JP2023051565A - 通信装置、通信装置の制御方法、およびそのプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】複数のEMLMR(Enhanced multi-link multi-radio)リンクが確立されている場合に、EMLMRリンクが確立されているリンク毎の空間ストリームケイパビリティに従った空間ストリーム数でフレーム交換シーケンスを実行する通信装置、通信装置の制御方法及びそのプログラムを提供する。【解決手段】EMLMRリンクでフレーム交換シーケンスを開始するために実行する処理方法であって、複数のEMLMRリンクが確立されている場合S2、複数のEMLMRリンクで開始フレームを送信しS3、応答フレームを受信した複数のEMLMRリンクでリンク毎の空間ストリームケイパビリティに従った空間ストリーム数でフレーム交換を実行するS6。【選択図】図6
Description
本発明は、無線通信を行う通信装置、通信装置の制御方法、およびそのプログラムに関する。
近年の通信されるデータ量の増加に伴い、無線LAN(Local Area Network)等の通信技術の開発が進められている。無線LANの主要な通信規格として、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11規格シリーズが知られている。IEEE802.11規格シリーズには、IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax等の規格が含まれる。例えば、最新規格のIEEE802.11axでは、OFDMA(直交周波数多元接続)を用いて、最大9.6ギガビット毎秒(Gbps)という高いピークスループットに加え、混雑状況下での通信速度を向上させる技術が規格化されている(特許文献1参照)。なお、OFDMAは、Orthogonal frequency-division multiple accessの略である。
さらなるスループット向上や周波数利用効率の改善、通信レイテンシ改善を目指した後継規格として、IEEE802.11beと呼ばれるtask groupが発足した。
IEEE802.11beでは、1台のAPが1台のSTA(Station)と2.4GHz、5GHz、6GHz帯等の周波数バンドで複数のLinkを構築し、同時通信を行うMulti-Link通信が検討されている。Multi-Link通信におけるAPはAP MLD(Access point multi-link device)と呼称され、STAはnon-AP MLD(non-Access point multi-link device)と呼称される。
また、IEEE 802.11beでは、Multi-Link通信におけるEnhanced multi-link multi-radio(EMLMR)動作が検討されている。EMLMRモードで動作するnon-AP MLDは、EMLMRリンク毎の空間ストリームケイパビリティ(per-link spatial stream capability)に従った空間ストリーム数で初期フレーム交換(initial frame exchange)した後、初期フレーム交換を行ったリンクにおいてフレーム交換シーケンス(frame exchange sequence)の終了まで次のように動作する。その動作とは、Basic variant Multi-LinkエレメントのCommon InfoフィールドのEMLMR SUPPORTED MCS AND NSS SETサブフィールドで提示した値を最大とする空間ストリーム数でPPDU(Physical layer convergence protocol data unit)を受信し、EMLMR SUPPORTED MCS AND NSS SETサブフィールドで提示した空間ストリーム数でPPDUを送信する動作である。
複数のEMLMRリンクが確立されている場合に、EMLMRリンクが確立されているリンク毎の空間ストリームケイパビリティに従った空間ストリーム数でフレーム交換シーケンスを実行することが考えられていなかった。
本願発明は、EMLMRリンクが確立されているリンク毎の空間ストリームケイパビリティに従った空間ストリーム数でフレーム交換シーケンスを実行する通信装置を提供することを目的とする。
本願発明の通信装置は、IEEE802.11シリーズ規格に準拠したMulti-Link Deviceとして動作する通信装置であって、第1のEMLMR(Enhanced multi-link multi-radio)リンクおよび第2のEMLMR(Enhanced multi-link multi-radio)リンクの2つのリンクでフレーム交換シーケンスを実行する場合、特定のリンクの空間ストリームを前記第1のEMLMRリンクおよび前記第2のEMLMRリンクに割り当てることなく、前記第1のEMLMRリンクおよび前記第2のEMLMRリンクの夫々の空間ストリーム数でフレーム交換シーケンスを実行するように制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、EMLMRリンクが確立されているリンク毎の空間ストリームケイパビリティに従った空間ストリーム数でフレーム交換シーケンスを実行する通信装置を提供することが可能となる。
以下、添付の図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、以下の実施形態において示す構成は一例に過ぎず、本発明は図示された構成に限定されるものではない。
(無線通信システムの構成)
図1は、本実施形態にかかる通信装置101(以下、Non-AP MLD101)が探索するネットワークの構成を示す。通信装置102(以下、AP MLD102)は、無線ネットワーク100を構築する役割を有するアクセスポイント(AP)である。AP MLD102はNon-AP MLD101と通信可能である。本実施形態はNon-AP MLD101、AP MLD102に適用する。
図1は、本実施形態にかかる通信装置101(以下、Non-AP MLD101)が探索するネットワークの構成を示す。通信装置102(以下、AP MLD102)は、無線ネットワーク100を構築する役割を有するアクセスポイント(AP)である。AP MLD102はNon-AP MLD101と通信可能である。本実施形態はNon-AP MLD101、AP MLD102に適用する。
Non-AP MLD101、AP MLD102の各々は、IEEE802.11be(EHT)規格に準拠した無線通信を実行することができる。なお、IEEEはInstitute of Electrical and Electronics Engineersの略である。Non-AP MLD101、AP MLD102は、2.4GHz帯、5GHz帯、および6GHz帯の周波数において通信することができる。各通信装置が使用する周波数帯は、これに限定されるものではなく、例えば60GHz帯のように、異なる周波数帯を使用してもよい。また、Non-AP MLD101、AP MLD102は、20MHz、40MHz、80MHz、160MHz、および320MHzの帯域幅を使用して通信することができる。各通信装置が使用する帯域幅は、これに限定されるものではなく、例えば240MHzや4MHzのように、異なる帯域幅を使用してもよい。
Non-AP MLD101、AP MLD102は、IEEE802.11be規格に準拠したOFDMA通信を実行することで、複数のユーザの信号を多重する、マルチユーザ(MU、Multi User)通信を実現することができる。OFDMAは、Orthogonal Frequency Division Multiple Access(直交周波数分割多元接続)の略である。OFDMA通信では、分割された周波数帯域の一部(RU、Resource Unit)が各STAにそれぞれ重ならないように割り当てられ、各STAの搬送波が直交する。そのため、APは規定された帯域幅の中で複数のSTAと並行して通信することができる。
一般的に電波は周波数によって届く範囲が異なり、周波数が低いほど電波の回折が大きく遠くまで届き、周波数が高いほど電波の回折が小さく届く距離も短いことが知られている。途中障害物があったとしても、周波数が低い電波は障害物を回り込んで届くが、周波数が高い電波は直進性が高いために回り込みづらく、届かないことがある。一方で2.4GHzの周波数は他の機器が使用することも多く、電子レンジが同じ周波数帯の電波を発することが知られている。このように同じ機器が発する電波であっても、配置する場所や環境によっては周波数帯によって届く電波の強さやSN(Signal/Noise)比に違いが生じることが考えられる。
なお、Non-AP MLD101、AP MLD102は、IEEE802.11be規格に対応するとしたが、これに加えて、IEEE802.11be規格より前の規格であるレガシー規格に対応していてもよい。具体的には、Non-AP MLD101、AP MLD102は、IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax規格の少なくともいずれか一つに対応していてもよい。また、IEEE802.11シリーズ規格に加えて、Bluetooth(登録商標)、NFC、UWB、ZigBee、MBOAなどの他の通信規格に対応していてもよい。なお、UWBはUltra Wide Bandの略であり、MBOAはMulti Band OFDM Allianceの略である。また、NFCはNear Field Communicationの略である。UWBには、ワイヤレスUSB、ワイヤレス1394、WiNETなどが含まれる。また、有線LANなどの有線通信の通信規格に対応していてもよい。AP MLD102の具体例としては、無線LANルーターやパーソナルコンピュータ(PC)などが挙げられるが、これらに限定されない。
また、AP MLD102は、IEEE802.11be規格に準拠した無線通信を実行することができる無線チップなどの情報処理装置であってもよい。また、Non-AP MLD101の具体的な例としては、カメラ、タブレット、スマートフォン、PC、携帯電話、ビデオカメラ、ヘッドセットなどが挙げられるが、これらに限定されない。また、Non-AP MLD101は、IEEE802.11be規格に準拠した無線通信を実行することができる無線チップなどの情報処理装置であってもよい。各通信装置は、20MHz、40MHz、80MHz、160MHz、および320MHzの帯域幅を使用して通信することができる。
また、Non-AP MLD101、AP MLD102は、複数の周波数チャネルを介してリンクを確立し、通信するMulti-Link通信を実行する。IEEE802.11シリーズ規格では、60GHz帯を除いて各周波数チャネルの帯域幅は20MHzとして定義されている。60GHz帯では2.16GHzとして定義されている。ここで、周波数チャネルとは、IEEE802.11シリーズ規格に定義された周波数チャネルであって、IEEE802.11シリーズ規格では、2.4GHz帯、5GHz帯、6GHz帯、60GHz帯の各周波数帯に複数の周波数チャネルが定義されている。なお、隣接する周波数チャネルとボンディングすることで、1つの周波数チャネルにおいて40MHz以上の帯域幅を利用してもよい。
例えば、AP MLD102はNon-AP MLD101と2.4GHz帯の第1の周波数チャネルを介したリンクを確立し、通信する能力がある。Non-AP MLD101はこれと並行してAP MLD102と5GHz帯の第2の周波数チャネルを介したリンクを確立し、通信する能力がある。この場合に、Non-AP MLD101は、第1の周波数チャネルを介したリンクと並行して、第2の周波数チャネルを介した第2のリンクを維持するMulti-Link通信を実行する。このようにAP MLD102は複数の周波数チャネルを介したリンクをNon-AP MLD101と確立することで、Non-AP MLD101との通信におけるスループットを向上させることができる。
なお、各通信機器間のリンクはMulti-link通信において、周波数帯の異なるリンクを複数確立してもよい。例えば、Non-AP MLD101は2.4GHz帯、5GHz帯、6GHz帯それぞれでリンクを確立できるようにしてもよい。あるいは同じ周波数帯に含まれる複数の異なるチャネルを介してリンクを確立できるようにしてもよい。例えば2.4GHz帯における6chのリンクを第1のリンクとして、これに加えて2.4GHz帯における1chのリンクを第2のリンクとして確立できるようにしてもよい。なお、周波数帯が同じリンクと、異なるリンクとが混在していてもよい。例えば、Non-AP MLD101は2.4GHz帯における6chの第一のリンクに加えて、2.4GHz帯の1chのリンクと、5GHz帯における149chのリンクを確立できてもよい。Non-AP MLD101とAPは周波数の異なる複数の接続を確立することで、ある帯域が混雑している場合であっても、Non-AP MLD101と他方の帯域で通信を確立することができる。そのため、Non-AP MLD101との通信におけるスループットの低下や通信遅延を防ぐことができる。
なお、図1の無線ネットワークではAP MLD1台とNon-AP MLD1台となっているが、AP MLDおよびNon-AP MLDの台数や配置はこれに限定されない。例えば、図1の無線ネットワークに加えて、Non-AP MLDを1台増やしてもよい。このとき確立する各リンクの周波数帯やリンクの数、周波数幅は問わない。
Multi-link通信を行う場合、AP MLD102とNon-AP MLD101とは、複数のリンクを介して相手装置とデータの送受信を行う。Multi-linkを構成するリンクの内の1つのリンクでデータの送受信を行ってもよい。
また、AP MLD102とNon-AP MLD101はMIMO(Multiple-Input And Multiple-Output)通信を実行できてもよい。この場合、AP MLD102およびNon-AP MLD101は複数のアンテナを有し、一方がそれぞれのアンテナから異なる信号を同じ周波数チャネルを用いて送る。受信側は、複数のアンテナを用いて複数ストリームから到達したすべての信号を同時に受信し、各ストリームの信号を分離し、復号する。このように、MIMO通信を実行することで、AP MLD102およびNon-AP MLD101は、MIMO通信を実行しない場合と比べて、同じ時間でより多くのデータを通信することができる。また、AP MLD102およびNon-AP MLD101は、Multi-link通信を行う場合に、一部のリンクにおいてMIMO通信を実行してもよい。
(AP MLDおよびNon-AP MLDの構成)
図2に、本実施形態におけるNon-AP MLD101のハードウェア構成例を示す。Non-AP MLD101は、記憶部201、制御部202、機能部203、入力部204、出力部205、通信部206およびアンテナ207を有する。なお、アンテナは複数でもよい。
図2に、本実施形態におけるNon-AP MLD101のハードウェア構成例を示す。Non-AP MLD101は、記憶部201、制御部202、機能部203、入力部204、出力部205、通信部206およびアンテナ207を有する。なお、アンテナは複数でもよい。
記憶部201は、ROMやRAM等の1以上のメモリにより構成され、後述する各種動作を行うためのコンピュータプログラムや、無線通信のための通信パラメータ等の各種情報を記憶する。ROMはRead Only Memoryの、RAMはRandom Access Memoryの夫々略である。なお、記憶部201として、ROM、RAM等のメモリの他に、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、CD-R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、DVDなどの記憶媒体を用いてもよい。また、記憶部201が複数のメモリ等を備えていてもよい。
制御部202は、例えば、CPUやMPU等の1以上のプロセッサにより構成され、記憶部201に記憶されたコンピュータプログラムを実行することにより、Non-AP MLD101の全体を制御する。なお、制御部202は、記憶部201に記憶されたコンピュータプログラムとOS(Operating System)との協働により、Non-AP MLD101の全体を制御するようにしてもよい。また、制御部202は、他の通信装置との通信において送信するデータや信号(無線フレーム)を生成する。なお、CPUはCentral Processing Unitの、MPUは、Micro Processing Unitの略である。また、制御部202がマルチコア等の複数のプロセッサを備え、複数のプロセッサによりNon-AP MLD101全体を制御するようにしてもよい。
また、制御部202は、機能部203を制御して、無線通信や、撮像、印刷、投影等の所定の処理を実行する。機能部203は、Non-AP MLD101が所定の処理を実行するためのハードウェアである。
入力部204は、ユーザからの各種操作の受付を行う。出力部205は、モニタ画面やスピーカーを介して、ユーザに対して各種出力を行う。ここで、出力部205による出力とは、モニタ画面上への表示や、スピーカーによる音声出力、振動出力などであってもよい。なお、タッチパネルのように入力部204と出力部205の両方を1つのモジュールで実現するようにしてもよい。また、入力部204および出力部205は、夫々Non-AP MLD101と一体であってもよいし、別体であってもよい。
通信部206は、IEEE802.11be規格に準拠した無線通信の制御を行う。また、通信部206は、IEEE802.11be規格に加えて、他のIEEE802.11シリーズ規格に準拠した無線通信の制御や、有線LAN等の有線通信の制御を行ってもよい。通信部206は、アンテナ207を制御して、制御部202によって生成された無線通信のための信号の送受信を行う。
なお、Non-AP MLD101が、IEEE802.11be規格に加えて、NFC規格やBluetooth規格等に対応している場合、これらの通信規格に準拠した無線通信の制御を行ってもよい。また、Non-AP MLD101が複数の通信規格に準拠した無線通信を実行できる場合、夫々の通信規格に対応した通信部とアンテナを個別に有する構成であってもよい。Non-AP MLD101は通信部206を介して、画像データや文書データ、映像データ等のデータをNon-AP MLD101と通信する。なお、アンテナ207は、通信部206と別体として構成されていてもよいし、通信部206と合わせて一つのモジュールとして構成されていてもよい。
アンテナ207は、2.4GHz帯、5GHz帯、および6GHz帯における通信が可能なアンテナである。本実施形態では、Non-AP MLD101は1つのアンテナを有するとしたが、3つのアンテナでもよい。または、周波数帯ごとに異なるアンテナを有していてもよい。また、Non-AP MLD101は、アンテナを複数有している場合、各アンテナに対応した通信部206を有していてもよい。
なお、AP MLD102はNon-AP MLD101と同様のハードウェア構成を有する。
図3には、本実施形態におけるNon-AP MLD101の機能構成のブロック図を示す。なお、AP MLD102も同様の構成である。ここではNon-AP MLD101は無線LAN制御部301を備えるものとする。なお、無線LAN制御部の数は1つに限らず、2つでもよいし、3つ以上でも構わない。Non-AP MLD101は、さらに、フレーム処理部302、EMLMR管理部303、UI制御部304および記憶部305、無線アンテナ306を有する。
無線LAN制御部301は、他の無線LAN装置との間で無線信号を送受信するためのアンテナ並びに回路、およびそれらを制御するプログラムを含んで構成される。無線LAN制御部301は、IEEE802.11規格シリーズに従って、フレーム処理部302で生成されたフレームを元に無線LANの通信制御を実行する。
フレーム処理部302は、無線LAN制御部301で送受信する無線制御フレームを処理する。フレーム処理部302で生成及び解析する無線制御の内容は記憶部305に保存されている設定によって制約を課してもよい。またUI制御部304からのユーザ設定によって変更してもよい。生成されたフレームの情報は無線LAN制御部301に送られ、通信相手に送信される。無線LAN制御部301で受信したフレームの情報はフレーム処理部302に渡され解析される。
EMLMR管理部303は、どのリンクをEMLMRリンクとするかの管理制御を行う。管理制御には、EMLMRリンクの確立、およびEMLMRリンクの削除などがある。EMLMRリンクの確立とは、Multi-Link確立時、もしくはMulti-Link確立後に、EMLMRリンクを特定した状態を指す。EMLMRリンクの削除とは、EMLMRリンクとして特定されたリンクのその状態を解除することを指す。
UI制御部304は、Non-AP MLD101の不図示のユーザによるNon-AP MLD101に対する操作を受け付けるためのタッチパネルまたはボタン等のユーザインタフェースに関わるハードウェアおよびそれらを制御するプログラムを含んで構成される。なお、UI制御部304は、例えば画像等の表示、または音声出力等の情報をユーザに提示するための機能も有する。
記憶部305は、Non-AP MLD101が動作するプログラムおよびデータを保存するROMとRAM等によって構成されうる記憶装置である。
図4にMulti-Link通信を行うAP MLDとNon-AP MLDの構成を示す。
Multi-Linkで動作する通信装置はMLD(Multi-Link Device)と呼び、一つのMLDは各Linkに紐づくSTAやAP(Access Point)を複数個有する。AP機能を有するMLDをAP MLD、AP機能を有さないMLDをNon-AP MLDと呼ぶ。
図4のAP1 401とSTA1 404は第1の周波数チャネルを介してLink1 407を確立する。同様に、AP2 402とSTA2 405は第2の周波数チャネルを介してLink2 408を確立し、AP3 403とSTA3 406は第3の周波数チャネルを介してLink3 409を確立する。
ここでAP MLDとNon-AP MLDは、サブGHz帯、2.4GHz帯、3.6GHz帯、4.9及び5GHz帯、60GHz帯、及び6GHz帯の周波数チャネルを介して接続を確立する。AP MLDおよびNon-AP MLDは、第1の周波数チャネルを介した第1のリンクの接続と並行して、第2の周波数チャネルを介した第2のリンクの接続を維持する。また、異なる周波数帯域の接続ではなく、同じ周波数帯域の異なる周波数チャネルを介した接続を複数確立してもよい。
また、Link1、Link2、Link3のそれぞれには、空間ストリームケイパビリティ(per-link spatial stream capability)に従った空間ストリーム数が割り当てられている。6本のアンテナが存在すると仮定した場合、それぞれのリンクは2本ずつのアンテナを利用したリンクとなる。すなわち、夫々のリンクの空間ストリームケイパビリティは「2」である。後述するが、Link1とLink2および/またはLink3がEMLMRリンクである場合、Link1のEMLMR動作(EMLMR Operation)中の空間ストリームケイパビリティは「4」または「6」となり、Link2および/またはLink3は「0」となる。結果、Link1を介して、1つのデータを分割したそれぞれのデータ、もしくは異なる複数のデータを複数のアンテナを利用し空間的に干渉しないよう同一タイミング、かつ同一周波数で送受信することが可能になる。なお、空間ストリーム数の決定は、no-AP MLDがEHTに対応していることを宣言するフレームに含まれるEHT Capabilitiesエレメント、またはEHT Operationエレメントで決定される。具体的には、EHT Capabilitiesエレメント、またはEHT Operationエレメントに含まれるSupported EHT-MCS And NSS Setフィールド、またはBasic EHT-MCS And NSS Setフィールドの値に基づいて決定される。
図5(a)にAssociation RequestフレームにおけるBasic variant Multi-Link elementを示す。図5(b)に、Basic variant Multi-LinkエレメントのCommon Infoフィールドに含まれるEMLMR Capabilitiesサブフィールドを示す。EMLMR Supportフィールドが「0」の場合、EMLMRに非対応であることを示し、「1」の場合、EMLMRに対応していることを示す。Multi-Link通信が確立した際に、すべてのリンクがEMLMRリンクを確立する。Basic variant Multi-Linkエレメントは、Multi-Linkを確立する際のAssociation Requestフレームに含まれるものとして説明しているが、probe requestフレーム、probe responseフレーム、association response フレーム、Beaconフレームなどに含まれても良い。
EMLMRリンクの確立は値が1であるEMLMR Supportサブフィールドを含むフレームをMulti-Linkを構成する各リンクで送信、受信、または交換することで行われる。その際、Multi-Linkを構成する一部のリンクのみでそれが行われることで、その一部のリンクのみでEMLMRリンクが確立されてもよい。また、値が1であるEMLMR Supportサブフィールドを含むフレームを1つのリンクで送信、受信、または交換することで他のリンクを含む複数のリンクでEMLMRリンクが確立されてもよい。その場合、Multi-Linkを構成する全てのリンクでEMLMRリンクが確立されてもよいし、一部のリンクのみでEMLMRリンクが確立されてもよい。EMLMRリンクを確立するリンクを指定するために、値が1であるEMLMR Supportサブフィールドを含むフレームに、EMLMRリンクを確立するリンクを識別するための情報を含めることで、EMLMRリンクを確立するリンクを指定してもよい。リンクを識別するための情報としてはリンクID(Link identifier)、当該リンクに対応するBSSID(Basic service set identifier)、TID(Traffic identifier)等が利用できる。
EMLMR Supported MCS And NSS SetサブフィールドはEMLMR動作中にPPDUを送受信する際の最大空間ストリーム数を指す。特定のリンクがEMLMR動作することで、EMLMR動作するリンク以外のリンクに割り当てられている空間ストリーム数は減少し、特定のリンクは増大した空間ストリーム数でPPDUの送受信が可能になる。
なお、Multi-Link確立時にEMLMRリンクを確立するように指示を行ったが、Multi-Linkを確立後に送信されるActionフレームでEMLMRリンクの確立を指定しても良い。その場合、EML(Enhanced Multi-Link) Operating Mode Notificationフレームと呼ばれるフレームを用意し、EMLMRリンクを確立するように指示すれば良い。例えば、Non AP MLDの場合、値が1であるEMLMR Supportサブフィールドを含むフレームを受信し、値が1であるEMLMR Modeサブフィールドを含むEML Operating Mode Notificationフレームを送信した際に、それらのフレームを送受信したリンクがEMLMRリンクを確立する。または、Multi-linkを構成する他の一部のリンクまたは全部のリンクがEMLMRリンクを確立してもよい。また、AP MLDの場合、値が1であるEMLMR Supportサブフィールドを含むフレームを送信し、値が1であるEMLMR Modeサブフィールドを含むEML Operating Mode Notificationフレームを受信した際に、それらのフレームを送受信したリンクがEMLMRリンクを確立する。または、Multi-linkを構成する他の一部のリンクまたは全部のリンクがEMLMRリンクを確立してもよい。その場合、EML Operating Mode NotificationフレームにEMLMRリンクを確立するリンクを識別するための情報を含めることで、EMLMRリンクを確立するリンクを指定してもよい。リンクを識別するための情報としてはリンクID(Link identifier)、当該リンクに対応するBSSID(Basic service set identifier)、TID(Traffic identifier)等が利用できる。
Non-AP MLDが主体となってEMLMRリンクを確立するものと説明したが、AP MLDからEMLMRリンクの確立を指示しても良い。なお、EML Operating Mode Notificationフレームは、non-AP MLDがEMLMRモードで動作するために送信するActionフレームであり、Multi-Link通信を確立した際にEMLMRリンクを確立しなかった場合、またはEMLMRリンク確立後にそれが削除された後にEMLMRモードで動作するために送信する必要があるフレームである。
次に、EMLMRリンクを確立した後にEMLMRモードで動作しフレーム交換を行う際のAP MLD102の動きについて図6、図7を用いて説明する。以下の動きの主体は、フレーム処理部302、もしくはEMLMR制御部303の動きであるが、通信装置としての動きはAP MLD102の動きである。よって、以後の動作主体は通信装置の制御部202として説明する。なお、この動きはnon AP MLD 101で実行されても良い。
まずは、開始フレームを送信する場合の動きについて、図6を用いて説明する。フレーム交換シーケンスは、開始フレームが送信されるタイミングから始まっていることから、EMLMR動作するEMLMRリンクはフレーム交換シーケンスを続行すると本願発明では表現している。S0において、制御部202は、通信相手となる通信装置へ送信すべきデータが存在すると判定する。送信すべきデータとは、任意の通信装置から通信相手となる通信装置へ送信依頼されたデータ、もしくは、機能部203により生成されたデータなどがある。
S1において、制御部202はEMLMRリンクが複数確立されているか否かを判定する。例えば、Link1のみならず、Link2も確立されていればYesと判定され、Link1のみ確立している場合はNoと判定される。複数のEMLMRリンクが確立されているか否かを確認する方法は、複数のリンクの各々が、値が1であるEMLMR Supportサブフィールドを含むフレームを送信かつ受信したかを判定する方法が考えられる。または、複数のリンクの各々が、値が1であるEMLMR Supportサブフィールドを含むフレームを送信し、値が1であるEMLMR Modeサブフィールドを含むEML Operating Mode Notificationフレームを受信したかを判定する方法が考えられる。または、複数のリンクの各々ではなく、Multi-linkを構成するいずれかのリンクで上述の判定を行うことで複数のEMLMRリンクが確立されているか否かを確認してもよい。
その場合、値が1であるEMLMR SupportサブフィールドとEMLMRリンクを確立するリンクを識別するための情報を含むフレームを交換し、双方が送信したフレームにおいてリンクを識別するための情報が一致したリンクが複数存在している場合、複数のEMLMRリンクが確立されていると判定してもよい。ここで、non-AP MLDの場合、EMLMR SupportサブフィールドとEMLMRリンクを確立するリンクを識別するための情報を含むフレームに代えて、EMLMRリンクを確立するリンクを識別するための情報を含むEML Operating Mode Notificationフレームを送信してもよい。AP MLDの場合、EMLMR SupportサブフィールドとEMLMRリンクを確立するリンクを識別するための情報を含むフレームに代えて、EMLMRリンクを確立するリンクを識別するための情報を含むEML Operating Mode Notificationフレームを受信してもよい。
S1においてNoと判定された場合、S8へ遷移する。S8において、制御部202は、EMLMRリンクを介して開始フレームを送信する。EMLMRリンクの開始フレームは、IEEE802.11規格書Annex Gに定義されているフレーム交換シーケンス(Frame exchange sequence)において、最初に送信されるフレームである。例えば、RTS(Request To Send)フレームや、MU-RTS Triggerフレームなどがある。この開始フレームが、EMLMRリンクを確立した後、フレーム交換をEMLMRリンクで開始するための指示となる。
S9において、制御部202は、応答フレームを受信したか否かを判定する。EMLMRリンクの応答フレームは、IEEE802.11規格書Annex Gに定義されているフレーム交換シーケンス(Frame exchange sequence)において、開始フレームを受信した通信装置からそれに対する応答として送信されるフレームである。例えば、CTS(Clear To Send)フレームなどがある。
S10において、制御部202は、non-AP MLDが本フロー開始前に送信したBasic variant Multi-LinkエレメントのCommon InfoフィールドのEMLMR SUPPORTED MCS AND NSS SETサブフィールドで提示した空間ストリーム数を最大とする空間ストリーム数でフレーム交換シーケンスを開始する。これにより、1つのEMLMRリンクは、EMLMR動作することとなる。S17において、フレーム交換シーケンスが終了したか否かを判定し、Yesと判定されたことに応じて処理を終了する。ここまでの説明は、いわゆる、通常のEMLMR動作を想定した動きである。
次に、S1においてYesと判定された場合、すなわち、EMLMRリンクが複数確立されている場合の動きについて説明する。S2において、通信性能の予測に基づいて複数のEMLMRリンクで開始フレームを送信する条件に合致するか否かを判定する。通信性能の予測とは、各リンクに対応するチャンネルの混雑度、すなわちAP MLDに接続しているnon-AP MLDの数で予測する方法が考えられる。また、各リンクの受信信号強度および/または信号対雑音電力比を計測して各リンクの通信性能を予測する方法が考えられる。例えば、Link1とLink2のうち1つのリンクのチャンネルが他のリンクより大幅に混雑している、または受信信号強度が低いといった場合、両リンクとも良好に動作させることはできないのでLink1またはLink2のどちらかをEMLMR動作させるためにS8へ遷移させる。だが、Link1およびLink2とも同程度にチャンネルが混雑しているもしくは十分に空いている、または受信信号強度が低いもしくは十分に高いといった場合、EMLMR動作による通信性能の向上が見込めないので、夫々のリンクの空間ストリームケイパビリティに従った空間ストリーム数でデータ送受信をさせるためS3に遷移させる。
S3において、制御部202は、複数のEMLMRリンクで開始フレームを送信する。ただし、この際指定する空間ストリーム数は、夫々のリンクの空間ストリームケイパビリティに従った空間ストリーム数を指定する。すなわち、non-AP MLDがEHTに対応していることを宣言するフレームに含まれるEHT Capabilitiesエレメント、またはEHT Operationエレメントで決定される数である。EMLMRリンクを確立していない他のリンクについては、フレーム交換シーケンスを行うリンクではない。
S4において、制御部202は、少なくとも1つのEMLMRリンクで応答フレームを受信したか否かを判定する。特定の期間内に応答フレーム受信しなかった場合は、EMLMRリンクでフレーム交換シーケンスは実行されないと判断し処理を終了する。一方、応答フレームを受信した場合は、S5に遷移する。S5において、制御部202は、応答フレームを受信したEMLMRリンクは複数であるか否かを判定する。S5がNoの判定の場合は、S10に遷移する。S5がYesの判定の場合は、S6に遷移する。S6において、制御部202は、応答フレームを受信したEMLMRリンクにおいて、リンク毎の空間ストリームケイパビリティに従った空間ストリーム数でフレーム交換を実行する。S7において、フレーム交換シーケンスが終了したか否かを判定し、Yesと判定されたことに応じて処理を終了する。
次に開始フレームを受信する場合の動きについて、図7を用いて説明する。図7の付番において、図6の付番と重複するステップについては、図6で説明済みのため説明を割愛する。S11において、制御部202がEMLMRリンクで開始フレームを受信してから本フローは実行される。S12において、制御部202は、開始フレームを受信開始してから、応答フレームの送信を開始するまでの期間において、選択されたEMLMRリンクとは別のEMLMRリンクで別の開始フレームを受信したか否かを検出する。S12においてNoと判定された場合、S18へ遷移する。S18において、制御部202は、受信した開始フレームに対する応答フレームを送信する。以降は図6で説明した通りである。
S12においてYesと判定された場合、S13に遷移する。S13において、通信性能の予測に基づいて複数のEMLMRリンクで応答フレームを送信する条件に合致するか否かを判定する。通信性能の予測とは、S2と同様に、各リンクに対応するチャンネルの混雑度、すなわちAP MLDに接続しているnon-AP MLDの数で予測する方法が考えられる。また、各リンクの受信信号強度および/または信号対雑音電力比を計測して各リンクの通信性能を予測する方法が考えられる。
S13においてNoと判定された場合、S16に遷移する。S16において、制御部202は、開始フレームを送信または受信したEMLMRリンクの中から所定の基準で1つのEMLMRリンクを選択する。選択されたEMLMRリンクでEMLMR動作が行われる。所定の基準での決め方とは次のような決定方法である。大きく分けて3つの決定方法があり、(1)リンクを識別するための情報(リンクID等)に基づいて選択、(2)EMLMRリンクが確立された順序に基づいて選択、(3)通信性能(リンクに対応するチャンネルの混雑度(APに接続しているSTAの数)等)の少なくともいずれか1つに基づいて選択する。
リンクを識別するための情報(リンクID等)に基づいて選択する場合、図5(a)に示すMulti-Link element のLink IDサブフィールドを参照し決定する。Link IDはMulti-Linkを確立することで、リンク毎に割り当てられるIDである。リンクIDを確立した順序でIDが割り振られる場合、複数のEMLMRリンクの内、リンクIDの番号が低いリンクを、選択する1つのEMLMRリンクとする。または、リンクIDの番号が高いリンクを、選択する1つのEMLMRリンクとしても良い。
EMLMRリンクが確立された順序に基づいて選択する場合、より具体的には次の順序の中から少なくとも1つの順序に基づいて選択する。
・値が1であるEMLMR Supportサブフィールドを含むフレームを送信した順序
・値が1であるEMLMR Supportサブフィールドを含むフレームを受信した順序
・値が1であるEMLMR Supportサブフィールドを含むフレームを送信かつ受信した順序
・値が1であるEMLMR Modeサブフィールドを含むEML Operating Mode Notificationフレームを送信した順序(non-AP MLDの場合)
・値が1であるEMLMR Modeサブフィールドを含むEML Operating Mode Notificationフレームを受信した順序(AP MLDの場合)
・値が1であるEMLMR Supportサブフィールドを含むフレームを受信し、かつ、値が1であるEMLMR Modeサブフィールドを含むEML Operating Mode Notificationフレームを送信した順序(non-AP MLDの場合)
・値が1であるEMLMR Supportサブフィールドを含むフレームを送信し、かつ、値が1であるEMLMR Modeサブフィールドを含むEML Operating Mode Notificationフレームを受信した順序(AP MLDの場合)
上記フレームにEMLMRリンクを確立するリンクを識別するための情報が含まれている場合、その情報を送信もしくは受信した順序に基づいて、その情報で識別されるEMLMRリンクを選択してもよい。また、送信したEMLMRリンクを確立するリンクを識別するための情報と受信したそれが一致した順序に基づいて、その情報で識別されるEMLMRリンクを選択してもよい。
・値が1であるEMLMR Supportサブフィールドを含むフレームを送信した順序
・値が1であるEMLMR Supportサブフィールドを含むフレームを受信した順序
・値が1であるEMLMR Supportサブフィールドを含むフレームを送信かつ受信した順序
・値が1であるEMLMR Modeサブフィールドを含むEML Operating Mode Notificationフレームを送信した順序(non-AP MLDの場合)
・値が1であるEMLMR Modeサブフィールドを含むEML Operating Mode Notificationフレームを受信した順序(AP MLDの場合)
・値が1であるEMLMR Supportサブフィールドを含むフレームを受信し、かつ、値が1であるEMLMR Modeサブフィールドを含むEML Operating Mode Notificationフレームを送信した順序(non-AP MLDの場合)
・値が1であるEMLMR Supportサブフィールドを含むフレームを送信し、かつ、値が1であるEMLMR Modeサブフィールドを含むEML Operating Mode Notificationフレームを受信した順序(AP MLDの場合)
上記フレームにEMLMRリンクを確立するリンクを識別するための情報が含まれている場合、その情報を送信もしくは受信した順序に基づいて、その情報で識別されるEMLMRリンクを選択してもよい。また、送信したEMLMRリンクを確立するリンクを識別するための情報と受信したそれが一致した順序に基づいて、その情報で識別されるEMLMRリンクを選択してもよい。
この順序に従ってそれぞれのEMLMRリンクに順番が1の値から割り当てられる。つまり、リンクの順番が1のEMLMRリンクが、所定の基準で選択されるEMLMRリンクとなる。例えば、値が1であるEMLMR Supportサブフィールドを含むフレームを受信した順序でEMLMRリンクを選択する場合、AP MLDが、値が1であるEMLMR Supportサブフィールドを含むフレームをLink1で受信し、その後Link2で受信したと仮定した場合、Link1が1の順番を割り当てられるのでLink1を選択することになる。なお、その他の実施例で説明を行うが、複数のEMLMRリンクを選択する場合は、順番が低い順からEMLMRリンクを確立可能な規定値まで選択することになる。
通信性能に基づいて選択する場合、夫々のEMLMRリンクに対応するチャンネルの混雑度を計測し、混雑度が最も低いEMLMRリンクを、選択する1つのEMLMRリンクとする。計測方法としては、APに接続しているSTAの数で判断する方法がある他、Multi-Linkの各リンクにおけるチャンネルの占有率を求める方法が考えられる。
S13においてYesと判定された場合、S14に遷移する。S14において、制御部202は、開始フレームを受信した複数のEMLMRリンクで応答フレームを送信し、S15に遷移する。S15において、制御部202は、応答フレームを送信したEMLMRリンクにおいて、リンク毎の空間ストリームケイパビリティに従った空間ストリーム数でフレーム交換を実行する。S7において、フレーム交換シーケンスが終了したか否かを判定し、Yesと判定されたことに応じて処理を終了する。
以上、実施例1では、EMLMR動作開始前に相手方となる通信装置と複数の開始フレームのやり取りがあった場合、EMLMRモードでの動作を適正に制御する方法について説明した。適正に制御する具体的な方法とは、複数のEMLMRリンクでフレーム交換シーケンスを交換するか否かに応じて、1つのEMLMRリンクまたは複数のEMLMRリンクでフレーム交換を行う制御方法である。選択したEMLMRリンクでフレーム交換シーケンスを続行し、選択されなかったEMLMRリンクがある場合は、そのEMLMRリンクでのフレーム交換シーケンスを一時的に停止する。
[その他の実施例]
実施例1では図6のS5で応答フレームを受信したEMLMRリンクが複数であったかを判断し、その結果によりS6またはS10のいずれかのステップに遷移した。しかし、S5はスキップされてもよい。この場合、S4で少なくとも1つのEMLMRリンクで応答フレームを受信したかを判断し、その結果がYesである場合、S6のステップに遷移する。
実施例1では図6のS5で応答フレームを受信したEMLMRリンクが複数であったかを判断し、その結果によりS6またはS10のいずれかのステップに遷移した。しかし、S5はスキップされてもよい。この場合、S4で少なくとも1つのEMLMRリンクで応答フレームを受信したかを判断し、その結果がYesである場合、S6のステップに遷移する。
実施例1では、EMLMRリンクを1つ選択する方法を開示したが、複数のEMLMRリンクをEMLMRモードで動作させても良い。例えば、通信装置と、相手方となる通信装置との間にLink1乃至Link4までの4本のリンクが形成されているとする。Link1とLink2をEMLMRリンクとして動作させる場合、Link1にLink3の空間ストリームを割り当て、Link2にLink4の空間ストリームを割り当てる方法などがある。結果、Link1およびLink2の空間ストリーム数は増加し、逆にLink3およびLink4の空間ストリーム数は減少する。このようなケースも考えられるため、空間ストリーム数を増加させるEMLMRリンクが複数存在できる場合は、図6のS8および図7のS16で所定の基準で複数のEMLMRリンクを選択すれば良い。そして、図6のS9において、選択した各EMLMRリンクで応答フレームを受信したか判断し、S10において、応答フレームを受信した各EMLMRリンクでEMLMR動作を実行すればよい。また、図7のS18で選択した各EMLMRリンクで応答フレームを送信し、S10において、応答フレームを送信した各EMLMRリンクでEMLMR動作を実行すればよい。
実施例1では、EMLMRリンクが確立された順序に基づいて選択する際に、順番が低い順から選択を行ったが、順番が高い順から選択を行っても良いし、真ん中の順番を最初に選択しいっても良い。
実施例1では、Basic variant Multi-Linkエレメントと説明したが、Basic Multi-Linkエレメントでもよく、EMLMR Supported MCS And NSS Setサブフィールドは、EMLMR Rx NSSサブフィールドおよびEMLMR Tx NSSサブフィールドでも良い。この場合、EMLMR Rx NSSサブフィールドは受信における最大空間ストリーム数を示し、EMLMR Tx NSSサブフィールドは送信における最大空間ストリーム数を示す。
なお、上述の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記録媒体をシステムあるいは装置に供給し、システムあるいは装置のコンピュータ(CPU、MPU)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行するようにしてもよい。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が上述の実施形態の機能を実現することとなり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は上述の装置を構成することになる。
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、CD-R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVDなどを用いることができる。
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、上述の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSが実際の処理の一部または全部を行い、上述の機能を実現してもよい。OSとは、Operating Systemの略である。
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードを、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込む。そして、そのプログラムコードの指示に基づき、機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUが実際の処理の一部または全部を行い、上述の機能を実現してもよい。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
201 記憶部
202 制御部
203 機能部
204 入力部
205 出力部
206 通信部
202 制御部
203 機能部
204 入力部
205 出力部
206 通信部
Claims (9)
- IEEE802.11シリーズ規格に準拠したMulti-Link Deviceとして動作する通信装置であって、
第1のEMLMR(Enhanced multi-link multi-radio)リンクおよび第2のEMLMR(Enhanced multi-link multi-radio)リンクの2つのリンクでフレーム交換シーケンスを実行する場合、特定のリンクの空間ストリームを前記第1のEMLMRリンクおよび前記第2のEMLMRリンクに割り当てることなく、前記第1のEMLMRリンクおよび前記第2のEMLMRリンクの夫々の空間ストリーム数でフレーム交換シーケンスを実行するように制御する制御手段と、を備えることを特徴とする通信装置。 - 前記制御手段は、前記第1のEMLMRリンクまたは前記第2のEMLMRリンクをEMLMR動作させるリンクとして決定し、EMLMR動作させるリンクとして決定されたリンクにおいて、前記夫々の空間ストリーム数に代えて、non-AP MLDとして動作している他の通信装置がEMLMR SUPPORTED MCS AND NSS SETサブフィールドで定義した値を最大とする空間ストリーム数でフレーム交換シーケンスにおける初期フレーム交換の後のフレーム交換を続行するように制御することを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
- 前記制御手段は、通信性能の予測に基づき、請求項1に記載の前記制御および請求項2に記載の前記制御のうち、いずれか1つの制御でフレーム交換シーケンスを続行する
ことを特徴とする請求項2に記載の通信装置。 - 前記制御手段は、フレーム交換シーケンスが終了することに伴い、フレーム交換シーケンスを行ったEMLMRリンクを削除することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の通信装置。
- IEEE802.11シリーズ規格に準拠したMulti-Link Deviceとして動作する通信装置の制御方法であって、
第1のEMLMR(Enhanced multi-link multi-radio)リンクおよび第2のEMLMR(Enhanced multi-link multi-radio)リンクの2つのリンクでフレーム交換シーケンスを実行する場合、特定のリンクの空間ストリームを前記第1のEMLMRリンクおよび前記第2のEMLMRリンクに割り当てることなく、前記第1のEMLMRリンクおよび前記第2のEMLMRリンクの夫々の空間ストリーム数でフレーム交換シーケンスを実行するように制御する制御ステップを含むことを特徴とする制御方法。 - 前記制御ステップにおいては、前記第1のEMLMRリンクまたは前記第2のEMLMRリンクをEMLMR動作させるリンクとして決定し、EMLMR動作させるリンクとして決定されたリンクにおいて、前記夫々の空間ストリーム数に代えて、non-AP MLDとして動作している自装置または他の通信装置がEMLMR SUPPORTED MCS AND NSS SETサブフィールドで定義した値を最大とする空間ストリーム数でフレーム交換シーケンスにおける初期フレーム交換後のフレーム交換を実行するように制御することを特徴とする請求項5に記載の制御方法。
- 前記制御ステップにおいては、通信性能の予測に基づき、請求項1に記載の前記制御および請求項2に記載の前記制御のうち、いずれか1つの制御でフレーム交換シーケンスを続行することを特徴とする請求項6に記載の制御方法。
- 前記制御ステップにおいては、フレーム交換シーケンスが終了することに伴い、フレーム交換シーケンスを行ったEMLMRリンクを削除することを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項に記載の制御方法。
- コンピュータを請求項1から4の何れか1項に記載の通信装置の各手段として機能させるためのプログラム。
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