JP2023046097A - ユーザ装置及び通信方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】サイドリンク用の測位参照信号を用いた位置推定を適切に行うユーザ装置及び通信方法を提供する。【解決手段】基地局との無線通信を行うユーザ装置(100、100A、101)は、ユーザ装置(100、100A、101)と他のユーザ装置(100、100B)との間のサイドリンク用の参照信号(SL-PRS)の無線品質が閾値以上であるか否かを判定する制御部と、無線品質が閾値以上である他のユーザ装置(100、100B)に関する情報を、基地局を介して位置管理装置(400)へ送信する通信部と、を備える。【選択図】図10

Description

本発明は、ユーザ装置及び通信方法に関する。
移動通信システムの標準化プロジェクトである3GPP(3rd Generation Partnership Project)の技術仕様に準拠する移動通信システムにおいて、サイドリンク通信(例えば、V2X(Vehicle to everything)サイドリンク通信)がサポートされている(例えば、非特許文献1)。近年、例えば、基地局のカバレッジ外でのユーザ装置の測位を可能としたり、低遅延で相対的なユーザ装置の位置の追跡を可能としたりするべく、サイドリンク通信を用いて測位を行うことが提案されている(例えば、非特許文献2)。具体的には、ユーザ装置は、ユーザ装置の周囲の他のユーザ装置からのサイドリンク用の測位参照信号によって、ユーザ装置が測位(位置推定)を行うことが想定されている。
3GPP技術仕様書:TS38.300 V16.6.0 3GPP寄書:RWS-210073
しかしながら、現状の3GPP技術仕様書には、ユーザ装置がサイドリンク用の測位参照信号を用いて位置推定を行うための具体的な動作について規定されていない。従って、ユーザ装置がサイドリンク用の測位参照信号を用いた位置推定を適切に行うことができない虞がある。
そこで、本発明は、サイドリンク用の測位参照信号を用いた位置推定を適切に行うことを可能とするユーザ装置及び通信方法を提供することを目的とする。
第1の態様に係るユーザ装置は、基地局(200)との無線通信を行うユーザ装置(100、100A、101)である。当該ユーザ装置は、前記ユーザ装置(100、100A、101)と他のユーザ装置(100、100B)との間のサイドリンク用の参照信号の無線品質が閾値以上であるか否かを判定する制御部(120)と、前記無線品質が閾値以上である前記他のユーザ装置(100、100B)に関する情報を、前記基地局(200)を介して位置管理装置(400)へ送信する通信部(110)と、を備える。
第2の態様に係る通信方法は、基地局(200)との無線通信を行うユーザ装置(100、100A、101)が実行する通信方法である。当該通信方法は、前記ユーザ装置(100、100A、101)と他のユーザ装置(100、100B)との間のサイドリンク用の参照信号の無線品質が閾値以上であるか否かを判定するステップと、
前記無線品質が閾値以上である前記他のユーザ装置(100、100B)に関する情報を、前記基地局(200)を介して位置管理装置(400)へ送信するステップと、を備える。
本発明の一態様によれば、サイドリンク用の測位参照信号を用いた位置推定を適切に行うことを可能とするユーザ装置及び通信方法を提供できる。
実施形態に係る移動通信システムの構成を示す図である。 実施形態に係る移動通信システムにおけるプロトコルスタックの構成例を示す図である。 実施形態に係る移動通信システムにおけるUEのプロトコルスタックの構成例を示す図である。 実施形態に係るUEの構成を示す図である。 実施形態に係る基地局の構成を示す図である。 実施形態に係る位置管理装置の構成を示す図である。 一実施形態に係る移動通信システム1の動作例を説明するためのシーケンス図(A-1)である。 一実施形態に係る移動通信システム1の動作例を説明するためのシーケンス図(A-2)である。 一実施形態に係る移動通信システム1の動作例を説明するためのシーケンス図(A-3)である。 一実施形態に係る移動通信システム1の動作例を説明するためのシーケンス図(B)である。 一実施形態に係る移動通信システム1の動作例を説明するためのシーケンス図(C-1)である。 一実施形態に係る移動通信システム1の動作例を説明するためのシーケンス図(C-2)である。 一実施形態に係る移動通信システム1の動作例を説明するためのシーケンス図(C-3)である。 一実施形態に係る移動通信システム1の動作例を説明するためのシーケンス図(C-4)である。
図面を参照しながら、実施形態に係る移動通信システムについて説明する。図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。
(移動通信システムの構成)
図1を参照して、実施形態に係る移動通信システム1の構成について説明する。移動通信システム1は、例えば、3GPPの技術仕様(Technical Specification:TS)に準拠したシステムである。以下において、移動通信システム1として、3GPP規格の第5世代システム(5th Generation System:5GS)、すなわち、NR(New Radio)に基づく移動通信システムを例に挙げて説明する。
移動通信システム1は、ネットワーク10と、ネットワーク10と通信するユーザ装置(User Equipment:UE)100とを有する。ネットワーク10は、5Gの無線アクセスネットワークであるNG-RAN(Next Generation Radio Access Network)20と、5Gのコアネットワークである5GC(5G Core Network)30とを含む。
NG-RAN20は、複数の基地局200を含む。各基地局200は、少なくとも1つのセルを管理する。セルは、通信エリアの最小単位を構成する。例えば、1つのセルは、1つの周波数(キャリア周波数)に属し、1つのコンポーネントキャリアにより構成される。用語「セル」は、無線通信リソースを表すことがあり、UE100の通信対象を表すこともある。各基地局200は、自セルに在圏するUE100との無線通信を行うことができる。基地局200は、RANのプロトコルスタックを使用してUE100と通信する。基地局200は、UE100へ向けたNRユーザプレーン及び制御プレーンプロトコル終端を提供し、NGインターフェイスを介して5GC30に接続される。このようなNRの基地局200は、gNodeB(gNB)と称されることがある。
5GC30は、コアネットワーク装置300を含む。コアネットワーク装置300は、例えば、AMF(Access and Mobility Management Function)及び/又はUPF(User Plane Function)を含む。AMFは、UE100のモビリティ管理を行う。UPFは、ユーザプレーン処理に特化した機能を提供する。AMF及びUPFは、NGインターフェイスを介して基地局200と接続される。
5GC30は、位置管理装置400を含む。位置管理装置400は、UE(ターゲットUE)100の位置サービスのサポートを管理してよい。位置管理装置400は、UE100の位置に関して必要なリソースの全体的な調整及びスケジューリングを管理してよい。位置管理装置400は、LMF(Location Management Function)と称されることがある。LMFは、NL1インターフェイスを介してAMFと接続される。NL1インターフェイスは、LTEポジショニングプロトコル(LPP)及びNRポジショニングプロトコルA(NRPPa)用のトランスポートリンクとしてのみ使用される。
UE100は、ユーザにより利用される装置である。UE100は、例えば、スマートフォンなどの携帯電話端末、タブレット端末、ノートPC、通信モジュール、又は通信カードなどの移動可能な装置である。UE100は、車両(例えば、車、電車など)又はこれに設けられる装置であってよい。UE100は、車両以外の輸送機体(例えば、船、飛行機など)又はこれに設けられる装置であってよい。UE100は、センサ又はこれに設けられる装置であってよい。なお、UE100は、移動局、移動端末、移動装置、移動ユニット、加入者局、加入者端末、加入者装置、加入者ユニット、ワイヤレス局、ワイヤレス端末、ワイヤレス装置、ワイヤレスユニット、リモート局、リモート端末、リモート装置、又はリモートユニット等の別の名称で呼ばれてもよい。また、UE100は、例えば、道路に設置されたロードサイドユニット(Road-Side Unit:RSU)、脆弱な道路ユーザ(Vulnerable Road User:VRU)と称されてもよい。
UE100は、UE100間のインターフェイスを介した通信であるサイドリンク通信を行ってよい。UE100間のインターフェイスは、PC5インターフェイスと称されてよい。
サイドリンク通信は、NRサイドリンク通信と、V2Xサイドリンク通信とを含んでよい。NRサイドリンク通信は、ネットワークノードを通らずにNR技術を用いて2以上の近くのUE100間で少なくともV2X通信を可能にするAS(Autonomous System)機能である。V2Xサイドリンク通信は、ネットワークノードを通らずにE-UTRA(Evolved Universal Terrestrial Radio Access)技術を用いて2以上の近くのUE100間でV2X通信を可能にするAS機能である。PC5インターフェイスを介したV2X(Vehicle to everything)サービスのサポートは、NRサイドリンク通信及び/又はV2Xサイドリンク通信によって提供できる。NRサイドリンク通信は、V2Xサービス以外のサービスをサポートするために用いられてよい。
サイドリンク通信(すなわち、サイドリンク送信及び受信)は、UE100がどのRRC(Radio Resource Control)状態にあるかに関係なくUE100がNG-RANカバレッジ内(例えば、セル内)にある場合と、UE100がNG-RANカバレッジ外(例えば、セル外)にある場合と、にサポートされてよい。
図2を参照して、実施形態に係る移動通信システム1におけるプロトコルスタックの構成例について説明する。
図2に示すように、UE100と基地局200との間の無線区間のプロトコルは、物理(PHY)レイヤと、MAC(Medium Access Control)レイヤと、RLC(Radio Link Control)レイヤと、PDCP(Packet Data Convergence Protocol)レイヤと、RRC(Radio Resource Control)レイヤと、LPP(LTE Positioning Protocol)レイヤと、を有する。
PHYレイヤは、符号化・復号、変調・復調、アンテナマッピング・デマッピング、及びリソースマッピング・デマッピングを行う。UE100のPHYレイヤと基地局200のPHYレイヤとの間では、物理チャネルを介してデータ及び制御情報が伝送される。
物理チャネルは、時間領域における複数のOFDMシンボルと周波数領域における複数のサブキャリアとで構成される。1つのサブフレームは、時間領域で複数のOFDMシンボルで構成される。リソースブロックは、リソース割当単位であり、複数のOFDMシンボルと複数のサブキャリアとで構成される。フレームは、10msで構成されることができ、1msで構成された10個のサブフレームを含むことができる。サブフレーム内には、サブキャリア間隔に応じた数のスロットが含まれることができる。
物理チャネルの中で、物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)は、例えば、下りリンクスケジューリング割り当て、上りリンクスケジューリンググラント、及び送信電力制御等の目的で中心的な役割を果たす。
NRでは、UE100は、システム帯域幅(すなわち、セルの帯域幅)よりも狭い帯域幅を使用できる。基地局200は、連続するPRBからなる帯域幅部分(BWP)をUE100に設定する。UE100は、アクティブなBWPにおいてデータ及び制御信号を送受信する。UE100には、例えば、最大4つのBWPが設定可能である。各BWPは、異なるサブキャリア間隔を有していてもよいし、周波数が相互に重複していてもよい。UE100に対して複数のBWPが設定されている場合、基地局200は、ダウンリンクにおける制御によって、どのBWPをアクティブ化するかを指定できる。これにより、基地局200は、UE100のデータトラフィックの量等に応じてUE帯域幅を動的に調整でき、UE電力消費を減少させ得る。
基地局200は、例えば、サービングセル上の最大4つのBWPのそれぞれに最大3つの制御リソースセット(CORESET:control resource set)を設定できる。CORESETは、UE100が受信すべき制御情報のための無線リソースである。UE100には、サービングセル上で最大12個のCORESETが設定され得る。各CORESETは、0乃至11のインデックスを有する。例えば、CORESETは、6つのリソースブロック(PRB)と、時間領域内の1つ、2つ、又は3つの連続するOFDMシンボルとにより構成される。
MACレイヤは、データの優先制御、ハイブリッドARQ(HARQ)による再送処理、及びランダムアクセスプロシージャ等を行う。UE100のMACレイヤと基地局200のMACレイヤとの間では、トランスポートチャネルを介してデータ及び制御情報が伝送される。基地局200のMACレイヤはスケジューラを含む。スケジューラは、上下リンクのトランスポートフォーマット(トランスポートブロックサイズ、変調・符号化方式(MCS))及びUE100への割当リソースを決定する。
RLCレイヤは、MACレイヤ及びPHYレイヤの機能を利用してデータを受信側のRLCレイヤに伝送する。UE100のRLCレイヤと基地局200のRLCレイヤとの間では、論理チャネルを介してデータ及び制御情報が伝送される。
PDCPレイヤは、ヘッダ圧縮・伸張、及び暗号化・復号化を行う。
PDCPレイヤの上位レイヤとしてSDAP(Service Data Adaptation Protocol)レイヤが設けられていてもよい。SDAP(Service Data Adaptation Protocol)レイヤは、コアネットワークがQoS制御を行う単位であるIPフローとAS(Access Stratum)がQoS制御を行う単位である無線ベアラとのマッピングを行う。
RRCレイヤは、無線ベアラの確立、再確立及び解放に応じて、論理チャネル、トランスポートチャネル、及び物理チャネルを制御する。UE100のRRCレイヤと基地局200のRRCレイヤとの間では、各種設定のためのRRCシグナリングが伝送される。UE100のRRCと基地局200のRRCとの間にRRC接続がある場合、UE100はRRCコネクティッド状態にある。UE100のRRCと基地局200のRRCとの間にRRC接続がない場合、UE100はRRCアイドル状態にある。UE100のRRCと基地局200のRRCとの間のRRC接続がサスペンドされている場合、UE100はRRCインアクティブ状態にある。
RRCレイヤの上位に位置するNASレイヤは、UE100のセッション管理及びモビリティ管理を行う。UE100のNASレイヤとコアネットワーク装置300(AMF)のNASレイヤとの間では、NASシグナリングが伝送される。
RRCレイヤの上位に位置するLPPレイヤは、ポジショニング能力の交換、補助データ(assistance data)の伝送、ロケーション情報の伝送、ポジショニング測定(ポジショニング参照信号の測定結果)の伝送、及び/又は位置推定(位置推定結果)の伝送、エラー処理(Error handling)、及び/又は中断(Abort)などを行う。UE100のLPPレイヤと位置管理装置400(LPP)のLPPレイヤとの間ではLPPシグナリング(LPPメッセージ)が伝送される。
なお、UE100は、無線インターフェイスのプロトコル以外にアプリケーションレイヤ等を有する。
図3に示すように、UE100間の無線区間のプロトコルは、物理レイヤと、MACレイヤと、RLCレイヤと、PDCPレイヤと、RRCレイヤと、を有してよい。当該プロトコルは、PC5インターフェイスでのRRCのサイドリンク制御チャネル(SCCH)用の制御プレーンのプロトコルスタックであってよい。一方で、サイドリンクブロードキャストチャネル(SBCCH)用の制御プレーンのプロトコルは、物理レイヤと、MACレイヤと、RLCレイヤと、RRCレイヤと、を有し、PDCPレイヤが省略されたものであってよい。
また、図3に示すように、UE100間の無線区間のプロトコルは、物理レイヤと、MACレイヤと、RLCレイヤと、PDCPレイヤと、RRCレイヤと、PC5-Sレイヤと、を有してよい。当該プロトコルは、PC5-Sのサイドリンク制御チャネル(SCCH)用の制御プレーンで用いられてよい。
PHYレイヤは、上述と同様の機能を有する。UE100のPHYレイヤとUE100のPHYレイヤとの間では、物理チャネルを介してデータ及び制御情報が伝送される。
MACレイヤは、上述と同様の機能に加えて、PC5インターフェイスを介したサービス及び機能として、無線リソース選択、パケットフィルタリング、上りリンクとサイドリンク送信との間の優先処理、サイドリンクCSI(Channel State Information)レポーティング等を行う。
RLCレイヤは、上述と同様の機能を有する。UE100のRLCレイヤとUE100のRLCレイヤとの間では、論理チャネルを介してデータ及び制御情報が伝送される。
PDCPレイヤは、いくつかの制限(例えば、アウトオブオーダー配信(Out-of-order delivery)、デュプリケーション等に関する制限)付きで上述と同様の機能を有する。
RRCレイヤは、ピアUE間でPC5-RRCメッセージの転送、2つのUE間でのPC5-RRC接続の保守及び解放、PC5-RRC接続用のサイドリンク無線リンク障害の検出等を行う。なお、PC5-RRC接続は、発信元レイヤ2識別子(Source Layer-2 ID)と発信先レイヤ2識別子(Destination Layer-2 ID)とのペアに対する2つのUE間の論理接続である。当該論理接続は、対応するPC5ユニキャストリンクが確立された後に確立されたとみなされる。
PC5-Sレイヤは、PC5-Sシグナリング(例えば、PC5-Sメッセージ)の転送等を行う。
なお、UE100は、上述にて説明したレイヤ以外のレイヤを有してもよい。
(想定シナリオ)
実施形態に係る移動通信システム1における想定シナリオについて説明する。移動通信システム1の標準化プロジェクトである3GPP(3rd Generation Partnership Project)の技術仕様に準拠する移動通信システム1において、サイドリンク通信を用いて測位を行うことが提案されている。具体的には、UE100は、当該UE100の周囲の他のUE100からのサイドリンク用の測位参照信号によって、UE100が測位(位置推定)を行うことが想定されている。
しかしながら、現状の3GPP技術仕様書には、UE100がサイドリンク用の測位参照信号を用いて位置推定を行うための具体的な動作について規定されていない。従って、UE100がサイドリンク用の測位参照信号を用いた位置推定を適切に行うことができない虞がある。後述の一実施形態において、UE100がサイドリンク用の測位参照信号を用いた位置推定を適切に行うことを可能とするための動作について説明する。
(ユーザ装置の構成)
図4を参照して、実施形態に係るUE100の構成について説明する。UE100は、通信部110及び制御部120を備える。
通信部110は、無線信号を基地局200と送受信することによって基地局200との無線通信を行う。通信部110は、少なくとも1つの送信部111及び少なくとも1つの受信部112を有する。送信部111及び受信部112は、複数のアンテナ及びRF回路を含んで構成されてもよい。アンテナは、信号を電波に変換し、当該電波を空間に放射する。また、アンテナは、空間における電波を受信し、当該電波を信号に変換する。RF回路は、アンテナを介して送受信される信号のアナログ処理を行う。RF回路は、高周波フィルタ、増幅器、変調器及びローパスフィルタ等を含んでもよい。
制御部120は、UE100における各種の制御を行う。制御部120は、通信部110を介した基地局200との通信を制御する。上述及び後述のUE100の動作は、制御部120の制御による動作であってよい。制御部120は、プログラムを実行可能な少なくとも1つのプロセッサ及びプログラムを記憶するメモリを含んでよい。プロセッサは、プログラムを実行して、制御部120の動作を行ってもよい。制御部120は、アンテナ及びRF回路を介して送受信される信号のデジタル処理を行うデジタル信号プロセッサを含んでもよい。当該デジタル処理は、RANのプロトコルスタックの処理を含む。なお、メモリは、プロセッサにより実行されるプログラム、当該プログラムに関するパラメータ、及び、当該プログラムに関するデータを記憶する。メモリは、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及びフラッシュメモリの少なくとも1つを含んでよい。メモリの全部又は一部は、プロセッサ内に含まれていてよい。
このように構成されたUE100は、基地局200との無線通信を行う。当該UE100において、制御部120は、UE100と他のUE100Bの間のSL-RSの無線品質が閾値以上であるか否かを判定する。通信部110は、無線品質が閾値以上である他のUE100に関する情報を、基地局200を介して位置管理装置400へ送信する。これにより、位置管理装置400は、UE100の周囲に、UE100が自身の位置の把握をサポートするUEとなり得る他のUE100が存在するか否かを把握でき、サイドリンク通信を用いた測位が可能か否かを判定できる。位置管理装置400が判定結果に基づいてサイドリンク通信を用いた測位を制御することで、UE100は、測位参照信号を用いた位置推定を適切に行うことができる。
なお、以下において、UE100が備える機能部(具体的には、通信部110(送信部111及び/又は受信部112)及び制御部120の少なくともいずれか)の動作を、UE100の動作として説明することがある。
(基地局の構成)
図5を参照して、実施形態に係る基地局200の構成について説明する。基地局200は、通信部210と、ネットワークインターフェイス220と、制御部230とを有する。
通信部210は、例えば、UE100からの無線信号を受信し、UE100への無線信号を送信する。通信部210は、少なくとも1つの送信部211及び少なくとも1つの受信部212を有する。送信部211及び受信部212は、RF回路を含んで構成されてもよい。RF回路は、アンテナを介して送受信される信号のアナログ処理を行う。RF回路は、高周波フィルタ、増幅器、変調器及びローパスフィルタ等を含んでもよい。
ネットワークインターフェイス220は、信号をネットワークと送受信する。ネットワークインターフェイス220は、例えば、基地局間インターフェイスであるXnインターフェイスを介して接続された隣接基地局から信号を受信し、隣接基地局へ信号を送信する。また、ネットワークインターフェイス220は、例えば、NGインターフェイスを介して接続されたコアネットワーク装置300から信号を受信し、コアネットワーク装置300へ信号を送信する。
制御部230は、基地局200における各種の制御を行う。制御部230は、例えば、通信部210を介したUE100との通信を制御する。また、制御部230は、例えば、ネットワークインターフェイス220を介したノード(例えば、隣接基地局、コアネットワーク装置300、位置管理装置400など)との通信を制御する。上述及び後述の基地局200の動作は、制御部230の制御による動作であってよい。制御部230は、プログラムを実行可能な少なくとも1つのプロセッサ及びプログラムを記憶するメモリを含んでよい。プロセッサは、プログラムを実行して、制御部230の動作を行ってもよい。制御部230は、アンテナ及びRF回路を介して送受信される信号のデジタル処理を行うデジタル信号プロセッサを含んでもよい。当該デジタル処理は、RANのプロトコルスタックの処理を含む。なお、メモリは、プロセッサにより実行されるプログラム、当該プログラムに関するパラメータ、及び、当該プログラムに関するデータを記憶する。メモリの全部又は一部は、プロセッサ内に含まれていてよい。
なお、以下において、基地局200が備える機能部(具体的には、送信部211、受信部212、ネットワークインターフェイス220及び制御部230の少なくともいずれか)の動作を、基地局200の動作として説明することがある。
(位置管理装置の構成)
図6を参照して、実施形態に係る位置管理装置400の構成について説明する。位置管理装置400は、ネットワークインターフェイス420と、制御部430とを有する。
ネットワークインターフェイス420は、信号をネットワークと送受信する。ネットワークインターフェイス420は、例えば、AMF-位置管理装置間インターフェイスであるNL1インターフェイスを介して接続されたAMFから信号を受信し、AMFへ信号を送信する。ネットワークインターフェイス420は、信号を送信する送信部421と、信号を受信する受信部422と、を有してよい。
制御部430は、位置管理装置400における各種の制御を行う。制御部430は、例えば、ネットワークインターフェイス420を介したノード(例えば、AMF)との通信を制御する。上述及び後述の位置管理装置400の動作は、制御部430の制御による動作であってよい。制御部430は、プログラムを実行可能な少なくとも1つのプロセッサ及びプログラムを記憶するメモリを含んでよい。プロセッサは、プログラムを実行して、制御部430の動作を行ってもよい。当なお、メモリは、プロセッサにより実行されるプログラム、当該プログラムに関するパラメータ、及び、当該プログラムに関するデータを記憶する。メモリの全部又は一部は、プロセッサ内に含まれていてよい。
なお、以下において、位置管理装置400が備える機能部(具体的には、ネットワークインターフェイス420(送信部421及び受信部422)及び制御部430の少なくともいずれか)の動作を、位置管理装置400の動作として説明することがある。
(移動通信システムの動作)
図7から図14を参照して、移動通信システム1の動作例について説明する。以下において、自身の位置を把握するUE100をターゲットUE101と称する。ターゲットUE101は、自身の位置を把握するために、UEポジショニング手順を実行するUE100であってよい。なお、UEポジショニング手順は、ターゲットUE101が位置推定を行う手順と、位置管理装置400が位置推定を行う手順とを含んでよい。本動作例では、ターゲットUE101は、基地局200が管理するセル内(すなわち、NG-RANカバレッジ内)にある。この場合、ターゲットUE101は、RRCコネクティッド状態にある。
また、ターゲットUE101の位置把握をサポートするUE100をアンカーUE102と称する。アンカーUE102は、ターゲットUE101がターゲットUE101自身の位置を把握するために、UEポジショニング手順を行うUE100であってよい。本動作例では、アンカーUE102は、基地局200が管理するセル外(すなわち、NG-RANカバレッジ外)にあってよい。この場合、アンカーUE102は、RRCアイドル状態又はRRCインアクティブ状態にある。或いは、アンカーUE102は、基地局200が管理するセル内(すなわち、NG-RANカバレッジ内)にあってよい。この場合、アンカーUE102は、RRCコネクティッド状態にある。
ターゲットUE101の周囲の複数のUE100(UE100B)がアンカーUE102となってよい。各アンカーUE102は、同様の動作であるため、本動作例では、1つのアンカーUE102(UE100B)を代表として説明する。複数のアンカーUE102(UE100B)が以下の動作を実行してよい。
(A)サイドリンク用の参照信号の測定
UE100は、サイドリンク用の参照信号の測定する手順として、以下のいずれかの動作を行うことができる。
(A-1):ターゲットUE101の測定(その1)
図7に示すように、ステップS11において、UE100AであるターゲットUE101(通信部110)は、サイドリンク用の参照信号(以下、SL-RS)の送信を要求するSL-RS送信要求を送信する。周囲の他のUE100であるUE100B(通信部110)は、SL-RS送信要求をターゲットUE101から受信する。
ターゲットUE101(制御部120)は、例えば、ターゲットUE101自身の位置が知る必要があることに応じて、SL-RS送信要求の送信を開始してよい。ターゲットUE101(制御部120)は、例えば、ユーザの操作に基づいて、SL-RS送信要求の送信を開始してもよい。
SL-RS送信要求は、SL-RSを指定する情報を含んでよい。SL-RSは、例えば、サイドリンク用のチャネル状態情報参照信号(SL-CSI-RS)、サイドリンク用のサウンディング参照信号(SL-SRS)、サイドリンク用の復調参照信号(SL-DMRS)、及び、サイドリンク用の同期信号及び物理ブロードキャストチャネルブロック(SL-SSB)のいずれかであってよい。
ステップS12において、UE100B(通信部110)は、SL-RSをターゲットUE101へ送信する。ターゲットUE101(通信部110)は、SL-RSをUE100Bから受信する。
UE100B(制御部120)は、SL-RSを指定する情報に基づいて、送信するSL-RSを決定してもよい。
ステップS13において、ターゲットUE101(制御部120)は、SL-RSの無線品質の測定を行う。無線品質は、例えば、受信電力(例えば、RSRP:Reference Signal Received Power)、受信品質(RSRQ:Reference Signal Received Quality)等の少なくともいずれかであってよい。
ステップS14において、ターゲットUE101(制御部120)は、SL-RSの無線品質が閾値以上であるか否かを判定する。ターゲットUE101(制御部120)は、SL-RSの無線品質が閾値以上である場合、以下の手順を実行してよい。ターゲットUE101(制御部120)は、SL-RSの無線品質が閾値未満である(すなわち、SL-RSの無線品質が閾値以上でない)場合、再びステップS11の処理を実行してもよい。
ステップS15において、ターゲットUE101(制御部120)は、UE100Bの情報を要求するUE情報要求を送信する。UE100Bは、UE情報要求をターゲットUE101から受信する。
ステップS16において、UE100B(通信部110)は、UE情報をターゲットUE101へ送信する。ターゲットUE101(通信部110)は、UE情報をUE100Bから受信する。
UE情報は、例えば、UE100Bの識別子、UE100Bの位置情報等の少なくともいずれかを含んでよい。
(A-2):ターゲットUE101の測定(その2)
図8に示すように、ステップS21は、ステップS11と同様である。
ステップS22において、UE100B(通信部110)は、SL-RSだけでなく、UE情報をターゲットUE101へ送信する。ターゲットUE101(通信部110)は、SL-RSだけでなく、UE情報をUE100Bから受信する。
SL-RSは、例えば、SL-DMRSであってよい。ターゲットUE101(制御部120)は、受信したSL-DMRSに基づいて、UE情報を復調可能であってよい。
ステップS23及びS24は、ステップS13及びS14と同様である。
(A-3):UE100Bの測定
図9に示すように、ステップS31において、ターゲットUE101(通信部110)は、SL-RSを送信する。UE100B(通信部110)は、SL-RSをターゲットUEから受信する。
ステップS32において、UE100B(制御部120)は、SL-RSの無線品質の測定を行う。UE100B(制御部120)は、SL-RSの無線品質が閾値以上であるか否かを判定してもよい。UE100B(制御部120)は、ターゲットUE101(制御部120)は、SL-RSの無線品質が閾値以上である場合にのみ、以下の手順を実行してもよい。
ステップS33において、UE100B(通信部110)は、SL-RSの無線品質の測定結果を含むSL-RS測定報告をターゲットUE101へ送信する。ターゲットUE101(通信部110)は、SL-RS測定報告をUE100Bから受信する。
UE100B(通信部110)は、測定結果だけでなく、SL-RS測定報告にUE情報を含めてもよい。
ステップS34は、ステップS14と同様である。ターゲットUE101(制御部120)は、UE100Bからの測定結果に基づいて、SL-RSの無線品質が閾値以上であるか否かを判定する。
なお、ターゲットUE101(制御部120)は、SL-RS測定報告にUE情報が含まれない場合、ステップS15の処理を実行してもよい。
(B)位置管理装置400への候補UE情報の送信
ターゲットUE101は、例えば、SL-RSの無線品質が閾値以上であるUE100からUE情報を取得した場合、以下の動作を行うことができる。
図10に示すように、ステップS101において、ターゲットUE101(通信部110)は、候補UE情報を位置管理装置400へ送信する。位置管理装置400は、候補UE情報をターゲットUE101から受信する。
なお、UE100と位置管理装置400とは、基地局200(セル)及びAMFを介して通信(送信及び/又は受信)を行うが、以下において、UE100と位置管理装置400との通信が基地局200(セル)及びAMFを介した通信であるとの説明を省略することがある。
ターゲットUE101(制御部120)は、候補UE情報をMO-LR要求メッセージ、UL NASトランスポートメッセージ、LPPメッセージ等のいずれかに含めてよい。或いは、ターゲットUE101(制御部120)は、候補UE情報を、基地局200宛のメッセージに含めてもよい。当該メッセージは、例えば、基地局200に隣接する隣接基地局からの通信品質を報告するために用いられるメジャメントレポートメッセージ、UE補助情報メッセージ等のいずれかであってよい。基地局200は、受信したメッセージに含まれる候補UE情報を、AMFを経由して位置管理装置400へ送信してもよい。
候補UE情報は、無線品質が閾値以上であるUE100Bに関する情報である。従って、候補UE情報は、アンカーUE102の候補となるUE100Bに関する情報である。候補UE情報は、UE100Bから受信したUE情報を含む。候補UE情報は、例えば、UE100Bの識別子、UE100Bの位置情報等の少なくともいずれかを含んでよい。候補UE情報は、無線品質が閾値以上であるUE100Bの数を示す情報を含んでもよい。
ターゲットUE101(通信部110)は、候補UE情報に加えて、ターゲットUE101の情報を位置管理装置400へ送信してもよい。ターゲットUE101の情報は、例えば、ターゲットUE101が求める位置サービスに関する位置サービス情報を含んでよい。位置サービス情報は、例えば、位置推定の精度、サイドリンク用の測位参照信号(SL-PRS:Sidelink Positioning Reference Signal)の測定精度、位置サービス(LCS)についての品質(QoS:Quality of Service)を示す情報等の少なくともいずれかを含んでいてよい。
ステップS102において、位置管理装置400は、サイドリンク用の測位参照信号に関する設定(以下、SL-PRS設定と称する)を決定する。
SL-PRS設定は、SL-PRSの送信及び受信するための時間・周波数リソースを含んでよい。時間・周波数リソースは、例えば、SL-PRSの送信周期、SL-PRSの送信及び/又は受信用の帯域幅、SL-PRSの送信開始時間、及びSL-PRSの送信終了時間の少なくともいずれかを含んでよい。
SL-PRS設定は、SL-PRSとして使用する信号のタイプを含んでよい。位置管理装置400は、移動通信システム1においてSL-PRSとして使用可能な信号として複数の信号がサポートされている場合、SL-PRSとして使用する信号のタイプを決定してよい。SL-PRSとして使用可能な信号は、例えば、サイドリンク用のチャネル状態情報参照信号(SL-CSI-RS)、サイドリンク用のサウンディング参照信号(SL-SRS-RS)、サイドリンク用の復調参照信号(SL-DMRS)、及び、サイドリンク用の同期信号及び物理ブロードキャストチャネルブロック(SL-SSB)の少なくともいずれかであってよい。
SL-PRS設定は、SL-PRSの測定報告対象を含んでよい。SL-PRSの測定報告対象は、例えば、SL-PRSの受信電力(例えば、RSRP(Reference Signal Received Power))、SL-PRSの受信時間(到着時間)、SL-PRSの受信角(到着角)等である。
SL-PRS設定は、SL-PRSの送信元及び/又は送信先を指定する指定情報を含んでよい。指定情報は、アンカーUE102がSL-PRSの送信元であることを示してもよいし、アンカーUE102がSL-PRSの送信先であることを示してもよいし、ターゲットUE101がSL-PRSの送信元であることを示してもよいし、ターゲットUE101がSL-PRSの送信先であることを示してもよい。
位置管理装置400は、候補UE情報に基づいて、アンカーUE102を決定してもよい。位置管理装置400は、候補UE情報により示される1又は複数のUE100Bの中から、アンカーUE102を決定してもよい。位置管理装置400は、候補UE情報に加えて、ターゲットUE101の情報に基づいて、アンカーUE102を決定してもよい。位置管理装置400は、位置サービスについての品質を満たすようなUE100B(例えば、無線品質の測定値が所定の閾値以上であるUE100B)をアンカーUE102に決定してもよい。
位置管理装置400は、アンカーUE102を決定した場合、ステップS103の処理を実行してもよく、ステップS103の処理を実行しなくてもよい。
ステップS103において、位置管理装置400は、決定したSL-PRS設定を示すSL-PRS設定情報をアンカーUE102へ送信する。アンカーUE102(通信部110)は、SL-PRS設定情報を位置管理装置400から受信する。
アンカーUE102(通信部110)は、SL-PRS設定情報の受信に応じて、ステップS104の処理を実行してもよい。
ステップS104において、アンカーUE102(通信部110)は、SL-PRS設定情報に対する応答を位置管理装置400へ送信する。位置管理装置400は、応答をアンカーUE102から受信する。
応答は、SL-PRS設定情報の承認又は拒否を示す情報を含んでよい。アンカーUE102(制御部120)は、SL-PRS設定情報を承認する場合に、SL-PRS設定情報の承認を示す情報を応答に含めてよい。アンカーUE102(制御部120)は、SL-PRS設定情報を拒否する場合に、SL-PRS設定情報の拒否を示す情報を応答に含めてよい。
ステップS105において、位置管理装置400は、決定したSL-PRS設定を示すSL-PRS設定情報をターゲットUE101へ送信する。ターゲットUE101(通信部110)は、SL-PRS設定情報を位置管理装置400から受信する。
位置管理装置400は、決定したアンカーUE102の情報をターゲットUE101へ送信してもよい。ターゲットUE101(通信部110)は、アンカーUE102の情報を位置管理装置400から受信する。アンカーUE102の情報は、UE情報の少なくとも一部であってよい。
なお、位置管理装置400は、ターゲットUE101の周囲に、アンカーUE102となり得るUE100Bが存在しないと判定した場合、アンカーUE102となり得るUE100Bが存在しないことをターゲットUE101へ通知してもよい。また、位置管理装置400は、サイドリンク通信を用いた測位が不能であることをターゲットUE101へ通知してもよい。
(C)位置推定
ターゲットUE101が自身の位置を把握するために、以下の動作の少なくともいずれかが行われてよい。
(C-1)ターゲットUEの位置推定(その1)
図11に示すように、ステップS201において、ターゲットUE101(通信部110)は、位置管理装置400からのSL-PRS設定情報をアンカーUE102へ送信してよい。アンカーUE102は、SL-PRS設定情報をターゲットUE101から受信してよい。
ターゲットUE101(通信部110)は、例えば、アンカーUE102がSL-PRS設定情報を位置管理装置400から受信していない場合、SL-PRS設定情報をアンカーUE102へ送信してよい。ターゲットUE101(通信部110)は、位置管理装置400からの指示に基づいて、SL-PRS設定情報をアンカーUE102へ送信してよい。
ステップS202において、ターゲットUE101(通信部110)は、SL-PRSをアンカーUE102へ送信する。アンカーUE102は、SL-PRSをターゲットUE101から受信する。
ターゲットUE101(通信部110)は、位置管理装置400からのSL-PRS設定情報により示されるSL-PRS設定に基づいて、SL-PRSをアンカーUE102へ送信する。アンカーUE102(通信部110)は、位置管理装置400又はターゲットUE101からのSL-PRS設定情報により示されるSL-PRS設定に基づいて、SL-PRSをターゲットUE101から受信する。
ステップS203において、アンカーUE102(制御部120)は、SL-PRSに対する測定を行う。アンカーUE102(制御部120)は、例えば、SL-PRSの受信電力(例えば、RSRP)、SL-PRSの受信時間(到着時間)、SL-PRSの受信角(到着角)等の少なくともいずれかを測定してよい。また、アンカーUE102(制御部120)は、例えば、SL-PRSの測定報告対象を示す情報に基づいて、測定を行ってよい。
ステップS204において、アンカーUE102(通信部110)は、測定結果を含むSL-PRSについての測定報告をターゲットUE101に送信する。ターゲットUE101(通信部110)は、測定報告をアンカーUE102から受信する。これにより、ターゲットUE101(通信部110)は、SL-PRSに対する測定結果をアンカーUE102から受信する。
測定結果は、例えば、SL-PRSの受信電力(例えば、RSRP)、SL-PRSの受信時間(到着時間)、SL-PRSの受信角(到着角)等の少なくともいずれかの測定値である。測定報告は、SL-PRSに対する測定結果に加えて、他の情報を含んでよい。例えば、測定報告は、アンカーUE102(通信部110)の地理座標を示す情報を含んでよい。
ステップS205において、ターゲットUE101(制御部120)は、測定結果及び/又は地理座標を示す情報に基づいて、位置推定を行う。ターゲットUE101(制御部120)は、例えば、UL-TDOA(Uplink time difference of arrival)ポジショニング方法と同様の方法を用いて位置測定を行ってよい。ここで、UL-TDOAポジショニング方法と同様の方法は、SL-TDOAポジショニング方法と称されてよい。ターゲットUE101(制御部120)は、例えば、複数のアンカーUE102へSL-PRSが到着した到着時間差(受信時間の差)に基づいて、位置測定を行ってよい。
(C-2)ターゲットUEの位置推定(その2)
図12に示すように、ステップS211は、ステップS201と同様である。
ステップS212において、アンカーUE102(通信部110)は、SL-PRSをターゲットUE101に送信する。ターゲットUE101(通信部110)は、SL-PRSをアンカーUE102から受信する。
アンカーUE102(通信部110)は、位置管理装置400からのSL-PRS設定情報により示されるSL-PRS設定に基づいて、SL-PRSをターゲットUE101へ送信する。ターゲットUE101(通信部110)は、位置管理装置400からのSL-PRS設定情報により示されるSL-PRS設定に基づいて、SL-PRSをアンカーUE102から受信する。
なお、アンカーUE102(通信部110)は、アンカーUE102の地理座標を示す情報をターゲットUE101に送信してもよい。ターゲットUE101(通信部110)は、SL-PRSをアンカーUE102から受信してよい。
ステップS213において、ターゲットUE101(制御部120)は、SL-PRSに対する測定を行う。ターゲットUE101(制御部120)は、ステップS202におけるアンカーUE102と同様の動作を行う。なお、ターゲットUE101(制御部120)は、複数のアンカーUE102のそれぞれからSL-PRSを受信した場合、各SL-PRSに対する測定を行う。
ステップS214において、ターゲットUE101(制御部120)は、測定結果に基づいて、位置推定を行う。ターゲットUE101(制御部120)は、例えば、DL-AoD(Downlink Angle-of-Departure)ポジショニング方法と同様の方法を用いて位置測定を行ってよい。ここで、DL-AoDポジショニング方法と同様の方法は、SL-AoDポジショニング方法と称されてよい。ターゲットUE101(制御部120)は、例えば、複数のアンカーUE102からのSL-PRSの発射角(AoD)に基づいて、位置測定を行ってよい。また、ターゲットUE101(制御部120)は、複数のアンカーUE102からのDL-PRSの受信電力(具体的には、RSRP(Reference Signal Received Power))の測定値と、SL-PRSの空間情報及び複数の送受信ポイントポイント(すなわち、複数のアンカーUE102)の地理座標(アンカーUE102の地理座標を示す情報)の知識とに基づいて、UE100の位置を推定してよい。
(C-3)位置管理装置の位置推定(その1)
図13に示すように、ステップS221及びS222は、ステップS202及びS203と同様である。なお、ステップS201における動作が実行されてよい。
ステップS223において、アンカーUE102(通信部110)は、SL-PRSについての測定報告を位置管理装置400に送信する。位置管理装置400は、測定報告をアンカーUE102から受信する。なお、SL-PRSについての測定報告は、上述の動作例と同様である。
アンカーUE102(通信部110)は、測定報告をUL NASトランスポートメッセージ、LPPメッセージ等のいずれかに含めて、位置管理装置400へ送信してもよい。
アンカーUE102(通信部110)は、SL-PRSについての測定報告を、基地局200に隣接する隣接基地局からの通信品質を報告するために用いられるメジャメントレポート、UE補助情報メッセージ等により基地局200に送信してもよい。基地局200は、SL-PRSについての測定報告を、AMFを経由して位置管理装置400へ送信してもよい。
ステップS224において、位置管理装置400は、測定報告に基づいて、位置推定を行う。位置管理装置400は、上述の動作例と同様に位置推定を行うことができる。
ステップS225において、ターゲットUE101(通信部110)は、位置サービスの要求を位置管理装置400へ送信してよい。位置管理装置400は、ターゲットUE101の位置情報の要求を位置管理装置400へ送信する。位置管理装置400は、位置情報の要求をターゲットUE101から受信してよい。
位置情報の要求は、例えば、MO-LR要求メッセージ、UL NASトランスポートメッセージ、LPPメッセージ等のいずれかに含まれてよい。位置情報の要求(を含むメッセージ)は、例えば、位置推定の精度、SL-PRSの測定精度、位置サービス(LCS)についての品質(QoS:Quality of Service)を示す情報等の少なくともいずれかを含んでいてよい。
なお、ターゲットUE101(通信部110)は、ステップS225の処理を省略してもよい。位置管理装置400は、位置情報の要求をターゲットUE101から受信しない場合であっても、ステップS225の処理を実行してもよい。位置管理装置400は、例えば、ターゲットUE101の位置推定を実行したことに応じて、ステップS225の処理を実行してもよい。
ステップS226において、位置管理装置400は、位置情報をターゲットUE101へ送信する。ターゲットUE101(通信部110)は、位置情報を位置管理装置400から受信する。
位置情報は、位置管理装置400により推定されたターゲットUE101の位置を示す。位置情報は、例えば、MO-LR応答メッセージ、DL NASトランスポートメッセージ、LPPメッセージ等のいずれかに含まれてよい。
ターゲットUE101(制御部120)は、位置情報に基づいて、ターゲットUE101の位置を把握する。
(C-4)位置管理装置の位置推定(その2)
図14に示すように、ステップS231及びS232は、ステップS212及びS213と同様である。
ステップS233において、ターゲットUE101(通信部110)は、SL-PRSについての測定報告を位置管理装置400に送信する。位置管理装置400は、測定報告をターゲットUE101から受信する。ターゲットUE101は、ステップS223におけるアンカーUE102と同様の動作を行う。
ステップS234からS236は、ステップS224からS226と同様である。
以上のように、ターゲットUE101(制御部120)は、ターゲットUE101とUE100Bとの間のSL-RSの無線品質が閾値以上であるか否かを判定する。ターゲットUE101(通信部110)は、無線品質が閾値以上であるUE100Bに関する情報を、基地局200を介して位置管理装置400へ送信する。これにより、位置管理装置400は、ターゲットUE101の周囲に、アンカーUE102となり得るUE100Bが存在するか否かを把握でき、サイドリンク通信を用いた測位が可能か否かを判定できる。位置管理装置400が判定結果に基づいてサイドリンク通信を用いた測位を制御することで、ターゲットUE101は、測位参照信号を用いた位置推定を適切に行うことができる。
また、ターゲットUE101(通信部110)は、SL-RSをUE100Bから受信してよい。ターゲットUE101(制御部120)は、UE100Bから受信したSL-RSの無線品質が閾値以上であるか否かを判定してよい。これにより、ターゲットUE101の周囲のUE100Bが、SL-RSの無線品質を測定せずに済むため、UE100Bの処理負荷を低減できる。
また、位置管理装置400へ送信するUE100Bに関する情報は、UE100Bの識別子を含んでよい。これにより、位置管理装置400は、UE100Bの識別子に基づいて、ターゲットUE101の周囲のUE100Bを識別することができる。位置管理装置400は、アンカーUE102を指定できるため、サイドリンク通信を用いた測位の制御を行い易くなる。ターゲットUE101は、測位参照信号を用いた位置推定を適切に行うことができる。
また、位置管理装置400へ送信するUE100Bに関する情報は、UE100Bの位置情報を含んでよい。これにより、位置管理装置400は、UE100Bの位置を把握した上で、サイドリンク通信を用いた測位に関する制御を実行できる。その結果、ターゲットUE101は、測位参照信号を用いた位置推定を適切に行うことができる。
また、位置管理装置400へ送信するUE100Bに関する情報は、無線品質が閾値以上であるUE100Bの数を示す情報を含んでよい。これにより、位置管理装置400は、アンカーUE102となり得るUE100Bの数を考慮して、サイドリンク通信を用いた測位の制御を行うことができる。ターゲットUE101は、測位参照信号を用いた位置推定を適切に行うことができる。
また、ターゲットUE101(通信部110)は、UE100Bに関する情報に加えて、位置サービス情報を位置管理装置400へ送信してもよい。これにより、位置管理装置400は、ターゲットUE101が求める位置サービスを考慮して、サイドリンク通信を用いた測位の制御を行うことができる。ターゲットUE101は、測位参照信号を用いた位置推定を適切に行うことができる。
(その他の実施形態)
上述の実施形態における動作シーケンス(及び動作フロー)は、必ずしもフロー図又はシーケンス図に記載された順序に沿って時系列に実行されなくてよい。例えば、動作におけるステップは、フロー図又はシーケンス図として記載した順序と異なる順序で実行されても、並列的に実行されてもよい。また、動作におけるステップの一部が削除されてもよく、さらなるステップが処理に追加されてもよい。また、上述の実施形態における動作シーケンス(及び動作フロー)は、別個独立に実施してもよいし、2以上の動作シーケンス(及び動作フロー)を組み合わせて実施してもよい。例えば、1つの動作フローの一部のステップを他の動作フローに追加してもよいし、1つの動作フローの一部のステップを他の動作フローの一部のステップと置換してもよい。
上述の実施形態において、移動通信システム1としてNRに基づく移動通信システムを例に挙げて説明した。しかしながら、移動通信システム1は、この例に限定されない。移動通信システム1は、LTE又は3GPP規格の他の世代システム(例えば、第6世代)のいずれかのTSに準拠したシステムであってよい。基地局200は、LTEにおいてUE100へ向けたE-UTRAユーザプレーン及び制御プレーンプロトコル終端を提供するeNBであってよい。移動通信システム1は、3GPP規格以外の規格のTSに準拠したシステムであってよい。基地局200は、IAB(Integrated Access and Backhaul)ドナー又はIABノードであってよい。
UE100又は基地局200が行う各処理をコンピュータに実行させるプログラムが提供されてもよい。プログラムは、コンピュータ読取り可能媒体に記録されていてもよい。
コンピュータ読取り可能媒体を用いれば、コンピュータにプログラムをインストールすることが可能である。ここで、プログラムが記録されたコンピュータ読取り可能媒体は、非一過性の記録媒体であってもよい。非一過性の記録媒体は、特に限定されるものではないが、例えば、CD-ROMやDVD-ROM等の記録媒体であってもよい。また、UE100又は基地局200が行う各処理を実行する回路を集積化し、UE100又は基地局200の少なくとも一部を半導体集積回路(チップセット、SoC)として構成してもよい。
上述の実施形態において、「送信する(transmit)」は、送信に使用されるプロトコルスタック内の少なくとも1つのレイヤの処理を行うことを意味してもよく、又は、無線又は有線で信号を物理的に送信することを意味してもよい。或いは、「送信する」は、上記少なくとも1つのレイヤの処理を行うことと、無線又は有線で信号を物理的に送信することとの組合せを意味してもよい。同様に、「受信する(receive)」は、受信に使用されるプロトコルスタック内の少なくとも1つのレイヤの処理を行うことを意味してもよく、又は、無線又は有線で信号を物理的に受信することを意味してもよい。或いは、「受信する」は、上記少なくとも1つのレイヤの処理を行うことと、無線又は有線で信号を物理的に受信することとの組合せを意味してもよい。同様に、「取得する(obtain/acquire)」は、記憶されている情報の中から情報を取得することを意味してもよく、他のノードから受信した情報の中から情報を取得することを意味してもよく、又は、情報を生成することにより当該情報を取得することを意味してもよい。同様に、「~を含む(include)」及び「~を備える(comprise)」は、列挙する項目のみを含むことを意味せず、列挙する項目のみを含んでもよいし、列挙する項目に加えてさらなる項目を含んでもよいことを意味する。同様に、本開示において、「又は(or)」は、排他的論理和を意味せず、論理和を意味する。
以上、図面を参照して実施形態について詳しく説明したが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
1 :移動通信システム
10 :ネットワーク
100、100A、100B:ユーザ装置(UE)
101 :ターゲットUE
102 :アンカーUE
110 :通信部
111 :送信部
112 :受信部
120 :制御部
200 :基地局
210 :通信部
211 :送信部
212 :受信部
220 :ネットワークインターフェイス
230 :制御部
300 :コアネットワーク装置
400 :位置管理装置
420 :ネットワークインターフェイス
421 :送信部
422 :受信部
430 :制御部

Claims (7)

  1. 基地局(200)との無線通信を行うユーザ装置(100、100A、101)であって、
    前記ユーザ装置(100、100A、101)と他のユーザ装置(100、100B)との間のサイドリンク用の参照信号の無線品質が閾値以上であるか否かを判定する制御部(120)と、
    前記無線品質が閾値以上である前記他のユーザ装置(100、100B)に関する情報を、前記基地局(200)を介して位置管理装置(400)へ送信する通信部(110)と、を備える
    ユーザ装置(100、100A、101)。
  2. 前記通信部(110)は、前記サイドリンク用の前記参照信号を前記他のユーザ装置(100、100B)から受信し、
    前記制御部(120)は、前記他のユーザ装置(100、100B)から受信した前記参照信号の前記無線品質が前記閾値以上であるか否かを判定する
    請求項1に記載のユーザ装置(100、100A、101)。
  3. 前記他のユーザ装置(100、100B)に関する情報は、前記他のユーザ装置(100、100B)の識別子を含む
    請求項1又は2に記載のユーザ装置(100、100A、101)。
  4. 前記他のユーザ装置(100、100B)に関する情報は、前記他のユーザ装置(100、100B)の位置情報を含む
    請求項1から3のいずれか1項に記載のユーザ装置(100、100A、101)。
  5. 前記他のユーザ装置(100、100B)に関する情報は、前記無線品質が閾値以上である前記他のユーザ装置(100、100B)の数を示す情報を含む
    請求項1から4のいずれか1項に記載のユーザ装置(100、100A、101)。
  6. 前記通信部(110)は、前記他のユーザ装置(100、100B)に関する情報に加えて、前記ユーザ装置(100、100A、101)が求める位置サービスに関する位置サービス情報を前記位置管理装置(400)へ送信する
    請求項1から5のいずれか1項に記載のユーザ装置(100、100A、101)。
  7. 基地局(200)との無線通信を行うユーザ装置(100、100A、101)が実行する通信方法であって、
    前記ユーザ装置(100、100A、101)と他のユーザ装置(100、100B)との間のサイドリンク用の参照信号の無線品質が閾値以上であるか否かを判定するステップと、
    前記無線品質が閾値以上である前記他のユーザ装置(100、100B)に関する情報を、前記基地局(200)を介して位置管理装置(400)へ送信するステップと、を備える
    通信方法。
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