JP2023045848A - 計算機及び計算プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】数式の入力中に確認できていた途中の計算結果を含めて計算履歴を確認できる計算機及び計算プログラムを提供すること。【解決手段】計算機は、ユーザによって入力された数値及び演算記号を含む演算データを記憶部に記憶させ、入力された数値、入力された演算記号、入力された数値及び演算記号に基づいて逐次に計算される計算結果を第1の表示領域に表示させ、入力された数値及び演算記号に基づいた数式を第2の表示領域に表示させ、第2の表示領域において被演算記号が選択された場合は、記憶部に記憶された演算データに基づいて、選択された被演算記号で表される数値を第1の表示領域に表示させ、第2の表示領域において演算記号が選択された場合は、記憶部に記憶された演算データに基づいて、演算記号が入力された時点で第1の表示領域に表示されていた数値又は計算結果を第1の表示領域に表示させる処理部を備える。【選択図】図4
Description
本発明は、計算機及び計算プログラムに関する。
卓上計算機等の計算機には、ユーザによって入力された数値及び演算記号の履歴を表示する履歴機能を有しているものがある。このような履歴機能により、ユーザは、自身の入力が正しいか否かを確認することができる。
ここで、例えば「2+3×4=」といった四則計算が連続するような式が入力された場合、計算機は、入力された順に計算を実施する。したがって、計算機は、「2+3」の結果としての「5」に「4」をかけた「20」を出力する。このとき、従来の履歴機能では、計算機は、入力された「数値」と「演算記号」の対をユーザの操作に従って表示する。例えば、先の例では、計算機は、「2[+]」、「3[×]」、「4[=]」のように表示する。つまり、従来の履歴機能では、ユーザが数式の入力中には確認できていた「2+3」の結果としての「5」は表示されない。
本発明は、数式の入力中に確認できていた途中の計算結果を含めて計算履歴を確認できる計算機及び計算プログラムを提供することを目的とする。
本発明の第1の態様の計算機は、ユーザによって入力された数値及び演算記号を含む演算データを記憶部に記憶させ、入力された数値、入力された演算記号、入力された数値及び演算記号に基づいて逐次に計算される計算結果を表示部の第1の表示領域に表示させ、入力された数値を表す被演算記号及び演算記号に基づいた数式を表示部の第1の表示領域とは異なる第2の表示領域に表示させ、ユーザによる操作部の操作に基づいて、第2の表示領域において、表示された数式における被演算記号又は演算記号を選択し、第2の表示領域において被演算記号が選択された場合は、記憶部に記憶された演算データに基づいて、選択された被演算記号で表される数値を第1の表示領域に表示させ、第2の表示領域において演算記号が選択された場合は、記憶部に記憶された演算データに基づいて、演算記号が入力された時点で第1の表示領域に表示されていた数値又は計算結果を第1の表示領域に表示させる処理部を備える。
本発明の第2の態様の計算プログラムは、ユーザによって入力された数値及び演算記号を含む演算データを記憶部に記憶させることと、入力された数値、入力された演算記号、入力された数値及び演算記号に基づいて逐次に計算される計算結果を表示部の第1の表示領域に表示させることと、入力された数値を表す被演算記号及び演算記号に基づいた数式を表示部の第1の表示領域とは異なる第2の表示領域に表示させることと、ユーザによる操作部の操作に基づいて、第2の表示領域において、表示された数式における被演算記号又は演算記号を選択することと、第2の表示領域において被演算記号が選択された場合は、記憶部に記憶された演算データに基づいて、選択された被演算記号で表される数値を第1の表示領域に表示させることと、第2の表示領域において演算記号が選択された場合は、記憶部に記憶された演算データに基づいて、演算記号が入力された時点で第1の表示領域に表示されていた数値又は計算結果を第1の表示領域に表示させることとをコンピュータに実行させる。
本発明によれば、数式の入力中に確認できていた途中の計算結果を含めて計算履歴を確認できる計算機及び計算プログラムを提供することができる。
以下、図面を参照して実施形態を説明する。図1は、実施形態に係る計算機1の構成の一例を示す図である。計算機1は、プロセッサ11と、メモリ12と、操作キー13と、ディスプレイ14とを有している。計算機1は、例えば電卓である。しかしながら、計算機1は、電卓以外の数値の計算機能を有する各種の電子機器であってもよい。例えば、計算機1は、計算アプリケーションプログラムがインストールされたスマートフォン等の端末であってもよい。
プロセッサ11は、計算機1の各種動作を制御するプロセッサである。プロセッサ11は、CPU、ASIC、FPGA等であってよい。また、プロセッサ11は、2つ以上のプロセッサで構成されていてもよい。
メモリ12は、RAM及びROMを含む。RAMは、揮発性のメモリであって記憶部として動作し得る。RAMは、プロセッサ11における各種のデータを一時記憶するための作業メモリ等に用いられる。実施形態では、RAMには、ユーザによって入力された数値及び演算記号のデータに加え、計算が実行される毎にその計算結果が記憶される。つまり、実施形態では、RAMは、入力された値及び演算記号のそれぞれのデータを入力順に記憶するための記憶領域である数式記憶領域と、計算式の入力中に得られる計算結果も含むそれぞれの計算結果を計算順に記憶する計算結果記憶領域とを有する。ROMは、不揮発性のメモリである。ROMには、各種の計算機能を実行するための計算プログラム等の各種プログラムが記憶されている。
操作キー13は、ユーザが計算機1を操作するための各種の物理キーを含む。操作キー13を用いた操作が受け付けられたとき、その操作に応じた入力信号がプロセッサ11に伝達される。
ディスプレイ14は、液晶ディスプレイ等の表示部である。ディスプレイ14は、電卓機能に係る各種の表示をする。
図2は、実施形態に係る計算機1の外観構成を示す正面図である。ディスプレイ14は、例えばモノクロの反射型液晶表示パネルで構成されている。ディスプレイ14は、7セグメントディスプレイ141によって構成される表示領域とドットマトリクスディスプレイ142によって構成される表示領域との2つの表示領域を有する。7セグメントディスプレイ141は、例えば10桁の7セグメント及び小数点のセグメントを備えるディスプレイである。7セグメントディスプレイ141は、ディスプレイ14の下段に配置される。7セグメントディスプレイ141には、ユーザによって入力された数値、演算記号、及び数式の計算結果等が表示される。ドットマトリクスディスプレイ142は、2次元に配列されたドット状の画素を備えた7セグメントディスプレイ141よりも高精細な表示ができるディスプレイである。ドットマトリクスディスプレイ142は、ディスプレイ14の上段に配置される。ドットマトリクスディスプレイ142には、ユーザによって入力された数値及び演算記号に対応した数式を含む計算履歴が表示される。ここで、図2では、ディスプレイ14は、2つの異なるディスプレイによって構成されている。これに対し、ディスプレイ14は、ユーザによって入力された数値、演算記号、及び数式の計算結果を表示する第1の表示領域と、ユーザによって入力された数値及び演算記号に対応した数式を含む計算履歴を表示する第2の表示領域を有していれば、必ずしも異なる2つの異なるディスプレイによって構成されていなくてもよい。
また、計算機1には、操作キー13として、数値キー131、演算記号キー132及び機能キー133が配置されている。数値キー131は、数値を入力するための操作キーである。数値キー131は、例えば「0」-「9」のそれぞれの数値に対応したキー及び小数点のキーを含む。演算記号キー132は、四則計算等の基本計算に用いられる演算記号を入力するための操作キーである。演算記号キーは、例えば「+」、「-」、「×」、「÷」、「=」といったそれぞれの演算記号に対応したキーを含む。ここで、「=」キーは、演算記号「=」の入力のためのキーであるとともに計算実行キーとしても機能する。機能キー133は、計算機1に関わる所定の機能の実行を指示するための操作キーである。機能キー133は、数式の入力をすべてクリアするための「AC(オールクリア)」キー、最新の入力だけをクリアするための「C(クリア)」キー、入力された文字の消去のための「DEL(デリート)」キー等を含む。さらに、機能キー133は、計算履歴の表示において用いられる操作キーである、左カーソルキー1331、右カーソルキー1332、修正キー1333を含む。左カーソルキー1331は、計算履歴の表示のための履歴モード中に表示されるカーソルを左に移動させる指示をするためのキーである。右カーソルキー1332は、履歴モード中に表示されるカーソルを右に移動させる指示をするためのキーである。修正キー1333は、履歴モード中に過去の入力を修正する際に用いられるキーである。
次に、計算機1における履歴モードの動作を、具体例を交えて説明する。ここで、履歴モードの動作に先立ってユーザによる数式の入力がなされ、その結果、図3に示す表示がされたものとする。図3は、ユーザが計算機1の操作キー13を操作して、計算機1に「2000」「+」「3000」「×」「4」「=」と入力したときのディスプレイ14の表示例を示している。以下、図3の表示がされるまでの動作を簡単に説明する。
まず、プロセッサ11は、ユーザによる数値「2000」の入力を受けてRAMの数式記憶領域の1番目の記憶領域に値「2000」のデータを記憶させるとともに、入力された「2000」を7セグメントディスプレイ141に表示させる。また、プロセッサ11は、1番目に数値が入力されたことを表す第1数値表示1421をドットマトリクスディスプレイ142に表示させる。第1数値表示1421は、1番目に入力された数値を代表する被演算記号の表示であって、例えば枠囲みされた「1」の表示である。このような第1数値表示1421により、桁数の長い数値が入力された場合であっても1文字の表示で済む。結果として、桁数の長い数値の入力があってもドットマトリクスディスプレイ142に表示される式の長さは短くなり得る。なお、第1数値表示1421に代えて、ユーザによって入力された数値「2000」がドットマトリクスディスプレイ142に表示されてもよいことは言うまでもない。また、第1数値表示1421は、枠囲みされた「1」の表示でなく、「A」等の他の文字の表示であってもよい。
次に、プロセッサ11は、ユーザによる演算記号「+」の入力を受けてRAMの数式記憶領域の2番目の記憶領域に演算記号「+」のデータを記憶させるとともに、入力された「+」を7セグメントディスプレイ141に表示させる。また、プロセッサ11は、演算記号の入力を受けて計算を実行する。そして、プロセッサ11は、計算結果である「2000」をRAMの計算結果記憶領域の1番目の記憶領域に記憶させる。また、プロセッサ11は、計算結果に基づいて7セグメントディスプレイ141の表示を更新する。実際には、現時点までの入力に基づく計算結果は「2000」であるので、表示は更新されない。さらに、プロセッサ11は、1番目に演算記号が入力されたことを表す第1演算記号表示1422をドットマトリクスディスプレイ142に表示させる。第1演算記号表示1422は、例えばユーザによって入力された「+」の表示である。演算記号は、通常、1文字であるので、数値のように他の1文字で代用される必要はない。勿論、第1演算記号表示1422は、第1数値表示1421と同様に他の文字の表示であってもよい。
次に、プロセッサ11は、「3000」の入力を受けてRAMの数式記憶領域の3番目の記憶領域に値「3000」のデータを記憶させるとともに、入力された「3000」を7セグメントディスプレイ141に表示する。また、プロセッサ11は、2番目の数値が入力されたことを表す第2数値表示1423をドットマトリクスディスプレイ142に表示させる。第2数値表示1423は、例えば枠囲みされた「2」の表示である。なお、第2数値表示1423に代えて、ユーザによって入力された数値「3000」がドットマトリクスディスプレイ142に表示されてもよいことは言うまでもない。また、第2数値表示1423は、枠囲みされた「2」の表示でなく、「B」等の第1数値表示1421と異なる他の文字の表示であってもよい。
次に、プロセッサ11は、「×」の入力を受けてRAMの数式記憶領域の4番目の記憶領域に演算記号「×」のデータを記憶させるとともに、入力された「×」を7セグメントディスプレイ141に表示する。また、プロセッサ11は、演算記号の入力を受けて計算を実行する。つまり、プロセッサ11は、「2000+3000」の計算を実行する。そして、プロセッサ11は、計算結果である「5000」をRAMの計算結果記憶領域の2番目の記憶領域に記憶させる。また、プロセッサ11は、計算結果に基づいて7セグメントディスプレイ141の表示を更新する。つまり、プロセッサ11は、「2000+3000」の計算結果「5000」を表示させる。さらに、プロセッサ11は、2番目の演算記号が入力されたことを表す第2演算記号表示1424をドットマトリクスディスプレイ142に表示させる。第2演算記号表示1424は、例えばユーザによって入力された「×」の表示である。勿論、第2演算記号表示1424は、第1数値表示1421等と同様に他の文字の表示であってもよい。
次に、プロセッサ11は、「4」の入力を受けてRAMの数式記憶領域の5番目の記憶領域に値「4」のデータを記憶させるとともに、入力された「4」を7セグメントディスプレイ141に表示する。また、プロセッサ11は、3番目の数値が入力されたことを表す第3数値表示1425をドットマトリクスディスプレイ142に表示させる。第3数値表示1425は、例えば枠囲みされた「3」の表示である。なお、第3数値表示1425に代えて、ユーザによって入力された数値「4」がドットマトリクスディスプレイ142に表示されてもよいことは言うまでもない。また、第3数値表示1425は、枠囲みされた「3」の表示でなく、「C」等の第1数値表示1421及び第2数値表示1423と異なる他の文字の表示であってもよい。
最後に、プロセッサ11は、「=」の入力を受けてRAMの数式記憶領域の6番目の記憶領域に演算記号「=」のデータを記憶させる。また、プロセッサ11は、「=」の入力を受けて計算を実行する。つまり、プロセッサ11は、「5000×4」の計算を実行する。そして、プロセッサ11は、計算結果である「20000」をRAMの計算結果記憶領域の3番目の記憶領域に記憶させる。また、プロセッサ11は、の計算結果に基づいて7セグメントディスプレイ141の表示を更新する。つまり、プロセッサ11は、「5000×4」の計算結果「20000」を表示させる。さらに、プロセッサ11は、3番目の演算記号が入力されたことを表す第3演算記号表示1426をドットマトリクスディスプレイ142に表示させる。第3演算記号表示1426は、例えばユーザによって入力された「=」の表示である。勿論、第3演算記号表示1426は、第1数値表示1421等と同様に他の文字の表示であってもよい。
以上のようにして図3の表示が行われる。なお、図3では、第3演算記号表示1426までが表示されている。数式の長さによっては、第4数値表示及び第4演算記号表示以降の表示もされてよい。ドットマトリクスディスプレイ142に表示できない部分についてはスクロール表示で表示がされてもよい。
図3で示した表示の後、図4で示す履歴モードのための処理が行われる。図4は、履歴モード処理について示すフローチャートである。
ステップS1において、プロセッサ11は、左カーソルキー1331又は右カーソルキー1332が押されたか否かを判定する。ステップS1において、左カーソルキー1331又は右カーソルキー1332が押されたと判定されたときには、処理はステップS2に移行する。ステップS1において、左カーソルキー1331又は右カーソルキー1332が押されていないと判定されたときには、プロセッサ11は、図4の処理を終了させる。この場合、プロセッサ11は、通常の計算機1の動作に復帰する。
ステップS2において、プロセッサ11は、計算機1の動作モードを履歴モードに遷移させる。
ステップS3において、プロセッサ11は、ステップS1で押されたカーソルキーが左カーソルキー1331であるか否かを判定する。ステップS3において、押されたカーソルキーが左カーソルキー1331であると判定されたときには、処理はステップS4に移行する。ステップS3において、押されたカーソルキーが左カーソルキー1331でない、すなわち右カーソルキー1332であると判定されたときには、処理はステップS5に移行する。
ステップS4において、プロセッサ11は、ディスプレイ14のドットマトリクスディスプレイ142に表示させるカーソルの位置を左に移動させる。その後、処理はステップS6に移行する。例えば、カーソルの初期位置は末尾の演算記号表示の位置と先頭の数値表示の位置との間の位置である。例えば、図3の例におけるカーソルの初期位置は、「=」の表示の後で枠囲みされた「1」の表示の前の位置である。また、実施形態では、カーソルの末尾の位置と先頭の位置とは繋がっているものとする。したがって、例えば初期位置において左カーソルキー1331が押された場合、カーソルの位置は、第3演算記号表示1426としての「=」の位置に移動される。
ステップS5において、プロセッサ11は、ディスプレイ14のドットマトリクスディスプレイ142に表示させるカーソルの位置を右に移動させる。その後、処理はステップS6に移行する。例えば、初期位置において右カーソルキー1332が押された場合、カーソルの位置は、第1数値表示1421としての枠囲みされた「1」の位置に移動される。
ステップS6において、プロセッサ11は、現在のカーソルの位置が数値表示の部分であるか否かを判定する。ステップS6において、現在のカーソルの位置が数値表示の部分でない、すなわち演算記号表示の部分であると判定されたときには、処理はステップS7に移行する。ステップS6において、現在のカーソルの位置が数値表示の部分であると判定されたときには、処理はステップS8に移行する。
ステップS7において、プロセッサ11は、現在のカーソルの位置の演算記号の直前の数値までの計算結果を、7セグメントディスプレイ141に表示させる。その後、処理はステップS9に移行する。
ステップS8において、プロセッサ11は、現在のカーソルの位置の数値を、7セグメントディスプレイ141に表示させる。その後、処理はステップS9に移行する。
ステップS9において、プロセッサ11は、修正キー1333が押されたか否かを判定する。ステップS9において、修正キー1333が押されたと判定された場合、処理はステップS10に移行する。ステップS9において、修正キー1333が押されていないと判定された場合、処理はステップS11に移行する。ここで、ステップS9では、修正キー1333が押されたか否かが判定される。これに対し、DELキー等の修正キー1333以外の特定のキーが押されたか否かが判定されてもよい。この場合、修正キー1333はなくてもよい。
ステップS10において、プロセッサ11は、ユーザによる数値又は演算記号の修正の入力を受け付ける。数値又は演算記号の入力があった場合、数式記憶領域の対応する数値又は演算記号のデータを、修正後の数値又は演算記号のデータに修正する。また、プロセッサ11は、修正後の数式に従って計算を実施し、計算結果記憶領域に記憶されている計算結果のデータを新たな計算結果に基づくデータに修正する。その後、処理はステップS11に移行する。
ステップS11において、プロセッサ11は、履歴モードから戻るか否かを判定する。例えば、無操作期間が所定期間、続いた場合、数値キー131の操作がされた場合、ACキー及びCキーといった機能キー133の操作がされた場合に履歴モードから戻ると判定される。ステップS11において、履歴モードから戻らないと判定されたときには、処理はステップS3に戻る。ステップS11において、履歴モードから戻ると判定されたときには、プロセッサ11は、図4の処理を終了させる。この場合、プロセッサ11は、通常の計算機1の動作に復帰する。
図5は、履歴モード中の表示の遷移について示した図である。例えば、図3で示した初期状態において左カーソルキー1331が押されたとする。この場合、プロセッサ11は、図5のaで示すように、第3演算記号表示1426としての「=」の下部にカーソル1427を表示させる。また、プロセッサ11は、左カーソルキー1331の操作によって、動作モードが履歴モードに遷移したことをユーザに報せるための履歴モード表示1412として例えば「REV」の文字列を7セグメントディスプレイ141に表示させる。なお、履歴モード表示1412は、「REV」の文字列の表示に限るものではない。さらに、カーソル1427の位置が演算記号表示の部分であるので、プロセッサ11は、その直前の数値までの計算結果を7セグメントディスプレイ141に表示させる。具体的には、プロセッサ11は、「=」の直前の数値までの計算結果である「20000」のデータを計算結果記憶領域から取得し、取得したデータに基づいて7セグメントディスプレイ141に計算結果の値1413としての「20000」を表示させる。
その後、さらに左カーソルキー1331が押されたとする。この場合、プロセッサ11は、図5のbで示すように、第3数値表示1425としての枠囲みされた「3」の下部にカーソル1427を表示させる。カーソル1427の位置が数値表示の部分であるので、プロセッサ11は、その数値表示に対応した数値を7セグメントディスプレイ141に表示させる。具体的には、プロセッサ11は、第3数値表示1425と対応した数値である「4」のデータを数式記憶領域から取得し、取得したデータに基づいて7セグメントディスプレイ141に数値1414としての「4」を表示させる。このとき、プロセッサ11は、第3数値表示1425と組となる演算記号の表示1415としての「×」を7セグメントディスプレイ141にさらに表示させてもよい。
その後、さらに左カーソルキー1331が押されたとする。この場合、プロセッサ11は、図5のcで示すように、第2演算記号表示1424としての「×」の下部にカーソル1427を表示させる。また、カーソル1427の位置が演算記号表示の部分であるので、プロセッサ11は、その直前の数値までの計算結果を7セグメントディスプレイ141に表示させる。具体的には、プロセッサ11は、「×」の直前の数値までの計算結果である「5000」のデータを計算結果記憶領域から取得し、取得したデータに基づいて7セグメントディスプレイ141に計算結果の値1416としての「5000」を表示させる。このように、実施形態では履歴モード中に途中の計算結果の値も表示され得る。
以降も同様にして、カーソルキーの操作に従って7セグメントディスプレイ141の表示が順次に更新される。図5には示されていないが、例えばさらに左カーソルキー1331が押された場合には、プロセッサ11は、第2数値表示1423と対応した数値である「3000」のデータを数式記憶領域から取得し、取得したデータに基づいて7セグメントディスプレイ141に数値「3000」を表示させる。
以上説明したように実施形態では、履歴モード中に演算記号が選択された場合にはその直前の数値までの計算結果が表示される。つまり、実施形態では、数式の入力中にユーザが確認できた計算結果が履歴モード中においても確認され得る。このため、ユーザにとっての利便性がより高められる。
また、実施形態では、ディスプレイは、7セグメントディスプレイとドットマトリクスディスプレイによって構成される2つの表示領域を有している。7セグメントディスプレイは、多くの文字を表示することはできないが、大きな文字を表示することができる。このような7セグメントディスプレイは、入力された数値及び演算記号、入力された数式に基づく計算結果といった、数式の入力中等においてユーザが特に確認したいと考えられる数値等の表示に対して好適である。また、ドットマトリクスディスプレイは、7セグメントディスプレイに比べて精細な表示をすることができる。これは、数式の全体の表示に好適である。このように、実施形態では、2種のディスプレイが用いられることでユーザにとって利便性の高い履歴モード表示がされ得る。
また、実施形態では、数値が入力された際にはドットマトリクスディスプレイに数値を代表する文字の表示がなされる。これにより、入力された数値の桁数が多い場合であっても、ユーザは入力した数式の全体像を容易に把握し得る。
また、実施形態では、履歴モード中の修正キーが押されることによって、入力された数値又は演算記号の修正が容易に行われ得る。さらに、修正された数値又は演算記号に基づいて再度の計算が実施される。
ここで、実施形態では入力途中も含む計算結果が計算結果記憶領域に記憶される。これに対し、入力途中の計算結果が計算結果記憶領域に記憶されなくてもよい。この場合、プロセッサ11は、現在のカーソルの位置が演算記号表示の部分であると判定したときのステップS7において、現在のカーソル1427の位置の演算記号の直前の数値までのデータを数式記憶領域から取得し、取得したデータに用いて再計算を実施する。そして、プロセッサ11は、計算結果を、7セグメントディスプレイ141に表示させる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々に変形することが可能である。また、各実施形態は可能な限り適宜組み合わせて実施してもよく、その場合組み合わせた効果が得られる。更に、上記実施形態には種々の段階の発明が含まれており、開示される複数の構成要件における適当な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例えば、実施形態に示される全構成要件からいくつかの構成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられている効果が得られる場合には、この構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
また、前述した実施形態による各処理は、コンピュータであるプロセッサ11に実行させることができるプログラムとして記憶させておくこともできる。この他、磁気ディスク、光ディスク、半導体メモリ等の外部記憶装置の記憶媒体に格納して配布することができる。そして、プロセッサ11は、この外部記憶装置の記憶媒体に記憶されたプログラムを読み込み、この読み込んだプログラムによって動作が制御されることにより、上述した処理を実行することができる。
以下に、本出願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] ユーザによって入力された数値及び演算記号を含む演算データを記憶部に記憶させ、
入力された前記数値、入力された前記演算記号、入力された前記数値及び前記演算記号に基づいて逐次に計算される計算結果を表示部の第1の表示領域に表示させ、
入力された前記数値を表す被演算記号及び演算記号に基づいた数式を前記表示部の前記第1の表示領域とは異なる第2の表示領域に表示させ、
ユーザによる操作部の操作に基づいて、前記第2の表示領域において、表示された前記数式における前記被演算記号又は前記演算記号を選択し、
前記第2の表示領域において前記被演算記号が選択された場合は、前記記憶部に記憶された前記演算データに基づいて、選択された前記被演算記号で表される前記数値を前記第1の表示領域に表示させ、
前記第2の表示領域において前記演算記号が選択された場合は、前記記憶部に記憶された前記演算データに基づいて、前記演算記号が入力された時点で前記第1の表示領域に表示されていた前記数値又は前記計算結果を前記第1の表示領域に表示させる、
処理部を具備する計算機。
[2] 前記処理部は、前記入力された数値を代表する文字を前記被演算記号として前記第2の表示領域に表示させる[1]に記載の計算機。
[3] 前記第2の表示領域において選択された数値又は演算記号の修正の指示を受け付けるための操作キーをさらに具備し、
前記処理部は、前記操作キーの操作の後の入力に従って、選択された前記被演算記号又は演算記号と対応する前記記憶部に記憶された数値又は演算記号を修正する、
[1]又は[2]に記載の計算機。
[4] 前記処理部は、前記計算結果を前記記憶部に記憶させる、
[1]-[3]の何れか1に記載の計算機。
[5] 前記処理部は、さらに、修正された数値又は演算記号に基づいて前記記憶部に記憶された計算結果を修正する[4]に記載の計算機。
[6] ユーザによって入力された数値及び演算記号を含む演算データを記憶部に記憶させることと、
入力された前記数値、入力された前記演算記号、入力された前記数値及び前記演算記号に基づいて逐次に計算される計算結果を表示部の第1の表示領域に表示させることと、
入力された前記数値を表す被演算記号及び演算記号に基づいた数式を前記表示部の前記第1の表示領域とは異なる第2の表示領域に表示させることと、
ユーザによる操作部の操作に基づいて、前記第2の表示領域において、表示された前記数式における前記被演算記号又は前記演算記号を選択することと、
前記第2の表示領域において前記被演算記号が選択された場合は、前記記憶部に記憶された前記演算データに基づいて、選択された前記被演算記号で表される前記数値を前記第1の表示領域に表示させることと、
前記第2の表示領域において前記演算記号が選択された場合は、前記記憶部に記憶された前記演算データに基づいて、前記演算記号が入力された時点で前記第1の表示領域に表示されていた前記数値又は前記計算結果を前記第1の表示領域に表示させることと、
をコンピュータに実行させるための計算プログラム。
[1] ユーザによって入力された数値及び演算記号を含む演算データを記憶部に記憶させ、
入力された前記数値、入力された前記演算記号、入力された前記数値及び前記演算記号に基づいて逐次に計算される計算結果を表示部の第1の表示領域に表示させ、
入力された前記数値を表す被演算記号及び演算記号に基づいた数式を前記表示部の前記第1の表示領域とは異なる第2の表示領域に表示させ、
ユーザによる操作部の操作に基づいて、前記第2の表示領域において、表示された前記数式における前記被演算記号又は前記演算記号を選択し、
前記第2の表示領域において前記被演算記号が選択された場合は、前記記憶部に記憶された前記演算データに基づいて、選択された前記被演算記号で表される前記数値を前記第1の表示領域に表示させ、
前記第2の表示領域において前記演算記号が選択された場合は、前記記憶部に記憶された前記演算データに基づいて、前記演算記号が入力された時点で前記第1の表示領域に表示されていた前記数値又は前記計算結果を前記第1の表示領域に表示させる、
処理部を具備する計算機。
[2] 前記処理部は、前記入力された数値を代表する文字を前記被演算記号として前記第2の表示領域に表示させる[1]に記載の計算機。
[3] 前記第2の表示領域において選択された数値又は演算記号の修正の指示を受け付けるための操作キーをさらに具備し、
前記処理部は、前記操作キーの操作の後の入力に従って、選択された前記被演算記号又は演算記号と対応する前記記憶部に記憶された数値又は演算記号を修正する、
[1]又は[2]に記載の計算機。
[4] 前記処理部は、前記計算結果を前記記憶部に記憶させる、
[1]-[3]の何れか1に記載の計算機。
[5] 前記処理部は、さらに、修正された数値又は演算記号に基づいて前記記憶部に記憶された計算結果を修正する[4]に記載の計算機。
[6] ユーザによって入力された数値及び演算記号を含む演算データを記憶部に記憶させることと、
入力された前記数値、入力された前記演算記号、入力された前記数値及び前記演算記号に基づいて逐次に計算される計算結果を表示部の第1の表示領域に表示させることと、
入力された前記数値を表す被演算記号及び演算記号に基づいた数式を前記表示部の前記第1の表示領域とは異なる第2の表示領域に表示させることと、
ユーザによる操作部の操作に基づいて、前記第2の表示領域において、表示された前記数式における前記被演算記号又は前記演算記号を選択することと、
前記第2の表示領域において前記被演算記号が選択された場合は、前記記憶部に記憶された前記演算データに基づいて、選択された前記被演算記号で表される前記数値を前記第1の表示領域に表示させることと、
前記第2の表示領域において前記演算記号が選択された場合は、前記記憶部に記憶された前記演算データに基づいて、前記演算記号が入力された時点で前記第1の表示領域に表示されていた前記数値又は前記計算結果を前記第1の表示領域に表示させることと、
をコンピュータに実行させるための計算プログラム。
1 計算機、11 プロセッサ、12 メモリ、13 操作キー、14 ディスプレイ、131 数値キー、132 演算記号キー、133 機能キー、141 7セグメントディスプレイ、142 ドットマトリクスディスプレイ、1331 左カーソルキー、1332 右カーソルキー、1333 修正キー。
Claims (6)
- ユーザによって入力された数値及び演算記号を含む演算データを記憶部に記憶させ、
入力された前記数値、入力された前記演算記号、入力された前記数値及び前記演算記号に基づいて逐次に計算される計算結果を表示部の第1の表示領域に表示させ、
入力された前記数値を表す被演算記号及び演算記号に基づいた数式を前記表示部の前記第1の表示領域とは異なる第2の表示領域に表示させ、
ユーザによる操作部の操作に基づいて、前記第2の表示領域において、表示された前記数式における前記被演算記号又は前記演算記号を選択し、
前記第2の表示領域において前記被演算記号が選択された場合は、前記記憶部に記憶された前記演算データに基づいて、選択された前記被演算記号で表される前記数値を前記第1の表示領域に表示させ、
前記第2の表示領域において前記演算記号が選択された場合は、前記記憶部に記憶された前記演算データに基づいて、前記演算記号が入力された時点で前記第1の表示領域に表示されていた前記数値又は前記計算結果を前記第1の表示領域に表示させる、
処理部を具備する計算機。 - 前記処理部は、前記入力された数値を代表する文字を前記被演算記号として前記第2の表示領域に表示させる請求項1に記載の計算機。
- 前記第2の表示領域において選択された数値又は演算記号の修正の指示を受け付けるための操作キーをさらに具備し、
前記処理部は、前記操作キーの操作の後の入力に従って、選択された前記被演算記号又は演算記号と対応する前記記憶部に記憶された数値又は演算記号を修正する、
請求項1又は2に記載の計算機。 - 前記処理部は、前記計算結果を前記記憶部に記憶させる、
請求項1乃至3の何れか1項に記載の計算機。 - 前記処理部は、さらに、修正された数値又は演算記号に基づいて前記記憶部に記憶された計算結果を修正する請求項4に記載の計算機。
- ユーザによって入力された数値及び演算記号を含む演算データを記憶部に記憶させることと、
入力された前記数値、入力された前記演算記号、入力された前記数値及び前記演算記号に基づいて逐次に計算される計算結果を表示部の第1の表示領域に表示させることと、
入力された前記数値を表す被演算記号及び演算記号に基づいた数式を前記表示部の前記第1の表示領域とは異なる第2の表示領域に表示させることと、
ユーザによる操作部の操作に基づいて、前記第2の表示領域において、表示された前記数式における前記被演算記号又は前記演算記号を選択することと、
前記第2の表示領域において前記被演算記号が選択された場合は、前記記憶部に記憶された前記演算データに基づいて、選択された前記被演算記号で表される前記数値を前記第1の表示領域に表示させることと、
前記第2の表示領域において前記演算記号が選択された場合は、前記記憶部に記憶された前記演算データに基づいて、前記演算記号が入力された時点で前記第1の表示領域に表示されていた前記数値又は前記計算結果を前記第1の表示領域に表示させることと、
をコンピュータに実行させるための計算プログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021154449A JP2023045848A (ja) | 2021-09-22 | 2021-09-22 | 計算機及び計算プログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2021154449A JP2023045848A (ja) | 2021-09-22 | 2021-09-22 | 計算機及び計算プログラム |
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Publication Number | Publication Date |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2021154449A Pending JP2023045848A (ja) | 2021-09-22 | 2021-09-22 | 計算機及び計算プログラム |
Country Status (1)
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JP (1) | JP2023045848A (ja) |
-
2021
- 2021-09-22 JP JP2021154449A patent/JP2023045848A/ja active Pending
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