JP2023039333A - 画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像形成装置において、クリーニング装置に起因する画像弊害を抑制する。【解決手段】表面に、現像手段から供給された現像剤による現像剤像が形成される、回転可能な回転部材と、回転部材の表面に当接するブレード状の当接部材で現像剤を回収する回収手段と、回転部材の表面に現像剤像を形成する画像形成動作と、現像剤を回転部材と当接部材との当接部に供給する供給動作と、を実行可能に制御する制御手段を備え、回転部材の表面において現像剤像を形成することが可能な印字領域であって回転部材の回転方向に直交する方向における印字領域の内部に現像剤を供給する供給動作を第1の供給動作、印字領域の外部に現像剤を供給する供給動作を第2の供給動作とした場合、制御手段は、第1の供給動作と第2の供給動作と、を異なるタイミングで実行するように制御する画像形成装置を用いる。【選択図】図4

Description

本発明は、画像形成装置に関する。
電子写真方式の複写機やプリンタ等の画像形成装置には、記録材に転写しきれなかった現像剤をクリーニングするクリーニング装置を有しているものがある。クリーニング装置として、感光ドラムや中間転写体に回収部材としてのブレード状のゴム部材を押し当てて現像剤を掻き取る構成が広く用いられている。しかし回収部材にブレード部材を用いる場合、ブレード部材のメクレが起きることがある。メクレとは、ブレード部材が当接する部材の回転に巻き込まれて、先端が回転方向の下流側を向いてしまうことを言う。そこで、メクレを防止する構成が提案されている。
例えば特許文献1では、印字領域外にトナーを供給することでブレード部材のメクレを抑制する構成が開示されている。そして特許文献1では、回収後トナーを貯留空間に集めて印字領域内に寄せたのち、貯留空間からクリーニング部材に供給している。これにより、クリーニング部材に全面的にトナー供給して、メクレの発生を抑制している。
特開2016-130769号公報
しかし特許文献1では、クリーニング部材に全面的にトナーを供給するために専用の装置を必要としていて、複雑な構成となっている。また、特許文献1とは異なり、印字領域にトナー供給を行なうことでメクレを抑制する構成も存在する。しかし、この構成の場合、基本的には、印字領域外にはトナーが供給されない。そのため、供給されるトナー量が場所によって異なってしまい、トナーが過剰に供給される場所やトナー供給の少ない場所が生じる。また、トナー量が場所ごとに異なるため、クリーニングブレードの場所ごとに摩擦力が異なり、摩擦ムラが生じる可能性がある。摩擦ムラが発生すると、その場所からブレード部材のメクレが発生してしまう可能性がある。
本発明は上記課題を鑑みてなされたものであり、画像形成装置において、クリーニング装置に起因する画像弊害を抑制することを目的とする。
本発明は、以下の構成を採用する。すなわち、
表面に、現像手段から供給された現像剤による現像剤像が形成される、回転可能な回転部材と、
前記回転部材の表面に当接するブレード状の当接部材を用いて前記回転部材の表面の前記現像剤を回収する回収手段と、
前記回転部材の表面に前記現像剤像を形成する画像形成動作と、前記現像手段から前記回転部材の表面に供給された前記現像剤を前記回転部材と前記当接部材との当接部に供給する供給動作と、を実行可能に制御する制御手段と、
を備え、
前記回転部材の表面において前記現像剤像を形成することが可能な印字領域であって前記回転部材の回転方向に直交する方向における前記印字領域の内部に前記現像剤を供給す
る前記供給動作を第1の供給動作、前記印字領域の外部に前記現像剤を供給する前記供給動作を第2の供給動作とした場合、前記制御手段は、前記第1の供給動作と前記第2の供給動作と、を異なるタイミングで実行するように制御する
ことを特徴とする画像形成装置である。
本発明によれば、画像形成装置において、クリーニング装置に起因する画像弊害を抑制することができる。
実施例1の装置全体図 実施例1のクリーニングブレードの設置図 パージによるトナー供給時のトナー転写様子の図 実施例1のフローチャート図 実施例1のエンジン制御部の機能ブロック図 実施例1の印字領域外パージのトナー転写様子の図 実施例2のトナー供給時のトナー転写様子の図 実施例2のフローチャート図 実施例3のフローチャート図
以下に図面を参照して、この発明を実施するための形態を、実施例に基づいて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対的な配置などは、特に特定的な記載がない限りは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものである。すなわち、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。
[実施例1]
(装置構成)
図1は、本実施例の画像形成装置100の構成を示す概略断面図である。本実施例の画像形成装置100は、複数の画像形成部110a~dを設けている、いわゆるタンデム型の画像形成装置である。第1の画像形成部110aはイエロー(Y)、第2の画像形成部110bはマゼンタ(M)、第3の画像形成部110cはシアン(C)、第4の画像形成部110dはブラック(Bk)の各色のトナーによって画像を形成する。これら4つの画像形成部は一定の間隔をおいて一列に配置されており、各画像形成部の構成は収容するトナーの色を除いて実質的に共通である部分が多い。したがって、以下、第1の画像形成部110aを用いて画像形成装置100について説明する。
構成要素を示す符号の添字(a~d)は、対応する画像形成部を表す。例えば感光ドラム1aは、第1の画像形成部110に含まれる。ただし各色を区別する必要が無い場合は、「感光ドラム1」のように、添字(a~d)を省略する場合がある。
像担持体としての感光ドラム1aは、金属円筒上に、感光して電荷を生成するキャリア生成層や、発生した電荷を輸送する電荷輸送層などからなる、複数の機能性有機材料の層が積層されたものであり、最外層は電気的導電性が低くほぼ絶縁である。感光ドラム1aは、不図示の駆動源からの駆動力を受けて、図示矢印R1方向に所定の周速度で回転する。
帯電部材としての帯電ローラ2aは、感光ドラム1aに当接し、図示矢印R1方向で示される感光ドラム1aの回転にともなって従動回転しながら、感光ドラム1aの表面を均
一に帯電する。帯電ローラ2aは、帯電電源20aから直流電圧を印加されることで、帯電ローラ2aと感光ドラム1aとが当接する帯電部の上下流の微小な空気ギャップで発生する放電によって感光ドラム1aを帯電する。
現像手段8aは、現像部材としての現像ローラ4aと、現像剤塗布ブレード7aとを有し、イエローのトナー5aを収容している。現像ローラ4aは、現像電源21aに接続されている。また、クリーニング手段3aは、感光ドラム1aに接触するクリーニングブレードと、クリーニングブレードによって感光ドラム1aから除去されたトナーなどを収容する廃トナーボックスと、を有し、感光ドラム1aに残留したトナーを回収する。
露光手段11aは、レーザー光を多面鏡によって走査させるスキャナユニットから構成され、画像信号に基づいて変調された走査ビーム12aを感光ドラム1aに照射する。なお、感光ドラム1a、帯電ローラ2a、クリーニング手段3a、現像手段8aは、画像形成装置100に対して着脱自在な一体型のプロセスカートリッジ9aとして構成されている。なお、露光手段を各色共通としてもよい。
中間転写体としての中間転写ベルト13は、張架部材としての二次転写対向ローラ15(以下、対向ローラ15と称する)、テンションローラ14、補助ローラ19の3本のローラにより張架されている。テンションローラ14は、中間転写ベルト13に対して適切なテンション力が維持されるように、不図示のバネによって付勢されている。対向ローラ15は、不図示の駆動源からの駆動力を受けて図示矢印R2方向に回転し、中間転写ベルト13は対向ローラ15の回転に伴って図示矢印AA方向に移動する。中間転写ベルト13は感光ドラム1a~1dに対して順方向に略同速度で回転可能である。
補助ローラ19、テンションローラ14及び対向ローラ15は電気的に接地されている。対向ローラ15は、アルミニウム製の芯金に、肉厚が0.5mmのEPDMゴムを被覆して形成した外径24.0mmのローラである。対向ローラ15の電気抵抗値が約1×105Ωとなるように、EPDMゴムにはカーボンを導電剤として分散している。
一次転写ローラ10aは、中間転写ベルト13を介して感光ドラム1aに対向する位置に設けられており、中間転写ベルト13の内周面に接触し、中間転写ベルト13の移動にともなって従動回転する。
二次転写ローラ25は、中間転写ベルト13を介して対向ローラ15と対向する位置に設けられており、中間転写ベルト13の外周面に接触している。また、二次転写ローラ25は、二次転写電源26に接続されている。
コントローラ部200は、画像形成装置外部のホストコンピュータや、後述するエンジン制御部210と通信可能な制御装置である。制御部210は、コントローラ部200や、画像形成装置内の各構成要素と、不図示の制御線または無線で接続されて通信可能な制御装置であり、プログラムやユーザーの指示に応じて装置の各構成要素の動作を制御する。コントローラ部200やエンジン制御部210としては、FPGAやASICなどの処理回路や、CPUやメモリなどの演算資源を備える情報処理装置が好適である。コントローラ部200やエンジン制御部210の内部または外部に、各種の制御情報が格納された一時的または永続的な記憶手段であるメモリを備えていてもよい。コントローラ部200とエンジン制御部210を合わせて、画像形成装置100の動作を制御する制御手段だと捉えてもよい。例えば、転写材Pの搬送に関する制御、中間転写ベルト13やプロセスカートリッジ9の駆動に関する制御、画像形成に関する制御、故障検知に関する制御などを実行する。制御手段は、画像形成動作と、現像手段8から中間転写ベルト13(この実施例での回転部材)の表面に供給されたトナー5を当該中間転写ベル13トとクリーニング
ブレード31の当接部に供給する供給動作と、を実行可能に制御する。
(画像形成動作)
次に、本実施例の画像形成装置100の画像形成動作を説明する。制御手段が画像信号を受信することによって画像形成動作が開始され、感光ドラム1a~1d、及び対向ローラ15等は不図示の駆動源からの駆動力によって所定の周速度(プロセススピード)で回転を始める。本実施例ではプロセススピードは200mm/sである。
感光ドラム1aは、帯電電源20aからトナー5aの正規の帯電極性(本実施例においては負極性)と同極性の電圧を印加された帯電ローラ2aによって一様に帯電される。その後、露光手段11aから走査ビーム12aを照射されることによって、感光ドラム1aの表面に画像情報に従った静電潜像が形成される。
現像ユニット8aに収容されたトナー5aは、現像剤塗布ブレード7aによって、負極性に帯電され、現像ローラ4aに塗布される。そして、現像電源21aから現像ローラ4aに所定の電圧を印加することで、現像ローラ4aと感光ドラム1aとが接触する現像部において静電潜像をトナー5aによって現像し、感光ドラム1aにイエロー画像成分に対応したトナー像(現像剤像)を形成する。
その後、感光ドラム1aに担持されたイエロートナー像は、感光ドラム1aの回転に伴って、感光ドラム1aと中間転写ベルト13とが当接する一次転写部N1aに到達する。そして、一次転写電源22aから一次転写ローラ10aに正極性の電圧を印加することにより、一次転写部N1aにおいて感光ドラム1aから中間転写ベルト13にイエロートナー像を一次転写する。
以下、同様にして、第2、3、4の画像形成部110b、c、dによって第2色のマゼンタトナー像、第3色のシアントナー像、第4色のブラックトナー像が形成され、中間転写ベルト13に順次重ねて一次転写される。これにより、中間転写ベルト13には、目的のカラー画像に対応した4色のトナー像が形成される。
その後、中間転写ベルト13に担持された4色のトナー像は、二次転写ローラ25と中間転写ベルト13とが接触して形成する二次転写部N2を通過する過程で、紙やOHPシートなどの転写材Pの表面に一括で二次転写される。この時、二次転写電源26から二次転写ローラ25に正極性の電圧を印加することにより、二次転写部N2において中間転写ベルト13から転写材Pにトナー像を二次転写している。ここでは、エンジン制御部210が行う中間転写ベルトから転写材Pへの転写制御を、二次転写制御と呼ぶ。
紙などの転写材Pは、給紙カセット16に収容されており、給紙ローラ17によって給紙カセット16から搬送ローラ18に向けて給送された後に、搬送ローラ18によって二次転写部N2に向けて搬送される。そして、二次転写部N2において4色のトナー像を転写された転写材Pは、定着手段50において加熱および加圧されることにより、4色のトナーが溶融混色して転写材Pに定着される。その後、転写材Pは画像形成装置100から排出され、積載部としての排紙トレイ52に積載される。
二次転写後に中間転写ベルト13に残った転写残トナーは、中間転写ベルト13を介して対向ローラ15に対向して設けられたベルトクリーニング手段30(回収手段)によって、中間転写ベルト13の表面から除去される。後に詳細に説明するが、ベルトクリーニング手段30は、対向ローラ15に対向する位置で中間転写ベルト13の外周面に当接するクリーニングブレード31(ブレード状の当接部材)を有する。
本実施例の画像形成装置100においては、以上の動作により、フルカラーのプリント画像が形成される。
(クリーニング構成)
次に、ベルトクリーニング手段30の構成について説明する。図2(a)は、後述するクリーニングブレード31が弾性変形していない場合のクリーニングブレード31の取り付け位置を説明した仮想断面図である。図2(b)は、ベルトクリーニング手段30の構成を説明する概略断面図である。
ベルトクリーニング手段30は、クリーニング容器32と、クリーニング容器32内に設けられたクリーニング作用部33と、を有する。クリーニング容器32は、中間転写ベルト13等を有する中間転写ユニットの枠体の一部として構成されている。クリーニング作用部33は、クリーニング部材(当接部材)としてのクリーニングブレード31と、クリーニングブレード31を支持する支持部材34と、を有する。クリーニングブレード31は、弾性材料であるウレタンゴム(ポリウレタン)から構成される弾性ブレードであり、メッキ鋼板を材料とする板金で形成された支持部材34に接着された状態で支持されている。
クリーニングブレード31は、中間転写ベルト13の移動方向(以下、ベルト搬送方向と称する)と交差する中間転写ベルト13の幅方向(クリーニングブレード31の長手方向)に関して長い板状部材である。また、クリーニングブレード31は、短手方向に関して、自由端側の端部31bを中間転写ベルト13に対して当接されており、固定端側の端部31aを支持部材34に対して接着された状態で固定されている。本実施例において、クリーニングブレード31の長手方向の長さは240mmであり、厚さは2mmであり、クリーニングブレード31の硬度はJIS K 6253規格で77度である。
クリーニング作用部33は、中間転写ベルト13の表面に対して揺動可能に構成されている。すなわち、支持部材34は、クリーニング容器32に固定された揺動軸35を介して、中間転写ベルト13の表面に対して揺動可能に支持されている。クリーニング容器32内に設けられた付勢手段として加圧バネ36によって支持部材34が加圧されることで、揺動軸35を中心としてクリーニング作用部33が可動し、クリーニングブレード31が中間転写ベルト13に付勢(押圧)される。
クリーニングブレード31に対向して、中間転写ベルト13の内周側には、対向ローラ15が配置されている。クリーニングブレード31は、対向ローラ15に対向する位置で、ベルト搬送方向に対してカウンター方向で中間転写ベルト13の表面に当接されている。すなわち、クリーニングブレード31は、その短手方向における自由端側の端部31bがベルト搬送方向に関する上流側を向くようにして、中間転写ベルト13の表面に当接されている。これにより、図2(b)に示すように、クリーニングブレード31と中間転写ベルト13との間にブレードニップ部37が形成されている。クリーニングブレード31は、ブレードニップ部37において、移動する中間転写ベルト13の表面から転写残トナーを掻き取り、クリーニング容器32に回収する。
本実施例では、クリーニングブレード31の取り付け位置は、次のように設定されている。図2(a)において、設定角θが22°、侵入量δが1.3mm、当接圧が0.6N/cmである。ここで、設定角θは、中間転写ベルト13とクリーニングブレード31(より詳細にはその自由端側の端面)との交点における対向ローラ15の接線と、クリーニングブレード31(より詳細にはその厚さ方向に略直交する一方の表面)とがなす角度である。また、侵入量δは、クリーニングブレード31が対向ローラ15に対して重なる厚さ方向の長さである。また、当接圧は、ブレードニップ部37におけるクリーニングブレ
ード31からの押圧力(長手方向における線圧)で定義され、フィルム式加圧力測定システム(商品名:PINCH,ニッタ社製)を用いて測定される。
また、一般にウレタンゴムと合成樹脂とは摺動による摩擦抵抗が大きく、クリーニングブレード31の初期の捲れが起こりやすい。そこで、予めクリーニングブレード31の自由端側の端部31bに、フッ化黒鉛などの初期潤滑剤を塗布することが好ましい。
なお、中間転写ベルト13の材料などに応じて適宜選定されるものであるが、クリーニングブレード31のゴム硬度は、JIS K 6253規格で70度以上、且つ80度以下の範囲が好ましい。また、クリーニングブレード31の当接圧は、0.4N/cm以上、0.8N/cm以下の範囲が好ましい。
(中間転写ベルト構成)
次に、本実施例における中間転写ベルト13の構成について説明する。中間転写ベルト13は、基層と表層との2層からなる無端状のベルト部材(あるいはフィルム状部材)であり、中間転写ベルト13の周長は700mmである。ここで、基層とは、中間転写ベルト13の厚さ方向に関して、中間転写ベルト13を構成する層のうち、最も厚い層であると定義する。本実施例では基層41は、厚さ70μmの層である。また、表層40は、中間転写ベルト13の外周面側に形成され、厚さ3μmの層である。
先述したように、本構成においてはクリーニングブレード31と中間転写ベルト13との間での摩擦が生じている。中間転写ベルト13の表面性が平滑な場合などには、摩擦力が高くなり、この摩擦力でクリーニングブレード31が中間転写ベルト13の回転方向に巻き込まれて、クリーニングブレード31がめくれる場合がある。
なお、ここでのメクレとは、正常時には図2(b)のように、クリーニングブレード13の自由端側の端部31bが中間転写ベルト31表面の搬送方向の上流側に伸びるような形でブレードニップ部37が形成されるべきところ、摩擦力により自由端側の端部31bが中間転写ベルト31表面の進行に巻き込まれて、搬送方向の下流側を向いてしまうことを指す。メクレは、クリーニングブレード13の長手方向における摩擦力のムラに応じて、ブレード全体に発生することもあり、一部に発生することもある。また、一部に発生したメクレがブレード全体に波及する場合もある。
クリーニングブレード31のメクレを防ぐために、摩擦力を落とすのが好ましい。摩擦力を落とす方法としては、先述したクリーニングブレード31に潤滑剤を塗布する方法以外にも、クリーニングブレード31に対してトナーを供給する方法がある。すなわち、クリーニングブレード31と中間転写ベルト13の接触している場所全体にトナーを供給して摩擦力を落とすことにより、局所的に摩擦力が高くなることを防ぎ、クリーニングブレード31のメクレを防ぐ方法である。
(ブレードへのトナー供給方法)
クリーニングブレード31にトナーを供給する主な方法を説明する。第1に、印字の時
に転写材Pに転写できずに中間転写ベルト13上に残った残トナーを回収する方法がある
。第2に、中間転写ベルト13上に印字したトナーを、転写材Pに転写させずに二次転写
ローラ25を通過させて、クリーニングブレード31に回収させる方法がある。特に後者は、クリーニングブレード31にトナー供給する目的で行われる。こうした現像部材からクリーニングブレード31にトナー供給するために行う動作をトナーパージと呼ぶ。このトナーパージについては後で詳しく説明する。
第1のトナー供給方法、すなわち転写残トナーを回収する方法は、印字パターンによっ
ては供給されるトナー量がばらつく。また、印字を行う印字領域に対しては残トナーによるトナー供給があるが、印字領域外の場所ではトナー供給が行われない。しかし、クリーニングブレード31と中間転写ベルト13の接触領域全体にトナーを供給して摩擦力のばらつきを低減するためには、クリーニングブレード31の全体に均一にトナーを供給する構成が良い。そのため、印字によるトナー供給がない印字領域外部の領域に対しては、多くのトナーを供給するのが好ましい。
そこで本実施例においては、クリーニングブレード31にトナー供給を行うトナーパージを最適な方法で制御することで、クリーニングブレード31の全体に対して最適なトナー供給を行う。具体的には、現像部からトナー供給を行うトナーパージモードとして、主に印字領域内でトナーパージを行う「印字領域内パージ」と主に印字領域外でトナーパージを行う「印字領域外パージ」の2種類のモードを有している。すなわち本実施例では、
トナー5の供給について、印字領域内パージ(第1の供給動作)と印字領域外パージ(第2の供給動作)の実行可否が判定される。
ここで、印字領域内というのは、印刷画像として画像形成装置のユーザーが印刷設定可能な最大の画像範囲のことである。例えば、画像形成装置として印刷可能なサイズがレターサイズ(幅216mm)で、ユーザーが印刷指定可能な領域が余白5mmの内側領域の場合は、レターサイズの両端5mmを除いた幅206mmの領域である。
印字領域外は、上記の印字領域内の外側の領域で、クリーニングブレード端部までの領域である。ここで、本実施例のクリーニングブレード31の接触領域の幅を240mmとする
。この場合、上記の印字領域(ユーザーの印刷指定可能領域)が幅206mmの画像形成装置
においては、本実施例のクリーニングブレード31では、206mmの印字領域の外側であり
、240mmのクリーニングブレード31の接触領域に含まれる領域が、印字領域外である。
なお、現像ローラ4が、クリーニングブレード31の接触領域全体の長さまでは、トナーを供給できない場合もある。その場合は、トナー供給可能な現像開口の幅までがトナーパージの実行幅となる。本実施例では、現像開口幅が230mmであり、クリーニングブレー
ド31の接触領域の幅である240mmよりも狭いものとする。したがって、印字領域内幅206mmから、現像開口幅の230mmまでが、印字領域外のトナー供給領域である。残りのクリー
ニングブレード接触領域230mmから240mmの間は、クリーニングブレード31がトナー供給を受けるときに、回収したトナーが横に動く分で賄われる。
(トナーパージの詳細)
本実施例では、印字領域内パージと印字領域外パージの2種類に対して異なる実施条件
を持たせることで、クリーニングブレード全体に対して最適なトナー量を供給する。以下、詳細なトナーパージ方法を説明する。
トナーパージの際も、印刷時と同様の制御を途中まで行う。すなわち、まず感光ドラム1を帯電し、トナー供給を行いたい領域に応じて露光手段11で走査ビーム12を照射し、現像ローラ4からトナー像を形成する。その後一次転写ローラ10に正極性の電圧を印加して、感光ドラム4に形成されたトナー像を、中間転写ベルト13に一次転写する。ここまでは通常の印刷と同様の処理である。
そして、トナーパージにおいては、中間転写ベルト13上のトナー像を、二次転写部N2を通過してクリーニングブレード31へと供給する。トナー像が二次転写部N2を通過するように、二次転写ローラ25に負極性の電圧を印加する。これにより、通常の印刷時とは異なり、中間転写ベルト13上に形成されたトナー像が二次転写部N2を通過し、クリーニングブレード31で回収される。つまりクリーニングブレード31にトナーが供給
される。このクリーニングブレード31にトナーを供給するまでの動作がトナーパージである。
なお、トナーパージにおいて、通常の印刷領域よりも外部の領域にトナーを供給する場合がある。この場合、レーザー照射の走査ビーム12を強制的に発光させて、印字領域外に対してもレーザー照射を行い、現像ローラ4からトナー供給する。
トナーパージの実行タイミングとしては、プリントが終了し印刷画像を排紙した後からプリンタの動作が停止するまでの間の、後回転動作中が好適である。その理由の一つは、印字領域内のトナーパージの印字中の実行は難しいことにある。また理由の一つは、印刷前や、印刷時の紙間でトナーパージを実行すると印刷スピードが遅くなる可能性があるのに対し、プリント終了後の後回転動作中であれば印刷スピードに影響がないからである。
本実施例でトナーパージの実行時に転写するトナー像について説明する。中間転写ベルト13の搬送方向に直交する方向、すなわち中間転写ベルト13の幅方向におけるパージ用トナー像の幅は、印字領域内パージのときは先述した印字領域内の幅とし、印字領域外パージのときは先述した印字領域外の幅とする。
続いて、中間転写ベルト13の回転方向における、パージ用トナー像の好適な長さについて述べる。供給トナー量が少なすぎる場合には、トナーパージとして摩擦係数低下の効果が発揮できず、供給トナー量が多すぎる場合には、クリーニングしきれずにクリーニング不良を起こしてしまう可能性がある。クリーニング不良が発生した場合には、印字領域外であれば画像に直接影響は出ないものの、不良発生箇所で隙間が生じる。そして、その隙間に紙粉などの異物が挟まってクリーニング不良領域が拡大して、印字領域内までクリーニング不良が発生する場合がある。そこで本実施例では、クリーニング不良を発生させない限度で摩擦力を低下させるために、トナー像の長さを5mm以上、100mm以下の範囲とした。
具体的には、本実施例では、印字領域内パージの場合も印字領域外パージの場合も、色によらずに合計40mmの長さのパージ用トナー像を形成する。また、消費量の観点から4色
とも同じトナー像を転写する。以上より本実施例においては、印字領域内パージの場合も印字領域外パージの場合も、中間転写ベルト13の回転方向に、各色10mmの長さのトナー像を形成する。そして、画像形成装置の後回転動作中に、各色10mmの長さのパージ用トナー像のベタパッチを中間転写ベルト13に転写して、クリーニングブレード31に供給する。
図3は、転写されてクリーニングブレード31に回収されるときの中間転写ベルト13上のトナー像を示す。図3(a)は印字領域内パージの例であり、図3(b)は印字領域外パージの例である。
なお、今回の例では4色とも同じ量としたが、トナー消費量に応じて使用する量を色ごとに変更してもよい。すなわち、トナー消費量の少ない色のトナー供給量を増やして、各色のトナー消費量を均一にするとよい。例えば、イエロートナーの消費量が多く、他の3色が同様の消費量であった場合には、イエローを除いた3色で同一の供給量になるように各色幅13.3mmのトナー像を形成する。また、図3ではクリーニングブレード31への供給順番はブラック、シアン、マゼンタ、イエローの順番となっている。これは、本実施例の構成で露光手段11による照射処理を4色の感光ドラムに対して同時に行ったためである
。しかし、トナー4色の順番は入れ替えてもクリーニングブレード31のメクレ防止には影響ない。
(処理フロー)
以上の2種類のパージモードの実行時の制御を、図4のフローチャートを用いて説明す
る。まず、印字領域内パージの判定をステップS101からS105で行う。まず、ステップS101でプリント処理を開始するときに、プリント画像の印字率を確認する。
ここで、本実施例のプリント画像の印字率について説明する。転写残の量をクリーニングブレード31で回収するトナー量として計算したいので、印字率は、中間転写ベルト13の幅方向に最も広域にユーザー指定が可能で、幅広に印刷することのできる用紙サイズで、単色のベタ画像を印刷する場合を100%として、印刷面積と平均の印字量の掛け合わせで算出する。本実施例では、中間転写ベルト13の幅方向に最大のユーザー指定可能な用紙サイズはレターサイズ(幅216mm、長さ280mm)である。ユーザー指定可能な最大範囲は、紙の左右、および上下の余白をそれぞれ5mm設けているので、紙幅206mm、紙長
さ270mmである。よって、この範囲に単色ベタ画像が印刷される場合を印字率100%と
している。
そのため、紙サイズが異なるときなどには、紙のサイズと印刷パターンとを合わせて印字率を算出する。具体的な印字率の算出方法を説明する。まず転写材Pへ転写されるトナー量、すなわち1ページ内のトナー量の算出について、算出方法及び物理的な意味を説明する。なお、1ページ中のトナー量の算出は、印字動作時の画像データカウント部223で行っている。
図5は、画像形成装置100のエンジン制御部の構成および機能ブロックを示す図である。ホストコンピュータ199は、画像形成装置100と接続された情報処理装置である。ユーザーは、ホストコンピュータ199を使用して印刷データを送信する。
コントローラ部200は、ホストコンピュータ199およびエンジン制御部210と相互に通信が可能となっている。コントローラ部200は、ホストコンピュータ199から入力された印刷データを受け取ると、印刷データを展開し、画像形成するための画像データへ変換する。そして、その画像データに基づいて、露光するための4色分の露光用のビデオ信号を生成する。コントローラ部200は、ビデオ信号の生成が完了すると、エンジン制御部210のビデオインターフェイス部220に対し、画像形成開始を指示する。
エンジン制御部210は、ASIC205、CPU221、RAM151、ROM152を備える。ASIC205は、ビデオインターフェイス部220、画像処理GA(ゲートアレイ)222、画像データカウント部223を有する。CPU221は、プログラムに従って動作することにより、機能ブロックとしてのトナー量算出部224および二次転写電圧補正量算出部225として動作することができる。
ビデオインターフェイス部220から画像形成開始指示を受信したCPU221は、各種アクチュエータを起動して画像形成の準備を開始する。CPU221は、画像形成の準備が整うと、ビデオインターフェイス部220を介して画像形成準備完了をコントローラ200に通知する。コントローラ200は、画像形成準備完了を受信すると、ビデオインターフェイス部220にビデオ信号を送信する。
ビデオインターフェイス部220は、受信したビデオ信号を画像処理GA222に送信する。画像処理GA222は、ビデオインターフェイス部220から受信したビデオ信号をレーザー駆動信号に変換し、露光手段11のレーザー駆動部230に送信する。露光手段11は、レーザー駆動部230とレーザーダイオード231を備えるスキャナユニットである。
また、画像データカウント部223は、レーザー駆動信号をサンプリングし、信号がHigh(発光)(以下、”H”と表記する)となった回数をカウントする。一方、画像データカウント部223は、レーザー駆動信号をサンプリングした時に、信号がLow(消灯)(以下、”L”と表記する)だった場合はカウントしない。
CPU221は、画像データカウント部223からY、M、C、Bkの4色に対してそれぞれレーザー駆動信号が”H”となった回数であるny、nm、nc、nkを1ページ分カウントする。続いて各色のカウント値の足し合わせの総量にあたる、ピクセルカウント値n(=ny+nm+nc+nk)を算出する。1ページ分の1色当たりのサンプリング総数をNとすると、CPU211のトナー量算出部224において1ページ中のトナー量X[%]は式(1)のようにして算出される。
Figure 2023039333000002
一色当たりのサンプリング総数Nは、各色別々のタイミングでレーザー駆動を行うため、別々のタイミングでサンプリングされる。本実施例におけるサンプリング周期は全画素数をカウントできるように短い周期(100MHz)にした。したがって、Y、M、C、Bkの4色それぞれのサンプリング総数Ny、Nm、Nc、Nkは、Ny=Nm=Nc=Nk=Nとなった。本実施例においては、各色のピクセルカウント値ny、nm、nc、nkの最大値は一色当たりのサンプリング総数Nになるため、1色当たり0~100[%]の値を取り得る。したがって、Xは0~400[%]の値を取り得る。
本実施例では、印字率として、上記の1ページ中のトナー量X[%]に対して、所定の
換算を行った値を用いる。すなわち、用紙サイズが、ユーザーが印刷可能範囲として指定できる最大幅を持つ用紙サイズであるとして、トナー量Xを換算する。これは、1ページ中のトナー量Xが同じ場合においても、紙サイズが異なるとクリーニングブレード31が
回収するトナー量も異なるためである。そこで、印刷用紙サイズに応じた面積比を補正して計算する。
したがって、画像形成装置で幅方向に最も広くユーザー指定が可能な用紙の、ユーザー印刷指定が可能な面積に対して、印刷画像の紙サイズを把握することが必要である。つまり、式(2)のようにして面積比を算出する。
Figure 2023039333000003
この時に印字率Y[%]は、式(3)により定義される。この定義により、印刷パター
ンの用紙サイズも含めた「クリーニングブレード31への供給トナー量」として、印字率を算出することができる。本実施例における式(2)の分母については、画像形成装置の最大用紙サイズはレターサイズ(216mm*280mm)であり、その印刷可能領域は、上下左右
に余白5mmを設けるため、206mm*270mmになる。
Figure 2023039333000004
フロー図に戻り、説明を続ける。エンジン制御部210は、ステップS101で上記のように定義した印字率を取得したのちに、ステップS102で印字率が閾値A(第1の閾値)以下かどうかを判定する。これは、印字率が十分高い場合には印字領域内については十分なトナーが残トナーとして供給されるので、追加としてトナーパージによるトナー供給を行う必要がないためである。そのため閾値Aより大きい印字率の場合には後述するカウンタを更新しないようにすることで、不要なトナーパージを防ぎ、過剰なトナー供給によるクリーニング不良の発生を抑制する。本実施例の印字率の閾値Aは、20%である。
本実施例で閾値Aを印字率20%としている理由について説明する。クリーニングブレード31の潤滑性を保持する観点から、クリーニングブレード31にトナー量が平均0.02mg/mm以上供給されることが好ましい。本実施例ではクリーニングブレード31の幅が240mmであるため、残トナー供給量が4.8mg以上となるのが好ましい。本実施例においては、
トナーのうち94%が転写材Pに転写する転写性能であり、印字率100%のときのトナ
ー消費量が0.4gだとするとクリーニングブレード31に供給される残トナー量が4.8mgと
なるのは、印字率20%のときである。よって本実施例では、残トナー供給量が4.8mg以
下の場合にはトナー量が不足して潤滑性が足りなくなるため、閾値Aを印字率20%とする。本実施例においては、閾値Aを印字率20%に設定したが、閾値Aを決めるための印字率は、構成によって適宜設定すればよい。
ステップS103において、エンジン制御部210は、印字率が閾値A以下の場合には印字率カウンタを更新する。なお、フローにおける各種のカウンタや実行フラグは、メモリ上に格納された変数やテーブルの形式で保持してもよい。エンジン制御部210は、表1に示すように、閾値Aに応じた変化量を印字率カウンタに加える。印字率によって印字率カウンタ変化量が異なるのは、印字率によってクリーニングブレード31の回収するトナー量が異なり、トナーパージの必要なタイミングが異なるためである。
Figure 2023039333000005
エンジン制御部210は、ステップS104において印字率カウンタが閾値B(第2の閾値)を超えたかどうかを判定する。閾値Bを超えていれば、ステップS105で印字領域内パージの実行フラグを立てる。ここで印字率カウンタ値の閾値Bは、1000とする。このようにした場合、例えば印字率0%だと、変化量(増加するカウンタの値)が「1 - 0.05*0 = 1」であるため、プリント1000枚経過時に印字率カウンタの値が1000となり、パージ実行フラグが立つ。また印字率が10%だと、変化量が「1 - 0.05*10 = 0.5」であるため、プ
リント2000枚経過時に印字率カウンタの値が1000となり、パージ実行フラグが立つ。
なお、上記記載では印字率が閾値A以下の場合に印字率カウンタを増加させたが、逆にカウンタを減少させてもよい。その場合、エンジン制御部210は、印字率カウンタの値が閾値Bを下回った場合に印字領域内パージ実行フラグを立てる。
以上のステップS101からステップS105までが印字領域内パージの判定であり、次のステップS106からステップS108までが印字領域外パージの判定である。エンジン制御部210は、ステップS106で印字枚数をカウントする。そして、ステップS107で、その印字枚数カウントが閾値C(第4の閾値)以上かを判定する。閾値C以上ならば、ステップS108で印
字領域外パージの実行フラグを立てる。
このステップS107での判定について説明する。まず印字領域外は、印字率に関係なくトナー供給がない。そのため、印字領域外パージは、印字率や印字画像パターンによらずに一定間隔で実行するのが好ましい。そこで本実施例では、印字枚数をカウントして閾値Cを超えたときに印字領域外パージの実行フラグを立てている。本実施例では、印刷枚数の閾値Cを300枚としている。
エンジン制御部210は、ステップS109において、プリント最終ページかどうかを判定し、プリント終了までの間、ステップS108までの処理を繰り返す。プリントが終了したら、各パージの実行判定を行う。すなわち、ステップS110で印字領域内パージの実行フラグが立っていた場合には、ステップS111で印字領域内パージを実行し、ステップS112で印字率カウンタをリセットする。同様に、ステップS113で印字領域外パージの実行フラグが立っていた場合には、ステップS114で印字領域外パージを実行し、ステップS115で印刷枚数カウントをリセットする。以上の判定終了の後、ステップS116でプリントを終了する。
ここで、印字領域内パージの実行フラグが立っていて、かつ、印字領域外パージの実行フラグが立っていた場合に、印字領域内パージと印字領域外パージを同時に実行してもよい。
印字領域内パージと印字領域外パージの実行頻度について説明する。本実施例では、印字枚数の閾値Cを300枚、カウンタ値の閾値Bを1000としている。そのため、印字領域外パージは300枚に一度実行される一方、印字領域内パージは少なくとも1000枚以上
に一度しか実行しない。すなわち、印字領域外パージの実行頻度は、印字領域内パージの実行頻度よりも多くしている。より好ましくは、印字領域外パージの実行頻度を印字領域内パージの実行頻度の3倍以上とする。この理由は、印字領域外では通常はトナー供給がないのに対して、印字領域内では通常の印字を行うことで残トナーが供給され、摩擦力低下があるためである。
(変形例)
以上の説明では、クリーニングブレード31が中間転写体である中間転写ベルト13をクリーニングする場合のメクレ防止について説明した。しかし本発明のトナー供給動作における制御は、ブレードを用いて像担持体としての感光ドラム1からトナーを回収する場合にも適用できる。すなわち、図1に示すように感光ドラム1にクリーニング手段3が当接して残留トナー回収する場合に、本発明の制御に従って両者の当接部にトナーを供給することで、クリーニング手段3のメクレを抑制することができる。換言すると、本発明は、回転可能な回転部材(中間転写ベルトや感光ドラムなど)にトナー像が形成される場合の、ブレード状の部材のメクレ抑制に効果を発揮する。その結果、画像弊害を抑制することが可能になる。
また本実施例においては、印字領域内パージについて、印字率カウンタを表1のような印字率カウンタ変化量で制御しているが、これに限定されない。すなわち、中間転写ベルト13とクリーニングブレード31の間の摩擦力が一定以上にならないように、潤滑剤のトナー供給を行えればよい。例えば中間転写ベルト13の摩擦係数μ自体が低い場合には、印字率の閾値をより高くして実行頻度を落としてもよい。また、印字率に応じた印字率カウンタ変化量の計算式について、中間転写ベルト13の摩擦係数μが低い場合には印字率カウンタ変化量の傾斜を緩やかにして実行頻度を落としてもよい。また、印字率が閾値A以上だった場合に印字率カウンタを減少させ、印字率カウンタの値が閾値Bを下回った時にトナーパージを行う方法でもよい。
また、本実施例では、印字領域外パージの実行条件として印刷枚数を用いたが、一定間隔でのトナー供給を行うことで中間転写ベルト13とクリーニングブレード31の間のトナーによる潤滑剤を枯渇しないようにするのが目的である。そのため、実行条件は印刷枚数に限られない。すなわち、画像形成装置が駆動に関する値、例えば画像形成装置が使用されてからの駆動時間の長さを示す値を、閾値C(第4の閾値)として用いることができる。例えば、中間転写ベルト13の駆動時間(回転時間)を算出し、一定駆動時間ごとに印字領域外パージを行ってもよい。また、クリーニングブレードによる感光ドラムのクリーニングに本発明を適用する場合、感光ドラムの回転時間を閾値としてもよい。このように、一定間隔で印字領域外パージが実行されていることが好ましい。本実施例では印刷一枚当たりの平均駆動時間が約10秒なので、例えば駆動時間3000秒に一回、印字領域外パージを実行する制御でもよい。
また本実施例では、印字領域外パージの際に、印字領域外全体にトナーを供給している。しかし、中間転写ベルト13の蛇行によるずれや、レーザー照射の強制的な発光によって、照射領域が中央からずれた領域になる可能性もあるため、印字領域外パージの横幅をより広くすることが好ましい。また、印字領域外パージを効果的に行うには、回転方向に長いほうが好ましい。一方で、トナーが過剰に供給されてクリーニング不良になることは好ましくない。そこで例えば、図6のように、現像開口領域の両端部においてそれぞれ15mm幅を、回転方向に合計40mm供給することも好ましい。
また、現像機の耐久劣化に応じてベタ画像におけるトナー消費量は変動する場合がある。さらに、使用する転写材Pや画像形成装置の動作環境によって、中間転写ベルト13か
ら転写材Pへと転写されるトナー量は変動する。よって、これらの影響を考慮してクリー
ニングブレード31に到達するトナー量を補正し、印字率カウンタ変化量へと反映することも好ましい。
例えば、高温高湿環境下などでは、転写性が一般的には悪化するため、転写残トナー量の供給が多くなる。したがって、高温高湿環境下では印字率カウンタ変化量が少なくなるようにして、印字領域内パージの実行頻度を落とすようにする。また、耐久劣化によってトナー消費量が多くなる場合にも、転写残のトナー供給が多くなるので、印字率カウンタ変化量を少なくするとよい。以上のように、環境や耐久の履歴などに合わせて印字率カウンタ変動量を変更することも可能である。
以上のように印字領域外と印字領域内とで異なるパージモードを持ち、それぞれに対して異なる閾値をもとにした実行条件を持つようにすることで、印字のパターンによらずにクリーニングブレード全体に対して最適なトナー供給を行うことができる。その結果、クリーニングブレードのメクレを防ぎ、それに起因する画像弊害を抑制できる。
[実施例2]
続いて、実施例2について、実施例1と異なる点を中心に説明する。実施例1と同様の構成や処理については説明を簡略化する。
ここで、装置の使用初期においては、クリーニングブレード31にトナーが供給されていないため、印字領域外でのブレードのメクレが発生する可能性が高い。そして、クリーニングブレード31にトナー供給がなされるようになると、中間転写ベルト13とクリーニングブレード31の間にトナーが介在して摩擦力が低下する。また、クリーニングブレード31の手前でのトナー保持が長時間になると、トナーがクリーニング不良を防ぐ防御層を形成して、クリーニングブレードの当接状態が安定する。摩擦力の低下とブレードの当接状態が安定することで、ブレードのメクレ発生の可能性が下がる。よって、印刷枚数が増えた場合には印字領域外パージの実行頻度を減らすことができる。
本実施例では、印字領域外パージの実行頻度を減らすために、印字領域内パージと印字領域外パージの領域を合わせた全面パージと、印字領域外パージと、の2種類のパージを用いる。この2種類のパージを制御することで、印字領域外パージの実行頻度を減らすことができ、その結果として、長期的にはトナー消費量を減らすことが可能となる。すなわち本実施例においては、全面パージが第1の供給動作となり、印字領域外パージが第2の供給動作となり、エンジン制御部はフローに従って各トナーパージの実行可否を判定する。
図7を用いて、本実施例で用いる全面パージにおいて転写するトナー像について説明する。供給トナー量は、実施例1と同様に、中間転写ベルト13の回転方向(搬送方向)での長さにおいては、各色10mm、合計40mmである。また、中間転写ベルト13の回転方向に直交する方向(幅方向)における幅は、現像開口幅いっぱいの230mmである。各色のベタ
パッチをこの領域に印字することにより、図7のような転写像がクリーニングブレード31に供給される。実施例1に記載したように、各色のトナー供給順番を変更してもよいし、またトナー消費量に応じて使用するトナーを変更しても構わない。
本実施例でのパージの実行制御を、図8のフローチャートを用いて説明する。ステップS201からステップS205が、全面パージの実行判定処理である。ステップS201で、エンジン制御部210は印字率を確認する。続いて、ステップS202で印字率が閾値A以下かを判定する。印字率が閾値A以下だったら、ステップS203で印字率カウンタを更新する。続いて、ステップS204で印字率カウンタが閾値B以上かを判定する。そして印字率カウンタが閾値B以上であれば、ステップS205で全面パージの実行フラグを立てる。
次に、印字領域外パージの実行判定をステップS206からS209で行う。まずステップS206で、エンジン制御部210は、累計印刷枚数が閾値D(第5の閾値)以下かどうかの判定を行う。これは、先述したように、印刷枚数が多い場合には長期的にクリーニングブレード手前にトナーが存在してクリーニング防御層を形成し、クリーニングブレードのメクレの発生可能性が低くなるからである。そこで本実施例では、装置の使用開始以降の累計印刷枚数が多い場合には、印字領域外パージを不必要に実行しないようにする。閾値D以下の場合にはステップS207で、今回の画像形成動作における印刷枚数をカウントし、ステップS208で印刷枚数カウントが閾値C以上か判定する。閾値C以上の場合にはステップS209で印字領域外パージの実行フラグを立てる。これにより、累計印刷枚数が閾値Dより大きい場合には、メクレ発生可能性が低いと判定され、印字領域外パージが行われない。本実施例では閾値Dとして累計印刷枚数3000枚としている。
以上の各ステップでの、印字率と印字枚数に関する実行閾値に基づく実行判定についてまとめると、次の表2のようになる。
Figure 2023039333000006
エンジン制御部210は、以上のステップS201からS209までをプリント最終ページまで繰り返す。すなわちエンジン制御部210は、ステップS210にてプリント最終ページかどうかを判定し、最終ページの場合は、印刷後の後回転動作中に各パージの実行を判定する。
エンジン制御部210は、ステップS211からS214で全面パージの実行を判断する。まずステップS211で全面パージ実行フラグが立っているかを判定する。実行フラグが立っていたら、ステップS212で全面パージを実行する。続いて、ステップS213で全面パージ実行時の印刷枚数を記録し、ステップS214で印字率カウンタをリセットする。このステップS213での印刷枚数の記録はのちのステップS216での閾値Eでの判定で使用するので、後に詳述する。
次にエンジン制御部210は、ステップS215からS218までで印字領域外パージの実行判定を行う。ステップS215では印字領域外パージの実行フラグが立っているかを判定する。実行フラグが立っていたら、ステップS216で全面パージ実行から、閾値E以上に印刷を実行したか判定する。すなわち、全面パージ時の印刷枚数から閾値E以上の印刷枚数が増えたかどうかを判定する。このステップS216での判定の目的を説明する。全面パージの領域は印字領域外パージの領域も含んでいるため、印字領域外パージと全面パージの実行タイミングが近すぎる場合には、摩擦力低下の効果が薄れてしまう。そこで本ステップの判定により、全面パージの実行タイミングから十分離れたタイミングで印字領域外パージが行われるようにして、不要なトナー供給を防いでいる。本実施例では閾値Eとして印刷枚数100枚としている。閾値E以上に印刷を行っている場合には、ステップS217で印字領域外パージを実行する。ステップS218では、閾値E以上かどうかに関わらず、印字枚数カウンタをリセットする。こうしてステップS219でプリントを終了する。
以上述べたように、本実施例によれば、全面パージと印字領域外パージを組み合わせて制御することができる。これにより、クリーニングブレード全体へのトナー供給が必要な場合は印字領域の内部と外部を含む全体にトナー供給する全面パージモードを実行し、そうでない場合は印字領域外パージを実行する。その結果、不必要なトナー供給を抑制しつつブレードのメクレを防止することができる。
なお、本実施例では閾値Dとして累計印刷枚数3000枚と設定したが、実施例1の変形例
でも記述したように、閾値Cによる印字領域外パージの実行条件は印刷枚数に限られない
。その場合には、閾値Cによる印字領域外パージの実行回数が一定回数で抑えられるよう
に閾値Dを設定してもよい。例えば、先の変形例で記述したような中間転写ベルト13の
駆動時間を算出する場合には、閾値Cとして駆動時間3000秒と設定すると、閾値Cが10
回実行される30000秒に閾値Dを設定するような制御でもよい。
[実施例3]
続いて、実施例3について、上記各実施例と異なる点を中心に説明する。上記各実施例と同様の構成や処理については説明を簡略化する。
実施例3では、3種類のパージを用いて効率的なトナーパージを実施する。具体的には
、印字領域内のパージモードと印字領域外のパージモード、全面パージモードの3種類で
ある。すなわち実施例3では、トナー5の供給動作に関して印字領域内パージ(第1の供給動作)、印字領域外パージ(第2の供給動作)に加え、全面パージ(第3の供給動作)を実行可能である。
図9は、本実施例の処理を示すフローチャートである。エンジン制御部210は、まず、ステップS301で累計の印刷枚数が閾値D以下かどうかを判定する。これは、実施例2と同様に、使用初期からの累計印刷枚数に基づく制御を行うためである。すなわち、使用初期にメクレが発生しやすい一方、クリーニングブレード31の手前でトナーが長時間保持されるとトナーによる防御層が形成されてメクレ発生可能性が下がるからである。そのため、一定以上使用した時にパージモードの実行パターンを最適なものに変更する。なお、ここでの使用初期とは、例えば、画像形成装置の供用が開始された時期や、メンテナンス後の使用開始のときなど、クリーニングブレード31にトナーが保持されていない状態から、画像形成が開始された時期を指す。
エンジン制御部210は、ステップS301で閾値D以下の時には、ステップS302以降に進み、印字領域内パージと印字領域外パージの2種類のパージモードを実行する。まずステ
ップS302からS306までで印字領域内パージの実行フラグを判定する。まずステップS302で印字率を判定する。ステップS303で印字率が閾値A以下か判定し、閾値A以下ならステップS304に進んで印字率カウンタを更新する。閾値Aより大きければステップS307に進む。エンジン制御部210は、ステップS305で、印字率カウンタが閾値B以上かを判定する。閾値B以上ならステップS306で印字領域内パージの実行フラグを立てる。閾値Bより小さければステップS307に進む。
次にエンジン制御部210は、ステップS307からS309で、印字領域外パージの実行フラグを立てる。まずステップS307で印字枚数カウンタを更新する。次にステップS308で印字枚数カウンタが閾値C以上かを判定する。閾値C以上ならば、ステップS309で印字領域外パージの実行フラグを立てる。閾値Cより小さければ、ステップS310に進む。
エンジン制御部210は、ステップS310にてプリント最終ページかどうかを判定する。最終ページでない場合、以上の処理をプリント終了まで繰り返す。最終ページであれば、プリント終了後の後回転動作に進み、ステップS311以降において、後回転動作中の各パージ処理を実行する。
エンジン制御部210は、ステップS311では印字領域内パージの実行フラグが立っているかを判定する。実行フラグが立っていればステップS312で印字領域内パージを実行し、ステップS313で印字率カウンタをリセットする。続いてエンジン制御部210は、ステップS314で印字領域外パージの実行フラグが立っているかを判定する。実行フラグが立っていた場合にはステップS315で印字領域外パージを実行し、ステップS316で印字枚数カウンタをリセットする。そしてステップS317でプリントを終了する。
一方、エンジン制御部210は、ステップS301で閾値Dより大きい場合には、ステップS318に進んで全面パージのパージモードを実行する。まずステップS318で印字率を確認し
、ステップS319で印字率が閾値A以下かを判定する。閾値A以下の場合は、ステップS320で印字率カウンタを更新する。閾値Aより大きい場合は、ステップS323に進む。次に、ステップS321で印字率カウンタが閾値B以上かを判定する。閾値B以上の場合は、ステップS322で全面パージ実行フラグを立てる。閾値Bより小さい場合は、ステップS323に進む。
エンジン制御部210は、ステップS323にてプリント最終ページかどうかを判定する。最終ページでない場合、ステップS318からS322をプリント終了まで繰り返す。最終ページであれば、プリント終了後の後回転動作中に全面パージを実行する。まずステップS324で全面パージの実行フラグが立っているかを判定し、立っていたらステップS325で全面パージを実行する。そしてステップS326で印字率カウンタをリセットし、ステップS327でプリントを終了する。
本実施例では、印字率の判定をする閾値Aは20%、印字率カウンタの判定をする閾値Bは1000、印字枚数カウンタの判定をする閾値Cは300としている。この図9のフローチャートの判定を表にまとめると表3のようになる。
Figure 2023039333000007
本実施例では、印字率と印字枚数に基づく閾値判定により、3種類のパージを実行制御している。その結果、実施例2よりも更に印字領域外パージでトナー供給する回数を減らせるため、よりトナーを効率的に使いつつクリーニングブレード31の安定的運用を実現することができる。なお、表3に示すように、第3の供給動作を行うかどうかの判定基準の一つに、閾値Dを用いて印刷枚数を判定することがある。しかし閾値Dは、画像形成装置の駆動した回数や駆動時間に基づく判定基準であれば、これに限定されない。例えば、中間転写ベルト(または、回転部材が感光ドラムである場合、感光ドラム)の回転時間が一定時間以上の場合に、第3の供給動作を行うと判定してもよい。
[実施例4]
続いて、実施例4について、上記各実施例と異なる点を中心に説明する。上記各実施例と同様の構成や処理については説明を簡略化する。本実施例では、印刷パターンとして印字率の高い印刷が加わる場合に、上記各実施例の場合よりもパージ実行頻度を落とすことで、よりトナーを効率的に使用する。
具体的には、エンジン制御部210は、印字率が高い高印字のプリントの場合には、印字率カウンタで減算処理をするように式を変更する。上記各実施例の印字率カウンタは、
例えば表1に示したように、印字率が閾値より大きい場合には増加しない。しかし、印字率が増加すると廃トナーの量も増加するため、印字率の高い場合にも印字率カウンタ変化量を減算させて、クリーニングブレード31で回収した廃トナー量をより正確に算出することが可能である。
そこで本実施例では、表4に示すように、閾値Aよりも大きい閾値F(第3の閾値)を設定して、印字率が当該閾値Fより大きい場合に、現在の印字率カウンタの値から印字率カウンタ変化量を減算する。本実施例では閾値Aは印字率20%、閾値Fは印字率30%としている。パージを行う印字率カウンタの閾値Bは、例えば上記実施例と同じく1000としてもよい。
Figure 2023039333000008
このように本実施例では、印字率カウンタで印字率が閾値Fより大きい場合に減算を行っている。一例として、印字率の高い(例えば100%)の印刷が連続したのち、10枚に1枚だけ印字率0%を印刷が行われる、という印刷パターンを想定する。実施例1~3で
は、印字率カウンタの値は増加する一方なので、このようなパターンでも印字率カウンタの閾値に応じたパージが実行されてしまうが、本実施例では、印字率カウンタの値が減少する場合もあるため、パージが実行されない。
なお、実施例1において、印字率が閾値A以下の場合に印字率カウンタを減少させ、印字率カウンタの値が閾値Bを下回った場合に印字領域内パージを行うようにした場合、印字率が閾値Fよりも大きい場合は、印字率カウンタを増加させるように制御する。
なお、印字率カウンタの減算が長く続いた場合には、その後に印字率の低い印刷が長時間続いた場合であってもトナーパージが実行されないおそれがある。そこで、印字率の低い低印字のプリントが連続する場合には、トナー供給を実行するように制御することも好ましい。これは、印字率が低い場合には実施例1から3までと同様にトナー供給を実行するためである。
具体的には、印字率カウンタの下限値となる閾値Gを設けて、クリーニングブレード31がトナー供給を十分に受けている安定した状態からでもメクレが発生しないようにする。閾値Gは例えば、―1000に設定することができる。すなわちエンジン制御部210は、印字率カウンタ変化量の減算によってカウンタ値が閾値Gより小さくなる場合でも、閾値G(-1000)とする。こうすることで、トナー供給が十分なされた印字率カウンタがマイナスの時であっても、低印字のパターンが連続する場合には、連続する低印字印刷が実施例1~3までの倍の印刷枚数までの間で、トナーパージのトナー供給がなされる。
なお、実施例1において、印字率が閾値A以下の場合に印字率カウンタを減少させ、印字率カウンタの値が閾値Bを下回った場合に印字領域内パージを行うようにした場合、閾値Gには上限値を設けるとよい。
また、印字率カウンタを表4のように制御する場合、実施例1~3の各フローチャート
において、印字率が閾値A以下かどうかの判定を行わずに、どのような印字率の場合においても印字率カウンタを更新するようにすることができる。この場合、印字率カウンタの更新では、例えば、上記表4のように印字率カウンタ変化量の減算も含めた処理を行う。
また、印字率カウンタが閾値Bを超えて実行フラグを立てた後に高印字によって印字率カウンタが減算されて閾値Bを下回った場合でも、パージ実行フラグは立てた状態にする。これは、一度でもトナー供給実行が必要な状態になっているため、クリーニングブレード31へのトナー供給を行い、摩擦力を低下させて安定させて運用するためである。
上記の動作によれば、印字率の高い印刷画像が入る場合に、印字率カウンタに応じたパージの実行頻度が下がるため、よりトナーを節約した制御が可能になる。
1:感光ドラム、5:トナー、8:現像手段、13:中間転写ベルト、30:ベルトクリーニング手段、31:クリーニングブレード、210:エンジン制御部

Claims (29)

  1. 表面に、現像手段から供給された現像剤による現像剤像が形成される、回転可能な回転部材と、
    前記回転部材の表面に当接するブレード状の当接部材を用いて前記回転部材の表面の前記現像剤を回収する回収手段と、
    前記回転部材の表面に前記現像剤像を形成する画像形成動作と、前記現像手段から前記回転部材の表面に供給された前記現像剤を前記回転部材と前記当接部材との当接部に供給する供給動作と、を実行可能に制御する制御手段と、
    を備え、
    前記回転部材の表面において前記現像剤像を形成することが可能な印字領域であって前記回転部材の回転方向に直交する方向における前記印字領域の内部に前記現像剤を供給する前記供給動作を第1の供給動作、前記印字領域の外部に前記現像剤を供給する前記供給動作を第2の供給動作とした場合、前記制御手段は、前記第1の供給動作と前記第2の供給動作と、を異なるタイミングで実行するように制御する
    ことを特徴とする画像形成装置。
  2. 表面に静電潜像が形成され、当該静電潜像に前記現像手段から供給された前記現像剤による現像剤像が形成される像担持体をさらに備え、
    前記回転部材は中間転写体であり、当該中間転写体の表面に形成される前記現像剤像とは、前記像担持体に形成された前記現像剤像が転写されたものである
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記回転部材は、表面に形成された静電潜像に前記現像手段から供給された前記現像剤による現像剤像が形成される、像担持体である
    ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 前記印字領域は、前記回転部材の回転方向に直交する方向における中央の領域である
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  5. 前記回収手段の前記当接部材は、前記回転部材の回転方向に直交する方向において前記回転部材と当接し、
    前記印字領域は、前記直交する方向において、画像情報に基づく画像が形成され得る幅に対応する領域であり、
    前記制御手段は、前記第1の供給動作では、前記印字領域の内部において前記回転部材に当接する前記当接部材に前記現像剤を供給し、前記第2の供給動作では、前記印字領域の外部において前記回転部材に当接する前記当接部材に前記現像剤を供給する
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  6. 前記供給動作においては、前記回転部材に形成された画像が転写材に転写されずに前記回収手段に回収される
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記制御手段は、前記回転部材に形成された画像について、前記第1の供給動作、前記第2の供給動作、または、前記回転部材に形成された画像を前記転写材に転写する転写制御を行う
    ことを特徴とする請求項6に記載の画像形成装置。
  8. 前記制御手段は、印字率に応じて前記第1の供給動作を行うかどうかを判定する
    ことを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 前記制御手段は、前記印字率が第1の閾値以下の場合は印字率カウンタの値を増加させ、前記印字率カウンタの値が第2の閾値を超えた場合は前記第1の供給動作を実行する
    ことを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 前記制御手段は、前記印字率が前記第1の閾値より大きい値である第3の閾値よりも大きい場合は前記印字率カウンタの値を減少させる
    ことを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
  11. 前記制御手段は、前記印字率カウンタの値に下限値を設ける
    ことを特徴とする請求項10に記載の画像形成装置。
  12. 前記制御手段は、前記印字率が第1の閾値以下の場合は印字率カウンタの値を減少させ、前記印字率カウンタの値が第2の閾値を下回った場合は前記第1の供給動作を実行することを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
  13. 前記制御手段は、前記印字率が前記第1の閾値より大きい値である第3の閾値よりも大きい場合は前記印字率カウンタの値を増加させる
    ことを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置。
  14. 前記制御手段は、前記印字率カウンタの値に上限値を設ける
    ことを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置。
  15. 前記制御手段は、が前記画像形成装置の駆動に関する値が第4の閾値以上の場合に、前記第2の供給動作を行うと判定することを特徴とする請求項8から14のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  16. 前記制御手段は、前記第4の閾値として、前記転写制御により前記回転部材に形成された画像を転写材に転写した枚数を用いる
    ことを特徴とする請求項15に記載の画像形成装置。
  17. 前記制御手段は、前記第4の閾値として、前記回転部材の回転時間を用いる
    ことを特徴とする請求項15に記載の画像形成装置。
  18. 前記制御手段は、前記第2の供給動作の実行頻度を前記第1の供給動作の実行頻度よりも多くする
    ことを特徴とする請求項1から17のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  19. 前記制御手段は、前記第2の供給動作の実行頻度を前記第1の供給動作の実行頻度の3倍以上とする
    ことを特徴とする請求項18に記載の画像形成装置。
  20. 前記第1の供給動作においては、前記印字領域の内部および外部に前記現像剤が供給される
    ことを特徴とする請求項7から14のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  21. 前記制御手段は、前記転写制御により前記回転部材に形成された画像を転写材に転写した枚数が第4の閾値以上である場合に、前記第2の供給動作を行うと判定する
    ことを特徴とする請求項20に記載の画像形成装置。
  22. 前記制御手段は、前記第4の閾値として、前記転写制御により前記回転部材に形成された画像を転写材に転写した枚数を用いる
    ことを特徴とする請求項21に記載の画像形成装置。
  23. 前記制御手段は、前記第4の閾値として、前記回転部材の回転時間を用いる
    ことを特徴とする請求項21に記載の画像形成装置。
  24. 前記制御手段は、前記画像形成装置の駆動に関する前記値が第5の閾値より大きい場合には、前記第2の供給動作を行わないと判定する
    ことを特徴とする請求項15から17のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  25. 前記制御手段は、前記第5の閾値として、前記転写制御により前記回転部材に形成された画像を転写材に転写した枚数を用いる
    ことを特徴とする請求項24に記載の画像形成装置。
  26. 前記制御手段は、前記第5の閾値として、前記回転部材の回転時間を用いる
    ことを特徴とする請求項24に記載の画像形成装置。
  27. 前記制御手段は、前記印字領域の全面に前記現像剤を供給する第3の供給動作をさらに実行可能であり、前記印字率によらない判定基準によって前記第3の供給動作を行うかどうかを判定する
    ことを特徴とする請求項8から15のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  28. 前記判定基準は、前記画像形成装置の使用が開始されてから転写材に画像が形成された枚数に応じて前記第3の供給動作を行うかどうかを判定することである
    ことを特徴とする請求項27に記載の画像形成装置。
  29. 前記判定基準は、前記回転部材の回転時間が一定時間以上の場合に、前記第3の供給動作を行うと判定することである
    ことを特徴とする請求項27に記載の画像形成装置。
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