JP2023033274A - 液体ポンプ装置 - Google Patents

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武士 荻
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Abstract

【課題】装置の大型化を招くことなく、温度センサを容易に組付けることができ、作動油の温度を高精度に検出できる、液体ポンプ装置を提供する。【解決手段】液体を吸入及び吐出する液体ポンプ装置は、液体を流動させるべく回転するポンプユニット50と、ポンプユニットを収容すると共に液体の通路14を画定するハウジングHと、通路14を流れる液体の温度を測定するべく、先端領域80aが液体の通路14内に突出して配置された温度センサ80を備える。【選択図】図4

Description

本発明は、液体を吸入して吐出する液体ポンプ装置に関し、特に、作動油等の液体の温度を検出する温度センサを備えた液体ポンプ装置に関する。
従来の液体ポンプ装置としては、回路基板及びモータを収容するハウジングと、ハウジング内に配置された回路基板に搭載されて作動油の温度を検出する温度センサと、ハウジングの外側に隣接して配置されたポートブロックと、ポートブロックとハウジングとの間に配置されて作動油を流動させるトロコイドポンプと、ハウジングの内壁と回路基板の間に配置された放熱部材と、回路基板に設けられた伝熱部材を備えた、電動ポンプが知られている(例えば、特許文献1)。
この電動ポンプにおいて、温度センサは、伝熱部材及び放熱部材並びにハウジングを介して、作動油の温度を検出するようになっている。
上記のような温度センサの配置構造においては、作動油の熱が、温度センサに伝わる経路の途中においてハウジング及び放熱部材等の介在部材に放熱されるため、作動油の温度を高精度に検出することができない。
また、液体ポンプ装置に温度センサを搭載する場合、大型化を招くことなく、組付けが容易であることが要求される。
さらに、作動油等の液体は、粘性や質量が小さい空気等の気体と伝熱特性も異なり、又、温度が低くなると流れの淀みを生じ易くなる場合もあるため、液体の温度を測定するには液体の挙動を考慮する必要がある。
特開2014-125955号公報
本発明は、上記の事情に鑑みて成されたものであり、その目的とするところは、上記従来技術の問題点に鑑み、装置の大型化を招くことなく、温度センサを容易に組付けることができ、作動油の温度を高精度に検出できる、液体ポンプ装置を提供することにある。
本発明の液体ポンプ装置は、液体を流動させるべく回転するポンプユニットと、ポンプユニットを収容すると共に液体の通路を画定するハウジングと、上記通路を流れる液体の温度を測定するべく通路内に先端領域が突出して配置された温度センサとを含む、構成となっている。
上記液体ポンプ装置において、温度センサは、液体の通路に挿入される有底状の筒状部材及び筒状部材内の先端領域に配置されたセンサ素子を含むと共に、筒状部材の先端領域に対して通路を流れる液体が衝突するように配置されている、構成を採用してもよい。
上記液体ポンプ装置において、液体の通路は、第1直線通路と、第1直線通路に交差して連通する第2直線通路を含み、温度センサは、筒状部材の先端領域が第1直線通路と第2直線通路の交差領域に臨むように配置されている、構成を採用してもよい。
上記液体ポンプ装置において、筒状部材は、第1直線通路の内壁面に嵌合される大径部と、大径部よりも先端側において有底状をなし第1直線通路の内壁面と隙間をおいて配置されると共にセンサ素子を収容する小径部を含み、小径部は、第1直線通路と第2直線通路の交差領域に臨むように配置されている、構成を採用してもよい。
上記液体ポンプ装置において、筒状部材は、樹脂材料により形成され、第2直線通路に対向する領域が切り欠かれて小径部の周りを部分的に囲繞するように湾曲して形成された囲繞壁部を含む、構成を採用してもよい。
上記液体ポンプ装置において、囲繞壁部は、第1直線通路の内壁面に対向する外壁面を有する、構成を採用してもよい。
上記液体ポンプ装置において、囲繞壁部は、第1直線通路の内壁面と外壁面の間に隙間を画定するべく、外壁面から突出して第1直線通路の内壁面に当接する複数の突条部を有する、構成を採用してもよい。
上記液体ポンプ装置において、ポンプユニットを回転駆動するべく所定の軸線回りに回転する駆動軸を有するモータと、モータの駆動を制御する制御ユニットが実装された回路基板を含む、構成を採用してもよい。
上記液体ポンプ装置において、温度センサは、回路基板に接続されている、構成を採用してもよい。
上記液体ポンプ装置において、ハウジングは、適用対象物に接合される接合面,ポンプユニットを収容するポンプ収容凹部,モータを収容するモータ収容凹部,液体の通路を画定するハウジング本体と、ポンプ収容凹部を覆うべくハウジング本体に接合されると共に液体を通す開口部を画定するポンプカバーを含む、構成を採用してもよい。
上記液体ポンプ装置において、ハウジングは、液体の通路の一部を画定するべく、軸線と平行に伸長しハウジング本体を貫通して接合面に開口する貫通路と、軸線に対して傾斜して伸長しポンプ収容凹部を貫通路に連通させる連通路を含み、温度センサは、貫通路と連通路の交差領域に先端領域が臨むように配置されている、構成を採用してもよい。
上記液体ポンプ装置において、ハウジングは、モータ収容凹部を覆うべくハウジング本体に接合されるモータカバーを含む、構成を採用してもよい。
上記液体ポンプ装置において、温度センサは、モータカバーに設けられて貫通路に挿入された有底状の筒状部材と、回路基板に電気的に接続されて筒状部材内の先端領域に配置されたセンサ素子を含む、構成を採用してもよい。
上記液体ポンプ装置において、筒状部材は、貫通路の内壁面に嵌合される大径部と、大径部よりも先端側において有底状をなし貫通路の内壁面と隙間をおいて配置される共にセンサ素子を収容する小径部を含み、小径部は、貫通路と連通路の交差領域に配置されている、構成を採用してもよい。
上記液体ポンプ装置において、筒状部材は、樹脂材料により形成され、連通路に対向する領域が切り欠かれて小径部の周りを部分的に囲繞するように湾曲して形成された囲繞壁部を含む、構成を採用してもよい。
上記液体ポンプ装置において、囲繞壁部は、貫通路の内壁面に対向する外壁面を有する、構成を採用してもよい。
上記液体ポンプ装置において、囲繞壁部は、貫通路の内壁面と外壁面の間に隙間を画定するべく、外壁面から突出して貫通路の内壁面に当接する複数の突条部を有する、構成を採用してもよい。
上記液体ポンプ装置において、ハウジングは、モータカバーの外側に配置された回路基板を覆うべくモータカバーに接合される外側カバーを含む、構成を採用してもよい。
上記液体ポンプ装置において、温度センサが配置される通路は、ポンプユニットにより加圧された液体を吐出する吐出通路である、構成を採用してもよい。
上記液体ポンプ装置において、ポンプユニットに液体が吸入される吸入口よりも上流側に配置されたフィルタ部材を含む、構成を採用してもよい。
上記液体ポンプ装置において、ポンプユニットは、インナーロータ及びアウターロータを含むトロコイド式のポンプユニットである、構成を採用してもよい。
上記構成をなす液体ポンプ装置によれば、装置の大型化を招くことなく、温度センサを容易に組付けることができ、作動油の温度を高精度に検出することができる。
本発明の第1実施形態に係る液体ポンプ装置を示す外観斜視図である。 第1実施形態に係る液体ポンプ装置を分解してポンプカバー側から視た分解斜視図である。 第1実施形態に係る液体ポンプ装置を分解して外側カバー側から視た分解斜視図である。 第1実施形態に係る液体ポンプ装置の断面図である。 第1実施形態に係る液体ポンプ装置のハウジング本体を示す斜視図である。 第1実施形態に係る液体ポンプ装置のハウジング本体を示す斜視図である。 第1実施形態に係る液体ポンプ装置のハウジング本体を示す断面図である。 第1実施形態に係る液体ポンプ装置のモータカバー及び温度センサを示す斜視図である。 第1実施形態に係る液体ポンプ装置のモータカバー及び温度センサを示す部分断面図である。 第1実施形態に係る液体ポンプ装置において、通路内に配置された温度センサと作動油の流れの関係を示す模式図である。 第1実施形態に係る液体ポンプ装置が適用対象物に接合されて取り付けられた状態を示す断面図である。 本発明の液体ポンプ装置において、温度センサの検出特性を示すグラフである。 第2実施形態に係る液体ポンプ装置のモータカバー及び温度センサを示す断面図である。 第3実施形態に係る液体ポンプ装置のモータカバー及び温度センサを示す断面図である。 第3実施形態に係る液体ポンプ装置の温度センサを示す斜視図である。 第3実施形態に係る液体ポンプ装置の温度センサを示すものであり、その中心線を含む面で切断した斜視断面図である。 第3実施形態に係る液体ポンプ装置の断面図である。 第3実施形態に係る液体ポンプ装置において、通路内に配置された温度センサと作動油の流れの関係を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
第1実施形態に係る液体ポンプ装置Mは、液体として作動油を対象とする電動ポンプ装置であり、図1ないし図3に示すように、ハウジング本体10、ポンプカバー20、モータカバー30、外側カバー40、ポンプユニット50、モータ60、回路基板70、温度センサ80、フィルタ部材90を備えている。
ここでは、ハウジング本体10、ポンプカバー20、モータカバー30、及び外側カバー40により、液体ポンプ装置MのハウジングHが構成されている。
また、液体ポンプ装置Mが適用される適用対象物1は、図11に示すように、接合面1a、作動油の導入通路1b、作動油の導出通路1c、嵌合凹部1d、ネジ穴(不図示)を備えている。適用対象物1は、例えば、車両の変速装置の冷却及び潤滑系、エンジンの冷却及び潤滑系、作動油の循環を必要とするその他の装置である。
ハウジング本体10は、鋼、鋳鉄、焼結鋼、アルミニウム合金等の金属材料を用いて形成されており、図2、図3、図5ないし図7に示すように、フランジ部11、ポンプ収容凹部12、モータ収容凹部13、液体を通す通路としての吐出通路14、軸線Sを中心とする挿通孔15、嵌合凹部16、接合面17を備えている。
フランジ部11は、適用対象物1に接合される接合面11a、接合面11aに形成された環状溝11b、環状端面11c、フィルタ部材90を取り付ける外周壁11d、適用対象物1に取り付ける取付けネジを通す四つの孔11eを備えている。
接合面11aは、適用対象物1の接合面1aに接合されるべく、軸線Sに垂直な平面として形成されている。
環状溝11bは、接合面11aと適用対象物1の接合面1aと間に介在するゴム製のシール部材SRを受け入れるように形成されている。
環状端面11cは、ポンプ収容凹部12を覆うポンプカバー20を接合するべく、軸線Sに垂直な平面として形成され、ポンプカバー20を締結するネジb1をねじ込む三つのネジ穴11cを備えている。
外周壁11dは、フィルタ部材90をスナップフィットにより取り付けるべく、接合面11aから軸線S方向に突出した位置に形成され、径方向の外周面に係止溝を備えている。
ポンプ収容凹部12は、ポンプユニット50を回転可能に収容する領域であり、内周面12a、底面12b、底面12bに凹んで形成された出口12cを備えている。
内周面12aは、軸線Sから平行に偏倚した軸線を中心とする円筒面をなし、ポンプユニット50の一部をなすアウターロータ52の外周面を摺動自在に支持する。
底面12bは、軸線S方向において、ポンプユニット50の内側の端面と摺動自在に接触する。
出口12cは、ポンプユニット50により加圧された作動油が吐出通路14に向けて流れ出る領域である。
モータ収容凹部13は、モータ60を収容する領域であり、内周面13a、内周面13b、内周面13cを備えている。
内周面13aは、モータ60のステータ61を嵌合して固定するべく、軸線Sを中心とする円筒面として形成されている。
内周面13bは、モータ60の駆動軸63を回動自在に支持する軸受Bを嵌合して固定するべく、軸線Sを中心とする円筒面として形成されている。
内周面13cは、リップ型シール部材Srを嵌合して固定するべく、軸線Sを中心とする円筒面として形成されている。
吐出通路14は、ポンプユニット50により加圧された作動油をポンプ室から吐出口14aに導く通路であり、図7に示すように、第1直線通路としての貫通路14aと、第2直線通路としての連通路14bを備えている。
貫通路14aは、ハウジング本体10の接合面17から軸線Sと平行に伸長し、ハウジング本体10を貫通して、フランジ部11の接合面11aに開口する吐出口14aを画定する直線通路として形成されている。
連通路14bは、軸線Sに対して角度θにて傾斜して伸長し、ポンプ収容凹部12のポンプ室の出口12cを貫通路14aの途中に連通させるべく、貫通路14aに交差する直線通路として形成されている。
ここで、貫通路14aに対する連通路14bの交差角度θは、ドリル等の工具DTをポンプ収容凹部12の開口から挿入して穴加工を施すことができる角度に設定されている。
このように、吐出通路14としての貫通路14a及び連通路14bは、直線通路として形成されているため、ドリル加工等により容易に加工することができる。特に、連通路14bが軸線Sに対して上記角度θの傾斜をなすため、ポンプ収容凹部12の形状に影響を及ぼすことなく、連通路14bを容易に加工することができる。
挿通孔15は、ポンプ収容凹部12とモータ収容凹部13とを区切る壁部15aにおいて、駆動軸63を非接触にて通すべく軸線Sを中心とする円筒孔として形成されている。
嵌合凹部16は、モータ収容凹部13の外端領域において、軸線Sを中心とする円筒面を画定する。そして、嵌合凹部16には、モータカバー30の嵌合凸部32が嵌合される。すなわち、ハウジング本体10の嵌合凹部16に、モータカバー30の嵌合凸部32が嵌合されることにより、モータカバー30に形成された軸受円筒部33の中心が、ハウジング本体10の軸線Sと同軸上に位置決めされる。
接合面17は、モータ収容凹部13を覆うモータカバー30を接合するべく、軸線Sに垂直な平面として形成され、モータカバー30を締結するネジをねじ込む五つのネジ穴17a、モータカバー30を軸線S回りに位置決めする位置決め突起17bを備えている。
ポンプカバー20は、ハウジング本体10のポンプ収容凹部12を覆うべくハウジング本体10に接合されてネジb1により固定されるものであり、鋼、鋳鉄、焼結鋼、アルミニウム合金等の材料を用いて平板状に形成されている。
そして、ポンプカバー20は、図2及び図3に示すように、作動油を通す開口部としての吸入口21、内壁面22、ネジb1を通す三つの円孔23を備えている。
吸入口21は、ポンプユニット50のポンプ室に作動油を導くべく、三ケ月状に形成されている。
内壁面22は、ポンプ収容凹部12に収容されたポンプユニット50の外側の端面を摺動自在に受ける。
モータカバー30は、ハウジング本体10のモータ収容凹部13を覆うべくハウジング本体10に接合されてネジb3により固定されるものであり、樹脂材料を用いて形成されている。
そして、モータカバー30は、図2、図3、図8、図9に示すように、接合面31、嵌合凸部32、軸受円筒部33、開口部34、嵌合孔35、四つのボス部36、端子を埋設したコネクタ部37、外側カバー40を接合する接合面38、ネジb3を通す五つの円孔39a、ネジb4を捩じ込む二つのネジ孔39b、位置決め突起17bを嵌合させる嵌合孔39cを備えている。
接合面31は、ハウジング本体10の接合面17に接合される。
嵌合凸部32は、ハウジング本体10の嵌合凹部16に嵌合されて、軸受円筒部33の中心を軸線S上に位置付ける。
軸受円筒部33は、モータ60の駆動軸63を支持する軸受Bを嵌合して固定するべく、軸線Sを中心とする円筒面を画定する金属製の成型品を圧入して形成されている。
開口部34は、図4に示すように、駆動軸63の端部に設けられた被検出部Dを回路基板70に設けられた検出センサ72と対向させるべく、軸受円筒部33と同軸上において開口する円孔として形成されている。
嵌合孔35は、温度センサ80の一部をなす筒状部材81を嵌合して固定するべく、軸線S方向に向けて開口するように形成されている。
ボス部36は、モータカバー30の外側に配置された回路基板70を締結するネジb2を捩じ込むネジ穴を備えている。
外側カバー40は、モータカバー30の外側に配置された回路基板70を覆うものであり、樹脂材料を用いて形成され、図2及び図3に示すように、回路基板70を収容する収容部41、モータカバー30の接合面38に接合されるフランジ部42、フランジ部42に形成されて締結用のネジb3,b4を通す七つの円孔43を備えている。
そして、外側カバー40は、回路基板70がモータカバー30に取り付けられた状態で、フランジ部42をモータカバー30の接合面38に接合して、五つのネジb3によりモータカバー30を挟んでハウジング本体10に結合されると共に二つのネジb4によりモータカバー30に結合される。
ポンプユニット50は、作動油に対して、吸入、加圧、及び吐出のポンプ作用を及ぼすべくポンプ収容凹部12に配置されるものであり、インナーロータ51及びアウターロータ52を含むトロコイド式のポンプユニットである。
インナーロータ51は、鋼又は焼結鋼等の金属材料を用いて、トロコイド曲線による歯形をもつ外歯車として形成され、図2及び図3に示すように、ハウジング本体10の底面12bを摺動する端面、ポンプカバー20の内壁面22を摺動する端面、駆動軸63を嵌合する嵌合孔51a、外周において歯列(七つの凸部及び七つの凹部)を備えている。
そして、インナーロータ51は、軸線Sを中心として、一方向に駆動軸63と一体的に回転する。
アウターロータ52は、鋼又は焼結鋼等の金属材料を用いて、インナーロータ51に噛合し得る歯形をもつ内歯車として形成され、図2及び図3に示すように、ハウジング本体10の底面12bを摺動する端面、ポンプカバー20の内壁面22を摺動する端面、内周面12aに摺動自在に接触する円筒状の外周面、内周において歯列(八つの凸部及び八つの凹部)を備えている。
そして、アウターロータ52は、軸線Sを中心として回転するインナーロータ51の回転に連動しつつ、インナーロータ51よりも遅い速度で、軸線Sから偏倚した軸線を中心として、インナーロータ51と同一方向に回転する。
また、インナーロータ51とアウターロータ52とが部分的に噛合うことにより、両者の間において、吸入、加圧、及び吐出のポンプ作用が連続的に生じる。
モータ60は、ステータ61、ロータ62、駆動軸63を備えた、三相のブラシレスモータである。
ステータ61は、磁性材料からなる鋼板を用いて形成されたステータコア、電気的絶縁性を有する樹脂材料を用いて形成されたボビン、ボビンの周りに巻回されたコイルを備えている。
ロータ62は、磁性材料からなる鋼板を用いて形成されたロータコア、ロータコアに嵌め込まれた永久磁石を備えている。
駆動軸63は、鋼材料等を用いて軸線S方向に伸長する円柱状に形成され、ロータ62と一体的に回転するようにロータ62に嵌合されている。
そして、駆動軸63は、ロータ62を挟んだ両側において、一方側がハウジング本体10に設けられた軸受Bに支持され、他方側がモータカバー30に設けられた軸受Bに支持されて、軸線S回りに回動自在に支持されている。
また、駆動軸63は、軸受Bよりも先端側の領域がインナーロータ51の嵌合孔51cに嵌合されて、回転駆動力をポンプユニット50に伝達する。
さらに、駆動軸63には、軸受Bと挿通孔15の間の外周領域において、リップ型シール部材Srが配置され、ポンプ収容凹部12側からモータ収容凹部13に向けて作動油が流れ込まないようにシールされている。
回路基板70は、図3、図4、図11に示すように、平板状に形成されて、ネジb2によりモータカバー30に固定されている。
回路基板70には、配線がプリントされると共にモータ60の駆動を制御する制御ユニット71及び種々の電子部品(不図示)が実装され、又、モータカバー30の開口部34と対向する内側面において検出センサ72が実装されている。
検出センサ72は、ロータ62の回転位置を検出するものであり、軸線S方向において被検出部Dと対向するべく、軸線Sを中心とする弧状に配列された三つのホール素子を備えている。
また、回路基板70には、温度センサ80の一部を構成するセンサ素子82が、電気的に接続されている。
温度センサ80は、液体の通路としての吐出通路14を流れる作動油の温度を測定するものであり、有底状の筒状部材81と、筒状部材81内の先端領域に配置されたセンサ素子82を備えている。
筒状部材81は、樹脂材料を用いて、図8及び図9に示すように、組付け状態においてその中心線Cが軸線Sと平行に伸長するように形成され、嵌合部81a、大径部81b、小径部81c、環状溝81dを備えている。
嵌合部81aは、モータカバー30の嵌合孔35に嵌合されるように形成されている。
大径部81bは、ハウジング本体10の貫通路14aに挿入された状態で、貫通路14aの内壁面に隙間なく嵌合されるように形成されている。
小径部81cは、筒状部材81の先端領域80aに位置し、大径部81bよりも先端側において有底状をなすと共に内側にセンサ素子82を収容し、ハウジング本体10の貫通路14aに挿入された状態で貫通路14aの内壁面と隙間をおいて配置されるように形成されている。
環状溝81dは、貫通路14aの内壁面と密接するOリングSRを嵌め込むべく、大径部81bの先端側寄りに形成されている。
センサ素子82は、サーミスタであり、筒状部材81の小径部81cの内側に、すなわち、筒状部材81の先端領域80aに配置され、リード線82aが筒状部材81の内部を通されて回路基板70上の回路配線に電気的に接続されている。また、筒状部材81の内部空間は、センサ素子82が挿入された後に樹脂材Rが充填されて封止されている。
そして、温度センサ80は、予め、モータカバー30に組み付けられ、回路基板70がモータカバー30に取り付けられた状態で、センサ素子82のリード線82aが回路基板70上の回路配線に接続されることにより、モータカバー30及び回路基板70と一体的に取り扱われるようになっている。
これにより、モータカバー30をハウジング本体10に組み付ける際に、温度センサ80が貫通路14aに挿入されるため、組み付けを容易に行うことができる。
上記温度センサ80は、組み付け状態において、図7及び図10に示すように、その先端領域80aが、貫通路(第1直線通路)14aと連通路(第2直線通路)14bの交差領域Caに臨むように配置されている。
これにより、連通路14bを流れる作動油が、先端領域80aに衝突し、その後、方向を変えて貫通路14aを流れ、吐出口14aから吐出するようになっている。
すなわち、温度センサ80は、作動油の温度を測定するべく吐出通路14内に突出して配置されている。それ故に、温度センサ80は、従来のように介在物に熱が奪われることなく、吐出通路14内を流れる作動油の温度を直接検出することができる。
特に、温度センサ80の先端領域80aが、吐出通路14内に突出するだけでなく、図10に示すように連通路14bから貫通路14aに方向変換する交差領域Caに配置されているため、作動油は、淀むことなく先端領域80aに衝突した後に下流側に流れる。これにより、淀んだ作動油ではなく流れる作動油の温度を高精度に検出することができる。
また、温度センサ80の先端領域80aは、小径部81cとして形成されており、貫通路14aの内壁面との間に隙間が形成されるため、先端領域80aの外壁面が作動油に確実に曝されることになり、作動油の温度をより高精度に検出することができる。
フィルタ部材90は、適用対象物1の上流側から供給される作動油内に混入したゴミ等の不純物がポンプユニット50内に侵入するのを防止するものであり、図1に示すように、作動油のみを通過させるメッシュ部91と、メッシュ部91を保持するフレーム部92を備えている。
また、フィルタ部材90は、図11に示すように、液体ポンプ装置Mが適用対象物1に装着された状態において、適用対象物1の接合面1aに開口する嵌合凹部1dに嵌め込まれるように形成されている。フレーム部92は、図2及び図3に示すように、係止部92aを備えている。そして、フィルタ部材90は、係止部92aがハウジング本体10の外周壁11dにスナップフィットにより嵌合されることにより、ハウジング本体10に組み付けられる。
このように、フィルタ部材90が設けられることで、ポンプユニット50内に不純物が流れ込むのを防止でき、ポンプユニット50への不純物の噛み込みによる作動不良あるいは作動油が流れる吐出通路14内に不純物が溜まるのを防止することができる。これにより、温度センサ80の先端領域80aは、不純物で覆われることなく常に作動油に曝されることになり、作動油の温度を高精度に検出することができる。
次に、第1実施形態に係る液体ポンプ装置Mの組み付け作業について説明する。
組み付けに先立って、ハウジング本体10、ポンプカバー20、モータカバー30、外側カバー40、ポンプユニット50(インナーロータ51、アウターロータ52)、モータ60(ステータ61、ロータ62、駆動軸63)、制御ユニット71及び種々の電子部品等が実装された回路基板70、フィルタ部材90、軸受B,B、スラスト軸受としての波型バネSb、リップ型シール部材Sr、複数のネジb1,b2,b3,b4が準備される。
予め、サブアセンブリ工程において、駆動軸63は、ロータ62に嵌合されて固定され、駆動軸63には、軸受B,B及び被検出部Dが組み付けられている。
また、筒状部材81にセンサ素子82が挿入されて樹脂材Rに封止されて、温度センサ80が形成される。続いて、温度センサ80は、嵌合部81aが嵌合孔35に嵌合されてモータカバー30に固定される。
そして、回路基板70が、ネジb2を用いてモータカバー30のボス部36に固定され、センサ素子82のリード線82aが、回路基板70上の回路配線に接続される。
メインアセンブリ工程において、先ず、ハウジング本体10のモータ収容凹部13にモータ60が組み込まれる。具体的には、リップ型シール部材Srが内周面13cに嵌め込まれ、ステータ61が内周面13aに嵌合されて固定される。
続いて、ロータ62を嵌合固定した駆動軸63が、波型バネSbを軸受Bとリップ型シール部材Srの間に挟むようにして挿入されて、駆動軸63の一方側に取り付けられた軸受Bが内周面13bに嵌合されて固定され、駆動軸63の先端側領域が挿通孔15を通してポンプ収容凹部12内に突出させられる。
続いて、回路基板70が取り付けられたモータカバー30が、モータ収容凹部13を覆うように軸線S方向からハウジング本体10に近づけられる。そして、軸受円筒部33に駆動軸63の他方側に取り付けられた軸受Bが嵌合され、温度センサ80の筒状部材81がOリングSRを嵌めた状態で貫通路14aに挿入され、嵌合孔39cに位置決め突起17bが挿入され、嵌合凸部32が嵌合凹部16に嵌合され、接合面31が液状シール材を介在させてハウジング本体10の接合面17に接合される。尚、ステータ61から延びる端子及び配線は、適宜、モータカバー30の外側に導かれて回路基板70上の回路配線に接続される。
これにより、モータ60の駆動軸63は、ハウジング本体10及びモータカバー30により、軸受B,Bを介して軸線S回りに回動自在に支持される。
続いて、外側カバー40が、軸線S方向から回路基板70を覆うようにモータカバー30に近づけられ、フランジ部42が液状シール材を介在させてモータカバー30の接合面38に接合される。そして、五つのネジb3が円孔43,39aを通してハウジング本体10のネジ穴17aに捩じ込まれ、二つのネジb4が円孔43を通してモータカバー30のネジ孔39bに捩じ込まれる。
これにより、外側カバー40が、モータカバー30を挟んでハウジング本体10に締結固定されると共にモータカバー30に締結固定される。
続いて、インナーロータ51が、ハウジング本体10のポンプ収容凹部12に挿入されると共に駆動軸63に一体的に回転するように嵌合される。
続いて、アウターロータ52が、インナーロータ51と噛み合うようにポンプ収容凹部12に挿入される。
続いて、ポンプカバー20が、ポンプ収容凹部12を覆うように、軸線S方向から近づけられて、ハウジング本体10の環状端面11cに接合されて、ネジb1によりハウジング本体10に締結固定される。
その後、フィルタ部材90が、ポンプカバー20を覆うように、軸線S方向からハウジング本体10に近づけられ、係止部92aが外周壁11dにスナップフィットにより嵌合固定される。
以上により、液体ポンプ装置Mの組み付けが完了する。尚、組み付けの手順は、上記の内容に限られるものではなく、別の手順を採用してもよい。
次に、液体ポンプ装置Mを適用対象物1に取り付ける場合は、液体ポンプ装置Mと、シール部材SRを準備する。
そして、シール部材SRを接合面11aの環状溝11bに嵌め込み、図11に示すように、フィルタ部材90を適用対象物1の嵌合凹部1dに嵌め込むと共に、接合面11aを適用対象物1の接合面1aに接合する。
そして、ネジをハウジング本体10の孔11eに通して適用対象物1のネジ穴に捩じ込む。これにより、適用対象物1に対する液体ポンプ装置Mの組み付けが完了する。
この状態において、適用対象物1の導入通路1bがフィルタ部材90を通して液体ポンプ装置Mの吸入口21に連通し、液体ポンプ装置Mの吐出口14aが適用対象物1の導出通路1cに連通する。
次に、上記液体ポンプ装置Mのポンプ動作について説明する。
制御ユニット71により、モータ60が駆動制御されて、駆動軸63及びインナーロータ51が回転し、インナーロータ51に連動してアウターロータ52が同一方向に回転すると、導入通路1bを経て供給された作動油は、吸入口21からポンプ室内に吸入され、ポンプ室にて加圧される。
続いて、加圧された作動油は、吐出通路14、すなわち、連通路14bを流れて交差領域Caに至り、温度センサ80の先端領域80aに衝突しつつ方向を変えて貫通路14aを流れ、吐出口14aから吐出されて、適用対象物1の導出通路1cに送り出される。
上記構成において、温度センサ80は、吐出通路14内に突出して配置されているため、流れる作動油の温度を直接検出することができる。
ここで、温度センサ80の先端領域80aが作動油の通路内に突出する突出量を変化させたときの検出精度の違いをシミュレーションにより検討した。その結果、図12に示すように、温度センサ80の通路内への突出量が増えるほど、検出精度が向上した。
すなわち、温度センサの先端領域80aが通路内に突出しないで単に作動油に曝される配置構成では、検出の精度は低く、温度センサの先端領域80aの突出量が増えるほど、検出精度が向上した。
特に、この実施形態においては、温度センサ80の先端領域80aが、貫通路14aと連通路14bの交差領域Caに臨むように配置されているため、作動油の温度を高精度に検出することができる。
以上述べたように、第1実施形態に係る液体ポンプ装置Mによれば、温度センサ80の先端領域80aが、作動油の通路(吐出通路14)内に突出して配置されているため、従来のように介在物に熱が奪われることなく、作動油の温度を直接的に検出することができる。
また、温度センサ80は、先端領域80aに対して通路(吐出通路14)を流れる作動油が衝突するように配置されている。具体的には、先端領域80aが、貫通路14aと連通路14bの交差領域Caに臨むように配置されている。したがって、淀み状態にある作動油の温度ではなく、流れる作動油の温度を高精度に検出することができる。
特に、温度センサ80の先端領域80aは、貫通路14aの内壁面に隙間なく嵌合される大径部81bと、貫通路14aの内壁面と隙間をおいて配置されると共にセンサ素子82を収容する小径部81cを含むように形成されているため、小径部81cの周囲に積極程に作動油を導くことができる。すなわち、センサ素子82が収容された小径部81cを作動油に積極的に曝すことで、作動油の熱を効率よく感知することができる。それ故に、作動油の温度を高精度に検出することができる。
また、第1実施形態に係る液体ポンプ装置Mによれば、温度センサ80が回路基板70と一体的に組み込まれて、回路基板70を取り付けたモータカバー30をハウジング本体10に組み付けるだけで、温度センサ80を通路(貫通路14a)内に挿入して配置することができるため、別々に組み付ける構成に比べて、組み付け作業を容易に行うことができ、全体としての組み付け工数も削減することができる。
また、温度センサ80は、作動油に直接曝される筒状部材81と、筒状部材81の先端領域80aの内部に配置されたセンサ素子82からなるため、センサ素子82の破損を防止しつつ、作動油の熱が他の部材に逃げるのを抑制して、作動油の温度を高精度に検出することができる。
また、第1実施形態に係る液体ポンプ装置Mによれば、温度センサ80が、ハウジング本体10に形成された通路(吐出通路14)内に突出するように配置されると共に、モータカバー30の組み付け方向と同一方向(軸線S方向)に伸長するように形成されているため、ハウジングの外側に突出するように配置される構成に比べて、装置の大型化を招くことなく、温度センサ80が作動油に直接曝されるように配置することができる。
図13は、本発明の第2実施形態に係る液体ポンプ装置に含まれる温度センサ180を示すものであり、第1実施形態に係る液体ポンプ装置の温度センサ80の筒状部材81に替えて筒状部材181を採用したものであり、第1実施形態と同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
第2実施形態に係る液体ポンプ装置において、温度センサ180は、筒状部材181と、センサ素子82を備えている。
筒状部材181は、樹脂材料を用いて、組付け状態においてその中心線Cが軸線Sと平行に伸長するように形成され、嵌合部181a、大径部181b、円錐部181c、環状溝181dを備えている。
嵌合部181aは、モータカバー30の嵌合孔35に嵌合される。
大径部181bは、ハウジング本体10の貫通路14aに挿入された状態で、貫通路14aの内壁面に隙間なく嵌合される。
円錐部181cは、筒状部材181の先端領域180aを有し、大径部181bよりも先端側において先細り有底状をなすと共に内側にセンサ素子82を収容し、ハウジング本体10の貫通路14aに挿入された状態で貫通路14aの内壁面と隙間をおいて配置されるように形成されている。
環状溝181dは、貫通路14aの内壁面と密接するOリングSRを嵌め込むべく、大径部181bの領域に形成されている。
上記第2実施形態に係る温度センサ180は、組み付け状態において、先端領域180aが、貫通路(第1直線通路)14aと連通路(第2直線通路)14bの交差領域Caに臨むように配置される。
これにより、連通路14bを流れる作動油が、先端領域180aに衝突し、その後、方向を変えて貫通路14aを流れ、吐出口14aから吐出するようになっている。
すなわち、温度センサ180は、作動油の温度を測定するべく吐出通路14内に突出して配置されている。それ故に、温度センサ180は、従来のように介在物に熱が奪われることなく、吐出通路14内を流れる作動油の温度を直接検出することができる。
特に、温度センサ180の先端領域180aが、吐出通路14内に突出するだけでなく、連通路14bから貫通路14aに方向変換する交差領域Caに配置されているため、作動油は、淀むことなく先端領域180aに衝突した後に下流側に流れる。これにより、淀んだ作動油ではなく流れる作動油の温度を高精度に検出することができる。
また、温度センサ180の先端領域180aは、先細り形状をなす円錐部181cの先端側の領域であるため、貫通路14aの内壁面との間に隙間が形成される。したがって、先端領域80aの外壁面が作動油に確実に曝されることになり、作動油の温度をより高精度に検出することができる。
図14ないし図18は、本発明の第3実施形態に係る液体ポンプ装置に含まれる温度センサ280を示すものであり、第1実施形態に係る液体ポンプ装置の温度センサ80の筒状部材81に替えて筒状部材281を採用したものであり、第1実施形態と同一の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
第3実施形態に係る液体ポンプ装置において、温度センサ280は、筒状部材281と、センサ素子82を備えている。
筒状部材281は、樹脂材料を用いて、組付け状態においてその中心線Cが軸線Sと平行に伸長するように形成され、嵌合部281a、大径部281b、小径部281c、環状溝281d、囲繞壁部281e、外壁面281f、複数の突条部281gを備えている。
嵌合部281aは、モータカバー30の嵌合孔35に嵌合される。
大径部281bは、ハウジング本体10の貫通路14aに挿入された状態で、貫通路14aの内壁面に隙間なく嵌合される。
小径部281cは、筒状部材281の先端領域280aに位置し、大径部281bよりも先端側において有底状をなすと共に内側にセンサ素子82を収容し、ハウジング本体10の貫通路14aに挿入された状態で貫通路14aの内壁面と隙間をおいて配置されるように形成されている。
環状溝281dは、貫通路14aの内壁面と密接するOリングSRを嵌め込むべく、大径部281bの領域に形成されている。
囲繞壁部281eは、連通路14bから小径部281cに向けて流れ込む作動油を衝突させるべく、連通路14bに対向する領域が切り欠かれて、小径部281cの周りを部分的に囲繞するように湾曲して形成されている。
外壁面281fは、貫通路14aの内壁面と所定の隙間をおいて対向するように、中心線Cを中心とする円筒面として形成されている。
複数の突条部281gは、貫通路14aの内壁面と外壁面281fの間に所定の隙間を画定するべく、外壁面281fから径方向に突出して中心線C方向に伸長すると共に貫通路14aの内壁面に当接するように形成されている。
上記第3実施形態に係る温度センサ280は、組み付け状態において、図17及び図18に示すように、先端領域280aが、貫通路(第1直線通路)14aと連通路(第2直線通路)14bの交差領域Caに臨むように配置される。
これにより、連通路14bを流れる作動油が、先端領域280aに衝突し、その後、方向を変えて貫通路14aを流れ、吐出口14aから吐出するようになっている。
すなわち、温度センサ280は、作動油の温度を測定するべく吐出通路14内に突出して配置されている。それ故に、温度センサ280は、従来のように介在物に熱が奪われることなく、吐出通路14内を流れる作動油の温度を直接検出することができる。
特に、温度センサ280の先端領域280aが、吐出通路14内に突出するだけでなく、連通路14bから貫通路14aに方向変換する交差領域Caに配置されているため、作動油は、淀むことなく先端領域280aに衝突した後に下流側に流れる。これにより、淀んだ作動油ではなく流れる作動油の温度を高精度に検出することができる。
また、温度センサ280の先端領域280aは、小径部281cとして形成されており、貫通路14aの内壁面との間に隙間が形成されるため、先端領域280aの外壁面が作動油に確実に曝されることになり、作動油の温度をより高精度に検出することができる。
さらに、温度センサ280には、連通路14bから小径部281cに向けて流れ込む作動油を衝突させるべく、樹脂材料により、小径部281cの周りを部分的に囲繞するように湾曲して形成された囲繞壁部281eが設けられている。
囲繞壁部281eは、図18に示すように、小径部281cに向けて流れ込む作動油がハウジング本体10の貫通路14aの内壁面に触れるのを抑制する。すなわち、作動油の熱が、金属材料により形成されたハウジング本体10に伝わって拡散するのを抑制することができる。これにより、作動油の温度を高精度に検出することができる。
また、温度センサ280には、貫通路14aの内壁面と隙間をおいて対向する外壁面281fが設けられているため、囲繞壁部281eからハウジング本体10に伝わる熱をさらに抑制することができる。
さらに、温度センサ280には、外壁面281fから径方向に突出して貫通路14aの内壁面に当接する複数の突条部281gが設けられているため、囲繞壁部281eをハウジング本体10に固定することができ、ハウジング本体10に対する相対的な振動等を抑制ないし防止することができる。
上記第1ないし第3実施形態においては、温度センサ80,180,280が通路内に突出して配置される形態として、第1直線通路としての貫通路14aと第2直線通路としての連通路14bの交差領域Caに臨むように配置される構成を示したが、これに限定されるものではなく、その他の形態をなす第1直線通路と第2直線通路の交差領域に臨むように配置されてもよく、又、通路内に突出する配置構成であれば二つの直線通路の交差領域でなくてもよい。
上記第1ないし第3実施形態においては、ハウジングとして、ハウジング本体10、ポンプカバー20、モータカバー30、及び外側カバー40を含むハウジングHを示したが、これに限定されるものではなく、ポンプカバー20が廃止されて適用対象物の接合面がポンプカバーの役割を成す構成を採用してもよく、その他の構成をなすハウジングを採用してもよい。
上記第1ないし第3実施形態においては、温度センサ80,180,280を突出するように配置する通路として、吐出通路14を採用したが、これに限定されるものではなく、ポンプユニット50のポンプ室に作動油を吸入する吸入通路内に突出するように配置してもよい。
上記第3実施形態においては、温度センサ280が、貫通路14aの内壁面と隙間をおいて対向する外壁面281f及び貫通路14aの内壁面に当接する複数の突条部281gを有する構成を示したが、これに限定されるものではなく、複数の突条部281gを廃止して外壁面281fが貫通路14aの内壁面と隙間をおいて対向する構成、又は、複数の突条部281gを廃止して外壁面281fが貫通路14aの内壁面に密接して対向する構成を採用してもよい。
上記実施形態においては、ポンプユニットとして、インナーロータ51及びアウターロータ52を含むトロコイド式のポンプユニット50を示したが、これに限定されるものではなく、ベーン式のポンプユニット、その他の形態をなすポンプユニットを採用してもよい。
上記実施形態においては、フィルタ部材90を備えた構成を示したが、これに限定されるものではなく、これを廃止した構成を採用してもよく、適用対象物側にフィルタ部材を配置した構成を採用してもよい。
以上述べたように、本発明の液体ポンプ装置は、装置の大型化を招くことなく、温度センサを容易に組付けることができ、液体の温度を高精度に検出することができるため、液体として作動油だけでなく、その他の液体を対象とする液体ポンプ装置としても有用である。
1 適用対象物
M 液体ポンプ装置
S 軸線
H ハウジング
10 ハウジング本体(ハウジング)
11a 接合面
12 ポンプ収容凹部
13 モータ収容凹部
14 吐出通路(通路)
14a 貫通路(第1直線通路)
14a 吐出口
14b 連通路(第2直線通路)
Ca 交差領域
20 ポンプカバー(ハウジング)
21 吸入口(開口部)
30 モータカバー(ハウジング)
40 外側カバー(ハウジング)
50 ポンプユニット
51 インナーロータ
52 アウターロータ
60 モータ
63 駆動軸
70 回路基板
71 制御ユニット
80 温度センサ
C 中心線
80a 先端領域
81 筒状部材
81b 大径部
81c 小径部
82 センサ素子
90 フィルタ部材
180 温度センサ
181 筒状部材
180a 先端領域
181 筒状部材
181b 大径部
181c 円錐部
280 温度センサ
281 筒状部材
280a 先端領域
281 筒状部材
281b 大径部
281c 小径部
281e 囲繞壁部
281f 外壁面
281g 複数の突条部

Claims (21)

  1. 液体を流動させるべく回転するポンプユニットと、
    前記ポンプユニットを収容すると共に液体の通路を画定するハウジングと、
    前記通路を流れる液体の温度を測定するべく,前記通路内に先端領域が突出して配置された温度センサと、
    を含む、液体ポンプ装置。
  2. 前記温度センサは、前記通路に挿入される有底状の筒状部材及び前記筒状部材内の先端領域に配置されたセンサ素子を含むと共に、前記筒状部材の先端領域に対して前記通路を流れる液体が衝突するように配置されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体ポンプ装置。
  3. 前記通路は、第1直線通路と、前記第1直線通路に交差して連通する第2直線通路を含み、
    前記温度センサは、前記筒状部材の先端領域が前記第1直線通路と前記第2直線通路の交差領域に臨むように配置されている、
    ことを特徴とする請求項2に記載の液体ポンプ装置。
  4. 前記筒状部材は、前記第1直線通路の内壁面に嵌合される大径部と、前記大径部よりも先端側において有底状をなし前記第1直線通路の内壁面と隙間をおいて配置されると共に前記センサ素子を収容する小径部を含み、
    前記小径部は、前記第1直線通路と前記第2直線通路の交差領域に臨むように配置されている、
    ことを特徴とする請求項3に記載の液体ポンプ装置。
  5. 前記筒状部材は、樹脂材料により形成され、前記第2直線通路に対向する領域が切り欠かれて前記小径部の周りを部分的に囲繞するように湾曲して形成された囲繞壁部を含む、
    ことを特徴とする請求項4に記載の液体ポンプ装置。
  6. 前記囲繞壁部は、前記第1直線通路の内壁面に対向する外壁面を有する、
    ことを特徴とする請求項5に記載の液体ポンプ装置。
  7. 前記囲繞壁部は、前記第1直線通路の内壁面と前記外壁面の間に隙間を画定するべく、前記外壁面から突出して前記第1直線通路の内壁面に当接する複数の突条部を有する、
    ことを特徴とする請求項6に記載の液体ポンプ装置。
  8. 前記ポンプユニットを回転駆動するべく所定の軸線回りに回転する駆動軸を有するモータと、
    前記モータの駆動を制御する制御ユニットが実装された回路基板と、を含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載の液体ポンプ装置。
  9. 前記温度センサは、前記回路基板に接続されている、
    ことを特徴とする請求項8に記載の液体ポンプ装置。
  10. 前記ハウジングは、
    適用対象物に接合される接合面,前記ポンプユニットを収容するポンプ収容凹部,前記モータを収容するモータ収容凹部,前記通路を画定するハウジング本体と、
    前記ポンプ収容凹部を覆うべく前記ハウジング本体に接合されると共に液体を通す開口部を画定するポンプカバーと、を含む、
    ことを特徴とする請求項8に記載の液体ポンプ装置。
  11. 前記ハウジングは、前記通路の一部を画定するべく、前記軸線と平行に伸長し前記ハウジング本体を貫通して前記接合面に開口する貫通路と、前記軸線に対して傾斜して伸長し前記ポンプ収容凹部を前記貫通路に連通させる連通路と、を含み、
    前記温度センサは、前記貫通路と前記連通路の交差領域に先端領域が臨むように配置されている、
    ことを特徴とする請求項10に記載の液体ポンプ装置。
  12. 前記ハウジングは、前記モータ収容凹部を覆うべく前記ハウジング本体に接合されるモータカバーを含む、
    ことを特徴とする請求項11に記載の液体ポンプ装置。
  13. 前記温度センサは、前記モータカバーに設けられて前記貫通路に挿入された有底状の筒状部材と、前記回路基板に電気的に接続されて前記筒状部材内の先端領域に配置されたセンサ素子と、を含む、
    ことを特徴とする請求項12に記載の液体ポンプ装置。
  14. 前記筒状部材は、前記貫通路の内壁面に嵌合される大径部と、前記大径部よりも先端側において有底状をなし前記貫通路の内壁面と隙間をおいて配置される共に前記センサ素子を収容する小径部と、を含み、
    前記小径部は、前記貫通路と前記連通路の交差領域に配置されている、
    ことを特徴とする請求項13に記載の液体ポンプ装置。
  15. 前記筒状部材は、樹脂材料により形成され、前記連通路に対向する領域が切り欠かれて前記小径部の周りを部分的に囲繞するように湾曲して形成された囲繞壁部を含む、
    ことを特徴とする請求項14に記載の液体ポンプ装置。
  16. 前記囲繞壁部は、前記貫通路の内壁面に対向する外壁面を有する、
    ことを特徴とする請求項15に記載の液体ポンプ装置。
  17. 前記囲繞壁部は、前記貫通路の内壁面と前記外壁面の間に隙間を画定するべく、前記外壁面から突出して前記貫通路の内壁面に当接する複数の突条部を有する、
    ことを特徴とする請求項16に記載の液体ポンプ装置。
  18. 前記ハウジングは、前記モータカバーの外側に配置された前記回路基板を覆うべく前記モータカバーに接合される外側カバーを含む、
    ことを特徴とする請求項12に記載の液体ポンプ装置。
  19. 前記温度センサが配置される前記通路は、前記ポンプユニットにより加圧された液体を吐出する吐出通路である、
    ことを特徴とする請求項1ないし18いずれか一つに記載の液体ポンプ装置。
  20. 前記ポンプユニットに液体が吸入される吸入口よりも上流側に配置されたフィルタ部材を含む、
    ことを特徴とする請求項19に記載の液体ポンプ装置。
  21. 前記ポンプユニットは、インナーロータ及びアウターロータを含むトロコイド式のポンプユニットである、
    ことを特徴とする請求項20に記載の液体ポンプ装置。
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