JP2008264866A - 電気抵抗溶接における電極の動作制御装置と制御方法 - Google Patents

電気抵抗溶接における電極の動作制御装置と制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 供給ロッドの動作時間が異常に長くなったとき、自動的に電極の進出を禁止することのできる電気抵抗溶接における電極の動作制御装置と制御方法を提供する。
【解決手段】 供給ロッド10によって電極に部品1,39を供給し鋼板部品4に電気抵抗溶接をするものにおいて、供給ロッド10の復帰動作中または復帰終了時に電極進出動作信号を発信するセンサー手段27が設けられ、電極進出動作信号の発信時期が、所定時間以内であるか、あるいは所定時間の経過後であるかを判別するタイマー手段30が設けられ、所定時間以内であれば通常の電極進出動作を行わせ、所定時間経過後であれば電極進出動作信号を発信しないように構成した。
【選択図】図1

Description

この発明は、電気抵抗溶接における電極の動作制御装置と制御方法に関している。
電気抵抗溶接において、部品供給ユニットの動作状態に関連させて電極の進退動作を行わせるものがある。これは、部品供給ユニットの供給ロッドが完全に復帰する前の時点で電極を進出させるものである。こうすることによって、供給ロッドをある程度後退させてから電極を進出させ、電極が供給ロッドに干渉することを回避している。同時に、供給ロッドの復帰動作中に電極を進出させて溶接サイクル時間の短縮を図っている。
特開平9−57458号公報
通常、供給ロッドの先端部が作業者の手に当たると、それを検知した信号によって電極の進出を禁止するようになっている。しかし、供給ロッドが進出したときに、供給ロッドの摺動部分に鉄くずのような異物が介入したりしていると、供給ロッドは進出したままロック状態になって戻らなくなることがある。このような場合に、作業者が手を差し込んで供給ロッドの復帰を行うのであるが、このような復帰作業中においても、作業者の意に反して電極が進出することを防止しておくことが重要である。前記特許文献1には、上記のような電極の不意な進出を禁止する技術的配慮がなされていない。
本発明は、上記の問題点を解決するために提供されたもので、供給ロッドの動作時間が異常に長くなったとき、自動的に電極の進出を禁止することのできる電気抵抗溶接における電極の動作制御装置と制御方法の提供を目的とする。
問題を解決するための手段
請求項1記載の発明は、1つ目の装置発明であり、進退動作をする供給ロッドによって電極に供給された部品を鋼板部品に電気抵抗溶接をするものにおいて、前記供給ロッドの復帰動作中または復帰終了時に電極進出動作信号を発信するセンサー手段が設けられ、前記電極進出動作信号の発信時期が、所定時間以内であるか、あるいは前記所定時間の経過後であるかを判別するタイマー手段が設けられ、前記所定時間以内に発信された電極進出動作信号によって通常の電極進出動作を行わせ、所定時間経過後は電極進出動作信号を発信しないように構成したことを特徴とする電気抵抗溶接における電極の動作制御装置である。
発明の効果
前記供給ロッドの復帰動作中または復帰終了時に電極進出動作信号を発信するセンサー手段が設けられ、前記電極進出動作信号の発信時期が、所定時間以内であるか、あるいは前記所定時間の経過後であるかを判別するタイマー手段が設けられている。そのため、供給ロッドの動作サイクル時間が所定時間内で正常な動作であれば、通常の電極進出動作信号が発信されて、正常な電極進出により溶接がなされる。
しかし、供給ロッドの摺動部分に鉄くずのような異物が噛み込んで供給ロッドが進出したままロック状態になったりすると、タイマー手段によって所定時間が経過したことが判別される。このように供給ロッドの異常動作のまま所定時間が経過したことに基づいて、電極進出動作信号の発信を禁止する。したがって、作業者が手を差し込んだりして供給ロッドの復帰作業をするときには、すでに電極進出動作信号が自動的に出ないようになっているため、作業者の意に反して電極が進出するようなことがない。つまり、作業者の手の近くを可動部材である電極が通過することがないのであり、作業者の手に電極が接触したりして怪我をするような心配がないのである。換言すると、作業者が手で強制的に供給ロッドを復帰させても、あらかじめ前記センサー手段から電極進出動作信号が発信されないようになっているのである。
あるいは、供給ロッドの摺動部分に異物が噛み込んだりして、進出の途中で供給ロッドが停止したり、何等かの原因で工場の空気圧が低下して供給ロッドの駆動エアシリンダの動作速度が低下したりした場合であっても、タイマー手段が所定時間の経過を判別しているので、この判別動作によって電極進出動作信号があらかじめ発信されないようになる。
また、供給ロッドが進退出力式の電動モータで駆動されている場合であっても、前記センサー手段やタイマー手段を上述のように機能させることができ、不意の電極進出を防止できる。さらに、供給ロッドの種類としては、ナットのねじ孔を貫通してナットを電極に供給する形式のものや、プロジェクションボルトを保持ヘッドに保持して電極の受入孔に供給する形式のものや、ナットを先端部の凹部に保持して電極に供給する形式のもの等種々なものがあるが、本発明においてはどのような種類の供給ロッドであっても、電極の動作に対する適正な機能を果たし、幅広く利用できる。
請求項2記載の発明は、前記通常の電極進出動作が行われるときには、前記センサー手段からの電極進出動作信号の発信時期が、タイマー手段によって設定される前記所定時間の経過前である請求項1記載の電気抵抗溶接における電極の動作制御装置である。
溶接装置が正常に動作しているときには、供給ロッドの動作サイクル時間は一定の時間となっている。この一定の時間は、例えば、供給ロッドがエアシリンダで駆動されている場合であると、供給ロッドの進退ストローク長さ、エアシリンダのピストン受圧面積、供給空気圧等によって設定される。そのため、センサー手段から発信される電極進出動作信号の発信時期も常に均一な時期となる。したがって、タイマー手段によって設定される前記所定時間の経過前に、センサー手段から電極進出動作信号を発信するように設定しておくことにより、正常な時期に電極進出動作信号を発信させて、正常な溶接が実行される。
請求項3記載の発明は、前記タイマー手段は、前記供給ロッドの進出駆動と同時または前記供給ロッドが進出して所定位置に到達した時点から計時を開始するものである請求項1または請求項2記載の電気抵抗溶接における電極の動作制御装置である。
上述のように、タイマー手段の計時開始が供給ロッドの動作と同期している。したがって、供給ロッドの復帰動作中の所定位置や復帰終了に正確に関連させてセンサー手段を機能させることが行いやすくなる。すなわち、タイマー手段によって計時される所定時間の経過後に、センサー手段から電極進出動作信号が発信されることを確実に防止できる。
請求項4記載の発明は、前記センサー手段は、供給ロッドまたは供給ロッドの進退駆動手段の動作を検知して電極進出動作信号を発信するものである請求項1〜請求項3のいずれかに記載の電気抵抗溶接における電極の動作制御装置である。
上述のように、供給ロッド自体または供給ロッドを駆動するエアシリンダや進退出力式の電動モータ等における可動部材の動きを検知して電極進出動作信号が発信される。そのため、供給ロッドの復帰動作中の所定位置や復帰終了に正確に応答させて電極進出動作信号を発信させることが可能となり、電極の進出時期が正確に維持できる。同時に、タイマー手段の計時時間に対応した電極進出動作信号の発信時期が設定できるので、タイマー手段の前記判別機能が正確に果たされる。
請求項5記載の発明は、2つ目の装置発明であり、進退動作をする供給ロッドによって電極に供給された部品を鋼板部品に電気抵抗溶接をするものにおいて、前記供給ロッドの進退動作時間が、所定時間よりも短いか、あるいは前記所定時間よりも長いかを判別するとともに電極進出動作信号を発信するタイマー手段が設けられ、前記所定時間以内に発信された電極進出動作信号によって通常の電極進出動作を行わせ、所定時間経過後は電極進出動作信号を発信しないように構成したことを特徴とする電気抵抗溶接における電極の動作制御装置である。
上述のように、前記タイマー手段に、供給ロッドの進退動作時間が、所定時間よりも短いか、あるいは前記所定時間よりも長いかを判別する判別機能と、所定時間内における電極進出動作信号の発信機能と、所定時間経過後における電極進出動作信号の発信中止機能が付与されている。そのため、供給ロッドの動作サイクル時間が所定時間内で正常な動作であれば、前記所定時間以内に発信された電極進出動作信号によって通常の電極進出動作を行わせ、正常な電極進出により溶接がなされる。
しかし、供給ロッドの摺動部分に鉄くずのような異物が噛み込んで供給ロッドが進出したままロック状態になったりすると、タイマー手段によって所定時間が経過したことが判別される。このように供給ロッドの異常動作のまま所定時間が経過したことに基づいて、電極進出動作信号の発信を禁止する。したがって、作業者が手を差し込んだりして供給ロッドの復帰作業をするときには、すでに電極進出動作信号が自動的に出ないようになっているため、作業者の意に反して電極が進出するようなことがない。つまり、作業者の手の近くを可動部材である電極が通過することがないのであり、作業者の手に電極が接触したりして怪我をするような心配がないのである。換言すると、作業者が手で強制的に供給ロッドを復帰させても、あらかじめ前記タイマー手段から電極進出動作信号が発信されないようになっているのである。
あるいは、供給ロッドの摺動部分に異物が噛み込んだりして、進出の途中で供給ロッドが停止したり、何等かの原因で工場の空気圧が低下して供給ロッドの駆動エアシリンダの動作速度が低下したりした場合であっても、タイマー手段が所定時間の経過を判別しているので、この判別動作によって電極進出動作信号があらかじめ発信されないようになる。
また、供給ロッドが進退出力式の電動モータで駆動されている場合であっても、前記タイマー手段を上述のように機能させることができ、不意の電極進出を防止できる。さらに、供給ロッドの種類としては、ナットのねじ孔を貫通してナットを電極に供給する形式のものや、プロジェクションボルトを保持ヘッドに保持して電極の受入孔に供給する形式のものや、ナットを先端部の凹部に保持して電極に供給する形式のもの等種々なものがあるが、本発明においてはどのような種類の供給ロッドであっても、電極の動作に対する適正な機能を果たし、幅広く利用できる。
請求項6記載の発明は、前記タイマー手段は、前記供給ロッドの進出駆動と同時または前記供給ロッドが進出して所定位置に到達した時点から計時を開始するものである請求項5記載の電気抵抗溶接における電極の動作制御装置である。
上述のように、タイマー手段の計時開始が供給ロッドの動作と同期している。したがって、供給ロッドの復帰動作中の所定位置や復帰終了の時期に正確に応答させてタイマー手段から電極進出動作信号を発信することができる。溶接装置が正常に動作しているときには、供給ロッドの動作サイクル時間は一定の時間となっている。この一定の時間は、例えば、供給ロッドがエアシリンダで駆動されている場合であると、供給ロッドの進退ストローク長さ、エアシリンダのピストン受圧面積、供給空気圧等によって設定される。そのため、供給ロッドが復帰動作中の所定位置を通過する時期や復帰終了の時期が、常に均一な時期となる。このような均一な時期に合致させてタイマー手段から電極進出動作信号を発信させることにより、所定の時期に電極を進出させることが可能となる。
請求項7記載の発明は、1つ目の方法発明であり、進退動作をする供給ロッドによって電極に供給された部品を鋼板部品に電気抵抗溶接をするものにおいて、前記供給ロッドの復帰動作中または復帰終了時に電極進出動作信号を発信するセンサー手段と、前記電極進出動作信号の発信時期が、所定時間以内であるか、あるいは前記所定時間の経過後であるかを判別するタイマー手段が設けられた溶接装置を準備し、前記所定時間以内に発信された電極進出動作信号によって通常の電極進出動作を行い、所定時間経過後は電極進出動作信号を発信しないことを特徴とする電気抵抗溶接における電極の動作制御方法である。
上述の1つ目の方法発明による作用効果は、前記1つ目の装置発明における作用効果と同じである。
請求項8〜請求項10記載の方法発明による作用効果は、前記請求項2〜請求項4記載の装置発明における作用効果と同じである。
請求項11記載の発明は、2つ目の方法発明であり、進退動作をする供給ロッドによって電極に供給された部品を鋼板部品に電気抵抗溶接をするものにおいて、前記供給ロッドの進退動作時間が、所定時間よりも短いか、あるいは前記所定時間よりも長いかを判別するとともに電極進出動作信号を発信するタイマー手段が設けられた溶接装置を準備し、前記所定時間以内に発信された電極進出動作信号によって通常の電極進出動作を行い、所定時間経過後は電極進出動作信号を発信しないことを特徴とする電気抵抗溶接における電極の動作制御方法である。
上述の2つ目の方法発明による作用効果は、前記2つ目の装置発明における作用効果と同じである。
請求項12記載の発明は、前記タイマー手段は、前記供給ロッドの進出駆動と同時または前記供給ロッドが進出して所定位置に到達した時点から計時を開始するものである請求項11記載の電気抵抗溶接における電極の動作制御方法である。
請求項12記載の方法発明による作用効果は、前記請求項6記載の装置発明における作用効果と同じである。
つぎに、本発明の電気抵抗溶接における電極の動作制御装置と制御方法を実施するための最良の形態を説明する。
図1〜図3は、実施例1を示す。この実施例1は、1つ目の制御装置の発明と1つ目の制御方法の発明の実施例である。
溶接装置全体について説明する。
図1は、溶接装置全体を示すシステムブロック図である。溶接装置全体は、符号100で示されている。実施例1における部品はプロジェクションナット1である。このプロジェクションナット1は、通常の四角型のものである。すなわち、プロジェクションナットは鉄製であり、四角い形状の本体の中央部にねじ孔が形成され、四角い本体の片側の四隅に溶着用突起が形成されている。前記四角い形状は、ねじ孔の軸線方向から見ると正方形である。各部の寸法は、正方形の一辺が11mm、ねじ孔の軸方向の厚さが5mm、ねじ孔の内径が5mmである。
以下の説明において、プロジェクションナットを単にナットと表現する場合もある。
電極配置について説明する。
電極軸線上に可動電極2と固定電極3が配置され、固定電極3上に載置された鋼板部品4にナット1を電気抵抗溶接で溶接する。可動電極2は、静止部材5に固定されたエアシリンダ6によって進退動作をするようになっており、エアシリンダ6のピストンロッド7に可動電極2が結合してある。固定電極3にはその中心部にガイドピン8が設けられ、鋼板部品4の下孔9を貫通している。ナット1は固定電極3すなわちガイドピン8に供給される。
ナットの供給ユニットについて説明する。
ナット1は、供給ロッド10によってガイドピン8に供給される。供給ロッド10は、ナット1のねじ孔を貫通するガイドロッド11と、ガイドロッド11よりも大径の摺動ロッド12と、ガイドロッド11と摺動ロッド12との境界部に形成された押出し面13によって構成されている。供給ロッド10は、ガイド筒15内に収容され、摺動ロッド12がガイド筒15内を摺動自在に進退できる状態とされている。ガイド筒15にエアシリンダ16が結合され、そのピストンロッド17が摺動ロッド12に結合されている。このエアシリンダ16が、供給ロッド10の進退駆動手段である。
前記ガイド筒15にステンレス鋼製の供給管18が溶接されることによって、仮止室19が形成されている。この仮止室19の内面を形成するストッパ片20がガイド筒15に溶接され、そこにナット1が受け止められるようになっている。ナット1を一時係止するために永久磁石21がストッパ片20に埋設してある。前記供給管18は、合成樹脂製の供給ホースによってパーツフィーダ22に連結されている。パーツフィーダ22から送出されたナット1は、供給管18を経て仮止室19内に送り込まれ、永久磁石21の吸引力でストッパ片20に吸引保持がなされる。
ナット1がストッパ片20に保持されているときには、ナット1のねじ孔とガイドロッド11とが同軸の状態になっている。ここでエアシリンダ16の動作で供給ロッド10が進出すると、ねじ孔をガイドロッド11が貫通し、その後、押出し面13がナット1の上面を押してナット1は仮止室19から押し出されて行く。この状態は、図2(B)に2点鎖線で図示してある。ナット1が押し出されて行くときには、ストッパ片20をナット1が摺動しながら押し出されて行く。そして、ガイドロッド11の先端部がガイドピン8の直前で停止すると、ナット1はガイドロッド11に沿って滑動し、ガイドピン8に合致する。この合致はガイドピン8が相対的にねじ孔を貫通した状態である。
その後、エアシリンダ6の動作で可動電極2が進出し、ナット1を鋼板部品4に加圧し溶接電流が通電されて溶接がなされる。なお、図1は、供給ロッド10が最も後退した状態を示しており、その時にはピストン14がエアシリンダ16の端部に位置している。
つぎに、制御系統について説明する。
図1において、矢線は各種の信号を通信する通信線である。それ以外の実線は、空気切換弁から各エアシリンダに接続されている空気吸排用の空気管である。
制御装置24は、各種信号を受けて動作信号を空気切換弁25やアクチュエータ26等に送信するものであり、一般的に採用されているシーケンス装置やコンピュータ装置によって構成される。供給ロッド10の復帰動作中に電極進出動作信号を発信するために、センサー手段27がエアシリンダ16の外側面に取付けられている。このセンサー手段27としては静電容量型近接センサー等種々なものを採用することができるが、ここではピストン14の復帰通過を磁気的に検出して電極進出動作信号を発信するタイプのものである。センサー手段27は、供給ロッド10が戻り動作をして可動電極2の進出空間から離れた時期に動作するような箇所に配置されている。したがって、ここではエアシリンダ16の中央付近に取付けられている。
供給ロッド10の復帰動作中にピストン14がセンサー手段27の箇所を通過すると、その時に電極進出動作信号が発信される。この信号は、電極進出動作信号の発信を禁止する発信制御手段28を経て制御装置24に通信される。符号29は起動スイッチであり、起動信号が制御装置24に通知されるもので、足踏みペダル式スイッチとされている。また、タイマー手段30は、起動スイッチ29の起動信号が制御装置24に入力されると、制御装置24からの動作信号によって起動スイッチ29の閉成と同時に計時を開始する。
前記空気切換弁25は、制御装置24からの動作信号を受けてエアシリンダ16やエアシリンダ6に動作空気を吸排する。起動スイッチ29の起動信号が制御装置24に入力されると、それにもとづく動作信号が空気切換弁25に発信される。これによって空気切換弁25からエアシリンダ16に対して作動空気が送られ、エアシリンダ14の進出にともなって供給ロッド10が進出する。したがって、供給ロッド10の進出開始と同時にタイマー手段30が計時を開始する。
センサー手段27から出された可動電極2の電極進出動作信号が制御装置24に通信されると、それにもとづいて動作信号が空気切換弁25に伝えられ、動作空気が空気切換弁25からエアシリンダ6に吸排される。それによって、センサー手段27からの電極進出動作信号発信と同時に可動電極2が進出して、ナット1が鋼板部品4に対して正常な溶接サイクルタイムのもとで溶接される。
ところが、供給ロッド10の摺動部分に鉄くずのような異物が噛み込んだりすると、供給ロッド10が図1に2点鎖線で示すように、進出したままの位置で停止することがある。このように停止したままであると、タイマー手段30によって計時される所定時間を経過してしまうので、この時間経過と同時に制御装置24から発信制御手段28に対して、電極進出動作信号の発信を禁止するための信号が伝達される。この伝達信号によって電極進出動作信号の発信が停止されるので、所定時間経過後に作業者が手で供給ロッド10を押し戻しても、可動電極2は進出することがない。
前記発信制御手段28は、制御装置24からの信号によってセンサー手段27からの電極進出動作信号が制御装置24に通信されないようにする機能を果たしている。したがって、そのような通信制御機能を果たすものであればよく、この実施例1では常閉スイッチ32にアクチュエータ26を組み合わせて、アクチュエータ26を能動化することによって、常閉スイッチ32を強制的に開くタイプのものである。図2(A)に例示したように、アクチュエータ26は励磁コイル33とそれに組み込んだ動作鉄心34であり、所定時間経過の信号が制御装置24から発信されると、それによって作動電流が励磁コイル33に通電されて常閉スイッチ32が開き、電極進出動作信号が発信されない状態となる。
つぎに、動作タイミングを説明する。
図1に示す供給ロッド10は、実線図示の後退位置から2点鎖線図示の進出位置までのストロークは250mmであり、進出開始をしてナット1の供給完了をしてから復帰動作に入ってセンサー手段27を通過するまでの時間T1が2秒に設定されている。そして、タイマー手段30によって計時される所定時間T2は、2.4秒に設定されている。前記2秒は、供給ロッド10のストローク250mm、エアシリンダ16の動作速度等の要素によって決定されるもので、これらの数値の変化に応じて時間が換わる。また、供給ロッド10が図1の2点鎮線位置から100mm戻った箇所で電極進出動作信号が発信されるように、センサー手段27の取付け位置が設定されている。
図3は、各部相互間の動作タイミング関係を示すタイミングチャートである。起動スイッチ29が閉成されると、図1実線図示のように後退位置にある供給ロッド10が進出を開始し、それと同時にタイマー手段30の計時も開始される。時間T1の経過時点P1でセンサー手段27から可動電極2の電極進出動作信号が出されるので、その信号によって後退位置にあった可動電極2が進出を開始し溶接が完了する。
センサー手段27から可動電極2の電極進出動作信号が出されるときには、供給ロッド10の先端部分が可動電極2の進出動作空間から離れているので、可動電極2が供給ロッド10に干渉することがない。また、供給ロッド10が完全に戻りきらない内に電極進出動作信号は出されるので、供給ロッド10の復帰開始と可動電極2の進出開始との間に時間が短縮されて、溶接サイクルタイムに縮小に有効であり、生産性の向上にとって効果的である。つまり、前述のように100mm戻った時点すなわち供給ロッド10が完全に復帰する150mm手前で電極進出動作信号が発信されるので、溶接サイクルタイムの縮小がなされる。
そして、可動電極2の進出開始は、タイマー手段30で計時される所定時間T2未満、すなわちT2の0.4秒前に行われる。したがって、所定時間T2を超えたことによる発信制御手段28への発信禁止信号は送信されることがなく、正常な溶接動作が繰り返される。
供給ロッド10の摺動部分に鉄くずのような異物が噛み込んで、供給ロッド10が図1の2点鎖線図示のように進出したままになると、供給ロッド10は図3鎖線図示のように進出状態が続行する。このような進出状態の続行中に所定時間T2が経過すると、発信制御手段28の常閉スイッチ32が開けられ、電極進出動作信号がセンサー手段27から制御装置24に向かって発信されない状態になる。
したがって、作業者が進出した供給ロッド10に手を差し込んで修理作業を行っても、自動的に電極進出動作信号が出ない状態になっているので、不意に可動電極2が進出することがない。つまり、手で供給ロッド10を押し戻してもピストン14がセンサー手段27を通過する時期がP2時点であるから、電極進出動作信号は発信されることがない。
なお、供給ロッド10が進出状態で停止してから所定時間T2が経過するまでの時間は、ここでは0.5〜0.8秒である。したがって、作業者が手を差し込むまでには所定時間T2がタイムアップしているので、電極進出動作信号が出されることがなく、意に反した可動電極2の進出が防止される。
電極進出動作信号は上述のように、供給ロッド10の復帰途上において発信される。それに換えて図1に2点鎖線で示したように、供給ロッド10が完全に戻りきった位置で電極進出動作信号を発信するようにしてもよい。周辺の関連部材との関係で供給ロッド10を十分に後退させたい場合とか、サイクルタイムに余裕があるときに、このような変形例が採用される。
タイマー手段30は上述のように、供給ロッド10の進出駆動と同時に計時を開始している。それに換えて図3の「同上 他の動作例」の欄に示すように、供給ロッド10が進出して所定位置に到達した時点から計時を開始するようにしてもよい。ここでは、図示のように供給ロッド10が進出位置に到達した時点から計時が開始されるようになっている。
供給ロッド10の復帰動作中または復帰終了時にエアシリンダ16に取付けたセンサー手段27で電極進出動作信号を出すようになっている。それに換えて図2(B)に示すように、供給ロッド10自体の復帰移動を検知して電極進出動作信号を出すことができる。発光素子35と受光素子36からなるフォトインタラプタのセンシングライン37を離れた時点で、電極進出動作信号が出されるようにしたものである。
上述の実施例においては、供給ロッド10の進出時にピストン14がセンサー手段27を通過するが、進出時には電極進出動作信号を発信させないように、図示していないが、通常のキャンセル回路を採用すればよい。また、各種のエアシリンダが採用されているが、これに換えて進退出力をする電動モータを採用してもよい。このような電動モータによって供給ロッド10を駆動する場合には、電動モータの進退部材によってセンサー手段27から電極進出動作信号を出すようにする。
以上に説明した実施例1の作用効果は、つぎのとおりである。
前記供給ロッド10の復帰動作中または復帰終了時に可動電極2の進出動作信号を発信するセンサー手段27が設けられ、可動電極2の進出動作信号の発信時期が、所定時間T2以内であるか、あるいは前記所定時間T2の経過後であるかを判別するタイマー手段30が設けられている。そのため、供給ロッド10の動作サイクル時間が所定時間内で正常な動作であれば、通常の電極進出動作信号が発信されて、正常な可動電極2の進出により溶接がなされる。
しかし、供給ロッド10の摺動部分に鉄くずのような異物が噛み込んで供給ロッド10が進出したままロック状態になったりすると、タイマー手段30によって所定時間T2が経過したことが判別される。このように供給ロッド10が進出したまま所定時間T2が経過したことに基づいて禁止信号が発信され、アクチュエータ26が能動化されて常閉スイッチ32が開き、可動電極2の進出動作信号の発信を禁止する。したがって、作業者が手を差し込んだりして供給ロッド10の復帰作業をするときには、すでに可動電極2の進出動作信号が自動的に出ないようになっているため、作業者の意に反して可動電極2が進出するようなことがない。つまり、作業者の手の近くを可動部材である可動電極2が通過することがないのであり、作業者の手に可動電極2が接触したりして怪我をするような心配がないのである。換言すると、作業者が手で強制的に供給ロッド10を復帰させても、あらかじめ前記センサー手段27から可動電極2の進出動作信号が発信されないようになっているのである。
あるいは、供給ロッド10の摺動部分に異物が噛み込んだりして、進出の途中で供給ロッド10が停止したり、何等かの原因で工場の空気圧が低下して供給ロッド10の駆動エアシリンダ16の動作速度が低下したりした場合であっても、タイマー手段30が所定時間T2の経過を判別しているので、この判別動作によって可動電極2の進出動作信号があらかじめ発信されないようになる。
また、供給ロッド10が進退出力式の電動モータで駆動されている場合であっても、前記センサー手段27やタイマー手段30を上述のように機能させることができ、不意の電極進出を防止できる。さらに、供給ロッド10の種類としては、ナット1のねじ孔を貫通してナットを電極に供給する形式のものや、プロジェクションボルトを保持ヘッドに保持して電極の受入孔に挿入する形式のものや、ナット1を先端部の凹部に保持して電極に供給する形式のもの等種々なものがあるが、本実施例においてはどのような種類の供給ロッド10であっても、可動電極2の動作に対する適正な機能を果たし、幅広く利用できる。
前記通常の電極進出動作が行われるときには、前記センサー手段27からの電極進出動作信号の発信時期P1が、タイマー手段30によって設定される前記所定時間T2の経過前である。
溶接装置100が正常に動作しているときには、供給ロッド10の動作サイクル時間は一定の時間となっている。この一定の時間は、供給ロッド10がエアシリンダ16で駆動されている場合であると、供給ロッド10の進出ストローク長さ250mm、エアシリンダ16のピストン受圧面積、供給空気圧等によって設定される。そのため、センサー手段27から発信される可動電極2の進出動作信号の発信時期P1も常に均一な時期となる。したがって、タイマー手段30によって設定される前記所定時間T2の経過前に、センサー手段27から可動電極2の電極進出動作信号を発信するように設定しておくことにより、正常な時期にこの電極進出動作信号を発信させて、正常な溶接が実行される。
前記タイマー手段30は、前記供給ロッド10の進出駆動と同時または前記供給ロッド10が進出位置に到達した時点から計時を開始するものである。
上述のように、タイマー手段30の計時開始が供給ロッド10の動作と同期している。したがって、供給ロッド10の復帰動作中の所定位置通過や復帰終了に正確に関連させてセンサー手段27を機能させることが行いやすくなる。すなわち、タイマー手段30によって計時される所定時間T2の経過後に、センサー手段27から可動電極2の電極進出動作信号が発信されることを確実に防止できる。
前記センサー手段27は、供給ロッド10自体の動作を検知するか、または供給ロッド10の進退駆動用エアシリンダ16のピストン動作を検知して電極進出動作信号を発信する。
上述のように、供給ロッド10自体の後退動を発光素子35と受光素子36で検知するか、またはエアシリンダ16のピストン14の動きを検知して可動電極2の電極進出動作信号が発信される。そのため、供給ロッド10の復帰動作中の所定位置や復帰終了に正確に応答させて可動電極2の電極進出動作信号を発信させることが可能となり、可動電極2の進出開始時期P1が正確に維持できる。同時に、タイマー手段30の計時時間T2に対応した電極進出動作信号の発信時期P1が設定できるので、タイマー手段30の前記判別機能が正確に果たされる。
上述の実施例1における制御方法としての作用効果は、上記制御装置における作用効果と同じである。
図4は、実施例2を示す。
この実施例2は、前述の実施例1におけるナット1を鉄製のプロジェクションボルトに換えたものである。プロジェクションボルト39は図4(B)に示すように、雄ねじが形成された軸部40と、この軸部40と同心状に形成された円形のフランジ部41と、軸部40とは反対側のフランジ面に形成され軸部40と同心状の円形の溶着用突起42から構成されている。なお、以下の説明において、プロジェクションボルトを単にボルトと表現する場合もある。
可動電極2の中心部に可動電極2の進退方向と同方向の受入孔43が設けられ、その奥に永久磁石44が取付けられている。供給ロッド10の先端部にカップ状の保持ヘッド45が取付けられ、ここにボルト39が収容されて保持されるようになっている。静止部材5にエアシリンダ46が固定され、そのピストンロッド47の下端がエアシリンダ16に固定されたブラケット48に結合されている。そして、ピストンロッド47の進退方向は、可動電極2の進退方向と同方向とされている。静止部材5に供給管49が固定され、パーツフィーダ(図示していない)から送出されたボルト39が、この供給管49から保持ヘッド45に供給される。それ以外の構成は、図示されていない部分も含めて先の実施例1と同じであり、同様な機能の部材には同一の符号が記載してある。
供給ロッド10が後退位置に停止しているときに、保持ヘッド45にボルト39が供給される。それから供給ロッド10が進出してボルト39の軸部40が受入孔43と同軸になった位置で停止する。ついでエアシリンダ46の動作でエアシリンダ16や供給ロッド10が上昇すると、軸部40は受入孔43内に挿入され永久磁石44で吸引される。その後は、エアシリンダ46と16が逆の動作をして元の位置に復帰する。ボルト39を保持した可動電極2が進出して溶着用突起42が鋼板部品4に押し付けられてから溶接が完了する。それ以外の作用効果は、先の実施例1と同じである。
図5は、実施例3を示す。
この実施例3は、図5(A)に示すように、供給ロッド10の動作が符号51で示されたスクエアーモーションを行うものであり、ナット1が供給される。スクエアーモーションを行わせるために、前記エアシリンダ16とエアシリンダ46の進退出力方向が直交させてある。また、供給ロッド10の先端部に切欠き状の保持凹部52が形成され、その近傍に永久磁石53が取付けられている。
また、図5(B)は、ボルト39を供給する場合である。それ以外の構成は、図示されていない部分も含めて先の各実施例と同じであり、同様な機能の部材には同一の符号が記載してある。
供給ロッド10が後退位置に停止しているときに、保持凹部52にナット1またはボルト39が供給される。それから供給ロッド10が進出してナット1またはボルト39がガイドピン8または受入孔43と同軸になった位置で停止する。ついでエアシリンダ46の動作でエアシリンダ16や供給ロッド10が下降すると、ナット1またはボルト39が電極に供給される。その後は、エアシリンダ46と16が逆の動作をして元の位置に復帰する。それ以外の作用効果は、先の各実施例と同じである。
図6は、実施例4を示す。この実施例4は、2つ目の制御装置の発明と2つ目の制御方法の発明の実施例である。
この実施例4は、先の各実施例のようにセンサー手段27とタイマー手段30の組合せではなく、タイマー手段30だけで動作させるものである。タイマー手段30による電極進出動作信号の発信動作を、図3を流用して説明する。
タイマー手段30は、その計時時間がT1(2秒)以内であれば、可動電極2の電極進出動作信号を正常に発信し、前記計時時間がT1を超えれば、可動電極2の電極進出動作信号を発信しない機能のものである。したがって、計時時間がT1以内であれば、タイマー手段30から電極進出動作信号が発信され、それによって制御装置24から空気切換弁25に動作信号が供給され、可動電極2が進出して溶接がなされる。なお、この計時時間T1が経過した時点では、供給ロッド10が後退途上の位置にあるので、可動電極2が供給ロッド10に干渉することはない。
また、計時時間がT1を経過しているときには、タイマー手段30は可動電極2の電極進出動作信号の発信動作をしない状態になっている。
なお、供給ロッド10の動作サイクルタイムは、供給ロッド10のストローク長さやエアシリンダ16の動作速度等によって設定される。計時時間T1は、この動作サイクルタイムとの関係を勘案して設定されるものであり、こうすることによって、計時時間T1の経過時期が近づく頃には、供給ロッド10の先端部が可動電極2の進出空間から離れて、可動電極2が供給ロッド10に干渉しないようにしている。
このようなタイマー手段30だけで制御することを、図4や図5に示したタイプの供給ロッドに適用することも可能である。それ以外の構成は、図示されていない部分も含めて先の各実施例と同じであり、同様な機能の部材には同一の符号が記載してある。
以上に説明した実施例4の作用効果は、つぎのとおりである。
上述のように、前記タイマー手段30に、供給ロッド10の進退動作時間が、所定時間T1よりも短いか、あるいは前記所定時間T1よりも長いかを判別する判別機能と、所定時間T1内における可動電極2の電極進出動作信号の発信機能と、所定時間T1経過後における可動電極2の電極進出動作信号の発信中止機能が付与されている。そのため、供給ロッド10の動作サイクル時間が所定時間T1内で正常な動作であれば、前記所定時間T1以内に発信された電極進出動作信号によって通常の可動電極2の電極進出動作を行わせ、正常な可動電極進出により溶接がなされる。
しかし、供給ロッド10の摺動部分に鉄くずのような異物が噛み込んで供給ロッド10が進出したままロック状態になったりすると、タイマー手段30によって所定時間T1が経過したことが判別される。このように供給ロッド10の異常動作のまま所定時間T1が経過したことに基づいて、可動電極2の進出動作信号の発信を禁止する。したがって、作業者が手を差し込んだりして供給ロッド10の復帰作業をするときには、すでに電極進出動作信号が自動的に出ないようになっているため、作業者の意に反して可動電極2が進出するようなことがない。つまり、作業者の手の近くを可動部材である可動電極2が通過することがないのであり、作業者の手に可動電極2が接触したりして怪我をするような心配がないのである。換言すると、作業者が手で強制的に供給ロッド10を復帰させても、あらかじめ前記タイマー手段30から可動電極2の電極進出動作信号が発信されないようになっているのである。
あるいは、供給ロッド10の摺動部分に異物が噛み込んだりして、進出の途中で供給ロッド10が停止したり、何等かの原因で工場の空気圧が低下して供給ロッド10の駆動エアシリンダ16の動作速度が低下したりした場合であっても、タイマー手段30が所定時間T1の経過を判別しているので、この判別動作によって可動電極2の電極進出動作信号があらかじめ発信されないようになる。
また、供給ロッド10が進退出力式の電動モータで駆動されている場合であっても、前記タイマー手段30を上述のように機能させることができ、不意の電極進出を防止できる。さらに、供給ロッド10の種類としては、ナット1のねじ孔を貫通してナット1を電極に供給する形式のものや、ボルト39を保持ヘッド45に保持して電極の受入孔43に挿入する形式のものや、ナット1やボルト39を先端部の凹部に保持して電極に供給する形式のもの等種々なものがあるが、本実施例においてはどのような種類の供給ロッドであっても、電極の動作に対する適正な機能を果たし、幅広く利用できる。
上述の実施例4における制御方法としての作用効果は、上記制御装置における作用効果と同じである。
上述のように、本発明によれば、供給ロッドの動作時間が異常に長くなったとき、自動的に電極の進出を禁止する電気抵抗溶接における電極の動作制御装置と制御方法であるから、供給ロッドの復帰動作に支障が発生したような場合、自動的に電極の進出を停止させることができる。したがって、自動車の車体溶接工程や、家庭電化製品の板金溶接工程などの広い産業分野で利用できる。
溶接装置全体を示すシステムブロック図である。 図1における一部分を示す断面図である。 各部の動作を示すタイミングチャートである。 他の形式の供給ロッドを示す断面図である。 さらに他の形式の供給ロッドを示す断面図である。 さらに他の溶接装置を全体的に示すブロックシステム図である。
符号の説明
1 プロジェクションナット
2 可動電極
3 固定電極
4 鋼板部品
6 エアシリンダ
8 ガイドピン
10 供給ロッド
16 エアシリンダ
24 制御装置
25 空気切換弁
27 センサー手段
28 発信制御装置
29 起動スイッチ
30 タイマー手段
39 プロジェクションボルト
43 受入孔
45 保持ヘッド
51 スクエアーモーション
52 保持凹部

Claims (12)

  1. 進退動作をする供給ロッドによって電極に供給された部品を鋼板部品に電気抵抗溶接をするものにおいて、前記供給ロッドの復帰動作中または復帰終了時に電極進出動作信号を発信するセンサー手段が設けられ、前記電極進出動作信号の発信時期が、所定時間以内であるか、あるいは前記所定時間の経過後であるかを判別するタイマー手段が設けられ、前記所定時間以内に発信された電極進出動作信号によって通常の電極進出動作を行わせ、所定時間経過後は電極進出動作信号を発信しないように構成したことを特徴とする電気抵抗溶接における電極の動作制御装置。
  2. 前記通常の電極進出動作が行われるときには、前記センサー手段からの電極進出動作信号の発信時期が、タイマー手段によって設定される前記所定時間の経過前である請求項1記載の電気抵抗溶接における電極の動作制御装置。
  3. 前記タイマー手段は、前記供給ロッドの進出駆動と同時または前記供給ロッドが進出して所定位置に到達した時点から計時を開始するものである請求項1または請求項2記載の電気抵抗溶接における電極の動作制御装置。
  4. 前記センサー手段は、供給ロッドまたは供給ロッドの進退駆動手段の動作を検知して電極進出動作信号を発信するものである請求項1〜請求項3のいずれかに記載の電気抵抗溶接における電極の動作制御装置。
  5. 進退動作をする供給ロッドによって電極に供給された部品を鋼板部品に電気抵抗溶接をするものにおいて、前記供給ロッドの進退動作時間が、所定時間よりも短いか、あるいは前記所定時間よりも長いかを判別するとともに電極進出動作信号を発信するタイマー手段が設けられ、前記所定時間以内に発信された電極進出動作信号によって通常の電極進出動作を行わせ、所定時間経過後は電極進出動作信号を発信しないように構成したことを特徴とする電気抵抗溶接における電極の動作制御装置。
  6. 前記タイマー手段は、前記供給ロッドの進出駆動と同時または前記供給ロッドが進出して所定位置に到達した時点から計時を開始するものである請求項5記載の電気抵抗溶接における電極の動作制御装置。
  7. 進退動作をする供給ロッドによって電極に供給された部品を鋼板部品に電気抵抗溶接をするものにおいて、前記供給ロッドの復帰動作中または復帰終了時に電極進出動作信号を発信するセンサー手段と、前記電極進出動作信号の発信時期が、所定時間以内であるか、あるいは前記所定時間の経過後であるかを判別するタイマー手段が設けられた溶接装置を準備し、前記所定時間以内に発信された電極進出動作信号によって通常の電極進出動作を行い、所定時間経過後は電極進出動作信号を発信しないことを特徴とする電気抵抗溶接における電極の動作制御方法。
  8. 前記通常の電極進出動作が行われるときには、前記センサー手段からの電極進出動作信号の発信時期が、タイマー手段によって設定される前記所定時間の経過前である請求項7記載の電気抵抗溶接における電極の動作制御方法。
  9. 前記タイマー手段は、前記供給ロッドの進出駆動と同時または前記供給ロッドが進出して所定位置に到達した時点から計時を開始するものである請求項7または請求項8記載の電気抵抗溶接における電極の動作制御方法。
  10. 前記センサー手段は、供給ロッドまたは供給ロッドの進退駆動手段の動作を検知して電極進出動作信号を発信するものである請求項7〜請求項9のいずれかに記載の電気抵抗溶接における電極の動作制御方法。
  11. 進退動作をする供給ロッドによって電極に供給された部品を鋼板部品に電気抵抗溶接をするものにおいて、前記供給ロッドの進退動作時間が、所定時間よりも短いか、あるいは前記所定時間よりも長いかを判別するとともに電極進出動作信号を発信するタイマー手段が設けられた溶接装置を準備し、前記所定時間以内に発信された電極進出動作信号によって通常の電極進出動作を行い、所定時間経過後は電極進出動作信号を発信しないことを特徴とする電気抵抗溶接における電極の動作制御方法。
  12. 前記タイマー手段は、前記供給ロッドの進出駆動と同時または前記供給ロッドが進出して所定位置に到達した時点から計時を開始するものである請求項11記載の電気抵抗溶接における電極の動作制御方法。
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