JP2023092076A - 管理システム、管理装置、管理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】管理装置の処理負荷を軽減する。【解決手段】複数の中間管理装置30の各々は、その中間管理装置30の管理下にある複数の移動体10の各々の利用可能計算能力と利用可能期間とに基づいて、その中間管理装置30の管理下にある複数の移動体10のうち利用可能期間が共通する複数の移動体10を用いてグリッドを編成し、そのグリッドの利用可能計算能力および利用可能期間に応じた計算リソース量を示すリソース情報を生成する。管理装置50は、複数の中間管理装置30の各々により生成されたリソース情報に基づいて、中間管理装置30にジョブデータを送信する。【選択図】図7

Description

ここに開示する技術は、グリッドコンピューティングに関する。
特許文献1には、分散処理システムが開示されている。この分散処理システムは、第1の態様と、第2の態様とをとりうる。第1の態様は、無線通信によって互いに接続可能な基地局と複数の車載端末から構成され、基地局が管理ノードとして機能し、複数の車載端末が計算ノードとして機能する。第2の態様は、無線通信によって互いに接続可能な複数の車載端末から構成され、複数の車載端末のうち少なくとも1つが管理ノードとして機能し、その他の車載端末が計算ノードとして機能する。
特開2007-89021号公報
特許文献1のシステムでは、管理ノード(管理装置の一例)が複数の車載端末の各々と通信することになるので、管理ノードに通信が集中してしまう。そのため、管理ノードの処理負荷を軽減することが困難である。
ここに開示する技術は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、管理装置の処理負荷を軽減することにある。
ここに開示する技術は、ジョブデータを処理するグリッドコンピューティング処理に計算能力を提供可能な演算装置をそれぞれが有する複数の移動体を管理する管理システムに関し、この管理システムは、複数の中間管理装置と、管理装置とを備え、前記複数の中間管理装置の各々は、該中間管理装置の管理下にある複数の移動体の各々の前記グリッドコンピューティング処理に利用可能な計算能力である利用可能計算能力と該利用可能計算能力を前記グリッドコンピューティング処理に提供可能な期間である利用可能期間とに基づいて、該中間管理装置の管理下にある複数の移動体のうち前記利用可能期間が共通する複数の移動体を用いてグリッドを編成し、該グリッドの利用可能計算能力および利用可能期間に応じた計算リソース量を示すリソース情報を生成し、前記管理装置は、前記複数の中間管理装置の各々により生成されたリソース情報に基づいて、前記複数の中間管理装置の中から前記ジョブデータを送信する中間管理装置を選択し、該中間管理装置に該ジョブデータを送信する。
前記の構成では、複数の中間管理装置の各々に、移動体を管理するための処理を担当させることができる。具体的には、「移動体の利用可能計算能力および利用可能期間を管理するための処理」と「グリッドを編成するための処理」を、複数の中間管理装置の各々に担当させることができる。これにより、管理装置の処理負荷を軽減することができる。
また、前記管理システムにおいて、前記複数の中間管理装置の各々は、該中間管理装置の管理下にある複数の移動体を用いて編成されたグリッドの中から、前記管理装置から送信されたジョブデータを処理させるグリッドを選択し、該グリッドを構成する複数の移動体に該ジョブデータを処理させてもよい。前記複数の中間管理装置の各々は、前記管理装置から送信されたジョブデータを複数蓄積可能であってもよい。
前記の構成では、中間管理装置の管理下にあるグリッドを構成する移動体の利用状況の変化などにより、グリッドの計算リソース量が変動したとしても、中間管理装置は、変動後のグリッドの計算リソース量に基づいて、ジョブデータを処理させるグリッドを適切に選択することができる。このように、グリッドの計算リソース量の変動を中間管理装置において吸収することができるので、管理装置の負荷を軽減することができる。
また、前記管理システムにおいて、前記管理装置は、前記複数の中間管理装置の各々により生成されたリソース情報に基づいて、前記複数の中間管理装置の各々の管理下にあるグリッドの中から前記ジョブデータを処理させるグリッドを選択し、前記複数の中間管理装置のうち該グリッドを管理する中間管理装置に対し、該ジョブデータと該グリッドの選択の結果を示すグリッド選択情報とを送信してもよい。そして、前記複数の中間管理装置の各々は、前記管理装置から送信されたジョブデータを、前記管理装置から送信されたグリッド選択情報に示されたグリッドを構成する複数の移動体に処理させてもよい。
前記の構成では、「ジョブデータを処理させるグリッドを選択するための処理」を管理装置に担当させることにより、中間管理装置の管理下にあるグリッドの数が比較的に少ない場合(すなわち中間管理装置におけるグリッドの選択の自由度が高くない場合)に、管理システム全体としての負荷(具体的には管理装置の負荷と複数の中間管理装置の各々の負荷との合計)を軽減することができる。これにより、ジョブデータに対するグリッドの割り当てを円滑に行うことができる。
また、前記管理システムにおいて、前記複数の中間管理装置の各々は、前記管理装置から送信されたジョブデータの処理状況を示す処理状況情報を前記管理装置に送信してもよい。
前記の構成では、複数の中間管理装置の各々から管理装置に処理状況情報を送信することにより、管理装置において複数の中間管理装置の各々におけるジョブデータの処理状況を管理することができる。
また、ここに開示する技術は、ジョブデータを処理するグリッドコンピューティング処理に計算能力を提供可能な演算装置をそれぞれが有する複数の移動体を、複数の中間管理装置を用いて管理する管理装置に関し、この管理装置は、制御部を備え、前記制御部は、前記複数の中間管理装置の各々に、該中間管理装置において、該中間管理装置の管理下にある複数の移動体の各々の前記グリッドコンピューティング処理に利用可能な計算能力である利用可能計算能力と該利用可能計算能力を前記グリッドコンピューティング処理に提供可能な期間である利用可能期間とに基づいて、該中間管理装置の管理下にある複数の移動体のうち前記利用可能期間が共通する複数の移動体を用いて編成されたグリッドの前記利用可能計算能力および前記利用可能期間に応じた計算リソース量を示すリソース情報を送信させ、前記複数の中間管理装置の各々から送信されたリソース情報に基づいて、前記複数の中間管理装置の中から前記ジョブデータを送信する中間管理装置を選択し、該中間管理装置に該ジョブデータを送信する。
前記の構成では、複数の中間管理装置の各々に、移動体を管理するための処理を担当させることができる。これにより、管理装置の処理負荷を軽減することができる。
また、ここに開示する技術は、ジョブデータを処理するグリッドコンピューティング処理に計算能力を提供可能な演算装置をそれぞれが有する複数の移動体を、管理装置と複数の中間管理装置とを用いて管理する管理方法に関し、この管理方法では、前記複数の中間管理装置の各々により、該中間管理装置の管理下にある複数の移動体の各々の前記グリッドコンピューティング処理に利用可能な計算能力である利用可能計算能力と該利用可能計算能力を前記グリッドコンピューティング処理に提供可能な期間である利用可能期間とに基づいて、該中間管理装置の管理下にある複数の移動体のうち前記利用可能期間が共通する複数の移動体を用いてグリッドを編成し、該グリッドの利用可能計算能力および利用可能期間に応じた計算リソース量を示すリソース情報を生成し、前記管理装置により、前記複数の中間管理装置の各々において生成されたリソース情報に基づいて、前記複数の中間管理装置の中から前記ジョブデータを送信する中間管理装置を選択し、該中間管理装置に該ジョブデータを送信する。
前記の方法では、複数の中間管理装置の各々に、移動体を管理するための処理を担当させることができる。これにより、管理装置の処理負荷を軽減することができる。
ここに開示する技術によれば、管理装置の処理負荷を軽減することができる。
実施形態のシステムの構成を例示する概略図である。 グリッドコンピューティングについて説明するための概念図である。 車両の構成を例示するブロック図である。 クライアントサーバの構成を例示するブロック図である。 中間管理サーバの構成を例示するブロック図である。 管理サーバの構成を例示するブロック図である。 実施形態のシステムによる処理の要部を例示する概念図である。 ジョブ受付処理を例示するフローチャートである。 位置予測処理を例示するフローチャートである。 能力予測処理を例示するフローチャートである。 通信予測処理を例示するフローチャートである。 グリッド編成処理を例示するフローチャートである。 中間依頼処理を例示するフローチャートである。 マッチング処理を例示するフローチャートである。 グリッドコンピューティング処理を例示するフローチャートである。 結果提供処理を例示するフローチャートである。
以下、図面を参照して実施の形態を詳しく説明する。なお、図中同一または相当部分には同一の符号を付しその説明は繰り返さない。
(実施形態)
図1は、実施形態のシステム1の構成を例示する。システム1は、複数の車両10と、クライアントサーバ20と、複数の中間管理サーバ30と、管理サーバ50とを備える。これらの構成要素は、通信網5(通信回線)を経由して互いに通信可能であり、必要に応じて互いに通信して各種の情報およびデータを送受信する。複数の車両10の各々には、演算装置105が搭載される。なお、システム1には、複数のクライアントサーバ20が設けられてもよい。複数の中間管理サーバ30と管理サーバ50とを含むシステムは、複数の車両10を管理する管理システムの一例である。
〔グリッドコンピューティング〕
図2に示すように、実施形態のシステム1では、複数の車両10の中から選出された車両10によりグリッドコンピューティング(分散処理システム、以下では「グリッド」と記載)が構成され、複数の車両10のうち利用可能な車両10(詳しくは車両10に搭載された演算装置105)にジョブデータを処理させるグリッドコンピューティング処理が行われる。
なお、車両10において演算装置105の計算能力が必要となると、演算装置105が稼働状態となり、演算装置105の計算能力が利用される。例えば、車両10が走行している場合、車両10の走行制御のために演算装置105の計算能力が必要となり、演算装置105が稼働状態となる。
一方、車両10において演算装置105の計算能力が不要となると、演算装置105が停止状態となり、演算装置105の計算能力が利用されなくなる。例えば、車両10が停車して車両10の電源がオフ状態になると、演算装置105の計算能力が不要となり、演算装置105が停止状態となる。
ここで、車両10において演算装置105の計算能力が不要である場合に、演算装置105の計算能力をグリッドコンピューティング処理に提供することで、演算装置105の計算能力を有効に利用することが可能となる。例えば、車両10の停車中に、演算装置105の計算能力をグリッドコンピューティング処理に提供することが望ましい。
以下の説明では、車両10のグリッドコンピューティング処理に提供可能な計算能力を「利用可能計算能力」と記載する。車両10の利用可能計算能力をグリッドコンピューティング処理に提供可能な期間を「利用可能期間」と記載する。
〔車両〕
車両10は、ユーザに所有される。ユーザは、車両10を運転する。この例では、車両10は、自動四輪車である。また、車両10には、電池(図示省略)が搭載される。電池の電力は、演算装置105などの車載機器に供給される。このような車両10の例としては、電気自動車、プラグインハイブリッド自動車などが挙げられる。また、車両10は、車両ネットワーク間通信(V2N)を利用した通信および車車間通信(V2V)を利用した通信を行うことが可能である。
図3に示すように、車両10は、アクチュエータ11と、センサ12と、入力部101と、出力部102と、通信部103と、記憶部104と、演算装置105とを備える。
アクチュエータ11は、駆動系のアクチュエータ、操舵系のアクチュエータ、制動系のアクチュエータなどを含む。駆動系のアクチュエータの例としては、エンジン、トランスミッション、モータが挙げられる。制動系のアクチュエータの例としては、ブレーキが挙げられる。操舵系のアクチュエータの例としては、ステアリングが挙げられる。
センサ12は、車両10の制御に用いられる各種の情報を取得する。センサ12の例としては、車外を撮像する車外カメラ、車内を撮像する車内カメラ、車外の物体を検出するレーダ、車速センサ、加速度センサ、ヨーレートセンサ、アクセル開度センサ、ステアリングセンサ、ブレーキ油圧センサなどが挙げられる。
入力部101は、情報やデータを入力する。入力部101の例としては、操作されることで操作に応じた情報を入力する操作部、情報を示す画像を入力するカメラ、情報を示す音声を入力するマイクロフォンなどが挙げられる。操作部の例としては、カーナビゲーション装置の操作ボタンやタッチセンサなどが挙げられる。入力部101に入力された情報やデータは、演算装置105に送られる。
出力部102は、情報やデータを出力する。出力部102の例としては、情報を示す画像を出力する表示部、情報を示す音声を出力するスピーカなどが挙げられる。表示部の例としては、カーナビゲーション装置のディスプレイが挙げられ、スピーカの例としては、カーナビゲーション装置のスピーカが挙げられる。
通信部103は、情報やデータを送受信する。通信部103により受信された情報やデータは、演算装置105に送られる。
記憶部104は、情報やデータを記憶する。
演算装置105は、車両10の各部を制御する。この例では、演算装置105は、センサ12により得られた各種の情報に応じてアクチュエータ11を制御する。演算装置105は、通信部103を経由して外部機器(システム1の構成要素など)と通信を行う。演算装置105は、入力部101に入力された情報やデータ、通信部103を経由して受信した情報やデータに基づいて、記憶部104に記憶された情報やデータを適宜更新する。
演算装置105は、プロセッサ、メモリなどを有する。プロセッサの例としては、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)などが挙げられる。メモリは、プロセッサを動作させるためのプログラム、プロセッサの処理結果を示す情報やデータなどを記憶する。メモリに記憶されたプログラムをプロセッサ(コンピュータ)が実行することで、演算装置105の各種の機能が実現される。
なお、演算装置105に搭載されるプロセッサの数は、1つであってもよいし、複数のであってもよい。また、演算装置105に搭載されるプロセッサは、CPUおよびGPUのいずれか一方のみであってもよいし、CPUおよびGPUの両方であってもよい。この例では、演算装置105は、CPUおよびGPUの両方を有する。例えば、演算装置105は、1つまたは複数のECU(Electronic Control Unit)により構成される。
この例では、記憶部104は、車両基本情報D11と、演算装置情報D12と、車両状態情報D13と、走行管理情報D14と、稼働管理情報D15と、通信管理情報D16と、機能管理情報D17とを記憶する。
〈車両基本情報〉
車両基本情報D11は、車両10に関する基本情報である。例えば、車両基本情報D11は、車両10に設定された車両ID、車両を所有するユーザに設定されたユーザID、車両の性能を示す車両性能情報などを含む。IDは、識別のための情報(識別情報)である。
〈演算装置情報〉
演算装置情報D12は、車両10に搭載された演算装置105に関する情報である。例えば、演算装置情報D12は、演算装置105に設定された演算装置ID、演算装置105の性能を示す演算装置性能情報などを含む。演算装置性能情報に示される演算装置105の性能には、演算装置105の計算能力(具体的には最大計算能力)、演算装置105におけるCPUとGPUの比率、演算装置105の通信性能、演算装置105の演算性能などが含まれる。例えば、演算装置105の計算能力は、単位時間当たりに処理できる演算命令数で示される。
〈車両状態情報〉
車両状態情報D13は、車両10の状態を示す。この例では、車両状態情報D13は、車両位置情報、車両演算情報、車両通信情報、車両電源情報、車両電池残量情報、車両充電情報、車両機能情報などを含む。
車両位置情報は、車両10の位置(具体的には緯度および経度)を示す。例えば、車両位置情報は、GPS(Global Positioning System)により取得可能である。車両演算情報は、車両10に搭載された演算装置105の稼働状況を示す。車両通信情報は、車両10の通信状態を示す。車両電源情報は、車両10の電源の状態を示す。例えば、車両電源情報は、イグニッション電源のオンオフ、アクセサリ電源のオンオフなどを示す。
車両電池残量情報は、車両10に搭載された電池(図示省略)の残量を示す。車両充電情報は、車両10の電池を充電可能な充電設備(図示省略)において車両10が充電中であるか否かを示す。車両機能情報は、車両10の各種機能の利用状況を示す。なお、車両10の機能の例としては、OTA(Over The Air)が挙げられる。
演算装置105は、車両10の状態を監視し、その監視の結果に基づいて車両状態情報D13を適宜(例えば定期的に)更新する。
〈走行管理情報〉
走行管理情報D14は、車両10の走行履歴(過去の走行状況)および走行予定(未来の走行状況)を示す。言い換えると、走行管理情報D14は、車両10がどの時刻にどの走行経路におけるどの位置にいたのか(またはどの位置にいる予定であるのか)を示す。例えば、走行管理情報D14は、車両10の走行経路と位置と時刻とを関連付けて示す。
演算装置105は、走行管理情報D14を適宜(例えば定期的に)更新する。例えば、演算装置105は、車両10の走行状況を監視し、その監視の結果に基づいて、走行管理情報D14に示された車両10の走行履歴を更新する。
また、演算装置105は、車両10の走行状況の推定に利用可能な情報を取得すると、その情報に基づいて、走行管理情報D14に示された車両10の走行状況を更新する。車両10の走行状況(位置)の推定に利用可能な情報の例としては、車両10の走行履歴および走行予定を示すカーナビゲーション情報などが挙げられる。
なお、走行管理情報は、車両10の移動履歴(過去の位置)および移動予定(未来の位置)を示す位置管理情報の一例である。位置管理情報は、車両10がどの時刻にどの位置にいたのか(またはどの位置にいる予定であるのか)を示す。例えば、位置管理情報は、車両10の位置と時刻とを関連付けて示す。
〈稼働管理情報〉
稼働管理情報D15は、車両10に搭載された演算装置105の稼働履歴(過去の計算能力の利用率)および稼働予定(未来の計算能力の利用率)を示す。言い換えると、稼働管理情報D15は、車両10の計算能力の利用率がどの時刻にどのくらいであったのか(またはどのくらいになる予定であるのか)を示す。例えば、稼働管理情報D15は、演算装置105の計算能力の利用率と時刻とを関連付けて示す。
なお、稼働管理情報D15に示される車両10の演算装置105の稼働状況(計算能力の利用率)は、グリッドコンピューティング処理のための利用を除く他の利用目的における稼働状況である。このような他の利用目的の例としては、車両10の走行、車両10の各種機能の制御などが挙げられる。
演算装置105は、稼働管理情報D15を適宜(例えば定期的に)更新する。例えば、演算装置105は、その演算装置105の稼働率(計算能力の利用率)を監視し、その監視の結果に基づいて、稼働管理情報D15に示された演算装置105の過去の稼働率を更新する。
また、演算装置105は、演算装置105の稼働状況の推定に利用可能な情報を取得すると、その情報に基づいて、稼働管理情報D15に示された演算装置105の稼働状況を更新する。演算装置105の稼働状況の推定に利用可能な情報の例としては、車両10の走行履歴および走行予定を示すカーナビゲーション情報、走行管理情報D14、機能管理情報D17などが挙げられる。
〈通信管理情報〉
通信管理情報D16は、車両10の通信履歴(過去の通信状態)および通信予定(未来の通信状態)を示す。言い換えると、通信管理情報D16は、車両10の通信状態がどの時刻にどのような状態であったのか(またはどのような状態となる予定であるのか)を示す。具体的には、通信管理情報D16は、車両10の通信相手となる機器毎に、その機器と車両10との間の通信状態(過去の通信状態および未来の通信状態)を示す。例えば、通信管理情報D16は、車両10の通信相手となる機器毎に、「その機器と車両10との間の通信状態(通信の可否)」と「車両10の位置」と「時刻」とを関連付けて示す。車両10の通信相手となる機器の例としては、管理サーバ50、他の車両10などが挙げられる。
演算装置105は、通信管理情報D16を適宜(例えば定期的に)更新する。例えば、演算装置105は、その演算装置105が搭載された車両10の通信状態を監視し、その監視の結果に基づいて、通信管理情報D16に示された車両10の通信履歴を更新する。
また、演算装置105は、車両10の通信状態の推定に利用可能な情報を取得すると、その情報に基づいて、通信管理情報D16に示された車両10の通信状態を更新する。車両10の通信状態の推定に利用可能な情報の例としては、車両10の走行履歴および走行予定を示すカーナビゲーション情報、走行管理情報D14、機能管理情報D17などが挙げられる。
〈機能管理情報〉
機能管理情報D17は、車両10の各種機能の利用履歴(過去の利用状況)および利用予定(未来の利用状況)を示す。言い換えると、機能管理情報D17は、車両10の機能毎に、その機能がどの時刻に利用されていたのか(または利用される予定であるのか)を示す。例えば、機能管理情報D17は、車両10の機能毎に、その機能の利用の有無と時刻とを関連付けて示す。
演算装置105は、機能利用情報D14を適宜(例えば定期的に)更新する。例えば、演算装置105は、車両10の各種機能の利用条項の情報を入力すると、その情報に基づいて機能利用情報D14を更新する。車両10の各種機能の利用履歴または利用予定に関する情報の例としては、車両10の走行履歴および走行予定を示すカーナビゲーション情報、走行管理情報D14などが挙げられる。
〔クライアントサーバ〕
クライアントサーバ20は、クライアントに所有される。クライアントは、ジョブデータの計算を依頼する。クライアントの例としては、企業、研究機関、教育機関などが挙げられる。
図4に示すように、クライアントサーバ20は、入力部201と、出力部202と、通信部203と、記憶部204と、制御部205とを備える。
入力部201は、情報やデータを入力する。入力部201の例としては、操作されることで操作に応じた情報を入力する操作部、情報を示す画像を入力するカメラ、情報を示す音声を入力するマイクロフォンなどが挙げられる。操作部の例としては、操作ボタン、タッチセンサ、キーボード、マウスなどが挙げられる。入力部201に入力された情報やデータは、制御部205に送られる。
出力部202は、情報やデータを出力する。出力部202の例としては、情報を示す画像を出力する表示部、情報を示す音声を出力するスピーカなどが挙げられる。
通信部203は、情報やデータを送受信する。通信部203により受信された情報やデータは、制御部205に送られる。
記憶部204は、情報やデータを記憶する。
制御部205は、クライアントサーバ20の各部を制御する。制御部205は、通信部203を経由して外部機器(システム1の構成要素など)と通信を行う。制御部205は、入力部201に入力された情報やデータ、通信部203を経由して受信した情報やデータに基づいて、記憶部204に記憶された情報やデータを適宜更新する。
制御部205は、プロセッサ、メモリなどを有する。メモリは、プロセッサを動作させるためのプログラム、プロセッサの処理結果を示す情報やデータなどを記憶する。メモリに記憶されたプログラムをプロセッサ(コンピュータ)が実行することで、制御部205の各種の機能が実現される。
この例では、記憶部204は、クライアント情報D21と、ジョブデータD1とを記憶する。
〈クライアント情報〉
クライアント情報D21は、クライアントに関する情報である。クライアント情報D21は、クライアントに設定されたクライアントID、クライアントに所有されるクライアントサーバ20に設定されたクライアントサーバID、担当者名、住所、電話番号などを含む。
〈ジョブデータ〉
ジョブデータD1は、ジョブに対応するデータであり、ジョブの実施のために処理されるデータである。ジョブデータD1は、複数の種別に分類可能である。
例えば、ジョブデータD1は、計算タイプにより分類可能である。計算タイプの例としては、CPU系の計算タイプ、GPU系の計算タイプなどが挙げられる。CPU系の計算タイプのジョブデータD1では、シミュレーション計算など、条件分岐の多い複雑な計算が要求される傾向にある。GPU系の計算タイプのジョブデータD1では、画像処理や機械学習など、膨大な量の単純計算が要求される傾向にある。
また、ジョブデータD1は、処理条件により分類可能である。処理条件の例としては、常時通信が要求される処理条件、常時通信が要求されない処理条件などが挙げられる。常時通信が要求される処理条件のジョブデータD1では、グリッドコンピューティング処理において車両10が常に通信可能であることが要求される。常時通信が要求されない処理条件のジョブデータD1では、グリッドコンピューティング処理において車両10が常に通信可能であることが要求されない。
なお、ジョブデータには、計算処理の対象となるデータの他に、計算処理に必要となるプログラムやその他の情報などが含まれていてもよい。
〈ジョブ情報〉
なお、記憶部204には、ジョブに関するジョブ情報が記憶されてもよい。ジョブ情報は、ジョブの名称を示すジョブ名称情報、ジョブの内容を説明するジョブ内容情報、ジョブに対応するジョブデータに関するジョブデータ情報、ジョブの納期を示すジョブ納期情報などを含む。ジョブデータ情報は、ジョブデータの種別(例えばジョブデータの計算タイプや処理条件)、ジョブデータの計算に必要となる計算量である必要計算量(例えばジョブデータのデータ量)などを示す。
〔中間管理サーバ〕
複数の中間管理サーバ30の各々は、各種の施設に設けられる。施設の例としては、住宅、競技場、劇場、スーパーマーケット、レストラン、宿泊施設、販売店、会社、商業施設などが挙げられる。複数の中間管理サーバ30の各々は、その中間管理サーバ30の管理下にある複数の車両10(グリッドコンピューティングに参加可能な複数の車両10)を管理する。複数の中間管理サーバ30の各々には、固有のサーバIDが設定される。
なお、中間管理サーバ30の管理下にある車両10の例としては、中間管理サーバ30の位置を基準とする所定の範囲(地域)内に位置して中間管理サーバ30と通信することができる車両10、通信機能を有する充電設備に接続されて充電されることで充電設備を経由して中間管理サーバ30と通信することができる車両10など、直接的または間接的に中間管理サーバ30と通信することができる車両10が挙げられる。中間管理サーバ30は、このような車両10を「中間管理サーバ30の管理下にある車両10」として管理する。
複数の中間管理サーバ30の各々は、互いに同様の構成を有する。図5に示すように、中間管理サーバ30は、入力部301と、出力部302と、通信部303と、記憶部304と、制御部305とを備える。中間管理サーバ30の入力部301、出力部302、通信部303、記憶部304、制御部305の構成は、クライアントサーバ20の入力部201、出力部202、通信部203、記憶部204、制御部205の構成と同様である。
この例では、記憶部304は、車両管理テーブルD31、中間ジョブテーブルD32、位置予測テーブルD33、能力予測テーブルD34、通信予測テーブルD35、グリッドテーブルD36、マッチングテーブルD37、ジョブデータD1、計算結果データD2を記憶する。
〈車両管理テーブル〉
車両管理テーブルD31は、中間管理サーバ30の管理下にある車両10を管理するためのテーブルである。この例では、車両管理テーブルD31には、車両10毎に、その車両10に関する車両基本情報D11、演算装置情報D12、車両状態情報D13、走行管理情報D14、稼働管理情報D15、通信管理情報D16、機能管理情報D17などが登録される。
制御部305は、車両管理テーブルD31を適宜更新する。具体的には、制御部305は、車両10毎に、その車両10と適宜(例えば定期的に)通信して車両10に関する情報(この例では、車両基本情報D11、演算装置情報D12、車両状態情報D13、走行管理情報D14、稼働管理情報D15、通信管理情報D16、機能管理情報D17)を取得し、その取得された情報に基づいて車両テーブルD31を更新する。
〈中間ジョブテーブル〉
中間ジョブテーブルD32は、後述する中間依頼処理において管理サーバ50から依頼されたジョブを管理するためのテーブルである。中間ジョブテーブルD32には、ジョブ毎に、そのジョブに設定された受付番号、そのジョブの名称および内容、そのジョブに対応するジョブデータD1の計算タイプおよび処理条件、そのジョブデータD1の必要計算量(ジョブデータD1の計算に必要となる計算量)、そのジョブに設定された納期などが登録される。
〈位置予測テーブル〉
位置予測テーブルD33は、中間管理サーバ30の管理下にある車両10の位置の予測結果を管理するためのテーブルである。この例では、位置予測テーブルD33には、車両10毎に、その車両10に関する位置予測情報D3が登録される。位置予測情報D3は、車両10の位置の時間的変化の予測結果を示す。例えば、位置予測情報D3は、車両10の位置の予測値と時刻とを関連付けて示す。車両10の位置の時間的変化を予測するための処理(位置予測処理)については、後で詳しく説明する。
〈能力予測テーブル〉
能力予測テーブルD34は、中間管理サーバ30の管理下にある車両10の利用可能計算能力の予測結果を管理するためのテーブルである。この例では、能力予測テーブルD34には、車両10毎に、その車両10に関する能力予測情報D4が登録される。能力予測情報D4は、車両10の利用可能計算能力の時間的変化の予測結果を示す。例えば、能力予測情報D4は、車両10の利用可能計算能力の予測値と時刻とを関連付けて示す。車両10の利用可能計算能力の時間的変化を予測するための処理(能力予測処理)については、後で詳しく説明する。
〈通信予測テーブル〉
通信予測テーブルD35は、中間管理サーバ30の管理下にある車両10の通信状態の予測結果を管理するためのテーブルである。この例では、通信予測テーブルD35には、車両10毎に、その車両10に関する通信予測情報D5が登録される。通信予測情報D5は、車両10の通信状態の時間的変化の予測結果を示す。例えば、通信予測テーブルD35は、車両10の通信状態の予測値と時刻とを関連付けて示す。車両10の通信状態の時間的変化を予測するための処理(通信予測処理)については、後で詳しく説明する。
〈グリッドテーブル〉
グリッドテーブルD36は、中間管理サーバ30の管理下にある複数の車両10により構成されるグリッド(グリッドコンピューティング処理に利用可能なグリッド)を管理するためのテーブルである。グリッドテーブルD36には、グリッド毎に、そのグリッドに設定された登録番号、そのグリッドを構成する複数の車両10の各々に設定された車両ID、そのグリッドを構成する複数の車両10の各々の利用可能計算能力と利用可能期間と利用可能計算量、そのグリッドの利用可能計算量などが登録される。グリッドを編成するための処理(グリッド編成処理)については、後で詳しく説明する。
〈マッチングテーブル〉
マッチングテーブルD37は、後述するマッチング処理の結果を管理するためのテーブルである。マッチングテーブルD37には、ジョブ毎に、そのジョブに設定された受付番号、そのジョブに対応するジョブデータD1、マッチング処理によりそのジョブデータD1に対して割り当てられたグリッドの登録番号、そのグリッドを構成する複数の車両10の各々に設定された車両IDなどが登録される。
〈ジョブデータ〉
記憶部304に記憶されるジョブデータD1は、後述する中間依頼処理により受け付けられたジョブデータD1である。
〈計算結果データ〉
記憶部304に記憶される計算結果データD2は、ジョブデータD1の計算結果を示すデータであり、後述するグリッドコンピューティング処理において得られる。
〔管理サーバ〕
管理サーバ50は、グリッドコンピューティングが構成されるシステム1の運営を管理する。管理サーバ50は、システム1を運営する事業者に所有される。また、管理サーバ50は、複数の中間管理サーバ30を用いて、グリッドコンピューティングに参加可能な複数の車両10を管理する。なお、管理サーバ50は、グリッドコンピューティングを管理する管理装置の一例である。
図5に示すように、管理サーバ50は、入力部501と、出力部502と、通信部503と、記憶部504と、制御部505とを備える。管理サーバ50の入力部501、出力部502、通信部503、記憶部504、制御部505の構成は、クライアントサーバ20の入力部201、出力部202、通信部203、記憶部204、制御部205の構成と同様である。
この例では、記憶部504は、ユーザテーブルD51、登録車両テーブルD52、クライアントテーブルD53、ジョブテーブルD54、中間リソーステーブルD55、中間依頼テーブルD56、ジョブデータD1、計算結果データD2を記憶する。
〈ユーザテーブル〉
ユーザテーブルD51は、ユーザを管理するためのテーブルである。ユーザテーブルD51には、ユーザ毎に、そのユーザに設定されたユーザID、そのユーザに所有される車両10に設定された車両ID、そのユーザに所有される演算装置105に設定された演算装置IDなどが登録される。制御部505は、ユーザテーブルD51を適宜更新する。
〈登録車両テーブル〉
登録車両テーブルD52は、グリッドコンピューティング処理に参加可能な車両10を管理するためのテーブルである。この例では、登録車両テーブルD52には、車両10毎に、その車両10に関する車両基本情報D11、演算装置情報D12などが登録される。制御部505は、登録車両テーブルD52を適宜更新する。
〈クライアントテーブル〉
クライアントテーブルD53は、クライアントを管理するためのテーブルである。クライアントテーブルD53には、クライアント毎に、そのクライアントに設定されたクライアントID、クライアントに所有されるクライアントサーバ20に設定されたクライアントサーバID、そのクライアントの担当者名、住所、電話番号などが登録される。制御部505は、クライアントテーブルD53を適宜更新する。
〈ジョブテーブル〉
ジョブテーブルD54は、クライアントから依頼されたジョブを管理するためのテーブルである。ジョブテーブルD54には、ジョブ毎に、そのジョブに設定された受付番号、そのジョブを依頼したクライアントに設定されたクライアントID、そのジョブの名称および内容、そのジョブに対応するジョブデータD1の計算タイプおよび処理条件、そのジョブデータD1の必要計算量、そのジョブに設定された納期などが登録される。
〈中間リソーステーブル〉
中間リソーステーブルD55は、複数の中間管理サーバ30の各々における計算リソース量(利用可能計算能力および利用可能期間に応じた計算リソース量)を管理するためのテーブルである。この例では、中間リソーステーブルD55には、中間管理サーバ30毎に、その中間管理サーバ30に設定されたサーバID、その中間管理サーバ30により編成されたグリッドの計算リソース量などが登録される。
具体的には、中間リソーステーブルD55には、中間管理サーバ30毎に、その中間管理サーバ30により編成されたグリッドが登録され、その中間管理サーバ30により編成されたグリッド毎に、そのグリッドの登録番号、そのグリッドの利用可能計算量などが登録される。なお、グリッドの利用可能計算量は、グリッドの利用可能計算能力および利用可能期間に応じた計算リソース量の一例である。
〈中間依頼テーブル〉
中間依頼テーブルD56は、後述する中間依頼処理の結果を管理するためのテーブルである。中間依頼テーブルD56には、ジョブ毎に、そのジョブに設定された受付番号、そのジョブに対応するジョブデータD1、中間依頼処理によりそのジョブデータD1に割り当てられた中間管理サーバ30に設定されたサーバIDなどが登録される。
〈ジョブデータ〉
記憶部504に記憶されるジョブデータD1は、後述するジョブ受付処理により受け付けられたジョブデータD1である。
〈計算結果データ〉
記憶部504に記憶される計算結果データD2は、後述する結果提供処理により中間管理サーバ30から送信された計算結果データD2である。
〔システムによる処理(管理方法)〕
図7に示すように、実施形態のシステム1では、複数の中間管理サーバ30の各々は、その中間管理サーバ30の管理下にある複数の車両10の各々の利用可能計算能力と利用可能期間とに基づいて、その中間管理サーバ30の管理下にある複数の車両10のうち利用可能期間が共通する複数の車両10を用いてグリッドを編成し、そのグリッドの利用可能計算能力および利用可能期間に応じた計算リソース量を示すリソース情報を生成し、そのリソース情報を管理サーバ50に送信する。なお、グリッドの利用可能計算能力および利用可能期間は、そのグリッドを構成する複数の車両10の各々の利用可能計算能力および利用可能期間に基づいて導出される。
管理サーバ50は、複数の中間管理サーバ30の各々により生成されたリソース情報に基づいて、複数の中間管理サーバ30の中からジョブデータを送信する中間管理サーバ30を選択し、その中間管理サーバ30にジョブデータを送信する。そして、複数の中間管理サーバ30の各々は、その中間管理サーバ30の管理下にある複数の車両10を用いて編成されたグリッドの中から、管理サーバ50から送信されたジョブデータを処理させるグリッドを選択し、そのグリッドを構成する複数の車両10にそのジョブデータを処理させる。
また、実施形態のシステム1では、複数の中間管理サーバ30の各々は、管理サーバ50から送信されたジョブデータを複数蓄積可能である。また、複数の中間管理サーバ30の各々は、管理サーバ50から送信されたジョブデータの処理状況を示す処理状況情報を管理サーバ50に送信する。
具体的には、実施形態のシステム1において、ジョブ受付処理、位置予測処理、能力予測処理、通信予測処理、グリッド編成処理、中間依頼処理、マッチング処理、グリッドコンピューティング処理、結果提供処理が行われる。これらの処理は、グリッドコンピューティング処理に計算能力を提供可能な車両10を管理するための管理方法の一例である。
管理サーバ50は、ジョブ受付処理、中間依頼処理、結果提供処理を行う。複数の中間管理サーバ30の各々は、位置予測処理、能力予測処理、通信予測処理、グリッド編成処理、マッチング処理、グリッドコンピューティング処理を行う。
〔ジョブ受付処理〕
次に、図8を参照して、ジョブ受付処理について説明する。ジョブ受付処理では、クライアントにより計算を依頼されたジョブデータD1を受け付ける。例えば、管理サーバ50の制御部505は、クライアントからジョブデータD1の計算が依頼される毎に、以下の処理を行う。
〈ステップS11〉
まず、管理サーバ50は、クライアントからジョブの依頼を受け付ける。具体的には、クライアントサーバ20は、クライアントの担当者による操作に応答して、ジョブ依頼申請を管理サーバ50に送信する。管理サーバ50の制御部505は、その申請に応答して以下の処理を行う。
制御部505は、ジョブの受付に必要となる情報(具体的にはジョブを依頼するクライアントに関するクライアント情報とジョブに関するジョブ情報)の送信をクライアントサーバ20に要求する。例えば、制御部505は、ジョブの受付に必要となる情報を入力させるためのジョブ受付画面を表示するための情報である入力画面関連情報(依頼情報の入力様式などがまとめられた情報)をクライアントサーバ20に送信する。クライアントサーバ20の制御部205は、入力画面関連情報に基づいて、ジョブ受付画面の画像を生成し、その画像を出力部202(表示部)に出力(表示)させる。
クライアントの担当者は、クライアントサーバ20の入力部201(操作部)を操作して、ジョブ受付画面に必要な情報を入力する。これにより、ジョブを依頼するクライアントに関するクライアント情報と、ジョブに関するジョブ情報とが入力される。そして、これらの情報の入力が完了すると、クライアントサーバ20の制御部205は、ジョブ受付画面に入力された情報(クライアント情報およびジョブ情報)を管理サーバ50に送信する。管理サーバ50の制御部505は、クライアント情報とジョブ情報とを受信する。
次に、制御部505は、ジョブに対応するジョブデータD1の送信をクライアントサーバ20に要求する。クライアントサーバ20の制御部205は、その要求に応答して、ジョブに対応するジョブデータD1を管理サーバ50に送信する。管理サーバ50の制御部505は、ジョブデータD1を受信する。そして、制御部505は、そのジョブデータD1を記憶部504に記憶する。
〈ステップS12〉
次に、管理サーバ50の制御部505は、ステップS11において受信されたジョブデータD1を分析する。具体的には、制御部505は、ジョブデータD1の計算タイプ、処理条件、必要計算量などを分析する。そして、制御部505は、ジョブデータD1の分析の結果に基づいて、ステップS11において受信されたジョブ情報を修正する。
なお、ステップS11において受信されたジョブ情報が十分に信頼できる場合は、ステップS12の処理を省略してもよい。
〈ステップS13〉
次に、管理サーバ50の制御部505は、ステップS11において受信されたクライアント情報と、ステップS12において必要に応じて修正されたジョブ情報(またはステップS11において受信されたジョブ情報)とを関連付けて、ジョブテーブルD54に登録する。
〔位置予測処理〕
次に、図9を参照して、位置予測処理について説明する。位置予測処理では、中間管理サーバ30の制御部305は、車両管理テーブルD31に登録された車両10の走行管理情報D14に基づいて、その車両10の位置の時間的変化を予測する。例えば、制御部305は、車両管理テーブルD31に登録された車両10の走行管理情報D14が更新されると、その車両10について以下の処理を行う。
〈ステップS21〉
まず、制御部305は、車両管理テーブルD31に登録された車両10の走行管理情報D14を取得する。なお、「走行管理情報の更新」と同様に、制御部305は、車両10の走行状況(位置)の推定に利用可能な情報に基づいて、車両管理テーブルD31に登録された車両10の走行管理情報D14を更新し、その更新後の走行管理情報D14を取得してもよい。
〈ステップS22〉
次に、制御部305は、ステップS21において取得された車両10の「走行管理情報D14」に基づいて、車両10の位置の時間的変化を予測する。
具体的には、制御部305は、走行管理情報D14に示された車両の位置から、車両10の位置の変化の傾向(パターン)を予測する。この車両10の位置の変化の傾向の予測は、機械学習により実現されてもよい。そして、制御部305は、車両10の位置の変化の傾向に基づいて、車両10の位置の時間的変化(車両10がどの時刻にどの位置にいるのか)を予測する。
〈ステップS23〉
次に、制御部305は、ステップS22において予測された「車両10の位置の時間的変化」を示す位置予測情報D3を位置予測テーブルD33に登録(上書き)する。これにより、位置予測テーブルD33が更新される。なお、走行管理情報D14に示された車両10の未来の位置(推定値)が十分に信頼できる場合は、その車両10の未来の位置が位置予測情報D3に登録されてもよい。
〔能力予測処理〕
次に、図10を参照して、能力予測処理について説明する。能力予測処理では、中間管理サーバ30の制御部305は、車両管理テーブルD31に登録された車両10の稼働管理情報D15に基づいて、その車両10の利用可能計算能力を予測する。例えば、制御部305は、車両管理テーブルD31に登録された車両10の稼働管理情報D15が更新されると、その車両10について以下の処理を行う。
〈ステップS31〉
まず、制御部305は、車両管理テーブルD31に登録された車両10の演算装置情報D12と稼働管理情報D15を取得する。なお、「稼働管理情報の更新」と同様に、制御部305は、車両10の演算装置105の稼働状況の推定に利用可能な情報に基づいて、車両テーブルD51に登録された車両10の稼働管理情報D15を更新し、その更新後の稼働管理情報D15を取得してもよい。
〈ステップS32〉
次に、制御部305は、ステップS31において取得された車両10の「演算装置情報D12」と「稼働管理情報D15」に基づいて、その車両10の利用可能計算能力の時間的変化を予測する。
具体的には、制御部305は、稼働管理情報D15に示された車両10の演算装置105の稼働状況から、車両10の演算装置105の計算能力の利用率の変化の傾向(パターン)を予測する。この演算装置105の計算能力の利用率の変化の傾向の予測は、機械学習により実現されてもよい。そして、制御部305は、車両10の演算装置105の計算能力の利用率の変化の傾向に基づいて、その車両10の演算装置105の計算能力に余裕がある期間(計算能力の利用率が100%未満である期間)を予測し、その期間を「その車両10の演算装置105の計算能力をグリッドコンピューティング処理に利用することが可能な期間」とする。例えば、制御部305は、車両10の演算装置105の計算能力の利用率が「30%」である期間を、車両10の演算装置105の計算能力の「70%」をグリッドコンピューティング処理において利用することが可能な期間とする。
〈ステップS33〉
次に、制御部305は、ステップS32において予測された「車両10の利用可能計算能力の時間的変化」を示す能力予測情報D4を能力予測テーブルD34に登録(上書き)する。これにより、能力予測テーブルD34が更新される。
〔通信予測処理〕
次に、図11を参照して、通信予測処理について説明する。通信予測処理では、中間管理サーバ30の制御部305は、車両管理テーブルD31に登録された車両10の通信管理情報D16に基づいて、その車両10の通信状態の時間的変化を予測する。例えば、制御部305は、車両管理テーブルD31に登録された車両10の通信管理情報D16が更新されると、その車両10について以下の処理を行う。
〈ステップS41〉
まず、制御部305は、車両管理テーブルD31に登録された車両10の通信管理情報D16を取得する。なお、「通信管理情報の更新」と同様に、制御部305は、車両10の通信状態の推定に利用可能な情報に基づいて、車両管理テーブルD31に登録された車両10の通信管理情報D16を更新し、その更新後の通信管理情報D16を取得してもよい。
〈ステップS42〉
次に、制御部305は、ステップS41において取得された車両10の通信管理情報D16に基づいて、車両10の通信状態の時間的変化を予測する。
具体的には、制御部305は、通信管理情報D16に示された車両の通信状態から、車両10の通信状態の変化の傾向(パターン)を予測する。この車両10の通信状態の変化の傾向の予測は、機械学習により実現されてもよい。そして、制御部305は、車両10の通信状態の変化の傾向に基づいて、車両10の通信状態の時間的変化(車両10の通信状態がどの時刻にどのような状態であるのか)を予測する。
〈ステップS43〉
次に、制御部305は、ステップS42において予測された「車両10の通信状態の時間的変化」を示す通信予測情報D5を通信予測テーブルD35に登録(上書き)する。これにより、通信予測テーブルD35が更新される。なお、通信管理情報D16に示された車両10の未来の通信状態(推定値)が十分に信頼できる場合は、その車両10の未来の通信状態が通信予測情報D5に登録されてもよい。
〔グリッド編成処理〕
次に、図12を参照して、グリッド編成処理について説明する。グリッド編成処理は、複数の車両10により構成されたグリッドを編成する処理である。グリッドは、後述するグリッドコンピューティング処理に利用可能である。例えば、中間管理サーバ30の制御部305は、定期的に、以下の処理を行う。
〈ステップS51〉
まず、制御部305は、グリッドの編成に必要となる情報を取得する。この例では、制御部305は、位置予測テーブルD33に登録された複数の車両10の各々の位置予測情報D4と、能力予測テーブルD34に登録された複数の車両10の各々の能力予測情報D4と、通信予測テーブルD35に登録された複数の車両10の各々の通信予測情報D5とを取得する。
〈ステップS52〉
次に、制御部305は、ステップS51において取得された情報に基づいて、グリッドを編成する。
この例では、制御部305は、複数の車両10の各々の「位置予測情報D3」と「能力予測情報D4」と「通信予測情報D5」とに基づいて、複数の車両10の各々の利用可能期間を導出する。この例では、利用可能期間は、車両10の演算装置105の計算能力が利用可能であり、且つ、車両10が通信可能であり、且つ、車両10が予め定められた範囲(地域)に位置する期間である。次に、制御部305は、複数の車両10の中から、利用可能期間の一部または全部が重複する複数の車両10を選択し、その選択された複数の車両10を用いてグリッドを編成する。このようにして、複数のグリッドが編成される。そして、制御部305は、グリッド毎に、以下の処理を行う。
まず、制御部305は、グリッドの構成する複数の車両10の各々の利用可能期間の一部または全部が重複する期間を「グリッドの利用可能期間」に設定する。次に、制御部305は、グリッドの構成する複数の車両10の各々について、その車両10のグリッドにおける利用可能計算能力と、その車両10のグリッドにおける利用可能期間とを導出する。
なお、車両10のグリッドにおける利用可能期間は、車両10の利用可能期間のうちグリッドの利用可能期間と重複する期間(重複期間)である。車両10のグリッドにおける利用可能計算能力は、車両10の重複期間における利用可能計算能力である。
次に、制御部305は、グリッドの構成する複数の車両10の各々について、その車両10の「グリッドにおける利用可能計算能力」と「グリッドにおける利用可能期間」にと基づいて、その車両10のグリッドにおける利用可能計算量を導出する。
なお、車両10のグリッドにおける利用可能計算量は、「車両10のグリッドにおける利用可能計算能力」と「車両10のグリッドにおける利用可能期間の時間長さ」との積に応じた量であってもよい。車両10のグリッドにおける利用可能計算能力は、車両10の重複期間における利用可能計算能力の平均値であってもよいし、車両10の重複期間における利用可能計算能力の中から選択された代表値であってもよいし、車両10の重複期間における利用可能計算能力から導出された他の値であってもよい。または、車両10のグリッドにおける利用可能計算量は、車両10のグリッドにおける利用可能期間における車両10の利用可能計算能力を積分して得られる量であってもよい。
そして、制御部305は、グリッドを構成する複数の車両10の各々の「グリッドにおける利用可能計算量」の総和に基づいて、グリッドの利用可能計算量を導出する。例えば、制御部505は、グリッドを構成する複数の車両10の各々の「グリッドにおける利用可能計算量」の総和を「グリッドの利用可能計算量」とする。
以上の処理により、グリッド毎に、そのグリッドを構成する複数の車両10の各々の「利用可能計算能力(グリッドにおける利用可能計算能力)」と「利用可能期間(グリッドにおける利用可能期間)」と「利用可能計算量(グリッドにおける利用可能計算量)」と、そのグリッドの利用可能計算量とが導出される。
〈ステップS53〉
次に、制御部305は、ステップS52において編成されたグリッド毎に、そのグリッドに関する情報をグリッドテーブルD36に登録する。これにより、グリッドテーブルD36が更新される。グリッドに関する情報には、そのグリッドに設定された登録番号、そのグリッドを構成する複数の車両10の各々の車両IDと利用可能計算能力と利用可能期間と利用可能計算量、そのグリッドの利用可能計算量などが含まれる。
〔リソース更新処理〕
また、中間管理サーバ30の制御部305は、グリッドテーブルD36に登録されたグリッド毎に、そのグリッドの計算リソース量を更新するための処理(リソース更新処理)を行う。例えば、制御部305は、リソース更新処理を定期的に行う。
リソース更新処理では、制御部305は、グリッドを構成する複数の車両10の各々の利用可能計算能力および利用可能期間を導出する。次に、制御部305は、その導出された複数の車両10の各々の利用可能計算能力および利用可能期間に基づいて、複数の車両10の各々の利用可能計算量を導出する。次に、制御部305は、その導出された複数の車両10の各々の利用可能計算量に基づいて、その複数の車両10により構成されるグリッドの利用可能計算量を導出する。そして、制御部305は、その導出されたグリッドに関する情報(グリッドを構成する複数の車両10の各々の利用可能計算能力と利用可能期間と利用可能計算量とグリッドの利用可能計算量)をグリッドテーブルD36に登録(上書き)する。これにより、グリッドテーブルD36が更新される。
〔グリッドの再編成〕
また、中間管理サーバ30の制御部305は、必要に応じて、グリッドを再編成してもよい。例えば、制御部305は、グリッドテーブルD36に登録されたグリッドのうち1つのグリッドの利用可能計算量を意図的に増加させたい場合に、グリッドテーブルD36に登録された他のグリッドに属する車両10を、その利用可能計算量を意図的に増加させたいグリッドに編入させてもよい。
〔リソース情報生成処理〕
また、中間管理サーバ30の制御部305は、(リソース情報生成処理)を行う。例えば、制御部305は、リソース情報生成処理を定期的に行う。または、制御部305は、管理サーバ50からのリソース情報の送信要求に応答してリソース情報生成処理を行う。
リソース情報生成処理では、制御部305は、グリッドテーブルD36を参照し、リソース情報を生成する。この例では、リソース情報には、中間管理サーバ30において編成されたグリッドと、そのグリッドの利用可能計算量とが含まれる。そして、制御部305は、その生成されたリソース情報を管理サーバ50に送信する。
〔中間依頼処理〕
次に、図13を参照して、中間依頼処理について説明する。中間依頼処理は、ジョブ受付処理において受け付けられたジョブデータD1に対し、そのジョブデータD1の処理を依頼する中間管理サーバ30を割り当てる処理である。例えば、管理サーバ50の制御部505は、ジョブ受付処理の完了後に、以下の処理を行う。
〈ステップS61〉
まず、制御部505は、ジョブテーブルD54に登録されたジョブの中から、中間依頼処理の対象となるジョブを選択する。そして、制御部505は、記憶部504に記憶されたジョブデータD1の中から、中間依頼処理の対象となるジョブに対応するジョブデータD1を選択する。
〈ステップS62〉
次に、制御部505は、中間リソーステーブルD55に登録された中間管理サーバ30の中から、ジョブデータD1の処理を依頼する中間管理サーバ30を選択し、その選択された中間管理サーバ30をジョブデータD1に割り当てる。
具体的には、制御部505は、中間リソーステーブルD55に登録された中間管理サーバ30の中から、ジョブデータD1の必要計算量(ジョブデータD1の計算に必要となる計算量)以上の利用可能計算量を有するグリッドが属する中間管理サーバ30を選択する。
なお、ジョブデータD1の計算効率を考慮すると、ジョブデータD1の必要計算量とグリッドの利用可能計算量との差が小さいことが好ましい。例えば、制御部505は、中間リソーステーブルD55に登録された中間管理サーバ30の中から、ジョブデータD1の必要計算量との差が閾値を下回る利用可能計算量を有するグリッドが属する中間管理サーバ30を選択してもよい。
〈ステップS63〉
次に、制御部505は、どのジョブデータD1にどの中間管理サーバ30が割り当てられたのかを示す中間依頼情報を、中間依頼テーブルD56に登録する。これにより、中間依頼テーブルD56が更新される。例えば、中間依頼情報には、ジョブデータD1に対応するジョブに設定された受付番号と、中間管理サーバ30に設定されたサーバIDとが含まれる。
〈ステップS64〉
次に、制御部505は、ステップS62においてジョブデータD1に割り当てられた中間管理サーバ30に、そのジョブデータD1と、そのジョブデータD1に関するジョブ管理情報とを送信する。ジョブ管理情報には、そのジョブデータD1に対応するジョブに設定された受付番号、そのジョブの名称および内容、そのジョブデータD1の計算タイプおよび処理条件、そのジョブデータD1の必要計算量(ジョブデータD1の計算に必要となる計算量)、そのジョブに設定された納期などが含まれる。
中間管理サーバ30の制御部305は、管理サーバ50から送信されたジョブデータD1とジョブ管理情報とを受信すると、そのジョブデータD1を記憶部304に記憶し、そのジョブ管理情報を中間ジョブテーブルD32に登録する。
〔マッチング処理〕
次に、図14を参照して、マッチング処理について説明する。マッチング処理は、中間依頼処理において受け付けられたジョブデータD1に対し、グリッド編成処理において編成されたグリッドを割り当てる処理である。例えば、中間管理サーバ30の制御部305は、グリッド編成処理および中間依頼処理の完了後に、以下の処理を行う。
〈ステップS71〉
まず、制御部305は、中間ジョブテーブルD32に登録されたジョブの中から、マッチング処理の対象となるジョブを選択する。そして、制御部305は、記憶部304に記憶されたジョブデータD1の中から、マッチング処理の対象となるジョブに対応するジョブデータD1を選択する。
〈ステップS72〉
次に、制御部305は、グリッドテーブルD36に登録されたグリッドの中から、ジョブデータD1に対するグリッドコンピューティング処理に利用可能なグリッドを選択し、その選択されたグリッドをジョブデータD1に割り当てる。
具体的には、制御部305は、グリッドテーブルD36に登録されたグリッドの中から、ジョブデータD1の必要計算量(ジョブデータD1の計算に必要となる計算量)以上の利用可能計算量を有するグリッドを選択する。
なお、ジョブデータD1の計算効率を考慮すると、ジョブデータD1の必要計算量とグリッドの利用可能計算量との差が小さいことが好ましい。例えば、制御部305は、グリッドテーブルD36に登録されたグリッドの中から、ジョブデータD1の必要計算量との差が閾値を下回る利用可能計算量を有するグリッドを選択してもよい。
〈ステップS73〉
次に、制御部305は、どのジョブデータD1にどのグリッドが割り当てられたのかを示すマッチング情報を、マッチングテーブルD37に登録する。これにより、マッチングテーブルD37が更新される。例えば、マッチング情報には、ジョブデータD1に対応するジョブに設定された受付番号と、グリッドに設定された登録番号とが含まれる。
〔グリッドコンピューティング処理〕
次に、図15を参照して、中間管理サーバ30によるグリッドコンピューティング処理について説明する。グリッドコンピューティング処理では、マッチング処理においてジョブデータD1に割り当てられたグリッドを構成する複数の車両10に、ジョブデータD1を処理させる。例えば、中間管理サーバ30の制御部305は、マッチング処理の完了後に、以下の処理を行う。
〈ステップS81〉
まず、制御部305は、グリッドテーブルD36およびマッチングテーブルD37を参照し、グリッドコンピューティング処理の対象となるジョブデータD1を、マッチング処理においてそのジョブデータD1に割り当てられたグリッドを構成する複数の車両10に分配する。これにより、ジョブデータD1は、そのジョブデータD1に割り当てられた複数の車両10により並列処理される。
具体的には、制御部505は、ジョブデータD1に割り当てられたグリッドを構成する複数の車両10の各々の利用可能計算量に基づいて、複数の車両10の各々に振り分けるジョブデータD1のデータ量を決定する。次に、制御部505は、その決定の結果に基づいてジョブデータD1を複数の部分ジョブデータに分割し、複数の部分ジョブデータの各々にその部分ジョブデータを処理させる車両10(グリッドを構成する複数の車両10の中から選択された車両10)を割り当てる。そして、制御部505は、複数の部分ジョブデータの各々をその部分ジョブデータに割り当てられた車両10に送信する。
〈ステップS82〉
次に、車両10の各々は、その車両10に送信された部分ジョブデータ(ジョブデータD1の一部)の計算が完了すると、その計算により得られた部分計算結果データ(計算結果データD2の一部)を中間管理サーバ30に送信する。中間管理サーバ30の制御部305は、車両10から送信された部分計算結果データを受信し、その部分計算結果データを記憶部304に記憶する。
〈ステップS83〉
制御部305は、ステップS81においてジョブデータD1が分配された複数の車両10の全てが計算を完了しているか否かを判定する。車両10の全てが計算を完了している場合には、ステップS84の処理が行われ、そうでない場合には、ステップS82の処理が行われる。
〈ステップS84〉
複数の車両10の全てが計算を完了すると、制御部305は、記憶部304に記憶された部分計算結果データを結合することで、グリッドコンピューティング処理の対象となるジョブデータD1に対応する計算結果データD2(ジョブデータD1の計算の結果を示す計算結果データD2)を生成する。そして、制御部305は、グリッドコンピューティング処理の対象となるジョブデータD1に対応する計算結果データD2を管理サーバ50に送信する。
〔車両の処理状況の確認〕
また、ジョブデータD1(具体的には部分ジョブデータ)を処理させる複数の車両10の各々は、その車両10におけるジョブデータD1の処理状況を示す部分処理状況情報を生成し、その生成された部分処理状況情報を中間管理サーバ30に送信する。車両10による部分処理状況情報の生成および送信は、定期的に行われてもよいし、中間管理サーバ30からの部分処理状況情報の送信要求に応答して行われてもよい。
〔結果提供処理〕
次に、図16を参照して、結果提供処理について説明する。例えば、管理サーバ50の制御部505は、中間依頼テーブルD56に登録されたジョブデータD1の各々について以下の処理を行う。
〈ステップS91〉
制御部505は、ジョブデータD1に対応する計算結果データD2が得られたか否かを判定する。ジョブデータD1に対応する計算結果データD2が得られると、ステップS92の処理が行われる。
〈ステップS92〉
制御部505は、ステップS91において得られたジョブデータD1に対応する計算結果データD2を、そのジョブデータD1の計算を依頼したクライアントのクライアントサーバ20に送信する。
〈ステップS93〉
次に、グリッドコンピューティング処理に車両10の演算装置105の計算能力を提供したユーザに対して、システム1を運営する事業者から報酬が付与される。ユーザに付与される報酬の例としては、システム1において利用可能なポイント、仮想通貨、商品の割引特典などが挙げられる。
例えば、管理サーバ50の制御部505は、グリッドコンピューティング処理に車両10の演算装置105の計算能力を提供したユーザに対して報酬を付与するための処理を行う。報酬を付与するための処理の例としては、ユーザに設定された「ユーザID」とシステム1において利用可能な「ポイント」(または仮想通貨)とを関連付けてユーザテーブルD50に登録する処理、ユーザに所有されるユーザ端末(図示省略)に商品の割引特典を示す情報を送信する処理などが挙げられる。なお、報酬を示す情報は、ジョブテーブルD53においてジョブ毎に登録されてもよい。
また、グリッドコンピューティング処理に車両10の演算装置105の計算能力を提供したユーザに対して、クライアントから報酬が付与されてもよい。例えば、クライアントサーバ20の制御部205は、グリッドコンピューティング処理に車両10の演算装置105の計算能力を提供したユーザに対して報酬を付与するための処理を実行してもよい。
〔中間管理サーバの処理状況の確認〕
また、中間管理サーバ30の制御部305は、ジョブデータD1を処理させる複数の車両10の各々から送信された部分処理状況情報を参照し、そのジョブデータD1の処理状況を示す処理状況情報を生成し、その処理状況情報を管理サーバ50に送信する。中間管理サーバ30による処理状況情報の生成および送信は、定期的に行われてもよいし、管理サーバ50からの処理状況情報の送信要求に応答して行われてもよい。
〔実施形態の効果〕
以上のように、実施形態では、複数の中間管理サーバ30の各々は、その中間管理サーバ30の管理下にある複数の車両10の各々の利用可能計算能力と利用可能期間とに基づいて、その中間管理装置の管理下にある複数の車両10のうち利用可能期間が共通する複数の車両10を用いてグリッドを編成し、そのグリッドの利用可能計算能力および利用可能期間に応じた計算リソース量を示すリソース情報を生成する。管理サーバ50は、複数の中間管理サーバ30の各々により生成されたリソース情報に基づいて、複数の中間管理サーバ30の中からジョブデータを送信する中間管理サーバ30を選択し、その中間管理サーバ30にジョブデータを送信する。
上記の構成では、複数の中間管理サーバ30の各々に、車両10を管理するための処理を担当させることができる。具体的には、「車両10の利用可能計算能力および利用可能期間を管理するための処理」と「グリッドを編成するための処理」を、複数の中間管理サーバ30の各々に担当させることができる。これにより、管理サーバ50の処理負荷を軽減することができる。
また、実施形態では、中間管理サーバ30により生成されるリソース情報は、その中間管理サーバ30の管理下にある複数の車両10を用いて編成されたグリッドの計算リソース量を示す。このような構成により、リソース情報が単に「中間管理サーバ30の管理下にある複数の車両10の各々の計算リソース量」を示す場合よりも、管理サーバ50の処理負荷を軽減することができる。例えば、管理サーバ50においてグリッド単位の計算リソース量を導出するための処理を省略することができる。
また、実施形態では、複数の中間管理サーバ30の各々は、その中間管理サーバ30の管理下にある複数の車両10を用いて編成されたグリッドの中から、管理サーバ50から送信されたジョブデータを処理させるグリッドを選択し、そのグリッドを構成する複数の車両10にそのジョブデータを処理させる。また、複数の中間管理サーバ30の各々は、管理サーバ50から送信されたジョブデータを複数蓄積可能である。
上記の構成では、「ジョブデータを処理させるグリッドを選択するための処理」と「グリッドを構成する複数の車両10にジョブデータを処理させる処理」を、複数の中間管理サーバ30の各々に担当させることができる。これにより、管理サーバ50の処理負荷を軽減することができる。
また、上記の構成では、複数の中間管理サーバ30の各々に複数のジョブデータを蓄積することができるので、管理サーバ50から中間管理サーバ30へジョブデータを送信するタイミングの自由度を向上させることができる。これにより、管理サーバ50から中間管理サーバ30へのジョブデータの送信を適切に行うことができる。
また、上記の構成では、「ジョブデータを処理させるグリッドを選択するための処理」を中間管理サーバ30に担当させ、且つ、中間管理サーバ30にジョブデータD1を蓄積させることができる。そのため、中間管理サーバ30の管理下にあるグリッドを構成する車両10の利用状況の変化などにより、グリッドの計算リソース量(具体的には利用可能計算量)が変動したとしても、中間管理サーバ30は、変動後のグリッドの計算リソース量に基づいて、ジョブデータD1を処理させるグリッドを適切に選択することができる。このように、グリッドの計算リソース量の変動を中間管理サーバ30において吸収することができるので、管理サーバ50の負荷を軽減することができる。なお、このような構成は、中間管理サーバ30の管理下にあるグリッドの数が比較的に多い場合に特に有効である。
また、実施形態では、複数の中間管理サーバ30の各々は、管理サーバ50から送信されたジョブデータの処理状況を示す処理状況情報を管理サーバ50に送信する。
上記の構成では、複数の中間管理サーバ30の各々から管理サーバ50に処理状況情報を送信することにより、管理サーバ50において複数の中間管理サーバ30の各々におけるジョブデータの処理状況を管理することができる。
(実施形態の変形例1)
実施形態の変形例1のシステムは、「ジョブデータD1を処理させるグリッド」を選択するための処理が実施形態のシステムと異なる。実施形態の変形例1のシステムのその他の構成は、実施形態のシステムと同様である。
実施形態の変形例1では、管理サーバ50は、複数の中間管理サーバ30の各々により生成されたリソース情報に基づいて、複数の中間管理サーバ30の各々の管理下にあるグリッドの中から「ジョブデータD1を処理させるグリッド」を選択する。そして、管理サーバ50は、複数の中間管理サーバ30のうちその選択されたグリッド(ジョブデータD1を処理させるグリッド)を管理する中間管理サーバ30に対し、そのジョブデータD1とグリッドの選択の結果(どのグリッドが「ジョブデータD1を処理させるグリッド」として選択されたのか)を示すグリッド選択情報とを送信する。
具体的には、管理サーバ50の制御部505は、中間依頼処理のステップS62において、中間リソーステーブルD55に登録された中間管理サーバ30の各々の管理下にあるグリッドの中から、ジョブデータD1を処理させるグリッドを選択し、その選択されたグリッドをジョブデータD1に割り当てる。
そして、制御部505は、中間依頼処理のステップS64において、ステップS62においてジョブデータD1に割り当てられたグリッドを管理する中間管理サーバ30に、そのジョブデータD1と、そのジョブデータD1に関するジョブ管理情報と、そのジョブデータD1に割り当てられたグリッドを示すグリッド選択情報とを送信する。
中間管理サーバ30の制御部305は、管理サーバ50から送信されたジョブデータD1とジョブ管理情報とグリッド選択情報とを受信すると、そのジョブデータD1を記憶部304に記憶し、そのジョブ管理情報とグリッド選択情報を中間ジョブテーブルD32に登録する。
また、実施形態の変形例1では、複数の中間管理サーバ30の各々は、管理サーバ50から送信されたジョブデータD1を、管理サーバ50から送信されたグリッド選択情報に示されたグリッドを構成する複数の車両10に処理させる。
具体的には、中間管理サーバ30の制御部305は、マッチング処理のステップS72において、グリッドテーブルD36に登録されたグリッドの中から、中間ジョブテーブルD32に登録されたグリッド選択情報に示されたグリッド(ジョブデータD1を処理させるグリッド)を選択し、その選択されたグリッドをジョブデータD1に割り当てる。
〔実施形態の変形例1の効果〕
以上のように、実施形態の変形例1では、管理サーバ50は、複数の中間管理サーバ30の各々により生成されたリソース情報に基づいて、複数の中間管理サーバ30の各々の管理下にあるグリッドの中から「ジョブデータD1を処理させるグリッド」を選択し、複数の中間管理サーバ30のうちそのグリッドを管理する中間管理サーバ30に対し、そのジョブデータD1とそのグリッドの選択の結果を示すグリッド選択情報とを送信する。複数の中間管理サーバ30の各々は、管理サーバ50から送信されたジョブデータD1を、管理サーバから送信されたグリッド選択情報に示されたグリッドを構成する複数の車両10に処理させる。
上記の構成では、「ジョブデータを処理させるグリッドを選択するための処理」を管理サーバ50に担当させることにより、中間管理サーバ30の管理下にあるグリッドの数が比較的に少ない場合(すなわち中間管理サーバ30におけるグリッドの選択の自由度が高くない場合)に、管理システム全体としての負荷(具体的には管理サーバ50の負荷と複数の中間管理サーバ30の各々の負荷との合計)を軽減することができる。これにより、ジョブデータD1に対するグリッドの割り当てを円滑に行うことができる。なお、このような構成は、中間管理サーバ30の管理下にあるグリッドの数が比較的に少ない場合に特に有効である。
(実施形態の変形例2)
なお、中間管理サーバ30の管理下にあるグリッドの数に応じて、「中間管理サーバ30がジョブデータD1にグリッドを割り当てる処理(実施形態の中間依頼処理およびマッチング処理)」と、「管理サーバ50がジョブデータD1にグリッドを割り当てる処理(実施形態の変形例1の中間依頼処理およびマッチング処理)」とが選択的に行われてもよい。
例えば、管理サーバ50の制御部505は、ジョブデータD1を処理させようとする中間管理サーバ30の管理下にあるグリッドの数が所定数を上回るか否かを判定する。
ジョブデータD1を処理させようとする中間管理サーバ30の管理下にあるグリッドの数が所定数を下回る場合、管理サーバ50の制御部505は、そのジョブデータD1を処理させるグリッド(その中間管理サーバ30の管理下にあるグリッドの中から選択されたグリッド)を示すグリッド選択情報をジョブデータD1とともに、その中間管理サーバ30に送信する。
中間管理サーバ30の制御部305は、管理サーバ50から送信されたジョブデータD1とともにグリッド選択情報を受信すると、そのジョブデータD1を、そのグリッド選択情報に示されたグリッドを構成する複数の車両10に処理させる。
一方、ジョブデータD1を処理させようとする中間管理サーバ30の管理下にあるグリッドの数が所定数を下回らない場合、管理サーバ50の制御部505は、そのジョブデータD1を処理させるグリッドを選択することなく、そのジョブデータD1をその中間管理サーバ30に送信する。
中間管理サーバ30の制御部305は、管理サーバ50から送信されたジョブデータD1とともにグリッド選択情報を受信しない場合に、その中間管理サーバ30の管理下にあるグリッドの中から、そのジョブデータD1を処理させるグリッドを選択し、そのグリッドを構成する複数の車両10にそのジョブデータD1を処理させる。
〔実施形態の変形例2の効果〕
以上のように、実施形態の変形例2では、中間管理サーバ30の管理下にあるグリッドの数に応じて、「中間管理サーバ30がジョブデータD1にグリッドを割り当てる処理」と「管理サーバ50がジョブデータD1にグリッドを割り当てる処理」とが選択的に行われる。このような構成により、「中間管理サーバ30がジョブデータD1にグリッドを割り当てる処理」と「管理サーバ50がジョブデータD1にグリッドを割り当てる処理」とを適切に切り換えて行うことができる。
(その他の実施形態)
以上の説明において、中間管理サーバ30により生成されるリソース情報には、その中間管理サーバ30に管理下にある複数の車両10の各々の計算リソース量が含まれていないことが好ましい。このような構成により、リソース情報に「グリッドの計算リソース量」に加えて「複数の車両10の各々の計算リソース量」が含まれる場合よりも、管理サーバ50の処理負荷を軽減することができる。例えば、管理サーバ50においてリソース情報の処理に要する処理負荷を軽減することができる。
また、以上の説明では、車両10の利用可能期間(車両10の計算能力をグリッドコンピューティング処理に提供可能な期間)が「車両10の演算装置105の計算能力が利用可能であり、且つ、車両10が通信可能であり、且つ、車両10が予め定められた範囲(地域)内に位置する期間」である場合を例に挙げたが、これに限定されない。例えば、車両10の利用可能期間は、「車両10の演算装置105の計算能力が利用可能であり、且つ、車両10が通信可能である期間」であってもよい。この場合、中間管理サーバ30の制御部305は、能力予測テーブルD34に登録された車両10の能力予測情報D4と、通信予測テーブルD35に登録された車両10の通信予測情報D5とに基づいて、車両10の利用可能期間を導出してもよい。
また、以上の説明では、制御部505が単一の管理サーバ50に集約される場合を例に挙げたが、これに限定されない。例えば、制御部505は、通信網5を経由して互いに通信する複数の管理サーバ50(図示省略)に分散されてもよい。制御部305についても同様である。
また、以上の説明において、記憶部504は、単一の記憶装置により構成されてもよいし、複数の記憶装置により構成されてもよい。複数の記憶装置は、単一の管理サーバ50に集約されてもよいし、通信網5を経由して互いに通信する複数の管理サーバ50(図示省略)に分散されてもよい。記憶部304についても同様である。
また、以上の説明において、制御部505は、単一の制御ユニットにより構成されてもよいし、複数の制御ユニットにより構成されてもよい。複数の制御ユニットは、単一の管理サーバ50に集約されてもよいし、通信網5を経由して互いに通信する複数の管理サーバ50(図示省略)に分散されてもよい。制御部305についても同様である。
また、以上の説明において、演算装置105は、単一の演算ユニットにより構成されてもよいし、複数の演算ユニットにより構成されてもよい。
以上の説明では、車両10の走行制御のために演算装置105の計算能力が使用される場合を例に挙げたが、これに限定されない。演算装置105の計算能力は、車両10の走行制御ではない別の機能のために使用されてもよい。また、演算装置105は、車両10の走行制御のために使用される演算装置とは異なる別の演算装置(別の機能のために使用される別の演算装置)であってもよい。
また、以上の説明では、演算装置105が搭載される移動体の例として、車両10(具体的には自動四輪車)を挙げたが、これに限定されない。演算装置105は、車両10ではない他の移動体に搭載されてもよい。このような移動体の例としては、輸送用機械、携帯情報端末などが挙げられる。輸送用機械の例としては、自動二輪車、鉄道車両、船舶、航空機、ドローンなどが挙げられる。車両は、輸送用機械の一例である。携帯情報端末の例としては、ノート型パーソナルコンピュータ、タブレット、スマートフォンなどが挙げられる。
また、以上の説明において、グリッドコンピューティング処理に対し、車両10に搭載された演算装置105の計算能力だけでなく、他の演算装置(図示省略)の計算能力も供給されてもよい。このような他の演算装置は、据置型の演算装置(例えばデスクトップ型パーソナルコンピュータ)であってもよい。
また、以上の実施形態を適宜組み合わせて実施してもよい。以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、ここに開示する技術、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、ここに開示する技術は、グリッドコンピューティング技術として有用である。
1 システム
10 車両(移動体)
105 演算装置
30 中間管理サーバ(中間管理装置)
50 管理サーバ(管理装置)
501 入力部
502 出力部
503 通信部
504 記憶部
505 制御部

Claims (6)

  1. ジョブデータを処理するグリッドコンピューティング処理に計算能力を提供可能な演算装置をそれぞれが有する複数の移動体を管理する管理システムであって、
    複数の中間管理装置と、
    管理装置とを備え、
    前記複数の中間管理装置の各々は、該中間管理装置の管理下にある複数の移動体の各々の前記グリッドコンピューティング処理に利用可能な計算能力である利用可能計算能力と該利用可能計算能力を前記グリッドコンピューティング処理に提供可能な期間である利用可能期間とに基づいて、該中間管理装置の管理下にある複数の移動体のうち前記利用可能期間が共通する複数の移動体を用いてグリッドを編成し、該グリッドの利用可能計算能力および利用可能期間に応じた計算リソース量を示すリソース情報を生成し、
    前記管理装置は、前記複数の中間管理装置の各々により生成されたリソース情報に基づいて、前記複数の中間管理装置の中から前記ジョブデータを送信する中間管理装置を選択し、該中間管理装置に該ジョブデータを送信する
    ことを特徴とする管理システム。
  2. 請求項1の管理システムにおいて、
    前記複数の中間管理装置の各々は、該中間管理装置の管理下にある複数の移動体を用いて編成されたグリッドの中から、前記管理装置から送信されたジョブデータを処理させるグリッドを選択し、該グリッドを構成する複数の移動体に該ジョブデータを処理させ、
    前記複数の中間管理装置の各々は、前記管理装置から送信されたジョブデータを複数蓄積可能である
    ことを特徴とする管理システム。
  3. 請求項1の管理システムにおいて、
    前記管理装置は、前記複数の中間管理装置の各々により生成されたリソース情報に基づいて、前記複数の中間管理装置の各々の管理下にあるグリッドの中から前記ジョブデータを処理させるグリッドを選択し、前記複数の中間管理装置のうち該グリッドを管理する中間管理装置に対し、該ジョブデータと該グリッドの選択の結果を示すグリッド選択情報とを送信し、
    前記複数の中間管理装置の各々は、前記管理装置から送信されたジョブデータを、前記管理装置から送信されたグリッド選択情報に示されたグリッドを構成する複数の移動体に処理させる
    ことを特徴とする管理システム。
  4. 請求項1~3のいずれか1つの管理システムにおいて、
    前記複数の中間管理装置の各々は、前記管理装置から送信されたジョブデータの処理状況を示す処理状況情報を前記管理装置に送信する
    ことを特徴とする管理システム。
  5. ジョブデータを処理するグリッドコンピューティング処理に計算能力を提供可能な演算装置をそれぞれが有する複数の移動体を、複数の中間管理装置を用いて管理する管理装置であって、
    制御部を備え、
    前記制御部は、
    前記複数の中間管理装置の各々に、該中間管理装置において、該中間管理装置の管理下にある複数の移動体の各々の前記グリッドコンピューティング処理に利用可能な計算能力である利用可能計算能力と該利用可能計算能力を前記グリッドコンピューティング処理に提供可能な期間である利用可能期間とに基づいて、該中間管理装置の管理下にある複数の移動体のうち前記利用可能期間が共通する複数の移動体を用いて編成されたグリッドの利用可能計算能力および利用可能期間に応じた計算リソース量を示すリソース情報を送信させ、
    前記複数の中間管理装置の各々から送信されたリソース情報に基づいて、前記複数の中間管理装置の中から前記ジョブデータを送信する中間管理装置を選択し、該中間管理装置に該ジョブデータを送信する
    ことを特徴とする管理装置。
  6. ジョブデータを処理するグリッドコンピューティング処理に計算能力を提供可能な演算装置をそれぞれが有する複数の移動体を、管理装置と複数の中間管理装置とを用いて管理する管理方法であって、
    前記複数の中間管理装置の各々により、該中間管理装置の管理下にある複数の移動体の各々の前記グリッドコンピューティング処理に利用可能な計算能力である利用可能計算能力と該利用可能計算能力を前記グリッドコンピューティング処理に提供可能な期間である利用可能期間とに基づいて、該中間管理装置の管理下にある複数の移動体のうち前記利用可能期間が共通する複数の移動体を用いてグリッドを編成し、該グリッドの利用可能計算能力および利用可能期間に応じた計算リソース量を示すリソース情報を生成し、
    前記管理装置により、前記複数の中間管理装置の各々において生成されたリソース情報に基づいて、前記複数の中間管理装置の中から前記ジョブデータを送信する中間管理装置を選択し、該中間管理装置に該ジョブデータを送信する
    ことを特徴とする管理方法。
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