JP2023046186A - プロジェクションナットの供給ロッド装置 - Google Patents

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好高 青山
Yoshitaka Aoyama
省司 青山
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【課題】プロジェクションナットの供給ロッドの先端部と、電気抵抗溶接用電極のガイドピンとの間に、作業者の手が挟まれたとき、作業者の手に作用する挟み付け力を軽減すること。【解決手段】プロジェクションナット1を溶接電極へ供給するものにおいて、供給ロッド5は、摺動孔が形成された大径ロッド6と、摺動孔に進退可能な状態で挿入された小径ガイドロッド7からなり、供給ロッド5の進出時に、作業者の手が小径ガイドロッド7と電極ガイドピン10の間に挟まれることにより、小径ガイドロッド7が後退方向に相対変位を生じたときに、電極の進出を停止するセンサーが設けられ、ばね室16の中心軸線方向距離L1は、作業者の手が小径ガイドロッド7と電極ガイドピン10の間に挟まれたときの、挟まれ危険距離L2の3倍以上に設定され、小径ガイドロッド7に押出し方向の張力を付与する圧縮コイルスプリング17を配置してある。【選択図】図2

Description

この発明は、プロジェクションナットの供給ロッドの先端部と、電気抵抗溶接用電極のガイドピンとの間に、作業者の手が挟まれたような危険な事態が発生したとき、作業者の被害を軽減するプロジェクションナットの供給ロッド装置に関している。
特開2002-172470号公報には、プロジェクションナットの供給ロッドの先端部と、電気抵抗溶接用電極のガイドピンとの間に、作業者の手が挟まれた危険な事態が発生したとき、供給ロッドの進出を停止することが記載されている。
特開2002-172470号公報
上記特許文献1には、作業者の手が挟み付けられたときに、供給ロッドの進出を停止することは記載されている。しかし、作業者の手に作用する挟み付け力の軽減に関しては、何の技術的配慮もなされていない。つまり、特許文献1の図6には、作業者の指が、供給ロッドの先端部と、電気抵抗溶接用電極のガイドピンとの間に挟まれた状態は図示されている。一方、同文献の図1に記載されているばね室の中心軸線方向長さと、図6の作業者の指の太さとの関連に関しては、何も記載されていない。さらに、ばね室に配置される圧縮コイルスプリングの性状についても、何も記載されていない。
本発明は、上記の問題点を解決するために提供されたもので、プロジェクションナットの供給ロッドの先端部と、電気抵抗溶接用電極のガイドピンとの間に、作業者の手が挟まれたとき、作業者の手に作用する挟み付け力を軽減することを目的としている。
請求項1記載の発明は、
所定位置に停止させたプロジェクションナットのねじ孔に、供給ロッドの小径ガイドロッドを串刺し状に貫通して、このプロジェクションナットを電気抵抗溶接の電極へ供給する形式のものにおいて、
前記供給ロッドは、摺動孔が形成された管状の大径ロッドと、前記摺動孔に進退可能な状態で挿入された前記小径ガイドロッドからなり、
前記供給ロッドの進出時に、作業者の手が前記小径ガイドロッドと電極ガイドピンの間に挟まれることにより、前記小径ガイドロッドが前記大径ロッドに対して後退方向に相対変位を生じたときに、この相対変位を検出するセンサーが設けられ、
前記センサーからの信号によって、溶接電極の進出を停止するように構成し、
前記摺動孔内における前記小径ガイドロッドの端部と、前記摺動孔の内端面との間に、ばね室が形成され、
前記ばね室の中心軸線方向の距離は、作業者の手が前記小径ガイドロッドと前記電極ガイドピンの間に挟まれたときの、挟まれ危険距離の3倍以上に設定され、
前記ばね室に、前記小径ガイドロッドに押出し方向の張力を付与する圧縮コイルスプリングが配置してあることを特徴とするプロジェクションナットの供給ロッド装置である。
供給ロッドは、摺動孔が形成された管状の大径ロッドと、摺動孔に進退可能な状態で挿入された小径ガイドロッドからなり、摺動孔内における小径ガイドロッドの端部と、摺動孔の内端面との間に形成されたばね室の中心軸線方向の距離は、作業者の手が小径ガイドロッドと電極ガイドピンの間に挟まれる、挟まれ危険距離の3倍以上に設定され、ばね室には、小径ガイドロッドに押出し方向の張力を付与する圧縮コイルスプリングが配置してある。
ばね室の中心軸線方向の距離が、作業者の手が小径ガイドロッドと電極ガイドピンの間に挟まれる、挟まれ危険距離の3倍以上に設定されているので、ばね室に配置された圧縮コイルスプリングの撓み量を、撓み開始前のばね室の中心軸線方向の距離に対して少ない割合とすることができる。そして、圧縮コイルスプリングの線径を細くしたり、圧縮コイルスプリングの長さを十分に長くしたりすることができる。これらの撓み量割合の減少や圧縮コイルスプリングの長さ等の選定によって、撓み変形の初期段階において、作業者の手が小径ガイドロッドと電極ガイドピンの間に挟まれるようにすることができ、作業者の手に対する挟み付け力を小さくすることができ、作業者の怪我を防止するか、怪我をしても極めて軽傷とすることができる。
このようにして、ばね定数の小さな圧縮コイルスプリングを活用することができる。換言すると、中心軸線方向の距離が短いばね室に圧縮コイルスプリングを挿入する場合であれば、圧縮コイルスプリングの圧縮長さが圧縮前に比して著しく大きな値になるので、それに伴って弾性反力が大きくなり、作業者の手に作用する加圧力が大きくなってしまうこととなる。
上記のような、作業者の手が挟まれる事故は、通常は指先が挟まれることが多い。指が挟まれた時の小径ガイドロッドと電極ガイドピンの間の距離、すなわち指の太さに相当する、挟まれ危険距離は、男性作業者で16~19mm位、女性作業者で13~16mm位と認識するのが妥当である。このような寸法下において、ばね室の中心軸線方向の距離は、作業者の手が小径ガイドロッドと電極ガイドピンの間に挟まれる、挟まれ危険距離の3倍以上に設定されている。したがって、ばね室空間形状は細長いものとなり、上述のように指が挟まれた時においても、圧縮コイルスプリングの撓み長さを撓み前の長さに比して少なくすることができ、しかも指の挟み付けは圧縮コイルスプリングの変形初期段階とすることができ、指に対する弾性的加圧力を小さくすることができる。
本発明は、プロジェクションナットの供給ロッド装置であるが、作業者の手が挟み付けられたことをトリガー信号にした、供給ロッドの動作制御方法として存在させることができる。
装置全体の側面図や、各部の断面図である。 ガイドロッドの変位状態を示す断面図である。 図1(C)図の矢線(3)方向から見た側面図である。 供給ロッドのストッパ構造を示す断面図である。
以下、本発明のプロジェクションナットの供給ロッド装置を実施するための形態を説明する。
図1~図4は、本発明の実施例を示す。
最初に、プロジェクションナットについて説明する。
なお、以下の説明において、プロジェクションナットを単にナットと表現する場合もある。
鉄製のプロジェクションナット1は、図2(A)などに示すように、四角いナット本体2の中央部にねじ孔3が開けられているとともに、片側の四隅に溶着用突起4が設けられたものである。本実施例におけるナット1の各部寸法は、ナット本体2の一辺が13mm、ねじ孔3の内径が6mm、ナット本体2の厚さが6mmである。
つぎに、供給ロッドについて説明する。
図1(B)は、供給ロッド5を単体で示している。符号O-Oは、供給ロッド5の中心軸線を示しており、それが傾斜するように装置全体が傾斜させてある。供給ロッド5は、主として大径ロッド6と断面円形の小径ガイドロッド7で構成されている。大径ロッド6は、中心部に断面円形の摺動孔8が形成された管状の部材で構成され、図1(E)に示すように、四角い断面形状とされている。このように四角い断面形状とすることにより、大径ロッド6が回転しないようにしている。
小径ガイドロッド7は、断面円形の中実とされた棒状部材で構成され、摺動孔8に進退可能な状態で挿入されている。ここでの挿入は、摺動孔8の内面と小径ガイドロッド7の外周面との間に隙間がなく、小径ガイドロッド7を直径方向に動かしたときに隙間によるがたつき感のないものとされている。図1(B)においては、小径ガイドロッド7が挿入されている領域全体が隙間なく摺動可能になっているが、このような摺動可能域を部分的に複数配置してもよい。つまり、摺動孔8の内径を部分的に大きくしている場合である。
図1(B)の作動状態は、供給ロッド5が進出して、小径ガイドロッド7の先端部が固定電極9の電極ガイドピン10の直前で停止している正常な状態である。そして、大径ロッド6に対する小径ガイドロッド7の相対位置は、小径ガイドロッド7が大径ロッド6に対して最も突き出た位置関係となっている。固定電極9には鋼板部品11が載置され、電極ガイドピン10は鋼板部品11の下孔12を貫通して、突き出ている。
上記の固定電極9は、電気抵抗溶接用電極であり、相手方の可動電極15は、図1(A)や図2(A)に図示してある。そして、ナット1は、可動電極の進出と溶接電流の通電によって、鋼板部品11に溶接される。
つぎに、ばね室について説明する。
摺動孔8内における小径ガイドロッド7の端面13と、摺動孔8の内端面14との間に、ばね室16が形成されている。ばね室16内に、圧縮コイルスプリング17が配置され、その張力は、小径ガイドロッド7を押出す方向に作用している。
つぎに、仮止室について説明する。
供給ロッド5は、進退できる状態で外筒18内に収容され、外筒18の内部の一部に大径ロッド6が摺動状態で貫通する角孔19が設けてある。パーツフィーダ(図示していない)から伸びてきているナット供給管20は、四角いナット1を通過させるために、断面が矩形になっている。外筒18の端部に、ナット供給管20が溶接されている。図中、溶接箇所は、黒く塗り潰して示してある。図1(D)から明らかなように、外筒18とナット供給管20が交差した箇所に仮止室21が構成されている。符号22は、供給ロッド5やナット1の出口開口である。
外筒18の肉厚は、外筒18自体の強度剛性を高めて装置の取り付け安定性を向上するために、厚い寸法に設定してある。この外筒18が、本装置が取り付けられる機枠などの静止部材29に固定されている。
ナット供給管20の長手方向にナット1が進行してきて、仮止室21に入ると、停止ガイド板23で受け止められて、ナット1に位置決めがなされる。つまり、図1(D)に示すように、ナット1のねじ孔3と小径ガイドロッド7が同軸状態になっている。外筒18の下端近傍に平面部24が形成され、そこに停止ガイド板23が押し付けられている。外筒18に固定した支持片25にねじ込んだ固定ボルト26によって、停止ガイド板23が平面部24に押し付けられて固定がなされている。停止ガイド板23に永久磁石27が埋め込んであり、この吸引磁力でナット1が仮止室21内へ引き込まれるようになっている。
なお、ナット供給管20の先端部が二股形状とされ、二股部分の先端に停止ガイド板23が衝合されて仮止室21の空間が形成されている。ナット供給管20の天井側の部分に通孔28が形成され、ここを大径ロッド6が通過するようになっている。
つぎに、供給ロッドの進退手段について説明する。
供給ロッド5を進退させる手段としては、エアシリンダ、進退出力式電動モータ、ラックピニオン機構など、種々なものが採用できる。ここではエアシリンダが採用されている。
外筒18にエアシリンダ30が結合され、エアシリンダ30のピストンロッド31が大径ロッド6に結合してある。エアシリンダ30が最も後退すると、図1(D)に示すように、小径ガイドロッド7の先端が仮止室21から少し後退した位置となるように、各部の寸法が選定されている。
つぎに、小径ガイドロッドの進出長さの規制構造を説明する。
大径ロッド6に、中心軸線O-O方向の長孔32が開けられている。小径ガイドロッド7にボルトなどで固定した被検知用の突起33が長孔32から外部に突き出ている。突起33は、固定部34と被検知部35がL字型の状態で形成され、固定部34がボルト付けで小径ガイドロッド7に固定され、被検知部35が上記のように長孔32から突き出ている。
外筒18に、中心軸線O-O方向の長孔37が開けられている。長孔37は、大径ロッド6に開けた長孔32とほぼ同じ形状と寸法に設定してある。被検知部35は、図1(C)に見られるように、長孔37から外部へ突き出ることとなく長孔37内に配置され、長孔37内を中心軸線O-O方向に進退できるようになっている。
圧縮コイルスプリング17の張力が小径ガイドロッド7に作用しているので、小径ガイドロッド7に固定された突起33が長孔32の下端面38(図3参照)に押し付けられて、大径ロッド6に対する小径ガイドロッド7の最長突出長さが設定される。このときのばね室16の中心軸線O-O方向の距離が、最大距離となっている。なお、大径ロッド6の下端面36が、仮止室21に待機しているナット1の押出し面とされている。
つぎに、センサーについて説明する。
符号40で示されたセンサーは、図1(C)に示すように、被検知部35が正常位置に停止したときに検知信号を発信する。長孔37や32が開口状態で露出していると、鉄屑や何等かのゴミ屑が各長孔内に進入して、摺動作用に支障をきたす恐れがある。このような問題を解消するために、長孔37を閉塞する板状の蓋部材41がボルト付けなどで取り付けられている。なお、センサー40の種類としては、いろいろなものが採用できるが、例えば、静電容量型近接センサーが適当である。
正常位置に停止した被検知部35を正確に検知するために、センサー40と被検知部35の相対位置が正しく設定されている。こうするためには、蓋部材41を所定の位置に取り付けた時に、センサー40が正しい位置となるようにしてある。ここでは、図1(E)に拡大して示したように、蓋部材41に窪み42を形成して、そこにセンサー40を嵌め込んで取り付けてある。符号43は、センサー40の信号線である。
図1(C)に示すように、センサー40と被検知部35の相対位置が正しく設定されると、センサー40からの信号によって、可動電極15が所定の時期に進出する。このような動作は、一般的な制御システムで実施することができる。
この実施例をもとにして上記制御システムを説明すると、例えば、簡単なコンピュータ装置やシーケンス回路で構成された制御装置に作業者が起動信号を入力すると、制御装置からの指令信号で空気切換弁が動作して、エアシリンダ30によって供給ロッド5が進出する。この進出によって、小径ガイドロッド7が貫通しているナット1が小径ガイドロッド7を滑降して、電極ガイドピン10に正しく供給されると、それと同時に突起33が長孔32の下端面38に突き当たって、供給ロッド5の進出が停止し、センサー40と被検知部35が向かい合った位置関係で、両者の相対位置が正しく設定される。このときにセンサー40から発信される信号で、制御装置から可動電極15の進出許可信号が発信されて、鋼板部品11へのナット溶接が完了する。上述のような制御装置を中心にした装置作動は、前記特許文献1にも記載されている。
つぎに、ばね室の中心軸線方向距離について説明する。
図1(B)や(C)および図2(B)に示すように、供給ロッド5が正常な進出をしている時には、ばね室16の中心軸線方向距離は最大長さL1とされている。作業者の不注意で図2(A)に示すように、作業者の手が、小径ガイドロッド7と電極ガイドピン10の間に挟み付けられることがあり、通常は指が挟まれる場合が多い。このような事態になると、停止した小径ガイドロッド7は、大径ロッド6の進出によって中心軸線O-O方向の後退方向に相対的に押し込まれる。このときに、小径ガイドロッド7は圧縮コイルスプリング17を押し縮めながら、ばね室16内に進入してゆく。この押し込まれる長さは、指が挟まれた時の小径ガイドロッド7の先端部と電極ガイドピン10の間の距離、すなわち指の太さに相当する、挟まれ危険距離L2である。
小径ガイドロッド7と電極ガイドピン10の間の距離、すなわち指の太さに相当する、挟まれ危険距離L2は、前述のように、男性作業者で16~19mm位、女性作業者で13~16mm位と認識するのが妥当である。つまり、挟まれ危険距離L2は、ここに掲げた寸法を前提にして決定される。ここでは、L2は弾性作業者の太い指の19mmとされている。
ばね室16の中心軸線O-O方向の距離L1は、作業者の手が小径ガイドロッド7と電極ガイドピン10の間に挟まれたときの、挟まれ危険距離L2の3倍以上に設定されている。ここでの挟まれ危険距離L2は、3.5倍に相当する66.5mmである。
このような3倍以上の設定をすることによって、距離L2が短い段階、すなわち圧縮コイルスプリング17の圧縮長さが短くて、ばね反力が小さい段階でばね反力が大きくならない状態になるので、軽度の痛み、あるいは軽症で済むことなり、作業者保護の面で好適である。
距離L1が距離L2の3倍未満であると、距離L1が短すぎることとなり、指に作用する圧縮コイルスプリング17の弾性反力が大きくなり、作業者保護の面で不十分なものとなる。距離L1が距離L2の5倍以上になると、指に対するばね反力軽減の面では良好であるが、圧縮コイルスプリング17による小径ガイドロッド7の押出し力に不足を来す恐れがあり、また、供給ロッド5や装置全体のコンパクト化の面で好ましくない。
図1(E)は、同図(C)のE-E断面図であるが、同図(A)のE-E断面図でもある。
つぎに、装置の動作について説明する。
装置の動作開始前の状態は、圧縮コイルスプリング17の弾力で突起33が長孔32の下端面38に押し付けられ、エアシリンダ30が最後退をしていることによって、図1(D)に示すように、小径ガイドロッド7の先端が仮止室21から後退した位置におかれている。
ここでエアシリンダ30の進出動作で供給ロッド5が進出すると、仮止室21に待機しているナット1のねじ孔3に小径ガイドロッド7は進入して串刺し状となり、さらに進出して押出し面36がナット1の上面を押すことによって、ナット1は停止ガイド板23を擦りながら送りだされ、ナット1は小径ガイドロッド7を滑降する。供給ロッド5の進出が電極ガイドピン10の直前で停止すると、ナット1は慣性力で鋼板部品11上に移載される。このときに電極ガイドピン10が相対的にねじ孔3に進入して、ナット1の位置決めが完了する。
上記のようにナット供給が完了した時点では、突起33が長孔32の下端面38に押し付けられているので、被検知部35はセンサー40と正しく向かい合うので、このときに発信されたセンサー40の信号によって、可動電極15の進出がなされる。この可動電極15の進出前には、前もって供給ロッド5が後退しており、可動電極15が進出してナット1を加圧するこができるようになっている。その後、溶接電流が通電されて電気抵抗溶接が完了する。
図2(A)に示すように、作業者の指が小径ガイドロッド7と電極ガイドピン10の間に挟まれると、小径ガイドロッド7は相対的に圧縮コイルスプリング17を縮めながらばね室16内へ押し戻される。このような押し戻し変位によって、被検知部35はセンサー40からずれた位置に停止するので、センサー40からの電極進出許可信号が発信されないので、可動電極15の進出は行われることなく、電極間に指が挟み付けられるような大事にはいたらない。
上述の動作において、図1(C)に示すように、小径ガイドロッド7の先端を電極ガイドピン10の直前で正しく停止させる必要がある。このための構造は種々なものが採用できるが、その一事例が図4に示した構造である。ここでは、大径ロッド6の端部に固定したフランジ44をストッパ面45に突き当てて停止する構造とされている。フランジ44は、大径ロッド6とピストンロッド31の間に固定されている。したがって、エアシリンダ30によって供給ロッド5が進出すると、フランジ44がストッパ面45で受け止められて、小径ガイドロッド7の先端部は正しい位置で停止する。
以上に説明した実施例の作用効果は、つぎのとおりである。
供給ロッド5は、摺動孔8が形成された管状の大径ロッド6と、摺動孔8に進退可能な状態で挿入された小径ガイドロッド7からなり、摺動孔8内における小径ガイドロッド7の端部(端面13)と、摺動孔8の内端面14との間に形成されたばね室16の中心軸線O-O方向の距離L1は、作業者の手が小径ガイドロッド7と電極ガイドピン10の間に挟まれる、挟まれ危険距離L2の3倍以上に設定され、ばね室16には、小径ガイドロッド7に押出し方向の張力を付与する圧縮コイルスプリング17が配置してある。
ばね室16の中心軸線O-O方向の距離L1が、作業者の手が小径ガイドロッド7と電極ガイドピン10の間に挟まれる、挟まれ危険距離L2の3倍以上に設定されているので、ばね室16に配置された圧縮コイルスプリング17の撓み量を、撓み開始前のばね室16の中心軸線O-O方向の距離L1に対して少ない割合とすることができる。そして、圧縮コイルスプリング17の線径を細くしたり、圧縮コイルスプリング17の長さを十分に長くしたりすることができる。これらの撓み量割合の減少や圧縮コイルスプリング17の長さ等の選定によって、撓み変形の初期段階において、作業者の手が小径ガイドロッド7と電極ガイドピン10の間に挟まれるようにすることができ、作業者の手に対する挟み付け力を小さくすることができ、作業者の怪我を防止するか、怪我をしても極めて軽傷とすることができる。
このようにして、ばね定数の小さな圧縮コイルスプリング17を活用することができる。換言すると、中心軸線O-O方向の距離が短いばね室16に圧縮コイルスプリング17を挿入する場合であれば、圧縮コイルスプリング17の圧縮長さが圧縮前に比して著しく大きな値になるので、それに伴って弾性反力が大きくなり、作業者の手に作用する加圧力が大きくなってしまうこととなる。
上記のような、作業者の手が挟まれる事故は、通常は指先が挟まれることが多い。指が挟まれた時の小径ガイドロッド7と電極ガイドピン10の間の距離、すなわち指の太さに相当する、挟まれ危険距離L2は、男性作業者で16~19mm位、女性作業者で13~16mm位と認識するのが妥当である。このような寸法下において、ばね室16の中心軸線O-O方向の距離L1は、作業者の手が小径ガイドロッド7と電極ガイドピン10の間に挟まれる、挟まれ危険距離L2の3倍以上に設定されている。したがって、ばね室空間形状は細長いものとなり、上述のように指が挟まれた時においても、圧縮コイルスプリング17の撓み長さを撓み前の長さに比して少なくすることができ、しかも指の挟み付けは圧縮コイルスプリング17の変形初期段階とすることができ、指に対する弾性的加圧力を小さくすることができる。
被検知部35は、外筒18の長孔37から突出することなく長孔37内を進退するので、蓋部材41に干渉することがなく、正常な検知動作にとって好都合である。また、蓋部材41を外筒18に固定する箇所を予め設定しておくことと、蓋部材41にセンサー40を取り付ける箇所を予め設定しておくことにより、正常位置に停止した被検知部35とセンサー40の相対位置を正確に設定でき、良好な動作性が確保できる。
L1とL2の寸法関係が上述のとおりであり、ばね室16を十分に細長い形態とすることができるので、圧縮コイルスプリング17の線径、コイル中心径、有効巻数などが選定しやすくなり、作業者の手に作用するばね反力をできるだけ小さくしたばね定数が求めやすくなる。
上述のように、本発明の装置によれば、プロジェクションナットの供給ロッドの先端部と、電気抵抗溶接用電極のガイドピンとの間に、作業者の手が挟まれたとき、作業者の手に作用する挟み付け力を軽減する。したがって、自動車の車体溶接工程や、家庭電化製品の板金溶接工程などの広い産業分野で利用できる。
1 プロジェクションナット
5 供給ロッド
6 大径ロッド
7 小径ガイドロッド
8 摺動孔
9 固定電極
10 電極ガイドピン
11 鋼板部品
13 端面
14 内端面
15 可動電極
16 ばね室
17 圧縮コイルスプリング
18 外筒
19 角孔
21 仮止室
30 エアシリンダ
32 長孔
33 突起
34 固定部
35 被検知部
36 下端面(押出し面)
37 長孔
38 下端面
40 センサー
41 蓋部材
O-O 中心軸線
L1 ばね室の中心軸線方向距離
L2 挟まれ危険距離

Claims (1)

  1. 所定位置に停止させたプロジェクションナットのねじ孔に、供給ロッドの小径ガイドロッドを串刺し状に貫通して、このプロジェクションナットを電気抵抗溶接の電極へ供給する形式のものにおいて、
    前記供給ロッドは、摺動孔が形成された管状の大径ロッドと、前記摺動孔に進退可能な状態で挿入された前記小径ガイドロッドからなり、
    前記供給ロッドの進出時に、作業者の手が前記小径ガイドロッドと電極ガイドピンの間に挟まれることにより、前記小径ガイドロッドが前記大径ロッドに対して後退方向に相対変位を生じたときに、この相対変位を検出するセンサーが設けられ、
    前記センサーからの信号によって、溶接電極の進出を停止するように構成し、
    前記摺動孔内における前記小径ガイドロッドの端部と、前記摺動孔の内端面との間に、ばね室が形成され、
    前記ばね室の中心軸線方向の距離は、作業者の手が前記小径ガイドロッドと前記電極ガイドピンの間に挟まれたときの、挟まれ危険距離の3倍以上に設定され、
    前記ばね室に、前記小径ガイドロッドに押出し方向の張力を付与する圧縮コイルスプリングが配置してあることを特徴とするプロジェクションナットの供給ロッド装置。
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