JP2023050171A - 複合成形体の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】連続繊維強化熱可塑性樹脂シートを複雑な形状の熱可塑性樹脂成形体に賦形しつつ溶着させて複合成形体を製造する方法を提供する。【解決手段】一方向に配向された連続繊維と熱可塑性樹脂とからなる連続繊維強化熱可塑性樹脂シート1と三次元形状を有する熱可塑性樹脂成形体3とを、少なくとも一方を加熱しながら両者を接合して一体化させる複合成形体4の製造方法であって、連続繊維強化熱可塑性樹脂シート1が切り込みを有していることを特徴とする。【選択図】図4
Description
本発明は複合成形品の製造方法に関し、連続繊維強化熱可塑性樹脂シートと三次元形状を有する熱可塑性樹脂成形体とを、少なくとも一方を加熱しながら両者を接合して一体化させる複合成形体の製造方法に関する。
繊維強化熱可塑性樹脂(FRTP)基材と他の熱可塑性樹脂成形体とを一体化した複合成形体の製造方法は各種知られている。複雑な形状を有する複合成形体を製造する場合、FRTP基材を三次元形状に予備賦形し、それを射出成形金型内にインサートして、樹脂を射出して複合成形体を得る方法が一般的である。しかしこの方法は、予備賦形工程が必要になるので、成形プロセスが複雑となる。
これに対し、特許文献1、2には、予め熱可塑性樹脂が含浸された繊維束からなるテープを押圧しながら被貼付面に貼り付ける貼付ヘッドを備えたテープ貼付装置ならびに貼付方法が示されており、非貼付物として熱可塑性樹脂の射出成形品が示されている。また特許文献3には、繊維強化熱可塑性樹脂シートを他の成形体と一体化して得られる熱可塑性樹脂成形体において、強化繊維の延在方向と交差する方向に延びる切り込みを有しており、切り込みにより前記強化繊維が分断されていることが示されている。
しかしながら、特許文献1、2に記載の方法では、連続繊維強化熱可塑性樹脂シートを複雑な三次元形状を有する熱可塑性樹脂成形体に貼り付ける場合、シートが破損する、炭素繊維が破断する、部分的に未溶着になることがあり、連続繊維強化熱可塑性樹脂シートを複雑な三次元形状に追従させることが難しい。また、特許文献3には、複雑な三次元形状を有する複合成形体を得るための方法は示されていない。
そこで本発明の課題は、上記のような従来技術における問題点に着目し、連続繊維強化熱可塑性樹脂シートと三次元形状を有する熱可塑性樹脂成形体とを、少なくとも一方を加熱しながら両者を接合して一体化した複合成形体を製造する方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明の複合成形体の製造方法は、一方向に配向された連続繊維と熱可塑性樹脂とからなる連続繊維強化熱可塑性樹脂シートと三次元形状を有する熱可塑性樹脂成形体とを、少なくとも一方を加熱しながら両者を接合して一体化させる複合成形体の製造方法であって、前記連続繊維強化熱可塑性樹脂シートが切り込みを有していることを特徴とする。より詳細には、以下のとおりである。
1. 一方向に配向された連続繊維と熱可塑性樹脂とからなる連続繊維強化熱可塑性樹脂シートと三次元形状を有する熱可塑性樹脂成形体とを、少なくとも一方を加熱しながら両者を接合して一体化させる複合成形体の製造方法であって、前記連続繊維強化熱可塑性樹脂シートが切り込みを有していることを特徴とする、複合成形体の製造方法。
2. 熱可塑性樹脂成形体が面内湾曲を有することを特徴とする、上記1に記載の複合成形体の製造方法。
3. 連続繊維が炭素繊維を含む、上記1または2に記載の複合成形体の製造方法。
4. 連続繊維強化熱可塑性樹脂シートの切り込みが連続繊維の配向方向に設けられていることを特徴とする、上記1~3のいずれかに記載の複合成形体の製造方法。
5. 連続繊維強化熱可塑性樹脂シートの厚みが0.05~1mmであることを特徴とする、上記1~4のいずれかに記載の複合成形体の製造方法。
6. 連続繊維強化熱可塑性樹脂シートにおける熱可塑性樹脂と熱可塑性樹脂射出成形体における熱可塑性樹脂が、いずれもポリアミド系樹脂、またはいずれもポリフェニレンスルフィド系樹脂であることを特徴とする、上記1~5のいずれかに記載の複合成形体の製造方法。
7. 加熱手段として少なくとも熱風加熱を用いることを特徴とする、上記1~6のいずれかに記載の複合成形体の製造方法。
8. 熱風加熱のための加熱手段が楕円形または多角形の断面形状のノズルを備える、上記7に記載の複合成形体の製造方法。
1. 一方向に配向された連続繊維と熱可塑性樹脂とからなる連続繊維強化熱可塑性樹脂シートと三次元形状を有する熱可塑性樹脂成形体とを、少なくとも一方を加熱しながら両者を接合して一体化させる複合成形体の製造方法であって、前記連続繊維強化熱可塑性樹脂シートが切り込みを有していることを特徴とする、複合成形体の製造方法。
2. 熱可塑性樹脂成形体が面内湾曲を有することを特徴とする、上記1に記載の複合成形体の製造方法。
3. 連続繊維が炭素繊維を含む、上記1または2に記載の複合成形体の製造方法。
4. 連続繊維強化熱可塑性樹脂シートの切り込みが連続繊維の配向方向に設けられていることを特徴とする、上記1~3のいずれかに記載の複合成形体の製造方法。
5. 連続繊維強化熱可塑性樹脂シートの厚みが0.05~1mmであることを特徴とする、上記1~4のいずれかに記載の複合成形体の製造方法。
6. 連続繊維強化熱可塑性樹脂シートにおける熱可塑性樹脂と熱可塑性樹脂射出成形体における熱可塑性樹脂が、いずれもポリアミド系樹脂、またはいずれもポリフェニレンスルフィド系樹脂であることを特徴とする、上記1~5のいずれかに記載の複合成形体の製造方法。
7. 加熱手段として少なくとも熱風加熱を用いることを特徴とする、上記1~6のいずれかに記載の複合成形体の製造方法。
8. 熱風加熱のための加熱手段が楕円形または多角形の断面形状のノズルを備える、上記7に記載の複合成形体の製造方法。
本発明の複合成形体の製造方法によれば、連続繊維強化熱可塑性樹脂シートと三次元形状を有する熱可塑性樹脂成形体とを、連続繊維強化熱可塑性樹脂シートを賦形しつつ接合することで一体化した複合成形体を製造する方法を提供することができる。
以下に、本発明について、実施の形態とともに、さらに詳細に説明する。
本発明の複合成形体の製造方法は、一方向に配向された連続繊維と熱可塑性樹脂とからなる連続繊維強化熱可塑性樹脂シートと三次元形状を有する熱可塑性樹脂成形体とを、少なくとも一方を加熱しながら両者を接合して一体化させる複合成形体の製造方法であって、前記連続繊維強化熱可塑性樹脂シートが切り込みを有していることを特徴とする。
例えば図1に示すように、一方向に強化繊維が配列された連続繊維と熱可塑性樹脂組成物とからなる連続繊維強化熱可塑性樹脂シート1は切り込み2を有している。図2は複雑な三次元形状を有する熱可塑性樹脂成形体3の一例を示している。図3は連続繊維強化熱可塑性樹脂シート1を、三次元形状を有する熱可塑性樹脂成形体3に貼り付けるための貼付装置5、図4は複合成形体4、図5は面内湾曲を有する形状を含む複合成形体4の一例をそれぞれ示している。
複合成形体4を得るための貼付装置5は、例えば図3に示すように、多関節ロボット6、多関節ロボット6のアームの先端部分に取り付けられたヘッド7、ヘッド7に連続繊維強化熱可塑性樹脂シート1を供給・搬送するシート搬送装置8、三次元形状を有する熱可塑性樹脂成形体3を保持する保持台9で構成されている。また、ヘッド7には加熱手段である加熱装置10、圧縮ローラ11が取り付けられており、加熱装置10としては例えば熱風ヒーターが取り付けられている。
この貼付装置5において、切り込み2を有する連続繊維強化熱可塑性樹脂シート1はシート搬送装置8に設置され、三次元形状を有する熱可塑性樹脂成形体3は保持台9に設置される。多関節ロボット6の先端部分のヘッド7は図4における連続繊維強化熱可塑性樹脂シート1の貼付位置の端部1aに移動し、圧縮ローラ11が熱可塑性樹脂成形体3を押圧する。次に、連続繊維強化熱可塑性樹脂シート1は圧縮ローラ11に向かって供給・搬送されるとともに、圧縮ローラ11の近傍で加熱装置10によって所定温度に加熱される。この時、加熱装置10からの熱は圧縮ローラ11の方向に向いて加えられるので、熱可塑性樹脂複合成形体3は圧縮ローラ11近傍部分で加熱される。多関節ロボット6のヘッド7は、図4の連続繊維強化熱可塑性樹脂シート1の形状に沿って端部1aから1b(図3では成形体3の右側から左側)の位置に向かって所定速度で稼働するとともに、加熱装置10は連続繊維強化熱可塑性樹脂シート1と熱可塑性樹脂成形体3の双方または少なくとも一方を加熱し、圧縮ローラ11は加熱された連続繊維強化熱可塑性樹脂シート1と熱可塑性樹脂成形体3の双方を押圧する。ヘッド7が端部1bの位置に到達すると複合成形体4が得られる。
本発明では、連続繊維強化熱可塑性樹脂シートとして切り込み2を有する連続繊維強化熱可塑性樹脂シート1を用いることで、連続繊維強化熱可塑性樹脂シート1を複雑な三次元形状の熱可塑性樹脂成形体3と同じ形に賦形し、追従させることができ、シートの破損やシワの発生、炭素繊維の破断、熱可塑性樹脂成形体3からはみ出すなどの問題を生じさせることなく一体化させることで、剛性、強度に優れるだけでなく、外観、耐久性に優れる複合成形体4を得ることができる。
ここで切り込みは、連続繊維強化熱可塑性樹脂シートの厚み方向に貫通していてもよいし、連続繊維強化熱可塑性樹脂シートの上面と下面とのそれぞれから厚み方向に貫かずに設けられてもよい。連続繊維強化熱可塑性樹脂シートの賦形性が良好で、連続繊維強化熱可塑性樹脂シートのシワの発生、炭素繊維の破断を抑制できる点で、連続繊維強化熱可塑性樹脂シートの厚み方向に貫通していることが好ましい。
本発明において、連続繊維強化熱可塑性樹脂シートの切り込みの測定方法としては、切込みを有する連続繊維強化熱可塑性樹脂シートの表面をレーザー顕微鏡で20倍に拡大した写真を撮影し、切り込みの有無を確認することができる。また厚み方向の切り込みの深さは、X線CT装置を用いて厚み方向にシート内部を観察することで確認することができる。
ここで加熱装置の例として熱風ヒーターを用いて説明したが、レーザー、赤外線ヒーター、超音波などによって加熱することも可能である。
本発明における複合成形体の製造方法において、少なくとも一方を加熱しながら両者を接合して一体化させるための加熱方法としては、熱風加熱、レーザー加熱、赤外線ヒーター加熱、誘導加熱、マイクロ波加熱が挙げられる。連続繊維強化熱可塑性樹脂シートの幅に沿って高速、かつ均一に加熱することが可能な点で、少なくとも熱風加熱を加熱方法とすることが好ましい。
本発明の複合成形体の製造方法において加熱方法として熱風加熱を採用する場合、かかる加熱方法を実現するための加熱手段としては、断面形状が楕円形または多角形であるノズルを備えていることが好ましい。断面形状が楕円形または多角形であるノズルを備えた加熱手段を用いることで、連続繊維強化熱可塑性樹脂シートと熱可塑性樹脂成形体とをより均一かつ高速に加熱することが可能になる。
具体的な多角形の形状としては、頂点の数が3~20の多角形が挙げられる。頂点の数が20を超える場合、ノズルの製造加工が困難になる場合がある。連続続繊維強化熱可塑性樹脂シートと熱可塑性樹脂成形体とを均一に加熱することが容易となり、未溶着部のない複合成形体が得られる点で、頂点の数が偶数である多角形であることが好ましい。製造する際に形状を制御しやすいことから、四角形、六角形、八角形がより好ましく、製造する際に形状を制御しやすく、かつ連続繊維強化熱可塑性樹脂シートと熱可塑性樹脂成形体とをより均一性高く加熱でき、かつ両者の溶着性に優れる点で、六角形、八角形が最も好ましい。
本発明の熱風加熱手段に用いるノズルは、断面が長径および短径を有し、長径が短径の1.2倍以上10倍以下であることが好ましい。この範囲にあることで、連続繊維強化熱可塑性樹脂シートと熱可塑性樹脂成形体とを均一かつ所定温度に加熱することがより容易となり、より短時間で未溶着部のない複合成形体を得ることができる。上記長径の短径に対する比は、1.4倍以上であることがより好ましく、5倍以下であることがより好ましい。
本発明における熱可塑性樹脂複合成形体は三次元形状を有するものであるが、三次元形状として面内湾曲を有する形状を含むことが好ましい。そのため、面内湾曲を有する複合成形体が得られるよう、本発明の複合成形体の製造方法では射出成形金型が内部に面内湾曲を有することが好ましい。ここで面内湾曲を有する形状とは、例えば図5に示すような複合成形体4において、連続繊維強化熱可塑性樹脂シート1の幅方向に湾曲を有する形状である。切り込み2を有する連続繊維強化熱可塑性樹脂シート1を用いることで、面内湾曲を有する形状においても、シートの破損やシワ、炭素繊維の破断が発生しないだけでなく、シートを熱可塑性樹脂成形体3からはみ出させることなく複合成形体を得ることが可能になるため、剛性、強度、外観および耐久性に優れる複合成形体を得ることができる。
本発明に使用する連続繊維強化熱可塑性樹脂シートにおいて、一方向に配向された連続繊維に使用する強化繊維としては、炭素繊維やガラス繊維、アラミド繊維を用いることが好ましく、炭素繊維を用いることがより好ましい。炭素繊維を用いた場合、複合成形体の剛性、強度を最も効率よく向上させることができるだけでなく、同じ性能を得るためのシート厚みを薄くすることができるため、複雑な形状を有する複合成形体を得ることが容易になる。
本発明に使用する連続繊維強化熱可塑性樹脂シートが有する切り込みは、連続繊維の配向方向および/または連続繊維を横切る方向に切り込みが設けられていることが好ましく、連続繊維の配向方向に設けられていることがより好ましい。連続繊維の配向方向に切り込みを有することで、面内湾曲を有する形状など複雑な三次元形状の熱可塑性樹脂成形体に対して連続繊維強化熱可塑性樹脂シートを賦形、追従する精度を向上させることができ、シートの破損やシワのない、剛性、強度、外観および耐久性に優れる複合成形体を得ることができる。
本発明に使用する連続繊維強化熱可塑性樹脂シートが有する切り込みは、連続繊維の配向方向に切り込みを有する場合、複合成形体の製造時に安定して供給できる点で、連続繊維強化熱可塑性樹脂シートが複数のシートに分断しないように切り込みを有することが好ましい。切り込みの長さは、面内湾曲を有する形状複雑な形状に賦形する精度に優れ、シート同士の重なり合いを防止する点で、1mm以上、50mm以下であることが好ましい。
本発明における切り込みを有する連続繊維強化熱可塑性樹脂シートは、レーザーマーカー、カッティングプロッタや抜型等を利用して切り込みを入れることにより得ることができる。前記切り込みがレーザーマーカーを用いて施された切り込みであると、曲線やジグザグ線等複雑な切り込みを高速に加工できるという効果があるので好ましく、抜型を用いて施された切り込みであると、高速に加工が可能であるという効果があるので好ましい。
本発明における切り込みを有する連続繊維強化熱可塑性樹脂シートは、強化繊維が切り込みにより切断される場合、切断されない場合とあるが、切断される場合に、切断された強化繊維の長さ(平均繊維長)Laは特に制限されるものではないが、連続繊維を横切る方向に切り込みを設ける場合は、力学特性と賦形性の観点から、5mm以上、100mm以下が好ましい。連続繊維の配向方向に切り込みを設ける場合は、複合成形体の剛性、強度に優れる点で、シート長さと強化繊維の長さLaが同じ長さであることが好ましい。
本発明における連続繊維強化熱可塑性樹脂シートは、連続繊維の配向方向と連続繊維の配向方向と交差する方向の両方に切り込みを有していてもよい。面内湾曲を有する形状の金型を使用する場合において、連続繊維の配向方向と交差する方向の両方に切り込みを有することで、幅の広い連続繊維強化熱可塑性樹脂シートを用いることができ、金型に挿入する際のシートの破損を抑制できる。
本発明に使用する連続繊維強化熱可塑性樹脂シートは、厚みが0.05~1mmの範囲であることが好ましい。0.2mm以上であることがより好ましく、0.5mm以下であることがより好ましい。0.05mm未満の場合、複合成形体の剛性、強度を十分に向上させらないおそれがあり、連続繊維強化熱可塑性樹脂シート中の繊維が乱れて、外観、剛性、強度が低下するおそれがある。また1mmを超える場合、連続繊維強化熱可塑性樹脂シートを熱可塑性樹脂成形体に対して賦形する精度が低下し、シートのシワが発生する、シートが熱可塑性樹脂成形体3からはみ出し、剛性、強度、外観に優れる複合成形体が得られないおそれがある。
本発明に使用する連続繊維強化熱可塑性樹脂シートにおける熱可塑性樹脂としては、ポリアミド系樹脂(ポリアミド6、ポリアミド66等)、ポリエステル系樹脂(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート等)、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリオキシメチレン(ポリアセタール等)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体、ポリスチレン、液晶ポリエステル、ポリプロピレン等を挙げることができる。ポリアミド系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂が好ましい。ポリアミド系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂を用いることで、成形性、力学特性に優れる複合成形体を得ることができる。
本発明に使用する連続繊維強化熱可塑性樹脂シートにおける熱可塑性樹脂は、発明の効果を損なわない範囲で、離型剤、安定剤、紫外線吸収剤、難燃剤、難燃助剤、滴下防止剤、滑剤、他の熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂を含むことができる。
本発明に使用する複雑な三次元形状の熱可塑性樹脂成形体における熱可塑性樹脂としては、ポリアミド系樹脂(ポリアミド6、ポリアミド66等)、ポリエステル系樹脂(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリカーボネート等)、ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリオキシメチレン(ポリアセタール等)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体、ポリスチレン、液晶ポリエステル、ポリプロピレン等を挙げることができる。ポリアミド系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂が好ましい。ポリアミド系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂を用いることで、成形性、力学特性に優れる複合成形体を得ることができる。
また、本発明に使用する連続繊維強化熱可塑性樹脂シートにおける熱可塑性樹脂と熱可塑性樹脂成形体における熱可塑性樹脂が、いずれもポリアミド系樹脂であることが好ましい。この場合、連続繊維強化熱可塑性樹脂シートと熱可塑性樹脂成形体が良好に溶着するとともに、剛性、強度、耐衝撃性に優れた複合成形体を得ることができる。
本発明に使用する連続繊維強化熱可塑性樹脂シートにおける熱可塑性樹脂と熱可塑性樹脂成形体における熱可塑性樹脂は、いずれもポリフェニレンスルフィド系樹脂であることが好ましい。この場合、連続繊維強化熱可塑性樹脂シートと熱可塑性樹脂成形体とが良好に溶着するとともに、剛性、強度、耐熱性、耐薬品性に優れた複合成形体を得ることができる。
本発明に使用する複雑な三次元形状の熱可塑性樹脂成形体における熱可塑性樹脂は、発明の効果を損なわない範囲で、充填材、離型剤、安定剤、紫外線吸収剤、難燃剤、難燃助剤、滴下防止剤、滑剤、他の熱可塑性樹脂や熱硬化性樹脂を含むことができる。剛性、強度の高い複合成形体を得られることから、充填材を含むことが好ましい。充填材とは繊維状充填材、非繊維状充填材のいずれを用いてもよい。
本発明の複合成形体の製造方法は、連続繊維強化熱可塑性樹脂シートと三次元形状を有する熱可塑性樹脂成形体とを、少なくとも一方を加熱しながら両者を接合して一体化させる、あらゆる複合成形体の製造に適用可能である。
1.連続繊維強化熱可塑性樹脂シート
2.切り込み
3.熱可塑性樹脂成形体
4.複合成形体
5.貼付装置
6.多関節ロボット
7.ヘッド
8.シート搬送装置
9.保持台
10.加熱装置
11.圧縮ローラ
1a、1b.連続繊維強化熱可塑性樹脂シートの貼付位置の端部
2.切り込み
3.熱可塑性樹脂成形体
4.複合成形体
5.貼付装置
6.多関節ロボット
7.ヘッド
8.シート搬送装置
9.保持台
10.加熱装置
11.圧縮ローラ
1a、1b.連続繊維強化熱可塑性樹脂シートの貼付位置の端部
Claims (8)
- 一方向に配向された連続繊維と熱可塑性樹脂とからなる連続繊維強化熱可塑性樹脂シートと三次元形状を有する熱可塑性樹脂成形体とを、少なくとも一方を加熱しながら両者を接合して一体化させる複合成形体の製造方法であって、前記連続繊維強化熱可塑性樹脂シートが切り込みを有していることを特徴とする、複合成形体の製造方法。
- 熱可塑性樹脂成形体が面内湾曲を有することを特徴とする、請求項1に記載の複合成形体の製造方法。
- 連続繊維が炭素繊維を含む、請求項1または2に記載の複合成形体の製造方法。
- 連続繊維強化熱可塑性樹脂シートの切り込みが連続繊維の配向方向に設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の複合成形体の製造方法。
- 連続繊維強化熱可塑性樹脂シートの厚みが0.05~1mmであることを特徴とする、請求項1に記載の複合成形体の製造方法。
- 連続繊維強化熱可塑性樹脂シートにおける熱可塑性樹脂と熱可塑性樹脂射出成形体における熱可塑性樹脂が、いずれもポリアミド系樹脂、またはいずれもポリフェニレンスルフィド系樹脂であることを特徴とする、請求項1に記載の複合成形体の製造方法。
- 加熱手段として少なくとも熱風加熱を用いることを特徴とする、請求項1に記載の複合成形体の製造方法。
- 熱風加熱のための加熱手段が楕円形または多角形の断面形状のノズルを備える、請求項7に記載の複合成形体の製造方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2022154555A Pending JP2023050171A (ja) | 2021-09-29 | 2022-09-28 | 複合成形体の製造方法 |
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