した場合に、前記第1の状態から前記第2の状態に移行する
ことを特徴とする遊技機。
特徴gI2によれば、流通経路変更手段は所定の抽選に当選した場合に第1の状態から第2の状態に移行するので、遊技者に対して、所定の抽選の抽選結果について期待感を付与することができる。また、所定の抽選の当選確率を制御することによって、第1の流通経路と第2の流通経路を変更する確率や頻度を制御することができる。
[特徴gI3]
特徴gI2に記載の遊技機であって、
前記第1の流通経路上であって前記流通経路変更手段よりも遊技球の流通方向に対して上流側の第1の位置を遊技球が通過したことを検知する第1の検知手段(スルーゲート35a)と、
前記第2の流通経路上であって前記流通経路変更手段よりも遊技球の流通方向に対して上流側の第2の位置を遊技球が通過したことを検知する第2の検知手段(スルーゲート35b)とを備え、
前記抽選実行手段は、
前記第1の検知手段が前記遊技球の通過を検知したことを契機として前記所定の抽選を実行し、
前記第2の検知手段が前記遊技球の通過を検知したことを契機として前記所定の抽選を実行する
ことを特徴とする遊技機。
特徴gI3によれば、遊技球が第1の位置または第2の位置を通過した場合に所定の抽選が実行されるので、当該性質を利用して種々の遊技性を創出することができる。例えば、遊技の状態に応じて、第1の位置に遊技球を通過させた方が遊技者にとって有利になるように制御することや、第2の位置に遊技球を通過させた方が遊技者にとって有利になるように制御することによって、遊技者に対して遊技球の流通態様の変化を促す遊技性とし、遊技への積極的な参加を促すことができる。
[特徴gI4]
特徴gI3に記載の遊技機であって、
前記流通経路変更手段は、
前記所定の抽選に当選した場合に、前記第1の位置を通過した遊技球であって前記当選の契機となった遊技球が前記流通経路変更手段によって前記遮蔽が解除された前記第1の流通経路を流通可能なタイミングで、前記第1の状態から前記第2の状態に移行する
ことを特徴とする遊技機。
特徴gI4によれば、第1の位置に遊技球を通過させて所定の抽選に当選し流通経路変更手段が第1の状態から第2の状態に移行し第1の流通経路の遮蔽が解除されたにも関わらず遮蔽が解除されている期間に遊技球を第1の流通経路に流通させることができず遊技者の期待感を低下させてしまうといった事象を抑制することができる。
[特徴gI5]
特徴gI3または特徴gI4に記載の遊技機であって、
前記流通経路変更手段は、
前記所定の抽選に当選した場合に、前記第2の位置を通過した遊技球であって前記当選の契機となった遊技球が前記流通経路変更手段によって前記形成された前記第2の流通経路を流通可能なタイミングで、前記第1の状態から前記第2の状態に移行する
ことを特徴とする遊技機。
特徴gI5によれば、第2の位置に遊技球を通過させて所定の抽選に当選し流通経路変更手段が第1の状態から第2の状態に移行し第2の流通経路が形成されたにも関わらず第2の流通経路が形成されている期間に遊技球を第2の流通経路に流通させることができず遊技者の期待感を低下させてしまうといった事象を抑制することができる。
[特徴gI6]
特徴gI1から特徴gI5に記載の遊技機であって、
前記流通領域の特定の位置に配置され、遊技球が入球可能な入球手段を備え、
前記特定の位置は、
前記第1の流通経路上であって前記流通経路変更手段よりも遊技球の流通方向に対して下流側の位置であり、かつ、前記第2の流通経路上であって前記流通経路変更手段よりも遊技球の流通方向に対して下流側の位置である
ことを特徴とする遊技機。
特徴gI6によれば、第1の流通経路上であって流通経路変更手段よりも遊技球の流通方向に対して下流側の位置であり、かつ、第2の流通経路上であって流通経路変更手段よりも遊技球の流通方向に対して下流側の位置に入球手段を備えるので、流通経路変更手段が第1の状態から第2の状態に移行した場合には、入球手段に遊技球が入球する可能性が高く、遊技者の期待感を高めることができる。
<特徴gJ群>
特徴gJ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態から抽出される。
[特徴gJ1]
遊技球の入球が第1の図柄の変動の契機となる第1種入球手段(第1実施形態における第1始動口33b)と、
遊技球の入球が前記第1の図柄とは異なる第2の図柄の変動の契機となる第2種入球手段(第2始動口34)と、
到達した遊技球を振り分ける振分手段(普通電動役物53)であって、動作しない場合に、所定の位置を流通する遊技球を前記第1種入球手段に入球させ、動作した場合に、前記所定の位置を流通する遊技球を前記第2種入球手段に入球させる振分手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴gJ1によれば、振分手段が動作するか否かによって振分手段に到達した遊技球が振り分けられた後に入球する入球手段が異なり、変動する図柄が異なるので、遊技者に対して、振分手段が動作するか否かに注目させることができる。
[特徴gJ2]
特徴gJ1に記載の遊技機であって、
特定の位置を遊技球が通過したことを検知する検知手段(スルーゲート35a)と、
前記検知手段が前記遊技球の通過を検知したことを契機として所定の抽選(電役開放抽選)を実行する抽選実行手段と、
を備え、
前記振分手段は、前記所定の抽選に当選した場合に動作する
ことを特徴とする遊技機。
特徴gJ2によれば、振分手段は、所定の抽選に当選した場合に動作するので、当該所定の抽選における当選確率を制御することによって、振分手段が動作する頻度を制御することが可能であり、その結果、第1の図柄と第2の図柄を変動させる割合を制御することができる。
[特徴gJ3]
特徴gJ2に記載の遊技機であって、
前記特定の位置は、当該特定の位置を通過した遊技球が前記振分手段に到達可能な位置である
ことを特徴とする遊技機。
特徴gJ3によれば、特定の位置は、特定の位置を通過した遊技球が振分手段に到達可能な位置であるので、振分手段の動作に期待感を抱く遊技者に対して、特定の位置を遊技球が通過するか否かについても注目させることができる。従って、特定の位置を遊技球が通過するか否かに注目させ、その後、特定の位置を通過した遊技球が振分手段によってどのように振り分けられるかに注目させることができ、遊技球が流通する態様について段階的に遊技者に期待感を付与することができる。
<特徴gK群>
特徴gK群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態から抽出される。
[特徴gK1]
遊技球の入球が第1の図柄の変動の契機となる第1種入球手段(第1実施形態における第1始動口)と、
遊技球の入球が前記第1の図柄とは異なる第2の図柄の変動の契機となる第2種入球手段(第1実施形態における第2始動口)と、
遊技状態を制御する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、
遊技者にとって最も有利な流通態様で遊技球を流通させた場合において、遊技球が第1種入球手段に連続して入球する確率を第1種入球手段連続入球確率とし、遊技球が第1種入球手段と前記第2種入球手段とに交互に入球する確率を交互入球確率とし、遊技球が第2種入球手段に連続して入球する確率を第2種入球手段連続入球確率とした場合に、
前記第1種入球手段連続入球確率が、前記交互入球確率および前記第2種入球手段連続入球確率よりも高い第1の遊技状態(低頻度サポートモード)と、
前記交互入球確率が、前記第1種入球手段連続入球確率および前記第2種入球手段連続入球確率よりも高い第2の遊技状態(高頻度サポートモードA)と、
前記第2種入球手段連続入球確率が、前記第1種入球手段連続入球確率および前記交互入球確率よりも高い第3の遊技状態(高頻度サポートモードB)と、
を切り替え可能に制御する遊技状態切替手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴gK1によれば、制御手段は、第1の遊技状態と第2の遊技状態と第3の遊技状態の3つの遊技状態を切り替え可能に制御するので、当該3つの遊技状態を組み合わせることによって、新たな種々の遊技の流れを創出することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴gK2]
特徴gK1に記載の遊技機であって、
前記第1種入球手段および前記第2種入球手段に遊技球が入球したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
演出を実行する演出実行手段と、
を備え、
前記演出実行手段は、
前記第2の遊技状態(高頻度サポートモードA)において実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合であって、前記所定の条件を満たす前記特別情報に対応する前記遊技回の後に実行される遊技回が前記第2の遊技状態において実行される場合(高頻度サポートモードAの第1始動口遊技回における当たり抽選の抽選結果が大当たりAである場合)には特定の演出を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴gK2によれば、第2の遊技状態において所定の条件を満たす特別情報に対応する遊技回の後に実行される遊技回が第2の遊技状態において実行される場合には特定の演出を実行するので、特定の演出を介して遊技者に対して第2の遊技状態が継続することを示唆することができる。また、第2の遊技状態において所定の条件を満たす特別情報に対応する遊技回が実行され、実行されている遊技回に対応する特別情報が所定の条件を満たしていることを遊技者が認識した場合には、遊技者に対して当該特定の演出が実行されるか否かに注目させることができ、遊技者の遊技に対する集中力を維持させることができる。
[特徴gK3]
特徴gK2に記載の遊技機であって、
前記特定の演出は、現在の遊技状態が維持されることを示唆する演出である
ことを特徴とする遊技機。
特徴gK3によれば、第2の遊技状態において所定の条件を満たす特別情報に対応する遊技回の後に実行される遊技回が第2の遊技状態において実行される場合には、現在の遊技状態が維持されることを示唆する演出を実行するので、遊技者に対して安堵感や、より有利な遊技状態へ移行させることへの意欲を惹起させることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴gK4]
特徴gK1から特徴gK3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1の遊技状態(低頻度サポートモード)よりも前記第2の遊技状態(高頻度サポートモードA)の方が遊技者に有利な遊技状態であり、
前記第2の遊技状態(高頻度サポートモードA)よりも前記第3の遊技状態(高頻度サポートモードB)の方が遊技者に有利な遊技状態である、
ことを特徴とする遊技機。
特徴gK4によれば、遊技者にとって有利の度合いに差のある3つの遊技状態を切り替え可能に制御するので、遊技状態の切り替えを行うことによって遊技者の期待感に抑揚を付与することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴gL群>
特徴gL群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態から抽出される。
[特徴gL1]
遊技球の入球が第1の図柄の変動の契機となる第1種入球手段(第1実施形態における第1始動口)と、
遊技球の入球が前記第1の図柄とは異なる第2の図柄の変動の契機となる第2種入球手段(第1実施形態における第2始動口)と、
前記第1種入球手段および前記第2種入球手段に遊技球が入球したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
前記遊技回において前記第1の図柄および前記第2の図柄の各図柄の1回の変動が開始してから終了するまでの時間である変動時間を決定する変動時間決定手段と、
遊技状態を制御する制御手段と、
を備える遊技機であって、
前記変動時間決定手段は、
遊技球が前記第1種入球手段と前記第2種入球手段とに交互に入球する確率の方が、遊技球が同じ入球手段に連続して入球する確率よりも高い遊技状態(高頻度サポートモードA)においては、
前記第1種入球手段への遊技球の入球に起因して取得された前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合の、当該特別情報に対応する前記遊技回の前記変動時間の値(当たり抽選の抽選結果が大当たりである第1始動口遊技回の変動時間の値)と、前記第1種入球手段への遊技球の入球に起因して取得された前記特別情報が前記所定の条件を満たさない場合の、当該特別情報に対応する前記遊技回の前記変動時間の値(当たり抽選の抽選結果が外れである第1始動口遊技回の変動時間の値)とを、同一または略同一の値に決定する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴gL1によれば、遊技球が第1種入球手段と第2種入球手段とに交互に入球する確率の方が、遊技球が同じ入球手段に連続して入球する確率よりも高い遊技状態においては、第1種入球手段への遊技球の入球に起因して取得された特別情報が所定の条件を満たす場合と満たさない場合との間で、その特別情報に対応する遊技回の変動時間が同一または略同一であるので、特別情報が所定の条件を満たすか満たさないかの判定の結果について注目させないようにすることができる。従って、例えば、遊技球が第1種入球手段と第2種入球手段とに交互に入球する確率の方が、遊技球が同じ入球手段に連続して入球する確率よりも高い遊技状態において、遊技球が第1種入球手段に入球したことに起因して実行される遊技回が、遊技者に対して不利な遊技回である場合には、当該遊技回における判定の結果について遊技者に注目させないようにすることができるので、当該遊技回が実行されている期間における遊技者の期待感の低下を抑制することができる。
[特徴gL2]
特徴gL1に記載の遊技機であって、
前記変動時間を決定する際に用いられる変動時間乱数を取得する変動時間乱数取得手段と、
各変動時間乱数の値と、変動時間の時間的な長さを特定可能な情報である変動時間情報とが、対応して記録されている変動時間テーブルと、
を備え、
前記変動時間決定手段は、
遊技球が前記第1種入球手段と前記第2種入球手段とに交互に入球する確率の方が、遊技球が同じ入球手段に連続して入球する確率よりも低い遊技状態である交互入球低確率遊技状態(低頻度サポートモード、又は、高頻度サポートモードB)においては、
前記1種入球手段への遊技球の入球に起因して実行される前記遊技回における変動時間を決定する場合に、当該遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合と満たさない場合とで、異なる変動時間テーブルを用い、
遊技球が前記第1種入球手段と前記第2種入球手段とに交互に入球する確率の方が、遊技球が同じ入球手段に連続して入球する確率よりも高い遊技状態である交互入球高確率遊技状態(高頻度サポートモードA)においては、
前記第1種入球手段への遊技球の入球に起因して実行される前記遊技回における変動時間を決定する場合に、当該遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合と満たさない場合とで、同じ変動時間テーブルを用いる
ことを特徴とする遊技機。
特徴gL2によれば、交互入球低確率遊技状態においては、1種入球手段への遊技球の入球に起因して実行される遊技回における変動時間を決定する場合に、当該遊技回に対応する特別情報が所定の条件を満たす場合と満たさない場合とで、異なる変動時間テーブルを用い、交互入球高確率遊技状態においては、第1種入球手段への遊技球の入球に起因して実行される遊技回における変動時間を決定する場合に、当該遊技回に対応する特別情報が所定の条件を満たす場合と満たさない場合とで、同じ変動時間テーブルを用いる。すなわち、交互入球低確率遊技状態においては、第1種入球手段に対応する特別情報が所定の条件を満たす場合と満たさない場合との間で変動時間に変化を設けるのに対して、交互入球高確率遊技状態においては、第1種入球手段に対応する特別情報が所定の条件を満たす場合と満たさない場合との間で変動時間に変化を設けない。このようにすることで、交互入球低確率遊技状態と交互入球高確率遊技状態との間で、第1種入球手段に対応する特別情報が所定の条件を満たすか満たさないかの判定の結果を遊技者に注目させる度合に差をつけることができる。交互入球低確率遊技状態においては、第1種入球手段に対応する特別情報が所定の条件を満たす場合と満たさない場合との間で変動時間に変化を設けるので、遊技者に判定の結果について注目させることができる。交互入球高確率遊技状態においては、第1種入球手段に対応する特別情報が所定の条件を満たす場合と満たさない場合との間で変動時間に変化を設けないので、遊技者に判定の結果について注目させないようにすることができる。よって、交互入球低確率遊技状態と交互入球高確率遊技状態との間で、第1種入球手段への遊技球の入球に起因する遊技回について遊技者の注目度合を変えることができ、遊技者の遊技に対する注目度の低下や期待感の低下を抑制することができる。
また、交互入球高確率遊技状態においては、第1種入球手段への遊技球の入球に起因して実行される遊技回における変動時間を決定する場合に、当該遊技回に対応する特別情報が所定の条件を満たす場合と満たさない場合とで、同じ変動時間テーブルを用いるので、遊技回に対応する特別情報が所定の条件を満たす場合と満たさない場合とで異なる変動時間テーブルを用いて変動時間を決定する場合と比較して、変動時間テーブルを記憶するための記憶容量の削減、および、変動時間を決定する際の処理の簡易化を実現することができる。
[特徴gL3]
特徴gL1または特徴gL2に記載の遊技機であって、
前記第1種入球手段に遊技球が入球したことに起因して遊技回(第1始動口遊技回)が実行されるよりも、前記第2種入球手段に遊技球が入球したことに起因して遊技回(第2始動口遊技回)が実行される方が、遊技者にとって有利となるように構成されている
ことを特徴とする遊技機。
特徴gL3によれば、第1種入球手段に遊技球が入球したことに起因して遊技回が実行されるよりも、第2種入球手段に遊技球が入球したことに起因して遊技回が実行される方が、遊技者にとって有利となるように構成されている。よって、遊技者は第2種入球手段に遊技球が入球したことに起因する遊技回に期待し、第1種入球手段に遊技球が入球したことに起因する遊技回には期待しない。しかし、交互入球低確率遊技状態においては、第1種入球手段に遊技球が入球したことに起因する遊技回の変動時間について、判定の結果に応じた変化を設けるので、第1種入球手段に遊技球が入球したことに起因する遊技回の判定結果に対して遊技者に注目させることができる。一方、交互入球高確率遊技状態においては、第1種入球手段に遊技球が入球したことに起因する遊技回の変動時間について、判定の結果に応じた変化を設けないので、第1種入球手段に遊技球が入球したことに起因する遊技回の判定結果に対して遊技者に注目させることを抑制することができる。よって、交互入球高確率遊技状態において、遊技者にとって有利でない遊技回の判定結果の注目度を下げ、遊技者にとって有利な遊技回の判定結果の注目度を上げることができる。その結果、遊技者の期待感の低下を抑制することができる。
[特徴gL4]
特徴gL1から特徴gL3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記制御手段は、
遊技者にとって最も有利な流通態様で遊技球を流通させた場合において、遊技球が第1種入球手段に連続して入球する確率を第1種入球手段連続入球確率とし、遊技球が第1種入球手段と前記第2種入球手段とに交互に入球する確率を交互入球確率とし、遊技球が第2種入球手段に連続して入球する確率を第2種入球手段連続入球確率とした場合に、
前記制御手段は、
前記第1種入球手段連続入球確率が、前記交互入球確率および前記第2種入球手段連続入球確率よりも高い第1の遊技状態(低頻度サポートモード)と、
前記交互入球確率が、前記第1種入球手段連続入球確率および前記第2種入球手段連続入球確率よりも高い第2の遊技状態(高頻度サポートモードA)と、
前記第2種入球手段連続入球確率が、前記第1種入球手段連続入球確率および前記交互入球確率よりも高い第3の遊技状態(高頻度サポートモードB)と、
を切り替え可能に制御する遊技状態切替手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴gL4によれば、制御手段は、第1の遊技状態と第2の遊技状態と第3の遊技状態の3つの遊技状態を切り替え可能に制御するので、当該3つの遊技状態を組み合わせることによって、新たな種々の遊技の流れを創出することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴gM群>
特徴gM群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態から抽出される。
[特徴gM1]
遊技球の入球が第1の図柄の変動の契機となる第1種入球手段(第1実施形態における第1始動口)と、
遊技球の入球が前記第1の図柄とは異なる第2の図柄の変動の契機となる第2種入球手段(第1実施形態における第2始動口)と、
前記第1種入球手段および前記第2種入球手段に遊技球が入球したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記特別情報が所定の条件を満たした場合に特典を付与する特典付与手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
前記第1の図柄および前記第2の図柄の各図柄の1回の変動が開始してから終了するまでの時間である変動時間を決定する変動時間決定手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1種入球手段に遊技球が入球したことに起因して遊技回(第1始動口遊技回)が実行されるよりも、前記第2種入球手段に遊技球が入球したことに起因して遊技回(第2始動口遊技回)が実行される方が、遊技者にとって有利であり、
前記変動時間決定手段は、
遊技球が前記第1種入球手段と前記第2種入球手段とに交互に入球する確率の方が、遊技球が同じ入球手段に連続して入球する確率よりも高い遊技状態(高頻度サポートモードA)においては、
前記第1種入球手段への遊技球の入球に起因して取得された前記特別情報が前記所定の条件を満たさない場合の、当該特別情報に対応する前記遊技回の前記変動時間の平均値(当たり抽選の抽選結果が外れである第1始動口遊技回の変動時間の平均値)が、前記第2種入球手段への遊技球の入球に起因して取得された前記特別情報が前記所定の条件を満たさない場合の、当該特別情報に対応する前記遊技回の前記変動時間の平均値(当たり抽選の抽選結果が外れである第2始動口遊技回の変動時間の平均値)より短くなるように前記変動時間を決定する
ことを特徴とする遊技機。
遊技球が第1種入球手段と第2種入球手段とに交互に入球する確率の方が、遊技球が同じ入球手段に連続して入球する確率よりも高い遊技状態においては、第1種入球手段に遊技球が入球したことに起因して実行される遊技回(以下、第1種遊技回とも呼ぶ)が、第2種入球手段に遊技球が入球したことに起因して実行される遊技回(第2種遊技回とも呼ぶ)よりも不利であると遊技者に想起させてしまう頻度が高く、第1種遊技回の実行中に遊技者の期待感を低下させてしまう可能性がある。
特徴gM1によれば、遊技球が第1種入球手段と第2種入球手段とに交互に入球する確率の方が、遊技球が同じ入球手段に連続して入球する確率よりも高い遊技状態においては、第1種遊技回に対応する特別情報が所定の条件を満たさない場合の当該遊技回の変動時間の平均値が、第2種遊技回に対応する特別情報が所定の条件を満たさない場合の当該遊技回の変動時間の平均値より短くなるように変動時間を決定するので、第1種遊技回が実行されている期間に遊技者の期待感を低下させることを抑制することができる。そして、遊技者にとって有利でない第1種遊技回の判定結果の注目度を、遊技者にとって有利な第2種遊技回の判定結果の注目度に対して相対的に下げ、逆に、遊技者にとって有利な第2種遊技回の判定結果の注目度を、遊技者にとって有利でない第1種遊技回の判定結果の注目度に対して相対的に上げることができる。
[特徴gM2]
特徴gM1に記載の遊技機であって、
前記変動時間決定手段は、
遊技球が前記第1種入球手段と前記第2種入球手段とに交互に入球する確率の方が、遊技球が同じ入球手段に連続して入球する確率よりも高い前記遊技状態(高頻度サポートモードA)においては、
前記第1種入球手段への遊技球の入球に起因して取得された前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合の、当該特別情報に対応する前記遊技回の前記変動時間の平均値(当たり抽選の抽選結果が大当たりである第1始動口遊技回の変動時間の平均値)が、前記第2種入球手段への遊技球の入球に起因して取得された前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合の、当該特別情報に対応する前記遊技回の前記変動時間の平均値(当たり抽選の抽選結果が大当たりである第2始動口遊技回の変動時間の平均値)より短くなるように前記変動時間を決定する
ことを特徴とする遊技機。
特徴gM2によれば、遊技球が第1種入球手段と第2種入球手段とに交互に入球する確率の方が、遊技球が同じ入球手段に連続して入球する確率よりも高い遊技状態においては、第1種遊技回に対応する特別情報が所定の条件を満たす場合の当該遊技回の変動時間の平均値が、第2種遊技回に対応する特別情報が所定の条件を満たす場合の当該遊技回の変動時間の平均値より短くなるように変動時間を決定するので、第1種遊技回が実行されている期間に遊技者の期待感を低下させることを、さらに抑制することができる。そして、遊技者にとって有利でない第1種遊技回の判定結果の注目度を、遊技者にとって有利な第2種遊技回の判定結果の注目度に対して、より一層相対的に下げ、逆に、遊技者にとって有利な第2種遊技回の判定結果の注目度を、遊技者にとって有利でない第1種遊技回の判定結果の注目度に対して、より一層相対的に上げることができる。
[特徴gM3]
特徴gM1または特徴gM2に記載の遊技機であって、
遊技状態を制御する制御手段を備え、
前記制御手段は、
前記遊技状態を、
遊技球が前記第1種入球手段と前記第2種入球手段とに交互に入球する確率の方が、遊技球が同じ入球手段に連続して入球する確率よりも低い遊技状態(低頻度サポートモード、又は、高頻度サポートモードB)と、
遊技球が前記第1種入球手段と前記第2種入球手段とに交互に入球する確率の方が、遊技球が同じ入球手段に連続して入球する確率よりも高い遊技状態(高頻度サポートモードA)と、
に移行可能に制御する状態移行手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
遊技球が第1種入球手段と第2種入球手段とに交互に入球する確率の方が、遊技球が同じ入球手段に連続して入球する確率よりも高い遊技状態は、第1種遊技回が第2種遊技回に対して相対的に不利であることを頻繁に想起させる状態であり、遊技球が第1種入球手段と第2種入球手段とに交互に入球する確率の方が、遊技球が同じ入球手段に連続して入球する確率よりも低い遊技状態は、第1種遊技回が第2種遊技回に対して相対的に不利であることを想起させにくい状態である。
特徴gM3によれば、遊技球が第1種入球手段と第2種入球手段とに交互に入球する確率の方が、遊技球が同じ入球手段に連続して入球する確率よりも低い遊技状態に移行可能であり、それは、第1種遊技回が第2種遊技回に対して相対的に不利であることを想起させにくい状態へ移行可能であることを意味し、遊技者の期待感を低下させることを、さらに抑制することができる。
<特徴gN群>
特徴gN群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態から抽出される。
[特徴gN1]
遊技球の入球が第1の図柄の変動の契機となる第1種入球手段(第1実施形態における第1始動口)と、
遊技球の入球が前記第1の図柄とは異なる第2の図柄の変動の契機となる第2種入球手段(第1実施形態における第2始動口)と、
前記第1種入球手段および前記第2種入球手段に遊技球が入球したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
遊技状態を制御する制御手段と、
演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
遊技球が前記第1種入球手段と前記第2種入球手段とに交互に入球する確率の方が、遊技球が前記第1種入球手段に連続して入球する確率よりも高い前記遊技状態(高頻度サポートモードA)において、
前記演出実行手段は、
前記第1種入球手段への遊技球の入球に起因して実行される遊技回(第1始動口遊技回)において、第1の演出(敵側のキャラクターが攻める演出)を実行する手段と、
前記第2種入球手段への遊技球の入球に起因して実行される遊技回(第2始動口遊技回)において、前記第1の演出とは異なる第2の演出(遊技者側のキャラクターが攻める演出)を実行する手段と
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴gN1によれば、遊技球が第1種入球手段と第2種入球手段とに交互に入球する確率の方が、遊技球が第1種入球手段に連続して入球する確率よりも高い遊技状態において、第1種入球手段への遊技球の入球に起因して実行される遊技回において第1の演出を実行し、第2種入球手段への遊技球の入球に起因して実行される遊技回において第2の演出を実行するので、いずれの入球手段に遊技球が入球したことに起因する遊技回であるかを遊技者に認識させやすくすることができ、遊技者が遊技の流れを理解するのを補助することができる。
[特徴gN2]
特徴gN1に記載の遊技機であって、
前記第1種入球手段に遊技球が入球したことに起因して遊技回(第1始動口遊技回)が実行されるよりも、前記第2種入球手段に遊技球が入球したことに起因して遊技回(第2始動口遊技回)が実行される方が、遊技者にとって有利となるように構成されており、
前記第1の演出は、遊技者が不利な状況であることを示唆する演出であり、
前記第2の演出は、遊技者が有利な状況であることを示唆する演出である、
ことを特徴とする遊技機。
特徴gN2によれば、遊技球が第1種入球手段と第2種入球手段とに交互に入球する確率の方が、遊技球が第1種入球手段に連続して入球する確率よりも高い遊技状態において、実行されている遊技回が遊技者に有利な遊技回であるのか、遊技者に不利な遊技回であるのかを遊技者に認識させやすくすることができ、遊技者の遊技の流れの理解をより一層補助することができる。
[特徴gN3]
特徴gN1または特徴gN2に記載の遊技機であって、
前記制御手段は、
遊技者にとって最も有利な流通態様で遊技球を流通させた場合において、遊技球が第1種入球手段に連続して入球する確率を第1種入球手段連続入球確率とし、遊技球が第1種入球手段と前記第2種入球手段とに交互に入球する確率を交互入球確率とし、遊技球が第2種入球手段に連続して入球する確率を第2種入球手段連続入球確率とした場合に、
前記第1種入球手段連続入球確率が、前記交互入球確率および前記第2種入球手段連続入球確率よりも高い第1の遊技状態(低頻度サポートモード)と、
前記交互入球確率が、前記第1種入球手段連続入球確率および前記第2種入球手段連続入球確率よりも高い第2の遊技状態(高頻度サポートモードA)と、
前記第2種入球手段連続入球確率が、前記第1種入球手段連続入球確率および前記交互入球確率よりも高い第3の遊技状態(高頻度サポートモードB)と、
を切り替え可能に制御する遊技状態切替手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴gN3によれば、制御手段は、第1の遊技状態と第2の遊技状態と第3の遊技状態の3つの遊技状態を切り替え可能に制御するので、当該3つの遊技状態を組み合わせることによって、新たな種々の遊技の流れを創出することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴gN4]
特徴gN3に記載の遊技機であって、
前記第1の遊技状態(低頻度サポートモード)よりも前記第2の遊技状態(高頻度サポートモードA)の方が遊技者に有利な遊技状態であり、
前記第2の遊技状態(高頻度サポートモードA)よりも前記第3の遊技状態(高頻度サポートモードB)の方が遊技者に有利な遊技状態である、
ことを特徴とする遊技機。
特徴gN4によれば、遊技者にとって有利の度合いに差のある3つの遊技状態を切り替え可能に制御するので、遊技状態の切り替えを行うことによって遊技者の期待感に抑揚を付与することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴gO群>
特徴gO群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態から抽出される。
[特徴gO1]
遊技球の入球が第1の図柄の変動の契機となる第1種入球手段(第1実施形態における第1始動口)と、
遊技球の入球が前記第1の図柄とは異なる第2の図柄の変動の契機となる第2種入球手段(第1実施形態における第2始動口)と、
前記第1種入球手段および前記第2種入球手段に遊技球が入球したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
遊技状態を制御する制御手段と、
演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
遊技者にとって最も有利な流通態様で遊技球を流通させた場合において、
遊技球が前記第2種入球手段に連続して入球する確率が、遊技球が前記第1種入球手段に連続して入球する確率および遊技球が前記第1種入球手段と前記第2種入球手段とに交互に入球する確率よりも高い前記遊技状態(高頻度サポートモードB)において、
前記演出実行手段は、
前記第1種入球手段への遊技球の入球に起因して遊技回(第1始動口遊技回)が実行される場合には、現在の遊技状態よりも不利な遊技状態に移行する可能性があることを示唆する演出を実行する
ことを特徴とする遊技機。
特徴gO1によれば、遊技球が第2種入球手段に連続して入球する確率が、遊技球が第1種入球手段に連続して入球する確率および遊技球が第1種入球手段と第2種入球手段とに交互に入球する確率よりも高い遊技状態において、第1種入球手段への遊技球の入球に起因して遊技回が実行される場合には、現在の遊技状態よりも不利な遊技状態に移行する可能性があることを示唆する演出を実行するので、複雑な遊技状態において、実行される遊技回が有利となるのか不利となるのかを遊技者に認識しやすくすることができ、遊技者の遊技の流れの理解を一層補助することができる。
[特徴gO2]
特徴gO1に記載の遊技機であって、
前記第1種入球手段に遊技球が入球したことに起因して遊技回(第1始動口遊技回)が実行されるよりも、前記第2種入球手段に遊技球が入球したことに起因して遊技回(第2始動口遊技回)が実行される方が、遊技者にとって有利となるように構成されている
ことを特徴とする遊技機。
特徴gO2によれば、遊技球が第2種入球手段に連続して入球する確率が、遊技球が第1種入球手段に連続して入球する確率および遊技球が第1種入球手段と第2種入球手段とに交互に入球する確率よりも高い遊技状態においては、第1種入球手段への遊技球の入球に起因する遊技回が実行される確率が低く、換言すれば、遊技者にとって不利な状態となる確率が低い状態である。このような遊技状態において、第1種入球手段への遊技球の入球に起因して遊技回が実行される場合には、現在の遊技状態よりも不利な遊技状態に移行する可能性があることを示唆する演出を実行するので、複雑な遊技状態において、実行される遊技回が有利となるのか不利となるのかを遊技者に認識しやすくすることができ、遊技者の遊技の流れの理解を一層補助することができる。
[特徴gO3]
特徴gO1または特徴gO2に記載の遊技機であって、
前記制御手段は、
遊技者にとって最も有利な流通態様で遊技球を流通させた場合において、
遊技球が前記第1種入球手段に連続して入球する確率が、遊技球が前記第1種入球手段と前記第2種入球手段とに交互に入球する確率および遊技球が前記第2種入球手段に連続して入球する確率よりも高い第1の遊技状態(低頻度サポートモード)と、
遊技球が前記第1種入球手段と前記第2種入球手段とに交互に入球する確率が、遊技球が前記第1種入球手段に連続して入球する確率および遊技球が前記第2種入球手段に連続して入球する確率よりも高い第2の遊技状態(高頻度サポートモードA)と、
遊技球が前記第2種入球手段に連続して入球する確率が、遊技球が前記第1種入球手段に連続して入球する確率および遊技球が前記第1種入球手段と前記第2種入球手段とに交互に入球する確率よりも高い第3の遊技状態(高頻度サポートモードB)と、
を切り替え可能に制御する遊技状態切替手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴gO3によれば、制御手段は、第1の遊技状態と第2の遊技状態と第3の遊技状態の3つの遊技状態を切り替え可能に制御するので、当該3つの遊技状態を組み合わせることによって、新たな種々の遊技の流れを創出することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。このように3つの遊技状態が切り替わる中、第1種入球手段への遊技球の入球に起因して遊技回が実行される場合には、実行される遊技回が有利となるのか不利となるのかを遊技者に認識しやすくすることができ、遊技者の遊技の流れの理解を一層補助することができる。
[特徴gO4]
特徴gO3に記載の遊技機であって、
前記第1の遊技状態(低頻度サポートモード)よりも前記第2の遊技状態(高頻度サポートモードA)の方が遊技者に有利な遊技状態であり、
前記第2の遊技状態(高頻度サポートモードA)よりも前記第3の遊技状態(高頻度サポートモードB)の方が遊技者に有利な遊技状態である、
ことを特徴とする遊技機。
特徴gO4によれば、遊技者にとって有利の度合いに差のある3つの遊技状態を切り替え可能に制御するので、遊技状態の切り替えを行うことによって遊技者の期待感に抑揚を付与することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴gP群>
特徴gP群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第1実施形態から抽出される。
[特徴gP1]
遊技球の入球が第1の図柄の変動の契機となる第1種入球手段(第1実施形態における第1始動口)と、
遊技球の入球が前記第1の図柄とは異なる第2の図柄の変動の契機となる第2種入球手段(第1実施形態における第2始動口)と、
前記第1種入球手段および前記第2種入球手段に遊技球が入球したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
遊技状態を制御する制御手段と、
演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
遊技球が前記第1種入球手段と前記第2種入球手段とに交互に入球する確率の方が、遊技球が前記第1種入球手段に連続して入球する確率よりも高い前記遊技状態(高頻度サポートモードA)において、
前記演出実行手段は、
前記第1種入球手段に遊技球が連続して2回入球した場合には、当該連続した2回の前記第1種入球手段への遊技球の入球に起因して実行される連続した2回の遊技回(第1始動口遊技回)のうちの少なくとも1回の遊技回において、特定の演出(第1実施形態における連続演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴gP1によれば、遊技球が第1種入球手段と第2種入球手段とに交互に入球する確率の方が、遊技球が第1種入球手段に連続して入球する確率よりも高い遊技状態において、第1種入球手段に連続して2回入球した場合には特定の演出を実行するので、特定の演出の実行を認識した遊技者に対して、第1種入球手段に連続して2回入球するといった確率の低い事象が起きたことを認識させることができ、発生する確率の低い事象が起きたことに対する遊技者の好奇心を惹起させることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴gP2]
特徴gP1に記載の遊技機であって、
前記特定の演出(第1実施形態の連続演出)は、遊技球が前記第1種入球手段と前記第2種入球手段とに交互に入球する確率の方が、遊技球が前記第1種入球手段に連続して入球する確率よりも高い前記遊技状態(高頻度サポートモードA)において、遊技球が前記第1種入球手段と前記第2種入球手段とに交互に入球した場合の前記第1種入球手段への遊技球の入球に起因して実行される遊技回において実行される演出とは異なる演出である
ことを特徴とする遊技機。
特徴gP2によれば、特定の演出は、遊技球が第1種入球手段と第2種入球手段とに交互に入球した場合の第1種入球手段への遊技球の入球に起因して実行される遊技回において実行される演出とは異なる演出であるので、確率の低い事象が起きたことを、より一層遊技者に認識させることができ、発生する確率の低い事象が起きたことに対する遊技者の好奇心をさらに惹起させることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴gP3]
特徴gP1または特徴gP2に記載の遊技機であって、
前記特定の演出は、前記連続した2回の前記第1種入球手段への遊技球の入球に起因して実行される連続した2回の遊技回を跨いだ一連の演出(連続演出)である
ことを特徴とする遊技機。
特徴gP3によれば、特定の演出は、連続した2回の第1種入球手段への遊技球の入球に起因して実行される連続した2回の遊技回を跨いだ一連の演出であるので、特定の演出の内容として2回の遊技回を跨いだ流れのある演出を実行することができる。従って、発生する確率の低い事象が起きたことに対して、特別な状況であることをさらに遊技者に認識させることができる。
[特徴gP4]
特徴gP1から特徴gP3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記制御手段は、
遊技者にとって最も有利な流通態様で遊技球を流通させた場合において、遊技球が第1種入球手段に連続して入球する確率を第1種入球手段連続入球確率とし、遊技球が第1種入球手段と前記第2種入球手段とに交互に入球する確率を交互入球確率とし、遊技球が第2種入球手段に連続して入球する確率を第2種入球手段連続入球確率とした場合に、
前記制御手段は、
前記第1種入球手段連続入球確率が、前記交互入球確率および前記第2種入球手段連続入球確率よりも高い第1の遊技状態(低頻度サポートモード)と、
前記交互入球確率が、前記第1種入球手段連続入球確率および前記第2種入球手段連続入球確率よりも高い第2の遊技状態(高頻度サポートモードA)と、
前記第2種入球手段連続入球確率が、前記第1種入球手段連続入球確率および前記交互入球確率よりも高い第3の遊技状態(高頻度サポートモードB)と、
を切り替え可能に制御する遊技状態切替手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴gP4によれば、制御手段は、第1の遊技状態と第2の遊技状態と第3の遊技状態の3つの遊技状態を切り替え可能に制御するので、当該3つの遊技状態を組み合わせることによって、新たな種々の遊技の流れを創出することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴gP5]
特徴gP4に記載の遊技機であって、
前記第1の遊技状態(低頻度サポートモード)よりも前記第2の遊技状態(高頻度サポートモードA)の方が遊技者に有利な遊技状態であり、
前記第2の遊技状態(高頻度サポートモードA)よりも前記第3の遊技状態(高頻度サポートモードB)の方が遊技者に有利な遊技状態である、
ことを特徴とする遊技機。
特徴gP5によれば、遊技者にとって有利の度合いに差のある3つの遊技状態を切り替え可能に制御するので、遊技状態の切り替えを行うことによって遊技者の期待感に抑揚を付与することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴hA群>
特徴hA群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態から抽出される。
[特徴hA1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射された遊技球が流下する遊技領域と、
前記遊技領域を流下する遊技球を滞留させる滞留領域(第2実施形態におけるクルーン220)を有する滞留手段と、
前記滞留領域から流出した遊技球の流通経路上に配置され、到達した遊技球を少なくとも第1の方向と第2の方向とに振り分ける振分手段(非V入賞口シャッター350)と、
を備える遊技機であって、
前記振分手段は、前記遊技領域の所定の位置である第1の位置(第1通路検知センサーSP1、第2通路検知センサーSP2が設けられた位置)を遊技球が通過したことを契機として、遊技球の振分方向(開放状態と閉鎖状態)を切り替える切替手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴hA1によれば、滞留手段から流出した遊技球を振り分ける振分手段は、第1の位置を遊技球が通過した場合に、振分方向を切替手段によって切り替えるので、滞留手段から遊技球が流出するタイミングを考慮して遊技者が第1の位置に遊技球を通過させることによって、切替手段によって切り替えた後の振分方向に当該滞留手段から流出した遊技球を振り分けることができる。すなわち、遊技者は、遊技球の振り分け方向を、滞留手段から遊技球が流出するタイミングを考慮して第1の位置に遊技球を通過させることによって制御することができる。この結果、遊技球の振り分け方向について遊技者の技術介入を可能にし、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴hA2]
特徴hA1に記載の遊技機であって、
前記遊技球が前記滞留領域(クルーン220)に流入してから流出するまでの時間の長さである滞留時間は、遊技球が前記発射手段から発射されてから前記第1の位置(第2通路検知センサーSP2が設けられた位置)を通過するまでの時間の長さである第1位置通過時間よりも長い
ことを特徴とする遊技機。
特徴hA2によれば、滞留時間は第1位置通過時間よりも長いので、滞留手段に遊技球が流入し滞留を開始したのを視認してから、遊技者が、滞留手段から遊技球が流出するタイミングを考慮して第1の位置に遊技球を通過させるために、第1の位置に向けて遊技球を発射させても、切替手段によって切り替えた後の振分方向に当該滞留手段から流出した遊技球を振り分けることができる。すなわち、滞留手段に遊技球が流入し滞留を開始したのを視認した後に、一度、遊技球を発射させるのを止めて、滞留手段に滞留する遊技球の動きを確認しながら第1の位置に向けて遊技球を発射させるタイミングを計ることができ、遊技者に、遊技球を発射させるタイミングについて比較的長い時間、期待感や緊迫感を付与することができる。比較例として、滞留時間が第1位置通過時間よりも短い場合には、第1の位置に向けて遊技球を発射させるタイミングを、一旦、遊技球の発射を止めてから見計らうことができず、連続的に遊技球を発射させる必要がある。一方、当該特徴hA2は、上述のように、滞留手段に滞留する遊技球の動きを確認しながら第1の位置に向けて遊技球を発射させるタイミングを計ることができるので、上記の比較例よりも、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴hA3]
特徴hA1または特徴hA2に記載の遊技機であって、
前記切替手段は、前記第1の位置を遊技球が通過したことを契機として、遊技球の前記振分方向を前記第2の方向(開放状態)から前記第1の方向(閉鎖状態)に、特定の期間(第2実施形態の場合には0.2秒)、切り替える手段を備え、
遊技球が前記第1の方向に流通する場合の方が、遊技球が前記第2の方向に流通する場合よりも、遊技者に有利である
ことを特徴とする遊技機。
特徴hA3によれば、有利である第1の方向に遊技球を流通させるためには、滞留手段から遊技球が流出するタイミングと、特定の期間とを考慮して、第1の位置に遊技球を通過させる必要があるので、遊技者を遊技に積極的に参加させることができる。
[特徴hA4]
特徴hA3に記載の遊技機であって、
前記特定の期間は、遊技球が前記発射手段から発射されてから、前記滞留領域から流出するまでの時間の長さである滞留領域流出時間(クルーン流出時間)よりも短い
ことを特徴とする遊技機。
特徴hA4によれば、特定の期間は滞留領域流出時間よりも短いので、第1の位置を通過させた遊技球を、滞留手段を経由させ、さらに当該遊技球を切替手段によって第1の方向に流通させることを困難または不可能にすることができる。すなわち、遊技球1球だけを用いて第1の方向に当該遊技球を通過させることを困難または不可能にすることができる。換言すれば、滞留領域に滞留した後に切替手段を経由して第1の方向に流通させる遊技球と、第1の位置を通過させる遊技球とを別々の遊技球にすることを促すことができる。このようにすることによって、複数の遊技球の発射について遊技者の技術介入を促し、さらに、当該複数の遊技球の帰趨について遊技者に注目させることができるので、さらなる遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴hA5]
特徴hA1から特徴hA4のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記振分手段によって前記第1の方向に振り分けられた遊技球の流入が可能または容易であり、かつ、前記振分手段によって前記第2の方向に振り分けられた遊技球の流入が不可能または困難である領域である第1領域を備え、
前記第1領域は、当該第1領域への遊技球の流入が遊技の状態を特定の状態に変化させる条件の一つとして設定されている領域である
ことを特徴とする遊技機。
特徴hA5によれば、第1領域は、当該第1領域への遊技球の流入が遊技の状態を特定の状態に変化させる条件の一つとして設定されている領域であるので、特定の状態が遊技者に有利な状態である場合には、振分手段によって遊技球を第1の方向に振り分けさせたいと遊技者に所望させることができ、振分手段における遊技球の振り分けについての技術介入に関して、より一層、遊技者に集中させるとともに、期待感や緊迫感を付与することができる。
[特徴hA6]
特徴hA1から特徴hA4のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記振分手段によって前記第1の方向に振り分けられた遊技球の流入が可能または容易であり、かつ、前記振分手段によって前記第2の方向に振り分けられた遊技球の流入が不可能または困難である領域である第1領域と、
前記振分手段によって前記第1の方向に振り分けられた遊技球の流入が不可能または困難であり、前記振分手段によって前記第2の方向に振り分けられた遊技球の流入が可能または容易である領域である第2領域と、
遊技者に特典を付与する特典付与手段と
を備え、
前記特典付与手段は、
前記第1領域または前記第2領域への遊技球の流入に基づいて付与する特典を決定する手段を備え、
遊技球が前記第1領域に流入した場合に付与する特典の方が、遊技球が前記第2領域に流入した場合に付与する特典よりも有利である
ことを特徴とする遊技機。
特徴hA6によれば、遊技球が第1領域に流入した場合に付与する特典の方が、遊技球が第2領域に流入した場合に付与する特典よりも有利であるので、振分手段によって遊技球を第1の方向に振り分けさせたいと遊技者に所望させることができ、振分手段における遊技球の振り分けについての技術介入に関して、より一層、遊技者に集中させるとともに、期待感や緊迫感を付与することができる。
<特徴hB群>
特徴hB群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態から抽出される。
[特徴hB1]
遊技球が流通可能な第1の通路と、
遊技球が入球可能な第1の入球領域と、
到達した遊技球の流通態様を変化させる流通態様変化手段(第2実施形態における非V入賞口シャッター350)と、
前記流通態様変化手段の状態を、当該流通態様変化手段に到達した遊技球を前記第1の入球領域に送ることが不可能又は困難な第1の状態(開放状態)と、当該流通態様変化手段に到達した遊技球を第1の入球領域に送ることが可能又は容易な第2の状態(閉鎖状態)との間で切り替えを行なう切替手段と、
を備える遊技機であって、
前記切替手段は、
前記流通態様変化手段の状態を前記第1の状態と前記第2の状態との間で切り替える動作モードとして、
前記第1の通路(第1通路検知センサーSP1)に遊技球を流通させないと、前記第1の入球領域に前記遊技球を入球させることが不可能又は困難な第1のモード(第2実施形態における第1開閉シナリオ)と、
前記第1の通路(第1通路検知センサーSP1)に遊技球を流通させなくても、前記第1の入球領域に前記遊技球を入球させることが可能又は容易な第2のモード(第2実施形態における第3開閉シナリオ)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴hB1によれば、切替手段は、第1の通路に遊技球を流通させないと、第1の入球領域に遊技球を入球させることが不可能又は困難な第1のモードと、第1の通路に遊技球を流通させなくても、第1の入球領域に遊技球を入球させることが可能又は容易な第2のモードとを備える。第1のモードが実行されている場合には、第1の入球領域に遊技球を入球させるために第1の通路に遊技球を流通させる必要があり、遊技者は、遊技球の発射強度を調整するなど、遊技球の発射操作について技術介入が必要となる。一方、第2のモードが実行されている場合には、第1の入球領域に遊技球を入球させるために第1の通路に遊技球を流通させなくてもよいので、遊技者は、第1のモードが実行されている場合よりも遊技球の発射操作について技術介入を必要としない。従って、本特徴の遊技機によれば、切替手段の動作モードを第1のモードと第2のモードとの間で切り替えることによって、第1の入球領域に遊技球を入球させるための遊技者の技術介入についての難易度(技術介入の度合い)を変更することができ、遊技者の緊迫感や期待感に抑揚を付与することができる。結果として、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴hB2]
特徴hB1に記載の遊技機であって、
所定の位置を遊技球が通過したことを検知する検知手段を備え、
前記切替手段は、
前記検知手段が遊技球の通過を検知したことを契機として、前記流通態様変化手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える
ことを特徴とする遊技機。
特徴hB2によれば、切替手段は、検知手段が遊技球の通過を検知したことを契機として、流通態様変化手段の状態を第1の状態から第2の状態に切り替えるので、切替手段の動作モードが第1のモードまたは第2のモードのいずれの場合であっても、遊技球が所定の位置を通過するように操作する必要があり、遊技球を第1の入球領域に入球させることについて遊技者の技術介入を促すことができ、その結果、遊技者を遊技に積極的に参加させることができる。
[特徴hB3]
特徴hB1または特徴hB2に記載の遊技機であって、
遊技球が流通可能な通路であって前記第1の通路とは異なる第2の通路と、
前記第1の通路上の第1の位置を遊技球が通過したことを検知する第1検知手段(第1通路検知センサーSP1)と、
前記第2の通路上の第2の位置を遊技球が通過したことを検知する第2検知手段(第2通路検知センサーSP2)と、
を備え、
前記切替手段は、
前記第1検知手段または前記第2検知手段が遊技球の通過を検知したことを契機として、前記流通態様変化手段の状態を前記第1の状態(開放状態)から前記第2の状態(閉鎖状態)に切り替え、
前記切替手段による前記切り替えによって前記流通態様変化手段が前記第2の状態を継続している期間を第2状態継続期間とした場合に、
前記第1のモードは、
前記第1の通路を流通した遊技球が前記第2状態継続期間において前記流通態様変化手段に到達することが可能または容易となり、かつ、前記第2の通路を流通した遊技球が前記第2状態継続期間において前記流通態様変化手段に到達することが不可能または困難となるように、前記流通態様変化手段の状態を前記第1の状態と前記第2の状態との間で切り替える動作モードである
ことを特徴とする遊技機。
特徴hB3によれば、第1のモードの場合には、第2の通路に遊技球を流通させた場合でも切替手段は流通態様変化手段の状態を第1の状態から第2の状態に切り替えるにも関わらず、第2の通路を流通した遊技球が第2状態継続期間において流通態様変化手段に到達することが不可能または困難であるので、遊技者に意外性を付与することができるとともに、第1のモードの場合に第1の通路に遊技球を流通させることを促すことができる。さらに、第1の通路または第2の通路を遊技球が通過した場合に、遊技者に対して、流通態様変化手段の動作に注目させることができ、遊技者を遊技に集中させることができるとともに、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴hB4]
特徴hB1から特徴hB3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
遊技球が流通可能な通路であって前記第1の通路とは異なる第2の通路と、
前記第1の通路上の第1の位置を遊技球が通過したことを検知する第1検知手段と、
前記第2の通路上の第2の位置を遊技球が通過したことを検知する第2検知手段と、
を備え、
前記切替手段は、
前記第1検知手段または前記第2検知手段が遊技球の通過を検知したことを契機として、前記流通態様変化手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替え、
前記切替手段による前記切り替えによって前記流通態様変化手段が前記第2の状態を継続している期間を第2状態継続期間とした場合に、
前記第2のモードは、
前記第1の通路を流通した遊技球が前記第2状態継続期間において前記流通態様変化手段に到達することが可能または容易となり、かつ、前記第2の通路を流通した遊技球が前記第2状態継続期間において前記流通態様変化手段に到達することが可能または容易となるように、前記流通態様変化手段の状態を前記第1の状態と前記第2の状態との間で切り替える動作モードである
ことを特徴とする遊技機。
特徴hB4によれば、第2のモードの場合には、第1の通路と第2の通路のいずれを遊技球が流通しても第2状態継続期間に遊技球を流通態様変化手段に到達させることができるので、第2のモードの場合には、遊技者は容易に第1の入球領域に遊技球を入球させることができる。
<特徴hC群>
特徴hC群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態から抽出される。
[特徴hC1]
遊技球が入球可能な入球手段(大入賞口36a)と、
遊技の状態を制御する制御手段と、
を備える遊技機であって、
前記制御手段は、特定の制御モード(非V入賞口シャッター350の第1開閉シナリオ)を備え、
起点となる時点(ラウンド遊技の開始時点)から、複数の遊技球の前記入球手段への入球のタイミングのパターンが第1の入球パターンである場合を第1の場合とし、
前記起点となる時点から、複数の遊技球の前記入球手段への入球のタイミングのパターンが第2の入球パターンである場合を第2の場合とした場合に、
前記特定の制御モード(第1開閉シナリオ)は、
前記第1の場合における前記第1の入球パターンと、前記第2の場合における前記第2の入球パターンとが同じであるにもかかわらず、前記第1の場合における遊技者の有利の度合いと、前記第2の場合における遊技者の有利の度合いとが異なる制御モードである(高確率モードになる場合とならない場合とがある開閉シナリオである)
ことを特徴とする遊技機。
特徴hC1によれば、特定の制御モードは、第1の場合における第1の入球パターンと、第2の場合における第2の入球パターンとが同じであるにもかかわらず、第1の場合における遊技者の有利の度合いと、第2の場合における遊技者の有利の度合いとが異なる制御モードであるので、実行されている遊技の制御モードが特定の制御モードであると認識した遊技者に対して、有利の度合いについて期待感や緊迫感を付与することができる。
[特徴hC2]
特徴hC1に記載の遊技機であって、
前記特定の制御モードを第1の制御モードとした場合に、
前記制御手段は、前記第1の制御モードとは異なる第2の制御モード(非V入賞口シャッター350の第2開閉シナリオ)を備え、
起点となる時点から、複数の遊技球の前記入球手段への入球のタイミングのパターンが第3の入球パターンである場合を第3の場合とし、
前記起点となる時点から、複数の遊技球の前記入球手段への入球のタイミングのパターンが第4の入球パターンである場合を第4の場合とした場合に、
前記第2の制御モードは、
前記第3の場合における前記第3の入球パターンと、前記第4の場合における前記第4の入球パターンとが同じであれば、前記第3の場合における遊技者の有利の度合いと、前記第4の場合における遊技者の有利の度合いとが同じである制御モードである
ことを特徴とする遊技機。
特徴hC2によれば、第1の制御モードと第2の制御モードとを備えるので、遊技者は制御モードが第1の制御モードであるのか第2の制御モードであるのかを判断する必要があり、遊技者を遊技に集中させることができる。また、第2の制御モードは、第3の場合における第3の入球パターンと、第4の場合における第4の入球パターンとが同じであれば、第3の場合における遊技者の有利の度合いと、第4の場合における遊技者の有利の度合いとが同じである制御モードであるが、第1の制御モードは、第1の場合における第1の入球パターンと、第2の場合における第2の入球パターンとが同じであるにもかかわらず、第1の場合における遊技者の有利の度合いと、第2の場合における遊技者の有利の度合いとが異なるので、制御モードが第1の制御モードと第2の制御モードのいずれであるのか、また、第1の制御モードである場合には有利となるのか不利となるのかというように、段階的に期待感や緊迫感を遊技者に付与することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴hC3]
特徴hC1または特徴hC2に記載の遊技機であって、
前記入球手段に入球した遊技球が通過可能な複数の通路(第1通路210及び第2通路300)を備え、
前記入球手段に入球した遊技球は前記複数の通路のうちのいずれか一つのみを通過可能であり、
前記特定の制御モード(非V入賞口シャッター350の第1開閉シナリオ)は、
前記入球手段に入球した複数の遊技球についての前記複数の通路の通過態様によって、遊技者の有利の度合いが異なる
ことを特徴とする遊技機。
特徴hC3によれば、特定の制御モードは、入球手段に入球した複数の遊技球についての複数の通路の通過態様によって、遊技者の有利の度合いが異なるので、複数の通路の通過態様を制御するために遊技者に技術介入をさせることができ、遊技者に遊技への積極的な参加を促すことができる。
[特徴hC4]
特徴hC2に記載の遊技機であって、
前記入球手段に入球した遊技球が通過可能な複数の通路(第1通路210及び第2通路300)を備え、
前記入球手段に入球した遊技球は前記複数の通路のうちのいずれか一つのみを通過可能であり、
前記第2の制御モード(非V入賞口シャッター350の第2開閉シナリオ)は、
前記入球手段に入球した複数の遊技球についての前記複数の通路の通過態様に関わらず、遊技者の有利の度合いが同じである
ことを特徴とする遊技機。
特徴hC4によれば、第2の制御モードは、入球手段に入球した複数の遊技球についての複数の通路の通過態様にかかわらず、遊技者の有利の度合いが同じであるので、第2の制御モードを実行している場合には、複数の遊技球についての複数の通路の通過態様を検出する必要がなく、処理を簡易化することができる。
[特徴hC5]
特徴hC2に記載の遊技機であって、
前記特定の制御モードを第1の制御モードとした場合に、
前記制御手段は、
前記第1の制御モードおよび前記第2の制御モードと異なる第3の制御モード(非V入賞口シャッター350の第3開閉シナリオ)を備え、
起点となる時点から、複数の遊技球の前記入球手段への入球のタイミングのパターンが第5の入球パターンである場合を第5の場合とし、
前記起点となる時点から、複数の遊技球の前記入球手段への入球のタイミングのパターンが第6の入球パターンである場合を第6の場合とした場合に、
前記第3の制御モードは、
前記第5の場合における前記第5の入球パターンと、前記第6の場合における前記第6の入球パターンとが同じであれば、前記第5の場合における遊技者の有利の度合いと、前記第6の場合における遊技者の有利の度合いとが同じであり、かつ、前記第2の制御モードよりも遊技者にとって有利である制御モードである
ことを特徴とする遊技機。
特徴hC5によれば、第3の制御モードは、第5の場合における第5の入球パターンと、第6の場合における第6の入球パターンとが同じであれば、第5の場合における遊技者の有利の度合いと、第6の場合における遊技者の有利の度合いとが同じであるので、第1の制御モードよりも遊技者に付与する緊迫感を緩和することができる。さらに、第3の制御モードは、第2の制御モードよりも遊技者にとって有利であるので、第2の制御モードよりも遊技者に期待感を付与することができる。すな わち、第1の制御モード、第2の制御モード、第3の制御モードは、それぞれ遊技者に付与する期待感と緊迫感とが異なるので、これら特性の異なる3つの制御モードを切り替えることによって、遊技者に期待感と緊迫感についての抑揚を付与することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴hD群>
特徴hD群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態から抽出される。
[特徴hD1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技回用動作を開始してから前記遊技回用動作が終了するまでを遊技回の1回とした場合に、前記遊技回を実行する遊技回実行手段と、
前記遊技回実行手段によって実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合に、当該遊技回の終了後に、遊技者に特典を付与する特典付与手段と、
予め定められた複数の種別の特典(第2実施形態における第1種大当たりと第2種大当たり)のうち、遊技者に付与する一の種別の特典を決定する種別決定手段と、
遊技の状態(第2実施形態においてはサポートモード)を制御する制御手段と、
を備え、
前記特典付与手段は、
前記種別決定手段によって決定された特典の種別が、第1の種別の特典(第1種大当たり)である場合には、特定の条件を満たす第1の場合と前記特定の条件を満たさない第2の場合とで、前記特典の付与の態様(非V入賞口シャッター350の開閉シナリオ)を異なる態様に決定する手段と、
前記種別決定手段によって決定された特典の種別が、第2の種別の特典(第2種大当たり)である場合には、前記第1の場合と前記第2の場合とで、前記特典の付与の態様を同じ態様に決定する手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴hD1によれば、遊技回が実行された場合に、遊技者に特典の種別が何であるのか(第1の種別の特典であるのか、第2の種別の特典であるのか)について期待感を付与することができる。また、付与される特典の種別が第1の種別の特典である場合には、特定の条件を満たす第1の場合と前記特定の条件を満たさない第2の場合とで、特典の付与の態様が異なるので、さらに、遊技者に対して特典の付与の態様について期待感や緊迫感を付与することができる。従って、本特徴によれば、遊技回が実行された場合には、特典の種別は何であるのか、特典の付与の態様はどのようであるのか、といったように、遊技者に段階的に推測や期待感を付与することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴hD2]
特徴hD1に記載の遊技機であって、
前記第1の場合は、前記所定の条件を満たす前記特別情報に対応する遊技回の実行時の前記遊技の状態が第1の遊技の状態(低頻度サポートモード)である場合であり、
前記第2の場合は、前記所定の条件を満たす前記特別情報に対応する遊技回の実行時の前記遊技の状態が第2の遊技の状態(高頻度サポートモード)である場合である
ことを特徴とする遊技機。
特徴hD2によれば、付与される特典の種別が第1の種別の特典である場合には、遊技の状態が第1の遊技の状態である場合と第2の遊技の状態である場合とで、特典の付与の態様が異なるので、所定の条件を満たす特別情報に対応する遊技回が実行された場合に、遊技の状態は何であったか、といったように、遊技者に推測や期待感を付与することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴hD3]
特徴hD1または特徴hD2に記載の遊技機であって、
前記特典付与手段は、
前記所定の条件を満たす前記特別情報に対応する遊技回より後に実行される遊技回の遊技の状態(抽選モード:低確率モードか高確率モードか)を決定するための処理を実行する遊技状態決定処理を実行する遊技状態決定処理実行手段を備え、
前記遊技状態決定処理実行手段は、
前記種別決定手段によって決定された特典の種別が、第1の種別の特典(第1種大当たり)である場合には、前記所定の条件を満たす前記特別情報に対応する遊技回の実行時の前記遊技の状態が第1の遊技の状態(低頻度サポートモード)である場合と第2の遊技の状態(高頻度サポートモード)である場合とで、前記遊技状態決定処理の処理態様(抽選モードを決定する態様)を異なる態様(異なる非V入賞口シャッター350の開閉シナリオ)で実行する手段と、
前記種別決定手段によって決定された特典の種別が、第2の種別の特典(第2種大当たり)である場合には、前記所定の条件を満たす前記特別情報に対応する遊技回の実行時の前記遊技の状態が前記第1の遊技の状態(低頻度サポートモード)である場合と前記第2の遊技の状態(高頻度サポートモード)である場合とで、前記遊技状態決定処理の処理態様を同じ態様(同じ非V入賞口シャッター350の開閉シナリオ)で実行する手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴hD3によれば、所定の条件を満たす特別情報に対応する遊技回が実行された場合に、遊技者に特典の種別が何であるのか(第1の種別の特典であるのか、第2の種別の特典であるのか)について期待感を付与することができる。さらに、付与される特典の種別が第1の種別の特典である場合には、所定の条件を満たす特別情報に対応する遊技回の実行時の遊技の状態が第1の遊技の状態である場合と第2の遊技の状態である場合とで、遊技状態決定処理の処理態様が異なるので、さらに、遊技者に対して遊技状態決定処理の処理態様について期待感や緊迫感を付与することができる。従って、本特徴によれば、所定の条件を満たす特別情報に対応する遊技回が実行された場合には、特典の種別は何であるのか、遊技の状態は何であったか、特別情報に対応する遊技回より後に実行される遊技回の遊技の状態を決定するための処理の態様はどのようであるのか、といったように、遊技者に段階的に推測や期待感を付与することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴hE群>
特徴hE群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態から抽出される。
[特徴hE1]
遊技球が入球可能な入球手段と、
前記入球手段に入球した遊技球を第1の入球領域に振り分けることが可能又は容易な第1の状態と、前記入球手段に入球した遊技球を第1の入球領域に振り分けることが不可能又は困難な第2の状態との間で切り替えを行う振分手段(第2実施形態において非V入賞口シャッター350)と、
を備える遊技機であって、
前記振分手段は、
起点となる時(ラウンド遊技が開始された時)から前記入球手段に入球した遊技球の数がN個(Nは2以上の整数)となったことを契機に、前記第2の状態から前記第1の状態への切り替えを行う
ことを特徴とする遊技機。
特徴hE1によれば、振分手段は、起点となる時から入球手段に入球した遊技球の数がN個(Nは2以上の整数)となったことを契機に、第2の状態から第1の状態への切り替えを行う。この場合、遊技球を第1の領域に振り分けることを所望する遊技者に対して、入球手段に入球させる遊技球の個数を数えながら遊技球を発射させることを促す。従って、遊技者の積極的な技術介入を促すことができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴hE2]
特徴hE1に記載の遊技機であって、
前記振分手段は、
前記起点となる時からN個目の遊技球が前記入球手段に入球した時点から特定の期間内に、前記起点となる時からN-1個目の遊技球が前記振分手段に到達した場合に、当該N-1個目の遊技球を前記第1の領域に振り分けることが可能または容易となるように、前記第1の状態と前記第2の状態との間で切り替えを行う
ことを特徴とする遊技機。
特徴hE2によれば、遊技者に対して、入球手段に入球させる遊技球の個数を数えながら遊技球を発射させることを促すことに加え、少なくとも、起点となる時からN-1個目の遊技球と、起点となる時からN個目の遊技球については、さらなる遊技者の技術介入を促すことができる。具体的には、起点となる時からN個目の遊技球が入球手段に入球した時点から特定の期間内に、起点となる時からN-1個目の遊技球が振分手段に到達するように、遊技球の発射のタイミングや発射強度を調整することを遊技者に促すことができる。また、N-1個目の遊技球を第1の領域に振り分けることができるか否かについて期待感や緊迫感を遊技者に付与することができる。
<特徴hF群>
特徴hF群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第2実施形態の変形例5から抽出される。
[特徴hF1]
遊技球が流通可能な第1の通路と、
遊技球が流通可能な第2の通路と、
前記第1の通路および前記第2の通路から送られてきた遊技球の流通態様を変更する流通態様変更手段であって、到達した遊技球を第1の領域に送ることが可能又は容易な第1の状態と、到達した遊技球を前記第1の領域に送ることが不可能又は困難な第2の状態との間で切り替えを行う流通態様変更手段(第2実施形態において非V入賞口シャッター350)と、
を備え、
前記流通態様変更手段は、
起点となる時から前記第1の通路にJ個(Jは整数)の遊技球が入球した後に、前記第2の通路にK個(Kは整数)の遊技球が入球したことを契機に、前記第2の状態から前記第1の状態への切り替えを行う
ことを特徴とする遊技機。
特徴hF1によれば、流通態様変更手段は、起点となる時から第1の通路にJ個(Jは整数)の遊技球が入球した後に、第2の通路にK個(Kは整数)の遊技球が入球したことを契機に、第2の状態から第1の状態への切り替えを行う。この場合、遊技球を第1の領域に送ることを所望する遊技者に対して、第1の通路にJ個、第2の通路にK個の遊技球を通過させるために、積極的な技術介入を促すことができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴hF2]
特徴hF1に記載の遊技機であって、
前記流通態様変更手段は、
前記起点となる時から前記第1の通路に入球したJ個目の遊技球が前記流通態様変更手段に到達する時が、前記起点となる時から前記第2の通路に入球した遊技球の数がK個に到達した時点から所定期間内である場合に、前記起点となる時から前記第1の通路に入球したJ個目の遊技球を前記第1の領域に送る
ことを特徴とする遊技機。
特徴hF2によれば、遊技球を第1の領域に送ることを所望する遊技者に対して、起点となる時から第1の通路に入球したJ個目の遊技球が流通態様変更手段に到達する時が、起点となる時から第2の通路に入球した遊技球の数がK個に到達した時点から所定期間内となるように、遊技球の発射のタイミングや発射強度を調整することを促すことができ、さらなる遊技者の技術介入を促すことができる。
<特徴iA群>
特徴iA群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態から抽出される。
[特徴iA1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図143の遊技回制御処理)と、
第1の状態(低頻度サポートモード)を少なくとも含む複数の状態を特定可能な状態情報(高頻度サポートモードフラグ)を記憶する状態記憶手段(各種フラグ記憶エリア)と、
を備える遊技機において、
前記遊技回実行手段は、
前記特別情報が前記所定の条件を満たすものである場合に、前記遊技回の開始時に、前記状態情報を前記第1の状態以外の状態を特定する情報から前記第1の状態を特定する情報に移行させる状態情報移行手段(サポートモード擬似化処理:図147の当たり判定処理におけるステップSi1004,Si1005,Si1007)と、
前記状態情報移行手段によって前記移行がなされた場合に、当該移行によって移行される前の状態情報によって特定される状態に基づいて前記遊技動作の態様を設定する遊技動作設定手段と、
設定された前記遊技動作の態様に基づいて前記遊技動作を開始させる遊技動作開始手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特別情報が所定の条件を満たすものである場合に、第1の状態以外の状態に基づいて遊技動作の態様が設定されるように設計されている遊技機において、状態情報移行手段によって第1の状態を特定する情報への移行がなされた場合、遊技動作の態様の設定が不可能となり、処理が中断停止してしまう課題があった。これに対して、特徴iA1によれば、状態情報移行手段によって移行される前の状態情報によって特定される状態に基づいて、遊技動作の態様が設定されることから、遊技動作の態様は第1の状態以外の状態に基づいて設定されることになり、このため、その設定は正常に行われ、処理が中断または停止してしまうことがない。したがって、特徴iA1によれば、遊技機の動作について高い信頼性を確保することができる。
[特徴iA2]
特徴iA1に記載の遊技機であって、
遊技球が入球可能な入球手段と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能または困難にする状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能または容易にする状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1の制御モードと、前記第1の制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2の制御モードと、を少なくとも有する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記状態記憶手段に記憶されている前記状態情報が前記第1の状態以外の状態(高頻度サポートモード)を特定する情報であるときに、前記第2の制御モードを実行可能とし、前記状態記憶手段に記憶されている前記状態情報が前記第1の状態(低頻度サポートモード)を特定する情報であるときに、前記第1の制御モードを実行可能とする
ことを特徴とする遊技機。
特徴iA2によれば、補助手段の状態を遷移させる制御モードが、状態記憶手段に記憶されている状態情報に応じて切り替わる。そして、遊技動作の態様も状態情報に基づいて設定される。このため、制御モードの変化と、遊技動作の態様の変化とが連動する。したがって、特徴iA2によれば、遊技者に対して、補助手段の状態を遷移させる制御モードの変化を遊技動作の態様によって示すことができることから、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴iA3]
特徴iA2に記載の遊技機であって、
前記判定手段は、
前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1の判定モード(低確率モード)と、前記第1の判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2の判定モード(高確率モード)と、を有し、
前記遊技回実行手段は、
前記遊技回の開始時に、当該遊技回における前記判定手段による前記判定を前記第1の判定モードと前記第2の判定モードとのうちのいずれで実行するかを決定する判定モード決定手段(図146の転落判定処理)と、
前記判定モード決定手段によって前記第1の判定モードで実行することが決定された前記遊技回の開始時に、前記状態情報を前記第1の状態以外の状態を特定する情報から前記第1の状態(低頻度サポートモード)を特定する情報に移行させる手段(図146の転落判定処理におけるステップSi0904,Si0905,Si0907)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴iA3によれば、所定の条件を満たす特別情報に対応する遊技回、第1の判定モードで実行することが決定された遊技回、のいずれの場合にも、その遊技回の開始時に、状態情報は第1の状態を特定する情報に移行させられる。このため、所定の条件を満たす特別情報に対応する遊技回か、第1の判定モードで実行することが決定された遊技回かを、状態情報の変化と連動する補助手段の状態の変化から、遊技者に推測されてしまうことを抑制できる。したがって、特徴iA3によれば、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をよりいっそう図ることができる。
[特徴iA4]
特徴iA3に記載の遊技機であって、
前記遊技動作設定手段は、
前記判定モード決定手段によって前記第2の判定モードで前記判定を実行することが決定されている状態で、前記状態情報移行手段によって前記第1の状態を特定する情報への移行がなされた場合に、当該移行によって移行される前の状態情報によって特定される状態に基づいて前記遊技動作の態様を設定する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴iA4によれば、状態情報移行手段によって状態情報が第1の状態を特定する情報に移行させられた場合に、特別情報が所定の条件を満たす確率が高い第2の判定モードとなっているにもかかわらず遊技状態が第1の状態となる、いわゆる潜伏確変状態となることがある。ここで、遊技機が潜伏確変状態に基づいて遊技動作の態様の設定が不可能であるように設計されている場合を考えてみると、状態情報移行手段によって状態情報が第1の状態を特定する情報へ移行されることで潜伏確変状態となった場合に、遊技動作の態様の設定が不可能となり、処理が中断停止してしまう課題があった。これに対して、特徴iA4によれば、状態情報移行手段によって移行される前の状態情報によって特定される状態に基づいて、遊技動作の態様が設定されることから、遊技動作の態様は第1の状態以外の状態に基づいて設定されることになり、潜伏確変状態に基づいて遊技動作の態様の設定が行われるようなことがない。したがって、特徴iA4によれば、遊技状態の設定は正常に行われ、処理が中断または停止してしまうことがないことから、遊技機の動作について高い信頼性を確保することができる。
[特徴iA5]
特徴iA1から特徴iA4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記遊技回実行手段は、
前記遊技回の開始時に、前記状態記憶手段に記憶されている前記状態情報を少なくとも含む複数種類の情報から状態判定値(遊技状態判定値)を演算する状態判定値演算手段(図148の遊技状態判定処理におけるステップSi1101)と、
演算した前記状態判定値が、前記状態情報が前記第1の状態を特定する情報であるとしたときに取り得る前記状態判定値としての第1の値(図137における「02H」)である場合に、前記状態情報が前記第1の状態以外の状態を特定する情報であるとしたときに取り得る前記状態判定値としての第2の値(図137における「03H」)に、前記状態判定値を書き換える状態判定値書換え手段(図148の遊技状態判定処理におけるステップSi1102,Si1103)と、
を備え、
前記遊技動作設定手段は、
前記状態判定値書換え手段によって書き換えられた前記状態判定値に基づいて、前記遊技動作の態様を設定する手段(図149の変動時間設定処理)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴iA5によれば、遊技動作の態様の設定を行うに際し、複数種類の情報を参照せずに、状態判定値を参照すればその設定を行うことができる。このために、遊技動作の態様を設定する制御を簡易化することができる。その上、状態判定値を切り替えてから遊技動作の態様の設定を行っていることから、第1の状態以外の状態に基づいて遊技動作の態様が設定されるように設計されている場合に、処理が中断または停止してしまうことがなく、遊技機の動作について高い信頼性を確保することができる。
[特徴iA6]
特徴iA5に記載の遊技機であって、
前記遊技動作設定手段は、
前記状態判定値書換え手段によって書き換えられた前記状態判定値に基づいて、前記遊技動作が取り得る動作パターンを制限し(変動時間テーブル群の選択)、制限した前記動作パターンの範囲内で、前記判定手段による前記判定の結果に基づいて前記遊技動作の態様を設定する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴iA6によれば、状態判定値と、判定手段による判定の結果とに基づく、遊技動作の態様の設定を、簡易な構成によって行うことができる。
<特徴iB群>
特徴iB群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態の変形例1から抽出される。
[特徴iB1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図143の遊技回制御処理)と、
第1の状態(低頻度サポートモード)を少なくとも含む複数の状態を特定可能な状態情報(高頻度サポートモードフラグ)を記憶する状態記憶手段(各種フラグ記憶エリア)と、
を備える遊技機において、
前記遊技回実行手段は、
前記遊技回の開始時に、前記状態情報によって特定される状態に基づいて前記遊技動作の態様を設定する遊技動作設定手段と、
前記所定の条件を満たす前記特別情報に対応する前記遊技回の開始時における前記遊技動作設定手段による前記設定が実行された後に、前記状態情報を前記第1の状態以外の状態を特定する情報から前記第1の状態を特定する情報に移行させる状態情報移行手段(サポートモード擬似化処理:図175の変動開始処理におけるステップSi3709,Si3710,Si3712)と、
前記遊技回の開始時に、前記遊技動作設定手段によって設定された前記遊技動作の態様に基づいて前記遊技動作を開始させる遊技動作開始手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特別情報が所定の条件を満たすものである場合に、第1の状態以外の状態に基づいて遊技動作の態様が設定されるように設計されている遊技機において、状態情報移行手段によって第1の状態を特定する情報への移行がなされた場合、遊技動作の態様の設定が不可能となり、処理が中断停止してしまう課題があった。これに対して、特徴iB1によれば、状態情報移行手段によって状態情報が移行されるより前のタイミングで、状態情報によって特定される状態に基づいて遊技動作の態様が設定されることから、遊技動作の態様は第1の状態以外の状態に基づいて設定されることになり、このため、その設定は正常に行われ、処理が中断または停止してしまうことがない。したがって、特徴iB1によれば、遊技機の動作について高い信頼性を確保することができる。
[特徴iB2]
特徴iB1に記載の遊技機であって、
遊技球が入球可能な入球手段と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能または困難にする状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能または容易にする状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1の制御モードと、前記第1の制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2の制御モードと、を少なくとも有する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記状態記憶手段に記憶されている前記状態情報が前記第1の状態以外の状態(高頻度サポートモード)を特定する情報であるときに、前記第2の制御モードを実行可能とし、前記状態記憶手段に記憶されている前記状態情報が前記第1の状態(低頻度サポートモード)を特定する情報であるときに、前記第1の制御モードを実行可能とする
ことを特徴とする遊技機。
特徴iB2によれば、補助手段の状態を遷移させる制御モードが、状態記憶手段に記憶されている状態情報に応じて切り替わる。そして、遊技動作の態様も状態情報に基づいて設定される。このため、制御モードの変化と、遊技動作の態様の変化とが連動する。したがって、特徴iB2によれば、遊技者に対して、補助手段の状態を遷移させる制御モードの変化を遊技動作の態様によって示すことができることから、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴iB3]
特徴iB2に記載の遊技機であって、
前記判定手段は、
前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1の判定モード(低確率モード)と、前記第1の判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2の判定モード(高確率モード)と、を有し、
前記遊技回実行手段は、
前記遊技回の開始時に、当該遊技回における前記判定手段による前記判定を前記第1の判定モードと前記第2の判定モードとのうちのいずれで実行するかを決定する判定モード決定手段(図146の転落判定処理)と、
前記判定モード決定手段によって前記第1の判定モードで実行することが決定された前記遊技回の開始時に、前記状態情報を前記第1の状態以外の状態を特定する情報から前記第1の状態(低頻度サポートモード)を特定する情報に移行させる手段(図146の転落判定処理におけるステップSi0904,Si0905,Si0907)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴iB3によれば、所定の条件を満たす特別情報に対応する遊技回、第1の判定モードで実行することが決定された遊技回、のいずれの場合にも、その遊技回の開始時に、状態情報は第1の状態を特定する情報に移行させられる。このため、所定の条件を満たす特別情報に対応する遊技回か、第1の判定モードで実行することが決定された遊技回かを、状態情報の変化と連動する補助手段の状態の変化から、遊技者に推測されてしまうことを抑制できる。したがって、特徴iB3によれば、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をよりいっそう図ることができる。
さらに、特徴iB3によれば、状態情報移行手段によって状態情報が第1の状態を特定する情報に移行させられた場合に、特別情報が所定の条件を満たす確率が高い第2の判定モードとなっているにもかかわらず遊技状態が第1の状態となる、いわゆる潜伏確変状態となることがある。ここで、遊技機が潜伏確変状態に基づいて遊技動作の態様の設定が不可能であるように設計されている場合を考えてみると、状態情報移行手段によって状態情報が第1の状態を特定する情報へ移行されることで潜伏確変状態となった場合に、遊技動作の態様の設定が不可能となり、処理が中断停止してしまう課題があった。これに対して、特徴iB3によれば、状態情報移行手段によって状態情報が第1の状態を特定する情報に移行されるより前のタイミングで、状態情報によって特定される状態に基づいて遊技動作の態様が設定されることから、遊技動作の態様は第1の状態以外の状態に基づいて設定されることになり、潜伏確変状態に基づいて遊技動作の態様の設定が行われるようなことがない。したがって、特徴iB3によれば、遊技状態の設定は正常に行われ、処理が中断または停止してしまうことがないことから、遊技機の動作について高い信頼性を確保することができる。
[特徴iB4]
特徴iB1から特徴iB3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記遊技回の開始時に、前記状態記憶手段に記憶されている前記状態情報を少なくとも含む複数種類の情報から状態判定値(図136における遊技状態判定値)を演算する状態判定値演算手段(図177の遊技状態判定処理におけるステップSi3901)、
を備え、
前記遊技動作設定手段は、
前記状態判定値演算手段によって求められた前記状態判定値に基づいて、前記遊技動作の態様を設定する手段(図149の変動時間設定処理)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴iB4によれば、遊技動作の態様の設定を行うに際し、複数種類の情報を参照せずに、状態判定値を参照すればその設定を行うことができる。このために、遊技動作の態様を設定する制御を簡易化することができる。
[特徴iB5]
特徴iB4に記載の遊技機であって、
前記遊技動作設定手段は、
前記状態判定値演算手段によって求められた前記状態判定値に基づいて、前記遊技動作が取り得る動作パターンを制限し(変動時間テーブル群の選択)、制限した前記動作パターンの範囲内で、前記判定手段による前記判定の結果に基づいて前記遊技動作の態様を設定する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴iB5によれば、状態判定値と、判定手段による判定の結果とに基づく、遊技動作の態様の設定を、簡易な構成によって行うことができる。
<特徴iC群>
特徴iC群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態の変形例1から抽出される。
[特徴iC1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図143の遊技回制御処理)と、
遊技球が入球可能な入球手段と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能または困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能または容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1の制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1の制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2の制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記遊技回実行手段は、
前記遊技回の開始時に、前記制御モードに基づいて前記遊技動作の態様を設定する遊技動作設定手段と、
特定の場合であり、かつ、前記遊技回の開始時において前記遊技動作設定手段による前記設定が実行された後である場合に、前記制御手段に対して前記制御モードを前記第2の制御モードから前記第1の制御モードに切り替えさせる制御モード切替手段と、
前記遊技回の開始時に、前記遊技動作設定手段によって設定された前記遊技動作の態様に基づいて前記遊技動作を開始させる遊技動作開始手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特定の場合に、第2の制御モードに基づいて遊技動作の態様が設定されるように設計されている遊技機において、制御モード切替手段によって第2の制御モードから第1の制御モードへの切り替えがなされた場合、遊技動作の態様の設定が不可能となり、処理が中断停止してしまう課題があった。これに対して、特徴iC1によれば、制御モード切替手段によって制御モードが第2の制御モードから第1の制御モードへ切り替えさせられるより前に、制御モードに基づいて遊技動作の態様が設定されることから、遊技動作の態様は第2の制御モードに基づいて設定されることになり、このため、その設定は正常に行われ、処理が中断または停止してしまうことがない。したがって、特徴iC1によれば、遊技機の動作について高い信頼性を確保することができる。
[特徴iC2]
特徴iC1に記載の遊技機であって、
前記判定手段は、
前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1の判定モード(低確率モード)と、前記第1の判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2の判定モード(高確率モード)と、を有し、
前記遊技回実行手段は、
前記遊技回の開始時に、当該遊技回における前記判定手段による前記判定を前記第1の判定モードと前記第2の判定モードとのうちのいずれで実行するかを決定する判定モード決定手段(図146の転落判定処理)を備え、
前記制御モード切替手段は、
前記特別情報が前記所定の条件を満たすものである場合が、前記特定の場合に該当するとして、前記第1の制御モードへの切り替えを実行させる第1切替手段(サポートモード擬似化処理:図175の変動開始処理におけるステップSi3709,Si3710,Si3712)と、
前記判定モード決定手段によって前記第1の判定モードで実行することが決定された場合が、前記特定の場合に該当するとして、前記第1の制御モードへの切り替えを実行させる第2切替手段(図146の転落判定処理におけるステップSi0904,Si0905,Si0907)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴iC2によれば、所定の条件を満たす特別情報に対応する遊技回、第1の判定モードで実行することが決定された遊技回、のいずれの場合にも、その遊技回の開始時に、制御モードは第1の制御モードに切り替えさせられる。このため、所定の条件を満たす特別情報に対応する遊技回か、第1の判定モードで実行することが決定された遊技回かを、制御モードの変化と連動する補助手段の状態の変化から、遊技者に推測されてしまうことを抑制できる。したがって、特徴iC2によれば、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をよりいっそう図ることができる。
さらに、特徴iC2によれば、第1切替手段によって、特別情報が所定の条件を満たすものである場合に制御モードが第1の制御モードに切り替えられた場合に、特別情報が所定の条件を満たす確率が高い第2の判定モードとなっているにもかかわらず制御モードが第1の制御モードとなる、いわゆる潜伏確変状態となることがある。ここで、遊技機が潜伏確変状態に基づいて遊技動作の態様の設定が不可能であるように設計されている場合を考えてみると、第1切替手段によって制御モードが第1の制御モードに切り替えられたことで潜伏確変状態となった場合に、遊技動作の態様の設定が不可能となり、処理が中断停止してしまう課題があった。これに対して、特徴iC2によれば、第1切替手段によって制御モードが第1の制御モードに切り替えさせられるより前に、制御モードに基づいて遊技動作の態様が設定されることから、遊技動作の態様は第2の制御モードに基づいて設定されることになり、潜伏確変状態に基づいて遊技動作の態様の設定が行われるようなことがない。したがって、特徴iC2によれば、遊技状態の設定は正常に行われ、処理が中断または停止してしまうことがないことから、遊技機の動作について高い信頼性を確保することができる。
[特徴iC3]
特徴iC1または特徴iC2に記載の遊技機であって、
前記遊技動作設定手段は、
前記制御モードに基づいて、前記遊技動作が取り得る動作パターンを制限し(変動時間テーブル群の選択)、制限した前記動作パターンの範囲内で、前記判定手段による前記判定の結果に基づいて前記遊技動作の態様を設定する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴iC3によれば、制御モードと、判定手段による判定の結果とに基づく、遊技動作の態様の設定を、簡易な構成によって行うことができる。
<特徴iD群>
特徴iD群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態およびその変形例1から抽出される。
[特徴iD1]
取得条件が成立したことを契機として第1の特別情報と第2の特別情報とを取得する情報取得手段と、
取得された前記第1の特別情報が第1の条件を満たすか否かを判定する第1の判定手段(図147の当たり判定処理のステップSi1002~Si1004)と、
取得された前記第2の特別情報が第2の条件を満たすか否かを判定する第2の判定手段(図146の転落判定処理のステップSi0902,Si0903)と、
前記第1の判定手段による前記判定の結果および前記第2の判定手段による前記判定の結果の少なくとも一方を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図143の遊技回制御処理)と、
排他的な2つの状態である第1の状態(低頻度サポートモード)と第2の状態(高頻度サポートモード)とを特定可能な状態情報(サポートモードの情報)を記憶する状態記憶手段(高頻度サポートモードフラグ)と、
を備える遊技機において、
前記遊技回実行手段は、
前記第1の特別情報が前記第1の条件を満たすものである場合、前記第2の特別情報が前記第2の条件を満たすものである場合共に、前記遊技回の開始時に、前記状態情報を前記第2の状態を特定する情報から前記第1の状態を特定する情報に移行させる状態情報移行手段(サポートモード擬似化処理:図147の当たり判定処理におけるステップSi1004,Si1005,Si1007)と、
前記第1の特別情報が前記第1の条件を満たすものである場合の前記遊技回の開始時に、前記第2の状態に基づいて前記遊技動作の態様を設定する第1の遊技動作設定手段と、
前記第2の特別情報が前記第2の条件を満たすものである場合の前記遊技回の開始時に、前記第1の状態に基づいて前記遊技動作の態様を設定する第2の遊技動作設定手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
第1の特別情報が第1の条件を満たすものである場合に、第1の状態以外の状態に基づいて遊技動作の態様が設定されるように設計されている遊技機において、状態情報移行手段によって第1の状態を特定する情報への移行がなされた場合、遊技動作の態様の設定が不可能となり、処理が中断停止してしまう課題があった。これに対して、特徴iD1によれば、第1の特別情報が第1の条件を満たすものである場合の遊技回の開始時に、第2の状態に基づいて遊技動作の態様が設定されることから、その設定は正常に行われ、処理が中断または停止してしまうことがない。したがって、特徴iD1によれば、遊技機の動作について高い信頼性を確保することができる。
[特徴iD2]
特徴iD1に記載の遊技機であって、
遊技球が入球可能な入球手段と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能または困難にする状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能または容易にする状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1の制御モードと、前記第1の制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2の制御モードと、を少なくとも有する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記状態記憶手段に記憶されている前記状態情報が前記第2の状態(高頻度サポートモード)を特定する情報であるときに、前記第2の制御モードを実行可能とし、前記状態記憶手段に記憶されている前記状態情報が前記第1の状態(低頻度サポートモード)を特定する情報であるときに、前記第1の制御モードを実行可能とする
ことを特徴とする遊技機。
特徴iD2によれば、補助手段の状態を遷移させる制御モードが、状態記憶手段に記憶されている状態情報に応じて切り替わる。そして、遊技動作の態様も状態情報に基づいて設定される。このため、制御モードの変化と、遊技動作の態様の変化とが連動する。したがって、特徴iD2によれば、遊技者に対して、補助手段の状態を遷移させる制御モードの変化を遊技動作の態様によって示すことができることから、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、特徴iD2によれば、第1の特別情報が第1の条件を満たす遊技回、第2の特別情報が第2の条件を満たす遊技回、のいずれの場合にも、その遊技回の開始時に、状態情報は第1の状態を特定する情報に移行させられる。このため、第1の特別情報が第1の条件を満たす遊技回か、第2の判定手段による判定の結果が第2の条件を満たす遊技回かを、状態情報の変化と連動する補助手段の状態の変化から、遊技者に推測されてしまうことを抑制できる。したがって、特徴iD2によれば、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をよりいっそう図ることができる。
[特徴iD3]
特徴iD1または特徴iD2に記載の遊技機であって、
前記第1の判定手段は、
前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1の判定モード(低確率モード)と、前記第1の判定モードよりも前記第1の特別情報が前記第1の条件を満たす確率が高い第2の判定モード(高確率モード)と、を有し、
前記遊技機は、
前記遊技回の開始時に、当該遊技回における前記第1の判定手段による前記判定を前記第1の判定モードと前記第2の判定モードとのうちのいずれで実行するかを、前記第2の判定手段による前記判定の結果に基づいて決定する判定モード決定手段(図146の転落判定処理)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴iD3によれば、第1の特別情報が第1の条件を満たす確率が高い第2の判定モード(高確率モード)となっているにもかかわらず、状態情報によって特定される状態が第1の状態(低頻度サポートモード)となる、いわゆる潜伏確変状態となることがある。ここで、遊技機が潜伏確変状態に基づいて遊技動作の態様の設定が不可能であるように設計されている場合を考えてみると、潜伏確変状態となった場合に、遊技動作の態様の設定が不可能となり、処理が中断停止してしまう課題があった。これに対して、特徴iD3によれば、第1の特別情報が第1の条件を満たすものである場合の遊技回の開始時には、遊技動作の態様は第2の状態(高頻度サポートモード)に基づいて設定されることから、潜伏確変状態に基づいて遊技動作の態様の設定が行われるようなことがない。したがって、特徴iD3によれば、遊技動作の態様の設定は正常に行われ、処理が中断または停止してしまうことがないことから、遊技機の動作について高い信頼性を確保することができる。
[特徴iD4]
特徴iD1から特徴iD3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記遊技動作設定手段は、
前記状態記憶手段に記憶されている前記状態情報に基づいて、前記遊技動作が取り得る動作パターンを制限し(変動時間テーブル群の選択)、制限した前記動作パターンの範囲内で、前記第1の判定手段による前記判定の結果に基づいて前記遊技動作の態様を設定する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴iD4によれば、状態情報と、第1および第2の判定手段による判定の結果とに基づく、遊技動作の態様の設定を、簡易な構成によって行うことができる。
<特徴iE群>
特徴iE群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態から抽出される。
[特徴iE1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図143の遊技回制御処理)と、
遊技球が入球可能な入球手段と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能または困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能または容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1の制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1の制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2の制御モード(高頻度サポートモード)と、を有し、前記状態遷移手段の制御を前記第1の制御モードと前記第2の制御モードとのうちのいずれで実行するかを特定可能な第1の状態情報(高頻度サポートモードフラグ)を記憶する第1の状態情報記憶手段(各種フラグ記憶エリア)と、
前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1の判定モード(低確率モード)と、前記第1の判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2の判定モード(高確率モード)と、を有し、前記判定手段による前記判定を前記第1の判定モードと前記第2の判定モードとのうちのいずれで実行するかを特定可能な第2の状態情報(高確率モードフラグ)を記憶する第2の状態記憶手段(各種フラグ記憶エリア)と、
を備える遊技機において、
前記第1の状態情報と前記第2の状態情報とを少なくとも含む複数の状態情報を合わせて、前記遊技機の状態を示す総合状態情報(図136における遊技状態判定値)を生成する総合状態情報生成手段
を備え、
前記遊技回実行手段は、
特定の場合における前記遊技回の開始時に、前記第1の状態情報を前記第2の制御モードを特定する情報から前記第1の制御モードを特定する情報に移行させる状態情報移行手段と、
前記遊技回の開始時に、前記総合状態情報生成手段によって生成された前記総合状態情報が、前記第1の状態情報が前記第1の制御モード(低頻度サポートモード)を特定し、前記第2の状態情報が前記第2の判定モード(高確率モード)を特定するとしたときに取り得る第1の情報(潜伏確変状態:図136における「02H」)である場合に、前記総合状態情報を、前記第1の状態情報が前記第2の制御モード(高頻度サポートモード)を特定し、前記第2の状態情報が前記第2の判定モード(高確率モード)を特定するとしたときに取り得る第2の情報(高確率高頻度状態:図136における「03H」)に書き換える総合状態情報書換え手段(図148の遊技状態判定処理におけるステップSi1102,Si1103)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
総合状態情報に基づいて、例えば遊技機における特定の動作や表示等の態様が設定され、その態様の設定が、総合状態情報が第1の情報以外の情報(潜伏確変状態以外の状態を特定する情報)である場合に行われるように設計されている遊技機を考えてみる。この遊技機において、第2の状態情報が第2の判定モードを特定する状態で、特定状態情報移行手段によって第1の制御モードを特定する情報への移行がなされた場合、総合状態情報が第1の状態となって、このため、上述した設定が不可能となり、処理が中断停止してしまう課題があった。これに対して、特徴iE1によれば、総合状態情報書換え手段によって、総合状態情報は第1の情報(潜伏確変状態を特定する情報)から第2の情報に書き換えられることから、上記の設定は正常に行われ、処理が中断または停止してしまうことがない。したがって、特徴iE1によれば、遊技機の動作について高い信頼性を確保することができる。
[特徴iE2]
特徴iE1に記載の遊技機であって、
前記遊技回実行手段は、
前記遊技回の開始時に、当該遊技回における前記判定手段による前記判定を前記第1の判定モードと前記第2の判定モードとのうちのいずれで実行するかを決定する判定モード決定手段(図146の転落判定処理)を備え、
前記状態情報移行手段は、
前記特別情報が前記所定の条件を満たすものである場合の前記遊技回の開始時に、前記第1の制御モードを特定する情報への移行を実行させる手段(サポートモード擬似化処理:図147の当たり判定処理におけるステップSi1004,Si1005,Si1007)と、
前記判定モード決定手段によって前記第1の判定モードで実行することが決定された場合の前記遊技回の開始時に、前記第1の制御モードを特定する情報への移行を実行させる手段(図146の転落判定処理におけるステップSi0904,Si0905,Si0907)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴iE2によれば、所定の条件を満たす特別情報に対応する遊技回、第1の判定モードで実行することが決定された遊技回、のいずれの場合にも、その遊技回の開始時に、第1の状態情報は第1の状態を特定する情報に移行させられる。このため、所定の条件を満たす特別情報に対応する遊技回か、第1の判定モードで実行することが決定された遊技回かを、第1の状態情報の変化と連動する補助手段の状態の変化から、遊技者に推測されてしまうことを抑制できる。したがって、特徴iE2によれば、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができ、その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴iE3]
特徴iE1または特徴iE2に記載の遊技機であって、
前記総合状態情報書換え手段によって書き換えられた前記総合状態情報に基づいて、前記遊技動作の態様を設定する遊技動作設定手段(図149の変動時間設定処理)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴iE3によれば、総合状態情報に基づいて遊技動作の態様を設定する処理が中断または停止してしまうことがない。したがって、特徴iE3によれば、遊技機の動作について高い信頼性を確保することができる。
[特徴iE4]
特徴iE1から特徴iE3までのいずれか一つにに記載の遊技機であって、
前記遊技動作設定手段は、
前記総合状態情報書換え手段によって書き換えられた前記総合状態情報に基づいて、前記遊技動作が取り得る動作パターンを制限し(変動時間テーブル群の選択)、制限した前記動作パターンの範囲内で、前記判定手段による前記判定の結果に基づいて前記遊技動作の態様を設定する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴iE4によれば、総合状態情報と、判定手段による判定の結果とに基づく、遊技動作の態様の設定を、簡易な構成によって行うことができる
<特徴iF群>
特徴iF群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態およびその変形例1から抽出される。
[特徴iF1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図143の遊技回制御処理)と、
遊技球が入球可能な入球手段と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能または困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能または容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1の制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1の制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2の制御モード(高頻度サポートモード)と、を有し、前記状態遷移手段の制御を前記第1の制御モードと前記第2の制御モードとのうちのいずれで実行するかを特定可能な第1の状態情報(高頻度サポートモードフラグ)を記憶する第1の状態情報記憶手段(各種フラグ記憶エリア)と、
前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1の判定モード(低確率モード)と、前記第1の判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2の判定モード(高確率モード)と、を有し、前記判定手段による前記判定を前記第1の判定モードと前記第2の判定モードとのうちのいずれで実行するかを特定可能な第2の状態情報(高確率モードフラグ)を記憶する第2の状態記憶手段(各種フラグ記憶エリア)と、
を備える遊技機において、
前記遊技回実行手段は、
特定の場合における前記遊技回の開始時に、前記第1の状態情報を前記第2の制御モードを特定する情報から前記第1の制御モードを特定する情報に移行させる状態情報移行手段と、
前記遊技回の開始時に、前記第1の状態情報と前記第2の状態情報とに基づいて前記遊技動作の態様を設定する手段であって、前記第1の状態情報が前記第1の制御モード(低頻度サポートモード)を特定し、前記第2の状態情報が前記第2の判定モード(高確率モード)を特定する場合(潜伏確変状態:図136における「02H」)に、前記第1の状態情報が前記第2の制御モード(高頻度サポートモード)を特定し、前記第2の状態情報が前記第2の判定モード(高確率モード)を特定する場合(高確率高頻度状態:図136における「03H」)と同一の前記態様を設定する遊技動作設定手段(図149の変動時間設定処理)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
第1の状態情報が第1の制御モードを特定し、第2の状態情報が第2の判定モードを特定する状態(いわゆる潜伏確変状態)に基づいて遊技動作の態様の設定が不可能であるように設計されている遊技機では、状態情報移行手段によって第1の制御モードを特定する情報への移行がなされた場合に、潜伏確変状態となって遊技動作の態様の設定が不可能となり、処理が中断停止してしまう課題があった。これに対して、特徴iF1によれば、潜伏確変状態となった場合に、高確率高頻度状態と同一の遊技動作の態様を設定することから、その設定は正常に行われ、処理が中断または停止してしまうことがない。したがって、特徴iF1によれば、遊技機の動作について高い信頼性を確保することができる。
[特徴iF2]
特徴iF1に記載の遊技機であって、
前記遊技回実行手段は、
前記遊技回の開始時に、当該遊技回における前記判定手段による前記判定を前記第1の判定モードと前記第2の判定モードとのうちのいずれで実行するかを決定する判定モード決定手段(図146の転落判定処理)を備え、
前記状態情報移行手段は、
前記特別情報が前記所定の条件を満たすものである場合の前記遊技回の開始時に、前記第1の制御モードを特定する情報への移行を実行させる手段(サポートモード擬似化処理:図147の当たり判定処理におけるステップSi1004,Si1005,Si1007)と、
前記判定モード決定手段によって前記第1の判定モードで実行することが決定された場合の前記遊技回の開始時に、前記第1の制御モードを特定する情報への移行を実行させる手段(図146の転落判定処理におけるステップSi0904,Si0905,Si0907)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴iF2によれば、所定の条件を満たす特別情報に対応する遊技回、第1の判定モードで実行することが決定された遊技回、のいずれの場合にも、その遊技回の開始時に、第1の状態情報は第1の状態を特定する情報に移行させられる。このため、所定の条件を満たす特別情報に対応する遊技回か、第1の判定モードで実行することが決定された遊技回かを、第1の状態情報の変化と連動する補助手段の状態の変化から、遊技者に推測されてしまうことを抑制できる。したがって、特徴iF2によれば、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができ、その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴iF3]
特徴iF1または特徴iF2に記載の遊技機であって、
前記遊技動作設定手段は、
前記第1の状態情報と前記第2の状態情報とに基づいて、前記遊技動作が取り得る動作パターンを制限し(変動時間テーブル群の選択)、制限した前記動作パターンの範囲内で、前記判定手段による前記判定の結果に基づいて前記遊技動作の態様を設定する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴iF3によれば、前記第1および第2の状態情報と、判定手段による判定の結果とに基づく、遊技動作の態様の設定を、簡易な構成によって行うことができる。
<特徴iG群>
特徴iG群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態の変形例16および変形例17から抽出される。
[特徴iG1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モードとして、第1の判定モード(低確率モード)と、前記第1の判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2の判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図143の遊技回制御処理)と、
遊技球が入球可能な入球手段と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能または困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能または容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1の制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1の制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2の制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
特定の場合に、前記制御モードが前記第1の制御モードであり、かつ前記判定モードが前記第2の判定モードである特定状態(第3実施形態の変形例16および変形例17における潜伏確変状態)に移行する状態移行手段を有し、
前記遊技回実行手段は、
前記所定の条件を満たす前記特別情報に対応する前記遊技回の開始時に、前記制御手段に対して前記制御モードを前記第2の制御モードから前記第1の制御モードに切り替えさせる制御モード切替手段(サポートモード擬似化処理:図178の当たり判定処理におけるステップSi4007)と、
前記遊技回の開始時に、前記判定モードと前記制御モードに基づいて前記遊技動作の態様を設定する遊技動作設定手段と、
設定された前記遊技動作の態様に基づいて前記遊技動作を開始させる遊技動作開始手段と、
を備え、
前記遊技動作設定手段は、
前記状態移行手段によって前記特定状態に移行した場合に、前記遊技動作の態様として第1の態様を設定する第1遊技動作設定手段と、
前記制御モード切替手段によって前記制御モードを前記第1の制御モードに切り替えさせたことによって前記特定状態に移行した場合に、前記遊技動作の態様として前記第1の態様とは異なる第2の態様を設定する第2遊技動作設定手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特定の場合に、制御モードが第1の制御モードであり、かつ判定モードが第2の判定モードである特定状態に移行する状態移行手段を備える遊技機において、制御モードが第2の制御モードであり、かつ判定モードが第2の判定モードである遊技状態から、制御モード切替手段によって第2の制御モードから第1の制御モードへの切り替えがなされた場合に、遊技状態は同じ特定状態となるが、この場合に、従来技術では、遊技動作の態様をどのようにするかについては、特段の考慮がなされていなかった。これに対して、特徴iG1によれば、状態移行手段によって特定状態に移行した場合に、遊技動作の態様として第1の態様が設定され、制御モード切替手段によって制御モードを第1の制御モードに切り替えさせたことによって特定状態に移行した場合に、遊技動作の態様として第1の態様とは異なる第2の態様に設定される。したがって、特徴iG1によれば、状態移行手段によって特定状態に移行した場合に適した演出、および制御モード切替手段によって制御モードを第1の制御モードに切り替えさせたことによって特定状態に移行した場合に適した演出を実行でき、遊技者に遊技状態を適切に報知することができる。
[特徴iG2]
特徴iG1に記載の遊技機であって、
前記第2遊技動作設定手段は、
前記制御モード切替手段によって移行される前の前記制御モードである前記第2の制御モードと、前記判定モードとに基づいて、前記遊技動作の態様を設定する手段(第3実施形態の変形例16から抽出される構成であり、図180の変動時間設定処理におけるステップSi4205,Si4206)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴iG2によれば、制御モード切替手段によって移行される前の制御モードである第2の制御モードと前記判定モードとに基づいて遊技動作の態様を設定するといった簡易な構成によって、遊技動作の態様を第2の態様に設定することができる。したがって、特徴iG2によれば、遊技動作の態様を設定する構成を簡易化することができる。
[特徴iG3]
特徴iG1に記載の遊技機であって、
前記第2遊技動作設定手段は、
前記制御モード切替手段によって前記制御モードを前記第1の制御モードに切り替えさせるより前のタイミングで、前記判定モードと前記制御モードに基づいて前記遊技動作の態様を設定する手段(第3実施形態の変形例17から抽出される構成であり、変形例17において引用する変形例1の図174に示される手順で実行される変動時間設定)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴iG3によれば、制御モード切替手段によって制御モードを第1の制御モードに切り替えさせるより前のタイミングで、判定モードと制御モードに基づいて遊技動作の態様を設定するといった簡易な構成によって、遊技動作の態様を第2の態様に設定することができる。したがって、特徴iG3によれば、遊技動作の態様を設定する構成を簡易化することができる。
<特徴iH群>
特徴iH群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第3実施形態の変形例18から抽出される。
[特徴iH1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モードとして、第1の判定モード(低確率モード)と、前記第1の判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2の判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図143の遊技回制御処理)と、
遊技球が入球可能な入球手段と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能または困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能または容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1の制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1の制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2の制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
特定の場合に、前記制御モードが前記第1の制御モードであり、かつ前記判定モードが前記第2の判定モードである特定状態(第3実施形態の変形例16における潜伏確変状態)に移行する状態移行手段を有し、
前記遊技回実行手段は、
前記所定の条件を満たす前記特別情報に対応する前記遊技回の開始時に、前記制御手段に対して前記制御モードを前記第2の制御モードから前記第1の制御モードに切り替えさせる制御モード切替手段(サポートモード擬似化処理:図178の当たり判定処理におけるステップSi4007)と、
前記遊技回の開始時に、前記判定モードと前記制御モードに基づいて前記遊技動作の態様を設定する遊技動作設定手段と、
設定された前記遊技動作の態様に基づいて前記遊技動作を開始させる遊技動作開始手段と、
を備え、
前記遊技動作設定手段は、
前記状態移行手段によって前記特定状態に移行した場合を第1の場合とし、前記制御モード切替手段によって前記制御モードを前記第1の制御モードに切り替えさせたことによって前記特定状態に移行した場合を第2の場合としたときに、前記第1の場合と前記第2の場合とで、前記遊技動作の態様を構成する複数の要素のうちの少なくとも第1の要素(変形例18における変動時間)を同一にして、前記設定を行う第1の設定手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特定の場合に、制御モードが第1の制御モードであり、かつ判定モードが第2の判定モードである特定状態に移行する状態移行手段を備える遊技機において、制御モードが第2の制御モードであり、かつ判定モードが第2の判定モードである遊技状態から、制御モード切替手段によって第2の制御モードから第1の制御モードへの切り替えがなされた場合に、遊技状態は同じ特定状態となるが、この場合に、従来技術では、遊技動作の態様をどのようにするかについては、特段の考慮がなされていなかった。これに対して、特徴iH1によれば、状態移行手段によって特定状態に移行した第1の場合と、制御モード切替手段によって制御モードを第1の制御モードに切り替えさせたことによって特定状態に移行した第2の場合とで、遊技動作の態様を構成する複数の要素のうちの少なくとも第1の要素が同一となって、遊技動作の設定が行われる。このため、特徴iH1によれば、第1の要素を設定する制御ルーチンを第1の場合と第2の場合とで共通化することができるため、制御の簡易化を図ることができる。
[特徴iH2]
特徴iH1に記載の遊技機であって、
第1の制御装置(主制御装置60)と、
第2の制御装置(音声発光制御装置90)と、
を備え、
前記遊技動作設定手段は、
前記第1の場合と前記第2の場合とで、前記複数の要素のうちの少なくとも第2の要素(変形例18における演出パターン)を相違させて、前記設定を行う第2の設定手段を備え、
前記第1の制御装置は、前記第1の設定手段を備え、
前記第2の制御装置は、前記第2の設定手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴iH2によれば、第1の制御装置側では、第1の場合と第2の場合とで共通する第1の要素の設定を行うことができ、第2の制御装置側では、第1の場合と第2の場合とで相違する第2の要素の設定を行うことができる。このために、第1の制御装置側では、第1の要素を設定する制御ルーチンを第1の場合と第2の場合とで共通化しながら、第2の制御装置側では、第1の場合と第2の場合とで第2の要素を相違したものとして遊技動作の態様を設定することができる。したがって、特徴iH2によれば、第1の場合に適した演出、および第2の場合に適した演出を実行でき、遊技者に遊技状態を適切に報知することができる。
<特徴jA群>
特徴jA群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態およびその変形例から抽出される。
[特徴jA1]
所定の取得条件が成立したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、
前記取得した特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、
演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記遊技状態制御手段は、
前記遊技回の遊技状態を少なくとも第1の遊技状態(低確率モード)と第2の遊技状態(高確率モード)の2種類の遊技状態に制御する手段を備え、前記第1の遊技状態は前記第2の遊技状態よりも遊技者に不利な遊技状態であり、
前記演出実行手段は、
前記第1の遊技状態において実行される前記遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たした場合に、前記第2の遊技状態において実行される前記遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たした場合には実行しない特定の演出(第4実施形態における特定の演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴jA1によれば、遊技者にとって不利な第1の遊技状態で実行された遊技回に対応する特別情報が所定の条件を満たしたということを、特定の演出を介して遊技者に認識させることができ、不利な遊技状態にもかかわらず特別情報が所定の条件を満たしたことへの優越感や満足感を遊技者に付与することができる。
[特徴jA2]
特徴jA1に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記特定の演出として、前記第1の遊技状態において実行された遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たしたことを示唆する演出を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴jA2によれば、特定の演出の内容として、第1の遊技状態において実行された遊技回に対応する特別情報が所定の条件を満たしたことを示唆する内容であるので、不利な遊技状態にもかかわらず特別情報が所定の条件を満たしたことをより一層遊技者に認識させることができ、より一層大きな優越感や満足感を遊技者に付与することができる。
[特徴jA3]
特徴jA1または特徴jA2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記遊技回実行手段が前記遊技回を実行中に、当該実行中の遊技回における前記遊技状態を遊技者が識別不可能または困難な演出(状態非明示演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴jA3によれば、実行中の遊技回における遊技状態を遊技者が識別不可能または困難な演出を実行するので、いずれの遊技状態で遊技回が実行されているのかを遊技者に識別できないようにすることができる。その結果、遊技回の実行中において遊技者に対して遊技状態を推測させることができ、遊技者に対して期待感や緊迫感を付与することができ、遊技者を遊技に注目させることができる。さらに、このような処理を実行している場合において、仮に第1の遊技状態において実行された遊技回に対応する特別情報が所定の条件を満たし、特定の演出を実行した場合には、特定の演出によってはじめて、これまで実行されてきた遊技回における遊技状態が不利な遊技状態であったことを遊技者に認識させることができ、事後的に、これまでに実行された遊技回における遊技状態や遊技の内容を遊技者に回想させるといった遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる。さらに、特別情報が所定の条件を満たしたことも遊技者に認識させるので、遊技者に大きな達成感や優越感を付与することができる。
[特徴jA4]
特徴jA1から特徴jA3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合に、当該所定の条件を満たす前記特別情報に対応する前記遊技回の終了後に遊技者に特典を付与する特典付与手段を備え、
前記特典付与手段は、前記第1の遊技状態である前記遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たした場合には、複数種類の前記特典の付与態様(大当たり種別)のうち一の付与態様で前記特典を付与する手段を備え、
前記演出実行手段は、
前記第1の遊技状態において実行される前記遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たした場合で、かつ、前記特典付与手段が前記複数種類の前記特典の付与態様のうち特定の付与態様(遊技者に最も有利な大当たり種別)で特典を付与する場合に、前記特定の演出を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴jA4によれば、第1の遊技状態において実行される遊技回に対応する特別情報が所定の条件を満たした場合で、かつ、特典付与手段が複数種類の特典の付与態様のうち特定の付与態様で特典を付与する場合に特定の演出を実行するので、特定の演出が実行された場合に、遊技者に対して、第1の遊技状態において実行される遊技回に対応する特別情報が所定の条件を満たしたことに加え、特定の付与態様で特典が付与されることを認識させることでき、遊技者に優越感を付与することができる。
[特徴jA5]
特徴jA4に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記第1の遊技状態において実行される前記遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たした場合で、かつ、前記特典付与手段が前記複数種類の前記特典の付与態様のうち遊技者に最も有利な付与態様で特典を付与する場合に、前記特定の演出を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴jA5によれば、第1の遊技状態において実行される遊技回に対応する特別情報が所定の条件を満たした場合で、かつ、特典付与手段が複数種類の特典の付与態様のうち遊技者に最も有利な付与態様で特典を付与する場合に特定の演出を実行するので、特定の演出が実行された場合に、遊技者に対して、さらに大きな優越感や幸福感を付与することができる。
[特徴jA6]
特徴jA1から特徴jA5のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記特定の演出を、前記所定の条件を満たす前記特別情報に対応する前記遊技回であって前記特定の演出を実行する契機となった前記遊技回が終了した時点より後に実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴jA6によれば、特定の演出を、当該特定の演出を実行する契機となった遊技回が終了した時点より後に実行するので、遊技回が終了した後にも遊技者に対して期待感を付与することできることに加え、遊技回が終了した後にも遊技者に対して遊技に注目させることができる。
<特徴jB群>
特徴jB群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態およびその変形例から抽出される。
[特徴jB1]
所定の取得条件が成立したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、
前記取得した特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、
演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記遊技状態制御手段は、
前記遊技回における遊技状態を、複数種類の遊技状態の中の一の遊技状態に制御する手段を備え、
前記演出実行手段は、
前記取得した前記特別情報が前記所定の条件を満たした場合に、当該所定の条件を満たした前記特別情報に対応する前記遊技回が実行された前記遊技状態に関する情報を示唆する遊技状態示唆演出(第4実施形態における特定の演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴jB1によれば、特別情報が所定の条件を満たした場合に、当該所定の条件を満たした特別情報に対応する遊技回が実行された遊技状態に関する情報を示唆する遊技状態示唆演出を実行するので、特別情報が所定の条件を満たした場合に、遊技状態示唆演出の内容に対して遊技者に注目させることができる。また、遊技状態示唆演出によって、事後的に、これまでに実行された遊技回における遊技状態や遊技の内容を遊技者に回想させるといった遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴jB2]
特徴jB1に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記所定の条件を満たさない前記特別情報に対応する前記遊技回が実行されている期間には、当該実行されている前記遊技回における前記遊技状態を遊技者が識別不可能または困難な演出(状態非明示演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴jB2によれば、所定の条件を満たさない特別情報に対応する遊技回が実行されている期間には、当該実行されている遊技回における遊技状態を遊技者が識別不可能または困難な演出を実行するので、いずれの遊技状態で遊技回が実行されているのかを遊技者に識別できないようにすることができる。その結果、遊技回の実行中において遊技者に対して遊技状態を推測させることができ、遊技者に対して期待感や緊迫感を付与することができ、遊技者を遊技に注目させることができる。
[特徴jB3]
特徴jB1または特徴jB2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記取得した前記特別情報が前記所定の条件を満たした場合であって、前記所定の条件を満たした前記特別情報に対応する前記遊技回が実行された遊技状態が前記複数種類の遊技状態のうちの特定の遊技状態である場合に、前記遊技状態示唆演出を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴jB3によれば、特別情報が所定の条件を満たした場合であって、所定の条件を満たした特別情報に対応する遊技回が特定の遊技状態である場合に、遊技状態示唆演出を実行するので、特定の遊技状態において特別情報が所定の条件を満たしたことを事後的に遊技者に認識させることができ、特定の遊技状態における遊技がどのように実行されたかの回想を遊技者に促し、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴jB4]
特徴jB3に記載の遊技機であって、
前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合に、当該所定の条件を満たす前記特別情報に対応する前記遊技回の終了後に遊技者に特典を付与する特典付与手段を備え、
前記特典付与手段は、前記特定の遊技状態である前記遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たした場合には、複数種類の前記特典の付与態様(大当たり種別)のうち一の付与態様で前記特典を付与する手段を備え、
前記演出実行手段は、
前記取得した前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合であって、前記特典付与手段が前記複数種類の前記特典の付与態様のうち特定の付与態様で特典を付与する場合に、前記遊技状態示唆演出を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴jB4によれば、取得した特別情報が所定の条件を満たす場合であって、特典付与手段が複数種類の特典の付与態様のうち特定の付与態様で特典を付与する場合に、遊技状態示唆演出を実行するので、遊技者に対して、特定の付与態様で特典が付与されることへの期待感を付与することができる。
[特徴jB5]
特徴jB4に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記取得した前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合であって、前記特典付与手段が前記複数種類の前記特典の付与態様のうち遊技者に最も有利な付与態様で特典を付与する場合に、前記遊技状態示唆演出を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴jB5によれば、特別情報が所定の条件を満たす場合であって、特典付与手段が複数種類の特典の付与態様のうち遊技者に最も有利な付与態様で特典を付与する場合に、遊技状態示唆演出を実行するので、遊技状態示唆演出が実行された場合に、遊技者に対して、非常に大きな優越感や幸福感を付与することができる。
<特徴jC群>
特徴jC群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態およびその変形例から抽出される。
[特徴jC1]
所定の取得条件が成立したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、
前記取得した特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、
演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記遊技状態制御手段は、
前記遊技回の遊技状態を、複数種類の遊技状態の中の一の遊技状態に制御する手段を備え、
前記演出実行手段は、
前記遊技回の前記遊技状態が変化した場合には、当該遊技状態が変化(転落抽選に当選)した時点より後であって、実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たした場合に、前記遊技回における前記遊技状態に関する情報を示唆する遊技状態示唆演出(第4実施形態における特定の演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴jC1によれば、遊技回の遊技状態が変化した場合には、当該遊技状態が変化した時点より後であって、実行される遊技回に対応する特別情報が所定の条件を満たした場合に、遊技回における遊技状態に関する情報を示唆する遊技状態示唆演出を実行するので、遊技状態示唆演出によって、事後的に、遊技回における遊技状態が変化したことを遊技者に認識させ、これまでに実行された遊技回における遊技状態や遊技の内容を遊技者に回想させるといった遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴jC2]
特徴jC1に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記所定の条件を満たさない前記特別情報に対応する前記遊技回が実行されている期間には、前記遊技状態示唆演出を実行しない手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴jC2によれば、所定の条件を満たさない特別情報に対応する遊技回が実行されている期間には、遊技状態示唆演出を実行しないので、遊技回の実行中において遊技者に対して遊技状態を推測させることができ、遊技者に対して期待感や緊迫感を付与することができ、遊技者を遊技に注目させることができる。また、遊技回の遊技状態が変化したことを遊技者は遊技回の実行中には識別することができず、遊技回の実行中に、遊技者に対して遊技状態が変化したのか否かを推測させることができ、常に遊技に注目させることができ、より一層遊技者に期待感や緊迫感を付与することができる。
[特徴jC3]
特徴jC1または特徴jC2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記遊技回の前記遊技状態が現状よりも不利な遊技状態に変化した場合には、当該遊技状態が変化した時点より後に実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たした場合に、前記遊技状態示唆演出を実行する
ことを特徴とする遊技機。
特徴jC3によれば、不利な遊技状態にも関わらず特別情報が所定の条件を満たしたことを、遊技状態示唆演出によって遊技者に対して事後的に認識および回想させることができ、遊技者に対して優越感や満足感を付与することができる。
[特徴jC4]
特徴jC3に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記遊技回の前記遊技状態が現状よりも不利な遊技状態に変化し、かつ、当該遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合に、前記遊技状態示唆演出を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴jC4によれば、遊技回の遊技状態が現状よりも不利な遊技状態に変化し、かつ、当該遊技回に対応する特別情報が所定の条件を満たすといった特殊な場合に遊技状態示唆演出を実行するので、遊技状態示唆演出が実行されたことを認識した遊技者に対して、大きな優越感を付与することができる。
<特徴jD群>
特徴jD群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態およびその変形例から抽出される。
[特徴jD1]
所定の取得条件が成立したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、
前記取得した特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、
演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記遊技状態制御手段は、
前記遊技回における遊技状態を複数種類の遊技状態の中の一の遊技状態に制御し、複数種類の前記遊技状態として、最も有利な遊技状態である最有利状態(第4実施形態における高確率高頻度状態)と、最も不利な遊技状態である最不利状態(低確率低頻度状態)と、前記最有利状態よりも不利であり前記最不利状態よりも有利な遊技状態である中有利状態(低確率高頻度状態)との少なくとも3つの遊技状態に制御可能な手段を備え、
前記演出実行手段は、
前記中有利状態において実行される前記遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たした場合に、前記最有利状態および前記最不利状態において実行される前記遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たした場合には実行しない特定の演出を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴jD1によれば、中有利状態において実行される遊技回に対応する特別情報が所定の条件を満たした場合に、最有利状態および最不利状態において実行される遊技回に対応する特別情報が所定の条件を満たした場合には実行しない特定の演出を実行するので、最も不利な状態である最不利状態となる前、すなわち中有利状態において特別情報が所定の条件を満たしたことを遊技者に強く認識させることができ、遊技者に対して事後的な危機感(実は危ない状況であったことを後に知ることによる危機感)、および、達成感や優越感を付与することができる。
[特徴jD2]
特徴jD1に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記遊技状態が前記最有利状態から前記中有利状態に変化した場合であって、当該中有利状態における遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たした場合に、前記特定の演出として、当該遊技回における前記遊技状態に関する情報を示唆する遊技状態示唆演出を実行する
ことを特徴とする遊技機。
特徴jD2によれば、最有利状態から中有利状態に変化した場合であって、当該中有利状態における遊技回に対応する特別情報が所定の条件を満たした場合に、特定の演出として、当該遊技回における遊技状態に関する情報を示唆する遊技示唆演出を実行するので、特定の演出を実行することによって、遊技状態が最有利状態から中有利状態に変化していたこと、すなわち遊技状態が不利な状態に変化していたことを遊技者に回想させるとともに、不利な遊技状態に変化したにも関わらず特別情報が所定の条件を満たしたことへの達成感や優越感を遊技者に付与することができる。
[特徴jD3]
特徴jD2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
少なくとも前記最有利状態、前記中有利状態、および前記最不利状態における遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たさない期間には、実行される遊技回における前記遊技状態に関する示唆をする演出を実行しない手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴jD3によれば、少なくとも最有利状態、中有利状態、および最不利状態における遊技回に対応する特別情報が所定の条件を満たさない期間には、実行される遊技回における遊技状態に関する示唆をする演出を実行しないので、これらの遊技回の実行中には、いずれの遊技状態で遊技回が実行されているのかを遊技者に識別できないようにすることができる。その結果、遊技回の実行中において遊技者に対して遊技状態を推測させることができ、遊技者に対して期待感や緊迫感を付与することができ、遊技者を遊技に注目させることができる。さらに、このような処理を実行している場合において、仮に中有利状態において実行された遊技回に対応する特別情報が所定の条件を満たし特定の演出を実行した場合、または、最有利状態から中有利状態に変化した場合であって当該中有利状態における遊技回に対応する特別情報が所定の条件を満たした場合には、特定の演出によってはじめて、これまで実行されてきた遊技回における遊技状態を遊技者に認識させることができ、事後的に、これまでに実行された遊技回における遊技状態や遊技の内容を遊技者に回想させるといった遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる。さらに、特別情報が所定の条件を満たしたことも遊技者に認識させるので、遊技者に大きな達成感や優越感を付与することができる。
[特徴jD4]
特徴jD1から特徴jD3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特別情報が所定の条件を満たす場合に、当該所定の条件を満たす前記特別情報に対応する前記遊技回の終了後に遊技者に特典を付与する特典付与手段を備え、
前記特典付与手段は、前記遊技状態が前記中有利状態である前記遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たした場合には、複数種類の前記特典の付与態様のうち一の付与態様で前記特典を付与する手段を備え、
前記演出実行手段は、
前記中有利状態において実行される前記遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たした場合で、かつ、前記特典付与手段が前記複数種類の前記特典の付与態様のうち特定の付与態様で特典を付与する場合に、前記特定の演出を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴jD4によれば、中有利状態において実行される遊技回に対応する特別情報が所定の条件を満たした場合で、かつ、特典付与手段が複数種類の特典の付与態様のうち特定の付与態様で特典を付与する場合に特定の演出を実行するので、特定の演出が実行された場合に、遊技者に対して、中有利状態において実行される遊技回に対応する特別情報が所定の条件を満たしたことに加え、特定の付与態様で特典が付与されることを認識させることでき、遊技者に優越感を付与することができる。
<特徴jE群>
特徴jE群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態およびその変形例から抽出される。
[特徴jE1]
所定の取得条件が成立したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、
前記取得した特別情報に基づいて、当たりの当否の判定を行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果が当たり当選である場合に、当選した当たりの種別である当たり種別を決定する当たり種別決定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出実行手段は、
実行された前記遊技回における前記判定の結果が当たり当選である場合には、当該当たり当選と判定された前記遊技回よりも1つ前に当たり当選と判定された遊技回である先行当選遊技回における前記当たり種別に基づく情報を示唆する示唆演出(第4実施形態における特定の演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴jE1によれば、実行された遊技回における判定の結果が当たり当選である場合には、当該当たり当選と判定された遊技回よりも1つ前に当たり当選と判定された遊技回である先行当選遊技回における当たり種別に基づく情報を示唆する示唆演出を実行するので、示唆演出を認識した遊技者に対して、1つ前の当たり当選に対応する当たり種別を認識させることができる。例えば、先行当選遊技回において当たり当選に対応する当たり種別を演出として遊技者に示唆しない遊技機の場合、次に当たり当選したときに先行当選遊技回における当たり種別に基づく情報を示唆する示唆演出を実行することによって、遊技者に対して、事後的に先行当選遊技回における当たり種別を認識させることができ、先行当選遊技回から今までの遊技について回想させるといった遊技性を創出することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴jE2]
特徴jE1に記載の遊技回であって、
前記当たり種別決定手段は、決定する前記当たり種別として、少なくとも第1の当たり種別と第2の当たり種別とを含む当たり種別の中から一の当たり種別に決定し、
前記第1の当たり種別は、前記第2の当たり種別より遊技者にとって不利な当たり種別であり、
前記演出実行手段は、
実行された前記遊技回における前記判定の結果が当たり当選である場合であって、前記先行当選遊技回における当たり種別が前記第1の当たり種別である場合に、前記示唆演出を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴jE2によれば、実行された遊技回における判定の結果が当たり当選である場合であって、先行当選遊技回における当たり種別が第1の当たり種別である場合に、示唆演出を実行するので、先行当選遊技回において不利な当たり種別(例えば、通常大当たりと確変大当たりが設定可能な遊技機において通常大当たり)で当選していたにも関わらず、その後に当たり当選したことを、示唆演出によって遊技者に対して事後的に認識させることで、遊技者に達成感や優越感を付与することができる。
[特徴jE3]
特徴jE1または特徴jE2に記載の遊技機であって、
遊技状態を制御する遊技状態制御手段を備え、
前記遊技状態制御手段は、
前記当たり当選に係る当たり種別に基づいて、当該当たり当選と判定された遊技回の後に実行する遊技回における遊技状態を制御し、
前記演出実行手段は、
前記遊技回において、実行中の遊技回における前記遊技状態が遊技者に識別不可能または困難な演出を実行する
ことを特徴とする遊技機。
特徴jE3によれば、当たり当選に係る当たり種別に基づいて、当該当たり当選と判定された遊技回以降に実行する遊技回における遊技状態を制御するので、先行当選遊技回における当たり種別がその後の遊技状態に影響を与える。しかしながら、実行中の遊技回における遊技状態を遊技者が識別不可能または困難な演出を実行するので、先行当選遊技回の当たり種別がいずれであったのか、および、いずれの遊技状態で遊技回が実行されているのかを遊技者に識別できないようにすることができる。その結果、遊技回の実行中において遊技者に対して先行当選遊技回の当たり種別および実行中の遊技回における遊技状態を推測させることができ、遊技者に対して期待感や緊迫感を付与することができる。また、このような状態で当たり当選し、示唆演出を実行した場合には、先行当選遊技回の当たり種別や、これまで実行されてきた遊技回の遊技状態、および遊技の内容を事後的に遊技者に回想させることができ、させるといった遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴jF群>
特徴jF群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態およびその変形例から抽出される。
[特徴jF1]
所定の取得条件が成立したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、
前記取得した特別情報に基づいて、当たりの当否の判定を行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果が当たり当選である場合に、当選した当たりの種別である当たり種別を決定する当たり種別決定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出実行手段は、
実行された前記遊技回における前記判定の結果が当たり当選である場合には、当該当たり当選と判定された前記遊技回における当たり種別と、当該当たり当選と判定された前記遊技回よりも1つ前に当たり当選と判定された遊技回である先行当選遊技回における前記当たり種別とに基づいて、当該当たり当選と判定された前記遊技回以降に実行する演出(第4実施形態における特定の演出)を決定する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴jF1によれば、実行された遊技回における判定の結果が当たり当選である場合には、当該当たり当選と判定された遊技回における当たり種別と、先行当選遊技回における当たり種別とに基づいて、当該当たり当選と判定された遊技回以降に実行する演出を決定するので、当該当たり当選と判定された遊技回以降に実行された演出を認識した遊技者に、当該演出に基づいて、当該当たり当選と判定された遊技回における当たり種別と、先行当選遊技回における当たり種別について推測させることができ、実行中の遊技回に対する期待感に加え過去に実行された遊技回について回想させるといった興趣も遊技者に付与することができる。
[特徴jF2]
特徴jF1に記載の遊技機であって、
前記当たり種別決定手段は、決定する前記当たり種別として、少なくとも第1の当たり種別(通常大当たり)と第2の当たり種別(確変大当たり)とを含む当たり種別の中から一の当たり種別に決定し、
前記第1の当たり種別は、前記第2の当たり種別より遊技者にとって不利な当たり種別であり、
前記演出実行手段は、
実行された前記遊技回における前記判定の結果が前記第2の当たり種別の当たり当選である場合であって、前記先行当選遊技回における前記当たり種別が前記第1の当たり種別である場合に、前記第2の当たり種別の当たり当選である前記遊技回以降に特定の演出を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴jF2によれば、実行された遊技回における判定の結果が第2の当たり種別の当たり当選である場合であって、先行当選遊技回における当たり種別が第1の当たり種別である場合に、第2の当たり種別の当たり当選である遊技回以降に特定の演出を実行するので、先行当選遊技回において不利な当たり種別(例えば、通常大当たりと確変大当たりが設定可能な遊技機において通常大当たり)で当選していたにも関わらず、その後に有利な当たり種別(例えば、通常大当たりと確変大当たりが設定可能な遊技機において確変大当たり)で当たり当選したことを、特定の演出によって遊技者に対して事後的に認識させることで、遊技者に達成感や優越感を付与することができる。
<特徴jG群>
特徴jG群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態およびその変形例から抽出される。
[特徴jG1]
所定の取得条件が成立したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、
前記取得した特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、
演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記遊技状態制御手段は、
前記遊技回における前記遊技状態を少なくとも第1の遊技状態と第2の遊技状態とに制御する手段を備え、
前記演出実行手段は、
前記所定の条件を満たした前記特別情報に対応する前記遊技回を条件成立遊技回とし、前記条件成立遊技回より一つ前に前記所定の条件を満たした前記特別情報に対応する前記遊技回を先行条件成立遊技回とした場合に、前記条件成立遊技回が実行されたことを契機として実行する所定の演出(第4実施形態における特定の演出)を、前記先行条件成立遊技回の終了後から前記条件成立遊技回の終了後までの間に実行された遊技回における遊技状態の変化の態様に基づいて決定する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴jG1によれば、条件成立遊技回が実行されたことを契機として実行する所定の演出を、先行条件成立遊技回の終了後から条件成立遊技回の終了後までの間に実行された遊技回における遊技状態の変化の態様に基づいて決定するので、条件成立遊技回が実行されたことを契機として実行された所定の演出を認識した遊技者は、当該所定の演出に基づいて当該遊技状態の変化の態様を認識(確認)することができる。例えば、先行条件成立遊技回の終了後から条件成立遊技回の終了後までの間に実行された遊技回における遊技状態の変化の態様を遊技者が認識できなかった場合であっても、当該所定の演出を遊技者に認識させることによって、事後的に、これまでに実行された遊技回における遊技状態の変化の態様を遊技者に認識させることができ、これまでに実行された遊技回における遊技状態や遊技の内容を回想させるといった遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴jG2]
特徴jG1に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記条件成立遊技回の終了後に実行する演出を、前記先行条件成立遊技回の終了後から前記条件成立遊技回の終了後までの間に実行された遊技回における遊技状態の変化の態様に基づいて決定する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴jG2によれば、条件成立遊技回の終了後に実行する演出を、先行条件成立遊技回の終了後から条件成立遊技回の終了後までの間に実行された遊技回における遊技状態の変化の態様に基づいて決定するので、条件成立遊技回が終了した後にも遊技者に対して遊技や演出に注目させることができる。
[特徴jG3]
特徴jG1または特徴jG2に記載の遊技機であって、
前記第2の遊技状態(高確率モード)は前記第1の遊技状態(低確率モード)よりも遊技者に有利であり、
前記演出実行手段は、
前記先行条件成立遊技回の終了後から前記条件成立遊技回の終了後までの間において、前記第2の遊技状態から前記第1の遊技状態に移行した場合には、前記条件成立遊技回が実行されたことを契機として特定の演出を実行する手段と、
前記先行条件成立遊技回の終了後から前記条件成立遊技回の終了後までの間において、前記第2の遊技状態を維持した場合には、前記条件成立遊技回が実行されても前記特定の演出を実行しない手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴jG3によれば、有利な遊技状態である第2の遊技状態から、不利な遊技状態である第1の遊技状態に移行した後に特別情報が所定の条件を満たした場合に特定の演出を実行する。具体的には、第2の遊技状態から第1の遊技状態に移行したことによって遊技者の期待感が一旦低下した後に、特別情報が所定の条件を満たした場合に特定の演出を実行するので、期待感が低下した状態で特別情報が所定の条件を満たしたことに対する遊技者の喜びを、特定の演出を実行することによって、より一層助長することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴jG4]
特徴jG1から特徴jG3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は
前記先行条件成立遊技回の終了後から前記条件成立遊技回の終了後までの間に実行される遊技回において遊技回演出を実行する遊技回演出実行手段を備え、
前記遊技回演出実行手段は、
前記遊技回演出として、前記先行条件成立遊技回の終了後から前記条件成立遊技回の終了後までの間に実行される遊技回における前記遊技状態の変化の態様が遊技者に識別不可能または困難な演出(状態非明示演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴jG4によれば、遊技回演出として、先行条件成立遊技回の終了後から条件成立遊技回の終了後までの間に実行される遊技回における遊技状態の変化の態様が遊技者に識別不可能または困難な演出を実行するので、先行条件成立遊技回の終了後から条件成立遊技回の終了後までの間は、遊技者は遊技状態の変化の態様を認識することができず、遊技状態の変化の態様を知りたいといった欲求を遊技者に惹起させることができる。そのような状態で、条件成立遊技回が実行されたことを契機として実行された所定の演出を実行することによって、より一層、遊技者を所定の演出に注目させることができる。
<特徴jH群>
特徴jH群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態およびその変形例から抽出される。
[特徴jH1]
所定の取得条件が成立したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、
前記取得した特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
前記特別情報が前記所定の条件を満たした場合に、前記所定の条件を満たした前記特別情報に対応する前記遊技回の終了後に、遊技者に特典を付与する特典付与手段と、
遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、
を備える遊技機であって、
前記遊技状態制御手段は、
前記遊技回における前記遊技状態を少なくとも第1の遊技状態と第2の遊技状態とに制御可能な遊技状態切替手段を備え、
前記特典付与手段は、
前記所定の条件を満たした前記特別情報に対応する前記遊技回の終了後から開始される期間である特典付与用期間に、遊技球の入球が可能な特定入球口に対して、遊技球の入球が可能な入球可能状態と遊技球の入球が不可能または困難な非入球可能状態との間を遷移させる特定入球口状態遷移処理を実行する特定入球口状態遷移手段と、
前記特典付与用期間のうち、前記特定入球口状態遷移処理が実行されている期間である状態遷移処理期間(開閉処理期間)を除いた期間である特定期間(第4実施形態におけるオープニング期間およびエンディング期間)の時間的長さである特定時間を決定する特定時間決定手段とを備え、
前記特定時間決定手段は、
前記所定の条件を満たした前記特別情報に対応する前記遊技回を条件成立遊技回とし、前記条件成立遊技回より一つ前に前記所定の条件を満たした前記特別情報に対応する前記遊技回を先行条件成立遊技回とした場合に、前記先行条件成立遊技回の終了後から前記条件成立遊技回の終了後までの間に実行された遊技回における前記遊技状態の変化の態様に基づいて前記特定時間を決定する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴jH1によれば、先行条件成立遊技回の終了後から条件成立遊技回の終了後までの間に実行された遊技回における遊技状態の変化の態様に基づいて特定時間を決定する。従って、例えば、特定時間に対応する期間に演出を実行する場合、当該演出の内容を、条件成立遊技回の終了後までの間に実行された遊技回における遊技状態の変化の態様に応じて決定することができる。その結果、当該演出を認識した遊技者は、当該演出に基づいて、先行条件成立遊技回の終了後から条件成立遊技回の終了後までの間に実行された遊技回における遊技状態の変化の態様を認識(確認)することができる。仮に、先行条件成立遊技回の終了後から条件成立遊技回の終了後までの間に実行された遊技回における遊技状態の変化の態様を、当該遊技回が実行されているときに遊技者が認識できなかった場合であっても、当該演出を遊技者に認識させることによって、事後的に、これまでに実行された遊技回における遊技状態の変化の態様を遊技者に認識させることができ、これまでに実行された遊技回における遊技状態や遊技の内容を回想させるといった遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴jH2]
特徴jH1に記載の遊技機であって、
前記特定時間決定手段は、
前記特定期間のうち、前記特典付与用期間の開始から前記状態遷移処理期間が開始されるまでの期間である付与前期間(オープニング期間)の時間的長さである付与前時間を決定する付与前時間決定手段を備え、
前記付与前時間決定手段は、
前記先行条件成立遊技回の終了後から前記条件成立遊技回の終了後までの間に実行された遊技回における前記遊技状態の変化の態様に基づいて前記付与前時間を決定する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴jH2によれば、先行条件成立遊技回の終了後から条件成立遊技回の終了後までの間に実行された遊技回における遊技状態の変化の態様に基づいて付与前時間を決定する。従って、例えば、付与前時間に対応する期間に演出を実行する場合、当該演出の内容を、条件成立遊技回の終了後までの間に実行された遊技回における遊技状態の変化の態様に応じて決定することができる。その結果、当該演出を認識した遊技者は、当該演出に基づいて、先行条件成立遊技回の終了後から条件成立遊技回の終了後までの間に実行された遊技回における遊技状態の変化の態様を認識(確認)することができる。仮に、先行条件成立遊技回の終了後から条件成立遊技回の終了後までの間に実行された遊技回における遊技状態の変化の態様を遊技者が認識できなかった場合であっても、当該演出を遊技者に認識させることによって、事後的に、これまでに実行された遊技回における遊技状態の変化の態様を遊技者に認識させることができ、これまでに実行された遊技回における遊技状態や遊技の内容を回想させるといった遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴jH3]
特徴jH1に記載の遊技機であって、
前記特定時間決定手段は、
前記特定期間のうち、前記状態遷移処理期間の終了から前記特典付与用期間が終了するまでの期間である付与後期間(エンディング期間)の時間的長さである付与後時間を決定する付与後時間決定手段を備え、
前記付与後時間決定手段は、
前記先行条件成立遊技回の終了後から前記条件成立遊技回の終了後までの間に実行された遊技回における前記遊技状態の変化の態様に基づいて前記付与後時間を決定する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴jH3によれば、先行条件成立遊技回の終了後から条件成立遊技回の終了後までの間に実行された遊技回における遊技状態の変化の態様に基づいて付与後時間を決定する。従って、例えば、付与後時間に対応する期間に演出を実行する場合、当該演出の内容を、条件成立遊技回の終了後までの間に実行された遊技回における遊技状態の変化の態様に応じて決定することができる。その結果、当該演出を認識した遊技者は、当該演出に基づいて、先行条件成立遊技回の終了後から条件成立遊技回の終了後までの間に実行された遊技回における遊技状態の変化の態様を認識(確認)することができる。さらに、付与後時間に対応する期間に当該演出を実行することで、特典付与用期間の最後まで、遊技者に対して遊技に注目させることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴jI群>
特徴jI群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態およびその変形例から抽出される。
[特徴jI1]
所定の取得条件が成立したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、
前記取得した特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
前記特別情報が前記所定の条件を満たした場合に、前記所定の条件を満たした前記特別情報に対応する前記遊技回の終了後に、遊技者に特典を付与する特典付与手段と、
遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、
演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記遊技状態制御手段は、
前記遊技回における前記遊技状態を少なくとも第1の遊技状態(低確率モード)と、前記第1の遊技状態より遊技者にとって有利な第2の遊技状態(高確率モード)とに制御可能な遊技状態切替手段を備え、
前記所定の条件を満たした前記特別情報に対応する前記遊技回を第1特定遊技回とし、前記第1特定遊技回の次に前記所定の条件を満たした前記特別情報に対応する前記遊技回を第2特定遊技回とした場合に、
前記演出実行手段は、
前記第1特定遊技回の後に実行された前記遊技回の前記遊技状態が前記第2遊技状態であり、前記第2特定遊技回の遊技状態が前記第1の遊技状態である場合に、特定の演出(第4実施形態における特定の演出)を実行する特定演出実行手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴jI1によれば、第1特定遊技回の後に実行された遊技回の遊技状態が第2遊技状態であり、第2特定遊技回の遊技状態が第1の遊技状態である場合に、特定の演出を実行する。すなわち、特別情報が所定の条件を満たした遊技回の後から、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技回が開始され、その後、遊技者にとって不利な遊技状態に移行し、その後に特別情報が所定の条件を満たした場合に特定の演出を実行する。よって、遊技者にとって不利な遊技状態に移行することによって遊技者の期待感が一旦低下した後に、特別情報が所定の条件を満たした場合に特定の演出を実行するので、期待感が低下した状態で特別情報が所定の条件を満たしたことに対する遊技者の喜びを、特定の演出を実行することによって、より一層助長することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴jI2]
特徴jI1に記載の遊技機であって、
前記特定演出実行手段は、
前記特定の演出として、前記第1の遊技状態である前記遊技回において前記特別情報が前記所定の条件を満たしたことを示唆する演出を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴jI2によれば、特定の演出として、第1の遊技状態である遊技回において特別情報が所定の条件を満たしたことを示唆する演出を実行するので、不利な遊技状態から特別情報が所定の条件を満たしたことを遊技者に対して強く認識させることができ、より一層、優越感や期待感を付与することができる。
[特徴jI3]
特徴jI1または特徴jI2に記載の遊技機であって、
前記特定演出実行手段は、
前記特定の演出を、前記第2特定遊技回の終了した時点より後に実行する
ことを特徴とする遊技機。
特徴jI3によれば、特定の演出を、第2特定遊技回の終了した時点より後に実行するので、第2特定遊技回の終了した後においても遊技者に優越感や期待感を付与することができるとともに、遊技に注目させることができる。
<特徴jJ群>
特徴jJ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態およびその変形例から抽出される。
[特徴jJ1]
所定の取得条件が成立したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、
前記取得した特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
前記遊技回の遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、
演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出実行手段は、
既に実行された前記遊技回である実行済遊技回の前記遊技状態を示唆する遊技状態示唆演出(第4実施形態における特定の演出)を、当該実行済遊技回が終了した時点より後に実行する遊技状態示唆演出実行手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴jJ1によれば、実行済遊技回の遊技状態を示唆する遊技状態示唆演出を、実行済遊技回が終了した時点より後に実行するので、これまでに実行された遊技回における遊技状態や遊技の内容を事後的に回想させるといった遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴jJ2]
特徴jJ1に記載の遊技機であって、
前記遊技状態示唆演出実行手段は、
前記特別情報が前記所定の条件を満たしたことを契機として前記遊技状態示唆演出を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴jJ2によれば、特別情報が所定の条件を満たしたことを契機として遊技状態示唆演出を実行する手段を備えるので、特別情報が所定の条件を満たしたことへの優越感を遊技者に付与することができることに加え、どのような遊技状態を経て特別情報が所定の条件を満たすに至ったのかを遊技者に認識させることができるので、より一層、特別情報が所定の条件を満たしたことへの達成感や満足感を遊技者に付与することができる。
[特徴jJ3]
特徴jJ1または特徴jJ2に記載の遊技機であって、
前記遊技状態示唆演出実行手段は、
前記実行済遊技回の前記遊技状態が特定の条件を満たした場合(例えば、高確率モードから低確率モードに移行した場合)に、前記遊技状態示唆演出を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴jJ3によれば、実行済遊技回の遊技状態が特定の条件を満たした場合に、遊技状態示唆演出を実行するので、特定の条件の設定の態様によって、遊技者に実行済遊技回の遊技状態を事後的に回想させるタイミングを制御することができる。たとえば、特定の条件を、実行済遊技回の遊技状態が遊技者にとって不利な遊技状態で特別状態が所定の条件を満たしたことといった条件に設定した場合には、遊技者にとって不利な遊技状態であったことを事後的に回想させることができ、より一層、特別情報が所定の条件を満たしたことへの達成感や満足感を遊技者に付与することができる。
[特徴jJ4]
特徴jJ3に記載の遊技機であって、
前記遊技状態制御手段は、
前記遊技回における前記遊技状態を、少なくとも第1の遊技状態と、前記第1の遊技状態よりも遊技者に有利な第2の遊技状態とに制御可能であり、
前記遊技状態示唆演出実行手段は、
前記実行済遊技回の前記遊技状態が前記特定の条件を満たした場合として、少なくとも前記遊技状態示唆演出を実行する直前の前記実行済遊技回の前記遊技状態が前記第1の遊技状態である場合に、前記遊技状態示唆演出を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴jJ4によれば、実行済遊技回の遊技状態が特定の条件を満たした場合として、少なくとも遊技状態示唆演出を実行する直前の実行済遊技回の遊技状態が第1の遊技状態である場合に、遊技状態示唆演出を実行するので、仮に、遊技状態示唆演出を実行する直前の実行済遊技回に対応する特別情報が所定の条件を満たした場合には、より一層、特別情報が所定の条件を満たしたことへの達成感や満足感を遊技者に付与することができる。
<特徴jK群>
特徴jK群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態およびその変形例から抽出される。
[特徴jK1]
所定の取得条件が成立したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、
前記取得した特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、
演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記判定手段は、
第1の判定モード(低確率モード)又は第2の判定モード(高確率モード)で前記判定を実行可能であり、
前記第1の判定モードで前記判定を実行する場合よりも、前記第2の判定モードで前記判定を実行する場合の方が、前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高く、
さらに前記遊技機は、
実行される遊技回での前記判定手段による前記判定に先立って、当該遊技回での前記判定モードを決定する判定モード決定手段を備え、
前記演出実行手段は、
前記判定手段による前記判定の対象となっている遊技回である判定対象遊技回の直前に実行された遊技回における前記判定モードが前記第2の判定モードであった場合において、前記判定対象遊技回における前記判定モードが前記第1の判定モードであり(第4実施形態において、判定対象遊技回で転落抽選に当選し)、かつ、前記判定対象遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たすと判定された場合に、特定の演出(第4実施形態における特定の演出)を実行する特定演出実行手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴jK1によれば、判定対象遊技回の直前に実行された遊技回における判定モードが第2の判定モードであった場合において、判定対象遊技回における判定モードが第1の判定モードであり、かつ、判定対象遊技回に対応する特別情報が所定の条件を満たすと判定された場合に、特定の演出を実行するので、特定の演出が実行されたことを認識した遊技者は、第2の判定モードから第1の判定モードに移行した遊技回において特別情報が所定の条件を満たしたことを認識する。よって、第2の判定モードから第1の判定モードに移行した遊技回において特別情報が所定の条件を満たすといった非常に希有な事象が発生したことに対する驚きを遊技者に付与することができるとともに、第1の判定モードであるにもかかわらず特別情報が所定の条件を満たしたことに対して遊技者に優越感や達成感を付与することができる。
[特徴jK2]
特徴jK1に記載の遊技機であって、
前記特定演出実行手段は、
前記特定の演出として、前記判定モードが前記第1の判定モードの状態で特別情報が前記所定の条件を満たしたことを示唆する示唆演出を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴jK2によれば、特定の演出として、判定モードが第1の判定モードの状態で特別情報が所定の条件を満たしたことを示唆する示唆演出を実行するので、第1の判定モードであるにもかかわらず特別情報が所定の条件を満たしたことを遊技者により一層意識させることができ、遊技者の優越感や達成感を助長することができる。
[特徴jK3]
特徴jK1または特徴jK2に記載の遊技機であって、
前記特定演出実行手段は、
前記特定の演出を、前記判定対象遊技回の終了した時点より後に実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴jK3によれば、特定の演出を、判定対象遊技回の終了した時点より後に実行するので、判定対象遊技回において当該判定対象遊技回における判定の結果が報知された後、すなわち、判定対象遊技回が終了した後であっても、遊技者に対して遊技に注目させることができる。
<特徴jL>
特徴jL群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態およびその変形例から抽出される。
[特徴jL1]
所定の取得条件が成立したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、
前記取得した特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段の判定モードを、第1の判定モード又は前記第1の判定モード(低確率モード)で前記判定を実行するよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率高い第2の判定モード(高確率モード)に切り替える判定モード切替手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
前記所定の条件を満たした特別情報に対応する遊技回である条件成立遊技回が終了した後に特定の処理を実行する特定処理実行手段と、
前記特定の処理を実行するための時間である特定処理時間(第4実施形態におけるオープニング時間やエンディング時間)を決定する特定処理時間決定手段と、
を備える遊技機であって、
前記特定処理時間決定手段は、
前記条件成立遊技回の直前の遊技回の終了以降のタイミングで、前記判定モードが前記第2の判定モードから前記第1の判定モードに移行したか否かに基づいて、前記特定処理時間を決定する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴jL1によれば、条件成立遊技回の直前の遊技回の終了以降のタイミングで、判定モードが第2の判定モードから第1の判定モードに移行したか否かに基づいて、特定処理時間を決定するので、たとえば、条件成立遊技回の直前の遊技回の終了以降に第1の判定モードから第2の判定モードに移行したか否かに応じて特定処理時間の長さを変えることによって、遊技者に対して、第1の判定モードから第2の判定モードに移行したか否かを認識させることができる。
[特徴jL2]
特徴jL1に記載の遊技機であって、
前記特別情報が前記所定の条件を満たした場合に、前記所定の条件を満たした前記特別情報に対応する前記遊技回の終了後に、遊技者に特典を付与する特典付与手段を備え、
前記特典付与手段は、
前記所定の条件を満たした前記特別情報に対応する前記遊技回の終了後から開始される期間である特典付与用期間に、遊技球の入球が可能な特定入球口に対して、遊技球の入球が可能な入球可能状態と遊技球の入球が不可能または困難な非入球可能状態との間を遷移させる特定入球口状態遷移処理を実行する特定入球口状態遷移手段を備え、
前記特定処理時間は、
前記特典付与用期間のうち、前記特定入球口状態遷移処理が実行されている期間である状態遷移処理期間(開閉処理期間)を除いた期間の時間的長さである
ことを特徴とする遊技機。
特徴jL2によれば、特定処理時間は、特典付与用期間のうち、特定入球口状態遷移処理が実行されている期間である状態遷移処理期間を除いた期間の時間的長さであるので、例えば、特典付与用期間のうちの状態遷移処理期間を除いた期間を用いて、条件成立遊技回の直前の遊技回の終了以降のタイミングで、判定モードが第2の判定モードから第1の判定モードに移行したか否かを遊技者に認識させることができる。その結果、条件成立遊技回が終了した後の特典付与期間であっても、遊技者に対して遊技に注目させることができる。
[特徴jL3]
特徴jL2に記載の遊技機であって、
前記特定処理時間は、
前記特典付与用期間の開始から前記状態遷移処理期間が開始されるまでの期間である付与前期間(オープニング期間)の時間的長さである
ことを特徴とする遊技機。
特徴jL3によれば、特定処理時間は、特典付与用期間の開始から状態遷移処理期間が開始されるまでの期間である付与前期間の時間的長さであるので、例えば、付与前期間を用いて条件成立遊技回の直前の遊技回の終了以降のタイミングで、判定モードが第2の判定モードから第1の判定モードに移行したか否かを遊技者に認識させることができる。その結果、条件成立遊技回が終了した後の付与前期間であっても、遊技者に対して遊技に注目させることができる。
[特徴jL4]
特徴jL2に記載の遊技機であって、
前記特定処理時間は、
前記状態遷移処理期間の終了から前記特典付与用期間が終了するまでの期間である付与後期間(エンディング期間)の時間的長さである
ことを特徴とする遊技機。
特徴jL4によれば、特定処理時間は、状態遷移処理期間の終了から特典付与用期間が終了するまでの期間である付与後期間の時間的長さであるので、例えば、付与後期間を用いて条件成立遊技回の直前の遊技回の終了以降のタイミングで、判定モードが第2の判定モードから第1の判定モードに移行したか否かを遊技者に認識させることができる。その結果、条件成立遊技回が終了した後の付与前期間であっても、遊技者に対して遊技に注目させることができる。
<特徴jM>
特徴jM群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態およびその変形例から抽出される。
[特徴jM1]
所定の取得条件が成立したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、
前記取得した特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
前記遊技回における遊技状態を少なくとも第1の遊技状態と前記第1の遊技状態よりも遊技者に有利な第2の遊技状態とに制御可能な遊技状態制御手段と、
演出を実行する演出実行手段と、
遊技球が流通可能な特定領域(第4実施形態におけるVゾーン)と、
を備える遊技機であって、
前記遊技状態制御手段は、
特定の期間に遊技球が前記特定領域を流通した場合には、前記特定の期間の後から開始される遊技回の遊技状態を前記第2の遊技状態(高確率モード)に制御する手段を備え、
前記演出実行手段は、
前記特定の期間に遊技球が前記特定領域を流通したことを契機として、既に実行された遊技回における前記遊技状態を示唆する遊技状態示唆演出(第4実施形態における特定の演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴jM1によれば、特定の期間に遊技球が特定領域を流通したことを契機として、既に実行された遊技回における遊技状態を示唆する遊技状態示唆演出を実行するので、遊技球が特定の領域を流通したことで特定の期間の後から開始される遊技回の遊技状態を第2の遊技状態に制御されることに対する遊技者の喜びを助長するとともに、これまでに実行された遊技回における遊技状態や遊技の内容を遊技者に回想させるといった遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴jM2]
特徴jM1に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記特定の期間の直前に実行された遊技回の遊技状態が前記第1の遊技状態であった場合に、前記特定の期間に遊技球が前記特定領域を流通したことを契機として、前記遊技状態示唆演出を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴jM2によれば、特定の期間の直前に実行された遊技回の遊技状態が第1の遊技状態であった場合に、特定の期間に遊技球が特定領域を流通したことを契機として、遊技状態示唆演出を実行する。すなわち、特定の期間の直前に実行された遊技回の遊技状態が第1の遊技状態であることで遊技者の期待感が低下している状態において、遊技球が特定の領域を流通し遊技者にとって有利な状態になることが確定した場合に遊技状態示唆演出を実行する。よって、遊技者の期待感が低下した状態において、遊技球が特定領域を通過し、かつ、遊技状態示唆演出を実行することで、遊技球が特定の領域を流通したことに対する遊技者の喜びを、より一層助長することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴jM3]
特徴jM1または特徴jM2に記載の遊技機であって、
前記特定期間は、前記特別情報が前記所定の条件を満たした前記遊技回の終了後に開始され、
前記演出実行手段は、
前記特別情報が前記所定の条件を満たした第1の遊技回の終了した後から、前記第1の遊技回より後に実行される遊技回であって当該遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たす第2の遊技回が終了するまでの間に実行された遊技回の遊技状態が、前記第2の遊技状態から前記第1の遊技状態に移行し、前記第2の遊技回の前記遊技状態が前記第1の遊技状態である場合に、前記第2の遊技回の終了後に開始される前記特定の期間に遊技球が前記特定領域を流通したことを契機として、前記遊技状態示唆演出を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴jM3によれば、第1の遊技回の終了した後から第2の遊技回の終了するまでの間に実行された遊技回の遊技状態が、第2の遊技状態から第1の遊技状態に移行し、第2の遊技回の遊技状態が第1の遊技状態である場合に、特定の期間に遊技球が特定領域を流通したことを契機として、遊技状態示唆演出を実行する。よって、第1の遊技回から第2の遊技回までの間に第2の遊技状態から第1の遊技状態に移行することで遊技者の期待感が一旦大きく低下した状態で、第2の遊技回において特別情報が所定の条件を満たすことによって遊技者の期待感は上昇し、かつ、第2の遊技回の終了後の特定の期間に遊技球が特定領域を通過してさらに期待感が上昇した状態において、遊技状態示唆演出を実行するので、遊技者の期待感の上昇を助長するとともに、遊技状態示唆演出によって、事後的に、これまでに実行された遊技回における遊技状態の変化の態様を遊技者に認識させることができ、これまでに実行された遊技回における遊技状態や遊技の内容を回想させるといった遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴jN>
特徴jN群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態およびその変形例から抽出される。
[特徴jN1]
所定の取得条件が成立したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、
前記取得した特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
前記遊技回における遊技状態を少なくとも第1の遊技状態と前記第1の遊技状態よりも遊技者に有利な第2の遊技状態とに制御可能な遊技状態制御手段と、
前記特別情報が前記所定の条件を満たした場合に、前記所定の条件を満たした前記特別情報に対応する遊技回である条件成立遊技回の終了後に、遊技者に特典を付与する特典付与手段と、
遊技球が流通可能な特定領域と、
を備える遊技機であって、
前記特典付与手段は、
前記条件成立遊技回の終了後から開始される期間である特典付与用期間に、遊技球の入球が可能な特定入球口に対して、遊技球の入球が可能な入球可能状態と遊技球の入球が不可能または困難な非入球可能状態との間を遷移させる特定入球口状態遷移処理を実行する特定入球口状態遷移手段と、
前記特典付与用期間のうち、前記特定入球口状態遷移処理が実行されている期間である状態遷移処理期間(開閉処理期間)の終了から前記特典付与用期間が終了するまでの期間である付与後期間(第4実施形態におけるエンディング期間)の時間的長さである付与後時間を決定する付与後時間決定手段とを備え、
前記遊技状態制御手段は、
前記特典付与用期間に含まれる期間であって前記付与後期間よりも前の期間である特定の期間に遊技球が前記特定領域を流通した場合には、前記特定の期間の後から開始される遊技回の遊技状態を前記第2の遊技状態に制御する手段を備え、
前記付与後時間決定手段は、
前記条件成立遊技回よりも一つ前に前記所定の条件を満たした前記特別情報に対応する遊技回である先行条件成立遊技回の終了後から前記条件成立遊技回の終了後までの間に実行された遊技回における前記遊技状態に基づいて、前記付与後時間を決定する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴jN1によれば、先行条件成立遊技回の終了後から条件成立遊技回の終了後までの間に実行された遊技回における遊技状態の変化の態様に基づいて付与後時間を決定する。従って、例えば、付与後時間に対応する期間に演出を実行する場合、当該演出の内容を、条件成立遊技回の終了後までの間に実行された遊技回における遊技状態に応じて決定することができる。その結果、当該演出を認識した遊技者は、当該演出に基づいて先行条件成立遊技回の終了後から条件成立遊技回の終了後までの間に実行された遊技回における遊技状態を認識することができる。さらに、付与後時間に対応する期間に当該演出を実行することで、特典付与用期間の最後まで、遊技者に対して遊技に注目させることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。さらに特定の期間に遊技球が特定の領域を流通した場合には、その後の付与後期間に当該演出が実行されることとなり、遊技球が特定の領域を流通したことに対する遊技者の喜びを当該演出によって助長することができる。
[特徴jN2]
特徴jN1に記載の遊技機であって、
演出を実行する演出実行手段を備え、
前記演出実行手段は、
前記付与後期間に、前記先行条件成立遊技回の終了後から前記条件成立遊技回の終了後までの間に実行された遊技回における前記遊技状態を示唆する演出である遊技状態示唆演出を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴jN2によれば、付与後期間に、遊技状態示唆演出を実行するので、事後的に、これまでに実行された遊技回における遊技状態や遊技の内容を遊技者に回想させるといった遊技性を創出し、遊技の興趣向上を図ることができる。また、特典付与用期間の最後まで、遊技者に対して遊技に注目させることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴jO群>
特徴jO群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第4実施形態およびその変形例から抽出される。
[特徴jO1]
所定の取得条件が成立したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、
前記取得した特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、
演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記遊技状態制御手段は、
前記遊技回の遊技状態を、複数種類の遊技状態の中の一の遊技状態に制御する手段を備え、
前記演出実行手段は、
前記遊技回の前記遊技状態が変化した場合には、当該遊技状態が変化(転落抽選に当選)した前記遊技回において、第1特定演出(第4実施形態の変形例10におけるバトル演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴jO1によれば、遊技回の遊技状態が変化した場合には、当該遊技状態が変化した遊技回において、第1特定演出を実行するので、第1特定演出が実行されたことを認識した遊技者に対して、遊技回の遊技状態がどのようになっているのかを推測させ、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができる。
[特徴jO2]
特徴jO1に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記第1特定演出を実行した前記遊技回以降の遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たした場合に、前記第2特定演出(第4実施形態の変形例10における特定の演出)を実行する第2特定演出実行手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴jO2によれば、第1特定演出を実行した遊技回以降の遊技回に対応する特別情報が前記所定の条件を満たした場合に、第2特定演出を実行するので、第2特定演出が実行されたことを認識した遊技者に対して、特別情報が前記所定の条件を満たしたことに対する喜びに加え、遊技回の遊技状態が変化していたことを推測させ、これまでに実行された遊技回における遊技状態や遊技の内容を遊技者に回想させるといった遊技性を創出することができる。
[特徴jO3]
特徴jO2に記載の遊技機であって、
前記第2特定演出実行手段は、
前記第2特定演出として、前記第1特定演出が実行された遊技回において前記遊技状態が変化していたことを示唆する演出を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴jO3によれば、第2特定演出として、第1特定演出が実行された遊技回において遊技状態が変化していたことを示唆する演出を実行するので、第2特定演出が実行されたことを認識した遊技者に対して、第1特定演出が実行された遊技回において遊技状態が変化していたことを認識させ、第1特定演出が実行された以降の遊技回における遊技状態や遊技の内容を遊技者に回想させるといった遊技性を創出することができる。
[特徴jO4]
特徴jO1から特徴jO3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記遊技回の前記遊技状態が第2の遊技状態から第1の遊技状態に変化した場合に、当該遊技状態が変化(転落抽選に当選)した前記遊技回において、前記第1特定演出を実行する手段を備え、
前記第1の遊技状態は、前記第2の遊技状態よりも遊技者に不利な遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴jO4によれば、第1特定演出を実行することによって遊技状態が不利な遊技状態に変化したにもかかわらず特別情報が所定の条件を満たしたことを遊技者に認識させることができ、遊技者に優越感や満足感を付与することができる。
<特徴kA群>
特徴kA群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態の変形例6から抽出される。
[特徴kA1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の抽選処理(低確率モード用の当否テーブルを参照する当たり抽選)において当選する条件を満たすか否かを判定する判定手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図270の当たり判定処理)と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技回用動作が開始されてから前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図267の遊技回制御処理)と、
前記遊技回において演出を実行する遊技回演出実行手段(音声発光制御基板91側のMPU92と、MPU92によって実行される図282の遊技回演出設定処理)と、
を備える遊技機において、
前記所定の抽選処理における当選確率の設定を、外部からの操作を受け付けることによって、前記当選確率が異なる複数段階の設定の中から選択された一の設定に定める当選確率設定手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図266の設定変更処理)と、
前記当選確率設定手段によって定められた前記当選確率の設定に対応した所定の数値情報を記憶する数値情報記憶手段(主制御基板61側のRAM64と、主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図266の設定変更処理のステップSk0609)と、
所定の期間において、特定の演出を実行する特定演出実行手段と、
所定の遊技条件が成立した場合に、所定の遊技情報を記憶する遊技情報記憶手段(RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている初回変動外れフラグ、初回変動ノーマルリーチフラグ、初回変動スーパーリーチフラグおよび初回変動スペシャルリーチフラグと、音声発光制御基板91側のMPU92と、MPU92によって実行される図284のリーチ時用演出パターン設定処理のステップSk2403~Sk2406、Sk2409~Sk2412およびSk2414~Sk2416と、MPU92によって実行される図286の通常大当たり時用演出パターン設定処理のステップSk2503~Sk2506、Sk2509~Sk2512およびSk2514~Sk2516と、MPU92によって実行される図287の確変大当たり時用演出パターン設定処理のステップSk2603~Sk2606、Sk2609~Sk2612およびSk2614~Sk2616と、MPU92によって実行される図288の外れ時用演出パターン設定処理のステップSk2701~Sk2703)と、
を備え、
前記特定演出実行手段は、
少なくとも前記遊技情報記憶手段に記憶された前記所定の遊技情報に基づいて、記憶された数値情報に対応した演出情報画像(設定示唆用絵柄PY)を所定の確率で表示する手段(音声発光制御基板91側のMPU92と、MPU92によって実行される図321のエンディング演出設定処理)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴kA1によれば、当選確率設定手段によって、所定の抽選処理における当選確率の設定が、外部からの操作を受け付けることによって複数段階の設定の中から選択された一の設定に定められ、数値情報記憶手段によって、その定められた当選確率の設定に対応した所定の数値情報が記憶される。そして、遊技情報記憶手段によって、所定の遊技条件が成立した場合に、所定の遊技情報が記憶される。さらに、特定演出実行手段によって、少なくとも遊技情報記憶手段に記憶された所定の遊技情報に基づいて、記憶された数値情報に対応した演出情報画像が所定の確率で表示される。このため、遊技者は、所定の遊技条件が成立したか否かを観察し、観察結果から、所定の期間において、記憶された数値情報に対応した演出情報画像が出現する確率を推測し、演出情報画像が出現するのを待ち、出現した演出情報画像から、記憶された数値情報がいずれであるかを把握することができる。
比較例の遊技機として、当選確率の設定に対応した画像を、予め決められた出現確率で表示する構成を考えたとき、比較例の遊技機では、当選確率の設定に対応した画像の出現確率が遊技機の機種だけに依存することから、遊技者は、ランダム性を感じることができない。これに対して、特徴kA1によれば、所定の期間において、遊技情報記憶手段に記憶された所定の遊技情報に基づいて、所定の確率で演出情報画像が表示されることから、遊技者は、演出情報画像の出現確率についてランダム性を強く感じることができる。したがって、遊技者に対して、特定の演出としての演出情報画像が出現する期待感を積極的に付与することができ、その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴kA1によれば、遊技者は、特定の演出としての演出情報画像の出現確率を把握するためには所定の遊技条件が成立した状態を作り出す必要があることから、遊技者に対して、所定の遊技条件が成立した状態を作り出すことを積極的に促すことができる。
特徴kA1の遊技機が複数台設置されている場合に、遊技者は、各台において、所定の遊技条件が成立した状態を作り出すことで、特定の演出が出現し易い台を自身の手で生み出すことができる。
[特徴kA2]
特徴kA1に記載の遊技機であって、
前記遊技情報記憶手段は、
第1の遊技条件(初回変動ノーマルリーチ)が成立した場合に第1の遊技情報を記憶し、前記第1の遊技条件よりも遊技者に有利な第2の遊技条件(初回変動スーパーリーチ)が成立した場合に第2の遊技情報を記憶する手段を備え、
前記特定演出実行手段は、
前記遊技情報記憶手段に記憶されている前記所定の遊技情報が前記第1の遊技情報である場合よりも前記第2の遊技情報である場合の方が、前記演出情報画像を表示する前記所定の確率が高い
ことを特徴とする遊技機。
特徴kA2によれば、遊技情報記憶手段に記憶されている所定の遊技情報が第1の遊技条件が成立した場合に記憶される第1の遊技情報である場合よりも、遊技者に有利な第2の遊技条件が成立した場合に記憶される第2の遊技情報である場合の方が、演出情報画像を表示する確率が高くなることから、遊技者に対して、演出情報画像の出現確率の面からも、所定の遊技条件として遊技者に有利な第2の遊技条件が成立して欲しいといった期待感を付与することができる。
[特徴kA3]
特徴kA1または特徴kA2に記載の遊技機であって、
前記遊技回において、前記特別情報が前記所定の抽選処理において当選する条件を満たしていると判定された場合に、当該遊技回の終了後に特典を付与する特典付与手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図274の大入賞口開閉処理)を備え、
前記所定の期間は、前記当選する条件を満たしていると判定された遊技回の終了後における一期間(エンディング期間)である
ことを特徴とする遊技機。
特徴kA3によれば、特別情報が所定の抽選処理において当選する条件を満たしていると判定された場合に、特典付与手段によって、当該遊技回の終了後に特典が付与され、特定演出実行手段によって、当選する条件を満たしていると判定された遊技回の終了後における一期間において、特定の演出としての演出情報画像の表示が行われる。このため、遊技者に対して、特定の演出を出現させる面からも、特別情報が所定の抽選処理において当選する条件を満たして欲しいといった期待感を付与することができる。
[特徴kA4]
特徴kA1または特徴kA2に記載の遊技機であって、
前記所定の期間は、前記遊技回における一期間(リーチ演出を行う期間)である
ことを特徴とする遊技機。
特徴kA4によれば、遊技回における一期間において、特定の演出としての演出情報画像の表示が行われる。このため、遊技者に対して、特定の演出を出現させる面からも、遊技回における一期間が出現して欲しいといった期待感を付与することができる。
[特徴kA5]
特徴kA1から特徴kA4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記遊技情報記憶手段は、
起点となる時から前記遊技回の実行回数が所定回数となったときに、当該遊技回において実行される前記演出の種別を前記所定の遊技情報として記憶する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴kA5によれば、遊技情報記憶手段によって、起点となる時から遊技回の実行回数が所定回数となったときに遊技回において実行される演出の種別が記憶され、特定演出実行手段によって、記憶された前記演出の種別に基づいて、記憶された数値情報に対応した演出情報画像が所定の確率で表示される。このため、遊技者は、記憶された数値情報を把握するためには、起点となる時から遊技回の実行回数が所定回数となるときに遊技を行う必要があることから、遊技者に対して、この所定回数となる遊技回に遊技を行うことを積極的に促すことができる。
<特徴kB群>
特徴kB群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態の変形例7から抽出される。
[特徴kB1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の抽選処理(低確率モード用の当否テーブルを参照する当たり抽選)において当選する条件を満たすか否かを判定する判定手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図270の当たり判定処理)と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技回用動作が開始されてから前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図267の遊技回制御処理)と、
前記遊技回において演出を実行する遊技回演出実行手段(音声発光制御基板91側のMPU92と、MPU92によって実行される図282の遊技回演出設定処理)と、
を備える遊技機において、
前記所定の抽選処理における当選確率の設定を、外部からの操作を受け付けることによって、前記当選確率が異なる複数段階の設定の中から選択された一の設定に定める当選確率設定手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図266の設定変更処理)と、
前記当選確率設定手段によって定められた前記当選確率の設定に対応した所定の数値情報を記憶する数値情報記憶手段(主制御基板61側のRAM64と、主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図266の設定変更処理のステップSk0609)と、
所定の期間において、記憶された数値情報に対応した演出情報画像(設定示唆用絵柄PY)を表示する特定の演出を実行する特定演出実行手段と、
所定の遊技条件が成立した場合に、所定の遊技情報を記憶する遊技情報記憶手段(RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている初回変動外れフラグ、初回変動ノーマルリーチフラグ、初回変動スーパーリーチフラグおよび初回変動スペシャルリーチフラグと、音声発光制御基板91側のMPU92と、MPU92によって実行される図284のリーチ時用演出パターン設定処理のステップSk2403~Sk2406、Sk2409~Sk2412およびSk2414~Sk2416と、MPU92によって実行される図286の通常大当たり時用演出パターン設定処理のステップSk2503~Sk2506、Sk2509~Sk2512およびSk2514~Sk2516と、MPU92によって実行される図287の確変大当たり時用演出パターン設定処理のステップSk2603~Sk2606、Sk2609~Sk2612およびSk2614~Sk2616と、MPU92によって実行される図288の外れ時用演出パターン設定処理のステップSk2701~Sk2703)と、
を備え、
前記特定演出実行手段は、
演出を実行するための複数の演出期間の中から、前記特定の演出を実行するための前記所定の期間を、少なくとも前記遊技情報記憶手段に記憶された前記所定の遊技情報に基づいて決定する実行期間決定手段(音声発光制御基板91側のMPU92と、MPU92によって実行される図297のノーマルリーチ時用演出パターンテーブル参照処理のステップSk3302~ステップSk3306と、MPU92によって実行される図298のスーパーリーチ時用演出パターンテーブル参照処理のステップSk3402~ステップSk3406と、MPU92によって実行される図306の外れ時用演出パターンテーブル参照処理のステップSk4202~ステップSk4206と、MPU92によって実行される図307のエンディング演出処理のステップSk4302~ステップSk4306等)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴kB1によれば、当選確率設定手段によって、所定の抽選処理における当選確率の設定が、外部からの操作を受け付けることによって複数段階の設定の中から選択された一の設定に定められ、数値情報記憶手段によって、その定められた当選確率の設定に対応した所定の数値情報が記憶される。遊技情報記憶手段によって、所定の遊技条件が成立した場合に、所定の遊技情報が記憶される。そして、特定演出実行手段によって、所定の期間において、記憶された数値情報に対応した演出情報画像を表示する特定の演出が実行される。さらに、特定演出実行手段に備えられる実行期間決定手段によって、演出を実行するための複数の演出期間の中から、特定の演出を実行するための前記所定の期間が、少なくとも遊技情報記憶手段に記憶された所定の遊技情報に基づいて決定される。このため、遊技者は、所定の遊技条件が成立したか否かを観察し、観察結果から、特定の演出が出現する前記所定の期間を推定して、その所定の期間において、演出情報画像が出現するのを待ち、出現した演出情報画像から、記憶された数値情報がいずれであるかを把握することができる。特定の演出を実行する期間が固定されている比較例の遊技機を考えたとき、比較例の遊技機によれば、遊技機の機種だけに依存して特定の演出を実行する期間が決まる。これに対して、特徴kB1によれば、遊技機の機種だけに依存して特定の演出を実行する期間が決まる訳ではないので、遊技者は、記憶された数値情報の把握に必要となる特定の演出の出現期間についてランダム性を強く感じ、所定の遊技条件が成立したか否かを考慮に入れるといった遊技者の技量次第で、特定の演出を実行する期間を正確に推定し、ひいては記憶された数値情報がいずれであるかを把握することができる。したがって、遊技者の積極的な技術介入を促すことができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴kB1によれば、遊技者は、特定の演出を実行する期間を推定するためには所定の遊技条件が成立した状態を作り出す必要があることから、遊技者に対して、所定の遊技条件が成立した状態を作り出すことを積極的に促すことができる。
特徴kB1の遊技機が複数台設置されている場合に、遊技者は、各台において、所定の遊技条件が成立した状態を作り出すことで、特定の演出を実行する期間が発生し易い台を自身の手で生み出すことができる。
[特徴kB2]
特徴kB1に記載の遊技機であって、
前記遊技情報記憶手段は、
第1の遊技条件(初回変動ノーマルリーチ)が成立した場合に第1の遊技情報を記憶し、前記第1の遊技条件よりも遊技者に有利な第2の遊技条件(初回変動スーパーリーチ)が成立した場合に第2の遊技情報を記憶する手段を備え、
前記実行期間決定手段は、
前記遊技情報記憶手段に記憶されている前記所定の遊技情報が前記第1の遊技情報である場合よりも前記第2の遊技情報である場合の方が、遊技回において実行される確率が高い演出についての演出期間となるように、前記所定の期間の決定を行う手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴kB2によれば、遊技情報記憶手段に記憶されている所定の遊技情報が第1の遊技条件が成立した場合に記憶される第1の遊技情報である場合よりも、遊技者に有利な第2の遊技条件が成立した場合に記憶される第2の遊技情報である場合の方が、遊技回において実行される確率が高い演出についての演出期間となるように、所定の期間の決定がなされることから、遊技者に対して、所定の期間の発生頻度の面からも、所定の遊技条件として遊技者に有利な第2の遊技条件が成立して欲しいといった期待感を付与することができる。
[特徴kB3]
特徴kB1または特徴kB2に記載の遊技機であって、
前記遊技回において、前記特別情報が前記所定の抽選処理において当選する条件を満たしていると判定された場合に、当該遊技回の終了後に特典を付与する特典付与手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図274の大入賞口開閉処理)を備え、
前記実行期間決定手段において決定の対象となる前記複数の演出期間は、前記遊技回における前記演出を実行するための第1の期間と、前記当選する条件を満たしていると判定された遊技回の終了後における第2の期間(エンディング期間)と、を少なくとも含む
ことを特徴とする遊技機。
特徴kB3によれば、遊技回における演出を実行するための第1の期間と、当選する条件を満たしていると判定された遊技回の終了後における第2の期間と、を少なくとも含む複数の期間のいずれかにおいて、記憶された数値情報に対応した演出情報画像を表示する特定の演出が実行される。第2の期間は当選する条件を満たして初めて発生することから、第1の期間の方が第2の期間より発生頻度が高い。このため、特定の演出を実行する所定の期間が第1の期間に決定されて特定の演出が実行される頻度が高くなって欲しいといった期待感を、遊技者に付与することができる。
[特徴kB4]
特徴kB1から特徴kB3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記遊技情報記憶手段は、
起点となる時から前記遊技回の実行回数が所定回数となったときに、当該遊技回において実行される前記演出の種別を前記所定の遊技情報として記憶する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴kB4によれば、遊技情報記憶手段によって、起点となる時から遊技回の実行回数が所定回数となったときに遊技回において実行される演出の種別が記憶され、特定演出実行手段によって、記憶された前記演出の種別に基づいて、記憶された数値情報に対応した演出情報画像を表示する特定の演出を実行するための所定の期間が決定される。このため、遊技者は、記憶された数値情報を把握するためには、起点となる時から遊技回の実行回数が所定回数となるときに遊技を行う必要があることから、遊技者に対して、この所定回数となる遊技回に遊技を行うことを積極的に促すことができる。
<特徴kC群>
特徴kC群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態の変形例6、又は第5実施形態の変形例10から抽出される。
[特徴kC1]
第1抽選処理を実行する第1抽選手段(変形例6にあっては、音声発光制御基板91側のMPU92と、MPU92によって実行される初回の図284のリーチ時用演出パターン設定処理のステップSk2401、変形例10にあっては、パチンコ機の起動時に実行される出現確率抽選)と、
第1抽選処理を実行した後に、第2抽選処理を実行する第2抽選手段(音声発光制御基板91側のMPU92と、MPU92によって実行される図319のエンディング演出設定処理のSk5106およびSk5107)と、
所定の数値情報を記憶する数値情報記憶手段(主制御基板61側のRAM64と、主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図266の設定変更処理のステップSk0609)と、
特定の演出を実行する特定演出実行手段(音声発光制御基板91側のMPU92と、MPU92によって実行されるエンディング演出設定処理)と、
を備える遊技機において、
前記第1抽選処理において第1抽選結果(変形例6にあっては例えばノーマルリーチ、変形例10にあっては例えば高出現確率)となった場合に、前記第2抽選処理において第2抽選結果となる確率を所定の確率に設定する抽選確率設定手段を備え、
前記特定演出実行手段は、
前記第2抽選処理において前記第2抽選結果となった場合に、前記数値情報に対応した演出情報画像(設定示唆用絵柄PY)を表示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴kC1によれば、第1抽選処理において第1抽選結果となった場合に、第2抽選処理において第2抽選結果となる確率が所定の確率に決定され、第1抽選処理を実行した後に実行される第2抽選処理において第2抽選結果となった場合に、数値情報に対応した演出情報画像が表示される。このため、遊技者は、まず、第1抽選処理において第1抽選結果となったか否かを観察し、観察結果から、第2抽選処理において第2抽選結果となる確率を推測し、第2抽選処理において第2抽選結果となって演出情報画像が出現するのを待ち、出現した演出情報画像から、記憶された数値情報がいずれであるかを把握することができる。比較例の遊技機として、演出情報画像を予め決められた確率で表示させる構成を考えたとき、比較例の遊技機では、演出情報画像の出現確率が遊技機の機種だけに依存することから、遊技者は、ランダム性を感じることができない。これに対して、特徴kC1によれば、演出情報画像を表示させるか否かを決定する第2抽選処理において第2抽選結果となる確率が、第1抽選処理における抽選結果に基づいて決定されることから、遊技者は、演出情報画像の出現確率についてランダム性を強く感じることができる。したがって、遊技者に対して、演出情報画像が出現する期待感を積極的に付与することができ、その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴kC2]
特徴kC1に記載の遊技機であって、
前記抽選確率設定手段は、
前記第1抽選処理において第1抽選結果以外の抽選結果となった場合に、前記第2抽選処理において第2抽選結果となる確率を、前記所定の確率よりも低い確率に設定する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴kC2によれば、第1抽選処理の抽選結果が第1抽選結果以外となった場合より第1抽選結果となった場合の方が、演出情報画像が出現する確率が高くなることから、第1抽選処理において第1抽選結果となって欲しいといった期待感を遊技者に付与することができる。
[特徴kC3]
特徴kC1または特徴kC2に記載の遊技機であって、
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が第3抽選処理(低確率モード用の当否テーブルを参照する当たり抽選)において当選する条件を満たすか否かを判定する判定手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図270の当たり判定処理)と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技回用動作が開始されてから前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図267の遊技回制御処理)と、
前記遊技回において演出を実行する遊技回演出実行手段(音声発光制御基板91側のMPU92と、MPU92によって実行される図282の遊技回演出設定処理)と、
前記第3抽選処理における当選確率の設定を、外部からの操作を受け付けることによって、前記当選確率が異なる複数段階の設定の中から選択された一の設定に定める当選確率設定手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図266の設定変更処理)と、
を備え、
前記数値情報記憶手段は、
前記当選確率設定手段によって定められた前記当選確率の設定に対応した数値情報を、前記所定の数値情報として記憶する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴kC3によれば、遊技者は、特定の演出としての演出情報画像の出現から、第3抽選処理における当選確率の設定がいずれであるかを把握することが可能となる。
[特徴kC4]
特徴kC3に記載の遊技機であって、
前記特定演出実行手段は、
前記第3抽選処理において前記当選する条件を満たしていると判定された遊技回の終了後における一期間(エンディング期間)において、前記演出情報画像の表示を行う
ことを特徴とする遊技機。
特徴kC4によれば、特別情報が第3抽選処理において当選する条件を満たしていると判定された場合に、特定演出実行手段によって、当選する条件を満たしていると判定された遊技回の終了後における一期間において、特定の演出としての演出情報画像の表示が行われる。このため、遊技者に対して、特定の演出を出現させる面からも、特別情報が第3抽選処理において当選する条件を満たして欲しいといった期待感を付与することができる。
<特徴kD群>
特徴kD群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態の変形例8から抽出される。
[特徴kD1]
遊技球が入球可能な第1入球手段(第1始動口233)と、
遊技球が入球可能な第2入球手段(第2始動口234)と、
前記第1入球手段への遊技球の入球または前記第2入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の抽選処理(低確率モード用の当否テーブルを参照する当たり抽選)において当選する条件を満たすか否かを判定する判定手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図270の当たり判定処理)と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技回用動作が開始されてから前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図267の遊技回制御処理)と、
前記判定手段によって前記当選する条件が満たされたと判定されたことに基づいて、遊技者に特典を付与する特別遊技状態を実行する手段であって、前記第2入球手段への遊技球の入球に基づいて実行される前記特別遊技状態において遊技者に付与される前記特典が、前記第1入球手段への遊技球の入球に基づいて実行される前記特別遊技状態において遊技者に付与される前記特典よりも遊技者にとって有利であるように設定された特別遊技状態実行手段と、
を備える遊技機において、
前記所定の抽選処理における当選確率の設定を、外部からの操作を受け付けることによって、前記当選確率が異なる複数段階の設定の中から選択された一の設定に定める当選確率設定手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図266の設定変更処理)と、
前記当選確率設定手段によって定められた前記当選確率の設定に対応した所定の数値情報を記憶する数値情報記憶手段(主制御基板61側のRAM64と、主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図266の設定変更処理のステップSk0609)と、
到達した遊技球を、前記第1入球手段へ至る第1経路と、前記第2入球手段へ至る第2経路とに振り分ける振分手段(振り分け機構250)と、
到達した遊技球が前記振分手段によって前記第1経路および第2経路のうちのいずれの経路に振り分けられたかを振り分け先として記憶する振分先記憶手段(RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている初回変動第1図柄フラグおよび初回変動第2図柄フラグと、音声発光制御基板91側のMPU92と、MPU92によって実行される図310の入球時の更新処理)と、
所定の期間において、記憶された数値情報に対応した演出情報画像(設定示唆用絵柄PY)を所定の出現確率で表示する特定演出実行手段と、
を備え、
前記特定演出実行手段は、
前記振分先記憶手段に記憶されている前記振り分け先が前記第1経路である場合よりも前記第2経路である場合の方が、前記演出情報画像を表示する前記所定の出現確率が高い
ことを特徴とする遊技機。
特徴kD1によれば、当選確率設定手段によって、所定の抽選処理における当選確率の設定が、外部からの操作を受け付けることによって複数段階の設定の中から選択された一の設定に定められ、数値情報記憶手段によって、その定められた当選確率の設定に対応した所定の数値情報が記憶される。振分先記憶手段によって、到達した遊技球が振分手段によって第1経路および第2経路のうちのいずれの経路に振り分けられたかが振り分け先として記憶される。そして、特定演出実行手段によって、所定の期間において、振分先記憶手段に記憶されている振り分け先が第1入球手段へ至る第1経路である場合よりも、第1入球手段よりも付与される特典が有利な第2入球手段へ至る第2経路である場合の方が、演出情報画像の出現確率が高くなるように、前記演出情報画像の表示を行う。このため、遊技者は、到達した遊技球が振分手段によって第1経路および第2経路のうちのいずれの経路に振り分けられたかを観察し、観察結果から、所定の期間において、記憶された数値情報に対応した演出情報画像が出現する確率を推測し、演出情報画像が出現するのを待ち、出現した演出情報画像から、記憶された数値情報がいずれであるかを把握することができる。
比較例の遊技機として、当選確率の設定に対応した画像を、予め決められた出現確率で表示する構成を考えたとき、比較例の遊技機では、当選確率の設定に対応した画像の出現確率が遊技機の機種だけに依存することから、遊技者は、ランダム性を感じることができない。これに対して、特徴kD1によれば、振分先記憶手段に記憶されている振り分け先に基づいた出現確率で演出情報画像が表示されることから、遊技者は、演出情報画像の出現確率についてランダム性を強く感じることができる。したがって、遊技者に対して、特定の演出としての演出情報画像が出現する期待感を積極的に付与することができ、その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴kD1によれば、振分先記憶手段に記憶されている振り分け先が第1入球手段へ至る第1経路である場合よりも、第1入球手段よりも付与される特典が有利な第2入球手段へ至る第2経路である場合の方が、特定の演出の出現確率が高くなることから、遊技者に対して、特定の演出の出現確率の面からも、到達した遊技球についての振分手段による振り分け先が第2経路となって欲しいといった期待感を付与することができる。
[特徴kD2]
特徴kD1に記載の遊技機であって、
前記所定の期間は、前記当選する条件を満たしていると判定された遊技回の終了後における一期間(エンディング期間)である
ことを特徴とする遊技機。
特徴kD2によれば、当選する条件を満たしていると判定された遊技回の終了後における一期間において、当選確率の設定を出現確率で示唆するための特定の演出が実行される。このため、遊技者に対して、特定の演出を出現させる面からも、特別情報が所定の抽選処理において当選する条件を満たして欲しいといった期待感を付与することができる。
[特徴kD3]
特徴kD1または特徴kD2に記載の遊技機であって、
前記振分先記憶手段は、
前記遊技機が起動されてから1個目の遊技球が前記振分手段によって前記複数の経路のうちのいずれの経路に振り分けられたかを振り分け先として記憶する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴kD3によれば、振分先記憶手段は、遊技機が起動されてから1個目の遊技球が振分手段によっていずれの経路に振り分けられたかを振り分け先として記憶する手段を備えるので、例えば、朝に遊技機が起動される場合に、遊技者は、朝一に遊技を行うことによって、遊技機が起動されてから1個目の遊技球が振分手段によっていずれの経路に振り分けられたかを観察して、当選確率の設定を推測することができる。したがって、特徴kD3によれば、遊技者に対して、朝一から遊技を行うことを積極的に促すことができる。
<特徴kE群>
特徴kE群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態の変形例8から抽出される。
[特徴kE1]
遊技球が入球可能な第1入球手段(第1始動口233)と、
遊技球が入球可能な第2入球手段(第2始動口234)と、
前記第1入球手段への遊技球の入球または前記第2入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の抽選処理(低確率モード用の当否テーブルを参照する当たり抽選)において当選する条件を満たすか否かを判定する判定手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図270の当たり判定処理)と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技回用動作が開始されてから前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図267の遊技回制御処理)と、
前記判定手段によって前記当選する条件が満たされたと判定されたことに基づいて、遊技者に特典を付与する特別遊技状態を実行する手段であって、前記第2入球手段への遊技球の入球に基づいて実行される前記特別遊技状態において遊技者に付与される前記特典が、前記第1入球手段への遊技球の入球に基づいて実行される前記特別遊技状態において遊技者に付与される前記特典よりも遊技者にとって有利であるように設定された特別遊技状態実行手段と、
を備える遊技機において、
前記所定の抽選処理における当選確率の設定を、外部からの操作を受け付けることによって、前記当選確率が異なる複数段階の設定の中から選択された一の設定に定める当選確率設定手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図266の設定変更処理)と、
前記当選確率設定手段によって定められた前記当選確率の設定に対応した所定の数値情報を記憶する数値情報記憶手段(主制御基板61側のRAM64と、主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図266の設定変更処理のステップSk0609)と、
所定の期間において、記憶された数値情報に対応した演出情報画像(設定示唆用絵柄PY)を所定の出現確率で表示する特定演出実行手段と、
を備え、
前記特定演出実行手段は、
前記判定手段によって前記当選する条件が満たされたと判定されたときの前記特別情報が前記第1入球手段への遊技球の入球によって取得されたものである場合より、前記第2入球手段への遊技球の入球によって取得されたものである場合の方が、前記演出情報画像を表示する前記所定の出現確率が高い
ことを特徴とする遊技機。
特徴kE1によれば、当選確率設定手段によって、所定の抽選処理における当選確率の設定が、外部からの操作を受け付けることによって複数段階の設定の中から選択された一の設定に定められ、数値情報記憶手段によって、その定められた当選確率の設定に対応した所定の数値情報が記憶される。そして、特定演出実行手段によって、所定の期間において、判定手段によって当選する条件が満たされたと判定されたときの特別情報が第1入球手段への遊技球の入球によって取得されたものである場合より、第2入球手段への遊技球の入球によって取得されたものである場合の方が、演出情報画像の出現確率が高くなるように、前記演出情報画像の表示を行う。このため、遊技者は、判定手段によって当選する条件が満たされたと判定されたときの特別情報が第1入球手段への遊技球の入球によるものか、第2入球手段への遊技球の入球によるものかを観察し、観察結果から、前記所定の期間において、記憶された数値情報に対応した演出情報画像が出現する確率を推測し、演出情報画像が出現するのを待ち、出現した演出情報画像から、記憶された数値情報がいずれであるかを把握することができる。
比較例の遊技機として、当選確率の設定に対応した画像を、予め決められた出現確率で表示する構成を考えたとき、比較例の遊技機では、当選確率の設定に対応した画像の出現確率が遊技機の機種だけに依存することから、遊技者は、ランダム性を感じることができない。これに対して、特徴kE1によれば、判定手段によって当選する条件が満たされたと判定されたときの特別情報が第1入球手段への遊技球の入球によるものか、第2入球手段への遊技球の入球によるものかに応じた出現確率で演出情報画像が表示されることから、遊技者は、演出情報画像の出現確率についてランダム性を強く感じることができる。したがって、遊技者に対して、特定の演出としての演出情報画像が出現する期待感を積極的に付与することができ、その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴kE1によれば、判定手段によって当選する条件が満たされたと判定されたときの特別情報が第1入球手段への遊技球の入球によって取得されたものである場合より、第2入球手段への遊技球の入球によって取得されたものである場合の方が、特定の演出としての演出情報画像の出現確率が高くなることから、遊技者に対して、特定の演出の出現確率の面からも、第1入球手段よりも第2入球手段へ遊技球が入球して欲しいといった期待感を付与することができる。
[特徴kE2]
特徴kE1に記載の遊技機であって、
前記所定の期間は、前記当選する条件を満たしていると判定された遊技回の終了後における一期間(エンディング期間)である
ことを特徴とする遊技機。
特徴kE2によれば、当選する条件を満たしていると判定された遊技回の終了後における一期間において、当選確率の設定を出現確率で示唆するための特定の演出が実行される。このため、遊技者に対して、特定の演出を出現させる面からも、特別情報が所定の抽選処理において当選する条件を満たして欲しいといった期待感を付与することができる。
<特徴kF群>
特徴kF群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態から抽出される。
[特徴kF1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の抽選処理(低確率モード用の当否テーブルを参照する当たり抽選)において当選する条件を満たすか否かを判定する判定手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図270の当たり判定処理)と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技回用動作が開始されてから前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図267の遊技回制御処理)と、
前記遊技回において演出を実行する遊技回演出実行手段(音声発光制御基板91側のMPU92と、MPU92によって実行される図282の遊技回演出設定処理)と、
を備える遊技機において、
前記所定の抽選処理における当選確率の設定を、外部からの操作を受け付けることによって、前記当選確率が異なる複数段階の設定の中から選択された一の設定に定める当選確率設定手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図266の設定変更処理)と、
前記当選確率設定手段によって定められた前記当選確率の設定に対応した所定の数値情報を記憶する数値情報記憶手段(主制御基板61側のRAM64と、主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図266の設定変更処理のステップSk0609)と、
所定の期間において、特定の演出を実行する特定演出実行手段(音声発光制御基板91側のMPU92と、MPU92によって実行される図289のエンディング演出設定処理)と、
所定の遊技条件が成立した場合に、所定の遊技情報を記憶する遊技情報記憶手段(RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている初回変動外れフラグ、初回変動ノーマルリーチフラグ、初回変動スーパーリーチフラグおよび初回変動スペシャルリーチフラグと、音声発光制御基板91側のMPU92と、MPU92によって実行される図284のリーチ時用演出パターン設定処理のステップSk2403~Sk2406、Sk2409~Sk2412およびSk2414~Sk2416と、MPU92によって実行される図286の通常大当たり時用演出パターン設定処理のステップSk2503~Sk2506、Sk2509~Sk2512およびSk2514~Sk2516と、MPU92によって実行される図287の確変大当たり時用演出パターン設定処理のステップSk2603~Sk2606、Sk2609~Sk2612およびSk2614~Sk2616と、MPU92によって実行される図288の外れ時用演出パターン設定処理のステップSk2701~Sk2703)と、
を備え、
前記特定演出実行手段は、
前記遊技情報記憶手段に記憶された前記所定の遊技情報と、記憶された数値情報とによって特定される出現確率で、演出情報画像(設定示唆用絵柄PX)を表示する手段(音声発光制御基板91側のMPU92と、MPU92によって実行される図289のエンディング演出設定処理)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴kF1によれば、当選確率設定手段によって、所定の抽選処理における当選確率の設定が、外部からの操作を受け付けることによって複数段階の設定の中から選択された一の設定に定められ、数値情報記憶手段によって、その定められた当選確率の設定に対応した所定の数値情報が記憶される。そして、遊技情報記憶手段によって、所定の遊技条件が成立した場合に、所定の遊技情報が記憶される。さらに、特定演出実行手段によって、遊技情報記憶手段に記憶された所定の遊技情報と、記憶された数値情報とによって特定される出現確率で、演出情報画像が表示される。このため、遊技者は、まず、所定の遊技条件が成立したか否かを観察する。その後、遊技者は、所定の期間において、演出情報画像が出現するか否かを観察して、演出情報画像の出現確率を推し量り、得られた出現確率と、上記の観察の結果とによって、所定の抽選処理における当選確率の設定がいずれであるかを推測することができる。当選確率の設定だけに基づいて特定の演出の出現確率が決定される比較例の遊技機を考えたとき、比較例の遊技機によれば、遊技機の機種だけに依存して特定の演出の出現確率が決まる。これに対して、特徴kF1によれば、遊技機の機種だけに依存して特定の演出としての演出情報画像の出現確率が決まる訳ではないので、遊技者は、当選確率の設定の推測に必要となる演出情報画像の出現確率についてランダム性を強く感じ、所定の遊技条件が成立したか否かを考慮に入れるといった遊技者の技量次第で、当選確率の設定を正確に推測することができる。したがって、遊技者の積極的な技術介入を促すことができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴kF1によれば、遊技者は、特定の演出としての演出情報画像の出現確率を推測するためには所定の遊技条件が成立した状態を作り出す必要があることから、遊技者に対して、所定の遊技条件が成立した状態を作り出すことを積極的に促すことができる。
特徴kF1の遊技機が複数台設置されている場合に、遊技者は、各台において、所定の遊技条件が成立した状態を作り出すことで、演出情報画像が出現し易い台を自身の手で生み出すことができる。
[特徴kF2]
特徴kF1に記載の遊技機であって、
前記遊技情報記憶手段は、
第1の遊技条件(初回変動ノーマルリーチ)が成立した場合に第1の遊技情報を記憶し、前記第1の遊技条件よりも遊技者に有利な第2の遊技条件(初回変動スーパーリーチ)が成立した場合に第2の遊技情報を記憶する手段を備え、
前記特定演出実行手段は、
前記遊技情報記憶手段に記憶されている前記所定の遊技情報が前記第1の遊技情報である場合よりも前記第2の遊技情報である場合の方が、前記演出情報画像を表示する前記所定の確率が高い
ことを特徴とする遊技機。
特徴kF2によれば、遊技情報記憶手段に記憶されている所定の遊技情報が第1の遊技条件が成立した場合に記憶される第1の遊技情報である場合よりも、遊技者に有利な第2の遊技条件が成立した場合に記憶される第2の遊技情報である場合の方が、演出情報画像を表示する確率が高いことから、遊技者に対して、演出情報画像の出現確率の面からも、所定の遊技条件として遊技者に有利な第2の遊技条件が成立して欲しいといった期待感を付与することができる。
[特徴kF3]
特徴kF1または特徴kF2に記載の遊技機であって、
前記遊技回において、前記特別情報が前記所定の抽選処理において当選する条件を満たしていると判定された場合に、当該遊技回の終了後に特典を付与する特典付与手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図274の大入賞口開閉処理)を備え、
前記所定の期間は、前記当選する条件を満たしていると判定された遊技回の終了後における一期間(エンディング期間)である
ことを特徴とする遊技機。
特徴kF3によれば、特別情報が所定の抽選処理において当選する条件を満たしていると判定された場合に、特典付与手段によって、当該遊技回の終了後に特典が付与され、特定演出実行手段によって、当選する条件を満たしていると判定された遊技回の終了後における一期間において、特定の演出としての演出情報画像の表示が行われる。このため、遊技者に対して、特定の演出を出現させる面からも、特別情報が所定の抽選処理において当選する条件を満たして欲しいといった期待感を付与することができる。
[特徴kF4]
特徴kF1から特徴kF3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記遊技情報記憶手段は、
起点となる時から前記遊技回の実行回数が所定回数となったときに、当該遊技回において実行される前記演出の種別を前記所定の遊技情報として記憶する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴kF4によれば、遊技情報記憶手段によって、起点となる時から遊技回の実行回数が所定回数となったときに遊技回において実行される演出の種別が記憶され、特定演出実行手段によって、記憶された前記演出の種別に基づいて、記憶された数値情報に対応した演出情報画像が所定の確率で表示される。このため、遊技者は、記憶された数値情報を把握するためには、起点となる時から遊技回の実行回数が所定回数となるときに遊技を行う必要があることから、遊技者に対して、この所定回数となる遊技回に遊技を行うことを積極的に促すことができる。
<特徴kG群>
特徴kG群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態の変形例6から抽出される。
[特徴kG1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の抽選処理(低確率モード用の当否テーブルを参照する当たり抽選)において当選する条件を満たすか否かを判定する判定手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図270の当たり判定処理)と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技回用動作が開始されてから前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図267の遊技回制御処理)と、
前記遊技回において演出を実行する遊技回演出実行手段(音声発光制御基板91側のMPU92と、MPU92によって実行される図282の遊技回演出設定処理)と、
を備える遊技機において、
前記所定の抽選処理における当選確率の設定を、外部からの操作を受け付けることによって、前記当選確率が異なる複数段階の設定の中から選択された一の設定に定める当選確率設定手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図266の設定変更処理)と、
前記当選確率設定手段によって定められた前記当選確率の設定に対応した所定の数値情報を記憶する数値情報記憶手段(主制御基板61側のRAM64と、主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図266の設定変更処理のステップSk0609)と、
所定の期間において、特定の演出を実行する特定演出実行手段と、
所定の遊技条件が成立した場合に、所定の遊技情報を記憶する遊技情報記憶手段(RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている初回変動外れフラグ、初回変動ノーマルリーチフラグ、初回変動スーパーリーチフラグおよび初回変動スペシャルリーチフラグと、音声発光制御基板91側のMPU92と、MPU92によって実行される図284のリーチ時用演出パターン設定処理のステップSk2403~Sk2406、Sk2409~Sk2412およびSk2414~Sk2416と、MPU92によって実行される図286の通常大当たり時用演出パターン設定処理のステップSk2503~Sk2506、Sk2509~Sk2512およびSk2514~Sk2516と、MPU92によって実行される図287の確変大当たり時用演出パターン設定処理のステップSk2603~Sk2606、Sk2609~Sk2612およびSk2614~Sk2616と、MPU92によって実行される図288の外れ時用演出パターン設定処理のステップSk2701~Sk2703)と、
を備え、
前記特定演出実行手段は、
少なくとも前記遊技情報記憶手段に記憶された前記所定の遊技情報に基づいて、記憶された数値情報に対応した演出情報画像(設定示唆用絵柄PY)を所定の確率で表示する手段(音声発光制御基板91側のMPU92と、MPU92によって実行される図321のエンディング演出設定処理)を備え、
前記遊技情報記憶手段は、
第1の遊技条件(初回変動ノーマルリーチ)が成立した場合に第1の遊技情報を記憶し、前記第1の遊技条件よりも遊技者に有利な第2の遊技条件(初回変動スーパーリーチ)が成立した場合に第2の遊技情報を記憶する手段を備え、
前記特定演出実行手段は、
前記遊技情報記憶手段に記憶されている前記所定の遊技情報が前記第1の遊技情報である場合よりも前記第2の遊技情報である場合の方が、前記演出情報画像を表示する前記所定の確率が高い
ことを特徴とする遊技機。
特徴kG1によれば、当選確率設定手段によって、所定の抽選処理における当選確率の設定が、外部からの操作を受け付けることによって複数段階の設定の中から選択された一の設定に定められ、数値情報記憶手段によって、その定められた当選確率の設定に対応した所定の数値情報が記憶される。そして、遊技情報記憶手段によって、所定の遊技条件が成立した場合に、所定の遊技情報が記憶される。さらに、特定演出実行手段によって、少なくとも遊技情報記憶手段に記憶された所定の遊技情報に基づいて、記憶された数値情報に対応した演出情報画像が所定の確率で表示される。このため、遊技者は、所定の遊技条件が成立したか否かを観察し、観察結果から、所定の期間において、記憶された数値情報に対応した演出情報画像が出現する確率を推測し、演出情報画像が出現するのを待ち、出現した演出情報画像から、記憶された数値情報がいずれであるかを把握することができる。
比較例の遊技機として、当選確率の設定に対応した画像を、予め決められた出現確率で表示する構成を考えたとき、比較例の遊技機では、当選確率の設定に対応した画像の出現確率が遊技機の機種だけに依存することから、遊技者は、ランダム性を感じることができない。これに対して、特徴kG1によれば、所定の期間において、遊技情報記憶手段に記憶された所定の遊技情報に基づいて、所定の確率で演出情報画像が表示されることから、遊技者は、演出情報画像の出現確率についてランダム性を強く感じることができる。したがって、遊技者に対して、特定の演出としての演出情報画像が出現する期待感を積極的に付与することができ、その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴kG1によれば、遊技者は、特定の演出としての演出情報画像の出現確率を把握するためには所定の遊技条件が成立した状態を作り出す必要があることから、遊技者に対して、所定の遊技条件が成立した状態を作り出すことを積極的に促すことができる。
特徴kG1の遊技機が複数台設置されている場合に、遊技者は、各台において、所定の遊技条件が成立した状態を作り出すことで、特定の演出が出現し易い台を自身の手で生み出すことができる。
特徴kG1によれば、遊技情報記憶手段に記憶されている所定の遊技情報が第1の遊技条件が成立した場合に記憶される第1の遊技情報である場合よりも、遊技者に有利な第2の遊技条件が成立した場合に記憶される第2の遊技情報である場合の方が、演出情報画像を表示する確率が高くなることから、遊技者に対して、演出情報画像の出現確率の面からも、所定の遊技条件として遊技者に有利な第2の遊技条件が成立して欲しいといった期待感を付与することができる。
<特徴kH群>
特徴kH群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態の変形例6から抽出される。
[特徴kH1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の抽選処理(低確率モード用の当否テーブルを参照する当たり抽選)において当選する条件を満たすか否かを判定する判定手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図270の当たり判定処理)と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技回用動作が開始されてから前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図267の遊技回制御処理)と、
前記遊技回において演出を実行する遊技回演出実行手段(音声発光制御基板91側のMPU92と、MPU92によって実行される図282の遊技回演出設定処理)と、
を備える遊技機において、
前記所定の抽選処理における当選確率の設定を、外部からの操作を受け付けることによって、前記当選確率が異なる複数段階の設定の中から選択された一の設定に定める当選確率設定手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図266の設定変更処理)と、
前記当選確率設定手段によって定められた前記当選確率の設定に対応した所定の数値情報を記憶する数値情報記憶手段(主制御基板61側のRAM64と、主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図266の設定変更処理のステップSk0609)と、
所定の期間において、特定の演出を実行する特定演出実行手段と、
所定の遊技条件が成立した場合に、所定の遊技情報を記憶する遊技情報記憶手段(RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている初回変動外れフラグ、初回変動ノーマルリーチフラグ、初回変動スーパーリーチフラグおよび初回変動スペシャルリーチフラグと、音声発光制御基板91側のMPU92と、MPU92によって実行される図284のリーチ時用演出パターン設定処理のステップSk2403~Sk2406、Sk2409~Sk2412およびSk2414~Sk2416と、MPU92によって実行される図286の通常大当たり時用演出パターン設定処理のステップSk2503~Sk2506、Sk2509~Sk2512およびSk2514~Sk2516と、MPU92によって実行される図287の確変大当たり時用演出パターン設定処理のステップSk2603~Sk2606、Sk2609~Sk2612およびSk2614~Sk2616と、MPU92によって実行される図288の外れ時用演出パターン設定処理のステップSk2701~Sk2703)と、
前記遊技回において、前記特別情報が前記所定の抽選処理において当選する条件を満たしていると判定された場合に、当該遊技回の終了後に特典を付与する特典付与手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図274の大入賞口開閉処理)と、
を備え、
前記特定演出実行手段は、
少なくとも前記遊技情報記憶手段に記憶された前記所定の遊技情報に基づいて、記憶された数値情報に対応した演出情報画像(設定示唆用絵柄PY)を所定の確率で表示する手段(音声発光制御基板91側のMPU92と、MPU92によって実行される図321のエンディング演出設定処理)を備え、
前記所定の期間は、前記当選する条件を満たしていると判定された遊技回の終了後における一期間(エンディング期間)である
ことを特徴とする遊技機。
特徴kH1によれば、当選確率設定手段によって、所定の抽選処理における当選確率の設定が、外部からの操作を受け付けることによって複数段階の設定の中から選択された一の設定に定められ、数値情報記憶手段によって、その定められた当選確率の設定に対応した所定の数値情報が記憶される。そして、遊技情報記憶手段によって、所定の遊技条件が成立した場合に、所定の遊技情報が記憶される。さらに、特定演出実行手段によって、少なくとも遊技情報記憶手段に記憶された所定の遊技情報に基づいて、記憶された数値情報に対応した演出情報画像が所定の確率で表示される。このため、遊技者は、所定の遊技条件が成立したか否かを観察し、観察結果から、所定の期間において、記憶された数値情報に対応した演出情報画像が出現する確率を推測し、演出情報画像が出現するのを待ち、出現した演出情報画像から、記憶された数値情報がいずれであるかを把握することができる。
比較例の遊技機として、当選確率の設定に対応した画像を、予め決められた出現確率で表示する構成を考えたとき、比較例の遊技機では、当選確率の設定に対応した画像の出現確率が遊技機の機種だけに依存することから、遊技者は、ランダム性を感じることができない。これに対して、特徴kH1によれば、所定の期間において、遊技情報記憶手段に記憶された所定の遊技情報に基づいて、所定の確率で演出情報画像が表示されることから、遊技者は、演出情報画像の出現確率についてランダム性を強く感じることができる。したがって、遊技者に対して、特定の演出としての演出情報画像が出現する期待感を積極的に付与することができ、その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴kH1によれば、遊技者は、特定の演出としての演出情報画像の出現確率を把握するためには所定の遊技条件が成立した状態を作り出す必要があることから、遊技者に対して、所定の遊技条件が成立した状態を作り出すことを積極的に促すことができる。
特徴kH1の遊技機が複数台設置されている場合に、遊技者は、各台において、所定の遊技条件が成立した状態を作り出すことで、特定の演出が出現し易い台を自身の手で生み出すことができる。
特徴kH1によれば、特別情報が所定の抽選処理において当選する条件を満たしていると判定された場合に、特典付与手段によって、当該遊技回の終了後に特典が付与され、特定演出実行手段によって、当選する条件を満たしていると判定された遊技回の終了後における一期間において、特定の演出としての演出情報画像の表示が行われる。このため、遊技者に対して、特定の演出を出現させる面からも、特別情報が所定の抽選処理において当選する条件を満たして欲しいといった期待感を付与することができる。
<特徴kI群>
特徴kI群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態から抽出される。
[特徴kI1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の抽選処理(低確率モード用の当否テーブルを参照する当たり抽選)において当選する条件を満たすか否かを判定する判定手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図270の当たり判定処理)と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技回用動作が開始されてから前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図267の遊技回制御処理)と、
前記遊技回において演出を実行する遊技回演出実行手段(音声発光制御基板91側のMPU92と、MPU92によって実行される図282の遊技回演出設定処理)と、
を備える遊技機において、
前記所定の抽選処理における当選確率の設定を外部からの操作を受け付けることによって変更可能な設定変更処理を実行する設定変更手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図266の設定変更処理)と、
所定の期間において、特定の演出を所定の出現確率となるように実行する特定演出実行手段(音声発光制御基板91側のMPU92と、MPU92によって実行される図289のエンディング演出設定処理)と、
起点となる時から前記遊技回の実行回数が所定回数となったときに、当該遊技回において実行される前記演出の種別を記憶する演出種別記憶手段(RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている初回変動外れフラグ、初回変動ノーマルリーチフラグ、初回変動スーパーリーチフラグおよび初回変動スペシャルリーチフラグと、音声発光制御基板91側のMPU92と、MPU92によって実行される図284のリーチ時用演出パターン設定処理のステップSk2403~Sk2406、Sk2409~Sk2412およびSk2414~Sk2416と、MPU92によって実行される図286の通常大当たり時用演出パターン設定処理のステップSk2503~Sk2506、Sk2509~Sk2512およびSk2514~Sk2516と、MPU92によって実行される図287の確変大当たり時用演出パターン設定処理のステップSk2603~Sk2606、Sk2609~Sk2612およびSk2614~Sk2616と、MPU92によって実行される図288の外れ時用演出パターン設定処理のステップSk2701~Sk2703)と、
を備え、
前記特定演出実行手段は、
前記演出種別記憶手段に記憶されている前記演出の種別と、前記設定変更手段によって定められた前記当選確率の設定とに基づいた出現確率となるように、前記特定の演出を実行する手段(音声発光制御基板91側のMPU92と、MPU92によって実行される図289のエンディング演出設定処理)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴kI1によれば、設定変更手段によって、所定の抽選処理における当選確率の設定が外部からの操作を受け付けることによって変更され、演出種別記憶手段によって、起点となる時から遊技回の実行回数が所定回数となったときに遊技回において実行される演出の種別が記憶され、特定演出実行手段によって、所定の期間において、演出種別記憶手段に記憶されている演出の種別と設定変更手段によって定められた当選確率の設定とに基づいた出現確率となるように、特定の演出が実行される。このため、遊技者は、起点となる時から遊技回の実行回数が所定回数となったときに、当該遊技回において実行される演出を観察して、当該演出の種別を、まず記憶する。その後、遊技者は、所定の期間において、特定の演出が出現するか否かを観察して、特定の演出の出現確率を推し量り、得られた出現確率と、先に記憶した前記遊技回における演出の種別とによって、所定の抽選処理における当選確率の設定がいずれであるかを推測することができる。当選確率の設定だけに基づいて特定の演出の出現確率が決定される比較例の遊技機を考えたとき、比較例の遊技機によれば、遊技機の機種だけに依存して特定の演出の出現確率が決まる。これに対して、特徴kI1によれば、遊技機の機種だけに依存して特定の演出の出現確率が決まる訳ではないので、遊技者は、当選確率の設定の推測に必要となる特定の演出の出現確率についてランダム性を強く感じ、起点となる時から遊技回の実行回数が所定回数となったときに遊技回において実行される演出の種別を考慮に入れるといった遊技者の技量次第で、当選確率の設定を正確に推測することができる。したがって、遊技者の積極的な技術介入を促すことができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴kI1によれば、遊技者は、起点となる時から遊技回の実行回数が所定回数となるときに遊技を行う必要があることから、遊技者に対して、この所定回数となる遊技回に遊技を行うことを積極的に促すことができる。
特徴kI1によれば、遊技者は、所定の期間において、特定の演出が出現するか否かを観察して、特定の演出の出現確率を推し量る必要があることから、その所定の期間を繰り返し発生させる必要があり、遊技者に対して繰り返し遊技を行うことを積極的に促すことができる。
特徴kI1の遊技機が複数台設置されている場合に、遊技者は、各台において、起点となる時から遊技回の実行回数が所定回数となるときに遊技を行うことで、特定の演出が出現し易い台を自身の手で生み出すことができる。
[特徴kI2]
特徴kI1に記載の遊技機であって、
前記遊技回において実行される前記演出の種別として、第1遊技回演出(ノーマルリーチ)と、前記特別情報が前記所定の抽選処理において当選する条件を満たしている期待度が前記第1遊技回演出よりも高い第2遊技回演出(スーパーリーチ)と、を少なくとも有し、
前記特定演出実行手段は、
前記演出種別記憶手段に記憶されている前記演出の種別が前記第1遊技回演出である場合よりも前記第2遊技回演出である場合の方が、前記特定の演出の前記出現確率が高い
ことを特徴とする遊技機。
特徴kI2によれば、演出種別記憶手段に記憶されている演出の種別が第1遊技回演出である場合よりも、特別情報が所定の抽選処理において当選する条件を満たしている期待度が高い第2遊技回演出である場合の方が、特定の演出の出現確率が高いことから、遊技者に対して、特定の演出の出現確率の面からも、起点となる時から実行回数が所定回数となった遊技回において、特別情報が所定の抽選処理において当選する条件を満たしている期待度が高い第2遊技回演出が発生して欲しいといった期待感を付与することができる。
[特徴kI3]
特徴kI1に記載の遊技機であって、
前記遊技回において実行される前記演出の種別として、第1遊技回演出(ノーマルリーチ)と、前記第1遊技回演出よりも前記遊技回において実行される確率が低い第2遊技回演出(スーパーリーチ)と、を少なくとも有し、
前記特定演出実行は、
前記演出種別記憶手段に記憶されている前記演出の種別が前記第1遊技回演出である場合よりも前記第2遊技回演出である場合の方が、前記特定の演出の前記出現確率が高い
ことを特徴とする遊技機。
特徴kI3によれば、演出種別記憶手段に記憶されている演出の種別が第1遊技回演出である場合よりも、遊技回において実行される確率が低い第2遊技回演出である場合の方が、特定の演出の出現確率が高くなることから、遊技者に対して、特定の演出の出現確率の面からも、起点となる時から実行回数が所定回数となった遊技回において、実行される確率が低く希少性が高い第2遊技回演出が発生して欲しいといった期待感を付与することができる。
[特徴kI4]
特徴kI1から特徴kI3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記遊技回において、前記特別情報が前記所定の抽選処理において当選する条件を満たしていると判定された場合に、当該遊技回の終了後に特典を付与する特典付与手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図274の大入賞口開閉処理)を備え、
前記所定の期間は、前記当選する条件を満たしていると判定された遊技回の終了後における一期間(エンディング期間)である
ことを特徴とする遊技機。
特徴kI4によれば、特別情報が所定の抽選処理において当選する条件を満たしていると判定された場合に、特典付与手段によって、当該遊技回の終了後に特典が付与され、特定演出実行手段によって、当選する条件を満たしていると判定された遊技回の終了後における一期間において、当選確率の設定を出現確率で示唆するための特定の演出が実行される。このため、遊技者に対して、特定の演出を出現させる面からも、特別情報が所定の抽選処理において当選する条件を満たして欲しいといった期待感を付与することができる。
[特徴kI5]
特徴kI1から特徴kI4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記演出種別記憶手段は、
前記遊技機が起動されてから最初の前記遊技回において実行される前記演出の種別を記憶する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴kI5によれば、演出種別記憶手段は、遊技機が起動されてから最初の遊技回において実行される演出の種別を記憶する手段を備えるので、例えば、朝に遊技機が起動される場合に、遊技者は、朝一に遊技を行うことによって、遊技機が起動されてから最初の遊技回において実行される演出の種別がいずれであるかを観察して、当選確率の設定を推測することができる。したがって、特徴kI5によれば、遊技者に対して、朝一から遊技を行うことを積極的に促すことができる。
<特徴kJ群>
特徴kJ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態の変形例1から抽出される。
[特徴kJ1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の抽選処理(低確率モード用の当否テーブルを参照する当たり抽選)において当選する条件を満たすか否かを判定する判定手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図270の当たり判定処理)と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技回用動作が開始されてから前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図267の遊技回制御処理)と、
前記遊技回において演出を実行する遊技回演出実行手段(音声発光制御基板91側のMPU92と、MPU92によって実行される図282の遊技回演出設定処理)と、
を備える遊技機において、
前記所定の抽選処理における当選確率の設定を外部からの操作を受け付けることによって変更可能な設定変更処理を実行する設定変更手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図266の設定変更処理)と、
所定の期間において、前記設定変更手段によって定められた前記当選確率の設定に基づいた出現確率となるように、特定の演出を実行する特定演出実行手段と、
起点となる時から前記遊技回の実行回数が所定回数となったときに、当該遊技回において実行される前記演出の種別を記憶する演出種別記憶手段(RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている初回変動外れフラグ、初回変動ノーマルリーチフラグ、初回変動スーパーリーチフラグおよび初回変動スペシャルリーチフラグと、音声発光制御基板91側のMPU92と、MPU92によって実行される図284のリーチ時用演出パターン設定処理のステップSk2403~Sk2406、Sk2409~Sk2412およびSk2414~Sk2416と、MPU92によって実行される図286の通常大当たり時用演出パターン設定処理のステップSk2503~Sk2506、Sk2509~Sk2512およびSk2514~Sk2516と、MPU92によって実行される図287の確変大当たり時用演出パターン設定処理のステップSk2603~Sk2606、Sk2609~Sk2612およびSk2614~Sk2616と、MPU92によって実行される図288の外れ時用演出パターン設定処理のステップSk2701~Sk2703)と、
を備え、
前記特定演出実行手段は、
演出を実行するための複数の演出期間の中から、前記特定の演出を実行するための前記所定の期間を、前記演出種別記憶手段に記憶されている前記演出の種別に基づいて決定する実行期間決定手段(音声発光制御基板91側のMPU92と、MPU92によって実行される図297のノーマルリーチ時用演出パターンテーブル参照処理のステップSk3302~ステップSk3306と、MPU92によって実行される図298のスーパーリーチ時用演出パターンテーブル参照処理のステップSk3402~ステップSk3406と、MPU92によって実行される図2961の外れ時用演出パターンテーブル参照処理のステップSk4202~ステップSk4206と、MPU92によって実行される図307のエンディング演出処理のステップSk4302~ステップSk4306等)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴kJ1によれば、設定変更手段によって、所定の抽選処理における当選確率の設定が外部からの操作を受け付けることによって変更され、演出種別記憶手段によって、起点となる時から遊技回の実行回数が所定回数となったときに遊技回において実行される演出の種別が記憶され、特定演出実行手段によって、所定の期間において、設定変更手段によって定められた当選確率の設定に基づいた出現確率となるように、特定の演出が実行される。さらに、特定演出実行手段に備えられる実行期間決定手段によって、演出を実行するための複数の演出期間の中から、特定の演出を実行するための前記所定の期間が、演出種別記憶手段に記憶されている演出の種別に基づいて決定される。このため、遊技者は、起点となる時から遊技回の実行回数が所定回数となったときに、当該遊技回において実行される演出を観察して、当該演出の種別を、まず記憶する。その後、遊技者は、先に記憶した前記遊技回における演出の種別から、特定の演出が出現する前記所定の期間を推定して、その所定の期間において、特定の演出の出現確率を推し量ることによって、所定の抽選処理における当選確率の設定がいずれであるかを推測することができる。特定の演出を実行する期間が固定されている比較例の遊技機を考えたとき、比較例の遊技機によれば、遊技機の機種だけに依存して特定の演出を実行する期間が決まる。これに対して、特徴kJ1によれば、遊技機の機種だけに依存して特定の演出を実行する期間が決まる訳ではないので、遊技者は、当選確率の設定の推測に必要となる特定の演出の出現期間についてランダム性を強く感じ、起点となる時から遊技回の実行回数が所定回数となったときに遊技回において実行される演出の種別を考慮に入れるといった遊技者の技量次第で、特定の演出を実行する期間を正確に把握し、ひいては当選確率の設定を正確に推測することができる。したがって、遊技者の積極的な技術介入を促すことができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴kJ1によれば、遊技者は、起点となる時から遊技回の実行回数が所定回数となるときに遊技を行う必要があることから、遊技者に対して、この所定回数となる遊技回に遊技を行うことを積極的に促すことができる。
特徴kJ1によれば、遊技者は、所定の期間において、特定の演出が出現するか否かを観察して、特定の演出の出現確率を推し量る必要があることから、その所定の期間を繰り返し発生させる必要があり、遊技者に対して繰り返し遊技を行うことを積極的に促すことができる。
特徴kJ1の遊技機が複数台設置されている場合に、遊技者は、各台において、起点となる時から遊技回の実行回数が所定回数となるときに遊技を行うことで、特定の演出を実行する期間が発生し易い台を自身の手で生み出すことができる。
[特徴kJ2]
特徴kJ1に記載の遊技機であって、
前記遊技回において実行される前記演出の種別として、第1遊技回演出(ノーマルリーチ)と、前記特別情報が前記所定の抽選処理において当選する条件を満たしている期待度が前記第1遊技回演出よりも高い第2遊技回演出(スーパーリーチ)と、を少なくとも有し、
前記実行期間決定手段は、
前記演出種別記憶手段に記憶されている前記演出の種別が前記第1遊技回演出である場合よりも前記第2遊技回演出である場合の方が、遊技回において実行される確率が高い演出についての演出期間となるように、前記所定の期間の決定を行う手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴kJ2によれば、演出種別記憶手段に記憶されている演出の種別が第1遊技回演出である場合よりも、所定の抽選処理において当選する条件を満たしている期待度が高い第2遊技回演出である場合の方が、遊技回において実行される確率が高い演出についての演出期間となるように、所定の期間の決定がなされることから、遊技者に対して、所定の期間の発生頻度の面からも、起点となる時から実行回数が所定回数となった遊技回において、特別情報が所定の抽選処理において当選する条件を満たしている期待度が高い第2遊技回演出が発生して欲しいといった期待感を付与することができる。
[特徴kJ3]
特徴kJ1に記載の遊技機であって、
前記遊技回において実行される前記演出の種別として、第1遊技回演出(ノーマルリーチ)と、前記第1遊技回演出よりも前記遊技回において実行される確率が低い第2遊技回演出(スーパーリーチ)と、を少なくとも有し、
前記実行期間決定手段は、
前記演出種別記憶手段に記憶されている前記演出の種別が前記第1遊技回演出である場合よりも前記第2遊技回演出である場合の方が、前記遊技回において実行される確率が高い演出についての演出期間となるように、前記所定の期間の決定を行う手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴kJ3によれば、演出種別記憶手段に記憶されている演出の種別が第1遊技回演出である場合よりも、遊技回において実行される確率が低い第2遊技回演出である場合の方が、遊技回において実行される確率が高い演出についての演出期間となるように、所定の期間の決定がなされることから、遊技者に対して、所定の期間の発生頻度の面からも、起点となる時から実行回数が所定回数となった遊技回において、実行される確率が低く希少性が高い第2遊技回演出が発生して欲しいといった期待感を付与することができる。
[特徴kJ4]
特徴kJ1から特徴kJ3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記遊技回において、前記特別情報が前記所定の抽選処理において当選する条件を満たしていると判定された場合に、当該遊技回の終了後に特典を付与する特典付与手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図274の大入賞口開閉処理)を備え、
前記実行期間決定手段において決定の対象となる前記複数の演出期間は、前記遊技回における前記演出を実行するための第1の期間と、前記当選する条件を満たしていると判定された遊技回の終了後における第2の期間(エンディング期間)と、を少なくとも含む
ことを特徴とする遊技機。
特徴kJ4によれば、遊技回における演出を実行するための第1の期間と、当選する条件を満たしていると判定された遊技回の終了後における第2の期間と、を少なくとも含む複数の期間のいずれかにおいて、当選確率の設定を出現確率で示唆するための特定の演出が実行される。第2の期間は当選する条件を満たして初めて発生することから、第1の期間の方が第2の期間より発生頻度が高い。このため、特定の演出を実行する所定の期間が第1の期間に決定されて特定の演出が実行される頻度が高くなって欲しいといった期待感を、遊技者に付与することができる。
[特徴kJ5]
特徴kJ1から特徴kJ4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記演出種別記憶手段は、
前記遊技機が起動されてから最初の前記遊技回において実行される前記演出の種別を記憶する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴kJ5によれば、演出種別記憶手段は、遊技機が起動されてから最初の遊技回において実行される演出の種別を記憶する手段を備えるので、例えば、朝に遊技機が起動される場合に、遊技者は、朝一に遊技を行うことによって、遊技機が起動されてから最初の遊技回において実行される演出の種別がいずれであるかを観察して、特定の演出が出現する所定の期間を推定し当選確率の設定を推測することができる。したがって、特徴kJ5によれば、遊技者に対して、朝一から遊技を行うことを積極的に促すことができる。
<特徴kK群>
特徴kK群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態の変形例2から抽出される。
[特徴kK1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の抽選処理(低確率モード用の当否テーブルを参照する当たり抽選)において当選する条件を満たすか否かを判定する判定手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図270の当たり判定処理)と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技回用動作が開始されてから前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図267の遊技回制御処理)と、
前記遊技回において演出を実行する遊技回演出実行手段(音声発光制御基板91側のMPU92と、MPU92によって実行される図282の遊技回演出設定処理)と、
遊技球を発射する発射手段と、
到達した遊技球を複数の経路に振り分ける振分手段(振り分け機構250)と、
を備える遊技機において、
前記所定の抽選処理における当選確率の設定を外部からの操作を受け付けることによって変更可能な設定変更処理を実行する設定変更手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図266の設定変更処理)と、
所定の期間において、特定の演出を所定の出現確率となるように実行する特定演出実行手段と、
起点となる時から前記振分手段に到達した遊技球の数がN個(Nは1以上の整数)となったときに、当該N個目の遊技球が前記振分手段によって前記複数の経路のうちのいずれの経路に振り分けられたかを振り分け先として記憶する振分先記憶手段(RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている初回変動第1図柄フラグおよび初回変動第2図柄フラグと、音声発光制御基板91側のMPU92と、MPU92によって実行される図310の入球時の更新処理)と、
を備え、
前記特定演出実行手段は、
前記振分先記憶手段に記憶されている前記振り分け先と、前記設定変更手段によって定められた前記当選確率の設定とに基づいた出現確率となるように、前記特定の演出を実行する手段(音声発光制御基板91側のMPU92と、MPU92によって実行される図315のエンディング演出設定処理)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴kK1によれば、設定変更手段によって、所定の抽選処理における当選確率の設定が外部からの操作を受け付けることによって変更され、振分先記憶手段によって、起点となる時からN個目の遊技球が振分手段によって複数の経路のうちのいずれの経路に振り分けられたかが振り分け先として記憶され、特定演出実行手段によって、所定の期間において、振分先記憶手段に記憶されている振り分け先と、設定変更手段によって定められた当選確率の設定とに基づいた出現確率となるように、特定の演出が実行される。このため、遊技者は、起点となる時からN個目の遊技球が振分手段によっていずれの経路に振り分けられたかを観察して、その振り分け先をまず記憶する。その後、遊技者は、所定の期間において、特定の演出が出現するか否かを観察して、特定の演出の出現確率を推し量り、得られた出現確率と、先に記憶した振り分け先とによって、所定の抽選処理における当選確率の設定がいずれであるかを推測することができる。当選確率の設定だけに基づいて特定の演出の出現確率が決定される比較例の遊技機を考えたとき、比較例の遊技機によれば、遊技機の機種だけに依存して特定の演出の出現確率が決まる。これに対して、特徴kK1によれば、遊技機の機種だけに依存して特定の演出の出現確率が決まる訳ではないので、遊技者は、当選確率の設定の推測に必要となる特定の演出の出現確率についてランダム性を強く感じ、起点となる時からN個目の遊技球が振分手段によっていずれの経路に振り分けられたかを考慮に入れるといった遊技者の技量次第で、当選確率の設定を正確に推測することができる。したがって、遊技者の積極的な技術介入を促すことができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴kK1によれば、遊技者は、起点となる時から振分手段に到達した遊技球の数がN個となるときに遊技を行う必要があることから、遊技者に対して、このN個となる遊技回に遊技を行うことを積極的に促すことができる。
特徴kK1によれば、遊技者は、所定の期間において、特定の演出が出現するか否かを観察して、特定の演出の出現確率を推し量る必要があることから、その所定の期間を繰り返し発生させる必要があり、遊技者に対して繰り返し遊技を行うことを積極的に促すことができる。
特徴kK1の遊技機が複数台設置されている場合に、遊技者は、各台において、起点となる時から振分手段に到達した遊技球の数がN個となるときに遊技を行うことで、特定の演出が出現し易い台を自身の手で生み出すことができる。
[特徴kK2]
特徴kK1に記載の遊技機であって、
遊技球が入球可能な第1入球手段(第1始動口233)と、
遊技球が入球可能な第2入球手段(第2始動口234)と、
を備え、
前記情報取得手段における前記取得条件は、前記第1入球手段への遊技球の入球または前記第2入球手段への遊技球の入球であり、
さらに、
前記判定手段によって前記当選する条件が満たされたと判定されたことに基づいて、遊技者に特典を付与する特別遊技状態を実行する手段であって、前記第2入球手段への遊技球の入球に基づいて実行される前記特別遊技状態において遊技者に付与される前記特典が、前記第1の入球部への遊技球の入球に基づいて実行される前記特別遊技状態において遊技者に付与される前記特典よりも遊技者にとって有利であるように設定された特別遊技状態実行手段
を備え、
前記振分手段は、
前記複数の経路として、前記第1入球手段へ至る第1経路と、前記第2入球手段へ至る第2経路とを備え、
前記特定演出実行手段は、
前記振分先記憶手段に記憶されている前記振り分け先が前記第1経路である場合よりも前記第2経路である場合の方が、前記特定の演出の前記出現確率が高い
ことを特徴とする遊技機。
特徴kK2によれば、振分先記憶手段に記憶されている振り分け先が第1入球手段へ至る第1経路である場合よりも、第1入球手段よりも付与される特典が有利な第2入球手段へ至る第2経路である場合の方が、特定の演出の出現確率が高くなることから、遊技者に対して、特定の演出の出現確率の面からも、起点となる時からN個目の遊技球についての振分手段による振り分け先が第2経路となって欲しいといった期待感を付与することができる。
[特徴kK3]
特徴kK1または特徴kK2に記載の遊技機であって、
前記所定の期間は、前記当選する条件を満たしていると判定された遊技回の終了後における一期間(エンディング期間)である
ことを特徴とする遊技機。
特徴kK3によれば、当選する条件を満たしていると判定された遊技回の終了後における一期間において、当選確率の設定を出現確率で示唆するための特定の演出が実行される。このため、遊技者に対して、特定の演出を出現させる面からも、特別情報が所定の抽選処理において当選する条件を満たして欲しいといった期待感を付与することができる。
[特徴kK4]
特徴kK1から特徴kK3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記振分先記憶手段は、
前記遊技機が起動されてから1個目の遊技球が前記振分手段によって前記複数の経路のうちのいずれの経路に振り分けられたかを振り分け先として記憶する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴kK4によれば、振分先記憶手段は、遊技機が起動されてから1個目の遊技球が振分手段によっていずれの経路に振り分けられたかを振り分け先として記憶する手段を備えるので、例えば、朝に遊技機が起動される場合に、遊技者は、朝一に遊技を行うことによって、遊技機が起動されてから1個目の遊技球が振分手段によっていずれの経路に振り分けられたかを観察して、当選確率の設定を推測することができる。したがって、特徴kK4によれば、遊技者に対して、朝一から遊技を行うことを積極的に促すことができる。
<特徴kL群>
特徴kL群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態の変形例3から抽出される。
[特徴kL1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の抽選処理(低確率モード用の当否テーブルを参照する当たり抽選)において当選する条件を満たすか否かを判定する判定手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図270の当たり判定処理)と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技回用動作が開始されてから前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図267の遊技回制御処理)と、
前記遊技回において演出を実行する遊技回演出実行手段(音声発光制御基板91側のMPU92と、MPU92によって実行される図282の遊技回演出設定処理)と、
遊技球を発射する発射手段と、
到達した遊技球を複数の経路に振り分ける振分手段(振り分け機構250)と、
を備える遊技機において、
前記所定の抽選処理における当選確率の設定を外部からの操作を受け付けることによって変更可能な設定変更処理を実行する設定変更手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図266の設定変更処理)と、
所定の期間において、前記設定変更手段によって定められた前記当選確率の設定に基づいた出現確率となるように、特定の演出を実行する特定演出実行手段と、
起点となる時から前記振分手段に到達した遊技球の数がN個(Nは1以上の整数)となったときに、当該N個目の遊技球が前記振分手段によって前記複数の経路のうちのいずれの経路に振り分けられたかを振り分け先として記憶する振分先記憶手段(RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている初回変動第1図柄フラグおよび初回変動第2図柄フラグと、音声発光制御基板91側のMPU92と、MPU92によって実行される図310の入球時の更新処理)と、
を備え、
前記特定演出実行手段は、
演出を実行するための複数の演出期間の中から、前記特定の演出を実行するための前記所定の期間を、前記振分先記憶手段に記憶されている前記振り分け先に基づいて決定する実行期間決定手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴kL1によれば、設定変更手段によって、所定の抽選処理における当選確率の設定が外部からの操作を受け付けることによって変更され、振分先記憶手段によって、起点となる時からN個目の遊技球が振分手段によって複数の経路のうちのいずれの経路に振り分けられたかが振り分け先として記憶され、特定演出実行手段によって、所定の期間において、設定変更手段によって定められた当選確率の設定に基づいた出現確率となるように、特定の演出が実行される。さらに、特定演出実行手段に備えられる実行期間決定手段によって、演出を実行するための複数の演出期間の中から、特定の演出を実行するための前記所定の期間が、振分先記憶手段に記憶されている振り分け先に基づいて決定される。このため、遊技者は、起点となる時からN個目の遊技球が振分手段によっていずれの経路に振り分けられたかを観察して、その振り分け先をまず記憶する。その後、遊技者は、先に記憶した振り分け先から、特定の演出が出現する前記所定の期間を推定して、その所定の期間において、特定の演出の出現確率を推し量ることによって、所定の抽選処理における当選確率の設定がいずれであるかを推測することができる。特定の演出を実行する期間が固定されている比較例の遊技機を考えたとき、比較例の遊技機によれば、遊技機の機種だけに依存して特定の演出を実行する期間が決まる。これに対して、特徴kL1によれば、遊技機の機種だけに依存して特定の演出を実行する期間が決まる訳ではないので、遊技者は、当選確率の設定の推測に必要となる特定の演出の出現期間についてランダム性を強く感じ、起点となる時からN個目の遊技球が振分手段によっていずれの経路に振り分けられたかを考慮に入れるといった遊技者の技量次第で、特定の演出を実行する期間を正確に把握し、ひいては当選確率の設定を正確に推測することができる。したがって、遊技者の積極的な技術介入を促すことができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴kL1によれば、遊技者は、起点となる時から振分手段に到達した遊技球の数がN個となるときに遊技を行う必要があることから、遊技者に対して、このN個となる遊技回に遊技を行うことを積極的に促すことができる。
特徴kL1によれば、遊技者は、所定の期間において、特定の演出が出現するか否かを観察して、特定の演出の出現確率を推し量る必要があることから、その所定の期間を繰り返し発生させる必要があり、遊技者に対して繰り返し遊技を行うことを積極的に促すことができる。
特徴kL1の遊技機が複数台設置されている場合に、遊技者は、各台において、起点となる時から振分手段に到達した遊技球の数がN個となるときに遊技を行うことで、特定の演出が出現し易い台を自身の手で生み出すことができる。
[特徴kL2]
特徴kL1に記載の遊技機であって、
遊技球が入球可能な第1入球手段(第1始動口233)と、
遊技球が入球可能な第2入球手段(第2始動口234)と、
を備え、
前記情報取得手段における前記取得条件は、前記第1入球手段への遊技球の入球または前記第2入球手段への遊技球の入球であり、
さらに、
前記判定手段によって前記当選する条件が満たされたと判定されたことに基づいて、遊技者に特典を付与する特別遊技状態を実行する手段であって、前記第2入球手段への遊技球の入球に基づいて実行される前記特別遊技状態において遊技者に付与される前記特典が、前記第1の入球部への遊技球の入球に基づいて実行される前記特別遊技状態において遊技者に付与される前記特典よりも遊技者にとって有利であるように設定された特別遊技状態実行手段
を備え、
前記振分手段は、
前記複数の経路として、前記第1入球手段へ至る第1経路と、前記第2入球手段へ至る第2経路とを備え、
前記実行期間決定手段は、
前記振分先記憶手段に記憶されている前記振り分け先が前記第1経路である場合よりも前記第2経路である場合の方が、実行される確率が高い演出についての演出期間となるように、前記所定の期間の決定を行う手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴kL2によれば、振分先記憶手段に記憶されている振り分け先が第1入球手段へ至る第1経路である場合よりも、第1入球手段よりも付与される特典が有利な第2入球手段へ至る第2経路である場合の方が、実行される確率が高い演出についての演出期間となるように、所定の期間の決定がなされることから、遊技者に対して、所定の期間の発生頻度の面からも、起点となる時からN個目の遊技球についての振分手段による振り分け先が第2経路となって欲しいといった期待感を付与することができる。
[特徴kL3]
特徴kL1または特徴kL2に記載の遊技機であって、
前記実行期間決定手段において決定の対象となる前記複数の演出期間は、前記遊技回における前記演出を実行するための第1の期間と、前記当選する条件を満たしていると判定された遊技回の終了後における第2の期間(エンディング期間)と、を少なくとも含む
ことを特徴とする遊技機。
特徴kL3によれば、遊技回における演出を実行するための第1の期間と、当選する条件を満たしていると判定された遊技回の終了後における第2の期間と、を少なくとも含む複数の期間のいずれかにおいて、当選確率の設定を出現確率で示唆するための特定の演出が実行される。第2の期間は当選する条件を満たして初めて発生することから、第1の期間の方が第2の期間より発生頻度が高い。このため、特定の演出を実行する所定の期間が第1の期間に決定されて特定の演出が実行される機会が多くなって欲しいといった期待感を、遊技者に付与することができる。
[特徴kL4]
特徴kL1から特徴kL3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記振分先記憶手段は、
起点となる時から1個目の遊技球が前記振分手段によって前記複数の経路のうちのいずれの経路に振り分けられたかを振り分け先として記憶する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴kL4によれば、振分先記憶手段は、遊技機が起動されてから1個目の遊技球が振分手段によっていずれの経路に振り分けられたかを振り分け先として記憶する手段を備えるので、例えば、朝に遊技機が起動される場合に、遊技者は、朝一に遊技を行うことによって、遊技機が起動されてから1個目の遊技球が振分手段によっていずれの経路に振り分けられたかを観察して、当選確率の設定を推測することができる。したがって、特徴kL4によれば、遊技者に対して、朝一から遊技を行うことを積極的に促すことができる。
<特徴kM群>
特徴kM群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態の変形例4から抽出される。
[特徴kM1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の抽選処理(低確率モード用の当否テーブルを参照する当たり抽選)において当選する条件を満たすか否かを判定する判定手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図270の当たり判定処理)と、
を備える遊技機において、
前記所定の抽選処理における当選確率の設定を外部からの操作を受け付けることによって変更可能な設定変更処理を実行する設定変更手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図266の設定変更処理)と、
所定の期間において、特定の演出を所定の出現確率となるように実行する特定演出実行手段と、
前記所定の出現確率の程度を定めるための程度パラメータを導出する程度パラメータ導出手段(出現確率抽選)と、
導出された前記程度パラメータに対応した演出を実行する程度パラメータ演出実行手段と、
を備え、
前記特定演出実行手段は、
前記程度パラメータ導出手段によって導出された前記程度パラメータと、前記設定変更手段によって定められた前記当選確率の設定とに基づいた出現確率となるように、前記特定の演出を実行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴kM1によれば、設定変更手段によって、所定の抽選処理における当選確率の設定が外部からの操作を受け付けることによって変更され、程度パラメータ導出手段によって、特定の演出の出現確率の程度を定めるための程度パラメータが導出され、程度パラメータ演出実行手段によって、導出された程度パラメータに対応した演出が実行され、特定演出実行手段によって、所定の期間において、導出された程度パラメータと、定められた前記当選確率の設定とに基づいた出現確率となるように、特定の演出が実行される。このため、遊技者は、導出された程度パラメータに対応した演出を観察して、その演出を記憶する。その後、遊技者は、所定の期間において、特定の演出が出現するか否かを観察して、特定の演出の出現確率を推し量り、得られた出現確率と、先に記憶した演出とによって、所定の抽選処理における当選確率の設定がいずれであるかを推測することができる。当選確率の設定だけに基づいて特定の演出の出現確率が決定される比較例の遊技機を考えたとき、比較例の遊技機によれば、遊技機の機種だけに依存して特定の演出の出現確率が決まる。これに対して、特徴kM1によれば、遊技機の機種だけに依存して特定の演出の出現確率が決まる訳ではないので、遊技者は、当選確率の設定の推測に必要となる特定の演出の出現確率についてランダム性を強く感じ、前述した程度パラメータに対応した演出を考慮に入れるといった遊技者の技量次第で、当選確率の設定を正確に推測することができる。したがって、遊技者の積極的な技術介入を促すことができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴kM1によれば、遊技者は、所定の期間において、特定の演出が出現するか否かを観察して、特定の演出の出現確率を推し量る必要があることから、その所定の期間を繰り返し発生させる必要があり、遊技者に対して繰り返し遊技を行うことを積極的に促すことができる。
[特徴kM2]
特徴kM1に記載の遊技機であって、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技回用動作が開始されてから前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図267の遊技回制御処理)を備え、
前記程度パラメータ導出手段は、
抽選によって、予め定めた複数の候補から前記程度パラメータを決定する手段を備え、
前記程度パラメータ演出実行手段は、
起点となる時から前記遊技回の実行回数が所定回数となるまでの期間内において、前記程度パラメータに対応した演出を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴kM2によれば、遊技者は、起点となる時から遊技回の実行回数が所定回数となるまでの期間に遊技を行う必要があることから、遊技者に対して、この期間に遊技を行うことを積極的に促すことができる。例えば、起点が遊技機の起動時とすれば、特徴kM2によれば、遊技者に対して、朝一から遊技を行うことを積極的に促すことができる。
[特徴kM3]
特徴kM2に記載の遊技機であって、
前記遊技回において、前記特別情報が前記所定の抽選処理において当選する条件を満たしていると判定された場合に、当該遊技回の終了後に特典を付与する特典付与手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図274の大入賞口開閉処理)を備え、
前記所定の期間は、前記当選する条件を満たしていると判定された遊技回の終了後における一期間(エンディング期間)である
ことを特徴とする遊技機。
特徴kM3によれば、特別情報が所定の抽選処理において当選する条件を満たしていると判定された場合に、特典付与手段によって、当該遊技回の終了後に特典が付与され、特定演出実行手段によって、当選する条件を満たしていると判定された遊技回の終了後における一期間において、当選確率の設定を出現確率で示唆するための特定の演出が実行される。このため、遊技者に対して、特定の演出を出現させる面からも、特別情報が所定の抽選処理において当選する条件を満たして欲しいといった期待感を付与することができる。
<特徴kN群>
特徴kN群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態の変形例5から抽出される。
[特徴kN1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の抽選処理(低確率モード用の当否テーブルを参照する当たり抽選)において当選する条件を満たすか否かを判定する判定手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図270の当たり判定処理)と、
を備える遊技機において、
前記所定の抽選処理における当選確率の設定を外部からの操作を受け付けることによって変更可能な設定変更処理を実行する設定変更手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図266の設定変更処理)と、
所定の期間において、前記設定変更手段によって定められた前記当選確率の設定に基づいた出現確率となるように、特定の演出を実行する特定演出実行手段と、
前記所定の出現確率の程度を定めるための程度パラメータを導出する程度パラメータ導出手段(出現期間抽選)と、
導出された前記程度パラメータに対応した演出を実行する程度パラメータ演出実行手段と、
を備え、
前記特定演出実行手段は、
演出を実行するための複数の演出期間の中から、前記特定の演出を実行するための前記所定の期間を、前記程度パラメータ導出手段によって導出された前記程度パラメータに基づいて決定する実行期間決定手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴kN1によれば、設定変更手段によって、所定の抽選処理における当選確率の設定が外部からの操作を受け付けることによって変更され、程度パラメータ導出手段によって、特定の演出の出現確率の程度を定めるための程度パラメータが導出され、程度パラメータ演出実行手段によって、導出された程度パラメータに対応した演出が実行され、特定演出実行手段によって、所定の期間において、設定変更手段によって定められた当選確率の設定に基づいた出現確率となるように、特定の演出が実行される。さらに、特定演出実行手段に備えられる実行期間決定手段によって、演出を実行するための複数の演出期間の中から、特定の演出を実行するための前記所定の期間が、程度パラメータ導出手段によって導出された程度パラメータに基づいて決定される。このため、遊技者は、程度パラメータ導出手段によって導出された程度パラメータに対応した演出を観察して、その演出を記憶する。その後、遊技者は、先に記憶した演出から、特定の演出が出現する前記所定の期間を推定して、その所定の期間において、特定の演出の出現確率を推し量ることによって、所定の抽選処理における当選確率の設定がいずれであるかを推測することができる。特定の演出を実行する期間が固定されている比較例の遊技機を考えたとき、比較例の遊技機によれば、遊技機の機種だけに依存して特定の演出を実行する期間が決まる。これに対して、特徴kN1によれば、遊技機の機種だけに依存して特定の演出を実行する期間が決まる訳ではないので、遊技者は、当選確率の設定の推測に必要となる特定の演出の出現期間についてランダム性を強く感じ、前述した程度パラメータに対応した演出を考慮に入れるといった遊技者の技量次第で、当選確率の設定を正確に推測することができる。したがって、遊技者の積極的な技術介入を促すことができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴kN1によれば、遊技者は、所定の期間において、特定の演出が出現するか否かを観察して、特定の演出の出現確率を推し量る必要があることから、その所定の期間を繰り返し発生させる必要があり、遊技者に対して繰り返し遊技を行うことを積極的に促すことができる。
[特徴kN2]
特徴kN1に記載の遊技機であって、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技回用動作が開始されてから前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図267の遊技回制御処理)を備え、
前記程度パラメータ導出手段は、
抽選によって、予め定めた複数の候補から前記程度パラメータを決定する手段を備え、
前記程度パラメータ演出実行手段は、
起点となる時から前記遊技回の実行回数が所定回数となるまでの期間内において、前記程度パラメータに対応した演出を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴kN2によれば、遊技者は、起点となる時から遊技回の実行回数が所定回数となるまでの期間に遊技を行う必要があることから、遊技者に対して、この期間に遊技を行うことを積極的に促すことができる。例えば、起点が遊技機の起動時とすれば、特徴kM2によれば、遊技者に対して、朝一から遊技を行うことを積極的に促すことができる。
[特徴kN3]
特徴kN2に記載の遊技機であって、
前記遊技回において、前記特別情報が前記所定の抽選処理において当選する条件を満たしていると判定された場合に、当該遊技回の終了後に特典を付与する特典付与手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図274の大入賞口開閉処理)を備え、
前記実行期間決定手段において決定の対象となる前記複数の演出期間は、前記遊技回における前記演出を実行するための第1の期間と、前記当選する条件を満たしていると判定された遊技回の終了後における第2の期間(エンディング期間)と、を少なくとも含む
ことを特徴とする遊技機。
特徴kN3によれば、遊技回における演出を実行するための第1の期間と、当選する条件を満たしていると判定された遊技回の終了後における第2の期間と、を少なくとも含む複数の期間のいずれかにおいて、当選確率の設定を出現確率で示唆するための特定の演出が実行される。第2の期間は当選する条件を満たして初めて発生することから、第1の期間の方が第2の期間より発生頻度が高い。このため、特定の演出を実行する所定の期間が第1の期間に決定されて特定の演出が実行される機会が多くなって欲しいといった期待感を、遊技者に付与することができる。
<特徴kO群>
特徴kO群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態の変形例1と第5実施形態の変形例3と第5実施形態の変形例5とから抽出される。
[特徴kO1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の抽選処理(低確率モード用の当否テーブルを参照する当たり抽選)において当選する条件を満たすか否かを判定する判定手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図270の当たり判定処理)と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技回用動作が開始されてから前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図267の遊技回制御処理)と、
前記遊技回において演出を実行する遊技回演出実行手段(音声発光制御基板91側のMPU92と、MPU92によって実行される図282の遊技回演出設定処理)と、
前記遊技回において、前記特別情報が前記所定の抽選処理において当選する条件を満たしていると判定された場合に、当該遊技回の終了後に特典を付与する特典付与手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図274の大入賞口開閉処理)と、
を備える遊技機において、
前記所定の抽選処理における当選確率の設定を外部からの操作を受け付けることによって変更可能な設定変更処理を実行する設定変更手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図266の設定変更処理)と、
所定の期間において、前記設定変更手段によって定められた前記当選確率の設定に基づいた出現確率となるように、特定の演出を実行する特定演出実行手段と、
を備え、
前記特定演出実行手段は、
前記遊技回における前記演出を実行するための第1の期間と、前記当選する条件を満たしていると判定された前記遊技回の終了後における第2の期間(エンディング期間)と、を少なくとも含む複数の演出期間の中から、前記特定の演出を実行するための前記所定の期間を決定する実行期間決定手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴kO1によれば、設定変更手段によって、所定の抽選処理における当選確率の設定が外部からの操作を受け付けることによって変更され、遊技回実行手段によって、所定の抽選処理の判定の結果を報知するための遊技回が実行され、特定演出実行手段によって、所定の期間において、当選確率の設定に基づいた出現確率となるように、特定の演出が実行される。さらに、特定演出実行手段に備えられる実行期間決定手段によって、遊技回における演出を実行するための第1の期間と、当選する条件を満たしていると判定された遊技回の終了後における第2の期間との中から、特定の演出を実行するための前記所定の期間が決定される。このため、遊技者は、特定の演出が出現する所定の期間が第1の期間と第2の期間とを含む複数の演出期間の中から、いずれであるかを予測して、その所定の期間において、特定の演出の出現確率を推し量ることによって、所定の抽選処理における当選確率の設定がいずれであるかを推測することができる。特定の演出を実行する期間が固定されている比較例の遊技機を考えたとき、比較例の遊技機によれば、遊技機の機種だけに依存して特定の演出を実行する期間が決まる。これに対して、特徴kO1によれば、例えば、特定の演出が出現される時点よりも前の時点で発生する事象等、当選確率の設定とは別の要因によって特定の演出を実行する期間が決定される構成であれば、遊技者は、当選確率の設定の推測に必要となる特定の演出の出現期間についてランダム性を強く感じ、特定の演出を実行する期間を決定する上記別の要因を考慮に入れるといった遊技者の技量次第で、特定の演出を実行する期間を正確に把握し、ひいては当選確率の設定を正確に推測することができる。したがって、遊技者の積極的な技術介入を促すことができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴kO1によれば、第2の期間は当選する条件を満たして初めて発生することから、第1の期間の方が第2の期間より発生頻度が高い。このため、特定の演出を実行する所定の期間が第1の期間に決定されて特定の演出が実行される機会が多くなって欲しいといった期待感を、遊技者に付与することができる。
[特徴kO2]
特徴kO1に記載の遊技機であって、
起点となる時から前記遊技回の実行回数が所定回数となったときに、当該遊技回において実行される前記演出の種別を記憶する演出種別記憶手段(RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている初回変動外れフラグ、初回変動ノーマルリーチフラグ、初回変動スーパーリーチフラグおよび初回変動スペシャルリーチフラグと、音声発光制御基板91側のMPU92と、MPU92によって実行される図284のリーチ時用演出パターン設定処理のステップSk2403~Sk2406、Sk2409~Sk2412およびSk2414~Sk2416と、MPU92によって実行される図286の通常大当たり時用演出パターン設定処理のステップSk2503~Sk2506、Sk2509~Sk2512およびSk2514~Sk2516と、MPU92によって実行される図287の確変大当たり時用演出パターン設定処理のステップSk2603~Sk2606、Sk2609~Sk2612およびSk2614~Sk2616と、MPU92によって実行される図288の外れ時用演出パターン設定処理のステップSk2701~Sk2703)を備え、
前記実行期間決定手段は、
前記演出種別記憶手段に記憶されている前記演出の種別に基づいて、前記所定の期間の決定を行う手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴kO2によれば、演出種別記憶手段によって、起点となる時から遊技回の実行回数が所定回数となったときに遊技回において実行される演出の種別が記憶され、特定演出実行手段によって、演出種別記憶手段に記憶されている演出の種別に基づいて、特定の演出を実行するための前記所定の期間が決定される。このため、遊技者は、起点となる時から遊技回の実行回数が所定回数となったときに、当該遊技回において実行される演出を観察して、当該演出の種別を記憶し、先に記憶した前記遊技回における演出の種別から、特定の演出が出現する前記所定の期間を推定することが可能となる。したがって、起点となる時から遊技回の実行回数が所定回数となったときに遊技回において実行される演出の種別を考慮に入れるといった遊技者の技量次第で、特定の演出を実行する期間を正確に把握し、ひいては当選確率の設定を正確に推測することができる。
[特徴kO3]
特徴kO2に記載の遊技機であって、
前記遊技回において実行される前記演出の種別として、第1遊技回演出(外れ)と、前記特別情報が前記所定の抽選処理において当選する条件を満たしている期待度が前記第1遊技回演出よりも高い第2遊技回演出(ノーマルリーチ)と、を少なくとも有し、
前記実行期間決定手段は、
前記演出種別記憶手段に記憶されている前記演出の種別が前記第1遊技回演出の場合に、前記第2の期間を前記所定の期間であると決定し、前記演出種別記憶手段に記憶されている前記演出の種別が前記第2遊技回演出の場合に、前記第1の期間を前記所定の期間であると決定する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
第1の期間は遊技回において発生する期間であるのに対して、第2の期間は当選する条件を満たしていると判定された遊技回の終了後の期間であり、第1の期間の方が第2の期間より発生頻度が高い。特徴kO3によれば、演出種別記憶手段に記憶されている演出の種別が抽選処理において当選する条件を満たしている期待度が低い第1遊技回演出である場合に、発生頻度が低い第2の期間が所定の期間となり、演出の種別が抽選処理において当選する条件を満たしている期待度が高い第2遊技回演出である場合に、発生頻度が高い第2の期間が所定の期間となることから、遊技者に対して、特定の演出が実行される所定の期間の発生頻度の面からも、起点となる時から実行回数が所定回数となった遊技回において、抽選処理において当選する条件を満たしている期待度が高い第2遊技回演出が発生して欲しいといった期待感を付与することができる。
[特徴kO4]
特徴kO1または特徴kO2に記載の遊技機であって、
前記遊技回において実行される前記演出の種別として、第1遊技回演出(外れ)と、前記第1遊技回演出よりも前記遊技回において実行される確率が低い第2遊技回演出(ノーマルリーチ)と、を少なくとも有し、
前記実行期間決定手段は、
前記演出種別記憶手段に記憶されている前記演出の種別が前記第1遊技回演出の場合に、前記第2の期間を前記所定の演出期間であると決定し、前記演出種別記憶手段に記憶されている前記演出の種別が前記第2遊技回演出の場合に、前記第1の期間を前記所定の演出期間であると決定する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
第1の期間は遊技回において発生する期間であるのに対して、第2の期間は当選する条件を満たしていると判定された遊技回の終了後の期間であり、第1の期間の方が第2の期間より発生頻度が高い。特徴kO4によれば、演出種別記憶手段に記憶されている演出の種別が遊技回において実行される確率が高い第1遊技回演出である場合に、発生頻度が低い第2の期間が所定の期間となり、演出種別記憶手段に記憶されている演出の種別が遊技回において実行される確率が低い第2遊技回演出である場合に、発生頻度が高い第2の期間が所定の期間となることから、遊技者に対して、特定の演出が実行される所定の期間の発生頻度の面からも、起点となる時から実行回数が所定回数となった遊技回において、遊技回において実行される確率が低く希少性が高い第2遊技回演出が発生して欲しいといった期待感を付与することができる。
[特徴kO5]
特徴kO2から特徴kO4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記演出種別記憶手段は、
前記遊技機が起動されてから最初の前記遊技回において実行される前記演出の種別を記憶する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴kO5によれば、演出種別記憶手段は、遊技機が起動されてから最初の遊技回において実行される演出の種別を記憶する手段を備えるので、例えば、朝に遊技機が起動される場合に、遊技者は、朝一に遊技を行うことによって、遊技機が起動されてから最初の遊技回において実行される演出の種別がいずれであるかを観察して、特定の演出が出現する所定の期間を推定し当選確率の設定を推測することができる。したがって、特徴kO5によれば、遊技者に対して、朝一から遊技を行うことを積極的に促すことができる。
<特徴kP群>
特徴kP群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態の変形例1と第5実施形態の変形例3の変形例から抽出される。
[特徴kP1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の抽選処理(低確率モード用の当否テーブルを参照する当たり抽選)において当選する条件を満たすか否かを判定する判定手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図270の当たり判定処理)と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技回用動作が開始されてから前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図267の遊技回制御処理)と、
前記遊技回において演出を実行する遊技回演出実行手段(音声発光制御基板91側のMPU92と、MPU92によって実行される図282の遊技回演出設定処理)と、
を備える遊技機において、
前記所定の抽選処理における当選確率の設定を外部からの操作を受け付けることによって変更可能な設定変更処理を実行する設定変更手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図266の設定変更処理)と、
所定の期間において、前記設定変更手段によって定められた前記当選確率の設定に基づいた出現確率となるように、特定の演出を実行する特定演出実行手段と、
を備え、
前記特定演出実行手段は、
前記遊技回における前記演出の種別毎の複数の期間の中から、前記特定の演出を実行するための前記所定の期間を決定する実行期間決定手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴kP1によれば、設定変更手段によって、所定の抽選処理における当選確率の設定が外部からの操作を受け付けることによって変更され、遊技回実行手段によって、所定の抽選処理の判定の結果を報知するための遊技回が実行され、特定演出実行手段によって、所定の期間において、当選確率の設定に基づいた出現確率となるように、特定の演出が実行される。さらに、特定演出実行手段に備えられる実行期間決定手段によって、遊技回における演出の種別毎の複数の期間の中から、特定の演出を実行するための所定の期間が決定される。このため、遊技者は、特定の演出が出現する所定の期間が、遊技回における演出の種別毎の複数の期間の中からいずれであるかを予測して、その所定の期間において、特定の演出の出現確率を推し量ることによって、所定の抽選処理における当選確率の設定がいずれであるかを推測することができる。特定の演出を実行する期間が固定されている比較例の遊技機を考えたとき、比較例の遊技機によれば、遊技機の機種だけに依存して特定の演出を実行する期間が決まる。これに対して、特徴kP1によれば、例えば、特定の演出が出現される時点よりも前の時点で発生する事象等、当選確率の設定とは別の要因によって特定の演出を実行する期間が決定される構成であれば、遊技者は、当選確率の設定の推測に必要となる特定の演出の出現期間についてランダム性を強く感じ、特定の演出を実行する期間を決定する上記別の要因を考慮に入れるといった遊技者の技量次第で、特定の演出を実行する期間を正確に把握し、ひいては当選確率の設定を正確に推測することができる。したがって、遊技者の積極的な技術介入を促すことができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴kP2]
特徴kP1に記載の遊技機であって、
起点となる時から前記遊技回の実行回数が所定回数となったときに、当該遊技回において実行される前記演出の種別を記憶する演出種別記憶手段(RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている初回変動外れフラグ、初回変動ノーマルリーチフラグ、初回変動スーパーリーチフラグおよび初回変動スペシャルリーチフラグと、音声発光制御基板91側のMPU92と、MPU92によって実行される図284のリーチ時用演出パターン設定処理のステップSk2403~Sk2406、Sk2409~Sk2412およびSk2414~Sk2416と、MPU92によって実行される図286の通常大当たり時用演出パターン設定処理のステップSk2503~Sk2506、Sk2509~Sk2512およびSk2514~Sk2516と、MPU92によって実行される図287の確変大当たり時用演出パターン設定処理のステップSk2603~Sk2606、Sk2609~Sk2612およびSk2614~Sk2616と、MPU92によって実行される図288の外れ時用演出パターン設定処理のステップSk2701~Sk2703)と、
を備え、
前記実行期間決定手段は、
前記演出種別記憶手段に記憶されている前記演出の種別に基づいて、前記所定の期間の決定を行う手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴kP2によれば、演出種別記憶手段によって、起点となる時から遊技回の実行回数が所定回数となったときに遊技回において実行される演出の種別が記憶され、特定演出実行手段によって、演出種別記憶手段に記憶されている演出の種別に基づいて、特定の演出を実行するための前記所定の期間が決定される。このため、遊技者は、起点となる時から遊技回の実行回数が所定回数となったときに、当該遊技回において実行される演出を観察して、当該演出の種別を記憶し、先に記憶した前記遊技回における演出の種別から、特定の演出が出現する前記所定の期間を推定することが可能となる。したがって、起点となる時から遊技回の実行回数が所定回数となったときに遊技回において実行される演出の種別を考慮に入れるといった遊技者の技量次第で、特定の演出を実行する期間を正確に把握し、ひいては当選確率の設定を正確に推測することができる。
[特徴kP3]
特徴kP2に記載の遊技機であって、
前記遊技回において実行される前記演出の種別として、第1遊技回演出(ノーマルリーチ)と、前記特別情報が前記所定の抽選処理において当選する条件を満たしている期待度が前記第1遊技回演出よりも高い第2遊技回演出(スーパーリーチ)と、を少なくとも有し、
前記実行期間決定手段は、
前記演出種別記憶手段に記憶されている前記演出の種別が前記第1遊技回演出である場合よりも前記第2遊技回演出である場合の方が、前記遊技回において実行される確率が高い演出種別の演出期間となるように、前記所定の期間の決定を行う手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴kP3によれば、演出種別記憶手段に記憶されている演出の種別が第1遊技回演出である場合よりも、所定の抽選処理において当選する条件を満たしている期待度が高い第2遊技回演出である場合の方が、遊技回において実行される確率が高い演出種別の演出期間となるように、所定の期間の決定がなされることから、遊技者に対して、所定の期間の発生頻度の面からも、起点となる時から実行回数が所定回数となった遊技回において、特別情報が所定の抽選処理において当選する条件を満たしている期待度が高い第2遊技回演出が発生して欲しいといった期待感を付与することができる。
[特徴kP4]
特徴kP2に記載の遊技機であって、
前記遊技回において実行される前記演出の種別として、第1遊技回演出(ノーマルリーチ)と、前記第1遊技回演出よりも前記遊技回において実行される確率が低い第2遊技回演出(スーパーリーチ)と、を少なくとも有し、
前記実行期間決定手段は、
前記演出種別記憶手段に記憶されている前記演出の種別が前記第1遊技回演出である場合よりも前記第2遊技回演出である場合の方が、前記遊技回において実行される確率が高い演出種別の演出期間となるように、前記所定の期間の決定を行う手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴kP4によれば、演出種別記憶手段に記憶されている演出の種別が第1遊技回演出である場合よりも、遊技回において実行される確率が低い第2遊技回演出である場合の方が、遊技回において実行される確率が高い演出についての演出期間となるように、所定の期間の決定がなされることから、遊技者に対して、所定の期間の発生頻度の面からも、起点となる時から実行回数が所定回数となった遊技回において、実行される確率が低く希少性が高い第2遊技回演出が発生して欲しいといった期待感を付与することができる。
[特徴kP5]
特徴kP2から特徴kP4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記演出種別記憶手段は、
前記遊技機が起動されてから最初の前記遊技回において実行される前記演出の種別を記憶する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴kP5によれば、演出種別記憶手段は、遊技機が起動されてから最初の遊技回において実行される演出の種別を記憶する手段を備えるので、例えば、朝に遊技機が起動される場合に、遊技者は、朝一に遊技を行うことによって、遊技機が起動されてから最初の遊技回において実行される演出の種別がいずれであるかを観察して、特定の演出が出現する所定の期間を推定し当選確率の設定を推測することができる。したがって、特徴kP5によれば、遊技者に対して、朝一から遊技を行うことを積極的に促すことができる。
<特徴kQ群>
特徴kQ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態から抽出される。
[特徴kQ1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の抽選処理(低確率モード用の当否テーブルを参照する当たり抽選)において当選する条件を満たすか否かを判定する判定手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図270の当たり判定処理)と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技回用動作が開始されてから前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図267の遊技回制御処理)と、
を備える遊技機において、
前記所定の抽選処理における当選確率の設定を外部からの操作を受け付けることによって変更可能な設定変更処理を実行する設定変更手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図266の設定変更処理)と、
所定の期間において、特定の演出を実行する特定演出実行手段(音声発光制御基板91側のMPU92と、MPU92によって実行される図289のエンディング演出設定処理)と、
を備え、
前記特定演出実行手段は、
前記設定変更手段によって定められた前記当選確率の設定に基づいた出現確率となるように、前記特定の演出を実行する第1演出実行手段(音声発光制御基板91側のMPU92と、MPU92によって実行される図289のエンディング演出設定処理のステップSk2806~ステップSk2810)と、
前記当選確率の設定を示唆する画像(設定示唆用絵柄PY)を含む演出を、前記特定の演出として実行する第2演出実行手段(音声発光制御基板91側のMPU92と、MPU92によって実行される図289のエンディング演出設定処理のステップSk2813)と、
前記所定の期間において、前記第1演出実行手段と前記第2演出実行手段のうちのいずれか一つを択一的に実行させる選択実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴kQ1によれば、設定変更手段によって、所定の抽選処理における当選確率の設定が外部からの操作を受け付けることによって変更され、遊技回実行手段によって、所定の抽選処理の判定の結果を報知するための遊技回が実行され、特定演出実行手段によって、所定の期間において、特定の演出が実行される。さらに、特定演出実行手段に備えられる選択実行手段によって、設定変更手段によって定められた当選確率の設定に基づいた出現確率となるように、特定の演出が実行される第1演出実行手段と、当選確率の設定を示唆する画像を含む演出が特定の演出として実行される第2演出実行手段とのうちのいずれか一つが択一的に実行される。このため、遊技者は、当選確率の設定を示唆する画像によって当選確率の設定を推測(高い精度で、推測可能)するか、または、所定の期間において、特定の演出の出現確率を推し量ることによって、所定の抽選処理における当選確率の設定がいずれであるかを推測することが可能となる。したがって、遊技者は、当選確率の設定を推測することについてランダム性を強く感じることになり、当選確率の設定を示唆する画像を含む演出が出現して欲しいといった期待感と、所定の期間において、特定の演出の出現確率を推し量るといったゲーム性とを併せて楽しむことができる。この結果、特徴kQ1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴kQ2]
特徴kQ1に記載の遊技機であって、
前記遊技回において演出を実行する遊技回演出実行手段(音声発光制御基板91側のMPU92と、MPU92によって実行される図282の遊技回演出設定処理)と、
起点となる時から前記遊技回の実行回数が所定回数となったときに、当該遊技回において実行される前記演出の種別を記憶する演出種別記憶手段(RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている初回変動外れフラグ、初回変動ノーマルリーチフラグ、初回変動スーパーリーチフラグおよび初回変動スペシャルリーチフラグと、音声発光制御基板91側のMPU92と、MPU92によって実行される図284のリーチ時用演出パターン設定処理のステップSk2403~Sk2406、Sk2409~Sk2412およびSk2414~Sk2416と、MPU92によって実行される図286の通常大当たり時用演出パターン設定処理のステップSk2503~Sk2506、Sk2509~Sk2512およびSk2514~Sk2516と、MPU92によって実行される図287の確変大当たり時用演出パターン設定処理のステップSk2603~Sk2606、Sk2609~Sk2612およびSk2614~Sk2616と、MPU92によって実行される図288の外れ時用演出パターン設定処理のステップSk2701~Sk2703)と、
を備え、
前記選択実行手段は、
前記演出種別記憶手段に記憶されている前記演出の種別に基づいて、前記第1演出手段と前記第2演出手段のうちのいずれか一つを択一的に実行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴kQ2によれば、演出種別記憶手段によって、起点となる時から遊技回の実行回数が所定回数となったときに遊技回において実行される演出の種別が記憶され、特定演出実行手段によって、演出種別記憶手段に記憶されている演出の種別に基づいて、第1演出手段と前記第2演出手段のうちのいずれか一つが択一的に実行される。このため、遊技者は、起点となる時から遊技回の実行回数が所定回数となったときに、当該遊技回において実行される演出を観察することによって、特定の演出が第1演出実行手段と第2演出実行手段のいずれによって実行されるかを予想することができる。したがって、起点となる時から遊技回の実行回数が所定回数となったときに遊技回において実行される演出の種別を考慮に入れるといった遊技者の技量次第で、特定の演出を実行する期間を正確に把握し、ひいては当選確率の設定を正確に推測することができる。
[特徴kQ3]
特徴kQ2に記載の遊技機であって、
前記遊技回において実行される前記演出の種別として、第1遊技回演出(スーパーリーチ)と、前記特別情報が前記所定の抽選処理において当選する条件を満たしている期待度が前記第1遊技回演出よりも高い第2遊技回演出(スペシャルリーチ)と、を少なくとも有し、
前記選択実行手段は、
前記演出種別記憶手段に記憶されている前記演出の種別が前記第1遊技回演出の場合に、前記第1演出実行手段を実行させ、前記演出種別記憶手段に記憶されている前記演出の種別が前記第2遊技回演出の場合に、前記第2演出実行手段を実行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴kQ3によれば、演出種別記憶手段に記憶されている演出の種別が抽選処理において当選する条件を満たしている期待度が低い第1遊技回演出である場合に、第1演出実行手段によって特定の演出が実行され、演出の種別が抽選処理において当選する条件を満たしている期待度が高い第2遊技回演出である場合に、第2演出実行手段によって特定の演出が実行される。翻って、第2演出実行手段によって実行される特定の演出は、当選確率の設定を示唆する画像を含む演出であることから、当選確率の設定を高い精度で容易に推定することができる。したがって、当選確率の設定を容易に推定する面からも、起点となる時から実行回数が所定回数となった遊技回において、抽選処理において当選する条件を満たしている期待度が高い第2遊技回演出が発生して欲しいといった期待感を付与することができる。
[特徴kQ4]
特徴kQ3に記載の遊技機であって、
前記遊技回において実行される前記演出の種別として、さらに、前記特別情報が前記所定の抽選処理において当選する条件を満たしている期待度が前記第1遊技回演出よりも低い第3遊技回演出(ノーマルリーチ)を有し、
を備え、
前記選択実行手段は、
前記演出種別記憶手段に記憶されている前記演出の種別が前記第3遊技回演出の場合に、前記第1演出実行手段を実行させる手段
を備え、
前記第1演出実行手段は、
前記演出種別記憶手段に記憶されている前記演出の種別が前記第3遊技回演出である場合よりも前記第1遊技回演出である場合の方が、前記特定の演出の前記出現確率が高い
ことを特徴とする遊技機。
特徴kQ4によれば、演出種別記憶手段に記憶されている演出の種別が、抽選処理において当選する条件を満たしている期待度が第2遊技回演出よりも低い第1遊技回演出および第3遊技回演出である場合に、共に、第1演出実行手段によって特定の演出が実行され、第2遊技回演出である場合に、第2演出実行手段によって特定の演出が実行される。その上、演出種別記憶手段に記憶されている前記演出の種別が前記第3遊技回演出である場合よりも第1遊技回演出である場合の方が、出現確率が高くなるように、特定の演出が実行される。したがって、第1~第3遊技回演出の中で期待度が最も低い第3遊技回演出の場合よりも、第1~第3遊技回演出の中で中間の期待度である第1遊技回演出の方が、出現確率が高くなるように、特定の演出が実行され、第1~第3遊技回演出の中で期待度が最も高い第2遊技回演出である場合に、当選確率の設定を示唆する画像によって当選確率の設定が示される。したがって、演出種別記憶手段に記憶されている演出の種別について、抽選処理において当選する条件を満たしている期待度が高いほど、遊技者は、高い精度で容易に、当選確率の設定を推測することが可能となる。
[特徴kQ5]
特徴kQ2から特徴kQ4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記演出種別記憶手段は、
前記遊技機が起動されてから最初の前記遊技回において実行される前記演出の種別を記憶する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴kQ5によれば、演出種別記憶手段は、遊技機が起動されてから最初の遊技回において実行される演出の種別を記憶する手段を備えるので、例えば、朝に遊技機が起動される場合に、遊技者は、朝一に遊技を行うことによって、遊技機が起動されてから最初の遊技回において実行される演出の種別がいずれであるかを観察して、特定の演出が出現する所定の期間を推定し当選確率の設定を推測することができる。したがって、特徴kQ5によれば、遊技者に対して、朝一から遊技を行うことを積極的に促すことができる。
<特徴kR群>
特徴kR群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態の変形例6から抽出される。
[特徴kR1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の抽選処理(低確率モード用の当否テーブルを参照する当たり抽選)において当選する条件を満たすか否かを判定する判定手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図270の当たり判定処理)と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技回用動作が開始されてから前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御のMPU62と、MPU62によって実行される図267の遊技回制御処理)と、
前記遊技回において演出を実行する遊技回演出実行手段(音声発光制御基板91側のMPU92と、MPU92によって実行される図282の遊技回演出設定処理)と、
を備える遊技機において、
前記所定の抽選処理における当選確率の設定を外部からの操作を受け付けることによって変更可能な設定変更処理を実行する設定変更手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図266の設定変更処理)と、
所定の期間において、前記当選確率の設定を示唆する画像(設定示唆用絵柄PY)を含む特定の演出を所定の出現確率となるように実行する特定演出実行手段(音声発光制御基板91側のMPU92と、MPU92によって実行される図289のエンディング演出設定処理)と、
起点となる時から前記遊技回の実行回数が所定回数となったときに、当該遊技回において実行される前記演出の種別を記憶する演出種別記憶手段(RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている初回変動外れフラグ、初回変動ノーマルリーチフラグ、初回変動スーパーリーチフラグおよび初回変動スペシャルリーチフラグと、音声発光制御基板91側のMPU92と、MPU92によって実行される図284のリーチ時用演出パターン設定処理のステップSk2403~Sk2406、Sk2409~Sk2412およびSk2414~Sk2416と、MPU92によって実行される図286の通常大当たり時用演出パターン設定処理のステップSk2503~Sk2506、Sk2509~Sk2512およびSk2514~Sk2516と、MPU92によって実行される図287の確変大当たり時用演出パターン設定処理のステップSk2603~Sk2606、Sk2609~Sk2612およびSk2614~Sk2616と、MPU92によって実行される図288の外れ時用演出パターン設定処理のステップSk2701~Sk2703)と、
を備え、
前記特定演出実行手段は、
前記所定の出現確率が、前記演出種別記憶手段に記憶されている前記演出の種別に基づいた出現確率となるように、前記特定の演出を実行する手段(音声発光制御基板91側のMPU92と、MPU92によって実行される図289のエンディング演出設定処理)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴kR1によれば、設定変更手段によって、所定の抽選処理における当選確率の設定が外部からの操作を受け付けることによって変更され、演出種別記憶手段によって、起点となる時から遊技回の実行回数が所定回数となったときに遊技回において実行される演出の種別が記憶され、特定演出実行手段によって、所定の期間において、当選確率の設定を示唆する画像を含む特定の演出が、演出種別記憶手段に記憶されている演出の種別に基づいた出現確率となるように実行される。このため、遊技者は、起点となる時から遊技回の実行回数が所定回数となったときに、当該遊技回において実行される演出を観察して、当該演出の種別を、まず記憶する。その後、遊技者は、先に記憶した前記遊技回における演出の種別から、所定の期間において、当選確率の設定を示唆する画像を含む特定の演出が出現する確率を推測し、上記特定の演出が出現するのを待ち、出現した特定の演出から、当選確率の設定がいずれであるかを推測することができる。
比較例の遊技機として、当選確率の設定を示唆する画像を含む特定の演出を、予め決められた出現確率で実行するだけの構成を考えたとき、比較例の遊技機では、上記特定の演出の出現確率が遊技機の機種だけに依存することから、遊技者は、ランダム性を感じることができない。これに対して、特徴kR1によれば、所定の期間において、起点となる時から所定回数となったときの遊技回において実行される演出の種別に基づいた出現確率となるように、特定の演出が実行されることから、遊技者は、特定の演出の出現確率についてランダム性を強く感じることができる。したがって、遊技者に対して特定の演出が出現する期待感を積極的に付与することができ、その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴kR1によれば、遊技者は、特定の演出の出現確率を推測するためには、起点となる時から遊技回の実行回数が所定回数となるときに遊技を行う必要があることから、遊技者に対して、この所定回数となる遊技回に遊技を行うことを積極的に促すことができる。
特徴kR1の遊技機が複数台設置されている場合に、遊技者は、各台において、起点となる時から遊技回の実行回数が所定回数となるときに遊技を行うことで、特定の演出が出現し易い台を自身の手で生み出すことができる。
[特徴kR2]
特徴kR1に記載の遊技機であって、
前記遊技回において実行される前記演出の種別として、第1遊技回演出(ノーマルリーチ)と、前記特別情報が前記所定の抽選処理において当選する条件を満たしている期待度が前記第1遊技回演出よりも高い第2遊技回演出(スーパーリーチ)と、を少なくとも有し、
前記特定演出実行手段は、
前記演出種別記憶手段に記憶されている前記演出の種別が前記第1遊技回演出である場合よりも前記第2遊技回演出である場合の方が、前記特定の演出の前記出現確率が高い
ことを特徴とする遊技機。
特徴kR2によれば、演出種別記憶手段に記憶されている演出の種別が第1遊技回演出である場合よりも、特別情報が所定の抽選処理において当選する条件を満たしている期待度が高い第2遊技回演出である場合の方が、特定の演出の出現確率が高くなることから、遊技者に対して、特定の演出の出現確率の面からも、起点となる時から実行回数が所定回数となった遊技回において、特別情報が所定の抽選処理において当選する条件を満たしている期待度が高い第2遊技回演出が発生して欲しいといった期待感を付与することができる。
[特徴kR3]
特徴kR1に記載の遊技機であって、
前記遊技回において実行される前記演出の種別として、第1遊技回演出(ノーマルリーチ)と、前記第1遊技回演出よりも前記遊技回において実行される確率が低い第2遊技回演出(スーパーリーチ)と、を少なくとも有し、
前記特定演出実行は、
前記演出種別記憶手段に記憶されている前記演出の種別が前記第1遊技回演出である場合よりも前記第2遊技回演出である場合の方が、前記特定の演出の前記出現確率が高い
ことを特徴とする遊技機。
特徴kR3によれば、演出種別記憶手段に記憶されている演出の種別が第1遊技回演出である場合よりも、遊技回において実行される確率が低い第2遊技回演出である場合の方が、特定の演出の出現確率が高くなることから、遊技者に対して、特定の演出の出現確率の面からも、起点となる時から実行回数が所定回数となった遊技回において、実行される確率が低く希少性が高い第2遊技回演出が発生して欲しいといった期待感を付与することができる。
[特徴kR4]
特徴kR1から特徴kR3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記遊技回において、前記特別情報が前記所定の抽選処理において当選する条件を満たしていると判定された場合に、当該遊技回の終了後に特典を付与する特典付与手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図274の大入賞口開閉処理)を備え、
前記所定の期間は、前記当選する条件を満たしていると判定された遊技回の終了後における一期間(エンディング期間)である
ことを特徴とする遊技機。
特徴kR4によれば、特別情報が所定の抽選処理において当選する条件を満たしていると判定された場合に、特典付与手段によって、当該遊技回の終了後に特典が付与され、特定演出実行手段によって、当選する条件を満たしていると判定された遊技回の終了後における一期間において、当選確率の設定を出現確率で示唆するための特定の演出が実行される。このため、遊技者に対して、特定の演出を出現させる面からも、特別情報が所定の抽選処理において当選する条件を満たして欲しいといった期待感を付与することができる。
[特徴kR5]
特徴kR1から特徴kR4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記演出種別記憶手段は、
前記遊技機が起動されてから最初の前記遊技回において実行される前記演出の種別を記憶する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴kR5によれば、演出種別記憶手段は、遊技機が起動されてから最初の遊技回において実行される演出の種別を記憶する手段を備えるので、例えば、朝に遊技機が起動される場合に、遊技者は、朝一に遊技を行うことによって、遊技機が起動されてから最初の遊技回において実行される演出の種別がいずれであるかを観察して、特定の演出の出現確率を推測することができる。したがって、特徴kR5によれば、遊技者に対して、朝一から遊技を行うことを積極的に促すことができる。
<特徴kS群>
特徴kS群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態の変形例7から抽出される。
[特徴kS1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の抽選処理(低確率モード用の当否テーブルを参照する当たり抽選)において当選する条件を満たすか否かを判定する判定手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図270の当たり判定処理)と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技回用動作が開始されてから前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図267の遊技回制御処理)と、
前記遊技回において演出を実行する遊技回演出実行手段(音声発光制御基板91側のMPU92と、MPU92によって実行される図282の遊技回演出設定処理)と、
を備える遊技機において、
前記所定の抽選処理における当選確率の設定を外部からの操作を受け付けることによって変更可能な設定変更処理を実行する設定変更手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図266の設定変更処理)と、
所定の期間において、前記当選確率の設定を示唆する画像(設定示唆用絵柄PY)を含む特定の演出を所定の出現確率となるように実行する特定演出実行手段と、
起点となる時から前記遊技回の実行回数が所定回数となったときに、当該遊技回において実行される前記演出の種別を記憶する演出種別記憶手段(RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている初回変動外れフラグ、初回変動ノーマルリーチフラグ、初回変動スーパーリーチフラグおよび初回変動スペシャルリーチフラグと、音声発光制御基板91側のMPU92と、MPU92によって実行される図284のリーチ時用演出パターン設定処理のステップSk2403~Sk2406、Sk2409~Sk2412およびSk2414~Sk2416と、MPU92によって実行される図286の通常大当たり時用演出パターン設定処理のステップSk2503~Sk2506、Sk2509~Sk2512およびSk2514~Sk2516と、MPU92によって実行される図287の確変大当たり時用演出パターン設定処理のステップSk2603~Sk2606、Sk2609~Sk2612およびSk2614~Sk2616と、MPU92によって実行される図288の外れ時用演出パターン設定処理のステップSk2701~Sk2703)と、
を備え、
前記特定演出実行手段は、
演出を実行するための複数の演出期間の中から、前記特定の演出を実行するための前記所定の期間を、前記演出種別記憶手段に記憶されている前記演出の種別に基づいて決定する実行期間決定手段(音声発光制御基板91側のMPU92と、MPU92によって実行される図297のノーマルリーチ時用演出パターンテーブル参照処理のステップSk3302~ステップSk3306と、MPU92によって実行される図298のスーパーリーチ時用演出パターンテーブル参照処理のステップSk3402~ステップSk3406と、MPU92によって実行される図2961の外れ時用演出パターンテーブル参照処理のステップSk4202~ステップSk4206と、MPU92によって実行される図307のエンディング演出処理のステップSk4302~ステップSk4306等)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴kS1によれば、設定変更手段によって、所定の抽選処理における当選確率の設定が外部からの操作を受け付けることによって変更され、演出種別記憶手段によって、起点となる時から遊技回の実行回数が所定回数となったときに遊技回において実行される演出の種別が記憶され、特定演出実行手段によって、所定の期間において、当選確率の設定を示唆する画像を含む特定の演出が所定の出現確率となるように実行される。さらに、特定演出実行手段に備えられる実行期間決定手段によって、演出を実行するための複数の演出期間の中から、特定の演出を実行するための前記所定の期間が、演出種別記憶手段に記憶されている演出の種別に基づいて決定される。このため、遊技者は、起点となる時から遊技回の実行回数が所定回数となったときに、当該遊技回において実行される演出を観察して、当該演出の種別を、まず記憶する。その後、遊技者は、先に記憶した前記遊技回における演出の種別から、特定の演出が出現する前記所定の期間を推定して、その所定の期間において、上記特定の演出が出現するのを待ち、出現した特定の演出から、当選確率の設定がいずれであるかを推測することができる。特定の演出を実行する所定の期間が固定されている比較例の遊技機を考えたとき、比較例の遊技機によれば、遊技機の機種だけに依存して特定の演出を実行する期間が決まる。これに対して、特徴kS1によれば、遊技機の機種だけに依存して特定の演出を実行する期間が決まる訳ではないので、遊技者は、当選確率の設定の推測に必要となる特定の演出の出現期間についてランダム性を強く感じ、起点となる時から遊技回の実行回数が所定回数となったときに遊技回において実行される演出の種別を考慮に入れるといった遊技者の技量次第で、特定の演出を実行する期間を正確に把握し、ひいては当選確率の設定を正確に推測することができる。したがって、遊技者の積極的な技術介入を促すことができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴kS1によれば、遊技者は、特定の演出の出現期間を推定するためには、起点となる時から遊技回の実行回数が所定回数となるときに遊技を行う必要があることから、遊技者に対して、この所定回数となる遊技回に遊技を行うことを積極的に促すことができる。
特徴kS1の遊技機が複数台設置されている場合に、遊技者は、各台において、起点となる時から遊技回の実行回数が所定回数となるときに遊技を行うことで、特定の演出を実行する期間が発生し易い台を自身の手で生み出すことができる。
[特徴kS2]
特徴kS1に記載の遊技機であって、
前記遊技回において実行される前記演出の種別として、第1遊技回演出(ノーマルリーチ)と、前記特別情報が前記所定の抽選処理において当選する条件を満たしている期待度が前記第1遊技回演出よりも高い第2遊技回演出(スーパーリーチ)と、を少なくとも有し、
前記実行期間決定手段は、
前記演出種別記憶手段に記憶されている前記演出の種別が前記第1遊技回演出である場合よりも前記第2遊技回演出である場合の方が、遊技回において実行される確率が高い演出についての演出期間となるように、前記所定の期間の決定を行う手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴kS2によれば、演出種別記憶手段に記憶されている演出の種別が第1遊技回演出である場合よりも、所定の抽選処理において当選する条件を満たしている期待度が高い第2遊技回演出である場合の方が、遊技回において実行される確率が高い演出についての演出期間となるように、所定の期間の決定がなされることから、遊技者に対して、所定の期間の発生頻度の面からも、起点となる時から実行回数が所定回数となった遊技回において、特別情報が所定の抽選処理において当選する条件を満たしている期待度が高い第2遊技回演出が発生して欲しいといった期待感を付与することができる。
[特徴kS3]
特徴kS1に記載の遊技機であって、
前記遊技回において実行される前記演出の種別として、第1遊技回演出(ノーマルリーチ)と、前記第1遊技回演出よりも前記遊技回において実行される確率が低い第2遊技回演出(スーパーリーチ)と、を少なくとも有し、
前記実行期間決定手段は、
前記演出種別記憶手段に記憶されている前記演出の種別が前記第1遊技回演出である場合よりも前記第2遊技回演出である場合の方が、前記遊技回において実行される確率が高い演出についての演出期間となるように、前記所定の期間の決定を行う手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴kS3によれば、演出種別記憶手段に記憶されている演出の種別が第1遊技回演出である場合よりも、遊技回において実行される確率が低い第2遊技回演出である場合の方が、遊技回において実行される確率が高い演出についての演出期間となるように、所定の期間の決定がなされることから、遊技者に対して、所定の期間の発生頻度の面からも、起点となる時から実行回数が所定回数となった遊技回において、実行される確率が低く希少性が高い第2遊技回演出が発生して欲しいといった期待感を付与することができる。
[特徴kS4]
特徴kS1から特徴kS3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記遊技回において、前記特別情報が前記所定の抽選処理において当選する条件を満たしていると判定された場合に、当該遊技回の終了後に特典を付与する特典付与手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図274の大入賞口開閉処理)を備え、
前記実行期間決定手段において決定の対象となる前記複数の演出期間は、前記遊技回における前記演出を実行するための第1の期間と、前記当選する条件を満たしていると判定された遊技回の終了後における第2の期間(エンディング期間)と、を少なくとも含む
ことを特徴とする遊技機。
特徴kS4によれば、遊技回における演出を実行するための第1の期間と、当選する条件を満たしていると判定された遊技回の終了後における第2の期間と、を少なくとも含む複数の期間のいずれかにおいて、当選確率の設定を示唆する画像を含む特定の演出が実行される。第2の期間は当選する条件を満たして初めて発生することから、第1の期間の方が第2の期間より発生頻度が高い。このため、特定の演出を実行する所定の期間が第1の期間に決定されて特定の演出が実行される機会が多くなって欲しいといった期待感を、遊技者に付与することができる。
[特徴kS5]
特徴kS1から特徴kS4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記演出種別記憶手段は、
前記遊技機が起動されてから最初の前記遊技回において実行される前記演出の種別を記憶する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴kS5によれば、演出種別記憶手段は、遊技機が起動されてから最初の遊技回において実行される演出の種別を記憶する手段を備えるので、例えば、朝に遊技機が起動される場合に、遊技者は、朝一に遊技を行うことによって、遊技機が起動されてから最初の遊技回において実行される演出の種別がいずれであるかを観察して、特定の演出の出現期間を推定することができる。したがって、特徴kS5によれば、遊技者に対して、朝一から遊技を行うことを積極的に促すことができる。
<特徴kT群>
特徴kT群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態の変形例8から抽出される。
[特徴kT1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の抽選処理(低確率モード用の当否テーブルを参照する当たり抽選)において当選する条件を満たすか否かを判定する判定手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図270の当たり判定処理)と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技回用動作が開始されてから前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図267の遊技回制御処理)と、
前記遊技回において演出を実行する遊技回演出実行手段(音声発光制御基板91側のMPU92と、MPU92によって実行される図282の遊技回演出設定処理)と、
遊技球を発射する発射手段と、
到達した遊技球を複数の経路に振り分ける振分手段(振り分け機構250)と、
を備える遊技機において、
前記所定の抽選処理における当選確率の設定を外部からの操作を受け付けることによって変更可能な設定変更処理を実行する設定変更手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図266の設定変更処理)と、
所定の期間において、前記当選確率の設定を示唆する画像(設定示唆用絵柄PY)を含む特定の演出を所定の出現確率となるように実行する特定演出実行手段と、
起点となる時から前記振分手段に到達した遊技球の数がN個(Nは1以上の整数)となったときに、当該N個目の遊技球が前記振分手段によって前記複数の経路のうちのいずれの経路に振り分けられたかを振り分け先として記憶する振分先記憶手段(RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている初回変動第1図柄フラグおよび初回変動第2図柄フラグと、音声発光制御基板91側のMPU92と、MPU92によって実行される図310の入球時の更新処理)と、
を備え、
前記特定演出実行手段は、
前記所定の出現確率が、前記振分先記憶手段に記憶されている前記振り分け先に基づいた出現確率となるように、前記特定の演出を実行する手段(音声発光制御基板91側のMPU92と、MPU92によって実行される図315のエンディング演出設定処理)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴kT1によれば、設定変更手段によって、所定の抽選処理における当選確率の設定が外部からの操作を受け付けることによって変更され、振分先記憶手段によって、起点となる時からN個目の遊技球が振分手段によって複数の経路のうちのいずれの経路に振り分けられたかが振り分け先として記憶され、特定演出実行手段によって、所定の期間において、当選確率の設定を示唆する画像を含む特定の演出が、振分先記憶手段に記憶されている振り分け先に基づいた出現確率となるように実行される。このため、遊技者は、起点となる時からN個目の遊技球が振分手段によっていずれの経路に振り分けられたかを観察して、その振り分け先をまず記憶する。その後、遊技者は、先に記憶した振り分け先から、所定の期間において、当選確率の設定を示唆する画像を含む特定の演出が出現する確率を推測し、上記特定の演出が出現するのを待ち、出現した特定の演出から、当選確率の設定がいずれであるかを推測することができる。
比較例の遊技機として、当選確率の設定を示唆する画像を含む特定の演出を、予め決められた出現確率で実行するだけの構成を考えたとき、比較例の遊技機では、上記特定の演出の出現確率が遊技機の機種だけに依存することから、遊技者は、ランダム性を感じることができない。これに対して、特徴kT1によれば、所定の期間において、起点となる時からN個目の遊技球が振分手段によっていずれの経路に振り分けられたかを示す振り分け先に基づいた出現確率となるように、特定の演出が実行されることから、遊技者は、特定の演出の出現確率についてランダム性を強く感じることができる。したがって、遊技者に対して特定の演出が出現する期待感を積極的に付与することができ、その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴kT1によれば、遊技者は、特定の演出の出現確率を推測するためには、起点となる時から振分手段に到達した遊技球の数がN個となるときに遊技を行う必要があることから、遊技者に対して、このN個となる遊技回に遊技を行うことを積極的に促すことができる。
特徴kT1の遊技機が複数台設置されている場合に、遊技者は、各台において、起点となる時から振分手段に到達した遊技球の数がN個となるときに遊技を行うことで、特定の演出が出現し易い台を自身の手で生み出すことができる。
[特徴kT2]
特徴kT1に記載の遊技機であって、
遊技球が入球可能な第1入球手段(第1始動口233)と、
遊技球が入球可能な第2入球手段(第2始動口234)と、
を備え、
前記情報取得手段における前記取得条件は、前記第1入球手段への遊技球の入球または前記第2入球手段への遊技球の入球であり、
さらに、
前記判定手段によって前記当選する条件が満たされたと判定されたことに基づいて、遊技者に特典を付与する特別遊技状態を実行する手段であって、前記第2入球手段への遊技球の入球に基づいて実行される前記特別遊技状態において遊技者に付与される前記特典が、前記第1の入球部への遊技球の入球に基づいて実行される前記特別遊技状態において遊技者に付与される前記特典よりも遊技者にとって有利であるように設定された特別遊技状態実行手段
を備え、
前記振分手段は、
前記複数の経路として、前記第1入球手段へ至る第1経路と、前記第2入球手段へ至る第2経路とを備え、
前記特定演出実行手段は、
前記振分先記憶手段に記憶されている前記振り分け先が前記第1経路である場合よりも前記第2経路である場合の方が、前記特定の演出の前記出現確率が高い
ことを特徴とする遊技機。
特徴kT2によれば、振分先記憶手段に記憶されている振り分け先が第1入球手段へ至る第1経路である場合よりも、第1入球手段よりも付与される特典が有利な第2入球手段へ至る第2経路である場合の方が、特定の演出の出現確率が高くなることから、遊技者に対して、特定の演出の出現確率の面からも、起点となる時からN個目の遊技球についての振分手段による振り分け先が第2経路となって欲しいといった期待感を付与することができる。
[特徴kT3]
特徴kT1または特徴kT2に記載の遊技機であって、
前記所定の期間は、前記当選する条件を満たしていると判定された遊技回の終了後における一期間(エンディング期間)である
ことを特徴とする遊技機。
特徴kT3によれば、当選する条件を満たしていると判定された遊技回の終了後における一期間において、当選確率の設定を出現確率で示唆するための特定の演出が実行される。このため、遊技者に対して、特定の演出を出現させる面からも、特別情報が所定の抽選処理において当選する条件を満たして欲しいといった期待感を付与することができる。
[特徴kT4]
特徴kT1から特徴kT3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記振分先記憶手段は、
前記遊技機が起動されてから1個目の遊技球が前記振分手段によって前記複数の経路のうちのいずれの経路に振り分けられたかを振り分け先として記憶する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴kT4によれば、振分先記憶手段は、遊技機が起動されてから1個目の遊技球が振分手段によっていずれの経路に振り分けられたかを振り分け先として記憶する手段を備えるので、例えば、朝に遊技機が起動される場合に、遊技者は、朝一に遊技を行うことによって、遊技機が起動されてから1個目の遊技球が振分手段によっていずれの経路に振り分けられたかを観察して、特定の演出の出現確率を推測することができる。したがって、特徴kT4によれば、遊技者に対して、朝一から遊技を行うことを積極的に促すことができる。
<特徴kU群>
特徴kU群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態の変形例9から抽出される。
[特徴kU1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の抽選処理(低確率モード用の当否テーブルを参照する当たり抽選)において当選する条件を満たすか否かを判定する判定手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図270の当たり判定処理)と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技回用動作が開始されてから前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図267の遊技回制御処理)と、
前記遊技回において演出を実行する遊技回演出実行手段(音声発光制御基板91側のMPU92と、MPU92によって実行される図282の遊技回演出設定処理)と、
遊技球を発射する発射手段と、
到達した遊技球を複数の経路に振り分ける振分手段(振り分け機構250)と、
を備える遊技機において、
前記所定の抽選処理における当選確率の設定を外部からの操作を受け付けることによって変更可能な設定変更処理を実行する設定変更手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図266の設定変更処理)と、
所定の期間において、前記当選確率の設定を示唆する画像(設定示唆用絵柄PY)を含む特定の演出を所定の出現確率となるように実行する特定演出実行手段と、
起点となる時から前記振分手段に到達した遊技球の数がN個(Nは1以上の整数)となったときに、当該N個目の遊技球が前記振分手段によって前記複数の経路のうちのいずれの経路に振り分けられたかを振り分け先として記憶する振分先記憶手段(RAM64の各種フラグ記憶エリア64gに記憶されている初回変動第1図柄フラグおよび初回変動第2図柄フラグと、音声発光制御基板91側のMPU92と、MPU92によって実行される図310の入球時の更新処理)と、
を備え、
前記特定演出実行手段は、
演出を実行するための複数の演出期間の中から、前記特定の演出を実行するための前記所定の期間を、前記振分先記憶手段に記憶されている前記振り分け先に基づいて決定する実行期間決定手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴kU1によれば、設定変更手段によって、所定の抽選処理における当選確率の設定が外部からの操作を受け付けることによって変更され、振分先記憶手段によって、起点となる時からN個目の遊技球が振分手段によって複数の経路のうちのいずれの経路に振り分けられたかが振り分け先として記憶され、特定演出実行手段によって、所定の期間において、当選確率の設定を示唆する画像を含む特定の演出が所定の出現確率となるように実行される。さらに、特定演出実行手段に備えられる実行期間決定手段によって、演出を実行するための複数の演出期間の中から、特定の演出を実行するための前記所定の期間が、演出種別記憶手段に記憶されている演出の種別に基づいて決定される。このため、遊技者は、起点となる時からN個目の遊技球が振分手段によっていずれの経路に振り分けられたかを観察して、その振り分け先をまず記憶する。その後、遊技者は、先に記憶した振り分け先から、特定の演出が出現する前記所定の期間を推定して、その所定の期間において、上記特定の演出が出現するのを待ち、出現した特定の演出から、当選確率の設定がいずれであるかを推測することができる。特定の演出を実行する所定の期間が固定されている比較例の遊技機を考えたとき、比較例の遊技機によれば、遊技機の機種だけに依存して特定の演出を実行する期間が決まる。これに対して、特徴kU1によれば、遊技機の機種だけに依存して特定の演出を実行する期間が決まる訳ではないので、遊技者は、当選確率の設定の推測に必要となる特定の演出の出現期間についてランダム性を強く感じ、起点となる時からN個目の遊技球が振分手段によっていずれの経路に振り分けられたかを考慮に入れるといった遊技者の技量次第で、特定の演出を実行する期間を正確に把握し、ひいては当選確率の設定を正確に推測することができる。したがって、遊技者の積極的な技術介入を促すことができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴kU1によれば、遊技者は、特定の演出の出現期間を推定するためには、起点となる時から振分手段に到達した遊技球の数がN個となるときに遊技を行う必要があることから、遊技者に対して、このN個となる遊技回に遊技を行うことを積極的に促すことができる。
特徴kU1の遊技機が複数台設置されている場合に、遊技者は、各台において、起点となる時から振分手段に到達した遊技球の数がN個となるときに遊技を行うことで、特定の演出が出現し易い台を自身の手で生み出すことができる。
[特徴kU2]
特徴kU1に記載の遊技機であって、
遊技球が入球可能な第1入球手段(第1始動口233)と、
遊技球が入球可能な第2入球手段(第2始動口234)と、
を備え、
前記情報取得手段における前記取得条件は、前記第1入球手段への遊技球の入球または前記第2入球手段への遊技球の入球であり、
さらに、
前記判定手段によって前記当選する条件が満たされたと判定されたことに基づいて、遊技者に特典を付与する特別遊技状態を実行する手段であって、前記第2入球手段への遊技球の入球に基づいて実行される前記特別遊技状態において遊技者に付与される前記特典が、前記第1の入球部への遊技球の入球に基づいて実行される前記特別遊技状態において遊技者に付与される前記特典よりも遊技者にとって有利であるように設定された特別遊技状態実行手段
を備え、
前記振分手段は、
前記複数の経路として、前記第1入球手段へ至る第1経路と、前記第2入球手段へ至る第2経路とを備え、
前記実行期間決定手段は、
前記振分先記憶手段に記憶されている前記振り分け先が前記第1経路である場合よりも前記第2経路である場合の方が、実行される確率が高い演出についての演出期間となるように、前記所定の期間の決定を行う手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴kU2によれば、振分先記憶手段に記憶されている振り分け先が第1入球手段へ至る第1経路である場合よりも、第1入球手段よりも付与される特典が有利な第2入球手段へ至る第2経路である場合の方が、実行される確率が高い演出についての演出期間となるように、所定の期間の決定がなされることから、遊技者に対して、所定の期間の発生頻度の面からも、起点となる時からN個目の遊技球についての振分手段による振り分け先が第2経路となって欲しいといった期待感を付与することができる。
[特徴kU3]
特徴kU1または特徴kU2に記載の遊技機であって、
前記実行期間決定手段において決定の対象となる前記複数の演出期間は、前記遊技回における前記演出を実行するための第1の期間と、前記当選する条件を満たしていると判定された遊技回の終了後における第2の期間(エンディング期間)と、を少なくとも含む
ことを特徴とする遊技機。
特徴kU3によれば、遊技回における演出を実行するための第1の期間と、当選する条件を満たしていると判定された遊技回の終了後における第2の期間と、を少なくとも含む複数の期間のいずれかにおいて、当選確率の設定を出現確率で示唆するための特定の演出が実行される。第2の期間は当選する条件を満たして初めて発生することから、第1の期間の方が第2の期間より発生頻度が高い。このため、特定の演出を実行する所定の期間が第1の期間に決定されて特定の演出が実行される機会が多くなって欲しいといった期待感を、遊技者に付与することができる。
[特徴kU4]
特徴kU1から特徴kU3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記振分先記憶手段は、
起点となる時から1個目の遊技球が前記振分手段によって前記複数の経路のうちのいずれの経路に振り分けられたかを振り分け先として記憶する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴kU4によれば、振分先記憶手段は、遊技機が起動されてから1個目の遊技球が振分手段によっていずれの経路に振り分けられたかを振り分け先として記憶する手段を備えるので、例えば、朝に遊技機が起動される場合に、遊技者は、朝一に遊技を行うことによって、遊技機が起動されてから1個目の遊技球が振分手段によっていずれの経路に振り分けられたかを観察して、特定の演出の出現期間を推定することができる。したがって、特徴kU4によれば、遊技者に対して、朝一から遊技を行うことを積極的に促すことができる。
<特徴kV群>
特徴kV群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態の変形例10から抽出される。
[特徴kV1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の抽選処理(低確率モード用の当否テーブルを参照する当たり抽選)において当選する条件を満たすか否かを判定する判定手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図270の当たり判定処理)と、
を備える遊技機において、
前記所定の抽選処理における当選確率の設定を外部からの操作を受け付けることによって変更可能な設定変更処理を実行する設定変更手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図266の設定変更処理)と、
所定の期間において、前記当選確率の設定を示唆する画像(設定示唆用絵柄PY)を含む特定の演出を所定の出現確率となるように実行する特定演出実行手段と、
前記所定の出現確率の程度を定めるための程度パラメータを導出する程度パラメータ導出手段(出現確率抽選)と、
を備え、
前記特定演出実行手段は、
前記所定の出現確率が前記程度パラメータに基づいた出現確率となるように、前記特定の演出を実行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴kV1によれば、設定変更手段によって、所定の抽選処理における当選確率の設定が外部からの操作を受け付けることによって変更され、程度パラメータ導出手段によって、特定の演出の出現確率の程度を定めるための程度パラメータが導出され、特定演出実行手段によって、所定の期間において、当選確率の設定を示唆する画像を含む特定の演出が、程度パラメータ導出手段によって導出された程度パラメータに基づいた出現確率となるように実行される。当選確率の設定を示唆する画像を含む特定の演出を、所定の期間において、予め定められた出現確率で実行する比較例の遊技機を考えたとき、比較例の遊技機によれば、遊技機の機種だけに依存して特定の演出の出現確率が決まる。これに対して、特徴kV1によれば、特定の演出は程度パラメータ導出手段によって導出された程度パラメータに基づいた出現確率となるように実行されることから、遊技機の機種だけに依存して特定の演出の出現確率が決まる訳ではないので、遊技者は、特定の演出の出現確率についてランダム性を感じる。このため、特徴kV1の遊技機によれば、当選確率の設定を示唆する画像を含む特定の演出が出現し易い状態にあることへの期待感を、遊技者に付与することができる。
[特徴kV2]
特徴kV1に記載の遊技機であって、
前記程度パラメータ導出手段によって導出された前記程度パラメータに対応した演出を実行する程度パラメータ演出実行手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴kV2によれば、遊技者は、程度パラメータに対応した演出を、予め観察して記憶し、その後、その記憶した演出から、所定の期間における上記特定の演出の出現確率の程度を推測することができる。したがって、遊技者は、当選確率の設定を示唆する画像を含む特定の演出の出現確率を推測することができる。
[特徴kV3]
特徴kV2に記載の遊技機であって、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技回用動作が開始されてから前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図267の遊技回制御処理を備え、
前記程度パラメータ導出手段は、
抽選によって、予め定めた複数の候補から前記程度パラメータを決定する手段を備え、
前記程度パラメータ演出実行手段は、
起点となる時から前記遊技回の実行回数が所定回数となるまでの期間内において、前記程度パラメータに対応した演出を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴kV3によれば、遊技者は、特定の演出の出現確率を推測するためには、起点となる時から遊技回の実行回数が所定回数となるまでの期間に遊技を行う必要があることから、遊技者に対して、この期間に遊技を行うことを積極的に促すことができる。例えば、起点が遊技機の起動時とすれば、特徴kV3によれば、遊技者に対して、朝一から遊技を行うことを積極的に促すことができる。
[特徴kV4]
特徴kV3に記載の遊技機であって、
前記遊技回において、前記特別情報が前記所定の抽選処理において当選する条件を満たしていると判定された場合に、当該遊技回の終了後に特典を付与する特典付与手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図274の大入賞口開閉処理)を備え、
前記所定の期間は、前記当選する条件を満たしていると判定された遊技回の終了後における一期間(エンディング期間)である
ことを特徴とする遊技機。
特徴kV4によれば、特別情報が所定の抽選処理において当選する条件を満たしていると判定された場合に、特典付与手段によって、当該遊技回の終了後に特典が付与され、特定演出実行手段によって、当選する条件を満たしていると判定された遊技回の終了後における一期間において、当選確率の設定を出現確率で示唆するための特定の演出が実行される。このため、遊技者に対して、特定の演出を出現させる面からも、特別情報が所定の抽選処理において当選する条件を満たして欲しいといった期待感を付与することができる。
<特徴kW群>
特徴kW群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第5実施形態の変形例11とから抽出される。
[特徴kW1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段が記憶した前記特別情報が所定の抽選処理(低確率モード用の当否テーブルを参照する当たり抽選)において当選する条件を満たすか否かを判定する判定手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図270の当たり判定処理)と、
を備える遊技機において、
前記所定の抽選処理における当選確率の設定を外部からの操作を受け付けることによって変更可能な設定変更処理を実行する設定変更手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図266の設定変更処理)と、
所定の期間において、前記当選確率の設定を示唆する画像(設定示唆用絵柄PY)を含む特定の演出を所定の出現確率となるように実行する特定演出実行手段と、
前記所定の出現確率の程度を定めるための程度パラメータを導出する程度パラメータ導出手段(出現期間抽選)と、
を備え、
前記特定演出実行手段は、
演出を実行するための複数の演出期間の中から、前記特定の演出を実行するための前記所定の期間を、前記程度パラメータ導出手段によって導出された前記程度パラメータに基づいて決定する実行期間決定手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴kW1によれば、設定変更手段によって、所定の抽選処理における当選確率の設定が外部からの操作を受け付けることによって変更され、程度パラメータ導出手段によって、特定の演出の出現確率の程度を定めるための程度パラメータが導出され、特定演出実行手段によって、所定の期間において、当選確率の設定を示唆する画像を含む特定の演出が実行される。さらに、特定演出実行手段に備えられる実行期間決定手段によって、演出を実行するための複数の演出期間の中から、特定の演出を実行するための前記所定の期間が、程度パラメータ導出手段によって導出された程度パラメータに基づいて決定される。当選確率の設定を示唆する画像を含む特定の演出を実行する期間が固定されている比較例の遊技機を考えたとき、比較例の遊技機によれば、遊技機の機種だけに依存して特定の演出を実行する期間が決まる。これに対して、特徴kW1によれば、遊技機の機種だけに依存して特定の演出を実行する期間が決まる訳ではないので、遊技者は、当選確率の設定の推測に必要となる特定の演出の出現期間についてランダム性を感じる。出現期間が変われば、通常、出現頻度が変わるため、遊技者は、特定の演出の出現し易さについてもランダム性を感じる。このため、特徴kW1の遊技機によれば、当選確率の設定を示唆する画像を含む特定の演出が出現し易い状態にあることへの期待感を、遊技者に付与することができる。
[特徴kW2]
特徴kW1に記載の遊技機であって、
起点となる時から所定の期間内において、前記程度パラメータ導出手段によって導出された前記程度パラメータに対応した演出を実行する程度パラメータ演出実行手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴kW2によれば、遊技者は、程度パラメータに対応した演出を、予め観察して記憶し、その後、その記憶した演出から、当選確率の設定を示唆する画像を含む特定の演出が出現する期間を予測することができる。
[特徴kW3]
特徴kW2に記載の遊技機であって、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技回用動作が開始されてから前記遊技回用動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図267の遊技回制御処理)を備え、
前記程度パラメータ導出手段は、
抽選によって、予め定めた複数の候補から前記程度パラメータを決定する手段を備え、
前記程度パラメータ演出実行手段は、
起点となる時から前記遊技回の実行回数が所定回数となるまでの期間内において、前記程度パラメータに対応した演出を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴kW3によれば、遊技者は、特定の演出の出現期間を推定するためには、起点となる時から遊技回の実行回数が所定回数となるまでの期間に遊技を行う必要があることから、遊技者に対して、この期間に遊技を行うことを積極的に促すことができる。例えば、起点が遊技機の起動時とすれば、特徴kW3によれば、遊技者に対して、朝一から遊技を行うことを積極的に促すことができる。
[特徴kW4]
特徴kW3に記載の遊技機であって、
前記遊技回において、前記特別情報が前記所定の抽選処理において当選する条件を満たしていると判定された場合に、当該遊技回の終了後に特典を付与する特典付与手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図274の大入賞口開閉処理)を備え、
前記実行期間決定手段において決定の対象となる前記複数の演出期間は、前記遊技回における前記演出を実行するための第1の期間と、前記当選する条件を満たしていると判定された遊技回の終了後における第2の期間(エンディング期間)と、を少なくとも含む
ことを特徴とする遊技機。
特徴kW4によれば、遊技回における演出を実行するための第1の期間と、当選する条件を満たしていると判定された遊技回の終了後における第2の期間と、を少なくとも含む複数の期間のいずれかにおいて、当選確率の設定を出現確率で示唆するための特定の演出が実行される。第2の期間は当選する条件を満たして初めて発生することから、第1の期間の方が第2の期間より発生頻度が高い。このため、特定の演出を実行する所定の期間が第1の期間に決定されて特定の演出が実行される機会が多くなって欲しいといった期待感を、遊技者に付与することができる。
<特徴lA群>
特徴lA群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴lA1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図353の遊技回制御処理)と、
第1の状態(低頻度サポートモード)を少なくとも含む複数の状態を特定可能な状態情報(高頻度サポートモードフラグ)を記憶する状態記憶手段(各種フラグ記憶エリア)と、
を備える遊技機において、
前記遊技回実行手段は、
前記特別情報が前記所定の条件を満たすものである場合に、記憶された前記状態情報を前記第1の状態以外の状態を特定する情報から前記第1の状態を特定する情報に移行させる手段であって、前記状態情報を移行させるタイミングが異なる移行モードとして、前記タイミングを前記遊技回の開始時とする第1の移行モード(先落ちモード)と、前記タイミングを前記遊技回の終了時とする第2の移行モード(後落ちモード)と、を少なくとも有し、第1の条件が成立したとき(モード選択抽選の結果が先落ちモードであるとき)に前記第1の移行モードを実行可能とし、第2の条件が成立したとき(モード選択抽選の結果が後落ちモードであるとき)に前記第2の移行モードを実行可能とする状態情報移行手段(図358の当たり判定処理におけるステップSl1104、Sx1110~Sx1116)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴lA1によれば、特別情報が所定の条件を満たすものである場合に、状態記憶手段に記憶された状態情報が第1の状態以外の状態を特定する情報から第1の状態を特定する情報に移行されるが、この移行されるタイミングが遊技回の開始時となる第1の移行モードと、遊技回の終了時となる第2の移行モードと、の間で切り替えられる。このため、特徴lA1によれば、特別情報が所定の条件を満たすときの遊技回において、状態情報が移行された後の第1の状態を特定する情報に基づく遊技と、状態情報が移行される前の第1の状態以外の状態を特定する情報に基づく遊技と、の2通りで遊技がなされる。したがって、特徴lA1によれば、遊技回における遊技の態様についての幅を広げることができ、遊技の興趣向上を図ることができるという効果を奏する。
[特徴lA2]
特徴lA1に記載の遊技機であって、
遊技球が入球可能な入球手段と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能または困難にする状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能または容易にする状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1の制御モードと、前記第1の制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2の制御モードと、を少なくとも有する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記状態記憶手段に記憶されている前記状態情報が前記第1の状態以外の状態(高頻度サポートモード)を特定する情報であるときに、前記第2の制御モードを実行可能とし、前記状態記憶手段に記憶されている前記状態情報が前記第1の状態(低頻度サポートモード)を特定する情報であるときに、前記第1の制御モードを実行可能とする
ことを特徴とする遊技機。
特徴lA2によれば、補助手段の状態を遷移させる制御モードが、状態記憶手段に記憶されている状態情報に応じて切り替わる。このため、特徴lA2によれば、遊技者は、補助手段の状態を目視によって観察することによって、状態情報の現在の状態を推測することが可能となる。したがって、遊技の興趣向上を一層図ることができる。
[特徴lA3]
特徴lA2に記載の遊技機であって、
前記判定手段は、
前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1の判定モード(低確率モード)と、前記第1の判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2の判定モード(高確率モード)と、を有し、
前記遊技回実行手段は、
前記遊技回の開始時に、当該遊技回における前記判定手段による前記判定を前記第1の判定モードと前記第2の判定モードとのうちのいずれで実行するかを決定する判定モード決定手段(図357の転落判定処理)と、
前記判定モード決定手段によって前記第1の判定モードで前記判定を実行することが決定された前記遊技回の開始時に、前記状態情報を前記第1の状態以外の状態を特定する情報から前記第1の状態(低頻度サポートモード)を特定する情報に移行させる手段(図357の転落判定処理におけるステップSl1004,Sx1005,Sx1007)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴lA3によれば、所定の条件を満たす特別情報に対応する遊技回であって第1の条件が成立して第1の移行モードで実行される遊技回と、判定モード決定手段によって第1の判定モードで判定を実行することが決定された遊技回と、のいずれの場合にも、その遊技回の開始時に、状態情報は第1の状態以外の状態を特定する情報から第1の状態を特定する情報に移行させられ、その状態情報の変化と連動して補助手段の状態が第1の制御モードに移行させられる。このため、遊技者は、遊技回の開始時に補助手段の状態が第1の制御モードとなったことを観察した場合に、今回の遊技回が、所定の条件を満たす特別情報に対応する遊技回であって第1の条件が成立して第1の移行モードで実行される遊技回と、判定モード決定手段によって第1の判定モードで判定を実行することが決定された遊技回との内のいずれであるかは不明だが、両遊技回の内のいずれかに絞られたと推測することができる。換言すれば、両遊技回の内のいずれであるかについては、状態情報の変化と連動する補助手段の状態の変化から遊技者に推測されてしまうことを抑制できる。したがって、特徴lA3によれば、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をより一層図ることができる。
[特徴lA4]
特徴lA2または特徴lA3に記載の遊技機であって、
前記判定手段は、
前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1の判定モード(低確率モード)と、前記第1の判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2の判定モード(高確率モード)と、を有し、
前記遊技回実行手段は、
前記遊技回の開始時に、当該遊技回における前記判定手段による前記判定を前記第1の判定モードと前記第2の判定モードとのうちのいずれで実行するかを決定する判定モード決定手段(図357の転落判定処理)と、
前記特別情報が前記所定の条件を満たすものでなく、かつ前記判定モード決定手段によって前記第2の判定モードで前記判定を実行することが決定された前記遊技回において、前記状態情報を前記第1の状態以外の状態を特定する情報に維持させる手段(図357の転落判定処理におけるステップSl1003によるNO判定、図358の当たり判定処理におけるステップSl1104によるNO判定)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴lA4によれば、所定の条件を満たす特別情報に対応する遊技回であって第2の条件が成立して第2の移行モードで実行される遊技回と、特別情報が所定の条件を満たすものでなく、かつ判定モード決定手段によって第2の判定モードで判定を実行することが決定された遊技回(外れ時の遊技回)と、のいずれの場合にも、その遊技回において、状態情報は第1の状態以外の状態を特定する情報に維持される。このため、遊技者は、遊技回において、補助手段の状態が第2の制御モードを継続していることを観察した場合に、今回の遊技回が、所定の条件を満たす特別情報に対応する遊技回であって第2の条件が成立して第2の移行モードで実行される遊技回と、特別情報が所定の条件を満たすものでなく、かつ判定モード決定手段によって第2の判定モードで判定を実行することが決定された遊技回との内のいずれであるかは不明だが、両遊技回の内のいずれかに絞られたと推測することができる。換言すれば、両遊技回の内のいずれであるかについては、補助手段の状態から遊技者に推測されてしまうことを抑制できる。したがって、特徴lA4によれば、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をより一層図ることができる。
[特徴lA5]
特徴lA1から特徴lA4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記状態情報移行手段は、
前記状態情報が前記第1の状態を特定する情報から前記第1の状態以外の状態を特定する情報に移行された後における前記遊技回の実行回数が前記所定の回数に達した後の遊技回であり、かつ、前記特別情報が前記所定の条件を満たすものである場合に、前記状態情報を移行させることを行う手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴lA5によれば、状態情報が第1の状態を特定する情報から第1の状態以外の状態を特定する情報に移行された後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した後の遊技回であり、かつ、特別情報が所定の条件を満たすものである場合において、遊技の態様についての幅を広げることができる。
<特徴lB群>
特徴lB群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴lB1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図353の遊技回制御処理)と、
前記遊技回において演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機において、
前記演出実行手段は、
前記特別情報が前記所定の条件を満たすことを第1の条件(当たり抽選において大当たりに当選すること)とし、前記第1の条件が成立した第1の結果と、前記第1の条件よりも遊技者にとって有利度合いが低い第2の条件(外れリーチを発生すると判定されること)が成立した第2の結果と、前記第2の条件よりも遊技者にとって有利度合いが低い第3の条件(転落抽選において当選すること)が成立した第3の結果と、のうちのいずれに該当するかを告知する結果告知演出を実行する結果告知演出手段と、
前記結果告知演出の前に所定演出を実行する手段であって、前記所定演出として、前記第1の結果と前記第3の結果と内のいずれかに該当すること示唆する第1示唆演出(生死バトル演出)と、前記第1の結果と前記第2の結果と内のいずれかに該当すること示唆する第2示唆演出(優勢バトル演出)と、のうちのいずれか一方を実行する所定演出実行手段と、
を備える遊技機。
特徴lB1によれば、遊技回において、特別情報が所定の条件を満たすといった第1の条件が成立した第1の結果と、第1の条件よりも遊技者にとって有利度合いが低い第2の条件が成立した第2の結果と、第2の条件よりも遊技者にとって有利度合いが低い第3の条件が成立した第3の結果と、のうちのいずれに該当するかを告知する結果告知演出が実行されるが、この結果告知演出の前に所定演出が実行される。所定演出としては、第1の結果と第3の結果と内のいずれかに該当すること示唆する第1示唆演出と、第1の結果と第2の結果と内のいずれかに該当すること示唆する第2示唆演出と、のうちのいずれか一方が実行される。従来、3つの結果を示唆演出する場合には、第1の結果、第2の結果、および第3の結果の内のいずれかに該当することを示唆することが一般的であるが、この場合には、示唆演出が一種類に限られてしまう。これに対して、特徴lB1によれば、第1の結果と第3の結果と内のいずれかに該当すること示唆する第1示唆演出と、第1の結果と第2の結果と内のいずれかに該当すること示唆する第2示唆演出と、いった2種類の示唆演出を実行することができる。したがって、特徴lB1によれば、遊技回において結果告知演出の前に行う所定演出の態様についての幅を広げることができ、遊技の興趣向上を図ることができるという効果を奏する。
[特徴lB2]
特徴lB1に記載の遊技機であって、
第1の状態(低頻度サポートモード)を少なくとも含む複数の状態を特定可能な状態情報(高頻度サポートモードフラグ)を記憶する状態記憶手段(各種フラグ記憶エリア)を備え、
前記遊技回実行手段は、
前記特別情報が前記所定の条件を満たすものである場合に、記憶された前記状態情報を前記第1の状態以外の状態を特定する情報から前記第1の状態を特定する情報に移行させる手段であって、前記状態情報を移行させるタイミングが異なる移行モードとして、前記タイミングを前記遊技回の開始時とする第1の移行モード(先落ちモード)と、前記タイミングを前記遊技回の終了時とする第2の移行モード(後落ちモード)と、を少なくとも有し、第1の条件が成立したとき(モード選択抽選の結果が先落ちモードであるとき)に前記第1の移行モードを実行可能とし、第2の条件が成立したとき(モード選択抽選の結果が後落ちモードであるとき)に前記第2の移行モードを実行可能とする状態情報移行手段(図358の当たり判定処理におけるステップSl1104、Sx1110~Sx1116)を備え、
前記所定演出実行手段は、
前記第1の移行モードで前記移行が行われる遊技回において前記第1示唆演出を実行し、前記第2の移行モードで前記移行が行われる遊技回において前記第2示唆演出を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴lB2によれば、特別情報が所定の条件を満たすものである場合に、状態記憶手段に記憶された状態情報が第1の状態以外の状態を特定する情報から第1の状態を特定する情報に移行されるが、この移行されるタイミングが遊技回の開始時となる第1の移行モードと、遊技回の終了時となる第2の移行モードと、の間で切り替えられ、第1の移行モードで移行が行われる遊技回において第1示唆演出が実行され、第2の移行モードで移行が行われる遊技回において第2示唆演出が実行される。このため、特徴lB2によれば、特別情報が所定の条件を満たすときの遊技回において、状態情報が移行された後の第1の状態を特定する情報に基づく第1示唆演出と、状態情報が移行される前の第1の状態以外の状態を特定する情報に基づく第2示唆演出と、の2通りで示唆演出がなされる。したがって、特徴lB2によれば、特別情報が所定の条件を満たすものである場合の遊技回における演出の態様についての幅を広げることができ、遊技の興趣向上を一層図ることができるという効果を奏する。
[特徴lB3]
特徴lB2に記載の遊技機であって、
遊技球が入球可能な入球手段と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能または困難にする状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能または容易にする状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1の制御モードと、前記第1の制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2の制御モードと、を少なくとも有する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記状態記憶手段に記憶されている前記状態情報が前記第1の状態以外の状態(高頻度サポートモード)を特定する情報であるときに、前記第2の制御モードを実行可能とし、前記状態記憶手段に記憶されている前記状態情報が前記第1の状態(低頻度サポートモード)を特定する情報であるときに、前記第1の制御モードを実行可能とする
ことを特徴とする遊技機。
特徴lB3によれば、補助手段の状態を遷移させる制御モードが、状態記憶手段に記憶されている状態情報に応じて切り替わる。このため、特徴lB3によれば、遊技者は、補助手段の状態を目視によって観察することによって、状態情報の現在の状態を推測することが可能となる。したがって、遊技の興趣向上をより一層図ることができる。
[特徴lB4]
特徴lB3に記載の遊技機であって、
前記判定手段は、
前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1の判定モード(低確率モード)と、前記第1の判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2の判定モード(高確率モード)と、を有し、
前記遊技回実行手段は、
前記遊技回の開始時に、当該遊技回における前記判定手段による前記判定を前記第1の判定モードと前記第2の判定モードとのうちのいずれで実行するかを決定する判定モード決定手段(図357の転落判定処理)と、
前記判定モード決定手段によって前記第1の判定モードで前記判定を実行することが決定された前記遊技回の開始時に、前記状態情報を前記第1の状態以外の状態を特定する情報から前記第1の状態(低頻度サポートモード)を特定する情報に移行させる手段(図357の転落判定処理におけるステップSl1004,Sx1005,Sx1007)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴lB4によれば、所定の条件を満たす特別情報に対応する遊技回であって第1の条件が成立して第1の移行モードで実行される遊技回と、判定モード決定手段によって第1の判定モードで判定を実行することが決定された遊技回と、のいずれの場合にも、その遊技回の開始時に、状態情報は第1の状態以外の状態を特定する情報から第1の状態を特定する情報に移行させられ、その状態情報の変化と連動して補助手段の状態が第1の制御モードに移行させられる。このため、遊技者は、遊技回の開始時に補助手段の状態が第1の制御モードとなったことを観察した場合に、今回の遊技回が、所定の条件を満たす特別情報に対応する遊技回であって第1の条件が成立して第1の移行モードで実行される遊技回と、判定モード決定手段によって第1の判定モードで判定を実行することが決定された遊技回との内のいずれであるかは不明だが、両遊技回の内のいずれかに絞られたと推測することができる。換言すれば、両遊技回の内のいずれであるかについては、状態情報の変化と連動する補助手段の状態の変化から遊技者に推測されてしまうことを抑制できる。したがって、特徴lB4によれば、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をより一層図ることができる。
[特徴lB5]
特徴lB3または特徴lB4に記載の遊技機であって、
前記判定手段は、
前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1の判定モード(低確率モード)と、前記第1の判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2の判定モード(高確率モード)と、を有し、
前記遊技回実行手段は、
前記遊技回の開始時に、当該遊技回における前記判定手段による前記判定を前記第1の判定モードと前記第2の判定モードとのうちのいずれで実行するかを決定する判定モード決定手段(図357の転落判定処理)と、
前記特別情報が前記所定の条件を満たすものでなく、かつ前記判定モード決定手段によって前記第2の判定モードで前記判定を実行することが決定された前記遊技回において、前記状態情報を前記第1の状態以外の状態を特定する情報に維持させる手段(図357の転落判定処理におけるステップSl1003によるNO判定、図358の当たり判定処理におけるステップSl1104によるNO判定)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴lB5によれば、所定の条件を満たす特別情報に対応する遊技回であって第2の条件が成立して第2の移行モードで実行される遊技回と、特別情報が所定の条件を満たすものでなく、かつ判定モード決定手段によって第2の判定モードで判定を実行することが決定された遊技回(外れ時の遊技回)と、のいずれの場合にも、その遊技回において、状態情報は第1の状態以外の状態を特定する情報に維持される。このため、遊技者は、遊技回において、補助手段の状態が第2の制御モードを継続していることを観察した場合に、今回の遊技回が、所定の条件を満たす特別情報に対応する遊技回であって第2の条件が成立して第2の移行モードで実行される遊技回と、特別情報が所定の条件を満たすものでなく、かつ判定モード決定手段によって第2の判定モードで判定を実行することが決定された遊技回との内のいずれであるかは不明だが、両遊技回の内のいずれかに絞られたと推測することができる。換言すれば、両遊技回の内のいずれであるかについては、補助手段の状態から遊技者に推測されてしまうことを抑制できる。したがって、特徴lB5によれば、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をより一層図ることができる。
[特徴lB6]
特徴lB1から特徴lB5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記状態情報移行手段は、
前記状態情報が前記第1の状態を特定する情報から前記第1の状態以外の状態を特定する情報に移行された後における前記遊技回の実行回数が前記所定の回数に達した後の遊技回であり、かつ、前記特別情報が前記所定の条件を満たすものである場合に、前記状態情報を移行させることを行う手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴lB6によれば、状態情報が第1の状態を特定する情報から第1の状態以外の状態を特定する情報に移行された後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した後の遊技回であり、かつ、特別情報が所定の条件を満たすものである場合において、演出の態様についての幅を広げることができる。
<特徴lC群>
特徴lC群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴lC1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図353の遊技回制御処理)と、
遊技者にとっての有利度合いを変化させることのできる所定の動作を実行可能な所定動作実行手段(電動役物34a、電動役物駆動部34b)と、
前記遊技回において演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機において、
前記遊技回実行手段は、
前記特別情報が前記所定の条件を満たすものである場合に、前記所定動作実行手段による前記所定の動作についての動作態様を、第2の動作態様から、前記第2の動作態様より遊技者にとって有利度合いが低い第1の動作態様に移行させる手段であって、前記動作態様を移行させるタイミングが異なる移行モードとして、前記タイミングを前記遊技回の開始時とする第1の移行モード(先落ちモード)と、前記タイミングを前記遊技回の終了時とする第2の移行モード(後落ちモード)と、を少なくとも有する動作態様移行手段(図358の当たり判定処理におけるステップSl1104、Sx1110~Sx1116)を備え、
前記演出実行手段は、
前記第1の移行モードで前記移行が行われる遊技回において、前記第1演出(生死バトル演出)を実行し、前記第2の移行モードで前記移行が行われる遊技回において、前記第1演出よりも遊技者にとって有利度合いが高いことを示唆する第2演出(優勢バトル演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴lC1によれば、特別情報が所定の条件を満たすものである場合に、所定動作実行手段による所定の動作についての動作態様が、第2の動作態様から、第2の動作態様より遊技者にとって有利度合いが低い第1の動作態様に移行されるが、この移行されるタイミングが遊技回の開始時となる第1の移行モードと、遊技回の終了時となる第2の移行モードと、の間で切り替えられる。そして、第1の移行モードで前記移行が行われる遊技回、すなわち、早くに有利度合いが低い第1の動作に移動する遊技回において、遊技者にとって有利度合いが低い側の第1演出が実行され、第2の移行モードで前記移行が行われる遊技回、すなわち、遅くに有利度合いが低い第1の動作に移動する遊技回において、遊技者にとって有利度合いが高い側の第2演出が実行される。このため、特徴lC1によれば、特別情報が所定の条件を満たすときの遊技回において、所定動作実行手段による前記所定の動作によって遊技者が得られる有利度合いに適合して、遊技者にとっての有利度合いが相違する第1演出と第2演出とを切り替えて行うことができる。したがって、特徴lC1によれば、特別情報が所定の条件を満たすものである場合の遊技回における演出の態様についての幅を広げることができ、遊技の興趣向上を図ることができるという効果を奏する。
[特徴lC2]
特徴lC1に記載の遊技機であって、
前記所定動作実行手段は、
遊技球が入球可能な入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能または困難にする状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能または容易にする状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
を備え、
前記遊技回実行手段は、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1の制御モードと、前記第1の制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2の制御モードと、を少なくとも有し、前記第1の制御モードを実行するによって前記第1の動作態様を実現し、前記第2の制御モードによって前記第2の動作態様を実現する制御手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴lC2によれば、補助手段の状態を遷移させる制御モードを第2の制御モードから第1の制御モードに切り替えることによって、所定動作実行手段による所定の動作についての動作態様を、第2の動作態様から、第2の動作態様より遊技者にとって有利度合いが低い第1の動作態様に移行することができる。したがって、特徴lC2によれば、制御性に優れている。
[特徴lC3]
特徴lC2に記載の遊技機であって、
前記判定手段は、
前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1の判定モード(低確率モード)と、前記第1の判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2の判定モード(高確率モード)と、を有し、
前記遊技回実行手段は、
前記遊技回の開始時に、当該遊技回における前記判定手段による前記判定を前記第1の判定モードと前記第2の判定モードとのうちのいずれで実行するかを決定する判定モード決定手段(図357の転落判定処理)と、
前記判定モード決定手段によって前記第1の判定モードで前記判定を実行することが決定された前記遊技回の開始時に、前記所定動作実行手段による前記所定の動作についての動作態様を、前記第2の動作態様から前記第1の動作態様に移行させる手段(図357の転落判定処理におけるステップSl1004,Sx1005,Sx1007)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴lC3によれば、所定の条件を満たす特別情報に対応する遊技回であって第1の条件が成立して第1の移行モードで実行される遊技回と、判定モード決定手段によって第1の判定モードで判定を実行することが決定された遊技回と、のいずれの場合にも、その遊技回の開始時に、所定動作実行手段による所定の動作についての動作態様は、第2の動作態様から、第2の動作態様より遊技者にとって有利度合いが低い第1の動作態様に移行させる。このため、遊技者は、遊技回の開始時に所定動作実行手段による所定の動作についての動作態様が第1の動作態様となったことを観察した場合に、今回の遊技回が、所定の条件を満たす特別情報に対応する遊技回であって第1の条件が成立して第1の移行モードで実行される遊技回と、判定モード決定手段によって第1の判定モードで判定を実行することが決定された遊技回との内のいずれであるかは不明だが、両遊技回の内のいずれかに絞られたと推測することができる。換言すれば、両遊技回の内のいずれであるかについては、所定動作実行手段の動作態様の変化から遊技者に推測されてしまうことを抑制できる。したがって、特徴lC3によれば、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をより一層図ることができる。
[特徴lC4]
特徴lC2または特徴lC3に記載の遊技機であって、
前記判定手段は、
前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1の判定モード(低確率モード)と、前記第1の判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2の判定モード(高確率モード)と、を有し、
前記遊技回実行手段は、
前記遊技回の開始時に、当該遊技回における前記判定手段による前記判定を前記第1の判定モードと前記第2の判定モードとのうちのいずれで実行するかを決定する判定モード決定手段(図357の転落判定処理)と、
前記特別情報が前記所定の条件を満たすものでなく、かつ前記判定モード決定手段によって前記第2の判定モードで前記判定を実行することが決定された前記遊技回において、前記所定動作実行手段による前記所定の動作についての動作態様を、前記第2の動作態様に維持させる手段(図357の転落判定処理におけるステップSl1003によるNO判定、図358の当たり判定処理におけるステップSl1104によるNO判定)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴lC4によれば、所定の条件を満たす特別情報に対応する遊技回であって第2の条件が成立して第2の移行モードで実行される遊技回と、特別情報が所定の条件を満たすものでなく、かつ判定モード決定手段によって第2の判定モードで判定を実行することが決定された遊技回(外れ時の遊技回)と、のいずれの場合にも、その遊技回において、所定動作実行手段による前記所定の動作についての動作態様は第2の動作態様に維持される。このため、遊技者は、遊技回において、所定動作実行手段による所定の動作についての動作態様が第2の動作態様を継続していることを観察した場合に、今回の遊技回が、所定の条件を満たす特別情報に対応する遊技回であって第2の条件が成立して第2の移行モードで実行される遊技回と、特別情報が所定の条件を満たすものでなく、かつ判定モード決定手段によって第2の判定モードで判定を実行することが決定された遊技回との内のいずれであるかは不明だが、両遊技回の内のいずれかに絞られたと推測することができる。換言すれば、両遊技回の内のいずれであるかについては、所定動作実行手段の動作態様から遊技者に推測されてしまうことを抑制できる。したがって、特徴lC4によれば、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をより一層図ることができる。
<特徴lD群>
特徴lD群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴lD1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図353の遊技回制御処理)と、
第1の状態(低頻度サポートモード)を少なくとも含む複数の状態を特定可能な状態情報(高頻度サポートモードフラグ)を記憶する状態記憶手段(各種フラグ記憶エリア)と、
前記遊技回において演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機において、
前記判定手段は、
前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1の判定モード(低確率モード)と、前記第1の判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2の判定モード(高確率モード)と、を有し、
前記遊技回実行手段は、
前記遊技回の開始時に、当該遊技回における前記判定手段による前記判定を前記第1の判定モードと前記第2の判定モードとのうちのいずれで実行するかを決定する判定モード決定手段(図357の転落判定処理)と、
前記判定モード決定手段によって前記第2の判定モードで前記判定を実行することが決定され(転落抽選に当選せず)、かつ前記特別情報が前記所定の条件を満たすものである(当たり抽選において大当たりに当選した)場合を特定の場合とし、前記特定の場合に係る遊技回の開始時に、記憶された前記状態情報を前記第1の状態以外の状態を特定する情報から前記第1の状態を特定する情報に移行させる処理を行う遊技回開始時状態情報移行手段(図358の当たり判定処理におけるステップSl1104、Sx1110~Sx1116)と、
前記特定の場合に係る遊技回の終了時に、記憶された前記状態情報を前記第1の状態以外の状態を特定する情報から前記第1の状態を特定する情報に移行させる処理を行う遊技回終了時状態情報移行手段(図363の遊技状態移行処理におけるステップSl1606)と、
第1の条件が成立したとき(モード選択抽選の結果が先落ちモードであるとき)に前記遊技回開始時状態情報移行手段による処理を実行可能とし、第2の条件が成立したとき(モード選択抽選の結果が後落ちモードであるとき)に前記遊技回終了時状態情報移行手段による処理を実行可能とする移行切替手段と、
を備え、
前記演出実行手段は、
前記特定の場合に係る遊技回において、前記判定モード決定手段によって前記第1の判定モードで前記判定を実行することが決定されたこと(転落抽選に当選)と、前記特別情報が前記所定の条件を満たすものとなったこと(当たり抽選において大当たり当選)と、のいずれかに該当することを示唆する示唆演出(生死バトル演出)を実行する第1の示唆演出手段と、
前記特定の場合に係る遊技回において、前記判定モード決定手段によって前記第2の判定モードで前記判定を実行することが決定され、かつ前記特別情報が前記所定の条件を満たさないものとなったことと、前記特別情報が前記所定の条件を満たすものとなったことと、のいずれかに該当することを示唆する示唆演出(優勢バトル演出)を実行する第2の示唆演出手段と、
前記第1の条件が成立したときに前記第1の示唆演出手段による示唆演出を実行可能とし、前記第2の条件が成立したときに前記第2の示唆演出手段による示唆演出を実行可能とする示唆演出切替手段(図373の保証遊技回数後の演出パターン設定処理におけるステップSl2603~Sx2608)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴lD1によれば、判定モード決定手段によって第2の判定モードで前記判定を実行することが決定され、かつ特別情報が所定の条件を満たす場合(=特定の場合)に係る遊技回の開始時に、状態情報が第1の状態以外の状態を特定する情報から第1の状態を特定する情報に移行されるとともに、判定モード決定手段によって第1の判定モードで判定を実行することが決定されたことと、特別情報が前記所定の条件を満たすものとなったことと、のいずれかに該当することを示唆する示唆演出が実行される。判定モード決定手段によって第1の判定モードで前記判定を実行することが決定されることは、特別情報が所定の条件を満たす確率が低くなることであることから、遊技者にとっての有利度合いが低くなってしまう。一方、特別情報が所定の条件を満たすものとなることは、遊技者にとって有利度合いが高くなることである。このため、特徴lD1によれば、状態情報を第1の状態を特定する情報に移行するタイミングが、遊技者の開始時である場合に、遊技者にとって有利度合いが低いことと、遊技者にとって有利度合いが高いこととと、のいずれかに該当することを示唆する示唆演出が実行されることになる。状態情報が第1の状態以外の状態を特定する情報から第1の状態を特定する情報に移行されることが、遊技者に不利益を与えるものであると仮定するなら、特徴lD1によれば、遊技回が開始される時点で遊技者は不利益を受けることになり、そのことを告知する前に、遊技者にとって有利度合いが低いことと、遊技者にとって有利度合いが高いこととと、のいずれかに該当することを示唆する示唆演出を行うことができる。したがって、特徴lD1によれば、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができ、その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴lD1によれば、判定モード決定手段によって第2の判定モードで前記判定を実行することが決定され、かつ特別情報が所定の条件を満たす場合(=特定の場合)に係る遊技回の終了時に、状態情報が第1の状態以外の状態を特定する情報から第1の状態を特定する情報に移行されるとともに、判定モード決定手段によって第2の判定モードで判定を実行することが決定され、かつ特別情報が所定の条件を満たさないものとなったことと、特別情報が所定の条件を満たすものとなったことと、のいずれかに該当することを示唆する示唆演出が実行される。判定モード決定手段によって第2の判定モードで判定を実行することが決定され、かつ特別情報が所定の条件を満たさないということは、遊技者にとっての有利でも不利でもない状態ということができる。一方、特別情報が所定の条件を満たすものとなることは、遊技者にとって有利度合いが高くなることである。このため、特徴lD1によれば、状態情報を第1の状態を特定する情報に移行するタイミングが、遊技者の終了時である場合に、遊技者にとって有利でも不利でもないことと、遊技者にとって有利度合いが高いこととと、のいずれかに該当することを示唆する示唆演出が実行されることになる。状態情報が第1の状態以外の状態を特定する情報から第1の状態を特定する情報に移行されることが、遊技者に不利益を与えるものであると仮定するなら、特徴lD1によれば、遊技回が終了するまで遊技者は不利益を受けることはないことから、その遊技回において、遊技者にとって有利でも不利でもないこととと、遊技者にとって有利度合いが高いこととと、のいずれかに該当することを示唆する示唆演出を行うことができる。したがって、特徴lD1によれば、遊技者に期待感を付与することができ、その結果、遊技の興趣向上を一層図ることができる。
さらに、特徴lD1によれば、判定モード決定手段によって第2の判定モードで前記判定を実行することが決定され、かつ特別情報が所定の条件を満たす場合(=特定の場合)に係る遊技回において、第1の示唆演出手段による示唆演出と第2の示唆演出手段による示唆演出との2通りで演出がなされる。したがって、特徴lD1によれば、特定の場合に係る遊技回における演出の態様についての幅を広げることができ、遊技の興趣向上を図ることができるという効果を奏する。
[特徴lD2]
特徴lD1に記載の遊技機であって、
遊技球が入球可能な入球手段と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能または困難にする状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能または容易にする状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1の制御モードと、前記第1の制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2の制御モードと、を少なくとも有する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記状態記憶手段に記憶されている前記状態情報が前記第1の状態以外の状態(高頻度サポートモード)を特定する情報であるときに、前記第2の制御モードを実行可能とし、前記状態記憶手段に記憶されている前記状態情報が前記第1の状態(低頻度サポートモード)を特定する情報であるときに、前記第1の制御モードを実行可能とする
ことを特徴とする遊技機。
特徴lD2によれば、補助手段の状態を遷移させる制御モードが、状態記憶手段に記憶されている状態情報に応じて切り替わる。このため、特徴lD2によれば、遊技者は、補助手段の状態を目視によって観察することによって、状態情報の現在の状態を推測することが可能となる。したがって、遊技の興趣向上を一層図ることができる。
[特徴lD3]
特徴lD1または特徴lD2に記載の遊技機であって、
前記遊技回開始時状態情報移行手段および前記遊技回終了時状態情報移行手段のそれぞれは、
前記状態情報が前記第1の状態を特定する情報から前記第1の状態以外の状態を特定する情報に移行された後における前記遊技回の実行回数が前記所定の回数に達した後の遊技回であり、かつ、前記特定の場合に、前記状態情報を移行させることを行う手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴lD3によれば、状態情報が第1の状態を特定する情報から第1の状態以外の状態を特定する情報に移行された後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した後の遊技回であり、かつ、特別情報が所定の条件を満たすものである場合において、遊技の態様についての幅を広げることができる。
<特徴lE群>
特徴lE群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴lE1]
遊技球が入球可能な入球手段と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1の判定モード(低確率モード)と、前記第1の判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2の判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図353の遊技回制御処理)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能または困難にする状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能または容易にする状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1の制御モードと、前記第1の制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2の制御モードと、を少なくとも有する制御手段と、
前記遊技回において演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機において、
所定の移行条件が成立したことを契機として、前記判定モードを前記第1の判定モードから前記第2の判定モードに移行させるとともに、前記制御モードを前記第1の制御モードから前記第2の制御モードに移行させる判定モード・制御モード移行手段と、
前記遊技回の開始時に、当該遊技回における前記判定手段による前記判定を前記第1の判定モードと前記第2の判定モードとのうちのいずれで実行するかを決定する判定モード決定手段(図357の転落判定処理)と、
前記判定モード決定手段によって前記第1の判定モードで前記判定を実行することが決定された前記遊技回の開始時に、前記判定モードを前記第2の判定モードから前記第1の判定モードに移行させる判定モード移行手段(図357の転落判定処理におけるステップSl1004)と、
前記判定モード・制御モード移行手段によって前記判定モードが前記第1の判定モードから前記第2の判定モードに移行された時を起点として、前記起点からの前記遊技回の実行回数が所定の回数に達するまで、前記制御モードとして前記第2の制御モードを継続させる所定回数前処理手段と、
前記起点からの前記遊技回の実行回数が前記所定の回数に達した後において、前記判定モードが前記第2の判定モードである場合に、前記制御モードとして前記第2の制御モードを継続させ、前記判定モードが前記第2の制御モードから前記第1の判定モードに移行した場合に、前記制御モードを前記第2の制御モードから前記第1の制御モードに移行させる所定回数後処理手段と、
を備え、
前記演出実行手段は、
前記起点からの前記遊技回の実行回数が前記所定の回数に達した後において、前記制御モードとして前記第2の制御モードが継続している場合に、前記判定モード決定手段によって前記第1の判定モードで前記判定を実行することが決定された遊技回(転落抽選に当選した遊技回)、または、前記特別情報が前記所定の条件を満たすものである遊技回(大当たり当選した遊技回)に、所定内容の演出(生死バトル演出)を行う第1演出手段と、
前記特別情報が前記所定の条件を満たすものでなく、かつ前記判定モード決定手段によって前記第2の判定モードで前記判定を実行することが決定された遊技回(外れの遊技回)、または、前記特別情報が前記所定の条件を満たすものである遊技回(大当たり当選した遊技回)に、前記所定内容とは相違する内容の演出(優勢バトル演出)を行う第2演出手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴lE1によれば、判定モードが第2の判定モードに移行された時を起点として、起点からの遊技回の実行回数が所定の回数に達した後において、制御モードが第2の制御モードを継続している場合に、判定モード決定手段によって第1の判定モードで判定を実行することが決定された遊技回、または、特別情報が所定の条件を満たすものである遊技回に、所定内容の演出が実行される。一方、特別情報が前記所定の条件を満たすものでなく、かつ判定モード決定手段によって第2の判定モードで判定を実行することが決定された遊技回、または、特別情報が所定の条件を満たすものである遊技回に、前記所定内容とは相違する内容の演出が実行される。したがって、起点からの遊技回の実行回数が所定の回数に達した後の遊技回において、所定内容の演出と所定内容とは相違する内容の演出との2通りで演出を行うことができることから、演出の態様についての幅を広げることができ、遊技の興趣向上を図ることができるという効果を奏する。
[特徴lE2]
特徴lE1に記載の遊技機であって、
前記起点からの前記遊技回の実行回数が前記所定の回数に達した後において、前記制御モードが前記第2の制御モードに維持されている場合に、前記特別情報が前記所定の条件を満たすものである(大当たりに当選したとき)前記遊技回の開始時に、前記判定モードを前記第2の判定モードから前記第1の判定モードに移行させる手段
を備え、
前記第1演出手段は、
前記所定内容の演出として、前記判定モード決定手段によって前記第1の判定モードで前記判定を実行することが決定されたこと(転落抽選に当選)と、前記特別情報が前記所定の条件を満たすものとなったこと(当たり抽選において大当たり当選)と、のいずれかに該当することを示唆する示唆演出(生死バトル演出)を実行する
ことを特徴とする遊技機。
特徴lE2によれば、起点からの遊技回の実行回数が所定の回数に達した後において、制御モードが第2の制御モードに維持されている場合に、特別情報が所定の条件を満たすものである遊技回の開始時と、判定モード決定手段によって第1の判定モードで判定を実行することが決定された遊技回の開始時に、判定モードは第2の判定モードから第1の判定モードに移行されるとともに、当該遊技回において、判定モード決定手段によって第1の判定モードで判定を実行することが決定されたことと、特別情報が所定の条件を満たすものとなったことと、のいずれかに該当することを示唆する示唆演出が実行される。判定モード決定手段によって第1の判定モードで前記判定を実行することが決定されることは、特別情報が所定の条件を満たす確率が低くなることであることから、遊技者にとっての有利度合いが低くなってしまう。一方、特別情報が所定の条件を満たすものとなることは、遊技者にとって有利度合いが高くなることである。このため、特徴lE2によれば、遊技者にとって有利度合いが低いことと、遊技者にとって有利度合いが高いこととと、のいずれかに該当することを示唆する示唆演出が実行されることになり、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができ、その結果、遊技の興趣向上を一層図ることができる。
[特徴lE3]
特徴lE1または特徴lE2に記載の遊技機であって、
前記第2演出手段は、
前記所定内容とは相違する内容の演出として、前記判定モード決定手段によって前記第2の判定モードで前記判定を実行することが決定され、かつ前記特別情報が前記所定の条件を満たさないものとなったことと(外れ)、前記特別情報が前記所定の条件を満たすものとなったことと、のいずれかに該当することを示唆する示唆演出(優勢バトル演出)を実行する
ことを特徴とする遊技機。
特徴lE3によれば、特別情報が所定の条件を満たすものでなく、かつ判定モード決定手段によって第2の判定モードで判定を実行することが決定された遊技回、または、特別情報が所定の条件を満たすものである遊技回において、遊技者にとって有利でも不利でもないこととと、遊技者にとって有利度合いが高いこととと、のいずれかに該当することを示唆する示唆演出を行うことができる。したがって、特徴lE3によれば、遊技者に期待感を付与することができ、その結果、遊技の興趣向上を一層図ることができる。
<特徴lF群>
特徴lF群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴lF1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図353の遊技回制御処理)と、
第1の状態(低頻度サポートモード)を少なくとも含む複数の状態を特定可能な状態情報(高頻度サポートモードフラグ)を記憶する状態記憶手段(各種フラグ記憶エリア)と、
前記遊技回において演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機において、
前記判定手段は、
前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1の判定モード(低確率モード)と、前記第1の判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2の判定モード(高確率モード)と、を有し、
前記遊技回実行手段は、
前記遊技回の開始時に、当該遊技回における前記判定手段による前記判定を前記第1の判定モードと前記第2の判定モードとのうちのいずれで実行するかを決定する判定モード決定手段(図357の転落判定処理)と、
前記判定モード決定手段によって前記第2の判定モードで前記判定を実行することが決定され(転落抽選に当選せず)、かつ前記特別情報が前記所定の条件を満たすものである(当たり抽選において大当たりに当選した)場合を特定の場合とし、前記特定の場合に係る遊技回の終了時に、記憶された前記状態情報を前記第1の状態以外の状態を特定する情報から前記第1の状態を特定する情報に移行させる処理を行う遊技回終了時状態情報移行手段(図363の遊技状態移行処理におけるステップSl1606)と、
を備え、
前記演出実行手段は、
前記特定の場合に係る遊技回において、前記判定モード決定手段によって前記第2の判定モードで前記判定を実行することが決定され、かつ前記特別情報が前記所定の条件を満たさないものとなったことと、前記特別情報が前記所定の条件を満たすものとなったことと、のいずれかに該当することを示唆する示唆演出(優勢バトル演出)を実行する第1の示唆演出手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴lF1によれば、判定モード決定手段によって第2の判定モードで判定を実行することが決定され、かつ特別情報が所定の条件を満たす場合(=特定の場合)に係る遊技回の終了時に、状態情報が第1の状態以外の状態を特定する情報から第1の状態を特定する情報に移行されるとともに、判定モード決定手段によって第2の判定モードで判定を実行することが決定され、かつ特別情報が所定の条件を満たさないものとなったことと、特別情報が所定の条件を満たすものとなったことと、のいずれかに該当することを示唆する示唆演出が実行される。判定モード決定手段によって第2の判定モードで判定を実行することが決定され、かつ特別情報が所定の条件を満たさないということは、遊技者にとっての有利でも不利でもない状態ということができる。一方、特別情報が所定の条件を満たすものとなることは、遊技者にとって有利度合いが高くなることである。このため、特徴lF1によれば、状態情報を第1の状態を特定する情報に移行するタイミングが、遊技者の終了時である場合に、遊技者にとって有利でも不利でもないことと、遊技者にとって有利度合いが高いこととと、のいずれかに該当することを示唆する示唆演出が実行されることになる。状態情報が第1の状態以外の状態を特定する情報から第1の状態を特定する情報に移行されることが、遊技者に不利益を与えるものであると仮定するなら、特徴lF1によれば、遊技回が終了するまで遊技者は不利益を受けることはないことから、その遊技回において、遊技者にとって有利でも不利でもないこととと、遊技者にとって有利度合いが高いこととと、のいずれかに該当することを示唆する示唆演出を行うことができる。したがって、特徴lF1によれば、遊技者に期待感を付与することができ、その結果、遊技の興趣向上を一層図ることができる。
[特徴lF2]
特徴lF1に記載の遊技機であって、
前記遊技回実行手段は、
前記特定の場合に係る遊技回の開始時に、記憶された前記状態情報を前記第1の状態以外の状態を特定する情報から前記第1の状態を特定する情報に移行させる処理を行う遊技回開始時状態情報移行手段(図358の当たり判定処理におけるステップSl1104、Sx1110~Sx1116)と、
第1の条件が成立したとき(モード選択抽選の結果が先落ちモードであるとき)に前記遊技回開始時状態情報移行手段による処理を実行可能とし、第2の条件が成立したとき(モード選択抽選の結果が後落ちモードであるとき)に前記遊技回終了時状態情報移行手段による処理を実行可能とする移行切替手段と、
を備え、
前記演出実行手段は、
前記特定の場合に係る遊技回において、前記判定モード決定手段によって前記第1の判定モードで前記判定を実行することが決定されたこと(転落抽選に当選)と、前記特別情報が前記所定の条件を満たすものとなったこと(当たり抽選において大当たり当選)と、のいずれかに該当することを示唆する示唆演出(生死バトル演出)を実行する第2の示唆演出手段と、
前記第1の条件が成立したときに前記第2の示唆演出手段による示唆演出を実行可能とし、前記第2の条件が成立したときに前記第1の示唆演出手段による示唆演出を実行可能とする示唆演出切替手段(図373の保証遊技回数後の演出パターン設定処理におけるステップSl2603~Sx2608)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴lF2によれば、判定モード決定手段によって第2の判定モードで判定を実行することが決定され、かつ特別情報が所定の条件を満たす場合(=特定の場合)に係る遊技回の開始時に、状態情報が第1の状態以外の状態を特定する情報から第1の状態を特定する情報に移行されるとともに、判定モード決定手段によって第1の判定モードで判定を実行することが決定されたことと、特別情報が前記所定の条件を満たすものとなったことと、のいずれかに該当することを示唆する示唆演出が実行される。判定モード決定手段によって第1の判定モードで判定を実行することが決定されることは、特別情報が所定の条件を満たす確率が低くなることであることから、遊技者にとっての有利度合いが低くなってしまう。一方、特別情報が所定の条件を満たすものとなることは、遊技者にとって有利度合いが高くなることである。このため、特徴lD1によれば、状態情報を第1の状態を特定する情報に移行するタイミングが、遊技者の開始時である場合に、遊技者にとって有利度合いが低いことと、遊技者にとって有利度合いが高いこととと、のいずれかに該当することを示唆する示唆演出が実行されることになる。状態情報が第1の状態以外の状態を特定する情報から第1の状態を特定する情報に移行されることが、遊技者に不利益を与えるものであると仮定するなら、特徴lF2によれば、遊技回が開始される時点で遊技者は不利益を受けることになり、そのことを告知する前に、遊技者にとって有利度合いが低いことと、遊技者にとって有利度合いが高いこととと、のいずれかに該当することを示唆する示唆演出を行うことができる。したがって、特徴lF2によれば、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができ、その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴lF3]
特徴lF1または特徴lF2に記載の遊技機であって、
遊技球が入球可能な入球手段と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能または困難にする状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能または容易にする状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1の制御モードと、前記第1の制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2の制御モードと、を少なくとも有する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記状態記憶手段に記憶されている前記状態情報が前記第1の状態以外の状態(高頻度サポートモード)を特定する情報であるときに、前記第2の制御モードを実行可能とし、前記状態記憶手段に記憶されている前記状態情報が前記第1の状態(低頻度サポートモード)を特定する情報であるときに、前記第1の制御モードを実行可能とする
ことを特徴とする遊技機。
特徴lF3によれば、補助手段の状態を遷移させる制御モードが、状態記憶手段に記憶されている状態情報に応じて切り替わる。このため、特徴lF3によれば、遊技者は、補助手段の状態を目視によって観察することによって、状態情報の現在の状態を推測することが可能となる。したがって、遊技の興趣向上を一層図ることができる。
[特徴lF4]
特徴lF1から特徴lF3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記遊技回開始時状態情報移行手段および前記遊技回終了時状態情報移行手段のそれぞれは、
前記状態情報が前記第1の状態を特定する情報から前記第1の状態以外の状態を特定する情報に移行された後における前記遊技回の実行回数が前記所定の回数に達した後の遊技回であり、かつ、前記特定の場合に、前記状態情報を移行させることを行う手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴lF4によれば、状態情報が第1の状態を特定する情報から第1の状態以外の状態を特定する情報に移行された後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した後の遊技回であり、かつ、特別情報が所定の条件を満たすものである場合において、遊技の態様についての幅を広げることができる。
<特徴lG群>
特徴lG群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態の変形例2から抽出される。
[特徴lG1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図353の遊技回制御処理)と、
第1の状態(低頻度サポートモード)を少なくとも含む複数の状態を特定可能な状態情報(高頻度サポートモードフラグ)を記憶する状態記憶手段(各種フラグ記憶エリア)と、
を備える遊技機において、
前記遊技回実行手段は、
第1の条件(当たり抽選によって確変大当たりに当選し、開閉実行モードの終了後となったこと)が成立したことを契機として、記憶された前記状態情報を前記第1の状態を特定する情報から前記第1の状態以外の状態を特定する情報に移行させる第1状態情報移行手段と、
前記第1状態情報移行手段による移行がなされた後に、第2の条件(当たり抽選において大当たりに当選したこと)が成立した時の前記遊技回を特定遊技回とし、前記特定遊技回で、記憶された前記状態情報を前記第1の状態以外の状態を特定する情報から前記第1の状態を特定する情報に移行させる第2状態情報移行手段と、
を備え、
前記第2状態情報移行手段は、
前記状態情報を移行させるタイミングが異なる移行モードとして、前記タイミングを前記特定遊技回の開始時とする第1の移行モード(先落ちモード)と、前記タイミングを前記特定遊技回の終了時とする第2の移行モード(後落ちモード)と、を少なくとも有し、前記状態情報を移行させることを前記第1の移行モードと前記第2の移行モードとのいずれを採用して行うかを、前記第1状態情報移行手段による移行がなされてから前記特定遊技回までに実行された前記遊技回の実行回数に基づいて決定する移行モード決定手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴lG1によれば、第1の条件が成立したことを契機として、状態記憶手段に記憶された状態情報が第1の状態を特定する情報から第1の状態以外の状態を特定する情報に移行され、その移行の後に、第2の条件が成立した時の特定遊技回で、状態情報が第1の状態以外の状態を特定する情報から第1の状態を特定する情報に移行されるが、この移行されるタイミングが遊技回の開始時となる第1の移行モードと、遊技回の終了時となる第2の移行モードと、の間で切り替えられる。このため、特徴lG1によれば、特定遊技回において、状態情報が移行された後の第1の状態を特定する情報に基づく遊技と、状態情報が移行される前の第1の状態以外の状態を特定する情報に基づく遊技と、の2通りで遊技がなされる。したがって、特徴lG1によれば、遊技回における遊技の態様についての幅を広げることができ、遊技の興趣向上を図ることができるという効果を奏する。さらに、特徴lG1によれば、状態情報が第1の状態を特定する情報から第1の状態以外の状態を特定する情報に移行されてからの遊技回の実行回数に基づいて、特定遊技回において採用される移行モードが、第1の移行モードと第2の移行モードとのいずれであるかが決定されることから、ストーリー性が豊かな遊技、例えばストーリ性豊かな演出を行うことができ、遊技の興趣向上を一層図ることができる。
[特徴lG2]
特徴lG1に記載の遊技機であって、
遊技球が入球可能な入球手段と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能または困難にする状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能または容易にする状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1の制御モードと、前記第1の制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2の制御モードと、を少なくとも有する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記状態記憶手段に記憶されている前記状態情報が前記第1の状態以外の状態(高頻度サポートモード)を特定する情報であるときに、前記第2の制御モードを実行可能とし、前記状態記憶手段に記憶されている前記状態情報が前記第1の状態(低頻度サポートモード)を特定する情報であるときに、前記第1の制御モードを実行可能とする
ことを特徴とする遊技機。
特徴lG2によれば、補助手段の状態を遷移させる制御モードが、状態記憶手段に記憶されている状態情報に応じて切り替わる。このため、特徴lG2によれば、遊技者は、補助手段の状態を目視によって観察することによって、状態情報の現在の状態を推測することが可能となる。したがって、遊技の興趣向上を一層図ることができる。
[特徴lG3]
特徴lG2に記載の遊技機であって、
前記第2の条件は、前記特別情報が前記所定の条件を満たすものである
ことを特徴とする遊技機。
特徴lG3によれば、特別情報が所定の条件を満たすときの遊技回が特定遊技回として状態情報の移行が行われる。したがって、特別情報が所定の条件を満たすときの遊技回おいて、遊技の態様についての幅を広げることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴lG4]
特徴lG3に記載の遊技機であって、
前記判定手段は、
前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1の判定モード(低確率モード)と、前記第1の判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2の判定モード(高確率モード)と、を有し、
前記遊技回実行手段は、
前記遊技回の開始時に、当該遊技回における前記判定手段による前記判定を前記第1の判定モードと前記第2の判定モードとのうちのいずれで実行するかを決定する判定モード決定手段(図357の転落判定処理)と、
前記判定モード決定手段によって前記第1の判定モードで前記判定を実行することが決定された前記遊技回の開始時に、前記状態情報を前記第1の状態以外の状態を特定する情報から前記第1の状態を特定する情報に移行させる手段(図357の転落判定処理におけるステップSl1004,Sx1005,Sx1007)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴lG4によれば、所定の条件を満たす特別情報に対応する遊技回であって第1の移行モードによって状態情報の移行がなされる遊技回(=特定遊技回)と、判定モード決定手段によって第1の判定モードで判定を実行することが決定された遊技回と、のいずれの場合にも、その遊技回の開始時に、状態情報は第1の状態以外の状態を特定する情報から第1の状態を特定する情報に移行させられ、その状態情報の変化と連動して補助手段の状態が第1の制御モードに移行させられる。このため、遊技者は、遊技回の開始時に補助手段の状態が第1の制御モードとなったことを観察した場合に、今回の遊技回が、所定の条件を満たす特別情報に対応する遊技回であって第1の移行モードによって状態情報の移行がなされる特定遊技回と、判定モード決定手段によって第1の判定モードで判定を実行することが決定された遊技回とのいずれであるかは不明だが、両遊技回の内のいずれかに絞られたと推測することができる。換言すれば、両遊技回の内のいずれであるかについては、状態情報の変化と連動する補助手段の状態の変化から遊技者に推測されてしまうことを抑制できる。したがって、特徴lG4によれば、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をより一層図ることができる。
[特徴lG5]
特徴lG3または特徴lG4に記載の遊技機であって、
前記判定手段は、
前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1の判定モード(低確率モード)と、前記第1の判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2の判定モード(高確率モード)と、を有し、
前記遊技回実行手段は、
前記遊技回の開始時に、当該遊技回における前記判定手段による前記判定を前記第1の判定モードと前記第2の判定モードとのうちのいずれで実行するかを決定する判定モード決定手段(図357の転落判定処理)と、
前記特別情報が前記所定の条件を満たすものでなく、かつ前記判定モード決定手段によって前記第2の判定モードで前記判定を実行することが決定された前記遊技回において、前記状態情報を前記第1の状態以外の状態を特定する情報に維持させる手段(図357の転落判定処理におけるステップSl1003によるNO判定、図358の当たり判定処理におけるステップSl1104によるNO判定)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴lG5によれば、所定の条件を満たす特別情報に対応する遊技回(=特定遊技回)であって第2の移行モードによって状態情報の移行がなされる遊技回(=特定遊技回)と、特別情報が所定の条件を満たすものでなく、かつ判定モード決定手段によって第2の判定モードで判定を実行することが決定された遊技回(外れ時の遊技回)と、のいずれの場合にも、その遊技回において、状態情報は第1の状態以外の状態を特定する情報に維持される。このため、遊技者は、遊技回において、補助手段の状態が第2の制御モードを継続していることを観察した場合に、今回の遊技回が、所定の条件を満たす特別情報に対応する遊技回であって第2の移行モードによって状態情報の移行がなされる遊技回と、特別情報が所定の条件を満たすものでなく、かつ判定モード決定手段によって第2の判定モードで判定を実行することが決定された遊技回とのいずれであるかは不明だが、両遊技回の内のいずれかに絞られたと推測することができる。換言すれば、両遊技回の内のいずれであるかについては、補助手段の状態から遊技者に推測されてしまうことを抑制できる。したがって、特徴lG5によれば、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をより一層図ることができる。
<特徴lH群>
特徴lH群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第6実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴lH1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図353の遊技回制御処理)と、
第1の状態(低頻度サポートモード)を少なくとも含む複数の状態を特定可能な状態情報(高頻度サポートモードフラグ)を記憶する状態記憶手段(各種フラグ記憶エリア)と、
前記遊技回において演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機において、
前記遊技回実行手段は、
前記特別情報が前記所定の条件を満たすものである場合に、記憶された前記状態情報を前記第1の状態以外の状態を特定する情報から前記第1の状態を特定する情報に移行させる手段であって、前記状態情報を移行させるタイミングが異なる移行モードとして、前記タイミングを前記遊技回の開始時とする第1の移行モード(先落ちモード)と、前記タイミングを前記遊技回の終了時とする第2の移行モード(後落ちモード)と、を少なくとも有し、第1の条件が成立したとき(モード選択抽選の結果が先落ちモードであるとき)に前記第1の移行モードを実行可能とし、第2の条件が成立したとき(モード選択抽選の結果が後落ちモードであるとき)に前記第2の移行モードを実行可能とする状態情報移行手段(図358の当たり判定処理におけるステップSl1104、Sx1110~Sx1116)を備え、
前記演出実行手段は、
前記第1の移行モードで前記移行が行われる遊技回において、所定内容の演出(生死バトル演出)を実行し、前記第2の移行モードで前記移行が行われる遊技回において、前記所定内容とは相違する内容の演出(優勢バトル演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴lH1によれば、特別情報が所定の条件を満たすものである場合に、状態記憶手段に記憶された状態情報が第1の状態以外の状態を特定する情報から第1の状態を特定する情報に移行されるが、この移行されるタイミングが遊技回の開始時となる第1の移行モードと、遊技回の終了時となる第2の移行モードと、の間で切り替えられ、第1の移行モードで移行が行われる遊技回において、所定内容の演出が実行され、第2の移行モードで移行が行われる遊技回において、所定内容とは相違する内容の演出が実行される。このため、特徴lH1によれば、特別情報が所定の条件を満たすときの遊技回において、所定内容の演出と、所定内容とは相違する内容の演出との2通りで遊技がなされる。したがって、特徴lH1によれば、遊技回における遊技の態様についての幅を広げることができ、遊技の興趣向上を図ることができるという効果を奏する。
<特徴mA群>
特徴mA群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態及びその各変形例から抽出される。
[特徴mA1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(普図始動ゲート35)と、
遊技球が前記第1の入球手段に入球したことに基づいて第1の所定情報を取得する第1所定情報取得手段と、
前記第1の所定情報が第1の条件を満たすか否かの判定である第1の判定を実行する第1判定手段(普図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(特図始動口34a)と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第2の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第1状態遷移手段(普通電動役物34b)と、
前記第1の所定情報が前記第1の条件を満たすと判定された場合に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第1遷移モード(普電開閉実行モード)を実行する第1遷移モード実行手段と、
遊技球が前記第2の入球手段(特図始動口34a)に入球したことに基づいて第2の所定情報を取得する第2所定情報取得手段と、
前記第2の所定情報が第2の条件を満たすか否かの判定である第2の判定を実行する第2判定手段(特図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第3の入球手段(第1大入賞口57a)と、
遊技球が前記第3の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第3の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第2状態遷移手段(第1特別電動役物57b)と、
前記第2の所定情報が前記第2の条件を満たすと判定された場合に、前記第2状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第2遷移モード(特図小当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第2遷移モード実行手段と、
前記第3の入球手段に入球した遊技球が入球可能な第4の入球手段(V入賞口57av)と、
遊技球が入球可能な第5の入球手段(第2大入賞口58a)と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第5の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第3状態遷移手段(第2特別電動役物58b)と、
遊技球が前記第4の入球手段に入球した場合に、前記第3状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第3遷移モード実行手段と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球した場合に賞球として遊技球を払い出す払出手段(払出装置71)と、
を備える遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、
前記第1遷移モード(普電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間を、
前記第2遷移モード(特図小当たりに基づく特電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間と、前記第3遷移モード(V入賞に基づく特電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間と、を合算した時間(合算時間:128.0秒)よりも長い時間に設定可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mA1によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球して第2遷移モードが実行され、第2遷移モードの実行中に遊技球が第3の入球手段に入球し、当該第3の入球手段に入球した遊技球が第4の入球手段に入球して第3遷移モードが実行される。
そして、本特徴によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの開始から終了までに要する時間を、第2遷移モードの開始から終了までに要する時間と、第3遷移モードの開始から終了までに要する時間と、を合算した時間よりも長い時間に設定可能な手段を備えるので、第2遷移モードが終了し、その後に第3遷移モードが終了した後においても、第1遷移モードが継続しており、当該第1遷移モードの継続中に第1状態遷移手段が入球可能状態に遷移して遊技球が第2の入球手段に入球可能となる場合がある。
この場合において、遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び第2遷移モードが実行され、その後、再び第3遷移モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、第2遷移モード及び第3遷移モードが複数回実行される場合がある。第3遷移モードが複数回実行されると、遊技者は賞球として大量の遊技球を獲得する機会を得ることができる。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mA2]
特徴mA1に記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、前記第1遷移モードの実行中において、前記第3遷移モードが終了した後に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態から前記入球可能状態に遷移させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mA2によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの実行中において、第3遷移モードが終了した後に、第1状態遷移手段を入球不可状態から入球可能状態に遷移させる手段を備えるので、第3遷移モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球することが可能となる。そして、第3遷移モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び第2遷移モードが実行され、その後、再び第3遷移モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、第2遷移モード及び第3遷移モードが複数回実行されることになる。第3遷移モードが複数回実行されると、遊技者は賞球として大量の遊技球を獲得する機会を得ることができる。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mA3]
特徴mA1または特徴mA2に記載の遊技機であって、
前記第2遷移モードの実行中又は前記第3遷移モードの実行中に遊技球が前記第2の入球手段(特図始動口34a)に入球した場合には、前記第2の所定情報の取得を回避する又は前記第2の判定の実行を回避する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mA3によれば、第2遷移モードの実行中又は第3遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球した場合には、第2の所定情報の取得を回避する又は第2の判定の実行を回避する手段を備えるので、第2遷移モードの実行中又は第3遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球しても、その後に第2遷移モードが実行されず、第3遷移モードも実行されないことになり、遊技者にとって不利な状況となる。したがって、遊技者に、遊技球が第2の入球手段に入球可能なタイミングが訪れるまでに第2遷移モード及び第3遷移モードが終了して欲しいといった緊張感を抱かせることができる。
また、仮に、本特徴とは異なり、第2遷移モードの実行中又は第3遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球した場合であっても第2の所定情報の取得及び第2の判定の実行を回避しない構成を採用した場合において、第1状態遷移手段の入球可能状態への1回の遷移において複数の遊技球が第2の入球手段に入球した場合には、第2の所定情報が複数保留されてしまい、第1遷移モードにおける第1状態遷移手段の遷移態様に関わらず、第2遷移モード及び第3遷移モードが複数回実行されてしまう場合がある。
これに対して、本特徴によれば、第1状態遷移手段の入球可能状態への1回の遷移において複数の遊技球が第2の入球手段に入球した場合であっても、第1状態遷移手段の入球可能状態への1回の遷移に対して、第2遷移モード及び第3遷移モードの実行回数を1回ずつとする遊技性を実現することができる。
[特徴mA4]
特徴mA1から特徴mA3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第3遷移モード実行手段は、
前記第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モード)として、開始されてから終了するまでに要する時間が、遊技球の発射態様及び発射後の遊技球の挙動に関わらず予め定められた所定の長さとなる所定長第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく固定長の特電開閉実行モード)を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mA4によれば、第3遷移モード実行手段は、第3遷移モードとして、開始されてから終了するまでに要する時間が、遊技球の発射態様及び発射後の遊技球の挙動に関わらず予め定められた所定の長さとなる所定長第3遷移モードを実行可能な手段を備えるので、所定長第3遷移モードが実行された場合には、当該第3遷移モードの長さが予め定められた所定の長さよりも長くならない。したがって、例えば、第3遷移モードの長さが所定の長さよりも長くなってしまったことによって第1状態遷移手段が入球可能状態に遷移したタイミングにおいても当該第3遷移モードがまだ終了していないといった状況の発生を抑制することができる。この結果、第2の入球手段に遊技球が入球したタイミングにおいても第3遷移モードが終了しておらず、第2の入球手段に遊技球が入球したにもかかわらず第2遷移モードが実行されず、第3遷移モードも実行されないといった遊技者にとって不利な状況の発生を抑制することができる。
[特徴mA5]
特徴mA1から特徴mA4のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、
前記第1遷移モード(普電開閉実行モード)において前記第1状態遷移手段が前記入球可能状態から前記入球不可状態に遷移してから、前記入球不可状態から前記入球可能状態に遷移するまでの期間であるインターバル期間(普電インターバル期間)の長さを、前記第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モード)が開始されてから終了するまでに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mA5によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードにおいて第1状態遷移手段が入球可能状態から入球不可状態に遷移してから、入球不可状態から入球可能状態に遷移するまでの期間であるインターバル期間の長さを、第3遷移モードが開始されてから終了するまでに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備える。このような構成を採用した理由について説明する。
先に、本特徴とは異なり、第1遷移モードのインターバル期間の長さを、第3遷移モードが開始されてから終了するまでに要する時間(例えばT)よりも短い時間(例えば0.7T)に設定する比較例の構成を採用した場合について説明する。
まず、比較例の構成において、第1遷移モードにおける第1状態遷移手段の1回目の入球可能状態において遊技球が第2の入球手段に入球した場合について説明する。この場合には、第2遷移モードが開始され、その後、第3遷移モードが開始されることになる。その後、第1遷移モードにおける1回目のインターバル期間が終了し、第1状態遷移手段の2回目の入球可能状態では、まだ第3遷移モードが継続していることになる。したがって、仮に遊技球が第2の入球手段に入球したとしても、新たに第2遷移モード及び第3遷移モードが開始されることはない。その後、第1遷移モードにおける2回目のインターバル期間が終了し、第1状態遷移手段の3回目の入球可能状態では、既に第3遷移モードが終了しているため、遊技球が第2の入球手段に入球すれば、新たに第2遷移モードが開始され、その後第3遷移モードが開始されることになる。すなわち、この場合には、第2遷移モード及び第3遷移モードは、第1遷移モードにおける第1状態遷移手段の1回目と3回目の入球可能状態において遊技球が第2の入球手段に入球したことを契機として開始されることになるが、2回目の入球可能状態において遊技球が第2の入球手段に入球したとしても開始されることはない。
次に、比較例の構成において、第1遷移モードにおける第1状態遷移手段の1回目の入球可能状態において遊技球が第2の入球手段に入球しなかった場合について説明する。この場合には、第2遷移モードは開始されず、第3遷移モードも開始されない。その後、第1遷移モードにおける1回目のインターバル期間が終了し、第1状態遷移手段の2回目の入球可能状態では、第3遷移モードが実行されていないため、遊技球が第2の入球手段に入球すれば、第2遷移モードが開始され、その後第3遷移モードが開始されることになる。その後、第1遷移モードにおける2回目のインターバル期間が終了し、第1状態遷移手段の3回目の入球可能状態では、まだ第3遷移モードが継続していることになる。したがって、仮に遊技球が第2の入球手段に入球したとしても、新たに第2遷移モード及び第3遷移モードが開始されることはない。その後、第1遷移モードにおける3回目のインターバル期間が終了し、第1状態遷移手段の4回目の入球可能状態では、既に第3遷移モードが終了しているため、遊技球が第2の入球手段に入球すれば、新たに第2遷移モードが開始され、その後第3遷移モードが開始されることになる。すなわち、この場合には、第2遷移モード及び第3遷移モードは、第1遷移モードにおける第1状態遷移手段の2回目と4回目の入球可能状態において遊技球が第2の入球手段に入球したことを契機として開始されることになるが、3回目の入球可能状態において遊技球が第2の入球手段に入球したとしても開始されることはない。
このように、本特徴とは異なり、第1遷移モードのインターバル期間の長さを第3遷移モードの長さよりも短い時間に設定する比較例の構成を採用した場合には、第1遷移モードの実行中における第2遷移モード及び第3遷移モードの開始のタイミングが固定化されず、遊技の流れが煩雑化してしまい、遊技の制御が困難になってしまうといった課題がある。
次に、第1遷移モードのインターバル期間の長さを、第3遷移モードが開始されてから終了するまでに要する時間(例えばT)よりも長い時間(例えば1.3T)に設定する本特徴の構成を採用した場合について説明する。
まず、本特徴の構成において、第1遷移モードにおける第1状態遷移手段の1回目の入球可能状態において遊技球が第2の入球手段に入球した場合について説明する。この場合には、第2遷移モードが開始され、その後、第3遷移モードが開始されることになる。その後、第1遷移モードにおける1回目のインターバル期間が終了し、第1状態遷移手段の2回目の入球可能状態では、既に第3遷移モードが終了しているため、遊技球が第2の入球手段に入球すれば、新たに第2遷移モードが開始され、その後第3遷移モードが開始されることになる。
次に、本特徴の構成において、第1遷移モードにおける第1状態遷移手段の1回目の入球可能状態において遊技球が第2の入球手段に入球しなかった場合について説明する。この場合には、第2遷移モードは開始されず、第3遷移モードも開始されない。その後、第1遷移モードにおける1回目のインターバル期間が終了し、第1状態遷移手段の2回目の入球可能状態では、第3遷移モードが実行されていないため、遊技球が第2の入球手段に入球すれば、第2遷移モードが開始され、その後第3遷移モードが開始されることになる。
このように、本特徴によれば、第1遷移モードのインターバル期間の長さを第3遷移モードが開始されてから終了するまでに要する時間よりも長い時間に設定するので、第1遷移モードにおいて第1状態遷移手段が入球可能状態となったタイミングにおいては、当該第1状態遷移手段が入球可能状態となったのが何回目であるのかに関わらず、第3遷移モードが実行されていない又は既に終了している状態となる。したがって、第1遷移モードにおいて第1状態遷移手段が入球可能状態となった場合に遊技球が第2の入球手段に入球したにもかかわらず、第2遷移モード及び第3遷移モードが開始されないということはない。すなわち、本特徴によれば、第1遷移モードの実行中における第2遷移モード及び第3遷移モードの開始のタイミングを固定化することができ、遊技の流れが煩雑化してしまうことを抑制することができるとともに、第1遷移モードの実行中において第1状態遷移手段が入球可能状態となる回数を設定することによって、第1遷移モードの実行中における第2遷移モード及び第3遷移モードの実行可能な回数の上限を設定することが可能となる。
[特徴mA6]
特徴mA1から特徴mA5のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、
前記第1遷移モード(普電開閉実行モード)において前記第1状態遷移手段が最後に前記入球可能状態から前記入球不可状態に遷移してから、前記第1判定手段による前記第1の判定を実行可能とするまでの期間である待機期間(普電エンディング期間)の長さを、前記第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モード)が開始されてから終了するまでに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mA6によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードにおいて第1状態遷移手段が最後に入球可能状態から入球不可状態に遷移してから、第1判定手段による第1の判定を実行可能とするまでの期間である待機期間の長さを、第3遷移モードが開始されてから終了するまでに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備える。この構成を採用した理由について説明する。
先に、本特徴とは異なり、待機期間の長さを第3遷移モードが開始されてから終了するまでに要する時間よりも短い時間に設定する構成を採用した場合について説明する。この構成において、例えば、待機期間の終了後に第1の判定が実行され、第1の所定情報が第1の条件を満たすと判定された場合には、第1遷移モードが実行され、当該第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球し、第2遷移モードが実行される可能性がある。しかしながら、この構成において、待機期間の開始直後から第3遷移モードが実行されている場合には、待機期間が終了した後においても当該第3遷移モードが継続しており、遊技球が第2の入球手段に入球したタイミングにおいても当該第3遷移モードが継続している場合がある。この場合には、遊技球が第2の入球手段に入球しても第2遷移モードが実行されず、遊技者に不利な状況となってしまうといった課題がある。
これに対して、本特徴によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードにおいて第1状態遷移手段が最後に入球可能状態から入球不可状態に遷移してから、第1判定手段による第1の判定を実行可能とするまでの期間である待機期間の長さを、第3遷移モードが開始されてから終了するまでに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備えるので、待機期間が終了した後においても第3遷移モードが継続してしまうといった状況の発生を抑制することができ、遊技者に不利な状況となってしまうことを抑制することができる。
[特徴mA7]
特徴mA1から特徴mA6のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、
前記第1遷移モード(普電開閉実行モード)において前記第1状態遷移手段が最後に前記入球可能状態から前記入球不可状態に遷移してから、前記第1判定手段による次の判定を実行可能とするまでの期間である待機期間(普電エンディング期間)の長さを、
前記第1状態遷移手段が前記入球可能状態から前記入球不可状態に遷移してから、前記入球不可状態から前記入球可能状態に遷移するまでの期間であるインターバル期間(普電インターバル期間)の長さ(135.0秒)以上の長さ(140.0秒)に設定可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mA7によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードにおいて第1状態遷移手段が最後に入球可能状態から入球不可状態に遷移してから、第1判定手段による次の判定を実行可能とするまでの期間である待機期間の長さを、第1状態遷移手段が入球可能状態から入球不可状態に遷移してから、入球不可状態から入球可能状態に遷移するまでの期間であるインターバル期間の長さ以上の長さに設定可能な手段を備えるので、第1遷移モードのインターバル期間において実現される一連の遊技の流れを、第1遷移モードの待機期間においても同様に実現することが可能となる。この結果、例えば、第1遷移モードにおけるインターバル期間と待機期間との両期間において第2遷移モード及び第3遷移モードを実行可能とする新たな遊技を実現することが可能となる。
<特徴mB群>
特徴mB群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態及びその各変形例から抽出される。
[特徴mB1]
遊技球が入球可能な第1入球領域(普図始動ゲート35)と、
遊技球が前記第1入球領域に入球したことに基づいて第1抽選(普図抽選)を実行する第1抽選実行手段と、
前記第1抽選の実行に基づいて第1識別情報(普通図柄)の変動表示及び停止表示を実行する第1変動手段と、
遊技球が入球可能な第2入球領域(特図始動口34a)と、
遊技球が前記第2入球領域に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)から、遊技球が前記第2入球領域に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)に遷移可能な第1遷移手段(普通電動役物34b)と、
前記第1抽選の結果が第1所定抽選結果(普図当たり)であった場合に、前記第1遷移手段を前記入球不可状態から前記入球可能状態に遷移させる第1遷移モード(普電開閉実行モード)を実行する第1遷移モード実行手段と、
遊技球が前記第2入球領域(特図始動口34a)に入球したことに基づいて第2抽選(特図抽選)を実行する第2抽選実行手段と、
前記第2抽選の実行に基づいて第2識別情報(特別図柄)の変動表示及び停止表示を実行する第2変動手段と、
遊技球が入球可能な第3入球領域(V入賞口57av)と、
遊技球が前記第3入球領域に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)から、遊技球が前記第3入球領域に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)に遷移可能な第2遷移手段(第1特別電動役物57b)と、
前記第2抽選の結果が第2所定抽選結果(特図小当たり)であった場合に、前記第2遷移手段を前記入球不可状態から前記入球可能状態に遷移させる第2遷移モード(特図小当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第2遷移モード実行手段と、
遊技球が前記第3入球領域に入球したことに基づいて特定利益(V入賞に基づく特電開閉実行モード)の付与を決定する決定手段と、
前記特定利益の付与の開始後、所定終了条件が成立した場合に前記特定利益の付与を終了させる手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1遷移手段の前記入球可能状態への遷移(図392の時刻t3)から前記特定利益の付与の終了(図392の時刻t10)までの1サイクルを1特別遊技回と定義した場合に、
前記第1遷移モード実行手段は、
前記第1抽選の結果に基づいて、1回の前記第1所定抽選結果に対して複数回の前記第1遷移手段の遷移動作を少なくとも実行させる手段と、
前記第1遷移手段が第1タイミングで前記入球可能状態に遷移することに基づく前記1特別遊技回が実行され、当該1特別遊技回が終了した後の第2タイミングで前記第1遷移手段が前記入球可能状態に遷移するように制御する手段と、
前記第1識別情報の変動表示が開始しないように制限する制限手段と、
を備え、
前記制限手段は、前記第1タイミングから、前記第2タイミング以降に発生する前記1特別遊技回の終了後までの期間において所定の制限期間を発生させる手段を備え、
前記特定利益の前記所定終了条件は、遊技者に有利な第1状態(ラウンド遊技)が複数回実行されることによって成立し、
前記第1状態は、遊技状態により実行時間が最も短い第1時間から最も長い第2時間の間で変化可能であり、
前記第1遷移モード実行手段は、前記第1タイミングの後に実行される前記1特別遊技回の、前記特定利益の複数回の前記第1状態が全て前記第2時間で実行された場合であっても、当該1特別遊技回の終了後に前記第1遷移手段を前記入球可能状態に遷移させ得る
ことを特徴とする遊技機。
特徴mB1によれば、遊技球が第1入球領域に入球して第1抽選が実行され、第1抽選の結果が第1所定抽選結果となって第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2入球領域に入球して第2抽選が実行され、第2抽選の結果が第2所定抽選結果となって第2遷移モードが実行される。そして、第2遷移モードの実行中に遊技球が第3入球領域に入球して、特定利益の付与が決定される。
そして、本特徴によれば、第1遷移モード実行手段は、第1抽選の結果に基づいて、1回の第1所定抽選結果に対して複数回の第1遷移手段の遷移動作を少なくとも実行させる手段と、第1遷移手段が第1タイミングで入球可能状態に遷移することに基づく1特別遊技回が実行され、当該1特別遊技回が終了した後の第2タイミングで第1遷移手段が入球可能状態に遷移するように制御する手段と、を備える。したがって、第1抽選における1回の第1所定抽選結果に対して複数回の1特別遊技回を実行させることが可能となる。
さらに、本特徴によれば、第1遷移モード実行手段は、第1識別情報の変動表示が開始しないように制限する制限手段を備え、制限手段は、第1タイミングから、第2タイミング以降に発生する1特別遊技回の終了後までの期間において所定の制限期間を発生させる手段を備える。したがって、1特別遊技回が終了するよりも前に第1識別情報の変動表示が開始してしまうことを抑制することができるので、1特別遊技回が終了していないにもかかわらず第1抽選が実行されてしまうといった状況の発生を抑制することができる。この結果、例えば、第1抽選の結果が、遊技者に有利な第1所定抽選結果となったにもかかわらず、既に実行されている1特別遊技回が終了していないために、遊技球が第2入球領域に入球しても第2遷移モードが実行されないといった遊技者に不利な状況となってしまうことを抑制することができる。
さらに、本特徴によれば、特定利益の所定終了条件は、遊技者に有利な第1状態が複数回実行されることによって成立し、第1状態は、遊技状態により実行時間が最も短い第1時間から最も長い第2時間の間で変化可能であり、第1遷移モード実行手段は、第1タイミングの後に実行される1特別遊技回の、特定利益の複数回の第1状態が全て第2時間で実行された場合であっても、当該1特別遊技回の終了後に第1遷移手段を入球可能状態に遷移させ得る。したがって、1特別遊技回の、特定利益の複数回の第1状態が全て第2時間で実行された場合であっても、当該1特別遊技回の終了後に遊技球を第2入球領域に入球させることが可能となり、再び1特別遊技回を実行させることが可能となる。この結果、特定利益の複数回の第1状態の長さがどのような長さになったかにかかわらず、特別遊技回を複数回確実に実行させることが可能となる。
[特徴mB2]
特徴mB1に記載の遊技機であって、
前記第1状態の回数に関する情報(ラウンド遊技の残りの回数)を表示する回数表示手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mB2によれば、第1状態の回数に関する情報を表示する回数表示手段を備えるので、第1状態の回数に対する興味や関心を遊技者に抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mB3]
特徴mB1または特徴mB2に記載の遊技機であって、
前記特定利益の付与の終了時に(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの特電エンディング期間に)、特定の画像(エンディング画像)を表示する特定画像表示手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mB3によれば、特定利益の付与の終了時に、特定の画像を表示する特定画像表示手段を備えるので、遊技者に、特定利益の付与が終了したことを認識させることができるとともに、当該特定利益が付与されたことに対する充実感とその後の遊技への意欲を付与することができる。
[特徴mB4]
特徴mB1から特徴mB3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特定利益の付与の終了時に(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードの特電エンディング期間に)、当該特定利益の付与によって遊技者が獲得した利益に関する情報を表示する利益情報表示手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mB4によれば、特定利益の付与の終了時に、当該特定利益の付与によって遊技者が獲得した利益に関する情報を表示する利益情報表示手段を備えるので、遊技者に、特定利益の付与によって自身が獲得した利益を把握させることができるとともに、当該特定利益が付与されたことに対する充実感とその後の遊技への意欲を付与することができる。
[特徴mB5]
特徴mB1から特徴mB4のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記決定手段は、複数種類の前記特定利益(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モードAまたはB)の中から一の前記特定利益の付与を決定する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mB5によれば、決定手段は、複数種類の特定利益の中から一の特定利益の付与を決定する手段を備えるので、遊技者に、特定利益が付与されるか否かに対する興味や関心だけでなく、特定利益が付与されるならば、どの種類の特定利益が付与されるのかといったことに対する興味や関心を抱かせることができる。
[特徴mB6]
特徴mB1から特徴mB5のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1状態(ラウンド遊技)において所定識別情報(装飾図柄)の変動表示及び停止表示を実行する所定情報変動手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mB6によれば、第1状態において所定識別情報の変動表示及び停止表示を実行する所定情報変動手段を備えるので、遊技者に、第1状態において所定識別情報の変動表示が開始されたといった驚きの感情を抱かせることができるとともに、所定識別情報が停止表示された際の表示態様(停止態様)がどのようになるのかといった大きな期待感を付与することができる。
<特徴mC群>
特徴mC群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態及びその各変形例から抽出される。
[特徴mC1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(普図始動ゲート35)と、
遊技球が前記第1の入球手段に入球したことに基づいて第1の所定情報を取得する第1所定情報取得手段と、
前記第1の所定情報が第1の条件を満たすか否かの判定である第1の判定を実行する第1判定手段(普図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(特図始動口34a)と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第2の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第1状態遷移手段(普通電動役物34b)と、
前記第1の所定情報が前記第1の条件を満たすと判定された場合に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第1遷移モード(普電開閉実行モード)を実行する第1遷移モード実行手段と、
遊技球が前記第2の入球手段(特図始動口34a)に入球したことに基づいて第2の所定情報を取得する第2所定情報取得手段と、
前記第2の所定情報が第2の条件を満たすか否かの判定である第2の判定を実行する第2判定手段(特図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第3の入球手段(第1大入賞口57a)と、
遊技球が前記第3の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第3の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第2状態遷移手段(第1特別電動役物57b)と、
前記第2の所定情報が前記第2の条件を満たすと判定された場合に、前記第2状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第2遷移モード(特図小当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第2遷移モード実行手段と、
前記第3の入球手段に入球した遊技球が入球可能な第4の入球手段(V入賞口57av)と、
遊技球が入球可能な第5の入球手段(第2大入賞口58a)と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第5の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第3状態遷移手段(第2特別電動役物58b)と、
遊技球が前記第4の入球手段に入球した場合に、前記第3状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第3遷移モード実行手段と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球した場合に賞球として遊技球を払い出す払出手段(払出装置71)と、
を備える遊技機であって、
遊技球が前記第1の入球手段(普図始動ゲート35)に入球し、取得された前記第1の所定情報が前記第1の条件を満たして前記第1遷移モード(普電開閉実行モード)が実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、
前記第1遷移モードの実行中に遊技球が前記第2の入球手段(特図始動口34a)に入球して前記第2遷移モード(特図小当たりに基づく特電開閉実行モード)が実行され、
前記第2遷移モードの実行中に遊技球が前記第3の入球手段(第1大入賞口57a)に入球し、当該第3の入球手段に入球した遊技球が前記第4の入球手段(V入賞口57av)に入球して前記第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モード)が実行され、
前記第3遷移モードが終了した後においても、前記第1遷移モードが継続しており、当該第1遷移モードの継続中に前記第1状態遷移手段が前記入球可能状態に遷移して遊技球が前記第2の入球手段に入球可能となる場合がある
ことを特徴とする遊技機。
特徴mC1によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球して第2遷移モードが実行され、第2遷移モードの実行中に遊技球が第3の入球手段に入球し、当該第3の入球手段に入球した遊技球が第4の入球手段に入球して第3遷移モードが実行され、第3遷移モードが終了した後においても、第1遷移モードが継続しており、当該第1遷移モードの継続中に第1状態遷移手段が入球可能状態に遷移して遊技球が第2の入球手段に入球可能となる場合がある。
この場合において、遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び第2遷移モードが実行され、その後、再び第3遷移モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが1回実行されると、第2遷移モード及び第3遷移モードが複数回実行される場合がある。第3遷移モードが複数回実行されると、遊技者は賞球として大量の遊技球を獲得する機会を得ることができる。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mC2]
特徴mC1に記載の遊技機であって、
前記第2遷移モードの実行中又は前記第3遷移モードの実行中に遊技球が前記第2の入球手段(特図始動口34a)に入球した場合には、前記第2の所定情報の取得を回避する又は前記第2の判定の実行を回避する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mC2によれば、第2遷移モードの実行中又は第3遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球した場合には、第2の所定情報の取得を回避する又は第2の判定の実行を回避する手段を備えるので、第2遷移モードの実行中又は第3遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球しても、その後に第2遷移モードが実行されず、第3遷移モードも実行されないことになり、遊技者にとって不利な状況となる。したがって、遊技者に、遊技球が第2の入球手段に入球可能なタイミングが訪れるまでに第2遷移モード及び第3遷移モードが終了して欲しいといった緊張感を抱かせることができる。
また、仮に、本特徴とは異なり、第2遷移モードの実行中又は第3遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球した場合であっても第2の所定情報の取得及び第2の判定の実行を回避しない構成を採用した場合において、第1状態遷移手段の入球可能状態への1回の遷移において複数の遊技球が第2の入球手段に入球した場合には、第2の所定情報が複数保留されてしまい、第1遷移モードにおける第1状態遷移手段の遷移態様に関わらず、第2遷移モード及び第3遷移モードが複数回実行されてしまう場合がある。
これに対して、本特徴によれば、第1状態遷移手段の入球可能状態への1回の遷移において複数の遊技球が第2の入球手段に入球した場合であっても、第1状態遷移手段の入球可能状態への1回の遷移に対して、第2遷移モード及び第3遷移モードの実行回数を1回ずつとする遊技性を実現することができる。
[特徴mC3]
特徴mC1または特徴mC2に記載の遊技機であって、
前記第3遷移モード実行手段は、
前記第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モード)として、開始されてから終了するまでに要する時間が、遊技球の発射態様及び発射後の遊技球の挙動に関わらず予め定められた所定の長さとなる所定長第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく固定長の特電開閉実行モード)を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mC3によれば、第3遷移モード実行手段は、第3遷移モードとして、開始されてから終了するまでに要する時間が、遊技球の発射態様及び発射後の遊技球の挙動に関わらず予め定められた所定の長さとなる所定長第3遷移モードを実行可能な手段を備えるので、所定長第3遷移モードが実行された場合には、当該第3遷移モードの長さが予め定められた所定の長さよりも長くならない。したがって、例えば、第3遷移モードの長さが所定の長さよりも長くなってしまったことによって第1状態遷移手段が入球可能状態に遷移したタイミングにおいても当該第3遷移モードがまだ終了していないといった状況の発生を抑制することができる。この結果、第2の入球手段に遊技球が入球したタイミングにおいても第3遷移モードが終了しておらず、第2の入球手段に遊技球が入球したにもかかわらず第2遷移モードが実行されず、第3遷移モードも実行されないといった遊技者にとって不利な状況の発生を抑制することができる。
<特徴mD群>
特徴mD群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態及びその各変形例から抽出される。
[特徴mD1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(普図始動ゲート35)と、
遊技球が前記第1の入球手段に入球したことに基づいて第1の所定情報を取得する第1所定情報取得手段と、
前記第1の所定情報が第1の条件を満たすか否かの判定である第1の判定を実行する第1判定手段(普図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(特図始動口34a)と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第2の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第1状態遷移手段(普通電動役物34b)と、
前記第1の所定情報が前記第1の条件を満たすと判定された場合に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第1遷移モード(普電開閉実行モード)を実行する第1遷移モード実行手段と、
遊技球が前記第2の入球手段(特図始動口34a)に入球したことに基づいて第2の所定情報を取得する第2所定情報取得手段と、
前記第2の所定情報が第2の条件を満たすか否かの判定である第2の判定を実行する第2判定手段(特図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第3の入球手段(第1大入賞口57a)と、
遊技球が前記第3の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第3の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第2状態遷移手段(第1特別電動役物57b)と、
前記第2の所定情報が前記第2の条件を満たすと判定された場合に、前記第2状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第2遷移モード(特図小当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第2遷移モード実行手段と、
前記第3の入球手段に入球した遊技球が入球可能な第4の入球手段(V入賞口57av)と、
遊技球が入球可能な第5の入球手段(第2大入賞口58a)と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第5の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第3状態遷移手段(第2特別電動役物58b)と、
遊技球が前記第4の入球手段に入球した場合に、前記第3状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第3遷移モード実行手段と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球した場合に賞球として遊技球を払い出す払出手段(払出装置71)と、
を備える遊技機であって、
遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている状況において、
前記第1遷移モードが開始されてから、
当該第1遷移モードが開始されたことによって前記第1状態遷移手段が前記入球不可状態から前記入球可能状態に遷移し、
前記第1状態遷移手段が前記入球不可状態から前記入球可能状態に遷移したことによって遊技球が前記第1の入球手段(普図始動ゲート35)に入球し、
遊技球が前記第1の入球手段(普図始動ゲート35)に入球したことによって取得された前記第1の所定情報が前記第1の条件を満たして前記第1遷移モード(普電開閉実行モード)が実行され、
前記第1遷移モードの実行中に遊技球が前記第2の入球手段(特図始動口34a)に入球して前記第2遷移モード(特図小当たりに基づく特電開閉実行モード)が実行され、
前記第2遷移モードの実行中に遊技球が前記第3の入球手段(第1大入賞口57a)に入球し、
当該第3の入球手段に入球した遊技球が前記第4の入球手段(V入賞口57av)に入球して前記第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モード)が実行され、
前記第3遷移モードが終了するまでに要する時間を特定所要時間(図392の時刻t2から時刻t10までの時間)と定義した場合に、
前記第1遷移モード実行手段は、
前記第1遷移モード(普電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間を、前記特定所要時間よりも長い時間に設定可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mD1によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球して第2遷移モードが実行され、第2遷移モードの実行中に遊技球が第3の入球手段に入球し、当該第3の入球手段に入球した遊技球が第4の入球手段に入球して第3遷移モードが実行される。
そして、本特徴によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの開始から終了までに要する時間を、特定所要時間よりも長い時間に設定可能な手段を備えるので、第3遷移モードが終了した後においても、第1遷移モードが継続しており、当該第1遷移モードの継続中に第1状態遷移手段が入球可能状態に遷移して遊技球が第2の入球手段に入球可能となる場合がある。
この場合において、遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び第2遷移モードが実行され、その後、再び第3遷移モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、第2遷移モード及び第3遷移モードが複数回実行される場合がある。第3遷移モードが複数回実行されると、遊技者は賞球として大量の遊技球を獲得する機会を得ることができる。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mD2]
特徴mD1に記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、前記第1遷移モードの実行中において、前記第3遷移モードが終了した後に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態から前記入球可能状態に遷移させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mD2によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの実行中において、第3遷移モードが終了した後に、第1状態遷移手段を入球不可状態から入球可能状態に遷移させる手段を備えるので、第3遷移モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球することが可能となる。そして、第3遷移モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び第2遷移モードが実行され、その後、再び第3遷移モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、第2遷移モード及び第3遷移モードが複数回実行されることになる。第3遷移モードが複数回実行されると、遊技者は賞球として大量の遊技球を獲得する機会を得ることができる。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mD3]
特徴mD1または特徴mD2に記載の遊技機であって、
前記第2遷移モードの実行中又は前記第3遷移モードの実行中に遊技球が前記第2の入球手段(特図始動口34a)に入球した場合には、前記第2の所定情報の取得を回避する又は前記第2の判定の実行を回避する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mD3によれば、第2遷移モードの実行中又は第3遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球した場合には、第2の所定情報の取得を回避する又は第2の判定の実行を回避する手段を備えるので、第2遷移モードの実行中又は第3遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球しても、その後に第2遷移モードが実行されず、第3遷移モードも実行されないことになり、遊技者にとって不利な状況となる。したがって、遊技者に、遊技球が第2の入球手段に入球可能なタイミングが訪れるまでに第2遷移モード及び第3遷移モードが終了して欲しいといった緊張感を抱かせることができる。
また、仮に、本特徴とは異なり、第2遷移モードの実行中又は第3遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球した場合であっても第2の所定情報の取得及び第2の判定の実行を回避しない構成を採用した場合において、第1状態遷移手段の入球可能状態への1回の遷移において複数の遊技球が第2の入球手段に入球した場合には、第2の所定情報が複数保留されてしまい、第1遷移モードにおける第1状態遷移手段の遷移態様に関わらず、第2遷移モード及び第3遷移モードが複数回実行されてしまう場合がある。
これに対して、本特徴によれば、第1状態遷移手段の入球可能状態への1回の遷移において複数の遊技球が第2の入球手段に入球した場合であっても、第1状態遷移手段の入球可能状態への1回の遷移に対して、第2遷移モード及び第3遷移モードの実行回数を1回ずつとする遊技性を実現することができる。
[特徴mD4]
特徴mD1から特徴mD3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第3遷移モード実行手段は、
前記第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モード)として、開始されてから終了するまでに要する時間が、遊技球の発射態様及び発射後の遊技球の挙動に関わらず予め定められた所定の長さとなる所定長第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく固定長の特電開閉実行モード)を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mD4によれば、第3遷移モード実行手段は、第3遷移モードとして、開始されてから終了するまでに要する時間が、遊技球の発射態様及び発射後の遊技球の挙動に関わらず予め定められた所定の長さとなる所定長第3遷移モードを実行可能な手段を備えるので、所定長第3遷移モードが実行された場合には、当該第3遷移モードの長さが予め定められた所定の長さよりも長くならない。したがって、例えば、第3遷移モードの長さが所定の長さよりも長くなってしまったことによって第1状態遷移手段が入球可能状態に遷移したタイミングにおいても当該第3遷移モードがまだ終了していないといった状況の発生を抑制することができる。この結果、第2の入球手段に遊技球が入球したタイミングにおいても第3遷移モードが終了しておらず、第2の入球手段に遊技球が入球したにもかかわらず第2遷移モードが実行されず、第3遷移モードも実行されないといった遊技者にとって不利な状況の発生を抑制することができる。
<特徴mE群>
特徴mE群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態及びその各変形例から抽出される。
[特徴mE1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(普図始動ゲート35)と、
遊技球が前記第1の入球手段に入球したことに基づいて第1の所定情報を取得する第1所定情報取得手段と、
前記第1の所定情報が第1の条件を満たすか否かを判定する第1判定手段(普図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(特図始動口34a)と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第2の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第1状態遷移手段(普通電動役物34b)と、
前記第1の所定情報が前記第1の条件を満たすと判定された場合に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第1遷移モード(普電開閉実行モード)を実行する第1遷移モード実行手段と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球したことを含む所定の特典付与条件が成立した場合に、遊技者に特典を付与する特典付与モード(V入賞に基づく特電開閉実行モード)を実行する特典付与モード実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、
前記第1遷移モード(普電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間を、
前記特典付与モード(V入賞に基づく特電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mE1によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球し、所定の特典付与条件が成立して特典付与モードが実行される。
そして、本特徴によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの開始から終了までに要する時間を、特典付与モードの開始から終了までに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備えるので、特典付与モードが終了した後においても、第1遷移モードが継続しており、当該第1遷移モードの継続中に第1状態遷移手段が入球可能状態に遷移して遊技球が第2の入球手段に入球可能となる場合がある。
この場合において、遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び特典付与モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、特典付与モードが複数回実行される場合がある。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mE2]
特徴mE1に記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、前記第1遷移モードの実行中において、前記特典付与モードが終了した後に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態から前記入球可能状態に遷移させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mE1によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの実行中において、特典付与モードが終了した後に、第1状態遷移手段を入球不可状態から入球可能状態に遷移させる手段を備えるので、特典付与モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球することが可能となる。そして、特典付与モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び特典付与モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、特典付与モードが複数回実行されることになる。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mE3]
特徴mE1または特徴mE2に記載の遊技機であって、
前記特典付与モード実行手段は、
前記特典付与モードの実行中に遊技球が前記第2の入球手段(特図始動口34a)に入球した場合には、当該遊技球の前記第2の入球手段への入球を契機とした前記特典付与モードの実行を回避する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mE3によれば、特典付与モード実行手段は、特典付与モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球した場合には、当該遊技球の第2の入球手段への入球を契機とした特典付与モードの実行を回避する手段を備えるので、特典付与モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球しても、その後に特典付与モードが実行されないことになり、遊技者にとって不利な状況となる。したがって、遊技者に、遊技球が第2の入球手段に入球可能なタイミングが訪れるまでに特典付与モードが終了して欲しいといった緊張感を抱かせることができる。
[特徴mE4]
特徴mE1から特徴mE3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
遊技球が前記第2の入球手段(特図始動口34a)に入球したことに基づいて第2の所定情報を取得する第2所定情報取得手段と、
前記第2の所定情報が第2の条件を満たすか否かの判定である第2の判定を実行する第2判定手段(特図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第3の入球手段(第1大入賞口57a)と、
遊技球が前記第3の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第3の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第2状態遷移手段(第1特別電動役物57b)と、
前記第2の所定情報が前記第2の条件を満たすと判定された場合に、前記第2状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第2遷移モード(特図小当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第2遷移モード実行手段と、
前記第3の入球手段に入球した遊技球が入球可能な第4の入球手段(V入賞口57av)と、
遊技球が入球可能な第5の入球手段(第2大入賞口58a)と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第5の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第3状態遷移手段(第2特別電動役物58b)と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球した場合に賞球として遊技球を払い出す払出手段(払出装置71)と、
を備え、
前記特典付与モード実行手段は、遊技球が前記第4の入球手段に入球した場合に、前記特典付与モードとして、前記第3状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第3遷移モード実行手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mE4によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球して第2遷移モードが実行され、第2遷移モードの実行中に遊技球が第3の入球手段に入球し、当該第3の入球手段に入球した遊技球が第4の入球手段に入球して、特典付与モードとしての第3遷移モードが実行される。すなわち、本特徴によれば、第1遷移モードの実行中に入球可能状態となった第2の入球手段に遊技球が入球したことを契機として、特典付与モードとしての第3遷移モードを実行させることが可能となる。
<特徴mF群>
特徴mF群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態及びその各変形例から抽出される。
[特徴mF1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(普図始動ゲート35)と、
遊技球が前記第1の入球手段に入球したことに基づいて第1の所定情報を取得する第1所定情報取得手段と、
前記第1の所定情報が第1の条件を満たすか否かを判定する第1判定手段(普図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(特図始動口34a)と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第2の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第1状態遷移手段(普通電動役物34b)と、
前記第1の所定情報が前記第1の条件を満たすと判定された場合に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第1遷移モード(普電開閉実行モード)を実行する第1遷移モード実行手段と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球したことを含む所定の特典付与条件が成立した場合に、遊技者に特典を付与する特典付与モード(V入賞に基づく特電開閉実行モード)を実行する特典付与モード実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、前記第1遷移モードの実行中において、前記特典付与モードが終了した後に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態から前記入球可能状態に遷移させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mF1によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球し、所定の特典付与条件が成立して特典付与モードが実行される。
そして、本特徴によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの実行中において、特典付与モードが終了した後に、第1状態遷移手段を入球不可状態から入球可能状態に遷移させる手段を備えるので、特典付与モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球することが可能となる。そして、特典付与モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び特典付与モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、特典付与モードが複数回実行されることになる。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
特徴mF1によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの実行中において、特典付与モードが終了した後に、第1状態遷移手段を入球不可状態から入球可能状態に遷移させる手段を備えるので、特典付与モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球することが可能となる。そして、特典付与モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び特典付与モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、特典付与モードが複数回実行されることになる。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mF2]
特徴mF1に記載の遊技機であって、
前記特典付与モード実行手段は、
前記特典付与モードの実行中に遊技球が前記第2の入球手段(特図始動口34a)に入球した場合には、当該遊技球の前記第2の入球手段への入球を契機とした前記特典付与モードの実行を回避する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mF2によれば、特典付与モード実行手段は、特典付与モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球した場合には、当該遊技球の第2の入球手段への入球を契機とした特典付与モードの実行を回避する手段を備えるので、特典付与モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球しても、その後に特典付与モードが実行されないことになり、遊技者にとって不利な状況となる。したがって、遊技者に、遊技球が第2の入球手段に入球可能なタイミングが訪れるまでに特典付与モードが終了して欲しいといった緊張感を抱かせることができる。
[特徴mF3]
特徴mF1または特徴mF2に記載の遊技機であって、
遊技球が前記第2の入球手段(特図始動口34a)に入球したことに基づいて第2の所定情報を取得する第2所定情報取得手段と、
前記第2の所定情報が第2の条件を満たすか否かの判定である第2の判定を実行する第2判定手段(特図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第3の入球手段(第1大入賞口57a)と、
遊技球が前記第3の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第3の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第2状態遷移手段(第1特別電動役物57b)と、
前記第2の所定情報が前記第2の条件を満たすと判定された場合に、前記第2状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第2遷移モード(特図小当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第2遷移モード実行手段と、
前記第3の入球手段に入球した遊技球が入球可能な第4の入球手段(V入賞口57av)と、
遊技球が入球可能な第5の入球手段(第2大入賞口58a)と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第5の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第3状態遷移手段(第2特別電動役物58b)と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球した場合に賞球として遊技球を払い出す払出手段(払出装置71)と、
を備え、
前記特典付与モード実行手段は、遊技球が前記第4の入球手段に入球した場合に、前記特典付与モードとして、前記第3状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第3遷移モード実行手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mF3によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球して第2遷移モードが実行され、第2遷移モードの実行中に遊技球が第3の入球手段に入球し、当該第3の入球手段に入球した遊技球が第4の入球手段に入球して、特典付与モードとしての第3遷移モードが実行される。すなわち、本特徴によれば、第1遷移モードの実行中に入球可能状態となった第2の入球手段に遊技球が入球したことを契機として、特典付与モードとしての第3遷移モードを実行させることが可能となる。
<特徴mG群>
特徴mG群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態及びその各変形例から抽出される。
[特徴mG1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(普図始動ゲート35)と、
遊技球が前記第1の入球手段に入球したことに基づいて第1の所定情報を取得する第1所定情報取得手段と、
前記第1の所定情報が第1の条件を満たすか否かを判定する第1判定手段(普図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(特図始動口34a)と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第2の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第1状態遷移手段(普通電動役物34b)と、
前記第1の所定情報が前記第1の条件を満たすと判定された場合に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第1遷移モード(普電開閉実行モード)を実行する第1遷移モード実行手段と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球したことを含む所定の特典付与条件が成立した場合に、遊技者に特典を付与するモードである特典付与モード(V入賞に基づく特電開閉実行モード)を実行する特典付与モード実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記特典付与モード実行手段は、
前記特典付与モードの実行中に遊技球が前記第2の入球手段(特図始動口34a)に入球した場合には、当該遊技球の前記第2の入球手段への入球を契機とした前記特典付与モードの実行を回避する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mG1によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球し、所定の特典付与条件が成立して特典付与モードが実行される。
そして、本特徴によれば、特典付与モード実行手段は、特典付与モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球した場合には、当該遊技球の第2の入球手段への入球を契機とした特典付与モードの実行を回避する手段を備えるので、特典付与モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球しても、その後に特典付与モードが実行されないことになり、遊技者にとって不利な状況となる。したがって、遊技者に、遊技球が第2の入球手段に入球可能なタイミングが訪れるまでに特典付与モードが終了して欲しいといった緊張感を抱かせることができる。
[特徴mG2]
特徴mG1に記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、
前記第1遷移モード(普電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間を、
前記特典付与モード(V入賞に基づく特電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mG2によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの開始から終了までに要する時間を、特典付与モードの開始から終了までに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備えるので、特典付与モードが終了した後においても、第1遷移モードが継続しており、当該第1遷移モードの継続中に第1状態遷移手段が入球可能状態に遷移して遊技球が第2の入球手段に入球可能となる場合がある。
この場合において、遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び特典付与モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、特典付与モードが複数回実行される場合がある。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mG3]
特徴mG1または特徴mG2に記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、前記第1遷移モードの実行中において、前記特典付与モードが終了した後に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態から前記入球可能状態に遷移させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mG3によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの実行中において、特典付与モードが終了した後に、第1状態遷移手段を入球不可状態から入球可能状態に遷移させる手段を備えるので、特典付与モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球することが可能となる。そして、特典付与モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び特典付与モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、特典付与モードが複数回実行されることになる。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mG4]
特徴mG1から特徴mG3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
遊技球が前記第2の入球手段(特図始動口34a)に入球したことに基づいて第2の所定情報を取得する第2所定情報取得手段と、
前記第2の所定情報が第2の条件を満たすか否かの判定である第2の判定を実行する第2判定手段(特図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第3の入球手段(第1大入賞口57a)と、
遊技球が前記第3の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第3の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第2状態遷移手段(第1特別電動役物57b)と、
前記第2の所定情報が前記第2の条件を満たすと判定された場合に、前記第2状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第2遷移モード(特図小当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第2遷移モード実行手段と、
前記第3の入球手段に入球した遊技球が入球可能な第4の入球手段(V入賞口57av)と、
遊技球が入球可能な第5の入球手段(第2大入賞口58a)と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第5の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第3状態遷移手段(第2特別電動役物58b)と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球した場合に賞球として遊技球を払い出す払出手段(払出装置71)と、
を備え、
前記特典付与モード実行手段は、遊技球が前記第4の入球手段に入球した場合に、前記特典付与モードとして、前記第3状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第3遷移モード実行手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mG4によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球して第2遷移モードが実行され、第2遷移モードの実行中に遊技球が第3の入球手段に入球し、当該第3の入球手段に入球した遊技球が第4の入球手段に入球して、特典付与モードとしての第3遷移モードが実行される。すなわち、本特徴によれば、第1遷移モードの実行中に入球可能状態となった第2の入球手段に遊技球が入球したことを契機として、特典付与モードとしての第3遷移モードを実行させることが可能となる。
<特徴mH群>
特徴mH群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態及びその各変形例から抽出される。
[特徴mH1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(普図始動ゲート35)と、
遊技球が前記第1の入球手段に入球したことに基づいて第1の所定情報を取得する第1所定情報取得手段と、
前記第1の所定情報が第1の条件を満たすか否かを判定する第1判定手段(普図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(特図始動口34a)と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第2の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第1状態遷移手段(普通電動役物34b)と、
前記第1の所定情報が前記第1の条件を満たすと判定された場合に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第1遷移モード(普電開閉実行モード)を実行する第1遷移モード実行手段と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球したことを含む所定の特典付与条件が成立した場合に、遊技者に特典を付与する特典付与モード(V入賞に基づく特電開閉実行モード)を実行する特典付与モード実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記特典付与モード実行手段は、
前記特典付与モード(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モード)として、開始されてから終了するまでの長さが、遊技球の発射態様及び発射後の遊技球の挙動に関わらず予め定められた所定の長さとなる所定長特典付与モード(V入賞大当たりに基づく固定長の特電開閉実行モード)を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mH1によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球し、所定の特典付与条件が成立して特典付与モードが実行される。
そして、本特徴によれば、特典付与モード実行手段は、特典付与モードとして、開始されてから終了するまでの長さが、遊技球の発射態様及び発射後の遊技球の挙動に関わらず予め定められた所定の長さとなる所定長特典付与モードを実行可能な手段を備えるので、所定長特典付与モードが実行された場合には、当該特典付与モードの長さが予め定められた所定の長さよりも長くならない。したがって、例えば、特典付与モードの長さが所定の長さよりも長くなってしまうことによって遊技者にとって不利な状況となってしまう遊技機において、遊技者にとって不利な状況となってしまうことを抑制することができる。
具体的には、例えば、特典付与モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球してもその後に特典付与モードが実行されないといった遊技者にとって不利な状況となる遊技機において、特典付与モードが所定の長さよりも長くなってしまい、遊技球が第2の入球手段に入球したタイミングにおいても当該特典付与モードがまだ終了しておらず、その後に特典付与モードが実行されないといった遊技者にとって不利な状況となってしまうことを抑制することができる。
[特徴mH2]
特徴mH1に記載の遊技機であって、
前記特典付与モード実行手段は、
前記特典付与モードの実行中に遊技球が前記第2の入球手段(特図始動口34a)に入球した場合には、当該遊技球の前記第2の入球手段への入球を契機とした前記特典付与モードの実行を回避する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mH2によれば、特典付与モード実行手段は、特典付与モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球した場合には、当該遊技球の第2の入球手段への入球を契機とした特典付与モードの実行を回避する手段を備えるので、特典付与モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球しても、その後に特典付与モードが実行されないことになり、遊技者にとって不利な状況となる。
しかしながら、本特徴によれば、特典付与モード実行手段は、特典付与モードとして、開始されてから終了するまでの長さが、遊技球の発射態様及び発射後の遊技球の挙動に関わらず予め定められた所定の長さとなる所定長特典付与モードを実行可能な手段を備えるので、所定長特典付与モードが実行された場合には、当該特典付与モードの長さが予め定められた所定の長さよりも長くならない。したがって、特典付与モードの長さが所定の長さよりも長くなってしまったことによって第1状態遷移手段が入球可能状態に遷移したタイミングにおいても当該特典付与モードがまだ終了していないといった状況の発生を抑制することができる。この結果、遊技球が第2の入球手段に入球したにもかかわらず、当該遊技球の第2の入球手段への入球を契機とした特典付与モードが実行されないといった遊技者にとって不利な状況となってしまうことを抑制することができる。
[特徴mH3]
特徴mH1または特徴mH2に記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、
前記第1遷移モード(普電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間を、
前記特典付与モード(V入賞に基づく特電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mH3によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの開始から終了までに要する時間を、特典付与モードの開始から終了までに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備えるので、特典付与モードが終了した後においても、第1遷移モードが継続しており、当該第1遷移モードの継続中に第1状態遷移手段が入球可能状態に遷移して遊技球が第2の入球手段に入球可能となる場合がある。
この場合において、遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び特典付与モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、特典付与モードが複数回実行される場合がある。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mH4]
特徴mH1から特徴mH3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、前記第1遷移モードの実行中において、前記特典付与モードが終了した後に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態から前記入球可能状態に遷移させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mH4によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの実行中において、特典付与モードが終了した後に、第1状態遷移手段を入球不可状態から入球可能状態に遷移させる手段を備えるので、特典付与モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球することが可能となる。そして、特典付与モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び特典付与モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、特典付与モードが複数回実行されることになる。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mH5]
特徴mH1から特徴mH4のいずれか一つに記載の遊技機であって、
遊技球が前記第2の入球手段(特図始動口34a)に入球したことに基づいて第2の所定情報を取得する第2所定情報取得手段と、
前記第2の所定情報が第2の条件を満たすか否かの判定である第2の判定を実行する第2判定手段(特図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第3の入球手段(第1大入賞口57a)と、
遊技球が前記第3の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第3の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第2状態遷移手段(第1特別電動役物57b)と、
前記第2の所定情報が前記第2の条件を満たすと判定された場合に、前記第2状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第2遷移モード(特図小当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第2遷移モード実行手段と、
前記第3の入球手段に入球した遊技球が入球可能な第4の入球手段(V入賞口57av)と、
遊技球が入球可能な第5の入球手段(第2大入賞口58a)と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第5の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第3状態遷移手段(第2特別電動役物58b)と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球した場合に賞球として遊技球を払い出す払出手段(払出装置71)と、
を備え、
前記特典付与モード実行手段は、遊技球が前記第4の入球手段に入球した場合に、前記特典付与モードとして、前記第3状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第3遷移モード実行手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mH5によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球して第2遷移モードが実行され、第2遷移モードの実行中に遊技球が第3の入球手段に入球し、当該第3の入球手段に入球した遊技球が第4の入球手段に入球して、特典付与モードとしての第3遷移モードが実行される。すなわち、本特徴によれば、第1遷移モードの実行中に入球可能状態となった第2の入球手段に遊技球が入球したことを契機として、特典付与モードとしての第3遷移モードを実行させることが可能となる。
<特徴mI群>
特徴mI群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態及びその各変形例から抽出される。
[特徴mI1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(普図始動ゲート35)と、
遊技球が前記第1の入球手段に入球したことに基づいて第1の所定情報を取得する第1所定情報取得手段と、
前記第1の所定情報が第1の条件を満たすか否かを判定する第1判定手段(普図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(特図始動口34a)と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第2の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第1状態遷移手段(普通電動役物34b)と、
前記第1の所定情報が前記第1の条件を満たすと判定された場合に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第1遷移モード(普電開閉実行モード)を実行する第1遷移モード実行手段と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球したことを含む所定の特典付与条件が成立した場合に、遊技者に特典を付与する特典付与モード(V入賞に基づく特電開閉実行モード)を実行する特典付与モード実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、
前記第1遷移モード(普電開閉実行モード)において前記第1状態遷移手段が前記入球可能状態から前記入球不可状態に遷移してから、前記入球不可状態から前記入球可能状態に遷移するまでの期間であるインターバル期間(普電インターバル期間)の長さを、前記特典付与モード(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モード)が開始されてから終了するまでに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mI1によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球し、所定の特典付与条件が成立して特典付与モードが実行される。
そして、本特徴によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードにおいて第1状態遷移手段が入球可能状態から入球不可状態に遷移してから、入球不可状態から入球可能状態に遷移するまでの期間であるインターバル期間の長さを、特典付与モードが開始されてから終了するまでに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備える。このような構成を採用した理由について説明する。
先に、本特徴とは異なり、第1遷移モードのインターバル期間の長さを、特典付与モードが開始されてから終了するまでに要する時間(例えばT)よりも短い時間(例えば0.7T)に設定する比較例の構成を採用した場合について説明する。
まず、比較例の構成において、第1遷移モードにおける第1状態遷移手段の1回目の入球可能状態において遊技球が第2の入球手段に入球した場合について説明する。この場合には、特典付与モードが開始されることになる。その後、第1遷移モードにおける1回目のインターバル期間が終了し、第1状態遷移手段の2回目の入球可能状態では、まだ特典付与モードが継続していることになる。したがって、仮に遊技球が第2の入球手段に入球したとしても、新たに特典付与モードが開始されることはない。その後、第1遷移モードにおける2回目のインターバル期間が終了し、第1状態遷移手段の3回目の入球可能状態では、既に特典付与モードが終了しているため、遊技球が第2の入球手段に入球すれば、新たに特典付与モードが開始されることになる。すなわち、この場合には、特典付与モードは、第1遷移モードにおける第1状態遷移手段の1回目と3回目の入球可能状態において遊技球が第2の入球手段に入球したことを契機として開始されることになるが、2回目の入球可能状態において遊技球が第2の入球手段に入球したとしても開始されることはない。
次に、比較例の構成において、第1遷移モードにおける第1状態遷移手段の1回目の入球可能状態において遊技球が第2の入球手段に入球しなかった場合について説明する。この場合には、特典付与モードは開始されない。その後、第1遷移モードにおける1回目のインターバル期間が終了し、第1状態遷移手段の2回目の入球可能状態では、特典付与モードが実行されていないため、遊技球が第2の入球手段に入球すれば、特典付与モードが開始されることになる。その後、第1遷移モードにおける2回目のインターバル期間が終了し、第1状態遷移手段の3回目の入球可能状態では、まだ特典付与モードが継続していることになる。したがって、仮に遊技球が第2の入球手段に入球したとしても、新たに特典付与モードが開始されることはない。その後、第1遷移モードにおける3回目のインターバル期間が終了し、第1状態遷移手段の4回目の入球可能状態では、既に特典付与モードが終了しているため、遊技球が第2の入球手段に入球すれば、新たに特典付与モードが開始されることになる。すなわち、この場合には、特典付与モードは、第1遷移モードにおける第1状態遷移手段の2回目と4回目の入球可能状態において遊技球が第2の入球手段に入球したことを契機として開始されることになるが、3回目の入球可能状態において遊技球が第2の入球手段に入球したとしても開始されることはない。
このように、本特徴とは異なり、第1遷移モードのインターバル期間の長さを特典付与モードの長さよりも短い時間に設定する比較例の構成を採用した場合には、第1遷移モードの実行中における特典付与モードの開始のタイミングが固定化されず、遊技の流れが煩雑化してしまい、遊技の制御が困難になってしまうといった課題がある。
次に、第1遷移モードのインターバル期間の長さを、特典付与モードが開始されてから終了するまでに要する時間(例えばT)よりも長い時間(例えば1.3T)に設定する本特徴の構成を採用した場合について説明する。
まず、本特徴の構成において、第1遷移モードにおける第1状態遷移手段の1回目の入球可能状態において遊技球が第2の入球手段に入球した場合について説明する。この場合には、特典付与モードが開始されることになる。その後、第1遷移モードにおける1回目のインターバル期間が終了し、第1状態遷移手段の2回目の入球可能状態では、既に特典付与モードが終了しているため、遊技球が第2の入球手段に入球すれば、新たに特典付与モードが開始されることになる。
次に、本特徴の構成において、第1遷移モードにおける第1状態遷移手段の1回目の入球可能状態において遊技球が第2の入球手段に入球しなかった場合について説明する。この場合には、特典付与モードは開始されない。その後、第1遷移モードにおける1回目のインターバル期間が終了し、第1状態遷移手段の2回目の入球可能状態では、特典付与モードが実行されていないため、遊技球が第2の入球手段に入球すれば、特典付与モードが開始されることになる。
このように、本特徴によれば、第1遷移モードのインターバル期間の長さを特典付与モードが開始されてから終了するまでに要する時間よりも長い時間に設定するので、第1遷移モードにおいて第1状態遷移手段が入球可能状態となったタイミングにおいては、当該第1状態遷移手段が入球可能状態となったのが何回目であるのかに関わらず、特典付与モードが実行されていない又は既に終了している状態となる。したがって、第1遷移モードにおいて第1状態遷移手段が入球可能状態となった場合に遊技球が第2の入球手段に入球したにもかかわらず、特典付与モードが開始されないということはない。すなわち、本特徴によれば、第1遷移モードの実行中における特典付与モードの開始のタイミングを固定化することができ、遊技の流れが煩雑化してしまうことを抑制することができるとともに、第1遷移モードの実行中において第1状態遷移手段が入球可能状態となる回数を設定することによって、第1遷移モードの実行中における特典付与モードの実行可能な回数の上限を設定することが可能となる。
[特徴mI2]
特徴mI1に記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、
前記第1遷移モード(普電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間を、
前記特典付与モード(V入賞に基づく特電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mI2によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの開始から終了までに要する時間を、特典付与モードの開始から終了までに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備えるので、特典付与モードが終了した後においても、第1遷移モードが継続しており、当該第1遷移モードの継続中に第1状態遷移手段が入球可能状態に遷移して遊技球が第2の入球手段に入球可能となる場合がある。
この場合において、遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び特典付与モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、特典付与モードが複数回実行される場合がある。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mI3]
特徴mI1または特徴mI2に記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、前記第1遷移モードの実行中において、前記特典付与モードが終了した後に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態から前記入球可能状態に遷移させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mI3によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの実行中において、特典付与モードが終了した後に、第1状態遷移手段を入球不可状態から入球可能状態に遷移させる手段を備えるので、特典付与モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球することが可能となる。そして、特典付与モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び特典付与モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、特典付与モードが複数回実行されることになる。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mI4]
特徴mI1から特徴mI3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
遊技球が前記第2の入球手段(特図始動口34a)に入球したことに基づいて第2の所定情報を取得する第2所定情報取得手段と、
前記第2の所定情報が第2の条件を満たすか否かの判定である第2の判定を実行する第2判定手段(特図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第3の入球手段(第1大入賞口57a)と、
遊技球が前記第3の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第3の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第2状態遷移手段(第1特別電動役物57b)と、
前記第2の所定情報が前記第2の条件を満たすと判定された場合に、前記第2状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第2遷移モード(特図小当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第2遷移モード実行手段と、
前記第3の入球手段に入球した遊技球が入球可能な第4の入球手段(V入賞口57av)と、
遊技球が入球可能な第5の入球手段(第2大入賞口58a)と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第5の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第3状態遷移手段(第2特別電動役物58b)と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球した場合に賞球として遊技球を払い出す払出手段(払出装置71)と、
を備え、
前記特典付与モード実行手段は、遊技球が前記第4の入球手段に入球した場合に、前記特典付与モードとして、前記第3状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第3遷移モード実行手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mI4によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球して第2遷移モードが実行され、第2遷移モードの実行中に遊技球が第3の入球手段に入球し、当該第3の入球手段に入球した遊技球が第4の入球手段に入球して、特典付与モードとしての第3遷移モードが実行される。すなわち、本特徴によれば、第1遷移モードの実行中に入球可能状態となった第2の入球手段に遊技球が入球したことを契機として、特典付与モードとしての第3遷移モードを実行させることが可能となる。
<特徴mJ群>
特徴mJ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態及びその各変形例から抽出される。
[特徴mJ1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(普図始動ゲート35)と、
遊技球が前記第1の入球手段に入球したことに基づいて第1の所定情報を取得する第1所定情報取得手段と、
前記第1の所定情報が第1の条件を満たすか否かを判定する第1判定手段(普図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(特図始動口34a)と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第2の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第1状態遷移手段(普通電動役物34b)と、
前記第1の所定情報が前記第1の条件を満たすと判定された場合に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第1遷移モード(普電開閉実行モード)を実行する第1遷移モード実行手段と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球したことを含む所定の特典付与条件が成立した場合に、遊技者に特典を付与する特典付与モード(V入賞に基づく特電開閉実行モード)を実行する特典付与モード実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、
前記第1遷移モード(普電開閉実行モード)において前記第1状態遷移手段が最後に前記入球可能状態から前記入球不可状態に遷移してから、前記第1判定手段による前記第1の判定を実行可能とするまでの期間である待機期間(普電エンディング期間)の長さを、前記特典付与モード(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モード)が開始されてから終了するまでに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mJ1によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球し、所定の特典付与条件が成立して特典付与モードが実行される。
そして、本特徴によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードにおいて第1状態遷移手段が最後に入球可能状態から入球不可状態に遷移してから、第1判定手段による第1の判定を実行可能とするまでの期間である待機期間の長さを、特典付与モードが開始されてから終了するまでに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備える。この構成を採用した理由について説明する。
先に、本特徴とは異なり、待機期間の長さを特典付与モードが開始されてから終了するまでに要する時間よりも短い時間に設定する構成を採用した場合について説明する。この構成において、例えば、待機期間の終了後に第1の判定が実行され、第1の所定情報が第1の条件を満たすと判定された場合には、第1遷移モードが実行され、当該第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球し、特典付与モードが実行される可能性がある。しかしながら、この構成において、待機期間の開始直後から特典付与モードが実行されている場合には、待機期間が終了した後においても当該特典付与モードが継続しており、遊技球が第2の入球手段に入球したタイミングにおいても当該特典付与モードが継続している場合がある。この場合には、遊技球が第2の入球手段に入球しても特典付与モードが実行されず、遊技者に不利な状況となってしまうといった課題がある。
これに対して、本特徴によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードにおいて第1状態遷移手段が最後に入球可能状態から入球不可状態に遷移してから、第1判定手段による第1の判定を実行可能とするまでの期間である待機期間の長さを、特典付与モードが開始されてから終了するまでに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備えるので、待機期間が終了した後においても特典付与モードが継続してしまうといった状況の発生を抑制することができ、遊技者に不利な状況となってしまうことを抑制することができる。
[特徴mJ2]
特徴mJ1に記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、
前記第1遷移モード(普電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間を、
前記特典付与モード(V入賞に基づく特電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mJ2によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの開始から終了までに要する時間を、特典付与モードの開始から終了までに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備えるので、特典付与モードが終了した後においても、第1遷移モードが継続しており、当該第1遷移モードの継続中に第1状態遷移手段が入球可能状態に遷移して遊技球が第2の入球手段に入球可能となる場合がある。
この場合において、遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び特典付与モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、特典付与モードが複数回実行される場合がある。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mJ3]
特徴mJ1または特徴mJ2に記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、前記第1遷移モードの実行中において、前記特典付与モードが終了した後に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態から前記入球可能状態に遷移させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mJ3によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの実行中において、特典付与モードが終了した後に、第1状態遷移手段を入球不可状態から入球可能状態に遷移させる手段を備えるので、特典付与モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球することが可能となる。そして、特典付与モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び特典付与モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、特典付与モードが複数回実行されることになる。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mJ4]
特徴mJ1から特徴mJ3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
遊技球が前記第2の入球手段(特図始動口34a)に入球したことに基づいて第2の所定情報を取得する第2所定情報取得手段と、
前記第2の所定情報が第2の条件を満たすか否かの判定である第2の判定を実行する第2判定手段(特図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第3の入球手段(第1大入賞口57a)と、
遊技球が前記第3の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第3の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第2状態遷移手段(第1特別電動役物57b)と、
前記第2の所定情報が前記第2の条件を満たすと判定された場合に、前記第2状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第2遷移モード(特図小当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第2遷移モード実行手段と、
前記第3の入球手段に入球した遊技球が入球可能な第4の入球手段(V入賞口57av)と、
遊技球が入球可能な第5の入球手段(第2大入賞口58a)と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第5の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第3状態遷移手段(第2特別電動役物58b)と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球した場合に賞球として遊技球を払い出す払出手段(払出装置71)と、
を備え、
前記特典付与モード実行手段は、遊技球が前記第4の入球手段に入球した場合に、前記特典付与モードとして、前記第3状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第3遷移モード実行手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mJ4によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球して第2遷移モードが実行され、第2遷移モードの実行中に遊技球が第3の入球手段に入球し、当該第3の入球手段に入球した遊技球が第4の入球手段に入球して、特典付与モードとしての第3遷移モードが実行される。すなわち、本特徴によれば、第1遷移モードの実行中に入球可能状態となった第2の入球手段に遊技球が入球したことを契機として、特典付与モードとしての第3遷移モードを実行させることが可能となる。
<特徴mK群>
特徴mK群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態及びその各変形例から抽出される。
[特徴mK1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(普図始動ゲート35)と、
遊技球が前記第1の入球手段に入球したことに基づいて第1の所定情報を取得する第1所定情報取得手段と、
前記第1の所定情報が第1の条件を満たすか否かを判定する第1判定手段(普図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(特図始動口34a)と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第2の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第1状態遷移手段(普通電動役物34b)と、
前記第1の所定情報が前記第1の条件を満たすと判定された場合に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第1遷移モード(普電開閉実行モード)を実行する第1遷移モード実行手段と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球したことを含む所定の特典付与条件が成立した場合に、遊技者に特典を付与する特典付与モード(V入賞に基づく特電開閉実行モード)を実行する特典付与モード実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、
前記第1遷移モード(普電開閉実行モード)において前記第1状態遷移手段が最後に前記入球可能状態から前記入球不可状態に遷移してから、前記第1判定手段による次の判定を実行可能とするまでの期間である待機期間(普電エンディング期間)の長さを、
前記第1状態遷移手段が前記入球可能状態から前記入球不可状態に遷移してから、前記入球不可状態から前記入球可能状態に遷移するまでの期間であるインターバル期間(普電インターバル期間)の長さ(135.0秒)以上の長さ(140.0秒)に設定可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mK1によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球し、所定の特典付与条件が成立して特典付与モードが実行される。
そして、本特徴によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードにおいて第1状態遷移手段が最後に入球可能状態から入球不可状態に遷移してから、第1判定手段による次の判定を実行可能とするまでの期間である待機期間の長さを、第1状態遷移手段が入球可能状態から入球不可状態に遷移してから、入球不可状態から入球可能状態に遷移するまでの期間であるインターバル期間の長さ以上の長さに設定可能な手段を備えるので、第1遷移モードのインターバル期間において実現される一連の遊技の流れを、第1遷移モードの待機期間においても同様に実現することが可能となる。この結果、例えば、第1遷移モードにおけるインターバル期間と待機期間との両期間において特典付与モードを実行可能とする新たな遊技を実現することが可能となる。
[特徴mK2]
特徴mK1に記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、
前記第1遷移モード(普電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間を、
前記特典付与モード(V入賞に基づく特電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mK2によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの開始から終了までに要する時間を、特典付与モードの開始から終了までに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備えるので、特典付与モードが終了した後においても、第1遷移モードが継続しており、当該第1遷移モードの継続中に第1状態遷移手段が入球可能状態に遷移して遊技球が第2の入球手段に入球可能となる場合がある。
この場合において、遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び特典付与モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、特典付与モードが複数回実行される場合がある。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mK3]
特徴mK1または特徴mK2に記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、前記第1遷移モードの実行中において、前記特典付与モードが終了した後に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態から前記入球可能状態に遷移させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mK3によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの実行中において、特典付与モードが終了した後に、第1状態遷移手段を入球不可状態から入球可能状態に遷移させる手段を備えるので、特典付与モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球することが可能となる。そして、特典付与モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び特典付与モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、特典付与モードが複数回実行されることになる。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mK4]
特徴mK1から特徴mK3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
遊技球が前記第2の入球手段(特図始動口34a)に入球したことに基づいて第2の所定情報を取得する第2所定情報取得手段と、
前記第2の所定情報が第2の条件を満たすか否かの判定である第2の判定を実行する第2判定手段(特図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第3の入球手段(第1大入賞口57a)と、
遊技球が前記第3の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第3の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第2状態遷移手段(第1特別電動役物57b)と、
前記第2の所定情報が前記第2の条件を満たすと判定された場合に、前記第2状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第2遷移モード(特図小当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第2遷移モード実行手段と、
前記第3の入球手段に入球した遊技球が入球可能な第4の入球手段(V入賞口57av)と、
遊技球が入球可能な第5の入球手段(第2大入賞口58a)と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第5の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第3状態遷移手段(第2特別電動役物58b)と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球した場合に賞球として遊技球を払い出す払出手段(払出装置71)と、
を備え、
前記特典付与モード実行手段は、遊技球が前記第4の入球手段に入球した場合に、前記特典付与モードとして、前記第3状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第3遷移モード実行手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mK4によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球して第2遷移モードが実行され、第2遷移モードの実行中に遊技球が第3の入球手段に入球し、当該第3の入球手段に入球した遊技球が第4の入球手段に入球して、特典付与モードとしての第3遷移モードが実行される。すなわち、本特徴によれば、第1遷移モードの実行中に入球可能状態となった第2の入球手段に遊技球が入球したことを契機として、特典付与モードとしての第3遷移モードを実行させることが可能となる。
<特徴mL群>
特徴mL群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態及びその各変形例から抽出される。
[特徴mL1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(普図始動ゲート35)と、
遊技球が前記第1の入球手段に入球したことに基づいて第1の所定情報を取得する第1所定情報取得手段と、
前記第1の所定情報が第1の条件を満たすか否かを判定する第1判定手段(普図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(特図始動口34a)と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第2の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第1状態遷移手段(普通電動役物34b)と、
前記第1の所定情報が前記第1の条件を満たすと判定された場合に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第1遷移モード(普電開閉実行モード)を実行する第1遷移モード実行手段と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球したことを含む所定の特典付与条件が成立した場合に、遊技者に特典を付与する特典付与モード(V入賞に基づく特電開閉実行モード)を実行する特典付与モード実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記第1遷移モードにおける前記第1状態遷移手段の前記入球不可状態から前記入球可能状態に遷移する遷移態様(開放回数)に基づいて、当該第1遷移モード(普電開閉実行モード)の実行中における前記特典付与モード(V入賞大当たり用特電開閉シナリオに基づく特電開閉実行モード)の実行可能な上限回数(連荘の上限回数)が決定される
ことを特徴とする遊技機。
特徴mL1によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球し、所定の特典付与条件が成立して特典付与モードが実行される。
そして、本特徴によれば、第1遷移モードにおける第1状態遷移手段の入球不可状態から入球可能状態に遷移する遷移態様に基づいて、当該第1遷移モードの実行中における前記特典付与モードの実行可能な上限回数が決定されるので、第1遷移モードにおける第1状態遷移手段の遷移態様が遊技者にとって非常に重要な要素となる。したがって、第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合に、遊技者に、当該第1遷移モードにおける第1状態遷移手段の遷移態様に対して興味や関心を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mL2]
特徴mL1に記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、
前記第1遷移モード(普電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間を、
前記特典付与モード(V入賞に基づく特電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mL2によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの開始から終了までに要する時間を、特典付与モードの開始から終了までに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備えるので、特典付与モードが終了した後においても、第1遷移モードが継続しており、当該第1遷移モードの継続中に第1状態遷移手段が入球可能状態に遷移して遊技球が第2の入球手段に入球可能となる場合がある。
この場合において、遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び特典付与モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、特典付与モードが複数回実行される場合がある。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mL3]
特徴mL1または特徴mL2に記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、前記第1遷移モードの実行中において、前記特典付与モードが終了した後に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態から前記入球可能状態に遷移させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mL3によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの実行中において、特典付与モードが終了した後に、第1状態遷移手段を入球不可状態から入球可能状態に遷移させる手段を備えるので、特典付与モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球することが可能となる。そして、特典付与モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び特典付与モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、特典付与モードが複数回実行されることになる。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mL4]
特徴mL1から特徴mL3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
遊技球が前記第2の入球手段(特図始動口34a)に入球したことに基づいて第2の所定情報を取得する第2所定情報取得手段と、
前記第2の所定情報が第2の条件を満たすか否かの判定である第2の判定を実行する第2判定手段(特図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第3の入球手段(第1大入賞口57a)と、
遊技球が前記第3の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第3の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第2状態遷移手段(第1特別電動役物57b)と、
前記第2の所定情報が前記第2の条件を満たすと判定された場合に、前記第2状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第2遷移モード(特図小当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第2遷移モード実行手段と、
前記第3の入球手段に入球した遊技球が入球可能な第4の入球手段(V入賞口57av)と、
遊技球が入球可能な第5の入球手段(第2大入賞口58a)と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第5の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第3状態遷移手段(第2特別電動役物58b)と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球した場合に賞球として遊技球を払い出す払出手段(払出装置71)と、
を備え、
前記特典付与モード実行手段は、遊技球が前記第4の入球手段に入球した場合に、前記特典付与モードとして、前記第3状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第3遷移モード実行手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mL4によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球して第2遷移モードが実行され、第2遷移モードの実行中に遊技球が第3の入球手段に入球し、当該第3の入球手段に入球した遊技球が第4の入球手段に入球して、特典付与モードとしての第3遷移モードが実行される。すなわち、本特徴によれば、第1遷移モードの実行中に入球可能状態となった第2の入球手段に遊技球が入球したことを契機として、特典付与モードとしての第3遷移モードを実行させることが可能となる。
<特徴mM群>
特徴mM群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態及びその各変形例から抽出される。
[特徴mM1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(普図始動ゲート35)と、
遊技球が前記第1の入球手段に入球したことに基づいて第1の所定情報を取得する第1所定情報取得手段と、
前記第1の所定情報が第1の条件を満たすか否かを判定する第1判定手段(普図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(特図始動口34a)と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第2の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第1状態遷移手段(普通電動役物34b)と、
前記第1の所定情報が前記第1の条件を満たすと判定された場合に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第1遷移モード(普電開閉実行モード)を実行する第1遷移モード実行手段と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球したことを含む所定の特典付与条件が成立した場合に、遊技者に特典を付与する特典付与モード(V入賞に基づく特電開閉実行モード)を実行する特典付与モード実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記特典付与モード実行手段は、
前記第1遷移モードの実行中の期間のうち、前記第1状態遷移手段が前記入球可能状態から前記入球不可状態に遷移してから、前記入球不可状態から前記入球可能状態に遷移するまでの期間であるインターバル期間(普電インターバル期間)において前記特典付与モードを実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mM1によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球し、所定の特典付与条件が成立して特典付与モードが実行される。
そして、本特徴によれば、特典付与モード実行手段は、第1遷移モードの実行中の期間のうち、第1状態遷移手段が入球可能状態から入球不可状態に遷移してから、入球不可状態から入球可能状態に遷移するまでの期間であるインターバル期間において特典付与モードを実行可能な手段を備えるので、第1遷移モードに含まれるインターバル期間の回数が遊技者にとって非常に重要な要素となる。したがって、第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合に、遊技者に、当該第1遷移モードにインターバル期間が何回含まれているのかといったことに対して興味や関心を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mM2]
特徴mM1に記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、
前記第1遷移モード(普電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間を、
前記特典付与モード(V入賞に基づく特電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mM2によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの開始から終了までに要する時間を、特典付与モードの開始から終了までに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備えるので、特典付与モードが終了した後においても、第1遷移モードが継続しており、当該第1遷移モードの継続中に第1状態遷移手段が入球可能状態に遷移して遊技球が第2の入球手段に入球可能となる場合がある。
この場合において、遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び特典付与モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、特典付与モードが複数回実行される場合がある。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mM3]
特徴mM1または特徴mM2に記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、前記第1遷移モードの実行中において、前記特典付与モードが終了した後に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態から前記入球可能状態に遷移させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mM3によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの実行中において、特典付与モードが終了した後に、第1状態遷移手段を入球不可状態から入球可能状態に遷移させる手段を備えるので、特典付与モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球することが可能となる。そして、特典付与モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び特典付与モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、特典付与モードが複数回実行されることになる。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mM4]
特徴mM1から特徴mM3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
遊技球が前記第2の入球手段(特図始動口34a)に入球したことに基づいて第2の所定情報を取得する第2所定情報取得手段と、
前記第2の所定情報が第2の条件を満たすか否かの判定である第2の判定を実行する第2判定手段(特図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第3の入球手段(第1大入賞口57a)と、
遊技球が前記第3の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第3の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第2状態遷移手段(第1特別電動役物57b)と、
前記第2の所定情報が前記第2の条件を満たすと判定された場合に、前記第2状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第2遷移モード(特図小当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第2遷移モード実行手段と、
前記第3の入球手段に入球した遊技球が入球可能な第4の入球手段(V入賞口57av)と、
遊技球が入球可能な第5の入球手段(第2大入賞口58a)と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第5の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第3状態遷移手段(第2特別電動役物58b)と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球した場合に賞球として遊技球を払い出す払出手段(払出装置71)と、
を備え、
前記特典付与モード実行手段は、遊技球が前記第4の入球手段に入球した場合に、前記特典付与モードとして、前記第3状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第3遷移モード実行手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mM4によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球して第2遷移モードが実行され、第2遷移モードの実行中に遊技球が第3の入球手段に入球し、当該第3の入球手段に入球した遊技球が第4の入球手段に入球して、特典付与モードとしての第3遷移モードが実行される。すなわち、本特徴によれば、第1遷移モードの実行中に入球可能状態となった第2の入球手段に遊技球が入球したことを契機として、特典付与モードとしての第3遷移モードを実行させることが可能となる。
<特徴mN群>
特徴mN群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態及びその各変形例から抽出される。
[特徴mN1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(普図始動ゲート35)と、
遊技球が前記第1の入球手段に入球したことに基づいて第1の所定情報を取得する第1所定情報取得手段と、
前記第1の所定情報が第1の条件を満たすか否かを判定する第1判定手段(普図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(特図始動口34a)と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第2の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第1状態遷移手段(普通電動役物34b)と、
前記第1の所定情報が前記第1の条件を満たすと判定された場合に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第1遷移モード(普電開閉実行モード)を実行する第1遷移モード実行手段と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球したことを含む所定の特典付与条件が成立した場合に、遊技者に特典を付与する特典付与モード(V入賞に基づく特電開閉実行モード)を実行する特典付与モード実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記特典付与モード実行手段は、前記第1遷移モード(普電開閉実行モード)が開始されてから終了するまでの間に、前記特典付与モード(V入賞に基づく特電開閉実行モード)を複数回実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mN1によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球し、所定の特典付与条件が成立して特典付与モードが実行される。
そして、本特徴によれば、特典付与モード実行手段は、第1遷移モードが開始されてから終了するまでの間に、特典付与モードを複数回実行可能な手段を備えるので、第1遷移モードが開始されるか否かが遊技者にとって非常に重要な要素となる。したがって、遊技者に、第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが開始されるのか否かに対して興味や関心を抱かせることができるとともに、第1遷移モードが開始された場合には、遊技者に、特典付与モードが何回実行されるのかといったことに対して興味や関心を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mN2]
特徴mN1に記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、
前記第1遷移モード(普電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間を、
前記特典付与モード(V入賞に基づく特電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mN2によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの開始から終了までに要する時間を、特典付与モードの開始から終了までに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備えるので、特典付与モードが終了した後においても、第1遷移モードが継続しており、当該第1遷移モードの継続中に第1状態遷移手段が入球可能状態に遷移して遊技球が第2の入球手段に入球可能となる場合がある。
この場合において、遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び特典付与モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、特典付与モードが複数回実行される場合がある。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mN3]
特徴mN1または特徴2に記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、前記第1遷移モードの実行中において、前記特典付与モードが終了した後に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態から前記入球可能状態に遷移させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mN3によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの実行中において、特典付与モードが終了した後に、第1状態遷移手段を入球不可状態から入球可能状態に遷移させる手段を備えるので、特典付与モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球することが可能となる。そして、特典付与モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び特典付与モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、特典付与モードが複数回実行されることになる。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mN4]
特徴mN1から特徴mN3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
遊技球が前記第2の入球手段(特図始動口34a)に入球したことに基づいて第2の所定情報を取得する第2所定情報取得手段と、
前記第2の所定情報が第2の条件を満たすか否かの判定である第2の判定を実行する第2判定手段(特図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第3の入球手段(第1大入賞口57a)と、
遊技球が前記第3の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第3の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第2状態遷移手段(第1特別電動役物57b)と、
前記第2の所定情報が前記第2の条件を満たすと判定された場合に、前記第2状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第2遷移モード(特図小当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第2遷移モード実行手段と、
前記第3の入球手段に入球した遊技球が入球可能な第4の入球手段(V入賞口57av)と、
遊技球が入球可能な第5の入球手段(第2大入賞口58a)と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第5の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第3状態遷移手段(第2特別電動役物58b)と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球した場合に賞球として遊技球を払い出す払出手段(払出装置71)と、
を備え、
前記特典付与モード実行手段は、遊技球が前記第4の入球手段に入球した場合に、前記特典付与モードとして、前記第3状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第3遷移モード実行手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mN4によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球して第2遷移モードが実行され、第2遷移モードの実行中に遊技球が第3の入球手段に入球し、当該第3の入球手段に入球した遊技球が第4の入球手段に入球して、特典付与モードとしての第3遷移モードが実行される。すなわち、本特徴によれば、第1遷移モードの実行中に入球可能状態となった第2の入球手段に遊技球が入球したことを契機として、特典付与モードとしての第3遷移モードを実行させることが可能となる。
<特徴mO群>
特徴mO群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態及びその各変形例から抽出される。
[特徴mO1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(普図始動ゲート35)と、
遊技球が前記第1の入球手段に入球したことに基づいて第1の所定情報を取得する第1所定情報取得手段と、
前記第1の所定情報が第1の条件を満たすか否かを判定する第1判定手段(普図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(特図始動口34a)と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第2の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第1状態遷移手段(普通電動役物34b)と、
前記第1の所定情報が前記第1の条件を満たすと判定された場合に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第1遷移モード(普電開閉実行モード)を実行する第1遷移モード実行手段と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球したことを含む所定の特典付与条件が成立した場合に、遊技者に特典を付与する特典付与モード(V入賞に基づく特電開閉実行モード)を実行する特典付与モード実行手段と、
演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出実行手段は、前記第1遷移モードにおける前記第1状態遷移手段の前記入球不可状態から前記入球可能状態に遷移する遷移態様(開放回数)を示唆する演出(図)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mO1によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球し、所定の特典付与条件が成立して特典付与モードが実行される。
そして、本特徴によれば、第1遷移モードにおける第1状態遷移手段の入球不可状態から入球可能状態に遷移する遷移態様を示唆する演出を実行する手段を備えるので、第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合に、遊技者に、当該第1遷移モードにおける第1状態遷移手段の遷移態様に対して興味や関心を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mO2]
特徴mO1に記載の遊技機であって、
前記第1遷移モードにおける前記第1状態遷移手段の前記入球不可状態から前記入球可能状態に遷移する遷移態様(開放回数)に基づいて、当該第1遷移モード(普電開閉実行モード)の実行中における前記特典付与モード(V入賞大当たり用特電開閉シナリオに基づく特電開閉実行モード)の実行可能な上限回数(連荘の上限回数)が決定される
ことを特徴とする遊技機。
特徴mO2によれば、第1遷移モードにおける第1状態遷移手段の入球不可状態から入球可能状態に遷移する遷移態様に基づいて、当該第1遷移モードの実行中における前記特典付与モードの実行可能な上限回数が決定されるので、第1遷移モードにおける第1状態遷移手段の遷移態様が遊技者にとって非常に重要な要素となる。したがって、第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合に、遊技者に、当該第1遷移モードにおける第1状態遷移手段の遷移態様に対して興味や関心を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mO3]
特徴mO1または特徴mO2に記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、
前記第1遷移モード(普電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間を、
前記特典付与モード(V入賞に基づく特電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mO3によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの開始から終了までに要する時間を、特典付与モードの開始から終了までに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備えるので、特典付与モードが終了した後においても、第1遷移モードが継続しており、当該第1遷移モードの継続中に第1状態遷移手段が入球可能状態に遷移して遊技球が第2の入球手段に入球可能となる場合がある。
この場合において、遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び特典付与モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、特典付与モードが複数回実行される場合がある。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mO4]
特徴mO1から特徴mO3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、前記第1遷移モードの実行中において、前記特典付与モードが終了した後に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態から前記入球可能状態に遷移させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mO4によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの実行中において、特典付与モードが終了した後に、第1状態遷移手段を入球不可状態から入球可能状態に遷移させる手段を備えるので、特典付与モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球することが可能となる。そして、特典付与モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び特典付与モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、特典付与モードが複数回実行されることになる。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mO5]
特徴mO1から特徴mO4のいずれか一つに記載の遊技機であって、
遊技球が前記第2の入球手段(特図始動口34a)に入球したことに基づいて第2の所定情報を取得する第2所定情報取得手段と、
前記第2の所定情報が第2の条件を満たすか否かの判定である第2の判定を実行する第2判定手段(特図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第3の入球手段(第1大入賞口57a)と、
遊技球が前記第3の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第3の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第2状態遷移手段(第1特別電動役物57b)と、
前記第2の所定情報が前記第2の条件を満たすと判定された場合に、前記第2状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第2遷移モード(特図小当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第2遷移モード実行手段と、
前記第3の入球手段に入球した遊技球が入球可能な第4の入球手段(V入賞口57av)と、
遊技球が入球可能な第5の入球手段(第2大入賞口58a)と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第5の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第3状態遷移手段(第2特別電動役物58b)と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球した場合に賞球として遊技球を払い出す払出手段(払出装置71)と、
を備え、
前記特典付与モード実行手段は、遊技球が前記第4の入球手段に入球した場合に、前記特典付与モードとして、前記第3状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第3遷移モード実行手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mO5によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球して第2遷移モードが実行され、第2遷移モードの実行中に遊技球が第3の入球手段に入球し、当該第3の入球手段に入球した遊技球が第4の入球手段に入球して、特典付与モードとしての第3遷移モードが実行される。すなわち、本特徴によれば、第1遷移モードの実行中に入球可能状態となった第2の入球手段に遊技球が入球したことを契機として、特典付与モードとしての第3遷移モードを実行させることが可能となる。
<特徴mP群>
特徴mP群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態及びその各変形例から抽出される。
[特徴mP1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(普図始動ゲート35)と、
遊技球が前記第1の入球手段に入球したことに基づいて第1の所定情報を取得する第1所定情報取得手段と、
前記第1の所定情報が第1の条件を満たすか否かを判定する第1判定手段(普図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(特図始動口34a)と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第2の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第1状態遷移手段(普通電動役物34b)と、
前記第1の所定情報が前記第1の条件を満たすと判定された場合に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第1遷移モード(普電開閉実行モード)を実行する第1遷移モード実行手段と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球したことを含む所定の特典付与条件が成立した場合に、遊技者に特典を付与する特典付与モード(V入賞に基づく特電開閉実行モード)を実行する特典付与モード実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記特典付与モード実行手段は、
前記特典付与モードとして、前記第1遷移モードにおける所定のタイミング(普通電動役物34bが開放するタイミング)までに終了しない場合がある不定特典付与モード(変形例におけるV入賞大当たり用特電開閉シナリオAに基づく特電開閉実行モード)を実行可能な手段を備える
を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mP1によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球し、所定の特典付与条件が成立して特典付与モードが実行される。
そして、本特徴によれば、特典付与モード実行手段は、特典付与モードとして、第1遷移モードにおける所定のタイミングまでに終了しない場合がある不定特典付与モードを実行可能な手段を備える。
本特徴の構成を、例えば、第1遷移モードにおける所定のタイミングまでに特典付与モードが終了しなかった場合に遊技者に不利な状況となる遊技機に対して適用した場合には、遊技者に、所定のタイミングまでに不定特典付与モードが終了して欲しいといった焦りの感情を抱かせることができる。
特に、不定特典付与モードが所定のタイミングまでに終了するか否かが遊技球の発射態様及び発射された遊技球の挙動に依存する構成の場合、遊技者に、遊技球の発射態様及び発射された遊技球の挙動に対して興味や関心を抱かせることができる。
[特徴mP2]
特徴mP1に記載の遊技機であって、
前記特典付与モード実行手段は、
前記第1遷移モードにおける前記所定のタイミングまでに前記特典付与モードが終了していない場合には、遊技球が前記第2の入球手段(特図始動口34a)に入球した場合であっても当該遊技球の前記第2の入球手段への入球を契機とした前記特典付与モードの実行を回避する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mP2によれば、特典付与モード実行手段は、第1遷移モードにおける所定のタイミングまでに不定特典付与モードが終了していない場合には、遊技球が第2の入球手段に入球した場合であっても当該遊技球の第2の入球手段への入球を契機とした特典付与モードの実行を回避する手段を備えるので、特典付与モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球しても、その後に特典付与モードが実行されないことになり、遊技者にとって不利な状況となる。したがって、遊技者に、所定のタイミングまでに不定特典付与モードが終了して欲しいといった焦りの感情を抱かせることができる。
[特徴mP3]
特徴mP1または特徴mP2に記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、
前記第1遷移モード(普電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間を、
前記特典付与モード(V入賞に基づく特電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mP3によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの開始から終了までに要する時間を、特典付与モードの開始から終了までに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備えるので、特典付与モードが終了した後においても、第1遷移モードが継続しており、当該第1遷移モードの継続中に第1状態遷移手段が入球可能状態に遷移して遊技球が第2の入球手段に入球可能となる場合がある。
この場合において、遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び特典付与モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、特典付与モードが複数回実行される場合がある。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mP4]
特徴mP1から特徴mP3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、前記第1遷移モードの実行中において、前記特典付与モードが終了した後に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態から前記入球可能状態に遷移させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mP4によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの実行中において、特典付与モードが終了した後に、第1状態遷移手段を入球不可状態から入球可能状態に遷移させる手段を備えるので、特典付与モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球することが可能となる。そして、特典付与モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び特典付与モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、特典付与モードが複数回実行されることになる。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mP5]
特徴mP1から特徴mP4のいずれか一つに記載の遊技機であって、
遊技球が前記第2の入球手段(特図始動口34a)に入球したことに基づいて第2の所定情報を取得する第2所定情報取得手段と、
前記第2の所定情報が第2の条件を満たすか否かの判定である第2の判定を実行する第2判定手段(特図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第3の入球手段(第1大入賞口57a)と、
遊技球が前記第3の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第3の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第2状態遷移手段(第1特別電動役物57b)と、
前記第2の所定情報が前記第2の条件を満たすと判定された場合に、前記第2状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第2遷移モード(特図小当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第2遷移モード実行手段と、
前記第3の入球手段に入球した遊技球が入球可能な第4の入球手段(V入賞口57av)と、
遊技球が入球可能な第5の入球手段(第2大入賞口58a)と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第5の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第3状態遷移手段(第2特別電動役物58b)と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球した場合に賞球として遊技球を払い出す払出手段(払出装置71)と、
を備え、
前記特典付与モード実行手段は、遊技球が前記第4の入球手段に入球した場合に、前記特典付与モードとして、前記第3状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第3遷移モード実行手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mP5によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球して第2遷移モードが実行され、第2遷移モードの実行中に遊技球が第3の入球手段に入球し、当該第3の入球手段に入球した遊技球が第4の入球手段に入球して、特典付与モードとしての第3遷移モードが実行される。すなわち、本特徴によれば、第1遷移モードの実行中に入球可能状態となった第2の入球手段に遊技球が入球したことを契機として、特典付与モードとしての第3遷移モードを実行させることが可能となる。
<特徴mQ群>
特徴mQ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態及びその各変形例から抽出される。
[特徴mQ1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(普図始動ゲート35)と、
遊技球が前記第1の入球手段に入球したことに基づいて第1の所定情報を取得する第1所定情報取得手段と、
前記第1の所定情報が第1の条件を満たすか否かを判定する第1判定手段(普図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(特図始動口34a)と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第2の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第1状態遷移手段(普通電動役物34b)と、
前記第1の所定情報が前記第1の条件を満たすと判定された場合に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第1遷移モード(普電開閉実行モード)を実行する第1遷移モード実行手段と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球したことを含む所定の特典付与条件が成立した場合に、遊技者に特典を付与する特典付与モード(V入賞に基づく特電開閉実行モード)を実行する特典付与モード実行手段と、
前記特典付与モードの実行中に遊技球が入球可能な状態となる特典付与入球手段(第2特別電動役物58b)と、
演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出実行手段は、前記特典付与モードの実行中において、所定のタイミング(普通電動役物34bが次に開放するタイミング)までに所定個数の遊技球を前記特典付与入球手段に入球させることを促す演出(図417(A)に示す入球促進演出)を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mQ1によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球し、所定の特典付与条件が成立して特典付与モードが実行される。
そして、本特徴によれば、演出実行手段は、特典付与モードの実行中において、所定のタイミングまでに所定個数の遊技球を特典付与入球手段に入球させることを促す演出を実行可能な手段を備える。
本特徴の構成を、例えば、第1遷移モードにおける所定のタイミングまでに特典付与モードが終了しなかった場合に遊技者に不利な状況となる遊技機に対して適用した場合には、所定のタイミングまでに所定個数の遊技球を特典付与入球手段に入球させることによって当該特典付与モードを当該所定のタイミングまでに終了させるといった新たな遊技性を遊技者に理解させることができるとともに、所定のタイミングまでに所定個数の遊技球を特典付与入球手段に入球させようという遊技者の意欲を高めることが可能となる。
[特徴mQ2]
特徴mQ1に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、前記所定のタイミングまでに前記特典付与モードが終了しなかった場合に特定の演出(図417(C)に示す消滅演出)を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mQ2によれば、演出実行手段は、所定のタイミングまでに特典付与モードが終了しなかった場合に特定の演出を実行可能な手段を備えるので、遊技者に、所定のタイミングまでに前記特典付与モードが終了しなかったことを認識させることができるとともに、当該特典付与モードが終了しなかったことに起因してその後の遊技の流れが変化することを認識させることができる。
[特徴mQ3]
特徴mQ1または特徴mQ2に記載の遊技機であって、
前記特典付与モード実行手段は、
前記所定のタイミングまでに前記特典付与モードが終了していない場合には、遊技球が前記第2の入球手段(特図始動口34a)に入球した場合であっても当該遊技球の前記第2の入球手段への入球を契機とした前記特典付与モードの実行を回避する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mQ3によれば、特典付与モード実行手段は、所定のタイミングまでに特典付与モードが終了していない場合には、遊技球が第2の入球手段に入球した場合であっても当該遊技球の第2の入球手段への入球を契機とした特典付与モードの実行を回避する手段を備えるので、特典付与モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球しても、その後に特典付与モードが実行されないことになり、遊技者にとって不利な状況となる。したがって、遊技者に、所定のタイミングまでに特典付与モードが終了して欲しいといった焦りの感情を抱かせることができる。
[特徴mQ4]
特徴mQ1から特徴mQ3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、
前記第1遷移モード(普電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間を、
前記特典付与モード(V入賞に基づく特電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mQ4によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの開始から終了までに要する時間を、特典付与モードの開始から終了までに要する時間よりも長い時間に設定可能な手段を備えるので、特典付与モードが終了した後においても、第1遷移モードが継続しており、当該第1遷移モードの継続中に第1状態遷移手段が入球可能状態に遷移して遊技球が第2の入球手段に入球可能となる場合がある。
この場合において、遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び特典付与モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、特典付与モードが複数回実行される場合がある。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mQ5]
特徴mQ1から特徴mQ4のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、前記第1遷移モードの実行中において、前記特典付与モードが終了した後に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態から前記入球可能状態に遷移させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mQ5によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの実行中において、特典付与モードが終了した後に、第1状態遷移手段を入球不可状態から入球可能状態に遷移させる手段を備えるので、特典付与モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球することが可能となる。そして、特典付与モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び特典付与モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、特典付与モードが複数回実行されることになる。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mQ6]
特徴mQ1から特徴mQ5のいずれか一つに記載の遊技機であって、
遊技球が前記第2の入球手段(特図始動口34a)に入球したことに基づいて第2の所定情報を取得する第2所定情報取得手段と、
前記第2の所定情報が第2の条件を満たすか否かの判定である第2の判定を実行する第2判定手段(特図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第3の入球手段(第1大入賞口57a)と、
遊技球が前記第3の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第3の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第2状態遷移手段(第1特別電動役物57b)と、
前記第2の所定情報が前記第2の条件を満たすと判定された場合に、前記第2状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第2遷移モード(特図小当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第2遷移モード実行手段と、
前記第3の入球手段に入球した遊技球が入球可能な第4の入球手段(V入賞口57av)と、
遊技球が前記特典付与入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記特典付与入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第3状態遷移手段(第2特別電動役物58b)と、
遊技球が前記特典付与入球手段に入球した場合に賞球として遊技球を払い出す払出手段(払出装置71)と、
を備え、
前記特典付与モード実行手段は、遊技球が前記第4の入球手段に入球した場合に、前記特典付与モードとして、前記第3状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第3遷移モード実行手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mQ6によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球して第2遷移モードが実行され、第2遷移モードの実行中に遊技球が第3の入球手段に入球し、当該第3の入球手段に入球した遊技球が第4の入球手段に入球して、特典付与モードとしての第3遷移モードが実行される。すなわち、本特徴によれば、第1遷移モードの実行中に入球可能状態となった第2の入球手段に遊技球が入球したことを契機として、特典付与モードとしての第3遷移モードを実行させることが可能となる。
<特徴mR群>
特徴mR群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第7実施形態及びその各変形例から抽出される。
[特徴mR1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(普図始動ゲート35)と、
遊技球が前記第1の入球手段に入球したことに基づいて第1の所定情報を取得する第1所定情報取得手段と、
前記第1の所定情報が第1の条件を満たすか否かの判定である第1の判定を実行する第1判定手段(普図抽選を実行する機能)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(特電始動口)と、
遊技球が前記第2の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第2の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第1状態遷移手段(普通電動役物34b)と、
前記第1の所定情報が前記第1の条件を満たすと判定された場合に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第1遷移モード(普電開閉実行モード)を実行する第1遷移モード実行手段と、
遊技球が入球可能な第3の入球手段(第1大入賞口57a)と、
遊技球が前記第3の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第3の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第2状態遷移手段(第1特別電動役物57b)と、
遊技球が前記第2の入球手段(特電始動口)に入球した場合に、前記第2状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第2遷移モード(特電始動口への遊技球の入球に基づく特電開閉実行モード)を実行する第2遷移モード実行手段と、
前記第3の入球手段に入球した遊技球が入球可能な第4の入球手段(V入賞口57av)と、
遊技球が入球可能な第5の入球手段(第2大入賞口58a)と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球することが不可能又は困難な入球不可状態(閉鎖状態)と、遊技球が前記第5の入球手段に入球することが可能又は容易な入球可能状態(開放状態)との間で遷移可能な第3状態遷移手段(第2特別電動役物58b)と、
遊技球が前記第4の入球手段に入球した場合に、前記第3状態遷移手段を前記入球不可状態と前記入球可能状態との間で遷移させる第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モード)を実行する第3遷移モード実行手段と、
遊技球が前記第5の入球手段に入球した場合に賞球として遊技球を払い出す払出手段(払出装置71)と、
を備える遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、
前記第1遷移モード(普電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間を、
前記第2遷移モード(特電始動口への遊技球の入球に基づく特電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間と、前記第3遷移モード(V入賞に基づく特電開閉実行モード)の開始から終了までに要する時間と、を合算した時間よりも長い時間に設定可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mR1によれば、遊技球が第1の入球手段に入球し、取得された第1の所定情報が第1の条件を満たして第1遷移モードが実行された場合において、遊技球が所定の発射態様で継続して発射されている場合には、第1遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球して第2遷移モードが実行され、第2遷移モードの実行中に遊技球が第3の入球手段に入球し、当該第3の入球手段に入球した遊技球が第4の入球手段に入球して第3遷移モードが実行される。
そして、本特徴によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの開始から終了までに要する時間を、第2遷移モードの開始から終了までに要する時間と、第3遷移モードの開始から終了までに要する時間と、を合算した時間よりも長い時間に設定可能な手段を備えるので、第2遷移モードが終了し、その後に第3遷移モードが終了した後においても、第1遷移モードが継続しており、当該第1遷移モードの継続中に第1状態遷移手段が入球可能状態に遷移して遊技球が第2の入球手段に入球可能となる場合がある。
この場合において、遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び第2遷移モードが実行され、その後、再び第3遷移モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、第2遷移モード及び第3遷移モードが複数回実行される場合がある。第3遷移モードが複数回実行されると、遊技者は賞球として大量の遊技球を獲得する機会を得ることができる。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mR2]
特徴mR1に記載の遊技機であって、
前記第1遷移モード実行手段は、前記第1遷移モードの実行中において、前記第3遷移モードが終了した後に、前記第1状態遷移手段を前記入球不可状態から前記入球可能状態に遷移させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mR2によれば、第1遷移モード実行手段は、第1遷移モードの実行中において、第3遷移モードが終了した後に、第1状態遷移手段を入球不可状態から入球可能状態に遷移させる手段を備えるので、第3遷移モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球することが可能となる。そして、第3遷移モードが終了した後に遊技球が第2の入球手段に入球すれば、再び第2遷移モードが実行され、その後、再び第3遷移モードが実行されることになる。すなわち、第1遷移モードが実行されると、第2遷移モード及び第3遷移モードが複数回実行されることになる。第3遷移モードが複数回実行されると、遊技者は賞球として大量の遊技球を獲得する機会を得ることができる。したがって、遊技者に、第1遷移モードが開始されることに対して強い期待感を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴mR3]
特徴mR1または特徴mR2に記載の遊技機であって、
前記第2遷移モードの実行中又は前記第3遷移モードの実行中に遊技球が前記第2の入球手段(特図始動口34a)に入球した場合には、前記第2の所定情報の取得を回避する又は前記第2の判定の実行を回避する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mR3によれば、第2遷移モードの実行中又は第3遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球した場合には、第2の所定情報の取得を回避する又は第2の判定の実行を回避する手段を備えるので、第2遷移モードの実行中又は第3遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球しても、その後に第2遷移モードが実行されず、第3遷移モードも実行されないことになり、遊技者にとって不利な状況となる。したがって、遊技者に、遊技球が第2の入球手段に入球可能なタイミングが訪れるまでに第2遷移モード及び第3遷移モードが終了して欲しいといった緊張感を抱かせることができる。
また、仮に、本特徴とは異なり、第2遷移モードの実行中又は第3遷移モードの実行中に遊技球が第2の入球手段に入球した場合であっても第2の所定情報の取得及び第2の判定の実行を回避しない構成を採用した場合において、第1状態遷移手段の入球可能状態への1回の遷移において複数の遊技球が第2の入球手段に入球した場合には、第2の所定情報が複数保留されてしまい、第1遷移モードにおける第1状態遷移手段の遷移態様に関わらず、第2遷移モード及び第3遷移モードが複数回実行されてしまう場合がある。
これに対して、本特徴によれば、第1状態遷移手段の入球可能状態への1回の遷移において複数の遊技球が第2の入球手段に入球した場合であっても、第1状態遷移手段の入球可能状態への1回の遷移に対して、第2遷移モード及び第3遷移モードの実行回数を1回ずつとする遊技性を実現することができる。
[特徴mR4]
特徴mR1から特徴mR3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第3遷移モード実行手段は、
前記第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく特電開閉実行モード)として、開始されてから終了するまでに要する時間が、遊技球の発射態様及び発射後の遊技球の挙動に関わらず予め定められた所定の長さとなる所定長第3遷移モード(V入賞大当たりに基づく固定長の特電開閉実行モード)を実行可能な手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴mR4によれば、第3遷移モード実行手段は、第3遷移モードとして、開始されてから終了するまでに要する時間が、遊技球の発射態様及び発射後の遊技球の挙動に関わらず予め定められた所定の長さとなる所定長第3遷移モードを実行可能な手段を備えるので、所定長第3遷移モードが実行された場合には、当該第3遷移モードの長さが予め定められた所定の長さよりも長くならない。したがって、例えば、第3遷移モードの長さが所定の長さよりも長くなってしまったことによって第1状態遷移手段が入球可能状態に遷移したタイミングにおいても当該第3遷移モードがまだ終了していないといった状況の発生を抑制することができる。この結果、第2の入球手段に遊技球が入球したタイミングにおいても第3遷移モードが終了しておらず、第2の入球手段に遊技球が入球したにもかかわらず第2遷移モードが実行されず、第3遷移モードも実行されないといった遊技者にとって不利な状況の発生を抑制することができる。
<特徴nA群>
特徴nA群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態から抽出される。
[特徴nA1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段によって発射された遊技球が流通する遊技領域と、
前記遊技領域における遊技球の流通態様を検出する流通態様検出手段(第8実施形態における検出センサ205)と、
所定の取得条件が成立したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、
前記取得した特別情報に基づいて抽選を実行する抽選実行手段と、
前記抽選実行手段による前記抽選の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記抽選の結果が特定の抽選結果(第8実施形態における小当たりc)であることを報知する遊技回である特定抽選結果遊技回において、特定の演出(特定示唆演出)を実行する手段と、
前記特定抽選結果遊技回が実行されるよりも前における前記遊技球の流通態様が特定の流通態様(止め打ちが行われている流通態様)であった場合に、前記特定抽選結果遊技回において前記特定の演出(特定示唆)を実行しない手段と、
を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴nA1によれば、抽選の結果が特定の抽選結果であることを報知する特定抽選結果遊技回において特定の演出を実行するので、特定の演出が実行されたことを認識した遊技者に対して、抽選の結果についての期待感を付与することができる。さらに、特定抽選結果遊技回が実行されるよりも前における遊技球の流通態様が特定の流通態様であった場合に、特定抽選結果遊技回において特定の演出を実行しないので、遊技者が特定の演出の実行を所望する場合には、当該遊技者が特定の流通態様となるように遊技球の発射操作をすることを抑制することができる。その結果、例えば、遊技者が特定の流通態様となるように遊技球の発射操作をすることが、当該遊技機にとって予定していない特典を遊技者に付与することになる場合には、当該予定しない遊技者への特定の付与を抑制することができる。
[特徴nA2]
特徴nA1に記載の遊技機であって、
2つの前記特定抽選結果遊技回(小当たりcである遊技回)として、第1の特定抽選結果遊技回と、前記第1の特定抽選結果遊技回よりも後に実行される第2の特定抽選結果遊技回とを定義した場合に、
前記演出実行手段は、
前記第1の特定抽選結果遊技回が実行されている期間における前記流通態様である第1の流通態様(流通頻度)と、前記第2の特定抽選結果遊技回よりも前に実行される遊技回であって前記第1の特定抽選結果遊技回以外の遊技回が実行されている期間における前記流通態様である第2の流通態様(流通頻度)とに基づいて、前記第2の特定抽選結果遊技回において前記特定の演出(特定示唆演出)を実行するか否かを決定する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴nA2によれば、第1の特定抽選結果遊技回が実行されている期間における流通態様と、第2の特定抽選結果遊技回よりも前に実行される遊技回であって第1の特定抽選結果遊技回以外の遊技回が実行されている期間における流通態様とに基づいて、第2の特定抽選結果遊技回において特定の演出を実行するか否かを決定するので、第1の特定抽選結果遊技回において実行された特定の演出を認識した遊技者による遊技球の発射操作の態様と、第2の特定抽選結果遊技回よりも前に実行される遊技回であって第1の特定抽選結果遊技回以外の遊技回における遊技者による遊技球の発射操作の態様との比較によって、特定抽選結果遊技回とそれ以外の遊技回とで遊技球の発射操作を切り替えているのかを検出可能である。したがって、例えば、当該遊技機が予定していない特典を遊技者が故意に得ようとしているのか否かを精度良く判定することができ、当該判定結果に基づいて特定の演出を実行するか否かを決定することができる。
[特徴nA3]
特徴nA1または特徴nA2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記第1の特定抽選結果遊技回が実行されている期間において、単位時間当たりに前記遊技領域の特定の位置を流通する遊技球の数である第1流通遊技球数(流通頻度)と、
前記第2の特定抽選結果遊技回よりも前に実行される遊技回であって前記第1の特定抽選結果遊技回以外の遊技回が実行されている期間において、単位時間当たりに前記遊技領域の特定の位置を流通する遊技球の数である第2流通遊技球数(流通頻度)と、
に基づいて、前記第2の特定抽選結果遊技回において前記特定の演出(特定示唆演出)を実行するか否かを決定する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴nA3によれば、単位時間当たりに遊技領域の特定の位置を流通する遊技球の数に関する第1流通遊技数と第2流通遊技数とに基づいて、第2の特定抽選結果遊技回において特定の演出を実行するか否かを決定するので、遊技領域の特定の位置に遊技球を流通に関し、遊技者による発射操作の態様を精度良く検出することができる。
[特徴nA4]
特徴nA3に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記第1流通遊技球数よりも前記第2流通遊技球数の方が所定数以上少ない場合に、前記第2の特定抽選結果遊技回において前記特定の演出を実行しない手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴nA4によれば、特定抽選結果遊技回が実行されている期間に遊技者が遊技球を遊技領域の特定の位置を流通するようにし、かつ、特定抽選結果遊技回以外の遊技回が実行されている期間に遊技者が遊技球を遊技領域の特定の位置を流通しないようにする遊技球の発射操作をした場合に、特定の演出を実行しないようにすることができる。
<特徴nB群>
特徴nB群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態から抽出される。
[特徴nB1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段によって発射された遊技球が流通する遊技領域と、
所定の取得条件が成立したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、
前記遊技領域における遊技球の流通態様を検出する流通態様検出手段(第8実施形態における検出センサ205)と、
演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記特別情報に関する特定の条件を満たした場合(当たり抽選の結果が小当たりc)であって、前記流通態様が予め定められた特定の流通条件を満たした場合(止め打ちが行われていない場合)に、特定の演出(特定示唆演出)を実行する手段と、
前記特別情報に関する前記特定の条件を満たした場合(当たり抽選の結果が小当たりc)であって、前記流通態様が前記特定の流通条件を満たさない場合(止め打ちが行われている場合)に、前記特定の演出(特定示唆演出)を実行しない手段と
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴nB1によれば、流通態様が予め定められた特定の流通条件を満たさない場合に、特定の条件を満たした場合であるにも関わらず、特定の演出を実行しないので、特定の演出の実行を所望する遊技者に対して、特定の流通条件を満たすような遊技球の発射操作を促すことができる。
[特徴nB2]
特徴nB1に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
第1の期間における前記流通態様(小当たりcに当選した遊技回の流通頻度)と、第2の期間における前記流通態様(小当たりc以外の遊技回の流通頻度)とに基づいて、前記特定の流通条件を満たしたか否かを判定する判定手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴nB2によれば、第1の期間における流通態様と、第2の期間における流通態様とに基づいて、特定の流通条件を満たしたか否かを判定する判定手段を備えるので、少なくとも2つの期間における遊技者による遊技球の発射操作の変化に基づいて、特定の演出を実行するか否かを決定することができる。
[特徴nB3]
特徴nB1または特徴nB2に記載の遊技機であって、
前記取得した特別情報に基づいて抽選を実行する抽選実行手段と、
前記抽選実行手段による前記抽選の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
を備え、
前記演出実行手段は、
前記特定の条件として、前記抽選の結果が特定の抽選結果(小当たりc)である場合に、前記特定の演出(特定示唆演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴nB3によれば、特定の抽選結果である場合に特定の演出を実行するので、特定の演出を実行することによって、特定の抽選結果を所望する遊技者に対して期待感を付与することができる。さらに、流通態様が予め定められた特定の流通条件を満たさない場合に、特定の抽選結果であっても特定の演出を実行しないので、特定の演出の実行を所望する遊技者に対して、特定の流通条件を満たすような流通態様で遊技球の発射操作を実行するように促すことができる。
[特徴nB4]
特徴nB3に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記遊技回に対応する前記抽選の結果に応じて前記流通態様が変化する場合に、前記特定の流通条件を満たさないと判定する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴nB4によれば、遊技者が遊技回に対応する抽選の結果に応じて流通態様が変化するような遊技球の発射操作をした場合に、特定の抽選結果であっても特定の演出を実行しないので、特定の演出の実行を所望する遊技者に対して、抽選の結果に応じて流通態様が変化するような遊技球の発射操作をしないように促すことができる。
<特徴nC群>
特徴nC群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態から抽出される。
[特徴nC1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段によって発射された遊技球が流通する遊技領域と、
特定の処理を実行する処理実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記特定処理実行手段は、
前記遊技領域の特定の位置を遊技球が流通する頻度である流通頻度に基づいて、前記特定の処理(第8実施形態における特定示唆演出)を実行するか否かを決定する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴nC1によれば、流通頻度に基づいて特定の処理を実行するか否かを決定する。流通頻度は、遊技者による遊技球の発射操作に相関がある。よって、遊技者による遊技球の発射操作を反映した処理を実行することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴nC2]
特徴nC1に記載の遊技機であって、
所定の取得条件が成立したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、
前記取得した特別情報に基づいて抽選を実行する抽選実行手段と、
前記抽選実行手段による前記抽選の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
を備え、
前記特定処理実行手段は、
遊技回において前記特定の処理を実行し、
既に前記特定の処理を実行した前記遊技回における前記流通頻度に基づいて、まだ実行されていない遊技回である未実行遊技回が実行されることを契機として前記特定の処理を実行するか否かを決定する
ことを特徴とする遊技機。
特徴nC2によれば、既に特定の処理を実行した遊技回における流通頻度に基づいて、未実行遊技回が実行されることを契機として特定の処理を実行するか否かを決定する。従って、特定の処理を実行したことによる遊技者の発射操作、すなわち、特定の処理を実行したことによる遊技者の反応を考慮して、その後に特定の処理を実行するか否かを決定することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴nD群>
特徴nD群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態から抽出される。
[特徴nD1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段によって発射された遊技球が流通する遊技領域と、
前記遊技領域における遊技球の流通態様を検出する流通態様検出手段と、
所定の取得条件が成立したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、
前記取得した特別情報に基づいて抽選を実行する抽選実行手段と、
前記抽選実行手段による前記抽選の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
各遊技回毎に、当該遊技回に対応する前記抽選の結果と、当該遊技回が実行されている期間において前記遊技領域の特定の位置を遊技球が流通した数である流通数と、を対応付けた情報を記憶する記憶手段(第8実施形態における遊技球数カウントメモリエリア)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴nD1によれば、各遊技回毎に、当該遊技回に対応する抽選の結果と、当該遊技回が実行されている期間において遊技領域の特定の位置を遊技球が流通した数である流通数とを対応付けた情報を記憶する記憶手段を備える。流通数は、遊技者による遊技球の発射操作に相関がある。よって、抽選結果または当該抽選結果を反映する遊技回中の演出と、それらによる遊技者による遊技球の発射操作(遊技者の反応)とに基づいた処理を実行可能である。例えば、特定の抽選結果を反映する演出に対する遊技者の反応をフィードバックして、これから実行される遊技回における演出を選択すること等が可能となり、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴nD2]
特徴nD1に記載の遊技機であって、
前記抽選実行手段による前記抽選の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されるまでの時間を変動時間とした場合に、
前記記憶手段は、
各遊技回毎に、当該遊技回に対応する前記抽選の結果と、当該遊技回が実行されている期間において前記遊技領域の特定の位置を遊技球が流通した数である前記流通数と、当該遊技回における前記変動時間と、を対応付けた情報を記憶する手段(第8実施形態における遊技球数カウントメモリエリア)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴nD2によれば、各遊技回毎に、当該遊技回に対応する抽選の結果と、当該遊技回が実行されている期間において遊技領域の特定の位置を遊技球が流通した数である流通数と、当該遊技回における変動時間と、を対応付けた情報を記憶する手段を備える。よって、例えば、当該遊技回の変動時間と流通数とに基づいて、遊技領域の特定の位置を遊技球が流通する頻度(流通頻度)を算出することが可能であり、各遊技回ごとの抽選結果と、当該抽選結果に対応する流通頻度とに基づいて、これから実行する遊技回における処理等を決定することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴nD3]
特徴nD1または特徴nD2に記載の遊技機であって、
特定の処理(特定示唆演出)を実行する特定処理実行手段を備え、
前記特定処理実行手段は、前記記憶手段に記憶された前記情報に基づいて、前記特定の処理を実行するか否かを決定する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴nD3によれば、例えば、抽選結果または当該抽選結果を反映する遊技回中の演出と、それらによる遊技者による遊技球の発射操作(遊技者の反応)とに基づいて、特定の演出を実行するか否かを決定することが可能であり、特定の抽選結果を反映する演出に対する遊技者の反応をフィードバックして、これから実行される遊技回において特定の演出を実行するか否かを決定することができる。
<特徴nE群>
特徴nE群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態から抽出される。
[特徴nE1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段によって発射された遊技球が流通する遊技領域と、
前記遊技領域における遊技球の流通態様を検出する流通態様検出手段と、
所定の取得条件が成立したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、
前記取得した特別情報に基づいて抽選を実行する抽選実行手段と、
前記抽選実行手段による前記抽選の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
所定の情報を記憶する記憶手段と、
を備え、
前記記憶手段は、
前記抽選実行手段による前記抽選の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されるまでの時間を変動時間とした場合に、
各遊技回毎に、当該遊技回に対応する前記抽選の結果と、当該遊技回における前記変動時間と、を対応付けた情報を記憶する手段(第8実施形態における遊技球数カウントメモリエリア)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴nE1によれば、記憶手段は、各遊技回毎に、当該遊技回に対応する抽選の結果と、当該遊技回における変動時間と、を対応付けた情報を記憶する手段を備えるので、例えば、これから実行する遊技回における演出を当該情報を用いて決定するなど、当該情報を種々の処理に利用することができる。
[特徴nE2]
特徴nE1に記載の遊技機であって、
前記記憶手段は、
各遊技回毎に、当該遊技回に対応する前記抽選の結果と、当該遊技回における前記変動時間と、当該遊技回が実行されている期間において前記遊技領域の特定の位置を遊技球が流通した数である流通数と、を対応付けた情報を記憶する手段(第8実施形態における遊技球数カウントメモリエリア)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴nE2によれば、記記憶手段は、各遊技回毎に、当該遊技回に対応する抽選の結果と、当該遊技回における変動時間と、流通数とを対応付けた情報を記憶する手段を備える。よって、例えば、当該遊技回の変動時間と流通数とに基づいて、遊技領域の特定の位置を遊技球が流通する頻度(流通頻度)を算出することが可能であり、各遊技回ごとの抽選結果と、当該抽選結果に対応する流通頻度とに基づいて、これから実行する遊技回における処理等を決定することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴nE3]
特徴nE1または特徴nE2に記載の遊技機であって、
特定の処理(特定示唆演出)を実行する特定処理実行手段を備え、
前記特定処理実行手段は、前記記憶手段に記憶された前記情報に基づいて、前記特定の処理を実行するか否かを決定する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴nE3によれば、遊技回に対応する抽選の結果と、当該遊技回における変動時間とに基づいて、例えば、特定の演出を実行するか否かを決定することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴nF群>
特徴nF群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態から抽出される。
[特徴nF1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段によって発射された遊技球が流通する遊技領域と、
前記遊技領域における遊技球の流通態様を検出する流通態様検出手段と、
所定の取得条件が成立したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、
前記取得した特別情報に基づいて抽選を実行する抽選実行手段と、
前記抽選実行手段による前記抽選の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
前記遊技回において特定の演出(特定示唆演出)を実行する演出実行手段と、
所定の情報を記憶する記憶手段と、
を備え、
前記記憶手段は、
各遊技回毎に、当該遊技回における前記特定の演出の実行の有無と、当該遊技回が実行されている期間において前記遊技領域の特定の位置を遊技球が流通した数である流通数と、を対応付けた情報を記憶する手段(第8実施形態の変形例4における遊技球数カウントメモリエリア)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴nF1によれば、各遊技回毎に、当該遊技回における特定の演出の実行の有無と、当該遊技回が実行されている期間において遊技領域の特定の位置を遊技球が流通した数である流通数と、を対応付けた情報を記憶する手段を備えるので、例えば、当該情報を利用して、特定の演出を実行したことによる遊技者の反応を考慮して、これから実行する演出を決定するなど、当該情報を種々の処理に利用することができる。
[特徴nF2]
特徴nF1に記載の遊技機であって、
前記記憶手段は、
前記抽選実行手段による前記抽選の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されるまでの時間を変動時間とした場合に、
各遊技回毎に、当該遊技回における前記特定の演出の実行の有無と、当該遊技回が実行されている期間において前記遊技領域の特定の位置を遊技球が流通した数である流通数と、当該遊技回における前記変動時間と、を対応付けた情報を記憶する手段(第8実施形態の変形例4)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴nF2によれば、記憶手段は、各遊技回毎に、当該遊技回における特定の演出の実行の有無と、当該遊技回が実行されている期間において遊技領域の特定の位置を遊技球が流通した数である流通数と、当該遊技回における変動時間と、を対応付けた情報を記憶する手段を備える。従って、例えば、当該遊技回の変動時間と流通数とに基づいて、遊技領域の特定の位置を遊技球が流通する頻度(流通頻度)を算出することが可能であり、特定の演出を実行したことによる遊技者による遊技球の発射操作を考慮した処理を決定することができなど、当該情報を種々の処理に利用することができる。
[特徴nF3]
特徴nF1または特徴nF2に記載の遊技機であって、
前記特定演出実行手段は、
前記記憶手段に記憶された前記情報に基づいて、実行する遊技回において前記特定の演出を実行するか否かを決定する手段(第8実施形態の変形例4)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴nF3によれば、特定の演出を実行するか否かを決定する際に、以前に特定の演出を実行したときにおける遊技者の反応を考慮することができ、特定の演出の実行の有無に関して遊技者の反応をフィードバックした制御をすることができる。
<特徴nG群>
特徴nG群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態から抽出される。
[特徴nG1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段によって発射された遊技球が流通する遊技領域と、
前記遊技領域の特定の位置における遊技球の流通態様を検出する流通態様検出手段(第8実施形態における検出センサ205)と、
所定の取得条件が成立したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、
前記取得した特別情報に基づいて抽選を実行する抽選実行手段と、
前記抽選実行手段による前記抽選の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
遊技の状態である遊技状態を制御する遊技状態制御手段と、
演出を実行する演出実行手段と、
前記遊技状態が第1の遊技状態(低頻度サポートモード)から第2の遊技状態(高頻度サポートモード)に移行した場合に、検出した前記特定の位置における遊技球の前記流通態様に基づいて、特定の演出(特定示唆演出)を実行するか否かを判定する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴nG1によれば、第2の遊技状態に移行した場合に、検出した流通態様に基づいて特定の演出を実行するか否かを判定するので、特定の演出の実行を所望する遊技者に対して特定の位置における遊技球の流通態様を意識させることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴nG2]
特徴nG1に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記第1の遊技状態(低頻度サポートモード)においては、検出した前記流通態様に関わらず、前記特定の演出を実行するか否かを判定しない手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴nG2によれば、第1の遊技状態においては、検出した流通態様に関わらず、特定の演出を実行するか否かを判定しないので、第1の遊技状態における処理を簡易化することができる。
[特徴nG3]
特徴nG1または特徴nG2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記第2の遊技状態(高頻度サポートモード)において既に実行された遊技回である実行済遊技回に対応する前記抽選の結果と、前記実行済遊技回が実行されていた期間における前記流通態様(流通頻度)とに基づいて、前記第2の遊技状態において前記特定の演出を実行するか否かを判定する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴nG3によれば、第2の遊技状態において既に実行された実行済遊技回の抽選結果と、実行済遊技回における流通態様とに基づいて、第2の遊技状態において特定の演出を実行するか否かを判定する。流通態様は遊技者の遊技球の発射操作と相関を有する。したがって、実行済遊技回の抽選結果と、実行済遊技回における遊技者の遊技球の発射操作との相関に応じて特定の演出を実行するか否かを判定することができ、抽選結果に対する遊技者の心理を考慮して演出を決定することができる。その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴nH群>
特徴nH群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態から抽出される。
[特徴nH1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段によって発射された遊技球が流通する遊技領域と、
前記遊技領域における遊技球の流通態様を検出する流通態様検出手段と、
所定の取得条件が成立したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、
前記取得した特別情報に基づいて抽選を実行する抽選実行手段と、
前記抽選実行手段による前記抽選の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
遊技者に視認可能に駆動する駆動手段(第8実施形態の変形例1における可動役物MY)と、
を備える遊技機であって、
前記駆動手段は、
前記流通態様が予め定められた特定の流通条件を満たした場合(遊技者が止め打ちを行っていない場合)には、前記抽選の結果(小当たりc)に基づいて駆動し、
前記特定の流通条件を満たさない場合(遊技者が止め打ちを行っている場合)には駆動しない
ことを特徴とする遊技機。
特徴nH1によれば、駆動手段は、流通態様が予め定められた特定の流通条件を満たした場合には、抽選の結果に基づいて駆動し、特定の流通条件を満たさない場合には駆動しない。遊技者は、抽選の結果について知りたいと所望するので、駆動手段を抽選の結果に基づいて駆動させるために、流通態様が特定の流通条件を満たすように遊技球の発射操作をする。すなわち、特徴nH1によれば、流通態様が予め定められた特定の流通条件を満たすような遊技球の発射操作を遊技者に対して促すことができる。さらに、抽選の結果に基いて駆動手段が駆動するので、遊技者が視覚的に認識することを容易にし、抽選の結果についての期待感を遊技者に付与しやすくすることができる。
[特徴nH2]
特徴nH1に記載の遊技機であって、
前記駆動手段は、
前記流通態様が予め定められた特定の流通条件を満たした場合において、前記抽選の結果が特定の抽選結果である場合に駆動する手段と、
前記流通態様が予め定められた特定の流通条件を満たした場合において、前記抽選の結果が特定の抽選結果ではない場合に駆動しない手段と、
を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴nH2によれば、流通態様が予め定められた特定の流通条件を満たした場合において、抽選の結果が特定の抽選結果である場合に駆動し、抽選の結果が特定の抽選結果ではない場合に駆動しないので、駆動手段を駆動させるか否かによって、抽選結果が特定の抽選結果であるか否かといった期待感を遊技者に付与することができる。
<特徴nI群>
特徴nI群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態から抽出される。
[特徴nI1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段によって発射された遊技球が流通する遊技領域と、
前記遊技領域における遊技球の流通態様を検出する流通態様検出手段と、
所定の取得条件が成立したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、
前記抽選実行手段による前記抽選の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
所定の処理を実行する処理実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記処理実行手段は、
既に実行された遊技回である実行済遊技回のうち、前記処理実行手段が特定の処理(特定示唆演出)を実行した前記実行済遊技回における前記流通態様に基づいて、まだ実行されていない遊技回である未実行遊技回が実行されることを契機として前記特定の処理を実行するか否かを決定する手段を備える(第8実施形態における変形例4)
ことを特徴とする遊技機。
特徴nI1によれば、特定の処理を実行した実行済遊技回における流通態様に基づいて、未実行遊技回の実行を契機として特定の処理を実行するか否かを決定するので、実行済遊技回において特定の処理を実行した際の遊技者による遊技球の発射操作を考慮して、未実行遊技回が実行を契機として特定の処理を実行するか否かを決定することができる。したがって、例えば、特定の処理を実行したことによって遊技機が予期しない不当な操作を遊技者が行う場合または行う可能性がある場合に、特定の処理をしないようにすることが可能となるなど、種々の処理に利用することができる。
[特徴nI2]
特徴nI1に記載の遊技機であって、
前記処理実行手段は、演出を実行する演出実行手段を備え、
前記演出手段は、
前記特定の処理として、特定の演出(特定示唆演出)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴nI2によれば、特定の演出を実行した実行済遊技回における流通態様に基づいて、未実行遊技回の実行を契機として特定の演出を実行するか否かを決定するので、実行済遊技回において特定の演出を実行した際の遊技者による遊技球の発射操作を考慮して、未実行遊技回が実行を契機として特定の演出を実行するか否かを決定することができる。したがって、例えば、特定の演出を実行したことによって遊技機が予期しない不当な操作を遊技者が行う場合または行う可能性がある場合に、特定の処理をしないようにすることが可能となるなど、種々の処理に利用することができる。
[特徴nI3]
特徴nI1または特徴nI2に記載の遊技機であって、
前記流通態様は、単位時間あたりに前記遊技領域の特定の位置を流通する遊技球の数である流通頻度である
ことを特徴とする遊技機。
遊技領域の特定の位置を流通する遊技球の数である流通頻度は、遊技球が発射される際の発射強度に相関する。したがって、特徴nI3によれば、特定の処理を実行したことによって遊技球の発射強度の操作として遊技機が予期しない不当な操作を遊技者が行う場合または行う可能性がある場合に、特定の処理をしないようにすることを可能にする。
<特徴nJ群>
特徴nJ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態から抽出される。
[特徴nJ1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段によって発射された遊技球が流通する遊技領域と、
前記遊技領域における遊技球の流通態様を検出する流通態様検出手段と、
所定の取得条件が成立したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、
前記取得した特別情報に基づいて抽選を実行する抽選実行手段と、
前記抽選実行手段による前記抽選の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出実行手段は、
特定の遊技回(第8実施形態における小当たりcである遊技回)以外の遊技回における流通態様(流通頻度)に基づいて、前記特定の遊技回における演出を決定する
ことを特徴とする遊技機。
特徴nJ1によれば、特定の遊技回以外の遊技回における流通態様に基づいて、特定の遊技回における演出を決定する。流通態様は遊技者の遊技球の発射操作と相関を有する。したがって、遊技者による遊技球の発射操作の態様に基づいて演出の内容を決定することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴nJ2]
特徴nJ1に記載の遊技機であって、
前記流通態様は、単位時間あたりに前記遊技領域の特定の位置を流通する遊技球の数である流通頻度である
ことを特徴とする遊技機。
特徴nJ2によれば、遊技領域の特定の位置を流通する遊技球の数である流通頻度に基づいて、特定の遊技回における演出を決定する。遊技領域の特定の位置を流通する遊技球の数である流通頻度は、遊技球が発射される際の発射強度に相関する。したがって、遊技者の発射操作と相関する遊技球の発射強度に基づいて演出の内容を決定することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴nJ3]
特徴nJ1または特徴nJ2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記特定の遊技回以外の遊技回における前記流通頻度に基づいて、前記特定の遊技回において特定の演出を実行するか否かを決定する手段と、
前記前記特定の遊技回以外の遊技回における前記流通頻度が予め定めた流通頻度より低い場合には、前記特定の遊技回において特定の演出を実行しない手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴nJ3によれば、特定の遊技回以外の遊技回における流通頻度が予め定めた流通頻度より低い場合には、特定の遊技回において特定の演出を実行しないので、特定の演出の実行を所望する遊技者に対して、特定の遊技回以外の遊技回において所定以上の流通頻度を保つように遊技球の発射操作を行うことを促すことができる。
<特徴nK群>
特徴nK群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態から抽出される。
[特徴nK1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段によって発射された遊技球が流通する遊技領域と、
前記遊技領域における遊技球の流通態様を検出する流通態様検出手段と、
所定の取得条件が成立したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、
前記取得した特別情報に基づいて抽選を実行する抽選実行手段と、
前記抽選実行手段が前記抽選を実行するよりも先に前記抽選の結果を取得する先抽選結果取得手段(第8実施形態の変形例5における先判定処理)と、
前記抽選実行手段による前記抽選の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記先抽選結果取得手段によって取得された前記抽選の結果が特定の抽選結果である場合に、前記先抽選結果取得手段が前記特定の抽選結果を取得するよりも前の所定期間における前記遊技球の流通態様に基づいて、前記特定抽選結果遊技回が実行されるよりも前に実行する演出を決定する演出決定手段(第8実施形態における変形例5)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴nK1によれば、先抽選結果取得手段によって取得された抽選の結果が特定の抽選結果である場合に、所定期間における遊技球の流通態様、すなわち、遊技者による遊技球の発射操作に基づいて、特定抽選結果遊技回が実行されるよりも前に実行する演出を決定するので、特定の抽選結果であるか否かを当該特定抽選結果遊技回が実行されるよりも前に推測することを所望する遊技者に対して、遊技球の発射操作について意識させることができる。
[特徴nK2]
特徴nK1に記載の遊技機であって、
前記演出決定手段は、
前記所定期間に特定の位置を流通する遊技球の個数に基づいて、前記特定抽選結果遊技回が実行されるよりも前に実行する演出を決定する手段を備える(第8実施形態における変形例5)
ことを特徴とする遊技機。
特徴nK2によれば、特定の抽選結果であるか否かを当該特定抽選結果遊技回が実行されるよりも前に推測することを所望する遊技者に対して、遊技球の発射操作として、所定期間に特定の位置を流通する遊技球の個数について意識させることができる。
[特徴nK3]
特徴nK1または特徴nK2に記載の遊技機であって、
前記演出決定手段は(第8実施形態における変形例5)、
前記先抽選結果取得手段によって取得された前記抽選の結果が前記特定の抽選結果である場合であって、前記所定期間における前記遊技球の流通態様が、予め定められた特定の流通条件を満たした場合に、前記特定抽選結果遊技回が実行されるよりも前に前記特定の演出を実行する手段と、
前記先抽選結果取得手段によって取得された前記抽選の結果が前記特定の抽選結果である場合であって、前記所定期間における前記遊技球の流通態様が、前記特定の流通条件を満たさない場合に、前記特定抽選結果遊技回が実行されるよりも前に前記特定の演出を実行しない手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴nK3によれば、特定の抽選結果であるか否かを当該特定抽選結果遊技回が実行されるよりも前に推測することを所望する遊技者に対して、特定抽選結果遊技回が実行されるよりも前に特定の演出が実行されることを所望させることができる。その結果、所定期間における遊技球の流通態様が特定の流通条件を満たすように、遊技者に対して、遊技球の発射操作を促すことができる。
<特徴nL群>
特徴nL群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態から抽出される。
[特徴nL1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段によって発射された遊技球が流通する遊技領域と、
前記遊技領域における遊技球の流通態様を検出する流通態様検出手段と、
所定の取得条件が成立したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、
前記取得した特別情報に基づいて抽選を実行する抽選実行手段と、
前記抽選実行手段が前記抽選を実行するよりも先に前記抽選の結果を取得する先抽選結果取得手段(第8実施形態の変形例6における先判定処理)と、
前記抽選実行手段による前記抽選の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記先抽選結果取得手段によって取得された前記抽選の結果が特定の抽選結果である場合に、前記先抽選結果取得手段が前記特定の抽選結果を取得した後から前記抽選の結果が前記特定の抽選結果であることを報知する遊技回である特定抽選結果遊技回が実行されるよりも前の所定期間における前記遊技球の流通態様に基づいて、前記特定抽選結果遊技回が実効されるよりも前に実行する演出を決定する演出決定手段を備える(第8実施形態における変形例6)
ことを特徴とする遊技機。
特徴nL1によれば、先抽選結果取得手段によって取得された抽選の結果が特定の抽選結果である場合に、所定期間における遊技球の流通態様、すなわち、遊技者による遊技球の発射操作に基づいて、特定抽選結果遊技回が実効されるよりも前に実行する演出を決定するので、特定の抽選結果であるか否かを当該特定抽選結果遊技回が実行されるよりも前に推測することを所望する遊技者に対して、遊技球の発射操作について意識させることができる。
[特徴nL2]
特徴nL1に記載の遊技機であって、
前記演出決定手段は、
前記所定期間に特定の位置を流通する遊技球の個数に基づいて、前記特定抽選結果遊技回が実効されるよりも前に実行する演出を決定する手段を備える(第8実施形態における変形例6)
ことを特徴とする遊技機。
特徴nL2によれば、特定の抽選結果であるか否かを当該特定抽選結果遊技回が実行されるよりも前に推測することを所望する遊技者に対して、遊技球の発射操作として、所定期間に特定の位置を流通する遊技球の個数について意識させることができる。
[特徴nL3]
特徴nL1または特徴nL2に記載の遊技機であって、
前記演出決定手段(第8実施形態における変形例6)は、
前記先抽選結果取得手段によって取得された前記抽選の結果が前記特定の抽選結果である場合であって、前記所定期間における前記遊技球の流通態様が、予め定められた特定の流通条件を満たした場合に、前記特定抽選結果遊技回が実効されるよりも前に前記特定の演出を実行する手段と、
前記先抽選結果取得手段によって取得された前記抽選の結果が前記特定の抽選結果である場合であって、前記所定期間における前記遊技球の流通態様が、前記特定の流通条件を満たさない場合に、前記特定抽選結果遊技回が実効されるよりも前に前記特定の演出を実行しない手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴nL3によれば、特定の抽選結果であるか否かを当該特定抽選結果遊技回が実行されるよりも前に推測することを所望する遊技者に対して、特定抽選結果遊技回が実行されるよりも前に特定の演出が実行されることを所望させることができる。その結果、遊技者に対して、所定期間における遊技球の流通態様が特定の流通条件を満たすような遊技球の発射操作を促すことができる。
<特徴nM群>
特徴nM群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態から抽出される。
[特徴nM1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段によって発射された遊技球が流通する遊技領域と、
前記遊技領域における遊技球の流通態様を検出する流通態様検出手段と、
所定の取得条件が成立したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、
前記取得した特別情報に基づいて抽選を実行する抽選実行手段と、
前記抽選実行手段が前記抽選を実行するよりも先に前記抽選の結果を取得する先抽選結果取得手段(第8実施形態の変形例7における先判定処理)と、
前記抽選実行手段による前記抽選の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記先抽選結果取得手段によって取得された前記抽選の結果が特定の抽選結果である場合に、前記先抽選結果取得手段が前記特定の抽選結果を取得した後から前記抽選の結果が前記特定の抽選結果であることを報知する遊技回である特定抽選結果遊技回が実行されるよりも前の所定期間における前記遊技球の流通態様に基づいて、前記特定抽選結果遊技回において実行する演出を決定する演出決定手段を備える(第8実施形態の変形例7)
ことを特徴とする遊技機。
特徴nM1によれば、先抽選結果取得手段によって取得された抽選の結果が特定の抽選結果である場合に、所定期間における遊技球の流通態様、すなわち、遊技者による遊技球の発射操作に基づいて、特定抽選結果遊技回において実行する演出を決定するので、特定の抽選結果であるか否かを当該特定抽選結果遊技回において実行される演出よって推測することを所望する遊技者に対して、遊技球の発射操作について意識させることができる。また、所定期間における遊技者による遊技球の発射操作から推測可能な心理状況等を考慮して、特定抽選結果遊技回で実行する演出を決定することができる。
[特徴nM2]
特徴nM1に記載の遊技機であって、
前記演出決定手段は、
前記所定期間に特定の位置を流通する遊技球の個数に基づいて、前記特定抽選結果遊技回において実行する演出を決定する手段を備える(第8実施形態の変形例7)
ことを特徴とする遊技機。
特徴nM2によれば、特定の抽選結果であるか否かを当該特定抽選結果遊技回において実行される演出によって推測することを所望する遊技者に対して、遊技球の発射操作として、所定期間に特定の位置を流通する遊技球の個数について意識させることができる。
[特徴nM3]
特徴nM1または特徴nM2に記載の遊技機であって、
前記演出決定手段(第8実施形態の変形例7)は、
前記先抽選結果取得手段によって取得された前記抽選の結果が前記特定の抽選結果である場合であって、前記所定期間における前記遊技球の流通態様が、予め定められた特定の流通条件を満たした場合に、前記特定抽選結果遊技回において特定の演出を実行する手段と、
前記先抽選結果取得手段によって取得された前記抽選の結果が前記特定の抽選結果である場合であって、前記所定期間における前記遊技球の流通態様が、前記特定の流通条件を満たさない場合に、前記特定抽選結果遊技回において前記特定の演出を実行しない手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴nM3によれば、特定の抽選結果であるか否かを当該特定抽選結果遊技回において実行される演出によって推測することを所望する遊技者に対して、特定抽選結果遊技回において特定の演出が実行されることを所望させることができる。その結果、所定期間における遊技球の流通態様が特定の流通条件を満たすように、遊技者に対して、遊技球の発射操作を促すことができる。
<特徴nN群>
特徴nN群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第8実施形態から抽出される。
[特徴nN1]
遊技球を発射する発射手段と、
前記発射手段によって発射された遊技球が流通する遊技領域と、
前記遊技領域に設けられ、遊技球が入球可能な特定入球口(第8実施形態における第2大入賞口212a)と、
前記特定入球口への遊技球の入球が可能または容易となる第1の状態と、前記特定入球口への遊技球の入球が不可能または困難となる第2の状態との間で状態が遷移する状態遷移手段(第8実施形態における第2開閉扉212b)と、
前記特定入球口に入球した遊技球を案内する第1案内流路(第8実施形態における流路215)と、
前記特定入球口に入球した遊技球を案内する第2案内流路(第8実施形態における流路217)と、
前記特定入球口に入球した遊技球を前記第1案内流路または前記第2案内流路に振り分ける振分手段(第1振分弁218、第2振分弁219)と、
前記特定入球口に入球した遊技球が入球可能な第1の入球口(第1V入賞口V1)と、
前記特定入球口に入球した遊技球のみ入球可能な第2の入球口(第2V入賞口V2)と、
を備え、
前記振分手段によって前記第1案内流路に振り分けられた遊技球は、前記振分手段によって前記第2案内流路に振り分けられた遊技球よりも前記第1の入球口に入球する可能性が高く、
前記振分手段によって前記第2案内流路に振り分けられた遊技球は、前記振分手段によって前記第1案内流路に振り分けられた遊技球よりも前記第2の入球口に入球する可能性が高く、
遊技球が前記第1の入球口に入球する方が、遊技球が前記第2の入球口に入球するよりも、遊技者にとって有利であり、
遊技球が前記特定入球口に入球した時点から前記第1の入球口に到達する時点までの時間である第1の時間の方が、遊技球が前記特定入球口に入球した時点から前記第2の入球口に到達する時点までの時間である第2の時間よりも長くなるように構成されている
ことを特徴とする遊技機。
特徴nN1によれば、遊技球が第1の入球口に入球する方が、遊技球が第2の入球口に入球するよりも、遊技者にとって有利であり、遊技球が特定入球口に入球した時点から第1の入球口に到達する時点までの時間である第1の時間の方が、遊技球が特定入球口に入球した時点から第2の入球口に到達する時点までの時間である第2の時間よりも長いので、振分手段によって遊技球が第1の案内流路に振り分けられた場合には、遊技球が第1の入球口に入球することへの期待感を、遊技者に対して、長い期間、継続的に付与することができる。その一方で、振分手段によって遊技球が第2の案内流路に振り分けられた場合には、遊技球が第2の入球口に入球することへの負の緊迫感(危機感)を、遊技者に対して、短い期間だけ付与することができる。その結果、期待感は遊技者に対して長く付与し、危機感は遊技者に対して短く付与するといった、総合的に遊技者に対してバランス良く期待感の抑揚を付与する遊技機を実現することができる。
[特徴nN2]
特徴nN1に記載の遊技機であって、
所定の取得条件が成立したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、
前記取得した特別情報に基づいて抽選を実行する抽選実行手段と、
前記抽選実行手段による前記抽選の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段と、
を備え、
前記状態遷移手段は、
前記抽選の結果が第1の抽選結果(第8実施形態における小当たりc)である場合に、当該抽選の結果を報知する遊技回の終了後に、所定期間、前記第2の状態から前記第1の状態に遷移する手段と、
前記抽選の結果が第2の抽選結果(第8実施形態における小当たりc以外の小当たり)である場合に、当該抽選の結果を報知する遊技回の終了後に、所定期間、前記第2の状態から前記第1の状態に遷移する手段と、
を備え、
前記振分手段は、
前記抽選の結果が前記第1の抽選結果である場合には、当該抽選の結果を報知する遊技回の終了後に前記特定入球口から入球し当該振分手段に到達した遊技球を、前記第1の案内流路に振り分ける手段と、
前記抽選の結果が前記第2の抽選結果である場合には、当該抽選の結果を報知する遊技回の終了後に前記特定入球口から入球し当該振分手段に到達した遊技球を、前記第2の案内流路に振り分ける手段と、
を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴nN2によれば、抽選結果によって、特定入球口から入球した遊技球の振り分けられる案内流路が異なるため、抽選結果について、より一層遊技者を注目させることができる。さらに、抽選結果に加え、振り分け手段による遊技球の振り分け方にも遊技者を注目させることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴nN3]
特徴nN2に記載の遊技機であって、
前記抽選の結果が前記第1の抽選結果または前記第2の抽選結果である遊技回において、当該抽選の結果が報知されるよりも前に前記発射手段によって発射された遊技球は、前記第1の抽選結果または前記第2の抽選結果を契機として前記状態遷移手段が前記第1の状態に遷移している期間に前記特定入球口に到達することが可能であり、
前記抽選の結果が前記第1の抽選結果または前記第2の抽選結果である遊技回において、当該抽選の結果が報知された後に前記発射手段によって発射された遊技球は、前記第1の抽選結果または前記第2の抽選結果を契機として前記状態遷移手段が前記第1の状態に遷移している期間に前記特定入球口に到達することが不可能となるように構成されている(第8実施形態における遅延機構202を備える)
ことを特徴とする遊技機。
特徴nN3によれば、抽選の結果が第1の抽選結果であることを抽選結果の報知によって認識した場合には遊技球を発射させて特定入球口に遊技球を入球させ、抽選の結果が第2の抽選結果であることを抽選結果の報知によって認識した場合には遊技球を発射させずに特定入球口に遊技球を入球させないといった、遊技者による、抽選の結果ごとの遊技球の発射態様の故意な切り替えを抑制することができる。
<特徴oA群>
特徴oA群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴oA1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
記憶されている前記特別情報に対応する特定識別情報(保留表示アイコン、図柄列)を表示する特定識別情報表示手段と、
演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出実行手段は、
移動する第1の移動体(第1種花びらP1または第2種花びらP2)を表示する第1移動体表示手段と、
前記第1の移動体と略同一の絵図によって構成される第2の移動体(第3種花びらP3)を表示する手段であって、前記特定識別情報に向かって移動する期間(目標保留到達軌道に沿って移動する期間)を少なくとも有するように、前記第2の移動体の表示を行う第2移動体表示手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図511の第1始動口保留用第3種花びら演出設定処理および図517の第2始動口保留用第3種花びら演出設定処理)と、
前記第2の移動体が前記特定識別情報に到達する場合に、当該特定識別情報の表示態様を変化させる表示態様変化手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図519の第1始動口保留表示変化設定処理および図520の第2始動口保留表示変化設定処理)と、
を備える遊技機。
特徴oA1によれば、第1の移動体と略同一の絵図によって構成された第2の移動体が特定識別情報に到達する場合に、当該特定識別情報の表示態様を変化させる。こうした構成を備えない従来のパチンコ機では、予め決められたタイミングで、特定識別情報の表示態様を変化させることになることから、遊技者は、当該表示態様が変化するタイミングを予測することができてしまい、遊技者にとって期待感や緊迫感に乏しいという課題があった。これに対して、特徴oA1によれば、第1の移動体が表示され、第1の移動体が特定識別情報に到達したとしても、特定識別情報に作用することはないのに対して、第1の移動体と略同一の絵図によって構成された第2の移動体が特定識別情報に到達した場合に、当該特定識別情報の表示態様を変化させる演出が実行される。このため、特徴oA1によれば、第1の移動体と第2の移動体を表示することによって、遊技者に対して、特定識別情報の表示態様が変化するかな、といった期待感や緊迫感を付与することができる。また、特定識別情報に移動体が到達したけど、特定識別情報の表示態様が変化しなかったといった落胆感を付与することが可能となることから、遊技者に期待感や緊迫感を一層、付与することができる。したがって、特徴oA1では、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴oA2]
特徴oA1に記載の遊技機であって、
前記表示態様変化手段は、
前記第2の移動体が前記保留識別情報に到達した時を起点とする予め定められた所定期間において、前記特定識別情報の切り替えの発生の有無を判定する切替発生判定手段(図519の第1始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3305、および図520の第2始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3405)と、
前記切替発生判定手段によって、前記所定期間において前記特定識別情報の切り替えが発生しないと判定された場合に、前記所定期間後に前記特定識別情報の表示態様を変化させ、前記所定期間において前記特定識別情報の切り替えが発生すると判定された場合に、前記特定識別情報の表示態様を変化させることを行わない手段(図519の第1始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3310、ステップSo3311、および図520の第2始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3410、ステップSo3411)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴oA2によれば、第2の移動体が特定識別情報に到達したとしても、その到達した時を起点とする所定期間において特定識別情報の切り替えが発生する場合に、特定識別情報の表示態様は変化しないのに対して、前記所定期間において特定識別情報の切り替えが発生しない場合、当該特定識別情報の表示態様を変化させる演出が実行される。このため、特徴oA2によれば、第2の移動体が特定識別情報に到達したとしても、遊技者に対して、特定識別情報の表示態様が変化するかな、といった期待感や緊迫感を付与することができる。さらに、特定識別情報に第2の移動体が到達したけど、特定識別情報の表示態様が変化しなかったといった落胆感を付与することが可能となることから、遊技者に期待感や緊迫感をより一層、付与することができる。
[特徴oA3]
特徴oA1または特徴oA2に記載の遊技機であって、
前記特定識別情報は、記憶されている前記特別情報に対応する保留を識別するための保留識別情報であり、
前記保留識別情報に対して、
前記保留識別情報の前記表示態様として、当該保留識別情報に対応する特別情報が前記所定の条件を満たす可能性を示唆するとともに、当該可能性の高低に対応して上位から下位までの複数の段階を備える表示レベルと、
前記保留識別情報の表示態様を変化させる場合に、前記表示レベルを変更可能な上限としての上限値と、
が設定され、
前記表示態様変化手段は、
前記第2の移動体が前記保留識別情報に到達した時に、当該保留識別情報に対して設定された前記表示レベルが前記上限値を下回るか否かを判定し、前記表示レベルが前記上限値を下回る場合に、前記表示レベルを上位の側に変化させ、前記表示レベルが前記上限値以上である場合に、前記表示レベルの変更は行わない手段(図519の第1始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3307~So3311、および図520の第2始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3407~So3411)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴oA3によれば、第2の移動体が保留識別情報に到達したとしても、保留識別情報に対して設定された表示レベルが上限値以上である場合、保留識別情報の表示態様としての表示レベルは変化しないのに対して、保留識別情報に対して設定された表示レベルが上限値を下回る場合、表示レベルを変化させる演出が実行される。このため、特徴oA3によれば、第2の移動体が保留識別情報に到達したとしても、遊技者に対して、保留識別情報の表示態様が変化するかな、といった期待感や緊迫感を付与することができる。さらに、保留識別情報に第2の移動体が到達したけど、保留識別情報の表示態様が変化しなかったといった落胆感を付与することが可能となることから、遊技者に期待感や緊迫感をより一層、付与することができる。
<特徴oB群>
特徴oB群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴oB1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
記憶されている前記特別情報に対応する特定識別情報(保留表示アイコン、図柄列)を表示する特定識別情報表示手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図489の遊技回制御処理)と、
演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記特定識別情報に向かって移動する移動体(第3種花びらP3、第4種花びらP4)を表示する移動体表示手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図511の第1始動口保留用第3種花びら演出設定処理および図517の第2始動口保留用第3種花びら演出設定処理)と、
前記移動体が前記保留識別情報に到達する場合に、当該特定識別情報の表示態様を変化させる表示態様変化手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図519の第1始動口保留表示変化設定処理および図520の第2始動口保留表示変化設定処理)と、
を備え、
前記表示態様変化手段は、
前記移動体が前記特定識別情報に到達した時を起点とする予め定められた所定期間において、前記遊技回の終了が発生しない場合に、前記所定期間後に前記特定識別情報の表示態様を変化させる手段(図519の第1始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3305、ステップSo3310、ステップSo3311、および図520の第2始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3405、ステップSo3410、ステップSo3411)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴oB1によれば、移動体が特定識別情報に到達した時に、当該特定識別情報の表示態様を変化させることを可能とするが、特に、上記到達した時を起点とする所定期間において遊技回の終了が発生しない場合に、所定期間後に特定識別情報の表示態様を変化させる構成とした。このため、特徴oB1によれば、移動体が特定識別情報に到達したとしても、当該特定識別情報の表示態様が変化する場合と、変化しない場合とがあり得る。したがって、特徴oB1によれば、移動体が特定識別情報に到達したとしても、遊技者に対して、特定識別情報の表示態様が変化するかな、といった期待感や緊迫感を付与することができる。さらに、特定識別情報に移動体が到達したけど、特定識別情報の表示態様が変化しなかったといった落胆感を付与することが可能となることから、遊技者に期待感や緊迫感を一層、付与することができる。したがって、特徴oB1では、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴oB2]
特徴oB1に記載の遊技機であって、
前記特定識別情報は、記憶されている前記特別情報に対応する保留を識別するための保留識別情報であり、
前記移動体表示手段は、
前記保留識別情報を表示するための所定の表示位置に前記保留識別情報が存在するか否かにかかわらず前記表示位置に向かって移動する前記移動体を表示する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
従来のパチンコ機では、変動表示の開始時、保留識別情報のシフト時、または、特別情報の取得時(始動口への遊技球の入球時)に、保留識別情報の表示態様が変化することを示唆する演出(保留変化示唆演出)を実行し、その後、保留識別情報の表示態様を変化させる演出を実行するのが一般的である。このため、保留変化示唆演出が実行されない限り、保留識別情報の表示態様を変化させる演出が出現することがないことから、遊技者は、保留変化示唆演出が実行されるときだけしか、保留識別情報に着目することがなく、遊技者にとって、期待感や緊迫感に乏しかった。これに対して、特徴oB2によれば、保留変化示唆演出の役目となり得る移動体は、表示位置に保留識別情報が存在するか否かにかかわらず表示されることから、保留識別情報の表示態様を変化させる演出が出現することの期待感を遊技者に対して持たせる機会を増やすことができる。したがって、遊技者に期待感や緊迫感をより一層、付与することができる。
[特徴oB3]
特徴oB2に記載の遊技機であって、
前記情報記憶手段は、
前記特別情報を、予め定められた規定数を上限として記憶する手段
を備え、
前記保留表示手段は、
記憶されている前記特別情報のそれぞれに対応する保留識別情報を、前記規定数と同じ数の前記表示位置に表示するとともに、前記遊技回が終了される毎に、記憶されている特別情報のうちの最も先に記憶された特別情報を前記判定手段による判定に供して、当該特別情報に対応する保留識別情報を前記表示位置の並びから排除し、残りの保留識別情報のそれぞれをシフトする手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴oB3によれば、遊技者は、表示された保留識別情報の並びを観察することによって、特別情報がどれだけ取得できているかを正確に知ることができる。また、移動体が保留識別情報に到達した時を起点とする所定期間において、保留識別情報のシフトが発生しない場合に、保留識別情報の表示態様が変化することから、保留識別情報の表示態様を正確に表示することが可能となる。
[特徴oB4]
特徴oB2または特徴oB3に記載の遊技機であって、
前記保留識別情報のそれぞれに対して、
前記保留識別情報の前記表示態様として、当該保留識別情報に対応する特別情報が前記所定の条件を満たす可能性を示唆するとともに、当該可能性の高低に対応して上位から下位までの複数の段階を備える表示レベルと、
保留識別情報の表示態様を変化させる場合に、前記表示レベルを変更可能な上限としての上限値と、
が設定され、
前記表示態様変化手段は、
前記移動体が前記保留識別情報に到達した時に、当該保留識別情報に対して設定された前記表示レベルが前記上限値を下回るか否かを判定し、前記表示レベルが前記上限値を下回る場合に、前記表示レベルを上位の側に変化させ、前記表示レベルが前記上限値以上である場合に、前記表示レベルの変更は行わない手段(図519の第1始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3307~So3311、および図520の第2始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo07~So3411)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴oB4によれば、移動体が保留識別情報に到達したとしても、保留識別情報に対して設定された表示レベルが上限値以上である場合、保留識別情報の表示態様としての表示レベルは変化しないのに対して、保留識別情報に対して設定された表示レベルが上限値を下回る場合、表示レベルを変化させる演出が実行される。このため、特徴oB4によれば、移動体が保留識別情報に到達し前記所定期間において遊技回の終了が発生しない場合にも、遊技者に対して、保留識別情報の表示態様が変化するかな、といった期待感や緊迫感を付与することができる。さらに、保留識別情報に移動体が到達し所定期間経過し遊技回が終了しなかったけど、保留識別情報の表示態様が変化しなかったといった落胆感を付与することが可能となることから、遊技者に期待感や緊迫感をより一層、付与することができる。
<特徴oC群>
特徴oC群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴oC1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
記憶されている前記特別情報に対応する保留識別情報(保留表示アイコン)を所定の表示位置に表示する保留表示手段と、
演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記表示位置に前記保留識別情報が存在するか否かにかかわらず前記表示位置に向かって移動する移動体(第3種花びらP3)を表示する移動体表示手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図511の第1始動口保留用第3種花びら演出設定処理および図517の第2始動口保留用第3種花びら演出設定処理)と、
前記移動体が前記表示位置に到達した時に、当該到達した前記表示位置に前記保留識別情報が存在する場合に、当該保留識別情報の表示態様を変化させる表示態様変化手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図519の第1始動口保留表示変化設定処理および図520の第2始動口保留表示変化設定処理)と、
を備え、
前記保留識別情報のそれぞれに対して、
前記保留識別情報の前記表示態様として、当該保留識別情報に対応する特別情報が前記所定の条件を満たす可能性を示唆するとともに、当該可能性の高低に対応して上位から下位までの複数の段階を備える表示レベルと、
保留識別情報の表示態様を変化させる場合に、前記表示レベルを変更可能な上限としての上限値と、
が設定され、
前記表示態様変化手段は、
前記移動体が前記保留識別情報に到達した時に、当該保留識別情報に対して設定された前記表示レベルが前記上限値を下回るか否かを判定し、前記表示レベルが前記上限値を下回る場合に、前記表示レベルを上位の側に変化させ、前記表示レベルが前記上限値以上である場合に、前記表示レベルの変更は行わない手段(図519の第1始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3307~So3311、および図520の第2始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3407~So3411)
を備えることを特徴とする遊技機。
従来のパチンコ機では、変動表示の開始時、保留識別情報のシフト時、または、特別情報の取得時(始動口への遊技球の入球時)に、保留識別情報の表示態様が変化することを示唆する演出(保留変化示唆演出)を実行し、その後、保留識別情報の表示態様を変化させる演出を実行するのが一般的である。このため、保留変化示唆演出が実行されない限り、保留識別情報の表示態様を変化させる演出が出現することがないことから、遊技者は、保留変化示唆演出が実行されるときだけしか、保留識別情報に着目することがなく、遊技者にとって、期待感や緊迫感に乏しかった。これに対して、特徴oC1によれば、保留変化示唆演出の役目となり得る移動体は、表示位置に保留識別情報が存在するか否かにかかわらず表示されることから、保留識別情報の表示態様を変化させる演出が出現することの期待感を遊技者に対して持たせる機会を増やすことができる。したがって、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができる。
また、特徴oC1によれば、移動体が保留識別情報に到達した時に、当該保留識別情報の表示態様を変化させることを可能とするが、特に、当該保留識別情報の表示態様としての表示レベルが上限値を下回る場合に、表示レベルを上位の側に変化させ、表示レベルが上限値以上である場合に、表示レベルの変更は行わない構成とした。このため、特徴oC1によれば、移動体が保留識別情報に到達したとしても、当該保留識別情報の表示態様が変化する場合と、変化しない場合とがあり得る。このため、特徴oC1によれば、遊技者は、例え、移動体が保留識別情報に到達したとしても、遊技者に対して、保留識別情報の表示態様が変化するかな、といった期待感や緊迫感を付与することができる。さらに、保留識別情報に移動体が到達したけど、保留識別情報の表示態様が変化しなかったといった落胆感を付与することが可能となることから、遊技者に期待感や緊迫感を一層、付与することができる。これらの結果、特徴oC1では、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴oC2]
特徴oC1に記載の遊技機であって、
前記情報記憶手段は、
前記特別情報を、予め定められた規定数を上限として記憶する手段
を備え、
前記保留表示手段は、
記憶されている前記特別情報のそれぞれに対応する保留識別情報を、前記規定数と同じ数の前記表示位置に表示するとともに、前記遊技回が終了される毎に、記憶されている特別情報のうちの最も先に記憶された特別情報を前記判定手段による判定に供して、当該特別情報に対応する保留識別情報を前記表示位置の並びから排除し、残りの保留識別情報のそれぞれをシフトする手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴oC2によれば、遊技者は、表示された保留識別情報の並びを観察することによって、特別情報がどれだけ取得できているかを正確に知ることができる。
[特徴oC3]
特徴oC2に記載の遊技機であって、
前記表示態様変化手段は、
前記移動体が前記保留識別情報に到達した時を起点とする予め定められた所定期間において、前記保留識別情報についての前記シフトの発生の有無を判定するシフト発生判定手段(図519の第1始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3305、および図520の第2始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3405)と、
前記シフト発生判定手段によって、前記所定期間において前記シフトが発生しないと判定された場合に、前記所定期間後に前記保留識別情報の前記表示レベルを変化させ、前記所定期間において前記シフトが発生すると判定された場合に、前記保留識別情報の前記表示レベルを変化させることを行わない手段(図519の第1始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3310、ステップSo3311、および図520の第2始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3410、ステップSo3411)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴oC3によれば、移動体が保留識別情報に到達したとしても、その到達した時を起点とする所定期間において保留識別情報のシフトが発生する場合に、保留識別情報の表示態様は変化しないのに対して、前記所定期間において保留識別情報のシフトが発生しない場合、当該保留識別情報の表示態様を変化させる演出が実行される。このため、特徴oC3によれば、移動体が保留識別情報に到達したとしても、遊技者に対して、保留識別情報の表示態様が変化するかな、といった期待感や緊迫感をより一層、付与することができる。
<特徴oD群>
特徴oD群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴oD1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を、予め定められた規定数を上限として記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
記憶されている前記特別情報のそれぞれに対応する保留識別情報(保留表示アイコン)を、前記規定数と同じ数の表示位置に表示するとともに、前記判定手段による判定が終了される毎に、記憶されている特別情報のうちの最も先に記憶された特別情報を前記判定手段による判定に供して、当該特別情報に対応する保留識別情報を前記表示位置の並びから排除し、残りの保留識別情報のそれぞれをシフトする保留表示手段と、
演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記各表示位置に前記保留識別情報が存在するか否かにかかわらず前記各表示位置に向かって移動する複数の移動体(第3種花びらP3)を表示する移動体表示手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図511の第1始動口保留用第3種花びら演出設定処理および図517の第2始動口保留用第3種花びら演出設定処理)と、
前記各移動体が前記各表示位置に到達した時に、当該到達した前記表示位置に前記保留識別情報が存在する場合に、当該保留識別情報の表示態様を変化させる表示態様変化手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図519の第1始動口保留表示変化設定処理および図520の第2始動口保留表示変化設定処理)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
従来のパチンコ機では、変動表示の開始時、保留識別情報のシフト時、または、特別情報の取得時(始動口への遊技球の入球時)に、保留識別情報の表示態様が変化することを示唆する演出(保留変化示唆演出)を実行し、その後、保留識別情報の表示態様を変化させる演出を実行するのが一般的である。このため、保留変化示唆演出が実行されない限り、保留識別情報の表示態様を変化させる演出が出現することがないことから、遊技者は、保留変化示唆演出が実行されるときだけしか、保留識別情報に着目することがなく、遊技者にとって、期待感や緊迫感に乏しかった。これに対して、特徴oD1によれば、保留変化示唆演出の役目となり得る各移動体は、各表示位置に保留識別情報が存在するか否かにかかわらず表示されることから、保留識別情報の表示態様を変化させる演出が出現することの期待感を遊技者に対して持たせる機会を増やすことができる。したがって、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができる。
[特徴oD2]
特徴oD1に記載の遊技機であって、
前記表示態様変化手段は、
前記移動体が前記保留識別情報に到達した時を起点とする予め定められた所定期間において、前記保留識別情報についての前記シフトの発生の有無を判定するシフト発生判定手段(図519の第1始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3305、および図520の第2始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3405)と、
前記シフト発生判定手段によって、前記所定期間において前記シフトが発生しないと判定された場合に、前記所定期間後に前記保留識別情報の表示態様を変化させ、前記所定期間において前記シフトが発生すると判定された場合に、前記保留識別情報の表示態様を変化させることを行わない手段(図519の第1始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3310、ステップSo3311、および図520の第2始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3410、ステップSo3411)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴oD2によれば、移動体が保留識別情報に到達したとしても、その到達した時を起点とする所定期間において保留識別情報のシフトが発生する場合に、保留識別情報の表示態様は変化しないのに対して、前記所定期間において保留識別情報のシフトが発生しない場合、当該保留識別情報の表示態様を変化させる演出が実行される。このため、特徴oD2によれば、移動体が保留識別情報に到達したとしても、遊技者に対して、保留識別情報の表示態様が変化するかな、といった期待感や緊迫感を付与することができる。さらに、保留識別情報に移動体が到達したけど、保留識別情報の表示態様が変化しなかったといった落胆感を付与することが可能となることから、遊技者に期待感や緊迫感を一層、付与することができる。
[特徴oD3]
特徴oD1または特徴oD2に記載の遊技機であって、
前記保留識別情報のそれぞれに対して、
前記保留識別情報の前記表示態様として、当該保留識別情報に対応する特別情報が前記所定の条件を満たす可能性を示唆するとともに、当該可能性の高低に対応して上位から下位までの複数の段階を備える表示レベルと、
保留識別情報の表示態様を変化させる場合に、前記表示レベルを変更可能な上限としての上限値と、
が設定され、
前記表示態様変化手段は、
前記移動体が前記保留識別情報に到達した時に、当該保留識別情報に対して設定された前記表示レベルが前記上限値を下回るか否かを判定し、前記表示レベルが前記上限値を下回る場合に、前記表示レベルを上位の側に変化させ、前記表示レベルが前記上限値以上である場合に、前記表示レベルの変更は行わない手段(図519の第1始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3307~So3311、および図520の第2始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3407~So3411)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴oD3によれば、移動体が保留識別情報に到達したとしても、保留識別情報に対して設定された表示レベルが上限値以上である場合、保留識別情報の表示態様としての表示レベルは変化しないのに対して、保留識別情報に対して設定された表示レベルが上限値を下回る場合、表示レベルを変化させる演出が実行される。このため、特徴oD3によれば、移動体が保留識別情報に到達したとしても、遊技者に対して、保留識別情報の表示態様が変化するかな、といった期待感や緊迫感を一層、付与することができる。
<特徴oE群>
特徴oE群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴oE1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
記憶されている前記特別情報に対応する特定識別情報(保留表示アイコン、図柄列)を所定の表示位置に表示する特定識別情報表示手段と、
演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記表示位置に前記特定識別情報が存在するか否かにかかわらず前記表示位置に向かって移動する移動体(第3種花びらP3)を表示する移動体表示手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図511の第1始動口保留用第3種花びら演出設定処理および図517の第2始動口保留用第3種花びら演出設定処理)と、
前記移動体が前記特定識別情報に到達する場合に、当該特定識別情報の表示態様を変化させる表示態様変化手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図519の第1始動口保留表示変化設定処理および図520の第2始動口保留表示変化設定処理)と、
を備え、
前記移動体表示手段は、
前記移動体の移動時の軌道を特定する手段であって、前記表示位置に到達する目標到達軌道(目標保留到達軌道)と、始点から途中まで前記目標到達軌道と同一で、前記途中から前記表示位置から外れた位置に到達する目標外軌道(目標保留外軌道)と、のうちのいずれかを特定する移動体軌道特定手段
を備えることを特徴とする遊技機。
従来のパチンコ機では、変動表示の開始時、保留識別情報のシフト時、または、特別情報の取得時(始動口への遊技球の入球時)に、保留識別情報の表示態様が変化することを示唆する演出(保留変化示唆演出)を実行し、その後、保留識別情報の表示態様を変化させる演出を実行するのが一般的である。このため、保留変化示唆演出が実行されない限り、保留識別情報の表示態様を変化させる演出が出現することがないことから、遊技者は、保留変化示唆演出が実行されるときだけしか、保留識別情報に着目することがなく、遊技者にとって、期待感や緊迫感に乏しかった。これに対して、特徴oE1によれば、保留変化示唆演出の役目となり得る移動体は、表示位置に特定識別情報としての保留識別情報が存在するか否かにかかわらず表示されることから、特定識別情報の表示態様を変化させる演出が出現することの期待感を遊技者に対して持たせる機会を増やすことができる。したがって、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができる。
また、特徴oE1によれば、移動体が特定識別情報に到達する場合に、当該特定識別情報の表示態様を変化させることを可能とするが、上記移動体の移動時の軌道は、表示位置に到達する目標到達軌道と、表示位置から外れた位置に到達する目標外軌道とのうちのいずれかを取り得る。このため、特徴oE1によれば、移動体が表示されても、当該特定識別情報の表示態様が変化する場合と、変化しない場合とがあり得る。このため、特徴oE1によれば、遊技者は、移動体が表示されたとしても、遊技者に対して、特定識別情報の表示態様が変化するかな、といった期待感や緊迫感を付与することができる。さらに、移動体が表示されたけど、特定識別情報の表示態様が変化しなかったといった落胆感を付与することが可能となることから、遊技者に期待感や緊迫感を一層、付与することができる。これらの結果、特徴oE1では、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴oE2]
特徴oE1に記載の遊技機であって、
前記表示態様変化手段は、
前記移動体が前記保留識別情報に到達した時を起点とする予め定められた所定期間において、前記特定識別情報の切り替えの発生の有無を判定する切替発生判定手段(図519の第1始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3305、および図520の第2始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3405)と、
前記切替発生判定手段によって、前記所定期間において前記特定識別情報の切り替えが発生しないと判定された場合に、前記所定期間後に前記特定識別情報の表示態様を変化させ、前記所定期間において前記特定識別情報の切り替えが発生すると判定された場合に、前記特定識別情報の表示態様を変化させることを行わない手段(図519の第1始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3310、ステップSo3311、および図520の第2始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3410、ステップSo3411)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴oE2によれば、移動体が特定識別情報に到達したとしても、その到達した時を起点とする所定期間において特定識別情報の切り替えが発生する場合に、特定識別情報の表示態様は変化しないのに対して、前記所定期間において特定識別情報の切り替えが発生しない場合、当該特定識別情報の表示態様を変化させる演出が実行される。このため、特徴oE2によれば、移動体が特定識別情報に到達したとしても、遊技者に対して、特定識別情報の表示態様が変化するかな、といった期待感や緊迫感をより一層、付与することができる。
[特徴oE3]
特徴oE1または特徴oE2に記載の遊技機であって、
前記特定識別情報は、記憶されている前記特別情報に対応する保留を識別するための保留識別情報であり、
前記保留識別情報のそれぞれに対して、
前記保留識別情報の前記表示態様として、当該保留識別情報に対応する特別情報が前記所定の条件を満たす可能性を示唆するとともに、当該可能性の高低に対応して上位から下位までの複数の段階を備える表示レベルと、
保留識別情報の表示態様を変化させる場合に、前記表示レベルを変更可能な上限としての上限値と、
が設定され、
前記表示態様変化手段は、
前記移動体が前記保留識別情報に到達した時に、当該保留識別情報に対して設定された前記表示レベルが前記上限値を下回るか否かを判定し、前記表示レベルが前記上限値を下回る場合に、前記表示レベルを上位の側に変化させ、前記表示レベルが前記上限値以上である場合に、前記表示レベルの変更は行わない手段(図519の第1始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3307~So3311、および図520の第2始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3407~So3411)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴oE3によれば、移動体が保留識別情報に到達したとしても、保留識別情報に対して設定された表示レベルが上限値以上である場合、保留識別情報の表示態様としての表示レベルは変化しないのに対して、保留識別情報に対して設定された表示レベルが上限値を下回る場合、表示レベルを変化させる演出が実行される。このため、特徴oE3によれば、移動体が保留識別情報に到達したとしても、遊技者に対して、保留識別情報の表示態様が変化するかな、といった期待感や緊迫感を一層、付与することができる。
<特徴oF群>
特徴oF群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態の変形例1から抽出される。
[特徴oF1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
記憶されている前記特別情報に対応する保留識別情報(保留表示アイコン)を所定の表示位置に表示する保留表示手段と、
演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記表示位置に前記保留識別情報が存在するか否かにかかわらず前記表示位置に向かって移動する移動体(第3種花びらP3)を表示する移動体表示手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図511の第1始動口保留用第3種花びら演出設定処理および図517の第2始動口保留用第3種花びら演出設定処理)と、
前記移動体が前記表示位置に到達した時に、当該到達した前記表示位置に前記保留識別情報が存在する場合に、前記移動体が前記表示位置を通り抜けるか又は消えて前記保留識別情報の表示態様を変化させることを行わない第1のモードと、前記移動体が前記表示位置に所定期間、継続して表示され前記保留識別情報の表示態様を変化させることを行なわない第2のモードと、前記移動体が前記表示位置に所定期間、継続して表示され前記保留識別情報の表示態様を変化させる第3のモードと、を有し、前記第1ないし第3のモードのうちのいずれかを実行する手段(変形例1の第1始動口保留表示変化設定処理(図524)と花びら表示変更処理(図525))と、
を備えることを特徴とする遊技機。
従来のパチンコ機では、変動表示の開始時、保留識別情報のシフト時、または、特別情報の取得時(始動口への遊技球の入球時)に、保留識別情報の表示態様が変化することを示唆する演出(保留変化示唆演出)を実行し、その後、保留識別情報の表示態様を変化させる演出を実行するのが一般的である。このため、保留変化示唆演出が実行されない限り、保留識別情報の表示態様を変化させる演出が出現することがないことから、遊技者は、保留変化示唆演出が実行されるときだけしか、保留識別情報に着目することがなく、遊技者にとって、期待感や緊迫感に乏しかった。これに対して、特徴oF1によれば、保留変化示唆演出の役目となり得る移動体は、表示位置に保留識別情報が存在するか否かにかかわらず表示されることから、保留識別情報の表示態様を変化させる演出が出現することの期待感を遊技者に対して持たせる機会を増やすことができる。したがって、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができる。
また、特徴oF1によれば、移動体が表示位置に到達した時に、当該到達した表示位置に保留識別情報が存在する場合に、移動体が表示位置を通り抜けるか又は消えて保留識別情報の表示態様を変化させることを行わない第1のモードと、移動体が表示位置に所定期間留まり保留識別情報の表示態様を変化させることを行なわない第2のモードと、移動体が前記表示位置に所定期間留まり保留識別情報の表示態様を変化させる第3のモードと、のうちのいずれかを取り得る。このため、特徴oF1によれば、移動体が表示されても、第1~第3のモードの3通りがあり得る。このため、特徴oF1によれば、移動体が表示されたとしても、遊技者に対して、保留識別情報の表示態様が変化するかな、といった期待感や緊迫感を付与することができる。さらに、移動体が表示位置に到達したけど、表示位置を通り抜けるか又は消えてしまい、保留識別情報の表示態様が変化しなかったといった落胆感を付与することが可能となることから、遊技者に期待感や緊迫感を一層、付与することができる。これらの結果、特徴oF1では、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴oF2]
特徴oF1に記載の遊技機であって、
前記情報記憶手段は、
前記特別情報を、予め定められた規定数を上限として記憶する手段
を備え、
前記保留表示手段は、
記憶されている前記特別情報のそれぞれに対応する保留識別情報を、前記規定数と同じ数の前記表示位置に表示するとともに、前記判定手段による判定が終了される毎に、記憶されている特別情報のうちの最も先に記憶された特別情報を前記判定手段による判定に供して、当該特別情報に対応する保留識別情報を前記表示位置の並びから排除し、残りの保留識別情報のそれぞれをシフトする手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴oF2によれば、遊技者は、表示された保留識別情報の並びを観察することによって、特別情報がどれだけ取得できているかを正確に知ることができる。
[特徴oF3]
特徴oF2に記載の遊技機であって、
前記表示態様変化手段は、
前記移動体が前記保留識別情報に到達した時を起点とする予め定められた所定期間において、前記保留識別情報についての前記シフトの発生の有無を判定するシフト発生判定手段(図519の第1始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3305、および図520の第2始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3405)と、
前記シフト発生判定手段によって、前記所定期間において前記シフトが発生しないと判定された場合に、前記所定期間後に前記保留識別情報の前記表示レベルを変化させ、前記所定期間において前記シフトが発生すると判定された場合に、前記保留識別情報の前記表示レベルを変化させることを行わない手段(図519の第1始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3310、ステップSo3311、および図520の第2始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3410、ステップSo3411)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴oF3によれば、移動体が保留識別情報に到達したとしても、その到達した時を起点とする所定期間において保留識別情報のシフトが発生する場合に、保留識別情報の表示態様は変化しないのに対して、前記所定期間において保留識別情報のシフトが発生しない場合、当該保留識別情報の表示態様を変化させる演出が実行される。このため、特徴oF3によれば、移動体が保留識別情報に到達したとしても、遊技者に対して、保留識別情報の表示態様が変化するかな、といった期待感や緊迫感をより一層、付与することができる。
[特徴oF4]
特徴oF1から特徴oF3までのいずれかに記載の遊技機であって、
前記保留識別情報のそれぞれに対して、
前記保留識別情報の前記表示態様として、当該保留識別情報に対応する特別情報が前記所定の条件を満たす可能性を示唆するとともに、当該可能性の高低に対応して上位から下位までの複数の段階を備える表示レベルと、
保留識別情報の表示態様を変化させる場合に、前記表示レベルを変更可能な上限としての上限値と、
が設定され、
前記表示態様変化手段は、
前記移動体が前記保留識別情報に到達した時に、当該保留識別情報に対して設定された前記表示レベルが前記上限値を下回るか否かを判定し、前記表示レベルが前記上限値を下回る場合に、前記表示レベルを上位の側に変化させ、前記表示レベルが前記上限値以上である場合に、前記表示レベルの変更は行わない手段(図519の第1始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3307~So3311、および図520の第2始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3407~So3411)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴oF4によれば、移動体が保留識別情報に到達したとしても、保留識別情報に対して設定された表示レベルが上限値以上である場合、保留識別情報の表示態様としての表示レベルは変化しないのに対して、保留識別情報に対して設定された表示レベルが上限値を下回る場合、表示レベルを変化させる演出が実行される。このため、特徴oF4によれば、移動体が保留識別情報に到達したとしても、遊技者に対して、保留識別情報の表示態様が変化するかな、といった期待感や緊迫感を一層、付与することができる。
<特徴oG群>
特徴oG群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴oG1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
記憶されている前記特別情報に対応する保留識別情報(保留表示アイコン)を所定の表示位置に表示する保留表示手段と、
演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記表示位置に向かって移動する移動体(第3種花びらP3)を表示する移動体表示手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図511の第1始動口保留用第3種花びら演出設定処理および図517の第2始動口保留用第3種花びら演出設定処理)と、
前記移動体が前記保留識別情報に到達する場合に、当該保留識別情報の表示態様を変化させる表示態様変化手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図519の第1始動口保留表示変化設定処理および図520の第2始動口保留表示変化設定処理)と、
を備え、
前記保留表示手段は、
前記移動体の表示が開始されたタイミングでは前記表示位置に前記保留識別情報を表示せずに、前記移動体が前記表示位置に到達するまでに、前記表示位置に前記保留識別情報を表示する場合がある
ことを特徴とする遊技機。
従来のパチンコ機では、変動表示の開始時、保留識別情報のシフト時、または、特別情報の取得時(始動口への遊技球の入球時)に、保留識別情報の表示態様が変化することを示唆する演出(保留変化示唆演出)を実行し、その後、保留識別情報の表示態様を変化させる演出を実行するのが一般的である。このため、保留変化示唆演出が実行されない限り、保留識別情報の表示態様を変化させる演出が出現することがないことから、遊技者は、保留変化示唆演出が実行されるときだけしか、保留識別情報に着目することがなく、遊技者にとって、期待感や緊迫感に乏しかった。これに対して、特徴oG1によれば、保留変化示唆演出の役目となり得る移動体は、移動体の表示が開始されたタイミングで表示位置に保留識別情報が存在しなくても、移動体は表示されることから、保留識別情報の表示態様を変化させる演出が出現することの期待感を遊技者に対して持たせる機会を増やすことができる。したがって、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができる。
また、特徴oG1によれば、移動体の表示が開始されたタイミングでは表示位置に保留識別情報を表示せずに、移動体が表示位置に到達するまでに、表示位置に保留識別情報を表示する場合があることから、移動体への期待感が、遊技者に、保留情報識別情報の表示が開始されたときに事後的に付与されることになる。したがって、より一層の期待感を遊技者に付与することができる。これらの結果、特徴oG1では、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴oG2]
特徴oG1に記載の遊技機であって、
前記情報記憶手段は、
前記特別情報を、予め定められた規定数を上限として記憶する手段
を備え、
前記保留表示手段は、
記憶されている前記特別情報のそれぞれに対応する保留識別情報を、前記規定数と同じ数の前記表示位置に表示するとともに、前記判定手段による判定が終了される毎に、記憶されている特別情報のうちの最も先に記憶された特別情報を前記判定手段による判定に供して、当該特別情報に対応する保留識別情報を前記表示位置の並びから排除し、残りの保留識別情報のそれぞれをシフトする手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴oG2によれば、遊技者は、表示された保留識別情報の並びを観察することによって、特別情報がどれだけ取得できているかを正確に知ることができる。
[特徴oG3]
特徴oG2に記載の遊技機であって、
前記表示態様変化手段は、
前記移動体が前記保留識別情報に到達した時を起点とする予め定められた所定期間において、前記保留識別情報についての前記シフトの発生の有無を判定するシフト発生判定手段(図519の第1始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3305、および図520の第2始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3405)と、
前記シフト発生判定手段によって、前記所定期間において前記シフトが発生しないと判定された場合に、前記所定期間後に前記保留識別情報の前記表示レベルを変化させ、前記所定期間において前記シフトが発生すると判定された場合に、前記保留識別情報の前記表示レベルを変化させることを行わない手段(図519の第1始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3310、ステップSo3311、および図520の第2始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3410、ステップSo3411)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴oG3によれば、移動体が保留識別情報に到達したとしても、その到達した時を起点とする所定期間において保留識別情報のシフトが発生する場合に、保留識別情報の表示態様は変化しないのに対して、前記所定期間において保留識別情報のシフトが発生しない場合、当該保留識別情報の表示態様を変化させる演出が実行される。このため、特徴oG3によれば、移動体が保留識別情報に到達したとしても、遊技者に対して、保留識別情報の表示態様が変化するかな、といった期待感や緊迫感をより一層、付与することができる。
[特徴oG4]
特徴oG1から特徴oG3までのいずれかに記載の遊技機であって、
前記保留識別情報のそれぞれに対して、
前記保留識別情報の前記表示態様として、当該保留識別情報に対応する特別情報が前記所定の条件を満たす可能性を示唆するとともに、当該可能性の高低に対応して上位から下位までの複数の段階を備える表示レベルと、
保留識別情報の表示態様を変化させる場合に、前記表示レベルを変更可能な上限としての上限値と、
が設定され、
前記表示態様変化手段は、
前記移動体が前記保留識別情報に到達した時に、当該保留識別情報に対して設定された前記表示レベルが前記上限値を下回るか否かを判定し、前記表示レベルが前記上限値を下回る場合に、前記表示レベルを上位の側に変化させ、前記表示レベルが前記上限値以上である場合に、前記表示レベルの変更は行わない手段(図519の第1始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3307~So3311、および図520の第2始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3407~So3411)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴oG4によれば、移動体が保留識別情報に到達したとしても、保留識別情報に対して設定された表示レベルが上限値以上である場合、保留識別情報の表示態様としての表示レベルは変化しないのに対して、保留識別情報に対して設定された表示レベルが上限値を下回る場合、表示レベルを変化させる演出が実行される。このため、特徴oG4によれば、移動体が保留識別情報に到達したとしても、遊技者に対して、保留識別情報の表示態様が変化するかな、といった期待感や緊迫感を一層、付与することができる。
<特徴oH群>
特徴oH群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴oH1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を、図柄の変動表示を開始し、変動表示している図柄を停止表示させるといった遊技動作によって報知する判定結果報知手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図507の遊技回演出設定処理)と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する前記遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図489の遊技回制御処理)と、
を備える遊技機であって、
前記判定結果報知手段は、
表示位置に向かって移動する第1の移動体(第4種花びらP4)を表示し、1回の前記遊技回の途中で、停止表示された前記図柄に前記第1の移動体が到達する場合に、前記図柄の変動表示を再開する変動再開手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図508の演出パターン設定処理のステップSo2305)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴oH1によれば、変動表示の状態から停止表示された図柄に第1の移動体が到達する場合に、図柄の変動表示を再開させる演出を実行する。こうした構成を備えない従来のパチンコ機では、第1の移動体が図柄の変動表示に作用するようなことがないことから、図柄が大当たり当選しない図柄となった場合、遊技者に落胆感を付与するだけであった。これに対して、特徴oH1によれば、変動表示の状態から停止表示された図柄に第1の移動体が到達する場合に、図柄の変動表示を再開させる演出を実行することができることから、図柄が大当たり当選しない図柄となって一旦、落胆した遊技者に対して、変動表示が再開したことへの驚きと、再度の大当たりへの期待感を付与することができる。したがって、特徴oH1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴oH2]
特徴oH1に記載の遊技機であって、
記憶されている前記特別情報に対応する保留識別情報(保留表示アイコン)を所定の表示位置に表示する保留表示手段と、
演出を実行する演出実行手段と、
を備え、
前記演出実行手段は、
前記第1の移動体と略同一の絵図によって構成され、前記保留識別情報に向かって移動する第2の移動体(第3種花びらP3)を表示する第2移動体表示手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図511の第1始動口保留用第3種花びら演出設定処理および図517の第2始動口保留用第3種花びら演出設定処理)と、
前記第2の移動体が前記保留識別情報に到達する場合に、当該保留識別情報の表示態様を変化させる表示態様変化手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図519の第1始動口保留表示変化設定処理および図520の第2始動口保留表示変化設定処理)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴oH2によれば、図柄に作用する第1の移動体が保留識別情報に到達したとしても、保留識別情報に作用することはないのに対して、第1の移動体と略同一の絵図によって構成された第2の移動体が保留識別情報に到達した場合に、当該保留識別情報の表示態様を変化させる演出が実行される。このため、特徴oH2によれば、第1の移動体と第2の移動体を表示することによって、遊技者に対して、図柄の変動表示が再開するかな、それとも保留識別情報の表示態様が変化するかな、といった期待感や緊迫感を付与することができる。
従来のパチンコ機では、変動表示の開始時、保留識別情報のシフト時、または、特別情報の取得時(始動口への遊技球の入球時)に、保留識別情報の表示態様が変化することを示唆する演出(保留変化示唆演出)を実行し、その後、保留識別情報の表示態様を変化させる演出を実行するのが一般的である。このため、保留変化示唆演出が実行されない限り、保留識別情報の表示態様を変化させる演出が出現することがないことから、遊技者は、保留変化示唆演出が実行されるときだけしか、保留識別情報に着目することがなく、遊技者にとって、期待感や緊迫感に乏しかった。これに対して、特徴oH2によれば、保留変化示唆演出の役目となり得る第2の移動体と、第2の移動体と略同一の絵柄の第1の移動体とが表示されていることから、保留識別情報の表示態様を変化させる演出が出現することの期待感を遊技者に対して持たせる機会を増やすことができることから、遊技者に期待感や緊迫感をより一層、付与することができる。これらの結果、特徴oH2によれば、遊技の興趣向上を一層、図ることができる。
[特徴oH3]
特徴oH2に記載の遊技機であって、
前記表示態様変化手段は、
前記第2の移動体が前記保留識別情報に到達した時を起点とする予め定められた所定期間において、前記保留識別情報についての前記シフトの発生の有無を判定するシフト発生判定手段(図519の第1始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3305、および図520の第2始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3405)と、
前記シフト発生判定手段によって、前記所定期間において前記シフトが発生しないと判定された場合に、前記所定期間後に前記保留識別情報の前記表示レベルを変化させ、前記所定期間において前記シフトが発生すると判定された場合に、前記保留識別情報の前記表示レベルを変化させることを行わない手段(図519の第1始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3310、ステップSo3311、および図520の第2始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3410、ステップSo3411)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴oH3によれば、移動体が保留識別情報に到達したとしても、その到達した時を起点とする所定期間において保留識別情報のシフトが発生する場合に、保留識別情報の表示態様は変化しないのに対して、前記所定期間において保留識別情報のシフトが発生しない場合、当該保留識別情報の表示態様を変化させる演出が実行される。このため、特徴oH3によれば、移動体が保留識別情報に到達したとしても、遊技者に対して、保留識別情報の表示態様が変化するかな、といった期待感や緊迫感をより一層、付与することができる。
[特徴oH4]
特徴oH2または特徴oH3に記載の遊技機であって、
前記保留識別情報のそれぞれに対して、
前記保留識別情報の前記表示態様として、当該保留識別情報に対応する特別情報が前記所定の条件を満たす可能性を示唆するとともに、当該可能性の高低に対応して上位から下位までの複数の段階を備える表示レベルと、
保留識別情報の表示態様を変化させる場合に、前記表示レベルを変更可能な上限としての上限値と、
が設定され、
前記表示態様変化手段は、
前記第2の移動体が前記保留識別情報に到達した時に、当該保留識別情報に対して設定された前記表示レベルが前記上限値を下回るか否かを判定し、前記表示レベルが前記上限値を下回る場合に、前記表示レベルを上位の側に変化させ、前記表示レベルが前記上限値以上である場合に、前記表示レベルの変更は行わない手段(図519の第1始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3307~So3311、および図520の第2始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3407~So3411)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴oH4によれば、移動体が保留識別情報に到達した時に、当該保留識別情報の表示態様を変化させることを可能とするが、特に、当該保留識別情報の表示態様としての表示レベルが上限値を下回る場合に、表示レベルを上位の側に変化させ、表示レベルが上限値以上である場合に、表示レベルの変更は行わない構成とした。このため、特徴oH4によれば、移動体が保留識別情報に到達したとしても、当該保留識別情報の表示態様が変化する場合と、変化しない場合とがあり得る。このため、特徴oH4によれば、遊技者は、例え、移動体が保留識別情報に到達したとしても、遊技者に対して、保留識別情報の表示態様が変化するかな、といった期待感や緊迫感を付与することができる。さらに、保留識別情報に移動体が到達したけど、保留識別情報の表示態様が変化しなかったといった落胆感を付与することが可能となることから、遊技者に期待感や緊迫感を一層、付与することができる。
<特徴oI群>
特徴oI群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴oI1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
記憶されている前記特別情報に対応する特定識別情報(保留表示アイコン、図柄列)を表示する特定識別情報表示手段と、
演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出実行手段は、
所定期間の間、常時、1または複数の作用体(第1種~第4種花びらP1~P4)を表示する手段であって、前記作用体の内の少なくとも1つは前記特定識別情報に向かって進行する期間(目標保留到達軌道に沿って移動する期間)を少なくとも有するように、前記作用体の表示を行う作用体表示手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図511の第1始動口保留用第3種花びら演出設定処理および図517の第2始動口保留用第3種花びら演出設定処理)と、
前記作用体が前記特定識別情報に到達する場合に、当該特定識別情報の表示態様を変化させる表示態様変化手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図519の第1始動口保留表示変化設定処理および図520の第2始動口保留表示変化設定処理)と、
を備える遊技機。
特徴oI1によれば、所定期間の間、常時、1または複数の作用体が表示されており、作用体の内の少なくとも一つが特定識別情報に到達した場合に、当該特定識別情報の表示態様を変化させる。こうした構成を備えない従来のパチンコ機では、予め決められたタイミングで、特定識別情報の表示態様を変化させることになることから、遊技者は、当該表示態様が変化するタイミングを予測することができてしまい、遊技者にとって期待感や緊迫感に乏しいという課題があった。これに対して、特徴oI1によれば、作用体は所定期間の間、常時、表示されていることから、作用体がいつ特定識別情報に到達するか、遊技者は判断することが難しい。このため、特徴oI1によれば、遊技者に対して、特定識別情報の表示態様がいつ変化するかな、といった期待感や緊迫感を付与することができる。したがって、特徴oI1では、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴oI2]
特徴oI1に記載の遊技機であって、
前記作用体表示手段は、
複数の前記作用体(花びらP1~P4)を繰り返し表示する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴oI2によれば、複数の作用体が繰り返し表示されることから、遊技者に対して、繰り返し、特定識別情報に作用体が到達して特定識別情報の表示態様が変化しないかな、といった期待感や緊迫感を付与することができる。
[特徴oI3]
特徴oI1に記載の遊技機であって、
前記作用体表示手段は、
前記特定識別情報の表示位置を少なくとも含む予め定められた表示領域(表示面41a)内に前記作用体(チョウ)が前記所定の期間の間、常時、存在するように、前記作用体の表示を行う手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴oI3によれば、所定期間の間、常時、表示領域内に作用体が存在するように、作用体が表示されることから、遊技者に対して、所定期間の間、常に、特定識別情報に作用体が到達して特定識別情報の表示態様が変化しないかな、といった期待感や緊迫感を付与することができる。
[特徴oI4]
特徴oI1から特徴oI3までのいずれかに記載の遊技機であって、
前記特定識別情報は、記憶されている前記特別情報に対応する保留を識別するための保留識別情報である
ことを特徴とする遊技機。
特徴oI4によれば、作用体が保留識別情報に到達して、当該保留識別情報の表示態様が変化しないかな、といった期待感や緊迫感を付与することができる。
[特徴oI5]
特徴oI1から特徴oI3までのいずれかに記載の遊技機であって、
前記判定手段による前記判定の結果を、図柄の変動表示を開始し、変動表示している図柄を停止表示させるといった遊技動作によって報知する判定結果報知手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図507の遊技回演出設定処理)
を備え、
前記特定識別情報は、前記図柄である
ことを特徴とする遊技機。
特徴oI5によれば、作用体が図柄に到達して、例えば、図柄の変動表示が再開されるというように、図柄の表示態様が変化しないかな、といった期待感や緊迫感を付与することができる。
<特徴oJ群>
特徴oJ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第9実施形態およびその変形例から抽出される。
[特徴oJ1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する判定手段と、
記憶されている前記特別情報に対応する特定識別情報(保留表示アイコン、図柄列)を表示する特定識別情報表示手段と、
演出を実行する演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記特定識別情報に向かって進行する作用体(第3種花びらP3、第4種花びらP4)を表示する作用体表示手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図511の第1始動口保留用第3種花びら演出設定処理および図517の第2始動口保留用第3種花びら演出設定処理)と、
前記作用体が前記特定識別情報に到達する場合に、当該特定識別情報の表示態様を変化させる第1態様と、当該特定識別情報を変化させることを行なわない第2態様とのうちのいずれか一方を行う演出態様選択手段(変形例1の第1始動口保留表示変化設定処理(図524)と花びら表示変更処理(図525))と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴oJ1によれば、作用体が特定識別情報に到達する場合に、当該特定識別情報の表示態様を変化させることがあり得る。こうした構成を備えない従来のパチンコ機では、予め決められたタイミングで必ず、特定識別情報の表示態様を変化させることになることから、遊技者は、当該表示態様が変化するタイミングを予測することができてしまい、遊技者にとって期待感や緊迫感に乏しいという課題があった。これに対して、特徴oJ1によれば、作用体がいつ特定識別情報に到達するか、遊技者は判断することが難しいことから、遊技者に対して、特定識別情報の表示態様がいつ変化するかな、といった期待感や緊迫感を付与することができる。
また、特徴oJ1によれば、作用体が特定識別情報に到達する場合に、当該特定識別情報を変化させないことがあり得る。このため、特徴oJ1によれば、作用体が特定識別情報に到達したけど、遊技者に落胆感を付与することが可能となることから、遊技者に期待感や緊迫感を一層、付与することができる。これらの結果、特徴oJ1では、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴oJ2]
特徴oJ1に記載の遊技機であって、
前記演出態様選択手段は、
前記作用体と略同一の絵図によって構成され、前記特定識別情報から外れた位置に向かって進行する前記作用体としての第2作用体を表示する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴oJ2によれば、第2作用体を表示させることによって、作用体が特定識別情報に到達する場合に、当該特定識別情報を変化させることを行なわない第2態様が行われることになる。このため、簡単な構成によって、遊技者に対して、特定識別情報の表示態様がいつ変化するかな、といった期待感や緊迫感を付与することができる。
[特徴oJ3]
特徴oJ1または特徴oJ2に記載の遊技機であって、
前記特定識別情報は、記憶されている前記特別情報に対応する保留を識別するための保留識別情報であり、
前記保留識別情報に対して、
前記保留識別情報の前記表示態様として、当該保留識別情報に対応する特別情報が前記所定の条件を満たす可能性を示唆するとともに、当該可能性の高低に対応して上位から下位までの複数の段階を備える表示レベルと、
前記保留識別情報の表示態様を変化させる場合に、前記表示レベルを変更可能な上限としての上限値と、
が設定され、
前記演出態様選択手段は、
前記作用体が前記保留識別情報に到達した時に、当該保留識別情報に対して設定された前記表示レベルが前記上限値を下回るか否かを判定し、前記表示レベルが前記上限値を下回る場合に、前記表示レベルを上位の側に変化させ、前記表示レベルが前記上限値以上である場合に、前記表示レベルの変更は行わない手段(図519の第1始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3307~So3311、および図520の第2始動口保留表示変化設定処理におけるステップSo3407~So3411)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴oJ3によれば、作用体が保留識別情報に到達したとしても、保留識別情報に対して設定された表示レベルが上限値以上である場合、保留識別情報の表示態様としての表示レベルは変化しないのに対して、保留識別情報に対して設定された表示レベルが上限値を下回る場合、表示レベルを変化させる演出が実行される。このため、特徴oJ3によれば、作用体が特定識別情報に到達する場合に、当該特定識別情報を変化させることを行なわない第2態様が行われることになる。このため、簡単な構成によって、遊技者に対して、特定識別情報の表示態様がいつ変化するかな、といった期待感や緊迫感を付与することができる。
<特徴pA群>
特徴pA群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴pA1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を複数記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを順次、判定する判定手段と、
演出態様がそれぞれ異なる、第1演出モード(キャラクター系ステージ)と第2演出モード(非キャラクター系ステージ)とを少なくとも含む複数種類の演出モードのうちのいずれかを演出モードとして設定可能な演出モード設定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記演出モード設定手段によって設定された前記演出モードで少なくとも1回の前記遊技回を実行する遊技回実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記第1演出モードが設定されている状態で、前記特別情報が前記所定の条件を満たさないと前記判定手段が判定する(外れ)ことを少なくとも含む特定条件が成立した後(スペシャルリーチ・外れ)に、設定されている前記演出モードを前記第2演出モードへ移行させる演出モード移行手段(図543における「原則」)と、
前記特定条件が成立した前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第1特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、前記演出モード移行手段による前記第2演出モードへの移行を行わずに前記第1演出モードを継続する演出モード継続手段(図543における「例外1」)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pA1によれば、第1演出モードが設定されている状態で、特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定することを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている演出モードが第2演出モードへ移行される。演出モード移行手段を備えない従来の遊技機では、特別情報が所定の条件を満たさないと判定することを少なくとも含む特定条件が成立したにもかかわらず、第1演出モードが設定されている状態が継続されることになることから、特別情報が所定の条件を満たさなかったことの緊迫感を、演出モードに従う演出によって遊技者に付与することができないという課題があった。これに対して、特徴pA1によれば、演出モードが第1演出モードから第2演出モードへ移行することによって、特別情報が所定の条件を満たさなかったことの緊迫感を、演出モードに従う演出によって遊技者に付与することができる。
また、特徴pA1によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第1特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、演出モード移行手段による第2演出モードへの移行を行わずに第1演出モードを継続する。このため、本来、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが第1演出モードから第2演出モードへ移行されるところが、第1演出モードを継続(維持)することになることから、遊技者は、第1演出モードが継続されることを認識した場合に、遊技状態に何らかの変化が起こり、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を持つことになる。したがって、特徴pA1によれば、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴pA2]
特徴pA1に記載の遊技機であって、
前記特定条件が成立した場合に、前記遊技回において所定の演出(スペシャルリーチが発生した際の画面演出)を実行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pA2によれば、特定条件が成立した場合に、遊技回において所定の演出が実行される。このために、遊技者に対して、特定条件が成立したことを所定の演出によって告知することができる。したがって、遊技の興趣向上をより図ることができる。
[特徴pA3]
特徴pA2に記載の遊技機であって、
前記第1特別条件を満たす前記特別情報に対応する前記遊技回において、前記所定の演出を実行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pA3によれば、第1特別条件を満たす特別情報に対応する遊技回において、前記所定の演出が実行される。このために、特定条件が成立した場合の遊技回において所定の演出が実行された後に、第1特別条件を満たす特別情報が消化される時に、前記所定の演出が再度、実行される。遊技者にとっては、特定条件が成立した場合に見た演出をもう1回、見ることができる。特定条件が成立した場合は、特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定した場合であることから、遊技者は、特別情報が所定の条件を満たさないことの雪辱を果たす(特別情報が所定の条件を満たす)こともできる。このため、遊技の興趣向上をより図ることができる。
[特徴pA4]
特徴pA3に記載の遊技機であって、
前記第1演出モードとして、演出の態様が異なる複数の個別演出モード(戦士Aの部屋のステージ、戦士Bの部屋のステージ等)を有し、
前記複数の個別演出モードのそれぞれに対して、演出態様が異なる前記所定の演出が定められている
ことを特徴とする遊技機。
特徴pA4によれば、特定条件が成立した場合の遊技回、または第1特別条件を満たす前記特別情報に対応する前記遊技回において実行される前記所定の演出を、第1演出モードとしての各個別演出モードに対応した演出とすることができる。このため、特徴pA4によれば、前記所定の演出の内容を、第1演出モードに含まれる個別演出モードを切り替えることによって制御することができ、遊技者に対して、多様な演出を提供できる。したがって、特徴pA3によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴pA5]
特徴pA4に記載の遊技機であって、
前記所定の演出は、設定されている前記演出モードに対応するキャラクターが登場する動画によって構成され、
前記特別情報が前記所定の条件を満たさないと判定手段が判定した場合に、前記所定の演出において前記キャラクターが不利な結果となる
ことを特徴とする遊技機。
特徴pA5によれば、特定条件が成立した場合の遊技回においてキャラクターが登場する所定の演出が実行され、前記所定の演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知された後に、第1特別条件を満たす特別情報が消化される時に、再び、前記キャラクターが登場する前記所定の演出が実行される。このため、遊技者は、不利な結果となるキャラクターによって、所定の演出に対する感情移入がより高まることになる。したがって、特徴pA5によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴pA6]
特徴pA5に記載の遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記特定条件が成立した前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第2特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、設定されている前記演出モードを、前記所定の演出において登場した前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記第1演出モードの中の前記個別演出モードへ移行させる手段(図543における「例外2」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pA6によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第2特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、設定されている演出モードを、所定の演出を構成する前記動画において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、第1演出モードの中の個別演出モードへ移行される。このため、本来、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが第1演出モードから第2演出モードへ移行されるところが、同じ第1演出モードの中の他の個別演出モードへ移行されることから、遊技者は、同じ第1演出モードの中の他の個別演出モードへの移行を認識した場合に、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を持つことになる。したがって、特徴pA6によれば、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴pA7]
特徴pA6に記載の遊技機であって、
前記第1特別条件は、前記所定の条件を満たす可能性の程度が第1の程度以上であることであり(スペシャルリーチ)、
前記第2特別条件は、前記所定の条件を満たす可能性の程度が前記第1の程度未満であり、かつ前記第1の程度より低い第2の程度以上であること(スーパーリーチ)である
ことを特徴とする遊技機。
特徴pA7によれば、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第2特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、設定されている演出モードを、所定の演出を構成する動画において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、第1演出モードの中の個別演出モードへ移行させる。一方、所定の条件を満たす可能性の程度が第2特別条件よりも高い第1特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、第2演出モードへの移行を行わずに第1演出モードを継続する。したがって、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報によって、演出モードの移行の態様を変えることができる。したがって、特徴pA7によれば、演出モードの移行の態様によって、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴pB群>
特徴pB群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴pB1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を複数記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを、順次、判定する判定手段と、
第1演出モード(キャラクター系ステージ)を少なくとも含む複数種類の演出モードのうちのいずれかを演出モードとして設定可能な演出モード設定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記演出モード設定手段によって設定された前記演出モードで少なくとも1回の前記遊技回を実行する遊技回実行手段と、
前記遊技回において、前記演出モード設定手段によって前記第1演出モードが設定されている場合に、前記第1演出モードに対応した所定の演出(戦闘演出+結果告知演出)を実行可能な所定演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記第1演出モードが設定されている状態で、前記所定の演出の結果が特定条件(敗北演出を実行すること)を満たした後に、設定されている前記演出モードを前記第1演出モード以外の演出モードへ移行させる演出モード移行手段(図543における「原則」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pB1によれば、第1演出モードが設定されている状態で、所定の演出の結果が特定条件を満たした後に、設定されている前記演出モードが前記第1演出モード以外の演出モードへ移行される。演出モード移行手段を備えない従来の遊技機では、所定の演出の結果が、特定条件として例えばキャラクターにとって不利な結果が告知される演出であった場合に、第1演出モードが設定されている状態が継続されることになることから、当該第1演出モードにおいて、所定の演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されたキャラクターと一致するキャラクターが登場した場合に、遊技者は、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが何事もなかったように登場する演出モードの演出を見ることになり、違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pB1によれば、所定の演出の結果が特定条件を満たした後に、設定されている演出モードが、第1演出モードから第1演出モード以外の演出モードへ移行されることによって、不利な結果となったキャラクターが演出モードの中に登場することを回避することができる。このため、特徴pB1によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止することができる。この結果、特徴pB1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴pB2]
特徴pB1に記載の遊技機であって、
前記複数の演出モードは、対応するキャラクターが設定されている複数の演出モードを有するキャラクター系演出モード(キャラクター系ステージ)と、対応するキャラクターが設定されていない非キャラクター系演出モード(非キャラクター系ステージ)とを含み、
前記第1演出モードは、前記キャラクター系演出モード(キャラクター系ステージ)の中の一つの演出モードである
ことを特徴とする遊技機。
特徴pB2によれば、対応するキャラクターが設定されている複数の演出モードを有するキャラクター系演出モードの中の演出モードから、当該演出モード以外の演出モードへの移行がなされる。例えば、キャラクター系演出モードから非キャラクター系演出モードへ移行することによって、第1演出モード以外の演出モードへの移行が容易にできる。
[特徴pB3]
特徴pB2に記載の遊技機であって、
前記所定の演出は、設定されている前記演出モードに対応するキャラクターが登場し、当該キャラクターにとって不利な結果が告知される場面を少なくとも含む動画によって構成されている
ことを特徴とする遊技機。
特徴pB3によれば、前記所定の演出として、設定されている演出モードに対応するキャラクターが登場し、当該キャラクターにとって不利な結果が告知される場面を少なくとも含む動画が表示される。このため、遊技者にとっても、遊技結果が不利な結果となることの示唆告知を受けることができる。したがって、遊技者にとって期待感と失望感とが付与されることになって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴pB4]
特徴pB3に記載の遊技機であって、
前記演出モード移行手段は、
前記キャラクター系演出モードが設定されている状態で、前記所定の演出の結果が特定条件を満たした後に、設定されている前記演出モードを前記非キャラクター系演出モードに移行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pB4によれば、キャラクター系演出モードから非キャラクター系演出モードへ移行することによって、第1演出モード以外の演出モードへの移行が容易にできる。
[特徴pB5]
特徴pB3に記載の遊技機であって、
前記演出モード移行手段は、
前記キャラクター系演出モードが設定されている状態で、前記所定の演出の結果が特定条件を満たした後に、設定されている前記演出モードを、前記所定の演出において登場した前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記キャラクター系演出モードの中の前記演出モードへ移行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pB5によれば、設定されている前記演出モードを、前記所定の演出において登場した前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記キャラクター系演出モードの中の前記演出モードへ移行させることによって、第1演出モード以外の演出モードへの移行を容易に行うことができる。
[特徴pB6]
特徴pB1から特徴pB5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記特定条件が成立した前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第1特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、前記演出モード移行手段による前記第1演出モード以外の演出モードへの移行を行わずに前記第1演出モードを継続する演出モード継続手段(図543における「例外1」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pB6によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第1特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、演出モード移行手段による第1演出モード以外の演出モードへの移行を行わずに第1演出モードを継続する。このため、本来、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが第1演出モードから第1演出モード以外の演出モードへ移行されるところが、第1演出モードを継続(維持)することになることから、遊技者は、その第1演出モードが継続されることを認識した場合に、遊技状態に何らかの変化が起こり、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を持つことになる。したがって、特徴pB6によれば、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上をより図ることができる。
<特徴pC群>
特徴pC群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴pC1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を複数記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを、順次、判定する判定手段と、
対応するキャラクターが設定されている第1演出モード(キャラクター系ステージ)と、対応するキャラクターが設定されていない第2演出モード(非キャラクター系ステージ)とを少なくとも含む複数種類の演出モードのうちのいずれかを演出モードとして設定可能な演出モード設定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記演出モード設定手段によって設定された前記演出モードで少なくとも1回の前記遊技回を実行する遊技回実行手段と、
前記遊技回において、前記演出モード設定手段によって前記第1演出モードが設定されている場合に、前記第1演出モードに対応する前記キャラクターが登場する所定の演出(戦闘演出)を実行可能な所定演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記第1演出モードが設定されている状態で、前記所定の演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている前記演出モードを前記第2演出モードへ移行する演出モード移行手段(図543における「原則」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pC1によれば、第1演出モードが設定されている状態で、所定の演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが第2演出モードへ移行される。演出モード移行手段を備えない従来の遊技機では、所定の演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立したにもかかわらず、第1演出モードが設定されている状態が継続されることになることから、継続している第1演出モードにおいて、所定の演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されたキャラクターと一致するキャラクターが登場した場合に、遊技者は、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが何事もなかったように登場する演出モードの演出を見ることになり、違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pC1によれば、所定の演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている演出モードが、対応するキャラクターが設定されていない第2演出モードへ移行されることによって、不利な結果となったキャラクターが演出モードの中に登場することを回避することができる。このため、特徴pC1によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止することができる。この結果、特徴pC1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴pC2]
特徴pC1に記載の遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記特定条件が成立した前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第1特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、前記演出モード移行手段による前記第2演出モードへの移行を行わずに前記第1演出モードを継続する演出モード継続手段(図543における「例外1」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pC2によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第1特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、演出モード移行手段による第2演出モードへの移行を行わずに第1演出モードを継続する。このため、本来、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが第1演出モードから第2演出モードへ移行されるところが、第1演出モードを継続(維持)することになることから、遊技者は、その第1演出モードが継続されることを認識した場合に、遊技状態に何らかの変化が起こり、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を持つことになる。したがって、特徴pC2によれば、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上をより図ることができる。
[特徴pC3]
特徴pC2に記載の遊技機であって、
前記第1特別条件を満たす前記特別情報に対応する前記遊技回において、前記所定の演出を実行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pC3によれば、第1特別条件を満たす特別情報に対応する遊技回において、所定の演出が実行される。このために、特定条件が成立した場合の遊技回において所定の演出が実行された後に、第1特別条件を満たす特別情報が消化される時に、所定の演出が再度、実行される。遊技者にとっては、特定条件が成立した場合に見た演出をもう1回、見ることができる。特定条件が成立した場合は、所定の演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知されることを含む場合であることから、遊技者は、所定の演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知されることを含むことの雪辱を果たすこともできる。このため、遊技の興趣向上をより図ることができる。
[特徴pC4]
特徴pC3に記載の遊技機であって、
前記第1演出モードとして、演出の態様が異なる複数の個別演出モード(戦士Aの部屋のステージ、戦士Bの部屋のステージ等)を有し、
前記複数の個別演出モードのそれぞれに対して、演出態様が異なる前記所定の演出が定められている
ことを特徴とする遊技機。
特徴pC4によれば、特定条件が成立した場合の遊技回、または第1特別条件を満たす前記特別情報に対応する前記遊技回において実行される前記所定の演出を、第1演出モードとしての各個別演出モードに対応した演出とすることができる。このため、特徴pC4によれば、前記所定の演出の内容を、第1演出モードに含まれる個別演出モードを切り替えることによって制御することができ、遊技者に対して、多様な演出を提供できる。したがって、特徴pA3によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴pC5]
特徴pC4に記載の遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記特定条件が成立した前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第2特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、設定されている前記演出モードを、前記所定の演出において登場した前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記第1演出モードの中の前記個別演出モードへ移行させる手段(図543における「例外2」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pC5によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第2特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、設定されている演出モードを、所定の演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、第1演出モードの中の個別演出モードへ移行させる。このため、本来、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが第1演出モードから第2演出モードへ移行されるところが、同じ第1演出モードの中の他の個別演出モードへ移行されることから、遊技者は、同じ第1演出モードの中の他の個別演出モードへの移行を認識した場合に、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を持つことになる。したがって、特徴pC5によれば、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴pC6]
特徴pC5に記載の遊技機であって、
前記第1特別条件は、前記所定の条件を満たす可能性の程度が第1の程度以上であることであり(スペシャルリーチ)、
前記第2特別条件は、前記所定の条件を満たす可能性の程度が前記第1の程度未満であり、かつ前記第1の程度より低い第2の程度以上であること(スーパーリーチ)である
ことを特徴とする遊技機。
特徴pC6によれば、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第2特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、設定されている演出モードを、所定の演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、第1演出モードの中の個別演出モードへ移行される。一方、所定の条件を満たす可能性の程度が第2特別条件よりも高い第1特別条件が存在する場合に、第2演出モードへの移行を行わずに第1演出モードを継続する。したがって、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報によって、演出モードの移行の態様を変えることができる。したがって、特徴pC5によれば、演出モードの移行の態様によって、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴pD群>
特徴pD群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴pD1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を複数記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを、順次、判定する判定手段と、
対応するキャラクターが個別に設定されている複数の演出モードを有する第1演出モード(キャラクター系ステージ)と、対応するキャラクターが設定されていない第2演出モード(非キャラクター系ステージ)とを少なくとも含む複数種類の演出モードのうちのいずれかを演出モードとして設定可能な演出モード設定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記演出モード設定手段によって設定された前記演出モードで少なくとも1回の前記遊技回を実行する遊技回実行手段と、
前記遊技回において、前記演出モード設定手段によって前記第1演出モードが設定されている場合に、前記第1演出モードに対応する前記キャラクターが登場する所定の演出(戦闘演出)を実行可能な所定演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記第2演出モードが設定されている状態で、前記所定の演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている前記演出モードを、前記所定の演出において登場した前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記第1演出モードの中の前記演出モードへ移行する演出モード移行手段(図544における「原則」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pD1によれば、第2演出モードが設定されている状態で、所定の演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが、所定の演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行される。仮に、所定の演出において登場したキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行を行う構成とした場合に、遊技者は、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが何事もなかったように登場する演出モードの演出を見ることになり、違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pD1によれば、第2演出モードが設定されている状態で、所定の演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている演出モードが、所定の演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行されることによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの中に登場することを回避することができる。このため、特徴pD1によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止することができる。この結果、特徴pD1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴pD2]
特徴pD1に記載の遊技機であって、
前記演出モード移行手段は、
前記特定条件が成立した前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第1特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、設定されている前記演出モードを、前記所定の演出において登場した前記キャラクターに対応する、前記第1演出モードの中の前記演出モードへ移行させる手段(図544における「例外A」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pD2によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第1特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、設定されている演出モードが、所定の演出において登場したキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行される。このため、本来、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが、第2演出モードから、所定の演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行されるところが、所定の演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行される。遊技者は、その移行を認識し、その後に保留情報が消化される時に、有利な結果が期待される演出を認識することによって、上記の移行は有利な結果を期待できると知ることができる。このため、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができる。さらに、特徴pD2によれば、所定の演出において登場したキャラクターに対応する、第1演出モードの中の前記演出モードに移行させることによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの演出の中にあえて登場するといった演出を行うことになることから、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対していっそう抱かせることができる。この結果、特徴pD2によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴pD3]
特徴pD1または特徴pD2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記特別情報が所定の条件を満たすと判定手段が判定した場合に、前記所定の演出において、登場する前記キャラクターが有利な結果となり、前記特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定した場合に、前記所定の演出において登場する前記キャラクターが不利な結果となる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pD3によれば、前記特定条件が、特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定することを少なくとも含む条件と等価となる。このために、特徴pD3によれば、第2演出モードが設定されている状態で、特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定することを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている演出モードが、不利な結果が告知されたキャラクター以外のキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行されることになる。このため、特徴pD3によれば、特別情報が所定の条件を満たさなかったことの緊迫感を、演出モードに従う演出によっても遊技者に付与することができる。
[特徴pD4]
特徴pD1から特徴pD3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特定条件は、前記所定の演出において前記キャラクターが不利な結果となり、前記所定の条件を満たす可能性の程度が第1の程度以上であることである(スペシャルリーチ・外れ)
ことを特徴とする遊技機。
特徴pD4によれば、所定の演出においてキャラクターが不利な結果となり、所定の条件を満たす可能性の程度が第1の程度以上である特定条件が成立した遊技回の終了以後に、第2演出モードから、前記所定の演出において不利な結果となったキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへの移行が行われることになる。ここで、所定の条件を満たす可能性の程度にかかわらず、所定の演出においてキャラクターが不利な結果となったときはいつも、上記演出モードの移行が行われる遊技機を考えた場合、上記演出モードの移行が高頻度で発生するから、遊技者にとって煩わしく感じてしまうという課題があった。これに対して、特徴pD4によれば、上記の特定条件が成立した場合に限り、上記の演出モードの移行が行われることから、演出モードが頻繁に切り替わる課題を解消することができる。したがって、特徴pD4によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴pE群>
特徴pE群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴pE1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を複数記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを、順次、判定する判定手段と、
対応するキャラクターが個別に設定されている複数の演出モードを有する第1演出モード(キャラクター系ステージ)と、対応するキャラクターが設定されていない第2演出モード(非キャラクター系ステージ)とを少なくとも含む複数種類の演出モードのうちのいずれかを演出モードとして設定可能な演出モード設定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記演出モード設定手段によって設定された前記演出モードで少なくとも1回の前記遊技回を実行する遊技回実行手段と、
前記遊技回において、前記判定手段による前記判定の結果を示唆するための演出を実行する手段であって、前記第1演出モードに対応する前記キャラクターが登場する第1特別演出と、前記判定手段による前記判定の結果が前記所定の条件を満たさない場合にも不利な結果が告知されない第2特別演出とを少なくとも含む複数種類の演出のうちのいずれかを実行可能であり、前記特別情報が前記所定の条件を満たさないと判定手段が判定した場合に、前記第1特別演出において前記キャラクターが不利な結果となる演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記第1演出モードが設定されている状態で、前記特別情報が前記所定の条件を満たさないと前記判定手段が判定し(外れ)、かつ、前記演出実行手段によって前記第1特別演出が実行された場合に、当該第1特別演出が実行された前記遊技回の終了以後に、設定されている前記演出モードを前記第2演出モードへ移行する演出モード移行手段と(図543における「原則」)、
前記第1演出モードが設定されている状態で、前記特別情報が前記所定の条件を満たさないと前記判定手段が判定し(外れ)、かつ、前記演出実行手段によって前記第2特別演出が実行された場合に、当該第2演出が実行された前記遊技回の終了以後に、設定されている前記第1演出モードを継続する演出モード継続手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pE1によれば、第1演出モードが設定されている状態で、特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定した場合に、演出実行手段によって実行される演出が第1特別演出と第2特別演出のいずれであるかによって、設定されている演出モードが、第2演出モードへ移行されるか、第1演出モードのまま継続されるかに振り分けられる。従来の遊技機では、第1特別演出において登場するキャラクターと、演出モードに登場するキャラクターとは、例え同一のキャラクターが用いられていたとしても、両者は個別に制御されており、所定の演出において不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが、次の遊技回の演出モードの演出で何事もなかったように登場することがあり得た。このため、従来の遊技機では、遊技者は、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが何事もなかったように登場する演出モードの演出を見ることになり、違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pE1によれば、第1演出モードが設定されている状態で、特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定し、かつ、演出実行手段によって第1特別演出が実行された場合に、当該第1特別演出が実行された遊技回の終了以後に、設定されている演出モードが第2演出モードへ移行されることによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの中に登場することを回避することができる。一方、第2特別演出では不利な結果が告知されるようなことがないことから、第1演出モードが設定されている状態で、特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定し、かつ、演出実行手段によって第2特別演出が実行された場合に、当該第2特別演出が実行された遊技回の終了以後に、設定されている第1演出モードが継続されたとしても、遊技者は上記のような違和感を感じることはない。このため、特徴pE1によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止することができる。したがって、特徴pE1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴pE2]
特徴pE1に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記判定手段による前記判定の結果を示唆する際に、前記所定の条件を満たす可能性の程度が第1の程度以上である場合に(スペシャルリーチ)、前記第1特別演出を実行し、前記所定の条件を満たす可能性の程度が前記第1の程度未満であり、かつ前記第1の程度より低い第2の程度以上である場合に(スーパーリーチ)、前記第2特別演出を実行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pE2によれば、所定の条件を満たす可能性の程度が第1の程度以上である場合に第1特別演出が実行され、所定の条件を満たす可能性の程度が第1の程度未満であり、かつ第1の程度より低い第2の程度以上である場合に、第2特別演出が実行される。このために、遊技者にとって有利度合がより高い場合に、第1特別演出によって、遊技者に期待感や緊迫感を付与することできる。したがって、特徴pE2によれば、遊技の興趣向上をより図ることができる。
[特徴pE3]
特徴pE2に記載の遊技機であって、
前記演出モード移行手段は、
前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第1特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、前記演出モード移行手段による前記第2演出モードへの移行を行わずに前記第1演出モードを継続する演出モード継続手段(図543における「例外1」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pE3によれば、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第1特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、演出モード移行手段による第2演出モードへの移行を行わずに第1演出モードを継続する。このため、本来、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが第1演出モードから第2演出モードへ移行されるところが、第1演出モードを継続(維持)することになることから、遊技者は、その第1演出モードが継続されること認識した場合に、遊技状態に何らかの変化が起こり、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を持つことになる。したがって、特徴pE3によれば、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴pE4]
特徴pE3に記載の遊技機であって、
前記第1特別条件を満たす前記特別情報に対応する前記遊技回において、前記第1特別演出を実行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pE4によれば、第1特別条件を満たす特別情報に対応する遊技回において、所定の演出が実行される。このために、特定条件が成立した場合の遊技回において第1特別演出が実行された後に、第1特別条件を満たす特別情報が消化される時に、第1特別演出が再度、実行される。遊技者にとっては、特定条件が成立した場合に見た演出をもう1回、見ることができる。特定条件が成立した場合は、第1特別演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知されることを含む場合であることから、遊技者は、所定の演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知されることを含むことの雪辱を果たすこともできる。このため、遊技の興趣向上をより図ることができる。
[特徴pE5]
特徴pE4に記載の遊技機であって、
前記演出モード移行手段は、
前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第2特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、設定されている前記演出モードを、前記第1特別演出において登場した前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記第1演出モードの中の前記演出モードへ移行させる手段(図543における「例外2」)
を備え、
前記第2特別条件は、前記所定の条件を満たす可能性の程度が前記第3の程度未満であり、かつ前記第3の程度より低い第4の程度以上であること(スーパーリーチ)である
ことを特徴とする遊技機。
特徴pE5によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第2特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、設定されている演出モードを、第1特別演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行させる。このため、本来、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが第1演出モードから第2演出モードへ移行されるところが、同じ第1演出モードの中の他の演出モードへ移行されることから、遊技者は、同じ第1演出モードの中の他の演出モードへの移行を認識した場合に、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を持つことになる。したがって、特徴pE5によれば、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。なお、上記第4の程度は、特徴pE2における第2の程度と同一であってもよいし、同一でなくてもよい。
<特徴pF群>
特徴pF群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴pF1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を複数記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを、順次、判定する判定手段と、
対応するキャラクターが個別に設定されている複数の演出モードを有する第1演出モード(キャラクター系ステージ)と、対応するキャラクターが設定されていない第2演出モード(非キャラクター系ステージ)とを少なくとも含む複数種類の演出モードのうちのいずれかを演出モードとして設定可能な演出モード設定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記演出モード設定手段によって設定された前記演出モードで少なくとも1回の前記遊技回を実行する遊技回実行手段と、
前記遊技回において、前記判定手段による前記判定の結果を示唆するための演出を実行する手段であって、前記第1演出モードに対応する前記キャラクターが登場する第1特別演出と、前記判定手段による前記判定の結果が前記所定の条件を満たさない場合にも不利な結果が告知されない第2特別演出とを少なくとも含む複数種類の演出のうちのいずれかを実行可能であり、前記特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定した場合に、前記第1特別演出において前記キャラクターが不利な結果となる演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記第2演出モードが設定されている状態で、前記特別情報が前記所定の条件を満たさないと前記判定手段が判定し(外れ)、かつ、前記演出実行手段によって前記第1特別演出が実行された場合に、当該第1特別演出が実行された前記遊技回の終了以後に、設定されている前記演出モードを、前記第1特別演出において不利な結果となった前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記第1演出モードの中の前記演出モードへ移行させる第1演出モード移行手段と(図544における「原則」)、
前記第2演出モードが設定されている状態で、前記特別情報が前記所定の条件を満たさないと前記判定手段が判定し(外れ)、かつ、前記演出実行手段によって前記第2特別演出が実行された場合に、当該第2特別演出が実行された前記遊技回の終了以後に、設定されている前記演出モードを、前記第2特別演出において登場した前記キャラクターに対応する、前記第1演出モードの中の前記演出モードへ移行させる第2演出モード移行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pF1によれば、第2演出モードが設定されている状態で、特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定した場合に、演出実行手段によって実行される演出が第1特別演出と第2特別演出のいずれであるかによって、設定されている演出モードが、第1特別演出において対決を行ったキャラクター以外のキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行するか、第2特別演出において登場したキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行するかに振り分けられる。従来の遊技機では、第1特別演出において登場するキャラクターと、演出モードに登場するキャラクターとは、例え同一のキャラクターが用いられていたとしても、両者は個別に制御されており、仮に、所定の演出において登場したキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行を行う構成とした場合に、所定の演出において不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが、次の遊技回の演出モードの演出で何事もなかったように登場することがあり得た。このため、従来の遊技機では、遊技者は、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが何事もなかったように登場する演出モードの演出を見ることになり、違和感を感じる虞があった。
これに対して、特徴pF1によれば、第2演出モードが設定されている状態で、特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定し、かつ、演出実行手段によって第1特別演出が実行された場合に、当該第1特別演出が実行された遊技回の終了以後に、設定されている演出モードが第1特別演出において不利な結果となったキャラクター以外のキャラクターに対応する、前記第1演出モードの中の前記演出モードへ移行されることによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの中に登場することを回避することができる。一方、第2特別演出ではキャラクターが不利な結果となるようなことがないことから、第2演出モードが設定されている状態で、特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定し、かつ、演出実行手段によって第2特別演出が実行された場合に、当該第2特別演出が実行された遊技回の終了以後に、設定されている演出モードが第2特別演出において登場したキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行されたとしても、遊技者は上記のような違和感を感じることはない。このため、特徴pF1によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止することができる。したがって、特徴pF1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴pF2]
特徴pF1に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記判定手段による前記判定の結果を示唆する際に、前記所定の条件を満たす可能性の程度が第1の程度以上であることである場合に(スペシャルリーチ)、前記第1特別演出を実行し、前記所定の条件を満たす可能性の程度が前記第1の程度未満であり、かつ前記第1の程度より低い第2の程度以上である場合に(スーパーリーチ)、前記第2特別演出を実行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pF2によれば、所定の条件を満たす可能性の程度が第1の程度以上である場合に第1特別演出が実行され、所定の条件を満たす可能性の程度が第1の程度未満であり、かつ第1の程度より低い第2の程度以上である場合に、第2特別演出が実行される。このために、遊技者にとって有利度合がより高い場合に、キャラクターの対決によって、遊技者に期待感や緊迫感を付与することできる。したがって、特徴pF2によれば、遊技の興趣向上をより図ることができる。
[特徴pF3]
特徴pF2に記載の遊技機であって、
前記第1演出モード移行手段は、
前記特定条件が成立した前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第1特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、設定されている前記演出モードを、前記第1特別演出において登場した前記キャラクターに対応する、前記第1演出モードの中の前記演出モードへ移行させる手段(図544における「例外A」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pF3によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第1特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、設定されている前記演出モードを、第1特別演出において登場した前記キャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行させる。このため、本来、設定されている演出モードが、第2演出モードから、所定の演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行されるところが、所定の演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行されることになることから、遊技者は、その移行を認識した場合に、遊技状態に何らかの変化が起こり、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を持つことになる。したがって、特徴pF3によれば、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴pF4]
特徴pF3に記載の遊技機であって、
前記第1特別条件は、前記所定の条件を満たす可能性の程度が第3の程度以上であること(スペシャルリーチ)であり、
前記第1移行制限手段は、
設定されている前記演出モードを、前記第1特別演出において不利な結果となる前記キャラクターに対応する、前記第1演出モードの中の前記演出モードへ移行することによって、前記演出モード移行手段による前記移行を制限する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pF4によれば、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報(以下、保留情報とも呼ぶ)の中に、所定の条件を満たす可能性の程度が第3の程度以上であるという特別情報が存在する場合に、設定されている演出モードが、第1特別演出におい不利な結果となるキャラクターに対応する、第1演出モードの中の演出モードへ移行される。特徴pF4によれば、遊技者は、その移行を認識し、その後に保留情報が消化される時に、有利な結果が期待される演出を認識することによって、上記の移行は有利な結果を期待できると知ることができる。したがって、特徴pF4によれば、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して、確実に抱かせることができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。なお、上記第3の程度は、特徴pF2における第1の程度と同一であってもよいし、同一でなくてもよい。
<特徴pG群>
特徴pG群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴pG1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を複数記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを、順次、判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を、図柄の変動表示を開始し、変動表示している図柄を停止表示させるといった遊技動作によって報知する判定結果報知手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図568の遊技回演出設定処理)と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する前記遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図550の遊技回制御処理)と、
を備える遊技機であって、
前記変動表示の背景となる演出についての演出モードを、複数種類の演出モードのうちから設定する手段であって、特定の前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報に基づいて、前記演出モードの設定を行う演出モード設定手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pG1によれば、演出モード設定手段によって、変動表示の背景となる演出についての演出モードが、複数種類の演出モードのうちから設定されるが、詳しくは、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報に基づいて、前記演出モードの設定が行われる。情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報(以下、保留情報とも呼ぶ)によれば、遊技者にとっての今後の有利度合を計ることができる。このために、特徴pG1によれば、今後の有利度合についての期待感や緊迫感を、変動表示の背景となる演出によって、遊技者に対して抱かせることができる。したがって、特徴pG1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴pG2]
特徴pG1に記載の遊技機であって、
前記複数種類の演出モードは、対応するキャラクターが設定されている複数の演出モードを有するキャラクター系演出モード(キャラクター系ステージ)と、対応するキャラクターが設定されていない非キャラクター系演出モード(非キャラクター系ステージ)とを含み、
前記遊技回において、設定されている前記演出モードに対応するキャラクターが登場する所定の演出(戦闘演出)を実行可能であり、前記特別情報が前記所定の条件を満たさないと判定手段が判定した場合に、前記所定の演出において前記キャラクターが不利な結果となる演出実行手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pG2によれば、変動表示の背景となる演出についての演出モードの設定を、キャラクターに対応するキャラクター系演出モードと、キャラクターに対応しない非キャラクター系演出モードとを少なくとも含む複数種類の演出モードのうちから設定することができる。また、判定手段による判定の結果を、所定の演出によって、遊技者に報知することができる。このため、特徴pG2によれば、演出モードに従う演出や、キャラクターが対決する演出によって、遊技者に期待感や緊迫感を付与することができる。したがって、特徴pG2によれば、遊技の興趣向上をより図ることができる。
[特徴pG3]
特徴pG2に記載の遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記キャラクター系演出モードが設定されている状態で、前記特別情報が前記所定の条件を満たさないと前記判定手段が判定する(外れ)ことを少なくとも含む特定条件が成立した後(スペシャルリーチ・外れ)に、設定されている前記演出モードを前記非キャラクター系演出モードへ移行させる演出モード移行手段(図543における「原則」)と、
前記特定条件が成立した前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第1特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、前記演出モード移行手段による前記非キャラクター系演出モードへの移行を行わずに前記キャラクター系演出モードを継続する演出モード継続手段(図543における「例外1」)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pG3によれば、キャラクター系演出モードが設定されている状態で、特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定することを少なくとも含む特定条件が成立した後に、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが非キャラクター系演出モードへ移行される。演出モード移行手段を備えない従来の遊技機では、特別情報が所定の条件を満たさないと判定することを少なくとも含む特定条件が成立したにもかかわらず、キャラクター系演出モードが設定されている状態が継続されることになることから、特別情報が所定の条件を満たさなかったことの緊迫感を、演出モードに従う演出によって遊技者に付与することができないという課題があった。これに対して、特徴pG3によれば、演出モードがキャラクター系演出モードから非キャラクター系演出モードへ移行することによって、特別情報が所定の条件を満たさなかったことの緊迫感を、演出モードに従う演出によって遊技者に付与することができる。
また、特徴pG3によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第1特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、演出モード移行手段による非キャラクター系演出モードへの移行を行わずに前記非キャラクター系演出モードを継続する。このため、本来、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードがキャラクター系演出モードから非キャラクター系演出モードへ移行されるところが、そのキャラクター系演出モードを継続することになることから、遊技者は、そのキャラクター系演出モードが継続することを認識した場合に、遊技状態に何らかの変化が起こり、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を持つことになる。したがって、特徴pG3によれば、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができる。これらの結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴pG4]
特徴pG3に記載の遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記特定条件が成立した前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第2特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、設定されている前記演出モードを、前記所定の演出において登場した前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記キャラクター系演出モードの中の前記演出モードへ移行させる手段(図543における「例外2」)、
を備え、
前記第1特別条件は、前記所定の条件を満たす可能性の程度が第1の程度以上である(スペシャルリーチ)ことであり、
前記第2特別条件は、前記所定の条件を満たす可能性の程度が前記第1の程度未満であり、かつ前記第1の程度より低い第2の程度以上であること(スーパーリーチ)である
ことを特徴とする遊技機。
特徴pG4によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第2特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、設定されている演出モードを、所定の演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行することによって、演出モード移行手段による非キャラクター系演出モードへの移行が制限される。このため、本来、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードがキャラクター系演出モードから非キャラクター系演出モードへ移行されるところが、同じキャラクター系演出モードの中の他の演出モードへ移行されることから、遊技者は、同じキャラクター系演出モードの中の他の演出モードへの移行を認識した場合に、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を持つことになる。したがって、特徴pG4によれば、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴pG5]
特徴pG2に記載の遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、前記特別情報が前記所定の条件を満たさないと前記判定手段が判定する(外れ)ことを少なくとも含む特定条件が成立した後(スペシャルリーチ・外れ)に、設定されている前記演出モードを、前記所定の演出において登場した前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記キャラクター系演出モードの中の前記演出モードへ移行させる演出モード移行手段(図544における「原則」)と、
前記特定条件が成立した前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第2特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、設定されている前記演出モードを、前記第1特別演出において登場した前記キャラクターに対応する、前記第1演出モードの中の前記演出モードへ移行させる手段(図544における「例外A」)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pG5によれば、非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定することを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている演出モードが、所定の演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行される。仮に、所定の演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行を行う構成とした場合に、遊技者は、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが何事もなかったように登場する演出モードの演出を見ることになり、違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pG5によれば、非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、特別情報が所定の条件を満たさないと判定手段が判定することを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている演出モードが、所定の演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行されることによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの中に登場することを回避することができる。このため、特徴pG5によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止することができる。
また、特徴pG5によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第2特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、設定されている演出モードが、所定の演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行される。遊技者は、その移行を認識し、その後に保留情報が消化される時に、有利な結果が期待される演出を認識することによって、上記の移行は有利な結果を期待できると知ることができる。このため、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して、確実に抱かせることができる。さらに、特徴pG5によれば、所定の演出において登場した前記キャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の前記演出モードに移行させることによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの演出の中にあえて登場するといった演出を行うことになることから、上記の有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対していっそう抱かせることができる。これらの結果、特徴pG5によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴pH群>
特徴pH群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴pH1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を複数記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを、順次、判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図550の遊技回制御処理)と、
複数のキャラクターのそれぞれに個別に対応する複数の個別演出モードを少なくとも含む複数の演出モードのうちのいずれかを設定可能な演出モード設定手段と、
前記遊技回において、前記複数のキャラクターのうちのいずれかのキャラクターが登場する所定の演出(戦闘演出)を実行可能な演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記所定の演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知された場合に、当該所定の演出が実行された前記遊技回の次の遊技回において、設定されている演出モードを、不利な結果が告知された前記キャラクター以外のキャラクターに対応する前記演出モードに移行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pH1によれば、所定の演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知された場合に、所定の演出が実行された遊技回の次の遊技回において、不利な結果となったキャラクター以外のキャラクターに対応する演出モードが設定される。こうした構成を備えない従来の遊技機では、所定の演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されたにもかかわらず、当該対決・結果告知演出が実行された遊技回の次の遊技回において、不利な結果が告知されたキャラクター以外のキャラクターに対応する演出モードが設定される場合があることから、遊技者は、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが何事もなかったように登場する演出モードの演出を見ることになり、違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pH1によれば、所定の演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知された場合に、次の遊技回において、不利な結果が告知されたキャラクターと一致するキャラクターに対応する演出モードが設定されることがないことによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの中に登場することを回避することができる。このため、特徴pH1によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止することができる。この結果、特徴pH1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴pH2]
特徴pH1に記載の遊技機であって、
前記複数種類の演出モードは、対応するキャラクターが設定されている複数の演出モードを有するキャラクター系演出モード(キャラクター系ステージ)と、対応するキャラクターが設定されていない非キャラクター系演出モード(非キャラクター系ステージ)とを含み、
前記演出モード設定手段は、
前記キャラクター系演出モードが設定されている状態で、前記所定の演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている前記演出モードを前記非キャラクター系演出モードへ移行させる演出モード移行手段(図543における「原則」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pH2によれば、キャラクター系演出モードが設定されている状態で、所定の演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが非キャラクター系演出モードへ移行される。演出モード移行手段を備えない従来の遊技機では、所定の演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立したにもかかわらず、キャラクター系演出モードが設定されている状態が継続されることになることから、継続しているキャラクター系演出モードにおいて、所定の知演出で不利な結果となったキャラクターと一致するキャラクターが登場した場合に、遊技者は、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが何事もなかったように登場する演出モードの演出を見ることになり、違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pH2によれば、所定の演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている演出モードが非キャラクター系演出モードへ移行されることによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの中に登場することを回避することができる。このため、特徴pH2によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止することができる。この結果、特徴pH2によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴pH3]
特徴pH1または特徴pH2に記載の遊技機であって、
前記複数の演出モードは、対応するキャラクターが設定されている複数の演出モードを有するキャラクター系演出モード(キャラクター系ステージ)と、対応するキャラクターが設定されていない非キャラクター系演出モード(非キャラクター系ステージ)とを含み、
前記演出モード設定手段は、
前記非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、前記所定の演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている前記演出モードを、前記所定の演出において登場した前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記キャラクター系演出モードの中の前記演出モードへ移行させる演出モード移行手段(図544における「原則」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pH3によれば、非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、所定の演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが、所定の演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行される。仮に、所定の演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行を行う構成とした場合に、遊技者は、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが何事もなかったように登場する演出モードの演出を見ることになり、違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pH3によれば、非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、所定の演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている演出モードが、所定の演出において不利な結果となったキャラクター以外のキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行されることによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの中に登場することを回避することができる。このため、特徴pH3によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止することができる。この結果、特徴pH3によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴pI群>
特徴pI群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴pI1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を複数記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを、順次、判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図550の遊技回制御処理)と、
複数のキャラクターのそれぞれに個別に対応する複数の演出モードを少なくとも含む複数の演出モードのうちのいずれかを設定可能な演出モード設定手段と、
前記遊技回において、前記特別情報が前記所定の条件を満たす可能性の程度を示す特別演出(スーパーリーチ演出、スペシャルリーチ演出)を実行する手段であって、前記複数のキャラクターのうちのいずれかに対応するキャラクター用の特別演出を実行する特別演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記特別演出実行手段は、
前記演出モード設定手段によって設定された前記演出モードに前記複数のキャラクターのうちのいずれかが対応する場合に、当該対応する前記キャラクターと一致する前記キャラクター用の前記特別演出を実行する手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図569のスーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理または図572のスペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pI1によれば、演出モード設定手段によって設定された演出モードに複数のキャラクターのうちのいずれかが対応する場合に、当該対応するキャラクターと一致するキャラクター用の特別演出が、特別演出実行手段によって実行される。このために、遊技回において実行される特別演出に対応するキャラクターは、設定された演出モードに対応するキャラクターと一致したものとなる。こうした構成を備えない従来の遊技機では、特別演出と設定される演出モードとの間の結びつきの程度が低いことから、遊技者は違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pI1によれば、遊技回において実行される特別演出に対応するキャラクターは、設定された演出モードに対応するキャラクターと一致したものとなることから、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止できる。この結果、特徴pI1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴pI2]
特徴pI1に記載の遊技機であって、
前記複数の演出モードは、対応するキャラクターが設定されている複数の演出モードを有するキャラクター系演出モード(キャラクター系ステージ)と、対応するキャラクターが設定されていない非キャラクター系演出モード(非キャラクター系ステージ)とを含み、
前記特別演出は、設定されている前記演出モードに対応するキャラクターが登場する動画によって構成されており、
前記演出モード設定手段は、
前記非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、前記特別演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている前記演出モードを、前記特別演出において登場した前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記キャラクター系演出モードの中の前記演出モードへ移行させる演出モード移行手段(図544における「原則」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pI2によれば、非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、特別演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが、特別演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行される。仮に、特別演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行を行う構成とした場合に、遊技者は、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが何事もなかったように登場する演出モードの演出を見ることになり、違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pI2によれば、非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、特別演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている演出モードが、特別演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行されることによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの中に登場することを回避することができる。このため、特徴pI2によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止することができる。また、移行されたキャラクター系演出モードの中の演出モードに対応するキャラクターと、遊技回において実行される特別演出に対応するキャラクターとが一致することから、各演出の結びつきがより高いものとなる。これらの結果、特徴pI2によれば、遊技の興趣向上をより図ることができる。
[特徴pI3]
特徴pI2に記載の遊技機であって、
前記演出モード移行手段は、
前記非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、前記特定条件が成立した前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第1特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、設定されている前記演出モードを、前記特別演出において登場した前記キャラクターに対応する、前記キャラクター系モードの中の前記演出モードへ移行させる手段(図544における「例外A」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pI3によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第1特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、設定されている演出モードが、特別演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行される。このため、本来、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが、非キャラクター系演出モードから、特別演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行されるところが、特別演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行される。遊技者は、その移行を認識し、その後に保留情報が消化される時に、有利な結果が期待される演出を認識することによって、上記の移行は有利な結果を期待できると知ることができる。このため、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができる。さらに、特徴pI3によれば、特別演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の前記演出モードに移行させることによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの演出の中にあえて登場するといった演出を行うことになることから、上記の有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対していっそう抱かせることができる。これらの結果、特徴pI3によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴pJ群>
特徴pJ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴pJ1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を複数記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを、順次、判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図550の遊技回制御処理)と、
前記遊技回において、前記特別情報が前記所定の条件を満たす可能性の程度を示す特別演出(スーパーリーチ演出、スペシャルリーチ演出)を実行する手段であって、前記複数のキャラクターのうちのいずれかに対応するキャラクター用の特別演出を実行する特別演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記特別演出実行手段は、
前記複数のキャラクターの中から、前回の前記遊技回に係る前記判定手段の判定結果(当たり抽選における外れ)と、前記前回の遊技回において実行された前記特別演出が示す前記特別情報が前記所定の条件を満たす可能性の程度(スペシャルリーチ発生)とに基づいて前記キャラクター(戦士キャラクター判定値VCによって特定されるキャラクター)を特定し(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図578の非キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理)、特定した前記キャラクターと一致する前記キャラクター用の前記特別演出を実行する手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図569のスーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理または図572のスペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pJ1によれば、前回の遊技回に係る判定手段の判定結果と、前回の遊技回において実行された特別演出が示す特別情報が所定の条件を満たす可能性の程度とに基づいてキャラクターが特定され、特定されたキャラクターと一致するキャラクター用の特別演出が実行される。このために、遊技回において実行される特別演出に対応するキャラクターは、前回の遊技回に係る判定手段の判定結果と、前回の遊技回における特別情報が所定の条件を満たす可能性の程度とに対応したものとなる。こうした構成を備えない従来の遊技機では、遊技回において実行される特別演出は、前回の遊技回の遊技結果との間の結びつきの程度が低いことから、遊技者は違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pJ1によれば、遊技回において実行される特別演出に対応するキャラクターは、前回の遊技回の遊技結果に基づいて特定されるキャラクターと一致するものとなることから、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止できる。この結果、特徴pJ1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴pJ2]
特徴pJ1に記載の遊技機であって、
複数のキャラクターのそれぞれに個別に対応する複数の演出モードを少なくとも含む複数の演出モードのうちのいずれかを設定可能な演出モード設定手段
を備え、
前記複数の演出モードは、対応するキャラクターが設定されている複数の演出モードを有するキャラクター系演出モード(キャラクター系ステージ)と、対応するキャラクターが設定されていない非キャラクター系演出モード(非キャラクター系ステージ)とを含み、
前記特別演出は、設定されている前記演出モードに対応するキャラクターが登場する動画によって構成されており、
前記演出モード設定手段は、
前記非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、前記特別演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている前記演出モードを、前記特別演出において登場した前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記キャラクター系演出モードの中の前記演出モードへ移行させる演出モード移行手段(図544における「原則」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pJ2によれば、非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、特別演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが、特別演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行される。仮に、特別演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行を行う構成とした場合に、遊技者は、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが何事もなかったように登場する演出モードの演出を見ることになり、違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pJ2によれば、非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、特別演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている演出モードが、特別演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行されることによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの中に登場することを回避することができる。このため、特徴pJ2によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止することができる。また、前回の遊技回の遊技結果とに対応するキャラクターと、遊技回において実行される特別演出に対応するキャラクターとが一致することから、各演出の結びつきがより高いものとなる。これらの結果、特徴pJ2によれば、遊技の興趣向上をより図ることができる。
[特徴pJ3]
特徴pJ2に記載の遊技機であって、
前記演出モード移行手段は、
前記非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、前記特定条件が成立した前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第1特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、設定されている前記演出モードを、前記特別演出において登場した前記キャラクターに対応する、前記キャラクター系モードの中の前記演出モードへ移行させる手段(図544における「例外A」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pJ3によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第1特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、設定されている演出モードが、特別演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行される。このため、本来、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが、非キャラクター系演出モードから、特別演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行されるところが、特別演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行される。遊技者は、その移行を認識し、その後に保留情報が消化される時に、有利な結果が期待される演出を認識することによって、上記の移行は有利な結果を期待できると知ることができる。このため、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができる。さらに、特徴pJ3によれば、特別演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の前記演出モードに移行させることによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの演出の中にあえて登場するといった演出を行うことになることから、上記の有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対していっそう抱かせることができる。これらの結果、特徴pJ3によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴pK群>
特徴pK群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴pK1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を複数記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを、順次、判定する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図550の遊技回制御処理)と、
前記遊技回において、前記特別情報が前記所定の条件を満たす可能性の程度を示す特別演出(スーパーリーチ演出、スペシャルリーチ演出)を実行する手段であって、前記複数のキャラクターのうちのいずれかに対応するキャラクター用の特別演出を実行する特別演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記特別演出実行手段は、
前記複数のキャラクターの中から、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)に基づいて前記キャラクター(戦士キャラクター判定値VCによって特定されるキャラクター)を特定し(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図578の非キャラクター系ステージにおけるステージ移行処理)、特定した前記キャラクターと一致する前記キャラクター用の前記特別演出を実行する手段(音声発光制御装置90のMPU92と、それによって実行される図569のスーパーリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理または図572のスペシャルリーチ・外れ時用演出パターンテーブル参照処理)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pK1によれば、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報(以下、保留情報と呼ぶ)に基づいてキャラクターが特定され、特定されたキャラクターと一致するキャラクター用の特別演出が実行される。このために、遊技回において実行される特別演出に対応するキャラクターは、前回の遊技回に係る判定手段の判定結果と、前回の遊技回における判定手段が所定の条件を満たす可能性の程度とに対応したものとなる。こうした構成を備えない従来の遊技機では、遊技回において実行される特別演出は、保留情報との間の結びつきの程度が低いことから、遊技者は違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pK1によれば、遊技回において実行される特別演出に対応するキャラクターは、保留情報に基づいて特定されるキャラクターと一致するものとなることから、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止できる。この結果、特徴pK1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴pK2]
特徴pK1に記載の遊技機であって、
複数のキャラクターのそれぞれに個別に対応する複数の演出モードを少なくとも含む複数の演出モードのうちのいずれかを設定可能な演出モード設定手段
を備え、
前記複数の演出モードの中に、演出態様がそれぞれ異なる、複数のキャラクターのそれぞれに個別に対応する複数の演出モードを有するキャラクター系演出モード(キャラクター系ステージ)と、キャラクターに対応しない非キャラクター系演出モード(非キャラクター系ステージ)とを少なくとも含み、
前記特別演出は、設定されている前記演出モードに対応するキャラクターが登場する動画によって構成されており、
前記演出モード設定手段は、
前記非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、前記特別演出において前記キャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている前記演出モードを、前記特別演出において登場した前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記キャラクター系演出モードの中の前記演出モードへ移行させる演出モード移行手段(図544における「原則」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pK2によれば、非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、特別演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが、特別演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行される。仮に、特別演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行を行う構成とした場合に、遊技者は、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが何事もなかったように登場する演出モードの演出を見ることになり、違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pK2によれば、非キャラクター系演出モードが設定されている状態で、特別演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されることを少なくとも含む特定条件が成立した後に、設定されている演出モードが、特別演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行されることによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの中に登場することを回避することができる。このため、特徴pK2によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止することができる。また、保留情報に対応するキャラクターと、遊技回において実行される特別演出に対応するキャラクターとが一致することから、各演出の結びつきがより高いものとなる。これらの結果、特徴pK2によれば、遊技の興趣向上をより図ることができる。
[特徴pK3]
特徴pK2に記載の遊技機であって、
前記演出モード移行手段は、
前記特定条件が成立した前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第1特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、設定されている前記演出モードを、前記特別演出において登場した前記キャラクターに対応する、前記キャラクター系演出モードの中の前記演出モードへ移行させる手段(図544における「例外A」)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pK3によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第1特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、設定されている演出モードが、特別演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行される。このため、本来、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが、非キャラクター系演出モードから、特別演出において登場したキャラクター以外のキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行されるところが、特別演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の演出モードへ移行される。遊技者は、その移行を認識し、その後に保留情報が消化される時に、有利な結果が期待される演出を認識することによって、上記の移行は有利な結果を期待できると知ることができる。このため、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができる。さらに、特徴pK4によれば、特別演出において登場したキャラクターに対応する、キャラクター系演出モードの中の前記演出モードに移行させることによって、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが演出モードの演出の中にあえて登場するといった演出を行うことになることから、上記の有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対していっそう抱かせることができる。これらの結果、特徴pK3によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴pL群>
特徴pL群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第10実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴pL1]
取得条件が成立したことを契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報を複数記憶する情報記憶手段と、
記憶されている前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを、順次、判定する判定手段と、
第1演出モード(キャラクター系ステージ)を少なくとも含む複数種類の演出モードのうちのいずれかを演出モードとして設定可能な演出モード設定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記演出モード設定手段によって設定された前記演出モードで少なくとも1回の前記遊技回を実行する遊技回実行手段と、
前記遊技回において、前記演出モード設定手段によって前記第1演出モードが設定されている場合に、前記第1演出モードに対応した所定の演出(戦闘演出+結果告知演出)を実行可能な所定演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記演出モード設定手段は、
前記第1演出モードが設定されている状態で、前記所定の演出の結果が特定条件(敗北演出を実行すること)を満たした後に、設定されている前記演出モードを前記第1演出モード以外の演出モードへ移行させる演出モード移行手段(図543における「原則」)と、
前記特定条件が成立した前記遊技回の終了以後に、前記情報記憶手段に記憶されている前記特別情報のうち、前記判定手段による判定がなされていない前記特別情報(保留情報)の中に、第1特別条件を満たす前記特別情報が存在する場合に、前記演出モード移行手段による前記第1演出モード以外の演出モードへの移行を行わずに前記第1演出モードを継続する演出モード継続手段(図543における「例外1」)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pL1によれば、第1演出モードが設定されている状態で、所定の演出の結果が特定条件を満たした後に、設定されている前記演出モードが前記第1演出モード以外の演出モードへ移行される。演出モード移行手段を備えない従来の遊技機では、所定の演出の結果が、特定条件として例えばキャラクターにとって不利な結果が告知される演出であった場合に、第1演出モードが設定されている状態が継続されることになることから、当該第1演出モードにおいて、所定の演出においてキャラクターにとって不利な結果が告知されたキャラクターと一致するキャラクターが登場した場合に、遊技者は、不利な結果が告知された(例えば、死亡した)キャラクターが何事もなかったように登場する演出モードの演出を見ることになり、違和感を感じる虞があった。これに対して、特徴pL1によれば、所定の演出の結果が特定条件を満たした後に、設定されている演出モードが、第1演出モードから第1演出モード以外の演出モードへ移行されることによって、不利な結果となったキャラクターが演出モードの中に登場することを回避することができる。このため、特徴pL1によれば、キャラクターが登場する演出についてのストーリー性が担保され、遊技者に演出の違和感を感じさせることを防止することができる。この結果、特徴pL1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴pL1によれば、特定条件が成立した遊技回の終了以後に、情報記憶手段に記憶されている特別情報のうち、判定手段による判定がなされていない特別情報の中に、第1特別条件を満たす特別情報が存在する場合に、演出モード移行手段による第1演出モード以外の演出モードへの移行を行わずに第1演出モードを継続する。このため、本来、演出モード移行手段によって、設定されている演出モードが第1演出モードから第1演出モード以外の演出モードへ移行されるところが、第1演出モードを継続(維持)することになることから、遊技者は、その第1演出モードが継続されることを認識した場合に、遊技状態に何らかの変化が起こり、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を持つことになる。したがって、特徴pL1によれば、有利な結果が訪れるのではないかという期待感を遊技者に対して抱かせることができ、遊技の興趣向上をより図ることができる。
[特徴pL2]
特徴pL1に記載の遊技機であって、
前記複数の演出モードは、対応するキャラクターが設定されている複数の演出モードを有するキャラクター系演出モード(キャラクター系ステージ)と、対応するキャラクターが設定されていない非キャラクター系演出モード(非キャラクター系ステージ)とを含み、
前記第1演出モードは、前記キャラクター系演出モード(キャラクター系ステージ)の中の一つの演出モードである
ことを特徴とする遊技機。
特徴pL2によれば、対応するキャラクターが設定されている複数の演出モードを有するキャラクター系演出モードの中の演出モードから、当該演出モード以外の演出モードへの移行がなされる。例えば、キャラクター系演出モードから非キャラクター系演出モードへ移行することによって、第1演出モード以外の演出モードへの移行が容易にできる。
[特徴pL3]
特徴pL2に記載の遊技機であって、
前記所定の演出は、設定されている前記演出モードに対応するキャラクターが登場し、当該キャラクターにとって不利な結果が告知される場面を少なくとも含む動画によって構成されている
ことを特徴とする遊技機。
特徴pL3によれば、前記所定の演出として、設定されている演出モードに対応するキャラクターが登場し、当該キャラクターにとって不利な結果が告知される場面を少なくとも含む動画が表示される。このため、遊技者にとっても、遊技結果が不利な結果となることの示唆告知を受けることができる。したがって、遊技者にとって期待感と失望感とが付与されることになって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴pL4]
特徴pL3に記載の遊技機であって、
前記演出モード移行手段は、
前記キャラクター系演出モードが設定されている状態で、前記所定の演出の結果が特定条件を満たした後に、設定されている前記演出モードを前記非キャラクター系演出モードに移行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pL4によれば、キャラクター系演出モードから非キャラクター系演出モードへ移行することによって、第1演出モード以外の演出モードへの移行が容易にできる。
[特徴pL5]
特徴pL3に記載の遊技機であって、
前記演出モード移行手段は、
前記キャラクター系演出モードが設定されている状態で、前記所定の演出の結果が特定条件を満たした後に、設定されている前記演出モードを、前記所定の演出において登場した前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記キャラクター系演出モードの中の前記演出モードへ移行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴pL5によれば、設定されている前記演出モードを、前記所定の演出において登場した前記キャラクター以外の前記キャラクターに対応する、前記キャラクター系演出モードの中の前記演出モードへ移行させることによって、第1演出モード以外の演出モードへの移行を容易に行うことができる。
<特徴qA群>
特徴qA群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第11実施形態と第11実施形態の変形例とから抽出される。
[特徴qA1]
遊技者にとって有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させるか否かの当否抽選(当たり抽選)を行う主制御手段と、
前記主制御手段からの制御信号に基づいて、少なくとも音声演出を制御する演出制御手段(音声発光制御装置90のMPU92)と、
第1演出データ(楽曲A第1データA1)と第2演出データ(楽曲A第2データA2)とを記憶する演出データ記憶手段と、
前記第1演出データと前記第2演出データとを演出の実行に使用し得る演出実行手段(音出力LSI97)と、
を備える遊技機であって、
前記第1演出データは、第1部分(楽曲A第1データ_主要部A12)と、前記第1部分に対して時間軸方向に連続する第2部分(楽曲A第1データ_余韻部A13)と、を少なくとも備え、
前記演出制御手段は、
前記演出実行手段に対して、前記第1演出データの実行を指示する第1指示手段(楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を送信する手段)と、
前記演出実行手段における前記第1演出データの実行位置が前記第1部分の終端に到達するタイミングを含む所定期間内に(図587における時刻t2)、前記演出実行手段に対して、前記第2演出データの実行を指示する第2指示手段(楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する手段)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴qA1によれば、演出制御手段に備えられる第1指示手段によって、第1演出データの実行の指示が演出実行手段に対してなされ、演出実行手段における第1演出データの実行位置が第1部分の終端に到達するタイミングを含む所定期間内において、演出制御手段に備えられる第2指示手段によって、第2演出データの実行の指示が演出実行手段に対してなされる。演出実行手段では、第1演出データの実行の指示を受けて、第1演出データの実行を開始し、第2演出データの実行の指示を受けて、第2演出データの実行を開始する。しかしながら、演出実行手段において、第2演出データの実行の指示を受けてから第2演出データの実行が開始されるまでの間に、所定の期間の遅延(この期間を、以下「遅延期間」とも呼ぶ)が発生することがある。特徴qA1によれば、第1演出データは、第1部分に対して時間軸方向に連続する第2部分を備えることから、遅延期間において、第1演出データの第2部分が実行され、演出が途切れることがない。このため、遊技者は、演出が途切れる違和感を感じることがない。したがって、特徴qA1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴qA2]
特徴qA1に記載の遊技機であって、
前記第1部分は、特定の演出の主要部が記録された部分であり、
前記第2部分は、前記主要部に付随する演出が記録された部分である
ことを特徴とする遊技機。
特徴qA2によれば、特定の演出の主要部に付随する演出で前述した遅延期間を埋めることができることから、特定の演出の流れを損ねることなく、演出が途切れる違和感を解消することができる。
[特徴qA3]
特徴qA2に記載の遊技機であって、
前記第2演出データは、前記第1部分に記録されたデータと同一である
ことを特徴とする遊技機。
特徴qA3によれば、特定の演出の主要部、例えば楽曲のメロディー部分について、繰り返し実行(再生)することができる。
[特徴qA4]
特徴qA1から特徴qA3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1指示手段は、
前記第1演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備え、
前記第2指示手段は、
前記第2演出データの実行を、前記特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qA4によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、第1演出データの第2部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段で、第2演出データが第1演出データの第2部分に切り替わって実行される。この結果、第1演出データから第2演出データへの演出の切り替えを、演出が途切れることなく確実に行うことができる。
[特徴qA5]
特徴qA1から特徴qA3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1指示手段は、
前記第1演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備え、
前記第2指示手段は、
前記第2演出データの実行を、前記特定の実行手段とは相違する実行手段(音声チャンネル2)によって行うように指示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qA5によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、第1演出データの第2部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段とは相違する実行手段で、第2演出データが実行される。遅延期間の経過時には、第1演出データの第2部分における未実行の部分が特定の実行手段において続けて実行されることから、この未実行の部分が実行されている期間は、特定の実行手段と相違する実行手段において第2演出データが併せて実行されることになる。この結果、第1演出データから第2演出データへの演出の切り替えが行われた直後においては、第1演出データの演出と第2演出データの演出とがミックスして、演出の切り替えをスムーズに行うことができる。
<特徴qB群>
特徴qB群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第11実施形態と第11実施形態の変形例とから抽出される。
[特徴qB1]
遊技者にとって有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させるか否かの当否抽選(当たり抽選)を行う主制御手段と、
前記主制御手段からの制御信号に基づいて、少なくとも音声演出を制御する演出制御手段(音声発光制御装置90のMPU92)と、
演出データ(楽曲A第2データA2)を記憶する演出データ記憶手段と、
前記演出データを用いて演出を実行する演出実行手段(音出力LSI97)と、
を備える遊技機であって、
前記演出データは、第1部分(楽曲A第2データ_主要部A21)と、前記第1部分に対して時間軸方向に連続する第2部分(楽曲A第2データ_余韻部A22)と、を少なくとも備え、
前記演出制御手段は、
前記演出実行手段に対して、前記演出データの実行を指示する第1指示手段(楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する手段)と、
前記演出実行手段における前記演出データの実行位置が前記第2部分の終端に到達するタイミングを含む所定期間内に(図587における時刻t3)、前記演出実行手段に対して、前記演出データの実行を指示する第2指示手段(楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する手段)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴qB1によれば、演出制御手段に備えられる第1指示手段によって、演出データの実行の指示(以下、1回目の指示とも呼ぶ)が演出実行手段に対してなされ、演出実行手段における演出データの実行位置が第1部分の終端に到達するタイミングを含む所定期間内において、演出制御手段に備えられる第2指示手段によって、演出データの実行の指示(以下、2回目の指示とも呼ぶ)が演出実行手段に対してなされる。演出実行手段では、1回目の指示を受けて、演出データ(以下、1回目の演出データとも呼ぶ)の実行を開始し、2回目の指示を受けて、1回目の演出データと同じ演出データ(以下、2回目の演出データとも呼ぶ)の実行を開始する。しかしながら、演出実行手段において、2回目の演出データの実行の指示を受けたときから当該2回目の演出データの実行が開始されるまでの間に、所定の期間の遅延(この期間を、以下「遅延期間」とも呼ぶ)が発生することがある。特徴qB1によれば、演出データは、第1部分に対して時間軸方向に連続する第2部分を備えることから、遅延期間において、演出データの第2部分が実行され、演出が途切れることがない。このため、遊技者は、演出が途切れる違和感を感じることがない。したがって、特徴qB1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴qB2]
特徴qB1に記載の遊技機であって、
前記第1部分は、特定の演出の主要部が記録された部分であり、
前記第2部分は、前記主要部に付随する演出が記録された部分である
ことを特徴とする遊技機。
特徴qB2によれば、特定の演出の主要部に付随する演出で前述した遅延期間を埋めることができることから、特定の演出の流れを損ねることなく、演出が途切れる違和感を解消することができる。
[特徴qB3]
特徴qB1または特徴qB2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1指示手段は、
前記演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備え、
前記第2指示手段は、
前記演出データの実行を、前記特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qB3によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、1回目の演出データの第2部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段で、2回目の演出データが1回目の演出データの第2部分に切り替わって実行される。この結果、1回目の演出データから2回目の演出データへの演出の切り替えを、演出が途切れることなく確実に行うことができる。
[特徴qB4]
特徴qB1または特徴qB2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1指示手段は、
前記演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル2)によって行うように指示する手段を備え、
前記第2指示手段は、
前記第2演出データの実行を、前記特定の実行手段とは相違する実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qB4によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、1回目の演出データの第2部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段とは相違する実行手段で、2回目の演出データが実行される。遅延期間の経過時には、1回目の演出データの第2部分における未実行の部分が特定の実行手段において続けて実行されることから、この未実行の部分が実行されている期間は、特定の実行手段において2回目の演出データが併せて実行されることになる。この結果、1回目の演出データから2回目の演出データへの演出の切り替えが行われた直後においては、1回目の演出データの演出と2回目の演出データの演出とがミックスして、演出の切り替えをスムーズに行うことができる。
<特徴qC群>
特徴qC群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第11実施形態と第11実施形態の変形例とから抽出される。
[特徴qC1]
遊技者にとって有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させるか否かの当否抽選(当たり抽選)を行う主制御手段と、
前記主制御手段からの制御信号に基づいて、少なくとも音声演出を制御する演出制御手段(音声発光制御装置90のMPU92)と、
第1演出データ(楽曲A第1データA1)と第2演出データ(楽曲A第2データA2)とを記憶する演出データ記憶手段と、
前記第1演出データと前記第2演出データとを演出の実行に使用し得る演出実行手段(音出力LSI97)と、
を備える遊技機であって、
前記演出制御手段は、
前記演出実行手段に対して、前記第1演出データの実行を指示する第1指示手段(楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を送信する手段)と、
前記演出実行手段において前記第1演出データが実行されている途中で(図587における時刻t2)、前記演出実行手段に対して、前記第2演出データの実行を指示する第2指示手段(楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する手段)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴qC1によれば、演出制御手段に備えられる第1指示手段によって、第1演出データの実行の指示が演出実行手段に対してなされ、演出実行手段において前記第1演出データが実行されている途中で、演出制御手段に備えられる第2指示手段によって、第2演出データの実行の指示が演出実行手段に対してなされる。演出実行手段では、第1演出データの実行の指示を受けて、第1演出データの実行を開始し、第2演出データの実行の指示を受けて、第2演出データの実行を開始する。しかしながら、演出実行手段において、第2演出データの実行の指示を受けてから第2演出データの実行が開始されるまでの間に、所定の期間の遅延(この期間を、以下「遅延期間」とも呼ぶ)が発生することがある。特徴qC1によれば、第2演出データの実行の指示がなされるタイミングは、第1演出データが実行されている途中であることから、当該第1演出データには未実行の部分が残り、遅延期間において、当該未実行の部分が実行され、演出が途切れることがない。このため、遊技者は、演出が途切れる違和感を感じることがない。したがって、特徴qC1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴qC2]
特徴qC1に記載の遊技機であって、
前記第1演出データと前記第2演出データとは、共通する演出が記録された部分をそれぞれ備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qC2によれば、共通する演出が記録された部分、例えば楽曲のメロディー部分について、繰り返し実行(再生)することができる。
[特徴qC3]
特徴qC1または特徴qC2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1指示手段は、
前記第1演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備え、
前記第2指示手段は、
前記第2演出データの実行を、前記特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qC3によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、第1演出データの前述した未実行の部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段で、第2演出データが第1演出データに切り替わって実行される。この結果、第1演出データから第2演出データへの演出の切り替えを、演出が途切れることなく確実に行うことができる。
[特徴qC4]
特徴qC1または特徴qC2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1指示手段は、
前記第1演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備え、
前記第2指示手段は、
前記第2演出データの実行を、前記特定の実行手段とは相違する実行手段(音声チャンネル2)によって行うように指示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qC4によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、第1演出データの前述した未実行の部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段とは相違する実行手段で、第2演出データが実行される。遅延期間の経過時には、第1演出データにおける前記遅延期間で実行された部分に連続する部分(以下、連続部分とも呼ぶ)が特定の実行手段において続けて実行されることから、連続部分が実行されている期間は、特定の実行手段と相違する実行手段において第2演出データが併せて実行されることになる。この結果、第1演出データから第2演出データへの演出の切り替えが行われた直後においては、第1演出データの演出と第2演出データの演出とがミックスして、演出の切り替えをスムーズに行うことができる。
<特徴qD群>
特徴qD群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第11実施形態と第11実施形態の変形例とから抽出される。
[特徴qD1]
遊技者にとって有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させるか否かの当否抽選(当たり抽選)を行う主制御手段と、
前記主制御手段からの制御信号に基づいて、少なくとも音声演出を制御する演出制御手段(音声発光制御装置90のMPU92)と、
演出データ(楽曲A第2データA2)を記憶する演出データ記憶手段と、
前記演出データを用いて演出を実行する演出実行手段(音出力LSI97)と、
を備える遊技機であって、
前記演出制御手段は、
前記演出実行手段に対して、前記演出データの実行を指示する第1指示手段(楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する手段)と、
前記演出実行手段において前記演出データが実行されている途中で(図587における時刻t3)、前記演出手段に対して、前記演出データの実行を指示する第2指示手段(楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する手段)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴qD1によれば、演出制御手段に備えられる第1指示手段によって、演出データの実行の指示(以下、1回目の指示とも呼ぶ)が演出実行手段に対してなされ、演出実行手段において演出データが実行されている途中で、演出制御手段に備えられる第2指示手段によって、演出データの実行の指示(以下、2回目の指示とも呼ぶ)が演出実行手段に対してなされる。演出実行手段では、1回目の指示を受けて、演出データ(以下、1回目の演出データとも呼ぶ)の実行を開始し、2回目の指示を受けて、1回目に実行した演出データと同じ演出データ(以下、2回目の演出データとも呼ぶ)の実行を開始する。しかしながら、演出実行手段において、2回目の演出データの実行の指示を受けたときから当該2回目の演出データの実行が開始されるまでの間に、所定の期間の遅延(この期間を、以下「遅延期間」とも呼ぶ)が発生することがある。特徴qD1によれば、2回目の指示がなされるタイミングは、1回目の演出データが実行されている途中であることから、当該1回目の演出データには未実行の部分が残り、遅延期間において、当該未実行の部分の演出が実行され、演出が途切れることがない。このため、遊技者は、演出が途切れる違和感を感じることがない。したがって、特徴qD1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴qD2]
特徴qD1に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1指示手段は、
前記演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備え、
前記第2指示手段は、
前記演出データの実行を、前記特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qD2によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、1回目の演出データの前述した未実行の部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段で、2回目の演出データが1回目の演出データに切り替わって実行される。この結果、1回目の演出データから2回目の演出データへの演出の切り替えを、演出が途切れることなく確実に行うことができる。
[特徴qD3]
特徴qD1に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1指示手段は、
前記演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル2)によって行うように指示する手段を備え、
前記第2指示手段は、
前記第2演出データの実行を、前記特定の実行手段とは相違する実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qD3によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、1回目の演出データの前述した未実行の部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の演出手段とは相違する演出手段で、2回目の演出データが実行される。遅延期間の経過時には、1回目の演出データにおける前記遅延期間で実行された部分に連続する部分(以下、連続部分とも呼ぶ)が特定の演出手段において続けて実行されることから、連続部分の演出が実行されている期間は、特定の演出手段と相違する演出手段において2回目の演出データが併せて実行されることになる。この結果、1回目の演出データから2回目の演出データへの演出の切り替えが行われた直後においては、1回目の演出データの演出と2回目の演出データの演出とがミックスして、演出の切り替えをスムーズに行うことができる。
<特徴qE群>
特徴qE群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第11実施形態と第11実施形態の変形例とから抽出される。
[特徴qE1]
遊技者にとって有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させるか否かの当否抽選(当たり抽選)を行う主制御手段と、
前記主制御手段からの制御信号に基づいて、少なくとも音声演出を制御する演出制御手段(音声発光制御装置90のMPU92)と、
第1演出データ(楽曲A第1データA1)と第2演出データ(楽曲A第2データA2)とを記憶する演出データ記憶手段と、
前記第1演出データと前記第2演出データとを演出の実行に使用し得る演出実行手段(音出力LSI97)と、
を備える遊技機であって、
前記第1演出データは、第1部分(楽曲A第1データ_主要部A12)と、前記第1部分に対して時間軸方向に連続する第2部分(楽曲A第1データ_余韻部A13)と、を少なくとも備え、
前記演出実行手段は、
前記第1演出データを実行する第1演出データ実行手段と、
前記第1演出データの実行位置が前記第1部分の終端以降から前記第2部分の終端に到達するまでの範囲内の所定のタイミングで(図587における時刻t2+Δt)、前記第2演出データを実行する第2演出データ実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴qE1によれば、演出実行手段に備えられる第1演出データ実行手段によって、第1演出データの実行が開始され、第1演出データの実行位置が第1部分の終端以降から第2部分の終端に到達するまでの範囲内の所定のタイミングで、演出実行手段に備えられる第2演出データ実行手段によって、第2演出データの実行が開始される。演出実行手段においては、演出制御手段からの指示を受けて第2演出データの実行を開始する場合に、演出制御手段からの指示を受けてから第2演出データの実行を開始するまでの間に、所定の期間の遅延(この期間を、以下「遅延期間」とも呼ぶ)が発生することがある。特徴qE1によれば、第1演出データは、第1部分に対して時間軸方向に連続する第2部分を備え、演出実行手段において、第1演出データの実行位置が第1部分の終端以降から第2部分の終端に到達するまでの範囲内の所定のタイミングで第2演出データの実行を開始することから、遅延期間において、第1演出データの第2部分が実行されることになる。ここで、比較例として、第1演出データが、第2部分を備えずに第1部分の終端が第1演出データの終端と一致する構成である場合を考えてみる。比較例によれば、上記遅延期間においては、第1演出データの終端まで既に実行が終わっており、演出の実行が行われずに無演出となってしまう。このため、比較例の構成によれば、第1演出データの実行を終えてから第2演出データを実行開始するまでの間に、演出が途切れることがあった。これに対して、特徴qE1によれば、遅延期間において、第1演出データの第2部分が実行され、演出が途切れることがない。このため、遊技者は、演出が途切れる違和感を感じることがない。したがって、特徴qE1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴qE2]
特徴qE1に記載の遊技機であって、
前記第1部分は、特定の演出の主要部が記録された部分であり、
前記第2部分は、前記主要部に付随する演出が記録された部分である
ことを特徴とする遊技機。
特徴qE2によれば、特定の演出の主要部に付随する演出で前述した遅延期間を埋めることができることから、特定の演出の流れを損ねることなく、演出が途切れる違和感を解消することができる。
[特徴qE3]
特徴qE2に記載の遊技機であって、
前記第2演出データは、前記第1部分に記録されたデータと同一である
ことを特徴とする遊技機。
特徴qE3によれば、特定の演出の主要部、例えば楽曲のメロディー部分について、繰り返し実行(再生)することができる。
[特徴qE4]
特徴qE1から特徴qE3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1演出データ実行手段は、
前記第1演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備え、
前記第2演出データ実行手段は、
前記第2演出データの実行を、前記特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qE4によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、第1演出データの第2部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段で、第2演出データが第1演出データの第2部分に切り替わって実行される。この結果、第1演出データから第2演出データの演出への切り替えを、演出が途切れることなく確実に行うことができる。
[特徴qE5]
特徴qE1から特徴qE3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1演出データ実行手段は、
前記第1演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備え、
前記第2演出データ実行手段は、
前記第2演出データの実行を、前記特定の実行手段とは相違する実行手段(音声チャンネル2)によって行う手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qE5によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、第1演出データの第2部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段とは相違する実行手段で、第2演出データが実行される。遅延期間の経過時には、第1演出データの第2部分における未実行の部分が特定の実行手段において続けて実行されることから、この未実行の部分が実行されている期間は、特定の実行手段と相違する実行手段において第2演出データが併せて実行されることになる。この結果、第1演出データから第2演出データへの演出の切り替えが行われた直後においては、第1演出データの演出と第2演出データの演出とがミックスして、演出の切り替えをスムーズに行うことができる。
<特徴qF群>
特徴qF群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第11実施形態と第11実施形態の変形例とから抽出される。
[特徴qF1]
遊技者にとって有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させるか否かの当否抽選(当たり抽選)を行う主制御手段と、
前記主制御手段からの制御信号に基づいて、少なくとも音声演出を制御する演出制御手段(音声発光制御装置90のMPU92)と、
演出データ(楽曲A第2データA2)を記憶する演出データ記憶手段と、
前記演出データを用いて演出を実行する演出実行手段(音出力LSI97)と、
を備える遊技機であって、
前記演出データは、第1部分(楽曲A第2データ_主要部A21)と、前記第1部分に対して時間軸方向に連続する第2部分(楽曲A第2データ_余韻部A22)と、を少なくとも備え、
前記演出実行手段は、
前記演出データを実行する第1演出データ実行手段と、
前記演出データの実行位置が前記第1部分の終端以降から前記第2部分の終端に到達するまでの範囲内の所定のタイミングで(図587における時刻t3+Δt)、前記演出データを実行する第2演出データ実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴qF1によれば、演出実行手段に備えられる第1演出データ実行手段によって、演出データ(以下、1回目の演出データとも呼ぶ)の実行が開始され、演出データの実行位置が第1部分の終端以降から第2部分の終端に到達するまでの範囲内の所定のタイミングで、演出実行手段に備えられる第2演出データ実行手段によって、1回目に実行した演出データと同じ演出データ(以下、2回目の演出データとも呼ぶ)の実行が開始される。演出実行手段においては、演出制御手段からの指示を受けて2回目の演出データの実行を開始する場合に、演出制御手段からの指示を受けてから2回目の演出データの実行を開始するまでの間に、所定の期間の遅延(この期間を、以下「遅延期間」とも呼ぶ)が発生することがある。特徴qF1によれば、演出データは、第1部分に対して時間軸方向に連続する第2部分を備え、演出実行手段において、1回目の演出データの実行位置が第1部分の終端以降から第2部分の終端に到達するまでの範囲内の所定のタイミングで2回目の演出データの実行が開始されることから、遅延期間において、1回目の演出データの第2部分が実行されることになる。ここで、比較例として、演出データが、第2部分を備えずに第1部分の終端が演出データの終端と一致する構成である場合を考えてみる。比較例によれば、上記遅延期間においては、演出データの終端まで既に実行が終わっており、演出の実行が行われずに無演出となってしまう。このため、比較例の構成によれば、1回目の演出データの実行を終えてから2回目の演出データの実行を開始するまでの間に、演出が途切れることがあった。これに対して、特徴qF1によれば、遅延期間において、1回目の演出データの第2部分が実行され、演出が途切れることがない。このため、遊技者は、演出が途切れる違和感を感じることがない。したがって、特徴qF1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴qF2]
特徴qF1に記載の遊技機であって、
前記第1部分は、特定の演出の主要部が記録された部分であり、
前記第2部分は、前記主要部に付随する演出が記録された部分である
ことを特徴とする遊技機。
特徴qF2によれば、特定の演出の主要部に付随する演出で前述した遅延期間を埋めることができることから、特定の演出の流れを損ねることなく、演出が途切れる違和感を解消することができる。
[特徴qF3]
特徴qF1または特徴qF2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1演出データ実行手段は、
前記演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備え、
前記第2演出データ実行手段は、
前記演出データの実行を、前記特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qF3によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、1回目の演出データの第2部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段で、2回目の演出データが1回目の演出データの第2部分に切り替わって実行される。この結果、1回目の演出データから2回目の演出データへの演出の切り替えを、演出が途切れることなく確実に行うことができる。
[特徴qF4]
特徴qF1または特徴qF2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1演出データ実行手段は、
前記演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル2)によって行う手段を備え、
前記第2演出データ実行手段は、
前記演出データの実行を、前記特定の実行手段とは相違する実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qF4によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、1回目の演出データの第2部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段とは相違する実行手段で、2回目の演出データが実行される。遅延期間の経過時には、1回目の演出データの第2部分における未実行の部分が特定の実行手段において続けて実行されることから、上記未実行の部分が実行されている期間は、特定の実行手段と相違する実行手段において2回目の演出データが併せて実行されることになる。この結果、1回目の演出データから2回目の演出データへの演出の切り替えが行われた直後においては、1回目の演出データの演出と2回目の演出データの演出とがミックスして、演出の切り替えをスムーズに行うことができる。
<特徴qG>
特徴qG群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第11実施形態と第11実施形態の変形例とから抽出される。
[特徴qG1]
遊技者にとって有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させるか否かの当否抽選(当たり抽選)を行う主制御手段と、
前記主制御手段からの制御信号に基づいて、少なくとも音声演出を制御する演出制御手段(音声発光制御装置90のMPU92)と、
第1演出データ(楽曲A第1データA1)と第2演出データ(楽曲A第2データA2)とを記憶する演出データ記憶手段と、
前記第1演出データと前記第2演出データとを演出の実行に使用し得る演出実行手段(音出力LSI97)と、
を備える遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記第1演出データを実行する第1演出データ実行手段と、
前記第1演出データを実行している途中で(図587における時刻t2+Δt)、前記第2演出データを実行する第2演出データ実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴qG1によれば、演出実行手段に備えられる第1演出データ実行手段によって、第1演出データの実行が開始され、第1演出データが実行されている途中で、演出実行手段に備えられる第2演出データ実行手段によって、第2演出データの実行が開始される。演出実行手段においては、演出制御手段からの指令を受けて第2演出データの実行を開始する場合に、演出制御手段からの指示を受けてから第2演出データの実行を開始するまでの間に、所定の期間の遅延(この期間を、以下「遅延期間」とも呼ぶ)が発生することがある。このため、第1演出データの実行が終了した後に、第2演出データの実行の指令を演出制御手段から受けて第2演出データの実行を開始する構成(以下、比較例の構成と呼ぶ)を考えた場合、比較例の構成によれば、遅延期間において、第1演出データの実行が既に終わっており、演出の実行が行われずに無演出となってしまう課題があった。これに対して、特徴qG1によれば、演出実行手段において、第2演出データの実行が開始されるのは第1演出データが実行されている途中のタイミングであり、第2演出データの実行が開始されるまで、第1演出データの実行が継続して行われている。このため、特徴qG1によれば、上記遅延期間が発生したとしても、当該遅延期間において、第1演出データの実行が継続して行われていることから演出が途切れることがない。このため、遊技者は、演出が途切れる違和感を感じることがない。したがって、特徴qG1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴qG2]
特徴qG1に記載の遊技機であって、
前記第1演出データと前記第2演出データとは、共通する演出が記録された部分をそれぞれ備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qG2によれば、共通する演出が記録された部分、例えば楽曲のメロディー部分について、繰り返し実行(再生)することができる。
[特徴qG3]
特徴qG1または特徴qG2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1演出データ実行手段は、
前記第1演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備え、
前記第2演出データ実行手段は、
前記第2演出データの実行を、前記特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qG3によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、第1演出データが実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段で、第2演出データが実行される。この結果、第1演出データから第2演出データへの演出の切り替えを、演出が途切れることなく確実に行うことができる。
[特徴qG4]
特徴qG1または特徴qG2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1演出データ実行手段は、
前記第1演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備え、
前記第2演出データ実行手段は、
前記第2演出データの実行を、前記特定の実行手段とは相違する実行手段(音声チャンネル2)によって行う手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qG4によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、第1演出データが実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の演出手段とは相違する演出手段で、第2演出データが実行される。遅延期間の経過時には、第1演出データにおける前記遅延期間で実行された部分に連続する部分(以下、連続部分とも呼ぶ)が特定の演出手段において続けて実行されることから、連続部分が実行されている期間は、特定の演出手段と相違する演出手段において第2演出データが併せて実行されることになる。この結果、第1演出データから第2演出データへの演出の切り替えが行われた直後においては、第1演出データの演出と第2演出データの演出とがミックスして、演出の切り替えをスムーズに行うことができる。
<特徴qH群>
特徴qH群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第11実施形態と第11実施形態の変形例とから抽出される。
[特徴qH1]
遊技者にとって有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させるか否かの当否抽選(当たり抽選)を行う主制御手段と、
前記主制御手段からの制御信号に基づいて、少なくとも音声演出を制御する演出制御手段(音声発光制御装置90のMPU92)と、
演出データ(楽曲A第2データA2)を記憶する演出データ記憶手段と、
前記演出データを用いて演出を実行する演出実行手段(音出力LSI97)と、
を備える遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出データを実行する第1演出データ実行手段と、
前記演出データを実行している途中で(図587における時刻t3+Δt)、前記演出データを実行する第2演出データ実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴qH1によれば、演出実行手段によって、演出データ(以下、1回目の演出データとも呼ぶ)の実行が開始され、演出データが実行されている途中で、1回目に実行した演出データと同じ演出データ(以下、2回目の演出データとも呼ぶ)の実行が開始される。演出実行手段においては、演出制御手段からの指示を受けて2回目の演出データの実行を開始する場合に、演出制御手段からの指示を受けてから2回目の演出データの実行を開始するまでの間に、所定の期間の遅延(この期間を、以下「遅延期間」とも呼ぶ)が発生することがある。このため、1回目の演出データの実行が終了した後に、2回目の演出データの実行の指示を演出制御手段から受信して2回目の演出データの実行を開始する構成(以下、比較例の構成と呼ぶ)を考えた場合、比較例の構成によれば、遅延期間において、1回目の演出データの終端まで既に実行が終わっており、演出の実行が行われずに無演出となってしまう課題があった。これに対して、特徴qH1によれば、演出実行手段において、2回目の演出データの実行が開始されるのは1回目の演出データが実行されている途中のタイミングであり、2回目の演出データの実行が開始されるまで、1回目の演出データの実行が継続して行われている。このため、特徴qH1によれば、上記遅延期間が発生したとしても、当該遅延期間において、1回目の演出データの実行が継続して行われていることから演出が途切れることがない。このため、遊技者は、演出が途切れる違和感を感じることがない。したがって、特徴qH1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴qH2]
特徴qH1に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1演出データ実行手段は、
前記演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備え、
前記第2演出データ実行手段は、
前記演出データの実行を、前記特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qH2によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、1回目の演出データの実行が継続して行われ、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段で、2回目の演出データが1回目の演出データに切り替わって実行される。この結果、1回目の演出データから2回目の演出データへの演出の切り替えを、演出が途切れることなく確実に行うことができる。
[特徴qH3]
特徴qH1に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1演出データ実行手段は、
前記演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル2)によって行う手段を備え、
前記第2演出データ実行手段は、
前記演出データの実行を、前記特定の実行手段とは相違する実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qH3によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、1回目の演出データが実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段とは相違する実行手段で、2回目の演出データが実行される。遅延期間の経過時には、1回目の演出データにおける未実行の部分が特定の実行手段において続けて実行されることから、上記未実行の部分が実行されている期間は、特定の実行手段と相違する実行手段において2回目の演出データが併せて実行されることになる。この結果、1回目の演出データから2回目の演出データへの演出の切り替えが行われた直後においては、1回目の演出データの演出と2回目の演出データの演出とがミックスして、演出の切り替えをスムーズに行うことができる。
<特徴qI群>
特徴qI群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第11実施形態と第11実施形態の変形例とから抽出される。
[特徴qI1]
遊技者にとって有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させるか否かの当否抽選(当たり抽選)を行う主制御手段と、
前記主制御手段からの制御信号に基づいて、少なくとも音声演出を制御する演出制御手段(音声発光制御装置90のMPU92)と、
第1演出データ(楽曲A第1データ_主要部A12)と第2演出データ(楽曲A第2データ_主要部A21)とを演出の実行に使用し得る演出実行手段(音出力LSI97+音声データ用ROM98)と、
を備える遊技機であって、
前記演出制御手段は、
前記演出実行手段に対して、前記第1演出データの実行を指示する第1指示手段(楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を送信する手段)と、
前記第1演出データに続いて前記第2演出データの実行を、前記演出実行手段に対して指示する第2指示手段(楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する手段)と、
を備え、
前記演出実行手段は、
前記演出制御手段から前記第1演出データの実行の指示を受けたことを契機として、前記第1演出データを実行する第1演出データ実行手段と、
前記第1演出データの実行が終了したときに、第1演出データに続いて特定演出データ(楽曲A第1データ_余韻部A13)を実行する特定演出データ実行手段と、
前記演出制御手段から前記第2演出データの実行の指示を受けたことを契機として、前記第2演出データを実行する第2演出データ実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴qI1によれば、演出実行手段に備えられる第1演出データ実行手段によって、演出制御手段から第1演出データの実行の指示を受けたことを契機として、第1演出データの実行が開始され、演出実行手段に備えられる特定演出データ実行手段によって、第1演出データの実行が終了したときに、第1演出データに続いて特定演出データの実行が開始される。そして、演出実行手段に備えられる第2演出データ実行手段によって、演出制御手段から第2演出データの実行の指示を受けたことを契機として、第2演出データの実行が開始される。演出実行手段においては、演出制御手段からの指示を受けて第2演出データの実行を開始する場合に、演出制御手段からの指示を受けてから第2演出データの実行を開始するまでの間に、所定の期間の遅延(この期間を、以下「遅延期間」とも呼ぶ)が発生することがある。特徴qI1によれば、第1演出データの実行が終了したときに、第1演出データに続いて特定演出データが実行されることから、演出制御手段に備えられる第2指示手段が第1演出データの実行が終了したときに第2演出データの実行を指示する構成とした場合に、上記遅延期間において、特定演出データが実行されることになる。ここで、比較例として、演出実行手段が、第1演出データの実行が終了したときに特定演出データの実行を行わない構成を考えてみる。比較例によれば、第1演出データの実行が終了した後に、第2演出データの実行を行った場合に、上記遅延期間においては、演出の実行が行われずに無演出となってしまう。このため、比較例の構成によれば、第1演出データの実行を終えてから第2演出データを実行開始するまでの間に、演出が途切れることがあった。これに対して、特徴qI1によれば、遅延期間において、特定演出データ実行され、演出が途切れることがない。このため、遊技者は、演出が途切れる違和感を感じることがない。したがって、特徴qI1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴qI2]
特徴qI1に記載の遊技機であって、
前記特定演出データは、前記第1演出データの終了時の部分によって表される終了時演出から引き続く演出を表す演出データ(楽曲A第1データ_余韻部A13)である
ことを特徴とする遊技機。
特徴qI2によれば、第1演出データの終了時の部分によって表される終了時演出から引き続く演出で前述した遅延期間を埋めることができることから、演出の流れを損ねることなく、演出が途切れる違和感をいっそう解消することができる。
[特徴qI3]
特徴qI1または特徴qI2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1演出データ実行手段は、
前記第1演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備え、
前記特定演出データ実行手段は、
前記特定演出データの実行を、前記特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備え、
前記第2演出データ実行手段は、
前記第2演出データの実行を、前記特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qI3によれば、特定の実行手段で第1演出データが実行され、前述した遅延期間において、前記特定の実行手段で特定演出データが実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段で、第2演出データが実行される。この結果、第1演出データから第2演出データの演出への切り替えを、演出が途切れることなく確実に行うことができる。
[特徴qI4]
特徴qI1または特徴qI2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1演出データ実行手段は、
前記第1演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備え、
前記特定演出データ実行手段は、
前記特定演出データの実行を、前記特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備え、
前記第2演出データ実行手段は、
前記第2演出データの実行を、前記特定の実行手段とは相違する実行手段(音声チャンネル2)によって行う手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qI4によれば、特定の実行手段で第1演出データが実行され、前述した遅延期間において、前記特定の実行手段で特定演出データが実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段とは相違する実行手段で第2演出データが実行される。遅延期間の経過時には、特定演出データにおける未実行の部分が特定の実行手段において続けて実行されることから、この未実行の部分が実行されている期間は、特定の実行手段と相違する実行手段において第2演出データが併せて実行されることになる。この結果、第1演出データから第2演出データへの演出の切り替えが行われた直後においては、特定演出データの演出と第2演出データの演出とがミックスして、演出の切り替えをスムーズに行うことができる。
<特徴qJ群>
特徴qJ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第11実施形態と第11実施形態の変形例とから抽出される。
[特徴qJ1]
遊技者にとって有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させるか否かの当否抽選(当たり抽選)を行う主制御手段と、
前記主制御手段からの制御信号に基づいて、少なくとも音声演出を制御する演出制御手段(音声発光制御装置90のMPU92)と、
演出データ(楽曲A第2データ_主要部A21)を用いて演出を実行する演出実行手段(音出力LSI97+音声データ用ROM98)と、
を備える遊技機であって、
前記演出制御手段は、
前記演出実行手段に対して、前記演出を実行させる第1の指示を行う第1指示手段(楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する手段)と、
前記第1の指示に従って実行される前記演出が終了する場合に、前記演出を実行させる第2の指示を行う第2指示手段(楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する手段)と、
を備え、
前記演出実行手段は、
前記演出制御手段から前記第1の指示または前記第2の指示を受けた場合に、前記演出データを実行する演出データ実行手段と、
前記演出データの実行が終了した場合に、前記演出データに続いて特定演出データ(楽曲A第2データ_余韻部A22)を実行する特定演出データ実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴qJ1によれば、演出制御手段に備えられる第1指示手段によって、演出を実行させる第1の指示が演出実行手段に対してなされ、次いで、演出制御手段に備えられる第2指示手段によって、演出を実行させる第2の指示が演出実行手段に対してなされる。演出実行手段は、第1の指示を受けた場合に、演出データの実行を開始し、当該演出データの実行が終了した場合に、演出データに続いて特定演出データの実行を開始する。そして、演出実行手段は、第2の指示を受けた場合に、演出データの実行を開始し、当該演出データの実行が終了した場合に、演出データに続いて特定演出データの実行を開始する。演出実行手段において、演出の実行の指示を受けたときから演出データの実行が開始されるまでの間に、所定の期間の遅延(この期間を、以下「遅延期間」とも呼ぶ)が発生することがある。特徴qJ1によれば、演出データを繰り返し実行する際に、演出データに続いて特定演出データが実行開始されることから、遅延期間において、特定演出データが実行され、演出が途切れることがない。このため、遊技者は、演出が途切れる違和感を感じることがない。したがって、特徴qJ1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴qJ2]
特徴qJ1に記載の遊技機であって、
前記特定演出データは、前記演出データの終了時の部分によって表される終了時演出から引き続く演出を表す演出データである
ことを特徴とする遊技機。
特徴qJ2によれば、演出データの終了時の部分によって表される終了時演出から引き続く演出で前述した遅延期間を埋めることができることから、演出の流れを損ねることなく、演出が途切れる違和感をいっそう解消することができる。
[特徴qJ3]
特徴qJ1または特徴qJ2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記演出データ実行手段は、
前記演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qJ3によれば、繰り返される演出データの実行が、同一の特定の実行手段によって行われる。この結果、演出データを容易に繰り返し実行することができる。
[特徴qJ4]
特徴qJ1または特徴qJ2に記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記演出データ実行手段は、
n回目(nは正の整数)の前記演出データの実行を前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル2)によって行い、n+1回目の前記演出データの実行を前記特定の実行手段とは相違する実行手段(音声チャンネル1)によって行う手段を備え、
前記特定演出データ実行手段は、
前記特定演出データの実行を、前記特定の実行手段によって行う手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qJ4によれば、特定の実行手段でn回目(nは正の整数)の演出データが実行され、前述した遅延期間において、前記特定の実行手段で特定演出データが実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段とは相違する実行手段でn+1回目の演出データが実行される。遅延期間の経過時には、特定演出データにおける未実行の部分が特定の実行手段において続けて実行されることから、この未実行の部分が実行されている期間は、特定の実行手段と相違する実行手段においてn+1回目の演出データが併せて実行されることになる。この結果、n回目の演出データからn+1回目の演出データへの演出の切り替えが行われた直後においては、特定演出データの演出とn+1回目の演出データの演出とがミックスして、演出の切り替えをスムーズに行うことができる。
<特徴qK群>
特徴qK群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第11実施形態と第11実施形態の変形例とから抽出される。
[特徴qK1]
遊技者にとって有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させるか否かの当否抽選(当たり抽選)を行う主制御手段と、
前記主制御手段からの制御信号に基づいて、少なくとも音声演出を制御する演出制御手段(音声発光制御装置90のMPU92)と、
特定部分(楽曲A第1データ_主要部A12)と前記特定部分に関連する関連部分(楽曲A第1データ_イントロ部A11)とを備える第1演出データ(楽曲A第1データA1)と、前記特定部分(楽曲A第2データ_主要部A21)を備える第2演出データ(楽曲A第2データA2)とを記憶する演出データ記憶手段と、
前記第1演出データと前記第2演出データとを演出の実行に使用し得る演出実行手段(音出力LSI97)と、
を備える遊技機であって、
前記演出制御手段は、
前記演出実行手段に対して、前記第1演出データの実行を指示する第1指示手段(楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を送信する手段)と、
前記演出実行手段において前記第1演出データの実行が終了する場合に、前記第2演出データの実行を指示する第2指示手段(楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する手段)と、
前記演出実行手段において前記第2演出データの実行が終了する場合に、前記演出実行手段に対して、前記第2演出データの実行を指示する第3指示手段(楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する手段)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴qK1によれば、演出制御手段に備えられる第1指示手段によって、第1演出データの実行の指示が演出実行手段に対してなされ、演出実行手段において前記第1演出データの実行が終了する場合に、演出制御手段に備えられる第2指示手段によって、第2演出データの実行の指示が演出実行手段に対しなされる。さらに、演出実行手段において前記第2演出データの実行が終了する場合に、演出制御手段に備えられる第3指示手段によって、第2演出データの実行の指示が演出実行手段に対しなされる。演出実行手段では、第1演出データの実行の指示を受けて、第1演出データを実行し、第2演出データの実行の指示を繰り返し受けることによって、第2演出データを繰り返し実行する。これにより、1回の第1演出データの実行と、複数回の第2演出データとの実行とがなされる。この結果、第1演出データと第2演出データとの双方に備えられる特定部分を3回以上、繰り返し実行することができる。例えば、第1演出データの関連部分を楽曲のイントロ部分とし、第1演出データの特定部分を楽曲のメロディー部分とした場合に、特徴qK1によれば、イントロ部分を再生し、続いて、メロディー部分を3回以上、繰り返し再生することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴qK2]
特徴qK1に記載の遊技機であって、
前記第1演出データは、さらに、当該第1演出データの最も終端側に位置し、前記特定部分と前記関連部分とのいずれでもない付加部分(楽曲A第1データ_余韻部A13)を備え、
前記第2演出データは、さらに、当該第2演出データの前記特定部分に対して時間軸方向に連続し、前記特定部分ではない付加部分(楽曲A第2データ_余韻部A22)を備え、
前記第2指示手段は、
前記演出実行手段における前記第1演出データの実行位置が前記第1演出データの備える前記付加部分の始端に到達するタイミングを含む所定期間内に(図587における時刻t2)、前記演出実行手段に対して前記第2演出データの実行を指示する手段を備え、
前記第3指示手段は、
前記演出実行手段における前記第2演出データの実行位置が当該第2演出データの備える前記付加部分の終端に到達するタイミングを含む所定期間内に(図587における時刻t3)、前記演出実行手段に対して前記第2演出データの実行を指示する手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴qK2によれば、演出実行手段において、1回目に第2演出データの実行の指示を受けてから1回目の第2演出データの実行が開始されるまでの間に、所定の期間の遅延(この期間を、以下「遅延期間」とも呼ぶ)が発生することがある。特徴qK2によれば、第1演出データは、最も終端側に付加部分を備えることから、遅延期間において、第1演出データの付加部分が実行され、演出が途切れることがない。また、n(nは複数)回目に第2演出データの実行の指示を受けてからn回目の第2演出データの実行が開始されるまでの間にも、遅延期間が発生することがある。特徴qK2によれば、第2演出データは、特定部分に対して時間軸方向に連続する付加部分を備えることから、遅延期間において、第2演出データの付加部分が実行され、演出が途切れることがない。これらの結果、遊技者は、演出が途切れる違和感を感じることがない。したがって、特徴qK2によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴qK3]
特徴qK2に記載の遊技機であって、
前記特定部分は、特定の演出の主要部が記録された部分であり、
前記第1演出データの備える前記付加部分は、前記特定の演出の主要部に付随する演出が記録された部分であり、
前記第2演出データの備える前記付加部分は、前記特定の演出の主要部に付随する演出が記録された部分である
ことを特徴とする遊技機。
特徴qK3によれば、特定の演出の主要部に付随する演出で前述した遅延期間を埋めることができることから、特定の演出の流れを損ねることなく、演出が途切れる違和感を解消することができる。また、特徴qK3によれば、特定の演出の主要部、例えば楽曲のメロディー部分について、繰り返し実行(再生)することができる。
<特徴qL群>
特徴qL群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第11実施形態と第11実施形態の変形例とから抽出される。
[特徴qL1]
遊技者にとって有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させるか否かの当否抽選(当たり抽選)を行う主制御手段と、
前記主制御手段からの制御信号に基づいて、少なくとも音声演出を制御する演出制御手段(音声発光制御装置90のMPU92)と、
第1演出データ(楽曲A第1データA1)と第2演出データ(楽曲A第2データA2)とを記憶する演出データ記憶手段と、
前記演出制御手段からの制御信号に基づいて演出を実行する手段であって、前記第1演出データと前記第2演出データとを前記演出の実行に使用し得る演出実行手段(音出力LSI97)と、
を備える遊技機であって、
前記第1演出データは、第1部分(楽曲A第1データ_主要部A12)と、前記第1部分に対して時間軸方向に連続する第2部分(楽曲A第1データ_余韻部A13)と、を少なくとも備え、
前記演出実行手段は、
前記第1演出データを実行する第1演出実行手段を備え、
前記第1演出データの実行位置が前記第1部分の終端に到達するタイミングから、当該演出実行手段において前記第2演出データの実行が開始されるまでの期間(遅延期間Δt)が所定時間を上回る場合に、前記第1演出データと前記第2演出データとの双方が実行されない特定状態(無音状態)となり、前記期間が前記所定時間以下となる場合に、前記特定状態を構成することなく前記第2演出データを実行し得る、
ことを特徴とする遊技機。
特徴qL1によれば、演出実行手段における第1演出データの実行位置が第1部分の終端に到達するタイミングから、演出実行手段において前記第2演出データの実行が開始されるまでの期間が、所定時間を上回る場合に、第1演出データと第2演出データとの双方が実行されない特定状態となり得る。一方、前記期間が前記所定時間以下となる場合に、前記特定状態を構成することなく第2演出データが実行され得る。このため、上記期間が所定時間、例えば、第2部分に対応した時間的な長さを上回るような長時間となる場合に特定状態となり、上記期間が所定時間以下となる場合には、上記特定状態とならない。これによって、第2演出データの実行を開始させるタイミングを調整することによって特定状態の出現を制御することができる。例えば、当たり抽選において大当たりに当選する可能性(期待度)が高い場合に、第2演出データの実行を開始させるタイミングを遅くして、前記期間が前記所定時間を上回る構成とし、大当たりに当選する期待度が高くない場合に、第2演出データの実行を開始させるタイミングを早くして、前記期間が前記所定時間以下となる構成とすることで、遊技者に、特定状態が発生した場合に、大当たりに当選したのではないかという期待感を抱かせることができる。したがって、特徴qL1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴qL2]
特徴qL1に記載の遊技機であって、
前記演出制御手段は、
前記演出実行手段に対して、前記第1演出データの実行を指示する第1指示手段(楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を送信する手段)と、
前記演出実行手段における前記第1演出データの実行位置が前記第1部分の終端に到達するタイミングを含む所定期間内に(図587における時刻t2)、前記演出実行手段に対して、前記第2演出データの実行を指示する第2指示手段(楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する手段)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴qL2によれば、演出制御手段に備えられる第1指示手段によって、第1演出データの実行の指示が演出実行手段に対してなされ、演出実行手段における第1演出データの実行位置が第1部分の終端に到達するタイミングを含む所定期間内において、演出制御手段に備えられる第2指示手段によって、第2演出データの実行の指示が演出実行手段に対してなされる。演出実行手段において、第2演出データの実行の指示を受けてから第2演出データの実行が開始されるまでの間に、所定の期間の遅延(この期間を、以下「遅延期間」とも呼ぶ)が発生することがある。特徴qL2によれば、第1演出データは、第1部分に対して時間軸方向に連続する第2部分を備えることから、遅延期間において、第1演出データの第2部分が実行され、演出が途切れることがない。このため、遊技者は、演出が途切れる違和感を感じることがない。したがって、特徴qL2によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴qL3]
特徴qL2に記載の遊技機であって、
前記第1部分は、特定の演出の主要部が記録された部分であり、
前記第2部分は、前記主要部に付随する演出が記録された部分である
ことを特徴とする遊技機。
特徴qL3によれば、特定の演出の主要部に付随する演出で前述した遅延期間を埋めることができることから、特定の演出の流れを損ねることなく、演出が途切れる違和感を解消することができる。
[特徴qL4]
特徴qL3に記載の遊技機であって、
前記第2演出データは、前記第1部分に記録されたデータと同一である
ことを特徴とする遊技機。
特徴qL4によれば、特定の演出の主要部、例えば楽曲のメロディー部分について、繰り返し実行(再生)することができる。
[特徴qL5]
特徴qL2から特徴qL4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1指示手段は、
前記第1演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備え、
前記第2指示手段は、
前記第2演出データの実行を、前記特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qL5によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、第1演出データの第2部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段で、第2演出データが第1演出データの第2部分に切り替わって実行される。この結果、第1演出データから第2演出データへの演出の切り替えを、演出が途切れることなく確実に行うことができる。
[特徴qL6]
特徴qL2から特徴qL4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための複数の実行手段を備え、
前記第1指示手段は、
前記第1演出データの実行を、前記複数の実行手段のうちの特定の実行手段(音声チャンネル1)によって行うように指示する手段を備え、
前記第2指示手段は、
前記第2演出データの実行を、前記特定の実行手段とは相違する実行手段(音声チャンネル2)によって行うように指示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qL6によれば、前述した遅延期間において、特定の実行手段で、第1演出データの第2部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記特定の実行手段とは相違する実行手段で、第2演出データが実行される。遅延期間の経過時には、第1演出データの第2部分における未実行の部分が特定の実行手段において続けて実行されることから、この未実行の部分が実行されている期間は、特定の実行手段と相違する実行手段において第2演出データが併せて実行されることになる。この結果、第1演出データから第2演出データへの演出の切り替えが行われた直後においては、第1演出データの演出と第2演出データの演出とがミックスして、演出の切り替えをスムーズに行うことができる。
<特徴qM群>
特徴qM群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第11実施形態と第11実施形態の変形例とから抽出される。
[特徴qM1]
遊技者にとって有利な特別遊技状態(開閉実行モード)を発生させるか否かの当否抽選(当たり抽選)を行う主制御手段と、
前記主制御手段からの制御信号に基づいて、少なくとも音声演出を制御する演出制御手段(音声発光制御装置90のMPU92)と、
第1演出データ(楽曲A第1データA1)と第2演出データ(楽曲A第2データA2)とを記憶する演出データ記憶手段と、
前記第1演出データと前記第2演出データとを演出の実行に使用し得る演出実行手段(音出力LSI97)と、
を備える遊技機であって、
前記演出実行手段は、
前記演出を実行するための第1実行手段(音声チャンネル1)と第2実行手段(音声チャンネル2)とを備え、
前記演出制御手段は、
前記演出実行手段に対して、前記第1実行手段を用いて前記第1演出データを実行する旨を指示する第1指示手段(楽曲A第1データ再生開始コマンドCA1を送信する手段)と、
前記演出実行手段において前記第1演出データが実行されている途中で(図587における時刻t2)、前記演出実行手段に対して、前記第2実行手段を用いて前記第2演出データを実行する旨を指示する第2指示手段(楽曲A第2データ再生開始コマンドCA2を送信する手段)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴qM1によれば、演出制御手段に備えられる第1指示手段によって、第1演出データの実行の指示が演出実行手段に対してなされ、演出実行手段において前記第1演出データが実行されている途中で、演出制御手段に備えられる第2指示手段によって、第2演出データの実行の指示が演出実行手段に対してなされる。演出実行手段では、第1演出データの実行の指示を受けて、第1演出データの実行を開始し、第2演出データの実行の指示を受けて、第2演出データの実行を開始することになるが、演出実行手段において、第2演出データの実行の指示を受けてから第2演出データの実行が開始されるまでの間に、所定の期間の遅延(この期間を、以下「遅延期間」とも呼ぶ)が発生することがある。特徴qM1によれば、第2演出データの実行の指示がなされるタイミングは、第1演出データが実行されている途中であることから、当該第1演出データには未実行の部分が残り、遅延期間において、当該未実行の部分が実行され、演出が途切れることがない。このため、遊技者は、演出が途切れる違和感を感じることがない。したがって、特徴qM1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴qM1によれば、前述した遅延期間において、第1実行手段で、第1演出データの前述した未実行の部分が実行され、遅延期間の経過時に、前記第1実行手段とは相違する第2実行手段で、第2演出データが実行される。遅延期間の経過時には、第1演出データにおける前記遅延期間で実行された部分に連続する部分(以下、連続部分とも呼ぶ)が第1実行手段において続けて実行されることから、連続部分が実行されている期間は、第2実行手段において第2演出データが併せて実行されることになる。この結果、第1演出データから第2演出データへの演出の切り替えが行われた直後においては、第1演出データの演出と第2演出データの演出とがミックスして、演出の切り替えをスムーズに行うことができる。
[特徴qM2]
特徴qM1に記載の遊技機であって、
前記第1演出データと前記第2演出データとは、共通する演出が記録された部分をそれぞれ備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴qM2によれば、共通する演出が記録された部分、例えば楽曲のメロディー部分について、繰り返し実行(再生)することができる。
<特徴rA群>
特徴rA群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第12実施形態及びその変形例1~変形例11から抽出される。
[特徴rA1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
前記変位手段の状態を判定可能な状態判定手段と、
遊技機に電源が供給された場合に、前記状態判定手段によって、第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合は第1処理(RTC演出実行許可フラグをOFFにする処理)を実行し、第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合は第2処理(RTC演出実行許可フラグをONにする処理)を実行する処理実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、遊技機に電源が供給された場合に、状態判定手段によって、第1状態であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を変位手段の状態に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の状態に応じた適切な処理を実行することができる。
[特徴rA2]
特徴rA1に記載の遊技機であって、
当該遊技機が起動してからの経過時間に基づいて所定演出(RTC演出)を実行可能な所定演出実行手段を備え、
前記処理実行手段は、前記状態判定手段によって前記第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合に前記所定演出実行手段による前記所定演出の実行を不可能な状態に設定する(RTC演出実行許可フラグをOFFにする)手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、当該遊技機が起動してからの経過時間(起動経過時間)に基づいて所定演出を実行可能な所定演出実行手段を備えるので、島設備に複数の遊技機が設置されている遊技ホールにおいて、当該島設備の島電源スイッチをONにすることによって当該複数の遊技機を一斉に(同時に)起動させた場合には、当該島設備に設置されている各遊技機における起動経過時間が同一となるので、一斉に(同時に)所定演出を開始させることが可能となる。
しかしながら、島電源スイッチをONにすることによって当該島設備に設置されている複数の遊技機を一斉に(同時に)起動させた後、例えば設定情報を変更させるなどの目的で一の遊技機の変位手段(電源スイッチ85a)を個別に第2位置(ON位置)から第1位置(OFF位置)に変位させて電力の供給を断ち、再度、当該変位手段(電源スイッチ85a)を第1位置(OFF位置)から第2位置(ON位置)に変位させて起動させた場合には、当該一の遊技機における起動経過時間が、当該島設備に設置されている他の遊技機における起動経過時間とずれてしまい、当該一の遊技機における所定演出の開始のタイミングが当該他の遊技機とずれてしまうといった課題が生じる。特に、設定情報の変更に要する時間は1分程度であるため、設定情報を変更させた当該一の遊技機は、当該他の遊技機に対して1分程度遅れて所定演出が開始されることになる。一般に、所定演出の時間は5分程度であるため、設定情報を変更させた当該一の遊技機における所定演出が、当該他の遊技機における所定演出に対してずれた状態で重複して実行されて干渉してしまい、遊技者に不快感を与えてしまうといった課題が生じる。
そこで、本特徴では、処理実行手段は、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合に所定演出実行手段による所定演出の実行を不可能な状態に設定する手段を備えるので、変位手段(電源スイッチ85a)が第2位置(ON位置)から第1位置(OFF位置)に変位されて電力の供給が断たれ、その後に変位手段(電源スイッチ85a)が第1位置(OFF位置)から第2位置(ON位置)に変位されて起動した場合には、当該遊技機は所定演出を実行不可能な状態に設定されることになる。この結果、変位手段(電源スイッチ85a)が操作されることによって起動した当該一の遊技機においては所定演出が実行されないので、当該一の遊技機における所定演出が、当該他の遊技機における所定演出に対してずれた状態で重複して実行されて干渉してしまうことを抑制することができ、遊技者に不快感を与えてしまうことを抑制することができる。
一方、遊技機の変位手段(電源スイッチ85a)が第2位置(ON位置)のまま、島電源スイッチがONからOFFに変位されたことによって電力の供給が断たれ、その後に島電源スイッチがOFFからONに変位されたことによって起動した場合には、当該遊技機は所定演出を実行可能な状態に設定されるので、島設備に設置されている他の遊技機と同一(又は略同一)のタイミングで所定演出を実行することが可能となる。
[特徴rA3]
特徴rA1または特徴rA2に記載の遊技機であって、
複数の特典付与条件の中から一の特典付与条件を定める情報である所定情報(設定情報)を変更可能な所定情報変更手段と、
遊技球が入球可能な入球手段と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報を取得可能な特別情報取得手段と、
前記特別情報が前記所定情報に対応した前記特典付与条件を満たすか否かの判定である特典付与判定を実行可能な特典付与判定手段と、
前記特別情報が前記特典付与条件を満たすと判定された場合に遊技者に特典を付与する特典付与モード(開閉実行モード)を実行可能な特典付与手段と、
前記所定情報が変更されなかったことを示唆する演出である示唆演出(据え置き示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段と、
を備え、
前記処理実行手段は、前記状態判定手段によって前記第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合に前記示唆演出実行手段による前記示唆演出の実行を不可能な状態に設定する(据え置き示唆演出実行許可フラグをOFFにする)手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
複数の遊技機が島設備に設置されており、当該島設備の島電源スイッチによって当該複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールにおいて、遊技機が個別の変位手段(電源スイッチ85a)の操作によって電力の供給が断たれたり電力の供給が開始された場合には、前日(または前営業日)から所定情報が変更されている可能性が高い。
本特徴によれば、処理実行手段は、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合に示唆演出実行手段による示唆演出の実行を不可能な状態に設定する手段を備えるので、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合)、すなわち、前回の電断の発生が変位手段(電源スイッチ85a)の操作によるものである場合には、次の起動後に当該遊技機において示唆演出が実行されることがない。したがって、実際には前日(または前営業日)から所定情報が変更されているにもかかわらず、当該遊技機において示唆演出が実行されてしまうことによって、遊技者が当該遊技機において所定情報が変更されずに据え置きされていると誤認してしまうといった事態の発生を抑制することができる。
[特徴rA4]
特徴rA1から特徴rA3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
所定範囲で移動可能な可動手段(演出用可動物99)を備え、
前記処理実行手段は、前記状態判定手段によって前記第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合に前記可動手段に所定動作を実行させる処理を行なう手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、処理実行手段は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合に可動手段に所定動作を実行させる処理を行なう手段を備えるので、遊技ホールの管理者等は、可動手段が所定動作を実行したか否かを目視で確認することによって、変位手段が第1状態であると判定されたのか、それとも第2状態であると判定されたのかを容易に確認することができる。
そして、管理者等は、変位手段が第2状態であると判定されたことに気付いた場合には、当該遊技機において変位手段が第2状態であると判定されたことに対応した作業を行なうことができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。したがって、このような遊技ホールにおいては、遊技ホールの管理者等は、当該遊技機の稼動を一時中断して当該遊技機の検査等を行なうことができる。
[特徴rA5]
特徴rA4に記載の遊技機であって、
前記可動手段に前記所定動作を実行させる処理は、前記可動手段を所定方向に所定量移動させるための処理を含む
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、前記可動手段に前記所定動作を実行させる処理は、前記可動手段を所定方向に所定量移動させるための処理を含むので、遊技ホールの管理者等は、所定動作を実行中の可動手段を目視で確認することができなくても、所定動作を終えた状態の可動手段が所定量移動した状態となっているか否かを目視で確認することによって、変位手段が第1状態であると判定されたのか、それとも第2状態であると判定されたのかをさらに容易に確認することができる。
[特徴rA6]
特徴rA1から特徴rA5のいずれか一つに記載の遊技機であって、
報知処理を実行可能な報知手段を備え、
前記処理実行手段は、前記状態判定手段によって前記第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合に所定の報知処理を前記報知手段に実行させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、処理実行手段は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合に所定の報知処理を報知手段に実行させる手段を備えるので、当該遊技機の管理者等に対して、変位手段が第2状態であると判定されたことに気付かせることができる。この結果、管理者等は、当該遊技機において変位手段が第2状態であると判定されたことに対応した作業を行なうことができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。したがって、このような遊技ホールにおいては、遊技ホールの管理者等は、当該遊技機の稼動を一時中断して当該遊技機の検査等を行なうことができる。
[特徴rA7]
特徴rA1から特徴rA6のいずれか一つに記載の遊技機であって、
外部装置(ホールコンピュータ)に情報を出力可能な情報出力手段(外部出力端子)を備え、
前記処理実行手段は、前記状態判定手段によって前記第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合に所定の情報を前記情報出力手段に出力させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、処理実行手段は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合に所定の情報を情報出力手段に出力させる手段を備えるので、当該遊技機の管理者等に対して、変位手段が第2状態であると判定されたことに気付かせることができる。この結果、管理者等は、当該遊技機において変位手段が第2状態であると判定されたことに対応した作業を行なうことができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。したがって、このような遊技ホールにおいては、遊技ホールの管理者等は、当該遊技機の稼動を一時中断して当該遊技機の検査等を行なうことができる。
[特徴rA8]
特徴rA1から特徴rA7のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記処理実行手段は、前記状態判定手段によって前記第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合に前記変位手段(電源スイッチ85a)を前記第1位置(OFF位置)に変位させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、処理実行手段は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合に変位手段を第1位置に変位させる手段を備えるので、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には変位手段が第1位置に変位し、当該遊技機への電力の供給が断たれることになる。
したがって、変位手段が第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。本特徴によれば、前回の電断時における変位手段(電源スイッチ85a)の状態が異常なON状態であった場合には、次の起動時に、変位手段(電源スイッチ85a)が強制的に第1位置(OFF状態)に変位されて、当該遊技機への電力の供給が強制的に断たれることになる。したがって、異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
[特徴rA9]
特徴rA1から特徴rA8のいずれか一つに記載の遊技機であって、
画像を表示可能な画像表示手段を備え、
前記処理実行手段は、前記状態判定手段によって前記第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合に所定画像(起動デモ画像)を前記画像表示手段に表示させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、処理実行手段は、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合に所定画像を画像表示手段に表示させる手段を備えるので、遊技ホールの管理者等は、画像表示手段に所定画像が表示されるか否かを確認することによって、変位手段が第1状態であると判定されたのか、それとも第2状態であると判定されたのかを確認することができる。
そして、管理者等は、変位手段が第2状態であると判定されたことに気付いた場合には、当該遊技機において変位手段が第2状態であると判定されたことに対応した作業を行なうことができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。したがって、このような遊技ホールにおいては、遊技ホールの管理者等は、当該遊技機の稼動を一時中断して当該遊技機の検査等を行なうことができる。
[特徴rA10]
特徴rA1から特徴rA9のいずれか一つに記載の遊技機であって、
遊技球を発射可能な発射手段を備え、
前記処理実行手段は、前記状態判定手段によって前記第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合に前記発射手段による前記遊技球の発射を可能にする手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、処理実行手段は、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合に前記発射手段による遊技球の発射を可能にする手段を備えるので、遊技者は、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合に、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。一方、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には当該遊技機において遊技球の発射を可能とする処理が実行されないので、遊技者は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には、当該遊技機において遊技を行なうことができない。したがって、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。上述したように、本特徴によれば、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には当該遊技機において遊技球の発射を可能とする処理が実行されないので、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
[特徴rA11]
特徴rA1から特徴rA10のいずれか一つに記載の遊技機であって、
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33等)と、
前記入球手段への遊技球の入球を検知可能な検知手段(入球検知センサー)と、
を備え、
前記処理実行手段は、前記状態判定手段によって前記第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合に前記検知手段による前記遊技球の検知を可能にする手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、処理実行手段は、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合に検知手段による遊技球の検知を可能にする手段を備えるので、遊技者は、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合に、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。一方、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には当該遊技機において検知手段による遊技球の検知を可能にする処理が実行されないので、遊技者は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には、当該遊技機において遊技を行なうことができない。したがって、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。上述したように、本特徴によれば、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には当該遊技機において検知手段による遊技球の検知を可能にする処理が実行されないので、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
[特徴rA12]
特徴rA1から特徴rA11のいずれか一つに記載の遊技機であって、
特別情報を取得可能な特別情報取得手段を備え、
前記処理実行手段は、前記状態判定手段によって前記第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合に前記特別情報取得手段による前記特別情報の取得を可能にする手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、処理実行手段は、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合に特別情報取得手段による特別情報の取得を可能にする手段を備えるので、遊技者は、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合に、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。一方、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には当該遊技機において特別情報取得手段による特別情報の取得を可能にする処理が実行されないので、遊技者は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には、当該遊技機において遊技を行なうことができない。したがって、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。上述したように、本特徴によれば、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には当該遊技機において特別情報取得手段による特別情報の取得を可能にする処理が実行されないので、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
[特徴rA13]
特徴rA1から特徴rA12のいずれか一つに記載の遊技機であって、
識別情報(特別図柄)の変動表示を実行可能な変動表示手段を備え、
前記処理実行手段は、前記状態判定手段によって前記第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合に前記変動表示手段による前記識別情報の変動表示の実行を可能にする手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、処理実行手段は、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合に変動表示手段による識別情報の変動表示の実行を可能にする手段を備えるので、遊技者は、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合に、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。一方、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には当該遊技機において変動表示手段による識別情報の変動表示の実行を可能にする処理が実行されないので、遊技者は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には、当該遊技機において遊技を行なうことができない。したがって、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。上述したように、本特徴によれば、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には当該遊技機において変動表示手段による識別情報の変動表示の実行を可能にする処理が実行されないので、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
[特徴rA14]
特徴rA1から特徴rA13のいずれか一つに記載の遊技機であって、
遊技者に特典を付与するか否かの判定である特典付与判定を実行可能な特典付与判定手段を備え、
前記処理実行手段は、前記状態判定手段によって前記第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合に前記特典付与判定手段による前記特典付与判定の実行を可能にする手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、処理実行手段は、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合に特典付与判定手段による特典付与判定の実行を可能にする手段を備えるので、遊技者は、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合に、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。一方、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には当該遊技機において特典付与判定手段による特典付与判定の実行を可能にする処理が実行されないので、遊技者は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には、当該遊技機において遊技を行なうことができない。したがって、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。上述したように、本特徴によれば、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には当該遊技機において特典付与判定手段による特典付与判定の実行を可能にする処理が実行されないので、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
[特徴rA15]
特徴rA1から特徴rA14のいずれか一つに記載の遊技機であって、
遊技者に特典を付与する特典付与モード(開閉実行モード)を実行可能な特典付与手段を備え、
前記処理実行手段は、前記状態判定手段によって前記第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合に前記特典付与手段による前記特典付与モードの実行を可能にする手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、処理実行手段は、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合に特典付与手段による特典付与モードの実行を可能にする手段を備えるので、遊技者は、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合に、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。一方、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には当該遊技機において特典付与手段による特典付与モードの実行を可能にする処理が実行されないので、遊技者は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には、当該遊技機において遊技を行なうことができない。したがって、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。上述したように、本特徴によれば、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には当該遊技機において特典付与手段による特典付与モードの実行を可能にする処理が実行されないので、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
<特徴rB群>
特徴rB群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第12実施形態から抽出される。
[特徴rB1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
前記変位手段の状態を判定可能な状態判定手段と、
遊技機に電源が供給された場合に、前記状態判定手段によって、第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
所定演出(RTC演出)を実行可能な所定演出実行手段と、
前記処理実行手段が前記第2処理を実行する場合、前記電源の供給の開始後に所定期間が経過することに基づいて前記所定演出実行手段に前記所定演出(RTC演出)を実行させる手段と、
を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、遊技機に電源が供給された場合に、状態判定手段によって、第1状態であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を変位手段の状態に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の状態に応じた適切な処理を実行することができる。
そして、本特徴によれば、電源の供給の開始後に所定期間が経過することに基づいて所定演出を実行可能な所定演出実行手段を備えるので、島設備に複数の遊技機が設置されている遊技ホールにおいて、当該島設備の島電源スイッチをONにすることによって当該複数の遊技機を一斉に(同時に)起動させた場合には、当該島設備に設置されている各遊技機における起動経過時間が同一となるので、一斉に(同時に)所定演出を開始させることが可能となる。
しかしながら、島電源スイッチをONにすることによって当該島設備に設置されている複数の遊技機を一斉に(同時に)起動させた後、例えば設定情報を変更させるなどの目的で一の遊技機の変位手段(電源スイッチ85a)を個別に第2位置(ON位置)から第1位置(OFF位置)に変位させて電力の供給を断ち、再度、当該変位手段(電源スイッチ85a)を第1位置(OFF位置)から第2位置(ON位置)に変位させて起動させた場合には、当該一の遊技機における起動経過時間が、当該島設備に設置されている他の遊技機における起動経過時間とずれてしまい、当該一の遊技機における所定演出の開始のタイミングが当該他の遊技機とずれてしまうといった課題が生じる。特に、設定情報の変更に要する時間は1分程度であるため、設定情報を変更させた当該一の遊技機は、当該他の遊技機に対して1分程度遅れて所定演出が開始されることになる。一般に、所定演出の時間は5分程度であるため、設定情報を変更させた当該一の遊技機における所定演出が、当該他の遊技機における所定演出に対してずれた状態で重複して実行されて干渉してしまい、遊技者に不快感を与えてしまうといった課題が生じる。
そこで、本特徴では、前記処理実行手段が前記第2処理を実行する場合、前記電源の供給の開始後に所定期間が経過することに基づいて前記所定演出実行手段に前記所定演出(RTC演出)を実行させる手段を備えるので、遊技機の変位手段(電源スイッチ85a)が第2位置(ON位置)のまま、島電源スイッチがONからOFFに変位されたことによって電力の供給が断たれ、その後に島電源スイッチがOFFからONに変位されたことによって起動した場合には、当該遊技機は所定演出を実行可能な状態に設定され、電源の供給の開始後に所定期間が経過した場合に所定演出を実行するので、島設備に設置されている他の遊技機と同一(又は略同一)のタイミングで所定演出を実行することが可能となる。
一方、変位手段(電源スイッチ85a)が第2位置(ON位置)から第1位置(OFF位置)に変位されて電力の供給が断たれ、その後に変位手段(電源スイッチ85a)が第1位置(OFF位置)から第2位置(ON位置)に変位されて起動した場合には、当該遊技機は所定演出を実行不可能な状態に設定されることになる。この結果、変位手段(電源スイッチ85a)が操作されることによって起動した当該一の遊技機においては所定演出が実行されないので、当該一の遊技機における所定演出が、当該他の遊技機における所定演出に対してずれた状態で重複して実行されて干渉してしまうことを抑制することができ、遊技者に不快感を与えてしまうことを抑制することができる。
<特徴rC群>
特徴rC群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第12実施形態から抽出される。
[特徴rC1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
前記変位手段の状態を判定可能な状態判定手段と、
遊技機に電源が供給された場合に、前記状態判定手段によって、第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
複数の特典付与条件の中から一の特典付与条件を定める情報である所定情報(設定情報)を変更可能な所定情報変更手段と、
遊技球が入球可能な入球手段と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報を取得可能な特別情報取得手段と、
前記特別情報が前記所定情報に対応した前記特典付与条件を満たすか否かの判定である特典付与判定を実行可能な特典付与判定手段と、
前記特別情報が前記特典付与条件を満たすと判定された場合に遊技者に特典を付与する特典付与モード(開閉実行モード)を実行可能な特典付与手段と、
前記所定情報が変更されなかったことを示唆する演出である示唆演出(据え置き示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記処理実行手段は、前記状態判定手段によって前記第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合に前記示唆演出実行手段による前記示唆演出の実行を不可能な状態に設定する(据え置き示唆演出実行許可フラグをOFFにする)手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、遊技機に電源が供給された場合に、状態判定手段によって、第1状態であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を変位手段の状態に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の状態に応じた適切な処理を実行することができる。
また、複数の遊技機が島設備に設置されており、当該島設備の島電源スイッチによって当該複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールにおいて、遊技機が個別の変位手段(電源スイッチ85a)の操作によって電力の供給が断たれたり電力の供給が開始された場合には、前日(または前営業日)から所定情報が変更されている可能性が高い。
本特徴によれば、処理実行手段は、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合に示唆演出実行手段による示唆演出の実行を不可能な状態に設定する手段を備えるので、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合)、すなわち、前回の電断の発生が変位手段(電源スイッチ85a)の操作によるものである場合には、次の起動後に当該遊技機において示唆演出が実行されることがない。したがって、実際には前日(または前営業日)から所定情報が変更されているにもかかわらず、当該遊技機において示唆演出が実行されてしまうことによって、遊技者が当該遊技機において所定情報が変更されずに据え置きされていると誤認してしまうといった事態の発生を抑制することができる。
<特徴rD群>
特徴rD群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第12実施形態の変形例1から抽出される。
[特徴rD1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
前記変位手段の状態を判定可能な状態判定手段と、
遊技機に電源が供給された場合に、前記状態判定手段によって、第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
所定範囲で移動可能な可動手段(演出用可動物99)と、
を備える遊技機であって、
第1条件での電源遮断の場合(電源スイッチ85aがOFF状態で電源が遮断された場合)は前記可動手段を所定位置(原点位置)に位置するようにし、
第2条件での電源遮断の場合(電源スイッチ85aがON状態で電源が遮断された場合)は前記可動手段を前記所定位置とは異なる特定位置(最大位置)に位置するように構成した
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、遊技機に電源が供給された場合に、状態判定手段によって、第1状態であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を変位手段の状態に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の状態に応じた適切な処理を実行することができる。
そして、本特徴によれば、第1条件での電源遮断の場合は前記可動手段を所定位置に位置するようにし、第2条件での電源遮断の場合は前記可動手段を前記所定位置とは異なる特定位置に位置するように構成したので、遊技ホールの管理者等は、可動手段が所定位置であるか否かを目視で確認することによって、変位手段が第1状態であると判定されたのか、それとも第2状態であると判定されたのかを容易に確認することができる。
そして、管理者等は、変位手段が第2状態であると判定されたことに気付いた場合には、当該遊技機において変位手段が第2状態であると判定されたことに対応した作業を行なうことができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。したがって、このような遊技ホールにおいては、遊技ホールの管理者等は、当該遊技機の稼動を一時中断して当該遊技機の検査等を行なうことができる。
[特徴rD2]
特徴rD1に記載の遊技機であって、
前記所定位置は、前記所定範囲のうちの一端である原点位置であり、
前記特定位置は、前記所定範囲のうちの他端であって前記原点位置から最も移動した位置(最大位置)である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定位置は、所定範囲のうちの一端である原点位置であり、特定位置は、所定範囲のうちの他端であって原点位置から最も移動した位置であるので、遊技ホールの管理者等は、可動手段が所定位置であるのか特定位置であるのかを一目で容易に確認することが可能となる。
<特徴rE群>
特徴rE群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第12実施形態の変形例2から抽出される。
[特徴rE1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
前記変位手段の状態を判定可能な状態判定手段と、
遊技機に電源が供給された場合に、前記状態判定手段によって、第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
報知処理を実行可能な報知手段と、
を備える遊技機であって、
前記処理実行手段は、前記状態判定手段によって前記第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合に所定の報知処理を前記報知手段に実行させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、遊技機に電源が供給された場合に、状態判定手段によって、第1状態であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を変位手段の状態に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の状態に応じた適切な処理を実行することができる。
そして、本特徴によれば、処理実行手段は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合に所定の報知処理を報知手段に実行させる手段を備えるので、当該遊技機の管理者等に対して、変位手段が第2状態であると判定されたことに気付かせることができる。この結果、管理者等は、当該遊技機において変位手段が第2状態であると判定されたことに対応した作業を行なうことができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。したがって、このような遊技ホールにおいては、遊技ホールの管理者等は、当該遊技機の稼動を一時中断して当該遊技機の検査等を行なうことができる。
<特徴rF群>
特徴rF群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第12実施形態の変形例3から抽出される。
[特徴rF1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
前記変位手段の状態を判定可能な状態判定手段と、
遊技機に電源が供給された場合に、前記状態判定手段によって、第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
外部装置(ホールコンピュータ)に情報を出力可能な情報出力手段(外部出力端子)と、
を備える遊技機であって、
前記処理実行手段は、前記状態判定手段によって前記第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合に所定の情報を前記情報出力手段に出力させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、遊技機に電源が供給された場合に、状態判定手段によって、第1状態であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を変位手段の状態に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の状態に応じた適切な処理を実行することができる。
そして、本特徴によれば、処理実行手段は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合に所定の情報を情報出力手段に出力させる手段を備えるので、当該遊技機の管理者等に対して、変位手段が第2状態であると判定されたことに気付かせることができる。この結果、管理者等は、当該遊技機において変位手段が第2状態であると判定されたことに対応した作業を行なうことができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。したがって、このような遊技ホールにおいては、遊技ホールの管理者等は、当該遊技機の稼動を一時中断して当該遊技機の検査等を行なうことができる。
<特徴rG群>
特徴rG群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第12実施形態の変形例4から抽出される。
[特徴rG1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
前記変位手段の状態を判定可能な状態判定手段と、
遊技機に電源が供給された場合に、前記状態判定手段によって、第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記処理実行手段は、前記状態判定手段によって前記第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合に前記変位手段(電源スイッチ85a)を前記第1位置(OFF位置)に変位させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、遊技機に電源が供給された場合に、状態判定手段によって、第1状態であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を変位手段の状態に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の状態に応じた適切な処理を実行することができる。
そして、本特徴によれば、処理実行手段は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合に変位手段を第1位置に変位させる手段を備えるので、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には変位手段が第1位置に変位し、当該遊技機への電力の供給が断たれることになる。
したがって、変位手段が第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。本特徴によれば、前回の電断時における変位手段(電源スイッチ85a)の状態が異常なON状態であった場合には、次の起動時に、変位手段(電源スイッチ85a)が強制的に第1位置(OFF状態)に変位されて、当該遊技機への電力の供給が強制的に断たれることになる。したがって、異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。
<特徴rH群>
特徴rH群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第12実施形態の変形例5から抽出される。
[特徴rH1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
前記変位手段の状態を判定可能な状態判定手段と、
遊技機に電源が供給された場合に、前記状態判定手段によって、第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
画像を表示可能な画像表示手段と、
を備える遊技機であって、
前記処理実行手段は、前記状態判定手段によって前記第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合に所定画像(起動デモ画像)を前記画像表示手段に表示させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、遊技機に電源が供給された場合に、状態判定手段によって、第1状態であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を変位手段の状態に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の状態に応じた適切な処理を実行することができる。
そして、本特徴によれば、処理実行手段は、状態判定手段によって第1状態であると判定された場合に所定画像を画像表示手段に表示させる手段を備えるので、遊技ホールの管理者等は、画像表示手段に所定画像が表示されるか否かを確認することによって、変位手段が第1状態であると判定されたのか、それとも第2状態であると判定されたのかを確認することができる。
そして、管理者等は、変位手段が第2状態であると判定されたことに気付いた場合には、当該遊技機において変位手段が第2状態であると判定されたことに対応した作業を行なうことができる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。したがって、このような遊技ホールにおいては、遊技ホールの管理者等は、当該遊技機の稼動を一時中断して当該遊技機の検査等を行なうことができる。
<特徴rI群>
特徴rI群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第12実施形態の変形例6から抽出される。
[特徴rI1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
前記変位手段の状態を判定可能な状態判定手段と、
遊技機に電源が供給された場合に、前記状態判定手段によって、第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
遊技球を発射可能な発射手段と、
前記処理実行手段が前記第2処理を実行する場合、前記電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立すること(遊技ホールの管理者等によって遊技許可スイッチが押下されたこと)に基づいて前記発射手段による前記遊技球の発射を可能にする手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、遊技機に電源が供給された場合に、状態判定手段によって、第1状態であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を変位手段の状態に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の状態に応じた適切な処理を実行することができる。
そして、本特徴によれば、処理実行手段が第2処理を実行する場合、電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立することに基づいて発射手段による遊技球の発射を可能にする手段を備えるので、遊技者は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合であっても、電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立した場合には、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。一方、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合であって、電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立しなかった場合には当該遊技機において遊技球の発射を可能とする処理が実行されないので、遊技者は、当該遊技機において遊技を行なうことができない。したがって、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制しつつ、異常の可能性が排除されたと遊技ホールの管理者等が認識した場合に当該管理者等が所定条件を成立させた場合には、遊技者は、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。上述したように、本特徴によれば、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には当該遊技機において遊技球の発射を可能とする処理が実行されないので、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。そして、異常の可能性が排除されたと遊技ホールの管理者等が認識した場合に当該管理者等が所定条件を成立させた場合には、遊技者は、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。
<特徴rJ群>
特徴rJ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第12実施形態の変形例7から抽出される。
[特徴rJ1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
前記変位手段の状態を判定可能な状態判定手段と、
遊技機に電源が供給された場合に、前記状態判定手段によって、第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
遊技球が入球可能な入球手段(第1始動口33等)と、
前記入球手段への遊技球の入球を検知可能な検知手段(入球検知センサー)と、
前記処理実行手段が前記第2処理を実行する場合、前記電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立すること(遊技ホールの管理者等によって遊技許可スイッチが押下されたこと)に基づいて前記検知手段による前記遊技球の検知を可能にする手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、遊技機に電源が供給された場合に、状態判定手段によって、第1状態であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を変位手段の状態に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の状態に応じた適切な処理を実行することができる。
そして、本特徴によれば、処理実行手段が第2処理を実行する場合、電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立することに基づいて検知手段による遊技球の検知を可能にする手段を備えるので、遊技者は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合であっても、電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立した場合には、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。一方、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合であって、電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立しなかった場合には当該遊技機において検知手段による遊技球の検知を可能にする処理が実行されないので、遊技者は、当該遊技機において遊技を行なうことができない。したがって、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制しつつ、異常の可能性が排除されたと遊技ホールの管理者等が認識した場合に当該管理者等が所定条件を成立させた場合には、遊技者は、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。上述したように、本特徴によれば、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には当該遊技機において検知手段による遊技球の検知を可能にする処理が実行されないので、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。そして、異常の可能性が排除されたと遊技ホールの管理者等が認識した場合に当該管理者等が所定条件を成立させた場合には、遊技者は、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。
<特徴rK群>
特徴rK群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第12実施形態の変形例8から抽出される。
[特徴rK1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
前記変位手段の状態を判定可能な状態判定手段と、
遊技機に電源が供給された場合に、前記状態判定手段によって、第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
特別情報を取得可能な特別情報取得手段と、
前記処理実行手段が前記第2処理を実行する場合、前記電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立すること(遊技ホールの管理者等によって遊技許可スイッチが押下されたこと)に基づいて前記特別情報取得手段による前記特別情報の取得を可能にする手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、遊技機に電源が供給された場合に、状態判定手段によって、第1状態であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を変位手段の状態に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の状態に応じた適切な処理を実行することができる。
そして、本特徴によれば、処理実行手段が第2処理を実行する場合、電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立することに基づいて特別情報取得手段による特別情報の取得を可能にする手段を備えるので、遊技者は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合であっても、電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立した場合には、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。一方、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合であって、電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立しなかった場合には当該遊技機において特別情報取得手段による特別情報の取得を可能にする処理が実行されないので、遊技者は、当該遊技機において遊技を行なうことができない。したがって、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制しつつ、異常の可能性が排除されたと遊技ホールの管理者等が認識した場合に当該管理者等が所定条件を成立させた場合には、遊技者は、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。上述したように、本特徴によれば、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には当該遊技機において特別情報取得手段による特別情報の取得を可能にする処理が実行されないので、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。そして、異常の可能性が排除されたと遊技ホールの管理者等が認識した場合に当該管理者等が所定条件を成立させた場合には、遊技者は、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。
<特徴rL群>
特徴rL群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第12実施形態の変形例9から抽出される。
[特徴rL1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
前記変位手段の状態を判定可能な状態判定手段と、
遊技機に電源が供給された場合に、前記状態判定手段によって、第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
識別情報(特別図柄)の変動表示を実行可能な変動表示手段と、
前記処理実行手段が前記第2処理を実行する場合、前記電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立すること(遊技ホールの管理者等によって遊技許可スイッチが押下されたこと)に基づいて前記変動表示手段による前記識別情報の変動表示の実行を可能にする手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、遊技機に電源が供給された場合に、状態判定手段によって、第1状態であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を変位手段の状態に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の状態に応じた適切な処理を実行することができる。
そして、本特徴によれば、処理実行手段が第2処理を実行する場合、電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立することに基づいて変動表示手段による識別情報の変動表示の実行を可能にする手段を備えるので、遊技者は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合であっても、電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立した場合には、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。一方、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合であって、電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立しなかった場合には当該遊技機において変動表示手段による識別情報の変動表示の実行を可能にする処理が実行されないので、遊技者は、当該遊技機において遊技を行なうことができない。したがって、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制しつつ、異常の可能性が排除されたと遊技ホールの管理者等が認識した場合に当該管理者等が所定条件を成立させた場合には、遊技者は、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。上述したように、本特徴によれば、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には当該遊技機において変動表示手段による識別情報の変動表示の実行を可能にする処理が実行されないので、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。そして、異常の可能性が排除されたと遊技ホールの管理者等が認識した場合に当該管理者等が所定条件を成立させた場合には、遊技者は、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。
<特徴rM群>
特徴rM群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第12実施形態の変形例10から抽出される。
[特徴rM1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
前記変位手段の状態を判定可能な状態判定手段と、
遊技機に電源が供給された場合に、前記状態判定手段によって、第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
遊技者に特典を付与するか否かの判定である特典付与判定を実行可能な特典付与判定手段と、
前記処理実行手段が前記第2処理を実行する場合、前記電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立すること(遊技ホールの管理者等によって遊技許可スイッチが押下されたこと)に基づいて前記特典付与判定手段による前記特典付与判定の実行を可能にする手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、遊技機に電源が供給された場合に、状態判定手段によって、第1状態であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を変位手段の状態に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の状態に応じた適切な処理を実行することができる。
そして、本特徴によれば、処理実行手段が第2処理を実行する場合、電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立することに基づいて特典付与判定手段による特典付与判定の実行を可能にする手段を備えるので、遊技者は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合であっても、電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立した場合には、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。一方、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合であって、電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立しなかった場合には当該遊技機において特典付与判定手段による特典付与判定の実行を可能にする処理が実行されないので、遊技者は、当該遊技機において遊技を行なうことができない。したがって、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制しつつ、異常の可能性が排除されたと遊技ホールの管理者等が認識した場合に当該管理者等が所定条件を成立させた場合には、遊技者は、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。上述したように、本特徴によれば、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には当該遊技機において特典付与判定手段による特典付与判定の実行を可能にする処理が実行されないので、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。そして、異常の可能性が排除されたと遊技ホールの管理者等が認識した場合に当該管理者等が所定条件を成立させた場合には、遊技者は、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。
<特徴rN群>
特徴rN群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第12実施形態の変形例11から抽出される。
[特徴rN1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
前記変位手段の状態を判定可能な状態判定手段と、
遊技機に電源が供給された場合に、前記状態判定手段によって、第1状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がON状態)であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
遊技者に特典を付与する特典付与モード(開閉実行モード)を実行可能な特典付与手段と、
前記処理実行手段が前記第2処理を実行する場合、前記電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立すること(遊技ホールの管理者等によって遊技許可スイッチが押下されたこと)に基づいて前記特典付与手段による前記特典付与モードの実行を可能にする手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、遊技機に電源が供給された場合に、状態判定手段によって、第1状態であると判定された場合は第1処理を実行し、第2状態であると判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を変位手段の状態に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の状態に応じた適切な処理を実行することができる。
そして、本特徴によれば、処理実行手段が第2処理を実行する場合、電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立することに基づいて特典付与手段による特典付与モードの実行を可能にする手段を備えるので、遊技者は、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合であっても、電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立した場合には、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。一方、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合であって、電源の供給が開始された後の所定期間に予め定められた所定条件が成立しなかった場合には当該遊技機において特典付与手段による特典付与モードの実行を可能にする処理が実行されないので、遊技者は、当該遊技機において遊技を行なうことができない。したがって、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制しつつ、異常の可能性が排除されたと遊技ホールの管理者等が認識した場合に当該管理者等が所定条件を成立させた場合には、遊技者は、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。
具体的には、例えば、島設備の島電源スイッチによって複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールではない遊技ホールにおいては、前回の電断時に変位手段(電源スイッチ85a)の状態がON状態のままであったということは、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性がある。上述したように、本特徴によれば、状態判定手段によって第2状態であると判定された場合には当該遊技機において特典付与手段による特典付与モードの実行を可能にする処理が実行されないので、状態判定手段によって第2状態であると判定されたという異常の可能性がある状態のまま当該遊技機において遊技が行なわれてしまうことを抑制することができる。そして、異常の可能性が排除されたと遊技ホールの管理者等が認識した場合に当該管理者等が所定条件を成立させた場合には、遊技者は、当該遊技機において遊技を行なうことが可能となる。
<特徴rO群>
特徴rO群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第12実施形態の変形例12から抽出される。
[特徴rO1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
所定位置(原点位置)を含む所定範囲で移動可能な可動手段(演出用可動物99)と、
外部からの電力の供給が断たれた際の前記変位手段の位置を判定する第1判定手段と、
前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第2位置であると判定された場合に前記可動手段を前記所定位置(原点位置)以外の位置(最大位置)に移動させる手段と、
遊技機に電源が供給された場合の前記可動手段の位置を判定する第2判定手段と、
前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置であると判定された場合は第1処理を実行し、前記所定位置ではないと判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1判定手段によって変位手段が第2位置であると判定された場合に可動手段を所定位置以外の位置に移動させる手段を備えるので、外部からの電力の供給が断たれた際に変位手段が第1位置である場合には可動手段が所定位置に留まり、一方、外部からの電力の供給が断たれた際に変位手段が第2位置である場合には可動手段が所定位置以外の位置に移動する。すなわち、外部からの電力の供給が断たれた際の当該遊技機における変位手段の位置が、可動手段の位置によって示されることになる。したがって、遊技ホールの管理者等は、可動手段が所定位置であるか否かを目視で確認することによって、外部からの電力の供給が断たれた際の当該遊技機における変位手段の位置を容易に確認することができる。
そして、本特徴によれば、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合は第1処理を実行し、所定位置ではないと判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を、外部からの電力の供給が断たれた際の変位手段の位置に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の位置に応じた適切な処理を実行することができる。
[特徴rO2]
特徴rO1に記載の遊技機であって、
当該遊技機が起動してからの経過時間に基づいて所定演出(RTC演出)を実行可能な所定演出実行手段を備え、
前記処理実行手段は、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合に前記所定演出実行手段による前記所定演出の実行を不可能な状態に設定する(RTC演出実行許可フラグをOFFにする)手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、当該遊技機が起動してからの経過時間(起動経過時間)に基づいて所定演出を実行可能な所定演出実行手段を備えるので、島設備に複数の遊技機が設置されている遊技ホールにおいて、当該島設備の島電源スイッチをONにすることによって当該複数の遊技機を一斉に(同時に)起動させた場合には、当該島設備に設置されている各遊技機における起動経過時間が同一となるので、一斉に(同時に)所定演出を開始させることが可能となる。
しかしながら、島電源スイッチをONにすることによって当該島設備に設置されている複数の遊技機を一斉に(同時に)起動させた後、例えば設定情報を変更させるなどの目的で一の遊技機の変位手段(電源スイッチ85a)を個別に第2位置(ON位置)から第1位置(OFF位置)に変位させて電力の供給を断ち、再度、当該変位手段(電源スイッチ85a)を第1位置(OFF位置)から第2位置(ON位置)に変位させて起動させた場合には、当該一の遊技機における起動経過時間が、当該島設備に設置されている他の遊技機における起動経過時間とずれてしまい、当該一の遊技機における所定演出の開始のタイミングが当該他の遊技機とずれてしまうといった課題が生じる。特に、設定情報の変更に要する時間は1分程度であるため、設定情報を変更させた当該一の遊技機は、当該他の遊技機に対して1分程度遅れて所定演出が開始されることになる。一般に、所定演出の時間は5分程度であるため、設定情報を変更させた当該一の遊技機における所定演出が、当該他の遊技機における所定演出に対してずれた状態で重複して実行されて干渉してしまい、遊技者に不快感を与えてしまうといった課題が生じる。
そこで、本特徴では、処理実行手段は、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合に所定演出実行手段による所定演出の実行を不可能な状態に設定する手段を備えるので、変位手段(電源スイッチ85a)が第2位置(ON位置)から第1位置(OFF位置)に変位されて電力の供給が断たれ、その後に変位手段(電源スイッチ85a)が第1位置(OFF位置)から第2位置(ON位置)に変位されて起動した場合には、当該遊技機は所定演出を実行不可能な状態に設定されることになる。この結果、変位手段(電源スイッチ85a)が操作されることによって起動した当該一の遊技機においては所定演出が実行されないので、当該一の遊技機における所定演出が、当該他の遊技機における所定演出に対してずれた状態で重複して実行されて干渉してしまうことを抑制することができ、遊技者に不快感を与えてしまうことを抑制することができる。
一方、遊技機の変位手段(電源スイッチ85a)が第2位置(ON位置)のまま、島電源スイッチがONからOFFに変位されたことによって電力の供給が断たれ、その後に島電源スイッチがOFFからONに変位されたことによって起動した場合には、当該遊技機は所定演出を実行可能な状態に設定されるので、島設備に設置されている他の遊技機と同一(又は略同一)のタイミングで所定演出を実行することが可能となる。
[特徴rO3]
特徴rO1または特徴rO2に記載の遊技機であって、
複数の特典付与条件の中から一の特典付与条件を定める情報である所定情報(設定情報)を変更可能な所定情報変更手段と、
遊技球が入球可能な入球手段と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報を取得可能な特別情報取得手段と、
前記特別情報が前記所定情報に対応した前記特典付与条件を満たすか否かの判定である特典付与判定を実行可能な特典付与判定手段と、
前記特別情報が前記特典付与条件を満たすと判定された場合に遊技者に特典を付与する特典付与モード(開閉実行モード)を実行可能な特典付与手段と、
前記所定情報が変更されなかったことを示唆する演出である示唆演出(据え置き示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段と、
を備え、
前記処理実行手段は、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合に前記示唆演出実行手段による前記示唆演出の実行を不可能な状態に設定する(据え置き示唆演出実行許可フラグをOFFにする)手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
複数の遊技機が島設備に設置されており、当該島設備の島電源スイッチによって当該複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールにおいては、遊技機が個別の変位手段(電源スイッチ85a)の操作によって電力の供給が断たれたり電力の供給が開始された場合には、前日(または前営業日)から所定情報が変更されている可能性が高い。
本特徴によれば、処理実行手段は、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合に示唆演出実行手段による示唆演出の実行を不可能な状態に設定する手段を備えるので、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合)、すなわち、前回の電断の発生が変位手段(電源スイッチ85a)の操作によるものである場合には、次の起動後に当該遊技機において示唆演出が実行されることがない。したがって、実際には前日(または前営業日)から所定情報が変更されているにもかかわらず、当該遊技機において示唆演出が実行されてしまうことによって、遊技者が当該遊技機において所定情報が変更されずに据え置きされていると誤認してしまうといった事態の発生を抑制することができる。
<特徴rP群>
特徴rP群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第12実施形態の変形例12から抽出される。
[特徴rP1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
所定位置(原点位置)を含む所定範囲で移動可能な可動手段(演出用可動物99)と、
外部からの電力の供給が断たれた際の前記変位手段の位置を判定する第1判定手段と、
前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第2位置であると判定された場合に前記可動手段を前記所定位置(原点位置)以外の位置(最大位置)に移動させる手段と、
遊技機に電源が供給された場合の前記可動手段の位置を判定する第2判定手段と、
前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置であると判定された場合は第1処理を実行し、前記所定位置ではないと判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
当該遊技機が起動してからの経過時間に基づいて所定演出(RTC演出)を実行可能な所定演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記処理実行手段は、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合に前記所定演出実行手段による前記所定演出の実行を不可能な状態に設定する(RTC演出実行許可フラグをOFFにする)手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1判定手段によって変位手段が第2位置であると判定された場合に可動手段を所定位置以外の位置に移動させる手段を備えるので、外部からの電力の供給が断たれた際に変位手段が第1位置である場合には可動手段が所定位置に留まり、一方、外部からの電力の供給が断たれた際に変位手段が第2位置である場合には可動手段が所定位置以外の位置に移動する。すなわち、外部からの電力の供給が断たれた際の当該遊技機における変位手段の位置が、可動手段の位置によって示されることになる。したがって、遊技ホールの管理者等は、可動手段が所定位置であるか否かを目視で確認することによって、外部からの電力の供給が断たれた際の当該遊技機における変位手段の位置を容易に確認することができる。
そして、本特徴によれば、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合は第1処理を実行し、所定位置ではないと判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を、外部からの電力の供給が断たれた際の変位手段の位置に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の位置に応じた適切な処理を実行することができる。
また、本特徴によれば、当該遊技機が起動してからの経過時間(起動経過時間)に基づいて所定演出を実行可能な所定演出実行手段を備えるので、島設備に複数の遊技機が設置されている遊技ホールにおいて、当該島設備の島電源スイッチをONにすることによって当該複数の遊技機を一斉に(同時に)起動させた場合には、当該島設備に設置されている各遊技機における起動経過時間が同一となるので、一斉に(同時に)所定演出を開始させることが可能となる。
しかしながら、島電源スイッチをONにすることによって当該島設備に設置されている複数の遊技機を一斉に(同時に)起動させた後、例えば設定情報を変更させるなどの目的で一の遊技機の変位手段(電源スイッチ85a)を個別に第2位置(ON位置)から第1位置(OFF位置)に変位させて電力の供給を断ち、再度、当該変位手段(電源スイッチ85a)を第1位置(OFF位置)から第2位置(ON位置)に変位させて起動させた場合には、当該一の遊技機における起動経過時間が、当該島設備に設置されている他の遊技機における起動経過時間とずれてしまい、当該一の遊技機における所定演出の開始のタイミングが当該他の遊技機とずれてしまうといった課題が生じる。特に、設定情報の変更に要する時間は1分程度であるため、設定情報を変更させた当該一の遊技機は、当該他の遊技機に対して1分程度遅れて所定演出が開始されることになる。一般に、所定演出の時間は5分程度であるため、設定情報を変更させた当該一の遊技機における所定演出が、当該他の遊技機における所定演出に対してずれた状態で重複して実行されて干渉してしまい、遊技者に不快感を与えてしまうといった課題が生じる。
そこで、本特徴では、処理実行手段は、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合に所定演出実行手段による所定演出の実行を不可能な状態に設定する手段を備えるので、変位手段(電源スイッチ85a)が第2位置(ON位置)から第1位置(OFF位置)に変位されて電力の供給が断たれ、その後に変位手段(電源スイッチ85a)が第1位置(OFF位置)から第2位置(ON位置)に変位されて起動した場合には、当該遊技機は所定演出を実行不可能な状態に設定されることになる。この結果、変位手段(電源スイッチ85a)が操作されることによって起動した当該一の遊技機においては所定演出が実行されないので、当該一の遊技機における所定演出が、当該他の遊技機における所定演出に対してずれた状態で重複して実行されて干渉してしまうことを抑制することができ、遊技者に不快感を与えてしまうことを抑制することができる。
一方、遊技機の変位手段(電源スイッチ85a)が第2位置(ON位置)のまま、島電源スイッチがONからOFFに変位されたことによって電力の供給が断たれ、その後に島電源スイッチがOFFからONに変位されたことによって起動した場合には、当該遊技機は所定演出を実行可能な状態に設定されるので、島設備に設置されている他の遊技機と同一(又は略同一)のタイミングで所定演出を実行することが可能となる。
<特徴rQ群>
特徴rQ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第12実施形態の変形例12から抽出される。
[特徴rQ1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
所定位置(原点位置)を含む所定範囲で移動可能な可動手段(演出用可動物99)と、
外部からの電力の供給が断たれた際の前記変位手段の位置を判定する第1判定手段と、
前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第2位置であると判定された場合に前記可動手段を前記所定位置(原点位置)以外の位置(最大位置)に移動させる手段と、
遊技機に電源が供給された場合の前記可動手段の位置を判定する第2判定手段と、
前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置であると判定された場合は第1処理を実行し、前記所定位置ではないと判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
複数の特典付与条件の中から一の特典付与条件を定める情報である所定情報(設定情報)を変更可能な所定情報変更手段と、
遊技球が入球可能な入球手段と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報を取得可能な特別情報取得手段と、
前記特別情報が前記所定情報に対応した前記特典付与条件を満たすか否かの判定である特典付与判定を実行可能な特典付与判定手段と、
前記特別情報が前記特典付与条件を満たすと判定された場合に遊技者に特典を付与する特典付与モード(開閉実行モード)を実行可能な特典付与手段と、
前記所定情報が変更されなかったことを示唆する演出である示唆演出(据え置き示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記処理実行手段は、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態)であると判定された場合に前記示唆演出実行手段による前記示唆演出の実行を不可能な状態に設定する(据え置き示唆演出実行許可フラグをOFFにする)手段を備える
を備えることを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1判定手段によって変位手段が第2位置であると判定された場合に可動手段を所定位置以外の位置に移動させる手段を備えるので、外部からの電力の供給が断たれた際に変位手段が第1位置である場合には可動手段が所定位置に留まり、一方、外部からの電力の供給が断たれた際に変位手段が第2位置である場合には可動手段が所定位置以外の位置に移動する。すなわち、外部からの電力の供給が断たれた際の当該遊技機における変位手段の位置が、可動手段の位置によって示されることになる。したがって、遊技ホールの管理者等は、可動手段が所定位置であるか否かを目視で確認することによって、外部からの電力の供給が断たれた際の当該遊技機における変位手段の位置を容易に確認することができる。
そして、本特徴によれば、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合は第1処理を実行し、所定位置ではないと判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を、外部からの電力の供給が断たれた際の変位手段の位置に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の位置に応じた適切な処理を実行することができる。
また、複数の遊技機が島設備に設置されており、当該島設備の島電源スイッチによって当該複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールにおいて、遊技機が個別の変位手段(電源スイッチ85a)の操作によって電力の供給が断たれたり電力の供給が開始された場合には、前日(または前営業日)から所定情報が変更されている可能性が高い。
本特徴によれば、処理実行手段は、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合に示唆演出実行手段による示唆演出の実行を不可能な状態に設定する手段を備えるので、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合)、すなわち、前回の電断の発生が変位手段(電源スイッチ85a)の操作によるものである場合には、次の起動後に当該遊技機において示唆演出が実行されることがない。したがって、実際には前日(または前営業日)から所定情報が変更されているにもかかわらず、当該遊技機において示唆演出が実行されてしまうことによって、遊技者が当該遊技機において所定情報が変更されずに据え置きされていると誤認してしまうといった事態の発生を抑制することができる。
<特徴rR群>
特徴rR群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第12実施形態の変形例13から抽出される。
[特徴rR1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
所定位置(原点位置)を含む所定範囲で移動可能な可動手段(演出用可動物99)と、
外部からの電力の供給が断たれた際の前記変位手段の位置を判定する第1判定手段と、
前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第2位置であると判定された場合に前記可動手段を前記所定位置(原点位置)以外の位置(最大位置)に移動させる手段と、
遊技機に電源が供給された場合の前記可動手段の位置を判定する第2判定手段と、
前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第1位置であると判定され、かつ、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置であると判定された場合は第1処理を実行し、前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第2位置であると判定され、かつ、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置ではないと判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1判定手段によって変位手段が第2位置であると判定された場合に可動手段を所定位置以外の位置に移動させる手段を備えるので、外部からの電力の供給が断たれた際に変位手段が第1位置である場合には可動手段が所定位置に留まり、一方、外部からの電力の供給が断たれた際に変位手段が第2位置である場合には可動手段が所定位置以外の位置に移動する。したがって、遊技ホールの管理者等は、可動手段が所定位置であるか否かを目視で確認することによって、外部からの電力の供給が断たれた際の当該遊技機における変位手段の位置を容易に確認することができる。
そして、本特徴によれば、第1判定手段によって変位手段が第1位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合は第1処理を実行し、第1判定手段によって変位手段が第2位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置ではないと判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を、外部からの電力の供給が断たれた際の変位手段の位置に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の位置に応じた適切な処理を実行することができる。そして、本特徴によれば、外部からの電力の供給が断たれた際の変位手段の位置を、第1判定手段と、第2判定手段との二重系で判定するので、判定結果の信頼性を向上させることができる。
[特徴rR2]
特徴rR1に記載の遊技機であって、
前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第1位置であると判定され、かつ、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置ではないと判定された場合に、所定の報知処理(図649のステップSx4304b2の異常報知処理)を実行する報知手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1判定手段によって変位手段が第1位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置ではないと判定された場合に、所定の報知処理を実行する報知手段を備えるので、遊技ホールの管理者等は、当該遊技機における第1判定手段と第2判定手段の判定結果が矛盾する異常な状態となっていること、例えば、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性があることに気付くことができる。そして、管理者等は、当該遊技機の稼動を一時中断して当該遊技機の検査等を行なうことができる。
[特徴rR3]
特徴rR1または特徴rR2に記載の遊技機であって、
前記報知手段は、前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第2位置であると判定され、かつ、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置であると判定された場合に、所定の報知処理(図649のステップSx4303b2の異常報知処理)を実行する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、報知手段は、第1判定手段によって変位手段が第2位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合に、所定の報知処理を実行する手段を備えるので、遊技ホールの管理者等は、当該遊技機における第1判定手段と第2判定手段の判定結果が矛盾する異常な状態となっていること、例えば、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性があることに気付くことができる。そして、管理者等は、当該遊技機の稼動を一時中断して当該遊技機の検査等を行なうことができる。
[特徴rR4]
特徴rR1から特徴rR3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
当該遊技機が起動してからの経過時間に基づいて所定演出(RTC演出)を実行可能な所定演出実行手段を備え、
前記処理実行手段は、前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第1位置であると判定され、かつ、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置であると判定された場合(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると主制御装置60及び音声発光制御装置90において判定された場合)に前記所定演出実行手段による前記所定演出の実行を不可能な状態に設定する(RTC演出実行許可フラグをOFFにする)手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、当該遊技機が起動してからの経過時間(起動経過時間)に基づいて所定演出を実行可能な所定演出実行手段を備えるので、島設備に複数の遊技機が設置されている遊技ホールにおいて、当該島設備の島電源スイッチをONにすることによって当該複数の遊技機を一斉に(同時に)起動させた場合には、当該島設備に設置されている各遊技機における起動経過時間が同一となるので、一斉に(同時に)所定演出を開始させることが可能となる。
しかしながら、島電源スイッチをONにすることによって当該島設備に設置されている複数の遊技機を一斉に(同時に)起動させた後、例えば設定情報を変更させるなどの目的で一の遊技機の変位手段(電源スイッチ85a)を個別に第2位置(ON位置)から第1位置(OFF位置)に変位させて電力の供給を断ち、再度、当該変位手段(電源スイッチ85a)を第1位置(OFF位置)から第2位置(ON位置)に変位させて起動させた場合には、当該一の遊技機における起動経過時間が、当該島設備に設置されている他の遊技機における起動経過時間とずれてしまい、当該一の遊技機における所定演出の開始のタイミングが当該他の遊技機とずれてしまうといった課題が生じる。特に、設定情報の変更に要する時間は1分程度であるため、設定情報を変更させた当該一の遊技機は、当該他の遊技機に対して1分程度遅れて所定演出が開始されることになる。一般に、所定演出の時間は5分程度であるため、設定情報を変更させた当該一の遊技機における所定演出が、当該他の遊技機における所定演出に対してずれた状態で重複して実行されて干渉してしまい、遊技者に不快感を与えてしまうといった課題が生じる。
そこで、本特徴では、処理実行手段は、第1判定手段によって変位手段が第1位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合に所定演出実行手段による所定演出の実行を不可能な状態に設定する手段を備えるので、変位手段(電源スイッチ85a)が第2位置(ON位置)から第1位置(OFF位置)に変位されて電力の供給が断たれ、その後に変位手段(電源スイッチ85a)が第1位置(OFF位置)から第2位置(ON位置)に変位されて起動した場合には、当該遊技機は所定演出を実行不可能な状態に設定されることになる。この結果、変位手段(電源スイッチ85a)が操作されることによって起動した当該一の遊技機においては所定演出が実行されないので、当該一の遊技機における所定演出が、当該他の遊技機における所定演出に対してずれた状態で重複して実行されて干渉してしまうことを抑制することができ、遊技者に不快感を与えてしまうことを抑制することができる。
一方、遊技機の変位手段(電源スイッチ85a)が第2位置(ON位置)のまま、島電源スイッチがONからOFFに変位されたことによって電力の供給が断たれ、その後に島電源スイッチがOFFからONに変位されたことによって起動した場合には、当該遊技機は所定演出を実行可能な状態に設定されるので、島設備に設置されている他の遊技機と同一(又は略同一)のタイミングで所定演出を実行することが可能となる。
[特徴rR5]
特徴rR1から特徴rR4のいずれか一つに記載の遊技機であって、
複数の特典付与条件の中から一の特典付与条件を定める情報である所定情報(設定情報)を変更可能な所定情報変更手段と、
遊技球が入球可能な入球手段と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報を取得可能な特別情報取得手段と、
前記特別情報が前記所定情報に対応した前記特典付与条件を満たすか否かの判定である特典付与判定を実行可能な特典付与判定手段と、
前記特別情報が前記特典付与条件を満たすと判定された場合に遊技者に特典を付与する特典付与モード(開閉実行モード)を実行可能な特典付与手段と、
前記所定情報が変更されなかったことを示唆する演出である示唆演出(据え置き示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段と、
を備え、
前記処理実行手段は、前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第1位置であると判定され、かつ、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置であると判定された場合(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると主制御装置60及び音声発光制御装置90において判定された場合)に前記示唆演出実行手段による前記示唆演出の実行を不可能な状態に設定する(据え置き示唆演出実行許可フラグをOFFにする)手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
複数の遊技機が島設備に設置されており、当該島設備の島電源スイッチによって当該複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールにおいて、遊技機が個別の変位手段(電源スイッチ85a)の操作によって電力の供給が断たれたり電力の供給が開始された場合には、前日(または前営業日)から所定情報が変更されている可能性が高い。
本特徴によれば、処理実行手段は、第1判定手段によって変位手段が第1位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合に示唆演出実行手段による示唆演出の実行を不可能な状態に設定する手段を備えるので、第1判定手段によって変位手段が第1位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合)、すなわち、前回の電断の発生が変位手段(電源スイッチ85a)の操作によるものである場合には、次の起動後に当該遊技機において示唆演出が実行されることがない。したがって、実際には前日(または前営業日)から所定情報が変更されているにもかかわらず、当該遊技機において示唆演出が実行されてしまうことによって、遊技者が当該遊技機において所定情報が変更されずに据え置きされていると誤認してしまうといった事態の発生を抑制することができる。
<特徴rS群>
特徴rS群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第12実施形態の変形例13から抽出される。
[特徴rS1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
所定位置(原点位置)を含む所定範囲で移動可能な可動手段(演出用可動物99)と、
外部からの電力の供給が断たれた際の前記変位手段の位置を判定する第1判定手段と、
前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第2位置であると判定された場合に前記可動手段を前記所定位置(原点位置)以外の位置(最大位置)に移動させる手段と、
遊技機に電源が供給された場合の前記可動手段の位置を判定する第2判定手段と、
前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第1位置であると判定され、かつ、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置であると判定された場合は第1処理を実行し、前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第2位置であると判定され、かつ、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置ではないと判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第1位置であると判定され、かつ、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置ではないと判定された場合に、所定の報知処理(図649のステップSx4304b2の異常報知処理)を実行する報知手段と、
を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1判定手段によって変位手段が第2位置であると判定された場合に可動手段を所定位置以外の位置に移動させる手段を備えるので、外部からの電力の供給が断たれた際に変位手段が第1位置である場合には可動手段が所定位置に留まり、一方、外部からの電力の供給が断たれた際に変位手段が第2位置である場合には可動手段が所定位置以外の位置に移動する。したがって、遊技ホールの管理者等は、可動手段が所定位置であるか否かを目視で確認することによって、外部からの電力の供給が断たれた際の当該遊技機における変位手段の位置を容易に確認することができる。
そして、本特徴によれば、第1判定手段によって変位手段が第1位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合は第1処理を実行し、第1判定手段によって変位手段が第2位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置ではないと判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を、外部からの電力の供給が断たれた際の変位手段の位置に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の位置に応じた適切な処理を実行することができる。そして、本特徴によれば、外部からの電力の供給が断たれた際の変位手段の位置を、第1判定手段と、第2判定手段との二重系で判定するので、判定結果の信頼性を向上させることができる。
そして、本特徴によれば、第1判定手段によって変位手段が第1位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置ではないと判定された場合に、所定の報知処理を実行する報知手段を備えるので、遊技ホールの管理者等は、当該遊技機における第1判定手段と第2判定手段の判定結果が矛盾する異常な状態となっていること、例えば、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性があることに気付くことができる。そして、管理者等は、当該遊技機の稼動を一時中断して当該遊技機の検査等を行なうことができる。
<特徴rT群>
特徴rT群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第12実施形態の変形例13から抽出される。
[特徴rT1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
所定位置(原点位置)を含む所定範囲で移動可能な可動手段(演出用可動物99)と、
外部からの電力の供給が断たれた際の前記変位手段の位置を判定する第1判定手段と、
前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第2位置であると判定された場合に前記可動手段を前記所定位置(原点位置)以外の位置(最大位置)に移動させる手段と、
遊技機に電源が供給された場合の前記可動手段の位置を判定する第2判定手段と、
前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第1位置であると判定され、かつ、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置であると判定された場合は第1処理を実行し、前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第2位置であると判定され、かつ、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置ではないと判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第2位置であると判定され、かつ、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置であると判定された場合に、所定の報知処理(図649のステップSx4303b2の異常報知処理)を実行する報知手段と、
を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1判定手段によって変位手段が第2位置であると判定された場合に可動手段を所定位置以外の位置に移動させる手段を備えるので、外部からの電力の供給が断たれた際に変位手段が第1位置である場合には可動手段が所定位置に留まり、一方、外部からの電力の供給が断たれた際に変位手段が第2位置である場合には可動手段が所定位置以外の位置に移動する。したがって、遊技ホールの管理者等は、可動手段が所定位置であるか否かを目視で確認することによって、外部からの電力の供給が断たれた際の当該遊技機における変位手段の位置を容易に確認することができる。
そして、本特徴によれば、第1判定手段によって変位手段が第1位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合は第1処理を実行し、第1判定手段によって変位手段が第2位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置ではないと判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を、外部からの電力の供給が断たれた際の変位手段の位置に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の位置に応じた適切な処理を実行することができる。そして、本特徴によれば、外部からの電力の供給が断たれた際の変位手段の位置を、第1判定手段と、第2判定手段との二重系で判定するので、判定結果の信頼性を向上させることができる。
そして、本特徴によれば、報知手段は、第1判定手段によって変位手段が第2位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合に、所定の報知処理を実行する手段を備えるので、遊技ホールの管理者等は、当該遊技機における第1判定手段と第2判定手段の判定結果が矛盾する異常な状態となっていること、例えば、ゴト師等の不正な者によって当該遊技機に対して不正な操作や改造が施されている可能性があることに気付くことができる。そして、管理者等は、当該遊技機の稼動を一時中断して当該遊技機の検査等を行なうことができる。
<特徴rU群>
特徴rU群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第12実施形態の変形例13から抽出される。
[特徴rU1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
所定位置(原点位置)を含む所定範囲で移動可能な可動手段(演出用可動物99)と、
外部からの電力の供給が断たれた際の前記変位手段の位置を判定する第1判定手段と、
前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第2位置であると判定された場合に前記可動手段を前記所定位置(原点位置)以外の位置(最大位置)に移動させる手段と、
遊技機に電源が供給された場合の前記可動手段の位置を判定する第2判定手段と、
前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第1位置であると判定され、かつ、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置であると判定された場合は第1処理を実行し、前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第2位置であると判定され、かつ、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置ではないと判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
当該遊技機が起動してからの経過時間に基づいて所定演出(RTC演出)を実行可能な所定演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記処理実行手段は、前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第1位置であると判定され、かつ、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置であると判定された場合(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると主制御装置60及び音声発光制御装置90において判定された場合)に前記所定演出実行手段による前記所定演出の実行を不可能な状態に設定する(RTC演出実行許可フラグをOFFにする)手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1判定手段によって変位手段が第2位置であると判定された場合に可動手段を所定位置以外の位置に移動させる手段を備えるので、外部からの電力の供給が断たれた際に変位手段が第1位置である場合には可動手段が所定位置に留まり、一方、外部からの電力の供給が断たれた際に変位手段が第2位置である場合には可動手段が所定位置以外の位置に移動する。したがって、遊技ホールの管理者等は、可動手段が所定位置であるか否かを目視で確認することによって、外部からの電力の供給が断たれた際の当該遊技機における変位手段の位置を容易に確認することができる。
そして、本特徴によれば、第1判定手段によって変位手段が第1位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合は第1処理を実行し、第1判定手段によって変位手段が第2位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置ではないと判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を、外部からの電力の供給が断たれた際の変位手段の位置に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の位置に応じた適切な処理を実行することができる。そして、本特徴によれば、外部からの電力の供給が断たれた際の変位手段の位置を、第1判定手段と、第2判定手段との二重系で判定するので、判定結果の信頼性を向上させることができる。
また、本特徴によれば、当該遊技機が起動してからの経過時間(起動経過時間)に基づいて所定演出を実行可能な所定演出実行手段を備えるので、島設備に複数の遊技機が設置されている遊技ホールにおいて、当該島設備の島電源スイッチをONにすることによって当該複数の遊技機を一斉に(同時に)起動させた場合には、当該島設備に設置されている各遊技機における起動経過時間が同一となるので、一斉に(同時に)所定演出を開始させることが可能となる。
しかしながら、島電源スイッチをONにすることによって当該島設備に設置されている複数の遊技機を一斉に(同時に)起動させた後、例えば設定情報を変更させるなどの目的で一の遊技機の変位手段(電源スイッチ85a)を個別に第2位置(ON位置)から第1位置(OFF位置)に変位させて電力の供給を断ち、再度、当該変位手段(電源スイッチ85a)を第1位置(OFF位置)から第2位置(ON位置)に変位させて起動させた場合には、当該一の遊技機における起動経過時間が、当該島設備に設置されている他の遊技機における起動経過時間とずれてしまい、当該一の遊技機における所定演出の開始のタイミングが当該他の遊技機とずれてしまうといった課題が生じる。特に、設定情報の変更に要する時間は1分程度であるため、設定情報を変更させた当該一の遊技機は、当該他の遊技機に対して1分程度遅れて所定演出が開始されることになる。一般に、所定演出の時間は5分程度であるため、設定情報を変更させた当該一の遊技機における所定演出が、当該他の遊技機における所定演出に対してずれた状態で重複して実行されて干渉してしまい、遊技者に不快感を与えてしまうといった課題が生じる。
そこで、本特徴では、処理実行手段は、第1判定手段によって変位手段が第1位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合に所定演出実行手段による所定演出の実行を不可能な状態に設定する手段を備えるので、変位手段(電源スイッチ85a)が第2位置(ON位置)から第1位置(OFF位置)に変位されて電力の供給が断たれ、その後に変位手段(電源スイッチ85a)が第1位置(OFF位置)から第2位置(ON位置)に変位されて起動した場合には、当該遊技機は所定演出を実行不可能な状態に設定されることになる。この結果、変位手段(電源スイッチ85a)が操作されることによって起動した当該一の遊技機においては所定演出が実行されないので、当該一の遊技機における所定演出が、当該他の遊技機における所定演出に対してずれた状態で重複して実行されて干渉してしまうことを抑制することができ、遊技者に不快感を与えてしまうことを抑制することができる。
一方、遊技機の変位手段(電源スイッチ85a)が第2位置(ON位置)のまま、島電源スイッチがONからOFFに変位されたことによって電力の供給が断たれ、その後に島電源スイッチがOFFからONに変位されたことによって起動した場合には、当該遊技機は所定演出を実行可能な状態に設定されるので、島設備に設置されている他の遊技機と同一(又は略同一)のタイミングで所定演出を実行することが可能となる。
<特徴rV群>
特徴rV群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第12実施形態の変形例13から抽出される。
[特徴rV1]
第1位置(OFF位置)と第2位置(ON位置)に変位可能な変位手段(電源スイッチ85a)と、
所定位置(原点位置)を含む所定範囲で移動可能な可動手段(演出用可動物99)と、
外部からの電力の供給が断たれた際の前記変位手段の位置を判定する第1判定手段と、
前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第2位置であると判定された場合に前記可動手段を前記所定位置(原点位置)以外の位置(最大位置)に移動させる手段と、
遊技機に電源が供給された場合の前記可動手段の位置を判定する第2判定手段と、
前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第1位置であると判定され、かつ、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置であると判定された場合は第1処理を実行し、前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第2位置であると判定され、かつ、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置ではないと判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段と、
複数の特典付与条件の中から一の特典付与条件を定める情報である所定情報(設定情報)を変更可能な所定情報変更手段と、
遊技球が入球可能な入球手段と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報を取得可能な特別情報取得手段と、
前記特別情報が前記所定情報に対応した前記特典付与条件を満たすか否かの判定である特典付与判定を実行可能な特典付与判定手段と、
前記特別情報が前記特典付与条件を満たすと判定された場合に遊技者に特典を付与する特典付与モード(開閉実行モード)を実行可能な特典付与手段と、
前記所定情報が変更されなかったことを示唆する演出である示唆演出(据え置き示唆演出)を実行可能な示唆演出実行手段と、
を備える遊技機であって、
前記処理実行手段は、前記第1判定手段によって前記変位手段が前記第1位置であると判定され、かつ、前記第2判定手段によって前記可動手段が前記所定位置であると判定された場合(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると主制御装置60及び音声発光制御装置90において判定された場合)に前記示唆演出実行手段による前記示唆演出の実行を不可能な状態に設定する(据え置き示唆演出実行許可フラグをOFFにする)手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1判定手段によって変位手段が第2位置であると判定された場合に可動手段を所定位置以外の位置に移動させる手段を備えるので、外部からの電力の供給が断たれた際に変位手段が第1位置である場合には可動手段が所定位置に留まり、一方、外部からの電力の供給が断たれた際に変位手段が第2位置である場合には可動手段が所定位置以外の位置に移動する。したがって、遊技ホールの管理者等は、可動手段が所定位置であるか否かを目視で確認することによって、外部からの電力の供給が断たれた際の当該遊技機における変位手段の位置を容易に確認することができる。
そして、本特徴によれば、第1判定手段によって変位手段が第1位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合は第1処理を実行し、第1判定手段によって変位手段が第2位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置ではないと判定された場合は第2処理を実行する処理実行手段を備えるので、実行する処理の内容を、外部からの電力の供給が断たれた際の変位手段の位置に応じて切り替えることができる。この結果、変位手段の位置に応じた適切な処理を実行することができる。そして、本特徴によれば、外部からの電力の供給が断たれた際の変位手段の位置を、第1判定手段と、第2判定手段との二重系で判定するので、判定結果の信頼性を向上させることができる。
また、複数の遊技機が島設備に設置されており、当該島設備の島電源スイッチによって当該複数の遊技機に対して一斉に電力の供給の開始と停止を行なっている遊技ホールにおいて、遊技機が個別の変位手段(電源スイッチ85a)の操作によって電力の供給が断たれたり電力の供給が開始された場合には、前日(または前営業日)から所定情報が変更されている可能性が高い。
本特徴によれば、処理実行手段は、第1判定手段によって変位手段が第1位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合に示唆演出実行手段による示唆演出の実行を不可能な状態に設定する手段を備えるので、第1判定手段によって変位手段が第1位置であると判定され、かつ、第2判定手段によって可動手段が所定位置であると判定された場合(前回の電断時における電源スイッチ85aの状態がOFF状態であると判定された場合)、すなわち、前回の電断の発生が変位手段(電源スイッチ85a)の操作によるものである場合には、次の起動後に当該遊技機において示唆演出が実行されることがない。したがって、実際には前日(または前営業日)から所定情報が変更されているにもかかわらず、当該遊技機において示唆演出が実行されてしまうことによって、遊技者が当該遊技機において所定情報が変更されずに据え置きされていると誤認してしまうといった事態の発生を抑制することができる。
<特徴sA群>
特徴sA群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第13実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sA1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための第1通路(本線通路部210)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための通路であって、前記第1通路の途中から分岐する第2通路(第1分岐通路部220)と、
前記第2通路に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球手段(右側第1始動口44)と、
前記第1通路を流通した遊技球が入球可能な第2入球手段(第2始動口34)と、
前記第1入球手段と前記第2入球手段とを少なくとも含む複数の入球手段のそれぞれへの遊技球の入球を契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図675の遊技回制御処理)と、
を備える遊技機において、
前記第1通路における前記第2通路への分岐点に設けられ、前記第2通路への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2通路への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2通路への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2通路への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記第2通路における前記第1入球手段に遊技球が入球した場合に、前記判定モードを所定の確率でもって前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な判定モード切替手段(遊技球振分装置240、転落口252、主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図704の遊技球振分制御処理)と、
を備え、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第1制御モードから前記第2制御モードへの移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図684の第1変動停止処理)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sA1によれば、制御モードが第2制御モードである状態では、第1制御モードである状態よりも、遊技球が第2通路へ入球し易くなり、高い確率で遊技球が第1入球手段に入球する。但し、制御モードが第2制御モードである状態では、第1入球手段に遊技球が入球した場合に、判定モード切替手段によって、判定モードが所定の確率でもって第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることから、遊技者にとっては不利な状態となる可能性がある。そして、制御モードが第2制御モードである状態で、当該第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ切り替えられる。制御モードが第1制御モードである状態では、第1通路における第2通路への分岐点よりも下流側に遊技球は流通し易くなり、高い確率で遊技球が第2入球手段に入球する。この場合には、第2通路側のように、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることがないことから、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。
これらの結果、特徴sA1によれば、制御モードが第2制御モードである状態において、遊技者に対して、第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでの期間、判定モード切替手段によって判定モードが第2判定モードから不利な第1判定モードへ切り替えられないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、判定モード切替手段によって判定モードが第1判定モードへ切り替えられる前に、遊技回の実行回数が所定の回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、判定モード切替手段によって判定モードが第1判定モードへ切り替えられることなしに、遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合には、遊技者に対して、判定モードが第1判定モードへ切り替えられて不利な状態となるリスクなしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第13実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことで、制御モードが第2制御モードである状態において近いうちに第2入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が所定の条件を満たすことが訪れる期待感とを併せて付与することができる。このように、特徴sA1によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
従来のパチンコ機として、ループタイプのパチンコ機と、STタイプのパチンコ機とがある。ループタイプのパチンコ機は、高確率モードの状態が、次回、当たり抽選において大当たり当選するまで継続する機種である。STタイプのパチンコ機は、高確率モードの状態における遊技回数が制限されている機種である。ループタイプのパチンコ機では、当たり抽選において大当たり当選し、当選した大当たりの種別が通常大当たりとならないかといった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。一方、STタイプのパチンコ機では、制限回数までの間に大当たりに当選しないのではといった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。これらに対して、特徴sA1によれば、上述したように、緊迫感と共に、判定モード切替手段によって判定モードが第1判定モードへ切り替えられる前に、遊技回の実行回数が所定の回数に達して欲しいといった期待感を付与することができる。また、判定モード切替手段によって判定モードが第1判定モードへ切り替えられることなしに、遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、遊技者に対して、判定モードが第1判定モードへ切り替えられて不利な状態となるリスクなしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第13実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことで、制御モードが第2制御モードである状態において近いうちに第2入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が所定の条件を満たすことが訪れる期待感とを併せて付与することができる。こうした安堵感と期待感は、特徴sA1に特有の効果であり、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴sA2]
特徴sA1に記載の遊技機であって、
前記判定モード切替手段は、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための通路であって、前記第2通路の途中から分岐する第3通路(第2分岐通路部230)と、
前記第3通路を流通した遊技球が入球可能な第3入球手段(転落口252)と、
前記第3入球手段に遊技球が入球したことを契機として、前記判定モードを前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な判定モード制御手段と、
前記第2通路における前記第3通路への分岐点に設けられ、遊技球を前記第2通路における当該分岐点より下流側部分と前記第3通路との間で振り分ける遊技球振分手段(遊技球振分装置240)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sA2によれば、第3通路と遊技球振分手段とを含むハードウェア的な構成によって判定モード切替手段の一部を構成することができる。このため、遊技球振分手段が遊技球を振り分ける様子を外側から遊技者が視認可能な構成とすることで、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替わることによって不利益を被ってしまうのではないかといった緊迫感を、遊技者に付与することができる。その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sA3]
特徴sA2に記載の遊技機であって、
前記遊技球振分手段は、
前記第2通路における当該分岐点より下流側部分へ遊技球を振り分ける確率より、前記第3通路へ遊技球を振り分ける確率の方が低い
ことを特徴とする遊技機。
特徴sA3によれば、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替わる確率を比較的に低く設定することができる。このために、遊技者が不利益を被る確率を比較的に低くすることができる。
[特徴sA4]
特徴sA1から特徴sA3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
特典を付与する特典付与手段を備え、
前記特典付与手段は、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合に(大当たりに当選した場合に)、特典を付与する所定条件成立時特典付与手段と、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が特定の条件を満たす場合に(特殊小当たりに当選した場合に)、特典を付与する特定条件成立時特典付与手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第2制御モードであり、前記判定モードが前記第2判定モードである状態で、実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記特定の条件を満たす場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sA4によれば、制御モードが第2制御モードであり、判定モードが第2判定モードである状態において、制御モードが第1制御モードから第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に加えて、実行される遊技回に対応する特別情報が特定の条件を満たす場合にも、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ移行される。先に説明したように、制御モードが第1制御モードである状態では、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sA4によれば、先に説明した特別な状態へ移行する期待感を、遊技者に対していっそう付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sA5]
特徴sA1から特徴sA4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1通路の入球口の上方に設けられ、遊技球が入球可能な第4入球手段(スルーゲート35)を備え、
前記状態遷移手段は、
前記第4入球手段を通過したことを契機として、所定の抽選を行う手段と、
前記所定の抽選の結果が所定結果である場合に、前記補助手段の状態を前記第2の状態へ遷移させる手段と、
を備え、
前記制御モードが前記第2制御モードである場合に、前記第4入球手段(スルーゲート35)へ入球した遊技球は前記第1通路から前記第2通路へ流通するように構成されている
ことを特徴とする遊技機。
特徴sA5によれば、制御モードが第2制御モードである場合に、第4入球手段へ入球した遊技球は第1通路から第2通路へ流通するように構成されていることから、第1通路において第2通路への分岐点よりも下流側に遊技球が流通することがない。このために、制御モードが第2制御モードである場合に、第4入球手段へ入球した遊技球を必ず第1入球手段に入球させることができる。このために、第1入球手段へ遊技球を入球させる精度を高めることができる。
[特徴sA6]
特徴sA1から特徴sA5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1特別情報と、前記第2入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2特別情報と、を記憶する取得情報記憶手段を備え、
前記遊技回実行手段は、
前記第1特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第1特別情報遊技回と、前記第2特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第2特別情報遊技回と、を平行して実行する手段と、
前記第2特別情報遊技回の時間を第2遊技時間とした場合に、前記制御モードが前記第1制御モードであり、かつ前記判定モードが前記第1判定モードである状態における前記第2遊技時間を、前記制御モードが前記第1制御モードであり、かつ前記判定モードが前記第2判定モードである状態において前記第2遊技時間として設定され得る時間より長い時間に設定する手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sA6によれば、制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態、すなわち通常状態において、遊技者が第1通路の入球口に向かって遊技球を発射した場合に、第2入球手段に遊技球を入球させることができる。しかし、特徴sA6によれば、制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態における第2特別情報遊技回の時間が比較的に長い時間に設定されていることから、第2入球手段への遊技球の入球を契機とした判定手段による判定が短期間で繰り返し実行されることを抑制することができる。この結果、特徴sA6によれば、遊技者に対して制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態において、第2入球手段を狙って遊技球を発射させることを断念させることができる。
<特徴sB群>
特徴sB群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第13実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sB1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための第1通路(本線通路部210)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための通路であって、前記第1通路の途中から分岐する第2通路(第1分岐通路部220)と、
前記第2通路に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球手段(右側第1始動口44)と、
前記第1通路を流通した遊技球が入球可能な第2入球手段(第2始動口34)と、
前記第1入球手段と前記第2入球手段とを少なくとも含む複数の入球手段のそれぞれへの遊技球の入球を契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図675の遊技回制御処理)と、
を備える遊技機において、
前記第1通路における前記第2通路への分岐点に設けられ、前記第2通路への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2通路への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2通路への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2通路への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記第2通路における前記第1入球手段に遊技球が入球した場合に、前記判定モードを所定の確率でもって前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な判定モード切替手段(遊技球振分装置240、転落口252、主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図704の遊技球振分制御処理)と、
特典を付与する特典付与手段と、
を備え、
前記特典付与手段は、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合に(大当たりに当選した場合に)、特典を付与する所定条件成立時特典付与手段と、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が特定の条件を満たす場合に(特殊小当たりに当選した場合に)、特典を付与する特定条件成立時特典付与手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第2制御モードであり、前記判定モードが前記第2判定モードである状態で、実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記特定の条件を満たす場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sB1によれば、制御モードが第2制御モードである状態では、第1制御モードである状態よりも、遊技球が第2通路へ入球し易くなり、高い確率で遊技球が第1入球手段に入球する。但し、制御モードが第2制御モードである状態では、第1入球手段に遊技球が入球した場合に、判定モード切替手段によって、判定モードが所定の確率でもって第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることから、遊技者にとっては不利な状態となる可能性がある。そして、制御モードが第2制御モードであり、判定モードが第2判定モードである状態で、実行される遊技回に対応する特別情報が特定の条件を満たす場合に、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ切り替えられる。制御モードが第1制御モードである状態では、第1通路における第2通路への分岐点よりも下流側に遊技球は流通し易くなり、高い確率で遊技球が第2入球手段に入球する。この場合には、第2通路側のように、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることがないことから、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sB1によれば、制御モードが第2制御モードである状態において、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第13実施形態における無敵ゾーン)へ移行する期待感を、遊技者に対して付与することができる。その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴sB2]
特徴sB1に記載の遊技機であって、
前記判定モード切替手段は、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための通路であって、前記第2通路の途中から分岐する第3通路(第2分岐通路部230)と、
前記第3通路を流通した遊技球が入球可能な第3入球手段(転落口252)と、
前記第3入球手段に遊技球が入球したことを契機として、前記判定モードを前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な判定モード制御手段と、
前記第2通路における前記第3通路への分岐点に設けられ、遊技球を前記第2通路における当該分岐点より下流側部分と前記第3通路との間で振り分ける遊技球振分手段(遊技球振分装置240)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sB2によれば、第3通路と遊技球振分手段とを含むハードウェア的な構成によって判定モード切替手段の一部を構成することができる。このため、遊技球振分手段が遊技球を振り分ける様子を外側から遊技者が視認可能な構成とすることで、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替わることによって不利益を被ってしまうのではないかといった緊迫感を、遊技者に付与することができる。その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sB3]
特徴sB2に記載の遊技機であって、
前記遊技球振分手段は、
前記第2通路における当該分岐点より下流側部分へ遊技球を振り分ける確率より、前記第3通路へ遊技球を振り分ける確率の方が低い
ことを特徴とする遊技機。
特徴sB3によれば、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替わる確率を比較的に低く設定することができる。このために、遊技者が不利益を被る確率を比較的に低くすることができる。
[特徴sB4]
特徴sB1から特徴sB3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第1制御モードから前記第2制御モードへの移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図684の第1変動停止処理)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sB4によれば、制御モードが第2制御モードであり、判定モードが第2判定モードである状態で、実行される遊技回に対応する特別情報が特定の条件を満たす場合に加えて、制御モードが第1制御モードから第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合にも、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ移行される。先に説明したように、制御モードが第1制御モードである状態では、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sB4によれば、先に説明した特別な状態へ移行する期待感を、遊技者に対していっそう付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sB5]
特徴sB1から特徴sB4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1通路の入球口の上方に設けられ、遊技球が入球可能な第4入球手段(スルーゲート35)を備え、
前記状態遷移手段は、
前記第4入球手段を通過したことを契機として、所定の抽選を行う手段と、
前記所定の抽選の結果が所定結果である場合に、前記補助手段の状態を前記第2の状態へ遷移させる手段と、
を備え、
前記制御モードが前記第2制御モードである場合に、前記第4入球手段(スルーゲート35)へ入球した遊技球は前記第1通路から前記第2通路へ流通するように構成されている
ことを特徴とする遊技機。
特徴sB5によれば、制御モードが第2制御モードである場合に、第4入球手段へ入球した遊技球は第1通路から第2通路へ流通するように構成されていることから、第1通路において第2通路への分岐点よりも下流側に遊技球が流通することがない。このために、制御モードが第2制御モードである場合に、第4入球手段へ入球した遊技球を必ず第1入球手段に入球させることができる。このために、第1入球手段へ遊技球を入球させる精度を高めることができる。
[特徴sB6]
特徴sB1から特徴sB5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1特別情報と、前記第2入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2特別情報と、を記憶する取得情報記憶手段を備え、
前記遊技回実行手段は、
前記第1特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第1特別情報遊技回と、前記第2特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第2特別情報遊技回と、を平行して実行する手段と、
前記第2特別情報遊技回の時間を第2遊技時間とした場合に、前記制御モードが前記第1制御モードであり、かつ前記判定モードが前記第1判定モードである状態における前記第2遊技時間を、前記制御モードが前記第1制御モードであり、かつ前記判定モードが前記第2判定モードである状態において前記第2遊技時間として設定され得る時間より長い時間に設定する手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sB6によれば、制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態、すなわち通常状態において、遊技者が第1通路の入球口に向かって遊技球を発射した場合に、第2入球手段に遊技球を入球させることができる。しかし、特徴sB6によれば、制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態における第2特別情報遊技回の時間が比較的に長い時間に設定されていることから、第2入球手段への遊技球の入球を契機とした判定手段による判定が短期間で繰り返し実行されることを抑制することができる。この結果、特徴sB6によれば、遊技者に対して制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態において、第2入球手段を狙って遊技球を発射させることを断念させることができる。
<特徴sC群>
特徴sC群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第13実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sC1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための第1通路(本線通路部210)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための通路であって、前記第1通路の途中から分岐する第2通路(第1分岐通路部220)と、
前記第2通路に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球手段(右側第1始動口44)と、
前記第1通路を流通した遊技球が入球可能な第2入球手段(第2始動口34)と、
前記第1入球手段と前記第2入球手段とを少なくとも含む複数の入球手段のそれぞれへの遊技球の入球を契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図675の遊技回制御処理)と、
を備える遊技機において、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための通路であって、前記第2通路の途中から分岐する第3通路(第2分岐通路部230)と、
前記第3通路を流通した遊技球が入球可能な第3入球手段(転落口252)と、
前記第1通路における前記第2通路への分岐点に設けられ、前記第2通路への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2通路への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2通路への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2通路への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記第3入球手段に遊技球が入球したことを契機として、前記判定モードを前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な判定モード制御手段と、
前記第2通路における前記第3通路への分岐点に設けられ、遊技球を前記第2通路における当該分岐点より下流側部分と前記第3通路との間で振り分ける遊技球振分手段(遊技球振分装置240)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sC1によれば、制御モードが第2制御モードである状態では、第1制御モードである状態よりも、遊技球が第2通路へ入球し易くなり、高い確率で遊技球が第1入球手段に入球する。但し、第1入球手段に入球した遊技球は、その後、遊技球振分装置によって第2通路から第3通路に振り分けられ、第3入球手段へ入球する可能性がある。第3入球手段に遊技球が入球した場合には、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられて、遊技者にとっては不利な状態となる。すなわち、制御モードが第2制御モードである状態では、遊技者にとって不利な状態となり得る。一方、制御モードが第1制御モードである状態では、第1通路における第2通路への分岐点よりも下流側に遊技球は流通し易くなり、高い確率で遊技球が第2入球手段に入球する。この場合には、第2通路側のような第3入球手段に相当する構成がないことから、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられて遊技者にとって不利な状態となることはない。このために、特徴sC1によれば、制御モードが第1制御モードと第2制御モードとのいずれにあるかを制御することによって、遊技者にとって有利な状態と不利な状態とを切り替えることが可能となる。したがって、期待感や緊迫感を遊技者に対して付与することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴sC1によれば、遊技球振分手段が遊技球を振り分ける様子を外側から遊技者が視認可能な構成とすることで、第3入球手段に遊技球が入球して判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替わることによって不利益を被ってしまうのではないかといった緊迫感を、遊技者に付与することができる。その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sC2]
特徴sC1に記載の遊技機であって、
前記遊技球振分手段は、
前記第2通路における当該分岐点より下流側部分へ遊技球を振り分ける確率より、前記第3通路へ遊技球を振り分ける確率の方が低い
ことを特徴とする遊技機。
特徴sC2によれば、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替わる確率を比較的に低く設定することができる。このために、遊技者が不利な状態となる確率を比較的に低くすることができる。
[特徴sC3]
特徴sC1または特徴sC2に記載の遊技機であって、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第1制御モードから前記第2制御モードへの移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図684の第1変動停止処理)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sC3によれば、制御モードが第1制御モードから第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ移行される。制御モードが第1制御モードである場合には、先に説明したように第3入球手段への入球の可能性がないことから、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられて遊技者にとって不利な状態となることがなく、その上で、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sC3によれば、制御モードが第2制御モードである状態において、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第13実施形態における無敵ゾーン)へ移行する期待感を、遊技者に対して付与することができる。その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sC4]
特徴sC1から特徴sC3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
特典を付与する特典付与手段を備え、
前記特典付与手段は、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合に(大当たりに当選した場合に)、特典を付与する所定条件成立時特典付与手段と、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が特定の条件を満たす場合に(特殊小当たりに当選した場合に)、特典を付与する特定条件成立時特典付与手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第2制御モードであり、前記判定モードが前記第2判定モードである状態で、実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記特定の条件を満たす場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sC4によれば、制御モードが第2制御モードであり、判定モードが第2判定モードである状態において、実行される遊技回に対応する特別情報が特定の条件を満たす場合に、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ移行される。制御モードが第1制御モードである場合には、先に説明したように第3入球手段への入球の可能性がないことから、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられて遊技者にとって不利な状態となることがなく、その上で、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sC4によれば、制御モードが第2制御モードである状態において、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第13実施形態における無敵ゾーン)へ移行する期待感を、遊技者に対して付与することができる。その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sC5]
特徴sC1から特徴sC4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1通路の入球口の上方に設けられ、遊技球が入球可能な第4入球手段(スルーゲート35)を備え、
前記状態遷移手段は、
前記第4入球手段を通過したことを契機として、所定の抽選を行う手段と、
前記所定の抽選の結果が所定結果である場合に、前記補助手段の状態を前記第2の状態へ遷移させる手段と、
を備え、
前記制御モードが前記第2制御モードである場合に、前記第4入球手段(スルーゲート35)へ入球した遊技球は前記第1通路から前記第2通路へ流通するように構成されている
ことを特徴とする遊技機。
特徴sC5によれば、制御モードが第2制御モードである場合に、第4入球手段へ入球した遊技球は第1通路から第2通路へ流通するように構成されていることから、第1通路において第2通路への分岐点よりも下流側に遊技球が流通することがない。このために、制御モードが第2制御モードである場合に、第4入球手段へ入球した遊技球を必ず第1入球手段に入球させることができる。このために、第1入球手段へ遊技球を入球させる精度を高めることができる。
[特徴sC6]
特徴sC1から特徴sC5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1特別情報と、前記第2入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2特別情報と、を記憶する取得情報記憶手段を備え、
前記遊技回実行手段は、
前記第1特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第1特別情報遊技回と、前記第2特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第2特別情報遊技回と、を平行して実行する手段と、
前記第2特別情報遊技回の時間を第2遊技時間とした場合に、前記制御モードが前記第1制御モードであり、かつ前記判定モードが前記第1判定モードである状態における前記第2遊技時間を、前記制御モードが前記第1制御モードであり、かつ前記判定モードが前記第2判定モードである状態において前記第2遊技時間として設定され得る時間より長い時間に設定する手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sC6によれば、制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態、すなわち通常状態において、遊技者が第1通路の入球口に向かって遊技球を発射した場合に、第2入球手段に遊技球を入球させることができる。しかし、特徴sC6によれば、制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態における第2特別情報遊技回の時間が比較的に長い時間に設定されていることから、第2入球手段への遊技球の入球を契機とした判定手段による判定が短期間で繰り返し実行されることを抑制することができる。この結果、特徴sC6によれば、遊技者に対して制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態において、第2入球手段を狙って遊技球を発射させることを断念させることができる。
<特徴sD群>
特徴sD群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第13実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sD1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための第1通路(本線通路部210)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための通路であって、前記第1通路の途中から分岐する第2通路(第1分岐通路部220)と、
前記第2通路に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球手段(右側第1始動口44)と、
前記第1通路を流通した遊技球が入球可能な第2入球手段(第2始動口34)と、
前記第1入球手段と前記第2入球手段とを少なくとも含む複数の入球手段のそれぞれへの遊技球の入球を契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図675の遊技回制御処理)と、
を備える遊技機において、
前記第1通路における前記第2通路への分岐点に設けられ、前記第2通路への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2通路への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2通路への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2通路への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記第2通路における前記第1入球手段に遊技球が入球した場合に、前記判定モードを所定の確率でもって前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な判定モード切替手段(遊技球振分装置240、転落口252、主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図704の遊技球振分制御処理)と、
前記第1通路の入球口の上方に設けられ、遊技球が入球可能な第4入球手段(スルーゲート35)と、
を備え、
前記状態遷移手段は、
前記第4入球手段を通過したことを契機として、所定の抽選を行う手段と、
前記所定の抽選の結果が所定結果である場合に、前記補助手段の状態を前記第2の状態へ遷移させる手段と、
を備え、
前記制御モードが前記第2制御モードである場合に、前記第4入球手段へ入球した遊技球は前記第1通路から前記第2通路へ流通するように構成されている
ことを特徴とする遊技機。
特徴sD1によれば、制御モードが第2制御モードである場合に、第4入球手段へ入球した遊技球は第1通路から第2通路へ流通するように構成されていることから、第1通路において第2通路への分岐点よりも下流側に遊技球が流通することがない。このために、制御モードが第2制御モードである場合に、第4入球手段へ入球した遊技球を必ず第1入球手段に入球させることができる。このために、第1入球手段へ遊技球を入球させる精度を高めることができる。
また、特徴sD1によれば、制御モードが第2制御モードである状態では、遊技球が第1入球手段に必ず入球するが、判定モード切替手段によって、判定モードが所定の確率でもって第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることから、遊技者にとっては不利な状態となる可能性がある。一方、制御モードが第1制御モードである状態では、第1通路における第2通路への分岐点よりも下流側に遊技球は流通し易くなり、高い確率で遊技球が第2入球手段に入球する。この場合には、第2通路側のように、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることがないことから、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sD1によれば、制御モードが第2制御モードである状態において、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第13実施形態における無敵ゾーン)へ移行する期待感を、遊技者に対して付与することができる。その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴sD2]
特徴sD1に記載の遊技機であって、
前記判定モード切替手段は、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための通路であって、前記第2通路の途中から分岐する第3通路(第2分岐通路部230)と、
前記第3通路を流通した遊技球が入球可能な第3入球手段(転落口252)と、
前記第3入球手段に遊技球が入球したことを契機として、前記判定モードを前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な判定モード制御手段と、
前記第2通路における前記第3通路への分岐点に設けられ、遊技球を前記第2通路における当該分岐点より下流側部分と前記第3通路との間で振り分ける遊技球振分手段(遊技球振分装置240)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sD2によれば、第3通路と遊技球振分手段とを含むハードウェア的な構成によって判定モード切替手段の一部を構成することができる。このため、遊技球振分手段が遊技球を振り分ける様子を外側から遊技者が視認可能な構成とすることで、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替わることによって不利益を被ってしまうのではないかといった緊迫感を、遊技者に付与することができる。その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sD3]
特徴sD2に記載の遊技機であって、
前記遊技球振分手段は、
前記第2通路における当該分岐点より下流側部分へ遊技球を振り分ける確率より、前記第3通路へ遊技球を振り分ける確率の方が低い
ことを特徴とする遊技機。
特徴sD3によれば、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替わる確率を比較的に低く設定することができる。このために、遊技者が不利益を被る確率を比較的に低くすることができる。
[特徴sD4]
特徴sD1から特徴sD3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第1制御モードから前記第2制御モードへの移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図684の第1変動停止処理)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sD4によれば、制御モードが第1制御モードから第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ移行される。先に説明したように、制御モードが第1制御モードである状態では、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sD4によれば、先に説明した特別な状態へ移行する期待感を、遊技者に対していっそう付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sD5]
特徴sD1から特徴sD4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
特典を付与する特典付与手段を備え、
前記特典付与手段は、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合に(大当たりに当選した場合に)、特典を付与する所定条件成立時特典付与手段と、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が特定の条件を満たす場合に(特殊小当たりに当選した場合に)、特典を付与する特定条件成立時特典付与手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第2制御モードであり、前記判定モードが前記第2判定モードである状態で、実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記特定の条件を満たす場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sD5によれば、制御モードが第2制御モードであり、判定モードが第2判定モードである状態において、実行される遊技回に対応する特別情報が特定の条件を満たす場合に、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ移行される。先に説明したように、制御モードが第1制御モードである状態では、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sD5によれば、先に説明した特別な状態へ移行する期待感を、遊技者に対していっそう付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sD6]
特徴sD1から特徴sD5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1特別情報と、前記第2入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2特別情報と、を記憶する取得情報記憶手段を備え、
前記遊技回実行手段は、
前記第1特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第1特別情報遊技回と、前記第2特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第2特別情報遊技回と、を平行して実行する手段と、
前記第2特別情報遊技回の時間を第2遊技時間とした場合に、前記制御モードが前記第1制御モードであり、かつ前記判定モードが前記第1判定モードである状態における前記第2遊技時間を、前記制御モードが前記第1制御モードであり、かつ前記判定モードが前記第2判定モードである状態において前記第2遊技時間として設定され得る時間より長い時間に設定する手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sD6によれば、制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態、すなわち通常状態において、遊技者が第1通路の入球口に向かって遊技球を発射した場合に、第2入球手段に遊技球を入球させることができる。しかし、特徴sD6によれば、制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態における第2特別情報遊技回の時間が比較的に長い時間に設定されていることから、第2入球手段への遊技球の入球を契機とした判定手段による判定が短期間で繰り返し実行されることを抑制することができる。この結果、特徴sD6によれば、遊技者に対して制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態において、第2入球手段を狙って遊技球を発射させることを断念させることができる。
<特徴sE群>
特徴sE群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第13実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sE1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための第1通路(本線通路部210)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための通路であって、前記第1通路の途中から分岐する第2通路(第1分岐通路部220)と、
前記第2通路に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球手段(右側第1始動口44)と、
前記第1通路を流通した遊技球が入球可能な第2入球手段(第2始動口34)と、
前記第1入球手段と前記第2入球手段とを少なくとも含む複数の入球手段のそれぞれへの遊技球の入球を契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図675の遊技回制御処理)と、
を備える遊技機において、
前記第1通路における前記第2通路への分岐点に設けられ、前記第2通路への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2通路への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2通路への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2通路への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記第2通路における前記第1入球手段に遊技球が入球した場合に、前記判定モードを所定の確率でもって前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な判定モード切替手段(遊技球振分装置240、転落口252、主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図704の遊技球振分制御処理)と、
前記第1入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1特別情報と、前記第2入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2特別情報と、を記憶する取得情報記憶手段と、
を備え、
前記制御手段は、
特定条件が成立した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図684の第1変動停止処理)を備え、
前記遊技回実行手段は、
前記第1特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第1特別情報遊技回と、前記第2特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第2特別情報遊技回と、を平行して実行する手段と、
前記第2特別情報遊技回の時間を第2遊技時間とした場合に、前記制御モードが前記第1制御モードであり、かつ前記判定モードが前記第1判定モードである状態における前記第2遊技時間を、前記制御モードが前記第1制御モードであり、かつ前記判定モードが前記第2判定モードである状態において前記第2遊技時間として設定され得る時間より長い時間に設定する手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sE1によれば、制御モードが第2制御モードである状態では、第1制御モードである状態よりも、遊技球が第2通路へ入球し易くなり、高い確率で遊技球が第1入球手段に入球する。但し、制御モードが第2制御モードである状態では、第1入球手段に遊技球が入球した場合に、判定モード切替手段によって、判定モードが所定の確率でもって第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることから、遊技者にとっては不利な状態となる可能性がある。そして、特定条件が成立した場合に、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ切り替えられる。制御モードが第1制御モードである状態では、第1通路における第2通路への分岐点よりも下流側に遊技球は流通し易くなり、高い確率で遊技球が第2入球手段に入球する。この場合には、第2通路側のように、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることがないことから、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sE1によれば、制御モードが第2制御モードである状態において、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことのできる状態へ移行する期待感を、遊技者に対して付与することができる。その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴sE1によれば、制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態、すなわち通常状態において、遊技者が第1通路の入球口に向かって遊技球を発射した場合に、第2入球手段に遊技球を入球させることができる。しかし、特徴sE1によれば、制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態における第2特別情報遊技回の時間が比較的に長い時間に設定されていることから、第2入球手段への遊技球の入球を契機とした判定手段による判定が短期間で繰り返し実行されることを抑制することができる。この結果、特徴sE1によれば、遊技者に対して制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態において、第2入球手段を狙って遊技球を発射させることを断念させることができる。
[特徴sE2]
特徴sE1に記載の遊技機であって、
前記判定モード切替手段は、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための通路であって、前記第2通路の途中から分岐する第3通路(第2分岐通路部230)と、
前記第3通路を流通した遊技球が入球可能な第3入球手段(転落口252)と、
前記第3入球手段に遊技球が入球したことを契機として、前記判定モードを前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な判定モード制御手段と、
前記第2通路における前記第3通路への分岐点に設けられ、遊技球を前記第2通路における当該分岐点より下流側部分と前記第3通路との間で振り分ける遊技球振分手段(遊技球振分装置240)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sE2によれば、第3通路と遊技球振分手段とを含むハードウェア的な構成によって判定モード切替手段の一部を構成することができる。このため、遊技球振分手段が遊技球を振り分ける様子を外側から遊技者が視認可能な構成とすることで、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替わることによって不利益を被ってしまうのではないかといった緊迫感を、遊技者に付与することができる。その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sE3]
特徴sE2に記載の遊技機であって、
前記遊技球振分手段は、
前記第2通路における当該分岐点より下流側部分へ遊技球を振り分ける確率より、前記第3通路へ遊技球を振り分ける確率の方が低い
ことを特徴とする遊技機。
特徴sE3によれば、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替わる確率を比較的に低く設定することができる。このために、遊技者が不利益を被る確率を比較的に低くすることができる。
[特徴sE4]
特徴sE1から特徴sE3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第1制御モードから前記第2制御モードへの移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図684の第1変動停止処理)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sE4によれば、制御モードが第1制御モードから第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ移行される。先に説明したように、制御モードが第1制御モードである状態では、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sE4によれば、先に説明した特別な状態へ移行する期待感を、遊技者に対していっそう付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sE5]
特徴sE1から特徴sE4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
特典を付与する特典付与手段を備え、
前記特典付与手段は、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合に(大当たりに当選した場合に)、特典を付与する所定条件成立時特典付与手段と、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が特定の条件を満たす場合に(特殊小当たりに当選した場合に)、特典を付与する特定条件成立時特典付与手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第2制御モードであり、前記判定モードが前記第2判定モードである状態で、実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記特定の条件を満たす場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sE5によれば、制御モードが第2制御モードであり、判定モードが第2判定モードである状態において、実行される遊技回に対応する特別情報が特定の条件を満たす場合に、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことのできる状態へ移行する期待感を、遊技者に対して付与することができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sE6]
特徴sE1から特徴sE5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1通路の入球口の上方に設けられ、遊技球が入球可能な第4入球手段(スルーゲート35)を備え、
前記状態遷移手段は、
前記第4入球手段を通過したことを契機として、所定の抽選を行う手段と、
前記所定の抽選の結果が所定結果である場合に、前記補助手段の状態を前記第2の状態へ遷移させる手段と、
を備え、
前記制御モードが前記第2制御モードである場合に、前記第4入球手段(スルーゲート35)へ入球した遊技球は前記第1通路から前記第2通路へ流通するように構成されている
ことを特徴とする遊技機。
特徴sE6によれば、制御モードが第2制御モードである場合に、第4入球手段へ入球した遊技球は第1通路から第2通路へ流通するように構成されていることから、第1通路において第2通路への分岐点よりも下流側に遊技球が流通することがない。このために、制御モードが第2制御モードである場合に、第4入球手段へ入球した遊技球を必ず第1入球手段に入球させることができる。このために、第1入球手段へ遊技球を入球させる精度を高めることができる。
<特徴sF群>
特徴sF群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第13実施形態から抽出される。
[特徴sF1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球手段(右側第1始動口44)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な第2入球手段(第2始動口34)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な第3入球手段(転落口252)と、
前記第1入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第1入球手段への遊技球の入球を不可能または困難にする状態と、前記第1入球手段への遊技球の入球を可能または容易にする状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第1入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記第1入球手段と前記第2入球手段とを少なくとも含む複数の入球手段のそれぞれへの遊技球の入球を契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図675の遊技回制御処理)と、
前記第3入球手段に遊技球が入球した場合に、前記判定モードを前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な判定モード切替手段(転落口252、主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図673の転落口の入球処理)と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、前記制御モードが前記第2制御モードである第2判定第2制御状態(高確高サポ状態)において、前記第2入球手段への遊技球の入球が不可能または困難であり、かつ、前記第3入球手段への遊技球の入球が可能または容易となり、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、前記制御モードが前記第1制御モードである第2判定第1制御状態(高確低サポ状態)において、前記第2入球手段への遊技球の入球が可能または容易であり、かつ、前記第3入球手段への遊技球の入球が不可能または困難となる、
ことを特徴とする遊技機。
特徴sF1によれば、判定モードが第2判定モードであり、制御モードが第2制御モードである第2判定第2制御状態では、補助手段の状態が第1入球手段への遊技球の入球を可能または容易にする状態であることから、遊技回を実行する契機となり得る第1入球手段への遊技球の入球が容易である。但し、第2判定第2制御状態では、第3入球手段への遊技球の入球が可能または容易であることから、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられ、遊技者にとっては不利な状態となる可能性がある。一方、判定モードが第2判定モードであり、制御モードが第1制御モードである第2判定第1制御状態では、遊技回を実行する契機となり得る第2入球手段への遊技球の入球が容易でありながら、第3入球手段への遊技球の入球が不可能または困難であることから、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられて遊技者にとっては不利な状態となる可能性はない。したがって、特徴sF1によれば、第2判定第2制御状態において、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる第2判定第1制御状態(例えば、第13実施形態における無敵ゾーン)へ移行する期待感を、遊技者に対して付与することができる。その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴sF2]
特徴sF1に記載の遊技機であって、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第1制御モードから前記第2制御モードへの移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図684の第1変動停止処理)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sF2によれば、制御モードが第1制御モードから第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ移行される。このため、第2判定第2制御状態において、制御モードが第1制御モードから第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、第2判定第1制御状態への移行がなされる。第2判定第1制御状態は、先に説明したように、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、制御モードが第1制御モードから第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達することへの期待感を遊技者に対して付与することができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sF3]
特徴sF1または特徴sF2に記載の遊技機であって、
特典を付与する特典付与手段を備え、
前記特典付与手段は、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合に(大当たりに当選した場合に)、特典を付与する所定条件成立時特典付与手段と、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が特定の条件を満たす場合に(特殊小当たりに当選した場合に)、特典を付与する特定条件成立時特典付与手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記第2判定第2制御状態で、実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記特定の条件を満たす場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sF3によれば、第2判定第2制御状態において、実行される遊技回に対応する特別情報が特定の条件を満たす場合に、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ移行、すなわち、第2判定第1制御状態への移行がなされる。第2判定第1制御状態は、先に説明したように、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、実行される遊技回に対応する特別情報が特定の条件を満たすことへの期待感を遊技者に対して付与することができ、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sF4]
特徴sF1から特徴sF3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1特別情報と、前記第2入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2特別情報と、を記憶する取得情報記憶手段を備え、
前記遊技回実行手段は、
前記第1特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第1特別情報遊技回と、前記第2特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第2特別情報遊技回と、を平行して実行する手段と、
前記第2特別情報遊技回の時間を第2遊技時間とした場合に、前記判定モードが前記第1判定モードであり、前記制御モードが前記第1制御モードである状態における前記第2遊技時間を、前記第2判定第1制御状態において前記第2遊技時間として設定され得る時間より長い時間に設定する手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sF4によれば、制御モードが第1制御モードであり、かつ判定モードが第1判定モードである状態、すなわち通常状態において、遊技者が第1通路の入球口に向かって遊技球を発射した場合に、第2入球手段に遊技球を入球させることができる。しかし、特徴sF4によれば、判定モードが第1判定モードであり、制御モードが第1制御モードである通常状態における第2特別情報遊技回の時間が比較的に長い時間に設定されていることから、第2入球手段への遊技球の入球を契機とした判定手段による判定が短期間で繰り返し実行されることを抑制することができる。この結果、特徴sF4によれば、遊技者に対して通常状態において、第2入球手段を狙って遊技球を発射させることを断念させることができる。
<特徴sG群>
特徴sG群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第13実施形態から抽出される。
[特徴sG1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球手段(右側第1始動口44)と、
前記第1入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第1入球手段への遊技球の入球を不可能または困難にする状態と、前記第1入球手段への遊技球の入球を可能または容易にする状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第1入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記流通領域に設けられ、前記補助手段によって前記第1入球手段への入球が拒否された遊技球が入球可能な第2入球手段(第2始動口34)と、
前記第1入球手段と前記第2入球手段とを少なくとも含む複数の入球手段のそれぞれへの遊技球の入球を契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図675の遊技回制御処理)と、
を備える遊技機において、
前記第1入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1特別情報と、前記第2入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2特別情報と、を記憶する取得情報記憶手段を備え、
前記遊技回実行手段は、
前記第1特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第1特別情報遊技回と、前記第2特別情報に対する前記判定手段による判定の結果を報知するための遊技回である第2特別情報遊技回と、を平行して実行する平行実行手段と、
前記第2特別情報遊技回の時間を第2遊技時間とした場合に、前記制御モードが前記第2制御モードである状態における前記第2遊技時間を、前記判定モードが前記第2判定モードであり、前記制御モードが前記第1制御モードである第2判定第1制御状態(高確低サポ状態)において前記第2遊技時間として設定され得る時間より長い時間に設定する第2遊技時間設定手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sG1によれば、制御モードが第2制御モードである状態では、補助手段の状態が第1入球手段への遊技球の入球を可能または容易にする状態であることから、第2入球手段への遊技球の入球は不可能または困難となる。しかしながら、制御モードが第1制御モードである状態で、第2入球手段に遊技球が入球したことによって取得された第2特別情報が取得情報記憶手段に保留され、第1制御モードである状態から移行した第2制御モードである状態において、その保留された第2特別情報に基づいて判定手段による判定が実行されることが起こり得る。第2特別情報に基づく判定手段による判定は、一般に第2特別情報に基づく判定手段による判定よりも遊技者にとって有利性が高いことから、保留された第2特別情報に基づいて判定手段による判定が連続して行われた場合、遊技者にとって過度に有利な状態となる。これに対して、特徴sG1によれば、第2特別情報遊技回の時間を第2遊技時間とした場合に、制御モードが第2制御モードである状態における第2遊技時間が、第2判定第1制御状態において第2遊技時間として設定され得る時間より長い時間に設定されることから、取得情報記憶手段に保留された第2特別情報が短期間で繰り返し消化されることを抑制することができ、遊技者に過度に有利な状態となることを抑制することができる。
[特徴sG2]
特徴sG1に記載の遊技機であって、
前記第2遊技時間設定手段は、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、前記制御モードが前記第2制御モードである第2判定第2制御状態における前記第2遊技時間を、前記第2判定第1制御状態において前記第2遊技時間として設定され得る時間より長い時間に設定する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sG2によれば、第2判定第2制御状態における第2遊技時間が、第2判定第1制御状態において第2遊技時間として設定され得る時間より長い時間に設定される。このため、第2判定第2制御状態となる前の遊技状態で、第2入球手段に遊技球が入球したことによって取得された第2特別情報が取得情報記憶手段に保留され、移行後の第2判定第2制御状態において、その保留された第2特別情報に基づいて判定手段による判定が実行されることが起こり得る。これに対して、特徴sG2によれば、第2判定第2制御状態における第2遊技時間が、第2判定第1制御状態において第2遊技時間として設定され得る時間より長い時間に設定されることから、取得情報記憶手段に保留された第2特別情報が短期間で繰り返し消化されることを抑制することができ、遊技者に過度に有利な状態となることを抑制することができる。
[特徴sG3]
特徴sG1または特徴sG2に記載の遊技機であって、
前記第2遊技時間設定手段は、
前記判定モードが前記第1判定モードであり、前記制御モードが前記第1制御モードである第1判定第1制御状態における前記第2遊技時間を、前記第2判定第1制御状態において前記第2遊技時間として設定され得る時間より長い時間に設定する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sG3によれば、判定モードが第1判定モードであり、制御モードが第1制御モードである第1判定第1制御状態において、遊技者が第1入球口に向かって遊技球を発射した場合に、第2入球手段に遊技球を入球させることができる。しかし、特徴sG3によれば、判定モードが第1判定モードであり、制御モードが第1制御モードである状態における第2特別情報遊技回の時間が比較的に長い時間に設定されていることから、第2入球手段への遊技球の入球を契機とした判定手段による判定が短期間で繰り返し実行されることを抑制することができる。この結果、特徴sG3によれば、第1判定第1制御状態において、第2入球手段を狙って遊技球を発射させることを断念させることができる。
<特徴sH群>
特徴sH群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第13実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sH1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球手段(スルーゲート35)と、
前記流通領域に設けられ、前記第1入球手段より下方に位置し、遊技球が入球可能な第2入球手段(右側第1始動口44)と、
前記流通領域に設けられ、前記第2入球手段より下方に位置し、遊技球が入球可能な第3入球手段(始動口ユニット内アウト口251)と、
前記流通領域に設けられ、前記第1入球手段より下方に位置し、遊技球が入球可能な第4入球手段(第2始動口34)と、
を備える遊技機において、
特定の遊技状態である第1遊技状態(高確高サポ状態)において、前記第1入球手段に連続して入球した複数の遊技球のそれぞれが、前記第2入球手段と前記第3入球手段の双方に入球した場合に、前記複数の遊技球に続いて前記第1入球手段へ入球した1または複数の遊技球が前記第4入球手段へ入球可能な第2遊技状態(高確低サポ状態)へ移行する遊技状態移行手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sH1によれば、特定の遊技状態である第1遊技状態において、前記第1入球手段に入球した複数の遊技球のそれぞれが、前記第2入球手段と前記第3入球手段の双方に入球した場合(50個の遊技球が右側第1始動口44と始動口ユニット内アウト口251との双方に入球して、遊技回が50回実行された場合)に、遊技状態が第1遊技状態から第2遊技状態へ移行する。第2遊技状態では、第1遊技状態において第1入球手段に連続して入球した複数の遊技球に続いて第1入球手段へ入球した1または複数の遊技球が第4入球手段へ入球可能な状態である。このため、第1遊技状態において、第1入球手段に連続して入球した複数の遊技球のそれぞれが、第2入球手段と第3入球手段の双方に入球することが完了した場合に、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことが可能となる第2遊技状態に突入することになる。第2遊技状態は、第4入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことが可能となり、遊技者にとって有利な状態である。このため、特徴sH1によれば、第1遊技状態において、第1入球手段に入球した遊技球が第2入球手段と第3入球手段の双方に入球しないかといった期待感や緊迫感を、遊技者に対して付与することができ、その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴sH2]
特徴sH1に記載の遊技機であって、
前記第2入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備え、
前記第4入球手段は、補助手段によって前記第2入球手段への入球が拒否された遊技球が入球可能である
ことを特徴とする遊技機。
特徴sH2によれば、制御モードが第2制御モードである状態において、第2入球手段への遊技球の入球が可能又は容易となり、第4入球手段への遊技球の入球が不可能又は困難となる。また、制御モードが第1制御モードである状態において、第2入球手段への遊技球の入球が不可能又は困難となり、第4入球手段への遊技球の入球が可能又は容易となる。このため、制御モードを第1制御モードと第2制御モードとの間で切り替えることで、第2入球手段への遊技球の入球と、第4入球手段への遊技球の入球とを容易に制御することができる。したがって、制御性に優れている。
[特徴sH3]
特徴sH2に記載の遊技機であって、
前記第2入球手段と前記第4入球手段とを少なくとも含む複数の入球手段のそれぞれへの遊技球の入球を契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図675の遊技回制御処理)と、
前記流通領域に設けられ、前記第2入球手段より下方に位置し、遊技球が入球可能な第5入球手段(転落口252)と、
前記第5入球手段に遊技球が入球した場合に、前記判定モードを前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な判定モード切替手段(遊技球振分装置240、転落口252、主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図704の遊技球振分制御処理)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sH3によれば、第2入球手段へ入球した遊技球は、第3入球手段と第5入球手段とのうちのいずれかに入球可能となる。このため、第1入球手段に入球した遊技球が第2入球手段に入球した後に第5入球手段に入球し、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替わらないかといった緊迫感を、遊技者に対して付与することができる。その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sH4]
特徴sH3に記載の遊技機であって、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第1制御モードから前記第2制御モードへの移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図684の第1変動停止処理)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sH4によれば、制御モードが第2制御モードである状態では、第1制御モードである状態よりも、高い確率で遊技球が第2入球手段に入球する。但し、制御モードが第2制御モードである状態では、第2入球手段に遊技球が入球した後に、当該遊技球が第5入球手段に入球する可能性がある。第5入球手段に遊技球が入球した場合、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることから、遊技者にとっては不利な状態となる可能性がある。そして、制御モードが第2制御モードである状態で、当該第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ切り替えられる。制御モードが第1制御モードである状態では、高い確率で遊技球が第4入球手段に入球する。この場合には、第2入球手段に入球した遊技球は第5入球手段へ入球することがないことから、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第4入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sH4によれば、制御モードが第2制御モードである状態において、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第4入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第13実施形態における無敵ゾーン)へ移行する期待感を、遊技者に対して付与することができる。その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴sH5]
特徴sH3または特徴sH4に記載の遊技機であって、
特典を付与する特典付与手段を備え、
前記特典付与手段は、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合に(大当たりに当選した場合に)、特典を付与する所定条件成立時特典付与手段と、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が特定の条件を満たす場合に(特殊小当たりに当選した場合に)、特典を付与する特定条件成立時特典付与手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第2制御モードであり、前記判定モードが前記第2判定モードである状態で、実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記特定の条件を満たす場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sH5によれば、制御モードが第2制御モードであり、判定モードが第2判定モードである状態において、制御モードが第1制御モードから第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に加えて、実行される遊技回に対応する特別情報が特定の条件を満たす場合にも、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ移行される。先に説明したように、制御モードが第1制御モードである状態では、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第4入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sH5によれば、先に説明した特別な状態へ移行する期待感を、遊技者に対していっそう付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴sI群>
特徴sI群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第13実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sI1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球手段(右側第1始動口44)と、
前記第1入球手段を少なくとも含む複数の入球手段のそれぞれへの遊技球の入球を契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図675の遊技回制御処理)と、
前記第1入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第1入球手段への遊技球の入球を不可能または困難にする状態と、前記第1入球手段への遊技球の入球を可能または容易にする状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と第2制御モード(高頻度サポートモード)とを少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、前記制御モードが前記第1制御モードから前記第2制御モードへの移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する制御モード移行手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図684の第1変動停止処理)を備え、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、前記制御モードが第2制御モードである第2判定第2制御状態(高確高サポ状態)において、前記制御モード移行手段によって、前記制御モードが前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行されたことを契機として、前記判定モードが前記第2判定モードであり、前記制御モードが第1制御モードである第2判定第1制御状態(高確低サポ状態)へと、遊技状態を移行させる遊技状態移行手段を備え、
前記第2判定第1制御状態は、前記第2判定第2制御状態と比較して遊技者にとっての有利性が高い
ことを特徴とする遊技機。
特徴sI1によれば、第2判定第2制御状態において、制御モードが第1制御モードから前記第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、遊技状態は、第2判定第2制御状態から第2判定第1制御状態へと移行される。第2判定第1制御状態は、前記第2判定第2制御状態と比較して遊技者にとっての有利性が高い。このために、特徴sI1によれば、第2判定第2制御状態において、有利性が高い第2判定第1制御状態へ移行する期待感を遊技者に対して付与することができる。したがって、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴sI2]
特徴sI1に記載の遊技機であって、
前記第1入球手段に遊技球が入球した場合に、前記判定モードを所定の確率でもって前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な判定モード切替手段(遊技球振分装置240、転落口252、主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図704の遊技球振分制御処理)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な第2入球手段(第2始動口34)と、
を備え、
前記第2判定第2制御状態において、前記第1入球手段への遊技球の入球が可能または容易であり、かつ、前記第2入球手段への遊技球の入球が不可能または困難となり、
前記第2判定第1制御状態において、前記第1入球手段への遊技球の入球が不可能または困難であり、かつ、前記第2入球手段への遊技球の入球が可能または容易となる
ことを特徴とする遊技機。
特徴sI2によれば、第2判定第2制御状態では、第2判定第1制御状態である状態よりも、高い確率で遊技球が第1入球手段に入球する。但し、第1入球手段に遊技球が入球した場合に、判定モード切替手段によって、判定モードが所定の確率でもって第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることから、遊技者にとっては不利な状態となる可能性がある。一方、第2判定第1制御状態では、高い確率で遊技球が第2入球手段に入球する。この場合には、第1入球手段に遊技球が入球した場合のように、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることがないことから、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sI2によれば、第2判定第2制御状態において、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる第2判定第1制御状態(例えば、第13実施形態における無敵ゾーン)へ移行する期待感を、遊技者に対して付与することができる。その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴sI3]
特徴sI1または特徴sI2に記載の遊技機であって、
特典を付与する特典付与手段を備え、
前記特典付与手段は、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合に(大当たりに当選した場合に)、特典を付与する所定条件成立時特典付与手段と、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が特定の条件を満たす場合に(特殊小当たりに当選した場合に)、特典を付与する特定条件成立時特典付与手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第2制御モードであり、前記判定モードが前記第2判定モードである状態で、実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記特定の条件を満たす場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sI3によれば、第2判定第2制御状態において、制御モードが第1制御モードから第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に加えて、実行される遊技回に対応する特別情報が特定の条件を満たす場合にも、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ移行され、第2判定第1制御状態に移行される。先に説明したように、第2判定第1制御状態では、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sI3によれば、先に説明した第2判定第1制御状態(例えば、第13実施形態における無敵ゾーン)へ移行する期待感を、遊技者に対していっそう付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴sJ群>
特徴sJ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第13実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sJ1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な第1入球手段(右側第1始動口44)と、
前記第1入球手段を少なくとも含む複数の入球手段のそれぞれへの遊技球の入球を契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図675の遊技回制御処理)と、
前記第1入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第1入球手段への遊技球の入球を不可能または困難にする状態と、前記第1入球手段への遊技球の入球を可能または容易にする状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と第2制御モード(高頻度サポートモード)とを少なくとも有する制御手段と、
特典を付与する特典付与手段と、
を備える遊技機において、
前記特典付与手段は、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記所定の条件を満たす場合に(大当たりに当選した場合に)、特典を付与する所定条件成立時特典付与手段と、
実行される遊技回に対応する前記特別情報が特定の条件を満たす場合に(特殊小当たりに当選した場合に)、特典を付与する特定条件成立時特典付与手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第2制御モードであり、前記判定モードが前記第2判定モードである状態で、実行される遊技回に対応する前記特別情報が前記特定の条件を満たす場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図694の遊技状態移行処理)を備え、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、前記制御モードが第2制御モードである第2判定第2制御状態(高確高サポ状態)において、前記制御モード移行手段によって、前記制御モードが前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行されたことを契機として、前記判定モードが前記第2判定モードであり、前記制御モードが第1制御モードである第2判定第1制御状態(高確低サポ状態)へと、遊技状態を移行させる遊技状態移行手段を備え、
前記第2判定第1制御状態は、前記第2判定第2制御状態と比較して遊技者にとっての有利性が高い
ことを特徴とする遊技機。
特徴sJ1によれば、第2判定第2制御状態において、実行される遊技回に対応する特別情報が特定の条件を満たす場合に、遊技状態は、第2判定第2制御状態から第2判定第1制御状態へと移行される。第2判定第1制御状態は、前記第2判定第2制御状態と比較して遊技者にとっての有利性が高い。このために、特徴sJ1によれば、第2判定第2制御状態において、有利性が高い第2判定第1制御状態へ移行する期待感を遊技者に対して付与することができる。したがって、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴sJ2]
特徴sJ1に記載の遊技機であって、
前記第1入球手段に遊技球が入球した場合に、前記判定モードを所定の確率でもって前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な判定モード切替手段(遊技球振分装置240、転落口252、主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図704の遊技球振分制御処理)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な第2入球手段(第2始動口34)と、
を備え、
前記第2判定第2制御状態において、前記第1入球手段への遊技球の入球が可能または容易であり、かつ、前記第2入球手段への遊技球の入球が不可能または困難となり、
前記第2判定第1制御状態において、前記第1入球手段への遊技球の入球が不可能または困難であり、かつ、前記第2入球手段への遊技球の入球が可能または容易となる
ことを特徴とする遊技機。
特徴sJ2によれば、第2判定第2制御状態では、第2判定第1制御状態である状態よりも、高い確率で遊技球が第1入球手段に入球する。但し、第1入球手段に遊技球が入球した場合に、判定モード切替手段によって、判定モードが所定の確率でもって第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることから、遊技者にとっては不利な状態となる可能性がある。一方、第2判定第1制御状態では、高い確率で遊技球が第2入球手段に入球する。この場合には、第1入球手段に遊技球が入球した場合のように、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることがないことから、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sJ2によれば、第2判定第2制御状態において、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる第2判定第1制御状態(例えば、第13実施形態における無敵ゾーン)へ移行する期待感を、遊技者に対して付与することができる。その結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴sJ3]
特徴sJ1または特徴sJ2に記載の遊技機であって、
前記制御手段は、
前記制御モードが前記第1制御モードから前記第2制御モードへの移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sJ3によれば、第2判定第2制御状態において、実行される遊技回に対応する特別情報が特定の条件を満たす場合に加えて、制御モードが第1制御モードから第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合にも、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ移行され、第2判定第1制御状態に移行される。先に説明したように、第2判定第1制御状態では、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。したがって、特徴sJ3によれば、先に説明した第2判定第1制御状態(例えば、第13実施形態における無敵ゾーン)へ移行する期待感を、遊技者に対していっそう付与することができ、その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴sK群>
特徴sK群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第13実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sK1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(右側第1始動口44)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が所定の条件を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定の条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
特定条件が成立した場合に、前記判定手段によって実行される前記判定を前記第2判定モードから前記第1判定モードに移行する判定モード移行手段(転落口用の入球処理)と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図675の遊技回制御処理)と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであって前記特定条件が成立し得る特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、当該特定遊技状態から前記特定条件が成立し得ない所定遊技状態(高確低サポ状態)に移行させる遊技状態移行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sK1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、特定条件が成立した場合に、判定手段によって実行する判定が第2判定モードから第1判定モードに移行する。一方、特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでの期間、特定条件が成立しない状態が続いた場合に、特定遊技状態から特定条件が成立し得ない所定遊技状態に移行する。この所定遊技状態では、特定条件が成立し得ないことから、判定モードについての第2判定モードから第1判定モードへの移行が行なわれることはない。所定遊技状態において、入球手段への遊技球の入球を契機とする遊技回を繰り返し実行することができる。
このために、特徴sK1によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数以下である期間、特定条件が成立しないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、特定条件が成立する前に、前記遊技回の実行回数が所定の回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、特定条件が成立することなしに、遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合には、遊技者に対して、特定遊技状態から特定条件が成立し得ない所定遊技状態(例えば、第13実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と、入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことで、所定遊技状態において近いうちに入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が所定の条件を満たすことが訪れる期待感とを併せて付与することができる。このように、特徴sK1によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴sK2]
特徴sK1に記載の遊技機であって、
前記判定モード移行手段は、
遊技球が入球可能な判定モード移行用入球手段と、
前記判定モード移行用入球手段に遊技球が入球した場合に、前記特定条件が成立したと判定する手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sK2によれば、判定モード移行用入球手段に遊技球が入球した場合に、特定条件が成立したと判定され、判定手段によって実行される判定が第2判定モードから第1判定モードに移行される。このため、特徴sK2によれば、遊技者に対して、特定条件が成立するか否かを、遊技球が判定モード移行用入球手段へ入球するか否かから認識させることができることから、いっそうの緊迫感を付与することができる。
[特徴sK3]
特徴sK1または特徴sK2に記載の遊技機であって、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための第1通路(本線通路部210)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための通路であって、前記第1通路の途中から分岐する第2通路(第1分岐通路部220)と、
前記第2通路に設けられ、前記入球手段としての第1入球手段(右側第1始動口44)と、
前記第1通路を流通した遊技球が入球可能な、前記入球手段としての第2入球手段(第2始動口34)と、
前記第1通路における前記第2通路への分岐点に設けられ、前記第2通路への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2通路への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2通路への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
を備え、
前記判定モード移行手段は、
前記第2通路における前記第1入球手段に遊技球が入球した場合に、前記判定モードを所定の確率でもって前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な手段(遊技球振分装置240、転落口252、主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図704の遊技球振分制御処理)を備え、
前記遊技状態移行手段は、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2通路への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有し、前記制御モードが前記第1制御モードから前記第2制御モードへの移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する制御手段(主制御基板61側のMPU62と、MPU62によって実行される図684の第1変動停止処理)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sK3によれば、制御モードが第2制御モードである状態では、第1制御モードである状態よりも、遊技球が第2通路へ入球し易くなり、高い確率で遊技球が第1入球手段に入球する。但し、制御モードが第2制御モードである状態では、第1入球手段に遊技球が入球した場合に、判定モード切替手段によって、判定モードが所定の確率でもって第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることから、遊技者にとっては不利な状態となる可能性がある。そして、制御モードが第2制御モードである状態で、当該第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、制御モードは第2制御モードから第1制御モードへ切り替えられる。制御モードが第1制御モードである状態では、第1通路における第2通路への分岐点よりも下流側に遊技球は流通し易くなり、高い確率で遊技球が第2入球手段に入球する。この場合には、第2通路側のように、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替えられることがないことから、遊技者にとって不利な状態となる可能性なしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる。
これらの結果、特徴sK3によれば、制御モードが第2制御モードである状態において、遊技者に対して、第2制御モードへの移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでの期間、判定モード切替手段によって判定モードが第2判定モードから不利な第1判定モードへ切り替えられないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、判定モード切替手段によって判定モードが第1判定モードへ切り替えられる前に、遊技回の実行回数が所定の回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、判定モード切替手段によって判定モードが第1判定モードへ切り替えられることなしに、遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合には、遊技者に対して、判定モードが第1判定モードへ切り替えられて不利な状態となるリスクなしに、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第13実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と、第2入球手段への遊技球の入球を契機として実行される遊技回を連続的に行うことで、制御モードが第2制御モードである状態において近いうちに第2入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が所定の条件を満たすことが訪れる期待感とを併せて付与することができる。このように、特徴sK3によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴sK4]
特徴sK3に記載の遊技機であって、
前記判定モード移行手段は、
前記流通領域に設けられ、遊技球を流通させるための通路であって、前記第2通路の途中から分岐する第3通路(第2分岐通路部230)と、
前記第3通路を流通した遊技球が入球可能な第3入球手段(転落口252)と、
前記第3入球手段に遊技球が入球したことを契機として、前記判定モードを前記第2判定モードから前記第1判定モードへ切り替え可能な判定モード制御手段と、
前記第2通路における前記第3通路への分岐点に設けられ、遊技球を前記第2通路における当該分岐点より下流側部分と前記第3通路との間で振り分ける遊技球振分手段(遊技球振分装置240)と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sK4によれば、第3通路と遊技球振分手段とを含むハードウェア的な構成によって判定モード移行手段の一部を構成することができる。このため、遊技球振分手段が遊技球を振り分ける様子を外側から遊技者が視認可能な構成とすることで、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ切り替わることによって不利益を被ってしまうのではないかといった緊迫感を、遊技者に付与することができる。その結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴sL群>
特徴sL群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第13実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sL1]
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(中央側第1始動口33)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が通過可能な所定領域(始動口ユニット200の入球口210a)と、
前記入球手段へ遊技球が入球したことを契機として実行される条件判定で所定の条件を満たした後に移行する遊技状態であって、前記入球手段へ遊技球が入球したときの前記発射手段による発射態様(左打ちの発射態様)とは相違する発射態様(弱右打ちの発射態様)によって前記所定領域への遊技球の入球が可能となる特定遊技状態(高確高サポ状態)において、前記所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報(第2始動口34用の検知センサーからの信号、右側第1始動口44用の検知センサーからの信号、始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号、及び転落口252用の検知センサーからの信号)から一つの結果情報を取得する情報取得手段と、
前記所定領域を遊技球が通過する場合に、第1結果(第2始動口34へ入球可能なルート)と第2結果(右側第1始動口44へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第1振分手段(電動役物34a)と、
前記第1振分手段によって前記第2結果に振り分けられた場合に、所定割合で第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)と第4結果(転落口252へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第2振分手段(遊技球振分装置240)と、
前記情報取得手段によって取得された結果情報が前記第4結果に対応する第4結果情報(転落口252用の検知センサーからの信号)であった場合に、遊技状態を前記特定遊技状態から前記特定遊技状態とは相違する所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行する遊技状態移行手段と、
を備え、
前記特定遊技状態は、前記所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高く、
遊技の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第4結果情報を取得可能であるように構成した
ことを特徴とする遊技機。
特徴sL1によれば、所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報から一つの結果情報が取得される。また、所定領域を遊技球が通過する場合に第1結果と第2結果とのうちのいずれかに振り分けられ、第2結果に振り分けられた場合に所定割合で第3結果と第4結果とのうちのいずれかに振り分けられる。情報取得手段によって取得された結果情報が第4結果に対応する第4結果情報であった場合に、遊技者にとっての有利性が高い特定遊技状態から有利性が低い所定遊技状態に遊技状態が移行される。さらに、特徴sL1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第4結果情報が取得可能となっている。第4結果情報が取得された場合、上述したように遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される。このために、特徴sL1によれば、特定遊技状態において、第4結果に対応する情報が取得されることがないまま、遊技回の実行回数が所定回数に達するまで継続することができれば、第4結果に対応する情報が取得されることがなくなり、遊技者にとって不利な状態となる可能性がなくなる。
これらの結果、特徴sL1によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、第4結果情報が取得される前に、前記遊技回の実行回数が所定回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、第4結果情報が取得されることなしに、遊技回の実行回数が所定回数に達した場合には、遊技者に対して、遊技状態が所定遊技状態に移行されて不利な状態となるリスクなしに、遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第13実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と期待感とを併せて付与することができる。このように、特徴sL1によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴sL2]
特徴sL1に記載の遊技機であって、
前記情報取得手段によって取得された結果情報が前記第3結果に対応する第3結果情報(始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号)であった場合に、当該第3結果情報に対応する前記遊技回の次の遊技回の遊技状態を前記特定遊技状態に維持する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sL2によれば、情報取得手段によって取得された結果情報が第3結果に対応する第3結果情報であった場合に、次の遊技回の遊技状態が特定遊技状態に維持される。このために、特定遊技状態において、第2振分手段の振分結果に応じて、遊技者にとって有利性が低い所定遊技状態へ移行される場合と、特定遊技状態に維持される場合とがある。したがって、特徴sL2によれば、第2振分手段によって、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感をいっそう付与することができる。
[特徴sL3]
特徴sL1に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が前記所定回数(保証遊技回数である50回)を上回った特定遊技状況において、前記第1結果に対応する第1結果情報(第2始動口34用の検知センサーからの信号)を取得可能であるように構成した
ことを特徴とする遊技機。
特徴sL3によれば、遊技回の実行回数が所定回数を上回った特定遊技状況において、第1結果に対応する第1結果情報が取得可能となる。このために、特徴sL3によれば、第1結果情報を取得するに際し、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数に達して欲しいといった期待感を、遊技者に対して付与することができる。
[特徴sL4]
特徴sL1に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が前記所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第3結果に対応する第3結果情報(始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号)を取得可能であるように構成した
ことを特徴とする遊技機。
特徴sL4によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第3結果に対応する第3結果情報が取得可能となる。このために、特徴sL4によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間において、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報ではない第3結果情報が取得されて欲しいといった期待感を、遊技者に対して付与することができる。
[特徴sL5]
特徴sL1に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が前記所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第2結果に対応する第2結果情報(右側第1始動口44用の検知センサーからの信号)を取得可能であるように構成した
ことを特徴とする遊技機。
特徴sL5によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第2結果に対応する第2結果情報が取得可能となる。このために、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間において、第2振分手段による振分の契機となる第2結果に対応する第2結果情報が取得可能となる。第2結果は第2振分手段において振り分けが行われる契機となり、第2振分手段によって振り分けられる第4結果は遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる。したがって、特徴sL5によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感を、遊技者に対して確実に付与できる。
[特徴sL6]
特徴sL1に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が前記所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第2結果に対応する第2結果情報(右側第1始動口44用の検知センサーからの信号)と、前記第3結果に対応する第3結果情報(始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号)とを取得可能であるように構成した
ことを特徴とする遊技機。
特徴sL6によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間において、第2振分手段による振分の契機となる第2結果に対応する第2結果情報と、第3結果に対応する第3結果情報とが取得可能となる。第2結果は、第2振分手段において振り分けが行われる契機となる。第3結果は、第2振分手段によって振り分けられる2つの結果の内の1つであって、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果ではない結果である。したがって、特徴sL6によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間において、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報ではない第3結果情報が取得されて欲しいといった期待感を、遊技者に対して付与することができる。
[特徴sL7]
特徴sL1に記載の遊技機であって、
前記第1振分手段における前記第1結果と前記第2結果との振分けの割合の異なるモードとして、少なくとも第1のモード(低頻度サポートモード)と第2のモード(高頻度サポートモード)とを有する
ことを特徴とする遊技機。
特徴sL7によれば、第1のモードと第2のモードとによって、第1振分手段における第1結果と第2結果との振分けの割合を変更することができる。このため、第1結果と第2結果との振分けの割合の変更を制御性よく行うことができる。第2モードを、第1モードと比較して、第1振分手段によって第1結果に振り分ける割合が高いモードとした場合に、第2モードに切り替えることで、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得される可能性を低下させることができる。この結果、特徴sL7によれば、第1のモードと第2のモードとを切り替えることで、遊技者に対して付与する期待感や緊迫感の程度を切り替えることができる。
[特徴sL8]
特徴sL1に記載の遊技機であって、
前記第2振分手段の振分結果が前記第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)となった場合に対応する遊技回の次の遊技回は、前記所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高い遊技回である
ことを特徴とする遊技機。
特徴sL8によれば、第2振分手段の振分結果が第4結果となった場合に、遊技状態は特定遊技状態から所定遊技状態へ移行される。一方、第2振分手段の振分結果が第3結果となった場合に対応する遊技回の次の遊技回は、所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高い遊技回となっている。このため、第2振分手段の振分結果によって、遊技状態が遊技者にとっての有利性が高い遊技回と、有利性が低い遊技回とに切り替えられる。このため、遊技者に対して緊迫感や期待感を付与することを容易に行うことができる。
[特徴sL9]
特徴sL1に記載の遊技機であって、
前記第2振分手段の振分結果が前記第4結果(転落口252へ入球可能なルート)となった場合に対応する遊技回における演出は、前記第2振分手段の振分結果が前記第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)となった場合に対応する遊技回における演出と比較して、遊技者にとっての有利性が低い旨を示す内容を含む演出内容である
ことを特徴とする遊技機。
特徴sL9によれば、第2振分手段の振分結果が第3結果と第4結果とのうちのいずれになったかを演出によって遊技者に知らせることができることから、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴sL10]
特徴sL1に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態において、前記第2振分手段の振分結果が前記第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)となる回数が前記所定回数(保証遊技回数である50回)に達するまでの期間において、第2振分手段の振分結果が前記第4結果(転落口252へ入球可能なルート)とならなかった場合に、再度、前記特定遊技状態に移行することが保証された遊技状態(高確低サポ状態(無敵ゾーン)H6)に移行する
ことを特徴とする遊技機。
特徴sL10によれば、特定遊技状態において、第2振分手段の振分結果が第4結果となることなしに、遊技回の実行回数が所定回数に達した場合には、再度、特定遊技状態に移行することが保証された遊技状態(例えば、第13実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と期待感とを併せて、遊技者に対して付与することができる。
[特徴sL11]
特徴sL1に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態における遊技者にとっての有利性が最も高い前記発射手段による発射態様は、前記入球手段よりも前記所定領域に遊技球が入球し易い発射態様(弱右打ちの発射態様)であり、
前記所定遊技状態における遊技者にとっての有利性が最も高い前記発射手段による発射態様は、前記所定領域よりも前記入球手段に遊技球が入球し易い発射態様(高確高サポ状態で転落した場合に低確低サポ状態となる変形例14における低確低サポ状態時の左打ちの発射態様)である
ことを特徴とする遊技機。
特徴sL11によれば、遊技者は、特定遊技状態において、入球手段よりも所定領域に遊技球が入球し易い発射態様となるように発射手段を操作することによって、特定遊技状態における遊技者にとっての有利性を高めることができる。また、遊技者は、所定遊技状態において、所定領域よりも入球手段に遊技球が入球し易い発射態様となるように発射手段を操作することによって、所定遊技状態における遊技者にとっての有利性を高めることができる。このため、特定遊技状態においては、所定領域に遊技球が入球し易い発射態様での発射手段の操作を遊技者に対して推奨することができ、所定遊技状態においては、入球手段に遊技球が入球し易い発射態様での発射手段の操作を遊技者に対して推奨することができる。したがって、特徴sL11によれば、遊技者に対して、遊技機の設計者側が意図した発射手段の発射態様で遊技球を発射させることができる。この結果、特徴sL11によれば、遊技者の設計者側が想定した遊技の流れを実現させることができる。
<特徴sM群>
特徴sM群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第13実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sM1]
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(中央側第1始動口33)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が通過可能な所定領域(始動口ユニット200の入球口210a)と、
前記入球手段へ遊技球が入球したことを契機として実行される条件判定で所定の条件を満たした後に移行する遊技状態であって、前記入球手段へ遊技球が入球したときの前記発射手段による発射態様(左打ちの発射態様)とは相違する発射態様(弱右打ちの発射態様)によって前記所定領域への遊技球の入球が可能となる特定遊技状態(高確高サポ状態)において、前記所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報(第2始動口34用の検知センサーからの信号、右側第1始動口44用の検知センサーからの信号、始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号、及び転落口252用の検知センサーからの信号)から一つの結果情報を取得する情報取得手段と、
前記所定領域を遊技球が通過する場合に、第1結果(第2始動口34へ入球可能なルート)と第2結果(右側第1始動口44へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第1振分手段(電動役物34a)と、
前記第1振分手段によって前記第2結果に振り分けられた場合に、所定割合で第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)と第4結果(転落口252へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第2振分手段(遊技球振分装置240)と、
前記情報取得手段によって取得された結果情報が前記第4結果に対応する第4結果情報(転落口252用の検知センサーからの信号)であった場合に、遊技状態を前記特定遊技状態から前記特定遊技状態とは相違する所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行する遊技状態移行手段と、
を備え、
前記特定遊技状態は、前記所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高く、
遊技の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第4結果情報を取得可能であるように構成し、
前記情報取得手段によって取得された結果情報が前記第3結果に対応する第3結果情報(始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号)であった場合に、当該第3結果情報に対応する前記遊技回の次の遊技回の遊技状態を前記特定遊技状態に維持する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴sM1によれば、所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報から一つの結果情報が取得される。また、所定領域を遊技球が通過する場合に第1結果と第2結果とのうちのいずれかに振り分けられ、第2結果に振り分けられた場合に所定割合で第3結果と第4結果とのうちのいずれかに振り分けられる。情報取得手段によって取得された結果情報が第4結果に対応する第4結果情報であった場合に、遊技者にとっての有利性が高い特定遊技状態から有利性が低い所定遊技状態に遊技状態が移行される。さらに、特徴sM1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第4結果情報が取得可能となっている。第4結果情報が取得された場合、上述したように遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される。このために、特徴sM1によれば、特定遊技状態において、第4結果に対応する情報が取得されることがないまま、遊技回の実行回数が所定回数に達するまで継続することができれば、第4結果に対応する情報が取得されることがなくなり、遊技者にとって不利な状態となる可能性がなくなる。
これらの結果、特徴sM1によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、第4結果情報が取得される前に、前記遊技回の実行回数が所定回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、第4結果情報が取得されることなしに、遊技回の実行回数が所定回数に達した場合には、遊技者に対して、遊技状態が所定遊技状態に移行されて不利な状態となるリスクなしに、遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第13実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と期待感とを併せて付与することができる。このように、特徴sM1によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、特徴sM1によれば、情報取得手段によって取得された結果情報が第3結果に対応する第3結果情報であった場合に、次の遊技回の遊技状態が特定遊技状態に維持される。このために、特定遊技状態において、第2振分手段の振分結果に応じて、遊技者にとって有利性が低い所定遊技状態へ移行される場合と、特定遊技状態に維持される場合とがある。したがって、特徴sM1によれば、第2振分手段によって、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感をいっそう付与することができる。
<特徴sN群>
特徴sN群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第13実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sN1]
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(中央側第1始動口33)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が通過可能な所定領域(始動口ユニット200の入球口210a)と、
前記入球手段へ遊技球が入球したことを契機として実行される条件判定で所定の条件を満たした後に移行する遊技状態であって、前記入球手段へ遊技球が入球したときの前記発射手段による発射態様(左打ちの発射態様)とは相違する発射態様(弱右打ちの発射態様)によって前記所定領域への遊技球の入球が可能となる特定遊技状態(高確高サポ状態)において、前記所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報(第2始動口34用の検知センサーからの信号、右側第1始動口44用の検知センサーからの信号、始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号、及び転落口252用の検知センサーからの信号)から一つの結果情報を取得する情報取得手段と、
前記所定領域を遊技球が通過する場合に、第1結果(第2始動口34へ入球可能なルート)と第2結果(右側第1始動口44へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第1振分手段(電動役物34a)と、
前記第1振分手段によって前記第2結果に振り分けられた場合に、所定割合で第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)と第4結果(転落口252へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第2振分手段(遊技球振分装置240)と、
前記情報取得手段によって取得された結果情報が前記第4結果に対応する第4結果情報(転落口252用の検知センサーからの信号)であった場合に、遊技状態を前記特定遊技状態から前記特定遊技状態とは相違する所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行する遊技状態移行手段と、
を備え、
前記特定遊技状態は、前記所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高く、
遊技の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第4結果情報を取得可能であるように構成し、
前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が前記所定回数(保証遊技回数である50回)を上回った特定遊技状況において、前記第1結果に対応する第1結果情報(第2始動口34用の検知センサーからの信号)を取得可能であるように構成した
ことを特徴とする遊技機。
特徴sN1によれば、所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報から一つの結果情報が取得される。また、所定領域を遊技球が通過する場合に第1結果と第2結果とのうちのいずれかに振り分けられ、第2結果に振り分けられた場合に所定割合で第3結果と第4結果とのうちのいずれかに振り分けられる。情報取得手段によって取得された結果情報が第4結果に対応する第4結果情報であった場合に、遊技者にとっての有利性が高い特定遊技状態から有利性が低い所定遊技状態に遊技状態が移行される。さらに、特徴sN1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第4結果情報が取得可能となっている。第4結果情報が取得された場合、上述したように遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される。このために、特徴sN1によれば、特定遊技状態において、第4結果に対応する情報が取得されることがないまま、遊技回の実行回数が所定回数に達するまで継続することができれば、第4結果に対応する情報が取得されることがなくなり、遊技者にとって不利な状態となる可能性がなくなる。
これらの結果、特徴sN1によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、第4結果情報が取得される前に、前記遊技回の実行回数が所定回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、第4結果情報が取得されることなしに、遊技回の実行回数が所定回数に達した場合には、遊技者に対して、遊技状態が所定遊技状態に移行されて不利な状態となるリスクなしに、遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第13実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と期待感とを併せて付与することができる。このように、特徴sN1によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、特徴sN1によれば、遊技回の実行回数が所定回数を上回った特定遊技状況において、第1結果に対応する第1結果情報が取得可能となる。このために、特徴sN1によれば、第1結果情報を取得するに際し、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数に達して欲しいといった期待感を、遊技者に対して付与することができる。
<特徴sO群>
特徴sO群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第13実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sO1]
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(中央側第1始動口33)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が通過可能な所定領域(始動口ユニット200の入球口210a)と、
前記入球手段へ遊技球が入球したことを契機として実行される条件判定で所定の条件を満たした後に移行する遊技状態であって、前記入球手段へ遊技球が入球したときの前記発射手段による発射態様(左打ちの発射態様)とは相違する発射態様(弱右打ちの発射態様)によって前記所定領域への遊技球の入球が可能となる特定遊技状態(高確高サポ状態)において、前記所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報(第2始動口34用の検知センサーからの信号、右側第1始動口44用の検知センサーからの信号、始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号、及び転落口252用の検知センサーからの信号)から一つの結果情報を取得する情報取得手段と、
前記所定領域を遊技球が通過する場合に、第1結果(第2始動口34へ入球可能なルート)と第2結果(右側第1始動口44へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第1振分手段(電動役物34a)と、
前記第1振分手段によって前記第2結果に振り分けられた場合に、所定割合で第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)と第4結果(転落口252へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第2振分手段(遊技球振分装置240)と、
前記情報取得手段によって取得された結果情報が前記第4結果に対応する第4結果情報(転落口252用の検知センサーからの信号)であった場合に、遊技状態を前記特定遊技状態から前記特定遊技状態とは相違する所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行する遊技状態移行手段と、
を備え、
前記特定遊技状態は、前記所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高く、
遊技の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第4結果情報を取得可能であるように構成し、
前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が前記所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第3結果に対応する第3結果情報(始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号)を取得可能であるように構成した
ことを特徴とする遊技機。
特徴sO1によれば、所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報から一つの結果情報が取得される。また、所定領域を遊技球が通過する場合に第1結果と第2結果とのうちのいずれかに振り分けられ、第2結果に振り分けられた場合に所定割合で第3結果と第4結果とのうちのいずれかに振り分けられる。情報取得手段によって取得された結果情報が第4結果に対応する第4結果情報であった場合に、遊技者にとっての有利性が高い特定遊技状態から有利性が低い所定遊技状態に遊技状態が移行される。さらに、特徴sO1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第4結果情報が取得可能となっている。第4結果情報が取得された場合、上述したように遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される。このために、特徴sO1によれば、特定遊技状態において、第4結果に対応する情報が取得されることがないまま、遊技回の実行回数が所定回数に達するまで継続することができれば、第4結果に対応する情報が取得されることがなくなり、遊技者にとって不利な状態となる可能性がなくなる。
これらの結果、特徴sO1によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、第4結果情報が取得される前に、前記遊技回の実行回数が所定回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、第4結果情報が取得されることなしに、遊技回の実行回数が所定回数に達した場合には、遊技者に対して、遊技状態が所定遊技状態に移行されて不利な状態となるリスクなしに、遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第13実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と期待感とを併せて付与することができる。このように、特徴sO1によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、特徴sO1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第3結果に対応する第3結果情報が取得可能となる。このために、特徴sO1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間において、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報ではない第3結果情報が取得されて欲しいといった期待感を、遊技者に対して付与することができる。
<特徴sP群>
特徴sP群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第13実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sP1]
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(中央側第1始動口33)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が通過可能な所定領域(始動口ユニット200の入球口210a)と、
前記入球手段へ遊技球が入球したことを契機として実行される条件判定で所定の条件を満たした後に移行する遊技状態であって、前記入球手段へ遊技球が入球したときの前記発射手段による発射態様(左打ちの発射態様)とは相違する発射態様(弱右打ちの発射態様)によって前記所定領域への遊技球の入球が可能となる特定遊技状態(高確高サポ状態)において、前記所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報(第2始動口34用の検知センサーからの信号、右側第1始動口44用の検知センサーからの信号、始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号、及び転落口252用の検知センサーからの信号)から一つの結果情報を取得する情報取得手段と、
前記所定領域を遊技球が通過する場合に、第1結果(第2始動口34へ入球可能なルート)と第2結果(右側第1始動口44へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第1振分手段(電動役物34a)と、
前記第1振分手段によって前記第2結果に振り分けられた場合に、所定割合で第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)と第4結果(転落口252へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第2振分手段(遊技球振分装置240)と、
前記情報取得手段によって取得された結果情報が前記第4結果に対応する第4結果情報(転落口252用の検知センサーからの信号)であった場合に、遊技状態を前記特定遊技状態から前記特定遊技状態とは相違する所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行する遊技状態移行手段と、
を備え、
前記特定遊技状態は、前記所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高く、
遊技の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第4結果情報を取得可能であるように構成し、
前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が前記所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第2結果に対応する第2結果情報(右側第1始動口44用の検知センサーからの信号)を取得可能であるように構成した
ことを特徴とする遊技機。
特徴sP1によれば、所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報から一つの結果情報が取得される。また、所定領域を遊技球が通過する場合に第1結果と第2結果とのうちのいずれかに振り分けられ、第2結果に振り分けられた場合に所定割合で第3結果と第4結果とのうちのいずれかに振り分けられる。情報取得手段によって取得された結果情報が第4結果に対応する第4結果情報であった場合に、遊技者にとっての有利性が高い特定遊技状態から有利性が低い所定遊技状態に遊技状態が移行される。さらに、特徴sP1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第4結果情報が取得可能となっている。第4結果情報が取得された場合、上述したように遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される。このために、特徴sP1によれば、特定遊技状態において、第4結果に対応する情報が取得されることがないまま、遊技回の実行回数が所定回数に達するまで継続することができれば、第4結果に対応する情報が取得されることがなくなり、遊技者にとって不利な状態となる可能性がなくなる。
これらの結果、特徴sP1によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、第4結果情報が取得される前に、前記遊技回の実行回数が所定回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、第4結果情報が取得されることなしに、遊技回の実行回数が所定回数に達した場合には、遊技者に対して、遊技状態が所定遊技状態に移行されて不利な状態となるリスクなしに、遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第13実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と期待感とを併せて付与することができる。このように、特徴sP1によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、特徴sP1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第2結果に対応する第2結果情報が取得可能となる。このために、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間において、第2振分手段による振分の契機となる第2結果に対応する第2結果情報が取得可能となる。第2結果は第2振分手段において振り分けが行われる契機となり、第2振分手段によって振り分けられる第4結果は遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる。したがって、特徴sP1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感を、遊技者に対して確実に付与できる。
<特徴sQ群>
特徴sQ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第13実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sQ1]
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(中央側第1始動口33)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が通過可能な所定領域(始動口ユニット200の入球口210a)と、
前記入球手段へ遊技球が入球したことを契機として実行される条件判定で所定の条件を満たした後に移行する遊技状態であって、前記入球手段へ遊技球が入球したときの前記発射手段による発射態様(左打ちの発射態様)とは相違する発射態様(弱右打ちの発射態様)によって前記所定領域への遊技球の入球が可能となる特定遊技状態(高確高サポ状態)において、前記所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報(第2始動口34用の検知センサーからの信号、右側第1始動口44用の検知センサーからの信号、始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号、及び転落口252用の検知センサーからの信号)から一つの結果情報を取得する情報取得手段と、
前記所定領域を遊技球が通過する場合に、第1結果(第2始動口34へ入球可能なルート)と第2結果(右側第1始動口44へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第1振分手段(電動役物34a)と、
前記第1振分手段によって前記第2結果に振り分けられた場合に、所定割合で第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)と第4結果(転落口252へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第2振分手段(遊技球振分装置240)と、
前記情報取得手段によって取得された結果情報が前記第4結果に対応する第4結果情報(転落口252用の検知センサーからの信号)であった場合に、遊技状態を前記特定遊技状態から前記特定遊技状態とは相違する所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行する遊技状態移行手段と、
を備え、
前記特定遊技状態は、前記所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高く、
遊技の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第4結果情報を取得可能であるように構成し、
前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が前記所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第2結果に対応する第2結果情報(右側第1始動口44用の検知センサーからの信号)と、前記第3結果に対応する第3結果情報(始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号)とを取得可能であるように構成した
ことを特徴とする遊技機。
特徴sQ1によれば、所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報から一つの結果情報が取得される。また、所定領域を遊技球が通過する場合に第1結果と第2結果とのうちのいずれかに振り分けられ、第2結果に振り分けられた場合に所定割合で第3結果と第4結果とのうちのいずれかに振り分けられる。情報取得手段によって取得された結果情報が第4結果に対応する第4結果情報であった場合に、遊技者にとっての有利性が高い特定遊技状態から有利性が低い所定遊技状態に遊技状態が移行される。さらに、特徴sQ1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第4結果情報が取得可能となっている。第4結果情報が取得された場合、上述したように遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される。このために、特徴sQ1によれば、特定遊技状態において、第4結果に対応する情報が取得されることがないまま、遊技回の実行回数が所定回数に達するまで継続することができれば、第4結果に対応する情報が取得されることがなくなり、遊技者にとって不利な状態となる可能性がなくなる。
これらの結果、特徴sQ1によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、第4結果情報が取得される前に、前記遊技回の実行回数が所定回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、第4結果情報が取得されることなしに、遊技回の実行回数が所定回数に達した場合には、遊技者に対して、遊技状態が所定遊技状態に移行されて不利な状態となるリスクなしに、遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第13実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と期待感とを併せて付与することができる。このように、特徴sQ1によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、特徴sQ1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間において、第2振分手段による振分の契機となる第2結果に対応する第2結果情報と、第3結果に対応する第3結果情報とが取得可能となる。第2結果は、第2振分手段において振り分けが行われる契機となる。第3結果は、第2振分手段によって振り分けられる2つの結果の内の1つであって、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果ではない結果である。したがって、特徴sQ1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間において、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報ではない第3結果情報が取得されて欲しいといった期待感を、遊技者に対して付与することができる。
<特徴sR群>
特徴sR群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第13実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sR1]
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(中央側第1始動口33)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が通過可能な所定領域(始動口ユニット200の入球口210a)と、
前記入球手段へ遊技球が入球したことを契機として実行される条件判定で所定の条件を満たした後に移行する遊技状態であって、前記入球手段へ遊技球が入球したときの前記発射手段による発射態様(左打ちの発射態様)とは相違する発射態様(弱右打ちの発射態様)によって前記所定領域への遊技球の入球が可能となる特定遊技状態(高確高サポ状態)において、前記所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報(第2始動口34用の検知センサーからの信号、右側第1始動口44用の検知センサーからの信号、始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号、及び転落口252用の検知センサーからの信号)から一つの結果情報を取得する情報取得手段と、
前記所定領域を遊技球が通過する場合に、第1結果(第2始動口34へ入球可能なルート)と第2結果(右側第1始動口44へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第1振分手段(電動役物34a)と、
前記第1振分手段によって前記第2結果に振り分けられた場合に、所定割合で第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)と第4結果(転落口252へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第2振分手段(遊技球振分装置240)と、
前記情報取得手段によって取得された結果情報が前記第4結果に対応する第4結果情報(転落口252用の検知センサーからの信号)であった場合に、遊技状態を前記特定遊技状態から前記特定遊技状態とは相違する所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行する遊技状態移行手段と、
を備え、
前記特定遊技状態は、前記所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高く、
遊技の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第4結果情報を取得可能であるように構成し、
前記第1振分手段における前記第1結果と前記第2結果との振分けの割合の異なるモードとして、少なくとも第1のモード(低頻度サポートモード)と第2のモード(高頻度サポートモード)とを有する
ことを特徴とする遊技機。
特徴sR1によれば、所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報から一つの結果情報が取得される。また、所定領域を遊技球が通過する場合に第1結果と第2結果とのうちのいずれかに振り分けられ、第2結果に振り分けられた場合に所定割合で第3結果と第4結果とのうちのいずれかに振り分けられる。情報取得手段によって取得された結果情報が第4結果に対応する第4結果情報であった場合に、遊技者にとっての有利性が高い特定遊技状態から有利性が低い所定遊技状態に遊技状態が移行される。さらに、特徴sR1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第4結果情報が取得可能となっている。第4結果情報が取得された場合、上述したように遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される。このために、特徴sR1によれば、特定遊技状態において、第4結果に対応する情報が取得されることがないまま、遊技回の実行回数が所定回数に達するまで継続することができれば、第4結果に対応する情報が取得されることがなくなり、遊技者にとって不利な状態となる可能性がなくなる。
これらの結果、特徴sR1によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、第4結果情報が取得される前に、前記遊技回の実行回数が所定回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、第4結果情報が取得されることなしに、遊技回の実行回数が所定回数に達した場合には、遊技者に対して、遊技状態が所定遊技状態に移行されて不利な状態となるリスクなしに、遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第13実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と期待感とを併せて付与することができる。このように、特徴sR1によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、特徴sR1によれば、第1のモードと第2のモードとによって、第1振分手段における第1結果と第2結果との振分けの割合を変更することができる。このため、第1結果と第2結果との振分けの割合の変更を制御性よく行うことができる。第2モードを、第1モードと比較して、第1振分手段によって第1結果に振り分ける割合が高いモードとした場合に、第2モードに切り替えることで、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得される可能性を低下させることができる。この結果、特徴sR1によれば、第1のモードと第2のモードとを切り替えることで、遊技者に対して付与する期待感や緊迫感の程度を切り替えることができる。
<特徴sS群>
特徴sS群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第13実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sS1]
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(中央側第1始動口33)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が通過可能な所定領域(始動口ユニット200の入球口210a)と、
前記入球手段へ遊技球が入球したことを契機として実行される条件判定で所定の条件を満たした後に移行する遊技状態であって、前記入球手段へ遊技球が入球したときの前記発射手段による発射態様(左打ちの発射態様)とは相違する発射態様(弱右打ちの発射態様)によって前記所定領域への遊技球の入球が可能となる特定遊技状態(高確高サポ状態)において、前記所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報(第2始動口34用の検知センサーからの信号、右側第1始動口44用の検知センサーからの信号、始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号、及び転落口252用の検知センサーからの信号)から一つの結果情報を取得する情報取得手段と、
前記所定領域を遊技球が通過する場合に、第1結果(第2始動口34へ入球可能なルート)と第2結果(右側第1始動口44へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第1振分手段(電動役物34a)と、
前記第1振分手段によって前記第2結果に振り分けられた場合に、所定割合で第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)と第4結果(転落口252へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第2振分手段(遊技球振分装置240)と、
前記情報取得手段によって取得された結果情報が前記第4結果に対応する第4結果情報(転落口252用の検知センサーからの信号)であった場合に、遊技状態を前記特定遊技状態から前記特定遊技状態とは相違する所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行する遊技状態移行手段と、
を備え、
前記特定遊技状態は、前記所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高く、
遊技の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第4結果情報を取得可能であるように構成し、
前記第2振分手段の振分結果が前記第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)となった場合に対応する遊技回の次の遊技回は、前記所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高い遊技回である
ことを特徴とする遊技機。
特徴sS1によれば、所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報から一つの結果情報が取得される。また、所定領域を遊技球が通過する場合に第1結果と第2結果とのうちのいずれかに振り分けられ、第2結果に振り分けられた場合に所定割合で第3結果と第4結果とのうちのいずれかに振り分けられる。情報取得手段によって取得された結果情報が第4結果に対応する第4結果情報であった場合に、遊技者にとっての有利性が高い特定遊技状態から有利性が低い所定遊技状態に遊技状態が移行される。さらに、特徴sS1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第4結果情報が取得可能となっている。第4結果情報が取得された場合、上述したように遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される。このために、特徴sS1によれば、特定遊技状態において、第4結果に対応する情報が取得されることがないまま、遊技回の実行回数が所定回数に達するまで継続することができれば、第4結果に対応する情報が取得されることがなくなり、遊技者にとって不利な状態となる可能性がなくなる。
これらの結果、特徴sS1によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、第4結果情報が取得される前に、前記遊技回の実行回数が所定回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、第4結果情報が取得されることなしに、遊技回の実行回数が所定回数に達した場合には、遊技者に対して、遊技状態が所定遊技状態に移行されて不利な状態となるリスクなしに、遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第13実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と期待感とを併せて付与することができる。このように、特徴sS1によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、特徴sS1によれば、第2振分手段の振分結果が第4結果となった場合に、遊技状態は特定遊技状態から所定遊技状態へ移行される。一方、第2振分手段の振分結果が第3結果となった場合に対応する遊技回の次の遊技回は、所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高い遊技回となっている。このため、第2振分手段の振分結果によって、遊技状態が遊技者にとっての有利性が高い遊技回と、有利性が低い遊技回とに切り替えられる。このため、遊技者に対して緊迫感や期待感を付与することを容易に行うことができる。
<特徴sT群>
特徴sT群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第13実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sT1]
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(中央側第1始動口33)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が通過可能な所定領域(始動口ユニット200の入球口210a)と、
前記入球手段へ遊技球が入球したことを契機として実行される条件判定で所定の条件を満たした後に移行する遊技状態であって、前記入球手段へ遊技球が入球したときの前記発射手段による発射態様(左打ちの発射態様)とは相違する発射態様(弱右打ちの発射態様)によって前記所定領域への遊技球の入球が可能となる特定遊技状態(高確高サポ状態)において、前記所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報(第2始動口34用の検知センサーからの信号、右側第1始動口44用の検知センサーからの信号、始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号、及び転落口252用の検知センサーからの信号)から一つの結果情報を取得する情報取得手段と、
前記所定領域を遊技球が通過する場合に、第1結果(第2始動口34へ入球可能なルート)と第2結果(右側第1始動口44へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第1振分手段(電動役物34a)と、
前記第1振分手段によって前記第2結果に振り分けられた場合に、所定割合で第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)と第4結果(転落口252へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第2振分手段(遊技球振分装置240)と、
前記情報取得手段によって取得された結果情報が前記第4結果に対応する第4結果情報(転落口252用の検知センサーからの信号)であった場合に、遊技状態を前記特定遊技状態から前記特定遊技状態とは相違する所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行する遊技状態移行手段と、
を備え、
前記特定遊技状態は、前記所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高く、
遊技の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第4結果情報を取得可能であるように構成し、
前記第2振分手段の振分結果が前記第4結果(転落口252へ入球可能なルート)となった場合に対応する遊技回における演出は、前記第2振分手段の振分結果が前記第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)となった場合に対応する遊技回における演出と比較して、遊技者にとっての有利性が低い旨を示す内容を含む演出内容である
ことを特徴とする遊技機。
特徴sT1によれば、所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報から一つの結果情報が取得される。また、所定領域を遊技球が通過する場合に第1結果と第2結果とのうちのいずれかに振り分けられ、第2結果に振り分けられた場合に所定割合で第3結果と第4結果とのうちのいずれかに振り分けられる。情報取得手段によって取得された結果情報が第4結果に対応する第4結果情報であった場合に、遊技者にとっての有利性が高い特定遊技状態から有利性が低い所定遊技状態に遊技状態が移行される。さらに、特徴sT1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第4結果情報が取得可能となっている。第4結果情報が取得された場合、上述したように遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される。このために、特徴sT1によれば、特定遊技状態において、第4結果に対応する情報が取得されることがないまま、遊技回の実行回数が所定回数に達するまで継続することができれば、第4結果に対応する情報が取得されることがなくなり、遊技者にとって不利な状態となる可能性がなくなる。
これらの結果、特徴sT1によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、第4結果情報が取得される前に、前記遊技回の実行回数が所定回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、第4結果情報が取得されることなしに、遊技回の実行回数が所定回数に達した場合には、遊技者に対して、遊技状態が所定遊技状態に移行されて不利な状態となるリスクなしに、遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第13実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と期待感とを併せて付与することができる。このように、特徴sT1によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。また、特徴sT1によれば、第2振分手段の振分結果が第3結果と第4結果とのうちのいずれになったかを演出によって遊技者に知らせることができることから、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴sU群>
特徴sU群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第13実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sU1]
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(中央側第1始動口33)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が通過可能な所定領域(始動口ユニット200の入球口210a)と、
前記入球手段へ遊技球が入球したことを契機として実行される条件判定で所定の条件を満たした後に移行する遊技状態であって、前記入球手段へ遊技球が入球したときの前記発射手段による発射態様(左打ちの発射態様)とは相違する発射態様(弱右打ちの発射態様)によって前記所定領域への遊技球の入球が可能となる特定遊技状態(高確高サポ状態)において、前記所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報(第2始動口34用の検知センサーからの信号、右側第1始動口44用の検知センサーからの信号、始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号、及び転落口252用の検知センサーからの信号)から一つの結果情報を取得する情報取得手段と、
前記所定領域を遊技球が通過する場合に、第1結果(第2始動口34へ入球可能なルート)と第2結果(右側第1始動口44へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第1振分手段(電動役物34a)と、
前記第1振分手段によって前記第2結果に振り分けられた場合に、所定割合で第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)と第4結果(転落口252へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第2振分手段(遊技球振分装置240)と、
前記情報取得手段によって取得された結果情報が前記第4結果に対応する第4結果情報(転落口252用の検知センサーからの信号)であった場合に、遊技状態を前記特定遊技状態から前記特定遊技状態とは相違する所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行する遊技状態移行手段と、
を備え、
前記特定遊技状態は、前記所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高く、
遊技の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第4結果情報を取得可能であるように構成し、
前記特定遊技状態において、前記第2振分手段の振分結果が前記第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)となる回数が前記所定回数(保証遊技回数である50回)に達するまでの期間において、第2振分手段の振分結果が前記第4結果(転落口252へ入球可能なルート)とならなかった場合に、再度、前記特定遊技状態に移行することが保証された遊技状態(高確低サポ状態(無敵ゾーン)H6)に移行する
ことを特徴とする遊技機。
特徴sU1によれば、所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報から一つの結果情報が取得される。また、所定領域を遊技球が通過する場合に第1結果と第2結果とのうちのいずれかに振り分けられ、第2結果に振り分けられた場合に所定割合で第3結果と第4結果とのうちのいずれかに振り分けられる。情報取得手段によって取得された結果情報が第4結果に対応する第4結果情報であった場合に、遊技者にとっての有利性が高い特定遊技状態から有利性が低い所定遊技状態に遊技状態が移行される。さらに、特徴sU1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第4結果情報が取得可能となっている。第4結果情報が取得された場合、上述したように遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される。このために、特徴sU1によれば、特定遊技状態において、第4結果に対応する情報が取得されることがないまま、遊技回の実行回数が所定回数に達するまで継続することができれば、第4結果に対応する情報が取得されることがなくなり、遊技者にとって不利な状態となる可能性がなくなる。
これらの結果、特徴sU1によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、第4結果情報が取得される前に、前記遊技回の実行回数が所定回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、第4結果情報が取得されることなしに、遊技回の実行回数が所定回数に達した場合には、遊技者に対して、遊技状態が所定遊技状態に移行されて不利な状態となるリスクなしに、遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第13実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と期待感とを併せて付与することができる。このように、特徴sU1によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに特徴sU1によれば、特定遊技状態において、第2振分手段の振分結果が第4結果となることなしに、遊技回の実行回数が所定回数に達した場合には、再度、特定遊技状態に移行することが保証された遊技状態(例えば、第13実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と期待感とを併せて、遊技者に対して付与することができる。
<特徴sV群>
特徴sV群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第13実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴sV1]
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(中央側第1始動口33)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が通過可能な所定領域(始動口ユニット200の入球口210a)と、
前記入球手段へ遊技球が入球したことを契機として実行される条件判定で所定の条件を満たした後に移行する遊技状態であって、前記入球手段へ遊技球が入球したときの前記発射手段による発射態様(左打ちの発射態様)とは相違する発射態様(弱右打ちの発射態様)によって前記所定領域への遊技球の入球が可能となる特定遊技状態(高確高サポ状態)において、前記所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報(第2始動口34用の検知センサーからの信号、右側第1始動口44用の検知センサーからの信号、始動口ユニット内アウト口251用の検知センサーからの信号、及び転落口252用の検知センサーからの信号)から一つの結果情報を取得する情報取得手段と、
前記所定領域を遊技球が通過する場合に、第1結果(第2始動口34へ入球可能なルート)と第2結果(右側第1始動口44へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第1振分手段(電動役物34a)と、
前記第1振分手段によって前記第2結果に振り分けられた場合に、所定割合で第3結果(始動口ユニット内アウト口251へ入球可能なルート)と第4結果(転落口252へ入球可能なルート)とのうちのいずれかに振り分ける第2振分手段(遊技球振分装置240)と、
前記情報取得手段によって取得された結果情報が前記第4結果に対応する第4結果情報(転落口252用の検知センサーからの信号)であった場合に、遊技状態を前記特定遊技状態から前記特定遊技状態とは相違する所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行する遊技状態移行手段と、
を備え、
前記特定遊技状態は、前記所定遊技状態と比較して遊技者にとっての有利性が高く、
遊技の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、前記特定遊技状態における前記遊技回の実行回数が所定回数(保証遊技回数である50回)以下である所定遊技状況において、前記第4結果情報を取得可能であるように構成し、
前記特定遊技状態における遊技者にとっての有利性が最も高い前記発射手段による発射態様は、前記入球手段よりも前記所定領域に遊技球が入球し易い発射態様(弱右打ちの発射態様)であり、
前記所定遊技状態における遊技者にとっての有利性が最も高い前記発射手段による発射態様は、前記所定領域よりも前記入球手段に遊技球が入球し易い発射態様(高確高サポ状態で転落した場合に低確低サポ状態となる変形例14における低確低サポ状態時の左打ちの発射態様)である
ことを特徴とする遊技機。
特徴sV1によれば、所定領域を遊技球が通過した場合に、複数種類の結果情報から一つの結果情報が取得される。また、所定領域を遊技球が通過する場合に第1結果と第2結果とのうちのいずれかに振り分けられ、第2結果に振り分けられた場合に所定割合で第3結果と第4結果とのうちのいずれかに振り分けられる。情報取得手段によって取得された結果情報が第4結果に対応する第4結果情報であった場合に、遊技者にとっての有利性が高い特定遊技状態から有利性が低い所定遊技状態に遊技状態が移行される。さらに、特徴sV1によれば、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である所定遊技状況において、第4結果情報が取得可能となっている。第4結果情報が取得された場合、上述したように遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される。このために、特徴sV1によれば、特定遊技状態において、第4結果に対応する情報が取得されることがないまま、遊技回の実行回数が所定回数に達するまで継続することができれば、第4結果に対応する情報が取得されることがなくなり、遊技者にとって不利な状態となる可能性がなくなる。
これらの結果、特徴sV1によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定回数以下である期間、遊技者にとっての有利性が低い所定遊技状態に移行される契機となる第4結果情報が取得されないで欲しい(転落しないで欲しい)という緊迫感と、第4結果情報が取得される前に、前記遊技回の実行回数が所定回数に達して欲しいといった期待感と、を併せて付与することができる。そして、第4結果情報が取得されることなしに、遊技回の実行回数が所定回数に達した場合には、遊技者に対して、遊技状態が所定遊技状態に移行されて不利な状態となるリスクなしに、遊技回を連続的に行うことができる特別な状態(例えば、第13実施形態における無敵ゾーン)へ移行できる安堵感と期待感とを併せて付与することができる。このように、特徴sV1によれば、遊技者に対して期待感や緊迫感や安堵感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、特徴sV1によれば、遊技者は、特定遊技状態において、入球手段よりも所定領域に遊技球が入球し易い発射態様となるように発射手段を操作することによって、特定遊技状態における遊技者にとっての有利性を高めることができる。また、遊技者は、所定遊技状態において、所定領域よりも入球手段に遊技球が入球し易い発射態様となるように発射手段を操作することによって、所定遊技状態における遊技者にとっての有利性を高めることができる。このため、特定遊技状態においては、所定領域に遊技球が入球し易い発射態様での発射手段の操作を遊技者に対して推奨することができ、所定遊技状態においては、入球手段に遊技球が入球し易い発射態様での発射手段の操作を遊技者に対して推奨することができる。したがって、特徴sV1によれば、遊技者に対して、遊技機の設計者側が意図した発射手段の発射態様で遊技球を発射させることができる。この結果、特徴sV1によれば、遊技者の設計者側が想定した遊技の流れを実現させることができる。
<特徴tA群>
特徴tA群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第14実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tA1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図744の遊技回制御処理)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達するまでに特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記判定モードが前記第1判定モードである第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる遊技状態移行手段と、
前記第1所定遊技状態において、前記特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、遊技者にとって有利な状態を所定期間、継続させる有利状態継続手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tA1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立した場合に、判定モードが第1判定モードである第1所定遊技状態に移行される。そして、第1所定遊技状態において、特別情報が第2所定条件を満たした場合に、遊技者にとって有利な状態が所定期間、継続される。このため、特徴tA1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から、遊技者にとって有利な状態となり得る第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴tA1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から、遊技者にとって有利な状態となり得る第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴tA2]
特徴tA1に記載の遊技機であって、
前記有利状態継続手段は、
前記第1所定遊技状態において、前記特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、前記特別情報が前記第1所定条件を満たすまで、前記制御手段による前記制御モードとして前記第2制御モードを継続させる制御モード継続手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tA2によれば、第1所定遊技状態において、特別情報が第2所定条件を満たした場合に、特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、制御手段による制御モードとして第2制御モードが継続される。制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも遊技球が入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、第1所定遊技状態に移行することができれば、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。
したがって、特徴tA2によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴tA2によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から、特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現できる第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
一方、移行後の第1所定遊技状態においては、遊技者に対して、持ち球が減りにくい状態で、次回、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、入球手段への遊技球の入球が容易となる第2制御モードが終わらない安心感を持たせることができる。このように、特徴tA2によれば、遊技者に対して期待感と安心感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴tA3]
特徴tA2に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく前記所定の回数に達した場合に、前記判定モードが前記第2判定モードである、前記特定遊技状態とは相違する第2所定遊技状態(高確低サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる手段を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記第1所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い
ことを特徴とする遊技機。
特徴tA3によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、判定モードが第2判定モードである第2所定遊技状態に移行される。第2所定遊技状態は、判定モードが第2判定モードであるにも拘わらず、判定モードが第1判定モードである第1所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い。このために、特徴tA3によれば、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴tA4]
特徴tA3に記載の遊技機であって、
前記第2所定遊技状態において、前記特定条件が成立した場合に、前記判定モードが前記第1判定モードであり、かつ前記制御モードが第1制御モードである通常状態へ前記第2所定遊技状態から移行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tA4によれば、第2所定遊技状態において、特定条件が成立して通常状態へ移行させられてしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴tA5]
特徴tA1から特徴tA4のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記判定モードが第2判定モードとなって前記特定遊技状態に移行してからの前記遊技回の実行回数が、前記所定の回数以上の回数である特定の回数(ST回数)に達した場合に、前記判定モードを前記第1判定モードに移行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tA5によれば、特定遊技状態に移行してからの前記遊技回の実行回数が特定の回数に達して判定モードが第1判定モードに移行してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴tB群>
特徴tB群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第14実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tB1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図744の遊技回制御処理)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達するまでに特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記判定モードが前記第1判定モードである第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させ、前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく前記所定の回数に達した場合に、前記判定モードが前記第2判定モードであり、前記特定遊技状態とは相違する第2所定遊技状態(高確低サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる遊技状態移行手段を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記第1所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い
ことを特徴とする遊技機。
特徴tB1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立した場合に、判定モードが第1判定モードである第1所定遊技状態に移行される。また、特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、判定モードが第2判定モードであり、特定遊技状態とは相違する第2所定遊技状態に移行される。第2所定遊技状態は、判定モードが第2判定モードであるにも拘わらず、判定モードが第1判定モードである第1所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い。このため、特徴tB1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴tB1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
また、特徴tB1によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、遊技者にとっての有利性が低い第2所定遊技状態に移行されることから、特定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、特徴tB1によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴tB2]
特徴tB1に記載の遊技機であって、
前記第1所定遊技状態において、前記特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、前記特別情報が前記第1所定条件を満たすまで、前記制御手段による前記制御モードとして前記第2制御モードを継続させる制御モード継続手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tB2によれば、第1所定遊技状態において、特別情報が第2所定条件を満たした場合に、特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、制御手段による制御モードとして第2制御モードが継続される。制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも、遊技球が入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、第1所定遊技状態に移行することができれば、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。
したがって、特徴tB2によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することをいっそう期待させることができる。また、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態においては、遊技者に対して、持ち球が減りにくい状態で、次回、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、入球手段への遊技球の入球が容易となる第2制御モードが終わらない安心感を持たせることができる。これらの結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴tB3]
特徴tB2に記載の遊技機であって、
前記第2所定遊技状態において、前記特定条件が成立した場合に、前記判定モードが前記第1判定モードであり、かつ前記制御モードが第1制御モードである通常状態へ前記第2所定遊技状態から移行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tB3によれば、第2所定遊技状態において、特定条件が成立して通常状態へ移行させられてしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴tB4]
特徴tB1から特徴tB3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記判定モードが第2判定モードとなって前記特定遊技状態に移行してからの前記遊技回の実行回数が、前記所定の回数以上の回数である特定の回数(ST回数)に達した場合に、前記判定モードを前記第1判定モードに移行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tB4によれば、特定遊技状態に移行してからの前記遊技回の実行回数が特定の回数に達して判定モードが第1判定モードに移行してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴tC群>
特徴tC群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第14実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tC1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図744の遊技回制御処理)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第1判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである第1所定遊技状態(低確高サポ状態)において、前記特別情報が前記第1所定条件とは相違する第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、前記特別情報が前記第1所定条件を満たすまで、前記制御手段による前記制御モードとして前記第2制御モードを継続させる制御モード継続手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tC1によれば、判定モードが第1判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである第1所定遊技状態において、特別情報が第1所定条件とは相違する第2所定条件を満たした場合に、特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、制御手段による制御モードとして第2制御モードが継続される。制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも、遊技球が入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、特徴tC1によれば、第1所定遊技状態に移行することができれば、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。
したがって、特徴tC1によれば、第1所定遊技状態へ移行することを、遊技者に期待させることができる。さらに、当該第1所定遊技状態においては、持ち球が減りにくい状態で、次回、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、入球手段への遊技球の入球が容易となる第2制御モードが終わらない安心感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、特徴tC1によれば、遊技者に対して期待感と安心感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴tC2]
特徴tC1に記載の遊技機であって、
前記第1所定遊技状態において、前記判定手段によって前記特別情報が前記第1所定条件を満たさないと判定された場合に、当該特別情報が前記第2所定条件を満たすことになる
ことを特徴とする遊技機。
特徴tC2によれば、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たさないと判定された場合、当該特別情報が第2所定条件を満たすことになる。このため、第1所定遊技状態では、特別情報が第2所定条件を満たすと判定される前に判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすと判定されるか、特別情報が第2所定条件を満たすと判定されたことで第2制御モードが継続されて最終的に特別情報が第1所定条件を満たすと判定されるかのいずれかになる。このため、第1所定遊技状態では、事実上、特別情報が第1所定条件を満たすと判定されることが保証される。したがって、特徴tC2によれば、第1所定遊技状態へ移行することを、遊技者にいっそう期待させることができる。
仮に、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たさないと判定された場合に、当該特別情報は第2所定条件を満たすことにならない場合があり得る構成とした場合、上述したように第1所定遊技状態へ移行することを遊技者に期待させているにもかかわらずに、その期待を裏切って、第1所定遊技状態へ移行しても、いつまで経っても特別情報が第2所定条件を満たさない場合があり得ることになる。特徴tC2によれば、この課題を回避することができ、遊技者の信頼を獲得することができる。
[特徴tC3]
特徴tC1または特徴tC2に記載の遊技機であって、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達するまでに特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる遊技状態移行手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tC3によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立した場合に、特定遊技状態から第1所定遊技状態に移行される。第1所定遊技状態では、先に説明したように、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。したがって、特徴tC3によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴tC3によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から、特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現できる第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
[特徴tC4]
特徴tC3に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく前記所定の回数に達した場合に、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第1制御モードである第2所定遊技状態(高確低サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる手段を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記第1所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い
ことを特徴とする遊技機。
特徴tC4によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、第2所定遊技状態に移行される。第2所定遊技状態は、判定モードが第2判定モードであるにも拘わらず、判定モードが第1判定モードである第1所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い。このために、特徴tC4によれば、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴tD群>
特徴tD群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第14実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tD1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記判定手段によって実行される前記判定を前記第2判定モードから前記第1判定モードに移行する判定モード移行手段(転落判定処理)と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図744の遊技回制御処理)と、
前記判定モードが前記第2判定モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達するまでに前記特定条件が成立した場合に、前記判定モード移行手段によって前記判定モードが前記第1判定モードに移行されることによって、前記特定遊技状態から第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行する遊技状態移行手段と、
を備え、
前記第1所定遊技状態は、前記特定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が高い
ことを特徴とする遊技機。
特徴tD1によれば、判定モード移行手段は、判定モードを第2判定モードから第1判定モードに移行するものであることから、本来、遊技者にとっての有利性を低下させるものである。これに対して、特徴tD1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに、判定モード移行手段を動作させる特定条件が成立した場合には、遊技状態を特定遊技状態から、遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態へ移行させる。このため、特徴tD1によれば、本来、遊技者を落胆させるような判定モード移行手段による動作でありながら、遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態へ遊技状態を移行させることから、遊技者に対して予期せぬ喜びを付与することができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴tD2]
特徴tD1に記載の遊技機であって、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記第1所定遊技状態において、前記特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、前記特別情報が前記第1所定条件を満たすまで、前記制御手段による前記制御モードとして前記第2制御モードを継続させる制御モード継続手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tD2によれば、制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも遊技球が入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、第1所定遊技状態に移行することができれば、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。
したがって、特徴tD2によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴tD2によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から、特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現できる第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
一方、移行後の第1所定遊技状態においては、遊技者に対して、持ち球が減りにくい状態で、次回、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、入球手段への遊技球の入球が容易となる第2制御モードが終わらない安心感を持たせることができる。このように、特徴tD2によれば、遊技者に対して期待感と安心感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴tD3]
特徴tD1または特徴tD2に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく前記所定の回数に達した場合に、前記判定モードが前記第2判定モードである、前記特定遊技状態とは相違する第2所定遊技状態(高確低サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる手段を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記第1所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い
ことを特徴とする遊技機。
特徴tD3によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、判定モードが第2判定モードである第2所定遊技状態に移行される。第2所定遊技状態は、判定モードが第2判定モードであるにも拘わらず、判定モードが第1判定モードである第1所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い。このために、特徴tD3によれば、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴tD4]
特徴tD3に記載の遊技機であって、
前記第2所定遊技状態において、前記特定条件が成立した場合に、前記判定モードが前記第1判定モードであり、かつ前記制御モードが第1制御モードである通常状態へ前記第2所定遊技状態から移行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tD4によれば、第2所定遊技状態において、特定条件が成立して通常状態へ移行させられてしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴tD5]
特徴tA1から特徴tA4のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記判定モードが第2判定モードとなって前記特定遊技状態に移行してからの前記遊技回の実行回数が、前記所定の回数以上の回数である特定の回数(ST回数)に達した場合に、前記判定モードを前記第1判定モードに移行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tD5によれば、特定遊技状態に移行してからの前記遊技回の実行回数が特定の回数に達して判定モードが第1判定モードに移行してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴tE群>
特徴tE群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第14実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tE1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記判定手段によって実行される前記判定を前記第2判定モードから前記第1判定モードに移行する判定モード移行手段(転落判定処理)と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図744の遊技回制御処理)と、
演出を実行可能な演出実行手段と、
を備え、
前記演出実行手段は、
前記判定モードが前記第2判定モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達するまでに前記特定条件が成立した場合に、遊技者にとって有利な状態である所定有利状態に対応する演出を実行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tE1によれば、判定モード移行手段は、判定モードを第2判定モードから第1判定モードに移行するものであることから、本来、遊技者にとっての有利性を低下させるものである。これに対して、特徴tE1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに、判定モード移行手段を動作させる特定条件が成立した場合には、遊技者にとって有利な状態である所定有利状態に対応する演出が実行される。このため、特徴tE1によれば、本来、遊技者を落胆させるような判定モード移行手段による動作でありながら、遊技者にとって有利な状態である所定有利状態に対応する演出が実行されることから、演出の幅を、判定モード移行手段による動作に制限されずに広げることができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴tE2]
特徴tE1に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達するまでに前記特定条件が成立した場合に、前記判定モード移行手段によって前記判定モードが前記第1判定モードに移行されることによって、前記特定遊技状態から第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行する遊技状態移行手段
を備え、
前記第1所定遊技状態は、前記特定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が高い
ことを特徴とする遊技機。
特徴tE2によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに、判定モード移行手段を動作させる特定条件が成立した場合には、遊技状態を特定遊技状態から、遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態へ移行させる。このため、特徴tE2によれば、本来、遊技者を落胆させるような判定モード移行手段による動作でありながら、遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態へ遊技状態を移行させることから、遊技者に対して予期せぬ喜びを付与することができる。この結果、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴tE3]
特徴tE2に記載の遊技機であって、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記第1所定遊技状態において、前記特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、前記特別情報が前記第1所定条件を満たすまで、前記制御手段による前記制御モードとして前記第2制御モードを継続させる制御モード継続手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tE3によれば、制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも遊技球が入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、第1所定遊技状態に移行することができれば、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。
したがって、特徴tE3によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴tE3によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から、特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現できる第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
一方、移行後の第1所定遊技状態においては、遊技者に対して、持ち球が減りにくい状態で、次回、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、入球手段への遊技球の入球が容易となる第2制御モードが終わらない安心感を持たせることができる。このように、特徴tE3によれば、遊技者に対して期待感と安心感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴tE4]
特徴tE2または特徴tE3に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく前記所定の回数に達した場合に、前記判定モードが前記第2判定モードである、前記特定遊技状態とは相違する第2所定遊技状態(高確低サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる手段を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記第1所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い
ことを特徴とする遊技機。
特徴tE4によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、判定モードが第2判定モードである第2所定遊技状態に移行される。第2所定遊技状態は、判定モードが第2判定モードであるにも拘わらず、判定モードが第1判定モードである第1所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い。このために、特徴tE4によれば、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴tE5]
特徴tE4に記載の遊技機であって、
前記第2所定遊技状態において、前記特定条件が成立した場合に、前記判定モードが前記第1判定モードであり、かつ前記制御モードが第1制御モードである通常状態へ前記第2所定遊技状態から移行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tE5によれば、第2所定遊技状態において、特定条件が成立して通常状態へ移行させられてしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴tE6]
特徴tE1から特徴tE5のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記判定モードが第2判定モードとなって前記特定遊技状態に移行してからの前記遊技回の実行回数が、前記所定の回数以上の回数である特定の回数(ST回数)に達した場合に、前記判定モードを前記第1判定モードに移行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tE6によれば、特定遊技状態に移行してからの前記遊技回の実行回数が特定の回数に達して判定モードが第1判定モードに移行してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴tF群>
特徴tF群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第14実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tF1]
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図744の遊技回制御処理)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第1判定モードである第1所定遊技状態(低確高サポ状態)において、前記特別情報が前記第1所定条件とは相違する第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、前記遊技回の実行回数が所定回数に達するまでの期間、前記制御手段による前記制御モードとして前記第2制御モードを継続させる制御モード継続手段を備え、
前記入球手段への遊技球の入球が可能となる前記発射手段による所定の発射態様(右打ちの発射態様)によって遊技球が発射されている状況において、前記第2制御モードの開始後における前記遊技回の実行回数が所定回数に達するまでに前記特別情報が前記第2所定条件を満たすことが、繰り返されることによって、前記特別情報が前記第1所定条件を満たすまで前記第2制御モードが継続するように構成されている
ことを特徴とする遊技機。
特徴tF1によれば、判定モードが第1判定モードである第1所定遊技状態において、特別情報が第1所定条件とは相違する第2所定条件を満たした場合に、遊技回の実行回数が所定回数に達するまでの期間、制御手段による制御モードとして第2制御モードが継続される。制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも、遊技球が入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。その上、特徴tF1によれば、入球手段への遊技球の入球が可能となる所定の発射態様によって遊技球が発射されている状況において、第2制御モードの開始後における遊技回の実行回数が所定回数に達するまでに特別情報が第2所定条件を満たすことが、繰り返されることによって、特別情報が第1所定条件を満たすまで第2制御モードが継続される。このため、特徴tF1によれば、第1所定遊技状態に移行することができれば、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。
したがって、特徴tF1によれば、第1所定遊技状態へ移行することを、遊技者に期待させることができる。また、特徴tF1によれば、第1所定遊技状態において、所定回数しか第2制御モードを継続させない制御モード継続手段を用いて、特別情報が第1所定条件を満たすまで第2制御モードを継続させる遊技性を実現できるという効果も奏する。換言すれば、特別情報が第1所定条件を満たすまで第2制御モードを継続させる手段を用いずに、次回、特別情報が第1所定条件を満たすまで第2制御モードを継続させる遊技性を実現できる。
[特徴tF2]
特徴tF1に記載の遊技機であって、
前記第1所定遊技状態において、前記判定手段によって前記特別情報が前記第1所定条件を満たさないと判定された場合に、当該特別情報が前記第2所定条件を満たすことになる
ことを特徴とする遊技機。
特徴tF2によれば、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たさないと判定された場合、当該特別情報が第2所定条件を満たすことになる。このため、第1所定遊技状態では、特別情報が第2所定条件を満たすと判定される前に判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすと判定されるか、特別情報が第2所定条件を満たすと判定されたことで第2制御モードが継続されて最終的に特別情報が第1所定条件を満たすと判定されるかのいずれかになる。このため、第1所定遊技状態では、事実上、特別情報が第1所定条件を満たすと判定されることが保証される。したがって、特徴tF2によれば、第1所定遊技状態へ移行することを、遊技者にいっそう期待させることができる。
[特徴tF3]
特徴tF1または特徴tF2に記載の遊技機であって、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達するまでに特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる遊技状態移行手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tF3によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立した場合に、特定遊技状態から第1所定遊技状態に移行される。第1所定遊技状態では、先に説明したように、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。したがって、特徴tF3によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴tF3によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から、特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現できる第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
[特徴tF4]
特徴tF3に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく前記所定の回数に達した場合に、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第1制御モードである第2所定遊技状態(高確低サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる手段を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記第1所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い
ことを特徴とする遊技機。
特徴tF4によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、第2所定遊技状態に移行される。第2所定遊技状態は、判定モードが第2判定モードであるにも拘わらず、判定モードが第1判定モードである第1所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い。このために、特徴tF4によれば、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴tG群>
特徴tG群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第14実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tG1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図744の遊技回制御処理)と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達するまでに特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定遊技状態へ再度移行することが保証された第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させ、前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく前記所定の回数に達した場合に、前記特定遊技状態へ再度移行する確率が前記第1所定遊技状態よりも低い第2所定遊技状態(変形例1における低確低サポ状態H1)に前記特定遊技状態から移行させる遊技状態移行手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tG1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立した場合に、特定遊技状態へ再度移行することが保証された第1所定遊技状態に特定遊技状態から移行される。また、特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が第1所定遊技状態よりも低い第2所定遊技状態に特定遊技状態から移行される。このため、特徴tG1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴tG1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
また、特徴tG1によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が第1所定遊技状態よりも低い第2所定遊技状態に移行されることから、特定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、特徴tG1によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴tG2]
特徴tG1に記載の遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
前記特定条件が成立した場合に、前記判定手段によって実行される前記判定を前記第1判定モードと前記第2判定モードとの間で切り替えること(転落判定処理)によって、前記遊技状態の移行を行う手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tG2によれば、判定手段によって実行される判定を第1判定モードと第2判定モードとの間で切り替えることによって、遊技状態移行手段における遊技状態の移行が行われる。このために、特徴tG2によれば、制御性に優れる。
[特徴tG3]
特徴tG1に記載の遊技機であって、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記制御モードが前記第1制御モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴tG3によれば、第2所定遊技状態では、制御モードが第1制御モードであることから、入球手段への遊技球の入球が困難である。このために、第2所定遊技状態では、遊技者にとっての有利性が低い。したがって、特徴tG3によれば、特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対していっそう付与することができる。
[特徴tG4]
特徴tG1に記載の遊技機であって、
前記第2所定遊技状態は、前記判定モードが前記第1判定モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴tG4によれば、第2所定遊技状態では、判定モードが第1判定モードであることから、遊技者にとっての有利性が低い。このために、特徴tG4によれば、特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対していっそう付与することができる。
<特徴tH群>
特徴tH群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第14実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tH1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図744の遊技回制御処理)と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達するまでに特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定遊技状態へ再度移行することが保証された第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させ、前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく前記所定の回数に達した場合に、前記特定遊技状態へ再度移行する確率が前記第1所定遊技状態よりも低い第2所定遊技状態(変形例1における低確低サポ状態H1)に前記特定遊技状態から移行させる遊技状態移行手段
を備え、
前記遊技状態移行手段は、
前記特定条件が成立した場合に、前記判定手段によって実行される前記判定を前記第1判定モードと前記第2判定モードとの間で切り替えること(転落判定処理)によって、前記遊技状態の移行を行う手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tH1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立した場合に、特定遊技状態へ再度移行することが保証された第1所定遊技状態に特定遊技状態から移行される。また、特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が第1所定遊技状態よりも低い第2所定遊技状態に特定遊技状態から移行される。このため、特徴tH1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴tH1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
また、特徴tH1によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が第1所定遊技状態よりも低い第2所定遊技状態に移行されることから、特定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、特徴tH1によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、特徴tH1によれば、判定手段によって実行される判定を第1判定モードと第2判定モードとの間で切り替えることによって、遊技状態移行手段における遊技状態の移行が行われる。このために、特徴tH1によれば、制御性に優れる。
<特徴tI群>
特徴tI群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第14実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tI1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図744の遊技回制御処理)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達するまでに特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定遊技状態へ再度移行することが保証された第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させ、前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく前記所定の回数に達した場合に、前記特定遊技状態へ再度移行する確率が前記第1所定遊技状態よりも低い第2所定遊技状態(変形例1における低確低サポ状態H1)に前記特定遊技状態から移行させる遊技状態移行手段
を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記制御モードが前記第1制御モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴tI1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立した場合に、特定遊技状態へ再度移行することが保証された第1所定遊技状態に特定遊技状態から移行される。また、特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が第1所定遊技状態よりも低い第2所定遊技状態に特定遊技状態から移行される。このため、特徴tI1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴tI1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
また、特徴tI1によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が第1所定遊技状態よりも低い第2所定遊技状態に移行されることから、特定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、特徴tI1によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、特徴tI1によれば、第2所定遊技状態では、制御モードが第1制御モードであることから、入球手段への遊技球の入球が困難である。このために、第2所定遊技状態では、遊技者にとっての有利性が低い。したがって、特徴tI1によれば、特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対していっそう付与することができる。
<特徴tJ群>
特徴tJ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第14実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tJ1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図744の遊技回制御処理)と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達するまでに特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定遊技状態へ再度移行することが保証された第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させ、前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく前記所定の回数に達した場合に、前記特定遊技状態へ再度移行する確率が前記第1所定遊技状態よりも低い第2所定遊技状態(変形例1における低確低サポ状態H1)に前記特定遊技状態から移行させる遊技状態移行手段
を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記判定モードが前記第1判定モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴tJ1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立した場合に、特定遊技状態へ再度移行することが保証された第1所定遊技状態に特定遊技状態から移行される。また、特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が第1所定遊技状態よりも低い第2所定遊技状態に特定遊技状態から移行される。このため、特徴tJ1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴tJ1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
また、特徴tJ1によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が第1所定遊技状態よりも低い第2所定遊技状態に移行されることから、特定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、特徴tJ1によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、特徴tJ1によれば、第2所定遊技状態では、判定モードが第1判定モードであることから、遊技者にとっての有利性が低い。このために、特徴tJ1によれば、特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対していっそう付与することができる。
<特徴tK群>
特徴tK群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第14実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tK1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図744の遊技回制御処理)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードと前記制御モードとによって特定される遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備え、
前記遊技状態移行手段は、
第1特定遊技状態(高確高サポ状態)において、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記制御モードを所定期間(次回大当たり当選するまでの期間)、第2制御モードに維持することによって、前記第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行させる第1移行手段と、
前記第1特定遊技状態において、前記特定条件が成立せずに(転落抽選において当選せずに)所定条件が成立した(時短継続回数の遊技回が実行された)場合に、第2特定遊技状態(高確低サポ状態)に移行させる第2移行手段と、
前記第2特定遊技状態において、前記特定条件が成立した場合に、前記第2特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い第2所定遊技状態(低確低サポ状態)に移行させる第3移行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tK1によれば、同じ特定条件が成立した場合であっても、第1特定遊技状態である場合と第2特定遊技状態である場合とでその機能が異なる。第1特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われ、第2特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われる。すなわち、特徴tK1によれば、特定条件の成立は、遊技者にとっての有利性が相違する2通りの遊技状態への移行の契機となるので、遊技機の遊技性を多様化できる。
[特徴tK2]
特徴tK1に記載の遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
前記特定条件が成立した場合に、前記判定手段によって実行される前記判定を前記第1判定モードと前記第2判定モードとの間で択一的に決定する判定モード決定手段(転落判定処理)を備え、
前記第3移行手段は、
前記判定モード決定手段によって前記判定モードが前記第2判定モードから前記第1判定モードに切り替えられることによって前記遊技状態の移行を行う
ことを特徴とする遊技機。
特徴tK2によれば、判定モード決定手段によって判定モードを第2判定モードから第1判定モードに切り替えることによって、第3移行手段における遊技状態の移行が行われる。このために、特徴tK2によれば、制御性に優れる。
[特徴tK3]
特徴tK1に記載の遊技機であって、
前記第1所定遊技状態は、前記判定モードとして前記第1判定モードである状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴tK3によれば、第1所定遊技状態では、判定モードが第1判定モードであるが、第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高いことから、遊技者に対して意外性を付与することができる。
[特徴tK4]
特徴tK1に記載の遊技機であって、
前記第2所定遊技状態は、前記制御モードとして前記第1制御モードである状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴tK4によれば、第2所定遊技状態では、制御モードが第1制御モードであることから、入球手段への遊技球の入球が困難である。このために、第2所定遊技状態では、遊技者にとっての有利性が低い。したがって、特徴tK4によれば、第2特定遊技状態において、第2所定遊技状態への移行の契機となる特定条件が成立してしまわないかといった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。
[特徴tK5]
特徴tK1に記載の遊技機であって、
前記第2特定遊技状態は、前記判定モードとして前記第2判定モードである状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴tK5によれば、第2特定遊技状態では、判定モードが第2判定モードであることから、遊技者にとっての有利性が高い。このために、特徴tK5によれば、有利性が高い第2特定遊技状態からの遊技状態の移行が遊技者にとって望ましくないことから、第2特定遊技状態において、特定条件が成立してしまわないかといった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。
[特徴tK6]
特徴tK1に記載の遊技機であって、
前記第2所定遊技状態は、前記判定モードとして前記第1判定モードである状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴tK6によれば、第2所定遊技状態では、判定モードが第1判定モードであることから、遊技者にとっての有利性が低い。したがって、特徴tK6によれば、第2特定遊技状態において、第2所定遊技状態への移行の契機となる特定条件が成立してしまわないかといった緊迫感を遊技者に対していっそう付与することができる。
<特徴tL群>
特徴tL群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第14実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tL1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図744の遊技回制御処理)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードと前記制御モードとによって特定される遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備え、
前記遊技状態移行手段は、
前記特定条件が成立した場合に、前記判定手段によって実行される前記判定を前記第1判定モードと前記第2判定モードとの間で択一的に決定する判定モード決定手段(転落判定処理)と、
第1特定遊技状態(高確高サポ状態)において、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記判定モード決定手段によって前記制御モードを所定期間(次回大当たり当選するまでの期間)、第2制御モードに維持することによって、前記第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行させる第1移行手段と、
前記第1特定遊技状態において、前記特定条件が成立せずに(転落抽選において当選せずに)所定条件が成立した(時短継続回数の遊技回が実行された)場合に、第2特定遊技状態(高確低サポ状態)に移行させる第2移行手段と、
前記第2特定遊技状態において、前記特定条件が成立した場合に、前記判定モード決定手段によって前記判定モードが切り替えられることによって、前記第2特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い第2所定遊技状態(低確低サポ状態)に前記第2特定遊技状態から移行させる第3移行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴tL1によれば、同じ特定条件が成立した場合であっても、第1特定遊技状態である場合と第2特定遊技状態である場合とでその機能が異なる。第1特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われ、第2特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われる。すなわち、特徴tL1によれば、特定条件の成立は、遊技者にとっての有利性が相違する2通りの遊技状態への移行の契機となるので、遊技機の遊技性を多様化できる。また、特徴tL1によれば、判定モード決定手段によって判定モードを第2判定モードから第1判定モードに切り替えることによって、第3移行手段における遊技状態の移行が行われる。このために、特徴tL1によれば、制御性に優れる。
<特徴tM群>
特徴tM群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第14実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tM1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図744の遊技回制御処理)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードと前記制御モードとによって特定される遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備え、
前記遊技状態移行手段は、
第1特定遊技状態(高確高サポ状態)において、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記制御モードを所定期間(次回大当たり当選するまでの期間)、第2制御モードに維持することによって、前記第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行させる第1移行手段と、
前記第1特定遊技状態において、前記特定条件が成立せずに(転落抽選において当選せずに)所定条件が成立した(時短継続回数の遊技回が実行された)場合に、第2特定遊技状態(高確低サポ状態)に移行させる第2移行手段と、
前記第2特定遊技状態において、前記特定条件が成立した場合に、前記第2特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い第2所定遊技状態(低確低サポ状態)に移行させる第3移行手段と、
を備え、
前記第1所定遊技状態は、前記判定モードとして前記第1判定モードである状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴tM1によれば、同じ特定条件が成立した場合であっても、第1特定遊技状態である場合と第2特定遊技状態である場合とでその機能が異なる。第1特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われ、第2特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われる。すなわち、特徴tM1によれば、特定条件の成立は、遊技者にとっての有利性が相違する2通りの遊技状態への移行の契機となるので、遊技機の遊技性を多様化できる。
また、特徴tM1によれば、第1所定遊技状態では、判定モードが第1判定モードであるが、第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高いことから、遊技者に対して意外性を付与することができる。
<特徴tN群>
特徴tN群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第14実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tN1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図744の遊技回制御処理)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードと前記制御モードとによって特定される遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備え、
前記遊技状態移行手段は、
第1特定遊技状態(高確高サポ状態)において、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記制御モードを所定期間(次回大当たり当選するまでの期間)、第2制御モードに維持することによって、前記第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行させる第1移行手段と、
前記第1特定遊技状態において、前記特定条件が成立せずに(転落抽選において当選せずに)所定条件が成立した(時短継続回数の遊技回が実行された)場合に、第2特定遊技状態(高確低サポ状態)に移行させる第2移行手段と、
前記第2特定遊技状態において、前記特定条件が成立した場合に、前記第2特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い第2所定遊技状態(低確低サポ状態)に移行させる第3移行手段と、
を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記制御モードとして前記第1制御モードである状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴tN1によれば、同じ特定条件が成立した場合であっても、第1特定遊技状態である場合と第2特定遊技状態である場合とでその機能が異なる。第1特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われ、第2特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われる。すなわち、特徴tN1によれば、特定条件の成立は、遊技者にとっての有利性が相違する2通りの遊技状態への移行の契機となるので、遊技機の遊技性を多様化できる。
また、特徴tN1によれば、第2所定遊技状態では、制御モードが第1制御モードであることから、入球手段への遊技球の入球が困難である。このために、第2所定遊技状態では、遊技者にとっての有利性が低い。したがって、特徴tN1によれば、第2特定遊技状態において、第2所定遊技状態への移行の契機となる特定条件が成立してしまわないかといった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。
<特徴tO群>
特徴tO群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第14実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tO1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図744の遊技回制御処理)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードと前記制御モードとによって特定される遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備え、
前記遊技状態移行手段は、
第1特定遊技状態(高確高サポ状態)において、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記制御モードを所定期間(次回大当たり当選するまでの期間)、第2制御モードに維持することによって、前記第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行させる第1移行手段と、
前記第1特定遊技状態において、前記特定条件が成立せずに(転落抽選において当選せずに)所定条件が成立した(時短継続回数の遊技回が実行された)場合に、第2特定遊技状態(高確低サポ状態)に移行させる第2移行手段と、
前記第2特定遊技状態において、前記特定条件が成立した場合に、前記第2特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い第2所定遊技状態(低確低サポ状態)に移行させる第3移行手段と、
を備え、
前記第2特定遊技状態は、前記判定モードとして前記第2判定モードである状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴tO1によれば、同じ特定条件が成立した場合であっても、第1特定遊技状態である場合と第2特定遊技状態である場合とでその機能が異なる。第1特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われ、第2特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われる。すなわち、特徴tO1によれば、特定条件の成立は、遊技者にとっての有利性が相違する2通りの遊技状態への移行の契機となるので、遊技機の遊技性を多様化できる。
また、特徴tO1によれば、第2特定遊技状態では、判定モードが第2判定モードであることから、遊技者にとっての有利性が高い。このために、特徴tO1によれば、有利性が高い第2特定遊技状態からの遊技状態の移行が遊技者にとって望ましくないことから、第2特定遊技状態において、特定条件が成立してしまわないかといった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。
<特徴tP群>
特徴tP群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第14実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴tP1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図744の遊技回制御処理)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードと前記制御モードとによって特定される遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備え、
前記遊技状態移行手段は、
第1特定遊技状態(高確高サポ状態)において、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記制御モードを所定期間(次回大当たり当選するまでの期間)、第2制御モードに維持することによって、前記第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に移行させる第1移行手段と、
前記第1特定遊技状態において、前記特定条件が成立せずに(転落抽選において当選せずに)所定条件が成立した(時短継続回数の遊技回が実行された)場合に、第2特定遊技状態(高確低サポ状態)に移行させる第2移行手段と、
前記第2特定遊技状態において、前記特定条件が成立した場合に、前記第2特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い第2所定遊技状態(低確低サポ状態)に移行させる第3移行手段と、
を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記判定モードとして前記第1判定モードである状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴tP1によれば、同じ特定条件が成立した場合であっても、第1特定遊技状態である場合と第2特定遊技状態である場合とでその機能が異なる。第1特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われ、第2特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われる。すなわち、特徴tP1によれば、特定条件の成立は、遊技者にとっての有利性が相違する2通りの遊技状態への移行の契機となるので、遊技機の遊技性を多様化できる。
また、特徴tP1によれば、第2所定遊技状態では、判定モードが第1判定モードであることから、遊技者にとっての有利性が低い。したがって、特徴tP1によれば、第2特定遊技状態において、第2所定遊技状態への移行の契機となる特定条件が成立してしまわないかといった緊迫感を遊技者に対していっそう付与することができる。
<特徴uA群>
特徴uA群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第15実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uA1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図785の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達した場合に、前記判定モードが前記特定遊技状態と同じ前記第2判定モードである第1所定遊技状態(高確低サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる遊技状態移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、遊技者にとって有利な状態を所定期間、継続させる有利状態継続手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uA1によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合に、判定モードが特定遊技状態と同じ第2判定モードである第1所定遊技状態に移行される。この第1所定遊技状態に移行された直後においては、特定遊技状態において取得された第2の特別情報が取得情報記憶手段に残る場合があり、この場合には、第1所定遊技状態において、その残った第2の特別情報についての判定手段による判定が第1の特別情報についての判定手段による判定よりも優先的に行われる。そして、その残った第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、遊技者にとって有利な状態が所定期間、継続される。このため、特徴uA1によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することによって、遊技者にとって有利な状態が所定期間、実行されることを、遊技者に対して期待させることができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uA2]
特徴uA1に記載の遊技機であって、
前記有利状態継続手段は、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了するまでに、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記判定モードが前記第1判定モードである第2所定遊技状態(低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1b)に前記第1所定遊技状態から移行させる手段と、
前記第2所定遊技状態において、前記第2の特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、前記特別情報が前記第1所定条件を満たすまで、前記制御手段による前記制御モードとして前記第2制御モードを実行させる制御モード実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uA2によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、判定モードが第1判定モードである第2所定遊技状態に移行される。そして、第2所定遊技状態において、第2の特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、制御手段による制御モードとして第2制御モードが実行される。制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも遊技球が第2の入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、第2所定遊技状態に移行し、第2の特別情報が第2所定条件を満たすことができれば、特別情報が第1所定条件を満たすことを実現することが可能となる。
したがって、特徴uA2によれば、遊技者に対して、第2の特別情報についての判定手段による判定が、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において終了するまでに特定条件が成立して、第1所定遊技状態から第2所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴uA2によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立して、第1所定遊技状態から第2所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
一方、第2所定遊技状態に移行し、第2の特別情報が第2所定条件を満たすことができれば、遊技者に対して、持ち球が減りにくい状態で、次回、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、第2の入球手段への遊技球の入球が容易となる第2制御モードが終わらない安心感を持たせることができる。このように、特徴uA2によれば、遊技者に対して期待感と安心感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uA3]
特徴uA2に記載の遊技機であって、
前記第1所定遊技状態において、前記取得情報記憶手段に記憶された前記第1の特別情報についての前記判定手段による前記判定が行われる際に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記判定モードが前記第1判定モードであり、かつ前記制御モードが第1制御モードである通常状態に前記第1所定遊技状態から移行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uA3によれば、第1所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報についての判定手段による判定が行われる際に、特定条件が成立した場合に、第1所定遊技状態から通常状態へ移行させられる。これに対して、前述したように、第1所定遊技状態において、第1所定遊技状態へ移行する前の特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに、上記と同じ特定条件が成立した場合には、遊技者にとって有利な状態が所定期間、継続させられる。したがって、同じ特定条件が成立した場合であっても、第2の特別情報による判定が行なわれる場合には遊技者にとっての有利な状態へ移行するのに対して、第2の特別情報についての判定が終了して、第1の特別情報への判定が行なわれるようになった際には、通常状態へ移行させられる。このため、第1所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が特定条件が成立せずに終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して付与することができる。このように、特徴uA3によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uA4]
特徴uA1に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が前記所定の回数(時短継続回数)に達するまでに、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、遊技者にとって有利な状態(低確高サポ状態H5)を所定期間、継続させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uA4によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに、特定条件が成立した場合に、遊技者にとって有利な状態が所定期間、実行される。このため、特徴uA4によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに、特定条件が成立することを、遊技者に対して期待させることができる。一方、前述したように、特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合には、第1所定遊技状態に移行し、第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを、遊技者に期待させることができる。このため、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立しなかった場合にも、遊技者に落胆した感情を付与することなく、第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに特定条件が成立することを、遊技者に期待させることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴uB群>
特徴uB群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第15実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uB1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図785の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御モードが前記第2制御モードである第1特定遊技状態(高確高サポ状態)から前記制御モードが前記第1制御モードである第1所定遊技状態(低確低サポ状態)に移行させる遊技状態移行手段と、
前記第1特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報が前記第1所定条件とは相違する第2所定条件(時短付与に対応する値)を前記第1所定遊技状態において満たす場合に、所定の期間、前記制御手段による前記制御モードとして前記第2制御モードを実行させる制御モード実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uB1によれば、制御モードが第2制御モードである第1特定遊技状態から制御モードが第1制御モードである第1所定遊技状態に移行される。この第1所定遊技状態に移行された直後においては、第1特定遊技状態によって取得された第2の特別情報が取得情報記憶手段に残る場合があり、この場合には、第1所定遊技状態において、その残った第2の特別情報についての判定手段による判定が第1の特別情報についての判定手段による判定よりも優先的に行われる。そして、第1所定遊技状態において、その残った第2の特別情報が第2所定条件(例えば、時短付与に対応する値)を満たす場合に、所定の期間、制御手段による制御モードとして第2制御モードが実行される。制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも、遊技球が第2の入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報に対する判定手段による判定を高い頻度で実行することができ、その結果、第2の特別情報が第1所定条件を満たすこと(例えば、大当たり当選すること)を容易に実現することが可能となる。したがって、特徴uB1によれば、取得情報記憶手段に第2の特別情報が記憶された状態で、第1所定遊技状態に移行することができれば、第2の特別情報が第2所定条件(例えば、時短付与に対応する値)を満たす機会を得ることができ、その結果、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報が第1所定条件を満たすこと(例えば、大当たり当選すること)を容易に実現することが可能となる。この結果、特徴uB1によれば、取得情報記憶手段に第2の特別情報が記憶された状態で、第1所定遊技状態へ移行することを、遊技者に期待させることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uB2]
特徴uB1に記載の遊技機であって、
前記所定の期間は、前記特別情報が前記第1所定条件を満たすまでの期間である、
ことを特徴とする遊技機。
特徴uB2によれば、取得情報記憶手段に第2の特別情報が記憶された状態で第1所定遊技状態に移行することができ、当該第1所定遊技状態において第2の特別情報が第2所定条件を満たすことができれば、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することができる。
[特徴uB3]
特徴uB2に記載の遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
前記第1特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該第1特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達した場合に、前記制御モードが前記第1制御モードである第2特定遊技状態(高確低サポ状態)に前記第1特定遊技状態から移行させる手段と、
前記第1特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第2特定遊技状態において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記第1所定遊技状態に前記第2特定遊技状態から移行させる手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uB3によれば、第1特定遊技状態において、当該第1特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達した場合に、制御モードが前記第1制御モードである第2特定遊技状態に移行される。この第2特定遊技状態に移行された直後においては、第1特定遊技状態において取得された第2の特別情報が取得情報記憶手段に残る場合があり、この場合には、第2特定遊技状態において、その残った第2の特別情報についての判定手段による判定が第1の特別情報についての判定手段による判定よりも優先的に行われる。そして、その残った第2の特別情報についての判定手段による判定が、第2特定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、第1所定遊技状態へ第2特定遊技状態から移行される。このために、先に説明したように、第1所定遊技状態において第2の特別情報が第2所定条件を満たすことができれば、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することができることから、第1特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達して第2特定遊技状態に移行した場合に、第1特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第2特定遊技状態において終了するまでに特定条件が成立することを、遊技者に対して期待させることができる。この結果、特徴uB3によれば、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴uC群>
特徴uC群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第15実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uC1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図785の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が第1所定回数(時短継続回数)に達した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行する制御モード移行手段と、
前記第1制御モードへの移行がなされた後の第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において、前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が第2所定回数(ST回数)に達した場合に、前記判定モードを前記第2判定モードから前記第1判定モードへ移行する判定モード移行手段と、
を備え、
前記第1所定回数をN1とし、前記第2所定回数をN2とし、前記取得情報記憶手段に記憶され得る前記第2の特別情報についての最大個数をN3とした場合に、下記の式(1)を満たす
ことを特徴とする遊技機。
N2≧N1+N3+1 ...(1)
特徴uC1によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が第1所定回数に達した場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードへ移行される。この結果、制御モードが第1制御モードである第1所定遊技状態に特定遊技状態から移行される。この第1所定遊技状態に移行された直後においては、特定遊技状態において取得された第2の特別情報が取得情報記憶手段に残る場合があり、この場合には、第1所定遊技状態において、その残った第2の特別情報についての判定手段による判定が第1の特別情報についての判定手段による判定よりも優先的に行われる。そして、第1所定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が第2所定回数に達した場合に、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ移行される。式(1)によれば、第2所定回数N2が、第1所定回数N1と前記取得情報記憶手段に記憶され得る前記第2の特別情報についての最大個数N3との和よりも大きな値となっていることから、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定は、第1所定遊技状態において終了されることになる。
特定遊技状態から第1所定遊技状態に移行する際、すなわち、特定遊技状態において、特定遊技状態に移行してからの遊技回数が第1所定回数N1に達した際に、取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報の数が最大個数N3となっている場合を考えてみる。この遊技回数が第1所定回数N1に達した場合に、制御モードが第1制御モードに移行して、第2の入球手段への遊技球の入球が不可能又は困難となるが、この直前で遊技球が第2の入球手段へ入球してしまうことがある。第2所定回数N2を、第1所定回数N1と、取得情報記憶手段に記憶され得る第2の特別情報についての最大個数N3との和の数と一致する構成(以下、比較例の構成と呼ぶ)とした場合に、上記第2の入球手段への遊技球の入球が不可能又は困難となる直前で入球した遊技球(以下、「過多分の遊技球」と呼ぶ)に対応する判定手段による判定が、第1所定遊技状態において実行されずに、判定モードが第2判定モードから第1判定モードへ移行された後の状態(以下、通常状態と呼ぶ)で実行されてしまう。遊技機の設計者が、特定遊技状態から第1所定遊技状態に移行した際に、第2の入球手段へ入球した遊技球に対応する判定手段による判定が第1所定遊技状態において全て完了するものとして設計した場合において、比較例の構成を採用すると、上記過多分の遊技球に対応する判定手段による判定が通常状態にて実行されることによって、本来、設計者が想定していないゲーム性を発揮する虞があった。
これに対して、特徴uC1によれば、式(1)の関係から、第2所定回数N2が、第1所定回数N1と前記取得情報記憶手段に記憶され得る前記第2の特別情報についての最大個数N3との和に1を加えた数以上の数となることから、上記過多分の遊技球に対応する判定手段による判定が第1所定遊技状態において必ず実行されることになる。したがって、特徴uC1によれば、特定遊技状態から第1所定遊技状態に移行した際に、第2の入球手段へ入球した遊技球に対応する判定手段による判定は、上記過多分の遊技球を含めて、第1所定遊技状態において全て完了することになり、本来、設計者が想定した通りのゲーム性を発揮することができる。この結果、特徴uC1によれば、遊技の興趣向上を図ることができるという効果を奏する。
[特徴uC2]
特徴uC1に記載の遊技機であって、
下記の式(2)を満たす
ことを特徴とする遊技機。
N2=N1+N3+1 ...(2)
特徴uC2によれば、式(2)の関係から、第2所定回数N2が、第1所定回数N1と前記取得情報記憶手段に記憶され得る前記第2の特別情報についての最大個数N3との和に1を加えた数となることから、上記特徴uC1と同様に、上記過多分の遊技球に対応する判定手段による判定が第1所定遊技状態において必ず実行されることになる。したがって、特徴uC2によれば、特徴uC1と同様の効果を奏する。すなわち、特徴uC2によれば、特定遊技状態から第1所定遊技状態に移行した際に、第2の入球手段へ入球した遊技球に対応する判定手段による判定は、上記過多分の遊技球を含めて、第1所定遊技状態において全て完了することになり、本来、設計者が想定した通りのゲーム性を発揮することができ、その結果、遊技の興趣向上を図ることができるという効果を奏する。
[特徴uC3]
特徴uC1または特徴uC2に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、遊技者にとって有利な状態を所定期間、継続させる有利状態継続手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴uC3によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第1制御モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することによって、遊技者にとって有利な状態が所定期間、継続されることを、遊技者に対して期待させることができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uC4]
特徴uC3に記載の遊技機であって、
前記有利状態継続手段は、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記判定モードが前記第1判定モードである第2所定遊技状態(低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1b)に前記第1所定遊技状態から移行させる手段と、
前記第2所定遊技状態において、前記第2の特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、前記特別情報が前記第1所定条件を満たすまで、前記制御手段による前記制御モードとして前記第2制御モードを実行させる制御モード実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uC4によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、判定モードが第1判定モードである第2所定遊技状態に移行される。そして、第2所定遊技状態において、第2の特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、制御手段による制御モードとして第2制御モードが実行される。制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも遊技球が第2の入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、第2所定遊技状態に移行し、第2の特別情報が第2所定条件を満たすことができれば、第2の特別情報が第1所定条件を満たすことを実現することが可能となる。
したがって、特徴uC4によれば、遊技者に対して、第2の特別情報についての判定手段による判定が、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において終了するまでに特定条件が成立して、第1所定遊技状態から第2所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴uC4によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立して、第1所定遊技状態から第2所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
一方、第2所定遊技状態に移行し、第2の特別情報が第2所定条件を満たすことができれば、遊技者に対して、持ち球が減りにくい状態で、次回、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、第2の入球手段への遊技球の入球が容易となる第2制御モードが終わらない安心感を持たせることができる。このように、特徴uC4によれば、遊技者に対して期待感と安心感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uC5]
特徴uC4に記載の遊技機であって、
前記第1所定遊技状態において、前記取得情報記憶手段に記憶された前記第1の特別情報についての前記判定手段による前記判定が行われる際に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記判定モードが前記第1判定モードであり、かつ前記制御モードが第1制御モードである通常状態に前記第1所定遊技状態から移行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uC5によれば、第1所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報についての判定手段による判定が行われる際に、特定条件が成立した場合に、第1所定遊技状態から通常状態へ移行させられる。これに対して、前述したように、第1所定遊技状態において、第1所定遊技状態へ移行する前の特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに、上記と同じ特定条件が成立した場合には、遊技者にとって有利な状態が所定期間、継続させられる。したがって、同じ特定条件が成立した場合であっても、第2の特別情報による判定が行なわれる場合には遊技者にとっての有利な状態へ移行するのに対して、第2の特別情報についての判定が終了して、第1の特別情報への判定が行なわれるようになった際には、通常状態へ移行させられる。このため、第1所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が特定条件が成立せずに終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して付与することができる。このように、特徴uC5によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uC6]
特徴uC1から特徴uC5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が前記第1所定回数(時短継続回数)に達するまでに、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、遊技者にとって有利な状態(低確高サポ状態H5)を所定期間、継続させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uC6によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が第1所定回数に達するまでに、特定条件が成立した場合に、遊技者にとって有利な状態が所定期間、継続される。このため、特徴uC6によれば、特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が第1所定回数に達するまでに、特定条件が成立することを、遊技者に対して期待させることができる。一方、前述したように、特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が第1所定回数に達した場合には、第1所定遊技状態に移行し、第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを、遊技者に期待させることができる。このため、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が第1所定回数に達するまでに特定条件が成立しなかった場合にも、遊技者に落胆した感情を付与することなく、第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに特定条件が成立することを、遊技者に期待させることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴uD群>
特徴uD群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第15実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uD1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図785の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)から、前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第1制御モードである第1所定遊技状態(高確低サポ状態)に移行させる第1遊技状態移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記第1所定遊技状態から第2所定遊技状態(低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1b)に移行させる第2遊技状態移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記第1所定遊技状態から第3所定遊技状態(低確低サポ状態H1)に移行させる第3遊技状態移行手段と、
を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記第3所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が高いことを特徴とする遊技機。
特徴uD1によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態から、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第1制御モードである第1所定遊技状態に移行される。そして、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、遊技者にとっての有利性が高い第2所定遊技状態に移行される。特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合には、第2所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が高くない第3所定遊技状態に移行される。このため、特徴uD1によれば、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。すなわち、特徴uD1によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。
また、特徴uD1によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合に、第2所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い第3所定遊技状態に移行されることから、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、特徴uD1によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uD2]
特徴uD1に記載の遊技機であって、
前記第2遊技状態移行手段は、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了するまでに、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記判定モードが前記第1判定モードである前記第2所定遊技状態(低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1b)に前記第1所定遊技状態から移行させる手段と、
前記第2所定遊技状態への移行後において、前記第2の特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、前記特別情報が前記第1所定条件を満たすまで、前記制御手段による前記制御モードとして前記第2制御モードを実行させる手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uD2によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、判定モードが第1判定モードである第2所定遊技状態に移行される。そして、第2所定遊技状態において、第2の特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、制御手段による制御モードとして第2制御モードが実行される。制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも遊技球が第2の入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、第2所定遊技状態に移行し、第2の特別情報が第2所定条件を満たすことができれば、特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。
したがって、特徴uD2によれば、遊技者に対して、第2の特別情報についての判定手段による判定が、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において終了するまでに特定条件が成立して、第1所定遊技状態から第2所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴uD2によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立して、第1所定遊技状態から第2所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
一方、第2所定遊技状態に移行し、第2の特別情報が第2所定条件を満たすことができれば、遊技者に対して、持ち球が減りにくい状態で、次回、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、第2の入球手段への遊技球の入球が容易となる第2制御モードが終わらない安心感を持たせることができる。このように、特徴uD2によれば、遊技者に対して期待感と安心感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uD3]
特徴uD2に記載の遊技機であって、
前記第3遊技状態移行手段は、
前記第1所定遊技状態において、前記取得情報記憶手段に記憶された前記第1の特別情報についての前記判定手段による前記判定が行われる際に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記判定モードが前記第1判定モードであり、かつ前記制御モードが第1制御モードである前記第3所定遊技状態としての通常状態に前記第1所定遊技状態から移行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uD3によれば、第1所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報についての判定手段による判定が行われる際に、特定条件が成立した場合に、第1所定遊技状態から通常状態へ移行させられる。これに対して、前述したように、第1所定遊技状態において、第1所定遊技状態へ移行する前の特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに、上記と同じ特定条件が成立した場合には、遊技者にとって有利な状態が所定期間、継続させられる。したがって、同じ特定条件が成立した場合であっても、第2の特別情報による判定が行なわれる場合には遊技者にとっての有利な状態へ移行するのに対して、第2の特別情報についての判定が終了して、第1の特別情報への判定が行なわれるようになった際には、通常状態へ移行させられる。このため、第1所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が特定条件が成立せずに終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して付与することができる。このように、特徴uD3によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uD4]
特徴uD3に記載の遊技機であって、
前記第1遊技状態移行手段は、
前記特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達した場合に、前記第1所定遊技状態に前記特定遊技状態から移行させる手段
を備え、
前記特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が前記所定の回数(時短継続回数)に達するまでに、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、遊技者にとって有利な状態(低確高サポ状態H5)を所定期間、継続させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uD4によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに、特定条件が成立した場合に、遊技者にとって有利な状態が所定期間、継続される。このため、特徴uD4によれば、特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに、特定条件が成立することを、遊技者に対して期待させることができる。一方、前述したように、特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達した場合には、第1所定遊技状態に移行し、第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを、遊技者に期待させることができる。このため、特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立しなかった場合にも、遊技者に落胆した感情を付与することなく、第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに特定条件が成立することを、遊技者に期待させることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴uE群>
特徴uE群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第15実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uE1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記判定手段によって実行される前記判定を前記第2判定モードから前記第1判定モードに移行する判定モード移行手段(転落判定処理)と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図785の遊技回制御処理)と、
前記判定モードが前記第2判定モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達した場合に、前記判定モードが前記特定遊技状態と同じ前記第2判定モードである第1所定遊技状態(高確低サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる遊技状態移行手段と、
演出を実行可能な演出実行手段と、
を備え、
前記演出実行手段は、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了するまでに、前記特定条件が成立した場合に、遊技者にとって有利な状態である所定有利状態に対応する演出を実行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uE1によれば、判定モード移行手段は、判定モードを第2判定モードから第1判定モードに移行するものであることから、本来、遊技者にとっての有利性を低下させるものである。これに対して、特徴uE1によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合には、遊技者にとって有利な状態である所定有利状態に対応する演出が実行される。このため、特徴uE1によれば、本来、遊技者を落胆させるような判定モード移行手段による動作でありながら、遊技者にとって有利な状態である所定有利状態に対応する演出が実行されることから、演出の幅を、判定モード移行手段による動作に制限されずに広げることができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uE2]
特徴uE1に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了するまでに、前記特定条件が成立した場合に、遊技者にとって有利な状態を所定期間、継続させる有利状態継続手段、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uE2によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することによって、遊技者にとって有利な状態が所定期間、継続されることを、遊技者に対して期待させることができる。この結果、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uE3]
特徴uE2に記載の遊技機であって、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備え、
前記有利状態継続手段は、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了するまでに、前記特定条件が成立した場合に、前記判定モードが前記第1判定モードである第2所定遊技状態(低確低サポ状態H1における特2残保留消化中の態様H1b)に前記第1所定遊技状態から移行させる手段と、
前記第2所定遊技状態において、前記第2の特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、前記特別情報が前記第1所定条件を満たすまで、前記制御手段による前記制御モードとして前記第2制御モードを実行させる制御モード実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uE3によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、判定モードが第1判定モードである第2所定遊技状態に移行される。そして、第2所定遊技状態において、第2の特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、制御手段による制御モードとして第2制御モードが実行される。制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも遊技球が第2の入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、第2所定遊技状態に移行し、第2の特別情報が第2所定条件を満たすことができれば、第2の特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。
したがって、特徴uE3によれば、遊技者に対して、第2の特別情報についての判定手段による判定が、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において終了するまでに特定条件が成立して、第1所定遊技状態から第2所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴uE3によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立して、第1所定遊技状態から第2所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
一方、第2所定遊技状態に移行し、第2の特別情報が第2所定条件を満たすことができれば、遊技者に対して、持ち球が減りにくい状態で、次回、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、第2の入球手段への遊技球の入球が容易となる第2制御モードが終わらない安心感を持たせることができる。このように、特徴uE3によれば、遊技者に対して期待感と安心感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uE4]
特徴uE3に記載の遊技機であって、
前記第1所定遊技状態において、前記取得情報記憶手段に記憶された前記第1の特別情報についての前記判定手段による前記判定が行われる際に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記判定モードが前記第1判定モードであり、かつ前記制御モードが第1制御モードである通常状態に前記第1所定遊技状態から移行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uE4によれば、第1所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報についての判定手段による判定が行われる際に、特定条件が成立した場合に、第1所定遊技状態から通常状態へ移行させられる。これに対して、前述したように、第1所定遊技状態において、第1所定遊技状態へ移行する前の特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに、上記と同じ特定条件が成立した場合には、遊技者にとって有利な状態が所定期間、継続させられる。したがって、同じ特定条件が成立した場合であっても、第2の特別情報による判定が行なわれる場合には遊技者にとっての有利な状態へ移行するのに対して、第2の特別情報についての判定が終了して、第1の特別情報への判定が行なわれるようになった際には、通常状態へ移行させられる。このため、第1所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が特定条件が成立せずに終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して付与することができる。このように、特徴uE4によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uE5]
特徴uE1から特徴uE4のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が前記第1所定回数(時短継続回数)に達するまでに、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、遊技者にとって有利な状態(低確高サポ状態H5)を所定期間、継続させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uE5によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が第1所定回数に達するまでに、特定条件が成立した場合に、遊技者にとって有利な状態が所定期間、継続される。このため、特徴uE5によれば、特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が第1所定回数に達するまでに、特定条件が成立することを、遊技者に対して期待させることができる。一方、前述したように、特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が第1所定回数に達した場合には、第1所定遊技状態に移行し、第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを、遊技者に期待させることができる。このため、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が第1所定回数に達するまでに特定条件が成立しなかった場合にも、遊技者に落胆した感情を付与することなく、第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに特定条件が成立することを、遊技者に期待させることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴uF群>
特徴uF群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第15実施形態とその変形例1から抽出される。
[特徴uF1]
遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図785の遊技回制御処理)と、
前記判定手段によって前記特別情報が前記第1所定条件を満たすと判定された場合に、当該判定に対応した前記遊技回の終了後に、遊技者に特典を付与する特典付与手段(開閉実行モード)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードとして前記第2判定モードが継続している状況において、前記特典付与手段によって所定の特典の付与がなされた回数が規定回数に到達した場合に、前記判定モードを前記第1判定モードへ移行する判定モード移行手段と、
前記判定モードが前記第1判定モードである所定遊技状態(低確高サポ状態)において、前記特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、前記特別情報が前記第1所定条件を満たすまで、前記制御手段による前記制御モードとして前記第2制御モードを実行させる制御モード実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uF1によれば、判定モードとして第2判定モードが継続している状況において、特典付与手段によって所定の特典の付与がなされた回数が規定回数に到達した場合に、判定モードが第1判定モードへ移行され、判定モードが第1判定モードである所定遊技状態において、特別情報が第2所定条件を満たした場合に、特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、制御手段による制御モードとして第2制御モードが実行される。制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも、遊技球が入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、判定モードとして第2判定モードが継続している状況において、特典付与手段によって所定の特典の付与がなされた回数が所定の回数に到達した場合に、判定モードが第1判定モードへ移行され、判定モードが第1判定モードである所定遊技状態において、特別情報が第2所定条件を満たした場合、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となり、特典付与手段による特典の付与がもう1回なされることになる。
したがって、特徴uF1によれば、判定モードとして第2判定モードが継続している状況において、特典付与手段によって所定の特典の付与がなされた回数が規定回数に到達した場合に、特典付与手段による特典の付与がもう1回なされることになる。この結果、特徴uF1によれば、上記のもう1回の特典の付与によって、遊技者に対して大きな喜びを付与することができる。さらに、特典付与手段によって所定の特典の付与がなされた回数が規定回数、継続することについて、遊技者に対して期待感を付与することができる。特に、特典付与手段によって所定の特典の付与がなされた回数が規定回数、継続することがとても重要となることから、規定回数に対して一つ少ない回数だけ所定の特典の付与がなされた後に、もう1回、特典の付与が継続することについて、遊技者に対して一層大きな期待感を付与することができる。
[特徴uF2]
特徴uF1に記載の遊技機であって、
前記判定モードが前記第2判定モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達するまでに特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記所定遊技状態(低確高サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる遊技状態移行手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uF2によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立した場合に、判定モードが第1判定モードである所定遊技状態に移行される。所定遊技状態においては、前述したように、特別情報が第2所定条件を満たした場合に、特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、制御手段による制御モードとして第2制御モードが実行されることから、特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。このため、所定遊技状態に移行し、特別情報が第2所定条件を満たすことができれば、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。
したがって、特徴uF2によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴uF2によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から、特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現できる所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
一方、移行後の所定遊技状態において、特別情報が第2所定条件を満たすことができれば、遊技者に対して、持ち球が減りにくい状態で、次回、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、入球手段への遊技球の入球が容易となる第2制御モードが終わらない安心感を持たせることができる。このように、特徴uF2によれば、遊技者に対して期待感と安心感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uF3]
特徴uF1または特徴uF2に記載の遊技機であって、
前記特典付与手段によって付与される特典の特典種別を決定する特典種別決定手段を備え、
前記判定モード移行手段は、
前記判定モードとして前記第2判定モードが継続している状況において、前記特別情報が前記第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たし、かつ、前記特典種別決定手段によって、前記所定の特典の付与がなされた後の前記判定モードが前記第2判定モードとなり得る前記特典種別(確変大当たり)であるとの決定がなされる毎に、所定カウンタの値をインクリメントする手段と、
前記判定モードとして前記第2判定モードが継続している状況において、前記所定カウンタの値が前記規定回数(確変リミット回数)に到達した場合に、前記判定モードを前記第1判定モードへ移行する手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uF3によれば、判定モードとして第2判定モードが継続している状況において、特別情報が第1所定条件を満たし、かつ、特典種別決定手段によって、所定の特典の付与がなされた後の判定モードが第2判定モードとなり得る特典種別であるとの決定がなされる毎に、所定カウンタが更新される。そして、判定モードとして第2判定モードが継続している状況において、所定カウンタの値が規定回数に到達した場合に、判定モードが第1判定モードへ移行される。先に説明したように、判定モードが第1判定モードとなった所定遊技状態においては、特別情報が第2所定条件を満たした場合に、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報が第1所定条件を満たすことを実現することが可能となり、特典付与手段による特典の付与がもう1回なされることになる。このために、判定モードとして第2判定モードが継続している状況において、所定カウンタの値が規定回数に到達するまで、特別情報が第1所定条件を満たし、かつ、特典種別決定手段によって、所定の特典の付与がなされた後の判定モードが第2判定モードとなり得る特典種別であるとの決定がなされることを繰り返すことができれば、特典付与手段による特典の付与がもう1回なされることになる。したがって、判定モードとして第2判定モードが継続している状況において、所定カウンタの値が所定の回数に到達するまで、特別情報が第1所定条件を満たし、かつ、特典種別決定手段によって、所定の特典の付与がなされた後の判定モードが第2判定モードとなり得る特典種別であるとの決定がなされることを繰り返すことを、遊技者に対していっそう期待させることができる。したがって、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴uG群>
特徴uG群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第15実施形態とその変形例2から抽出される。
[特徴uG1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否かを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図785の遊技回制御処理)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードが前記第2判定モードである第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において、前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報が前記第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たし、かつ、他の条件(確変大当たり当選となる値と一致すること)を満たさなかった場合(振分結果が通常大当たりとなった場合)に、前記判定モードを前記第1判定モードに移行するとともに前記制御モードを前記第2制御モードに移行するモード移行手段と、
前記判定モードが前記第1判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである第2所定遊技状態(低確高サポ状態)において、前記特別情報が第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たした場合に、前記特別情報が前記第1所定条件を満たすまで、前記制御手段による前記制御モードとして前記第2制御モードを実行させる制御モード実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uG1によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された第1の特別情報が第1所定条件を満たし、かつ、他の条件を満たさなかった場合に、判定モードが第1判定モードに移行し、制御モードが第2制御モードに移行する。そして、判定モードが第1判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである第2所定遊技状態において、特別情報が第2所定条件を満たした場合に、特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、制御手段による制御モードとして第2制御モードが実行される。制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも、遊技球が入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、特徴uG1によれば、第1所定遊技状態において、第1の特別情報が第1所定条件を満たし、かつ、他の条件を満たさなかった場合に、第2所定遊技状態に移行されることによって、再度、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。
したがって、特徴uG1によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、第1の特別情報が第1所定条件を満たし、かつ、他の条件を満たさないことによって第2所定遊技状態に移行した場合に、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が第1所定条件を満たすことがもう1回なされることになる。この結果、特徴uG1によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、第1の特別情報が第1所定条件を満たし、かつ、他の条件を満たさないことについて、遊技者に対して期待感を付与することができる。この結果、特徴uG1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
一方、第1所定遊技状態から特別情報が第1所定条件を満たすことによって移行した第2所定遊技状態においては、特別情報が第2所定条件を満たした場合に、遊技者に対して、持ち球が減りにくい状態で、次回、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、入球手段への遊技球の入球が容易となる第2制御モードが終わらない安心感を持たせることができる。このように、特徴uG1によれば、遊技者に対して期待感と安心感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uG2]
特徴uG1に記載の遊技機であって、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、前記第1所定遊技状態とは相違する特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達するまでに特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記第2所定遊技状態(低確高サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる遊技状態移行手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uG2によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立した場合に、判定モードが第1判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである第2所定遊技状態に移行される。第2所定遊技状態においては、前述したように、特別情報が第2所定条件を満たした場合に、特別情報が第1所定条件を満たすまで(例えば、大当たり当選するまで)、制御手段による制御モードとして第2制御モードが実行されることから、特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。このため、第2所定遊技状態に移行することができれば、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現することが可能となる。
したがって、特徴uG2によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第2所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴uG2によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から、特別情報が第1所定条件を満たすことを確実に実現できる第2所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
[特徴uG3]
特徴uG2に記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく前記所定の回数に達した場合に、前記第1所定遊技状態(高確低サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる手段を備え、
前記第1所定遊技状態は、前記第2所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い
ことを特徴とする遊技機。
特徴uG3によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態に移行される。第1所定遊技状態は、判定モードが第2判定モードであるにも拘わらず、判定モードが第1判定モードである第2所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い。このために、特徴uG3によれば、特定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴uG4]
特徴uG1から特徴uG3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特典付与手段によって付与される特典の特典種別を決定する特典種別決定手段を備え、
前記モード移行手段は、
前記第1所定遊技状態において、前記第1の特別情報が前記第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たし、かつ、前記特典種別決定手段によって、前記特典の付与がなされた後の前記判定モードが前記第1判定モードとなる前記特典種別(通常大当たり)であるとの決定がなされた場合に、前記判定モードを前記第1判定モードに移行するとともに前記制御モードを前記第2制御モードに移行する手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uG4によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、第1の特別情報が第1所定条件を満たし、かつ、特典種別決定手段によって、特典の付与がなされた後の前記判定モードが前記第1判定モードとなる特典種別であるとの決定がなされた場合に、判定モードが第1判定モードに移行されるとともに制御モードが第2制御モードに移行される。先に説明したように、判定モードが第1判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである第2所定遊技状態においては、特別情報が第2所定条件を満たした場合に、特別情報が第1所定条件を満たすまで、制御手段による制御モードとして第2制御モードが実行されることになる。このために、特徴uG4によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、第1の特別情報が第1所定条件を満たし、かつ、特典種別決定手段によって、特典の付与がなされた後の前記判定モードが前記第1判定モードとなる特典種別であるとの決定がなされることについて、遊技者に対して期待感を付与することができる。したがって、特徴uG4によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴uH群>
特徴uH群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第15実施形態とその変形例3から抽出される。
[特徴uH1]
遊技球を発射する発射手段と、
発射された遊技球が流通する流通領域(遊技領域PA)と、
前記流通領域に設けられ、遊技球が入球可能な入球手段(第2始動口34)と、
前記入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
取得された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)又は第2所定条件(時短付与となる値と一致すること)を満たすかを判定する手段であって、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図785の遊技回制御処理)と、
前記入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードが前記第1判定モードである第1所定遊技状態(低確高サポ状態)において、前記判定手段によって前記特別情報が前記第2所定条件(時短付与に対応する値)を満たすと判定された場合に、前記遊技回の実行回数が所定回数に達するまでの期間、前記制御手段による前記制御モードとして前記第2制御モードを実行させる制御モード実行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uH1によれば、判定モードが第1判定モードである第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第2所定条件を満たすと判定された場合に、遊技回の実行回数が所定回数に達するまでの期間、制御手段による制御モードとして第2制御モードが実行される。判定手段による判定は、特別情報が第1所定条件を満たす場合と、特別情報が第2所定条件を満たす場合と、特別情報が第1所定条件および第2所定条件のいずれも満たさない場合とに振り分けるものであることから、特別情報が第1所定条件を満たさなくても、特別情報が第2所定条件を満たすことができれば、遊技回の実行回数が所定回数に達するまでの期間だけ、制御モードとして第2制御モードを実行させることができる。なお、制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも、遊技球が入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、入球手段への遊技球の入球を契機として取得された特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、特徴uH1によれば、第2制御モードの開始後における遊技回の実行回数が所定回数に達するまでに、再度、判定手段において特別情報が第2所定条件を満たすことを繰り返すことができれば、持ち球を減らさずに、制御モードとして第2制御モードを実行させる期間を、特別情報が第1所定条件を満たすまで、順次、延長することが可能となる。
したがって、特徴uH1によれば、判定モードが第1判定モードである第1所定遊技状態において、判定手段において特別情報が第1所定条件を満たさなくても、遊技回の実行回数が所定回数に達するまでに判定手段において特別情報が第2所定条件を満たすことを、遊技者に対して繰り返し期待させることができる。裏を返せば、判定手段において特別情報が第2所定条件を満たさずに、遊技回の実行回数が所定回数に達するまでの期間が終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して付与することができる。このように、特徴uH1によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uH2]
特徴uH1に記載の遊技機であって、
前記第1所定遊技状態(低確高サポ状態)において、前記遊技回の実行回数が所定回数に達するまでの期間が終了するまでに、前記特別情報が前記第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすと判定されることなく、かつ、前記特別情報が前記第2所定条件(時短付与となる値と一致すること)を満たすと判定されることがない場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードに移行させる手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uH2によれば、判定モードが第1判定モードである第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第2所定条件を満たすと判定された場合に、遊技回の実行回数が所定回数に達するまでの期間、制御手段による制御モードとして第2制御モードが実行されるが、この期間が終了するまでに、特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすと判定されることなく、かつ、特別情報が第2所定条件(時短付与となる値と一致すること)を満たすと判定されることがない場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードに移行させられる。この結果、判定モードが第1判定モードである第1所定遊技状態から、判定モードが第1判定モードであり、かつ制御モードが第1制御モードである通常状態へ移行させられる。通常状態は遊技者にとって有利な状態でないことから、特別情報が第1所定条件満たすと判定されることなく、かつ、特別情報が第2所定条件を満たすと判定されることなく、遊技回の実行回数が所定回数に達するまでの期間が終了してしまわないかといった、より大きな緊迫感を、遊技者に対して付与することができる。
[特徴uH3]
特徴uH1または特徴uH2に記載の遊技機であって、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、当該特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が所定の回数(時短継続回数)に達するまでに特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記第1所定遊技状態(低確高サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる遊技状態移行手段
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uH3によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、当該特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立した場合に、特定遊技状態から第1所定遊技状態に移行される。第1所定遊技状態では、先に説明したように、判定手段において特別情報が第2所定条件を満たすことを繰り返すことができれば、持ち球を減らさずに、制御モードとして第2制御モードを実行させる期間を、特別情報が第1所定条件を満たすまで、順次、延長することが可能となる。したがって、特徴uH3によれば、特定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、特徴uH3によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでに特定条件が成立して、特定遊技状態から、特別情報が第1所定条件を満たすことを実現できる可能性の高い第1所定遊技状態へ移行することを期待させることができる。
[特徴uH4]
特徴uH1から特徴uH3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく前記所定の回数に達した場合に、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第1制御モードである第2所定遊技状態(高確低サポ状態)に前記特定遊技状態から移行させる手段を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記第1所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い
ことを特徴とする遊技機。
特徴uH4によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、第2所定遊技状態に移行される。第2所定遊技状態は、判定モードが第2判定モードであるにも拘わらず、判定モードが第1判定モードである第1所定遊技状態よりも遊技者にとっての有利性が低い。このために、特徴uH4によれば、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴uI群>
特徴uI群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第15実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uI1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図785の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、所定の条件(特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達すること)が成立した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる制御モード移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1制御モードへの移行がなされた後の第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、特定の確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(100%の確率で特定遊技状態へ再度移行させる)第1再移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(低確低サポ状態で大当たり当選し確変大当たりに振り分けられる確率で高確高サポ状態へ再度移行させる)第2再移行手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴uI1によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、所定の条件が成立した場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードへ移行される。そして、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1制御モードへ移行がなされた後の第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、特定の確率で特定遊技状態へ再度移行される。一方、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件が成立した場合には、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行される。このため、特徴uI1によれば、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。すなわち、特徴uI1によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。
また、特徴uI1によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行されることから、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、特徴uI1によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uI2]
特徴uI1に記載の遊技機であって、
前記特定の確率が、100%である
ことを特徴とする遊技機。
特徴uI2によれば、第1所定遊技状態において、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、100%の確率で特定遊技状態へ再度移行される。すなわち、特定条件が成立した場合に、特定遊技状態へ再度移行することが保証される。したがって、遊技者に対して、より大きな期待感を付与することができる。
[特徴uI3]
特徴uI1または特徴uI2に記載の遊技機であって、
前記所定の条件が、前記特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達することである
ことを特徴とする遊技機。
特徴uI3によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまで、制御モードが第2制御モードに維持される。制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも遊技球が第2の入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでの期間において、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報が第1所定条件を満たすことを、遊技者に対していっそう期待させることができる。
<特徴uJ群>
特徴uJ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第15実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uJ1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図785の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、所定の条件(特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達すること)が成立した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる制御モード移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1制御モードへの移行がなされた後の第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、特定の確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(100%の確率で特定遊技状態へ再度移行させる)第1再移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(低確低サポ状態で大当たり当選し確変大当たりに振り分けられる確率で高確高サポ状態へ再度移行させる)第2再移行手段と、
を備え、
前記特定の確率が、100%である
ことを特徴とする遊技機。
特徴uJ1によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、所定の条件が成立した場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードへ移行される。そして、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1制御モードへ移行がなされた後の第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、特定の確率で特定遊技状態へ再度移行される。一方、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件が成立した場合には、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行される。このため、特徴uJ1によれば、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。すなわち、特徴uJ1によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。
また、特徴uJ1によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行されることから、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、特徴uJ1によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、特徴uJ1によれば、第1所定遊技状態において、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、100%の確率で特定遊技状態へ再度移行される。すなわち、特定条件が成立した場合に、特定遊技状態へ再度移行することが保証される。したがって、遊技者に対して、より大きな期待感を付与することができる。
<特徴uK群>
特徴uK群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第15実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uK1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図785の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態)において、所定の条件(特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が時短継続回数に達すること)が成立した場合に、前記制御モードを前記第2制御モードから前記第1制御モードへ移行させる制御モード移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1制御モードへの移行がなされた後の第1所定遊技状態(高確低サポ状態)において終了するまでに、特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、特定の確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(100%の確率で特定遊技状態へ再度移行させる)第1再移行手段と、
前記特定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶された前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が、前記第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件(転落抽選において当選すること)が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で前記特定遊技状態へ再度移行させる(低確低サポ状態で大当たり当選し確変大当たりに振り分けられる確率で高確高サポ状態へ再度移行させる)第2再移行手段と、
を備え、
前記所定の条件が、前記特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達することである
ことを特徴とする遊技機。
特徴uK1によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、所定の条件が成立した場合に、制御モードが第2制御モードから第1制御モードへ移行される。そして、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が、第1制御モードへ移行がなされた後の第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立した場合に、特定の確率で特定遊技状態へ再度移行される。一方、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、前記特定条件が成立した場合には、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行される。このため、特徴uK1によれば、特定遊技状態から移行した第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。すなわち、特徴uK1によれば、判定モードが第2判定モードである第1所定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が第1所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了するまでに、特定条件が成立することを期待させることができる。
また、特徴uK1によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了した後に、特定条件が成立した場合に、前記特定の確率よりも低い確率で特定遊技状態へ再度移行されることから、第1所定遊技状態において、判定手段によって特別情報が第1所定条件を満たすことなく、また、特定条件が成立することもなく、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された第2の特別情報についての判定手段による判定が第1所定遊技状態において終了してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、特徴uK1によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、特徴uK1によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまで、制御モードが第2制御モードに維持される。制御モードが第2制御モードである状態では、制御モードが第1制御モードである状態よりも遊技球が第2の入球手段へ入球し易くなり、遊技者にとって持ち球が減りにくい状態で、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報についての判定手段による判定を高い頻度で実行することができる。このため、特定遊技状態における遊技回の実行回数が所定の回数に達するまでの期間において、第2の入球手段への遊技球の入球を契機として取得された第2の特別情報が第1所定条件を満たすことを、遊技者に対していっそう期待させることができる。
<特徴uL群>
特徴uL群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第15実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uL1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図785の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備える遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において前記取得情報記憶手段に記憶された全ての前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が終了するまでに(高確低サポ状態H6の特2残保留消化中の態様H6aが終了するまでに)特定条件が成立した場合に(転落抽選に当選した場合に)、前記特定遊技状態へ再度移行することが保証された有利遊技状態(低確高サポ状態H5)に移行させる第1移行手段と、
前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく所定の回数(ST回数)に達した場合に、前記特定遊技状態へ再度移行する確率が前記有利遊技状態よりも低い所定遊技状態(低確低サポ状態H1)に移行させる第2移行手段と、
を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立した場合に、特定遊技状態へ再度移行することが保証された有利遊技状態に移行される。また、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が有利遊技状態よりも低い所定遊技状態に移行される。
このため、本特徴によれば、遊技者に対して、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立して、有利遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、本特徴によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立して、有利遊技状態へ移行することを期待させることができる。従来では、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特別情報が所定条件を満たすことを遊技者に期待させるのみであったが、本特徴によれば、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立して有利遊技状態へ移行することも遊技者に期待させることができる。そして、有利遊技状態は特別情報が所定条件を満たして大当たり遊技が開始されるまで継続し、当該大当たり遊技の終了後に特定遊技状態へ再度移行することを保証する構成を採用することによって、遊技者に対して、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特別情報が所定条件を満たさなくても、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立すれば、大当たり遊技が保証された上で、特定遊技状態へ再度移行することが保証されるといった安心感を与えることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が有利遊技状態よりも低い所定遊技状態に移行されることから、特定遊技状態において、判定手段によって特別情報が所定条件を満たすことなく、また、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、本特徴によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uL2]
特徴uL1に記載の遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
前記特定条件が成立した場合に、前記判定モードを前記第1判定モードと前記第2判定モードとの間で択一的に決定すること(転落判定処理)によって、前記遊技状態を移行させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、特定条件が成立した場合に、判定モードを第1判定モードと第2判定モードとの間で択一的に決定することによって、遊技状態の移行が行われる。判定モードが切り替わることは、遊技者にとっての有利度に大きな影響が生じる。このため、本特徴によれば、遊技者に対して、特定条件が成立するか否かについて強い関心を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uL3]
特徴uL1または特徴uL2に記載の遊技機であって、
前記所定遊技状態は、前記制御モードが前記第1制御モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定遊技状態では、制御モードが第1制御モードであることから、第2の入球手段への遊技球の入球が困難であり、遊技者にとっての有利性が低い。したがって、本特徴によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対していっそう付与することができる。
[特徴uL4]
特徴uL1から特徴uL3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記所定遊技状態は、前記判定モードが前記第1判定モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、所定遊技状態では、判定モードが第1判定モードであることから、遊技者にとっての有利性が低い。このため、本特徴によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対していっそう付与することができる。
<特徴uM群>
特徴uM群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第15実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uM1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図785の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備える遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において前記取得情報記憶手段に記憶された全ての前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が終了するまでに(高確低サポ状態H6の特2残保留消化中の態様H6aが終了するまでに)特定条件が成立した場合に(転落抽選に当選した場合に)、前記特定遊技状態へ再度移行することが保証された有利遊技状態(低確高サポ状態H5)に移行させる第1移行手段と、
前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく所定の回数(ST回数)に達した場合に、前記特定遊技状態へ再度移行する確率が前記有利遊技状態よりも低い所定遊技状態(低確低サポ状態H1)に移行させる第2移行手段と、
を備え、
前記遊技状態移行手段は、
前記特定条件が成立した場合に、前記判定モードを前記第1判定モードと前記第2判定モードとの間で択一的に決定すること(転落判定処理)によって、前記遊技状態を移行させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立した場合に、特定遊技状態へ再度移行することが保証された有利遊技状態に移行される。また、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が有利遊技状態よりも低い所定遊技状態に移行される。
このため、本特徴によれば、遊技者に対して、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立して、有利遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、本特徴によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立して、有利遊技状態へ移行することを期待させることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が有利遊技状態よりも低い所定遊技状態に移行されることから、特定遊技状態において、判定手段によって特別情報が所定条件を満たすことなく、また、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、本特徴によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、特定条件が成立した場合に、判定モードを第1判定モードと第2判定モードとの間で択一的に決定することによって、遊技状態の移行が行われる。判定モードが切り替わることは、遊技者にとっての有利度に大きな影響が生じる。このため、本特徴によれば、遊技者に対して、特定条件が成立するか否かについて強い関心を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴uN群>
特徴uN群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第15実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uN1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図785の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備える遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において前記取得情報記憶手段に記憶された全ての前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が終了するまでに(高確低サポ状態H6の特2残保留消化中の態様H6aが終了するまでに)特定条件が成立した場合に(転落抽選に当選した場合に)、前記特定遊技状態へ再度移行することが保証された有利遊技状態(低確高サポ状態H5)に移行させる第1移行手段と、
前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく所定の回数(ST回数)に達した場合に、前記特定遊技状態へ再度移行する確率が前記有利遊技状態よりも低い所定遊技状態(低確低サポ状態H1)に移行させる第2移行手段と、
を備え、
前記所定遊技状態は、前記制御モードが前記第1制御モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立した場合に、特定遊技状態へ再度移行することが保証された有利遊技状態に移行される。また、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が有利遊技状態よりも低い所定遊技状態に移行される。
このため、本特徴によれば、遊技者に対して、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立して、有利遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、本特徴によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立して、有利遊技状態へ移行することを期待させることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が有利遊技状態よりも低い所定遊技状態に移行されることから、特定遊技状態において、判定手段によって特別情報が所定条件を満たすことなく、また、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、本特徴によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、所定遊技状態では、制御モードが第1制御モードであることから、第2の入球手段への遊技球の入球が困難であり、遊技者にとっての有利性が低い。したがって、本特徴によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対していっそう付与することができる。
<特徴uO群>
特徴uO群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第15実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uO1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図785の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備える遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
前記判定モードが前記第2判定モードであり、かつ前記制御モードが前記第2制御モードである特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において前記取得情報記憶手段に記憶された全ての前記第2の特別情報についての前記判定手段による前記判定が終了するまでに(高確低サポ状態H6の特2残保留消化中の態様H6aが終了するまでに)特定条件が成立した場合に(転落抽選に当選した場合に)、前記特定遊技状態へ再度移行することが保証された有利遊技状態(低確高サポ状態H5)に移行させる第1移行手段と、
前記特定遊技状態への移行後における前記遊技回の実行回数が、前記特定条件が成立することなく所定の回数(ST回数)に達した場合に、前記特定遊技状態へ再度移行する確率が前記有利遊技状態よりも低い所定遊技状態(低確低サポ状態H1)に移行させる第2移行手段と、
を備え、
前記所定遊技状態は、前記判定モードが前記第1判定モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立した場合に、特定遊技状態へ再度移行することが保証された有利遊技状態に移行される。また、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が有利遊技状態よりも低い所定遊技状態に移行される。
このため、本特徴によれば、遊技者に対して、判定モードが第2判定モードであり、かつ制御モードが第2制御モードである特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立して、有利遊技状態へ移行することを期待させることができる。すなわち、本特徴によれば、判定モードが第2判定モードである特定遊技状態において、遊技者に対して、特別情報が所定条件を満たす確率が高い第2判定モードによる判定によって、特別情報が所定条件を満たすことを期待させることができるが、さらに、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立して、有利遊技状態へ移行することを期待させることができる。
また、本特徴によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達した場合に、特定遊技状態へ再度移行する確率が有利遊技状態よりも低い所定遊技状態に移行されることから、特定遊技状態において、判定手段によって特別情報が所定条件を満たすことなく、また、特定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶された全ての第2の特別情報についての判定手段による判定が終了するまでに特定条件が成立することもなく、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対して持たせることができる。このように、本特徴によれば、遊技者に対して期待感と緊迫感といった感情を付与することで、遊技の興趣向上を図ることができる。
さらに、本特徴によれば、所定遊技状態では、判定モードが第1判定モードであることから、遊技者にとっての有利性が低い。このため、本特徴によれば、特定遊技状態への移行後における遊技回の実行回数が、特定条件が成立することなく所定の回数に達してしまわないかといった緊迫感を、遊技者に対していっそう付与することができる。
<特徴uP群>
特徴uP群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第15実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uP1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図785の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードと前記制御モードとによって特定される遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備える遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
第1特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において、特定条件が成立した場合に(転落抽選において当選した場合に)、前記制御モードを所定期間(次回大当たりに当選するまでの期間)、第2制御モードに維持する遊技状態であって、前記第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態(低確高サポ状態H5)に移行させる第1移行手段と、
前記第1特定遊技状態において、前記特定条件が成立せずに(転落抽選に当選せずに)第2所定条件が成立した場合に(時短継続回数の遊技回が実行された場合に)、第2特定遊技状態(高確低サポ状態H6)に移行させる第2移行手段と、
前記第2特定遊技状態において、前記第1の特別情報についての前記判定手段による前記判定の際に前記特定条件が成立した場合に(左打ち中の態様H6bにおいて特1についての当たり抽選の際に転落抽選に当選した場合に)、前記第2特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い第2所定遊技状態(低確低サポ状態H1)に移行させる第3移行手段と、
を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、同じ特定条件が成立した場合であっても、第1特定遊技状態において成立した場合と第2特定遊技状態において成立した場合とでその機能が異なる。具体的には、第1特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行(第1特定遊技状態から第1所定遊技状態への移行)が行われ、一方、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行(第2特定遊技状態から第2所定遊技状態への移行)が行われる。すなわち、本特徴によれば、特定条件の成立は、遊技者にとっての有利性が向上する遊技状態の移行の契機となり、また、遊技者にとっての有利性が低下する遊技状態の移行の契機ともなるので、遊技機の設計の自由度を向上させることができ、遊技性の多様化を容易にすることができる。
そして、本特徴によれば、第1特定遊技状態において特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われるので、遊技者に対して、第1特定遊技状態においては特定条件が成立して欲しいと期待させることができる。一方、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われるので、遊技者に対して、第2特定遊技状態においては特定条件が成立して欲しくないと思わせることができる。すなわち、第1特定遊技状態では特定条件が成立して欲しいと遊技者に期待させ、その後、第2特定遊技状態に移行後は特定条件が成立して欲しくないと遊技者に思わせることができる。このように、遊技状態の移行に伴って、特定条件の成立に対して遊技者に正反対の感情を抱かせることができるので、遊技に抑揚を付加することができる。
[特徴uP2]
特徴uP1に記載の遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
前記特定条件が成立した場合に、前記判定モードを前記第1判定モードと前記第2判定モードとの間で択一的に決定すること(転落判定処理)によって、前記遊技状態を移行させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、特定条件が成立した場合に、判定モードを第1判定モードと第2判定モードとの間で択一的に決定することによって、遊技状態の移行が行われる。判定モードが切り替わることは、遊技者にとっての有利度に大きな影響が生じる。このため、本特徴によれば、遊技者に対して、特定条件が成立するか否かについて強い関心を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴uP3]
特徴uP1または特徴uP2に記載の遊技機であって、
前記第1所定遊技状態は、前記判定モードが前記第1判定モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第1所定遊技状態では、判定モードが第1判定モードであるが、第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高いことから、遊技者に対して意外性を付与することができる。
[特徴uP4]
特徴uP1から特徴uP3のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2所定遊技状態は、前記制御モードが前記第1制御モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2所定遊技状態では、制御モードが第1制御モードであることから、第2の入球手段への遊技球の入球が困難であり、遊技者にとっての有利性が低い。したがって、本特徴によれば、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に第2所定遊技状態への移行の契機となる特定条件が成立してしまわないかといった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。
[特徴uP5]
特徴uP1から特徴uP4のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2所定遊技状態は、前記判定モードが前記第1判定モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2所定遊技状態では、判定モードが第1判定モードであることから、遊技者にとっての有利性が低い。したがって、本特徴によれば、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に第2所定遊技状態への移行の契機となる特定条件が成立してしまわないかといった緊迫感を遊技者に対していっそう付与することができる。
[特徴uP6]
特徴uP1から特徴uP5のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2特定遊技状態は、前記判定モードが前記第2判定モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、第2特定遊技状態では、判定モードが第2判定モードであることから、遊技者にとっての有利性が高い。このため、本特徴によれば、有利性が高い第2特定遊技状態からの遊技状態の移行が遊技者にとって望ましくないことから、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に特定条件が成立してしまわないかといった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。
<特徴uQ群>
特徴uQ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第15実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uQ1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図785の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードと前記制御モードとによって特定される遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備える遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
第1特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において、特定条件が成立した場合に(転落抽選において当選した場合に)、前記制御モードを所定期間(次回大当たりに当選するまでの期間)、第2制御モードに維持する遊技状態であって、前記第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態(低確高サポ状態H5)に移行させる第1移行手段と、
前記第1特定遊技状態において、前記特定条件が成立せずに(転落抽選に当選せずに)第2所定条件が成立した場合に(時短継続回数の遊技回が実行された場合に)、第2特定遊技状態(高確低サポ状態H6)に移行させる第2移行手段と、
前記第2特定遊技状態において、前記第1の特別情報についての前記判定手段による前記判定の際に前記特定条件が成立した場合に(左打ち中の態様H6bにおいて特1についての当たり抽選の際に転落抽選に当選した場合に)、前記第2特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い第2所定遊技状態(低確低サポ状態H1)に移行させる第3移行手段と、
を備え、
前記遊技状態移行手段は、
前記特定条件が成立した場合に、前記判定モードを前記第1判定モードと前記第2判定モードとの間で択一的に決定すること(転落判定処理)によって、前記遊技状態を移行させる手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、同じ特定条件が成立した場合であっても、第1特定遊技状態において成立した場合と第2特定遊技状態において成立した場合とでその機能が異なる。具体的には、第1特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われ、一方、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われる。すなわち、本特徴によれば、特定条件の成立は、遊技者にとっての有利性が向上する遊技状態の移行の契機となり、また、遊技者にとっての有利性が低下する遊技状態の移行の契機ともなるので、遊技機の設計の自由度を向上させることができ、遊技性の多様化を容易にすることができる。
そして、本特徴によれば、第1特定遊技状態において特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われるので、遊技者に対して、第1特定遊技状態においては特定条件が成立して欲しいと期待させることができる。一方、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われるので、遊技者に対して、第2特定遊技状態においては特定条件が成立して欲しくないと思わせることができる。すなわち、特定条件が成立したタイミングにおける遊技状態の種類に応じて、遊技者に正反対の感情を抱かせることができるので、遊技に抑揚を付加することができる。
さらに、本特徴によれば、特定条件が成立した場合に、判定モードを第1判定モードと第2判定モードとの間で択一的に決定することによって、遊技状態の移行が行われる。判定モードが切り替わることは、遊技者にとっての有利度に大きな影響が生じる。このため、本特徴によれば、遊技者に対して、特定条件が成立するか否かについて強い関心を抱かせることができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
<特徴uR群>
特徴uR群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第15実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uR1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図785の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードと前記制御モードとによって特定される遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備える遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
第1特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において、特定条件が成立した場合に(転落抽選において当選した場合に)、前記制御モードを所定期間(次回大当たりに当選するまでの期間)、第2制御モードに維持する遊技状態であって、前記第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態(低確高サポ状態H5)に移行させる第1移行手段と、
前記第1特定遊技状態において、前記特定条件が成立せずに(転落抽選に当選せずに)第2所定条件が成立した場合に(時短継続回数の遊技回が実行された場合に)、第2特定遊技状態(高確低サポ状態H6)に移行させる第2移行手段と、
前記第2特定遊技状態において、前記第1の特別情報についての前記判定手段による前記判定の際に前記特定条件が成立した場合に(左打ち中の態様H6bにおいて特1についての当たり抽選の際に転落抽選に当選した場合に)、前記第2特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い第2所定遊技状態(低確低サポ状態H1)に移行させる第3移行手段と、
を備え、
前記第1所定遊技状態は、前記判定モードが前記第1判定モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、同じ特定条件が成立した場合であっても、第1特定遊技状態において成立した場合と第2特定遊技状態において成立した場合とでその機能が異なる。具体的には、第1特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われ、一方、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われる。すなわち、本特徴によれば、特定条件の成立は、遊技者にとっての有利性が向上する遊技状態の移行の契機となり、また、遊技者にとっての有利性が低下する遊技状態の移行の契機ともなるので、遊技機の設計の自由度を向上させることができ、遊技性の多様化を容易にすることができる。
そして、本特徴によれば、第1特定遊技状態において特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われるので、遊技者に対して、第1特定遊技状態においては特定条件が成立して欲しいと期待させることができる。一方、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われるので、遊技者に対して、第2特定遊技状態においては特定条件が成立して欲しくないと思わせることができる。すなわち、特定条件が成立したタイミングにおける遊技状態の種類に応じて、遊技者に正反対の感情を抱かせることができるので、遊技に抑揚を付加することができる。
さらに、本特徴によれば、第1所定遊技状態では、判定モードが第1判定モードであるが、第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高いことから、遊技者に対して意外性を付与することができる。
<特徴uS群>
特徴uS群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第15実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uS1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図785の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードと前記制御モードとによって特定される遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備える遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
第1特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において、特定条件が成立した場合に(転落抽選において当選した場合に)、前記制御モードを所定期間(次回大当たりに当選するまでの期間)、第2制御モードに維持する遊技状態であって、前記第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態(低確高サポ状態H5)に移行させる第1移行手段と、
前記第1特定遊技状態において、前記特定条件が成立せずに(転落抽選に当選せずに)第2所定条件が成立した場合に(時短継続回数の遊技回が実行された場合に)、第2特定遊技状態(高確低サポ状態H6)に移行させる第2移行手段と、
前記第2特定遊技状態において、前記第1の特別情報についての前記判定手段による前記判定の際に前記特定条件が成立した場合に(左打ち中の態様H6bにおいて特1についての当たり抽選の際に転落抽選に当選した場合に)、前記第2特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い第2所定遊技状態(低確低サポ状態H1)に移行させる第3移行手段と、
を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記制御モードが前記第1制御モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、同じ特定条件が成立した場合であっても、第1特定遊技状態において成立した場合と第2特定遊技状態において成立した場合とでその機能が異なる。具体的には、第1特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われ、一方、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われる。すなわち、本特徴によれば、特定条件の成立は、遊技者にとっての有利性が向上する遊技状態の移行の契機となり、また、遊技者にとっての有利性が低下する遊技状態の移行の契機ともなるので、遊技機の設計の自由度を向上させることができ、遊技性の多様化を容易にすることができる。
そして、本特徴によれば、第1特定遊技状態において特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われるので、遊技者に対して、第1特定遊技状態においては特定条件が成立して欲しいと期待させることができる。一方、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われるので、遊技者に対して、第2特定遊技状態においては特定条件が成立して欲しくないと思わせることができる。すなわち、特定条件が成立したタイミングにおける遊技状態の種類に応じて、遊技者に正反対の感情を抱かせることができるので、遊技に抑揚を付加することができる。
さらに、本特徴によれば、第2所定遊技状態では、制御モードが第1制御モードであることから、第2の入球手段への遊技球の入球が困難であり、遊技者にとっての有利性が低い。したがって、本特徴によれば、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に第2所定遊技状態への移行の契機となる特定条件が成立してしまわないかといった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。
<特徴uT群>
特徴uT群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第15実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uT1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図785の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードと前記制御モードとによって特定される遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備える遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
第1特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において、特定条件が成立した場合に(転落抽選において当選した場合に)、前記制御モードを所定期間(次回大当たりに当選するまでの期間)、第2制御モードに維持する遊技状態であって、前記第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態(低確高サポ状態H5)に移行させる第1移行手段と、
前記第1特定遊技状態において、前記特定条件が成立せずに(転落抽選に当選せずに)第2所定条件が成立した場合に(時短継続回数の遊技回が実行された場合に)、第2特定遊技状態(高確低サポ状態H6)に移行させる第2移行手段と、
前記第2特定遊技状態において、前記第1の特別情報についての前記判定手段による前記判定の際に前記特定条件が成立した場合に(左打ち中の態様H6bにおいて特1についての当たり抽選の際に転落抽選に当選した場合に)、前記第2特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い第2所定遊技状態(低確低サポ状態H1)に移行させる第3移行手段と、
を備え、
前記第2所定遊技状態は、前記判定モードが前記第1判定モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、同じ特定条件が成立した場合であっても、第1特定遊技状態において成立した場合と第2特定遊技状態において成立した場合とでその機能が異なる。具体的には、第1特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われ、一方、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われる。すなわち、本特徴によれば、特定条件の成立は、遊技者にとっての有利性が向上する遊技状態の移行の契機となり、また、遊技者にとっての有利性が低下する遊技状態の移行の契機ともなるので、遊技機の設計の自由度を向上させることができ、遊技性の多様化を容易にすることができる。
そして、本特徴によれば、第1特定遊技状態において特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われるので、遊技者に対して、第1特定遊技状態においては特定条件が成立して欲しいと期待させることができる。一方、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われるので、遊技者に対して、第2特定遊技状態においては特定条件が成立して欲しくないと思わせることができる。すなわち、特定条件が成立したタイミングにおける遊技状態の種類に応じて、遊技者に正反対の感情を抱かせることができるので、遊技に抑揚を付加することができる。
さらに、本特徴によれば、第2所定遊技状態では、判定モードが第1判定モードであることから、遊技者にとっての有利性が低い。したがって、本特徴によれば、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に第2所定遊技状態への移行の契機となる特定条件が成立してしまわないかといった緊迫感を遊技者に対していっそう付与することができる。
<特徴uU群>
特徴uU群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第15実施形態とその変形例から抽出される。
[特徴uU1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行うとともに、前記判定を行うための判定モード(抽選モード)として、第1判定モード(低確率モード)と、前記第1判定モードよりも前記特別情報が前記第1所定条件を満たす確率が高い第2判定モード(高確率モード)と、を有する判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図785の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
前記判定モードと前記制御モードとによって特定される遊技状態を移行させる遊技状態移行手段と、
を備える遊技機であって、
前記遊技状態移行手段は、
第1特定遊技状態(高確高サポ状態H4)において、特定条件が成立した場合に(転落抽選において当選した場合に)、前記制御モードを所定期間(次回大当たりに当選するまでの期間)、第2制御モードに維持する遊技状態であって、前記第1特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が高い第1所定遊技状態(低確高サポ状態H5)に移行させる第1移行手段と、
前記第1特定遊技状態において、前記特定条件が成立せずに(転落抽選に当選せずに)第2所定条件が成立した場合に(時短継続回数の遊技回が実行された場合に)、第2特定遊技状態(高確低サポ状態H6)に移行させる第2移行手段と、
前記第2特定遊技状態において、前記第1の特別情報についての前記判定手段による前記判定の際に前記特定条件が成立した場合に(左打ち中の態様H6bにおいて特1についての当たり抽選の際に転落抽選に当選した場合に)、前記第2特定遊技状態と比べて遊技者にとっての有利性が低い第2所定遊技状態(低確低サポ状態H1)に移行させる第3移行手段と、
を備え、
前記第2特定遊技状態は、前記判定モードが前記第2判定モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
本特徴によれば、同じ特定条件が成立した場合であっても、第1特定遊技状態において成立した場合と第2特定遊技状態において成立した場合とでその機能が異なる。具体的には、第1特定遊技状態において、特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われ、一方、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われる。すなわち、本特徴によれば、特定条件の成立は、遊技者にとっての有利性が向上する遊技状態の移行の契機となり、また、遊技者にとっての有利性が低下する遊技状態の移行の契機ともなるので、遊技機の設計の自由度を向上させることができ、遊技性の多様化を容易にすることができる。
そして、本特徴によれば、第1特定遊技状態において特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が高くなるような遊技状態の移行が行われるので、遊技者に対して、第1特定遊技状態においては特定条件が成立して欲しいと期待させることができる。一方、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に特定条件が成立した場合には、遊技者にとっての有利性が低くなるような遊技状態の移行が行われるので、遊技者に対して、第2特定遊技状態においては特定条件が成立して欲しくないと思わせることができる。すなわち、特定条件が成立したタイミングにおける遊技状態の種類に応じて、遊技者に正反対の感情を抱かせることができるので、遊技に抑揚を付加することができる。
さらに、本特徴によれば、第2特定遊技状態では、判定モードが第2判定モードであることから、遊技者にとっての有利性が高い。このため、本特徴によれば、有利性が高い第2特定遊技状態からの遊技状態の移行が遊技者にとって望ましくないことから、第2特定遊技状態において、第1の特別情報についての判定手段による判定の際に特定条件が成立してしまわないかといった緊迫感を遊技者に対して付与することができる。
<特徴vA群>
特徴vA群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第16実施形態とその変形例から抽出される。特に第16実施形態の変形例10が対応している。
[特徴vA1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図831の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役短開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
当該遊技機は、前記所定遊技状態において、前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回に連続して特定演出画像(前兆予告演出に含まれるチャンス目)を表示可能であり、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第1表示手段(図836における遊技回V21の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第2表示手段(図836における遊技回U23の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、特定条件(第2判定の判定結果が否定となること)が成立する場合に、前記特定演出画像を所定演出画像(特1連続演出継続用図柄同色演出)に切り替え可能な演出画像切替手段と、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴vA1によれば、所定遊技状態において、第1の特別情報についての所定回数の遊技回に連続して特定演出画像が表示される。第2の入球手段に遊技球が入球した場合に、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。そして、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。このために、所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、特定演出画像を表示することで、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在する可能性があることを予告演出することができる。その上、取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行された場合に、当該遊技回においても、特定演出画像を表示することで、予告演出の流れを途切れさせずに違和感なく、第2の特別情報についての遊技回を消化することが可能となっている。また、遊技回毎に特定演出画像を表示することを繰り返すことによって、第1所定条件を満たす特別情報が存在する可能性が高まったと遊技者に対して期待させることができる。一方で、第2の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されたことによっても、特定演出画像が必ず表示される構成とした場合に、特定演出画像が不必要に繰り返されることになり、予告演出に対する信頼度が低下する虞があった。これに対して、特徴vA1によれば、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定条件が成立する場合に、特定演出画像が所定演出画像に切り替えられることから、特定条件が成立した場合、特定演出画像が余分に出現することを抑制することができる。したがって、特徴vA1によれば、予告演出に対する信頼度を向上することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴vA2]
特徴vA1に記載の遊技機であって、
前記演出画像切替手段は、
前記第1表示手段が表示する前記特定演出画像から、表示する画像を切り替え可能な手段(変形例10であって、特2保留1についての遊技回V21の終了後に連続して実行される特1保留についての遊技回U23においてチャンス目演出を特1連続演出継続用図柄同色演出に切り替えて表示する構成)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴vA2によれば、第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される第1の特別情報について遊技回において表示される特定演出画像から表示する画像を切り替えることができることから、表示する画像を所定演出画像とすれば、第2の特別情報についての遊技回が開始される前に実行された第1の特別情報についての所定回数の遊技回に連続して表示される特定演出画像による、第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することの期待度を保つことができる。このために、第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することの期待度が不必要に高められることを抑制することができることから、特徴vA2によれば、予告演出に対する信頼度をいっそう向上することができる。
[特徴vA3]
特徴vA1または特徴VA2に記載の遊技機であって、
前記所定遊技状態は、前記制御モードが前記第1制御モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴vA3によれば、制御モードが前記第1制御モードである所定遊技状態において、第1の特別情報についての予告演出を行うことができる。
[特徴vA4]
特徴vA1から特徴vA3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記演出画像切替手段は、
前記特定演出画像が表示された場合の期待度と略同一の期待度の前記所定演出画像を表示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vA4によれば、特定演出画像が表示された場合の期待度と、前記所定演出画像が表示された場合の期待度とが略同一となることから、第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することの期待度が不必要に高められることを確実に抑制することができる。したがって、特徴vA4によれば、予告演出に対する信頼度をいっそう向上することができる。
[特徴vA5]
特徴vA1から特徴vA4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記演出画像切替手段は、
前記特定演出画像が表示された場合の期待度と比べて高い期待度の前記所定演出画像を表示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vA5によれば、所定演出画像が表示された場合の期待度が、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度を上回らない関係が保たれている状態で、所定演出画像を表示することが行われるとすれば、特定演出画像が表示された場合の期待度と比べて、所定演出画像が表示された場合の期待度が高くなることで、遊技者に対してより高い期待度を付与することが可能となる。したがって、特徴vA5によれば、予告演出に対する信頼度をいっそう向上することができる。
[特徴vA6]
特徴vA1から特徴vA5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1の特別情報についての前記所定回数の遊技回に連続して前記特定演出画像を表示可能とする構成は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して、前後をずらした位置に、前記特定演出画像を表示可能な手段(変形例5における特定のキャラクターが出現する演出の表示を、変形例1のレイヤー構造に適用した場合において、上記特定のキャラクターが出現する演出が図柄レイヤーの前に位置すること)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vA6によれば、所定遊技状態において、第1の特別情報についての所定回数の遊技回に連続して特定演出画像を表示するに際し、判定手段による判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して前後をずらした位置に、特定演出画像が表示されることから、特定演出画像が表示される階層と図柄が表示される階層のそれぞれで独立して、描画を制御することができる。したがって、特徴vA6によれば、制御の簡易化を図ることができる。
[特徴vA7]
特徴vA1から特徴vA6までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第1表示手段は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して、前後をずらした位置に、前記特定演出画像を表示可能な手段(変形例5における特定のキャラクターが出現する演出の表示を、変形例1のレイヤー構造に適用した場合において、特定のキャラクターが出現する演出が図柄レイヤーの前に位置すること)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vA7によれば、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回において、特定演出画像を表示するに際し、判定手段による判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して前後をずらした位置に、特定演出画像が表示されることから、特定演出画像が表示される階層と図柄が表示される階層のそれぞれで独立して、描画を制御することができる。したがって、特徴vA7によれば、制御の簡易化を図ることができる。
[特徴vA8]
特徴vA1から特徴vA7までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第2表示手段は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して、前後をずらした位置に、前記特定演出画像を表示可能な手段(変形例5における特定のキャラクターが出現する演出の表示を、変形例1のレイヤー構造に適用した場合において、上記特定キャラクターが出現する演出が図柄レイヤーの前に位置すること)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vA8によれば、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定演出画像を表示するに際し、判定手段による判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して前後をずらした位置に、特定演出画像が表示されることから、特定演出画像が表示される階層と図柄が表示される階層のそれぞれで独立して、描画を制御することができる。したがって、特徴vA8によれば、制御の簡易化を図ることができる。
[特徴vA9]
特徴vA1から特徴vA8までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記演出画像切替手段は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して、前後をずらした位置に、前記所定演出画像を表示可能な手段(変形例5における特定の背景ゾーンが出現する演出の表示を、変形例1のレイヤー構造に適用した場合において、上記特定の背景ゾーンが出現する演出が図柄レイヤーの前に位置すること)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vA9によれば、取得情報記憶手段によって記憶される第1の特別情報についての遊技回において特定条件が成立する場合に所定演出画像を表示するに際し、判定手段による判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して前後をずらした位置に、所定演出画像が表示されることから、所定演出画像が表示される階層と図柄が表示される階層のそれぞれで独立して、描画を制御することができる。したがって、特徴vA9によれば、制御の簡易化を図ることができる。
<特徴vB群>
特徴vB群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第16実施形態とその変形例から抽出される。特に第16実施形態におけるケース2が対応している。
[特徴vB1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図831の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役短開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
当該遊技機は、前記所定遊技状態において、前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回に連続して特定演出画像(前兆予告演出に含まれるチャンス目)を表示可能であり、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第1表示手段(図836における遊技回V21の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第2表示手段(図836における遊技回U23の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、特定条件(第2判定の判定結果が否定となること)が成立する場合に、前記特定演出画像を所定演出画像(特1連続演出継続用図柄同色演出)に切り替え可能な演出画像切替手段と、
を備え、
前記演出画像切替手段は、
前記第1表示手段が表示する前記特定演出画像から、表示する画像を切り替え可能な手段(変形例10であって、特2保留1についての遊技回V21の終了後に連続して実行される特1保留についての遊技回U23においてチャンス目演出を特1連続演出継続用図柄同色演出に切り替えて表示する構成)
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴vB1によれば、所定遊技状態において、第1の特別情報についての所定回数の遊技回に連続して特定演出画像が表示される。第2の入球手段に遊技球が入球した場合に、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。そして、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。このために、所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、特定演出画像を表示することで、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在する可能性があることを予告演出することができる。その上、取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行された場合に、当該遊技回においても、特定演出画像を表示することで、予告演出の流れを途切れさせずに違和感なく、第2の特別情報についての遊技回を消化することが可能となっている。また、遊技回毎に特定演出画像を表示することを繰り返すことによって、第1所定条件を満たす特別情報が存在する可能性が高まったと遊技者に対して期待させることができる。一方で、第2の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されたことによっても、特定演出画像が必ず表示される構成とした場合に、特定演出画像が不必要に繰り返されることになり、予告演出に対する信頼度が低下する虞があった。これに対して、特徴vB1によれば、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定条件が成立する場合に、特定演出画像が所定演出画像に切り替えられることから、特定条件が成立した場合、特定演出画像が余分に出現することを抑制することができる。したがって、特徴vB1によれば、予告演出に対する信頼度を向上することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vB1によれば、第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される第1の特別情報について遊技回において表示される特定演出画像から表示する画像を切り替えることができることから、表示する画像を所定演出画像とすれば、第2の特別情報についての遊技回が開始される前に実行された第1の特別情報についての所定回数の遊技回に連続して表示される特定演出画像による、第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することの期待度を保つことができる。このために、第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することの期待度が不必要に高められることを抑制することができることから、特徴vB1によれば、予告演出に対する信頼度をいっそう向上することができる。
<特徴vC群>
特徴vC群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第16実施形態とその変形例から抽出される。特に第16実施形態におけるケース2が対応している。
[特徴vC1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図831の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役短開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
当該遊技機は、前記所定遊技状態において、前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回に連続して特定演出画像(前兆予告演出に含まれるチャンス目)を表示可能であり、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第1表示手段(図836における遊技回V21の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第2表示手段(図836における遊技回U23の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、特定条件(第2判定の判定結果が否定となること)が成立する場合に、前記特定演出画像を所定演出画像(特1連続演出継続用図柄同色演出)に切り替え可能な演出画像切替手段と、
を備え、
前記所定遊技状態は、前記制御モードが前記第1制御モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴vC1によれば、所定遊技状態において、第1の特別情報についての所定回数の遊技回に連続して特定演出画像が表示される。第2の入球手段に遊技球が入球した場合に、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。そして、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。このために、所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、特定演出画像を表示することで、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在する可能性があることを予告演出することができる。その上、取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行された場合に、当該遊技回においても、特定演出画像を表示することで、予告演出の流れを途切れさせずに違和感なく、第2の特別情報についての遊技回を消化することが可能となっている。また、遊技回毎に特定演出画像を表示することを繰り返すことによって、第1所定条件を満たす特別情報が存在する可能性が高まったと遊技者に対して期待させることができる。一方で、第2の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されたことによっても、特定演出画像が必ず表示される構成とした場合に、特定演出画像が不必要に繰り返されることになり、予告演出に対する信頼度が低下する虞があった。これに対して、特徴vC1によれば、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定条件が成立する場合に、特定演出画像が所定演出画像に切り替えられることから、特定条件が成立した場合、特定演出画像が余分に出現することを抑制することができる。したがって、特徴vC1によれば、予告演出に対する信頼度を向上することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vC1によれば、制御モードが前記第1制御モードである所定遊技状態において、第1の特別情報についての予告演出を行うことができる。
<特徴vD群>
特徴vD群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第16実施形態とその変形例から抽出される。特に第16実施形態におけるケース2が対応している。
[特徴vD1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図831の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役短開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
当該遊技機は、前記所定遊技状態において、前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回に連続して特定演出画像(前兆予告演出に含まれるチャンス目)を表示可能であり、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第1表示手段(図836における遊技回V21の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第2表示手段(図836における遊技回U23の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、特定条件(第2判定の判定結果が否定となること)が成立する場合に、前記特定演出画像を所定演出画像(特1連続演出継続用図柄同色演出)に切り替え可能な演出画像切替手段と、
を備え、
前記演出画像切替手段は、
前記特定演出画像が表示された場合の期待度と略同一の期待度の前記所定演出画像を表示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vD1によれば、所定遊技状態において、第1の特別情報についての所定回数の遊技回に連続して特定演出画像が表示される。第2の入球手段に遊技球が入球した場合に、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。そして、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。このために、所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、特定演出画像を表示することで、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在する可能性があることを予告演出することができる。その上、取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行された場合に、当該遊技回においても、特定演出画像を表示することで、予告演出の流れを途切れさせずに違和感なく、第2の特別情報についての遊技回を消化することが可能となっている。また、遊技回毎に特定演出画像を表示することを繰り返すことによって、第1所定条件を満たす特別情報が存在する可能性が高まったと遊技者に対して期待させることができる。一方で、第2の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されたことによっても、特定演出画像が必ず表示される構成とした場合に、特定演出画像が不必要に繰り返されることになり、予告演出に対する信頼度が低下する虞があった。これに対して、特徴vD1によれば、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定条件が成立する場合に、特定演出画像が所定演出画像に切り替えられることから、特定条件が成立した場合、特定演出画像が余分に出現することを抑制することができる。したがって、特徴vD1によれば、予告演出に対する信頼度を向上することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vD1によれば、特定演出画像が表示された場合の期待度と、前記所定演出画像が表示された場合の期待度とが略同一となることから、第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することの期待度が不必要に高められることを確実に抑制することができる。したがって、特徴vD1によれば、予告演出に対する信頼度をいっそう向上することができる。
<特徴vE群>
特徴vE群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第16実施形態とその変形例から抽出される。特に第16実施形態におけるケース2が対応している。
[特徴vE1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図831の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役短開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
当該遊技機は、前記所定遊技状態において、前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回に連続して特定演出画像(前兆予告演出に含まれるチャンス目)を表示可能であり、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第1表示手段(図836における遊技回V21の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第2表示手段(図836における遊技回U23の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、特定条件(第2判定の判定結果が否定となること)が成立する場合に、前記特定演出画像を所定演出画像(特1連続演出継続用図柄同色演出)に切り替え可能な演出画像切替手段と、
を備え、
前記演出画像切替手段は、
前記特定演出画像が表示された場合の期待度と比べて高い期待度の前記所定演出画像を表示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vE1によれば、所定遊技状態において、第1の特別情報についての所定回数の遊技回に連続して特定演出画像が表示される。第2の入球手段に遊技球が入球した場合に、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。そして、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。このために、所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、特定演出画像を表示することで、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在する可能性があることを予告演出することができる。その上、取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行された場合に、当該遊技回においても、特定演出画像を表示することで、予告演出の流れを途切れさせずに違和感なく、第2の特別情報についての遊技回を消化することが可能となっている。また、遊技回毎に特定演出画像を表示することを繰り返すことによって、第1所定条件を満たす特別情報が存在する可能性が高まったと遊技者に対して期待させることができる。一方で、第2の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されたことによっても、特定演出画像が必ず表示される構成とした場合に、特定演出画像が不必要に繰り返されることになり、予告演出に対する信頼度が低下する虞があった。これに対して、特徴vE1によれば、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定条件が成立する場合に、特定演出画像が所定演出画像に切り替えられることから、特定条件が成立した場合、特定演出画像が余分に出現することを抑制することができる。したがって、特徴vE1によれば、予告演出に対する信頼度を向上することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vE1によれば、所定演出画像が表示された場合の期待度が、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度を上回らない関係が保たれている状態で、所定演出画像を表示することが行われるとすれば、特定演出画像が表示された場合の期待度と比べて、所定演出画像が表示された場合の期待度が高くなることで、遊技者に対してより高い期待度を付与することが可能となる。したがって、特徴vE1によれば、予告演出に対する信頼度をいっそう向上することができる。
<特徴vF群>
特徴vF群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第16実施形態とその変形例から抽出される。特に第16実施形態におけるケース2が対応している。
[特徴vF1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図831の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役短開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
当該遊技機は、前記所定遊技状態において、前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回に連続して特定演出画像(前兆予告演出に含まれるチャンス目)を表示可能であり、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第1表示手段(図836における遊技回V21の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第2表示手段(図836における遊技回U23の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、特定条件(第2判定の判定結果が否定となること)が成立する場合に、前記特定演出画像を所定演出画像(特1連続演出継続用図柄同色演出)に切り替え可能な演出画像切替手段と、
を備え、
前記第1の特別情報についての前記所定回数の遊技回に連続して前記特定演出画像を表示可能とする構成は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して、前後をずらした位置に、前記特定演出画像を表示可能な手段(変形例5における特定のキャラクターが出現する演出の表示を、変形例1のレイヤー構造に適用した場合において、上記特定のキャラクターが出現する演出が図柄レイヤーの前に位置すること)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vF1によれば、所定遊技状態において、第1の特別情報についての所定回数の遊技回に連続して特定演出画像が表示される。第2の入球手段に遊技球が入球した場合に、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。そして、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。このために、所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、特定演出画像を表示することで、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在する可能性があることを予告演出することができる。その上、取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行された場合に、当該遊技回においても、特定演出画像を表示することで、予告演出の流れを途切れさせずに違和感なく、第2の特別情報についての遊技回を消化することが可能となっている。また、遊技回毎に特定演出画像を表示することを繰り返すことによって、第1所定条件を満たす特別情報が存在する可能性が高まったと遊技者に対して期待させることができる。一方で、第2の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されたことによっても、特定演出画像が必ず表示される構成とした場合に、特定演出画像が不必要に繰り返されることになり、予告演出に対する信頼度が低下する虞があった。これに対して、特徴vF1によれば、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定条件が成立する場合に、特定演出画像が所定演出画像に切り替えられることから、特定条件が成立した場合、特定演出画像が余分に出現することを抑制することができる。したがって、特徴vF1によれば、予告演出に対する信頼度を向上することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vF1によれば、所定遊技状態において、第1の特別情報についての所定回数の遊技回に連続して特定演出画像を表示するに際し、判定手段による判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して前後をずらした位置に、特定演出画像が表示されることから、特定演出画像が表示される階層と図柄が表示される階層のそれぞれで独立して、描画を制御することができる。したがって、特徴vF1によれば、制御の簡易化を図ることができる。
<特徴vG群>
特徴vG群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第16実施形態とその変形例から抽出される。特に第16実施形態におけるケース2が対応している。
[特徴vG1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図831の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役短開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
当該遊技機は、前記所定遊技状態において、前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回に連続して特定演出画像(前兆予告演出に含まれるチャンス目)を表示可能であり、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第1表示手段(図836における遊技回V21の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第2表示手段(図836における遊技回U23の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、特定条件(第2判定の判定結果が否定となること)が成立する場合に、前記特定演出画像を所定演出画像(特1連続演出継続用図柄同色演出)に切り替え可能な演出画像切替手段と、
を備え、
前記第1表示手段は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して、前後をずらした位置に、前記特定演出画像を表示可能な手段(変形例5における特定のキャラクターが出現する演出の表示を、変形例1のレイヤー構造に適用した場合において、特定のキャラクターが出現する演出が図柄レイヤーの前に位置すること)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vG1によれば、所定遊技状態において、第1の特別情報についての所定回数の遊技回に連続して特定演出画像が表示される。第2の入球手段に遊技球が入球した場合に、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。そして、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。このために、所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、特定演出画像を表示することで、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在する可能性があることを予告演出することができる。その上、取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行された場合に、当該遊技回においても、特定演出画像を表示することで、予告演出の流れを途切れさせずに違和感なく、第2の特別情報についての遊技回を消化することが可能となっている。また、遊技回毎に特定演出画像を表示することを繰り返すことによって、第1所定条件を満たす特別情報が存在する可能性が高まったと遊技者に対して期待させることができる。一方で、第2の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されたことによっても、特定演出画像が必ず表示される構成とした場合に、特定演出画像が不必要に繰り返されることになり、予告演出に対する信頼度が低下する虞があった。これに対して、特徴vG1によれば、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定条件が成立する場合に、特定演出画像が所定演出画像に切り替えられることから、特定条件が成立した場合、特定演出画像が余分に出現することを抑制することができる。したがって、特徴vG1によれば、予告演出に対する信頼度を向上することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vG1によれば、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回において、特定演出画像を表示するに際し、判定手段による判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して前後をずらした位置に、特定演出画像が表示されることから、特定演出画像が表示される階層と図柄が表示される階層のそれぞれで独立して、描画を制御することができる。したがって、特徴vG7によれば、制御の簡易化を図ることができる。
<特徴vH群>
特徴vH群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第16実施形態とその変形例から抽出される。特に第16実施形態におけるケース2が対応している。
[特徴vH1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図831の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役短開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
当該遊技機は、前記所定遊技状態において、前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回に連続して特定演出画像(前兆予告演出に含まれるチャンス目)を表示可能であり、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第1表示手段(図836における遊技回V21の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第2表示手段(図836における遊技回U23の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、特定条件(第2判定の判定結果が否定となること)が成立する場合に、前記特定演出画像を所定演出画像(特1連続演出継続用図柄同色演出)に切り替え可能な演出画像切替手段と、
を備え、
前記第2表示手段は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して、前後をずらした位置に、前記特定演出画像を表示可能な手段(変形例5における特定のキャラクターが出現する演出の表示を、変形例1のレイヤー構造に適用した場合において、上記特定キャラクターが出現する演出が図柄レイヤーの前に位置すること)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vH1によれば、所定遊技状態において、第1の特別情報についての所定回数の遊技回に連続して特定演出画像が表示される。第2の入球手段に遊技球が入球した場合に、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。そして、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。このために、所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、特定演出画像を表示することで、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在する可能性があることを予告演出することができる。その上、取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行された場合に、当該遊技回においても、特定演出画像を表示することで、予告演出の流れを途切れさせずに違和感なく、第2の特別情報についての遊技回を消化することが可能となっている。また、遊技回毎に特定演出画像を表示することを繰り返すことによって、第1所定条件を満たす特別情報が存在する可能性が高まったと遊技者に対して期待させることができる。一方で、第2の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されたことによっても、特定演出画像が必ず表示される構成とした場合に、特定演出画像が不必要に繰り返されることになり、予告演出に対する信頼度が低下する虞があった。これに対して、特徴vH1によれば、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定条件が成立する場合に、特定演出画像が所定演出画像に切り替えられることから、特定条件が成立した場合、特定演出画像が余分に出現することを抑制することができる。したがって、特徴vHによれば、予告演出に対する信頼度を向上することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vH1によれば、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定演出画像を表示するに際し、判定手段による判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して前後をずらした位置に、特定演出画像が表示されることから、特定演出画像が表示される階層と図柄が表示される階層のそれぞれで独立して、描画を制御することができる。したがって、特徴vH1によれば、制御の簡易化を図ることができる。
<特徴vI群>
特徴vI群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第16実施形態とその変形例から抽出される。特に第16実施形態におけるケース2が対応している。
[特徴vI1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図831の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役短開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
当該遊技機は、前記所定遊技状態において、前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回に連続して特定演出画像(前兆予告演出に含まれるチャンス目)を表示可能であり、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第1表示手段(図836における遊技回V21の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、前記特定演出画像を表示可能な第2表示手段(図836における遊技回U23の演出)と、
前記特定回数の前記第2の特別情報についての前記遊技回の終了後に連続して実行される、前記第1の特別情報についての前記遊技回において、特定条件(第2判定の判定結果が否定となること)が成立する場合に、前記特定演出画像を所定演出画像(特1連続演出継続用図柄同色演出)に切り替え可能な演出画像切替手段と、
を備え、
前記演出画像切替手段は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して、前後をずらした位置に、前記所定演出画像を表示可能な手段(変形例5における特定の背景ゾーンが出現する演出の表示を、変形例1のレイヤー構造に適用した場合において、上記特定の背景ゾーンが出現する演出が図柄レイヤーの前に位置すること)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vI1によれば、所定遊技状態において、第1の特別情報についての所定回数の遊技回に連続して特定演出画像が表示される。第2の入球手段に遊技球が入球した場合に、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。そして、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定演出画像が表示される。このために、所定遊技状態において、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、特定演出画像を表示することで、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在する可能性があることを予告演出することができる。その上、取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以下である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行された場合に、当該遊技回においても、特定演出画像を表示することで、予告演出の流れを途切れさせずに違和感なく、第2の特別情報についての遊技回を消化することが可能となっている。また、遊技回毎に特定演出画像を表示することを繰り返すことによって、第1所定条件を満たす特別情報が存在する可能性が高まったと遊技者に対して期待させることができる。一方で、第2の特別情報が取得情報記憶手段に記憶されたことによっても、特定演出画像が必ず表示される構成とした場合に、特定演出画像が不必要に繰り返されることになり、予告演出に対する信頼度が低下する虞があった。これに対して、特徴vI1によれば、特定回数の第2の特別情報についての遊技回の終了後に連続して実行される、第1の特別情報についての遊技回において、特定条件が成立する場合に、特定演出画像が所定演出画像に切り替えられることから、特定条件が成立した場合、特定演出画像が余分に出現することを抑制することができる。したがって、特徴vI1によれば、予告演出に対する信頼度を向上することができ、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vI1によれば、取得情報記憶手段によって記憶される第1の特別情報についての遊技回において特定条件が成立する場合に所定演出画像を表示するに際し、判定手段による判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して前後をずらした位置に、所定演出画像が表示されることから、所定演出画像が表示される階層と図柄が表示される階層のそれぞれで独立して、描画を制御することができる。したがって、特徴vI1によれば、制御の簡易化を図ることができる。
<特徴vJ群>
特徴vJ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第16実施形態とその変形例から抽出される。特に第16実施形態におけるケース3が対応している。
[特徴vJ1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図831の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役長開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回において、所定示唆情報(前兆予告演出に含まれる泡の画像)を表示する所定示唆情報表示手段(図841における遊技回U32の演出)と、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回が実行可能な特定遊技状態(特2保留についての遊技回が実行可能な遊技状態)を発生可能な特定遊技状態発生手段(通常時の電動役物34aの長開放状態)と、
前記特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像(特2保留1についての変動表示δ11および停止表示δ12において表示される貝の画像SH)を表示する特定遊技画像表示手段と、
前記特定遊技画像を表示して前記第2の特別情報についての前記遊技回を実行する場合に、前記所定示唆情報を継続して表示する継続表示手段と(キャプチャ画像を縮小した画像を特2専用演出用表示領域SAに表示する手段)、
を備えることを特徴とする遊技機。
特徴vJ1によれば、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において、所定示唆情報が表示される。このために、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、所定示唆情報によって、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することを予告演出することができる。また、特徴vJ1によれば、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態が発生しうる。そして、特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像が表示される。このために、第2の特別情報についての遊技回を実行するのに長い時間を要することになり、この長い時間の第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像を表示することによって、遊技者の興趣の向上を図ることができる。一方で、第2の特別情報についての遊技回は長い時間となることから、第2の特別情報についての遊技回が終了したときには、第2の特別情報についての遊技回が開始される前に実行された第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことを、遊技者によってはすっかり忘れてしまう虞があった。その上、第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像が表示されることで、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことをよりいっそう忘れやすくなる。これに対して、特徴vJ1によれば、特定遊技画像を表示して第2の特別情報についての遊技回を実行する場合に、所定示唆情報が継続して表示されることから、遊技者に対して、予告演出が出現していたことが忘れられてしまうことを抑制し、第1の特別情報についての予告演出が続いていることを思い起こさせることができる。したがって、特徴vJ1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
[特徴vJ2]
特徴vJ1に記載の遊技機であって、
前記継続表示手段は、
継続して表示する前記所定示唆情報として、前記特定遊技画像を表示して実行される前記第2の特別情報についての前記遊技回の開始直前に実行された前記第1の特別情報についての前記遊技回において表示されたままの状態を含む所定示唆情報(キャプチャ画像を縮小した画像)を表示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vJ2によれば、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態において、当該遊技回の開始直前に実行された第1の特別情報についての遊技回において表示されたままの状態を含む所定示唆情報が継続して表示されることになることから、より確かに、第1の特別情報についての予告演出が続いていることを思い起こさせることができる。
[特徴vJ3]
特徴vJ1または特徴vJ2に記載の遊技機であって、
前記継続表示手段は、
継続して表示する前記所定示唆情報として、前記特定遊技画像を表示して実行される前記第2の特別情報についての前記遊技回の開始直前に実行された前記第1の特別情報についての前記遊技回において表示された情報を変化させた所定示唆情報(変形例における、キャプチャ画像に対して泡の量を多くする変化を施した画像)を表示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vJ3によれば、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態において、当該遊技回の開始直前に実行された第1の特別情報についての遊技回において表示された情報を変化させた所定示唆情報が継続して表示されることになる。このために、様々な方法での所定示唆情報の提供が可能となり、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴vJ4]
特徴vJ1から特徴vJ3までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記所定示唆情報表示手段は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の視認を妨げない位置に、前記所定示唆情報を表示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vJ4によれば、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄が、所定示唆情報によって見にくくなることを抑制することができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴vJ5]
特徴vJ1から特徴vJ4までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記所定示唆情報表示手段は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して、前後をずらした位置に、前記所定示唆情報を表示する手段(変形例1におけるレイヤーを用いた表示)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vJ5によれば、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において所定示唆情報を表示するに際し、判定手段による判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して前後をずらした位置に、所定示唆情報が表示されることから、所定示唆情報が表示される階層と図柄が表示される階層のそれぞれで独立して、表示制御することができる。したがって、特徴vJ5によれば、制御の簡易化を図ることができる。
[特徴vJ6]
特徴vJ1から特徴vJ5までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記継続表示手段は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して、前後をずらした位置に、前記所定示唆情報を表示する手段(変形例1におけるレイヤーを用いた表示)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vJ6によれば、特定遊技画像を表示して第2の特別情報についての遊技回を実行するに際し、判定手段による判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して前後をずらした位置に、所定示唆情報が表示されることから、所定示唆情報が表示される階層と図柄が表示される階層のそれぞれで独立して、表示制御することができる。したがって、特徴vJ6によれば、制御の簡易化を図ることができる。
[特徴vJ7]
特徴vJ1から特徴vJ6までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記特定遊技画像表示手段は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して、前後をずらした位置に、前記特定遊技画像を表示する手段(変形例1のレイヤー構造において、貝の画像SHを表示する上部レイヤーが図柄レイヤーの前に位置すること)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vJ7によれば、特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像を表示するに際し、判定手段による判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して前後をずらした位置に、特定演出画像が表示されることから、特定演出画像が表示される階層と図柄が表示される階層のそれぞれで独立して、描画を制御することができる。したがって、特徴vJ7によれば、制御の簡易化を図ることができる。
[特徴vJ8]
特徴vJ1から特徴vJ7までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記所定示唆情報は、前記特定遊技画像を表示して実行される前記第2の特別情報についての前記遊技回の開始直前に実行された前記第1の特別情報についての前記遊技回における状況を示唆する情報(変形例として記載したキャプチャ画像を文字で表現した情報)を含む
ことを特徴とする遊技機。
特徴vJ8によれば、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態において、当該遊技回の開始直前に実行された第1の特別情報についての遊技回における状況を示唆する情報が継続して表示されることになる。このために、様々な方法での所定示唆情報の提供が可能となり、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
[特徴vJ9]
特徴vJ1から特徴vJ8までのいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記所定遊技状態は、前記制御モードが前記第1制御モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴vJ9によれば、制御モードが前記第1制御モードである所定遊技状態において、第1の特別情報についての予告演出を行うことができる。
<特徴vK群>
特徴vK群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第16実施形態とその変形例から抽出される。特に第16実施形態におけるケース3が対応している。
[特徴vK1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図831の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役長開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回において、所定示唆情報(前兆予告演出に含まれる泡の画像)を表示する所定示唆情報表示手段(図841における遊技回U32の演出)と、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回が実行可能な特定遊技状態(特2保留についての遊技回が実行可能な遊技状態)を発生可能な特定遊技状態発生手段(通常時の電動役物34aの長開放状態)と、
前記特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像(特2保留1についての変動表示δ11および停止表示δ12において表示される貝の画像SH)を表示する特定遊技画像表示手段と、
前記特定遊技画像を表示して前記第2の特別情報についての前記遊技回を実行する場合に、前記所定示唆情報を継続して表示する継続表示手段と(キャプチャ画像を縮小した画像を特2専用演出用表示領域SAに表示する手段)、
を備え、
前記継続表示手段は、
継続して表示する前記所定示唆情報として、前記特定遊技画像を表示して実行される前記第2の特別情報についての前記遊技回の開始直前に実行された前記第1の特別情報についての前記遊技回において表示されたままの状態を含む所定示唆情報(キャプチャ画像を縮小した画像)を表示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vK1によれば、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において、所定示唆情報が表示される。このために、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、所定示唆情報によって、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することを予告演出することができる。また、特徴vK1によれば、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態が発生しうる。そして、特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像が表示される。このために、第2の特別情報についての遊技回を実行するのに長い時間を要することになり、この長い時間の第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像を表示することによって、遊技者の興趣の向上を図ることができる。一方で、第2の特別情報についての遊技回は長い時間となることから、第2の特別情報についての遊技回が終了したときには、第2の特別情報についての遊技回が開始される前に実行された第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことを、遊技者によってはすっかり忘れてしまう虞があった。その上、第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像が表示されることで、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことをよりいっそう忘れやすくなる。これに対して、特徴vK1によれば、特定遊技画像を表示して第2の特別情報についての遊技回を実行する場合に、所定示唆情報が継続して表示されることから、遊技者に対して、予告演出が出現していたことが忘れられてしまうことを抑制し、第1の特別情報についての予告演出が続いていることを思い起こさせることができる。したがって、特徴vK1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vK1によれば、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態において、当該遊技回の開始直前に実行された第1の特別情報についての遊技回において表示されたままの状態を含む所定示唆情報が継続して表示されることになることから、より確かに、第1の特別情報についての予告演出が続いていることを思い起こさせることができる。
<特徴vL群>
特徴vL群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第16実施形態とその変形例から抽出される。特に第16実施形態におけるケース3が対応している。
[特徴vL1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図831の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役長開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回において、所定示唆情報(前兆予告演出に含まれる泡の画像)を表示する所定示唆情報表示手段(図841における遊技回U32の演出)と、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回が実行可能な特定遊技状態(特2保留についての遊技回が実行可能な遊技状態)を発生可能な特定遊技状態発生手段(通常時の電動役物34aの長開放状態)と、
前記特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像(特2保留1についての変動表示δ11および停止表示δ12において表示される貝の画像SH)を表示する特定遊技画像表示手段と、
前記特定遊技画像を表示して前記第2の特別情報についての前記遊技回を実行する場合に、前記所定示唆情報を継続して表示する継続表示手段と(キャプチャ画像を縮小した画像を特2専用演出用表示領域SAに表示する手段)、
を備え、
前記継続表示手段は、
継続して表示する前記所定示唆情報として、前記特定遊技画像を表示して実行される前記第2の特別情報についての前記遊技回の開始直前に実行された前記第1の特別情報についての前記遊技回において表示された情報を変化させた所定示唆情報(変形例における、キャプチャ画像に対して泡の量を多くする変化を施した画像)を表示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vL1によれば、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において、所定示唆情報が表示される。このために、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、所定示唆情報によって、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することを予告演出することができる。また、特徴vL1によれば、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態が発生しうる。そして、特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像が表示される。このために、第2の特別情報についての遊技回を実行するのに長い時間を要することになり、この長い時間の第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像を表示することによって、遊技者の興趣の向上を図ることができる。一方で、第2の特別情報についての遊技回は長い時間となることから、第2の特別情報についての遊技回が終了したときには、第2の特別情報についての遊技回が開始される前に実行された第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことを、遊技者によってはすっかり忘れてしまう虞があった。その上、第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像が表示されることで、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことをよりいっそう忘れやすくなる。これに対して、特徴vL1によれば、特定遊技画像を表示して第2の特別情報についての遊技回を実行する場合に、所定示唆情報が継続して表示されることから、遊技者に対して、予告演出が出現していたことが忘れられてしまうことを抑制し、第1の特別情報についての予告演出が続いていることを思い起こさせることができる。したがって、特徴vL1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vL1によれば、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態において、当該遊技回の開始直前に実行された第1の特別情報についての遊技回において表示された情報を変化させた所定示唆情報が継続して表示されることになる。このために、様々な方法での所定示唆情報の提供が可能となり、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴vM群>
特徴vM群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第16実施形態とその変形例から抽出される。特に第16実施形態におけるケース3が対応している。
[特徴vM1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図831の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役長開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回において、所定示唆情報(前兆予告演出に含まれる泡の画像)を表示する所定示唆情報表示手段(図841における遊技回U32の演出)と、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回が実行可能な特定遊技状態(特2保留についての遊技回が実行可能な遊技状態)を発生可能な特定遊技状態発生手段(通常時の電動役物34aの長開放状態)と、
前記特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像(特2保留1についての変動表示δ11および停止表示δ12において表示される貝の画像SH)を表示する特定遊技画像表示手段と、
前記特定遊技画像を表示して前記第2の特別情報についての前記遊技回を実行する場合に、前記所定示唆情報を継続して表示する継続表示手段と(キャプチャ画像を縮小した画像を特2専用演出用表示領域SAに表示する手段)、
を備え、
前記所定示唆情報表示手段は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の視認を妨げない位置に、前記所定示唆情報を表示する手段を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vM1によれば、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において、所定示唆情報が表示される。このために、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、所定示唆情報によって、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することを予告演出することができる。また、特徴vM1によれば、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態が発生しうる。そして、特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像が表示される。このために、第2の特別情報についての遊技回を実行するのに長い時間を要することになり、この長い時間の第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像を表示することによって、遊技者の興趣の向上を図ることができる。一方で、第2の特別情報についての遊技回は長い時間となることから、第2の特別情報についての遊技回が終了したときには、第2の特別情報についての遊技回が開始される前に実行された第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことを、遊技者によってはすっかり忘れてしまう虞があった。その上、第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像が表示されることで、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことをよりいっそう忘れやすくなる。これに対して、特徴vM1によれば、特定遊技画像を表示して第2の特別情報についての遊技回を実行する場合に、所定示唆情報が継続して表示されることから、遊技者に対して、予告演出が出現していたことが忘れられてしまうことを抑制し、第1の特別情報についての予告演出が続いていることを思い起こさせることができる。したがって、特徴vM1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vM1によれば、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄が、所定示唆情報によって見にくくなることを抑制することができる。このため、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴vN群>
特徴vN群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第16実施形態とその変形例から抽出される。特に第16実施形態におけるケース3が対応している。
[特徴vN1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図831の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役長開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回において、所定示唆情報(前兆予告演出に含まれる泡の画像)を表示する所定示唆情報表示手段(図841における遊技回U32の演出)と、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回が実行可能な特定遊技状態(特2保留についての遊技回が実行可能な遊技状態)を発生可能な特定遊技状態発生手段(通常時の電動役物34aの長開放状態)と、
前記特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像(特2保留1についての変動表示δ11および停止表示δ12において表示される貝の画像SH)を表示する特定遊技画像表示手段と、
前記特定遊技画像を表示して前記第2の特別情報についての前記遊技回を実行する場合に、前記所定示唆情報を継続して表示する継続表示手段と(キャプチャ画像を縮小した画像を特2専用演出用表示領域SAに表示する手段)、
を備え、
前記所定示唆情報表示手段は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して、前後をずらした位置に、前記所定示唆情報を表示する手段(変形例1におけるレイヤーを用いた表示)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vN1によれば、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において、所定示唆情報が表示される。このために、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、所定示唆情報によって、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することを予告演出することができる。また、特徴vN1によれば、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態が発生しうる。そして、特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像が表示される。このために、第2の特別情報についての遊技回を実行するのに長い時間を要することになり、この長い時間の第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像を表示することによって、遊技者の興趣の向上を図ることができる。一方で、第2の特別情報についての遊技回は長い時間となることから、第2の特別情報についての遊技回が終了したときには、第2の特別情報についての遊技回が開始される前に実行された第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことを、遊技者によってはすっかり忘れてしまう虞があった。その上、第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像が表示されることで、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことをよりいっそう忘れやすくなる。これに対して、特徴vN1によれば、特定遊技画像を表示して第2の特別情報についての遊技回を実行する場合に、所定示唆情報が継続して表示されることから、遊技者に対して、予告演出が出現していたことが忘れられてしまうことを抑制し、第1の特別情報についての予告演出が続いていることを思い起こさせることができる。したがって、特徴vN1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vN1によれば、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において所定示唆情報を表示するに際し、判定手段による判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して前後をずらした位置に、所定示唆情報が表示されることから、所定示唆情報が表示される階層と図柄が表示される階層のそれぞれで独立して、表示制御することができる。したがって、特徴vN1によれば、制御の簡易化を図ることができる。
<特徴vO群>
特徴vO群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第16実施形態とその変形例から抽出される。特に第16実施形態におけるケース3が対応している。
[特徴vO1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図831の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役長開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回において、所定示唆情報(前兆予告演出に含まれる泡の画像)を表示する所定示唆情報表示手段(図841における遊技回U32の演出)と、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回が実行可能な特定遊技状態(特2保留についての遊技回が実行可能な遊技状態)を発生可能な特定遊技状態発生手段(通常時の電動役物34aの長開放状態)と、
前記特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像(特2保留1についての変動表示δ11および停止表示δ12において表示される貝の画像SH)を表示する特定遊技画像表示手段と、
前記特定遊技画像を表示して前記第2の特別情報についての前記遊技回を実行する場合に、前記所定示唆情報を継続して表示する継続表示手段と(キャプチャ画像を縮小した画像を特2専用演出用表示領域SAに表示する手段)、
を備え、
前記継続表示手段は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して、前後をずらした位置に、前記所定示唆情報を表示する手段(変形例1におけるレイヤーを用いた表示)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vO1によれば、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において、所定示唆情報が表示される。このために、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、所定示唆情報によって、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することを予告演出することができる。また、特徴vO1によれば、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態が発生しうる。そして、特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像が表示される。このために、第2の特別情報についての遊技回を実行するのに長い時間を要することになり、この長い時間の第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像を表示することによって、遊技者の興趣の向上を図ることができる。一方で、第2の特別情報についての遊技回は長い時間となることから、第2の特別情報についての遊技回が終了したときには、第2の特別情報についての遊技回が開始される前に実行された第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことを、遊技者によってはすっかり忘れてしまう虞があった。その上、第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像が表示されることで、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことをよりいっそう忘れやすくなる。これに対して、特徴vO1によれば、特定遊技画像を表示して第2の特別情報についての遊技回を実行する場合に、所定示唆情報が継続して表示されることから、遊技者に対して、予告演出が出現していたことが忘れられてしまうことを抑制し、第1の特別情報についての予告演出が続いていることを思い起こさせることができる。したがって、特徴vO1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vO1によれば、特定遊技画像を表示して第2の特別情報についての遊技回を実行するに際し、判定手段による判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して前後をずらした位置に、所定示唆情報が表示されることから、所定示唆情報が表示される階層と図柄が表示される階層のそれぞれで独立して、表示制御することができる。したがって、特徴vO1によれば、制御の簡易化を図ることができる。
<特徴vP群>
特徴vP群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第16実施形態とその変形例から抽出される。特に第16実施形態におけるケース3が対応している。
[特徴vP1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図831の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役長開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回において、所定示唆情報(前兆予告演出に含まれる泡の画像)を表示する所定示唆情報表示手段(図841における遊技回U32の演出)と、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回が実行可能な特定遊技状態(特2保留についての遊技回が実行可能な遊技状態)を発生可能な特定遊技状態発生手段(通常時の電動役物34aの長開放状態)と、
前記特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像(特2保留1についての変動表示δ11および停止表示δ12において表示される貝の画像SH)を表示する特定遊技画像表示手段と、
前記特定遊技画像を表示して前記第2の特別情報についての前記遊技回を実行する場合に、前記所定示唆情報を継続して表示する継続表示手段と(キャプチャ画像を縮小した画像を特2専用演出用表示領域SAに表示する手段)、
を備え、
前記特定遊技画像表示手段は、
前記遊技回において表示される、前記判定手段による前記判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して、前後をずらした位置に、前記特定遊技画像を表示する手段(変形例1のレイヤー構造において、貝の画像SHを表示する上部レイヤーが図柄レイヤーの前に位置すること)を備える
ことを特徴とする遊技機。
特徴vP1によれば、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において、所定示唆情報が表示される。このために、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、所定示唆情報によって、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することを予告演出することができる。また、特徴vP1によれば、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態が発生しうる。そして、特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像が表示される。このために、第2の特別情報についての遊技回を実行するのに長い時間を要することになり、この長い時間の第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像を表示することによって、遊技者の興趣の向上を図ることができる。一方で、第2の特別情報についての遊技回は長い時間となることから、第2の特別情報についての遊技回が終了したときには、第2の特別情報についての遊技回が開始される前に実行された第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことを、遊技者によってはすっかり忘れてしまう虞があった。その上、第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像が表示されることで、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことをよりいっそう忘れやすくなる。これに対して、特徴vP1によれば、特定遊技画像を表示して第2の特別情報についての遊技回を実行する場合に、所定示唆情報が継続して表示されることから、遊技者に対して、予告演出が出現していたことが忘れられてしまうことを抑制し、第1の特別情報についての予告演出が続いていることを思い起こさせることができる。したがって、特徴vP1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vP1によれば、定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像を表示するに際し、判定手段による判定の結果を告知するための図柄の表示面に対して前後をずらした位置に、特定演出画像が表示されることから、特定演出画像が表示される階層と図柄が表示される階層のそれぞれで独立して、描画を制御することができる。したがって、特徴vP1によれば、制御の簡易化を図ることができる。
<特徴vQ群>
特徴vQ群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第16実施形態とその変形例から抽出される。特に第16実施形態におけるケース3が対応している。
[特徴vQ1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図831の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役長開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回において、所定示唆情報(前兆予告演出に含まれる泡の画像)を表示する所定示唆情報表示手段(図841における遊技回U32の演出)と、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回が実行可能な特定遊技状態(特2保留についての遊技回が実行可能な遊技状態)を発生可能な特定遊技状態発生手段(通常時の電動役物34aの長開放状態)と、
前記特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像(特2保留1についての変動表示δ11および停止表示δ12において表示される貝の画像SH)を表示する特定遊技画像表示手段と、
前記特定遊技画像を表示して前記第2の特別情報についての前記遊技回を実行する場合に、前記所定示唆情報を継続して表示する継続表示手段と(キャプチャ画像を縮小した画像を特2専用演出用表示領域SAに表示する手段)、
を備え、
前記所定示唆情報は、前記特定遊技画像を表示して実行される前記第2の特別情報についての前記遊技回の開始直前に実行された前記第1の特別情報についての前記遊技回における状況を示唆する情報(変形例として記載したキャプチャ画像を文字で表現した情報)を含む
ことを特徴とする遊技機。
特徴vQ1によれば、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において、所定示唆情報が表示される。このために、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、所定示唆情報によって、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することを予告演出することができる。また、特徴vQ1によれば、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態が発生しうる。そして、特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像が表示される。このために、第2の特別情報についての遊技回を実行するのに長い時間を要することになり、この長い時間の第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像を表示することによって、遊技者の興趣の向上を図ることができる。一方で、第2の特別情報についての遊技回は長い時間となることから、第2の特別情報についての遊技回が終了したときには、第2の特別情報についての遊技回が開始される前に実行された第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことを、遊技者によってはすっかり忘れてしまう虞があった。その上、第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像が表示されることで、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことをよりいっそう忘れやすくなる。これに対して、特徴vQ1によれば、特定遊技画像を表示して第2の特別情報についての遊技回を実行する場合に、所定示唆情報が継続して表示されることから、遊技者に対して、予告演出が出現していたことが忘れられてしまうことを抑制し、第1の特別情報についての予告演出が続いていることを思い起こさせることができる。したがって、特徴vQ1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
また、特徴vQ1によれば、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態において、当該遊技回の開始直前に実行された第1の特別情報についての遊技回における状況を示唆する情報が継続して表示されることになる。このために、様々な方法での所定示唆情報の提供が可能となり、遊技の興趣向上をいっそう図ることができる。
<特徴vR群>
特徴vR群は、上述した各実施形態、変形例、又はこれらの組み合わせから抽出され、主に第16実施形態とその変形例から抽出される。特に第16実施形態におけるケース3が対応している。
[特徴vR1]
遊技球が入球可能な第1の入球手段(第1始動口33)と、
遊技球が入球可能な第2の入球手段(第2始動口34)と、
前記第1の入球手段または前記第2の入球手段への遊技球の入球を契機として特別情報(当たり乱数カウンタC1の値)を取得する情報取得手段と、
前記第1の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第1の特別情報と、前記第2の入球手段に遊技球が入球したことによって取得された前記特別情報である第2の特別情報とを、それぞれ記憶する取得情報記憶手段と、
前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が第1所定条件(大当たり当選となる値と一致すること)を満たすか否か判定する手段であって、前記第2の特別情報についての前記判定を前記第1の特別情報についての前記判定よりも優先的に行う判定手段と、
前記判定手段による前記判定の結果を報知する遊技動作が開始されてから前記遊技動作が終了されることを遊技回の1回とした場合に、当該遊技回を実行する遊技回実行手段(主制御基板61側のMPU62と、それによって実行される図831の遊技回制御処理)と、
前記第2の入球手段への遊技球の入球を補助する補助手段(電動役物34a)と、
前記補助手段の状態を、前記第2の入球手段への遊技球の入球を不可能又は困難にする状態である第1の状態と、前記第2の入球手段への遊技球の入球を可能又は容易にする状態である第2の状態との間で遷移させる状態遷移手段と、
前記状態遷移手段を制御する制御手段であって、前記状態遷移手段が前記補助手段の状態を遷移させる態様が異なる制御モードとして、第1制御モード(低頻度サポートモード)と、前記第1制御モードよりも前記第2の入球手段への遊技球の入球が容易である第2制御モード(高頻度サポートモード)と、を少なくとも有する制御手段と、
を備える遊技機において、
前記制御手段は、所定遊技状態において、所定の条件(スルーゲート35a,35bを遊技球が通すること)が成立した場合に、所定確率(電役長開放に当選する確率)でもって、前記補助手段の状態を前記第1の状態から前記第2の状態に切り替える手段を備え、
前記第1の特別情報についての所定回数の前記遊技回において、所定示唆情報(前兆予告演出に含まれる泡の画像)を表示する所定示唆情報表示手段(図841における遊技回U32の演出)と、
前記所定遊技状態において前記取得情報記憶手段に記憶しうる前記第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、前記第2の特別情報についての前記遊技回が実行可能な特定遊技状態(特2保留についての遊技回が実行可能な遊技状態)を発生可能な特定遊技状態発生手段(通常時の電動役物34aの長開放状態)と、
前記特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像(特2保留1についての変動表示δ11および停止表示δ12において表示される貝の画像SH)を表示する特定遊技画像表示手段と、
前記特定遊技画像を表示して前記第2の特別情報についての前記遊技回を実行する場合に、前記所定示唆情報を継続して表示する継続表示手段と(キャプチャ画像を縮小した画像を特2専用演出用表示領域SAに表示する手段)、
を備え、
前記所定遊技状態は、前記制御モードが前記第1制御モードである遊技状態である
ことを特徴とする遊技機。
特徴vR1によれば、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において、所定示唆情報が表示される。このために、取得情報記憶手段に記憶された第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす特別情報が存在する期待度の高い演出を行なう予定の特別情報が存在する場合に、所定示唆情報によって、遊技者に対して、第1の特別情報の中に第1所定条件を満たす第1の特別情報が存在することを予告演出することができる。また、特徴vR1によれば、所定遊技状態において取得情報記憶手段に記憶しうる第2の特別情報の上限数以上である特定回数の、第2の特別情報についての遊技回が実行可能な特定遊技状態が発生しうる。そして、特定遊技状態の発生中に、特定遊技に対応する特定遊技画像が表示される。このために、第2の特別情報についての遊技回を実行するのに長い時間を要することになり、この長い時間の第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像を表示することによって、遊技者の興趣の向上を図ることができる。一方で、第2の特別情報についての遊技回は長い時間となることから、第2の特別情報についての遊技回が終了したときには、第2の特別情報についての遊技回が開始される前に実行された第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことを、遊技者によってはすっかり忘れてしまう虞があった。その上、第2の特別情報についての遊技回で特定遊技画像が表示されることで、第1の特別情報についての所定回数の遊技回において予告演出が出現していたことをよりいっそう忘れやすくなる。これに対して、特徴vR1によれば、特定遊技画像を表示して第2の特別情報についての遊技回を実行する場合に、所定示唆情報が継続して表示されることから、遊技者に対して、予告演出が出現していたことが忘れられてしまうことを抑制し、第1の特別情報についての予告演出が続いていることを思い起こさせることができる。したがって、特徴vR1によれば、遊技の興趣向上を図ることができる。
特徴vR1によれば、制御モードが前記第1制御モードである所定遊技状態において、第1の特別情報についての予告演出を行うことができる。
なお、上記各特徴群の発明は、以下の課題を解決する。
パチンコ遊技機やスロットマシン等の遊技機においては、遊技の興趣向上や、遊技機の処理負荷の低減、処理の最適化、制御の簡易化等を目的として、構造、制御、演出等の様々な観点から技術的な改良が行われている。
また、遊技者による不正な行為や遊技機に対する不正な改造の発見や抑止といった遊技の健全性の向上を目的とした様々な技術的な改良も行われている。
上記のような遊技機においては、遊技の興趣向上や、遊技機の処理負荷の低減、処理の最適化、制御の簡易化、より健全な遊技の提供等を目的として、さらなる技術の向上が望まれている。
なお、上記各特徴群に含まれる1又は複数の構成を適宜組み合わせた構成を採用してもよい。これにより、その組み合わせた構成による相乗的な効果を奏することが可能となる。
以下に、上記の各特徴群を適用し得る又は各特徴群に適用される遊技機の基本構成を示す。
パチンコ遊技機:遊技者による発射操作に基づいて、遊技領域に向けて遊技球を発射する発射手段と、前記遊技領域に設けられ、当該遊技領域を流下する遊技球が入球可能な入球手段と、前記入球手段に遊技球が入球したことに基づいて、特別情報を取得する情報取得手段と、前記情報取得手段が取得した前記特別情報を記憶する取得情報記憶手段と、前記取得情報記憶手段に記憶された前記特別情報が所定条件を満たす場合に遊技者に特典を付与する特典付与手段とを備える遊技機。
スロットマシン等の回胴式遊技機:複数の絵柄を可変表示させる絵柄表示手段と、始動操作手段の操作に起因して前記複数の絵柄の可変表示を始動させる始動手段と、停止操作手段の操作に起因して又は所定時間の経過に起因して前記複数の絵柄の可変表示を停止させる停止手段と、停止後の絵柄に応じて遊技者に特典を付与する特典付与手段とを備える遊技機。
本発明は、上述の実施形態や変形例に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において種々の構成で実現することができる。上記の実施形態、変形例、および特徴群に含まれる技術的特徴は、上述の課題の一部又は全部を解決するために、あるいは、上述の効果の一部又は全部を達成するために、適宜、差し替えや、組み合わせを行うことが可能である。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することが可能である。