JP2023034411A - 管理装置及び管理方法 - Google Patents

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Seiichi Ito
雅 岡村
Masa Okamura
貴史 前田
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Abstract

【課題】演算装置が搭載された複数の車両が近距離に存在し且つ非稼働状態である状況においてグリッドコンピューティングを適切に行わせるようにする。【解決手段】管理サーバ50は、複数の車両10に搭載された複数の演算装置105にジョブデータを処理させるグリッドコンピューティングを管理する。管理サーバ50の制御部505は、演算装置が搭載された複数の車両が近接して位置し且つ非稼働状態にあるときに、グリッドコンピューティングを当該複数の車両が位置する場所において行うためのイベントを設定し、設定されたイベントの参加要求を、演算装置が搭載された車両のユーザに送信し、参加要求に応じてイベントの開催場所において非稼働状態にされている複数の車両それぞれに搭載された演算装置によって、ジョブデータを処理させることで、グリッドコンピューティングを実現する。【選択図】図10

Description

本発明は、複数の車両に搭載された複数の演算装置において実現されるグリッドコンピューティングを管理する管理装置及び管理方法に関する。
この種の技術が、例えば特許文献1及び2に開示されている。特許文献1には、複数の処理装置に加えて、車両に搭載された車載装置も用いて、グリッドコンピューティングを実現するシステムが開示されている。このシステムでは、車載装置が搭載された車両においてエンジンオフ操作や電源オフ操作が行われたときに、この車載装置をグリッドコンピューティングに参加させている。
また、特許文献2には、近距離に存在する車両群が走行しているときに、この車両群の各々に搭載された車載端末によって、グリッドコンピューティングを実現するシステムが開示されている。このシステムでは、各車両に搭載された車載端末が無線通信できるような近距離に存在するときに、グリッドコンピューティングを行っている。
特開2020-160661号公報 特開2007-72801号公報
ところで、複数の車両に搭載された複数の演算装置によりグリッドコンピューティングを実現する場合、以下のような理由により、複数の車両が近距離に存在し且つ非稼働状態にあることが望ましいと考えられる。まず、車両が非稼働状態(例えばイグニッションオフや車両電源オフの状態)にある場合には、演算装置が車両のための計算(1つの例では車両の走行制御のための計算など)を行わないので、演算装置がグリッドコンピューティングに提供する計算能力が時間変化せず、また、演算装置の計算能力のほぼ全てをグリッドコンピューティングに提供することができる。したがって、車両が非稼働状態にある場合には、演算装置における安定且つ十分な計算能力を、グリッドコンピューティングに提供することができる。
次に、グリッドコンピューティングでは、ジョブの内容によっては、ある演算装置の計算結果を用いて、他の演算装置が計算を行うというような逐次処理などが行われる場合があるため、複数の演算装置が比較的長いまとまった時間、同時に稼働していることが望ましい。例えば、グリッドコンピューティングを行うために、演算装置が搭載された複数の車両を近距離に集めるようにすると、つまり複数の車両によって特定の場所に車両群を形成させるようにすると、複数の演算装置を比較的長時間、同時に稼働させておくのに有効であると考えられる。また、こうして複数の車両を近距離に集めると、グリッドコンピューティングにおいて車車間での通信が必要となる場合にも有効である。
以上より、演算装置が搭載された複数の車両を近距離に集めて非稼働状態にしてグリッドコンピューティングを行うと、グリッドコンピューティングのための安定した計算資源(演算装置の計算能力)を効果的に確保することができると考えられる。上記した特許文献1及び2に記載されたシステムは、グリッドコンピューティングを行うために、演算装置が搭載された複数の車両を積極的に近距離に集めて非稼働状態にすることはできなかった。なお、このように複数の車両が近距離に存在する状況でグリッドコンピューティングを行うことにより、グリッドコンピューティングを通じて、複数の車両のユーザ同士の交流も図ることもできると考えられる。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、演算装置が搭載された複数の車両が近距離に存在し且つ非稼働状態である状況においてグリッドコンピューティングを適切に行わせるようにすることができる管理装置及び管理方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明は、複数の車両に搭載された複数の演算装置にジョブデータを処理させるグリッドコンピューティングを管理する管理装置であって、複数の車両及び/又は複数の演算装置に関する情報を記憶する記憶部と、記憶部に記憶された情報に基づき、ジョブデータを複数の演算装置のそれぞれに分配して、ジョブデータを複数の演算装置のそれぞれに処理させることで、グリッドコンピューティングを実現するように構成された制御部と、を有し、制御部は、演算装置が搭載された複数の車両が近接して位置し且つ非稼働状態にあるときに、グリッドコンピューティングを当該複数の車両が位置する場所において行うためのイベントを設定し、設定されたイベントの参加要求を、演算装置が搭載された車両のユーザに送信し、参加要求に応じてイベントの開催場所において非稼働状態にされている複数の車両それぞれに搭載された演算装置によって、ジョブデータを処理させることで、グリッドコンピューティングを実現するように構成されている、ことを特徴とする。
このように構成された本発明では、グリッドコンピューティングを管理する管理装置は、近接して位置し且つ非稼働状態にある複数の車両の存在をきっかけにして、グリッドコンピューティングを行うためのイベントを設定し、このイベントへの参加の要求を車両のユーザへと発する。これにより、演算装置が搭載された複数の車両が近距離に集まり、これら車両が非稼働状態である状況において、グリッドコンピューティングを適切に行うことができる。よって、本発明によれば、グリッドコンピューティングのための安定した計算資源を効果的に確保することができる。また、本発明によれば、グリッドコンピューティングの開催をイベント化することで、グリッドコンピューティングを通じたユーザ同士の交流の機会を積極的に作ることができる。
なお、管理装置は、ユーザの車両に搭載された車載装置や(演算装置であってもよいし、演算装置とは別体の装置であってもよい)、ユーザが使用するユーザ端末などを介して、イベントの参加要求をユーザに送信する。
本発明において、好ましくは、制御部は、参加要求を送信するときに、イベントに参加することでユーザに付与されるインセンティブの情報も送信するように構成されている。
このように構成された本発明によれば、ユーザによるイベントの参加を効果的に促すことができる。
本発明において、好ましくは、制御部は、参加要求を送信するときに、イベントの開催場所に集合している車両の台数の情報も送信するように構成されている。
このように構成された本発明によっても、ユーザによるイベントの参加を効果的に促すことができる。
本発明において、好ましくは、制御部は、参加要求を送信するときに、イベントの開催場所、イベントの参加期限、及びイベントの終了予定日時の情報も送信するように構成されている。
このように構成された本発明によれば、参加要求の送信時に、イベントの具体的な情報を確実にユーザに提供することができる。
本発明において、好ましくは、制御部は、イベントにおいてグリッドコンピューティングを行っている演算装置が搭載された車両の点灯装置を点灯させる要求を、車両に送信するように構成されている。
このように構成された本発明によれば、イベントに参加する車両群の各車両が、グリッドコンピューティング中に点灯装置を点灯させることとなる。これにより、イベントに参加しているユーザが他のユーザを認知して声掛けすることで、イベントに参加しているユーザ同士の交流を図ることができる。その結果、ユーザ同士の交流からの楽しさを与えて、今後のイベントへの参加意欲を向上させることができる。更に、今回イベントに参加していない車両のユーザに対しても、上記のような車両群における点灯装置の点灯を介して、グリッドコンピューティングのイベントへの興味を持たせて、今後のイベントへの参加のきっかけを与えることができる。
本発明において、好ましくは、制御部は、イベントに参加した車両のユーザに報酬を付与すると共に、イベントに参加した車両の台数に応じて報酬を増加させるように構成されている。
このように構成された本発明によれば、ユーザによるイベントの参加を効果的に促すことができ、その結果、グリッドコンピューティングのための安定した計算資源をより効果的に確保することが可能となる。
他の観点では、上記の目的を達成するために、本発明は、複数の車両に搭載された複数の演算装置にジョブデータを処理させるグリッドコンピューティングをコンピュータにより管理する管理方法であって、複数の車両及び/又は複数の演算装置に関する情報を記憶する記憶ステップと、記憶ステップにより記憶された情報に基づき、ジョブデータを複数の演算装置のそれぞれに分配して、ジョブデータを複数の演算装置のそれぞれに処理させることで、グリッドコンピューティングを実現する制御ステップと、を有し、制御ステップは、演算装置が搭載された複数の車両が近接して位置し且つ非稼働状態にあるときに、グリッドコンピューティングを当該複数の車両が位置する場所において行うためのイベントを設定するステップと、設定されたイベントの参加要求を、演算装置が搭載された車両のユーザに送信するステップと、参加要求に応じてイベントの開催場所において非稼働状態にされている複数の車両それぞれに搭載された演算装置によって、ジョブデータを処理させることで、グリッドコンピューティングを実現するステップと、を有する、ことを特徴とする。
このように構成された本発明によっても、グリッドコンピューティングを行うためのイベントを開催することで、演算装置が搭載された複数の車両が近距離に集まり、これら車両が非稼働状態である状況において、グリッドコンピューティングを適切に行うことができる。よって、グリッドコンピューティングのための安定した計算資源を効果的に確保することができる。また、本発明によれば、グリッドコンピューティングの開催をイベント化することで、グリッドコンピューティングを通じたユーザ同士の交流の機会を積極的に作ることができる。
本発明に係る管理装置及び管理方法によれば、演算装置が搭載された複数の車両が近距離に存在し且つ非稼働状態である状況においてグリッドコンピューティングを適切に行わせるようにすることができる。
本発明の実施形態によるシステムの構成を示す概略図である。 本発明の実施形態によるグリッドコンピューティングについて説明するための概念図である。 本発明の実施形態による車両の構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態によるユーザ端末の構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態によるクライアントサーバの構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態による施設サーバの構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態による管理サーバの構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態によるジョブ受付処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態によるジョブ受付画面の画像を示す概略図である。 本発明の実施形態によるイベント開催処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態によるイベント参加要求画面の画像を示す概略図である。 本発明の実施形態によるグリッドコンピューティング処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態において、イベントに参加した車両群の様子を示す概略図である。 本発明の実施形態による、車両群の台数に応じた報酬レートを示す表である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態による管理装置及び管理方法について説明する。
[システム]
図1は、本実施形態による実施形態のシステム1の構成を例示する。このシステム1は、複数の車両10と、複数のユーザ端末20と、クライアントサーバ30と、施設サーバ40と、管理サーバ50とを備える。これらの構成要素は、通信網5を経由して互いに通信可能である。複数の車両10の各々には、演算装置105が搭載される。なお、システム1には、複数のクライアントサーバ30が設けられてもよい。同様に、システム1には、複数の施設サーバ40が設けられてもよい。
図2に示すように、本実施形態のシステム1では、複数の演算装置105によりグリッドコンピューティングが構成され、複数の演算装置105のうち利用可能な演算装置105にジョブデータを処理させるグリッドコンピューティング処理が行われる。
なお、車両10において演算装置105の計算能力が必要となると、演算装置105が稼働状態となり、演算装置105の計算能力が利用される。例えば、車両10が走行している場合、車両10の走行制御のために演算装置105の計算能力が必要となり、演算装置105が稼働状態となる。
一方、車両10において演算装置105の計算能力が不要となると、演算装置105が停止状態となり、演算装置105の計算能力が利用されなくなる。例えば、車両10が停車して車両10の電源がオフ状態になると、演算装置105の起算能力が不要となり、演算装置105が停止状態となる。
ここで、車両10において演算装置105の計算能力が不要である場合に、演算装置105の計算能力をグリッドコンピューティング処理に提供することで、演算装置105の計算能力を有効に利用することが可能となる。
[車両]
車両10は、ユーザに所有される。ユーザは、車両10を運転する。この例では、車両10は、自動四輪車である。また、車両10には、電池(図示省略)が搭載される。電池の電力は、演算装置105などの車載機器に供給される。このような車両10の例としては、電気自動車、プラグインハイブリッド自動車などが挙げられる。
図3に示すように、車両10は、アクチュエータ11と、センサ12と、入力部101と、出力部102と、通信部103と、記憶部104と、演算装置105と、点灯装置110と、を備える。
アクチュエータ11は、駆動系のアクチュエータ、操舵系のアクチュエータ、制動系のアクチュエータなどを含む。駆動系のアクチュエータの例としては、エンジン、トランスミッション、モータが挙げられる。制動系のアクチュエータの例としては、ブレーキが挙げられる。操舵系のアクチュエータの例としては、ステアリングが挙げられる。
センサ12は、車両10の制御に用いられる各種の情報を取得する。センサ12の例としては、車外を撮像する車外カメラ、車内を撮像する車内カメラ、車外の物体を検出するレーダ、車速センサ、加速度センサ、ヨーレートセンサ、アクセル開度センサ、ステアリングセンサ、ブレーキ油圧センサなどが挙げられる。
入力部101は、情報やデータを入力する。入力部101の例としては、操作されることで操作に応じた情報を入力する操作部、情報を示す画像を入力するカメラ、情報を示す音声を入力するマイクロフォンなどが挙げられる。操作部の例としては、カーナビゲーション装置の操作ボタンやタッチセンサなどが挙げられる。入力部101に入力された情報やデータは、演算装置105に送られる。例えば、本実施形態では、入力部101は、車両10の演算装置105の計算能力をグリッドコンピューティング処理に提供するための指示をユーザから受け付ける。
出力部102は、情報やデータを出力する。出力部102の例としては、情報を示す画像を出力する表示部、情報を示す音声を出力するスピーカなどが挙げられる。表示部の例としては、カーナビゲーション装置のディスプレイが挙げられる。スピーカの例としては、カーナビゲーション装置のスピーカが挙げられる。
通信部103は、情報やデータを送受信する。通信部103により受信された情報やデータは、演算装置105に送られる。点灯装置110は、エクステリアランプ(ヘッドライト、テールライト、ブレーキライト、ウィンカーなど)や、ルームランプなどを有する。
演算装置105は、上述したように、その計算能力をグリッドコンピューティング処理に提供する。具体的には、演算装置105は、グリッドコンピューティングを実現するように、分配されたジョブデータを処理する。演算装置105は、プロセッサ、メモリなどを有するコンピュータである。プロセッサの例としては、CPU(Central Processing Unit)や、MPU(Media Processing Unit)や、GPU(Graphics Processing Unit)などが挙げられる。メモリは、プロセッサを動作させるためのプログラム、プロセッサの処理結果を示す情報やデータなどを記憶する。
なお、演算装置105に搭載されるプロセッサの数は、1つであってもよいし、複数のであってもよい。また、演算装置105に搭載されるプロセッサは、MPU、CPUおよびGPUのいずれか一つのみであってもよいし、MPU、CPUおよびGPUの2つ以上であってもよい。1つの例では、演算装置105は、1つまたは複数のECU(Electronic Control Unit)により構成され、車両10の各部を制御する。この例では、演算装置105は、上記のグリッドコンピューティングのためのジョブデータの処理に加えて、センサ12により得られた各種の情報に応じて、アクチュエータ11や点灯装置110を制御する。他の例では、演算装置105は、このようなECUとは異なる(つまりECUとは別体の)コンピュータであってもよい。この例では、演算装置105は、車両10の各部を制御せずに、主に、グリッドコンピューティングのためのジョブデータの処理を行う。
記憶部104は、情報やデータを記憶する。この例では、記憶部104は、車両情報D11と、車両状態情報D12と、走行履歴情報D13と、演算装置情報D14と、稼働履歴情報D15とを記憶する。
車両情報D11は、車両10に関する情報である。例えば、車両情報D11は、車両10に設定された車両IDや、車両の性能を示す車両性能情報や、車両10について登録された住所などを含む。車両IDは、車両10を識別する車両識別情報の一例である。ユーザIDは、ユーザを識別するユーザ識別情報の一例である。
車両状態情報D12は、車両10の状態を示す。例えば、車両状態情報D12は、車両位置情報、車両通信情報、車両電源情報、車両電池残量情報、車両充電情報などを含む。車両位置情報は、車両10の位置(緯度および経度)を示す。例えば、車両位置情報は、GPS(Global Positioning System)により取得可能である。車両通信情報は、車両10の通信状態を示す。車両電源情報は、車両10の電源の状態を示す。例えば、車両電源情報は、イグニッション電源のオンオフ、アクセサリ電源のオンオフなどを示す。車両電池残量情報は、車両10に搭載された電池(図示省略)の残量を示す。車両充電情報は、充電設備(図示省略)において車両10が充電中であるか否かを示す。
なお、車両10がグリッドコンピューティングを実施するために非稼働状態にされた状態(以下では「グリッドコンピューティング実施スタンバイ状態」と呼ぶ。)を示す情報も、車両状態情報D12に含めてもよい。このグリッドコンピューティング実施スタンバイ状態は、演算装置105の計算能力をグリッドコンピューティング処理に提供するための指示を、車両10の入力部101やユーザ端末20の入力部201がユーザから受け付け、且つ、車両10が非稼働状態(例えばイグニッション電源オフやアクセサリ電源オフの状態などのスタンバイ状態やドアロックになった状態)になったときに設定されるものである。
走行履歴情報D13は、車両10の走行履歴を示す情報である。例えば、走行履歴情報D13は、車両10の位置と時刻とを関連付けて示す。また、走行履歴情報D13に、車両10のナビゲーション(経路案内)において設定された案内経路や目的地などの情報を含めてもよい。
演算装置情報D14は、演算装置105に関する情報である。例えば、演算装置情報D14は、演算装置105に設定された演算装置ID、演算装置105を搭載する車両10に設定された車両ID、演算装置105の性能を示す演算装置性能情報などを含む。演算装置IDは、演算装置105を識別する演算装置識別情報の一例である。演算装置性能情報に示される演算装置105の性能には、演算装置105の計算能力(具体的には最大計算能力)を示す計算能力、演算装置105におけるCPUとGPUとの比率などが含まれる。なお、演算装置105の計算能力は、演算装置105が単位時間当たりに計算することができるデータ量である。
稼働履歴情報D15は、演算装置105の稼働履歴を示す情報である。例えば、稼働履歴情報D15は、演算装置105の計算能力の利用率と時刻とを関連付けて示す。
[ユーザ端末]
ユーザ端末20は、ユーザに所有される。ユーザは、ユーザ端末20を操作して各種の機能を利用する。また、ユーザは、ユーザ端末20を持ち運ぶことができる。このようなユーザ端末20の例としては、スマートフォン、タブレット、ノート型パーソナルコンピュータなどが挙げられる。
図4に示すように、ユーザ端末20は、入力部201と、出力部202と、通信部203と、記憶部204と、制御部205とを備える。
入力部201は、情報やデータを入力する。入力部201の例としては、操作されることで操作に応じた情報を入力する操作部、情報を示す画像を入力するカメラ、情報を示す音声を入力するマイクロフォンなどが挙げられる。操作部の例としては、操作ボタン、タッチセンサなどが挙げられる。入力部201に入力された情報は、演算装置105に送られる。例えば、本実施形態では、入力部201は、車両10の演算装置105の計算能力をグリッドコンピューティング処理に提供するための指示をユーザから受け付ける。
出力部202は、情報やデータを出力する。出力部202の例としては、情報を示す画像を出力する表示部、情報を示す音声を出力するスピーカなどが挙げられる。通信部203は、情報やデータを送受信する。通信部303により受信された情報やデータは、制御部205に送られる。
制御部205は、ユーザ端末20の各部を制御する。制御部205は、プロセッサ、メモリなどを有する。メモリは、プロセッサを動作させるためのプログラム、プロセッサの処理結果を示す情報やデータなどを記憶する。
記憶部204は、情報やデータを記憶する。この例では、記憶部204は、端末情報D21と、端末状態情報D22と、スケジュール情報D23とを記憶する。
端末情報D21は、ユーザ端末20に関する情報である。例えば、端末情報D21は、ユーザ端末20に設定されたユーザ端末ID、ユーザ端末20の性能を示すユーザ端末性能情報などを含む。ユーザ端末IDは、ユーザ端末20を識別するユーザ端末識別情報の一例である。
端末状態情報D22は、ユーザ端末20の状態を示す情報である。端末状態情報D22は、ユーザ端末20の位置を示すユーザ端末位置情報、ユーザ端末20の通信状態を示すユーザ端末通信状態情報などを含む。
スケジュール情報D23は、ユーザ端末20を所有するユーザの行動履歴および行動予定を示す。例えば、スケジュール情報D23は、ユーザの位置と滞在期間(または滞在予定期間)とを関連付けて示す。なお、スケジュール情報D23は、ユーザ端末20に搭載されたスケジュール機能により取得可能である。具体的には、ユーザがスケジュール機能を利用して自身の行動履歴および行動予定をユーザ端末20に入力することで、そのユーザの行動履歴および行動予定を示すスケジュール情報D23が得られる。
[クライアントサーバ]
クライアントサーバ30は、クライアントに所有される。クライアントは、ジョブデータの計算を依頼する。このようなクライアントの例としては、企業、研究機関、教育機関などが挙げられる。
図5に示すように、クライアントサーバ30は、入力部301と、出力部302と、通信部303と、記憶部304と、制御部305とを備える。
入力部301は、情報やデータを入力する。入力部301の例としては、操作されることで操作に応じた情報を入力する操作部、情報を示す画像を入力するカメラ、情報を示す音声を入力するマイクロフォンなどが挙げられる。操作部の例としては、操作ボタン、タッチセンサ、キーボード、マウスなどが挙げられる。入力部301に入力された情報やデータは、制御部305に送られる。
出力部302は、情報やデータを出力する。出力部302の例としては、情報を示す画像を出力する表示部、情報を示す音声を出力するスピーカなどが挙げられる。通信部303は、情報やデータを送受信する。通信部303により受信された情報やデータは、制御部305に送られる。
制御部305は、クライアントサーバ30の各部を制御する。制御部305は、プロセッサ、メモリなどを有する。メモリは、プロセッサを動作させるためのプログラム、プロセッサの処理結果を示す情報やデータなどを記憶する。
記憶部304は、情報やデータを記憶する。この例では、記憶部304は、クライアント情報D31と、ジョブデータD1とを記憶する。
クライアント情報D31は、クライアントに関する情報である。クライアント情報D31は、クライアントに設定されたクライアントID、クライアントに所有されるクライアントサーバ30に設定されたクライアントサーバID、担当者名、住所、電話番号などを含む。クライアントIDは、クライアントを識別するクライアント識別情報の一例である。クライアントサーバIDは、クライアントサーバ30を識別するクライアントサーバ識別情報の一例である。
ジョブデータD1は、ジョブに対応するデータであり、ジョブの実施のために処理されるデータである。ジョブデータD1は、計算タイプにより分類可能である。計算タイプの例としては、CPU系の計算タイプ、GPU系の計算タイプなどが挙げられる。CPU系の計算タイプのジョブデータD1では、シミュレーション計算など、条件分岐の多い複雑な計算が要求される傾向にある。GPU系の計算タイプのジョブデータD1では、画像処理や機械学習など、膨大な量の単純計算が要求される傾向にある。
また、ジョブデータD1は、処理条件により分類可能である。処理条件の例としては、常時通信が要求される処理条件、常時通信が要求されない処理条件などが挙げられる。常時通信が要求される処理条件のジョブデータD1では、グリッドコンピューティング処理において演算装置105が常に通信可能であることが要求される。常時通信が要求されない処理条件のジョブデータD1では、グリッドコンピューティング処理において演算装置105が常に通信可能であることが要求されない。
なお、記憶部304には、ジョブに関するジョブ情報が記憶されてもよい。ジョブ情報は、ジョブの名称を示すジョブ名称情報、ジョブの内容を説明するジョブ内容情報、ジョブに対応するジョブデータに関するジョブデータ情報、ジョブの納期を示すジョブ納期情報などを含む。ジョブデータ情報は、ジョブデータの計算タイプ、処理条件、必要計算能力などを示す。
[施設サーバ]
施設サーバ40は、施設に所有される。施設には、ユーザが訪れる。ユーザは、施設への来訪予約を行うことができる。このような施設の例としては、競技場、劇場、スーパーマーケット、レストラン、宿泊施設、販売店などが挙げられる。
図6に示すように、施設サーバ40は、入力部401と、出力部402と、通信部403と、記憶部404と、制御部405とを備える。施設サーバ40の入力部401、出力部402、通信部403、記憶部404、制御部405の構成は、クライアントサーバ30の入力部301、出力部302、通信部303、記憶部304、制御部305の構成と同様である。
この例では、記憶部404は、施設情報D41と、施設利用情報D42とを記憶する。施設情報D41は、施設に関する情報である。施設情報D41は、施設に設定された施設ID、施設に所有される施設サーバ40に設定された施設サーバID、施設の位置(緯度および経度)を示す施設位置情報、担当者名、住所、電話番号などを含む。施設IDは、施設を識別する施設識別情報の一例である。施設サーバIDは、施設サーバ40を識別する施設サーバ識別情報の一例である。
施設利用情報D42は、施設の利用状況(利用履歴および利用予定)を示す。具体的には、施設利用情報D42は、施設を訪れるユーザと滞在期間(または滞在予定期間)とを関連付けて示す。
[管理サーバ]
管理サーバ50は、グリッドコンピューティングが構成されるシステム1の運営を管理する。管理サーバ50は、システム1を運営する事業者に所有される。管理サーバ50は、本発明における「管理装置」の一例であり、本発明における「管理方法」を実行する。
図7に示すように、管理サーバ50は、入力部501と、出力部502と、通信部503と、記憶部504と、制御部505とを備える。管理サーバ50の入力部501、出力部502、通信部503、記憶部504、制御部505の構成は、クライアントサーバ30の入力部301、出力部302、通信部303、記憶部304、制御部305の構成とである。記憶部504および制御部505は、本発明において、グリッドコンピューティング処理を管理する管理装置の構成要素の一例である。
この例では、記憶部504は、ユーザテーブルD51と、演算装置テーブルD52と、クライアントテーブルD53と、ジョブテーブルD54と、リソーステーブルD55と、マッチングテーブルD56と、ジョブデータD1と、計算結果データD2とを記憶する。
ユーザテーブルD51は、ユーザを管理するためのテーブルである。ユーザテーブルD51には、ユーザ毎に、そのユーザに設定されたユーザID、そのユーザに所有される車両10に設定された車両ID、そのユーザに所有される演算装置105に設定された演算装置ID、そのユーザに所有されるユーザ端末20に設定されたユーザ端末IDなどが登録される。
演算装置テーブルD52は、演算装置105を管理するためのテーブルである。演算装置テーブルD52には、演算装置105毎に、その演算装置105に設定された演算装置ID、その演算装置105を所有するユーザに設定されたユーザID、その演算装置105が搭載される車両10に設定された車両IDなどが登録される。
また、演算装置テーブルD52には、演算装置105毎に、その演算装置105の性能(計算能力やCPUとGPUの比率など)、その演算装置105の稼働状況(稼働履歴および稼働予定)などが登録される。言い換えると、演算装置テーブルD52は、複数の演算装置105の各々の稼働状況を示す稼働状況情報D5と、複数の演算装置105の各々の性能を示す性能情報D6とを含む。性能情報D6は、複数の演算装置105の各々の計算能力を示す計算能力情報D7を含む。
クライアントテーブルD53は、クライアントを管理するためのテーブルである。クライアントテーブルD53には、クライアント毎に、そのクライアントに設定されたクライアントID、クライアントに所有されるクライアントサーバ30に設定されたクライアントサーバID、そのクライアントの担当者名、住所、電話番号などが登録される。
ジョブテーブルD54は、クライアントから依頼されたジョブを管理するためのテーブルである。ジョブテーブルD54には、ジョブ毎に、そのジョブに設定された受付番号、そのジョブを依頼したクライアントに設定されたクライアントID、そのジョブの名称および内容などが登録される。また、ジョブテーブルD54には、ジョブ毎に、そのジョブに対応するジョブデータの計算タイプおよび処理条件、そのジョブデータの計算に必要となる計算能力である必要計算能力、そのジョブに設定された納期などが登録される。
リソーステーブルD55は、グリッドコンピューティング処理における計算能力を管理するためのテーブルである。具体的には、リソーステーブルD55には、演算装置105毎に、その演算装置105に設定された演算装置ID、その演算装置105のグリッドコンピューティング処理において利用可能な計算能力の時間的変化の予測結果などが登録される。マッチングテーブルD56には、ジョブ毎に、そのジョブに設定された受付番号、そのジョブに対応するジョブデータ、そのジョブデータに対して割り当てられた演算装置105に設定された演算装置IDなどが登録される。
記憶部504に記憶されるジョブデータD1は、後述するジョブ受付処理により受け付けられたジョブデータD1である。記憶部504に記憶される計算結果データD2は、後述するグリッドコンピューティング処理により計算されたジョブデータであり、その計算の結果を示す。
次に、ユーザテーブルD51の更新について説明する。ユーザテーブルD51は、管理サーバ50の制御部505により更新される。例えば、新規のユーザがシステム1に加入すると、制御部505は、その新規のユーザに関連する情報をユーザテーブルD51に登録することで、ユーザテーブルD51を更新する。具体的には、制御部505は、新規のユーザに対してユーザIDを新たに設定し、新規のユーザに設定された「ユーザID」と、そのユーザに所有される車両10に設定された「車両ID」と、その車両10に搭載された演算装置105に設定された「演算装置ID」と、新規のユーザに所有されるユーザ端末20に設定された「ユーザ端末ID」とを関連付けて、ユーザテーブルD51に登録する。
なお、新規のユーザに所有される車両10と管理サーバ50との通信により、新規のユーザに関連する「車両ID」と「演算装置ID」とを得ることが可能である。また、新規のユーザに所有されるユーザ端末20と管理サーバ50との通信により、新規のユーザに関連する「ユーザ端末ID」を得ることが可能である。
[演算装置テーブルの更新]
次に、演算装置テーブルD52の更新について説明する。演算装置テーブルD52は、管理サーバ50の制御部505により更新される。例えば、新規の演算装置105がシステム1に加入すると、制御部505は、その新規の演算装置105に関連する情報を演算装置テーブルD52に登録することで、演算装置テーブルD52を更新する。具体的には、制御部505は、新規の演算装置105に設定された「演算装置ID」と、その演算装置105を所有するユーザに設定された「ユーザID」と、その演算装置105を搭載する車両10に設定された「車両ID」と、その演算装置105の「性能」および「稼働状況」とを関連付けて、演算装置テーブルD52に登録する。
なお、新規の演算装置105を搭載する車両10と管理サーバ50との通信により、新規の演算装置105に関連する「演算装置ID」と「車両ID」と「性能」と「稼働状況」とを得ることが可能である。また、ユーザテーブルD51を参照することにより、新規の演算装置105に関連する「ユーザID」を得ることが可能である。
[演算装置テーブルの定期更新]
また、演算装置テーブルD52に登録された演算装置105の「稼働状況」が定期的に更新される。言い換えると、演算装置テーブルD52に含まれる稼働状況情報D5が定期的に更新される。この定期更新は、管理サーバ50の制御部505により行われる。
(第1更新処理)
例えば、車両10の「稼働履歴情報D15」に基づいて、演算装置テーブルD52の演算装置105の「稼働状況」(言い換えると稼働状況情報D5)が定期的に更新されてもよい。具体的には、制御部505は、演算装置テーブルD52に登録された演算装置105毎に、以下の第1更新処理を実行してもよい。
第1更新処理では、制御部505は、演算装置105を搭載する車両10に対して「稼働履歴情報D15」へのアクセスを要求する。車両10の演算装置105は、その要求に応答して「稼働履歴情報D15」へのアクセスを許可する。制御部505は、その稼働履歴情報D15に示された演算装置105の稼働履歴に基づいて、演算装置テーブルD52に登録された演算装置105の「稼働状況」のうち過去の稼働状況である「稼働履歴」を更新する。
(第2更新処理)
また、車両10の「走行履歴情報D13」に基づいて、演算装置テーブルD52の演算装置105の「稼働状況」(言い換えると稼働状況情報D5)が定期的に更新されてもよい。具体的には、制御部505は、演算装置テーブルD52に登録された演算装置105毎に、以下の第2更新処理を実行してもよい。
第2更新処理では、制御部505は、演算装置105を搭載する車両10に対して「走行履歴情報D13」へのアクセスを要求する。車両10の演算装置105は、その要求に応答して「走行履歴情報D13」へのアクセスを許可する。制御部505は、その走行履歴情報D13に示された車両10の走行履歴に基づいて、演算装置105の稼働履歴を推定する。次に、制御部505は、その推定された演算装置105の稼働履歴に基づいて、演算装置テーブルD52に登録された演算装置105の「稼働状況」のうち過去の稼働状況である「稼働履歴」を更新する。
(第3更新処理)
また、ユーザ端末20の「スケジュール情報D23」に基づいて、演算装置テーブルD52の演算装置105の「稼働状況」(言い換えると稼働状況情報D5)が定期的に更新されてもよい。具体的には、制御部505は、演算装置テーブルD52に登録された演算装置105毎に、以下の第3更新処理を実行してもよい。
第3更新処理では、制御部505は、演算装置105を所有するユーザに所有されるユーザ端末20に対して「スケジュール情報D23」へのアクセスを要求する。ユーザ端末20の制御部205は、その要求に応答して「スケジュール情報D23」へのアクセスを許可する。制御部505は、そのスケジュール情報D23に示されたユーザの行動状況(行動履歴および行動予定)の中から、演算装置105を搭載する車両10に関連する行動状況を検出する。例えば、ユーザの行動状況のうち過去の行動状況である行動履歴の中から、そのユーザが車両10に搭乗していた行動履歴が検出され、ユーザの行動状況のうち未来の行動状況である行動予定の中から、そのユーザが車両10に搭乗する予定がある行動予定が検出される。
次に、制御部505は、その検出されたユーザの行動状況に基づいて、車両10の走行状況(走行履歴および走行予定)を推定する。次に、制御部505は、その推定された車両10の走行状況に基づいて、演算装置105の稼働状況(稼働履歴および稼働予定)を推定する。そして、制御部505は、その推定された演算装置105の稼働状況に基づいて、演算装置テーブルD52に登録された演算装置105の「稼働状況」を更新する。
(第4更新処理)
また、施設サーバ40の「施設利用情報D42」に基づいて、演算装置テーブルD52の演算装置105の「稼働状況」(言い換えると稼働状況情報D5)が定期的に更新されてもよい。具体的には、制御部505は、演算装置テーブルD52に登録された演算装置105毎に、以下の第4更新処理を実行してもよい。
第4更新処理では、制御部505は、施設サーバ40に対して「施設利用情報D42」へのアクセスを要求する。施設サーバ40は、その要求に応答して「施設利用情報D42」へのアクセスを許可する。制御部505は、その施設利用情報D42に示された施設の利用状況(利用履歴および利用予定)の中から、演算装置105を搭載する車両10に関連する利用状況を検出する。例えば、施設の利用状況のうち過去の利用状況である利用履歴の中から、ユーザが車両10に搭乗していた利用履歴が検出され、施設の利用状況のうち未来の利用状況である利用予定の中から、ユーザが車両10に搭乗する予定がある利用予定が検出される。
次に、制御部505は、その検出された施設の利用状況に基づいて、車両10の走行状況(走行履歴および走行予定)を推定する。次に、制御部505は、その推定された車両10の走行状況に基づいて、演算装置105の稼働状況(稼働履歴および稼働予定)を推定する。次に、制御部505は、その推定された演算装置105の稼働状況に基づいて、演算装置テーブルD52に登録された演算装置105の「稼働状況」を更新する。
[クライアントテーブルの更新]
次に、クライアントテーブルD53の更新について説明する。クライアントテーブルD53は、管理サーバ50の制御部505により更新される。例えば、新規のクライアントがシステム1に加入すると、制御部505は、その新規のクライアントに関連する情報をクライアントテーブルD53に登録することで、クライアントテーブルD53を更新する。
具体的には、制御部505は、新規のクライアントに対してクライアントIDを新たに設定し、新規のクライアントに設定された「クライアントID」と、新規のクライアントに所有されるクライアントサーバ30に設定された「クライアントサーバID」と、新規のクライアントの「担当者」と「住所」と「電話番号」とを関連付けて、クライアントテーブルD53に登録する。
なお、クライアントサーバ30と管理サーバ50との通信により、新規のクライアントに関する「クライアントサーバID」と「担当者」と「住所」と「電話番号」とを得ることが可能である。
[管理サーバによる処理]
次に、本実施形態において、管理サーバ50の制御部505によって行われる処理について具体的に説明する。本実施形態において、管理サーバ50の制御部505は、ジョブ受付処理と、イベント開催処理と、グリッドコンピューティング処理とを行う。
(ジョブ受付処理)
図8を参照して、本実施形態において、管理サーバ50の制御部505により行われるジョブ受付処理について説明する。ジョブ受付処理では、クライアントにより計算を依頼されたジョブデータD1を受け付ける。例えば、管理サーバ50の制御部505は、クライアントからジョブデータD1の計算が依頼される毎に、以下の処理を行う。
まず、ステップS11において、管理サーバ50は、クライアントからジョブの依頼を受け付ける。具体的には、クライアントサーバ30は、クライアントの担当者による操作に応答して、ジョブ依頼申請を管理サーバ50に送信する。管理サーバ50の制御部505は、その申請に応答して以下の処理を行う。
制御部505は、ジョブの受付に必要となる情報(具体的にはジョブを依頼するクライアントに関するクライアント情報とジョブに関するジョブ情報)の送信をクライアントサーバ30に要求する。この例では、制御部505は、ジョブ受付画面の画像データをクライアントサーバ30に送信する。クライアントサーバ30の制御部305は、その画像データからジョブ受付画面の画像を再生し、その画像を出力部302(表示部)に出力(表示)させる。
図9に示すように、ジョブ受付画面は、ジョブの受付に必要となる情報を入力させる画面である。ジョブ受付画面には、クライアント名を入力するクライアント名入力欄R101、クライアントの担当者名を入力する担当者名入力欄R102、クライアントの住所を入力する住所入力欄R104、ジョブの名称を入力するジョブ名称入力欄R111、ジョブの内容に関する説明を入力するジョブ内容入力欄R112、ジョブに対応するジョブデータの計算タイプを入力する計算タイプ入力欄R113、ジョブデータの処理条件を入力する処理条件入力欄R114、ジョブデータの必要計算能力を入力する必要計算能力入力欄R115、ジョブの納期を入力する納期入力欄R116と、登録ボタンB100とが設けられる。
クライアントの担当者は、クライアントサーバ30の入力部301(操作部)を操作して、ジョブ受付画面に必要な情報を入力する。これにより、ジョブを依頼するクライアントに関するクライアント情報と、ジョブに関するジョブ情報とが入力される。そして、これらの情報の入力が完了すると、クライアントの担当者は、クライアントサーバ30の入力部301(操作部)を操作して、ジョブ受付画面の登録ボタンB100を押下する。登録ボタンB100が押下されると、クライアントサーバ30の制御部305は、ジョブ受付画面に入力された情報(クライアント情報およびジョブ情報)を管理サーバ50に送信する。管理サーバ50の制御部505は、クライアント情報とジョブ情報とを受信する。
次に、制御部505は、ジョブに対応するジョブデータD1の送信をクライアントサーバ30に要求する。クライアントサーバ30の制御部305は、その要求に応答して、ジョブに対応するジョブデータD1を管理サーバ50に送信する。管理サーバ50の制御部05は、ジョブデータD1を受信する。
次に、ステップS12において、管理サーバ50の制御部505は、ステップS11において受信されたジョブデータD1を分析する。具体的には、制御部505は、ジョブデータD1の計算タイプ、処理条件、必要計算能力などを分析する。そして、制御部505は、ジョブデータD1の分析の結果に基づいて、ステップS11において受信されたジョブ情報を修正する。なお、ステップS11において受信されたジョブ情報が十分に信頼できる場合は、ステップS12の処理を省略してもよい。
次に、ステップS13において、管理サーバ50の制御部505は、ステップS11において受信されたクライアント情報と、ステップS12において必要に応じて修正されたジョブ情報(またはステップS11において受信されたジョブ情報)とを関連付けて、ジョブテーブルD54に登録する。また、制御部505は、ステップS11において受信されたジョブデータD1を記憶部504に記憶する。
(イベント開催処理)
次に、図10を参照して、本実施形態において、管理サーバ50の制御部505により行われるイベント開催処理について説明する。イベント開催処理では、管理サーバ50の制御部505は、演算装置105が搭載された複数の車両が近接して位置し且つ非稼働状態にある場合に、グリッドコンピューティングを当該複数の車両が位置する場所において行うためのイベントを設定し、このイベントの参加要求(イベント参加要求)を、演算装置105が搭載された車両10のユーザに送信する。そして、制御部505は、参加要求に応じてイベントの開催場所において非稼働状態にされた複数の車両10(車両群)のそれぞれに搭載された演算装置105を、グリッドコンピューティングのためのグリッドとして登録する。例えば、管理サーバ50の制御部505は、ジョブ受付処理の完了後に、以下の処理を行う。
まず、ステップS21において、管理サーバ50の制御部505は、グリッドコンピューティングを実施するために非稼働状態にされた状態(グリッドコンピューティング実施スタンバイ状態)にある車両10から、車両状態情報D12を受信したか否かを判定する。制御部505は、上述した車両状態情報D12を或る車両10から受信した場合に、この車両状態情報D12に含まれる情報に基づき、当該車両10がグリッドコンピューティング実施スタンバイ状態にあるか否かを判定する。その結果、制御部505は、グリッドコンピューティング実施スタンバイ状態にある車両10から車両状態情報D12を受信したと判定した場合(ステップS21:Yes)、ステップS22に進み、グリッドコンピューティング実施スタンバイ状態にある車両10から車両状態情報D12を受信したと判定しなかった場合(ステップS21:No)、ステップS21の判定を繰り返す。
次いで、ステップS22において、制御部505は、ステップS21で判定されたグリッドコンピューティング実施スタンバイ状態にある車両10により車両群が形成されたか否か、つまりグリッドコンピューティング実施スタンバイ状態にある複数の車両10(例えば2台以上)が近接して位置しているか否かを判定する。具体的には、制御部505は、複数の車両10から車両状態情報D12を取得し、これら車両状態情報D12に含まれる車両位置情報に基づき、グリッドコンピューティング実施スタンバイ状態にある複数の車両10が近接して位置しているか否かを判定する。例えば、制御部505は、複数の車両10の全てに関して、距離が最も近い2台の車両10の組み合わせを特定し、これら2台の車両10の間の距離が所定距離以下であるか否かを判定する。この例では、制御部505は、車両群が形成された状態として、複数の車両10のそれぞれが駐車場において横方向又は前後方向に隣り合って駐車している状態を検出する。その結果、制御部505は、車両群が形成されたと判定した場合(ステップS22:Yes)、ステップS23に進み、車両群が形成されたと判定しなかった場合(ステップS22:No)、ステップS21に戻り、ステップS21、S22の判定を繰り返す。
次いで、ステップS23において、制御部505は、グリッドコンピューティング実施スタンバイ状態にある車両群が形成された場所においてグリッドコンピューティングを行うためのイベントを設定し、このイベントを開催すべく、イベントへの参加要求(イベント参加要求)を、車両10のユーザに送信する。制御部505は、車両群を構成する複数の車両10のユーザと、これら複数の車両10以外の他の車両10のユーザに、イベント参加要求を送信する。この場合、制御部505は、イベント参加要求を車両10やユーザ端末20に送信する。より具体的には、制御部505は、上記の他の車両10のユーザとして、イベント開催場所の周辺(イベント開催場所から所定距離以内)を走行している車両10のユーザや、イベント開催場所の周辺(イベント開催場所から所定距離以内)の地点をナビゲーション(経路案内)の目的地に設定して走行している車両10のユーザや、イベント開催場所の周辺(イベント開催場所から所定距離以内)を住所登録している車両10のユーザなどに、イベント参加要求を送信する。制御部505は、車両10から取得された車両情報D11、車両状態情報D12及び走行履歴情報D13などに基づき、これらの車両10を特定する。
また、制御部505は、上記のイベント参加要求を送信するに当たって、イベントの概要を示す情報も、車両10やユーザ端末20に送信する。具体的には、制御部505は、(i)イベント開催場所、(ii)イベント参加期限、(iii)イベント終了予定日時、(iv)イベントに参加することでユーザに付与されるインセンティブの情報(参加インセンティブ情報)、(v)車両10の現在の集合状況、を送信する。イベント開催場所は、典型的にはイベントが開催される駐車場の名称及び住所である。例えば、イベント開催場所は、グリッドコンピューティング実施スタンバイ状態にある車両群が形成された場所(車両群を構成する車両10からの車両状態情報D12に含まれる車両位置情報に対応する)に応じて設定される。
イベント参加期限は、イベントに参加可能な期限(換言するとイベントの募集期限)を示す日時であり、イベント終了予定日時は、イベントが終了する予定日時、つまりグリッドコンピューティングでのジョブの実行が終了する予定日時である。参加インセンティブ情報は、演算装置105の計算能力をグリッドコンピューティングに提供することでユーザに通常付与される報酬に関して、当該報酬が、グリッドコンピューティングのイベントに参加することにより増加されるレート(報酬レート)に関する情報である。
イベント参加期限、イベント終了予定日時、及び参加インセンティブ情報は、制御部505により決定及び設定される。特に、イベント終了予定日時には、余裕を持って、ある程度長い時間が設定される。例えば、比較的少ない台数の車両10の演算装置105における計算能力、及び、グリッドコンピューティングで処理すべきジョブデータの計算に必要となる計算能力などに基づき、イベント終了予定日時が求められる。なお、参加インセンティブ情報については、詳細は後述する(図14)。
また、車両10の現在の集合状況は、イベント開催場所に現在集合している車両10の台数である。例えば、制御部505は、イベント開催場所の位置情報と、車両群を構成する複数の車両10から受信された車両状態情報D12に含まれる車両位置情報とに基づき、イベント開催場所に現在集合している車両10の台数を求める。
ここで、このようなイベントの概要を示す情報は、図11に示すようなイベント参加要求画面として、車両10の出力部102やユーザ端末20の出力部202に表示される。図11は、本実施形態によるイベント参加要求画面を示しており、このイベント参加要求画面には、イベント開催場所、イベント参加期限、イベント終了予定日時、参加インセンティブ情報、現在の集合状況が表示される。典型的には、イベント開催場所にいない車両10のユーザは、イベント参加要求画面を見て、イベントに参加することに決めた場合、車両10を所定期間内にイベント開催場所に移動させて、車両10がイベント開催場所に到着すると車両10を非稼働状態に設定する。
次いで、ステップS24において、制御部505は、上記のイベント参加要求に応答して、イベント開催場所において新たにグリッドコンピューティング実施スタンバイ状態になった車両10から、車両状態情報D12を受信する。制御部505は、車両状態情報D12を或る車両10から受信した場合に、この車両状態情報D12に含まれる情報に基づき、イベント開催場所において新たにグリッドコンピューティング実施スタンバイ状態になった車両10を特定する。
次いで、ステップS25において、制御部505は、イベント開催場所においてグリッドコンピューティング実施スタンバイ状態である車両10により形成された車両群を、具体的には車両群を構成する複数の車両10のそれぞれに搭載された演算装置105を、グリッドコンピューティングのためのグリッドとして、演算装置テーブルD52に登録する。この車両群には、ステップS21でグリッドコンピューティング実施スタンバイ状態が特定された、近接して位置する複数の車両10(つまりイベント開催のきっかけとなった車両群)と、ステップS24でグリッドコンピューティング実施スタンバイ状態が新たに特定された、近接して位置する複数の車両10(つまりイベント参加要求をきっかけにして形成された車両群)と、を含む。
(グリッドコンピューティング処理)
次に、図12を参照して、本実施形態において、管理サーバ50の制御部505により行われるグリッドコンピューティング処理について説明する。グリッドコンピューティング処理では、管理サーバ50の制御部505は、図10のイベント開催処理においてグリッドに登録された演算装置105(つまり車両群を構成する複数の車両10のそれぞれに搭載された演算装置105)に、ジョブデータD1を処理させる。例えば、制御部505は、ジョブ受付処理及びイベント開催処理の完了後に、以下の処理を行う。
まず、ステップS31において、管理サーバ50の制御部505は、車両群を構成する複数の車両10のそれぞれに搭載された演算装置105の計算能力を予測する。具体的には、制御部505は、管理サーバ50の記憶部504に記憶された演算装置テーブルD52や、車両10から受信した車両状態情報D12などに基づき、車両群の各演算装置105の計算能力として、計算能力(計算量)や、計算タイプや、計算可能スケジュールなどを予測する。計算タイプは、演算装置テーブルD52に含まれるCPUとGPUの比率などであり、計算可能スケジュールは、車両状態情報D12に含まれる車両電池残量情報や車両充電情報に応じた、電池の状態に基づく計算可能な時間により規定される。そして、制御部505は、このように予測された複数の演算装置105の各々の計算能力に基づき、車両群全体の計算能力の情報をコンピューティンググリッド情報として登録する。
次いで、ステップS32において、制御部505は、ステップS31で予測された各演算装置105の計算能力に基づき、上記のジョブ受付処理(図8)において受け付けられた、グリッドコンピューティング処理の対象となるジョブデータD1を、車両群のグリッドを構成する各演算装置105に割り当てる。こうして各演算装置105に割り当てられるジョブデータD1は、同一のジョブに対応するジョブデータである。そして、ステップS33において、制御部505は、ステップS32の割り当て結果に基づき、ジョブデータD1の一部を各演算装置105に分配(送信)する。
この後、車両群を構成する複数の車両10のそれぞれの演算装置105は、分配されたジョブデータD1の一部を処理する。このときに、好適な例では、管理サーバ50の制御部505は、イベントにおいてグリッドコンピューティングを行っている演算装置105が搭載された車両10の点灯装置110を点灯させる要求を、車両10に送信してもよい。この要求に応答して、車両群を構成する複数の車両10のそれぞれは、図13に示すように、グリッドコンピューティングに係る処理を現在実行していること(つまりイベントに参加していること)がわかるように、点灯装置110を所定の態様で点灯させる。図13では、或る駐車場において隣接して駐車している複数の車両10(車両群)のそれぞれが、エクステリアランプとしての点灯装置110を点灯させる例を示している。1つの例では、エクステリアランプを特定色(緑色など)で点灯させるのがよい。他の例では、エクステリアランプの代わりにルームランプを特定色(青色など)で点灯させてもよい。
これにより、イベントに参加しているユーザが他のユーザを認知して声掛けすることで、イベントに参加しているユーザ同士の交流を図ることができる。その結果、ユーザ同士の交流からの楽しさを与えて、今後のイベントへの参加意欲を向上させることができる。更に、今回イベントに参加していない車両10のユーザに対しても、上記のような車両群における所定の態様での点灯装置110の点灯を介して、グリッドコンピューティングのイベントへの興味を持たせて、今後のイベントへの参加のきっかけを与えることができる。なお、管理サーバ50の制御部505が、イベントに参加している車両10の点灯装置110を点灯させる要求を車両10に送信し、当該車両10が、この要求に応じて点灯装置110を点灯させることに限定はされず、イベントに参加している車両10が、制御部505からの要求によらずに、点灯装置110を自主的に点灯させてもよい。
次いで、演算装置105の各々は、その演算装置105に送信されたデータ(ジョブデータD1の一部)の計算が完了すると、その計算により得られた部分計算結果データを管理サーバ50に送信する。ステップS34において、管理サーバ50の制御部505は、演算装置105から送信された部分計算結果データを受信し、その部分計算結果データを記憶部504に記憶する。
次いで、ステップS35において、制御部505は、ステップS33においてジョブデータD1が分配された演算装置105の全てが計算を完了したか否かを判定する。制御部505は、演算装置105の全てが計算を完了していると判定した場合(ステップS35:Yes)、ステップS36に進み、演算装置105の全てが計算を完了していると判定しなかった場合(ステップS35:No)、ステップS34に戻る。
次いで、ステップS36において、制御部505は、記憶部504に記憶された部分計算結果データを結合することで、グリッドコンピューティング処理の対象となるジョブデータD1に対応する計算結果データD2(ジョブデータD1の計算の結果を示す計算結果データD2)を生成する。そして、制御部505は、グリッドコンピューティング処理の対象となるジョブデータD1に対応する計算結果データD2を、そのジョブデータD1の計算を依頼したクライアントのクライアントサーバ30に送信する。
次いで、ステップS37において、制御部505は、システム1を運営する事業者から、グリッドコンピューティング処理に演算装置105の計算能力を提供したユーザに対して付与すべき報酬を算出する。報酬の例としては、システム1において利用可能なポイント、仮想通貨、商品の割引特典などが挙げられる。まず、制御部505は、演算装置105がグリッドコンピューティング処理に提供した計算量に応じて、ユーザに付与する基本報酬を求める。この場合、制御部505は、グリッドコンピューティング処理に提供した計算量が多いほど、ユーザに付与する基本報酬を大きくする。そして、制御部505は、こうして求められた基本報酬に対して、図14に示すような、イベントに参加した車両群の台数に応じた報酬レートを乗算することで、ユーザに最終的に付与する報酬を求める。図14は、本実施形態による報酬レートを示す表であり、この報酬レートの表によれば、車両群の台数が多くなるほど、大きな報酬レートが適用されるようになっている。
次いで、ステップS38において、制御部505は、ユーザに対して、ステップS37で算出された報酬を付与するための処理を行う。報酬を付与するための処理の例としては、ユーザに設定された「ユーザID」とシステム1において利用可能な「ポイント」(または仮想通貨)とを関連付けてユーザテーブルD51に登録する処理、ユーザに所有されるユーザ端末20に商品の割引特典を示す情報を送信する処理などが挙げられる。なお、報酬を示す情報は、ジョブテーブルD54においてジョブ毎に登録されてもよい。また、グリッドコンピューティング処理に演算装置105の計算能力を提供したユーザに対して、クライアントから報酬が付与されてもよい。例えば、クライアントサーバ30の制御部305は、グリッドコンピューティング処理に演算装置105の計算能力を提供したユーザに対して報酬を付与するための処理を実行してもよい。
[作用及び効果]
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。本実施形態によれば、管理サーバ50の制御部505は、演算装置105が搭載された複数の車両10が近接して位置し且つ非稼働状態にある場合に、グリッドコンピューティングを当該複数の車両10が位置する場所において行うためのイベントを設定し、このイベントの参加要求を、演算装置105が搭載された車両10のユーザに送信する。そして、制御部505は、イベント参加要求に応じてイベント開催場所において非稼働状態にされた複数の車両10それぞれに搭載された演算装置105によって、ジョブデータを処理させることで、グリッドコンピューティングを実現する。
このように、本実施形態では、グリッドコンピューティングを管理する管理サーバ50は、近接して位置し且つ非稼働状態にある複数の車両10の存在をきっかけにして、グリッドコンピューティングを行うためのイベントを開催し、このイベントへの参加の要求を車両10のユーザへと発する。これにより、演算装置105が搭載された複数の車両10が近距離に集まり、これら車両10が非稼働状態である状況において、グリッドコンピューティングを適切に行うことができる。よって、本実施形態によれば、グリッドコンピューティングのための安定した計算資源を効果的に確保することができる。また、本実施形態では、グリッドコンピューティングの開催をイベント化することで、グリッドコンピューティングを通じたユーザ同士の交流の機会を積極的に作ることができる。更に、本実施形態では、このようなイベントを所定の施設(競技場、劇場、スーパーマーケット、ショッピングモール、レストラン、宿泊施設、販売店など)の駐車場などにおいて開催することで、この施設などの集客につなげることもできる。
また、本実施形態によれば、制御部505は、上記の参加要求を送信するときに、イベントに参加することでユーザに付与されるインセンティブの情報も送信するので、ユーザによるイベントの参加を効果的に促すことができる。
また、本実施形態によれば、制御部505は、上記の参加要求を送信するときに、イベントの開催場所に集合している車両10の台数の情報も送信するので、ユーザによるイベントの参加を効果的に促すことができる。
また、本実施形態によれば、制御部505は、上記の参加要求を送信するときに、イベントの開催場所、イベントの参加期限、及びイベントの終了予定日時の情報も送信することで、イベントの具体的な情報をユーザに提供することができる。
また、本実施形態によれば、制御部505は、イベントにおいてグリッドコンピューティングを行っている演算装置105が搭載された車両10の点灯装置110を点灯させる要求を、車両10に送信する。これにより、各車両10がグリッドコンピューティング中に点灯装置110を点灯させることとなる。その結果、イベントに参加しているユーザが他のユーザを認知して声掛けすることで、イベントに参加しているユーザ同士の交流を図ることができる。したがって、ユーザ同士の交流からの楽しさを与えて、今後のイベントへの参加意欲を向上させることができる。更に、今回イベントに参加していない車両10のユーザに対しても、上記のような車両群における点灯装置110の点灯を介して、グリッドコンピューティングのイベントへの興味を持たせて、今後のイベントへの参加のきっかけを与えることができる。
また、本実施形態によれば、制御部505は、イベントに参加した車両10のユーザに報酬を付与すると共に、イベントに参加した車両10の台数に応じて報酬を増加させる。これにより、ユーザによるイベントの参加を効果的に促すことができ、その結果、グリッドコンピューティングのための安定した計算資源をより効果的に確保することが可能となる。
1 システム
10 車両
20 ユーザ端末
30 クライアントサーバ
40 施設サーバ
50 管理サーバ
104 記憶部
105 演算装置
110 点灯装置
504 記憶部
505 制御部
D1 ジョブデータ

Claims (7)

  1. 複数の車両に搭載された複数の演算装置にジョブデータを処理させるグリッドコンピューティングを管理する管理装置であって、
    前記複数の車両及び/又は前記複数の演算装置に関する情報を記憶する記憶部と、
    前記記憶部に記憶された情報に基づき、前記ジョブデータを前記複数の演算装置のそれぞれに分配して、前記ジョブデータを前記複数の演算装置のそれぞれに処理させることで、前記グリッドコンピューティングを実現するように構成された制御部と、を有し、
    前記制御部は、
    前記演算装置が搭載された複数の車両が近接して位置し且つ非稼働状態にあるときに、前記グリッドコンピューティングを当該複数の車両が位置する場所において行うためのイベントを設定し、
    設定された前記イベントの参加要求を、前記演算装置が搭載された車両のユーザに送信し、
    前記参加要求に応じて前記イベントの開催場所において非稼働状態にされている複数の車両それぞれに搭載された前記演算装置によって、前記ジョブデータを処理させることで、前記グリッドコンピューティングを実現するように構成されている、
    ことを特徴とする管理装置。
  2. 前記制御部は、前記参加要求を送信するときに、前記イベントに参加することでユーザに付与されるインセンティブの情報も送信するように構成されている、請求項1に記載の管理装置。
  3. 前記制御部は、前記参加要求を送信するときに、前記イベントの開催場所に集合している車両の台数の情報も送信するように構成されている、請求項1又は2に記載の管理装置。
  4. 前記制御部は、前記参加要求を送信するときに、前記イベントの開催場所、前記イベントの参加期限、及び前記イベントの終了予定日時の情報も送信するように構成されている、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の管理装置。
  5. 前記制御部は、前記イベントにおいて前記グリッドコンピューティングを行っている前記演算装置が搭載された車両の点灯装置を点灯させる要求を、前記車両に送信するように構成されている、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の管理装置。
  6. 前記制御部は、前記イベントに参加した車両のユーザに報酬を付与すると共に、前記イベントに参加した車両の台数に応じて前記報酬を増加させるように構成されている、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の管理装置。
  7. 複数の車両に搭載された複数の演算装置にジョブデータを処理させるグリッドコンピューティングをコンピュータにより管理する管理方法であって、
    前記複数の車両及び/又は前記複数の演算装置に関する情報を記憶する記憶ステップと、
    前記記憶ステップにより記憶された情報に基づき、前記ジョブデータを前記複数の演算装置のそれぞれに分配して、前記ジョブデータを前記複数の演算装置のそれぞれに処理させることで、前記グリッドコンピューティングを実現する制御ステップと、を有し、
    前記制御ステップは、
    前記演算装置が搭載された複数の車両が近接して位置し且つ非稼働状態にあるときに、前記グリッドコンピューティングを当該複数の車両が位置する場所において行うためのイベントを設定するステップと、
    設定された前記イベントの参加要求を、前記演算装置が搭載された車両のユーザに送信するステップと、
    前記参加要求に応じて前記イベントの開催場所において非稼働状態にされている複数の車両それぞれに搭載された前記演算装置によって、前記ジョブデータを処理させることで、前記グリッドコンピューティングを実現するステップと、
    を有する、ことを特徴とする管理方法。
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