JP2023048564A - 建具 - Google Patents

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みく 杉本
Miku Sugimoto
晋一郎 小山
Shinichiro Koyama
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Abstract

Figure 2023048564000001
【課題】障子が下方に移動したり、障子の上桟の位置が下がったりしても、障子と上枠との係合状態を維持できるようにすることによって、枠体からの障子の外れを阻止すること。
【解決手段】建具は、上枠、下枠及び左右の縦枠を有するとともに上枠及び下枠に溝部を有する枠体と、上桟、下桟及び左右の縦框を有する框体の内側に面材を有し、上端部及び下端部が溝部に挿入されることによって上枠及び下枠に保持される障子と、上枠の下面に下方に向けて突出するように着脱可能に取り付けられ、障子が上枠から外れることを阻止する上部外れ止め部材と、を備える。
【選択図】図1

Description

本開示は、建具に関する。
従来、上枠及び下枠に設けたレール溝に、障子の上部及び下部をケンドン式に収納して支持し、左右の縦枠では障子を支持しない建具が知られている(例えば、特許文献1参照)。この建具では、障子が地震の縦揺れによって上方に浮き上がることによって、障子が下枠から外れることを阻止するために、障子の下桟のハンドルの固定部に、下枠のレール溝内に向けて突出する外れ止め部材が設けられている。
特開2018-184709号公報
発明者は、地震による縦揺れによって障子が下枠から外れる場合以外に、枠体から障子が外れる原因についてさらに検討した。その結果、枠体の施工不良等によって下枠が撓んだ場合等に、障子が下方へ移動して障子と上枠との係合が解除され、障子が枠体から外れるおそれがあることが判明した。
さらに、一般に、室外側から建具に照射される直射日光は、建具の下部周辺に多く差し込むため、障子の下桟が見付け方向に収縮する熱変形が起きる場合がある。また、直射日光からくる熱により下桟が軟化すると、障子に納められるガラス等の面材の重みによって下桟が撓み、障子が変形して、障子の縦寸法が小さくなる場合がある。障子の縦寸法が小さくなると、障子の上桟の位置が下がることによって、障子と枠体との係合状態が変化し、障子にガタツキが発生したり、障子が枠体から外れたりするおそれがある。
よって、発明者は、障子が下方へ移動したり、障子の上桟の位置が下がったりしても、障子と上枠との係合状態を維持できるようにすることによって、枠体からの障子の外れを阻止する、という課題を見出した。
本開示の建具は、上枠、下枠及び左右の縦枠を有するとともに前記上枠及び前記下枠に溝部を有する枠体と、上桟、下桟及び左右の縦框を有する框体の内側に面材を有し、上端部及び下端部が前記溝部に挿入されることによって前記上枠及び前記下枠に保持される障子と、前記上枠の下面に下方に突出するように着脱可能に取り付けられ、前記障子が前記上枠から外れることを阻止する上部外れ止め部材と、を備える。
建具を室内側から見た正面図である。 図1中のA-A線に沿う縦断面図である。 図1中のB-B線に沿う横断面図である。 建具の室内側の下部を拡大して示す斜視図である。 図3中のC部の拡大図である。 上部外れ止め部材の正面図である。
以下、本開示の建具の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。本実施形態は、建具としてのFIX窓1を示している。FIX窓1は、いわゆる嵌め殺し窓であり、建物躯体の矩形の開口部100の内周に沿って設けられる額縁101の内側に取り付けられている。FIX窓1は、掃除等のために障子3が取り外される場合以外では、開口部100を開閉しない。
図1は、FIX窓1を室内側から見た正面図である。図2,図3,図4及び図6において、X1方向はFIX窓1の室外側を示し、X2方向はFIX窓1の室内側を示す。FIX窓1の室外側の額縁101の内側には、FIX窓、引違い窓等の他の窓(図示せず)がさらに取り付けられてもよい。これによって、額縁101の内側に二重窓が構築され、断熱性及び遮音性がさらに向上する。本実施形態のFIX窓1は、既存の窓(図示せず)の室内側に後付けすることができる。
FIX窓1は、額縁101の内側に設けられる枠体2と、枠体2の内側に納められる障子3と、下部外れ止め部材4と、上部外れ止め部材5と、を有する。枠体2は、上枠21と、下枠22と、左右の縦枠23,24と、を矩形に枠組みすることによって構成される。障子3は、枠体2の内側に取り外し可能に嵌め込まれている。下部外れ止め部材4及び上部外れ止め部材5は、いずれも障子3が枠体2から外れることを阻止するための部材である。
枠体2の上枠21は、樹脂材によって一体に押出し成形されている。上枠21は、室外側に配置される断面矩形の中空構造を有する第1ホロー部211と、室内側に配置される断面矩形の中空構造を有する第2ホロー部212と、第1ホロー部211及び第2ホロー部212の上端部同士を連結する平板状の基板部213と、を有する。第1ホロー部211、第2ホロー部212及び基板部213は、上枠21の延び方向の全長に亘って延びている。第1ホロー部211及び第2ホロー部212は、基板部213から下方に向けて同一の高さで突出している。
第1ホロー部211と第2ホロー部212とは、室内外方向に離隔して平行に配置される。これによって、第1ホロー部211と第2ホロー部212と基板部213との間には、上枠21の延び方向の全長に亘る溝部214が形成される。溝部214は、下方に向けて開放し、障子3の上端部を収容する。基板部213は、溝部214の内底面を構成する。第1ホロー部211の下端部には、室内側に向けて突出し、障子3の室外側の面に弾性的に接触する封止部215が一体に設けられる。第2ホロー部212の下端部には、室外側に向けて突出し、障子3の室内側の面に弾性的に接触するヒレ部216が一体に設けられる。上枠21は、基板部213を貫通する固定ねじSC1によって、額縁101の上部内面に固定される。
枠体2の下枠22は、樹脂材によって一体に押出し成形されている。下枠22は、室外側に配置される断面矩形の中空構造を有する第1ホロー部221と、室内側に配置される断面矩形の中空構造を有する第2ホロー部222と、第1ホロー部221及び第2ホロー部222の下端部同士を連結する平板状の基板部223と、を有する。第1ホロー部221、第2ホロー部222及び基板部223は、下枠22の延び方向の全長に亘って延びている。本実施形態の第1ホロー部221及び第2ホロー部222は、基板部223から上方に向けて同一の高さで突出しているが、必ずしも同一の高さで突出していなくてもよい。
第1ホロー部221と第2ホロー部222とは、室内外方向に離隔して平行に配置される。これによって、第1ホロー部221と第2ホロー部222と基板部223との間には、上枠21と同様に、下枠22の延び方向の全長に亘る溝部224が形成される。溝部224は、上方に向けて開放し、障子3の下端部を収容する。基板部223は、溝部224の内底面を構成する。第1ホロー部221の上端部には、室内側に向けて突出し、障子3の室外側の面に弾性的に接触する封止部225が一体に設けられる。第2ホロー部222の上端部には、室外側に向けて突出し、障子3の室内側の面に弾性的に接触するヒレ部226が一体に設けられる。下枠22は、基板部223を貫通する固定ねじSC2によって、額縁101の下部内面に固定される。
枠体2の縦枠23,24は、それぞれ樹脂材によって略L字状に一体に押出し成形されている。縦枠23,24は、上枠21と下枠22との間に亘って上下に延びている。縦枠23,24は、額縁101の縦方向に沿って所定幅で延びる基板部231,241と、基板部231,241の室外端部から額縁101の内側に向けて略直角に延びる室外壁部232,242と、室外壁部232,242の内端部から室内側に向けて略直角に延びる当接片部233,243と、を有する。
当接片部233,243は、障子3の室外側の面に接触するように、基板部231,241に比べて幅狭に形成される。当接片部233,243の先端には、それぞれ障子3の室外側の面に弾性的に接触する封止部234,244が一体に設けられる。縦枠23,24は、基板部231,241を貫通する固定ねじSC3,SC4によって、額縁101の左右の側部内面にそれぞれ固定される。
障子3は、上桟31と、下桟32と、左右の縦框33,34と、を矩形に框組みした框体30の内側に、グレイジングチェンネル351を介してガラス等の面材35を納めることによって構成される。面材は、2枚のガラスからなる複層ガラスであってもよい。複層ガラスの場合は、框体に設けられる軟質塩ビからなる保持部材によって保持される。
上桟31及び下桟32は、図2に示すように、金属製芯材311,321と、その外側を覆う樹脂製カバー材312,322と、樹脂製カバー材312,322の上端面及び下端面に装着される樹脂製の上端カバー材313及び下端カバー材323と、によってそれぞれ構成される。縦框33,34は、図3に示すように、金属製芯材331,341と、その外側を覆う樹脂製カバー材332,342と、によってそれぞれ構成される。
図1に示すように、障子3は、左右の縦框33,34の間に上桟31及び下桟32が配置される縦勝ち構造を有する。詳しくは、左右の縦框33,34は、障子3の高さ方向の全長に亘って延びている。上桟31及び下桟32は、左右の縦框33,34の間に配置され、縦框33,34の上端部同士及び下端部同士をそれぞれ連結している。下桟32の室内側の面の中央部には、略コ字型のハンドル36が取り付けられている。
障子3は、上枠21の溝部214と下枠22の溝部224に対して、次のようにして室内側からケンドン式で挿入される。まず、障子3の上端部が上枠21の溝部214の奥深くまで挿入される。次に、障子3の下端部が下枠22の溝部224に位置合わせされる。その後、障子3が下降することによって、障子3の下端部が下枠22の溝部224に挿入される。これによって、障子3の上端部及び下端部がそれぞれ溝部214,224に収容され、障子3が上枠21と下枠22とに嵌め込まれて保持される。左右の縦枠23,24は、当接片部233,243の先端の封止部234,244を障子3の室外側の面に当接させるだけであり、障子3を保持しない。
上枠21の溝部214と下枠22の溝部224の深さは同一である。しかし、図2に示すように、下枠22の溝部224の内部には、障子3の下端部を支持する複数の樹脂製のライナー227が所定間隔で設けられている。ライナー227は、ブロック状に形成され、下枠22の第1ホロー部221及び第2ホロー部222の高さよりも少し低い高さを有している。そのため、下枠22の溝部224に収容される障子3の下端面は、下枠22の第1ホロー部221及び第2ホロー部222の上端面よりも若干低い位置に配置される。
この状態において、障子3の上端部は、上枠21の溝部214に収容された状態を維持して上枠21と係合している。障子3の下端部は、下枠22の溝部224に収容された状態を維持して下枠22と係合している。上枠21の封止部215及びヒレ部216は、障子3の上端部に対して室外側及び室内側からそれぞれ当接することによって、障子3の上端部のガタツキを防止するとともに、室外からのごみ等の侵入を阻止する。下枠22の封止部225及びヒレ部226は、障子3の下端部に対して室外側及び室内側からそれぞれ当接することによって、障子3の下端部のガタツキを防止するとともに、室外からのごみ等の侵入を阻止する。
次に、下部外れ止め部材4について説明する。下部外れ止め部材4は、従来と同一の部材であり、図1、図2及び図4に示すように、ハンドル36の一対の基部361,361のうちの一方の基部361と障子3の下桟32の室内側の面32aとの間に配置される。
下部外れ止め部材4は、縦長矩形状の金属製あるいは樹脂製のケースである保持部41と、保持部41の内部に収容される金属製板材からなる係止舌片42と、保持部41と係止舌片42とに亘って貫通する上下方向に長い長孔43と、を有する。係止舌片42は、保持部41よりも上下方向に長い長板状に形成される。係止舌片42の略上半分は、保持部41内に挿入されている。係止舌片42の略下半分は、図2に示すように、保持部41から下枠22の溝部224内に突出している。保持部41の上端面41aは閉鎖されているため、保持部41内の係止舌片42が上方へ移動することはない。保持部41から突出する係止舌片42の上端の角は、R状に面取りされている。
下部外れ止め部材4は、固定ねじ44によって、下桟32の室内側の面32aに取り付けられる。詳しくは、下部外れ止め部材4は、枠体2に取り付けられる前の障子3の下桟32の室内側の面32aとハンドル36の基部361との間に配置される。下部外れ止め部材4は、基部361を取り付ける固定ねじ44が基部361のねじ挿入孔に緩く嵌め込まれることによって仮止めされる。このとき、下部外れ止め部材4は、障子3の下端部の下枠22の溝部224への挿入動作に支障がないように、固定ねじ44の軸部431(図2参照)が長孔43の下端側に配置するように上方に移動している。したがって、下部外れ止め部材4は、最終的な取り付け位置よりも上方の位置に仮止めされる。
障子3がケンドン式によって枠体2に嵌め込まれた後、下部外れ止め部材4を長孔43に沿って下方にスライドさせる。これによって、係止舌片42は、図2に示すように、下枠22の第2ホロー部222と障子3の下桟32との隙間から下枠22の溝部224内に挿入される。溝部224内の係止舌片42は、障子3の下桟32の下端カバー材323よりも下方に突出し、ライナー227と下枠22の第2ホロー部222との間に配置される。係止舌片42の下端部42aは、下枠22の基板部223に近接している。その後、固定ねじ44が締め付けられることによって、下部外れ止め部材4は、下桟32とハンドル36の基部361との間で挟着され、下桟32に固定される。固定ねじ44の軸部431が長孔43の上端に配置されるため、保持部41内の係止舌片42が下方に移動することはない。
障子3の下桟32に下部外れ止め部材4が取り付けられることによって、地震の縦揺れ等によって障子3が上方に移動しても、係止舌片42は下枠22の溝部224との係合状態を維持する。そのため、障子3の下端部が下枠22から外れることが阻止される。
次に、上部外れ止め部材5について説明する。上部外れ止め部材5は、金属製あるいは樹脂製である。上部外れ止め部材5は、図1~図3に示すように、略直方体のブロック形状を有し、上枠21に設けられる。詳しくは、図1及び図2に示すように、上部外れ止め部材5は、上枠21の室内側に配置される第2ホロー部212の下面212aに着脱可能に取り付けられる。本実施形態の上部外れ止め部材5は、第2ホロー部212の下面212aにおける縦枠24側の端部に配置されている。上部外れ止め部材5は、第2ホロー部212の下面212aにおける縦枠23側の端部に配置されてもよい。上部外れ止め部材5は、第2ホロー部212の下面212aにおける縦枠23側の端部及び縦枠24側の端部を含む複数個所に分散して配置されてもよい。
図3及び図5に示すように、上枠21の第2ホロー部212の下面212aには、上枠21の長さ方向に沿って延びる長孔からなる取付孔217が形成される。取付孔217は、室内外方向の幅の広い幅広部217aと、室内外方向の幅の狭い幅狭部217bと、によって構成されている。幅狭部217bは、幅広部217aよりも縦枠24側に配置される。幅広部217aと幅狭部217bとは、上枠21の長さ方向に連続している。
上部外れ止め部材5は、図6に示すように、ブロック形状の外れ止め部材本体51と、外れ止め部材本体51から上方に突出して一体に設けられる係止部52と、を有する。外れ止め部材本体51の室内外方向の幅は、上枠21の第2ホロー部212の室内外方向の幅と略同一である。係止部52は、外れ止め部材本体51から上方に突出する脚部521と、脚部521の上端から室内外方向の両側に張り出した張出部522と、を有する。脚部521の室内外方向の幅は、取付孔217の幅狭部217bの室内外方向の幅と同一あるいは僅かに大きい。張出部522の室内外方向の幅は、取付孔217の幅広部217aの室内外方向の幅以下の幅、且つ取付孔217の幅狭部217bの室内外方向の幅よりも大きい幅を有する。張出部522の室内外方向と直交する方向の長さは、上枠21の長さ方向に沿う取付孔217の幅広部217aの長さ以下である。これによって、係止部52は、取付孔217に対して係脱可能である。
上部外れ止め部材5は、障子3がケンドン式によって枠体2に嵌め込まれた後に、上枠21の第2ホロー部212の下面212aに取り付けられる。詳しくは、障子3が枠体2に嵌め込まれた後の取付孔217の幅広部217aに、上枠21の下方から係止部52の張出部522が挿入される。その後、図5中に白抜き矢印で示すように、外れ止め部材本体51を取付孔217の長さ方向に沿って縦枠24側にスライドさせ、脚部521を取付孔217の幅広部217aから幅狭部217bに挿入する。これによって、脚部521が取付孔217の幅狭部217bに圧入され、上部外れ止め部材5が取付孔217に保持される。
上部外れ止め部材5が上枠21に取り付けられることによって、図1及び図2に示すように、上枠21の第2ホロー部212の下方への突出高さが部分的に高くなる。そのため、外れ止め部材本体51の上下方向の高さを適切に設定することによって、下枠22の変形等によって障子3が下方に移動したり、障子3の下桟32の熱変形等によって障子3の縦寸法が小さくなり、上桟31の位置が下がったりした場合でも、障子3の上端部が上部外れ止め部材5と掛かり合うことによって、障子3と上枠21との係合状態を維持することができる。したがって、障子3が枠体2から外れることが阻止される。上部外れ止め部材5は、第2ホロー部212に設けられる取付孔217に対して横方向にスライドさせるだけで簡単に着脱可能である。
本実施形態の取付孔217は、図3に示すように、上部外れ止め部材5が取り付けられた後の幅広部217aの一部が露出している。この幅広部217aの露出部分は、樹脂あるいはゴム等からなる封止部材(図示せず)を後付けすることによって封止してもよい。取付完了後の上部外れ止め部材5の外れ方向のスライドが封止部材によって阻止されるため、上部外れ止め部材5が不用意に取付孔217から脱落することを防止することができる。取付孔217は、取付完了後の外れ止め部材本体51によって隠されるように形成されてもよい。
以上のとおり、本実施形態のFIX窓1によれば、以下の効果を奏する。すなわち、FIX窓1は、上枠21、下枠22及び左右の縦枠23,24を有するとともに上枠21及び下枠22に溝部214,224を有する枠体2と、上桟31、下桟32及び左右の縦框33,34を有する框体30の内側に面材35を有し、上端部及び下端部が溝部214,224に挿入されることによって上枠21及び下枠22に保持される障子3と、上枠21の下面212aに下方に突出するように着脱可能に取り付けられ、障子3が上枠21から外れることを阻止する上部外れ止め部材5と、を備える。これによれば、下枠22の変形等によって障子3が下方に移動したり、障子3の下桟32の熱変形等によって障子3の縦寸法が小さくなり、上桟31の位置が下がったりしても、障子3の上端部が上部外れ止め部材5と掛かり合うことによって、障子3と上枠21との係合状態を維持することができ、枠体2からの障子3の外れを阻止することができる。
本実施形態のFIX窓1において、上枠21は、第2ホロー部212の下面212aに、長孔からなる取付孔217を有する。上部外れ止め部材5は、上枠21の第2ホロー部212の下面212aから下方に突出する外れ止め部材本体51と、外れ止め部材本体51に設けられ、取付孔217に挿入されて長さ方向にスライドすることによって係脱可能な係止部52と、を有する。これによれば、取付孔217に対して係止部52を挿入して横方向にスライドさせるだけで、上部外れ止め部材5を上枠21に簡単に着脱可能に取り付けることができる。
本実施形態の上部外れ止め部材5は、上枠21の第2ホロー部212の下面212aに取り付けられる。すなわち、上部外れ止め部材5は、上枠21の下面における障子3の室内側に取り付けられる。そのため、枠体2に取り付けられた後の障子3に対して、上部外れ止め部材5を室内側から容易に着脱させることができる。
上部外れ止め部材5は、取付孔217に対して横方向にスライドさせることによって着脱可能に構成されるものに限定されない。いずれも図示しないが、上部外れ止め部材5は、上枠21の第2ホロー部212の下面212aに設けた取付孔に対して、下方から上方に向けて圧入するだけで着脱可能に取り付けられるものであってもよい。上部外れ止め部材5は、上枠21の第2ホロー部212の下面212aに設けた取付孔に対して、回転方向に移動させることによって着脱可能に取り付けられるものであってもよい。上部外れ止め部材5は、上枠21の第2ホロー部212の下面212aに対して、室内側から室外側に向けてスライドさせることによって着脱可能に取り付けられるものであってもよい。
上部外れ止め部材5は、略直方体からなるブロック形状に限定されない。図示しないが、上部外れ止め部材5は、上枠21から下方に向けて突出する形状であれば、円柱形状、円筒形状、板形状等であってもよい。
以上の実施形態では、建具としてFIX窓を例に挙げたが、建具はFIX窓に限定されず、例えば引違い窓であってもよい。引違い窓の上枠に、上記の取付孔217及び上部外れ止め部材5を複数個所設けることによって、上記同様の効果を奏することができる。
1 FIX窓、 2 枠体、 3 障子、 5 上部外れ止め部材、 21 上枠、 22 下枠、 23,24 縦枠、 30 框体、 31 上桟、 32 下桟、 33,34 縦框、 35 面材、 51 外れ止め部材本体、 52 係止部、 214,224 溝部、 212a 下面、 217 取付孔

Claims (3)

  1. 上枠、下枠及び左右の縦枠を有するとともに前記上枠及び前記下枠に溝部を有する枠体と、
    上桟、下桟及び左右の縦框を有する框体の内側に面材を有し、上端部及び下端部が前記溝部に挿入されることによって前記上枠及び前記下枠に保持される障子と、
    前記上枠の下面に下方に突出するように着脱可能に取り付けられ、前記障子が前記上枠から外れることを阻止する上部外れ止め部材と、を備える、建具。
  2. 前記上枠は、前記上枠の前記下面に長孔からなる取付孔を有し、
    前記上部外れ止め部材は、前記上枠の前記下面から下方に突出する外れ止め部材本体と、前記外れ止め部材本体に設けられ、前記取付孔に挿入されて長さ方向にスライドすることによって係脱可能な係止部と、を有する、請求項1に記載の建具。
  3. 前記上部外れ止め部材は、前記上枠の前記下面における前記障子の室内側に取り付けられる、請求項1又は2に記載の建具。
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