JP2023039561A - コア粒子と無機粒子とを用いたトナー粒子 - Google Patents
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Abstract
【課題】優れた帯電立ち上がり性及び帯電維持性の両立。【解決手段】コア粒子と、コア粒子に外添された第1の無機粒子と、コア粒子に外添された第2の無機粒子と、を含有するトナー粒子であって、第1の無機粒子は、3.0g/cm3以下の真密度、及び30nm以下の平均粒子径を有し、第2の無機粒子は、1.0×102以下の比誘電率を有し、第1の無機粒子の真密度に対する第2の無機粒子の真密度の比が、1を超え1.5以下であり、第1の無機粒子の誘電正接に対する第2の無機粒子の誘電正接の比が3以上である、トナー粒子。【選択図】なし
Description
電子写真法などの静電荷像を経て画像情報を可視化する方法は、様々な分野で利用されている。電子写真法においては、感光体表面を均一に帯電させた後、この感光体表面に静電荷像を形成し、トナー粒子を含む現像剤で静電潜像を現像することで、トナー像として可視化する。そして、このトナー像が記録媒体表面に転写され、定着することにより、画像が形成される。ここで用いられる現像剤としては、トナー粒子及びキャリアからなる2成分現像剤と、磁性トナー又は非磁性トナーを単独で用いる1成分現像剤とが知られている。
以下、トナー粒子の一実施形態について説明する。一実施形態に係るトナー粒子は、コア粒子と、コア粒子に外添された第1の無機粒子と、コア粒子に外添された第2の無機粒子と、を含有する。
コア粒子は、例えば結着樹脂を含む。結着樹脂は、例えば、1種以上の非結晶性ポリエステル樹脂と、1種以上の結晶性ポリエステル樹脂とを含む。
非結晶性ポリエステル樹脂は、示差走査熱量測定法(DSC)において、明確な吸熱ピークを有さないポリエステル樹脂であってよい。非結晶性ポリエステルは、例えば、示差走査熱量測定法において、温度上昇速度を10℃/分で測定したときに、階段状の吸熱変化を示すポリエステル樹脂や、吸熱ピークの半値幅が15℃を超えるポリエステルであると定義されてもよい。
非結晶性ポリエステル樹脂は、例えば、多価アルコールと多価カルボン酸との反応物である。言い換えれば、非結晶性ポリエステル樹脂は、モノマー単位として、多価アルコールと多価カルボン酸とを含んでいる。
多価アルコールは、例えばジオールであってよい。ジオールとしては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリンなどの脂肪族ジオール;シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなどの脂環式ジオール、ビスフェノールAのエチレンオキシド付加物、ビスフェノールAのプロピレンオキシド付加物などの芳香族ジオールが挙げられる。これらの多価アルコールは、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。ジオールは、好ましくは、芳香族ジオール又は脂環式ジオールであり、より好ましくは芳香族ジオールである。多価アルコールは、良好な定着性を確保するために、架橋構造又は分岐構造を形成する観点から、ジオールに加えて、三価以上の多価アルコール(例えば、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール)を更に含んでよい。
多価アルコールの含有量は、非結晶性ポリエステル樹脂におけるモノマー単位の全量を基準として、50質量%以上、55質量%以上、又は60質量%以上であってよく、80質量%以下、75質量%以下、又は70質量%以下であってよい。
多価カルボン酸は、例えば、芳香環を有する芳香族多価カルボン酸を含んでよく、芳香族多価カルボン酸の無水物を含んでもよい。多価カルボン酸は、例えば、芳香族ジカルボン酸を含んでよく、芳香族ジカルボン酸の無水物を含んでもよい。このような多価カルボン酸としては、例えば、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラクロロフタル酸、クロロフタル酸、ニトロフタル酸、p-カルボキシフェニルアセト酸、p-フェニレン-2-アセト酸、m-フェニレンジグリコール酸、p-フェニレンジグリコール酸、o-フェニレンジグリコール酸、ジフェニルアセト酸、ジフェニル-p,p’-ジカルボン酸、ナフタレン-1,4-ジカルボン酸、ナフタレン-1,5-ジカルボン酸、ナフタレン-2,6-ジカルボン酸、アントラセンジカルボン酸、及びこれらの無水物が挙げられる。これらの多価カルボン酸は、1種単独で又は2種以上を組み合わせて用いられる。
多価カルボン酸は、例えば、3価以上の芳香族多価カルボン酸を更に含んでよく、3価以上の芳香族多価カルボン酸の無水物を更に含んでもよい。このような多価カルボン酸としては、例えば、トリメリット酸、ピロメリット酸、ナフタレントリカルボン酸、ナフタレンテトラカルボン酸、ピレントリカルボン酸、ピレンテトラカルボン酸、及び、これらのカルボン酸の酸無水物が挙げられる。
多価カルボン酸の含有量は、非結晶性ポリエステル樹脂におけるモノマー単位の全量を基準として、20質量%以上、25質量%以上、又は30質量%以上であってよく、50質量%以下、45質量%以下、又は40質量%以下であってよい。
非結晶性ポリエステル樹脂の重量平均分子量は、結晶性ポリエステル樹脂の非結晶性ポリエステル樹脂への分散性を向上させる観点から、好ましくは、5000以上、10000以上、又は12000以上であってよく、50000以下、45000以下、又は40000以下であってよい。
本明細書における非結晶性ポリエステル樹脂の重量平均分子量は、テトラヒドロフラン(THF)可溶分のゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)法による測定される。具体的には、例えば、次の方法で求められたものであってよい。Waters e2695(日本ウォーターズ株式会社製)を測定装置として使用し、Inertsil CN-3 25cm 2連(ジーエルサイエンス株式会社製)をカラムとして使用する。非結晶性ポリエステル樹脂10mgをテトラヒドロフラン(THF)(安定剤含有、和光純薬工業株式会社製)10mLに投入し1時間攪拌後、0.2μmフィルターで濾過したろ液を、試料として使用する。テトラヒドロフラン(THF)試料溶液を測定装置に20μL注入し、40℃、流速1.0mL/分の条件で測定する。
非結晶性ポリエステル樹脂のガラス転移温度(Tg)は、50℃以上であってよく、80℃以下又は70℃以下であってよい。
非結晶性ポリエステル樹脂の含有量は、結着樹脂の全量を基準として、60質量%以上、70質量%以上、又は80質量%以上であってよく、95質量%以下、92質量%以下、又は90質量%以下であってよい。非結晶性ポリエステル樹脂の含有量は、トナー粒子の全量を基準として、50質量%以上、55質量%以上、又は60質量%以上であってよく、90質量%以下、85質量%以下、又は80質量%以下であってよい。
結晶性ポリエステル樹脂は、変調示差走査熱量測定法(MDSC)において、明確な吸熱ピークを有するポリエステル樹脂であってよい。結着樹脂が結晶性ポリエステル樹脂を含むことにより、トナーの画像光沢度の向上、及び低温定着性向上が図られる。
結晶性ポリエステル樹脂は、例えば、多価アルコールと多価カルボン酸との反応物である。言い換えれば、結晶性ポリエステル樹脂は、モノマー単位として、多価アルコールと多価カルボン酸とを含んでいる。
多価アルコールは、例えばジオールであってよく、脂肪族ジオールであってよい。多価アルコールの炭素数は、トナー粒子に適した溶融温度を有する結晶性ポリエステル樹脂が得られやすい観点から、好ましくは、8以上又は9以上であってよく、12以下又は10以下であってよく、9又は10であってもよい。多価アルコールとしては、例えば1,9-ノナンジオールが挙げられる。
多価アルコールの含有量は、結晶性ポリエステル樹脂におけるモノマー単位の全量を基準として、30質量%以上、35質量%以上、又は40質量%以上であってよく、60質量%以下、55質量%以下、又は50質量%以下であってよい。
多価カルボン酸は、例えば、脂肪族多価カルボン酸であってよく、結晶性ポリエステル樹脂の構造の直線性が増大し、非結晶性ポリエステル樹脂との親和性が向上する観点から、好ましくは脂肪族ジカルボン酸である。多価カルボン酸の炭素数(ただし、カルボキシル基を構成する炭素を除く炭素の数)は、トナー粒子に適した溶融温度を有する結晶性ポリエステルになりやすく観点から、好ましくは、8以上又は9以上であってよく、12以下又は10以下であってよく、9又は10であってもよい。多価カルボン酸としては、例えば、1,10-デカンジカルボン酸及び1,12-ドデカンジカルボン酸が挙げられる。
多価カルボン酸の含有量は、結晶性ポリエステル樹脂におけるモノマー単位の全量を基準として、40質量%以上、45質量%以上、又は50質量%以上であってよく、70質量%以下、65質量%以下、又は60質量%以下であってよい。
結晶性ポリエステル樹脂の重量平均分子量は、結着樹脂の強度の低下及びトナー粒子のガラス転移温度の低下を抑制し、低温定着性、用紙に定着した画像強度、及びトナー粒子の保存性を向上させることができる観点から、好ましくは、5000以上、5500以上、又は6000以上であってよく、15000以下、10000以下、又は8000以下であってよい。結晶性ポリエステル樹脂の重量平均分子量は、非結晶性ポリエステル樹脂の重量平均分子量と同じ方法で測定される。
結晶性ポリエステルの溶融温度(Tm)は、トナー粒子の凝集を抑制し、定着画像の保存性及び低温定着性を向上させることができる観点から、好ましくは、60℃以上であってよく、100℃以下又は75℃以下であってよい。
結晶性ポリエステル樹脂の含有量は、結着樹脂の全量を基準として、5質量%以上、8質量%以上、又は10質量%以上であってよく、40質量%以下、30質量%以下、又は20質量%以下であってよい。結晶性ポリエステル樹脂の含有量は、トナー粒子の全量を基準として、3質量%以上、5質量%以上、又は8質量%以上であってよく、30質量%以下、20質量%以下、又は15質量%以下であってよい。
結着樹脂は、非結晶性ポリエステル樹脂及び結晶性ポリエステル樹脂に加えて、その他の樹脂を更に含んでもよい。その他の樹脂としては、例えば、スチレン-(メタ)アクリル共重合体、エポキシ樹脂、スチレン-ブタジエン共重合体を含有してもよい。スチレン-(メタ)アクリル共重合体は、スチレン系モノマーと(メタ)アクリル酸エステル系モノマーとの共重合体であってよい。スチレン系モノマーとしては、例えば、スチレン、o-(m-,p-)メチルスチレン、及びm-(p-)エチルスチレンが挙げられる。(メタ)アクリル酸エステル系モノマーとしては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸ベヘニル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、及び(メタ)アクリル酸ジエチルアミノエチルが挙げられる。
結着樹脂における非結晶性ポリエステル樹脂及び結晶性ポリエステル樹脂の合計の含有量は、結着樹脂の全量を基準として、80質量%以上、85質量%以上、又は90質量%以上であってよく、98質量%以下又は95質量%以下であってよい。
トナー粒子における結着樹脂の含有量は、トナー粒子の全量を基準として、40質量%以上、45質量%以上、又は50質量%以上であってよく、90質量%以下、85質量%以下、又は75質量%以下であってよい。
コア粒子は、着色剤を更に含んでもよい。着色剤は、例えば、ブラック着色剤、シアン着色剤、マゼンタ着色剤及びイエロー着色剤から選ばれる少なくとも1種の着色剤を含むことができる。着色剤は、色相、彩度、明度、耐候性、トナー内の分散性などを考慮して、1種を単独で又は2種以上を混合して用いられる。
ブラック着色剤は、カーボンブラック又はアニリンブラックであってよい。イエロー着色剤は、縮合窒素化合物、イソインドリノン化合物、アントラキン化合物、アゾ金属錯体又はアリルイミド化合物であってよい。イエロー着色剤としては、具体的には、例えば、C.I.ピグメントイエロー12、13、14、17、62、74、83、93、94、95、109、110、111、128、129、147、168、180などが挙げられる。
マゼンタ着色剤は、縮合窒素化合物、アントラキン、キナクリドン化合物、塩基染料レーキ化合物、ナフトール化合物、ベンゾイミダゾール化合物、チオインジゴ化合物、又はペリレン化合物であってよい。マゼンタ着色剤としては、具体的には、例えば、C.I.ピグメントレッド2、3、5、6、7、23、48:2、48:3、48:4、57:1、81:1、122、144、146、166、169、177、184、185、202、206、220、221、254などが挙げられる。
シアン着色剤は、銅フタロシアニン化合物及びその誘導体、又はアントラキン化合物などであってよい。シアン着色剤としては、具体的には、例えば、C.I.ピグメントブルー1、7、15、15:1、15:2、15:3、15:4、60、62、66などが挙げられる。
着色剤の含有量は、トナー粒子の全量を基準として、着色効果を十分に発現させる観点から、好ましくは、0.5質量%以上、1質量%以上、又は2質量%以上であってよく、トナー粒子の製造コストの上昇に大きな影響を及ぼさずに、十分な摩擦帯電量を得ることができる観点から、好ましくは、15質量%以下、12質量%以下、又は10質量%以下であってよい。
コア粒子は、離型剤を更に含んでもよい。離型剤は、トナー粒子の低温定着性、最終画像耐久性及び耐摩耗特性を向上させるので、離型剤の種類及び含有量は、トナーの特性を考慮して決定することができる。
離型剤は、例えば、ワックスを含んでよい。ワックスは、天然ワックスであっても合成ワックスであってもよい。ワックスは、例えば、ポリエチレン系ワックス、ポリプロピレン系ワックス、シリコンワックス、パラフィン系ワックス、エステル系ワックス、カルナバワックス、蜜蝋、及びメタロセンワックスからなる群から選択することができる。
離型剤の含有量は、トナー粒子の全量を基準として、低温定着性が良好であり、定着温度範囲が十分に確保される観点から、好ましくは、1質量%以上、2質量%以上、又は3質量%以上であってよく、保存性及び経済性に優れる観点から、好ましくは、20質量%以下、15質量%以下、又は10質量%以下であってよい。
コア粒子の含有量は、トナー粒子の全量を基準として、80質量%以上、85質量%以上、又は90質量%以上であってよく、99質量%以下、98質量%以下、又は97質量%以下であってよい。
コア粒子の平均粒子径は、3μm以上、4μm以上、又は5μm以上であってよく、12μm以下、11μm以下、10μm以下、又は9μm以下であってよい。コア粒子の平均粒子径は、実施例に記載の方法により測定される。
コア粒子は、一実施形態において、結着樹脂として非結晶性ポリエステル樹脂及び結晶性ポリエステル樹脂を含む中心部と、当該中心部を被覆し、結着樹脂として非結晶性ポリエステル樹脂を含む被覆部と、を備えていてよい。この場合、中心部の平均粒子径は、2.8μm以上、3.5μm以上、又は4μm以上であってよく、11μm以下、10μm以下、又は9μm以下であってよい。中心部の平均粒子径は、実施例に記載の方法により測定される。被覆部の厚さは、0.2μm以上、0.4μm以上、又は0.5μm以上であってよく、2.0μm以下、1.4μm以下、又は0.8μm以下であってよい。
コア粒子に外添された第1及び第2の無機粒子は、コア粒子の表面に付着している。第1の無機粒子及び第2の無機粒子は、互いに異なる無機粒子である。
第1の無機粒子は、3.0g/cm3以下の真密度を有している。第1の無機粒子の真密度は、2.8g/cm3以下、2.5g/cm3以下、2.3g/cm3以下、又は2.1g/cm3以下であってもよく、1.7g/cm3以上であってもよい。第1の無機粒子の真密度は、実施例に記載の方法により測定される。
第1の無機粒子は、30nm以下の平均粒子径を有している。第1の無機粒子の平均粒子径は、25nm以下、20nm以下、又は15nm以下であってもよく、7nm以上であってもよい。第1の無機粒子の平均粒子径は、実施例に記載の方法により測定される。
第2の無機粒子は、1.0×102以下の比誘電率を有している。第2の無機粒子の比誘電率は、8.0×101以下、7.0×101以下、6.0×101以下、又は5.0×101以下であってもよく、1.0×101以上であってもよい。第2の無機粒子の比誘電率は、実施例に記載の方法により測定される。
第1の無機粒子の真密度に対する第2の無機粒子の真密度の比(第2の無機粒子の真密度/第1の無機粒子の真密度)は、1を超え1.5以下である。当該真密度の比の下限値は、1.05以上、1.1以上、1.2以上、又は1.3以上であってもよい。当該真密度の比の上限値は、1.8以下、1.7以下、1.6以下、又は1.5以下であってもよい。第2の無機粒子の真密度は、実施例に記載の方法により測定される。
第1の無機粒子の誘電正接に対する前記第2の無機粒子の誘電正接の比(第2の無機粒子の誘電正接/第1の無機粒子の誘電正接)は、3以上である。当該誘電正接の比は、5以上、10以上、20以上、30以上、40以上、50以上、又は60以上であってもよく、80以下、70以下、65以下、又は50以下であってもよい。第1及び第2の無機粒子の誘電正接は、実施例に記載の方法により測定される。
第1及び第2の無機粒子は、それぞれ、上述した特性を満たす無機粒子から適宜選択される。第1の無機粒子の比誘電率は、例えば、3.0×101以上、4.0×101以上、又は4.5×101以上であってよく、7.0×101以下、6.0×101以下、又は5.5×101以下であってよい。第1の無機粒子の比誘電率は、実施例に記載の方法により測定される。
第1の無機粒子の誘電正接は、上記の誘電正接の比を満たすような値であればよく、例えば、1.0×10-3以上、1.2×10-3以上、又は1.5×10-3以上であってよく、5.0×10-3以下、3.0×10-3以下、又は2.0×10-3以下であってよい。
第2の無機粒子の平均粒子径は、50nm以下、40nm以下、又は30nm以下であってよく、5nm以上、10nm以上、又は15nm以上であってよい。第2の無機粒子の平均粒子径は、実施例に記載の方法により測定される。
第2の無機粒子の真密度は、上記の真密度の比を満たすような値であればよく、例えば、2.0g/cm3以上、2.1g/cm3以上、2.2g/cm3以上、又は2.3g/cm3以上であってよく、3.5g/cm3以下であってよい。
第2の無機粒子の誘電正接は、上記の誘電正接の比を満たすような値であればよく、例えば、5.0×10-3以上、3.0×10-2以上、又は5.0×10-2以上であってよく、2.0×10-1以下、1.5×10-2以下、又は1.0×10-2以下であってよい。第2の無機粒子の比誘電率は、実施例に記載の方法により測定される。
第1の無機粒子は、例えば、SiO2を含むSiO2粒子であってよい。上述した第1の無機粒子の特性を満たすSiO2粒子は、例えば市販品を購入することにより入手可能である。第1の無機粒子は、SiO2に加えて、金属酸化物を更に含んでいてもよい。一実施形態において、金属酸化物はAl2O3であってよい。すなわち、第1の無機粒子は、SiO2及びAl2O3を含むSiO2/Al2O3複合粒子であってよい。
第2の無機粒子は、例えば、SiO2及び金属酸化物を含む複合粒子であってよい。一実施形態において、金属酸化物はAl2O3であってよい。すなわち、第2の無機粒子は、SiO2及びAl2O3を含むSiO2/Al2O3複合粒子であってよい。他の一実施形態において、金属酸化物はZrO2であってよい。すなわち、第2の無機粒子は、SiO2及びZrO2を含むSiO2/ZrO2複合粒子であってよい。他の一実施形態において、金属酸化物はTiO2であってよい。すなわち、第2の無機粒子は、SiO2及びTiO2を含むSiO2/TiO2複合粒子であってよい。上述した第1の無機粒子の特性を満たす複合粒子は、公知の方法(例えば実施例に記載の方法)で合成することにより入手可能である。
第1の無機粒子の含有量(添加量)は、コア粒子100質量部に対して、0.05質量部以上、0.1質量部以上、又は0.2質量部以上であってよく、3質量部以下、2質量部以下、又は1質量部以下であってよい。
第2の無機粒子の含有量(添加量)は、コア粒子100質量部に対して、0.1質量部以上、0.4質量部以上、又は0.7質量部以上であってよく、3質量部以下、2質量部以下、又は1.5質量部以下であってよい。
トナー粒子は、第1の無機粒子及び第2の無機粒子に該当しないその他の無機粒子を更に含有していてもよい。その他の無機粒子は、コア粒子に外添されていてよい。その他の無機粒子は、例えば、平均粒子径が30nmを超えるSiO2粒子であってよい。当該SiO2粒子の平均粒子径は、35nm以上又は40nm以上であってもよい。
その他の無機粒子の含有量(添加量)は、コア粒子100質量部に対して、0.5質量部以上、0.8質量部以上、又は1質量部以上であってよく、3質量部以下、2質量部以下、又は1.5質量部以下であってよい。
トナー粒子は、必要に応じて、荷電制御剤を更に含有してもよい。荷電制御剤は、コア粒子中に含まれるように内添されてもよいし、コア粒子の表面に付着するように外添されてもよい。荷電制御剤は、ネガ系荷電制御剤であってもポジ系荷電制御剤であってもよい。
ネガ系荷電制御剤としては、例えば、サリチル酸金属化合物、ナフトエ酸金属化合物、ジカルボン酸金属化合物、スルホン酸又はカルボン酸を側鎖に持つ高分子型化合物、スルホン酸塩又はスルホン酸エステル化物を側鎖に持つ高分子型化合物、カルボン酸塩又はカルボン酸エステル化物を側鎖に持つ高分子型化合物、ホウ素化合物、尿素化合物、ケイ素化合物、カリックスアレーンなどが挙げられる。
ポジ系荷電制御剤としては、例えば、四級アンモニウム塩、四級アンモニウム塩を側鎖に有する高分子型化合物、グアニジン化合物、イミダゾール化合物などが挙げられる。
トナー粒子の平均粒子径は、3μm以上、4μm以上、又は5μm以上であってよく、12μm以下、11μm以下、10μm以下、又は9μm以下であってよい。トナー粒子の平均粒子径は、実施例に記載の方法により測定される。
以上説明したトナー粒子は、コア粒子に第1の無機粒子及び第2の無機粒子を外添する工程を備える製造方法により得られる。本発明の他の一実施形態は、この製造方法である。外添の方法は、公知の方法であってよい。例えば、粉体ミキサによってコア粒子、第1の無機粒子及び第2の無機粒子を混合することにより、第1の無機粒子及び第2の無機粒子がコア粒子に外添される。
トナー粒子は、一成分系現像剤として使用できる。トナー粒子は、ドット再現性をより向上させ、長期にわたり安定した画像を供給するために、磁性キャリアと混合されて、二成分系現像剤として使用することもできる。
磁性キャリアとしては、例えば、酸化鉄;鉄、リチウム、カルシウム、マグネシウム、ニッケル、銅、亜鉛、コバルト、マンガン、クロム、及び希土類のような金属粒子、それらの合金粒子、それらの酸化物粒子;フェライトなどの磁性体;磁性体と、この磁性体を分散した状態で保持するバインダー樹脂とを含有する磁性体分散樹脂キャリア(いわゆる樹脂キャリア);などが挙げられる。
トナー粒子が磁性キャリアと混合されて二成分系現像剤として使用される場合、トナー粒子の含有量は、二成分系現像剤の全量を基準として、2質量%以上又は4質量%以上であってよく、15質量%以下又は13質量%以下であってよい。
トナー粒子は、例えばトナーカットリッジに収容されてよい。より具体的には、トナー粒子は、トナーカートリッジ中の容器内に収容されてよい。すなわち、他の一実施形態は、上述したトナー粒子を収容する容器を備えるトナーカートリッジである。
以下、実施例によってトナー粒子を更に詳細に説明するが、トナー粒子は実施例に限定されない。
<非結晶性ポリエステル樹脂1の合成>
テレフタル酸30.4質量部と、無水トリメリット酸1.1質量部と、BP-2P(商品名、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物、三洋化成工業社製)67.3質量部と、エチレングリコール1.2質量部と、ジブチルスズオキサイド(触媒)1.0質量とを、窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した500ミリリットル容の四つ口フラスコに入れた。窒素雰囲気下で230℃に加熱し、反応率が90%に達するまで反応させた後、8.3kPaで所望の重量平均分子量に達するまで反応させて、非結晶性ポリエステル樹脂1を得た。この非結晶性ポリエステル樹脂1について、下記に示す方法により重量平均分子量Mw及びガラス転移温度Tgを測定した。非結晶性ポリエステル樹脂1のMwは11400、Tgは59℃であった。
テレフタル酸30.4質量部と、無水トリメリット酸1.1質量部と、BP-2P(商品名、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物、三洋化成工業社製)67.3質量部と、エチレングリコール1.2質量部と、ジブチルスズオキサイド(触媒)1.0質量とを、窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した500ミリリットル容の四つ口フラスコに入れた。窒素雰囲気下で230℃に加熱し、反応率が90%に達するまで反応させた後、8.3kPaで所望の重量平均分子量に達するまで反応させて、非結晶性ポリエステル樹脂1を得た。この非結晶性ポリエステル樹脂1について、下記に示す方法により重量平均分子量Mw及びガラス転移温度Tgを測定した。非結晶性ポリエステル樹脂1のMwは11400、Tgは59℃であった。
<非結晶性ポリエステル樹脂2の合成>
テレフタル酸30.5質量部と、無水トリメリット酸1.0質量部と、BP-2P 68.1質量部と、エチレングリコール0.4質量部と、ジブチルスズオキサイド(触媒)1.0質量とを、窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した500ミリリットル容の四つ口フラスコに入れた。窒素雰囲気下で230℃に加熱し、反応率が90%に達するまで反応させた後、8.3kPaで所望の重量平均分子量に達するまで反応させて、非結晶性ポリエステル樹脂2を得た。この非結晶性ポリエステル樹脂2について、下記に示す方法により重量平均分子量Mw及びガラス転移温度Tgを測定した。非結晶性ポリエステル樹脂2のMwは40300、Tgは58℃であった。
テレフタル酸30.5質量部と、無水トリメリット酸1.0質量部と、BP-2P 68.1質量部と、エチレングリコール0.4質量部と、ジブチルスズオキサイド(触媒)1.0質量とを、窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した500ミリリットル容の四つ口フラスコに入れた。窒素雰囲気下で230℃に加熱し、反応率が90%に達するまで反応させた後、8.3kPaで所望の重量平均分子量に達するまで反応させて、非結晶性ポリエステル樹脂2を得た。この非結晶性ポリエステル樹脂2について、下記に示す方法により重量平均分子量Mw及びガラス転移温度Tgを測定した。非結晶性ポリエステル樹脂2のMwは40300、Tgは58℃であった。
<結晶性ポリエステル樹脂の合成>
1,12-ドデカンジカルボン酸58.0質量部と、1,9-ノナンジオール42.0質量部と、ジブチルスズオキサイド(触媒)1.0質量とを、窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した500ミリリットル容の四つ口フラスコに入れた。窒素雰囲気下で180℃に加熱し、反応率が90%に達するまで反応させた後、8.3kPaで所望の重量平均分子量に達するまで反応させて、結晶性ポリエステル樹脂を得た。この結晶性ポリエステル樹脂について、下記に示す方法により重量平均分子量Mw及び融点Tmを測定した。結晶性ポリエステル樹脂のMwは10000、Tmは62℃であった。
1,12-ドデカンジカルボン酸58.0質量部と、1,9-ノナンジオール42.0質量部と、ジブチルスズオキサイド(触媒)1.0質量とを、窒素導入管、脱水管、攪拌器及び熱電対を装備した500ミリリットル容の四つ口フラスコに入れた。窒素雰囲気下で180℃に加熱し、反応率が90%に達するまで反応させた後、8.3kPaで所望の重量平均分子量に達するまで反応させて、結晶性ポリエステル樹脂を得た。この結晶性ポリエステル樹脂について、下記に示す方法により重量平均分子量Mw及び融点Tmを測定した。結晶性ポリエステル樹脂のMwは10000、Tmは62℃であった。
<重量平均分子量Mwの測定>
重量平均分子量Mwは、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)測定により求めた。具体的には、Waters e2695(日本ウォーターズ社製)を測定装置として使用し、Inertsil CN-3 25cm 2連(ジーエルサイエンス社製)をカラムとして使用した。また、ポリエステル樹脂30mgをテトラヒドロフラン(THF)(安定剤含有、和光純薬工業社製)20mLに投入し1時間攪拌後、0.2μmフィルターで濾過したろ液を、試料として使用した。テトラヒドロフラン(THF)試料溶液を測定装置に20μL注入し、40℃、流速1.0mL/分の条件で測定した。
重量平均分子量Mwは、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)測定により求めた。具体的には、Waters e2695(日本ウォーターズ社製)を測定装置として使用し、Inertsil CN-3 25cm 2連(ジーエルサイエンス社製)をカラムとして使用した。また、ポリエステル樹脂30mgをテトラヒドロフラン(THF)(安定剤含有、和光純薬工業社製)20mLに投入し1時間攪拌後、0.2μmフィルターで濾過したろ液を、試料として使用した。テトラヒドロフラン(THF)試料溶液を測定装置に20μL注入し、40℃、流速1.0mL/分の条件で測定した。
<ガラス転移温度Tgの測定>
ガラス転移温度Tgは、ASTM D3418-08に規定された示差走査熱量計測定により得られた示差走査熱量曲線から求めた。具体的には、示差走査熱量計Q2000(ティー・エイ・インスツルメント社製)を用いて、第1の昇温工程として室温から150℃まで毎分10℃の速度で昇温を行い、5分間150℃でホールドした後、液化窒素を用い、0℃まで毎分10℃の速度で降温した。5分間0℃でホールドした後、第2の昇温工程として0℃から150℃まで毎分10℃の速度で再昇温し、得られた示差走査熱量曲線からガラス転移温度を求めた。
ガラス転移温度Tgは、ASTM D3418-08に規定された示差走査熱量計測定により得られた示差走査熱量曲線から求めた。具体的には、示差走査熱量計Q2000(ティー・エイ・インスツルメント社製)を用いて、第1の昇温工程として室温から150℃まで毎分10℃の速度で昇温を行い、5分間150℃でホールドした後、液化窒素を用い、0℃まで毎分10℃の速度で降温した。5分間0℃でホールドした後、第2の昇温工程として0℃から150℃まで毎分10℃の速度で再昇温し、得られた示差走査熱量曲線からガラス転移温度を求めた。
<融点Tmの測定>
融点Tmは、ASTM D3418-08に規定された示差走査熱量計測定(DSC)により得られた示差走査熱量曲線から求めた。具体的には、示差走査熱量計Q2000(ティー・エイ・インスツルメント社製)を用いて、第1の昇温工程として室温から150℃まで毎分10℃の速度で昇温を行い、5分間150℃で保持した後、液化窒素を用い、0℃まで毎分10℃の速度で降温した。5分間0℃で保持した後、第2の昇温工程として0℃から150℃まで毎分10℃の速度で再昇温し、得られた示差走査熱量曲線から結晶性ポリエステル樹脂の融解時の吸熱ピーク温度をTmとした。
融点Tmは、ASTM D3418-08に規定された示差走査熱量計測定(DSC)により得られた示差走査熱量曲線から求めた。具体的には、示差走査熱量計Q2000(ティー・エイ・インスツルメント社製)を用いて、第1の昇温工程として室温から150℃まで毎分10℃の速度で昇温を行い、5分間150℃で保持した後、液化窒素を用い、0℃まで毎分10℃の速度で降温した。5分間0℃で保持した後、第2の昇温工程として0℃から150℃まで毎分10℃の速度で再昇温し、得られた示差走査熱量曲線から結晶性ポリエステル樹脂の融解時の吸熱ピーク温度をTmとした。
<非結晶性ポリエステル樹脂ラテックス1の製造>
二重ジャケット反応器に、400gの非結晶性ポリエステル樹脂1、600gのメチルエチルケトン、及び100gのイソプロピルアルコールを投入し、約30℃で半月型(semi-moontype)インペラを用いて撹拌しつつ、アンモニア5%水溶液30gを徐々に添加した。次いで、撹拌を続けながら、1500gの水を20g/分の速度で添加し、乳化液を製造した。製造した乳化液から、減圧蒸留方法により溶剤を除去し、固形分濃度が20%である非結晶性ポリエステル樹脂ラテックス1を得た。
二重ジャケット反応器に、400gの非結晶性ポリエステル樹脂1、600gのメチルエチルケトン、及び100gのイソプロピルアルコールを投入し、約30℃で半月型(semi-moontype)インペラを用いて撹拌しつつ、アンモニア5%水溶液30gを徐々に添加した。次いで、撹拌を続けながら、1500gの水を20g/分の速度で添加し、乳化液を製造した。製造した乳化液から、減圧蒸留方法により溶剤を除去し、固形分濃度が20%である非結晶性ポリエステル樹脂ラテックス1を得た。
<非結晶性ポリエステル樹脂ラテックス2の製造>
二重ジャケット反応器に、400gの非結晶性ポリエステル樹脂1、500gのメチルエチルケトン、及び200gのイソプロピルアルコールを投入し、約30℃で半月型インペラを用いて撹拌しつつ、アンモニア5%水溶液30gを徐々に添加した。次いで、撹拌を続けながら、1500gの水を20g/分の速度で添加し、乳化液を製造した。製造した乳化液から、減圧蒸留方法により溶剤を除去し、固形分濃度が20%の非結晶性ポリエステル樹脂ラテックス2を得た。
二重ジャケット反応器に、400gの非結晶性ポリエステル樹脂1、500gのメチルエチルケトン、及び200gのイソプロピルアルコールを投入し、約30℃で半月型インペラを用いて撹拌しつつ、アンモニア5%水溶液30gを徐々に添加した。次いで、撹拌を続けながら、1500gの水を20g/分の速度で添加し、乳化液を製造した。製造した乳化液から、減圧蒸留方法により溶剤を除去し、固形分濃度が20%の非結晶性ポリエステル樹脂ラテックス2を得た。
<結晶性ポリエステル樹脂ラテックスの製造>
二重ジャケット反応器に、400gの結晶性ポリエステル樹脂、300gのメチルエチルケトン、及び100gのイソプロピルアルコールを投入し、約30℃で半月型インペラを用いて撹拌しつつ、アンモニア5%水溶液30gを徐々に添加した。次いで、撹拌を続けながら、2500gの水を20g/分の速度で添加し、乳化液を製造した。製造した乳化液から、減圧蒸留方法により溶剤を除去し、固形分濃度が20%の結晶性ポリエステル樹脂ラテックスを得た。
二重ジャケット反応器に、400gの結晶性ポリエステル樹脂、300gのメチルエチルケトン、及び100gのイソプロピルアルコールを投入し、約30℃で半月型インペラを用いて撹拌しつつ、アンモニア5%水溶液30gを徐々に添加した。次いで、撹拌を続けながら、2500gの水を20g/分の速度で添加し、乳化液を製造した。製造した乳化液から、減圧蒸留方法により溶剤を除去し、固形分濃度が20%の結晶性ポリエステル樹脂ラテックスを得た。
<着色剤分散液の調製>
10gの陰イオン性反応性乳化剤(HS-10、第一工業製薬社製)をCyan顔料(C.I. Pigment Blue 15:3、クラリアント社製)60gと共にミリングバスに入れた。これに、0.8~1mmの径を有するガラスビードを400g投入し、常温でミリングして着色剤分散液を得た。
10gの陰イオン性反応性乳化剤(HS-10、第一工業製薬社製)をCyan顔料(C.I. Pigment Blue 15:3、クラリアント社製)60gと共にミリングバスに入れた。これに、0.8~1mmの径を有するガラスビードを400g投入し、常温でミリングして着色剤分散液を得た。
<コア粒子の製造>
反応器に、脱イオン水(764g)、非結晶性ポリエステル樹脂ラテックス1(351g)、非結晶性ポリエステル樹脂ラテックス2(351g)、及び結晶性ポリエステル樹脂ラテックス(112g)を入れ、350rpmで撹拌した。次いで、反応器に、77gの着色分散液及び80gのワックス分散液(SELOSOL P-212:中京油脂社製)を添加した。
続いて、30gの0.3規定の硝酸(0.3mol)及び凝集剤として25gのポリシリカ鉄(PSI-100、水道機工(株)社製)を添加し、ホモジナイザーを利用して撹拌し、1℃/分の速度で50℃まで加熱した。続けて、0.03℃/分の速度で、凝集反応液の温度を上昇させ、凝集反応を継続させ、4~5μmの体積平均粒子径を有する一次凝集粒子(中心部)を得た。
反応器に、非結晶性ポリエステル樹脂ラテックス1及び非結晶性ポリエステル樹脂ラテックス2を質量比1:1で混合した混合物300gを更に添加し、0.5時間凝集させた。
次いで、1規定のNaOH水溶液を添加し、系のpHを7.5以上で且つ9以下に調整した20分後に、系の温度を80℃以上で且つ90℃以下に昇温し、3~5時間で融合(fusing)することにより、5~7μmの体積平均粒子径を有する二次凝集粒子(コア粒子)を得た。この凝集反応液を、28℃以下に冷やした後、濾過工程を経て、粒子を分離して乾燥し、中心部とその外表面に被覆部を備えるコア粒子を得た。得られたコア粒子の体積平均粒子径は、6μmであった。
反応器に、脱イオン水(764g)、非結晶性ポリエステル樹脂ラテックス1(351g)、非結晶性ポリエステル樹脂ラテックス2(351g)、及び結晶性ポリエステル樹脂ラテックス(112g)を入れ、350rpmで撹拌した。次いで、反応器に、77gの着色分散液及び80gのワックス分散液(SELOSOL P-212:中京油脂社製)を添加した。
続いて、30gの0.3規定の硝酸(0.3mol)及び凝集剤として25gのポリシリカ鉄(PSI-100、水道機工(株)社製)を添加し、ホモジナイザーを利用して撹拌し、1℃/分の速度で50℃まで加熱した。続けて、0.03℃/分の速度で、凝集反応液の温度を上昇させ、凝集反応を継続させ、4~5μmの体積平均粒子径を有する一次凝集粒子(中心部)を得た。
反応器に、非結晶性ポリエステル樹脂ラテックス1及び非結晶性ポリエステル樹脂ラテックス2を質量比1:1で混合した混合物300gを更に添加し、0.5時間凝集させた。
次いで、1規定のNaOH水溶液を添加し、系のpHを7.5以上で且つ9以下に調整した20分後に、系の温度を80℃以上で且つ90℃以下に昇温し、3~5時間で融合(fusing)することにより、5~7μmの体積平均粒子径を有する二次凝集粒子(コア粒子)を得た。この凝集反応液を、28℃以下に冷やした後、濾過工程を経て、粒子を分離して乾燥し、中心部とその外表面に被覆部を備えるコア粒子を得た。得られたコア粒子の体積平均粒子径は、6μmであった。
<体積平均粒子径の測定>
上記の一次凝集粒子及び二次凝集粒子の体積平均粒子径は、反応容器から混合溶液を一部取り出し、その溶液に含まれる一次凝集粒子を採取して、以下の方法で測定した。
コールターカウンター(ベックマンコールター社製)を測定装置として使用し、ISOTON II(ベックマンコールター社製)を電解液として使用し、アパチャー径100μmのアパチャーチューブを使用して、測定粒子数30000の条件で測定する。測定された粒子の粒度分布を基にして、分割された粒度範囲に含まれる粒子が占める体積を小径側から累積していき、累積50%となる粒子径を体積平均粒子径Dv50とする。
上記の一次凝集粒子及び二次凝集粒子の体積平均粒子径は、反応容器から混合溶液を一部取り出し、その溶液に含まれる一次凝集粒子を採取して、以下の方法で測定した。
コールターカウンター(ベックマンコールター社製)を測定装置として使用し、ISOTON II(ベックマンコールター社製)を電解液として使用し、アパチャー径100μmのアパチャーチューブを使用して、測定粒子数30000の条件で測定する。測定された粒子の粒度分布を基にして、分割された粒度範囲に含まれる粒子が占める体積を小径側から累積していき、累積50%となる粒子径を体積平均粒子径Dv50とする。
<SiO2/Al2O3複合粒子1の合成>
3リットルの二重ジャケット反応器に、テトラメトキシシラン300g、メタノール700g、20%アンモニア水溶液35g、及び水105gを投入した。約30℃の環境下で、半月型(semi-moon type)インペラを用いて反応容器内を撹拌し、SiO2スラリーを得た。約70℃の環境下で、5NのNaOH水溶液をSiO2スラリーに徐々に添加し、混合液のpHを約9.0に調整した。続いて、アルミン酸ナトリウムを30g添加した後、5NのNaOH水溶液を徐々に添加し、pHを約6.0に調整した。その後、約80℃の環境下で、半月型(semi-moon type)インペラを用いて反応容器内を撹拌し、SiO2/Al2O3スラリーを得た。得られたSiO2/Al2O3スラリーを乾燥後、固形分を解砕して、SiO2/Al2O3複合粒子の前駆体を得た。
得られた前駆体100gを反応槽に入れ、窒素雰囲気下、イソブチルメトキシシラン10gとn-ヘキサン60mlとを添加し、室温で30分攪拌した。続いて、約200℃まで昇温し、60分攪拌した後、室温まで冷却し、SiO2/Al2O3複合粒子1を得た。
3リットルの二重ジャケット反応器に、テトラメトキシシラン300g、メタノール700g、20%アンモニア水溶液35g、及び水105gを投入した。約30℃の環境下で、半月型(semi-moon type)インペラを用いて反応容器内を撹拌し、SiO2スラリーを得た。約70℃の環境下で、5NのNaOH水溶液をSiO2スラリーに徐々に添加し、混合液のpHを約9.0に調整した。続いて、アルミン酸ナトリウムを30g添加した後、5NのNaOH水溶液を徐々に添加し、pHを約6.0に調整した。その後、約80℃の環境下で、半月型(semi-moon type)インペラを用いて反応容器内を撹拌し、SiO2/Al2O3スラリーを得た。得られたSiO2/Al2O3スラリーを乾燥後、固形分を解砕して、SiO2/Al2O3複合粒子の前駆体を得た。
得られた前駆体100gを反応槽に入れ、窒素雰囲気下、イソブチルメトキシシラン10gとn-ヘキサン60mlとを添加し、室温で30分攪拌した。続いて、約200℃まで昇温し、60分攪拌した後、室温まで冷却し、SiO2/Al2O3複合粒子1を得た。
<SiO2/Al2O3複合粒子2の合成>
アルミン酸ナトリウムの添加量を55gに変更した以外は、SiO2/Al2O3複合粒子1と同様にして、SiO2/Al2O3複合粒子2を得た。
アルミン酸ナトリウムの添加量を55gに変更した以外は、SiO2/Al2O3複合粒子1と同様にして、SiO2/Al2O3複合粒子2を得た。
<SiO2/Al2O3複合粒子3の合成>
アルミン酸ナトリウムの添加量を78gに変更した以外は、SiO2/Al2O3複合粒子1と同様にして、SiO2/Al2O3複合粒子3を得た。
アルミン酸ナトリウムの添加量を78gに変更した以外は、SiO2/Al2O3複合粒子1と同様にして、SiO2/Al2O3複合粒子3を得た。
<SiO2/Al2O3複合粒子4の合成>
アルミン酸ナトリウムの添加量を6gに変更した以外は、SiO2/Al2O3複合粒子1と同様にして、SiO2/Al2O3複合粒子4を得た。
アルミン酸ナトリウムの添加量を6gに変更した以外は、SiO2/Al2O3複合粒子1と同様にして、SiO2/Al2O3複合粒子4を得た。
<SiO2/Al2O3複合粒子5の合成>
アルミン酸ナトリウムの添加量を1.5gに変更した以外は、SiO2/Al2O3複合粒子1と同様にして、SiO2/Al2O3複合粒子5を得た。
アルミン酸ナトリウムの添加量を1.5gに変更した以外は、SiO2/Al2O3複合粒子1と同様にして、SiO2/Al2O3複合粒子5を得た。
<SiO2/ZrO2複合粒子1の合成>
アルミン酸ナトリウムを硫酸ジルコニウムに変更し、添加量を120gに変更した以外は、SiO2/Al2O3複合粒子1と同様にして、SiO2/ZrO2複合粒子1を得た。
アルミン酸ナトリウムを硫酸ジルコニウムに変更し、添加量を120gに変更した以外は、SiO2/Al2O3複合粒子1と同様にして、SiO2/ZrO2複合粒子1を得た。
<SiO2/ZrO2複合粒子2の合成>
硫酸ジルコニウムの添加量を240gに変更した以外は、SiO2/ZrO2複合粒子1と同様にして、SiO2/ZrO2複合粒子2を得た。
硫酸ジルコニウムの添加量を240gに変更した以外は、SiO2/ZrO2複合粒子1と同様にして、SiO2/ZrO2複合粒子2を得た。
SiO2粒子、Al2O3粒子、及びTiO2粒子として、以下を用いた。
SiO2粒子1:R8200、アエロジル社製
SiO2粒子2:X24-9404E、信越化学工業社製
SiO2粒子3:H2000、クラリアント社製
SiO2粒子4:NY50、アエロジル社製
Al2O3粒子:NA-100B、チタン工業社製
TiO2粒子:STT-30S、チタン工業社製
SiO2粒子1:R8200、アエロジル社製
SiO2粒子2:X24-9404E、信越化学工業社製
SiO2粒子3:H2000、クラリアント社製
SiO2粒子4:NY50、アエロジル社製
Al2O3粒子:NA-100B、チタン工業社製
TiO2粒子:STT-30S、チタン工業社製
<平均粒子径の測定>
上記の各無機粒子について、マイクロトラックHRA(マイクロトラック・ベル社製)を用いて、体積基準のメディアン径(Dv50)を平均粒子径として測定した。結果を表2,3に示す。
上記の各無機粒子について、マイクロトラックHRA(マイクロトラック・ベル社製)を用いて、体積基準のメディアン径(Dv50)を平均粒子径として測定した。結果を表2,3に示す。
<真密度の測定>
上記の各無機粒子について、乾式自動密度計(アキュピック 1330、島津製作所社製)を用いて、気体置換法にて真密度を測定した。具体的には、10cm3(φ18.5×39.5mm)の試料セルに各無機粒子を充填し、ヘリウムガスで10回パージを行った後、室温(23±3℃)にて10回連続して測定を行った。結果を表2,3に示す。
上記の各無機粒子について、乾式自動密度計(アキュピック 1330、島津製作所社製)を用いて、気体置換法にて真密度を測定した。具体的には、10cm3(φ18.5×39.5mm)の試料セルに各無機粒子を充填し、ヘリウムガスで10回パージを行った後、室温(23±3℃)にて10回連続して測定を行った。結果を表2,3に示す。
<比誘電率及び誘電正接の測定>
上記の各無機粒子について、以下の装置及び条件にて、並列容量Cp(F)及びコンダクタンスG(S)を測定した。測定試料として、各無機粒子を測定セルに充填し、試料油圧プレスにより約6kNの荷重をかけることにより、厚さ1.0±0.5mmの測定試料を作製した。
[装置]
LCRメータHP4284A(アジレント・テクノロジー製)
TO-19(安藤電気製)
SE-70形固体用電極(安藤電気製)
[電極セル]
粉体用電極セル(SUS製)
主電極径37mmφ、ガード電極内径39mmφ/外径55mmφ
[周波数]
1kHz
[測定温度]
室温(23±3℃)
上記の各無機粒子について、以下の装置及び条件にて、並列容量Cp(F)及びコンダクタンスG(S)を測定した。測定試料として、各無機粒子を測定セルに充填し、試料油圧プレスにより約6kNの荷重をかけることにより、厚さ1.0±0.5mmの測定試料を作製した。
[装置]
LCRメータHP4284A(アジレント・テクノロジー製)
TO-19(安藤電気製)
SE-70形固体用電極(安藤電気製)
[電極セル]
粉体用電極セル(SUS製)
主電極径37mmφ、ガード電極内径39mmφ/外径55mmφ
[周波数]
1kHz
[測定温度]
室温(23±3℃)
続いて、得られた並列容量Cp(F)及びコンダクタンスG(S)と、周波数f(Hz)、試料厚さt(m)、主電極径d(m)、及び真空の誘電率ε0(=8.854×10-12(F/m))とから、下記式に従って、比誘電率εr及び誘電正接tanδを算出した。結果を表2,3に示す。
ただし、測定値は、無機粒子(粉体)と空気との複合体の測定値であると捉え、下記式の対数混合則による関係式を用いて、無機粒子(粉体)自体のεrとtanδを算出した。
εcは複合体の複素誘電率、εaは無機粒子(粉体)の複素誘電率、εbは空気の複素誘電率、Φは試料セル中の無機粒子(粉体)の体積分率(複合体のかさ密度/無機粒子(粉体)の真密度)を表す。
ただし、測定値は、無機粒子(粉体)と空気との複合体の測定値であると捉え、下記式の対数混合則による関係式を用いて、無機粒子(粉体)自体のεrとtanδを算出した。
εcは複合体の複素誘電率、εaは無機粒子(粉体)の複素誘電率、εbは空気の複素誘電率、Φは試料セル中の無機粒子(粉体)の体積分率(複合体のかさ密度/無機粒子(粉体)の真密度)を表す。
<トナー粒子の製造>
[実施例1~6及び比較例1~6]
粉体ミキサ(Model No.KM-LS-2K、KM TECH社製)を用いて、コア粒子と、表2,3に示す種類の第1及び第2の無機粒子と、その他の無機粒子(SiO2粒子、RY50、アエロジル社製、平均粒子径40nm、真密度1.7g/cm3)とを、表1に示す配合比(コア粒子100質量部に対する質量部)で、6000rpmで3分間混合し、トナー粒子を得た。
[実施例1~6及び比較例1~6]
粉体ミキサ(Model No.KM-LS-2K、KM TECH社製)を用いて、コア粒子と、表2,3に示す種類の第1及び第2の無機粒子と、その他の無機粒子(SiO2粒子、RY50、アエロジル社製、平均粒子径40nm、真密度1.7g/cm3)とを、表1に示す配合比(コア粒子100質量部に対する質量部)で、6000rpmで3分間混合し、トナー粒子を得た。
<帯電性の評価>
得られた各トナー粒子について、以下の方法で帯電性を評価した。
50mlのポリマー容器に、上記の各トナー粒子とフェライトキャリア(平均粒子径40μm、関東電化工業社製)とを合計で20g(トナー粒子の割合が7質量%)投入し、トナー粒子とフェライトキャリアとの混合物を得た。
得られた各トナー粒子について、以下の方法で帯電性を評価した。
50mlのポリマー容器に、上記の各トナー粒子とフェライトキャリア(平均粒子径40μm、関東電化工業社製)とを合計で20g(トナー粒子の割合が7質量%)投入し、トナー粒子とフェライトキャリアとの混合物を得た。
(帯電立ち上がり性)
続いて、当該混合物を低温低湿環境下(10℃/10%RH)に24時間放置した後、Turbula mixier T2F type(Willy A. Bachofen AG社製)で撹拌しながら、10秒ごとにサンプルを採取し、吸引式ファラデーケージ法により、トナー平均電荷量:Q/M(μC/g)を測定した。具体的には、サンプルを直接吸引ポンプにより吸引し、濾紙フィルターを内蔵したファラデーケージにて採取した。濾紙フィルターに採取されたサンプルについて、ファラデーケージに接続されたTreck社製 q/m Meter Model 210-HSにより、電荷量を測定した。そして、採取されたトナー粒子の質量Mとその電荷量Qから、トナー平均電荷量:Q/M(μC/g)を算出した。上記のQ/Mの測定を1時間実施し、その期間の最も高いQ/Mの値(ピーク値)と、撹拌開始から20秒後のQ/Mの値を求めた。Q/Mのピーク値に対する撹拌開始から20秒後のQ/Mの値の割合(%)を、帯電の立ち上がり性の指標として表2,3に示す。この割合が大きいほど、帯電の立ち上がり性が良好であることを意味し、当該割合が25%以上であることが望ましい。
続いて、当該混合物を低温低湿環境下(10℃/10%RH)に24時間放置した後、Turbula mixier T2F type(Willy A. Bachofen AG社製)で撹拌しながら、10秒ごとにサンプルを採取し、吸引式ファラデーケージ法により、トナー平均電荷量:Q/M(μC/g)を測定した。具体的には、サンプルを直接吸引ポンプにより吸引し、濾紙フィルターを内蔵したファラデーケージにて採取した。濾紙フィルターに採取されたサンプルについて、ファラデーケージに接続されたTreck社製 q/m Meter Model 210-HSにより、電荷量を測定した。そして、採取されたトナー粒子の質量Mとその電荷量Qから、トナー平均電荷量:Q/M(μC/g)を算出した。上記のQ/Mの測定を1時間実施し、その期間の最も高いQ/Mの値(ピーク値)と、撹拌開始から20秒後のQ/Mの値を求めた。Q/Mのピーク値に対する撹拌開始から20秒後のQ/Mの値の割合(%)を、帯電の立ち上がり性の指標として表2,3に示す。この割合が大きいほど、帯電の立ち上がり性が良好であることを意味し、当該割合が25%以上であることが望ましい。
(帯電維持性)
低温低湿環境下(10℃/10%RH)を高温高湿環境下(30℃/80%RH)に変更した以外は、上記の帯電立ち上がり性と同様にして、撹拌開始から1時間後のQ/Mを測定した。続いて、撹拌を止めて、混合物を20時間放置した後、Q/Mを測定した。撹拌開始から1時間後のQ/Mのピーク値に対する20時間放置後のQ/Mの値の割合(%)を、帯電維持性の指標として表2,3に示す。この割合が大きいほど、帯電維持性が良好であることを意味し、当該割合が65%以上であることが望ましい。
低温低湿環境下(10℃/10%RH)を高温高湿環境下(30℃/80%RH)に変更した以外は、上記の帯電立ち上がり性と同様にして、撹拌開始から1時間後のQ/Mを測定した。続いて、撹拌を止めて、混合物を20時間放置した後、Q/Mを測定した。撹拌開始から1時間後のQ/Mのピーク値に対する20時間放置後のQ/Mの値の割合(%)を、帯電維持性の指標として表2,3に示す。この割合が大きいほど、帯電維持性が良好であることを意味し、当該割合が65%以上であることが望ましい。
上記に実証されているように、上述したトナー粒子では、所定の第1及び第2の無機粒子を組み合わせて用いることにより、優れた帯電立ち上がり性及び帯電維持性の両立が可能となる。
以上、トナー粒子の様々な例について具体的に説明したが、特許請求の範囲の精神の範囲を逸脱しない範囲において種々の変形及び変更が可能であることは当業者にとって明らかである。すなわち、特許請求の範囲に記載した精神を逸脱しない範囲内において全ての変更が含まれることが意図される。
Claims (15)
- コア粒子と、
前記コア粒子に外添された第1の無機粒子と、
前記コア粒子に外添された第2の無機粒子と、
を含有するトナー粒子であって、
前記第1の無機粒子は、3.0g/cm3以下の真密度、及び30nm以下の平均粒子径を有し、
前記第2の無機粒子は、1.0×102以下の比誘電率を有し、
前記第1の無機粒子の真密度に対する前記第2の無機粒子の真密度の比が、1を超え1.5以下であり、
前記第1の無機粒子の誘電正接に対する前記第2の無機粒子の誘電正接の比が3以上である、トナー粒子。 - 前記第2の無機粒子の誘電正接が5.0×10-3以上である、請求項1に記載のトナー粒子。
- 前記第1の無機粒子がSiO2を含む、請求項1に記載のトナー粒子。
- 前記第2の無機粒子がSiO2及び金属酸化物を含む、請求項1に記載のトナー粒子。
- 前記金属酸化物がAl2O3である、請求項4に記載のトナー粒子。
- 前記金属酸化物がZrO2である、請求項4に記載のトナー粒子。
- 前記コア粒子が、非結晶性ポリエステル樹脂及び結晶性ポリエステル樹脂を含む、請求項1に記載のトナー粒子。
- 請求項1に記載のトナー粒子を収容する容器を備える、トナーカートリッジ。
- コア粒子に第1の無機粒子及び第2の無機粒子を外添する工程を備えるトナー粒子の製造方法であって、
前記第1の無機粒子は、3.0g/cm3以下の真密度、及び30nm以下の平均粒子径を有し、
前記第2の無機粒子は、1.0×102以下の比誘電率を有し、
前記第1の無機粒子の真密度に対する前記第2の無機粒子の真密度の比が、1を超え1.5以下であり、
前記第1の無機粒子の誘電正接に対する前記第2の無機粒子の誘電正接の比が3以上である、トナー粒子の製造方法。 - 前記第2の無機粒子の誘電正接が5.0×10-3以上である、請求項9に記載のトナー粒子の製造方法。
- 前記第1の無機粒子がSiO2を含む、請求項9に記載のトナー粒子の製造方法。
- 前記第2の無機粒子がSiO2及び金属酸化物を含む、請求項9に記載のトナー粒子の製造方法。
- 前記金属酸化物がAl2O3である、請求項12に記載のトナー粒子の製造方法。
- 前記金属酸化物がZrO2である、請求項12に記載のトナー粒子の製造方法。
- 前記コア粒子が、非結晶性ポリエステル樹脂及び結晶性ポリエステル樹脂を含む、請求項9に記載のトナー粒子の製造方法。
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2021
- 2021-09-09 JP JP2021146734A patent/JP2023039561A/ja active Pending
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2022
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