JP2023039246A - 制御装置、撮像装置、交換レンズ、カメラシステム、制御方法、及びプログラム - Google Patents

制御装置、撮像装置、交換レンズ、カメラシステム、制御方法、及びプログラム Download PDF

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Abstract

【課題】交換レンズ又はカメラ本体のいずれかに設けられた振れ補正機構がオープン制御である場合でも振れ補正性能を向上可能な制御装置、撮像装置、交換レンズ、カメラシステム、制御方法、及びプログラムを提供すること。【解決手段】制御装置は、カメラ本体及びカメラ本体に通信可能に装着される交換レンズの一方である第1装置と、他方である第2装置とを有するカメラシステムの一方に設けられた制御装置であって、第1装置に設けられた第1振れ補正手段、及び第2装置に設けられた第2振れ補正手段の駆動を制御する制御部を有し、制御部は、第1振れ補正手段がオープン制御である場合、静止画撮影準備中においては第1振れ補正手段を駆動しないように制御し、静止画露光中又は動画モードにおいては第1振れ補正手段と第2振れ補正手段の少なくとも一方を駆動するように制御する。【選択図】図3

Description

本発明は、制御装置、撮像装置、交換レンズ、カメラシステム、制御方法、及びプログラムに関する。
従来、手振れ等の振れに起因する画像の像振れを補正する機能(以下、像振れ補正機能)を備えたレンズ交換式のカメラシステムが提案されている。特許文献1には、交換レンズ及びカメラ本体の夫々の振れ検出手段により検出された後、基準値が減算された2つの振れ量の所定期間の平均値の差分に基づいて基準値を補正することで、正確に振れを検出可能なカメラシステムが開示されている。
特開2016-114792号公報
静止画撮影準備中(エイミング中)に実際に発生している振れを推定し基準値を補正することで、静止画露光中(記録用の静止画撮影中)に振れ補正性能を最大限に引き出すことが可能になる。エイミング中にも振れ補正を行う場合、エイミング中の振れ補正分も考慮して実際に発生している振れを推定する必要がある。振れ補正分の情報として、振れ補正手段の位置を検出するセンサからの情報を使用することが適切であるが、そのようなセンサが設けられていない場合がある。その場合、実際に発生している振れを適切に推定することができないため、基準値のずれを適切に補正することができず、振れ補正機能が低下してしまう。
本発明は、交換レンズ又はカメラ本体のいずれかに設けられた振れ補正機構がオープン制御である場合でも振れ補正性能を向上させることが可能な制御装置、撮像装置、交換レンズ、カメラシステム、制御方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
本発明の一側面としての制御装置は、カメラ本体及びカメラ本体に通信可能に装着される交換レンズの一方である第1装置と、他方である第2装置とを有するカメラシステムの一方に設けられた制御装置であって、第1装置に設けられた第1振れ補正手段、及び第2装置に設けられた第2振れ補正手段の駆動を制御する制御部を有し、制御部は、第1振れ補正手段がオープン制御である場合、静止画撮影準備中においては第1振れ補正手段を駆動しないように制御し、静止画露光中又は動画モードにおいては第1振れ補正手段と第2振れ補正手段の少なくとも一方を駆動するように制御することを特徴とする。
本発明によれば、交換レンズ又はカメラ本体のいずれかに設けられた振れ補正機構がオープン制御である場合でも振れ補正性能を向上させることが可能な制御装置、撮像装置、交換レンズ、カメラシステム、制御方法、及びプログラムを提供することができる。
本発明の実施形態に係るカメラシステムの中央断面図である。 カメラシステムのブロック図である。 レンズ制御部及びカメラ制御部のブロック図である。 振れ信号補正手段のブロック図である。 補正制御器により構成される閉ループ系と補正帯域制限部により決まる周波数特性を示す図である。 交換レンズ又はカメラ本体の振れ検出手段のどちらを補正するかを決定する処理を示すフローチャートである。 レンズ制御部及びカメラ制御部による振れ補正処理を示すフローチャートある。 補正制御器のゲインと補正帯域制限部のカットオフ周波数を示す図である。 補正制御器のゲイン及び補正帯域制限部のカットオフ周波数が第1の設定である場合の振れ信号、及び補正制御器からの補正量を表す波形の一例を示す図である。 補正制御器のゲイン及び補正帯域制限部のカットオフ周波数が第2の設定である場合の振れ信号、及び補正制御器からの補正量を表す波形の一例を示す図である。 実施例1のエイミング中補正手段選択部の動作を示すフローチャートである。 実施例2のエイミング中補正手段選択部の動作を示すフローチャートである。
以下、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。各図において、同一の部材については同一の参照番号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、本発明の実施形態に係るカメラシステムの中央断面図である。カメラシステムは、カメラ本体(撮像装置)101、及びカメラ本体101に通信可能に装着される交換レンズ102を有する。カメラ本体101と交換レンズ102の一方は第1装置、他方は第2装置として構成される。カメラ本体101と交換レンズ102とは、電気接点107を介して電気的に接続されている。交換レンズ102は、複数のレンズからなる撮影光学系103を備える。防振レンズユニット108は、撮影光学系103の一部である。カメラ本体101は、撮像素子105、及び背面表示装置106を備える。
図2は、カメラシステムのブロック図である。カメラ本体101は、カメラ制御部201、画像処理部202、メモリ手段203、カメラ振れ検出手段204、撮像素子振れ補正手段205、表示手段209、カメラ側操作手段210、及び撮像素子位置検出手段212を備える。交換レンズ102は、レンズ制御部206、レンズ振れ検出手段207、レンズ振れ補正手段208、レンズ側操作手段211、及び焦点距離変更手段213を備える。
カメラ振れ検出手段204及びレンズ振れ検出手段207は、例えば角速度センサ等であり、カメラシステムに加わる撮影光学系103の光軸104に対する回転(振れ量)を検出可能である。撮像素子振れ補正手段205及びレンズ振れ補正手段208は夫々、撮像素子105及び防振レンズユニット108を光軸104に垂直な平面上でシフト駆動又はチルト駆動させて振れ補正を行う。
カメラシステムは、撮像手段、画像処理手段、記録再生手段、及び制御手段を有する。撮像手段は、撮影光学系103及び撮像素子105を含む。画像処理手段は、画像処理部202を含む。記録再生手段は、メモリ手段203及び表示手段209を含む。なお、表示手段209は、背面表示装置106、カメラ本体101の上面に設けられた撮影情報を表示する不図示の小型表示パネル、及びEVFとも呼ばれる不図示の電子ビューファインダーを包含する。制御手段は、カメラ制御部201、カメラ振れ検出手段204、撮像素子振れ補正手段205、及びカメラ側操作手段210を含む。また、制御手段は、レンズ制御部206、レンズ振れ検出手段207、レンズ振れ補正手段208、レンズ側操作手段211、撮像素子位置検出手段212、及び焦点距離変更手段213を含む。
撮像手段は、物体からの光を、撮影光学系103を介して撮像素子105の撮像面に結像する光学処理系である。撮像素子105からピント評価量と露光量に関する信号が取得されるので、取得した信号に基づいて撮影光学系103を調整することで、撮像素子105の撮像面が適切な光量の物体光により露光されると共に、撮像素子105の近傍で被写体像が結像する。
画像処理部202は、A/D変換器、ホワイトバランス調整回路、ガンマ補正回路、及び補間演算回路等を備え、記録用の画像を生成することができる。また、画像処理部202は、色補間処理手段を備え、ベイヤ配列の信号から色補間(デモザイキング)処理を施してカラー画像を生成する。また、画像処理部202は、画像、動画、及び音声等の圧縮を行う。更に、画像処理部202は、撮像素子105から得られた複数の画像間の比較に基づいて振れ信号を生成することも可能である。そのため、撮像素子105と画像処理部202とでカメラ振れ検出手段204を構成してもよい。
本実施例では、ユーザーによるカメラ側操作手段210に対する操作に応じて、カメラ制御部201がカメラ本体101の各部の動作を制御することで、静止画及び動画の撮影が可能である。なお、背面表示装置106は、タッチパネルとして構成されている場合、カメラ側操作手段210の役割を兼ねていてもよい。
カメラ制御部201は、撮像の際のタイミング信号等を生成して出力する。また、カメラ制御部201は、外部操作に応動して撮像手段、画像処理手段、及び記録再生手段を制御する。カメラ制御部201は例えば、シャッターレリーズボタン(不図示)の押下を検出すると、撮像素子105の駆動や画像処理部202の動作を制御する。また、カメラ制御部201は、メモリ手段203に生成された画像等を記録したり、表示手段209にユーザーに提示する像を表示したりする。更に、カメラ制御部201は、表示手段209の各セグメントの状態を制御する。
カメラ制御部201は、撮像素子105からの信号、及びカメラ側操作手段210による撮影者の操作に基づく適切な焦点位置や絞り位置をレンズ制御部206に指令値として出力する。レンズ制御部206は、焦点距離変更手段213、及び不図示の絞り駆動手段を適切に制御する。
振れ補正を行うモードでは、カメラ振れ検出手段204及びレンズ振れ検出手段207からの振れ信号と、撮像素子位置検出手段212からの情報とを用いて、撮像素子振れ補正手段205及びレンズ振れ補正手段208が適切に制御される。撮像素子振れ補正手段205及びレンズ振れ補正手段208は、例えばマグネットと平板コイルとで実現される。また、撮像素子位置検出手段212は、例えばマグネットとホール素子とで実現される。具体的な制御方法としては、まず、カメラ制御部201及びレンズ制御部206は夫々、カメラ振れ検出手段204及びレンズ振れ検出手段207から出力された振れ信号を取得する。カメラ制御部201及びレンズ制御部206は夫々、取得した振れ信号を用いて、像振れを補正するための、撮像素子105及び防振レンズユニット108の駆動量を取得する。その後、カメラ制御部201及びレンズ制御部206は夫々、取得した駆動量を撮像素子振れ補正手段205及びレンズ振れ補正手段208に指令値として出力する。その後、レンズ振れ補正手段208は、本実施例では、取得した指令値を用いて防振レンズユニット108が適切に駆動するようにフィードフォワード制御を行う。また、撮像素子振れ補正手段205は、撮像素子位置検出手段212で検出される撮像素子振れ補正手段205の位置が指令値に追従して撮像素子105が駆動するようにフィードバック制御を行う。
なお、本実施例では、交換レンズ102にはレンズ振れ補正手段208の位置を検出する検出手段が搭載されていないが、この場合、適切な振れ補正を実現するために前述したフィードフォワード制御をチューニングする必要がある。
また、本実施例のカメラシステムでは、記録用画像の撮影に先立つ静止画撮影準備中(エイミング中)も振れ補正が行われる。本実施例では、エイミング中の振れ補正は、レンズ振れ補正手段208を駆動せず、撮像素子振れ補正手段205を駆動することで行われる。また、静止画露光中(記録用の静止画露光中)の振れ補正は、撮像素子振れ補正手段205とレンズ振れ補正手段208とを駆動することで行われる。静止画露光中の振れ補正では2つの振れ補正手段を駆動することで、より補正量を増やした振れ補正を行うことが可能である。なお、エイミング中に撮像素子振れ補正手段205及びレンズ振れ補正手段208を駆動せずに振れ補正を行わないように構成してもよい。また、静止画露光中の振れ補正において、2つの振れ補正手段のいずれかを駆動するように構成してもよい。
図3は、レンズ制御部206及びカメラ制御部201のブロック図である。レンズ制御部206は、加算器301、レンズ側エイミング中目標生成部302、レンズ側露光中目標生成部303、スイッチ部304、レンズ側補正比率ゲイン305、レンズ側フィードフォワード制御器306、及び振れ信号補正手段307を備える。カメラ制御部201は、カメラ側エイミング中目標生成部308、カメラ側露光中目標生成部309、スイッチ部310、カメラ側補正比率ゲイン311、加算器312、及びカメラ側サーボ制御器313を備える。また、カメラ制御部201は、振れ補正量取得部314、振れ推定部315、及びエイミング中補正手段選択部316を備える。
以下、本実施例のカメラシステムにおける振れ補正処理について説明する。本実施例では、カメラ振れ検出手段204及びレンズ振れ検出手段207から出力される振れ信号に基づいて、静止画露光中においては撮像素子振れ補正手段205及びレンズ振れ補正手段208を同時に駆動する。撮像素子振れ補正手段205及びレンズ振れ補正手段208を同じように駆動すると、実際に検出された振れ量に対して2重の補正が行われることになり、像振れが悪化してしまう。
そこで、本実施例では、カメラ側補正比率ゲイン311及びレンズ側補正比率ゲイン305により、実際に検出された振れ量に対して、撮像素子振れ補正手段205及びレンズ振れ補正手段208がどの位ずつ振れ補正を行うかの分担の比率が決められる。例えば、各振れ補正手段の分担の比率を50%に設定すると、撮像素子振れ補正手段205及びレンズ振れ補正手段208は検出された振れ量の半分ずつを分担して振れ補正を行う。この場合、撮像素子振れ補正手段205及びレンズ振れ補正手段208を同時に駆動することで100%の振れ補正を行うことができる。
本実施例では、交換レンズ側をスレーブ、カメラ本体側をマスタとして電気接点107を介した通信により、双方の各種情報の受け渡しが行われる。レンズ制御部206は、レンズ振れ検出手段207からレンズ側振れ信号を取得する。加算器301は、レンズ側振れ信号から後述する振れ信号補正手段307からの振れ信号補正量を減算する。レンズ側エイミング中目標生成部302及びレンズ側露光中目標生成部303は、内部に設けられた不図示の積分器を用いて加算器301から出力されるレンズ側振れ信号を積分することでレンズ振れ補正手段208に対するレンズ側補正量を取得する。スイッチ部304は、カメラ側操作手段210を介してユーザーにより設定された撮影状態に基づいて、レンズ側エイミング中目標生成部302及びレンズ側露光中目標生成部303が取得したレンズ側補正量のどちらを使用するかを選択する。レンズ側補正比率ゲイン305は、スイッチ部304により選択されたレンズ側補正量に対してゲインを乗算することでレンズ側補正量に対して所定の割合のレンズ側目標値を取得する。レンズ側目標値は、レンズ側フィードフォワード制御器306に入力される。
なお、本実施例では、エイミング中の振れ補正を撮像素子振れ補正手段205のみで行うことを想定している。そのため、カメラ側操作手段210を介して設定される撮影状態がエイミング中である場合、レンズ側補正比率ゲイン305により掛けられるゲインは0%となる。これにより、エイミング中におけるレンズ側目標値はゼロになる。レンズ側フィードフォワード制御器306は、レンズ側目標値を用いてレンズ振れ補正手段208を駆動させるための駆動信号を生成すると共に、レンズ振れ補正手段208の駆動を制御する。
カメラ制御部201は、カメラ振れ検出手段204からカメラ側振れ信号を取得する。カメラ側エイミング中目標生成部308及びカメラ側露光中目標生成部309は、内部に設けられた不図示の積分器を用いてカメラ側振れ信号を積分することで撮像素子振れ補正手段205に対するカメラ側補正量を取得する。スイッチ部310は、カメラ側操作手段210を介してユーザーにより設定された撮影状態に基づいて、カメラ側エイミング中目標生成部308及びカメラ側露光中目標生成部309が取得したカメラ側補正量のどちらを使用するかを選択する。カメラ側補正比率ゲイン311は、スイッチ部310により選択されたカメラ側補正量に対してゲインを乗算することでカメラ側補正量に対して所定の割合のカメラ側目標値を取得する。カメラ側目標値は、カメラ側サーボ制御器313に入力される。
なお、本実施例では、エイミング中の振れ補正を撮像素子振れ補正手段205のみで行うことを想定している。そのため、カメラ側操作手段210を介して設定される撮影状態がエイミング中である場合、カメラ側補正比率ゲイン311により掛けられるゲインは100%となる。カメラ側サーボ制御器313は、カメラ側目標値から、撮像素子位置検出手段212からの撮像素子振れ補正手段205の位置に関する情報を減算した信号を用いて、撮像素子振れ補正手段205を駆動させるための駆動信号を生成する。また、カメラ側サーボ制御器313は、撮像素子振れ補正手段205の駆動を制御する。
エイミング中補正手段選択部(決定部)316は、エイミング中の振れ補正をカメラ本体101の側で行うか、交換レンズ102の側で行うかを選択する。本実施例では、エイミング中補正手段選択部316は、電気接点107を介して取得された、レンズ振れ補正手段208がオープン制御であるかどうかの情報を用いて上記選択を行う。本実施例では、レンズ振れ補正手段208がオープン制御であるため、エイミング中補正手段選択部316はエイミング中の振れ補正を交換レンズ102の側で行う(撮像素子振れ補正手段205で行う)ことを選択する。言い換えると、エイミング中補正手段選択部316はエイミング中にレンズ振れ補正手段208を駆動しないことを決定する。エイミング中補正手段選択部316による選択結果はレンズ側補正比率ゲイン305及びカメラ側補正比率ゲイン311に入力され、前述したエイミング中の補正比率が決定される。
なお、本実施例では、エイミング中補正手段選択部316は、レンズ振れ補正手段208がオープン制御であるかどうかの情報のみでレンズ振れ補正手段208を駆動しないかどうかを決定するが、本発明はこれに限定されない。エイミング中補正手段選択部316は、レンズ振れ補正手段208がオープン制御である場合に他の情報を用いて、レンズ振れ補正手段208を駆動しないかどうかを決定してもよい。他の情報とは例えば、交換レンズ102の光学情報(焦点距離や交換レンズ102の主点位置に基づく情報)や振れ検出手段により検出されたブレの大きさ(振れ検出手段の出力の大きさ)である。これにより、エイミング中にレンズ振れ補正手段208を駆動することが不利な場合以外では、エイミング中もレンズ振れ補正手段208を駆動することが可能になり、エイミング中の振れ補正量を拡大したりシステムを簡素化したりすることができる。
振れ推定部315は、撮像素子位置検出手段212からの信号を振れ補正量取得部314に通した信号と、画像処理部202からの撮像素子105の画像情報に基づく画像ベクトル情報とを用いて実際に発生している振れ量を推定する。推定された振れ量は、振れ信号補正手段307に入力される。その後、露光動作が始まると、撮像素子振れ補正手段205は、カメラ振れ検出手段204で検出された振れのうちカメラ側補正比率ゲイン311により設定された所定の割合の振れを補正する。カメラ振れ検出手段204及びレンズ振れ検出手段207がカメラシステムの振れを正しく検出している場合、撮像素子振れ補正手段205及びレンズ振れ補正手段208を所定の割合で同時に駆動することで良好に振れ補正を行うことができる。また、撮像素子振れ補正手段205及びレンズ振れ補正手段208の一方がオープン制御である場合でも、エイミング中に正確な振れ量を推定することができるため、静止画露光中もより適切な振れ補正が可能になる。
なお、実際のカメラシステムでは、カメラ振れ検出手段204とレンズ振れ検出手段207の検出性能に差がある場合が多い。検出性能の差とは、例えば同じ振れに対する出力の差(感度差)や低周波な揺れに対する検出性能等である。低周波な揺れに対する検出性能として、温度に対する振れ出力の基準値の変動(温度ドリフト)や、静止状態における振れ出力の基準値の変動(低周波な出力揺らぎ)等がある。カメラ振れ検出手段204とレンズ振れ検出手段207の検出性能に差がある場合に撮像素子振れ補正手段205及びレンズ振れ補正手段208が同時に駆動すると、各振れ補正手段は予め決められた分担割合だけ駆動せず、良好に振れ補正を行うことができない。本実施例では、振れ検出手段の検出性能に差がある場合でも良好に振れ補正を行うために、振れ信号補正手段307は特性の悪い振れ検出手段からの振れ信号を特性の良い振れ検出手段からの振れ信号を用いて補正する。
以下、図4を参照して、振れ信号の補正処理について説明する。図4は、振れ信号補正手段307のブロック図である。振れ信号補正手段307は、加算器401,402、積分器403,404、補正制御器405、補正帯域制限部406、及びカメラ側振れ信号補正部407を備える。
振れ信号補正手段307は、レンズ振れ検出手段207からレンズ側振れ信号T1を取得する。加算器401は、レンズ側振れ信号T1から補正制御器405により取得された補正量を減算する。積分器403は、加算器401から出力された信号を積分することで、レンズ振れ角度信号を取得する。
カメラ側振れ信号補正部407は、カメラ制御部201から、カメラ振れ検出手段204により検出されたカメラ側振れ信号T2を、電気接点107を介した通信によって取得する。カメラ側振れ信号補正部407は、カメラ側振れ信号T2を、振れ推定部315から出力される振れ推定信号T3を用いてカメラ側振れ信号T2の基準値(オフセット値)が理想的な状態となるように補正する。理想的な状態とは、カメラシステムが静止している状態において静止していることを示す信号(例えばゼロ)を出力するようにカメラ側振れ信号T2が補正された状態である。実際に発生している振れ量の推定結果を用いて補正を行うことで、より精度の高い振れ検出結果を使用することができる。積分器404は、カメラ側振れ信号補正部407から出力された信号を積分することで、カメラ振れ角度信号を取得する。
加算器402は、レンズ振れ角度信号からカメラ振れ角度信号を減算することで、振れ角度信号差を取得する。補正制御器405は、振れ角度信号差を用いて振れ信号補正量を取得し、加算器401に入力する。すなわち、補正制御器405は、振れ角度信号差を負帰還によりフィードバック補正するフィードバック制御器である。補正制御器405は、どのような制御器で構成されても構わない。例えば、補正制御器405は、比例制御器及び積分制御器で構成されるPI制御のようなフィードバック制御器で構成されてもよい。このような構成により、レンズ側振れ信号を用いて取得されるレンズ振れ角度信号は、カメラ側振れ信号を用いて取得されるカメラ振れ角度信号との差が小さくなるように補正制御器405からの振れ信号補正量により補正される。加算器301は、レンズ側振れ信号から補正帯域制限部406により帯域制限された補正制御器405からの振れ信号補正量を減算することで、レンズ側振れ信号T1の低周波成分を補正する。補正帯域制限部406は、ローパスフィルタ等で構成され、補正制御器405からの振れ信号補正量の低周波成分を抽出する。低周波成分が補正された補正後のレンズ側振れ信号T4は、レンズ側エイミング中目標生成部302及びレンズ側露光中目標生成部303に入力される。
以下、図5を参照して、振れ信号補正量取得時の周波数特性について説明する。図5は、補正制御器405により構成される閉ループ系と補正帯域制限部406により決まる周波数特性を示す図である。上図はゲイン特性、下図は位相特性を表している。
図5(a)では、補正制御器405のゲインと補正帯域制限部406のカットオフ周波数(遮断周波数)を第1の設定にした場合の、レンズ側振れ信号T1から補正後のレンズ側振れ信号T4までの伝達特性をL2及びL3の点線で表している。また、カメラ側振れ信号T2から補正後のレンズ側振れ信号T4までの伝達特性をL1及びL4の実線で表している。
図5(b)では、補正制御器405のゲインと補正帯域制限部406のカットオフ周波数を第2の設定にした場合の、レンズ側振れ信号T1から補正後のレンズ側振れ信号T4までの伝達特性をL6及びL7の点線で表している。また、カメラ側振れ信号T2から補正後のレンズ側振れ信号T4までの伝達特性をL5及びL8の実線で表している。
図5のゲイン特性において、実線で示されるカメラ側振れ信号T2から補正後のレンズ側振れ信号T4までの伝達特性は、ローパスフィルタに近い特性となっており、カメラ側振れ信号T2の低周波成分を通過させ、高周波成分を遮断する。また、点線で示されるレンズ側振れ信号T1から補正後のレンズ側振れ信号T4までの伝達特性は、ハイパスフィルタに近い特性となっており、レンズ側振れ信号T1の低周波成分を遮断し、高周波成分を通過させる。補正後のレンズ側振れ信号T4は、レンズ側振れ信号T1から補正後のレンズ側振れ信号T4までの伝達特性、及びカメラ側振れ信号T2から補正後のレンズ側振れ信号T4までの伝達特性の信号の合成であり、全周波数帯域の振れ信号を再現している。すなわち、補正後のレンズ側振れ信号T4の特性は、補正制御器405により構成される閉ループ系と補正帯域制限部406により決まる伝達特性をKとするとき、以下の式(1)のように近似して表すことができる。
補正後のレンズ側振れ信号=(1―K)×レンズ側振れ信号+K×カメラ側振れ信号 (1)
レンズ側振れ信号の高周波成分とカメラ側振れ信号の低周波成分を周波数で分離し合成することで、低周波振れ検出性能の低いレンズ側振れ信号の低周波成分を低周波振れ検出性能の高いカメラ側振れ信号の低周波成分で補っている。補正制御器405のゲインを高く、かつ補正帯域制限部406のカットオフ周波数を高くすればするほど、レンズ側振れ信号の高周波成分とカメラ側振れ信号の低周波成分の分離周波数は高くなる。そのため、補正後のレンズ側振れ信号の低周波成分としてより積極的にカメラ側振れ信号を使用することになる。第1の設定では、第2の設定に比べて、補正制御器405のゲインは高く、補正帯域制限部406のカットオフ周波数は高い設定となっている。
本実施例の構成によれば、低周波振れ検出性能の低いレンズ側振れ信号の低周波成分を低周波振れ検出性能の高いカメラ側振れ信号の低周波成分で補うことができる。また、補正制御器405のゲインと補正帯域制限部406のカットオフ周波数の変更によって、低周波振れ検出性能の高いカメラ側振れ信号を低周波振れ検出性能の低いレンズ側振れ信号の代わりに使用する比率を変更可能である。
図6は、交換レンズ102又はカメラ本体101の振れ検出手段のどちらを補正するかを決定する処理を示すフローチャートである。図7は、レンズ制御部206及びカメラ制御部201による振れ補正処理を示すフローチャートある。図6及び図7の処理は、一定の周期で繰り返し実行される。
ステップS601では、カメラ側操作手段210を介して電源が投入(ON)されたかどうかが判定される。電源が投入されたと判定された場合、ステップS602に進み、そうでないと判定された場合、本フローを終了する。
ステップS602では、カメラ側操作手段210を介して振れ補正機能がONされたかどうかが判定される。振れ補正機能がONされたと判定された場合、ステップS603に進み、そうでないと判定された場合、本フローを終了する。
ステップS603では、レンズ振れ検出手段207の性能情報が取得される。振れ検出手段の性能情報とは例えば、温度ドリフト性能、低周波揺らぎ性能、及び基準信号オフセット量等の低周波振れ検出性能に関する情報や、角速度センサの製品型番等の角速度センサを識別するための情報である。
ステップS604では、レンズ振れ検出手段207の性能がカメラ振れ検出手段204の性能より低いかどうかが判定される。レンズ振れ検出手段207の性能がカメラ振れ検出手段204の性能より低いと判定された場合、ステップS605に進み、そうでないと判定された場合、ステップS606に進む。
ステップS605では、レンズ振れ検出手段補正モードに設定される。
ステップS606では、カメラ振れ検出手段補正モードに設定される。
本実施例では、レンズ振れ検出手段補正モードに設定された場合の動作について説明する。ステップS605にてレンズ振れ検出手段補正モードに設定されると、図7のレンズ制御部206及びカメラ制御部201による振れ補正処理が開始される。
まず、レンズ制御部206による振れ補正処理について説明する。
ステップS701では、レンズ制御部206は、レンズ情報をカメラ制御部201に送信する。レンズ情報には、レンズ機種情報、焦点距離の情報、及び各アクチュエータを保持しているかの情報が含まれる。また、レンズ情報には、レンズ振れ補正手段208の位置を検出する検出手段が搭載されているかどうかを示す情報、及びレンズ振れ補正手段208の駆動の制御がフィードバック制御/オープン制御のいずれであるかを示す情報等も含まれる。
ステップS702では、レンズ制御部206は、レンズ振れ検出手段207からレンズ側振れ信号を取得する。
ステップS703では、レンズ制御部206は、カメラ制御部201からカメラ側振れ信号を取得する。
ステップS704では、レンズ制御部206は、カメラ制御部201から実際に発生している振れ量を取得する。
ステップS705では、レンズ制御部206(振れ信号補正手段307)は、振れ信号補正量を取得する。
ステップS706では、レンズ制御部206は、ステップS702で取得したレンズ側振れ信号からステップS705で取得した振れ信号補正量を減算することで、レンズ側振れ信号の低周波成分をカメラ側振れ信号で補正する。
ステップS707では、レンズ制御部206(レンズ側エイミング中目標生成部302及びレンズ側露光中目標生成部303)は、低周波信号が補正された補正後のレンズ側振れ信号を用いてレンズ側補正量を取得する。
ステップS708では、レンズ制御部206(レンズ側補正比率ゲイン305)は、レンズ側補正量に対してレンズ振れ補正手段208の補正割合を決定するゲインを乗算することでレンズ側目標値を取得する。
ステップS709では、レンズ制御部206(レンズ側フィードフォワード制御器306)は、ステップS708で取得したレンズ側目標値を用いてフィードフォワード制御量を取得する。
ステップS710では、レンズ制御部206は、ステップS709で取得したフィードフォワード制御量に応じてレンズ振れ補正手段208を駆動することで振れ補正を行う。
次に、カメラ制御部201による振れ補正処理について説明する。カメラ制御部201による振れ補正処理は、レンズ制御部206による振れ補正処理と並行して実行される。
ステップS711では、カメラ制御部201は、レンズ制御部206からレンズ情報を取得する。
ステップS712では、カメラ制御部201は、カメラ振れ検出手段204からカメラ側振れ信号を取得すると共に、撮像素子位置検出手段212から撮像素子振れ補正手段205の位置を取得する。
ステップS713では、カメラ制御部201は、レンズ制御部206にカメラ側振れ信号を送信する。
ステップS714では、カメラ制御部201は、撮像素子振れ補正手段205の位置と画像ベクトル情報とに基づいて実際に発生している振れ量を推定する。本実施例では、撮像素子振れ補正手段205がエイミング中の振れ補正を行うため、補正される振れ量は撮像素子振れ補正手段205の位置そのものになる。また、撮像素子振れ補正手段205によって補正しきれなかった振れ残りが画像ベクトル情報として検出されるため、レンズ側補正量と画像ベクトル情報とを足し合わせたものが振れ量となる。なお、画像ベクトル情報は静止画露光中に取得できないため、本実施例では振れ量はエイミング中に推定される。
ステップS715では、カメラ制御部201は、レンズ制御部206にステップS714で推定した振れ量を送信する。
ステップS716では、カメラ制御部201(カメラ側エイミング中目標生成部308及びカメラ側露光中目標生成部309)は、カメラ側振れ信号を用いてカメラ側補正量を取得する。
ステップS717では、カメラ制御部201(カメラ側補正比率ゲイン311)は、カメラ側補正量に対して撮像素子振れ補正手段205の補正割合を決定するゲインを乗算することでカメラ側目標値を取得する。
ステップS718では、カメラ制御部201(カメラ側サーボ制御器313)は、ステップS717で取得したカメラ側目標値、及び撮像素子振れ補正手段205の位置を用いてフィードバック制御量を取得する。
ステップS719では、カメラ制御部201は、ステップS718で取得したフィードバック制御量に応じて撮像素子振れ補正手段205を駆動することで振れ補正を行う。
以上説明したように、レンズ振れ補正手段208及び撮像素子振れ補正手段205をレンズ振れ検出手段207及びカメラ振れ検出手段204で検出された振れ信号に応じて所定の比率で同時に駆動することで振れ補正を行うことができる。
以下、図8を参照して、補正制御器405のゲインと補正帯域制限部406のカットオフ周波数の変更について説明する。図8は、補正制御器405のゲインと補正帯域制限部406のカットオフ周波数を示す図である。
(カメラ本体101と交換レンズ102間の通信周期と補正制御器405のゲイン及び補正帯域制限部406のカットオフ周波数との関係)
図8(a),(b)は、カメラ本体101と交換レンズ102間の通信周期と補正制御器405のゲイン及び補正帯域制限部406のカットオフ周波数との関係を表している。本実施例では、電気接点107を介して通信によりカメラ側振れ信号をレンズ制御部206に送信するため、通信周期が遅くなるとカメラ側振れ信号に実際の振れに対する時間遅れが発生する。振れ信号補正手段307内で通信によって受信したカメラ側振れ信号とレンズ側振れ信号とから振れ角度信号を生成する際にカメラ側振れ信号の通信による位相遅れによってレンズ側振れ信号とカメラ側振れ信号との間に位相ずれが発生する。位相ずれの影響は検出した振れの周波数が高くなればなるほど大きくなるため、より高い周波数帯域まで位相ずれの発生したカメラ側振れ信号でレンズ側振れ信号を補正してしまうと、高周波な振れ信号に検出誤差が発生してしまう。そのため、カメラ本体101と交換レンズ102間の通信周期が長くなればなるほど、補正制御器405のゲインを小さくし、補正帯域制限部406のカットオフ周波数を低く設定する必要がある。
(カメラ振れ検出手段204の低周波ノイズと補正制御器405のゲイン及び補正帯域制限部406のカットオフ周波数との関係)
図8(c),(d)は、カメラ振れ検出手段204の低周波ノイズ(温度ドリフト、基準値オフセット、揺らぎ量)と補正制御器405のゲイン及び補正帯域制限部406の帯域制限との関係を表している。本実施例では、低周波振れ検出性能の低いレンズ振れ検出情報を低周波振れ検出性能の高いカメラ振れ検出情報で補正する。そのため、カメラ振れ検出手段204の内部温度が高くなる等の要因によってカメラ振れ検出手段204の低周波の温度ドリフトや、揺らぎ量が大きくなるとレンズ側振れ信号の低周波信号を誤って補正してしまう恐れがある。そこで、カメラ振れ検出手段204の低周波ノイズが大きくなるほど、補正制御器405のゲインを小さくし、補正帯域制限部406のカットオフ周波数を低く設定する必要がある。
以上説明したように、条件によって、補正制御器405のゲイン及び補正帯域制限部406のカットオフ周波数の設定を変更することで振れ検出性能を向上させることができるため、振れ補正性能を向上させることが可能である。
以下、本発明の効果について説明する。図9は、補正制御器405のゲイン及び補正帯域制限部406のカットオフ周波数が第1の設定である場合の振れ信号及び補正制御器405からの補正量を表す波形の一例を示す図である。補正制御器405のゲイン及び補正帯域制限部406のカットオフ周波数が第1の設定である場合、補正制御器405により構成される閉ループ系と補正帯域制限部406により決まる周波数特性は図5(a)に示される特性である。
図9(a)において、横軸は時間、縦軸は角速度信号のデジタル値を示している。点線L9は、レンズ振れ検出手段207によって検出されたレンズ側振れ信号を示している。実線L10は、カメラ振れ検出手段204によって検出されたカメラ側振れ信号を示している。一点斜線L11は、第1の設定での振れ信号補正手段307により取得された振れ信号補正量を示している。レンズ側振れ信号は、カメラ側振れ信号に対して、基準値のオフセット(波形の振れ基準値が0から+方向にずれている)かつ、位相のずれがある。振れ信号補正量は、時刻0からレンズ側振れ信号とカメラ側振れ信号との基準値のオフセット量を表すと共に、2つの波形の位相ずれ成分の誤差量を高周波まで表している。
図9(b)において、横軸は時間、縦軸は角度信号のデジタル値を示している。一点斜線L12は、振れ信号補正手段307により取得された振れ信号補正量により補正されたレンズ側振れ信号を用いて取得されたレンズ側補正量を示している。実線L13は、カメラ側振れ信号を用いて取得されたカメラ側補正量を示している。点線L14は振れ信号補正手段307により取得された振れ信号補正量により補正されていないレンズ側振れ信号を用いて取得されたレンズ側補正量を示している。振れ信号補正量を使用せずに取得されたレンズ側補正量は、レンズ側振れ信号に含まれる低周波ノイズの影響でレンズ側エイミング中目標生成部302及びレンズ側露光中目標生成部303内の積分誤差によってドリフトする。一方、振れ信号補正量を使用して取得されたレンズ側補正量は、低周波ノイズが補正されており、カメラ側補正量とほぼ一致しており、適切に算出されている。
図9(c)において、横軸は時間、縦軸は角度振れ補正残り量のデジタル値を示している。点線L15は、実際の振れ量と振れ信号補正量を使用せずに取得されたレンズ側補正量との差分である補正残り信号を示している。実線L16は、実際の振れ量と振れ信号補正量を使用して取得されたレンズ側補正量との差分である補正残り信号を示している。振れ信号補正量を使用しなかった場合、積分ドリフト誤差の影響で補正残りが大きく発生しているが、振れ信号補正量を使用した場合、補正残りがほぼ発生せず、良好に振れ補正できている。
図10は、補正制御器405のゲイン及び補正帯域制限部406のカットオフ周波数が第2の設定である場合の振れ信号及び補正制御器405からの補正量を表す波形の一例を示す図である。補正制御器405のゲイン及び補正帯域制限部406のカットオフ周波数が第2の設定である場合、補正制御器405により構成される閉ループ系と補正帯域制限部406により決まる周波数特性は図5(b)に示される特性である。図10の各図の実線、一転斜線、点線は図9を用いて説明した物理量と同じものを示している。第1の設定に対して第2の設定では、補正制御器405のゲインを低くすると共に、補正帯域制限部406のカットオフ周波数を低くしているため、レンズ側振れ信号の低周波信号をカメラ側振れ信号の低周波信号で補正する周波数帯域が低くなる。そのため、実線L24で示されるように、図9の場合と比較して、レンズ側振れ信号の持つ低周波揺らぎ成分が除去しきれず、振れ補正残りが第1の設定時に比べて発生している。
以上説明したように、本実施例では、振れ信号補正手段307によって低周波振れ検出性能の低いレンズ側振れ信号の低周波成分を低周波振れ検出性能の高いカメラ側振れ信号の低周波成分で補うことで、振れ補正性能を向上させることができる。また、補正制御器405のゲインと補正帯域制限部406のカットオフ周波数を変更することで、低周波振れ検出性能の高いカメラ側振れ信号を低周波振れ検出性能の低いレンズ側振れ信号の代わりに使用する比率を変更することが可能である。結果として、振れ検出手段のノイズ状況によらず、振れ補正性能を向上させることができる。
以下、図11を参照して、エイミング中補正手段選択部316の動作について説明する。図11は、本実施例のエイミング中補正手段選択部316の動作を示すフローチャートである。
ステップS1101では、エイミング中補正手段選択部316は、レンズ側振れ補正手段208がオープン制御であるかどうかを判定する。オープン制御であると判定された場合、ステップS1102に進み、そうでないと判定された場合、すなわちフィードバック制御であると反映された場合、ステップS1104に進む。
ステップS1102では、エイミング中補正手段選択部316は、エイミング中補正手段をカメラ側に設定する。
ステップS1103では、エイミング中補正手段選択部316は、レンズ側補正比率ゲイン305により乗算されるゲインを0%、カメラ側補正比率ゲイン311により乗算されるゲインを100%に設定する。これにより、撮像素子振れ補正手段205のみがエイミング中の振れ補正を行うことになる。
ステップS1104では、エイミング中補正手段選択部316は、エイミング中補正手段をレンズ側に設定する。
ステップS1105では、エイミング中補正手段選択部316は、レンズ側補正比率ゲイン305により乗算されるゲインを100%、カメラ側補正比率ゲイン311により乗算されるゲインを0%に設定する。これにより、レンズ振れ補正手段208のみがエイミング中の振れ補正を行うことになる。
以上説明したように、レンズ側振れ補正制御がオープン制御である場合に、撮像素子振れ補正手段205がエイミング中の振れ補正を行い、撮像素子振れ補正手段205及びとレンズ振れ補正手段208が静止画露光中の振れ補正を行う。本実施例では、オープン制御でない撮像素子振れ補正手段205がエイミング中の振れ補正を行う。これにより、低周波振れ検出性能の低いレンズ側振れ信号の低周波成分を補正する構成において必要な発生振れを撮像素子位置検出手段212の信号を用いて推定することができる。そのため、より精度の高い振れ補正を行うことができる。
本実施例のカメラシステムは、実施例1のカメラシステムに対して実施例1で図11を用いて説明したエイミング中補正手段選択部316の動作が異なるだけである。本実施例では、実施例1と異なる構成についてのみ説明し、実施例1と同様の構成については説明を省略する。
以下、図12を参照して、エイミング中補正手段選択部316の動作について説明する。図12は、本実施例のエイミング中補正手段選択部316の動作を示すフローチャートである。図12では、静止画モードではないモード(動画モード)における振れ補正信号を、便宜上エイミング中振れ補正信号と表現している。
ステップS1201では、エイミング中補正手段選択部316は、レンズ側振れ補正手段208がオープン制御であるかどうかを判定する。オープン制御であると判定された場合、ステップS1202に進み、そうでないと判定された場合、すなわちフィードバック制御であると反映された場合、ステップS1204に進む。
ステップS1202では、エイミング中補正手段選択部316は、静止画モード中であるかどうかを判定する。静止画モードであると判定された場合、ステップS1203に進み、そうでないと判定された場合、すなわち動画モードであると判定された場合、ステップS1204に進む。
ステップS1203では、エイミング中補正手段選択部316は、エイミング中及び静止画露光中にレンズ側補正比率ゲイン305により乗算されるゲインを100%、カメラ側補正比率ゲインを0%とする。これにより、静止画モードにおいては常に撮像素子振れ補正手段205を用いて振れ補正を行うことになる。
ステップS1204では、エイミング中補正手段選択部316は、レンズ側補正比率ゲイン305及びカメラ側補正比率ゲイン311により乗算されるゲインを、撮像素子振れ補正手段205及びレンズ側振れ補正手段208の補正可能量に応じて設定する。
以上説明したように、本実施例では、より低周波振れ補正性能が必要な静止画モードにおいては、より精度の高い振れ補正を行うことができる。また、低周波振れ補正性能がそれ程必要でない動画モードにおいては、撮像素子振れ補正手段205とレンズ側振れ補正手段208を常に駆動することで、より振れ大きな補正量を確保することができる。
なお、各実施例ではレンズ振れ補正手段208がオープン制御である場合について説明したが、撮像素子振れ補正手段205がオープン制御であってもよい。
また、各実施例では振れ推定部315はカメラ制御部201内に設けられているが、レンズ制御部206内に設けられてもよい。その場合、システム構成によっては、振れ推定部315に入力するべき信号をカメラ本体101から交換レンズ102に送信する必要が生じる場合がある。
また、各実施例では振れ信号補正手段307はレンズ制御部206内に設けられているが、カメラ制御部201内に設けられてもよい。その場合、システム構成によっては、レンズ情報をカメラ制御部201に交換レンズ102からカメラ本体101に送信する必要が生じる場合がある。
[その他の実施例]
本発明は、上述の実施例の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
101 カメラ本体
102 交換レンズ
201 カメラ制御部(制御装置)
205 撮像素子振れ補正手段
206 レンズ制御部(制御装置)
208 レンズ振れ補正手段

Claims (12)

  1. カメラ本体及び前記カメラ本体に通信可能に装着される交換レンズの一方である第1装置と、他方である第2装置とを有するカメラシステムの一方に設けられた制御装置であって、
    前記第1装置に設けられた第1振れ補正手段、及び前記第2装置に設けられた第2振れ補正手段の駆動を制御する制御部を有し、
    前記制御部は、前記第1振れ補正手段がオープン制御である場合、静止画撮影準備中においては前記第1振れ補正手段を駆動しないように制御し、静止画露光中又は動画モードにおいては前記第1振れ補正手段と前記第2振れ補正手段の少なくとも一方を駆動するように制御することを特徴とする制御装置。
  2. 前記制御部は、前記第1振れ補正手段がオープン制御である場合、静止画撮影準備中においては前記第2振れ補正手段を駆動するように制御し、静止画露光中においては前記第1振れ補正手段と前記第2振れ補正手段を駆動するように制御することを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記制御部は、前記第1振れ補正手段がオープン制御である場合、静止画撮影準備中と静止画露光中においては前記第2振れ補正手段を駆動し、動画モードにおいては前記第1振れ補正手段と前記第2振れ補正手段を駆動するように制御することを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
  4. 前記第1振れ補正手段がオープン制御である場合に、前記第1振れ補正手段を駆動しないかどうかを決定する決定部を更に有することを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の制御装置。
  5. 前記決定部は、前記交換レンズの光学情報に基づいて前記第1振れ補正手段を駆動しないかどうかを決定することを特徴とする請求項4に記載の制御装置。
  6. 前記光学情報は、焦点距離及び前記交換レンズの主点位置に基づく情報のいずれかであることを特徴とする請求項5に記載の制御装置。
  7. 前記決定部は、前記カメラ本体と前記交換レンズの少なくとも一方に設けられた振れ検出手段の出力の大きさに基づいて前記第1振れ補正手段を駆動しないかどうかを決定することを特徴とする請求項4に記載の制御装置。
  8. 撮像素子と、
    請求項1乃至7の何れか一項に記載の制御装置とを有することを特徴とする撮像装置。
  9. 撮影光学系と、
    請求項1乃至7の何れか一項に記載の制御装置とを有することを特徴とする交換レンズ。
  10. カメラ本体と前記カメラ本体に通信可能に装着される交換レンズとを備えるカメラシステムであって、
    前記カメラ本体と前記交換レンズの一方である第1装置に設けられた第1振れ補正手段と、
    前記カメラ本体と前記交換レンズの他方である第2装置に設けられた第2振れ補正手段と、
    前記第1振れ補正手及び前記第2振れ補正手段の駆動を制御する制御部とを有し、
    前記制御部は、前記第1振れ補正手段がオープン制御である場合、静止画撮影準備中においては前記第1振れ補正手段を駆動しないように制御し、静止画露光中又は動画モードにおいては前記第1振れ補正手段と前記第2振れ補正手段の少なくとも一方を駆動するように制御することを特徴とするカメラシステム。
  11. カメラ本体及び前記カメラ本体に通信可能に装着される交換レンズの一方である第1装置と、他方である第2装置とを有するカメラシステムにおいて、前記第1装置に設けられた第1振れ補正手段、及び前記第2装置に設けられた第2振れ補正手段の駆動を制御する制御方法であって、
    前記第1振れ補正手段がオープン制御である場合、静止画撮影準備中においては前記第1振れ補正手段を駆動しないように制御し、静止画露光中又は動画モードにおいては前記第1振れ補正手段と前記第2振れ補正手段の少なくとも一方を駆動するステップを有するように制御することを特徴とする制御方法。
  12. 請求項11に記載の制御方法をカメラ本体又は交換レンズのコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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