JP2023051666A - 乗物用シート - Google Patents

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Abstract

Figure 2023051666000001
【課題】乗員の保護性の向上及びコスト抑制の両立を図ることができる乗物用シートを提供する。
【解決手段】シートクッションフレームと、シートクッションフレームを外側から覆うカバー部材と、を備えた乗物用シートであって、シートクッションフレームは、前後方向に延びるクッションサイドフレーム11を備えている。クッションサイドフレーム11は、クッションサイドフレーム11を貫通する開口117aとカバー部材と係合する係合片117dを有するカバー固定部117と、クッションサイドフレーム11の上下方向の縁部に形成され、クッションサイドフレーム11に沿って前後に延びるように形成されたフランジ112、113と、フランジ112、113のうち、開口117aの前端部117bよりも後方に位置する部分に形成された補強部119と、を有する。
【選択図】図4

Description

本発明は、乗物用シートに係り、特に、シートクッションフレームを備えた乗物用シートに関する。
従来から、乗物用シートフレームに関して、後面衝突時の衝撃に対して乗員の保護性を高めるようにした機構が提案されている。例えば、下記の特許文献1に記載の車両用シートフレームでは、シートバックフレームとシートクッションフレームを連結するブラケットに脆弱部を設け、後面衝突時に脆弱部を変形させることで衝撃を吸収するようにしている。
国際公開第2017/022737号
特許文献1に記載の技術によれば、脆弱部を変形させることで後面衝突時に加えられる衝撃を部分的に吸収することができるものの、乗員の保護性の向上及びコストの抑制を両立するために、更なる改善が望まれていた。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、乗員の保護性の向上及びコスト抑制の両立を図ることができる乗物用シートを提供することにある。
前記課題は、本発明の乗物用シートによれば、シートクッションフレームと、前記シートクッションフレームを外側から覆うカバー部材と、を備えた乗物用シートであって、前記シートクッションフレームは、前後方向に延びるクッションサイドフレームを備え、前記クッションサイドフレームは、前記クッションサイドフレームを貫通する開口と、前記カバー部材と係合する係合片を有するカバー固定部と、前記クッションサイドフレームの上下方向の縁部に形成され、前記クッションサイドフレームに沿って前後に延びるフランジと、前記フランジのうち、前記開口の前端部よりも後方に位置する部分に形成された補強部と、を有することにより解決される。
上記構成によれば、クッションサイドフレームには、カバー固定部の開口が形成される。開口の周辺は、剛性が低く、後面衝突の際に変形することによって衝撃を吸収することができる。また、開口の周辺は剛性が低いため、開口の周辺に補強部を形成しても、十分な補強効果を得ることは困難である。そこで、クッションサイドフレームの上下方向の縁部に形成されたフランジのうち、少なくとも開口の前端部よりも後方に位置する部分に補強部を形成することで、衝撃吸収性を失うことなくクッションサイドフレームの剛性を効果的に高めることができる。
また、例えば開口よりも後方に補強部を形成することで、フランジの全長に亘って補強部を形成する場合と比べて、クッションサイドフレームの製作コストを抑制することができる。これにより、乗員の保護性の向上とコスト抑制の両立を図ることが可能となる。
また、前記補強部は、前記開口の前記前端部よりも後方の位置にのみ形成されていると好適である。
上記構成によれば、開口による衝撃吸収性を損なうことなく効果的にクッションサイドフレームの剛性を高めることが可能となる。
そして、開口よりも後方の位置にのみ補強部を形成することで、フランジの全長に亘って補強部を形成する場合と比べて、クッションサイドフレームの製作コストを抑制することができる。これにより、乗員の保護性の向上とコスト抑制の両立を図ることが可能となる。
また、前記補強部は、前記開口と前後方向で重なる位置に形成されていると好適である。
上記構成によれば、後面衝突に対する衝撃吸収性と、剛性の向上による耐衝撃性の両立を図ることが可能となる。
また、前記係合片は、前記開口の縁部から突出し、前記補強部は、前記係合片と前後方向で重なる位置に形成されていると好適である。
上記構成によれば、係合片の周辺におけるクッションサイドフレームの剛性を高めることができ、後面衝突の衝撃によって係合片が変形することを抑制することが可能となる。
また、前記フランジは、前記クッションサイドフレームの上縁において前後に延びる上フランジと、前記クッションサイドフレームの下縁において前後に延びる下フランジと、を有し、前記補強部は、前記上フランジ及び前記下フランジに形成されていると好適である。
上記構成によれば、上フランジと下フランジの両方に補強部を形成することによりクッションサイドフレームの剛性を高めることができ、乗員の保護性を向上することが可能となる。
また、前記上フランジに形成された補強部の前方端部と、前記下フランジに形成された補強部の前方端部が、前後方向において等しい位置にあると好適である。
上記構成によれば、補強部の前端まで、クッションサイドフレームの剛性を高めることができ、乗員の保護性を向上することが可能となる。
また、前記補強部は、上下方向において前記開口と重なる位置に形成されていると好適である。
上記構成によれば、補強部がクッションサイドフレームの後端部に沿って湾曲して、上方に延びる。そのため、クッションサイドフレームの上下方向の剛性を高めることができ、乗員の保護性を向上することが可能となる。
また、前記補強部は、上下方向において前記係合片と重なる位置に形成されていると好適である。
上記構成によれば、補強部がクッションサイドフレームの後端部に沿って湾曲して、上方に延びる。そのため、上下方向の剛性を向上させることができ、上下方向の衝撃によって係合片が変形することを抑制することが可能となる。
また、クッションサイドフレームの前端側には、パンフレームが架設され、前記カバー固定部は、前後方向において前記パンフレームと前記補強部と間の位置に形成されていると好適である。
上記構成によれば、カバー固定部の前方は、パンフレームによって剛性が高められている。そして、カバー固定部の後方は、補強部によって剛性が高められている。これにより、カバー固定部の周辺において衝撃吸収性を確保しつつ、クッションサイドフレーム全体の剛性を高めることができる。
また、クッションサイドフレームの全長に亘って補強部を形成する場合よりもクッションサイドフレームの製作コストを抑制することができる。これにより、乗員の保護性の向上とコスト抑制の両立を図ることが可能となる。
また、前記フランジは、上下方向の縁部から左右方向の外側に膨出するとともに、内側に折り返されるように屈曲する屈曲部と、左右方向の内側に略水平に延びる平坦部と、を有し、前記補強部は、前記屈曲部及び前記平坦部に形成されていると好適である。
上記構成によれば、補強部をより広い領域に対して形成することができる。これにより、補強効果を高めることができ、乗員の保護性を向上することが可能となる。
本発明によれば、効果的にクッションサイドフレームの剛性を高めることができるとともに、製作コストを抑制することができる。これにより、乗員の保護性の向上とコスト抑制の両立を図ることが可能となる。
また、後面衝突に対する衝撃吸収性と、剛性の向上による耐衝撃性の両立を図ることが可能となる。
また、後面衝突の衝撃によって係合片が変形することを抑制することが可能となる。
また、クッションサイドフレームの上下方向の剛性を高めることができ、乗員の保護性を向上することが可能となる。
また、クッションサイドフレームの上下方向の剛性を高めることができ、上下方向の衝撃によって係合片が変形することを抑制することが可能となる。
また、補強部をより広い領域に対して形成することができるため、補強効果を高めることが可能となる。
本発明の一実施形態に係る車両用シートの基本構成の説明図である。 本発明の一実施形態に係る車両用シートフレームの斜視図である。 高さ調整機構を左右方向の内側から見た図であり、車両用シートが最も上に位置する状態を示す図である。 高さ調整機構を左右方向の内側から見た図であり、車両用シートが最も下に位置する状態を示す図である。 クッションサイドフレームの補強部の説明図である。 図4のV-V断面図である。 カバー固定部の斜視図であって、要部拡大図である。 図4のVII-VII断面図である。 補強部の斜視図であって、要部拡大図である。 第一変形例に係る補強部の説明図である。 第二変形例に係る補強部の説明図である。
以下、図1乃至図8を参照しながら、本発明の実施形態(以下、本実施形態)に係る乗物用シートについて説明する。
本実施形態は、シートクッションフレームと、シートクッションフレーム外側から覆うカバー部材と、を備えた乗物用シートであって、シートクッションフレームは、前後方向に延びるクッションサイドフレームを備え、クッションサイドフレームは、クッションサイドフレームを貫通する開口とカバー部材と係合する係合片を有するカバー固定部と、クッションサイドフレームの上下方向の縁部に形成され、クッションサイドフレームに沿って前後に延びるフランジと、フランジのうち、開口の前端部よりも後方に位置する部分に形成された補強部と、を有することを主な特徴とする乗物用シートの発明に関するものである。なお、以下の実施形態では、本発明に係る乗物用シートを車両用シートに適用した場合を例として説明する。
なお、以下の説明中、「前後方向」とは、車両用シートの着座者から見たときの前後方向を意味し、車両の走行方向と一致する方向である。「シート幅方向」とは、車両用シートの横幅方向を意味し、車両用シートの着座者から見たときの左右方向と一致する。また、以下において「左」とは着座者から見たときの左を差し、同様に「右」とは着座者から見たときの右を指す。また、「高さ方向」とは、車両用シートの高さ方向を意味し、車両用シートを正面から見たときの上下方向と一致する。
<<車両用シートS1の主要構成>>
まず、図1に基づき、本実施形態に係る車両用シートS1の基本構成について説明する。図1に示すように、車両用シートS1は、シートクッションS2、シートバックS3、及びヘッドレストS4を有する。また、シートクッションS2の下方には、シートカバーS5が取り付けられている。
シートクッションS2は、シートクッションフレーム10(図2参照)に、パッドS2aと表皮材S2bを被せることで構成されている。シートバックS3は、シートバックフレーム20(図2参照)に、パッドと表皮材を被せることで構成されている。ヘッドレストS4は、ヘッドレストフレーム(不図示)に、パッドと表皮材を被せることで構成されている。
図2に示すように、車両用シートS1は、その骨格として、車両用シートフレーム1を有する。車両用シートフレーム1は、シートクッションフレーム10と、シートバックフレーム20と、連結ブラケット30と、を主な構成要素としている。
車両用シートフレーム1は、車両用シートS1を前後方向にスライド移動させるスライドレール機構のアッパーレールURに対して、高さ調整機構40を介して固定されている。
シートクッションフレーム10は、サイドフレームとしてのクッションサイドフレーム11と、パンフレーム12と、連結パイプとしてのフロントパイプ13と、リアパイプ14とを有している。
クッションサイドフレーム11は、シートクッションフレーム10の左右に1つずつ配置されている。クッションサイドフレーム11は、前後方向に延びている。
左側のクッションサイドフレーム11の外側の側面には、高さ調整機構40の可動部(後述する主動リンク41及び従動リンク42)を動作させるアクチュエータ15が取り付けられている。
また、左側のクッションサイドフレーム11には、カバー固定部117が設けられている。カバー固定部117は、シートクッションS2の表皮材S2bに形成された被係合部を係合することによって表皮材S2bを固定することができる。カバー固定部117の詳細については、後述する。
パンフレーム12及びフロントパイプ13は、左右のクッションサイドフレーム11の前端側に介在し、左右のクッションサイドフレーム11を連結している。
パンフレーム12は、前方側においてクッションサイドフレーム11の上面及び側面と接合した状態で連結されている。パンフレーム12は、パンフレーム接合部112a(図4参照)においてクッションサイドフレーム11と接合し、後面衝突時の衝撃に対してクッションサイドフレーム11の強度を向上させる役割を担っている。
リアパイプ14は、クッションサイドフレーム11の後方側で左右のクッションサイドフレーム11の間に介在するパイプ状体である。リアパイプ14は、左右のクッションサイドフレーム11を連結している。
次に、シートバックフレーム20は、バックサイドフレーム21と、上部フレーム22と、下部フレーム23を有している。バックサイドフレーム21、上部フレーム22、及び下部フレーム23は、板状の部材からなる。
バックサイドフレーム21は、シートバックフレーム20の左右に1つずつ配置されている。バックサイドフレーム21は、上下方向に延びている。
上部フレーム22は、左右のバックサイドフレーム21の上端部を連結する。下部フレーム23は、左右のバックサイドフレーム21の下端部を連結する。上部フレーム22及び下部フレーム23は、左右方向に延びている。
連結ブラケット30は、クッションサイドフレーム11の後端部及びバックサイドフレーム21の下端部に取り付けられている。連結ブラケット30は、左右に1つずつ配置されて、クッションサイドフレーム11に対してバックサイドフレーム21を回動可能に連結する。
<<高さ調整機構40について>>
以下、高さ調整機構40について図3A及び図3Bを参照しながら説明する。図3A及び図3Bは、高さ調整機構40を左右方向の内側から見た図である。
高さ調整機構40は、上下方向においてシートクッションフレーム10とアッパーレールURの間に配置されている。そして、乗員が高さ調整操作(例えば、不図示の昇降ボタンを押す操作)を実行すると、アクチュエータ15によって高さ調整機構40の可動部が動作する。これにより、シートクッションS2を含む車両用シートS1の高さが調整される。
高さ調整機構40は、後方に位置する主動リンク41と、前方に位置する従動リンク42を有している。主動リンク41と従動リンク42は、対をなして車両用シートS1の高さを調整する。
主動リンク41は、金属製の板部材からなり、長尺形状を有している。主動リンク41の長手方向の一方の端部は、アッパーレールURに対して第一揺動軸41aを中心に揺動自在に支持されている。主動リンク41の長手方向の他方の端部は、ギヤ(不図示)を介してアクチュエータ15と連結し、クッションサイドフレーム11に対して第二揺動軸41bを中心に揺動自在に取り付けられている。
従動リンク42は、金属製の板部材からなり、長尺形状を有している。従動リンク42は、主動リンク41の揺動動作に追従して揺動するリンク部材である。従動リンク42の長手方向の一方の端部は、アッパーレールURに対して第三揺動軸42aを中心に揺動自在に支持されている。従動リンク42の長手方向の他方の端部は、クッションサイドフレーム11に対して第四揺動軸42bを中心に揺動自在に取り付けられている。
以上のように構成された高さ調整機構40の動作について説明すると、シート着座者である乗員が高さ調整操作を実行することによりアクチュエータ15が駆動し、ギヤを介して歯合する主動リンク41と、主動リンク41と対をなす従動リンク42が揺動する。これにより、クッションサイドフレーム11は、図3Aに示す上昇位置と、図3Bに示す下降位置との間で昇降し、車両用シートS1の高さが調整される。
<<クッションサイドフレーム11について>>
次に、クッションサイドフレーム11について図4及び図5を参照して説明する。
図4は、クッションサイドフレーム11を左右方向の外側からみた側面図を示している。クッションサイドフレーム11は、前後方向に延びる板状のフレーム本体111と、フレーム本体111の上縁において前後方向に延びる上フランジ112と、フレーム本体111の下縁において前後方向に延びる下フランジ113と、を有している。
フレーム本体111には、フロントパイプ13と連結する第一連結孔114と、第二揺動軸41bと連結する第二連結孔115と、リアパイプ14及び第四揺動軸42bと連結する第三連結孔116と、が形成されている。フレーム本体111の第二連結孔115と第三連結孔116の間には、上述したカバー固定部117が設けられている。また、フレーム本体111には、その後方側において、連結ブラケット30を固定するブラケット固定穴118が形成されている。
上フランジ112は、フレーム本体111の上縁において、フレーム本体111の長手方向の全長に亘って形成されている。そして上フランジ112は、その前方側のパンフレーム接合部112aにおいてパンフレーム12と接合した状態でパンフレーム12を固定している。
下フランジ113は、フレーム本体111の下縁において、フレーム本体111の長手方向の全長に亘って形成されている。下フランジ113は、その後方側において上方向に湾曲する湾曲部113bを有している。そして下フランジ113の後端部113cは、湾曲部113bの上端に位置している。下フランジ113の後端部113cは、高さ方向においてカバー固定部117及びアクチュエータ15と重なる位置に形成されている。
図5は、図4のV-V断面図を示している。図5に示すように、上フランジ112は、屈曲部112b及び平坦部112cを有している。屈曲部112bは、フレーム本体111の上縁から左右方向の外側に膨出するとともに、左右方向の内側に折り返されるように屈曲している。平坦部112cは、屈曲部112bから左右方向の内側に略水平に延びている。
上フランジ112と同様に、下フランジ113は、屈曲部113d及び平坦部113eを有している。屈曲部113dは、フレーム本体111の下縁から左右方向の外側に膨出するとともに、左右方向の内側に折り返されるように屈曲している。平坦部113eは、屈曲部113dから左右方向の内側に略水平に延びている。
図4に戻って、クッションサイドフレーム11の側面には、パンフレーム12よりも後方側に、シートクッションS2の表皮材S2bを固定するカバー固定部117が設けられている。
図6は、カバー固定部117を拡大して示す斜視図である。図7は、図4のVII-VII断面図である。図6及び図7に示すように、カバー固定部117は、開口117aと、開口117aの上縁部から左右方向の外側に突出する係合片117dを有している。開口117aは、上フランジ112及び下フランジ113に挟まれて、フレーム本体111を貫通している。開口117aは、略長方形形状を有している。
係合片117dは、延長部117eと、突出部117fと、先端部117gを有している。延長部117eは、開口117aの上縁部における前後方向の略中央から、下方に延びている。延長部117eの下端には、延長部117eから左右方向の外側に突出するように屈曲した突出部117fと、突出部117fから下方に延びる先端部117gが形成されている。
フレーム本体111から左右方向の外側に突出した突出部117f及び先端部117gに対して、表皮材S2bの内側に形成された被係合部(不図示)と係合することによって、クッションサイドフレーム11に対して表皮材S2bを固定することができる。
また、シートクッションS2の側方に設けられたシートカバーS5の内側に形成された被係合部(不図示)が係合片117dに係合されてもよい。これにより、シートカバーS5は、シートクッションフレーム10を外側から覆い、クッションサイドフレーム11に対して固定される。表皮材S2b、及びシートカバーS5は、カバー部材に相当する。
カバー固定部117は、フレーム本体111に対して切り抜き加工を施すことによって開口117aを形成するとともに、曲げ加工による係合片117dを備えているが、これに限定されない。カバー固定部117は、開口117aを有し、表皮材S2b又はシートカバーS5の内側に形成された被係合部(不図示)が開口117aに対して固定されることとしてもよい。
図4に戻って、クッションサイドフレーム11は、前方側においてパンフレーム12と接合し、パンフレーム12によって剛性が高められている。換言すると、クッションサイドフレーム11は、その前方側において、パンフレーム12によって剛性が高められた強化領域R1を有している。
強化領域R1は、パンフレーム12と接合することによって形成されているが、これに限定されない。例えば、クッションサイドフレーム11にビード加工(ひも出し加工)を施すことによって強化領域R1が形成されていてもよい。あるいは、クッションサイドフレーム11にハニカム形状の凹凸構造等の補強構造を設けてもよい。
強化領域R1は、後面衝突の衝撃に対して十分な剛性を有している。したがって、乗員の保護性を向上させるために、後述する補強部119を強化領域R1に形成しても、その効果は限定的である。
また、クッションサイドフレーム11の側面には、パンフレーム12よりも後方側にカバー固定部117の開口117aが形成されている。換言すると、クッションサイドフレーム11は、強化領域R1の後方において、開口117aによって剛性が低下した弱化領域R2を有している。
弱化領域R2は、後面衝突時に衝撃が与えられた際に変形し、衝撃を吸収する役割を担っている。したがって、後述する補強部119を弱化領域R2に形成すると、クッションサイドフレーム11が有する衝撃吸収性能を損なう虞がある。
弱化領域R2は、フレーム本体111にカバー固定部117の開口117aを設けることによって形成されているが、これに限定されない。例えば、クッションサイドフレーム11の軽量化を図るための軽量化孔を設けることによって弱化領域R2が形成されていてもよい。
クッションサイドフレーム11は、強化領域R1及び弱化領域R2と異なる位置に、補強領域R3を有している。補強領域R3は、弱化領域R2の後方に形成されている。補強領域R3には、補強部119が形成されている。換言すると、補強領域R3は、補強部119を形成することによってクッションサイドフレーム11の剛性を効果的に向上させることができる領域である。
補強領域R3に対して補強部119を形成することによって乗員の保護性を向上させることができる。一方、強化領域R1及び弱化領域R2には補強部119は形成されていない。これにより、クッションサイドフレーム11の全長に亘って補強部119を形成する場合と比べて、クッションサイドフレーム11の製作コストを抑制することができる。
<<補強部119について>>
次に、補強部119について説明する。
補強部119は、上フランジ112及び下フランジ113の一部に形成されている。詳細には、補強部119は、前後方向に延びる上フランジ112のうち、補強領域R3に形成されている。換言すると、補強部119は、上フランジ112のうち、カバー固定部117の開口117aの後端部117cよりも後方に位置する部分に形成されている。
また、補強部119は、前後方向に延びる下フランジ113のうち、補強領域R3に形成されている。換言すると、補強部119は、下フランジ113のうち、開口117aの後端部117cよりも後方に位置する部分に形成されている。
上フランジ112に形成された補強部119の前方端部119aと、下フランジ113に形成された補強部119の前方端部119aは、前後方向において互いに等しい位置であって、弱化領域R2の後方端部に形成されている。これにより、弱化領域R2の後方端部(補強部119の前方端部119a)まで好適にクッションサイドフレーム11の剛性を高めることが可能となる。
補強部119は、上フランジ112及び下フランジ113に対してエンボス加工を施すことによって形成されている。換言すると、補強部119は、エンボス加工によって加工硬化された状態にある。
図8は、補強部119が形成された上フランジ112の平坦部112cの部分拡大図である。図8に示すように、平坦部112cには、所定の間隔を空けて規則的に配置された複数の円形形状の凸部119bが形成されている。このように規則的に配置された複数の凸部119bを形成することによって、上フランジ112及び下フランジ113に対して、ムラなく均一な補強効果を生じさせることができる。
ここで、凸部119bの形状は、図6に示す円形形状に限定されない。凸部119bは、多角形形状を有していてもよい。例えば、正六角形形状を有する凸部119bによって、補強部119が亀甲模様を呈していてもよい。
補強部119は、上フランジ112の屈曲部112b及び平坦部112cに形成されている。補強部119を上フランジ112の屈曲部112b及び平坦部112cの両方に形成することにより、補強部119をより広い領域に対して形成することができる。これにより、補強部119による補強効果を高めることが可能となる。
同様に、補強部119は、下フランジ113の屈曲部113d及び平坦部113eに形成されている。補強部119を下フランジ113の屈曲部113d及び平坦部113eの両方に形成することにより、補強部119を広い領域に対して形成することができる。これにより、補強部119による補強効果を高めることが可能となる。
また、補強部119は、上フランジ112及び下フランジ113に対して焼入れ処理を施すことによって形成してもよい。焼入れとしては、例えば、高周波焼入れやレーザー焼入れを採用することができる。
また、補強部119は、上フランジ112及び下フランジ113に対して補強用のリブを設けることによって形成してもよい。また、補強部119は、上フランジ112及び下フランジ113の板厚に厚みを持たせることによって形成してもよい。
図4に戻って、下フランジ113に形成された補強部119は、後方に向かうとともに湾曲部113bにおいて屈曲し、補強領域R3の上方向に延びている。後端部113cは、クッションサイドフレーム11に形成された開口117a及び係合片117dと上下方向において重なる位置に形成されている。これにより、クッションサイドフレーム11の上下方向の剛性を高めることが可能となる。また、後面衝突時の衝撃によって係合片117dが変形してしまうことを抑制することが可能となる。
<<第一変形例>>
以上、本発明の一実施形態に係る車両用シートS1の構成について説明してきたが、上述した実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
図9を参照して、第一変形例に係る補強部119Aついて説明する。上述した実施形態において、補強部119は、開口117aの後端部117cよりも後方に形成されていることとして説明した。これに対して、第一変形例に係る補強部119Aは、開口117aと上下に重なる位置であって、開口117aの前端部117bよりも後方に形成されている。これにより、弱化領域R2が有する衝撃吸収性と、補強領域R3が有する剛性による耐衝撃性という相反する性質に対して、適切な特性を有し、バランスの取れたクッションサイドフレーム11を実現することが可能となる。
<<第二変形例>>
次に、図10を参照して第二変形例に係る補強部119Bについて説明する。上述した実施形態において、補強部119は、上フランジ112及び下フランジ113に形成されていることとして説明した。これに対して、第二変形例に係る補強部119Bは、下フランジ113にのみ形成されている。
このように、補強部119Bを下フランジ113にのみ形成することによって、クッションサイドフレーム11の剛性を高めるとともに、クッションサイドフレーム11の製作コストを抑制することが可能となる。これにより、乗員の保護性の向上とコスト抑制の両立を図ることが可能となる。
<<他の変形例>>
上述した実施形態では、クッションサイドフレーム11の前方に強化領域R1が形成され、強化領域R1の後方に弱化領域R2が形成されて、弱化領域R2のさらに後方に補強領域R3が形成されていることとして説明したが、本発明はこれに限定されない。強化領域R1、弱化領域R2及び補強領域R3が異なる位置に形成されていてもよい。
また、クッションサイドフレーム11に、複数の強化領域R1、弱化領域R2、及び補強領域R3が形成されていてもよい。
上述した実施形態では、補強部119は、上フランジ112の屈曲部112b及び平坦部112cに形成されているが、本発明はこれに限定されない。屈曲部112b、及び平坦部112cのいずれか一方にのみ補強部119が形成されてもよい。下フランジ113についても同様に、屈曲部113d及び平坦部113eの両方に補強部119が形成されていることとして説明したが、どちらか一方にのみ補強部119が形成されてもよい。
また、補強部119は、上フランジ112及び下フランジ113だけでなくフレーム本体111に形成されていてもよい。
上述した実施形態では、上フランジ112の屈曲部112b及び下フランジ113の屈曲部113dが左右方向外側に膨出するとして説明したが、本発明はこれに限定されない。屈曲部112b、113dは、フレーム本体111から左右方向外側に膨出せずに、左右方向内側に屈曲する形状であってもよい。また、上フランジ112及び下フランジ113は、平坦部112c、113eを有しておらず、略C字型の屈曲部112b、113dのみを有していてもよい。
上述した実施形態では、乗物用シートとして、自動車で使用される車両用シートS1を例示したが、本発明はこれに限定されず、その他の乗物用シート、例えば、船舶や航空機などで使用されるシートに適用することもできる。
1 車両用シートフレーム
10 シートクッションフレーム
11 クッションサイドフレーム
111 フレーム本体
112 上フランジ
112a パンフレーム接合部
112b 屈曲部
112c 平坦部
113 下フランジ
113b 湾曲部
113c 後端部
113d 屈曲部
113e 平坦部
114 第一連結孔
115 第二連結孔
116 第三連結孔
117 カバー固定部
117a 開口
117b 前端部
117c 後端部
117d 係合片
117e 延長部
117f 突出部
117g 先端部
118 ブラケット固定穴
119、119A、119B 補強部
119a 前方端部
119b 凸部
12 パンフレーム
13 フロントパイプ
14 リアパイプ
15 アクチュエータ
20 シートバックフレーム
21 バックサイドフレーム
22 上部フレーム
23 下部フレーム
30 連結ブラケット
40 高さ調整機構
41 主動リンク
41a 第一揺動軸
41b 第二揺動軸
42 従動リンク
42a 第三揺動軸
42b 第四揺動軸
S1 車両用シート(乗物用シート)
S2 シートクッション
S2a パッド
S2b 表皮材(カバー部材)
S3 シートバック
S4 ヘッドレスト
S5 シートカバー(カバー部材)
UR アッパーレール
R1 強化領域
R2 弱化領域
R3 補強領域

Claims (10)

  1. シートクッションフレームと、前記シートクッションフレームを外側から覆うカバー部材と、を備えた乗物用シートであって、
    前記シートクッションフレームは、前後方向に延びるクッションサイドフレームを備え、
    前記クッションサイドフレームは、
    前記クッションサイドフレームを貫通する開口と、前記カバー部材と係合する係合片を有するカバー固定部と、
    前記クッションサイドフレームの上下方向の縁部に形成され、前記クッションサイドフレームに沿って前後に延びるフランジと、
    前記フランジのうち、前記開口の前端部よりも後方に位置する部分に形成された補強部と、を有することを特徴とする乗物用シート。
  2. 前記補強部は、前記開口の前記前端部よりも後方の位置にのみ形成されていることを特徴とする請求項1に記載の乗物用シート。
  3. 前記補強部は、前記開口と前後方向で重なる位置に形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の乗物用シート。
  4. 前記係合片は、前記開口の縁部から突出し、
    前記補強部は、前記係合片と前後方向で重なる位置に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一の請求項に記載の乗物用シート。
  5. 前記フランジは、前記クッションサイドフレームの上縁において前後に延びる上フランジと、前記クッションサイドフレームの下縁において前後に延びる下フランジと、を有し、
    前記補強部は、前記上フランジ及び前記下フランジに形成されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一の請求項に記載の乗物用シート。
  6. 前記上フランジに形成された前記補強部の前方端部と、前記下フランジに形成された前記補強部の前方端部が、前後方向において等しい位置にあることを特徴とする請求項5に記載の乗物用シート。
  7. 前記補強部は、上下方向において前記開口と重なる位置に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一の請求項に記載の乗物用シート。
  8. 前記補強部は、上下方向において前記係合片と重なる位置に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一の請求項に記載の乗物用シート。
  9. 前記クッションサイドフレームの前端側には、パンフレームが架設され、
    前記カバー固定部は、前後方向において前記パンフレームと前記補強部の間の位置に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一の請求項に記載の乗物用シート。
  10. 前記フランジは、上下方向の縁部から左右方向の外側に膨出するとともに、内側に折り返されるように屈曲する屈曲部と、左右方向の内側に略水平に延びる平坦部と、を有し、
    前記補強部は、前記屈曲部及び前記平坦部に形成されていることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一の請求項に記載の乗物用シート。
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