以下、本実施の形態について図面を参照して説明する。なお各実施の形態は、矛盾のない範囲で複数の実施の形態を組み合わせて実施することができる。
〔第1の実施の形態〕
まず第1の実施の形態について説明する。
図1は、第1の実施の形態に係る投票システムの一例を示す図である。第1の実施の形態の投票システムは、競馬、競輪、競艇、オートレース等の公営競技のキャッシュレス投票を提供するものである。
第1の実施の形態の投票システムは、利用者端末1と、投票端末2と、会場サーバ10と、ネット会員サーバ20とを有する。利用者端末1は、ネット会員が操作する端末である。利用者端末1は、例えば、スマートフォンやPC(Personal Computer)等である。投票端末2は、公営競技の会場に設置される。投票端末2は、例えば、かざされたICカードからIDを読み取り、当該IDに対応する口座の資金を用いて投票可能なキャッシュレス投票端末である。
会場サーバ10は、投票端末2から公営競技の投票を受け付けるコンピュータである。会場サーバ10は、処理部11を有する。処理部11は、会場サーバ10を制御し、所要の処理を実行可能である。処理部11は、例えば、会場サーバ10が有するプロセッサまたは演算回路である。
ネット会員サーバ20は、ネット会員の会員口座を管理し、会員口座を用いた公営競技のネット投票を受け付けるコンピュータである。ネット会員サーバ20は、記憶部21と処理部22とを有する。記憶部21は、ネット会員サーバ20が実行する処理に用いられるデータを記憶する。記憶部21は、例えば、ネット会員サーバ20が有するメモリまたはストレージ装置である。処理部22は、ネット会員サーバ20を制御し、所要の処理を実行可能である。処理部22は、例えば、ネット会員サーバ20が有するプロセッサまたは演算回路である。
まず、ネット会員サーバ20によるネット投票の受付について説明する。記憶部21は、口座情報21aを記憶する。口座情報21aは、ネット会員それぞれの会員口座の情報が登録されている。例えば、口座情報21aには、ネット会員のIDとネット会員の会員口座の残高とが対応付けて登録されている。
処理部22は、会員口座を用いた公営競技のネット投票を利用者端末1から受け付ける。例えば、利用者端末1は、ネット会員のIDを用いてログインする。利用者端末1は、ネット会員によって入力された投票内容(場名、レース番号、式別、組番、投票金額等)をネット会員サーバ20に送信する。処理部22は、ログインに用いられたIDに対応する会員口座から、利用者端末1から受け付けた投票内容に含まれる投票金額を減算し、当該投票内容による投票を受け付ける。
次に、会場サーバ10による投票端末2からの投票の受付について説明する。投票端末2は、ネット会員がかざしたICカードからネット会員のIDを読み取る。また、投票端末2は、タッチパネル入力やマークカードからネット会員による投票内容を受け付ける。投票端末2は、ネット会員のIDおよび投票内容を会場サーバ10に送信する。
処理部11は、投票端末2からネット会員による投票内容を受け付けると、投票内容に含まれる投票金額をネット会員サーバ20に会員口座から減算させる。例えば、処理部11は、投票端末2から受け付けたネット会員のIDおよび投票内容に含まれる投票金額をネット会員サーバ20に通知し、口座残高を減算するよう依頼する。ネット会員サーバ20の処理部22は、通知されたIDに対応する会員口座から、通知された投票金額を減算する。そして、処理部11は、投票端末2から受け付けた投票内容による投票を受け付け、投票の票数を図示しない投票サーバに送信する。なお、投票サーバは、公営競技の投票を管理するコンピュータである。
第1の実施の形態によれば、ネット会員サーバ20は、ネット会員の会員口座を管理し、会員口座を用いた公営競技のネット投票を利用者端末1から受け付ける。会場サーバ10は、公営競技の会場に設置された投票端末2からネット会員による投票内容を受け付けると、投票内容に含まれる投票金額をネット会員サーバ20に会員口座から減算させ、投票内容による投票を受け付け、票数を投票サーバに送信する。
これにより、第1の実施の形態の投票システムは、ネット会員に、ネット投票に用いられる会員口座と同じ会員口座を用いて、投票端末2を用いた投票をさせることができる。よって、第1の実施の形態の投票システムは、会員情報の管理を効率化することができる。
なお、ネット会員サーバ20の処理部22は、会場情報を含むネット投票を利用者端末1から受け付け、会場情報に対応する会場サーバ10にネット投票の票数を送信してもよい。そして、会場サーバ10の処理部11は、ネット投票の票数を会場の票数として投票サーバに送信してもよい。これにより、第1の実施の形態の投票システムは、会場ごとの票数を集計することができる。
また、会場サーバ10の処理部11は、投票サーバが管理する開催要項を投票サーバから取得し、開催要項をネット会員サーバ20に送信してもよい。これにより、会場サーバ10は、投票サーバとネット会員サーバ20とが直接接続されていない場合であっても、ネット会員サーバ20に開催要項を取得させることができる。
〔第2の実施の形態〕
次に、第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態は、公営競技のICカードを用いたキャッシュレス投票およびネット投票を提供するものである。
図2は、第2の実施の形態に係る投票システムの一例を示す図である。第2の実施の形態の投票システムでは、会場40と利用者端末51とネット会員サーバ200と投票サーバ300とがネットワーク30を介して接続されている。なお、ネットワーク30には、会場40と同様の図示しない他の会場が接続されている。ネットワーク30は、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)等を含んでもよい。
会場40は、例えば、競馬場、競輪場、競艇場、オートレース場等の公営競技の会場である。会場40は、会員登録端末41と会場サーバ100とキャッシュレス端末400と入出金端末500とを有する。会員登録端末41は、会場40の係員が操作する端末である。会員登録端末41は、会員登録の依頼をした利用者をキャッシュレス投票およびネット投票ができるネット会員としてネット会員サーバ200に登録させる。
会場サーバ100は、キャッシュレス端末400からネット会員によるキャッシュレス投票を受け付けるサーバコンピュータである。会場サーバ100は、キャッシュレス端末400からキャッシュレス投票を受け付けると、ネット会員の会員口座から投票金額を減算するよう依頼する。そして、会場サーバ100は、キャッシュレス投票の投票データを投票サーバ300に送信する。また、会場サーバ100は、ネット会員サーバ200が受け付けたネット投票の投票データを取得し、投票サーバ300に送信する。
キャッシュレス端末400は、会場40に設置された、ネット会員がキャッシュレス投票をするために用いる端末である。ネット会員は、ICカードをキャッシュレス端末400にかざし、投票内容をマークしたマークカードをキャッシュレス端末400に読み取らせることで、公営競技の投票ができる。投票内容は、例えば、場名、レース番号、式別(単勝式、複勝式等)、組番、投票金額の組み合わせである。キャッシュレス端末400は、ICカードから読み取ったネット会員の会員番号とマークカードから読み取った投票内容とを通知して、会場サーバ100にキャッシュレス投票の依頼を送信する。
入出金端末500は、ネット会員が会員口座への入金および的中金の出金をするために用いる端末である。ネット会員は、ICカードを入出金端末500にかざし、現金を入出金端末500に入れることで、会員口座に入金ができる。ここで、入出金端末500は、ネット会員の会員口座へ入金額を加算する指示をネット会員サーバ200に送信する。また、利用者は、ICカードを入出金端末500にかざし、出金する金額を入出金端末500に入力することで、的中金の出金ができる。ここで、入出金端末500は、ネット会員の出金可能な的中金の額から出金額を減算する指示をネット会員サーバ200に送信する。そして、入出金端末500は、出金額の現金を出金する。
利用者端末51は、ネット会員の持つ端末であり、例えば、スマートフォンやPCである。利用者端末51は、ネット会員サーバ200にアクセスし、ネット会員が入力した投票内容を示す投票データを送信することでネット投票をする。
ネット会員サーバ200は、ネット会員の会員口座の管理およびネット投票の受付をするサーバコンピュータである。ネット会員サーバ200は、利用者端末51からネット投票を受け付けると、ネット会員の会員口座から受け付けたネット投票の投票金額を減算する。そして、ネット会員サーバ200は、受け付けたネット投票の投票データを会場サーバ100に送信する。また、ネット会員サーバ200は、会場サーバ100からの依頼に応じて、ネット会員によるキャッシュレス投票の投票金額を当該ネット会員の会員口座から減算する。
投票サーバ300は、公営競技の投票を管理するサーバコンピュータである。投票サーバ300は、例えば、現金による投票、ネット投票およびキャッシュレス投票の票数の集計等を行う。また、投票サーバ300は、公営競技の開催要項を管理する。開催要項は、レースに出場する選手の情報や投票オッズの情報等を含む。
図3は、会場サーバのハードウェアの一構成例を示す図である。会場サーバ100は、プロセッサ101によって装置全体が制御されている。プロセッサ101には、バス109を介してメモリ102と複数の周辺機器が接続されている。プロセッサ101は、マルチプロセッサであってもよい。プロセッサ101は、例えばCPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、またはDSP(Digital Signal Processor)である。プロセッサ101がプログラムを実行することで実現する機能の少なくとも一部を、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)等の電子回路で実現してもよい。
メモリ102は、会場サーバ100の主記憶装置として使用される。メモリ102には、プロセッサ101に実行させるOS(Operating System)のプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、メモリ102には、プロセッサ101による処理に利用する各種データが格納される。メモリ102としては、例えばRAM(Random Access Memory)等の揮発性の半導体記憶装置が使用される。
バス109に接続されている周辺機器としては、ストレージ装置103、GPU(Graphics Processing Unit)104、入力インタフェース105、光学ドライブ装置106、機器接続インタフェース107およびネットワークインタフェース108がある。
ストレージ装置103は、内蔵した記録媒体に対して、電気的または磁気的にデータの書き込みおよび読み出しを行う。ストレージ装置103は、コンピュータの補助記憶装置として使用される。ストレージ装置103には、OSのプログラム、アプリケーションプログラム、および各種データが格納される。なお、ストレージ装置103としては、例えばHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)を使用することができる。
GPU104には、モニタ31が接続されている。GPU104は、プロセッサ101からの命令に従って、画像をモニタ31の画面に表示させる。モニタ31としては、有機EL(Electro Luminescence)を用いた表示装置や液晶表示装置等がある。
入力インタフェース105には、キーボード32とマウス33とが接続されている。入力インタフェース105は、キーボード32やマウス33から送られてくる信号をプロセッサ101に送信する。なお、マウス33は、ポインティングデバイスの一例であり、他のポインティングデバイスを使用することもできる。他のポインティングデバイスとしては、タッチパネル、タブレット、タッチパッド、トラックボール等がある。
光学ドライブ装置106は、レーザ光等を利用して、光ディスク34に記録されたデータの読み取りを行う。光ディスク34は、光の反射によって読み取り可能なようにデータが記録された可搬型の記録媒体である。光ディスク34には、DVD(Digital Versatile Disc)、DVD-RAM、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、CD-R(Recordable)/RW(ReWritable)等がある。
機器接続インタフェース107は、会場サーバ100に周辺機器を接続するための通信インタフェースである。例えば機器接続インタフェース107には、メモリ装置35やメモリリーダライタ36を接続することができる。メモリ装置35は、機器接続インタフェース107との通信機能を搭載した記録媒体である。メモリリーダライタ36は、メモリカード37へのデータの書き込み、またはメモリカード37からのデータの読み出しを行う装置である。メモリカード37は、カード型の記録媒体である。
ネットワークインタフェース108は、ネットワーク30に接続されている。ネットワークインタフェース108は、ネットワーク30を介して、他のコンピュータまたは通信機器との間でデータの送受信を行う。
会場サーバ100は、以上のようなハードウェア構成によって、第2の実施の形態の処理機能を実現することができる。なお、第1の実施の形態に示した利用者端末1、会場サーバ10およびネット会員サーバ20も、図3に示した会場サーバ100と同様のハードウェアにより実現することができる。また、会員登録端末41、利用者端末51、ネット会員サーバ200および投票サーバ300も会場サーバ100と同様のハードウェアにより実現することができる。またプロセッサ101は、第1の実施の形態に示した処理部11の一例である。
会場サーバ100は、例えばコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されたプログラムを実行することにより、第2の実施の形態の処理機能を実現する。会場サーバ100に実行させる処理内容を記述したプログラムは、様々な記録媒体に記録しておくことができる。例えば、会場サーバ100に実行させるプログラムをストレージ装置103に格納しておくことができる。プロセッサ101は、ストレージ装置103内のプログラムの少なくとも一部をメモリ102にロードし、プログラムを実行する。また会場サーバ100に実行させるプログラムを、光ディスク34、メモリ装置35、メモリカード37等の可搬型記録媒体に記録しておくこともできる。可搬型記録媒体に格納されたプログラムは、例えばプロセッサ101からの制御により、ストレージ装置103にインストールされた後、実行可能となる。またプロセッサ101が、可搬型記録媒体から直接プログラムを読み出して実行することもできる。
図4は、キャッシュレス端末のハードウェアの一構成例を示す図である。キャッシュレス端末400は、プロセッサ401によって装置全体が制御されている。プロセッサ401には、バス410を介してメモリ402と複数の周辺機器が接続されている。プロセッサ401は、マルチプロセッサであってもよい。プロセッサ401は、例えばCPU、MPU、またはDSPである。プロセッサ401がプログラムを実行することで実現する機能の少なくとも一部を、ASIC、PLD等の電子回路で実現してもよい。
メモリ402は、キャッシュレス端末400の主記憶装置として使用される。メモリ402には、プロセッサ401に実行させるOSのプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、メモリ402には、プロセッサ401による処理に利用する各種データが格納される。メモリ402としては、例えばRAM等の揮発性の半導体記憶装置が使用される。
バス410に接続されている周辺機器としては、ストレージ装置403、ディスプレイ装置404、タッチパネル405、非接触カード読み取りユニット406、マークカード処理ユニット407、レシート処理ユニット408およびネットワークインタフェース409がある。
ストレージ装置403は、内蔵した記録媒体に対して、電気的または磁気的にデータの書き込みおよび読み出しを行う。ストレージ装置403は、コンピュータの補助記憶装置として使用される。ストレージ装置403には、OSのプログラム、アプリケーションプログラム、および各種データが格納される。なお、ストレージ装置403としては、例えばHDDやSSDを使用することができる。
ディスプレイ装置404は、プロセッサ401からの命令に従って、画像を表示する。ディスプレイ装置404としては、有機ELを用いた表示装置や液晶表示装置等がある。
タッチパネル405は、ディスプレイ装置404の画面の前面に配置されており、画面上の押された位置を検知して、その位置を示す信号をプロセッサ401に送信する。
非接触カード読み取りユニット406は、非接触ICカードに記憶された情報を読み取り、読み取った情報をプロセッサ401に送信する。
マークカード処理ユニット407は、公営競技の投票に用いられるマークカードにマークされた情報を読み取り、読み取った情報をプロセッサ401に送信する。
レシート処理ユニット408は、プロセッサ401からの命令に従って、紙に文字や図形を印刷する。例えば、レシート処理ユニット408は、投票内容を印刷した明細票(レシート)を印刷する。
ネットワークインタフェース409は、ネットワーク30に接続されている。ネットワークインタフェース409は、ネットワーク30を介して、他のコンピュータまたは通信機器との間でデータの送受信を行う。なお、第1の実施の形態に示した投票端末2も、図4に示したキャッシュレス端末400と同様のハードウェアにより実現することができる。
図5は、入出金端末のハードウェアの一構成例を示す図である。入出金端末500は、プロセッサ501によって装置全体が制御されている。プロセッサ501には、バス510を介してメモリ502と複数の周辺機器が接続されている。プロセッサ501は、マルチプロセッサであってもよい。プロセッサ501は、例えばCPU、MPU、またはDSPである。プロセッサ501がプログラムを実行することで実現する機能の少なくとも一部を、ASIC、PLD等の電子回路で実現してもよい。
メモリ502は、入出金端末500の主記憶装置として使用される。メモリ502には、プロセッサ501に実行させるOSのプログラムやアプリケーションプログラムの少なくとも一部が一時的に格納される。また、メモリ502には、プロセッサ501による処理に利用する各種データが格納される。メモリ502としては、例えばRAM等の揮発性の半導体記憶装置が使用される。
バス510に接続されている周辺機器としては、ストレージ装置503、ディスプレイ装置504、タッチパネル505、非接触カード読み取りユニット506、現金処理ユニット507、レシート処理ユニット508およびネットワークインタフェース509がある。
ストレージ装置503は、内蔵した記録媒体に対して、電気的または磁気的にデータの書き込みおよび読み出しを行う。ストレージ装置503は、コンピュータの補助記憶装置として使用される。ストレージ装置503には、OSのプログラム、アプリケーションプログラム、および各種データが格納される。なお、ストレージ装置503としては、例えばHDDやSSDを使用することができる。
ディスプレイ装置504は、プロセッサ501からの命令に従って、画像を表示する。ディスプレイ装置504としては、有機ELを用いた表示装置や液晶表示装置等がある。
タッチパネル505は、ディスプレイ装置504の画面の前面に配置されており、画面上の押された位置を検知して、その位置を示す信号をプロセッサ501に送信する。
非接触カード読み取りユニット506は、非接触ICカードに記憶された情報を読み取り、読み取った情報をプロセッサ501に送信する。
現金処理ユニット507は、プロセッサ501の指示に従って硬貨や紙幣の入出金を制御する。現金処理ユニット507は、入金された硬貨や紙幣の種別を読み取り、プロセッサ501に出力する。また、現金処理ユニット507は、プロセッサ501に指示された種別の硬貨や紙幣を放出する。
レシート処理ユニット508は、プロセッサ501からの命令に従って、紙に文字や図形を印刷する。例えば、レシート処理ユニット508は、入出金内容を印刷した明細票(レシート)を印刷する。
ネットワークインタフェース509は、ネットワーク30に接続されている。ネットワークインタフェース509は、ネットワーク30を介して、他のコンピュータまたは通信機器との間でデータの送受信を行う。
次に、第2の実施の形態の投票システムに含まれる各装置の機能について詳細に説明する。
図6は、投票システムに含まれる各装置の機能例を示すブロック図である。会場サーバ100は、送受信部120および投票受付部130を有する。送受信部120および投票受付部130は、メモリ102に記憶されたプログラムをプロセッサ101が実行することで実現される。
送受信部120は、ネット会員サーバ200および投票サーバ300とデータの送受信をする。送受信部120は、キャッシュレス投票で受け付けた投票データを会場40からの投票として投票サーバ300に送信する。また、送受信部120は、会場40の投票サイトから行われたネット投票の投票データをネット会員サーバ200から取得すると、ネット会員サーバ200から取得した投票データを、会場40からの投票として投票サーバ300に送信する。つまり、送受信部120は、投票サーバ300に、会場40の投票サイトから行われたネット投票の票数を会場40の票数に加算させる。また、送受信部120は、投票サーバ300が管理する開催要項を取得し、取得した開催要項をネット会員サーバ200に送信する。
投票受付部130は、ネット会員によるキャッシュレス投票を受け付ける。投票受付部130は、キャッシュレス端末400からキャッシュレス投票の投票データを取得すると、取得した投票データの内容でキャッシュレス投票を受け付ける。そして、投票受付部130は、キャッシュレス投票の投票データを通知して、ネット会員の会員口座から投票金額を減算する依頼をネット会員サーバ200に送信する。
ネット会員サーバ200は、記憶部210、登録部220、残高管理部230、投票受付部240および開催要項更新部250を有する。記憶部210は、ネット会員サーバ200のメモリまたはストレージ装置の記憶領域を用いて実現される。登録部220、残高管理部230、投票受付部240および開催要項更新部250は、ネット会員サーバ200のメモリに記憶されたプログラムをネット会員サーバ200のプロセッサが実行することで実現される。
記憶部210は、会員情報211、口座情報212-1,212-2,・・・、投票情報213-1,213-2,・・・を記憶する。会員情報211は、ネット会員の会員口座を管理するための情報である。口座情報212-1,212-2,・・・は、ネット会員ごとの会員口座の情報である。投票情報213-1,213-2,・・・は、ネット会員ごとの投票データの履歴を示す情報である。
登録部220は、会員登録端末41から会員登録依頼を受信すると、利用者をネット会員として会員登録する。例えば、登録部220は、ネット会員として登録する利用者の情報を会員情報211に追加する。また、登録部220は、口座情報212-1,212-2,・・・にネット会員として登録する利用者の口座情報を追加する。また、登録部220は、投票情報213-1,213-2,・・・にネット会員として登録する利用者の投票情報を追加する。
残高管理部230は、会員口座の残高を管理する。残高管理部230は、ネット会員による入出金端末500からの入出金があると、口座情報212-1,212-2,・・・のうちのネット会員の口座情報に入出金の情報を登録する。また、残高管理部230は、ネット会員によるキャッシュレス投票の投票金額を会員口座から減算する依頼を会場サーバ100から取得すると、ネット会員の口座情報に登録された口座残高から投票金額を減算する。
投票受付部240は、ネット会員によるネット投票を受け付ける。投票受付部240は、利用者端末51から投票データを取得すると、ネット会員の会員口座から投票金額を減算する。また、投票受付部240は、利用者端末51から取得した投票データの内容をネット会員の投票情報に登録する。そして、投票受付部240は、投票データに情報が含まれる会場に対応する会場サーバにネット投票の投票データを送信する。
開催要項更新部250は、会場サーバ100から開催要項を取得すると、ネット会員サーバ200が記憶している開催要項を会場サーバ100から取得した開催要項に更新する。
なお、図6に示した各要素間を接続する線は通信経路の一部を示すものであり、図示した通信経路以外の通信経路も設定可能である。次に、ネット会員サーバ200の記憶部210に記憶される情報について詳細に説明する。
図7は、会員情報の一例を示す図である。会員情報211は、ネット会員の会員口座を管理するための情報である。会員情報211は、会員番号、氏名、暗証番号および銀行口座の項目を有する。
会員番号の項目には、ネット会員の会員番号が設定される。氏名の項目には、ネット会員の氏名が設定される。暗証番号の項目には、会員口座の暗証番号が設定される。銀行口座の項目には、ネット会員の銀行口座番号が設定される。
図8は、口座情報の一例を示す図である。口座情報212-1,212-2,・・・は、ネット会員ごとの会員口座の情報である。口座情報212-1は、会員番号、残高、的中金および入出金履歴の項目を有する。なお、口座情報212-2,・・・も口座情報212-1と同様の項目を有する。
会員番号の項目には、ネット会員の会員番号が設定される。残高の項目には、ネット会員の会員口座の残高が設定される。的中金の項目には、ネット会員が出金可能な的中金の金額が設定される。入出金履歴の項目には、ネット会員による入出金の履歴が設定される。
図9は、投票情報の一例を示す図である。投票情報213-1,213-2,・・・は、ネット会員ごとの投票データの履歴を示す情報である。投票情報213-1は、会員番号、場名、レース、式別、組番および金額の項目を有する。なお、投票情報213-2,・・・も投票情報213-1と同様の項目を有する。
会員番号の項目には、ネット会員の会員番号が設定される。場名の項目には、レースが行われる会場名が設定される。レースの項目には、レース番号が設定される。式別の項目には、投票の式別が設定される。組番の項目には、投票する組番が設定される。金額の項目には、投票金額が設定される。
次に、ネット会員の登録手続き処理についてシーケンス図を用いて説明する。
図10は、ネット会員の登録手続き処理の例を示すシーケンス図である。まず、会員登録端末41は、係員の操作に従って会員登録依頼をネット会員サーバ200に送信する(ステップS11)。例えば、会員登録端末41は、係員が入力した、会員登録する利用者の氏名と会員口座の暗証番号とを通知して、会員登録依頼をネット会員サーバ200に送信する。
ネット会員サーバ200の登録部220は、会員登録端末41から会員登録依頼を受信すると、利用者をネット会員として会員登録する(ステップS12)。例えば、登録部220は、会員番号の項目に新しい会員番号が設定されたレコードを会員情報211に追加する。そして、登録部220は、追加したレコードの氏名の項目に会員登録端末41から通知された氏名を設定し、暗証番号の項目に会員登録端末41から通知された暗証番号を設定する。また、登録部220は、口座情報212-1,212-2,・・・に新しい会員番号に対応する口座情報を追加する。また、登録部220は、投票情報213-1,213-2,・・・に新しい会員番号に対応する投票情報を追加する。
このようにして、利用者がネット会員として会員登録される。また、会員番号を記憶したICカードがネット会員となった利用者に発行される。次に、入金処理についてシーケンス図を用いて説明する。
図11は、入金処理の例を示すシーケンス図である。まず、入出金端末500は、ICカードを読み取る(ステップS21)。例えば、入出金端末500は、非接触カード読み取りユニット506を用いて、ネット会員がかざしたICカードから会員番号を読み取る。
次に、入出金端末500は、入金を受け付ける(ステップS22)。例えば、入出金端末500は、タッチパネル505からネット会員による金額の入力を受け付ける。入出金端末500は、入力された金額の現金の投入を現金処理ユニット507から受け付ける。
そして、入出金端末500は、入金データをネット会員サーバ200に送信する(ステップS23)。例えば、入出金端末500は、読み取った会員番号と入金額とを入金データとしてネット会員サーバ200に通知する。ネット会員サーバ200の残高管理部230は、入金データを登録する(ステップS24)。例えば、残高管理部230は、口座情報212-1,212-2,・・・のうちの入出金端末500から通知された会員番号に対応する口座情報(例えば、口座情報212-1)を特定する。残高管理部230は、口座情報212-1の残高の項目に設定された金額に入出金端末500から通知された入金額を加算する。また、残高管理部230は、口座情報212-1の入出金履歴の項目に、日付と入金したことを示す情報と入金額とを追加する。
次に、ネット投票処理についてシーケンス図を用いて説明する。
図12は、ネット投票処理の例を示すシーケンス図である。まず、利用者端末51は、ネット会員サーバ200が運営する、会場ごとの投票サイトにアクセスし、ネット会員の会員番号と暗証番号を用いてログインする(ステップS31)。例えば、利用者端末51は、投票するレースが行われる会場の投票サイトにアクセスする。利用者端末51は、ネット会員による投票データの入力を受け付ける(ステップS32)。例えば、利用者端末51は、レース番号、式別、組番および投票金額の入力を受け付ける。利用者端末51は、入力された投票データをネット会員サーバ200に送信する(ステップS33)。なお、送信される投票データには、利用者端末51がアクセスした投票サイトに対応する会場の情報が含まれる。
ネット会員サーバ200の投票受付部240は、利用者端末51から取得した投票データの内容でネット投票を受け付ける(ステップS34)。投票受付部240は、投票金額を会員口座から減算する(ステップS35)。例えば、投票受付部240は、口座情報212-1,212-2,・・・のうちのログインに用いられた会員番号に対応する口座情報(例えば、口座情報212-1)を特定する。投票受付部240は、口座情報212-1の残高の項目に設定された金額から、投票データに含まれる投票金額を減算する。
投票受付部240は、利用者端末51から取得した投票データの内容を登録する(ステップS36)。例えば、投票受付部240は、投票情報213-1,213-2,・・・のうちのログインに用いられた会員番号に対応する投票情報(例えば、投票情報213-1)を特定する。投票受付部240は、投票データに情報が含まれる会場の名称を場名の項目に設定したレコードを投票情報213-1に追加する。投票受付部240は、追加したレコードのレース、式別、組番および金額の項目に、投票データに含まれるレース番号、式別、組番および投票金額を設定する。
投票受付部240は、投票データに情報が含まれる会場に対応する会場サーバ(例えば、会場サーバ100)に投票データを送信する(ステップS37)。会場サーバ100の送受信部120は、ネット会員サーバ200から取得した投票データを、会場40からの投票として投票サーバ300に送信する(ステップS38)。投票サーバ300は、票数を集計する(ステップS39)。例えば、投票サーバ300は、会場サーバ100から投票データを取得すると、会場40の票数として加算する。つまり、送受信部120は、投票サーバ300に、会場40の投票サイトから行われたネット投票の票数を会場40の票数に加算させる。
このようにして、第2の実施の形態の投票システムはネット投票を受け付ける。ネット会員サーバ200は、投票サイトにアクセスした利用者端末51から投票を受け付けることができる。よって、第2の実施の形態の投票システムは、ネット会員に、公営競技会場以外からも投票をさせることができる。また、会場サーバ100は、会場40の投票サイトから行われたネット投票の投票データをネット会員サーバ200から取得し、ネット投票の票数を会場40の票数に加算する。これにより、第2の実施の形態の投票システムは、レースが行われる会場ごとの票数を集計できる。
なお、公営競技の各会場は、票数に応じて売り上げが還元される契約となっていることがある。第2の実施の形態の投票システムは、ネット投票の票数を各会場の票数に加算するため、各会場に還元される売り上げを増加させることができる。
次に、キャッシュレス投票処理についてシーケンス図を用いて説明する。
図13は、キャッシュレス投票処理の例を示すシーケンス図である。まず、キャッシュレス端末400は、ICカードを読み取る(ステップS41)。例えば、キャッシュレス端末400は、非接触カード読み取りユニット406を用いて、ネット会員がかざしたICカードから会員番号を読み取る。次に、キャッシュレス端末400は、マークカードを読み取る(ステップS42)。例えば、キャッシュレス端末400は、マークカード処理ユニット407を用いて、ネット会員から受け付けたマークカードにマークされた会場名、レース番号、式別、組番および投票金額を読み取る。キャッシュレス端末400は、マークカードから読み取った情報およびICカードから読み取った会員番号を含む投票データを会場サーバ100に送信する(ステップS43)。
会場サーバ100の投票受付部130は、キャッシュレス端末400から取得した投票データの内容でキャッシュレス投票を受け付ける(ステップS44)。投票受付部130は、投票データを通知して、会員口座から投票金額を減算する依頼をネット会員サーバ200に送信する(ステップS45)。
すると、ネット会員サーバ200の残高管理部230は、投票金額だけ会員口座から減算する(ステップS46)。例えば、残高管理部230は、口座情報212-1,212-2,・・・のうちの会場サーバ100から通知された投票データに含まれる会員番号に対応する口座情報(例えば、口座情報212-1)を特定する。残高管理部230は、口座情報212-1の残高の項目に設定された金額から、投票金額を減算する。
ネット会員サーバ200の投票受付部240は、会場サーバ100から通知された投票データの内容を登録する(ステップS47)。例えば、投票受付部240は、投票情報213-1,213-2,・・・のうちの投票データに含まれる会員番号に対応する投票情報(例えば、投票情報213-1)を特定する。投票受付部240は、場名、レース、式別、組番および金額の項目に、投票データに含まれる会場名、レース番号、式別、組番および投票金額を設定したレコードを投票情報213-1に追加する。
そして、会場サーバ100の送受信部120は、投票データを会場40からの投票として投票サーバ300に送信する(ステップS48)。投票サーバ300は、票数を集計する(ステップS49)。例えば、投票サーバ300は、会場サーバ100から投票データを取得すると、会場40の票数として加算する。
このようにして、第2の実施の形態の投票システムはキャッシュレス投票を受け付ける。会場サーバ100は、ネット会員によるキャッシュレス端末400からのキャッシュレス投票を受け付けるときに、投票金額をネット会員の会員口座から減算する依頼をネット会員サーバ200に送信する。これにより、第2の実施の形態の投票システムは、ネット会員に、ネット投票に用いられる会員口座と同じ会員口座からキャッシュレス投票をさせることができる。よって、第2の実施の形態の投票システムは、会員情報の管理を効率化することができる。
また、ネットワーク30に接続されている他の会場におけるキャッシュレス投票においても、他の会場の会場サーバは、投票金額をネット会員の会員口座から減算する依頼をネット会員サーバ200に送信する。よって、第2の実施の形態の投票システムは、ネット会員に、複数の会場で共通の会員口座を用いて投票をさせることができ、ネット会員による自身の口座の管理を容易にすることができる。
次に、出金処理についてシーケンス図を用いて説明する。
図14は、出金処理の例を示すシーケンス図である。まず、入出金端末500は、ICカードを読み取る(ステップS51)。例えば、入出金端末500は、非接触カード読み取りユニット506を用いて、ネット会員がかざしたICカードから会員番号を読み取る。
次に、入出金端末500は、出金依頼を受け付ける(ステップS52)。例えば、入出金端末500は、タッチパネル505からネット会員による出金額の入力を受け付ける。すると、入出金端末500は、読み取った会員番号と出金額とを出金データとしてネット会員サーバ200に通知する。
ネット会員サーバ200の残高管理部230は、出金データを登録する(ステップS53)。例えば、残高管理部230は、口座情報212-1,212-2,・・・のうちの入出金端末500から通知された会員番号に対応する口座情報(例えば、口座情報212-1)を特定する。残高管理部230は、口座情報212-1の的中金の項目に設定された金額から、入出金端末500から通知された出金額を減算する。また、残高管理部230は、口座情報212-1の入出金履歴の項目に、日付と出金したことを示す情報と出金額とを追加する。
出金データが登録されると、入出金端末500は、出金する(ステップS54)。例えば、入出金端末500は、入力された出金額の現金を現金処理ユニット507を用いて放出する。
次に、開催要項の配信処理について説明する。
図15は、開催要項配信処理の例を示すシーケンス図である。投票サーバ300は、開催要項を更新する(ステップS61)。すると、投票サーバ300は、更新された開催要項を会場サーバ100に送信する(ステップS62)。会場サーバ100の送受信部120は、投票サーバ300から開催要項を取得すると、取得した開催要項をネット会員サーバ200に送信する(ステップS63)。すると、ネット会員サーバ200の開催要項更新部250は、ネット会員サーバ200が記憶している開催要項を会場サーバ100から取得した開催要項に更新する(ステップS64)。
このように、会場サーバ100は、ネット会員サーバ200と投票サーバ300とが直接接続されていない場合でも、投票サーバ300が管理する開催要項をネット会員サーバ200に取得させることができる。
以上、実施の形態を例示したが、実施の形態で示した各部の構成は同様の機能を有する他のものに置換することができる。また、他の任意の構成物や工程が付加されてもよい。さらに、前述した実施の形態のうちの任意の2以上の構成(特徴)を組み合わせたものであってもよい。