JP2023039511A - ガス検知器 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、使用者に対する検知対象ガスの検知結果の信頼性が向上するガス検知器を提供することを目的とする。【解決手段】本発明のガス検知器1は、検知対象ガスを検知するとともに、周囲環境状態を測定するように構成される測定部2と、制御部3とを備え、制御部3は、測定対象の周囲環境において得られた検知対象ガスの検知結果および周囲環境状態の測定結果と、所定のタイミングにおける周囲環境において得られた検知対象ガスの基準検知結果および周囲環境状態の基準測定結果とに基づいて、測定対象の周囲環境が所定のタイミングにおける周囲環境から変化しているか否かを判定するように構成され、周囲環境が変化していると判定した場合において、ガス検知器1の使用者に対して周囲環境が変化していることを通知するように構成されることを特徴とする。【選択図】図2
Description
本発明は、ガス検知器に関する。
従来、周囲環境に含まれる検知対象ガスを検知するために、たとえば特許文献1に開示されるようなガス検知器が用いられている。このようなガス検知器では、一般的に、電源を投入して駆動を開始してからしばらくの間、ガス検知器に含まれるガス検知部の出力値が安定しないという問題がある。したがって、ガス検知器では、ガス検知器の駆動開始後に、ガス検知部の出力値が安定するまで、検知対象ガスの検知動作を行わない期間(いわゆる暖機期間)が設けられる。そして、ガス検知部の出力値が安定した段階で、ガス検知部の出力値から算出されるガス濃度を示す指示値がゼロ指示値になるように調整され、その後、検知対象ガスが含まれる可能性のある周囲環境において、検知対象ガスの検知動作が行なわれる。
ここで、ガス検知器によって検知対象ガスの検知動作を行なうとき、ガス検知器の指示値がゼロ調整されたあと、ガス検知器の周囲環境が変化する場合がある。たとえば、ガス検知器が携帯型の場合であれば、指示値のゼロ調整が行なわれた環境から異なる環境にガス検知器が持ち運ばれることによって、ガス検知器の周囲環境が変化する。このように、指示値のゼロ調整が行なわれたときから、実際に検知対象ガスを検知しようとするときの周囲環境が変化すると、検知対象ガスの指示値がゼロ指示値を超えて変化することがある。この要因としては、実際に周囲環境に検知対象ガスが含まれることによる場合もあれば、検知対象ガスの存在以外の周囲環境変化による場合もある。たとえば、ガス検知部として気体熱伝導式ガスセンサを使用する場合には、検知対象ガスと標準ガスとの熱伝導率の違いに基づいて検知対象ガスを検知するという検知原理を採用している関係上、ガス検知器の周囲環境の温度や湿度の変化によって指示値が影響を受けることがある。このように指示値が変化しても、ガス検知器の使用者は、指示値の変化の要因が何であるのかを指示値を見ただけでは判断することができない。したがって、ガス検知器に表示される指示値の信頼性が低いものとなってしまっている。
本発明は、上記問題に鑑みなされたもので、検知対象ガスの検知結果が変化している場合において、検知対象ガスの検知結果に影響を及ぼし得る周囲環境状態が変化しているか否かを確認でき、それによって使用者に対する検知対象ガスの検知結果の信頼性が向上するガス検知器を提供することを目的とする。
本発明のガス検知器は、周囲環境に含まれる検知対象ガスを検知するためのガス検知器であって、前記検知対象ガスを検知するとともに、周囲環境状態を測定するように構成される測定部と、前記検知対象ガスの検知結果および前記周囲環境状態の測定結果に基づいて、前記周囲環境の変化を判定するように構成される制御部と、前記検知対象ガスに関する情報および前記周囲環境状態に関する情報を記憶する記憶部とを備え、前記制御部は、前記ガス検知器の駆動期間中の所定のタイミングにおける周囲環境において得られた前記検知対象ガスの検知結果および前記周囲環境状態の測定結果をそれぞれ、前記検知対象ガスの基準検知結果および前記周囲環境状態の基準測定結果として、前記記憶部に記憶させるように構成され、前記制御部は、測定対象の周囲環境において得られた前記検知対象ガスの検知結果および前記周囲環境状態の測定結果と、前記所定のタイミングにおける周囲環境において得られた前記検知対象ガスの基準検知結果および前記周囲環境状態の基準測定結果とに基づいて、前記測定対象の周囲環境が前記所定のタイミングにおける周囲環境から変化しているか否かを判定するように構成され、前記制御部は、前記周囲環境が変化していると判定した場合において、前記ガス検知器の使用者に対して前記周囲環境が変化していることを通知するように構成されることを特徴とする。
また、前記検知対象ガスの検知結果には、前記測定部により前記検知対象ガスを検知して得られる出力値に基づいて前記制御部により算出される前記検知対象ガスの濃度を示す指示値が含まれ、前記検知対象ガスの基準検知結果には、前記所定のタイミングにおける周囲環境において得られた前記指示値に対してゼロ調整が行われた後の指示値が含まれることが好ましい。
また、前記測定部が、前記検知対象ガスを検知するための第1の測定部と、前記周囲環境状態を測定するための第2の測定部とを備えることが好ましい。
また、前記第1の測定部が、気体熱伝導式ガスセンサを含み、前記第2の測定部が、温度を測定するための温度センサおよび/または湿度を測定するための湿度センサを含むことが好ましい。
また、前記制御部は、前記温度センサにより測定される温度および/または前記湿度センサにより測定される湿度を用いて、前記検知対象ガスの濃度を示す指示値を補正するように構成されることが好ましい。
また、前記制御部は、前記検知対象ガスの濃度を示す指示値が所定の閾値を超える場合に、前記使用者に警告を通知するように構成され、前記制御部は、前記周囲環境が変化していることの通知と前記警告の通知とを同時に実施できるように構成されることが好ましい。
また、前記制御部は、前記周囲環境が変化していることを前記使用者に通知している間に、前記測定対象の周囲環境において得られた前記検知対象ガスの検知結果と、前記検知対象ガスの基準検知結果との差異が、所定の閾値未満になると、前記周囲環境が変化していることの通知を中止するように構成されることが好ましい。
また、前記制御部は、前記測定対象の周囲環境が前記所定のタイミングにおける周囲環境から変化しているか否かの判定と、その判定結果に基づく、前記周囲環境が変化していることの通知とを、前記ガス検知器の駆動期間に亘って継続するように構成されることが好ましい。
本発明によれば、検知対象ガスの検知結果が変化している場合において、検知対象ガスの検知結果に影響を及ぼし得る周囲環境状態が変化しているか否かを確認でき、それによって使用者に対する検知対象ガスの検知結果の信頼性が向上するガス検知器を提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の一実施形態に係るガス検知器を説明する。ただし、以下に示す実施形態は一例にすぎず、本発明のガス検知器は、以下の例に限定されることはない。
本実施形態のガス検知器1は、たとえば大気などの周囲環境に含まれる検知対象ガスを検知するために用いられる。ガス検知器1が検知する検知対象ガスとしては、特に限定されることはなく、たとえば水素、メタン、プロパン、ブタン、イソブタン、エチレンなどの可燃性ガスや、酸素、一酸化炭素、二酸化炭素、二酸化硫黄、硫化水素、フッ化水素などが例示される。ガス検知器1は、本実施形態では、持ち運び可能な携帯式ガス検知器である。ガス検知器1は、使用者がガス検知器1を持ち運ぶことによって、異なる複数の環境で検知対象ガスを検知することができる。ただし、ガス検知器1は、携帯式に限定されることはなく、特定の場所に設置される定置式であってもよい。
図1は、本実施形態のガス検知器1の外観を示す概略正面図である。ガス検知器1は、本実施形態では、図1に示されるように、後述する構成要素を収容する検知器本体DBと、後述する通知部5の一部を構成する表示パネルDPと、検知対象ガスを含む測定対象ガス(周囲環境の雰囲気ガス)を検知器本体DBに導くガス導入部GIと、使用者がガス検知器1を操作するための操作パネルOPとを備えている。表示パネルDPには、2種類の検知対象ガスの濃度を示す指示値を表示するための指示値表示領域DP1、DP2と、周囲環境の変化を通知する周囲環境変化表示領域DP3とを備えている。また、検知器本体DBには、後述する第2の測定部22(温度センサおよび/または湿度センサ)と周囲環境とを連通する貫通孔THが設けられている。ガス検知器1は、検知器本体DB内に設けられたポンプ(図示せず)により、ガス導入部GIを介して測定対象ガスを検知器本体DBに導き、検知器本体DB内に設けられた後述する第1の測定部21(気体熱伝導式ガスセンサ)により検知対象ガスを検知する。ただし、図1に示されたガス検知器1の外観は、単なる例示にすぎず、ガス検知器1は、図示された例に限定されることはなく、適宜修正が可能である。
図2は、本実施形態のガス検知器1の構成を示すブロック図である。ガス検知器1は、図2に示されるように、検知対象ガスを検知するとともに、周囲環境状態を測定するように構成される測定部2と、演算処理を行なう制御部3と、検知対象ガスに関する情報および周囲環境状態に関する情報を記憶する記憶部4とを備えている。さらに、ガス検知器1は、本実施形態では、検知対象ガスに関する情報や周囲環境の変化を使用者に通知する通知部5と、各構成要素に電力を供給する電源6とを備えている。
測定部2は、周囲環境に含まれる検知対象ガスを検知するように構成され、周囲環境内での検知対象ガスの濃度に対応した出力値を出力する。また、測定部2は、ガス検知器1の周囲の周囲環境状態を測定するように構成され、周囲環境状態の測定結果を出力する。測定部2は、図2に示されるように、制御部3に通信可能に接続され、制御部3により動作制御されるとともに、出力した出力値および測定結果を制御部3に送信する。測定部2は、本実施形態では、検知対象ガスを検知するための第1の測定部21と、周囲環境状態を測定するための第2の測定部22とを備えている。測定部2は、互いに別個である第1および第2の測定部21、22を備えることで、検知対象ガスの検知動作と周囲環境状態の測定動作を同時に行なうことができる。ただし、測定部2は、必ずしも種類の異なる2つの測定部を備えていなくてもよく、たとえば1つの測定部で検知・測定対象に応じて検知・測定条件を変更することで、検知対象ガスを検知し、周囲環境状態を測定するように構成されてもよい。
第1の測定部21は、検知対象ガスを検知し、検知対象ガスの濃度に対応した出力値を出力する。第1の測定部21により出力される出力値は、周囲環境における検知対象ガスの有無を調べ、周囲環境における検知対象ガスの濃度を求めるために使用される。第1の測定部21は、本実施形態では、気体熱伝導式ガスセンサを含んでいる(以下、気体熱伝導式ガスセンサ21ともいう)。気体熱伝導式ガスセンサ21は、検知対象ガスを含む測定対象ガス(周囲環境の雰囲気ガス)および標準ガスの熱伝導率の違いに起因した信号強度を検出することにより、測定対象ガスおよび標準ガスの熱伝導率の違いを検知する。そして、気体熱伝導式ガスセンサ21は、測定対象ガスおよび標準ガスの熱伝導率の違いに基づいて、測定対象ガスに含まれる検知対象ガスを検知する。第1の測定部21は、気体熱伝導式ガスセンサを含むことにより、高濃度範囲に亘って検知対象ガスを検知することができる。ただし、第1の測定部21は、検知しようとする検知対象ガスの種類に応じて異なる種類のガスセンサを含んでもよい。第1の測定部21は、気体熱伝導式ガスセンサに限定されることはなく、たとえば公知の接触燃焼式ガスセンサ、半導体式ガスセンサ、定電位電解式ガスセンサなど、他のガスセンサを含んでいてもよい。また、第1の測定部21は、1つのガスセンサに限定されることはなく、同じ種類のガスセンサを複数含んでいてもよいし、異なる種類のガスセンサを複数含んでいてもよい。
気体熱伝導式ガスセンサ21は、図3に示されるように、検知素子211、補償素子212、2つの固定抵抗素子213、214、回路用電源215および電位差計216を備え、ホイートストンブリッジ回路を構成している。気体熱伝導式ガスセンサ21では、測定対象ガスおよび標準ガスの熱伝導率の違いに起因して回路内の検知素子211および補償素子212の抵抗値に違いが生じ、それに伴って測定対象ガスおよび標準ガスの熱伝導率の違いに起因した電位差が生成される。気体熱伝導式ガスセンサ21は、測定対象ガスおよび標準ガスの熱伝導率の違いに起因して生じた電位差を、検知対象ガスの濃度に対応した出力値として出力する。なお、回路用電源215は、本実施形態ではガス検知器1の電源6から独立して別個に設けられているが、ガス検知器1の電源6と兼用されるものであってもよい。
検知素子211は、測定対象ガスが貫流(自然拡散)されて、測定対象ガスとの熱収支により抵抗値が変化する素子である。検知素子211は、図3に示されるように、測定対象ガスとの熱収支により抵抗値が変化する第1変動抵抗体211aと、第1変動抵抗体211aを収容し、測定対象ガスが貫流可能な検知用容器211bとを備えている。第1変動抵抗体211aは、測定対象ガスとの熱収支が測定対象ガスの熱伝導率に影響を受けるため、測定対象ガスの熱伝導率に応じて抵抗値が変化する。第1変動抵抗体211aは、測定対象ガスの熱伝導率の変化に応じて抵抗値が変化するように構成されていれば、特に限定されることはなく、たとえば公知の白金抵抗体を用いることができる。検知用容器211bは、図3に示されるように、測定対象ガスが貫流可能な貫流孔Hが設けられて、測定対象ガスが貫流可能に構成されている。
補償素子212は、測定対象ガスに対して基準となる標準ガスが充填されて、標準ガスとの熱収支により抵抗値が変化する素子である。補償素子212は、図3に示されるように、第1変動抵抗体211aと熱的に等価な第2変動抵抗体212aと、第2変動抵抗体212aを収容し、標準ガスが充填される補償用容器212bとを備えている。第2変動抵抗体212aは、標準ガスとの熱収支が標準ガスの熱伝導率に影響を受けるため、標準ガスの熱伝導率に応じて抵抗値が変化する。第2変動抵抗体212aは、第1変動抵抗体211aと熱的に等価であれば、特に限定されることはなく、たとえば第1変動抵抗体211aと同じ構成のものを用いることができる。補償用容器212bは、標準ガスが充填されて、他のガスが流入しないように構成されている。補償用容器212bは、充填された標準ガスを所定の状態に維持し、第2変動抵抗体212aにその標準ガスを曝露するように構成されている。標準ガスとしては、測定対象ガスに対して基準となるガスであれば、特に限定されることはなく、たとえば空気、ヘリウムガス、窒素ガスなどを用いることができる。
気体熱伝導式ガスセンサ21では、測定対象ガスの熱伝導率と標準ガスの熱伝導率とが異なる場合に、第1変動抵抗体211aおよび第2変動抵抗体212aのそれぞれと測定対象ガスおよび標準ガスのそれぞれとの熱収支が異なるため、第1変動抵抗体211aおよび第2変動抵抗体212aの抵抗値に違いが生じ、それによって検知回路内に電位差が生じる。気体熱伝導式ガスセンサ21は、検知回路内に生じた電位差を電位差計216により測定することで、測定対象ガスおよび標準ガスの熱伝導率の違いに起因した電位差を検出することができる。気体熱伝導式ガスセンサ21は、電位差形216により検出した電位差を出力値として出力する。
第2の測定部22は、ガス検知器1の周囲の周囲環境状態を測定し、周囲環境状態の測定結果を出力する。第2の測定部22が測定の対象とする周囲環境状態とは、第1の測定部21による検知対象ガスの検知結果に影響を及ぼし得る、ガス検知器1の周囲環境の状態を表すパラメータである。周囲環境状態としては、検知対象ガスの検知結果に影響を及ぼす可能性のあるパラメータであれば、特に限定されることなく、ガス検知器1の周囲環境の温度、湿度、気圧、検知対象ガス以外のガスの濃度などが例示される。本実施形態では、周囲環境状態は、ガス検知器1の周囲の温度および/または湿度であり、第2の測定部22は、温度を測定するための温度センサおよび/または湿度を測定するための湿度センサを含んでいる。温度センサおよび湿度センサとしては、特に限定されることはなく、それぞれ、公知のサーミスタなど、および公知の高分子抵抗式や高分子容量式のセンサなどを用いることができる。なお、第2の測定部22は、温度センサおよび湿度センサの両方を含む場合には、それぞれが別個に設けられてもよいし、両方が一体となった温湿度センサとして設けられてもよい。また、第2の測定部22は、検知対象ガス以外のガスの濃度を測定するという目的のために、ガスセンサを含んでいてもよい。
第2の測定部22である温度センサおよび/または湿度センサにより測定される温度および/または湿度は、後述するように、ガス検知器1の周囲環境が変化したか否かを判定するために用いられるとともに、検知対象ガスの濃度を示す指示値を補正するために使用されてもよい。第1の測定部21として気体熱伝導式ガスセンサを用いる場合には、上述したように測定対象ガスと標準ガスとの熱伝導率の差を検出する際に、その熱伝導率の差が、測定対象ガスが含まれる周囲環境の温度や湿度の影響を受ける。したがって、第2の測定部22により測定される温度および/または湿度により指示値を補正することで、より正確な指示値を得ることができる。さらに、周囲環境変化の判定と指示値の補正との両方の目的のために、同じ第2の測定部22を使用することで、ガス検知器1を小型化することができる。
制御部3は、測定部2(第1の測定部21)により検知対象ガスを検知して得られる出力値に基づいて、検知対象ガスの濃度を示す指示値を算出するように構成される。さらに、制御部3は、上述したように、温度センサにより測定される温度および/または湿度センサにより測定される湿度を用いて、検知対象ガスの濃度を示す指示値を補正するように構成されてもよい。制御部3が算出する指示値は、たとえばppm、vol%、%LELなどの単位で表される検知対象ガスの濃度を示す。指示値は、ガス検知器1の通知部5を介してガス検知器1の使用者に通知される。制御部3は、たとえば予め求められている測定部2(第1の測定部21)の出力値と検知対象ガスの濃度を示す指示値との間の関係式(検量線)を用いて、測定部2(第1の測定部21)により得られる出力値から、検知対象ガスのガス濃度を示す指示値を算出する。なお、制御部3は、指示値を算出する以外にも、以下で述べる処理を行なうための演算処理機能を有している。制御部3の他の機能の詳細については、後述する。
制御部3は、図2に示されるように、測定部2に通信可能に接続され、測定部2の動作制御を行なうとともに、測定部2により得られる出力値および測定結果を受信する。また、制御部3は、記憶部4および通知部5に通信可能に接続され、各構成要素の動作制御を行なうとともに、情報を送受信できるように構成されている。制御部3は、たとえば公知の中央演算処理装置(CPU)などを用いて構成することができる。
記憶部4は、検知対象ガスに関する情報および周囲環境状態に関する情報を記憶する。記憶部4は、図2に示されるように、制御部3に通信可能に接続され、制御部3との間で検知対象ガスおよび周囲環境状態に関する情報を通信するように構成される。検知対象ガスに関する情報には、たとえば、測定部2(第1の測定部21)により得られる検知対象ガスに対応する出力値、予め求められている測定部2の検知対象ガスに対応する出力値と検知対象ガスの濃度を示す指示値との間の関係式(検量線)、制御部3により算出される検知対象ガスの指示値、出力値や指示値に対する閾値などが含まれる。また、周囲環境状態に関する情報には、たとえば、測定部2(第2の測定部22)により得られる周囲環境状態の測定結果、測定結果に対する閾値などが含まれる。また、記憶部4は、本明細書に記載される制御部3の機能を実行可能なプログラムを記憶するように構成されていてもよい。記憶部4は、特に限定されることはなく、RAMなどの公知の揮発性メモリや、ハードディスク、フラッシュメモリなどの公知の不揮発性メモリにより構成することができる。
通知部5は、検知対象ガスに関する情報をガス検知器1の使用者に通知する。また、通知部5は、ガス検知器1の周囲環境の変化に関する情報をガス検知器1の使用者に通知する。通知部5は、図2に示されるように、制御部3に通信可能に接続され、制御部3から検知対象ガスに関する情報や周囲環境の変化に関する情報を受信して、検知対象ガスに関する情報や周囲環境の変化に関する情報を使用者に通知する。ここでいう検知対象ガスに関する情報には、たとえば、検知対象ガスの濃度を示す指示値や、指示値が所定の閾値を超えていることを示す情報などが含まれる。また、周囲環境の変化に関する情報には、たとえば、測定対象の周囲環境が所定のタイミングにおける周囲環境から変化したことを示す情報が含まれる。通知部5は、たとえば、ディスプレイなどの視覚通知手段やスピーカなど聴覚通知手段により具現化される。たとえば、視覚通知手段は、検知対象ガスの濃度を示す指示値を表示し(図1の指示値表示領域DP1、DP2を参照)、指示値が所定の閾値を超えていることを示す警告情報を表示し、周囲環境が変化していることを示す注意喚起情報を表示する(図1の周囲環境変化表示領域DP3を参照)など、使用者が視覚的に認識可能な情報を通知する。また、聴覚通知手段は、指示値が所定の閾値を超えていることを示す警告音を発し、周囲環境が変化していることを示す注意喚起音を発するなど、使用者が聴覚的に認識可能な情報を発する。通知部5は、本実施形態では、ガス検知器1の内部に設けられているが、ガス検知器1の外部に設けられてもよい。
電源6は、ガス検知器1の構成要素に電力を供給する。電源6は、本実施形態では、図2に示されるように、制御部3に接続され、制御部3を介して他の構成要素に電源を供給するように構成されている。しかし、電源6は、他の構成要素に直接接続されて、他の構成要素に直接電力を供給するように構成されてもよい。電源6は、本実施形態では、ガス検知器1の内部に設けられた電池として具現化されるが、ガス検知器1の外部に設けられた外部電源として具現化することもできる。
つぎに、ガス検知器1の動作を説明しながら、制御部3のさらなる機能を説明する。ガス検知器1は、電源6がオンされると、駆動が開始される。ガス検知器1は、駆動初期において、測定部2(第1の測定部21)の出力値が安定するまでの間、検知対象ガスの検知動作を行なわない暖機期間が設けられる。ここで、検知対象ガスの検知動作を行なわないとは、測定部2が駆動され、測定部2により得られる出力値から制御部3が指示値を算出する動作を行なうものの、その指示値を、少なくとも、周囲環境に含まれる検知対象ガスの濃度を示すものとして、ガス検知器1の使用者に通知しないことを意味する。ガス検知器1では、暖機期間の終了する経過時間において、測定部2により得られる出力値から算出される指示値がゼロ指示値になるように調整される(指示値のゼロ調整)。ここで、ゼロ指示値とは、健全な周囲環境において想定される検知対象ガスの濃度を示す指示値のことである。たとえば、検知対象ガスがメタンなどの可燃性ガスの場合、健全な周囲環境には存在しないことが想定されるので、ゼロ指示値は、0vol%とすることができる。また、検知対象ガスが酸素の場合、健全な周囲環境である大気中において20.9vol%存在することが想定されるので、ゼロ指示値は、20.9vol%とすることができる。このような指示値のゼロ調整は、制御部3によって自動的に実施することもできるし、使用者の操作によって実施することもできる。ガス検知器1は、指示値のゼロ調整が完了すると、検知対象ガスの検知動作を開始する。ただし、指示値のゼロ調整は、暖機期間の終了時に限定されることはなく、ガス検知器1の駆動期間中の任意のタイミングで実施することができる。また、指示値のゼロ調整は、すでに指示値がゼロ指示値を示しているなどの場合には、必ずしも実施しなくてもよい。また、ガス検知器1は、駆動開始直後に測定部2(第1の測定部21)の出力値が安定しているなどの場合には、暖機期間が設けられなくてもよい。
制御部3は、検知対象ガスの検知動作を開始すると、測定部2(第1の制御部21)により得られる出力値に基づいて算出した指示値を、周囲環境に含まれる検知対象ガスの濃度を示すものとして、ガス検知器1の使用者に通知する。検知対象ガスの検知ならびに指示値の算出および通知は、ガス検知器1の駆動が終了するまでの駆動期間に亘って、たとえば1秒などの所定の時間間隔毎に継続して実施される。その際、指示値とゼロ指示値との差異が、所定の閾値(後述する検知対象ガスの検知結果に関する所定の閾値、たとえば0.3vol%)未満の場合、指示値が、自動的にゼロ指示値に調整されて、使用者に通知されてもよい。指示値の通知は、通知部5によって行われるが、本実施形態では、図1に示されるように、検知器本体DBに設けられた表示パネルDPの指示値表示領域DP1、DP2において、数値を表示することによって行なわれる。図示された例では、2つの指示値表示領域DP1、DP2において、2種類の検知対象ガスの指示値が表示される。ガス検知器1の使用者は、指示値の通知により、周囲環境に含まれる検知対象ガスの濃度を認識することができる。
さらに、制御部3は、検知対象ガスの濃度を示す指示値が所定の閾値(後述する検知対象ガスの検知結果に関する所定の閾値とは別の閾値)を超える場合に、使用者に警告を通知するように構成されていてもよい。ここでいう所定の閾値は、爆発や中毒など、周囲環境や人体に影響を及ぼす可能性のある検知対象ガスの濃度の範囲で適宜設定される値である。警告の通知は、たとえば、通知部5によって警告音を発することによって行われる。ガス検知器1の使用者は、警告の通知により、周囲環境が危険な状態である可能性があることを認識することができる。
ここで、ガス検知器1では、検知対象ガスの指示値のゼロ調整を行なったあとに、ガス検知器1の周囲の環境が変化すると、検知対象ガスの指示値が変化する場合がある。特に、本実施形態のように検知対象ガスを検知するために気体熱伝導式ガスセンサ21を採用する場合、上述した検知原理から分かるように、周囲環境の温度や湿度が変化すると検知対象ガスの指示値が変化する可能性が高くなる。ガス検知器1の周囲環境の変化は、駆動の開始から終了までの駆動期間の間に生じ得る。たとえば、ガス検知器1は、同じ1日の中で午前中に電源がオンされたあと午後に至るまでに駆動が継続されると、周囲環境の温度や湿度が変化する可能性がある。あるいは、ガス検知器1が携帯式として構成されている場合には、駆動が開始された環境から、実際に検知対象ガスを検知しようとする環境に移動されることで、周囲環境の温度や湿度が変化する可能性がある。温度や湿度に限らず、気圧や、検知対象ガス以外のガスの濃度も変化する可能性がある。たとえば、検知対象ガスの指示値のゼロ調整が行われたタイミングにおける周囲環境から、検知対象ガスを検知しようとする周囲環境が変化すると、指示値がゼロ指示値から変化する場合がある。指示値がゼロ指示値を超えて変化する場合、ガス検知器1の使用者は、この指示値の変化が、実際に周囲環境に検知対象ガスが含まれることによるものなのか、検知対象ガスの存在以外の周囲環境変化によるものなのかを、指示値を見ただけでは判断することができない。したがって、ガス検知器1において、指示値の信頼性を向上させるために、ガス検知器1を囲繞する周囲環境が変化したか否かを判定することが重要である。
ガス検知器1では、ガス検知器1を囲繞する周囲環境が変化したか否かを判定するという目的のために、制御部3が、検知対象ガスの検知結果および周囲環境状態の測定結果に基づいて、周囲環境の変化を判定するように構成されている。より具体的に説明すると、制御部3は、まず、ガス検知器1の駆動期間中の所定のタイミングにおける周囲環境(以下、「基準周囲環境」ともいう)において得られた検知対象ガスの検知結果および周囲環境状態の測定結果をそれぞれ、検知対象ガスの基準検知結果および周囲環境状態の基準測定結果として、記憶部4に記憶させるように構成されている。ここでいう所定のタイミングとは、本実施形態では、検知対象ガスの指示値のゼロ調整を実施したタイミングまたはそのタイミングを含む期間である。ただし、所定のタイミングは、実際に検知対象ガスを検知しようとする周囲環境(以下、「対象周囲環境」ともいう)と比較対象となり得る周囲環境にガス検知器1が存在するタイミングであれば、指示値のゼロ調整をしたタイミングに限定されることはなく、指示値のゼロ調整とは関係なく検知対象ガスの指示値がゼロ指示値を示しているタイミングであってもよいし、指示値のゼロ調整を実施していないタイミングであってもよい。
上述した検知対象ガスの検知結果には、測定部2(第1の測定部21)により検知対象ガスを検知して得られる出力値に基づいて制御部3により算出される検知対象ガスの濃度を示す指示値が含まれる。そして、所定のタイミングにおいて得られる検知対象ガスの指示値は、検知対象ガスの基準検知結果として記憶部4に記憶される前に、ゼロ調整される。つまり、検知対象ガスの基準検知結果には、所定のタイミングにおける周囲環境(基準周囲環境)において得られた指示値に対してゼロ調整が行われた後の指示値(すなわち、ゼロ指示値)が含まれている。ただし、検知対象ガスの基準検知結果は、対象周囲環境の指示値と比較することができれば、必ずしもゼロ調整後の指示値である必要はなく、ゼロ調整される前の指示値であってもよい。また、検知対象ガスの検知結果は、基準周囲環境と対象周囲環境との間で比較可能な検知結果であれば、検知対象ガスの指示値に限定されることはなく、たとえば検知対象ガスを検知して得られる出力値であってもよい。
また、上述した周囲環境状態の測定結果には、測定部2(第2の測定部22)により測定される周囲環境の温度および/または湿度が含まれる。ただし、測定される周囲環境状態は、検知対象ガスの検知結果に影響を及ぼし得る周囲環境の状態を示すパラメータであれば、温度および/または湿度に限定されることはなく、気圧や、検知対象ガス以外のガスの濃度などであってもよい。
制御部3は、つぎに、測定対象の周囲環境(対象周囲環境)において得られた検知対象ガスの検知結果および周囲環境状態の測定結果と、上述した所定のタイミングにおける周囲環境(基準周囲環境)において得られた検知対象ガスの基準検知結果および周囲環境状態の基準測定結果とに基づいて、測定対象の周囲環境(対象周囲環境)が所定のタイミングにおける周囲環境(基準周囲環境)から変化しているか否かを判定するように構成されている。そのように構成される制御部3は、たとえば、対象周囲環境で得られた検知対象ガスの検知結果と、基準周囲環境で得られた検知対象ガスの基準検知結果との差異が、検知対象ガスの検知結果に関する所定の閾値以上であること、および、対象周囲環境で得られた周囲環境状態の測定結果と、基準周囲環境で得られた周囲環境状態の基準測定結果との差異が、周囲環境状態の測定結果に関する所定の閾値以上であること、の両方の条件を満たす場合に、対象周囲環境が基準周囲環境から変化していると判定する。なお、上述した検知対象ガスの検知結果に関する所定の閾値は、検知誤差と認識し得る範囲と有意差と認識し得る範囲との間の境界領域で適宜設定することができる値である。また、上述した周囲環境状態の測定結果に関する所定の閾値は、検知対象ガスの検知結果に影響を及ぼし得る範囲で適宜設定することができる値である。
たとえば、本実施形態では、制御部3は、対象周囲環境で得られた検知対象ガスの検知結果である指示値と、基準周囲環境で得られた基準検知結果であるゼロ指示値との差異が、所定の閾値である0.3vol%以上であり、対象周囲環境で得られた周囲環境状態の測定結果である温度および/または湿度と、基準周囲環境で得られた基準測定結果である温度および/または湿度との差異が、所定の閾値である5℃および/または10%RH以上である場合に、対象周囲環境が、指示値のゼロ調整を行なったタイミングにおける周囲環境(基準周囲環境)から変化していると判定する。なお、指示値のゼロ調整が複数回行なわれて、基準周囲環境が複数存在する場合には、対象周囲環境の比較対象とする基準周囲環境は、対象周囲環境での測定タイミングの前後のいずれのタイミングの基準周囲環境が選択されてもよいが、本実施形態では、対象周囲環境での測定の直前に測定された基準周囲環境が選択される。
ここで、検知対象ガスの検知結果として検知対象ガスの指示値を採用する本実施形態では、制御部3は、対象周囲環境で得られた指示値がゼロ指示値を下回る場合に、より具体的には、指示値がマイナスの値である場合に、周囲環境変化の判定を行なわないように構成されていてもよい。検知対象ガスの濃度は、マイナスの値になることが想定されていないので、指示値がマイナスの値である場合には、ガス検知器1に誤作動や故障が生じている可能性がある。そのような場合に、制御部3は、ガス検知器1に誤作動や故障が生じている可能性があることを使用者に知らせる警告を通知してもよい。
制御部3は、続いて、周囲環境が変化していると判定した場合において、ガス検知器1の使用者に対して周囲環境が変化していることを通知するように構成されている。また、制御部3は、周囲環境が変化していると判定しない場合には、周囲環境が変化していることは通知しないように構成されている。周囲環境が変化していることの通知は、通知部5によって行なわれるが、本実施形態では、図1に示されるように、検知器本体DBに設けられた表示パネルDPの周囲環境変化表示領域DP3において、ランプを点灯させることによって行なわれる。なお、周囲環境変化の通知は、ランプの点灯に限定されることはなく、表示パネルDPの周囲環境変化表示領域DP3にアイコンを表示することによって行なってもよい。周囲環境変化の通知により、ガス検知器1の使用者は、基準周囲環境から対象周囲環境が変化しているか否かを認識することができる。
たとえば、使用者は、周囲環境が変化していないと認識される状態で、検知対象ガスの指示値がゼロ指示値を超えて変化している場合には、示されている指示値が、周囲環境変化の影響を受けていない、より信頼性の高い指示値であると認識して、対象周囲環境に検知対象ガスが存在するものとして判断することができる。また、使用者は、周囲環境が変化していると認識される状態で、検知対象ガスの指示値がゼロ指示値を超えて変化している場合には、検知対象ガスの指示値の変化が周囲環境の変化によって生じている可能性があると推定できる。その場合には、使用者は、対象周囲環境に近い状態で、検知対象ガスが存在しないと想定される周囲環境において、検知対象ガスの指示値を再度ゼロ調整することによって、周囲環境変化による可能性のある指示値の変化をキャンセルすることができ、ガス検知器1を、より正確な検知対象ガスの指示値が得られる状態にすることができる。したがって、ガス検知器1では、使用環境が変化していることが使用者に通知されることにより、使用者に対する指示値の信頼性が向上する。
制御部3は、周囲環境が変化していると判定している間は、周囲環境が変化していることの通知を継続するように構成されている。そして、制御部3は、周囲環境が変化していることを使用者に通知している間に、対象周囲環境で得られた検知対象ガスの検知結果と、基準周囲環境で得られた検知対象ガスの基準検知結果との差異が、上述した検知対象ガスの検知結果に関する所定の閾値未満になると、周囲環境が変化していることの通知を中止するように構成されている。たとえば、本実施形態では、対象周囲環境で得られた検知対象ガスの検知結果である指示値と、基準周囲環境で得られた基準検知結果であるゼロ指示値との差異が、所定の閾値である0.3vol%未満になると、周囲環境が変化していることの通知が中止される。ガス検知器1では、検知対象ガスの検知結果が所定の条件を満たすようになると、周囲環境が変化していることの通知が継続されることなく中止されるので、使用者は、その対象周囲環境では周囲環境の変化による影響を考慮する必要がないと認識することができる。ただし、周囲環境が変化していることの通知は、一旦行なわれると、その後の条件によらず、継続して行なわれてもよい。
制御部3は、測定対象の周囲環境(対象周囲環境)が所定のタイミングにおける周囲環境(基準周囲環境)から変化しているか否かの判定と、その判定結果に基づく、周囲環境が変化していることの通知とを、ガス検知器1の駆動期間(厳密には暖機期間を除く)に亘って継続するように構成される。ガス検知器1では、周囲環境変化の判定および通知が駆動期間に亘って継続されることで、駆動期間に亘って、使用者に対する指示値の信頼性を向上させることができる。ただし、周囲環境変化の判定および通知は、駆動期間内における特定の期間内に限って実施されてもよい。
制御部3は、周囲環境が変化していることの通知と、指示値が所定の閾値(検知対象ガスの検知結果に関する所定の閾値とは別の閾値)を超えていることを示す警告の通知とを同時に実施できるように構成されている。これにより、使用者は、指示値が所定の閾値を超えていることを示す警告が通知されている場合において、周囲環境が変化していることの通知がされていなければ、その警告が、周囲環境変化の影響を受けていない、より信頼性の高い警告であると認識することができる。また、使用者は、指示値が所定の閾値を超えていることを示す警告が通知されている場合において、周囲環境が変化していることも同時に通知されていれば、その指示値の上昇が、周囲環境変化による影響を受けている可能性があると推定できる。その場合に、使用者は、対象周囲環境に近い状態で、検知対象ガスが存在しないと想定される周囲環境において、検知対象ガスの指示値のゼロ調整を再度行なってから、再び対象周囲環境において検知対象ガスの検知動作を実施することで、より信頼性の高い指示値を得て、対象周囲環境度の危険性をより正確に判定することができる。ただし、周囲環境が変化していることの通知と、指示値が所定の閾値を超えていることの警告の通知とは、異なるタイミングで実施されてもよい。
1 ガス検知器
2 測定部
21 第1の測定部(気体熱伝導式ガスセンサ)
211 検知素子
211a 第1変動抵抗体
211b 検知用容器
212 補償素子
212a 第2変動抵抗体
212b 補償用容器
213、214 固定抵抗素子
215 回路用電源
216 電位差計
22 第2の測定部(温度センサおよび/または湿度センサ)
3 制御部
4 記憶部
5 通知部
6 電源
DB 検知器本体
DP 表示パネル
DP1、DP2 指示値表示領域
DP3 周囲環境変化表示領域
GI ガス導入部
H 貫流孔
OP 操作パネル
TH 貫通孔
2 測定部
21 第1の測定部(気体熱伝導式ガスセンサ)
211 検知素子
211a 第1変動抵抗体
211b 検知用容器
212 補償素子
212a 第2変動抵抗体
212b 補償用容器
213、214 固定抵抗素子
215 回路用電源
216 電位差計
22 第2の測定部(温度センサおよび/または湿度センサ)
3 制御部
4 記憶部
5 通知部
6 電源
DB 検知器本体
DP 表示パネル
DP1、DP2 指示値表示領域
DP3 周囲環境変化表示領域
GI ガス導入部
H 貫流孔
OP 操作パネル
TH 貫通孔
Claims (8)
- 周囲環境に含まれる検知対象ガスを検知するためのガス検知器であって、
前記検知対象ガスを検知するとともに、周囲環境状態を測定するように構成される測定部と、
前記検知対象ガスの検知結果および前記周囲環境状態の測定結果に基づいて、前記周囲環境の変化を判定するように構成される制御部と、
前記検知対象ガスに関する情報および前記周囲環境状態に関する情報を記憶する記憶部と
を備え、
前記制御部は、前記ガス検知器の駆動期間中の所定のタイミングにおける周囲環境において得られた前記検知対象ガスの検知結果および前記周囲環境状態の測定結果をそれぞれ、前記検知対象ガスの基準検知結果および前記周囲環境状態の基準測定結果として、前記記憶部に記憶させるように構成され、
前記制御部は、測定対象の周囲環境において得られた前記検知対象ガスの検知結果および前記周囲環境状態の測定結果と、前記所定のタイミングにおける周囲環境において得られた前記検知対象ガスの基準検知結果および前記周囲環境状態の基準測定結果とに基づいて、前記測定対象の周囲環境が前記所定のタイミングにおける周囲環境から変化しているか否かを判定するように構成され、
前記制御部は、前記周囲環境が変化していると判定した場合において、前記ガス検知器の使用者に対して前記周囲環境が変化していることを通知するように構成される、
ガス検知器。 - 前記検知対象ガスの検知結果には、前記測定部により前記検知対象ガスを検知して得られる出力値に基づいて前記制御部により算出される前記検知対象ガスの濃度を示す指示値が含まれ、
前記検知対象ガスの基準検知結果には、前記所定のタイミングにおける周囲環境において得られた前記指示値に対してゼロ調整が行われた後の指示値が含まれる、
請求項1に記載のガス検知器。 - 前記測定部が、前記検知対象ガスを検知するための第1の測定部と、前記周囲環境状態を測定するための第2の測定部とを備える、
請求項1または2に記載のガス検知器。 - 前記第1の測定部が、気体熱伝導式ガスセンサを含み、前記第2の測定部が、温度を測定するための温度センサおよび/または湿度を測定するための湿度センサを含む、
請求項3に記載のガス検知器。 - 前記制御部は、前記温度センサにより測定される温度および/または前記湿度センサにより測定される湿度を用いて、前記検知対象ガスの濃度を示す指示値を補正するように構成される、
請求項4に記載のガス検知器。 - 前記制御部は、前記検知対象ガスの濃度を示す指示値が所定の閾値を超える場合に、前記使用者に警告を通知するように構成され、
前記制御部は、前記周囲環境が変化していることの通知と前記警告の通知とを同時に実施できるように構成される、
請求項1~5のいずれか1項に記載のガス検知器。 - 前記制御部は、前記周囲環境が変化していることを前記使用者に通知している間に、前記測定対象の周囲環境において得られた前記検知対象ガスの検知結果と、前記検知対象ガスの基準検知結果との差異が、所定の閾値未満になると、前記周囲環境が変化していることの通知を中止するように構成される、
請求項1~6のいずれか1項に記載のガス検知器。 - 前記制御部は、前記測定対象の周囲環境が前記所定のタイミングにおける周囲環境から変化しているか否かの判定と、その判定結果に基づく、前記周囲環境が変化していることの通知とを、前記ガス検知器の駆動期間に亘って継続するように構成される、
請求項1~7のいずれか1項に記載のガス検知器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021146654A JP2023039511A (ja) | 2021-09-09 | 2021-09-09 | ガス検知器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021146654A JP2023039511A (ja) | 2021-09-09 | 2021-09-09 | ガス検知器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2023039511A true JP2023039511A (ja) | 2023-03-22 |
Family
ID=85613830
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2021146654A Pending JP2023039511A (ja) | 2021-09-09 | 2021-09-09 | ガス検知器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2023039511A (ja) |
-
2021
- 2021-09-09 JP JP2021146654A patent/JP2023039511A/ja active Pending
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Legal Events
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