JP2023046275A - 配線基板ユニットおよび配線基板ユニットの製造方法 - Google Patents

配線基板ユニットおよび配線基板ユニットの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】支持基板の上に微細な配線層を形成し、これをFC-BGA用配線基板に搭載し、微細な配線上に半導体チップを搭載する方式において、加熱時の反りや、配線層内部の応力に対して耐性のある配線基板及び配線基板の製造方法を提供する。【解決手段】第1配線基板に接合された第1配線基板より微細な配線が形成された第2配線基板と、を備え、第2配線基板の前記第1配線基板との接合面の対向面に半導体素子が実装される配線基板において、第2配線基板の半導体素子が実装される側の最外層に補強層があることを特徴とする配線基板。【選択図】図9A

Description

本発明は、配線基板ユニットおよび配線基板ユニットの製造方法に関する。
近年半導体装置の高速化、高集積化が進む中で、半導体素子を搭載するFC-BGA(Flip Chip-Ball Grid Array)基板に対しても、半導体素子との接合端子の狭ピッチ化、基板内の配線の微細化が求められている。一方、FC-BGA基板とマザーボードとの接合は、従来とほぼ変わらないピッチの接合端子での接合が要求されている。
このような半導体素子との接合端子の狭ピッチ化、これに伴うFC-BGA基板内の配線の微細化に対応するため、FC-BGA基板と半導体素子との間に、インターポーザ―とも呼ばれる、微細な配線を含む多層配線基板を設ける技術が採用されている。
その一つは、インターポーザを半導体回路の製造技術を用いて、シリコンウェハ上に形成するシリコンインターポーザ技術である。
また、インターポーザをシリコンウェハ上に形成するのではなく、FC-BGA基板上に直接作り込む手法も開発されている。これは、FC-BGA基板の表面をCMP(Chemical Mechanical Polishing、化学機械研磨)等で平坦化し、インターポーザとなる多層配線基板を、FC-BGA基板上に直に形成する方式である。これについては、特許文献1に開示されている。
さらに、インターポーザをガラス基板等の支持体の上に形成し、これをFC-BGA基板に搭載した後、支持体を剥離することで、FC-BGA基板上に狭ピッチな多層配線基板を形成する方式もある。これについては特許文献2に開示されている。
特開2014-225671号公報 国際公開第2018/047861号
シリコンインターポーザは、シリコンウェハを利用して、半導体製造における前工程用の設備を用いて製作されることから、微細な配線層を形成することに適している。しかし、シリコンウェハは形状、サイズに制約があり、1枚のウェハから製作できるインターポーザの数が少なく、製造設備も高価であるため、インターポーザも高価となる。また、シリコンウェハが半導体であることから、伝送特性も劣化するという問題がある。
また、FC-BGA基板の表面の平坦化を行い、その上にインターポーザとなる多層の配線層を形成する方式においては、シリコンインターポーザに見られる伝送特性の劣化は小さいが、FC-BGA基板自体の製造歩留まりの問題や、FC-BGA基板上に微細配線を形成する難易度が高いため、全体的に製造歩留まりが低いという課題がある。さらにFC-BGA基板の反り、歪みに起因した半導体素子の実装における課題も存在する。
さらに、多層配線基板をガラス基板等の支持体の上に形成し、これをFC-BGA基板上に載置した後に支持体を剥離する方式においては、支持体の上に多層配線層を形成する際に、セミアディティブ法が用いられることが多い。しかし、セミアディティブ法で用いられる絶縁樹脂層はフィラーを含有せず、後の工程で用いるフィラーを含有したアンダーフィル層、及び、ソルダーレジスト層と比較して、弾性率が低く、且つ、CTE(coefficient of thermal expansion、熱膨張率)が大きい傾向がある。
そのため、いずれの方式を用いた場合であっても、加熱時に絶縁樹脂層のみが大きく変形し、基板の反りが発生することがある。また、配線層内部に応力を発生した場合には、微細な配線層などの内部の導体層の剥離や、剥離した箇所を起点とするクラックの発生、配線層を形成する層間界面での層間剥離(delamination)が生じ、接続信頼性の確保が難しい問題がある。
そこで本発明は、上記問題に鑑みなされたものであり、配線基板内部の応力を緩和させ、応力が集中する箇所を起点とするクラックが生じ難い配線基板を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の代表的な配線基板ユニットの一つは、
第1配線基板と、前記第1配線基板に接合された第2配線基板と、を備え、前記第2配線基板の前記第1配線基板との接合面の対向面に半導体素子が実装可能な配線基板ユニットにおいて、前記第2配線基板の半導体素子が実装される側の最外層に補強層を有することを特徴とする配線基板ユニットである。
本発明によれば、支持基板の上に微細な配線層(第2配線基板に相当)を形成し、これを例えば、FC-BGA用配線基板(第1配線基板に相当)に搭載し、第2配線基板上に半導体チップを搭載する方式において、第2配線基板内部の応力を緩和させ、応力が集中する箇所を起点とするクラックを防ぎ、配線基板ユニットの信頼性を向上させることが可能となる。
上記した以外の課題、構成及び効果は以下の実施形態の説明により明らかにされる。
図1は、支持体上に剥離層を形成した状態を示す断面図である。 図2Aは、補強層を形成した状態を示す断面図である。 図2Bは、補強層のパターニングをした状態を示す断面図である。 図2Cは、補強層のパターニングをした状態を示す断面図である。 図3Aは、感光性樹脂層を形成した状態を示す断面図である。 感光性樹脂層のパターニングをした状態を示す断面図である。 図3Bは、シード密着層を形成した状態を示す断面図である。 図3Dは、シード層を形成した状態を示す断面図である。 図3Eは、導体層を形成した状態を示す断面図である。 図3Fは、表面研磨により導体層及びシード層を研磨した状態を示す断面図である。 図3Gは、表面研磨によりシード密着層及び感光性樹脂層を研磨し半導体素子との接合用電極を形成した状態を示す断面図である。 図3Hは、微細配線層の接続孔形成の第2の形態を説明する断面図である。 図3Iは、微細配線層の接続孔形成の第2の形態を説明する断面図である。 図3Jは、微細配線層の接続孔形成の第3の形態を説明する断面図である。 図3Kは、微細配線層の接続孔形成の第3の形態を説明する断面図である。 図4Aは、ビア部の感光性樹脂層を形成した状態を示す断面図である。 図4Bは、ビア部と配線部の感光性樹脂層を形成した状態を示す断面図である。 図4Cは、シード密着層を形成した状態を示す断面図である。 図4Dは、シード層を形成した状態を示す断面図である。 図4Eは、導体層を形成した状態を示す断面図である。 図4Fは、表面研磨によりビア部及び配線部を形成した状態を示す断面図である。 図5Aは、図4A~図4Fを繰り返して多層配線を形成した状態を示す断面図である。 図5Bは、SAP工法で多層配線を形成した状態を示す断面図である。 6Aは、感光性樹脂層を形成した状態を示す断面図である。 図6Bは、シード密着層を形成した状態を示す断面図である。 図6Cは、シード層を形成した状態を示す断面図である。 図6Dは、レジストパターンを形成した状態を示す断面図である。 図6Eは、導体層を形成した状態を示す断面図である。 図6Fは、レジストパターンを除去した状態を示す断面図である。 図6Gは、不要なシード密着層及びシード層をエッチング除去した状態を示す断面図である。 図7Aは、ソルダーレジスト層を形成した状態を示す断面図である。 図7Bは、表面処理層、はんだ接合部を形成し、支持体付の配線基板が完成した状態を示す断面図である。 図8Aは、支持体付の配線基板とFC-BGA基板を接合しアンダーフィル層で封止した状態を示す断面図である。 図8Bは、剥離層にレーザー光を照射する状態を示す断面図である。 図8Cは、支持体を除去した状態を示す断面図である。 図8Dは、半導体素子を実装した状態を示す断面図である。 図9Aは、本実施形態(ダマシン工法)におけるA-A′囲い部の拡大詳細断面図である。 図9Bは、本実施形態(SAP工法)におけるA-A′囲い部の拡大詳細断面図である。 図9Cは、比較例における拡大詳細断面図である。 図10は、第2の実施態様において、剥離層と補強層との間に中間層を形成した状態を示す断面図である。 図11は、第2の実施態様において、補強層のパターニングをした状態を示す断面図である。 図12は、第2の実施態様において、表面処理層、はんだ接合部を形成し、支持体付の配線基板が完成した状態を示す断面図である。
以下に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。但し、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。
なお、本開示において、「面」とは、板状部材の面のみならず、板状部材に含まれる層について、板状部材の面と略平行な層の界面も指すことがある。また、「上面」、「下面」とは、板状部材や板状部材に含まれる層を図示した場合の、図面上の上方又は下方に示される面を意味する。なお、「上面」、「下面」については、「第1面」、「第2面」と称することもある。
また、「側面」とは、板状部材や板状部材に含まれる層における面や層の厚みの部分を意味する。さらに、面の一部及び側面を合わせて「端部」ということがある。
また、「上方」とは、板状部材又は層を水平に載置した場合の垂直上方の方向を意味する。さらに、「上方」及びこれと反対の「下方」については、これらを「Z軸プラス方向」、「Z軸マイナス方向」ということがあり、水平方向については、「X軸方向」、「Y軸方向」ということがある。
また、以下に示す実施形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものではない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
[第1の実施態様]
図1~図8Dを用いて、本発明の第1の実施態様に係る支持体を用いた配線基板の製造工程の一例を説明する。
まず、図1に示すように、支持体1の一方の面に、後の工程で支持体1を剥離するために必要な剥離層2を形成する。
<剥離層>
剥離層2は、例えば、UV光などの光を吸収して発熱、もしくは、変質によって剥離可能となる樹脂でもよく、熱によって発泡により剥離可能となる樹脂でもよい。UV光などの光、例えばレーザー光によって剥離可能となる樹脂を用いる場合、剥離層2を設けた側とは反対側の面から支持体1に光を照射して、図8Bに示すように、支持体付の配線基板11と、FC-BGA基板12との接合体から支持体1を取り去ることができる。
剥離層2は、例えばエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、オキセタン樹脂、マレイミド樹脂、及び、アクリル樹脂などの有機樹脂や、アモルファスシリコン、ガリウムナイトライド、金属酸化物層などの無機層から選ぶことが出来る。さらに剥離層2は光分解促進剤や光吸収剤、増感剤、フィラー等の添加剤を含有してもよい。
さらに剥離層2は複数層で構成されてもよく、例えば支持体1上に形成される多層の微細配線層(第2配線基板)の保護を目的として、剥離層2上にさらに保護層を設けることや、支持体1との密着性を向上させる層を剥離層2の下層に設けてもよい。さらに剥離層2とその上方に形成される多層の微細配線層との間にレーザー光反射層や金属層を設けてもよく、その構成は本実施態様により限定されない。
<支持体>
支持体1は、支持体1を通じて剥離層2に光を照射させる場合もあるため、透明性を有することが好ましく、例えばガラスを用いることができる。ガラスは平坦性に優れており、また、剛性が高いため、支持体付の配線基板11の微細なパターン形成に向いている、また、ガラスはCTE(coefficient of thermal expansion、熱膨張率)が小さく歪みにくいことから、パターン配置精度及び平坦性の確保に優れている。
支持体1としてガラスを用いる場合、ガラスの厚さは、製造プロセスにおける反りの発生を抑制する観点から厚い方が望ましく、例えば0.7mm以上、好ましくは1.1mm以上の厚みである。また、ガラスのCTEは3ppm/K以上15ppm/K以下が好ましく、FC-BGA基板12、半導体素子15のCTEの観点から9ppm/K程度がより好ましい。ガラスとしては、例えば石英ガラス、ホウケイ酸ガラス、無アルカリガラス、ソーダガラス、又は、サファイヤガラス等が用いられる。
一方、剥離層2として熱によって発泡する樹脂を用いる等のように、支持体1を剥離する際に支持体1に光の透過性が必要でない場合は、支持体1には、歪みの少ない例えばメタルやセラミックスなどを用いることができる。
以下の本開示による実施形態では、剥離層2としてUV光を吸収して剥離可能となる樹脂を用い、支持体1にはガラスを用いる例によって説明する。
<微細配線層の接続孔形成の第1の形態>
次に、図2Aを参照して、第2配線基板である微細配線層19に半導体素子を接続する電極を形成するための接続孔を形成する第1の形態について説明する。まず、図2Aに示すように補強層18を剥離層2の上方の全面に形成する。補強層18は、感光性、非感光性に関わらず、フィラーを有する樹脂で形成する。フィラーを有する樹脂としては、例えば、感光性のエポキシ系やアクリル樹脂などの絶縁性樹脂、非感光性のエポキシ系などの絶縁性樹脂が挙げられる。補強層の形成方法としては、液状の感光性樹脂を用いる場合は、スリットコート、カーテンコート、ダイコート、スプレーコート、静電塗布法、インクジェットコート、グラビアコート、スクリーン印刷、グラビアオフセット印刷、スピンコート、ドクターコートより選定できる。フィルム状の感光性樹脂で用いる場合は、ラミネート、真空ラミネート、真空プレスなどが適用できる。
補強層のCTEは、微細配線層を有する第2配線基板における感光性樹脂層、絶縁樹脂層に用いる樹脂のCTEよりも小さいことが好ましい。
次に、半導体素子15と電気的接続を取るための電極を設けるために、補強層18に接続孔を形成する。接続孔を形成するためには、図2Bに示すように補強層18にパターニングを行う。本発明の一実施形態では補強層18にφ35μmの開口形状を形成した。パターニングの方法としては、例えば、フォトリソグラフィー技術やレーザー加工技術を用いることができる。
次に、図3Aに示すように、パターニングされた補強層18の上面に感光性樹脂層3を形成する。本実施形態では、感光性樹脂層3として例えば、感光性のエポキシ系樹脂をスピンコート法により形成する。感光性のエポキシ樹脂は比較的低温で硬化することができ、形成後の硬化による収縮が少ないため、その後の微細パターン形成に優れる。
感光性樹脂の形成方法としては、補強層18と同様に液状の感光性樹脂を用いる場合は、スリットコート、カーテンコート、ダイコート、スプレーコート、静電塗布法、インクジェットコート、グラビアコート、スクリーン印刷、グラビアオフセット印刷、スピンコート、ドクターコートより選定できる。フィルム状の感光性樹脂で用いる場合は、ラミネート、真空ラミネート、真空プレスなどが適用できる。
感光性樹脂層3は、例えば感光性ポリイミド樹脂、感光性ベンゾシクロブテン樹脂、感光性エポキシ樹脂およびその変性物を絶縁樹脂として用いることも可能である。
微細配線を形成するのに適した感光性樹脂や絶縁樹脂を検討したところ、微細配線形成可能な樹脂のCTEは、50~80ppm/K程度の範囲内であった。
次いで、図3Bに示すようにフォトリソグラフィーにより、感光性樹脂層3に開口部を設ける。この開口部は、補強層18に形成された開口に整合させて形成される。開口部に対して、現像時の残渣除去を目的として、プラズマ処理を行ってもよい。感光性樹脂層3の厚みは、開口部に形成する導体層の厚みに応じて設定され、本発明の一実施形態では例えば7μmを形成する。また平面視の開口部形状は、半導体素子の接合電極のピッチ、形状に応じて設定され、本発明の一実施形態では例えばφ45μmの開口形状とする。
<微細配線層の接続孔形成の第2の形態>
次に、図2C、図3H、図3Iを参照して、補強層18を介さずに、感光性樹脂層3によって接続孔を形成する第2の形態について説明する。
微細配線層の接続孔形成の第1の形態においては、上記の図2A、図2B、図3A~図3Cの説明において説明したように、補強層18は、剥離層2の上方であって、感光性樹脂層3の開口が形成される以外の領域のほぼ全域に形成されている。この第1の形態においては、感光性樹脂層3に形成される開口は、補強層18に形成される開口と整合しており、接続孔として剥離層2に到達している。
しかし、微細配線層の接続孔補強層形成の第2の形態においては、支持体1あるいは剥離層2の上方に形成される補強層18は、必ずしも感光性樹脂層3の開口が形成される以外の領域のほぼ全域に形成される必要はない。つまり、感光性樹脂層3に形成される開口は、その全てが補強層18に形成された開口と整合している必要はなく、感光性樹脂層に形成される開口の一部は、補強層18を介さずに剥離層2に到達することとしてもよい。
以下、微細配線層の接続孔形成の第2の形態の詳細について説明する。
まず、図2Cは、微細配線層の接続孔補強層形成の第2の形態において、補強層のパターニングをした状態を示す断面図である。図2Cに至る工程は、図1~図2Bに至る工程と同一である。そして、図2Cは、補強層18が、感光性樹脂層3の開口が形成される以外の領域のほぼ全域に形成されるわけではない点で、図2Bの場合と相違している。つまり、図2Cにおいては、感光性樹脂層3の開口が形成される箇所であっても補強層18が形成されていない箇所を備えている。
次に、図3Hを参照して、微細配線層の接続孔形成の第2の形態における、感光性樹脂層3の形成について説明する。
図3Hは、図3Aについて説明したものと同様の手法によって感光性樹脂層3を形成した状態を示す断面図である。
次に、図3Iを参照して、微細配線層の接続孔形成の第2の形態における、感光性樹脂層3のパターン形成について説明する。
図3Iは、図3Bについて説明したものと同様の手法によって感光性樹脂層3にパターニングをした状態を示す断面図である。
微細配線層の接続孔形成の第2の形態によれば、感光性樹脂層3に形成される接続孔は、図3Iに示すように、補強層18を介さずに感光性樹脂層3のみで開口が形成されている。このため、接続孔は、感光性樹脂層3のパターン形成精度に依拠して形成されるため、補強層18を介して形成する接続孔に比較して、微小な開口径で形成しやすい利点がある。
<微細配線層の接続孔形成の第3の形態>
次に、図3J、図3Kを参照して、補強層18を介さずに、感光性樹脂層3に接続孔を形成する第3の形態について説明する。
図3Jは、図8Cに示される配線基板ユニット14に固定されたダマシン工法による微細配線層19のA-A′で囲まれた領域の断面図の一例である。図3Jにおいて、接続孔を設ける領域の一つである領域Bについては、補強層18に開口が設けられていない。そして、この領域Bに接続孔を形成するためには、図3Kに示すように、補強層18に対して開口21を形成する。そして、微細配線層の接続孔形成の第2の形態における、図3H及び図3Iと同様の工程を採用して、開口21に感光性樹脂層3を埋め込んだ後に、接続孔を形成することができる。
このように形成した場合であっても、接続孔は、感光性樹脂層3のパターン形成精度に依拠して形成されるため、補強層18を介して形成する接続孔に比較して、微小な開口径で形成しやすい利点がある。
<シード密着層・シード層形成>
次に、図3C、図3Dを参照して、シード密着層及びシード層の形成工程について説明する。なお、以下では、補強層形成の第1の形態に沿って説明するが、特記しない限り、補強層形成の第2の形態を採用した場合でも同様の工程によってシード密着層及びシード層形成工程以下の工程を実施することができる。
まず、図3C、図3Dに示すように、真空中で、シード密着層4、及び、シード層5を形成する。シード密着層4は感光性樹脂層3へのシード層5の密着性を向上させる層であり、シード層5の剥離を防止する層である。シード層5は配線形成において、電解めっきの給電層として作用する。シード密着層4、及び、シード層5は、例えば、スパッタ法、または蒸着法などにより形成され、例えば、Cu、Ni、Al、Ti、Cr、Mo、W、Ta、Au、Ir、Ru、Pd、Pt、AlSi、AlSiCu、AlCu、NiFe、ITO、IZO、AZO、ZnO、PZT、TiN、Cu、Cu合金や、これらを複数組み合わせたものを適用することができる。本発明では、電気特性、製造の容易性の観点およびコスト面を考慮して、シード密着層4にチタン層、続いてシード層5の銅層を順次スパッタリング法で形成する。チタンと銅層の合計の膜厚は、電解めっきの給電層として1μm以下とするのが好ましい。本発明の一実施形態ではTi:50nm、Cu:300nmを形成する。
<導体層形成>
次に図3Eに示すように電解めっきにより導体層6を形成する。導体層6は半導体素子15との接合用の電極となる。電解ニッケルめっき、電解銅めっき、電解クロムめっき、電解Pdめっき、電解金めっき、電解ロジウムめっき、電解イリジウムめっき等が挙げられるが、電解銅めっきであることが簡便で安価で、電気伝導性が良好であることから望ましい。電解銅めっきの厚みは、半導体素子15と接合用の電極となり、はんだ接合の観点から1μm以上、且つ、生産性の観点から30μm以下であることが望ましい。本発明の一実施形態では感光性樹脂層3の開口部にはCu:9μmを形成し、感光性樹脂層3の上部にはCu:2μmを形成する。
次に図3Fに示すように、CMP(化学機械研磨)加工等によって銅層を研磨し、導体層6、及び、シード層5を除去する。シード密着層4と導体層6が表面となるように研磨加工を行う。本発明の一実施形態では、感光性樹脂層3の上部の導体層6のCu:2μm、及び、シード層5のCu:300nmを研磨により除去する。
次に図3Gに示すように、CMP加工等の研磨を再度行い、シード密着層4と、感光性樹脂層3を除去する。シード密着層4と、感光性樹脂層3の異種材料の研磨であるため、化学研磨による効能は少なく、研磨剤による物理的な研磨が支配的である。このため、工程簡略化を目的として、シード密着層4と感光性樹脂層3とを同一工程で研磨してもよいし、またそれぞれの研磨工程の効率化を目的としてシード密着層4と、感光性樹脂層3の材料種に応じて研磨手法を変えてもよい。そして、研磨を行った後に残った導体層6が、半導体素子15と接合用の電極となる。
<多層配線層形成>
次に図4Aに示すように、図3A、図3Bと同様に上面に感光性樹脂層3を形成する。感光性樹脂層3の厚みは、開口部に形成する導体層の厚みに応じて設定され、本発明の一実施形態では例えば2μmを形成する。また平面視の開口部形状は、導体層6との接続の観点から設定され、本発明の一実施形態では例えばφ10μmの開口形状を形成する。この開口部は多層配線の上下層をつなぐビア部の形状である。
さらに、その上面に図4Bに示すように、図3A、図3Bと同様に上面に感光性樹脂層3を形成する。感光性樹脂層3の厚みは、開口部に形成する導体層の厚みに応じて設定され、本発明の一実施形態では例えば2μmを形成する。また平面視の開口部形状は、積層体の接続性の観点から設定され下部の開口形状外側を囲って形成される。本発明の一実施形態では例えばφ20μmの開口形状を形成する。この開口部は多層配線の配線部、及び、上下層をつなぐビア部の一部分の形状である。
次いで、図4C、図4Dに示すように、図3C、図3Dと同様に真空中で、シード密着層4、及び、シード層5を形成する。本発明の一実施形態ではTi:50nm、Cu:300nmを形成する。
次に図4Eに示すように電解めっきにより導体層6を形成する。導体層6はビア部、及び、配線部となる。電解ニッケルめっき、電解銅めっき、電解クロムめっき、電解Pdめっき、電解金めっき、電解ロジウムめっき、電解イリジウムめっき等が挙げられるが、電解銅めっきであることが簡便で安価で、電気伝導性が良好であることから望ましい。電解銅めっきの厚みは、配線部の電気抵抗の観点から0.5μm以上、生産性の観点から30μm以下であることが望ましい。本発明の一実施形態では、感光性樹脂層3の2重の開口部にはCu:6μmを形成し、感光性樹脂層3の1重の開口部にはCu:4μmを形成し、感光性樹脂層3の上部にはCu:2μmを形成する。
次に図4Fに示すように、CMP(化学機械研磨)加工等によって研磨し、導体層6、及び、シード層5を除去する。続けて、CMP(化学機械研磨)加工等によって研磨を再度行い、シード密着層4と、感光性樹脂層3を除去する。そして、CMPを行った後に残った導体層6が、ビア部、及び、配線部の導体部となる。本発明の一実施形態では、感光性樹脂層3の上部導体層6のCu:2μm、及び、シード層5のCu:300nmを研磨により除去する。
図5Aに示すように、図4A~図4Fを繰り返して多層配線を形成する。
なお、本発明の一実施形態では、配線層を2層形成する。なお、図4A~図5Aの多層配線形成はダマシン法を用いているが、本発明は、これに限定されるものではなく、図5Bに示すように、SAP法を用いて形成した多層配線基板にも適用できる。
<接合電極形成>
次いで、図6A~図7Bを参照して、第1の配線基板であるFC-BGA基板12との接合電極を形成する工程を説明する。接合電極形成にあたっては、図6Aに示すように、図4Aと同様に上面に感光性樹脂層3を形成する。
次いで、図6B、図6Cに示すように、図3C、図3Dと同様に真空中で、シード密着層4、及び、シード層5を形成する。
次いで、図6Dに示すように、レジストパターン7を形成する。その後、図6Eのように電解めっきにより導体層6を形成する。導体層6はFC-BGA基板12と接合用の電極となる。電解銅めっきの厚みは、はんだ接合の観点から1μm以上、且つ、生産性の観点から30μm以下であることが望ましい。本発明の一実施形態では感光性樹脂層3の開口部にはCu:9μmを形成し、感光性樹脂層3の上部にはCu:7μmを形成する。
その後、図6Fに示すようにレジストパターン7を除去する。その後、図6Gに示すように不要なシード密着層4、及び、シード層5をエッチング除去する。この状態で表面に残った導体層6が、FC-BGA基板12と接合用の電極となる。
次に、図7Aに示すように、ソルダーレジスト層8を形成する。ソルダーレジスト層8は、感光性樹脂層3を覆うように、露光、現像し、導体層6が露出するように開口部を備えるように形成する。なお、ソルダーレジスト層8の材料としては、例えばエポキシ樹脂やアクリル樹脂などの絶縁性樹脂を用いることができる。本発明の実施形態では、ソルダーレジスト層8としてフィラーを含有した感光性エポキシ樹脂を使用してソルダーレジスト層8を形成する。
次に、図7Bに示すように導体層6の表面の酸化防止とはんだバンプの濡れ性をよくするため、表面処理層9を設ける。本発明の実施形態では、表面処理層9として無電解Ni/Pd/Auめっきを成膜する。なお、表面処理層9には、OSP(Organic Soiderability Preservative 水溶性プレフラックスによる表面処理)膜を形成してもよい。また、無電解スズめっき、無電解Ni/Auめっきなどから適宜用途に応じて選択しても良い。次いで、表面処理層9上に、半田材料を搭載した後、一度溶融冷却して固着させることで、はんだ10接合部を得る。これにより、支持体1上に形成された支持体付の配線基板11が完成する。
<配線基板の接合、支持体剥離及び素子実装>
次に、図8A~図8Dを参照して、配線基板の接合、支持体剥離及び素子実装の工程について説明する。
まず、図8Aに示すように、支持体付の配線基板11と第1の配線基板であるFC-BGA基板12を接合した後、接合部をアンダーフィル層20で封止する。アンダーフィル層20としては、例えば、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ポリエステル樹脂、オキセタン樹脂、及びマレイミド樹脂の1種又はこれらの樹脂の2種類以上が混合された樹脂に、フィラーとしてのシリカ、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、又は酸化亜鉛等が加えられた材料が用いられる。アンダーフィル層は、液状の樹脂を充填させることで形成される。
次いで、図8Bに示すように、支持体1を剥離する。剥離層2は、レーザー光13を照射して剥離可能な状態とする。支持体1の背面より、すなわち、支持体1のFC-BGA基板12とは逆側の面からレーザー光13を支持体1との界面に形成された剥離層2に照射し剥離可能な状態とすることで、支持体1を取り外すことが可能となる。次に、図8Cに示すように支持体1を除去した後、剥離層2とシード密着層4、及び、シード層5を除去し第2配線基板である微細配線層19を含む配線基板ユニット14を得る。
その後、図8Dに示すように半導体素子15を実装すると半導体装置16が完成する。この際、半導体素子15の実装に先立って、表面に露出した導体層6上に、酸化防止と半田バンプの濡れ性をよくするため、無電解Ni/Pd/Auめっき、OSP、無電解スズめっき、無電解Ni/Auめっきなどの表面処理を施してもよい。以上により半導体装置16が完成する。
[第2の実施態様]
<中間層>
次に、第2の実施態様について、図10から図12を用いて説明する。
第2の実施態様は、剥離層2と補強層18の間に中間層50を設けている点で第1の実施態様と異なる。以下の説明において、上述の第1の実施態様と同一又は同等の構成要素については同一の符号を付し、その説明を簡略又は省略する。
第2の実施態様においては、図10に示すように、支持体1の一方の面に、後の工程で支持体1を剥離するために必要な剥離層2を形成したあとに、中間層50として、シード密着層4及びシード層5を形成している。
なお、具体的なシード密着層4及びシード層5の形成方法や材料は、図3C及び図3Dの説明において記載した通りのものを採用することができる。
このような中間層50を設けることにより、剥離層2と後の工程で形成する補強層18との間の密着性を向上させることが可能となる。
次に、図11を参照して、補強層18のパターン形成について説明する。第2の実施態様においては、図10に示した補強層18を形成した後に、第1の実施態様で採用したのと同様の方法により、中間層50の上面に、補強層18のパターンを形成する。
次に、図12を参照して、第2の実施態様における、表面処理層、はんだ接合部を形成し、支持体付の配線基板が完成した状態を説明する。
第2の実施態様においても、補強層18のパターン形成後に、第1の実施態様で説明した図3A~図7Bの工程と同様の工程を採用して、図12に示した支持体付の配線基板を得ることができる。
この後、図12に示した支持体付の配線基板は、第1の実施態様において、図8Aから図8Cで説明したものと同様の工程によって支持体1の剥離工程をおこなう。しかし、第2の実施態様においては、中間層50を備えていることから、支持体1を除去する前に支持体1が剥離してしまうことを防ぐことができる。また、剥離層2と感光性樹脂層3のインターミキシングを防止することが可能となる。
また、支持体1を除去した後には、中間層50を構成している、シード密着層4及びシード層5をエッチングで除去することができる。
次に、上述したような図8Cの配線基板ユニット14の構成とその製造方法を用いた場合の作用効果について説明する。以下の実施例は、図8Cに示された配線基板ユニット14に対して測定されたものである。そして、図9A、9Bは、図8Cに示される配線基板ユニット14のA-A′で囲まれた領域の断面図である。
また、比較例として、上述の図1から図8Cで示した工程において、補強層18を形成しないものを準備し、図9A及び図9Bと同様の箇所の断面を図9Cに示す。
実施例、比較例では、補強層18のクラック改善効果をみるために、配線基板ユニット14の微細配線層19にクラックが発生しやすいよう、最外層に幅広の導体パターン1000μmを形成した。
実施例1の補強層の条件は下記である。
補強層の厚み:45μm
補強層のCTE:9ppm/K
実施例1において、補強層の条件は下記に変更した。
補強層の厚み:45μm
補強層のCTE:19ppm/K
実施例1において、補強層の条件は下記に変更した。
補強層の厚み:45μm
補強層のCTE:28ppm/K
実施例1において、補強層の条件は下記に変更した。
補強層の厚み:45μm
補強層のCTE:39ppm/K
実施例1において、微細配線層の配線工法をダマシン工法からSAP工法に変更したものを実施例5とした。
実施例1の補強層の条件は下記である。
補強層の厚み:30μm
補強層のCTE:9ppm/K
実施例1において、補強層の条件は下記に変更した。
補強層の厚み:30μm
補強層のCTE:19ppm/K
実施例1において、補強層の条件は下記に変更した。
補強層の厚み:30μm
補強層のCTE:28ppm/K
実施例1において、補強層の条件は下記に変更した。
補強層の厚み:30μm
補強層のCTE:39ppm/K
実施例1の補強層の条件は下記である。
補強層の厚み:15μm
補強層のCTE:9ppm/K
実施例1において、補強層の条件は下記に変更した。
補強層の厚み:15μm
補強層のCTE:19ppm/K
実施例1において、補強層の条件は下記に変更した。
補強層の厚み:15μm
補強層のCTE:28ppm/K
実施例1において、補強層の条件は下記に変更した。
補強層の厚み:15μm
補強層のCTE:39ppm/K
実施例1の補強層の条件は下記である。
補強層の厚み:60μm
補強層のCTE:9ppm/K
実施例1において、補強層の条件は下記に変更した。
補強層の厚み:60μm
補強層のCTE:19ppm/K
実施例1において、補強層の条件は下記に変更した。
補強層の厚み:60μm
補強層のCTE:28ppm/K
実施例1において、補強層の条件は下記に変更した。
補強層の厚み:60μm
補強層のCTE:39ppm/K
<比較例>
比較例は、配線基板ユニット14の微細配線層19最外層に補強層18を形成しないことを除いては、実施例1から実施例4と同様であり、微細配線層の配線工法としてはダマシン工法を採用したものを準備した。
補強層:なし
上記の実施例1から比較例における構成について、ビア接続信頼性試験を行った。
ビア接続信頼性は、以下の条件に則って実施し、抵抗値変化率が±3%以内であること、クラックおよびデラミがないことを合格の基準とした。
規格: JESD22-A106B(Condition D)
温度:-65℃/5min⇒常温/1min→150℃/5min
<作用効果の確認>
上記実施例1~17において、ビア接続信頼性試験が不合格となるまで1000~2000サイクルであったが、比較例では、300~500サイクルであった。本発明に係る、配線基板ユニット14の微細配線層19の最外層に補強層18を形成することで、配線層内部の応力を緩和させ、応力が集中する箇所を起点とするクラックが生じ難くなり、ビア接続信頼性における効果が示された。
微細配線形成可能な感光性絶縁樹脂のCTEは、50~80ppm/K程度の範囲内であったので、補強層のCTEは、感光性絶縁樹脂のCTEよりも小さい40ppm/K程度以下で効果があると言える。
補強層の厚みは、45μmよりも厚くすることで、感光性絶縁樹脂よりも小さいCTEの補強層の体積が増えるので、より一層、絶縁樹脂の応力ひずみが減り、クラック耐性が向上すると考られる。また、補強層の厚みは、45μmよりも薄くすることで、効果は薄れるものの、補強層のない比較例と比較するとクラック耐性は向上すると考える。
つまり、本実施例においては、高CTEの材料を用いてい構成された第2配線基板を高CTEの最外層と、同じく高CTEの第1配線基版で挟むことによって、第2配線基板の内部の応力歪みを低減している。このため、微細配線層を有する第2配線基板に発生しがちな応力集中によるクラックを防ぎ、配線基板ユニットの信頼性を向上させることが可能となる。
実施例5で他の実施例と同等の結果が得られたことで、ダマシン工法とSAP工法では、配線の形成工法が違うもののクラック耐性に大きな違いはないと言える。
上述の実施形態は一例であって、その他、具体的な細部構造などについては適宜に変更可能であることは勿論である。
例えば、上述した実施例においては、補強層を最外層にのみ形成したが、補強層の効果は、補強層は、最外層のみに存在することに限定されない。つまり、補強層は最外層に隣接する、あるいは、最外層に近い層に形成することも可能である。
また、上述した実施例においては、補強層の材料としてフィラーを有する樹脂を用いたが、補強層の材料はこれに限定されない。補強層の材料としては、CTEが40ppm/K以下の材料であれば、様々なものを用いることが可能である。
また、本開示でダマシン工法、SAP工法で説明されている点は、これらの工法に限定されるものではなく、他の工法に入れ替えることができる。
また、本発明は、主基板とICチップとの間に介在するインターポーザ等を備えた配線基板を有する様々な半導体装置に適用することができる。
また、本開示における半導体素子は他の配線基板と置き換えることも可能である。
また、本開示は、以下の態様をも含むものである。
(態様1)
第1配線基板と、
前記第1配線基板に接合された第2配線基板と、を備え、
前記第2配線基板の前記第1配線基板との接合面の対向面に半導体素子が実装可能な配線基板ユニットにおいて、
前記第2配線基板の半導体素子が実装される側の最外層に補強層を有する、
ことを特徴とする配線基板ユニット。
(態様2)
前記補強層には、前記半導体素子と前記第2配線基板の間の接合電極が形成されている、
ことを特徴とする態様1に記載の配線基板ユニット。
(態様3)
前記第2配線基板は多層配線基板である
ことを特徴とする態様1又は態様2に記載の配線基板ユニット。
(態様4)
前記補強層はフィラーを含有する樹脂である
ことを特徴とする態様1から態様3のいずれか一つに記載の配線基板ユニット。
(態様5)
前記補強層を構成する樹脂のCTEは前記第2配線基板を構成する感光性樹脂層のCTEよりも小さい
ことを特徴とする態様1から態様4のいずれか一つに記載の配線基板ユニット。
(態様6)
前記補強層を構成する樹脂のCTEは、40ppm/K以下である
ことを特徴とする態様1から態様5のいずれか一つに記載の配線基板ユニット。
(態様7)
前記第2配線基板における配線部は、前記半導体素子が実装される側の一方面にシード密着層を有する
ことを特徴とする態様1から態様6のいずれか一つに記載の配線基板ユニット。
(態様8)
前記シード密着層はチタンを含む層である
ことを特徴とする態様7に記載の配線基板ユニット。
(態様9)
前記第2配線基板の層間絶縁層は感光性の絶縁樹脂である
ことを特徴とする態様1から態様8のいずれか一つに記載の配線基板ユニット。
(態様10)
第2配線基板、剥離層、支持体からなる支持体付き基板において、
前記支持体と前記第2配線基板の間には剥離層が配置されており、
前記第2配線基板と前記剥離層の間には、中間層が配置されている、
ことを特徴とする支持体付き基板。
(態様11)
態様10に記載の支持体付き基板において、
前記中間層は、ニッケル、銅、チタンこれらの合金、または、これらの材料を複数用いた複層で構成されている、
ことを特徴とする支持体付き基板。
(態様12)
前記第2配線基板と前記半導体素子を接続するために設けられる接続孔の一部は、前記補強層を介さずに、感光性樹脂層に形成されたものである
ことを特徴とする態様1乃至11のいずれか一つに記載の配線基板ユニットまたは支持体付き基板。
(態様13)
態様1乃至11の配線基板ユニットまたは支持体付き基板の製造方法であって、
支持体の上方に剥離層を形成する第1の工程、
前記剥離層の上方に補強層を形成する第2の工程、
前記補強層に接続孔を形成する第3の工程、
前記接続孔が形成された補強層の上方に感光性樹脂層形成する第4の工程、
少なくとも一部の前記補強層の接続孔に整合させて、前記感光性樹脂層に開口部を形成する第5の工程、
前記接続孔に導電性材料を埋設する第6の工程、
前記感光性樹脂層の上方に配線層を形成し、第2配線基板を形成する第7の工程、
前記第2配線基板を剥離層が形成されている面と反対の面において、第1配線基板と接合する第8の工程、
前記剥離層を剥離して、前記第1配線基板に接合された前記第2配線基板から前記支持体を分離する第9の工程、
を有する配線基板ユニットの製造方法。
(態様14)
態様1又は態様2に記載の配線基板ユニットの製造方法であって、
支持体の上方に剥離層を形成する第1の工程、
前記剥離層の上方に補強層を形成する第2の工程、
前記補強層に接続孔を形成する第3の工程、
前記接続孔が形成された補強層の上方に感光性樹脂層を形成する第4の工程、
少なくとも一部の前記補強層の接続孔に整合させて、前記感光性樹脂層に開口部を形成する第5の工程、
前記接続孔に導電性材料を埋設する第6の工程、
前記感光性樹脂層の上方に配線層を形成し、第2配線基板を形成する第7の工程、
前記第2配線基板の剥離層が形成されている面と反対の面において、第1配線基板と接合する第8の工程、
前記剥離層を剥離して、前記第1配線基板に接合された前記第2配線基板から前記支持体を分離する第9の工程、
前記支持体が分離され、露出した補強層に接続孔を形成する第10の工程、
を有する配線基板ユニットの製造方法。
(態様15)
前記補強層にパターンを形成する工程は、フォトリソグラフィー技術を用いる
ことを特徴とする態様13または態様14に記載の配線基板ユニットの製造方法。
(態様16)
前記補強層にパターン形成する工程は、レーザー加工技術を用いる
ことを特徴とする態様13または態様14に記載の配線基板ユニットの製造方法。
1 支持体
2 剥離層
3 感光性樹脂層
4 シード密着層
5 シード層
6 導体層
7 レジストパターン
8 ソルダーレジスト層
9 表面処理層
10 はんだ
11 支持体付の配線基板
12 FC-BGA基板
13 レーザー光
14 配線基板ユニット
15 半導体素子
16 半導体装置
18 補強層
19 微細配線層
20 アンダーフィル層
50 中間層

Claims (16)

  1. 第1配線基板と、
    前記第1配線基板に接合された第2配線基板と、を備え、
    前記第2配線基板の前記第1配線基板との接合面の対向面に半導体素子が実装可能な配線基板ユニットにおいて、
    前記第2配線基板の半導体素子が実装される側の最外層に補強層を有する
    ことを特徴とする配線基板ユニット。
  2. 前記補強層には、前記半導体素子と前記第2配線基板の間の接合電極が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の配線基板ユニット。
  3. 前記第2配線基板は多層配線基板である
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の配線基板ユニット。
  4. 前記補強層はフィラーを含有する樹脂である
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の配線基板ユニット。
  5. 前記補強層を構成する樹脂のCTEは前記第2配線基板を構成する感光性樹脂層のCTEよりも小さい
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の配線基板ユニット。
  6. 前記補強層を構成する樹脂のCTEは、40ppm/K以下である
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の配線基板ユニット。
  7. 前記第2配線基板における配線部は、前記半導体素子が実装される側の一方面にシード密着層を有する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の配線基板ユニット。
  8. 前記シード密着層はチタンを含む層である
    ことを特徴とする請求項7に記載の配線基板ユニット。
  9. 前記第2配線基板の層間絶縁層は感光性の絶縁樹脂である
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の配線基板ユニット。
  10. 第2配線基板、剥離層、支持体からなる支持体付き基板において、
    前記支持体と前記第2配線基板の間には剥離層が配置されており、
    前記第2配線基板と前記剥離層の間には、中間層が配置されている
    ことを特徴とする支持体付き基板。
  11. 請求項10に記載の支持体付き基板において、
    前記中間層は、ニッケル、銅、チタンこれらの合金、または、これらの材料を複数用いた複層で構成されている
    ことを特徴とする支持体付き基板。
  12. 前記第2配線基板と前記半導体素子を接続するために設けられる接続孔の一部は、前記補強層を介さずに、感光性樹脂層に形成されたものである
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の配線基板ユニット。
  13. 請求項1又は請求項2に記載の配線基板ユニットの製造方法であって、
    支持体の上方に剥離層を形成する第1の工程、
    前記剥離層の上方に補強層を形成する第2の工程、
    前記補強層に接続孔を形成する第3の工程、
    前記接続孔が形成された補強層の上方に感光性樹脂層を形成する第4の工程、
    少なくとも一部の前記補強層の接続孔に整合させて、前記感光性樹脂層に開口部を形成する第5の工程、
    前記接続孔に導電性材料を埋設する第6の工程、
    前記感光性樹脂層の上方に配線層を形成し、第2配線基板を形成する第7の工程、
    前記第2配線基板の剥離層が形成されている面と反対の面において、第1配線基板と接合する第8の工程、
    前記剥離層を剥離して、前記第1配線基板に接合された前記第2配線基板から前記支持体を分離する第9の工程、
    を有する配線基板ユニットの製造方法。
  14. 請求項1又は請求項2に記載の配線基板ユニットの製造方法であって、
    支持体の上方に剥離層を形成する第1の工程、
    前記剥離層の上方に補強層を形成する第2の工程、
    前記補強層に接続孔を形成する第3の工程、
    前記接続孔が形成された補強層の上方に感光性樹脂層を形成する第4の工程、
    少なくとも一部の前記補強層の接続孔に整合させて、前記感光性樹脂層に開口部を形成する第5の工程、
    前記接続孔に導電性材料を埋設する第6の工程、
    前記感光性樹脂層の上方に配線層を形成し、第2配線基板を形成する第7の工程、
    前記第2配線基板の剥離層が形成されている面と反対の面において、第1配線基板と接合する第8の工程、
    前記剥離層を剥離して、前記第1配線基板に接合された前記第2配線基板から前記支持体を分離する第9の工程、
    前記支持体が分離され、露出した補強層に接続孔を形成する第10の工程、
    を有する配線基板ユニットの製造方法。
  15. 前記補強層にパターンを形成する工程は、フォトリソグラフィー技術を用いる
    ことを特徴とする請求項13に記載の配線基板ユニットの製造方法。
  16. 前記補強層にパターン形成する工程は、レーザー加工技術を用いる
    ことを特徴とする請求項13に記載の配線基板ユニットの製造方法。
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