JP2023057224A - グリッドコンピューティングの管理装置及び管理方法 - Google Patents

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誠一 伊藤
Seiichi Ito
雅 岡村
Masa Okamura
貴史 前田
Takashi Maeda
優史 古川
Yuji Furukawa
敬生 丸子
Takao Maruko
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Abstract

【課題】車両の演算装置が計算を実行する際に消費する電力の料金を考慮してグリッドコンピューティング処理の管理を行うことにより、グリッドコンピューティングの計算を実行する際の電気料金を抑える。【解決手段】管理サーバ50は、クライアントサーバ30から提供されたジョブデータD1を、複数の車両10に搭載された演算装置105に処理させるグリッドコンピューティング処理を管理する。管理サーバの制御部505は、ジョブデータの計算に使用する電力の料金が低い順に1又は2以上の演算装置を選択してジョブデータに割り当てて、グリッドコンピューティング処理を実行する。【選択図】図12

Description

ここに開示する技術は、グリッドコンピューティングの管理に関する。
特許文献1には、複数の通信装置と、グリッドコンピューティングを管理する管理サーバとを備えたシステムが開示されている。管理サーバは、信号受信部と、状態判定部と、応答送信部とを備える。信号受信部は、通信装置からその通信装置がグリッドコンピューティングへの参加が可能であることを示す信号を受信する。状態判定部は、複数の処理装置のそれぞれの計算資源の使用状況に基づいて、複数の処理装置のそれぞれの処理能力の不足状態を判定する。応答送信部は、複数の処理装置の少なくともいずれかの処理能力が不足している場合に、上記の信号に基づいて、上記の通信装置にグリッドコンピューティングへの参加指示を送信する。このような構成により、複数の通信装置の計算資源を有効に活用している。
特開2020-160661号公報
しかしながら、特許文献1に記載されているような従来の技術では、グリッドコンピューティングに参加する車両の通信装置が計算を実行する際に消費する電力の料金について何ら考慮されていない。
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、車両の演算装置が計算を実行する際に消費する電力の料金を考慮してグリッドコンピューティング処理の管理を行うことにより、グリッドコンピューティングの計算を実行する際の電気料金を抑えることができる管理装置及び管理方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明による管理装置は、クライアントサーバから提供されたジョブデータを、複数の車両に搭載された演算装置に処理させるグリッドコンピューティング処理を管理する管理装置であって、記憶部と、制御部と、を備え、記憶部は、演算装置の各々が搭載されている車両のバッテリに当該車両の外部から供給される電力の料金を示す充電コスト情報を記憶し、制御部は、クライアントサーバから、ジョブデータを受け付けるジョブ受付処理と、充電コスト情報に基づき、演算装置の各々がジョブデータの計算に使用する電力の料金を算出し、当該算出した料金が低い順に1又は2以上の演算装置を選択し、当該選択した演算装置をジョブデータに割り当てるジョブ割当処理と、ジョブデータに割り当てられた演算装置の各々に当該ジョブデータを分配し、当該演算装置の各々からジョブデータの計算結果データを受信し、当該受信した計算結果データをクライアントサーバに送信するグリッドコンピューティング処理と、を実行するように構成されている。
このように構成された本発明によれば、グリッドコンピューティング処理を管理する管理装置は、充電コスト情報に基づき、演算装置の各々がジョブデータの計算に使用する電力の料金を算出し、当該算出した料金が低い順に1又は2以上の演算装置を選択してジョブデータに割り当て、グリッドコンピューティング処理を実行する。これにより、計算を実行する際に消費する電力の料金が相対的に低い演算装置を利用してグリッドコンピューティング処理を実行することができ、グリッドコンピューティングの計算を実行する際の電気料金を抑えることができる。
本発明において、好ましくは、記憶部は、時間帯毎の電力の料金を示す充電コスト情報を記憶し、制御部は、ジョブ割当処理において、ジョブデータの計算を実行する時間帯において計算に使用する電力の料金が低い順に1又は2以上の演算装置を選択し、当該選択した演算装置をジョブデータに割り当てる。
このように構成された本発明によれば、例えば昼間電力と夜間電力とで料金が異なる場合など、時間帯に応じて電力の料金が異なる場合に、ジョブデータの計算を実行する時間帯において計算に使用する電力の料金が低い演算装置を適切に選択することができる。これにより、グリッドコンピューティングの計算を実行する際の電気料金をより効果的に抑えることができる。
本発明において、好ましくは、記憶部は、演算装置の各々がグリッドコンピューティング処理において計算可能な演算量を記憶し、制御部は、ジョブ受付処理において、ジョブデータの計算に必要となる演算量を受け付け、ジョブ割当処理において、選択した演算装置の各々の演算量の和がジョブデータの演算量以上となるように、1又は2以上の演算装置を選択する。
このように構成された本発明によれば、ジョブデータに割り当てる演算装置を選択する際、ジョブデータの計算に必要な演算量と各演算装置の演算量とを考慮することにより、ジョブデータの計算が確実に実行されるようにしつつ、ジョブデータの計算に使用する電力の料金を抑えることができる。
他の観点では、上記の目的を達成するために、本発明は、クライアントサーバから提供されたジョブデータを、複数の車両に搭載された演算装置に処理させるグリッドコンピューティング処理をコンピュータにより管理する管理方法であって、演算装置の各々が搭載されている車両のバッテリに当該車両の外部から供給される電力の料金を示す充電コスト情報を記憶装置に記憶させる記憶ステップと、クライアントサーバから、ジョブデータを受け付けるジョブ受付ステップと、充電コスト情報に基づき、演算装置の各々がジョブデータの計算に使用する電力の料金を算出し、当該算出した料金が低い順に1又は2以上の演算装置を選択し、当該選択した演算装置をジョブデータに割り当てるジョブ割当ステップと、ジョブデータに割り当てられた演算装置の各々に当該ジョブデータを分配し、当該演算装置の各々からジョブデータの計算結果データを受信し、当該受信した計算結果データをクライアントサーバに送信するグリッドコンピューティングステップと、を有する。
このように構成された本発明によっても、充電コスト情報に基づき、演算装置の各々がジョブデータの計算に使用する電力の料金を算出し、当該算出した料金が低い順に1又は2以上の演算装置を選択してジョブデータに割り当て、グリッドコンピューティング処理を実行することができる。これにより、計算を実行する際に消費する電力の料金が相対的に低い演算装置を利用してグリッドコンピューティング処理を実行することができ、グリッドコンピューティングの計算を実行する際の電気料金を抑えることができる。
本発明に係る管理装置及び管理方法によれば、車両の演算装置が計算を実行する際に消費する電力の料金を考慮してグリッドコンピューティング処理の管理を行うことにより、グリッドコンピューティングの計算を実行する際の電気料金を抑えることができる。
実施形態のシステムの構成を例示する概略図である。 グリッドコンピューティングについて説明するための概念図である。 車両の構成を例示するブロック図である。 ユーザ端末の構成を例示するブロック図である。 クライアントサーバの構成を例示するブロック図である。 施設サーバの構成を例示するブロック図である。 管理サーバの構成を例示するブロック図である。 ジョブ受付処理を例示するフローチャートである。 ジョブ受付画面の画像を例示する概略図である。 演算コスト算出処理を例示するフローチャートである。 演算コストの算出結果を登録したリソーステーブルを例示する表である。 ジョブ割当処理を例示するフローチャートである。 グリッドコンピューティング処理を例示するフローチャートである。 確認画面の画像を例示する概略図である。
以下、図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、図中同一または相当部分には同一の符号を付しその説明は繰り返さない。
(システム)
図1は、実施形態のシステム1の構成を例示する。このシステム1は、複数の車両10と、複数のユーザ端末20と、クライアントサーバ30と、施設サーバ40と、管理サーバ50とを備える。これらの構成要素は、通信網5を経由して互いに通信可能である。複数の車両10の各々には、演算装置105が搭載される。また、各車両10は、充電設備60から給電を受けて、車両10に搭載されたバッテリを充電したり、演算装置105に電力を供給したりすることができる。なお、システム1には、複数のクライアントサーバ30が設けられてもよい。同様に、システム1には、複数の施設サーバ40が設けられてもよい。
〔グリッドコンピューティング〕
図2に示すように、実施形態のシステム1では、複数の演算装置105によりグリッドコンピューティングが構成され、複数の演算装置105のうち利用可能な演算装置105にジョブデータを処理させるグリッドコンピューティング処理が行われる。
なお、車両10において演算装置105の計算能力が必要となると、演算装置105が稼働状態となり、演算装置105の計算能力が利用される。例えば、車両10が走行している場合、車両10の走行制御のために演算装置105の計算能力が必要となり、演算装置105が稼働状態となる。
一方、車両10において演算装置105の計算能力が不要となると、演算装置105が停止状態となり、演算装置105の計算能力が利用されなくなる。例えば、車両10が停車して車両10の電源がオフ状態になると、演算装置105の計算能力が不要となり、演算装置105が停止状態となる。
ここで、車両10において演算装置105の計算能力が不要である場合に、演算装置105の計算能力をグリッドコンピューティング処理に提供することで、演算装置105の計算能力を有効に利用することが可能となる。
〔車両〕
車両10は、ユーザに所有される。ユーザは、車両10を運転する。この例では、車両10は、自動四輪車である。
図3に示すように、車両10は、アクチュエータ11と、センサ12と、入力部101と、出力部102と、通信部103と、記憶部104と、演算装置105とを備える。また、車両10には、バッテリ106が搭載される。バッテリ106は、充電設備60から供給される電力により充電される。以下の説明では、充電設備60から供給される電力の料金を、必要に応じて「充電料金」と呼ぶ。バッテリ106に蓄えられた電力は、演算装置105などの車載機器に供給される。このような車両10の例としては、電気自動車、プラグインハイブリッド自動車などが挙げられる。
アクチュエータ11は、駆動系のアクチュエータ、操舵系のアクチュエータ、制動系のアクチュエータなどを含む。駆動系のアクチュエータの例としては、エンジン、トランスミッション、モータが挙げられる。制動系のアクチュエータの例としては、ブレーキが挙げられる。操舵系のアクチュエータの例としては、ステアリングが挙げられる。
センサ12は、車両10の制御に用いられる各種の情報を取得する。センサ12の例としては、外気温度を計測する温度センサ、直射日光の有無を検出する日射センサ、車外を撮像する車外カメラ、車内を撮像する車内カメラ、車外の物体を検出するレーダ、車速センサ、加速度センサ、ヨーレートセンサ、アクセル開度センサ、ステアリングセンサ、ブレーキ油圧センサなどが挙げられる。
入力部101は、情報やデータを入力する。入力部101の例としては、操作されることで操作に応じた情報を入力する操作部、情報を示す画像を入力するカメラ、情報を示す音声を入力するマイクロフォンなどが挙げられる。操作部の例としては、カーナビゲーション装置の操作ボタンやタッチセンサなどが挙げられる。入力部101に入力された情報やデータは、演算装置105に送られる。
出力部102は、情報やデータを出力する。出力部102の例としては、情報を示す画像を出力する表示部、情報を示す音声を出力するスピーカなどが挙げられる。表示部の例としては、カーナビゲーション装置のディスプレイが挙げられる。スピーカの例としては、カーナビゲーション装置のスピーカが挙げられる。
通信部103は、情報やデータを送受信する。通信部103により受信された情報やデータは、演算装置105に送られる。
記憶部104は、情報やデータを記憶する。
演算装置105は、車両10の各部を制御する。この例では、演算装置105は、センサ12により得られた各種の情報に応じてアクチュエータ11を制御する。
演算装置105は、プロセッサ、メモリなどを有する。プロセッサの例としては、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)などが挙げられる。メモリは、プロセッサを動作させるためのプログラム、プロセッサの処理結果を示す情報やデータなどを記憶する。
なお、演算装置105に搭載されるプロセッサの数は、1つであってもよいし、複数のであってもよい。また、演算装置105に搭載されるプロセッサは、CPU及びGPUのいずれか一方のみであってもよいし、CPU及びGPUの両方であってもよい。この例では、演算装置105は、CPU及びGPUの両方を有する。例えば、演算装置105は、1つまたは複数のECU(Electronic Control Unit)により構成される。
この例では、記憶部104は、車両情報D11と、車両状態情報D12と、走行履歴情報D13と、演算装置情報D14と、稼働履歴情報D15とを記憶する。
〈車両情報〉
車両情報D11は、車両10に関する情報である。例えば、車両情報D11は、車両10に設定された車両ID、車両の性能を示す車両性能情報、ユーザに設定されたユーザIDなどを含む。車両IDは、車両10を識別する車両識別情報の一例である。ユーザIDは、ユーザを識別するユーザ識別情報の一例である。
〈車両状態情報〉
車両状態情報D12は、車両10の状態を示す。例えば、車両状態情報D12は、車両位置情報、車両通信情報、車両電源情報、バッテリ残量情報、車両充電情報、熱環境情報などを含む。車両位置情報は、車両10の位置(緯度及び経度)を示す。例えば、車両位置情報は、GPS(Global Positioning System)により取得可能である。車両通信情報は、車両10の通信状態を示す。車両電源情報は、車両10の電源の状態を示す。例えば、車両電源情報は、イグニッション電源のオンオフ、アクセサリ電源のオンオフなどを示す。バッテリ残量情報は、車両10に搭載されたバッテリ106の残量を示す。車両充電情報は、充電設備において車両10が充電中であるか否か及びその充電設備の位置を示す。熱環境情報は、演算装置105の熱環境に関連する情報であり、具体的には車両10の外気温、直射日光の有無などを示す。
〈走行履歴情報〉
走行履歴情報D13は、車両10の走行履歴を示す情報である。例えば、走行履歴情報D13は、車両10の位置と時刻とを関連付けて示す。走行履歴情報D13には、車両10の位置を示す情報として、緯度及び経度の他、その位置を識別する情報(例えば自宅、職場、充電スタンドなど)も含む。
〈演算装置情報〉
演算装置情報D14は、演算装置105に関する情報である。例えば、演算装置情報D14は、演算装置105に設定された演算装置ID、演算装置105を搭載する車両10に設定された車両ID、演算装置105の型番、演算装置105の性能を示す演算装置性能情報などを含む。演算装置IDは、演算装置105を識別する演算装置識別情報の一例である。演算装置性能情報に示される演算装置105の性能には、演算装置105の計算能力(具体的には最大計算能力)を示す計算能力、演算装置105の定格消費電力(kW)、演算装置105におけるCPUとGPUとの比率などが含まれる。なお、演算装置105の計算能力は、演算装置105が単位時間当たりに計算することができる演算量(例えばブロック/h)である。
〈稼働履歴情報〉
稼働履歴情報D15は、演算装置105の稼働履歴を示す情報である。例えば、稼働履歴情報D15は、演算装置105の計算能力の利用率と時刻とを関連付けて示す。
〔ユーザ端末〕
ユーザ端末20は、ユーザに所有される。ユーザは、ユーザ端末20を操作して各種の機能を利用する。また、ユーザは、ユーザ端末20を持ち運ぶことができる。このようなユーザ端末20の例としては、スマートフォン、タブレット、ノート型パーソナルコンピュータなどが挙げられる。
図4に示すように、ユーザ端末20は、入力部201と、出力部202と、通信部203と、記憶部204と、制御部205とを備える。
入力部201は、情報やデータを入力する。入力部201の例としては、操作されることで操作に応じた情報を入力する操作部、情報を示す画像を入力するカメラ、情報を示す音声を入力するマイクロフォンなどが挙げられる。操作部の例としては、操作ボタン、タッチセンサなどが挙げられる。入力部201に入力された情報は、制御部205に送られる。
出力部202は、情報やデータを出力する。出力部202の例としては、情報を示す画像を出力する表示部、情報を示す音声を出力するスピーカなどが挙げられる。
通信部203は、情報やデータを送受信する。通信部203により受信された情報やデータは、制御部205に送られる。
記憶部204は、情報やデータを記憶する。
制御部205は、ユーザ端末20の各部を制御する。制御部205は、プロセッサ、メモリなどを有する。メモリは、プロセッサを動作させるためのプログラム、プロセッサの処理結果を示す情報やデータなどを記憶する。
この例では、記憶部204は、端末情報D21と、端末状態情報D22と、スケジュール情報D23とを記憶する。
〈端末情報〉
端末情報D21は、ユーザ端末20に関する情報である。例えば、端末情報D21は、ユーザ端末20に設定されたユーザ端末ID、ユーザ端末20の性能を示すユーザ端末性能情報などを含む。ユーザ端末IDは、ユーザ端末20を識別するユーザ端末識別情報の一例である。
〈端末状態情報〉
端末状態情報D22は、ユーザ端末20の状態を示す情報である。端末状態情報D22は、ユーザ端末20の位置を示すユーザ端末位置情報、ユーザ端末20の通信状態を示すユーザ端末通信状態情報などを含む。
〈スケジュール情報〉
スケジュール情報D23は、ユーザ端末20を所有するユーザの行動履歴及び行動予定を示す。例えば、スケジュール情報D23は、ユーザの位置と滞在期間(または滞在予定期間)とを関連付けて示す。また、スケジュール情報D23は、車両10を用いた行動予定(例えば、出発地、目的地、走行経路、出発時刻、到着時刻、駐車予約、充電予約など)を含む。なお、スケジュール情報D23は、ユーザ端末20に搭載されたスケジュール機能により取得可能である。具体的には、ユーザがスケジュール機能を利用して自身の行動履歴及び行動予定をユーザ端末20に入力することで、そのユーザの行動履歴及び行動予定を示すスケジュール情報D23が得られる。
〔クライアントサーバ〕
クライアントサーバ30は、クライアントに所有される。クライアントは、ジョブデータの計算を依頼する。このようなクライアントの例としては、企業、研究機関、教育機関などが挙げられる。
図5に示すように、クライアントサーバ30は、入力部301と、出力部302と、通信部303と、記憶部304と、制御部305とを備える。
入力部301は、情報やデータを入力する。入力部301の例としては、操作されることで操作に応じた情報を入力する操作部、情報を示す画像を入力するカメラ、情報を示す音声を入力するマイクロフォンなどが挙げられる。操作部の例としては、操作ボタン、タッチセンサ、キーボード、マウスなどが挙げられる。入力部301に入力された情報やデータは、制御部305に送られる。
出力部302は、情報やデータを出力する。出力部302の例としては、情報を示す画像を出力する表示部、情報を示す音声を出力するスピーカなどが挙げられる。
通信部303は、情報やデータを送受信する。通信部303により受信された情報やデータは、制御部305に送られる。
記憶部304は、情報やデータを記憶する。
制御部305は、クライアントサーバ30の各部を制御する制御部305は、プロセッサ、メモリなどを有する。メモリは、プロセッサを動作させるためのプログラム、プロセッサの処理結果を示す情報やデータなどを記憶する。
この例では、記憶部304は、クライアント情報D31と、ジョブデータD1とを記憶する。
〈クライアント情報〉
クライアント情報D31は、クライアントに関する情報である。クライアント情報D31は、クライアントに設定されたクライアントID、クライアントに所有されるクライアントサーバ30に設定されたクライアントサーバID、担当者名、住所、電話番号などを含む。クライアントIDは、クライアントを識別するクライアント識別情報の一例である。クライアントサーバIDは、クライアントサーバ30を識別するクライアントサーバ識別情報の一例である。
〈ジョブデータ〉
ジョブデータD1は、ジョブに対応するデータであり、ジョブの実施のために処理されるデータである。
なお、ジョブデータD1は、計算タイプにより分類可能である。計算タイプの例としては、CPU系の計算タイプ、GPU系の計算タイプなどが挙げられる。CPU系の計算タイプのジョブデータD1では、シミュレーション計算など、条件分岐の多い複雑な計算が要求される傾向にある。GPU系の計算タイプのジョブデータD1では、画像処理や機械学習など、膨大な量の単純計算が要求される傾向にある。
また、ジョブデータD1は、処理条件により分類可能である。処理条件の例としては、常時通信が要求される処理条件、常時通信が要求されない処理条件などが挙げられる。常時通信が要求される処理条件のジョブデータD1では、グリッドコンピューティング処理において演算装置105が常に通信可能であることが要求される。常時通信が要求されない処理条件のジョブデータD1では、グリッドコンピューティング処理において演算装置105が常に通信可能であることが要求されない。
〈ジョブ情報〉
なお、記憶部304には、ジョブに関するジョブ情報が記憶されてもよい。ジョブ情報は、ジョブの名称を示すジョブ名称情報、ジョブの内容を説明するジョブ内容情報、ジョブに対応するジョブデータに関するジョブデータ情報、ジョブの納期を示すジョブ納期情報などを含む。ジョブデータ情報は、ジョブデータの計算タイプ、処理条件、演算量などを示す。
〔施設サーバ〕
施設サーバ40は、施設に所有される。施設には、ユーザが訪れる。ユーザは、施設への来訪予約を行うことができる。このような施設の例としては、競技場、劇場、スーパーマーケット、レストラン、宿泊施設、販売店などが挙げられる。
図6に示すように、施設サーバ40は、入力部401と、出力部402と、通信部403と、記憶部404と、制御部405とを備える。施設サーバ40の入力部401、出力部402、通信部403、記憶部404、制御部405の構成は、クライアントサーバ30の入力部301、出力部302、通信部303、記憶部304、制御部305の構成と同様である。
この例では、記憶部404は、施設情報D41と、施設利用情報D42とを記憶する。
〈施設情報〉
施設情報D41は、施設に関する情報である。施設情報D41は、施設に設定された施設ID、施設に所有される施設サーバ40に設定された施設サーバID、施設の位置(緯度及び経度)を示す施設位置情報、担当者名、住所、電話番号などを含む。施設IDは、施設を識別する施設識別情報の一例である。施設サーバIDは、施設サーバ40を識別する施設サーバ識別情報の一例である。
〈施設利用情報〉
施設利用情報D42は、施設の利用状況(利用履歴及び利用予定)を示す。具体的には、施設利用情報D42は、施設を訪れるユーザと滞在期間(または滞在予定期間)とを関連付けて示す。
〔管理サーバ〕
管理サーバ50は、グリッドコンピューティングが構成されるシステム1の運営を管理する。管理サーバ50は、システム1を運営する事業者に所有される。管理サーバ50は、本発明における「管理装置」の一例であり、本発明における「管理方法」を実行する。
図7に示すように、管理サーバ50は、入力部501と、出力部502と、通信部503と、記憶部504と、制御部505とを備える。管理サーバ50の入力部501、出力部502、通信部503、記憶部504、制御部505の構成は、クライアントサーバ30の入力部301、出力部302、通信部303、記憶部304、制御部305の構成と同様である。記憶部504及び制御部505は、グリッドコンピューティング処理を管理する管理装置の構成要素の一例である。
この例では、記憶部504は、ユーザテーブルD51と、演算装置テーブルD52と、クライアントテーブルD53と、ジョブテーブルD54と、リソーステーブルD55と、ジョブ割当テーブルD56と、ジョブデータD1と、計算結果データD2とを記憶する。
〈ユーザテーブル〉
ユーザテーブルD51は、ユーザを管理するためのテーブルである。ユーザテーブルD51には、ユーザ毎に、そのユーザに設定されたユーザID、そのユーザに所有される車両10に設定された車両ID、そのユーザに所有される演算装置105に設定された演算装置ID、そのユーザに所有されるユーザ端末20に設定されたユーザ端末IDなどが登録される。
〈演算装置テーブル〉
演算装置テーブルD52は、演算装置105を管理するためのテーブルである。演算装置テーブルD52には、演算装置105毎に、その演算装置105に設定された演算装置ID、その演算装置105を所有するユーザに設定されたユーザID、その演算装置105が搭載される車両10に設定された車両ID、その演算装置105の型番、その演算装置105によるジョブデータの計算を禁止する条件を示す演算禁止情報などが登録される。演算禁止情報は、ジョブデータの計算を禁止する位置、曜日、時間帯などを示す情報(例えば、平日9時~17時における職場の充電スタンド)を含む。
また、演算装置テーブルD52には、演算装置105毎に、その演算装置105が搭載された車両10の利用履歴、その演算装置105が演算に使用する電力の充電コスト、その演算装置105の性能(計算能力やCPUとGPUの比率など)、などが登録される。言い換えると、演算装置テーブルD52は、複数の演算装置105の各々が搭載された車両10の状態の履歴及び走行履歴を示す利用履歴情報D5と、複数の演算装置105の各々が演算に使用する電力の充電コストを示す充電コスト情報D6と、複数の演算装置105の各々の性能を示す性能情報D7とを含む。利用履歴情報D5には、現時点から所定期間前(例えば4週間前)までの車両状態情報D12及び走行履歴情報D13が車両10から提供され蓄積されている。充電コスト情報D6は、車両10のバッテリ106の充電に使用される家庭用充電設備の充電料金(円/kWh)、公共充電設備の充電料金(円/kWh)、各充電設備の位置、バッテリ106の平均充電料金(例えば、前月の充電料金の総支払額を前月の総充電電力量で除算した値又は1回充電を行う度にその時の充電料金と充電電力量とに基づき算出した値(円/kWh))を含む。家庭用充電設備や公共充電設備の充電料金が、充電を行う時間帯に応じて異なる場合には、時間帯毎の充電料金を示す情報が充電コスト情報D6に含まれる。性能情報D7は、複数の演算装置105の各々の計算能力を示す計算能力情報D8を含み、計算能力情報D8は複数の演算装置105の各々の単位時間当たりに計算することができる演算量や定格消費電力(kW)を含む。
〈クライアントテーブル〉
クライアントテーブルD53は、クライアントを管理するためのテーブルである。クライアントテーブルD53には、クライアント毎に、そのクライアントに設定されたクライアントID、クライアントに所有されるクライアントサーバ30に設定されたクライアントサーバID、そのクライアントの担当者名、住所、電話番号などが登録される。
〈ジョブテーブル〉
ジョブテーブルD54は、クライアントから依頼されたジョブを管理するためのテーブルである。ジョブテーブルD54には、ジョブ毎に、そのジョブに設定された受付番号、そのジョブを依頼したクライアントに設定されたクライアントID、そのジョブの名称及び内容などが登録される。また、ジョブテーブルD54には、ジョブ毎に、そのジョブに対応するジョブデータの計算タイプ及び処理条件、そのジョブデータの計算に必要となる演算量、そのジョブに設定された開始時刻や納期などが登録される。
〈リソーステーブル〉
リソーステーブルD55は、ジョブデータに割り当てる演算装置105を制御部505が選択する際に参照するためのテーブルであり、具体的には、後述する演算コスト算出処理の結果を管理するためのテーブルである。リソーステーブルD55には、演算装置105毎に、その演算装置105の型番、その演算装置105をジョブデータの計算に利用可能な曜日及び時間帯を示す演算利用可否、その演算装置105の搭載された車両10が充電を行う曜日及び時間帯を示す充電フラグ、その演算装置105の搭載された車両10のバッテリ106の充電に使用される充電料金及び平均充電料金、その演算装置105の温度制御に使用される電力を示す熱制御消費電力、その演算装置105の定格消費電力、その演算装置105の時間当たり演算量、その演算装置105の単位演算量当たりの消費電力量を示す電力効率、その演算装置105の演算コストの算出結果などの、現在値及び所定時間後までの時間帯毎の予測値(例えば12時間後までの1時間毎の予測値)が登録される。
〈ジョブ割当テーブル〉
ジョブ割当テーブルD56は、後述するジョブ割当処理の結果を管理するためのテーブルである。ジョブ割当テーブルD56には、ジョブ毎に、そのジョブに設定された受付番号、そのジョブに対応するジョブデータ、ジョブ割当処理によりそのジョブデータに対して割り当てられた演算装置105に設定された演算装置IDなどが登録される。
〈ジョブデータ〉
記憶部504に記憶されるジョブデータD1は、後述するジョブ受付処理により受け付けられたジョブデータD1である。
〈計算結果データ〉
記憶部504に記憶される計算結果データD2は、後述するグリッドコンピューティング処理により計算されたジョブデータであり、その計算の結果を示す。
〔ユーザテーブルの更新〕
次に、ユーザテーブルD51の更新について説明する。ユーザテーブルD51は、管理サーバ50の制御部505により更新される。
例えば、新規のユーザがシステム1に加入すると、制御部505は、その新規のユーザに関連する情報をユーザテーブルD51に登録することで、ユーザテーブルD51を更新する。
具体的には、制御部505は、新規のユーザに対してユーザIDを新たに設定し、新規のユーザに設定された「ユーザID」と、そのユーザに所有される車両10に設定された「車両ID」と、その車両10に搭載された演算装置105に設定された「演算装置ID」と、新規のユーザに所有されるユーザ端末20に設定された「ユーザ端末ID」とを関連付けて、ユーザテーブルD51に登録する。
なお、新規のユーザに所有される車両10と管理サーバ50との通信により、新規のユーザに関連する「車両ID」と「演算装置ID」とを得ることが可能である。また、新規のユーザに所有されるユーザ端末20と管理サーバ50との通信により、新規のユーザに関連する「ユーザ端末ID」を得ることが可能である。
〔演算装置テーブルの更新〕
次に、演算装置テーブルD52の更新について説明する。演算装置テーブルD52は、管理サーバ50の制御部505により更新される。
例えば、新規の演算装置105がシステム1に加入すると、制御部505は、その新規の演算装置105に関連する情報を演算装置テーブルD52に登録することで、演算装置テーブルD52を更新する。
具体的には、制御部505は、新規の演算装置105に設定された「演算装置ID」と、その演算装置105を所有するユーザに設定された「ユーザID」と、その演算装置105を搭載する車両10に設定された「車両ID」と、その演算装置105の「型番」と、その演算装置105の「演算禁止情報」と、その演算装置105を搭載した車両10の「利用履歴」と、その演算装置105の「充電コスト」及び「性能」とを関連付けて、演算装置テーブルD52に登録する。
なお、新規の演算装置105を搭載する車両10や、その車両10を所有するユーザのユーザ端末20と、管理サーバ50との通信により、新規の演算装置105に関連する「演算装置ID」と「車両ID」と「型番」と「演算禁止情報」と「利用履歴」と「充電コスト」と「性能」とを得ることが可能である。また、ユーザテーブルD51を参照することにより、新規の演算装置105に関連する「ユーザID」を得ることが可能である。
〔演算装置テーブルの定期更新〕
また、演算装置テーブルD52に登録された演算装置105の「利用履歴」及び「充電コスト」が定期的に更新される。言い換えると、演算装置テーブルD52に含まれる利用履歴情報D5及び充電コスト情報D6が定期的に更新される。この定期更新は、管理サーバ50の制御部505により行われる。
〈第1更新処理〉
例えば、車両10の「車両状態情報D12」及び「走行履歴情報D13」に基づいて、演算装置テーブルD52の「利用履歴」(言い換えると利用履歴情報D5)が定期的に(例えば1週毎に)更新されてもよい。具体的には、制御部505は、演算装置テーブルD52に登録された演算装置105毎に、以下の第1更新処理を実行してもよい。
第1更新処理では、制御部505は、演算装置105を搭載する車両10に対して「車両状態情報D12」及び「走行履歴情報D13」へのアクセスを要求する。車両10の演算装置105は、その要求に応答して「車両状態情報D12」及び「走行履歴情報D13」へのアクセスを許可する。制御部505は、その車両状態情報D12に示された車両10の状態及び走行履歴情報D13に示された走行履歴に基づいて、演算装置テーブルD52に登録された車両10の「利用履歴」を更新する。
〈第2更新処理〉
また、ユーザ端末20から提供される情報に基づいて、演算装置テーブルD52の「充電コスト」(言い換えると充電コスト情報D6)が定期的(例えば1月毎に)に更新されてもよい。具体的には、制御部505は、演算装置テーブルD52に登録された演算装置105毎に、以下の第2更新処理を実行してもよい。
第2更新処理では、制御部505は、ユーザ端末20の制御部205に対して平均充電料金の算出に必要な情報(例えば前月の車両10の充電料金の総支払額)を要求する。ユーザ端末20の制御部205は、その要求に応答して、ユーザに必要な情報の入力を求めるメッセージを出力部202から出力させる。このメッセージに応じてユーザが必要な情報(例えば前月の車両10の充電料金の総支払額)を入力部201に入力すると、ユーザ端末20の制御部205はその情報を制御部505に提供する。制御部505は、ユーザ端末20の制御部205から提供された情報と、演算装置テーブルD52の利用履歴情報D5に蓄積された車両状態情報D12から取得される情報(例えば前月の総充電電力量)とに基づいて、平均充電料金を算出する。次に、制御部505は、算出した平均充電料金に基づいて、演算装置テーブルD52に登録された「充電コスト」における平均充電料金を更新する。
〈第3更新処理〉
また、車両10から提供される情報に基づいて、車両10のバッテリ106の充電が行われる度に、演算装置テーブルD52の「充電コスト」(言い換えると充電コスト情報D6)が更新されてもよい。具体的には、制御部505は、演算装置テーブルD52に登録された演算装置105毎に、以下の第3更新処理を実行してもよい。
第3更新処理では、車両10の演算装置105は、バッテリ106の充電が行われると、充電終了時に管理サーバ50の制御部505に対してその充電における充電電力量及び充電料金を送信する。制御部505は、演算装置105から受信した充電電力量及び充電料金と、その演算装置105について演算装置テーブルD52に登録された「充電コスト」における平均充電料金とに基づき、今回の充電後の平均充電料金を算出する。次に、制御部505は、算出した平均充電料金に基づいて、演算装置テーブルD52に登録された「充電コスト」における平均充電料金を更新する。
〔クライアントテーブルの更新〕
次に、クライアントテーブルD53の更新について説明する。クライアントテーブルD53は、管理サーバ50の制御部505により更新される。
例えば、新規のクライアントがシステム1に加入すると、制御部505は、その新規のクライアントに関連する情報をクライアントテーブルD53に登録することで、クライアントテーブルD53を更新する。
具体的には、制御部505は、新規のクライアントに対してクライアントIDを新たに設定し、新規のクライアントに設定された「クライアントID」と、新規のクライアントに所有されるクライアントサーバ30に設定された「クライアントサーバID」と、新規のクライアントの「担当者」と「住所」と「電話番号」とを関連付けて、クライアントテーブルD53に登録する。
なお、クライアントサーバ30と管理サーバ50との通信により、新規のクライアントに関する「クライアントサーバID」と「担当者」と「住所」と「電話番号」とを得ることが可能である。
〔リソーステーブルの更新〕
次に、リソーステーブルD55の更新について説明する。リソーステーブルD55は、管理サーバ50の制御部505により更新される。
例えば、新規の演算装置105がシステム1に加入すると、制御部505は、その新規の演算装置105に関連する情報をリソーステーブルD55に登録することで、リソーステーブルD55を更新する。
具体的には、制御部505は、新規の演算装置105を所有するユーザに設定された「ユーザID」と、その演算装置105の「型番」と、その演算装置105の「演算利用可否」と、その演算装置105の「充電フラグ」と、その演算装置105が計算を実行する際に消費する電力の充電料金(演算コスト)を算出するために必要な情報(「充電料金」、「平均充電料金」、「定格消費電力」、「時間当たり演算量」)とを関連付けて、リソーステーブルD55に登録する。
なお、新規の演算装置105を搭載する車両10や、その車両10を所有するユーザのユーザ端末20と、管理サーバ50との通信により、新規の演算装置105に関連する「型番」と「充電料金」、「平均充電料金」、「定格消費電力」及び「時間当たり演算量」とを得ることが可能である。また、ユーザテーブルD51を参照することにより、新規の演算装置105に関連する「ユーザID」を得ることが可能である。
〔リソーステーブルの定期更新〕
また、リソーステーブルD55に登録された演算装置105の「演算利用可否」と「充電フラグ」とが定期的に更新される。この定期更新は、管理サーバ50の制御部505により行われる。
〈第4更新処理〉
例えば、演算装置テーブルD52の「利用履歴情報D5」に基づいて、リソーステーブルD55の「演算利用可否」及び「充電フラグ」が定期的に(例えば1週毎に)更新されても良い。具体的には、制御部505は、リソーステーブルD55に登録された演算装置105毎に、以下の第4更新処理を実行してもよい。
第4更新処理では、制御部505は、演算装置テーブルD52に登録された演算禁止情報と、演算装置テーブルD52に登録された利用履歴情報D5に含まれている走行履歴情報D13とに基づき、現時点から所定期間前(例えば4週間前)までにおいてジョブデータの計算が禁止されない条件(位置、曜日、時間帯など)の下で車両10が駐車されていた曜日及び時間帯を、演算装置105が「演算利用可能」な曜日及び時間帯としてリソーステーブルD55に登録し(例えばその曜日及び時間帯における「演算利用可否」の値を「1」とする)、その他の曜日及び時間帯(例えば、車両10が走行していた曜日及び時間帯や、ジョブデータの計算が禁止される条件の下で車両10が駐車されていた曜日及び時間帯)を、演算装置105が「演算利用不可」な曜日及び時間帯としてリソーステーブルD55に登録する(例えばその曜日及び時間帯における「演算利用可否」の値を「0」とする)。
また、制御部505は、リソーステーブルD55に登録されている「演算利用可否」と、演算装置テーブルD52に登録された利用履歴情報D5に含まれている車両状態情報D12とに基づき、演算装置105が「演算利用可能」な曜日及び時間帯の内、同一の場所で車両10が充電設備60から充電されている曜日及び時間帯を、充電設備60から供給される電力を演算に利用可能な曜日及び時間帯としてリソーステーブルD55に登録する(例えばその曜日及び時間帯における「充電フラグ」を「1」とする)。このとき、制御部505は、車両10が充電設備60から充電されている位置に基づき充電設備60を特定し、その充電設備60における充電料金を、その曜日及び時間帯における充電料金としてリソーステーブルD55に登録する。また、演算装置105が「演算利用可能」な曜日及び時間帯の内、同一の場所で車両10が充電設備60から充電されていない曜日及び時間帯は、車両10のバッテリ106の電力を演算に利用する曜日及び時間帯としてリソーステーブルD55に登録する(例えばその曜日及び時間帯における「充電フラグ」を「0」とする)。
〈第5更新処理〉
また、ユーザ端末20から提供される情報に基づいて、リソーステーブルD55の「演算利用可否」及び「充電フラグ」が定期的に(例えば1日毎に)更新されても良い。具体的には、制御部505は、リソーステーブルD55に登録された演算装置105毎に、以下の第5更新処理を実行してもよい。
第5更新処理では、制御部505は、ユーザ端末20の制御部205に対して「スケジュール情報D23」へのアクセスを要求する。ユーザ端末20の制御部205は、その要求に応答して「スケジュール情報D23」へのアクセスを許可する。制御部505は、そのスケジュール情報D23に示された車両10の行動予定に基づき、車両10が移動する予定の曜日及び時間帯と、ジョブデータの計算が禁止される条件の下で車両10が駐車される予定の曜日及び時間帯とを、リソーステーブルD55において演算装置105が「演算利用可能」として登録されている曜日及び時間帯から除外する(例えば該当する曜日及び時間帯における「演算利用可否」の値を「1」から「0」に変更する)。また、制御部505は、スケジュール情報D23に示された車両10の行動予定に基づき、ジョブデータの計算が禁止されない条件の下で車両10が駐車される予定の曜日及び時間帯を、リソーステーブルD55において演算装置105が「演算利用可能」として登録されている曜日及び時間帯に追加する(例えば該当する曜日及び時間帯における「演算利用可否」の値を「0」から「1」に変更する)。
また、制御部505は、スケジュール情報D23に示された車両10の行動予定に基づき、リソーステーブルD55において演算装置105が「演算利用可能」な曜日及び時間帯の内、車両10の充電が予定されている曜日及び時間帯を、リソーステーブルD55において充電設備60から供給される電力を演算に利用可能な曜日及び時間帯として登録されている曜日及び時間帯に追加する(例えば該当する曜日及び時間帯における「充電フラグ」を「1」に変更する)。この場合、充電が予定されている充電設備60における充電料金を、リソーステーブルD55の「充電料金」として登録することができる。
〔制御部による処理(管理方法)〕
制御部505は、ジョブ受付処理と、演算コスト算出処理と、ジョブ割当処理と、グリッドコンピューティング処理とを行う。
〔ジョブ受付処理(ジョブ受付ステップ)〕
次に、図8を参照して、ジョブ受付処理について説明する。ジョブ受付処理では、クライアントにより計算を依頼されたジョブデータD1を受け付ける。例えば、制御部505は、クライアントからジョブデータD1の計算が依頼される毎に、以下の処理を行う。
〈ステップS11〉
まず、管理サーバ50は、クライアントからジョブの依頼を受け付ける。具体的には、クライアントサーバ30は、クライアントの担当者による操作に応答して、ジョブ依頼申請を管理サーバ50に送信する。管理サーバ50の制御部505は、その申請に応答して以下の処理を行う。
制御部505は、ジョブの受付に必要となる情報(具体的にはジョブを依頼するクライアントに関するクライアント情報とジョブに関するジョブ情報)の送信をクライアントサーバ30に要求する。この例では、制御部505は、ジョブ受付画面の画像データをクライアントサーバ30に送信する。クライアントサーバ30の制御部305は、その画像データからジョブ受付画面の画像を再生し、その画像を出力部302(表示部)に出力(表示)させる。
図9に示すように、ジョブ受付画面は、ジョブの受付に必要となる情報を入力させる画面である。ジョブ受付画面には、クライアント名を入力するクライアント名入力欄R101、クライアントの担当者名を入力する担当者名入力欄R102、クライアントの住所を入力する住所入力欄R104、ジョブの名称を入力するジョブ名称入力欄R111、ジョブの内容に関する説明を入力するジョブ内容入力欄R112、ジョブに対応するジョブデータの計算タイプを入力する計算タイプ入力欄R113、ジョブデータの処理条件を入力する処理条件入力欄R114、ジョブデータの演算量を入力する演算量入力欄R115、ジョブの納期を入力する納期入力欄R116と、登録ボタンB100とが設けられる。
クライアントの担当者は、クライアントサーバ30の入力部301(操作部)を操作して、ジョブ受付画面に必要な情報を入力する。これにより、ジョブを依頼するクライアントに関するクライアント情報と、ジョブに関するジョブ情報とが入力される。そして、これらの情報の入力が完了すると、クライアントの担当者は、クライアントサーバ30の入力部301(操作部)を操作して、ジョブ受付画面の登録ボタンB100を押下する。登録ボタンB100が押下されると、クライアントサーバ30の制御部305は、ジョブ受付画面に入力された情報(クライアント情報及びジョブ情報)を管理サーバ50に送信する。管理サーバ50の制御部505は、クライアント情報とジョブ情報とを受信する。
また、制御部505は、ジョブ受付画面で入力された情報を取得することに代えて、クライアントサーバ30の記憶部304からクライアント情報D31及びジョブ情報を取得してもよい。この場合、クライアントサーバ30の制御部305は、管理サーバ50の制御部505からの要求に応答して、クライアント情報D31及びジョブ情報を管理サーバ50に送信する。管理サーバ50の制御部505は、クライアント情報D31及びジョブ情報を受信する。
次に、制御部505は、ジョブに対応するジョブデータD1の送信をクライアントサーバ30に要求する。クライアントサーバ30の制御部305は、その要求に応答して、ジョブに対応するジョブデータD1を管理サーバ50に送信する。管理サーバ50の制御部505は、ジョブデータD1を受信する。
〈ステップS12〉
次に、管理サーバ50の制御部505は、ステップS11において受信されたジョブデータD1を分析する。具体的には、制御部505は、ジョブデータD1の計算タイプ、処理条件、演算量などを分析する。そして、制御部505は、ジョブデータD1の分析の結果に基づいて、ステップS11において受信されたジョブ情報を修正する。
なお、ステップS11において受信されたジョブ情報が十分に信頼できる場合は、ステップS12の処理を省略してもよい。
〈ステップS13〉
次に、管理サーバ50の制御部505は、ステップS11において受信されたクライアント情報と、ステップS12において必要に応じて修正されたジョブ情報(またはステップS11において受信されたジョブ情報)とを関連付けて、ジョブテーブルD54に登録する。また、制御部505は、ステップS11において受信されたジョブデータD1を記憶部504に記憶する。
〔演算コスト算出処理(演算コスト算出ステップ)〕
次に、図10及び図11を参照して、演算コスト算出処理について説明する。演算コスト算出処理では、記憶部504に記憶された演算装置テーブルD52及びリソーステーブルD55に基づいて、複数の演算装置105の各々がジョブデータの計算を実行する際に消費する電力の充電料金(演算コスト)の現在値及び予測値を算出し、リソーステーブルD55に登録する。例えば、制御部505は、定期的に(例えば1時間毎に)、以下の処理を行う。
〈ステップS21〉
まず、制御部505は、リソーステーブルD55を参照し、現時点から所定時間後(例えば12時間後)までの時間帯毎に、ジョブデータの計算に利用可能な演算装置105を抽出する。具体的には、制御部505は、現時点から所定時間後までの時間帯毎に、リソーステーブルD55の「演算利用可否」の値が「1」である演算装置105を抽出する。
〈ステップS22〉
次に、制御部505は、ステップS21で抽出した演算装置105の各々について、その演算装置105がジョブデータの計算に利用可能な時間帯における演算コストの現在値又は予測値を算出する。
具体的には、制御部505は、まず、演算装置105に供給される電力の充電料金を取得する。このとき、リソーステーブルD55においてその演算装置105の演算利用可能な時間帯における充電フラグが「1」の場合には、充電設備60から供給されている電力により演算装置105に計算を実行させることができるので、制御部505は、リソーステーブルD55におけるその時間帯の「充電料金」を、演算装置105に供給される電力の充電料金として取得する。また、充電フラグが「0」の場合には、バッテリ106から供給される電力により演算装置105に計算を実行させるので、リソーステーブルD55における「平均充電料金」を、演算装置105に供給される電力の充電料金として取得する。
さらに、制御部505は、演算装置105の温度制御に使用される電力を示す熱制御消費電力を取得する。具体的には、制御部505は、演算装置105が搭載された車両10の現時点における外気温及び直射日光の有無を、演算装置テーブルD52の利用履歴情報D5に含まれる車両10の外気温及び直射日光の有無に基づき特定する。また、制御部505は、車両10の将来の外気温及び直射日光の有無を、通信部503を介して取得した天気予報情報と、演算装置テーブルD52の利用履歴情報D5と、ユーザ端末20から提供されたスケジュール情報D23とに基づき推定する。例えば、制御部505は、スケジュール情報D23に示された車両10の行動予定に基づき、演算装置105の演算利用可能な時間帯における予定位置の天気予報情報から、車両10の外気温及び直射日光の有無を推定する。また、車両10の行動予定がない場合には、制御部505は、利用履歴情報D5に基づき、過去所定期間(例えば4週間)にわたって演算装置105の演算利用可能な時間帯に車両10が存在した頻度の高い位置を特定する。そして、特定した位置における過去の直射日光の有無の履歴と天気予報情報とに基づき、演算装置105の演算利用可能な時間帯における車両10の外気温及び直射日光の有無を推定する(例えば特定した位置における演算利用可能な時間帯の天気予報情報が「晴」且つその位置における当該時間帯の直射日光の履歴が「有」の場合、直射日光が有ると推定する)。
そして、制御部505は、演算装置105の演算利用可能な時間帯における外気温が所定温度以上(例えば30℃以上)且つ直射日光が有る場合、演算装置105の冷却制御が作動すると想定し、そのための消費電力(例えば0.1kW)を熱制御消費電力として取得する。また、制御部505は、演算装置105の演算利用可能な時間帯における外気温が所定温度未満(例えば10℃未満)且つ直射日光が無い場合、演算装置105の暖機制御が作動すると想定し、そのための消費電力(例えば0.1kW)を熱制御消費電力として取得する。
次いで、制御部505は、リソーステーブルD55に登録されている演算装置105の定格消費電力と、取得した熱制御消費電力との和を、演算装置105がジョブデータの計算のために使用する消費電力として算出する。この消費電力(kW)を、リソーステーブルD55に登録されている演算装置105の時間当たりの演算量(ブロック/h)で除することにより、その演算装置105の単位演算量当たりの消費電力量を示す電力効率(kWh/ブロック)が算出される。この電力効率に充電料金(円/kWh)を乗ずることにより、演算コスト(円/ブロック)が算出される。つまり、熱制御消費電力が小さいほど演算コストは低くなり、電力効率の値(単位演算量当たりの消費電力量)が小さいほど演算コストは低くなり、充電料金が安いほど演算コストは低くなる。
〈ステップS23〉
次に、制御部505は、現時点から所定時間後までの時間帯毎に、ジョブデータの計算に利用可能な演算装置105について算出した演算コストをリソーステーブルD55に登録する。これにより、リソーステーブルD55が更新される。
図11の例では、例えばユーザ「A」に対応する演算装置105は、13時、14時、22時において「演算利用可否」の値が「1」である。そこで制御部505は、ステップS21において、13時、14時、22時の時間帯にジョブデータの計算に利用可能な演算装置105として「A」に対応する演算装置105を抽出する。この演算装置105の充電フラグは、13時及び14時では「0」であり、22時では「1」である。そこで、ステップS22において、制御部505は、13時及び14時における演算装置105の充電料金として「平均充電料金」の28(円/kWh)を取得し、22時における演算装置105の充電料金としては「充電料金」の25(円/kWh)を取得する。また、この演算装置105の定格消費電力は0.1(kW)であり、熱制御消費電力は、13時及び14時では0.1(kW)、22時では0(kW)である。また、この演算装置105の時間当たりの演算量は1(ブロック/h)である。そこで、ステップS22において、制御部505は、この演算装置105の13時及び14時における演算コストを、(0.1+0.1)÷1×28=5.6(円/ブロック)と算出し、22時における演算コストを、(0.1+0)÷1×25=2.5(円/ブロック)と算出する。同様に、制御部505はジョブデータの計算に利用可能な演算装置105の各々について演算コストを算出することができる。
〔ジョブ割当処理(ジョブ割当ステップ)〕
次に、図12を参照して、ジョブ割当処理について説明する。ジョブ割当処理は、演算コスト算出処理の結果に基づいて、受付処理において受け付けられたジョブデータD1に対し、複数の演算装置105のうちグリッドコンピューティング処理において利用可能な演算装置105を割り当てる処理である。例えば、制御部505は、ジョブ受付処理の完了後に、以下の処理を行う。
〈ステップS31〉
まず、制御部505は、ジョブテーブルD54に登録されたジョブの中からジョブ割当処理の対象となるジョブを選択する。例えば、制御部505は、ジョブテーブルD54に登録されたジョブの内、最も開始時刻が早いジョブを選択する。ジョブの開始時刻は、制御部505がジョブの納期に基づき決定しても良いし、ジョブ受付処理においてクライアントサーバ30の入力部301を介して指定されても良い。そして、制御部505は、記憶部504に記憶されたジョブデータD1の中からジョブ割当処理の対象となるジョブに対応するジョブデータD1を選択する。
〈ステップS32〉
次に、制御部505は、リソーステーブルD55に登録された複数の演算装置105の各々の演算コストに基づいて、各演算装置105の時間当たりの演算量の和が、選択されたジョブデータD1において要求される演算量に到達するまで、演算コストの低い方から順に演算装置105を選択する。電力効率の値(単位演算量当たりの消費電力量)が低いほど演算コストは低くなり、充電料金が安いほど演算コストは低くなるので、単位演算量当たりの消費電力量が低く、充電料金が安い演算装置105が優先して選択されることになる。
具体的には、制御部505は、ジョブテーブルD54を参照し、ジョブデータD1の計算に必要な演算量を取得する。そして、リソーステーブルD55を参照して、ジョブデータD1に対応するジョブの開始時刻を含む時間帯における各演算装置105の時間当たり演算量及び演算コストを取得し、ジョブデータD1の計算に必要な演算量に到達するまで、演算コストの低い方から順に演算装置105を選択する。
例えば、12時から開始されるジョブのジョブデータD1の計算に必要な演算量が2コードブロックである場合、図11の例では、12時において演算利用可能な演算装置105であるユーザ「B」及び「C」の内、演算コストが低いのは「C」である。この「C」の時間当たり演算量は「2」でありジョブデータD1の計算に必要な演算量を満たしているので、制御部505は、「C」に対応する演算装置105を選択する。
また、14時から開始されるジョブのジョブデータD1の計算に必要な演算量が3コードブロックである場合、図11の例では、14時において演算利用可能な演算装置105である「A」及び「C」の内、演算コストが低いのは「C」である。この「C」の時間当たり演算量は「2」でありジョブデータD1の計算に必要な演算量を満たしておらず、「A」の時間当たり演算量「1」を加えることによりジョブデータの計算に必要な演算量が満たされる。そこで、制御部505は、ジョブデータD1の2ブロックの計算用に「C」に対応する演算装置105を選択し、残りの1ブロックの計算用に「A」に対応する演算装置105を選択する。
また、22時から開始されるジョブのジョブデータD1の計算に必要な演算量が5コードブロックである場合、図11の例では、22時において演算利用可能な演算装置105である「A」「B」及び「C」の内、演算コストが最も低いのは「B」、次いで「C」、次いで「A」である。また、「B」の時間当たり演算量は「2」、「C」の時間当たり演算量は「2」、「A」の時間当たり演算量は「1」である。そこで、制御部505は、「B」及び「C」に対応する演算装置105を、それぞれジョブデータD1の2ブロックの計算用に選択し、残りの1ブロックの計算用に「A」に対応する演算装置105を選択する。
〈ステップS33〉
次に、制御部505は、ステップS31において選択されたジョブデータD1に対し、ステップS32において選択された演算装置105を割り当てる。そして、制御部505は、どのジョブデータD1にどの演算装置105が割り当てられたのかを示すジョブ割当結果情報をジョブ割当テーブルD56に登録する。
〔グリッドコンピューティング処理〕
次に、図13を参照して、グリッドコンピューティング処理について説明する。グリッドコンピューティング処理では、ジョブ割当処理においてジョブデータD1に割り当てられた演算装置105にジョブデータD1を処理させる。例えば、制御部505は、ジョブ割当処理の完了後に、ジョブデータD1の開始時刻が到来すると、以下の処理を行う。
〈ステップS41〉
まず、制御部505は、ジョブ割当処理においてジョブデータD1に割り当てられた演算装置105の各々に、ジョブデータの計算に利用可能か否か問い合わせる。
〈ステップS42〉
次に、制御部505は、ステップS41の問い合わせに対してジョブデータの計算に利用不可能(例えば、その演算装置105の搭載された車両10が走行しているため演算装置105が使用中、演算装置105の搭載された車両10のバッテリ106の残量が所定値(例えば40%)未満、ジョブデータの計算が禁止される位置及び時間帯に該当等)と応答した演算装置105や、車両10が通信不能であることなどによりステップ41の問い合わせに対して応答できなかった演算装置105が割り当てられていたジョブデータD1に、現在ジョブデータの計算に利用可能な演算装置105を、演算コストの現在値が低い順に、ジョブデータD1の計算に必要な演算量が満たされるまで割り当てる。演算装置105を割り当てる具体的な手順は、図12に示したジョブ割当処理と同様である。
〈ステップS43〉
次に、制御部505は、ジョブ割当テーブルD56を参照し、グリッドコンピューティング処理の対象となるジョブデータD1を、ジョブ割当処理においてそのジョブデータD1に割り当てられた演算装置105に分配する。具体的には、制御部505は、ジョブデータD1に割り当てられた演算装置105の各々に、そのジョブデータD1の一部を送信する。これにより、ジョブデータD1は、そのジョブデータD1に割り当てられた演算装置105により並列処理される。
〈ステップS44〉
次に、演算装置105の各々は、その演算装置105に送信されたデータ(ジョブデータD1の一部)の計算が完了すると、その計算により得られた部分計算結果データを管理サーバ50に送信する。管理サーバ50の制御部505は、演算装置105から送信された部分計算結果データを受信し、その部分計算結果データを記憶部504に記憶する。
〈ステップS45〉
制御部505は、ステップS43においてジョブデータD1が分配された演算装置105の全てが計算を完了したか否かを判定する。演算装置105の全てが計算を完了している場合には(ステップS45:YES)、ステップS46の処理が行われ、そうでない場合には(ステップS45:NO)、ステップS44の処理が行われる。
〈ステップS46〉
演算装置105の全てが計算を完了すると、制御部505は、記憶部504に記憶された部分計算結果データを結合することで、グリッドコンピューティング処理の対象となるジョブデータD1に対応する計算結果データD2(ジョブデータD1の計算の結果を示す計算結果データD2)を生成する。そして、制御部505は、グリッドコンピューティング処理の対象となるジョブデータD1に対応する計算結果データD2を、そのジョブデータD1の計算を依頼したクライアントのクライアントサーバ30に送信する。
〈ステップS47〉
次に、グリッドコンピューティング処理に演算装置105の計算能力を提供したユーザに対して、システム1を運営する事業者から報酬が付与される。ユーザに付与される報酬の例としては、システム1において利用可能なポイント、仮想通貨、商品の割引特典などが挙げられる。例えば、管理サーバ50の制御部505は、グリッドコンピューティング処理に演算装置105の計算能力を提供したユーザに対して報酬を付与するための処理を行う。報酬を付与するための処理の例としては、ユーザに設定された「ユーザID」とシステム1において利用可能な「ポイント」(または仮想通貨)とを関連付けてユーザテーブルD51に登録する処理、ユーザに所有されるユーザ端末20に商品の割引特典を示す情報を送信する処理などが挙げられる。なお、報酬を示す情報は、ジョブテーブルD54においてジョブ毎に登録されてもよい。
また、グリッドコンピューティング処理に演算装置105の計算能力を提供したユーザに対して、クライアントから報酬が付与されてもよい。例えば、クライアントサーバ30の制御部305は、グリッドコンピューティング処理に演算装置105の計算能力を提供したユーザに対して報酬を付与するための処理を実行してもよい。
〔ジョブ経過確認〕
なお、この例では、管理サーバ50の制御部505は、ジョブを依頼したクライアントのクライアントサーバ30からジョブの処理経過の確認が要求されると、その要求に応答して、そのジョブの処理経過を確認するための確認画面の画像データをクライアントサーバ30に送信する。クライアントサーバ30は、その画像データから確認画面の画像を再生し、その画像を出力部302(表示部)に出力(表示)させる。
図14に示すように、確認画面には、ジョブの名称を表示するジョブ名称表示欄R201と、ジョブの処理経過を表示する処理経過表示欄R202と、ジョブの処理が開始される日時を示す計算開始日時表示欄R203と、ジョブの処理が終了する日時を示す計算終了日時表示欄R204と、ジョブに対するグリッドコンピューティング処理に演算装置105の計算能力を提供するユーザを示す参加ユーザ表示欄R205とが設けられる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
上述の実施形態のジョブ割当処理において、演算コストが相対的に高いためにジョブデータに割り当てられない演算装置105が存在した場合、制御部505は、ジョブデータに割り当てられなかった演算装置105に対して、充電料金を低減するために電気契約の切り替えの検討を推奨する旨の情報を送信しても良い。
〔作用及び効果〕
最後に、本実施形態及び本実施形態の変形例による管理サーバ50の作用効果について説明する。
本実施形態によれば、管理サーバ50の制御部505は、充電コスト情報D6に基づき、ジョブデータD1の計算に使用する電力の料金を算出し、当該算出した料金が低い順に1又は2以上の演算装置105を選択してジョブデータD1に割り当て、グリッドコンピューティング処理を実行する。これにより、計算を実行する際に消費する電力の料金が相対的に低い演算装置105を利用してグリッドコンピューティング処理を実行することができ、グリッドコンピューティングの計算を実行する際の電気料金を抑えることができる。
また、本実施形態によれば、例えば昼間電力と夜間電力とで料金が異なる場合など、時間帯に応じて電力の料金が異なる場合に、制御部505は、ジョブデータD1の計算を実行する時間帯において計算に使用する電力の料金が低い演算装置105を適切に選択することができる。これにより、グリッドコンピューティングの計算を実行する際の電気料金をより効果的に抑えることができる。
また、本実施形態によれば、制御部505は、ジョブデータD1に割り当てる演算装置105を選択する際、ジョブデータD1の計算に必要な演算量と各演算装置105の演算量とを考慮することにより、ジョブデータD1の計算が確実に実行されるようにしつつ、ジョブデータD1の計算に使用する電力の料金を抑えることができる。
1 システム
10 車両
105 演算装置
106 バッテリ
20 ユーザ端末
30 クライアントサーバ
40 施設サーバ
50 管理サーバ
501 入力部
502 出力部
503 通信部
504 記憶部
505 制御部
60 充電設備
D1 ジョブデータ
D2 計算結果データ
D5 利用履歴情報
D6 充電コスト情報
D55 リソーステーブル

Claims (4)

  1. クライアントサーバから提供されたジョブデータを、複数の車両に搭載された演算装置に処理させるグリッドコンピューティング処理を管理する管理装置であって、
    記憶部と、
    制御部と、を備え、
    前記記憶部は、前記演算装置の各々が搭載されている車両のバッテリに当該車両の外部から供給される電力の料金を示す充電コスト情報を記憶し、
    前記制御部は、
    前記クライアントサーバから、前記ジョブデータを受け付けるジョブ受付処理と、
    前記充電コスト情報に基づき、前記演算装置の各々が前記ジョブデータの計算に使用する電力の料金を算出し、当該算出した料金が低い順に1又は2以上の前記演算装置を選択し、当該選択した演算装置を前記ジョブデータに割り当てるジョブ割当処理と、
    前記ジョブデータに割り当てられた前記演算装置の各々に当該ジョブデータを分配し、当該演算装置の各々から前記ジョブデータの計算結果データを受信し、当該受信した計算結果データを前記クライアントサーバに送信する前記グリッドコンピューティング処理と、
    を実行するように構成されている、
    管理装置。
  2. 前記記憶部は、時間帯毎の前記電力の料金を示す前記充電コスト情報を記憶し、
    前記制御部は、前記ジョブ割当処理において、前記ジョブデータの計算を実行する時間帯において前記計算に使用する電力の料金が低い順に1又は2以上の前記演算装置を選択し、当該選択した演算装置を前記ジョブデータに割り当てる、
    請求項1に記載の管理装置。
  3. 前記記憶部は、前記演算装置の各々がグリッドコンピューティング処理において計算可能な演算量を記憶し、
    前記制御部は、
    前記ジョブ受付処理において、前記ジョブデータの計算に必要となる演算量を受け付け、
    前記ジョブ割当処理において、前記選択した演算装置の各々の前記演算量の和が前記ジョブデータの前記演算量以上となるように、1又は2以上の前記演算装置を選択する、
    請求項1又は2に記載の管理装置。
  4. クライアントサーバから提供されたジョブデータを、複数の車両に搭載された演算装置に処理させるグリッドコンピューティング処理をコンピュータにより管理する管理方法であって、
    前記演算装置の各々が搭載されている車両のバッテリに当該車両の外部から供給される電力の料金を示す充電コスト情報を記憶装置に記憶させる記憶ステップと、
    前記クライアントサーバから、前記ジョブデータを受け付けるジョブ受付ステップと、
    前記充電コスト情報に基づき、前記演算装置の各々が前記ジョブデータの計算に使用する電力の料金を算出し、当該算出した料金が低い順に1又は2以上の前記演算装置を選択し、当該選択した演算装置を前記ジョブデータに割り当てるジョブ割当ステップと、
    前記ジョブデータに割り当てられた前記演算装置の各々に当該ジョブデータを分配し、当該演算装置の各々から前記ジョブデータの計算結果データを受信し、当該受信した計算結果データを前記クライアントサーバに送信するグリッドコンピューティングステップと、
    を有する管理方法。
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