JP2023046681A - 口栓付き袋容器及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】口栓が溶着されたガゼットタイプの袋容器において、口栓の傾きを防止しつつ袋体の左右幅を小さくできる技術を開示する。【解決手段】袋体1は、表裏フィルム3,4とV形のマチフィルム5,6とを有しており、左右のマチフィルム5,6の先端間の間隔は、口栓2を構成する取り付け部12の左右幅よりも遥かに小さい寸法になっている。一方のマチフィルム5は表フィルム3と取り付け部11との間に挟み込まれて、他方のマチフィルム6は裏フィルム4と取り付け部11との間に挟み込まれている。マチフィルム5,6が対角方向に対称になっているため、口栓2の支持安定性に優れている。従って、口栓2がお辞儀をしたような姿勢に傾くことはなくて、商品価値を向上できる。製袋段階で、マチフィルム5,6を表フィルム3又は裏フィルム4に予備接合しておくことにより、溶着工程において口栓がマチフィルム5,6に干渉することを防止して、口栓2の取り付けを的確に行える。【選択図】図3
Description
本発明は、ガゼットタイプの袋体(パウチ)の上端部に口栓(スパウト)を溶着して成る袋容器及びその製造方法に関するものである。
飲料や薬品、洗剤、シャンプー、ボディソープなどの液体の包装手段として、フィルム製の袋体に口栓を溶着した袋容器が広く使用されている。袋体には、一般に、合成樹脂フィルムにアルミ箔を張った積層フィルム(積層シート)が使用されており、大まかには、表裏のフィルムと底フィルムとの3枚のフィルムで構成されたスタンディングタイプ(スタンディングパウチ)と、表裏のフィルムの間にV形に折られた左右のマチ部が配置されたガゼットタイプ(ガゼットパウチ)とに大別される。
なお、スタンディングパウチにおいて、表フィルムと裏フィルムとは1枚のフィルムを2つ折りして形成することも可能ではあるが、一般に、表裏フィルムは別々の構造になっている。ガゼットタイプにおいても、マチ部を表裏フィルムに一体化することは可能であるが、一般に、マチ部は表裏フィルムとは別部材のマチフィルムになっていることが多い。
ガゼットタイプの袋容器には、角底袋とも呼ばれている自立タイプと、サイドシール部と底シール部とが一連に連続した非自立タイプとがあるが、いずれにしても、表裏フィルムの間隔が大きく広がって膨れるため、スタンディングパウチに比べて、同じ高さ・左右幅であっても容量が格段に大きいという利点がある。
スタンディングパウチにしてもガゼットタイプにしても、袋体は上部を開口した状態の中間体として製造されており、偏平に畳んだ状態で出荷されて、口栓を取り付ける溶着ラインでは、袋体の中間体を起立姿勢にしてシュート上を移送しつつ、膨らませて上から口栓の取り付け部を中間体に挿入し、次いで、表裏フィルムを一対の熱盤(或いはホーン)で挟圧して、袋体と口栓とを溶着(接合)している。
そして、ガゼットタイプの袋容器では、左右のマチ部の間隔を口栓における取り付け部の左右幅よりも大きい寸法に設定することにより、口栓の溶着工程において袋体を膨らませた状態で、口栓の取り付け部がマチ部に当たらないように設定している。しかし、この従来の構造では、袋体の左右幅が相当に大きくなるため、左右幅を小さくしつつ大きな容量を確保できるというガゼットタイプの利点を享受し難いという問題があった。
そこで、特許文献1には、左右のマチフィルムを表裏フィルムと一緒に口栓の取り付け部に溶着することにより、袋体の左右幅を小さくする(スリム化する)ことが開示されている。この特許文献1では、溶着工程において口栓の取り付け部を袋体に挿入するに際して、取り付け部がマチフィルムに干渉することを防止するため、左右のマチフィルムの上部を帯状部材で表裏フィルムのうちの片方に押さえ固定している。
特許文献1のものは、ガゼットタイプであっても袋体の左右幅を小さくできる利点はあるが、左右のマチフィルムが表裏フィルムのうち片方に重なっているのみならず、帯状部材もマチフィルムに重なっているため、口栓における取り付け部の一方の面には4枚のフィルムが重なって他方の面には1枚のフィルムしか重なっていない。このため、口栓の支持バランスが悪化して口栓がお辞儀をしたような姿勢に傾いてしまい、立てて陳列したときに見栄えが悪くて商品価値を損なうおそれがあった。
また、口栓の溶着に際して口栓の取り付け部がマチフィルムに衝突することを防止するため帯状部材を予め設けているが、袋体の機能とは関係がない帯状部材を別途設けるものであるため、袋体の構造が複雑化してコストが嵩む問題があり、また、帯状部材を設けるとそれだけ袋体の上端部が厚くなるため、シール性の悪化も懸念される。
本願発明はこのような現状を背景に成されたものであり、細幅化できるガゼットタイプの袋容器に関して、品質や製造上の問題を改善しようとするものである。
本願発明は袋容器とその製法とを含んでおり、典型的な構成を各請求項で特定している。請求項1の発明は袋容器に係るもので、この袋容器は、
「溶着可能なフィルムより成る袋体と、前記袋体の上端部に溶着された口栓とを備え、
前記袋体は、表裏フィルムの間に左右のマチ部が折り目を内向きにして配置されたガゼットタイプで、前記左右のマチ部が偏平状に広がることによって角筒状に膨れ変形するものである一方、
前記口栓は、前記袋体の内部に入り込んだ取り付け部と、前記袋体の上に露出した注出部とを有しており、
前記袋体を構成する左右のマチ部の上端部は、それぞれ少なくとも一部が前記口栓の取り付け部と重なっている」
という基本構成である。
「溶着可能なフィルムより成る袋体と、前記袋体の上端部に溶着された口栓とを備え、
前記袋体は、表裏フィルムの間に左右のマチ部が折り目を内向きにして配置されたガゼットタイプで、前記左右のマチ部が偏平状に広がることによって角筒状に膨れ変形するものである一方、
前記口栓は、前記袋体の内部に入り込んだ取り付け部と、前記袋体の上に露出した注出部とを有しており、
前記袋体を構成する左右のマチ部の上端部は、それぞれ少なくとも一部が前記口栓の取り付け部と重なっている」
という基本構成である。
そして、請求項1の発明の袋容器は、上記基本構成において、
「前記左右のマチ部のうち一方のマチ部は、前記表フィルムと前記口栓の取り付け部とによって挟まれて、他方のマチ部は、前記裏フィルムと前記口栓の取り付け部とによって挟まれている」
という特徴を有している。
「前記左右のマチ部のうち一方のマチ部は、前記表フィルムと前記口栓の取り付け部とによって挟まれて、他方のマチ部は、前記裏フィルムと前記口栓の取り付け部とによって挟まれている」
という特徴を有している。
なお、請求項1及び他の請求項において、マチ部は表フィルム及び裏フィルムとは別体に製造されていて、溶着によって表裏袋体に一体化されていてもよいし、表フィルム又は裏フィルムに一体に連続していてもよい。また、敢えて述べるまでもないが、本願発明は、角底を備えたものと備えていないものとの両方に適用できる。
請求項2の発明は袋容器の製法に係るもので、この製法は、請求項1の袋容器のように、表裏フィルムの間に左右のマチ部が折り目を内向きにして配置されたガゼットタイプの袋容器の上端部に口栓の取り付け部が溶着されている袋容器を対象にしている。
そして、この製法は、
「上端が開口した袋容器の中間体を用意する製袋工程と、
前記中間体を膨らませてその上端部に前記口栓の取り付け部を挿入する中間工程と、
前記中間体と前記口栓とを一体化する溶着工程とを有し、
前記製袋工程において、前記マチ部の上端部のうち前記口栓の取り付け部と重ならない側面の少なくとも一部を、前記表フィルム又は裏フィルムに対して、当該表フィルム又は裏フィルムから離反しないように溶着又は接着若しくは他の接合手段によって予備接合している」
という構成になっている。
「上端が開口した袋容器の中間体を用意する製袋工程と、
前記中間体を膨らませてその上端部に前記口栓の取り付け部を挿入する中間工程と、
前記中間体と前記口栓とを一体化する溶着工程とを有し、
前記製袋工程において、前記マチ部の上端部のうち前記口栓の取り付け部と重ならない側面の少なくとも一部を、前記表フィルム又は裏フィルムに対して、当該表フィルム又は裏フィルムから離反しないように溶着又は接着若しくは他の接合手段によって予備接合している」
という構成になっている。
請求項2の製法は、左右のマチ部の両方を表フィルムのみ又は裏フィルムのみに固定する態様と、左右のマチ部のうち一方は表フィルムに固定して他方は裏フィルムに固定している請求項1の態様との両方を含んでいるが、請求項3では、請求項1の袋容器を対象にして、
「前記製袋工程において、前記中間体における一方のマチ部は前記表フィルムに予備接合されて、前記中間体における他方のマチ部は前記裏フィルムに予備接合されている」、
という特徴を備えている。
「前記製袋工程において、前記中間体における一方のマチ部は前記表フィルムに予備接合されて、前記中間体における他方のマチ部は前記裏フィルムに予備接合されている」、
という特徴を備えている。
請求項4の発明は請求項2又は3の発明の展開例であり、
「前記製袋工程において、前記表裏フィルムの左右上コーナー部を互いに固定している」
という特徴を有している。
「前記製袋工程において、前記表裏フィルムの左右上コーナー部を互いに固定している」
という特徴を有している。
請求項5の発明は袋容器に関するもので、この袋容器は、
「溶着可能なフィルムより成る袋体と、前記袋体の上端部に溶着された口栓とを備え、
前記袋体は、表裏フィルムの間に平断面視M形で内向きの谷部を有するマチ部が配置されたガゼットタイプで、前記マチ部が偏平状に広がることによって表裏方向に大きく膨れ変形するものである一方、
前記口栓は、前記袋体の内部に入り込んだ取り付け部と、前記袋体の上に露出した注出部とを有している」
という基本構成において、
「前記口栓の取り付け部と前記袋体のマチ部とが、口栓の取り付け部がマチ部の谷部に入り込んだ状態で溶着されている」
という特徴を有している。
「溶着可能なフィルムより成る袋体と、前記袋体の上端部に溶着された口栓とを備え、
前記袋体は、表裏フィルムの間に平断面視M形で内向きの谷部を有するマチ部が配置されたガゼットタイプで、前記マチ部が偏平状に広がることによって表裏方向に大きく膨れ変形するものである一方、
前記口栓は、前記袋体の内部に入り込んだ取り付け部と、前記袋体の上に露出した注出部とを有している」
という基本構成において、
「前記口栓の取り付け部と前記袋体のマチ部とが、口栓の取り付け部がマチ部の谷部に入り込んだ状態で溶着されている」
という特徴を有している。
請求項1の発明では、一方のマチ部と他方のマチ部とが口栓の取り付け部に対して表裏両側から重なっているため、口栓は一方のマチフィルムと他方のマチ部とで表裏両側から支持される。このため、口栓の支持バランスが良くて、口栓を直立姿勢に保持できる。すなわち、口栓がお辞儀したような姿勢に倒れることを防止できる。これにより、陳列状態での見栄えを良くして商品価値を向上できる。
なお、請求項1において、左右のマチ部の左右幅を異ならせることが可能である。この場合は、袋体は平断面視で台形状に膨れ変形することになる。
スタンディングパウチにおいて口栓を袋体の右側部又は左側部に寄せた偏心タイプがあり、品揃えを豊富化しているが、本願請求項1(及び他の請求項)においても、口栓を袋体の左端部又は右端部に寄せることは可能である。この場合は、左右のマチ部が同じ大きさである場合は、左のマチ部と右のマチ部とで口栓に対する重合幅が相違する。
請求項2の製法を採用すると、袋体の中間体においてマチ部が表フィルム又は裏フィルムに固定(仮固定)されているため、中間体を膨らませて口栓の取り付け部を上から挿入するにおいて、口栓の取り付け部がマチ部に衝突することを防止できる。従って、スリム化されたガゼットタイプの袋容器を高速で製造できるが、特許文献1のような部材は不要であるため、コストを抑制できる。また、袋体の上端部は従来と同じ厚さ(フィルムの枚数)であるため、シール性の低下を防止して品質を安定化できる利点もある。請求項3のように請求項1の袋容器の製法に適用すると、請求項1の袋容器を容易に製造できる。
マチ部と表裏フィルムとの固定には接着剤も使用できるが、材料のフィルムを溶着して袋体を製造するのと同時に、溶着によってマチ部と表裏フィルムとを固定すると、工程を単純化してコスト抑制と品質安定化とに大きく貢献できる。
請求項4のように、表裏フィルムの左右上コーナー部を固定しておくと、口栓の取り付け工程において表フィルムと裏フィルムとの間隔がランダムに広がることを防止して、中間体の膨れ具合を一定化できる。従って、品質の向上に貢献できる。
請求項5のようにM形のマチ部を使用すると、請求項1と同様に口栓を安定良く支持できる。特に、請求項5では、口栓における取り付け部の左右長手中心線は真横に延びるため、安定性を確保する上で特に好適である。また、請求項5のようにマチ部がM形に形成されていると、畳んだ状態の袋体を広げるとマチ部は自然に広がるため、口栓の溶着工程において、口栓をマチ部に干渉させることなく袋体に挿入できる。従って、口栓の溶着を容易かつ正確に行えるという利点もある。
(1).第1実施形態の基本構造
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。実施形態の袋容器は、基本的な構成要素は従来と同様であり、ガゼットタイプの袋体(ガゼットパウチ)1と、袋体1の上端部に溶着した口栓(スパウト)2とから成っている。本願では、方向を特定するため前後、上下、左右の文言を使用するが、前後は表裏と同義であり、上下は口栓2が配置される側を上としており、左右については、袋体1の幅方向を左右方向としている。
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。実施形態の袋容器は、基本的な構成要素は従来と同様であり、ガゼットタイプの袋体(ガゼットパウチ)1と、袋体1の上端部に溶着した口栓(スパウト)2とから成っている。本願では、方向を特定するため前後、上下、左右の文言を使用するが、前後は表裏と同義であり、上下は口栓2が配置される側を上としており、左右については、袋体1の幅方向を左右方向としている。
袋体1は、図2(C)に明示するように、一対の表裏フィルム3,4と、表裏フィルム3,4の間に挟まれた左右のマチフィルム5,6とで構成されている。従って、本実施形態では、マチ部は表裏フィルム3,4とは別体のマチフィルム5,6で構成されている。各フィルム3~6は、防湿層としてのアルミ箔とその両面又は片面にラミネートされた樹脂フィルム層とからなる積層体であり、表裏フィルム3,4は対向した面が溶着可能面になっている。他方、マチフィルム5,6はV形に折られた状態で表裏フィルム3の間に挟まれており、表裏フィルム3,4と重なった面は溶着可能面になっている。
そして、表裏フィルム3,4の側縁とマチフィルム5,6の側縁とをヒートシール等によって溶着すると共に、表裏フィルム3,4のマチフィルム5,6との底部もヒートシール等によって溶着している。図1(A)では、側部の溶着部(サイド溶着部)を符号7で示し、底部の溶着部(ロア溶着部)を符号8で示し、上端の溶着部(アッパ溶着部)を符号9で示している。
図2(C)では、袋体1は口栓2を取り付ける前の第1中間体の一例を示しているが、この第1中間体では、袋体1の上部において表裏フィルム3,4とマチフィルム5,6とは溶着されていない。従って、第1中間体では、表裏フィルム3,4とマチフィルム5,6との上端部は、それぞれ独立した舌状になっている。本実施形態の特徴として、左右のマチフィルム5,6の先端5a,6aの間には、僅かの寸法Eの間隔しか空いていない。
なお、2枚の表裏フィルム3,4について表と裏とを区別する意味はなく、どちらを表と呼んでもよい。左右のマチフィルム5,6の右と左の区別も同様である。
本実施形態の口栓2は、中空の本体10とねじ蓋11とで構成されている。本体10は、袋体1の内部に入り込んで袋体1に溶着される取り付け部12と、袋体1の上方に露出した注出部13とを有しており、注出部13に、平面視左右長手で八角形の第1フランジ14と、その上に配置された円形の第2フランジ15とを形成しており、第2フランジ15の上の部位にねじ山16が形成されている。
ねじ蓋11の下端にはピルファープルーフリング17が複数のブリッジ(図示せず)を介して連結されている。ピルファープルーフリング17は、ねじ蓋11のねじ込みによって第2フランジ15に下方から係合し、ねじ蓋11がねじ戻されるとブリッジが千切れるようになっている。なお、口栓2はねじ蓋方式である必要はないのであり、様々な封止方式を採用できる。
口栓2において、第1フランジ14の下方には、袋体1の上端を位置決めする第3フランジ18が形成されており、第3フランジ18の下方部が取り付け部11になっている。本実施形態では、取り付け部11は、左右長手で目玉形(或いは中間部が丸みを帯びた菱形9)に形成された複数段の板部19と、各板部19が繋がったリブ20とを有して、左右の先端には薄肉のエンド縁体21が形成されている。袋体1は、各板部19とエンド縁体21とに接合される。
図2(A)に示すように、注出部13のうち第1フランジ14と第3フランジ18との間には、前後方向に突出した左右一対ずつの位置決めリブ22が形成されている。第1フランジ14は、袋容器に内容物を充填する工程でシュート板23に吊支されるが、袋容器は位置決めリブ22によって水平回転不能に保持される。
(2).要部の説明
左右のマチフィルム5,6の間に僅かの間隔Eしか空いていないが、その間隔Eは口栓2の取り付け部11の左右幅よりも遥かに小さく、かつ、袋体1の左右幅は中間体の段階でも取り付け部11の左右幅よりも遥かに小さい。従って、袋体1は細長いスリムタイプである。
左右のマチフィルム5,6の間に僅かの間隔Eしか空いていないが、その間隔Eは口栓2の取り付け部11の左右幅よりも遥かに小さく、かつ、袋体1の左右幅は中間体の段階でも取り付け部11の左右幅よりも遥かに小さい。従って、袋体1は細長いスリムタイプである。
左右のマチフィルム5,6の間の間隔Eが口栓2における取り付け部11の左右幅よりも遥かに小さいため、袋体1を構成するマチフィルム5,6は取り付け部11に重なった状態で溶着されているが、図3に示すように、一方のマチフィルム6は表フィルム3と取り付け部11とで挟まれ、他方のマチフィルム5は、裏フィルム4と取り付け部11とで挟まれている。
正確に述べると、マチフィルム5,6は、折り目を挟んで外側の部分は表裏フィルム3,4に溶着されて、折り目を挟んで内側の部分は取り付け部11に溶着されており、取り付け部11のうちマチフィルム5,6が重なっていない部分には表裏フィルム3,4が重なって溶着されている。取り付け部11を挟んだ左右両側では、表裏フィルム3,4とマチフィルム5,6と一体に溶着されている。
このように、左右のマチフィルム5,6が取り付け部11を挟んで前後両側に分かれている(オフセットされている)ため、袋体1による口栓2の支持強度は表フィルム3の側と裏フィルム4の側とで均等になっており、その結果、口栓2を直立状態に保持でき(口栓2の倒れ現象を防止できる。)。
なお、本実施形態では、取り付け部11は前後対称の形状になっているため、左右のマチフィルム5,6が前と後ろとに分かれて配置されると、平面視において、袋体1の左右長手中心線と取り付け部11の左右長手中心線とが僅かに交叉する。この点については、取り付け部11を、マチフィルム5,6が重なる部分をマチフィルム5,6の厚さ分だけ削った状態に形成して前後非対称に形状に形成することで対応できる。
(3).第2実施形態(図4)
図4以下では、製法も含めて他の実施形態を示している。このうち図4に示す第2実施形態では、本願の製法に使用できる第2中間体の袋体1を表示している。この袋体1は、左右のマチフィルム5,6が口栓2の取り付け部12(図示せず)と一方のフィルム6とで挟み固定されたものであり、まず、基本的な特徴として、表裏フィルム3,4の左右側部はその上端部までマチフィルム5,6に固定されている。従って、サイド溶着部7は、表裏フィルム3,4の上端近くまで延びている。
図4以下では、製法も含めて他の実施形態を示している。このうち図4に示す第2実施形態では、本願の製法に使用できる第2中間体の袋体1を表示している。この袋体1は、左右のマチフィルム5,6が口栓2の取り付け部12(図示せず)と一方のフィルム6とで挟み固定されたものであり、まず、基本的な特徴として、表裏フィルム3,4の左右側部はその上端部までマチフィルム5,6に固定されている。従って、サイド溶着部7は、表裏フィルム3,4の上端近くまで延びている。
次の特徴として、左右のマチフィルム5,6は、その上端部のみが一方のフィルム(裏フィルム)4に溶着されている。この溶着部を予備接合部と呼んで符号26で示すが、予備接合部26は、口栓2の取り付け部12に固定するためのアッパ溶着部9(図1(A)参照)よりは上下幅が小さい。従って、予備接合部26は、取り付け部12の取り付け工程において、マチフィルム5,6が一方の表フィルム3又は裏フィルム4から離れることを防止するためのものである。なお、予備接合部は仮接合部と呼ぶことも可能である。
更に、第2中間体の袋体1では、左右のマチフィルム5,6の上端の外コーナーを切り欠くことにより(切欠き部を符号28で示す)、表フィルム3と裏フィルム4との左右の上コーナー部27を互いに溶着している。
つまり、単にサイド溶着部7を表裏フィルム3,4の上端まで伸ばした状態では、表裏フィルム3,4の上端部は前後に離反するため、マチフィルム5,6に切欠き28を形成することにより、表裏フィルム3,4の左右の上コーナー部27を溶着によって接合したものであり、このため、袋体1の第2中間体を図4(A)のように安定した状態に膨らませることができる。
口栓2の取り付けは、袋体1の第2中間体を例えば幅方向(左右方向)に移送しつつ、間欠的に停止させて膨らませ、次いで、口栓2の取り付け部12を上から挿入し、次いで、袋体1の上部を熱盤で前後から挟圧してアッパ溶着部9を形成する、という手順で行われる。
中間体を膨らませることは、図4(A)に矢印29で示すように、治具(図示せず)を中間体を左右から押圧することによって行うことができる。治具を使用して左右方向から押さえる場合、袋体1の側縁部を治具でクランプすると、中間体の姿勢安定性を向上できて好適である。
治具による左右方向からの押圧に代えて、図4(A)に矢印30で示すように、表フィルム3と裏フィルム4との左右中間部を真空式コレットチャックで吸着して、コレットチャックを前後逆方向に移動させることによっても膨らませることも可能である。この場合は、コレットチャックは熱盤よりも下方に配置して、コレットチャックで表裏フィルム3,4を吸着した状態のままで溶着を行うのが好ましい。
いずれにしても、中間体を口栓2の取り付け部12に溶着する工程で、左右のマチフィルム5,6は、予備接合部26によって表裏フィルム3,4のうち一方に重なった状態が保持されているため、口栓2の取り付け部12の挿入に際して、取り付け部12がマチフィルム5,6の上端に当たることはなくて、取り付け部12の挿入を確実かつ正確に行える。従って、スリムタイプのガゼット式袋容器を、品質を安定させつつ効率よく量産できる。
マチフィルム5,6の仮固定は接着剤を使用して行うことも可能であるが、実施形態のように溶着によって固定すると、材料のフィルムを重ねて中間体を製造するに際して同時に固定できるため、コストを抑制できると共に品質を安定化できる利点がある。
(4).第3~7実施形態(図5)
図5(A)に示す第3実施形態では、袋体1の第3中間体を例示している。この実施形態は第1実施形態の袋体1の製法に適用したものであり、一方のマチフィルム5は裏フィルム4に予備接合されて、他方のマチフィルム6は表フィルム3に予備接合されている。図4の第2中間体と同様に、第2マチフィルム5,6に切欠き28を形成している表裏フィルム3,4の上コーナー部27を互いに固定している。
図5(A)に示す第3実施形態では、袋体1の第3中間体を例示している。この実施形態は第1実施形態の袋体1の製法に適用したものであり、一方のマチフィルム5は裏フィルム4に予備接合されて、他方のマチフィルム6は表フィルム3に予備接合されている。図4の第2中間体と同様に、第2マチフィルム5,6に切欠き28を形成している表裏フィルム3,4の上コーナー部27を互いに固定している。
上記の第2実施形態及び第3実施形態では、表裏フィルム3,4の左右の上コーナー部27を互いに固定したが、図5(B)に第4実施形態として示す第4中間体では、表裏フィルム3,4の上コーナー部27は固定していない。この第4実施形態では、表裏フィルム3,4は左右両端の拘束がないため、大きく膨らませることができる。表裏フィルム3,4及びマチフィルム5,6の腰が強い場合には、このような態様も採用可能である。
第2~4実施形態では、予備接合部26をマチフィルム5,6の左右全長に亙って形成したが、予備接合部26をスポット的に構成することも可能である。その例を、図5(C)に第5実施形態(第5中間体)として示している。
この第5実施形態では、中間体の製造工程において、マチフィルム5,6と表裏フィルム3,4との間にステンレス薄板のように溶着阻止板31を配置しつつ、溶着阻止板31に穴(又は切欠き)32を形成して、中間体の上端部を前後の熱盤で挟持しつつ、穴32の箇所のみでマチフィルム5,6と表裏フィルム3,4とを溶着することにより、マチフィルム5,6の先端部と表裏フィルム3,4とをスポット的に溶着して予備接合部を形成している。この実施形態でも、マチフィルム5,6の外コーナーに切欠き28を形成して、表裏フィルム3,4をその左右上コーナー部において固定することは可能である。
図5(D)に第6実施形態として示す第6中間体では、2つの棒状熱盤33を使用しつつ、マチフィルム5と表フィルム3との間に溶着阻止板31を配置することにより、一方のマチフィルム5を裏フィルム4にスポット的に溶着して予備接合部を形成し、かつ、マチフィルム5,6の上外部を互いに折り返して、この折り返し部34を棒状熱盤33によって溶着している。従って、一方のマチフィルム5は、その全体が裏フィルム4に固定されている。
この実施形態では、左右のマチフィルム5,6はその全体を表裏フィルム3,4に固定できるため、表裏フィルム3,4の上端部は必ずしも固定しなくてよいと云える(もとより、表裏フィルム3,4の上端部を固定することは排除しない。)。
図5(E)に第7実施形態として示す第7中間体では、マチフィルム5,6は平面視M形に形成されており、従って、後述する図6(A)のタイプである。そして、マチフィルム5,6の先端部は、棒状熱盤33及び溶着阻止板31を使用して表フィルム3と裏フィルム4とにスポット的に予備接合され、マチフィルム5,6の外側部は、通常のサイドシール用熱盤35によって表裏フィルム3,4に溶着されてサイド溶着部7になっている。この実施形態でも、マチフィルム5,6の外コーナー部を切欠いて、表裏フィルム3,4の上コーナー部同士を固定することは可能である。
表裏フィルム3,4とマチフィルム5,6とを予備接合するに当たっては、上記の各例は予備接合部が帯状又はスポット的に形成されていたが、ライン状の予備接合部も採用可能である。
(5).第8~11実施形態(図6)
上記の各実施形態では、マチフィルム5,6は表裏フィルム3,4とは別体に構成されていたが、図6(A)(B)に示す第8実施形態(第8中間体)では、表フィルム3と裏フィルム4とが一方のマチ部6′を介して一連に連続して、他方のマチ部5′は一方のフィルム3に一連に連続している。すなわち、袋体1はその全体が1枚のフィルム材から成っており、表裏フィルム3,4とマチ部5′,6′との連接部と、他方のマチ部5′の自由端部と他方のフィルム4の側端部とがそれぞれ溶着されて、サイド溶着部7を構成している。
上記の各実施形態では、マチフィルム5,6は表裏フィルム3,4とは別体に構成されていたが、図6(A)(B)に示す第8実施形態(第8中間体)では、表フィルム3と裏フィルム4とが一方のマチ部6′を介して一連に連続して、他方のマチ部5′は一方のフィルム3に一連に連続している。すなわち、袋体1はその全体が1枚のフィルム材から成っており、表裏フィルム3,4とマチ部5′,6′との連接部と、他方のマチ部5′の自由端部と他方のフィルム4の側端部とがそれぞれ溶着されて、サイド溶着部7を構成している。
この中間体では、図8(B)に矢印37で示すように、一方のマチ部6′を裏フィルム4に予備接合する一方、他方のマチ部5′を表フィルム3に予備接合し、更に、マチ部5′,6′の上縁部に切欠き28を形成することにより、表裏フィルム3,4の上コーナー部を予備接合している。
予備接合部は、第2実施形態や第3実施形態のように帯状に形成されていてもよいし、第4実施形態のようにスポット状に形成されていてもよい。スポット状等の予備接合部を複数箇所形成することも可能である(この点は他の実施形態も同様である。)。
図6(C)に示す第9実施形態(第9中間体は)と図6(D)に示す第10実施形態(第10中間体)では、表フィルム3と裏フィルム4とはそれぞれ別体に構成されている。そして、図6(C)の第9実施形態では、一方のフィムル(裏フィルム4)に左右のマチ部4′,5′を一体に形成して、左右のマチ部5′,6′に他方のフィルム(表フィルム3)を接合している一方、図6(D)の第10実施形態では、両フィルム3,4にそれぞれマチ部5′,6′を1つずつ形成して、一方のマチ部5′に他方のフィルム3を溶着し、他方のマチ部6′に一方のフィルム4を溶着している。
これら第9実施形態及び第10実施形態でも、サイドシール部7は4箇所存在している。これら図6(A)~(D)の実施形態において、材料を折り曲げてサイド溶着部及びロアシール部を形成するのと同時に予備接合(溶着)及び表裏フィルム同士の接合を行ってもよいし、いったん袋体を形成してから予備接合等を行ってもよい。図6(C)(D)の実施形態では、マチ部5′、6′の加工と同時に予備接合を行っておくのが好適と云える。
図6(E)に示す第11実施形態では、左右のマチフィルム5,6は、それぞれ内向きの2つの折り目(稜線)と1つの谷部27とを有する平面視M形に形成されている。そして、左右のマチフィルム5,6の谷部27で、取り付け部12をそれぞれ前後両側から挟んでいる。この実施形態では、マチフィルム5,6はM形であるため剛性は高くなっており、かつ、口栓2を溶着した状態で袋体1は前後左右とも対称形状になっているため、口栓2の倒れは確実に防止される。
(6).溶着工程の例
以上の実施形態では、中間体の製造段階でマチフィルム5,6を表裏フィルム3,4に予備接合していたが、図7に示す実施形態では、マチフィルム5,6が表裏フィルム3,4に予備接合されてない中間体に口栓2を取り付ける方法の例を示している。
以上の実施形態では、中間体の製造段階でマチフィルム5,6を表裏フィルム3,4に予備接合していたが、図7に示す実施形態では、マチフィルム5,6が表裏フィルム3,4に予備接合されてない中間体に口栓2を取り付ける方法の例を示している。
この例において、袋体1の中間体は偏平に畳んだ状態に製造・出荷されており、口栓2の取り付け工程では、起立姿勢にしてシュートで一定方向(左右方向又は前後方向)に移送される。そして、間欠的に移送される途次、停止状態で、図7(B)に示すように、袋体1を治具によって左右両側から軽く挟むことによって袋体1を少し膨らませ、次いで、袋体1を平面視で対角方向から挟み込むことにより、袋体1を大きく膨らませる。
袋体1を対角方向から挟み込むと、袋体1は、その左右間隔を狭めつつ、マチフィルム5,6が押されていない側に重なるように姿勢が変化し、その結果、図7(D)に示すように、一方のマチフィルム6が表フィルム3に重なって他方のマチフィルム5が裏フィルム4に重なった状態にすることができる。そこで、次の工程で、鉛直姿勢の口栓2をクランプ体や吸着コレット等で下降させて取り付け部11を袋体1の内部に挿入し、次いで、表裏の熱盤又は高周波(或いは長音波)ホーンで挟みつけ、袋体1を取り付け部11に溶着する。
袋体1が第1中間体の状態では、マチフィルム5,6の上端部と表裏フィルム3,4とは溶着されていないため、図7(C)に示すように、表裏フィルム3,4の上端を外側に折り曲げることができる。そこで、治具を使用して表裏フィルム3,4の上端部を外側に折り曲げてから、矢印39で示すように、表フィルム3と他方のマチフィルム6との間の部位と、裏フィルム4と一方のマチフィルム5との間の部位に、それぞれノズルでエアーを噴出させることにより、袋体1を、一方のマチフィルム5が裏フィルム4に重なって他方のマチフィルム6が表フィルム3に重なった状態に膨らませることができる。
このようにエアーを使用した方法によっても、袋体1を、左右のマチフィルム5,6が前後に分かれた状態に膨らませることができる。勿論、他の方法によって、マチフィルム5,6を表フィルム3と裏フィルム4とに分けて重ねることもできる。
以上、本願発明の実施形態を説明したが、本願発明は他にも様々に具体化できる。例えば、袋体は正面視台形状などの様々な形態に具体化できる。口栓も、特開2021-66461号公報にされているプッシュ開封方式などの様々な方式ものを採用できる。口栓における取り付け部の形状は目玉状(菱形)には限らず、円形なども採用できる。
本願発明は、ガゼットタイプの袋容器に具体化できる。従って、産業上利用できる。
1 袋体
2 口栓
3 表フィルム
4 裏フィルム
5,6 表裏フィルムとは別体のマチ部であるマチフィルム
5′,6′ 表フィルム又は裏フィルムに一体化されたマチ部
7~9 溶着部
10 口栓の本体
11 ねじ蓋
12 取り付け部
13 注出部
14 第1フランジ
26 予備接合部
28 切欠き
2 口栓
3 表フィルム
4 裏フィルム
5,6 表裏フィルムとは別体のマチ部であるマチフィルム
5′,6′ 表フィルム又は裏フィルムに一体化されたマチ部
7~9 溶着部
10 口栓の本体
11 ねじ蓋
12 取り付け部
13 注出部
14 第1フランジ
26 予備接合部
28 切欠き
Claims (5)
- 溶着可能なフィルムより成る袋体と、前記袋体の上端部に溶着された口栓とを備え、
前記袋体は、表裏フィルムの間に左右のマチ部が折り目を内向きにして配置されたガゼットタイプで、前記左右のマチ部が偏平状に広がることによって角筒状に膨れ変形するものである一方、
前記口栓は、前記袋体の内部に入り込んだ取り付け部と、前記袋体の上に露出した注出部とを有しており、
前記袋体を構成する左右のマチ部の上端部は、それぞれ少なくとも一部が前記口栓の取り付け部と重なっている構成であって、
前記左右のマチ部のうち一方のマチ部は、前記表フィルムと前記口栓の取り付け部とによって挟まれて、他方のマチ部は、前記裏フィルムと前記口栓の取り付け部とによって挟まれている、
口栓付き袋容器。 - 表裏フィルムの間に左右のマチ部が折り目を内向きにして配置されたガゼットタイプの袋容器の上端部に口栓の取り付け部が溶着されている袋容器の製造方法であって、
上端が開口した袋容器の中間体を用意する製袋工程と、
前記中間体を膨らませてその上端部に前記口栓の取り付け部を挿入する中間工程と、
前記中間体と前記口栓とを一体化する溶着工程とを有し、
前記製袋工程において、前記マチ部の上端部のうち前記口栓の取り付け部と重ならない側面の少なくとも一部を、前記表フィルム又は裏フィルムに対して、当該表フィルム又は裏フィルムから離反しないように溶着又は接着若しくは他の接合手段によって予備接合している、
口栓付き袋容器の製造方法。 - 前記袋容器は請求項1に記載した形態であり、
前記製袋工程において、前記中間体における一方のマチ部は前記表フィルムに予備接合されて、前記中間体における他方のマチ部は前記裏フィルムに予備接合されている、
請求項2に記載した口栓付き袋容器の製造方法。 - 前記製袋工程において、前記表裏フィルムの左右上コーナー部を互いに固定している、
請求項2又は3に記載した口栓付き袋容器の製造方法。 - 溶着可能なフィルムより成る袋体と、前記袋体の上端部に溶着された口栓とを備え、
前記袋体は、表裏フィルムの間に平断面視M形で内向きの谷部を有するマチ部が配置されたガゼットタイプで、前記マチ部が偏平状に広がることによって表裏方向に大きく膨れ変形するものである一方、
前記口栓は、前記袋体の内部に入り込んだ取り付け部と、前記袋体の上に露出した注出部とを有している構成であって、
前記口栓の取り付け部と前記袋体のマチ部とが、口栓の取り付け部がマチ部の谷部に入り込んだ状態で溶着されている、
口栓付き袋容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021155404A JP2023046681A (ja) | 2021-09-24 | 2021-09-24 | 口栓付き袋容器及びその製造方法 |
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- 2021-09-24 JP JP2021155404A patent/JP2023046681A/ja active Pending
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