JP2023034422A - グリッドコンピューティングの管理装置及び管理方法 - Google Patents

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誠一 伊藤
Seiichi Ito
雅 岡村
Masa Okamura
貴史 前田
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優史 古川
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Abstract

【課題】車両の演算装置が計算に使用する電力量における再生可能エネルギー由来の電力量の比率を考慮して再生可能エネルギーの利用に貢献するグリッドコンピューティング処理の管理装置を提供する。【解決手段】システム1において、グリッドコンピューティング処理の管理装置の一種であるシステム運営の管理サーバ50は、クライアント30から提供されたジョブデータを、複数の車両10に搭載された演算装置105に処理させるグリッドコンピューティング処理を管理する。さらに、ジョブデータの計算に使用する電力消費量の再エネ比率をクライアントサーバからの再エネ比率要求値以上の比率にすることが可能な演算装置を選択してジョブデータに割り当てて、グリッドコンピューティング処理を実行する。【選択図】図1

Description

ここに開示する技術は、グリッドコンピューティングの管理に関する。
特許文献1には、複数の通信装置と、グリッドコンピューティングを管理する管理サーバとを備えたシステムが開示されている。管理サーバは、信号受信部と、状態判定部と、応答送信部とを備える。信号受信部は、通信装置からその通信装置がグリッドコンピューティングへの参加が可能であることを示す信号を受信する。状態判定部は、複数の処理装置のそれぞれの計算資源の使用状況に基づいて、複数の処理装置のそれぞれの処理能力の不足状態を判定する。応答送信部は、複数の処理装置の少なくともいずれかの処理能力が不足している場合に、上記の信号に基づいて、上記の通信装置にグリッドコンピューティングへの参加指示を送信する。このような構成により、複数の通信装置の計算資源を有効に活用している。
特開2020-160661号公報
しかしながら、特許文献1に記載されているような従来の技術では、グリッドコンピューティングに参加する車両の通信装置が計算に使用する電力消費量における再生可能エネルギーの比率について何ら考慮されていない。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、車両の演算装置が計算に使用する電力量における再生可能エネルギー由来の電力量の比率を考慮してグリッドコンピューティング処理の管理を行うことにより再生可能エネルギーの利用に貢献することができる管理装置及び管理方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明による管理装置は、クライアントサーバから提供されたジョブデータを、複数の車両に搭載された演算装置に処理させるグリッドコンピューティング処理を管理する管理装置であって、記憶部と、制御部と、を備え、記憶部は、演算装置の各々に供給される電力量における再生可能エネルギー由来の電力量の比率を示す再エネ比率情報を記憶し、制御部は、クライアントサーバから、ジョブデータと、ジョブデータの計算に使用する電力消費量における再生可能エネルギー由来の電力量の比率の要求値を示す再エネ比率要求値とを受け付けるジョブ受付処理と、再エネ比率情報に基づき、ジョブデータの計算に使用する電力消費量における再生可能エネルギー由来の電力量の比率を再エネ比率要求値以上の比率にすることが可能な1又は2以上の演算装置を選択し、その選択した演算装置をジョブデータに割り当てるジョブ割当処理と、ジョブデータに割り当てられた演算装置の各々にそのジョブデータを分配し、その演算装置の各々からジョブデータの計算結果データを受信し、その受信した計算結果データをクライアントサーバに送信するグリッドコンピューティング処理と、を実行するように構成されている。
このように構成された本発明によれば、グリッドコンピューティング処理を管理する管理装置は、ジョブデータの計算に使用する電力消費量における再エネ比率を、ジョブデータを提供するクライアントサーバからの再エネ比率要求値以上の比率にすることが可能な演算装置を選択してジョブデータに割り当て、グリッドコンピューティング処理を実行する。これにより、クライアントサーバからの再エネ比率要求値を実現するようにグリッドコンピューティング処理を実行することができ、グリッドコンピューティング処理を依頼したクライアントサーバの運営者による再生可能エネルギーの利用を支援することができる。
本発明において、好ましくは、記憶部は、演算装置の各々がグリッドコンピューティング処理において計算可能な演算可能量を記憶し、制御部は、ジョブ受付処理において、ジョブデータの計算に必要となる演算量を受け付け、ジョブ割当処理において、選択した演算装置の各々の演算可能量の和がジョブデータの演算量以上、且つ、選択した演算装置の各々に供給される電力量における再生可能エネルギー由来の電力量の比率をその演算装置の演算可能量でそれぞれ重み付けした加重平均が再エネ比率要求値以上となるように、1又は2以上の演算装置を選択する。
このように構成された本発明によれば、ジョブデータに割り当てる演算装置を選択する際、ジョブデータの計算に必要な演算量と各演算装置の演算可能量とを考慮することにより、ジョブデータの計算が確実に実行されるようにしつつ、ジョブデータの計算に使用する電力量の全体の再エネ比率がクライアントサーバからの再エネ比率要求値を満たすようにすることができる。これにより、再生可能エネルギーを積極的に利用しようとするクライアントサーバの運営者を支援することができる。
他の観点では、上記の目的を達成するために、本発明は、クライアントサーバから提供されたジョブデータを、複数の車両に搭載された演算装置に処理させるグリッドコンピューティング処理をコンピュータにより管理する管理方法であって、演算装置の各々に供給される電力量における再生可能エネルギー由来の電力量の比率を示す再エネ比率情報を記憶装置に記憶させる記憶ステップと、クライアントサーバから、ジョブデータと、ジョブデータの計算に使用する電力消費量における再生可能エネルギー由来の電力量の比率の要求値を示す再エネ比率要求値とを受け付けるジョブ受付ステップと、再エネ比率情報に基づき、ジョブデータの計算に使用する電力消費量における再生可能エネルギー由来の電力量の比率を再エネ比率要求値以上の比率にすることが可能な1又は2以上の演算装置を選択し、その選択した演算装置をジョブデータに割り当てるジョブ割当ステップと、ジョブデータに割り当てられた演算装置の各々にそのジョブデータを分配し、その演算装置の各々からジョブデータの計算結果データを受信し、その受信した計算結果データをクライアントサーバに送信するグリッドコンピューティングステップと、を有する。
このように構成された本発明によっても、ジョブデータの計算に使用する電力消費量における再エネ比率を、ジョブデータを提供するクライアントサーバからの再エネ比率要求値以上の比率にすることが可能な演算装置を選択してジョブデータに割り当て、グリッドコンピューティング処理を実行することができる。これにより、クライアントサーバからの再エネ比率要求値を実現するようにグリッドコンピューティング処理を実行することができ、グリッドコンピューティング処理を依頼したクライアントサーバの運営者による再生可能エネルギーの利用を支援することができる。
本発明に係る管理装置及び管理方法によれば、車両の演算装置が計算に使用する電力量における再生可能エネルギー由来の電力量の比率を考慮してグリッドコンピューティング処理の管理を行うことにより再生可能エネルギーの利用に貢献することができる。
実施形態のシステムの構成を例示する概略図である。 グリッドコンピューティングについて説明するための概念図である。 車両の構成を例示するブロック図である。 ユーザ端末の構成を例示するブロック図である。 クライアントサーバの構成を例示するブロック図である。 施設サーバの構成を例示するブロック図である。 管理サーバの構成を例示するブロック図である。 ジョブ受付処理を例示するフローチャートである。 ジョブ受付画面の画像を例示する概略図である。 演算資源評価処理を例示するフローチャートである。 ジョブ割当処理を例示するフローチャートである。 グリッドコンピューティング処理を例示するフローチャートである。 確認画面の画像を例示する概略図である。 再エネ給電要求処理を例示するフローチャートである。
以下、図面を参照して実施の形態を詳しく説明する。なお、図中同一または相当部分には同一の符号を付しその説明は繰り返さない。
(システム)
図1は、実施形態のシステム1の構成を例示する。このシステム1は、複数の車両10と、複数のユーザ端末20と、クライアントサーバ30と、施設サーバ40と、管理サーバ50とを備える。これらの構成要素は、通信網5を経由して互いに通信可能である。複数の車両10の各々には、演算装置105が搭載される。また、各車両10は、充電設備60から給電を受けて、車両10に搭載されたバッテリを充電したり、演算装置105に電力を供給したりすることができる。なお、システム1には、複数のクライアントサーバ30が設けられてもよい。同様に、システム1には、複数の施設サーバ40が設けられてもよい。
〔グリッドコンピューティング〕
図2に示すように、実施形態のシステム1では、複数の演算装置105によりグリッドコンピューティングが構成され、複数の演算装置105のうち利用可能な演算装置105にジョブデータを処理させるグリッドコンピューティング処理が行われる。
なお、車両10において演算装置105の計算能力が必要となると、演算装置105が稼働状態となり、演算装置105の計算能力が利用される。例えば、車両10が走行している場合、車両10の走行制御のために演算装置105の計算能力が必要となり、演算装置105が稼働状態となる。
一方、車両10において演算装置105の計算能力が不要となると、演算装置105が停止状態となり、演算装置105の計算能力が利用されなくなる。例えば、車両10が停車して車両10の電源がオフ状態になると、演算装置105の計算能力が不要となり、演算装置105が停止状態となる。
ここで、車両10において演算装置105の計算能力が不要である場合に、演算装置105の計算能力をグリッドコンピューティング処理に提供することで、演算装置105の計算能力を有効に利用することが可能となる。
〔車両〕
車両10は、ユーザに所有される。ユーザは、車両10を運転する。この例では、車両10は、自動四輪車である。
図3に示すように、車両10は、アクチュエータ11と、センサ12と、入力部101と、出力部102と、通信部103と、記憶部104と、演算装置105とを備える。また、車両10には、バッテリ106が搭載される。バッテリ106は、充電設備60から供給される電力により充電される。バッテリ106に蓄えられた電力は、演算装置105などの車載機器に供給される。このような車両10の例としては、電気自動車、プラグインハイブリッド自動車などが挙げられる。
アクチュエータ11は、駆動系のアクチュエータ、操舵系のアクチュエータ、制動系のアクチュエータなどを含む。駆動系のアクチュエータの例としては、エンジン、トランスミッション、モータが挙げられる。制動系のアクチュエータの例としては、ブレーキが挙げられる。操舵系のアクチュエータの例としては、ステアリングが挙げられる。
センサ12は、車両10の制御に用いられる各種の情報を取得する。センサ12の例としては、車外を撮像する車外カメラ、車内を撮像する車内カメラ、車外の物体を検出するレーダ、車速センサ、加速度センサ、ヨーレートセンサ、アクセル開度センサ、ステアリングセンサ、ブレーキ油圧センサなどが挙げられる。
入力部101は、情報やデータを入力する。入力部101の例としては、操作されることで操作に応じた情報を入力する操作部、情報を示す画像を入力するカメラ、情報を示す音声を入力するマイクロフォンなどが挙げられる。操作部の例としては、カーナビゲーション装置の操作ボタンやタッチセンサなどが挙げられる。入力部101に入力された情報やデータは、演算装置105に送られる。
出力部102は、情報やデータを出力する。出力部102の例としては、情報を示す画像を出力する表示部、情報を示す音声を出力するスピーカなどが挙げられる。表示部の例としては、カーナビゲーション装置のディスプレイが挙げられる。スピーカの例としては、カーナビゲーション装置のスピーカが挙げられる。
通信部103は、情報やデータを送受信する。通信部103により受信された情報やデータは、演算装置105に送られる。
記憶部104は、情報やデータを記憶する。
演算装置105は、車両10の各部を制御する。この例では、演算装置105は、センサ12により得られた各種の情報に応じてアクチュエータ11を制御する。
演算装置105は、プロセッサ、メモリなどを有する。プロセッサの例としては、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)などが挙げられる。メモリは、プロセッサを動作させるためのプログラム、プロセッサの処理結果を示す情報やデータなどを記憶する。
なお、演算装置105に搭載されるプロセッサの数は、1つであってもよいし、複数のであってもよい。また、演算装置105に搭載されるプロセッサは、CPU及びGPUのいずれか一方のみであってもよいし、CPU及びGPUの両方であってもよい。この例では、演算装置105は、CPU及びGPUの両方を有する。例えば、演算装置105は、1つまたは複数のECU(Electronic Control Unit)により構成される。
この例では、記憶部104は、車両情報D11と、車両状態情報D12と、走行履歴情報D13と、演算装置情報D14と、稼働履歴情報D15と、再エネ管理情報D16とを記憶する。
〈車両情報〉
車両情報D11は、車両10に関する情報である。例えば、車両情報D11は、車両10に設定された車両ID、車両の性能を示す車両性能情報などを含む。車両IDは、車両10を識別する車両識別情報の一例である。ユーザIDは、ユーザを識別するユーザ識別情報の一例である。
〈車両状態情報〉
車両状態情報D12は、車両10の状態を示す。例えば、車両状態情報D12は、車両位置情報、車両通信情報、車両電源情報、バッテリ残量情報、車両充電情報などを含む。車両位置情報は、車両10の位置(緯度及び経度)を示す。例えば、車両位置情報は、GPS(Global Positioning System)により取得可能である。車両通信情報は、車両10の通信状態を示す。車両電源情報は、車両10の電源の状態を示す。例えば、車両電源情報は、イグニッション電源のオンオフ、アクセサリ電源のオンオフなどを示す。バッテリ残量情報は、車両10に搭載されたバッテリ106の残量を示す。車両充電情報は、充電設備において車両10が充電中であるか否かを示す。
〈走行履歴情報〉
走行履歴情報D13は、車両10の走行履歴を示す情報である。例えば、走行履歴情報D13は、車両10の位置と時刻とを関連付けて示す。
〈演算装置情報〉
演算装置情報D14は、演算装置105に関する情報である。例えば、演算装置情報D14は、演算装置105に設定された演算装置ID、演算装置105を搭載する車両10に設定された車両ID、演算装置105の性能を示す演算装置性能情報などを含む。演算装置IDは、演算装置105を識別する演算装置識別情報の一例である。演算装置性能情報に示される演算装置105の性能には、演算装置105の計算能力(具体的には最大計算能力)を示す計算能力、演算装置105におけるCPUとGPUとの比率などが含まれる。なお、演算装置105の計算能力は、演算装置105が単位時間当たりに計算することができるデータ量である。
〈稼働履歴情報〉
稼働履歴情報D15は、演算装置105の稼働履歴を示す情報である。例えば、稼働履歴情報D15は、演算装置105の計算能力の利用率と時刻とを関連付けて示す。
〈再エネ管理情報〉
再エネ管理情報D16は、バッテリ106に蓄えられた電力量における再生可能エネルギー(以下、必要に応じて「再エネ」という)由来の電力量の比率を示す情報である。例えば、充電設備60においてバッテリ106の充電を実行する際に、充電設備60から供給される電力が再エネ由来か否かを示す情報を、通信部103が充電設備60から受信する。充電設備60による充電が終了すると、演算装置105は、その充電設備60から受信した情報(即ち充電された電力が再エネ由来か否か)及び充電設備60からバッテリ106に充電された電力量と、充電開始前におけるバッテリ106の電力量及び再エネ比率とに基づき、充電終了後のバッテリ106の再エネ比率を算出する。例えば、充電開始前におけるバッテリ106の電力量をP0、再エネ比率をR0とし、充電設備60からバッテリ106に充電された電力量をPCとする。充電された電力が再エネ由来である場合には、充電終了後のバッテリ106の再エネ比率Rは、R=(P0×R0+PC)/(P0+PC)と算出できる。また、充電された電力が再エネ由来ではない場合には、充電終了後のバッテリ106の再エネ比率Rは、R=(P0×R0)/(P0+PC)と算出できる。演算装置105は、算出した再エネ比率により再エネ管理情報D16を更新する。
〔ユーザ端末〕
ユーザ端末20は、ユーザに所有される。ユーザは、ユーザ端末20を操作して各種の機能を利用する。また、ユーザは、ユーザ端末20を持ち運ぶことができる。このようなユーザ端末20の例としては、スマートフォン、タブレット、ノート型パーソナルコンピュータなどが挙げられる。
図4に示すように、ユーザ端末20は、入力部201と、出力部202と、通信部203と、記憶部204と、制御部205とを備える。
入力部201は、情報やデータを入力する。入力部201の例としては、操作されることで操作に応じた情報を入力する操作部、情報を示す画像を入力するカメラ、情報を示す音声を入力するマイクロフォンなどが挙げられる。操作部の例としては、操作ボタン、タッチセンサなどが挙げられる。入力部101に入力された情報は、演算装置105に送られる。
出力部202は、情報やデータを出力する。出力部202の例としては、情報を示す画像を出力する表示部、情報を示す音声を出力するスピーカなどが挙げられる。
通信部203は、情報やデータを送受信する。通信部203により受信された情報やデータは、制御部205に送られる。
記憶部204は、情報やデータを記憶する。
制御部205は、ユーザ端末20の各部を制御する。制御部205は、プロセッサ、メモリなどを有する。メモリは、プロセッサを動作させるためのプログラム、プロセッサの処理結果を示す情報やデータなどを記憶する。
この例では、記憶部204は、端末情報D21と、端末状態情報D22と、スケジュール情報D23とを記憶する。
〈端末情報〉
端末情報D21は、ユーザ端末20に関する情報である。例えば、端末情報D21は、ユーザ端末20に設定されたユーザ端末ID、ユーザ端末20の性能を示すユーザ端末性能情報などを含む。ユーザ端末IDは、ユーザ端末20を識別するユーザ端末識別情報の一例である。
〈端末状態情報〉
端末状態情報D22は、ユーザ端末20の状態を示す情報である。端末状態情報D22は、ユーザ端末20の位置を示すユーザ端末位置情報、ユーザ端末20の通信状態を示すユーザ端末通信状態情報などを含む。
〈スケジュール情報〉
スケジュール情報D23は、ユーザ端末20を所有するユーザの行動履歴及び行動予定を示す。例えば、スケジュール情報D23は、ユーザの位置と滞在期間(または滞在予定期間)とを関連付けて示す。なお、スケジュール情報D23は、ユーザ端末20に搭載されたスケジュール機能により取得可能である。具体的には、ユーザがスケジュール機能を利用して自身の行動履歴及び行動予定をユーザ端末20に入力することで、そのユーザの行動履歴及び行動予定を示すスケジュール情報D23が得られる。
〔クライアントサーバ〕
クライアントサーバ30は、クライアントに所有される。クライアントは、ジョブデータの計算を依頼する。このようなクライアントの例としては、企業、研究機関、教育機関などが挙げられる。
図5に示すように、クライアントサーバ30は、入力部301と、出力部302と、通信部303と、記憶部304と、制御部305とを備える。
入力部301は、情報やデータを入力する。入力部301の例としては、操作されることで操作に応じた情報を入力する操作部、情報を示す画像を入力するカメラ、情報を示す音声を入力するマイクロフォンなどが挙げられる。操作部の例としては、操作ボタン、タッチセンサ、キーボード、マウスなどが挙げられる。入力部301に入力された情報やデータは、制御部305に送られる。
出力部302は、情報やデータを出力する。出力部302の例としては、情報を示す画像を出力する表示部、情報を示す音声を出力するスピーカなどが挙げられる。
通信部303は、情報やデータを送受信する。通信部303により受信された情報やデータは、制御部305に送られる。
記憶部304は、情報やデータを記憶する。
制御部305は、クライアントサーバ30の各部を制御する制御部305は、プロセッサ、メモリなどを有する。メモリは、プロセッサを動作させるためのプログラム、プロセッサの処理結果を示す情報やデータなどを記憶する。
この例では、記憶部304は、クライアント情報D31と、ジョブデータD1と、再エネ比率要求情報D32とを記憶する。
〈クライアント情報〉
クライアント情報D31は、クライアントに関する情報である。クライアント情報D31は、クライアントに設定されたクライアントID、クライアントに所有されるクライアントサーバ30に設定されたクライアントサーバID、担当者名、住所、電話番号などを含む。クライアントIDは、クライアントを識別するクライアント識別情報の一例である。クライアントサーバIDは、クライアントサーバ30を識別するクライアントサーバ識別情報の一例である。
〈ジョブデータ〉
ジョブデータD1は、ジョブに対応するデータであり、ジョブの実施のために処理されるデータである。
なお、ジョブデータD1は、計算タイプにより分類可能である。計算タイプの例としては、CPU系の計算タイプ、GPU系の計算タイプなどが挙げられる。CPU系の計算タイプのジョブデータD1では、シミュレーション計算など、条件分岐の多い複雑な計算が要求される傾向にある。GPU系の計算タイプのジョブデータD1では、画像処理や機械学習など、膨大な量の単純計算が要求される傾向にある。
また、ジョブデータD1は、処理条件により分類可能である。処理条件の例としては、常時通信が要求される処理条件、常時通信が要求されない処理条件などが挙げられる。常時通信が要求される処理条件のジョブデータD1では、グリッドコンピューティング処理において演算装置105が常に通信可能であることが要求される。常時通信が要求されない処理条件のジョブデータD1では、グリッドコンピューティング処理において演算装置105が常に通信可能であることが要求されない。
〈再エネ比率要求情報〉
再エネ比率要求情報D32は、ジョブデータD1の計算に使用する電力消費量における再生可能エネルギー由来の電力量の比率の要求値(再エネ比率要求値)を示す情報である。例えば、再エネ比率要求情報D32は、0%から100%の百分率により表される。
〈ジョブ情報〉
なお、記憶部304には、ジョブに関するジョブ情報が記憶されてもよい。ジョブ情報は、ジョブの名称を示すジョブ名称情報、ジョブの内容を説明するジョブ内容情報、ジョブに対応するジョブデータに関するジョブデータ情報、ジョブの納期を示すジョブ納期情報などを含む。ジョブデータ情報は、ジョブデータの計算タイプ、処理条件、演算量などを示す。
〔施設サーバ〕
施設サーバ40は、施設に所有される。施設には、ユーザが訪れる。ユーザは、施設への来訪予約を行うことができる。このような施設の例としては、競技場、劇場、スーパーマーケット、レストラン、宿泊施設、販売店などが挙げられる。
図6に示すように、施設サーバ40は、入力部401と、出力部402と、通信部403と、記憶部404と、制御部405とを備える。施設サーバ40の入力部401、出力部402、通信部403、記憶部404、制御部405の構成は、クライアントサーバ30の入力部301、出力部302、通信部303、記憶部304、制御部305の構成と同様である。
この例では、記憶部404は、施設情報D41と、施設利用情報D42とを記憶する。
〈施設情報〉
施設情報D41は、施設に関する情報である。施設情報D41は、施設に設定された施設ID、施設に所有される施設サーバ40に設定された施設サーバID、施設の位置(緯度及び経度)を示す施設位置情報、担当者名、住所、電話番号などを含む。施設IDは、施設を識別する施設識別情報の一例である。施設サーバIDは、施設サーバ40を識別する施設サーバ識別情報の一例である。
〈施設利用情報〉
施設利用情報D42は、施設の利用状況(利用履歴及び利用予定)を示す。具体的には、施設利用情報D42は、施設を訪れるユーザと滞在期間(または滞在予定期間)とを関連付けて示す。
〔管理サーバ〕
管理サーバ50は、グリッドコンピューティングが構成されるシステム1の運営を管理する。管理サーバ50は、システム1を運営する事業者に所有される。管理サーバ50は、本発明における「管理装置」の一例であり、本発明における「管理方法」を実行する。
図7に示すように、管理サーバ50は、入力部501と、出力部502と、通信部503と、記憶部504と、制御部505とを備える。管理サーバ50の入力部501、出力部502、通信部503、記憶部504、制御部505の構成は、クライアントサーバ30の入力部301、出力部302、通信部303、記憶部304、制御部305の構成と同様である。記憶部504及び制御部505は、グリッドコンピューティング処理を管理する管理装置の構成要素の一例である。
この例では、記憶部504は、ユーザテーブルD51と、演算装置テーブルD52と、クライアントテーブルD53と、ジョブテーブルD54と、リソーステーブルD55と、ジョブ割当テーブルD56と、ジョブデータD1と、計算結果データD2とを記憶する。
〈ユーザテーブル〉
ユーザテーブルD51は、ユーザを管理するためのテーブルである。ユーザテーブルD51には、ユーザ毎に、そのユーザに設定されたユーザID、そのユーザに所有される車両10に設定された車両ID、そのユーザに所有される演算装置105に設定された演算装置ID、そのユーザに所有されるユーザ端末20に設定されたユーザ端末IDなどが登録される。
〈演算装置テーブル〉
演算装置テーブルD52は、演算装置105を管理するためのテーブルである。演算装置テーブルD52には、演算装置105毎に、その演算装置105に設定された演算装置ID、その演算装置105を所有するユーザに設定されたユーザID、その演算装置105が搭載される車両10に設定された車両IDなどが登録される。
また、演算装置テーブルD52には、演算装置105毎に、その演算装置105の性能(計算能力やCPUとGPUの比率など)、その演算装置105の稼働状況(稼働履歴及び稼働予定)、その演算装置105に供給される電力量における再エネ比率などが登録される。言い換えると、演算装置テーブルD52は、複数の演算装置105の各々の稼働状況を示す稼働状況情報D5と、複数の演算装置105の各々に供給される電力量の再エネ比率を示す再エネ比率情報D6と、複数の演算装置105の各々の性能を示す性能情報D7とを含む。性能情報D7は、複数の演算装置105の各々の計算能力を示す計算能力情報D8を含む。
〈クライアントテーブル〉
クライアントテーブルD53は、クライアントを管理するためのテーブルである。クライアントテーブルD53には、クライアント毎に、そのクライアントに設定されたクライアントID、クライアントに所有されるクライアントサーバ30に設定されたクライアントサーバID、そのクライアントの担当者名、住所、電話番号などが登録される。
〈ジョブテーブル〉
ジョブテーブルD54は、クライアントから依頼されたジョブを管理するためのテーブルである。ジョブテーブルD54には、ジョブ毎に、そのジョブに設定された受付番号、そのジョブを依頼したクライアントに設定されたクライアントID、そのジョブの名称及び内容などが登録される。また、ジョブテーブルD54には、ジョブ毎に、そのジョブに対応するジョブデータの計算タイプ及び処理条件、そのジョブデータの計算に必要となる演算量、そのジョブに設定された納期、そのジョブデータの再エネ比率要求値などが登録される。
〈リソーステーブル〉
リソーステーブルD55は、グリッドコンピューティング処理において演算装置105が計算可能な演算量(演算可能量)及び再エネ比率を管理するためのテーブルである。具体的には、リソーステーブルD55は、後述する演算資源評価処理の結果を管理するためのテーブルである。リソーステーブルD55には、演算装置105毎に、その演算装置105に設定された演算装置ID、その演算装置105がグリッドコンピューティング処理において計算可能な演算量の予測結果、演算装置105がグリッドコンピューティング処理において計算を実行する際に使用する電力における再エネ比率などが登録される。
〈ジョブ割当テーブル〉
ジョブ割当テーブルD56は、後述するジョブ割当処理の結果を管理するためのテーブルである。ジョブ割当テーブルD56には、ジョブ毎に、そのジョブに設定された受付番号、そのジョブに対応するジョブデータ、ジョブ割当処理によりそのジョブデータに対して割り当てられた演算装置105に設定された演算装置ID、そのジョブデータに割り当てられた全ての演算装置105が計算に使用する電力消費量における再生可能エネルギー由来の電力量の比率などが登録される。
〈ジョブデータ〉
記憶部504に記憶されるジョブデータD1は、後述するジョブ受付処理により受け付けられたジョブデータD1である。
〈計算結果データ〉
記憶部504に記憶される計算結果データD2は、後述するグリッドコンピューティング処理により計算されたジョブデータであり、その計算の結果を示す。
〔ユーザテーブルの更新〕
次に、ユーザテーブルD51の更新について説明する。ユーザテーブルD51は、管理サーバ50の制御部505により更新される。
例えば、新規のユーザがシステム1に加入すると、制御部505は、その新規のユーザに関連する情報をユーザテーブルD51に登録することで、ユーザテーブルD51を更新する。
具体的には、制御部505は、新規のユーザに対してユーザIDを新たに設定し、新規のユーザに設定された「ユーザID」と、そのユーザに所有される車両10に設定された「車両ID」と、その車両10に搭載された演算装置105に設定された「演算装置ID」と、新規のユーザに所有されるユーザ端末20に設定された「ユーザ端末ID」とを関連付けて、ユーザテーブルD51に登録する。
なお、新規のユーザに所有される車両10と管理サーバ50との通信により、新規のユーザに関連する「車両ID」と「演算装置ID」とを得ることが可能である。また、新規のユーザに所有されるユーザ端末20と管理サーバ50との通信により、新規のユーザに関連する「ユーザ端末ID」を得ることが可能である。
〔演算装置テーブルの更新〕
次に、演算装置テーブルD52の更新について説明する。演算装置テーブルD52は、管理サーバ50の制御部505により更新される。
例えば、新規の演算装置105がシステム1に加入すると、制御部505は、その新規の演算装置105に関連する情報を演算装置テーブルD52に登録することで、演算装置テーブルD52を更新する。
具体的には、制御部505は、新規の演算装置105に設定された「演算装置ID」と、その演算装置105を所有するユーザに設定された「ユーザID」と、その演算装置105を搭載する車両10に設定された「車両ID」と、その演算装置105の「性能」、「稼働状況」及び「再エネ比率」とを関連付けて、演算装置テーブルD52に登録する。
なお、新規の演算装置105を搭載する車両10と管理サーバ50との通信により、新規の演算装置105に関連する「演算装置ID」と「車両ID」と「性能」と「稼働状況」と「再エネ比率」とを得ることが可能である。また、ユーザテーブルD51を参照することにより、新規の演算装置105に関連する「ユーザID」を得ることが可能である。
〔演算装置テーブルの定期更新〕
また、演算装置テーブルD52に登録された演算装置105の「稼働状況」及び「再エネ比率」が定期的に更新される。言い換えると、演算装置テーブルD52に含まれる稼働状況情報D5及び再エネ比率情報D6が定期的に更新される。この定期更新は、管理サーバ50の制御部505により行われる。
〈第1更新処理〉
例えば、車両10の「稼働履歴情報D15」に基づいて、演算装置テーブルD52の演算装置105の「稼働状況」(言い換えると稼働状況情報D5)が定期的に更新されてもよい。具体的には、制御部505は、演算装置テーブルD52に登録された演算装置105毎に、以下の第1更新処理を実行してもよい。
第1更新処理では、制御部505は、演算装置105を搭載する車両10に対して「稼働履歴情報D15」へのアクセスを要求する。車両10の演算装置105は、その要求に応答して「稼働履歴情報D15」へのアクセスを許可する。制御部505は、その稼働履歴情報D15に示された演算装置105の稼働履歴に基づいて、演算装置テーブルD52に登録された演算装置105の「稼働状況」のうち過去の稼働状況である「稼働履歴」を更新する。
〈第2更新処理〉
また、車両10の「走行履歴情報D13」に基づいて、演算装置テーブルD52の演算装置105の「稼働状況」(言い換えると稼働状況情報D5)が定期的に更新されてもよい。具体的には、制御部505は、演算装置テーブルD52に登録された演算装置105毎に、以下の第2更新処理を実行してもよい。
第2更新処理では、制御部505は、演算装置105を搭載する車両10に対して「走行履歴情報D13」へのアクセスを要求する。車両10の演算装置105は、その要求に応答して「走行履歴情報D13」へのアクセスを許可する。制御部505は、その走行履歴情報D13に示された車両10の走行履歴に基づいて、演算装置105の稼働履歴を推定する。次に、制御部505は、その推定された演算装置105の稼働履歴に基づいて、演算装置テーブルD52に登録された演算装置105の「稼働状況」のうち過去の稼働状況である「稼働履歴」を更新する。
〈第3更新処理〉
また、ユーザ端末20の「スケジュール情報D23」に基づいて、演算装置テーブルD52の演算装置105の「稼働状況」(言い換えると稼働状況情報D5)が定期的に更新されてもよい。具体的には、制御部505は、演算装置テーブルD52に登録された演算装置105毎に、以下の第3更新処理を実行してもよい。
第3更新処理では、制御部505は、演算装置105を所有するユーザに所有されるユーザ端末20に対して「スケジュール情報D23」へのアクセスを要求する。ユーザ端末20の制御部205は、その要求に応答して「スケジュール情報D23」へのアクセスを許可する。制御部505は、そのスケジュール情報D23に示されたユーザの行動状況(行動履歴及び行動予定)の中から、演算装置105を搭載する車両10に関連する行動状況を検出する。
例えば、ユーザの行動状況のうち過去の行動状況である行動履歴の中から、そのユーザが車両10に搭乗していた行動履歴が検出され、ユーザの行動状況のうち未来の行動状況である行動予定の中から、そのユーザが車両10に搭乗する予定がある行動予定が検出される。
次に、制御部505は、その検出されたユーザの行動状況に基づいて、車両10の走行状況(走行履歴及び走行予定)を推定する。次に、制御部505は、その推定された車両10の走行状況に基づいて、演算装置105の稼働状況(稼働履歴及び稼働予定)を推定する。そして、制御部505は、その推定された演算装置105の稼働状況に基づいて、演算装置テーブルD52に登録された演算装置105の「稼働状況」を更新する。
〈第4更新処理〉
また、施設サーバ40の「施設利用情報D42」に基づいて、演算装置テーブルD52の演算装置105の「稼働状況」(言い換えると稼働状況情報D5)が定期的に更新されてもよい。具体的には、制御部505は、演算装置テーブルD52に登録された演算装置105毎に、以下の第4更新処理を実行してもよい。
第4更新処理では、制御部505は、施設サーバ40に対して「施設利用情報D42」へのアクセスを要求する。施設サーバ40は、その要求に応答して「施設利用情報D42」へのアクセスを許可する。制御部505は、その施設利用情報D42に示された施設の利用状況(利用履歴及び利用予定)の中から、演算装置105を搭載する車両10に関連する利用状況を検出する。
例えば、施設の利用状況のうち過去の利用状況である利用履歴の中から、ユーザが車両10に搭乗していた利用履歴が検出され、施設の利用状況のうち未来の利用状況である利用予定の中から、ユーザが車両10に搭乗する予定がある利用予定が検出される。
次に、制御部505は、その検出された施設の利用状況に基づいて、車両10の走行状況(走行履歴及び走行予定)を推定する。次に、制御部505は、その推定された車両10の走行状況に基づいて、演算装置105の稼働状況(稼働履歴及び稼働予定)を推定する。次に、制御部505は、その推定された演算装置105の稼働状況に基づいて、演算装置テーブルD52に登録された演算装置105の「稼働状況」を更新する。
〈第5更新処理〉
また、車両10の「再エネ管理情報D16」に基づいて、演算装置テーブルD52の演算装置105の再エネ比率(言い換えると再エネ比率情報D6)が定期的に更新されてもよい。具体的には、制御部505は、演算装置テーブルD52に登録された演算装置105毎に、以下の第5更新処理を実行してもよい。
第5更新処理では、制御部505は、演算装置105を搭載する車両10に対して「再エネ管理情報D16」へのアクセスを要求する。車両10の演算装置105は、その要求に応答して「再エネ管理情報D16」へのアクセスを許可する。制御部505は、その再エネ管理情報D16に示された演算装置105の再エネ比率に基づいて、演算装置テーブルD52に登録された演算装置105の「再エネ比率」を更新する。
また、制御部505が車両10に対して「再エネ管理情報D16」へのアクセスを要求したときに、車両10が充電設備60から電力の供給を受けており、その充電設備60から供給されている電力を使用して演算装置105が計算を実行可能な場合がある。このときには、車両10の演算装置105は、制御部505からの要求に応答して、充電設備60から供給される電力が再エネ由来の場合には再エネ比率が100%、再エネ由来ではない場合には再エネ比率が0%である旨の情報を、「再エネ管理情報D16」に代えて制御部505に送信する。制御部505は、車両10の演算装置105から受信した情報に基づいて、演算装置テーブルD52に登録された演算装置105の「再エネ比率」を更新する。
〔クライアントテーブルの更新〕
次に、クライアントテーブルD53の更新について説明得る。クライアントテーブルD53は、管理サーバ50の制御部505により更新される。
例えば、新規のクライアントがシステム1に加入すると、制御部505は、その新規のクライアントに関連する情報をクライアントテーブルD53に登録することで、クライアントテーブルD53を更新する。
具体的には、制御部505は、新規のクライアントに対してクライアントIDを新たに設定し、新規のクライアントに設定された「クライアントID」と、新規のクライアントに所有されるクライアントサーバ30に設定された「クライアントサーバID」と、新規のクライアントの「担当者」と「住所」と「電話番号」とを関連付けて、クライアントテーブルD53に登録する。
なお、クライアントサーバ30と管理サーバ50との通信により、新規のクライアントに関する「クライアントサーバID」と「担当者」と「住所」と「電話番号」とを得ることが可能である。
〔制御部による処理(管理方法)〕
制御部505は、ジョブ受付処理と、演算資源評価処理と、ジョブ割当処理と、グリッドコンピューティング処理と、再エネ給電要求処理とを行う。
〔ジョブ受付処理(ジョブ受付ステップ)〕
次に、図8を参照して、ジョブ受付処理について説明する。ジョブ受付処理では、クライアントにより計算を依頼されたジョブデータD1を受け付ける。例えば、制御部505は、クライアントからジョブデータD1の計算が依頼される毎に、以下の処理を行う。
〈ステップS11〉
まず、管理サーバ50は、クライアントからジョブの依頼を受け付ける。具体的には、クライアントサーバ30は、クライアントの担当者による操作に応答して、ジョブ依頼申請を管理サーバ50に送信する。管理サーバ50の制御部505は、その申請に応答して以下の処理を行う。
制御部505は、ジョブの受付に必要となる情報(具体的にはジョブを依頼するクライアントに関するクライアント情報とジョブに関するジョブ情報)の送信をクライアントサーバ30に要求する。この例では、制御部505は、ジョブ受付画面の画像データをクライアントサーバ30に送信する。クライアントサーバ30の制御部305は、その画像データからジョブ受付画面の画像を再生し、その画像を出力部302(表示部)に出力(表示)させる。
図9に示すように、ジョブ受付画面は、ジョブの受付に必要となる情報を入力させる画面である。ジョブ受付画面には、クライアント名を入力するクライアント名入力欄R101、クライアントの担当者名を入力する担当者名入力欄R102、クライアントの住所を入力する住所入力欄R104、ジョブの名称を入力するジョブ名称入力欄R111、ジョブの内容に関する説明を入力するジョブ内容入力欄R112、ジョブに対応するジョブデータの計算タイプを入力する計算タイプ入力欄R113、ジョブデータの処理条件を入力する処理条件入力欄R114、ジョブデータの演算量を入力する演算量入力欄R115、ジョブの再エネ比率要求値を入力する再エネ比率要求値入力欄R116、ジョブの納期を入力する納期入力欄R117と、登録ボタンB100とが設けられる。
クライアントの担当者は、クライアントサーバ30の入力部301(操作部)を操作して、ジョブ受付画面に必要な情報を入力する。これにより、ジョブを依頼するクライアントに関するクライアント情報と、ジョブに関するジョブ情報と、再エネ比率要求情報とが入力される。そして、これらの情報の入力が完了すると、クライアントの担当者は、クライアントサーバ30の入力部301(操作部)を操作して、ジョブ受付画面の登録ボタンB100を押下する。登録ボタンB100が押下されると、クライアントサーバ30の制御部305は、ジョブ受付画面に入力された情報(クライアント情報、ジョブ情報及び再エネ比率要求情報)を管理サーバ50に送信する。管理サーバ50の制御部505は、クライアント情報とジョブ情報と再エネ比率要求情報とを受信する。
また、制御部505は、ジョブ受付画面で入力された情報を取得することに代えて、クライアントサーバ30の記憶部304からクライアント情報D31、ジョブ情報及び再エネ比率要求情報D32を取得してもよい。この場合、クライアントサーバ30の制御部305は、管理サーバ50の制御部505からの要求に応答して、クライアント情報D31、ジョブ情報及び再エネ比率要求情報D32を管理サーバ50に送信する。管理サーバ50の制御部505は、クライアント情報D31、ジョブ情報及び再エネ比率要求情報D32を受信する。
次に、制御部505は、ジョブに対応するジョブデータD1の送信をクライアントサーバ30に要求する。クライアントサーバ30の制御部305は、その要求に応答して、ジョブに対応するジョブデータD1を管理サーバ50に送信する。管理サーバ50の制御部505は、ジョブデータD1を受信する。
〈ステップS12〉
次に、管理サーバ50の制御部505は、ステップS11において受信されたジョブデータD1を分析する。具体的には、制御部505は、ジョブデータD1の計算タイプ、処理条件、演算量などを分析する。そして、制御部505は、ジョブデータD1の分析の結果に基づいて、ステップS11において受信されたジョブ情報を修正する。
なお、ステップS11において受信されたジョブ情報が十分に信頼できる場合は、ステップS12の処理を省略してもよい。
〈ステップS13〉
次に、管理サーバ50の制御部505は、ステップS11において受信されたクライアント情報及び再エネ比率要求情報と、ステップS12において必要に応じて修正されたジョブ情報(またはステップS11において受信されたジョブ情報)とを関連付けて、ジョブテーブルD54に登録する。また、制御部505は、ステップS11において受信されたジョブデータD1を記憶部504に記憶する。
〔演算資源評価処理(演算資源評価ステップ)〕
次に、図10を参照して、演算資源評価処理について説明する。演算資源評価処理では、記憶部504に記憶された演算装置テーブルD52(具体的には計算能力情報D8及び稼働状況情報D5)に基づいて、複数の演算装置105のうちグリッドコンピューティング処理において演算装置105が計算可能な演算量を予測すると共に、演算装置105の再エネ比率を取得する。例えば、制御部505は、記憶部504に記憶された演算装置テーブルD52(具体的には計算能力情報D8、稼働状況情報D5及び再エネ比率情報D6の少なくとも1つ)が更新されると、以下の処理を行う。
〈ステップS21〉
まず、制御部505は、演算装置テーブルD52に登録された演算装置105の「計算能力」、「稼働状況」、「再エネ比率」を取得する。言い換えると、制御部505は、演算装置テーブルD52に含まれる計算能力情報D8、稼働状況情報D5、再エネ比率情報D6を取得する。
〈ステップS22〉
次に、制御部505は、演算装置105毎に、計算能力情報D8に示された演算装置105の計算能力と、稼働状況情報D5に示された演算装置105の稼働状況に基づいて、演算装置105がグリッドコンピューティング処理において計算可能な演算量を予測する。また、制御部505は、演算装置105毎に、再エネ比率情報D6に基づいて、演算装置105のグリッドコンピューティング処理における再エネ比率を取得する。
例えば、制御部505は、稼働状況情報D5に示された演算装置105の稼働状況から、演算装置105の計算能力の利用率の変化の傾向(パターン)を予測する。この演算装置105の計算能力の利用率の変化の傾向の予測は、機械学習により実現されてもよい。そして、制御部505は、演算装置105の計算能力の利用率の変化の傾向に基づいて、その演算装置105の計算能力に余裕がある期間(計算能力の利用率が100%ではない期間)を予測し、その期間を「その演算装置105の計算能力をグリッドコンピューティング処理に利用することが可能な期間」とする。例えば、制御部505は、演算装置105の計算能力の利用率が「30%」である期間を、演算装置105の計算能力の「70%」をグリッドコンピューティング処理において利用することが可能な期間とする。そして、このように予測された演算装置105のグリッドコンピューティング処理において利用可能な計算能力の時間的変化に基づき、現時点から所定期間(例えば1日間)において演算装置105が計算可能な演算量(演算可能量)を予測する。この演算可能量の単位は、例えばジョブを構成するプログラムのコードブロック数である。
また、制御部505は、再エネ比率情報D6に示された演算装置105の再エネ比率から、演算装置105がグリッドコンピューティング処理において計算を実行する際に使用する電力における再エネ比率を取得する。
〈ステップS23〉
次に、制御部505は、演算装置105毎に、ステップS22において予測された演算装置105がグリッドコンピューティング処理において計算可能な演算量、及び、ステップS22において取得された演算装置105がグリッドコンピューティング処理において計算を実行する際に使用する電力における再エネ比率を、リソーステーブルD55に登録する。これにより、リソーステーブルD55が更新される。
〔ジョブ割当処理(ジョブ割当ステップ)〕
次に、図11を参照して、ジョブ割当処理について説明する。ジョブ割当処理は、演算資源評価処理の結果に基づいて、受付処理において受け付けられたジョブデータD1に対し、複数の演算装置105のうちグリッドコンピューティング処理において利用可能な演算装置105を割り当てる処理である。例えば、制御部505は、ジョブ受付処理の完了後に、以下の処理を行う。
〈ステップS31〉
まず、制御部505は、ジョブテーブルD54に登録されたジョブの中からジョブ割当処理の対象となるジョブを選択する。例えば、制御部505は、ジョブテーブルD54に登録されたジョブの内、最も納期が早いジョブを選択する。そして、制御部505は、記憶部504に記憶されたジョブデータD1の中からジョブ割当処理の対象となるジョブに対応するジョブデータD1を選択する。
〈ステップS32〉
次に、制御部505は、リソーステーブルD55に登録された複数の演算装置105の各々の演算可能量の予測結果及び再エネ比率に基づいて、複数の演算装置105の中から、ステップS31において選択されたジョブデータD1に対するグリッドコンピューティング処理において要求される演算量と再エネ比率要求値とを達成できる演算装置105の組み合わせを選択する。
具体的には、制御部505は、ジョブテーブルD54を参照し、ジョブデータD1の計算に必要な演算量及び再エネ比率要求値を取得する。そして、リソーステーブルD55を参照して各演算装置105の演算可能量及び再エネ比率を取得し、ジョブデータD1の演算量及び再エネ比率要求値を達成可能な演算装置105の組み合わせを特定する。例えば、ジョブデータD1の計算に必要な演算量が100コードブロック、再エネ比率要求値が50%であり、リソーステーブルD55に6台の演算装置105(演算装置A[演算可能量20コードブロック、再エネ比率50%]、演算装置B[演算可能量50コードブロック、再エネ比率100%]、演算装置C[演算可能量30コードブロック、再エネ比率50%]、演算装置D[演算可能量30コードブロック、再エネ比率0%]、演算装置E[演算可能量50コードブロック、再エネ比率100%]、演算装置F[演算可能量20コードブロック、再エネ比率70%])が登録されているものとする。この場合、演算装置A、演算装置C及び演算装置Eを選択することにより、合計の演算可能量は20+30+50=100、各演算装置105の再エネ比率を演算可能量により重み付けすることで算出した再エネ比率の加重平均値は(20×50%+30×50%+50×100%)/(20+30+50)=75%と算出することができる。即ち、演算装置A、演算装置C及び演算装置Eを選択することにより、ジョブデータD1の計算に必要な演算量及び再エネ比率要求値の両方を達成できることが分かる。そこで、制御部505は、リソーステーブルD55に登録されている6台の演算装置105の中から演算装置A、C、Eの組み合わせを選択する。あるいは、個々の再エネ比率がジョブデータD1の再エネ比率要求値を超えている演算装置105の中から、演算可能量の合計値がジョブデータD1の演算量以上となるように演算装置105を選択してもよい(例えば演算装置B及びDを選択してもよい)。
〈ステップS33〉
次に、制御部505は、ステップS31において選択されたジョブデータD1に対し、ステップS32において選択された演算装置105を割り当てる。そして、制御部505は、どのジョブデータD1にどの演算装置105が割り当てられたのかを示すジョブ割当結果情報をジョブ割当テーブルD56に登録する。
〈ステップS34〉
次に、制御部505は、選択された各演算装置105の再エネ比率とジョブデータD1の演算量とに基づき、ジョブデータD1に割り当てられた全ての演算装置105がジョブデータD1の計算に使用する電力消費量における再エネ比率を示す全体再エネ比率を算出する。具体的には、制御部505は、選択された各演算装置105の再エネ比率を演算可能量により重み付けすることで再エネ比率の加重平均値を算出し、それを全体再エネ比率とする。例えば、上記のように演算装置A、演算装置C及び演算装置Eが選択された場合、ジョブデータD1の全体再エネ比率は、(20×50%+30×50%+50×100%)/(20+30+50)=75%と算出される。
〈ステップS35〉
次に、制御部505は、ステップS35で算出した全体再エネ比率を表す全体再エネ比率情報を、ステップS31で選択されたジョブデータD1の計算を依頼したクライアントのクライアントサーバ30に送信する。
〔グリッドコンピューティング処理〕
次に、図12を参照して、グリッドコンピューティング処理について説明する。グリッドコンピューティング処理では、ジョブ割当処理においてジョブデータD1に割り当てられた演算装置105にジョブデータD1を処理させる。例えば、制御部505は、ジョブ割当処理の完了後に、以下の処理を行う。
〈ステップS41〉
まず、制御部505は、ジョブ割当テーブルD56を参照し、グリッドコンピューティング処理の対象となるジョブデータD1を、ジョブ割当処理においてそのジョブデータD1に割り当てられた演算装置105に分配する。具体的には、制御部505は、ジョブデータD1に割り当てられた演算装置105の各々に、そのジョブデータD1の一部を送信する。このとき、制御部505は、各演算装置105に計算させるジョブデータD1の一部の演算量が各演算装置105の演算可能量を超えないように、ジョブデータD1を分配する。これにより、ジョブデータD1は、そのジョブデータD1に割り当てられた演算装置105により並列処理される。
〈ステップS42〉
次に、演算装置105の各々は、その演算装置105に送信されたデータ(ジョブデータD1の一部)の計算が完了すると、その計算により得られた部分計算結果データを管理サーバ50に送信する。管理サーバ50の制御部505は、演算装置105から送信された部分計算結果データを受信し、その部分計算結果データを記憶部504に記憶する。
〈ステップS43〉
制御部505は、ステップS41においてジョブデータD1が分配された演算装置105の全てが計算を完了したか否かを判定する。演算装置105の全てが計算を完了している場合には(ステップS43:YES)、ステップS44の処理が行われ、そうでない場合には(ステップS43:NO)、ステップS42の処理が行われる。
〈ステップS44〉
演算装置105の全てが計算を完了すると、制御部505は、記憶部504に記憶された部分計算結果データを結合することで、グリッドコンピューティング処理の対象となるジョブデータD1に対応する計算結果データD2(ジョブデータD1の計算の結果を示す計算結果データD2)を生成する。そして、制御部505は、グリッドコンピューティング処理の対象となるジョブデータD1に対応する計算結果データD2を、そのジョブデータD1の計算を依頼したクライアントのクライアントサーバ30に送信する。
〈ステップS45〉
次に、グリッドコンピューティング処理に演算装置105の計算能力を提供したユーザに対して、システム1を運営する事業者から報酬が付与される。ユーザに付与される報酬の例としては、システム1において利用可能なポイント、仮想通貨、商品の割引特典などが挙げられる。例えば、管理サーバ50の制御部505は、グリッドコンピューティング処理に演算装置105の計算能力を提供したユーザに対して報酬を付与するための処理を行う。報酬を付与するための処理の例としては、ユーザに設定された「ユーザID」とシステム1において利用可能な「ポイント」(または仮想通貨)とを関連付けてユーザテーブルD51に登録する処理、ユーザに所有されるユーザ端末20に商品の割引特典を示す情報を送信する処理などが挙げられる。なお、報酬を示す情報は、ジョブテーブルD54においてジョブ毎に登録されてもよい。
また、グリッドコンピューティング処理に演算装置105の計算能力を提供したユーザに対して、クライアントから報酬が付与されてもよい。例えば、クライアントサーバ30の制御部305は、グリッドコンピューティング処理に演算装置105の計算能力を提供したユーザに対して報酬を付与するための処理を実行してもよい。
〔ジョブ経過確認〕
なお、この例では、管理サーバ50の制御部505は、ジョブを依頼したクライアントのクライアントサーバ30からジョブの処理経過の確認が要求されると、その要求に応答して、そのジョブの処理経過を確認するための確認画面の画像データをクライアントサーバ30に送信する。クライアントサーバ30は、その画像データから確認画面の画像を再生し、その画像を出力部302(表示部)に出力(表示)させる。
図13に示すように、確認画面には、ジョブの名称を表示するジョブ名称表示欄R201と、ジョブの処理経過を表示する処理経過表示欄R202と、ジョブの処理が開始される日時を示す計算開始日時表示欄R203と、ジョブの処理が終了する日時を示す計算終了日時表示欄R204と、ジョブに対するグリッドコンピューティング処理に演算装置105の計算能力を提供するユーザを示す参加ユーザ表示欄R205とが設けられる。
〔再エネ給電要求処理(再エネ給電要求ステップ)〕
次に、図14を参照して、再エネ給電要求処理について説明する。再エネ給電要求処理は、全演算装置105の再エネ比率の加重平均が、全ジョブデータD1の再エネ比率要求値の加重平均より小さい場合に、再生可能エネルギー由来の電力により車両10に給電を行うことをユーザに促す再エネ給電要求情報を演算装置105に送信する処理である。例えば、制御部505は、毎日所定の時刻に、以下の処理を行う。
〈ステップS51〉
まず、制御部505は、ジョブテーブルD54を参照し、各ジョブデータD1の計算に必要な演算量及び再エネ比率要求値を取得する。そして、制御部505は、各ジョブデータD1の再エネ比率要求値を演算量により重み付けすることで再エネ比率要求値の加重平均Aを算出する。例えば、ジョブテーブルD54に、第1のジョブ「新素材開発の分子構造解析」(再エネ比率要求値:100%、演算量:50コードブロック)、第2のジョブ「都市活動量シミュレーション」(再エネ比率要求値:50%、演算量:100コードブロック)及び第3のジョブ「人工衛星軌道演算」(再エネ比率要求値:0%、演算量:30コードブロック)が登録されているものとする。この場合、全ジョブデータD1の再エネ比率要求値の加重平均Aは、(50×100%+100×50%+30×0%)/(50+100+30)=56%と算出される。
〈ステップS52〉
次に、制御部505は、リソーステーブルD55を参照し、各演算装置105の演算可能量及び再エネ比率を取得する。そして、制御部505は、各演算装置105の再エネ比率を演算可能量により重み付けすることで全演算装置105の再エネ比率の加重平均Bを算出する。例えば、リソーステーブルD55に6台の演算装置105(演算装置A[演算可能量20コードブロック、再エネ比率50%]、演算装置B[演算可能量50コードブロック、再エネ比率100%]、演算装置C[演算可能量30コードブロック、再エネ比率50%]、演算装置D[演算可能量30コードブロック、再エネ比率0%]、演算装置E[演算可能量50コードブロック、再エネ比率100%]、演算装置F[演算可能量20コードブロック、再エネ比率70%])が登録されているものとする。この場合、全演算装置105の再エネ比率の加重平均Bは、(20×50%+50×100%+30×50%+30×0%+50×100%+20×70%)/(20+50+30+30+50+20)=70%と算出される。
〈ステップS53〉
次に、制御部505は、直近の所定期間内(例えば7日間)における全ジョブデータの再エネ比率要求値の加重平均A及び全演算装置105の再エネ比率の加重平均Bの算出結果を参照し、全ジョブデータの再エネ比率要求値の加重平均A>全演算装置105の再エネ比率の加重平均Bを満たす日(つまり演算装置105の再エネ比率がジョブデータの再エネ比率要求値より小さい)が所定期間の半数以上か否かを判定する。
〈ステップS54〉
ステップS53の判定の結果、全ジョブデータの再エネ比率要求値の加重平均A>全演算装置105の再エネ比率の加重平均Bを満たす日が所定期間の半数以上だった場合(ステップS53:YES)、制御部505は、再エネ由来の電力により車両10に給電を行うことを促す再エネ給電要求情報を演算装置105に送信する。なお、この再エネ給電要求情報の送信は、ステップS51~S53の処理が行われる度に実行されるのではなく、一定期間毎(例えば1週間毎)に実行される。これは、再エネ給電要求情報が短期間に繰り返し通知されると、ユーザにとって煩わしい可能性があるからである。
再エネ給電要求情報を演算装置105に送信する際、制御部505は、例えば、各演算装置105の中から、上述の所定期間内においてグリッドコンピューティング処理の計算を実行している時間が相対的に長く、且つ、再エネ比率が相対的に低い演算装置105を選択して、再エネ給電要求情報を送信する。あるいは、制御部505は、全演算装置105に再エネ給電要求情報を送信しても良い。再エネ給電要求情報には、例えば、再エネ由来の電力を使用している充電設備60の位置情報、優先利用権、充電料金の割引クーポンなどが含まれる。また、再エネ由来の電力により車両10に給電を行った場合や、再エネ由来の電力を使用している充電設備60から電力の供給を受けている間にジョブデータの計算を実行した場合に、演算報酬にボーナス(例えば通常時のn倍のポイント)を付与する旨の情報を再エネ給電要求情報に含めてもよい。ボーナスを付与するための処理の例としては、ユーザに設定された「ユーザID」と、次回計算を実行する際に付与するボーナスとを関連付けてユーザテーブルD51に登録する処理が挙げられる。
〈ステップS55〉
ステップS53の判定の結果、全ジョブデータの再エネ比率要求値の加重平均A>全演算装置105の再エネ比率の加重平均Bを満たす日が所定期間の半数未満だった場合(ステップS53:NO)、制御部505は、所定期間後(例えば1ヵ月後)までに、全ジョブデータの再エネ比率要求値の加重平均A>全演算装置105の再エネ比率の加重平均Bを満たす日が2日以上連続することが予測されるか否かを判定する。例えば、制御部505は、全ジョブデータの再エネ比率要求値の加重平均Aと全演算装置105の再エネ比率の加重平均Bとのそれぞれについて時系列の回帰分析を行い、所定期間後までに、全演算装置105の再エネ比率の加重平均Bが全ジョブデータの再エネ比率要求値の加重平均Aを下回る場合に、全ジョブデータの再エネ比率要求値の加重平均A>全演算装置105の再エネ比率の加重平均Bを満たす日が2日以上連続することが予測されると判定する(ステップS55:YES)。
ステップS55の判定の結果、所定期間後までに、全ジョブデータの再エネ比率要求値の加重平均A>全演算装置105の再エネ比率の加重平均Bを満たす日が2日以上連続することが予測される場合(ステップS55:YES)、制御部505はステップS54の処理を実行し、そうでない場合(ステップS55:NO)には、制御部505はステップS54の処理を実行することなく再エネ給電要求処理を終了する。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
上述の実施形態では、再エネ給電要求処理において、ステップS53の判定の結果、全ジョブデータの再エネ比率要求値の加重平均A>全演算装置105の再エネ比率の加重平均Bを満たす日が所定期間の半数未満だった場合(ステップS53:NO)、ステップS55の処理を実行すると説明したが、ステップS55の処理を行うことなく再エネ給電要求処理を終了してもよい。また、ステップS53の処理を省略し、ステップS52の処理の後にステップS55の処理を実行するようにしてもよい。
また、再エネ給電要求処理のステップS54において、再エネ給電要求情報の送信は、ステップS51~S53の処理が行われる度に実行されるのではなく、一定期間毎に実行されると説明したが、ステップS51~S53の処理が行われる度に実行されるようにしてもよい。
〔作用及び効果〕
最後に、本実施形態及び本実施形態の変形例による管理サーバ50の作用効果について説明する。
本実施形態によれば、管理サーバ50の制御部505は、ジョブデータD1の計算に使用する電力消費量における再エネ比率を、ジョブデータD1を提供するクライアントサーバ30からの再エネ比率要求値以上の比率にすることが可能な演算装置105を選択してジョブデータD1に割り当て、グリッドコンピューティング処理を実行する。これにより、クライアントサーバ30からの再エネ比率要求値を実現するようにグリッドコンピューティング処理を実行することができ、グリッドコンピューティング処理を依頼したクライアントサーバ30の運営者による再生可能エネルギーの利用を支援することができる。
また、本実施形態によれば、制御部505は、ジョブデータD1に割り当てる演算装置105を選択する際、ジョブデータD1の計算に必要な演算量と各演算装置105の演算可能量とを考慮することにより、ジョブデータD1の計算が確実に実行されるようにしつつ、ジョブデータD1の計算に使用する電力量の全体の再エネ比率がクライアントサーバ30からの再エネ比率要求値を満たすようにすることができる。これにより、再生可能エネルギーを積極的に利用しようとするクライアントサーバ30の運営者を支援することができる。
1 システム
10 車両
105 演算装置
106 バッテリ
20 ユーザ端末
30 クライアントサーバ
40 施設サーバ
50 管理サーバ
501 入力部
502 出力部
503 通信部
504 記憶部
505 制御部
60 充電設備
D1 ジョブデータ
D2 計算結果データ
D6 再エネ比率情報
D16 再エネ管理情報
D32 再エネ比率要求情報

Claims (3)

  1. クライアントサーバから提供されたジョブデータを、複数の車両に搭載された演算装置に処理させるグリッドコンピューティング処理を管理する管理装置であって、
    記憶部と、
    制御部と、を備え、
    前記記憶部は、前記演算装置の各々に供給される電力量における再生可能エネルギー由来の電力量の比率を示す再エネ比率情報を記憶し、
    前記制御部は、
    前記クライアントサーバから、前記ジョブデータと、前記ジョブデータの計算に使用する電力消費量における再生可能エネルギー由来の電力量の比率の要求値を示す再エネ比率要求値とを受け付けるジョブ受付処理と、
    前記再エネ比率情報に基づき、前記ジョブデータの計算に使用する電力消費量における再生可能エネルギー由来の電力量の比率を前記再エネ比率要求値以上の比率にすることが可能な1又は2以上の前記演算装置を選択し、当該選択した演算装置を前記ジョブデータに割り当てるジョブ割当処理と、
    前記ジョブデータに割り当てられた前記演算装置の各々に当該ジョブデータを分配し、当該演算装置の各々から前記ジョブデータの計算結果データを受信し、当該受信した計算結果データを前記クライアントサーバに送信する前記グリッドコンピューティング処理と、
    を実行するように構成されている、
    管理装置。
  2. 前記記憶部は、前記演算装置の各々がグリッドコンピューティング処理において計算可能な演算可能量を記憶し、
    前記制御部は、
    前記ジョブ受付処理において、前記ジョブデータの計算に必要となる演算量を受け付け、
    前記ジョブ割当処理において、前記選択した演算装置の各々の前記演算可能量の和が前記ジョブデータの前記演算量以上、且つ、前記選択した演算装置の各々に供給される電力量における再生可能エネルギー由来の電力量の比率を当該演算装置の前記演算可能量でそれぞれ重み付けした加重平均が前記再エネ比率要求値以上となるように、1又は2以上の前記演算装置を選択する、
    請求項1に記載の管理装置。
  3. クライアントサーバから提供されたジョブデータを、複数の車両に搭載された演算装置に処理させるグリッドコンピューティング処理をコンピュータにより管理する管理方法であって、
    前記演算装置の各々に供給される電力量における再生可能エネルギー由来の電力量の比率を示す再エネ比率情報を記憶装置に記憶させる記憶ステップと、
    前記クライアントサーバから、前記ジョブデータと、前記ジョブデータの計算に使用する電力消費量における再生可能エネルギー由来の電力量の比率の要求値を示す再エネ比率要求値とを受け付けるジョブ受付ステップと、
    前記再エネ比率情報に基づき、前記ジョブデータの計算に使用する電力消費量における再生可能エネルギー由来の電力量の比率を前記再エネ比率要求値以上の比率にすることが可能な1又は2以上の前記演算装置を選択し、当該選択した演算装置を前記ジョブデータに割り当てるジョブ割当ステップと、
    前記ジョブデータに割り当てられた前記演算装置の各々に当該ジョブデータを分配し、当該演算装置の各々から前記ジョブデータの計算結果データを受信し、当該受信した計算結果データを前記クライアントサーバに送信するグリッドコンピューティングステップと、
    を有する管理方法。
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