JP2023041374A - 入槽モデル - Google Patents
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Abstract
【課題】電解液中での通電によりスラッシュ成形金型を製造するための入槽モデルにおいて、電鋳時における入槽モデルの変形を抑えて、スラッシュ成形金型の型厚精度を向上させる。【解決手段】ニッケルイオンを溶解させた電解液中での通電により、モデル成形面1a側に付着したニッケルからなる電着層を積層させてスラッシュ成形金型10を製造するための樹脂製の入槽モデル1である。厚さ方向における樹脂層3と樹脂層5との間にガラスクロス7が挟み込まれた三層構造を有しているとともに、モデル成形面1a側とは反対側に、剛性を高めるための補強梁9が設けられている。【選択図】図1
Description
本発明は、金属イオンを溶解させた電解液中での通電により、モデル成形面側に付着した金属からなる電着層を積層させてスラッシュ成形金型を製造するための入槽モデルに関するものである。
インストルメントパネル等の車両の内装パネルは、多層構造の樹脂材から成るものが多く、例えば、最下層が射出成形で製造された固い芯材で構成されるとともに、最上層(表層)が高触感のある表皮材(所謂スラッシュ表皮)で構成された内装パネルが従来から知られている。
かかるスラッシュ表皮は、加熱したスラッシュ成形金型の内表面に粉体樹脂材料を溶融付着させて樹脂層を成形した後、スラッシュ成形金型と共に冷却して硬化させた樹脂層をスラッシュ成形金型から取り出すパウダースラッシュ成形方法によって成形されるのが一般的である。
そうして、パウダースラッシュ成形方法に用いられるスラッシュ成形金型は、スラッシュ表皮の形状や表面模様を忠実に再現したモデル成形面を有する、樹脂製の入槽モデルを用いて製造するのが一般的である。より詳しくは、金属イオンを溶解させた電解液中に入槽モデルを配置し、陽極としての金属および陰極としての入槽モデルに通電を行うことで、入槽モデルのモデル成形面に金属を付着させて電着層を形成する(以下、「電着」ともいう。)。このような電着を複数回(N回)繰り返し(ただし、2回目以降は電着層の表面に金属を付着させる)、電着層を積層させることで、金属肉厚を所定厚さまで成長させた後、型厚調整を行ってスラッシュ成形金型を製造(以下、「電鋳」ともいう。)するのである(例えば特許文献1参照)。
ところで、スラッシュ表皮の品質、特に厚さ精度を高めるためには、加熱したスラッシュ成形金型の内表面に粉体樹脂材料を略均一に溶融付着させる必要がある。そうして、粉体樹脂材料を略均一に溶融付着させるためには、加熱したスラッシュ成形金型の温度が略均一であることが、換言すると、スラッシュ成形金型の型厚が略均一であることが要求される。
そこで、スラッシュ成形金型の型厚精度の向上を図るとともに、併せて製作リードタイムの短縮をも図るべく、切削用工具の刃先の動作を座標値によって定義し、それに基づくサーボモータの駆動によって工具が動作することで機械加工を行うNC加工(numerical control machining)により、N回の電着完了後のスラッシュ成形金型の型厚調整を行うことが考えられる。なお、かかるNC加工は、被加工物がある程度設計通りに製造されていることを、その前提としている。
しかしながら、樹脂製の入槽モデルは電鋳時に発生する応力等により変形し、それに伴って、モデル成形面に付着している電着層も変形するため、単に電着を複数回繰り返して電着層を積層させるだけでは、狙った(設計通りの)型厚でスラッシュ成形金型を製造することは困難であり、NC加工を適用する前提を欠いている。
このため、電着を1回行う毎に、例えばサンダーを用いた手加工で型厚調整を行うという作業を、複数回(N回)繰り返しているのが現状であり、このことが、型厚調整に膨大な時間が掛かる原因となっている。
ここで、電鋳時の応力等による入槽モデルの変形を抑えるべく、入槽モデルの厚みを増して剛性を高めることも考えられるが、入槽モデルの厚みを増すと樹脂量も増すため、硬化反応時に相対的に大きな熱が発生し、その熱による収縮変形で入槽モデルがヒケてしまうおそれがある。特に、スラッシュ成形金型の意匠面に対応するモデル成形面にヒケが生じると、入槽モデルを一から作り直さなければならないという問題がある。また、入槽モデルの材料を変形し難い樹脂材に変更することも考えられるが、電解液に反応しない樹脂材の中から、更に変形し難いものを選ぶとなると、選択の幅が極めて狭いため、樹脂材を変更することも容易ではない。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、電解液中での通電によりスラッシュ成形金型を製造するための入槽モデルにおいて、電鋳時における入槽モデルの変形を抑えて、スラッシュ成形金型の型厚精度を向上させる技術を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明に係る入槽モデルでは、入槽モデルの厚みを増すことなく、樹脂製の入槽モデルをその内外から補強するようにしている。
具体的には、本発明は、金属イオンを溶解させた電解液中での通電により、モデル成形面側に付着した金属からなる電着層を積層させてスラッシュ成形金型を製造するための樹脂製の入槽モデルを対象としている。
そして、この入槽モデルは、厚さ方向における樹脂層と樹脂層との間にガラスクロスが挟み込まれた三層構造を有しているとともに、上記モデル成形面側とは反対側に、剛性を高めるための補強梁が設けられていることを特徴とするものである。
この構成によれば、熱を発生させずに剛性の向上に寄与するガラスクロスを、厚さ方向における樹脂層と樹脂層との間に挟み込んだ三層構造を採用することで、入槽モデルの厚みを増すことなく、樹脂製の入槽モデルをその内部から補強して、電鋳時における入槽モデルの変形を抑えることができる。
さらに、入槽モデルは、モデル成形面側とは反対側に、剛性を高めるための補強梁が設けられていることから、モデル成形面側への金属の付着、すなわち、電着層の成形を阻害することなく、樹脂製の入槽モデルをその外部から補強して、電鋳時における入槽モデルの変形をより一層抑えることができる。
これらが相俟って、電鋳時における入槽モデルの変形が確実に抑えられ、それに伴って、モデル成形面側に積層される電着層の変形も抑えられるので、スラッシュ成形金型を狙った型厚とすることができる。
そうして、狙った型厚となった電着完了後のスラッシュ成形金型に対して、NC加工により型厚調整を行うことで、スラッシュ成形金型の型厚精度を向上させることができ、これにより、スラッシュ表皮の品質(特に厚さ精度)を高めることができる。
しかも、電着完了後のスラッシュ成形金型に対しNC加工により型厚調整を行うことから、換言すると、電着を1回行う毎に手加工で型厚調整を行うという作業を排除することができることから、製作リードタイムの大幅な短縮を図ることができる。
以上説明したように、本発明に係る入槽モデルによれば、電鋳時における入槽モデルの変形を抑えて、スラッシュ成形金型の型厚精度を向上させることができる。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本実施形態に係る入槽モデル1を模式的に示す図であり、図2は、インストルメントパネル30を模式的に示す断面図である。この入槽モデル1は、インストルメントパネル30の表皮材であるスラッシュ表皮35を成形するためのスラッシュ成形金型10を製造するのに用いられるものであり、図1に示すように、樹脂層3,5と、ガラスクロス7と、補強梁9と、を備えている。
より詳しくは、インストルメントパネル30等の車両の内装パネルは、図2に示すように、最下層が射出成形で製造された固い基材31で構成され、中間層が発泡ウレタン33で構成されるとともに、最上層(表層)が高触感のあるスラッシュ表皮35で構成される多層構造から成るものが多い。それ故、インストルメントパネル30の質感や触感は、最上層であるスラッシュ表皮35の品質に左右される。かかるスラッシュ表皮35は、パウダースラッシュ成形方法によって成形されるのが一般的である。
図3は、パウダースラッシュ成形方法を模式的に説明する図である。パウダースラッシュ成形方法では、先ず、図3(a)の黒塗り矢印で示すように、熱風を吹き付けてスラッシュ成形金型10を加熱する。次いで、図3(b)に示すように、スラッシュ成形金型10のフランジ部10bと、ポリ塩化ビニル樹脂等の粉体樹脂材料40が収容された樹脂ボックス20のフランジ部20aと、を合わせた後、これらスラッシュ成形金型10および樹脂ボックス20を上下反転させて揺動することで、加熱したスラッシュ成形金型10の内表面10aに粉体樹脂材料40を溶融付着させて樹脂層41を成形する。
次いで、図3(c)に示すように、樹脂層41が成形されていないスラッシュ成形金型10の外表面10cを、冷却槽21内に溜められた水に浸して、スラッシュ成形金型10と共に樹脂層41を冷却して硬化させる。そうして、図3(d)に示すように、スラッシュ成形金型10の内表面10aからスラッシュ表皮35(硬化した樹脂層41)を作業者が手作業で取り外すことで、スラッシュ表皮35の成形が完了する。
このようなパウダースラッシュ成形方法に用いられるスラッシュ成形金型10は、スラッシュ表皮35の形状や表面模様を忠実に再現したモデル成形面1aを有する、樹脂製の入槽モデル1を用いて、以下のようにして製造される。
図4は、電鋳時の状態を模式的に示す図である。なお、図4では、図を見易くするために、ガラスクロス7および補強梁9を図示省略している。スラッシュ成形金型10を電鋳にて製造する場合には、先ず、槽体23に収容された、ニッケルイオン(金属イオン)を溶解させた電解液25中に、入槽モデル1を配置する。そうして、図4に示すように、電解液25に浸漬されたニッケル陽極27および陰極としての入槽モデル1に通電を行うことで、入槽モデル1のモデル成形面1aにニッケル(金属)を付着させて電着層11を形成する。このような電着を複数回(N回)繰り返し(ただし、2回目以降は電着層11の表面にニッケルを付着させる)、電着層11を積層させることで、金属肉厚を所定厚さまで成長させて、スラッシュ成形金型10を製造する。
ところで、スラッシュ表皮35の品質、特に厚さ精度を高める(厚さのバラつきを0.4mm以内に収める)ためには、パウダースラッシュ成形の際、加熱したスラッシュ成形金型10の内表面10aに粉体樹脂材料40を略均一に溶融付着させる必要がある。そうして、粉体樹脂材料40を略均一に溶融付着させるためには、加熱したスラッシュ成形金型10の温度が略均一(型温度のバラつきが10℃以内)であることが、換言すると、スラッシュ成形金型10の型厚が略均一(厚さのバラつきが0.8mm以内)であることが要求される。
そこで、スラッシュ成形金型10の型厚精度の向上を図るとともに、併せてスラッシュ成形金型10の製作リードタイムの短縮をも図るべく、図5(a)に示すように、切削機械50を用いたNC加工によりスラッシュ成形金型10の型厚調整を行うことが考えられる。具体的には、N回の電着完了後のスラッシュ成形金型10における、粉体樹脂材料40を溶融付着させる意匠面(内表面10a)とは反対側に積層した余分な電着層11’を、図5(b)に示すように、切削用工具51を用いて、座標値によって定義された加工ラインPLまで削ることで、スラッシュ成形金型10の型厚を略均一化することが考えられる。
ここで、本発明を理解し易くするために、従来の入槽モデルについて説明する。
図9は、従来の入槽モデル101を模式的に示す図であり、同図(a)は、断面図であり、同図(b)は、電鋳時の状態を模式的に示す図である。また、図10は、NC加工によるスラッシュ成形金型110の型厚調整を模式的に説明する図であり、図11は、入槽モデル101の厚みを増した場合の問題点を模式的に説明する図である。
従来の入槽モデル101は、図9(a)に示すように、樹脂層103のみから成り、本実施形態の入槽モデル1と同様、スラッシュ表皮35の形状や表面模様を忠実に再現したモデル成形面101aを有していて、図9(b)に示すように、かかるモデル成形面101aに電着によりニッケルを付着させて電着層111を形成するようになっている。
しかしながら、従来の入槽モデル101は、樹脂層103のみで構成されることから、図9(b)の白抜き矢印で示すように、電鋳時に発生する応力等により変形してしまい、それに伴って、モデル成形面101aに付着している電着層111も変形してしまうことが知られている。
それ故、従来の入槽モデル101を用いて製造されたスラッシュ成形金型110では、内表面110aとは反対側に積層した余分な電着層111’を、図10に示すように、切削用工具51を用いて加工ラインPLまで削ったとしても、スラッシュ成形金型110の型厚を略均一化することが困難であるという問題がある。つまり、従来の入槽モデル101を用いた場合には、単に電着を複数回繰り返して電着層111を積層させるだけでは、狙った(設計通りの)型厚でスラッシュ成形金型110を製造することは困難であり、被加工物がある程度設計通りに製造されていることを要するNC加工を適用する前提を欠いている。
このため、従来の入槽モデル101を用いる電鋳では、図7(b)に示すように、準備工(電極準備、マスキング等)および電着を1回行う毎に、例えばサンダーを用いた手加工で電着層111の型厚調整を行うという作業を、複数回(N回)繰り返しているのが現状であり、このことが、スラッシュ成形金型110の型厚調整に膨大な時間が掛かる原因となっている。
ここで、電鋳時の応力等による入槽モデル101の変形を抑えるべく、入槽モデル101の厚みを増して剛性を高めることも考えられる(入槽モデル101の厚みを増したものを入槽モデル101’と称する。)。しかしながら、入槽モデル101の厚みを増すと樹脂量も増すため、硬化反応時に相対的に大きな熱が発生し、図11の黒塗り矢印で示すように、その熱による収縮変形で入槽モデル101’がヒケてしまうおそれがある。特に、スラッシュ成形金型110の意匠面に対応するモデル成形面101a’にヒケが生じると、入槽モデル101’を一から作り直さなければならないという問題がある。
また、入槽モデル101の材料を変形し難い樹脂材に変更することも考えられるが、電解液25に反応しない樹脂材の中から、更に変形し難いものを選ぶとなると、選択の幅が極めて狭いため、樹脂材を変更することも容易ではない。
そこで、本実施形態では、入槽モデル1の厚みを増すことなく、樹脂製の入槽モデル1をその内外から補強するようにしている。具体的には、本実施形態の入槽モデル1は、図1に示すように、厚さ方向における樹脂層3と樹脂層5との間にガラスクロス7が挟み込まれた三層構造を有しているとともに、モデル成形面1a側とは反対側に、剛性を高めるための補強梁9が設けられている。
本実施形態の入槽モデル1によれば、熱を発生させずに剛性の向上に寄与するガラスクロス7を、厚さ方向における樹脂層3と樹脂層5との間に挟み込んだ三層構造を採用することで、入槽モデル1の厚みを増すことなく、樹脂製の入槽モデル1をその内部から補強して、電鋳時における入槽モデル1の変形を抑えることができる。
さらに、入槽モデル1は、モデル成形面1a側とは反対側に、剛性を高めるための補強梁9が設けられていることから、モデル成形面1a側へのニッケルの付着、すなわち、電着層11の成形を阻害することなく、樹脂製の入槽モデル1をその外部から補強して、電鋳時における入槽モデル1の変形をより一層抑えることができる。
これらが相俟って、電鋳時における入槽モデル1の変形が、従来の入槽モデル101と比べて例えば70%も抑えられ、それに伴って、モデル成形面1a側に積層される電着層11の変形も抑えられるので、スラッシュ成形金型10を狙った型厚とすることができる。
そうして、狙った型厚となったN回の電着完了後のスラッシュ成形金型10に対して、図5にし召すように、NC加工により型厚調整を行うことで、スラッシュ成形金型10の型厚のバラつきを、従来の入槽モデル101で製造されたスラッシュ成形金型110と比べて例えば60%も低減することが、すなわち、型厚精度を向上させることができる。
図6は、加熱時におけるスラッシュ成形金型10,110の型温度のバラつきを模式的に示すグラフ図である。より詳しくは、図6(b)に示すグラフ図は、従来の入槽モデル101で製造されたスラッシュ成形金型110(従来例1~5)および本実施形態の入槽モデル1で製造されたスラッシュ成形金型10(本実施例)について、加熱時における図6(a)の黒塗り丸印で示す6箇所の型温度の測定結果を示したものである。図6(b)に示すように、最も型温度のバラつきが大きかった従来例3では、型温度のバラつきが20℃であったのに対し、本実施例では型温度のバラつきを7℃に抑えられることが確認された。すなわち、本実施形態の入槽モデル1で製造されたスラッシュ成形金型10では、従来の入槽モデル101で製造されたスラッシュ成形金型110に比して、型温度のバラつきを65%も低減できることが確認された。
このように、本実施形態の入槽モデル1で製造されたスラッシュ成形金型10では、型温度のバラつきを10℃以内に抑えることができ、これにより、スラッシュ表皮35の品質(特に厚さ精度)を高めることが可能となる。
しかも、本実施形態の入槽モデル1を用いて電鋳を行うことで、モデル成形面1a側に積層される電着層11の変形を抑えて、N回の電着完了後のスラッシュ成形金型10を狙った型厚とすることができるので、NC加工により型厚調整を行うことが可能となる。これにより、図7(a)に示すように、N回の電着完了後のスラッシュ成形金型10に対する1回のNC加工で型厚調整が完了することから、換言すると、図7(b)に示すような、電着を1回行う毎に手加工で型厚調整を行うという作業を排除することができることから、図7(a)の黒塗り矢印で示すように、従来の入槽モデル101で製造されたスラッシュ成形金型110の製造工程に比して、製作リードタイムの大幅な短縮を図ることができる。
図8は、スラッシュ成形金型10,110の型厚調整に関するリードタイムの内訳を模式的に示すグラフ図である。図8に示すように、従来の入槽モデル101でスラッシュ成形金型110を製造する従来例では、手加工による型厚調整だけで12日間を要する。これに対し、本実施例では、NC加工に1.4日、入槽モデル1の補強(ガラスクロス7の挟み込みおよび補強梁9の設置)に1.5日、NC加工では加工困難な箇所のみの手加工に2.5日の合計5.4日で型厚調整を行うことができる。したがって、本実施例では、従来例に比して、型厚調整に関するリードタイムを6.6日も短縮することができる。
(その他の実施形態)
本発明は、実施形態に限定されず、その精神又は主要な特徴から逸脱することなく他の色々な形で実施することができる。
本発明は、実施形態に限定されず、その精神又は主要な特徴から逸脱することなく他の色々な形で実施することができる。
上記実施形態では、入槽モデル1で製造されるスラッシュ成形金型10の型温度のバラつきを10℃以内とし、型厚のバラつきを0.8mm以内としたが、これらはあくまで例示であり、これらと異なる基準を設定するようにしてもよい。
このように、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
本発明によると、電鋳時における入槽モデルの変形を抑えて、スラッシュ成形金型の型厚精度を向上させることができるので、電解液中での通電によりスラッシュ成形金型を製造するための樹脂製の入槽モデルに適用して極めて有益である。
1 入槽モデル
1a モデル成形面
3 樹脂層
5 樹脂層
7 ガラスクロス
9 補強梁
10 スラッシュ成形金型
11 電着層
25 電解液
1a モデル成形面
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10 スラッシュ成形金型
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25 電解液
Claims (1)
- 金属イオンを溶解させた電解液中での通電により、モデル成形面側に付着した金属からなる電着層を積層させてスラッシュ成形金型を製造するための樹脂製の入槽モデルであって、
厚さ方向における樹脂層と樹脂層との間にガラスクロスが挟み込まれた三層構造を有しているとともに、上記モデル成形面側とは反対側に、剛性を高めるための補強梁が設けられていることを特徴とする入槽モデル。
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