JP2023051788A - 車両用窓ガラス - Google Patents

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Eitoshi Ishizawa
栄太 梅澤
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Abstract

【課題】コンパクトかつ視界を妨げずに、十分なアンテナ受信感度が得られる車両用窓ガラスの提供。【解決手段】ガラス板2と、前記ガラス板2に設けられ、芯線側給電部11及び芯線側エレメント12と、接地側給電部13及び接地側エレメント14とを有するアンテナ10とを備え、前記芯線側エレメント12は、前記芯線側給電部11と電気的に接続し水平方向に延伸する第1エレメント12-1と、前記芯線側給電部11と電気的に接続し、前記車両の金属部3に近づくように延伸する第2エレメントと12-2を有し、前記第2エレメント12-2は、前記金属部3よりも遠く前記芯線側給電部11の近くに位置して水平方向に延伸する第1水平部121と、前記金属部3の近傍に位置して水平方向に延伸し、前記金属部3と容量結合する第2水平部122とを含む、車両用窓ガラス1。【選択図】図2

Description

本発明は、車両用窓ガラスに関する。
近年、車両用窓ガラスには、AM放送波、FM放送波、欧州規格のDAB(Digital Audio Broadcast)放送波や地上デジタルテレビ放送波、など様々な放送波の周波数帯の電波を受信可能なアンテナを配置することが知られている(例えば、特許文献1を参照)。とくに高周波数かつ広帯域である、地上デジタルテレビ放送波の周波数帯は、470MHz(メガヘルツ)~710MHzであり、この帯域で所望のアンテナ受信感度が得られるアンテナを備える車両用窓ガラスの開発が行われている。
特開2017-060069号公報
ところで、車両用窓ガラスにおいて、アンテナは、窓ガラスの開口部に配置される場合、アンテナパターン(パターン長さ)が大きくなったりしてアンテナを配置する領域が大きくなると、たとえば、視界を妨げてしまうなどの不都合が生じることがある。そのため、車両用窓ガラスでは、できるだけコンパクトなアンテナパターンであるとともに、開口部の端の領域に配置することで、視界を妨げないものが求められている。
本発明は、コンパクトかつ視界を妨げずに、十分なアンテナ受信感度が得られる車両用窓ガラスを提供する。
本発明は、以下の態様を有する。
[1]車両に取り付ける車両用窓ガラスであって、ガラス板と、前記ガラス板に設けられ、芯線側給電部及び前記芯線側給電部と接続する芯線側エレメントと、接地側給電部及び前記接地側給電部と接続する接地側エレメントとを有するアンテナとを備え、前記芯線側エレメントは、前記芯線側給電部と電気的に接続し水平方向に延伸する第1エレメントと、前記芯線側給電部と電気的に接続し、前記車両の金属部に近づくように延伸する第2エレメントとを有し、前記第2エレメントは、前記金属部よりも遠く前記芯線側給電部の近くに位置して水平方向に延伸する第1水平部と、前記金属部の近傍に位置して水平方向に延伸し、前記金属部と容量結合する第2水平部とを含む、車両用窓ガラス。
[2]前記第2エレメントは、前記第1エレメントを囲うようにして、前記金属部に近づくように延伸する、[1]の車両用窓ガラス。
[3]前記第1エレメントの長さL1は、前記アンテナが受信する周波数帯の電波の空気中の波長をλ、前記ガラス板の波長短縮率をk、としたとき、(0.033×λ×k)≦L1≦(0.36×λ×k)、を満足する、[2]の車両用窓ガラス。
[4]前記第1エレメントは、水平方向に延伸し、前記金属部と容量結合する第4水平部を含む、[1]の車両用窓ガラス。
[5]前記第1エレメントの長さL1は、前記アンテナが受信する周波数帯の電波の空気中の波長をλ、前記ガラス板の波長短縮率をk、としたとき、(0.033×λ×k)≦L1≦(0.68×λ×k)、を満足する、[4]の車両用窓ガラス。
[6]前記第2水平部と前記第4水平部とは、所定の間隔を有して略同一直線上に位置する、[4]又は[5]の車両用窓ガラス。
[7]前記第2エレメントの長さL2は、前記アンテナが受信する周波数帯の電波の空気中の波長をλ、前記ガラス板の波長短縮率をk、としたとき、(0.50×λ×k)≦L2≦(0.90×λ×k)、を満足する、[1]から[6]のいずれかの車両用窓ガラス。
[8]前記第2水平部と前記金属部との間隔は、1mm以上40mm以下である、[1]から[7]のいずれかの車両用窓ガラス。
[9]前記第2水平部の長さL22は、前記アンテナが受信する周波数帯の電波の空気中の波長をλ、前記ガラス板の波長短縮率をk、としたとき、(0.016×λ×k)≦L22≦(0.25×λ×k)、を満足する、[1]から[8]のいずれかの車両用窓ガラス。
[10]前記第2エレメントは、前記第1水平部と前記第2水平部とを接続し、垂直方向に延伸する第1垂直部を有する、[1]から[9]のいずれかの車両用窓ガラス。
[11]前記第2水平部は、前記芯線側給電部に近づくように延伸し、前記第2エレメントが半ループ状を形成する、[1]から[10]のいずれかの車両用窓ガラス。
[12]前記第2水平部は、前記芯線側給電部から遠ざかるように延伸する、[1]から[10]のいずれかの車両用窓ガラス。
[13]前記第2水平部は、2つの開放端を有する、[1]から[12]のいずれかの車両用窓ガラス。
[14]前記第2エレメントは、前記芯線側給電部と前記第1水平部とを接続し、垂直方向に延伸する第2垂直部を有する、[1]から[13]のいずれかの車両用窓ガラス。
[15]前記接地側エレメントは、水平方向に延伸する第3水平部を有する、[1]から[14]のいずれかの車両用窓ガラス。
[16]前記第3水平部は、前記金属部と容量結合する、[15]の車両用窓ガラス。
[17]前記第3水平部は、前記第1水平部よりも、垂直方向において前記金属部から遠い側に配置される、[15]の車両用窓ガラス。
[18]前記接地側エレメントは、前記第3水平部と平行に延伸する第5水平部を含む、[17]の車両用窓ガラス。
[19]前記接地側エレメントは、少なくとも1つのループエレメントを有する、[18]の車両用窓ガラス。
[20]前記接地側エレメントの長さL3は、前記アンテナが受信する周波数帯の電波の空気中の波長をλ、前記ガラス板の波長短縮率をk、としたとき、(0.033×λ×k)≦L3≦(0.25×λ×k)、を満足する、[1]から[19]のいずれかの車両用窓ガラス。
[21]前記接地側給電部は、前記芯線側給電部よりも、垂直方向において前記金属部に近い側に配置される、[1]から[3]、[7]から[16]、[20]のいずれかの車両用窓ガラス。
[22]前記芯線側給電部は、前記接地側給電部よりも、垂直方向において前記金属部に近い側に配置される、[1]、[4]から[15]、[17]から[21]のいずれかの車両用窓ガラス。
[23]前記アンテナは、地上デジタルテレビ放送波の周波数帯の電波を受信可能である、[1]から[22]のいずれかの車両用窓ガラス。
[24]前記アンテナは、1つの前記ガラス板に複数配置されるダイバシティアンテナであり、複数の前記アンテナは、パターンが対称性を有する、[1]から[23]のいずれかの車両用窓ガラス。
[25]前記アンテナは、1つの前記ガラス板に複数配置されるダイバシティアンテナであり、複数の前記アンテナは、パターンが非対称性となる、[1]から[24]のいずれかの車両用窓ガラス。
[26]前記ガラス板は、ウィンドシールド、サイドガラス、及びリアガラスの少なくとも1つを含む、[1]から[25]のいずれかの車両用窓ガラス。
本発明によれば、車両用窓ガラスは、コンパクトかつ視界を妨げずに、十分なアンテナ受信感度が得られる。
第1の実施形態の車両用窓ガラスの一例を示す外観図である。 第1の実施形態の車両用窓ガラスのアンテナのパターン例を示す図である。 第1の実施形態の車両用窓ガラスの実施例1におけるアンテナ特性を示す図である。 第2の実施形態の車両用窓ガラスのアンテナのパターン例を示す図である。 第3の実施形態の車両用窓ガラスのアンテナのパターン例を示す図である。 第4の実施形態の車両用窓ガラスのアンテナのパターン例を示す図である。 第5の実施形態の車両用窓ガラスの一例を示す外観図である。 第5の実施形態の車両用窓ガラスのアンテナのパターン例を示す図である。 第6の実施形態の車両用窓ガラスのアンテナのパターン例を示す図である。 第7の実施形態の車両用窓ガラスのアンテナのパターン例を示す図である。 第8の実施形態の車両用窓ガラスのアンテナのパターン例を示す図である。 第9の実施形態の車両用窓ガラスのアンテナのパターン例を示す図である。 第10の実施形態の車両用窓ガラスのアンテナのパターン例を示す図である。 第10の実施形態の車両用窓ガラスの実施例2におけるアンテナ特性を示す図である。 第10の実施形態の変形例による車両用窓ガラスのアンテナのパターン例を示す図である。 第10の実施形態の変形例による車両用窓ガラスの実施例3におけるアンテナ特性を示す図である。
以下、本発明の実施形態の車両用窓ガラスについて、図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態の車両用窓ガラス1の一例を示す外観図である。
図1に示すように、車両用窓ガラス1は、たとえば、自動車などの車両に取り付けるガラスであり、ガラス板2と、複数のアンテナ10とを備える。
ガラス板2は、たとえば、車両のウィンドシールドである。ガラス板2は、外周部分が、車両の金属部3に覆われて、車両に取り付けられる。
金属部3は、たとえば、車両のウィンドシールドの外周部分を覆うボディフランジである。
アンテナ10は、たとえば、地上デジタルテレビ放送波の周波数帯(以下、「DTV帯」という)を受信可能なアンテナである。ここで、DTV帯は、470MHz~710MHzである。アンテナ10は、ガラス板2に金属等の導体が配置されて構成される。アンテナ10は、1つのガラス板2に複数配置されるダイバシティアンテナである。なお、本実施形態の車両用窓ガラス1のアンテナ10は、ガラス板2に1つのみ配置されてもよい。
本実施形態では、アンテナ10-1とアンテナ10-2との2つのアンテナ10が、ガラス板2の上部に配置され、この2つのアンテナ10(10-1、10-2)は、パターンが対称性を有する。図1に示すアンテナ10-1とアンテナ10-2とは、ガラス板2の中心線CL1を中心に、たとえば、左右(水平方向)に対称なパターンで構成される。すなわち、アンテナ10-2は、アンテナ10-1を左右反転したパターンを有する。なお、ここでいう「対称性を有する」とは、アンテナ10-1のパターンとアンテナ10-2のパターンとが完全一致する(完全対称性を有する)場合のみに限らず、一対の給電部の配置や間隔、各エレメントの長さや延伸方向(角度)の僅かな相違は許容される。つまり、アンテナ10-1のパターンとアンテナ10-2のパターンとが、いずれも以下説明する特徴を有していれば、対称性を有する範疇とみなせる。ここで、図2を参照して、アンテナ10-1の詳細な構成について説明する。
図2は、本実施形態の車両用窓ガラスのアンテナ10-1(10)のパターン例を示す図である。ここで、図2は、図1のエリアAR1を拡大した平面図である。
図2に示すように、アンテナ10-1(10)は、ガラス板2に設けられた、芯線側給電部11と、芯線側エレメント12と、接地側給電部13と、接地側エレメント14とを備える。芯線側給電部11及び接地側給電部13は、それぞれ、伝送線路となる不図示の同軸ケーブルの芯線及び被覆線(アース電位)と接続する。なお、伝送線路は、同軸ケーブルに限らず、ストリップライン、マイクロストリップライン、スロットライン、コプレーナ給電線路等が挙げられる。
芯線側給電部11は、芯線側(ホット側)の給電電極である。芯線側給電部11は、ガラス板2を車両に取り付けたときに、縦方向(垂直方向)に延伸する金属部3からの間隔D3の位置に配置される。ここで、間隔D3は、アンテナ10が左右端部に配置されるとき、たとえば、5mmである。
芯線側エレメント12は、芯線側のアンテナエレメントであり、導電体の線条パターンで構成される。芯線側エレメント12は、第1エレメント12-1と、第2エレメント12-2とを含む。芯線側エレメント12は、芯線側給電部11と接続されて配置される。
第1エレメント12-1は、芯線側給電部11と電気的に接続し水平方向に延伸する。第1エレメント12-1の長さL1は、アンテナ10が受信する周波数帯の電波の空気中の波長をλ、ガラス板2の波長短縮率をk、としたとき、式(1a)を満足するとよい。
(0.033×λ×k)≦L1≦(0.36×λ×k)・・・式(1a)
すなわち、第1エレメント12-1の長さL1は、DTV帯の空気中の波長としてλ=422mm~638mm、k≒0.5(アンテナ10が合わせガラス内部に封入されたときの波長短縮率の場合)とするとき、たとえば、7mm~115mm(7mm≦L1≦115mm)である。なお、車両用窓ガラス1が単板ガラスである場合や、アンテナ10が合わせガラスの最表面に配置される場合、波長短縮率k≒0.7として設計するとよい。この場合、第1エレメント12-1の長さL1は、たとえば、9mm~161mm(9mm≦L1≦161mm)である。
また、第1エレメント12-1の長さL1は、式(1b)を満足すると好ましく、式(1c)を満足するとより好ましい。
(0.16×λ×k)≦L1≦(0.34×λ×k)・・・式(1b)
(0.27×λ×k)≦L1≦(0.30×λ×k)・・・式(1c)
図2に示す例では、第1エレメント12-1の長さL1は、たとえば、110mmである。
第2エレメント12-2は、芯線側給電部11と電気的に接続し第1エレメント12-1を囲うようにして、車両の金属部3に近づくように延伸する。第2エレメント12-2は、水平方向及び垂直方向の金属部3を含めて、第1エレメント12-1を囲うように、配置される。なお、アンテナ10は、水平方向の金属部3の近傍であれば、垂直方向の金属部3(角部)から離れて配置されてもよい。
第2エレメント12-2の長さL2は、アンテナ10が受信する周波数帯の電波の空気中の波長をλ、ガラス板2の波長短縮率をk、としたとき、式(2a)を満足するとよい。
(0.50×λ×k)≦L2≦(0.90×λ×k)・・・式(2a)
すなわち、第2エレメント12-2の長さL2は、DTV帯の空気中の波長としてλ=422mm~638mm、k≒0.5(アンテナ10が合わせガラス内部に封入されたときの波長短縮率の場合)とするとき、たとえば、105mm~288mm(105mm≦L2≦288mm)である。なお、車両用窓ガラス1が単板ガラスである場合や、アンテナ10が合わせガラスの最表面に配置される場合、波長短縮率k≒0.7として設計するとよい。この場合、第2エレメント12-2の長さL2は、たとえば、147mm~402mm(147mm≦L2≦402mm)である。
また、第2エレメント12-2の長さL2は、式(2b)を満足すると好ましく、式(2c)を満足するとより好ましい。
(0.59×λ×k)≦L2≦(0.84×λ×k)・・・式(2b)
(0.67×λ×k)≦L2≦(0.79×λ×k)・・・式(2c)
図2に示す例では、第2エレメント12-2の長さL2は、たとえば、260mmである。
また、第2エレメント12-2は、第1水平部121と、第2水平部122と、第1垂直部123と、第2垂直部124とを含む。
第1水平部121は、金属部3よりも遠く芯線側給電部11の近くに位置して水平方向に延伸する。本実施形態において、水平方向は、略水平方向も含む。略水平方向は、水平に対して、たとえば、±15度以内である。第1水平部121は、第2垂直部124を経由して、芯線側給電部11に接続される。第1水平部121の長さL21は、たとえば、110mmである。
第2水平部122は、金属部3の近傍に位置して水平方向に延伸し、金属部3と容量結合する。また、第2水平部122は、芯線側給電部11に近づくように延伸し、第2エレメント12-2が半ループ状を形成する。すなわち、第2水平部122は、後述する第1垂直部123から接地側給電部13の方向に延伸する。
第2水平部122の長さL22は、アンテナ10が受信する周波数帯の電波の空気中の波長をλ、ガラス板2の波長短縮率をk、としたとき、式(3a)を満足するとよい。
(0.016×λ×k)≦L22≦(0.25×λ×k)・・・式(3a)
すなわち、第2水平部122の長さL22は、DTV帯の空気中の波長としてλ=422mm~638mm、k≒0.5(アンテナ10が合わせガラス内部に封入されたときの波長短縮率の場合)とするとき、たとえば、3mm~80mm(3mm≦L22≦80mm)である。なお、車両用窓ガラス1が単板ガラスである場合や、アンテナ10が合わせガラスの最表面に配置される場合、波長短縮率k≒0.7として設計するとよい。この場合、第2水平部122の長さL22は、たとえば、4mm~112mm(4mm≦L22≦112mm)である。
また、第2水平部122の長さL22は、式(3b)を満足すると好ましく、式(3c)を満足するとより好ましい。
(0.033×λ×k)≦L22≦(0.23×λ×k)・・・式(3b)
(0.050×λ×k)≦L22≦(0.21×λ×k)・・・式(3c)
図2に示す例では、第2水平部122の長さL22は、たとえば、30mmである。また、第2水平部122と金属部3との間隔D1は、1mm以上40mm以下である。なお、間隔D1は、30mm以下が好ましく、20mm以下がより好ましく、15mm以下がさらに好ましく、10mm以下が特に好ましい。間隔D1は、たとえば、5mmである。なお、間隔D1の下限は、1mm以上であればよい。
第1垂直部123は、第1水平部121と第2水平部122とを接続し、垂直方向に延伸する。本実施形態において、垂直方向は、略垂直方向も含む。略垂直方向は、垂直に対して、たとえば、±15度以内である。
また、第1垂直部123の長さL23は、たとえば、75mmである。
第2垂直部124は、芯線側給電部11と第1水平部121とを接続し、垂直方向に延伸する。第2垂直部124の長さL24は、たとえば、25mmである。なお、第2垂直部124は、必須の構成とは限らず、任意に設けられる。たとえば、第1水平部121と第1エレメント12-1と、の垂直方向における間隔を所定の距離だけ確保できる場合や、長さL2が上記の式を満たす場合などは、第2垂直部124を設けなくてもよい。また、第1水平部121と第1エレメント12-1との間隔が近すぎると、アンテナ特性が変化するおそれがあるため、該間隔は、たとえば20mm以上でもよい。
なお、本実施形態において、第2エレメント12-2の長さL2は、第1水平部121の長さL21と、第2水平部122の長さL22と、第1垂直部123の長さL23と、第2垂直部124の長さL24との加算値(L2=L21+L22+L23+L24)である。
接地側給電部13は、接地側(アース側)の給電電極である。接地側給電部13は、ガラス板2を車両に取り付けたときに、芯線側給電部11よりも、垂直方向において(水平方向の)金属部3に近い側に配置される。
接地側エレメント14は、接地側のアンテナエレメントであり、導電体のパターンで構成される。接地側エレメント14は、接地側給電部13と接続されて配置される。
接地側エレメント14の長さL3は、アンテナ10が受信する周波数帯の電波の空気中の波長をλ、ガラス板2の波長短縮率をk、としたとき、式(4a)を満足するとよい。
(0.033×λ×k)≦L3≦(0.25×λ×k)・・・式(4a)
すなわち、接地側エレメント14の長さL3は、DTV帯の空気中の波長としてλ=422mm~638mm、k≒0.5(アンテナ10が合わせガラス内部に封入されたときの波長短縮率の場合)とするとき、たとえば、7mm~80mm(7mm≦L3≦80mm)である。なお、車両用窓ガラス1が単板ガラスである場合や、アンテナ10が合わせガラスの最表面に配置される場合、波長短縮率k≒0.7として設計するとよい。この場合、接地側エレメント14の長さL3は、たとえば、9mm~112mm(9mm≦L3≦112mm)である。
また、接地側エレメント14の長さL3は、式(4b)を満足すると好ましく、式(4c)を満足するとより好ましい。
(0.067×λ×k)≦L3≦(0.23×λ×k)・・・式(4b)
(0.10×λ×k)≦L3≦(0.21×λ×k)・・・式(4c)
図2に示す例では、接地側エレメント14の長さL3は、たとえば、60mmである。
接地側エレメント14は、第3垂直部141と、第3水平部142とを有する。なお、第3垂直部141は、必須の構成とは限らず、任意に設けられる。たとえば、長さL3が上記の式を満たす場合などは、第3垂直部141を設けなくてもよい。
第3垂直部141は、接地側給電部13と第3水平部142とを接続し、垂直方向に延伸する。第3垂直部141の長さL31は、たとえば、10mmである。
第3水平部142は、水平方向に延伸する。第3水平部142は、第3垂直部141を経由して接地側給電部13と接続される。第3水平部142は、金属部3と容量結合する。
第3水平部142の長さL32は、たとえば、10mm~80mmである。図2に示す例では、第3水平部142の長さL32は、たとえば、50mmである。
また、第3水平部142と金属部3との間隔D2は、1mm以上40mm以下である。なお、間隔D2は、30mm以下が好ましく、20mm以下がより好ましく、15mm以下がさらに好ましく、10mm以下が特に好ましい。間隔D2は、たとえば、5mmである。なお、間隔D2の下限は、1mm以上であればよい。さらに、間隔D2は、間隔D1と同じ寸法でもよいし、異なる寸法でもよい。
なお、本実施形態において、接地側エレメント14の長さL3は、第3垂直部141の長さL31と、第3水平部142の長さL32との加算値(L3=L31+L32)である。
また、芯線側エレメント12及び接地側エレメント14の平面視の導体幅は、たとえば、0.4mm~1.0mmである。
次に、図3を参照して、本実施形態の車両用窓ガラス1のアンテナ特性について説明する。
図3は、本実施形態の車両用窓ガラス1の実施例1におけるアンテナ特性を示す図である。図3において、アンテナ10-1のパターンを使用したDTV帯におけるアンテナ特性の実測値を示している。なお、アンテナ10は、合わせガラスの最表面に配置したので、波長短縮率k≒0.7とした。
ここで、実施例1を得るための図2に示すアンテナ10の寸法は、以下の通りである。
第1エレメント12-1の長さL1:110[mm]
第1水平部121の長さL21:130[mm]
第2水平部122の長さL22:30[mm]
第1垂直部123の長さL23:75[mm]
第2垂直部124の長さL24:25[mm]
第2エレメント12-2の長さL2:260[mm]
第3水平部142の長さL32:50[mm]
第3垂直部141の長さL31:10[mm]
接地側エレメント14の長さL3:60[mm]
間隔D1:5[mm]
間隔D2:5[mm]
図3に示すグラフは、縦軸がアンテナ利得[dBd]を示し、横軸が、DTV帯の周波数を示す。また、波形W1は、アンテナ特性の実測値を示す。
波形W1に示すように、本実施形態の車両用窓ガラス1では、DTV帯の周波数(470mHz~710MHz)において、十分、かつ、安定したアンテナ受信感度が得られる。すなわち、本実施形態の車両用窓ガラス1では、DTV帯のような広範囲な周波数帯に対して、良好なアンテナ特性が得られる。
以上説明したように、本実施形態の車両用窓ガラス1は、車両に取り付ける車両用窓ガラスであって、ガラス板2と、アンテナ10とを備える。アンテナ10(たとえば、アンテナ10-1)は、ガラス板2に設けられ、芯線側給電部11及び芯線側給電部11と接続する芯線側エレメント12と、接地側給電部13及び接地側給電部13と接続する接地側エレメント14とを有する。芯線側エレメント12は、芯線側給電部11と電気的に接続し水平方向に延伸する第1エレメント12-1と、芯線側給電部11と電気的に接続し第1エレメント12-1を囲うようにして、車両の金属部3に近づくように延伸する第2エレメント12-2とを有する。第2エレメント12-2は、金属部3よりも遠く芯線側給電部11の近くに位置して水平方向に延伸する第1水平部121と、金属部3の近傍に位置して水平方向に延伸し、金属部3と容量結合する第2水平部122とを含む。
これにより、本実施形態の車両用窓ガラス1は、アンテナ10が、第1エレメント12-1を囲うようにして、車両の金属部3に近づくように延伸する第2エレメント12-2を有し、芯線側エレメント12が金属部3と容量結合する第2水平部122を含むため、たとえば、図3に示すように、DTV帯において十分、かつ、安定したアンテナ受信感度が得られる。また、本実施形態の車両用窓ガラス1は、車両の金属部3の近傍に配置されるため、コンパクトかつ視界を妨げ難い。よって、本実施形態の車両用窓ガラス1は、従来技術とは異なるアンテナのパターンにより、コンパクトかつ視界の妨げを抑制でき、十分なアンテナ受信感度が得られる。
また、本実施形態では、第2エレメント12-2の長さL2は、上記式(2a)を満足する。
これにより、本実施形態の車両用窓ガラス1は、たとえば、DTV帯等を含むUHF帯(Ultra High Frequency帯)の放送波を第2エレメント12-2により適切に受信できる。なお、UHF帯は、300MHz~3GHz(ギガヘルツ)である。
また、本実施形態では、第2水平部122と金属部3との間隔D1は、1mm以上40mm以下である。
これにより、本実施形態の車両用窓ガラス1は、第2エレメント12-2が金属部3との間で、適切に容量結合できるため、十分なアンテナ受信感度が得られる。
また、本実施形態では、第1エレメント12-1の長さL1は、上記式(1a)を満足する。
これにより、本実施形態の車両用窓ガラス1は、たとえば、DTV帯等を含むUHF帯の放送波を第1エレメント12-1により適切に受信できる。
また、本実施形態では、第2水平部122の長さL22は、上記式(3a)を満足する。
これにより、本実施形態の車両用窓ガラス1は、金属部3と第2水平部122とが適切に容量結合できるため、十分なアンテナ受信感度が得られる。
また、本実施形態では、第2エレメント12-2は、第1水平部121と第2水平部122とを接続し、垂直方向に延伸する第1垂直部123を有する。なお、第2水平部122は、芯線側給電部11に近づくように延伸し、第2エレメント12-2が半ループ状を形成する。
これにより、本実施形態の車両用窓ガラス1は、第1垂直部123を経由して、金属部3と第2水平部122とを適切に容量結合できる。
また、本実施形態では、第2エレメント12-2は、芯線側給電部11と第1水平部121とを接続し、垂直方向に延伸する第2垂直部124を有してもよい。
これにより、本実施形態の車両用窓ガラス1は、第2エレメント12-2の長さL2を適切に確保しつつ、第2エレメント12-2のパターンをコンパクトにできる。
また、本実施形態では、接地側エレメント14の長さL3は、上記式(4a)を満足する。また、接地側給電部13は、芯線側給電部11よりも、垂直方向において金属部3に近い側に配置される。
これにより、本実施形態の車両用窓ガラス1は、たとえば、DTV帯等を含むUHF帯の放送波を接地側エレメント14により適切に受信できる。
また、本実施形態では、アンテナ10(10-1、10-2)は、DTV帯の電波を受信可能である。
これにより、本実施形態の車両用窓ガラス1は、従来技術とは異なるアンテナのパターンにより、コンパクトかつ視界を妨げずに、DTV帯の十分なアンテナ受信感度が得られる。
また、本実施形態では、アンテナ10は、1つのガラス板2に複数配置されるダイバシティアンテナでもよく、複数のアンテナ10(10-1、10-2)は、パターンが対称性を有する。
これにより、本実施形態の車両用窓ガラス1は、ダイバシティアンテナにより、従来技術とは異なるアンテナのパターンにより、コンパクトかつ視界を妨げずに、さらに十分なアンテナ受信感度が得られる。
なお、本実施形態では、ガラス板2は、ウィンドシールド、サイドガラス、及びリアガラスの少なくとも1つを含んでよい。
また、複数のアンテナ10(10-1、10-2)は、完全対称性を有する場合に限らす、パターンが非対称性でもよい。すなわち、車両のインパネやハンドルなどの左右の非対称性に応じて、左側のアンテナ10-1のパターンと、右側のアンテナ10-2のパターンとを微調整して、左右のパターンを非対称にしてもよい。
これにより、本実施形態の車両用窓ガラス1は、ダイバシティアンテナにより、従来技術とは異なるアンテナのパターンにより、コンパクトかつ視界を妨げずに、さらに十分なアンテナ受信感度が得られる。
[第2の実施形態]
次に、図面を参照して、第2の実施形態の車両用窓ガラス1aについて説明する。
第2の実施形態では、車両用窓ガラス1aが備えるアンテナ10aのパターンの変形例について説明する。なお、車両用窓ガラス1aは、第1の実施形態と同様に、複数のアンテナ10aを備え、複数のアンテナ10aは、パターンが対称性を有するダイバシティアンテナである。なお、本実施形態の車両用窓ガラス1aのアンテナ10aは、ガラス板2に1つのみ配置されてもよい。
図4は、第2の実施形態の車両用窓ガラス1aのアンテナ10aのパターン例を示す図である。
図4に示すように、アンテナ10a-1(10a)は、ガラス板2に設けられた、芯線側給電部11と、芯線側エレメント12aと、接地側給電部13と、接地側エレメント14とを備える。
なお、図4において、上述の図2と同様の構成には、同様の符号を付与して、その説明を省略する。本実施形態では、上述の芯線側エレメント12のパターンの変形例について説明する。
本実施形態では、芯線側エレメント12aは、第1エレメント12-1と、第2エレメント12-2aとを含む。
第2エレメント12-2aは、芯線側給電部11と電気的に接続し第1エレメント12-1を囲うようにして、車両の金属部3に近づくように延伸する。第2エレメント12-2aは、水平方向及び垂直方向の金属部3を含めて、第1エレメント12-1を囲うように、配置される。
第2エレメント12-2aは、第1水平部121と、第2水平部122aと、第1垂直部123と、第2垂直部124とを含む。なお、第1の実施形態と同様、第2垂直部124は、必須の構成とは限らず、任意に設けられる。
なお、第2エレメント12-2aの長さL2は、第1の実施形態と同様である。第2エレメント12-2aの長さL2は、第1水平部121の長さL21と、第2水平部122aの長さL22と、第1垂直部123の長さL23と、第2垂直部124の長さL24との加算値(L2=L21+L22+L23+L24)である。
本実施形態では、第2水平部122aは、芯線側給電部11から遠ざかるように、水平方向に延伸する。すなわち、第2水平部122aは、第1の実施形態の第2水平部122とは反対方向に延伸する。
なお、本実施形態におけるその他の構成は、上述した第1の実施形態と同様であるため、ここではその説明を省略する。
以上説明したように、本実施形態の車両用窓ガラス1aは、ガラス板2と、アンテナ10aとを備える。アンテナ10a(たとえば、アンテナ10a-1)は、ガラス板2に設けられ、芯線側給電部11及び芯線側エレメント12aと、接地側給電部13及び接地側エレメント14とを有し、芯線側エレメント12aは、第1エレメント12-1と、第2エレメント12-2aとを含む。第2エレメント12-2aは、第1水平部121と、第2水平部122aと、第1垂直部123と、第2垂直部124とを含む。第2水平部122aは、芯線側給電部11から遠ざかるように、水平方向に延伸する。
これにより、本実施形態の車両用窓ガラス1aは、第1の実施形態と同様の効果を奏し、従来技術とは異なるアンテナのパターンにより、コンパクトかつ視界を妨げずに、十分なアンテナ受信感度が得られる。
[第3の実施形態]
次に、図面を参照して、第3の実施形態の車両用窓ガラス1bについて説明する。
第3の実施形態では、車両用窓ガラス1bが備えるアンテナ10bのパターンの別の変形例について説明する。なお、車両用窓ガラス1bは、第1の実施形態と同様に、複数のアンテナ10bを備え、複数のアンテナ10bは、パターンが対称性を有するダイバシティアンテナである。
図5は、第3の実施形態の車両用窓ガラス1bのアンテナ10bのパターン例を示す図である。
図5に示すように、アンテナ10b-1(10b)は、ガラス板2に設けられた、芯線側給電部11と、芯線側エレメント12bと、接地側給電部13と、接地側エレメント14とを備える。
なお、図5において、上述の図2と同様の構成には、同様の符号を付与して、その説明を省略する。本実施形態では、図2の芯線側エレメント12のパターンの変形例について説明する。
本実施形態では、芯線側エレメント12bは、第1エレメント12-1と、第2エレメント12-2bとを含む。
第2エレメント12-2bは、芯線側給電部11と電気的に接続し第1エレメント12-1を囲うようにして、車両の金属部3に近づくように延伸する。
第2エレメント12-2bは、第1水平部121aと、第2水平部122bと、第1垂直部123と、第2垂直部124とを含む。なお、第1の実施形態と同様、第2垂直部124は、必須の構成とは限らず、任意に設けられる。
なお、第2エレメント12-2bの長さL2は、第1の実施形態と同様である(L2=L21+L22+L23+L24)。つまり、本実施形態において、第2水平部122の長さL22は、第1垂直部123と第2水平部122bの一部、つまり、第2水平部122bの接続点から第2水平部122bの一方の開放端までの長さに相当する。
本実施形態では、第2水平部122bは、2つの開放端を有する。なお、図5において、第2水平部122の長さL22は、第1垂直部123と第2水平部122bの接続点から第2水平部122bの芯線側給電部11に近い側の開放端までの長さとした。しかし、これに限らず、第2水平部122の長さL22は、第1垂直部123と第2水平部122bの接続点から第2水平部122bの芯線側給電部11から遠い側の開放端までの長さとしてもよい。
なお、本実施形態におけるその他の構成は、上述した第1の実施形態と同様であるため、ここではその説明を省略する。
以上説明したように、本実施形態の車両用窓ガラス1bは、ガラス板2と、アンテナ10bとを備える。アンテナ10b(たとえば、アンテナ10b-1)は、ガラス板2に設けられ、芯線側給電部11及び芯線側エレメント12bと、接地側給電部13及び接地側エレメント14とを有し、芯線側エレメント12bは、第1エレメント12-1と、第2エレメント12-2bとを含む。第2エレメント12-2bは、第1水平部121aと、第2水平部122bと、第1垂直部123と、第2垂直部124とを含む。また、第2水平部122bは、2つの開放端を有する。
これにより、本実施形態の車両用窓ガラス1bは、第1の実施形態と同様の効果を奏し、従来技術とは異なるアンテナのパターンにより、コンパクトかつ視界を妨げずに、十分なアンテナ受信感度が得られる。
[第4の実施形態]
次に、図面を参照して、第4の実施形態の車両用窓ガラス1cについて説明する。
第4の実施形態では、車両用窓ガラス1cが備えるアンテナ10cのパターンの別の変形例について説明する。なお、車両用窓ガラス1cは、第1の実施形態と同様に、複数のアンテナ10cを備え、複数のアンテナ10cは、パターンが対称性を有するダイバシティアンテナである。
図6は、第4の実施形態の車両用窓ガラス1cのアンテナ10cのパターン例を示す図である。
図6に示すように、アンテナ10c-1(10c)は、ガラス板2に設けられた、芯線側給電部11と、芯線側エレメント12と、接地側給電部13と、接地側エレメント14aとを備える。
なお、図6において、上述の図2と同様の構成には、同様の符号を付与して、その説明を省略する。本実施形態では、図2の接地側エレメント14のパターンの変形例について説明する。
本実施形態では、接地側エレメント14aは、接地側のアンテナエレメントであり、導電体のパターンで構成される。接地側エレメント14aは、接地側給電部13と接続されて配置される。接地側エレメント14a(第3水平部の一例)は、上述した第3垂直部141を有さずに、接地側給電部13から水平方向に延伸する。
接地側エレメント14aの長さL3は、上記式(4a)を満足する。すなわち、接地側エレメント14aの長さL3は、たとえば、10mm~110mm(10mm≦L3≦110mm)である。図6に示す例では、接地側エレメント14aの長さL3は、たとえば、60mmである。
また、接地側エレメント14aは、金属部3と容量結合する。
また、接地側エレメント14aと金属部3との間隔D2は、1mm以上40mm以下である。間隔D2は、たとえば、5mmである。
なお、本実施形態におけるその他の構成は、上述した第1の実施形態と同様であるため、ここではその説明を省略する。
以上説明したように、本実施形態の車両用窓ガラス1cは、ガラス板2と、アンテナ10cとを備える。アンテナ10c(たとえば、アンテナ10c-1)は、ガラス板2に設けられ、芯線側給電部11及び芯線側エレメント12と、接地側給電部13及び接地側エレメント14aとを有し、接地側エレメント14aは、第3垂直部141を有さずに、接地側給電部13から水平方向に延伸する。
これにより、本実施形態の車両用窓ガラス1cは、第1の実施形態と同様の効果を奏し、従来技術とは異なるアンテナのパターンにより、コンパクトかつ視界を妨げずに、十分なアンテナ受信感度が得られる。
[第5の実施形態]
図7は、第5の実施形態の車両用窓ガラス1dの一例を示す外観図である。
図7に示すように、車両用窓ガラス1dは、たとえば、自動車などの車両に取り付けるガラスであり、ガラス板2と、複数のアンテナ20とを備える。
アンテナ20は、たとえば、DTV帯を受信可能なアンテナであり、ガラス板2に金属等の導体が配置されて構成される。アンテナ20は、1つのガラス板2に複数配置されるダイバシティアンテナであるが、ガラス板2に1つのみ配置されてもよい。
本実施形態では、アンテナ20-1とアンテナ20-2との2つのアンテナ20が、ガラス板2の上部に配置され、この2つのアンテナ20(20-1、20-2)は、パターンが対称性を有する。図7に示すアンテナ20-1とアンテナ20-2とは、ガラス板2の中心線CL1を中心に、たとえば、左右(水平方向)に対称なパターンで構成される。なお、「対称性を有する」とは、第1の実施形態における説明を適用できる。
図8は、本実施形態の車両用窓ガラスのアンテナ20-1(20)のパターン例を示す図である。ここで、図8は、図7のエリアAR1を拡大した平面図である。
図8に示すように、アンテナ20-1(20)は、ガラス板2に設けられた、芯線側給電部21と、芯線側エレメント22と、接地側給電部23と、接地側エレメント24とを備える。
芯線側エレメント22は、芯線側給電部21と接続されて配置される、第1エレメント22-1と、第2エレメント22-2とを含む。第1エレメント22-1は、芯線側給電部21と電気的に接続し、水平方向に延伸する第4水平部151を有し、さらに、芯線側給電部21と第4水平部151と接続する第4垂直部152を有して、車両の金属部3に近づくように延伸する。なお、第2水平部162と第4水平部151とは、所定の間隔を有して略同一直線上に位置する。また、第1エレメント22-1の長さL1は、アンテナ20が受信する周波数帯の電波の空気中の波長をλ、ガラス板2の波長短縮率をk、としたとき、式(5a)を満足するとよい。
(0.033×λ×k)≦L1≦(0.68×λ×k)・・・式(5a)
すなわち、第1エレメント22-1の長さL1は、DTV帯の空気中の波長としてλ=422mm~638mm、k≒0.5(アンテナ10が合わせガラス内部に封入されたときの波長短縮率の場合)とするとき、たとえば、7mm~217mm(7mm≦L1≦217mm)である。なお、車両用窓ガラス1が単板ガラスである場合や、アンテナ10が合わせガラスの最表面に配置される場合、波長短縮率k≒0.7として設計するとよい。この場合、第1エレメント22-1の長さL1は、たとえば、9mm~304mm(9mm≦L1≦304mm)である。
また、第1エレメント22-1の長さL1は、式(5b)を満足すると好ましく、式(5c)を満足するとより好ましい。
(0.10×λ×k)≦L1≦(0.56×λ×k) ・・・式(5b)
(0.16×λ×k)≦L1≦(0.45×λ×k) ・・・式(5c)
芯線側エレメント22において、第4水平部151は、金属部3と容量結合する。第4水平部151の長さL51は、アンテナ20が受信する周波数帯の電波の空気中の波長をλ、ガラス板2の波長短縮率をk、としたとき、式(6a)を満足するとよい。
(0.067×λ×k)≦L51≦(0.56×λ×k)・・・式(6a)
すなわち、第4水平部151の長さL51は、DTV帯の空気中の波長としてλ=422mm~638mm、k≒0.5(アンテナ10が合わせガラス内部に封入されたときの波長短縮率の場合)とするとき、たとえば、14mm~179mm(14mm≦L51≦179mm)である。なお、車両用窓ガラス1が単板ガラスである場合や、アンテナ10が合わせガラスの最表面に配置される場合、波長短縮率k≒0.7として設計するとよい。この場合、第4水平部151の長さL51は、たとえば、19mm~251mm(19mm≦L51≦251mm)である。
また、金属部3と容量結合する第4水平部151の長さL51は、式(6b)を満足すると好ましく、式(5c)を満足するとより好ましい。
(0.16×λ×k)≦L51≦(0.45×λ×k)・・・式(6b)
(0.27×λ×k)≦L51≦(0.34×λ×k)・・・式(6c)
第2エレメント22-2は、芯線側給電部21と電気的に接続し、第1エレメント22-1が延伸する方向とは逆回りとなるように延伸する部分を含んで、車両の金属部3に近づく。つまり、図8において、第1エレメント22-1は、芯線側給電部21を起点に時計回りに延伸するが、第2エレメント22-2は、芯線側給電部21を起点に反時計回りに延伸する。また、第2エレメント22-2の長さL2は、上記の式(2a)を満足するとよく、上記の式(2b)を満足すると好ましく、上記の式(2c)を満足するとより好ましい。
第2エレメント22-2は、第1水平部161と、第2水平部162と、第1垂直部163とを含む。第1水平部161は、金属部3よりも遠く芯線側給電部21の近くに位置して水平方向に延伸する。第2水平部162は、金属部3の近傍に位置して水平方向に延伸し、金属部3と容量結合する。また、第2水平部162は、第1垂直部163との接続点から芯線側給電部21に近づくように延伸し、第2エレメント22-2が半ループ状を形成する。そして、第2水平部162の長さL22は、上記の式(3a)を満足するとよく、上記の式(3b)を満足すると好ましく、上記の式(3c)を満足するとより好ましい。なお、第2エレメント22-2は、第1垂直部163に加え、第1の実施形態における(不図示の)第2垂直部を有してもよい。
第4水平部151と金属部3との間隔D4は、1mm以上40mm以下である。なお、間隔D4は、30mm以下が好ましく、20mm以下がより好ましく、15mm以下がさらに好ましく、10mm以下が特に好ましい。間隔D4は、たとえば、5mmである。なお、間隔D4の下限は、1mm以上であればよい。また、第2水平部162と金属部3との間隔D1は、第1の実施形態で説明した範囲を満足すればよい。さらに、間隔D1は、間隔D4と同じ寸法でもよいし、異なる寸法でもよい。そして、間隔D1と間隔D4が異なる場合、第2水平部162の一部と第4水平部151の一部は、垂直方向の仮想線を与えたとき、該仮想線が第2水平部162及び第4水平部151の両方と交点を有する配置でもよい。つまり、間隔D1と間隔D4が異なる場合、第2水平部162の一部と第4水平部151の一部は、垂直方向に重なるように配置されてもよい。
また、アンテナ20は、たとえば、所定周波数帯の水平偏波の受信感度を高めるために、図8において(不図示の)水平方向に延伸する、1つ又は複数の水平部をさらに追加してもよい。追加する(不図示の)水平部は、たとえば、第1水平部161と第4水平部151との間に配置され、芯線側給電部21及び第4垂直部152の少なくとも一方と接続して、第1垂直部163に向かって水平方向に延伸して開放端を有してもよい。また、追加する(不図示の)水平部は、芯線側給電部21と接続し、第1水平部161に対して、第4水平部151とは反対側に配置されて第1水平部161と平行に延伸し開放端を有してもよい。
接地側エレメント24は、接地側給電部23と接続するエレメントであり、水平方向に延伸する第3水平部171を有する。本実施形態のアンテナ20において、接地側エレメント24は、金属部3と容量結合する部分の有無は不問であるが、芯線側給電部21は、接地側給電部23よりも、垂直方向において金属部3に近い側に配置されるので、接地側エレメント24は、金属部3と容量結合しない位置に配置される。
[第6の実施形態]
次に、図面を参照して、第6の実施形態の車両用窓ガラス1eについて説明する。
第6の実施形態では、車両用窓ガラス1eが備えるアンテナ20aのパターンの変形例について説明する。車両用窓ガラス1eは、第5の実施形態と同様に、複数のアンテナ20aを備え、複数のアンテナ20aは、パターンが対称性を有するダイバシティアンテナである。なお、本実施形態の車両用窓ガラス1eのアンテナ20aは、ガラス板2に1つのみ配置されてもよい。
図9は、第6の実施形態の車両用窓ガラス1eのアンテナ20aのパターン例を示す図である。図9に示すアンテナ20a-1(20a)は、ガラス板2に設けられた、芯線側給電部21と、芯線側エレメント22と、接地側給電部23と、接地側エレメント24aとを備える。なお、図9において、上述の図8と同様の構成には、同様の符号を付与して、その説明を省略する。本実施形態では、上述の接地側エレメント24aのパターンの変形例について説明する。
本実施形態では、接地側エレメント24aは、第3水平部171と、第3水平部171と略平行な第5水平部172とを含む。図9において、第3水平部171及び第5水平部172は、いずれも接地側給電部23と直接、接続されているが、接地側給電部23と接続して任意の方向に延伸する(不図示の)引出しエレメントを介して接続されてもよい。また、第3水平部171の長さL71と第5水平部172の長さL72は、同じでもよく異なってもよい。さらに、接地側エレメント24aは、接地側給電部23の金属部3側とは反対側に切り欠きを有する半ループエレメントを形成する構成でもある。なお、接地側エレメント24aは、後述する実施形態のように、半ループエレメント及び閉ループエレメントの少なくとも一方を、1つ又は複数有してもよい。
[第7の実施形態]
次に、図面を参照して、第7の実施形態の車両用窓ガラス1fについて説明する。
第7の実施形態では、車両用窓ガラス1fが備えるアンテナ20bのパターンの変形例について説明する。車両用窓ガラス1fは、第5の実施形態と同様に、複数のアンテナ20bを備え、複数のアンテナ20bは、パターンが対称性を有するダイバシティアンテナである。なお、本実施形態の車両用窓ガラス1fのアンテナ20bは、ガラス板2に1つのみ配置されてもよい。
図10は、第7の実施形態の車両用窓ガラス1fのアンテナ20bのパターン例を示す図である。図10に示すアンテナ20b-1(20b)は、ガラス板2に設けられた、芯線側給電部21と、芯線側エレメント22bと、接地側給電部23と、接地側エレメント24aとを備える。なお、図10において、上述の図9と同様の構成には、同様の符号を付与して、その説明を省略する。本実施形態では、上述の芯線側エレメント22bのパターンの変形例について説明する。
本実施形態において、第1エレメント22-1bは、第6の実施形態における第1エレメント22-1aと同様であるのに対し、第2エレメント22-2bは、第1水平部161と、第2水平部162bと、第1垂直部163を含む。
なお、第2エレメント22-2bの長さL2は、第6の実施形態と同様である。第2エレメント22-2bの長さL2は、第1水平部161の長さL61と、第2水平部162bの長さL22と、第1垂直部163の長さL63との加算値(L2=L61+L22+L63)である。
本実施形態では、第2水平部162bは、芯線側給電部21から遠ざかるように、水平方向に延伸する。すなわち、第2水平部162bは、第6の実施形態の第2水平部162とは反対方向に延伸する。
なお、本実施形態におけるその他の構成は、上述した第6の実施形態と同様であるため、ここではその説明を省略する。
[第8の実施形態]
次に、図面を参照して、第8の実施形態の車両用窓ガラス1gについて説明する。
第8の実施形態では、車両用窓ガラス1gが備えるアンテナ20cのパターンの変形例について説明する。車両用窓ガラス1gは、第5の実施形態と同様に、複数のアンテナ20cを備え、複数のアンテナ20cは、パターンが対称性を有するダイバシティアンテナである。なお、本実施形態の車両用窓ガラス1gのアンテナ20cは、ガラス板2に1つのみ配置されてもよい。
図11は、第8の実施形態の車両用窓ガラス1gのアンテナ20cのパターン例を示す図である。図11に示すアンテナ20c-1(20c)は、ガラス板2に設けられた、芯線側給電部21と、芯線側エレメント22cと、接地側給電部23と、接地側エレメント24aとを備える。なお、図11において、上述の図9と同様の構成には、同様の符号を付与して、その説明を省略する。本実施形態では、上述の芯線側エレメント22cのパターンの変形例について説明する。
本実施形態において、第1エレメント22-1cは、第6の実施形態における第1エレメント22-1aと同様であるのに対し、第2エレメント22-2cは、第1水平部161と、第2水平部162cの一部と、第1垂直部163を含む。
なお、第2エレメント22-2cの長さL2は、第6の実施形態と同様である。第2エレメント22-2cの長さL2は、第1水平部161の長さL61と、第2水平部162cの一部の長さL22と、第1垂直部163の長さL63との加算値(L2=L61+L22+L63)である。つまり、本実施形態において、長さL22は、第1垂直部163と第2水平部162cの接続点から第2水平部162cの一方の開放端までの長さに相当する。
本実施形態では、第2水平部162cは、2つの開放端を有する。なお、図11において、長さL22は、第1垂直部163と第2水平部162cの接続点から第2水平部162cの芯線側給電部21に近い側の開放端までの長さとした。しかし、これに限らず、長さL22は、第1垂直部163と第2水平部162cの接続点から第2水平部162cの芯線側給電部21から遠い側の開放端までの長さとしてもよい。
なお、本実施形態におけるその他の構成は、上述した第6の実施形態と同様であるため、ここではその説明を省略する。
[第9の実施形態]
次に、図面を参照して、第9の実施形態の車両用窓ガラス1hについて説明する。
第9の実施形態では、車両用窓ガラス1hが備えるアンテナ20dのパターンの変形例について説明する。車両用窓ガラス1hは、第5の実施形態と同様に、複数のアンテナ20dを備え、複数のアンテナ20dは、パターンが対称性を有するダイバシティアンテナである。なお、本実施形態の車両用窓ガラス1hのアンテナ20dは、ガラス板2に1つのみ配置されてもよい。
図12は、第9の実施形態の車両用窓ガラス1hのアンテナ20dのパターン例を示す図である。図12に示すアンテナ20d-1(20d)は、ガラス板2に設けられた、芯線側給電部21と、芯線側エレメント22と、接地側給電部23と、接地側エレメント24bとを備える。なお、図12において、上述の図8、図9と同様の構成には、同様の符号を付与して、その説明を省略する。本実施形態では、上述の接地側エレメント24bのパターンの変形例について説明する。
本実施形態では、接地側エレメント24bは、第3水平部171と、第3水平部171と略平行な第5水平部172と、第5垂直部173を含む。接地側エレメント24bは、第5垂直部173が、第3水平部171及び第5水平部172と接続して、閉ループエレメントを構成する。なお、第5垂直部173は、第3水平部171及び第5水平部172の(接地側給電部23とは反対側の)端部と接続するが、該端部よりも手前、つまり、該端部よりも接地側給電部23側に接続されてもよい。さらに、接地側エレメント24bは、一部に切り欠きを有する半ループエレメントを構成してもよい。なお、本実施形態において「ループエレメント」は、上記の閉ループエレメント及び半ループエレメントの両方を含む。
[第10の実施形態]
次に、図面を参照して、第10の実施形態の車両用窓ガラス1kについて説明する。
第10の実施形態では、車両用窓ガラス1kが備えるアンテナ20eのパターンの変形例について説明する。車両用窓ガラス1kは、第5の実施形態と同様に、複数のアンテナ20eを備え、複数のアンテナ20eは、パターンが対称性を有するダイバシティアンテナである。なお、本実施形態の車両用窓ガラス1kのアンテナ20eは、ガラス板2に1つのみ配置されてもよい。
図13は、第10の実施形態の車両用窓ガラス1kのアンテナ20eのパターン例を示す図である。図13に示すアンテナ20e-1(20e)は、ガラス板2に設けられた、芯線側給電部21と、芯線側エレメント22と、接地側給電部23と、接地側エレメント24cとを備える。なお、図13において、上述の図12と同様の構成には、同様の符号を付与して、その説明を省略する。本実施形態では、上述の接地側エレメント24cのパターンの変形例について説明する。
本実施形態では、接地側エレメント24cは、第3水平部171と、第3水平部171と略平行な第5水平部172及び第6水平部174と、第5垂直部173と、第6垂直部175と、第7垂直部176を含む。接地側エレメント24cは、第5垂直部173が、第3水平部171及び第5水平部172と接続し、第6垂直部175及び第7垂直部176は、第5水平部172及び第6水平部174と接続して、2つの閉ループエレメントを構成する。なお、2つの閉ループエレメント各々の、水平方向の長さ、垂直方向の長さは、同じでも異なってもよい。つまり、図13において、第5垂直部173の長さL73と、第6垂直部175の長さL75は、同じでも異なってもよい。また、図13において、第5水平部172の長さL72と、第6水平部174の長さL74は、同じでも異なってもよい。
さらに、第6垂直部175は、第5水平部172及び第6水平部174の(接地側給電部23とは反対側の)端部と接続するが、該端部よりも手前、つまり、該端部よりも接地側給電部23側に接続されてもよい。さらに、図13において、接地側エレメント24cは、2つの閉ループエレメントを有するが、一部に切り欠きを有して、1つ又は2つの半ループエレメントを構成してもよい。
次に、図14を参照して、本実施形態の車両用窓ガラス1kのアンテナ特性について説明する。
図14は、本実施形態の車両用窓ガラス1kの実施例2におけるアンテナ特性を示す図である。図14において、アンテナ20-1eのパターンを使用したDTV帯におけるアンテナ特性の実測値を示している。なお、アンテナ20eは、合わせガラスの最表面に配置したので、波長短縮率k≒0.7とした。
ここで、実施例2を得るための図13に示すアンテナ20e-1の寸法は、以下の通りである。
第1水平部161の長さL61:130[mm]
第2水平部162の長さL22:30[mm]
第1垂直部163の長さL63:80[mm]
第2エレメント22-2の長さL2:240[mm]
第4水平部151の長さL51:95[mm]
第4垂直部152の長さL52:65[mm]
第1エレメント22-1の長さL1:160[mm]
第3水平部171の長さL71:50[mm]
第5水平部172の長さL72:50[mm]
第5垂直部173の長さL73:13[mm]
第6水平部174の長さL74:50[mm]
第6垂直部175の長さL75:15[mm]
第7垂直部176の長さL76:15[mm]
間隔D4:5[mm]
間隔D1:5[mm]
図14に示すグラフは、縦軸がアンテナ利得[dBd]を示し、横軸が、DTV帯の周波数を示す。また、波形W2は、アンテナ特性の実測値を示す。
波形W2に示すように、本実施形態の車両用窓ガラス1kでは、DTV帯の周波数(470mHz~710MHz)において、十分、かつ、安定したアンテナ受信感度が得られる。すなわち、本実施形態の車両用窓ガラス1kでは、DTV帯のような広範囲な周波数帯に対して、良好なアンテナ特性が得られる。
次に、図15を参照して、第10の実施形態の変形例となる車両用窓ガラス1sについて説明する。
図15は、第10の実施形態の変形例による車両用窓ガラス1sのアンテナ20fのパターン例を示す図である。車両用窓ガラス1sが備えるアンテナ20fは、芯線側エレメント22dが、第1水平部161と第4水平部151の間に、芯線側給電部21及び第4垂直部152と接続して水平方向に延伸し開放端となる、複数の水平補助エレメント153a~153eを有する。また、第2水平部162と金属部3との間隔D1と、第4水平部151と金属部3との間隔D4とは異なり、第2水平部162の一部と第4水平部151の一部が、垂直方向で重なる配置となる。
そして、変形例における接地側エレメント24dは、第5水平部172と第6水平部174との間に、接地側給電部23と接続して水平方向に延伸する第7水平部177を有する。なお、変形例における接地側エレメント24dは、切り欠きを有する、3つの半ループエレメントが形成されている。
次に、図16を参照して、第10の実施形態の変形例となる車両用窓ガラス1sのアンテナ特性について説明する。
図16は第10の実施形態の変形例による車両用窓ガラス1sの実施例3におけるアンテナ特性を示す図である。図16において、アンテナ20fのパターンを使用したDTV帯におけるアンテナ特性の実測値を示している。なお、アンテナ20fは、合わせガラスの最表面に配置したので、波長短縮率k≒0.7とした。
ここで、実施例3を得るために図15に示すアンテナ20f-1の寸法は、以下の通りである。
第1水平部161の長さL61:130[mm]
第2水平部162の長さL22:30[mm]
第1垂直部163の長さL63:80[mm]
第2エレメントの長さL2:240[mm]
第4水平部151の長さL51:110[mm]
第4垂直部152の長さL52:65[mm]
第1エレメントの長さL1:175[mm]
水平補助エレメント153a~153eの長さL53:110[mm]
第3水平部171の長さL71:50[mm]
第5水平部172の長さL72:50[mm]
第6水平部174の長さL74:45[mm]
第7垂直部176の長さL76:15[mm]
第7水平部177の長さL75:45[mm]
間隔D4:11[mm]
間隔D1:5[mm]
間隔D5a:10[mm]
間隔D5b:12.5[mm]
間隔D5c:12.5[mm]
間隔D5d:11.5[mm]
間隔D5e:13[mm]
間隔D5f:10.5[mm]
間隔D6:5.5[mm]
間隔D7:6[mm]
図16に示すグラフは、縦軸がアンテナ利得[dBd]を示し、横軸が、DTV帯の周波数を示す。また、波形W3は、アンテナ特性の実測値を示す。
波形W3に示すように、本実施形態の車両用窓ガラス1sでは、DTV帯の周波数(470mHz~710MHz)において、十分、かつ、安定したアンテナ受信感度が得られる。すなわち、本実施形態の車両用窓ガラス1sでは、DTV帯のような広範囲な周波数帯に対して、良好なアンテナ特性が得られる。
なお、本発明は、上記の各実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
たとえば、上記の各実施形態において、アンテナ10(10a~10c)及びアンテナ20(20a~20f)の受信可能な周波数帯が、DTV帯である例を説明したが、これに限定されない。アンテナ10(10a~10c)及びアンテナ20(20a~20f)の受信可能な周波数帯は、たとえば、FM放送波の周波数帯、DAB(Digital Audio Broadcast)放送波の周波数帯、等の周波数帯でもよい。
また、上記の各実施形態において、芯線側給電部11、21及び接地側給電部13、23の形状は、正方形、長方形、等でもよい。また、芯線側給電部11、21及び接地側給電部13、23は、たとえば、図2に示す配置に限定されず、他の配置でもよい。芯線側給電部11、21及び接地側給電部13、23は、たとえば、対向する2辺が水平方向及び垂直方向に対して略45度回転した正方形の電極でもよい。
また、上記の各実施形態において、第2エレメント12-2(12-2a、12-2b)が、第2垂直部124を含む例を説明したが、上述のように第2垂直部124を含まずに、芯線側給電部11と第1水平部121(121a)とが直接接続されてもよい。
また、上記の各実施形態において、車両用窓ガラス1(1a~1c、1d~1h、1k、1s)は、2つのアンテナ10(10a~10c)、20(20a~20f)を備えるダイバシティアンテナである例を説明したが、3つ以上のアンテナ10(10a~10c)、20(20a~20e)を備えてもよい。また、車両用窓ガラス1(1a~1c、1d~1h、1k、1s)は、単体のアンテナ10(10a~10c)、20(20a~20f)を備えてもよい。
また、上記の第1~第3の実施形態において、第3水平部142は、1つの開放端を有する例を説明したが、2つの開放端を有してもよい。また、第3水平部142は、第2水平部122(122a、122b)から遠ざかる方向に延伸してもよい。さらに、上記の第5~第10の実施形態において、第4水平部151は、1つの開放端を有する例を説明したが、2つの開放端を有してもよい。
また、上記の第1~第4の実施形態において、第2水平部122(122a、122b)と金属部3との間隔D1と、第3水平部142と金属部3との間隔D2とが等しい例を説明したが、間隔D1と間隔D2とは、異なってもよい。同様に、上記の第5~第10の実施形態において、第2水平部162(162b、162c)と金属部3との間隔D1と、第4水平部151と金属部3との間隔D4とが等しい例を説明したが、間隔D1と間隔D4とは、異なってもよい。
1、1a、1b、1c、1d、1e、1f、1g、1h、1k 車両用窓ガラス
2 ガラス板
3 金属部
10、10-1、10-2、10a、10a-1、10b、10b-1、10c、10b-1、20、20-1、20a、20a-1、20b、20b-1、20c、20c-1、20d、20d-1、20e、20e-1、20-2 アンテナ
11、21 芯線側給電部
12、12a、12b、22、22b、22c 芯線側エレメント
12-1、22-1、22-1b、22-1c 第1エレメント
12-2、12-2a、12-2b、22-2、22-2b、22-2c 第2エレメント
13、23 接地側給電部
14、14a、24 接地側エレメント
121、121a、161 第1水平部
122、122a、122b、162、162b、162c 第2水平部
123、163 第1垂直部
124 第2垂直部
141 第3垂直部
142、171 第3水平部
151 第4水平部
152 第4垂直部
172 第5水平部
173 第5垂直部
174 第6水平部
175 第6垂直部
176 第7垂直部
177 第7水平部

Claims (26)

  1. 車両に取り付ける車両用窓ガラスであって、
    ガラス板と、
    前記ガラス板に設けられ、芯線側給電部及び前記芯線側給電部と接続する芯線側エレメントと、接地側給電部及び前記接地側給電部と接続する接地側エレメントとを有するアンテナと
    を備え、
    前記芯線側エレメントは、前記芯線側給電部と電気的に接続し水平方向に延伸する第1エレメントと、前記芯線側給電部と電気的に接続し、前記車両の金属部に近づくように延伸する第2エレメントとを有し、
    前記第2エレメントは、前記金属部よりも遠く前記芯線側給電部の近くに位置して水平方向に延伸する第1水平部と、前記金属部の近傍に位置して水平方向に延伸し、前記金属部と容量結合する第2水平部とを含む、
    車両用窓ガラス。
  2. 前記第2エレメントは、前記第1エレメントを囲うようにして、前記金属部に近づくように延伸する、
    請求項1に記載の車両用窓ガラス。
  3. 前記第1エレメントの長さL1は、前記アンテナが受信する周波数帯の電波の空気中の波長をλ、前記ガラス板の波長短縮率をk、としたとき、
    (0.033×λ×k)≦L1≦(0.36×λ×k)、
    を満足する、
    請求項2に記載の車両用窓ガラス。
  4. 前記第1エレメントは、水平方向に延伸し、前記金属部と容量結合する第4水平部を含む、
    請求項1に記載の車両用窓ガラス。
  5. 前記第1エレメントの長さL1は、前記アンテナが受信する周波数帯の電波の空気中の波長をλ、前記ガラス板の波長短縮率をk、としたとき、
    (0.033×λ×k)≦L1≦(0.68×λ×k)、
    を満足する、
    請求項4に記載の車両用窓ガラス。
  6. 前記第2水平部と前記第4水平部とは、所定の間隔を有して略同一直線上に位置する、
    請求項4に記載の車両用窓ガラス。
  7. 前記第2エレメントの長さL2は、前記アンテナが受信する周波数帯の電波の空気中の波長をλ、前記ガラス板の波長短縮率をk、としたとき、
    (0.50×λ×k)≦L2≦(0.90×λ×k)、
    を満足する、
    請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。
  8. 前記第2水平部と前記金属部との間隔は、1mm以上40mm以下である、
    請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。
  9. 前記第2水平部の長さL22は、前記アンテナが受信する周波数帯の電波の空気中の波長をλ、前記ガラス板の波長短縮率をk、としたとき、
    (0.016×λ×k)≦L22≦(0.25×λ×k)、
    を満足する、
    請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。
  10. 前記第2エレメントは、前記第1水平部と前記第2水平部とを接続し、垂直方向に延伸する第1垂直部を有する、
    請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。
  11. 前記第2水平部は、前記芯線側給電部に近づくように延伸し、前記第2エレメントが半ループ状を形成する、
    請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。
  12. 前記第2水平部は、前記芯線側給電部から遠ざかるように延伸する、
    請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。
  13. 前記第2水平部は、2つの開放端を有する、
    請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。
  14. 前記第2エレメントは、前記芯線側給電部と前記第1水平部とを接続し、垂直方向に延伸する第2垂直部を有する、
    請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。
  15. 前記接地側エレメントは、水平方向に延伸する第3水平部を有する、
    請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。
  16. 前記第3水平部は、前記金属部と容量結合する、
    請求項15に記載の車両用窓ガラス。
  17. 前記第3水平部は、前記第1水平部よりも、垂直方向において前記金属部から遠い側に配置される、請求項15に記載の車両用窓ガラス。
  18. 前記接地側エレメントは、前記第3水平部と平行に延伸する第5水平部を含む、
    請求項17に記載の車両用窓ガラス。
  19. 前記接地側エレメントは、少なくとも1つのループエレメントを有する、
    請求項18に記載の車両用窓ガラス。
  20. 前記接地側エレメントの長さL3は、前記アンテナが受信する周波数帯の電波の空気中の波長をλ、前記ガラス板の波長短縮率をk、としたとき、
    (0.033×λ×k)≦L3≦(0.25×λ×k)、
    を満足する、
    請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。
  21. 前記接地側給電部は、前記芯線側給電部よりも、垂直方向において前記金属部に近い側に配置される、
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。
  22. 前記芯線側給電部は、前記接地側給電部よりも、垂直方向において前記金属部に近い側に配置される、
    請求項1、請求項4から請求項6のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。
  23. 前記アンテナは、地上デジタルテレビ放送波の周波数帯の電波を受信可能である、
    請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。
  24. 前記アンテナは、1つの前記ガラス板に複数配置されるダイバシティアンテナであり、 複数の前記アンテナは、パターンが対称性を有する、
    請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。
  25. 前記アンテナは、1つの前記ガラス板に複数配置されるダイバシティアンテナであり、 複数の前記アンテナは、パターンが非対称性となる、
    請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。
  26. 前記ガラス板は、ウィンドシールド、サイドガラス、及びリアガラスの少なくとも1つを含む、
    請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の車両用窓ガラス。
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