JP2023045370A - 樹脂成形体及びコネクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】連結部を安定して切り離すことができる樹脂成形体及びコネクタを提供する。【解決手段】第1連結部15で連結された複数の第1端子3と、第2連結部で連結された複数の第2端子5と、樹脂ハウジングとを備えた樹脂成形体において、樹脂ハウジングが、複数の第1端子3を収容する第1樹脂ハウジング25と、第1樹脂ハウジング25と合体可能に設けられ複数の第2端子5を収容する第2樹脂ハウジング27とを有し、第1樹脂ハウジング25に、第1連結部15が配置され第1樹脂ハウジング25の内部と外部とを連通する第1開口部31を設け、第2樹脂ハウジング27に、第2連結部が配置され第2樹脂ハウジング27の内部と外部とを連通する第2開口部を設けた。【選択図】図4

Description

本発明は、樹脂成形体及びコネクタに関する。
従来、樹脂成形体としては、複数の端子と、複数の端子がインサート成形された樹脂ハウジングとしての一次成形体とを備えたものが知られている(特許文献1参照)。複数の端子は、一次成形体にインサート成形される前の状態で、連結部を介して一体的に連結されている。
特開2020-123539号公報
ところで、上記特許文献1のような樹脂成形体では、複数の端子の連結部を切り離した状態で、樹脂ハウジングを成形すると、複数の端子をそれぞれ装置にセットしなければならない。そこで、複数の端子を装置に一括でセットするために、複数の端子が連結部で連結された状態で、樹脂ハウジングを成形する方法を採用することがある。
この方法では、連結部で連結された複数の端子に対して、連結部の部分を含めて複数の端子が内部に位置するように樹脂ハウジングをインサート成形する。成形された樹脂ハウジングには、連結部が位置する部分に、連結部を外部に露出させるように開口部が設けられている。開口部の一側に連結部を押さえる治具をセットし、開口部の他側から連結部を切り離す治具を挿入することによって、連結部を切り離し、複数の端子をそれぞれ独立させることができる。
しかしながら、このような方法は、複数の端子が樹脂ハウジング内に、1組だけ収容される場合であれば、適用することができるが、複数の端子が2組収容される場合には、適用することができない。2組の複数の端子が樹脂ハウジングに収容される場合には、開口部に対して、一方の複数の端子の連結部と、他方の複数の端子の連結部とが重なって配置されてしまう。
開口部で一方の連結部と他方の連結部とが重なり合った状態では、例えば、開口部の一側に連結部を押さえる治具をセットした場合、一方の連結部を押さえることはできるが、他方の連結部を押さえることができない。他方の連結部が浮いた状態で、開口部の他側から連結部を切り離す治具を挿入すると、他方の連結部をうまく切り離せない可能性がある。
本発明は、このような従来技術が有する課題に鑑みてなされたものである。そして本発明の目的は、連結部を安定して切り離すことができる樹脂成形体及びコネクタを提供することにある。
本実施形態に係る樹脂成形体は、第1連結部で連結された複数の第1端子と、第2連結部で連結された複数の第2端子と、前記複数の第1端子と前記複数の第2端子とが配列方向と直交する方向に対して重なり合って収容される樹脂ハウジングとを備え、前記樹脂ハウジングは、前記複数の第1端子を収容する第1樹脂ハウジングと、前記第1樹脂ハウジングと合体可能に設けられ前記複数の第2端子を収容する第2樹脂ハウジングとを有し、前記第1樹脂ハウジングには、前記第1連結部が配置され前記第1樹脂ハウジングの内部と外部とを連通する第1開口部が設けられ、前記第2樹脂ハウジングには、前記第2連結部が配置され前記第2樹脂ハウジングの内部と外部とを連通する第2開口部が設けられている。
本実施形態に係るコネクタは、前記樹脂成形体がインサート成形されたハウジングを有する。
本発明によれば、連結部を安定して切り離すことができる樹脂成形体及びコネクタを提供することができる。
本実施形態に係るコネクタの斜視図である。 第1実施形態に係る樹脂成形体の斜視図である。 第1実施形態に係る樹脂成形体の一部を断面とした上面図である。 図3の要部拡大図である。 図4の要部拡大図である。 第1実施形態に係る樹脂成形体の第1樹脂ハウジングに第1端子を収容したときの正面図である。 第1実施形態に係る樹脂成形体の第2樹脂ハウジングに第2端子を収容したときの正面図である。 第1実施形態に係る樹脂成形体の第1端子の斜視図である。 第1実施形態に係る樹脂成形体の第2端子の斜視図である。 第1実施形態に係る樹脂成形体の第1樹脂ハウジングの斜視図である。 第1実施形態に係る樹脂成形体の第1樹脂ハウジングの正面図である。 第1実施形態に係る樹脂成形体の第2樹脂ハウジングの斜視図である。 第1実施形態に係る樹脂成形体の第2樹脂ハウジングの正面図である。 第2実施形態に係る樹脂成形体の斜視図である。 第2実施形態に係る樹脂成形体の上面図である。 図15の要部拡大図である。 第2実施形態に係る樹脂成形体の第1樹脂ハウジングに第1端子を収容したときの正面図である。 第2実施形態に係る樹脂成形体の第2樹脂ハウジングに第2端子を収容したときの正面図である。 第2実施形態に係る樹脂成形体の第1樹脂ハウジングの斜視図である。 第2実施形態に係る樹脂成形体の第1樹脂ハウジングの正面図である。 第2実施形態に係る樹脂成形体の第2樹脂ハウジングの斜視図である。 第2実施形態に係る樹脂成形体の第2樹脂ハウジングの正面図である。
以下、図面を用いて本実施形態に係る樹脂成形体及びコネクタについて詳細に説明する。なお、図面の寸法比率は説明の都合上誇張されており、実際の比率と異なる場合がある。
(第1実施形態)
図1~図13を用いて第1実施形態について説明する。
図1,図2に示すように、本実施形態に係る樹脂成形体1は、コネクタ201のハウジング203にインサート成形される。コネクタ201は、例えば、筐体(不図示)内に収容された機器(不図示)と、電源(不図示)との間を電気的に接続する中継コネクタからなる。コネクタ201は、ハウジング203と、樹脂成形体1とを有する。
ハウジング203は、合成樹脂からなり、例えば、複数の金型を用いた射出成形によって、樹脂成形体1の全体を覆うように一体的に成形される。ハウジング203には、一側嵌合部205と、他側嵌合部207とが設けられている。一側嵌合部205は、例えば、筐体の外部に配置され、電源側に電気的に接続されたコネクタ(不図示)と嵌合可能となっている。他側嵌合部207は、例えば、筐体に形成された貫通孔に挿通されて筐体の内部に配置され、筐体内の機器側に電気的に接続されたコネクタ(不図示)と嵌合可能となっている。なお、他側嵌合部207側の外面には、筐体の貫通孔との間をシールするシールリングなどのシール部材(不図示)が装着される装着溝209が周方向に連続して形成されている。
一側嵌合部205と他側嵌合部207との間には、例えば、筐体の表面に配置されるフランジ部211が形成されている。フランジ部211は、筐体の貫通孔より大径となるように形成されている。フランジ部211には、ボルトなどの固定部材(不図示)を介してコネクタ201を筐体に固定する固定部213が設けられている。このようなハウジング203の内部には、樹脂成形体1がインサート成形されている。
図2~図13に示すように、樹脂成形体1は、複数の第1端子3と、複数の第2端子5と、樹脂ハウジング7とを備えている。
図2~図6,図8に示すように、第1端子3は、導電性材料からなり、第1導体部9と、第1一側接続部11と、第1他側接続部13とを備えている。第1導体部9は、断面が四角形状で、直線状に延出して形成されている。第1導体部9は、樹脂ハウジング7内に収容され、コネクタ201(図1参照)のハウジング203(図1参照)の内部に配置される。
第1一側接続部11は、第1導体部9の一端側に第1導体部9と連続する一部材で形成されている。第1一側接続部11は、第1導体部9の一端側を直角に屈曲させることにより、第1導体部9に対して直交する方向に向けて直線状に延出されている。第1一側接続部11は、樹脂ハウジング7から露出され、コネクタ201のハウジング203の一側嵌合部205(図1参照)内に配置される。第1一側接続部11は、一側嵌合部205にコネクタが嵌合されると、コネクタに収容された相手端子(不図示)と電気的に接続される。
第1他側接続部13は、第1導体部9の他端側に第1導体部9と連続する一部材で形成されている。第1他側接続部13は、第1導体部9の他端側を斜めに屈曲させることにより、第1導体部9に対して傾斜する方向に向けて直線状に延出されている。第1他側接続部13は、樹脂ハウジング7から露出され、コネクタ201のハウジング203の他側嵌合部207(図1参照)内に配置される。第1他側接続部13は、他側嵌合部207にコネクタが嵌合されると、コネクタに収容された相手端子(不図示)と電気的に接続される。
このような第1端子3は、複数本(ここでは4本)が、第1導体部9の長さ方向と直交する方向に配列された状態で、それぞれの第1導体部9に形成された第1連結部15を介して連結されている。第1連結部15は、樹脂ハウジング7に収容された状態で、切り離された状態となる。このため、複数の第1端子3は、コネクタ201のハウジング203に収容された状態で、それぞれが電気的に独立された状態となる。
図2~図5,図7,図9に示すように、第2端子5は、導電性材料からなり、第2導体部17と、第2一側接続部19と、第2他側接続部21とを備えている。第2導体部17は、断面が四角形状で、直線状に延出して形成されている。第2導体部17の長さは、第1端子3(図8参照)の第1導体部9(図8参照)より長く設定されている。第2導体部17は、樹脂ハウジング7内に収容され、コネクタ201のハウジング203の内部に配置される。
第2一側接続部19は、第2導体部17の一端側に第2導体部17と連続する一部材で形成されている。第2一側接続部19は、第2導体部17の一端側を直角に屈曲させることにより、第2導体部17に対して直交する方向に向けて直線状に延出されている。第2一側接続部19の長さは、第1端子3の第1一側接続部11(図8参照)より長く設定されている。第2一側接続部19は、樹脂ハウジング7から露出され、コネクタ201のハウジング203の一側嵌合部205内に配置される。第2一側接続部19は、一側嵌合部205にコネクタが嵌合されると、コネクタに収容された相手端子(不図示)と電気的に接続される。
第2他側接続部21は、第2導体部17の他端側に第2導体部17と連続する一部材で形成されている。第2他側接続部21は、第2導体部17の他端側を斜めに屈曲させることにより、第2導体部17に対して傾斜する方向に向けて直線状に延出されている。第2他側接続部21の長さは、第1端子3の第1他側接続部13(図8参照)と同じ長さに設定されている。第2他側接続部21は、樹脂ハウジング7から露出され、コネクタ201のハウジング203の他側嵌合部207内に配置される。第2他側接続部21は、他側嵌合部207にコネクタが嵌合されると、コネクタに収容された相手端子(不図示)と電気的に接続される。
このような第2端子5は、複数本(ここでは4本)が、第2導体部17の長さ方向と直交する方向に配列された状態で、それぞれの第2導体部17に形成された第2連結部23を介して連結されている。第2連結部23は、複数の第1端子3と複数の第2端子5とを樹脂ハウジング7に収容した状態で、第1導体部9及び第2導体部17の長さ方向に対して、第1連結部15(図8参照)と異なる位置に配置される。第2連結部23は、樹脂ハウジング7に収容された状態で、切り離された状態となる。このため、複数の第2端子5は、コネクタ201のハウジング203に収容された状態で、それぞれが電気的に独立された状態となる。
このような複数の第1端子3と複数の第2端子5とは、第1連結部15及び第2連結部23で連結された連結方向、すなわち第1導体部9及び第2導体部17の配列方向と平行な平面方向に重なり合った状態で、樹脂ハウジング7に収容される。言い換えれば、複数の第1端子3と複数の第2端子5とは、樹脂ハウジング7に収容された状態において、第1導体部9及び第2導体部17の配列方向と長さ方向とで形成される平面方向と直交する方向に重なり合った状態で配置されている。樹脂ハウジング7に収容された状態において、第1連結部15と第2連結部23とは、配列方向と直交する方向(ここでは第1一側接続部11及び第2一側接続部19の延出方向)に対して離間している。また、樹脂ハウジング7に収容された状態において、第1連結部15と第2連結部23とは、第1導体部9及び第2導体部17の長さ方向に対して異なる位置に配置されている。
図2~図7,図10~図13に示すように、樹脂ハウジング7は、合成樹脂からなる。樹脂ハウジング7は、例えば、複数の金型を用いた射出成形によって成形された第1樹脂ハウジング25と、第2樹脂ハウジング27とからなる。第1樹脂ハウジング25と第2樹脂ハウジング27とは、合体可能であり、合体することで樹脂ハウジング7を構成する。
図2~図6,図10,図11に示すように、第1樹脂ハウジング25は、第1収容部29と、第1開口部31と、第1突起部33とを備えている。
第1収容部29は、第1樹脂ハウジング25に対して、第2樹脂ハウジング27との合わせ面側に設けられている。第1収容部29は、第1端子3の第1導体部9の長さ方向に沿うと共に、第1端子3の第1他側接続部13の長さ方向に沿って溝状に複数(ここでは4つ)形成されている。第1収容部29の内部には、第1端子3の第1導体部9及び第1他側接続部13の外面が圧入される圧入突起35が複数設けられている。このような複数の第1収容部29には、複数の第1端子3が第1連結部15で連結された状態で、それぞれ第1端子3の第1導体部9及び第1他側接続部13が圧入されて収容される。
第1開口部31は、第1樹脂ハウジング25に対して、第2樹脂ハウジング27との合わせ面側と外部とを連通するように開口されている。第1開口部31の幅は、複数の第1端子3の第1連結部15の長さより長く設定されている。第1開口部31は、複数の第1端子3が第1樹脂ハウジング25に収容された状態で、複数の第1端子3の第1連結部15が収容されるように、第1連結部15と対応する位置に配置されている。このような第1開口部31には、例えば、第2樹脂ハウジング27との合わせ面側に第1連結部15を押さえる治具(不図示)が配置され、外面側から第1連結部15を切り離す治具(不図示)が挿入される。このため、第1連結部15を押さえながら第1連結部15を安定して切り離すことができる。切り離された第1連結部15は、残存部分が第1導体部9の幅より大きくなるように設定されている。
第1突起部33は、複数の第1収容部29を区画する隔壁から第2樹脂ハウジング27側に向けて突出するように角柱状に形成されている。第1突起部33は、第2樹脂ハウジング27に収容された複数の第2端子5の第2連結部23と対応する位置に配置されている。第1突起部33の突出高さは、第2樹脂ハウジング27の第2開口部39(図7参照)に挿入された状態で、第2連結部23と当接可能な高さに設定されている。第1突起部33は、複数の第2端子5の第2導体部17の間に挿入可能で、切り離された全ての第2連結部23と当接可能に複数(ここでは3つ)設けられている。このような複数の第1突起部33は、第1樹脂ハウジング25と第2樹脂ハウジング27とが合体された状態で、第2樹脂ハウジング27の第2開口部39に挿入され、複数の第2端子5の切り離された第2連結部23と当接される。このため、第2端子5が第1樹脂ハウジング25側に向けて浮き上がることがなく、第2端子5を第2樹脂ハウジング27に安定して保持することができる。
図2~図5,図7,図12,図13に示すように、第2樹脂ハウジング27は、第2収容部37と、第2開口部39と、第2突起部41とを備えている。
第2収容部37は、第2樹脂ハウジング27に対して、第1樹脂ハウジング25との合わせ面側に設けられている。第2収容部37は、第2端子5の第2導体部17の長さ方向に沿うと共に、第2端子5の第2他側接続部21の長さ方向に沿って溝状に複数(ここでは4つ)形成されている。第2収容部37の内部には、第2端子5の第2導体部17及び第2他側接続部21の外面が圧入される圧入突起43が複数設けられている。このような複数の第2収容部37には、複数の第2端子5が第2連結部23で連結された状態で、それぞれ第2端子5の第2導体部17及び第2他側接続部21が圧入されて収容される。
第2開口部39は、第2樹脂ハウジング27に対して、第1樹脂ハウジング25との合わせ面側と外部とを連通するように開口されている。第2開口部39の幅は、複数の第2端子5の第2連結部23の長さより長く設定されている。第2開口部39は、複数の第2端子5が第2樹脂ハウジング27に収容された状態で、複数の第2端子5の第2連結部23が収容されるように、第2連結部23と対応する位置に配置されている。このため、第2開口部39は、第1連結部15と第2連結部23とが、第1導体部9及び第2導体部17の長さ方向に対して異なる位置に配置されているので、第1開口部31に対して異なる位置に配置されている。このような第2開口部39には、例えば、第1樹脂ハウジング25との合わせ面側に第2連結部23を押さえる治具(不図示)が配置され、外面側から第2連結部23を切り離す治具(不図示)が挿入される。このため、第2連結部23を押さえながら第2連結部23を安定して切り離すことができる。切り離された第2連結部23は、残存部分が第2導体部17の幅より大きくなるように設定されている。
第2突起部41は、複数の第2収容部37を区画する隔壁から第1樹脂ハウジング25側に向けて突出するように角柱状に形成されている。第2突起部41は、第1樹脂ハウジング25に収容された複数の第1端子3の第1連結部15と対応する位置に配置されている。第2突起部41の突出高さは、第1樹脂ハウジング25の第1開口部31に挿入された状態で、第1連結部15と当接可能な高さに設定されている。第2突起部41は、複数の第1端子3の第1導体部9の間に挿入可能で、切り離された全ての第1連結部15と当接可能に複数(ここでは3つ)設けられている。このような複数の第2突起部41は、第1樹脂ハウジング25と第2樹脂ハウジング27とが合体された状態で、第1樹脂ハウジング25の第1開口部31に挿入され、複数の第1端子3の切り離された第1連結部15と当接される。このため、第1端子3が第2樹脂ハウジング27側に向けて浮き上がることがなく、第1端子3を第1樹脂ハウジング25に安定して保持することができる。
このような第1樹脂ハウジング25と第2樹脂ハウジング27とは、互いの間に設けられたロック部45と被ロック部47とを係合することによって合体状態が保持される。ロック部45は、第2樹脂ハウジング27の幅方向の両側にそれぞれ弾性変形可能に枠状に形成されている。被ロック部47は、第1樹脂ハウジング25の幅方向の両側にそれぞれ外面から突出して形成されている。被ロック部47は、第2樹脂ハウジング27との合わせ面側がロック部45と摺動可能な傾斜面となっており、第2樹脂ハウジング27との合わせ面と反対側の面が垂直に形成されロック部45と係合可能な係止面となっている。このようなロック部45と被ロック部47とは、第1樹脂ハウジング25と第2樹脂ハウジング27とを合わせ面で合わせるときに、ロック部45が被ロック部47の傾斜面と摺動して弾性変形される。第1樹脂ハウジング25と第2樹脂ハウジング27とが合わせ面で当接されると、ロック部45が弾性変形から復元し、被ロック部47の係止面に係合される。このロック部45と被ロック部47との係合により、第1樹脂ハウジング25と第2樹脂ハウジング27との合体状態が保持される。なお、第1樹脂ハウジング25と第2樹脂ハウジング27とには、コネクタ201のハウジング203の装着溝209(図1参照)が形成された環状部分内にインサート成形される内部フランジ49がそれぞれ形成されている。
このような樹脂成形体1の組付けは、まず、第1樹脂ハウジング25に、第1連結部15で連結された複数の第1端子3を第1収容部29に圧入させて収容する。また、第2樹脂ハウジング27に、第2連結部23で連結された複数の第2端子5を第2収容部37に圧入させて収容する。次に、第1開口部31において、押さえ治具と切り離し治具によって、第1連結部15を切り離す。また、第2開口部39において、押さえ治具と切り離し治具によって、第2連結部23を切り離す。そして、第1樹脂ハウジング25と第2樹脂ハウジング27とを、第1収容部29及び第2収容部37の開口側の面で合わせ、ロック部45と被ロック部47とを係合させ、組付けを完了する。このような樹脂成形体1は、外周の全体を覆うようにハウジング203がインサート成形されることによって、コネクタ201を構成する。
このような樹脂成形体1では、第1連結部15で連結された複数の第1端子3と、第2連結部23で連結された複数の第2端子5とを備えている。また、樹脂成形体1は、複数の第1端子3と複数の第2端子5とが配列方向と直交する方向に対して重なり合って収容される樹脂ハウジング7を備えている。さらに、樹脂ハウジング7は、複数の第1端子3を収容する第1樹脂ハウジング25と、第1樹脂ハウジング25と合体可能に設けられ複数の第2端子5を収容する第2樹脂ハウジング27とを有する。そして、第1樹脂ハウジング25には、第1連結部15が配置され第1樹脂ハウジング25の内部と外部とを連通する第1開口部31が設けられている。また、第2樹脂ハウジング27には、第2連結部23が配置され第2樹脂ハウジング27の内部と外部とを連通する第2開口部39が設けられている。
このため、樹脂ハウジング7を、複数の第1端子3を収容する第1樹脂ハウジング25と、複数の第2端子5を収容する第2樹脂ハウジング27とで構成することができる。第1樹脂ハウジング25と第2樹脂ハウジング27とが独立した状態では、複数の第1端子3の第1連結部15と複数の第2端子5の第2連結部23とが重なり合っていない。第1樹脂ハウジング25が独立した状態では、第1開口部31の一側から第1連結部15を押さえ、第1開口部31の他側から第1連結部15を切り離すことができる。第2樹脂ハウジング27が独立した状態では、第2開口部39の一側から第2連結部23を押さえ、第2開口部39の他側から第2連結部23を切り離すことができる。
従って、このような樹脂成形体1では、第1連結部15と第2連結部23とを不安定な状態で切り離すことがなく、第1連結部15と第2連結部23とを安定して切り離すことができる。
また、第1開口部31と第2開口部39とは、樹脂ハウジング7に対して異なる位置に配置されている。そして、第1樹脂ハウジング25には、第2連結部23に向けて突出され、第1樹脂ハウジング25と第2樹脂ハウジング27とが合体した状態で、切り離された第2連結部23と当接可能に配置される第1突起部33が設けられている。また、第2樹脂ハウジング27には、第1連結部15に向けて突出され、第1樹脂ハウジング25と第2樹脂ハウジング27とが合体した状態で、切り離された第1連結部15と当接可能に配置される第2突起部41が設けられている。
このため、第1樹脂ハウジング25において、第2突起部41と切り離された第1連結部15との当接によって、第1端子3が第2樹脂ハウジング27側に移動することがなく、第1端子3を第1樹脂ハウジング25に安定して保持することができる。また、第2樹脂ハウジング27において、第1突起部33と切り離された第2連結部23との当接によって、第2端子5が第1樹脂ハウジング25側に移動することがなく、第2端子5を第2樹脂ハウジング27に安定して保持することができる。
また、第1突起部33は、切り離された全ての第2連結部23と当接可能に複数設けられている。さらに、第2突起部41は、切り離された全ての第1連結部15と当接可能に複数設けられている。このため、第1樹脂ハウジング25において、独立された複数の第1端子3の全てを安定して第1樹脂ハウジング25に保持することができる。また、第2樹脂ハウジング27において、独立された複数の第2端子5の全てを安定して第2樹脂ハウジング27に保持することができる。
また、コネクタ201は、樹脂成形体1がインサート成形されたハウジング203を有する。このため、ハウジング203をインサート成形する前の状態では、樹脂成形体1において、第1連結部15と第2連結部23とが確実に切り離された状態となっている。従って、このようなコネクタ201では、第1連結部15と第2連結部23とを安定して切り離すことができる。
(第2実施形態)
図14~図22を用いて第2実施形態について説明する。
本実施形態に係る樹脂成形体101は、第1樹脂ハウジング25と第2樹脂ハウジング27との間に、凸部103と、凸部103と係合し第1樹脂ハウジング25と第2樹脂ハウジング27との合体状態を保持する凹部105とが設けられている。そして、凸部103と凹部105とは、第1樹脂ハウジング25と第2樹脂ハウジング27とを相対的に移動させることによって係合される。
また、凸部103と凹部105とは、第1連結部15及び第2連結部23の連結方向の両側に複数の第1端子3及び複数の第2端子5を挟んで一対設けられている。さらに、凸部103と凹部105とは、第1端子3及び第2端子5の長さ方向に沿って延出されている。そして、凸部103と凹部105とは、第1樹脂ハウジング25と第2樹脂ハウジング27とを第1端子3及び第2端子5の長さ方向に相対的に移動させることによって係合される。
なお、第1実施形態と同様の構成には、同一の記号を記して構成及び機能説明は第1実施形態を参照するものとし省略するが、第1実施形態と同一の構成であるので、得られる効果は同一である。
ここで、図19~図22に示すように、本実施形態に係る樹脂成形体101では、第1樹脂ハウジング25と第2樹脂ハウジング27とに、第1突起部33(図10参照)と第2突起部41(図12参照)とが設けられていない。このような第1樹脂ハウジング25と第2樹脂ハウジング27との間には、互いに係合可能な凸部103と、凹部105とが設けられている。
図14~図17,図19,図20に示すように、凸部103は、第1樹脂ハウジング25に対して、第2樹脂ハウジング27との合わせ面から第2樹脂ハウジング27側に向けて突出して形成されている。凸部103は、第1樹脂ハウジング25を上方から見たときに、T字状に形成されている。凸部103は、第1端子3の第1導体部9の長さ方向に沿って延出されている。凸部103は、複数の第1端子3の第1連結部15の連結方向の両側に、複数の第1端子3の第1導体部9を挟んで一対設けられている。
図14~図16,図18,図21,図22に示すように、凹部105は、第2樹脂ハウジング27に対して、第1樹脂ハウジング25との合わせ面に第1樹脂ハウジング25から遠ざかるように凹まされて形成されている。凹部105は、第2樹脂ハウジング27を上方から見たときに、凸部103が挿入可能なようにT字状に形成され、上方が開口され、下方が有底状に閉塞されている。凹部105は、第2端子5の第2導体部17の長さ方向に沿って延出されている。凹部105の延出長さは、凹部105に凸部103が挿入され、凸部103が凹部105の下方の底部に当接したときに、第1樹脂ハウジング25と第2樹脂ハウジング27との互いの上面が面一となる長さに設定されている。凹部105は、複数の第2端子5の第2連結部23の連結方向の両側に、複数の第2端子5の第2導体部17を挟んで一対設けられている。
このような凸部103と凹部105とは、第1樹脂ハウジング25と第2樹脂ハウジング27とを第1端子3及び第2端子5の第1導体部9及び第2導体部17の長さ方向に相対的に移動することによって係合される。詳細には、まず、第1樹脂ハウジング25を第2樹脂ハウジング27の上方に配置させ、凸部103と凹部105との位置を合わせる。そして、凸部103を凹部105に挿入し、凸部103の端面が凹部105の底部に突き当たるまで、第1樹脂ハウジング25と第2樹脂ハウジング27とを第1導体部9及び第2導体部17の長さ方向に相対的に移動させる。
このような凸部103と凹部105との係合により、第1樹脂ハウジング25と第2樹脂ハウジング27との合体状態を保持することができる。また、凸部103と凹部105とは、第1樹脂ハウジング25と第2樹脂ハウジング27との相対的な移動によって係合される。このため、凸部103と凹部105との係合範囲を広くすることができ、第1樹脂ハウジング25と第2樹脂ハウジング27との合体状態を安定して保持することができる。さらに、凸部103と凹部105とは、第1導体部9及び第2導体部17の長さ方向に沿って延出されているので、凸部103と凹部105が第1導体部9及び第2導体部17と干渉することなく、凸部103と凹部105を連続して形成させることができる。このため、凸部103と凹部105との係合範囲を広くすることができる。加えて、凸部103と凹部105とは、複数の第1導体部9及び複数の第2導体部17を挟んで一対設けられているので、樹脂ハウジング7内に複数の第1導体部9及び複数の第2導体部17を安定して保持することができる。
なお、本実施形態においては、第2端子5の第2一側接続部19が屈曲された状態であると、第2一側接続部19が第1樹脂ハウジング25と干渉し、凸部103と凹部105とを係合することができない。このため、本実施形態においては、第2端子5が第2樹脂ハウジング27に収容された状態で、第2一側接続部19が第2導体部17と同じ方向に延出された状態となっている。このような第2一側接続部19は、第1樹脂ハウジング25と第2樹脂ハウジング27とが合体した後、屈曲される。
このような樹脂成形体101の組付けは、まず、第1樹脂ハウジング25に、第1連結部15で連結された複数の第1端子3を第1収容部29に圧入させて収容する。また、第2樹脂ハウジング27に、第2連結部23で連結された複数の第2端子5を第2収容部37に圧入させて収容する。次に、第1開口部31において、押さえ治具と切り離し治具によって、第1連結部15を切り離す。また、第2開口部39において、押さえ治具と切り離し治具によって、第2連結部23を切り離す。そして、凸部103と凹部105との位置を合わせ、第1樹脂ハウジング25と第2樹脂ハウジング27とを第1導体部9及び第2導体部17の長さ方向に相対的に移動させ、凸部103と凹部105とを係合させ、組付けを完了する。なお、本実施形態においては、第1樹脂ハウジング25と第2樹脂ハウジング27とを合体させた後、第2端子5の第2一側接続部19を屈曲させる。このような樹脂成形体101は、外周の全体を覆うようにハウジング203(図1参照)がインサート成形されることによって、コネクタ201(図1参照)を構成する。
このような樹脂成形体101では、第1樹脂ハウジング25と第2樹脂ハウジング27との間に、凸部103と、凸部103と係合し第1樹脂ハウジング25と第2樹脂ハウジング27との合体状態を保持する凹部105とが設けられている。そして、凸部103と凹部105とは、第1樹脂ハウジング25と第2樹脂ハウジング27とを相対的に移動させることによって係合される。このため、凸部103と凹部105との係合範囲を広くすることができ、第1樹脂ハウジング25と第2樹脂ハウジング27との合体状態を安定して保持することができる。
また、凸部103と凹部105とは、第1連結部15及び第2連結部23の連結方向の両側に複数の第1端子3及び複数の第2端子5を挟んで一対設けられている。さらに、凸部103と凹部105とは、第1端子3及び第2端子5の長さ方向に沿って延出されている。そして、凸部103と凹部105とは、第1樹脂ハウジング25と第2樹脂ハウジング27とを第1端子3及び第2端子5の長さ方向に相対的に移動させることによって係合される。
このため、凸部103と凹部105とは、複数の第1端子3及び複数の第2端子5を挟んで一対設けられているので、樹脂ハウジング7内に複数の第1端子3及び複数の第2端子5を安定して保持することができる。また、凸部103と凹部105とは、第1端子3及び第2端子5の長さ方向に沿って延出されているので、凸部103と凹部105が第1端子3及び第2端子5と干渉することなく、凸部103と凹部105を連続して形成させることができる。このため、凸部103と凹部105との係合範囲を広くすることができる。
以上、本実施形態を説明したが、本実施形態はこれらに限定されるものではなく、本実施形態の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。
例えば、本実施形態においては、複数の第1端子及び複数の第2端子が4本となっているが、これに限らず、複数の第1端子及び複数の第2端子を3本以下、或いは5本以上としてもよい。
また、第1端子及び第2端子は、両端側が屈曲されているが、これに限らず、第1端子及び第2端子を屈曲させずに、直線状に形成してもよい。加えて、第1端子及び第2端子の端部の屈曲は、用いるコネクタに合わせて適宜選択すればよい。
さらに、複数の端子は、複数の第1端子と複数の第2端子との2組となっているが、これに限るものでもない。例えば、複数の端子を、複数の第1端子と複数の第2端子と複数の第3端子との3組としたとする。この場合には、樹脂ハウジングを、合体可能な第1樹脂ハウジングと第2樹脂ハウジングと第3樹脂ハウジングとで構成する。各樹脂ハウジングに開口部をそれぞれ設けることにより、各組の複数の端子における連結部を安定して切り離すことができる。このように複数の端子は、2組に限らず、3組以上としてもよく、樹脂ハウジングも、複数の端子の組数に合わせて、分割して構成すればよい。
また、凸部と凹部とは、第1樹脂ハウジングと第2樹脂ハウジングとを第1端子及び第2端子の長さ方向に相対的に移動させることによって係合されているが、これに限るものではない。例えば、凸部と凹部とを、第1樹脂ハウジング及び第2樹脂ハウジングの第1収容部及び第2収容部を区画する隔壁の合わせ面側にそれぞれ複数設ける。このような凸部と凹部とを、第1樹脂ハウジングと第2樹脂ハウジングとを第1端子及び第2端子の長さ方向と直交する方向に相対的に移動させることによって係合させてもよい。
さらに、凸部は、第1樹脂ハウジングに設けられ、凹部は、第2樹脂ハウジングに設けられているが、これに限らず、凸部を、第2樹脂ハウジングに設け、凹部を、第2樹脂ハウジングに設けてもよい。この場合には、複数の第2端子の第2一側接続部を予め屈曲させた状態であっても、凸部と凹部とを係合させることができ、第1樹脂ハウジングと第2樹脂ハウジングとを合体させることができる。
1,101 樹脂成形体
3 第1端子
5 第2端子
7 樹脂ハウジング
15 第1連結部
23 第2連結部
25 第1樹脂ハウジング
27 第2樹脂ハウジング
31 第1開口部
33 第1突起部
39 第2開口部
41 第2突起部
103 凸部
105 凹部
201 コネクタ
203 ハウジング

Claims (6)

  1. 第1連結部で連結された複数の第1端子と、
    第2連結部で連結された複数の第2端子と、
    前記複数の第1端子と前記複数の第2端子とが配列方向と直交する方向に対して重なり合って収容される樹脂ハウジングと、
    を備え、
    前記樹脂ハウジングは、前記複数の第1端子を収容する第1樹脂ハウジングと、前記第1樹脂ハウジングと合体可能に設けられ前記複数の第2端子を収容する第2樹脂ハウジングとを有し、
    前記第1樹脂ハウジングには、前記第1連結部が配置され前記第1樹脂ハウジングの内部と外部とを連通する第1開口部が設けられ、
    前記第2樹脂ハウジングには、前記第2連結部が配置され前記第2樹脂ハウジングの内部と外部とを連通する第2開口部が設けられている樹脂成形体。
  2. 前記第1開口部と前記第2開口部とは、前記樹脂ハウジングに対して異なる位置に配置され、
    前記第1樹脂ハウジングには、前記第2連結部に向けて突出され、前記第1樹脂ハウジングと前記第2樹脂ハウジングとが合体した状態で、切り離された前記第2連結部と当接可能に配置される第1突起部が設けられ、
    前記第2樹脂ハウジングには、前記第1連結部に向けて突出され、前記第1樹脂ハウジングと前記第2樹脂ハウジングとが合体した状態で、切り離された前記第1連結部と当接可能に配置される第2突起部が設けられている請求項1に記載の樹脂成形体。
  3. 前記第1突起部は、切り離された全ての前記第2連結部と当接可能に複数設けられ、
    前記第2突起部は、切り離された全ての前記第1連結部と当接可能に複数設けられている請求項2に記載の樹脂成形体。
  4. 前記第1樹脂ハウジングと前記第2樹脂ハウジングとの間には、凸部と、前記凸部と係合し前記第1樹脂ハウジングと前記第2樹脂ハウジングとの合体状態を保持する凹部とが設けられ、
    前記凸部と前記凹部とは、前記第1樹脂ハウジングと前記第2樹脂ハウジングとを相対的に移動させることによって係合される請求項1から3のいずれか1項に記載の樹脂成形体。
  5. 前記凸部と前記凹部とは、前記第1連結部及び前記第2連結部の連結方向の両側に前記複数の第1端子及び前記複数の第2端子を挟んで一対設けられ、前記第1端子及び前記第2端子の長さ方向に沿って延出され、前記第1樹脂ハウジングと前記第2樹脂ハウジングとを前記第1端子及び前記第2端子の長さ方向に相対的に移動させることによって係合される請求項4に記載の樹脂成形体。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の樹脂成形体がインサート成形されたハウジングを有するコネクタ。
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