JP2023033812A - 電池管理システムおよび電池管理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】無線通信処理にかかる時間を短縮すること。【解決手段】電池管理システムは、複数の監視装置と、制御装置を備える。監視装置は、電池の状態を示す情報を含む電池監視情報を取得して監視する。制御装置は、複数の監視装置との間で無線通信を行い、電池監視情報に基づいて所定の処理を実行する。制御装置と複数の監視装置のそれぞれとは、無線通信処理として、接続処理と、定期的に電池監視情報を送信する定期通信処理を実行する。制御装置は、複数の監視装置との間で、無線通信処理を所定の優先順位にしたがって実行する。【選択図】図5

Description

この明細書における開示は、電池管理システムおよび電池管理方法に関する。
特許文献1は、電池管理システムを開示している。先行技術文献の記載内容は、この明細書における技術的要素の説明として、参照により援用される。
米国特許第8399115号明細書
無線通信を利用した電池管理システムでは、たとえば制御装置と複数の監視装置のそれぞれとの間で無線通信を行う。このため、たとえば起動時において複数の監視装置の接続処理タイミングが重なり、電波の干渉により、接続処理時間が長くなる虞がある。また、接続処理が完了した監視装置から定期通信処理に移行するため、通信待ちにより、接続処理が完了していない監視装置の接続処理時間が長くなる虞がある。他の監視装置のデータ量が多いことで定期通信処理が実行できず、次の定期通信処理が実行されるまでの時間が長くなる虞がある。このように、無線通信処理にかかる時間が長くなる虞がある。上述の観点において、または言及されていない他の観点において、電池管理システムおよび電池管理方法にはさらなる改良が求められている。
開示されるひとつの目的は、無線通信処理にかかる時間を短縮できる電池管理システムおよび電池管理方法を提供することにある。
ここに開示された電池管理システムは、
電池(20、21、22)を収容する筐体(50)内に配置され、電池の状態を示す情報を含む電池監視情報を取得して監視する複数の監視装置(30)と、
複数の監視装置との間で無線通信を行い、電池監視情報に基づいて所定の処理を実行する制御装置(40)と、を備え、
制御装置と複数の監視装置のそれぞれとは、無線通信処理として、無線通信の接続処理と、接続処理の完了後において、監視装置が制御装置に対して定期的に電池監視情報を送信する定期通信処理と、を実行し、
制御装置は、複数の監視装置との間で、無線通信処理を所定の優先順位にしたがって実行する。
開示された電池管理システムによれば、制御装置と複数の監視装置との間の無線通信処理を、所定の優先順位にしたがって実行する。優先順位が存在しない無線通信に較べて、無線通信処理にかかる時間を短縮することができる。
ここに開示された電池管理方法は、
電池(20、21、22)を収容する筐体(50)内に配置され、電池の状態を示す情報を含む電池監視情報を取得して監視する複数の監視装置(30)と、電池監視情報に基づいて所定の処理を実行する制御装置(40)と、の間で無線通信を行って、電池を管理する方法であって、
制御装置と複数の監視装置のそれぞれとは、無線通信処理として、
無線通信の接続処理を実行し、
接続処理の完了後において、監視装置が制御装置に対して定期的に電池監視情報を送信する定期通信処理を実行し、
制御装置は、複数の監視装置との間で、無線通信処理を所定の優先順位にしたがって実行する。
開示された電池管理方法によれば、制御装置と複数の監視装置との間の無線通信処理を、所定の優先順位にしたがって実行する。優先順位が存在しない無線通信に較べて、無線通信処理にかかる時間を短縮することができる。
この明細書における開示された複数の態様は、それぞれの目的を達成するために、互いに異なる技術的手段を採用する。請求の範囲およびこの項に記載した括弧内の符号は、後述する実施形態の部分との対応関係を例示的に示すものであって、技術的範囲を限定することを意図するものではない。この明細書に開示される目的、特徴、および効果は、後続の詳細な説明、および添付の図面を参照することによってより明確になる。
電池パックを備える車両を示す図である。 電池パックの概略構成を示す斜視図である。 組電池を示す平面図である。 第1実施形態に係る電池管理システムの構成を示すブロック図である。 起動時の無線通信の一例を示すタイミングチャートである。 起動時に制御装置が実行する処理を示すフローチャートである。 起動時に監視装置が実行する処理を示すフローチャートである。 参考例における起動時の無線通信の流れを示す図である。 第1実施形態における起動時の無線通信の流れを示す図である。 第2実施形態に係る電池管理システムにおいて、再接続時の無線通信の一例を示すタイミングチャートである。 再接続時に制御装置が実行する処理を示すフローチャートである。 接続対象の監視装置が実行する処理を示すフローチャートである。 対象外の監視装置が実行する処理を示すフローチャートである。 第3実施形態に係る電池管理システムにおいて、優先順位にしたがった接続処理を示すタイミングチャートである。 制御装置が実行する処理を示すフローチャートである。 優先対象の監視装置が実行する処理を示すフローチャートである。 対象外の監視装置が実行する処理を示すフローチャートである。 変形例を示す図である。 変形例を示す図である。 変形例を示す図である。 変形例を示す図である。 第3実施形態に係る電池管理システムにおいて、優先順位にしたがった定期通信処理を示すタイミングチャートである。 制御装置が実行する処理を示すフローチャートである。 優先対象の監視装置が実行する処理を示すフローチャートである。 対象外の監視装置が実行する処理を示すフローチャートである。 第5実施形態に係る電池管理システムを備えた検査システムを示す図である。 検査機器が実行する処理を示すフローチャートである。 監視装置が実行する処理を示すフローチャートである。 検査機器と複数の監視装置との無線通信の流れを示す図である。 電池管理システムの変形例を示すブロック図である。
以下、図面に基づいて複数の実施形態を説明する。なお、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明を省略する場合がある。各実施形態において構成の一部分のみを説明している場合、当該構成の他の部分については、先行して説明した他の実施形態の構成を適用することができる。また、各実施形態の説明において明示している構成の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても複数の実施形態の構成同士を部分的に組み合せることができる。
(第1実施形態)
先ず、図1に基づき、本実施形態に係る電池管理システムが搭載される車両、特に、電池管理システムを備える電池パックに関連する車両の構成について説明する。図1は、車両の概略構成を示す図である。車両は、電気自動車(BEV)、ハイブリッド自動車(HEV)、プラグインハイブリッド自動車(PHEV)などの電動車両である。電池管理システムは、車両以外の移動体、たとえばドローンなどの飛行体、船舶、建設機械、農業機械などへの適用も可能である。電池管理システムは、家庭用や業務用などの定置型の電池(蓄電池)への適用も可能である。
<車両>
図1に示すように、車両10は、電池パック(BAT)11と、PCU12と、MG13と、ECU14を備えている。PCUは、Power Control Unitの略称である。MGは、Motor Generatorの略称である。ECUは、Electronic Control Unitの略称である。
電池パック11は、後述する組電池20を備えており、充放電可能な直流電圧源を提供する。電池パック11は、車両10の電気負荷に電力を供給する。たとえば電池パック11は、PCU12を通じてMG13へ電力を供給する。電池パック11は、PCU12を通じて充電される。電池パック11は、主機バッテリと称されることがある。
電池パック11は、たとえば図1に示すように、車両10のフロントコンパートメントに配置される。電池パック11は、リアコンパートメント、座席下、または床下などに配置されてもよい。たとえばハイブリッド自動車の場合、エンジンが配置されるコンパートメントは、エンジンコンパートメント、エンジンルームなどと称されることがある。
電池パック11は、車両10の走行風や、車両10に搭載されたファンから供給される冷却風によって温度調整される。電池パック11は、車両10の内部を循環する冷却液体で温度調整されてもよい。上記した温度調整により、電池パック11の過度な温度変化が抑制される。なお、電池パック11は、単に車両10のボディなどの熱容量の大きい部材に対して熱伝導可能に連結されているだけでもよい。
PCU12は、ECU14からの制御信号にしたがい、電池パック11とMG13との間で双方向の電力変換を実行する。PCU12は、電力変換器と称されることがある。PCU12は、インバータおよびコンバータを含むことができる。コンバータは、電池パック11とインバータとの間の通電経路に配置される。コンバータは、直流電圧を昇降圧する機能を有する。インバータは、コンバータにより昇圧された直流電圧を交流電圧、たとえば三相交流電圧に変換してMG13へ出力する。インバータは、MG13の発電電力を直流電圧に変換してコンバータへ出力する。
MG13は、交流回転電機、たとえばロータに永久磁石が埋設された三相交流同期電動機である。MG13は、車両10の走行駆動源、すなわち電動機として機能する。MG13は、PCU12により駆動されて回転駆動力を発生する。MG13が発生した駆動力は、駆動輪に伝達される。MG13は、車両10の制動時に発電機として機能し、回生発電を行う。MG13の発電電力は、PCU12を通じて電池パック11に供給され、電池パック11内の組電池20に蓄えられる。
ECU14は、プロセッサ、メモリ、入出力インターフェース、およびこれらを接続するバス等を備えたコンピュータを含む構成である。プロセッサは、演算処理のためのハードウェアである。プロセッサは、たとえばコアとしてCPUを含んでいる。CPUは、Central Processing Unitの略称である。メモリは、コンピュータにより読み取り可能なプログラムおよびデータ等を非一時的に格納する非遷移的実体的記憶媒体である。メモリは、プロセッサによって実行される種々のプログラムを格納している。
ECU14は、たとえば電池パック11から組電池20に関する情報を取得し、PCU12を制御することにより、MG13の駆動および電池パック11の充放電を制御する。ECU14は、電池パック11から、組電池20の電圧、温度、電流、SOC、SOHなどの情報を取得してもよい。ECU14は、組電池20の電圧、温度、電流などの電池情報を取得して、SOCやSOHを算出してもよい。SOCは、State Of Chargeの略称である。SOHは、State Of Healthの略称である。
ECU14のプロセッサは、たとえばメモリに格納されたPCU制御プログラムに含まれる複数の命令を実行する。これにより、ECU14は、PCU12を制御するための機能部を複数構築する。このように、ECU14では、メモリに格納されたプログラムが複数の命令をプロセッサに実行させることで、複数の機能部が構築される。ECU14は、EVECUと称されることがある。
<電池パック>
次に、図2および図3に基づき、電池パック11の構成の一例について説明する。図2は、電池パック11の内部を模式的に示す斜視図である。図2では、筐体を二点鎖線で示している。図3は、各電池スタックの上面を示す平面図である。
図2に示すように、電池パック11は、組電池20と、複数の監視装置30と、制御装置40と、筐体50を備えている。以下では、図2に示すように、略直方体である筐体50の各面のうち、車両10への搭載面において、長手方向をX方向と示し、短手方向をY方向と示す。図2において、下面が搭載面である。そして、搭載面に対して垂直となる上下方向をZ方向と示す。X方向、Y方向、およびZ方向は、互いに直交する位置関係にある。本実施形態では、車両10の左右方向がX方向に相当し、前後方向がY方向に相当し、上下方向がZ方向に相当する。図2および図3の配置は一例にすぎず、車両10に対して電池パック11をどのように配置してもよい。
組電池20は、X方向に並んで配置された複数の電池スタック21を有している。電池スタック21は、電池ブロック、電池モジュールなどと称されることがある。組電池20は、複数の電池スタック21が直列および/または並列に接続されて構成されている。本実施形態では、複数の電池スタック21が直列接続されている。
各電池スタック21は、複数の電池セル22を有している。複数の電池セル22は、図示しないケースに収容されている。これにより、複数の電池セル22の相対位置が固定されている。ケースは、金属製もしくは樹脂製である。ケースが金属製の場合、ケースの壁面と電池セル22との間に、電気絶縁性の部材が部分的もしくは全体的に介在してもよい。
なお、複数の電池セル22の相対位置を固定できるのであれば、その固定部材の形態としては特に限定されない。たとえば、複数の電池セル22が帯状のバンドによって拘束された構成を採用することもできる。この場合、複数の電池セル22の間には、両者の離間距離を保つためのセパレータが介在してもよい。
電池スタック21は、直列に接続された複数の電池セル22を有している。本実施形態の電池スタック21は、Y方向に並んで配置された複数の電池セル22が直列に接続されて構成されている。組電池20は、上記した直流電圧源を提供する。組電池20、電池スタック21、および電池セル22が、電池に相当する。
電池セル22は、化学反応によって起電圧を生成する二次電池である。二次電池として、リチウムイオン二次電池、ニッケル水素二次電池、有機ラジカル電池などを採用することができる。リチウムイオン二次電池は、リチウムを電荷担体とする二次電池である。電池セル22に採用できる二次電池には、電解質が液体の二次電池の他、固体の電解質を用いたいわゆる全固体電池も含まれ得る。
電池セル22は、発電要素と、この発電要素を収容する電池ケースを有している。図3に示すように、各電池セル22の電池ケースは、扁平形状に形成されている。電池ケースは、Z方向に並ぶ2つの端面と、X方向に並ぶ2つとY方向に並ぶ2つとを合わせた計4つの側面を有する。本実施形態の電池ケースは、金属製である。
各電池セル22は、Y方向において電池ケースの側面同士が接するように積層されている。電池セル22は、X方向の両端に、Z方向、より詳しくは上方を示すZ+方向に突出する正極端子25および負極端子26を有している。これら正極端子25および負極端子26の突出する端面のZ方向の位置は、各電池セル22で同等になっている。各電池セル22は、Y方向において、正極端子25および負極端子26が交互に配置されるように積層されている。
各電池スタック21の上面において、X方向の両端には、直線状のバスバーユニット23が配置されている。バスバーユニット23は、複数の電池ケースの正極端子25および負極端子26の突出する端面におけるX方向の両端それぞれに配置されている。つまり各電池スタック21に、一対のバスバーユニット23が配置されている。
各バスバーユニット23は、Y方向において交互に配置される正極端子25および負極端子26を電気的に接続する複数のバスバー24と、複数のバスバー24を覆うバスバーカバー27を有している。バスバー24は、銅やアルミニウムなどの導電性が良好な金属を材料とする板材である。バスバー24は、Y方向において隣り合う電池セル22の正極端子25と負極端子26とを電気的に接続している。これにより、各電池スタック21において、複数の電池セル22が、直列接続されている。
このような接続構造により、各電池スタック21において、Y方向に並ぶ複数の電池セル22の端部に位置する2つの電池セル22の一方は最高電位になり、他方は最低電位になる。最高電位の電池セル22の正極端子25と、最低電位の電池セル22の負極端子26のうちの少なくとも一方に、所定の配線が接続される。
図2に示すように、複数の電池スタック21は、X方向に並んでいる。X方向で隣り合う2つの電池スタック21の一方において最高電位の電池セル22の正極端子25と、他方において最低電位の電池セル22の負極端子26とが所定の配線を介して接続される。これにより複数の電池スタック21が、直列接続されている。
このような接続構造により、X方向に並ぶ複数の電池スタック21の端部に位置する2つの電池スタック21の一方は最高電位側になり、他方は最低電位側になる。最高電位側の電池スタック21において、複数の電池セル22のうちの最高電位の電池セル22の正極端子25に、出力端子が接続される。最低電位側の電池スタック21において、複数の電池セル22のうちの最低電位の電池セル22の負極端子26に、出力端子が接続される。これら2つの出力端子が、PCU12などの車両10に搭載された電気機器に接続される。
なお、X方向において隣り合う2つの電池スタック21を、所定の配線を介して電気的に接続しなくともよい。X方向に並ぶ複数の電池スタック21のうちの任意の2つを、所定の配線を介して電気的に接続してもよい。また、所定の配線を介して電気的に接続される正極端子25と負極端子26のY方向の位置は、同等でも不同でもよい。すなわち、これら正極端子25と負極端子26は、X方向において少なくとも一部が対向してもよいし、全く対向しなくともよい。正極端子25および負極端子26の一方のX方向への投影領域に他方の少なくとも一部が位置してもよいし、全く位置していなくともよい。
バスバーカバー27は、樹脂などの電気絶縁材料を用いて形成されている。バスバーカバー27は、複数のバスバー24を覆うようにY方向に沿って電池スタック21の端から端まで直線状に設けられている。バスバーカバー27は、隔壁を有してもよい。隔壁は、Y方向において隣り合う2つのバスバー24の間の絶縁性を高める。
監視装置30は、複数の電池スタック21に対して個別に設けられている。監視装置30は、図2に示すように、各電池スタック21において一対のバスバーユニット23の間に配置されている。監視装置30は、上記した電池ケースの正極端子25と負極端子26の突起する端面とZ方向において対向している。監視装置30とこの端面とは、Z方向で離間してもよいし、Z方向で向かい合って接触してもよい。監視装置30とこの端面との間に、絶縁シートなどの介在物が設けられてもよい。
監視装置30は、バスバーユニット23にねじ等で固定されている。監視装置30は、後述するように、制御装置40との間で無線通信可能に構成されている。監視装置30が備える後述のアンテナ37は、Z方向において、バスバーユニット23と重ならないように、つまりZ方向においてバスバーユニット23よりも突出するように配置されている。
なお、監視装置30とバスバーユニット23とを連結するねじ等の連結部材の材料としては、無線通信の阻害を避けるために、たとえば非磁性材料を採用することができる。このねじのほか、電池スタック21に設けられる部品において、特に磁性を備えなくともよい部品の構成材料としては、非磁性材料を採用することができる。
本実施形態では、複数の監視装置30が、X方向に並んでいる。そして、複数の監視装置30のY方向の位置が、同等になっている。以上に示した構成のため、複数の監視装置30の離間間隔の延長が抑制されている。
制御装置40は、X方向の一端に配置されている電池スタック21の外側面に取り付けられている。制御装置40は、各監視装置30と無線通信可能に構成されている。制御装置40が備える後述のアンテナ42は、Z方向において、監視装置30のアンテナ37と同程度の高さに配置されている。つまり制御装置40のアンテナ42は、Z方向において、バスバーユニット23よりも突出するように設けられている。
電池パック11において、監視装置30および制御装置40が、後述する電池管理システム60を提供する。つまり電池パック11は、電池管理システム60を備えている。
電池パック11が電磁ノイズ源となることを避けるために、無線通信の電波が監視装置30と制御装置40との無線通信が行われる空間(通信空間)の外に漏れることを抑制する必要がある。逆に、この無線通信が阻害されることを抑制するために、電磁ノイズが通信空間に侵入することを抑制する必要がある。
このため、筐体50は、たとえば電磁波を反射する性能を有している。筐体50は、電磁波を反射するために、以下に一例として示す材料を備えている。たとえば筐体50は、金属などの磁性材料を備えている。筐体50は、樹脂材料と、その表面を覆う磁性材料を備えている。筐体50は、樹脂材料と、その内部に埋め込まれた磁性材料を備えている。筐体50は、カーボン繊維を備えている。筐体50は、電磁波を反射する性能に代えて、電磁波を吸収する性能を有してもよい。
筐体50は、その内側の収容空間と外側の空間(外部空間)とに連通する穴を有してもよい。穴は、筐体50の内面と外面との間の連結面によって区画される。この穴は、通気、電力線の取り出し、信号線の取り出しなどに用いられる。穴を有する構成の場合、穴に対して覆い部が設けられてもよい。覆い部によって、収容空間と外部空間との間の連通が妨げられる。覆い部は、穴のすべてを閉塞してもよいし、穴の一部を閉塞してもよい。
覆い部は、たとえば筐体50の内面、外面、および、連結面のいずれかに設けられる。覆い部は、これら内面、外面、連結面のいずれにも設けられずに、穴を覆う態様で、穴と対向配置されてもよい。覆い部と穴とが離間する場合、その離間間隔は、穴の長さよりも短い。穴の長さとは、内面と外面との間の距離、この距離に直交する方向の距離のいずれかである。
覆い部は、たとえばコネクタ、電磁遮蔽部材、シール材などである。覆い部は、以下に一例として示す材料を備えている。覆い部は、たとえば金属などの磁性材料を備えている。覆い部は、樹脂材料と、その表面を覆う磁性材料を備えている。覆い部は、樹脂材料と、その内部に埋め込まれた磁性材料を備えている。覆い部は、カーボン繊維を備えている。覆い部は、樹脂材料を含んでいる。
筐体50の穴は、筐体50の収容空間に収容された要素の少なくともひとつによって覆われてもよい。この収容物と穴との離間間隔は、上記した穴の長さよりも短い。また、電力線や信号線は、筐体50の壁部の一部をなす電気絶縁部材に保持された状態で、収容空間と外部空間とにわたって配置されてもよい。
<電池管理システム>
次に、図4に基づいて、電池管理システムの概略構成について説明する。図4は、電池管理システムの構成を示すブロック図である。
図4に示すように、電池管理システム60は、複数の監視装置(SBM)30と、制御装置(ECU)40を備えている。以下では、監視装置をSBMと示すことがある。制御装置40は、電池ECU、BMUなどと称されることがある。BMUは、Battery Management Unitの略称である。電池管理システム60は、無線通信を利用して電池を管理するシステムである。この無線通信では、近距離通信で使用される周波数帯、たとえば2.4GHz帯や5GHz帯を用いる。
電池管理システム60は、監視装置30および/または制御装置40による無線通信のノード数に応じて、一対一通信、もしくは、ネットワーク通信を採用する。ノード数は、監視装置30および/または制御装置40の休止状態により変化し得る。ノード数が2つの場合、電池管理システム60は、一対一通信を採用する。ノード数が3つ以上の場合、電池管理システム60は、ネットワーク通信を採用する。ネットワーク通信の形態のひとつは、ひとつのノードをマスタ、残りのノードをスレーブとして、マスタとスレーブのすべてとの間で無線通信が行われるスター通信である。ネットワーク通信の形態の他のひとつは、複数のノードが直列に接続されて無線通信が行われるチェーン通信である。ネットワーク通信の形態の他のひとつは、メッシュ通信である。
電池管理システム60は、さらにセンサ70を備えている。センサ70は、電池セル22それぞれの物理量を検出する物理量検出センサや判別センサなどを含んでいる。物理量検出センサは、たとえば電圧センサ、温度センサ、電流センサなどを含んでいる。
電圧センサは、バスバー24に連結された検出配線を含む。電圧センサは、複数の電池セル22それぞれの電圧(セル電圧)を検出する。判別センサは、正しい電池がついているか否かを判別する。
温度センサは、電池スタック21に含まれる複数の電池セル22の一部に選択的に設けられる。温度センサは、選択された電池セル22の温度(セル温度)を、電池スタック21の温度として検出する。温度センサは、ひとつの電池スタック21に含まれる複数の電池セル22のうち、もっとも温度の高くなることが想定される電池セル22、もっとも温度の低くなることが想定される電池セル22、中間的な温度になることが想定される電池セル22などに設けられる。ひとつの電池スタック21に対する温度センサの数は、特に限定されない。
電流センサは、複数の電池スタック21に設けられる。電流センサは、直列接続された複数の電池セル22、直列接続された複数の電池スタック21それぞれに共通して流れる電流(セル電流)を検出する。本実施形態では、すべての電池スタック21が直列接続のため、ひとつの電流センサが設けられるが、電流センサの数はこの例に限定されない。
<監視装置>
先ず、監視装置30について説明する。各監視装置30の構成は互いに共通である。監視装置30は、電源回路(PSC)31と、マルチプレクサ(MUX)32と、監視IC(MIC)33と、マイコン(MC)34と、無線IC(WIC)35と、フロントエンド回路(FE)36と、アンテナ(ANT)37を備えている。監視装置30内の各要素間の通信については、有線で行われる。
電源回路31は、電池スタック21から供給される電圧を用いて、監視装置30が備える他の回路要素の動作電源を生成する。本実施形態では、電源回路31が、電源回路311、312、313を含んでいる。電源回路311は、電池スタック21から供給される電圧を用いて所定の電圧を生成し、監視IC33に供給する。電源回路312は、電源回路311にて生成された電圧を用いて所定の電圧を生成し、マイコン34に供給する。電源回路313は、電源回路311にて生成された電圧を用いて所定の電圧を生成し、無線IC35に供給する。
マルチプレクサ32は、電池パック11が備える複数のセンサ70の少なくとも一部の検出信号のうちのひとつを選択し、選択した信号を出力する選択回路である。マルチプレクサ32は、監視IC33からの選択信号にしたがい、入力を選択(切り替え)してひとつの信号として出力する。
監視IC33は、セル電圧、セル温度などの電池情報をセンシング(取得)し、マイコン34に送信する。たとえば監視IC33は、セル電圧を電圧センサから直接取得し、セル温度などの情報を、マルチプレクサ32を通じて取得する。監視IC33は、いずれの電池セル22の値であるかを対応付けてセル電圧を取得する。つまり、セル判別しつつ、セル電圧を取得する。電流センサで検出されたセル電流は、監視IC33に入力されてもよいし、制御装置40に有線で入力されてもよい。
監視IC33は、セル監視回路(CSC)と称されることがある。CSCは、Cell Supervising Circuitの略称である。監視IC33は、自己を含む監視装置30の回路部分の故障診断を実行する。つまり、監視IC33は、電池情報と故障診断情報を含む電池監視情報を、マイコン34に送信する。監視装置30は、取得した電池監視情報を、マイコン34などのメモリに格納(保存)してもよい。監視IC33は、マイコン34から送信された電池監視情報の取得を要求するデータを受信すると、電池情報をセンシングし、電池情報を含む電池監視情報をマイコン34に送信する。電池監視情報は、上記した例以外にも、たとえば排煙温度、インピーダンス、セル電圧の均等化の状態、スタック電圧、制御装置40との同期の状態、検出配線の異常有無などの情報を含んでもよい。
マイコン34は、プロセッサであるCPU、メモリであるROMおよびRAM、入出力インターフェース、およびこれらを接続するバス等を備えたマイクロコンピュータである。CPUは、RAMの一時格納機能を利用しつつ、ROMに格納された種々のプログラムを実行することで、複数の機能部を構築する。ROMは、Read Only Memoryの略称である。RAMは、Random Access Memoryの略称である。
マイコン34は、監視IC33によるセンシングや自己診断のスケジュールを制御する。マイコン34は、監視IC33から送信された電池監視情報を受信し、無線IC35に送信する。マイコン34は、監視IC33に電池監視情報の取得を要求するデータを送信する。マイコン34は、たとえば、無線IC35から送信された電池監視情報の取得を要求するデータを受信すると、監視IC33に電池監視情報の取得を要求するデータを送信してもよい。マイコン34は、自律的に、監視IC33に対して電池監視情報の取得を要求してもよい。たとえば、マイコン34は、監視IC33に対して周期的に電池監視情報の取得を要求してもよい。
無線IC35は、データを無線で送受信するために、図示しないRF回路およびマイコンを含んでいる。マイコンは、メモリを含む。無線IC35は、送信データを変調し、RF信号の周波数で発振する送信機能を有している。無線IC35は、受信データを復調する受信機能を有している。RFは、radio frequencyの略称である。
無線IC35は、マイコン34から送信された電池監視情報を含むデータを変調し、フロントエンド回路36およびアンテナ37を介して、制御装置40などの他のノードに送信する。無線IC35は、電池監視情報を含む送信データに、通信制御情報などの無線通信に必要なデータなどを付与して送信する。無線通信に必要なデータは、たとえば識別子(ID)や誤り検出符号などを含む。無線IC35は、他のノードとの間の無線通信のデータサイズ、通信形式、スケジュール、エラー検知などを制御する。
無線IC35は、他のノードから送信されたデータをアンテナ37およびフロントエンド回路36を介して受信し、復調する。無線IC35は、たとえば電池監視情報の送信要求を含むデータを受信すると、要求に対する応答として、電池監視情報を含むデータを他のノードに送信する。監視装置30は、上記した電池監視情報に加えて、電池トレーサビリティ情報および/または製造履歴情報を他のノードに送信してもよい。電池トレーサビリティ情報は、たとえば充放電回数、故障回数、総充放電時間などである。製造履歴情報は、たとえば製造年月日、場所、業者、通し番号、製造番号などである。製造履歴情報は、監視装置30が備えるメモリに格納されている。監視装置30は、電池監視情報に代えて、電池トレーサビリティ情報および/または製造履歴情報を他のノードに送信してもよい。
フロントエンド回路36は、無線IC35とアンテナ37とのインピーダンス整合のための整合回路、および、不要な周波数成分を除去するフィルタ回路を有している。
アンテナ37は、電気信号を電波に変換して空間に放射する。アンテナ37は、空間を伝搬する電波を受信して、電気信号に変換する。
<制御装置>
次に、図4に基づいて、制御装置40について説明する。制御装置40は、電源回路(PSC)41と、アンテナ(ANT)42と、フロントエンド回路(FE)43と、無線IC(WIC)44と、メインマイコン(MMC)45と、サブマイコン(SMC)46を備えている。制御装置40内の各要素間の通信については、有線で行われる。
電源回路41は、バッテリ(BAT)15から供給される電圧を用いて、制御装置40が備える他の回路要素の動作電源を生成する。バッテリ15は、車両10に搭載された、電池パック11とは別の直流電圧源である。バッテリ15は、車両10の補機に電力を供給するため、補機バッテリと称されることがある。本実施形態では、電源回路41が、電源回路411、412を含んでいる。電源回路411は、バッテリ15から供給される電圧を用いて所定の電圧を生成し、メインマイコン45やサブマイコン46に供給する。図の簡略化のため、電源回路411とサブマイコン46との電気的な接続を省略している。電源回路412は、電源回路411にて生成された電圧を用いて所定の電圧を生成し、無線IC44に供給する。
アンテナ42は、電気信号を電波に変換して空間に放射する。アンテナ42は、空間を伝搬する電波を受信して、電気信号に変換する。
フロントエンド回路43は、無線IC44とアンテナ42とのインピーダンス整合のための整合回路、および、不要な周波数成分を除去するフィルタ回路を有している。
無線IC44は、データを無線で送受信するために、図示しないRF回路およびマイコンを含んでいる。無線IC44は、無線IC35同様、送信機能および受信機能を有している。無線IC44は、監視装置30から送信されたデータをアンテナ42およびフロントエンド回路43を介して受信し、復調する。そして、電池監視情報を含むデータを、メインマイコン45に送信する。無線IC44は、メインマイコン45から送信されたデータを受信して変調し、フロントエンド回路43およびアンテナ42を介して監視装置30に送信する。無線IC44は、送信データに、通信制御情報などの無線通信に必要なデータなどを付与して送信する。無線通信に必要なデータは、たとえば識別子(ID)や誤り検出符号などを含む。無線IC44は、他のノードとの間の無線通信のデータサイズ、通信形式、スケジュール、エラー検知などを制御する。
メインマイコン45は、CPU、ROM、RAM、入出力インターフェース、およびこれらを接続するバス等を備えたマイクロコンピュータである。ROMは、CPUによって実行される種々のプログラムを格納している。メインマイコン45は、監視装置30に対して所定の処理を要求するコマンドを生成し、該コマンドを含む送信データを、無線IC44に送信する。メインマイコン45は、たとえば電池監視情報の送信を要求するコマンドを生成する。メインマイコン45は、電池監視情報の取得を要求するとともに、電池監視情報の送信を要求するコマンドを生成してもよい。この明細書に記載の要求は、指示と称されることがある。
メインマイコン45は、無線IC44から送信された電池監視情報を含むデータを受信し、電池監視情報に基づいて所定の処理を実行する。本実施形態では、メインマイコン45が電流センサからセル電流を取得し、電池監視情報と取得したセル電流とに基づいて所定の処理を実行する。たとえばメインマイコン45は、取得した電池監視情報を、ECU14に送信する処理を実行する。メインマイコン45は、電池監視情報に基づいて電池セル22の内部抵抗、開放電圧(OCV)、SOC、およびSOHの少なくともひとつを算出し、算出データを含む情報をECU14に送信してもよい。OCVは、Open Circuit Voltageの略である。
メインマイコン45は、たとえばセル電圧とセル電流に基づいて、電池セル22の内部抵抗および開放電圧の推定処理を行う。開放電圧は、電池セル22のSOCに応じたセル電圧である。開放電圧は、電流が流れていないときのセル電圧である。開放電圧と、監視装置30により取得されるセル電圧とには、内部抵抗とセル電流とに応じた電圧降下分の差がある。内部抵抗は、セル温度に応じて変化する。セル温度が低いほど、内部抵抗の値が大きくなる。メインマイコン45は、たとえばセル温度も加味して電池セル22の内部抵抗および開放電圧の推定処理を行う。
メインマイコン45は、電池監視情報に基づいて、各電池セル22の電圧を均等化させる均等化処理の実行を指示してもよい。メインマイコン45は、車両10のIG信号を取得し、車両10の駆動状態に応じて上記した処理を実行してもよい。メインマイコン45は、電池監視情報に基づいて、電池セル22や回路の異常を検出する処理を実行してもよいし、異常検出情報をECU14に送信してもよい。
サブマイコン46は、CPU、ROM、RAM、入出力インターフェース、およびこれらを接続するバス等を備えたマイクロコンピュータである。ROMは、CPUによって実行される種々のプログラムを格納している。サブマイコン46は、制御装置40内の監視処理を実行する。たとえばサブマイコン46は、無線IC44とメインマイコン45との間のデータを監視してもよい。サブマイコン46は、メインマイコン45の状態を監視してもよい。サブマイコン46は、無線IC44の状態を監視してもよい。
<起動時の無線通信>
図5~図7に基づき、優先順位にしたがって実行する起動時の無線通信の一例について説明する。図5は、起動時の無線通信の一例を示すタイミングチャートである。図5では、制御装置40と監視装置30のそれぞれとの通信状態を示している。図5では、n個(n≧4)の監視装置30を備える例を示している。図6は、起動時に制御装置40が実行する処理を示すフローチャートである。図7は、起動時に監視装置30のそれぞれが実行する処理を示すフローチャートである。明細書および図面において、監視装置30をSBM、制御装置40をECUと示すことがある。
本実施形態の電池管理システム60は、ノード数が3以上において、スター型のネットワーク通信を行う。たとえば制御装置40は、複数の監視装置30のそれぞれとの間で無線通信を行う。監視装置30および制御装置40は、起動時において、まず接続処理を実行する。そして、接続処理の完了後、電池監視情報を定期的に送受信する定期通信処理を実行する。後述する図6および図7に示す接続処理(ステップS12、S22)と、定期通信処理(ステップS15、S25)が無線通信の基本処理である。
起動時とは、たとえば動作電源の供給時である。電池スタック21やバッテリ15から常時電源が供給される構成では、車両10の製造工程や修理工場での部品交換後において起動となる。起動時は、IG信号やSMRのオン信号など、起動信号の供給時でもよい。たとえば、ユーザの操作によってIG信号がオフからオンに切り替わると、起動となる。SMRは、System Main Relayの略称である。SMRは、電池パック11とPCU12とをつなぐ電力ライン上に設けられ、オンにより電池パック11とPCU12とを電気的に接続し、オフにより遮断する。本実施形態では、IG信号がオフからオンに切り替わると、起動となる。制御装置40は、接続対象であるすべての監視装置30との間で、接続処理を実行する。
図5に示す時刻t1で、制御装置40および複数の監視装置30のそれぞれに動作電源が供給される。動作電源の供給により、制御装置40は、図6に示すように起動(ステップS11)し、監視装置30との接続処理を開始する(ステップS12)。同様に、動作電源の供給により、複数の監視装置30のそれぞれは、図7に示すように起動(ステップS21)し、制御装置40との接続処理を開始する(ステップS22)。これにより、図5に示すように、通信の状態が、時刻t1において非接続から接続処理中に切り替わる。
接続処理は、少なくとも接続確立処理を含む。接続確立処理において、制御装置40がたとえばスキャン動作を実行し、監視装置30がアドバタイズ動作を実行する。制御装置40がスキャン動作によってアドバタイズメントパケットを検出することで、制御装置40とアドバタイズメントパケットを送信した監視装置30との接続が確立する。なお、監視装置30がスキャン動作を実行し、制御装置40がアドバタイズ動作を実行してもよい。接続処理は、ペアリング処理をさらに含んでもよい。ペアリング処理は、暗号化されたデータ通信を行うための処理であり、接続確立処理の後に実行される。ペアリング処理は、固有情報の交換処理を含んでいる。これにより、固有情報を用いた暗号化が可能となる。
次いで、制御装置40は、図6に示すように監視装置30のひとつとの接続処理が完了したか否かを判定する(ステップS13)。同様に、監視装置30は、図7に示すように制御装置40との接続処理が完了したか否かを判定する(ステップS23)。
ここで、監視装置30のひとつとは、接続処理が完了していない監視装置30のうちのひとつである。上記したように、接続が確立し、ペアリング処理が終了すると、接続処理が完了となる。制御装置40は、監視装置30のいずれとも接続処理が完了していない場合に、ステップS12に戻る。同様に、監視装置30は、制御装置40との接続処理が完了していない場合に、ステップS22に戻る。監視装置30は、接続確立するまで、周期的にアドバタイズメントパケットを送信する。
制御装置40は、監視装置30のひとつとの間で接続処理が完了すると、対応する監視装置30に完了通知を送信する。監視装置30は、完了通知を受信することで、ステップS23において制御装置40との接続処理が完了したと判定する。これにより、制御装置40と監視装置30のひとつとの接続処理が完了する。
図5に示す時刻t2は、一番目に接続処理が完了した監視装置30(SBM1)の接続完了時刻である。時刻t3は、二番目に接続処理が完了した監視装置30(SBM2)の接続完了時刻である。
ステップS13において、監視装置30のひとつとの接続処理が完了したと判定すると、制御装置40は、次いで通信対象であるすべての監視装置30との間で接続処理が完了したか否かを判定する(ステップS14)。ステップS14において、すべての監視装置30との接続処理が完了していない場合、ステップS12に戻って、未完了の監視装置30との接続処理を継続する。すべての監視装置30との接続処理が完了すると、制御装置40は、次いで定期通信処理を実行する(ステップS15)。制御装置40は、定期通信処理の実行にともなって、すべての監視装置30に対し、定期通信処理への移行を指示する信号を送信する。
監視装置30は、ステップS23において制御装置40との接続処理が完了したと判定すると、次いで定期通信処理の移行可否を判定する(ステップS24)。監視装置30は、制御装置40から移行指示信号を取得するまで、定期通信処理への移行が不可であると判定し、ステップS24の処理を繰り返す。監視装置30は、制御装置40から移行指示信号を取得すると、定期通信処理への移行が可能であると判定し、定期通信処理を実行する(ステップS25)。
上記したように、制御装置40および複数の監視装置30は、制御装置40とすべての監視装置30との接続処理が完了するまで、定期通信処理を実行しない。図5に示す時刻t4は、n番目、つまり最後に接続処理が完了した監視装置30(SBMn)の完了時刻である。図5に示すように、制御装置40および複数の監視装置30は、時刻t1から時刻t4までの期間において定期通信処理を実行せず、時刻t4以降において定期通信処理を実行する。つまり、制御装置40および複数の監視装置30は、接続処理が完了すると直ちに定期通信処理を実行するのではなく、すべての接続処理が完了するまで定期通信処理の開始を待つ。
定期通信処理を実行時に、制御装置40は、監視装置30に対して電池監視情報の取得および送信を要求する要求データを送信する。接続処理後に監視装置30のそれぞれに対して送信する初回の要求データが、上記した移行指示信号を兼ねてもよい。もちろん、要求データとは別の移行指示信号を用いてもよい。
要求データを受信すると、監視装置30の監視IC33は、電池監視情報を取得し、無線IC35に送信する。そして、無線IC35が、取得した電池監視情報を含むデータを、要求データに対する応答データとして制御装置40に送信する。制御装置40は、電池監視情報を含む応答データを受信する。制御装置40は複数の監視装置30のそれぞれとは、電池監視情報の送受信を定期的に行う。制御装置40は、取得した電池監視情報に基づいて、電池セル22の内部抵抗の推定などの所定の処理を実行する(ステップS16)。
なお、制御装置40からの取得要求に基づいて、監視装置30が電池監視情報を取得する例を示したが、これに限定されない。監視装置30が自律的に電池監視情報を取得し、制御装置40からの送信要求に基づいて、保持している電池監視情報を制御装置40に送信してもよい。
<第1実施形態のまとめ>
図8は、参考例における起動時の無線通信の流れを示している。図9は、本実施形態における起動時の無線通信の流れを示している。図9では、監視装置30をSBM、制御装置40をECUと示している。また、図5同様、電池管理システム60がn個(n≧4)の監視装置30を備えている。図8でも同様である。
図8に示す参考例では、制御装置と複数の監視装置との無線通信処理に優先順位が存在しない。このため、起動時において、制御装置(ECU)との接続処理が完了した監視装置(SBM)から先に定期通信処理を実行する。また、定期通信処理のデータ量は、接続処理のデータ量よりも大きい。以上により、定期通信処理が、制御装置の通信機会を占有する。これにより、制御装置がアドバタイズメントパケットを受信できず、接続処理が完了していない監視装置との接続処理時間が長くなる。監視装置の数が多いほど、複数の監視装置において終盤に接続処理が完了する監視装置の接続処理時間が長くなる。特に最後のn番目に接続処理が完了する監視装置(SBMn)から電池取得情報を取得するタイミングが大幅に遅れてしまう。
本実施形態では、制御装置40が、監視装置30との接続処理を、いずれの監視装置30との定期通信処理よりも優先して実行する。つまり、接続処理の優先順位が、定期通信処理の優先順位よりも高い。優先順位は、優先度、プライオリティなどと称されることがある。したがって、接続処理時間を短縮することができる。
なお、任意の監視装置30との接続処理を、任意の監視装置30を除く他の監視装置30(残りの監視装置30)のすべてとの定期通信処理より優先する構成に限定されない。制御装置40は、任意の監視装置30との接続処理を、他の監視装置30の少なくとも一部との定期通信処理よりも優先して実行すればよい。制御装置40は、任意の監視装置30との接続処理を、他の監視装置30の一部との定期通信処理よりも優先して実行してもよい。制御装置40は、他の監視装置30の一部との定期通信処理を行う前に、任意の監視装置30との接続処理を実行することができる。
特に図9に示すように、制御装置40は、起動時においてすべての監視装置30との接続処理が完了するまで、接続処理が完了した監視装置30との定期通信処理の開始を待つ。制御装置40は、最後のn番目に接続処理が完了する監視装置30(SBMn)の接続処理が完了するまで、それ以前に接続処理が完了した監視装置30との定期通信処理を開始しない。すべての接続処理が完了してから定期通信処理に移行するため、起動時において制御装置40と監視装置30のそれぞれとの接続処理時間を短縮することができる。つまり、接続処理が終了するまでにかかる時間、いわゆる起動時間を短縮することができる。
なお、起動時においてすべての監視装置30との接続処理が完了するまで、接続処理が完了した監視装置30との定期通信処理の開始を待つ構成に限定されない。制御装置40は、起動時において、2つ以上の監視装置30との接続処理が完了するまで、それ以前に接続処理が完了した監視装置30との定期通信処理を開始せずに待つ構成とすればよい。制御装置40と2つ以上の監視装置30のそれぞれとの接続処理時間を短縮することができる。
また、多くの監視装置30を備える構成において、一部の監視装置30からの電池監視情報の取得が大幅に遅れるのを抑制することができる。これにより、たとえば電池セル22の異常や回路の異常などの検出タイミングを早めることができる。また、電池パック11、PCU12、MG13、およびECU14を含む車両システムに影響を与えるのを抑制することができる。
本実施形態では、制御装置40と複数の監視装置30との間の無線通信処理を、所定の優先順位にしたがって実行する。図8、図9に例示したように、優先順位が存在しない無線通信に較べて、無線通信処理にかかる時間を短縮することができる。
(第2実施形態)
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例であり、先行実施形態の記載を援用できる。本実施形態では、通信途絶による再接続時において、無線通信処理を所定の優先順位にしたがって実行する。
図10は、通信途絶が生じたときの無線通信の一例を示すタイミングチャートである。図10では、図5同様、制御装置40とn個の監視装置30のそれぞれとの通信状態を示している。図11は、再接続時に制御装置40が実行する処理を示すフローチャートである。図12は、再接続が必要な接続対象の監視装置30が実行する処理を示すフローチャートである。図13は、他の監視装置の再接続時に、接続対象外の監視装置30が実行する処理を示すフローチャートである。明細書および図面において、監視装置30をSBM、制御装置40をECUと示すことがある。
制御装置40は、定期通信処理中に無線通信の途絶が生じると、途絶している監視装置30との間で接続処理を実行する。つまり、再接続を実行する。通信の途絶は、たとえば通信環境の悪化などにより生じる。
図10に示す時刻t11で、制御装置40と監視装置30のひとつであるSBM2との無線通信に途絶が生じる。図11に示すように、制御装置40は、通信の途絶が発生したか否かを判定する(ステップS31)。制御装置40は、所定の周期で図11に示す処理を繰り返し実行してもよい。制御装置40は、通信の途絶が生じたタイミングで図21に示す処理を実行してもよい。
制御装置40は、途絶が生じていない場合に一連の処理を終了する。一方、途絶が生じた場合に、制御装置40は、途絶が生じた監視装置30を除く監視装置30、つまり接続対象外の監視装置30のすべてとの定期通信処理を停止する(ステップS32)。次いで制御装置40は、途絶が生じた監視装置30との接続処理を開始する(ステップS33)。
図12に示すように、接続対象の監視装置30(SBM2)は、通信の途絶が発生したか否かを判定し(ステップS41)、途絶が生じていない場合に一連の処理を終了する。途絶が生じた場合に、監視装置30(SBM2)は、制御装置40との接続処理を開始する(ステップS42)。図10に示す時刻t12で、制御装置40と接続対象の監視装置30は、再接続のための接続処理を開始する。
図13に示すように、接続対象外である監視装置30は、制御装置40が実行するステップS32の処理に対応して、制御装置40との定期通信処理を停止する(ステップS51)。接続対象外の監視装置30は、たとえば制御装置40からの要求データの受信が停止すると、定期通信処理を停止する。監視装置30は、定期通信処理の停止にともない制御装置40が送信する停止信号に基づいて、定期通信処理を停止してもよい。定期通信処理の停止により、図10に示すように、制御装置40と接続対象外の監視装置30との通信は待機状態となる。
次いで、制御装置40は、図11に示すように接続対象の監視装置30のひとつとの接続処理が完了したか否かを判定する(ステップS34)。監視装置30のひとつとの接続処理が完了した場合、制御装置40は、次いですべての接続対象との間で接続処理が完了したか否かを判定する(ステップS35)。接続対象の監視装置30がひとつのみの場合、ステップS34、S35の処理は、ひとつの処理として共通化できる。接続対象の監視装置30は、図12に示すように制御装置40との接続処理が完了したか否かを判定する(ステップS43)。
制御装置40は、接続対象の監視装置30が残っている場合に、ステップS33に戻り、すべての接続対象との接続処理が完了するまでステップS33、S34、S35の処理を繰り返す。同様に、接続対象の監視装置30は、制御装置40との接続処理が完了するまで、ステップS42、S43の処理を繰り返す。
すべての接続対象との接続処理が完了すると、制御装置40は、次いで定期通信処理を再開する(ステップS36)。制御装置40は、定期通信処理の実行にともなって、すべての監視装置30に対し、定期通信処理への移行を指示する信号を送信する。
接続対象の監視装置30は、ステップS43において制御装置40との接続処理が完了すると、次いで定期通信処理の移行可否を判定する(ステップS44)。接続対象の監視装置30は、制御装置40から移行指示信号を取得するまで、定期通信処理への移行が不可であると判定し、ステップS44の処理を繰り返す。監視装置30は、制御装置40から移行指示信号を取得すると、定期通信処理への移行が可能であると判定し、定期通信処理を再開する(ステップS45)。
接続対象外の監視装置30は、定期通信処理の停止後、定期通信処理の移行可否を判定する(ステップS52)。接続対象外の監視装置30は、制御装置40から移行指示信号を取得するまで、定期通信処理への移行が不可であると判定し、ステップS52の処理を繰り返す。監視装置30は、制御装置40から移行指示信号を取得すると、定期通信処理への移行が可能であると判定し、定期通信処理を再開する(ステップS53)。
なお、先行実施形態同様、接続処理後に制御装置40が監視装置30のそれぞれに対して送信する初回の要求データが移行指示信号を兼ねてもよいし、要求データとは別の移行指示信号を用いてもよい。
図10に示すように、制御装置40と接続対象外の監視装置30とは、接続対象の監視装置30(SBM2)の接続処理が完了する時刻t13まで、定期通信処理を実行しない。接続対象外の監視装置30は、通信の途絶が生じると定期通信処理を停止し、再接続が完了した時刻t13以降において定期通信処理を再開する。
図11~図13に示した再接続時の処理は、制御装置40および複数の監視装置30が定期通信処理中に実行する割込み処理である。この処理は、たとえば図6および図7に示したステップS15、S25の処理中に実行される。もちろん、図6および図7からステップS13、S14、S23、S24の処理を除外した構成、つまり基本処理の構成において定期通信処理中に上記した再接続処理を実行してもよい。その他の構成については、先行実施形態に記載した構成と同様である。
<第2実施形態のまとめ>
本実施形態では、先行実施形態同様、制御装置40と複数の監視装置30との間の無線通信処理を所定の優先順位にしたがって実行する。よって、優先順位が存在しない無線通信に較べて、無線通信処理にかかる時間を短縮することができる。また、制御装置40が、任意の監視装置30との接続処理を、他の監視装置30の少なくとも一部との定期通信処理よりも優先して実行する。つまり、任意の監視装置30との接続処理の優先順位が、他の監視装置30の少なくとも一部との定期通信処理よりも高い。したがって、接続処理時間を短縮することができる。特に本実施形態では、制御装置40が、監視装置30との接続処理を、いずれの監視装置30との定期通信処理よりも優先して実行するため、接続処理時間をより確実に短縮することができる。
特に本実施形態では、制御装置40が、再接続が必要な任意の監視装置30との接続処理が完了するまで、その他の監視装置30との定期通信処理を一旦停止する。再接続が完了してから定期通信処理を再開するため、再接続時において接続処理時間を短縮することができる。これにより、電池監視情報を取得できない期間を短縮することができる。たとえば再接続時にセル電圧、回路などに異常が生じても、接続処理時間が短いため、直ちに定期通信処理を再開して異常を検出し、異常に対する処置をとることができる。
なお、制御装置40との通信が途絶する監視装置30は、ひとつに限定されない。複数の監視装置30でもよい。この場合、制御装置40は、通信が途絶したすべての監視装置30との接続処理が完了するまで、その他の監視装置30との定期通信処理を一旦停止する。
(第3実施形態)
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例であり、先行実施形態の記載を援用できる。本実施形態では、制御装置40と複数の監視装置30のそれぞれとの接続処理を、所定の優先順位にしたがって実行する。
図14は、起動時の無線通信の一例を示すタイミングチャートである。図14では、図5同様、制御装置40とn個の監視装置30のそれぞれとの通信状態を示している。図15は、起動時に制御装置40が実行する処理を示すフローチャートである。図15では、便宜上、電池監視情報に基づいて実行する定期処理を省略している。図16は、起動時に優先的な処理の対象となる監視装置30が実行する処理を示すフローチャートである。図17は、対象外の監視装置30が実行する処理を示すフローチャートである。明細書および図面において、監視装置30をSBM、制御装置40をECUと示すことがある。また、優先的な処理の対象を、単に対象と示すことがある。優先的な処理の対象は、接続処理の優先順位が対象外の優先順位よりも高い。一例として、n個の監視装置30のうち、SBM3を優先的な処理の対象とする。優先順位は、たとえば予め決定され、制御装置40および複数の監視装置30のそれぞれのメモリに格納されている。
図14に示す時刻t21で、制御装置40および複数の監視装置30のそれぞれに動作電源が供給される。動作電源の供給により、制御装置40は、図15に示すように起動(ステップS61)し、対象の監視装置30(SBM3)との接続処理を開始する(ステップS62)。同様に、動作電源の供給により、対象の監視装置30は、図16に示すように起動(ステップS71)し、制御装置40との接続処理を開始する(ステップS72)。これにより、図14に示すように、制御装置40と優先処理の対象である監視装置30(SBM3)との通信状態が時刻t21において、非接続から接続処理中に切り替わる。
一方、対象外の監視装置30は、図17に示すように起動(ステップS81)した後、対象の監視装置30の接続処理が完了したか否かを判定する(ステップS82)。そして、対象外の監視装置30は、対象の監視装置30の接続処理が完了するまで、ステップS82の処理を繰り返す。つまり、対象外の監視装置30は、起動後に直ちに接続処理を実行しない。
次いで、制御装置40は、図15に示すように対象の監視装置30との接続処理が完了したか否かを判定する(ステップS63)。完了していない場合、ステップS62に戻り、完了するまでステップS62、S63の処理を繰り返す。完了した場合、制御装置40は、対象の監視装置30との定期通信処理を開始する(ステップS64)。同様に、対象の監視装置30は、図15に示すように制御装置40との接続処理が完了したか否かを判定する(ステップS73)。完了していない場合、ステップS72に戻り、完了するまでステップS72、S73の処理を繰り返す。完了した場合、対象の監視装置30は、制御装置40との定期通信処理を開始する(ステップS74)。これにより、図14に示すように、制御装置40と優先処理の対象である監視装置30(SBM3)との通信状態が、時刻t22において、接続処理から定期通信処理に切り替わる。制御装置40は、接続処理が完了した監視装置30から電池監視情報を取得し、該監視装置30に関する所定の処理を開始する。
次いで、制御装置40は、図15に示すように対象外の監視装置30に対して対象との接続処理の完了を通知する(ステップS65)。そして、制御装置40は、対象外の監視装置30との接続処理を開始する(ステップS66)。次いで制御装置40は、対象外の監視装置30のすべてとの接続処理が完了したか否かを判定する(ステップS67)。制御装置40は、対象外の監視装置30のすべてとの接続処理が完了するまでステップS66、S67の処理を繰り返す。対象外の監視装置30のすべてとの接続処理が完了すると、制御装置40は、対象外との定期通信処理を開始する(ステップS68)。制御装置40は、定期通信処理を開始するにあたり、対象外の監視装置30のそれぞれに対して定期通信処理への移行を指示する信号を送信する。
対象外の監視装置30は、制御装置40から完了通知を受信すると、ステップS82において対象の監視装置30の接続処理が完了したと判定する。次いで、対象外の監視装置30のそれぞれは、図17に示すように、制御装置40との接続処理を開始する(ステップS83)。これにより、図14に示すように、制御装置40と対象外の監視装置30との通信状態が、時刻t22において待機から接続処理に切り替わる。
そして、対象外の監視装置30は、制御装置40との接続処理が完了したか否かを判定する(ステップS84)。完了していない場合、ステップS83に戻り、完了するまでステップS83、S84の処理を繰り返す。完了した場合、対象外の監視装置30は、定期通信処理の移行可否を判定する(ステップS85)。対象外の監視装置30は、制御装置40から移行指示信号を取得するまで、定期通信処理への移行が不可であると判定し、ステップS85の処理を繰り返す。対象外の監視装置30は、制御装置40から移行指示信号を取得すると、定期通信処理への移行が可能であると判定し、定期通信処理を開始する(ステップS86)。これにより、制御装置40は、対象外の監視装置30から取得した電池監視情報も用いて所定の処理を実行する。その他の構成については、先行実施形態に記載した構成と同様である。
<第3実施形態のまとめ>
本実施形態では、先行実施形態同様、制御装置40と複数の監視装置30との間の無線通信処理を所定の優先順位にしたがって実行する。よって、優先順位が存在しない無線通信に較べて、無線通信処理にかかる時間を短縮することができる。
特に本実施形態では、制御装置40が、複数の監視装置30との接続処理の優先順位にしたがって、複数の制御装置のそれぞれと接続処理を実行する。制御装置40は、優先順位が高い監視装置30(SBM3)との接続処理が完了するまで、優先順位が低い監視装置30との接続処理を実行しない。これにより、接続処理の電波の干渉を抑制することができる。したがって、優先順位の高い監視装置30との接続処理時間を短縮することができる。接続処理時間の短縮により、制御装置40は、優先順位の高い監視装置30の電池監視情報を他の監視装置30に先んじて取得することができる。
本実施形態では優先順位を2段階で設定する例を示したが、これに限定されない。3段階以上で設定してもよい。優先順位の高い監視装置30がひとつの例を示したが、これに限定されない。優先順位の高い監視装置30を複数としてもよい。たとえば優先順位の高い監視装置30を2つとし、2つの中で順位付けをさらにしてもよい。
接続処理が優先される監視装置30は特に限定されない。たとえば、複数の電池スタック21が直列接続されて構成される組電池20において、最高電位の電池セル22および/または最低電位の電池セル22を監視する監視装置30を優先処理の対象としてもよい。監視装置30の監視する電池セル22の数が互いに異なる場合に、もっとも多くの電池セル22を監視する監視装置30を優先処理の対象としてもよい。
複数の監視装置30のうち、間引いて選択した一部の監視装置30を優先処理の対象としてもよい。この場合、制御装置40は、間引いて選択した監視装置30の電池監視情報に基づいて、内部抵抗の推定など所定の処理を実行してもよい。これによれば、すべての監視装置30の電池監視情報を用いて所定を実行する構成に較べて、内部抵抗の推定などにかかる時間を短縮することができる。
<変形例>
優先順位が予め決定される例を示したが、これに限定されない。制御装置40は、電池セル22の状態および/または外部からの指令に基づいて、接続処理の優先順位を設定してもよい。
制御装置40は、定期通信処理の実行中において、たとえば図18に示すように、異常状態になることが予期される電池セル22が存在するか否か、つまり異常が予期されるか否かを判定する(ステップS91)。制御装置40は、定期通信処理の実行時において監視装置30から取得した電池監視情報、電池監視情報を用いて推定されるSOHなどに基づいて、異常状態になることが予期される電池セル22が存在するか否かを判定する。異常が予期されない場合、制御装置40は処理を終了する。
異常が予期される場合、制御装置40は、異常が予期される電池セル22を監視する監視装置30との接続処理を優先するように、優先順位を設定する(ステップS92)。ステップS92において、制御装置92は、接続処理の優先順位情報を監視装置30に送信する。これにより、次回の起動時において、異常が予期される電池セル22を監視する監視装置30との接続処理が、他の監視装置30との接続処理に対して優先される。つまり、制御装置40は、異常が予期される電池セル22に関する電池監視情報をいち早く取得することができる。これにより、異常の早期検知、異常が生じる前の対処が可能となる。
制御装置40は、定期通信処理の実行中において、たとえば図19に示すように、外部機器からの指令を取得したか否かを判定する(ステップS101)。外部からの指令を取得していない場合、制御装置40は処理を終了する。外部機器は、たとえばディーラーなどの検査工場で用いられるツールである。外部機器は不具合解析などを行う際に、優先して検査したい電池セル22を監視する監視装置30との接続処理を優先するように、制御装置40に有線で指令を送信する。
外部からの指令を取得すると、制御装置40は、指令に基づいて接続処理の優先順位を設定する(ステップS102)。ステップS92において、制御装置92は、接続処理の優先順位情報を監視装置30に送信する。これにより、次回の起動時において、外部機器からの指令に応じた優先順位で監視装置30との接続処理が実行される。したがって、外部機器は、不具合解析を行うために必要な電池セル22に関する電池監視情報をいち早く取得することができる。これにより、解析を迅速に行うことができる。なお、このような不具合解析時において、電池管理システム60は、車両10に搭載された状態でもよいし、車両10から取り外されていてもよい。
図19では、制御装置40が外部機器から指令を取得して優先順位を設定する例を示したが、これに代えて、検査時において外部機器が制御装置40の機能を果たし、接続処理の優先順位についても外部機器が設定する構成としてもよい。この場合、図20に示すように、外部機器80は、複数の監視装置30のそれぞれと無線通信を行う。外部機器は、複数の監視装置30のそれぞれと接続処理を実行し、接続処理後に定期通信処理を実行する。そして、外部機器は、優先して検査したい電池セル22を監視する監視装置30との接続処理を優先するように、接続処理の優先順位を設定する。
外部機器80が制御装置40の機能を果たす構成の場合、電池管理システム60は、車両10に搭載された状態でもよいし、車両10から取り外されていてもよい。電池管理システム60は、車両から取り外された状態で、少なくとも電池セル22(組電池20)と、監視装置30と、センサ70を備えればよい。つまり、電池管理システム60は、電池監視情報を無線通信により外部機器80に送信可能な構成であればよい。よって、筐体50を備えない構成、さらに制御装置40を備えない構成でもよい。もちろん、車両搭載時と同等の構成でもよい。制御装置40を備えない場合、外部機器80は電流センサからセル電流を取得してもよい。
本実施形態では、制御装置40と複数の監視装置30のそれぞれとの間で無線通信を行う構成において、所定の優先順位にしたがって接続処理を行う例を示した。しかしながら、所定の優先順位にしたがって接続処理を行う構成は、上記した例に限定されない。たとえば図21に示す例では、電池管理システム60が、複数の監視装置30として、制御装置40と無線通信を行う監視装置30mと、監視装置30mと無線通信を行う複数の監視装置30sを含んでいる。
監視装置30mは、複数の監視装置30sのそれぞれとの無線通信を行い、電池監視情報を取得する。監視装置30mは、制御装置40から要求データを取得すると、監視装置30sのそれぞれに対して電池監視情報の取得と送信を要求する。監視装置30sは、要求に対する応答として電池監視情報を取得し、監視装置30mに送信する。つまり、監視装置30mはマスタとして機能し、監視装置30sはスレーブとして機能する。監視装置30mは、要求データに応じて自身が取得した電池監視情報と、無線通信により他の監視装置30sから取得した電池監視情報とを、応答データとして制御装置40に送信する。このように、監視装置30mは、複数の監視装置30の電池監視情報を集約して、制御装置40に送信する。
上記した構成において、監視装置30mは、制御装置40との接続処理を監視装置30sとの接続処理に対して優先して実行してもよい。これにより、制御装置40と監視装置30mとの接続処理、ひいては定期通信処理がいち早くなされる。また、監視装置30mは、複数の監視装置30sの一部との接続処理を他の一部との接続処理に優先して実行してもよい。
(第4実施形態)
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例であり、先行実施形態の記載を援用できる。本実施形態では、定期通信処理を所定の優先順位にしたがって実行する。
図22は、異常状態が予期されるときの無線通信の一例を示すタイミングチャートである。図22では、図5同様、制御装置40とn個の監視装置30のそれぞれとの通信状態を示している。図23は、制御装置40が実行する処理を示すフローチャートである。図24は、優先処理の対象である監視装置30が実行する処理を示すフローチャートである。図25は、優先処理の対象外の監視装置30が実行する処理を示すフローチャートである。明細書および図面において、監視装置30をSBM、制御装置40をECUと示すことがある。
制御装置40は、定期通信処理の実行中において、図23に示すように、異常状態になることが予期される電池セル22が存在するか否か、つまり異常が予期されるか否かを判定する(ステップS111)。制御装置40は、たとえば電池情報の取得タイミングで図23に示す処理を実行してもよい。制御装置40は、異常状態になることを予期したタイミングで図23に示す処理を実行してもよい。制御装置40は、定期通信処理の実行時において監視装置30から取得した電池監視情報、電池監視情報を用いて推定されるSOHなどに基づいて、異常状態になることが予期される電池セル22が存在するか否かを判定する。
異常が予期されない場合、制御装置40は処理を終了する。異常が予期される場合、制御装置40は、異常が予期される電池セル22を監視する監視装置30以外の監視装置30、つまり対象外の監視装置30との定期通信処理を一旦停止する(ステップS112)。制御装置40は、優先対象の監視装置30との定期通信処理を維持し、対象外の監視装置30との定期通信処理を停止する。
図22に示す時刻t31は、制御装置40により、異常状態になることが予期された、つまり近いうちの異常になる可能性の高い電池セル22が検出されたタイミングである。一例として、監視装置30のひとつであるSBM2が監視する電池セル22の異常が予期される。
優先処理の対象の監視装置30(SBM2)は、図24に示すように、制御装置40との定期通信処理を維持する(ステップS121)。対象の監視装置30は、電池監視情報を定期的に取得して制御装置40に送信する。
対象外の監視装置30は、図25に示すように、制御装置40からの停止要求があるか否かを判定する(ステップS131)。監視装置30は、制御装置40が要求データの送信を停止することで所定時間経過しても要求データを受信しないと、停止要求ありと判断してもよい。監視装置30は、ステップS112の処理において制御装置40が停止要求信号を送信する構成において、この停止要求信号を受信すると停止要求ありと判断してもよい。対象外の監視装置30は、たとえば所定の周期で図25に示す処理を繰り返し実行してもよい。監視装置30は、停止状態の要求を受信した異常状態になることを予期したタイミングで図25に示す処理を実行してもよい。
対象外の監視装置30は、停止要求がないと、一連の処理を終了する。一方、停止要求がある場合、監視装置30は、制御装置40との定期通信処理を一旦停止する(ステップS132)。これにより、図22に示すように、SBM2以外の監視装置30と制御装置40との通信状態は、時刻t31から待機状態になる。上記したように、優先対象の監視装置30(SBM2)と制御装置40との定期通信処理は、時刻t31以降も維持される。
制御装置40は、ステップS112の実行後、図23に示すように所定の処理が完了したか否かを判定する(ステップS113)。所定の処理は、ステップS111で予期した異常を回避するための処理である。所定の処理は、たとえば均等化処理である。所定の処理は、たとえば充電、または、放電である。制御装置40は、所定の処理が完了するまで、ステップS113の処理を繰り返す。所定の処理が完了すると、制御装置40は、対象外の監視装置30との定期通信処理を再開する(ステップS114)。制御装置40は、定期通信処理の再開にともなって、対象外の監視装置30に対し、定期通信処理への移行を指示する信号を送信する。
対象外の監視装置30は、ステップS132の実行後、図25に示すように定期通信処理の移行可否を判定する(ステップS133)。対象外の監視装置30は、制御装置40から移行指示信号を取得するまで、定期通信処理への移行が不可であると判定し、ステップS133の処理を繰り返す。対象外の監視装置30は、制御装置40から移行指示信号を取得すると、定期通信処理への移行が可能であると判定し、定期通信処理を再開する(ステップS134)。
なお、対象外の監視装置30との定期通信処理の再開時に、制御装置40が監視装置30のそれぞれに対して送信する初回の要求データが移行指示信号を兼ねてもよいし、要求データとは別の移行指示信号を用いてもよい。
図22に示すように、時刻t32において、予期した異常に対する所定の処理が完了する。制御装置40と対象外の監視装置30のそれぞれとは、時刻t31から時刻t32まで定期通信処理を停止し、時刻t32以降において定期通信処理を再開する。
図23~図25に示した異常予期時の処理は、制御装置40および複数の監視装置30が定期通信処理中に実行する割込み処理である。この処理は、たとえば図6および図7に示したステップS15、S25の処理中に実行される。図6および図7からステップS13、S14、S23、S24の処理を除外した基本処理の構成において、定期通信処理中に上記した異常予期時の処理を実行してもよい。その他の構成については、先行実施形態に記載した構成と同様である。
<第4実施形態のまとめ>
本実施形態では、先行実施形態同様、制御装置40と複数の監視装置30との間の無線通信処理を所定の優先順位にしたがって実行する。よって、優先順位が存在しない無線通信に較べて、無線通信処理にかかる時間を短縮することができる。
特に本実施形態では、制御装置40が、定期通信処理の優先順位にしたがって、複数の監視装置30のそれぞれと定期通信処理を実行する。制御装置40は、所定の監視装置30との定期通信処理を、他の監視装置30との定期通信処理に優先して実行する。これにより、所定の監視装置30から電池監視情報を取得するタイミングを早めることができる。
たとえば異常が予期された電池セル22を監視する監視装置30との定期通信処理が、他の監視装置30との定期通信処理に対して優先される。この場合、制御装置40は、異常が予期される電池セル22に関する電池監視情報をいち早く取得することができる。これにより、異常の早期検知、異常が生じる前の迅速な対処が可能となる。
また、優先順位の高い定期通信処理が、優先順位の低い定期通信処理に対して優先される。これにより、優先順位の低い定期通信処理のデータ量が多いことで直後に実施する優先順位が高い定期通信処理が実行できず、次の定期通信処理が実行されるまでの時間が長くなるのを抑制することができる。
(第5実施形態)
この実施形態は、先行する実施形態を基礎的形態とする変形例であり、先行実施形態の記載を援用できる。本実施形態では、組電池20のリユース可否の検査に好適な構成について説明する。
<検査システム>
電池パック11が備える組電池20(電池セル22)は、車両10から取り外された状態で、検査機器90により検査(診断)され、リユースの可否が判断される。図26に示すように、検査機器90は、組電池20とともに車両10から取り外された電池管理システム60と検査システム100を構築し、組電池20を検査する。検査システム100は、車両10から取り外された少なくともひとつの電池管理システム60と、検査機器90を備えている。
検査機器90による電池セル22の検査は、電池管理システム60単位で実行してもよいが、複数の電池管理システム60についてまとめて実行すると効率がよい。図26に示す例では、検査システム100が、3つの電池管理システム60(60A、60B、60C)を備えており、検査機器90が電池管理システム60A、60B、60Cに対応する電池セル22をまとめて検査する。
検査システム100において、検査機器90は、監視装置30のそれぞれと無線通信を行い、検査するために電池監視情報を取得する。この電池監視情報は、上記した電池情報および故障診断情報を少なくとも含む。
検査機器90は、電池セル22の劣化状態および/または異常を検査し、その検査結果に基づいてリユースの可否を判断する。検査機器90は、電池セル22(組電池20)をリユースするのか、それともリサイクルするのか判断する。検査機器90は、検査ツール、診断装置、外部機器などと称されることがある。
電池管理システム60は、組電池20とともに車両10から取り外された状態で、少なくとも監視装置30と、センサ70を備えればよい。つまり、電池管理システム60は、電池監視情報を無線通信により検査機器90に送信可能な構成であればよい。よって、筐体50を備えない構成、さらに制御装置40を備えない構成でもよい。もちろん、車両搭載時と同等の構成でもよい。制御装置40を備えない場合、検査機器90は電流センサからセル電流を取得してもよい。
<検査方法>
検査機器90は、図示しない負荷に組電池20が接続された状態、つまり負荷への通電状態において監視装置30との間で無線通信を行い、電池監視情報を取得して電池セル22の劣化状態や異常を検査(診断)する。そして、検査結果に基づいて、リユースの可否を判断する。
検査機器90は、制御装置40と同様に、複数の監視装置30のそれぞれとの間で、無線通信処理として、接続処理と、電池監視情報の定期通信処理を実行する。そして、検査機器90は、複数の監視装置30との間で、無線通信処理を所定の優先順位にしたがって実行する。
検査機器90は、複数の監視装置30との間で、制御装置40と複数の監視装置30との間で実行される優先順位にしたがった無線通信処理と同様の処理を実行することができる。以下に、第1実施形態と同様の処理を実行する例を示す。
図27は、起動時の検査機器90が実行する処理を示すフローチャートである。図28は、起動時に監視装置30のそれぞれが実行する処理を示すフローチャートである。図29は、起動時において、検査機器90と複数の監視装置30との間の無線通信の流れを示している。図29では、検査機器90と無線通信する監視装置30の数をn個としている。明細書および図面において、監視装置30をSBM、制御装置40をECUと示すことがある。
動作電源の供給により、検査機器(IE)90は、図27に示すように起動(ステップS211)し、監視装置30との接続処理を開始する(ステップS212)。同様に、動作電源の供給により、複数の監視装置(SBM)30のそれぞれは、図28に示すように起動(ステップS221)し、検査機器90との接続処理を開始する(ステップS222)。
次いで、制御装置40は、監視装置30のひとつとの接続処理が完了したか否かを判定する(ステップS213)。同様に、監視装置30は、制御装置40との接続処理が完了したか否かを判定する(ステップS223)。検査機器90は、監視装置30のいずれかとの接続処理が完了するまで、ステップS212、S213を繰り返す。監視装置30は、検査機器90との接続処理が完了するまで、ステップS222、S223の処理を繰り返す。
検査機器90は、監視装置30のひとつとの間で接続処理が完了すると、対応する監視装置30に完了通知を送信する。監視装置30は、完了通知を受信することで、ステップS223において検査機器90との接続処理が完了したと判定する。これにより、検査機器90と監視装置30のひとつとの接続処理が完了する。
ステップS213において、監視装置30のひとつとの接続処理が完了したと判定すると、検査機器90は、次いで通信対象であるすべての監視装置30との間で接続処理が完了したか否かを判定する(ステップS214)。ステップS214において、すべての監視装置30との接続処理が完了していない場合、ステップS212に戻って、未完了の監視装置30との接続処理を継続する。すべての監視装置30との接続処理が完了すると、検査機器90は、次いで定期通信処理を実行する(ステップS215)。検査機器90は、定期通信処理の実行にともなって、すべての監視装置30に対し、定期通信処理への移行を指示する信号を送信する。
監視装置30は、ステップS223において検査機器90との接続処理が完了したと判定すると、次いで定期通信処理の移行可否を判定する(ステップS224)。監視装置30は、検査機器90から移行指示信号を取得するまで、定期通信処理への移行が不可であると判定し、ステップS224の処理を繰り返す。監視装置30は、検査機器90から移行指示信号を取得すると、定期通信処理への移行が可能であると判定し、定期通信処理を実行する(ステップS225)。
検査機器90は、定期通信処理で受信した電池監視情報に基づいて、所定の処理を実行する(ステップS216)。検査機器90は、所定の処理として、たとえば所定のサンプリング期間に受信した電池監視情報に基づいて実行する処理を含んでもよい。検査機器90は、所定の処理として、電池監視情報を取得するたびに実行する処理を含んでもよい。
検査機器90は、たとえば取得したセル電圧およびセル電流などに基づいて電池セル22の内部抵抗やSOHなどを推定することで、電池セル22の劣化状態を検査する。検査機器90は、たとえば故障診断情報に基づいて電池セル22や監視装置30の異常を検査する。複数の電池管理システム60に対応する組電池20をまとめて検査する場合、複数の組電池20(電池スタック21)は、たとえば直列接続される。
<第5実施形態のまとめ>
本実施形態では、検査機器90が、監視装置30との接続処理を、いずれの監視装置30との定期通信処理よりも優先して実行する。つまり、接続処理の優先順位が、定期通信処理の優先順位よりも高い。したがって、接続処理時間を短縮することができる。
特に図29に示すように、検査機器90は、起動時においてすべての監視装置30との接続処理が完了するまで、接続処理が完了した監視装置30との定期通信処理の開始を待つ。検査機器90は、最後のn番目に接続処理が完了する監視装置30(SBMn)の接続処理が完了するまで、それ以前に接続処理が完了した監視装置30との定期通信処理を開始しない。すべての接続処理が完了してから定期通信処理に移行するため、起動時において検査機器90と監視装置30のそれぞれとの接続処理時間を短縮することができる。つまり、接続処理が終了するまでにかかる時間、いわゆる起動時間を短縮することができる。
また、リユース可否の検査では、一度の大量の組電池20を検査対象とする。このため、検査機器90と無線通信する監視装置30の数も多い。このような構成において、上記した検査方法を採用することで、一部の監視装置30、特に終盤に接続処理がなされる監視装置30からの電池監視情報の取得が大幅に遅れるのを抑制することができる。これにより、たとえば電池セル22の異常や回路の異常などの検出タイミングを早めることができる。
検査機器90は、各実施形態に示した構成において、制御装置40が実行する処理と同様の処理を実行することができる。つまり、検査機器90が複数の監視装置30との間で実行する処理は図27~図29に示した例に限定されない。検査機器90は、いずれの構成においても、複数の監視装置30との間の無線通信処理を、所定の優先順位にしたがって実行する。よって、優先順位が存在しない無線通信に較べて、無線通信処理にかかる時間を短縮することができる。
検査機器90は、定期通信処理にて監視装置30から製造履歴情報を取得してもよい。製造履歴情報は、たとえば製造ID(シリアルナンバー)、製造日時などである。この場合、検査機器90は、製造履歴情報に基づく劣化状態の検査(判定)を行ってもよい。検査機器90は、たとえば取得した製造履歴情報に基づいて、電池セル22の劣化状態を検査(判定)する。検査機器90は、たとえば製造日からの経過時間に基づいて、電池セル22の劣化状態を検査する。検査機器90は、電池監視情報および/または製造履歴情報を取得して電池セル22の劣化状態や異常を検査してもよい。
組電池20および電池管理システム60が移動体から取り外された状態で、組電池20が検査機器90により検査される状況としては、組電池20のリユース可否の検査に限定されない。たとえば、電池パック11の製造時における検査、修理工場での検査などでもよい。これら検査時において、検査機器90は、複数の監視装置30との間で、無線通信処理を所定の優先順位にしたがって実行すればよい。
(他の実施形態)
この明細書および図面等における開示は、例示された実施形態に制限されない。開示は、例示された実施形態と、それらに基づく当業者による変形態様を包含する。たとえば開示は、実施形態において示された部品および/または要素の組み合わせに限定されない。開示は、多様な組み合わせによって実行可能である。開示は、実施形態に追加可能な追加的な部分をもつことができる。開示は、実施形態の部品および/または要素が省略されたものを包含する。開示は、ひとつの実施形態と他の実施形態との間における部品および/または要素の置き換え、または組み合わせを包含する。開示される技術的範囲は、実施形態の記載に限定されない。開示されるいくつかの技術的範囲は、請求の範囲の記載によって示され、さらに請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものと解されるべきである。
明細書および図面等における開示は、請求の範囲の記載によって限定されない。明細書および図面等における開示は、請求の範囲に記載された技術的思想を包含し、さらに請求の範囲に記載された技術的思想より多様で広範な技術的思想に及んでいる。よって、請求の範囲の記載に拘束されることなく、明細書および図面等の開示から、多様な技術的思想を抽出することができる。
ある要素または層が「上にある」、「連結されている」、「接続されている」または「結合されている」と言及されている場合、それは、他の要素、または他の層に対して、直接的に上に、連結され、接続され、または結合されていることがあり、さらに、介在要素または介在層が存在していることがある。対照的に、ある要素が別の要素または層に「直接的に上に」、「直接的に連結されている」、「直接的に接続されている」または「直接的に結合されている」と言及されている場合、介在要素または介在層は存在しない。要素間の関係を説明するために使用される他の言葉は、同様のやり方で(たとえば、「間に」対「直接的に間に」、「隣接する」対「直接的に隣接する」など)解釈されるべきである。この明細書で使用される場合、用語「および/または」は、関連する列挙されたひとつまたは複数の項目に関する任意の組み合わせ、およびすべての組み合わせを含む。
空間的に相対的な用語「内」、「外」、「裏」、「下」、「低」、「上」、「高」などは、図示されているような、ひとつの要素または特徴の他の要素または特徴に対する関係を説明する記載を容易にするためにここでは利用されている。空間的に相対的な用語は、図面に描かれている向きに加えて、使用または操作中の装置の異なる向きを包含することを意図することができる。たとえば、図中の装置をひっくり返すと、他の要素または特徴の「下」または「真下」として説明されている要素は、他の要素または特徴の「上」に向けられる。したがって、用語「下」は、上と下の両方の向きを包含することができる。この装置は、他の方向に向いていてもよく(90度または他の向きに回転されてもよい)、この明細書で使用される空間的に相対的な記述子はそれに応じて解釈される。
本開示に記載の装置、システム、およびその手法は、コンピュータプログラムにより具体化されたひとつ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサを構成する専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載の装置およびその手法は、専用ハードウェア論理回路により、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載の装置およびその手法は、コンピュータプログラムを実行するプロセッサとひとつ以上のハードウェア論理回路との組み合わせにより構成されたひとつ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。
たとえば監視装置30がマイコン34を備える例を示したが、これに限定されるものではない。図30に示すように、監視装置30がマイコン34を備えない構成の電池管理システム60を採用してもよい。図30は、図4に対応している。この構成では、無線IC35が、監視IC33との間でデータの送受信を行う。監視IC33によるセンシングや自己診断のスケジュール制御については、無線IC35が実行してもよいし、制御装置40のメインマイコン45が実行してもよい。
電池スタック21ごとに監視装置30を配置する例を示したが、これに限定されない。たとえば複数の電池スタック21に対して、ひとつの監視装置30を配置してもよい。ひとつの電池スタック21に対して、複数の監視装置30を配置してもよい。
電池パック11が、ひとつの制御装置40を備える例を示したが、これに限定されない。複数の制御装置40を備えてもよい。制御装置40が、ひとつの無線IC44を備える例を示したが、これに限定されない。複数の無線IC44を備えてもよい。複数の無線IC44のそれぞれは、互いに異なる複数の監視装置30と無線通信してもよい。
監視装置30が、監視IC33をひとつ備える例を示したが、これに限定されない。複数の監視IC33を備えてもよい。この場合において、監視IC33ごとに無線IC35を設けてもよいし、複数の監視IC33に対して、ひとつの無線IC35を設けてもよい。
制御装置40が筐体50内に配置される例を示したが、これに限定されない。制御装置40は筐体50の外に配置されてもよい。
組電池20を構成する電池スタック21および電池セル22の配置や個数は上記した例に限定されない。電池パック11において、監視装置30および/または制御装置40の配置は、上記した例に限定されない。
10…車両、11…電池パック、12…PCU、13…MG、14…ECU、15…バッテリ、20…組電池、21…電池スタック、22…電池セル、23…バスバーユニット、24…バスバー、25…正極端子、26…負極端子、27…バスバーカバー、30…監視装置、31、311、312、313…電源回路、32…マルチプレクサ、33…監視IC、34…マイコン、35…無線IC、36…フロントエンド回路、37…アンテナ、40…制御装置、41、411、412…電源回路、42…アンテナ、43…フロントエンド回路、44…無線IC、45…メインマイコン、46…サブマイコン、50…筐体、60…電池管理システム、70…センサ、80…外部機器、90…検査機器、100…検査システム

Claims (11)

  1. 電池(20、21、22)を収容する筐体(50)内に配置され、前記電池の状態を示す情報を含む電池監視情報を取得して監視する複数の監視装置(30)と、
    複数の前記監視装置との間で無線通信を行い、前記電池監視情報に基づいて所定の処理を実行する制御装置(40)と、を備え、
    前記制御装置と複数の前記監視装置のそれぞれとは、無線通信処理として、無線通信の接続処理と、前記接続処理の完了後において、前記監視装置が前記制御装置に対して定期的に前記電池監視情報を送信する定期通信処理と、を実行し、
    前記制御装置は、複数の前記監視装置との間で、前記無線通信処理を所定の優先順位にしたがって実行する、電池管理システム。
  2. 請求項1に記載の電池管理システムにおいて、
    前記制御装置は、任意の前記監視装置との前記接続処理を、任意の前記監視装置を除く他の前記監視装置の少なくとも一部との前記定期通信処理よりも優先する、電池管理システム。
  3. 請求項2に記載の電池管理システムにおいて、
    前記制御装置および複数の前記監視装置の起動時において、前記制御装置は、2つ以上の前記監視装置との前記接続処理が完了するまで、前記接続処理が完了した前記監視装置との前記定期通信処理の開始を待つ、電池管理システム。
  4. 請求項2または請求項3に記載の電池管理システムにおいて、
    前記制御装置と任意の前記監視装置との通信が途絶すると、前記制御装置は、任意の前記監視装置との前記接続処理が完了するまで、任意の前記監視装置を除く他の前記監視装置との前記定期通信処理を止める、電池管理システム。
  5. 請求項1に記載の電池管理システムにおいて、
    前記制御装置は、複数の前記監視装置との前記接続処理の優先順位にしたがって、複数の前記監視装置のそれぞれと前記接続処理を実行する、電池管理システム。
  6. 請求項5に記載の電池管理システムにおいて、
    前記制御装置は、前記電池の状態および/または外部からの指令に基づいて前記接続処理の優先順位を設定する、電池管理システム。
  7. 移動体に搭載される請求項5に記載の電池管理システムにおいて、
    外部機器(80)と複数の前記監視装置のそれぞれとは、無線通信処理として、無線通信の接続処理と、前記接続処理の完了後において、前記監視装置が前記外部機器に対して定期的に前記電池監視情報を送信する定期通信処理と、を実行し、
    前記外部機器は、特定の前記監視装置との前記接続処理を、特定の前記監視装置を除く他の前記監視装置との前記接続処理よりも優先する、電池管理システム。
  8. 請求項1~7いずれか1項に記載の電池管理システムにおいて、
    前記制御装置は、前記定期通信処理の優先順位にしたがって、複数の前記監視装置のそれぞれと前記定期通信処理を実行する、電池管理システム。
  9. 請求項8に記載の電池管理システムにおいて、
    前記制御装置は、前記電池が異常状態になることが予期される場合に、前記異常状態となる前記電池に対応する前記監視装置との前記定期通信処理を、他の前記監視装置との前記定期通信処理よりも優先する、電池管理システム。
  10. 移動体に搭載される請求項1~9いずれか1項に記載の電池管理システムにおいて、
    前記電池とともに前記移動体から取り外された状態で、
    検査機器(90)と複数の前記監視装置のそれぞれとは、無線通信処理として、無線通信の接続処理と、前記接続処理の完了後において、前記監視装置が前記検査機器に対して定期的に前記電池監視情報および/または製造履歴情報を送信する定期通信処理と、を実行し、
    前記検査機器は、複数の前記監視装置との間で、前記無線通信処理を所定の優先順位にしたがって実行する、電池管理システム。
  11. 電池(20、21、22)を収容する筐体(50)内に配置され、前記電池の状態を示す情報を含む電池監視情報を取得して監視する複数の監視装置(30)と、前記電池監視情報に基づいて所定の処理を実行する制御装置(40)と、の間で無線通信を行って、前記電池を管理する方法であって、
    前記制御装置と複数の前記監視装置のそれぞれとは、無線通信処理として、
    無線通信の接続処理を実行し、
    前記接続処理の完了後において、前記監視装置が前記制御装置に対して定期的に前記電池監視情報を送信する定期通信処理を実行し、
    前記制御装置は、複数の前記監視装置との間で、前記無線通信処理を所定の優先順位にしたがって実行する、電池管理方法。
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