JP2023047387A - 加熱調理システム - Google Patents

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【課題】麺の茹で上げのための調理時間の設定をユーザが行うことを必要とせずに、麺茹でを適切に完了させることができる加熱調理システムを提供する。【解決手段】加熱調理システム1は、加熱調理器2を上方から撮像するカメラ31を備える。加熱調理器2の制御装置20は、麺茹でモードでの運転時に、調理容器への麺の投入後、吹きこぼれの予兆の発生の検知及び該予兆の解消の検知に応じて加熱部5の加熱量を増減させると共に、吹きこぼれの予兆の解消状態での撮像画像と、加熱量の増加時から吹きこぼれの予兆の発生までの時間幅の計測値とから麺の量及び種類を特定し、特定した麺の量及び種類に応じて麺茹で調理の終了タイミングを決定する。【選択図】図1

Description

本発明は、コンロ等の加熱調理器を含む加熱調理システムに関する。
ガスコンロ等の加熱調理器では、例えば特許文献1に見られるように、麺茹でのための加熱量(火力)の調整や加熱停止を自動的に行う麺茹でモードを備えるものが従来より知られている。特許文献1に見られる加熱調理器の麺茹でモードでは、調理容器内の湯水が沸騰状態になったことを検知した後、待機加熱力にてバーナを加熱作動させる待機加熱制御と、麺投入による温度低下を回復させるために待機加熱力よりも大きな復帰加熱力にバーナを作動させる復帰加熱制御と、吹き零れを抑制するようにバーナの加熱力を制御する抑制加熱制御とが順次実行される。
この場合、沸騰後の待機加熱制御の実行中に、ユーザが麺を調理容器に投入して、麺投入完了を示す所定の操作(湯沸かしスイッチの押し操作)を行うことで、復帰加熱制御が開始される。そして、復帰加熱制御の開始後は、該復帰加熱制御の実行時間や、該復帰加熱制御に続く抑制加熱制御において交互に実行される高加熱力でのバーナの運転及び低加熱力でのバーナの運転のそれぞれの実行時間が自動的に制御される。さらに、復帰加熱制御の開始後の経過時間(麺の投入後の経過時間)が、ユーザによりあらかじめ設定された調理時間に達すると、バーナが消火され、麺茹で調理が終了する。
特開2013-134049
特許文献1に見られる技術では、麺茹でモードにおいて、適切な茹で加減で麺茹でを行うためには、ユーザは、調理の開始時等に、麺の投入後の調理時間を設定するための操作を行う必要がある。
この場合、適切な調理時間は、麺の種類や量に応じて異なるため、ユーザは、麺の包装物等に記載された説明を参照して調理時間を決定しなければならない場合が多い。また、この場合、茹でようとする麺の量が標準的な量と異なると、包装物等に記載された説明を参照しても、適切な調理時間が判り難い場合もある。
このため、ユーザが調理時間の設定に手間取ったり、あるいは、不適切な調理時間を設定してしまうことがある。そして、不適切な調理時間が設定されると、麺茹で調理の終了時の麺の茹で加減(麺の硬さ)が不適切なものとなる。
本発明はかかる背景に鑑みてなされたものであり、麺の茹で上げのための調理時間の設定をユーザが行うことを必要とせずに、麺茹でを適切に完了させることができる加熱調理システムを提供することを目的とする。
本発明の加熱調理システムの第1の態様は、調理容器を含む被加熱物を該調理容器の下方から加熱する加熱部と、該加熱部の作動制御を行う制御装置であり、該加熱部を麺茹でモードで作動させることが指示された場合に、前記調理容器内に投入された麺を茹で上げるように該加熱部の作動の自動制御を行う機能を有する制御装置とを含む加熱調理器を備える加熱調理システムであって、
前記加熱部により加熱される被加熱物の調理容器を上方から撮像し得るように配置されたカメラの撮像画像を取得可能であり、前記麺茹でモードでの前記加熱部の作動時に、当該取得した前記カメラの撮像画像に含まれる前記調理容器内の画像に基づいて、該調理容器内の状態が吹きこぼれの発生の予兆状態である第1状態になったことを検知する処理と、該調理容器内の状態が吹きこぼれの発生の予兆が解消した状態である第2状態になったことを検知する処理とを交互に実行し得るように構成された麺茹で状態監視部を備えており、
前記制御装置は、前記麺茹でモードでの前記加熱部の作動時に、前記麺茹で状態監視部による前記第1状態の検知に応じて、前記加熱部による被加熱物の加熱量を低下させるように該加熱部を制御する加熱量低下処理と、前記麺茹で状態監視部による前記第2状態の検知に応じて、前記加熱部による被加熱物の加熱量を増加させる加熱量増加処理とを交互に繰り返すように構成されていると共に、前記加熱量増加処理の開始後、前記麺茹で状態監視部により前記第1状態が検知されるまでの期間の時間幅と、前記加熱量低下処理の開始後、前記麺茹で状態監視部により前記第2状態が検知されるまでの期間の時間幅とのうちの少なくとも一方の時間幅を計測する処理と、少なくとも該時間幅の計測値に基づいて、前記加熱部の作動停止タイミングを決定する処理とを実行し、当該決定した作動停止タイミングで前記加熱部の作動を停止させるように構成されていることを特徴とする(第1発明)。
ここで、本願発明者の様々な実験、検討によれば、加熱量増加処理の開始後、麺茹で状態監視部により第1状態(吹きこぼれの発生の予兆状態)が検知されるまでの期間の時間幅、あるいは、加熱量低下処理の開始後、麺茹で状態監視部により第2状態(吹きこぼれの発生の予兆が解消した状態)が検知されるまでの期間の時間幅は、調理容器内の麺の量や、麺の種類等、該麺の適切な必要茹で時間に密接に関連する事項との相関性が高い。
従って、少なくとも上記時間幅の計測値に基づいて加熱部の作動停止タイミングを決定することで、麺の量や種類等に適合させた適切な茹で上げ完了タイミングで加熱部の作動を自動的に停止させることが可能となる。よって、第1発明によれば、麺の茹で上げのための調理時間の設定をユーザが行うことを必要とせずに、麺茹でを適切に完了させることが可能となる。
上記第1発明では、前記麺茹でモードでの前記加熱部の作動時に、前記麺茹で状態監視部により前記第2状態が検知された後、前記第1状態が検知される前の状態で、前記カメラの撮像画像を取得し、当該取得した撮像画像に含まれる前記調理容器内の画像に基づいて、前記調理容器内に投入された麺の必要茹で時間に関連する所定種類の麺情報を特定する麺情報特定部をさらに備えており、前記制御装置は、前記麺情報特定部により特定された麺情報と、前記時間幅の計測値とに基づいて、前記作動停止タイミングを決定するように構成されているという態様を採用し得る(第2発明)。
ここで、麺茹で状態監視部により第2状態が検知された後、第1状態が検知される前の状態は、吹きこぼれの予兆が発生していない状態であるので、この状態で取得されるカメラの撮像画像のうちの調理容器内の画像には、調理容器内の麺の画像が比較的明瞭に写りやすい。
また、第2状態の検知は、調理容器への麺の投入後に、調理容器内の状態が一旦、吹きこぼれの発生の予兆状態になった後(第1状態が検知された後)に行われるので、上記状態でカメラの撮像画像を取得するとことで、ユーザによる調理容器内の麺の攪拌等の作業が既に完了した状態での撮像画像(ユーザの手等が調理容器の画像内に写っていない撮像画像)を取得することが可能となる。
従って、麺茹で状態監視部により第2状態が検知された後、第1状態が検知される前の状態で取得した撮像画像のうちの調理容器内の画像から、麺の量や、麺の種類等、該麺の適切な必要茹で時間に密接に関連する麺情報を取得することが可能となる。
このため、当該取得した麺情報と、前記時間幅の計測値とから、これらを総合的に考慮した態様で、加熱部の作動停止タイミングを決定でき、ひいては、麺の適切な茹で上げを実現するために好適な作動停止タイミングを高い信頼性で決定することが可能となる。
上記第2発明では、前記麺情報特定部が特定する前記麺情報は、前記調理容器内に投入された麺の量を示す情報を含み、前記制御装置は、前記麺情報により示される麺の量と、前記時間幅の計測値とから該麺の種類を特定し、当該特定した麺の種類と前記麺情報により示される麺の量とから、前記作動停止タイミングを決定するように構成されていることが好ましい(第3発明)。
これによれば、調理容器内の麺の量と、種類とを比較的高い信頼性で特定することができる。ひいては、麺の適切な茹で上げのために適切な作動停止タイミングを高い信頼性で決定して、麺の好適な茹で上げを実現することが可能となる。
また、本発明の加熱調理システムの第2の態様は、調理容器を含む被加熱物を該調理容器の下方から加熱する加熱部と、該加熱部の作動制御を行う制御装置であり、該加熱部を麺茹でモードで作動させることが指示された場合に、前記調理容器内に投入された麺を茹で上げるように該加熱部の作動の自動制御を行う機能を有する制御装置とを含む加熱調理器を備える加熱調理システムであって、
前記加熱部により加熱される被加熱物の調理容器を上方から撮像し得るように配置されたカメラの撮像画像を取得可能であり、前記麺茹でモードでの前記加熱部の作動時に、当該取得した前記カメラの撮像画像に含まれる前記調理容器内の画像に基づいて、該調理容器内の状態が吹きこぼれの発生の予兆状態である第1状態になったことを検知する処理と、該調理容器内の状態が吹きこぼれの発生の予兆が解消した状態である第2状態になったことを検知する処理とを交互に実行し得るように構成された麺茹で状態監視部と、
前記麺茹でモードでの前記加熱部の作動時に、前記麺茹で状態監視部により前記第2状態が検知された後、前記第1状態が検知される前の状態で、前記カメラの撮像画像を取得し、当該取得した撮像画像に含まれる前記調理容器内の画像に基づいて、前記調理容器内に投入された麺の必要茹で時間に関連する所定種類の麺情報を特定する麺情報特定部とを備えており、
前記制御装置は、前記麺茹でモードでの前記加熱部の作動時に、前記麺茹で状態監視部による前記第1状態の検知に応じて、前記加熱部による被加熱物の加熱量を低下させるように該加熱部を制御する加熱量低下処理と、前記麺茹で状態監視部による前記第2状態の検知に応じて、前記加熱部による被加熱物の加熱量を増加させる加熱量増加処理とを交互に繰り返すように構成されていると共に、少なくとも前記麺情報特定部により特定された麺情報に基づいて、前記加熱部の作動停止タイミングを決定し、当該決定した作動停止タイミングで前記加熱部の作動を停止させるように構成されていることを特徴とする(第4発明)。
これによれば、前記第2発明と同様に、麺茹で状態監視部により第2状態が検知された後、第1状態が検知される前の状態で取得した撮像画像のうちの調理容器内の画像から、麺の量や、麺の種類等、該麺の適切な必要茹で時間に密接に関連する麺情報を取得することが可能となる。
従って、少なくとも上記麺情報に基づいて加熱部の作動停止タイミングを決定することで、麺の量や種類等に適合させた適切な茹で上げタイミングで加熱部の作動を自動的に停止させることが可能となる。よって、第4発明によれば、麺の茹で上げのための調理時間の設定をユーザが行うことを必要とせずに、麺茹でを適切に完了させることが可能となる。
上記第1~第4発明では、前記麺茹で状態監視部は、前記カメラの撮像画像に含まれる前記調理容器内の画像から、該調理容器内での白泡の発生割合又はその変化量を特定し、当該特定した発生割合又はその変化量に基づいて、前記第1状態と前記第2状態とを検知するように構成されていることが好ましい(第5発明)。
ここで、調理容器内で吹きこぼれが発生しそうになる(吹きこぼれの予兆が発生すると)と、調理容器内の液体の液面に多量の白泡が発生するようになる。また、吹きこぼれの予兆が解消すれば、液面の白泡は消滅していく。そして、調理容器内の液面での白泡の発生状況は、カメラの撮像画像のうち、調理容器内の画像から特定し得る。
そこで、第5発明では、麺茹で状態監視部は、カメラの撮像画像に含まれる調理容器内の画像から、該調理容器内での白泡の発生割合又はその変化量を特定し、当該特定した発生割合又はその変化量に基づいて、前記第1状態と前記第2状態とを検知する。これにより、麺茹で状態監視部は、吹きこぼれの発生の予兆状態である第1状態と、吹きこぼれの発生の予兆が解消した状態である第2状態とを適切に検知することができる。
本発明の実施形態の加熱調理システムの全体構成を示す図。 実施形態の加熱調理システムの制御に係る構成を示すブロック図。 図2に示す制御装置が実行する処理を示すフローチャート。 図2に示す制御装置が実行する処理を示すフローチャート。 図2に示す麺茹で状態監視部の処理で使用する監視領域の設定例を示す図。
本発明の一実施形態を、図1~図5を参照して以下に説明する。図1及び図2を参照して、本実施形態の加熱調理システム1は、加熱調理器2と、加熱調理器2をその上方から撮像する撮像装置としてのカメラ31とを備える。
加熱調理器2は、本実施形態では、例えばガスコンロであり、調理容器及びこれに収容される調理対象物(調理具材、水等)を含む被加熱物(図示省略)を加熱する燃焼式の加熱部としての複数の(例えば3つの)コンロバーナ5と、各コンロバーナ5の上方で被加熱物を載置し得る五徳6とを加熱調理器2の上面に備える。また、加熱調理器2は、その前面で開閉可能に該加熱調理器2の筐体内に形成されたグリル庫7と、該グリル庫7に配置されたグリルバーナ8(図2に示す)とを備える。
各コンロバーナ5の中心部には、それぞれで加熱される被加熱物の温度(詳しくは、調理容器の温度)を検出する温度センサ21が設けられている。該温度センサ21は、それに対応するコンロバーナ5の上方に位置するように被加熱物の調理容器が五徳6上に設置された場合に、該調理容器の底面に接すると共に、押し下げられるように設けられている。
加熱調理器2の前面には、各コンロバーナ5の点火、消火及び火力調整(加熱量調整)を行うための操作ボタン11が各コンロバーナ5毎に設けられていると共に、グリルバーナ8の点火、消火及び火力調整を行うための操作ボタン14が設けられている。なお、各コンロバーナ5及びグリルバーナ8のそれぞれの点火及び消火用の操作部と、火力調整用の操作部とは各別の操作部であってもよい。
加熱調理器2の前面には、さらに、プッシュオープン式のコンロ操作部12とグリル操作部15とが設けられている。この場合、コンロ操作部12を押し操作すると該コンロ操作部12が開いてコンロ操作パネル13が操作可能に露出するようになっている。詳細な図示は省略するが、コンロ操作パネル13は、各コンロバーナ5を使用した様々な自動調理運転に関する操作スイッチ等の複数の操作スイッチを含むと共に、各コンロバーナ5の作動等に関する様々な情報を表示する表示器を含む。
また、グリル操作部15を押し操作すると該グリル操作部15が開いてグリル操作パネル16が操作可能に露出するようになっている。詳細な図示は省略するが、グリル操作パネル16は、グリルバーナ8を使用した様々な自動調理運転に関する操作スイッチ等の複数の操作スイッチを含むと共に、グリルバーナ8の作動等に関する様々の情報を表示する表示器を含む。
ここで、各コンロバーナ5を使用した自動調理運転について補足すると、本実形態では、該自動調理運転の一つの運転モードとして、麺茹でモードが含まれる。該麺茹でモードは、そば、うどん、そうめん等の麺を茹で上げるための運転モードである。この麺茹でモードでのコンロバーナ5の運転では、コンロバーナ5の点火後、調理容器内の水を沸騰させ、さらに沸騰した水に麺が投入された後、吹きこぼれを防止しつつ麺を茹で上げるように、コンロバーナ5の火力(加熱量)を調整する(最終的には該コンロバーナ5を消火させる)ことが自動的に行われる。
カメラ31は、本実施形態では、加熱調理器2の上方に設置されているレンジフード30に取付けられている。該カメラ31は、加熱調理器2の後部寄りの箇所の上方から加熱調理器2の上面のほぼ全体を撮像し得るようにレンジフード30に取付けられている。そして、カメラ31は、撮像画像をBluetooth(登録商標)等の無線通信で、加熱調理器2の後述の制御装置20に送信し得るように構成されている。
なお、カメラ31の撮像画像は、カラー画像及びグレースケール画像(もしくは白黒画像)のいずれでもよい。また、該撮像画像は、静止画及び動画のいずれでもよい。また、カメラ31は、例えば加熱調理器2の側方の壁等、レンジフード30以外の箇所に取付けられていてもよい。また、カメラ31は、撮像画像を加熱調理器2に有線で送信し得るように該加熱調理器2に接続されていてもよい。
加熱調理器2は、さらに図2に示すように、加熱調理器2の全体の作動制御(各コンロバーナ5及びグリルバーナ8の作動制御を含む)を行う機能を有する制御装置20を備える。また、加熱調理器2は、前記温度センサ21の他、各コンロバーナ5の上方に被加熱物が設置されているか否かを検知する被加熱物検知センサ22を含む複数のセンサが備えられている。被加熱物検知センサ22は、例えば、各コンロバーナ5の配置箇所の温度センサ21の押し下げの有無を検知することで、被加熱物の有無を検知するように構成され得る。
なお、本実施形態では、制御装置20が、カメラ31の撮像画像を取得し得るので、該撮像画像に基づいて、各コンロバーナ5の配置箇所に被加熱物が有るか否かを検知することも可能である。このため、被加熱物検知センサ22を省略してもよい。
制御装置20は、例えばマイクロコンピュータ等のプロセッサ、メモリ(RAM、ROM等)、インターフェース回路等を含む1つ以上の電子回路ユニットにより構成される。この制御装置20には、加熱調理器2に備えられた複数のセンサ(前記温度センサ21及び被加熱物検知センサ22を含む)の検出信号と操作ボタン11,14及び操作パネル13,16のそれぞれの操作信号とが入力される。また、制御装置20は、カメラ31との通信を行うことが可能であり、該カメラ31から適宜、撮像画像を取得することが可能である。
そして、制御装置20は、実装されたハードウェア構成及びプログラム(ソフトウェア構成)の両方又は一方により実現される機能として、各コンロバーナ5及びグリルバーナ8のそれぞれの作動制御(詳しくは、点火、消火、火力調整に係る作動制御)を行う機能、操作パネル13,16等の表示部の表示を制御する機能、加熱調理器2に備えられた図示しないスピーカ等の発音部から音声や警報音を出力させる機能等を有する。
なお、各コンロバーナ5及びグリルバーナ8のそれぞれの作動制御(燃焼運転の制御)は、より詳しくは、各コンロバーナ5及びグリルバーナ8のそれぞれに対応する図示しない燃料供給路に設けられた開閉弁及び火力調整弁、並びに、図示しない点火装置の作動制御を通じてなされる。
また、制御装置20は、いずれかのコンロバーナ5での麺茹でモードの運転時に、カメラ31の撮像画像に基づいて調理容器内の麺茹で状態を監視する麺茹で状態監視部20aとしての機能と、カメラ31の撮像画像に基づいて調理容器内に投入された麺に関する情報(麺の必要茹で時間に関連する情報を特定する麺情報特定部20bとしての機能とを含む。
この場合、麺茹で状態監視部20aは、麺を投入した調理容器内の状態が、吹きこぼれの発生の予兆状態(吹きこぼれが発生しそうな状態)になったことを検知する処理と、吹きこぼれの予兆が解消した状態になったこと検知する処理とを実行可能である。また、麺情報特定部20bは、調理容器内に投入された麺の量を複数種類の大小度合い(大、中、小等)に分類して特定することが可能である。
次に、いずれかのコンロバーナ5で麺茹でモードの運転を行う場合の作動を説明する。ユーザは、いずれかのコンロバーナ5で麺茹でモードの運転を実行しようとする場合、所望のコンロバーナ5での麺茹でモードをONにする(起動する)ための所定の操作をコンロ操作パネル13で行うことで、麺茹モードでの運転の実行を制御装置20に指示する。
さらに、ユーザは、麺茹でモードでの運転の実行対象のコンロバーナ5(以降、対象コンロバーナ5という)の上方の五徳6上に水を入れた調理容器A(図5に例示)を設置した状態で、該対象コンロバーナ5を点火させるための操作(該対象コンロバーナ5に対応する操作ボタン11の操作)を行うことで、該対象コンロバーナ5の燃焼運転を開始させる。これにより、麺茹でモードでの対象コンロバーナ5の運転が開始される。なお、麺茹でモードをONにする操作は、対象コンロバーナ5の点火前に限らず、点火後に行われてもよい。
このように麺茹でモードでの対象コンロバーナ5の運転が開始されると、制御装置20は、図3及び図4のフローチャートに示す処理を実行する。STEP1において、制御装置20は、カメラ31の撮像画像を取得し、その撮像画像から、対象コンロバーナ5上の調理容器Aの輪郭(外形状)を検知する。
そして、STEP2において、制御装置20は、対象コンロバーナ5の火力を湯沸かし用の火力(一定火力)に制御する。該湯沸かし用火力は、例えば、調理容器Aのサイズに適合させた火力(調理容器Aの外周から炎がはみ出さない範囲内での強めの火力)に設定される。この場合、制御装置20は、STEP1で検知した調理容器Aの輪郭から、調理容器Aのサイズを特定し、そのサイズに応じて対象コンロバーナ5の湯沸かし用火力を決定する。
なお、湯沸かし用火力は、調理容器Aのサイズに応じた火力に限らず、例えば、所定値の火力(対象コンロバーナ5の最大火力もしくはそれに近い火力)であってもよい。あるいは、湯沸かし用火力は、例えば、対象コンロバーナ5の点火直後に、ユーザが操作ボタン11の操作により設定した火力(所定値以上の火力)であってもよい。
制御装置20は、湯沸かし用火力での対象コンロバーナ5の燃焼運転を行わせながら、STEP3において、調理容器A内の水が沸騰したか否かを判定する処理を、その判定結果が肯定的になるまで逐次繰り返す。この場合、調理容器A内の水が沸騰したか否かは、例えば対象コンロバーナ5に対応する温度センサ21による検出温度に基づいて判定される。その判定手法としては、公知の手法を採用し得る。
なお、例えば、カメラ31の撮像画像から、調理容器A内の水面における気泡の発生状況を検知し、該気泡の発生状況に基づいて、調理容器A内の水が沸騰したか否かを判定することも可能である。
調理容器A内の水が沸騰し、STEP3の判定結果が肯定的になると、制御装置20は、STEP4において、調理容器Aへの麺の投入をユーザに促すための報知情報である麺投入報知情報を出力すると共に、対象コンロバーナ5の火力を所定の弱火力(例えば最小火力、もしくはそれに近い所定値の火力)に制御する。この場合、麺投入報知情報は、例えば、表示器での表示情報として出力され、あるいは、発音部から音声情報として出力される。
次いで、STEP5において、制御装置20は、調理容器A内に麺が投入されたか否かを判定する処理をその判定結果が肯定的になるまで逐次繰り返す。この場合、調理容器A内に麺が投入されたか否かは、例えば、カメラ31の撮像画像に基づいて判定される。例えば、カメラ31の撮像画像のうち、対象コンロバーナ5上の調理容器Aの近辺の画像から、人の手や麺状物体の動きを検知したり、あるいは、調理容器A内の画像の変化を検知することで、調理容器A内に麺が投入されたか否かを検知し得る。
なお、ユーザが調理容器A内に麺を投入したときに、該ユーザにコンロ操作パネル13等で所定の操作を行わせるようにしてもよい。そして、制御装置20は、当該所定の操作がなされた場合に、麺が投入されたことを検知するようにしてもよい。
麺の投入によって、STEP5の判定結果が肯定的になると、制御装置20は、STEP6において、麺茹で調理の終了タイミングまでの時間を計時するためのタイマーである調理終了タイマーの計時を開始すると共に、対象コンロバーナ5の火力を所定の強火力に制御する。
該所定の強火力は、例えば、前記STEP2の湯沸かし用火力と同様に、調理容器Aのサイズに適合させた火力に設定される。なお、該所定の強火力は、調理容器Aのサイズに適合させた火力に限らず、例えば対象コンロバーナ5の最大火力もしくはそれに近い火力であってもよい。あるいは、該所定の強力は、例えば、調理容器Aへの麺の投入直後に、ユーザが操作ボタン11の操作により設定した火力(所定値以上の火力)であってもよい。
次いで、STEP7において、制御装置20は、麺茹で状態監視部20aにより、吹きこぼれの予兆が発生したか否か(調理容器A内の状態が吹きこぼれの発生の予兆状態になったか否か)を判定する処理をその判定結果が肯定的になるまで逐次繰り返す。
このSTEP7の判定処理では、麺茹で状態監視部20aは、カメラ31の撮像画像を所定のサンプリング周期で逐次取得しつつ、該撮像画像中の所定の監視領域ARでの画像に基づいて、吹きこぼれの予兆が発生したか否かを判定する。
この場合、上記監視領域ARは、例えば、図5に二点鎖線で示す如く、調理容器Aの画像上で、該調理容器Aの開口端の内側の所定サイズの領域として設定される。この場合、監視領域ARは、該監視領域AR内に、調理容器Aの開口端の内側の領域の画像の広範囲の部分が含まれるように設定される。
なお、監視領域ARは、その周縁部が調理容器Aの開口端の外側に若干はみ出すように設定されてもよい。また、監視領域ARは、方形状の領域に限らず、例えば、調理容器Aの開口端の形状に合わせた形状(例えば円形状)であってもよい。
ここで、麺を投入した調理容器A内で吹きこぼれが発生しそうになると(吹きこぼれが発生する直前の状態になると)、調理容器A内の液面の広範囲で多量の白泡が発生する。そこで、本実施形態では、麺茹で状態監視部20aは、STEP7において、監視領域ARのうち、白泡の画像の発生領域である白泡画像領域の大きさの割合(監視領域ARの全体の大きさに対する割合)が所定の第1閾値以上に増加したか否かを判定することを、吹きこぼれの予兆が発生したか否かを判定するための処理として実行する。
より具体的には、麺茹で状態監視部20aは、例えば、撮像画像のサンプリング周期毎に、新たに取得した撮像画像のうちの監視領域ARの画像の各画素の画素値(色相値等)に基づいて、白泡画像領域を特定する。
さらに、麺茹で状態監視部20aは、監視領域ARの面積(又は画素数)に対する白泡画像領域の面積(又は画素数)の割合を、監視領域AR内での白泡の発生割合を示す指標値として求め、該割合(以降、白泡発生割合という)をあらかじめ定められた所定の第1閾値と比較する。
そして、麺茹で状態監視部20aは、各サンプリング周期の時刻から所定時間前までの期間内で、上記白泡発生割合が所定の第1閾値以上になった回数が所定回数を超えた場合、あるいは、該期間内で、上記白泡発生割合が所定の第1閾値以上になることが連続した場合に、STEP7の判定結果が肯定的であると決定し、その他の場合には、STEP7の判定結果が否定的であると決定する。
補足すると、STEP7では、例えば、各サンプリング周期で新たに求めた白泡発生割合と、STEP7の判定処理の開始時又はその直前もしくは直後に求めた白泡発生割合との差、すなわち、STEP7の判定処理の開始時又はその直前もしくは直後における白泡発生割合の値からの変化量(増加量)を求め、該白泡発生割合の変化量をあらかじめ定めた所定の第1a閾値と比較してもよい。
そして、例えば、各サンプリング周期の時刻から所定時間前までの期間内で、上記白泡発生割合の変化量(増加量)が所定の第1a閾値以上になった回数が所定回数を超えた場合、あるいは、該期間内で、上記白泡発生割合の変化量(増加量)が所定の第1a閾値以上になることが連続した場合に、STEP7の判定結果が肯定的であると決定し、その他の場合には、STEP7の判定結果が否定的であると決定してもよい。
また、監視領域ARに関し、例えば、カメラ31の撮像画像から、調理容器Aの内面の色が白色系の色であるか否かを特定できる場合には、該調理容器Aの内面の色に応じて、監視領域ARのサイズや配置位置を異ならせるようにしてもよい。例えば、調理容器Aの内面が白色系以外の色である場合には、図5に例示した如く監視領域ARを設定し得る。一方、調理容器Aの内面が白色系の色である場合には、監視領域AR内で白泡の画像を検知しやすくするために、監視領域ARの全体もしくはその大部分の画像が、調理容器A内の液面の画像になるように(監視領域AR内に調理容器Aの側壁の画像が含まれないように、もしくはほとんど含まれないように)設定してもよい。
STEP7の判定結果が肯定的になると、吹きこぼれの予兆が発生した(調理容器A内の状態が吹きこぼれの発生の予兆状態になった)とみなし得る。この場合には、制御装置20は、STEP8において、対象コンロバーナ5の火力を所定の弱火力(例えば最小火力、もしくはそれに近い所定値の火力)に低下させて、該弱火力に維持する。これにより、吹きこぼれの発生が防止される。
次いで、STEP9において、制御装置20は、麺茹で状態監視部20aにより、吹きこぼれの予兆が解消したか否か(調理容器A内の状態が吹きこぼれの発生の予兆が解消した状態になったか否か)を判定する処理をその判定結果が肯定的になるまで、逐次繰り返す。
このSTEP9の判定処理では、麺茹で状態監視部20aは、カメラ31の撮像画像を所定のサンプリング周期で逐次取得しつつ、該撮像画像中の所定の監視領域ARでの画像に基づいて、吹きこぼれの予兆が解消したか否かを判定する。
この場合、監視領域ARは、STEP7と同様に設定される。そして、麺茹で状態監視部20aは、監視領域ARにおける前記白泡発生割合が、所定の第2閾値以下に減少したか否かを判定することを、吹きこぼれの予兆が解消したか否かを判定するための処理として実行する。
より具体的には、麺茹で状態監視部20aは、STEP7の判定処理の場合と同様に、撮像画像のサンプリング周期毎に、新たに取得した撮像画像のうちの監視領域ARの画像に基づいて、白泡発生割合求める。さらに、麺茹で状態監視部20aは、求めた白泡発生割合を、あらかじめ定められた所定の第2閾値と比較する。該第2閾値は、STEP7の判定処理における第1閾値よりも小さい値に設定される閾値である。
そして、麺茹で状態監視部20aは、各サンプリング周期の時刻から所定時間前までの期間内で、白泡発生割合が所定の第2閾値以下になった回数が所定回数を超えた場合、あるいは、該期間内で、白泡発生割合が所定の第2閾値以下になることが連続した場合に、STEP9の判定結果が肯定的であると決定し、その他の場合には、STEP9の判定結果が否定的であると決定する。
補足すると、STEP9では、例えば、STEP7に関して補足説明した場合と同様に、各サンプリング周期で新たに求めた白泡発生割合の変化量(STEP7の判定処理の開始時又はその直前もしくは直後に求めた白泡発生割合の値からの変化量)を求め、該白泡発生割合の変化量をあらかじめ定めた所定の第2a閾値(<前記第1a閾値)と比較してもよい。
そして、例えば、各サンプリング周期の時刻から所定時間前までの期間内で、白泡発生割合の変化量が所定の第2a閾値以下になった回数が所定回数を超えた場合、あるいは、該期間内で、白泡発生割合の変化量が所定の第2a閾値以下になることが連続した場合に、STEP9の判定結果が肯定的であると決定し、その他の場合には、STEP9の判定結果が否定的であると決定してもよい。
あるいは、STEP9では、例えば、各サンプリング周期で新たに求めた白泡発生割合の変化量として、STEP7の判定結果が肯定的になった時点又はその直前もしくは直後での白泡発生割合の値からの変化量(減少量)を求め、該白泡発生割合の変化量をあらかじめ定めた第2b閾値と比較してもよい。
そして、例えば、各サンプリング周期の時刻から所定時間前までの期間内で、白泡発生割合の変化量(減少量)の絶対値が第2b閾値以上になった回数が所定回数を超えた場合、あるいは、該期間内で、白泡発生割合の変化量(減少量)の絶対値が第2b閾値以上になることが連続した場合に、STEP9の判定結果が肯定的であると決定し、その他の場合には、STEP9の判定結果が否定的であると決定してもよい。
STEP9の判定結果が肯定的になると、吹きこぼれの予兆が解消した(調理容器A内の状態が吹きこぼれの予兆が解消した状態になった)とみなし得る。この場合には、制御装置20は、STEP10において、カメラ31の現在の撮像画像を取得し、その撮像画像から、調理容器A内の麺の必要茹で時間に関連する所定種類の麺情報として、該麺の量を特定することを麺情報特定部20bにより実行する。
具体的には、麺情報特定部20bは、例えば、取得した撮像画像のうち、調理容器A内の画像から、該調理容器A内に存在する麺の画像領域と特定する。そして、麺情報特定部20bは、調理容器Aの開口端の内側の画像領域の全体の面積(又は画素数)に対する麺の画像領域の面積(又は画素数)の割合である麺領域割合を算出する。
また、麺情報特定部20bは、取得した撮像画像のうちの調理容器Aの画像から(又はSTEP1で検知した調理容器Aの輪郭から)、該調理容器Aの開口面積(又は容積)を特定する。そして、麺情報特定部20bは、麺領域割合と、調理容器Aの開口面積(又は容積)とからあらかじめ作成された演算式又はマップに基づいて、麺の量を特定する。この場合、麺の量は、例えば、大、中、小等、複数の大小度合いに分類して特定される。
ここで、STEP10の処理の実行時には、吹きこぼれの予兆が解消しているので、調理容器A内の液面は、白泡がほぼ発生していない状況である。ひいては、調理容器A内の麺のほぼ全体がカメラ31の撮像画像に写る状況である。また、STEP10の処理は、調理容器Aに麺と投入した直後の状態では行われず、吹きこぼれの予兆が一旦発生した後に、吹きこぼれの予兆が解消した状態で行われる。このため、STEP10の処理の実行時に、ユーザが調理容器A内の麺を攪拌するような作業が行われる可能性は低く、調理容器A内の状態は比較的安定した状態に保たれる。従って、STEP10では、調理容器A内の状態が安定した状態で、調理容器A内の撮像画像を得ることができ、ひいては、上記麺領域割合を高い信頼性で特定することができる。
補足すると、麺の量を特定するための撮像画像は、STEP9の判定結果が肯定的になった直後(吹きこぼれの予兆が解消した直後)の撮像画像でなくてもよい。例えば、STEP9の判定結果が肯定的になってから所定時間が経過した後の撮像画像(対象コンロバーナ5の火力を弱火力に維持した状態での撮像画像)を、麺の量を特定するための撮像画像として用いてもよい。
次にSTEP11において、制御装置20は、対象コンロバーナ5の火力を所定の強火力に増加させて、該強火力に維持する。この場合、所定の強火力は、前記STEP6での火力と同じである。加えて、STEP11では、制御装置20は、対象コンロバーナ5の火力を強火力に増加させてから、吹きこぼれの予兆が次に発生するまでの時間幅であるピッチ時間の計時を開始する。
次いで、STEP12において、制御装置20は、麺茹で状態監視部20aにより、吹きこぼれの予兆が発生したか否か(調理容器A内の状態が吹きこぼれの発生の予兆状態になったか否か)を判定する処理をその判定結果が肯定的になるまで、逐次繰り返す。このSTEP12の判定処理は、前記STEP7と同様に行われる。
そして、STEP12の判定結果が肯定的になると(吹きこぼれの予兆が発生すると)、制御装置20は、STEP13において、対象コンロバーナ5の火力を所定の弱火力(例えば最小火力、もしくはそれに近い所定値の火力)に低下させて、該弱火力に維持する。加えて、STEP13では、制御装置20は、ピッチ時間の計時を終了する。これにより、前記ピッチ時間(対象コンロバーナ5の火力を強火力に増加させてから、吹きこぼれの予兆が次に発生するまでの時間幅)が計測される。
ここで、複数種類の麺(そば、うどん、そうめん等)のそれぞれの麺茹で調理において、各種類の麺量がほぼ同一である場合、上記ピッチ時間は、麺の種類に応じたものとなる傾向がある。そうめん、そば、うどんのそれについて、麺の量が100gである場合、上記ピッチ時間は、そうめんについては10秒以下、そばについては、11~30秒の範囲、うどんについては、31~45秒の範囲になることが本願発明者の実験等より確認された。また、各種類の麺について、上記ピッチ時間は、麺の量が多いほど、短くなる傾向がある。
そこで、制御装置20は、次にSTEP14において、STEP10で特定した麺の量と、STEP13で得られたピッチ時間の計測値とから、あらかじめ作成されたマップに基づいて、調理容器A内の麺の種類を特定する。
さらに、STEP15において、制御装置20は、STEP10で特定した麺の量と、STEP14で特定した麺の種類とから、あらかじめ作成されたマップに基づいて、調理終了タイマーの時間を確定する。例えば、STEP10で特定した麺の量が100g近辺の量に相当する場合、そうめん、そば、うどんのそれぞれについて、調理終了タイマーの時間は、それぞれ、2分、4分、6分に設定される。
次いで、STEP16において、制御装置20は、麺茹で状態監視部20aにより、吹きこぼれの予兆が解消したか否かを判定する処理を実行する。この判定処理は、STEP9と同様に行われる。なお、STEP16で白泡発生割合又はその変化量と比較する閾値(第2閾値又は第2a閾値又は第2b閾値)は、STEP9で白泡発生割合又はその変化量と比較する閾値と異なる閾値に設定されていてもよい。例えば、STEP9の判定結果が肯定的になった時点での白泡発生割合が、STEP16の判定結果が肯定的になった時点での白泡発生割合よりも、より小さくなるように、STEP9、16のそれぞれの判定処理での閾値が設定されていてもよい。
STEP16の判定結果が否定的である場合(吹きこぼれの予兆が十分に解消していない場合)には、制御装置20は、次にSTEP17において、調理終了タイマーの計時が終了したか否かを判定する。そして、STEP17の判定結果が否定的である場合には、制御装置20は、STEP16からの処理を繰り返す。また、調理終了タイマーの計時が完了し、STEP17の判定結果が肯定的になると、制御装置20は、STEP23において、対象コンロバーナ5を消火させる(対象コンロバーナ5への燃料供給を遮断する)。
調理終了タイマーの計時中に、STEP16の判定結果が肯定的になると(吹きこぼれの予兆が解消すると)、制御装置20は、次にSTEP18において、調理終了タイマーの計時が終了したか否かを判定する。そして、STEP18の判定結果が否定的である場合には、制御装置20は、STEP19において、対象コンロバーナ5の火力を所定の強火力に増加させて、該強火力に維持する。この場合、所定の強火力は、STEP6又は11での火力と同じである。
次いで、STEP20において、制御装置20は、麺茹で状態監視部20aにより、吹きこぼれの予兆が発生したか否かを判定する。この判定処理は、STEP7又は12と同様に行われる。
STEP20の判定結果が否定的である場合(吹きこぼれの予兆が発生していない場合)には、制御装置20は、次にSTEP21において、調理終了タイマーの計時が終了したか否かを判定する。そして、STEP21の判定結果が否定的である場合には、制御装置20は、STEP20からの処理を繰り返す。また、調理終了タイマーの計時が完了し、STEP21の判定結果が肯定的になると、制御装置20は、STEP23において、対象コンロバーナ5を消火させる(対象コンロバーナ5への燃料供給を遮断する)。
また、調理終了タイマーの計時中に、STEP20の判定結果が肯定的になると(吹きこぼれの予兆が発生すると)、制御装置20は、次にSTEP22において、対象コンロバーナ5の火力を所定の弱火力(例えば、最小火力、もしくはそれに近い所定値の火力)に低下させて、該弱火力に維持する。そして、制御装置20は、STEP16からの処理を繰り返す。
本実施形態では、以上の如く、麺茹でモードでの加熱調理器2の運転が行われる。これにより、調理容器内Aに投入された麺の茹で上げが行われる。補足すると、本実施形態では、STEP7,12,20の判定処理が、本発明において「調理容器内の状態が吹きこぼれの発生の予兆状態である第1状態になったことを検知する処理」に相当し、STEP9,16の判定処理が、本発明において「調理容器内の状態が吹きこぼれの発生の予兆が解消した状態である第2状態になったことを検知する処理」に相当する。また、STEP8、13、22で対象コンロバーナ5の火力を弱火力に制御する処理が本発明における加熱量低下処理に相当し、STEP11、19で対象コンロバーナ5の火力を強火力に制御する処理が本発明における加熱量増加処理に相当する。
以上説明した実施形態によれば、調理容器A内に麺が投入された後、カメラ31の撮像画像とピッチ時間の計測値とを用いて麺の量と種類とが特定され、それに応じて調理終了タイマーの時間が、麺の茹で上げのために適切な時間に設定される。
このため、ユーザが、ユーザが麺の茹で上げのために必要な時間が判らなくても、調理終了タイマーの時間をユーザが設定することを必要とせずに、対象コンロバーナ5の消火時までに麺を適切に茹で上げることができる。
なお、本発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態を採用することもできる。以下に他の実施形態をいくつか例示する。
前記実施形態では、調理容器A内の麺の種類を特定するために計測したピッチ時間は、対象コンロバーナ5の火力を強火力に増加させてから、吹きこぼれの予兆が発生したか否かの判定結果が肯定的になるまでの時間幅であるが、例えば、STEP8で対象コンロバーナ5の火力を強火力から弱火力に低下させてから、STEP9で吹きこぼれの予兆が解消したか否かの判定結果が肯定的になるまでの時間幅をピッチ時間として計測し、そのピッチ時間の計測値と、麺の量とから麺の種類を特定することも可能である。これは、複数種類の麺の量がほぼ同じである場合、当該ピッチ時間が、麺の種類に応じて異なる時間幅になるからである。
また、前記実施形態では、吹きこぼれの予兆が解消した状態での撮像画像に基づいて、麺の量を特定したが、麺の量を特定することに加えて、該撮像画像から、麺の色や太さ等を特定し、その特定した色や太さ等に基づいて、麺の種類を特定することも可能である。なお、この場合、麺の色や、太さに加えて、前記ピッチ時間をも考慮して、麺の種類を特定してもよい。
また、調理容器Aへの麺の投入時等に、ユーザが、加熱調理器2のコンロ操作パネル13等の操作を行うことで、麺の種類を制御装置20に対して入力し得るようにしてもよい。そして、この場合、例えば、前記ピッチ時間の計測値に基づいて、麺の量を特定することも可能である。
また。前記実施形態では、STEP14において、麺の量とピッチ時間の計測値とから麺の種類と特定したが、麺の種類を特定する処理自体は省略してもよい。すなわち、麺の量とピッチ時間の計測値とから、マップ等を用いて、調理終了タイマーの時間を直接的に決定することも可能である。
また、調理容器Aへの麺の投入時等に、ユーザが、加熱調理器2のコンロ操作パネル13等の操作を行うことで、所望の麺の硬さを制御装置20に対して指定し得るようにし得るようにしてもよい。そして、STEP15では、麺の量とピッチ時間の計測値とから決定される調理終了タイマーの時間を、指定された麺の硬さに応じて増減補正することで、調理終了タイマーの時間を設定してもよい。あるいは、麺の量と、ピッチ時間の計測値と、指定された麺の硬さとからマップ等により調理終了タイマーの時間を設定してもよい。
また、前記実施形態では、麺茹で状態監視部20a及び麺情報特定部20bとしての機能を制御装置20に備えたが、これらの機能を例えばカメラ31に付設したプロセッサ等に備えてもよい。
また、前記実施形態では、加熱調理器2は、加熱部としてコンロバーナ5を有する加熱調理器であるが、本発明における加熱調理器は、加熱部としてIHヒータや、電熱ヒータを備えるものであってもよい。
1…加熱調理システム、2…加熱調理器、5…コンロバーナ(加熱部)、20…制御装置、20a…麺茹で状態監視部、20b…麺情報特定部、31…カメラ、A…調理容器。

Claims (5)

  1. 調理容器を含む被加熱物を該調理容器の下方から加熱する加熱部と、該加熱部の作動制御を行う制御装置であり、該加熱部を麺茹でモードで作動させることが指示された場合に、前記調理容器内に投入された麺を茹で上げるように該加熱部の作動の自動制御を行う機能を有する制御装置とを含む加熱調理器を備える加熱調理システムであって、
    前記加熱部により加熱される被加熱物の調理容器を上方から撮像し得るように配置されたカメラの撮像画像を取得可能であり、前記麺茹でモードでの前記加熱部の作動時に、当該取得した前記カメラの撮像画像に含まれる前記調理容器内の画像に基づいて、該調理容器内の状態が吹きこぼれの発生の予兆状態である第1状態になったことを検知する処理と、該調理容器内の状態が吹きこぼれの発生の予兆が解消した状態である第2状態になったことを検知する処理とを交互に実行し得るように構成された麺茹で状態監視部を備えており、
    前記制御装置は、前記麺茹でモードでの前記加熱部の作動時に、前記麺茹で状態監視部による前記第1状態の検知に応じて、前記加熱部による被加熱物の加熱量を低下させるように該加熱部を制御する加熱量低下処理と、前記麺茹で状態監視部による前記第2状態の検知に応じて、前記加熱部による被加熱物の加熱量を増加させる加熱量増加処理とを交互に繰り返すように構成されていると共に、前記加熱量増加処理の開始後、前記麺茹で状態監視部により前記第1状態が検知されるまでの期間の時間幅と、前記加熱量低下処理の開始後、前記麺茹で状態監視部により前記第2状態が検知されるまでの期間の時間幅とのうちの少なくとも一方の時間幅を計測する処理と、少なくとも該時間幅の計測値に基づいて、前記加熱部の作動停止タイミングを決定する処理とを実行し、当該決定した作動停止タイミングで前記加熱部の作動を停止させるように構成されていることを特徴とする加熱調理システム。
  2. 請求項1記載の加熱調理システムにおいて、
    前記麺茹でモードでの前記加熱部の作動時に、前記麺茹で状態監視部により前記第2状態が検知された後、前記第1状態が検知される前の状態で、前記カメラの撮像画像を取得し、当該取得した撮像画像に含まれる前記調理容器内の画像に基づいて、前記調理容器内に投入された麺の必要茹で時間に関連する所定種類の麺情報を特定する麺情報特定部をさらに備えており、
    前記制御装置は、前記麺情報特定部により特定された麺情報と、前記時間幅の計測値とに基づいて、前記作動停止タイミングを決定するように構成されていることを特徴とする加熱調理システム。
  3. 請求項2記載の加熱調理システムにおいて、
    前記麺情報特定部が特定する前記麺情報は、前記調理容器内に投入された麺の量を示す情報を含み、
    前記制御装置は、前記麺情報により示される麺の量と、前記時間幅の計測値とから該麺の種類を特定し、当該特定した麺の種類と前記麺情報により示される麺の量とから、前記作動停止タイミングを決定するように構成されていることを特徴とする加熱調理システム。
  4. 調理容器を含む被加熱物を該調理容器の下方から加熱する加熱部と、該加熱部の作動制御を行う制御装置であり、該加熱部を麺茹でモードで作動させることが指示された場合に、前記調理容器内に投入された麺を茹で上げるように該加熱部の作動の自動制御を行う機能を有する制御装置とを含む加熱調理器を備える加熱調理システムであって、
    前記加熱部により加熱される被加熱物の調理容器を上方から撮像し得るように配置されたカメラの撮像画像を取得可能であり、前記麺茹でモードでの前記加熱部の作動時に、当該取得した前記カメラの撮像画像に含まれる前記調理容器内の画像に基づいて、該調理容器内の状態が吹きこぼれの発生の予兆状態である第1状態になったことを検知する処理と、該調理容器内の状態が吹きこぼれの発生の予兆が解消した状態である第2状態になったことを検知する処理とを交互に実行し得るように構成された麺茹で状態監視部と、
    前記麺茹でモードでの前記加熱部の作動時に、前記麺茹で状態監視部により前記第2状態が検知された後、前記第1状態が検知される前の状態で、前記カメラの撮像画像を取得し、当該取得した撮像画像に含まれる前記調理容器内の画像に基づいて、前記調理容器内に投入された麺の必要茹で時間に関連する所定種類の麺情報を特定する麺情報特定部とを備えており、
    前記制御装置は、前記麺茹でモードでの前記加熱部の作動時に、前記麺茹で状態監視部による前記第1状態の検知に応じて、前記加熱部による被加熱物の加熱量を低下させるように該加熱部を制御する加熱量低下処理と、前記麺茹で状態監視部による前記第2状態の検知に応じて、前記加熱部による被加熱物の加熱量を増加させる加熱量増加処理とを交互に繰り返すように構成されていると共に、少なくとも前記麺情報特定部により特定された麺情報に基づいて、前記加熱部の作動停止タイミングを決定し、当該決定した作動停止タイミングで前記加熱部の作動を停止させるように構成されていることを特徴とする加熱調理システム。
  5. 請求項1~4のいずれか1項に記載の加熱調理システムにおいて、
    前記麺茹で状態監視部は、前記カメラの撮像画像に含まれる前記調理容器内の画像から、該調理容器内での白泡の発生割合又はその変化量を特定し、当該特定した発生割合又はその変化量に基づいて、前記第1状態と前記第2状態とを検知するように構成されていることを特徴とする加熱調理システム。
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