JP2023051179A - システム制御装置 - Google Patents

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Abstract

Figure 2023051179000001
【課題】 制御対象となる装置の環境等に大きな変化があった場合でも、当該環境等の変化に対応できる推定モデルにより、高精度な補正制御を実行できるシステム制御装置を提供する。
【解決手段】 変動要因の変化に伴う実システム20の運転の変動値を推定するための推定モデルの候補を複数作成しておき、各推定モデルに基づき仮想充填係数変動値推定手段41が充填係数変動値を推定する。そして、評価手段42により各推定モデルを評価して、実システム20の運転を好適に実行できる推定モデルを選択し、その選択した推定モデルに基づいて実システム20の運転を補正制御する。
【選択図】 図2

Description

この発明は、運転の目標値を指定して、実際のシステムを運転するためのシステム制御装置に関し、例えば、オーガ軸等の充填動作部材を駆動して、粉体等の充填物を被充填対象へ定量充填するための充填装置の制御に好適なシステム制御装置に関する。
特許文献1には、本願出願人らが充填装置を制御対象として先に提案したシステム制御装置が開示されている。
同文献1に開示された充填装置に関するシステム制御装置は、高精度の定量充填を実現するため、オーガ軸(12)の補正回転量を計算するための推定モデルを作成し、その推定モデルで使用される充填係数変動推定値を充填量変動要因の状態値に対応して算出していた。
具体的には、充填量変動要因に関係して値が変動する充填係数を含む演算式に基づき、指定された充填量を充填するためのオーガ軸(12)の回転量を算出する。一方、状態計測部(24)により充填量変動要因の状態値を計測し、その状態値に対応して充填係数変動値推定手段(25)が、あらかじめ設定した推定モデルに基づき、充填量変動要因による充填係数の変動値(充填係数変動値)を算出する。そして、算出した充填係数変動推定値に基づき、オーガ軸(12)の回転量を補正する構成となっていた。
特開2019-43631号公報
しかしながら、特許文献1に開示された従来のシステム制御装置は、あらかじめ設定した単一の推定モデルのみで、オーガ軸(12)の補正回転量を計算するため、制御対象となる装置の環境等に大きな変化があった場合には、設定した推定モデルがその変化に対応できないおそれもあり、当該環境等の変化に応じた充填係数の変動を推定する精度に限界があった。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、制御対象となる装置の環境等に大きな変化があった場合でも、当該環境等の変化に対応できる推定モデルにより、高精度な補正制御を実行できるシステム制御装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、出力結果を計測する計測部を備えた実際のシステム(実システム)を制御対象とし、運転の目標値を指定して当該実システムを運転するためのシステム制御装置であって、
実システムによる目標値での運転を変動させる要因(変動要因)のデータを取得する変動要因データ取得手段と、
あらかじめ作成した推定モデルに基づき、変動要因の変化に伴う実システムの運転の変動値を推定する変動値推定手段と、
変動値推定手段が推定した変動値に基づき、実システムの運転が目標値での運転となる補正値を算出し、当該補正値に基づき実システムの運転を補正して制御する制御手段と、
あらかじめ作成した推定モデルの候補に基づき、変動要因の変化に伴う実システムの運転の変動値を推定する仮想変動値推定手段と、
仮想変動値推定手段が推定した変動値と、制御手段の出力と、実システムの計測部で計測された計測値とに基づき、実システムの出力結果をシミュレートする仮想システムと、
実システムの運転および仮想システムの出力結果をそれぞれ評価する評価手段と、
評価手段による評価結果に基づき、候補を含む各推定モデルのうち一つを選択し、当該選択した推定モデルを実システムの運転制御に使用する推定モデル切替手段と、を備えたことを特徴とする。
上述した構成の本発明は、変動要因の変化に伴う実システムの運転の変動値を推定するための推定モデルを複数作成しておき、評価手段による評価結果に基づき推定モデルを選択して使用するので、制御対象となる装置の環境等に大きな変化があった場合でも、当該環境等の変化に対応できる推定モデルにより、高精度な補正制御を実行することができる。
ここで、複数の推定モデルの候補を用意する場合には、当該複数の推定モデルの候補に対応して、仮想システムと仮想変動値推定手段をそれぞれ推定モデルの候補の個数分備えることが好ましい。
本発明は、変動要因データ取得手段から得られるデータと実システムから計測されるデータをもとに推定モデルの候補を作成する推定モデル候補作成手段を備えた構成とすることもできる。
このように構成すれば、あらかじめ複数の推定モデルを作成しておかなくとも、適時、推定モデル候補作成手段により環境等の変化に応じた使用可能な推定モデルをそろえることができるので効率的である。
さらに、推定モデル候補作成手段が、相異なる方法で作成する複数の推定モデル候補作成手段を備えた構成とすることもできる。
このように推定モデルを相異なる方法で作成することにより、いろいろな推定モデルの候補が作成され、推定モデルの選択範囲が広がる結果、いっそう環境等の変化に適合した高精度な補正制御が実現可能となる。
以上説明したように、本発明によれば、制御対象となる装置の環境等に大きな変化があった場合でも、当該環境等の変化に対応できる推定モデルにより、高精度な補正制御を実行することができる。
本発明の実施形態に係るシステム制御装置の制御対象である充填装置の概要を示す構成図である。 本発明の実施形態に係るシステム制御装置の構成を示すブロック図である。 本発明の他の実施形態に係るシステム制御装置の構成を示すブロック図である。
以下、この発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
本実施形態では、オーガ軸12等の充填動作部材を駆動して、粉体等の充填物を被充填対象へ定量充填するための充填装置を制御対象としたシステム制御装置に本発明を適用した構成例を説明する。
〔制御対象である充填装置の概略構造〕
図1は本発明の実施形態に係るシステム制御装置の制御対象である充填装置の概要を示す構成図である。
充填装置は、粉粒体(粉体、粒体又はその混合物)を充填物として包装容器1等の被充填対象に定量充填する。
同図に示すように、充填装置は、漏斗状の形状をしたホッパ10の底部中央に、円筒状の充填筒11を連結し、この充填筒11の中空部内にオーガ軸12を同軸上に配置してある。このオーガ軸12は、棒状をしたオーガ軸12の周面に螺旋状の羽を有した構造となっている。
ホッパ10には、上面の開口部から粉粒体(充填物)が供給される。そして、ホッパ10に蓄えられた粉粒体が充填筒11の中空部内へ上方から供給され、オーガ軸12の回転に伴い充填筒11の中空部内で粉粒体が下方へ移送され、充填筒11の下端に開口する吐出口11aから吐き出される。被充填対象の包装容器1は、吐出口11aの下方に配置されており、吐出口11aから吐き出された粉粒体が、包装容器1内に定量充填される。
包装容器1内に充填された粉粒体の重量は、計測器16(計測部)によって計測される。
上述したように、オーガ軸12は、充填物を被充填対象へ定量充填するための充填動作部材として機能している。オーガ軸12は、駆動手段としてのサーボモータ13からの駆動力によって回転駆動される。
また、ホッパ10内には、アジテータ14と称するへら状の充填補助部材が設けてある。このアジテータ14は、別のサーボモータ15からの駆動力によって駆動され、ホッパ10の内周面に沿って周回移動する。ホッパ10内の粉粒体は、アジテータ14の周回移動によって撹拌され、ホッパ10内に滞留することなく円滑に充填筒11へと導かれる。
〔システム制御装置の制御原理〕
次に、本実施形態に係るシステム制御装置による充填装置の制御原理について詳細に説明する。
本実施形態では、ホッパ10内に供給された粉粒体(充填物)の密度、オーガ軸12の構造、オーガ軸12の駆動条件、オーガ軸12による充填物の充填効率によって、次の式(1)のように充填量Wpが定義されることを前提として、制御系統を構築している。
Figure 2023051179000002

なお、式(1)において、ηはオーガ軸12による充填物の充填効率、ρは粉粒体(充填物)の密度、Dはオーガ軸12の羽外径、dはオーガ軸12の直径、Hはオーガ軸12のピッチ、hはオーガ軸12の羽の厚み、Tは充填時間である。
ここで、ηとρの積ηρを充填係数Kとして定義する。また、式(1)の右辺における要素を以下のとおりθset、Vとそれぞれ定義する。
Figure 2023051179000003

そして、指定した充填量Wpの粉粒体を充填するために必要となるオーガ軸12の回転量をθset、オーガ軸12の1回転当たりの粉粒体の吐出容積をVとすれば、充填係数Kを用いて、式(1)は次の式(1)’のように簡略化することができる。
Figure 2023051179000004

式(1)において、D,d,H,hは機械パラメータであり、式(1)’におけるVは機械パラメータによって決まる固定値、θsetは運転条件によって決まる固定値である。したがって、充填量WpのばらつきはKの理論値と実際の値の誤差(変動)によって発生することがわかる。
ここで充填装置の状態や粉粒体の状態や周囲環境(湿度や温度)は、オーガ軸12(充填動作部材)による粉粒体(充填物)の充填量Wpに影響を与える要因(以下、充填量変動要因という)である。これら充填量変動要因の状態値が変動したとき、充填量Wpが変動する。すなわち、充填係数Kは、周囲環境(温度や湿度)や粉粒体の状態や充填装置の状態に応じて変動する。
そこで、式(1)’を、充填係数Kの変動と充填量Wpの変動との関係を含む式(2)に変換する。
Figure 2023051179000005

式(2)において、Wnは指定される充填量の目標値、ΔWは充填量の変動値を表しており、Knは充填係数の理論値、ΔKは充填係数の誤差(変動値)を表している(以下、ΔKを充填係数変動値ということもある)。充填量の変動を小さくするためには、通常はΔKを小さくするように品質管理をするが、それには限界がある。限界以上の高精度の充填を行うためには粉体充填係数変動値ΔKに対応して、オーガ軸12の回転量θsetを補正する必要がある。
そこで、本実施形態の充填装置では、次の式(3)に示すように、オーガ軸12の補正回転量Δθを含めた演算式をもって、(θset+Δθ)の回転量が得られるようにオーガ軸12の出力を算出している。
Figure 2023051179000006

ここで、補正回転量Δθ(補正値)は、次の式(4)から導くことができる。
Figure 2023051179000007

すなわち、充填精度を向上させるためには、充填係数変動値ΔKを推定し、それを打ち消すような補正回転量Δθを計算する必要があることがわかる。ここで、充填係数変動値ΔKは、実システム20の運転の変動値に相当する。
以下、充填係数変動値ΔKの推定された値を充填係数変動推定値Δ^Kとする。なお、Kの前に併記した「^」は推定値を意味している。
充填係数変動推定値Δ^Kは、状態方程式や、各種の統計学的手法、機械学習の手法を用いて算出できる。例えば、単回帰分析や重回帰分析の手法を用いて、上述した各種の充填量変動要因の状態値と充填係数変動値ΔKとの関係を導き、その関係式(推定モデル)から充填係数変動推定値Δ^Kを求めることができる。
単回帰分析の手法を用いた場合は、下記の関係式(5)において、変数を状態値(例えばアジテータ14のトルク値τagi)とすれば、前もって実験等により定数a、bを定めることで、推定モデルを作成することができる。なお、状態値はアジテータ14のトルク値に限定されない。
Figure 2023051179000008
重回帰分析の手法を用いた場合は、下記の関係式(6)において、変数χiは複数の状態値とすれば、前もって実験等で定数a0、ai(Nは関係する状態値の数)を定めることで、推定モデルを作成することができる。
Figure 2023051179000009
また、ニューラルネット(3層パーセプトロン)を用いた多変量多数項式回帰法であるRF5法による機械学習を利用して、充填係数変動推定値Δ^Kを求めることも可能である。この場合も変数が状態値で、実験等で定数を定めることで、推定モデルを作成することができる。
〔システム制御装置の構造と動作〕
次に、本実施形態に係るシステム制御装置の構造と動作について詳細に説明する。
図2は本実施形態に係るシステム制御装置の構成を示すブロック図である。システム制御装置は、具体的にはコンピュータとプログラムおよび計測器等の機器により、以下に示す各構成要素が構築される。
システム制御装置は、制御対象となる充填装置を実システム20として、粉粒体の定量充填を行うためにサーボモータ13を制御して、オーガ軸12の回転量を調整する。そのための制御手段30は、出力演算手段31、駆動指令手段32、補正手段33の各構成要素を含んでいる。
出力演算手段31は、上述した式(4)に基づいて、キーボードやタッチパネル等の入力手段36によって入力(指定)された粉粒体の充填量(目標値)を吐出するのに必要なオーガ軸12の回転量(すなわち、オーガ軸12の出力)を算出する。さらに、オーガ軸12を算出した回転量だけ駆動するために必要なサーボモータ13の出力を算出する。
駆動指令手段32は、出力演算手段31が算出したサーボモータ13の出力値に対応する駆動指令信号を生成し、サーボモータ13に出力する。
サーボモータ13は、駆動指令手段32から入力した駆動信号に従って作動し、オーガ軸12を必要な回転量だけ回転駆動する。
これにより、指定された充填量の粉粒体が、充填筒11の吐出口11aから吐き出されて、包装容器1に定量充填される。
ここで、既述したように、充填量変動要因の状態値の変動に伴い、式(4)における充填係数変動値ΔKが変動する。そして、この充填係数変動値ΔKの変動に対応して、オーガ軸12の回転量を、理論値θsetからΔθだけ補正する必要がある。
この補正回転量Δθは、補正手段33によって算出される。
さらに、補正回転量Δθの算出に必要となる充填係数変動値ΔKを推定するために、変動要因データ取得手段34と、充填係数変動値推定手段35(変動値推定手段)とを備えている。
変動要因データ取得手段34は、あらかじめ特定した充填量変動要因に応じて、その現在の状態を計測して、その計測データ(状態値)を出力する構成としてある。
充填量変動要因としては、種々の要因が存在するが、そのうち充填係数変動値ΔKとの間に密接な相関関係がある要因を選択することが好ましい。また、計測する充填量変動要因は直接的に計測するだけではなく、間接的に計測してもよい。
例えば、粉粒体の粘性や慣性という充填量変動要因の状態変化は、ホッパ10内で粉粒体から圧力を受けるアジテータ14のトルクや始動時の角度、あるいはオーガ軸12が粉粒体から受けるトルクや始動時の角度などを変動要因データ取得手段34により計測することで、間接的に計測することが可能である。
図2では、オーガ軸12のトルク、アジテータ14のトルク、周囲の温度および湿度を充填量変動要因として、その計測データを状態値として出力する構成例を示している。ただし、充填量変動要因は、これらに限定されるものではない。
充填係数変動値推定手段35は、あらかじめ作成してある充填量変動要因の状態値と充填係数変動値ΔKとの推定モデルに基づき、変動要因データ取得手段34が計測した充填量変動要因の現在の状態に対応する充填係数変動推定値Δ^Kを算出する。推定は、変動要因データ取得手段34によって計測される充填量変動要因の出力データ(状態値)に基づいて行われ、充填係数変動推定値Δ^Kを出力する。
補正手段33は、充填係数変動値推定手段35により推定した充填係数変動値ΔKに対応して、上記の式(4)に基づいてオーガ軸12の補正回転量Δθを算出する。
出力演算手段31によって算出されるオーガ軸12の回転量は、補正手段33により算出された補正回転量Δθによって補正される。
すなわち、上述した出力演算手段31の演算過程では、上記の式(3)における理論値Wn、Kn、θsetに基づく演算結果となり、充填量変動要因の状態変化に伴う誤差が考慮されていない。そこで、推定モデルに基づき、充填量変動要因の状態変化に伴う充填係数変動推定値Δ^Kを算出して、その推定値により補正回転量Δθを算出し、出力演算手段31による演算処理に反映させる。このようにして、出力演算手段31は、この補正回転量Δθを含めてオーガ軸12の必要回転量θ(t)=(θset+Δθ)を算出する。
これにより、本実施形態に係る充填装置は、充填量変動要因の状態変化に伴う誤差(変動)を考慮してオーガ軸12を駆動制御し、指定されたとおりの充填量だけ、粉粒体を包装容器1へ定量充填する。
本実施形態のシステム制御装置は、さらに変動要因の変化に伴う実システム20の運転の変動値を推定するための推定モデルを複数作成しておき、これらの推定モデルを選択して使用することで、制御対象となる充填装置の充填量変動要因に大きな変化があった場合でも、当該充填量変動要因の変化に対応できる推定モデルにより、高精度な補正制御を実行できるように構成してある。
そのために、本実施形態のシステム制御装置は、仮想充填装置40(仮想システム)、仮想充填係数変動値推定手段41(仮想変動値推定手段)、評価手段42、推定モデル切替手段43の各構成要素を備えている。これらの構成要素も、具体的にはコンピュータとプログラムによって構築される。
図2に示す構成では、仮想充填係数変動値推定手段41、仮想充填装置40からなるユニットを複数組備えた構成としてある。
仮想充填装置40は、実システム20である充填装置の運転をシミュレーションする仮想のシステムである。この仮想充填装置40は、仮想充填係数変動値推定手段41が推定した変動値と、実システム20を補正制御するための制御手段30の出力と、実システム20の計量器16で計測された計測値とに基づき、実システム20の出力結果をシミュレートする。
仮想充填係数変動値推定手段41は、あらかじめ作成してある充填量変動要因の状態値と充填係数変動値ΔKとの推定モデルの候補に基づき、変動要因データ取得手段34が計測した充填量変動要因の現在の状態に対応する充填係数変動推定値Δ^Kを算出する。推定は、変動要因データ取得手段34によって計測される充填量変動要因の出力データに基づいて行われ、充填係数変動推定値Δ^Kを出力する。
ここで、複数の仮想充填係数変動値推定手段41での演算に使われる推定モデルには、それぞれ異なった推定モデルを作成して、あらかじめ組み込んでおく。
例えば、上述したように、単回帰分析の手法を用いて関係式(5)の推定モデルを作成することができる。また、重回帰分析の手法を用いて関係式(6)の推定モデルを作成することができる。また、ニューラルネット(3層パーセプトロン)を用いた多変量多数項式回帰法であるRF5法による機械学習を利用した手法等を用いても推定モデルを作成することができる。なお、図2では、2つの仮想充填係数変動値推定手段41を示しているが、仮想充填係数変動値推定手段41は必要に応じて任意の数(41-A,41-B,・・・)だけ組み込むことができる。
各仮想充填装置40は、それぞれ仮想充填係数変動値推定手段41から出力された充填係数変動推定値Δ^Kに基づき、補正回転量Δθ(1)を算出する。そして、この補正回転量Δθ(1)と、制御手段30からの出力である必要回転量θ(t)=(θset+Δθ)と、実システム20の計量器16で計測された計測値W(t)と、に基づき、仮想の充填量W^を次の式(7)および(8)から算出する。K(t)は、実システム20の計量器16で計測された計測値W(t)と必要回転量θ(1)から演算される値である。

W^=K(t)×(θset+Δθ(1)) ・・・(7)
(t)=W(t)/θ(t) ・・・(8)
評価手段42は、実システム20の運転と仮想充填装置40の運転とをそれぞれ評価する。すなわち、実システム20の計測器16からの出力結果(計測値W(t))と、仮想充填機40からの出力結果(仮想充填量W^)とを評価する。
推定モデル切替手段43は、評価手段42による評価結果に基づき、候補を含む各推定モデルのうち一つを選択し、当該選択した推定モデルを実システム20である充填装置の運転制御に使用する。
ここで、実システム20の制御に使用されていた推定モデル(充填係数変動値推定手段35に組み込まれていた推定モデル)を、仮想充填係数変動値推定手段41に組み込まれていた推定モデルの候補に切り替えて使用する場合は、当該推定モデルの候補を、充填係数変動値推定手段35に組み込んで使用する。そして、いままで実システム20の制御に使用されていた推定モデルは、当該仮想充填係数変動値推定手段41に組み込まれて、仮想充填装置40によりシミュレーションされる。
例えば、粉粒体の目標充填量(目標値)を100gとする。
そして、実システム20の運転制御に用いられている充填係数変動値推定手段35が、単回帰分析の手法により作成した上記関係式(5)の推定モデルに基づいて、充填係数変動推定値Δ^Kを算出していると仮定する。この充填係数変動値推定手段35の出力により補正制御を実行して、実システム20の充填装置を運転したところ、粉粒体の充填量計測結果が98gであったと仮定する。
一方、仮想充填装置の運転制御に用いられている仮想充填係数変動値推定手段41の一つが、重回帰分析の手法により作成した上記関係式(6)の推定モデルに基づいて、充填係数変動推定値Δ^Kを算出しているものと仮定する。この仮想充填係数変動値推定手段41の出力により補正制御を実行して、仮想充填装置の運転をシミュレーションしたところ、粉粒体の充填量計測結果が99gであったと仮定する。
この場合、評価手段42は、充填量計測結果が目標充填量に近い、重回帰分析の手法により作成した上記関係式(6)の推定モデルを用いた仮想充填係数変動値推定手段41を、充填係数変動値推定手段35と切り替えて、実システム20の制御手段30に接続する。
このように推定モデルを選択して使用することで、本実施形態に係るシステム制御装置は、制御対象となる充填装置の充填量変動要因に大きな変化があった場合でも、当該充填量変動要因の変化に対応できる推定モデルにより、高精度な補正制御を実行できる。
図3は本発明の他の実施形態に係るシステム制御装置の構成を示すブロック図である。
なお、図3に示すシステム制御装置において、図2に示した先の実施形態に係るシステム制御装置と同一の構成要素は同一符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図3に示すシステム制御装置は、推定モデルの候補を作成する新モデル候補生成部50(推定モデル候補作成手段)を備えている。
新モデル候補生成部50は、実システム20の充填装置における計量器16からの出力(充填量)と、変動要因データ取得手段34からの出力(充填量変動要因の状態値)とを入力し、これらの出力データに基づき、計量器16からの出力が目標値に近づく好適な推定モデルを模索する。
システム制御装置が、複数の仮想充填係数変動値推定手段41を備える場合は、各仮想充填係数変動値推定手段41に対応して新モデル候補生成部50が設けてあり、各新モデル候補生成部50が生成した推定モデルの候補が、それぞれ対応付けされた仮想充填係数変動値推定手段41に組み込まれる。なお、図3では、仮想充填係数変動値推定手段41と新モデル候補生成部50の組を2組示しているが、これらの構成要素は必要に応じて任意の組数だけ組み込むことができる。
このように構成することで、制御対象となる充填装置の充填量変動要因が大きく変化しても、その変化に対応できる推定モデルを適宜作成することで、継続して高精度な補正制御を実行することが可能となる。
推定モデル候補作成手段70は、例えば、人工知能(AI:artificial intelligence)ソフトウエアによりコンピュータの仮想空間に構築することができる。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の要旨の範囲内で種々の変形実施や応用実施が可能であることは勿論である。
例えば、上述した実施形態では、粉粒体(粉体、粒体又はその混合物)を包装容器1等の被充填対象に定量充填する構成の充填装置に本発明を適用したが、これに限らず種々の産業上の技術分野で活用されている実システム20の運転制御に本発明は適用することができる。
10:ホッパ、11:充填筒、11a:吐出口、12:オーガ軸、13,15:サーボモータ、14:アジテータ、16:計量器(計測部)、
20:実システム、30:制御手段、31:出力演算手段、32:駆動指令手段、33:補正手段、34:変動要因データ取得手段、35:充填係数変動値推定手段、36:入力手段、
40:仮想充填装置、41(41-A,41-B):仮想充填係数変動値推定手段、42:評価手段、43:推定モデル切替手段、
50:新モデル候補生成部(推定モデル候補作成手段)

Claims (5)

  1. 出力結果を計測する計測部を備えた実際のシステム(実システム)を制御対象とし、運転の目標値を指定して前記実システムを運転するためのシステム制御装置であって、
    前記実システムによる前記目標値での運転を変動させる要因(変動要因)のデータを取得する変動要因データ取得手段と、
    あらかじめ作成した推定モデルに基づき、前記変動要因の変化に伴う前記実システムの運転の変動値を推定する変動値推定手段と、
    前記変動値推定手段が推定した変動値に基づき、前記実システムの運転が前記目標値での運転となる補正値を算出し、当該補正値に基づき前記実システムの運転を補正して制御する制御手段と、
    あらかじめ作成した推定モデルの候補に基づき、前記変動要因の変化に伴う前記実システムの運転の変動値を推定する仮想変動値推定手段と、
    前記仮想変動値推定手段が推定した変動値と、前記制御手段の出力と、前記実システムの計測部で計測された計測値とに基づき、前記実システムの出力結果をシミュレートする仮想システムと、
    前記実システムの運転および前記仮想システムの出力結果をそれぞれ評価する評価手段と、
    前記評価手段による評価結果に基づき、前記候補を含む各推定モデルのうち一つを選択し、当該選択した推定モデルを前記実システムの運転制御に使用する推定モデル切替手段と、を備えたことを特徴とするシステム制御装置。
  2. 複数の前記推定モデルの候補に対応して、前記仮想変動値推定手段、前記仮想システムをそれぞれ前記推定モデルの候補の個数分備えることを特徴とする請求項1に記載のシステム制御装置。
  3. 前記変動要因データ取得手段が取得したデータと前記計測部が計測したデータから仮想の前記推定モデルの候補を作成する推定モデル候補作成手段を備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載のシステム制御装置。
  4. 相異なる方法で前記推定モデルの候補を作成する複数の前記推定モデル候補作成手段を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載のシステム制御装置。
  5. 前記実システムが、オーガスクリュー式充填装置であり、
    前記計測部が、充填された物品の重量を計測する計量器であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載のシステム制御装置。
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