JP2023048937A - 記録装置、記録装置用消耗品、及び情報処理方法 - Google Patents

記録装置、記録装置用消耗品、及び情報処理方法 Download PDF

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Abstract

【課題】再生工場における消耗品メモリに対する処理負担を低減する。【解決手段】複合機200と、複合機200に着脱可能なインクカートリッジ50と、を備え、インクカートリッジ50は、当該インクカートリッジ50に含まれるインクの使用量情報、及び、インクカートリッジ50の再生履歴情報、を記憶するカートリッジメモリ115を有し、複合機200は、カートリッジメモリ115と通信可能な通信部285と、プロセッサ210と、を有し、プロセッサ210は、S5,S7において、複合機200に装着されたインクカートリッジ50のカートリッジメモリ115から、通信部285を介した通信により再生履歴情報を取得し、取得された再生履歴情報に応じて、カートリッジメモリ115に記憶された使用量情報の値を初期化するS36を実行するか否かを、S15,S20で判断する。【選択図】図3

Description

本発明は、着脱される消耗品に係わる情報処理を行う記録装置、及びその記録装置用消耗品、ならびに情報処理方法に関する。
従来、例えば特許文献1に記載のように、環境保護、エコロジーの観点から、一度使用された消耗品のリサイクルあるいはリユースを可能とした記録装置の消耗品が知られている。この文献では、消耗品の一例としてカートリッジが挙げられている。
特開平9-114334号公報
特許文献1に記載のように、記録装置の消耗品のリユースを図る場合は、通常、専用の再生工場において行われる。再生工場は、例えばインクやトナー等の消耗材が空になった使用済の消耗品を収集した後、各消耗品の中に消耗材を再分注することで再生品(リユース品)とし、再びユーザが使用可能とすることができる。
一方、近年、記録装置において消耗品中の消耗材の管理等を適切にかつ効率よく行うために、消耗品側に消耗品メモリを設けるとともに記録装置本体側に通信部を設け、通信部と消耗品メモリとの間で通信により各種情報を送受する構成が提唱されている。この場合、消耗品メモリには、例えば、内部の消耗材の残量や使用量を表す使用量情報が記憶される。消耗品が記録装置本体に装着され使用されて消耗材の残量が減少するのに従い、適宜のタイミングで記録装置本体の通信部から消耗品メモリに通信が行われ、消耗品メモリに記憶された上記使用量情報の更新が行われる。この結果、使用後の消耗品においては、消耗品メモリ内の上記使用量情報の表す残量は、ほぼゼロになっている。
このような消耗品メモリを備えた消耗品において、前述のようなリユースが行われる場合には、前述の再分注によって消耗品内部に消耗材が再び充填された状態となる。そのため、上記使用量情報をその充填状態に対応する内容すなわち例えば満杯状態を表す100%表記に戻す等の、初期化を行う必要がある。
しかしながら、消耗品の種類や大きさによって再分注する際に必要な消耗材の量が異なったり、消耗品メモリの仕様によって必要な通信スペック等が異なる等の場合があるため、再生工場における処理の負担が大きくなる可能性がある。特に、消耗品のリユースを広く普及させるためにはなるべく多くの廃棄物処理業者が上記再生工場における再生を手掛ける必要があるが、業者の規模や能力等によっては上記処理負担の増大が足かせとなるおそれがある。
本発明の目的は、再生工場における消耗品メモリに対する処理負担を低減できる記録装置、記録装置用消耗品、及び情報処理方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本願発明は、記録装置本体と、前記記録装置本体に着脱可能な消耗品と、を備えた記録装置であって、前記消耗品は、少なくとも、当該消耗品に含まれる消耗材の使用量情報、及び、前記消耗品の再生履歴情報、を記憶する消耗品メモリを有し、前記記録装置本体は、前記消耗品メモリと通信可能な通信部と、コントローラと、を有し、前記コントローラは、前記記録装置本体に装着された前記消耗品の前記消耗品メモリから、前記通信部を介した通信により前記再生履歴情報を取得する第1取得処理と、取得された前記再生履歴情報に応じて、前記消耗品メモリに記憶されている前記使用量情報の値を初期化する初期化処理を実行するか否かを前記再生履歴情報に応じて判断する判断処理と、を実行する。
本願発明においては、消耗品メモリに、消耗材の使用量情報と、消耗品の再生履歴情報と、が記憶されている。記憶内容のうち、使用量情報については、記録装置側の主導により処理が行われる。
記録装置のコントローラは、第1取得処理を実行することで、記録装置本体に装着された消耗品の消耗品メモリと通信部を介した通信を行い、再生履歴情報を取得する。
取得された再生履歴情報に基づき、コントローラにより判断処理が実行され、消耗品メモリに記憶されている使用量情報の値を初期化する初期化処理を実行するか否かが判断される。再生履歴情報に基づき初期化処理を実行すると判断された場合は、消耗品メモリの使用量情報の値の初期化処理が行われる。
本願発明によれば、記録装置が消耗品の再生履歴を見分け、それに応じて適宜に使用量情報の値の初期化が行われるので、再生工場では、使用量情報の初期化を行う必要がなく、再生履歴情報を更新するだけの簡単な処理で足りる。本願発明によれば、再生工場における処理負担を低減することができる。
本発明によれば、再生工場における消耗品メモリに対する処理負担を低減することができる。
本発明の一実施形態による複合機の全体概略構成を表す機能ブロック図、及びインクカートリッジの概略構成を表す機能ブロック図である。 比較例における、インクカートリッジの再生処理及びリユースの流れを表す説明図である。 本発明の一実施形態における、インクカートリッジの再生処理及びリユースの流れを表す説明図である。 複合機のプロセッサにより実行される制御手順を表すフローチャートである。 複合機において記憶されている使用量初期値テーブルを表す表である。 インクカートリッジの制御部により実行される制御手順を表すフローチャートである。 カートリッジメモリが使用量情報を記憶している変形例における、複合機の全体概略構成を表す機能ブロック図、及び、カートリッジの概略構成を表す機能ブロック図である。 複合機のプロセッサにより実行される制御手順を表すフローチャートである。 インクカートリッジの制御部により実行される制御手順を表すフローチャートである。 複合機からカートリッジへ、データをコピーするコマンドを送信する変形例における、 複合機のプロセッサにより実行される制御手順を表すフローチャートである。 インクカートリッジの制御部により実行される制御手順を表すフローチャートである。
本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明する。
<複合機>
本発明の一実施形態に係る複合機200の概略構成を図1(a)に示し、複合機200に備えられるインクカートリッジ50の詳細構成を図1(b)に示す。なお、複合機200が記録装置本体の一例である。インクカートリッジ50が記録装置用消耗品の一例であり、消耗品の一例でもある。
図1(a)に示すように、複合機200は、スキャナ部280と、印刷部290と、プロセッサ210と、記憶装置215と、表示部240と、操作部250と、通信部285と、装着検知センサ265と、通信インタフェース270と、カバーセンサ275と、を有している。これらスキャナ部280、印刷部290、プロセッサ210、記憶装置215、表示部240、操作部250、通信部285、装着検知センサ265、カバーセンサ275、及び通信インタフェース270は、バス205を介して互いに接続されている。
<記憶装置>
記憶装置215は、揮発性記憶装置220と、不揮発性記憶装置230とを、含んでいる。記憶装置215が本体メモリの一例である。揮発性記憶装置220は、例えば、DRAMである。不揮発性記憶装置230は、例えば、フラッシュメモリである。不揮発性記憶装置230は、インクカートリッジ50に係わる消耗品関連情報を記憶する消耗品関連情報記憶領域231と、プログラム記憶領域232と、後述する使用量初期値テーブルの記憶領域233と、を備えている。
消耗品関連情報記憶領域231は、種別情報記憶領域231Aと、使用量情報記憶領域231Bと、使用履歴情報記憶領域231Cと、を有している。これらの機能については後述する。
プログラム記憶領域232には各種プログラムが格納されており、それら各種プログラムには、後述の図4、図8、図10等のフローチャートに基づく本実施形態の情報処理方法の実行に係わる、印刷処理プログラムをはじめとした複合機の動作プログラムが含まれる。この印刷処理プログラムは、例えば、ファームウェアとしてプログラム記憶領域232に予め格納されている。
<その他各部>
表示部240は、例えば、液晶ディスプレイであり、消耗品に関する種々の情報を表示可能である。操作部250は、ユーザによる操作を受け付ける装置である。ユーザは、操作部250を操作することによって、種々の指示を複合機200に入力可能である。通信インタフェース270は、他の装置と通信するための有線または無線のネットワークインタフェースであり、ネットワークNTに接続されている。
スキャナ部280は、CCDやCMOSなどの光電変換素子を用いて光学的に読取り対象物である原稿を読み取ることによって、読み取った画像を表すスキャンデータを生成する。
印刷部290は、図示しない搬送機構により給紙トレイ中の用紙を取り出して搬送しつつ、その搬送される用紙に対して所定の方式で画像を印刷する。以下は、インクジェット方式で印刷が行われる場合を例にとって説明する。印刷部290は、モバイル端末300から送信された印刷ジョブ、若しくは、操作部250での操作に基づき自ら生成した印刷ジョブに応じて、カートリッジホルダ51に着脱可能に装着されるインクカートリッジ50のインクを用いて用紙に対し画像の形成を行う。なお、カートリッジホルダ51に装着されたインクカートリッジ50と複合機200とを合わせた全体が記録装置の一例である。
詳細には、印刷部290は、キャリッジに搭載されたインクジェットヘッドを有しており、キャリッジがインクジェットヘッドを主走査方向に移動させながらインクジェットヘッドがインクを吐出することで、印刷が行われる。なお、詳細には、シアンインク、マゼンタインク、イエローインク、ブラックインク、それぞれのインク色のインクカートリッジ50が含まれるが、以下、便宜上、特に断らない限り、それらを区別せず単に「インクカートリッジ50」と表記して説明する。
装着検知センサ265は、例えばインクカートリッジ50がカートリッジホルダ51に装着されたときにそのインクカートリッジ50が有する電極と導通するコネクタである。プロセッサ210は、装着検知センサ265の検知結果に基づき、カートリッジホルダ51にインクカートリッジ50が装着されているか否かを識別することができる。
プロセッサ210は、データ処理を行う装置であり、例えば、CPUである。なおプロセッサ210がコントローラの一例である。プロセッサ210は、プログラム記憶領域232に格納された上記印刷処理プログラムを実行することによって、カートリッジ50に対するデータ通信を含む、後述の図4、図6、図8、図9、図10、図11等に示す各種の処理を実行する。なお、プロセッサ210の処理内容の詳細については後述する。
カートリッジホルダ51には、開閉可能な開閉カバー(図示せず)が設けられており、インクカートリッジ50をカートリッジホルダ51に対し装着したり取り外したりする際には、この開閉カバーが開かれ、装着又は取り外しの後には開閉カバーが閉じられる。この開閉カバーの開き状態及び閉じ状態は、公知の手法によりカバーセンサ275により検出され、対応する検出信号がプロセッサ210へと入力される。
なお、プロセッサ210が、上記装着検知センサ265に代え、カバーセンサ275による検出結果に基づき、カートリッジホルダ51にインクカートリッジ50が装着されているか否かを識別するようにしてもよい。
通信部285は、例えば端子などであり、カートリッジホルダ51に装着されたインクカートリッジ50の電極65A~Cを介し、カートリッジメモリ115に電気的に接続される。
<インクカートリッジ>
インクカートリッジ50は、図1(b)に示すように、いわゆるICチップであるカートリッジ用チップ64を含んで構成されている。
<カートリッジ用チップ>
カートリッジ用チップ64は、プリント回路板(PCB)であり、基板63と、電極65A~Cと、カートリッジメモリ115と、制御部110とを備える。なお、カートリッジメモリ115が消耗品メモリの一例である。
<基板及び電極>
基板63は、プリント配線板(PWB)であり、ガラスエポキシや紙フェノールなどで構成されている。基板63はインクカートリッジ50の表面に取り付けられる。
電極65A~Cは、基板63に形成されている。これら電極65A~65Cが、複合機200の上記通信部285と通信するためのインタフェースとして機能する。
インクカートリッジ50がカートリッジホルダ51に装着された状態において、各電極65は、通信部285の各接点142A~Cと接触することで電気的に接続されている。詳細には、電極65Aは接点142Aと接触することで電気的に接続されており、電極65Bは接点142Bと接触することで電気的に接続されており、電極65Cは接点142Cと接触することで電気的に接続されている。なお、電極65の数は、通信部285の接点142の数に応じて決定されるものであり、3つに限定されない。
<カートリッジメモリ>
カートリッジメモリ115は、揮発性記憶領域120と、不揮発性半導体メモリのEEPROMである不揮発性記憶領域130と、を有している。
不揮発性記憶領域130は、第1記憶領域131と、第2記憶領域132と、第3記憶領域133と、プログラム記憶領域135と、初期化回数カウント値記憶領域136と、を有している。プログラム記憶領域135には各種プログラムが格納されており、それら各種プログラムには、後述の図6、図9、図11等のフローチャートに基づく本実施形態の情報処理方法の実行に係わる情報処理プログラムをはじめとしたインクカートリッジ50に係わるプログラムが含まれる。第1~第3記憶領域131~133及び初期化回数カウント値記憶領域136については後述する。なお、不揮発性記憶領域130は、EEPROM以外の不揮発性半導体メモリ、例えば磁気抵抗メモリにより構成されていてもよい。
揮発性記憶領域120は、揮発性半導体メモリ、例えばSRAMやDRAMであってもよい。
なお、揮発性記憶領域120又は不揮発性記憶領域130において、半導体メモリの代わりに、ラッチ回路や磁気メモリが採用されてもよい。
<制御部>
制御部110は、電極65Aにおいて所定信号が検出されたときに、カートリッジメモリ115の所定アドレスに書き込む機能を有する。
また、複合機200のプロセッサ210が、カートリッジメモリ115に記憶されたインクカートリッジ50に関する情報を、電極65B及び接点142Bを介して読み出すとき、制御部110は、カートリッジメモリ115から電極65Bへインクカートリッジ50に関する情報を送信する機能を有する。
制御部110は、以上のような機能を有する電子回路で構成され、複合機200に対するデータ通信を含む、後述の図4、図6、図8、図9、図10、図11等に示す各種の処理を実行する。電子回路は、基板63の表面または裏面の少なくとも一方に実装された電子部品と、基板63の表面または裏面の少なくとも一方に形成されたパターン配線とで構成されている。制御部110は、電極65A,65B,65C及びカートリッジメモリ115と電気的に接続されている。
なお、制御部110は、電子回路に限らず、例えば演算可能なCPUなどを備えることによって上記の機能を実現していてもよい。
<複合機とインクカートリッジとの情報送受>
複合機200のプロセッサ210は、通信部285及び電極65A~Cを介し接続されたインクカートリッジ50のカートリッジメモリ115から各種情報を取得することができる。なお、以下、本明細書においてプロセッサ210による「取得」という処理は、例えば不揮発性記憶領域の情報を、DRAMなどの揮発性領域に読み込む、という処理を表す。制御部110についても同様である。これにより、プロセッサ210は、取得した情報に基づき、カートリッジホルダ51に装着されたインクカートリッジ50の種別を識別することができる。その識別結果は、プロセッサ210によりインクカートリッジ50のカートリッジIDや型番と対応付けられて、前述の消耗品関連情報記憶領域231の種別情報記憶領域231Aに随時記憶される。
このとき複合機200では、プロセッサ210の処理により、カートリッジホルダ51に装着されたインクカートリッジ50のインク残量又はインク使用量が公知の手法で随時取得される。そして、そのインク残量が低下して予め定めた残量しきい値に達したとき、又は、インク使用量が増大して予め定めた使用量しきい値に達したとき、インクカートリッジ50を交換すべきことが、表示部240において表示可能となっている。これにより、ユーザがインクカートリッジ50を交換するときの便宜が図られる。
なお、上記インク残量及びインク使用量を総称して以下適宜、「使用量」と称し、これらを表す情報を「使用量情報」と称する。前述のようにして取得された使用量情報は、後述する処理によってカートリッジメモリ115へ書き込むことができる。この場合、プロセッサ210は、カートリッジホルダ51にインクカートリッジ50が装着されているときに通信部285を介して取得される情報に基づき、当該インクカートリッジ50の使用量がどれだけであるかを識別することができる。その識別結果、すなわち当該インクカートリッジ50の使用量情報は、プロセッサ210により上記カートリッジIDや型番と対応付けられて、前述の消耗品関連情報記憶領域231の使用量情報記憶領域231Bに随時記憶される。
またプロセッサ210は、上記のようにしてカートリッジホルダ51に装着されたインクカートリッジ50のインク残量又はインク使用量すなわち使用量情報が随時取得された際、その履歴を使用履歴情報として使用履歴情報記憶領域231Cに記憶する。
<実施形態の特徴>
上記構成において、本実施形態の特徴は、インクカートリッジ50のリユースを行うときの、カートリッジメモリ115に記憶された情報の処理態様にある。その概要を、図2及び図3により説明する。
<比較例の手法概要>
すなわち、前述したように、一度使用されたインクカートリッジ50のリユースが行われる際、通常、専用の再生工場において再生処理が行われる。比較例として図2に示すように、新品のインクカートリッジ50(図2(a))が上記複合機200等を含む印刷装置Pに装着されて使用され(図2(b))、インクが空になり使用済となると、収集されて再生工場において回収される。再生工場では、各インクカートリッジ50の中にインクが再分注されることで(図2(c))、再びユーザが使用可能な再生品として出荷される(図2(d))。
一方、前述したようにカートリッジメモリ115にインクの使用量情報が記憶されている場合、インクカートリッジ50が使用されインクの残量が減少するのに従い、カートリッジメモリ115に記憶された使用量情報の更新が適宜に行われる。その結果、使用後のインクカートリッジ50においては、カートリッジメモリ115内の使用量情報の表す残量は、ほぼゼロになっている。この状態で回収されたインクカートリッジ50に対し再生工場での再生が行われると、上記再分注によってインクカートリッジ50の内部にインクが再び充填された状態となる。そのため、使用量情報をその充填状態に対応する内容、すなわち例えば満杯状態を表す100%表記に戻す等の、使用量情報の初期化を再生工場において行う必要がある(図2(c)参照)。
なお、本願明細書において、「初期化」とは、「再生品として再び使用可能なインクの量として、使用量情報の初期値が書き込まれること」を言う。
またこの初期化とは、上記のように1回目の工場出荷時のときと同じ使用量情報の値が書き込まれることには限られず、再生品として再び使用可能な量の値が書き込まれれば足りる。例えば、1回目の工場出荷時の使用量情報の値より少ない、工場出荷時の値の50%以上100未満に相当する値が初期化時の値として書き込まれてもよい。
また、初期化時の値は、実際に充填されたインクの量と完全に一致していなくてもよい。例えば、初期化時の値を超える量のインクがインクカートリッジ50に充填されていてもよい。
しかしながら、インクカートリッジ50の種類や大きさによって再分注する際に必要なインクの量が異なったり、カートリッジメモリ115の仕様によって必要な通信スペック等が異なる等の場合があるため、再生工場における処理の負担が大きくなる可能性がある。特に、消耗品のリユースを広く普及させるためにはなるべく多くの廃棄物処理業者が上記再生工場における再生を手掛ける必要があるが、業者の規模や能力等によっては上記処理負担の増大が足かせとなるおそれがある。
<実施形態の手法概要>
本実施形態では、図3に示すように、カートリッジメモリ115内に新たに再生履歴情報が記憶される。再生履歴情報は、当該インクカートリッジ50に対し過去に再生が行われたか否かを表す情報であり、図示の例では、新品のインクカートリッジ50では、「再生履歴なし」を表す「0x00」がカートリッジメモリ115内に記憶されている(図3(a))。この状態で印刷装置Pに装着されて使用され(図3(b))、前述のようにして使用済となった後に再生工場で回収される。再生工場では、上記図2(c)に示した比較例と異なり、インクの再分注が行われるものの、使用量情報についての処理は行われない。その代わりに、再生工場では、上記再生履歴情報が、前述の「0x00」から、再生がなされた「再生履歴あり」を表す「0x01」へと更新された後(図3(c))、出荷される(図3(d))。
更新履歴情報の更新は、前述の使用量情報の初期化とは異なり、インクカートリッジ50の種類や大きさ、カートリッジメモリ115の仕様等の影響はなく、情報を単純に「再生履歴なし」から「再生履歴あり」に変えるだけであるため、再生工場側の負担は小さくて済む。
本実施形態では、再生されて出荷されたインクカートリッジ50が印刷装置Pに装着されると、印刷装置Pにおいて使用量情報の初期化が行われる(図3(b))。その際、印刷装置Pでは、再生履歴情報が「再生履歴あり」の「0x01」である場合に限りインクカートリッジ50の使用量情報の初期化が行われ(図3(d)→図3(b))、「再生履歴なし」の「0x00」の場合は使用量情報の更新は行われない(図3(a)→図3(b))。これにより、新品のインクカートリッジ50が装着されたときには使用量情報は初期化されず、再生工場にて再生されたインクカートリッジ50が装着された場合にのみ使用量情報の初期化が行われる。
上記のように、本実施形態では、使用量情報の初期化は印刷装置P側で行い、再生工場では再生履歴情報の更新のみを行うようにすることで、再生工場側の処理負担を低減することができる。
<処理の流れ>
上記手法を実現するために、本実施形態の複合機200のプロセッサ210及びインクカートリッジ50の制御部110において実行される処理を、図4及び図6により順を追って説明する。
<複合機における処理>
まず、複合機200のプロセッサ210により実行される処理を図4(a)及び図4(b)のフローチャートにより説明する。なお、以下の説明においては、適宜、各プロセッサの記述を省略し、「複合機200のプロセッサ210において」「複合機200のプロセッサ210により」等、を単に「複合機200において」「複合機200により」等で記載する場合がある。
図4において、まず複合機200のプロセッサ210において、第1送信指令がインクカートリッジ50へと送信される(S5)。第1送信指令は、制御部110に対し、カートリッジメモリ115の第1記憶領域131及び第3記憶領域133から再生履歴情報及び容量情報をそれぞれ読み出して送信することを命じるコマンドである。容量情報は、対応するインクカートリッジ50におけるインクの最大貯留容量を表す情報である。この例では、インクカートリッジ50の大きさが3種類存在しており、それぞれに対応する容量情報として、小容量から大容量側へ向かって「標準」「大容量」「特大容量」の3種類が予め用意されている。インクカートリッジ50のカートリッジメモリ115内には「標準」「大容量」「特大容量」のいずれかの情報が記憶されている。
S10で、プロセッサ210において、S5での第1送信指令に応じてインクカートリッジ50から送信されてきた再生履歴情報及び容量情報が受信され、取得される。S5及びS10でプロセッサ210が実行する処理が第1取得処理の一例である。
S15で、プロセッサ210において、S10で取得された再生履歴情報が、「再生履歴なし」を表す「0x00」、若しくは、「使用量初期化済」を表す「0x81」(詳細は後述)、であるか否かが判定される。「0x00」若しくは「0x81」であった場合はYes判定され、このフローを終了する。すなわちこの場合、後述のS30における使用量情報の初期化を実行しないとS15で判定されることとなる。「0x00」及び「0x81」のいずれでもない場合はNo判定され、S20へ移行する。
S20では、プロセッサ210において、S10で取得された再生履歴情報が、「再生履歴あり」を表す「0x01」であるか否かが判定される。「0x01」でない場合はNo判定され、S25において所定のエラー処理がなされた後、このフローを終了する。「0x01」であった場合はYes判定され、S30へ移行する。すなわちこの場合、後述のS30における使用量情報の初期化を実行するとS20で判定されることとなる。
S15,S20では、S10で取得された再生履歴情報の値に応じてS30の使用量情報の初期化が実行するか否かが判定されていることから、S15,S20が判断ステップの一例であり、S15及びS20でプロセッサ210が実行する処理が判断処理の一例である。
S30では、使用量情報の初期化を指示するための初期化指令送信処理が行われる。S30の詳細内容を図4(b)のフローに示す。
図4(b)において、まずS32で、S10で取得された容量情報を用いて、不揮発性記憶装置230の使用量初期値テーブル記憶領域233に記憶された使用量初期値テーブルの検索が行われる。
使用量初期値テーブルの一例を図5に示す。図示のように、このテーブルでは、インクカートリッジ50の容量情報の内容それぞれに対する、当該インクカートリッジ50にインクを再分注するときに設定すべき使用量の初期値が対応付けられている。この例では、前述の容量情報「標準」に対しては使用量初期値15[ml]が対応付けられ、容量情報「大容量」に対しては使用量初期値50[ml]が対応付けられ、容量情報「特大容量」に対しては使用量初期値100[ml]が対応付けられている。
プロセッサ210では、図5に示す使用量初期値テーブルが検索されその内容が参照されることで、S10で取得された容量情報に対応する、再生完了時の使用量初期値が取得される(S34)。S32及びS34でプロセッサ210が実行する処理が第2取得処理の一例である。
S36では、プロセッサ210において、第1初期化指令がインクカートリッジ50へ送信される。第1初期化指令は、制御部110に対し、S34で取得した使用量初期値を第2記憶領域132に書き込み使用量情報の値を初期化すること、第1記憶領域131内の再生履歴情報を「0x01」から「0x81」へ更新すること、及び、初期化回数カウント値記憶領域136に記憶されている初期化回数を1増やすインクリメントを行うこと、を命じるコマンドである。なおカウント値記憶領域136の初期化回数は、新品のインクカートリッジ50では例えば製造時に0に設定されている。S36でプロセッサ210が実行する処理が第1初期化指令送信処理の一例である。
S36が完了したら、図4(a)に戻り、図4(a)のフローを終了する
<インクカートリッジにおける処理>
インクカートリッジ50の制御部110により実行される処理を図6により説明する。前述と同様、以下の説明において、「インクカートリッジ50の制御部110において」「インクカートリッジ50の制御部110により」等、を単に「インクカートリッジ50において」「インクカートリッジ50により」等で記載する場合がある。
図6において、まずインクカートリッジ50の制御部110において、図4(a)のS5で複合機200から送信された第1送信指令が受信されたか否かが判定される。第1送信指令が受信されたらYes判定され、S60へ移行する。
S60では、制御部110により、カートリッジメモリ115の第1記憶領域131から再生履歴情報が読み出され、第3記憶領域133から容量情報が読み出され、これらの情報が複合機200へと送信される。
S65では、制御部110において、図4(b)のS36で複合機200から送信された第1初期化指令が受信されたか否かが判定される。第1初期化指令が受信されたらYes判定され、S70へ移行する。
S70では、制御部110により、書き込み処理の一部として、S65で受信されて取得された使用量初期値が第2記憶領域132に書き込まれ、これにより第2記憶領域132内の使用量情報の値が初期化される。
制御部110がS70を実行する処理が使用量情報書き込み処理の一例である。また、図4(b)のS36でプロセッサ210が実行する処理と図6のS70で制御部110が実行する処理とが、初期化処理の一例である。また、図4(b)のS36及び図6のS70が初期化ステップの一例である。
S75では、制御部110により、第1記憶領域131内の再生履歴情報が「0x81」へ更新される。
前述のように、新品のインクカートリッジ50の再生履歴情報は「0x00」である。再生工場において再生されたインクカートリッジ50の再生履歴情報は「0x01」である。再生後のインクカートリッジ50が複合機200に装着された場合、S75で再生履歴情報は「0x81」とされる。
新品のインクカートリッジ50の再生履歴情報「0x00」の末尾「0」、及び、再生後のインクカートリッジ50の再生履歴情報「0x01」「0x81」の末尾「1」は、再生歴のない新品であるか再生歴のある再生品であるかを表している。この末尾「0」「1」は第1情報部分の一例である。
再生工場での再生後のインクカートリッジ50の再生履歴情報「0x01」の3番目「0」、及び、再生後に複合機200に装着されたインクカートリッジ50の再生履歴情報[0x81]の3番目「8」は、再生歴があった場合に使用量情報の初期化歴があるかないかを表している。この3番目の「0」「8」は第2情報部分の一例であり、再生工場での再生後のインクカートリッジ50が未初期化再生品の一例であり、再生後に複合機200に装着されS75で使用量情報の初期化が行われたインクカートリッジ50が初期化済再生品の一例である。
S80では、制御部110により、初期化回数カウント値記憶領域136に記憶されている初期化回数のカウント値が1だけ増やされる。
その後、このフローを終了する。
<実施形態の効果>
以上説明したように、本実施形態においては、カートリッジメモリ115に、インクの使用量情報と、インクカートリッジ50の再生履歴情報と、が記憶されている。記憶内容のうち、使用量情報については、複合機200側の主導により処理が行われる。
複合機200のプロセッサ210は、S5,S10を実行することで、複合機200に装着されたインクカートリッジ50のカートリッジメモリ115と通信部285を介した通信を行い、再生履歴情報を取得する。
取得された再生履歴情報に基づき、プロセッサ210によりS15,S20が実行され、カートリッジメモリ115に記憶されている使用量情報の値を初期化する初期化処理を実行するか否かが判断される。初期化処理を実行すると判断された場合は、S36及びS70においてカートリッジメモリ115の使用量情報の値の初期化が行われる。
本実施形態によれば、複合機200がインクカートリッジ50の再生履歴を見分け、それに応じて適宜に使用量情報の値の初期化が行われるので、再生工場では、使用量情報の初期化を行う必要がなく、再生履歴情報を更新するだけの簡単な処理で足りる。本実施形態によれば、再生工場における処理負担を低減することができる。
また、本実施形態では特に、インクカートリッジ50のカートリッジメモリ115に記憶される再生履歴情報の内容が、第1情報部分である末尾「0」又は「1」と、第2情報部分である末尾「0」又は「8」と、を含む。
第1情報は、インクカートリッジ50が再生歴のある再生品であるか、再生歴のない新品であるかを表している。第2情報は、インクカートリッジ50が再生品である場合に、使用量情報の初期化歴のある初期化済再生品であるか、初期化歴のない未初期化再生品であるかを表している。
本実施形態によれば、再生履歴情報が、再生歴の有無に係わる情報と、再生に伴う使用量情報の初期化の有無に係わる情報と、の両方を含むので、それらが別々に分かれている場合に比べ、再生工場にとっての処理負担を確実に低減することができる。
また、本実施形態では特に、プロセッサ210は、取得された再生履歴情報が、インクカートリッジ50が初期化済再生品であること、若しくは、インクカートリッジ50が新品であること、を表していた場合には、初期化処理を実行しないと判断する。
インクカートリッジ50が新品である場合には製造時に製造工場で使用量情報の値が初期化されているため、そのインクカートリッジ50が装着された複合機200において改めて初期化する必要はない。インクカートリッジ50が初期化済再生品である場合には再生工場で使用量情報の値が初期化済であることから、そのインクカートリッジ50が装着された複合機200において改めて初期化する必要はない。
本実施形態によれば、インクカートリッジ50が新品又は初期化済再生品である場合に、無駄な処理を行わず適切に取り扱うことができる。
また、本実施形態では特に、プロセッサ210は、取得された再生履歴情報が、インクカートリッジ50が未初期化再生品であることを表していた場合には、初期化処理を実行すると判断する。
本実施形態においては、インクカートリッジ50が未初期化再生品である場合には、インクカートリッジ50が新品や初期化済再生品である場合と異なり、複合機200において改めて使用量情報の初期化が行われる。
本実施形態によれば、インクカートリッジ50が未初期化再生品である場合に使用量情報の値の初期化を行うことで、再生工場における処理負担を低減することができる。
また、本実施形態では特に、インクカートリッジ50には、カートリッジメモリ115に対する情報読み出し及び書き込みを制御する制御部110が設けられ、使用量情報の初期値を用いた使用量情報の更新は、最終的にはそのインクカートリッジ50の制御部110によって行われる(S36)。
本実施形態では、プロセッサ210が実行するS36によって、初期化指令送信処理が行われる。記憶装置215には、各種類のインクカートリッジ50における再生完了時の使用量初期値が記憶されている。第1初期化指令がカートリッジメモリ115の制御部110へ送信されることで、記憶装置215から取得された使用量初期値が制御部110によりカートリッジメモリ115の第2記憶領域132に書き込まれて、使用量情報の値を初期化する初期化処理が行われる(S70)。
本実施形態によれば、記憶装置215に記憶された使用量初期値を用いて使用量情報の値の初期化処理を行うので、使用量初期値をカートリッジメモリ115に記憶する場合に比べ、カートリッジメモリ115の記憶容量を低減することができる。
また、本実施形態では特に、カートリッジメモリ115の第3記憶領域133にインクカートリッジ50の容量情報が記憶されている。プロセッサ210は、S5,S10において第1送信指令に基づき制御部110から送信された容量情報を取得し、その容量情報に基づいて記憶装置215にアクセスを行い(S32)、記憶装置215に事前に記憶された各種インクカートリッジ50の使用量初期値を参照することで、対応する使用量初期値をS34で取得する。
本実施形態によれば、記憶装置215に記憶された各種インクカートリッジ50の使用量初期値を参照し、適正な使用量初期値を取得してカートリッジメモリ115の第2記憶領域132に書き込んで初期化処理を行うことができる。インクカートリッジ50の商品ラインナップや容量情報が変化した場合も、複合機200側において記憶装置215の記憶内容を適宜に修正したり更新したりすれば足りるので、円滑に対応することができる。
<変形例>
なお、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、例えば、以下(1)(2)(3)のような変形例も技術的範囲に含まれる。それら変形例を以下順を追って説明する。上記実施形態と同等の部分には同一の符号を付し、適宜、説明を省略又は簡略化する。
(1)カートリッジメモリが使用量情報を記憶している場合
本変形例における複合機200及びインクカートリッジ50の構成を表す、上記実施形態の図1(a)及び図1(b)にそれぞれ対応する機能ブロック図を、図7(a)及び図7(b)に示す。
図7(a)に示す構成は図1(a)と同一である。図7(b)において、インクカートリッジ50の不揮発性記憶領域130には、新たに、第4記憶領域134が設けられている。本変形例では、第4記憶領域134に、インクカートリッジ50の再生完了時に設定すべき使用量初期値が予め記憶されている。複合機200のプロセッサ210は、カートリッジ50から再生履歴情報を取得する際に、併せて上記使用量初期値も取得する。プロセッサ210は、第2初期化指令をインクカートリッジ50の制御部110へ送信することで、取得した使用量初期値を制御部110により第2記憶領域132へと書き込ませる。
本変形例における上記手法を実現するために、本実施形態の複合機200のプロセッサ210及びインクカートリッジ50の制御部110において実行される処理を、図4及び図6により説明する。
<複合機における処理>
複合機200のプロセッサ210により実行される処理を、上記実施形態の図4(a)に対応する図8(a)のフローチャートにより説明する。
図8(a)では、図4(a)のS5,S10に代えて、新たにS7,S11が設けられる。
まずS7で、プロセッサ210において、第2送信指令がインクカートリッジ50へと送信される。第2送信指令は、制御部110に対し、カートリッジメモリ115の第1記憶領域131及び第4記憶領域134から再生履歴情報及び使用量初期値を読み出して送信することを命じるコマンドである。第4記憶領域134には、当該インクカートリッジ50の大きさやインクの最大貯留容量等に合わせて、例えば15[ml]、50[ml]、100[ml]等の具体的な数値情報等が記憶されている。
S11では、プロセッサ210において、S7での第2送信指令に応じてインクカートリッジ50から送信されてきた再生履歴情報及び使用量初期値が受信され、取得される。S7及びS11でプロセッサ210が実行する処理が本変形例における第1取得処理の一例である。以降、S15~S30は、上記実施形態と同等の処理が実行される。
本変形例においてS30で実行される初期化指令送信処理の詳細内容を、上記図4(b)に対応する図8(b)のフローに示す。
図8(b)では、図4(b)のS32,S34が削除され、さらにS36に代えて新たにS37が設けられる。
S37では、プロセッサ210において、第2初期化指令がインクカートリッジ50へ送信される。第2初期化指令は、制御部110に対し、S11で取得した使用量初期値を第2記憶領域132に書き込み使用量情報の値を初期化すること、第1記憶領域131内の再生履歴情報を「0x01」から「0x81」へ更新すること、及び、初期化回数カウント値記憶領域136に記憶されている初期化回数を1増やすインクリメントを行うこと、を命じるコマンドである。S37が初期化ステップの一例であり、S37でプロセッサ210が実行する処理が第2初期化指令送信処理の一例である。
S37が完了したら、図8(a)に戻り、図8(a)のフローを終了する
<インクカートリッジにおける処理>
インクカートリッジ50の制御部110により実行される処理を、上記実施形態の図6に対応する図9のフローチャートにより説明する。
図9では、図6のS55,S60,S65に代えて、新たにS57,S61,S67が設けられる。
まずS57で、インクカートリッジ50の制御部110において、図8(a)のS7で複合機200から送信された第2送信指令が受信されたか否かが判定される。第2送信指令が受信されたらYes判定され、S61へ移行する。
S61では、制御部110により、カートリッジメモリ115の第1記憶領域131から再生履歴情報が読み出され、第4記憶領域134から使用量初期値が読み出され、これらの情報が複合機200へと送信される。
S67では、制御部110において、図8(b)のS37で複合機200から送信された第2初期化指令が受信されたか否かが判定される。第2初期化指令が受信されたらYes判定され、S70へ移行する。
S70では、上記図6と同様の処理が行われ、制御部110により、S67で受信されて取得された使用量初期値が第2記憶領域132に書き込まれ、第2記憶領域132内の使用量情報の値が初期化される。
本変形例においても、制御部110がS70を実行する処理が使用量情報書き込み処理の一例である。また本変形例では、図8(b)のS37でプロセッサ210が実行する処理と図9のS70で制御部110が実行する処理とが、初期化処理の一例である。また、図8(b)のS37及び図9のS70が初期化ステップの一例である。 S75,S80の処理内容は上記図6と同様であり、説明を省略する。S80の後、このフローを終了する。
<変形例の効果>
本変形例においても、上記実施形態と同様の効果を得る。
本変形例においては、複合機200のプロセッサ210は、S7,S11を実行することで、複合機200に装着されたインクカートリッジ50のカートリッジメモリ115と通信部285を介した通信を行い、再生履歴情報を取得する。
取得された再生履歴情報に基づき、プロセッサ210によりS15,S20が実行され、カートリッジメモリ115に記憶されている使用量情報の値を初期化するS37を実行するか否かが判断される。再生履歴情報に基づきS37を実行すると判断された場合は、プロセッサ210によってS37においてカートリッジメモリ115の使用量情報の値の初期化が行われる。
本変形例によれば、上記実施形態と同様、再生工場では使用量情報の初期化を行う必要がなく再生履歴情報を更新するだけの簡単な処理で足りるので、再生工場における処理負担を低減することができる。
また、本変形例では特に、プロセッサ210が実行するS37によって、初期化指令送信処理が行われる。
カートリッジメモリ115の第4記憶領域134には、当該インクカートリッジ50における再生完了時の使用量初期値が記憶されている。プロセッサ210は、S7,S11において第2送信指令を制御部110へ送信することで、第2送信指令に基づき制御部110により第4記憶領域134から読み出され送信された使用量初期値を取得する(S11)。S37では、プロセッサ210から第2初期化指令が制御部110へ送信されることで、上記取得された使用量初期値が制御部110によりカートリッジメモリ115の第2記憶領域132に書き込まれ、使用量情報の値を初期化する初期化処理が行われる(S70)。
本実施形態によれば、カートリッジメモリ115の第4記憶領域134に事前に記憶された使用量初期値を用いて使用量情報の値の初期処理を行うので、複合機200側の処理を簡素化することができる。
(2)複合機からカートリッジへ、データをコピーするコマンドを送信する場合
<複合機における処理>
本変形例における上記手法を実現するために、複合機200のプロセッサ210により実行される処理を、上記(1)の変形例の図8(a)に対応する図10(a)のフローチャートにより説明する。
図10(a)では、図8(a)のS7,S11に代えて、新たにS9,S13が設けられる。
まずS9で、プロセッサ210において、第3送信指令がインクカートリッジ50へと送信される。第3送信指令は、制御部110に対し、カートリッジメモリ115の第1記憶領域131から再生履歴情報を読み出して送信することを命じるコマンドである。
S13では、プロセッサ210において、S9での第3送信指令に応じてインクカートリッジ50から送信されてきた再生履歴情報が受信され、取得される。S9及びS13でプロセッサ210が実行する処理が本変形例における第1取得処理の一例である。以降、S15~S30は、上記実施形態及び(2)の変形例と同等の処理が実行される。
本変形例においてS30で実行される初期化指令送信処理の詳細内容を、上記図8(b)に対応する図10(b)のフローに示す。
図10(b)では、図8(b)のS37に代えて新たにS38が設けられる。
S38では、プロセッサ210において、第3初期化指令がインクカートリッジ50へ送信される。第3初期化指令は、制御部110に対し、第4記憶領域134の記憶内容を第2記憶領域132へコピーして使用量情報の値を初期化すること、第1記憶領域131内の再生履歴情報を「0x01」から「0x81」へ更新すること、及び、初期化回数カウント値記憶領域136に記憶されている初期化回数を1増やすインクリメントを行うこと、を命じるコマンドである。S38が初期化ステップの一例であり、S38でプロセッサ210が実行する処理が第3初期化指令送信処理の一例である。
S38が完了したら、図10(a)に戻り、図10(a)のフローを終了する
<インクカートリッジにおける処理>
インクカートリッジ50の制御部110により実行される処理を、上記(2)の変形例の図9に対応する図11のフローチャートにより説明する。
図11では、図9のS57,S61,S67に代えて、新たにS59,S63,S69が設けられる。また図9のS70に代えて、これに準ずるS70′が設けられる。
まずS59で、インクカートリッジ50の制御部110において、図10(a)のS9で複合機200から送信された第3送信指令が受信されたか否かが判定される。第3送信指令が受信されたらYes判定され、S63へ移行する。
S63では、制御部110により、カートリッジメモリ115の第1記憶領域131から再生履歴情報が読み出され、複合機200へと送信される。
S69では、制御部110において、図10(b)のS38で複合機200から送信された第3初期化指令が受信されたか否かが判定される。第3初期化指令が受信されたらYes判定され、S70′へ移行する。
S70′では、制御部110により、第4記憶領域134に記憶されていた使用量初期値が読み出され、書き込み処理の一部として、その値が第2記憶領域132へとコピーされることで、第2記憶領域132内の使用量情報の値が初期化される。
本変形例においては、制御部110がS70′を実行する処理が使用量情報書き込み処理の一例である。また本変形例では、図10(b)のS38でプロセッサ210が実行する処理と図11のS70′で制御部110が実行する処理とが、初期化処理の一例である。また、図10(b)のS38及び図11のS70′が初期化ステップの一例である。
S75,S80の処理内容は上記図6,図9と同様であり、説明を省略する。S80の後、このフローを終了する。
<変形例の効果>
本変形例においても、上記実施形態と同様の効果を得る。
本変形例においては、複合機200のプロセッサ210は、S9,S13を実行することで、複合機200に装着されたインクカートリッジ50のカートリッジメモリ115と通信部285を介した通信を行い、再生履歴情報を取得する。
取得された再生履歴情報に基づき、プロセッサ210によりS15,S20が実行され、カートリッジメモリ115に記憶されている使用量情報の値を初期化するS38を実行するか否かが判断される。再生履歴情報に基づきS38を実行すると判断された場合は、プロセッサ210によってS38においてカートリッジメモリ115の使用量情報の値の初期化が行われる。
本変形例によれば、上記実施形態と同様、再生工場では使用量情報の初期化を行う必要がなく再生履歴情報を更新するだけの簡単な処理で足りるので、再生工場における処理負担を低減することができる。
また、本変形例では特に、プロセッサ210は、S9,S13により第3送信指令をカートリッジメモリ115の制御部110へ送信することで、第3送信指令に基づき制御部110により第1記憶領域131から読み出され送信された再生履歴情報を取得する(S13)。再生履歴情報が取得されたことを契機に、プロセッサ210がS38を実行して第3初期化指令を上記制御部110へと送信することで、制御部110により第4記憶領域134に記憶した使用量初期値が読み出され、第2記憶領域132にコピーして書き込まれ、を初期化する初期化処理が行われる(S70′)。
本実施形態によれば、カートリッジメモリ115に事前に記憶された使用量初期値を単純にコピーすることで使用量情報の値の初期化を行うので、複合機200側の処理をさらに簡素化することができる。
(3)その他
なお、上記実施形態及び各変形例では、複合機200のプロセッサ210からインクカートリッジ50の制御部110へコマンドを送信することで、制御部110によりカートリッジメモリ115に対する情報読み出し及び情報書き込みを行ったが、これに限られない。すなわち、制御部110を介すことなく、複合機200のプロセッサ210が通信部285及び電極65A~Cを介してカートリッジメモリ115に対する情報読み出し及び情報書き込みを行ってもよい。
この場合、前述のS5,S7,S9は省略され、その後のS10,S11,S13において、プロセッサ210により直接カートリッジメモリ115からの各情報の取得が行われる。また、S36,S37,S38では第1~第3初期化指令を制御部110へ出力して制御部110により第2記憶領域132への使用量初期値の書き込みを行うのではなく、プロセッサ210により直接第2記憶領域132への使用量初期値の書き込みが行われる。再生履歴情報の更新や初期化回数カウント値のインクリメントも同様である。すなわち、これらの場合には、第2記憶領域132における使用量情報の値を初期化する初期化処理は、プロセッサ210により行われることとなる。
また、上記の場合、インクカートリッジ50において制御部110が省略され、プロセッサ210により電極65A~Cを介して直接カートリッジメモリ115への情報読み出し及び書き込みが行われてもよい。
また、以上においては、消耗材の例としてインクを例にとり、使用量情報としてインクカートリッジ50におけるインクの残量又は使用量を例にとって説明したが、これに限られない。例えばインクジェット方式ではなくレーザ方式の複合機200が用いられる場合には、トナーを消耗材としトナーカートリッジにおけるトナーの残量又は使用量を使用量情報として取り扱ってもよいし、ドラムを消耗品としその残り寿命を使用量情報として取り扱ってもよい。
また、図4、図6、図8、図9、図10、図11等に示すフローチャートは本発明を上記フローに示す手順に限定するものではなく、発明の趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で手順の追加・削除又は順番の変更等をしてもよい。
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。
その他、一々例示はしないが、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
50 インクカートリッジ(記録装置用消耗品、消耗品の一例)
110 制御部
115 カートリッジメモリ(消耗品メモリの一例)
131 第1記憶領域
132 第2記憶領域
133 第3記憶領域
134 第4記憶領域
200 複合機(記録装置本体の一例)
210 プロセッサ(コントローラの一例)
215 記憶装置(本体メモリの一例)

Claims (13)

  1. 記録装置本体と、前記記録装置本体に着脱可能な消耗品と、
    を備えた記録装置であって、
    前記消耗品は、
    少なくとも、当該消耗品に含まれる消耗材の使用量情報、及び、前記消耗品の再生履歴情報、を記憶する消耗品メモリを有し、
    前記記録装置本体は、
    前記消耗品メモリと通信可能な通信部と、コントローラと、を有し、
    前記コントローラは、
    前記記録装置本体に装着された前記消耗品の前記消耗品メモリから、前記通信部を介した通信により前記再生履歴情報を取得する第1取得処理と、
    取得された前記再生履歴情報に応じて、前記消耗品メモリに記憶されている前記使用量情報の値を初期化する初期化処理を実行するか否かを前記再生履歴情報に応じて判断する判断処理と、
    を実行する、記録装置。
  2. 前記再生履歴情報は、
    前記消耗品が再生歴のある再生品であるか再生歴のない新品であるか、を表す第1情報部分と、
    前記消耗品が前記再生品であった場合において前記使用量情報の初期化歴のある初期化済再生品であるか初期化歴のない未初期化再生品であるかを表す第2情報部分と、
    を含む、請求項1記載の記録装置。
  3. 前記コントローラは、
    前記第1取得処理で取得された前記再生履歴情報が、前記消耗品が前記初期化済再生品であること、若しくは、前記消耗品が前記新品であること、を表していた場合には、前記判断処理において、前記初期化処理を実行しないと判断する、請求項2記載の記録装置。
  4. 前記コントローラは、
    前記第1取得処理で取得された前記再生履歴情報が、前記消耗品が前記未初期化再生品であることを表していた場合には、前記判断処理において、前記初期化処理を実行すると判断する、請求項3記載の記録装置。
  5. 前記消耗品は、
    前記消耗品メモリに対する情報読み出し及び書き込みを制御する制御部を有し、
    前記消耗品メモリは、
    前記再生履歴情報を記憶する第1記憶領域と、
    前記使用量情報を記憶する第2記憶領域と、
    を有しており、
    前記記録装置本体は、さらに、
    複数種類の前記消耗品それぞれにおける再生完了時の使用量初期値を記憶した本体メモリを有し、
    前記コントローラは、さらに
    前記本体メモリから取得した前記使用量初期値を前記消耗品メモリの前記第2記憶領域に書き込み前記使用量情報の値を初期化するための第1初期化指令を、前記通信部を介し前記制御部に対し送信する第1初期化指令送信処理を実行する、請求項4記載の記録装置。
  6. 前記消耗品メモリは、さらに
    対応する前記消耗品の容量情報を記憶する第3記憶領域
    を有しており、
    前記コントローラは、さらに、
    前記第1取得処理において、前記消耗品メモリの前記第1記憶領域及び前記第3記憶領域から前記再生履歴情報及び前記容量情報を読み出して送信する第1送信指令を前記通信部を介し送信することで、前記第1送信指令に応じて前記制御部から送信された当該再生履歴情報及び当該容量情報を取得し、
    かつ、
    前記消耗品メモリの前記制御部から取得した前記容量情報に対応した前記使用量初期値を前記本体メモリから取得する第2取得処理を実行し、
    前記第1初期化指令送信処理においては、前記本体メモリから前記容量情報に対応して取得した前記使用量初期値を前記通信部を介し前記制御部に対し送信する、請求項5記載の記録装置。
  7. 前記消耗品は、
    前記消耗品メモリに対する情報読み出し及び書き込みを制御する制御部を有し、
    前記消耗品メモリは、
    前記再生履歴情報を記憶する第1記憶領域と、
    前記使用量情報を記憶する第2記憶領域と、
    対応する前記消耗品における再生完了時の使用量初期値を記憶する第4記憶領域と、
    を有しており、
    前記コントローラは、さらに、
    前記第1取得処理において、前記消耗品メモリの前記第1記憶領域及び前記第4記憶領域から、前記再生履歴情報及び前記使用量初期値を読み出して送信する第2送信指令を前記通信部を介し送信することで、前記第2送信指令に応じて前記制御部から送信された当該再生履歴情報及び当該使用量初期値を取得し、
    かつ、
    取得した前記使用量初期値を前記消耗品メモリの前記第2記憶領域に書き込み前記使用量情報の値を初期化するための第2初期化指令を、前記通信部を介し前記制御部に対し送信する第2初期化指令送信処理を実行する、請求項4記載の記録装置。
  8. 前記消耗品メモリは、
    前記再生履歴情報を記憶する第1記憶領域と、
    前記使用量情報を記憶する第2記憶領域と、
    対応する前記消耗品における再生完了時の使用量初期値を記憶する第4記憶領域と、
    を有しており、
    前記消耗品は、
    前記消耗品メモリに対する情報読み出し及び書き込みを制御する制御部を有し、 前記コントローラは、さらに、
    前記第1取得処理において、前記消耗品メモリの前記第1記憶領域から、前記再生履歴情報を読み出して送信する第3送信指令を前記通信部を介し送信することで、前記第3送信指令に応じて前記制御部から送信された当該再生履歴情報を取得し、
    かつ、
    前記再生履歴情報の取得を契機に、前記消耗品メモリの前記第4記憶領域に記憶した前記使用量初期値を読み出して当該消耗品メモリの前記第2記憶領域に書き込み前記使用量情報の値を初期化するための第3初期化指令を、前記通信部を介し前記制御部に対して送信する第3初期化指令送信処理を実行する、請求項4記載の記録装置。
  9. 記録装置に着脱可能に構成され、前記記録装置と通信可能な消耗品メモリと前記消耗品メモリに対する情報読み出し及び書き込みを制御する制御部とを備えた記録装置用消耗品であって、
    前記消耗品メモリは、
    前記消耗品が再生歴のある再生品であるか再生歴のない新品であるかを表す第1情報部分、及び、前記消耗品が前記再生品であった場合において前記消耗品に含まれる消耗材の使用量情報の初期化歴のある初期化済再生品であるか初期化歴のない未初期化再生品であるかを表す第2情報部分、を含む、前記消耗品の再生履歴情報を記憶する第1記憶領域と、
    前記消耗品に含まれる消耗材の使用量情報を記憶する第2記憶領域と、
    前記消耗品の容量情報を記憶する第3記憶領域、及び、前記消耗品における再生完了時の使用量初期値を記憶する第4記憶領域、のうち、いずれか一方の記憶領域と、
    を有し、
    前記制御部は、
    前記記録装置からのコマンドを受信したことに応じて前記第2記憶領域に対し所定の使用量初期値を書き込む使用量情報書き込み処理を実行する、記録装置用消耗品。
  10. 前記コマンドとして、第1送信指令を前記記録装置から受信することで、前記第1記憶領域及び前記第3記憶領域から前記再生履歴情報及び前記容量情報を読み出して当該記録装置へ送信し、
    前記コマンドとして、第1初期化指令を前記記録装置から受信することで、前記第1初期化指令に含まれる、前記容量情報に対応した前記使用量初期値を前記第2記憶領域に書き込み、前記使用量情報の値を初期化する、請求項9記載の記録装置用消耗品。
  11. 前記コマンドとして、第2送信指令を前記記録装置から受信することで、前記第1記憶領域及び前記第4記憶領域から前記再生履歴情報及び前記使用量初期値を読み出して当該記録装置へ送信し、
    前記コマンドとして、第2初期化指令を前記記録装置から受信することで、前記第2初期化指令に含まれる前記使用量初期値を前記第2記憶領域に書き込み、前記使用量情報の値を初期化する、請求項9記載の記録装置用消耗品。
  12. 前記コマンドとして、第3送信指令を前記記録装置から受信することで、前記第1記憶領域から前記再生履歴情報を読み出して当該記録装置へ送信し、
    前記コマンドとして、第3初期化指令を前記記録装置から受信することで、前記第4記憶領域に記憶した前記使用量初期値を読み出して前記第2記憶領域に書き込み、前記使用量情報の値を初期化する、請求項9記載の記録装置用消耗品。
  13. 記録装置本体に着脱可能に構成された消耗品に備えられた消耗品メモリに記憶された、前記消耗品に含まれる消耗材の使用量情報及び前記消耗品の再生履歴情報に対して所定の処理を行う情報処理方法であって、
    前記消耗品メモリから通信により前記再生履歴情報を取得する取得ステップと、
    取得された前記再生履歴情報に応じて、前記消耗品メモリに記憶されている前記使用量情報の値を初期化する初期化ステップを実行するか否かを前記再生履歴情報に応じて判断する判断ステップと、
    を有する、情報処理方法。
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