JP2023033264A - 組立式コンテナハウス及び組立式コンテナハウスの組立方法 - Google Patents

組立式コンテナハウス及び組立式コンテナハウスの組立方法 Download PDF

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Abstract

Figure 2023033264000001
【課題】設置場所又は設置場所に至る道路の広さに制約があっても設置できる組立式コンテナハウス、組立式コンテナハウスの組立方法及び接続部材を提供する。
【解決手段】組立式コンテナハウス10は、上下方向にそれぞれ延びる4本の垂直材202a~202dと、桁方向にそれぞれ延びる4本の桁方向横架材204a~204dと、妻方向にそれぞれ延びる4本の妻方向横架材206a~206dと、それぞれ角部に配置され、垂直材202a~202d、桁方向横架材206a~206d及び妻方向横架材206a~206dを接続する8つの接続部材208a~208hと、から構成される枠体20を備えた組立式コンテナハウス10であって、8つの接続部材208a~208hが、それぞれ、第1の接続部221と、第2の接続部222と、第3の接続部223と、を有する。
【選択図】図2

Description

本発明は、組立式コンテナハウス、組立式コンテナハウスの組立方法及び接続部材に関する。
特許文献1には、連結に必要な部品数を最少にしてコスト低減を図ることが可能な柱連結式コンテナハウスが記載されている。この柱連結式コンテナハウスは、コンテナハウスの隅部に立設された柱における室内側に露出した部位に、コンテナハウスの桁方向及び妻方向の連結を可能にするボルト等による連結部を設け、コンテナハウスをボルト等の連結手段により桁方向及び又は妻方向に連結可能に構成してなることを特徴としている。
特開2007-314937号公報
ここで、一般に、コンテナハウスは外形が完成した状態で設置場所に搬送される。
しかしながら、コンテナハウスの大きさによっては、設置場所や設置場所に至る道路の広さに制約があり設置することができない場合がある。
本発明は、設置場所又は設置場所に至る道路の広さに制約があっても設置できる組立式コンテナハウス、組立式コンテナハウスの組立方法及び接続部材を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、上下方向にそれぞれ延びる4本の垂直材と、桁方向にそれぞれ延びる4本の桁方向横架材と、妻方向にそれぞれ延びる4本の妻方向横架材と、それぞれ角部に配置され、前記垂直材、前記桁方向横架材及び前記妻方向横架材を接続する8つの接続部材と、から構成される枠体を備えた組立式コンテナハウスであって、前記8つの接続部材が、それぞれ、前記垂直材の方向に突出し、該垂直材に接続される第1の接続部と、前記第1の接続部と交差する方向に突出し、前記桁方向横架材に接続される第2の接続部と、前記第1の接続部及び前記第2の接続部材と交差する方向に突出し、前記妻方向横架材に接続される第3の接続部と、を有する組立式コンテナハウスである。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の組立式コンテナハウスにおいて、前記枠体に設けられ壁を構成する壁部を更に備え、前記壁部が、外側に配置された外壁部材と、前記外壁部材の内側に配置された遮熱部材と、前記遮熱部材の内側に配置された断熱材と、前記断熱材の内側に配置された内壁部材と、を有する。
請求項3に記載の発明は、請求項1記載の組立式コンテナハウスにおいて、前記枠体に設けられ壁を構成する壁部を更に備え、前記壁部が、外側に配置された外壁部材と、前記外壁部材の内側に配置された断熱材と、前記断熱材の内側に配置された内壁部材と、を有する。
請求項4に記載の発明は、請求項2記載の組立式コンテナハウスにおいて、前記桁方向横架材、前記妻方向横架材及び垂直部材に、それぞれ長手方向に沿って延びる水返しを更に備え、前記水返しが、前記外壁部材の縁部と前記断熱材の縁部との間に配置される。
請求項5に記載の発明は、請求項4記載の組立式コンテナハウスにおいて、前記桁方向横架材及び前記妻方向横架材が、それぞれH形鋼又はI形鋼であり、前記外壁部材が、コルゲート鋼板である。
請求項6に記載の発明は、請求項5記載の組立式コンテナハウスにおいて、前記第1~第3の接続部に、それぞれ突出する方向に延びる穴が形成され、各穴に前記桁方向横架材、前記妻方向横架材及び垂直部材が挿入される。
請求項7に記載の発明は、請求項5記載の組立式コンテナハウスにおいて、前記桁方向横架材が、孔が形成された固定板を端面に有し、該孔に通されたボルトによって前記第2の接続部に固定される。
請求項8に記載の発明は、上下方向に延びる垂直材と、桁方向に延びる桁方向横架材と、妻方向に延びる妻方向横架材と、を接続し、組立式コンテナハウスの枠体を構成するための接続部材であって、前記垂直材の方向に突出し、該垂直材に接続される第1の接続部と、前記第1の接続部と交差する方向に突出し、前記桁方向横架材に接続される第2の接続部と、前記第1の接続部及び前記第2の接続部材と交差する方向に突出し、前記妻方向横架材に接続される第3の接続部と、を備えた接続部材である。
請求項9に記載の発明は、請求項1記載の組立式コンテナハウスの組立方法であって、前記垂直材、前記桁方向横架材及び前記妻方法横架材並びに前記接続部材をそれぞれ資材として製造する第1の工程と、前記第1の工程にて製造された前記資材を設置場所に搬送する第2の工程と、前記第2の工程により搬送された前記資材を用いて、前記枠体を組み立てる第3の工程と、を含む組立式コンテナハウスの組立方法である。
請求項10に記載の発明は、請求項9記載の組立式コンテナハウスの組立方法であって、前記第3の工程の後、外側に配置された外壁部材と、前記外壁部材の内側に配置された遮熱部材と、前記遮熱部材の内側に配置された断熱材と、前記断熱材の内側に配置された内壁部材と、を有する壁部を組み付ける第4の工程を更に含み、前記外壁部材が、前記枠体に溶接される。
請求項11に記載の発明は、請求項10記載の組立式コンテナハウスの組立方法であって、前記第1の工程にて、前記桁方向横架材及び前記妻方向横架材に水返しが取り付けられる。
本発明によれば、設置場所又は設置場所に至る道路の広さに制約があっても設置できる組立式コンテナハウス、組立式コンテナハウスの組立方法及び接続部材を提供できる。
本発明の第1の実施の形態に係る組立式コンテナハウスの外観図である。 同組立式コンテナハウスが備える枠体を示す説明図である。 垂直材、桁方向横架材及び妻方向横架材と接続部材との接続構造を示す説明図である。 壁部の構造を模式的に示す水平断面である。 本発明の第2の実施の形態に係るコンテナハウスであって、接続部材と桁方向横架材との接続構造を示す説明図である。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。なお、図において、説明に関連しない部分は図示を省略する場合がある。
〔第1の実施の形態〕
本発明の第1の実施の形態に係る組立式コンテナハウス(図1参照)10は、設置場所や設置場所に至る道路の広さに制約があっても、設置場所に資材を搬入して組み立てることができる。
組立式コンテナハウス10は、図2に示すように、内部に直方体状の枠体20と、枠体20の前側、後側、左側及び右側にそれぞれ設けられ、各面の壁(側面)を構成する複数の壁部30と、天井部(不図示)と、を備えている。
枠体20は、4本の垂直材202a~202dと、4本の桁方向横架材204a~204dと、4本の妻方向横架材206a~206dと、それぞれ角部に配置された8つの接続部材208a~208hと、から少なくとも構成されている。
各垂直材202a~202d、各桁方向横架材204a~204d及び各妻方向横架材206a~206dは、車輌にて搬送可能な長さとなっている。
垂直材202a~202dは、上下方向にそれぞれ延びる鋼材である。垂直材202a~202dの長さは、それぞれ例えば、2591~2891mmである。
垂直材202a~202dは、それぞれH形鋼又はI形鋼であることが好ましい。
桁方向横架材204a~204dは、桁方向にそれぞれ延びる鋼材である。桁方向横架材204a~204dの長さは、それぞれ例えば、3658~6058mmである。
桁方向横架材204a~204dは、それぞれH形鋼又はI形鋼であることが好ましい。
妻方向横架材206a~206dは、妻方向にそれぞれ延びる鋼材である。妻方向横架材206a~206dの長さは、それぞれ例えば、910~2438mmである。
妻方向横架材206a~206dは、それぞれH形鋼又はI形鋼であることが好ましい。
なお、枠体20には、桁方向横架材204a、204bと垂直材202a、202dとを接続する方杖210a~210dが設けられていることが好ましい。方杖210a~210dが設けられていることにより、耐震性能が向上する。
接続部材208a~208hは、垂直材202a~202d、桁方向横架材204a~204d及び妻方向横架材206a~206dを互いに接続するための部材である。各接続部材208a~208hは、実質的に同じ形状であり、配置される向きが異なるだけであるため、図2において右下部に設けられた接続部材208aについてのみ説明し、その他の接続部材208b~208hについての説明は省略する。
接続部材208aは、図3に示すように、第1の接続部221、第2の接続部222、第3の接続部223及び固定板230を有している。
第1の接続部221は、垂直材202aの長手方向に突出し、垂直材202aの下端部が接続される。
第1の接続部221は、外形が直方体状であり、その長手方向(上下方向)が深さ方向となるような穴が上端面に形成されている。この穴は、垂直材202aの下端部の形状に対応し、この垂直材202aの下端部が挿入されることにより、第1の接続部221と垂直材202aとが接続される。接続された第1の接続部221と垂直材202aとは、互いにねじ締結又は溶接により固定される。
第2の接続部222は、桁方向横架材204aの長手方向(第1の接続部221及び第3の接続部223が突出する方向と直交する方向)に突出し、桁方向横架材204aの端部が接続される。
なお、ここに言う「直交」とは、厳密な意味での平行ではない。即ち、「直交」とは、設計上、製造上の誤差が許容され、「実質的に直交」という意味である(以下、同様)。具体的には、例えば、85度~95度の範囲内で交差していてもよい。
第2の接続部222は、外形が直方体状であり、その長手方向が深さ方向となるような穴が端面に形成されている。この穴は、桁方向横架材204aの端部の形状に対応し、この桁方向横架材204aの端部が挿入されることにより、第2の接続部222と桁方向横架材204aとが接続される。接続された第2の接続部222と桁方向横架材204aとは、互いにねじ締結又は溶接により固定される。
第3の接続部223は、妻方向横架材206aの長手方向(第1の接続部221及び第2の接続部材222が突出する方向と直交する方向)に突出し、妻方向横架材206aの端部が接続される。
第3の接続部223は、外形が直方体状であり、その長手方向が深さ方向となるような穴が端面に形成されている。この穴は、妻方向横架材206aの端部の形状に対応し、この妻方向横架材206aの端部が挿入されることにより、第3の接続部223と妻方向横架材206aとが接続される。接続された第3の接続部223と妻方向横架材206aとは、互いにねじ締結又は溶接により固定される。
固定板230は、第1の接続部221、第2の接続部222及び第3の接続部223が固定された板状の部材であり、基礎232に固定される。
固定板230には、アンカーボルトが通る孔が形成されている。
壁部30は、それぞれ、図2に示すように、枠体20に固定される。なお、図2において、各壁部30は、二点鎖線にて模式的に表されている。
壁部30は、分割された複数のパネルが並べられて構成されており、各パネルは、図4に示すように、外側から順に、外壁部材302、遮熱シート304、断熱材306及び内壁部材308を有している。
外壁部材302は、外側に配置され、外壁を構成する。外壁部材302は、例えば、コルゲート鋼板であり、一枚分の寸法を例示すると、幅が1000~6000mm、高さが2100~2400m、厚みが1.6~2.0mmである。
外壁部材302は、枠体20に溶接して固定される。
遮熱シート(遮熱部材の一例)304は、外壁部材302の内側に配置される。遮熱シート304は、例えば、赤外線を反射するためのアルミを蒸着したシートであり、その厚みは、例えば0.5~1.0mmである。
断熱材306は、断熱用の部材であり、遮熱シート304の内側に配置される。断熱材306の厚みは、例えば40~60mmである。
内壁部材308は、断熱材306の内側に配置され、内壁を構成する。内壁部材308は、例えば、コルゲート鋼板であり、その厚みは、例えば0.6~1.0mmである。
なお、外壁部材302の縁部と遮熱シート304の縁部との間に、外部から水が侵入することを抑制するための部材である水返し240が配置される。この水返し240は、垂直材202a~202d、桁方向横架材204a~204d及び妻方向横架材206a~206dにそれぞれ固定される。水返し240は、各垂直材202a~202d、各桁方向横架材204a~204d及び各妻方向横架材206a~206dの長手方向に沿って延びる例えばアングル状の部材であり、ねじ止めにより固定されることが好ましい。
水返しは、各接続部材208a~208hにも設けられている。
従って、水返しは、前後左右の壁部30について、それぞれ、上端部、下端部、左端部及び右端部から水が侵入しないように、各縁部に沿って設けられる。
壁部30は、外壁部材302、断熱材306及び内壁部材308のみを有し、水返しが外壁部材302の縁部と断熱材306の縁部との間に配置されていてもよい。
天井部(不図示)は、枠体20の上部に設けられ天井を構成し、壁部30と同様に、分割された複数のパネルが並べられて構成されている。
各パネルは、上側から順に、外側部材(不図示)、遮熱シート、断熱材及び内側部材(不図示)を有し、外側部材及び内側部材は、それぞれ例えば、コルゲート鋼板である。換言すると、外側部材及び内側部材がそれぞれ壁部30の外壁部材302及び内壁部材308に対応し、天井部は、壁部30と実質的に同様の構成となっている。
次に、組立式コンテナハウス10の組立方法について説明する。組立式コンテナハウス10は、以下の工程P1~P7に従って行われる。なお、可能な場合には、各工程P1~P7は順番を入れ替えて実施されてもよいし、並行して実施されてもよい。
なお、工程P1は、第1の工程の一例であり、工程P2は第2の工程の一例であり、工程P3~P5は第3の工程の一例であり、工程P7は第4の工程の一例である。
(工程P1)
工場にて、資材となる垂直材202a~202d、桁方向横架材204a~204d、妻方向横架材206a~206d及び接続部材208a~208hが製造される。各資材は、組み立て式コンテナハウス10の設置場所や設置場所に至る道路の広さの制約を受けない寸法に加工される。
なお、本工程にて、水返しが、垂直材202a~202d、桁方向横架材204a~204d、妻方向横架材206a~206d及び接続部材208a~208hの所定の位置に取り付けられる。ただし、本工程にて水返しが取り付けられることに代えて、後述する工程P6にて取り付けられてもよい。
また、必要に応じて、壁部30を構成するための外壁部材302、遮熱シート304、断熱材306及び内壁部材308が予め決められた寸法に加工されたり、外壁部材302や内壁部材308に、窓や扉を取り付けるための開口部が形成されたりする。
なお、壁部30については、外壁部材302、遮熱シート304、断熱材306及び内壁部材308が予め決められた寸法に加工された後に、これらが一体のものとしてユニット化されたパネルとして工場から出荷されてもよい。
(工程P2)
垂直材202a~202d、桁方向横架材204a~204d、妻方向横架材206a~206d及び接続部材208a~208h並びに外壁部材302、遮熱シート304、断熱材306及び内壁部材308その他の必要な資材が車輌に積み込まれ、組み立て式コンテナハウス10の設置場所に搬入される。
各資材は、組み上げられていないため、設置場所や設置場所に至る道路の広さに制約があっても容易に搬入できる。
(工程P3)
桁方向横架材204a、204d、妻方向横架材206a、206d及び接続部材208a、208d、208e、208hが組み立てられる。
接続部材208aは、アンカーボルトを介して基礎232に固定される。接続部材208d、208e、208hもアンカーボルトを介して基礎232に固定される。
(工程P4)
各接続部材208a、208d、208h、208eに、それぞれ垂直材202a、202b、202c、202dが接続され、固定される。
(工程P5)
垂直材202a、202b、202c、202dに、組み上げた状態の接続部材208b、208c、208f、208g、桁方向横架材204b、204c、妻方向横架材206b、206cが組み付けられる。
(工程P6)
前述の工程P1にて水返し240が取り付けられていない場合は、各部材の所定の位置に水返し240が固定される。
(工程P7)
壁部30が以下の手順に沿って組み付けられる。
まず、枠体20に対し、外壁部材302が横方向に並ぶように順次嵌め込まれ、外側から溶接して固定される。
次に、外壁部材302の内側に遮熱シート304が取り付けられる。
次に、遮熱シート304の内側に断熱材306が取り付けられる。
最後に、断熱材306の内側に、内壁部材308が取り付けられる。
なお、必要に応じて、方杖210a~210dが取り付けられる。方杖210a~210dは、地震による揺れを吸収できるダンパーを有していることが好ましい。
本工程において、壁部30が前述のユニット化された状態にて工場から出荷される場合には、ユニット化された壁部30を枠体20に固定するだけでよい。
このように、組立式コンテナハウス10は、各資材を設置場所に搬入して組み立てることができるので、設置場所や設置場所に至る道路の広さに制約があっても、容易に設置できる。
〔第2の実施の形態〕
続いて、本発明の第2の実施の形態に係る組立式コンテナハウスについて、図5に基づいて説明する。第1の実施の形態に係る組立式コンテナハウス10と同一の構成要素については、同じ符号を付して詳しい説明を省略する。
本実施の形態に係る組立式コンテナハウスは、第1の実施の形態と同様、4本の垂直材、4本の桁方向横架材、4本の妻方向横架材及び8つの接続部材と、から少なくとも構成された枠体を備えている。
第1の実施の形態に係る組立式コンテナハウス10との相違点は、垂直材、桁方向横架材及び妻方向横架材と接続部材との接続構造のみであるから、この接続構造について説明する。
なお、8つの接続部材は、それぞれ実質的に同じ形状であるため、第1の実施の形態に係る接続部材208a(図3参照)に対応する接続部材258a(図5参照)についてのみ説明し、その他の接続部材についての説明は省略する。
接続部材258aは、第1の接続部(不図示)、第2の接続部272及び第3の接続部(不図示)を有している。
第1の接続部、第2の接続部272及び第3の接続部と、それぞれ対応する垂直材、桁方向横架材254a及び妻方向横架材との接続構造は実質的に同一であるので、図5に示す第2の接続部272と桁方向横架材254aとの接続構造についてのみ説明する。
桁方向横架材254aは、H形鋼又はI形鋼である。桁方向横架材254aは、両端面にそれぞれ、孔h1~h4が形成された固定板255を有している。
桁方向横架材254aの上面には、一端部から他端部にわたって延びる水返し290aが設けられている。
第2の接続部272は、桁方向横架材254aの長手方向(第1の接続部及び第3の接続部が突出する方向と直交する方向)に突出し、その端面には、孔h1~h4に対応する位置に雌ねじ(不図示)が形成されている。
第2の接続部272の上面には、端部から基部へ向かい、更に上方へ第1の接続部の側面に沿って端部まで延びる水返し290bが設けられている。
第2の接続部272は、桁方向横架材254aと突き合わされ、孔h1~h4に通されたボルト(不図示)によって互いに固定される。
第2の接続部272と桁方向横架材254aとが接続されると、水返し290aと水返し290bとが突き合わされる。
このように、第2の実施の形態に係る組立式コンテナハウスによれば、各資材を設置場所に搬入して組み立てることができるので、設置場所や設置場所に至る道路の広さに制約があっても、容易に設置できる。
加えて、第2の実施の形態に係る組立式コンテナハウスによれば、第1の実施の形態に係る組立式コンテナハウス10の組立方法における工程P3のように、下側に位置する2本の桁方向横架材204a、204d、2本の妻方向横架材206a、206d及び4つの接続部材208a、208d、208e、208hを一旦組み上げてから基礎に固定する必要がなく、下側の4つの接続部材を基礎に取り付けた後、2本の桁方向横架材及び2本の妻方向横架材を順次取り付けて組み立てることができる。
また、第2の実施の形態に係る組立式コンテナハウスによれば、第1の実施の形態に係る組立式コンテナハウス10の組立方法における工程P5のように、上側に位置する2本の桁方向横架材204b、204c、2本の妻方向横架材206b、206c及び4つの接続部材208b、208c、208f、208gを一旦組み上げてから垂直材202a、202b、202c、202dに組み付ける必要がなく、上側の4つの接続部材を垂直材に取り付けた後、2本の桁方向横架材及び2本の妻方向横架材を順次取り付けて組み立てることができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、上記した形態に限定されるものでなく、要旨を逸脱しない条件の変更等は全て本発明の適用範囲である。
10 組立式コンテナハウス
20 枠体
30 壁部
202a~202d 垂直材
204a~204d 桁方向横架材
206a~206d 妻方向横架材
208a~208h 接続部材
210a~210d 方杖
221 第1の接続部
222 第2の接続部
223 第3の接続部
230 固定板
232 基礎
240 水返し
254a 桁方向横架材
255 固定板
258a 接続部材
272 第2の接続部
290a、290b 水返し
302 外壁部材
304 遮熱シート
306 断熱材
308 内壁部材
h1~h4 孔
本発明は、組立式コンテナハウス及び組立式コンテナハウスの組立方法に関する。
特許文献1には、連結に必要な部品数を最少にしてコスト低減を図ることが可能な柱連結式コンテナハウスが記載されている。この柱連結式コンテナハウスは、コンテナハウスの隅部に立設された柱における室内側に露出した部位に、コンテナハウスの桁方向及び妻方向の連結を可能にするボルト等による連結部を設け、コンテナハウスをボルト等の連結手段により桁方向及び又は妻方向に連結可能に構成してなることを特徴としている。
特開2007-314937号公報
ここで、一般に、コンテナハウスは外形が完成した状態で設置場所に搬送される。
しかしながら、コンテナハウスの大きさによっては、設置場所や設置場所に至る道路の広さに制約があり設置することができない場合がある。
本発明は、設置場所又は設置場所に至る道路の広さに制約があっても設置できる組立式コンテナハウス及び組立式コンテナハウスの組立方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、上下方向にそれぞれ延びる4本の垂直材と、桁方向にそれぞれ延びる4本の桁方向横架材と、妻方向にそれぞれ延びる4本の妻方向横架材と、それぞれ角部に配置され、前記垂直材、前記桁方向横架材及び前記妻方向横架材を接続する8つの接続部材と、を有する枠体と、前記枠体に設けられ壁を構成する壁部と、前記桁方向横架材、前記妻方向横架材及び垂直部材に設けられた水返しと、を備えた組立式コンテナハウスであって、前記8つの接続部材が、それぞれ、前記垂直材の方向に突出し、該垂直材に接続される第1の接続部と、前記第1の接続部と交差する方向に突出し、前記桁方向横架材に接続される第2の接続部と、前記第1の接続部及び前記第2の接続部材と交差する方向に突出し、前記妻方向横架材に接続される第3の接続部と、を有し、前記壁部が、外側に配置された外壁部材と、前記外壁部材の内側に配置された遮熱部材と、前記遮熱部材の内側に配置された断熱材と、前記断熱材の内側に配置された内壁部材と、を有し、前記水返しが、前記外壁部材の縁部と前記遮熱部材の縁部との間に配置され、前記桁方向横架材及び前記妻方向横架材が、それぞれH形鋼又はI形鋼であり、前記外壁部材が、コルゲート鋼板であり、前記桁方向横架材が、孔が形成された固定板を端面に有し、該孔に通されたボルトによって前記第2の接続部に固定される組立式コンテナハウスである。
請求項2に記載の発明は、上下方向にそれぞれ延びる4本の垂直材と、桁方向にそれぞれ延びる4本の桁方向横架材と、妻方向にそれぞれ延びる4本の妻方向横架材と、それぞれ角部に配置され、前記垂直材、前記桁方向横架材及び前記妻方向横架材を接続する8つの接続部材と、を有する枠体と、前記枠体に設けられ壁を構成する壁部と、前記桁方向横架材、前記妻方向横架材及び垂直部材に設けられた水返しと、を備えた組立式コンテナハウスであって、前記8つの接続部材が、それぞれ、前記垂直材の方向に突出し、該垂直材に接続される第1の接続部と、前記第1の接続部と交差する方向に突出し、前記桁方向横架材に接続される第2の接続部と、前記第1の接続部及び前記第2の接続部材と交差する方向に突出し、前記妻方向横架材に接続される第3の接続部と、を有し、前記壁部が、外側に配置された外壁部材と、前記外壁部材の内側に配置された断熱材と、前記断熱材の内側に配置された内壁部材と、を有し、前記水返しが、前記外壁部材の縁部と前記断熱部材の縁部との間に配置され、前記桁方向横架材が、孔が形成された固定板を端面に有し、該孔に通されたボルトによって前記第2の接続部に固定される組立式コンテナハウスである。
請求項に記載の発明は、請求項1記載の組立式コンテナハウスの組立方法であって、前記垂直材、前記桁方向横架材及び前記妻方横架材並びに前記接続部材をそれぞれ資材として製造する第1の工程と、前記第1の工程にて製造された前記資材を設置場所に搬送する第2の工程と、前記第2の工程により搬送された前記資材を用いて、前記枠体を組み立てる第3の工程と、前記第3の工程の後、外側に配置された外壁部材と、前記外壁部材の内側に配置された遮熱部材と、前記遮熱部材の内側に配置された断熱材と、前記断熱材の内側に配置された内壁部材と、を有する壁部を組み付ける第4の工程と、を含み、前記外壁部材が、前記枠体に溶接される組立式コンテナハウスの組立方法である。
本発明によれば、設置場所又は設置場所に至る道路の広さに制約があっても設置できる組立式コンテナハウス及び組立式コンテナハウスの組立方法を提供できる。
本発明の第1の実施の形態に係る組立式コンテナハウスの外観図である。 同組立式コンテナハウスが備える枠体を示す説明図である。 垂直材、桁方向横架材及び妻方向横架材と接続部材との接続構造を示す説明図である。 壁部の構造を模式的に示す水平断面である。 本発明の第2の実施の形態に係るコンテナハウスであって、接続部材と桁方向横架材との接続構造を示す説明図である。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。なお、図において、説明に関連しない部分は図示を省略する場合がある。
〔第1の実施の形態〕
本発明の第1の実施の形態に係る組立式コンテナハウス(図1参照)10は、設置場所や設置場所に至る道路の広さに制約があっても、設置場所に資材を搬入して組み立てることができる。
組立式コンテナハウス10は、図2に示すように、内部に直方体状の枠体20と、枠体20の前側、後側、左側及び右側にそれぞれ設けられ、各面の壁(側面)を構成する複数の壁部30と、天井部(不図示)と、を備えている。
枠体20は、4本の垂直材202a~202dと、4本の桁方向横架材204a~204dと、4本の妻方向横架材206a~206dと、それぞれ角部に配置された8つの接続部材208a~208hと、から少なくとも構成されている。
各垂直材202a~202d、各桁方向横架材204a~204d及び各妻方向横架材206a~206dは、車輌にて搬送可能な長さとなっている。
垂直材202a~202dは、上下方向にそれぞれ延びる鋼材である。垂直材202a~202dの長さは、それぞれ例えば、2591~2891mmである。
垂直材202a~202dは、それぞれH形鋼又はI形鋼であることが好ましい。
桁方向横架材204a~204dは、桁方向にそれぞれ延びる鋼材である。桁方向横架材204a~204dの長さは、それぞれ例えば、3658~6058mmである。
桁方向横架材204a~204dは、それぞれH形鋼又はI形鋼であることが好ましい。
妻方向横架材206a~206dは、妻方向にそれぞれ延びる鋼材である。妻方向横架材206a~206dの長さは、それぞれ例えば、910~2438mmである。
妻方向横架材206a~206dは、それぞれH形鋼又はI形鋼であることが好ましい。
なお、枠体20には、桁方向横架材204a、204bと垂直材202a、202dとを接続する方杖210a~210dが設けられていることが好ましい。方杖210a~210dが設けられていることにより、耐震性能が向上する。
接続部材208a~208hは、垂直材202a~202d、桁方向横架材204a~204d及び妻方向横架材206a~206dを互いに接続するための部材である。各接続部材208a~208hは、実質的に同じ形状であり、配置される向きが異なるだけであるため、図2において右下部に設けられた接続部材208aについてのみ説明し、その他の接続部材208b~208hについての説明は省略する。
接続部材208aは、図3に示すように、第1の接続部221、第2の接続部222、第3の接続部223及び固定板230を有している。
第1の接続部221は、垂直材202aの長手方向に突出し、垂直材202aの下端部が接続される。
第1の接続部221は、外形が直方体状であり、その長手方向(上下方向)が深さ方向となるような穴が上端面に形成されている。この穴は、垂直材202aの下端部の形状に対応し、この垂直材202aの下端部が挿入されることにより、第1の接続部221と垂直材202aとが接続される。接続された第1の接続部221と垂直材202aとは、互いにねじ締結又は溶接により固定される。
第2の接続部222は、桁方向横架材204aの長手方向(第1の接続部221及び第3の接続部223が突出する方向と直交する方向)に突出し、桁方向横架材204aの端部が接続される。
なお、ここに言う「直交」とは、厳密な意味での平行ではない。即ち、「直交」とは、設計上、製造上の誤差が許容され、「実質的に直交」という意味である(以下、同様)。
具体的には、例えば、85度~95度の範囲内で交差していてもよい。
第2の接続部222は、外形が直方体状であり、その長手方向が深さ方向となるような穴が端面に形成されている。この穴は、桁方向横架材204aの端部の形状に対応し、この桁方向横架材204aの端部が挿入されることにより、第2の接続部222と桁方向横架材204aとが接続される。接続された第2の接続部222と桁方向横架材204aとは、互いにねじ締結又は溶接により固定される。
第3の接続部223は、妻方向横架材206aの長手方向(第1の接続部221及び第2の接続部材222が突出する方向と直交する方向)に突出し、妻方向横架材206aの端部が接続される。
第3の接続部223は、外形が直方体状であり、その長手方向が深さ方向となるような穴が端面に形成されている。この穴は、妻方向横架材206aの端部の形状に対応し、この妻方向横架材206aの端部が挿入されることにより、第3の接続部223と妻方向横架材206aとが接続される。接続された第3の接続部223と妻方向横架材206aとは、互いにねじ締結又は溶接により固定される。
固定板230は、第1の接続部221、第2の接続部222及び第3の接続部223が固定された板状の部材であり、基礎232に固定される。
固定板230には、アンカーボルトが通る孔が形成されている。
壁部30は、それぞれ、図2に示すように、枠体20に固定される。なお、図2において、各壁部30は、二点鎖線にて模式的に表されている。
壁部30は、分割された複数のパネルが並べられて構成されており、各パネルは、図4に示すように、外側から順に、外壁部材302、遮熱シート304、断熱材306及び内壁部材308を有している。
外壁部材302は、外側に配置され、外壁を構成する。外壁部材302は、例えば、コルゲート鋼板であり、一枚分の寸法を例示すると、幅が1000~6000mm、高さが2100~2400m、厚みが1.6~2.0mmである。
外壁部材302は、枠体20に溶接して固定される。
遮熱シート(遮熱部材の一例)304は、外壁部材302の内側に配置される。遮熱シート304は、例えば、赤外線を反射するためのアルミを蒸着したシートであり、その厚みは、例えば0.5~1.0mmである。
断熱材306は、断熱用の部材であり、遮熱シート304の内側に配置される。断熱材306の厚みは、例えば40~60mmである。
内壁部材308は、断熱材306の内側に配置され、内壁を構成する。内壁部材308は、例えば、コルゲート鋼板であり、その厚みは、例えば0.6~1.0mmである。
なお、外壁部材302の縁部と遮熱シート304の縁部との間に、外部から水が侵入することを抑制するための部材である水返し240が配置される。この水返し240は、垂直材202a~202d、桁方向横架材204a~204d及び妻方向横架材206a~206dにそれぞれ固定される。水返し240は、各垂直材202a~202d、各桁方向横架材204a~204d及び各妻方向横架材206a~206dの長手方向に沿って延びる例えばアングル状の部材であり、ねじ止めにより固定されることが好ましい。
水返しは、各接続部材208a~208hにも設けられている。
従って、水返しは、前後左右の壁部30について、それぞれ、上端部、下端部、左端部及び右端部から水が侵入しないように、各縁部に沿って設けられる。
壁部30は、外壁部材302、断熱材306及び内壁部材308のみを有し、水返しが外壁部材302の縁部と断熱材306の縁部との間に配置されていてもよい。
天井部(不図示)は、枠体20の上部に設けられ天井を構成し、壁部30と同様に、分割された複数のパネルが並べられて構成されている。
各パネルは、上側から順に、外側部材(不図示)、遮熱シート、断熱材及び内側部材(不図示)を有し、外側部材及び内側部材は、それぞれ例えば、コルゲート鋼板である。換言すると、外側部材及び内側部材がそれぞれ壁部30の外壁部材302及び内壁部材308に対応し、天井部は、壁部30と実質的に同様の構成となっている。
次に、組立式コンテナハウス10の組立方法について説明する。組立式コンテナハウス10は、以下の工程P1~P7に従って行われる。なお、可能な場合には、各工程P1~P7は順番を入れ替えて実施されてもよいし、並行して実施されてもよい。
なお、工程P1は、第1の工程の一例であり、工程P2は第2の工程の一例であり、工程P3~P5は第3の工程の一例であり、工程P7は第4の工程の一例である。
(工程P1)
工場にて、資材となる垂直材202a~202d、桁方向横架材204a~204d、妻方向横架材206a~206d及び接続部材208a~208hが製造される。各資材は、組み立て式コンテナハウス10の設置場所や設置場所に至る道路の広さの制約を受けない寸法に加工される。
なお、本工程にて、水返しが、垂直材202a~202d、桁方向横架材204a~204d、妻方向横架材206a~206d及び接続部材208a~208hの所定の位置に取り付けられる。ただし、本工程にて水返しが取り付けられることに代えて、後述する工程P6にて取り付けられてもよい。
また、必要に応じて、壁部30を構成するための外壁部材302、遮熱シート304、断熱材306及び内壁部材308が予め決められた寸法に加工されたり、外壁部材302や内壁部材308に、窓や扉を取り付けるための開口部が形成されたりする。
なお、壁部30については、外壁部材302、遮熱シート304、断熱材306及び内壁部材308が予め決められた寸法に加工された後に、これらが一体のものとしてユニット化されたパネルとして工場から出荷されてもよい。
(工程P2)
垂直材202a~202d、桁方向横架材204a~204d、妻方向横架材206a~206d及び接続部材208a~208h並びに外壁部材302、遮熱シート304、断熱材306及び内壁部材308その他の必要な資材が車輌に積み込まれ、組み立て式コンテナハウス10の設置場所に搬入される。
各資材は、組み上げられていないため、設置場所や設置場所に至る道路の広さに制約があっても容易に搬入できる。
(工程P3)
桁方向横架材204a、204d、妻方向横架材206a、206d及び接続部材208a、208d、208e、208hが組み立てられる。
接続部材208aは、アンカーボルトを介して基礎232に固定される。接続部材208d、208e、208hもアンカーボルトを介して基礎232に固定される。
(工程P4)
各接続部材208a、208d、208h、208eに、それぞれ垂直材202a、202b、202c、202dが接続され、固定される。
(工程P5)
垂直材202a、202b、202c、202dに、組み上げた状態の接続部材208b、208c、208f、208g、桁方向横架材204b、204c、妻方向横架材206b、206cが組み付けられる。
(工程P6)
前述の工程P1にて水返し240が取り付けられていない場合は、各部材の所定の位置に水返し240が固定される。
(工程P7)
壁部30が以下の手順に沿って組み付けられる。
まず、枠体20に対し、外壁部材302が横方向に並ぶように順次嵌め込まれ、外側から溶接して固定される。
次に、外壁部材302の内側に遮熱シート304が取り付けられる。
次に、遮熱シート304の内側に断熱材306が取り付けられる。
最後に、断熱材306の内側に、内壁部材308が取り付けられる。
なお、必要に応じて、方杖210a~210dが取り付けられる。方杖210a~210dは、地震による揺れを吸収できるダンパーを有していることが好ましい。
本工程において、壁部30が前述のユニット化された状態にて工場から出荷される場合には、ユニット化された壁部30を枠体20に固定するだけでよい。
このように、組立式コンテナハウス10は、各資材を設置場所に搬入して組み立てることができるので、設置場所や設置場所に至る道路の広さに制約があっても、容易に設置できる。
〔第2の実施の形態〕
続いて、本発明の第2の実施の形態に係る組立式コンテナハウスについて、図5に基づいて説明する。第1の実施の形態に係る組立式コンテナハウス10と同一の構成要素については、同じ符号を付して詳しい説明を省略する。
本実施の形態に係る組立式コンテナハウスは、第1の実施の形態と同様、4本の垂直材、4本の桁方向横架材、4本の妻方向横架材及び8つの接続部材と、から少なくとも構成された枠体を備えている。
第1の実施の形態に係る組立式コンテナハウス10との相違点は、垂直材、桁方向横架材及び妻方向横架材と接続部材との接続構造のみであるから、この接続構造について説明する。
なお、8つの接続部材は、それぞれ実質的に同じ形状であるため、第1の実施の形態に係る接続部材208a(図3参照)に対応する接続部材258a(図5参照)についてのみ説明し、その他の接続部材についての説明は省略する。
接続部材258aは、第1の接続部(不図示)、第2の接続部272及び第3の接続部(不図示)を有している。
第1の接続部、第2の接続部272及び第3の接続部と、それぞれ対応する垂直材、桁方向横架材254a及び妻方向横架材との接続構造は実質的に同一であるので、図5に示す第2の接続部272と桁方向横架材254aとの接続構造についてのみ説明する。
桁方向横架材254aは、H形鋼又はI形鋼である。桁方向横架材254aは、両端面にそれぞれ、孔h1~h4が形成された固定板255を有している。
桁方向横架材254aの上面には、一端部から他端部にわたって延びる水返し290aが設けられている。
第2の接続部272は、桁方向横架材254aの長手方向(第1の接続部及び第3の接続部が突出する方向と直交する方向)に突出し、その端面には、孔h1~h4に対応する位置に雌ねじ(不図示)が形成されている。
第2の接続部272の上面には、端部から基部へ向かい、更に上方へ第1の接続部の側面に沿って端部まで延びる水返し290bが設けられている。
第2の接続部272は、桁方向横架材254aと突き合わされ、孔h1~h4に通されたボルト(不図示)によって互いに固定される。
第2の接続部272と桁方向横架材254aとが接続されると、水返し290aと水返し290bとが突き合わされる。
このように、第2の実施の形態に係る組立式コンテナハウスによれば、各資材を設置場所に搬入して組み立てることができるので、設置場所や設置場所に至る道路の広さに制約があっても、容易に設置できる。
加えて、第2の実施の形態に係る組立式コンテナハウスによれば、第1の実施の形態に係る組立式コンテナハウス10の組立方法における工程P3のように、下側に位置する2本の桁方向横架材204a、204d、2本の妻方向横架材206a、206d及び4つの接続部材208a、208d、208e、208hを一旦組み上げてから基礎に固定する必要がなく、下側の4つの接続部材を基礎に取り付けた後、2本の桁方向横架材及び2本の妻方向横架材を順次取り付けて組み立てることができる。
また、第2の実施の形態に係る組立式コンテナハウスによれば、第1の実施の形態に係る組立式コンテナハウス10の組立方法における工程P5のように、上側に位置する2本の桁方向横架材204b、204c、2本の妻方向横架材206b、206c及び4つの接続部材208b、208c、208f、208gを一旦組み上げてから垂直材202a、202b、202c、202dに組み付ける必要がなく、上側の4つの接続部材を垂直材に取り付けた後、2本の桁方向横架材及び2本の妻方向横架材を順次取り付けて組み立てることができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、上記した形態に限定されるものでなく、要旨を逸脱しない条件の変更等は全て本発明の適用範囲である。
10 組立式コンテナハウス
20 枠体
30 壁部
202a~202d 垂直材
204a~204d 桁方向横架材
206a~206d 妻方向横架材
208a~208h 接続部材
210a~210d 方杖
221 第1の接続部
222 第2の接続部
223 第3の接続部
230 固定板
232 基礎
240 水返し
254a 桁方向横架材
255 固定板
258a 接続部材
272 第2の接続部
290a、290b 水返し
302 外壁部材
304 遮熱シート
306 断熱材
308 内壁部材
h1~h4 孔
本発明は、組立式コンテナハウス及び組立式コンテナハウスの組立方法に関する。
特許文献1には、連結に必要な部品数を最少にしてコスト低減を図ることが可能な柱連結式コンテナハウスが記載されている。この柱連結式コンテナハウスは、コンテナハウスの隅部に立設された柱における室内側に露出した部位に、コンテナハウスの桁方向及び妻方向の連結を可能にするボルト等による連結部を設け、コンテナハウスをボルト等の連結手段により桁方向及び又は妻方向に連結可能に構成してなることを特徴としている。
特開2007-314937号公報
ここで、一般に、コンテナハウスは外形が完成した状態で設置場所に搬送される。
しかしながら、コンテナハウスの大きさによっては、設置場所や設置場所に至る道路の広さに制約があり設置することができない場合がある。
本発明は、設置場所又は設置場所に至る道路の広さに制約があっても設置できる組立式コンテナハウス及び組立式コンテナハウスの組立方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、上下方向にそれぞれ延びる4本の垂直材と、桁方向にそれぞれ延びる4本の桁方向横架材と、妻方向にそれぞれ延びる4本の妻方向横架材と、それぞれ角部に配置され、前記垂直材、前記桁方向横架材及び前記妻方向横架材を接続する8つの接続部材と、を有する枠体と、前記枠体に設けられ壁を構成する壁部と、前記桁方向横架材、前記妻方向横架材及び垂直材、それぞれ長手方向に沿って延びるように設けられた水返しと、を備えた組立式コンテナハウスであって、前記8つの接続部材が、それぞれ、前記垂直材の方向に突出し、該垂直材に接続される第1の接続部と、前記第1の接続部と交差する方向に突出し、前記桁方向横架材に接続される第2の接続部と、前記第1の接続部及び前記第2の接続部材と交差する方向に突出し、前記妻方向横架材に接続される第3の接続部と、を有し、前記壁部が、外側に配置された外壁部材と、前記外壁部材の内側に配置された遮熱部材と、前記遮熱部材の内側に配置された断熱材と、前記断熱材の内側に配置された内壁部材と、を有し、前記水返しが、前記外壁部材の縁部と前記遮熱部材の縁部との間に配置され、前記桁方向横架材及び前記妻方向横架材が、それぞれH形鋼又はI形鋼であり、前記外壁部材が、コルゲート鋼板であり、前記桁方向横架材が、孔が形成された固定板を端面に有し、該孔に通されたボルトによって前記第2の接続部に固定される組立式コンテナハウスである。
請求項に記載の発明は、請求項1記載の組立式コンテナハウスの組立方法であって、前記垂直材、前記桁方向横架材及び前記妻方向横架材並びに前記接続部材をそれぞれ資材として製造する第1の工程と、前記第1の工程にて製造された前記資材を設置場所に搬送する第2の工程と、前記第2の工程により搬送された前記資材を用いて、前記枠体を組み立てる第3の工程と、前記第3の工程の後、外側に配置された外壁部材と、前記外壁部材の内側に配置された遮熱部材と、前記遮熱部材の内側に配置された断熱材と、前記断熱材の内側に配置された内壁部材と、を有する壁部を組み付ける第4の工程と、を含み、前記外壁部材が、前記枠体に溶接される組立式コンテナハウスの組立方法である。
本発明によれば、設置場所又は設置場所に至る道路の広さに制約があっても設置できる組立式コンテナハウス及び組立式コンテナハウスの組立方法を提供できる。
本発明の第1の実施の形態に係る組立式コンテナハウスの外観図である。 同組立式コンテナハウスが備える枠体を示す説明図である。 垂直材、桁方向横架材及び妻方向横架材と接続部材との接続構造を示す説明図である。 壁部の構造を模式的に示す水平断面である。 本発明の第2の実施の形態に係るコンテナハウスであって、接続部材と桁方向横架材との接続構造を示す説明図である。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。なお、図において、説明に関連しない部分は図示を省略する場合がある。
〔第1の実施の形態〕
本発明の第1の実施の形態に係る組立式コンテナハウス(図1参照)10は、設置場所や設置場所に至る道路の広さに制約があっても、設置場所に資材を搬入して組み立てることができる。
組立式コンテナハウス10は、図2に示すように、内部に直方体状の枠体20と、枠体20の前側、後側、左側及び右側にそれぞれ設けられ、各面の壁(側面)を構成する複数の壁部30と、天井部(不図示)と、を備えている。
枠体20は、4本の垂直材202a~202dと、4本の桁方向横架材204a~204dと、4本の妻方向横架材206a~206dと、それぞれ角部に配置された8つの接続部材208a~208hと、から少なくとも構成されている。
各垂直材202a~202d、各桁方向横架材204a~204d及び各妻方向横架材206a~206dは、車輌にて搬送可能な長さとなっている。
垂直材202a~202dは、上下方向にそれぞれ延びる鋼材である。垂直材202a~202dの長さは、それぞれ例えば、2591~2891mmである。
垂直材202a~202dは、それぞれH形鋼又はI形鋼であることが好ましい。
桁方向横架材204a~204dは、桁方向にそれぞれ延びる鋼材である。桁方向横架材204a~204dの長さは、それぞれ例えば、3658~6058mmである。
桁方向横架材204a~204dは、それぞれH形鋼又はI形鋼であることが好ましい。
妻方向横架材206a~206dは、妻方向にそれぞれ延びる鋼材である。妻方向横架材206a~206dの長さは、それぞれ例えば、910~2438mmである。
妻方向横架材206a~206dは、それぞれH形鋼又はI形鋼であることが好ましい。
なお、枠体20には、桁方向横架材204a、204bと垂直材202a、202dとを接続する方杖210a~210dが設けられていることが好ましい。方杖210a~210dが設けられていることにより、耐震性能が向上する。
接続部材208a~208hは、垂直材202a~202d、桁方向横架材204a~204d及び妻方向横架材206a~206dを互いに接続するための部材である。各接続部材208a~208hは、実質的に同じ形状であり、配置される向きが異なるだけであるため、図2において右下部に設けられた接続部材208aについてのみ説明し、その他の接続部材208b~208hについての説明は省略する。
接続部材208aは、図3に示すように、第1の接続部221、第2の接続部222、第3の接続部223及び固定板230を有している。
第1の接続部221は、垂直材202aの長手方向に突出し、垂直材202aの下端部が接続される。
第1の接続部221は、外形が直方体状であり、その長手方向(上下方向)が深さ方向となるような穴が上端面に形成されている。この穴は、垂直材202aの下端部の形状に対応し、この垂直材202aの下端部が挿入されることにより、第1の接続部221と垂直材202aとが接続される。接続された第1の接続部221と垂直材202aとは、互いにねじ締結又は溶接により固定される。
第2の接続部222は、桁方向横架材204aの長手方向(第1の接続部221及び第3の接続部223が突出する方向と直交する方向)に突出し、桁方向横架材204aの端部が接続される。
なお、ここに言う「直交」とは、厳密な意味での平行ではない。即ち、「直交」とは、設計上、製造上の誤差が許容され、「実質的に直交」という意味である(以下、同様)。
具体的には、例えば、85度~95度の範囲内で交差していてもよい。
第2の接続部222は、外形が直方体状であり、その長手方向が深さ方向となるような穴が端面に形成されている。この穴は、桁方向横架材204aの端部の形状に対応し、この桁方向横架材204aの端部が挿入されることにより、第2の接続部222と桁方向横架材204aとが接続される。接続された第2の接続部222と桁方向横架材204aとは、互いにねじ締結又は溶接により固定される。
第3の接続部223は、妻方向横架材206aの長手方向(第1の接続部221及び第2の接続部材222が突出する方向と直交する方向)に突出し、妻方向横架材206aの端部が接続される。
第3の接続部223は、外形が直方体状であり、その長手方向が深さ方向となるような穴が端面に形成されている。この穴は、妻方向横架材206aの端部の形状に対応し、この妻方向横架材206aの端部が挿入されることにより、第3の接続部223と妻方向横架材206aとが接続される。接続された第3の接続部223と妻方向横架材206aとは、互いにねじ締結又は溶接により固定される。
固定板230は、第1の接続部221、第2の接続部222及び第3の接続部223が固定された板状の部材であり、基礎232に固定される。
固定板230には、アンカーボルトが通る孔が形成されている。
壁部30は、それぞれ、図2に示すように、枠体20に固定される。なお、図2において、各壁部30は、二点鎖線にて模式的に表されている。
壁部30は、分割された複数のパネルが並べられて構成されており、各パネルは、図4に示すように、外側から順に、外壁部材302、遮熱シート304、断熱材306及び内壁部材308を有している。
外壁部材302は、外側に配置され、外壁を構成する。外壁部材302は、例えば、コルゲート鋼板であり、一枚分の寸法を例示すると、幅が1000~6000mm、高さが2100~2400m、厚みが1.6~2.0mmである。
外壁部材302は、枠体20に溶接して固定される。
遮熱シート(遮熱部材の一例)304は、外壁部材302の内側に配置される。遮熱シート304は、例えば、赤外線を反射するためのアルミを蒸着したシートであり、その厚みは、例えば0.5~1.0mmである。
断熱材306は、断熱用の部材であり、遮熱シート304の内側に配置される。断熱材306の厚みは、例えば40~60mmである。
内壁部材308は、断熱材306の内側に配置され、内壁を構成する。内壁部材308は、例えば、コルゲート鋼板であり、その厚みは、例えば0.6~1.0mmである。
なお、外壁部材302の縁部と遮熱シート304の縁部との間に、外部から水が侵入することを抑制するための部材である水返し240が配置される。この水返し240は、垂直材202a~202d、桁方向横架材204a~204d及び妻方向横架材206a~206dにそれぞれ固定される。水返し240は、各垂直材202a~202d、各桁方向横架材204a~204d及び各妻方向横架材206a~206dの長手方向に沿って延びる例えばアングル状の部材であり、ねじ止めにより固定されることが好ましい。
水返しは、各接続部材208a~208hにも設けられている。
従って、水返しは、前後左右の壁部30について、それぞれ、上端部、下端部、左端部及び右端部から水が侵入しないように、各縁部に沿って設けられる。
壁部30は、外壁部材302、断熱材306及び内壁部材308のみを有し、水返しが外壁部材302の縁部と断熱材306の縁部との間に配置されていてもよい。
天井部(不図示)は、枠体20の上部に設けられ天井を構成し、壁部30と同様に、分割された複数のパネルが並べられて構成されている。
各パネルは、上側から順に、外側部材(不図示)、遮熱シート、断熱材及び内側部材(不図示)を有し、外側部材及び内側部材は、それぞれ例えば、コルゲート鋼板である。換言すると、外側部材及び内側部材がそれぞれ壁部30の外壁部材302及び内壁部材308に対応し、天井部は、壁部30と実質的に同様の構成となっている。
次に、組立式コンテナハウス10の組立方法について説明する。組立式コンテナハウス10は、以下の工程P1~P7に従って行われる。なお、可能な場合には、各工程P1~P7は順番を入れ替えて実施されてもよいし、並行して実施されてもよい。
なお、工程P1は、第1の工程の一例であり、工程P2は第2の工程の一例であり、工程P3~P5は第3の工程の一例であり、工程P7は第4の工程の一例である。
(工程P1)
工場にて、資材となる垂直材202a~202d、桁方向横架材204a~204d、妻方向横架材206a~206d及び接続部材208a~208hが製造される。各資材は、組み立て式コンテナハウス10の設置場所や設置場所に至る道路の広さの制約を受けない寸法に加工される。
なお、本工程にて、水返しが、垂直材202a~202d、桁方向横架材204a~204d、妻方向横架材206a~206d及び接続部材208a~208hの所定の位置に取り付けられる。ただし、本工程にて水返しが取り付けられることに代えて、後述する工程P6にて取り付けられてもよい。
また、必要に応じて、壁部30を構成するための外壁部材302、遮熱シート304、断熱材306及び内壁部材308が予め決められた寸法に加工されたり、外壁部材302や内壁部材308に、窓や扉を取り付けるための開口部が形成されたりする。
なお、壁部30については、外壁部材302、遮熱シート304、断熱材306及び内壁部材308が予め決められた寸法に加工された後に、これらが一体のものとしてユニット化されたパネルとして工場から出荷されてもよい。
(工程P2)
垂直材202a~202d、桁方向横架材204a~204d、妻方向横架材206a~206d及び接続部材208a~208h並びに外壁部材302、遮熱シート304、断熱材306及び内壁部材308その他の必要な資材が車輌に積み込まれ、組み立て式コンテナハウス10の設置場所に搬入される。
各資材は、組み上げられていないため、設置場所や設置場所に至る道路の広さに制約があっても容易に搬入できる。
(工程P3)
桁方向横架材204a、204d、妻方向横架材206a、206d及び接続部材208a、208d、208e、208hが組み立てられる。
接続部材208aは、アンカーボルトを介して基礎232に固定される。接続部材208d、208e、208hもアンカーボルトを介して基礎232に固定される。
(工程P4)
各接続部材208a、208d、208h、208eに、それぞれ垂直材202a、202b、202c、202dが接続され、固定される。
(工程P5)
垂直材202a、202b、202c、202dに、組み上げた状態の接続部材208b、208c、208f、208g、桁方向横架材204b、204c、妻方向横架材206b、206cが組み付けられる。
(工程P6)
前述の工程P1にて水返し240が取り付けられていない場合は、各部材の所定の位置に水返し240が固定される。
(工程P7)
壁部30が以下の手順に沿って組み付けられる。
まず、枠体20に対し、外壁部材302が横方向に並ぶように順次嵌め込まれ、外側から溶接して固定される。
次に、外壁部材302の内側に遮熱シート304が取り付けられる。
次に、遮熱シート304の内側に断熱材306が取り付けられる。
最後に、断熱材306の内側に、内壁部材308が取り付けられる。
なお、必要に応じて、方杖210a~210dが取り付けられる。方杖210a~210dは、地震による揺れを吸収できるダンパーを有していることが好ましい。
本工程において、壁部30が前述のユニット化された状態にて工場から出荷される場合には、ユニット化された壁部30を枠体20に固定するだけでよい。
このように、組立式コンテナハウス10は、各資材を設置場所に搬入して組み立てることができるので、設置場所や設置場所に至る道路の広さに制約があっても、容易に設置できる。
〔第2の実施の形態〕
続いて、本発明の第2の実施の形態に係る組立式コンテナハウスについて、図5に基づいて説明する。第1の実施の形態に係る組立式コンテナハウス10と同一の構成要素については、同じ符号を付して詳しい説明を省略する。
本実施の形態に係る組立式コンテナハウスは、第1の実施の形態と同様、4本の垂直材、4本の桁方向横架材、4本の妻方向横架材及び8つの接続部材と、から少なくとも構成された枠体を備えている。
第1の実施の形態に係る組立式コンテナハウス10との相違点は、垂直材、桁方向横架材及び妻方向横架材と接続部材との接続構造のみであるから、この接続構造について説明する。
なお、8つの接続部材は、それぞれ実質的に同じ形状であるため、第1の実施の形態に係る接続部材208a(図3参照)に対応する接続部材258a(図5参照)についてのみ説明し、その他の接続部材についての説明は省略する。
接続部材258aは、第1の接続部(不図示)、第2の接続部272及び第3の接続部(不図示)を有している。
第1の接続部、第2の接続部272及び第3の接続部と、それぞれ対応する垂直材、桁方向横架材254a及び妻方向横架材との接続構造は実質的に同一であるので、図5に示す第2の接続部272と桁方向横架材254aとの接続構造についてのみ説明する。
桁方向横架材254aは、H形鋼又はI形鋼である。桁方向横架材254aは、両端面にそれぞれ、孔h1~h4が形成された固定板255を有している。
桁方向横架材254aの上面には、一端部から他端部にわたって延びる水返し290aが設けられている。
第2の接続部272は、桁方向横架材254aの長手方向(第1の接続部及び第3の接続部が突出する方向と直交する方向)に突出し、その端面には、孔h1~h4に対応する位置に雌ねじ(不図示)が形成されている。
第2の接続部272の上面には、端部から基部へ向かい、更に上方へ第1の接続部の側面に沿って端部まで延びる水返し290bが設けられている。
第2の接続部272は、桁方向横架材254aと突き合わされ、孔h1~h4に通されたボルト(不図示)によって互いに固定される。
第2の接続部272と桁方向横架材254aとが接続されると、水返し290aと水返し290bとが突き合わされる。
このように、第2の実施の形態に係る組立式コンテナハウスによれば、各資材を設置場所に搬入して組み立てることができるので、設置場所や設置場所に至る道路の広さに制約があっても、容易に設置できる。
加えて、第2の実施の形態に係る組立式コンテナハウスによれば、第1の実施の形態に係る組立式コンテナハウス10の組立方法における工程P3のように、下側に位置する2本の桁方向横架材204a、204d、2本の妻方向横架材206a、206d及び4つの接続部材208a、208d、208e、208hを一旦組み上げてから基礎に固定する必要がなく、下側の4つの接続部材を基礎に取り付けた後、2本の桁方向横架材及び2本の妻方向横架材を順次取り付けて組み立てることができる。
また、第2の実施の形態に係る組立式コンテナハウスによれば、第1の実施の形態に係る組立式コンテナハウス10の組立方法における工程P5のように、上側に位置する2本の桁方向横架材204b、204c、2本の妻方向横架材206b、206c及び4つの接続部材208b、208c、208f、208gを一旦組み上げてから垂直材202a、202b、202c、202dに組み付ける必要がなく、上側の4つの接続部材を垂直材に取り付けた後、2本の桁方向横架材及び2本の妻方向横架材を順次取り付けて組み立てることができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、上記した形態に限定されるものでなく、要旨を逸脱しない条件の変更等は全て本発明の適用範囲である。
10 組立式コンテナハウス
20 枠体
30 壁部
202a~202d 垂直材
204a~204d 桁方向横架材
206a~206d 妻方向横架材
208a~208h 接続部材
210a~210d 方杖
221 第1の接続部
222 第2の接続部
223 第3の接続部
230 固定板
232 基礎
240 水返し
254a 桁方向横架材
255 固定板
258a 接続部材
272 第2の接続部
290a、290b 水返し
302 外壁部材
304 遮熱シート
306 断熱材
308 内壁部材
h1~h4 孔
本発明は、組立式コンテナハウス及び組立式コンテナハウスの組立方法に関する。
特許文献1には、連結に必要な部品数を最少にしてコスト低減を図ることが可能な柱連結式コンテナハウスが記載されている。この柱連結式コンテナハウスは、コンテナハウスの隅部に立設された柱における室内側に露出した部位に、コンテナハウスの桁方向及び妻方向の連結を可能にするボルト等による連結部を設け、コンテナハウスをボルト等の連結手段により桁方向及び又は妻方向に連結可能に構成してなることを特徴としている。
特開2007-314937号公報
ここで、一般に、コンテナハウスは外形が完成した状態で設置場所に搬送される。
しかしながら、コンテナハウスの大きさによっては、設置場所や設置場所に至る道路の広さに制約があり設置することができない場合がある。
本発明は、設置場所又は設置場所に至る道路の広さに制約があっても設置できる組立式コンテナハウス及び組立式コンテナハウスの組立方法を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、上下方向にそれぞれ延びる4本の垂直材と、桁方向にそれぞれ延びる4本の桁方向横架材と、妻方向にそれぞれ延びる4本の妻方向横架材と、それぞれ角部に配置され、前記垂直材、前記桁方向横架材及び前記妻方向横架材を接続する8つの接続部材と、を有する枠体と、前記枠体に設けられ壁を構成する壁部と、前記桁方向横架材、前記妻方向横架材及び前記垂直材に、それぞれ長手方向に沿って延びるように設けられた水返しと、を備えた組立式コンテナハウスであって、前記8つの接続部材が、それぞれ、前記垂直材の方向に突出し、該垂直材に接続される第1の接続部と、前記第1の接続部と交差する方向に突出し、前記桁方向横架材に接続される第2の接続部と、前記第1の接続部及び前記第2の接続部と交差する方向に突出し、前記妻方向横架材に接続される第3の接続部と、を有し、前記壁部が、外側に配置された外壁部材と、前記外壁部材の内側に配置された遮熱部材と、前記遮熱部材の内側に配置された断熱材と、前記断熱材の内側に配置された内壁部材と、を有し、前記水返しが、前記外壁部材の縁部と前記遮熱部材の縁部との間に配置され、前記桁方向横架材及び前記妻方向横架材が、それぞれH形鋼又はI形鋼であり、前記外壁部材が、コルゲート鋼板であり、前記桁方向横架材が、孔が形成された固定板を端面に有し、該孔に通されたボルトによって前記第2の接続部に固定される組立式コンテナハウスである。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の組立式コンテナハウスの組立方法であって、前記垂直材、前記桁方向横架材及び前記妻方向横架材並びに前記接続部材をそれぞれ資材として製造する第1の工程と、前記第1の工程にて製造された前記資材を設置場所に搬送する第2の工程と、前記第2の工程により搬送された前記資材を用いて、前記枠体を組み立てる第3の工程と、前記第3の工程の後、外側に配置された外壁部材と、前記外壁部材の内側に配置された遮熱部材と、前記遮熱部材の内側に配置された断熱材と、前記断熱材の内側に配置された内壁部材と、を有する壁部を組み付ける第4の工程と、を含み、前記外壁部材が、前記枠体に溶接される組立式コンテナハウスの組立方法である。
本発明によれば、設置場所又は設置場所に至る道路の広さに制約があっても設置できる組立式コンテナハウス及び組立式コンテナハウスの組立方法を提供できる。
本発明の第1の実施の形態に係る組立式コンテナハウスの外観図である。 同組立式コンテナハウスが備える枠体を示す説明図である。 垂直材、桁方向横架材及び妻方向横架材と接続部材との接続構造を示す説明図である。 壁部の構造を模式的に示す水平断面である。 本発明の第2の実施の形態に係るコンテナハウスであって、接続部材と桁方向横架材との接続構造を示す説明図である。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。なお、図において、説明に関連しない部分は図示を省略する場合がある。
〔第1の実施の形態〕
本発明の第1の実施の形態に係る組立式コンテナハウス(図1参照)10は、設置場所や設置場所に至る道路の広さに制約があっても、設置場所に資材を搬入して組み立てることができる。
組立式コンテナハウス10は、図2に示すように、内部に直方体状の枠体20と、枠体20の前側、後側、左側及び右側にそれぞれ設けられ、各面の壁(側面)を構成する複数の壁部30と、天井部(不図示)と、を備えている。
枠体20は、4本の垂直材202a~202dと、4本の桁方向横架材204a~204dと、4本の妻方向横架材206a~206dと、それぞれ角部に配置された8つの接続部材208a~208hと、から少なくとも構成されている。
各垂直材202a~202d、各桁方向横架材204a~204d及び各妻方向横架材206a~206dは、車輌にて搬送可能な長さとなっている。
垂直材202a~202dは、上下方向にそれぞれ延びる鋼材である。垂直材202a~202dの長さは、それぞれ例えば、2591~2891mmである。
垂直材202a~202dは、それぞれH形鋼又はI形鋼であることが好ましい。
桁方向横架材204a~204dは、桁方向にそれぞれ延びる鋼材である。桁方向横架材204a~204dの長さは、それぞれ例えば、3658~6058mmである。
桁方向横架材204a~204dは、それぞれH形鋼又はI形鋼であることが好ましい。
妻方向横架材206a~206dは、妻方向にそれぞれ延びる鋼材である。妻方向横架材206a~206dの長さは、それぞれ例えば、910~2438mmである。
妻方向横架材206a~206dは、それぞれH形鋼又はI形鋼であることが好ましい。
なお、枠体20には、桁方向横架材204a、204bと垂直材202a、202dとを接続する方杖210a~210dが設けられていることが好ましい。方杖210a~210dが設けられていることにより、耐震性能が向上する。
接続部材208a~208hは、垂直材202a~202d、桁方向横架材204a~204d及び妻方向横架材206a~206dを互いに接続するための部材である。各接続部材208a~208hは、実質的に同じ形状であり、配置される向きが異なるだけであるため、図2において右下部に設けられた接続部材208aについてのみ説明し、その他の接続部材208b~208hについての説明は省略する。
接続部材208aは、図3に示すように、第1の接続部221、第2の接続部222、第3の接続部223及び固定板230を有している。
第1の接続部221は、垂直材202aの長手方向に突出し、垂直材202aの下端部が接続される。
第1の接続部221は、外形が直方体状であり、その長手方向(上下方向)が深さ方向となるような穴が上端面に形成されている。この穴は、垂直材202aの下端部の形状に対応し、この垂直材202aの下端部が挿入されることにより、第1の接続部221と垂直材202aとが接続される。接続された第1の接続部221と垂直材202aとは、互いにねじ締結又は溶接により固定される。
第2の接続部222は、桁方向横架材204aの長手方向(第1の接続部221及び第3の接続部223が突出する方向と直交する方向)に突出し、桁方向横架材204aの端部が接続される。
なお、ここに言う「直交」とは、厳密な意味での平行ではない。即ち、「直交」とは、設計上、製造上の誤差が許容され、「実質的に直交」という意味である(以下、同様)。
具体的には、例えば、85度~95度の範囲内で交差していてもよい。
第2の接続部222は、外形が直方体状であり、その長手方向が深さ方向となるような穴が端面に形成されている。この穴は、桁方向横架材204aの端部の形状に対応し、この桁方向横架材204aの端部が挿入されることにより、第2の接続部222と桁方向横架材204aとが接続される。接続された第2の接続部222と桁方向横架材204aとは、互いにねじ締結又は溶接により固定される。
第3の接続部223は、妻方向横架材206aの長手方向(第1の接続部221及び第2の接続部材222が突出する方向と直交する方向)に突出し、妻方向横架材206aの端部が接続される。
第3の接続部223は、外形が直方体状であり、その長手方向が深さ方向となるような穴が端面に形成されている。この穴は、妻方向横架材206aの端部の形状に対応し、この妻方向横架材206aの端部が挿入されることにより、第3の接続部223と妻方向横架材206aとが接続される。接続された第3の接続部223と妻方向横架材206aとは、互いにねじ締結又は溶接により固定される。
固定板230は、第1の接続部221、第2の接続部222及び第3の接続部223が固定された板状の部材であり、基礎232に固定される。
固定板230には、アンカーボルトが通る孔が形成されている。
壁部30は、それぞれ、図2に示すように、枠体20に固定される。なお、図2において、各壁部30は、二点鎖線にて模式的に表されている。
壁部30は、分割された複数のパネルが並べられて構成されており、各パネルは、図4に示すように、外側から順に、外壁部材302、遮熱シート304、断熱材306及び内壁部材308を有している。
外壁部材302は、外側に配置され、外壁を構成する。外壁部材302は、例えば、コルゲート鋼板であり、一枚分の寸法を例示すると、幅が1000~6000mm、高さが2100~2400m、厚みが1.6~2.0mmである。
外壁部材302は、枠体20に溶接して固定される。
遮熱シート(遮熱部材の一例)304は、外壁部材302の内側に配置される。遮熱シート304は、例えば、赤外線を反射するためのアルミを蒸着したシートであり、その厚みは、例えば0.5~1.0mmである。
断熱材306は、断熱用の部材であり、遮熱シート304の内側に配置される。断熱材306の厚みは、例えば40~60mmである。
内壁部材308は、断熱材306の内側に配置され、内壁を構成する。内壁部材308は、例えば、コルゲート鋼板であり、その厚みは、例えば0.6~1.0mmである。
なお、外壁部材302の縁部と遮熱シート304の縁部との間に、外部から水が侵入することを抑制するための部材である水返し240が配置される。この水返し240は、垂直材202a~202d、桁方向横架材204a~204d及び妻方向横架材206a~206dにそれぞれ固定される。水返し240は、各垂直材202a~202d、各桁方向横架材204a~204d及び各妻方向横架材206a~206dの長手方向に沿って延びる例えばアングル状の部材であり、ねじ止めにより固定されることが好ましい。
水返しは、各接続部材208a~208hにも設けられている。
従って、水返しは、前後左右の壁部30について、それぞれ、上端部、下端部、左端部及び右端部から水が侵入しないように、各縁部に沿って設けられる。
壁部30は、外壁部材302、断熱材306及び内壁部材308のみを有し、水返しが外壁部材302の縁部と断熱材306の縁部との間に配置されていてもよい。
天井部(不図示)は、枠体20の上部に設けられ天井を構成し、壁部30と同様に、分割された複数のパネルが並べられて構成されている。
各パネルは、上側から順に、外側部材(不図示)、遮熱シート、断熱材及び内側部材(不図示)を有し、外側部材及び内側部材は、それぞれ例えば、コルゲート鋼板である。換言すると、外側部材及び内側部材がそれぞれ壁部30の外壁部材302及び内壁部材308に対応し、天井部は、壁部30と実質的に同様の構成となっている。
次に、組立式コンテナハウス10の組立方法について説明する。組立式コンテナハウス10は、以下の工程P1~P7に従って行われる。なお、可能な場合には、各工程P1~P7は順番を入れ替えて実施されてもよいし、並行して実施されてもよい。
なお、工程P1は、第1の工程の一例であり、工程P2は第2の工程の一例であり、工程P3~P5は第3の工程の一例であり、工程P7は第4の工程の一例である。
(工程P1)
工場にて、資材となる垂直材202a~202d、桁方向横架材204a~204d、妻方向横架材206a~206d及び接続部材208a~208hが製造される。各資材は、組み立て式コンテナハウス10の設置場所や設置場所に至る道路の広さの制約を受けない寸法に加工される。
なお、本工程にて、水返しが、垂直材202a~202d、桁方向横架材204a~204d、妻方向横架材206a~206d及び接続部材208a~208hの所定の位置に取り付けられる。ただし、本工程にて水返しが取り付けられることに代えて、後述する工程P6にて取り付けられてもよい。
また、必要に応じて、壁部30を構成するための外壁部材302、遮熱シート304、断熱材306及び内壁部材308が予め決められた寸法に加工されたり、外壁部材302や内壁部材308に、窓や扉を取り付けるための開口部が形成されたりする。
なお、壁部30については、外壁部材302、遮熱シート304、断熱材306及び内壁部材308が予め決められた寸法に加工された後に、これらが一体のものとしてユニット化されたパネルとして工場から出荷されてもよい。
(工程P2)
垂直材202a~202d、桁方向横架材204a~204d、妻方向横架材206a~206d及び接続部材208a~208h並びに外壁部材302、遮熱シート304、断熱材306及び内壁部材308その他の必要な資材が車輌に積み込まれ、組み立て式コンテナハウス10の設置場所に搬入される。
各資材は、組み上げられていないため、設置場所や設置場所に至る道路の広さに制約があっても容易に搬入できる。
(工程P3)
桁方向横架材204a、204d、妻方向横架材206a、206d及び接続部材208a、208d、208e、208hが組み立てられる。
接続部材208aは、アンカーボルトを介して基礎232に固定される。接続部材208d、208e、208hもアンカーボルトを介して基礎232に固定される。
(工程P4)
各接続部材208a、208d、208h、208eに、それぞれ垂直材202a、202b、202c、202dが接続され、固定される。
(工程P5)
垂直材202a、202b、202c、202dに、組み上げた状態の接続部材208b、208c、208f、208g、桁方向横架材204b、204c、妻方向横架材206b、206cが組み付けられる。
(工程P6)
前述の工程P1にて水返し240が取り付けられていない場合は、各部材の所定の位置に水返し240が固定される。
(工程P7)
壁部30が以下の手順に沿って組み付けられる。
まず、枠体20に対し、外壁部材302が横方向に並ぶように順次嵌め込まれ、外側から溶接して固定される。
次に、外壁部材302の内側に遮熱シート304が取り付けられる。
次に、遮熱シート304の内側に断熱材306が取り付けられる。
最後に、断熱材306の内側に、内壁部材308が取り付けられる。
なお、必要に応じて、方杖210a~210dが取り付けられる。方杖210a~210dは、地震による揺れを吸収できるダンパーを有していることが好ましい。
本工程において、壁部30が前述のユニット化された状態にて工場から出荷される場合には、ユニット化された壁部30を枠体20に固定するだけでよい。
このように、組立式コンテナハウス10は、各資材を設置場所に搬入して組み立てることができるので、設置場所や設置場所に至る道路の広さに制約があっても、容易に設置できる。
〔第2の実施の形態〕
続いて、本発明の第2の実施の形態に係る組立式コンテナハウスについて、図5に基づいて説明する。第1の実施の形態に係る組立式コンテナハウス10と同一の構成要素については、同じ符号を付して詳しい説明を省略する。
本実施の形態に係る組立式コンテナハウスは、第1の実施の形態と同様、4本の垂直材、4本の桁方向横架材、4本の妻方向横架材及び8つの接続部材と、から少なくとも構成された枠体を備えている。
第1の実施の形態に係る組立式コンテナハウス10との相違点は、垂直材、桁方向横架材及び妻方向横架材と接続部材との接続構造のみであるから、この接続構造について説明する。
なお、8つの接続部材は、それぞれ実質的に同じ形状であるため、第1の実施の形態に係る接続部材208a(図3参照)に対応する接続部材258a(図5参照)についてのみ説明し、その他の接続部材についての説明は省略する。
接続部材258aは、第1の接続部(不図示)、第2の接続部272及び第3の接続部(不図示)を有している。
第1の接続部、第2の接続部272及び第3の接続部と、それぞれ対応する垂直材、桁方向横架材254a及び妻方向横架材との接続構造は実質的に同一であるので、図5に示す第2の接続部272と桁方向横架材254aとの接続構造についてのみ説明する。
桁方向横架材254aは、H形鋼又はI形鋼である。桁方向横架材254aは、両端面にそれぞれ、孔h1~h4が形成された固定板255を有している。
桁方向横架材254aの上面には、一端部から他端部にわたって延びる水返し290aが設けられている。
第2の接続部272は、桁方向横架材254aの長手方向(第1の接続部及び第3の接続部が突出する方向と直交する方向)に突出し、その端面には、孔h1~h4に対応する位置に雌ねじ(不図示)が形成されている。
第2の接続部272の上面には、端部から基部へ向かい、更に上方へ第1の接続部の側面に沿って端部まで延びる水返し290bが設けられている。
第2の接続部272は、桁方向横架材254aと突き合わされ、孔h1~h4に通されたボルト(不図示)によって互いに固定される。
第2の接続部272と桁方向横架材254aとが接続されると、水返し290aと水返し290bとが突き合わされる。
このように、第2の実施の形態に係る組立式コンテナハウスによれば、各資材を設置場所に搬入して組み立てることができるので、設置場所や設置場所に至る道路の広さに制約があっても、容易に設置できる。
加えて、第2の実施の形態に係る組立式コンテナハウスによれば、第1の実施の形態に係る組立式コンテナハウス10の組立方法における工程P3のように、下側に位置する2本の桁方向横架材204a、204d、2本の妻方向横架材206a、206d及び4つの接続部材208a、208d、208e、208hを一旦組み上げてから基礎に固定する必要がなく、下側の4つの接続部材を基礎に取り付けた後、2本の桁方向横架材及び2本の妻方向横架材を順次取り付けて組み立てることができる。
また、第2の実施の形態に係る組立式コンテナハウスによれば、第1の実施の形態に係る組立式コンテナハウス10の組立方法における工程P5のように、上側に位置する2本の桁方向横架材204b、204c、2本の妻方向横架材206b、206c及び4つの接続部材208b、208c、208f、208gを一旦組み上げてから垂直材202a、202b、202c、202dに組み付ける必要がなく、上側の4つの接続部材を垂直材に取り付けた後、2本の桁方向横架材及び2本の妻方向横架材を順次取り付けて組み立てることができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、上記した形態に限定されるものでなく、要旨を逸脱しない条件の変更等は全て本発明の適用範囲である。
10 組立式コンテナハウス
20 枠体
30 壁部
202a~202d 垂直材
204a~204d 桁方向横架材
206a~206d 妻方向横架材
208a~208h 接続部材
210a~210d 方杖
221 第1の接続部
222 第2の接続部
223 第3の接続部
230 固定板
232 基礎
240 水返し
254a 桁方向横架材
255 固定板
258a 接続部材
272 第2の接続部
290a、290b 水返し
302 外壁部材
304 遮熱シート
306 断熱材
308 内壁部材
h1~h4 孔

Claims (11)

  1. 上下方向にそれぞれ延びる4本の垂直材と、
    桁方向にそれぞれ延びる4本の桁方向横架材と、
    妻方向にそれぞれ延びる4本の妻方向横架材と、
    それぞれ角部に配置され、前記垂直材、前記桁方向横架材及び前記妻方向横架材を接続する8つの接続部材と、から構成される枠体を備えた組立式コンテナハウスであって、
    前記8つの接続部材が、それぞれ、
    前記垂直材の方向に突出し、該垂直材に接続される第1の接続部と、
    前記第1の接続部と交差する方向に突出し、前記桁方向横架材に接続される第2の接続部と、
    前記第1の接続部及び前記第2の接続部材と交差する方向に突出し、前記妻方向横架材に接続される第3の接続部と、を有する組立式コンテナハウス。
  2. 請求項1記載の組立式コンテナハウスにおいて、
    前記枠体に設けられ壁を構成する壁部を更に備え、
    前記壁部が、外側に配置された外壁部材と、
    前記外壁部材の内側に配置された遮熱部材と、
    前記遮熱部材の内側に配置された断熱材と、
    前記断熱材の内側に配置された内壁部材と、を有する組立式コンテナハウス。
  3. 請求項1記載の組立式コンテナハウスにおいて、
    前記枠体に設けられ壁を構成する壁部を更に備え、
    前記壁部が、外側に配置された外壁部材と、
    前記外壁部材の内側に配置された断熱材と、
    前記断熱材の内側に配置された内壁部材と、を有する組立式コンテナハウス。
  4. 請求項2記載の組立式コンテナハウスにおいて、
    前記桁方向横架材、前記妻方向横架材及び垂直部材に、それぞれ長手方向に沿って延びる水返しを更に備え、
    前記水返しが、前記外壁部材の縁部と前記遮熱部材の縁部との間に配置される組立式コンテナハウス。
  5. 請求項4記載の組立式コンテナハウスにおいて、
    前記桁方向横架材及び前記妻方向横架材が、それぞれH形鋼又はI形鋼であり、
    前記外壁部材が、コルゲート鋼板である組立式コンテナハウス。
  6. 請求項5記載の組立式コンテナハウスにおいて、
    前記第1~第3の接続部に、それぞれ突出する方向に延びる穴が形成され、各穴に前記桁方向横架材、前記妻方向横架材及び垂直部材が挿入される組立式コンテナハウス。
  7. 請求項5記載の組立式コンテナハウスにおいて、
    前記桁方向横架材が、孔が形成された固定板を端面に有し、該孔に通されたボルトによって前記第2の接続部に固定される組立式コンテナハウス。
  8. 上下方向に延びる垂直材と、桁方向に延びる桁方向横架材と、妻方向に延びる妻方向横架材と、を接続し、組立式コンテナハウスの枠体を構成するための接続部材であって、
    前記垂直材の方向に突出し、該垂直材に接続される第1の接続部と、
    前記第1の接続部と交差する方向に突出し、前記桁方向横架材に接続される第2の接続部と、
    前記第1の接続部及び前記第2の接続部材と交差する方向に突出し、前記妻方向横架材に接続される第3の接続部と、を備えた接続部材。
  9. 請求項1記載の組立式コンテナハウスの組立方法であって、
    前記垂直材、前記桁方向横架材及び前記妻方法横架材並びに前記接続部材をそれぞれ資材として製造する第1の工程と、
    前記第1の工程にて製造された前記資材を設置場所に搬送する第2の工程と、
    前記第2の工程により搬送された前記資材を用いて、前記枠体を組み立てる第3の工程と、を含む組立式コンテナハウスの組立方法。
  10. 請求項9記載の組立式コンテナハウスの組立方法であって、
    前記第3の工程の後、外側に配置された外壁部材と、前記外壁部材の内側に配置された遮熱部材と、前記遮熱部材の内側に配置された断熱材と、前記断熱材の内側に配置された内壁部材と、を有する壁部を組み付ける第4の工程を更に含み、
    前記外壁部材が、前記枠体に溶接される組立式コンテナハウスの組立方法。
  11. 請求項10記載の組立式コンテナハウスの組立方法であって、
    前記第1の工程にて、前記桁方向横架材及び前記妻方向横架材に水返しが取り付けられる組立式コンテナハウスの組立方法。
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