JP6878383B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、レーザービームプリンタ、複写機、ファクシミリ等の電子写真記録方式を利用する画像形成装置に関するものである。
従来から、像担持体としてのドラム状の感光体(以下、感光ドラム)に形成されたトナー像を、中間転写体に1次転写した後に中間転写体から紙などの転写材に2次転写する中間転写方式を用いた画像形成装置が知られている。中間転写方式は、多種多様な転写材に画像を形成することのできるメディアフレキシビリティーが高い。特に、カラー画像形成装置では、複数の画像形成部に設けられる各感光ドラムに形成されたトナー像を中間転写体に重ね合わせるようにして順次1次転写するインライン方式が広く用いられている。
中間転写方式の画像形成装置では、2次転写時に転写材に転写されずに中間転写体に残留したトナー(以下、転写残トナー)をクリーニングする必要がある。転写残トナーのクリーニング方式としては、2次転写後の転写残トナーを帯電する帯電部材を設け、転写残トナーを中間転写体から感光ドラムに静電的に移動させた後に感光ドラムのクリーニング手段で回収する方式が知られている。このような方式においては、転写残トナーは、帯電部材によってトナーの正規帯電極性とは反対の極性に帯電され、中間転写体と感光ドラムとが接触する一次転写部における電位差によって中間転写体から感光ドラムに静電的に移動する。
上述のクリーニング方式においては、転写残トナーをトナーの正規帯電極性とは反対の極性に帯電する際に帯電部材に転写残トナーが付着する場合があり、帯電部材に付着したトナーの量が多くなると、転写残トナーを十分に帯電することが困難となる。特許文献1には、帯電部材に付着するトナーの量が多くなる前に、帯電部材に印加する電圧の極性を切り替えて帯電部材から中間転写体にトナーを移動させて感光ドラムで回収する工程(吐き出し工程)を設ける構成が開示されている。更に詳細には、1次転写部において形成する電界の向きを画像形成時とは反対にすることによって、帯電部材から中間転写体に移動させたトナーを、中間転写体から感光ドラムに静電的に移動させて感光ドラムで回収する構成が開示されている。
特開2016−142763号公報
特許文献1の構成において吐き出し工程を実施する場合、画像形成時とは反対の電界を1次転写部に形成する必要があるため、吐き出し工程は画像形成時以外のタイミングで実施される。また、吐き出し工程を実施する場合には、帯電部材から中間転写体にトナーを移動させて帯電部材の帯電性能を回復させるために、中間転写体を所定の距離以上移動させる必要がある。したがって、吐き出し工程に要する時間、即ち画像形成を実施できない時間(以下、ダウンタイムと称する)は、中間転写体の移動速度の影響をうける。
すると、画像形成時の画像形成速度が異なるモードを有する画像形成装置において、低速で画像形成している間に吐き出し工程を実施した際のダウンタイムは、高速で画像形成している間に吐き出し工程を実施した際のダウンタイムより長くなる。即ち、動作速度を切り替えて画像形成動作を継続する場合、低速動作中に吐き出し工程を実施してしまうと、高速動作中に吐き出し工程を実施する場合と比べダウンタイムが長くなってしまう。
そこで、本発明は、画像形成時の画像形成速度が異なるモードを有する画像形成装置において、吐き出し工程を実施する場合にダウンタイムが長くなってしまうことを抑制することを目的とする。
本発明は、表面にトナー像を担持する像担持体と、
表面が移動可能であって、前記像担持体の表面に担持された前記トナー像が1次転写される無端状の中間転写体と、
前記中間転写体に1次転写された前記トナー像を転写材に2次転写するための2次転写部材と、
前記中間転写体の表面の移動方向に関して、前記2次転写部材と前記中間転写体の表面とが接触して形成される2次転写部よりも下流側であって、且つ、前記像担持体の表面と前記中間転写体の表面とが接触する位置よりも上流側に設けられ、前記中間転写体の表面と接触して帯電部を形成し、前記中間転写体の表面に残留したトナーを前記帯電部において帯電する帯電部材と、
前記帯電部材に電圧を印加する帯電電源と、
第1の速度で前記中間転写体の表面を移動させることによって画像形成動作を実施する第1のモードと、前記第1の速度よりも遅い第2の速度で前記中間転写体の表面を移動させることによって前記画像形成動作を実施する第2のモードと、を選択して実施することが可能な制御手段と、を備える画像形成装置において、
前記制御手段は、
前記帯電電源から前記帯電部材にトナーの正規の帯電極性と同じ極性の電圧を印加することで前記帯電部材に付着したトナーを、前記帯電部材から前記中間転写体の表面に移動させた後に前記中間転写体の表面から前記像担持体に移動させる吐き出し工程を実施することが可能であって、
前記第1のモードにおいて、前記帯電部材に付着したトナーの量が第1の閾値以上である場合に前記吐き出し工程を実施し、
前記第1のモードから前記第2のモードに切り替える場合であって、前記帯電部材に付着したトナーの量が、前記第1の閾値よりも小さい第2の閾値以上である場合に、前記第1の速度で前記中間転写体の表面を移動させる状態で前記吐き出し工程を実施した後に前記中間転写体の表面の移動速度を前記第1の速度から前記第2の速度に切り替えることを特徴とする。
本発明によれば、画像形成時の画像形成速度が異なるモードを有する画像形成装置において、吐き出し工程を実施する場合にダウンタイムが長くなってしまうことを抑制することが出来る。
画像形成装置の構成を説明する概略断面図である。 画像形成装置の制御部のブロック図である。 実施例1における、帯電部材と中間転写体との接触部の周辺構成を説明する模式図である。 実施例1の吐き出し工程において、帯電電源から帯電部材に印加する電圧について説明する模式図である。 実施例1に関わる制御のフローチャートである。 実施例1における、各種タイミング制御の例について説明する模式図である。 変形例2における、帯電部材と中間転写体との接触部の周辺構成を説明する模式図である。 実施例2に関わる制御のフローチャートである。
以下、図面を参照して、この発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但し、以下の実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、本発明を以下の実施例に限定する趣旨のものではない。
(実施例1)
[画像形成装置の構成]
図1は、本実施例における画像形成装置10の概略断面図である。図1に示すように、本実施例の画像形成装置10は、電子写真方式を利用した、中間転写方式のカラー画像形成装置であり、複数の画像形成手段として、第1、第2、第3、第4の画像形成部1a、1b、1c、1dを有する。第1、第2、第3、第4の画像形成部1a、1b、1c、1dはそれぞれ、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色の画像を形成するためのものである。これらの4個の画像形成部1a、1b、1c、1dは、一定の間隔をおいて1列に配置されている。なお、本実施例では、第1〜第4の画像形成部1a〜1dの構成は、使用するトナーの色が異なることを除いて実質的に同じである。従って、以下、特に区別を要しない場合は、いずれかの色用に設けられた要素であることを示すために図中符号に与えた添え字a、b、c、dは省略して、総括的に説明する。
図1に示すように、画像形成部1には、図示矢印R1方向に回転可能であって、トナー像が形成される第1の像担持体としてのドラム型の電子写真感光体(以下、感光ドラムと称する)2が設置されている。感光ドラム2の周囲には、感光ドラム2を帯電する手段としてのドラム帯電ローラ3、現像手段4、及びクリーニング手段6が設置されている。また、感光ドラム2の回転方向に関して、ドラム帯電ローラ3よりも下流側であって且つ現像手段4よりも上流側には、露光手段7(レーザースキャナ)が配置されている。
本実施例における感光ドラム2は、負帯電性のOPC(有機光導電体)感光体であり、アルミニウムのドラム基体上に感光層を有している。感光ドラム2は、駆動部144(図2に図示)によって図示矢印R1方向(時計回り)に所定の周速度(表面移動速度)で回転駆動される。本実施例では、この感光ドラム2の周速度が、画像形成装置10の画像形成を行う動作速度(プロセススピード)に相当する。
ドラム帯電ローラ3は、感光ドラム2に所定の圧接力で接触しており、不図示の電源から所定の電圧を印加されることで、感光ドラム2の表面を所定の電位に均一に帯電させる。本実施例では、感光ドラム2は、ドラム帯電ローラ3により負極性に帯電させられる。露光手段7は、感光ドラム2の表面を露光することにより、ドラム帯電ローラ3で帯電された感光ドラム2の表面に、画像情報に応じた静電潜像を形成する。
本実施例における現像手段4は、それぞれイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色のトナーが収納されており、トナー担持体としての現像ローラ8を有し、現像方式として1成分接触現像方式を用いている。現像ローラ8に薄層状に担持されたトナーは、不図示の駆動源によって現像ローラ8が回転駆動されることで、感光ドラム2と現像ローラ8とが対向する対向部(現像部)に搬送される。そして、不図示の現像電源から現像ローラ8に電圧が印加されることにより、露光手段7によって感光ドラム2に形成された静電潜像がトナー像として現像される。なお、本実施例においては、トナーの正規の帯電極性は負極性であり、感光ドラム2の帯電極性と同極性に帯電したトナーを、露光手段7によって形成された静電潜像に対応する位置に付着させる反転現像方式によって感光ドラム2にトナー像を現像している。
各画像形成部1の感光ドラム2と対向する位置には、移動可能な無端状の中間転写体である中間転写ベルト20が設けられている。中間転写ベルト20は、複数の支持部材としての駆動ローラ21、張架ローラ22、対向ローラ23に張架されている。駆動ローラ21が図示矢印R2方向に回転駆動されることによって、中間転写ベルト20は、駆動ローラ21から伝達される駆動力を受けて、図示矢印R3方向に、感光ドラム2の周速度と略等速、即ち、所定のプロセススピードにて周回移動(回転)する。なお、駆動ローラ21、張架ローラ22、対向ローラ23はアースに接続されている。
中間転写ベルト20の内周面には、各画像形成部1の各感光ドラム2に対応して、1次転写部材(接触部材)としての1次転写ローラ5a〜5dがそれぞれ配置されている。1次転写ローラ5は、中間転写ベルト20の内周面に接触して中間転写ベルト20の移動に従動して回転する。また、1次転写ローラ5は、中間転写ベルト20を感光ドラム2に対して付勢することにより中間転写ベルト20と感光ドラム2とが接触する位置に1次転写部N1(接触部)を形成する。さらに、1次転写ローラ5には、1次転写電源40が接続されており、1次転写電源40は正極性または負極性の電圧を1次転写ローラ5に印加することが可能である。画像形成時においては、1次転写電源40から1次転写ローラ5にトナーの正規の帯電極性とは逆極性(本実施例においては正極性)の電圧を印加することによって、感光ドラム2に形成されたトナー像を中間転写ベルト20に1次転写している。
中間転写ベルト20の外周面側には、対向ローラ23に対向して2次転写部材としての2次転写ローラ24が配置されており、2次転写ローラ24と中間転写ベルト20とが接触する位置に2次転写部N2が形成されている。2次転写ローラ24は、中間転写ベルト20、若しくは、2次転写部N2に搬送される転写材Pの移動に従動して回転する。また、2次転写ローラ24には2次転写電源44が接続されており、2次転写電源44は正極性または負極性の電圧を2次転写ローラ24に印加することが可能である。画像形成時においては、2次転写電源44から2次転写ローラ24にトナーの正規の帯電極性とは逆極性(本実施例においては正極性)の電圧を印加することによって、中間転写ベルト20から転写材Pにトナー像を2次転写している。
本実施例では、トナー像を担持する第2の像担持体としての中間転写ベルト20として、PEN(ポリエチレンナフタレート)樹脂を用いた。中間転写ベルト20の表面抵抗率は5.0×1010Ω/□であり、体積抵抗率は8.0×1010Ωcmである。なお、抵抗率の測定には、株式会社三菱化学アナリテック製の抵抗率計ハイレスタUP及び測定電極としてハイレスタUP専用プローブURSプローブを用い、印加電圧100Vで測定した。
中間転写ベルト20としては、弗化ビニリデン樹脂(PVDF)、四弗化エチレン−エチレン共重合樹脂(ETFE)、ポリイミド、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネートなどの樹脂を無端ベルト状に構成したものを用いることができる。或いは、中間転写ベルト20としては、例えばエチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)などのゴム基層の上に、例えばウレタンゴムにPTFEなど弗素樹脂を分散したものを被覆して無端ベルト状に構成したものを用いることができる。
1次転写ローラ5は、例えばスポンジゴムなどの弾性部材で構成される。本実施例では1次転写ローラ5として、直径6mmのニッケルメッキ鋼棒上に、NBRヒドリンゴムを肉厚4mmで被覆したものを用いた。1次転写ローラ5の電気抵抗値は、1次転写ローラをアルミシリンダ上に、9.8Nの力で押圧し、50mm/secで回転させた状態で100Vを印加した場合において1.0×10Ωである。
2次転写ローラ24は、例えば、スポンジゴムなどの弾性部材で構成される。本実施例では2次転写ローラ24として、直径6mmのニッケルメッキ鋼棒上に、NBRヒドリンゴムを肉厚6mmで被覆したものを用いた。2次転写ローラ24の電気抵抗値は、2次転写ローラ24をアルミシリンダ上に、9.8Nの力で押圧し、50mm/secで回転させた状態で1000Vを印加した場合において3.0×10Ωである。
中間転写ベルト20の移動方向に関して、2次転写部N2よりも下流側であって、最上流に設けられた画像形成部1aよりも上流側には、中間転写ベルト20に残留したトナーを帯電する帯電部材としての導電ブラシ31が設けられている。導電ブラシ31の構成、及び動作の詳細については後述する。
転写材Pの搬送方向に関して、2次転写部N2よりも上流側には、レジストローラ13と、搬送ローラ15と、給送ローラ14と、転写材Pを収容する収容部としての給紙カセット16と、が設けられている。給紙カセット16に収容された転写材Pは、給送ローラ14の回転によって搬送ローラ15に向けて給送された後に、搬送ローラ15とレジストローラ13によって2次転写部N2に向けて搬送される。
また、転写材Pの搬送方向に関して、2次転写部N2よりも下流側には、熱源を備えた定着ローラ12Aと、定着ローラ12Aに対して所定の圧力で当接する加圧ローラ12Bと、を有する定着手段12が設けられている。
[制御ブロック図]
図2は、本実施例の制御ブロック図である。図2に示すように、画像形成装置10は、ホスト機器であるホストコンピュータ103に接続している。ホストコンピュータ103による動作開始指令と画像信号は、コントローラ102に送信された後にエンジン制御部101に送信される。そして、エンジン制御部101に設けられる制御手段としてのCPU104が各種手段を制御することによって、画像形成装置10において画像形成が実行される。以下、図2を用いてより詳細に説明する。
図2に示すように、コントローラ102は、エンジン制御部101と接続され、ネットワークやプリンタケーブル等を介して接続されたホストコンピュータ103の指示に従いエンジン制御部101へのプリント指示などを行う。コントローラ102は、ホストコンピュータ103から受け取った画像情報を、エンジン制御部101から送信されてくる同期信号に同期してエンジン制御部101に送信する。
エンジン制御部101は、CPU104と、ROM120と、RAM121と、を有する。CPU104は、通信用のバス(不図示)を介して、ROM120、RAM121、I/Oポート(不図示)と通信し、ROM120に格納されたプログラム実施する。また、CPU104は、プログラムを実施した時の演算結果をRAM121に保存することが可能であり、且つ、RAM121に保存された演算結果を取得することが可能である。
CPU104は、ROM120に格納されたプログラムに準じて画像形成装置10の各種手段を制御することが可能である。例えば、図2に示すように、CPU104は、駆動部144を制御することで、感光ドラム2、駆動ローラ21、給送ローラ13、レジストローラ13等の各部材を回転させることが可能である。
[画像形成モード]
本実施例の画像形成装置10は、高速モード(第1のモード)と、低速モード(第2のモード)の、プロセススピードが異なる2つの画像形成モードを少なくとも有する。高速モードにおいて、CPU104は、駆動部144を制御して所定の速度で感光ドラム2と中間転写ベルト20を回転及び移動させ、画像形成動作を実施する。低速モードにおいて、CPU104は、駆動部144を制御して所定の速度よりも遅い速度で感光ドラム2と中間転写ベルト20を回転及び移動させ、画像形成動作を実施する。
ここで、CPU104は、ホストコンピュータ103の指示に基づいて画像形成モードを選択し、各画像形成モードにおいて設定されたプロセススピードで各種手段を駆動して画像形成を行う。より具体的には、2次転写部N2における転写性や定着手段12における定着性を良好に保つために、CPU104は、ホストコンピュータ103からの指示内容のうち、転写材Pに関する情報に基づいて画像形成モードを設定する。なお、ここで、転写材Pに関する情報とは、転写材Pの厚みや、サイズ、表面加工の有無に応じた転写材Pの平滑性などの情報のことである。
例えば、低速モードで画像形成を行う具体例として、後述の条件などがある。厚い紙の画像形成を行う場合、転写材Pに転写されたトナーを熱定着する際に多くの熱を必要とするので、定着手段12での加熱時間を増やすことが好ましいことから、低速モードで画像形成を行うことが好ましい。また、転写材Pの搬送方向と直交する転写材Pの幅方向に関して、転写材Pのサイズが小さい場合、定着手段12の端部(転写材Pと接触しない非通紙領域)の昇温を抑制するために定着手段12の加熱量を減らし、低速モードで画像形成を行うことが好ましい。また、コントローラ102に、画像形成時の動作音を小さくする指定の情報が送られた場合、画像形成装置10内の各種アクチュエータの稼働音を低減するために、低速モードで画像形成を行うことが好ましい。
[画像形成動作]
次に、本実施例の画像形成装置10による画像形成動作について説明する。先ず、画像形成動作の開始信号が発せられると、感光ドラム2は、所定のプロセススピードで図示矢印R1方向に回転駆動され、回転過程でドラム帯電ローラ3に帯電されることによって表面に一様な電位を形成される。そして、感光ドラム2は、回転過程で露光手段7によって表面に静電潜像が形成された後に、現像手段4に収容されたトナーによって静電潜像が現像されることで、感光ドラム2の表面に画像情報に応じたトナー像が形成される。なお、本実施例においては、現像方式として、トナーを担持する現像ローラ8を感光ドラム2に接触させて静電潜像の現像を行う接触現像方式を用いたが、これに限らず、非接触現像方式を用いても良い。また、本実施例においては、反転現像方式を用いて静電潜像の現像を行ったが、これに限らず、感光ドラム2の帯電極性とは逆極性に帯電したトナーにより静電潜像を正現像する画像形成装置にも本発明を適用できる。
感光ドラム2に現像されたトナー像は、1次転写部N1において、1次転写電源40から1次転写ローラ5にトナーの正規の帯電極性とは逆極性である正極性の電圧を印加することによって、感光ドラム2から中間転写ベルト20に1次転写される。このようにして、各1次転写部N1において、各色のトナー像が中間転写ベルト20に順次重ね合わせて1次転写され、中間転写ベルト20には複数色のトナー像から成る多重トナー像が形成される。
レジストローラ13は、中間転写ベルト20に1次転写された複数色のトナー像の先端が2次転写部N2に到達するタイミングに合わせて、2次転写部N2に転写材Pを搬送する。そして、2次転写電源44からトナーの正規の帯電極性とは逆極性である正極性の電圧を2次転写ローラ24に印加することにより、2次転写部N2において、中間転写ベルト20から転写材Pに複数色のトナー像が一括して2次転写される。
その後、複数色のトナー像を2次転写された転写材Pは定着手段12に搬送され、定着ローラ12Aと加圧ローラ12Bとによって加熱及び加圧されることにより複数色のトナーが溶融混色して転写材Pに定着される。そして、複数色のトナー像が定着された転写材Pが画像形成装置10の外部に排出されて、一連の画像形成動作が終了する。
1次転写後に感光ドラム2に残留したトナーは、ウレタンゴム等の弾性体で形成された当接部材としてのクリーニングブレード61によって感光ドラム2から除去され、トナーを回収する回収手段としてのクリーニング手段6に回収される。
また、転写材Pに2次転写されずに中間転写ベルト20に残ったトナー(以下、転写残トナーと称する)は、中間転写ベルト20とともに移動し、導電ブラシ31によって帯電される。その後、転写残トナーは、中間転写ベルト20とともに移動し、1次転写部N1を通過する際に感光ドラム2と中間転写ベルト20との間の電位差によって中間転写ベルト20から感光ドラム2に静電的に移動し、クリーニング手段6により回収される。
[転写残トナーの回収動作]
本実施例における、転写残トナーの回収動作について、図3を用いて詳細に説明する。図3は、本実施例における導電ブラシ31の周辺構成を説明する模式図である。図3に示すように、導電ブラシ31は、中間転写ベルト20の移動方向に関して、2次転写部N2よりも下流側であって、1次転写部N1aよりも上流側に配置されており、中間転写ベルト20に接触して帯電部Cを形成している。
導電ブラシ31は、材料に導電性を付与したナイロンを使用したブラシ部材であり、繊度は7dtex、パイル長さは5mm、密度は70KF/inch、ブラシ幅(中間転写ベルト20の回転方向から見たときの幅)は5mmである。導電ブラシ31の電気抵抗値は、導電ブラシ31をアルミシリンダに対して9.8Nの力で押圧し、50mm/secで回転させた状態で500[V]の電圧を印加した場合において1.0×10Ωである。
図3に示すように、導電ブラシ31は、電流検知手段71を介して帯電電源51に電気的に接続されており、帯電電源51は、正極性又は負極性の電圧を導電ブラシ31に印加することが可能である。転写残トナーの回収動作を実行する場合、導電ブラシ31には、帯電電源51から正極性の電圧が印加される。帯電電源51から出力される電圧の出力値は、電流検知手段71が検出した電流の値に基づいて、CPU104によって予め設定した目標電流値になるように制御(定電流制御)される。目標電流値は、画像形成装置10の設計や環境に応じて、転写残トナーを過剰に帯電させることなく、且つ、転写残トナーの帯電不足によるクリーニング不良を生じさせないように適宜設定される。本実施例においては、導電ブラシ31の目標電流値を20μAに設定した。
2次転写部N2を通過する前に中間転写ベルト20に担持されているトナーは、感光ドラム2の表面の帯電電荷と同極性の負極性で、且つ、電荷の分布のばらつきが小さい状態で帯電している。一方、2次転写部N2を通過した後の転写残トナーは、電荷の分布がブロードになった上に、トナーの正規の帯電極性とは逆極性である正極性側にピークが移動した分布を有する傾向にある。即ち、転写残トナーは、負極性に帯電したもの、殆ど帯電されていないもの、及び正極性に帯電したもの、が混在した状態となっている。
本実施例における転写残トナーの回収動作では、帯電電源51から導電ブラシ31に正極性の電圧を印加することによって、導電ブラシ31と中間転写ベルト20とが接触する位置を通過する転写残トナーを正極性に帯電する。この時、転写残トナーのうち負極性に帯電した一部のトナーは、正極性の電圧を印加された導電ブラシ31に静電的に回収される。
導電ブラシ31によって正極性に帯電させられたトナーは、中間転写ベルト20の移動に伴い最上流に配置される画像形成部1aの1次転写部N1aに到達する。この時、1次転写ローラ5aに正極性の電圧を印加することによって、正極性に帯電された転写残トナーを中間転写ベルト20から感光ドラム2aに静電的に移動させる。その後、感光ドラム2aに移動した転写残トナーは感光ドラム2aの回転に伴って移動し、クリーニングブレード61aによってクリーニング手段6aに回収される。以上の動作により、中間転写ベルト20から転写残トナーが除去される。
本実施例においては、このようにして中間転写ベルト20から転写残トナーがクリーニングされる。なお、画像形成部1aで回収されなかった転写残トナーに関しては、画像形成部1b〜1dにおいて、画像形成部1aで回収したのと同様の方法で回収することが可能である。
[吐き出し工程]
転写残トナーの回収動作を繰り返し実行すると、導電ブラシ31に付着する負極性のトナーが増加した場合に、導電ブラシ31による転写残トナーの帯電性能が低下してしまうおそれがある。そこで、本実施例の構成においては、導電ブラシ31の帯電性能の低下を抑制するために、導電ブラシ31に付着したトナーを中間転写ベルト20に吐き出し、感光ドラム2のクリーニング手段6で回収する吐き出し工程を実施している。なお、吐き出し工程は、1次転写部N1及び2次転写部N2においてトナー像を転写しないタイミング(以下、非画像形成時と称する)で実施される。
図4は、吐き出し工程を実施する際に、帯電電源51から導電ブラシ31に印加する電圧について説明する模式図である。本実施例においては、非画像形成時に、トナーの正規の帯電極性と同極性(本実施例では負極性)と、負極性とは反対の正極性の電圧を導電ブラシ31に交互に印加することで、導電ブラシ31に付着した負極性のトナーを中間転写ベルト20に移動させている。以下、図4を用いてより詳細に説明する。
図4の縦軸は、帯電電源51から導電ブラシ31に印加する電圧の値を示しており、横軸は経過時間を示している。また、図4における点線は、帯電電源51から導電ブラシ31に電圧を印加していない状態(帯電部Cに電流が流れていないことを電流検知手段71が検出する状態)の電圧値(0[V])である。即ち、点線よりも上方が正極性の電圧値、点線よりも下方が負極性の電圧値を示している。
図4に示すように、本実施例の吐き出し工程においては、帯電電源51から導電ブラシ31に、負極性の電圧を所定時間(時間ΔTbw)印加した後に正極性の電圧を印加する工程を、所定の回数繰り返して行う。ここで、時間ΔTbwは、中間転写ベルト20の移動方向に関する導電ブラシ31の幅に相当する距離だけ、中間転写ベルト20を移動させるのに要する時間である。少なくとも時間ΔTbwの間帯電電源51から導電ブラシ31に負極性の電圧を印加する状態を維持することによって、導電ブラシ31から中間転写ベルト20に移動したトナーが再び導電ブラシ31に回収されることを抑制できる。また、本実施例のように、帯電電源51から帯電ブラシ31に負極性の電圧と正極性の電圧とを交互に印加する構成とすることにより、静電的な振動によって帯電ブラシ31に付着したトナーを中間転写ベルト20に移動させることが可能である。
導電ブラシ31から中間転写ベルト20に静電的に移動した負極性のトナー(以下、吐き出しトナー)は、中間転写ベルト20の移動に伴い1次転写部N1に到達する。この時、1次転写電源40から1次転写ローラ5に負極性の電圧を印加することで、導電ブラシ31から中間転写ベルト20に移動した吐き出しトナーが中間転写ベルト20から感光ドラム2に静電的に移動する。そして、感光ドラム2に移動した吐き出しトナーは、感光ドラム2の回転に伴って移動し、クリーニングブレード61によってクリーニング手段6に回収される。以上の動作により、導電ブラシ31に付着した負極性のトナーの吐き出し工程が実行される。
このように、本実施例においては、吐き出し工程を所定のタイミングで実施することにより、導電ブラシ31に溜め込まれた負極性のトナーの吐き出しを行い、良好なクリーニング性能の維持を図っている。なお、吐き出し工程の実施によって中間転写ベルト20に吐き出されたトナーは、画像形成部1a〜1dのうち、少なくとも一つの画像形成部の感光ドラムで回収すればよい。
また、以上説明したように、吐き出し工程に要する時間は、中間転写ベルト20の移動方向に関する、導電ブラシ31幅、導電ブラシ31から1次転写部N1までの距離、中間転写ベルト20の移動速度などに依存する。この内、導電ブラシ31の幅、及び導電ブラシ31から1次転写部N1までの距離は、画像形成装置10において大きく変動しないものであることから、吐き出し工程に要する時間は中間転写ベルト20の移動速度に影響を受けやすい。中間転写ベルト20の移動速度は、感光ドラム2の回転速度であるプロセススピードに基づいて設定される。したがって、高速モードで吐き出し工程を実施する場合と、低速モードにおいて吐き出し工程を実施する場合とでは、吐き出し工程に要する時間が異なり、低速モードで吐き出し工程を実施する場合に要する時間がより長い。
なお、本実施例の吐き出し工程では、導電ブラシ31にトナーの正規の帯電極性と同極性(本実施例では負極性)の電圧と、逆極性(本実施例では正極性)の電圧とを交互印加する構成としたが、これに限らない。導電ブラシ31に付着するトナーの大半は負極性に帯電していることから、少なくとも、帯電電源51から導電ブラシ31に負極性の電圧を印加することで、導電ブラシ31に付着したトナーを静電的に中間転写ベルト20に移動させることが可能である。また、帯電電源51から導電ブラシ31に負極性の電圧を印加する状態と、電圧の出力を行わない状態(0[V])と、を交互に繰りかえす構成としても、導電ブラシ31に付着したトナーを中間転写ベルト20に静電的に移動させることが可能である。
[吐き出し工程の実施条件]
次に、本実施例における吐き出し工程を実施する条件について説明する。本実施例では、中間転写ベルト20から転写材Pにトナー像を2次転写することによって転写材Pに画像形成を行う際(以下、単に画像形成時と称する)に導電ブラシ31に付着するトナー量を予測する。そして、導電ブラシ31に付着するトナー量が所定の閾値以上である場合に、導電ブラシ31の帯電性能が低下すると判断し、吐き出し工程を実施する。
まずは、導電ブラシ31に付着しているトナー量の予測方法について説明する。本実施例では、転写材Pに形成する画像(以下、プリント画像と称する)の平均印字率を画像が形成された転写材Pの枚数毎に積算することで、導電ブラシ31に付着しているトナーの量を予測する。プリント画像の平均印字率が高い画像ほど、転写残トナー量が多くなり、導電ブラシ31に付着するトナーの量も多くなる。そこで、本実施例においては、CPU104によってプリント画像の平均印字率を画像が形成された転写材Pの枚数毎に積算することで、導電ブラシ31に到達する転写残トナーの総量を推定し、導電ブラシ31に付着するトナー量を予測する。
ここで、プリント画像の平均印字率は、以下のように算出する。まず、パーソナルコンピュータ200からCPU104に入力された画像情報を、CPU104において、画像形成部1a〜1d毎に時系列のカラー画像信号に色分解する。次に各画像形成部1で、全画像画素数に対して、露光手段7で発光した画素数(つまり画像を形成した画素数)の割合を算出し、各画像形成部1における印字率をそれぞれ算出する。そして、各画像形成部1の印字率を平均化することで、プリント画像の平均印字率を算出する。
表1は、本実施例における、プリント画像の平均印字率の積算方法を説明する表である。表1に示すように、本実施例においては、プリント画像の平均印字率に基づき、1ページ毎にカウントを加算し、カウントによる積算値(以下、単にカウント値と称する)をもとに導電ブラシ31に付着しているトナー量を予測する。すなわち、カウント値が大きい程、導電ブラシ31に付着しているトナー量が多いことを示している。例えば、平均印字率7.5%の画像を10ページ形成した場合には、1ページ当たり+2のカウントが加算されるため、カウント値は20となる。
Figure 0006878383
なお、吐き出し工程を実施した場合には、導電ブラシ31から中間転写ベルト20にトナーが吐き出され、導電ブラシ31に付着しているトナー量が減少する。そこで、本実施例では、吐き出し工程を実施した際にはカウント値を100減算するように設定している。
以上のように、本実施例では、上記のカウント値を用いることで、導電ブラシ31に付着しているトナー量を予測する。そして、CPU104は、画像形成時にカウント値を逐次参照し、予め設定された閾値と比較する。カウント値が閾値以上である場合には、導電ブラシ31に付着しているトナー量が許容量を超え、帯電性能が低下すると判断し、吐き出し工程を実施する。ここで、画像形成動作中であって、カウント値が閾値以上であると判断されたタイミングで画像形成を行う転写材Pがまだある場合には、CPU104は、転写材P同士の間隔である紙間を延長して、非画像形成時としての紙間で吐き出し工程を実施する。一方で、カウント値が閾値以上であると判断されたタイミングで画像形成を行う転写材Pがない場合、即ち、最後の転写材Pへの画像形成でカウント値が閾値以上である場合、CPU104は、画像形成終了後の後回転動作に吐き出し工程を実施する。
本実施例においては、同一のプロセススピードで画像形成している場合、プロセススピードに依らず、吐き出し工程を実施する閾値X1(第1の閾値)を300に設定している。従って、例えば、導電ブラシ31にトナーが付着していない状態で平均印字率7.5%の画像を連続画像形成する場合、カウント値は1ページあたり2カウント加算されるため、150枚目で初回の吐き出し工程が実施される。そして、一度吐き出し工程が実施されると、カウント値は、100減算されることで200となるため、同じ画像形成モードで継続して画像形成を行う場合には、その後、50ページ毎に吐き出し工程が実施される。
[画像形成モードを切り替える際の吐き出し工程]
次に、本実施例の特徴である、画像形成モードを切り替えて(プロセススピードを切り替えて)画像形成を行う際の吐き出し工程について説明する。図5は、本実施例における吐き出し工程の実施について説明するフローチャートである。
図5に示すように、まず、CPU104は、1つの画像形成ジョブにおいて、転写材P(先行紙)に画像形成を行った画像形成モードと、次に画像形成する転写材P(後続紙)に画像形成を行う画像形成モードとが異なるかを判断する。(S101)ここにおける画像形成モードとは、プロセススピードが異なる高速モードと低速モードのことである。また、1つのジョブとは、1の画像形成動作の開始指令からなる一連の画像形成ジョブのことである。
そして、先行紙と後続紙との間で画像形成モードを切り替える、即ち、プロセススピードを切り替える必要がない場合、S114に進み、それまでに累積されたカウント値を取得する。その後、取得されたカウント値が、閾値X1以上であるかどうかを判断し(S115)、カウント値が閾値X1未満の場合は、吐き出し工程を実施せず、図5のフローチャートを終了し、後続紙の画像形成に備える。一方で、取得されたカウント値が、閾値X1以上である場合には、吐き出し工程を実施し(S116)、S117において吐き出し工程が終了したかを判断する。その後、図5のフローチャートを終了し、後続紙の画像形成に備える。
次に、S101にて、先行紙と後続紙との間で画像形成モードを切り替える、即ち、プロセススピードを切り替える必要があると判断した場合について説明する。この場合、CPU104は、各部材の駆動速度と各種電源からの出力値をプロセススピードに応じて切り替える必要があると判断する。そして、S102においてそれまでに累積されたカウント値を取得した後に、S103においてカウント値が閾値X2以上であるかどうかを判断する。ここで、閾値X2(第2の閾値)は、閾値X1よりも小さい値に設定された閾値であり、具体的に本実施例においては閾値X2を200に設定した。
S103において、カウント値が閾値X2未満の場合は、吐き出し工程を実施せず、先行紙の画像形成動作に影響がないタイミングで、後続紙の画像形成を行うためのプロセススピードに切り替え、画像形成モードの切り替えを行う(S113)。その後、図5のフローチャートを終了し、後続紙の画像形成に備える。
一方で、S103において、カウント値が閾値X2以上である場合には、CPU104は、画像形成モードを切り替えることによってプロセススピードが遅くなるかどうかを判断する(S104)。画像形成モードの切り替えによってプロセススピードが遅くなる、即ち、高速モードから低速モードに切り替える場合には、S105に進む。そして、S105において、先行紙である転写材Pの後端が定着手段12を通過したタイミングで、作像部以外の駆動速度を低速モードにおける駆動速度に切り替え、その後、S106において吐き出し工程を実施する。
S107において、CPU104は、吐き出し工程が終了するまで、即ち、導電ブラシ31から吐き出されたトナーがクリーニング手段6において回収されるまで待った後に、作像部の速度を切り替える(S108)。そして、全ての速度の切り替えを実行し、画像形成モードが高速モードから低速モードに切り替わった後に、図5のフローチャートを終了し、後続紙の画像形成に備える。なお、このとき、プロセススピードだけでなく、各種電源から各種部材に印加する電圧も、高速モードの設定値から低速モードの設定値に切替わっている。
ここで、作像部とは、画像形成動作において、1次転写及び2次転写の実行に関与する各種手段を指し、本実施例の構成においては、感光ドラム2、感光ドラム2に接触する各手段、そして中間転写ベルト20などのことである。本実施例において、作像部は、吐き出し工程を実施する際に使用される各種手段のことでもある。また、本実施例において作像部以外とは、具体的には、定着手段12、レジストローラ13などの各種手段のことである。
次に、S104において、画像形成モードの切り替えによってプロセススピードが遅くならない、即ち、低速モードから高速モードに切り替える場合について説明する。図5に示すように、この場合においては、先行紙である転写材Pの後端が定着手段12を通過したタイミングで、作像部の速度を高速モードにおける速度に切り替え(S109)、その後、S110において吐き出し工程を実施する。
S110において、CPU104は、吐き出し工程が終了するまで、即ち、導電ブラシ31から吐き出されたトナーがクリーニング手段6において回収されるまで待った後に、作像部以外の速度を切り替える(S112)。そして、全ての速度の切り替えを実行し、画像形成モードが低速モードから高速モードに切り替わった後に、図5のフローチャートを終了し、後続紙の画像形成に備える。なお、このとき、プロセススピードだけでなく、各種電源から各種部材に印加する電圧も、低速モードの設定値から高速モードの設定値に切り替わっている。
以上、説明したように、本実施例においては、プロセススピードを切り替える際に吐き出し工程を実施する場合、中間転写ベルト20を含めて吐き出し工程に必要な作像部が高速で動作している間に、吐き出し工程を実施する。これにより、低速モードで吐き出し工程を実施する場合と比べて、ダウンタイムが長くなることを抑制することが可能である。
更に、本実施例では、プロセススピードを変更しないで画像形成を継続する際にはカウント値が閾値X1以上の場合に吐き出し工程を実施し、プロセススピードを変更して画像形成を継続する際にはカウント値が閾値X2以上の場合に吐き出し工程を実施する。そして、このときの閾値X2は、閾値X1よりも小さい値に設定している。この構成により、画像形成モードを高速モードから低速モードに切り替えてから、少ない数枚の転写材Pに画像を形成した後にカウント値が閾値に到達してしまうことを抑制できる。その結果、閾値X2を設定しない場合に比べて、低速モードによって吐き出し工程を実施することでダウンタイムが長くなることをより抑制することが可能である。
そして、本実施例においては、プロセススピードを切り替える際に吐き出し工程を実施する場合に、作像部の速度を高速に設定し、作像部以外の各種手段の速度を低速に設定して吐き出し工程を実施している。この構成によれば、吐き出し工程の実施中における、定着手段12やレジストローラ13などの吐き出し工程に用いられない各種手段の消耗を抑制することが可能である。なお、本実施例の構成はこれに限らず、吐き出し工程を実施する際に、作像部及び作像部以外の各種手段の速度を同じタイミングで切り替える構成であっても、前述のダウンタイムの抑制の効果は得ることが可能である。
ここで、本実施例における「作像部の速度切り替えタイミング」、「吐き出し工程の開始タイミング」、「作像部以外の速度切り替えタイミング」は、これに限定されるものではない。さらなるダウンタイムの抑制および寿命の消耗量の削減のために、図5のフローチャートでの処理は、以下に説明する形態であっても良い。
本実施例においては、図5のS105において説明したように、高速モードから低速モードに切り替える際に吐き出し工程を実施する場合、先行紙の転写材Pが定着手段12を通過したタイミングで作像部以外の各種手段の速度を切り替えている。そしてその後、吐き出し工程を実施しているが、本発明はこれに限定されるものでない。例えば、先行紙の転写材Pの後端がレジストローラ13を通過したタイミングで、作像部以外の各種手段のうち、レジストローラ13の速度を先に切り替える構成としても良い。これにより、レジストローラ13の消耗の抑制効果が大きくなる。
また、吐き出し工程の開始タイミングに関しても、図6(a)に示すように、中間転写ベルト20上で、先行紙の転写材Pに対応するプリント画像の直後に吐き出し工程のトナーが来るように、吐き出し工程を開始しても良い。これにより中間転写ベルト20上において先行紙の画像と吐き出しトナーとの間隔が小さくなるため、吐き出し工程の実施によるダウンタイムをさらに抑制することが可能となる。なお、この場合、吐き出し工程の開始タイミングは、図6(b)に示される距離と、以下の数式1を用いて求めることができる。
図6(b)に示すように、距離Ldは、感光ドラム2aの回転方向に関して、感光ドラム2aの露光位置から1次転写部N1aの距離である。また、距離Lbは、中間転写ベルト20の移動方向に関して、帯電部Cから1次転写部N1aの距離である。まず、上記2つの距離と、転写材Pの搬送方向に関する先行紙の転写材Pの長さ(以下、紙長Lpと呼ぶ)と、先行紙の転写材Pに画像形成を行う際のプロセススピードVpを用いて、以下の数式1によって時間ΔTを算出する。そして、先行紙の転写材Pに対応したプリント画像の露光開始タイミングから、時間ΔTだけ遅れたタイミングで吐き出し工程を開始することで、吐き出しトナーの位置が図6(a)の位置になるように制御することが可能である。なお、紙長は、CPU104によって、画像形成の予約情報などをもとに取得することが可能である。
数式1
ΔT=(Lp+Ld―Lb)÷Vp ・・・(数式1)
なお、低速モードから高速モードに切り替える際に吐き出し工程を実施する場合においても同様に、先行紙の転写材Pに対応したプリント画像の露光開始タイミングから、時間ΔTだけ遅れたタイミングで吐き出し工程を開始してもよい。この場合、先行紙の転写材Pに対応するプリント画像を2次転写する前に吐き出し工程を開始するため、「作像部の速度切り替えタイミング」よりも先に吐き出し工程を開始する。その場合、「作像部の速度切り替えタイミング」は、例えば、先行紙の転写材Pの後端が2次転写部N2を通過したタイミングに設定すれば良い。これは、先行紙の転写材Pの後端が2次転写部N2を通過したタイミング以降は、中間転写ベルト20を含む作像部の動作速度を切り替えても、先行紙の転写材Pに対応した画像形成動作に影響しないためである。
また、低速モードから高速モードに切り替える際に吐き出し工程を実施する場合、図5のフローチャートで説明した「作像部以外の速度切り替えタイミング」は、吐き出し工程が完了するまで待たない構成としても良い。例えば、作像部以外の速度切り替えに要する時間(時間Ta)および吐き出し工程に要する時間を予めROM120に保存し、吐き出し工程の完了タイミングよりも時間Aだけ先行したタイミングで、作像部以外の速度切り替えを開始する構成としても良い。これにより、後続紙のプリント開始タイミングを早めることができ、さらなるダウンタイムの抑制効果を得ることができる。
また、高速モードから低速モードに切り替える際に吐き出し工程を実施する場合、図5のフローチャートにおいては、吐き出し工程が終了してから作像部の速度を低速に切り替える制御を行っているが、これに限らない。例えば、吐き出し工程に要する時間(時間Tb)および作像部の速度を切り替えるのに要する時間(時間Tc)を予めROM120に保存し、吐き出し工程を開始してから第1の所定時間(時間Tb−時間Tc)が経過した後に、作像部の速度を切り替えても良い。即ち、吐き出し工程の終了を待たずに、所定の時間が経過した後に作像部の速度を切り替える構成としても良い。
さらに、図6(c)に示すように、中間転写ベルト20の移動方向に関して、吐き出しトナーの後端位置の直後に、後続紙の転写材Pに対応するプリント画像の先端が来るように、後続紙の転写材Pに対応するプリント画像の画像形成を行っても良い。具体的な方法としては、吐き出しトナーの後端位置が中間転写ベルト20の回動に伴い距離Lbだけ移動するのに要する時間Tdと、低速モードにおいて感光ドラム2が距離Ldだけ回転するのに要する時間Teと、を予めROM120に記憶させる。そして、吐き出し工程を開始してから第2の所定時間(時間Tb+時間Td−時間Te)が経過した後に、後続紙の転写材Pの画像形成を開始する。これにより、図6(c)に示すように、吐き出しトナーの後端位置と、後続紙の転写材Pに対応するプリント画像の先端位置との距離を短くすることができ、さらなるダウンタイムの抑制効果を得ることができる。
<変形例1>
本実施例において、吐き出し工程を実施する閾値を、プロセススピードに依らず同一の閾値X1としたが、これに限らず、プロセススピードによって吐き出し工程を実施する閾値を異なる値としても良い。即ち、本実施例の変形例1は、高速モードにて吐き出し工程を実施するための閾値X1、画像形成モードを切り替える際に吐き出し工程を実施するための閾値X2、低速モードにて吐き出し工程を実施するための閾値X3(第3の閾値)の、3つの閾値を有する。なお、変形例1の構成は、高速モードと低速モードで吐き出し工程を実施するための閾値が異なる点を除いて、実施例1の構成と共通する点が多い。したがって、以下の説明においては、変形例1と実施例1とで共通する部材や構成に関しては、同一の符号を付して説明を省略する。
低速モードでは、2次転写工程や定着工程が高速モードと比べて遅い速度で実行されるため、転写残トナーを十分に回収できずにクリーニング不良が発生してしまうと、転写残トナーによる画像不良が転写材P上で目立ちやすくなる可能性がある。したがって、変形例1においては、低速モードで吐き出し工程を実施する閾値として、閾値X1よりも小さい値である閾値X3を設けた。
このように、閾値X3を閾値X1より小さく設定することで、低速モード時の吐き出し工程の実施頻度を多くし、転写残トナーのクリーニング不良に起因した画像不良の発生を抑制することが出来る。そして、変形例1においても、実施例1と同様に、閾値X2を設けることによって、画像形成モードを切り替える際に、高速モードで吐き出し工程を実施する頻度を多くし、ダウンタイムが長くなることを抑制することが可能である。
なお、閾値X2は、閾値X3以下の値に設定することが好ましい。閾値X2を閾値X3以下にすることで、高速モードから低速モードに切り替える際に低速モードで吐き出し工程が実施されることによってダウンタイムが長くなってしまうことを、適切な制御によって抑制できる。速度切り替えしたあと数枚プリントしただけで吐き出し工程が実施する代わりに、速度切り替え時に高速モードで吐き出し工程を実施できるため、ダウンタイムが抑制される。
ただし、閾値X2の値が小さすぎる場合、高速モードから低速モードに画像形成モードを切り替えて画像形成を継続する際に、速度切り替え時に吐き出し工程を実施する頻度が多くなる傾向にある。すると、例えば、低速モードの画像形成が完了するまでにカウント値が閾値X3に到達しない場合、即ち低速モードで吐き出し工程を実施しなくても良い場合であっても、高速モードから低速モードへ切り替える際に吐き出し工程が実行される可能性がある。そのため、閾値X2と閾値X3の差は、極端に大きくしないことが好ましい。
なお、閾値X3と閾値X2は同じ値に設定しても良く、この場合、速度切替え時に吐き出し工程を実施する頻度が多くなってしまうことを適切な制御によって抑制することが可能となる。
<変形例2>
また、本実施例では、転写残トナーを帯電する帯電部材として導電ブラシ31のみを設ける構成について説明したが、これに限らない。例えば、本実施例の変形例2として、図7に示されるように、より高い帯電性能を得るために、中間転写ベルト20の移動方向に関して導電ブラシ31の下流側に、帯電電源52から正極性の電圧を印加される帯電ローラ32(導電部材)を設けても良い。帯電ローラ32としては、例えば、ニッケルメッキ鋼棒上に、カーボンが分散されたEPDMゴムからなるソリッド弾性体を被覆したもの等を用いることが可能である。
検知手段72は、帯電ローラ32に流れる電流を検知するためのものであり、検知手段72で検知する電流値が一定になるように帯電電源52からの出力電圧を制御することで、導電ブラシ31を通過した転写残トナーを一様に正極性に帯電する。このように、帯電ローラ32を設けることで、転写残トナーを帯電する帯電性能をより高めることが可能となる。
また、図7の構成においては導電ブラシ31と帯電ローラ32にそれぞれ別の帯電電源51,52から電圧を印加する構成としたが、共通の帯電電源を用いて電圧を印加する構成としても良い。
なお、図7に示される変形例2において吐き出し工程を実施する場合には、導電ブラシ31だけでなく帯電ローラ32にも負極性のトナーを印加する構成としても良い。このような構成とすることで、導電ブラシ31から吐き出された負極性のトナーが帯電ローラ32に付着するのを防止すると共に、帯電ローラに付着していた負極性のトナーを中間転写ベルト20上へと吐き出すことが可能である。
本実施例の構成においては特に詳細に説明しなかったが、吐き出し工程を実施する際に、2次転写電源44から2次転写ローラ24に負極性の電圧を印加する構成としても良い。このような構成によれば、仮に画像形成部1において導電ブラシ31から中間転写ベルト20に移動した全ての負極性トナーを回収できなかった場合に、中間転写ベルト20に残留した負極性トナーが2次転写ローラ24に付着することを抑制できる。その結果、吐き出し工程を実施した後に2次転写部N2に搬送される転写材Pが、2次転写ローラ24に付着したトナーによって汚れることをより抑制することが可能である。
また、本実施例においては、高速モードと、低速モードの2つの画像形成モードを有する画像形成装置10について説明したが、これに限らない。即ち、画像形成装置10は、この2つの画像形成モードに対して更にプロセススピードが異なる他の画像形成モードを有してもよい。
本実施例においては、転写材Pの種類によって画像形成モードを切り替えて画像形成を行う構成について説明したが、これに限らない。例えば、転写材Pの種類が同じであっても、より静かな音で画像形成を行うために高速モードから低速モードに切り替えて画像形成を行う場合や、定着手段12の昇温対策として高速モードから低速モードに切り替えて画像形成を行う場合などが考えられる。このような場合などに本実施例で説明した制御を用いることで、本実施例と同様の効果を得ることが可能である。
(実施例2)
実施例1では、予め設定された閾値X1、閾値X2に基づいて、所定のタイミングで吐き出し工程を実施する構成について説明した。これに対し、実施例2では、速度切り替え時に吐き出し工程を実施するか否かを、予め設定された固定値の閾値を用いて判断するのではなく、速度切り替え後の画像形成の予約状況に基づいて設定される閾値X4(第2の閾値)を用いる。なお、本実施例2の構成は、速度切り替え後の画像形成の予約状況に基づいて閾値X4を設定する点を除いて、実施例1と実質同一である。したがって、以下の説明において、実施例1と同一の構成及び制御に関しては、同一の符号を付して説明を省略する。
例えば、速度切り替え後に画像形成を行う転写材Pの枚数が少ない、もしくは印字率が低いことでカウント値の上昇量が少ない場合、吐き出し工程を実施しなくてもプリント動作を完了できる可能性がある。言い換えると、速度切り替え後にカウント値が閾値X1である300を越えない場合においては、速度切り替え時に吐き出し工程を実施すると、実施しない場合に比べて吐き出し工程を実施した時間分ダウンタイムが長くなる可能性がある。したがって、本実施例においては、速度切り替え後の画像形成の予約状況に基づいて閾値X4を設定し、速度切替え後にカウント値が閾値X1を超えないと判断される場合には、速度切替え時に吐き出し工程を実施しない構成とする。
より具体的には、本実施例においては、予約情報をもとに、速度切り替え後の画像形成動作における導電ブラシ31に付着するトナー量の上昇量、即ち、カウント値の上昇量を推定する。そして、カウント値の上昇量が小さい場合、速度切り替え時に吐き出し工程を実施しなくとも、カウント値が閾値X1を越えないと判断し、画像形成モードの切り替え時に吐き出し工程を実施しない。そしてこの場合、ユーザが要求したプリント動作の最終ページの画像形成後の後回転動作時に、導電ブラシ31から中間転写ベルト20にトナーを吐き出し、クリーニング手段6で回収する動作を実施する。
[カウント値の上昇量の推定]
CPU104は、1つのジョブにて画像形成モードを切り替えて画像形成を行う場合に、プロセススピードを切り替えた後の画像形成動作に関して、転写材Pの枚数、及びプリント画像の印字率の情報に基づいてカウント値の上昇量を推定する。より詳細には、例えば、速度切り替え後に画像形成を行う転写材Pの枚数が6枚、これらの転写材Pに形成するプリント画像の平均印字率が、それぞれ、3%が2枚、7%が1枚、16%が1枚、30%が2枚の場合、カウント値の上昇量は29と推定される。ここで、カウント加算値は実施例1と同様であり、実施例1の表1を参照して上記カウント値の上昇量29を求めた。また、ここで、1つのジョブとは、1の画像形成動作の開始指令からなる一連の画像形成ジョブのことである。
[画像形成モードを切り替える際の吐き出し工程]
次に、本実施例の特徴である、画像形成モードを切り替えて(プロセススピードを切り替えて)画像形成を行う際の吐き出し工程について説明する。図8は、本実施例における吐き出し工程の実施について説明するフローチャートである。なお、本実施例における制御は、S218に示すカウント値の上昇量を推定する制御を有する点を除いて、実施例1における制御と同一である。以下の説明においては、S218を含む、S201からS203までの制御に関して説明し、その他の実施例1と同一の制御に関しては説明を省略する。
図8に示すように、CPU104は、実施例1と同様に、1つのジョブにおいて、転写材P(先行紙)に画像形成を行った画像形成モードと、次に画像形成する転写材P(後続紙)に画像形成を行う画像形成モードとが異なるかを判断する(S201)。そして、画像形成モードの切り替えが必要であると判断した場合、S218に進み、画像形成モードの切り替えを行った後の画像形成動作におけるカウント値の上昇量の推定を行う。その後、CPU104は、実施例1と同様に、S202においてそれまでに累積されたカウント値を取得し、S203において取得されたカウント値と閾値X4を比較する。
ここで、本実施例においては、CPU104は、閾値X1からカウント値の上昇量の推定結果を引いた値を閾値X4として設定する。より具体的には、例えば、上述の例の通りカウント値の上昇量の推定結果が29であり、閾値X1が300である場合、CPU104において閾値X4は271(300−29)と設定される。そして、S203においては、この閾値X4と取得されたカウント値との比較が行われ、CPU104は、カウント値が閾値X4以上の場合にはS204に進み、カウント値が閾値X4未満の場合にはS213の制御を行う。
以上説明したように、本実施例においては、速度切り替え後の画像形成の予約状況に基づいてカウント値の上昇量を推定し、閾値X1とカウント値の上昇量の推定結果に基づいて閾値X4を設定する。そして、累積されたカウント値と閾値X4とを比較した結果に基づいて吐き出し工程を実施するか否かを判断する。これにより、実施例1において説明した、低速モードで吐き出し工程を実施する場合にダウンタイムが長くなることを抑制する効果に加え、速度切り替え後にカウント値が閾値X1を超えない場合に吐き出し工程を実施することを抑制できる。即ち、実施例1の効果だけでなく、速度切り替え後にカウント値が閾値X1を超えない場合に吐き出し工程を実施することによってダウンタイムが長くなってしまうことも抑制できる。
2 感光ドラム
20 中間転写ベルト
24 2次転写ローラ
31 導電性ブラシ
51 帯電電源

Claims (18)

  1. 表面にトナー像を担持する像担持体と、
    表面が移動可能であって、前記像担持体の表面に担持された前記トナー像が1次転写される無端状の中間転写体と、
    前記中間転写体に1次転写された前記トナー像を転写材に2次転写するための2次転写部材と、
    前記中間転写体の表面の移動方向に関して、前記2次転写部材と前記中間転写体の表面とが接触して形成される2次転写部よりも下流側であって、且つ、前記像担持体の表面と前記中間転写体の表面とが接触する位置よりも上流側に設けられ、前記中間転写体の表面と接触して帯電部を形成し、前記中間転写体の表面に残留したトナーを前記帯電部において帯電する帯電部材と、
    前記帯電部材に電圧を印加する帯電電源と、
    第1の速度で前記中間転写体の表面を移動させることによって画像形成動作を実施する第1のモードと、前記第1の速度よりも遅い第2の速度で前記中間転写体の表面を移動させることによって前記画像形成動作を実施する第2のモードと、を選択して実施することが可能な制御手段と、を備える画像形成装置において、
    前記制御手段は、
    前記帯電電源から前記帯電部材にトナーの正規の帯電極性と同じ極性の電圧を印加することで前記帯電部材に付着したトナーを、前記帯電部材から前記中間転写体の表面に移動させた後に前記中間転写体の表面から前記像担持体に移動させる吐き出し工程を実施することが可能であって、
    前記第1のモードにおいて、前記帯電部材に付着したトナーの量が第1の閾値以上である場合に前記吐き出し工程を実施し、
    前記第1のモードから前記第2のモードに切り替える場合であって、前記帯電部材に付着したトナーの量が、前記第1の閾値よりも小さい第2の閾値以上である場合に、前記第1の速度で前記中間転写体の表面を移動させる状態で前記吐き出し工程を実施した後に前記中間転写体の表面の移動速度を前記第1の速度から前記第2の速度に切り替えることを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御手段は、前記第2のモードにおいて、前記帯電部材に付着したトナーの量が前記第1の閾値よりも小さく、且つ、前記第2の閾値以上の値である第3の閾値以上である場合に、前記第2のモードにおいて前記第2の速度で前記中間転写体の表面を移動させる状態で前記吐き出し工程を実施することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記制御手段は、転写材に形成される画像の平均印字率を算出し、前記平均印字率に基づいて設定された転写材のページごとのカウントを加算した積算値によって、前記帯電部材に付着したトナーの量を予測することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 前記制御手段は、前記第1のモードにおいて、前記積算値が前記第1の閾値以上であると判断した場合に、前記第1のモードにおいて前記第1の速度で前記中間転写体の表面を移動させる状態で前記吐き出し工程を実施することを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記制御手段は、前記第1のモードから前記第2のモードに切り替える場合であって、前記積算値が、前記第2の閾値以上である場合に、前記第1のモードにおいて前記吐き出し工程を実行した後に前記第2のモードに切り替えることを特徴とする請求項3又は4に記載の画像形成装置。
  6. 前記制御手段は、前記第2のモードにおいて、前記積算値が前記第1の閾値よりも小さく、且つ、前記第2の閾値以上の値である第3の閾値以上である場合に、前記第2のモードにおいて前記第の速度で前記中間転写体の表面を移動させる状態で前記吐き出し工程を実施ることを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 前記制御手段は、前記吐き出し工程を実施した後は、前記積算値から所定の値だけカウントを引くことを特徴とする請求項3乃至6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  8. 前記制御手段は、1の画像形成動作の開始指令からなる一連の画像形成ジョブにおいて前記第1のモードから前記第2のモードに切り替える場合に、前記第2のモードによって実行される画像形成動作によるカウントの上昇量を推定し、前記第1の閾値から前記上昇量の推定結果を引いた値を、前記第2の閾値として設定することを特徴とする請求項3乃至7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  9. 前記制御手段は、転写材の枚数や前記平均印字率に基づいて、前記上昇量を推定することを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置。
  10. 前記制御手段は、前記第1のモードから前記第2のモードに切り替える場合であって、前記帯電部材に付着したトナーの量が、前記第2の閾値以上である場合に、前記像担持体の表面及び前記中間転写体の表面と接触しない手段の駆動速度を前記第2のモードにおける速度に切り替え、前記第1の速度で前記中間転写体を移動させる状態で前記吐き出し工程を実施することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  11. 表面にトナー像を担持する像担持体と、
    表面が移動可能であって、前記像担持体の表面に担持された前記トナー像が1次転写される無端状の中間転写体と、
    前記中間転写体の表面に1次転写された前記トナー像を転写材に2次転写するための2次転写部材と、
    前記中間転写体の表面の移動方向に関して、前記2次転写部材と前記中間転写体の表面とが接触して形成される2次転写部よりも下流側であって、且つ、前記像担持体の表面と前記中間転写体の表面とが接触する位置よりも上流側に設けられ、前記中間転写体の表面と接触して帯電部を形成し、前記中間転写体の表面に残留したトナーを前記帯電部において帯電する帯電部材と、
    前記帯電部材に電圧を印加する帯電電源と、
    第1の速度で前記中間転写体の表面を移動させることによって画像形成動作を実施する第1のモードと、前記第1の速度よりも遅い第2の速度で前記中間転写体の表面を移動させることによって前記画像形成動作を実施する第2のモードと、を選択して実施することが可能な制御手段と、を備える画像形成装置において、
    前記制御手段は、
    前記帯電電源から前記帯電部材にトナーの正規の帯電極性と同じ極性の電圧を印加することで前記帯電部材に付着したトナーを、前記帯電部材から前記中間転写体の表面に移動させた後に前記中間転写体の表面から前記像担持体の表面に移動させる吐き出し工程を実施することが可能であって、
    前記第2のモードにおいて、前記帯電部材に付着したトナーの量が所定の閾値以上である場合に前記吐き出し工程を実施し、
    前記第2のモードから前記第1のモードに切り替える場合であって、前記帯電部材に付着したトナーの量が、前記第2のモードにおける前記吐き出し工程を実施する閾値以上である場合においては、前記中間転写体の表面の移動速度を前記第2の速度から前記第1の速度に切り替え、前記第1の速度で前記中間転写体の表面を移動させる状態で前記吐き出し工程を実施することを特徴とする画像形成装置。
  12. 前記制御手段は、転写材に形成される画像の平均印字率を算出し、前記平均印字率に基づいて設定された転写材のページごとのカウントを加算した積算値によって、前記帯電部材に付着したトナーの量を予測することを特徴とする請求項11に記載の画像形成装置。
  13. 前記制御手段は、前記第2のモードから前記第1のモードに切り替える場合であって、前記積算値が前記第2のモードにおける前記吐き出し工程を実施する閾値以上である場合においては、前記中間転写体の表面の移動速度を前記第2の速度から前記第1の速度に切り替え、前記第1の速度で前記中間転写体の表面を移動させる状態で前記吐き出し工程を実施することを特徴とする請求項12に記載の画像形成装置。
  14. 前記制御手段は、前記第2のモードから前記第1のモードに切り替える場合であって、前記帯電部材に付着したトナーの量が、前記第2のモードにおける前記吐き出し工程を実施する閾値以上である場合においては、前記像担持体の表面及び前記中間転写体の表面と接触しない手段の駆動速度を前記第1のモードにおける駆動速度に切り替えずに前記第2のモードにおける速度に維持し、前記中間転写体の表面の移動速度を前記第2の速度から前記第1の速度に切り替え、前記第1の速度で前記中間転写体の表面を移動させる状態で前記吐き出し工程を実施することを特徴とする請求項11乃至13のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  15. 前記2次転写部材に電圧を印加する転写電源を備え、
    前記制御手段は、前記2次転写部において前記中間転写体から転写材に前記トナー像を2次転写する間は、前記転写電源から前記2次転写部材にトナーの正規の帯電極性とは逆極性の電圧を印加し、前記吐き出し工程を実行する間は、前記転写電源から前記2次転写部材にトナーの正規の帯電極性と同極性の電圧を印加することを特徴とする請求項1乃至14のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  16. 前記帯電部材は、ブラシ部材であることを特徴とする請求項1乃至15のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  17. 前記中間転写体の表面の移動方向に関して、前記帯電部よりも下流側であって、且つ、前記像担持体の表面と前記中間転写体の表面とが接触する位置よりも上流側に、前記帯電部を通過したトナーを帯電するための導電部材を備えることを特徴とする請求項1乃至16のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  18. 前記制御手段は、前記2次転写部に搬送される転写材に関する情報に基づいて、前記第1のモード、又は、前記第2のモードのいずれのモードによって画像形成を行うかを選択することを特徴とする請求項1乃至17のいずれか1項に記載の画像形成装置。
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