JP2023031365A - 画像形成装置 - Google Patents

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智章 吉岡
Tomoaki Yoshioka
和義 萩原
Kazuyoshi Hagiwara
俊彰 馬場
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Abstract

【課題】上側作像手段及び下側作像手段の各転写手段の転写荷重のばらつきを抑制する。【解決手段】略水平方向に沿って循環移動する転写媒体1と、転写媒体1を挟んで転写手段5の上側に像保持手段4が対向して配置される上側作像手段2(2a,2b)と、転写媒体1を挟んで転写手段5の下側に像保持手段4が対向して配置される下側作像手段3(3a,3b)とを備え、上側作像手段2及び下側作像手段3の各転写手段5は、転写媒体1の移動方向に交差する幅方向に沿って延び且つ転写媒体1に接触する転写部材6と、像保持手段4側に転写部材6を押圧する押圧手段7とを有し、押圧手段7は像保持手段4に対する転写部材6の押圧荷重を同等にする方向に、下側作像手段3用に比べて上側作像手段2用の転写部材6に対する押圧力を大きく選定する。また、転写部材6は、下側作像手段3用に比べて上側作像手段2用を軽くしてもよい。【選択図】図1

Description

本発明は、画像形成装置に関する。
従来この種の画像形成装置としては例えば特許文献1~4に記載のものが既に知られている。
特許文献1には、張架ローラにより水平方向に張架された中間転写ベルトと、その上側の平面部に、感光体ドラムが対向配置された有彩色画像形成ステーションと、中間転写ベルトの下側の平面部に、感光体ドラムが対向配置された黒色画像形成ステーションとを含んでなる画像形成装置が開示されている。
特許文献2には、上部の傾斜面及び下部の傾斜面が設けられた略二等辺三角形状の中間転写ベルトを配設し、この中間転写ベルトの上部の傾斜面に2つの画像形成部を並設すると共に、下部の傾斜面には2つの画像形成部を並設して四色カラー画像を形成する画像形成装置が開示されている。
特許文献3には、複数の画像形成部の各々が形成した可視像を転写ベルト部材に転写した後、転写ベルト部材に転写された可視像を記録媒体に転写する態様で、転写ベルト部材を複数の張架部材で区分することで形成された2箇所以上の転写領域に画像形成部を配設した画像形成装置が開示されている。
特許文献4には、中間転写ベルトの上面側に第1画像形成部としてのイエロ画像形成ユニット、シアン画像形成ユニットを配置し、その下面側に第2画像形成部としてのマゼンタ画像形成ユニット、ブラック画像形成ユニットを配置し、更に、第1、第2の画像形成部の2つの画像形成ユニットに対して夫々1つのLEDを配置し、中間転写ベルトの2回転の動作に対応させて、2つの画像形成ユニットの感光体ドラムに画像の光を切り換えて照射するようにした画像形成装置が開示されている。
特開2002-108045号公報(発明の実施の形態,図1) 特開平5-84972号公報(実施例,図8) 特開2009-80325号公報(発明を実施するための最良の形態,図1) 特開2001-246779号公報(発明の実施の形態,図2)
本発明が解決しようとする技術的課題は、転写媒体を挟んで転写手段の上側に像保持手段を有する上側作像手段及び転写媒体を挟んで転写手段の下側に像保持手段を有する下側作像手段の両方を備えた画像形成装置において、上側作像手段及び下側作像手段の各転写手段の転写荷重のばらつきを抑制する画像形成装置を提供することにある。
請求項1に係る発明は、予め決められた方向に移動する転写媒体を挟んで転写手段の上側に像保持手段が対向して配置される上側作像手段と、前記転写媒体を挟んで転写手段の下側に像保持手段が対向して配置される下側作像手段と、を備え、前記上側作像手段及び前記下側作像手段の各転写手段は、前記転写媒体の移動方向に交差する幅方向に沿って延び且つ前記転写媒体に接触する転写部材と、前記像保持手段側に前記転写部材を押圧する押圧手段とを有し、前記押圧手段は、前記像保持手段に対する前記転写部材の押圧荷重を同等にする方向に、前記下側作像手段用に比べて前記上側作像手段用の前記転写部材に対する押圧力を大きく選定することを特徴とする画像形成装置である。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る画像形成装置において、前記押圧手段は前記転写部材を押圧する押圧バネを有し、前記押圧バネによる弾性復元力を調整することを特徴とする画像形成装置である。
請求項3に係る発明は、請求項2に係る画像形成装置において、前記押圧バネは、前記下側作像手段用よりも前記上側作像手段用のバネ定数を大きくすることを特徴とする画像形成装置である。
請求項4に係る発明は、請求項2に係る画像形成装置において、前記押圧バネは、前記下側作像手段用よりも前記上側作像手段用の弾性変形量を大きくすることを特徴とする画像形成装置である。
請求項5に係る発明は、請求項1に係る画像形成装置において、前記転写部材は支点を中心に揺動可能な転写保持部材に対し前記支点から離れた位置に保持されており、前記押圧手段は、前記転写保持部材と、前記転写保持部材に対して前記支点をもって揺動可能に設けられる押圧保持部材と、前記転写保持部材及び前記押圧保持部材間に弾性変形可能に保持される押圧バネとを有することを特徴とする画像形成装置である。
請求項6に係る発明は、請求項5に係る画像形成装置において、前記押圧保持部材のうち前記支点から前記押圧バネの保持位置までの距離をL1、前記転写保持部材のうち前記支点から前記転写部材の保持位置までの距離をL2とした場合に、L2/L1の値が前記下側作像手段用に比べて前記上側作像手段用を大きくすることを特徴とする画像形成装置である。
請求項7に係る発明は、請求項5に係る画像形成装置において、前記転写保持部材と前記押圧保持部材とに保持された前記押圧バネの保持位置の間の距離をDとしたときに、当該Dの値が前記下側作像手段用に比べて前記上側作像手段用を大きくすることを特徴とする画像形成装置である。
請求項8に係る発明は、請求項1に係る画像形成装置において、前記押圧手段は、前記上側作像手段及び前記下側作像手段毎に独立に作用することを特徴とする画像形成装置である。
請求項9に係る発明は、請求項8に係る画像形成装置において、前記押圧手段は、前記転写部材の長手方向(転写媒体の幅方向に相当)の両端部を独立に保持することを特徴とする画像形成装置である。
請求項10に係る発明は、請求項1に係る画像形成装置において、前記押圧手段は、前記上側作像手段の少なくとも一つ及び前記下側作像手段の少なくとも一つで使用される構成部品の全部又は一部を共用可能にすることを特徴とする画像形成装置である。
請求項11に係る発明は、請求項10に係る画像形成装置において、前記押圧手段は、前記上側作像手段又は前記下側作像手段の少なくとも一つの作像手段で使用される構成部品の全部又は一部を前記転写部材の長手方向(転写媒体の幅方向に相当)の両端部において共用可能にすることを特徴とする画像形成装置である。
請求項12に係る発明は、請求項1乃至11のいずれかに係る画像形成装置において、前記転写部材は中空パイプからなる転写ロールであることを特徴とする画像形成装置である。
請求項13に係る発明は、予め決められた方向に移動する転写媒体を挟んで転写手段の上側に像保持手段が対向して配置される上側作像手段と、前記転写媒体を挟んで転写手段の下側に像保持手段が対向して配置される下側作像手段と、を備え、前記上側作像手段及び前記下側作像手段の各転写手段は、前記転写媒体の移動方向に交差する幅方向に沿って延び且つ前記転写媒体に接触する転写部材と、前記像保持手段側に前記転写部材を押圧する押圧手段とを有し、前記転写部材は、前記下側作像手段用に比べて前記上側作像手段用を軽くすることを特徴とする画像形成装置である。
請求項14に係る発明は、請求項13に係る画像形成装置において、前記転写部材は中空パイプからなる転写ロールであって、前記中空パイプの肉厚が前記下側作像手段用に比べて前記上側作像手段用を薄くすることを特徴とする画像形成装置である。
請求項15に係る発明は、請求項13に係る画像形成装置において、前記押圧手段は、前記像保持手段に対する前記転写部材の押圧荷重を同等にする方向に、前記下側作像手段用に比べて前記上側作像手段用の前記転写部材に対する押圧力を大きく選定することを特徴とする画像形成装置である。
請求項1に係る発明によれば、転写媒体を挟んで転写手段の上側に像保持手段を有する上側作像手段及び転写媒体を挟んで転写手段の下側に像保持手段を有する下側作像手段の両方を備えた画像形成装置において、上側作像手段及び下側作像手段の各転写手段の転写荷重のばらつきを抑制することができる。
請求項2に係る発明によれば、押圧バネによる弾性復元力を利用し、転写部材に対する押圧力を容易に調整することができる。
請求項3に係る発明によれば、押圧バネのバネ定数に着目し、転写部材に対する押圧力を容易に調整することができる。
請求項4に係る発明によれば、押圧バネの弾性変形量に着目し、転写部材に対する押圧力を容易に調整することができる。
請求項5に係る発明によれば、転写部材を保持する機能要素を含み、転写部材に対する押圧力を調整可能な押圧手段を簡単に構築することができる。
請求項6に係る発明によれば、同一の押圧バネ、かつ、同一の押圧保持部材に対して同一の回転制御を実施することで、上側作像手段、下側作像手段で押圧手段による押圧力を変化させることができる。
請求項7に係る発明によれば、同一の押圧バネ、かつ、同一の押圧保持部材に対して異なる回転制御を実施することで、上側作像手段、下側作像手段で押圧手段による押圧力を変化させることができる。
請求項8に係る発明によれば、様々な上側作像手段、下側作像手段の組合せ構成に具現化するに当たって、各作像手段に対し転写手段を適切に設置することができる。
請求項9に係る発明によれば、転写部材の長手方向両端部を非独立方式で保持する場合に比べて、一端部側の押圧機構を他端部側に伝達するための伝達機構を用いることなく、組立誤差に対する調整の自由度を上げることが可能な押圧手段を提供することができる。
請求項10に係る発明によれば、上側作像手段及び下側作像手段の少なくとも一部について押圧手段を共用化することができ、押圧手段の動作精度の向上とコストの低減を図ることができる。
請求項11に係る発明によれば、上側作像手段又は下側作像手段の少なくとも一つについて転写部材の長手方向の両端部において押圧手段を共用化することができ、押圧手段の動作精度の向上とコストの低減を図ることができる。
請求項12に係る発明によれば、転写部材が中実構造の転写ロールである場合に比べて、転写部材の自重に起因する長手方向の中央部における撓みを低減でき、上側作像手段、下側作像手段における転写手段の転写荷重のばらつきを抑制することができる。
請求項13に係る発明によれば、転写媒体を挟んで転写手段の上側に像保持手段を有する上側作像手段及び転写媒体を挟んで転写手段の下側に像保持手段を有する下側作像手段の両方を備えた画像形成装置において、上側作像手段及び下側作像手段の各転写手段の転写荷重のばらつきを抑制することができる。特に、本発明では、上側作像手段及び下側作像手段が同じ重量の転写部材を用いた場合に比べて、上側作像手段で使用する転写部材の長手方向の中央部における撓みを抑制し、下側作像手段で使用する転写部材の自重による押圧荷重の印加を促進することができる。
請求項14に係る発明によれば、上側作像手段及び下側作像手段の転写部材として同じ中空パイプからなる転写ロールを用いた場合に比べて、上側作像手段で使用する転写部材の長手方向の中央部における撓みを抑制し、下側作像手段で使用する転写部材の自重による押圧荷重の印加を促進することができる。
請求項15に係る発明によれば、上側作像手段及び下側作像手段で同一の押圧手段を使用する場合に比べて、上側作像手段及び下側作像手段の各転写手段の転写荷重のばらつきを更に抑制することができる。
(a)は本発明が適用される画像形成装置の実施の形態の概要を示す説明図、(b)は上側作像手段の構成の要部を示す説明図、(c)は下側作像手段の構成の要部を示す説明図である。 (a)は図1(b)に示す上側作像手段の転写手段の構成例を示す説明図、(b)は図1(c)に示す下側作像手段の転写手段の構成例を示す説明図、(c)は上側作像手段の転写手段の他の構成例を示す説明図、(d)は下側作像手段の転写手段の構成例を示す説明図である。 実施の形態1に係る画像形成装置の全体構成を示す説明図である。 上側作像エンジンで用いられる転写装置の押圧機構の詳細を示す斜視説明図である。 図4中V方向から見た矢視図である。 下側作像エンジンで用いられる転写装置の押圧機構の詳細を示す図5と同様な説明図である。 (a)は上側作像エンジンで用いられる転写装置の要部を模式的に示す説明図、(b)は下側作像エンジンで用いられる転写装置の要部を模式的に示す説明図である。 (a)は上側作像エンジンによる転写装置の転写ロールの押圧荷重の作用状態を示す説明図、(b)は下側作像エンジンによる転写装置の転写ロールの押圧荷重の作用状態を示す説明図、(c)は転写装置の転写ロールの押圧荷重分布を示すグラフ図である。 (a)は実施の形態2に係る画像形成装置の上側作像エンジンで用いられる転写装置の要部を模式的に示す説明図、(b)は同画像形成装置の下側作像エンジンで用いられる転写装置の要部を模式的に示す説明図である。 (a)は実施の形態3に係る画像形成装置の上側作像エンジンで用いられる転写装置の要部を模式的に示す説明図、(b)は同画像形成装置の下側作像エンジンで用いられる転写装置の要部を模式的に示す説明図である。 (a)は実施の形態4に係る画像形成装置の上側作像エンジンで用いられる転写装置の要部を模式的に示す説明図、(b)は同画像形成装置の下側作像エンジンで用いられる転写装置の要部を模式的に示す説明図である。 (a)は実施の形態5に係る画像形成装置の上側作像エンジンで用いられる転写装置の要部を模式的に示す説明図、(b)は同画像形成装置の下側作像エンジンで用いられる転写装置の要部を模式的に示す説明図である。 (a)は実施の形態6に係る画像形成装置の上側作像エンジンで用いられる転写装置の一端側を保持する押圧機構の要部を示す説明図、(b)は同画像形成装置の上側作像エンジンで用いられる転写装置の他端側を保持する押圧機構の要部を示す説明図、(c)は同画像形成装置の下側作像エンジンで用いられる転写装置の一端側を保持する押圧機構の要部を示す説明図である。
◎実施の形態の概要
図1(a)は本発明が適用された画像形成装置の実施の形態の概要を示す説明図である。
同図において、画像形成装置は、略水平方向に沿って循環移動する転写媒体(本例では中間転写媒体を使用)1と、当該転写媒体1を挟んで転写手段5の上側に像保持手段4が対向して配置される上側作像手段2(本例では二つ並設:具体的には2a,2b)と、転写媒体1を挟んで転写手段5の下側に像保持手段4が対向して配置される下側作像手段3(本例では二つ並設:具体的には3a,3b)とを備えている。
そして、上側作像手段2及び下側作像手段3の各転写手段5は、図1(b)(c)に示すように、転写媒体1の移動方向に交差する幅方向に沿って延び且つ転写媒体1に接触する転写部材6と、像保持手段4側に転写部材6を押圧する押圧手段7とを有し、押圧手段7は像保持手段4に対する転写部材6の押圧荷重を同等にする方向に、下側作像手段3用に比べて上側作像手段2用の転写部材6に対する押圧力を大きく選定するものである。
尚、図1(a)に示す画像形成装置では、上側作像手段2及び下側作像手段3にて形成された画像は転写媒体1(本例では中間転写媒体)上に転写された後、転写装置16によって記録媒体15に転写される態様になっているが、この種の態様に限定されるものではない。
本実施の形態は、転写媒体1を挟んで上下に分かれて上側作像手段2及び下側作像手段3を設置する態様であるが、そもそもこの種の態様では、転写手段5の構成要素である長尺な転写部材6の自重による撓みの影響が長手方向で大きく異なり、同一の押圧手段では転写部材6の転写荷重を同等に設定することが困難である。つまり、転写部材6の中央部が大きく撓むことから、画質不良が生じ易い。例えば上側作像手段2では転写部材6の中央付近の転写荷重がかかりにくく、画質ムラ(mottle)が発生し易く、下側作像手段3では転写部材6の中央付近が荷重過多になり易く、画像の再転移現象(retransfer)が発生し易い傾向がある。
そこで、本実施の形態は、先ず、転写手段5の押圧手段7(具体的には7u,7d)を工夫することで、前述した画質不良を改善することを企図したものである。
本実施の形態においては、転写部材6(具体的には6u,6d)の自重P0を考慮し、上側作像手段2と下側作像手段3とで使用される転写部材6による押圧荷重を同等にする方向に調整するようにすればよい。具体的には、上側作像手段2の転写部材6u(6)の自重P0は転写荷重と逆方向に作用し、下側作像手段3の転写部材6d(6)の自重P0は転写荷重と同方向に作用するため、押圧手段7による転写部材6(6u,6d)に対する押圧力P1,P2については、P1>P2を満たすように選定することが必要である。
ここで、「転写部材6による押圧荷重を同等にする方向に調整する」とは、転写部材6による押圧荷重を同等にすることは勿論であるが、同等でないが、同等に向けて調整されている態様を広く含む。
このような技術的手段において、上側作像手段2、下側作像手段3は像保持手段4(感光体、誘電体)、転写手段5を有するものを広く含み、作像方式としては電子写真方式に限られず、イオン照射方式等の他の方式をも含む。
また、転写媒体1には中間転写媒体に限られず、用紙等の記録媒体をも含む。尚、転写媒体1が記録媒体である場合には記録媒体搬送手段(搬送ベルト等)で記録媒体を搬送する方式が採用される。また、転写媒体1の移動方向は水平方向に限らず、水平方向に対して傾斜する方向も含む。
更に、転写手段5としては、転写部材6と押圧手段7とを備えていればよく、転写部材6は転写媒体1に接触するものを前提とするが、接離機構にて接離可能な構成が多く採用される。ここで、接離機構としては、揺動式に限らず、直線的な進退機構をも含む。
更にまた、転写部材6は代表的には回転可能なロール部材を想定するが、ロール部材以外の態様(張架式のベルト部材)も含む。ここで、ロール部材としては中実のものでもよいが、軽量化及び曲げ剛性を高めるという観点から中空状のロール部材が好ましい。また、転写方式は静電転写方式が代表的であるが、これには限定されず、加圧転写方式も含む。
また、押圧手段7については、転写部材6の長手方向両端部を押圧する態様が一般的であるが、両端部に個別に押圧機構を設けるようにしてもよいし、一端部側に押圧機構を設け、他端部側には押圧機構に連動するリンク機構を介して押圧するようにしてもよい。
次に、本実施の形態に係る画像形成装置の代表的態様又は好ましい態様について説明する。
先ず、押圧手段7の代表的態様としては、図2(a)(b)に示すように、転写部材6(6u,6d)を押圧する押圧バネ10を有し、押圧バネ10による弾性復元力を調整する態様が挙げられる。ここで、押圧バネ10としては圧縮バネが代表的であるが、引張バネとリンクアームとを組み合わせて使用してもよいことは勿論である。
また、押圧バネ10による弾性復元力を調整する代表的態様としては、下側作像手段3用よりも上側作像手段2用のバネ定数を大きくする態様や、下側作像手段3用よりも上側作像手段2用の弾性変形量(圧縮バネを使用する場合には圧縮量)を大きくする態様が挙げられる。
更に、押圧手段7の代表的な構成例としては、図2(a)(b)に示すように、例えば転写部材6が支点を中心に揺動可能な転写保持部材8に対し支点から離れた位置に保持されている場合、押圧手段7としては、転写保持部材8と、転写保持部材8に対して同支点をもって揺動可能に設けられる押圧保持部材9と、転写保持部材8及び押圧保持部材9間に弾性変形可能に保持される押圧バネ10とを有する態様が挙げられる。
本態様において、例えば押圧手段7として同一の押圧バネ10を使用するような態様では、押圧手段7による転写部材6に対する押圧力を調整するには、押圧保持部材9のうち支点から押圧バネ10の保持位置までの距離をL1(図2では図示せず)、押圧保持部材9のうち支点から転写部材6の保持位置までの距離をL2(図2では図示せず)とした場合に、L2/L1の値が下側作像手段3用に比べて上側作像手段2用を大きくする手法が挙げられる。
また、転写保持部材8と押圧保持部材9とに保持された押圧バネ10の保持位置の間の距離をD(図2では図示せず)としたときに、当該Dの値が下側作像手段3用に比べて上側作像手段2用を大きくする手法も挙げられる。
また、押圧手段7の好ましい態様としては、上側作像手段2及び下側作像手段3毎に独立に作用する態様が挙げられる。本例は、上側作像手段2や下側作像手段3の様々な組合せの画像形成装置を提供するに際し、個々の作像手段に対して適切な押圧手段7を選定することが可能になる点で好ましい。
本態様において、押圧手段7としては、転写部材6の長手方向(転写媒体1の幅方向に相当)の両端部を保持するに際し、一端部側の保持した押圧手段7に連動機構を介して他端部側を保持する態様も考えられるが、転写部材6の長手方向の両端部を安定的に押圧するという観点からすれば、転写部材6の長手方向の両端部を独立に保持する態様が好ましい。
また、押圧手段7のコスト低減を図るという観点からすれば、押圧手段7としては、上側作像手段2の少なくとも一つ及び下側作像手段3の少なくとも一つで使用される構成部品の全部又は一部を共用可能にすることが好ましい。
本態様においては、押圧手段7としては、上側作像手段2又は下側作像手段3の少なくとも一つの作像手段で使用される構成部品の全部又は一部を転写部材6の長手方向の両端部において共用可能にすることが好ましい。
また、本実施の形態としては、転写手段5の転写部材6を工夫することで、前述した画質不良を改善する別の態様もある。
この態様の画像形成装置は、図1(a)及び図2(c)(d)に示すように、予め決められた方向に移動する転写媒体1を挟んで転写手段5の上側に像保持手段4が対向して配置される上側作像手段2(例えば2a,2b)と、転写媒体1を挟んで転写手段5の下側に像保持手段4が対向して配置される下側作像手段3(例えば3a,3b)と、を備え、上側作像手段2及び下側作像手段3の各転写手段5は、転写媒体1の移動方向に交差する幅方向に沿って延び且つ転写媒体1に接触する転写部材6と、像保持手段4側に転写部材6を押圧する押圧手段7とを有し、転写部材6は、下側作像手段3用に比べて上側作像手段2用を軽くするものである。
ここで、上側作像手段2及び下側作像手段3の転写部材6として同じ重量のものを使用する態様に比べると、上側作像手段2では転写部材6の長手方向の中央部における撓みが抑制され、かつ、押圧手段7による押圧力P1と逆方向に作用する転写部材6の自重P0uの影響が低減される。これに対し、下側作像手段3では、押圧手段7による押圧力P2と同方向に作用する転写部材6の自重P0dが押圧荷重の一部として有効に機能する。
また、転写部材6の軽量化対策としては、例えば上側作像手段2用を中空パイプとし、下側作像手段3用を中実ロールとする態様、あるいは、上側作像手段2用、下側作像手段3用の両方とも中空パイプからなる転写ロールであって、中空パイプの肉厚が下側作像手段3用に比べて上側作像手段2用を薄くする態様が挙げられる。後者の態様にあっては、図2(c)(d)に示すように、上側作像手段2用の転写部材6uの肉厚をt1、下側作像手段3用の転写部材6dの肉厚をt2とした場合、t2>t1の関係を満たすようにすればよい。
更に、転写部材6の軽量化対策に加えて、押圧手段7に関し、像保持手段4に対する転写部材6の押圧荷重を同等にする方向に、下側作像手段3用に比べて上側作像手段2用の転写部材6に対する押圧力を大きく選定するようにすることが好ましい。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいて本発明を更に説明する。
◎実施の形態1
-画像形成装置の全体構成-
図3は実施の形態1に係る画像形成装置の全体構成を示す。
同図において、画像形成装置20は、複数の色成分(例えばイエロ、マゼンタ、シアン、ブラック)の画像を形成する複数(本例では四つ)の作像エンジン30を有し、各作像エンジン30で形成した画像を用紙等の記録媒体Sに転写する前に一時的に転写して保持する中間転写モジュール40を設置し、この中間転写モジュール40の周囲に各作像エンジン30を配置すると共に、中間転写モジュール40の一部には、転写モジュールに転写された画像を記録媒体Sに転写する二次転写装置50を設置し、更に、二次転写装置50による転写域に対して記録媒体Sの搬送方向下流側には定着装置60を設置し、記録媒体Sに定着された未定着画像を定着するようになっている。尚、画像定着された記録媒体Sは図示外の排出受けに排出される。
<中間転写モジュール>
本実施の形態において、中間転写モジュール40は、複数(本例では四つ)の張架ロール41~44に例えばポリイミド樹脂製のベルト状の中間転写体45(図1の転写媒体1に相当)を張架し、例えば張架ロール41を駆動ロールとして駆動回転することで中間転写体45を矢印A方向に循環回転可能とし、また、張架ロール44をテンションロールとして使用することで中間転写体45の張力を調整可能とするものである。
そして、本例では、中間転写体45は、張架ロール41,42間に略水平方向に延びる水平移動部45aと、張架ロール41,43間に略斜め方向に延びる傾斜移動部45bとを有している。
更に、中間転写体45のうち張架ロール42に対向した部位には中間転写体清掃装置47が設置され、中間転写体45上の残留物を清掃するようになっている。
<作像エンジン>
本実施の形態において、作像エンジン30は、本例では電子写真方式を採用したものが用いられている。具体的には、作像エンジン30は、ドラム状の感光体33(図1の像保持手段4に相当)と、感光体33の周囲には、感光体33を帯電する帯電装置(例えば帯電ロールを使用)34と、帯電された感光体33に静電潜像を書き込む潜像書込み装置(例えばLED書込みヘッドを使用)35と、感光体33上に書き込まれた静電潜像を作像剤(本例ではトナー)にて現像する現像装置36と、中間転写体45を挟んで感光体33に対向して設けられ、感光体33上に形成された画像を中間転写モジュール40に一次転写する転写装置37(本例では転写ロールを使用:図1の転写手段5に相当)と、感光体33上の一次転写後の残留物を清掃する清掃装置38と、を備えている。
尚、帯電装置34としてコロナ放電を利用したデバイス(コロトロンやスコロトロン等)を用いてもよいし、また、潜像書込み装置として、イオン流書込みヘッドを用いるようにしてもよいし、あるいは、作像エンジン30毎、あるいは、共用した形でレーザ露光装置を用いるようにしてもよい。
<二次転写装置>
本実施の形態において、二次転写装置50は、中間転写体45のうち張架ロール44に対向した部位に二次転写ロール51を配置し、二次転写ロール51と中間転写体45との間に記録媒体Sを挟持して搬送すると共に、二次転写ロール51とこれに対向する張架ロール44との間に予め決められた二次転写電界を作用させ、中間転写体45上に保持された画像を記録媒体Sに転写するようになっている。尚、二次転写ロール51に代えて複数のロール間に転写ベルトを架け渡す態様の二次転写ベルトを用いるようにしてもよいことは勿論である。
<定着装置>
また、本実施の形態において、定着装置60は、図示外の加熱源によって表面が加熱される加熱定着部材61と、この加熱定着部材61に対向して加圧され、加熱定着部材61と共に記録媒体Sを挟持して搬送する加圧定着部材62とを備えている。
ここで、加熱定着部材61、加圧定着部材62としてはロール状、ベルト状の部材を適宜選定して差し支えなく、加熱源としても、ヒータに限られず、誘導加熱方式を利用したものを用いる等適宜選定して差し支えなく、加圧定着部材62側に加熱源を用いるようにしてもよい。
-作像エンジンの分類-
本例においては、作像エンジン30は、中間転写体45の水平移動部45aを挟んで転写装置37の上側に感光体33が対向して配置される二つの上側作像エンジン31(具体的には31a,31b:図1の上側作像手段2に相当)と、中間転写体45の傾斜移動部45bを挟んで転写装置37の下側に感光体33が対向して配置される二つの下側作像エンジン32(具体的には32a,32b:図1の下側作像手段3に相当)とに分類される。
以下、上側作像エンジン31、下側作像エンジン32で用いられる転写装置37について説明する。
-上側作像エンジンの転写装置-
本例において、上側作像エンジン31で用いられる転写装置37は、図4及び図5に示すように、ベルト状の中間転写体45の移動方向に交差する幅方向に沿って延び、中間転写体45の裏面に接触して中間転写体45と共に追従回転する転写ロール100(図1の転写部材6に相当)と、この転写ロール100の両端軸部101を夫々回転可能に保持して押圧する押圧機構110とを備えている。
<転写ロール>
本例において、転写ロール100にはトナーと逆極性の一次転写電圧が印加され、感光体33との間に一次転写電界が形成され、感光体33上のトナーによる画像が中間転写体45に一次転写されるようになっている。
また、転写ロール100は例えばアルミニウム、SUS、SUM等の金属製の中空パイプにて構成されている。
<押圧機構>
本例において、押圧機構110は、上側作像エンジン31(31a,31b)毎に独立して作用するものであり、更に、転写ロール100の両端軸部101を独立に保持するようになっている。
ここで、押圧機構110の基本的構成は、転写ロール100使用時には感光体33に対して転写ロール100を押圧位置Aにて所定の転写荷重で押圧し、転写装置37交換時等では転写ロール100を待避位置Bにリトラクトさせるものである。
具体的には、押圧機構110は、支点となる回転軸111に対して揺動可能で且つ回転軸111から離れた位置に転写ロール100の軸部101を保持する転写保持部材としての転写保持ブラケット120と、支点となる回転軸111に対して固定され、回転軸111の回転に伴って揺動する押圧保持部材としての押圧保持アーム130と、転写保持ブラケット120及び押圧保持アーム130との間に弾性変形可能に保持される押圧バネ140と、回転軸111を所定の角度範囲で回転し、転写ロール100が感光体33に押圧される押圧位置Aと、転写ロール100が中間転写体45の裏面から待避する待避位置Bへと移動するように押圧保持アーム130を揺動回転させる押圧用モータ150と、を備えている。
転写保持ブラケット120は、回転軸111から離れた回転自由端側に転写ロール100の両端軸部101を保持する略U字状の受止め部121を有し、この受止め部121に固定された軸受122に転写ロール100の両端軸部101を回転可能に保持するようにしたものである。
そして、転写保持ブラケット120の受止め部121には軸受122を押さえ込む押さえ込み部123が設けられている。尚、符号125は、転写ロール100に通電するための通電用電極である。
押圧保持アーム130は、押圧用モータ150の予め決められた角度範囲の回転動作に伴って揺動することになり、転写ロール100の押圧位置Aに対応した第1の位置A1と、転写ロール100の待避位置Bに対応した第2の位置B1との間を移動する。尚、第1の位置A1、第2の位置B1については押圧用モータ150の回転角度範囲を適宜変更することで調整することは可能である。
また、押圧バネ140は圧縮変形可能なコイルバネにて構成されており、押圧保持アーム130の回転自由端側には押圧バネ140の一端部が保持されるバネ保持部131が設けられ、このバネ保持部131に対向する転写保持ブラケット120には押圧バネ140の他端部が保持されるバネ保持部(図示せず)が設けられている。このため、押圧バネ140は、押圧保持アーム130と転写保持ブラケット120との間に挟まれた状態で介在されることになり、第2の位置B1から第1の位置A1に向かって押圧保持アーム130が転写保持ブラケット120側に接近する方向に回転すると、押圧バネ140が圧縮変形した後に押圧バネ140の弾性復元力により転写保持ブラケット120が押圧保持アーム130から離れる方向に移動するようになっている。逆に、第1の位置A1から第2の位置B1に向かって押圧保持アーム130が転写保持ブラケット120から離れる方向に回転すると、押圧バネ140が引張変形した後に押圧バネ140の弾性復元力により転写保持ブラケット120が押圧保持アーム130に接近する方向に移動するものである。
更に、本例では、転写ロール100が待避位置Bに位置することを検出する位置検出器160が設置されている。本例では、位置検出器160は、押圧保持アーム130の回転自由端側に位置検出用の遮蔽板161を具備させ、押圧保持アーム130が第2の位置B1(転写ロール100が待避位置B)に位置するときに、押圧保持アーム130に具備された遮蔽板161を挟んだ位置に発光部162及び受光部163が対向配置されるように構成されている。このため、本例では、位置検出器160は、転写ロール100が待避位置Bに位置するときに、これに追従して移動する押圧保持アーム130の遮蔽板161により遮光され、これにより、転写ロール100が待避位置Bに位置することを検出する。
尚、転写ロール100の他端部側における押圧機構については一端部側の押圧機構110を対称的に鏡面配置するようにすればよい。
-下側作像エンジンの転写装置-
下側作像エンジン32で用いられる転写装置37の基本的構成は、図6に示すように、上側作像エンジン31で用いられる転写装置37と略同様に、転写ロール100と、押圧機構110(回転軸111、転写保持ブラケット120、押圧保持アーム130、押圧バネ140、押圧用モータ150)とを備えており、基本的なパーツは同じであるが、感光体33に対する位置関係が上下逆になることから、各パーツのレイアウトが相違したものになっている。
-上側作像エンジン・下側作像エンジンにおける転写装置の構成上の差異-
以上のように、上側作像エンジン31の転写装置37及び下側作像エンジン32の転写装置37の基本的構成は、図7(a)(b)に示すように、略同様に構成されているが、押圧バネ140による弾性復元力を調整するために、下側作像エンジン32用よりも上側作像エンジン31用のバネ定数を大きくする構成が採用されている。
つまり、上側作像エンジン31用の押圧バネ140のバネ定数をk1、下側作像エンジン32用の押圧バネ140のバネ定数をk2とすれば、k1>k2を満たすように夫々の押圧バネ140を選定すればよい。
-上側作像エンジン・下側作像エンジンの転写装置のセット操作-
本実施の形態において、上側作像エンジン31、下側作像エンジン32において、転写装置37の転写ロール100を押圧位置Aにセットする場合には、図7(a)(b)に示すように、夫々の押圧機構110の押圧保持アーム130を、押圧用モータ150によって第2の位置B1から第1の位置A1へと回転させるようにすればよい。
本例においては、各押圧機構110の押圧保持アーム130が第2の位置B1から第1の位置A1に移動することに伴い、押圧バネ140の弾性変形量がx0になったと仮定すると、上側作像エンジン31の押圧機構110による押圧力P1=k1×x0、下側作像エンジン32の押圧機構110による押圧力P2=k2×x0になる。
ここで、k1>k2であるから、P1>P2を得ることが可能である。
このように、本実施の形態では、図8(a)(b)に示すように、上側作像エンジン31では、転写ロール100の自重P0が押圧機構110による押圧力P1とは逆方向に作用するが、図8(c)に示すように、押圧機構110による押圧力P1を大きくすることで、転写ロール100の押圧荷重の目標荷重PsはP1-P0として与えられる。
また、下側作像エンジン32では、転写ロール100の自重P0が押圧機構110による押圧力P1と同方向に作用するため、図8(c)に示すように、押圧機構110による押圧力P2が目標荷重Psより小さくても、転写ロール100の押圧荷重の目標荷重PsはP2+P0として与えられる。
このように、上側作像エンジン31、下側作像エンジン32において、転写ロール100の押圧荷重を転写ロール100の自重P0を踏まえて調整することが可能である。
尚、転写装置37の交換時などにあっては、夫々の押圧機構110の押圧保持アーム130を、押圧用モータ150によって第1の位置A1から第2の位置B1へと回転させ、転写ロール100を待避位置Bに移動させるようにすればよい。
◎実施の形態2
図9(a)(b)は実施の形態2に係る画像形成装置の転写装置の要部を示す説明図である。
同図において、上側作像エンジン31の転写装置37及び下側作像エンジン32の転写装置37の基本的構成は、実施の形態1と略同様に構成されているが、押圧バネ140による弾性復元力を調整するために、実施の形態1のバネ定数を調整する方式に代えて、例えば同じバネ定数の押圧バネ140を用い、当該押圧バネ140の弾性変形量(本例では圧縮量)を調整するようにしたものである。
本例において、各押圧機構110は、押圧保持アーム130のうち支点となる回転軸111から押圧バネ140の保持位置までの距離をいずれも共通のL1c、転写保持ブラケット120のうち支点となる回転軸111から転写ロール100の保持位置までの距離をいずれも共通のL2cとした場合に、同じバネ定数の押圧バネ140の弾性変形量(圧縮量)δをδ1(上側作像エンジン31側)、δ2(下側作像エンジン32側)とすれば、δ1>δ2を満たすようにすればよい。
このとき、上側作像エンジン31では、押圧バネ140の弾性変形量(圧縮量)δ1を大きくするために、下側作像エンジン32の押圧バネ140に比べて、押圧保持アーム130の第2の位置B1から第1の位置A1までの移動角度を大きくするようにすればよい。
こうすることで、上側作像エンジン31の押圧機構110による押圧力P1と、下側作像エンジン32の押圧機構110による押圧力P2との大小関係としてP1>P2を満たすことが可能になる。
このように、上側作像エンジン31、下側作像エンジン32において、転写ロール100の自重P0を踏まえ、押圧力P1,P2の大小を適宜調整することで、転写ロール100の押圧荷重を略同等に調整することが可能である。
◎実施の形態3
図10(a)(b)は実施の形態3に係る画像形成装置の転写装置の要部を示す説明図である。
同図において、上側作像エンジン31の転写装置37及び下側作像エンジン32の転写装置37の基本的構成は、実施の形態2と略同様に構成されているが、実施の形態2と異なり、例えば転写保持ブラケット120と押圧保持アーム130とに保持された押圧バネ140の保持位置の間の距離をDとしたときに、当該Dの値が下側作像エンジン32用に比べて上側作像エンジン31用を大きくするようにしたものである。尚、図10中、押圧保持アーム130の実線位置は第1の位置A1に相当するものであり、二点鎖線で示す位置は自然長の押圧バネ140の一端が保持されている位置を示す。
つまり、図10(a)に示すように、上側作像エンジン31の押圧バネ140の保持位置の間の距離をD1、下側作像エンジン32の押圧バネ140の保持位置の間の距離をD2とすると、D1>D2の関係を満たすようにすれば、転写ロール100を押圧位置Aにセットする場合には、自然長の押圧バネ140の保持位置の間の距離Dの大きい押圧バネ140(D=D1)の方がDの小さい押圧バネ140(D=D2)を使用する場合に比べて、押圧保持アーム130を第1の位置A1まで移動させたときに押圧バネ140の圧縮量をより多く確保することが可能である。
このため、本例によっても、上側作像エンジン31の押圧機構110による押圧力P1と、下側作像エンジン32の押圧機構110による押圧力P2との大小関係としてP1>P2を満たすことが可能になる。
◎実施の形態4
図11(a)(b)は実施の形態4に係る画像形成装置の転写装置の要部を示す説明図である。
本例は、上側作像エンジン31の押圧機構110と下側作像エンジン32の押圧機構110とのレイアウトを変更することで、転写ロール100に対する押圧力P1,P2を調整するようにしたものである。
本例において、上側作像エンジン31及び下側作像エンジン32の押圧機構110は、図11(a)(b)に示すように、押圧保持アーム130のうち支点となる回転軸111から押圧バネ140の保持位置までの距離をL1(具体的にはL11,L12)、転写保持ブラケット120のうち支点となる回転軸111から転写ロール100の保持位置までの距離をL2(具体的にはL21,L22)と仮定すると、L2/L1の値が下側作像エンジン32用に比べて上側作像エンジン31用を大きくする態様である。
本例によれば、上側作像エンジン31の「L11」は下側作像エンジン32の「L12」よりも短いため、仮に、L21≒L22であったとしても、L2/L1の比率は上側作像エンジン31の方が下側作像エンジン32よりも大きいことが理解される。
この場合、押圧バネ140による押圧力P1,P2は、押圧バネ140の圧縮量に伴う弾性復元力にL2/L1の比率をかけたものとして得られる。
このため、本例によっても、上側作像エンジン31の押圧機構110による押圧力P1と、下側作像エンジン32の押圧機構110による押圧力P2との大小関係としてP1>P2を満たすことが可能になる。
◎実施の形態5
図12(a)(b)は実施の形態5に係る画像形成装置の転写装置の要部を示す説明図である。
本例は、上側作像エンジン31と下側作像エンジン32との間で転写ロール100の構成を変更することで、画質不良を改善しようとするものである。
同図において、上側作像エンジン31及び下側作像エンジン32の各転写装置37は、基本的に同じ押圧機構110を採用しているが、実施の形態1~4と異なり、転写ロール100の構成を相違させたものである。
本例において、上側作像エンジン31及び下側作像エンジン32の転写ロール100は、いずれも中空パイプ102を使用しているものであるが、上側作像エンジン31の中空パイプ102の肉厚tをt1、下側作像エンジン32の中空パイプ102の肉厚tをt2とすると、t1<t2の関係を満たすようにしたものである。この場合、これらの中空パイプ102を同じ素材で構成した場合には、上側作像エンジン31用の中空パイプ102が下側作像エンジン32用の中空パイプ102よりも軽量になる。
このため、図12(a)に示すように、上側作像エンジン31では転写ロール100の自重P0が低減し、その分、自重P0に伴う転写ロール100の長手方向中央部の撓み量が少なくなるほか、押圧機構110による転写ロール100への押圧力P1が転写ロール100の自重P0によって過剰に低減する懸念は少ない。
これに対し、下側作像エンジン32では転写ロール100の自重P0はある程度確保されることから、押圧機構110による転写ロール100への押圧力P2と共に転写ロール100の押圧荷重として有効に作用する。
このため、上側作像エンジン31及び下側作像エンジン32にて同じ重量の転写ロールを使用する場合に比べて、上側作像エンジン31では転写ロール100の長手方向中央部での撓み量が低減する分、転写ロール100による押圧荷重分布が均一になり易く、また、下側作像エンジン32との間における転写ロール100による押圧荷重分布との差分を少なくすることが可能である。
尚、本実施の形態において、実施の形態1~4に示すように、押圧機構110による転写ロール100の押圧力P1,P2を調整するようにすれば、上側作像エンジン31と下側作像エンジン32との間で転写ロール100による転写荷重をより同等に調整することが可能である。
◎実施の形態6
図13(a)~(c)は実施の形態6に係る画像形成装置の転写装置の要部を示す説明図である。
同図において、上側作像エンジン31及び下側作像エンジン32の押圧機構110を組み込むに当たって、例えば上側作像エンジン31の転写ロール100の両端部を保持する押圧機構110や、下側作像エンジン32の転写ロール100の両端部を保持する押圧機構110については左右別々に、あるいは、上下別々に構成することは勿論である。
しかしながら、本実施の形態にあっては、図13(a)は、上側作像エンジン31の転写装置37において、転写ロール100の一端部を保持して押圧する押圧機構110を示すものである。
また、図13(b)は、上側作像エンジン31の転写装置37において、転写ロール100の他端部を保持して押圧する押圧機構110を示すものであるが、本実施の形態では、押圧機構110を構成する部品(例えば転写保持ブラケット120、押圧保持アーム130、押圧バネ140の全て若しくは一部)を共用する部品として用い、一端部側の押圧機構110を対称的に鏡面配置するようにしたものである。
更に、図13(c)は、下側作像エンジン32の転写装置37において、転写ロール100の一端部を保持して押圧する押圧機構110を示すものであるが、本実施の形態では、上側作像エンジン31で使用した押圧機構110を構成する部品(例えば転写保持ブラケット120、押圧保持アーム130、押圧バネ140の全て若しくは一部)を共用する部品として用い、上側作像エンジン31の一端部側の押圧機構110を上下反転させた状態で対称的に鏡面配置するようにしたものである。
このように、本例では、上側作像エンジン31、下側作像エンジン32を搭載するに当たって、転写装置37を装備することになるが、転写装置37の押圧機構110について多くの部品を共用するようにすれば、上側作像エンジン31、下側作像エンジン32を搭載する上でコストを低減することが可能である。
1…転写媒体,2(2a,2b)…上側作像手段,3(3a,3b)…下側作像手段,4…像保持手段,5…転写手段,6(6u,6d)…転写部材,7(7u,7d)…押圧手段,8…転写保持部材,9…押圧保持部材,10…押圧バネ,15…記録媒体,16…転写装置

Claims (15)

  1. 予め決められた方向に移動する転写媒体を挟んで転写手段の上側に像保持手段が対向して配置される上側作像手段と、
    前記転写媒体を挟んで転写手段の下側に像保持手段が対向して配置される下側作像手段と、を備え、
    前記上側作像手段及び前記下側作像手段の各転写手段は、前記転写媒体の移動方向に交差する幅方向に沿って延び且つ前記転写媒体に接触する転写部材と、前記像保持手段側に前記転写部材を押圧する押圧手段とを有し、
    前記押圧手段は、前記像保持手段に対する前記転写部材の押圧荷重を同等にする方向に、前記下側作像手段用に比べて前記上側作像手段用の前記転写部材に対する押圧力を大きく選定することを特徴とする画像形成装置。
  2. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    前記押圧手段は前記転写部材を押圧する押圧バネを有し、前記押圧バネによる弾性復元力を調整することを特徴とする画像形成装置。
  3. 請求項2に記載の画像形成装置において、
    前記押圧バネは、前記下側作像手段用よりも前記上側作像手段用のバネ定数を大きくすることを特徴とする画像形成装置。
  4. 請求項2に記載の画像形成装置において、
    前記押圧バネは、前記下側作像手段用よりも前記上側作像手段用の弾性変形量を大きくすることを特徴とする画像形成装置。
  5. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    前記転写部材は支点を中心に揺動可能な転写保持部材に対し前記支点から離れた位置に保持されており、
    前記押圧手段は、前記転写保持部材と、前記転写保持部材に対して前記支点をもって揺動可能に設けられる押圧保持部材と、前記転写保持部材及び前記押圧保持部材間に弾性変形可能に保持される押圧バネとを有することを特徴とする画像形成装置。
  6. 請求項5に記載の画像形成装置において、
    前記押圧保持部材のうち前記支点から前記押圧バネの保持位置までの距離をL1、
    前記転写保持部材のうち前記支点から前記転写部材の保持位置までの距離をL2とした場合に、
    L2/L1の値が前記下側作像手段用に比べて前記上側作像手段用を大きくすることを特徴とする画像形成装置。
  7. 請求項5に記載の画像形成装置において、
    前記転写保持部材と前記押圧保持部材とに保持された前記押圧バネの保持位置の間の距離をDとしたときに、当該Dの値が前記下側作像手段用に比べて前記上側作像手段用を大きくすることを特徴とする画像形成装置。
  8. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    前記押圧手段は、前記上側作像手段及び前記下側作像手段毎に独立に作用することを特徴とする画像形成装置。
  9. 請求項8に記載の画像形成装置において、
    前記押圧手段は、前記転写部材の長手方向の両端部を独立に保持することを特徴とする画像形成装置。
  10. 請求項1に記載の画像形成装置において、
    前記押圧手段は、前記上側作像手段の少なくとも一つ及び前記下側作像手段の少なくとも一つで使用される構成部品の全部又は一部を共用可能にすることを特徴とする画像形成装置。
  11. 請求項10に記載の画像形成装置において、
    前記押圧手段は、前記上側作像手段又は前記下側作像手段の少なくとも一つの作像手段で使用される構成部品の全部又は一部を前記転写部材の長手方向の両端部において共用可能にすることを特徴とする画像形成装置。
  12. 請求項1乃至11のいずれかに記載の画像形成装置において、
    前記転写部材は中空パイプからなる転写ロールであることを特徴とする画像形成装置。
  13. 予め決められた方向に移動する転写媒体を挟んで転写手段の上側に像保持手段が対向して配置される上側作像手段と、
    前記転写媒体を挟んで転写手段の下側に像保持手段が対向して配置される下側作像手段と、を備え、
    前記上側作像手段及び前記下側作像手段の各転写手段は、前記転写媒体の移動方向に交差する幅方向に沿って延び且つ前記転写媒体に接触する転写部材と、前記像保持手段側に前記転写部材を押圧する押圧手段とを有し、
    前記転写部材は、前記下側作像手段用に比べて前記上側作像手段用を軽くすることを特徴とする画像形成装置。
  14. 請求項13に記載の画像形成装置において、
    前記転写部材は中空パイプからなる転写ロールであって、前記中空パイプの肉厚が前記下側作像手段用に比べて前記上側作像手段用を薄くすることを特徴とする画像形成装置。
  15. 請求項13に記載の画像形成装置において、
    前記押圧手段は、前記像保持手段に対する前記転写部材の押圧荷重を同等にする方向に、前記下側作像手段用に比べて前記上側作像手段用の前記転写部材に対する押圧力を大きく選定することを特徴とする画像形成装置。
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