JP2023035504A - 認証システム、制御装置、およびコンピュータプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】モバイル装置を用いる認証システムの利便性を高める。【解決手段】通信装置11は、ユーザによる携帯が可能であるモバイル装置と無線通信を行なう。制御装置12は、モバイル装置を認証する認証処理に基づいて施解錠装置21の動作制御を行なう。記憶装置13は、認証処理に用いられる認証情報を格納する。制御装置12は、モバイル装置に配信された施解錠装置21に対するモバイル装置の権限を示す権限情報を、通信装置11を通じて取得し、当該権限情報に基づいて認証情報の記憶装置13への格納可否を判断する。【選択図】図1
Description
本発明は、ユーザによる携帯が可能なモバイル装置を用いる認証システムに関連する。本発明は、当該認証システムの一部を構成しうる制御装置、および当該制御装置に搭載された処理部により実行可能なコンピュータプログラムにも関連する。
特許文献1は、移動体の一例としての車両に搭載される認証システムを開示している。当該システムにおいては、車両のドアの施解錠装置の動作を制御する制御装置とユーザに携帯されたモバイル装置との間で、電波による通信を通じて認証が行なわれる。ドアハンドルに設けられたタッチセンサにユーザが触れた状態で認証が成立すると、制御装置による施解錠装置の動作制御が許可される。
本発明の目的は、モバイル装置を用いる認証システムの利便性を高めることである。
上記の目的を達成するための一態様は、認証システムであって、
ユーザによる携帯が可能であるモバイル装置と無線通信を行なう通信装置と、
前記モバイル装置を認証する認証処理に基づいて被制御装置の動作制御を行なう制御装置と、
前記認証処理に用いられる認証情報を格納する記憶装置と、
を備えており、
前記制御装置は、前記モバイル装置に配信された前記被制御装置に対する前記モバイル装置の権限を示す権限情報を、前記通信装置を通じて取得し、当該権限情報に基づいて前記認証情報の前記記憶装置への格納可否を判断する。
ユーザによる携帯が可能であるモバイル装置と無線通信を行なう通信装置と、
前記モバイル装置を認証する認証処理に基づいて被制御装置の動作制御を行なう制御装置と、
前記認証処理に用いられる認証情報を格納する記憶装置と、
を備えており、
前記制御装置は、前記モバイル装置に配信された前記被制御装置に対する前記モバイル装置の権限を示す権限情報を、前記通信装置を通じて取得し、当該権限情報に基づいて前記認証情報の前記記憶装置への格納可否を判断する。
上記の目的を達成するための一態様は、ユーザによる携帯が可能であるモバイル装置を認証する認証処理に基づいて被制御装置の動作制御を行なう制御装置であって、
前記モバイル装置に配信された前記被制御装置に対する前記モバイル装置の権限を示す権限情報を、前記モバイル装置と無線通信が可能である通信装置を通じて受け付ける受付部と、
前記権限情報に基づいて、前記認証処理に用いられる認証情報の記憶装置への格納可否を判断する処理部と、
を備えている。
前記モバイル装置に配信された前記被制御装置に対する前記モバイル装置の権限を示す権限情報を、前記モバイル装置と無線通信が可能である通信装置を通じて受け付ける受付部と、
前記権限情報に基づいて、前記認証処理に用いられる認証情報の記憶装置への格納可否を判断する処理部と、
を備えている。
上記の目的を達成するための一態様は、ユーザによる携帯が可能であるモバイル装置を認証する認証処理に基づいて被制御装置の動作制御を行なう制御装置に搭載された処理部により実行可能なコンピュータプログラムであって、
実行されることにより、前記制御装置は、
前記モバイル装置に配信された前記被制御装置に対する前記モバイル装置の権限を示す権限情報を、前記モバイル装置と無線通信が可能である通信装置を通じて受け付け、
前記権限情報に基づいて、前記認証処理に用いられる認証情報の記憶装置への格納可否を判断する。
実行されることにより、前記制御装置は、
前記モバイル装置に配信された前記被制御装置に対する前記モバイル装置の権限を示す権限情報を、前記モバイル装置と無線通信が可能である通信装置を通じて受け付け、
前記権限情報に基づいて、前記認証処理に用いられる認証情報の記憶装置への格納可否を判断する。
上記の各態様に係る構成によれば、制御装置による被制御装置の動作制御は、記憶装置に格納された認証情報を用いて認証されたモバイル装置を通じて行なわれる。当該認証情報が記憶装置に格納されうるか否かは、制御装置がモバイル装置に配信された権限情報に基づいて判断される。これにより、適正な権限が付与されていないモバイル装置による被制御装置の使用が禁止されうる一方、権限情報をモバイル装置に付与するために専用ツールを保有する施設をユーザが訪れる手間を不要にできる。この効果は、認証システムを共用するモバイル装置の数が増えるほど顕著となる。したがって、モバイル装置を用いる認証システムの利便性を高めることができる。
添付の図面を参照しつつ、実施形態の例について以下詳細に説明する。各図においては、例示される各要素を認識可能な大きさとするために、縮尺を適宜に変更している。
図1は、一実施形態に係る認証システム10の構成を例示している。認証システム10は、ユーザによる携帯が可能であるモバイル装置を認証することにより、当該モバイル装置を携帯しているユーザによる車両20の利用を許可するために使用されうる。車両20の形状は、例示に過ぎない。車両20は、移動体の一例である。
認証システム10は、通信装置11を含んでいる。本例においては、通信装置11は、車両20における適宜の位置に搭載されている。通信装置11は、モバイル装置との短距離無線通信を実行可能なアンテナを備えている。
本明細書において用いられる「短距離無線通信」という語は、標準規格であるIEEE802.15またはIEEE802.11に準拠しつつ電波を用いて行なわれる非接触通信を意味する。短距離無線通信を実行可能な技術としては、Bluetooth(登録商標)、Bluetooth Low Energy(登録商標)、超広帯域無線通信(Ultra Wide Band; UWB)、ZigBee(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)などが挙げられる。本明細書における「短距離無線通信」は、電磁誘導による結合を通じて情報の送信を行なう非接触通信である「近接無線通信」とは区別される。近接無線通信を実行可能な技術としては、NFC(Near Field Communication)やRF-IDやなどが挙げられる。
本明細書において用いられる「信号を電波で送信する」という表現は、上記の短距離無線通信規格において定められる周波数あるいは周波数帯の電波で信号を無線送信することを意味する。
認証システム10は、制御装置12を含んでいる。本例においては、制御装置12は、車両20に搭載されている。
制御装置12は、モバイル装置を認証する認証処理に基づいて、車両20に搭載された施解錠装置21の動作制御を行なうように構成されている。施解錠装置21は、車室を開閉するドア22を施解錠する装置である。施解錠装置21は、被制御装置の一例である。
認証システム10は、第一ユーザ31に携帯される第一モバイル装置41と第二ユーザ32に携帯される第二モバイル装置42により共用されるように構成されている。すなわち、第一モバイル装置41と第二モバイル装置42の各々は、短距離無線通信を実行可能なアンテナを備えている。
第一モバイル装置41は、外部サーバ装置60から無線通信ネットワーク50を介して配信される第一認証情報TE1と第一権限情報TO1を取得可能に構成されている。第二モバイル装置42は、外部サーバ装置60から無線通信ネットワーク50を介して配信される外部サーバ装置60から第二認証情報TE2と第二権限情報TO2を取得可能に構成されている。
第一認証情報TE1は、第一ユーザ31と第一モバイル装置41の少なくとも一方を特定する情報である。第二認証情報TE2は、第二ユーザ32と第二モバイル装置42の少なくとも一方を特定する情報である。
第一権限情報TO1は、施解錠装置21に対する第一モバイル装置41の権限を示す情報である。第二権限情報TO2は、施解錠装置21に対する第二モバイル装置42の権限を示す情報である。
本明細書で用いられる「施解錠装置に対するモバイル装置の権限」という表現は、車両20に搭載された施解錠装置21の動作制御や設定変更について当該モバイル装置に許容されている指示の自由度や、使用可能期間の長さを意味している。
図2に例示されるように、第一モバイル装置41は、通信装置11から送信されたトリガ信号TRの受信電波強度が閾値を上回る場合に、第一応答信号RS1を送信するように構成されている。同様に、第二モバイル装置42は、通信装置11から送信されたトリガ信号TRの受信電波強度が閾値を上回る場合に、第二応答信号RS2を送信するように構成されている。第一応答信号RS1と第二応答信号RS2の各々は、アナログ信号であってもよいし、デジタル信号であってもよい。
制御装置12は、受付部121を備えている。受付部121は、通信装置11を通じて第一応答信号RS1と第二応答信号RS2を受け付け可能なインターフェースとして構成されている。第一応答信号RS1と第二応答信号RS2の各々がアナログ信号である場合、受付部121は、A/Dコンバータを含む適宜の変換回路を備える。
制御装置12は、処理部122と出力部123を備えている。処理部122は、トリガ信号TRへの応答として受付部121により第一応答信号RS1が受け付けられると、通信装置11と第一モバイル装置41の間で通信リンクが確立されたと判断し、出力部123から要求信号RQを出力するように構成されている。同様に、処理部122は、トリガ信号TRへの応答として受付部121により第二応答信号RS2が受け付けられると、通信装置11と第二モバイル装置42の間で通信リンクが確立されたと判断し、出力部123から要求信号RQを出力するように構成されている。要求信号RQは、モバイル装置の登録に必要な情報を要求する信号である。要求信号RQは、アナログ信号であってもよいし、デジタル信号であってもよい。
したがって、出力部123は、要求信号RQを通信装置11へ出力するインターフェースとして構成されている。要求信号RQがアナログ信号である場合、出力部123は、D/Aコンバータを含む適宜の変換回路を備える。
第一モバイル装置41は、要求信号RQへの応答として第一認証情報TE1と第一権限情報TO1を電波で送信するように構成されている。同様に、第二モバイル装置42は、要求信号RQへの応答として第二認証情報TE2と第二権限情報TO2を電波で送信するように構成されている。第一認証情報TE1、第一権限情報TO1、第二認証情報TE2、および第二権限情報TO2の各々は、アナログデータの形態であってもよいし、デジタルデータの形態であってもよい。
したがって、制御装置12の受付部121は、通信装置11を通じて第一認証情報TE1、第一権限情報TO1、第二認証情報TE2、および第二権限情報TO2も受け付け可能なインターフェースとして構成されている。第一認証情報TE1、第一権限情報TO1、第二認証情報TE2、および第二権限情報TO2の各々がアナログデータの形態である場合、受付部121は、A/Dコンバータを含む適宜の変換回路を備える。
処理部122は、受付部121により受け付けられた第一権限情報TO1が適正であるかを判断するように構成されている。例えば、第一権限情報TO1に使用可能期間を示す情報が含まれている場合、現時点が使用可能期間内であるかが判断される。処理部122は、第一権限情報TO1が適正でないと判断すると、第一モバイル装置41による施解錠装置21の使用を禁止するように構成されている。第一権限情報TO1が取得できない場合も同様である。
認証システム10は、記憶装置13を含んでいる。図1に例示されるように、記憶装置13は、車両20に搭載されている。記憶装置13は、モバイル装置の認証に使用される認証情報を、当該認証情報に関連付けられた権限情報とともに格納するように構成されている。記憶装置13は、半導体メモリやハードディスク装置により実現されうる。
制御装置12の処理部122は、受付部121により受け付けられた第一権限情報TO1が適正であると判断すると、相互に関連付けされた第一権限情報TO1と第一認証情報TE1が記憶装置13に格納されているかを判断するように構成されている。
第一権限情報TO1と第一認証情報TE1が記憶装置13に格納されていないと判断されると、処理部122は、受付部121により受け付けられた第一権限情報TO1と第一認証情報TE1を記憶装置13に格納するように構成されている。これにより、施解錠装置21の動作制御が可能なモバイル装置として第一モバイル装置41が登録される。
第一権限情報TO1と第一認証情報TE1が記憶装置13に格納されている場合、施解錠装置21の動作制御を許容するモバイル装置として第一モバイル装置41が登録済みであることを意味する。処理部122は、受付部121により受け付けられた第一認証情報TE1を用いて第一モバイル装置41を認証する。
同様に、処理部122は、受付部121により受け付けられた第二権限情報TO2が適正であるかを判断するように構成されている。例えば、第二権限情報TO2に使用可能期間を示す情報が含まれている場合、現時点が使用可能期間内であるかが判断される。処理部122は、第二権限情報TO2が適正でないと判断すると、第二モバイル装置42による施解錠装置21の使用を禁止するように構成されている。第二権限情報TO2が取得できない場合も同様である。
制御装置12の処理部122は、受付部121により受け付けられた第二権限情報TO2が適正であると判断すると、相互に関連付けされた第二権限情報TO2と第二認証情報TE2が記憶装置13に格納されているかを判断するように構成されている。
第二権限情報TO2と第二認証情報TE2が記憶装置13に格納されていないと判断されると、処理部122は、受付部121により受け付けられた第二権限情報TO2と第二認証情報TE2を記憶装置13に格納するように構成されている。これにより、施解錠装置21の動作制御が可能なモバイル装置として第二モバイル装置42が登録される。
第二権限情報TO2と第二認証情報TE2が記憶装置13に格納されている場合、施解錠装置21の動作制御を許容するモバイル装置として第二モバイル装置42が登録済みであることを意味する。処理部122は、受付部121により受け付けられた第二認証情報TE2を用いて第二モバイル装置42を認証する。
認証処理が成立すると、処理部122は、出力部123から通知信号NTを出力するように構成されている。通知信号NTは、認証情報を送信したモバイル装置へ認証処理が成立したことを通知する信号である。通知信号NTは、アナログ信号であってもよいし、デジタル信号であってもよい。
したがって、出力部123は、通知信号NTを通信装置11へ出力するインターフェースとして構成されている。通知信号NTがアナログ信号である場合、出力部123は、D/Aコンバータを含む適宜の変換回路を備える。
第一モバイル装置41は、通知信号NTを受信すると、施解錠装置21に施解錠動作を指示する施解錠信号LKを送信可能な状態とされる。第一ユーザ31が第一モバイル装置41に対して所定の操作を行なうことにより、施解錠信号LKが通信装置11へ電波で送信される。施解錠信号LKは、アナログ信号であってもよいし、デジタル信号であってもよい。
同様に、第二モバイル装置42は、通知信号NTを受信すると、施解錠装置21に施解錠動作を指示する施解錠信号LKを送信可能な状態とされる。第二ユーザ32が第二モバイル装置42に対して所定の操作を行なうことにより、施解錠信号LKが通信装置11へ電波で送信される。施解錠信号LKは、アナログ信号であってもよいし、デジタル信号であってもよい。
したがって、制御装置12の受付部121は、通信装置11を通じて施解錠信号LKも受け付け可能なインターフェースとして構成されている。施解錠信号LKがアナログ信号である場合、受付部121は、A/Dコンバータを含む適宜の変換回路を備える。
処理部122は、受付部121により施解錠信号LKが受け付けられると、出力部123から制御信号CTを出力するように構成されている。制御信号CTは、施解錠装置21に施解錠動作を行なわせる信号である。制御信号CTは、アナログ信号であってもよいし、デジタル信号であってもよい。制御信号CTがアナログ信号である場合、出力部123は、D/Aコンバータを含む適宜の変換回路を備える。
施解錠装置21は、制御信号CTに基づいてドア22の施錠または解錠を実行するように構成されている。
図3は、上記のように構成された制御装置12の処理部122により実行されるモバイル装置の登録処理の流れを例示している。図1に示される第一ユーザ31が第一モバイル装置41の登録を行なう場合を例に挙げて説明する。
まず、処理部122は、通信装置11にトリガ信号TRを電波で送信させる(STEP1)。
続いて、処理部122は、トリガ信号TRへの応答としていずれかのモバイル装置から応答信号が受信されたかを判断する(STEP2)。具体的には、通信装置11を通じて受付部121により応答信号が受け付けられたかを判断する。受付部121により応答信号が受け付けられたと判断されるまで、当該処理が繰り返される(STEP2においてNO)。
受付部121により応答信号が受け付けられたと判断されると(STEP2においてYES)、処理部122は、通信装置11を通じて要求信号RQを電波で送信する(STEP3)。本例においては、第一モバイル装置41から第一応答信号RS1が送信されるので、第一モバイル装置41へ要求信号RQが送信される。
続いて、処理部122は、要求信号RQへの応答としてモバイル装置から送信される認証情報と権限情報を取得する(STEP4)。本例においては、第一モバイル装置41から送信された第一認証情報TE1と第一権限情報TO1が取得される。
続いて、処理部122は、STEP4で取得された第一権限情報TO1が適正であるかを判断する(STEP5)。第一権限情報TO1が適正でないと判断されると(STEP5においてNO)、第一モバイル装置41による施解錠装置21の動作制御は許容されることなく処理が終了する。処理部122は、適正な権限が付与されていない旨を第一モバイル装置41に通知してもよい。
第一権限情報TO1が適正であると判断されると(STEP5においてYES)、処理部122は、相互に関連付けられた第一権限情報TO1と第一認証情報TE1が記憶装置13に格納されているかを判断する(STEP6)。
第一権限情報TO1と第一認証情報TE1が記憶装置13に格納されていないと判断されると(STEP6においてNO)、処理部122は、第一権限情報TO1と第一認証情報TE1を記憶装置13に格納する(STEP7)。これにより、施解錠装置21の動作制御が可能なモバイル装置として第一モバイル装置41が登録される。
第一権限情報TO1と第一認証情報TE1が記憶装置13に格納されていると判断されると(STEP6においてYES)、処理部122は、登録処理を終了し、登録済みであるモバイル装置の認証処理に移行する。
上記のような構成によれば、制御装置12による施解錠装置21の動作制御は、記憶装置13に格納された認証情報を用いて認証されたモバイル装置を通じて行なわれる。当該認証情報が記憶装置13に格納されうるか否かは、制御装置12がモバイル装置に配信された権限情報に基づいて判断される。これにより、適正な権限が付与されていないモバイル装置による施解錠装置21の使用が禁止されうる一方、権限情報をモバイル装置に付与するために専用ツールを保有する施設をユーザが訪れる手間を不要にできる。この効果は、認証システム10を共用するモバイル装置の数が増えるほど顕著となる。したがって、モバイル装置を用いる認証システム10の利便性を高めることができる。
外部サーバ装置60からモバイル装置に配信される権限情報は、ユーザ間の序列関係に係る情報を含みうる。例えば、車両20のオーナーが所有しているモバイル装置に付与される第一権限よりも、当該オーナーの家族、友人、カーシェアリングパートナーなどが所有しているモバイル装置に付与される第二権限は制限される。すなわち、外部サーバ装置60からモバイル装置に配信される権限情報は、少なくとも第一権限と第二権限のいずれが付与されているのかについての情報を含みうる。
この場合、制御装置12の処理部122は、上記の第一権限が付与されたモバイル装置を認証するための認証情報が記憶装置13に格納されていない場合、上記の第二権限が付与されたモバイル装置を認証するための認証情報の記憶装置13への格納を許可しないように構成される。
上記のように構成された処理部122により実行されるモバイル装置の登録処理の流れについて、図1に示される第一ユーザ31が車両20のオーナーが第一モバイル装置41の登録を済ませておらず、当該オーナーのカーシェアリングパートナーである第二ユーザ32が第二モバイル装置42の登録を行なおうとする場合を例に挙げて説明する。
すなわち、第一権限情報TO1は、第一モバイル装置41に第一権限が付与されていることを示す情報を含んでいる。第二権限情報TO2は、第二モバイル装置42に制限された第二権限が付与されていることを示す情報を含んでいる。
処理部122は、通信装置11にトリガ信号TRを電波で送信させる(図3のSTEP1)。第二モバイル装置42は、トリガ信号TRへの応答として第二応答信号RS2を電波で送信する。第二応答信号RS2は、制御装置12の受付部121により受け付けられる(STEP2においてYES)。
したがって、処理部122は、第二モバイル装置42へ要求信号RQを電波で送信する(STEP3)。第二モバイル装置42は、要求信号RQへの応答として第二認証情報TE2と第二権限情報TO2を電波で送信する。第二認証情報TE2と第二権限情報TO2は、制御装置12の受付部121により受け付けられる(STEP4)。
続いて、処理部122は、第二権限情報TO2が適正であるかを判断する(STEP5)。具体的には、使用可能期間などに係る適正性の判断に加えて、第一権限と第二権限の関係に係る適正性が判断される。すなわち、第二権限情報TO2に関連付けられている権限が制限された第二権限である場合、より制限の少ない第一権限が付与されたモバイル装置を認証するための認証情報が記憶装置13に格納されているかが判断される。
本例においては、第一権限が付与された第一モバイル装置41を認証するための第一認証情報TE1が記憶装置13に格納されていないので、第二権限情報TO2は適正でないと判断される(STEP5においてNO)。したがって、第二認証情報TE2の記憶装置13への格納は許可されず、第二モバイル装置42を用いて施解錠装置21の動作制御を行なうことはできない。
このような構成によれば、複数のユーザにより認証システム10が共用される場合において、ユーザ間の序列関係を認証システム10に反映させることができる。すなわち、序列関係のより高位に位置するユーザが施解錠装置21を使用できない状況下において、序列関係のより低位に位置するユーザによる施解錠装置21の使用を許容しないようにできる。
これまで説明した様々な機能を有する制御装置12の処理部122は、汎用メモリと協働して動作する汎用マイクロプロセッサにより実現されうる。汎用マイクロプロセッサとしては、CPU、MPU、GPUが例示されうる。汎用メモリとしては、ROMやRAMが例示されうる。この場合、ROMには、上述した処理を実行するコンピュータプログラムが記憶されうる。ROMは、コンピュータプログラムを記憶している非一時的なコンピュータ可読媒体の一例である。記憶装置13が汎用メモリとして使用されてもよい。汎用マイクロプロセッサは、ROM上に記憶されたコンピュータプログラムの少なくとも一部を指定してRAM上に展開し、RAMと協働して上述した処理を実行する。上記のコンピュータプログラムは、汎用メモリにプリインストールされてもよいし、無線通信ネットワーク50を介して外部サーバ装置60からダウンロードされた後、汎用メモリにインストールされてもよい。この場合、外部サーバ装置60は、コンピュータプログラムを記憶している非一時的なコンピュータ可読媒体の一例である。
処理部122は、マイクロコントローラ、ASIC、FPGAなどの上記のコンピュータプログラムを実行可能な専用集積回路によって実現されてもよい。この場合、当該専用集積回路に含まれる記憶素子に上記のコンピュータプログラムがプリインストールされる。当該記憶素子は、コンピュータプログラムを記憶している非一時的なコンピュータ可読媒体の一例である。当該記憶素子が記憶装置13として使用されてもよい。各プロセッサは、汎用マイクロプロセッサと専用集積回路の組合せによっても実現されうる。
上記の各実施形態は、本発明の理解を容易にするための例示にすぎない。上記の各実施形態に係る構成は、本発明の趣旨を逸脱しなければ、適宜に変更・改良されうる。
図1においては、通信装置11、制御装置12、および記憶装置13は、車両20における別々の位置に独立して搭載された複数の装置として例示されている。しかしながら、通信装置11と記憶装置13の少なくとも一方は、制御装置12の一部として提供されうる。
制御装置12の処理部122により行なわれる認証処理の少なくとも一部は、図1に例示される外部サーバ装置60において行なわれうる。したがって、記憶装置13は、外部サーバ装置60に搭載されてもよい。
認証処理の結果として制御装置12により制御される被制御装置は、施解錠装置21に限られない。他の被制御装置の例としては、車両20に搭載されたイグニッション電源、エンジン、空調装置、音響映像機器、照明装置、シートやステアリングホイールの位置調節機構などが挙げられる。したがって、モバイル装置に配信される権限情報は、動作制御が可能な被制御装置の種別に係る情報を含みうる。権限情報によって区別されるユーザ間の序列の数は、三つ以上であってもよい。
認証システム10は、車両20以外の移動体にも適用されうる。他の移動体の例としては、鉄道、航空機、船舶などが挙げられる。当該移動体は、運転者を必要としなくてもよい。
施解錠装置21により施解錠される開閉体は、移動体のドアに限られない。住宅や施設における扉や窓もまた開閉体の一例になりうる。また、住宅や施設における各種設備もまた、被制御装置の一例になりうる。すなわち、通信装置11、制御装置12、および記憶装置13は、移動体に搭載されることを要しない。
10:認証システム、11:通信装置、12:制御装置、121:受付部、122:処理部、13:記憶装置、20:車両、21:施解錠装置、22:ドア、31:第一ユーザ、32:第二ユーザ、41:第一モバイル装置、42:第二モバイル装置、TE1:第一認証情報、TE2:第二認証情報、TO1:第一権限情報、TO2:第二権限情報
Claims (6)
- ユーザによる携帯が可能であるモバイル装置と無線通信を行なう通信装置と、
前記モバイル装置を認証する認証処理に基づいて被制御装置の動作制御を行なう制御装置と、
前記認証処理に用いられる認証情報を格納する記憶装置と、
を備えており、
前記制御装置は、前記モバイル装置に配信された前記被制御装置に対する前記モバイル装置の権限を示す権限情報を、前記通信装置を通じて取得し、当該権限情報に基づいて前記認証情報の前記記憶装置への格納可否を判断する、
認証システム。 - 前記権限情報は、第一権限と当該第一権限よりも制限された第二権限のいずれが付与されているのかを示す情報を含んでおり、
前記制御装置は、前記第一権限が付与されたモバイル装置を認証するための認証情報が前記記憶装置に格納されていない場合、前記第二権限が付与されたモバイル装置を認証するための認証情報の前記記憶装置への格納を許可しない、
請求項1に記載の認証システム。 - 前記被制御装置は、開閉体を施解錠する施解錠装置である、
請求項1または2に記載の認証システム。 - 前記通信装置と前記制御装置は、移動体に搭載されている、
請求項1から3のいずれか一項に記載の認証システム。 - ユーザによる携帯が可能であるモバイル装置を認証する認証処理に基づいて被制御装置の動作制御を行なう制御装置であって、
前記モバイル装置に配信された前記被制御装置に対する前記モバイル装置の権限を示す権限情報を、前記モバイル装置と無線通信が可能である通信装置を通じて受け付ける受付部と、
前記権限情報に基づいて、前記認証処理に用いられる認証情報の記憶装置への格納可否を判断する処理部と、
を備えている、
制御装置。 - ユーザによる携帯が可能であるモバイル装置を認証する認証処理に基づいて被制御装置の動作制御を行なう制御装置に搭載された処理部により実行可能なコンピュータプログラムであって、
実行されることにより、前記制御装置は、
前記モバイル装置に配信された前記被制御装置に対する前記モバイル装置の権限を示す権限情報を、前記モバイル装置と無線通信が可能である通信装置を通じて受け付け、
前記権限情報に基づいて、前記認証処理に用いられる認証情報の記憶装置への格納可否を判断する、
コンピュータプログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2021142407A JP2023035504A (ja) | 2021-09-01 | 2021-09-01 | 認証システム、制御装置、およびコンピュータプログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2021142407A JP2023035504A (ja) | 2021-09-01 | 2021-09-01 | 認証システム、制御装置、およびコンピュータプログラム |
Publications (1)
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JP2023035504A true JP2023035504A (ja) | 2023-03-13 |
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ID=85503759
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2021142407A Pending JP2023035504A (ja) | 2021-09-01 | 2021-09-01 | 認証システム、制御装置、およびコンピュータプログラム |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2023035504A (ja) |
-
2021
- 2021-09-01 JP JP2021142407A patent/JP2023035504A/ja active Pending
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